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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第十号

令和二年七月二十日(月曜日)
第七委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長斉藤やすひろ君
副委員長菅原 直志君
副委員長白石たみお君
理事小林 健二君
理事小松 大祐君
理事木下ふみこ君
後藤 なみ君
やまだ加奈子君
斉藤れいな君
藤田りょうこ君
伊藤こういち君
たきぐち学君
岡本こうき君
小宮あんり君

欠席委員 なし

出席説明員
福祉保健局局長吉村 憲彦君
次長松川 桂子君
技監矢内真理子君
理事後藤 啓志君
総務部長雲田 孝司君
保健政策部長成田 友代君
高齢社会対策部長村田 由佳君
少子社会対策部長高野 克己君
障害者施策推進部長藤井麻里子君
感染症対策部長武田 康弘君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務齋藤 善照君
企画調整担当部長奈良部瑞枝君
事業推進担当部長新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長兼務遠藤 善也君
地域保健担当部長池上 晶子君
事業調整担当部長山口 真吾君
子供・子育て施策推進担当部長西尾 寿一君
感染症危機管理担当部長吉田 道彦君
新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務杉下 由行君
新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長花本 由紀君
病院経営本部本部長堤  雅史君
経営企画部長谷田  治君
サービス推進部長西川 泰永君
経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務藤本  誠君
計画調整担当部長船尾  誠君

本日の会議に付した事件
病院経営本部関係
付託議案の審査(質疑)
・第百六十一号議案 令和二年度東京都病院会計補正予算(第四号)
福祉保健局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百六十号議案 令和二年度東京都一般会計補正予算(第七号)中、歳出 福祉保健局所管分

○斉藤(や)委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、病院経営本部及び福祉保健局関係の付託議案の審査を行います。
 これより病院経営本部関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百六十一号議案を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○伊藤委員 では、私からは、病院経営本部関連の補正予算について伺ってまいりたいと思います。質問者は私だけということでございますので、端的に二問だけ伺いますので、よろしくお願いいたします。
 本年の一月二十九日に武漢からチャーター機が羽田に到着して以降、都立病院は、行政的医療の使命を果たすべく、公社病院とともに多くの患者を受け入れてきたわけであります。感染のリスクにさらされながら現場の最前線で治療に当たってくださっている医療従事者の皆様に、心から敬意を表したいと思います。
 民間病院も含めた多くの医療機関の尽力と奮闘、そして都民の皆さんや事業者の多大なご協力をいただいて、都内の感染者の発生は一旦終息しつつあったものの、いわゆる夜のまちでの感染者が多く見られるようになり、六月下旬からは再び感染者数が増加してきております。
 そして、七月に入ってからは百人台となっており、九日には二百人を超え、夜のまちだけにとどまらず、感染が再び拡大しつつあります。先日の七月十七日には、東京都内二百九十三人ということで過去最多となったわけでありますが、きのうは四日ぶりに二百人を割ったということでありますけれども、いずれにしても、この夜のまちの感染の拡大から、また次のステージに移ってきている、これは誰の目に見ても明らかであります。
 こうした状況下において、これまでも積極的に患者の受け入れを行ってきた都立病院の役割がますます重要となるわけであります。
 一方、これまで都立病院においては、八病院全てで医療従事者や患者の感染が報告されております。いうまでもなく、病院の医療機能を支えているのは医療従事者であって、その医療従事者の感染と病院内での感染の拡大を防止することが何より重要であります。
 そこで、医療従事者の感染と病院内での感染を防止するために、むしろ阻止するために、都立病院が行っている対策について伺いたいと思います。

○西川サービス推進部長 都立病院が十分にその機能を発揮し、新型コロナウイルス感染症の患者さんを受け入れていくためには、そこに勤務する医療従事者の感染を防止することが重要でございます。
 そのため、都立病院におきましては、医療従事者の感染防止策といたしまして、サージカルマスクの着用及び手指消毒といった標準予防策を徹底するとともに、新型コロナウイルス感染者に対しましては、N95マスク、目を防護するゴーグルやフェースシールド、ガウン及び手袋を装着して対応することとしております。
 また、こうした感染防止策が確実に実施されるよう、職員に対する研修や、感染症科医師や感染管理の認定看護師等で構成するICTによる巡回点検を行っております。
 さらに、職員の市中での感染リスクに鑑みまして、体調不良を感じた場合は速やかに上司に申し出るよう職員を指導するとともに、体調不良の報告を受けた場合は直ちに感染症科の医師の判断を求め、受診や自宅での療養を指示するなど、適切に対処することといたしております。
 なお、職員の感染が判明した場合には、直ちに当該職員を入院させるなどの措置をとるとともに、保健所の指導助言を踏まえ、当該職員と接触した者を特定し自宅での健康観察を行うよう指示するほか、必要に応じまして職員に対するPCR検査を行うなど、感染の拡大を防止することとしております。

○伊藤委員 都立病院においては、医療従事者の感染防止、さらに、病院職員に陽性者が判明した場合の病院内の感染拡大の防止のために、さまざまな取り組みを実施しているということでありました。
 こうした取り組みを実施しているとしても、病院職員は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止、終息に向け、ウイルスに立ち向かい、相当程度心身に負担を感じながら、また一方では強い使命感を持って業務に従事をしてくださっているわけであります。
 こうした医療従事者が、その使命感から体調がすぐれなくても勤務することがないように、先ほどの答弁にあったように、確実に受診や自宅療養に結びつけてもらいたいと思います。
 今回の慰労金は、新型コロナウイルスに立ち向かう医療従事者の日々の労に報いるとともに、これからも対応していただくために、最大二十万円を給付するものとして用意されたものであります。
 この慰労金の給付金額は、五万円、十万円、二十万円の三区分がありまして、給付対象は、新型コロナウイルス感染症に対する医療提供に関し、都道府県から役割を設定された医療機関等に勤務し、患者と接する業務に従事する医療従事者や職員というふうにされております。
 そこで、都立病院における慰労金の給付額と、給付対象となる医療従事者や職員等の詳細について伺いたいと思います。

○谷田経営企画部長 都立病院では、感染症指定医療機関でございます駒込病院、墨東病院を中心に、全ての病院において、医師、看護師等の職員が強い使命感や責任感のもとで一丸となり、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れておりまして、慰労金の給付額は、八病院全てが一人二十万円の区分に該当いたします。
 また、給付対象でございますが、患者との接触を伴う業務に継続して携わる医療従事者や職員等でございまして、都における新型コロナウイルス感染症患者一例目の発生日から令和二年六月三十日までの間に、延べ十日以上勤務した者となります。この医療従事者や職員等については、常勤、非常勤などの雇用形態や、資格、職種等の限定はなく、委託業者の職員も対象となるものでございます。
 具体的な対象業務は、国が発出した新型コロナウイルス感染症緊急包括支援事業に関するQ&A(第四版)によりますと、患者の診療のほか、受付や会計窓口対応などの医療事務、院内清掃、患者搬送、給食配膳等が該当するものとされております。
 今後、都立病院における業務の実態を調査の上、適切に給付を行ってまいります。

○伊藤委員 ありがとうございます。
 対象者も今答弁いただきましたけれども、医師、あるいはまた看護師だけでなく、直接コロナ感染患者とのかかわりがなくても、院内の患者さんとかかわった全ての方々、非常勤であったり、委託職員であったり、医療事務、あるいは院内の清掃、患者の搬送、あるいは食事の配膳、こうした方々も対象だということでございました。
 今回の慰労金の対象者の方々は、日々最前線で新型コロナウイルス感染症に立ち向かっているため、今回の慰労金が確実に、なるべく早く対象者に届くよう取り組んでいただきたいと求めまして、質問を終わります。

○斉藤(や)委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で病院経営本部関係を終わります。

○斉藤(や)委員長 これより福祉保健局関係に入ります。
 初めに、理事者の欠席について申し上げます。
 岩瀬健康危機管理担当局長は、所用のため、本日の委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承願います。
 これより付託議案の審査を行います。
 第百六十号議案、令和二年度東京都一般会計補正予算(第七号)中、歳出、福祉保健局所管分を議題といたします。
 付託議案については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 要求資料について理事者の説明を求めます。

○雲田総務部長 七月十四日の当委員会におきまして要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元の厚生委員会要求資料をごらんください。
 資料は、目次にございますように全部で九項目となっております。
 目次をおめくりいただきまして、一ページをごらんください。1、民間検査機関等へのPCR検査に関連する検査機器の導入支援の実績といたしまして、導入支援を行った機関ごとに、検査機器の種類、台数、補助金額及び実施時期をそれぞれ記載してございます。
 二ページをお開き願います。2、民間検査機関等の購入希望検査機器及び台数といたしまして、令和二年六月に実施した都内の民間検査機関及び東京都感染症診療協力医療機関に対する意向調査で把握いたしました購入希望検査機器の種類及び台数を記載してございます。
 三ページをごらんください。3、受診相談窓口での相談対応の流れといたしまして、(1)に、相談、受診の目安を、(2)に、PCR検査等までの流れを、(3)に、検査結果後の流れをそれぞれ記載してございます。
 四ページをお開き願います。4、「夜の街」の定義及び「夜の街」で感染が拡大しているという根拠となる資料といたしまして、(1)に、夜のまちの定義を、(2)に、(1)の店舗における陽性者数と参考といたしまして都内全陽性者数の週別の推移を令和二年五月十八日から記載してございます。
 五ページをごらんください。5、院内感染が発生した医療機関数、院内感染者数及び死亡者数といたしまして、令和二年一月二十四日から六月三十日までの発生届等に基づき集計いたしました院内感染が発生した医療機関数と院内感染者数及びそのうちの死亡者数につきまして記載してございます。
 六ページをお開き願います。6、介護施設等における新型コロナウイルス感染症の陽性者数といたしまして、令和二年七月十四日までに施設から報告がありました特別養護老人ホーム、介護老人保健施設及び有料老人ホームごとの陽性者数につきまして、入所者、入居者及び職員に区分して記載してございます。
 七ページをごらんください。7、医療機関と高齢者福祉施設等におけるクラスター発生件数といたしまして、令和二年一月二十四日から五月二十日までに発生したクラスター件数の合計とその場所の内訳につきまして、医療機関、高齢者福祉施設及びその他に区分して記載してございます。
 八ページをお開き願います。8、医療従事者等への慰労金の支給対象施設・事業所数といたしまして、(1)、医療機関、(2)、介護サービス施設・事業所等、右側九ページの(3)、障害福祉サービス施設・事業所等、(4)、救護施設ごとに、医療従事者等への慰労金の支給対象となる施設、事業所数をそれぞれ記載してございます。
 一〇ページをお開き願います。9、地域外来・検査センター(PCR検査センター)におけるPCR検査件数及び陽性者数といたしまして、区部、市町村部ごとに、令和二年五月二十五日から七月十四日までのPCR検査件数及び陽性者数を記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、要求資料のご説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○斉藤(や)委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含め、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○木下委員 新型コロナ感染症対策予算等に関する質疑ということで行います。
 初めに、七月十二日の東京新聞で報道され、その後も報道が続いております文書廃棄問題についてお伺いをいたします。
 報道によれば、厚生労働省クラスター班、押谷教授より都の福祉保健局に対して送付されました感染状況の予測に関する文書二通が、都によって廃棄されたとのことです。また、そのうち一通の廃棄は、東京新聞からの情報開示請求の後であるとのことです。
 これが事実とすれば、情報公開を都政改革の要諦として重視し、公文書管理条例を制定してきた小池都知事の方針に反しており、また、同じく情報公開、都政改革を標榜する都民ファーストの会として、大変不適切な事案であると深く憂慮をいたします。
 そこで、本件文書廃棄に至った経緯及び都の見解を明らかにすべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

○吉田感染症危機管理担当部長 本年三月十七日、東京都感染症アドバイザーであり、厚生労働省クラスター対策班にも所属する押谷仁医師より、東京都における緊急対策案が提示されました。
 当該対策案には、現状分析として、三月二十八日から四月三日までの間に都内で一万七千人を超える患者が発生するという試算が示されておりました。余りにも過大な数字であることから、推計の根拠を確認いたしましたところ、本来、患者の接触状況を把握したデータを用いるべきところ、接触状況を加味しないデータを用いて計算した結果、過大な数値となったことが明らかになったものでございます。
 緊急対策案の数値に誤りがあったことから、東京都の患者情報を用いて再度計算を行うこととなりまして、その後、途中経過として、一部の患者情報が更新された時点で計算されたデータが提供されております。
 また、三月二十日には、患者情報を全て反映したデータをもとに作成されました提言が提出されたところでございます。
 三月二十日に至るまでの文書は、不完全な情報に基づく試算、提言と考えまして、庁内で共有すべき文書ではないとの判断のもとに、行政文書としての取り扱いを行わずに廃棄したものでございます。

○木下委員 三月二十日に至るまでの文書二通は、不完全な情報に基づく試算、提言と考え、庁内で共有すべき情報ではないと判断し、行政文書として取り扱いを行わず廃棄したとの答弁でありました。
 この廃棄されたとする文書の内容について、再度捜索、確認の上、明らかにすべきと考えますが、見解をお伺いしたいと思います。

○吉田感染症危機管理担当部長 文書は現在、当時本試算を行った方に照会し、改めて入手を試みております。文書が全て入手できた時点で、文書内容を明らかにする予定としてございます。

○木下委員 しっかり約束を守って捜索をし、再提出を求め、そして公開をしていってほしいというふうに考えます。
 さらに、今回のような文書廃棄といわれないように文書管理を行うことが大切であると考えます。再発防止を徹底すべきと考えますが、都の見解をお伺いしたいと思います。

○雲田総務部長 今回の文書は、算出根拠が不十分な情報に基づいておりまして、組織としての利用を想定しておりませんが、文書廃棄に至る経緯が都民に誤解を抱かせるものでありましたことから、改めて公文書の取り扱いにつきまして周知を行いますとともに、疑義が生じた場合には文書管理を所管する部署にも適宜照会をし、確認をしてまいります。
 これらの取り組みによりまして、今後とも公文書の適切な管理を徹底してまいります。

○木下委員 情報公開条例にのっとり、文書保存と公開を推進することはもちろんでありますけれども、今回の文書は政策決定過程で参考としたというふうにとられる状況もございます。
 そういった文書の管理において、マスコミの皆様及び都民の皆様から不信を抱かれるような行いは厳に慎んでいただき、情報公開を旨とする小池都政をしっかり進めていただきたい旨、改めて強く要望し、次の質問に移りたいと思います。
 感染症拡大防止と経済の両立は、今大変重要なテーマであります。緊急事態宣言による自粛という経験を経まして、一つ医療崩壊を阻止したことは、大変大きな成果であったと思います。
 また、不明点が多かったコロナ対策で、かなり明らかになった有効な感染症対策を共有できたことも重要であります。それは、手指の消毒であり、マスクの着用であり、三密を避けることであります。
 昨今の東京の感染者数は、二百名を超える日も出ており、連日三桁です。また、十八日の最新の発表数字は二百九十名と三百名に迫る勢いで、都民の不安も増大しております。
 そこで、夜のまちクラスター対応とも報道されております区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業に関して、PCR検査体制について伺っていきたいと思います。
 改めてになりますが、感染症拡大防止と経済を回していくこととの両立は大変重要でございます。当該事業は、区市町村と連携し、クラスターが発生していると思われる業態、店舗、従業員に積極的にPCR検査を実施していくための一つの試行であり、十日の休業に対して五十万円の支払いで--これは豊島区池袋の例でございますが、協力関係を築きながら、感染拡大を防止していく方策であると理解しております。
 東京全体の経済をとめずに感染拡大を防止するために、クラスターを特定し、早期隔離などをすることで東京都の感染拡大を抑えていくという考え方には賛同をいたします。
 そこで、このような豊島区での試行をどのようにほかの対策に広げていくのか、都の考えをお伺いしたいと思います。

○武田感染症対策部長 地域における感染拡大防止対策を効果的に進めるためには、地域の実情に精通した区市町村の取り組みが重要でございます。
 現在、都では、区市町村が連携し、感染症対策に関する各種情報や課題の共有、解決に向けた方策などを検討する場、協議会の設置について準備を進めているところでございます。
 豊島区における取り組みなど、地域における接待を伴う飲食店等を対象としたPCR検査の集中的な実施についても、協議会でしっかりと共有するとともに、支援策も積極的に活用していただきながら、各地域での取り組みに生かしていただくこととしているところでございます。

○木下委員 休業に対して支援金を渡すこの政策は、いわば太陽政策、あめでございます。あめを続けるには、財政的な限界があります。休業要請やガイドライン遵守に対して、理性、良識ある者が従い、そうでない行動がとられた場合にクラスターが発生しているのは事実であります。この点に不公平感を持つ都民から、より厳しい対策が必要との声は日に日に強くなっていると感じております。
 新型インフルエンザ特別措置法、いわゆる特措法の強化、また、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律、いわゆる感染症法の強化など、要請に従わなかった事業者や個人に対して厳しい措置をとっていく、いわばむちも必要であると考えますが、都条例での規制の導入も含め、考えていく必要があると思います。
 現行の感染症法でできることは何なのか、都の考え、都がとれる対応の選択肢についてお伺いをいたします。

○吉田感染症危機管理担当部長 感染症法には、店舗に対して強制的に休業を命ずる定めはございませんが、調査の結果消毒の必要があると認めるときは、保健所は、法に基づき、店舗に対して消毒の命令を行っております。
 また、新型コロナウイルス感染症の診断が確定した従業員等に対して、感染症法に基づき保健所が行える対応といたしましては、聞き取り調査、入院勧告、就業制限等がございます。
 このうち、入院勧告は、蔓延を防止するため必要と認める場合に行うことができるものでございまして、勧告による入院の必要性を患者に説明し、理解を得るように努めるもので、入院勧告に従わない場合、入院の措置を行うことができることを規定してございます。
 また、就業制限は、接客業その他の多数の者に接触する業務等に従事することを制限するものでございまして、就業が制限されている業務に従事した場合は罰金を科すことができることを規定してございます。

