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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第八号

令和三年六月三日(木曜日)
第七委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長のがみ純子君
副委員長桐山ひとみ君
副委員長白石たみお君
理事柴崎 幹男君
理事谷村 孝彦君
理事もり  愛君
森澤 恭子君
やまだ加奈子君
藤田りょうこ君
小宮あんり君
まつば多美子君
鳥居こうすけ君
岡本こうき君
伊藤 ゆう君

欠席委員 なし

出席説明員
福祉保健局局長吉村 憲彦君
健康危機管理担当局長理事兼務初宿 和夫君
次長理事兼務雲田 孝司君
技監田中 敦子君
理事医療政策部長新型コロナウイルス感染症医療政策担当部長事務取扱矢沢 知子君
理事早川 剛生君
総務部長高野 克己君
保健政策部長新型コロナウイルス感染症保健政策担当部長兼務成田 友代君
生活福祉部長高橋 博則君
高齢社会対策部長山口 真吾君
少子社会対策部長奈良部瑞枝君
障害者施策推進部長中川 一典君
健康安全部長藤井麻里子君
感染症対策部長武田 康弘君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長
新型コロナウイルス感染症検査推進担当部長兼務
齋藤 善照君
医療改革推進担当部長小竹 桃子君
子供・子育て施策推進担当部長西尾 寿一君
感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長新型コロナウイルス感染症検査推進担当部長兼務杉下 由行君
新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長遠藤 善也君
新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長新型コロナウイルス感染症検査推進担当部長兼務花本 由紀君
東京感染症対策センター担当部長加倉井祐介君
新型コロナウイルスワクチン担当部長村本 一博君
新型コロナウイルス戦略的検査推進担当部長河野 和久君
病院経営本部本部長西山 智之君
経営企画部長谷田  治君
サービス推進部長西川 泰永君
経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務藤本  誠君
計画調整担当部長船尾  誠君

本日の会議に付した事件
病院経営本部関係
付託議案の審査(質疑)
・第百八号議案 令和三年度東京都病院会計補正予算(第二号)
報告事項(質疑)
・多摩メディカル・キャンパス整備等事業に係る特定事業の選定について
福祉保健局関係
付託議案の審査
・第百七号議案 令和三年度東京都一般会計補正予算(第七号)中、歳出 福祉保健局所管分(質疑)
・第百十六号議案 東京都地域医療医師奨学金貸与条例の一部を改正する条例(質疑)
・第百十七号議案 東京都看護師等修学資金貸与条例の一部を改正する条例(質疑)
・第百十八号議案 東京都保護施設等の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
・第百十九号議案 東京都介護保険財政安定化基金条例の一部を改正する条例(質疑)
・第百二十号議案 東京都児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
・第百二十一号議案 東京都母子及び父子福祉資金貸付条例の一部を改正する条例(質疑)
・第百二十二号議案 東京都婦人保護施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
・第百二十三号議案 東京都女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例(質疑)
・第百二十四号議案 東京都指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
・第百二十五号議案 東京都指定障害児入所施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
・第百二十六号議案 東京都指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
・第百二十七号議案 東京都障害福祉サービス事業の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
・第百二十八号議案 東京都指定障害者支援施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
・第百二十九号議案 東京都障害者支援施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
・第百三十号議案 東京都地域活動支援センターの設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
・第百三十一号議案 東京都福祉ホームの設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
・第百三十二号議案 旅館業法施行条例の一部を改正する条例(質疑)
・第百三十三号議案 公衆浴場の設置場所の配置及び衛生措置等の基準に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
・第百三十四号議案 東京都動物の愛護及び管理に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
・地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した令和三年度東京都一般会計補正予算(第三号)の報告及び承認について中、福祉保健局所管分(質疑)
・第百五十五号議案 令和三年度東京都一般会計補正予算(第八号)中、歳出 福祉保健局所管分(説明・質疑)
・議員提出議案第十三号 子どもの属する世帯に係る国民健康保険料又は国民健康保険税の補助に関する条例(説明・質疑)
付託議案の審査(決定)
・第百七号議案 令和三年度東京都一般会計補正予算(第七号)中、歳出 厚生委員会所管分
・第百八号議案 令和三年度東京都病院会計補正予算(第二号)
・第百十六号議案 東京都地域医療医師奨学金貸与条例の一部を改正する条例
・第百十七号議案 東京都看護師等修学資金貸与条例の一部を改正する条例
・第百十八号議案 東京都保護施設等の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第百十九号議案 東京都介護保険財政安定化基金条例の一部を改正する条例
・第百二十号議案 東京都児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第百二十一号議案 東京都母子及び父子福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
・第百二十二号議案 東京都婦人保護施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第百二十三号議案 東京都女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
・第百二十四号議案 東京都指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第百二十五号議案 東京都指定障害児入所施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第百二十六号議案 東京都指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第百二十七号議案 東京都障害福祉サービス事業の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第百二十八号議案 東京都指定障害者支援施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第百二十九号議案 東京都障害者支援施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第百三十号議案 東京都地域活動支援センターの設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第百三十一号議案 東京都福祉ホームの設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第百三十二号議案 旅館業法施行条例の一部を改正する条例
・第百三十三号議案 公衆浴場の設置場所の配置及び衛生措置等の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第百三十四号議案 東京都動物の愛護及び管理に関する条例の一部を改正する条例
・第百五十五号議案 令和三年度東京都一般会計補正予算(第八号)中、歳出 厚生委員会所管分
・地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した令和三年度東京都一般会計補正予算(第三号)の報告及び承認について中、厚生委員会所管分
・議員提出議案第十三号 子どもの属する世帯に係る国民健康保険料又は国民健康保険税の補助に関する条例
陳情の審査
1 三第三三号 コロナ禍における東京都の対応に係る科学的根拠を示すことに関する陳情
2 三第三六号の二 東京大空襲の調査と資料館開設及び被害者救済に関する陳情
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○のがみ委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、病院経営本部及び福祉保健局関係の付託議案の審査、病院経営本部関係の報告事項に対する質疑、陳情の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより病院経営本部関係に入ります。
 初めに、付託議案の審査を行います。
 第百八号議案を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 要求資料について理事者の説明を求めます。

○谷田経営企画部長 去る五月二十六日の本委員会で要求のございました資料につきまして、お手元配布の厚生委員会要求資料に基づきご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、表紙をおめくりください。資料は、目次にございますように合計二件でございます。
 一ページをごらんください。1、新型コロナウイルス感染症専用医療施設の延べ入院患者数でございます。
 令和二年十二月十六日の開設以降、令和三年五月までの延べ入院患者数を月別に記載しております。
 二ページをお開き願います。2、都立病院及び公社病院で確保した新型コロナウイルス感染症患者用病床の内訳でございます。
 都立病院と公社病院において確保した病床の数を病院別に記載しております。
 以上、簡単ではございますが、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○のがみ委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含め、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○藤田委員 日本共産党の藤田りょうこです。第二回定例会補正予算、病院経営本部分について質問させていただきます。
 新型コロナ感染症の新規陽性者が急増した場合でも対応できるようにと、都立病院、公社病院では、都内の全コロナ病床の約三分の一の二千床を担っております。
 先日も知事は、都立、公社病院では二千床を確保し、関係機関等と連携、ほかの医療機関で対応が困難な患者を受け入れ、都民や地域から求められる重要な役割を果たしてきたと、その重要性について認識を示しています。改めて、日夜医療の最前線で奮闘されている職員の皆様に心から敬意を表したいと思います。
 ことし三月以降の第四波といわれている新規陽性者の増加は、医療現場では、新人教育とも重なる時期であり、非常に体制が厳しい中での対応だったのではないかなと思われます。
 コロナ専用医療施設に派遣されている公社病院の職員は、第三波が落ちついてきた年度末に、一度もとの職場に戻ってきていました。しかし、四月半ばには再び感染拡大に転じてきたために、コロナ専用医療施設に集められたということでした。
 新型コロナ専用医療施設での運営に対して、現在、都立病院と公社病院から、それぞれ何の職種の職員が何人派遣されているのですか。

○谷田経営企画部長 コロナ専用医療施設の運営に必要な医師につきましては、全都立、公社病院及びがん検診センターの職員で確保しておりまして、一日当たり、日勤では平日六名、土日祝日で二名、夜勤一名を配置しております。
 また、看護要員につきましては、都立六十八名、公社二十八名、合計九十六名を配置しているところでございます。

○藤田委員 都立病院、公社病院でのそれぞれのコロナ患者への対応と専用医療施設の運営を行うには、現在の感染状況では大きく一般医療の制限をせざるを得なくなります。実際、私の地元の荏原病院では、既に一般医療を受けられなくなっています。
 さらに、都立駒込病院の感染症科の医師の時間外労働が、昨年五月には全員一カ月百時間を超えて、最大で三百二十七時間に上るなど、現場には重い負担がかかっています。
 一般医療を守りながら、急拡大する感染症に対応するためには、平時よりも医師や看護師が多く必要になると思うのですが、都の認識を伺います。

○谷田経営企画部長 これまでの間、都立、公社病院では、地域医療機関との連携や役割分担に基づきまして、一般医療の提供やコロナ専用医療施設の運営など、感染症医療の提供を行ってきておりまして、そのために必要な看護職員等につきましては、年度途中の採用や病棟間の異動等によりまして適切に確保しております。

○藤田委員 適切に確保してきているということでしたけれども、今年度の都立病院全体の医師の定数は六名増、看護職員の定数は四名減となっています。抜本的な増員が必要です。
 新型コロナウイルスは無症状でも感染するので、見えない感染によって通常の感染症よりも一気に広がる傾向があります。そのため、新規陽性者が減ったとしても、あいたベッドをすぐに一般医療に戻すことは慎重にならざるを得ない状況です。常に新規陽性者が急増したときを想定した備えをしなければならなくなります。
 コロナ専用医療施設は、もともと一般医療を行っていなかったので、ベッドはあけておくことができますが、問題は、コロナ専用医療施設を運営する医療従事者の配置です。昨年度は、年度途中の採用や病棟間の異動などで確保してきたということですけれども、やはり基準となる職員数全体を大幅に増員することが必要だと思います。
 今年度は、ぜひ増員を行っていただくよう求めまして、質問を終わります。

○のがみ委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○のがみ委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。

○のがみ委員長 次に、報告事項、多摩メディカル・キャンパス整備等事業に係る特定事業の選定についてに対する質疑を行います。
 本件について、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○鳥居委員 多摩メディカル・キャンパス整備等事業に係る特定事業の選定について質疑いたします。
 これまで都は、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律、いわゆるPFI法に基づいて、昨年十一月に実施方針、要求水準書案を示しております。
 このたび、都が本事業を直接実施する場合とPFI手法により実施する場合について、定量的、定性的な観点で比較し評価した結果、PFI手法による実施が適切と判断されたとの報告がなされております。
 実施方針で示された業務範囲については、施設整備や施設整備と関係が深い維持管理、運営業務等についてはPFI事業の対象とする一方、検体検査業務など専門人材の育成や将来の医療環境の変化に柔軟に対応する観点から、病院みずからが対応するべきと判断したものについてはPFI事業の対象外とし、質の高い医療サービスを効率的、効果的に提供していくため、事業者が担うべき業務範囲を整理したことが、昨年十二月の本委員会でも審議がなされたところでございます。
 PFIは、イギリス発の公共事業推進の手法で、公共施設の整備や改修に際し、民間のノウハウを活用し、財政面及びマネジメント面での効果を担うものであり、日本では、平成十一年七月にPFI法が制定され、その後、民間の資金、ノウハウを活用し、インフラ運営の更新等の効率化、サービスの質的向上、そして財政負担の軽減が図られる事業については、PPPないしはPFIを積極的に活用すると打ち出されて、平成三十年度末までのPFI事業の累計は七百四十件以上に上ることが内閣府から発表されております。
 このような国の流れの中、東京都でも約十年前から施設の老朽化を迎えていたことから、現在、四つの都立病院についてPFIを導入--当時、都の財政負担の縮減、施設の設計、施工及び病院運営の一体的発注による効率化や、都とPFI事業を実施するために設立された特別目的会社、いわゆるSPCとの役割分担による医療サービス水準の向上などの効果を期待し、PFI事業が導入されております。
 多摩メディカル・キャンパス整備等事業は、施設整備事業として巨額の費用が投入、投資されるため、ワイズスペンディングの視点から最適な整備手法を導入することを検討する必要性があり、定量的観点による評価においては、都は、本事業をPFI事業として実施するということで、とりわけ重要な指標であるVFMを二・七%と算出しております。
 まず、VFMをどのように算出したのかを伺います。

○藤本経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 VFMの算出に当たりましては、都が直接実施する場合とPFI事業として実施する場合の両者の経費を比較して算出します。
 都が直接事業を実施する経費として、施設整備費は基本計画にある経費等をもとに、また、維持管理運営費は、多摩、小児総合医療センターや他の病院の実績等をもとに算出しております。
 一方、PFI事業の施設整備費や維持管理運営費は、都が直接実施する場合の経費に、複数の民間事業者へ行ったヒアリング結果等を考慮して算出しております。
 その後、両者の経費を現在の価値に換算し、バリュー・フォー・マネーを算出し、二・七%としております。

○鳥居委員 都が本事業を実施するに当たって重要な指標であるVFM値の算出の結果、VFMがあることから、本事業をPFI手法により実施することが適切と判断されたことがわかりました。
 では、既にPFI手法により実施している多摩総合医療センター、小児総合医療センターについて、PFI事業を開始したときのVFMは何%だったのかを伺います。

○西川サービス推進部長 PFI事業のVFMの算出は、特定事業の選定の時点と契約手続を経て事業者を選定した時点について行います。この二つのVFMを算出するに当たりましては、PFI手法で実施した場合の財政負担であるPFIライフサイクルコストが異なります。
 特定事業の選定の時点でのPFIライフサイクルコストは、都が従来の手法で事業を実施した場合の財政負担額をもとにいたしまして、民間事業者に対して行った市場調査の結果などを勘案して計算をいたしました。
 事業者を選定した時点でのPFIライフサイクルコストは、事業者が契約手続の中で提案した価格をもとに算定をいたしました。
 この結果、特定事業の選定の時点のVFMは二・三%、事業者を選定した時点で六・七%となっております。

○鳥居委員 ご答弁いただきましたように、VFMがあることを確認して、多摩総合医療センター、小児総合医療センターのPFI事業は、開始されているということです。
 その効果の検証について、昨年の本委員会でも活発な審議がなされました。それも踏まえて私の理解を述べますと、都においては、既に事業開始から約十五年が経過しているが、現時点で今までの事業内容を反映したVFMを算出して検証するには、事業期間の途中でVFMを求めようとする場合、過去の事業開始時点から現在までと現時点から将来の事業期間満了までのそれぞれについて、都が従来の方式で実施した場合の財政負担額であるPSCとPFILCCを計算する必要があり、この場合、現時点までに実施された事業については、PFILCCは、都からSPCに対する支払い額をもとに把握できるが、PSCについては、その事業を実際には行っていないことから、仮定の計算をする必要性がある。
 仮定の計算をするのは困難で、その理由としては、都は、SPCのPFI事業契約は包括的な長期契約であり、SPCは清掃や医療作業、医療事務などの業務について数十社の協力企業と長期間の契約を締結し、年度途中でも協力企業の間で柔軟に業務分担などを変更して効率的に業務を実施することができる。SPCも、病院の運営開始以来、経営などに関する専門的な知識を持つ職員を配置し、継続的に病院運営を支援している。VFMは、同じ水準のサービスを提供する場合に、PSCとPFILCCを比較するものであるが、単年度契約を原則とする都の契約制度を前提とした場合、SPCが実施した業務を同じ水準で都が実施することは困難で、VFMを求めることはできないと認識されたと理解しております。
 では、都は、SPCと同じ水準のサービスを提供することが困難であることを、具体例を挙げて説明してください。

○西川サービス推進部長 多摩総合医療センターでは、ある病棟で無菌室とそれ以外の共用部分は、それぞれ別の事業者が清掃を行っておりましたが、感染管理の観点から、年度途中にSPCが調整を行い、両者の業務の一部を入れかえ、無菌室についても共用部分を受け持っている事業者が清掃を担うことといたしました。
 また、SPCは、病院への経営支援に当たりまして、病院の状況を十分に踏まえた的確な助言を行うため、診療情報管理士等の資格を有する同一の職員を、運営開始以来、長期間にわたり業務に従事させています。
 こうした取り組みを都が直接に行おうといたしましても、都の契約制度では、原則として契約締結時の仕様書に拘束され、契約期間も単年度であることから困難と考えられます。

○鳥居委員 PFI事業の事後評価については、国においても検討がなされていると聞いておりますが、そこでは、VFMの事後評価について、どのように取り扱われているのかを伺います。

○西川サービス推進部長 国では、平成三十年九月からPFI法に基づく民間資金等活用事業推進委員会の事業推進部会におきまして、PFI事業の事後評価について検討を開始し、本年五月に事後評価のマニュアルが地方公共団体へ発出されました。
 このマニュアルでは、事業開始後のVFMの算出は求められておりません。

○鳥居委員 ご答弁では、国が作成した事後評価のマニュアルにおいても、事業開始後のVFMの算出を求めていないとのことではあります。
 ただし、VFMの算出は困難であるとしても、PFI事業が業務を包括的に委託する長期間の契約であることを考えれば、多角的に検証を行い、PFI事業の妥当性についてチェックを行う必要性はあると強く感じます。
 その場合、SPCが実施している業務のレベルを定性的に評価することと、都がSPCに支払っている委託料の額が妥当であるかどうかといった定量的な評価をすることの両面からアプローチする必要性があると思います。
 そこでまず、SPCが提供しているサービスの水準を評価するために、都は、どのような取り組みを行っているのかを伺います。

○西川サービス推進部長 PFI事業契約におきましては、SPCは都が示す要求水準を満たすサービスを提供することが義務づけられておりまして、都は、SPCの業務実績を毎月モニタリングすることでサービスの質を確保する仕組みを導入しております。
 具体的には、SPCが提供するべきサービスについて、五百以上のチェック項目を設定して、それをAからEの五段階で評価することとしており、まず、SPCがみずから評価を行い、次いで、病院が最終的に評価をいたします。
 多摩総合医療センター、小児総合医療センターの平成二十七年度から令和元年度までの各年のモニタリングの結果は、評価項目の九九%が要求水準を満たしているとされるB評価以上でありまして、C評価以下の項目につきましては、病院がSPCに対して改善計画の提出及び改善状況の報告を求めることで、課題の解決に結びつけております。

○鳥居委員 ご答弁により、PFI事業においては、SPCと都が行うモニタリングを通じて、SPCが提供するサービスの質が確保され、PFI事業を定性的な視点からチェックを行っていると理解いたします。
 次に、定量的な検証として、都がSPCに支払っている委託料の妥当性について、どのような評価を行っているのかを伺います。

○西川サービス推進部長 都は、令和元年度に都立病院のPFI三事業につきまして、事業開始から平成二十九年度までのSPCへの支払い額の累計が、当初に想定した額の範囲におさまっているかどうかを確認いたしました。
 その結果、多摩総合医療センター、小児総合医療センターのPFI事業につきましては、実際の支払い額が約一千八百六十九億円となり、想定した額を約二百八十六億円上回っておりました。
 その主な原因は、事業開始当時は予想できなかった、がんの分子標的薬などの高額医薬品の保険収載や、がんの外来化学療法の普及などの医療の高度化、また、高額な診療材料を使用する循環器や整形外科の診療実績の増加でございました。
 これらは、より高度な医療を多くの患者さんに提供してきたことを示しておりまして、また、そのために要した費用は、保険制度を通じて収益の増加にも寄与していることから、SPCに支払った委託料は妥当であると評価しております。

○鳥居委員 事業開始後のVFMの算出が技術的に困難である中、都は別の角度から定量的な検証を行い、PFI事業の透明性を高めるよう努めていると理解いたします。
 PFI事業の事後の検証については、VFMの算出が困難であるならば、他の観点から定量的、定性的な検証を行い、都によるチェック機能を十分に働かせて、事業の改善、透明性につなげていくことが重要であることを指摘しまして、私の質問を終わります。

○やまだ委員 私からも、PFI手法について二点ほど伺っていきたいと思います。
 先ほど質疑も出ておりますので、出ていない点について伺いたいと思いますが、今回、PFI手法を導入するためには、やはり直営で事業を実施する場合と比べて、コストの縮減とあわせてサービス水準の向上が図られる、このバランスが重要であると考えています。
 今回の都の多摩メディカル・キャンパス整備等事業について、PFI事業を導入することを予定していますが、コスト縮減の点では、先ほどもお話ありましたVFMが二・七%と説明がされています。一方で、具体的な財政負担の縮減額について、この額については明らかにされていません。
 全体の縮減額についても明らかにした方が、都民にとってわかりやすいと考えていますが、見解を伺いたいと思います。

○藤本経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 全体の縮減額を明らかにしていないのは、縮減額と縮減の割合であるVFMの値をもとに物価変動などの諸条件を加味しますと、予定価格が事前に類推できることから、適正な入札に支障を来すおそれがあるためでございます。
 なお、内閣府のガイドラインによりますと、入札において正当な競争が阻害されるおそれがある場合には、特定事業の選定時に直接事業を実施する場合の経費と、PFI事業として実施する場合の経費についての差または割合のどちらかを示すことで差し支えないとされております。

○やまだ委員 適切な入札に支障を来すおそれがあるため縮減額を明らかにしないということ、公正な入札を行うためであるということが今の説明でわかりました。
 PFIのコスト面でのメリットを縮減額で表示しない、明らかにしないということであれば、コスト面でのメリットをさらに丁寧に説明していくことが重要であるとも考えます。
 PFI手法を用いると、どのようにコスト縮減が図られていくのか、具体的に伺いたいと思います。

○藤本経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 PFI手法は、設計から運営までの一連の業務を包括して民間事業者に委ねることができるため、さまざまな面でコスト縮減につながります。
 施設整備の点では、設計と建設を一括して発注することができるため、複数の工事を切れ目なく進めることが可能となり、都が直接実施する場合に比べて工期の短縮化が期待でき、施設整備費のコスト縮減につながります。
 また、維持管理の点では、設計時に維持管理を見越してメンテナンスフリーの床材や高耐久性の壁材等を導入することで清掃の手間が省けるなど、維持管理費のコスト縮減につながります。

○やまだ委員 一連の業務を包括して民間事業者に委ねることができることから、工期の短縮化、また、管理の面でも先を見据えた形での設計、維持管理コストを縮減していくための対応が事前にできる、そのようなところからコストの縮減ができるんだと、こういった点について、ぜひわかりやすく説明を、都民に対してもしていただけたらなと思います。コスト面の縮減の具体性については、今のご説明で理解をいたしました。
 サービスの向上については、昨年の第四回定例会の厚生委員会の中で私も質疑をさせていただきまして、PFI手法によるサービス向上のメリットについては明らかにされています。
 今回の事業について、コストの縮減とサービスの水準の向上が図られること、両面について確認をいたしました。ぜひ、PFI事業を用いることで、このようなメリットがあるということをわかりやすく丁寧に出していただきたいということを求めておきたいと思います。
 続いて、感染症の対策についても伺いたいと思います。
 新型コロナウイルス感染症の蔓延から一年半が過ぎようとしていますが、感染症の過去の歴史を見ますと、感染症は数年に一度大流行していますので、新たな感染症に常に備えておくことが大変重要だと思います。
 今回のPFI事業は、平成三十一年に策定された基本計画をもとに進められていますが、どのような感染症対策が盛り込まれているのか、まず伺いたいと思います。

○藤本経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 平成三十一年に策定された基本計画では、病棟部門の整備方針としては、一部の病床について感染管理の必要から、陰圧対応可能な病床を整備することとしております。
 院内感染防止の設備計画では、清浄度の異なる空気の混合の防止及び汚染空気の速やかな排出に留意した計画とするとともに、適切な場所に手洗い場を設置することとしております。
 令和二年十一月二十五日に公表しています要求水準書の案では、基本計画の内容を踏まえ、病室への手洗い場の設置を初め、一部の陰圧対応可能病床の整備や、手術室、ICUでの陰圧、陽圧の切りかえ制御を可能とすることに加え、適切な換気設備の設置を民間事業者に求めています。

○やまだ委員 基本計画、要求水準書にある感染症対策については、今ご説明いただきました陰圧対応可能な病床の整備ですとか、また適切な換気設備の整備など、変わっているということがわかりました。
 今回のコロナ対応でも、都立、公社病院では二千床を確保し、他の医療機関で対応困難な高齢者、合併症を抱える患者、難病患者等を受け入れていただきました。有事の際には、何よりも都立、公社病院が最後のとりでになると思います。
 新型コロナウイルス感染症の今回の教訓も踏まえて、事業に今後生かしていくことが大変重要になってくると思いますが、見解を伺いたいと思います。

○藤本経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 今回のコロナ対応では、感染症指定病院以外の病院の一般病床でも感染患者さんを受け入れました。その際、医療従事者や他の疾患で来院される患者さん等の安全・安心を確保するために、簡易な陰圧装置を導入しております。
 また、感染の可能性のある場所とそうでない場所を区別するゾーニングの問題もあり、コロナ患者さんを院内で搬送する場合には、その都度、事務職員が先導したり、一時的にパーティションを設置するなど、一般の患者さんと距離をとるような対応を行ったりしております。
 このような今回のコロナ対応の現場の課題、例えば、病棟の陰圧化や動線設定等についても再度確認し、今後、入札公告で改めて示す要求水準書に盛り込んでいくことを検討してまいります。

○やまだ委員 現場でのさまざまなご苦労、本当に状況を想像し、また迅速に対応されていることに、改めて評価と、また感謝を申し上げたいと思います。
 事前にこういった感染症の備えができるのであれば、今後の有事の際に現場の負担を最大限減らしていく、避けていくことができるのではないかと思いますので、今、ご答弁にもありました病棟の陰圧化や動線の設定等についても、改めて効果的な反映がされることを検証し直していただきまして、取り組んでいただきたいと思います。
 改めて対応を求めて、今回、私の質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございます。

○谷村委員 それでは、多摩メディカル・キャンパス整備等事業について質問をさせていただきます。
 多摩地域の医療拠点であります多摩メディカルキャンパスのさらなる充実を図るための極めて重要な事業であり、大変注目されております。
 都はこれまで、施設整備等を行うに当たってPFI手法を活用することを検討しておりますけれども、今回は、その整備手法を決定する大きな節目を迎えております。
 まず、本事業の概要について、確認をさせていただきたいと思います。

