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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第十四号

令和二年十月二日(金曜日)
第七委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長斉藤やすひろ君
副委員長菅原 直志君
副委員長白石たみお君
理事小林 健二君
理事小松 大祐君
理事木下ふみこ君
やまだ加奈子君
斉藤れいな君
藤田りょうこ君
伊藤こういち君
小宮あんり君
たきぐち学君
後藤 なみ君
岡本こうき君

欠席委員 なし

出席説明員
福祉保健局局長吉村 憲彦君
健康危機管理担当局長初宿 和夫君
次長理事兼務後藤 啓志君
次長総務部長事務取扱雲田 孝司君
技監医療改革推進担当部長事務取扱田中 敦子君
高齢社会対策部長村田 由佳君
障害者施策推進部長藤井麻里子君
感染症対策部長武田 康弘君
企画担当部長事業推進担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務齋藤 善照君
企画調整担当部長奈良部瑞枝君
地域保健担当部長新型コロナウイルス感染症対策連絡調整担当部長兼務池上 晶子君
子供・子育て施策推進担当部長西尾 寿一君
感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長兼務杉下 由行君
感染症対策調整担当部長中川 一典君
東京感染症対策センター担当部長新型コロナウイルス感染症対策企画調整担当部長兼務加倉井祐介君
新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長花本 由紀君
新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長
新型コロナウイルス感染症対策企画調整担当部長兼務
遠藤 善也君
病院経営本部本部長堤  雅史君
経営企画部長谷田  治君
サービス推進部長西川 泰永君
経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務藤本  誠君
計画調整担当部長船尾  誠君

本日の会議に付した事件
病院経営本部関係
報告事項(質疑)
・私債権の放棄について
福祉保健局関係
陳情の審査
(1)二第六八号 障害に配慮した新型コロナウイルス感染症対策に関する陳情
付託議案の審査(質疑)
・第百六十三号議案 令和二年度東京都一般会計補正予算(第十号)中、歳出 福祉保健局所管分
・第百七十一号議案 東京都児童相談所条例の一部を改正する条例
・第百八十五号議案 東京都新型コロナウイルス感染症対策条例の一部を改正する条例
報告事項(質疑)
・私債権の放棄について
・令和元年度地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター業務実績評価について
・都立障害者支援施設の民間移譲について

○斉藤(や)委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、福祉保健局関係の陳情の審査、福祉保健局関係の付託議案の審査、病院経営本部及び福祉保健局関係の報告事項に対する質疑を行います。
 これより病院経営本部関係に入ります。
 報告事項、私債権の放棄についてに対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○岡本委員 では、私債権の放棄について質疑をさせていただきます。
 病院経営本部から報告がありまして、件数は三百十七件ということでございました。確認したところ、一万円未満の少額の案件が全件数の約六割、百九十二件と多くを占めています。
 今回最も高額となった案件は、放棄額が約百二十二万円であるということであります。五十万円以上の案件八件が放棄額全体の約四割ということで、金額割合では高額の案件が多くを占めているということが読み取れます。
 令和元年度に実施した私債権放棄のうち、放棄金額が高額な案件について、高額となった主な理由を伺います。

○西川サービス推進部長 令和元年度に私債権放棄を行った高額案件上位十件について見てみますと、高度な手術や救命救急センターでの集中治療など、高額な医療費を要したものが多く見られます。
 また、十件のうち最も高額な案件を含む八件につきましては、健康保険が適用されず、医療費の大部分が未収金となりました。
 こうしたことが、私債権放棄におきまして、高額な案件が発生した主な要因と考えられます。

○岡本委員 例年、私質問させていただいておりますが、高額の上位案件が、例年は外国人が多かったということがこれまではございました。ことしに関しては、上位三件とも日本人ということで伺っております。
 この高額となった案件については、健康保険が適用されないケースが多いということが、先ほどのご答弁でわかりました。
 最も放棄金額が高額となった案件について、健康保険が適用されないまま回収に至らなかった経緯を伺います。

○西川サービス推進部長 最も高額となった案件は、手術目的で入院した患者が、術後短い期間で、病院に無断で退院したものでございます。当該患者は、入院時に保険証を紛失し再発行を申請中と申し出ておりまして、保険証を提示しておりませんでした。
 そこで、病院といたしましては、患者や患者が申し出た親族の連絡先に電話連絡を行うなど、所在の確認を試みましたが、いずれも別人の電話番号であることが判明し、当該患者とは連絡がとれませんでした。
 また、患者申し出の住所地の現地調査を行いましたが、居住の確認はとれず、さらに所在地を所管する区役所へ照会を行いましたが、住民登録はございませんでした。
 その後も継続して調査を重ねましたが、当該患者と接触することができないまま回収に至らず、三年の時効期間が経過し、時効援用の意思が所在不明により確認できないため、当該債権を放棄することといたしました。

○岡本委員 今ご答弁いただきました。住所地が確認とれなかった、電話番号も別人であろうと思われたということであります。区役所への住民登録照会もしたけれど、所在や住居がわからなかったということで、なかなか難しい案件だなというふうに思います。もしかしたら氏名も本人のものではなかったのかもしれませんし、なかなか特定が非常に困難な案件であろうということがうかがえます。
 今回の最高額の放棄案件のように、受診時に患者さんが保険証を携帯していなかった場合、病院としてどのように対応しているのか伺います。

○西川サービス推進部長 受診時に患者の保険証を確認できなかった場合に未収金が発生いたしますと、結果として全額自己負担となることで、未収金が高額となる可能性がございます。したがいまして、このような場合は、あらかじめ住所や連絡先、勤務先など、患者の情報を可能な限り把握しておくことが重要でございます。
 このため病院では、患者の同意のもと、免許証や社員証、外国人であればパスポートなどの身分証の提示を求めるとともに、親族や知人の連絡先を聞き取っております。
 こうした患者について未収金が発生した場合は、収集した情報により電話連絡や催告状の送付を行うなど、初期対応を遅滞なく進めております。

○岡本委員 このケースは、保険証を紛失し再発行を申請中だという申し出があったということなんですが、保険証が紛失中だったのか、そもそも保険証を持っていなかったのか、そのあたりの事実関係もなかなか確認できない難しさがあるというふうに思います。
 では、この保険証について、もう少しお聞きをしたいと思います。
 保険証を携帯していない場合には健康保険が適用されないということは先ほどの答弁でございましたが、そもそも国民皆保険制度のもと、病院を受診して健康保険が適用されないケースとしては、例えばどのような場合があるか伺います。

○西川サービス推進部長 日本におきましては、原則として全ての国民が健康保険に加入することとなっておりますが、保険が適用されない場合もございます。
 ご指摘の健康保険証を携帯していない場合のほか、例えば国民健康保険につきまして、特別の事情がなく一年以上保険料の滞納を続けた場合は、被保険者資格証明書が交付され、滞納した保険料を納付するまでは、患者本人が診療費を全額負担する必要がございます。
 また、企業などに雇用されていない方が国民健康保険の加入手続をしていない場合は、無保険となります。

○岡本委員 ありがとうございました。
 原則国民皆保険ではありますが、保険が適用されない場合もあるということで伺いました。
 この案件のように、病院としてもなるべく氏名、住所、連絡先等の確認に努めておられるというふうに思いますし、ただ、求めても、免許証などの公的な記録が確認できない、保険証もお持ちでないというような場合は、なかなか難しい案件だなというふうには思っております。
 住民票を出してくださいとか、マイナンバーの通知書を出してくださいということも考えられますが、緊急性があるような場合には、なかなかそれも難しいというふうに思います。
 今後、デジタル庁などのデジタル化が進んで、情報の一元的な管理が進めば、こうした情報収集が難しい案件も減っていくのかとは思いますが、なかなか努力をされている中で現状としては難しい側面もあるということをお伺いいたしました。
 引き続き、医療機関として治療にも努めていただきながら、未収金がなるべく発生しない努力も続けていただきたいというふうに思っております。
 私からは以上です。

○斉藤(や)委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これに異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で病院経営本部関係を終わります。

○斉藤(や)委員長 これより福祉保健局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、幹部職員に交代がありましたので、福祉保健局長から紹介があります。

○吉村福祉保健局長 それでは、説明に先立ちまして、このたび人事異動がございましたので、幹部職員を紹介させていただきたいと存じます。
 東京感染症対策センター担当部長新型コロナウイルス感染症対策企画調整担当部長兼務の加倉井祐介でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者挨拶〕

○斉藤(や)委員長 紹介は終わりました。

○斉藤(や)委員長 次に、陳情の審査を行います。
 陳情二第六八号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 お手元にお配りしております陳情審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 整理番号1、陳情二第六八号、障害に配慮した新型コロナウイルス感染症対策に関する陳情は、社会福祉法人清瀬わかば会理事長の緒志嘉彦さん外五千五十二人から提出されたものでございます。
 陳情の趣旨でございますが、都において、新型コロナウイルスに感染した知的障害者、精神障害者、身体障害者等の障害特性に配慮し、次のことを実現していただきたいというものでございます。
 第一に、療養施設への受け入れ体制を整備すること。
 第二に、病院への受け入れ体制を整備することというものでございます。
 次に、現在の状況についてご説明させていただきます。
 患者が新型コロナウイルス感染症に感染した場合には、診察した医師の判断や患者の症状等を踏まえ、保健所が入院勧告や療養場所の確定を行います。
 障害のある方の場合、障害の程度や基礎疾患の有無等の個別の状況に応じた対応が必要であることから、個々のケースごとに、かかりつけ医の意見等も参考にしながら、保健所が入院先の調整等の対応を行うこととしております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○斉藤(や)委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○小宮委員 障害に配慮した新型コロナウイルス感染症対策に関する陳情について質問をします。
 今後、インフルエンザの流行期を迎え、新型コロナウイルスとの同時流行も懸念される中、障害のある方、またそのご家族の方々の中には、感染した場合のホテルや病院での受け入れがどういう対応になるのか、不安に思っている方の声が、我が会派にも多く届いております。
 東京都は、無症状や軽症の方はホテルで宿泊療養して、入院治療が必要な方には受け入れのための病床を確保するなどの体制をとってきておりますが、障害のある方にはどのような対応となっているのか。
 そこでまず、ホテルでの宿泊療養に関して確認をいたします。
 都は現在、どういう方を対象にして、宿泊療養の対象者の基準というものの中で、障害者にはどう対応しているのか伺います。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 都の軽症者、無症状者向け宿泊療養施設の入所基準は、高齢者、基礎疾患がある者、免疫抑制状態にある者、妊娠している者のいずれにも該当しない者であり、かつ、身の回りのことを自身で対応できる方を対象としております。
 宿泊施設への入所調整に当たりましては、入所基準に基づき、施設の環境や受け入れ体制、患者の心身の状況等を踏まえ、都が入所の可否を総合的に判断しております。
 都の宿泊療養施設の入所基準では、障害の有無に関する定めはなく、このため、障害のある方を一律に宿泊療養の対象外とするといった運用は行っておりません。

○小宮委員 都の考え方としては、障害のあるなしにかかわらず、軽症、無症状であって、一人での生活に支障がなければ、宿泊施設で療養するということでよろしいでしょうか。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 身の回りのことをご自身で対応でき、宿泊療養の基準に合致する方につきましては、宿泊施設での療養の対象となります。

○小宮委員 他県、神奈川県ですけれども、ここではホテル療養以外に、陽性となった軽症、無症状の障害者を受け入れる専用の療養施設を用意している事例があるというふうに伺っています。
 こうした専用の施設を用意することというのは、感染拡大期などの医療崩壊を防ぐためにも対策の一つではなかろうかとも思いますが、東京都はこうした取り組みについてどう考えるのか、見解を伺います。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 障害のある方専用の宿泊療養施設につきましては、一つの方法として承知しておりますが、使用できる施設や運営スタッフの確保など、調整を要する事項もございます。
 都では、障害のある方で新型コロナウイルスの感染が判明した場合には、保健所が障害の程度や基礎疾患の有無等の個別の状況を把握し、個々のケースごとに、かかりつけ医の意見等も参考にしながら入院先等の調整を行っており、引き続き適切に対応してまいります。

○小宮委員 現在、都としてはホテルのみが療養施設の対象ということになっているということですが、感染拡大期などの医療崩壊を防ぐためにも、また福祉的ケアの高い、そうした障害者のためにも、例えば受け皿の一つとして、そのニーズの把握というものは、ぜひ行っていただきたいとお願いをしておきます。
 また、障害のある方は、自力での生活が難しい場合や基礎疾患を有する場合、医療機関に入院することになります。障害の特性を踏まえて、都立病院を初めとする医療機関で確実に受け入れる体制を整備していくことが重要です。見解を伺います。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 都は、新型コロナウイルス感染症患者の受け入れのため、入院重点医療機関の指定を行うなど、入院治療が必要な方を着実に受け入れられるよう体制を整備しております。
 このうち、都立、公社病院では、感染症医療や障害者合併症医療等を行政的医療と位置づけ、各病院の機能や役割に応じて患者の治療に当たっており、精神障害のほか、知的障害や身体障害など、他の医療機関では対応困難な障害のある感染症患者等を受け入れております。

○小宮委員 東京都の受け入れに関する考え方、障害のあるなしにかかわらず、それぞれ一人一人の状況、また家族のあり方に関して、保健所の判断のもと、適切な措置が行われているということを確認いたしました。
 これからも東京都は、ぜひ保健所と協力をしていただいて、障害者とその家族の不安の思いにしっかりと応えていただきながら、東京都として適切な療養体制と、そしてまた医療体制の整備に取り組んでいただくことをお願いしまして、質問を終わります。

○伊藤委員 それでは、私からも、障害に配慮した新型コロナウイルス感染症対策に関する陳情について質問をさせていただきます。
 この陳情につきましては、提出者でございます清瀬わかば会のほかにも、椎の木会、あるいは障害をもつ子どものグループ連絡会、こうした多くの方々からも要望が届いているところでございます。
 この陳情の理由に書いてあるとおり、こうした福祉サービスを提供する事業所においては、ご自分たちでも感染症防止対策について、今しっかりと、努力をしながら事業を進めていると。しかしながら、もし事業所内で感染者が発生をしてしまった場合に、障害がある、こうした方々がしっかりと療養施設や病院で受け入れてもらえるのか、非常に心配であるということでございます。
 これはもう本当にもっとものことだと思いますので、このお気持ちにも応えるためにも質疑をしてまいりたいというふうに思います。
 まず初めに、この新型コロナウイルスの発生時から今日に至るまで、都に対して、利用者や職員に陽性者が発生したという報告があった障害者施設や事業所の数、人数、また、陽性となった障害のある利用者についてどのように対応してきたのか伺いたいと思います。

○藤井障害者施策推進部長 令和二年九月末時点で、新型コロナウイルス感染症が発生した障害者支援施設等は八施設であり、都に報告があった感染者は、合計で利用者九人、職員二十一人でございます。
 それ以外の障害福祉サービス等事業所につきましては、五十カ所で感染が発生し、都に報告があった感染者は、合計で利用者二十八人、職員四十三人でございます。
 陽性となりました利用者につきましては、かかりつけ医等の意見も参考にしながら、個々のケースごとに、保健所が入院医療等に適切につなげているところです。

○伊藤委員 今ご報告いただいたとおり、都内だけでもかなりの施設で、また、感染者も多く出ているということが確認できたわけであります。
 今後、これから秋から冬に向けて、インフルエンザの流行も想定される中において、障害のある方の感染への懸念はさらに高まるわけであります。
 一口に障害といいましても、この陳情の中にもあるとおり、その種別や程度はさまざまであって、身体の障害一つとっても、肢体不自由であったり、視覚障害、聴覚障害など、多岐にわたるわけであります。
 例えば、医療的ケアが必要な重度心身障害者の方が感染した場合などでは、病院への受け入れも、きめ細かな対応が必要になってくるというふうに思います。そして、障害があるがゆえにコミュニケーションがうまくいかないということで、医療機関に受け入れてもらえなかったというようなことがあってはならないわけであります。
 都は、こうした方々が医療機関で適切な医療を受けることができるように、福祉の側ともしっかりと連携をとって受け入れを行っていくことが重要であると思いますけれども、都の取り組みを伺いたいと思います。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 都では、新型コロナウイルス感染症に感染した患者については、診察した医師の判断や患者の症状等を踏まえ、保健所が入院勧告や療養場所の確定を行っております。
 障害児や障害者の場合、障害の程度や基礎疾患の有無など個別の状況に応じた対応が必要であることから、個々のケースごとに、配慮すべき点などをしっかりと把握し、かかりつけ医の意見も参考にしながら入院先の調整等を実施しております。
 都立、公社病院を含め、重点的に患者を受け入れる感染症入院重点医療機関におきまして、障害のある感染症患者の状況を把握した上で、受け入れを行っております。

○伊藤委員 ご答弁いただいたとおり、ぜひとも都は、とりわけ障害のある人が感染した場合に福祉と医療をつなぐパイプ役として、ぜひ力を尽くしていただきたい、このように求めておきたいと思います。
 障害者施設や事業所が提供するサービスというのは、利用者の生活に欠かせないものでございます。そうした施設等で複数の感染者が発生した場合にも事業を継続していかなければならない。運営に支障が生じないように、あらかじめ対策を講じておくことが重要であると思います。
 こうした観点から、都議会公明党は先日の本会議代表質問において、我が党の質問に対して、知事からは、施設間の広域的な支援体制を構築していくという答弁がありましたけれども、この具体的な内容について伺いたいと思います。

○藤井障害者施策推進部長 施設内での感染が判明した場合には、職員の出勤停止等による人員不足が想定されることから、今後、関係団体と連携しまして、施設間で応援職員を派遣する仕組みを構築する予定でございます。
 具体的には、関係団体に配置されたコーディネーターが協力施設の登録を平時から行うとともに、陽性者が多数発生した施設等から要請があった場合には、派遣人数や日数等を調整し、必要な職員を派遣することとしております。
 こうした取り組みによりまして、感染判明時におきましても、利用者に対して必要なサービスを安定的に提供するための体制を確保してまいります。
 また、派遣に伴って発生する人件費や衛生用品等の掛かり増し経費につきましては、施設に対して都が直接補助を行うこととします。

○伊藤委員 障害者への支援、またケアは、濃厚接触、これが避けられないケアであることはいうまでもありません。また、障害のある方の中には、基礎疾患がある人もいらっしゃいます。つまり、今回の新型コロナウイルス、感染のリスクが非常に高い、また重症化のリスクが高い方々が、障害者の方々でございます。
 こうした施設で何としても早期にウイルスを発見しなきゃならないという観点から、都議会公明党は、障害者の施設、また高齢者の施設、こうしたところにPCR検査がしっかりと受けられるような体制を図っていくべきだということを求めてまいりまして、このたびの補正予算の中に組み込まれたわけでございます。
 この件は、また後ほど議論させていただきたいと思いますけれども、いずれにしても、このたびの陳情をされた方々のお気持ち、また思い、これをしっかりと受けとめて、今、都が既にやっているということもあるでしょうし、まだ十分ではないということもあると思いますので、障害者への支援についてしっかりと取り組んでいただくことを求めまして、質問を終わります。

○藤田委員 私からも、障害に配慮した新型コロナウイルス感染症対策に関する陳情について質問をいたします。
 この陳情者である社会福祉法人清瀬わかば会と椎の木会は、清瀬市にて、知的障害者と精神障害者のグループホームと通所施設を運営している事業所の法人です。
 陳情者は、入所している障害者や在宅生活を送っている障害者が新型コロナウイルスに感染した場合、速やかに医療施設か療養施設で受け入れてもらえるのかが最大の心配であるとしています。
 私たちは、今回の陳情審査に当たって、知的障害者の保護者の方からお話を聞きました。
 三十八度を超える熱を出されたことがあって、とても体が痛かった。それで検査を受けて、結果的には新型コロナは陰性だったとのことです。しかし、その方が話されていたのは、陽性だったとしても、かかったのが子供ではなく自分でよかった、子供が感染したら、障害に配慮した対応をしてもらえるのかと、とても不安な気持ちを話されていました。こうした声に責任を持って応える必要があると思います。
 初めに、入院調整などは、誰が責任を持って行うことになっていますか。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 新型コロナウイルス感染が判明した場合には、医師の判断や患者の症状等を踏まえ、保健所が入院調整し、決定を行います。
 調整が困難なケースなど、保健所から入院調整の要請があった者を対象に、東京都新型コロナウイルス感染症対策調整本部において、病院や保健所と連携して入院調整を行っております。

○藤田委員 七月の臨時議会では、新型コロナウイルス感染症患者等を受け入れる医療機関を整備し、受け入れ体制の確保を図るために、重点医療機関の指定に向けて準備を進めていて、同時に、障害者を含む専門的な対応が可能な病床の登録を呼びかけていると答弁しています。
 障害者が入院できる医療機関の登録は進みましたか。また、どの地域に何床確保できたのか伺います。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 本年九月までに指定を行った新型コロナウイルス感染症入院重点医療機関のうち、障害者の専門的な対応が可能として登録のある病床は、十四病床、一医療機関でございます。
 このほか、都立、公社病院では、ほかの医療機関では対応困難な障害のある感染症患者を受け入れております。

○藤田委員 病床を確保した地域については答弁がありませんでしたが、医療機関で十四床を確保しているということは重要です。
 また、対応が難しい障害のある方の場合には、都立病院や公社病院が受け入れるとしていることも大切なことです。
 新型コロナ感染症患者の専用医療機関の設置がされるとしています、旧府中療育センターを改修して整備されるコロナ専用医療施設には、精神障害者、知的障害者、身体障害者も受け入れることができるのでしょうか。また、専用医療施設の開設めどはいつですか。

○齋藤企画担当部長事業推進担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 旧府中療育センター施設を活用して設置いたします新型コロナウイルス感染症専用の医療施設は、重症者用病床が逼迫しないよう、中等症以下の患者を速やかに受け入れていくものでございます。
 新型コロナウイルス感染症により入院が必要な障害児や障害者については、障害の程度や基礎疾患の有無等の個別の状況に応じた対応が必要であることから、都立、公社病院を含め、重点的に患者を受け入れる感染症入院重点医療機関において、患者の状況を把握した上で、受け入れを行ってまいります。
 施設は現在改修工事を行っておりまして、早期の患者の受け入れを開始する予定でございます。

○藤田委員 必ずしもコロナ専用医療施設での受け入れではなく、都立病院や公社病院を含めた入院重点医療機関で受け入れるということです。
 受け入れを行う医療機関は、障害者に配慮した支援のあり方も個別具体に違い、高度な専門性が求められることもあります。
 六月十九日の国の通知では、日常的にかかわりある事業所などとの情報共有や連絡先などを把握しておくよう医療機関に促すことを都道府県に求めています。
 国通知どおりの対応を行っているのか伺います。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 まず、先ほどのご質問で、どの地域ということでございますが、十四病床、一医療機関は多摩地域の病院でございます。
 都は、国の通知も踏まえ、障害児や障害者が医療機関で円滑に受け入れられるよう、障害の程度や基礎疾患の有無等の状況に応じ、個々のケースごとに、かかりつけ医の意見等も参考にしながら入院先の調整等を行った上で、医療機関での受け入れを行っております。

○藤田委員 障害者を受け入れる医療機関で、十四病床、一医療機関は多摩地域であるということがわかりました。また、国の通知も踏まえて対応しているということです。
 どこの医療機関で受け入れた場合においても、障害者の尊厳が守られるよう努める必要があります。
 知的障害のある方が新型コロナに感染し入院した際、ふだんの表情や変化に医療者が気づかず、急変したということがありました。幸い一命は取りとめたものの、自身の体調の変化を言葉などで伝えることが難しい障害者にとって、一人で入院するということは非常にリスクの高いことです。
 国の六月十九日の通知では、都道府県は、コミュニケーション支援を初め、入院中における障害特性についての配慮も検討すること。例えば、家族等の付き添いは障害児者の精神的な安定や急変の兆候に早期に気づくことができる利点があるため、保護者等の希望を踏まえ、院内感染対策に十分留意しつつ積極的に検討するよう医療機関に促していただきたいとなっています。また、国の第二次補正予算の新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金で、コミュニケーション支援等の障害特性への配慮が必要な場合に要した費用に対する補助事業を盛り込んでいるとしています。
 感染防止とともに、障害者の方が安心して過ごせるようにすることも非常に重要です。積極的な対応を求めます。
 また、重度の高度障害のために、感染症対策と安全対策の観点から、身体拘束を行ったという事例もお聞きしています。
 障害者が感染して医療機関で受け入れるとなると、障害者施策推進部、感染症対策部、医療政策部と、幾つかの部局が連携し対応することが求められることになります。多忙をきわめているとは思いますが、連携して、障害特性に配慮した対応に向けて取り組んでいただきたいと思います。
 軽症や無症状者の宿泊療養施設の利用や入院が必要となった障害者が、障害特性への対応が難しく、施設等の利用ができなくなったケースはありますか。そういった実態把握に努める必要があると思いますが、いかがですか。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 宿泊施設への入所調整に当たっては、宿泊療養基準に基づき、施設の環境や受け入れ体制、患者の心身の状況等を踏まえて、入所の可否を判断しております。
 宿泊療養の対象とならない場合は、保健所が障害の程度や基礎疾患の有無等の個別の状況を把握し、個々のケースごとに、かかりつけ医の意見等も参考にしながら入院調整を行っており、引き続き適切に対応してまいります。

○藤田委員 ケースがあったかどうかや実態把握に努めるかどうかについては答えがなかったのですが、引き続き適切に対応という答弁でした。
 しかし、実態把握は、適切な対応をするための大前提です。都立、公社病院などでの受け入れを行っていることは重要ですが、それがうまく機能しているのか確認するためにも、実態を把握していただくよう強く求めます。
 家で感染した場合、一緒に宿泊療養施設を利用できるのかということも事前にお聞きしましたが、利用することもできるけれど、ツインの部屋などは、そもそも借り上げているビジネスホテルの部屋としては少ないということでした。さまざまな事態を想定して、宿泊療養施設についても柔軟に対応できるよう求めます。
 第二回定例議会の原のり子都議の文書質問では、入院治療が必ずしも必要ではない場合、軽症または無症状の場合は、宿泊療養施設での療養が基本と答弁しています。
 障害児者についても保健所が入院先や療養先の可否等の判断を行っているともしていますが、障害に対する配慮を行いながらも、宿泊療養が可能なのですか。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 身の回りのことを自身で対応でき、宿泊療養の基準に合致する方につきましては、宿泊施設での療養の対象となっております。

○藤田委員 今の答弁ですと、宿泊療養は可能だが、ケアを必要とする人の場合は難しいとなっています。
 一方で、神奈川県では、福祉的ケアを必要とする方が利用できるケアつき宿泊療養施設を整備しています。受け入れを行っているのは障害者施設で、使っていない建物があるなど条件が合ったため実施できたものですが、東京でも何らかの形で、ケアを要する方が利用できる宿泊療養施設を整備できるよう、検討が必要だと思います。
 一方、国通知どおりに障害特性に配慮した対応に心がけようとすれば、おのずと福祉、医療、感染症対策などが連携しなければならないと思うのですが、現在の新型コロナ感染症対策で業務に追われる中、連携のあり方が問われていると思います。ふだんから障害のある方の政策を担っている福祉部局が衛生部局と連携をして、国の通知にもありますが、それぞれの立場で、障害者を真ん中に置いた対応がいかにできるかが課題だと思います。
 今回は適切に対応しているとの趣旨の答弁が多く見受けられましたが、その適切という中には、感染症対策だけでは決めない、障害者福祉だけでは決めない、連携して対応するというルールを持って対策をとっていただくよう要望いたします。
 陳情の内容には全面的に賛成だということを申し上げて、質問を終わります。

○斉藤(れ)委員 私からは、重複している質問はちょっと省略をしまして、一問だけ伺わせていただきます。
 こちらの陳情の理由を読み解きますと、障害があっても療養施設や病院に受け入れてもらいたいというふうに読み取れるところがございます。
 現在、病院への受け入れ調整を、東京都は行ってくださっていると認識をしております。では、障害特性に配慮の部分はどうかというところが少し気になるんですけれども、障害のある方は、その特性によって、さまざまな配慮や支援を必要とするということはよく知られていることかと思います。中には環境の変化に大変敏感になられる方もいて、実際、配慮が必要なのかなと感じるところがございます。
 本補正予算の方にも、障害者支援施設等におけるコロナ感染症対策強化事業として、施設職員や入所者へのPCR検査が計上されておりますが、これによって陽性となる方が出てきた場合に、東京都の宿泊療養施設での療養に障害者施設職員の介助等の協力をいただくなど、検討を行うべきであると考えますが、いかがでしょうか。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 都の軽症者、無症状者向け宿泊療養施設の入所基準は、高齢者、基礎疾患がある者、免疫抑制状態にある者、妊娠している者のいずれにも該当しない者であり、かつ、身の回りのことを自身で対応できる方を対象としております。
 また、宿泊療養施設では、感染者が利用する場所、いわゆるレッドゾーンと、感染者でない職員等が利用する場所、グリーンゾーンを厳格に区分し、二次感染を防止するように運用し、安全を確保しております。
 したがって、感染者が利用する場所には、容体が急変した場合などの緊急時以外に、感染者でない者が入って感染者を介助することは想定しておりません。
 なお、宿泊療養の対象とならない場合は、保健所が障害の程度や基礎疾患の有無等の個別の状況を把握し、個々のケースごとに、かかりつけ医の意見等も参考にしながら入院調整を行っており、引き続き適切に対応してまいります。

○斉藤(れ)委員 ありがとうございます。
 基本は、陽性の方は病院の方に入院の調整をしてくださるということを伺えたんですけれども、こちらの陳情の当事者の方たちと直接意見交換もさせていただいたんですけれども、個別それぞれのケースに応じて入院先の調整等を実施していくという実情に、今現在、まだご不安やご心配を感じておられる方がいらっしゃるということや、ご家族や支援をされている施設職員などから、もしも障害のある方が陽性となった場合に、都には受け入れていただける体制が、介助する人、支援員の配置なども含めてご用意いただいているんだろうかという不安の思いがあるということが伝わってきました。
 きょうのご答弁では、現状の取り組みについては個々のケースで対応とお答えくださったんですが、結果、そうなると、障害のある方の中には、家族、親族やなれ親しんだ施設職員以外の方の介助では不安定になってしまう方など、医療機関等への入院がかなわずに、結果的にふだん入所されている施設や、もしくは自宅の方での療養となってしまわないかという懸念もございます。
 都には、さまざまなニーズのあるコロナ陽性者の方の療養について、それぞれ対応いただいている中ですけれども、今後は、障害のある方の療養について、特に配慮を必要とする方への療養体制の確保には、本陳情にあるような課題認識を共有していただいた上で取り組んでいっていただくことを求めまして、本陳情は趣旨採択すべきと申し上げて、私の質問を終わります。