○木下委員 ただいまの答弁を通しまして、現行の感染症法上のままでは勧告どまりであり、従わなかった者に対する罰金などは科すことができるけれども、例えば警察が介入するような、強制的な取り組みは行うことができないということが明らかになりました。
 また後ほど、私の方でこの点についても問うていきたいと思いますけれども、都道府県知事に保健所への陽性患者の報告が直接できないというようなことも、この感染症法上の一つの欠点として指摘がされております。感染者数を直接都が把握できず、正確な感染状況の把握に支障を来したというような事実があったというふうに理解をいたしております。
 このような観点から、感染症法を強化する法改正を国に求めるべきというふうに考えておりますが、都の見解をお伺いしたいと思います。

○吉田感染症危機管理担当部長 先ほども申し上げましたが、感染症法には、入院勧告に従わない者に対して入院措置の規定はあるものの、強制的に入院させるための現実的な手段はないなど、実効性のある規定の定めがございません。
 また、患者の発生については、保健所設置自治体が受理した内容を都へ報告することとなってございます。
 今後、感染症法上のこのような課題について整理を行い、対策の強化を図れるよう、国提案も含めて検討してまいります。

○木下委員 感染症法上のこれらの、まあ少し弱みですね、こういったことを、対策の強化を図れるように検討していくよう要望することは重要であります。
 一方で、特措法については総務局の管轄ということで、当委員会での質疑は行いませんけれども、緊急事態宣言下における都知事の権限の強化や、休止の要請、指示などがお願いレベルとなっていることで実効性を欠いているのではないかとの観点から、国に特措法の改正を求める要望書を都より提出したと聞いております。感染症法に関する国への要望が速やかに行われるよう、改めて要望をいたします。
 次に、都として、PCR検査体制の拡充を一日当たり一万件にすることを、小池都知事は記者会見などで明らかにしています。
 七月十八日発表の七月十五日の検査数--これは検査結果が出るのに三日がかかるということでタイムラグがあるというふうに聞いておるところのものでございますが、最新の検査数は四千四百二十件とのことで、検査体制が徐々に拡充されてきていることは喜ばしいと思います。
 確認をしたところ、この目標とする一万件は、行政検査、すなわち保険適用分を税金で補填するタイプの検査であり、一万件の検査可能体制の中を行政検査と自主的な検査で分け合っている現状があるということでした。
 この貴重な検査能力を、どの程度行政検査に回し、また経済を回していくための自主検査に回していくかは慎重に判断していく必要があると考えますが、例えば、感染すれば重症化や死亡に至るケースが多い高齢者との接触が多い高齢者施設や、医療提供体制の保持に欠かせない医療施設での行政検査の拡大は進めていくべきと考えます。
 そこで、高齢者施設等において患者等の感染を防ぎ、従業員が安心して業務に従事できるよう、陽性者が出ていなくても検査を行うべきと考えますが、都の見解をお伺いいたします。

○武田感染症対策部長 都は、区市町村と共同で地域の感染対策を推進するため、区市町村が地域の状況を踏まえて実施する感染拡大防止に向けた取り組みを支援していくこととしてございます。
 この対象といたしまして、委員からお話のございました施設入所時の検査など、高齢者施設等における感染拡大防止のための検査費用も含めることを検討してまいります。

○木下委員 非常に前向きな答弁をいただきました。ありがとうございます。
 第二波や第三波に備え、リスクの高い高齢者への感染を阻止する水際対策として、しっかりと取り組んでいただきたいと考えます。
 次に、感染症対策と社会経済活動を両立する観点から、無症状で感染リスクが低い者を対象とする自主的な検査を活用できないかと考えますが、都の見解をお伺いしたいと思います。

○吉田感染症危機管理担当部長 検査については、医師が必要と判断したものや濃厚接触者を対象とした行政検査と、それ以外の自主的な検査に分類されます。
 行政検査については、感染拡大防止の観点から、迅速に検査を実施する体制の拡充が必要でございます。
 また、自主検査につきましては、令和二年七月十六日に開催されました国の感染症対策分科会で考え方の案が検討されておりまして、広く一般に推奨されるわけではございませんが、想定される課題や留意点を踏まえつつ、社会経済活動の観点から、個別の事情などに応じて検査を行うことがあり得ることが示されております。
 また、メリットといたしまして、感染者を明らかにして二次感染を防止すること、反対にデメリットといたしまして、偽陽性の方に対する保健所や医療機関の対応が生じることなどがあり、両者のバランスを考慮する必要があるとされたところでございます。
 都といたしましては、自主的な検査のあり方につきまして、国等の動向を注視してまいります。

○木下委員 PCR検査を全く症状のない方々に行ってもらうことは、経済活動を安心感を持って回していくためにも必要なこと、メリットもあるということでございますけれども、一方でデメリットもあることが明らかになりました。
 今、言及されました偽陽性の問題は注意が必要で、偽陽性との判断で陽性者の中に隔離することで、実はかかっていない、偽陽性ですからかかっていない方が感染してしまうこと、また、その感染者の経路を特定するための保健所の業務量がふえることや、本来、健康な人間を医療的にケアをすることになってしまうため、医療提供体制の確保に矛盾する行為となっていくなど、医師会を初めとする専門家のご意見も踏まえて考えていくことは重要であると、そのように感じております。
 またさらに、感染したことを示すとされる抗体検査については、まだ実験段階として、活用が難しいという旨もお聞きをしております。
 しかしながら、何度も申し上げますけれども、感染症拡大防止と社会経済活動の両立は非常に重要であります。行政検査を必要十分かつ円滑に実施する体制を確保した上で、自主的な検査のあり方をどうしていくのか、感染症拡大防止対策を所管する福祉保健局のみの問題ではなく、都庁としての賢明な判断をとっていけるよう、全庁的に取り組まれることを要望し、次の質問に移りたいと思います。
 日々の陽性者の把握は、感染症拡大防止対策を講じる上で大変重要であります。各医療機関から各保健所に入る情報を集約、把握するため厚労省が配備していた既存のシステム、NESIDの使い勝手が悪く、一部ファクスなどで情報を受け集計するなどによって、第一波到来時において集計ミスが出たことは、非常に遺憾であり問題と考えます。
 厚労省は、新たなシステム、HER-SYSを開発し、導入することで状況改善を行うとお聞きしています。
 そこで、このNESIDにかわる新システム、HER-SYSを試行中とお聞きしておりますが、現在、幾つの保健所で試行されているのか。
 また、この新システム、HER-SYSにおきまして、記入項目が二百項目以上に上るという情報が入ってきております。平時ならともかく、感染症が拡大する中で、人員が限られた医療施設や保健所において記入作業にエネルギーをかけるのは、かなり非効率的ではないか、より簡単でわかりやすいシステムが望ましいと考えますが、都の見解をお伺いしたいと思います。

○吉田感染症危機管理担当部長 国が導入を進めてございます新システム、HER-SYSにつきましては、都内の一部の保健所で先行利用し、説明会も開催するなど導入に向けた働きかけを行ってきた結果、七月二十日時点では、都内全ての保健所において試行が行われております。
 ご指摘のとおり、本システムは、これまで保健所が入力していた項目に加えまして、患者本人、医療機関、宿泊療養施設等といった関係者においても入力が可能な仕組みとなっていることから、入力の項目が多くなってございます。患者の状況確認や発生状況の把握などには一定量の情報が必要でございまして、情報が多いことのメリットと入力に係る労力といったデメリットのバランスを図ることが大切と考えております。

○木下委員 二百項目以上っていうんですけれども、手元の資料だと二百六十五項目になっていまして、ぱっと見ても、目がくらっとするぐらいたくさん入力するんだなというような状況になっているようでございます。情報量が多いことは確かにメリットでありますけれども、入力にかかわる労力といったデメリットとのバランスを図ることが大切との答弁でございました。非常に重要な観点と考えます。
 現在、このような多くの項目を要求される、現場事情を無視したシステムづくりになっているのではないかということにつきまして、都には国、いわゆる厚労省からどのような相談があり、どのような要望を戻しているのか、結果、都の改善案はどの程度取り入れられているのかをお伺いしたいと思います。

○吉田感染症危機管理担当部長 都はこれまで、保健所設置区市や都保健所の担当者から、HER-SYS導入についての意見聴取を行ってまいりました。
 この中では、ID管理に関することやシステム利用に関する責任の明確化、データの入出力やユーザー管理、帳票印刷等に課題があることが意見として挙げられております。
 都は、国と協議を重ねまして、データの出力や一部の帳票印刷などについては改修が行われたところでございます。
 一方、現在も解決されていない課題がございまして、引き続き国と協議を続けているところでございます。

○木下委員 研究論文ならともかく、細か過ぎる情報は情報処理に手間取り、かえって全体の対応策がおくれ医療現場も保健所も疲弊してしまう、人口の少ない県なら可能かもしれないが大都市圏には不向きだと、都ははっきり声を上げるべきではないかという意見も届いていることを申し添えさせていただきたいと思います。
 現場の声を届け、使い勝手のよい実効性あるシステムに育ててもらいたいと考えます。厚労省に改めて申し入れを行うべきと考えますが、都の見解をお伺いいたします。

○吉田感染症危機管理担当部長 先ほどお答え申し上げました残された課題について、システムの改善に係るさまざまな課題については、既に都で整理を行いまして、本年七月十日に、国に対してHER-SYSに関するシステム改善要望を行っております。
 現在は、引き続き本格導入に向け、個人情報の取り扱いや既存のデータベースからのデータ移行等の残された課題について、国や保健所等の関係機関と詳細な打ち合わせを行っておりまして、試行を通じて抽出された課題についても、必要に応じて要望等を行っていくこととしております。

○木下委員 今、話題にしてまいりましたシステムの運用については、第二回定例会で我が会派のたきぐち委員が一般質問でも指摘をしております。
 正しい基本データの集約なくして適切な感染症対策を講じることができないことはいうまでもなく、冒頭申し上げたとおり、NESIDとファクス、電話が併用され、現場における業務が多忙をきわめた状況が感染者数の集計ミスにつながった事実を踏まえ、病院や保健所など関係機関におけるオペレーションが確実に実行されるよう、効率的かつ効果的なシステム構築を国に求めていただくことを強く要望しまして、私の質問を終わります。

○やまだ委員 それでは、四つの事業項目について質問をさせていただきたいと思います。
 まず初めに、新型コロナウイルス感染症患者受入医療機関臨時支援金について伺いたいと思います。
 都議会自民党では、新型コロナウイルス感染症の第一波において、重症、重篤な患者を積極的に受け入れた結果、厳しい経営状況となった大学病院などから、第二波に備えた施設整備や経営支援の要望を受け、知事にも直接要請をしてきたところであり、今回、都として独自の支援策を講じていただいたことを、まずは評価するものであります。
 病院の規模や経営状況はさまざまであり、重要なのは、都として今回確保した二百億をどう効果的に支給していくのかということで、そこで、都として支援金支給の対象や考え方を伺います。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 本年一月以降、各病院では、これまでにない対応を迫られる中、試行錯誤や独自の工夫を行いながら、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れていただきました。
 一方、国は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止や医療提供体制の整備等にかかわる支援や診療報酬などを段階的に充実させてきました。
 都は、こうした実態も踏まえ、国の制度等の対象とならない期間に新型コロナウイルス感染症の入院患者を受け入れていただいた約百三十カ所の病院を対象としています。
 対象となる病院において新型コロナウイルス感染症患者の受け入れを行うに当たっては、感染防止や患者受け入れ体制の確保など、さまざまな取り組みが必要となったことから、経営基盤の安定のため、一律の支援金として約二千万円を支給するほか、患者の受け入れ実績に加えて、積極的に重症患者を受け入れていただいた実績も踏まえ、各病院の取り組みに応じて支援金を算定する予定となります。

○やまだ委員 現在は、積極的な検査の実施により、陽性患者数は三桁でも、重症患者が少ない傾向にあり、第一波とは異なる状況にあります。そうした実態の変化を都民にわかりやすく伝えることとともに、いざというときに病床の確保が迅速的確に行えるよう、民間病院などともより一層連携協力をしながら医療提供体制を確保していただきたいと思います。このことは要望しておきたいと思います。
 大きく二つ目は、児童虐待、DV等相談における支援体制の強化について伺います。
 まず、今事業、感染防止に配慮した児童虐待・DV等相談支援体制強化事業の補助の目的と対象、取り組み内容について伺いたいと思います。

○西尾子供・子育て施策推進担当部長 今回の児童虐待・DV等相談支援体制強化事業は、新型コロナウイルスの感染防止に配慮いたしました相談支援体制の構築、強化を図ることを目的としております。
 具体的には、現在の相談対応に加えまして、都の児童相談所二カ所におきまして、既に支援を継続している家庭を対象に、テレビ電話を利用した相談支援を試行的に実施いたします。
 また、児童養護施設の退所者や若年被害女性等を支援する民間団体等が行いますSNS等を活用した相談対応や、オンラインによる相談者同士のサロンの開催等を支援してまいります。

○やまだ委員 今回支援を行うのは、児相や民間団体の施設に対して、テレビ電話やオンライン整備を行っていくということであります。
 それでは、支援の対象となる一人一人の方への、支援対象者の端末などの環境についてはどのように対応していくのか伺いたいと思います。

○西尾子供・子育て施策推進担当部長 本事業により実施いたします相談支援につきましては、幅広い年齢層に利用されているSNS等を活用しながら、相談者が自身のスマートフォンやタブレットを利用して行うことを想定しております。

○やまだ委員 相談者、支援の対象者のスマホや端末を使っていくというご答弁でした。
 広い支援範囲ということでのご説明でありましたが、例えば、その対象者が児相や児童養護施設などの子供であると考えた場合に、相談支援を受ける対象者は必ずしもスマホやタブレットを持っている環境でない可能性が高いと思います。
 スマホやタブレットによる相談業務の充実を図るのであれば、やはり相談支援を受ける側の整備も視野に入れた上で、今事業の計画が検討されるべきであると考えます。
 例えば、児童生徒にはGIGAスクール構想で配布される予定のタブレットに相談機能がつながるシステムの構築をするなど、所管を超えて連携していただきたいと思います。これは要望しておきたいと思います。
 そしてもう一つ、民間団体への支援について伺っていきます。
 厚労省の調べでは、コロナの影響で児相の相談件数はふえており、三月で前年と比べ一割から二割増、緊急事態宣言以降の四月、五月では、実態がより悪化していることも考えられ、さらに学校開校とともに通報件数が増加していることを鑑みると、自粛中には、通報がされない、発見されづらい環境になっていることがわかります。
 自粛期間中に、児相担当者や学校の先生など、足しげく子供たちへの訪問をされていた努力にも感謝しております。それでも児童虐待やDVがふえることは極めて残念であり、これからの新しい日常の中で早期発見ができる仕組みを、今事業を通じて市区町村と連携して取り組んでいくことが大切だと思います。
 そこで伺います。
 都の今事業の対象となる広域的、全都的活動の団体と、区市町村で地域に根差して活動している団体とがともに連携をして、多面的に支援を広げていくことも有効だと考えます。今回の事業は区市町村も実施主体として国に申請することができるので、これを都としても活用し、市区町村に働きかけていくことについて、考えを伺いたいと思います。

○西尾子供・子育て施策推進担当部長 長期間の外出自粛等に伴います施設退所者や若年被害女性等に関する相談への対応におきましては、本事業の対象となります民間団体と、区市町村や地域の団体などとの連携も重要でございます。
 お話のとおり、本事業は区市町村も実施主体として直接国に申請し、活用することが可能でございまして、都としては、区市町村に対しまして、この事業の周知を行うとともに、活用を働きかけてまいります。

○やまだ委員 前向きなご答弁をいただきました。相談体制の強化とともに、やはり児童虐待やDVを受けている方の早期発見ということは両輪として大切であります。現場を理解した市区町村の団体と、広域的、全都的な取り組みをする都が支援する団体とが連携しやすくなるよう、都としてリーダーシップをとり、支援をしていただきたいと思います。
 続きまして、三つ目の質問に入ります。区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業について伺ってまいります。
 各市区町村によって必要な事業が異なることに対して支援を実施するこの事業は、その趣旨に賛同し、各地域の実情に応じた対策が迅速に実施されることを望んでいます。
 予算案では、例として、集中的なPCR検査実施、店舗等に対する休業要請に基づく協力金支給など、幾つか挙げられています。これらはいずれも拡大防止のために必要と思われる項目でありますが、命にかかわる感染症対策という緊急性を要する施策である以上、迅速かつ効果的な事業を優先的に採択して実施することが不可欠で、その見きわめが都に求められていると思います。
 そこで、限られた財源を有効に活用していくには選択と集中が大切でありますが、感染拡大防止対策で重視する点など、採択の基準はどのように考えているのか伺いたいと思います。

○武田感染症対策部長 感染拡大防止対策は、地域の実情に通じている区市町村が必要だと考える取り組みを実施することが必要であると考えてございます。
 そのため、都と区市町村が連携し、感染症対策に関する各種情報や課題の共有、解決に向けた方策などを検討する場、協議会を設けることとしてございまして、現在、準備を進めているところでございます。
 事業の採択に当たりましては、地域における感染拡大防止対策を適切に支援できるよう検討をしてまいります。

○やまだ委員 ご答弁での判断基準としては、適切という表現がとられたと思います。適切な判断をしていくための、都としての各地域の課題などを考慮した判断基準の方向性を、東京都がしっかりと持った上で、各区市町村の要望について応えていく、このことが大変重要だと思っています。
 協議会の中で各地域の課題などを共有していくというご答弁もありましたが、これはその先の新しい日常をつくっていくための議論の過程であって、緊急を要する取り組みについては、東京都がイニシアチブをしっかりととれるように、積極的に判断基準を持って取り組んでいただきたいと思います。
 次に、ここ数週間のPCRの検査数の増加の影響もあって、患者数増加の日々が続いています。この多くが、二十代、三十代、先ほども議論にありました夜のまちでの若者への感染ということであります。この若者への感染防止対策を強化するとともに、若者から高齢者への感染を防止するという観点もこれから重要になります。
 新型コロナウイルスの対策で大切なことは、死亡者数を何としても抑えること。その意味では、高齢者の感染者数をふやさないことが肝心であると思います。
 例えば、高齢化率が高い北区では、病院内にPCR検査センターを設置し、検査機器を購入、臨床検査技師の配置など検査体制強化を推進し、検査センター内での検査ができることで、検査の結果が出るまでの時間が丸一日短縮、結果待ちの入院者が病院に滞在する時間も短くなり、病床が逼迫する場面が少なくなったという医療的なメリットがありました。
 加えて、検査までの時間短縮で、保健所を介さずにかかりつけ医から直接検査センターに予約が入る仕組みをつくり、早期の対策で重症化を防ぐなど、大きな効果を出しています。
 あわせて、感染の疑いがある人が公共交通機関を利用して検査に向かうことで感染を拡大させるリスクを軽減させるために、検査センターへの搬送対応も始めます。
 このような事業の中で伺っていきたいと思いますが、東京都として、検査センターをふやしていくことはもちろん、処理件数や検査結果までの日数短縮など検査の充実と、また、地域差が生まれないような平準化を図っていくこと、検査がふえることで、移動による感染リスクへの対応として検査センターへの搬送等の体制強化、感染拡大防止対策が必要となると思いますが、そういった対策の視点を持ち、支援強化をすることの採択基準について、都の考え方を伺いたいと思います。