○藤本経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 本事業は、東京都がん検診センターをキャンパス内で新たに改築し、令和七年四月に多摩総合医療センターの別館として、外来がん検査・治療センターを整備し、内視鏡検査、治療体制の充実強化を図ってまいります。
 また、東京都がん検診センターの解体後、当該跡地に神経病院を改築して、令和十一年四月に難病医療センターを整備します。これにより、都の難病医療の拠点として、検査、診断から治療、地域での療養支援に至る総合的な難病医療を提供してまいります。
 これらの二つの新設施設と既設の多摩総合医療センター及び小児総合医療センターを合わせた四つの施設の維持管理業務、運営業務を一体的にPFI事業で実施することを予定しています。
 PFI手法を活用することで、都の財政負担の縮減に加え、工期の短縮化や業務全体を横断的にマネジメントすることによる一層のサービスの向上、四施設の情報等の一元化による災害対応力の向上などのメリットがあると考えております。

○谷村委員 本事業が整備されますと、現在の多摩メディカルキャンパスで多摩総合医療センター、そして小児総合医療センターに加えて、外来がん検査・治療センター、そして難病医療センターができるという、今日的な医療の課題に対応できるメディカルキャンパスが誕生するということになります。
 この整備事業の事業範囲は、二つの新規施設だけではなく、現在PFI事業を実施している多摩総合医療センター、そして小児総合医療センターも対象にしております。
 事業者を決定するに当たりまして、新規に参入する民間事業者が不利とならないような仕組みの構築が重要であります。既に多摩総合医療センター、小児総合医療センターはPFI事業で実施をされている、そこに新しい二つの施設を後づけで、全体をPFI事業の対象にしていくということですので、国のPFI基本方針でも、民間事業者の募集及び選定に関しては、公平性の原則にのっとり、競争性を担保することを求めております。
 新規に参入する民間事業者が不利になるようでは、公平性、競争性が確保されず、PFIのメリットが発揮されないということになってしまうわけであります。
 そこで、民間事業者が本事業に参加するかどうかの判断のもととなります要求水準書を作成する上で、都は、公平性の観点から民間事業者の意見を聞いておりますでしょうか。また、きちんと聞いておられるのであれば、どのような意見があったのか、ご説明を求めたいと思います。

○藤本経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 昨年十一月に実施方針を策定した際には、案として公表した要求水準書につきましては、複数の建設会社、維持管理会社、医療サービス会社を対象にヒアリングの上、作成しました。
 この中で公平性を確保するため、新規に参入する民間事業者が既存事業者と競争する際、不利とならないような取り組みについて意見を伺ったところ、主に四つの意見がございました。
 一つ目は、PFI事業の業務範囲から既存施設の修繕業務の除外、二つ目は、既存施設におけるリスクの回避、三つ目は、修繕履歴や図面の開示、四つ目は、現場見学会の実施でございます。

○谷村委員 既にPFI事業として対応されております企業につきましては、多摩総合医療センター、小児総合医療センター、それに加えて、二つを入れて全部で四つにするというわけですから、本当によほどのことをしなければ、現在請け負っている事業者さんが圧倒的に有利になるということは、通常考えれば当然のことだと思います。
 圧倒的な有利にならないように、また、そうだから手を挙げる、挙げないという事業者が出てこないように、今、四つの点を指摘されました、PFI事業の業務範囲から既存施設の修繕業務の除外をする、既存施設についてのリスク回避をする、修繕履歴や図面の開示、そして現場見学会をしっかりやっていくと、この四点につきましては、真摯に耳を傾けていただくことが重要であると思います。
 都として、民間事業者の意見をPFI事業にどのように反映していくのか、見解を求めます。

○藤本経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 民間事業者からの意見を踏まえまして、既存施設における修繕業務等を都の業務とするとともに、既存施設の劣化や損傷に係るリスクは都の責任とすることとし、入札公告時に明らかにする要求水準書等に盛り込んでいく方向で検討していきます。
 また、民間事業者から提供の要望のある修繕履歴や図面等の資料につきましては、秘密保持の誓約を条件に、入札公告後、速やかに提供する予定です。
 さらに、入札公告後に現場見学会を複数回にわたり開催するなど、事業への参入を希望する民間事業者に丁寧な説明と情報開示を行ってまいります。

○谷村委員 とにかく民間事業者の方に、より多く要望に応じた丁寧な対応を行っていただくことを求めておきます。
 民間事業者が入札に参加する段階で、新規に参入する民間事業者が不利にならない仕組みの構築も大変重要だと思います。入札時の公平性が明らかでなければ、事業に参加しようとする民間事業者も慎重にならざるを得ないというのは当然のことだと思います。
 この入札を実施するに当たって、落札者の決定が、新規に参入する民間事業者にとっても不利とならないような仕組みが必要と考えますけれども、改めて見解を求めます。

○藤本経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 今回、事業者を決定するに当たりましては、価格だけではなく、民間事業者が要求水準書等に沿って提案する内容もあわせて総合的に評価する総合評価一般競争入札を採用することとしております。
 総合評価一般競争入札におきましては、価格点と性能評価点を合計した総合評価点のうち、最も高い総合評価点を得た民間事業者を落札者とするものでございます。価格点は、民間事業者が提案した価格をもとに点数を算出し、性能評価点は、民間事業者が提案してきた内容について審査し点数を算出します。
 今後、まず、医療分野、PFI分野、建築分野、維持管理分野、危機管理分野、財務分野といった六分野の専門性を持った外部有識者から成る審査委員会を立ち上げます。
 その後、事業者の提案する性能を評価する基準や、評価の配点割合等が盛り込まれた落札者決定基準につきまして、公平性、競争性の観点から審査委員会で検討し、この結果を入札公告時に公表してまいります。
 加えて、この基準にのっとり、事業者からの提案内容について審査委員会で評価をしてまいります。

○谷村委員 今回のPFI事業につきましては、大変多くの民間事業者の方々が注目をされる、それだけの規模のものでありますし、予算金額からいっても、それ相当のものになるかと思います。
 繰り返しで恐縮ですけれども、とにかく、より多くの民間事業者の方々が、この多摩メディカル・キャンパス整備等事業の入札に応募していただくことで競争性が高まり、PFI事業の本来の目的が達成するわけであります。
 うちも参入しようかなというふうに検討されている会社もたくさんあると思いますので、今ご答弁にありましたけれども、その取り組みを着実に進めていただきまして、また、PFI事業の公平性をしっかりと確保していただくことを要望しておきます。
 続いて、本事業のスケジュール--PFIが公平性を保って実施されるかどうか、今のご答弁を聞いて、大丈夫だなというふうにして踏み切ろうと思っている方がまたふえればいいわけですけれども、次に大事な点が、本事業がどういうスケジュールで行われるかということですけれども、契約の締結は令和四年四月となっております。
 今後のスケジュールについてお伺いをいたします。そして、あわせて新設する施設の開設スケジュールについても答弁を求めます。

○藤本経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 今後、多摩メディカル・キャンパス整備等事業をPFI事業として正式に決定した後は、ことしの夏に入札公告を行い、入札説明書や落札者決定基準を初め、要求水準書等の資料を公表する予定です。
 その後、ことしの冬に民間事業者に入札提案書類を提出していただき、提案内容の審査を行い、落札者の決定を経て、令和四年に契約の締結を予定しております。
 契約の締結後、令和七年四月に外来がん検査・治療センター、令和十一年四月に難病医療センターをそれぞれ開設し、四施設の維持管理業務、運営業務を令和二十五年度まで行うこととしております。

○谷村委員 多摩メディカル・キャンパス整備等事業につきましては、契約締結後、令和二十五年度までの二十二年間という長期でかつ大規模な病院施設整備事業になります。当然ながら、多摩地域で唯一の都立病院でもありますし、先ほども申し上げましたけれども、この規模、予算額というのは物すごく大きなものがあります。
 であるがゆえに、今回のPFI事業を通じて、地域の活性化の視点というのも重要になると考えますが、見解を求めます。

○藤本経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 多摩メディカル・キャンパス整備等事業は、令和三年第一回都議会定例会で八百五十八億円の債務負担を計上しておりますとおり、大規模な事業となります。
 令和二年十一月に公表いたしました実施方針では、本事業を実施するに当たりまして、地元企業の育成や地域経済の振興に配慮すること、事業者の創意工夫等により、地域の活性化に寄与することを求めています。
 今後、事業者を選定するに当たり、事業者の提案に盛り込まれる地域経済への貢献等につきましても、性能評価の基準に盛り込み、地域活性化につきましても、評価の重要な要素とすることなどを検討してまいります。

○谷村委員 ありがとうございます。
 地域経済への貢献等につきましても、しっかりと視点を持った検討をお願いしたいと思います。
 先ほども申し上げましたけれども、今回、多摩メディカルキャンパスが、次なる今日的、医療的課題に対応する医療を提供する、これに加えて、雇用の創出、あるいは地元産材の活用など、地域の活性化にも寄与する事業としていただけますように要望いたしまして、質問を終わります。

○白石委員 私からも、多摩メディカル・キャンパス整備等事業に係る特定事業の選定について質問したいというふうに思います。
 今回の報告は、多摩の医療拠点である多摩メディカルキャンパス内にある神経病院やがん検診センターを新たに改築することに伴って、PFI事業を導入して、既に導入をされている多摩総合、小児総合と一体で実施するという方針が決定されたということの報告だと思います。
 本事業の実施方針は、昨年十一月に公表をされております。その後、民間事業者からの実施方針などの質問や意見を聞き取ったのがことしの一月と、このようにしております。つまり、コロナ感染拡大のもとでも着々と準備を進めているということだと思います。
 ところが、都直営かPFI、どちらを選定するかの報告は、第一回定例議会で行う予定と、このようにしておりましたが、それができなかったというふうになっております。
 そこで、初めに伺いたいと思いますけれども、なぜ、一定で特定事業の選定の報告ができなかったのか、理由を説明していただきたいと思います。

○藤本経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 特定事業として選定するに当たりましては、病院と本庁が十分に調整する必要がございます。病院と本庁で調整を行わなければならない時期が、コロナ感染患者が急増した、いわゆる第三波と重なりましたことから、コロナ対策を最優先の課題として対応したため、十分な調整ができませんでした。
 その後、病院と検討を進め、このたび調整が終了したため、特定事業の選定につきまして、今定例会に報告させていただいております。

○白石委員 つまり、コロナ感染が拡大をするもとで、コロナ対策を最優先の課題として位置づけて対応したと。病院現場は、やはりそれどころではなかったということだと思います。ですから、予定していた一定での選定、報告というのは、見送らざるを得なかったというご答弁だったと思います。
 三カ月前よりコロナ感染が改善しているのかといえば、全くそうではないというふうに思います。
 現在、緊急事態宣言が再延長されている、まあ本定例会で、PFIを選定して議会に報告をするということにしておりますけれども、コロナ対応は最優先の課題ではなくなったのかと、先ほどの答弁を聞いているとそういうふうに受け取ってしまうんですが、説明をしていただきたいなというふうに思います。

○藤本経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 現在も、コロナ対策は最優先の課題ということになっておりまして、一定後、病院と検討を少しずつ調整を進めた結果、調整が終了したため、今回報告をさせていただいているということでございます。

○白石委員 一定、つまり三月ですから、三カ月前ですけれども、今現在も変異ウイルスの新たな脅威などにも直面しているという中で、やっぱりこの間、調整をするとなると、非常に綿密に、さまざまなところで病院とも調整しなければいけないということを聞いております。
 今、こういうコロナの感染が拡大をしているというもとで、医療現場は、本当に逼迫の度合いを深めているというふうに思います。だからこそ、都立病院や病院経営本部が、持てる力を全力で集中してコロナ対策を行うということが求められてきたし、今も求められていると改めて訴えたいと思います。
 そんなときに、多摩の医療拠点である多摩メディカルキャンパスを一体的にPFIで行うというために力を注ぐ姿勢というのは、私はやっぱり許されないというふうに思うんです。一度立ちどまったんですから、このコロナ禍の中で、今後、別にこれが終わったからって、さらにいろいろな連携であったりとか、協議もあるでしょうから、そういうふうなところでは、私はやっぱりコロナ対策を、まずは全力で集中するということが大事だということを極めて強く指摘をしたいというふうに思います。
 そもそもPFIというのは、本来東京都が責任を持って運営するべき都立病院の業務を、例えば多摩総合であったりとか、それから小児総合、現在、清水建設など大手ゼネコン、さらには総合商社などに一括して発注して、都の財政負担を削減する、これがPFIです、簡単にいえば。
 つまり、都の財政負担の削減手法というのがPFIであるということです。PFI事業は、これまでに駒込病院、多摩総合医療センター、小児総合医療センター、松沢病院の四つの都立病院で導入がされて、総事業費は数千億円に上るというふうになっております。
 都立病院にPFI事業を導入する、しないかの最大の判断材料というのはバリュー・フォー・マネー、いわゆるVFMというものだと思います。
 改めてVFMを説明いたしますと、都直営での総事業費と、そしてPFIで行った場合の総事業費を積算して、どちらの方が総事業費を安く抑えることができるのかという比較をして算定したものがVFMと。今回の報告でも二・七%VFMが出ています、だから効果的なんです、削減ができるんですということで、PFIでやろうというふうな報告書になっています。
 PFIの目的は、都の財政負担ですから、PFIを選定するときには、VFMがあるかどうかが決定的になると。ですから、VFMの妥当性、信憑性がどれだけあるものなのかが、やっぱり真っ先に問われるというふうに思っています。
 この間も、これを私はやってきました--VFMが本当に根拠のある算定なのかをはっきりさせるには、多摩総合や小児総合などで先行して実施したPFI事業のVFMを検証して、議会や都民に説明責任を果たすべきだと、この間も指摘をしてきましたが、いまだにそれはブラックボックスということになっております。
 同じく国の会計検査院も、VFMについてきちんとした根拠があるのかということを含めて、国が行うPFI事業を検証して報告書が出されております。
 その報告書ですけれども、会計検査院の報告では、二十七のPFI事業について、一定の条件で維持管理費相当額を比較したところ、全ての事業でPFI事業の方が高額となっているという報告書です。最も高いものでは、PFI事業での金額が従来方式、直営での方式の二倍以上に上っていたということが明らかとなりました。
 そこで伺いたいと思いますけれども、会計検査院が検証した結果を病院経営本部としてはどう受けとめているのか、ご答弁をお願いします。

○西川サービス推進部長 会計検査院の報告書では、公務員宿舎や庁舎の施設整備と維持管理等のPFI二十七事業について、コスト面の事後検証を行っておりますが、施設整備については、事後検証はできなかったとしておりまして、また維持管理業務については、この検証だけをもって定量的な効果の有無を判断することはできないとしております。

○白石委員 今、部長が答弁されたのは--報告書に書いてある一部を読み上げてほしいと私はいったのではなくて、要するに会計検査院が出された報告書に対して、受けとめはどうですかと聞いておりますので、そこは答弁なかったので、ぜひもう一度お願いします。

○西川サービス推進部長 この報告書につきましては、会計検査院が法律に基づいて国会及び内閣に提出したものでございまして、なかなか都の立場として評価をすることは難しいわけですけれども、その中には、会計検査院は国の事後評価に関する検討を踏まえるなどして、PFIの事後評価を行うことを求めています。
 先ほどもご答弁いたしましたとおり、国による事後評価の検討結果、このマニュアルは既に地方公共団体に発出されておりますけれども、そのマニュアルの中では、事業開始後のVFMの算出は求められておりません。

○白石委員 私が聞いたのは、会計検査院の結果報告というのは、VFMを使って、本来PFIはVFMがあるから、国の方で事業をやったら、従来の方式よりも安上がりでできるということで踏み切ったけれども、実際にPFI事業が終了して会計検査院が算定をしたら、何とVFMが、要するにPFIよりも従来方式の方が安上がりになっていたと。PFIが二倍というふうな結果が、従来方式の二倍以上に上っていたということが、会計検査院の報告で明らかになったということなんです。
 これまで、VFMをやらなくてもいいですよ、事後評価しなくていいですよというふうに聞いているのではなくて、国の、会計検査院の受けとめをちょっと聞きたいということなんです。よろしくお願いします。

○西川サービス推進部長 若干、先ほどのご答弁とかぶってしまうかもしれませんけれども、その報告書におきましては、公務員宿舎や、あるいは庁舎の施設整備、維持管理等のPFI事業について、コスト面での事後検証をしておりますけれども、施設整備については、事後検証はできなかったとしておりまして、維持管理業務についても、維持管理業務の全てではなくて一部を除外して検証していることなどを理由として、この検証だけをもって定量的な効果の有無を判断することはできないというふうに書かれておりますので、それは、会計検査院の報告としてはそのとおりなのかなというふうに受けとめております。

○白石委員 要するに、会計検査院が行った事後検証というのは一部であって、意味があるものではないというふうなことだというふうに、私、理解するんですけど、そういうふうでよろしいですか。

○西川サービス推進部長 会計検査院の報告書について、都としては評価をする立場ではございませんけれども、内容についてはそういうものというふうに理解したということでございます。

○白石委員 いや、だからね、ちょっと驚きの答弁ですけれども、要するに、会計検査院が行った事後検証というのは一部であって、都としては、意味のあるものではないというふうなことだということです。
 私、ちょっと驚きですけれども、都として会計検査院の検証から、やっぱり受けとめなければ本当にいけないというふうに思います。そういう姿勢こそが、私、問題があるといいたいと思います。
 会計検査院は、今、答弁読み上げられましたけれども、その部分の後に、しかしと続けているんです、二十七事業の全てについてと述べているんです。そして、一ページを使って比較を表にしています。ですから、この検証だけで判断ができないというふうにしたとしても、この比較には十分意義があるということなんです。意味のないものを会計検査院がわざわざ算定をして公表するなんてことはあり得ません。やっぱりこの会計検査院が出した結果報告というのは、重く受けとめるべきだというふうに思います。
 会計検査院の報告書の結論は何かといえば、各府省などは、今後のPFI事業の実施に当たり、内閣府におけるPFI事業の事業期間終了に伴う評価の実施方法についての検討結果を踏まえるなどして、PFI事業の事業期間終了に伴う評価を客観的に行うよう検討することとしております。
 そして、会計検査院の報告書が持っている意味というのは、やはりVFMを含めてきちんと検証を行うべきなんだと。だから、今回、会計検査院、一部でしかできなかったけれども、VFMを検証して算定して結果を出したんだと。やっぱりここの意味を、ちゃんと私はつかむ必要があるというふうに思っています。ここを病院経営本部は重く受けとめるべきだと改めて指摘したいというふうに思います。
 少なくとも、この比較結果を見れば、VFMが本当にあるのかどうなのか、やっぱりきちんとした検証がないといけないというふうに思うんです。だって、会計検査院から、実際に一部だけれども、算定してみたら従来方式よりPFIの方が二倍かかっているんだということが出たわけですから、VFMというのが妥当性あるのか、信憑性あるのかというのが本当に問われると思います。
 PFI導入前には、これだけ削減効果があるというふうに宣伝をしておきながら、実施後は、そんな検証はしませんなんていうのは、やっぱり通用しないということが明らかだと思います。少なくとも、議会からVFMの客観的根拠があるのかと疑問が、私、もうずっと出していますから、それに答える責任がやっぱりあるというふうに思います。
 そこで伺いたいと思いますが、今回、PFI導入を決める際に、既に多摩総合や小児総合など、先行実施された事業でVFMの事後検証はされたのか、お答えいただきたいと思います。

○西川サービス推進部長 多摩総合医療センター、小児総合医療センター、駒込病院、松沢病院のPFI事業について、VFMの事後検証は行っておりません。

○白石委員 ご答弁のとおり何もしていないということです。やっぱり都民の代表である議会において、VFMの客観的根拠を示すために検証するよう、この間、指摘をしているわけですから、病院経営本部として検証するのは、私は当たり前だというふうに思うんです。
 そこでまた伺いたいと思いますけれども、VFMの事後検証がやられていない、このことについて、病院経営本部として、本部内でもどのような議論があるのか、されているのか伺います。

○西川サービス推進部長 病院経営本部といたしましては、事業開始後のVFMを算出することは困難であると考えております。

○白石委員 先ほど、質問で聞いていると、違うアプローチで定量的に評価して、PFI事業の透明化を図るべきなんていう質問ありましたけれども、私、そもそも検証が困難なVFMをPFIの選定基準にするという方がおかしいんだというふうにならなきゃいけないと思うんです。
 だって、VFMの事後評価ができない、検証ができない、じゃあ、VFMって何ですかと都民に聞かれたときに、誰も説明できないじゃないですか。やっぱりここが、いかにVFMというのが一体何なのかというのは、もう先行してPFI事業がやられている、例えば多摩総合、小児総合、やっぱりここで、最初のVFMが実際どうだったのか、これ、検証しなきゃいけないというふうに思います。
 困難だといいますけれども、病院経営本部、この間やっていますけれども、一度も検証したことがないわけではないんです。約二千四百万円もの都民の税金を使って、二〇一五年から三年費やしてVFMの事後検証を、多摩総合や小児総合のPFI事業を病院経営本部で行っているということです。
 ところが、VFMの算定は困難であるとの一言で、これがどのような算定結果となったのかを、議会にも、それから都民にも公表されていないんです。私たちも情報開示をかけましたけれども、もう真っ黒になっているんですね。やったんだけれども、困難だから出せませんというふうな一言で、ずっと終わっている。それは何でかというと、仮定の域を超えない、だから、困難なんだというふうにいっています。でも、PFIを選定するときにVFMをやるのは、仮定を入れて算定してVFMを出しているんですから、やっぱり通用しないと思うんです。
 さらに、都民の税金で検証した結果ですから、公表をして、例えばどういうところが困難なのかを、私、説明すればいいと思うんです、こういうところがやっぱり困難なんだと、算定したんですから。
 そういう中で、VFMとは一体何なのかというふうなのをちゃんと説明責任を果たすというのが、やはり病院経営本部は問われていると思うんです。やったんですから、検証結果をまずは公表すべきだと思います。いかがでしょうか。

○西川サービス推進部長 VFMの検証につきましては、まず、国のガイドラインにおいても、その考え方とか、やり方は示されておりません。
 そういった中で、VFMの検証に平成二十七年度から二十九年度まで取り組んだわけでございますけれども、やはり多くの仮定を置かざるを得ないということで、そこから得られたPSCであるとか、PFIライフサイクルコスト、これを用いてVFMを算出しても、正確なVFMは算出できないという結論に至っております。
 こうしたことから、これらの数値は、公表にはなじまないというふうに判断をしたものでございます。

○白石委員 今の答弁でわかるように、算定はしてみたんだと。だけれども、仮定に次ぐ仮定だから正確性が問われる、公表には値しないと。
 でも、PFIを選定するときに、要するに二十年後の医療環境も含めて、いろいろなところで計算に、仮定を入れるわけじゃないですか。選定のときには計算ができるけれども、終わった後には、それから検証ができないなんていう、やっぱりこれね、理屈上通らないというふうに思うんですね。やったんですから、それを公表すればいいじゃないですか。
 その公表の中で、やっぱり、これはちょっと、VFM、今回やってみたけど、どういうところが困難で、どうもうまくいかないというのも含めて、都民の税金で、検証を三年もかけてやったわけですから、公表してやるべきだと。これ、誰が聞いてもわかると思うんです。ぜひそれ、公表していただきたい。それで議会も、それから都民も目を入れて、VFMの事後検証というのはどうすべきなのかも含めて、やっぱりやるべきだと、公表すべきだと改めていいたいと思います。
 昨年二月に、内閣府は、PFI事業の事後評価等に関する基本的な考え方を出しております。取りまとめた事後評価等の結果については、広く国民に周知すべき情報であるとともに、ほかの管理者などがPFI事業を実施する上で非常に有益な情報となるため、原則公表すべきであると、このようにしております。都民の税金を投入して一度は検証を試みたのですから、その結果はどうあったって、公表はやっぱりすべきだというふうに思います。
 また、昨年の厚生委員会でも、きょうもありましたけれども、国が示すマニュアルに沿って事後評価を行うというふうなお話ありました。これ、聞いていると、どうもやっぱりVFMの検証は含まれているのかというところで、これは明確じゃない、含まれていないんじゃないかというふうにちょっと思っています。
 多摩総合医療センター、小児総合医療センターのPFIを継続し、今の神経病院にも広げるということは、やっぱり既定方針になっていると思うんです。今後のことは既定方針として進めながらも、行う検証では、何のために行うのか、要するに事後評価をするのかということが問われちゃうというふうに思うんです。
 一度は試みた検証を明らかにして、VFMの事後検証というのを、正面から、私、やるべきだというふうに指摘をしておきたい。これがないと、PFIは、やっぱりありきというふうにいわれたって否定できなくなるというふうに思います。
 最後に、今回、都立神経病院が新たにPFI事業の対象にされようとしておりますが、神経病院というのはどういう病院なのか、改めて伺います。また、難病医療センターとして整備をされるということですが、どういうような病院になるのかということもあわせてお答えください。

○藤本経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 神経病院は、東京都における脳神経系難病医療の拠点として、脳神経系疾患に対する高度専門的医療を提供する専門病院でございます。
 改築によって、都の難病医療の拠点として、検査、診断から治療、地域での療養支援に至る総合的な難病医療を提供する難病医療センターとなります。

○白石委員 神経病院は、神経難病の専門病院として、都立病院の中でもとりわけ特殊な病院となっております。同様の施設は限られている、ほかにはないのではないかと思うような病院だということです。
 同じ府中の敷地内にある府中療育センターは、実は、建てかえに当たってPFIの検討を行ったんです。直営方式、つまり都の直営で、従来方式でやるやり方とPFI、どちらにするかということで、実は、府中療育センターは直営方式で行う、従来方式で行うということになりました。
 我が党、日本共産党都議団は、直営で行うことを決めた際の検討文書を公文書開示請求で入手しております。例えば、次のようなこと書かれております。長期入所部門を有する都内の重心施設は、都内九施設のみと限られており、運営ノウハウを有する事業者が少ない。一方、当施設は四十二年という長い歴史を持ち、一貫して都が運営してきたこと、また、都内入所施設では最大規模であることから、豊富な運営ノウハウが都に蓄積をされている、だから、従来方式、都の直営でやるんだと、PFIじゃないんだということで、情報開示でも明らかになりました。
 これと同様のことは神経病院にも、私、当てはまると思うんです。同様の施設というのは、重心の入所施設よりさらに少ないです、神経病院と同様の施設というのは。また、約四十年の間、東京都が直営で運営して、豊富なノウハウが蓄積されていることも同じだと思うんです。
 PFIは、民間のノウハウを活用するなどということがいわれるわけですけれども、難病の専門病院についてのノウハウは、むしろ皆さん、東京都が蓄積をされていると思います。
 そして、患者や家族の声を反映することも極めて重要だと思います。こうした東京都が持つ豊富なノウハウや患者、家族の意見を東京都の意思としてしっかりと反映するためにも、民間に委ねるPFI方式ではなくて、従来方式による改築を行うよう強く求めて、質問を終わりたいというふうに思います。