○斉藤(や)委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 異議なしと認めます。よって、陳情二第六八号は趣旨採択と決定いたしました。
 なお、本件は、執行機関に送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 以上で陳情の審査を終わります。

○斉藤(や)委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第百六十三号議案、令和二年度東京都一般会計補正予算(第十号)中、歳出、福祉保健局所管分、第百七十一号議案及び第百八十五号議案を一括して議題といたします。
 付託議案については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 要求資料について理事者の説明を求めます。

○雲田次長 九月十六日及び十八日の当委員会で要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元の厚生委員会要求資料をごらんいただきたいと存じます。
 資料は、目次にございますように、全部で十七項目となっておりますが、このうち付託議案につきまして要求がございましたのは、四項目でございます。
 目次をおめくりいただきまして、一ページをお開き願います。1、民間検査機関等の購入希望検査機器及び台数といたしまして、新型コロナウイルス感染症検体検査機器設備整備費補助金に係る事業計画書において把握いたしました民間検査機関等の購入希望検査機器の種類及び台数を記載してございます。
 二ページをお開き願います。2、令和二年十月から十二月末までの保険適用によるPCR検査等の実施件数の見込数約八十万件の根拠といたしまして、表の上段に一日当たりの保険適用による見込み検査件数を、下段に十月から十二月末までの保険適用による見込み検査件数を記載してございます。
 三ページをごらんください。3、改正条例案の検討経過といたしまして、八月一日の改正条例施行から九月十八日に東京都議会に本改正条例案を提出するまでの検討経過を記載してございます。
 四ページをお開き願います。4、改正条例案に関して行った、区市町村への意見聴取の概要と、区市町村から出された主な意見といたしまして、(1)に、区市町村への意見聴取の概要を、(2)に、区市町村から出された主な意見をそれぞれ記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、付託議案につきまして要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○斉藤(や)委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含め、これより本案に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○岡本委員 では、都民ファーストの会、岡本こうきから質問させていただきます。
 私ども都民ファーストの会では、九月九日に議員提案の条例案を発表し、現在、そのパブコメを募集しております。
 現在、私のフェイスブックページ上には、非常にたくさんのコメントが来ております。都民ファーストの会でやっているパブリックコメントとはまた別に、私のページにもたくさんのコメントが来ております。その中には、コロナはただの風邪とか、コロナは無害とか、コロナは実在も怪しい、PCRは一切不要、PCR検査の廃止、隔離の廃止などの主張をしている人たちからのコメントが非常に多く来ております。私の返信も含めて、現在、二百件以上のコメントのやりとりがあります。
 こうした方々と議論をしていく中で、前提となる科学的知識の理解が大きく相違しているのだということがわかりました。罰則つきの議員提案の条例案に強く反対しているだけでなく、そもそもコロナ感染症対策に反対をしている方々もいるということです。
 都のパブリックコメントにも類似の意見が見られます。都のパブコメでは、罰則規定や強制力を望む声がある一方で、先ほど述べたような、PCR検査は百害あって一利なしとか、季節性インフルエンザよりも微力、対策強化は必要ない、危険性の低いウイルスに大げさであるといったコメントが寄せられているということであります。
 本日の質疑では、そもそもコロナ対策に反対する人、コロナ対策を強化することに反対する人、そうした立場から見た質問も含めて質疑をさせていただきたいと思います。
 私としては、そうした見解や説は妥当でないと考えているものも含めて、あえて質問することによって、そうしたコロナ対策に反対する人の批判や疑問にもしっかり答えて、説得力ある形で答え、しっかり理解をしてもらって、コロナ対策を浸透させていく必要があるというふうに考えております。
 そうでなければ、コロナ対策に反対する人は、その自分たちが信じる見解や説に基づいて感染を拡大する行動をとってしまうというおそれがあるからです。現に、マスク不着用の集会などをあえて行っているということも見られます。
 しっかりと都が説得力ある形で正しい知見を示していかなければ、こうしたコロナ対策に反対する人の見解や説がますます広まって、そうした説を信じる人たちがふえて拡散し、ひいては感染を拡大させてしまうおそれがあるというふうに考えるからであります。
 では、条例案を見ながら質問したいと思います。
 都が提案している条例案の第五条、体制の整備等について伺いたいと思います。
 この中では、検査体制の整備等が定められています。現在、検査はPCR検査が主として行われています。
 そもそもPCR検査というのはどのような原理の検査方法か、その概要を伺います。

○杉下感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長兼務 PCR法による検査は、遺伝子診断法の一つであり、新型コロナウイルス感染症の診断に用いられています。
 検体から微量の遺伝子断片を増幅して検出することで、現在病原体が体内に存在しているかを調べる検査法であり、ウイルスの同定にすぐれております。

○岡本委員 どうもありがとうございます。
 このPCR検査に関して、コロナ対策に反対する人から次のような主張がありました。
 新型コロナウイルスのPCR検査は、アデノウイルスやインフルエンザやクラミジアなどに対しても陽性として出る、それらも全て新型コロナ陽性として報告するように決まっている、保健所への問い合わせでそのように保健所が回答したなどという、にわかには信じがたい主張がありました。
 私は、PCR検査については、特異度九九%あるいは九九・九%以上と認識をしております。
 これについて、健康安全研究センターで使用している検査キットの検査の精度及び他のウイルスなどへの反応性はどのようなものか伺います。

○杉下感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長兼務 東京都健康安全研究センターで使用しているPCR検査法は、国により診断法として適切との評価結果が得られている検査手法の中から選択されており、その精度は、陽性一致率一〇〇%、陰性一致率一〇〇%となっています。
 本検査について、アデノウイルスやインフルエンザウイルス、クラミジア等の他の病原体に対して交差性はなく、陽性と判定されることはございません。

○岡本委員 明確なご答弁ありがとうございました。
 私も、検査キットの資料を拝見させていただきました。そこには、交差反応は認められませんでしたということが書いてありました。
 次に、この検査の結果のところについてお伺いをしたいと思います。
 PCR検査の陽性者と感染者は、厳密には異なるということがいわれております。報道では、多くが陽性者イコール感染者という形で報道されていることが多くありますが、厳密には概念としては異なるということが主張されています。
 PCRの検査が陽性という場合には、ウイルスの遺伝子の断片が見つかったということで、場合によってはウイルスが死んでいる場合もあるのではないかということ、それから、生きているウイルスが気道に存在している場合でも、ウイルス量が少ない場合などは、自然免疫の作用で排除され、感染しない場合もあるのではないかと。また、感染したが、主に自然免疫系の働きで治って、症状が出ないまま治る不顕性感染、そして、実際に感染--細胞内に侵入して、潜伏期を経て症状が出て発症に至る顕性感染と、こうした概念の整理がされるということがいわれております。
 こうした理解が正しいかどうかお伺いいたします。

○杉下感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長兼務 不顕性感染とは、細菌やウイルスなどの病原体の感染を受けたにもかかわらず、感染症状を発病していない状態をいい、一方、顕性感染は、病原体が体内に侵入し、感染した後、発症した状態をいいます。
 ウイルス等の微生物が気道に存在している場合には、気道粘膜の自浄作用やせき反射などにより物理的に排除され、感染しないこともあると認識しております。

○岡本委員 ありがとうございます。
 これを前提に、最も、非常に議論がなされているところが、PCR陽性で発症していない、発症前に感染力を持つのかというところについてであります。
 コロナ対策に反対する人の中には、発症前に感染力を持つということが科学的エビデンスがないのではないかということを主張している方がいます。そして、無症状者から感染を広げるという科学的根拠がないといった主張も見られます。
 こうした主張によると、無症状者へのPCR検査や抗原検査は不要という帰結になります。そして、無症状者のマスク着用も不要という帰結になります。陽性者であっても、無症状であれば外出や就業制限をかけるべきではない、自由という主張になるのではないかというふうに思われます。
 そして、こうした主張をされる方の中には、実際に区議会議員にもいらっしゃるようで、大田区議会の質問で、無症状感染者がウイルスを排出し、うつしているというデータはないということが保健所の答弁で明らかになったというふうに主張して、PCR検査に反対し、無症状陽性者の隔離に反対し、また、そもそも感染症の指定見直しを求める発言をしている大田区の区議会議員がいるようであります。
 無症状者から感染するのかどうかというところについて、これについて都はどのように認識をしているのか、不顕性感染から他者へ感染するのか、感染前のウイルスの保有者から他者へ感染するのか、発症前に感染力を持つ無症状者から感染を広げるということについて、都の認識をお伺いいたします。
 発症前のウイルス保有者、不顕性感染、感染者の潜伏期間ということは区別ができないので、PCR検査を--陽性であれば他者への感染力があるということで、予防のために隔離しているのではないかというふうに思うんですが、その点についてお伺いいたします。

○杉下感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長兼務 国立感染症研究所の新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領において、無症状病原体保有者の感染可能期間が示されており、濃厚接触者との関係において患者と同様に取り扱うこととしています。

○岡本委員 ありがとうございました。
 国立感染症研究所の実施要領に基づいてご回答いただきました。
 科学的知見に踏み込んだご答弁をいただきたかったんですが、そこについてはご答弁ありませんでしたので、都としてはなかなか難しいのかもしれませんが、政府や専門家にも、その点をしっかりと発信をしていただきたいなというふうに思っております。
 以前もこの点についてはパネルを出して、以前もお話をさせていただきました。SARSは重症と死亡が中心的な疾病でありますけれど、この新型コロナウイルス、COVID-19の場合は、軽症や無症状者が非常に幅広く存在をしていることが感染制御の難しさだということは、これは当初からいわれていることであります。
 無症状者からの感染ということがあるからこそ、実際に感染の制御が難しいというふうに考えられます。もし有症の症状だけの方からしか感染しないのであれば、実際にこのように感染を封じ込めることはできないということは、なかなか考えにくいんではないかというふうに思います。
 私の認識を述べさせていただきましたが、厚生労働省のホームページでは、現時点でも次のように書かれています。
 無症状病原体保有者、症状はないが検査が陽性だった者から感染しますかという一般向けのQアンドAについて、新型コロナウイルスでは症状が明らかになる前から感染が広がるおそれがあるとの専門家の指摘や研究結果も示されており、例えば台湾における研究では、新型コロナウイルス感染症は発症前も含めて発症前後の時期に最も感染力が高いとの報告がなされていますとあり、台湾の研究がURLで示されています。
 また、日本感染症学会の四月十八日のシンポジウムにおきましても、症状の重症度と感染性、感染させやすさは必ずしも比例しない、むしろ軽症の患者の方が発症直後のウイルス量は高い傾向にあることが見えてきた、さらに難しいのが、重症度が低くても感染性が高い場合があるということが、専門家のシンポジウムでもいわれているところであります。
 では、次に、条例の五条二項の概念について確認をしたいと思います。
 条例の五条二項では、患者等という言葉がありまして、その中に括弧書きで、患者、疑似症患者及び無症状病原体保有者というものをいうということで、患者等という形でひっくるめられております。
 それぞれの定義はどのようなものかお伺いをします。また、感染症法における、当該感染症にかかっていると疑うに足りる正当な理由のある者とはどういう概念かお伺いをいたします。また、PCR検査結果の陽性者と、これらはどのような関係で理解されるのか伺います。

○杉下感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長兼務 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に基づく届け出の基準によれば、患者とは、臨床的特徴を有しPCR検査等の結果に基づき医師が診断した者、疑似症患者とは、臨床的特徴を有することから感染が疑われ疑似症と診断された者、無症状病原体保有者とは、臨床的特徴はないがPCR検査等の結果に基づき医師が病原体保有者と診断した者となります。
 感染症法の当該感染症にかかっていると疑うに足りる正当な理由のある者は、患者等の濃厚接触者等であり、患者、疑似症患者、無症状病原体保有者とは異なる概念となります。PCR検査結果の陽性者は、患者または無症状病原体保有者のいずれかであります。

○岡本委員 では、条例のさらに具体的な中身に入りたいと思います。
 条例の第七条二項は、患者等は、みだりに外出しないよう努めなければならないという条文になっています。先ほど見ましたように、患者等の等の中には、先ほども議論のあった無症状病原体保有者も、この努力義務を負うということになります。
 これについて、この妥当性について伺います。

○武田感染症対策部長 無症状病原体保有者については、感染可能性があることから、患者と同様に取り扱ってございます。
 今回の改正条例案は、感染症法等の内容を踏まえて定めたものでございまして、法律以上の権利や義務を設けたものではございません。

○岡本委員 ありがとうございます。
 法律、感染症法の四十四条の三では、当該感染症にかかっていると疑うに足りる正当な理由のある者の、外出しないことその他の必要な協力を求められた場合には、応ずるよう努めなければならないということが規定をされています。
 先ほど質疑したように、これは濃厚接触者も含むということになりますので、法律の方が広いものだということがわかります。先ほどご答弁いただきましたように、この七条二項に関しては法律以上の努力義務ではないと、感染症法で既に負っている努力義務だということで理解をさせていただきました。
 次に、これと同様に、条例七条二項の等には疑似症患者も含まれますが、疑似症患者もみだりに外出しない努力義務を負うことについての妥当性について伺います。

○武田感染症対策部長 疑似症患者につきましては、検査結果は出ていないものの、臨床的な特徴から医師が感染を疑うと診断した者でございます。感染している可能性があることから患者と同様に取り扱ってございます。
 今回の改正条例案は、感染症法等の内容を踏まえて定めたものでございまして、法律以上の権利や義務を設けたものではございません。

○岡本委員 これも法律以上のものではないということでございました。
 では、次の質問に行きたいと思います。
 次に、七条一項は、都民は、必要な検査を受けるよう努めなければならないという条文であります。この必要な検査というものについては、一義的に、固定的に解釈されるのではなく、そのときの方針によって変化し得るのではないかというふうに思います。特に感染状況や、そのときの検査能力によっても変化をしてきたというふうに、今まで検査の対象者というのは変わってきました。
 このように、一義的なものではなくて、変わり得るのかというところで質問したいと思います。また、現時点においては、きょう現在においては、対象者の範囲はどのようなものになるのかお伺いいたします。

○武田感染症対策部長 条例第七条一項に規定する必要な検査の対象範囲は、国の考え方に基づくこととしてございます。
 現在の範囲につきましては、本年八月二十一日の厚生労働省の通知で示されてございまして、患者、無症状病原体保有者、疑似症患者及び当該感染症にかかっていると疑うに足る正当な理由がある者となってございます。

○岡本委員 ありがとうございます。
 では、次の質問に行きたいと思います。
 条例の六条二項ですが、この条例の六条二項には、先ほどの検査の対象とも関連しますが、当該患者等から他人に感染させるおそれのある期間という文言があります。
 この規定について、現時点では具体的にどのような日数で解釈されるのか伺います。

○武田感染症対策部長 国立感染症研究所の新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領におきまして、患者の感染可能期間とは、発熱及びせき、呼吸困難などの急性の呼吸器症状を含めた新型コロナウイルス感染症を疑う症状を呈した二日前から入院、自宅や施設等待機開始までの間となってございます。
 また、本年六月二十五日付の国の通知におきまして、病原体を保有していないことについては、発症から十日間経過した場合として差し支えないということとなってございます。
 なお、無症状病原体保有者につきましては、検体採取の日を基準として判断することとなってございます。

○岡本委員 ありがとうございました。
 他人に感染させるおそれのある期間を明確にしていただきました。また、先ほどの検査の対象者とも連動するものだというふうに思っております。
 では、次に、六条二項の条例の内容についてご質問いたします。
 この条例案の六条二項は、鳥取県の条例や、我々都民ファーストの会の議員提案条例の案の十二条四項と類似するものであります。
 これは、都が、施設名や催し物の名称を公表することができるという規定でありますけれど、この中には、目的として都民が検査を受けるなどの行動をとることができるようという目的が定めてあります。
 これを踏まえると、制裁規定ではないのだというふうに解されますが、その立法趣旨を確認させていただきます。

○武田感染症対策部長 改正条例案では、多数の者が利用する施設を患者が利用し、感染させるおそれのある期間に患者と接触した者を把握できない場合などにおいて、特に必要と認めるときには、施設名等の名称や利用時期など、必要な情報を公表することとしてございます。公表は、都民が必要な検査を受けるなど、蔓延防止のために行動を促すことを目的としてございます。

○岡本委員 先ほどご答弁いただきました、また条文にもありますとおり、接した者を把握できていない、で、特に必要があるというふうなところであります。
 この点については、鳥取県や、我々議員提案条例案の中にも定めてあります、利用者や参加者に連絡がとれた場合、全ての参加者に連絡がとれた場合には、必ずしも公表する必要がないというところと共通の考え方であろうというふうに理解をいたしております。
 では、次の質問ですが、先ほども法律の上乗せ、横出しがあるのかどうなのかというところは一部お聞きしましたが、全体を通してお伺いをしたいと思います。
 本条例には法律の上乗せ、横出しの権利や義務を創設する規定が存在するのか、それとも、法律と同じ規範内容を確認的に規定するものかお伺いをいたします。

○武田感染症対策部長 今回の条例改正は、都として果たすべき責務や、都民、事業者にご協力をいただきたい内容を改めて明確に示すことで、対策の実効性を高めることを目的としてございます。
 改正を予定している規定は、感染症法等の内容を踏まえて定めたものでございまして、法律以上の権利や義務を設けたものではございません。

○岡本委員 先ほどの六条二項に関しては、感染症法の十六条の公表の規定があるということで理解はできますし、また、七条二項については、みだりに外出しないということについても先ほど述べました。
 また、七条三項、四項の必要な調査協力というものも、感染症法の十五条の一項や六項に、関係者への質問、調査という規定がありますので、こうした感染症法に既にある規定を確認的に改めて規定したものだということで理解をいたしました。
 また、七条一項も、検査についても、検査の義務が感染症法に定められてありますということで、この条文と感染症法の関係を理解させていただきました。
 では、次の質問に参ります。
 改めてお伺いをしたいと思うんですが、そもそもコロナウイルスについて、その存在を否定する主張もなされています。コロナウイルスの遺伝子配列は継ぎはぎのでっち上げだとか、新型コロナは存在していないとか、検査している対象が我々自身の遺伝子配列を検査しているから陽性結果がこれだけ出るんだなどと主張している人々がいます。
 もし新型コロナウイルスが存在していないとすれば、陽性者数や陽性率の変化が時系列的に起きるといったことや、PCR陽性の方が重症になっているという存在や、また、陽性で実際に二週間から一カ月程度で亡くなられた方々が実際おられるということ、こうした事象を説明できないというふうに私は考えております。
 ですので、新型コロナウイルスが存在しないなどという仮説はあり得ないというふうに考えておりまして、荒唐無稽なものだと私は考えておりますが、都として、新型コロナウイルスの存在についてどのように認識しているのか、説得力を持って、コロナ対策に反対する人々にどのように説明をするのかお伺いいたします。

○武田感染症対策部長 新型コロナウイルス感染症については、都は、感染症法に規定された指定感染症として、届け出基準に定められた方法に基づいて検査を実施し、患者、無症状病原体保有者、疑似症患者等について、感染拡大防止のために法に規定された対応を実施してございます。

○岡本委員 ありがとうございました。
 科学的知見に基づいた答弁も期待していたんですが、そこはご答弁はございませんでしたが、先ほどいったように、私のいったことも通ずると思います。
 そもそも新型コロナウイルスは存在しないといっているのは徳島大学の名誉教授の大橋眞という方で、非常にインターネットで拡散をされて、それを信じる方々が急速にふえているというところは問題だというふうに思っております。
 これについては、にせ医学ということで反論する医学者も出てきているというところで、ただ、これに対する反論として、そもそもコッホの原則に基づいてウイルスが存在しているのか存在していないのか議論をされておりますけれど、一点の疑義もない証明や感染の人体実験による証明がないからといって存在がないというのは、曲解であろうというふうに思っております。完璧な証明がないから存在しないというのは、意味が全く違うということだというふうに理解をしております。
 次に、一昨日、私一般質問に立たせていただきましたけれど、これは一般質問でも述べました、災害時の差別やデマは、現在の新型コロナウイルス禍にも共通する点があるというふうに考えております。
 このCOVID-19に関する非科学的なデマやえせ科学、にせ科学、また、我々の議員提案の条例案に対する誤解や無理解による批判、また、都の条例案に対する誤解や無理解による批判、こうしたものを発する人や拡散しようとしている人の心理には、不安や怒り、また善意、よかれと思っている感情が、実は根底で結びついていて拡散をされるということであります。
 えたいの知れないことが起きているという不安、いつ事態がおさまるのかという怒り、そして、少しでも人の助けになる情報を伝えようという善意、この三つが組み合わさってデマが拡散される、だまされるだけでなく、デマを拡散する加害者にもなるということがいわれております。
 こうしたことは、コロナは陰謀と信じる人々を生む深刻な病巣という形で東洋経済にも記事が出されております。こうした方々の心理として、社会において排除され孤立している方々が自尊心を守るために、新型ウイルスはフェイクだとか、コロナはただの風邪だとか、パンデミックは政府とメディアが仕組んだものだと、このようなフレーズで自粛に反対する反自粛を呼びかけ、日本でも急速に、最近ソーシャルメディアを通じて先鋭化しつつあるというふうに認識しております。
 そして、自粛の反動として、今後、これが拡大していくおそれがあるということを私としては危惧しております。こうした人々がふえれば、感染防止対策に取り組まない人々の影響力が強まって、感染拡大を招くおそれがあるということを危惧するところであります。
 そして、こうした方々の心理には、自分は社会から排除されている、自分は社会でふさわしいポジションを与えられていないとふだん感じている方ほど、のめり込みやすいという分析がされております。
 そして、こうした特別な情報にアクセスできている自分たちは特別な存在なんだと信じることによって、傷ついた自尊感情を救済しているのだというような心理的な分析もされています。
 そして、マジョリティーをあざ笑うことによって、みずからの地位の上昇を果たそうとしているために、非常に厄介だということもいわれている。こうした彼らなりの善意や正義感で情報が拡散されてしまうということを危惧するところであります。
 こうした主張がなされていて、新型コロナウイルスは日本において死者数が少ない、季節性インフルエンザよりも死者数が少ない、陽性の死者の平均年齢は死期を早めていないのではないかというような、そして、今行われている対策は人為的なもので、全て人為的なものが原因だということが主張されております。
 そもそも、こうした感染症対策をとる必要がないといっている方々について、どのように説明をしていくべきかというところで、そもそもの新型コロナウイルス感染症対策の必要性について、都としての考えを伺います。

○初宿健康危機管理担当局長 都民の大多数が免疫を獲得していない新型コロナウイルス感染症は、その蔓延が都民生活や経済に重大な影響を及ぼすことから、的確かつ迅速に対策を講じていく必要がございます。
 都はこれまで、検査体制の整備、医療提供体制の確保、療養環境の整備など、感染予防や蔓延防止に向けた取り組みを、区市町村、検査医療関係機関とともに進めてまいりました。
 今後、条例改正を機に、改めて都民や事業者にご協力いただきたい内容をさまざまな機会を通じて発信をさせていただきますとともに、対策のさらなる強化を図ることで、感染防止対策に努めてまいりたいと考えております。

○岡本委員 引き続きよろしくお願いいたします。
 この委員会で、以前も何度もこのパネルを使わせていただきました。確かに若い方々、若者世代についてはただの風邪かもしれませんが、同時に五十代、六十代、七十代、八十代、特に七十代、八十代以上においては、非常に重症化率や致死率が高い疾病だというのが、このウイルスの特徴だというふうに理解をしております。引き続き、しっかりと感染症対策をとっていく必要があるというふうに考えております。
 続いて、我々の議員提案条例について、少し発言をしておきたいというふうに思います。
 九月九日に発表した案ですけれど、これについては、現在、都民の皆様からたくさんの意見をいただいておりますが、他の会派からも意見が出ており、新聞に掲載されておりましたので、それについて述べたいと思います。
 九月二十三日の東京新聞の中で、こういう意見がございました。憲法学の大林啓吾教授、罰則の対象となるケースも曖昧、また、複数の都幹部が、構成要件が曖昧で罰則は無理があるというコメントをされております。
 これについて、構成要件が曖昧という指摘について私の意見を述べたいと思いますが、例えば傷害罪、刑法二百四条傷害罪は、次のような構成要件です。人の身体を傷害した者は十五年以下の懲役または五十万円以下の罰金に処する。非常に広範な規定であります。
 これは刑法として、こうした広範な構成要件で成立しているということであります。実際にこれの具体的な解釈として、最高裁の昭和二十七年六月六日の判決において、性病を感染させる場合も傷害罪になるという判例がなされております。
 もともと日本の刑法や罰則というのは、こうした広範な構成要件で定めているものもあるということで、ご理解いただきたいというふうに思っております。行政畑の方は、やっぱりがちがちに細かく定めないとというふうにお考えになる傾向もあるというふうに思いますけれど、基本法である刑法の罰則などは広範な構成要件も定めがあるということであります。
 それから、次に自民党都議、強制力のない休業要請に罰則を科すなんてあり得ないという意見が出ております。これも私の意見を述べたいと思いますが、休業要請に罰則を科しているんじゃありません、休業要請に違反したからといって罰則を科すものではありません。
 休業要請に従わず、かつガイドラインも遵守せず、かつ実際に感染を生じさせた場合に罰則を科すものです。むしろ重要なのは感染を生じさせたという、そこが重要でありまして、そこに罰則を科しているのであって、休業要請自体に罰則を科すというのは理解として誤っております。
 それから、その点に関して、じゃあ他人に感染させたことをどうやって証明するのかという指摘があります。これは確かに多くの方が疑問に思う点であると思います。この場合、そもそも、その人からある人、ある陽性者から、あるいは感染者から別の人に感染したということを立証するのは、これはなかなか難しい面もあるというふうには思っています。
 ただ、この因果関係の立証というものは、最高裁の昭和五十年の非常に有名なルンバール判決といわれるものですけれど、訴訟上の因果関係の立証は、一点の疑義も許されない自然科学的証明ではなく、経験則に照らして全証拠を総合検討し、特定の事実が特定の結果発生を招来した関係を是認し得る高度の蓋然性を証明することであり、その判定は、通常人が疑いを差し挟まない程度に真実性の確信を持ち得るものであることを必要とし、かつそれで足りるということを述べております。
 もう少し具体的にいうと、ある方が感染した場合に、AさんとBさんがいて、AさんからBさんに感染したということを証明するというのは、これは確かに難しいです。Bさんは別のルートから感染した可能性はあります。ただそれは一対一であれば難しいですけれど、Aさん、Bさん、Cさん、Dさんといて、Bさん、Cさん、Dさんが一緒に一堂に会したときに、ほぼ同時期にBさん、Cさん、Dさんが感染したと。Aさんはもともと感染していて、B、C、Dに感染したということであれば、たまたま同時期にB、C、Dが別のルートから感染したというのは、通常人であればなかなか考えにくいのではないか。もちろん、それは市中の感染率にもよりますが、たまたま同時期に複数の人が感染するというのは、恐らくAさんから感染したのではないかと考える方が合理的であり、こうした推認、また、間接事実の積み上げによって証明することができる場合はあるというふうに考えております。
 ただこれは、それによって保健所の業務を余計過重にしようという趣旨ではありませんで、既に現時点でもクラスターなどが発生すれば、どの方からどのように発生したかという追跡調査をしている中で、こうしたことはある程度推認されて発表もされているところですので、証明が難しい場合ももちろんありますけれど、全くできないわけではなく、証明ができる場合もあるというふうに考えております。
 先ほどもいいましたが、要請に従わなかった、それによって、かつ感染も生じさせたというような場合、これは条文構造として、我ながら手前みそですが、なかなかよくできている構造というふうに考えております。
 もとの行為の部分が故意で、結果については故意を必要としないという条文の構造を結果的加重犯というふうにいいます。結果発生、他人に感染を生じさせる部分についても故意があれば、これは先ほど述べた傷害罪が成立します。
 他人に感染をさせようと積極的な行為まであって実際に感染をさせた場合には傷害罪ですけれど、そこを立証するのはさらに難しい、通常はなかなかないと思います。
 ただ外出自粛の要請に違反する、外出自粛の要請を守らないという、ここの部分は故意で、その結果、いろいろと行動をして他人に感染をさせた、その部分は故意はない、過失であったりする、そのような場合に罰則を科すという、これが結果的加重犯といわれる構造で、例えば危険運転致死傷という罪にはこの構造がとられています。
 例えばアルコールや薬物の影響で正常に自動車を走行させなくて、よって、このよってというところがポイントですけど、よって、人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期懲役に処する。また、進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させ、よって、人を負傷させた、このように基本行為となる部分に、ここは故意としてやっていて、結果として、よって、人を負傷させたという構造、これが結果的加重犯です。
 この危険運転致死傷の場合、高速度の場合などは、基本行為は犯罪ではないけれど、結果発生させた場合には犯罪となるというものでありまして、こうしたことも参考にしながら我々の条例案の条文はつくっているということで申し上げたいというふうに思います。
 それから、もうそろそろまとめたいと思いますが、立憲民主幹部、実効性という視点はわかるが何でもやってよいわけではないとおっしゃっておりまして、何でもやってよいわけではない、もちろんです、そのとおりだと思っています。処罰対象を限定しております。
 それから、公明党さん、乱暴、パフォーマンスだといわれておりますが、そのように思われないように、しっかりと現在パブリックコメントも一カ月以上かけて、しっかりと都民の意見、世論の動向、そして今後の感染症の状況も踏まえながら、これは九月九日に発表してすぐに条例制定を目指すのではなく、十二月の議会の提案を目指しているというところでありまして、ぜひ乱暴と思われないように、我々としても慎重に検討し、慎重に進めていきたいというふうに思っております。
 また、この罰則によって差別が助長されるおそれがあるという危惧ももちろん重要な指摘でありまして、一昨日の一般質問でも差別に対する対策をお伺いさせていただきましたが、引き続き差別が起きないように、しっかりと都としても、そして我々としても取り組んでいく必要があるというふうに考えております。
 いろいろと述べさせていただきましたが、今回の都の対策、努力義務についてはしっかりとこれを徹底し、周知し、さらに今後の罰則つきの条例の必要性についても検討を深めていきたいというふうに考えております。
 長くなりましたが、私の発言としてはこれでまとめたいと思います。
 これまで三年間にわたって厚生委員会に所属させていただきまして、さまざまな議論を深めさせていただきました。もしかしたら委員会を変わるかもしれません。これが最後になるかもしれませんが、これまでどうもありがとうございました。また、ご清聴いただきましてありがとうございました。
 以上で終わります。