○武田感染症対策部長 区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業では、現在、夜のまちなどの繁華街で陽性患者が発生していることを踏まえまして、接待を伴う飲食店等を対象としたPCR検査の集中的な実施ですとか、陽性患者が発生した飲食店に休業要請を行うための協力金の支給など、感染拡大防止対策に係る取り組みについて支援することを考えてございます。
 地域における搬送体制の強化が必要であるといったお話がございましたけれども、感染拡大防止対策として、区市町村が有効であると考える事業を適切に支援できるように検討してまいります。

○やまだ委員 ありがとうございます。
 今後、検査数がふえることにより、移動による感染拡大を防止していくための搬送対策は、広域的に新たな課題だと考えています。これらも含め、この間、区市町村で独自に行ってきた事業に対し、十分な支援をさかのぼってしていただく、このことを共有することで、さらに感染拡大防止につなげていくことを要望したいと思います。
 続きまして、新型コロナウイルス流行下における妊産婦総合対策事業について伺いたいと思います。
 妊産婦が新型コロナウイルス流行下で出産に臨むには極めて大きな不安があり、その不安を少しでも和らげるために、分娩前に公費負担で検査が受けられることは大きな意義があると思います。
 無症状での検査は陰性の可能性も高いので、濃厚接触者や症状のある方が訪れる一般の検査センターとは別に検査する場所を設け、感染リスクがより低い体制で検査が受けられることなど、妊産婦の安全・安心のための支援をする必要もあります。
 一方で、PCR検査には偽陽性も一定割合あるといわれており、陽性と判断された場合、どのような出産になるかの見通しについて、医療機関や医師ごとに説明の偏りがないよう周知を徹底し、妊婦自身が検査を受ける意味とその後について十分に理解と納得をした上で検査を受ける必要があると思います。検査を実施する医療機関には、妊婦への事前説明を徹底することを東京都から医療機関へ要請するなどの措置が有効ではないかと考えます。
 そこで、妊産婦がPCR検査を希望される場合、医療機関からの事前説明の徹底について、都としてどのように取り組むのか伺います。

○高野少子社会対策部長 検査の実施に当たり、検査を希望する妊婦の方に対しては、検査の性質上、偽陽性や偽陰性が一定の割合で起こり得ることや、結果が陽性になった場合、医師の判断により分娩方法等が変更となる可能性があることなど、事前にかかりつけ医が丁寧に説明することが重要でございます。
 都は、東京都医師会や東京産婦人科医会と連携して、説明に必要な事項を整理し、かかりつけ医への周知を徹底してまいります。

○やまだ委員 ぜひお願いしたいと思います。新型コロナウイルスとともに歩まざるを得ない新しい日常では、分娩前後を支える新しい医療体制も検討していく必要があり、都としても、医師会や医療機関と緊密に連携し、その構築にリーダーシップを発揮していただきたいと思います。
 また、退院後の寄り添い型支援について伺っていきたいと思います。
 厚生労働省の統計によると、虐待による子供--ゼロ歳から十七歳までですが、死亡件数の約五割以上がゼロ歳児に起きており、さらにゼロ歳児のその半数が、月齢でゼロカ月、生まれてすぐに発生しているという統計が出ています。子供全体の虐待死の四分の一が生まれてすぐであるということがわかります。いかに産前産後の母親へのケアが大切かがわかります。
 さらに、陽性が判明することで極めて強いストレスがかかる状態を考えると、この寄り添い型支援に大変期待するところであります。
 この取り組みでは、新型コロナウイルスに感染した妊産婦さんの希望を受けて助産師さんや保健師さんの訪問面談を行うこととなっていますが、本来、リスクが高く、行政のケアが必要になるのは、客観的に見れば様子が少しおかしいけれど、本人自身はストレスやその変化に気づかないお母さん、もしくは、わかっていても頑張ってしまうお母さん、そういう方が対象になると思います。支援が欲しいと手を挙げられる方とともに、みずからは声を上げられないけれど支援が必要な方をアウトリーチ型で見つけ出していくことが行政の役割だと考えます。
 この事業が最大限の効果を発揮し、子供の安全と安心を守り、妊産婦さんが安心して出産と育児のスタートが切れるよう、感染が確認された全ての妊産婦さんが訪問面談が受けられることが必要だと思います。
 そこで伺います。
 コロナ感染が確認された妊産婦さんへの退院後の寄り添い型支援について、みずから支援を求められない、リスクを抱える妊産婦への支援について、取り組みを伺いたいと思います。

○高野少子社会対策部長 都は、独自にとうきょうママパパ応援事業において、全ての妊婦の面接や産後ケアなどを実施する区市町村を支援し、悩みや不安を抱える妊婦に対する継続的な支援を実施しております。
 区市町村では、こうした取り組みに加え、全ての家庭に対して、新生児訪問指導や乳児家庭全戸訪問、乳幼児健康診査などを通じて状況を把握し、必要な場合は関係機関と連携しながら支援につなげております。
 さらに、今回、新型コロナウイルスに感染した妊産婦に対する支援を実施することとしておりまして、都としては、こうしたあらゆる機会を活用して、区市町村と連携しながら、妊産婦の不安解消に取り組んでまいります。

○やまだ委員 これまでの区市町村が行ってきた母子保健の取り組み、ご答弁のとおり、取り組みについては理解をしているところです。
 そして、今回、これまでの区市町村が行っている支援に上乗せをして、コロナに感染された妊産婦さんへのさらなる上乗せの支援を行っていくという補正予算ですから、手を挙げられた方だけでなく、心理的なケアが必要な妊産婦さん全てに訪問等支援を求めていきたいというふうに思っています。これは要望します。
 また、この事業で実際に妊産婦さんに対応されるのはどのような立場の方なのか、区市町村との連携体制について、具体的に伺いたいと思います。

○高野少子社会対策部長 寄り添い型支援事業は、新型コロナウイルスの感染が認められた妊産婦で相談支援を希望する方を対象に、保健師等の専門職が支援するものでございます。
 都は、必要に応じて、居住地の区市町村への情報提供を行い、継続的な支援体制を確保してまいります。

○やまだ委員 まず今回の、感染された妊産婦さんに対する特別な支援として、どなたが担当されるのか、保健師さんは東京都の方なのか、もしくはこれまで事業を行っている区市町村の保健所の保健師さんなのか、ご答弁だけではまだわからない状態でありますが、陽性が出た妊産婦さんへのケアを今事業で都が担うにしても、区市町村が担うにしても、必要に応じてというご答弁がございましたが、必要に応じてだけでなく、全ての情報提供を区市町村とともに共有し、これまで区市町村が行っている母子保健の支援体制につなげていくことは必須だと思います。今事業の制度設計に、しっかりとこのことを位置づけていただきたいと思います。
 また、現場の保健師さんは、通常業務に加え、コロナ対応で多忙をきわめています。少しでも事務負担、業務を減らし、本来求められている業務に時間が十分とれるよう工夫をしていただきたいと思います。
 これら四つの質問をさせていただきました。利用される、支援される側の立場に立った制度設計をお願いし、質問を終わらせていただきます。

○伊藤委員 令和二年度、このたびの七月の補正予算は、コロナウイルス感染第一波での課題を踏まえての感染拡大の阻止、そして医療従事者、医療機関への適切な支援によって、さらなる医療提供体制の強化充実を図って、第二波や第三波、今後の感染拡大に万全に備えていくためにも非常に重要な補正予算であると認識をしております。
 私の友人、あるいは友人の娘さん、こうした医療機関等に働いている方からこれまで聞いたことは、それは人類が経験したことのない未知のウイルスとの闘い、また、怖い、勇気を振り絞って闘います、命をかけて闘います、覚悟を持って臨んでいきます、こうした言葉が何度も聞かれました。
 いずれにしても、強い使命感を持って医療従事者の方々がこの未知のコロナウイルスに立ち向かっていただいていることに、心から感謝を申し上げます。
 初めに、私からは、医療従事者への慰労金の支給について伺いたいと思います。
 まず初めに、本事業の目的と、支給される二十万円、十万円、そして五万円の区分と、支給対象者を明確にしていただきたいと思います。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 国が示した基準では、感染症指定医療機関や帰国者、接触者外来など、都道府県から役割を設定された医療機関等だけでなく、それ以外の医療機関に勤務している者も含め、患者と接する医療従事者や職員に対し、慰労金として最大二十万円が給付されることになっております。
 また、都道府県から役割を指定された医療機関に勤務していたとしても、当該医療機関が実際に新型コロナウイルス感染症患者の診療等を行っていない場合の給付額は十万円となります。
 その他の病院、診療所、訪問看護ステーション等で、新型コロナウイルス感染症患者の入院診療を行っていない場合は、給付額は五万円となります。

○伊藤委員 先ほどはコロナウイルスと直接対峙をしている友人、また娘さんのお話をしましたけれども、そのほかにも、まち中の、例えば歯医者さんであったり、耳鼻咽喉科の先生であったり、眼科の先生であったり、やはり同じように、ここにコロナのコって書いてあるわけじゃないので、本当に怖い思いをしながら医療に当たっていただいている、こういう先生方のお話も伺いました。
 今答弁には、その他の病院、診療所、訪問看護ステーション等に勤務しというお話がありましたけれども、今、私が申し上げたような、まち中の歯科医院だとか耳鼻咽喉科だとか、あるいは眼科、こうした医療の機関の方々も含まれるということでよろしいでしょうか。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 今お話のあった、まち中の診療所等も対象となってございます。

○伊藤委員 医療従事者等への慰労金の支給、この中には、予算書の中にも介護施設や障害者施設、あるいは救護施設、こうした施設も入っているわけでありますけれども、とりわけ介護施設、障害者施設について伺いますけれども、この支給額の区分がどうなっているのか、また対象の施設、そしてまた対象者はどういう方々になるのか。
 例えば高齢者施設であれば、デイサービスの高齢者の施設の中で--本当にいつも車でもすれ違いますけれども、送迎のバスを運転していらっしゃるドライバーの方とか、いろんな方々がいらっしゃるわけであります。対象の方がどういう方になるのか。
 そしてまた、こうした介護施設や障害者の施設、いろんな種類がありますので、じゃあ、うちはどうなんだろうとか、こういう職種はどうなんだろうかとか、こういう問い合わせも数多くあると思います。こうした事業所からの問い合わせについても、どのように対応していくのか、あわせて見解を伺いたいと思います。

○藤井障害者施策推進部長 介護、障害分野の慰労金についてでございますが、国の実施要綱におきまして、利用者に新型コロナウイルス感染症が発生、または濃厚接触者である利用者に対応した介護、障害福祉サービス事業所や施設等に勤務し、利用者と接する職員には、一人当たり二十万円を給付することとされております。
 それ以外の事業所等に勤務し、利用者と接する職員には、五万円を給付することとされております。
 また、対象施設と職員についてですが、対象となる施設等につきましては、国の実施要綱におきまして、介護分野では、全ての訪問系サービス事業所、通所系サービス事業所、短期入所系サービス事業所、多機能型サービス事業所及び介護施設等と規定されております。また、障害分野でも、全ての障害福祉サービス施設、事業所等と規定されております。
 対象となる職員につきましては、職種により限定されておらず、都内における患者一例目の発生日である令和二年一月二十四日から六月三十日までの間に対象となる施設等で通算して十日以上勤務しており、利用者との接触を伴い、かつ継続して提供することが必要な業務に合致する状況下で働いている職員と規定されております。
 したがいまして、お話にありました利用者送迎バスのドライバーの方や、委託契約に基づき施設等で勤務する清掃職員の方も、国が定める要件を満たす場合は支給対象となるものでございます。
 これに関する都の対応についてでございますが、慰労金につきまして、補正予算の成立後速やかに申請が可能となるよう、申請受け付け体制の早期の立ち上げに向けまして、現在、準備を進めております。
 今後、介護、障害分野の専用ホームページを開設し、事業者に対して申請手続等、慰労金の支給についてわかりやすく周知いたしますとともに、コールセンターを設置し、事業者からの問い合わせに適切に対応してまいります。

○伊藤委員 ありがとうございます。
 今の慰労金の支給についてでありますけれども、申請から支給へとスムーズに、ぜひとも進めていただきたいと、こういうふうに思うわけでありますけれども、一点、気になることは、例えば医療機関であれば、Aという病院で診療をやっていらっしゃる先生が、非常勤でもう一つの病院でお勤めになっている場合もあります。あるいはまた、介護施設においては、看護師さんが、Aという施設でやっておられながら、Bという施設にはいっていないんだけれど、こっちでも看護の仕事をしていらっしゃる方もいる。あるいは、ヘルパーさんもそういう方もいらっしゃると思います。
 こうした、いわゆる重複があってはならないというふうに思うわけでありますけれども、この辺の重複、ダブりに対しての対策はどのようにしていくのか、伺っておきたいと思います。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 国が示したスキームでは、原則として医療機関等が、医療従事者等から委任を受けて代理申請、受領することとしています。
 申請受け付け及び支給事務等は東京都国民健康保険連合会が行い、都道府県が審査や交付決定を行う予定となります。
 医療機関等は、全ての支給対象職員から、重複申請を行わないことを誓約する代理受領委任状の提出を受けた上で申請を行うこととしております。
 慰労金が適切に支給できるように、医療機関等に対して通知やホームページ等で制度のわかりやすい周知に努めるとともに、専用の電話相談窓口を設置し、医療機関等の問い合わせに対応してまいります。

○伊藤委員 ぜひとも円滑に、スピーディーに、この支給が行われるように努めていただきたいと思います。
 次に、都の単独事業でございます新型コロナウイルス感染症患者受入医療機関臨時支援金について伺いたいと思います。
 新型コロナウイルス患者を積極的に受け入れた病院ほど経営が圧迫されているというふうに連日のように報道をされておりますけれども、医療機関の経営基盤をしっかりと支えるためのこのたびのこの都の単独事業、非常に重要な事業だというふうに私は認識をしております。
 また、都の単独事業ということでありますけれども、本事業の目的について伺いたいと思います。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 本年一月以降、政府チャーター機による帰国者や横浜港のクルーズ船、都内における第一波の感染拡大局面において、各病院では、これまでにない対応を迫られる中、試行錯誤や独自の工夫を行いながら、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れていただきました。
 一方、国は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止や医療提供体制の整備等にかかわる支援や診療報酬などを段階的に充実させてきました。
 都は、こうした実態も踏まえ、国の制度等の対象とならない期間について、前年度分も含めて空床確保料や診療報酬相当を臨時支援金として支給し、病院の経営を柔軟に支援してまいります。

○伊藤委員 この都の単独事業でありますけれども、国の制度等の充実が及ばない期間、つまり前年度でありますけれども、前年度についても、しっかりと空床確保料や診療報酬相当を臨時支援金として支給するということでございます。この点については、私は大きく評価をしたい、このように思うものであります。
 そこで、受け入れ医療機関の臨時支援金、このたびのこの事業の対象、そして内容、規模について、具体的に伺いたいと思います。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 新型コロナウイルス感染症患者受入医療機関臨時支援金は、新型コロナウイルス感染症の入院患者を受け入れていただいた約百三十病院を対象としています。
 対象となる病院において新型コロナウイルス感染症患者の受け入れを行うに当たっては、感染防止や患者受け入れ体制の確保など、さまざまな取り組みが必要となったことから、本支援金は、経営基盤の安定のため、一律の支援金約二千万円を支給するほか、患者の受け入れ実績に加えて、重症患者の受け入れ状況を踏まえる予定であります。

○伊藤委員 それでは、次に、医療機関、そして薬局等における感染拡大防止対策等への支援について伺ってまいりたいというふうに思います。
 第一波のピークのときには、まち中の、先ほども申し上げた開業医の先生、例えば歯医者さんであったり、耳鼻科の先生であったり、眼科の先生であったり、そしてまた薬局などからも、感染防止のための用具をそろえるための支援をしてほしいというお声をたくさんいただいておりましたので、その都度、福祉保健局の方にお届けをしたわけでありますけれども、なかなか最前線の医療現場が間に合わないということで、それを用意していただくことはかなわなかったわけでありますけれども、今回、そういう意味でいうと、医療機関、薬局等における感染防止対策等への支援が始まるということで、大変に期待をしているところでございます。
 そこで、今回の支援対象の施設と支援内容を明らかにしていただきたいと思います。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 国の要綱では、新型コロナウイルス感染症の院内等での感染拡大を防ぐための取り組みを行う病院、診療所、薬局、訪問看護ステーション、助産所が対象となり、診療所には歯科診療所も含まれます。
 対象経費は、新型コロナウイルス感染症に対応した感染拡大防止対策や診療体制確保等に要する費用であり、動線確保やレイアウト変更、情報通信機器を用いた診療体制の確保、個人防護具の確保などの経費が対象となります。

○伊藤委員 ありがとうございます。
 これは大変に喜ばれると思います。まち中の診療所等、歯医者さん等を含めて、このたび支援ということであります。
 フェースシールドだとか、あるいはアクリル板、あるいはまた動線をつくるためのさまざまな用具、こうしたものが対象になるというふうに思いますけど、確認ですが、これは四月に遡及して対象となるということでよろしいでしょうか。

○斉藤(や)委員長 杉下部長、背が高いので、マイクが遠いので、大き目な声でお願いします。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 委員ご指摘のとおり、さかのぼって支給されます。(伊藤委員「四月にさかのぼって」と呼ぶ)さかのぼって、はい、対象となります。

