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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第三号

令和三年三月十五日(月曜日)
第四委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長のがみ純子君
副委員長桐山ひとみ君
副委員長白石たみお君
理事柴崎 幹男君
理事谷村 孝彦君
理事もり  愛君
森澤 恭子君
やまだ加奈子君
藤田りょうこ君
小宮あんり君
まつば多美子君
鳥居こうすけ君
岡本こうき君
伊藤 ゆう君

欠席委員 なし

出席説明員
福祉保健局局長吉村 憲彦君
健康危機管理担当局長初宿 和夫君
次長理事兼務後藤 啓志君
次長総務部長事務取扱雲田 孝司君
技監医療改革推進担当部長事務取扱田中 敦子君
保健政策部長新型コロナウイルス感染症保健政策担当部長兼務成田 友代君
高齢社会対策部長村田 由佳君
少子社会対策部長高野 克己君
感染症対策部長武田 康弘君
企画担当部長事業推進担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務齋藤 善照君
子供・子育て施策推進担当部長西尾 寿一君
感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長兼務杉下 由行君
新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長新型コロナウイルス感染症対策連絡調整担当部長兼務花本 由紀君
新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長新型コロナウイルス感染症対策企画調整担当部長兼務遠藤 善也君

本日の会議に付した事件
理事の互選
議席について
福祉保健局関係
付託議案の審査(説明・質疑)
・議員提出議案第三号 東京都こども基本条例
・議員提出議案第四号 東京都高齢者の補聴器購入費の補助に関する条例
・議員提出議案第五号 東京都新型コロナウイルス感染症対策条例の一部を改正する条例

○のがみ委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、委員の所属変更について申し上げます。
 去る三月四日の本会議におきまして、細田いさむ議員が本委員会から総務委員会に変更になり、新たにまつば多美子議員が総務委員会から本委員会に、また、栗林のり子議員が本委員会から文教委員会に変更になり、新たに谷村孝彦議員が文教委員会から本委員会に所属変更となりましたので、ご報告いたします。
 この際、新任のまつば多美子委員をご紹介いたします。

○まつば委員 よろしくお願いいたします。

○のがみ委員長 谷村孝彦委員をご紹介いたします。

○谷村委員 よろしくお願いします。

○のがみ委員長 紹介は終わりました。

○のがみ委員長 次に、細田議員の所属変更に伴い、理事一名が欠員となっておりますので、これより理事の互選を行います。
 互選の方法はいかがいたしましょうか。

○岡本委員 委員長の指名推選の方法によることとし、直ちに指名していただきたいと思います。

○のがみ委員長 ただいまの動議にご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○のがみ委員長 異議なしと認めます。よって、理事には谷村孝彦委員をご指名申し上げます。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○のがみ委員長 異議なしと認めます。よって、理事には谷村孝彦委員が当選されました。
 次に、議席についてお諮りいたします。
 本委員会室における議席につきましては、お手元配布の議席表のとおりといたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○のがみ委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○のがみ委員長 次に、委員外議員の発言の申し出について申し上げます。
 上田令子議員から、会議規則第六十三条の規定により、議員提出議案第三号及び第五号について、本日の委員会に出席して発言したい旨の申し出がありました。
 本件については、理事会において協議の結果、必要なしとの結論になりました。
 お諮りいたします。
 本件については、理事会の協議結果のとおりとすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○のがみ委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、福祉保健局関係の付託議案の審査を行います。
 これより福祉保健局関係に入ります。
 これより付託議案の審査を行います。
 初めに、議員提出議案第三号を議題といたします。
 本案について提案者の説明を求めます。

○まつば委員 都議会自民党、都議会公明党、東京みらい、生活者ネットワーク、東京維新の会が共同提案しております東京都こども基本条例案について提案説明をさせていただきます。
 本条例案は、都議会公明党が作成し、都議会自民党との間で協議の上、修正を加え、提案したものであります。
 本条例案では、子供は、大いなる可能性を秘めたかけがえのない存在である、そして、社会の宝である子供は、社会の一員であり、あらゆる場面において権利の主体として尊重される必要があると明示いたしました。これは、子どもの権利条約の精神と合致するものであり、本条例案が最も大切にしている理念であります。
 この理念に立って、全ての子供が誰ひとり取り残されることなく、今を安心して生き、将来への希望を持って、伸び伸びと健やかに育っていく環境を整備していかなければなりません。
 また、子供を大切にする視点から、子どもの権利条約の精神にのっとり、子供の目線に立った政策を推進していくことは、国際都市東京の使命であります。
 そのためには、子どもの権利条約を具体化する子供政策の総合的推進が重要であります。多岐にわたる子供政策を総合的に推進するために、必要な施策や体制を整備することを求めております。
 従来の子供政策は、児童福祉法、次世代育成支援対策推進法、子ども・子育て支援法、教育基本法、子ども・若者育成支援推進法など数多くの法令に基づき、それぞれ推進計画、審議会等が設置され、分野ごとに具体的な施策が展開されてきました。
 子供が直面する課題は多分野にわたり、複雑化、複合化する中、子供政策を総合的に推進する視点は、今後一層重要になっております。
 このため、多岐にわたる子供政策に横串を刺し、総合的に推進するため、子供に関する各分野において重視すべき基本的視点について、一元的に本条例案で規定したものでございます。
 最後に、条例制定後の展開についてであります。
 東京都の全ての子供にかかわる基本である本条例案については、さまざまな状況にある全ての年齢の子供たちに伝わる言葉やさまざまな方法を使い伝えることが重要であります。
 その上で、子供たちの意見表明、参加によって、子供のさまざまな課題への取り組みを進めることが必要であり、そのために、大人たちが力を合わせて努力することが求められております。
 私たちは、本条例案の制定をてことして、子供の権利を保障するための諸制度等にかかわる検討及び総合的な子供政策の展開につなげていくことを考えております。
 本条例案は、子供の笑顔があふれる社会の実現に向けて、東京都が取り組むべき施策の基本となる事項を定めたものであり、今後の子供政策の骨格となるものと考えております。
 今後、子供の意見表明、参加を得て、東京都が取り組むべき施策をより一層具体化していきたいと考えております。
 コロナ禍により、大変に困難な社会状況が続いているこのときにこそ、子供に焦点を当て、子供の幸福のために、子供も参加し一緒に社会を構築していくために、今定例会に本条例案を提案させていただきました。
 なお、条例案につきましては、東洋大学教授の森田明美先生、山梨学院大学教授の荒牧重人先生、東京経済大学教授の野村武司先生、以上の先生方にご助言をいただきました。子供の権利に関する第一人者の先生方であり、ご助言いただきましたことに心より感謝申し上げます。
 以上で提案説明を終わらせていただきます。ご審議、ご賛同のほどよろしくお願いいたします。

○のがみ委員長 説明は終わりました。
 これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○桐山委員 今回、議員提案条例という形で東京都こども基本条例を提案されたことに対しましては、我々都民ファーストの会も歓迎すべきことでありまして、こういった、より多くの会派がこうして条例提案をされることで、活発な議論ができることを光栄に思う次第でございます。
 ただいまも提案理由のご説明がありまして、現在、コロナ禍におきましては、非常に子供たちを取り巻く環境の悪化というところでは、私どもも大変懸念をしているところでございます。そういった視点の中で、今回このようなタイミングでというような説明もありましたけれども、今回、提案理由、そのほかさまざまな角度から質問をさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 それでは、質問をさせていただきます。
 提案理由もございましたけれども、まず、なぜこの時期に条例を制定するのか、そしてその意義は何なのかについて伺います。
 これにつきましては、子供条例というのは既に多くの自治体で制定をされております。都道府県レベルでもかなり多くの自治体が制定をし、都内でも目黒や世田谷、豊島区、八王子、調布、小金井や日野、国立、そして本市の西東京も制定をされ、非常にこの条例については、各それぞれの自治体が大きな課題として取り上げ、また検討もされ、また制定もされているというところでございます。
 これらを踏まえれば、東京都が子供の条例を制定することについては、むしろ遅いのではないかというような指摘も、これまでもあったかと思います。
 条例を検討する際にも、課題も多いことも挙げられていく中で、なぜこの時期に条例を制定するのか、その意義についてもお伺いしたいと思います。

○谷村委員 副委員長ご質問の趣旨は、いわゆる立法事実の確認かと思います。
 新型コロナ禍の長期化で、とりわけ子供の皆さんへの影響が顕著であったことに加え、児童虐待やいじめ、体罰、児童ポルノや児童買春に関する事案は後を絶たず、ヤングケアラーへの課題、過度な学校の校則など、子供の権利、人権を侵害する事案が山積していることも重視した上での条例提案であります。
 また、子どもの権利条約の四本柱とされております、生きる権利、育つ権利、守られる権利、参加する権利、これは意見の表明とそれを尊重するという意味ですけれども、この四つの、四本柱といわれている中でも、四番目の子供の皆さんの参加する権利、意見を表明する権利、これが完全に欠落しているのが、我が国の現状を踏まえたということも事実であります。
 子供の参加する権利、意見を表明する権利を推進していけば、これからの東京、日本は大きく変わり、持続可能な発展を続けていくものと思っております。出でよ、東京のグレタさん、日本のマララさん、こうした思いも込めて条例案を提出させていただきました。

○桐山委員 条例を制定するというご説明をいただきまして、ありがとうございます。
 今ご説明がありましたように、日本におきましても、かなり多くの課題があるということを、ただいまもご答弁の中に盛り込んでいただいたこと、それらについても、私どもも同様に考えているところでございます。
 そして、今回、この条例は基本条例という形で制定をされています。さまざまな自治体の中では、子供の権利をうたっている条例ですとか、あるいは子供条例という形ですとか、さまざまな、条例ということで名称もまちまちだと思います。
 今回、なぜこの基本条例にされたのか、そのあたりについてお伺いしたいと思います。

○谷村委員 先ほども申し上げましたが、子どもの権利条約では、生きる権利、育つ権利、守られる権利、そして参加する権利、これは意見の尊重でありますが、あらゆる差別から守られる権利、そして最善の利益が確保される権利など、幅広い権利を想定しております。
 この条例案につきましては、都民ファーストさんの対案素案なるものも拝見いたしましたけれども、決定的な違いは何かと申し上げますと、子どもの権利条約の前文では、国連が世界人権宣言において、子供は特別な保護及び援助について権利を享有することができるとうたわれております。
 本条例案は、子どもの権利条約に基づき策定しました。二度の世界大戦を経験してつくられた国連、国際連合の憲章、そして世界人権宣言で記された子供の権利を守られるべき子供の権利と位置づけております。

○桐山委員 ありがとうございます。
 ただいま基本条例ということでご説明をいただいたわけですけれども、策定に当たって、さまざまな自治体の中で、どういった条例を策定するのかということを、議論があるかと思います。
 その中で、この基本条例にされた中で、三つのタイプがあるというふうにもいわれておりまして、非行対策や有害な環境から保護を目的とした健全育成型というものと、子育てに不安を持つ親などの支援など、子育て施策の推進を目的とした子育て支援型、あるいは、子供の権利の保障を目的とした子供の権利型というものの三タイプがあります。
 子供の権利型条例には、子供の権利の理念や子供の施策の方向性を定めた宣言あるいは理念型、また、子供の権利侵害に対する相談、救済、個別の課題に対応した個別型、子供の権利の理念、計画策定や普及啓発などの策定、相談、救済制度、政策検証制度など、子供の権利保障や子供の施策を総合的に定めた総合型などがあります。
 今回の基本条例についてはどのタイプの条例なのか、ぜひお答えをお願いいたします。

○谷村委員 今回提案をさせていただきました東京都こども基本条例につきましては、国連の子どもの権利に関する条約、これが一九八九年秋の国連総会で、全会一致で採択をされました。我が国は一九九〇年九月二十一日にこの条約に署名し、一九九四年四月二十二日に批准を行っております。
 この条約を批准した以降、国連子どもの権利委員会からは、日本に対して、その施策を推進する組織の制定を求めております。この子どもの権利委員会というのは、国連人権条約がしっかりと実施されているかということを検証する権利が付されておりまして、そうした中で、日本に足りないものというのが、子供施策を総合的に推進をするという部署がないということになっております。
 これまでの他自治体でつくられたものとは、制定をしている理念というものは異なるかと思います。

○桐山委員 ありがとうございます。
 最後にご答弁いただいたように、それぞれが今つくられている自治体の理念とは少し異なるということでございました。
 確かに、今、さまざまな子供施策に対する計画ですとか、国に定められている法律もあります。その中で、さまざま落とし込んだ各自治体が、やはり縦割りになっていて、確かに横の連携というものがいわれている状況だというふうに私どもも認識させていただいておりますし、横串を刺していくということについては、大変必要なことだというふうに認識をさせていただいております。
 現在、この条例を見させていただいた中では、具体的な施策体系というものではなくて、どちらかというと、子供の権利の理念と、そしてその施策の方向性を定めたというところでも、見受けられないような気もいたしかねるわけでございますが、あくまでも理念、理念型なのであろうというふうに、そして総合型ということもおっしゃっておりましたが、理念型と総合型のはざまの部分なのかなというふうに思っております。
 それらを踏まえて、これ、さきに制定されている自治体がかなりあります。今、先ほど谷村理事からもご説明がありましたように、子どもの権利条約が国連の総会において全会一致で国連で採択されてから三十年、そして国内で批准されてから二十五年が経過をしている中で、先ほどもご答弁がありました、子どもの権利条約の一般原則の中で、いかなる種類の差別の禁止、子供の最善の利益、第一次的考慮、生命、生存、発達の確保、子供の意見尊重、参加権の保障など、しっかりとこの一般原則の中で盛り込まれ、そして数多く、子どもの権利委員会の中でも、日本に対しての指摘事項も上がっているところではあります。
 それを受けて、各自治体が子供の権利、あるいはそもそも自治体の中で子供の条例を制定しても、それからかなりブラッシュアップもかけられながら改定などもされる中で、今、かなり先進的な条例を制定されている自治体も上がってきているかと思います。
 具体的に、先ほど立法事実ということで聞かせていただいたんですが、こういった条例をつくる際に、非常に時間をかけて、審議会、あるいはもちろんシンポジウムだったりとか審議会だったりとかを通して、かなり透明性を担保されながら、さまざまな意見、また子供の意見も聞きながら、条例の策定をされている自治体も最近ではふえてきている状況でございます。
 先ほど、三名の専門家の先生、本当に子供の権利に関しては第一人者といわれている先生方のご意見を伺いながら、条例を策定したということでございますけれども、この条例の策定に至ったプロセスについてお伺いをしていきたいというふうに思います。