○小宮委員 東京都新型コロナウイルス感染症対策条例の改正案について伺います。
 東京都は、検査や医療提供体制の整備など、これまで取り組んできた対策の実効性というものを、この条例の改正を通じて一層高めることを目的とされています。
 今回、短期間、六日間ながら意見募集というものを実施しておりまして、検査体制の整備については、検査数の拡充や検査対象範囲の拡大を求める声など、やはり改めて関心が高いということがわかります。
 このコロナのことが始まって八カ月余りになりますけれども、検査の対象については、国においても変更がなされてきたところですし、また、夜のまちなど、基礎自治体ごとに特有の課題について積極的に検査が行われてきた地域もありました。
 改めて、今現在東京都として、この検査の対象というものがどんな範囲か、どう捉えているのかを確認したいと思います。

○武田感染症対策部長 本年九月十五日に発出された国の通知では、クラスターの発生など地域における感染状況を踏まえ、感染拡大を防止する必要がある場合は、現に感染が発生した施設等に限らず、関係者を幅広く検査することを可能としてございます。
 また、都は、感染症にかかると重症化しやすい高齢者や障害者が入所する施設に対し、無症状の職員や新規入所者等を対象とした自主的なPCR検査の費用を独自に補助することとしてございます。
 これに加えまして、区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業によりまして、高齢者、障害者施設を対象とした補助事業の対象外となります小規模施設、通所施設など、重症者が発生するリスクが高い施設等の入所者及び職員や、感染させるリスクの高い接待を伴う飲食店などの従業員を対象とした検査の費用につきまして、補助を行っていく予定でございます。

○小宮委員 検査については、いつでも、どこでも、何度でもという考え方であるとか、また、単純に検査数をふやしてほしいという主張もあります。
 今のご答弁で、東京都としては今の検査対象が現実的なところなんだと思いますが、医師や保健所の判断で検査ができるという、これとともに、重症化リスクの高い施設や感染リスクの高い事業者、こうしたところに予防的な検査、これを検査の対象として含めていくということで理解をしたところです。
 都の検査の目標数として、十月までに一万件をということでご努力をされてきたというふうに承知しておりますが、現在の検査処理能力とその内訳について確認します。

○武田感染症対策部長 現時点で、一日当たりの検査能力は少なくとも一万二百件を確保できる見込みでございます。今月、九月末時点の調査により詳細を把握する予定でございまして、結果は改めて公表させていただきます。
 内訳については、東京都健康安全研究センターが約千件、民間検査機関が約八千六百件、医療機関が約六百件となってございます。

○小宮委員 民間の検査機関で八千六百件、これは十二機関に依頼をしているということでした。それから、医療機関が六百件受けているという、ここは二百八十五の病院の方で対応してくださっているということ、また、各区ごとなども検査は行われていますが、それは今ご答弁の健安センター分の約千件の中に含まれているというふうに伺っております。
 また、国は現在、検査の能力としてはピーク時には八・七万件まで用意を、措置をしてきているということなんですけれども、これからインフルエンザがはやるという季節を考えますと、その対策として、八・七万件とは別に、別途二十万件の抗原検査キットというものを用意して、これから検査体制を拡充するという方向性を示しております。
 そこで、東京都として目標としてきたこの一万件の根拠と、それからインフルエンザなどを踏まえた今後の対策、考え方について伺います。

○武田感染症対策部長 検査目標の一万件につきましては、都内の検査需要や検査体制の整備状況等を考慮し設定したものでございます。
 また、今後の目標についてでございますが、本年九月十五日に国が示した検査体制の拡充に向けた指針を踏まえまして、インフルエンザの流行に伴う発熱患者等による検査需要も考慮いたしまして設定をしていきたいと考えてございます。

○小宮委員 パブリックコメントの中には、やはり情報の提供についての意見というのが多くて、都民というのは正確でわかりやすい情報を求めています。
 現在は新規陽性者数であるとか陽性率、また入院患者数や重症者の数、こうした七つのモニタリング項目を発信しておりますけれども、それとは別に、日々の感染者の数ばかりが殊さら目立つように感じています。四日間連続で百人超えとか、四日ぶりに二百人を超えたといった報道では、やはりその数がどう評価されるべきものなのかということが全くわからないというふうに、都民に伝わっていないというふうに思います。
 東京都として、今後の情報発信の中で何を重視すべきと考えるのか伺います。

○武田感染症対策部長 感染症の蔓延の防止に向け、都民や事業者の方々に適切な行動をとっていただくためには、正確な情報を発信することが何より重要と考えてございます。
 このため、今回の新型コロナウイルス感染症対策条例の一部改正案では、感染症の発生状況、動向及び原因に関する情報並びに新型コロナウイルス感染症の予防及び蔓延の防止に係る施策に関する情報提供に努めることを都の責務として規定してございます。
 また、昨日立ち上げた東京iCDCでは、リスクコミュニケーションの専門家も参画をしてございまして、今後、感染症に関する都民向けの普及啓発を充実するとともに、専門的なアドバイスも踏まえて、感染状況に応じたエビデンスに基づく効果的な情報発信を行ってまいります。

○小宮委員 そうした日々の提供されるべきコロナ関連の情報とはまた別に、コロナウイルスとは一体どんなものか、何に気をつければ感染防止に効果的かなど、この八カ月間で徐々に明らかになってきた、例えば科学的、医学的見解があると思います。
 これから社会経済活動を取り戻していくに当たっても、この正しい知識や医学的中立性を備えた知見というものを東京都としてしっかりと発信していくべきとも考えます。見解を伺います。

○武田感染症対策部長 感染拡大防止の徹底と社会経済活動の推進を両立していくためには、都民、事業者の方々等の協力が不可欠でございます。
 このため、都は、さまざまな知見に基づき、感染拡大防止に関する迅速かつ正確な情報発信に努めてまいりました。また、昨日立ち上げました東京iCDCには、専門家ボードによる最新の科学的知見に基づく助言、提言を得ながら、今後も都民、事業者の方々に正確な情報を発信してまいります。

○小宮委員 感染状況など日々の情報発信とは別に、見えざる敵といわれたコロナウイルスの、徐々に明らかになってきた感染防止に効果的な対策などはしっかりと発信を考えていただいて、正しく恐れる、このことを基本に、都民の社会活動というものを取り戻していかなければならない、そんな段階でもあろうかと思いますので、よろしくお願いいたします。
 次に、感染者の行動履歴に関する情報の公開については、賛否両論がパブリックコメントの中にもございました。
 まず、これまでの東京都の対応というものを踏まえて、今後の都の方針を確認します。

○武田感染症対策部長 都はこれまで、新型コロナウイルス感染症対策サイトで陽性者の発生動向や検査実施件数などを毎日公表するほか、八月からは重症患者の年代や性別についても公表してまいりました。来週からは、さらなる情報発信を進めるため、陽性者ごとに発症日、診断確定日、接触歴の有無などについて公表してまいります。
 今後とも、個人のプライバシーに配慮しながら、公開可能なデータを精査し公表してまいります。

○小宮委員 そのプライバシーの保護ということが適切に行われるかについて、都民の不安な思いも関心も多くあります。情報公開と、やはり並行して重要なのが個人情報の保護です。意見募集の中でも、人権侵害や風評被害、感染者に対する差別を懸念する声が多く上がっています。
 感染することは罪ではありません。東京都の個人情報保護の考え方を改めて確認します。

○武田感染症対策部長 感染症の発生状況に関する情報の公表は、感染の蔓延による健康リスクが個人や社会に与える影響を最小限にするために重要でございます。
 一方、その公表に当たっては、個人が特定されないように配慮する必要がございます。その情報を公表した場合のリスクもあわせて考える必要があるとともに、内容に間違いがあってはならないというところでございます。
 患者への不当な差別や誹謗中傷、感染が確認された地域への風評被害などが起こらないよう、本人や家族の生活はもちろんのこと、地域活動も守りながら、公表の必要性と個人情報の保護を比較考量し、感染の蔓延防止に必要な患者情報を公表していくこととしてございます。

○小宮委員 それから、条例を遵守しない方に対して罰則を求める声もあります。東京都の見解を、この点について確認します。

○武田感染症対策部長 改正条例案は、対策の実効性をより高めるため、都民に対して、入院、宿泊療養への入所、必要な検査を受けることなどを努力義務として定めたものでございまして、罰則に関する規定は設けてございません。

○小宮委員 ということは、東京都として罰則を設ける必要はないという認識でいらっしゃいますでしょうか。

○武田感染症対策部長 繰り返しにはなりますけれども、本条例においては、罰則に関する規定を設けていないというところでございます。

○小宮委員 罰則に対する考え方はお示しいただけなかったというふうに思いますけれども、知事も我が会派のさきの代表質問に対しまして、感染した方への配慮の言葉を述べられております。闘うべき本当の相手はウイルスであるというふうに発信をされています。
 感染することは罪ではありません。人と人との対立を扇動するような偏った制度とならないよう主張しまして、本日の質問を終わります。

○斉藤(や)委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後二時五十六分休憩

   午後三時十分開議

○斉藤(や)委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○伊藤委員 私からは、今定例会に提案をされております補正予算について質疑をしてまいりたいというふうに思います。
 一月二十四日、武漢からのチャーター機が日本に着いてからこの闘いが始まったわけでありますけれども、約九カ月を迎えようとしております。世界中このパンデミックが広がる中、日本、そして首都東京、都民を含め、未知の敵との闘い、そしてまた恐怖、不安と全力で闘ってきた約九カ月であったわけであります。
 その闘いに挑んできたのは紛れもなく都民、国民一人一人でありまして、自粛要請にお応えをしていただいたりとか、あるいは予防対策を一生懸命やっていただいたりとか、本当にご協力をいただき、あるときには我慢をしていただき、また一方で、医療従事者や福祉関係者を初め、エッセンシャルワーカーの尽力があって今があるんだなと、このことを改めて思う次第でございます。
 第一波、そしてまた第二波、そしてまた今後、秋から冬に向けて、季節性インフルエンザとの同時流行も視野に入れた対策に向かわなければなりません。その意味で、このたびの補正予算、非常に重要な補正予算であるという認識をしているところでございます。
 都議会公明党はこれまで、現場の声を聞き歩いてまいりまして、三十回にわたり、知事を初め、そしてまた、都に直接緊急要望を繰り返し行ってまいりました。そして都は、今回の補正予算で九回目の補正予算となるということでありますけれども、都議会公明党の要請を随所に反映をしていただいていることに、高く評価をしてまいりたいというふうに思います。
 それでは、私から、質問に入らせていただきます。
 初めに、新型コロナウイルスに対する相談体制の確保について補正予算が組まれているところであります。
 先ほど申し上げたとおり、この未知の敵、そして多くの人が恐怖と不安に突き落とされる中、一月、二月、三月と春に向かう中で、保健所にはさまざまなお声が殺到いたしました。そして電話がつながらない、自分はどうしたらいいのか、こうした心配に応えるために、都は、都議会公明党の要請に応えて、相談窓口を開設しました。しかしながら、それでもなかなかつながらない、こうした状況となったわけでありますけれども、その都度、都は全力を挙げて課題改善に向けて頑張ってこられたわけであります。
 そこで、まず伺いたいのが、これまでに新型コロナウイルスコールセンター等、また受診相談窓口で対応してこられた相談件数と主な内容について伺いたいと思います。

○杉下感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長兼務 新型コロナコールセンターは、感染不安などの一般相談に対応するために、本年一月二十九日に開設いたしました。
 開設から九月末までの相談件数は約二十一万件で、感染予防方法やPCR検査に関することなど、さまざまな相談を受けております。
 そして、新型コロナ受診相談窓口は、発熱やせきなど症状のある方からの相談に対応するために、当初は帰国者・接触者電話相談センターの名称で二月七日に開設いたしました。開設から九月末までの相談件数は約三十三万四千件で、発熱やせき、味覚障害などさまざまな症状の方々からの受診先に関する相談などを受け付けております。

○伊藤委員 都議会公明党は、さきの代表質問におきまして、これからインフルエンザの流行も重なる中、相談が大変にふえるのではないか、こうしたときに相談される方がたらい回しにならないように、ワンストップで相談に応えることができるよう新たなコールセンターの設置を求めたわけであります。
 今回の補正予算で拡充するこの相談窓口では、どのような人に、どのような対応を行っていく予定なのか伺いたいと思います。

○杉下感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長兼務 秋冬のインフルエンザの流行に備え、発熱等の症状のある多数の患者の相談に対応していく必要がございます。そのため、かかりつけ医がいる場合には、かかりつけ医が相談対応を行い、かかりつけ医がいない場合や相談先に迷う場合などには、新たなコールセンターで相談対応を行う予定であります。
 新たなコールセンターでは、これまでの新型コロナ受診相談窓口より回線数等を拡充する予定であります。具体的には、症状等を聞き取った上で最寄りの医療機関を案内するなど、相談する人が迷うことのないようワンストップで対応することとし、十月中に開始する予定であります。

○伊藤委員 厚労省が推進する接触確認アプリCOCOAでありますけれども、スタートして三カ月になろうということでございます。ダウンロード数は千七百七十八万件ということで、大変多くの方がダウンロードされていらっしゃいます。こうしたCOCOAから接触通知を受けた人からの相談も、このインフルエンザの流行とあわせて、同時にこの相談もふえてくるんではないかというふうに思います。
 私のもとにも、このCOCOAのアプリの通知が来て、自分のそばにいた人が陽性者だったということで心配になって保健所に相談をしたんだけれども、症状を聞かれた上で、あなたはPCR検査はまだ受けなくて大丈夫ですよといわれたんだけれども、家に帰れば高齢のご両親がいらっしゃったりとか、非常に心配だということで声も聞きました。
 このCOCOAからの通知を受けた方々、これから相談がふえてくるという中において、都が設置をするセンターでありますけれども、COCOAで通知を受けた方からの相談対応についてもワンストップで丁寧にやっていくべきだというふうに思いますけれども、都の見解を伺いたいと思います。

○杉下感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長兼務 都が一括して対応している新型コロナ受診相談窓口にも、新型コロナウイルス接触確認アプリCOCOAで通知があった方からの相談が連日寄せられており、通知を受けて感染不安を抱えていることも承知しております。
 現在、相談体制などの実施方法について関係機関と調整しており、対応に当たっては、相談する人が迷うことのないようワンストップで実施することとし、十月中に開始する予定であります。

○伊藤委員 ぜひとも早期に着実に整備をしていただきたい、このように思う次第でございます。
 続きまして、都議会公明党が繰り返し知事にも直接求めてまいりました、重症化するとリスクが大変に大きい高齢者、そしてまた障害者の施設に対するPCR検査の拡充であります。
 そこで、先ほどの陳情審査の中で、障害者施設のこれまでの都内における感染者数、あるいは感染施設数、こうしたことを伺ったわけでありますけれども、ここでまず伺いたいのが、都内の高齢者施設において、職員、また利用者の新型コロナウイルス感染症の陽性報告があった施設の数と陽性者の数をお聞きできればと思います。

○村田高齢社会対策部長 本年九月末時点ですけれども、東京都に対しまして、職員、利用者に新型コロナウイルス感染症が発生した旨の報告があった特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、軽費老人ホーム、有料老人ホームは九十二カ所でございまして、陽性者の人数は、入所者が二百二十八人、職員が百三十五人でございます。
 また、区市町村を通じて東京都に陽性者発生の報告があった介護保険の在宅サービス及び地域密着型サービスの事業所は百五十二カ所、陽性者の人数は、利用者が百八十四人、職員が九十五人となっております。

○伊藤委員 答弁いただいたように、都内において、約この八カ月、九カ月の間で、相当数の施設、また相当数の方々が、入所者であれ、職員であれ、感染をされているということが今の答弁でわかるわけであります。
 高齢者や障害者の施設が自主的に行うPCR検査の費用に対する補助が創設されるということでのこのたびの補正予算でありますけれども、これは大変に評価をするものであります。
 しかし、この補助を活用するに当たって、施設の事務負担に配慮する必要があると思います。この事業の補助の概要、そしてまた手続の詳細について伺いたいと思います。

○村田高齢社会対策部長 本事業では、行政検査以外に施設が行う職員や入所者への自主的な検査の費用や衛生用品の購入など、新型コロナウイルス感染症により生じた感染対策費用を幅広く対象としております。
 施設の定員規模に応じた一律の補助基準額としておりまして、高齢者施設につきましては、定員六十九人以下が百九十二万円、定員七十人から百三十九人以下が三百六十四万円、定員百四十人以上が五百九十六万円でございます。
 また、障害者支援施設と障害児入所施設福祉型につきましては、定員三十人以下が百十万円、定員三十一人から六十人以下が二百十八万円、定員六十一人以上が三百五十八万円、障害児入所施設医療型は、定員百五十人以下が六百七十六万円、定員百五十一人以上が一千六十四万円となっております。
 今後、今月中に補助要綱を制定しまして施設に周知をし、年内に交付申請を受け付けるとともに、年度末に実績報告を提出していただきまして、一括して支払う予定でございます。

○伊藤委員 ありがとうございます。
 いずれにしても、その施設の規模によって一律にお支払いをしていくということ、また一括してお支払いをしていくということで、施設にとっては非常に工夫しやすい仕組みになっているなというふうに思いました。
 それでは、次に、施設が具体的に検査に向けてどういうふうに動いていくのか伺いたいと思いますけれども、この事業の実施によって、保健所の負担増や検査体制を圧迫しないように配慮することが何よりであります。
 都は、民間検査機関を公募しているということでありますけれども、その検査機関を活用した際に、陽性か陰性かを確定する検査が必要となるのか、具体的な流れについて伺いたいと思います。

○齋藤企画担当部長事業推進担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 事業実施に当たりましては、施設からの申し込みを直接受け付け、結果通知まで一貫して対応いただける民間の協力検査機関を公募しておりまして、保健所の負担とならないよう配慮してまいります。
 応募していただいた協力検査機関は、施設の関係団体等を通じて紹介し、検査機関の活用や検査の方法等は、施設がそれぞれの状況に応じて判断し実施していただくこととなります。
 施設と協力検査機関が契約し、施設職員や利用者本人が検体採取等を行い、その結果、陽性が判明した場合には、改めて保健所や医療機関等で検査が必要となります。ただし、施設が協力検査機関を活用する際、当該施設の医師や提携医療機関の医師等が検体採取等を行い、その結果、陽性が判明した場合は、改めて検査を実施することなく、医師が保健所に発生届を提出することとなります。

○伊藤委員 先ほどは、陳情審査の中で、障害者施設においてクラスター等が発生したときの応援体制、協力体制の話を聞きましたけれども、高齢者の施設では、こうした数多くの陽性者が発生をした場合に、施設として事業をとめるわけにいきませんから、継続しなければならない、そのために、都としてどういう対応を支援していくのか伺っておきたいと思います。

○村田高齢社会対策部長 障害者支援施設と同様に、高齢者施設におきましても、職員等の感染により人員不足が生じた施設に対し、他の施設から応援職員を派遣するため、今後、関係団体と協定を締結いたしまして、広域的な支援体制を構築いたします。
 この協定では、施設への応援について区市町村内で調整を行い、さらに支援が必要な場合に、都が関係団体と連携をしまして、必要な職員を派遣する仕組みとすることを検討しております。
 こうした取り組みによりまして、施設において感染が発生した場合にも入所者へのサービスが維持できるよう支援してまいります。

○伊藤委員 先ほども申し上げましたけれども、高齢者に対する、あるいはまた障害者に対する支援、ケアは、濃厚接触、これは避けられないわけであります。都議会公明党が繰り返し求めてまいりました高齢者、障害者施設に対するPCR検査の推進については、ぜひとも早くやっていただきたいし、また、区市町村の職員に理解をしていただいて、スムーズに事業実施に移せるように取り組んでいただきたい、このように思います。
 次に、都保健所における即応体制の整備について伺いたいと思います。
 この都保健所というのは多摩地域の五カ所の保健所のことでありますけれども、PCR検査の効率的な実施体制を確保したり、あるいはまた人材を活用したりとか、こういうことにこの予算を充てていくということであるわけでありますけれども、まず伺いたいのは、この都保健所における即応体制の整備として、補正予算に四億八千九百万円を計上しておりますけれども、この事業の目的と内容、そして予算の内訳を伺いたいと思います。

○池上地域保健担当部長新型コロナウイルス感染症対策連絡調整担当部長兼務 この事業は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による保健所業務が増大しておりますことから、多摩地域にある都の保健所の負担軽減や業務の効率化を図るため、二つの取り組みを実施するものでございます。
 一つ目は、都民からの電話相談への対応や自宅療養者の健康観察等の業務につきまして、保健師または看護師を多摩地域の五カ所の保健所に計三十人程度派遣するものでありまして、補正予算案に約一億八百万円を計上しております。
 二つ目は、都保健所で採取したPCR検査の検体の回収と検査業務を民間検査機関に委託するものでありまして、約三億八千百万円を計上しております。

○伊藤委員 保健所の負担が本当に大変に大きくなっているということで、例えば、今答弁いただいたように、検体の回収や、また運搬なんかも保健所の方でやっていたということでありますけれども、これを民間に委託することができるということであります。
 都議会公明党は過日の代表質問でも取り上げましたけれども、都直轄の保健所におきまして、陰圧車両を各保健所が一台ずつ持っているわけでありますけれども、この運転も今まで保健所の職員がやってきたということで、これもやっぱり負担だというお声がある中で、この運転についても民間に委託するべきじゃないかということを提案しました。
 この取り組みの具体的な内容について伺いたいと思います。

○池上地域保健担当部長新型コロナウイルス感染症対策連絡調整担当部長兼務 現在、多摩地域の都の保健所には、運転席と後部座席が仕切られた陰圧仕様の車両が各所一台ずつ配備されております。
 各保健所におきまして、民間救急サービスを利用した患者搬送のほかに、この陰圧車両を活用して患者搬送する場合には、現在、保健所の職員の運転により搬送を行っておりまして、今後、この陰圧車両の運転業務を民間事業者に委託してまいります。

○伊藤委員 ありがとうございます。
 これまで保健所の職員の方々が本当に使命感を持って頑張ってきてくださった、しかしながら負担も余りにも大きいということで、こうした工夫ができるところはどんどんしていっていただきたい、このように思うものでございます。
 ただいまは都の保健所のことを聞いてまいりましたけれども、都の保健所のみならず、特別区二十三区や八王子市、あるいは町田市の保健所にとりましても、こうした保健所の業務の負担は大変なものだと思います。
 とりわけ患者の搬送、あるいは採取した検体の搬送業務については負担が大きいのではないか、このように思いますけれども、こうした観点から都が支援を行う必要があると思いますけれども、都の見解を伺いたいと思います。

○遠藤新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長新型コロナウイルス感染症対策企画調整担当部長兼務 新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策を効果的に進めるには、地域の実情に精通した区市町村の取り組みが重要でございます。
 このため、都は、区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業によりまして、区市町村が実施をするPCR検査に要する経費や保健所の体制強化のための経費等への支援を開始することとしてございます。
 保健所の体制強化のための患者の搬送業務や採取した検体の搬送業務等の業務委託経費につきまして、本事業の補助対象としてまいります。

○伊藤委員 二十三区、そして八王子、町田の保健所についても、同様の支援策があるということで確認をさせていただきました。
 今後、今答弁いただいた区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業が実施されるに当たりまして、障害者施設や高齢者のデイサービスやグループホームはPCR検査の対象となるのか、この問い合わせも多く来ているところでございます。
 先ほどの質問では、高齢者、障害者の施設というのは、基本的には入所施設であるわけで、今申し上げたようなデイサービスとかグループホーム、こうしたところはPCR検査の対象となるのかという問い合わせであります。
 この推進事業については区市町村が活用しやすい事業となるように、対象事業の範囲等をわかりやすく区市町村に周知をして、しっかりと取り組みを進めてもらうということが重要かと思いますが、都の見解を伺いたいと思います。

○遠藤新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長新型コロナウイルス感染症対策企画調整担当部長兼務 都は、区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業を実施するに当たりまして、区市町村への意向調査を行い、その回答を踏まえ、支援対象の範囲等について検討してまいりました。
 感染した場合、重症者が発生するリスクが高い高齢者施設や障害者施設の入所者及び職員を対象とした検査の費用について、補助を行っていくこととしておりまして、デイサービスやグループホームにおけるPCR検査も補助対象としてまいります。
 今後、区市町村の担当者の本事業に対する理解が深まり、活用が進みますよう、事業の実施要綱とあわせまして、補助対象となる施設種別、対象者、事業の具体的なリストを盛り込んだQA集を作成し、周知を図ってまいります。

○伊藤委員 続きまして、患者受入に向けた空床確保料の補助事業について伺いたいと思います。
 都議会公明党は、先日、都議会公明党が提案をしてまいりましたコロナ専用病院に名乗りを上げてくださった病院のうちの一つ、東海大学付属病院を視察してまいりました。
 そこで、視察と同時に、さまざまに意見交換をさせていただいたわけでありますけれども、一つの病院がコロナ専用病院になっていくというのは、並大抵のことではないということを目の当たりにしたわけであります。
 というのは、既に病院でありますので、総合病院ですから、入院をされている方が何人もいらっしゃって、その方が治療を行って、そして退院されるそのベッドをもう補充しない、入院しないということで、順次、まあ入院不補充といういい方がいいのかどうかわかりませんけれども、病床をあけていきながら、コロナの専用病院の準備をしている真っ最中に視察をしてきたわけであります。
 こうしたときに、私も思いましたけれども、この病床をあけておくということは、病院にとっては、診療報酬等からも考えて、非常にリスクが高いというか、不利益になってしまうんじゃないかという心配もあったわけでございます。
 そこで、まず伺いたいのは、こうしたコロナ患者を受け入れていくために病床をあけていく、この準備期間中も対象となるのかどうか伺いたいと思います。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 都は、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れるために、病床を確保している医療機関に対し、病床確保料を補助しております。
 特に、入院重点医療機関として病棟単位または病院全体で新型コロナウイルス感染症患者用の病床を確保する医療機関に対しては、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れるための一定の準備期間についても病床確保料の補助対象としております。
 お話の東海大学医学部付属東京病院は、入院重点医療機関として都が指定している医療機関であり、受け入れ準備期間についても補助対象としております。

○伊藤委員 この東海大学付属病院に伺ったときに、意見交換をさせていただく中で、今の空き病床のこともそうですけれども、財政支援の拡充を強く要望するというご意見をいただきました。そしてまた、医療従事者の家族への偏見をなくしてほしいと、そのストレスが大変に大きいんだという切実なお声もいただいたところであります。
 財政支援については、この東海大付属病院だけではなくて、ほかの病院からも、やはりコロナの患者を受け入れていらっしゃる、またその準備をしてくださっている病院からも、財政支援をさらに厚くしてくれというお声をいただいておりますけれども、都の見解を伺いたいと思います。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 現在、入院重点医療機関の病床確保料として、一床当たりICU内の病室を確保する場合は三十万一千円、HCU内の病床を確保する場合は二十一万一千円、その他の病床を確保する場合は五万二千円を上限に補助しております。
 先般閣議決定された国の予備費において、入院重点医療機関の病床確保料が診療報酬の引き上げ等に合わせて引き上げられており、今後、都としても対応を検討してまいります。

○伊藤委員 ぜひ、コロナの患者を受け入れていただいている志の高い病院、皆さんそうだと思いますけれども、とりわけ、しっかりと支援を厚くしていただきたい、このように要望しておきたいと思います。
 次に、医療従事者に対する特殊勤務手当への支援について伺いたいと思います。
 この特殊勤務手当につきましては、第二回定例会のこの厚生委員会の質疑において、私は申し上げさせていただきました。
 この特殊勤務手当については、医療従事者ということでドクターとかナースとかということになっておりますけれども、ある病院では、病室を掃除していただく委託業者が、コロナが発生したということで会社ごと引き上げてしまったと。なので、掃除しないというわけにいかないので、病院の事務職員の方がそこに入って、そして防護服を着てグローブをはめて、本当に命がけで掃除をしてくださった、いろんなスタッフがいるんだと。あるいは、病院の受付のスタッフもそうであったと。相手が感染患者かどうかもわからないまま受け付け業務をしなきゃならない。こうした方々もぜひ対象に加えてほしいというお声をいただいて、この委員会で質疑をさせていただいたわけであります。
 そして、事務職員等であっても、防護服を着て患者対応を行った職員なども対象としてほしいと求めたのに対し、都は検討するというふうに答弁をしていただきましたけれども、この検討の結果を伺いたいと思います。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 医療従事者に対する特殊勤務手当は、新型コロナウイルス感染症患者等の診察や治療に携わる医療従事者の待遇の向上を目的に実施しております。
 本事業の実施に当たっては、医療機関の事務職等であっても、防護服を着て新型コロナウイルス感染症患者等を出迎えるなど、直接患者対応を行う職員も対象といたしました。

○伊藤委員 ありがとうございます。
 次に、医療機関に対する設備整備補助の補正予算について伺いたいと思います。
 この補助事業については、人工呼吸器、そしてまたECMO、こうしたものを購入したり設置をしたりする際に、この補助事業を使っていただくということでありますけれども、報道の中にこういうのがありました。
 集団感染が発生をしたあの横浜港に寄港した「ダイヤモンド・プリンセス」に乗船をしていたご夫妻が感染をされて、そして長野県の病院に搬送されたと。しかしながら、この長野県内の病院で悪化をしてしまって、ECMOの装着が必要になったと。しかし、長野県内にそのECMOを処置できる病院がないために、群馬県の赤十字病院からECMOを積んで、この長野県内の病院に向かって約二百キロ、ECMOをつけたまま群馬県の病院に搬送されて、この方は一命を取りとめることができたという報道でありました。
 このように、入院中にこの新型コロナウイルス、突然に急激に悪化するといわれておるわけでありますけれども、急激に重症化をしてECMOが必要になって転院を余儀なくされるケースがあるわけであります。その際に、ECMOカーがあるとECMOを装着したまま搬送できるわけであります。
 東京都は、このECMOカー、私、ないのかと思ったら、都立の小児総合病院に、ECMOカーではないんだけれども、子供用のドクターカーがあるそうです、少し大き目の、救急車より大きい、それにECMOが必要な子供はECMOをつけて、そして病院に搬送した、既にこうした運用が実績としてあるわけでありますけれども、ECMOは大変に電気を使うそうなんですね。なので普通の救急車とか普通の車ではだめだということで、やはりECMOカーとして準備をしていくことが重要かというふうに思います。
 重症化した患者を救うためには、このECMOカーの整備は、私は重要だと考えておりますけれども、医療機関が今回のこの補正予算を使って、ECMOカーを整備するというときに、この補助を活用することができるのかどうか伺いたいと思います。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 東京都新型コロナウイルス感染症医療提供体制緊急整備事業において、新型コロナウイルス感染症患者等の入院医療を提供する医療機関に対し、ECMO及び附帯する備品を一台当たり二千百万円を上限に補助しております。
 この補助事業は、患者を搬送する車両等は補助対象としておりませんが、車両に搭載するECMOが当該病院に入院する患者の治療に使用するために整備する場合は補助対象としております。