○伊藤委員 続きまして、救急、周産期、そして小児医療機関の感染拡大防止等への支援について伺いたいと思います。
 都議会公明党は、さきの議会等において、新型コロナ感染者かどうかわからない状況で救急搬送等で患者を受け入れていくことに対して、救急隊の方々、そしてまた医療機関の方々が大変な思いをされているということについて、こうしたことを円滑に受け入れていく体制の整備、そしてまた医療機関への支援、こうしたことを求めてまいりましたけれども、このたびのこの支援事業の具体的な内容について伺いたいと思います。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 新型コロナウイルス感染症患者の発生以降、発熱や呼吸器症状等の新型コロナウイルス感染症を疑う症状を呈している救急患者の搬送先の選定に当たって時間を要する事例が発生したため、都は、救急患者について、六月三十日から新型コロナウイルス感染症を疑う患者を受け入れる医療機関と、他の疾患等の患者を受け入れる医療機関の役割分担を図り、妊産婦や小児を含む救急患者を円滑に受け入れる仕組みを構築しました。
 参画する医療機関を対象に、院内感染拡大防止対策を講じながら一定の診療体制を確保するための支援金を支給するとともに、個人防護具や簡易陰圧装置、簡易診察室などの設備整備等を支援してまいります。

○伊藤委員 体制をつくっていただいたということでありますけれども、これからも、救急搬送の際は、本当にさっき申し上げた救急隊の方々、そして受け入れる病院の方も戦々恐々とした中で受け入れていくということになると思いますので、しっかりと支援をしていただきたいというふうに思います。
 次に、重点医療機関等への体制整備について伺いたいと思います。
 この事業でありますけれども、第二波、第三波に備えて、また今、感染者がどんどん増加をしている状況でありますけれども、まさに今、これは非常に重要な事業ではないかと、このように思います。
 小池都知事は三千床を確保していくということを何度か記者会見等で述べられておりますけれども、重点医療機関、そして協力医療機関というふうになっておりますけれども、この整備状況、そしてまた重点医療、また協力医療、この役割について伺いたいと思います。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 都は、感染拡大の状況に応じて、病床確保とともに、患者の重症度や特性に応じて確実に受け入れる体制整備を図っています。
 都内の感染症対策の中核を担う感染症指定医療機関のほか、都立、公社病院や公的医療機関を中心に、役割に応じて病床確保の割り当てを行い、要請をしています。
 この体制に加え、新型コロナウイルス感染症患者専用の病棟を設定し、患者を重点的に受け入れる重点医療機関や、疑い患者専用の個室を設定して患者を受け入れる協力医療機関を指定することで、新型コロナウイルス感染症の医療提供体制を整備してまいります。
 新規陽性者数の増加に伴い、現在、重症患者用の百床、中等症患者用の二千七百床、合計二千八百床の病床確保を要請し、医療提供体制の整備を進めており、現在、約千五百床を確保しております。

○伊藤委員 今、千五百床、確保していただいているということでありますけれども、第二波、第三波の波がいつ大きい数字で襲ってくるかわかりませんので、ぜひ確実に体制を整えていただきたいというふうに思います。
 そのためには、第二波に備えて、空床確保や設備整備は大変に重要になってくると思います。それについての支援内容を具体的に示していただきたいと思います。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 国の制度では、重点医療機関や協力医療機関における空床確保料は、一般病床では五万二千円、ICUでは三十万一千円であり、指定を受けていない医療機関と比較して約三倍となっております。
 重点医療機関等については、新型コロナウイルス感染症患者に高度かつ適切な医療を提供するために必要な設備の整備を支援してまいります。

○伊藤委員 空床を確保して協力をしていただいているところには着実に支援を届けていただきたい、このように思います。
 続いて、新型コロナウイルス流行下における妊産婦総合対策事業について伺いたいと思います。
 公明党は、妊娠している女性が安心して出産に臨めるよう、希望する方にはPCR検査を受けられるようにすべきと、たび重ねて提案をしてまいりました。とりわけ、我が党のまつば議員が、このことを繰り返し都に求めてきたわけであります。
 そして、五月二十二日の衆議院の厚生労働委員会では、高木美智代衆議院議員が第二次補正予算を見据えて本事業の実施を求めたところ、厚生労働大臣からは、PCR検査の実施、また助産師らによるオンライン保健指導や、里帰り出産が困難な人への育児支援なども進める旨の答弁を得たところであります。
 これを受けまして、六月二日の都議会第二回定例会代表質問では、国の新型コロナウイルス流行下における妊産婦総合対策事業を踏まえた取り組みについて質問をし、六月二十五日には、国の第二次補正予算を踏まえて、都議会公明党は小池都知事に、不安を抱える妊婦に分娩前のPCR検査を実施すること、また、検査の結果陽性となった妊婦に対する適切な周産期医療の確保や、産後も含めて、感染した妊産婦に対する寄り添った支援をすることという申し入れを行うなど、一貫して妊産婦への支援を要望してきたところであります。
 そこで、都として、本事業の現在の取り組み状況について伺いたいと思います。

○高野少子社会対策部長 都は現在、都内の分娩医療機関に対しまして、自院において出産予定の妊婦に対するPCR検査の実施状況や、他院において出産予定の妊婦に対する検査の受け入れの意向など、これらにつきまして調査を実施しております。
 また、東京都医師会、東京産婦人科医会などと、検査の具体的な実施方法等について調整しているところでございます。

○伊藤委員 具体的な実施方法について調整をしているということでありました。
 具体的な検査、PCR検査でありますけれども、鼻の奥から粘膜を採取して調べる際に、くしゃみ等をしてしまってウイルスを拡散させるおそれもあることから、やはり産婦人科の先生方等々、懸念があるということも聞いております。
 そこで、唾液によるPCR検査も有効ではないかということで、我が党の、公明党の先ほど申し上げた高木美智代衆議院議員や、あるいは秋野公造参議院議員が、国会でもこのこと、唾液検査も有効だということを指摘し、提案をしてきたところであります。
 そして、厚労大臣がこのことを認めまして、今現在では、成田空港での検疫、あるいは濃厚接触者に行われる検査として認められているということであります。
 その背景となったのが、例えば一つは、鼻の奥からの粘膜を使う、あるいは唾液を使う、この両検査を比べて、都内において検査を比べた結果、精度に大きな差はなかったということが一つ。それともう一つは、長崎大学の調査で、長崎港に停泊をしたクルーズ船、この乗組員の鼻からの検査、それと唾液の検査をしたときに、かえって唾液の検査の方が敏感に判定できたということも報告をされております。
 そして、この唾液の検査に関しては、七月の十七日、国においては、無症状者に対して唾液を用いたPCR検査の活用を認めるということが発表されたわけであります。
 そこで伺いますけれども、今回の、出産をする前の妊婦さんで希望する方には、唾液を使ったPCR検査、これをぜひ活用すべきというふうに思いますけれども、都の見解を伺いたいと思います。

○高野少子社会対策部長 お話のとおり、今般国より、無症状者に対しまして、唾液を用いたPCR検査の活用が認められたところでございます。
 しかし、現時点におきまして、国からは、本事業における検査方法については鼻咽頭拭い液を用いた検査を想定しており、唾液を用いた検査の活用については検討中というふうに聞いておるところでございます。
 都は、こうしたことを踏まえまして、本事業におきましても唾液を用いたPCR検査の活用が可能となるよう、国に働きかけてまいります。
 また、現在実施しております分娩医療機関に対する調査におきましては、唾液を用いた検査の実施の可否についても確認しておりまして、今後、唾液を用いた検査が本事業の対象となった場合には、調査結果を踏まえ、検査体制の確保に取り組んでまいります。

○伊藤委員 この妊産婦に対するPCR検査、唾液を使った検査でありますけれども、こちらの方が安全に行える、また、精度もその差異はないということでありますので、私たち公明党からもしっかりと国に求めてまいりますので、どうか都としても、ぜひしっかりこの辺を働きかけをお願いしたいというふうに思います。
 続いて、このPCR検査の結果、あるいはそれ以前に陽性になった方への寄り添い支援について伺いたいと思いますけれども、これも出産前、出産後ともに、非常に重要な寄り添いの支援だというふうに思います。
 この事業について、具体的な対策を伺いたいと思います。

○高野少子社会対策部長 寄り添い型支援事業は、新型コロナウイルスの感染が認められた妊産婦で、自身だけでなく、胎児または新生児の健康や出産後の育児等について不安を感じ、当事者における相談支援を希望する者を対象に、保健師等の専門職が支援するものでございます。
 支援に当たりましては、定期的な訪問、電話及びビデオ通話等のオンライン相談などの方法で不安や悩みを傾聴し、健康管理や育児に関する専門的な助言等を行います。
 具体的な支援内容は、新型コロナウイルス感染症に関する情報提供や相談支援、新型コロナウイルスへの感染に伴う育児不安の解消や、育児技術の提供のための相談支援などを想定してございます。
 また、必要に応じまして、居住地の区市町村への情報提供を行いまして、継続的な支援体制を確保してまいります。

○伊藤委員 今のいただいたご答弁、非常に重要な答弁だというふうに思います。出産前あるいは出産後、陽性とわかった方に対しての具体的な支援でありますけれども、こうしたお母さんが悲観的になるようなことが絶対にないように、ぜひとも都と区市町村としっかり連携して支援をしていただきたい、このように求めておきたいと思います。
 次に、区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業について伺いたいと思います。
 この事業につきましても東京都単独の事業でありますけれども、都と区市町村が共同で行うこの事業の目当てについて伺いたいと思います。

○武田感染症対策部長 都内各地での感染拡大を防止するためには、地域の実情を把握している区市町村と連携した、めり張りのある対策が重要となってまいります。
 そのため、都と区市町村が連携をいたしまして、感染症対策に係る各種情報や課題の共有、解決に向けた方策などを検討する場を設けることとしてございます。現在、その準備を進めているところでございます。

○伊藤委員 本事業の説明の中に、集中的なPCR検査の実施というふうに書かれておりますけれども、少し、二、三週間前ほどから、夜のまちについては、非常にマスコミにも取り上げられる中、都民の多くもこのことを心配しているわけであります。
 この夜のまち関連のところで、とりわけ新宿区、あるいは豊島区、こうしたところと都とのかかわり方、そしてまた取り組み状況について伺いたいと思います。

○武田感染症対策部長 現在、感染拡大防止の取り組みの一環といたしまして、新宿区ですとか豊島区では積極的にPCR検査を実施してございます。
 そうした取り組みを踏まえまして、都と区市町村との協議会におきまして情報交換をするとともに、他の地域においても積極的な取り組みを行う区市町村を支援していくこととしてございます。

○伊藤委員 他の地域においても積極的な取り組みを行う区市町村を、ぜひ積極的に支援をしていただきたい、このように思います。
 本事業は区市との共同ということでありますけど、区市との共同といっても、やはり保健所が担う役割は大変に重要であり、そしてまた、保健所も大変な状況であるわけであります。半年前を振り返りますと、クルーズ船の対応から始まった第一波における保健所の対応は、本当に大変だったというふうに思います。
 都議会公明党は、保健所の負担を少しでも軽減することができるように、陽性者の振り分け--重症なのか、中等症なのか、軽症なのか、無症状なのか、この振り分けを保健所が全て行っていたわけでありますけれども、都が情報をしっかりと集約をして調整センターの役割を果たすように、都がその役割を担うように求めてきたわけでありますけど、都と区市町村、区市町村の保健所が、こうした状況、大変困難な状況をどう乗り越えて、そして課題を整理してきたのか、都の認識を伺っておきたいと思います。

○吉田感染症危機管理担当部長 新型コロナウイルス感染症対策の第一線を担う保健所では、患者の急増に伴い、電話相談や検体検査の搬送、患者の入院調整や搬送、接触者調査などの業務量が著しく増大いたしました。
 また、通常の感染症対策では行われない患者個別の重症度の把握や、軽症者への宿泊療養調整といった新たな業務も生じ、十分な対応が行えないなどの状況が生じたと認識をしております。
 都は、保健所を支援するため、都と区市の合同電話相談センターの設置や検体搬送の委託に加えまして、保健所の状況把握のための職員を派遣し、患者情報を収集するとともに、都に設置いたしました患者情報管理センターでの集約を行ってまいりました。
 また、東京都新型コロナウイルス感染症対策調整本部を設置いたしまして、病院と入院調整を図り、保健所の負担を一部担ってまいりました。
 こうした取り組みによりまして、引き続き保健所の負担軽減を図るとともに、今後は地域の実情を的確に把握した支援を行ってまいります。

○伊藤委員 感染拡大の第一波のときの当初でありますけれども、重症者から軽症者までの掌握、そして受け入れ機関、あるいは検体の搬送、何から何まで保健所が担っていたわけでありますけれども、本当に大変だったというふうに認識をしております。
 こうした混乱を少しでも軽減すること、保健所の役割を、この多忙を少しでも軽減すること、これが、ひいては重症者を専門的、そして集中的に治療が受けられる体制へとしっかりと流れをつくっていく、このことが重要だというふうに都議会公明党は取り組んだところでありますけれども、都議会公明党は、こうした中で、特に軽症者、あるいはまた無症状者の方々については、ホテルの借り上げを提案して、順次それが整備をされてきたところであります。
 三月以降の患者の増加で、ピーク時には最大五棟の宿泊療養施設を東京都が依頼をして開設をして、最大二百十四名の患者を受け入れてきたわけでありますけれども、現在、開設している宿泊療養施設は二棟となっております。
 しかし、七月の十七日、つい先日、都内で二百九十三人と過去最多となった感染者数でありますし、きのうは四日ぶりに二百人を割ったということでありますけれども、このペースでいくと、恐らく今週中あるいは来週には、都内の感染者はトータルで一万人を突破してしまうのではないか、このように私は危惧をしているところであります。
 現状の患者が増大している状況を踏まえて、宿泊療養施設を拡充し、都民が新型コロナウイルスに感染しても適切な療養ができる環境を提供することが、都民の安全・安心を確保することになるというふうに考えますけれども、このことは報道でもたびたび取り上げられておりますし、今後も必要に応じて、先手先手を打って、しっかりと宿泊療養施設を確保していくべきと考えます。
 本来、ここで新担当局長に答弁をいただく予定でございましたけれども、ここは、新しくこの福祉保健局、大きな所帯を担っていただきます吉村福祉保健局長に見解を伺いたいと思います。

○吉村福祉保健局長 喫緊の課題でございます新型コロナウイルス感染症については、新規感染者が、お話にありますとおり、二百名を超える日が続く状況が見られるなど、高い水準で推移しております。
 入院治療の必要がない軽症者等については、家庭内感染の防止や症状急変時の対応が必要であることから、宿泊療養を基本としており、宿泊療養施設を整備していくことは、医療提供体制を維持するにおいても不可欠でございます。
 そのため、都は、四月以降、宿泊療養施設を順次開設し、最大五施設を運営することで、都民が安心して療養できる環境を確保してまいりました。
 五月中旬以降の感染者数の減少を受けまして、必要とする宿泊療養施設の規模が少なくなったこともございまして、一時は多摩地域に一施設百五十人程度の運用としておりましたが、七月からの感染者数の増加の状況も踏まえまして、十六日に区部に一施設を開設しており、二十三日にも新たに一施設を開設する予定でございます。
 また、既に六月には新型コロナウイルス感染拡大に備えた宿泊療養施設の公募を行い、現地調査等を実施するなど、開設準備を実施しているところでございます。
 今後、感染状況等を踏まえまして、必要な宿泊療養施設の確保や、入所された方が安心して療養できる環境を整備するとともに、相談、検査体制の充実や医療提供体制の確保など、職員一丸となって新型コロナウイルス対策に全力で取り組んでいく所存でございます。

○伊藤委員 新局長に初答弁をいただきまして、ありがとうございます。
 非常に重要なことだと思います。軽症者あるいは無症状者、これを宿泊療養施設でしっかりと療養していただく、このことが、中等症あるいは重症の患者さんに対し医療機関が集中できる、そしてまた、こうした症状の軽い方々が市中で感染を広げないというためにも非常に重要な政策だと思います。
 この二十三日にも新たに一施設を開設する予定という答弁をいただきましたけれど、その後も、ぜひ先手先手を打って、後になって、夏休みのシーズンでありますから--東京はゴー・ツー・キャンペーンから外れたということでありますけれども、夏休みの期間であります、いざというときに宿泊施設を確保できない、こんなことがあっては絶対ならないというふうに思いますので、どうか局長の陣頭指揮で、この先も先手先手で確保していただきたい、このように思います。よろしくお願いします。
 続いて、この新型コロナウイルスについて、都民の一番身近なところでの窓口となる保健所における今後の体制の強化、そしてまた課題について、都の認識を伺いたいと思います。

○吉田感染症危機管理担当部長 新型コロナウイルス感染症は、地域によって流行状況が異なりますとともに、集団感染を生じ得る施設や医療機関の数にも違いがございます。このような地域の実情に応じた保健所の課題を解決するためには、現場の意見を踏まえ、都と区が連携した取り組みが必要でございまして、今回の補正予算案の一つとして、区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業を計上しているところでございます。
 具体的な内容といたしましては、区市町村と合同の協議会を設置いたしまして、感染拡大防止に向けた取り組みを推進いたしますとともに、地域の課題に対して積極的に取り組む保健所が、人材確保や自治体独自の検査等を実施する場合の経費への支援を検討しております。

○伊藤委員 ありがとうございます。
 七月前半は、夜のまちでの感染をきっかけとした二十代と三十代が大半を占める状況でありましたけれども、最近は、四十から六十代以上や、あるいは十歳未満の増加が見られるなど、年齢幅が広がっている状況がここ数日顕著であります。
 こうした状況の背景の一端には、感染拡大防止のためのガイドラインが守られていない店舗等からの感染が拡大している現状も報道されているところであります。
 きちんとルールを守っているお店からは、私の友人からもいわれますが、ルールを守らないでクラスターを発生するお店などには、都や保健所から強い権限を発動していただきたいという声が複数届いております。
 このような状況を踏まえた保健所の権限について見解を伺いたいと思います。