○まつば委員 今、プロセスについてご質問をいただきました。私自身も、子供施策ということにつきましては取り組ませていただいてきたところでございます。
 本来でございましたら、東京都こども基本条例、また子どもの権利条約の精神にのっとった条例といいますものは、執行機関側から提出がされるべきものであると私は考えてまいりましたが、そのことも要望もしてまいりましたが、提案をされないということもございました。
 そうした意味では、議会側から、議員がこれを制定するということも大事ではないか、そのように思いまして、このことを進めさせていただいてきたところでございます。
 都議会公明党の中にプロジェクトチームをつくりまして、原案を作成させていただきまして、その過程で、先ほど提案説明でさせていただいた先生方にご助言をいただき、条例案を策定いたしました。
 その後、都議会の中の議員の皆様方との議論ということになりますので、第一会派の都民ファーストの会の方と第二会派の都議会自民党の方に、この条例案についてご説明をさせていただきました。
 そして、都議会自民党の皆様と協議をさせていただき、四点にわたり、項目についてご意見がございまして、そのことについて修正等も加えさせていただいて、提案に至るというような流れになったわけでございます。
 そして、この提案に至って、二月十日の説明という、議会運営委員会の前には、全ての会派の皆様方にご説明をさせていただいてきたという流れでございます。

○桐山委員 ありがとうございます。
 ただいまご説明がありましたように、原案は公明党さんが作成をされていたということで、今回、まず専門家の先生方に、先ほど名前を挙げていただきました荒牧先生、森田先生、野村先生、それぞれの先生方というのは、私が知っている限り、今の東京都において、条例制定をする場においても、さまざまな場面で講義を行われたり、あるいはシンポジウムの中で子供の権利についての大事さを啓発されたり、あるいは審議会の座長などを経験されながら、数多くの取り組み事例なんかも参考にしながら、子供の条例策定に当たられているというふうに私は認識をさせていただいております。
 その先生方はですね、今回、公明党さんがまず原案として作成をされた中で、どのようなご助言をいただいたのかについて、ぜひお聞かせをいただけたらと思います。よろしくお願いいたします。

○まつば委員 先生方からのご助言ということでございました。作成した案に対しまして、さまざまなご助言を頂戴いたしました。
 子供の権利の理解、また、子どもの権利条約の精神にのっとり政策を推進していくことの重要性や、子供施策を総合的に推進する体制整備の必要性についてなど、さまざまな視点からご助言をいただいたところでございます。
 子供は、未来を担うだけでなく今を担う存在であり、社会の一員であるという認識が重要であること、権利の主体として尊重されることについては、あらゆる場面においてその必要があること、また、子供の意見表明と施策への反映、子供の参加の促進の重要性について、繰り返しお話をいただきました。
 さらには、子供の権利擁護については、子供コミッショナー制度などの導入が必要であり、子供の権利保護のために必要な制度改善等の提案、勧告を行う制度改善機能など、広域自治体である都において実現すべきであるとのご提案もいただきました。
 作成した原案に対し、先生方からのさまざまなご助言をいただき、条例案を作成させていただいたものでございます。
 なお、子供からの意見を聞く時間のない形での条例案の提案であること、基本条例という性格の条例案であることから、制定された場合には子供参加の機会を整えること、具体化に向けた検討を始めることについて、あわせて意見をいただいております。
 したがいまして、趣旨説明にて行わせていただきましたが、本条例案をてことして、執行機関におかれましては、具体的な制度や体制にかかわる検討をしていただきたいと考えております。

○桐山委員 ありがとうございました。さすが専門家の先生のご意見だなというふうに伺った次第でございます。
 子供の条例の中心的な概念である子供の生きる権利、そして育つ権利、守り、守られる権利、そして参加する権利を保障し、擁護するための施策を推進するという子供の権利と、そして子供の権利の救済が、今回のこの条例の中では明確な規定がされてはおりません。
 また、虐待及び体罰の禁止ですとか、あるいは子供の貧困、また子供がありのままでいられる環境の整備などでは、最近、自治体の中では多くの議論がありまして、課題ということで取り込まれて、条例制定をされているところも見受けられるところでございます。
 これらの直近の条例制定の流れから見ても、規定されていいのではないかなというふうな意見も持ち合わせておりますが、ただいま、専門家の先生からさまざまなご助言をいただいて、ご指摘をいただいているということでございますので、そのあたりについては先生方のご助言で策定をされたということで、認識をさせていただきたいというふうに思います。
 それから、あわせて、その先生方とは別に、公明党さんのオンライン講習会の開催ということで、これまでも国連の子どもの権利委員会の大谷美紀子委員との意見交換、あるいはオンライン講演会などを実施されているということで、この間も、その三人の先生方以外に−−この国連子どもの権利委員会の大谷美紀子先生といえば、もう国連の委員のメンバーとしても、数少ない本当にすばらしい先生だというふうに認識させていただいておりますが、その先生からもご助言をいただいているというような記事も出ていたと思いますが、大谷先生からのご助言等もありましたら、ぜひお聞かせをいただきたいと存じます。

○まつば委員 大谷美紀子先生には、さまざまな形でお話も伺ってまいりました。
 この条例案ということにつきましては、国連子どもの権利委員会の委員でもいらっしゃいますので、お立場ということもございますので、ご意見につきましては差し控えさせていただきたいと思います。

○桐山委員 ありがとうございます。
 大谷委員がさまざまな場面で申し上げられることというのが、国連で子どもの権利条約が採択されてから三十年以上たった今でも、各国の共通課題として、大人は子供を子供扱いして、社会の一員として大切にしていないということが指摘をされているということです。
 そして、その上で子供を尊重して、子供の意見をしっかり聞いて、そして知恵ももらいながら社会を築いていくことが重要だというふうに、さまざまな場面でも語っていらっしゃるということで、これはさまざまな場面で語っていらっしゃるのを、記事等も抜粋をさせていただいたご意見かと承知をさせていただきながら、ご紹介させていただきました。
 次に、この条例の実効性というものについて、どのように担保されていかれるのかということについてお伺いしていきたいと思います。

○谷村委員 先ほど、本条例案につきましては理念条例というふうな表現もされましたけれども、子供施策に対する最低限度の骨格を示した、体系的に骨格を示したものという位置づけをさせていただいております。
 特に、子供の参加、先ほど、決定的に欠落をしているといわれております子供の意見表明と施策への反映、子供が参加をしていくという、こうした点は欠落をしておりまして、子供施策先進国といわれておりますノルウェーの首相などは、この新型コロナ禍でも、年に五回、大人を排除して子供だけのいわゆる記者会見、意見交換等を行っておられます。
 それを見ると、いわゆる教育者が子供を相手にして笑顔をつくって話すというものではなく、本当の記者会見のやりとりをするような真剣なまなざしで、子供からの意見あるいは質問とはいえ、首相としての責任ある説明をするなど、こうした参加型をノルウェーでは実現をしております。
 東京都でも、小池知事が来週からでもやろうと思えば、これはすぐにできるものであります。子供が、大人の参加を除いて−−ノルウェーの場合は、首相と二人の大臣以外は大人は一切参加させていないという、こういう状況でしたけれども、毎週金曜日の定例記者会見に加えて、土曜日であれ日曜日であれ、子供を選んで、子供だけからの、東京都に対する意見、要望というものは、この条例がなくても、あるいはこの条例を契機に、実効性を担保していただけるものと思っております。
 また、第十五条で記させていただいておりますけれども、子供施策を総合的に推進する体制の整備、これは執行機関調整を、条例策定までも行ってまいりましたけれども、これは条例制定後、いかなる形がよいのかということは、この条例公布後、早急に検討していただいて、子供施策を総合的に推進する体制というものを整えていくことが、この実効性の担保につながっていくと思っております。

○桐山委員 ご答弁ありがとうございます。
 私どもも、先ほど理念条例、それと総合的な条例と、その中間ぐらいかなというふうに申し上げたのは、今、谷村理事の方からお話があったように、理念の上に骨格を示したものであるというふうな認識は、私もさせていただいております。
 確かに、意見表明、参加というところというのが、先ほども、委員の先生方やさまざまなご指摘ということで今回盛り込まれているということについては、非常に大きな前進ではないかなというふうにも思っております。
 しかしながら、先ほど、この条例がなくても、宣言だったり実効性が担保できるものがあるというふうにおっしゃったんですけれども、例えば、これまで議論があった中で、条例を制定しなくても、あるいは宣言でいいんじゃないかとか、あるいは施策や計画があるから条例は要らないんじゃないかというような議論があったかと思います。
 その点については、今回の条例に対しての思いも含めて、ぜひお聞かせをいただきたいというふうに思います。

○谷村委員 私が申し上げましたのは、小池知事にやる気があればすぐにでもできますよということで、やる気があるんですかね小池知事に、そういうことです。だから、この条例をつくることによって、子供の参加あるいは意見表明、そしてそれを尊重するという、システムというものをつくっていくということでありまして、それを実施されていれば、この条例案というのは本来必要ないわけです。
 日本国憲法でも最低限の基本的人権を尊重しているわけでありますし、国連の子どもの権利条約につきましても最低限のものを示されているわけであります。それを我が国の行政の体系に、また地方自治体の体系に位置づけなければ進まない。提案説明の際に、まつば委員から申し上げましたけれども、本来であれば、行政あるいは執行機関から提案されるべきもの、あるいは、この条例がなくても、行政、執行機関がそれを実施していれば、この条例案は必要ないと思っております。
 しかし、長年取り組んでまいりましたけれども、一向にそういった取り組みがありませんし、東京都では、福祉保健局、それから生活文化局、あるいは都民安全推進本部、あるいは教育委員会と、縦割りになった状況にあるのは事実であります。
 これを、条例案がなくても、知事が本気でやる気があればできる話です。でも、やらないので−−やらないのでといったら失礼だね、やってこられなかったので、この条例でしっかりとやるようにというふうに、議会側から執行機関へ意思を示したというものであります。

○桐山委員 ありがとうございます。
 知事のやる気ということでございましたが、これまでも子供の権利条例を制定する、子供の権利ということについては、さまざまな自治体、特にこの東京都議会においても、過去さまざまな議論があったことは承知をさせていただいております。
 今回、原案策定に当たって、自民党さんと協議を行った、修正を行われたということで、四点修正をされたということでございます。主にどういった点について修正をされたのかということについて、あわせてお伺いしたいと思います。

○まつば委員 自民党の先生方からは、大きく四点お話がございました。
 まず、第二条の子供について、十八歳に満たない者をいうというふうに私どもの案はしておりましたけれども、この子供というのが十八歳に満たない者をいうというだけでいいのかどうかという視点が一つございました。
 それから第八条につきましては、障害があるお子さんを含むさまざまなご家庭にしっかりと支援をしていくという意味合いを濃く入れるべきではないか、こういう話をいただきました。
 そして、ここからは追加ということでございますが、子供に関する計画の策定、これは非常に重要であるので、これを盛り込むべきではないか。
 もう一点は、財政上の措置です。子供に関する施策を総合的に推進するため、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとすると。この財政上の措置について、きちっと入れるべきではないか。
 この大きく四点についてお話をいただき、修正し、また項目としても追加をしたものでございます。

○桐山委員 ありがとうございました。ご丁寧にご説明いただきまして、ありがとうございます。
 この四点の修正の中で、最後の財政上の措置というものは大変重要だというふうに認識をさせていただいております。その追加についてはわかりました。
 次に、今回この条例は、東京都の責務のみというふうになっておりますけれども、その理由についてお伺いしたいと思います。

○まつば委員 本条例案では、子供の笑顔があふれる社会の実現に向けて、福祉や教育といった従来の枠組みにとらわれることなく、多岐にわたる子供政策に横串を刺し、総合的に推進していくために、東京都が取り組むべき施策の基本となる事項を定めることを主眼といたしました。
 具体的には、子供の安全・安心の確保、子供の遊び場、居場所づくり、子供の学び、成長への支援、子育て家庭、子供に寄り添った多面的支援、子供の意見表明と施策への反映、子供の参加の促進、子供からの相談への対応、子供の権利擁護など、各分野における子供政策について、子どもの権利条約の具体化を都が総合的に推進していくことにより、全ての子供が誰ひとり取り残されることなく、将来への希望を持って、伸び伸びと健やかに育っていく、そういう環境を整備していくと、こういう趣旨でございます。

○桐山委員 ありがとうございます。都の責務ということでご説明いただきました。
 子供の権利を守って実現していくのは、都だけではありません。教育関係者を初め、多くの関係者がいると思います。先行自治体の事例でいきますと、条例では、大人、保護者の責務、学校関係者や事業者、関係者の責務、役割なども規定をされております。
 その点について、どのようなご所見をお持ちなのかということについてお伺いしたいと思います。

○まつば委員 繰り返しになりますけれども、本条例案につきましては、多岐にわたる子供政策に横串を刺し、総合的に推進していくために、東京都が取り組むべき施策の基本となる事項を定めることを主眼としたものでございます。

○桐山委員 わかりました。ありがとうございます。
 次に参りますが、先行する自治体の条例でも、先ほども何度も申し上げていますが、大きな議論となるのが、子供の権利、そして子供の権利の救済という規定の部分かと思います。
 子供の救済、先ほども、専門家の先生のご意見の中で、権利の救済について、子供権利擁護ですとかオンブズパーソン、あるいは子供コミッショナーなどが本当に必要であるというようなご意見もいただいたということを、先ほどの答弁でもいただいたところでございます。
 この子供の権利と、あわせて子供の権利の救済という規定が、今回はないということでございますけれども、私は、今回子供の権利の救済というものが非常に重要だというふうな認識も持ち合わせておりますが、この子供の権利の救済の部分、規定をされなかった、今回の理由についてお伺いしておきたいと思います。

○谷村委員 本条例案での第十三条に、子供の権利擁護として、都は、国、区市町村その他の関係機関と連携し、社会状況の変化に応じ、子供の権利及び利益を擁護するための体制の充実その他の必要な措置を講ずるものと書かせていただいております。
 この子供の権利擁護の権利擁護とは、自己の権利を表明することが困難な方の権利を保全し、そのニーズを表明し、代弁することとされております。また、先生方からは、子供の権利の救済をする意味合いとしても、この権利擁護という言葉は使われております。
 本条例案では、子どもの権利条約で示された、子供に対するあらゆる差別の禁止、子供の最善の利益の確保、生命、生存、発達への権利及び子供の意見の尊重など、これらの権利が守られるよう、東京都として、国や区市町村その他の関係機関と連携し、そのための体制の充実、必要な措置をとることとして求めております。