○伊藤委員 今の答弁にあった当該病院に入院する患者の治療のために使用するECMOなら対象になるよと。つまり、さっき群馬と長野の話をしました。群馬の病院が自分で持っているECMOカーで迎えにいって、そして自分の病院に、治療に迎え入れていくという場合、この当該病院というのはこれに当たるわけだというふうに思いますけれども、ぜひ、民間なり、そしてまた都立病院なり、東京としてこのECMOカーを整備していく--都議会公明党はこれまでドクターヘリの運用を求めてまいりましたけれども、ドクターヘリもそうです、広域医療を他県も含めてお互いに医療を助け合っていくという観点からも、ドクターヘリもしかり、このECMOカーもしかり、整備をしっかりとやっていく、こうしたことが首都東京としてやっていくべき使命かなと、このように思う次第でございます。
 続きまして、在宅要介護者等の受入体制整備事業について伺いたいと思います。
 これまでも新型コロナウイルス感染が拡大する中で、家族や保護者が新型コロナウイルスに感染した場合に、高齢者や、あるいは障害者、あるいは子供が取り残されてしまうことに対して、大変に心配だというお声がたくさん都議会公明党にも寄せられました。そしてまた実際に、これまでの間、こうしたことが実際の事案として発生をしているわけであります。
 そこでまず、高齢者と障害者について、要介護者について伺いたいと思います。
 この事業については、都議会公明党が代表質問でも取り上げましたけれども、都からは、要介護者等を一時的に受け入れる施設の確保等を行うという答弁がありましたけれども、この事業について、改めてこの目的と内容、そしてまた実際の受け入れ先となる施設について、どういうところが想定されるのか伺いたいと思います。

○村田高齢社会対策部長 高齢者や障害者を在宅で介護している家族や児童を養育している保護者が新型コロナウイルスに感染した場合でも、安心して療養に専念できる環境を整える必要がございます。
 このため、都では、在宅での生活を維持することが困難となる要介護者等を一時的に受け入れられるよう、受け入れ先となる施設の確保や、自宅から介護施設等へ搬送するための介護タクシー等を借り上げるなどの区市町村の取り組みを支援してまいります。
 受け入れ先としましては、区市町村においてホテル等を借り上げ、介護職員や支援員等を配置した宿泊施設を開設することや、特別養護老人ホーム等の介護施設の空きベッドの確保、短期入所生活介護等の活用などを想定しております。
 都では、こうした取り組みを行う区市町村に対しまして、一千万円を上限にその全額を支援するとともに、本年四月以降継続して実施している取り組みも遡及して補助の対象とすることで、緊急時の受け入れ体制を整備する区市町村の取り組みを支援してまいります。

○伊藤委員 今お聞きした高齢者や障害者の方というのは、割とご自宅にいらっしゃることが多いと思います。また、同じ世帯の中で、働き盛りの方はテレワークが進んでいるとはいえども、電車通勤をしたり、さまざま人と接触をしたりすることがふえる中で、一方で、先ほど来申し上げているとおり、季節性インフルエンザ、この流行期と重なるわけであります。
 できるだけ早く対応することが望ましいと思いますけれども、今後どのように取り組んでいくのか伺いたいと思います。

○村田高齢社会対策部長 本事業につきましては、補正予算の成立後、速やかに事業実施の周知を行いまして、今月中には補助申請の受け付けを開始する予定でございます。
 このため、実施主体となる区市町村に対しましては、早急に準備を進めていただけるよう、高齢福祉課長会等の場を通じまして、既に情報提供を行っているところでございます。
 今後、モデルとなる取り組み事例を示すとともに、介護事業者団体等へ協力を求めることや複数の自治体が共同して実施する場合の調整を行うなど、区市町村が円滑に事業を進められるよう支援してまいります。

○伊藤委員 ありがとうございます。
 ただいま高齢者、障害者のことで伺いましたけど、続いて子供のことを伺いたいと思います。
 取り残されては絶対にいけないのも子供でございます。保護者がコロナの陽性となった場合に、その子供は濃厚接触児童となるわけであります。特に乳幼児がいらっしゃるご家庭からは、自分がもし感染したらどこかで預かってくれるのかという、心配の声は多くの方から都議会公明党に届いているところでございます。
 今回、補正予算で医療機関への一時保護委託にする場合の委託料の増額が計上されておりますけれども、都として、こうした濃厚接触となった子供、つまり陽性なのか陰性なのかもわからないけれども、濃厚接触者であることは間違いないわけでありまして、こうした子供の受け入れについてどのように対応していくのか、改めて都の考え方について伺っておきたいと思います。

○西尾子供・子育て施策推進担当部長 都はこれまで、家庭での養育が困難となり、緊急に保護が必要となった児童につきましては、一時保護所で保護するほか、乳児院等の施設へ一時保護委託を行ってまいりました。
 一方、保護者が新型コロナウイルス感染症により入院し、家庭での養育が困難になった児童は、お話のように、児童自身も濃厚接触者となることから、一時保護所において保護を行った場合、他の保護児童への感染のおそれが生じます。
 このため、濃厚接触者となった児童は、児童相談所が保健所と連携しながら、保護者と同じ医療機関等への一時保護委託を調整しております。
 また、今後はホテルを借り上げるなど、児童の緊急時の受け入れ体制を整備する区市町村への支援もあわせて行ってまいります。

○伊藤委員 ありがとうございます。
 児童福祉法上でいえば、児童というのはゼロ歳から十八歳ということでありますけれども、とりわけ乳幼児、小さなお子さんにしてみれば、パパなりママなりが感染してしまって、病院なりに入ってしまえば本当に取り残してしまうわけにはいかないわけでありますけれども、同じところで、こうして入所させていただければ子供も安心だろうし、また、保護者にとりましても安心して治療に専念できると。この安心して治療に専念できるということが大変に重要だと思いますので、この事業をしっかりと進めていただきたい、このように思います。
 最後の質問です。新型コロナウイルス感染症流行下における高齢者等に対する季節性インフルエンザ定期予防接種特別補助事業について伺いたいと思います。
 何度も申し上げておりますけれども、ことしの秋冬については、このコロナウイルスの警戒とともに、季節性インフルエンザへの対策、備えも大変に重要であります。
 この観点に立って、今回の補正予算に新たに補助事業を計上されたことと認識をしておりますけれども、この事業の狙いと内容を確認しておきたいと思います。

○杉下感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長兼務 インフルエンザ定期予防接種特別補助事業は、新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの同時流行が懸念される中、高齢者等のインフルエンザ定期予防接種率を向上させることで重症化リスクの軽減等を図るものでございます。
 インフルエンザ定期予防接種の対象者は、予防接種法により六十五歳以上の方もしくは六十歳から六十四歳で基礎疾患のある方と定められており、都内では約三百万人が対象となります。
 都は今年度、区市町村を通じて、これらの方に一人当たり二千五百円を上限に助成することで、定期予防接種の自己負担分を全額免除いたします。

○伊藤委員 このインフルエンザの予防接種でありますけれども、大体一回接種するのに五千円ぐらいかかるということで、多くの区市において、もう全てといっていいんですかね、その半額の二千五百円は補助をしていて、残りの二千五百円は自己負担をしていただく、幾つかの区においては、この自己負担分の二千五百円も全部それを区で出しますよといって、自己負担をゼロにしているところもあるわけでありますけれども、このゼロにしているところでさえ接種率は五割にとどまっているそうです。二人に一人しか接種しないと。一方で、先ほど二千五百円自己負担をしていると申し上げましたけれども、そうした区市においては約四割にとどまっているということであります。
 この接種率が低い理由は何なのか、都はどう認識をしているのか伺いたいのと、そしてまた、この秋冬は特にウイズコロナという観点に立って、これまでになくインフルエンザの予防接種が重要になるということを都民にしっかりと伝える必要があると思います。接種率を向上させて、都民の健康と命を守るために、インフルエンザ予防接種の大切さを効果的に周知をすべきと考えますけれども、あわせて見解を伺いたいと思います。

○杉下感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長兼務 平成二十五年開催の日本公衆衛生学会で発表された調査結果によると、接種しなかった理由として、インフルエンザに感染しないと思うから、予防接種の効果を信じていないからなどといった内容が挙げられております。
 このことから、接種率向上のためには、予防接種に対し、効果を信じていない方や不安を感じている方などに重症化予防の効果やワクチンの安全性などを正しく伝えていくことが有効であります。
 このため、都は、予防接種の必要性やワクチンの安全性について、ホームページなどを通じてわかりやすく周知するとともに、各自治体担当窓口の一覧などについても情報提供してまいります。
 さらに今年度は、高齢者の自己負担分を全額助成する取り組みについて、都民に幅広く周知を図るとともに、医師会とも連携し効果的な広報を行ってまいります。

○伊藤委員 都議会公明党は過日の代表質問で、季節性インフルエンザの予防接種と同様、高齢者の定期予防接種となっている肺炎球菌ワクチンについても、高齢者の経済的負担を軽減して接種を促進していく、この重要性を求めたところでございます。
 なぜならば、新型コロナで亡くなったという方もいるわけでありますけれども、直接この新型コロナで亡くなるわけではなくて、多くの高齢者の方は、細菌性肺炎で亡くなっているということが多いという話を伺いました。
 こうしたことから都議会公明党は、この肺炎球菌ワクチンについても、しっかりとこれは補助事業を行いながら、高齢者の接種を促進していくべきだ、このように訴えたわけであります。
 知事はこの代表質問の答弁の中で、現在、高齢者の肺炎球菌ワクチンの都内における接種率は三割となっており、今後、接種率のさらなる向上を図る取り組みが必要であると認識していると、こういうふうに答弁をされました。
 大事なことは、この取り組み、これを都としてどう具体的にしていくのか、これが重要であります。
 どうかこの肺炎球菌ワクチンについても、都の補助事業として開始をされることを強く望みまして、質問を終わります。

○白石委員 新型コロナウイルス感染症対策条例の一部を改正する条例について質問をしたいと思います。
 初めに、昨日の新規陽性者は二百三十五人となりました。この三日間を振り返っても約二百人台と、高い水準で推移しております。この状況について、都のモニタリング会議では、厳重な警戒が必要と専門家も呼びかけております。
 感染拡大防止の最大の鍵は、無症状などを早期に発見するためのPCR検査の抜本的な拡充だと思います。感染リスクが高い地域や集団などに対して、無症状者も含めた集中的なPCR検査を行うための検査体制の強化や検査数の目標引き上げを、改めて初めに強く要望しておきたいと思います。
 それでは、新型コロナウイルス感染症対策条例の一部を改正する条例案について質問に入ります。
 今回の条例改正案の特徴は、東京都、都民、事業者に具体的な責務を明確化するということです。つまり、都民や事業者の権利にかかわる条例改正となります。
 初めに伺いますが、都の基本姿勢を確認したいと思います。
 感染症対策を行う上で権利の制限は必要最小限とされるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○武田感染症対策部長 新型インフルエンザ等対策特別措置法では、国民の自由と権利が尊重されるべきことに鑑み、対策を実施する場合において、国民の自由と権利に制限が加えられるときであっても、その制限は当該新型インフルエンザ等対策を実施するため必要最小限のものでなければならないとされており、新型コロナウイルス感染症対策は、法の規定に基づき実施してございます。

○白石委員 必要最小限の制限にすることが前提だと、このことを踏まえているという認識であるということを確認させていただきました。
 都民の権利にかかわる条例改正となるため、都民や事業者などの意見を幅広く聞くことが大前提だというふうに思います。ところがパブリックコメントは、わずか数日の期日となっております。
 条例に対する意見募集期間が六日間というのは、余りにも短過ぎるのではないでしょうか。都の見解を伺いたいと思います。

○武田感染症対策部長 本年八月二十八日に国の新型コロナウイルス感染症対策本部が決定した新型コロナウイルス感染症に関する今後の取り組みを踏まえるともに、今後の感染の再拡大を見据え、新型コロナウイルス感染症対策の実効性をより高めるため、都、都民、事業者の具体的な責務を明確にする改正案を、第三回都議会定例会においてご審議いただくことといたしました。
 都議会に条例改正案を提出までの期間は、パブリックコメントを実施してございまして、その件数でございますけれども、百三十七件、項目でカウントいたしますと二百十八項目のご意見をいただいているところでございます。

○白石委員 私が質問したのは、六日間のパブコメは短過ぎるのではないかと質問したということなんですね。
 改めて伺いますけれども、六日間のパブコメは短いと、こういう認識はあるかないか伺いたいと思います。

○武田感染症対策部長 今回の改正条例案につきましては、次の備えというものを速やかに進める必要がある中で、限られた時間の中での最大限パブリックコメントを実施する期間を確保するための、私どもとしても努力をしてきたというところでございます。
 あわせて、この条例の改正内容につきまして、本議会でご審議をいただくことが重要と考え、ご提案をさせていただいたところでございます。

○白石委員 正面から答えていただけないということなので、違う角度でお聞きしたいと思います。
 都民からの意見募集の期間が一週間未満という事例は、ほかにどの程度あるのか伺います。

○武田感染症対策部長 現在、東京都のホームページに掲載されている平成二十六年度以降に実施した本条例案以外の意見公募で、一週間の公募期間というものはございません。

○白石委員 少なくともここ六年間において、一週間未満の期間でパブコメを行ったことはないというご答弁でした。余りにも短い期間であることは、誰がどう見ても明らかであるというふうに思います。
 パブコメのあり方について、都は計画等の策定に係る意見公募手続に関する要綱で定めております。
 要綱には、パブコメは三十日以上が原則と、このようにしておりますが、今回の改正案へのパブコメは、先ほどから述べているように六日間と短期間になっております。要綱では、特別な理由により三十日以上の期間を確保できない場合は、案を公表する際にその理由を明らかにすると、このように明記もされております。
 パブコメに寄せられた都民からの意見も、ご存じだと思いますけど、その中にもこういう声がありました。ほんの数日間の意見募集をして条例を決める早急性について反対、それから、期日自体が短くこれでは都民の意見を十分に集めることができない、こういう声が寄せられております。
 先ほどの要綱でも定められておりますけれども、六日間という短い期間になぜしなければならなかったのかという、この理由を都民に説明しなかったというのはなぜなのか、ちょっと伺いたいというふうに思います。

○武田感染症対策部長 先ほどもご答弁をいたしましたけれども、次の備えというものを速やかに実施していくというふうな必要性から、限られた時間の中で私どもとしては最大限の日数を確保するための努力として、これまで取り組みを進めてきたというところでございます。

○白石委員 都民の権利を制限する改正案の内容となっているだけに、通常よりもより丁寧に都民意見を募集しなければならないというふうに思います。
 都民の意見を聞く姿勢がないのではと疑問を持たれないように、やはり十分な期間を設けることは、最低限必要だったのではないかというふうに思います。
 期間だけの問題ではなく、寄せられた都民意見に対し、改正案にどのように反映されたのかも、重要な角度というか視点だというふうに思います。
 そこで伺いたいというふうに思いますが、都民から寄せられた意見を都はどのように受けとめて、条例改正案にどのように反映をしたのか伺います。

○武田感染症対策部長 都民の方々からは、多くの貴重なご意見をいただいたと考えてございまして、それぞれのご意見について、改正条例案を検討する際の参考とさせていただいてございます。

○白石委員 検討の際の参考にしたいと、このようなご答弁でした。
 都民の意見に対して、都の考え方も本来公表することがやっぱり基本だというふうに思います。それも、都民意見は結果が今ホームページでも出ていますけれども、それに対しての都の考え方というのが現時点で公表されていないと。やはり、都民意見がどのように反映されたのか、どのような意見を参考にして改正案が策定をされたのかも、明らかにできないのは問題かなというふうに思います。
 私も、福祉保健局の皆さん、今このコロナの状況で非常に大変だということは重々承知をしております。
 ただやはり、この条例改正案の中身からしても、より丁寧な対応、そして東京都の、都民からの意見の反映というところも含めて、しっかりと対応していくということが大前提になるかなというふうに思います。
 そういう中でも、先ほどご答弁ありました、短期間で都民から百三十七件の意見、寄せられています。そのほか、区市町村からも改正案について意見が寄せられております。
 質疑に当たり、資料を提出していただきました。この厚生委員会の要求資料の四ページに、区市町村からの意見が書いてあります。
 例えば、みだりにという言葉が適当とは思えない、単に控えるでもいいのではないか、現在問題になっているコロナの差別偏見対策についても言及する必要があるのではないかなどの意見が区市町村から出ております。
 これらの意見について、都はどのように回答をしたのか、また、条例改正案にどのように反映したのか伺いたいと思います。

○武田感染症対策部長 まず、先ほど委員の方から、パブコメに対する都の意見ということなんですけれども、これにつきましては、私ども既に公表をしてございますので、そちらご参照いただければというふうに思います。
 それから、いただいたご質問についてお答えをいたします。
 感染症法や新型インフルエンザ特措法では、人権や権利に関する規定を設けてございまして、都の条例でも、改めて不当な取り扱いの禁止に関する規定を設けてございます。
 また、区市町村等につきましては、適切な情報交換等を行っているところでございます。

○白石委員 済みません、パブコメの都の意見が公表されているということで、ホームページですかね。(武田感染症対策部長「はい」と呼ぶ)ちょっと私、見たんだけれども、なかったので、そこら辺は改めて確認したいと思いますが、改めて、都議会の委員のところにも、ぜひとも、パブコメの一覧は来ていますけれども、都の意見と考え方のところも含めて、資料としては提出していただきたいなというふうに思います。後で確認しておきます。
 先ほどの質問ですが、区市町村から意見が出ております。
 この意見について私が聞いたのは、区市町村からの意見について、先ほどの四ページの方にも書いてありますけれども、このみだりにという言葉が適当とは思えない、単に控えるでもいいのではないかということであったり、コロナの差別偏見対策についても言及する必要があるのではないかと、こういう意見に対して、東京都から回答をしたのかという点、自治体からの意見をどのように反映したのかというこの二点を伺ったんですけど、今の答弁はちょっとよくわからないので改めて聞きたいんですが、区市町村からの意見について都は回答されたのか、そしてこの自治体の意見をどのように反映したのか伺います。

○武田感染症対策部長 区市町村の方々からいただいた意見につきましても、改正条例案を検討する際の参考とさせていただいてございます。

○白石委員 参考にすると。回答は、じゃあしていないということでよろしいですか、伺いたい。

○武田感染症対策部長 直接回答というふうなことはしてございませんで、参考とさせていただいているところでございます。

○白石委員 区市町村からの意見に対して、都からの回答はしていないと、こういうことです。
 やはり、余りにも性急に条例改正を進めたことが根本的な問題だというふうに指摘したいと思います。都民の権利にかかわる条例改正でもあるだけに、条例改正の必要性や正当性を裏づける根拠、こういうものもやはり必要だというふうに思います。
 そこで、条例の内容について質問を進めていきたいというふうに思います。
 改正案の第七条二項で規定されている新型コロナ患者等は、入院や宿泊療養、自宅療養を行い、みだりに外出しないように努めなければならないとしております。
 このみだりに外出することに当たるかどうかというのは、誰がどう判断するのでしょうか。また、これまで感染者がみだりに外出したことで問題が生じた例というのはどのぐらいあるのか伺いたいと思います。

○武田感染症対策部長 条例改正案で定めている都民の責務は努力義務でございまして、行政等が把握することを目的とはしてございません。
 また、みだりに外出した例がどれぐらいあるかということについては、把握はしてございません。ただ、都民の声などにつきまして意見が寄せられているというふうなことは、承知をしてございます。

○白石委員 今のご答弁で、誰も判断しないというふうなこと、みだりに外出した例も把握していないということです。つまり、条例化するだけの立法事実はないということになります。
 当然、患者になれば、外出することはできるだけ控えてもらう必要はあります。しかし、その人が単身で、例えば基礎疾患があって病院にやむを得なく行かなければならないと、こういうケースであったり、単身で、外出しないと食べ物がないなどの状況に陥っているケースかもしれないと。
 要するに、みだりに外出したかどうかというのは、外見上じゃわからないということです。だからこそ、私慎重にしなければいけないなと、表現も含めてですね。今やるべきことというのは、宿泊施設の確保や、やむなく自宅療養となっても安静に療養できるように、行政として支援策を講じることが、やはり先決だと思います。
 続いて質問を進めたいと思います。
 次に、改正条例案の第六条二項には、患者等が利用した施設や参加した催し物等についての情報の公表が定められておりますが、第六条第二項に基づく施設や催し物等についての情報の公表は、ペナルティーを与える目的や意図があるのか伺いたいと思います。

○武田感染症対策部長 患者等が多数の者が利用する施設を利用し、他人に感染させるおそれのある期間に当該患者等と接触した者を把握できていない場合などにおいて、特に必要と認めるときは必要な情報を公表することとしており、公表は感染症の蔓延防止を目的としてございます。新型コロナウイルス感染症の蔓延の防止のために必要な情報を公表するものでございます。
 公表に当たりましては、個人情報の保護に留意してまいります。

○白石委員 今のご答弁だと、ペナルティーを与えるような目的や意図ではないと、蔓延防止があくまでも目的だということだと思います。
 私の地元品川区の東大井五丁目の飲食店街で七月下旬に、新型コロナウイルス感染症のクラスターが発生をいたしました。品川区が公表したことによって一斉に報道がされました。報道によって、離れたお店も軒並み客足が激減し、売り上げがほとんどなくなる状況となりました。
 私も回って話を聞きましたけれども、ある店主は、感染があった場所とは全く関係ないのに、新聞やテレビにうちの店が映り込んでお客が激減したと。お店の売り上げは八割以上減り、営業の継続が困難になった、こういう声がありました。さらに、ここの商店街一帯が汚染地域みたいな風評被害がある、このような、発生当時は悲鳴が上がっております。
 また、パブコメからも見てとれますが、陽性者を出した施設名を公表する、営業妨害だ、現在感染者差別が問題になっている状況をさらにあおるものであるといわざるを得ない、こういう意見も出されております。
 情報の公表による周辺への影響はやっぱり甚大であると。そういうため、慎重に扱わなければならないと、改めて指摘をしておきたいというふうに思います。
 一方で、東大井の店主の方、こうもいっていました。この地域を集中的にPCR検査をして感染状況を正確にしてくれれば、みんな疑心暗鬼にならないし、風評被害も抑えることができると、こういう訴えでありました。
 実効性ある感染拡大防止策のかなめというのは、やはり検査が必要な人が検査を受けられるようにするということや、感染をしたとしても、すぐに入院や宿泊療養できるようにするための医療体制の強化、療養施設の確保こそ重要だというふうに思います。その角度で見ますと、今回の条例、都の責務こそ明確にすべきだと思います。
 伺いたいと思いますが、東京都の検査体制の整備、医療提供体制の確保、療養施設の確保等は、なぜ義務ではなく努めるものとするという規定にとどまっているのか、義務にすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○武田感染症対策部長 検査体制の整備、医療提供体制の確保、療養施設の確保などにつきましては、都のみならず、特別区、保健所設置市、医師会や医療機関、民間事業者などと連携し、その協力のもとで実施するものでございます。そのため、条例では努めるものとすると規定をしてございます。

○白石委員 責務の明確化を特徴とする今回の改正案にもかかわらず、今の答弁だと、都だけではなく自治体や医療機関なども実施するから、義務じゃなくて努力義務にしたんだという説明です。
 これに、私はやっぱり非常に疑問です。パブコメからも、都は努力規定ではなく義務としてやっていただきたいという意見が出ております。
 先ほどの声があったように、一度クラスターが発生したら、そこが公表されたりしたら、非常に影響は甚大だと。やはりそれをしっかりと対応していく、そして早期に発見して早期に対応する、やはり基本的な立場をこれから明確にしていかなければ、私はいけないと思います。
 他県の同様の条例を見ると、例えば長野県。県は、医療提供体制の強化、検査及び調査に関する体制の充実、必要な物資または資材の備蓄その他必要な対策を実施するものとするとなっており、努めるというのは書いておりません。
 このように、むしろ都の責務こそ明確化して、例えば検査件数の目標を引き上げ、必要な人が検査を受けられるようにすると。医療崩壊を防ぐために、医療機関の経営支援を一層強化することや、事業者に協力を求める場合、補償をセットで行うことを条例に明確に位置づける方がよほど有効であり、都民への強いメッセージになるというふうに思います。
 そこで伺いますが、感染症対策を行う上で、人権尊重の重要性を都はどのように認識をしているのか伺いたいと思います。

○武田感染症対策部長 感染症法では、感染症の発生の予防及びその蔓延の防止を目的として、国及び地方公共団体が講ずる施策は、感染症の患者等が置かれている状況を深く認識し、これらの者の人権を尊重しつつ、総合的かつ計画的に推進されることを基本理念としており、都の条例でも、患者等に対して不当な差別的取り扱いをしてはならないと規定してございます。

○白石委員 先ほども指摘をいたしましたが、みだりな外出など、このみだりの定義がないと。そのような事実も把握していない、裏づけがないのに安易に努力義務にするということは、やはり誹謗中傷や差別をあおりかねないというふうに思います。
 今ご答弁ありましたが、感染症対策において、差別などをあおるような事態を招かないように、人権尊重の重要性について、やはり改めて、都として踏まえていただきたい。この前の委員会でも、ハンセン病についての請願も出ました。過去にもそういう形での差別、そして、今の問題でもあるということなんですね。
 だからこそ、こういう都民の権利を制限するような改正案を出すときには、やはり都民意見をしっかり踏まえること、そして人権尊重の観点からも、より慎重に検討するということが、私は重要だし大事だというふうに思います。
 栃木県那須塩原市では、感染者やその家族が不当な差別や偏見、いじめを受ける事案が発生しているとして、人権侵害を防ぎ、当事者を支援することを目的にした条例を制定した動きがありました。
 全国で新型コロナウイルスの感染者らの人権を守るための条例制定が、今どんどん広がっております。改めて、差別や人権侵害などから感染者や家族、関係者を守るように求めたいというふうに思います。
 最後に、改めて今回の新型コロナウイルス感染症対策条例の改正に当たり、申し上げたいと思います。
 新たな努力義務を課す専決処分の承認が、本定例議会で議案として提出されております。その議決もされないうちに、新たな努力義務を定める条例改正をしようというのは、議会軽視に当たると思います。また、都民などの意見も十分に聞かないうちに改正をしようとすることも看過できません。
 よって、改正条例に反対することを表明して、質問を終わりたいと思います。

○斉藤(れ)委員 私からも、まず、コロナ条例の改正案について伺わせていただきます。
 今回の条例のことについて、今までいろんな委員の方からも取り上げられておりますけれども、この目的等については、もともと東京都も行っておられること、都から都民や事業者へこれまでもお願いをしてきていることも含めて、改めて今回改正案として明記をすることで、都民や事業者へのコロナ対策への理解をいただくための啓発のような意味合いも込めてのものなのだと認識をしているところです。
 もともと東京都の発信する情報提供や自粛の要請などの各種の協力要請は、あくまで要請にすぎず実効性に限りがあるということは、課題として既に春ごろから議論があると思いますけれども、今回の改正案は、罰則はないものの、都民や事業者の努力義務として、必要な検査や療養に努めていただくことが明記をされておりまして、都民からの注目も正直高いと思います。
 先日のパブリックコメントは、大変短い六日間の間でしたけれども、全部で二百十八件の意見が寄せられておりまして、例えば、罰則等をつけて強制力を持たせるべきだというご意見と、全く正反対の、要請から強制にしてはいけない、感染を拡大させたことで人を罰するということは人権侵害であるというようなご意見も入っておりました。
 コロナ対策についての取り組みや考え方に、地域ごと、事業者ごと、また家庭ごとや個人ごとの差も出てきている中で、今後の条例改正には議会としても注意深く妥当性や必要性を議論していかねばならないと感じています。
 罰則等についての東京都の考え方を私も伺いたかったんですけれども、これはちょっと小宮委員と質問がかぶりますので、重複を避けたいと思います。
 条文にある、都の責務としての検査体制の整備についてお伺いさせていただきます。
 現在、東京都は、民間医療機関へのPCR検査機器導入支援や保健所の体制強化など、検査体制の整備に尽力をしてくださっておりますが、一方で、例えば一部の文化事業者、これ例で申しわけないんですけれども、講演や収録などの際に、事前にスタッフや出演者全員にPCR検査を義務づけて、活動を継続するに当たっての感染防止対策に自前で励んでおられるところが多くあります。
 こういった事業者にとっては、予算がすごく圧迫されるということもありまして、何かほかの形でも感染防止対策としてとれることはないんだろうかと悩まれているところが大変多くあります。
 そこで、文化事業や文化施設、また児童の使う児童の施設などが、抗原検査なども活用して施設の開設の継続や活動継続に向けて適切なスクリーニング検査が行えるよう取り組みを支援すべきと考えますが、見解を伺います。

○武田感染症対策部長 都は、区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業により、高齢者施設や障害者施設など重症者が発生するリスクの高い施設の入所者及び職員や、接待を伴う飲食店などの従業員を対象とした検査の費用について、補助を行っていくこととしてございます。

○斉藤(れ)委員 まずはリスクの高いところからということで、今回取り組まれているということがわかりました。
 一方で、幼稚園や保育所等を初め、また先ほど述べました文化事業者なども、全員のPCR検査ということには限らず、活動の継続や運営の継続に当たってスクリーニング検査を必要としているところは大変多いです。
 今後、ぜひ効果的な検査の使い分けも可能にすることなども含め、検討していただけるようお願いを申し上げます。
 条文の方に戻ります。第六条で、東京都は都民が検査を受ける等の行動をとることができるよう、感染症の蔓延防止のために必要な情報を公表することができるとしています。
 これについてちょっと関係があるかなと思ったのは、九月の頭のときなんですけど、地元の多摩市議会の方から東京都に、保健所の持つ情報を区市町村、各自治体に共有をしてほしいという趣旨の陳情が出されました。
 これについて、すぐその翌週に東京都の方で、毎日の情報提供に加えて週報という形で、週に一度、陽性者の方の世代であったりとか療養の状況について区市町村に発信をしてくださるということになりまして、大変感謝をしているところでございますけれども、これについては、多摩市の中でも市民の方で意見が分かれておりまして、市民の方からもっと細かく情報を、どこの地域でどのように、どこの施設に通われている方が出たのかとか、そういうところも教えてほしいというような方がいる一方で、都が現状対応してくださっているように、施設や個人への偏見を助長するおそれもあることから、やはり個人情報にかかわる詳細な情報の公表には慎重に取り組んでいただく必要があると考えております。
 東京都が必要に応じて情報公開する際に、どのように風評被害についてそのようなことが起きないような対応をすることを想定しているか伺います。