○吉田感染症危機管理担当部長 保健所は、新型コロナウイルス感染症の陽性者に対しまして、感染症法に基づき、就業制限を行うことができるとされております。
 就業制限は特定の業務に従事することを制限するものでございまして、特定の業務の中には、接客業その他の多数の者に接触する業務が含まれております。保健所は、就業制限を通知するまでの間、就業の自粛を指導することとなっております。
 また、感染症法には、店舗に対する強制的な休業を要請できる定めはございませんが、調査の結果消毒の必要があると認めるときは、保健所は、法に基づき、消毒の命令を行っております。
 なお、今般発生いたしました劇場でのクラスターに対しましては、管轄の保健所がこれらの法に基づく対応を行いますとともに、都は保健所と連携しつつ、ガイドラインの徹底に向け取り組んでいるところでございます。

○伊藤委員 ガイドラインの徹底に向けて取り組みを実施していくという答弁でありましたけれども、それでも、ガイドラインを徹底したとしても感染が発生をした店舗に対して、区市町村と連携して休業要請を行い、それにあわせて協力金を支給するなど対策を講じ、この感染拡大を防止すべきであります。
 そしてまた、さらには、問題になるのは、先ほども少し触れましたけれども、ガイドラインの未対策の事業所であります。
 これは例えばの話でありますけれども、このゴールデンウイーク前後を挟んで緊急事態宣言が発せられているときには、都として独自に休業要請を行ったり、あるいは自主的に休業していただいたり、時間短縮で営業を行うなど、都民の、事業所の皆様にはさまざまにご協力をいただいて、東京都からも協力金が支給をされたところでございます。
 この協力金を支給されている件数が約十一万件あったそうでありますけれども、そのうち、この十一万件のうち、ガイドラインに沿ってきちんと対策を講じて、そして東京都の安全ステッカー、あれを掲示してやっているところは、十一万件中三万六千件だそうであります。
 つまり、残りの七万四千件余りはこうした安全対策が行われていない、あるいはまた、行おうと思ってもどうしていいのかがわからないのか、未対策のところが数多くあるということであります。
 都議会公明党は、過日、小池都知事のもとに緊急要請を行いましたけれども、こうした対策を講じないところについては強く指導をすべきだ、そのための対策チームを編成してしっかりと指導していくべきだということを訴えさせていただいたわけでありますけれども、こうして徹底して感染拡大を防止していくための都の見解を伺いたいと思います。

○武田感染症対策部長 現在、夜のまちなどの繁華街で陽性患者が発生していることなどを踏まえ、接待を伴う飲食店等を対象としたPCR検査の集中的な実施や、陽性患者が発生した飲食店等に、休業要請に伴い、例えば五十万円程度の協力金を支給する区市町村を支援することを考えてございます。
 必要に応じて、お話の対策を行うチームのように、事業者向け東京都版感染拡大防止ガイドラインを、所管する部署とも連携をして、対応を強化していけるよう検討してまいります。

○伊藤委員 このガイドラインを所管する部署、つまり総務局であると思いますけれども、どうか都庁の縦割りではなく、今回新しい対策本部もできたわけでありますけれども、福祉保健局、ぜひ中心となってこの対策チームを指導していただきたい、このように思います。
 私は、感染者が悪いわけではないと思います。むしろ感染者は、差別や偏見が向けられているということも事実であります。しかし、一番大事なことは、守るべきルールを守らないで感染者を発生させている事業所、事業者であります。こうしたところには強く対策を求めたい、このように思います。
 そのためにも、今申し上げた対策チーム、一刻も早く指導していただきたいというふうに思います。
 次に、これから先、東京はこのコロナウイルスに対して、何としても重症化を防いで、そして死者を出さない、この決意で取り組んでいただきたいというふうに思いますけれども、重症者を少しでも減らしていくためには、いわゆる免疫力の弱い方々が大勢集まるところ、ここに対してしっかり対策を打っていくことが重要だと、このように思います。
 例えば、高齢者施設も、きょうの資料の中にもありましたけれども、数多く患者が、陽性者が発生をしております。あるいはまた、障害者の施設も発生をしている。また、先ほど数字をもらいましたけれども、子供の施設におきまして、保育園も含めて、こうしたところも数多く陽性者が発生をしております。
 こうした免疫力の弱いところ、高齢者、障害者、子供の施設、こうしたところの周辺施設、こうした施設ではぜひ積極的にPCR検査あるいは抗体検査を実施していただきたいというふうに思いますけど、いかがでしょうか。

○武田感染症対策部長 都は、区市町村と共同した取り組みとして、区市町村が地域の実情に応じて実施する新型コロナウイルス感染症対策を支援していくこととしてございます。
 区市町村が地域の高齢者や障害者の施設の状況等を踏まえ、施設内の感染拡大防止として、PCR検査や抗体検査を実施する場合には、その実施経費への支援などにつきまして、区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業の対象とすることを検討してまいります。

○伊藤委員 区市によっては、例えば、この区あるいは市については、高齢者施設が非常に多い、あるいはまた高齢者のところで、あるいは障害者のところ、子供たちの周りで感染が広がっている、こんな地域的な特徴もあるかと思います。
 こうしたところについて積極的に検査をする区市町村については、都としても積極的に、ぜひとも支援をしていただきたい、このように思います。
 そこで、積極的PCR検査を行っても、その検体を処理できなければ意味がないわけであります。その体制もしっかりと拡充をして整えておくべきと思います。
 最後に、戦後の都政史上最大の危機といっても過言ではないこのたびの新型コロナウイルス対策に、新局長として指揮をとる吉村局長の決意を伺うとともに、また新たな感染症対策部も含めて、岩瀬担当局長、そして吉村局長を中心に、福祉保健局一丸となって、都民の生活と生命を守っていただくことに期待をし、質問を終わりたいと思います。

○吉村福祉保健局長 新規陽性者数が二百名を大きく超える日が続くなど、高い水準で推移していることや、また年齢層も若年層中心から広がりを見せていることなどから、さらなる感染拡大を見据えて対策を講じることは重要でございます。
 そのため、検査体制については、現在一日当たり約六千五百件の検査処理能力を最新式の機器の導入支援や大学病院との連携などにより、当面、一日当たり一万件まで増強してまいります。
 特に、接待を伴う飲食店等の従業員などの方々に対し、積極的な受検を勧奨するとともに、これに伴い業務負担が増加する保健所を支援する保健所支援拠点を、本日、健康安全研究センター内に新たに設置し、陽性者の早期発見による感染拡大の防止を図ってまいります。
 また、不安を抱えながら生活している妊婦に対するPCR検査等の費用を補助するとともに、感染した妊産婦に対する助産師や保健師等による不安や孤立感の解消など、寄り添った支援を総合的に実施してまいります。
 医療提供体制につきましては、重症度や患者特性に応じて受け入れを行う入院重点医療機関を指定するとともに、医療機関に対して、中等症患者用にレベルツーの二千七百床に向け、病床確保を進めているところでございます。
 宿泊療養施設についても、先週十六日にthe b池袋を開設し、さらに今週、もう一施設確保し、さらに体制の整備に万全を期してまいります。
 感染拡大を食いとめるため、関係局とも十分に連携し、事業者に対するガイドラインの遵守や都民への行動変容のさらなる呼びかけなど、迅速かつ適切な情報発信に努めるとともに、検査体制の拡充や医療提供体制の強化に全力で取り組んでまいります。

○斉藤(や)委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後二時五十七分休憩

   午後三時十五分開議

○斉藤(や)委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○藤田委員 日本共産党都議団を代表して質問いたします。
 新型コロナウイルスの七日間平均の新規陽性者数が、緊急事態宣言下の最大値を超えて急増するもと、東京都は感染状況の評価を警戒の最高レベルに引き上げました。
 重症化のリスクが高い六十代以上の感染者は全体の一割を占め、都内全域で感染が確認されています。また、十歳未満の子供たちにも感染が拡大しており、子供から高齢者まで幅広い世代に新型コロナウイルスの感染が拡大しております。
 とりわけ、接触歴等不明者が急増しており、現状の増加比が四週間継続すると、先週時点の十六倍の一日約千二百人、さらにもう四週間後には二百五十六倍にまで拡大することを東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議で専門家が指摘をしています。二百五十六倍というのは、実に二万人という人数です。
 再び感染が広がるもとで、都として早急に具体的な新型コロナウイルス感染症対策を講じることは待ったなしの課題です。
 緊急事態宣言がされていた期間の感染拡大は、第一波と位置づけられています。
 今の新規陽性者数の急増は、第二波と認識していますか。都は今の事態をどう受けとめていますか。

○吉田感染症危機管理担当部長 都のモニタリングの分析におきましては、三月から緊急事態宣言解除までを第一波と定義しております。
 七月からの再増加を第二波と定義するかどうかについての見解は、まだ定まったものはございません。
 今般の新規患者数の増加は、四月の状況とは異なりまして、検査数の増加に伴う影響も考えられますが、都は現在、感染拡大警報を発令し、都民や事業者に最大限の警戒を呼びかけており、引き続き発生動向を慎重に見ていく必要があると考えております。

○藤田委員 検査数をふやしたといっても陽性率、つまり検査数に対する陽性者の割合も増加傾向ですから、感染自体が広がり、深刻な事態が進んでいるのは確かなことです。
 都としても、第二波に向けてということで対策を考えてきたのですから、第二波とは何かということが定まらないということでよいのかということも問われます。今の感染の広がりは深刻に受けとめ、警戒の呼びかけだけでなく、都として責任ある手だてをとる必要があります。
 感染症対策の基本は、感染者の早期発見と早期隔離です。
 まず、PCR検査体制について伺います。
 検査を十分行うことは、感染者を早期に発見する上でも、社会全体の感染状況を把握する上でも重要です。東京都では、症状があって医師が必要と判断した方や、陽性となった方と長時間接するなどした濃厚接触者などを検査対象としてきましたが、さらなる検査対象の拡大が必要です。
 行政検査は感染症にかかっていると疑うに足りる正当な理由のある者に対し、保健所設置自治体の判断で実施できることが感染症法で定められています。
 さらに、七月十五日の国の通知でも、特定の地域や集団、組織等で感染している確率が高いと考えられ、クラスター連鎖が生じやすいと考えられる状況にあると認められる場合の、その地域や集団、組織などに属する者は、行政検査の対象に該当すると考えられると明記されました。
 感染症法の規定や国の通知を踏まえ、濃厚接触者に当たらない症状のない方についても、必要に応じて検査を行うことを都の方針として明確に示す必要があると思いますが、いかがですか。

○吉田感染症危機管理担当部長 委員ご指摘の本年七月十五日に発出されました国通知では、特定の地域や集団、組織等において、関連性が明らかでない患者が少なくとも複数発生し、クラスター連鎖が生じやすいと考えられる状況にあると認められる場合は、濃厚接触者に当たらない場合であっても、行政検査の対象にすることができるとしております。
 本通知に基づき、しっかりと対応していくことは重要であると認識しているところでございます。このため、都は、この取り扱いについて、都内全ての保健所に周知を行ったところでございます。

○藤田委員 今の答弁で、これまでの範囲にとどまらず、クラスター連鎖が考えられる場合には、より広く対応していくことが重要であるという認識が示されました。
 それでは、具体的に、感染者が出た医療機関、福祉施設などにおいて、濃厚接触者に当たらない方も含めて、幅広く検査を行うべきではないですか。
 同様に、感染者が多く発生している地域、業種についても、保健所の判断により、陽性者が確認されていない事業所の従業員も含めて検査を行うことは、行政検査に該当するのではないでしょうか。見解を伺います。

○吉田感染症危機管理担当部長 繰り返しになりますが、本年七月十五日に発出されました国通知では、特定の地域や集団、組織等において、関連性が明らかでない患者が少なくとも複数発生し、クラスター連鎖が生じやすいと考えられる状況にあると認められる場合は、濃厚接触者に当たらない場合であっても、行政検査の対象にすることができるとしております。
 この通知によりますと、医療機関や福祉施設、事業所の従業員等についても、保健所の判断によっては行政検査になると解されます。

○藤田委員 保健所が判断したら、陽性者が出た医療機関や福祉施設で濃厚接触者に当たらない方や、陽性者が確認されていないがリスクが高いと考えられる事業所の従業員についても、行政検査の対象となるということを確認いたしました。これまでの検査対象がより幅広くなったことは重要です。
 さらに、特定の地域で住民全体に感染が広がっていると考えられるときは、住民全体を検査の対象にするということも行うべきです。
 一方で、都の新型コロナウイルス感染症対策本部の資料によると、陽性者の有無に限らず、希望する高齢者施設などでの検査の拡大という記載があります。これはどう行うのですか。

○武田感染症対策部長 区市町村がリスクの高い利用者の多い高齢者や障害者の施設の状況等を踏まえ、施設内の感染拡大防止策として、利用者や職員等を対象として、PCR検査や抗体検査を実施する場合には、その実施経費への支援などについて、区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業の対象とすることを検討してございます。

○藤田委員 リスクの高い利用者といった考え方で、高齢者施設での検査の実施を記載したのであれば、医療機関での検査の拡大についても同様の意義があると考えます。
 現在入院している新型コロナ感染症の患者のうち、きのうで十二人が重症となっています。重症者は減少傾向が続いてきましたが、先週から増加に転じており、今後の推移に警戒が必要です。重症者の増加は医療崩壊に直結する問題であり、院内感染を起こさない対策が必要です。
 医療機関への新規入院患者や救急患者、医療従事者、高齢者や障害者の施設で働く従業員や新規入所者など、陽性者が出ていない場合においても幅広く検査が行えるよう対応することを求めます。さらに、被災地への支援に行く方への検査も検討するべきです。
 先ほどの答弁では、国の新たな通知に基づき、しっかりと対応していくということでした。しかし、実際の検査は、まだまだ不十分なものになっています。
 新宿区が共産党区議団に示した資料によると、新宿区新型コロナ検査スポットで六月に実施したPCR検査千二百六十六件のうち、全体の陽性率は一七・九%でした。そのうち飲食業が三一%、無職、フリーターが二三・六%となっていました。こうした結果から見れば、まだまだ検査数が少ないということがよくわかります。
 国の通知に基づいてしっかり対応するならば、感染が広がっている地域や事業者を対象に、より広く大規模な検査を行うことが必要です。その上で、陽性者との接触をなくすための隔離をしっかり行うという対策が必要です。
 質問してきたとおり、検査対象はこれまで以上に広くなったもとで、都の検査体制の強化は急務の課題です。五月二十二日に示した新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップでは、都の検査能力を一日当たり一万件を目標に掲げました。
 それでは、今の都の検査能力を一万件にふやす上での課題と現在の取り組みについて伺います。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 都は一日当たり約一万件の検査処理能力を目標としており、現在は約六千五百件である検査処理能力を増強するとともに、その能力を十分に活用するためにも、検体採取対応力をさらに向上することが必要です。
 民間検査機関等への検査機器の導入支援や、新型コロナ外来やPCRセンターの設置、運営への支援のほか、診療所における唾液PCR検査の導入を進めることにより、検査体制の拡充を図ってまいります。

○藤田委員 都が六月十七日時点でまとめて国に報告した都内のPCR等検査体制の状況では、検査処理能力は一日約六千五百件としていますが、一方で、検体採取能力については約二千百件にとどまっています。つまり、特に検体採取能力を引き上げなければ検査件数をふやすことにつながらないということです。
 直近では、一日最高で四千七百三十二件まで検査をしているので、検体採取能力も上がっていると考えられますが、さらなる強化が必要です。
 ところが、今回の補正予算では、検体採取能力を上げるようなものは全く含まれておりません。検査体制の強化をいうのであれば、補正予算にも検体採取能力を引き上げるための予算をつけるべきであると指摘しておきます。
 先日、都医師会の尾崎会長に検体採取について聞いたところ、次のようにおっしゃっていました。
 クリニックでのPCR検査の実施により、仮に一カ所当たり一日五件採取するクリニックが人口一万人当たり一カ所にふえれば、東京都全体で七千件とることができます。さらに二百三十八カ所ある二次救急医療機関でも、PCR検査を一日十から二十件実施できれば、三千件、合わせて一万件になります。こうした医療機関が、短時間で結果が出る検査機器を持つことができれば、救急隊も対応しやすくなります。クリニックでのPCR検査の実施を進めようとするのは、インフルエンザも含めた対応を考えてのことです。これから冬にかけてインフルエンザが流行しますが、クリニックでPCR検査の検体がとれれば、インフルエンザも新型コロナも、それ以外の発熱についても、クリニックで対応できるようになると尾崎会長は話していました。熱が出て、かかりつけ医を受診した際、PCR検査の検体を唾液なら多くの診療所でとれると思われるので、とるとおっしゃっていました。
 インフルエンザの検査は、今は鼻から検体をとっておりますが、そうなると新型コロナ感染症の可能性もあるので、フル装備でないといけません。そこで、どうするかというと、もともとインフルエンザは検査を行わなくても臨床診断で薬の処方ができるので、検査なしで診断するようにします。
 その後、PCR検査の結果が出た際、陽性なら症状によって入院か宿泊療養とします。陰性の場合、インフルエンザの薬で解熱していればインフルエンザの可能性が高いため、そのままインフルエンザの療養基準に沿って自宅療養します。陰性でも解熱していなければ、ほかの感染などを疑うことになります。
 新型コロナ患者とインフルエンザの患者とそれ以外の患者が発熱者の中にいる中で、どう診断していくかということは必ず考えなければならない問題だと思うので、検討を進めることを求めておきます。
 次に、検査処理能力についてです。
 今回の補正予算では、検査処理能力の強化についても予算が含まれていないのですが、どう考えているのですか。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 検査体制の強化につきましては、今回の補正予算ではなく、これまでに編成した補正予算により、民間検査機関等に対する検査機器の導入支援や、新型コロナ外来やPCRセンターの運営等にかかわる経費の支援を行い、一日当たり約一万件の検査処理能力を目指し、検査体制の充実を図っているところでございます。

○藤田委員 今回の補正予算に入っていないのは、具体的には四月に専決処分された予算で対応するとしています。
 しかし、都は、民間検査機関から検査機器の購入希望をとっています。これは要求した資料にもあるように、希望はかなり多くなっています。
 そこで伺いますが、民間検査機関から申請があったものに対して全て補助を行うのですか。予算額を上回った場合は、どのように対応するのですか。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 今後の申請状況を踏まえた上で、検査処理能力の向上に必要な補助を迅速に実施してまいります。