○桐山委員 第十三条の中で、子供の権利擁護というところでそのように書かれていることは十分承知をさせていただいておりますが、一方で、相談とか、いわゆる相談体制というところで、条例で幾ら子供の権利と利益を守るといっても、相談だけでは問題解決につながらないということがあります。
 例えば障害者差別解消法のように、子供の救済機関というものがなければ、よく絵に描いた餅になるんじゃないかという議論は、さまざまなところで聞いているところでございます。
 子供の救済機関ということです。私が申し上げているのは、あくまでも独立をした機関、第三者機関ということで、さまざま、これも各自治体でも相当議論があることだと思うんですけれども、今の東京都にはそういう機関がないのではないかというふうに思いますが、その点について、どのようなお考えをお持ちなのか、ぜひご所見をお伺いしたいと思います。(谷村委員「東京都の子供の機関の話」と呼ぶ)あ、ごめんなさい。いいですか、東京都の機関の中では、特出しした、子供に関する救済という意味での機関が設けられていないということで、その点について−−さまざまな、LINE相談とか、そういった相談業務というのはあります。ただ、救済という意味での第三者機関ということを明確にされたものは持ち合わせていないというふうな認識なので、そのあたりについての提案者のご所見をぜひお伺いしたいというふうに思います。

○まつば委員 子供コミッショナー等、子供の権利擁護のための独立性のある第三者機関の設置につきましては、我が国では、国連子どもの権利委員会から再三求められております。
 子供のための施策に責任を果たさなければいけない東京都として、子供コミッショナーまたはオンブズマンに代表されるこうした機関を持つことは、とても大切なことであると考えております。
 子供コミッショナーにつきましては、形にはバリエーションがあり、広くそうした機能を持つという意味では、欧米諸国にとどまらず、アジア諸国でも設置するようになってきています。
 子供の権利救済機能、子供の権利の保護のために必要な制度改善等の提案、勧告を行う制度改善機能や、子供の意見等を意思決定者に対して代弁するアドボカシー機能など、いずれにせよ国際基準にのっとることが大切だと考えておりますけれども、どのような制度にするかにつきましては、いろいろと考えられるところであると思っております。
 ご助言をいただきました先生方からは、我が国では、子供オンブズマンとして基礎的自治体で設置するところが徐々にふえてきていますが、広域自治体としてもこうした機関の導入が必要であるとのご提言をいただいております。
 本条例案では、第十三条に、社会状況の変化に応じ、子供の権利及び利益を擁護するための体制の充実その他の必要な措置を講ずるものとするとしておりまして、条例制定後、さまざまな検討がなされるものと考えております。

○桐山委員 子供の救済について、ご答弁をいただきましてありがとうございます。
 この十三条をもちまして、今ご答弁がありましたように、この条例が通った後に、そのような機関も含めて検討されるものであるというふうなご答弁をいただきましたけれども、提案者の方は、今もご答弁がありましたが、専門家のご意見として、広域自治体でも必要であるというご意見をいただいたということでございますが、今回の共同提案者の全ての皆様におかれましても、この重要性を認識されているというふうな認識でよろしいのかどうなのかということについて、あわせてお伺いしたいと思います。

○谷村委員 十二条で設けております子供の相談の関係機関とは、今、まつば委員からご説明しました子供のコミッショナーとかオンブズマンというものを直接指すものではなく、今現存をしている関係機関、相談の関係機関等との連携を強化するというのが、この条例案の趣旨でありまして、第十二条のことをもって、子供のコミッショナーあるいはオンブズマンというものを設置しているというのは、この十二条ではありません。
 ここの十二条で指すのは、例えば、児童相談センター、児童相談所、あるいは医療でいくと都立小児総合医療センター、あるいは東京都教育相談センター、東京都教育委員会そのものであったり、都民安全推進本部であったり、あと各市区町村の相談室や民間NPOにおける取り組み、ここで申し上げている関係機関はそれを指しております。

○桐山委員 それでは、その十二条についてなんですが、相談に対応する体制の充実並びに連携強化ということが、今回、条文に示されたわけですけれども、提案者として、さらに連携強化に努めなければならないものというものを、ぜひお教えいただきたいというふうに存じます。

○谷村委員 この十二条で連携強化に努めなければならないということにつきましては、先ほど申し上げました機関というのは、それぞれ、都政あるいは都の行政においても個別に存在をしているわけでして、例えば、自殺でお亡くなりになったお子さんというのがあった場合に、学校そのもの、あるいは区市町村教育委員会、東京都教育委員会も入ると思いますし、あるいは児童相談所、相談センターがどういう対応をしていたのか、また警察にまで対応していたのかという、こういう縦割りで、結局どこかが対応が悪かったとか、情報交換が不足だったとかというのが、大体、間々ある状況であります。
 そういう縦割りになっている子供に関する諸施策を総合的に見る組織をつくっていくというのがこの第十五条でありまして、どういうふうにしていくかといいますと、この第十五条で設けております子供施策を総合的に推進する体制としてこれを横出しして、教育委員会であったり、福祉保健局であったり、児童センターであったり、そういったものが全部一体的に見れていく、教育委員会であったり、保健所であったり、そういったところの情報連絡がきちんとできるかというものをチェックする、総合的に推進をする体制を整備するという、組織を設けるということであります。
 今のまま、存在をしている、これはそれで、それぞれの部署で、子供施策を一生懸命頑張っていただいています。しかし、多くの場合、お亡くなりになられたりする場合は、その制度、あるいは組織、部署のはざまになって、そういう痛ましい結果になっていくというケースが多いわけですね。そのはざまをつくらないための総合的な組織を設けるという意味であります。

○桐山委員 ご丁寧にご説明ありがとうございました。
 それでは、次に参りますが、私自身も、先ほどの子供の権利の救済というものは非常に重要かなというふうに思っておりますし、専門家の委員の先生方がご指摘をいただいて、今後の課題ということで挙げられているということですので、ぜひ推進をしていただきたいというふうに思います。
 それから、次、申し上げますが、第五条のところの部分でいきますが、子供安全・安心の確保としての部分ですが、子供の安心・安全の確保ということでは、子供の犯罪と事故のみというふうな明記になっております。
 現時点で大きな課題になっております虐待、もうすごく、このコロナ禍においても、虐待件数もふえているということです。また、体罰、子供の貧困、いじめ、不当な差別など、取り巻く環境の中で、この安全・安心の確保という部分、非常に重要なことだと思うんですけれども、この規定の中では、犯罪、事故という取り扱いなんですが、そのあたりについて、どのような条文明記になっているのかについてご所見を提案者にお伺いいたします。

○谷村委員 今、副委員長のお話にありました内容というのは、ほぼほぼ犯罪、虐待であったり、お話にあったものは犯罪に、今もうこの世の中、入っていると思います。あるいは、事故として処理される場合もあるかと思います。
 今の副委員長のお話のものは、犯罪あるいは事故として位置づけられて、それによって対応されるものと思っております。

○桐山委員 虐待、体罰、子供の貧困、いじめ、不当な差別、これらは犯罪あるいは事故という扱いに盛り込まれているということで理解させていただきましたが、今、かなりな自治体で制定される中では、逆に、虐待、体罰とか子供の貧困をあえて特出しをされているところもあります。
 そういったところでは、この犯罪という部分のところで、虐待や体罰、子供の貧困、いじめ、不当な差別というような明記でもよかったのではないかなというふうに思いますが、この犯罪の中に盛り込まれているということですので、その点については、提案者のご説明ということで、ただいま理解はさせていただきたいというふうに思います。
 次に、第六条では、子供の遊び場、居場所づくりとして書かれてありますけれども、この遊び場、居場所づくりの中でも、子供の考えや意見を表明して参加する機会を設けてはどうか、こういった議論が、条例制定の中ででも議論になるところだと思いますが、子供の考えや意見を表明−−遊び場、居場所づくりについての子供の意見表明については、どのようなお考えがあるかということについてお伺いします。

○谷村委員 先ほど申し上げました四つの権利というのは、ユニセフが国連人権条約のものをポイントにまとめた四つでありまして、そのうちの最後の子供の参加、意見表明、それを大人が意見を尊重するというのが、我が国において決定的に欠落をしているという状況であります。
 この遊び場や居場所づくりに関しましても、あらゆる場面で子供が参加、あるいは意見を表明、そしてそれを大人たちが尊重していくということになりますので、第二条で、子供というのは十八歳未満というふうに位置づけております。
 この遊び場と居場所というのは、赤ちゃんから十七歳まで、幅広い世代を指しているわけですけれども、高校生になった場合のボランティア活動等も含めて、あらゆる場面で子供の皆さんの意見を表明する場をつくっていく、そしてそれがきちんと尊重されていく、子供の皆さんが結果的に参加できるというものをつくっていくということでありまして、この第六条で、どういう形で子供の皆さんの意見を表明してもらうか、尊重してもらうかというのは、それ以上、最低限の骨格をつくっている条例案ですので、そこまでは記載をしておりません。

○桐山委員 ありがとうございます。
 子供の遊び場や居場所については、ありのままの自分を出すことができて、安心して過ごして、遊んで、学んで、さまざまな活動を行うことができる居場所づくりに努めなければならないということは、私も同意見でございます。
 そして、子供が安心できる居場所づくりを進めるに当たっては、この居場所を、先ほども谷村理事がおっしゃっていましたように、居場所を与えるという考え方だけではなくて、やはり子供の自主性というものも大事かと思いますので、先ほどもご答弁の中にございましたけれども、今回は、骨格的な条例ということで、子供の意見を表明して参加する機会という環境整備ということについては、具体的に明記をされていませんが、与えるだけではなく、一方的に環境を整備して与えてあげるのだけではなくて、ぜひ、そういった子供の自主性、子供の意見を聞きながら、本当にありのままの自分を出すことができて、安心して過ごせる居場所というものを、やはり東京都がつくっていかなければならないのかなというふうに思っておりますので、そのような体制づくりを、ぜひ、期待を申し上げたいと思います。
   〔谷村委員発言を求む〕

○のがみ委員長 まだ発言続いていますよね。(谷村委員「話が変わる、変わってくるので」と呼ぶ)では、一回やめますか。

○桐山委員 やめましょうか、はい。

○谷村委員 今、遊び場や居場所づくりを与えるという表現をされましたけれども、この条例案の大前提として、子供の権利を守るための東京都の責務を定めているわけですので、遊び場や居場所づくり、これは誰がつくるかというのは、この第六条にも書いてありますけれども、主体は都となっております。
 それを与えるという、もう発想自体が、この条例案を骨抜きにするものでありまして、子供が参加するという四つ目の権利について、それを具現化していくと。例えば、年齢に応じた解釈をしていただく必要があるということは先ほど申し上げましたけれども、新型コロナで、幼稚園や保育園から大学まで一斉休校となりました。学校生活も、この一斉休校になった結果として、大事な居場所だ、過ごす場所としての学校というものも見直されたりしております。
 だから、提供するということ−−例えば降雪時に雪かきをするとか、地震や豪雨災害の際にボランティアを高校生がよくやっておられます。そういうことを与えられているのではなくて、彼らは実際に自分たちが見出して取り組んでいるわけでして、その遊び場、居場所づくりというものをつくっていく。例えば、日常的にこれを捉えますと、町会や自治会活動なども学校のクラブ活動と同様に、居場所として位置づけていく。与えるのではなくて、位置づけていく。
 年齢の定義のところの第二条の後段では、必要に応じて施策の対象とする範囲、年齢を定めるものとするとしておりますので、年齢に応じた遊び場や居場所づくりを東京都がつくっていく。それは特別区と市町村と連携をしてやっていきますよというのが、この第六条の趣旨であります。

○桐山委員 ありがとうございます。ご丁寧にご説明いただきまして、よく理解させていただきました。
 最後の質問をさせていただきますが、国会も法案を策定する際に見直し条項を置く場合があると思うんですけれども、見直し条項を置くことについて、ぜひ提案者のご所見をお伺いしたいと思います。

○谷村委員 本条例案は、今回、先ほど提案説明の中でまつば委員が申し上げたとおり、本来であれば行政から、あるいは執行機関から提案されるべきものということで期待を、あるいは調整を進めてまいりましたけれども、今回、新型コロナの対応で大変多くの子供さんが傷ついている、あるいは影響を顕著に受けているという状況から、新型コロナ禍が発生して一年以内に子供たちの権利をしっかりと守る条例をつくろうという趣旨で、議員提出として提案をさせていただきました。
 この条例案の中に見直し条項をつくらなくても、議員の皆さんはこれを修正する権利、あるいは立場があるわけですので、あえて見直し条項というものをこの条例案につくる必要はないという判断であります。

○桐山委員 ありがとうございました。
 我々都民ファーストの会も、これまで子供の権利に関する勉強会を通して、子供の条例を策定、制定をしている自治体の事例なども数多く参考にさせていただきながら、会派としても課題認識をして、また、子供の最善の利益を考慮した取り組みが絶対重要だということを認識した上で、今回、この条例提案に対しての質問をさせていただきました。
 私が最初に申し上げたように、今回は都の責務ということで、理念条例プラス総合的な条例に、いわゆる中間ぐらいのもので、骨格的な条例であるんだということのご答弁もあったところでございます。
 子供の権利にかかわる条例については、この条約の精神に沿った形で、子供の権利の普及啓発をしっかりしていかなければならないこと、そして大人に、ぜひ子供の権利ということを絶対的に学んでいただかなければならないこと、それは東京都としても、ぜひ積極的に推進をしていただきたいことでございます。
 今回は骨格の条例ということで、さまざまな物足りなさというものはやはりあろうかとは思いますけれども、今回、議員提案された条例ということで、我々もしっかりと熟知をさせていただき、判断をさせていただきたいと存じますので、長らくご質疑、対応させていただきまして、ありがとうございました。