○武田感染症対策部長 都は、広域的に感染者が発生した場合や店舗等でクラスターなど感染者が発生し、管轄の保健所が蔓延防止に必要と判断した場合には、その判断を踏まえながら公表しております。
 具体的な公表方法や内容等につきましては、事業者が受ける影響や従業員等の個人情報に配慮しながら、不当な差別や偏見が生じないよう、関係者と十分に調整を行うこととしてございます。

○斉藤(れ)委員 蔓延防止に必要と判断した場合、個人情報に配慮をしながら、関係者と十分に調整をした上で情報を公表していかれるというご答弁でした。ありがとうございます。
 過去の東京都の発表であったり、知事発言の方を思い出してみますと、もちろん罰するためでなく、蔓延防止のための公表をされてきたということはそのとおりだと思うんですけれども、その際に、決してその業種や業界全体がそのような蔓延のおそれがあるということではないのだということを、改めて慎重に発信していただく必要があったのかなというふうには考えております。
 また、例えばそこを着火点としまして、そこで火がついて、各種報道などが過熱をしていって、施設名や事業者名、また個人が特定されかねないほど詳細な情報が出てきてしまうことも、これまで起こってきたと伺っています。
 保育所などについても、例えば日本小児科学会の新型コロナウイルス感染症に対する保育所、幼稚園、学校再開後の留意点として出された提言の中には、感染防止対策を徹底した上での学校再開であっても、誰もが感染する可能性があり、感染者や関係者が責められることのない社会を築いていかなければならないということが記されています。
 これは本当にそのとおりだと私感じておりまして、全ての施設や地域、また業種に共通する考え方となっていく必要があると考えております。ぜひ情報提供のあり方、発信の際には慎重にお願いを申し上げるところです。
 十月中旬以降、国は、軽症者、無症状者は宿泊施設及び自宅療養を基本とするとしておりますけれども、都においては、現在宿泊療養よりも自宅療養を選択する方が多く、宿泊療養体制を整えていくことに加えて、自宅療養者のサポートを行っていく必要があると考えますが、それぞれの対応について伺います。

○武田感染症対策部長 都は、新型コロナウイルス感染症の陽性患者のうち、入院治療の必要のない軽症や無症状の方については宿泊療養を基本としており、宿泊療養施設として、都内八施設、約三千室を確保してございます。
 宿泊療養施設の利用促進に向け、英語対応可能なホテルを確保するとともに、基礎疾患があっても服薬等でコントロールができていれば受け入れを行うなど、保健所のニーズに対応し、入所対象者を拡充してございます。
 今後とも、新型コロナウイルス感染症拡大防止に向け、宿泊療養体制の整備に取り組んでまいります。
 また、子育て等の家庭の事情などにより、やむを得ず自宅療養を選択せざるを得ない方に対しては、保健所が電話で日々の健康状態を確認してございますが、療養者の負担を軽減するとともに、業務が過大となってございます保健所の負担軽減を図るため、先月よりLINEを活用した健康観察アプリを、都の保健所への導入を開始してございます。

○斉藤(れ)委員 ありがとうございます。
 宿泊療養の入所対象者の拡充に向けて努力をされていることや、自宅療養のサポートをされていることの内容をお答えいただきました。
 とはいえ、私も実は周りに濃厚接触者となった方であったりとか、文化事業者にもかなり多くいるんですけれども、コロナの罹患の疑いの怖さというのは、一番には行動制限にあるというふうに伺っております。
 自営業者であったり、文化関係者、または日雇いの労働者の方だったりとかすると、無症状でも、やっぱり発症してから十日までは療養をしなければならないということに、仕事に行くことができないという非常に難しさを感じている方が多くいらっしゃるというふうに伺っています。
 そこで、今回、条例の都民の責務の中に、検査と療養の義務について、都としてどのように検査、療養への協力を求めていくかを伺わせてください。また、結果として、背に腹はかえられないとして療養が難しいなどの状況の方について、どのような対応を検討するか伺います。

○武田感染症対策部長 改正条例案では、都民の責務として定めている検査や療養等については、今後さまざまな機会を通じてわかりやすく発信してまいります。
 また、家族や他人に感染させないことの重要性などについて丁寧に発信し、ご理解、ご協力につなげていくことで、できる限りの療養につなげてまいります。

○斉藤(れ)委員 都内の一部自治体で陽性者に見舞金を出すなどしているところもあると伺っているんですけれども、この政策の賛否はともかくとして、実際に仕事が休めない、休めば暮らしていけないという切実な状況の方も、非常に今多くなっているという現状を鑑みまして、療養の協力を求めていく際には、さまざまな支援のニーズについても、ぜひお図りをいただきたいということを申し上げて、次の質問に移ります。
 都保健所における即応体制の整備についてなんですけれども、こちら質問は、先ほど伊藤委員からもありましたので、割愛させていただきます。意見だけ申し上げさせていただきます。
 保健所職員の業務負担軽減に向けて、大変大切な事業を開始されるんだと考えております。今後、インフルエンザの流行も懸念される秋冬の時期に、改めて保健所への相談が殺到するようなことがあった場合、本事業で取り組まれる保健所への保健師や看護師の派遣は非常に重要と考えております。
 また、こちらの事業で行う人材派遣に加えまして、先日知事から発表がありました、今回の補正予算案には入っていないんですけれども、トレーサー班として東京都の非常勤職員の任用をされるという、こちらについても共通することなんですが、東京都の管轄する保健所に加えまして、独自に区などが管轄する保健所でも同様の課題が出てくる場合に備えて、この事業で培うノウハウなどを、ぜひ適宜区の方にも市の方にも共有をいただけるように進めていただくよう要望して、次の質問に移ります。
 医療従事者への宿泊先確保支援事業について伺います。
 医療従事者への宿泊先確保支援事業について、これまでの実績を伺います。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 宿泊先確保支援事業につきましては、本年一月二十四日から九月末までの実施分について、交付申請受け付け八十六の医療機関に対し、約一億五千万円の交付決定を行いました。
 今回は概算払いにより交付しており、今後、実績報告に基づき補助金額を確定いたします。

○斉藤(れ)委員 八十六の医療機関に対し、約一億五千万円を交付決定されたということで、ありがとうございます。
 これまでに確保されている予算に対しては、実績がやや限定的なのかと思ったんですけれども、実際には、これはお話を伺いますと、国の想定していた補助額と申請のあった補助額、一件当たりの補助額に大変開きがあったものが多かったということなので、件数やニーズについては、やはり多くの医療機関が活用されてこられたということを私も認識をしております。
 引き続き、医療従事者を幅広く、そしてきめ細かく支援をしてくださるようにお願いを申し上げます。
 医療従事者への支援としては、ほかにどのようなものを今実施しておられるでしょうか。緊急事態宣言の出ていた当時と状況は現在大分変わっていると思いますが、現状の取り組みについてお伺いをいたします。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 都は、医療従事者の勤務環境向上のための支援として、宿泊先確保支援事業のほか、医療従事者に対する特殊勤務手当の支給にかかわる経費を補助する特殊勤務手当支援事業を実施しております。
 現在の状況でございますが、これらの事業につきましては実施期間が九月末までとなっておりますが、期間の延長を予定しており、今回の補正予算に計上しております。

○斉藤(れ)委員 例えば食事の時間がない、なかなかとれないといったお話も伺うんですけれども、栄養のある食事を届けるようなことも検討するなど、もしかしたら、今後個別のご要望なども出てくるかもしれないと思います。
 また、医療従事者のご家族が、保育であったり、地域での生活に難しさが出てきてしまっている例もあるようですので、引き続き丁寧にニーズやお困り事を図り、ご対応についてご検討をお願いしたいと思います。
 次に、東京iCDCが関係機関との連携強化に果たす役割について伺います。
 感染症を抑えるには、一自治体での取り組みにおいてできる範囲も限られておりまして、外部の研究機関など関係機関との緊密な連携が必要と考えます。
 そこで、東京iCDCが関係機関との連携強化に果たす役割について伺います。

○加倉井東京感染症対策センター担当部長新型コロナウイルス感染症対策企画調整担当部長兼務 東京iCDCは、本庁や東京都健康安全研究センターなどの都の組織のみで成り立つものではなく、大学や研究機関などさまざまな関係機関との連携協力により、機能を発揮していくものであります。
 iCDC内に設置する専門家ボードは、こうした研究機関等との連携協力体制を構築することで、感染症対策の専門家などの知見を生かし、より効果的な感染症対策につなげてまいります。

○斉藤(れ)委員 これまで、国と自治体、または自治体同士の間でも、やや連携が、情報共有も含めてうまく機能していないのかなと、国民、都民の方が不安になるようなこともありましたけれども、今回、iCDCが都の組織のみならず、研究機関等との連携や協力体制を構築してくださることで、今後、よりスムーズに適切な感染症対策や政策決定機関への提言、または助言が進むことに期待をしたいと思います。
 そこで、専門家ボードの意思決定のプロセスについてちょっとお伺いをしたいんですけれども、専門家ボードの主な役割は、知事を本部長とする対策本部への提言及び助言であると思われます。
 政治判断や責任は知事や議会が負うものでありまして、専門家ボードは適切な情報を偏りなく提言するべきと考えますが、専門家ボードの提言へのプロセスはどういうものになるか伺います。

○加倉井東京感染症対策センター担当部長新型コロナウイルス感染症対策企画調整担当部長兼務 幅広い分野の専門家の方々に参画いただく専門家ボードにおいては、座長のもと、専門分野ごとのチームをつくり、具体的な課題の検討を行っていきます。
 このチームによる検討を踏まえ、専門家ボードの座長が知事や健康危機管理担当局長に対して、最新の科学的知見やエビデンスに基づいた提言、助言を行うこととしております。

○斉藤(れ)委員 きのうプレス発表でも見たんですけれども、四つのチーム、疫学・公衆衛生や感染症診療、また検査・診断にリスクコミュニケーションと、それぞれの分野で検討テーマを設けて今後の対策を検討していってくださるのではと、大変期待を持って注視をさせていただいております。
 各テーマもそれぞれ重要ですけれども、特に気になるのは、今後、東京都が行っていくさまざまなコロナ対策としての各局の事業に、どうこのiCDCでの議論、検討を生かしていってくださるのかという点でございます。
 これまで東京都は、産業労働局では飲食店時短営業や自粛要請に伴う協力金の支給を行っておりまして、教育庁所管の公立学校は休校や分散登校を行ってきております。各対応によって、都民の生活や暮らしには、経済的にも物理的にも、そして精神的にも多大な影響が出ているという状況でございます。
 感染症対策の一環として事実の公表を行うことについてでさえ、それにより、実際にはクラスターなどを出していない関連事業者が軒並み赤字経営となるなど、都の情報発信やコロナ対策の影響は大変大きなものとなるのが実情です。夜間営業を自粛せざるを得なかった飲食店やライブハウス、ナイトクラブやカラオケなどは、閉店の危機に直面している施設が数多く出てきております。
 今なお、ふだんどおりの営業は自粛している事業者も多い中で、今後東京都が発信する情報や、都民、事業者への要請は、これまでとってきた施策の効果をしっかりと検証した上で、その影響力の大きさを加味した上で、個別最適化しつつ慎重に行っていっていただく必要があると考えます。
 そこで、私たち無所属東京みらいでは、これまで繰り返し検証の重要性を述べてきたんですけれども、東京iCDCではどのような検討を行うか伺います。また、その際、各種取り組みが都民の行動に与えた影響なども含めた議論をすべきと考えますが、見解を伺います。

○加倉井東京感染症対策センター担当部長新型コロナウイルス感染症対策企画調整担当部長兼務 東京iCDCは、都、保健所、医療機関、研究機関が持つそれぞれの情報を分析、評価し、都民への正確な情報発信とともに、的確な判断に基づく効果的な対策の推進を行うこととしております。
 東京iCDCの専門家ボードでは、具体的な課題の検討のため、これまでの感染状況などの分析、評価を行ってまいります。

○斉藤(れ)委員 ありがとうございます。
 これまでの感染状況などの分析を行い、効果的な感染症対策につなげるというご答弁だったのですけれども、感染状況の分析に加えて、ぜひその政策の方の効果の方も検証していただきたいということを申し上げさせていただきます。ぜひよろしくお願い申し上げます。
 次に、インフルエンザ定期予防接種について伺います。
 同時流行に備えて、定期予防接種の対象者だけではなく、医療従事者や妊婦、また小児等接種を希望する方が、確実に予防接種ができることが重要と考えています。
 一方で、ワクチン接種を希望する方が殺到し、医療機関で三密の状態が発生し、感染源となるような事態は避けるべきと考えます。
 こうした状況を踏まえ、都としてどのように事業を行っていくか伺います。

○杉下感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長兼務 都は、国の通知に基づき、接種を希望する方に対し、身体的距離の確保やマスクの着用、手洗いの徹底について協力のお願いをするとともに、接種に当たっては三密を避けるため、あらかじめ医療機関に予約をとることを勧めています。
 さらに、新型コロナウイルスの感染防止のために行う診療室のレイアウト変更等に要する費用を補助し、希望する方が安心して接種できる環境の整備を推進いたします。
 ワクチンについては、都内において必要な量を確保できるよう、都は、需給状況を随時把握し、不足する場合には速やかに円滑な供給がなされるよう国に働きかけてまいります。

○斉藤(れ)委員 あらかじめ予約をとっていただくことを勧めていくことであったりとか、あと、もしワクチンが、需給状況が悪くなるようなときには、国に働きかけをしてくださるということをご答弁いただきましてありがとうございます。
 例えば、インフル予防接種を家族全員で毎年受けているというご家族が--お子さんに基礎疾患があることでっていうことだったんですけれども、そういう方が地元にいるんですけれども、今回の高齢者の方への接種勧奨が報道されるたびに、地域のいつものクリニックで受けられるのか、むしろふだんは、今出歩かないように、人に会わないように極力気をつけて生活されている中で、ことしは予防接種を控えた方がいいんだろうかと悩まれている方もいらっしゃるのが現実です。
 体制やワクチン不足については、確保に向けてご尽力くださるということなんですが、実際に今後、医療機関などの状況も注視をしてくださいまして、必要な情報発信を進めていただきたいということを申し上げて、次の質問に移ります。
 在宅要介護者等の受け入れ体制整備についてなんですけれども、まず高齢者施設の方から先に伺いたいと思います。
 在宅生活に当たっては、配食サポートなどを始める、行う自治体もある中で、そのようなことも含めて生活を継続することを支援するべきと考えますが、見解を伺います。

○村田高齢社会対策部長 介護者である家族が新型コロナウイルス感染症に罹患し、要介護者等が一時的に介護施設等へ入所する場合、入所先が確定するまでの間の在宅生活の支援というのが必要となります。
 このため、本事業では、実施主体である区市町村において、例えば配食サービスや見守り支援など、要介護者等の支援に要する経費を補助の対象としてまいります。

○斉藤(れ)委員 区市町村において配食サービスなど要介護者等の支援に要する経費は、今回補助の対象としていくというご答弁でありました。ありがとうございます。
 もう一点確認したい点が、療養する施設の調整の件でございます。
 地域によっては、区内もしくは市内で療養受け入れを行っていただける施設の調整が難しい場合もあるのではというご懸念を伺っていることもありまして、区市町村が単独で受け入れ先となる施設を調整することに困難を抱える場合、都として他地域の施設も含めて調整の支援を行うべきと考えますが、見解を伺います。

○村田高齢社会対策部長 本事業では、単独で受け入れ先となる施設を確保することが困難な区市町村に対しまして、複数の自治体が共同して実施する場合の調整を行うなど、受け入れ体制の整備を支援してまいります。

○斉藤(れ)委員 こちらもご支援くださるということで、どうぞよろしくお願いします。
 次に、こちらの障害者施設に関することで伺います。
 家族が陽性となり療養する場合、介護が必要な障害のある人が陰性の場合は入所事業所等へ、陽性の場合は医療機関へ搬送されるとされていますが、この場合、医療機関で障害者支援施設等の職員が入室し介護を行うことができるようにすべきであると考えますが、見解を伺います。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 障害のある方が新型コロナウイルス感染症に感染した場合、障害の程度や基礎疾患の有無等、個別の状況に応じた対応が必要であることから、個々のケースごとに、かかりつけ医の意見も参考にしながら、受け入れ可能な入院先の調整等を実施しております。

○斉藤(れ)委員 受け入れ可能な入院先の調整等ということで、恐らくそちらで受け入れがされないケースについては、自宅療養などとなる場合が出てきてしまうのかなというふうに想像される答弁ではありました。
 無症状、軽症者の取り扱いについては、どのように支援を行うか伺います。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 都では、患者が新型コロナウイルス感染症に感染した場合には、診察した医師の判断や患者の症状等を踏まえ、保健所が入院勧告や療養場所の確定を行っております。
 障害のある方で無症状、軽症である場合も、障害の程度や基礎疾患の有無など、個別の状況に応じた対応が必要であることから、個々のケースごとに、かかりつけ医の意見も参考にしながら、入院先や療養施設の調整等を実施しております。

○斉藤(れ)委員 これは本日、先ほど審査をさせていただいた陳情審査に関してもかかわることなんですけれども、恐らく、今回の陳情では陽性の方についての陳情だったんですが、陰性の方にしましても、入所事業所や宿泊施設へ搬送されるという場合に、特に知的障害の方であったり精神の障害の方については、ふだん接している支援スタッフ等が対応することで、なるべく環境に変化を生じさせない対応が必要であるということを、私、願意から酌み取っているんですけれども、これについて都の対応について伺います。

○藤井障害者施策推進部長 在宅で生活する障害者の介護者が新型コロナウイルスに感染し入院等する場合、介護者が不在の間、一人一人の障害者に適した支援を行っていく必要がございます。
 具体的には、当該障害者の生活の状況や障害福祉サービス利用の状況などを踏まえまして、日ごろよりかかわりのある相談支援専門員や障害福祉サービス事業所の支援員、区市町村職員などが連携し、在宅でヘルパーを利用することや短期入所事業所を利用することなどが考えられます。
 都では、障害者が住みなれた地域で安心して生活していけるよう、あらかじめ受け入れ体制を整備する区市町村の取り組みを支援し、罹患した家族が安心して療養に専念できる環境を整えてまいります。

○斉藤(れ)委員 大変丁寧なご答弁をありがとうございます。
 大切なのは、障害のある方の中には環境の変化に大変ストレスを感じる方もいらっしゃる中で、そのような方が陰性にしろ陽性にしろ、ふだんのつながりのある支援員やご家族と離れて、見知らぬ人の中で療養や生活をすることが難しいということも想定をした上で、ではそのような方にとって最もよい居場所はどこだろうかというのを、事前に区市町村や各施設とも意見交換や情報交換を重ねながら検討していただくことであると考えております。
 例えば、ふだん通われている、もしくは入所されている施設の中で受け入れることは、たとえ陰性だとしても濃厚接触者である場合、大変な施設への負担があるとも伺っておりまして、いかに施設に負担をかけずに療養の体制をとっていくことができるか、これについては、ぜひ引き続きさまざまな可能性を検討していっていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。

○菅原委員 それでは、質疑を進めさせていただきます。
 私からは、補正予算の部分では大きく二点です。よろしくお願いいたします。
 まずは、診療体制の確保の支援がございます。予算額でいうと八億一千三百万、この件ですけれども、診療体制の確保支援として、対象となるのは大きく二つと聞いています。一つは、医療機関が設置する新型コロナ外来、もう一つは、地域の医師会などが設置をしております地域外来・検査センターだと、この二つだそうです。これらの施設の運営費についてです。
 これらの施設の運営費を補助するということで、今回の補正はこの事業を十二月まで延長するということです。まずは、この事業の進捗について確認をしたいと思います。お願いいたします。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 新型コロナ外来や地域外来・検査センター、いわゆるPCRセンターの運営にかかわる九月末までの経費について、医療機関等からの交付申請を受け、交付決定及び概算払いを実施したところでございます。
 本事業の実施期間が延長された場合は、改めて変更交付申請を受け付ける予定でございます。

○菅原委員 この事業の収入、これは基本的に検査に係る診療報酬だということを聞きました。そうなってくると、検査数が少ないと診療報酬が少なくなってしまうと、収入が減ってしまうということになります。運営に係る経費分の診療報酬の収入が賄えない場合が想定されます。
 例えば私が住んでいる日野市などでは、運営費の不足分が発生をいたしまして、基礎自治体が補正予算を組んで対応しているということもございます。このような事例は日野市だけじゃなくて、ほかにもあるのではないかと思います。
 都として、このような事例に対してどのように対応していくのか、方針を伺いたいと思います。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 PCRセンターは、地域の実情に応じ、さまざまな方法で運営されておりまして、区市町村が地区医師会等と連携して設置するPCRセンターの運営にかかわる経費については、医療保健政策区市町村包括補助事業により補助することとしております。
 お話の事例につきましても、区市町村が支出する経費は補助の対象としております。

○菅原委員 ありがとうございます。
 地域の医師会が担っておりますPCR検査センターの運営については、七月の二十日の厚生委員会で私が取り上げました。こんな発言をさせていただきました。都として、地域の医師会が運営するPCR検査センターが継続的に運営できるように対応してほしいと、こういう要望をさせていただきました。
 特に多摩地域の検査センターは受診者が少ない傾向があります。その継続的な運営が課題となっておりましたので、今回の都の対応を具体的にご答弁いただいたこと、安心をいたしました。
 少し別の施策に進めさせていただきます。
 高齢者、そして障害者の支援施設などにおけるコロナ対策強化ということで、これは新規事業で今回提案をされております。この件です。
 この事業は、いわゆる入所施設の職員とその入所者に対してPCR検査の費用を補助するというものでございます。この間、入所施設のクラスターの発生が報告されてまいりました。高齢者や障害者は免疫力が低下している場合がありまして、重症化リスクが高いこともわかってまいりました。これらの状況を鑑みての対応となります。
 まずは、事業全体について確認をします。高齢者の対象施設、また障害者の対象施設の範囲などについて確認をさせてください。お願いします。

○村田高齢社会対策部長 本事業では、感染症にかかると重症化しやすい高齢者や障害者の方を守るため、広域的に利用される特別養護老人ホーム、介護老人保健施設及び介護医療院の計七百五十四カ所、障害者支援施設と障害児入所施設の計百二カ所を対象に、職員や入所者に対するPCR検査費用を含めた感染対策に要する費用を支援するものでございます。

○菅原委員 ありがとうございます。
 先ほどの質疑の中でありました、私も用意していたんですけれども、ショートステイとグループホームの議論もございました。既に質疑があったので簡単にまとめますけれども、ショートステイや、またはグループホーム、こういう施設についても、簡単にいえば補助対象にするんだというご答弁をいただいていました。今後、QアンドA集もつくるということも伺いました。これらは別の補正予算でもう仕立てているということも確認しておりますので、ぜひ進めていただければと思います。
 さて、いわゆる入所施設というのは生活の場でございます。高齢者や障害者の方々の生活の場で感染が拡大するということは、彼らが生活する基盤が失われるリスク、これが高まるということになります。
 新型コロナ感染症だけでなくて、全ての感染症は、外から生活の場にウイルスが侵入するということになりますよね。これによって広がるので、ウイルスの侵入、こう入ってくる、これをどうやってとめるのかということが重要になります。
 これらの施設に出入りをしている業者さんっていると思うんです。または医療の関係者もいると思います。この方々について、この予算の中でどのように対応するのか伺いたいと思います。お願いいたします。

○村田高齢社会対策部長 今回の補助対象となります職員の範囲は、利用者との接触を伴い、継続して提供することが必要な業務に従事する者を想定しておりまして、このような条件下で勤務している清掃や調理などの業務受託者や、非常勤のリハビリテーション専門職なども、施設において検査が必要と判断する場合は補助対象といたします。

○菅原委員 ありがとうございます。
 それぞれ、基本的には施設の判断だということですけれども、補助の対象にもなり得るということで確認をさせていただきたいと思います。
 では、その具体的な検査方法があると思うんです。この検査方法について確認をさせてください。
 東京都では、施設での検査に協力する民間検査機関を公募しております。協力検査機関の活用や検査の方法などは、基本的にそれぞれが判断するのだと思います。
 都では施設においてどのように検査を行うと想定しているのでしょうか、見解を伺います。お願いします。

○齋藤企画担当部長事業推進担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 検査機関の活用や検査の方法等は、各施設がそれぞれの状況に応じて判断し実施していただくことになりますが、例えば感染者が発生していない施設で、入所者の安心を目的に行います職員や利用者本人が検体を採取する簡便な検査方法や、施設の医師や提携医療機関等の医師が検体を採取し、協力検査機関に検査を依頼する方法などを想定しております。

○菅原委員 ありがとうございます。
 今回の補正予算の提案には入っていませんけれども、ちょっと重要なことなので、少し方針を伺いたい、少し角度を変えて質疑を進めさせていただきたいと思います。
 今後、インフルエンザとコロナの同時流行が想定されています。これに備えるという議論も大事だと思います。
 厚生労働省は、かかりつけ医や身近な医療機関での発熱患者などの診療、検査体制の整備という方針を打ち出しました。まずはこの厚生労働省の方針について確認をさせてください。お願いします。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 本年九月十五日に発出された厚生労働省の通知では、次のインフルエンザの流行に備え、各自治体で医療提供体制の整備及び検査体制整備計画の策定により、十月中を目途に体制整備を行うこととされております。
 具体的には、医療提供体制の整備として、発熱患者等がかかりつけ医等の地域で身近な医療機関で相談、診療等を受けられるよう、相談または診療検査可能な医療機関を都が、仮称ではありますが、診療・検査医療機関として指定を行います。
 また、検査体制の整備として、新型コロナウイルス感染症固有の検査需要に加えて、インフルエンザの流行に伴う発熱患者等の検査需要も考慮した検査体制整備計画を策定し、ピーク時の検査需要にも対応可能な検体採取対応能力や検査分析能力の確保を行います。
 都は今後、こうした国の方針を踏まえ、次のインフルエンザの流行に備えた体制の整備を進めてまいります。

○菅原委員 今ご答弁もありました、いわゆる診療・検査医療機関、これ仮称でございますけれども、この診療・検査医療機関といわれる事業を進めるということです。
 この医療機関について、具体的にその名称を公表するか否かという議論がございますが、その点について今どのようになっているでしょうか、伺います。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 多数の発熱患者が身近な医療機関で、安心して受診し、必要な検査が受けられるようにするためには、より多くの医療機関に協力をいただくことが必要でございます。
 医療機関の状況はさまざまであり、医療機関名を公表することで患者が集中する状況も懸念されるなど、公表による影響を考慮し対応を決定する必要があります。
 今後、医療機関の意向などを踏まえ、速やかに検討してまいります。

○菅原委員 ありがとうございます。
 厚生労働省が今回のこの方針を出したのは、たしか九月の頭だったと思います。そして、具体的に通達を出したのが九月の十五日だと聞いています。つまり、八月はなかった話が一気に九月になってきて、東京都の方も対応に多分苦労されているし、または地元の医師会や、または地元のクリニックも、一体どのように動いていくのか、こんな不安の中で今進めているんだと思います。
 でも一つは、やはり都民の命や都民の健康を守るんだという一点で進めているんだろうなと思いながら、今回の動きを見させていただいております。ぜひ丁寧に進めていただければと思います。
 さて、最後になります。今回のコロナ対策の重要な施策の一つに、検査体制の確立というのがあります。
 今回の補正予算にも検査機器の購入助成金が提案をされております。東京都は一日一万件の検査体制を目標にしております。従来のPCR検査だけではなくて、鼻腔の入り口からの検査、または唾液の検査、東京都医師会ではPCRカー、車ですね、この車も準備して出張型の検査も準備しております。
 さて、現在の検査処理能力は何件でしょうか。そして、今後の検査処理能力の拡充に向けた対応について伺います。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 都は、十月までに一日当たり一万件の検査処理能力の確保を目標とし、民間検査機関への検査機器の導入支援を進めてきており、現時点で、少なくとも一万二百件確保できる見込みでございます。
 今後、九月末時点の調査により詳細を把握する予定であり、結果は改めて公表いたします。
 また、今後の都の対応方針についてでございますが、先ほどご答弁した国の指針を踏まえまして、インフルエンザの流行に伴う発熱患者等による検査需要も考慮して、検査体制整備計画を十月中に策定する予定でございまして、必要な方が迅速に検査を受けられるよう、引き続き体制の拡充に取り組んでまいります。

○菅原委員 ありがとうございます。
 まとめます。今回の議会に提案されております補正予算は、一つは、感染の拡大の防止があるんだと。そして二つ目は、経済活動と都民生活、これを支えるんだということだと思います。そして三つ目は、社会構造の変革であります。この三つのテーマが、今東京都が向かっている方向ではないかと思います。
 厚生委員会に付託されております感染拡大の防止のための事業は、コロナ対策の根本です。その意味で、今回の補正予算の施策を着実に執行していただくことを要望いたしまして、質疑を終わります。ありがとうございました。

○やまだ委員 私からは、先ほど来質疑が出ております補正予算の内容について三点伺っていきたいと思います。質疑の中で重なる部分も多々ございましたので、割愛をしながら、必要な部分だけ伺っていきたいと思っております。
 まず初めに、在宅要介護者等の受け入れ体制整備の事業について伺ってまいります。
 七月以降の感染者の増加では、特に家庭内感染が課題となりました。中でも、やはり数多く寄せられたのは、在宅介護等を行っている方から、介護者である自分がコロナに感染したら寝たきりの家族を置いて入院することはできないとの心配の声でありました。障害を持たれる方の在宅介護も同じであります。
 都議会自民党で行った障害者団体のヒアリングでは、ほぼ全ての障害者団体から、介護者の感染時に関する対応が心配である、要介護者がどのようなケアを受けられるのかわからないのでとても不安であるなど、訴えが多くありました。
 本事業では、先ほど来質疑がございますが、区市町村が事業主体として担っていくもの、在宅の要介護者等の受け入れに当たっては、どのような施設で受け入れ、どのような支援を行っていくのか、その調整が重要であります。具体的なその点について伺いたいと思います。お願いします。

○藤井障害者施策推進部長 高齢者や障害者を在宅で介護している家族や、児童を養育している保護者が新型コロナウイルスに感染し療養を行う場合でも、要介護者や児童が生活を続けていくことができるよう、具体的な支援内容の調整を担う機能は不可欠でございます。
 具体的には、地域包括支援センターや相談支援事業所、区市町村の所管部署等がその機能を担うものと考えており、家族が陽性であることが判明した場合に、在宅の要介護者の生活状況などを踏まえ、適切な受け入れ先を決めるとともに、受け入れ先までの搬送の手配をするなどの必要な調整を行うことを想定しております。