○のがみ委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○のがみ委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で病院経営本部関係を終わります。

○のがみ委員長 これより福祉保健局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 初めに、第百七号議案、令和三年度東京都一般会計補正予算(第七号)中、歳出、福祉保健局所管分、第百十六号議案から第百三十四号議案まで、第百五十五号議案、令和三年度東京都一般会計補正予算(第八号)中、歳出、福祉保健局所管分及び地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した令和三年度東京都一般会計補正予算(第三号)の報告及び承認について中、福祉保健局所管分を一括して議題といたします。
 本案並びに本件のうち、追加提出されました第百五十五号議案、令和三年度東京都一般会計補正予算(第八号)中、歳出、福祉保健局所管分について、理事者の説明を求めます。

○吉村福祉保健局長 令和三年第二回東京都議会定例会に提出いたしました議案につきましてご説明いたします。
 今回ご審議をお願いいたします議案は、新型コロナウイルスワクチン接種のスピードをさらに加速させるため、区市町村による住民接種とあわせて、都が主体となった大規模接種会場における接種に必要な経費を補正する令和三年度六月補正予算案でございます。
 詳細につきましては、総務部長よりご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○高野総務部長 それでは、令和三年度六月補正予算案につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料、令和三年度六月補正予算(追加)概要をごらんいただきたいと存じます。
 二枚おめくりいただきまして、一ページをお開き願います。Ⅰ、総括表でございます。
 今回の補正は、一般会計歳入歳出予算の補正でございます。
 左側の(1)、歳入予算の補正予算額欄をごらんください。国庫支出金で九十一億五千二百三十七万九千円及び諸収入で百十一億一千八百五十二万五千円の増額により、補正後の歳入合計は六千四百三十七億三千二百五十八万五千円となります。
 右側の(2)、歳出予算の補正予算額欄をごらんください。福祉保健費で百八十五億四千九百三十万四千円増額補正でございます。これにより、補正後の歳出合計は一兆七千七十七億九千百七十万二千円となります。
 二ページをお開き願います。Ⅱ、事項別内訳の1、新型コロナウイルス感染症緊急対策でございます。
 新型コロナウイルスの感染拡大を阻止する対策に要する経費として、大規模接種会場における新型コロナウイルスワクチン集団接種事業について、健康安全費で百八十五億四千九百三十万四千円の歳出を計上してございます。
 三ページをお開き願います。2、歳入予算の更正でございます。
 新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金の充当に伴い、感染症対策費の財源を更正するものでございます。
 以上、簡単ではございますが、提出議案の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○のがみ委員長 説明は終わりました。
 その他の議案につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○高野総務部長 五月二十六日の当委員会におきまして要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元の厚生委員会要求資料をごらんください。
 資料は、目次にございますように全部で四項目となっております。
 目次をおめくりいただきまして、一ページをごらんください。1、新型コロナウイルスのクラスター発生場所の種別件数(月別)といたしまして、施設種別ごとの新型コロナウイルスのクラスター発生件数を令和三年一月から同年四月までの月別に記載してございます。
 二ページをお開き願います。2、区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業における検査数といたしまして、当該事業における令和二年度のPCR検査等の実績について、区市町村別に記載してございます。
 三ページをごらんください。3、都内の新型コロナウイルス感染症患者受入病院数及び非受入病院数並びに入院患者数といたしまして、新型コロナウイルス感染症の患者受け入れ病院数、非受け入れ病院数、入院患者数を令和三年二月一日時点及び同年五月十六日時点で記載してございます。
 四ページをお開き願います。4、東京都看護師等修学資金の新規申込者数の推移といたしまして、貸与種別、養成施設等の課程及び設置主体ごとの東京都看護師等修学資金の新規申込者数の推移を平成二十八年度から令和二年度まで記載してございます。
 以上、簡単でございますが、要求資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○のがみ委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含め、これより本案及び本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○桐山委員 それでは、私からは、補正予算の新型コロナウイルスワクチン接種促進支援事業についてお伺いしたいと思います。
 都民の命と健康を守り抜くため必要不可欠な対策の一つが、希望される方へのワクチンの接種の迅速化です。現在の日本の接種回数は、国のワクチン確保のおくれ等により、世界各国の中で大きくおくれをとっておりまして、世界最低レベルといっても過言ではありません。
 都内については、国が本来は重点的に配分すべき大都市圏を十分に優先してこなかったこと等にも重なり、必ずしも十分には進んでいませんが、都としても、接種の迅速化に向け対策を強化していく必要があります。
 現在、都内区市町村でも高齢者への接種が本格化する中で、国では、高齢者への接種を七月末までに完了するとの方針を打ち出しており、各自治体では、その目標に向かって懸命の努力が続いているところです。
 ワクチン接種を加速させるために重要なことは、必要なワクチンの供給量が来ることを前提にすれば、打ち手を確保することであり、今回補正予算で計上されました、この接種促進支援事業は、地域の医療機関での接種場所をふやし、まさに接種のスピードを上げる効果があると感じております。
 そこで、この事業の目的と事業の概要についてお伺いしておきたいと思います。

○村本新型コロナウイルスワクチン担当部長 新型コロナウイルスワクチン接種促進支援事業は、全ての区市町村で七月末までに高齢者接種の完了を目指し、高齢者が身近な医療機関で早期にワクチン接種を受けられるよう、都が接種に携わる医療機関に協力金を支給するものでございます。
 協力金の単価は、診療所等の医療機関が一日六十回の接種を行った場合、十七万五千円としており、対象期間は七月三十一日までとしております。

○桐山委員 高齢者が身近な地域でワクチン接種を受けられるような体制づくりということでは、個別接種を担っていただける医療機関への強いインセンティブになると思っております。
 事業概要の中で、今答弁にもらいましたけれども、医療機関、一日六十回接種当たり十七万五千円というご答弁がありました。この積算根拠として、六十回、十七万五千円がどのような考え方で設定されたのかお伺いしたいと思います。

○村本新型コロナウイルスワクチン担当部長 支給要件となります六十回接種の回数につきましては、診療所等におきまして、ワクチン接種に専念した場合に、一日に接種可能な人数を推計したものでございます。
 受け付け、体温測定、問診、接種、接種後の経過観察などの接種の一連の流れを一人おおむね三十分程度を目安に、午前及び午後の各三時間でそれぞれ三十回接種できるモデルを想定いたしました。
 十七万五千円の単価につきましては、接種を行う医療機関が通常の診療を行っていた場合に想定される診療報酬額などを参考に設定をしております。

○桐山委員 十七万五千円の単価設定については、今ご答弁ありましたように診療報酬を参考に設定しているとのことでした。
 接種回数については、六十回を午前三時間、午後三時間の一日六時間想定ということで、一人おおむね三十分程度を目安にということでしたけれども、一人当たり接種時間でいうと六分でこなしていくことになるのかなと思います。
 この六十回という回数を接種すれば、十七万五千円が医療機関に入るということだと思いますが、地元のクリニックの方や地域の医師会の先生方に話を聞いてきたんですけれども、大体、医師一人と看護師一人で運営しているような小規模な診療所では、一日六十人に対してワクチンを接種するというのは、非常に難しいし厳しいとの声も上がってきております。
 一口に診療所、クリニックといっても、やはりそれぞれの規模も異なりますし、接種した後、状態観察というのが十五分でしたっけ、そうした観察もしなければならない、そういったスペースも確保したり、あと、密にならないような形での人員の配置ですとか、あるいは動線の配置なども必要となってくると思います。
 さまざまな医療機関があることを踏まえて、この六十回という接種回数について、小規模な診療所でも取り組みやすい回数に設定するなど、支給要件を緩和すべきだと考えておりますが、都の見解を伺っておきたいと思います。

○村本新型コロナウイルスワクチン担当部長 本事業に関しまして、東京都市長会や東京都医師会等からは、医療機関の実情を踏まえ、一日当たりの接種回数を取り組みやすい回数とするなど、支給要件の弾力化を求める意見が寄せられております。
 制度の運用に当たりましては、こうした区市町村や医療関係団体の声も踏まえ、より多くの医療機関にワクチン接種に携わっていただけるよう検討してまいります。

○桐山委員 先ほども申し上げましたように、診療所、クリニックでは、医師が一人で、日常診療の中でたくさんの方への接種が厳しいということ、十五分の接種後の経過観察、密を避けるとか、あと、通常診療がされているので、休診日に接種をされることを検討されるところも多いかと思います。
 また、今回の個別接種の支援なんですけれども、自治体によっては個別接種に比重が置かれていたり、集団接種に置かれていたり、その接種方法もまちまちですし、市区町村それぞれの接種スケジュールがあるので、一概にそのクリニックの先生が意欲を持たれてやりたいといって手を挙げていただいても、やはり市区町村とのスケジュールの関係で、うまくこう連動させてスムーズに接種を行き渡らせるような支援というのが、非常に重要になってくるのかなというふうに思っていますので、そのあたりもしっかりと支援をしていただきたいというふうにも思っております。
 また、こういう意見も出ています。今、六十回設定ですけれど、一日三十回を二日間で六十回とすることや、また三十回で半額の、例えば八万七千五百円にするなど、小さい単位でも支援していただけるようなことを、ぜひお願いをしたいということも伺ってきております。
 答弁でいただいたように、さまざまな意見を踏まえて、しなやかで実効性のある制度設計をぜひお願いしたいというふうに要望しておきたいと思います。
 最後に、制度設計を行う上でもう一つ重要なのは、この事業、いつから開始するかということです。この定例会で議決した後、都として事業を開始されることかとは思いますけれども、現状でも、通常診療をしながらワクチン接種を行っている医療機関はもう既にあります。
 そこで、こうした医療機関が協力金を受けられるよう、この事業の開始時期について遡及をすべきと考えますが、見解を伺います。

○村本新型コロナウイルスワクチン担当部長 事業開始時期につきましては、区市町村や東京都医師会等の医療関係団体からの意見を踏まえつつ、国の支援策との関係を含め、事業の効果を最大限高められるよう検討してまいります。

○桐山委員 ありがとうございます。
 事業の効果を最大限高めるように、この遡及も含めて、ぜひご検討をいただきたいというふうに思います。これは短期決戦ということで、先生方も頑張れるパワーになると思いますので、ぜひ使いやすい制度にお願いしたいと思います。
 最後に、意見だけ申し上げたいのが、追加の補正予算案の百五十五号議案にあります、今回、先ほども説明がありましたが、大規模接種会場における新型コロナウイルスワクチン集団接種事業なんですけれども、これまでも代表質問等々を通してさまざまな意見がありましたが、やはり私からも、二十三区内だけではなくて多摩地域の方にも、ぜひご検討いただきますことをこちらで要望もさせていただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。

○柴崎委員 私からも、全く今、同じ質疑になってしまうような、重なってしまうところが多々あるかと思うんですが、なるべく重ならないようにお伺いしたいと思います。
 新型コロナウイルスワクチン接種促進支援事業につきましてお伺いしたいと思います。
 私の地元は練馬区なんです。ご承知のとおり練馬区モデルということで、約三百五十カ所の医療機関と提携しまして、要するに、自宅の近くでワクチンの接種が受けられるという方式をとっておりまして、これが既にもうスタートをしているところでございます。
 こうした中で、もちろん集団接種ということでも、会場を十カ所ほど設けているようでございます。いずれにしても、こういったことでかなりマスコミでも取り上げられたようでございますけれども、ここに来まして、高齢者の方々からよく耳にするのが、早くワクチン接種をして安心したいんだけれども、予約がとれない、こういう声がかなり出てまいりました。
 その辺を私もちょっと確認をさせていただきました。つまり、地元の診療所、医療機関で、ワクチンの接種回数、すなわち予約受け付け数が少ないのかなということが原因なのかなということで、幾つかちょっとお聞きをしたんです。
 ワクチン接種を行う診療所、医療機関では、通常の診療も行っているわけです。そしてまた、発熱外来を行っているところもあると。そうすると、なかなかスペース的に、面積的にもワクチンの接種をする場所というのは限られてしまったり、あるいは時間的に分けなくちゃいけないというようなことになっているわけでございまして、したがって、なかなか一日に、あるいは毎日行うことができないような医療機関もあるんです。
 ですから、こういった現象が当然出てくるわけなんですが、どうもマスコミ報道等々だと、もちろんこれは必要なんですけど、ワクチンの接種が、どれぐらい打ったんだ、どれぐらい今進んでいるんだと、そのことばかりが先行していて、医療機関としてこういう体制でやっているんだということが、なかなか周知されていない。
 私としては、ぜひこういったことも、知事からでもいいし、しっかり周知していただくような体制をとってもらえたら、やはり地域の方々も、それなりにきちっと理解できるんじゃないかなと思うんです。そういうことで、かなりのお問い合わせがございました。
 したがいまして、今回、この事業について--先ほどご答弁がありました一日六十回以上接種をすると、医療機関に対しまして十七万五千円がお支払いされるということの事業でございます。今、既にもう国でも、これは一人当たり、たしか二千七十円だったかと思うんですけど、平日は二千七十円で、たしか休日とかはまた割り増しだとかつくのだと思いますけれども、そういったことを含めて、地元の練馬区でも、もう既に、これは一人じゃなくて一バイアルというんですか、それに対して、二千五百円だかというのを支給しているんです。
 ですから、こういった事業をさらにまた加えていただくということは大変ありがたいなと。つまり、どういうことでありがたいということは、やはり地域の医療機関におきまして、ワクチンの接種回数をふやすことができるんではないかなと、我々も思うわけであります。
 したがいまして、この事業が、まさにこうしたワクチンを待ち望んでいる多くの高齢者にとりまして、この問題を解決するのに大変いい事業じゃないかなというふうに考えているところでございます。
 今回、この事業によりまして、高齢者のワクチンの接種、これがどの程度ふえるというふうに見込んでいるのかお伺いしたいんです。

○村本新型コロナウイルスワクチン担当部長 新型コロナウイルスワクチン接種促進支援事業につきましては、先ほどご説明、ちょっとかぶってしまいますが、全ての区市町村で七月末までの高齢者接種の完了を目指し、高齢者が身近な医療機関で早期にワクチン接種を受けられるよう、都が接種に携わる医療機関に協力金を支給するものでございます。
 現在、ワクチン接種施設として登録しております都内の約四千の医療機関が本事業を活用した場合、七月末までに最大で約二百万回のワクチン接種が行われる計算となります。

○柴崎委員 今、答弁いただきました二百万回、つまり百万人分に相当するということです。都内の高齢者の約三分の一、三百十一万人の三分の一に当たるわけでございます。したがって、この事業をしっかり執行することができれば、大変効果的なことと思います。
 しかしながら、先ほど六十回の根拠についての答弁がありました。ご答弁を聞いていると、どうも地元の医師会を通じて、あるいは地元とのそういった--地元の事業者というか、医療機関の方々のご意見というのは、余りお聞きになっていないで、こういったことを組み立てられたのかなというふうに、今ちょっと思ったところでございます。
 したがいまして、我々といたしましてというか、自民党といたしまして、いつも現場の声というものをしっかりお聞きしながら、こういった事業をつくっていただきたい、このことは、やはり再度また、今回も申し上げておきたいなと思います。
 ぜひそういったことをやっていただきたい。というのはですね、私も近所の医療機関の方々からいろいろお話を聞くと、やっぱり六十回というのはなかなか難しいらしいんです。例えば半分の三十回ぐらいだったら、もしかしたらできるかもしれないという数字らしいんです。ですから、そういったことも踏まえて、ぜひ現場の声をしっかりお聞きになっていただいて、こういった事業を組み立てていただければ、なお一層ありがたいなと、こういうふうに思うわけでございます。
 したがいまして、昨日、私ども自民党の代表質問といたしまして、秋田一郎議員からも関連の質問をさせていただきました。そのときに、ご答弁として、局長から答弁をいただいたと思うんですが、弾力的に考えていきたいというようなご答弁がありました。
 したがって、先ほども質疑の中でありましたけれども、私としても、やはり地元から三十回程度ならというようなことも出ているものですから、そういったこともぜひ検討していただきたいなと、こんなふうに思うわけであります。
 ご答弁が、多分一緒になってしまうのかもしれませんけれども、そういったことを、ぜひ申し上げておきたい。どうですか、答弁は同じ答弁になるんでしょうか。

○村本新型コロナウイルスワクチン担当部長 本事業に関しましては、東京都市長会や東京都医師会等からも、医療機関の実情を踏まえ、一日当たりの接種回数を取り組みやすい回数とするなど、支給要件の弾力化を求める意見が寄せられております。
 制度の運用に当たりましては、こうした区市町村や医療機関団体の声も踏まえまして、より多くの医療機関にワクチン接種に携わっていただけるよう検討してまいりたいと思います。

○柴崎委員 私の方からも、やはり六十回というものもあってもいいんですが、半分の三十回でもこういった対象にするんだと、協力金が支払える対象にするんだというようなことをぜひご検討いただきたいなと、こんなふうに思うところでございます。
 いずれにいたしましても、今、ワクチンの接種については、一層の加速化を図っていくことが求められているところなんです。
 したがいまして、この事業、数多くの医療機関が参加していただけるように、これもまた福祉保健局と区市町村とのしっかりとした連携をとりながら、ぜひご努力をしていただきたい、このことを期待いたしまして、私の質疑を終えます。

○のがみ委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後二時四十六分休憩

   午後三時開議

○のがみ委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○谷村委員 それでは、第二回定例会補正予算案について質問をさせていただきます。
 時々それるかもしれませんが、質問を、趣旨をよく聞いていただいてお答えいただければと思うんですけれども、最初に前提としてお尋ねをいたしますが、今回の補正予算、大きな項目に分けて、新型コロナウイルスの感染拡大を阻止する対策、そして経済活動と都民生活を支えるセーフティーネットの強化と、大別二つにこう分かれる、この厚生委員会で審議になっておりますけれども、医療提供体制の強化充実の中で、保健所支援体制の強化というのは、どういうものを指しているかという点について、ちょっと冒頭、確認をさせていただきたいと思います。

○遠藤新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 保健所の支援体制の強化でございますが、大きく分けまして、特別区の保健所と多摩の保健所、二つございます。
 多摩の保健所につきましては東京都直営でございまして、保健所の体制を強化するための委託経費でございますとか、人件費でございますとか、そういった経費を計上させていただいております。
 一方、特別区への支援ということで、補助金ですとか、そちらも同様に、人件費等ですね、委託のための人件費等の支援の経費を計上させていただいているところでございます。

○谷村委員 ありがとうございます。
 その中でも大きなポイントとして挙げられているのが、保健所支援拠点において会計年度任用職員を活用し、積極的疫学調査やPCR検査等を担う体制を確保するとともに、保健所による業務の一部を都が外部への委託やシステム化することにより、保健所業務の負担軽減を図るということで特出しになっていますけれども、財源、国庫二分の一で深掘り、積極的疫学調査についても、トレーサー派遣により支援をしていくと。それから、PCR検査の民間委託や入院、宿泊調整に係る電話窓口確保システムによる支援も引き続き実施ということで、まず、保健師や看護師等をトレーサーとして都保健所等に配置しているが、これはどのように採用し、活用しておられるのか、現在の配置、規模も含めてお伺いをします。

○遠藤新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 積極的疫学調査等の業務を担うトレーサーにつきましては、昨年九月以降、会計年度任用職員として五回にわたって採用をし、多摩地域の都保健所や保健所支援拠点に配置をしております。
 採用時には、感染症対策関連業務にかかわる法制度や、個人防護具の着脱方法の実技などのカリキュラムで構成されます初任者向けの専門研修を実施してございます。
 現在、保健師や看護師、准看護師四十八名、事務職員六十四名、計百十二名を配置してございまして、主な業務内容といたしましては、保健師や看護師等は、積極的疫学調査に加えまして自宅療養者の健康観察などに従事し、事務職員は、発生届の受理や患者情報の管理などの業務に従事をしてございます。
 保健所の業務を幅広く支援するとともに、土日や夜間帯勤務などにも対応し、休日を含む二十四時間の対応が求められる保健所業務の負担軽減に十分寄与しているものと認識をしております。
 なお、感染の再拡大防止に向けまして、さらなる保健所の体制強化を図るために、新たにトレーサーの募集を開始する予定でございます。

○谷村委員 これまでも期限を切って進められていて、今回も、補正予算で新たなトレーサーの配置を、また募集をしていくということですけど、ちょっと一点教えていただきたいんですけれど、この中に医師を新たに確保するという内容はあるんでしょうか。あれば、どういう状況なのかわかりますか、この補正予算で。

○遠藤新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 今回の補正予算で、医師の確保を、非常勤の任用職員として確保していくということを明確に定めている事項というのはないと認識してございます。

○谷村委員 ということで、今回、トレーサーの方々をしっかりと確保していきましょう、募集していきましょうという、こういう予算案になっているんですが、医師の確保を新たにするという補正予算案にはなっていないわけです。
 これは何を申し上げたいかといいますと、第一回定例会で、都民ファ、共産、両会派によるコロナ条例改正が案としてされました。ちょっと時間がなかったので、私、そのときは申し上げられなかったんですけど、項目として保健所機能の強化という項目を立てて、公衆衛生医師を確保するとかとなっていたんですけれども、そもそも柱立てとして間違っていて、それは保健所機能の強化ではなく、保健所体制の強化、これは保健所支援体制の強化でもいいと思いますが、そっちであるんだろうなという、条例改正、本当に突っ込みどころ満載だったものですから、時間切れになったわけですけれども、この公衆衛生医師というのは、条例改正がなされましたけれども、今回の補正予算では特段計上されていないということを、ちょっと今確認をさせていただきました。
 コロナ条例改正案、都民ファ、共産、二会派によって可決されましたけれども、何だったのかというのを、一応ここで確認をさせていただきたいと思っております。
 そして、あの条例改正案には、もう一つ大きな欠陥がありまして、医師と看護師を確保しろというふうに書いてあるんですけれども、肝心な保健師さんの確保というのはないんですね。
 じゃあ、保健師さんと、それから看護師さんの違いといったら、看護師さんは治療の方を担っている、さまざまなご相談になっていくと、看護師さんの資格もある、さらに保健師の資格を持っていらっしゃる方の方をということで、保健所支援をしていくという意味でいけば、今、トレーサーの話をお答えいただいているわけですけれども、そこに書くのであれば、保健師さんもしっかり入れなきゃいけないという、完全に欠落をしておりました。
 今回、補正予算に対しても、それは計上されていないということで、そもそも、ああした条例改正がどこまで必要だったのかということを、冒頭申し上げておきたいと思います。
 続きまして、新型コロナの感染症対策が一年以上も続いているわけですけれども、この間の情報発信について、大変多くの皆様が今さまざまなメディアで情報を探して、今どういう状況にあるのかということをごらんになっているわけですけれども、東京都がホームページで発表しているものが、なかなか日常テレビを初めとするメディアに取り上げられている内容とはやっぱり乖離をしていて、どうしてこの数は発表されていないのかとか、いろんな視点があると思います。
 特に一番重要な医療提供体制の強化、それに対する重症病床というのがどれぐらい用意されていて、今、重症者がどれだけいるかというのは、これは毎日、ちょっと前までは三時、今は夕方に時間がずれたようですけれども、最初の情報として、きょうの重症者は何人とかというふうに出てくるわけですけれども、テレビでいっている数字の数と、そして毎日東京都が発表している数というのが大きく異なっているわけです。
 こうした情報発信の仕方というのは、毎日、皆さん関心を持って見ておられるわけですので、しっかりと見直しを、できればしていただきたいと思っております。
 特に療養者の状況というんですか、まず、医療提供体制の状況という中に、ホテルの、いわゆる宿泊療養をされている数は出てくるんですけれども、その宿泊療養がどれだけの体制で、今--これは医療提供体制の一つであると思いますが、その医療提供体制のところに、現状幾つ用意されているというものが出ていない。一般の入院、あるいは重症病床というものは出てきますけれども、療養者を受け入れられる数というのが出ないで、毎日、出ているということが一つ。
 それから、一番問題なのは、毎日都民の皆様が関心を持って見ておられるのは、一年以上にわたって時間短縮であったり、あるいは緊急事態宣言であったり、休業要請であったり、これはさまざまな立場でいろんな見方がありますよ。本当にお困りになっている方は、毎日いつになったらこの緊急事態宣言が解除されるのかということをずうっと見ているわけですけれども、国で発表しているステージ判断のための指標というものが、東京都のホームページ、サイトには出てこないんです。
 何かモニタリング会議で行われるというものを仮に見たとしても、今、東京都の数というのが、国のステージを判断するための指標に基づいた数値というのが提供されていない。なのでそれをテレビで見るしかない、けれども、さあっとしかテレビの場合は流れませんし、結局、余り責任持ったと思われないようなコメンテーターが適当なことをいうという中で、ずっと毎日毎日そういう報道がされる中、東京都からは適切な発信がなされていないといわざるを得ないわけであります。
 もう少しわかりやすく申し上げますと、重症者というのは、今回、八十人も行ったりしましたけれども、八十、七十というところで行ったり来たりしておりますが、テレビで出る現在の数値というのは、五百人台で出てくるわけです。
 重症病床は幾つ用意されているかというと、東京都の場合は三百七十三というふうに出るわけですけれども、テレビで出てくるのは千二百という話になってきて、これは国の指標と東京都の指標の違いだからというのはわかるんですけれども、その指標を見て、皆さんは、緊急事態宣言、次、延長するのかしないのか、今回限りで解除がされるのかということを毎日毎日ごらんになっているわけでありますので、もう一度、都民の皆様にとって、最新の感染動向等がしっかりわかるように、特に関心が高い項目について、よりわかりやすく表示するように、一層の充実を図っていただきたいと思いますが、答弁を求めます。

○武田感染症対策部長 都はこれまで、新型コロナウイルス感染症対策サイトにおきまして、陽性者の発生動向ですとか、検査実施件数などを毎日公表してございます。
 四月からは、都内の変異株の発生割合を公表するとともに、五月には、検査情報サイトを新たに立ち上げ、検査の種類ですとか都の独自の検査を含めた検査件数等の情報を発信してきたところでございます。
 今後でございますが、先生からのご指摘等も踏まえまして、さらなる情報発信を進めるため、確保病床数ですとか、宿泊療養施設の受け入れ可能数、また、国の指標によります重症者用の病床の使用率等の情報を毎日公表していくことといたします。
 今後とも、都民の方々の目線に立った、わかりやすい効果的な情報発信に努めてまいります。