○のがみ委員長 桐山副委員長の質疑は終わりました。

○藤田委員 日本共産党の藤田りょうこです。こども基本条例について、私からも質問いたします。
 先ほどお話でもありましたが、子どもの権利条約が一九八九年の第四十四回国連総会において採択され、一九九〇年に発効しました。日本は一九九四年に批准しています。
 子どもの権利条約は、四つの一般原則があります。
 一つは、生命、生存及び発達に対する権利です。つまり、全ての子供の命が守られ、持って生まれた能力を十分に伸ばして成長できるよう、医療、教育、生活への支援などを受けることが保障されること。
 二つ目は、子供の最善の利益です。子供に関することが行われるときは、子供にとって最もよいことを第一に考えること。
 三つ目は、子供の意見の尊重です。子供は、自分に関係のある事柄について自由に意見をあらわすことができ、大人は、その意見を子供の発達に応じて十分に考慮することというものです。
 四つ目は、差別の禁止です。全ての子供は、子供自身や親の人種、性別、意見、障害、経済状況など、どんな理由でも差別されず、条約の定める全ての権利が保障されることとなっています。
 私たちは、子どもの権利条約を東京で実現するために、東京で条例を持つことは必要であるとの認識を持っています。したがって、今回提案されたこども基本条例について、よりよくしていきたいという立場から質問いたします。
 子どもの権利条約を日本が批准して以降、多くの自治体、子どもの権利条約を実現する立場で条例が制定されてきました。
 最初に確認したいことは、今回提案された東京都こども基本条例は、子どもの権利条約を実現する立場でつくられているのかどうかということを伺います。

○谷村委員 先ほど来申し上げておりますけれども、先ほどの質問で大変申しわけないいい方をしましたが、都民ファーストさんの対案素案と決定的に異なるのは、この条例案というものは、きちっと子どもの権利条約に基づいて、提案をさせていただいているものであります。
 ご協力いただきました先生には、子供の権利の主体性、子供の権利についての理解を国際水準に即して示したことというご評価をいただいておりまして、そうしたバックボーンで、今回の条例案、子どもの権利条約というものを根底に提案をさせていただいたものであります。

○藤田委員 子どもの権利条約に基づいてということで、それが実現できる条例になっているかどうかが大事だと思いますし、基づいているということは重要な認識だと思います。ぜひ、子どもの権利条約の立場に立っていただけるということを求めていきたいと思います。
 このような子供に関する基本条例をつくる場合、当事者である子供の参加は重要です。先ほど、まつば委員からご説明、答弁がありましたが、今回、意見を聞くことが大事だとは考えているけれども、しかし、実際子供の意見を聞くことは時間的にできなかったという、そういったお話がありました。
 今回、時間がなかったということではありますけれども、ぜひとも、本来ならば事前に条例案について説明を聞いていきたいというところでありますし、当然、これが制定された後には、お子さんの意見を聞くという場をつくっていきたいということでもありましたので、やっぱり子供の意見を取り入れることができる仕組みがあることが重要だと思いますので、意見を聞いて、それを反映できる、そうした仕組みをつくっていきたいと思っております。
 次に、条文に従って、幾つか質問をしていきたいと思っております。
 まず、条例の前文ですけれども、東京が持続可能な発展を続けていく原動力は、時代を切り開く人であり、今と未来を担う子供は、人が輝く東京の活力の源泉であるというふうになっているんですけれども、条例は、東京の発展から、条例自体、文章が始まるというわけです。
 子供の権利のための条例であれば、子供を出発点にすることが普通だと思うんですけれども、今回、なぜこのような前文のつくりになっているのか伺います。

○まつば委員 他の自治体の条例につきましては、基本的に執行機関からの提出条例がほとんどであると思っておりまして、今回は議員提出議案ということでございます。
 そうした意味では、子供施策を都政の最も重要な位置づけとすると、こういった意味で表現したものでございます。

○藤田委員 子供施策をということではありますけれども、こういった表現になりますと、やはり東京が発展を続けていくための子供というような、そういった内容に聞こえてしまうわけで、子供の権利を保障する条例というのは、本来、子供が出発点であることを明確にするべきだと思います。
 あと、(発言する者あり)質問じゃないです、済みません。あと、幾つか条例の中にある言葉なんですけれども、前文と第一条、子供の笑顔があふれる社会の実現に向けた基本理念及び東京都が取り組むべき施策の基本となる事項を定めるという表現があるんですけれども、しかし、子供は、笑顔のときだけではなくて、泣いているときも怒っているときも、どんなときも権利の主体であるはずです。
 また、例えば、意見表明権を行使している子供は大人たちの社会に対して強く怒りを感じていることもあるのは当然で、子供たちには、そうした怒りもきちんと受けとめる必要があるわけです。
 さらに、子供たちが、自分は笑顔でなければならないと思うようなことがあれば、子供の権利の保障にプラスになっているとはいえないと思います。
 子供の笑顔があふれるという表現が使われている理由は何だか伺います。

○谷村委員 二〇一〇年、これは当時民主党政権下に策定されたものと思いますけれども、子ども・子育てビジョンでは、子供の笑顔があふれる社会のためにというふうに題しまして、子供を大切にする社会をつくりたいと思います、それは私たち人間全てが子供である時代を経て大人へと成長する存在だからです、子供は社会の希望であり未来の力ですというふうにうたいまして、その後、子供の笑顔があふれる社会は個人の希望や夢を大切にする社会です、だからこそ社会全体で子供と子育てを応援していきたいと思います、子供にとって安全で安心な社会は全ての人にとっても安全で安心な社会でありますというふうにいっております。
 個々の事例として、例えば、今、藤田委員からお話ありましたけれども、虐待を受けているお子さんが無理に笑顔をつくっている場合ということもあったりします。ここの笑顔あふれるというのは、本当に心の底から笑顔でいていただけるような東京にしていきたいと。
 子供は親の鏡であるという言葉があります。これは敷衍して申し上げますと、子供は地域の鏡であり社会の鏡であり、東京都でいけば東京の鏡になります。そのお子さんたちが、笑顔でいるのか、怒りの顔でいるのか、それとも本当に泣いている顔なのかということを考えますと、笑顔があふれる社会を目指していく。その根底には、子供たちの権利が十分に満たされている、行使されている、発揮されている、そういったことを踏まえまして、子供の笑顔があふれる社会というふうに記させていただいております。

○藤田委員 答弁あったように、子供の権利が保障されている、十分に発揮されていることのあらわれとして、笑顔があふれるという表現になっているということですけれども、とり方によってはいろいろなとり方があると思いますので、やはり子供の権利が保障されているということをいうのであれば、ほかの表現がいいのではないかなと思っております。
 あと、三条と九条についてなんですけれども、子供を権利の主体として最大限に尊重しとなっていますが、前文には最大限という言葉はありません。本文であえて最大限と入れたのは、どのような意図があったのでしょうか。

○谷村委員 前文で申し上げたことを改めて第三条で基本理念として掲げましたので、より踏み込んで、最大限という言葉を使わせていただきました。
 この子供の最善の利益というのは、本当に子供の福祉に関する広い範囲の問題を決定するために、ほとんどの裁判所が準拠する原則となっております。国際人権条約の一つである子どもの権利に関する条約において基本原則として掲げられて以降、障害のある人の権利条約やジョグジャカルタ原則、これは性的指向と性同一性にかかわる国際人権法の適用に関する原則においても採用されております。
 この子供の福祉に関する問題のうちで非常に重要なものは、子供がどの親と暮らすかということであり、あるいは非同居親や後見人やその他の人との交流、かつては面会という言葉を使われていましたけれども、その頻度であったり、子供への支援の問題であったりします。
 また、多くの人にとって、何が子供の最善の利益であるかを決める客観的な基準というのはあるとはされていなくて、ないとされておりますので、それを決めるのは主観的な理念であるというふうに考えられております。
 しかしながら、国際人権法ないし国際人権条約においては、例えば障害のある人の権利に関する条約では、手話や点字の学習も含めた合理的配慮による教育を受ける権利、これは先ほど申し上げましたけど、ジョグジャカルタ原則では、例えばインターセックスの当事者である児童が十分なインフォームド・コンセントが受けられる年齢に達するまで、医学的手術から保護されることを子供の最善の利益の一つと記しております。
 この最善の利益というものが客観性を持たせて位置づけられてはおりませんので、理念のところでは最大限という言葉はありませんけれども、改めて基本理念と位置づけるところでは最大限というふうに位置づけさせていただきました。

○藤田委員 客観性がないというのは、ちょっとわかりづらかったんですけれども、私たちは、子供に権利があるということの考え方として、それをやっぱり政治の側に権利を保障する義務があるというふうに思っているんです。義務に基づいて行う者に対して、その義務について最大限という言葉は必要ではないと思っております。
 あと第七条の方ですけれども、子供の学び、成長への支援のところでは、子供の学ぶ意欲は書かれていますが、子供の学ぶ権利は位置づけられていなかったんですが、それはどうした理由なのか教えてください。

○谷村委員 先ほどの最善の利益というのは、ちょっと申し上げますけれども、その子供にとりましては、産んだ親のもとにいた方がいいのか、育ての親のもとで育った方がいいのか、お子さんにとってどちらが最善の利益になるかというのをケース・バイ・ケースによって判断をしなければいけない、もう本当に深い課題がありまして、そういったことで一人一人のお子さんに対して、どうすることが最大の利益になるかということが客観的に決められていない、そのケース・バイ・ケースで対応しなければいけないということを申し上げたものであります。
 第七条におきまして、学ぶ意欲を尊重するとは書いてありますけど、学ぶ権利が記載されていないのはなぜかというお尋ねですけれども、憲法の第二十六条には、全て国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有するとあり、教育を受ける権利は大前提となっております。
 そこで、本条例案第七条では、子供の学ぶ意欲を尊重し、子供の可能性を最大限に伸ばすことができるよう、一人一人の個性に着目し、自立性や主体性を育むために必要な環境の整備を図るとともに、子供に寄り添ったきめ細やかな支援に取り組むものとするとしております。
 また、憲法第二十六条第二項では、全て国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負うとあります。本条例案第二条では、その定義におきまして、子供とは、十八歳に満たない者をいうと定義しておりますので、条例定義のちょうど半分が義務教育期間の対象となっております。
 また、本条例案第二条では、子供に関する施策の実施に当たっては、必要に応じて施策の対象とする範囲を定めるものとするとしております。よって、この教育を受ける権利のその先の議論として子供の学ぶ意欲を尊重して、子供の人権を位置づけております。

○藤田委員 先ほど、一個前の質問ですけれども、最善の利益に対してケース・バイ・ケースということをおっしゃっているんですが、いかなるケース・バイ・ケースであったとしても、やはり最大限という位置づけはしない方がいいなと、最大限という言葉は必要ではないというふうに私たちは考えております。
 今の教育の点ですけれども、知事が出した新しい東京都教育施策大綱でも、知事が出した大綱でも、子供の学ぶ意欲や子供の学ぶ権利を支えとなっているので、学ぶ権利を入れることが必要だと考えています。
 次に、第九条についてですが、子供の意見表明について書かれてはいます。先ほども谷村理事から意見表明のことについてお話があった際に、そのときには意見を表明する権利があると、参加する権利があるというふうにおっしゃっているんですけれども、条文の中には意見表明権とは書かれていないんですが、それはどうした理由でしょうか。

○まつば委員 本条例案は、東京都が取り組むべき施策の基本となる事項を定めた、今後の子供政策の骨格となるものでございまして、子供に関する各分野において重視すべき基本的視点について一元的に規定しているものでございます。
 第九条で規定しておりますことにつきましても、子供の意見表明と施策への反映にかかわる環境整備というふうなことにつきましては、個別具体的な制度や手法を規定したものではありませんけれども、本条例の趣旨を踏まえて、今後、執行機関において検討されることを想定しております。

○藤田委員 今後、執行機関においてやっていくものだということでしたが、意見表明に言及しているのに、なぜ意見表明権に触れていないのかなと、意見表明権についてどう考えているのかなという疑問がどうしても生じてしまうわけです。意見表明権を明記する必要があると思います。
 また、権利の保障の中で、環境の整備という間接的なことを行うこととするという条文よりも、必要な措置を講じなければならないとした方がよいと思います。
 同じことは、第十条の子供の参加の促進についてもいえることで、参加する権利を明確にして、都がそのために必要な措置を講じなければならないとした方がよいと思います。
 最後に、東京都の責務について伺います。
 この条例の第十六条で、財政上の措置に触れたのはよいことだなと思いますが、一方で、努力義務にとどめず、義務にした方がよいのではないかと思うのですが、その辺はいかがでしょうか。

○まつば委員 本条例案の提出に当たりまして、執行機関とも協議をさせていただいております。梶原副知事を窓口として、令和三年一月四日に協議を開始いたしておりまして、協議の結果、今回、本条例案を上程したところでございます。
 現行の法体系に基づくさまざまな制度や施策等との整合は図られていると、そういう回答をいただいております。

○藤田委員 基本的な立場、具体的な内容について幾つか確認させていただきました。私たちは、子どもの権利条約を実現する立場で、議会が努力することは重要だと考えていることを最後に述べまして、質問を終わります。

○のがみ委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○のがみ委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。

○のがみ委員長 次に、議員提出議案第四号を議題といたします。
 本案について提出者の説明を求めます。

○白石委員 東京都高齢者の補聴器購入費の補助に関する条例についてご説明を申し上げます。
 まず、提案理由についてです。
 高齢者の二人に一人は難聴であると推計がされております。難聴は生活の質の低下につながり、認知症のリスクを高めることも明らかとなっております。
 日本聴覚医学会難聴対策委員会は、平均聴力レベルが四十デシベル以上の中等度難聴の方は、補聴器のよい適応となるとしております。つまり、補聴器を使用することが生活の質の向上に役立つと述べております。
 しかし、購入費が高いことが補聴器を使用する上で大きなハードルとなっております。補聴器の購入費は、補装具費支給制度による支援の対象となりますが、両耳の聴力が七十デシベル以上など、かなり重い難聴でなければ制度を利用することができません。
 そのため、高齢者の補聴器購入費への助成を行う区市町村が都内でふえております。制度の内容によっては東京都の補助の対象となりますが、都の支援をさらに充実させ、より多くの難聴の高齢者が補聴器を使用できるようにするため、本条例案を提案するものです。
 次に、条例案の概要についてご説明を申し上げます。
 高齢者が補聴器を購入する費用に対して助成を行う区市町村に対して、東京都が補助を行います。補助率は十分の十とします。
 対象は、六十五歳以上の東京都民、聴力レベルがおおむね四十デシベル以上で、医師が補聴器が必要と認める方、障害者総合支援法に基づく補装具費支給制度の対象とならない方、住民税非課税の方、以上の要件を全て満たす方を対象といたします。
 補聴器を新規に購入する費用と耐用年数経過に更新する費用が助成対象となります。
 両耳分の補聴器が助成対象となり、一台につき五万円まで助成をいたします。
 東京都は、補聴器が効果的に使用されるための調整が適切に行われるよう努めるものといたします。
 施行日は、二〇二一年十月一日を予定しております。
 よろしくご審議のほど、ご賛同のほどよろしくお願いを申し上げます。
 以上です。