○やまだ委員 地域包括支援センターや相談支援事業所と区市町村とで担っていくということの前提で、例えば障害によって、地域だけでは対応が厳しいなどの案件も想定されます。
 広域的な連携も必要になると考えますが、東京都として、地域における実効性の高い取り組みをしっかりと支援していくために、事業を実施する区市町村に対して、都はどのように連携をし、支援を行っていくのか伺います。

○藤井障害者施策推進部長 区市町村が地域の実情に応じた取り組みを確実に進めていけるよう、都では、今後モデルとなる取り組み事例を示すなど、必要な情報提供を行うとともに、関係団体等へも協力を依頼するなど、地域における在宅要介護者等の受け入れ体制の整備を支援してまいります。

○やまだ委員 これまでも質疑の中でございましたが、やはり東京都と区市町村との連携の中で、お互いにサポートしながら守りをつくっていく、そういった意味では、しっかりとした連携をお願いしたいと思っております。
 続いて、児童の一時保護委託について伺いたいと思います。
 子育て中の親が感染者となった場合、濃厚接触児童の面倒は家族や親族、知り合いを頼ることがためらわれ、やむを得ず、入院ではなく家庭での療養を選択する方が多かったとの報告を聞いています。
 そんな中、家庭での療養は、重症化や家庭内感染の可能性が高くなることから、都はこれまでも、保護者がコロナに感染した場合、安心して入院、宿泊療養に専念できるよう、お子さんは医療機関で一時保護委託を行ってきました。
 質疑の中でも出ておりましたが、改めて濃厚接触児童の医療機関への一時保護委託について、六月までの実績と感染が拡大した七月からこれまでの実績など、経過について伺いたいと思います。

○西尾子供・子育て施策推進担当部長 保護者の感染により濃厚接触者となった児童につきましては、児童相談所が保健所と連携しながら、保護者と同じ医療機関等への一時保護委託を調整しておりまして、六月までに八事例、七月から九月末までに二十五事例、計三十三事例の委託を実施しております。

○やまだ委員 六月から七月にかけて感染の拡大に伴い、委託児童の増加がかなり多く拡大されていたことがわかります。
 そして今後、秋から冬にかけて、さらにそういった見込みがされることから、受け入れを行っている医療機関に補正予算で今回の事業支援を強化する本事業の提案となっていますが、この内容と、一時保護による環境の変化から児童が精神的に不調を来した場合、そのような場合どのように対応をされるのか伺いたいと思います。

○西尾子供・子育て施策推進担当部長 医療機関において児童を一時保護委託した場合、一日当たりの委託費は、五日目まではゼロ歳児が約六千円、一歳児以上が約四千円となっており、その後、委託期間に応じまして単価は低減されております。
 濃厚接触児童が医療機関に一時保護委託された場合は、診療報酬による収入が見込まれず、経営の面で医療機関の負担が大きくなっていることから、今回の補正予算では、従来の委託費に加え、一人一日当たり一律三万六千円を増額することとしております。
 こうした取り組みにより、医療機関の負担を軽減し、濃厚接触児童の一時保護委託を円滑に進め、保護者が安心して入院、宿泊療養に専念できる体制を整備してまいります。
 また、医療機関での一時保護による環境の変化から、児童が精神的に不安定となった場合には、退院後、児童相談所の児童心理司が家庭訪問等により児童の状況を把握し、必要なケアを行うなど適切に対応してまいります。

○やまだ委員 児童の精神的な不調、不安定になった場合、退院後もしっかりと対応していただけるというご答弁でありました。
 コロナに限らず、親が入院をする、病気を患うなどは子供にとってかなり不安な出来事であり、ストレスとなります。コロナの感染を防止するとともに、心理的なケアも丁寧に対応していただきたいと思います。
 続きまして、インフルエンザの定期予防接種について伺ってまいりたいと思います。
 昨日よりインフルエンザの予防接種がスタートいたしましたが、先ほど来出ておりますとおり、ことしは例年に増してその重要性が強調されています。
 日本感染症学会の提言で指摘しているように、臨床症状だけで新型コロナウイルスとインフルエンザを鑑別診断することが難しいだけでなく、アメリカの大学などでは、インフルエンザワクチン接種がコロナウイルスの重症化リスクを減らすとの研究結果も発表されているなど、コロナとインフルエンザの同時流行が懸念される状況において、インフルエンザワクチン接種の意義は大変大きくなっています。
 新型コロナウイルスの重症化のリスクは高齢者ほど高いといわれていますので、インフルエンザ予防接種が自己負担なしで受けられる本事業の推進は、新型コロナウイルス対策の観点からもその有用性が高く期待されます。
 厚労省では、インフルエンザワクチンの最大量、今年度は六千三百万人分を供給予定であると発表されています。地域による調達の偏在も懸念されています。
 先ほど斉藤委員からの質問でも出されておりましたので、ワクチンの調達については意見だけ述べさせていただきたいと思いますが、調達は区市町村が実施主体でありますが、東京都としてもしっかりと安定的に各地域で偏在されることのないよう確保していけるように連携していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 確実なワクチン確保に取り組んでいただき、そして一人でも多くの高齢者が予防接種を受けられるよう、例年以上、周知と意識の喚起を起こしていくことが必要だと考えます。
 定期予防接種の案内や通知は、実施主体である区市町村がそれぞれ行っていますが、ことしは、本事業で自己負担がなくなったことについての案内や対応にばらつきが出ているようであります。
 私も幾つかの区市町村のホームページを見ましたが、自己負担が掲載されている受診票が既に送られており、予診票には二千五百円の自己負担と書いてあるものが送られ、その内容についてホームページで注意を喚起する、そのようなホームページになっているものも散見されました。
 無料で受けられますと告知されるこの確かな情報が、対象者である高齢者にしっかり届いているのか、少し心配になるケースも見られました。
 今回の事業について、都としても区市町村や医師会への働きかけをしっかりと行い、必要な情報が必要とする人へ確実に届くように対応すべきと考えます。また、高齢者だけではなく、その家族にもしっかり周知されるよう、わかりやすく伝えていくことが必要だと考えますが、東京都の見解を伺いたいと思います。

○杉下感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長兼務 定期予防接種の実施主体である区市町村は、個別勧奨通知の発送や広報紙への掲載など、地域の実情に応じた周知に取り組んでおります。
 都は、医療保健政策包括補助事業等により、引き続き区市町村による予防接種周知の取り組みを支援いたします。
 また、対象者本人やその家族や周囲の方々にも本事業の情報が届くよう、都は幅広い年代を対象に、さまざまな媒体を活用した広報を実施し、接種率の向上を図ってまいります。

○やまだ委員 ぜひわかりやすく、幅広い年代の方々に周知をしていただいて、お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんが、しっかりと予防接種を受けてもらえるような、そんな周知をお願いしたいと思います。
 また同時に、先ほどの質疑でも出されておりましたが、安心して予防接種を受けられる環境整備もとても大切になると思います。コロナが心配で、予防接種のために病院に行くのが怖いなどの声も聞こえてきます。
 新型コロナウイルス感染症の流行下において、改めて各医療機関においての適切なコロナの感染防止策が講じられることが必要だと思っております。ご答弁については先ほど伺っておりますので、私からも要望とさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 そして最後に、高齢者・障害者支援施設等における新型コロナウイルス感染症対策強化事業について伺います。
 これまでの間、東京都医師会や東京都社会福祉協議会、施設事業者などから、重症化リスクの高い利用者が多いことを背景に、高齢者や障害者の入所施設について、利用者や施設職員に対するPCR検査の実施について要望が寄せられておりました。
 また、外部から持ち込まれる感染予防を徹底するため、新規入所者に対しても、同様にPCR検査の実施が必要だといわれています。これらの現場の切実な声に応えて、本事業が実施されることは大変有意義だと評価をしております。
 重症化リスクの高い利用者や医療従事者の安全・安心を守るためにも、本事業が十分活用されるよう、実施に向けては、各種想定される課題に対応しながら進めていただきたいという思いで質問をしたいと思います。
 この事業の目的については質疑がございましたので、割愛をいたします。感染した場合に影響の多い入所施設を対象にPCR検査に要する費用を補助していくこと。また、PCR検査以外にも施設の感染防止策についての支出を補助していくこと。
 このPCR検査の中で補助対象となるPCR検査はどのような場合が想定をされるのか、ここについては具体的に伺いたいと思います。

○藤井障害者施策推進部長 本事業では、職員や入所者等を対象として実施する検査を補助対象といたします。
 具体的な検査実施に当たりましては、各施設の判断により、新規入所者や病院からの退院者等に実施する検査、職員に対し定期的に実施する検査、全職員及び入所者を対象に実施する検査などを想定しております。

○やまだ委員 具体的な例を挙げてご説明をいただきましたが、その中で、例えば職員に対し定期的に検査を実施するなどの場合、検査を担う機関は一定の処理能力が必要になると考えます。また、PCR検査の需要がひとときにふえる中で、行政検査を圧迫することのないよう配慮する必要があると考えます。
 都は、本事業に協力していただける民間検査機関を紹介するとし、公募の手続を進めていると説明を受けました。
 施設の検査需要に対応するため、協力検査機関の公募に当たってどのような要件を設けたのか、また、応募があった協力検査機関の施設への周知方法と、施設が協力検査機関を活用する際の流れについてもあわせて伺いたいと思います。

○齋藤企画担当部長事業推進担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 本事業の実施に当たり、保健所の負担が増加しないよう、施設の検査にご協力いただける民間検査機関を公募しております。
 公募に当たりましては、施設の検査需要等に対応できるよう、応募要件として、本事業に協力いただくことにより、行政検査の実施に支障を来さないこととしているほか、本事業として、一日当たり二千件以上の検査を実施可能であること、検査の申し込みから結果の通知まで一貫して実施可能であることなどを定めております。
 応募があった協力検査機関は、施設の関係団体等を通じて紹介し、検査機関の活用や検査の方法等は、施設がそれぞれの状況に応じて判断し実施していただくことになります。
 施設が協力検査機関を活用する場合は、施設が協力検査機関に直接申し込み、検査の実施日や実施方法等を調整していただくこととなります。

○やまだ委員 一日当たり二千件以上の検査が実施可能であるということ、対象施設が、障害、高齢合わせて八百五十、この中で入所者全員を希望される施設も出てくる可能性もございます。PCR検査の実施を希望する施設が確実に検査を行えるよう、民間検査機関の確保など環境整備については、広域行政の視点から、都にその役割を果たしてもらいたいと考えております。お願いいたします。
 最後に、各施設がこの事業を活用して検査を行った結果、必ず一定数の陽性者が発生することが予想されます。その後の対応は保健所任せということではなく、都としても事前に関係機関や施設と調整をすべきと考えますが、都の見解を伺います。

○藤井障害者施策推進部長 事業の実施に当たりましては、検査により陽性者が判明した場合に備えまして、保健所等にも十分な情報提供を行うとともに、施設に対しましては、対象者の選定や検査の実施方法、検査の流れ、陽性者が発生した場合の注意点などを示すことを予定しております。
 また、陽性者が発生した施設において人員不足が想定されることから、施設間で応援職員を派遣するためのコーディネーターを配置するなど、関係団体と連携し、広域的な支援体制を構築してまいります。

○やまだ委員 ありがとうございます。
 しっかりと、陽性者が多く出た場合でも対応できるような連携をお願いしたいと思っております。
 今定例会に提案されております補正予算三点について質問をさせていただきました。どれも、障害者、高齢者、児童、そして医療従事者等、守らなければならない方々を対象とした補助事業として、自民党としても非常に高く評価するものであり、しっかりと各関係機関と連携をして行っていただきたいと思います。
 新しい日常において、感染を防止しながらも着実な経済活動を進め、暮らしと経済を守る取り組みが今求められています。時間の経過とともに変わる感染状況や課題にどこまで都として柔軟に対応できるのか、難しいかじ取りが求められていくと思います。補助の仕組みをつくり、その活用までを丁寧に対応することが制度を生きたものにすると考えます。
 この先、次なる課題が起きたとしても迅速に対応するためには、これまで実施された補助制度や施策の効果をしっかりと検証し、経験値を着実に積み上げていくことが不可欠であると思います。以上のことについて、しっかりと東京都として受けとめていただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。ありがとうございます。

○小林委員 私からは、新型コロナウイルス感染症対策条例の一部を改正する条例に関し、基本的な条文の解釈についてお伺いをしたいと思います。
 先日の都議会公明党の代表質問で、小池知事は、条例改正の目的を、ウイルスとの闘いが長期化し再拡大も見込まれる今、対策の実効性をより高めていく必要があることから、条例を新たに改正することとしたと答弁されました。
 本条例は、都民、事業者の責務として、感染の予防に努める、感染症対策に協力するとの努力義務が規定されていますが、今回の改正は、この努力義務をさらに明確化するものと認識をしております。
 初めに、そもそも努力義務とはどう捉えるのか、義務規定との違いについてお伺いをします。

○武田感染症対策部長 法律上の努力義務とは、国民に一定の行動をするように促すことと一般的に解されてございます。
 努力義務規定は、当事者の自発的な行動に期待するために定めるものであり、義務規定と違い、違反した場合でも基本的に罰則の対象となるものではないというところでございます。

○小林委員 次に、東京都の責務として、第六条に規定されている情報提供についてですが、条例案では、都は、都民がみずから新型コロナウイルス感染症の予防及び蔓延の防止のための対策を適切に講ずることができるよう、新型コロナウイルス感染症の発生状況、動向及び原因に関する情報並びに新型コロナウイルス感染症の予防及び蔓延の防止に係る施策に関する情報の提供に努めるものとするとあります。
 既に今までもさまざまな情報提供に取り組んでこられたと思いますが、改めて確認ですが、新型コロナウイルス感染症との闘いが始まって以来、都の今日までの情報提供の取り組みについてお伺いをいたします。

○武田感染症対策部長 都は、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大して以降、可能な限り個人の特定につながらないよう配慮しながら、患者の年齢や性別、区市町村別の患者数などを公表してございます。
 また、本年三月以降、新型コロナウイルス感染症対策サイトにおいて、新規患者数の推移やPCR検査の実施状況など、一般的な感染動向だけでなく、新型コロナウイルスに関する情報をさまざまな角度から、図や表を使って視覚的にわかりやすく公表してございます。
 さらに、公表する項目についても、モニタリング指標など都民に関心の高いものについて順次追加してございます。
 引き続き、都民にとって必要な情報をわかりやすく発信してまいります。

○小林委員 さきの都議会公明党の代表質問の中で、盲ろう者支援について質問いたしましたが、コロナ禍の状況だからこそ、通訳介助の利用による情報入手は積極的に保障されていくべきと主張をさせていただきました。
 新型コロナウイルス感染症に関して、提供される情報の内容、質の充実とともに、障害者の方々などの情報保障を確実に行っていくための情報入手の手段の充実もあわせて推進し、情報提供に努めていただきたいと思います。
 次に、第六条二項では、都は、患者などが、多数の者の利用する施設を利用し、または多数の者の参加する催し物などに参加していたことが判明した場合で、新型コロナウイルス感染症を当該患者などから他人に感染させるおそれのある期間に当該患者等と接した者を把握できておらず、新型コロナウイルス感染症の蔓延を防止するため特に必要があると認めるときは、都民が検査を受けるなどの行動をとることができるよう、当該施設または催し物などの名称、当該利用または参加の時期その他の新型コロナウイルス感染症の蔓延の防止のために必要な情報を公表することができるとあります。
 ここで触れられている新型コロナウイルス感染症の蔓延を防止するために特に必要があると認めるときとはどのようなときなのか、その考え方について見解を伺います。

○武田感染症対策部長 多数の者が利用する施設を患者が利用し、感染させるおそれがある期間に患者と接触した者を把握できていない場合などにおいて、特に必要と認めるときは、施設名、利用時期、行動、接触の状況など公表することを想定してございます。

○小林委員 当然のことながら、特に必要があると認めるときに必要な情報を公表する場合でも、細心の注意を払っていかなければならないのが個人情報の問題であるかと思いますけれども、この公表に当たっての個人情報の保護について、都の見解を伺います。

○武田感染症対策部長 公表は、都民が検査を受けるなどの行動をとり、蔓延を防止することを目的としてございます。
 したがって、改正条例案については、公表に当たっては個人情報の保護に留意しなければならないと規定してございます。

○小林委員 次に、都民、事業者の責務についてですが、第七条には、都民は、知事または特別区もしくは保健所設置市の長の求めに応じて、必要な検査を受けるよう努めなければならないとあります。
 ここでいう必要な検査とはどのようなものなのか、その内容についてお伺いいたします。

○武田感染症対策部長 必要な検査でございますが、積極的疫学調査の結果、保健所において濃厚接触者と判断された者などに対して行う検査のことでございます。

○小林委員 ちょっと確認ですが、今ご答弁の中で、保健所において濃厚接触者と判断された者などに対して行う検査というご答弁でございましたけれども、これは現段階では、PCR検査という認識でよろしいんでしょうか。

○武田感染症対策部長 PCR検査を実施するということでございます。

○小林委員 次に、第七条二項では、患者などは、新型コロナウイルス感染症の蔓延の防止の観点から、知事または特別区もしくは保健所設置市の長の求めに応じて、医療機関に入院し、宿泊療養施設に入所し、または当該患者などの居宅などにおいて療養し、みだりに外出しないよう努めなければならないと規定をされています。
 先月実施された本条例の改正に対する意見募集の中で、みだりに外出の部分については、適切な対象に対して適切な期間要請をすることが必要、基本的なことを明確にした上で、都民の合意を図ることが必要との意見が寄せられておりました。
 また、要求資料にもありましたが、区市町村から、みだりにという言葉が適当とは思えない、単に控えるでもいいのではないかという意見も先ほどございました。
 そこで、みだりに外出という、この考え方について見解を伺います。

○武田感染症対策部長 改正条例案で定めてございます、みだりにとは、他の法律と同じく、社会通念上許容されない場合としており、実際に該当するか否かは個別の状況によるところでございます。

○小林委員 同じく第七条三項では、患者などは、知事または特別区もしくは保健所設置市の長の求めがあったときは、新型コロナウイルス感染症の蔓延を防止するために必要な調査に協力するよう努めなければならないとあります。
 この必要な調査とはどのような調査になるのか、その内容について確認をいたします。

○武田感染症対策部長 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第十五条に基づく調査のことでございまして、積極的疫学調査というところの調査ということになります。

○小林委員 条例改正に対するご意見の中には、条例によって、新型コロナウイルス感染症に対して、都、都民、事業者の責務を具体的に明確化することが都民の共感と信頼を得ることの確かな基礎になるとのご意見もありました。
 都議会公明党はさきの代表質問で、努力義務を明確化するからには、都民、事業者にその趣旨を正しくご理解いただく必要性を主張いたしました。
 小池知事は、今後、条例改正を機に、改めて都の対策や協力の重要性などについて、さまざまな機会を通じてわかりやすく発信することで、都民や事業者の皆様方のさらなるご理解、ご協力につなげていくと答弁されています。
 知事の答弁にありました、さまざまな機会を通じた、今後の条例に対する理解促進に向けた取り組みについて見解をお伺いします。

○武田感染症対策部長 冒頭、先ほど必要な検査というところで、私、PCR検査というふうにご答弁させていただきましたけれども、PCR検査のほかに抗原検査等もございますので、ちょっと答弁の修正をさせていただければと思います。
 お答え申し上げます。
 今回の改正条例案につきましては、都民や事業者の方々に努力義務を課すものでもあり、その理解と協力が不可欠であるというふうに認識しております。
 このため、都のホームページはもとより、「広報東京都」やチラシなど多くの都民の目に触れるような媒体を通じて、わかりやすく発信してまいります。

○小林委員 ありがとうございます。
 新型コロナウイルス感染症は、行政、そして都民が一丸となって乗り越えていかなければなりません。都民の皆様にご理解をいただき、ご協力をいただくためには、条例の存在、その趣旨をしっかり周知していく必要があると思います。
 先ほど、最初の質問の中での答弁にもありましたが、努力義務規定は、当事者の自発的な行動に期待するために定めるものとありましたので、都民の皆様が自発的な行動に結びつく理解促進に向けた一層の取り組みをお願いいたしまして、質問を終わります。

○斉藤(や)委員長 この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後五時四十五分休憩

   午後六時五分開議

○斉藤(や)委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○藤田委員 私からも、補正予算について質問させていただきます。
 新型コロナウイルス感染症は無症状の感染者が非常に多いという特徴があります。そうしたウイルスの特徴を捉えて、いかに感染を抑え込むかという戦略を持ち、感染症対策を強化するための予算を組む必要があります。
 今回、高齢者、障害者の入所施設の職員や入所者がPCR検査を行うための予算を計上したことは重要です。
 一方、都のモニタリング会議に出された専門家のコメントでは、感染リスクが高い地域や集団などに対して、無症状者も含めた集中的なPCR検査を行うなどの戦略を検討する必要があるといわれています。
 この指摘を受けて、検査対象も規模もどう広げるのか、都として検討することが必要です。
 高齢者・障害者支援施設等における新型コロナウイルス感染症対策強化事業は、重症化リスクが高い施設という理由で施設が選定されています。そのため、介護度の高い方が入所している特養ホームや老健及び介護医療院と、利用者の障害支援区分などが高い障害者支援施設及び障害児入所施設が対象となっています。
 そこで伺いますが、都立の障害者入所施設はこの事業の対象にはなっていません。この事業以外でも、都の障害者施設にはPCR検査の予算は計上されておりません。どのように対応をするのですか。都立施設についても、検査の実施の支援をすべきと考えますが、いかがですか。

○藤井障害者施策推進部長 障害者は、新型コロナウイルス感染症に感染すると重症化リスクが高いことから、感染予防策を徹底する必要があります。
 このため、都立の障害者支援施設等につきましても、利用者の命を守るとともに、利用者が安心して生活できるよう、必要に応じて利用者や職員に対するPCR検査を含めた感染症対策を実施してまいります。

○藤田委員 PCR検査を含めた感染症対策を実施していくということは重要です。必要に応じてというより、都立の障害者施設などでは、最重度の障害のある方が利用する施設ですので、職員や入所者などへのPCR検査が確実に行えるよう要望いたします。
 施設での感染症対策の基本は、持ち込まない、広げない、持ち出さないの三つです。入所施設に持ち込まない対策を徹底するには、そこで働く職員のみを対象としていては十分とはいえません。
 高齢者、障害者施設への検査の支援は、出入りある事業所の従業員も対象であるということは先ほど質疑の中で答弁されておりました。施設の判断で、出入りのある事業所の従業員への検査が対象となるということです。
 施設職員等や入所者へ行うPCR検査は、無症状の感染者を発見し、施設へウイルスを持ち込まない対策に有効ですが、一回の検査が陰性でも市中感染が広がっている中では、職員が家族から感染するなど、検査の後に感染する可能性は常にあります。
 施設職員などへのPCR検査の実施は何回できるものなのですか。有効性を高めるには繰り返し検査を行うことが必要です。見解を伺います。

○村田高齢社会対策部長 この事業におきましては、施設の定員規模に応じた補助基準額としておりまして、例えば高齢者施設の場合ですと百九十二万円から五百九十六万円までとなっております。
 施設がPCR検査を実施する場合の対象者や回数、方法は、各施設においてそれぞれが定める感染対策の指針や補助基準額等を踏まえて判断するものでございます。
 都は、本事業の実施に当たりまして、希望する施設が検査を行えるよう、協力検査機関を公募しており、今後、施設に紹介してまいります。

○藤田委員 ちょっともう一回伺いたいことがあるのですが、行えるかどうかというよりも、繰り返し検査を行う必要性があるんじゃないかと思っていますので、繰り返し検査を行う必要性について伺いたいのですが、答えていただけますでしょうか。

○村田高齢社会対策部長 繰り返しのご答弁になりますけれども、施設がPCR検査を実施する場合の対象者や回数等は、各施設においてそれぞれが定める感染対策の指針や補助基準額を踏まえて判断するものでございます。

○藤田委員 必要性についてはお答えがありませんでしたが、つまりは、予算の範囲内であれば、PCR検査の回数については施設が決めるということです。
 今回の補正予算の対象となる施設で働く職員など、十五万人が二万円のPCR検査を一回行った場合の費用というのが今回の補正予算の積算根拠となっています。検査費用が安い協力検査機関を選べば多く検査ができるということではありますが、それでも金額には限りがあります。
 重症化リスクが高い施設内にウイルスを持ち込まない対策として、真に有効性の高い検査のあり方とするためにも、定期的に繰り返し検査が行える補助を行い、必要に応じて上限額を引き上げることを求めます。
 また、大量検査の費用を減らす鍵を握るのがプール方式です。プール方式は、四人などの複数人の検体を一つの試験管にまぜて検査し、陽性反応が出た検体のみ個別に再検査する方法です。このプール方式は、多くの国で通常に用いられています。
 日本では検証の段階を出ていないということですので、都の事業の検査範囲を、規模も対象も広げるためにも、プール方式を導入できるよう、国への要望も含め取り組んでいただきたいと思います。
 高齢者と障害者入所施設への感染症対策強化事業でPCR検査を実施する場合に利用できるよう、現在、都は民間検査会社の募集を行っていて、その要件として登録衛生検査所であることとしています。
 また、事業では、施設が直接検査会社と契約を結び、検査を行うとしていますが、PCR検査はウイルスの遺伝子を増幅させてその存在を確認する検査で、遺伝子があればほぼ必ず陽性と判明する一方、わずかな風などでほかの検体とまざってしまう可能性もあることから、検査機関の精度管理が大切です。
 今回の補正予算にある高齢者施設、障害者施設等の検査への支援を行うに当たって、都の公募による協力検査機関の検査の精度管理はどのように行うのですか。

○齋藤企画担当部長事業推進担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 協力検査機関の公募に当たりましては、臨床検査技師等に関する法律第二十条の三に基づく登録衛生検査所であることを要件としております。
 国は、衛生検査所の精度管理等に係る指導要領を定めておりまして、本要領に基づき、都道府県または保健所設置区市の精度管理委員や臨床検査技師等の職員が、二年に一回以上衛生検査所の立入検査を行い指導しております。

○藤田委員 高齢者施設、障害者施設での重要な検査にかかわることですので、しっかりした精度管理を求めておきます。
 医療機関の職員や入院患者等の検査について、七月の補正予算の事業を活用して検査も実施できると代表質問では答弁していました。
 七月に行った医療機関、薬局等における感染拡大防止対策等への支援の要綱にある対象経費は何ですか。これまで医療機関からPCR検査の実施費用を申請してきたことはありますか。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 医療機関・薬局等における感染拡大防止等支援事業は、新型コロナウイルス感染症に対応した感染拡大防止対策や診療体制確保等に要する費用を補助するものでございます。
 発熱患者の動線確保や診察室のレイアウト変更、個人防護具の確保などの経費のほか、医療従事者や入院患者に対してスクリーニング目的で行う保険適用外のPCR検査も対象となっております。
 本事業の申請書は、国が統一した書式を定めており、申請時に医療機関が提出する事業実施計画書には、委託料などの支出科目のみとなっておりまして、具体的な事業の内容についての記載を求めておりません。
 そのため、現段階で、この本事業を活用してPCR検査を実施する件数については把握してございません。

○藤田委員 七月の医療機関などにおける感染拡大防止対策等への支援を使って、PCR検査の実施費用にも充てられるとしつつも、検査費用を申請してきた医療機関は把握していないということです。
 実際には、三百床規模の医療機関では職員が七百人程度となり、仮にスクリーニング目的でPCR検査を行ったとしたら、例えば一回二万円ですと一千四百万円になります。一方、三百床の場合、補助上限額は一千七百万円で、ほとんどを検査で使ってしまうことになります。
 ある民間病院の事務長は、医療機関の経営状況は大変厳しく、職員のPCR検査にこれだけの費用を充てるより、ほかにかかった経費やコロナ対策で必要になった人件費などに充てることが現実的、職員のPCR検査を行うほどの余裕はないと話していました。
 大幅な減収となっている医療機関にとって、都の事業は、検査ができるようなものではないということです。この予算で検査を行えるといわれても、実態にはそぐわないわけですから、重症化リスクの高い医療機関での院内感染を防ぐために、スクリーニング目的で行うPCR検査の実施費用についても、都として補助することを求めるものです。
 七月の区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業は、区市町村が必要と判断した施設などへのPCR検査が行えるとしていて、これまでの感染拡大防止策を行う考え方の中では、対象がさらに広がるとも思われます。自治体が必要と判断した場合、規模や対象を広げても、事業の予算である五十億円で足りるのかどうかが懸念されます。
 予算を上回った場合にはどう対応するのですか。仮に上回る場合にも、自治体が必要とする検査などが確実に実施されるよう、都が支援すべきと考えます。見解を伺います。

○遠藤新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長新型コロナウイルス感染症対策企画調整担当部長兼務 本年九月十五日に発出されました国の通知では、クラスターの発生など地域における感染状況を踏まえ、感染拡大を防止する必要がある場合は、現に感染が発生した施設に限らず、関係者を幅広く検査することを可能としております。
 また、都は、感染症にかかると重症化しやすい高齢者や障害者が入所する施設に対し、無症状の職員や新規入所者等を対象とした自主的なPCR検査の費用を独自に補助することとしております。
 これに加えまして、区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業により、高齢者、障害者施設を対象とした補助事業の対象外となる小規模施設や通所施設など、重症者が発生するリスクの高い施設等の入所者及び職員や、接待を伴う飲食店などの従業員を対象とした検査の費用について、補助を行ってまいります。

○藤田委員 七月以降、行政検査の対象の拡大や、都の新たな検査対象の拡大がされたため、五十億円の事業では、そこでカバーし切れないリスクの高い施設などの検査に充てることになるということで、予算で補助できるといいたいのだと思います。
 しかし、予算不足で実施できないということであれば、事業の目的が達成できません。予算額を上回った場合の対応について答えはありませんでしたが、区市町村が必要と考えた検査は確実に行えるよう対応を求めておきます。
 感染したときの重症化リスクとして、子供は高齢者に比べてリスクは低いとされています。しかし、特別支援学校に通う子供は医療的ケアが必要な児童や基礎疾患のある児童、密着したケアが避けられない児童も多く、重症化リスクは高いとされています。
 特別支援学校について、都は、七月の区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業を使ってPCR検査を行う費用についても支援できるとしています。しかし、この事業は、区市町村が検査を行う対象に特別支援学校を入れて、初めて検査が実施できる仕組みです。
 現在、区市町村との協議の中で、特別支援学校の職員や児童に検査をしたいと希望しているところはあるのですか。都立特別支援学校が行うPCR検査については、東京都が直接支援を行うことが望ましいと考えますが、いかがですか。