○藤田委員 検査能力の向上に必要な補助を実施するということですから、申請があったものに対しては、たとえ現在の予算額を上回った場合でも、全ての申請に対応することが重要です。そして、早急に都がみずから掲げた一日一万件の目標を達成することを改めて求めます。
 そして、一万件を達成するだけでなく、第一波よりも多い新規陽性者数が連日続く中で、目標をさらに引き上げることが求められています。
 一日当たり一万件という目標を引き上げるべきと考えますが、都の見解を伺います。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 検査の目標につきましては、想定される患者数や検査対象者の範囲等を考慮した上で、適切に設定することが必要であると考えております。
 当面は、一日当たり約一万件の検査処理能力を目標として、検査体制の拡充を進めてまいります。

○藤田委員 検査件数の目標は、想定される患者数や検査対象者の範囲等を考慮することで設定と答弁されましたが、新宿区や豊島区で行っているいわゆる集団検査もありますし、先ほども、無症状で濃厚接触に当たらない方も必要に応じて行政検査対象とすることを示した七月十五日の国の通知に基づき、しっかり対応していくことは重要という答弁がありましたから、従来行ってきたよりも検査の対象者が広がるのは明らかです。
 改めて伺います。目標の引き上げが必要だと考えますが、いかがですか。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 先ほど当面はというふうに申し上げましたけれども、目標につきましては、患者数や検査対象者の範囲を考慮した上で適切に設定してまいりたいと思います。

○藤田委員 都内の検査需要の実態に見合った検査体制をつくっていくことが東京都の責任です。先日も申し入れを行いましたが、改めて、大学、研究所の活用を早急に進めることを求めます。
 また、国の通知の考え方から見ても、感染の全貌をつかむことで対策を立てることができます。全体のPCR検査件数に対する症状のある方とない方の割合や、地域ごとのPCR検査実施件数を公表するよう求めておきます。そして、目標の引き上げを具体的に設定することを求めるものです。
 検査体制を強化していけば、当然、積極的疫学調査など保健所業務が増大してまいります。
 補正予算では、保健所の体制強化等に取り組む区市町村を支援するとしていますが、どのような理由でこの予算をつけたのですか。

○武田感染症対策部長 積極的なPCR検査を実施することにより、新型コロナウイルス感染症の新規陽性患者が増加することとなります。
 それに伴いまして、住民からの問い合わせや相談、積極的疫学調査、入院勧告やそれに伴う医療機関との調整など、保健所の業務量が増加することから、体制強化に要する経費を支援することを考えてございます。

○藤田委員 積極的なPCR検査を実施するのは、二十三区と町田市、八王子市だけではないと思います。そのほかの市町村の地域においては、都の保健所の体制強化が必要になることもあると思うのですが、都の体制強化については、補正予算に含まれていません。
 立川市にある医療機関では、患者が急増した四月以降に、隣接医療圏の施設でクラスター事例が発生した際、保健所の対応が遅く、施設からの依頼で出張検査の対応もしたとのことでした。
 保健所の職員体制の不十分さのあらわれだと思いますが、都の保健所体制はどのように強化するのですか。

○遠藤事業推進担当部長新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長兼務 今回の補正予算では、都と区市町村で構成される協議会を新たに設置いたしまして、そこに参画する区市町村に対しまして、集中的なPCR検査の実施や店舗等に対する休業要請に基づく協力金の支給、保健所の体制強化など、地域の実情に応じました新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に向けた取り組みを支援することとしてございまして、そのために必要な経費を計上してございます。
 都の保健所につきましては、この間も流行の状況に応じまして、保健所内の応援体制の構築や非常勤職員の活用等に加え、庁内各局等からの応援職員の配置、新型コロナ受診相談窓口の委託化などを行っており、引き続き、必要に応じまして体制の強化を図ってまいります。

○藤田委員 必要に応じて体制を強化ということですが、今の予算の範囲内で行うことにとどまっているわけです。より抜本的な強化を進めることを強く求めます。
 新宿区にある健康安全研究センター内に第二保健所を設置するということがこの間示されましたが、どのような中身でなぜ必要だと思っているのですか。

○遠藤事業推進担当部長新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長兼務 都はこれまでも、新型コロナウイルス感染症の陽性者の発生動向を踏まえまして、保健所に都の職員を派遣し、業務を支援しております。
 保健所支援拠点は、東京都健康安全研究センター内に設置をいたしまして、都の保健師等が陽性者の積極的疫学調査や入院勧告、宿泊療養調整などの保健所業務の支援を行います。
 新宿区は、七月十八日時点の患者数の累計値が千四百二十三人と、都全体の患者数の約一五%を占めておりまして、保健師等の業務が増大をいたしまして、積極的疫学調査等の業務が逼迫をしております。
 都は区の要請を受け、保健所の業務支援を行うことで、その負担を軽減するとともに、都内の感染拡大防止を図ってまいります。

○藤田委員 では、新宿区における保健所支援拠点、いわゆる第二保健所の人と予算はどこから出るのですか。

○遠藤事業推進担当部長新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長兼務 保健所支援拠点は、感染症対策と保健所支援を目的としてございまして、その予算を計上しております健康安全費等の既定の予算及び人員により実施をしてまいります。

○藤田委員 新宿区の患者数の累計値が増加した背景には、資料、4にもあるように、ホストクラブなどでの検査を積極的に行った結果、六月以降の患者が急増したということがあると思います。
 また、保健所が逼迫した状態というのは、こうした積極的な検査を行う以前に、四月の第一波のときにも同様に逼迫していたわけですから、新宿区だけが負担となる問題ではないと思います。
 保健所支援拠点、いわゆる第二保健所は、都の健康安全研究センターの中に本日から設置されますが、医師一名、保健師五名程度、事務五名程度の都の職員で構成され、人も予算も全て都が賄うということです。
 豊島区でも同様に、ホストクラブでの検査を徹底するということなので、都の保健所支援拠点は、都内のほかの保健所への支援を行うべきと思いますし、そうなると、この一カ所だけで対応できるのかということにもなりますので、今後の状況に応じて、引き続き、柔軟で迅速な対応をお願いしたいと思います。
 保健所業務が逼迫した一番の問題は、これまで都内の保健所を大幅に減らしてきたことにあります。
 都内の保健所は、一九九四年には七十一カ所ありましたが、現在は三十一カ所です。多摩地域の保健所は、一九九〇年の十七カ所から五カ所、八王子市、町田市に移管した分を合わせても七カ所に減少しました。
 保健所を減らしてきたというこれまでの都の政策が、今の新型コロナ感染症の対応を困難にさせているということは明らかなことです。改めて第二保健所にとどまらず、都の保健所をふやし、医師、保健師を初めとした感染症対策を進める専門職の体制強化を行うよう強く求めます。
 また、区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業では、店舗等に対する休業要請に基づく協力金の支給が含まれていますが、この休業要請は誰が行うのですか。協力金の支給はどのような店舗等に対して行うことを想定しているのですか。

○武田感染症対策部長 区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業では、現在、夜のまちなど、繁華街で新規の陽性患者が発生していることを踏まえ、区市町村が、陽性患者が発生した飲食店等に休業要請を行うための協力金の支給などに対して支援することを考えてございます。
 本事業に基づき、地域の実情を把握している区市町村が、地域の感染拡大防止対策として必要だと考えている取り組みに対して支援を行ってまいります。

○藤田委員 陽性者が発生した飲食店等を想定しているということですが、一つ伺いますが、新宿区のPCRスポットでの陽性率が飲食業では三割と非常に高いということを考えると、業種や地域を限定した上で、その店舗での患者の発生の有無にかかわらず、面的な休業要請を行い、それとあわせて徹底した補償を行う必要があるのではありませんか。伺います。

○武田感染症対策部長 先生、休業要請のご質問でございましたね、改めてご答弁をさせていただきます。
 区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業では、現在、夜のまちなどの繁華街で新規の陽性患者が発生していることを踏まえ、陽性患者が発生した飲食店等に休業要請を行うための協力金の支給などに対して支援を行うことを考えておりまして、要請を行うのが都であるか区市町村であるか検討中というところでございます。
 また、本事業に基づきまして、地域の実情を把握している区市町村が、地域の感染拡大防止対策として必要だと考えている取り組みに対して支援を行ってまいります。

○藤田委員 地域によっては、一月の家賃が数百万円にもなります。つまり協力金が五十万円では、休業要請に応じるのは難しいということです。休業補償が不十分だったことが、休業できなかった原因だということだと思います。
 改めて伺いますが、面的な休業要請が必要になった場合、それとあわせて徹底した補償を行う必要があると思われます。今の五十万円では足りないのではないでしょうか。

○武田感染症対策部長 現状、五十万円というふうなことで整理をしてございますけれども、区市町村との共同によるこの事業におきまして、区市町村の実情を踏まえて適切に対応していくということで考えておりますので、基本的には五十万円ということで進めてまいります。

○藤田委員 休業要請の実効性を高めるためにも、抜本的な補償の拡充を求めるものです。その上で、業種や地域を限定して面的に休業要請をかけ、休業している間に徹底的な検査を実施する、感染症のくすぶりをなくしていくために徹底した対策を講じていただきたいと強く要望いたします。
 知事は、夜のまちという言葉を使って殊さら警戒を呼びかけていますが、最近特にクローズアップされているのがホストクラブです。
 現在、ホストクラブで新型コロナ感染症が広がっている要因をどう考えていますか。

○吉田感染症危機管理担当部長 いわゆるホストクラブは、接客と飲食を伴う業態となっておりまして、店舗内の環境が密である場合が多いことや、従業員が寮などで共同生活をしている場合がございます。
 また、従業員には若い世代が多く、症状が軽いことなどから、気がつかないうちに周囲に感染させている可能性があることなどが考えられます。

○藤田委員 ホストの方の陽性患者が多く発生した背景には、答弁にあったように、従業員が寮などでの共同生活をしているところに特徴があるのだと思います。
 七月十六日付の読売新聞では、ホスト歴三年の男性が紹介されていますが、当初、六畳二間のアパートの一室で同僚五人と生活、二段ベッドが三つ並び、個人のスペースは一畳ほどしかなかったといっています。このような環境であれば、同居人同士の感染を防ぐことは困難だと思います。
 そこで伺いますが、ホストクラブでの感染拡大防止のためには、どのような対策が必要と東京都は考えているのですか。

○吉田感染症危機管理担当部長 感染拡大防止には、陽性者が発生した店舗やその同居者などに対して積極的疫学調査を行うことが重要と考えております。
 また、都は、店舗利用者や従業員で陽性者が出た場合に、LINEを利用して接触者へ周知し、相談や検査につなげるシステム、もしサポ東京を開発、運用しております。これらに加えまして、当該地域の接待を行う飲食店の事業者の方々と自治体とが協力し、従業員の検査を進めていると聞いております。
 なお、陽性となった方には、保健所が調査を実施し、症状に応じて入院もしくは宿泊療養の調整を行っているところでございます。

○藤田委員 答弁された検査や入院、宿泊療養は対策の基本ですが、同時に重要なのは、狭い部屋にホストが複数で生活をしなければならない状況を改善することです。そのためには、住宅政策本部とも連携して、都営住宅の新規建設や若者でも利用できる家賃補助の創設に一歩踏み出すことが必要です。ぜひ、局を横断して住宅政策の抜本的拡充を行うことを強く求めます。
 次に、医療体制の整備について伺います。
 新型コロナウイルス感染症専用医療施設は、第二回定例会で予算が決定され、現在、調査を実施しているということで、八月末までに結果などが出され、それを踏まえて確保に向けた体制整備を行うということでした。
 東京都医師会は、都立病院や公社病院での新型コロナウイルス感染症専用医療施設を求めています。検討すべきと思いますが、いかがですか。

○齋藤企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 新型コロナウイルス感染症専用医療施設の確保に向けまして、現在、あらゆる選択肢を視野に入れた候補施設の検討、選定や、治療内容に応じた設備、管理体制等に関する調査を実施しております。その結果を踏まえまして対応してまいります。

○藤田委員 もう一度、齋藤部長にお聞きしますが、つまり、あらゆる選択肢の中には都立病院や公社病院も入っているということですね。

○齋藤企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 繰り返しになりますが、新型コロナウイルス感染症専用医療施設の確保に向けまして、現在、あらゆる選択肢を視野に入れた候補施設の検討、選定や、治療内容に応じた設備、管理体制等に関する調査を実施しているところでございます。
 来月末までに提出される調査結果等を踏まえまして、確保に向けた体制を整えてまいります。

○藤田委員 否定されなかったので、あらゆる施設の中に都立も公社も入っていると受けとめました。
 尾崎会長は、一つの医療機関で十床ずつなどの確保ではすぐに埋まってしまい、救急搬送する際も受け入れ先が見つからず、東京ルール事案もふえると話していました。
 現在調査中の新型コロナウイルス感染症専用医療施設は、使われていない医療施設を使うことや新たにつくることも調査しているようですが、どちらも人員面での課題があります。人員などの課題を考えると、都立病院や公社病院を専用病院として設置することが現実的な流れだと思いますので、ぜひ病院経営本部とも早急に調整していただきたいと思います。
 新型コロナウイルス感染症の重点医療機関等の体制整備では、四月以降の空床確保料が拡充されました。
 今回の医療機関への空床補償は、病棟単位でのみを対象としていますが、障害者や妊婦、小児や透析患者などの病床の確保はどのように行うのですか、また現在どのくらい確保が行われているのか伺います。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 患者が新型コロナウイルスに感染した場合には、基礎疾患の有無等の個別の状況に応じた対応が必要であることから、個々のケースごとにかかりつけ医の意見等も参考にしながら、入院先の調整を行っております。
 現在、新型コロナウイルス感染症患者等を受け入れる医療機関を整備し、受け入れ体制の確保を図るために、重点医療機関の指定に向けて準備を進めております。
 この中では、透析患者や妊産婦、小児、認知症、障害者などの専門的な対応が可能な病床の登録を呼びかけており、適切に医療を提供できるよう取り組んでまいります。

○藤田委員 障害者という中には、精神障害、知的障害、身体障害があります。私がお話を聞いた障害者団体の方が心配していたのは、知的障害のある方の場合です。
 知的障害のある方は、病院内で落ちつけなかったり、決まり事を守ることができないこともあり、身体拘束や鎮静剤などで無理やり抑制されたりしないかという心配でした。
 六月十九日に厚生労働省が通知した、今後を見据えた新型コロナウイルス感染症の医療提供体制整備についてには、障害特性別に医療機関の登録を行うことや、入院調整の際に、まずは家族から障害児者の既往歴等の医療情報や生活状況、障害特性に関することを十分聞く必要がある、利用している障害福祉サービス事業所等との情報連携体制を構築していくことが重要とも書かれています。通知に沿った対応をお願いいたします。
 また、知的障害者と精神障害者のご兄弟が二人とも感染したお話を伺いましたが、ご兄弟は二人一緒じゃないとホテルに泊まることができないということでした。しかし、保健所からは一緒に泊まることはできないといわれ、二人で自宅療養を選んだということがありました。このとき食事はどうしたらいいのか尋ねたところ、コンビニでいいといわれたようで、これも問題だと思います。
 宿泊療養についても、六月十九日の通知、今後を見据えた新型コロナウイルス感染症の医療提供体制整備についてでも検討が求められており、障害特性に応じて柔軟に対応できるよう整備していただくよう要望いたします。
 次に、医療機関の経営についてです。
 全日本病院協会の調査では、都内で新型コロナ患者を受け入れた病院では、四月だけで平均二億六千万円の収支が悪化しています。都はこの状況をどう認識していますか。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 新型コロナウイルス感染症患者を受け入れている医療機関の中には、院内感染防止のための多床室利用による空床発生や都民の受療行動の抑制などにより、経営が深刻な状況になっている医療機関があると認識しています。
 こうした状況もあり、地域医療を維持しながら、今後の感染拡大に対応していくため、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れた病院の経営基盤安定に向けた支援に要する経費を補正予算に計上いたしました。

○藤田委員 一医療機関で平均二億六千万円なので、これが今回の補正予算の臨時支援金の対象規模百三十カ所で二カ月だとしても、六百億円を超えるということになります。
 今回の補正予算によって、今の病院の経営状況を十分改善できると思うのですか。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 都はこれまで、新型コロナウイルス感染症の流行を受け、複数回にわたり補正予算を措置し、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れる医療機関に対する支援を実施してまいりました。
 今回の予算案にも、新型コロナウイルス感染症患者受入医療機関臨時支援金や、新型コロナウイルス感染症の重点医療機関等の体制整備を含め、一千億円を超える医療機関に対する補助等を計上しております。
 都においては、引き続き医療機関に対するさまざまな支援策を講じていくとともに、通常診療を含め、医療供給体制が確実に維持されるよう、医療機関の実情を踏まえた支援の拡充について国に繰り返し要望してまいります。

○藤田委員 新型コロナ患者の受け入れがなかった医療機関も含めれば、収支悪化の規模はさらに大きくなります。今の答弁でも十分だとはいわれませんでした。もちろん、国の責任は大きいですが、今答弁されたように、国に対応を求めるのは重要だと思います。同時に、引き続き東京都としての対応を検討することを求めます。
 七月でほぼ資金ショートすると話していた医療機関の専務は、融資を申し込んだところ二カ月先になるといわれたため、その間は銀行からの融資を申し込んだといいます。しかし、融資を受けたとしても、五年後に返済できる見通しが立つのか、先が見えないと話していました。
 また、新型コロナ感染症患者を受け入れていない医療機関も含めて、手術件数や救急の受け入れ、外来患者も軒並み三割以上減少し、診療所も深刻な影響を受けているのが現状です。
 中等症に対応している医療機関では、新型コロナ感染症患者の状態が急に悪くなった際、転院先を探したけれど見つからず、転院先が決まるまでの七時間、医師、看護師、事務職員が患者対応につきっきりとなっていました。決まった転院先も遠くだったため、救急車に同乗した医師が病院に帰ってきたのは翌朝だったといいます。
 医療従事者の皆さんは、地域の医療を守るという使命でさまざまな困難とも闘いながら患者の治療に当たっていると話していました。それでも職員の一時金を減らさなければならないという状況に、管理者の方も本当に胸を痛めておられました。
 こういう実態を踏まえて、医療機関に対して必要な支援を検討する必要があります。懸命に働いている医療機関を支えることができなければ、このまま経営危機が原因で医療活動が続けられなくなり、ひいては新型コロナ感染症への対応もできなくなってしまいます。
 受け入れた医療機関も、受け入れていない医療機関も、どちらも東京の医療政策にとってかけがえのないものです。コロナ禍の中で、都内の医療機関は絶対に潰さないという思いで対策を講じていただくよう要望いたします。
 現在は、二十代から三十代の新規陽性者が七割を占めているということで、医療体制を守るために重要なのが宿泊療養施設です。
 現在の宿泊療養施設の確保状況はどうなっていますか。軽症者用の宿泊施設は足りているのでしょうか。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 都は現在、多摩地域に一施設百五十人程度、区部に一施設百十人程度、合計約二百六十人分の宿泊療養施設を確保しています。
 二十三日にはさらに一施設の宿泊療養施設の開設に向けて準備を進めているところでございます。