○のがみ委員長 説明は終わりました。
 これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○のがみ委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○のがみ委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。

○のがみ委員長 次に、議員提出議案第五号を議題といたします。
 本案について提出者の説明を求めます。

○伊藤委員 ただいま議事に上げていただきました東京都新型コロナウイルス感染症対策条例の一部を改正する条例につきまして提案理由をご説明申し上げたいと思います。
 本条例案は、都民ファーストの会東京都議団が、現行の東京都新型コロナウイルス感染症対策条例に内容の追加を施すとともに、それに伴って一部の条文の配列を変更するものです。
 都内における新型コロナウイルス感染症の感染の継続状況に鑑み、都の新型コロナウイルス感染症対策の実効性をより高め、都民の安心・安全に寄与することを目的とするものです。
 具体的な内容としては、宿泊療養施設の確保、施設入所者の健康管理の体制整備、自宅療養者への支援体制整備、公衆衛生医の確保、保健所設置区市への支援、差別禁止に関する普及啓発、相談、救済などに関して、都の責務を規定するものであります。
 この条例を制定することにより、これら各施策について中長期的な視点で都に一層の取り組みを求め、対応を促すとともに、政策に安定性を与えるものであります。
 委員の皆様におかれましては、よろしくご審議をいただき、ご賛同を賜りますようにお願い申し上げます。

○のがみ委員長 説明は終わりました。
 これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○谷村委員 それでは、都民ファーストの会の皆様が提出されました東京都新型コロナウイルス感染症対策条例の一部を改正する条例につきまして質問をさせていただきます。
 この本論に入る前に、昨年八月、九月ぐらいでしょうか、大変世間の話題も呼びました、いわゆる都民ファーストの皆様の条例案というものが第三回都議会定例会で提出をされるということで、伊藤ゆう委員さんがテレビに出演して、その理解を求められるような、そういう番組も拝見させていただきました。
 あのときの条例案というのはどういったものだったんでしょうか。

○岡本委員 私ども都民ファーストの会は、九月九日に記者会見を行いまして、そのときに、都民ファーストの会の条例案を提案いたしました。
 その中身につきましては、罰則の導入についても含まれておりますし、また本条例にも含まれております宿泊療養施設の確保、こうしたものも内容として含まれておりました。

○谷村委員 その罰則つきの条例を地方自治体である東京都が設ける、条例として設けるという、そういう条例案だったんだと思いますけれども、具体的にどういうことがあった場合に、罰則の対象という案だったんでしょうか。

○岡本委員 お答えいたします。
 罰則につきましては、都民を対象とするもの、また事業者を対象とするものがございました。
 都民に関しましては、検体の採取等に関する検査についてこれを拒否した場合に、また、そのような命令を設けまして、その命令に対する措置をとらない場合に罰則の規定を設けておりました。
 それから、就業制限、これは感染症法にもあります、現行の感染症法の十八条に就業制限がありますが、こうした就業制限の通知に従わないで、他の者に新型コロナウイルスを感染させたとき、こうした場合に過料を科すという規定を設けておりました。
 また同様に、感染症法四十四条の三に基づきます感染を防止するための協力、いわゆる外出をしないことの協力に従わないで、他の者に新型コロナウイルスを感染させたときも過料の罰則を規定しておりました。
 また、事業者につきましては、特別措置法二十四条九項または四十五条二項に基づく要請、いわゆる時短要請や休業要請、こうした要請に従わず、かつガイドラインも遵守をせず、そして、かつ一定の人数以上の感染を生じさせたときに、事業者に対して五万円以下の過料に処するという規定を設けておりました。

○谷村委員 この条例案が発表になった際に、私だけじゃないと思います、都議会議員の皆さんのところに、この罰則条例案に賛成しないでください、反対してくださいという、かなり多くの郵便だったり、メールであったりいただいております。
 パブコメも行われたかのように記憶しておりますが、その条例案を発表された後、どういうふうな認識で、都民の皆様に受けとめられていたということになっていますでしょうか。

○岡本委員 反対の意見をいただいたことは事実でございますが、他方で、この条例に賛同するという、頑張ってくださいという意見をいただいたこともございます。どちらの意見もいただいております。

○谷村委員 賛成のご意見もあったという、今ご答弁ですけれども、ちょっと素朴な疑問で大変に申しわけないんですが、では、九月九日に条例案を記者発表して、第三回都議会定例会に提出されたんだったでしょうか。ちょっとその事実確認と、提出されなかったような気もするんですけど、そこら辺、ご確認させていただけますでしょうか。

○伊藤委員 今、谷村委員からご指摘をいただいたのは、本条例改正案、修正案ではなくて、さきの第三回定例会における我が党の検討状況並びに最終的に議会に対して提出があったかどうかというご質問だというふうに思います。
 そういう意味では、本来はこの修正案についての議論かと思いますので、必ずしもさきの定例会における議論をここでさせていただくことが適切かどうかわかりませんが、しかし、今のご質問にお答えするとすれば、議会運営委員会の理事会においてご提案をさせていただきました。
 しかし、正確には第三回定例議会本会議初日というふうに記憶をしておりますけれども、この初日に議案提出を、具体的には上程をされるというのが正確なところであるというふうに思っておりますので、そういう意味では、私どもは第三回定例会の本会議には提出をしておりません。

○谷村委員 済みません、都民ファーストの皆さんのコロナに関する条例というのは、申し上げましたけれども、もう昨年八月、九月ぐらいから大変多くの注目も受けておりますので、今回のこの条例案についてお尋ねする際に、きちんと確認をさせていただきたいと思っておりまして、お尋ねをさせていただいております。
 第三回定例会で本会議には提出されていないということを今お答えいただいたと思うんですけれども、これはどうして提出されなかったんでしょうか。

○伊藤委員 この第三回定例会に至るまでの間に、先ほどお話のあったとおり、記者会見等、あるいはまた、各会派さんにも、いわゆる非公式という形になろうかと思いますけれども、ご提案をさせていただきました。
 また、先ほど申し上げたように、議会運営委員会の理事会を通じまして、各会派さんにも改めてのご賛同のお願いに回ったところでございます。
 ただ、最終的な判断に至りますところについては、総合的に会派として判断をいたしたということでございます。
 以上です。

○谷村委員 大変大きな話題を呼んでおりますので、これはメディアだけではなくて、先ほども申し上げましたけれども、地方自治体の条例で過料を科すということについて大変大きな反響があったかと思うんですけれども、なぜ提出されなかったのかというのがちょっと、今回は提出されているわけですので、何か、いかなる理由があったのかというのをできればお答えいただければと思います。

○伊藤委員 先ほども申し上げたとおりですけれども、さまざまな会派さんのご賛同を得たいという思いで、さまざま会派さんにご説明も申し上げてきたところであります。また、ご意見もぜひ賜りたいというふうなことも申し上げてまいりました。
 そういう意味では、この都議会には、一つ二つのみならず多くの会派さんがいらっしゃいますので、多くの皆様方のご意見等も踏まえて、会派として総合的に判断したということでございます。
 なお、個々の会派の皆様からどのようなご意見があったか、あるいは総合的な判断に至るまでの個々の会派の皆さんとのコミュニケーションなどについては、差し控えたいと思います。

○谷村委員 ということは、今のご説明でいくと、他の会派の賛同がなかったということをご確認されて、条例の提出はされなかったという理解でよろしいですか。

○伊藤委員 私のさっきの答弁のとおりでございますので、谷村委員のご指摘の、賛同がなかったから提出しなかったかどうかについて私は言及したということではありません。皆様のご意見を踏まえた上で、総合的に判断したということでございます。

○谷村委員 わかりました。では、先に進めさせていただきたいと思いますけれども、今度、第四回定例会にもこの条例案を提出されていると思います。
 第三回定例会で出されなかったということですけど、第四回定例会では正式に提出されていると思いますけれども、第三回のときの議論のものと第四回定例会のものの条例案というのは、何か変化はあったんでしょうか。

○伊藤委員 済みません、まず、私の認識も、そしてまた谷村先生も多分ご質問の中にも一部ちょっと認識に誤りがあったかと思います。
 まず、私の方から訂正をさせていただきますが、先ほど谷村委員から、第三回定例会において提出したのかどうか、こういうご質問がありました。私の方では第四回定例会においてのご議論というふうに誤認いたしましたので、まず、それは訂正をさせていただきたいと思います。
 なお、先ほど申し上げたように、議会運営委員会理事会までご提出をさせていただき、かつ正確な、先ほど申し上げたように、本会議に上程をされる直前までその手続が進んだという意味では、第四回定例会のみというふうに認識しております。

○谷村委員 ということは、第三回定例会には提出をされておらず、第四回定例会の方には提出されたということで確認をさせていただきましたけれども、第三回定例会の前の九月九日に発表された条例案というものと第四回定例会に提出されたコロナ条例というのは、どういった点が異なっているんでしょうか。

○伊藤委員 まず、正確に申し上げますけれども、第三回定例会においては、当時、第三回定例会以前だったと思いますけれども、記者会見はさせていただきました。
 改めてですが、第三回定例会においては、議会運営委員会の場においても、私どもは正確には提案をしていないということでございます。
 今、第三回定例会当時と、それからまた第四回定例会の事実上直前まで提出を検討したものの何が違うかというご質問かというふうに思います。
 基本的には、先ほど岡本委員から答弁をさせていただきました、さまざまなシチュエーションに対する罰則を盛り込んでおりましたのが九月当時ということになろうかと思います。
 一方で、私どもは、その後検討を重ね、そしてこの条例においては、何よりもこうした条例があるということ、つまりは行使をするというよりも用意をされているということにおいて、都民の皆様方にコロナ感染症対策の徹底に努めていただきたいと、こういう意図もございました。
 そういう意味では、より多くの方々に、特に議会の中でご賛同を得て、そして実際には成立に向けて努力をしたいという思いから、先ほど申し上げた項目の中から、PCRの検査をぜひ皆様方にお願いをする過程において、お断りになられるという方が何例かあるということは、さまざまなところから伺っておりましたので、PCR検査、特に濃厚接触者など疑いの強い方において、PCR検査を拒否される方に対して、まず、知事の検査命令というものを新たに創設をし、そしてまた、この命令に従っていただけない場合において過料を科させていただくと、こういう整理をさせていただいたということでございまして、罰則の対象はこの一点に尽きるというふうに考えております。

○谷村委員 ということは、第三回定例会の前に記者会見で発表されました都民ファーストの会の皆様の条例案、罰則あるいは過料つきということで大変大きな話題を呼んだかと思いますけれども、そこでは、第三回定例会では提出はされていないというのは、そういう私も認識でした。第四回定例会には、その条例案を提出されたというふうに私も認識しております。
 その条例案の内容の違いというのは、罰則の対象、過料の対象というのは、PCR検査が必要と認められた方に対して、命令が発せられても拒否をしたという場合に限定をしたという条例案だったということでよろしいでしょうか。

○岡本委員 今、谷村理事おっしゃいました第四回定例会に提出したという点については、正式に本会議には提出しておりませんので、その点は改めさせていただきます。
 その上で、ご質問の点につきましては、その罰則については、検査拒否の対象とした者の罰則に、最初に申し上げました四つの罰則のうち、一つの罰則に限定をしたということで、ご理解のとおりでございます。

○谷村委員 議会に議案を提出する、それが条例案であったり、予算案であったり、提出するというのは、本会議に提出するということではなくて、開会される一つの議会のルールの中で、提出期限というものを議会運営委員会で設けているわけですから、議会運営委員会にその案を提出したというのは、これは第四回定例会に議案として提出されたということだと思いますが、何か、議運には提出したけど本会議には提出しなかったといっても、それは、第四回定例会では議案として提出されたというような、私は認識でいるんですけど、いかがですか。

○伊藤委員 谷村委員のご発言の趣旨としてはごもっともだと思いますが、一方で、議会のルールとして、私どもも確認をさせていただいております。
 議会のルールとしては、とりわけて、もともと予定案件ではありませんので、そういう意味では、議運の理事会にお諮りをし、そして理事会承認の後に、正式には本会議、当時でいえば一般質問の後ということになろうかと思いますけれども、直後に迎える本会議において、議長の宣告でこれを上程するということになって初めて議会に提出をされるというふうに、私は少なくても説明を受けております。そこの点について、どうしてもおこだわりであるということであれば、私どもの認識はそういう認識でございます。

○谷村委員 それならそれで結構ですけれども、で、その議会運営委員会に提出をされたPCR検査の対象とされている方に対して命令まで発して、それが拒否された場合は過料を科す、罰則を科すという案につきまして、議会運営委員会には提出されたけれども、本会議上程はされなかったのはどういう理由でしょう。

○伊藤委員 先ほども申し上げましたけれども、先ほどの答弁のとおりですが、各会派さんのご意見を踏まえて会派として総合的に判断をし、そして、ここが先ほど来、先生と少し認識の違うところかもしれませんけれども、ぎりぎりですね、ぎりぎり上程されていない、すなわちその定例会において正式に議案として、まだ都議会において取り扱われていないという、ぎりぎりの局面でありましたので、総合的に判断をしたということでございます。

○谷村委員 先ほど総合的に勘案されてというのは、第三回定例会のときのことと思って先ほど伺ったんですけれども、じゃ、第三回定例会のときは、また別な事情ですか。

○伊藤委員 お答えいたします。
 まず、第三回定例会の前に、私ども記者会見をさせていただいていると記憶しています。そのときから申し上げておりますが、とりわけて都民の皆様方に、まずこの過料を科すということにおいていえば、他の条例と違って、まず一つは、本来的にパブリックコメントに付さなければならないというふうに思っております。私ども行政ではありませんので、意見募集という形にしていますけれども、同様の趣旨でございます。
 そういう意味では、記者会見のときから、第三回定例会での上程ではなくて、十二月議会の上程、上程というか提出を目指して、私としては、感染状況等を踏まえて、最終的に十二月において提出を目指しつつも判断をさせていただくということを記者会見でも申し上げ、一貫してそのような方針で取り組ませていただいているところでございます。