○遠藤新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長新型コロナウイルス感染症対策企画調整担当部長兼務 都は、区市町村が実施する新型コロナウイルス感染症対策事業のうち、PCR検査等に要する経費等を支援し、感染拡大の防止を図ることを目的といたしまして、区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業を開始いたします。
 事業を実施するに当たり行いました区市町村への意向調査では、特別支援学校の職員や児童に検査を行いたいという要望はございませんでしたが、都は、重症者が発生するリスクの高い施設に対し補助を行うこととしておりまして、特別支援学校につきましても、区市町村が実施する検査の費用について、補助対象とすることとしております。

○藤田委員 特別支援学校は重症者が発生するリスクが高い施設だという認識になっていて、それは重要です。
 今、私が質問した特別支援学校も対象という中に、都立は対象であるのかどうかがちょっと明確ではなかったので、ご答弁として、都立は対象であるかないかお答えください。

○遠藤新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長新型コロナウイルス感染症対策企画調整担当部長兼務 新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策を効果的に進めるためには、地域の実情に精通した区市町村の取り組みが重要でございます。
 このため、都は、区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業によりまして、区市町村が実施するPCR検査に要する経費等への支援を行うこととしてございます。
 本事業におきまして、区市町村が行う特別支援学校におけるPCR検査につきまして、補助対象としてまいります。

○藤田委員 そこに都立の特別支援学校が含まれているのかいないのか、明確なご答弁ではなかったかなと思います。
 区市町村にとって、都立の特別支援学校は、自分の自治体の子供たちだけが通っているわけではないということからも、自治体が都立の特別支援学校をこの事業の対象の中に入れるということは考えづらいと思います。都内の特別支援学校は、九七%が都立特別支援学校となっています。
 この中で、区市町村が特別支援学校をこの事業の対象としないのであれば、どこがやるかが問題となります。要望はなかったということですから、都立の学校は区市町村が主体となって行うということはなりにくいと思いますから、東京都自身の主体的な取り組みが必要です。
 重症化リスクのある施設に対して検査を行うという意義からすれば、都立特別支援学校の職員などへのPCR検査が実施できる体制の構築が必要です。東京都が直接イニシアチブをとって、各都立特別支援学校で実施されるように要望いたします。
 医療機関や高齢者施設などでは、医療や介護の養成学校に通う学生が実習に来ることが多く、PCR検査を受けてから来てほしいと案内しています。しかし、実際は、学生が自費で検査せざるを得ず、負担が大きく、場合によっては検査ができないまま実習に来ているということもあります。
 医療機関や介護施設にとっては、施設内感染リスクにつながるものですが、それぞれの施設にとっては、未来の医療従事者、介護従事者の育成という観点から、断るかどうか難しい問題です。また、学生にとっては、一回三万円程度するPCR検査を受ける負担も大きくなっています。
 ちなみに、都立看護専門学校の実習についても、学校側は予算がないということで、病院での実習前に検査を行って行かせられないということでした。
 重症化リスクの高い施設に出入りのある人、とりわけ入院、入所する人との接触が発生する人への検査について、都として必要だという認識を示すとともに、学生の負担なくPCR検査が受けられるように、体制整備することを求めます。
 六月末までに新型コロナ感染症で亡くなった人の都の統計でも、亡くなった方のうち七十代以上の高齢者は八三・一%に達しています。重症化や死亡率の高い高齢者への感染を防ぐための対策は、施設内だけでなく、あらゆる方面からとられる必要があります。
 都は、家族や保護者が新型コロナウイルスに感染した場合の、要介護者や児童の受け入れ体制を整備する区市町村を支援する予算を計上しました。実際、既に整備を行っている自治体は、受け入れ体制確保のために、地域の実情に応じた取り組みが行われています。
 病院に受け入れを呼びかけて病床を確保しているケースや、区の空き施設を使用しているケース、また訪問介護の仕組みを活用して、要介護者が在宅のまま支援体制を整備しているところもあります。こうした取り組みも補助対象となるのか伺います。

○村田高齢社会対策部長 この事業におきましては、高齢者や障害者を在宅で介護している家族等が新型コロナウイルスに感染した場合でも、安心して療養に専念できる環境を整える必要があるため、要介護者等を一時的に受け入れる施設の確保など、区市町村の取り組みを支援してまいります。
 受け入れ先としましては、区市町村においてホテル等を借り上げ、介護職員や支援員等を配置する宿泊施設を開設することや、特別養護老人ホーム等の介護施設の空きベッドの確保、短期入所生活介護等の活用などを想定しておりますが、具体的な経費につきましては区市町村と協議を行ってまいります。

○藤田委員 武蔵野市では、もともと、ひとり暮らし高齢者への緊急時対応を行うレスキューヘルパー事業がありましたが、この事業を、家族介護者が感染したときにも対応するよう事業を拡充しています。これは、通常の訪問介護の場合よりも委託の単価を引き上げて、防護具などの必要な資材を市から支給することで、参入する委託業者を確保しています。
 武蔵野市が行っているような、家族介護者が新型コロナに感染した場合にヘルパーを派遣する事業は、今回の補助の対象となるのでしょうか。

○村田高齢社会対策部長 本事業におきましては、実施主体である区市町村において、例えば介護職員の派遣など、要介護者等の在宅生活の支援に要する経費も想定をしておりますけれども、具体的な経費につきましては区市町村と協議をしてまいります。

○藤田委員 実際には、自治体が何らかの経費を支払った場合に対して、都が支援するものだということがわかりました。区市町村との協議を行って決めるということですが、できるだけ幅広く支援の対象にできるよう要望いたします。
 自治体によっては、施設が少ない、ホテルがないなどの理由で、体制整備が厳しい実態があります。先ほどの答弁で、都は、モデルとなる取り組み事例を示すとか、複数の自治体が共同して実施する場合の調整を行うなど、地域における在宅要介護者等の受け入れ体制の整備を促進していくと質疑で答弁しておりました。
 都が直接受け入れ拠点を整備するなど、都として地域格差が生じないよう取り組むべきと思いますが、いかがですか。

○村田高齢社会対策部長 区市町村が本事業による取り組みを円滑に進めるためには、地域における受け入れ体制の整備を支援していく必要がございます。
 このため、都は、モデルとなる取り組み事例を示すとともに、関係団体への協力依頼や、複数の自治体が共同して実施する場合の調整を行うなど、地域における在宅要介護者等の受け入れ体制の整備を進めてまいります。

○藤田委員 都が責任を持つことが明確になるのが重要だと思います。自治体によっては、施設が少ない、ホテルがないなどの理由で、体制整備が厳しい実態があります。都が直接受け入れ拠点を整備するなど、区市町村独自で整備が難しい場合には、ぜひ東京都が率先して調整や相談、支援を行っていただきたいと思います。
 一方で、家族介護者が感染した場合に、要介護者を高齢者施設で受け入れるように求めた都から区市町村と東京都社会福祉協議会等に出された通知によって、現場では、濃厚接触者を受け入れれば施設で感染が広がるのではないかと不安の声が上がっています。施設側としては、PCR検査で陰性とわかってからでないと安心して受け入れることはできないとしています。
 介護者が新型コロナに感染した場合に、濃厚接触者となった高齢者や障害者を福祉施設で受け入れる場合、必ず事前に、そして速やかに検査を行うべきと思いますが、いかがですか。

○杉下感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長兼務 国立感染症研究所の新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領において、濃厚接触者については速やかに陽性者を発見するとされており、都内の各保健所においても、この要領に基づいて対応しています。

○藤田委員 速やかに陽性者を発見するためには、速やかに検査が受けられなければなりません。在宅の要介護者においても、速やかに検査が受けられる体制を整備するよう求めます。
 また、濃厚接触者は、国の要領で全員が検査対象となっていますが、そうなっていない事例もあるため、受け入れる側としては不安になっています。濃厚接触者であると判断した保健所は、速やかにPCR検査を実施し、要介護者などに必要なケアが確実に提供されるよう、関係施設などとも連携していただくことを求めます。
 また、補正予算事業において、ショートステイを利用する方への検査を実施するとした場合も支援の対象となるか伺います。

○村田高齢社会対策部長 本事業におきまして、要介護者等をホテルや特別養護老人ホームなどで一時的に受け入れるに当たりまして、新型コロナウイルスの感染状況を確認する経費も補助の対象としております。

○藤田委員 保健所が検査をするのが本来だとは思いますが、補正予算の補助でも対象となるということがわかりました。
 どこに住む要介護者でも、いざというとき安心して緊急ショートステイが利用できるようにするためにも、受け入れ時に確実にPCR検査を実施できる体制整備に努めていただくよう要望いたします。
 在宅介護を受けている方へのPCR検査は、訪問診療での検体採取が必要ですが、現在、どのように行っているのですか。訪問診療でPCR検査の検体採取を行う診療所に対して、PPEなどの防護具の配布が速やかに行われる必要があります。都の対応を伺います。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 在宅でのPCR検査は、適切な感染対策が行われ、都が新型コロナ外来と同様の機能を有する医療機関と認めた診療所等が、訪問診療による検体採取を実施しております。
 都は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、診療及びPCR検査を行う医療現場において個人防護具の入手が困難となる状況が生じていることから、感染症指定医療機関を初め、新型コロナ外来、新型コロナ外来と同様の機能を有する医療機関等に対して、都が備蓄する個人防護具を無償で配布しております。
 お話の診療所に対しても、新型コロナ外来及び同様の機能を有する場合は、同じく無償配布をしております。

○藤田委員 幾つの医療機関が訪問診療でPCR検査を行っているのかは把握されていないようですが、医療機関からの求めに応じて、PPEなどの個人防護具などが毎週配布されているということですので、冬に向けて十分な量の備蓄を都としても行っていただくよう求めます。
 高齢者施設では、施設内で感染疑いの方が発生した際にも対応できるための施設整備が必要になってきます。一方、その整備には、対応が困難な条件がついていないか心配もしています。
 高齢者施設の簡易陰圧装置の導入についての補助は、どのようなことに対応することを想定したものでしょうか。濃厚接触者になった在宅の高齢者の受け入れは要件となっているのですか。

○村田高齢社会対策部長 簡易陰圧装置の導入に関する補助でございますけれども、これは感染の疑いがある入所者が発生した場合に備えまして、施設内での感染拡大のリスクを低減するための環境整備を支援するための補助でございまして、感染疑いのある在宅高齢者の受け入れは補助要件としてございません。

○藤田委員 都が配ったQアンドAにもありますが、家族が感染し濃厚接触者となった高齢者や障害者などを施設で受け入れることを陰圧装置導入の条件とはしていないということですので、積極的に事業の活用ができるよう、施設にも周知していただくことを求めます。
 PCR検査を効果的に行うためには、施設まで出向いて検体をとることができる検体採取車両の活用が有効です。都として整備することを求めますが、いかがですか。

○杉下感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長兼務 都は、東京iCDCに医師や看護師などの専門家から成る感染対策支援チームを設置し、保健所と連携しながら、病院や施設内での感染対策を支援しています。
 この一環として、施設等でPCR検査を集中的に実施する必要がある場合などには、東京都医師会の所有するPCRカーを活用することも検討しております。

○藤田委員 保健所や自治体が必要と判断した際に、柔軟に検体採取車の活用ができることが重要です。施設などのニーズが高いようであれば、いつでも検体採取カーが利用できるよう、都として整備することを改めて求めるものです。
 新型コロナウイルスの特徴は、無症状の感染者が周りに感染を広げるということであり、感染拡大防止対策は、無症状の感染者をできるだけ早く発見し、速やかに隔離などの対応を行うことです。健康安全研究センターで実施しているPCR検査は、主に無症状の濃厚接触者の検査です。
 健康安全研究センターで実施するPCR検査の無症状の検体のうち、陽性となる割合はどの程度ですか。

○杉下感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長兼務 令和二年七月、八月に東京都健康安全研究センターで実施した検査は一万四千八百八十七件、そのうち陽性は千百四十三件、陽性率は七・六八%となります。

○藤田委員 無症状の方の検査でもこれだけの方が陽性となるということから見ても、濃厚接触者への検査がいかに大切かということがわかります。
 都内全体の新規陽性者に対する無症状者の割合は、七月から現在まで約一六%から一九%で推移しています。「ダイヤモンド・プリンセス号」で陽性となった方を受け入れた自衛隊中央病院による追跡調査では、入院時に無症状だった方は四一%です。どうやったら残りの二割の無症状者を発見できるか、戦略が必要だということだと思います。
 より多くの無症状者を把握するためにも、濃厚接触者へのPCR検査を確実に行ったり、どのような地域でどういう背景で陽性者が多いのかなど、これまでの蓄積されたデータから分析を行うことが大切だと思います。
 そして、こうした分析を行っているのが健康安全研究センターだと思いますので、研究に必要な人材と予算を十分充てていただくことを求めます。
 都は、感染拡大を防ぐためには、無症状の方を含めた濃厚接触者等への迅速な検査が重要としていますが、保健所が行う積極的疫学調査の意義は何ですか。また、国立感染研から示された積極的疫学調査実施要領では、全ての濃厚接触者への検査を行うとされていますが、実際にはどの程度行われていますか。

○杉下感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長兼務 積極的疫学調査は、個々の患者発生をもとにクラスターの把握や感染源の推定を行い、濃厚接触者等への対応につなげ、感染を終息させることを目的に実施されます。
 国立感染症研究所の新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領において、濃厚接触者については速やかに陽性者を発見するとされており、都内の各保健所でも、この要領に基づいて対応しております。

○藤田委員 答弁にはなかったのですが、実際には濃厚接触者の何割が検査を実施しているのかは把握していないということです。
 ある自治体の保健所は、濃厚接触者に、二週間の自宅療養かPCR検査の実施を本人に選択してもらっています。要領では全ての濃厚接触者へ検査を行うとしているので、本人の選択ではなく、全員に検査ができるよう工夫が必要だと思いますし、濃厚接触者への検査がどの程度実施されているのか、本来は把握すべきなのだと思います。
 さらに、濃厚接触者への検査の説明では、医療機関で検査した場合、初診料の自己負担が発生すると説明されています。濃厚接触者となったとき、働いている方であれば仕事を休まざるを得ず、さらに初診料が発生するということでは、経済的に厳しい方は検査を受けないという判断になりかねません。
 濃厚接触者への検査は、本来、保険診療ではないのだと思うのですが、都の見解を伺います。

○杉下感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長兼務 本年八月二十一日に発出された国通知では、保健所が濃厚接触者と判断し、検査が必要と判断の上、保健所が案内した医療機関で検査を行う場合、当該医療機関の医師は新型コロナを疑う等の判断を行わないため、保険適用がされるわけではありません。

○藤田委員 医療機関で検査を受けた場合でも、濃厚接触者であれば、医師の診察や判断がないのですから、保険適用にはならない。つまり、初診料は発生しないということです。自己負担は発生しないのが原則ということを保健所にも徹底していただきたいと思います。
 無症状や軽症の感染者が把握されると、自宅療養者もふえる可能性があります。現在、自宅療養者の健康観察は保健所が実施していますが、保健所業務の負担軽減も必要です。ある地区医師会の会長は、健康観察を訪問診療や訪問看護で担うことを提案しています。
 保健所が行う健康観察を訪問診療や訪問看護に委託できるよう仕組みをつくることを求めますが、いかがですか。

○杉下感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長兼務 本年八月七日に発出された自宅療養の実施に関する留意事項第四版では、健康状態のフォローアップを行う主体としては、都道府県等の保健所が中心となることを想定していますが、保健所の業務負担軽減、適切なフォローアップには医学的知見が必要になることから、必要に応じて地域の医師会や医療機関等へ協力を求め、また業務を委託するなど、地域の実情に応じて適切なフォローアップ体制を整備することが必要としています。

○藤田委員 必要に応じて、保健所が訪問診療や訪問看護にも業務の委託ができるということですが、現在も保健所業務は逼迫した状態です。保健所や市町村任せにせず、医師会や訪問看護協会などへの連携を東京都から促すことも必要だと思います。
 現在、都は、各部局でそれぞれの感染症防止対策を進めていますが、やはり全体の統一した戦略が必要です。感染症対策部はできたばかりで、業務内容も非常に多岐にわたっているのが現状です。しかし、体制が安定することをウイルスは待ってくれません。
 新規陽性者が三桁の日々が続いていますが、じわじわと六十代以上の方の割合がふえていることが気になります。陽性者のうち、無症状者は何割か、濃厚接触者への検査はどのぐらいできているのか、どの地域でどのような背景の陽性者がふえているのか、正確な数値などの公表で、感染の実態を把握できることが重要です。こういったことで、都民も情報に基づいて感染拡大防止につながる行動がとりやすくなります。
 都には、こうした感染の実態の分析を進める健康安全研究センターの機能強化と積極的疫学調査を行う保健所の体制の強化を図り、戦略を持って感染症対策を進めていただきたいと思います。改めてそのことを要望いたしまして、質問を終わります。

○たきぐち委員 それでは、私からは、高齢者への季節性インフルエンザ定期予防接種の特別補助事業について伺いたいと思います。
 季節性インフルエンザへの予防接種につきましては、都民ファーストの会として、高齢者への財政的な支援、また、未就学児や医療関係者などへの予防接種の勧奨等々、緊急要望をさせていただいたところであります。
 昨日から十月に入って、大分涼しくなってきましたけれども、これから発熱やせきなどの呼吸器症状や倦怠感など、症状だけでは新型コロナウイルスか季節性インフルエンザかの判断がつきにくい患者の増加が想定される中、医療機関の負担を増大させないための施策が重要であります。すなわち、同時流行、ツインデミックへの備えであります。
 代表質問におきまして、ワクチンの需給状況を随時把握し、不足する場合には、ワクチンを供給する医薬品卸売販売業の団体を通じて調達支援を行うとともに、円滑な供給を国に働きかける旨の答弁がありました。
 まず、季節性インフルエンザの任意接種について、児童を対象に助成を行うなど、区市町村独自の支援策を行っている自治体があると認識をしております。区市町村の任意接種への支援状況と都の考えを伺います。

○杉下感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長兼務 定期予防接種の実施主体である区市町村では、インフルエンザの任意予防接種についても、地域の実情に応じ、独自の取り組みを行っております。
 都は、区市町村が実施する任意予防接種事業について、一部の疾病を対象に、包括補助を通じて支援を行っており、今後とも、区市町村の取り組みを積極的に支援してまいります。

○たきぐち委員 医療関係の団体の資料によりますと、乳幼児や小中学生、高校生までなど、その対象者や助成金額、全額助成や一部助成等々、その条件は異なりますが、十区七市町村で助成を行っているということが確認できます。葛飾区、立川市、瑞穂町では、まさにこの十月から助成が開始されるということであります。
 今回の都の補正は、定期予防接種の対象者を対象として支援するものでありますが、具体的な対象人数とこれまでの都内の接種率について伺います。また、全国の接種率、海外の接種率はどれくらいなのか、今回の補助事業ではどれくらいの接種率を見込んでいるのか、考えを伺います。

○杉下感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長兼務 本事業の対象となるインフルエンザ定期予防接種の対象人数は、六十五歳以上の方は約三百万人、六十歳から六十四歳の基礎疾患のある方は約三万人であり、補正予算案では、これらの方全てが接種可能となるように積算しております。
 六十五歳以上のインフルエンザ予防接種率についてでありますが、海外では、二〇二〇年公表の経済協力開発機構、OECDの統計によりますと、最も接種率が高いのは韓国で八五%、最も接種率が低いのはトルコで七%となっています。
 日本では、全国で約五〇%、都では約三〇から四〇%となっており、今回の補助事業により、都の接種率向上を図ってまいります。

○たきぐち委員 海外での接種率と、日本全体での接種率が約五割というお話でありました。
 厚労省のデータによりますと、平成三十年度の定期予防接種率は四七・九%であり、最も高かったのが平成二十年度の五五・九%となっています。
 ちなみに、十三歳未満は二回の接種が推奨されているということは周知のとおりでありますが、国立感染症研究所のデータを見ますと、年齢別に接種率を正確に捉えることは難しいんですが、五歳から九歳の接種率が高く、それ以外の年代については、おおむね四割から五割程度と見られます。
 予防接種法上、B類疾病に分類されていて、主に個人予防に重点が置かれており、国は接種率の目標値を示していないと理解をしておりますけれども、重症化を防ぐという観点で、高齢者はできるだけ接種してほしいと知人の医療関係者は口をそろえて話されるところであります。
 昨日から、定期接種対象者への接種が始まったとニュース等でも報じられているところであります。医療機関に予約の連絡が殺到しているという状況も伝えられています。一方で、高齢者からの予約は例年並みという医師のインタビューも目にしたところであります。
 それをもって全体の状況をあらわしたものではないかと思いますが、小さいお子さんのいる子育て中のお父さん、お母さんの方が、不安、関心が高いということは、容易に想像がつくところであります。
 先ほど、都の高齢者の接種率は全国と比べて低いというご答弁がありました。今回の補助事業について、先ほど来、質疑で言及がありますけれども、対象となる高齢者への効果的な周知徹底が必要だと考えます。
 また、新型コロナウイルス感染症へのおそれから、医療機関に出向くこと、接種を受けることを避けてしまう高齢者の方々もいらっしゃると思います。私も地域回りをしておりますと、自分の年齢でコロナにかかってしまったら、もうおしまいだということをいわれる方が思いのほか多いということを感じるところでもあります。
 接種率向上のためには、正しい知識や情報を発信し、取り組みへの理解を深める方策が必要と考えますが、見解を伺います。

○杉下感染症危機管理担当部長医療連携推進担当部長兼務 今回の補助事業については、都民に幅広く周知を図るとともに、医師会とも連携し、効果的な広報を行ってまいります。
 また、都は、予防接種の必要性やワクチンの安全性について、ホームページなどを通じてわかりやすく周知するとともに、各自治体の担当窓口一覧などについても情報提供してまいります。

○たきぐち委員 約三百三万人、全ての方が接種可能となるように今回予算化しているということでありますが、対象者全員が接種するということはなかなか想定しにくいところではありますけれども、定期接種の予算と任意接種を含むワクチンの確保をしっかりと図り、未知なる同時流行に備えることは重要だと考えます。
 ホームページでの周知や自治体の連携はもちろんのこと、仮に同時流行の兆しが見えた場合、そのことによるパニックを起こさないように、先ほども言及がありましたけれども、昨日から始動した東京iCDCのリスクコミュニケーションの役割というものも求められてくるものではないかと考えるところでもあります。
 私たちの新型コロナウイルス感染予防の新たな生活様式が、インフルエンザの罹患を抑えると予測をする専門家の声もありますけれども、ことし一月から二月の感染が低水準だったのは暖冬が影響したという指摘もありますし、私は専門家ではありませんが、予断を許さない状況にあるかと思います。
 また、建物の構造上、新型コロナウイルスへの対応が困難な診療所に対しては、都は、レイアウト変更等に対する費用を助成するなど支援を行ってきたと、先ほどの質疑の中でもありました。
 また、同時流行に備えた診療体制の整備についても、言及もあったところでありますが、予防接種に関しても、都民が安心して接種を受けられるよう、引き続きの医療機関への支援をあわせて求めて、質疑を終わりたいと思います。

○小松委員 私の方からは、東京版CDC、今回、東京iCDCの立ち上げの報告を受けましたので、その点について何点か伺いたいと思います。
 まず、当初は、知事のちょうど選挙の前だった六月ごろに報告が、報告というか、記者会見で発表のあった東京版CDC、この当初の設立目的と、あわせて今回、東京iCDCという名称になられていましたけれども、今回この立ち上げに当たって、その設立目的や機能というものについての確認、そして当初から、こういった名称も変わりましたけど、何か変更があったのかどうか、その点を確認したいと思います。

○加倉井東京感染症対策センター担当部長新型コロナウイルス感染症対策企画調整担当部長兼務 東京iCDC構想では、東京iCDCが目指すものとして、都、保健所、医療機関、研究機関が持つそれぞれの情報を分析、評価し、都民に正確な情報発信を行うとともに、危機発生時には、的確な判断に基づき、効果的な対策を推進していくとしております。
 本年七月三十一日に示した東京版CDC構想の素案におきましても、こうした考え方は同様であり、iCDCの機能につきましても変更はございません。

○小松委員 先日の代表質問の方でも、我が会派の山崎一輝幹事長からも指摘をさせていただきました。まずは、医療機関の皆さんもそうですけれど、関係所管の各職員の皆様方がこのコロナ危機に当たって大変ご尽力いただいたことには感謝しつつも、実態としては、東京都の--これは国もそうですけれど、場当たり的なコロナ対策については、さまざまな面であつれきや混乱が生じた、このこともまた一つの事実だと思います。
 その上で、小池知事は、このiCDCに対して、効果的な感染症対策を一体的に担う常設の司令塔として立ち上げましたというご説明が、代表質問の中で、他会派の質問に対してですけれども、ございました。
 この東京iCDCというのは、まさに感染が再拡大したり、また新たな感染症が生じたり、また複合災害時などに機能するということが前提となるものだと思いますが、果たして機能するのかどうかというところが大変懸念のところであります。
 そのためにも、どう機能するのか、このことについて伺っておきたいと思います。

○加倉井東京感染症対策センター担当部長新型コロナウイルス感染症対策企画調整担当部長兼務 東京iCDCは、感染症対策に特化して、新型コロナウイルス感染症を初めさまざまな感染症に対して、平時からインテリジェンス機能を強化し、危機発生時には迅速かつ効果的に対応を図る緊急時オペレーション機能を発揮していくものでございます。
 このため、新型コロナウイルス感染症の再拡大はもちろん、新たな感染症が蔓延した場合や複合災害の中で、感染症対策などにも東京iCDCの役割を果たしてまいります。

○小松委員 部長もかみかみですけど、大変呼びにくい名前で大変なんですが、既にいただいているこの東京iCDCの資料なんですけど、非常に複雑なスキーム、これはいろいろな関係各局、民間や医療研究所等々との連携ということのスキームはあったんですけど、果たして東京都にとっての規模というか、このiCDCってどのぐらいの規模なんだろうかというのが、非常にわからないなというふうに思っています。
 会派の多くの議員ともいろいろ意見交換するんですけど、海外のCDCと何がどう違うんだろうか、実態とどう違うんだろうか、イメージと相当乖離があるんじゃなかろうか、そんな意見が出ているのも、また事実であります。
 そこで、平時と緊急時といろいろ分けますよと、有事と分けますよというふうにおっしゃっていますが、平時の常勤の体制、このことについて確認したいと思っています。あわせて、現在福祉保健局の中にも新型コロナウイルス感染症対策を担っている感染症対策部があるわけですが、この職員の陣容についても伺いたいと思います。

○加倉井東京感染症対策センター担当部長新型コロナウイルス感染症対策企画調整担当部長兼務 東京iCDCは、平時から有事に切りかえていくさまざまな機能のことでございます。
 その機能を担っていくため、平時においては、常設の専門家ボードとともに、福祉保健局感染症対策部や東京都健康安全研究センターなどの組織が、調査分析や情報収集、発信などを行ってまいります。各組織において、所属する職員が機能を果たすため業務を行ってまいります。
 なお、本年十月一日時点の、いわゆる有事体制にある感染症対策部に所属する職員のうち、宿泊療養施設や保健所で勤務する者を除いた職員数は、兼務職員を含め二百十二名でございます。

○小松委員 あわせて、緊急時にはこの組織を柔軟に拡大するということだったんですが、どのように具体的に対応されるのか確認したいと思います。

○加倉井東京感染症対策センター担当部長新型コロナウイルス感染症対策企画調整担当部長兼務 現在、新型コロナウイルス感染症との長い闘いの真っただ中で、緊急時の体制が必要となっております。
 そのため、東京iCDCの立ち上げに合わせ、健康危機管理担当局長をトップとする健康危機管理対策本部を設置し、保健所支援、入院調整などのオペレーションの総合調整機能を機動的に担ってまいります。

○小松委員 この東京iCDCは、専門家の知見を生かす組織だというふうな報告をいただきました。
 新型コロナのこの間の危機の中で生まれた混乱とか、情報が錯綜したことの一つは、専門家の中の意見も結構分かれていたことが一つの理由でもあったんじゃないかなというふうに思うわけであります。
 我々にとってはその道のプロだと思う方々の主張も、時には真逆の部分もあったりとかして、そのことが非常に、我々一般の人間にとっては、何を頼っていいのか、何の情報を信じていいのかというところで、混乱と不安が生まれたんだろうというふうに思います。
 そうした中で、専門家の中でのボードをつくられるわけで、その意思決定については、先ほど斉藤委員からも確認がありましたけれど、そんな中、東京都には医学総合研究所が松沢病院の横にありますけど、先日、小宮あんり委員からお声をかけていただきまして、我々都議会自民党の厚生委員のメンバーで視察をさせていただきました。
 二〇〇三年から、新型コロナウイルスを初めとするさまざまな感染症の研究をもう既にされていらっしゃったことであったりとか、非常に充実した施設の見学もさせていただいたわけでありますが、その中で、ちょっと確認したのは、やはりワクチンの研究開発というのは、本来であれば十年程度必要であって、やはりどんなに知見をまた結集したところで、その時間でしかわからない部分というものを、ある程度今回については目をつぶって、スピードを優先させていく開発なんだろうということも、一つの見解として伺ったところであり、リスクとベネフィットという考え方も、いろいろと伺ったところであります。
 都には医学総合研究所があるわけですが、非常に感染症研究の知見もあるわけで、この研究所とどういった連携が期待されるのか伺いたいと思います。

○加倉井東京感染症対策センター担当部長新型コロナウイルス感染症対策企画調整担当部長兼務 公益財団法人東京都医学総合研究所は、都民ニーズに対応した医科学の研究活動を行っており、感染症についての研究も行っております。
 また、今回、東京iCDCの専門家ボードの疫学・公衆衛生チームにも、東京都医学総合研究所の研究者に加わっていただいております。
 今後、研究所の専門的な知見を生かし、具体的な連携強化について検討してまいります。

○小松委員 さまざまな機関との連携の図の中には、国というところもありました。今回、やはりインフルエンザなどとの同時流行の備えなんかのことを考えても、国との連携も不可欠というふうに考えるわけであります。
 具体的に、どのような点において国との連携が必要となるのか、あわせて伺いたいと思います。

○加倉井東京感染症対策センター担当部長新型コロナウイルス感染症対策企画調整担当部長兼務 東京iCDCは、東京都の組織のみで成り立つものではなく、国や大学、研究機関などさまざまな機関との連携協力が必要不可欠でございます。
 このため、こうしたさまざまな機関とネットワーク構築を行い、情報共有や連携を進めることで、都の感染症対策の強化につなげてまいります。