○谷村委員 ぜひともよろしくお願いします。東京都のポータルサイトに入れば全ての状況がわかるということと、それから、特に重症者の認定、あるいは重症者病床の数の考え方というのが、国と東京都で異なるからこういうことになっているというのは、去年の八月ぐらいから、ずっといわれているわけですけれども、都民の皆様は、毎日得ている情報と東京都が発表することがきちんとかみ合うような情報発信をぜひともお願いをしたいと思います。
 そして、感染者数につきましては、市区町村別にきちんと、ずっとこの一年間出ているわけですけれども、春から始まったワクチン接種の市区町村別の実施状況というのが、今、大変多くの皆様の関心事になっております。
 今も都内だけじゃなく、全国だけじゃなく、世界中、ワクチンの接種がどういう状況なのかというのが一番の関心になっておりまして、ワクチンの確保は国がやる、都道府県がその調整をする、そして実施をするのは市区町村ということになっているわけですけれども、市区町村によって全て実施の方法が異なっておりますので、それによって早い市区町村と遅いところが出てくるわけです。
 ただ、自分のところ、住んでいるところのワクチン接種状況はどうなのかというのは、新規感染者数、あるいは累計の感染者数とあわせて大変重要な情報だと思いますので、これ、答弁は求めませんけれども、ワクチン接種の市区町村別の実施状況につきましても、対応ができるようになりましたら、ぜひともお願いをしたいと思います。
 続きまして、先ほどご質問も出ておりましたけれども、ワクチン接種促進支援事業についてお尋ねをしたいと思います。
 ワクチン接種が新型コロナとの闘いの決定打、あるいは切り札になるわけですけれども、感染拡大を一刻も早く終息させるために、ワクチンの接種体制を拡充し、接種を加速させることが大変重要になってくるわけであります。
 現在、市区町村でワクチンを心待ちにしておられる高齢者の方々が、まずは高齢者の方々が一日でも早く接種するために、集団接種会場の運営、あるいは市区町村においては個別接種の運営についても、日夜全力で取り組んでおられます。
 こうした中で、東京都が策定した新型コロナウイルスワクチン接種促進支援事業は、かかりつけ医の先生方などの身近な医療機関で、高齢者の方々が安心してワクチン接種を受けられる医療機関をふやす取り組みでありますし、これを国に先行して策定されたことは、大いに評価をされるところであります。
 しかし、この事業の説明の仕方が多分に誤解を招く表現になっておりまして、地域の診療所等が通常の診療にかわりワクチン接種に専念する際に協力金を支給と書かれますと、平日、通常の診療をとめないと、とめてワクチンを接種しないと、この事業の対象にならない、一日六十回打って十七万五千円という、それが通常の診療を回しながらも、それをやっていける、やっていこうというふうに思っている人が見て、通常のをとめなきゃいけないのかと、それのかわりにワクチン接種をしないとこの協力金は出ないのかというような誤解を受ける表現になっております。
 この事業につきまして、診療所、クリニック等が通常診療を完全に休業して、ワクチン接種のみを行うということが協力金の支給要件と、この事業説明ではそう読めるわけですけれども、一応、この点について確認をさせていただきたいと思います。

○村本新型コロナウイルスワクチン担当部長 今、先生からお話しいただきました診療所等が通常診療を休診してワクチン接種のみを行うことが協力金の支給要件になるのかどうかということでございますが、ワクチン接種を行う医療機関は、規模の大きい病院から個人で経営されている診療所までさまざまございます。
 医師や診療室を複数有する医療機関では、当然、通常診療を行いながらワクチン接種を実施することも考えられます。そうしたことから、通常診療の休診を支給要件としない考えでございます。

○谷村委員 その点を明確にさせていただきたいのが、この事業説明を受けて、最初に確認をさせていただきたい内容でありました。
 このワクチン接種の予定を医療機関の裁量に委ねるということで、医療機関がこの事業、接種促進支援事業ですね、多くのワクチンを接種していただくことが期待できるわけですけれども、一日当たりの接種回数は、都の支援要件に加えて、国が新しく発表した支援制度では、一日当たり五十回以上接種した場合というふうに、ちょっとハードルを下げております。
 この六十回というのが発表になった当初から、いや、それはという声が大変ありまして、それができるというクリニックさんも、私も存じ上げているわけですけれど、地区医師会そのものが、六十回なんて安全にできるわけがないと。それで、六十回というのはするべきではないという見解を出されたりしている地区医師会の皆さんも、皆さんというか、そういう地域もあります。あることは現実です。
 そこで、都の事業の協力金の支給要件であります一日当たり接種回数を六十回以上とする基準について、例えば一日三十回以上とするなど、より多くの診療所、クリニックでワクチン接種に取り組めるように、回数を引き下げていただくべきと思いますが、見解をお願いします。

○村本新型コロナウイルスワクチン担当部長 本事業に関しましては、東京都市長会や東京都医師会等からは、医療機関の実情を踏まえまして、一日当たりの接種回数を取り組みやすい回数とするなど、支給要件の弾力化を求める意見が寄せられております。
 制度の運用に当たりましては、こうした区市町村や医療関係団体の声も踏まえまして、より多くの医療機関にワクチン接種に携わっていただけるよう検討してまいります。

○谷村委員 ぜひともよろしくお願いします。ただ、付言しておきますけど、この一日六十回というのも、福祉保健局さんだけの知見で決められたというわけじゃないと思います。何らかの考え方を、あるいはお声を受けとめて設定された面もあるかとは思いますけれども、制度設計の際には、もう一度踏み込んで、皆さんが使いやすいような制度にしていただきたいと思います。
 東京都医師会、あるいは市区町村など、さまざまな団体の意見を踏まえて、ぜひ柔軟な制度にしていただきたいと思いますけれども、このワクチン接種に取り組んで、高齢者接種が速やかに進むことを期待しておりますけれども、この事業の発表のあった先月、五月よりこのワクチン接種を整えていて、多くの高齢者の方の接種を既に行っている医療機関というのもかなりあるわけであります。本事業の開始時期を本定例会の議決後ではなく、一定の時期まで遡及をしていただくと。去年は、私どもの提案で、医療従事者の方、特にコロナ対応に関係された医療関係者の方々に一日三千円という特殊勤務手当を後追いで決定していただきましたけれども、その際も、四月一日にさかのぼって実施をしたという経緯もあります。
 今回の一日六十回、十七万五千円を基準として、回数も変動するなりして、調整するなりしていただいた上で結構ですので、対象というものを、五月から接種を始めているような、本当に使命感を持って取り組んでおられる診療所、あるいはクリニックの方々も対象にすべきと考えますが、改めて見解を求めたいと思います。

○村本新型コロナウイルスワクチン担当部長 事業開始の時期でございますが、区市町村や東京都医師会等の医療関係団体からの意見を踏まえつつ、国の支援策との関係も含めまして、事業の効果を最大限高められるように検討してまいります。

○谷村委員 発熱外来のときもそうだったんですけれども、いろんな、使命感を持って実施されている診療所、クリニックの方、多くおられますけれども、より接種を促進させるための事業ということで、当初はワクチン接種をしようと思っていなかった医療機関の方々の参入を求めて、接種を促進する支援事業なわけですけれども、当初から使命感を持って、あるいは去年、さかのぼって、発熱外来だったり、PCR検査を実施されたりという医療機関の方々は、今度はワクチン接種というステージに立って、それも全部やっていこうということで、回数、できる限りやっていこうという取り組みをされているわけですけれども、そうした方々が、後から金銭的な、促進支援事業というのが始まったから、それに、じゃあ、やりましょうと手を挙げる診療所、クリニックと、当初から使命感を持ってやっていらっしゃる方に差が出るという、この一カ月というのは物すごい数になっていますので、これはもう絶対に遡及していただきたいということを求めておきたいと思います。
 続きまして、今回のワクチン接種促進支援事業を活用して、接種施設となる医療機関には、予約の受け付け、それから管理、そしてワクチン配送の受け取り、低温による管理等、通常診療にはない多くの負担が生じております。
 加えて、予約キャンセルの発生、あるいは、時に副反応等が発生する場合もあったり、さまざまな緊急対応が必要になってくる、さまざまな不測の事態というものがあったりして、予定どおりに接種回数ができない、それは六十回、それを五十回、三十回にするか、わかりませんけれども、予定どおりに接種回数を達成できないケースというのは、起こり得るという懸念があります。
 この事業の運用に当たりましては、医療機関の責に帰さない事由--副反応が出たら、それはもう対応しなければいけない。そうすると、あとのワクチン接種はもうそこでとまりますよというような、そういう場合については、全部一律六十回とか五十回とか三十回とかにするのではなく、医療機関に負担をかけない支援事業として、きちんと手当が出る、そういう配慮が必要と考えますが、見解を求めます。

○村本新型コロナウイルスワクチン担当部長 お話のように、副反応等の発生による対応等、不可抗力によって接種の中止になってしまうような場合につきましては、一定の配慮がなされるよう都としても検討してまいりたいと思います。

○谷村委員 続きまして、先ほど要望でとどめておりましたが、もし可能であれば、市区町村、あるいは医療関係者の方々の声を聞きながら制度設計というのを進めておられると思うんですけれども、とりわけ、この事業は、国が新たに発表した支援制度も取り込む内容になっていくようになるかと思います。
 医療機関がそれぞれの実情に応じ、適した支援が選択できるように、医療機関の視点に立った、わかりやすい情報発信というのが不可欠になってくるかと思いますが、こうしたことに対する対応についてご説明をお願いしたいと思います。

○村本新型コロナウイルスワクチン担当部長 多くの医療機関に本事業を活用いただきまして、ワクチン接種を行う医療機関の増加や接種回数の底上げを図っていく上で、わかりやすい情報発信は重要でございます。
 都は、制度の概要はもとより、それぞれの医療機関において予定するワクチン接種回数をもとに、各医療機関で協力金の支給額の見込みなどが簡単に計算できるツールも作成する予定でございます。
 こうした情報等を都のワクチン接種ポータルサイトに掲載するとともに、各医療機関に対しまして、メール等を活用し適切に周知を行ってまいります。
 あわせて、ワクチンチーム会議等を通じて、区市町村や関係団体と迅速な情報共有を図ってまいります。

○谷村委員 現在も医師会に加入されていないという医療機関、あるいは診療所、クリニック等もあるようですので、こうしたポータルサイトをしっかりとご活用いただけるように、そういうポータルサイトがあるんだということのまた発信も、ぜひともお願いをしたいと思います。
 済みません、こちらの方でした、先ほどお願いだけにとどめておりましたけれども、まずは高齢者への接種の促進を進めていくに当たって、各市区町村の進捗状況というのを都として、何とかできれば把握していただいて、可能であれば、それを発表することによって、各市区町村のワクチン接種の加速に向けた一つの励まし、ストップ、あるいは時にはおくれているということで、またさらなる手を打っていくというような基準にもなってくると思いますので、そういった各市区町村のワクチン接種状況、進捗状況というのも公表をしていただければと思いますが、見解をお願いします。

○村本新型コロナウイルスワクチン担当部長 都内におけます高齢者の接種実績につきましては、現在、VRSと呼ばれております国のワクチン接種記録システムによりまして、被接種者が居住する都道府県別に集計したものにより把握をしておるところでございます。
 各区市町村におかれましては、高齢者への接種が本格化する中、今後、都としては、区市町村に接種実績を調査し、報告を依頼するなど、より詳細な実績の把握に努めるとともに、その進捗状況を踏まえまして、全ての区市町村で接種が円滑に進むように支援を展開してまいりたいと思います。

○谷村委員 ぜひ、今、新規陽性者数とか、あるいは療養者数、また医療提供体制の情報発信と同じぐらい、ワクチンの接種状況というのはとても関心の高いものになっておりますので、ぜひとも市区町村別に掌握ができれば、国が確保して、市区町村が実施して、調整をするのが東京都という役割であれば、ぜひその調整をしている機関の中で、そうした情報発信もお願いをしたいと思います。
 市区町村における接種が着々と進んでおりますけれども、まずは六十五歳以上の高齢者の方々ということで進んでおります。その次は既往症の方、あるいは六十歳から六十四歳の方、あるいは高齢者施設の職員の方というふうに、当初、国が発表したワクチンの接種計画というものがある中で、国の自衛隊による大規模接種もスタートをしたりして、これからいろんなワクチンの接種を促進していく中で、当初決めたものだけじゃない、あるいは国が発表した一つの順番に対しても、いや、もっと優先していくべきところがあるんじゃないかという声が現場からたくさん出ております。
 そうした接種の優先順位というものを、六十五歳以上を、何とか七月中に二回接種を終えていただいて、その後、次のステージに入る段階で、優先順位をしていく、既往症というのが来ているのはあるわけですけれども、それと同時に並行してやっていけるという状況になるならば、あるいはワクチンロスを解消する際には、また一つ角度を決めて、そうした方々に、どこを優先的にワクチンロスを回していくかという、そういったことも課題になっております。
 接種の優先順位、これからの細やかな対応について、決定する主体は、国なのか、あるいは調整する都道府県なのか、実施をしている市区町村なのか、その点について確認をさせていただきたいと思います。

○村本新型コロナウイルスワクチン担当部長 今回の新型コロナウイルスワクチンの接種でございますが、基本的な枠組みといたしましては、国の指示のもと、都道府県の協力により、区市町村において実施するものでございます。
 接種順位は国が決定いたしますが、その接種順位の中で、各自治体は裁量を持って接種を進めていくこととされております。厚生労働省によれば、一般接種が始まった段階で、保育士や教員を優先的に接種できる体制をとることにつきましては、各自治体が裁量を有するものというふうにされております。

○谷村委員 そこで、東京都も大規模接種会場を設けて、ワクチン接種を加速させていくということで発表をされております。
 まず、築地の接種会場ですけれども、警察、消防、消防団、柔道整復師、鍼灸師、獣医師というのがスタート--警察、消防があって、その次というものが明らかになっておりますけれども、築地の接種会場というのは、一日接種可能数というのを算出するのはこれからになってくるんですよね。で、警察、消防という対象というのは、別に都民じゃなくても、都の警視庁の方であったり、東京消防庁の方であれば対象になるということでいけば、数字は明らかになると思いますけど、さらに、消防団、柔道整復師、鍼灸師、あるいは獣医師の方々の数の掌握もこれからになっていくということで、それが、スケジュールで築地から日比谷の方に移ったりしていくということになるんだろうと思いますが、これも着実に推進していただきたいと思います。
 さらに、今度は五つの会場で、一会場五千回、それを五つの会場で一日二万五千回という接種を進めていくというふうに明らかにされておりますが、都がさらに設置をする大規模接種会場につきましては、例えば、廃棄物処理に携わる方や保育士、あるいは教育関係者--特に廃棄物処理にかかわる方々というのは、自宅療養者が宿泊療養者より絶えず多いわけです、二、三百人ぐらいですけど、絶えず自宅で療養されている数の方が多い。それがどこで、どの自宅で療養されているかというのは、当然明らかにされていないわけで、千三百人、都内で自宅療養されているとなると、どこのご家庭で、その廃棄物の中にマスクだったり、ティッシュペーパーであったり、そういった廃棄されるというものが、感染される可能性があるものがあるかというのがわからない中で、一般廃棄物、あるいは産業廃棄物の収集をされております。
 それから、保育士の方々というのも、お子さんと密着をしないと対応できない、これは高齢者施設もそうですし、また小学校、あるいは中学校もそうかもしれませんが、学校関係者、教育関係者も、児童生徒さんとある意味で距離も保てない中でやっていらっしゃいます。
 そうした方々をエッセンシャルワーカーというわけですけれども、厳密にいうと、エッセンシャルワーカーというのは、緊急事態宣言下でも簡単にストップするわけにはいかない仕事に従事する人々という定義もあるようですので、もう少し拡大すると、行く行くは公共交通、電車、バス、タクシー、この緊急事態宣言でも決してとめられなかった、そうしたエッセンシャルワーカーの方々を、東京都が新たに五会場で接種会場としてやる場合--市がそこをやっていこうというのを限定してやるというのは、本当に市民、あるいは住民の皆さんと密着していますので、次は六十歳から六十四歳じゃないかという声もあったり、高齢者施設もまだ終わっていないぞといういろんな声がありますので、東京都が設置する大規模接種会場では、こうした広い意味でのエッセンシャルワーカーの方々を優先接種の対象にぜひともしていただきたいと思いますが、見解を求めます。

○吉村福祉保健局長 お話のように、築地の接種会場は、警察、消防関係者ということであり、いわば都市を守る方から先に接種していこうということで始めるということで、先週、知事から発表させていただいたところでございます。
 お話のございましたエッセンシャルワーカー、学校の先生であるとか、保育士の先生、あるいは廃棄物の関係ということは、いってみれば、都市の機能を維持するために必要な方々ということで、そういう上で重要な役割を果たしているというふうに認識しております。こうした方々を都の設置する大規模接種会場で接種を進めていくということは、東京都として一定の意義があるものというふうに考えております。
 今後、ワクチンチームも活用して、対象としていく方向で区市町村と協議を進めていくということが私どもの考え方でございます。

○谷村委員 それで、この五会場なんですけれども、例えば築地が先に開かれて、先ほども申し上げましたけど、警察、消防、消防団、獣医師、それから医業類似行為をされる柔道整復師、鍼灸師の方々も、多摩地域から築地に行ってお願いしますというのは、本当に一日仕事になってしまいますので、優先的な位置づけをしていただくのはいいんですけれども、なかなか築地までは行けないという方々も地域的にはいらっしゃいます。
 五つの会場がどこになるのかというのは、これからのことになるとは思いますけれども、特段、大規模接種における会場は、多摩地域に、五つあるうちの幾つになるか、これから場所の選定もあって検討されていくことかと思いますが、多摩地域にもしっかりと設置をしていただきたいと思いますが、明快なご答弁をお願いいたします。

○吉村福祉保健局長 このコロナに対するワクチンの接種を推進していく上では、接種を受ける方の利便性に十分配慮をしていくことも重要だと考えてございます。
 お話にありました多摩地域の設置も含めて、地域バランスをとっていくということが重要でございますので、あわせてワクチンチームを活用して、区市町村と丁寧に調整していきたいというふうに考えてございます。

○谷村委員 そして、繰り返しになりますが、築地で、あるいはその後、日比谷で、やっぱり遠いというふうに思われている、あるいはお仕事がやりくりができなくて行けなくなる警察、消防、消防団、獣医師、医業類似行為をされている柔道整復師、鍼灸師の方々も、場合によっては多摩でできる、ちょっと時期はずれるんだとは思いますけれども、時期がずれても構わないので、そちらにという場合も、五つの接種会場でも対応できるというふうにしていただきたいと思いますが、最後にご答弁を求めて、質問を終わらせていただきたいと思います。

○村本新型コロナウイルスワクチン担当部長 築地ワクチン接種センターにおけます接種対象者のうち、六月中に接種できなかった方に対しましては、七月以降に設置する都の大規模接種会場におきまして接種ができるように、万全の体制を整えてまいります。

○藤田委員 日本共産党の藤田りょうこです。
 私からも、第二回定例会補正予算、福祉保健局分について質問をさせていただきます。
 今回の補正予算の目的は、現下の感染状況や社会経済状況を踏まえ、ワクチン接種の促進や検査、医療体制の確保など、新型コロナウイルスの感染拡大を阻止する対策や都民生活を支えるセーフティーネット対策など、必要な施策を実施していくためとしています。
 一方で、都内の新規陽性者数がなかなか減らない状態にもなっていまして、改めて科学的根拠に基づいた対策をどう進めるのかが問われています。
 六月二十日まで緊急事態宣言が延長されましたけれども、都は、どの程度感染を抑え込もうとしているのでしょうか。新規陽性者数の目標を持っているのですか。

○杉下感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長新型コロナウイルス感染症検査推進担当部長兼務 本年五月二十七日に開催されたモニタリング会議では、新規陽性者数は減少したものの、依然として高い値で推移しており、感染性の高い変異株の影響等を踏まえると、新規陽性者数を徹底的に減らす必要があるとのコメントを専門家からいただいております。
 また、東京iCDCの専門家からは、都内の人流について、夜間滞留人口、昼間滞留人口ともに増加しており、このまま増加が続くと早い段階でリバウンドする可能性が高いと指摘されております。
 緊急事態宣言の延長期間においては、人流の抑制とマスクの着用や換気などの基本的な感染防止対策の徹底により、リバウンドを食いとめ、新規陽性者の減少の流れを確実なものにすることが重要と考えております。

○藤田委員 減らしていくといっても、具体的な目標はないわけです。
 宣言が延長されたとはいうものの、オリンピックの準備は着々進められています。海外からも選手がやってきています。六月二十日まで人流を抑えてといわれましても、正反対のメッセージが世の中ではされているというわけですから、厳しいものがあります。やはりオリンピックを開催することと感染拡大防止は両立しません。本気で新規陽性者の減少を確実なものにするというのであれば、オリンピックは中止するべきです。
 初めに、ワクチン接種についても伺います。
 現在、政府主導で七月末までに高齢者のワクチン接種を加速させるための取り組みが進められています。今回追加分として、都独自で集団接種を進めるために、大規模接種会場の設置が予算案に盛り込まれましたが、課題は人材確保です。
 築地ワクチン接種センターは、補正予算の追加には含まれていません。それはなぜですか。接種従事者の人材は何人必要で、どのように確保しようとしているのか教えてください。

○村本新型コロナウイルスワクチン担当部長 築地ワクチン接種センターの運営に係る予算につきましては、都として速やかに会場を設置し、接種事業を開始する必要があるため、今回の補正予算の追加分には含めず、既定予算の範囲の中で実施することといたしました。
 医療従事者の規模につきましては、一日当たり五千回を目標接種回数といたしまして、それに必要な人数として、医師は一日四十名程度、看護師は百名程度と考えております。
 医療従事者の確保につきましては、現在、東京都看護協会や東京都歯科医師会のほか、お申し出をいただいた歯科医師の有志の方に対し、接種への協力を依頼しておりまして、医療人材派遣会社も活用しながら接種体制の確保を進めております。

○藤田委員 既定予算の範囲内で実施ということですが、医師四十名程度、看護師百名程度を確保するのは容易なことではありません。
 今回の答弁にはありませんでしたが、都の発表資料を見ますと、特に医師については、都立病院と公社病院などから確保するということになっているようですが、都立病院では、今現在、全病棟の約二割が、公社病院では五割近くがコロナ病床に転換をしていまして、医師にも大きな負担になっております。
 なぜ築地ワクチン接種センターの接種従事者は、都立病院と公社病院の医師などとなっているのでしょうか。

○村本新型コロナウイルスワクチン担当部長 今回の接種センターの設置に当たりましては、庁内の関係局が連携してしっかりと取り組むということとしておりまして、接種に携わる医療従事者につきましては、積極的に庁内人材を活用することといたしております。

○藤田委員 先月、あと本日もなんですが、毎日新聞が、都立病院、コロナ対応で過重負担と題しまして、四カ月で残業計千百八十時間行っていたという報道を行っています。我が党も情報開示請求で同じ資料をいただいています。
 都立病院では、新型コロナの対応によって通常時よりも医師の負担がふえているということは、残業時間から見ても明らかです。加えて、ワクチン接種のための体制確保によって、さらに医師や医療機関に負担が集中しかねません。大規模接種会場の体制確保についても、引き続き、医療機関に対して十分な配慮をしていただくよう要望いたします。
 また、追加補正予算では、都内五カ所の大規模接種会場でのワクチン集団接種事業が加わりました。会場一カ所当たり何人の医療従事者を想定しているのですか。また、その確保はどのように行う予定ですか。

○村本新型コロナウイルスワクチン担当部長 都の大規模接種会場の選定に当たりましては、地域バランスや区市町村の接種計画などを考慮しながら、ワクチンチームを活用して、具体的に検討していくこととしております。
 会場一カ所当たりの医療従事者の人数につきましては、会場の規模や運営時間などの諸条件によって増減いたします。
 医療従事者の確保につきましては、築地ワクチン接種センターと同様、東京都看護協会や歯科医師会のほか、お申し出をいただいた歯科医師の有志の方に対しまして、接種への協力を依頼するとともに、医療人材派遣会社も活用しながら、引き続き接種体制の確保を進めてまいります。

○藤田委員 七月以降は五カ所と、まだ具体化はされていませんが、代々木公園での会場も含めると六カ所となる予定になります。つまり、同時期に複数の大規模接種会場でのワクチン接種が予定されているということです。
 補正予算の積算上は五カ所で、一カ所当たり医師が五十人となっていますが、コロナ医療や通常医療を圧迫しないようにするということ、あとは医療従事者の負担を過度にふやすことのないように配慮して、体制確保を進めていただきたいと思っています。
 そうなると、医療従事者や自治体職員の人手を必要とする今夏のオリンピック・パラリンピックは、やはり中止の決断をするべきです。そして、その力をワクチン接種などのコロナ対策に集中することを改めて求めるものです。
 もう一つ、ワクチン接種自体が困難な方への支援も求められています。現在のワクチン接種は、各区市町村から住民票のある方に対して接種券を郵送していますが、居住が安定していない、いわゆるホームレス状態の方や、事実上、ネットカフェに寝泊まりしている方については、定まった住居を持たないということなどを理由に、周知が行き届かない場合があります。
 厚生労働省は、こうした事態に対応するために、四月三十日に、都道府県と区市町村に対して、ホームレス等への新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の周知等についてを事務連絡しました。
 ホームレス状態にある人について、国の通知に基づいて周知を行き渡らせて、希望者が接種できるようにすべきであると思いますが、いかがですか。

○高橋生活福祉部長 国は、ホームレスの方やネットカフェに寝泊まりしている方への新型コロナウイルス感染症にかかわる予防接種につきまして、ホームレス支援団体等とも連携し、対象の方への周知を行うよう地方自治体に通知しており、都も重ねて区市町村に本通知を周知してございます。
 また、都はこれまで、自立支援センターやTOKYOチャレンジネットにおきまして、ホームレスの方等への相談支援を実施しているところでございます。
 引き続き、希望者への接種が進みますよう相談支援等の機会を捉えて必要な情報を提供してまいります。