○谷村委員 じゃあ、九月九日の記者会見で発表されたというふうに、先ほど岡本委員からもご説明あったかと思うんですけれども、第四回定例会で議運に提出された条例は、この第三回定例会の前に発表された条例案とは異なるわけですけれども、これはいわゆる罰則規定だけを見れば削られているわけですけれども、それはどういった理由なんでしょうか。

○伊藤委員 お答えいたします。
 まずその間に、先ほど申し上げたように、まず一つは意見募集をさせていただきました。さまざまなご意見をたくさん頂戴したのは、先ほど岡本委員から答弁のあったとおりでございます。
 もちろんこうしたご意見も踏まえておりますし、また、この間に、例えば私どもはずっと、この条例を通じまして、先ほど申し上げた意識の啓発とあわせて、保健所の業務負担というのも軽減をしていきたいという思いを強く持ってございました。
 一方で、我々の思いと−−また、要するにこの条例に対しては、一部で感染させたら罰金というような誤ったメッセージが伝わっております。これについては、先ほど岡本委員が申し上げたように、私どもはあくまで、例えばですけれども、コロナ患者さんになられた、患者さんといわれてもほとんど無症状の方でご自宅に療養されているいわゆる陽性者の方について、ご自宅からできるだけ出ないようにしていただきたい、これは既にお願いを都としてもしているところでございます。
 対して、かつ外出しただけで罰金というのも極めて重過ぎるものがあろうかという判断から、外出した上で、例えばですけれども、お友達とお食事に行かれたり、あるいは多くの方々が密になるような空間にお食事に行ったり、お酒を飲みに行かれて、そして多くの方々に感染させてしまうというような事例は何としても避けたいと、こういう思いから、当時、条例をつくらせていただき、そうした行為に対して網かけをさせていただいたということでございます。
 ただ、ここにおいて、例えばですけれども、そこで、誰が誰に対して感染させたか、私どもは、複数人に感染させた場合というふうに書いてありますので、そういう意味では経路を追っていけば、ある意味では、ここでこの方を中心にクラスターが起きたということは一定程度証明ができるというふうに考えて発表させていただきましたが、冒頭申し上げたように、この条例案を発表した直後に、感染させたら罰金というような誤った印象が広がったことによりまして、当初私どもが目的としていた保健所の負担を軽減させたい、こういうことについて、多くの方々から、むしろ負担がふえるというようなお声もいただきました。
 ですので、私どもとしては負担軽減という大目的もございますので、誤った印象とはいえ、条文から先ほど申し上げたようなところを取り除き、そして検査についての罰則を残したということでございます。

○谷村委員 ということは、PCR検査、あるいは濃厚接触者も含めて命令が発出されて、それを拒否した場合ということですけれども、この罰則を設けることについては、保健所の負担が特段ふえるとは判断されなかったという認識でよろしいでしょうか。

○伊藤委員 保健所の業務は本当に多岐にわたろうかと思います。とりわけて、保健所、これも保健所のどなたの、あるいはまた、どこの保健所の皆様にご意見を伺うかによって、さまざま保健所にはご意見があろうかとは思います。
 その上でですけれども、私どもが聞いて回らせていただいた限りにおいて、多くの保健所さんでお話しになられていたのは、例えばですけれども、濃厚接触者と思われる方が明確に判明をし、その方にお電話をして、こうこうこういう事情で濃厚接触者になったので病院等でPCR検査など受けてほしいと、こう要請いたしましても、例えばですけれども、いや、なかなか行けないとか、具体的な理由を示していただけずに応じていただけない場合、何度もお電話をしなければならないと。そして逆にいえば、そのお電話の回数の多さが保健所の負担になっていると、こういうお話を聞かせていただきました。
 つまるところ、私ども最初にも申し上げたように、違反者を徹底的にあぶり出していくということに主眼があるのではなくて、やはり保健所から濃厚接触者の疑いが強い、むしろ濃厚接触者であるという認定だと思いますが、そうした認定を受けた方に関しては、ぜひ滞りなく検査を速やかに受けていただきたい、こういう意図で当時条例提案をさせていただいたということでございます。

○谷村委員 お尋ねしていますのは、罰則の対象をぐっと抑えて、いわゆるPCR検査を求められた者、濃厚接触者も対象にして、拒否された場合、命令を発し、そして命令が出されてもPCR検査を受けなかった場合、これを罰則の対象にするというふうになっているわけですけれども、これは保健所の負担にならないというふうにご判断されたんでしょうか。

○岡本委員 お答えいたします。
 今ご指摘のありましたように、命令及び罰則、そうした規定を設けることによって、検査の対象となった方々の検査を促すということになり、保健所の業務の改善に資するものというふうに、そのように考えておりました。

○谷村委員 このいわゆる罰則規定によって、保健所業務が軽減されるというご認識ですか。
 命令も発しなきゃいけませんし、まず、拒否したという事実を確認しなければいけませんし、それを改めて命令というものをしなければいけませんし、それで、命令が出された、その命令に対して、それを受けるか受け入れないかという意思の確認をしなきゃいけない。で、結果として拒否をした、その場合、どこに行くかわかりませんけれども、その方がそこにとどまってくれているかどうかわかりませんけれども、その方に対して、罰則、過料を科すということについて、保健所の負担はふえないというふうなご認識をされたということでよろしいですか。

○岡本委員 この罰則については、罰則をかけることが目的ではありませんで、あくまでこうした検査に従っていただきたいということが目的の内容であります。
 したがいまして、こうした罰則があるという、いずれは罰則があるという、そうした法的な担保があることによって検査を受けていただけるということにより、保健所の業務の負担も減るものと、そのように考えております。

○谷村委員 先ほど伊藤委員のご答弁ですと、第三回定例会の前に発表されたその条例案というんですか、(「提案されていませんよ、その条例」と呼ぶ者あり)何ですか。何ですか。(「関係ないと思う」と呼ぶ者あり)何ですか。(「どうぞ進めてください」と呼ぶ者あり)その条例案というのを議会には提出されず、第四回定例会に絞って提出をされた、そのときの伊藤委員のご説明ですと、保健所業務も軽減することになるだろうから、その罰則の対象を減らしたということになりますけれども、条例設置の目的というのは、基本的に罰則をかけるということ、行為になるとそれを受けて対応しなければいけないという人が必ず存在するわけです。罰則をかけるぞということによって拒否する人が少なくなるかもしれませんけれども、罰則をかけても減るという保証はどこにもありません。
 ということでいくと、PCR検査の拒否をされた方に限定を仮にしたとしても、保健所の業務というのが、負担が軽減されるとは思わないんですけれども、そういう趣旨で先ほどおっしゃったかと思うんですけれども、このPCR検査の命令を拒否した方に対して罰則を、やはり過料を科すということについて、保健所の負担が軽減されるというふうにお考えでしょうか。

○伊藤委員 お尋ねの件ですけれども、私はこの議論が始まって少し驚いたことが一個ありまして、さまざまな方々から、専門家も含めて、ご賛同、またご批判、さまざまいただきました。また、メディアの方々、議員の方々からも同様でございます。
 この間に、実はそもそもの今の改正される前の感染症法の中において、例えば、罰則ないですよねとおっしゃっている方々が物すごく多かったんです。一方で、理事もご承知のとおり、改正以前から感染症法の中には刑事罰を伴う罰則が入っております。
 しかしながら、恐らくこうしたコロナのような全国的な広がりを見せる感染症がこの数十年間なかったことによって、感染症の本質的なポイントも、識者の間でさえも十分に伝わっていなかったというふうに承知をしております。
 そういう意味では、刑事罰を伴うものは、法律の中において就労の規制においての部分でありますが、何を申し上げたかったかというと、私どもはまず一つ、このコロナ条例、私どもが九月から検討を始めていた条例を通じまして、マナーだけではなかなか感染を抑止できないと、そしてルールの点についても十分に検討しておきたい、そういう思いの中で九月から検討を重ね、そしてまた、従来の感染症法あるいはまた特措法の問題点なども、この議論を通じて明らかにしていきたいというふうには思っております。
 なお、こうした議論が一部貢献したというふうに私どもは自負しておりますけれども、一月から始まった国会において、特措法並びに感染症法が改正されました。改正された中で、理事もご承知のことかと思いますが、例えば入院を拒否される方に対して、最終的には過料ということになりましたが、過料を科されるというふうに私は聞いております。
 恐らく厚生労働省さん、あるいはまた政府におかれましても、全ての入院を拒否された方に対して過料を科そうということではなくて、こうした法律をつくることによって、全国の知事さんたちが、あるいはまた市区町村の皆さん方が保健所などを通じて、感染者、あるいはまた感染の疑いのある方々に適切な行動を促していけるようにしているというふうに承知をしておりますので、国においても、法改正がそうした趣旨で行われているというふうに思っております。

○谷村委員 おっしゃる意味はわかるんですが、私がお尋ねしているのは、第三回定例会の前に発表された御党の改正条例案−−あれは新設ですかね、九月の段階では。改正案ではないんでしょうね。罰則という、コロナ罰則条例みたいな形で報道されていましたけれども、それを第四回定例会の議会運営委員会に提出をされた際には、この罰則対象をぐっと、PCR検査の拒否というものに限定をされたと。
 その理由は、保健所の負担のことを考えて絞りましたというお話だったかと思うんですけれども、でも、このPCR検査の拒否をした方に対する罰則という行為については、保健所のそれまでの業務と比べて、保健所の負担が高まることになるとはお考えではありませんかということをお尋ねしているんです。

○岡本委員 お答えいたします。
 まず、もともと感染症法に、検体の採取に従わなかった場合にどのようになるかということが規定をされております。その中には、直接強制という形で、直接行政が検体の採取をするという規定もあります。ですので、現行の感染症法は、この過料の罰則よりも、より人権への侵襲が高い、直接的な強制的な検査をするという条文も設けられているところであります。
 それを実際に適用するかどうか、発動するかどうか、これについては、実務において、保健所の負担等も勘案しながら、それをすべきかどうかということは判断がなされるものと思っておりますが、そうした、かえって保健所にとっても負担となり得る、あるいは個人にとっても人権の制約になり得る、そうした直接的な強制よりも、過料五万円という、そうした規定を設けた方がより実効性が高まるのではないかと、そのような法的な手段も用意をすることによって、保健所の負担がより軽減し、多くの方々に検査に従っていただけるんじゃないかと、そのように考えをいたしまして、条例案を提案したということであります。

○谷村委員 では、そこまで深くご検討された条例案を、なぜ議会運営委員会には提出されたけれども、本会議上程はおやめになられたんでしょう。

○伊藤委員 先ほども申し上げたとおりでございます。ぎりぎりまで、特に今回、この条例案というのは、PCR検査の拒否に限ったとしても、このというか、ごめんなさい、第四回定例会における議論における都民ファースト案の条例案は、PCR検査に限っているとはいえ、やはり過料という極めて重たい条文が入ってございます。
 そういった意味では、多くの会派の皆様方のやはりご賛同をできる限り得たいという思いで、さまざま皆様方にもお願いをし、ご説明を申し上げ、また意見などおありでしたら是非お出しいただきたいということを申し上げてまいりました。
 先ほど申し上げたように、どのような会派からどのような意見があったか、あるいはなかったかということについても、これは各会派との関係性の中において語られる話でありますので、ここで申し上げることは差し控えたいと思います。
 ですから、会派として、そこは総合的に判断をし、そして、この出さなかったということに対しても責任をしっかり持たせていただいているところでございます。

○谷村委員 繰り返しになりますけれども、昨年九月九日に発表をされてからは、都民ファーストの会の皆さんのコロナ条例案となると、もう強烈に罰則という印象が非常に残っていまして、記者会見で発表されて、誤解を生じたからでしょうか、いろいろ、いや、こうなんでああなんでと、どんどん受けとめ方が変わってきたというのがあって、第四回定例会のときには、罰則というものをPCRの検査の命令に対して拒否をしたという方に絞られていったと。
 それは、最後提出をされなかったということになるかと思うんですけれども、結果として、今回上程されている、今度は、これは改正案ですけれども、いわゆる罰則抜きの都民ファーストの皆様の条例案であるということになるわけですね、ずっと時系列を追いかけていくと。
 罰則を、都民ファーストの皆さんが九月九日に発表されて以降、この条例新設、あるいは条例改正ということをずっと取り組んでこられて、本当に真剣に受けとめられた方というのは、さまざま真剣なお声を上げられました。
 そのことについて、物すごくいろんな受けとめがあったと思うんですけれども、その条例案から罰則規定を全てなくしましたというお話になったときに、いや、都民ファーストの方が提案されるこのコロナ条例案で、罰則を抜いたら何が残るんですかという、そういう受けとめる方は非常に多いわけです。
 あの案から罰則を抜いたら何が残るんだということで、今回のこの第一回定例会に改正案を提出されているわけですけれども、それは、今提案されているものというのを、時系列的に罰則を抜いて、今回のこういうご提案になっているというのは、どういう意味合いがあるのか、ちょっとお尋ねいたします。

○岡本委員 昨年九月に我々が罰則を提案した当時の状況におきましては、国が法律改正をなかなかしない、我々も感染症法と特措法の改正をすべきだということを申し上げておりましたけれど、なかなか国会が開かれないという状況もありまして、国が法律改正をなかなかしようとしない、そうした状況下にありました。
 そうした中において、我が会派としても法律がなかなか動かない、国会が動かないという状況を踏まえて、やむを得ず罰則つきの条例改正の必要性を主張いたしまして、これがテレビや新聞、さまざまなメディアにも取り上げられたということであります。そして、そうした議論をしたことによって、国も遅まきながら法律改正に動いたというふうに我々としては考えております。
 そして、国において二月に感染症法と新型インフルエンザ等対策特別措置法の法律改正がなされました。そこにおきまして罰則も導入されました。一部の内容については、都民や事業者に対して、我々が提案したよりももっと厳しい内容の罰則が含まれております。
 こうした一定の、我々がもともと議論を主導してきたということについては自負をしておりますし、そうした議論を牽引してきたものというふうに考えております。
 という経緯を踏まえて、現在におきましては、国において法律の改正がなされたということで一定の議論の決着を見たということでありまして、こうした状況も踏まえた上で、今回は、罰則については条例案の中に含まれておりません。

○谷村委員 ということは、都民ファーストさんが出されていた罰則の対象というものと、今回、国で改正された、三法で改正された罰則というのは異なる点が多いと思うんですけれども、罰則というものが入ったということでご納得されているんでしょうか。
 それとも、いわゆる、まだ事足りないというふうに、まあ事足りないと思えば、思っていらっしゃるようであれば、引き続き罰則条項というものがそのまま残っているものだと思いますけれども、異なる、いわゆる罰則条項に対して、国が、違うけれども罰則というものを設けたから、この罰則条項の議論はおやめになって、今回、条例案には入っていないという認識でよろしいでしょうか。