○藤田委員 さらに、十五日のモニタリング会議に出された専門家によるモニタリングコメント、意見には、早急かつ大規模な宿泊療養施設の確保が必要、自宅療養者数の増加が懸念されるとしています。
 七月十五日の専門家によるモニタリングコメントでは、このまま接触歴等不明者の増加が継続すると、接触歴等不明者の新規陽性者が約十六倍程度発生するといっています。八月十日には、一日千二百人の接触歴等が不明な新規陽性者が発生するという予想ということです。
 軽症者用の宿泊療養施設は、いつまでに何人分の確保を目指すのですか。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 先ほどもご答弁しましたように、二十三日に新たに一施設を開設しまして、宿泊療養施設は合計三施設になる予定でございます。
 引き続き、感染者の発生動向などを踏まえながら、必要な宿泊療養施設を確保できるよう、六月に公募しました施設を対象に、現在、現地調査を進めておりますが、開設準備に今後も取り組んでまいります。

○藤田委員 いつまでにということはお答えされませんでしたけれども、伺ったお話では、ホテルに入っているテナントの調整や、車でそのホテルまでアクセスするというアクセスさや、室内へのルートが二ルート確保できているのか、エレベーターは二台以上あるのか、フロントは広いのかなど、ゾーニングなどの関係で、ホテルの確保には非常に神経を使うものだということがわかりました。だとするならば、より早目早目の対応が求められているのだと思います。
 幅広く検査を行えば、軽症や無症状の陽性者はふえるわけですから、宿泊療養の確保は特に力を入れる必要があります。無症状や軽症の患者が多いからといって対策がとられなければ、感染拡大をとめることはできません。確実に隔離できる体制整備を早急に進めるよう求めるものです。
 東京版CDCについて伺います。東京版CDCとはどういうものですか。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 いわゆる東京都版CDCとは、国や医療機関、保健所など、それぞれが持つ情報を集約し、分析、評価を行い、危機管理において適切な判断に結びつけていく体制を整備し、その上で、都の施策に適時的確に反映させ、都民にもより正確な情報発信を行う拠点としていくものであります。

○藤田委員 情報の収集、分析、評価などや情報発信を行うのが東京版CDCだということですが、組織なのか、審議会のようなものなのか、そのほかのものなのか、今の答弁ではよくわかりませんでした。
 そのような機能を現在持っているのは、東京都健康安全研究センターです。米国版CDCに学ぶのであれば、健康安全研究センターの職員の抜本的増員は不可欠ではないですか、見解を伺います。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 今後、第二波対策検討ワーキングにおける議論も踏まえ、保健所や医療機関、研究機関等と連携しながら、人員確保も含め、いわゆる東京都版CDCの創設に向けた準備を着実に進めてまいります。

○藤田委員 答弁を聞いていても、東京都版CDCがどのようなものなのかよくわからないものでしたけれども、これは知事が主導で進めてきたことであり、知事の選挙での中心公約だったものです。したがって、本来、知事がみずから、みずからの言葉で説明するべきものです。
 これまで基礎研究や危機管理を担ってきた健康安全研究センターのノウハウを生かすためにも、センターの人員をふやし、センター機能を拡充することは極めて重要です。改めて、健康安全研究センターの体制強化を求めます。
 最後に、今回の臨時会は、本来、知事に対して質問を行う場が必要だったと、本日の質疑を通じても強く感じています。陽性者数の急増は第二波と認識しているのかという質問に対しては、見解は定まっていないという答弁でしたが、このような基本的な認識は、本来、知事が答えるべきものです。
 知事は、六月の東京アラートの解除に当たり、自粛から自衛へと述べました。これは自己責任を強調し、行政の公衆衛生の責任を軽視する重大な発言でした。実際に感染者が増加を続け、都の感染状況の評価も警戒の最高レベルまで上がっているにもかかわらず、知事は、都民には警戒を強く呼びかける一方で、地域と業種を限定した補償と一体の休業要請など、都として責任を持ってとるべき手だてをとっていません。こうした知事の姿勢は厳しく問われるべきものです。
 しかし、今回の議会では質問の場がありませんでした。そもそも、今回の補正予算の規模は三千億円を超え、鳥取県の一般会計予算に匹敵するものです。このような予算を審議するのに、知事に対して質疑を行う場が全くないということは考えられないことです。これでは、都政をチェックするという都議会の役割が厳しく問われます。
 本来、知事が出席しての質疑が必要だったということを改めて強調し、質問を終わります。

○斉藤(れ)委員 私からは、まず、慰労金の支給について伺わせていただきます。
 新型コロナウイルスが発生して以来、陽性患者のみならず陽性疑いの方も含めて、さまざまな患者を対応した全ての従事者の方に、かなりの身体的、また精神的な負担がかかってきたことや、現在も続いている対応に係る負担について早急にねぎらえるよう、慰労金を支給することは非常に重要と考えています。
 この慰労金の支給に当たり、心配をしている点が一つございます。それは一時的に集中して、行政に負担が大きくかかってしまうということでございます。
 介護、障害福祉サービスを担う事業者に当たっては--こちらは約六十五万人と伺っています、事業の執行に当たり、申請書類の確認などの膨大な事務が発生することから、ただでさえ、多くの業務が、今、福祉保健局に集中をしている中で、補正予算事業も集中する福祉保健局への負担が、かつてなく大きくなることが懸念をされます。
 仮に申請が殺到した場合に受け付けが停止されてしまうことがないように、また、書類の審査などに時間をとられるなどして、従事者への支給がおくれてしまうことがあってはいけないと考えております。
 本事業の執行に当たり、介護、障害福祉サービスを担う従事者に対して、速やかに支給すべきと考えますが、見解を伺います。

○村田高齢社会対策部長 国は、慰労金の支給手続について、申請の受け付け及び支給の事務は国民健康保険団体連合会が、審査、交付決定の事務は都が行うこととしております。
 申請手続を円滑かつ適切に行うためには、事業者から遺漏なく申請書類の提出をいただくことが重要でございます。
 このため、都は、介護、障害分野の専用のホームページを開設するとともに、コールセンターを設置するなど、きめ細かな支援を行います。

○斉藤(れ)委員 例えば、新たな非常勤の職員の方であったりスタッフの方を雇用していただくであったりとか、もしくは、今、失業されている方だったり学生の方をアルバイトとして雇っていただいて、この対応をしていただくことなども、少し私の方からお話もさせていただいたんですけれども、こういう職員の方の新たな雇用であったり教育にはすごく時間がかかるということも伺いまして、今回は本当にスピードを重視して、スピード感を持って支給できるようにということで、この形をとられるということを伺いました。
 審査、交付決定の事務は都が行うということなんですけれども、先般、文化への支援においても、受け付け初日に申し込みが殺到し受け付けを停止するなど、混乱が生じたこともありました。十分な人員を余裕を持ってご準備いただきまして、迅速に支給が実行されるようお願い申し上げます。
 次に、東京都と区市町村の共同事業について伺います。
 新たな連携の仕組みについて、どのような課題認識に基づいて設置するか伺います。

○武田感染症対策部長 各地における感染拡大を食いとめるためには、地域の実情に即した取り組みが必要でございます。
 そこで、都と区市町村が連携して、感染拡大防止対策に関する情報を共有するとともに、解決に向けた方策について検討し、地域における感染拡大防止対策の取り組みを推進していくことを考えてございます。

○斉藤(れ)委員 地域の実情に応じた取り組みを支援するとのことですが、五十億円という限られた財源においては、より効果的な対策を重点的に行うことが求められると思いますが、見解を伺います。

○武田感染症対策部長 現在、夜のまちなどの繁華街で陽性患者が発生していることを踏まえ、接待を伴う飲食店等を対象としたPCR検査の集中的な実施や、陽性患者が発生した飲食店等に休業要請を行うための協力金の支給などについて支援をすることを考えてございまして、効果的な対策についても、都と区市町村の協議会において検討してまいります。

○斉藤(れ)委員 ありがとうございます。
 仮に本予算の使い方を、PCR検査の方に二十五億円、休業要請や協力金支給に二十五億円と考えますと、本当にそれぞれの地域的にも業種的にも、かなり集中的に行うということが必要になってくると考えています。
 一方で、この補正予算案審議に先駆けて、豊島区が独自に休業要請と五十万円の協力金の支給を行うことを発表されておりまして、都として、この取り組みをモデルケースとして、本予算を補正として計上されたという流れではないかと思っています。
 豊島区以外も、飲食店の集中しているエリアや繁華街のある複数の区または市が、制度の活用を現在検討しているという報道もございますけれども、例えば、豊島区の休業要請対象は、クラスターが発生したホストクラブということですけれども、ホストクラブは豊島区の方では九店舗のみですが、新宿区では約二百四十店舗あるともいわれています。
 この場合、同じ業種で、ある程度東京都内で足並みをそろえなければ、利用者目線でいえば、池袋で閉店していれば新宿に行く、新宿がだめだったら、じゃあ港区の方でもありますので、地域を限定せずに動いていってしまう、横展開をしていってしまう可能性も大いにあることを想定しなければなりません。
 今回の予算は限定的ですので、この休業要請の対象の選定方法や基準について、しっかりと協議会の中で話し合っていただきたいと思います。
 多摩地域にも繁華街エリアを持つ市は複数あります。都内で休業していて、多摩地域が開いているからこっちに来た、結果、感染が多摩地域でも急速に拡大したとなることがあるかもしれません。
 地域の実情を踏まえて休業要請をすることに加えて、業種については、できる限り足並みをそろえて要請いただけるように、議論、検討をお願い申し上げます。休業要請が限定的で、結果、感染防止対策効果も限定的だったとならないようにお願いを申し上げるところです。
 より効果的な対策を行うためには、これまでの感染状況や対策の効果について、客観的な事実に基づいて検証を行い、その結果を開示した上で、新たな仕組みの参加自治体に議論していただくことが重要と考えますが、協議会の中で都の果たす役割はどのようなものかも含め、見解を伺います。

○武田感染症対策部長 各地における感染拡大を食いとめるためには、地域の実情に即した取り組みの強化が必要でございます。そのためには、地域における感染状況を適切に把握して取り組みを進めていくことが必要となります。
 新たな仕組みでは、そうした状況を共有しながら、感染拡大防止対策についての協議を実施する予定であり、都は、収集した都内の情報を提供しながら、区市町村と共同して対策が効果的に進められるようにしてまいります。

○斉藤(れ)委員 お答えいただいた答弁によりますと、東京都は地域における感染の状況などの情報を提供するということが、この協議会においての役割ということで、質問したこれまでの対策の効果についての客観的な検証については、ご答弁をいただけませんでした。
 先週、モニタリング会議の中で、専門家から指摘をされた高齢者施設やデイケア、幼稚園や保育園などにおけるクラスターの発生について、専門家からは、今後、施設での対策を徹底していくべきだという発言がございました。
 ですが、保育や高齢者施設の担当の方にお話を伺ってみても、どこも現時点でクラスター発生について検証を行っている、または行う予定であるというところはないようでした。これは、現在、とにかく日々の感染防止対策を十分に行っていただけるように、さまざまな支援に努めている各担当の皆様のご努力があるということが、まずあると思います。
 そして、感染症とともに毎日の営業を進めなくてはならないという状況の中、走り続けなければならないということもあり、東京都福祉保健局の皆様に、この上に検証の部分もお願いするというのは、確かに酷なのであろうと考えています。
 実際、これまでの対策を行ってきたのは、休業要請と協力金支給や業態転換支援を行った産業労働局も含めてでありまして、こういった全ての事業の執行中に、現在進行形で効果検証を行うということは大変難しいであろうという推測を、勝手に個人的にしているものです。
 ただ、それでは効果的な対策がどれなのか、その検証がなされないままに走り続けていいのかというと、既に六月から休業要請の効果などの検証を始めている大阪府に加えまして、北海道では、今月、これまでの対応について中間的な検証を行う外部有識者会議を設けたりと、現に動き始めていることもあります。
 ぜひ東京都でも、福祉保健局に限らず、これまでの対応について検証する場をつくっていただきたいと感じる部分がございます。
 そこで、より効果的な対策を行うには、福祉保健局の見識だけでなく、産業労働局や総務局などの関係局及び専門家の意見も必要であると考えますが、見解を伺います。

○武田感染症対策部長 今回の仕組みは、各地における感染拡大を食いとめるためには地域の実情に即した取り組みを進めていくことが目的でございます。
 そのため、地域における感染拡大防止対策を区市町村と共同して進めていくこととしてございまして、その取り組みに向けて必要な事項については、区市町村の意見も聞きながら検討してまいります。

○斉藤(れ)委員 少しやりとりが--済みません、私の質問の仕方が余りうまくないのか、なかなか期待するお答えをいただけていないところなんですけれども、地域の実情に応じて取り組みますということであれば、果たして、東京都の果たす役割とは一体どこにあるんでしょうか。情報共有だけが目的なのであれば、逆にいえば、これまでは一体やっていなかったんでしょうかということになりかねません。
 広域行政だからこそ、各地のデータを検証し、より効果的な対策に重点的に取り組む上でのかじ取りをしなければならないと感じています。間違っても責任を押しつけ合うような議論や予算配分の場にならないよう、その取り組みを注視させていただきたいと思います。
 小池知事の公約の方のお話になりますけれども、東京都版のCDCをつくるとのお話がありました。
 CDCは、疾病対策や予防のために、国内外を問わず、調査、対策を講じるアメリカの合衆国連邦政府機関でありまして、職員数は、本国では約一万五千人強、この機関運用のための年間予算は約一兆円となっています。
 医師や獣医師、薬剤師など、医療従事者に加え、農学者や生化学者、遺伝子学者や疫学者や統計学者など、多分野の専門的な人材が勤務しておりまして、非常に多くの文献やデータをもとに勧告を行うため、世界共通ルールとされるほどの影響力を持っているということは、皆様もよくご存じかと考えております。
 これは、本来は東京都が単独でできるようなものではないと感じております。国が率先して取り組むべきものではないかと考えています。
 一方で、国がやるのを待っているだけではなく、東京都として何ができるのかと考え取り組むことも大変重要です。その点では、今回つくる新たな仕組みは、感染症対策において、将来にわたって必要な仕組みとなることを見据えたものにすべきと考えますが、見解を伺います。

○武田感染症対策部長 今回の仕組みは、各地における感染拡大を食いとめるためには地域の実情に即した取り組みを進めていくことが目的となってございます。
 そのために、地域における感染拡大防止対策に関する取り組みについての必要な事項については、地域の実情に精通した区市町村の意見も聞きながら検討を進めてまいります。

○斉藤(れ)委員 なぜか、質問は違うんですけれども、お答えは全部同じお答えをいただきまして、ありがとうございました。
 この協議会は、あくまでも区市町村の意見を聞く場所であると、そのようなお答えをいただいたということで、余り、ちょっと私の方でも、うまく質問の意図が伝えられていなかったのか、それか、本当に設置目的がそこまで、今回まだ明確になっていないのかはちょっとわかりませんけれども、このお答えだけ見ていると、どうやらこの協議会は、これまで例えば、保育対策協議会などを設けられてきたことと、ちょっと近しいではないですけれども、東京都と区市町村の協議を行うための場であるということがよくわかりました。
 感染のとまらない目下の東京都において議論を繰り返している余裕はなく、誰かが責任を持って対策を講じていかなければならないと感じています。今必要なのは形ではなく中身でありまして、これから設置されるという東京都版CDCも少々思いやられてしまうところがございます。
 本日は、これ以上の質問はしませんけれども、全庁を挙げて新型コロナウイルスと闘う体制というのを早く整えていただきたいということを強く申し述べておきます。
 次に、区市町村が集中的にPCR検査をとり行うことに関連して質問させていただきます。
 現段階で、施設スタッフや利用者、また、その家族に感染者が出た場合に、どこまでを濃厚接触者とし、どこまでPCR検査を行うかという判断が、その施設ごとにかなりばらつきがあるということを伺っています。
 例えば、施設利用者の家族に感染者が出たので、施設は一旦閉めるけれども、職員やほかの利用者が即座に検査を行うわけではない施設もある一方で、業種により、感染者が出ておらずとも全員検査を行うとしている施設もあります。
 濃厚接触者の解釈を広げるほど、地域の検査センターや保健所の業務がふえることにはなりますが、感染防止対策を徹底するには、実際に感染状況を追求しようとしている自治体を支援することが必要です。
 解釈にばらつきがある現状をどう捉え、都として区市町村へどう情報提供を行っていくか、見解を伺います。

○吉田感染症危機管理担当部長 検査対象者につきましては、国の実施要領や通知に基づき、当該施設を所管する地域の保健所が積極的疫学調査を実施の上、対象範囲を決定しております。
 都は、最新の知見や情報を保健所に逐次提供するとともに、調査方針や対象範囲の決定に助言を行い、対応に疑義が生じた場合は、必要に応じて国へも照会を行っております。
 また、区市町村に対しては、特別区保健衛生主管部長会や市福祉保健主管部長会等を通じまして、新型コロナウイルス感染症に関する情報提供を行っております。
 今後は、これに加えまして、新たに設置いたします協議会を通じて、自治体のニーズを的確に把握するとともに、対策に必要な情報を提供してまいります。