○藤田委員 希望者への接種が進むよう必要な情報提供をしていくということですので、ぜひ東京都からの情報提供を区市町村だけでなく、支援団体とも連携して行っていただきたいと思います。
 池袋を中心に活動されている支援団体、世界の医療団の方からお話を伺いました。五月下旬、炊き出しの場に相談に来られた方や、夜回りでお話をした方、協力していただいた方、アンケートに協力していただいた方の、そういった内容について紹介をしていただきました。
 アンケート調査から、ワクチン接種を希望している方のうち、何らかの理由で接種券が届いていないという方が三割いらっしゃいました。団体の方は、接種券がないということは、住民票がないか、決まった住居がないからだろうと話していました。団体が活動する地域の自治体に接種券がない場合の対応についても確認をしたそうです。その自治体では、申請すれば一週間ぐらいかかるけれど、接種券の郵送は可能、また、郵送先を、住所がなければ支援団体にすることもできると、そういう回答でした。
 ここで懸念されるのが、相談した区市町村に接種券の郵送を申請するために、その方の本籍や以前の住所など、多くの情報を書くように求められることもあったり、また、身分証明が必要だったり、そもそも行政への不信があって申請に行くことすらできないということも起こるだろうと懸念されていました。
 また、郵送を待つことや接種の予約をとるという、そういった手続自体が手間がかかるということで、接種まで到達しないという場合がかなりの割合で起こりそうだということも話をされていました。そもそも、日々生活するのが本当にやっとで、それどころじゃないという方も多くいらっしゃると、このようにも話していらっしゃいました。
 こうした方でも、ワクチン接種を希望している場合は、住民票がないということだけで権利が奪われることのないように、自治体が努力してほしいと思っています。とりわけ、感染リスクの高い生活、例えばネットカフェで寝泊まりする方、日雇い労働者、建設労働者、集団生活をされている方などには、さまざまな工夫をして受けられるようにしていただきたいと思います。
 支援団体の意見を聞いて、周知のためのわかりやすいチラシ、日本語も、易しい日本語を使ったチラシをつくってほしいと、そういった希望もされていましたが、支援団体の意見をぜひ聞いてほしいということで、作成するに当たっては検討していただくように求めておきます。
 区市町村は現在、高齢者へのワクチン接種の対応で本当に手が回らなくなっていて、こうした状況があるんですって相談をした場合でも、かなり対応が大変だったということでした。区市町村の負担軽減をするとか、大規模接種会場で受けられるようにするとか、情報提供にとどまらない対応を都としても行っていただいて、ワクチン接種を希望する人みんなが受けられるようにしていただくことを要望いたします。
 五月二十七日の東京都のモニタリング会議では、都内での流行の主体が従来型より感染力が強いN501Y異変株に置きかわった一方、今後は、インドで猛威を振るっているL452R変異株が広がるおそれがあるとの懸念が示されました。
 今後、さらに新しい変異株が生じる可能性を考えると、ゲノム解析による監視が重要です。国立感染研とも連携し、健康安全研究センターや大学の力も生かして、多くの陽性検体に対してゲノム解析ができる体制が必要だと考えます。今後どのように取り組むのですか。

○加倉井東京感染症対策センター担当部長 都は、変異株の有無を確認するスクリーニング検査を行うとともに、国立感染症研究所と連携して、東京都健康安全研究センターにおきましてゲノム解析を実施しております。
 今後も、ゲノム解析を実施するとともに、東京iCDCで大学等と連携し、変異株の特徴や新たな変異の有無などの実態把握を進めてまいります。

○藤田委員 そもそも、健康安全研究センターに持ち込まれる検体自体が全都の数%にすぎないという状況ですので、より多くのゲノム解析を実施できる仕組みをつくっていかないと新たな変異株を迅速に把握することはできません。改めて健康安全研究センターの検査体制を強化することと都内の検体が集まる仕組みを検討していただきたいと思います。
 PCR等の検査は、オリンピックの選手などには毎日最大五万件から六万件行うとされておりまして、これは、都が確保した一日最大九万七千件とは別だとのことです。選手等に行う検査と、もともとの都内の検査能力を合わせると、一日に十五万件のPCR等検査が行えるということになります。都内の検査能力を生かし、さらにプール式も取り入れて、一日二十万件以上の検査を行い、新規陽性者の減少を確実なものにするよう求めておきます。
 重症化を防ぐ目的で、今年度から、リスクの高い施設で働く職員の定期検査が一週間に一回になったことはとても重要です。
 一方で、高齢者施設は、集中的検査の申し込み施設数と週ごとの実施施設数にかなり差があります。原因をどう分析し、どう対応しているのかを伺います。

○山口高齢社会対策部長 今回の集中的検査におきましては、実施決定から検査開始までのスケジュールがタイトである中、委託先の検査事業者において、検査資材等の確保に時間を要することとなり、当初計画では、四月の最終週から検査を開始する予定でありましたが、施設によっては検査キットの送付が五月中旬にまでずれ込むなど、その初動において大幅なおくれが生じました。
 このため、都は、検査事業者に対し早急な対応を求め、検査処理体制の拡充や施設からの問い合わせ対応の強化などが図られております。
 また、施設の側では、検査の必要性は理解しつつも、法人の決算事務などの多忙に加え、ワクチン接種なども重なり、毎週、全職員の検体を採取して提出することの負担感もあると聞いております。
 都は、施設に対し、集中的検査が陽性者を早期に発見し、施設での感染拡大防止に有効であるという趣旨の周知を図るなど、引き続き検査実施を勧奨してまいります。

○藤田委員 ちょうど忙しい時期に重なったりしたことが原因だったというふうに分析しているということです。
 施設がどのようなことで困っているのか、今のように聞き取りを行っていただいておりますが、引き続き行っていただいて、課題などの分析をして、丁寧に支援して、現場で円滑に行えるようにしていただきたいと思います。
 また、検査の有効性についても施設に伝えて検査実施を勧奨しているということですので、検査によってクラスター予防につながったという好事例なども一緒に施設の職員に伝えていただいて、引き続き、集中検査の実施につなげていっていただきたいと思います。
 重症化しやすい施設でのクラスターを予防するということでは、医療機関の職員に対しても、週一回の抗原検査を行う補助を行ったことは重要です。一方で、対象となる医療機関は二百九十六施設だったのに、実際に申し込んだのは百六施設にとどまっています。
 医療機関への検査の意向調査を行った際、実際、しないと答えた主な理由は何だったでしょうか。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長新型コロナウイルス感染症検査推進担当部長兼務 療養病床を有する病院及び精神科病院における職員への定期的、集中的検査につきましては、本年四月当初の意向調査の後、申し込みのなかった病院に対し、四月下旬に再度周知を行うとともに、個別に実施の働きかけを行っております。
 その際、申し込みを行わない病院からは、既に院内でPCR検査等を実施している、職員へのワクチン接種が完了しているといった理由のほか、四月時点の調査ということもありまして、ワクチン対応を優先しているという理由もありました。
 また、抗原定性検査は医師等の管理下での実施が必要で、人員の確保が難しいという理由もございました。

○藤田委員 医療機関といえども、検体をとるたびに、毎回医師などによる咽頭拭いを行わなければいけないのが抗原検査の特徴で、先ほどのご答弁にありましたように、医師等の管理下でということで、毎回、自分で検体がとれない、そういう課題があるということで、病院の医療体制に大きく左右される検査だということです。
 医療機関であっても、職員みずからが検体をとることができる唾液によるPCR検査で、定期的、集中的検査が行えるよう改善を求めたいと思います。あわせて、医療機関に対して意向調査を行い、希望する医療機関全てで定期的、集中的検査が行えるよう、対象を拡充していただくことも要望いたします。
 また、ことし五月二十八日に変更した政府の新型コロナ基本的対処方針では、新たな集中的実施計画に基づく検査を定期的に実施するよう求めていまして、対象についても、通所系の介護事業所に拡大するようにというふうにいわれております。
 通所系は、利用者も職員も訪問系の施設ともかなり交差をしておりまして、ぜひ通所系に拡大する際には、訪問系の介護や訪問看護ステーションなどにも拡大をしていただくよう求めておきます。
 さらに、本日の委員会資料では、クラスターが発生している集団がありまして、委員会の資料の1、新型コロナウイルスのクラスター発生場所の種別件数というものですけれども、昨年から何らかの形で検査が始まった高齢者施設では、第四波の中でもクラスター発生の件数は減少しています。
 一方で、ふえたところというのは、企業、保育園などの児童福祉施設、あるいは特別支援学校などの学校教育現場、これが、見ますと、この四カ月間で大幅に増加をしています。若い方が多い施設なので、変異株の影響も考えられます。
 ぜひ、こうした実態を受けて、集中検査を行う対象も、密が避けられないような建設労働者などを初めとする企業、そして保育園などの児童福祉施設、特別支援学校などの学校教育現場においても、定期的、集中的検査が行えるようにしていただきたいと思います。
 定期的、集中的検査ではないですが、病院の負担をいかに減らしていくかということは、引き続き大きな課題になっています。
 医療機関の負担につながるという点で、今回は実態を少し伺ったので、お伝えして改善を求めたいと思いますが、今年度、看護学校を卒業して医療機関に就職した看護師の多くは、昨年度、臨床実習が十分にできないまま就職をしております。これは、院内感染を防ぐために、臨床実習を校内実習やオンラインで模擬実習などに変えてもいいと、それで国家試験を受けてもいいですよというふうに、文科省と厚労省が弾力的な運用を認めたためなんです。
 一方で、臨床実習が不足しているということは、卒業後、医療現場に看護師として就職した際に、医療現場の教育の負担になっている場合も見受けられます。もともと新人看護師は、免許を取ったところで、患者さんとの信頼関係をつくったり、注射をするにも、かなり技術的な面では自信が持てるようになるまでに相当時間がかかる状況です。なので、看護学生時代の学びが生かせるようになるには、数カ月、看護師によっては一年以上かかることもありました。
 それが、さらに臨床実習が減ったことによって、就職したばかりの看護師にも変化が生じています。看護学校の先生からは、看護学生のときに患者と直接かかわる機会が減ってしまったことで、看護師になったとき、患者さんとのかかわりをする以前に、病棟に立つことすら困難になっている新人がいるというふうに伺いました。
 現場は今、感染症対応で、医療の質も量も本当に負担がふえている中で、新人看護師には早く業務を覚えてもらいたい、夜勤も担ってもらいたいというのが今の現場の思いです。しかし一方で、新人看護師が早期にリタイアしてしまうことがないようにするためには、例年よりも丁寧に時間をかけて教育をしているということでした。
 医療現場の負担をこれ以上ふやさないようにするためにも、看護学生が本来履修すべき臨床実習が、必要な量をちゃんと受けられるように支援することが今求められています。
 院内感染を防ぐ目的で、看護学生などが臨床実習に入る前にPCR検査などを義務づける医療機関も多くあります。看護師養成施設によっては、PCR検査の負担を学校で負担したりとか、中には学生さんが負担をしたりとかして、PCR検査を受けて臨床に行く場合もあります。中には検査ができないということで、模擬実習だけで済ませるという学校もかなりふえているということで、学校によって差が生じてしまっています。
 どこの養成施設であっても、格差なく、全ての看護学生が臨床実習を受けられるようにすべきと考えますが、都の見解を伺います。

○小竹医療改革推進担当部長 令和三年五月十四日付、国の事務連絡、新型コロナウイルス感染症の発生に伴う医療関係職種等の各学校、養成所及び養成施設等の対応についてにおいて、PCR検査等が実習の受け入れの必須要件にならないよう、学校、養成所等が受け入れ機関と調整することとされております。
 都は現在、都内の看護師等の各学校、養成所に対し、実習受け入れ機関との調整内容など調査し、実習施設における看護学生の受け入れが適切に行われるよう検討しております。

○藤田委員 ぜひ今年度は、看護学生が必要な臨床実習を適切に受けることができるように、PCR検査への支援や希望する学生がワクチン接種を受けられるようにするなどの支援を東京都からも行うように要望いたします。
 最後に、東京都看護師等修学資金貸与条例の一部を改正する条例について質問をいたします。
 東京都看護師等修学資金貸与条例の今回の改正では、貸与金額や借りることができる対象者について変更するということで、事業の拡充を図るということですが、どのように充実をするのでしょうか。また、なぜこうした改正を行ったのか伺います。

○小竹医療改革推進担当部長 都は、看護師等修学資金の貸与者をふやし、都内の看護職員の確保及び質の向上を図るため、現在一律に設定している貸与金額を、学生のニーズに応じ、二万五千円、五万円、七万五千円、十万円の四種類の金額から選択できる制度に変更いたします。
 また、都内の養成施設等に在学する者に限定している申込資格を、都内在住で都外の養成施設等に通う者にも対象を拡大いたします。

○藤田委員 金額も選べるようにして、都内在住者であれば、学校が都外でも借りることができるという変更です。借りやすくして貸与者をふやし、都内の看護職員の確保を図るということですから、看護師不足の実態から見れば大変重要な改正です。
 一方、看護職員は、都外でも不足していることはいうまでもありませんから、都内の看護職員の確保を図るというのであれば、そもそも看護師の養成者数をふやすことが必要です。過去に減らしてきた都立看護専門学校をもとに戻して、東京都として積極的に養成を行うよう求めておきます。
 この修学資金の返済免除は、今は指定の施設で一定期間就業することが条件となっていますが、診療所や保健師であれば特定町村という場合も含まれています。一方、これまでは、訪問看護ステーションは四年目以降に就業する場合しか指定施設には含まれていませんでした。
 私は、二〇一八年の本会議一般質問で、医療現場や看護協会からも、返済免除となる施設に訪問看護も含めてほしいという要望が出されていることを伝えてまいりました。その理由は、看護学生の間でも、利用者を生活の場から支えることにやりがいを感じて生き生き働いている訪問看護師の姿を見て、卒業直後に訪問看護を希望する人もふえていたからです。
 都の調査でも、病棟に比べ、訪問看護では利用者とじっくりかかわることができる、やりがい、生きがいを持てる仕事であると答える割合が高いと報告されています。
 看護師等修学資金の返済免除となる指定施設の中に、訪問看護は四年目以降に就業する場合しか対象になっていませんが、勤務一年目から免除対象にすべきと考えますが、いかがでしょうか。

○小竹医療改革推進担当部長 現在、訪問看護事業に従事する看護職員が貸与を受けた修学資金の返還を免除されるためには、都が指定する医療機関等において三年以上の看護業務の経験を必要としております。
 今回の条例改正に伴う規則改正において、訪問看護事業の要件についても、勤務一年目から免除対象となるよう見直す予定でございます。

○藤田委員 看護学校卒業後すぐに訪問看護ステーションで働いても免除対象となるよう見直される予定だということで、大変重要です。職場の都合で異動になるということもありましたので、医療現場からもとても歓迎される改正です。
 二〇二一年の第一回定例会の私の文書質問で、この制度の意義について、都内の看護職員の確保及び質の向上に資することを目的としていると答弁がされているんですが、看護職員の質の向上に対して、この制度はどのように影響があると考えているのか伺います。

○小竹医療改革推進担当部長 将来、都内で看護業務に従事しようとする意欲がある学生に対し、修学資金を貸与し、修学を容易にすることにより、看護職員の確保と質の向上に資すると考えております。

○藤田委員 意欲のある学生の修学を容易にする、そこで質も上がるという、そういった答弁です。
 一方で、資料の4にもあるように、この制度を利用する方はこの数年減少していました。看護学校の先生に奨学金を借りる学生の状況についてお話を伺ったところ、お聞きした看護学校も、これは都内ではなく都外の看護学校なんですけれども、最近の看護学生は、病院でちゃんと働けるか、看護師としてちゃんと務まるのかという不安がとっても強くて、近年、奨学金を借りたがらない学生がふえているということでした。病院などで五年以上働ける自信がないという方がふえているということです。
 東京都は、こうした看護学生の実態についても、ぜひとも把握をしていただいて、都内への就職者をふやしていくためには、看護師の養成がどうあるべきかなども踏まえて検討し、今後も改善を図っていただくよう強く要望いたしまして、質問を終わります。

○森澤委員 私からも、まず、ワクチン接種についてお伺いいたします。
 ワクチン接種の進捗における自治体間格差です。早いところと遅いところ、出てきております。
 国が目指す七月末の高齢者接種を完了させるために、都としても、各自治体の計画や進捗状況、実態などを把握し、接種が早く進行しているところの好事例なども共有し、てこ入れ支援をしていくべきだと考えますが、都はどのように取り組んでいくのか、見解を伺います。

○村本新型コロナウイルスワクチン担当部長 都はこれまで、ワクチンチーム等を通じて、接種に係る区市町村共通の課題等について情報共有や意見交換を行っており、現在、各区市町村では、七月末までの接種完了に向け、会場の増設や日程の追加など、さまざまな工夫が行われております。
 都は、こうした区市町村をさらに後押しするため、接種を担う医療従事者の確保につきまして、関係団体に協力を要請するとともに、集団接種会場の確保のため、五つの区市に都有施設などを無償で貸与しております。
 これらに加えまして、今回、より多くの医療機関にワクチン接種に携わっていただけるよう、協力金を支給する新たな支援を開始いたします。

○森澤委員 先ほど来出ています、今回、高齢者を対象としたワクチン接種について、地域の診療所のワクチン接種への協力金を支給するということで、品川区は集団接種が中心なので、高齢者から、区内といえども少し距離がある集団接種会場に行くのは大変、近所のかかりつけ医での接種をしたいと望む声が多く聞かれますので、この事業の活用によって、かかりつけ医、地域の診療所での接種が進むことを期待したいと思っています。
 自治体によって、このように集団接種中心、かかりつけ医接種中心というふうに分かれているわけですが、かかりつけ医での接種がなされていない区市町村では、この支援事業を積極的に活用してもらえるよう都として働きかけていくべきだと考えますが、どのように取り組んでいくのか、見解を伺います。

○村本新型コロナウイルスワクチン担当部長 集団接種を中心に接種を実施しております区市町村において、より多くの医療機関に本事業を活用していただくためには、医療機関への情報発信は重要であると考えております。
 都は、制度をわかりやすく説明した資料等を都のワクチン接種ポータルサイトに掲載するとともに、各医療機関に対しまして、メール等を活用し、適切に周知を行ってまいります。
 あわせて、ワクチンチーム会議等を通じまして、区市町村や関係団体と迅速な情報共有を行ってまいります。

○森澤委員 高齢者の利便性、ワクチン接種の加速化という意味で、地域の診療所での接種がふえることは非常に重要ですので、徹底した周知と働きかけをお願いしたいと思います。
 一方で、接種後の観察、副反応、アナフィラキシーへの対応など、小さいクリニックでは、場所や看護師確保の問題から、そもそも体制として困難という声も聞きますので、そのあたりの課題をうまく乗り越えているところのケースなども情報共有いただくのがよいかと思いますので、よろしくお願いします。
 次に、都独自の大規模接種会場における集団接種事業について伺います。
 現在、都では、医療提供体制が逼迫している、通常医療が大きく制限されているとしており、特に、医師、看護師といった人材確保に関して課題があると認識しています。
 こうした人材も含めた医療資源について、さまざまな医療関係者に声をかけているということですが、一方で、医師会や看護協会に属さない、かかわりを持たない潜在看護師も数多くいると聞いています。
 打ち手の確保については、これまでの組織的なつながりだけでなく、打ち手となり得る人材に幅広くリーチすることが有効だと考えます。
 例えば、ある医療系の企業が、大阪の自宅療養健康観察のリモートのお仕事を、都内の潜在看護師に声をかけたところ、すぐに数十人集まったというような事例も耳にしました。今は現場を離れているけれども、少しでも役に立ちたいという看護師さんはたくさんいるというふうに聞き及ぶものです。
 そのような観点も踏まえ、都は、広く人材確保に努めるべきと考えますが、都の見解を伺います。

○村本新型コロナウイルスワクチン担当部長 潜在看護師の活用につきましては、今後のワクチン接種業務への従事に向け、東京都看護協会が潜在看護師に対しまして、都の協力のもと、ワクチン接種を実施しているところでございます。
 こうした人材を、まずは都の築地ワクチン接種センターにおいて活用いたしまして、接種を担っていただく予定としており、引き続き、東京都看護協会等と連携いたしまして、接種に携わる潜在看護師の確保に努めてまいります。

○森澤委員 協会等と連携してということですので、ぜひ、協会に属さないような看護師さんたちにもアプローチするような方法を考えて、打ち手の確保に努めていただきたい、ワクチン接種の加速化に努めていただきたいと思います。
 また、先ほども出ましたけれども、大規模接種会場における対象、高齢者後の接種の優先順位というところですけれども、私からも、子供たちの健全な成長というところも踏まえて、教員や保育士さんを対象にしていただくということを要望したいと思います。
 次に、高齢者、障害者支援施設等への集中的検査について伺います。
 都が五月二十七日のモニタリング会議で公表したPCR検査等の陽性率は五・五%となっています。一方で、高齢者施設の集中的検査の陽性率は〇・〇三%、障害者施設の陽性率は〇・〇四%となっております。
 一般の陽性率よりも検査数に対して陽性者数が少ないように見受けられるわけですけれども、現状の結果について都はどのように捉えているのか、見解を伺います。

○山口高齢社会対策部長 陽性率の違いでございますが、都がモニタリング会議などで公表している検査の陽性率は、発熱などの症状を有し陽性が疑われる方や、濃厚接触者等に対して行われた行政検査における陽性者の発生率でございます。
 一方、高齢者施設や障害者施設の職員等を対象に実施している集中的検査は、基本的に無症状の方を対象に、週一回の頻度を目安として、スクリーニング目的で実施しているものでございます。
 このように、検査目的や検査対象者が異なりますことから、行政検査の陽性率に比べ、高齢者施設等の集中的検査の陽性率は低くなっていると理解しております。

○森澤委員 陽性が疑われる方と、そもそも疑いのない方々を検査した場合の違いというのは理解しました。
 そこで、この検査による成果をどのように考えているのか伺います。

○山口高齢社会対策部長 高齢者施設等の入所者は、重症化リスクが高い特性があり、集団感染が発生した場合には、入所者や施設運営への影響が大きく、また、医療提供体制への負荷の増大につながる懸念がございます。
 施設での感染防止には、ウイルスを施設内に持ち込ませないことが重要でございまして、このため、外部からウイルスを持ち込むおそれのある職員等に対して、集中的、定期的に検査を実施することにより、陽性者の早期発見が可能となり、感染拡大防止に寄与しているものと認識しております。

○森澤委員 これらの結果を見る限りは、リスクが高いといわれる場面にいる方々が、みずからの努力のたまものだとも思いますけれども、感染は非常に抑えられているということがいえるのではないでしょうか。であれば、ここに感染を抑えるヒントがあり、特にどのようなことに気をつけて日常を送られているのかなどを分析し、広く共有していくべきだと考えます。
 また、やはり積極的にスクリーニング検査をし、早期発見により陽性者を見つけ出すということも、かなり有効ともいえる結果ではないかと思うものです。ぜひ、都の感染拡大防止策全般に生かすことを求めたいと思います。
 次に、保健所支援体制の強化について伺います。
 積極的疫学調査を担うトレーサー班の役割は、感染拡大防止に大事な役割を果たすと考え、私たちも、海外事例なども引き合いに、その活用を早期から求めてきました。
 そこで、トレーサー班の設置により、保健所負担がどの程度軽減され、かつ保健所業務の円滑化が進んでいるのか、見解を伺います。

○遠藤新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 都は、昨年九月以降、積極的疫学調査等の業務を担う保健師や看護師等をトレーサーとして採用しており、現在、保健師や看護師等四十八名、事務職六十四名、計百十二名を都保健所等に配置をしております。
 主な業務内容といたしましては、保健師や看護師等は、積極的疫学調査に加えまして自宅療養者の健康観察などの業務に従事し、事務職は、発生届の受理や患者情報の管理などの業務に従事をしております。
 保健所の業務を幅広く支援するとともに、土日や夜間帯勤務などにも対応し、休日を含む二十四時間の対応が求められる保健所業務の負担軽減に十分寄与しているものと認識をしております。
 なお、新たにトレーサーの募集を開始いたしまして、保健所の体制強化を図る予定でございます。

○森澤委員 非常に重要な役割を担っているということを理解いたしました。専門的な知見を持つ方々が、その能力をより発揮するために、業務の切り分け、分担、マネジメントをより一層強化するよう求めるとともに、平時の運営にも生かすべく、知見を集めておいていただきたいと思います。
 次に、宿泊療養施設の入所調整について伺います。
 特措法の改正によって、知事等による宿泊療養や自宅療養に関する協力要請規定が盛り込まれ、正当な理由なく宿泊療養を拒否した場合には入院勧告、それにも従わない場合には罰則が科せられるよう法改正されました。
 かねてより、宿泊療養への移行が難航する理由の一つに、法的な根拠がないということが指摘されていましたが、その点は明文化されたといえます。
 一方で、東京都新型コロナウイルス感染症対策条例第五条においては、患者等が療養に専念することができるよう、施設の確保等環境の整備に努めると都の責務を定めた上で、原則として宿泊療養をお願いしていると認識しています。
 しかしながら、法改正のあった二月と現在を比べてみると、宿泊療養者はふえたものの、自宅療養者は変わらない状況です。
 では、なぜ自宅療養を選択する人が減らないのか、なぜ自宅療養ではなく宿泊療養を選択する人がふえないのかということをどう考えているのか、課題認識と改善に向けた取り組みについてお伺いいたします。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長新型コロナウイルス感染症検査推進担当部長兼務 宿泊療養施設への入所は、保健所が判断し、本人の同意を得て決定しておりますが、介護などのやむを得ない事情のほか、自宅で過ごしたいなどの理由で自宅療養を希望する方が多いのが実態となっております。
 都は、軽症者等については宿泊療養を原則とするという方針のもと、ホームページで宿泊療養の利点をわかりやすく周知するとともに、保健所の依頼を受け、患者に対し直接宿泊療養の趣旨を丁寧に説明し理解を求めるなど、宿泊療養を推進しております。
 また、映画の無料視聴サービスの提供や、入所者アンケートの結果を踏まえた食事内容の見直しなど、療養環境の改善を進めていくこととしておりまして、宿泊療養施設の利用促進に取り組んでおります。
 一方、さまざまな理由で自宅療養となった場合でも、安全・安心に療養できるよう、自宅療養者フォローアップセンターの体制強化、電話、オンライン診療や往診の実施など、自宅療養の体制の充実も図っております。

○森澤委員 お話を聞いていても、宿泊療養施設に入所していただくこと、なかなか苦慮されているということは理解をいたします。映画の無料視聴サービス、食事内容の見直しなど、療養環境の改善を進めているということで、もちろんそういった工夫は大事だと思うんですけれども、自宅療養の方を宿泊療養へと移ってもらう理由、動機づけになかなかならないというところで、自宅療養のフォローアップの強化というのも重要ですが、自宅療養が減らない理由も、きちんと改めて見詰め直していただくよう求めたいと思います。
 検査、医療、療養体制は一体で進めるべきものであり、密な連携、知見の共有、一体的な対策を求めてまいります。
 次に、区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業についてお伺いいたします。
 ワクチン接種も含め、コロナ対策の最前線で現場のニーズをより早く察知、把握できるのは区市町村であり、区市町村との共同は非常に重要です。そこで、区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業について伺います。
 令和二年度は、五つの項目の支援メニューがありますが、それぞれ幾つの区市町村で実施されたのか、また、その他の区市町村独自の感染拡大防止対策としては、どのような取り組みが実施されたのかお伺いいたします。