○伊藤委員 委員のお尋ねの件は、今回の国における特措法の改正、あるいはまた感染症法の改正、あわせてのことかと思います。その改正において、改正の中で罰則が盛り込まれたから、都民ファーストの会の罰則が必要なくなったのかと、こういうご質問だというふうに承知をいたしました。
 先ほど申し上げましたとおり、とりわけて、私どもがこの間、条例案を、罰則つきの時点で申し上げてきたことは、保健所の要請には従っていただきたいということでございます。そういう意味では、私どもは入院−−今、さまざま入院においても課題はありますけれども、しかし、入院を拒否された方に対して罰則がつくというようなこともありました、罰則というか、まあ罰則ですね、国の方で。ですので、私どもはこの議論を通じまして、やはり保健所の指示に従っていただくということを強く求めてきたところでございますので、こうした法律の議論というものを踏まえて、今回、改めて条文を整理したところでございます。
 なお、いずれにしても、罰則あるなしにかかわらず、例えば、国における入院に対する罰則に対しても、これは保健所がやはり整理しないと、入院調整をしているのも、都内においては少なくても保健所が主体ということになります。ですので、入院あるいはこの罰則にかかわらず、このコロナ感染症発生以来、保健所の業務というのは非常に逼迫をしていると。そういう中で、私ども今回、とりわけて保健所の機能強化というものを盛り込ませていただきました。
 理事もご承知のとおりかと思いますけれども、今、百七十ほどの都内の公衆衛生医の定員に対して、五十名以上定員割れを起こしているということがございます。これについては、やはり地域地域の現場の、いわば指揮官の役割を果たしていただくのが公衆衛生医でございますので、罰則あるなしにかかわらず、保健所機能の強化が急務だと、こういうことで取り組ませていただいているところでございます。
 最後に、コロナ対策は、私ども都民ファーストの会として常々自戒を、みずから戒めているところでございますが、状況が刻々と変わってまいります。恐らくこのコロナが発生したときに、自宅、宿泊療養者などという定義も、国においてもありませんでしたし、私どももそうした定義まで至っていませんでした。
 しかし、こうした宿泊療養あるいは自宅療養も整備していく必要に迫られ、東京都が牽引する形で、厚生労働省に宿泊療養施設を認めていただいたという経緯もございます。
 そういう意味で、私どもは、この刻々と変わるコロナの状況というんでしょうか、コロナ対策に適宜適切に対応できるように、常々この条例というのは、議会、あるいはまた行政と力を合わせて進化させていく必要があろうかと思います。
 これは常に法律との兼ね合いもございますので、私どもは法律を踏まえて、あるいはまた法律を牽引する、常に法律との兼ね合いの中で条例の見直しを考えていきたいというふうに思っています。

○谷村委員 今、伊藤委員からお話ありました、この状況が刻々と変わるというのは、まさにこの新型コロナの感染拡大防止対策であったり、あるいは感染された方々をどう守っていくか、命を、健康を、また感染拡大をどう防止するかという意味で、刻々と状況が変わっているわけです。
 そういう状況変化の中で、九月九日に出された条例案からも刻々と変わってきているという、最後は私どもも、この罰則等については、国の法改正によって行われるべきものというスタンスでずっとおりましたので、今度は国の方でそういう措置をしたということも含めて、罰則の議論、罰則条例の議論は何だったのかというのが残るわけですけれども、いわゆる条例に制定するというのは、ある程度その一定的な条件というものが維持されていて、それに対してやはり条例というものを定めることによって、それを担保するというものがあるという必然性というのはやっぱりあると思うんです。
 その状況が刻々と変わっていって、条例をどんどんつくるけれども、もうその条例が想定しないことも、事態は進んでいくということもあると思いますので、そういう今まで質疑をさせていただいた中で、この残った、いわゆる罰則抜きの都民ファーストの皆様のこの条例案というのが本当に必要なのかどうか、改正をすることが必要なのかどうかということを確認させていただければと思いますが、今、ずっと質疑をさせていただいて、突き詰めていけば見解の相違というふうに受けとめられるところもあるかと思いますので、ちょっと条例案に則して、きょうは理事者の方も、せっかくご出席いただいております。
 昨年、伊藤委員さんと五輪文書等管理条例案というものを二人で答弁させていただきました、議員提出条例案。そのときは、理事者の方は出席するけれども答弁はしませんよという前提でしたから、二人で、もうありとあらゆることが答えられるようにということを、努力したわけですけれども、本厚生委員会の理事会で確認をさせていただいたところ、子供の受動喫煙防止条例のときには、局長に何か答弁を求めたという事例があるということのようですので、もう本当は、理事者の方も答弁されないのであれば、本当に今一番お忙しい方々をここにずっと張りつけにしていますので、ご出席もいいんじゃないかというふうに、理事会で私は提案させていただいたんですけれども、そういう経緯があるということでしたので、きょうご出席をいただいているわけです。
 ちょっとここから先は、答弁者の方と私の認識とかということよりも、この今回出されている条例案に対して、現状どうなっているのかという、この改正案がもう本当に必要なのかどうかという、そういうことをちょっと確認させていただければと思っております。
 改正案は、宿泊療養施設の確保をしなさい、それから、自宅療養者に対する支援をしっかりやりなさい、あと、保健所機能を強化しなさい、この三つの改正案であるかと思います。
 まず、宿泊療養施設の確保等について、第五条の二というものを設けて、都は、新型コロナウイルス感染症の発生状況等を踏まえ、患者等が療養に専念することができるよう、宿泊療養施設の確保に努めるものとすると、こうあるわけです。
 この宿泊療養施設の確保に努めるものとすると改正条例案を出されているわけですけれども、私自身の認識では、東京都、ちょっと古いですけれども、きょうは十五日ですから、十三日現在ですと、三千二百九十室の宿泊療養施設というものは、もう都が既に確保していると。そこに入所されている方、これは三月十三日現在ですけれども、四百四十三名の方が入所されていると。三千二百九十の宿泊療養施設が用意されています。実際に入っていらっしゃるのは四百四十三名と。
 ということは、物すごく宿泊療養施設というのが確保されている、条例案では確保に努めるものとするとなっているんですけれども、私は確保されていると思うんですけれども、ちょっとこの点、ここで答弁者の方に質問しても、認識が異なってはいけませんので、正しい認識をちょっと確認させていただきたいと思います。
 現在、三千二百九十室が用意されていて、実際には四百四十三名、ちょっとこの土日で、月曜日で変更があったかもしれませんけれども、こういう状況下で、東京都として、この宿泊療養施設というのはさらにふやしていくのか、それとも、また、ふやしていく場合には、感染状況というのを見据えて、そういうタイミングでふやしていくのかというのを、ちょっとお答えいただきたいなと思うんですが、東京都のご認識ですね。
 初宿健康危機管理担当局長さん、ちょっと突然で本当に申しわけありませんけれど、この宿泊療養施設確保に努めることというのが新たに条例改正で必要かどうかという、今審議をしているわけですけれども、現実的には三千二百九十室あって、四百四十三名の方に入所はとどまっているわけですけれども、今後、この条例案が本当に必要でふやしていくのか、また、ふやしていくという前に、何かそういうタイミングみたいなのが必要なのか、ちょっと大変急に申しわけありませんけど、今、私たちもノー原稿でやりとりしております。何の確認もしていない、そういう延長で局長にお尋ねして大変に申しわけないんですけれども、できましたら、都の状況というのを教えていただければと思います。

○初宿健康危機管理担当局長 私どもが昨年の八月に、国に都の宿泊療養施設の確保計画というものを出しております。このときの計画数字、受け入れ可能数というのは三千室ということで出してございます。
 こういった中で、都では昨年末からことし初めにかけまして、感染者数が急増しました。これに伴いまして、新たな宿泊療養施設をふやしてございます。現在は、今お話がありましたように十四施設で、受け入れ可能数は正式には三千二百九十室ございます。
 今後の感染再拡大といわれますが、これに備えまして、モニタリング会議での専門家のコメントやご意見などを頂戴しながら、必要なときに迅速にふやせますよう、あらかじめホテル事業者と協定を締結するなど準備をしているところでございます。

○谷村委員 数字でいきますと、十分宿泊療養施設というのは確保されていると思いますし、今後いろいろあった場合は、ホテル事業者とかと協定を締結するというご趣旨かなと思うんですけれども、これ、あえて今ご答弁を確認させていただきますと、この条例に規定をしなくても、今既に、三千二百九十確保されていて、もっとふえるというときには事業者の方と協定を締結する準備をもうされているということになるかと思うんです。
 だから、この第五条の二で、宿泊療養施設の確保に努めるものという条例案になっていますけれども、今既に、確保はされているというふうな認識として私は受けとめさせていただきたいと思います。
 三月二日までちょっとさかのぼりますけれども、国も改めて発信をしております。これ、ちょっと前後して申しわけないですけど、三千二百九十室の宿泊療養施設に四百四十三名しか入所していらっしゃらないわけですけれど、これに比べて、自宅療養者が五百七十六名いらっしゃるという、その方ですね、いわゆる課題として挙げるとすれば、宿泊施設を確保するということよりも、この自宅療養の方が多いという、こちらの方が私は問題ではないかなというふうに受けとめさせていただいております。
 ちょっとさかのぼりますけれども、この三月二日に国も改めて、軽症者と無症状者については宿泊療養を原則とすると事務連絡を発出しております。三千二百九十で四百四十三名ということですから、数的に、こういった方々も今後吸収できるかと思うんですけど、もう一回、初宿局長、この点についてどんな状況でしょうか。

○初宿健康危機管理担当局長 都はこれまで、国の通知に基づきまして、新型コロナウイルス感染症の無症状の病原体保有者、それから、入院の必要がない軽症者等につきましては、家庭内での感染事例が発生しているという事実がございましたので、病状の急変時に適時適切な対応が必要だということから、宿泊療養をまず基本としてございます。
 しかし、実態として、今ご指摘ありましたように、自宅療養を希望する方が多い状況でございました。このため、東京都は、二月十九日に小池知事名で、国に対しまして宿泊療養を原則とする通知を発出するよう求めました。その結果、今のお話の事務連絡が出されたもの、発出されたものと考えております。
 都は、今後とも保健所と連携しながら、宿泊療養施設の利用促進に努めてまいりたいと考えております。

○谷村委員 今、都が二月十九日に出されていたということで国の通知があったというご答弁でしたけれども、いわゆる療養者の方、無症状あるいは軽症の方々の課題としては、これはしっかりと自宅療養ではなく宿泊療養施設に入ってもらうという、こちらの方がむしろ課題であると思います。
 ちょっと先日ご担当者の方と長時間になっていて大変申しわけなかったんですけれども、この自宅療養というものを是認するような状況というのは、やはりよくないのではないかと思っておりまして、結果的に自宅療養を求められる方が多いということですけれども、自宅療養をされると、そこから出される家庭ごみ、一般廃棄物ですけれども、それが、本来であれば医療事業系ごみとして、いわゆる産業廃棄物として扱わなきゃいけないというものが出るわけですね、自宅療養がそのご家庭に一人いらっしゃれば。
 ただ、その一般廃棄物を収集している事業というのは、二十三区では各区が、多摩地域では市町村がその責任を持ってやっているわけですけれども、多摩地域については、保健所設置市の八王子市と町田市以外は都が保健所業務、この衛生業務、感染症対策というのを担っていますので、どこに自宅の療養者がいらっしゃるかというのがわからなくて、一般廃棄物の収集に従事されている方々は、本当に私、何度もいわれました、涙を流しながら、危険性を感じて収集作業に取り組んでおられているという。ちょっと前の話ですけど、環境局さんにそういう方がいらっしゃいますかと確認したら、その時点では公表されていないですけど、七人、八人はいらっしゃるということのようでした。
 私は産業資源循環協会の顧問をやっておりますものですから、ちょっと大変な関心を持って、一般廃棄物で本来あるべきところが、いわゆる産業廃棄物、医療系の廃棄物が出されていて、それを一般廃棄物として収集している方々というのは、もう本当に感染リスクが高い中でされているということでいけば、やはり自宅療養というものを是認するのではなく、宿泊療養をしっかりしていく、そのための宿泊療養施設というのはきちんと確保されているというのが−−今、私も確認させていただいた数、今ご答弁いただいた数、ほぼ同じだったと思いますけれども、わざわざ条例にこの宿泊療養施設を確保するように努めるものとするというふうに書く必要性は、入れ込む必要性はないのではないかと思います。
 次に、第二項が、宿泊療養施設に入所されている患者さんに対して、これは患者さんという表現がいいかどうかというのはいろいろ議論がありまして、陽性者とか発症者、それで患者という段階があるようですけれども、その宿泊療養をされている、ここは患者等という表現ですので、それは幅を持たされているんだと思いますけれども、医師、看護師等による健康管理を行うための体制の整備に努めるものとするというのが第二項になっているわけです。
 じゃあ、ちょっと確認させていただきますが、現在入所者がいらっしゃる宿泊療養施設において、医師、そして看護師さんによる健康管理は行われていないのかどうか、局長、もう一回お尋ねしてもよろしいでしょうか。

○初宿健康危機管理担当局長 宿泊療養施設でございますけれども、健康観察を担います保健師が、入所時に患者から十分なヒアリングをまず行いまして、その病状悪化のリスク要因、これを把握しますとともに、入所後の定期的な健康観察、これによりまして急変の兆候をいち早く探知、対応することで、入所者の安全・安心というのを担保してございます。
 この健康観察を主に担います看護師につきましては、日勤として各所五名から十名程度、夜勤で各所二名から五名程度配置してございます。
 健康観察を行います医師につきましては、日中は東京都医師会などから協力いただきまして、現在、品川プリンスホテルのイーストタワー、こちらと東京都ペット同伴宿泊療養施設、こちらに医師が常駐してございます。
 それ以外の宿泊療養施設は、現地の看護師、これを介しまして、リモートで行いまして、医師が適宜指示をしているところでございます。
 また、患者の皆様が病状が変化したとき、これは直接患者からのリモートでの健康相談を医師が受けることもございます。夜間に患者が急変した場合でございますけれども、その場合には、宿泊療養施設に常駐する看護師が後方支援病院の医師に電話をいたしまして、相談して医師の判断による外来受診とか入院につなげる体制というのをとってございます。