○小松委員 ただいまのご答弁で、国や大学、研究機関などとの連携協力が不可欠であるというご答弁をいただきました。
 これ、参考までに、わかる範囲で答えていただきたいんですが、国との連携が必要とお答えになる中で、国とはいつ、どんな意見交換、調整を行われているのか伺っておきたいと思います。

○加倉井東京感染症対策センター担当部長新型コロナウイルス感染症対策企画調整担当部長兼務 東京iCDCの立ち上げにつきましては、先ほど答弁させていただいたとおり、さまざまな機関とのネットワーク構築をしていくことになります。
 国等とも今後こうした連携を図っていくことになりますけれども、こちらの、昨日発表しました専門家ボードの外部アドバイザーには国立感染症研究所の方が入ってきたり、そういったことでネットワークを広めていきたいと考えております。

○小松委員 ちょっと今の答弁で確認もしたいんですが、今後というふうな話がありました。
 厚生労働省とは、具体的に今東京都はどういうような、このiCDCに対して連携の調整をされているんでしょうか。

○加倉井東京感染症対策センター担当部長新型コロナウイルス感染症対策企画調整担当部長兼務 東京iCDCにつきましては、厚生労働省には、こういった立ち上げをしているということを説明に伺ったというような状況でございます。

○小松委員 事前にいっているわけじゃないので、いつ伺って、どなたとどういう話をされているのか、今度ご説明いただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。

○斉藤(や)委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。

○斉藤(や)委員長 次に、報告事項、私債権の放棄について外二件に対する質疑を行います。
 本件については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 要求資料について理事者の説明を求めます。

○雲田次長 九月十六日の当委員会で要求のございました報告事項に関する資料のご説明を申し上げます。
 先ほど、付託議案ご審議に当たりましてご説明いたしましたお手元の厚生委員会要求資料をごらんいただきたいと存じます。
 五ページをお開き願います。5、地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターの診療科別医師数といたしまして、副院長のほか、診療科別の医師数につきまして記載してございます。
 六ページをお開き願います。6、地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターの職種別職員数の推移といたしまして、職種別の職員数につきまして、六ページに常勤職員を、七ページに非常勤職員を、それぞれ平成二十八年度から五カ年にわたり記載してございます。
 八ページをお開き願います。7、地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターの経営指標の推移といたしまして、入院と外来の経営指標につきまして、平成二十七年度から五カ年にわたり記載してございます。
 九ページをごらんください。8、地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターのその他医業収益の推移と内訳といたしまして、その他医業収益の決算額とその内訳につきまして、平成二十七年度から五カ年にわたり記載してございます。
 一〇ページをお開き願います。9、地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターに対する運営費負担金及び運営費交付金の推移といたしまして、運営費負担金と運営費交付金の決算額につきまして、平成二十七年度から五カ年にわたり記載してございます。
 一一ページをごらんください。10、地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターの人材紹介会社への職種別支払金額の推移といたしまして、医師と看護師の人材紹介会社への支払い金額につきまして、平成二十七年度から五カ年にわたり記載してございます。
 一二ページをお開き願います。11、地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターにおける個室使用料の推移といたしまして、個室使用料につきまして、個室の区分、金額、室数の推移を一三ページにかけて記載してございます。
 一四ページをお開き願います。12、地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターの新卒者、経験者別看護師採用者数の推移といたしまして、常勤看護師の採用者数につきまして、新卒者と経験者別に、平成二十八年度から五カ年にわたり記載してございます。
 一五ページをごらんください。13、地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターの看護師の夜勤回数別勤務者数(各年七月実績)といたしまして、各年七月一日から三十一日までの三交代制勤務と二交代制勤務における常勤看護師の夜勤回数別の人数につきまして、平成二十八年から五カ年にわたり記載してございます。
 一六ページをお開き願います。14、地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターの職種別年次有給休暇平均取得日数といたしまして、職種別に、一人当たりの年次有給休暇の平均取得日数につきまして、平成二十七年から五カ年にわたり記載してございます。
 一七ページをごらんください。15、地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターが令和元年度に見直しを行った手当の概要といたしまして、夜間業務に従事した看護師に対して支給する夜間看護業務手当につきまして、令和元年度に見直しを行った内容を記載してございます。
 一八ページをお開き願います。16、清瀬喜望園の入所待機者数といたしまして、令和二年八月末現在の入所待機者数を記載してございます。
 一九ページをごらんください。17、清瀬喜望園の現在の収支状況と民間移譲後の収入見込(推計)といたしまして、(1)に、現在の清瀬喜望園の収支状況を、(2)に、民間移譲後の清瀬喜望園の推計の収入見込みを、それぞれ記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、報告事項につきまして要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○斉藤(や)委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含め、これより本件に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○たきぐち委員 東京都健康長寿医療センターの令和元年度の業務実績評価について伺いたいと思います。
 同センターは病院事業と研究事業から成り、五百五十床を所有する病院は、地域救急医療センター、二次救急医療機関であり、区西北部医療圏における公的医療機関として重要な役割を果たしています。
 都内居住者の新型コロナウイルスの感染が初めて確認された二月以降、感染拡大を受けて、各医療機関が対応に迫られる中、センターにおいても、感染者の受け入れ等に尽力されてきたと認識しております。
 そこでまず、新型コロナウイルス感染症に対するこれまでの取り組み状況と、センターが果たしている役割について伺います。

○村田高齢社会対策部長 健康長寿医療センターでは、本年二月から新型コロナウイルス感染症疑い患者に対するPCR検査を実施しており、また、保健所からの要請に応じまして、新型コロナウイルス陽性患者及び疑い患者の入院を受け入れております。
 令和二年四月一日から九月十八日までの健康長寿医療センターにおけるPCR検査数は千四百二十六件でございます。
 また、近隣の病院から重篤化した陽性患者をICUで受け入れ、体外式膜型人工肺、いわゆるECMO治療を実施するなど、高度な技術を駆使しました患者対応を実施しており、引き続き、地方独立行政法人として社会的役割を果たしてまいります。

○たきぐち委員 保健所と連携しながら、PCR検査の実施や患者の受け入れを図り、他の医療機関からの重症者の転院搬送など、対応に当たられてきたということでありました。
 昨日のモニタリング会議においても、現在の医療提供体制は四段階の二番目、体制強化が必要という警戒レベルが維持されたところであります。
 センターの近隣には、公社豊島病院のほか、日大板橋病院や帝京大病院などがありますが、今後の感染拡大に備えて、引き続き、地域の診療所を含め、保健所、都の関係部署、関係機関と連携を図りながら、取り組んでいただきたいと思います。
 次に、センターの経営状況について伺います。
 業務実績評価書では、財務内容をB評価としております。先ほどご説明いただきました資料によりますと、令和元年度の医業収益、入院、外来、その他の合計でありますが、前年度から三億六千八百万円の減収となっております。その要因と、経営、財務の評価について伺います。

○村田高齢社会対策部長 令和元年度の医業収入の主な減収要因といたしましては、平成三十年度末に一部の診療科で常勤医師の欠員が発生して、補充ができず、入院、外来ともに患者数が減少したことが挙げられます。
 新たな施設基準の取得などにより収入確保に努めた一方、建物総合管理の委託費など経費の削減に取り組みまして経営改善に努めたことを都として評価しております。

○たきぐち委員 常勤医師の欠員により、患者数が減少したということでありますが、減少幅は決して小さくはありません。
 評価書を見ますと、新入院患者数も病床利用率も前年比マイナスで、元年度目標値を下回っている状況であります。医局人事という医療業界特有の慣習、システムがある中でも、安定的な医療の提供が求められることはいうまでもありません。
 加えて、新型コロナウイルスへの対応が医療機関の経営に大きな影響を及ぼしており、先ほども医療機関への病床確保、空床確保など、財政的支援に関する議論があったところでありますが、極めて医療機関が厳しい環境に置かれていることを、私も病院関係者から直接伺っているところであり、センターも例外ではないというふうに考えます。新たな施設基準の取得などの収入確保と、委託費など経費の削減に取り組んだことなどを評価したということであります。
 評価書には、材料費の抑制や後発医薬品の採用など、コスト管理の体制を強化したことも報告されているところでありますが、引き続き、紹介率や返送、逆紹介率を高めるなど、地域の医療機関との連携のさらなる強化を図り、収入と支出の両面から収支改善に徹底して取り組むことを求めておきたいと思います。
 続いて、今年度の評価は、前年度A評価のうち、二項目がS評価となりましたが、その一つが高齢者に特有な疾患と老年症候群を克服するための研究であり、研究成果を社会に還元していくことが重要だと考えます。
 まず、難治性である膵がんの研究をどのように生かしていくのか伺います。

○村田高齢社会対策部長 健康長寿医療センターは、東海大学医学部及び日本獣医生命科学大学との共同研究において、膵がんにおけるがん幹細胞の形態と、膵がんの転移関連分子について解析を進めてまいりました。
 その結果、細胞表面にある糖鎖の一種であるガングリオシドGM2が、膵がんの増殖、浸潤、進行度と関連することを世界で初めて明らかにいたしました。
 今後、ガングリオシドGM2を標的とした膵がんの早期診断と、進行を抑制する新たな治療法の開発に大きく貢献するものと期待されます。

○たきぐち委員 ことし二月に、我が会派の厚生部会のメンバーで大阪国際がんセンターを視察した際、主要がんはもちろんのこと、膵がん、食道がん、頭頸部がん、骨軟部肉腫など、難治がんへの取り組み状況や、五年生存率が低いとされる膵がんにおいて、進行膵がんに対する集学的治療で五三%の五年生存率を達成した結果などのお話を伺いました。
 膵臓は、おなかの深いところにあって、他の臓器や血管などに囲まれていることから腫瘍が見つかりにくいことに加えて、初期段階で自覚症状がないため、気づいたときには進行していることが多いといわれます。
 都内においても、国立がんセンター中央病院やがん研有明病院を初め、膵がん治療で実績を上げている医療機関が複数あると認識しておりますが、研究結果が医療機関や企業との連携によって、臨床応用や実用化につながっていくことを期待したいと思います。
 次に、そしゃくによる認知機能への効果及び運動習慣の有効性についての研究成果が評価されておりますが、こうした成果が高齢者の健康に結びついていくことが重要であります。
 今後の展望について伺います。

○村田高齢社会対策部長 健康長寿医療センターの研究におきまして、自分の意思でそしゃくしようとするとき、認知機能に重要なマイネルト神経細胞が活性化し、大脳皮質の広範囲な領域で血流量が増加すること、また、この反応にそしゃく筋の動きは関係していないことが新たに解明されました。
 つまり、そしゃくをイメージするだけで、実際にそしゃくするのと同じように脳が活性化されると考えられ、これにより、イメージトレーニングを生かした新たな認知症予防の開発につながるものと期待をされます。
 また、適度な運動で生じる骨への衝撃が特定のたんぱく質に働き、健康維持、炎症抑制効果をもたらすことを発見しており、こうした発見が骨粗鬆症や全身の臓器の機能低下に関して、新たな治療や予防法の開発につながるものと期待されます。

○たきぐち委員 健康長寿医療センターは、区西北部医療圏における認知症疾患医療センターでもあり、専門相談室を設置しているほか、認知症支援推進センターでは、都からの委託を受け、認知症ケアに携わる医療、介護従事者への研修を実施するなど、地域での認知症対応力向上に向けた取り組みを実施しています。
 ホームページを見ますと、きのう付で、認知症未来社会創造センターのホームページが開設されております。
 そしゃくのイメージトレーニングを生かした新たな認知症予防法の開発につながるということでありますけれども、こうした研究が東京健康長寿に向けたさまざまな施策に結びついていくものと考えます。
 また、コロナ禍における外出抑制で懸念が一層拡大しているフレイル、ロコモなど、高齢者が抱える大きな課題に関しては、センターには外来診療が設置されているところでありますが、骨粗鬆症等の予防メカニズムの解明は、身体機能、運動機能低下の予防策にもつながるものでもあり、今後の展開に期待をしたいと思います。
 最後に、平成三十年度に設立された健康長寿イノベーションセンターにおいて、知的財産活動の推進が図られたことが評価されております。
 例えば、外部資金獲得金額は九億八千三百万余円と過去最高だったほか、特許申請件数は十三件と、前年から二倍以上となっております。
 特許を取得することは、一般的には企業活動における市場での競争の優位性や、ライセンス料による収益力の強化を図る目的と考えられますが、センターが特許取得を進めることの意義について伺います。

○村田高齢社会対策部長 特許の取得によりまして、例えば、センターの技術力を外部にアピールすることで、外部研究資金の一層の確保や優秀な研究員の採用など、研究推進のための基盤が強化されます。
 さらに取得をした特許を企業に実施許諾し、広く社会に提供されることで、研究成果の還元につながるものと考えております。

○たきぐち委員 特許の取得が外部研究資金の獲得や優秀な研究員の採用につながるということでありました。今後も研究基盤の強化に向けて取り組んでいただきたいと思います。
 今回の評価は、第三期中期目標における二年目の評価であります。知事は、第一回定例会の施政方針の中で、健康長寿医療センターが保有する膨大なビッグデータを活用し、AIによる画像診断システムを構築するなど、先端技術を駆使した認知症の早期診断を目指していくと述べられておりますが、超高齢化社会が進行している東京において、高齢者の健康長寿と生活の質の向上に向けた研究への期待は大きいものと考えます。
 同時に、新型コロナウイルスへの対応が長期化する中で、医療現場は厳しい状況に置かれておりますが、ウイズコロナ、アフターコロナを見据え、医療機関や企業、他の研究機関との連携を深め、都の高齢者施策、医療施策に寄与することが求められているかと考えます。
 今後も、そのセンターとしての役割を果たしていくことを求め、質疑を終わりたいと思います。

○藤田委員 私からは、都立障害者支援施設の民間移譲について質問をいたします。
 今回の報告というのは、清瀬市にある都立の障害者支援施設である清瀬喜望園の民間移譲に関することです。現在、建てかえのための仮設施設で運営を行っていて、もともとの予定ならば、二〇二一年四月に指定管理から民間移譲する予定でしたが、民間移譲予定の法人が辞退することになり、民間移譲先を改めて決めるために再公募を行うという報告です。
 清瀬喜望園は、内部障害者支援のための施設ですが、東京都が内部障害者の入所施設を設置してきた意義について伺います。

○藤井障害者施策推進部長 東京都清瀬喜望園は、民間の社会福祉施設が質、量ともに不足していた中、昭和五十一年に呼吸器機能障害者を対象とする身体障害者入所授産施設として都が開設し、これまで施設入所を必要とする数多くの障害者を支援してまいりました。

○藤田委員 今の現状のところがちょっと語られませんでしたが、清瀬喜望園は、現在は在宅酸素療法の普及等によって呼吸器機能障害の方は二割程度ということですけれども、一方で、心臓機能障害の方の内部障害者も全般に受け入れていたりとか、知的障害者の方の受け入れも行っているということです。そういった特殊な障害を持った方が多く入所されているのが清瀬喜望園ということだと思います。
 喜望園は、四十四年前に結核患者団体の運動によって東京都が設置した施設です。以降、事務委託から指定管理まで、現在に至るまで一貫して、社会福祉法人アフターケア協会が事業の運営に当たってきました。
 二〇〇五年から呼吸器障害だけではなくて、心臓機能障害や直腸、膀胱機能障害などを持つ内部障害者全般を受け入れるようになり、さらに、二〇一七年四月から知的障害者の受け入れも開始しています。
 呼吸障害のある方の中には、常時、酸素吸入が必要な方や人工呼吸器を必要としている方もいる一方、知的障害者の皆さんは、医療的ケアなど、身体障害との重複のある知的障害者の方であり、そういった受け入れによって、さまざまな障害を持った方へ、障害特性に合わせたきめ細かなケアを提供してきたのが清瀬喜望園です。
 清瀬喜望園の指定管理者であるアフターケア協会が、今回、民間移譲を辞退した理由は何ですか。また、その経過についても教えてください。

○藤井障害者施策推進部長 辞退した理由についてですが、法人の申し出によりますと、法人が平成二十九年度の公募時に計画していた施設建設の自己資金について確保できなかったことなどということでございました。
 また、それからの経過についてでございますが、アフターケア協会から、初めて民間移譲を辞退したい旨の話があったのは平成三十一年二月であり、都は、民間移譲の実現に向けて、専門家による経営分析の活用を助言するとともに、収支改善策の検討を依頼いたしました。
 その後、法人は専門機関へ委託して、現在の経営分析や民間移譲後の収支見込み等の検討を行いましたが、施設建設の自己資金が確保できないなどの理由により辞退に至ったところです。

○藤田委員 経営分析や民間移譲後の収支見込み等の検討も行ったけれども、自己資金について確保できなくなったなどの理由があるということで辞退に至ったということです。
 内部障害者は障害支援区分が低く出るという特徴がありまして、もともと民間では収支を成り立たせるのが難しいというのはわかっていたことです。
 都立であることで何か問題が起きているわけでもありません。にもかかわらず、なぜ民間移譲するのかということなんですけれども、都立障害者施設の民間移譲の目的と対象となっている施設について伺います。

○藤井障害者施策推進部長 都立施設につきましては、平成十八年二月の福祉・健康都市東京ビジョンに基づきまして、民間でできることは民間に委ねるという方針のもと、民間移譲を推進してまいりました。
 民間移譲により、運営法人が創意工夫を凝らし自主性を発揮することで、柔軟で効率的な施設運営が可能になることから、サービス水準の維持向上を図ることを目的としております。
 これまでに三十五施設、事業所につきまして、順次民間移譲を実施しまして、現時点におきまして、民間移譲を今後予定している施設は東京都清瀬喜望園のみとなっております。

○藤田委員 民間にできることは民間に委ねるということですが、本当に民間で運営することで、創意工夫を凝らし自主性を発揮して、柔軟で効果的な施設運営が可能となるのか、大きな疑問があります。
 清瀬喜望園が指定管理から民間移譲となった場合の収支見込みを教えてください。

○藤井障害者施策推進部長 清瀬喜望園の収支状況及び収支見込みについてでございますが、令和元年度の収入及び支出額は四億九千二百万円となっております。
 民間移譲後の収入は、現在の事業実績等に基づく推計によるものですが、四億一千六百万円程度となります。
 支出につきましては、公募に応募する法人が創意工夫や経営努力を生かした事業計画により提案していただくことになります。

○藤田委員 今答弁のあった内容は、本日の委員会の資料の一九ページにある収支見込みのところを、一部収入のところをお話ししていただきましたけれども、現在の収入と民間移譲した際の収入見込みは七千六百万円の差があります。創意工夫や効果的な運営で改善できるような差ではないと考えます。
 二〇一二年に民間移譲された清瀬療護園では、療護単位の予算が大幅に減額されて、その分を職員の給料の減額で賄っていました。ベテランの職員でも月七万円とか、新人でも月一万円から二万円収入が減ったと、給与が減ったというふうにされていました。利用者が楽しみにしていたイベントなども、日帰り旅行さえもなくなったと、そういったこともありました。
 清瀬喜望園では、もともと医療度の高い内部障害者が入所していたために、夜間でも医療的ケアが多く、専門的な知識を持つ看護師を手厚く配置しています。
 先ほどのお話のあった東京ビジョンでは、民間では多様なニーズに対応したきめ細かなサービス提供ができるとしていますけれども、実際には、収入が減ることでサービスの縮小や人件費の抑制による効率化が図られるなど、入所者にも職員にも大きなしわ寄せが起こっています。
 また、資料にもあるように、施設待機者数は百人以上になっています。要求資料の一八ページです。近年では、医療技術の進歩により救命率が高くなったことで、医療的ケアが必要な児童も若者も大幅にふえています。清瀬喜望園の近くにある施設からも、高齢者施設からも、医療的ケアのある方が同時にふえていて、そうしたところから、清瀬喜望園で医療的ケアのある高齢者の入所が受けられないかという相談もあったそうです。
 そうした背景からも、医療的ケアの提供ができる障害者施設というのは必要であり、そうしたニーズが大幅に高まっているのが現状です。ですから、都の責任において、安定した運営で確実に継続できることが求められています。
 民間移譲が推し進められてきた中、都立の施設として継続していくと決めた施設もあります。
 都立障害者施設のうち、八王子福祉園は民間移譲しないと判断したと聞いています。それはどういった経過で、どのような検討で民間移譲しないと決めたのでしょうか。

○藤井障害者施策推進部長 東京都八王子福祉園におきましては、夜間も含め、医師及び看護師を配置する診療所を設置し、医療的ケアを必要とする障害者を受け入れております。
 一方、民間施設では、医療的ケア等を必要とする障害者への対応が困難な状況にあります。
 こうした状況を踏まえまして、東京都八王子福祉園につきましては、引き続き、医療的ケア等を必要とする重度の知的障害者を確実に受け入れるという公的な役割を担うことといたしました。

○藤田委員 清瀬喜望園でも、医療的ケア等を必要とする障害者を多く受け入れています。酸素や呼吸器などの特殊な管理のために、夜間でも看護師が対応することが発生します。月に一、二回は、近くに住む診療所の医師もオンコールで呼ばれたりすることもあると伺いました。
 民間移譲せず、公的な役割を担うこととした八王子福祉園と清瀬喜望園の現状はどのような違いがあるのか、理解に苦しみます。
 民間移譲予定の法人が資金確保困難を理由に辞退したという事実は非常に重たいものです。今回、東京都は再公募を行う判断をしていますが、果たしてその判断が正しいのか、大きな疑問があります。
 重度の障害を持つ方が専門的な手厚いケアを安定して受けられるためには、都立のままで運営することが最も適しています。清瀬喜望園を民間移譲せず、指定管理のままで運営されることを強く要望いたしまして、私の質問を終わります。

○白石委員 健康長寿医療センターの事業評価について質問をいたします。
 現在、健康長寿医療センターは第三期の中期計画期間となっております。今回は中期計画期間の二年目となる二〇一九年度の事業評価が対象だということです。
 今回の特徴は、経営効率を上げるための手段として、これまで医療戦略室で行ってきた経営分析などに加えて、新たに施設基準等管理部会を立ち上げて、新たな収入をふやす取り組みを行っているということです。
 そもそも独法化というのは効率的な経営環境が実現できる経営形態として、これまでも都は評価をしてきております。ところが、中期目標の初年度の一昨年度は約十一億円の損失となりました。そして、二〇一九年度は約十億円の赤字となっております。
 そこで伺いたいと思いますが、約十億円の当期総損失で、とりわけ医業収益が減った理由というのは何か、説明をしてください。

○村田高齢社会対策部長 医業収入の主な減収要因でございますが、常勤医師の欠員が発生しましたが、これが補充できず、入院、外来ともに患者数が減少したことによるものでございます。

○白石委員 医業収益というのは、医療行為によって得られた売り上げということです。この医業収益が落ちた理由というのは、今ご答弁あったとおり、医師の不足が原因だったということです。つまり、収益を上げるには、医師や看護師など、人材確保が一番のかなめになるということだと思います。
 今回の資料要求で提出をしていただきました六ページ、健康長寿医療センターの職種別職員数の推移、見ていただきたいと思いますけれども、先ほども指摘がありましたが、二〇一八年度から一九年度にかけて、常勤医師が十四名減っております。十四名の医師が一年で退職するというのは大変なことだということです。
 これはほかのページで書いてありますけれども、外科や内科など、診療科が複数なくなる規模の十四名がいなくなったということです。緊急事態といっても過言ではないだろうなと思います。
 しかし、今年度は、医師が一名しかふえておりません。今年度、常勤医師が一名しかふえなかった理由というのを伺いたいと思います。

○村田高齢社会対策部長 常勤医師の確保につきましては、法人のホームページでの募集案内や、大学医局への積極的な働きかけなど、年間を通じて、さまざまな方法で行っているところでございますが、かわりになる医師の採用が困難な状況にあるということでございます。

○白石委員 独法というのは人材確保が柔軟にできることをメリットとして、都は掲げてきております。また、先行独法、つまり、これまで独法化してきたところでは、設立から十年程度で経営改善が明らかになっている事例が多くあるとも述べております。
 健康長寿医療センターは独法化されてから十年以上が経過をしています。本来なら柔軟な人材確保や経営改善が明らかになっている状況のはずだと思います。ところが、現実はそうなっていないというのは明らかです。改めて申し上げますが、独法化によって人材確保が柔軟になるというのは間違いです。
 では、法人はどのようにして経営改善を図ったのか、見ていきたいというふうに思います。
 事業評価書の六七ページには、経営改善に向けてコスト削減策を検討し、手当の見直しを実施したことにより経費の削減を図ったと報告されております。
 このコスト削減策の手当の見直しとはどういう手当で、具体的にはどのような見直しがされたのか伺いたいと思います。

○村田高齢社会対策部長 見直しました手当は、夜間看護業務手当というものでございます。
 これにつきまして、これまで一律月額五万円を支給していたものを実績に応じた支給方法へと見直しまして、月額二万五千円に勤務時間に応じた額を合算し、支給するものとしたところでございます。

○白石委員 コスト削減策として夜勤手当の見直しがなされたということです。この見直しは、提出していただいた要求資料での一七ページ、ごらんになっていただきたいと思いますが、簡単に説明しますが、これまでは夜勤の回数によらず一律支給されていた手当が、夜勤に入った回数によって増減するようになりましたということです。そして、ちょっとよく見ると、月に五回以上夜勤をしないと、見直し前より夜勤手当が減るということです。
 要求資料の一五ページに出てきているように、健康長寿医療センターの夜勤は、ほとんどが二交代となっております。二交代の場合、夜勤回数は負担が過重とならないように、月に四回以下とすることが求められていると。それが守られていると、従来より夜勤手当は減るということです。これがコスト削減策の見直しだと。つまり、看護師は、重い夜勤負担を負うか、従来より夜勤手当が減るか、どちらかになってしまうということです。そして、この見直しにより、経費、つまり人件費の削減を図ったということになります。
 しかも、健康長寿医療センターの看護師の夜勤負担は、もともと重いと思います。昨年の業務実績評価の質疑において藤田都議が指摘をいたしました。一人当たりの夜勤の七十二時間ルールを超えたことによって診療報酬を一部返還する事態となったという問題です。この原因というのは、まさしく看護師不足だと思います。
 そこで伺いたいと思いますが、二〇一九年度における月平均の夜勤時間で七十二時間を超えている月は何月でしょうか。

○村田高齢社会対策部長 一般病棟において夜勤従事した看護師の延べ夜勤時間数を夜勤従事者で除した、いわゆる月平均夜勤時間数、これが七十二時間を超える月は、平成三十一年四月、令和二年一月、三月の三月となっております。

○白石委員 二〇一九年度も三つの月、四月、一月、そして三月、この三つの月で七十二時間を超えているというご答弁でした。診療報酬上は一定の変動は許容されているわけです。制度の趣旨を考えれば、超える月のないように運営する必要があると思います。
 看護師不足の問題は、収入減少のみならず、労働環境の悪化にもつながるということなんです。
 日本看護協会は何といっているか。看護職員の夜勤負担はサービスの質の低下、医療安全リスクの高まりに直結するため、負担が過大となるのは望ましくないと、日本看護協会は指摘をしております。
 そして、七十二時間ルールがあることの意味は、昨年、都のご答弁ありました、夜勤や時間外勤務などの過重労働への対応、安全な医療提供体制の確保の観点から設定されたものと認識を述べております。
 だとするならば、過重労働の是正と安全な医療提供の確保のために、抜本的に看護師をふやさなければ、やはり今の事態を根本から改善することはできないというふうに思います。
 事業評価する際には、現場の職員のアンケートはもとより、職員から直接ヒアリングなども行った上で、職場環境や労働実態を評価する仕組み、これをぜひともつくっていただきたいと要望しておきます。
 そして、現在、新型コロナにより医療機関は逼迫しております。その中で、都立、公社病院の果たす役割の重要性は増しております。
 都立などとは根本的に異なる経営形態の独立行政法人健康長寿医療センターは、新型コロナ対応や都の医療政策にどの程度位置づけられているのか、何点か確認だけさせていただきたいと思います。
 健康長寿医療センターで、新型コロナ専用病床は何床確保してほしいと都からお願いしたのか、また、現在何床確保しているか伺います。

○村田高齢社会対策部長 都は、新型コロナウイルス感染症患者の入院病床の確保に関する通知によりまして、重症、重篤患者の受け入れ病床を三床確保するよう依頼をしまして、現在のところ、二床を確保しているところでございます。

○白石委員 済みません。確認ですが、二床というのは、ICUで二床を確保しているということでよろしいですか。

○村田高齢社会対策部長 ただいま答弁しました二床とは、ICUのことでございます。

○白石委員 ありがとうございます。
 健康長寿医療センターでは、現在、ICUで二床を新型コロナ専用病床として確保しているということです。
 独立行政法人健康長寿医療センターにおける新型コロナウイルスの病床確保については、都立、公社病院とは異なる位置づけになっていると思いますが、いかがでしょうか。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 健康長寿医療センターにおける新型コロナウイルス感染症患者等の入院病床の確保につきましては、他の公立、公的医療機関と同様の位置づけとなっております。

○白石委員 今のご答弁、ちょっとわかりにくいんですけれども、つまり、都立、公社病院とは異なる位置づけということでよろしいでしょうか。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 他の公立、公的医療機関と同様でございます。

○白石委員 違うということなんです。他の公立、公的医療機関と同じということは、区市町村立の病院や日本赤十字の病院などと同じであり、都立、公社病院とは異なるということです。
 実際、健康長寿医療センターは、先ほど答弁にあったように、病床を二床確保するなどの取り組みをしております。一定の役割を果たしている、職員も本当に努力をされているわけです。
 そうはいっても、都立、公社病院とは明らかに、そこで違う点はあります。都立、公社病院は、都の医療政策に位置づけられ、都立、公社病院を中心にと東京都自身がはっきりと、この間も、コロナ対応でもいっております。
 現在までに、コロナ専用病床は八百床まで確保が、都立、公社病院でされております。そして、今後さらに一千床まで拡大するとしています。一方、健康長寿医療センターは、独立行政法人のため、あくまで都からは要請をする対象となっていると、まあお願いですね、というふうな対象となっているということは、先ほどの答弁で確認いたしました。
 コロナ対応で、どこの医療機関も軒並み病院経営は悪化をしております。それは健康長寿医療センターでも同じだと思います。経営改善のためのしわ寄せを職員の人件費や、そして労働条件を後退させることは許されないというふうに思います。
 また、中期計画です。この中期計画は、コロナの影響を鑑みて見直しを行うことを求めて、質問を終わりたいと思います。

○斉藤(や)委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑はいずれも終了いたしました。
 以上で福祉保健局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後七時五十五分散会

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