○遠藤新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 令和二年度の区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業では、協力金の支給は三区町、PCR検査等に要する経費は五十区市町、保健所の体制強化経費は二十区市、普及啓発経費は三十区市町村、その他区市町村独自の取り組みに対する補助は二十区市村がそれぞれ活用しております。
 その他の区市町村独自の取り組みといたしましては、新型コロナウイルス感染症に関する問い合わせに対する自動質問応答システム、AIチャットボットの運営や、新型コロナウイルス感染症対策に取り組む事業者へのアルコール消毒液の配布などがございます。

○森澤委員 それでは、令和三年度においては、支援メニューが三つになっていますけれども、それがどのような考え方から変更を行ったのかお伺いいたします。

○遠藤新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 令和三年度は、令和二年度の実施状況や区市町村に対する意向調査の結果を踏まえまして、協力金の支給を補助対象から外すとともに、普及啓発経費をその他区市町村独自の取り組みに対する補助に含めることといたしました。
 一方、PCR検査等に要する経費と保健所の体制強化経費につきましては、各区市町村のニーズが高く、高齢者を対象とした訪問系サービス事業所の職員へのPCR検査費用を新たに補助対象とするなど、支援内容を拡充し、継続することといたしました。

○森澤委員 この事業で、区市町村の検査体制の強化等なされていることがわかりました。また、区市町村のニーズを踏まえという話がありましたけれども、ぜひ使い勝手も十分に区市町村から酌み取っていただきたいと思います。
 その他に分類される、本来やりたいけれど財源がないような事業にこそ光を当てて、取り組みやすくなるような制度設計としていただくことを要望いたします。
 次に、TOKYOチャレンジネットについてお伺いいたします。
 昨年五月のネットカフェが閉鎖された際にこの事業を拡大されたわけですけれども、また一年たって、そのころとは状況が違ってきているわけです。
 現状で、この事業はどのような方たちのセーフティーネットとして役割を発揮しているのか、見解を伺います。

○高橋生活福祉部長 昨年四月の緊急事態措置では、ネットカフェ等への休業要請によりまして居場所を失う方等に対して、TOKYOチャレンジネットの仕組みを活用し、区市と連携して緊急的な一時宿泊場所としてのビジネスホテルを提供してまいりました。
 その後の年末年始や緊急事態措置期間等においても、新型コロナウイルス感染症の影響により仕事や住まいを失うおそれのある方等に対して、緊急的な一時宿泊場所の提供等を行いまして必要な福祉サービス等につなげるなど、セーフティーネットとしての役割を果たしております。

○森澤委員 一定のセーフティーネットとしての役割を引き続き果たしているということでした。
 一方で、社会状況を見ると、緊急的な一時宿泊場所を超えた長期的な住宅への不安というものも高まっているというふうに感じます。ぜひ、住宅政策本部とも連携し、今必要な住まいのセーフティーネットのあり方も見直すよう求めたいというふうに思います。
 もともとチャレンジネットの意義を果たすという意味では、実際に仕事を得るというような流れができていくことは重要です。
 今回、介護職支援コースの枠をふやすということですけれども、その背景についてお伺いをいたします。

○高橋生活福祉部長 チャレンジネットの介護職支援コースは、資格取得支援に加え、生活資金の貸し付けの活用によりまして、受講期間中の生活支援が可能でございまして、コロナ禍においても一定の求人がある介護分野での就職につながっております。
 こうしたことから、生活や仕事など、さまざまな悩みを抱えながら子育てをしているひとり親家庭に向け、介護職支援コースの定員を拡充し、ひとり親家庭支援センターと連携した支援を実施するものでございます。

○森澤委員 ひとり親支援のために、ひとり親家庭支援センターと連携した支援を実施していくということでした。ぜひこうしたコースが拡充され、そして、あるということを積極的に周知をしていただきたいというふうに思います。
 次に、ひとり親に対する支援体制の充実について伺います。
 今回、ひとり親家庭支援センター「はあと」の平日の相談時間を延長することは大切です。一方で、ひとり親やプレひとり親、これからひとり親になる方々は、わざわざ飯田橋や多摩まで足を運ぶということ、そういった時間をとることも難しい場合があると考えます。
 メールを含めたオンラインで相談を完結させることが重要であると考えますが、どのように取り組んでいるのか伺います。

○奈良部少子社会対策部長 ひとり親家庭支援センター「はあと」では、生活相談や就業相談などを電話と来所で行っており、昨年四月からはメールによる対応も開始しております。
 新型コロナウイルス感染症の感染拡大も踏まえまして、十一月からはオンライン会議ツールを利用した対面相談も開始いたしました。
 これによりまして、従来は来所が原則であった養育費や親権などの専門的な相談につきましても、現在はオンラインのみでの対応も可能となっております。
 なお、昨年十月に開設いたしました「はあと多摩」におきましても、同様に対応しております。

○森澤委員 オンラインのみで相談を完結することも可能ということが確認できました。
 次に、DVや虐待等の場合、離婚がすぐに成立せず、そこでひとり親として認定されずに、十分な支援が受けられないという声も聞くところであります。
 こういった方々も支援することが重要だと考えますが、都はどのように取り組んでいるのかお伺いいたします。

○奈良部少子社会対策部長 都は、ひとり親家庭支援センターにおきまして、離婚前後の法律相談等を無料で実施しており、家事事件に精通している弁護士が、親権や慰謝料、財産分与等につきまして、専門的な助言を行っております。これに加えまして、養育費の取り決めや面会交流の意義などについて学ぶセミナーも実施しております。
 また、区市町村におきましては、ひとり親家庭等の相談窓口である母子・父子自立支援員が、離婚前からの相談も含め、自立に必要な指導や支援を行っております。

○森澤委員 ひとり親として支援が受けられないけれども、ひとり親として実質的に生活する中で経済的に厳しかったり生活が苦しいというお声、そういった相談で寄せられたようなお声をぜひ国に届けていただいて、そういったはざまにある方々も救われるような制度設計や仕組みを働きかけていただきたいと思います。
 さらに、そういった方々にも相談窓口の存在を知っていただくことが必要であり、三月の委員会でもお伝えしておりますけれども、それに加えて、離婚前の方々にもさらなる周知が必要であると考えますが、今後どのように取り組んでいくのか、見解を伺います。

○奈良部少子社会対策部長 都は、ひとり親の方や離婚前の方などが必要な支援につながるよう専用のポータルサイトを開設いたしまして、ひとり親家庭支援センターを初めとする相談窓口を周知しております。
 また、センターを紹介するリーフレットを、福祉事務所や子供家庭支援センター、ハローワーク、民間の関係団体等を通して配布しております。
 今回の補正予算案でも、広報を強化するための経費を計上しておりまして、より多くの方々にひとり親家庭支援センターの存在を知っていただき、利用していただけるよう引き続き周知を図ってまいります。

○森澤委員 今回の補正予算で、広報強化の経費も計上されているということで、ぜひ、インターネット検索等をしたときに、そういった人たちが使う検索ワードで上位に出てくるような取り組みも進めていただきたいというふうに思います。
 次に、自殺防止相談における支援体制の強化についてお伺いいたします。
 今回の自殺防止相談においては、女性と若者への取り組みを強化するということでありますけれども、自殺に至る背景や要因等をどのように捉え、今回の対策へと生かしているのか、まず女性についてお伺いをいたします。

○成田保健政策部長新型コロナウイルス感染症保健政策担当部長兼務 自殺対策にかかわる調査研究等を行う法人として国が指定しております、いのち支える自殺対策推進センターが令和二年十月に発表いたしましたコロナ禍における自殺の動向に関する分析、緊急レポートによりますと、女性の自殺の背景には、経済、生活問題、勤務問題、ドメスティック・バイオレンス被害や育児の悩み、介護疲れ、精神疾患など、さまざまな問題が潜んでおり、コロナ禍においてそうした自殺の要因になりかねない問題が深刻化することで、自殺者数の増加に影響を与える可能性があると指摘されております。
 こうした状況を踏まえまして、今後、女性の相談ニーズに合わせた自殺相談ダイヤルの相談受け付け時間の拡大、女性向けに新たな自殺防止啓発リーフレットを作成し、母と子の保健バッグへの同封等による配布、鉄道事業者や商業施設等と連携した広報活動などを実施することとしており、補正予算に計上しております。

○森澤委員 女性が自殺に至るその背景を踏まえた対策が行われていることがわかりました。
 次に、同様に若者についてもお伺いをいたします。

○成田保健政策部長新型コロナウイルス感染症保健政策担当部長兼務 十八歳以下の若年層の自殺は、学校の長期休業明けにかけて増加する傾向がございます。
 このため、これまで都は、毎年九月及び三月に、普及啓発や相談事業等に重点的に取り組む自殺防止東京キャンペーンを実施してまいりました。
 今回の対策におきましては、こうした取り組みに加えまして、これまで小学五年生、中学一年生、高校一年生を対象として配布してまいりました自殺の予防に関するさまざまな相談窓口の情報を掲載したポケットサイズのメモを小学五年生以上の全学年に拡大して、夏休み前に配布してまいります。
 また、令和二年におきましては、若年層、特に二十歳代の自殺者数が増加しております。
 このため、若年層が相談しやすい体制の整備を図ることとし、SNS自殺相談時間の延長、自殺相談ダイヤル回線の拡充などに取り組んでまいります。

○森澤委員 ここまでのお話を伺いますと、女性、若者、エビデンスに基づいて工夫を講じていることがうかがえます。
 女性や若年層への周知、強化をすることはとても重要ですけれども、では、実際にどれだけの方に届いたのかということを知ることは重要なことでありまして、しっかり検証していくべきであることと考えます。どのように計測し、検証していくのか伺います。

○成田保健政策部長新型コロナウイルス感染症保健政策担当部長兼務 都はこれまでも、検索連動型広告等の実施期間中やリーフレット配布後の電話相談やSNS相談の受け付け件数の推移を把握し、関係機関や区市町村等から成る自殺総合対策東京会議におきまして、普及啓発活動の効果を検証してまいりました。
 都は、自殺総合対策ホームページ、東京都こころといのちのほっとナビを運営し、悩みを抱える方を必要な支援につなげるよう取り組んでおります。
 今回、新たに女性や若年層向けに作成するリーフレット等に記載するQRコードにアクセス元を把握できる機能を追加し、どの広報媒体を経由してホームページにアクセスしてきたかも把握してまいります。
 今後、こうした取り組みにつきましても、自殺総合対策東京会議における検証、分析の対象に加えまして、今後の普及啓発に活用してまいります。

○森澤委員 リーフレット等に記載するQRコードにアクセス元を把握できる機能を追加したり、どの媒体を経由してホームページにアクセスしたかを把握するという、とても重要な取り組みだというふうに考えます。引き続き、こういった取り組み、ほかの事業でもぜひ実施していただきたいなというふうに思うところです。
 自殺防止相談は、ただ悩みを聞けばいいというものではなく、専門性や経験が問われる場面も出てきます。そのような場面に対応できる人材を確保し、育成し、ケアしていくことは、骨の折れることであり困難もあるというふうに聞いています。
 そこで、今般、相談の回線数や受け付け時間をふやすということですけれども、人材確保の課題は解決ができているのかお伺いいたします。

○成田保健政策部長新型コロナウイルス感染症保健政策担当部長兼務 都は、東京都自殺相談ダイヤルとSNS自殺相談の実施に当たりまして、従事する職員向けに具体的な対応方法をまとめたマニュアルを整備し、実際の対応事例をもとにした研修や事例検討会を実施するなど、専門性を備えた相談員の育成及び相談の質の向上を図っております。
 また、相談員の定着を図りますため、スーパーバイザーを配置し、相談員への助言を行うなど心理的負担を軽減しております。
 こうした取り組みにより、今回の拡充に当たりましても、必要な人員体制の確保を進めております。

○森澤委員 若年層、女性への対応は、教育庁や生活文化局との連携が欠かせないと考えます。より一層連携をしていくことを要望いたします。
 最後に、本日が今期最後の厚生委員会ということで、一言申し上げます。
 この四年間、多岐にわたる政策課題に対し、たびたび意見交換、議論、そして議会質疑を重ねてきました。真摯に向き合い、そして解決に向けてご尽力いただいてきたこと、そしてご尽力いただいていることを感謝申し上げます。
 引き続き、コロナ対応を中心にご苦労の絶えない毎日が続くかと思いますけれども、くれぐれも健康に留意し、都民のために、区市町村と連携し現場の実態を把握した上で、日本をリードする福祉政策を推進していただくことを心から願い、質問を終わります。ありがとうございました。

○もり委員 私からは、付託議案と、また補正予算のセーフティーネットの拡充について幾つか質問をさせていただきます。
 まず初めに、東京都動物の愛護及び管理に関する条例の一部を改正する条例について伺わせていただきます。
 今条例改正案は、国の改正動物愛護法に基づくもので、販売などをするペット業者への規制が段階的に強化されるものと考えます。
 今回の条例改正は、令和元年に動物の愛護及び管理に関する法律等が改正されたことによるものですが、動物取扱業に対する規制がどのように変わったのか、改めてお伺いをいたします。

○藤井健康安全部長 動物愛護管理法改正に伴いまして、犬猫の販売日齢の規制が規定されたほか、動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等を定める省令が、令和三年六月一日より施行されたところです。
 省令では、飼養施設のケージ等の大きさに数値基準が定められたほか、飼養または保管できる動物の数に上限が設けられるなど、これまでより具体的な基準となっております。

○もり委員 ありがとうございます。
 ご答弁いただいたとおり、国の法改正において、六月一日の施行の規定より、生後五十六日以下の子犬や子猫の販売が禁止となり、犬や猫の飼養管理基準には、飼う頭数において上限以下に抑えることが盛り込まれました。
 改正法は二〇一九年に成立し、既に一部施行されておりますが、昨今も、劣悪な環境下での多頭飼育による逮捕者や事件も明るみになっております。国の法改正に基づいて、都として、ペットの飼育環境を守り、悪質な事業者を是正する責務があると考えます。
 東京都として、事業者にどのように周知啓発を行い、働きかけを行っているかお伺いをいたします。

○藤井健康安全部長 都はこれまで、法改正の概要について動物取扱業者に啓発するためのチラシを作成、配布するとともに、その内容を解説した動画を配信し周知をしてまいりました。
 今年度は、令和三年六月に施行された省令につきまして、新たにリーフレットを作成し周知するとともに、動物取扱業者を対象とした研修において、これらの内容を解説するなど、丁寧に対応することとしております。
 また、重点的な監視が必要な施設に対しましては、きめ細かな監視指導を行ってまいります。

○もり委員 環境省の調査では、全国の自治体が動物愛護法に基づき業者に立ち入った件数は年間二万件前後で推移をしているとのことですが、業務停止や登録取り消し命令に至ったのは、わずか三件にとどまっているとのことです。
 知人が譲渡を受けた愛犬は、悪質な事業者により過度な出産を繰り返し、歯が全て抜け、体もぼろぼろの状態で保護されたと伺いました。動物取扱業者を対象とした研修、重点的な監視が必要な施設に監視指導を実施するとの答弁をいただきましたが、ぜひ都として、劣悪な飼育環境が放置されることのないよう、指導の徹底をお願いいたします。
 また、今回の法改正では、犬や猫の情報を記録したマイクロチップの装着の義務が始まります。委員会の質疑でも我が会派の後藤委員より質疑をさせていただき、マイクロチップ装着の義務の検討を行っているとの答弁をいただきました。
 マイクロチップには繁殖の方法に関する事項も盛り込まれ、令和四年六月からは生涯出産回数の繁殖台帳への記入も義務化されるとのことですので、国の動向も見ながら、都としても取り組みの推進を改めて要望いたします。
 殺処分ゼロを達成した東京都ですが、譲渡に取り組む民間団体任せでは、コロナ禍で、民間団体も大変負担が大きいと聞いております。殺処分ゼロの先にある、動物との真の共生社会を目指したアニマルウエルフェアの推進について、私も、さきの予算特別委員会において、都知事に質疑をいたしました。
 東京都として、今後どのように動物愛護施策を推進していくかお伺いをいたします。

○藤井健康安全部長 都は、動物愛護管理施策をめぐる社会情勢の変化や課題等に的確に対応するため、動物愛護管理法の改正や動物愛護管理審議会の答申を踏まえまして、本年三月に動物愛護管理推進計画を改定いたしました。
 本計画では、施策展開の方向性として、動物の適正飼養の啓発と徹底、動物の致死処分数のさらなる減少を目指した取り組みの推進、事業者等による動物の適正な取り扱いの推進、動物由来感染症・災害時への対応強化の四つを掲げております。
 今後、本計画に基づきまして、都民、事業者、ボランティア、獣医師会などの関係団体や区市町村と連携しながら、人と動物の調和のとれた共生社会の実現に向けまして、動物愛護管理施策を推進してまいります。

○もり委員 ありがとうございます。
 動物との真の共生社会の実現に向けては、さきの予算特別委員会でも質疑をいたしましたが、業者の取り組みのみならず、都民一人一人が動物を家族として迎え入れる際の正しい知識を得る機会はとても大切だと考えます。
 動物の終生飼育に向けた適切な理解促進と教育の機会が求められます。教育機関や福祉保健局など、都民生活に身近な機会も捉えて、一層の周知啓発を要望いたします。
 動物にとって、飼養施設の基準が定められ、良好な環境に向けた規制強化は望ましい一方で、殺処分ゼロのその先にある譲渡を促す仕組みの整備が喫緊の課題だと考えます。
 多頭飼育の是正により、民間の保護団体が多くの動物を抱え込んでしまうおそれもあり、譲渡が進まなければ、多くの犬や猫が行き場を失うこととなります。東京都として、一層の譲渡が進むよう都民の啓発と譲渡を行う民間団体の支援をあわせて要望いたします。
 次に、ひとり親家庭の支援についてお伺いいたします。
 コロナ禍が長引く中で、民間支援団体の調査では、ひとり親家庭の八割が収入が減少したとの調査結果があり、生活の不安や、飲食店の休業により仕事を減らされたり、職を失ったことにより住まいの悩みを抱えている等、私のもとにも多くの悲痛な声が寄せられております。
 昨年、我が会派も知事への緊急要望等、コロナ禍のセーフティーネット拡充を訴え、支援拡充に取り組んでまいりました。
 今回の補正予算では九千六百五十七万四千円が計上されております、ひとり親世帯の支援拡充について、どのように取り組んでいくのかお伺いをいたします。

○奈良部少子社会対策部長 ひとり親家庭支援センター「はあと」では、年末年始を除く毎日午前九時から午後四時三十分まで、月曜日と水曜日につきましては午後七時三十分まで、生活相談や就業相談など、さまざまな相談に対応しております。
 今回、働いている方などがより利用しやすくなるよう、平日は一律、午後七時三十分まで相談時間を延長することといたしました。
 また、TOKYOチャレンジネットと連携いたしまして、就労支援や居住支援の取り組みを強化してまいります。
 具体的には、チャレンジネットにおきまして、介護職支援コースの定員を五十人に拡大するとともに、新たに託児サービスを設けまして、これを活用して、失業や住居喪失などに悩むひとり親家庭を支援してまいります。

○もり委員 ありがとうございます。
 仕事を抱える利用者の要望に応じて相談時間の延長を行っていただいたとのことで、ぜひ必要とする方に支援が届くよう、広報に努めていただきたいと考えます。
 私もひとり親の相談窓口「はあと」のホームページを拝見しましたが、電話相談と来所による相談となっておりますが、オンラインの方が利用しやすいという声に、先ほどの答弁で、オンラインでも、コロナ禍で相談体制を拡充していただいているとの答弁を伺いましたので--昨年八月に行われたシングルマザーの就労と生活の調査では、既に家賃を滞納しているご家庭が一割あるということで、コロナ禍が長引く中で、居住喪失への不安を抱えるご家庭への一層の支援が求められると考えます。
 住まいは人権です。仕事を探すにも、居住が不安定だと就職もままならず、安定した居住の確保は喫緊の課題であると考えます。
 コロナ禍の居住支援については、私も昨年春の最初に緊急事態宣言があった際に、支援団体の皆様とも意見交換をさせていただき、都に対して、ネットカフェ難民や居住不安定就職者に対する居住支援を強く求めてまいりました。
 東京都では、一時利用住宅を五百戸確保し支援に当たっていただき、緊急事態宣言の延長に伴い、支援を継続していただいていることを深く感謝を申し上げます。五百戸のうち、三百から三百五十戸が常に利用されていると伺いました。
 居住の不安定は、子供を抱える世帯にとって、就園や就学にも影響を与えることが懸念をされます。住宅政策本部の、委員としてもかねてより要望しておりますが、コロナ禍の住宅セーフティーネットの拡充に向けて、より連携を強化していただき、自治体の空き家をシングルマザーのシェアハウスとして利用できるような新しいセーフティーネットの住宅の整備など、新しい取り組みもぜひ検討していただくよう要望いたします。
 ひとり親支援において、居住と就労の安定が求められます。今回の支援体制の充実においては、TOKYOチャレンジネットにおいて、ひとり親家庭支援センター、通称「はあと」と連携して支援を充実させているとのことで、先ほどの答弁では、就労支援において、ひとり親家庭優先枠を確保していただき、託児サービスを開始していただいたとのことで、幼い子供を抱えながら仕事を探している方にも安心して職を身につけていただける、とてもよい取り組みだと考えます。
 介護職支援コースの昨年度の実績も含め、どのくらい介護分野に就労されているのかお伺いをいたします。

○高橋生活福祉部長 TOKYOチャレンジネットにおける介護職支援コースは、昨年度定員二十人で実施しておりまして、実績は、介護職の資格を取得した方が百二十三人、そのうち介護分野に就労した方は百十人となっております。

○もり委員 ありがとうございます。
 既に百二十三名の方が資格を取得し、百十名の方は就労につながったとのことで、定着につながっていることは大変すばらしいと考えます。
 生活や雇用の不安を抱えるひとり親家庭が安心して居住の場を見つけ、就労につながるよう、きめ細やかに利用者に寄り添う伴走型の支援が求められております。引き続き、必要とする方に制度が利用されるよう、窓口で待っている支援ではなく、ひとり親家庭が利用する区市町村の窓口とも連携をしながら、オンライン広告の活用等、必要とする方に届く周知啓発を求め、次の質問に移ります。
 新型コロナウイルス感染症の流行が長期化する中にあって、子育て家庭の孤立が懸念をされ、ひとり親家庭や貧困家庭などの状況を踏まえ、令和二年第二回定例会において、私の一般質問でも、コロナ禍の子供食堂事業への支援の拡充を求め、質疑をさせていただきました。
 コロナ禍で対面での子供食堂運営が厳しい状況を鑑みて、配食、宅食などの支援を充実していただいたことを高く評価し、子供食堂の運営をする現場からも感謝の声が寄せられております。
 今回、地域のニーズに合わせて、当初予定していた支援内容の見直しを行ったとのことですが、変更内容についてお伺いをいたします。

○西尾子供・子育て施策推進担当部長 都は昨年度、感染が拡大する中においても、子供食堂が食事の提供を通じて子供たちの生活状況を把握できるよう、子供食堂推進事業におきまして、クーラーボックスなどの資器材の購入といったイニシャルコストを含め、配食、宅食の実施に必要な経費を支援してまいりました。
 今年度は、主に集合して食事をするという本来の子供食堂への支援を予定しておりましたが、依然として厳しい感染状況が続く中、本来の開催にかえて、配食、宅食を実施する食堂がふえております。
 このため、今回、緊急対応策といたしまして、コロナ禍においても子供食堂が地域のさまざまなニーズに柔軟に対応できるよう、配食、宅食の補助内容について、一回当たり五千円、年間上限額十二万円を見直し、年間六十万円に支援を充実いたしました。

○もり委員 ありがとうございます。
 コロナ禍で、先ほどの質疑にもあったように、ひとり親家庭の困窮が深刻で、食を削らざるを得ないとの声に、地域の子供食堂や社会福祉協議会を通じたフードパントリーなど、本当に助かるとの声を寄せられております。
 大田区では、こども食堂連絡会を開催し、横のネットワークによる課題共有が行われており、そこから支援が必要な子育て家庭の状況が見えてきています。
 配食、宅食を通じたアウトリーチ支援として、子供食堂の現場スタッフが把握した子供の様子などから必要な支援につなげられるよう、子供食堂の取り組みを支援する必要があると考えます。
 今年度の都の支援内容について伺います。

○西尾子供・子育て施策推進担当部長 都は今年度から、子供食堂が地域の見守り機能を十分に果たせるよう、子供食堂推進事業におきまして、虐待の未然防止、早期発見に係るスタッフ研修の実施を区市町村に求めております。
 また、今回の見直しに当たりましては、食堂の開催や配食、宅食を通じまして、全ての子供食堂に子供やその保護者に対して支援にかかわる相談窓口を周知していただけるよう、実施要綱に明記をしたところでございます。
 今後とも、こうした取り組みを進めまして、子供と家庭を必要な支援につなげる子供食堂を区市町村と連携して支援してまいります。

○もり委員 ありがとうございます。
 コロナ禍で自治体の産後の両親学級や地域の広場事業も休止をしているなど、長引く感染症の影響を受け、子育て家庭は、経済的にも精神的にも孤立し子育てがつらいとの状況に対して、何か不安や悩みがあっても、行政の窓口に子供を抱えて行くことはハードルがあると感じます。
 だからこそ、子供食堂は、地域の子育て家庭と食の支援を通じてつながることで、コロナ禍の子育てを孤独な子育てにしない、子育て家庭の不安や孤独、悩みに寄り添うことで、課題を抱えるご家庭の問題を未然に防ぐことができると期待をされております。
 今回、研修の実施等もあり、熱意のある運営者さんにとって、そういった専門的なスキルを高める機会が用意されたことは、セーフティーネットの質の向上に資すると期待をする一方で、ボランティアの調理スタッフの方にまでそういった専門性を求めることは、負担を感じることにもなるとの懸念もあります。
 現場で支援する子供食堂の方が支援の必要なご家庭に気づいた場合には、しっかりと行政的な支援とつなげられるよう、子育て家庭を包括に支援する支援体制の構築に向けて、アウトリーチ型の支援が届くように、都として、区市町村と連携しながら、支援体制をお願いいたします。
 最後に、意見だけ述べさせていただきます。
 自殺防止相談における体制強化は大変評価をするものの、一方で、こちらは、電話料金の高いナビダイヤルを利用しているのが大変懸念をしております。先ほどの「はあと」の相談事業などは、〇三なんですけれども、自殺防止相談が、〇五七〇ということで、本当に十秒ごとに値段が上がってしまうという課題、ぜひ見直しをしていただきたいと考えます。
 いつも電話してもつながらないという方から、本当に死にたいという悩みの電話をいただきました。何度電話してもつながらないという現状がある中で、わらをもすがる思いで電話をされている、そういった中で、ぜひ質と量の向上に向けて、事業の拡大を要望し、質問を終了いたします。ありがとうございます。