○のがみ委員長 谷村理事、時間がちょっと過ぎております。まとめてください。

○谷村委員 わかりました。
 今の局長のご答弁によりますと、医師は人員不足によりリモート健康管理を行っているけれども、看護師は常駐しているということでいけば、この第二項についても条例文に入れる必要はないと。
 この第五条の三なんですけれども、療養するために必要な生活物資の供給及び健康管理、これはどんな状況ですか。済みません、ちょっと事実確認だけ、簡単で結構ですので。

○初宿健康危機管理担当局長 自宅療養の部分でございますけれども、こちらは主にLINEを通じました健康観察というものをとってございます。特に、これは本年一月からこの取り組みを都内全域に拡大をしました。
 それからあと、食事などでも不安な方につきましては、食料品の配送、これも都内全域に拡大してございます。
 あと、特に最近ですとパルスオキシメーター、こういったものも本年一月から保健所設置区市に対して配布をしてございます。これは約七千二百台でございます。
 その後、東京都では自宅療養者フォローアップセンター、これを立ち上げております。こういったところで健康観察を行い、さらに、夜間に入院調整が必要な場合も保健所の要請を受けて入院先の調整を行えるよう、夜間の調整窓口、これを設置して運営をしているところでございます。

○のがみ委員長 谷村理事、まとめてください。

○谷村委員 ありがとうございました。じゃあ、これでもう終わりにいたします。
 いわゆる都として、しっかりとこの条例案、第五条の三についても対応されているということを確認させていただきました。
 第五条の四というのは、保健所の機能強化となっていますけれども、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の状況に応じて、医師を確保したりしなかったりというのは、これは、人を雇う雇わない、勤務するしないの問題ですので、この状況に応じて対策を実施するというのはなかなか難しいことと思いますし、あと、必要なのは公衆衛生医師というふうに限定されておりますけれども、公衆衛生医師というのはそういう資格ではなくて、保健所に勤務されている医師のことを総じてそう呼ぶようですけれども、ここは、入れるんだとしたら、医師、保健師、看護師というものを入れて、いわゆる機能強化というよりは体制を強化していく、第二項においては、保健所職員の体制も拡充していかなければならないのではないかというふうに思っておりまして、この条例改正案を、ちょっと最後は走るようになって大変申しわけありませんけれども、現在、東京都としてしっかり取り組んでいただいているということを確認させていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○のがみ委員長 谷村理事の質疑は終わりました。

○森澤委員 こちらで発言をさせていただきます。よろしくお願いします。
 東京都新型コロナウイルス感染症対策条例の一部を改正する条例について、まず初めにお伺いいたします。
 今、質疑もありましたけれども、条例の中には、既に都が取り組んでいることも多いというふうに認識していますが、条例改正によって取り組みをさらに推進したい部分、いいかえれば、現状の取り組みでは不足する部分はどういったところにあると考えられているのか、認識を伺います。

○岡本委員 ご質問にお答えいたします。
 先ほど谷村理事からは、その部分に関してはご意見のみで質問をいただけませんでしたので、そこについて既に行っている施策について、条例で定める必要はないのではないかというご意見ありましたので、そこについても含めて、ご回答申し上げたいというふうに思います。
 まず、宿泊療養に関しましては、先ほども述べましたとおり、我々が九月九日に発表した当初から条例案の内容に盛り込んでいた内容であります。この点については、継続して今回の条例でも必要だというふうに考えて提案を申し上げております。
 この宿泊療養、そして自宅療養、公衆衛生医の確保、保健所設置区市への支援、こうしたものに関しては、冒頭で伊藤議員から提案理由としてご説明いたしましたように、こうした施策、都が既に取り組んでいる施策についても、中長期的な視点で都に一層の取り組みを求める、そして、必要な予算措置を講じていただくということについて、条例によって法的根拠を与えるということに意義があるというふうに考えております。
 これらの既に行っている都の取り組みについては、国の基本的対処方針や事務連絡等の通知によって記載はされておりますけれども、法律上の根拠、条例上の根拠といったものについて、法的な根拠という部分においては不十分なのではないかというふうに思います。
 議会として、こうした措置が必要であるということをしっかりと積極的に表明することが政策の安定につながり、十分な確保ということにつながるものだというふうに考えております。
 なお、昨年の六月五日のこの厚生委員会において私は取り上げましたけれど、宿泊療養施設の確保に関しまして、当初、東京都としては補正予算という形で、三カ月であるとか六カ月であるとか、比較的短い期間での予算措置を講じてきたという経緯がありますけれど、我々としては、現在においてこうしたことは、コロナウイルスの感染症の継続ということに鑑みて、より中長期的な視点で対応していくべきだということで今回の条例に提案をしているものであります。
 先ほど申し上げた六月五日に、この委員会でも取り上げましたけれど、こうした宿泊療養の都の対応について、現代ビジネスが、小池知事の大盤振る舞いであるかのような記事を書き、そして、一部の某会派の某議員が、こうした予算措置について、高級外資系ホテルのスイートに泊まれる額だとか、予算を浪費したというような発言をしたということがあります。
 そうではなくて、こうした必要な予算を確保していくということをしっかりと議会として表明をしていくということが、我々としては必要だというふうに考えております。
 そうした意味でも、短期的な視点ではなく、中長期的なコロナ感染症の継続としっかりと闘っていく、コロナと闘いを続けていくということの意思を表明して、そうした観点からも、この条例が必要だというふうに考えております。

○森澤委員 ありがとうございます。
 私たちは、感染症対策の基本である検査、追跡確認の重要性についてたびたび訴えてきましたが、隔離の方法としては、入院、宿泊療養、自宅療養に大別されると理解しています。
 本条例改正案では、第五条三項、都は、新型コロナウイルス感染症の発生状況等を踏まえ、患者等が療養に専念することができるよう、施設の確保等環境の整備に努めるものとするという条項を削除し、そのうち、宿泊療養施設の確保や自宅療養における生活支援と健康管理体制の整備、保健所の体制強化を具体的に定めるものと認識しています。
 そこで幾つか確認をさせてください。
 第五条三項は、療養体制の整備を規定しており、それによって、広く自宅療養や宿泊療養において発生する課題を解決していく内容というふうに私たちは認識してきましたし、それを根拠に療養体制の整備や改善を求めてきたところです。
 では今回、本条例案で第五条三項を削除し、宿泊療養施設の確保と健康管理体制、自宅療養者の生活物資の供給と健康管理体制、保健所の体制強化に絞る内容である第五条の二、三、四を追加した理由についてお伺いいたします。

○岡本委員 今、森澤委員がおっしゃいました条文を削除したという、五条三項を削除したという点に関しましては、これは全く同じ条文を五条の二の一項に移したということでありますので、特に内容的な削除を行っているものではありません。条文の配列を変えたというものであります。
 五条の二において宿泊療養施設の確保という、一つの条項を特出しをしたというところで、条文の位置づけを、もともとの五条三項から独立した五条の二に移動したというものでありますので、内容的な削除ではないということをまず申し上げておきたいと思います。
 その上で、五条の二、五条の三、五条の四で、宿泊療養施設の確保、自宅療養者に対する支援、保健所の機能強化、こうしたものに関して、我が会派として、特に中長期的な観点で積極的に取り組んでいく必要があるといった観点の施策について、重要であるがゆえに、この条文に提案をしているということであります。
 なお、先ほどご指摘がありました、伊藤議員からも答えました臨機応変な対応を要する場面もございます。特に宿泊療養と自宅療養の関係につきまして、宿泊療養を基本とするというこの通知に関しては我々も認識しておりますし、そうした原則で運営をしていくべきだというふうに思っておりますが、感染者の爆発的な状況になった場合には自宅療養にならざるを得ないという場合もありますので、そのあたりは臨機に対応する必要がある。そういう意味では、宿泊療養を基本とするということはあくまで原則でありますけど、それをこの条例に書くかどうかということについては、より検討が必要ではないかというふうに考えております。

○森澤委員 私たちは安心して宿泊療養施設を利用していただく体制整備を求めてまいりました。宿泊療養施設を安心して利用いただくためには、子育てや介護、あるいはペットのケアなど自宅にいないとできないと思われる生活上の課題を解決する必要があると考え、都としても取り組みを進めてきているというふうには認識しています。
 では、本条例の改正によって、こういった取り組みがどのように推進あるいは改善をされていくというふうに考えているのかお伺いいたします。

○岡本委員 本条例におきましては、宿泊療養施設の確保に努めること、そして、こうした体制の確保を規定しておるものでありまして、個別具体的に、子育て、介護、ペットのケア、そうした生活上の課題に関しまして、我々としても重要な課題であるというふうに認識しておりますけれど、そうした取り組みについて、引き続き都において積極的にご対応いただきたいというふうに考えております。

○森澤委員 一日の新規陽性者数が最も多かった一月には、宿泊療養を求めながら、それがかなわない人たちが多数いらっしゃいました。こうした方々の利用を進めるために必要だったのは、施設の確保ではなくて、調整機能の強化とか、清掃等を含めた施設の円滑な稼働体制や仕組みの強化であったのではないかというふうに認識しています。
 本条例改正によって、この点どのように推進、あるいは改善される可能性があるのかお伺いいたします。

○岡本委員 今ご質問いただきました調整機能の強化という点に関しましては、五条の四の保健所の機能を強化することによって、しっかりと調整の機能を果たしていくということにつながっていくというふうに考えております。
 また、清掃等も含めた施設の円滑な稼働体制、そうした体制も含めて、宿泊療養施設の確保ということの内容として含まれるものというふうに考えておりまして、そうした体制や仕組みも含めて、この条例を踏まえて積極的に都に対応をしていただきたいというふうに期待をするものであります。

○森澤委員 宿泊療養施設の確保には、医師や看護師等のみならず、都庁職員なども含めた多くの人的資源の投入が必要となります。医療の逼迫はそうした人的資源の不足による部分も多いというふうに認識しておりまして、また、これまでの宿泊療養施設の運営は都庁職員の力が割かれていて、これ以上負担をかけていいのかと思う部分もあります。
 宿泊療養施設の持続的な運営に当たっては、ガイドラインを策定し、民間に委託することをこれまでも私たちは要望してきました。そういった意味では、宿泊療養施設の確保の前に、さらに確保する前に、今ある宿泊療養施設を有効活用する仕組みや体制の整備に注力すべきと考えていますけれども、そのあたりについて見解を伺います。

○岡本委員 今ご質問をいただきましたガイドラインの策定や民間への委託、そうしたことについては、どのような対応が最も適切であるかについて、執行者において、行政において、しっかりと適否について判断をしていただきたいというふうに思っております。
 この条例によって、民間への委託がよいのかどうなのかというところを特に定めているものではございません。
 引き続き、この宿泊療養施設の確保という体制の整備において、都において最も適切な方法を検討していただきたいというふうに考えております。

○森澤委員 宿泊療養施設の整備については、これまで、地域により医師会などが区市町村と連携して、独自に宿泊療養施設を設置する可能性もあることから、私たち、都には区市町村による整備を後押ししてほしい旨も訴えてきましたけれども、本条例改正によってそういったことを後押しされるところがあるのかどうかというところをお伺いいたします。

○岡本委員 お答えいたします。
 本条文の五条の二は、都は、宿泊療養施設の確保に努めるものとするとありまして、あくまで東京都の対応について規定をした条例案であります。
 その上で、区市町村が宿泊療養施設を設置する場合には、その場合には都として、それも含めて連携をするなどの対応も考えられると思います。
 そうした対応については、この宿泊療養施設の確保に努めるという中で、さまざまな選択肢として、都が最も適切な方法を考えていただければというふうに思っております。この最も適切な対応について、引き続き都に対応を期待するものであります。

○森澤委員 最後に、自宅療養についてお伺いをいたします。
 感染拡大を防止するという観点からは、やはり極力自宅療養ではなく、宿泊療養や入院が望ましいと考えます。
 一方で、先ほどもお話しした子育てや介護などのやむを得ない事情で自宅療養をされている方も多くいらっしゃいます、先ほども数字がありましたけれども。自宅療養する場合には、生活支援や健康観察が重要という認識は同じですけれども、そもそも生活をコントロールしにくいという部分は残ったままであるというふうに考えます。
 自宅療養者の家庭内感染を防ぎ、また、みだりな外出を防ぐために、本条例改正がどのような意味を持つのかお伺いいたします。

○伊藤委員 本条例案が持つ意味についてお尋ねをいただきました。
 とりわけて、さまざまな家庭環境、子育てであったり、ペットの問題であったり、患者の方、あるいは無症状でありながらも陽性者の方、いろんなライフスタイルがあろうかと思います。
 そういう中において、基本的にはやはり急変することも考えられますので、宿泊療養を基本としながらも、しかしながら、どうしてもやむにやまれぬ理由があって自宅療養をされる方もいらっしゃることは事実でございます。
 そうした自宅療養者の方々に、少しでも安心、そしてまた安全を提供できるように、先ほども、私、この条例案の提案理由の中で、都民の安心ということも申し上げさせていただきました。
 やはりこの安心というものを都民の皆様方にも感じていただくために、これまで東京都の規定においては、体制の整備という中において、施設の確保など環境の整備に努めるものとするという記載にとどまっておったところに、申し上げたように、コロナウイルスの感染状況、あるいはまた、刻々と変化するコロナの状況に合わせて、この宿泊療養、あるいはまた自宅療養の規定を明確に規定をしたところでございます。
 そういう中にあって、もう一度申し上げますが、宿泊療養施設に入っていただくことを基本としながらも、委員ご指摘のようなさまざまな家庭の環境に応じて自宅療養をされる方々に対して、この規定において、私ども都民ファーストの会は、その方が所在をする保健所と協力をして、居宅、ご自宅などにおいて療養するために必要な生活物資の供給及び健康管理を行うための体制の整備に努めるものとするというふうに規定をさせていただいたところでございます。
 この必要な生活物資の供給については、先ほど初宿局長からもご答弁をいただきましたけれども、今現在においては、例えばパルスオキシメーターであったり、あるいはまた食料品であったり、都としての支援はいたしております。
 しかし、先ほど委員がご指摘のように、まだまださまざまなライフスタイル、あるいはご家族の構成等もおありかと思います。そういう中において、これからも引き続きこうした規定で都民の皆様に安心感を感じていただきつつ、必要な措置というものを条例に基づいて都に求めていきたいと、このように考えております。
 以上でございます。

○のがみ委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○のがみ委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で福祉保健局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時五分散会

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