○のがみ委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分休憩いたします。
   午後五時九分休憩

   午後五時二十五分開議

○のがみ委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を行います。
 発言を願います。

○まつば委員 令和三年度六月補正予算について質疑をさせていただきます。
 まず初めに、TOKYOチャレンジネットの仕組みを活用したひとり親支援について質問をいたします。
 TOKYOチャレンジネットの事業の推進を、私は今までも取り上げてまいりました。特に昨年の緊急事態宣言の際、ネットカフェに休業要請がかかった折には、チャレンジネットの利用要件の都内在住六カ月以上の方という、いわゆる六カ月要件の見直しを要望し、要件の緩和が図られました。
 そこで、昨年の緊急事態宣言以降行ってきたTOKYOチャレンジネットの取り組みと実績についてお伺いをいたします。

○高橋生活福祉部長 都は、昨年四月の緊急事態措置によりまして、仕事や住まいを失う方等を支援するため、TOKYOチャレンジネットの一時利用住宅を百戸から五百戸に拡大し、利用期間を原則三カ月から四カ月に延長するなど、柔軟に対応いたしますとともに、日額五百円の利用者負担金を免除しております。
 また、緊急事態措置に伴うネットカフェ等への休業要請により居場所を失う方や、その後の年末年始から二度目の緊急事態宣言期間において経済的に困窮する方が急増するおそれのあることから、緊急的な一時宿泊場所といたしまして、区市と連携して、昨年度、延べ二千三百五十七人にビジネスホテルを提供しております。
 さらに、先生お話のありましたように、都内居住六カ月以上の要件を緩和したことにより、新たに支援の対象となった都内居住六カ月未満の方は、チャレンジネットの昨年度の利用登録者千六百八人のうち、二百十一人となっております。

○まつば委員 今、一時利用住宅の拡大やビジネスホテルの提供、また六カ月要件の緩和による実績などをお答えいただきました。
 ことしの一月にも、私はTOKYOチャレンジネットを訪れ、意見交換をさせていただきました。
 その際、最初の緊急事態宣言ではネットカフェで寝泊まりする人の利用が多かったけれども、その後は仕事が減り家賃を払えなくなった飲食店関係者などの利用がふえていること、また利用者については、先行きが見通せない不安が大きく、鬱状態になっている方もいらっしゃること、また女性の利用者がふえていることなどのお話も伺ったところです。
 今回の補正予算案には、TOKYOチャレンジネットの仕組みを活用して、ひとり親世帯に対する支援策を拡充することになっておりますが、その意義や内容についてお伺いをいたします。

○高橋生活福祉部長 TOKYOチャレンジネットでは、生活相談、居住支援、就労支援を一体的に実施しておりまして、介護職支援コースでは、一時利用住宅を利用しながら介護職員初任者研修を受講し、その期間中、生活資金の貸し付けを受けることが可能でございます。
 昨年度は、百二十三人が介護職の資格を取得し、そのうち約九割が、コロナ禍においても介護分野に就労してございます。また、就労の際には就職等一時金の貸し付けを行い、一定期間継続して就労した場合には貸付金の返済を免除するなど、自立に向けた支援を実施しております。
 非正規雇用や短時間勤務などの不安定な就労に従事しながら子育てをしておられるひとり親家庭にとりましては、収入の減少や離職等に伴い、生活や仕事、住まいの確保など、さまざまな面で不安を抱える方も多くいらっしゃいます。
 こうしたことから、TOKYOチャレンジネットにおいて、介護職支援コースの定員を拡充いたしますとともに、新たに託児サービスの提供を行い、ひとり親家庭支援センターと連携した支援に取り組んでまいります。

○まつば委員 ひとり親家庭を支えていただき、自立に向けた支援のために有効な事業であると考えております。支援をしっかりと行っていただきたいと思います。
 次に、高齢者施設、障害者施設のPCR検査、集中的検査について質問をいたします。
 高齢者や障害者の方々の入所施設におきましては、新型コロナウイルスの感染による重症化リスクが高いことから、都議会公明党は、検査の実施を要望し、検査による陽性者の早期発見、早期対応の重要性を繰り返し訴えてまいりました。
 昨年十月からは、都は、高齢者施設、障害者施設の検査費等の補助を行うとともに、三月には検査キットの送付も始めております。
 そこでまず、都議会公明党の提案により実現したPCR検査等の補助事業について、高齢者施設、障害者施設それぞれの昨年度の実績をお伺いいたします。

○山口高齢社会対策部長 まず、高齢者施設についてでございますが、昨年十月から、重度の要介護者等が入所する特別養護老人ホームや介護老人保健施設などを対象として、新規入所者や職員への定期的な検査に係る費用等への補助を内容といたします新型コロナウイルス感染症対策強化事業を開始いたしました。十二月からは、施設における感染状況等を踏まえまして、対象施設を有料老人ホームなどにも拡大いたしました。
 昨年度、この補助金は、PCR検査の実施のほか、衛生用品の購入や施設設備の消毒費用など、感染防止のための経費を広く補助対象としておりまして、補助実績は七百六十二施設で、このうち四百四施設で検査費用に活用されております。

○中川障害者施策推進部長 障害分野につきましては、感染症に罹患すると重症化しやすい障害者や障害児が入所いたします施設の新規入所者や職員を対象といたしまして、昨年十月から、定期的な検査に係る費用等の補助を開始しております。
 昨年度は、三十七の施設に対しましてPCR検査の費用の補助を行ったほか、衛生用品の購入や感染防止のための職員の増員に伴う経費についても補助対象としておりまして、都外施設も含め、百二十七施設に補助を実施いたしました。

○まつば委員 次に、今年度の補正予算で取り組んでいる集中的検査事業の概要と、高齢者施設、障害者施設それぞれの実績についてお伺いをいたします。

○山口高齢社会対策部長 国の新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針に基づき、都は、高齢者施設の従事者等の検査の集中的実施計画を策定し、検査に係る施設の負担を軽減するため、検査キットを施設に送付する方法により実施しております。
 検査の対象となる高齢者施設は二千三百三十五施設ございまして、このうち、本年五月二十三日現在で千五百七十五施設が申し込みをしております。
 四月下旬から検査を実施しており、五月二十三日までの累計で、検査実施施設数は延べ六百六十一施設、検査実施件数は延べ四万三千六十九件となっております。

○中川障害者施策推進部長 障害分野におきましても、国の基本的対処方針に基づき、検査の集中的実施計画を策定いたしまして、検査キットを施設に送る方法により実施しております。
 都内全ての施設百十四カ所で四月下旬から順次実施しており、五月二十三日までの実績は、検査実施施設の累計が二百五十二カ所、検査件数が二万六千二百四十六件となってございます。
 また、今回提案している補正予算案では、これまでの感染状況を踏まえ、対象を障害者グループホームにも拡大しております。

○まつば委員 障害者施設については、都内全対象施設百十四施設が実施をしているということでございまして、今回の六月補正予算で障害者グループホームにも対象を拡大するということでございます。
 高齢者施設などの中には、複数の職員に陽性者が判明すると、人員不足から施設運営に支障が出ることを危惧している場合があります。
 都が送付するキットにより陽性が判明した場合の施設における対応と、その結果、人員不足に陥った施設への都の支援策についてお伺いをいたします。

○山口高齢社会対策部長 検査機関から陽性疑いの連絡を受けた施設は、該当する職員に出勤停止と医療機関の受診を求め、陽性が確定した場合には、保健所の指示に従い、濃厚接触者を特定するための調査への協力、施設設備の消毒など、必要な措置を講ずることとなります。
 入所施設の職員に複数の陽性者が発生し、出勤停止等により人員不足が生じた場合に備え、都は、他の施設から応援職員を派遣できるよう、東京都社会福祉協議会など関係団体と協定等を締結しているほか、サービス提供を継続するために必要な人員確保などの掛かり増し経費に対する補助を行っております。
 こうした取り組みにより、施設が安心して検査を受けられるよう支援してまいります。

○まつば委員 高齢者施設、障害者施設での検査実施の重要性から、取り組み状況を確認するため、今質疑を行わせていただきました。
 都議会公明党の提案から始まった補助金による検査費用への支援に加え、検査キットを直接各施設に送付するという方式も導入をされたわけであります。また、陽性者が発生された場合の支援も含め、その取り組みが進んでいるものと考えております。
 一方で、集中的検査の実績に着目しますと、高齢者施設では、五月十七日から二十三日までの一週間で、検査を申し込んだ施設千五百六十九施設のうち、実際に検体を提出できた施設は三百六十七施設で、約二三%にとどまっているということであります。
 その原因を伺いましたところ、都が委託をした検査事業者が準備に手間取り、施設へのキット送付などの初動に大幅なおくれが生じてしまったということであるとのことです。
 また、検査を受ける施設の側からは、日々の感染対策に加えワクチン接種なども重なり、交代制勤務の職員全員から、毎週毎週検体を集めるのは大変だといった声も聞かれているということもあるということでした。
 そういう中で、伺った原因であります検査事業者の課題もあったのではないかと、こういうふうに思わざるを得ないわけでありますけれども、今回の補正予算案の対象である七月以降の検査実施に向けて、再度、検査事業者の選定手続が行われることになると思いますが、事業者の選定は非常に重要でございます。
 事業者選定に向けてどのように取り組むのか、見解をお伺いいたします。

○山口高齢社会対策部長 今回の高齢者施設における集中的検査の実施体制におくれが生じ、施設にご迷惑をおかけするとともに、十分な検査実績が上げられていないことにつきましては、委託業務の管理に責任を持つ立場にある者として、まことに遺憾に存じております。
 お話のとおり、七月以降については、改めて検査事業者の選定を行う予定でございまして、事業者選定に当たりましては、価格競争を基本とする公共調達のルールの制約はございますが、検査が遅滞なく着実に実施できることを第一義に、事業者の参加資格要件や委託仕様書の見直しなどの工夫を凝らしまして、確実な履行能力を備えた事業者を選定できるよう取り組んでまいります。

○まつば委員 検査事業者の委託管理を徹底していただくということにつきまして、補正予算審議に当たりまして、申し上げさせていただきました。
 それでは次に、戦略的検査強化事業について質問いたします。
 これは、感染者がいた場合にクラスターとなりやすい集団などに対して、定期的に検査を実施して、感染者を早期に探知することなどを目的としていると聞いております。感染拡大を防止するためには、無症状者に対するモニタリング検査により、感染者を早期に探知をすることが重要であります。
 都内の新規陽性者に占める若年層の割合が高い傾向にあることを踏まえますと、大学に協力を求め、行っていくことも大切であると考えています。また、学生の皆さんからは、対面授業や大学での自由な活動が難しい状況があり、つらい学生生活を送られているというお話も伺っております。
 都が政策連携を行っている二十七の大学のほか、東京都内の全ての大学に参加を呼びかけて、検査の対象を拡大すべきと考えますが、対応状況についてお伺いいたします。

○河野新型コロナウイルス戦略的検査推進担当部長 都は、繁華街、事業所、大学などで、感染拡大の兆候をつかむため、国との連携などにより、無症状者を対象としたモニタリング検査を実施しております。
 大学への呼びかけにつきましては、都内全ての大学に対して国から協力依頼を行っており、重ねて、都は、政策連携を行っている二十七の大学に対して参加の働きかけを行っております。この結果、都内全ての大学の約半数から参加のご意向をいただいております。
 ご協力をいただけます大学に対しましては、連携大学にかかわらず、できる限り多くの大学が早期に参加できるよう、機動的かつ柔軟な対応ができる都単独のモニタリング検査も活用しながら、順次、検査対象の拡大を図ってまいります。

○まつば委員 全ての大学の約半数から参加のご意向をいただいている、また検査対象の拡大を図っていく、そういう旨の答弁がありました。取り組みをお願いいたします。
 また、東京都の大規模接種会場において二十代の若者や学生に対してワクチン接種を行うことも、昨日の代表質問で提案をさせていただいたところであります。あわせて要望をさせていただきます。
 最後に、シルバーパスの郵送による一斉更新について質問いたします。
 新型コロナウイルス感染症の変異株への懸念などもあり、重症化リスクが高いといわれております高齢者の方々は、特に不安をお持ちであるという状況が続いております。
 こうした中、昨年は、三密を避けるため郵送方式でのシルバーパスの一斉更新が行われておりまして、今年度についても、昨年同様に郵送方式で行うことを四月三十日に都議会公明党は小池知事に要望いたしました。
 昨日の高倉議員の代表質問に対して、吉村福祉保健局長からは、昨年度の実施状況と今年度も郵送方式により一斉更新を行う予定であるとの答弁をいただいたところであります。そこで、本日は、今年度の取り組みなどについて、少し掘り下げて質問をさせていただきます。
 まず、今年度の郵送による一斉更新の具体的な手続についてお伺いをいたします。

○山口高齢社会対策部長 今年度のシルバーパスの更新対象者約百四万人に対し、八月中旬に、シルバーパスの事業主体である東京バス協会から、一斉更新の手続案内と払込票を郵送する予定でございます。
 前年度から課税状況等に変更がなく、パスの負担金額が変わらない方につきましては、送付された払込票により、最寄りのコンビニエンスストア等で負担金をお支払いいただくことで更新の申し込みが完了となり、九月中に新しいパスが自宅に郵送されます。なお、例年の実績では、負担金額が変わらない方は、更新者の約九九%を占めております。
 また、パスの負担金額に変更がある方につきましては、九月一日以降に、バスの営業所などの窓口で手続していただくこととなります。

○まつば委員 大変に簡便な手続で更新ができるということがわかりましたが、郵送方式による更新は今回で二回目となります。昨年度の実績状況を踏まえていただいて、課題があれば改善していくことが重要であると思います。
 そこで、昨年度から改善を予定している点についてお伺いをいたします。

○山口高齢社会対策部長 昨年度は、従来の臨時会場等での一斉更新にかえて、初めて郵送方式を導入し、全体的には混乱なく約九十四万人のパスの更新が行われました。
 そうした中で、更新対象者からのお問い合わせに電話で対応するコールセンターにつきまして、昨年度は、郵送方式の初年度ということもありまして、主として手続に関する一般的なご案内を想定した体制を準備しておりました。
 このため、個別の更新対象者からの手続の進捗状況等に関するお問い合わせ--これは例えば案内書の送付、入金の確認、パスの発送などにつきましては、お調べして回答するまでに時間を要することとなっておりました。
 そこで、今年度は、コールセンターのオペレーターの手元の端末画面で個別の更新対象者の手続の進捗状況等を確認できる仕組みを導入いたしまして、お問い合わせに迅速に対応できるよう改善を予定しております。

○まつば委員 昨年度の課題を踏まえていただいて、コールセンターの体制について改善を検討しているということを確認させていただきました。一斉更新について、着実な実施をお願いしたいと思います。
 最後に、シルバーパス制度についてでありますが、都議会公明党は、高齢者の健康寿命の増進を支え、社会参加を促す役割を果たすシルバーパスを、福祉先進都市の象徴的な取り組みと考えてまいりました。五年前に小池知事が就任した際の初めての代表質問の際にも、その重要性を訴えております。
 そこで、改めてシルバーパスの意義について、都の見解をお伺いいたします。

○山口高齢社会対策部長 シルバーパスは、高齢者の社会参加を助長し、もって高齢者の福祉の向上を図ることを目的としております。
 現在、多くの高齢者がシルバーパスの発行を受けて、社会参加と生きがいの活動に活用されているものと認識しております。
 こうした趣旨を踏まえまして、今年度の一斉更新におきましても、更新を希望する方のお手元に確実にシルバーパスが届くよう取り組んでまいります。

○まつば委員 郵送によるシルバーパスの一斉更新が円滑に進むことを重ねて要望いたしまして、質問を終わります。

○鳥居委員 私からは、コロナ検査予算とその執行等について質問を進めていきたいと思います。
 今回の補正予算では、検査関係の予算として、高齢者・障害者支援施設等への集中的検査の実施十五億円、高齢者・障害者支援施設等における新型コロナウイルス感染症対策強化事業四億円、戦略的検査強化事業三十億円、保健所支援体制の強化十三億円、区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業二十五億円がございます。
 まずは、高齢者施設等の従業者に対する一斉及び定期的検査の実施についてでございますが、既に厚生委員会の議員の森澤都議及びまつば都議から質問があり、また、検査実施状況等のファクトが明らかになっております。感染拡大が起こると命に直結する、関心事項の高い案件でございます。これからお示ししますファクトをベースに、私からは掘り下げて質問をさせていただきたいと考えております。
 新型コロナウイルス感染症への基本的対処方針では、感染多数地域における高齢者施設の従業者等の検査の集中的実施計画に基づく検査を、三月中までを目途に着実に実施するように求めております。
 そのような中で、三月中までをめどに実施された高齢者施設の従業者等の検査の集中的実施計画に基づく検査では、二月、三月の二カ月かけて一回検査を実施する対応において、その実施率は約八割と報告されております。
 そこで確認です。この二月、三月における実施率は約八割で間違いないでしょうか。

○山口高齢社会対策部長 本年二月二日の国の基本的対処方針の変更に伴い、東京都など感染多数地域において、高齢者施設の従事者等の検査の集中的実施計画を策定し、三月末までを目途に実施することとされました。
 これに基づき、都は、対象施設に対し、検査キットを送付して検査の実施を求めますとともに、施設が独自に実施する検査についても、その実績の報告を求めました。
 都内全域を対象とした大規模なスクリーニング検査としては初めての試みでございましたが、多くの施設の協力により、高齢者施設における二月と三月の二カ月間での検査実施率は約八六%でございました。

○鳥居委員 同じく新型コロナウイルス感染症への基本的対処方針では、四月から六月にかけて、新たな集中的実施計画に基づく検査を定期的に実施するように求めるとともに、対象を通所系の介護事業所にも拡大するとともに、法第二十四条第九項に基づく都道府県による高齢者施設等に対する受検の要請や好事例の横展開、当該要請と連携した高齢者施設等に対する施設運営上の指導等を通じ、検査を受ける施設を増加させることとしております。
 また、特定都道府県等は、感染多数地域の高齢者施設等の従業者等に対する検査の頻回実施として、週一回の頻度で、一斉、定期的に検査をすることが求められております。
 検査の実績を東京都福祉保健局のホームページで見ますと、先ほどもご質問があったとおりでございますが、対象となる高齢者施設は二千三百三十五施設のうち、二〇二一年五月第三週の高齢者施設の実施件数は三百六十七施設、二万三千七百二十九件で、施設の約一六%しか検査を実施できておりません。
 そこで、検査の実施施設数が一六%にとどまっている現状をどう評価しているのか。検査の実施率について、何らかの目標を設定しているのか。設定していないとすれば、その理由は何か。実施率を上げるために、何らかの改善策を講じるつもりなのか。また、どのような改善策かについて伺います。

○山口高齢社会対策部長 高齢者施設職員等の集中的検査は、全ての施設において実施されることが重要でございますが、五月十七日から二十三日までの一週間で、対象施設総数に対する検査実施割合は一六%、申し込み施設数に対する実施割合は二三%にとどまっております。
 今回の集中的検査の委託先の検査事業者において、検査資材等の確保に時間を要し、当初計画では四月の最終週から検査を開始する予定が、一部の施設においては検査キットの送付が五月中旬にまでずれ込むなど、初動において大幅なおくれが生じました。
 このため、都は、検査事業者に対し早急な対応を求め、検査処理体制の拡充や施設からの問い合わせ対応の強化などが図られております。
 また、施設の側では、検査の必要性は理解しつつも、業務多忙の中、毎週、全職員の検体を採取して提出することの負担感もあると聞いております。
 都は、施設に対し、集中的検査が陽性者を早期に発見し、施設での感染拡大防止に有効であるという趣旨の周知を図るなど、引き続き検査実施を強く働きかけてまいります。

○鳥居委員 高齢者や基礎疾患を多く持った方々が感染すると重症化するリスクが高い、このことは明白でございます。高齢者施設でクラスターを発生させないように細心の注意が必要でございます。
 生命を守ることの重要性を熟慮すると、本年五月第三週における高齢者施設のPCR検査実施件数は、週一回の頻度で、一斉、定期的に検査することが求められている中で、低過ぎるといわざるを得ません。この点についても、改めて掘り下げて質問をさせていただきます。
 検査費用の立てかえ等問題について確認したいと思います。
 高齢者施設の検査の実施は、基本的対処方針に示されているとおり都道府県知事等の仕事でございますが、一方で、都の新型コロナウイルス感染症対策強化事業の仕組みでは、施設が検査会社と契約して検査を実施し、検査費用を支払った上で、都の補助金を申請する仕組みと聞いております。
 これでは、一定期間、二から三カ月と聞いておりますが、施設側が、いわば立てかえ払いをせざるを得ず、流動資金が乏しい高齢者施設の経営圧迫の要因となります。施設が検査をしたくても手を挙げることをちゅうちょする理由の一つであることを施設管理者の方々からも聞いております。
 検査に当たって施設側が立てかえ払いをしなくてもよいようにするべきだと考えますが、都において、どのような改善策を講じる考えがあるのかを伺います。

○山口高齢社会対策部長 まず、高齢者施設の職員等に対する集中的検査では、都が委託した検査事業者から検査キットが送付される方式を採用しておりまして、施設の費用負担はございません。
 一方、新型コロナウイルス感染症対策強化事業におきましては、お話のとおり、一旦施設が検査費用を負担し、事後に補助金が交付される仕組みとなっておりますが、これは、施設が必要なときに迅速に検査を実施できるよう施設側の事務負担を考慮しまして、事前申請の必要な前払い方式とせず、事後の確定払いとしているものでございます。

○鳥居委員 感染症対策強化事業では確定払いとしていることについてのご答弁いただきました。
 協力金の支払いが遅い、手元に協力金が届かないという苦情、多くの方々が聞かれていると思います。また、支給されるのが二カ月から三カ月かかるようでは、コロナ禍で誰もが資金繰りが大変な中で、規模の極めて小さい、零細が多い施設では大きな負担となり、将来的に検査実施率が上がらない原因の一つになっているとも考えます。改善いただくことを要望いたしまして、次に移ります。
 高齢者施設等で感染者が発生した場合の措置について確認いたします。
 令和二年十一月二十日の厚生労働省障害保健福祉部障害福祉課の事務連絡、高齢者施設等への重点的な検査の徹底についてによりますと、高齢者施設等の入所者または介護従事者等で、検査の結果、陽性が判明した場合には、当該施設の入所者及び従事者の全員に対して原則として検査を実施することとされております。
 二〇二一年五月の第三週の高齢者施設の検査では、五件の陽性件数が判明しております。陽性と判定されたまま放置されますと、特に変異株は感染力が高いため、一週間も放置すればクラスターが発生するおそれがございます。
 そこで、陽性が判明した五件について、その施設の入所者及び従業者の全員に対して検査が行われたかどうかを伺います。もし行われていないとすれば、その理由について、また、検査を実施したとすれば、その検査はどこがどの費用で行ったのか。また、患者と判断されれば隔離措置が必要となりますが、五件についてどのような措置が講じられたのかを伺います。

○山口高齢社会対策部長 陽性が判明した五件の施設種別の内訳は、特別養護老人ホームが一件、介護老人保健施設が一件、有料老人ホームが二件、認知症高齢者グループホームが一件でございます。
 いずれのケースも、陽性者は、医療機関を受診し医師の確定診断を経て、管轄保健所の指示のもと濃厚接触者等を特定し、公費による行政検査を実施しまして、その結果、新たに一施設で一名の陽性が判明しました。
 なお、これらの陽性者につきましては、その症状に応じまして、入院、宿泊療養または自宅療養に移行しております。

○鳥居委員 では、陽性と判定されました方々の件について確認したいと思います。
 お示しいただいたとおり、検査機関の検査の結果、陽性と判定された方々については、医師の診断が必要となります。また、患者と判断されましたら、医師から保健所へ届け出を行い、届け出を受けた保健所は、隔離、入院等の措置などの対応を講じることになります。
 そこで、検査の結果、陽性と判定された五件について、誰がどのような手続を経て医師の診断を受けさせることになるのか、具体的に伺います。

○山口高齢社会対策部長 検査で陽性となった場合は、検査機関が施設に連絡を行い、施設の管理者等が該当者に医療機関を受診させることとなります。

○鳥居委員 施設側が検査をちゅうちょする理由の一つに、検査費用の実質的な立てかえ払いに加えまして、検査の結果、感染者が発見された場合に、施設の管理者等が対応して、感染状況によっては都や保健所の支援が得られない、また得るのが困難な状況があり、結局、施設だけで対処せざるを得ないケースが多いことであると認識します。
 入居者が感染しても入院できない場合は、施設にこもって時を過ごすしかないという施設管理者の声も聞いております。そのような状況では、感染力の強い変異株の場合、施設内でのクラスター発生のリスクが高まります。
 そのため、施設の検査を行った検査会社が、医師とともに行政検査を受けることができる仕組みを検討いただくよう要望し、次に移ります。
 都の予算で実施した検査の結果、施設の入居者に陽性者が出た場合、都としては、当該施設に対してどのような支援をすることができるのかを伺います。

○山口高齢社会対策部長 施設の入所者に陽性者が出た場合であってもサービスを継続できるよう、都は、衛生用品の購入や人材確保のための割り増し手当の支給などの掛かり増し経費に対する補助を実施しております。
 また、先般、国は、新たに基金を活用した事業として、病床逼迫等により、やむを得ず施設内療養をすることとなった場合に、それに伴う掛かり増し経費に対して補助することとしておりまして、都は、その活用についても検討してまいります。

○鳥居委員 では、高齢者施設等の従業者に対する検査の補正予算について確認いたします。
 今回、計上されている高齢者・障害者支援施設等への集中的検査の実施十五億円は、高齢者施設等の従業者に対する検査のための予算です。
 その執行に際しては、これまでの高齢者施設の従業者の検査の実施率を向上させるために、どのようなPDCAサイクルを回して改善を加えているのかを伺います。

○山口高齢社会対策部長 検査が遅滞なく着実に実施できますよう、検査事業者に対する委託管理の強化や、七月以降の検査事業者の選定手続の見直しなどの取り組みを進めてまいります。
 また、施設に対しましては、集中的検査の必要性の周知を図り、検査実施を働きかけてまいります。
 これらの取り組みに加えまして、入所者等が安心して施設を利用できるよう、検査を実施した施設の一覧を昨日からホームページで公表しておりまして、五月三十一日現在で千六百二十七施設の施設名称等を掲載しております。

○鳥居委員 では次に、効率的な検査について確認したいと思います。
 令和三年三月二十二日、厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部事務連絡では、四月以降の高齢者施設等の検査について述べられており、効率的な委託方法として、例えば、大阪市においては、民間検査機関に対して、施設からのPCR検査の申し込みの受け付け、唾液検査キットの配布及び回収、検査分析の実施並びに検査結果の通知を委託し、陽性の結果が出た場合には、あらかじめ民間検査機関と連携した医療機関の医師の検査及び保健所への発生届の提出まで円滑に行われるように効率的に実施していますので、参考にしてくださいとしております。
 また、世田谷区では、事業者が手配する医療機関が区内事業者や区が指定する場所を訪問し、適切な感染予防策を講じる上で、新型コロナウイルス感染症にかかわるPCR検査のための検体採取を行う。その後、検査機関へ検体を搬送し、国が認める核酸検出検査、PCR検査を実施する。検査結果をもとに医療機関の医師が診断し、陽性者へ診断結果を連絡するとともに、積極的疫学調査における陽性者に関する情報の聞き取りを行う。検査結果及び陽性者からの聞き取り内容については、区に報告するとしております。
 この一括委託方式では、高齢者施設側の実質的立てかえ払いも発生せず、保健所の業務が軽減され、何よりも、施設の従業者も入居者も、デイサービスに通う高齢者も一つの検査会社で定期的に検査ができ、医師の判断も受けられ、場合によっては保健所が行う積極的疫学調査も実施することができます。
 高齢者施設において感染を早期発見し、クラスターを発生させないことが重要ですが、施設においては、PCR検査の実施率を高めるには、都の予算のつくり方は、施設側からすれば行政目線で使いづらいのではないでしょうか。
 施設ファーストの観点から、都においても一括委託方式によって検査を実施するべきと考えますが、見解を伺います。

○山口高齢社会対策部長 関係します都の補助事業が二つございまして、まず、新型コロナウイルス感染症対策強化事業では、高齢者施設が入所者を対象に検体採取から保健所への発生届までを一括して実施する場合の検査費用につきましても、補助の対象としております。
 また、区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業では、高齢者や障害者の通所施設の利用者及び職員等を対象として区市町村が実施する検査の費用について、委託により一括して実施する場合も補助対象としており、令和二年度は、お話の世田谷区の取り組みについても支援しております。

○鳥居委員 今回のワクチン接種では、ワクチン接種の所管官庁である厚生労働省は通知を出すのみにとどまり、これに対して総務省は、大臣以下職員総出で、直接市町村に電話をかけて、高齢者のワクチン接種を七月末までに終わらせるよう依頼、また、終わらせるために何が必要なのかを伺い、その対応なども行ったという報道がなされております。結果、厚生労働省は自治体任せの対応だったとの意見も聞かれております。
 都の高齢者施設等に対する一斉検査の仕組みは、検査会社のリストを作成し、施設が希望すれば検査会社に連絡して検査を実施し、その費用を補助金申請するという自治体任せの対応といわれかねません。
 冒頭から申し上げております二〇二一年五月第三週の高齢者施設総数に対する検査実施割合は、結果一六%、要因を配慮しても、申し込み施設数に対する実施割合が二三%と低い状況を熟慮して、一層の緊張感を持って進めていただく必要がございます。
 高齢者施設等の一斉、定期的検査については、検査機関任せにせず、総務省が行ったように、東京都が積極的に直接電話などで声がけをして、実施率を上げるようにするべきと考えますが、都の見解を伺います。

○山口高齢社会対策部長 都は、施設に対し、集中的検査が陽性者を早期に発見し、施設での感染拡大防止に有効であるという趣旨の周知を図りますとともに、検査を実施した施設名をホームページで公表するなどの取り組みを通じまして、検査の実施を勧奨してまいりました。
 引き続き、お話の個別の施設への電話等での働きかけなども含めまして、適切に対応してまいります。

○鳥居委員 また、その際、実施率を上げるためにも、都が実施する集中的検査に加えて、補助事業である対策強化事業でも、コロナ禍で経営的に弱っている施設側に検査費用を負担させることがないように措置するべきだと考えますが、この点についても都の見解を伺います。

○山口高齢社会対策部長 まず、高齢者施設の職員等に対する集中的検査では、施設の費用負担はございません。
 また、特別養護老人ホームなどが新型コロナウイルス感染症対策強化事業を活用して行う入所者等の検査につきましても、基準額の範囲内で全額補助されます。

○鳥居委員 では、検査費用について確認させてください。
 厚生労働省の令和三年三月二十二日通知、四月以降の高齢者施設等の検査についてでは、感染拡大地域における高齢者施設等の検査は行政検査の対象となると明記し、検査費用の二分の一を感染症予防事業費等負担金として国が負担し、地方負担分については、内閣府の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金において行政検査の地方負担額を算定基礎として全額交付限度額に算定される仕組みになっているとしております。
 緊急事態宣言下における高齢者施設の検査は行政検査となり、保健所からの検査を委託すれば、二分の一は国が、また地方負担分についても国の交付金で手当てでき、都の独自財源を使わなくても実施できるようになっていると理解しますが、都の見解を伺い、また、行政検査で実施できるとすれば、なぜそれを都の単独予算で実施しているのかを伺います。

○山口高齢社会対策部長 国の通知によれば、無症状の高齢者施設職員等を対象とする検査を行政検査として実施するためには、管轄保健所の判断が必要とされております。
 都は、集中的検査の実施体制を早期に構築するため、保健所の負担軽減も考慮しつつ、スクリーニング目的で実施する検査と位置づけ、都の単独予算で実施することといたしました。
 なお、検査の実施に当たりましては、都が委託した検査事業者から検査キットが送付される方式を採用しておりまして、施設側の負担軽減にも配慮しております。

○鳥居委員 無症状の高齢者施設職員等を対象とする検査を行政検査として実施するためには、管轄保健所の判断が必要とのことでございますので、最適な方法については、まずは都所管の多摩地域の保健所を中心に検討いただくことを要望いたします。
 冒頭、質問させていただきました感染多数地域における高齢者施設の従業者等の検査の集中的実施計画に基づく検査、これの二月、三月の二カ月で、二月からスタートしたその内容につきましての実績は八六%。二カ月かけての一回の検査ということでございます。
 ここからスタートし、四月及び五月となっており、まだ事業者がうまく特定されていないという理由を教えていただきましたが、結果、アウトカムが得られていないという事実がございます。
 高齢者や基礎疾患を多く持った方々が感染すると重症化するリスクが高いため、人命を守るという観点からも、高齢者施設でクラスター発生を起こさないように細心の注意が必要だということでございます。
 先ほども述べましたように、理由はいかにしても、二月からスタートしている検査体制について、この五月の三週においては実施率が一六%と低く、その中には陽性者が出て、確定診断がされ、療養しておられる方がいらっしゃいます。
 何度もいいませんが、新型コロナウイルスは弱毒性で非常に感染力が強く、また、変異株においてはその感染力もさらに強まっていると聞いております。さらなる緊張感を持って対応する必要性がございます。
 都における六十五歳以上の高齢者で一回目のワクチン接種を終えた割合は、昨日の報告では約二割、しかし、七月末までに接種を終わらせるとしている中で、まだほぼ二カ月間残っているという事実。
 さらに、高い感染力を持つmRNAウイルスが今回のコロナでございます。変異が起こりやすく、現在は既存のワクチンが既知の変異種に対しては効果があると報告され、一つ胸をなでおろしているところではございますが、ワクチンの効かない新たな変異種の発生にも備えていかなければならないところでございます。
 また、人類の歴史は感染症との闘いの歴史であり、近年のMERSやSARSなど、新たな感染症がこの十年ごとに発生しており、将来、新たな感染症の発生は起こり得ます。早急な体制構築、対症療法ではなく、本質的、根本的な解決ができる体制構築が必要でございます。
 高齢者施設は、病院と違い施設では専門家がいないため、陽性者が出た際にフォローが得られるか、不安な思いをされている声も多く聞きます。
 検査を受けた後のフォローをしっかりとすることができれば、検査を受けるインセンティブにつながります。一括委託方式については対策強化事業で実施しておりますが、事業者への説明を徹底して事業の利便性をさらに図り、施設ファーストで、極力、施設の負担や不安を除くことが肝要です。
 それらをパッケージで実施するコンソーシアムの取り組みを、都と連携して五月二十日に養護老人ホームでモデル的に実施され、また、六月十六日には特別養護老人ホームでも実施予定であると聞いております。
 そのような中で、世田谷区長は、五月二十八日の記者会見で、高齢者施設の検査を拡充していきたいとのご相談を受け、都との協議の末、世田谷区で実施している社会的検査の間隔を縮めるためにも、都と区でコラボレーションして実施するよう事務方で調整を進めているところですとの発信をされております。
 将来の感染症に備えるためにも、都と区市がより連携して、新しい仕組みの構築、創造をすることが有益と考えます。
 新たな取り組みであり、構築までに多くのトライ・アンド・エラーも想定いたしますので、まずは早急に進めて情報共有や情報蓄積を行い、感染症対策強化をスピード感を持って進めていただくことを要望し、質疑を終わります。

○岡本委員 お疲れさまです。最後の質問者です。よろしくお願いいたします。
 私からは、公衆浴場の設置場所の配置及び衛生措置等の基準に関する条例の改正案について質問をさせていただきます。
 この条例改正の中で、混浴制限の年齢を十歳以上から七歳以上に引き下げるという点の改正案が上がっておりまして、特にこの点について質問をさせていただきます。
 この件、他会派からは特に質問等はありませんでしたけれど、私は、非常に都民生活に影響する重要な改正点だというふうに考えております。都民の行動や都民の意識に影響を及ぼす重要な点だというふうに思います。
 この公衆浴場、銭湯が一般的には対象になりますけど、そのほかに、宿泊施設やホテルや旅館などの大浴場、そうしたところも含まれるというふうに思います。
 そのほかにも、私は、個人的な話をしますと、六歳の娘がいるんですけれど、一緒にプールに行くことがあります。プールに行って、プールの後、シャワー室というか、シャワーと併設でお風呂があると。そういう場合も対象になるのかどうかというところをまず確認したいと思います。
 もちろん、六歳の娘で、私も配慮して、バスタオルなど巻いて意識はしているんですけれど、これ、対象になるということであれば、一緒に入るということはできなくなる可能性があるというわけで、七歳というところになった場合に、それが対象になるのかという観点も含めてお聞きをしたいと思います。
 今回の条例改正の対象になる公衆浴場には、どのようなものがあるのかお聞きします。

○藤井健康安全部長 条例の対象となります公衆浴場は、公衆浴場法におきまして、業として公衆を入浴させる施設と定められております。
 具体的には、お話のあった銭湯や、いわゆるスーパー銭湯、サウナや浴槽のあるスポーツ施設などが挙げられております。

○岡本委員 サウナや浴槽のあるスポーツ施設もこの対象になるということでありました。
 ということは、まだ六歳だから、法律上は、条例上問題ないわけですけど、七歳になると、この条例が施行された後には、一緒にプールに入ることはできなくなる、別々の更衣室で別々に入らなきゃいけなくなるということになると思います。
 親としては、滑って転ばないかなと。まだちっちゃい子供なので、一人で着がえなどはできるにしても、特に浴室やプールなどでは、やっぱり滑って転ぶというところの危険があって、非常に心配するところではありますけれど、七歳になったら、そこは大丈夫なのかなという半分心配と半分成長を期待するというような心持ちであります。
 では次に、この年齢制限の規定、条例改正の年齢規定について、従わなかった場合はどのようになるのかというところ、行政処分や罰則があるのか伺います。

○藤井健康安全部長 公衆浴場法第三条におきまして、営業者は、入浴者の衛生及び風紀に必要な措置を講じなければならないとされておりまして、この措置の基準は、都道府県が条例で定めることとなっております。
 営業者が条例で定める基準を遵守しなかった場合、法に基づき、許可の取り消しや営業停止の行政処分を行うことができるほか、この処分の命令に従わなかったときには罰則が科せられることとなっております。

○岡本委員 一般の都民個々人に罰則がかかるわけではないということでありますけれど、これはあくまで公衆浴場の営業者の義務であるというところで、この基準に従わなかった場合には、営業許可の取り消しや営業停止の行政処分や、さらには罰則も、命令に従わなかったときには刑事罰もあるということであります。ですので、基準としては非常に重要な改正だというふうにいえます。
 具体的に、今までは、条例では十歳以上の男女を混浴させないことというふうに定められておりました。これが七歳以上になるということで、そうすると変化としては、これまでは、七歳、八歳、九歳の子供が異性の親と一緒に入れていたのが、今後この条例改正後は入れなくなるということになります。
 その理由等については、私も生活衛生審議会で議論させていただきましたので、そこについては、ある程度理解をさせていただいております。そのきっかけとなったのが、二〇二〇年七月付の厚生労働行政推進調査事業費補助金厚生労働科学特別研究事業という研究事業、令和元年度の研究事業で、子供の発育発達と公衆浴場における混浴年齢に関する研究という、この研究に基づいて、これが今回の改正の大きな理由になっているということであります。
 これによって、全国的な一般人の方の意識調査や、さまざまな事業者、公衆浴場の事業者の調査など、その他のさまざまな事業、いろんな調査をして、結論として、この研究事業としては、混浴禁止は六歳以上とすることが妥当であるという結論が、この研究報告書で出されたと。
 これを踏まえて、厚生労働省において、衛生等管理要領が改正をされて、そこでは、おおむね七歳以上ということで目安が示されたということであります。厚生労働省の方は、おおむねというような形で、目安であって、それを条例でどうするかというのは各自治体が判断をするということになっております。
 生活衛生審議会でも、私も述べさせていただきましたけれど、一番考えるべきところは、この報告書でもいわれていますし、私もそのように思っていますが、障害があるお子さんです。障害があるお子さんについてどのような配慮をしていくのかというところが、重要なテーマだというふうに思っています。
 今回の条例の改正案では、七歳以上ということになっておりまして、特に例外規定などは設けられておりません。例外規定を設けるべきではないかということをそのときも質問させていただきましたけど、改めて質問させていただきたいと思います。
 考えられる案として、ただし、これによりがたい場合は、事業者が実情に応じて判断できるといったような柔軟な規定を設けるというようなことも考え得るんではないかというふうに思いますので、そこのあたりの都の見解を伺いたいと思います。

○藤井健康安全部長 混浴制限年齢の規定は、基準を遵守しなかった場合に行政処分や罰則が適用されることとなっております。こうした不利益処分に関する処分基準は具体的に示す必要があるため、都は、明確に何歳以上と規定することといたしました。

○岡本委員 罰則があるので、明確に示す必要があるということで、明確性の観点から例外などは設けなかったということであります。
 それはそれで理解をいたすところなんですけど、私としては、ある程度、例外を設けることはできるんではないかなというふうにも思うところで、例えばですけれど、ただし、七歳以上十歳未満の児童が、心身の障害その他の理由により特に混浴の必要があるときはこの限りでないとか、これによらないことができるといったような定めもなくはないんじゃないかなとも思うところではあるんですが、都の考えとしては、明確性というところで、これは例外を設けないということなんだというふうに理解をいたしました。そこはそれで理解をさせていただきました。
 先ほどの研究報告書にも、事業者に関しては、この例外を設けるかどうかについては、例外を設けると事業者が大変になるというような意見もあって、そこは例外を設けるのは難しいというような意見もあるということは承知をしております。
 他方で、一般の都民の考えとしては、例外を設けてもいい、年齢に関して例外を設けることもあり得るんじゃないかというようなことが、かなりの割合で、三〇%ぐらい示された。他方、事業者は、例外規定については消極的だというところなんだというふうに思います。というようなところも踏まえて、例外規定を設けるのは難しいというところで、この条例としては、一応七歳で区切るということなんだと思います。
 では、七歳で区切るんであれば、これまで障害があって片親と入れていた子供たちについて、今後どういう配慮をしていくのかという点が重要になってくると思います。
 これまで、生活衛生審議会でも述べさせていただきましたけれど、我々都民ファーストの会としては、ダイバーシティーということをこれまで都政の中で非常に重視してまいりました。現在の社会状況において、障害があるお子さんの社会への参画ということは非常に重要でありますし、また、現在の社会状況において、シングルマザーやシングルファーザー、そうしたひとり親家庭も非常にふえていると。こうした社会的な状況も踏まえて、そうした方々を取り残さずに、しっかりと社会に参画していけるように政策を進めていく必要があるというふうに思っております。
 この点は、障害者差別解消条例でいうと、合理的な配慮という観点にもつながりますし、あるいは合理的な配慮以上の、より対応が必要になってくる可能性もあります。
 そうした観点でお聞きをしますが、今回の生活衛生審議会の答申では、この混浴制限年齢については、営業者や都民が混浴制限年齢の引き下げについて理解できるよう、まず周知期間を十分に設けるとともに、介助の必要な子供が入浴の機会を確保できるよう、丁寧に対応していくことが必要であるという留意事項が付されました。
 それを受けて、都は、改正に当たってどのように対応していくのか伺います。

○藤井健康安全部長 混浴制限年齢の引き下げにつきましては、十分な周知期間を確保するため、公布後おおむね六カ月の期間を設け、令和四年一月一日の施行を予定しております。
 条例の改正内容などにつきましては、公布後、営業者に対して速やかに通知するほか、立入検査や講習会などの場を活用し、丁寧な説明を行ってまいります。
 介助が必要な子供の入浴の機会の確保につきましては、個々の利用者の状況に応じた配慮を営業者に求めるほか、必要な福祉サービスに関する保護者等からの相談に適切な対応ができるよう自治体の担当者会議などで説明を行ってまいります。

○岡本委員 ありがとうございます。
 先ほども述べました二月三日と二月十五日の生活衛生審議会でも、具体的に障害のあるお子さんの話が出ました。例えば自閉症のお子さん、例えばダウン症のあるお子さん、そうしたお子さん、さまざまに配慮が必要になります。なかなか一律にこういう障害だとこうということを決めることは難しいというふうにも思いますが、さまざまな柔軟な配慮をして、入浴の機会を確保できるようにしていただきたいと思います。
 今回の改正によって、じゃあ、もううちの子供とは一緒にお風呂に行けないというふうに諦めてしまう、そうしたことにならないように、きちんとサポートして、性別の違う親子でも、別々にでもきちんと入れますよ、安心して入れますよというような対応にしていただきたいなというふうに思っております。
 というところで、十歳を七歳に引き下げるということ、このこと自体には賛成をいたしますが、しっかりとその後のケアをしていただきたいなというふうに思っております。
 これで、この四年間の任期の質問を、最後、終わらせていただきますけれど、これまでさまざまな多岐にわたる議論をさせていただきまして、まことにありがとうございました。最後に、感謝を述べて終わりたいと思います。どうもありがとうございました。

○のがみ委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○のがみ委員長 異議なしと認め、本案及び本件に対する質疑は終了いたしました。

○のがみ委員長 次に、議員提出議案第十三号を議題といたします。
 本案について提出者の説明を求めます。

○白石委員 子どもの属する世帯に係る国民健康保険料又は国民健康保険税の補助に関する条例案の提案について説明をいたします。
 国民健康保険料、保険税には、国保に入る家族の人数に比例して負担がふえる均等割の仕組みがあります。本条例案は、この均等割のうち、子供に係る分の額を減免する区市町村に対し補助を行うものです。
 子供の範囲は、十八歳になる年度の年度末までです。減免した子供の均等割の全額を都が補助し、子供の分の均等割負担をゼロ円にできるようにいたします。
 次に、提案する理由についてお話をいたします。
 国民健康保険の均等割は、所得のない子供も含め、国保の加入する全ての家族にかかる人頭税のような仕組みです。そのため、子供のいる世帯にとって、国民健康保険料、保険税の負担はとりわけ重いものになっています。子供の均等割は、子供の貧困対策にも、子育て支援にも逆行するものです。
 一方、雇用されている方が加入する健保組合や協会けんぽなどの保険料には均等割はありません。
 国は、ようやく来年度から子供の均等割の負担軽減を始める方針ですが、小学校入学前の子供に限って半額にするだけです。そのため、都として独自に負担軽減の対象と軽減額を拡大するため、本条例案を提案するものです。
 説明は以上となります。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○のがみ委員長 説明は終わりました。
 これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○のがみ委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○のがみ委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で福祉保健局関係を終わります。

○のがみ委員長 これより付託議案の審査を行います。
 第百七号議案、令和三年度東京都一般会計補正予算(第七号)中、歳出、厚生委員会所管分、第百八号議案、第百十六号議案から第百三十四号議案まで、第百五十五号議案、令和三年度東京都一般会計補正予算(第八号)中、歳出、厚生委員会所管分及び地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した令和三年度東京都一般会計補正予算(第三号)の報告及び承認について中、厚生委員会所管分並びに議員提出議案第十三号を一括して議題といたします。
 本案及び本件につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 この際、発言の申し出がありますので、これを許します。

○白石委員 二〇二一年度一般会計補正予算(第三号)について意見を述べたいと思います。
 この補正予算の厚生委員会所管分の内容は、高齢者施設、障害者施設へのPCR検査を月一回から週一回にすること、戦略的検査強化事業の実施、ゴールデンウイークにおける入院医療体制、診療、検査体制の確保支援です。いずれも日本共産党都議団が求めてきた方向性と一致するものであり、賛成です。
 ただし、年度が始まったばかりの四月九日に専決処分され、臨時会も開かれないまま第二回定例会を迎えました。厚生委員会所管分がないものも含め、今年度に入って補正予算の専決処分は四回も行われ、その総額は実に一兆円を超えております。
 このようなやり方を繰り返すのではなく、臨時会をきちんと開いて審議することを求めます。
 次に、今回の議会に出された補正予算については賛成です。
 大規模接種会場は、医療従事者の確保や区市町村との調整を丁寧に行いながら進めることを求めます。
 また、ワクチン接種は、居宅系介護サービスの職員や手話通訳者などが早く受けられるよう都としての取り組みを求めます。
 次に、東京都看護師等修学資金貸与条例の一部を改正する条例についてです。
 条例改正等により、都内在住で都外に通う場合も対象になること、貸与金額と返還免除の内容が変更になること、卒業後一年目から訪問看護で働く場合も返還免除の対象になること、返還開始が卒業の翌月から卒業から六カ月後に変更になることなど、多くの制度改正があります。
 大学院に通う方の場合は、返還免除になる金額の減少などがあります。現在より不利になるようにはしない方がよいと考えております。
 ほかの多くの点で制度の改善となることから、条例改正には賛成です。
 以上を討論といたします。

○のがみ委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、議員提出議案第十三号を採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○のがみ委員長 起立少数と認めます。よって、議員提出議案第十三号は否決されました。
 次に、第百七号議案、令和三年度東京都一般会計補正予算(第七号)中、歳出、厚生委員会所管分、第百八号議案、第百十六号議案から第百三十四号議案まで及び第百五十五号議案、令和三年度東京都一般会計補正予算(第八号)中、歳出、厚生委員会所管分を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○のがみ委員長 異議なしと認めます。よって、第百七号議案、令和三年度東京都一般会計補正予算(第七号)中、歳出、厚生委員会所管分、第百八号議案、第百十六号議案から第百三十四号議案まで及び第百五十五号議案、令和三年度東京都一般会計補正予算(第八号)中、歳出、厚生委員会所管分は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 次に、地方自治法第百七十九条第一項の規定に基づき専決処分した令和三年度東京都一般会計補正予算(第三号)の報告及び承認について中、厚生委員会所管分を採決いたします。
 お諮りいたします。
 本件は、報告のとおり承認することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○のがみ委員長 異議なしと認めます。よって、本件は、報告のとおり承認することに決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○のがみ委員長 次に、陳情の審査を行います。
 三第三三号、コロナ禍における東京都の対応に係る科学的根拠を示すことに関する陳情及び三第三六号の二、東京大空襲の調査と資料館開設及び被害者救済に関する陳情を一括して議題といたします。
 本件につきましては、昨日の本会議において本委員会に付託されたばかりであり、十分な調査検討を行う時間がありませんでしたので、閉会中の継続審査に付するため、本日のところは継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○のがみ委員長 異議なしと認めます。よって、陳情三第三三号及び陳情三第三六号の二は継続審査といたします。
 以上で陳情の審査を終わります。

○のがみ委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情及びお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○のがみ委員長 異議なしと認め、そのように決定いたします。

○のがみ委員長 この際、所管二局を代表いたしまして、西山病院経営本部長から発言を求められておりますので、これを許します。

○西山病院経営本部長 お許しをいただきまして、当委員会所管両局を代表して、御礼のご挨拶を申し上げます。
 本定例会でご提案申し上げました議案につきましては、ただいまご決定をいただき、まことにありがとうございました。
 また、のがみ委員長を初め委員の皆様方には、私どもが所管をしております事務事業につきまして、さまざまな視点からご審議をいただき、厚く御礼を申し上げます。
 この間に頂戴いたしました貴重なご意見、ご指摘につきましては、十分に尊重させていただき、今後の事業運営に生かしてまいります。
 今後とも、より一層のご指導、ご鞭撻をお願い申し上げまして、御礼のご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

○のがみ委員長 発言は終わりました。
 この際、私からも一言ご挨拶を申し上げます。いいでしょうか。ごめんなさいね。
 ことしの二月の中旬、突然、厚生委員会の委員長を務めさせていただきました。桐山副委員長、そして白石副委員長初め、各会派の理事の皆様、また委員の皆様、また福祉保健局、病院経営本部の両局の理事者の皆様、東京の福祉、医療を進めるための活発で有意義な議論を本委員会でさせていただくことができました。心から感謝申し上げます。
 新型コロナウイルス対策で両局とも多忙をきわめ、命がけのお仕事で、苦労ははかり知れないものがあったと思います。また、条例案の制定に当たりましては、夜中までというか明け方まで審議が続き、本当にご足労いただきましてありがとうございました。
 また粟田書記、いろいろと議会局の皆様にも大変お世話になりました。至らないところ、随分助けていただいて、心から感謝申し上げます。
 最後に、私ごとではありますけれども、今期をもって勇退をいたします。公明党には定年制がございまして、よく若いといわれるんですけれども、実際には非常に年とっておりまして、五期二十年にわたり本当にありがとうございました。大変にお世話になりました。
 これからも、引退いたしましても、また皆様方の活躍を見守っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。(拍手)
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後六時五十三分散会

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