○斉藤(れ)委員 本協議会が自治体ニーズに加え、情報交換で終わることなく、適切な感染防止対策の実行へとつながるかけ橋となることを望むものです。
 新規陽性者の方で連絡がとれなくなっている方がいたという報道があったりと、都行政もさまざまにご苦労されていることが漏れ伝わってきています。
 感染症対策全般の検証やデータ分析、また、都民への啓発や休業要請、特措法に基づかない行動制限や感染者のフォローアップ体制などについて、感染症対策を進める上で、国がなすべきこと東京都がなすべきことが、国と東京都でそれぞれに異なった見解を持つような報道も散見されています。
 国と東京都の役割分担や連携についてどのように取り組むべきと考えるか伺います。

○吉田感染症危機管理担当部長 これまで都は、国に対して、自宅療養や宿泊療養の解除基準の科学的根拠、新たな検査手法の開発及び普及促進、接触アプリや新たなサーベイランスシステムの導入などによるITの活用促進等について、全国統一的な対応が必要であると要望してまいりました。
 一方、都内の感染状況の分析や個別の患者の入院、また重症化といった医療体制にかかわる情報などについては、都が独自に構築した患者管理情報センターのデータベースを活用いたしまして、把握、分析することで対策を講じてまいりました。
 引き続き、実務者レベルでの意見交換に加えまして、都や国の担当者も幹事となっている全国知事会の場なども活用し、国と連携しながら対策に取り組んでまいります。

○斉藤(れ)委員 ありがとうございます。
 お答えいただいた内容に加え、知事発言では、特措法の有効性を高めるような法改正を求められておられるということもありました。
 ゴー・ツー・キャンペーンの都除外の件では、一部報道では、政府と東京都の不協和音があるとされる内容のものがあったりと、本当に都民置いてきぼりで、政治家やお役所の方は一体何をやっているんだとお感じの方がふえていることは事実です。
 コロナについては、どちらが正しい、どちらが間違っていたなどの犯人探しはさておいて、ともにできることを全て出し合い、真に連携して、最も効果的な対策をとっていただきたいということを強く感じております。
 その際、今お話もありました実務者レベルでの意見交換が非常に重要であると考えます。正直にいって、知事も総理大臣も、政治家は専門家ではございません。責任をとる存在ではありますが、何かを実行できる存在ではないと考えます。実務を担当する方々の知見を最大限に生かすために、主体性を持って取り組んでいただきたいと要望しておきます。
 次に、児童相談所におけるテレビ電話の活用について伺います。
 児童虐待、DV等相談における支援体制の強化について伺います。
 このコロナ禍において、ステイホームが呼びかけられた三月以降、家庭内での児童虐待やDVが大変深刻な状況に陥っているということを各所から伺い続けています。ステイホームが推奨される中で、ご自宅で過ごしながら虐待や養育困難についての相談ができるような体制を早期に構築することは大変重要と考えます。
 そこで、今回の補正予算の中で、児童相談所においてテレビ電話による相談体制を導入する目的と効果とその後の検証について伺いたかったんですけれども、先ほど、やまだ委員から目的についてご質問されまして、これはご答弁いただいておりますので、効果とその後の検証について、私から伺わせていただきたいと思います。

○西尾子供・子育て施策推進担当部長 テレビ電話を活用いたしました取り組みによりまして、感染を懸念して家庭訪問を希望しない家庭でありましても、直接対面することなく、面談による相談支援が可能となるものでございます。
 相談対象といたしましては、現在、児童相談所が継続的に支援を行っており、児童福祉司、児童心理司等と関係性が構築できている家庭を想定しておりまして、今後、試行における活用事例を通じまして、その有効性を検証してまいります。

○斉藤(れ)委員 ありがとうございます。
 今お答えいただいた効果ということで、逆にいえば、この事業効果は、既に相談をしてきているご家庭への相談の継続の効果の色合いが強いということで、真に重要なのは、実は、いまだご自身やご家族、またはパートナーであったり、同居者、同居人が、自身は、もしくはこの家庭内では虐待のリスクを負っていないと考えて、どこにもまだ相談をしていないという方たちへのアウトリーチ支援がやっぱり必要だと思っています。
 在宅子育てサポート事業や産後ケア事業など取り組んでいただけるように、ぜひ、区市に働きかけを引き続きお願いをしたいと思います。
 また、本事業の有効性を検証されるということをご答弁いただきました。ぜひ、その検証を進めていただきまして、新しい日常の一つとして、テレビ電話を活用した相談支援が有効であるという結果が出た場合には、ほかの児相でも同様の取り組みが推進されることを要望いたします。
 また、三月以降、一八九からなどの児相への虐待相談件数は、昨年度に比べ大きく増加をしている一方で、特に四月、五月は、各区市町村の子供家庭支援センターへの新規相談件数が大きく減少しているという話を伺っております。
 学校や保育園が休みとなっていたことで相談の行き場を失っているのか、どういう背景かははっきりとはここでは申し上げられないんですけれども、目詰まりが起きているようなことがあれば改善が必要と考えます。
 区市からは、児相と子供家庭支援センターの役割分担をいま一度明確にした上で、相談窓口等の周知を行ってほしいという要望も伺っています。今の相談体制のあり方を総じて検証することに、本事業の検証がつながっていくように求めます。
 そして、次の質問に移ります--なんですけれども、済みません、次の質問が、分娩前の新型コロナウイルス検査実施に係る費用補助について、妊婦についてなんですけれども、こちらの方も、先ほど、伊藤委員からのご質問の中で、もう質問は出ておりますので、私の方の質問は割愛をさせていただきたいと思います。
 最後に、何が正解か、どこが終わりかもわからない中で、日々奮闘されている皆様には感謝しかございません。きょうは少し厳しいやりとりになってしまったんですけれども、皆様のご努力が実を結ぶよう、議会側からも最大限のサポートをしていきたいと申し述べ、私の質問を終わります。ありがとうございます。

○菅原委員 それでは、質疑をさせていただきます。
 今回の補正予算は、感染拡大防止のための施策が中心となります。個別の施策についての議論は、当然のことながら感染拡大防止と経済との両立、そして都民の生活の安定についての議論は必要不可欠と考えます。
 福祉保健局は、このたびの組織改正によって、新型コロナ感染症に取り組む姿勢を明確化したことを踏まえて、福祉保健局が所管する次の点について、都の考えを伺いたいと思います。
 まずは、組織改正、それに伴って、CDCセンターの方向性が打ち出されました。今回の臨時議会の初日、小池都知事からの発言に、感染症への備えをさらに強固なものとすべく、東京都版CDC、疾病対策予防センターの創設の準備に入るとの表明がございました。
 このたびの新型コロナ対策は、医療と福祉を担当する福祉保健局と、災害対応としての総務局、または経済面では産業労働局とが、それぞれの立場で都民生活の安定のために全力を尽くしていただいていると思います。皆様のご尽力には敬意を表したいと思います。
 今回の組織改正を踏まえて、具体的には、総務局と福祉保健局の担う部分の仕分けについてどのように考えていくのか伺います。お願いいたします。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 いわゆる東京都版CDCは、都や保健所が持つそれぞれの情報を分析、評価して、危機管理において適切な判断を行うとともに、都民の皆様に正確な情報発信を行う拠点となるものであります。
 現行の健康安全研究センターなどの機能を集約するなど、東京都全体の機能強化を図り、あわせて、国立感染症研究所や厚生労働省などと連携することで、危機発生時に備えるものとなります。
 こうした構想のもとに、今般、本庁に感染症対策部を設置して、疫学調査、情報管理、発信機能を整備し、区市、都保健所との連携強化等を図るとともに、感染症対策部と健康安全部を専管する健康危機管理担当局長が設置されました。
 今後、医療機関、研究機関等と連携しながら、いわゆる東京都版CDCの創設に向けた準備を着実に進めてまいります。

○菅原委員 新しい組織のスタートだと思います。期待を持って応援させていただければと思います。
 検査体制の拡充について伺いたいと思います。
 PCR検査などをふやすことは重要な取り組みです。検査体制の拡充については、例えばPCRの検査、または抗原検査などがありますが、これらの拡充は第二波への備えとしても重要です。
 既に第二波になっているという議論もございますが、これらの検査体制について、都としての計画的な拡充を進めるべきと考えます。都の見解を求めます。お願いします。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 今後の感染拡大に備え、必要な方が迅速に検査を受けられるよう、検査体制の拡充を図ることが必要です。
 現在の検査処理能力は、一日当たり約六千五百件ですが、約一万件とすることを目指し、民間検査機関等に対する新たな検査機器の導入支援や、大学病院等の活用を行ってまいります。
 あわせて、検査機会の拡大に向け、新型コロナ外来及びPCRセンターの設置を促すとともに、医師会と連携しながら、診療所における唾液PCR検査や指定二次救急医療機関における抗原検査の導入を進めていきます。
 今後とも、検査機関の能力増強と医療機関等の検査実施体制の整備を両輪として検査体制を強化してまいります。

○菅原委員 各地の医師会が中心となって、地域のPCR検査センターが設置されております。一定の成果を上げていると伺っております。
 しかし、このPCR検査センターが、例えば、赤字のために継続難しいんだと、こういう声も聞こえてまいりました。
 地域のPCR検査センターが、今後も継続できるような仕組みが必要と考えますが、都の取り組み、見解を伺いたいと思います。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 ウイズコロナという新たなステージにおいて、積極的な検査の拡大により感染拡大を抑制していくことは重要であります。
 このため、都は、地区医師会等が設置する地域外来・検査センターについて、設備の整備に要する費用を十分の十の補助率で支援するほか、持続的な検査体制を確保するため、運営に要する経費について、一来院当たりの診療時間に応じて、一日五万八百円を上限に支援しています。
 これに加え、六月三十日までにPCRセンターの業務を行った医療従事者に対し、今後、慰労金を支給する予定となっております。

○菅原委員 地域の医師会が設置したPCR検査センターは、感染拡大の抑制に必要な検査体制の拡充の一翼を担うものであって、地域の方の安心を支える上でも非常に重要な施設です。
 地域医師会の設置したPCR検査センターからの東京への、例えば、収支報告みたいなもの、これはまだ集約されていないと聞いております。ぜひ、この各センターの収支を確認していただきたいと思います。
 これらのセンターは、もともと十分な設備が整っている中で運営されているということではなくて、それぞれの施設が工夫して設備を整えて、そして、医者、看護師、事務職員のシフトを組んでいるんだと聞いております。感染リスクの高い最前線でもあります。
 さらに、東京都のこの要綱みたいなものですかね、これを見ると、検査は、医師一人、看護師一人、事務職員一人の三人で一つのラインだというふうになっておりますけれども、その実態は、看護師が二人必要だというところもあるようで、このあたりも、もう一度精査をしていただければと思っております。
 いずれにせよ、今後ともセンターが検査を継続的に実施できるように、都としてしっかりと支えていただきたいということを要望して、次の質問に向かいたいと思います。
 医療体制の確保について伺います。
 休業要請や宿泊療養所の設置を初めとする今回のコロナ対策では、医療崩壊をさせないんだと、このことを最優先にすることには議論の余地がございません。
 今後の第二波、第三波に備えていくためには、入院療養が必要な方への病床を確保することはもちろん、外国人の陽性患者への対応や、または子供や認知症の方、また障害を持つ方などへの適切な対応が求められます。
 一方、コロナ対策を優先するために通常の医療がおくれたりするのではないか、そういう懸念の声もいただいております。コロナ対策と並行して、通常の医療体制の確保も行政の重要な役割です。
 そこで、今後のコロナ対策への対応を含め、医療体制の確保について見解を伺います。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 東京都では、都内の感染症対策の中核を担う感染症指定医療機関のほか、公的医療機関を中心に、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れるため、着実に病床を確保してまいりました。
 さらに、現在、医療機関における受け入れ体制の確保を図るために、重点医療機関の指定に向け準備を進めており、この中では、重症度のほか、透析患者や小児、認知症、障害者など、専門的な対応が可能な病床の登録を呼びかけ、適切な医療を提供できるよう取り組みを進めております。
 こうした体制整備に当たっては、通常の診療体制を維持することも重要であり、入院が必要な患者を確実に受け入れられるよう病床を確保してまいります。

○菅原委員 医療体制の確保は、都の感染症対策の根幹だと思います。限られた資源の中での、通常の診療体制の維持をしながらですので、医療関係者の皆様の協力に敬意を表したいと思います。
 小児、または認知症の患者の方、また妊婦に対しても、それぞれの特性に応じた医療体制の確保をすると答弁をいただきました。きょうの議論でも、さまざま議論していただいております。
 四月の医療崩壊ぎりぎりの状況を乗り越えて、今は経営的にも厳しい状況が続いているという状況、東京都として、先手先手の取り組みで医療体制の確保を進めていただきたいと思います。
 少し角度を変えます。報道機関の関係です。
 報道機関の一部には、陽性判明者の数に注目して一喜一憂、そういう報道も見られる、そういう傾向があるかなと思っております。
 この際、報道機関とも意見調整をしていただいて、医療体制の確保状況、これも丁寧に報道していただくように改善を求めます。都の見解を求めます。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 さきのモニタリングでは、休業要請の段階的な緩和や再要請の目安として、新規陽性患者数など感染者数に着目した目安となる数値を設定しておりました。
 現在のモニタリングでは、検査体制が大幅に充実し、新規陽性者数など医療の需要を示す感染状況と、入院患者数など医療の供給を示す医療提供体制の二つの区分を柱とし、七つの項目を設定し、総合的に判断しております。
 報道機関に対しては、これらの項目に関する情報を日々提供しており、都民に医療提供体制を含め状況を適切に伝えられるよう、引き続き、報道機関に対し情報を丁寧に発信してまいります。

○菅原委員 丁寧に報道とも調整していただければと思います。
 次の質問に入ります。
 今回の補正の予算の中、介護、障害、児童福祉施設等における感染症対策への支援ということで、四百五十八億円が計上されております。この補正予算の対象は、介護施設、障害者施設、保育園、幼稚園、学童クラブ、社会的養護の施設、保護施設などと聞いております。
 多くの対象がありますが、私の質疑では、子供たちが寝起きをする施設、生活をしている施設という切り口で対象を切り取って質疑をさせていただきます。
 コロナ禍は、社会的弱者がより厳しい環境に置かれる状況をつくり出しています。特に、今まで児童相談所が対応していたケースなどが、新型コロナによって数も質も悪化することが想定されます。コロナと児童虐待の因果関係は科学的には証明されておりませんが、児童虐待の通知なども前年比でふえており、注目すべき点です。
 申し添えたいのは、子供たちは本質的には豊かであり、未来を切り開く可能性に満ちているということです。弱いのは社会の受け皿です。脆弱な受け皿が豊かな子供たちの可能性を狭めることになっている、こんな前提で議論を進めたいと思います。
 今回の補正予算の取り組みは高く評価いたしますが、この補正予算が単に設備面だけに充当されるのではなくて、新型コロナにより影響を受けるソフト、そしてハードの両面、この課題を解決するものになっていただきたいと思います。
 わかりやすくするために、児童養護施設を前提に質疑を進めます。施設内で感染者が発生した場合、医療機関などへの移送をしたり、または施設内の消毒や、または入所児童の安全確保など、想定外の費用が発生する可能性があります。さらに事務量の増加など、感染拡大の影響によって、職員の人件費が発生する場合があります。
 今回の補正予算で、これらの経費についてどのようなものが対象となるのか伺います。お願いします。

○西尾子供・子育て施策推進担当部長 今回の補正予算では、児童養護施設等における感染拡大防止のためのマスクや消毒液などの衛生用品、備品の購入に要します経費を支援の対象といたします。
 また、感染者等の医療機関への移送や、感染が疑われる者等を分離するための施設の整備、施設内の消毒作業等に要する経費及び職員の人件費など、新型コロナウイルス感染症拡大防止に必要な経費を幅広く支援してまいります。

○菅原委員 社会的養護施設などでの衛生対策としての予算、また施設の改修や、それらに係る人件費などの経費についても、補正予算で対応されるという答えです。
 少し角度を変えます。
 施設は、活動量の多い若年層が集団で生活しているために感染リスクが高いといわれます。入所児童や職員の検査は、定期的に早目の検査、こういうことも必要なのではないかというふうに考えます。
 特に一時保護児童については、一律にPCR検査または抗原検査が必要と考えます。都としてどのように対応するのか、見解を伺います。

○西尾子供・子育て施策推進担当部長 一時保護中の児童につきましては、医師が必要と判断した場合、必要な検査を行うこととしております。

○菅原委員 新型コロナの検査というのは、医師が必要とした場合に検査を受けるという説明です。残念ながら、現在では、入所児童や職員の定期的な検査は難しくて、一時保護所に来る児童の事前検査も難しいということだと思います。
 私は、施設の入所児童や職員の定期的な検査は優先されていいんではないかと思っています。もちろん、保育園や幼稚園なども同じような状況だと思われるかもしれませんが、社会的養護の子供たちというのは、児童養護施設しか生活する場がないのです。最後のとりでとしての生活の場が守れないということになれば、子供たちは居場所を失うことになりかねません。この状況は養育家庭も同じです。
 一時保護所に入所する児童に関しても、事前検査は必要だと思います。保護された児童の受け入れというのは、一時保護所だけではなくて、児童養護施設や養育家庭も行っています。児童相談所から連絡が来て、二時間後には受け入れてほしいというパターンもあるというふうに伺います。
 一時保護児童については、必要な衛生環境で育っていないケースもあって、新型コロナへの感染リスクもあります。一時保護施設がクラスターになる可能性というのもあると思います。受け入れる側の心配を少しでも取り除くということは重要な視点だと思います。
 また、今後のことになりますが、社会的養護の子供たちへのワクチン接種について、あらかじめ提案をしておきます。児童福祉法では、社会的養護の子供たちのワクチンなどの予防接種は、親権者または後見人からの文書での同意が必要ということがあります。予防接種を受けられないケースもあるんだということを伺いました。あらかじめワクチン接種ができるように準備を進めるということも提案をいたします。
 三多摩の多摩市では、独自にPCRの検査を始めます。小中学校や保育所、介護施設などで感染者が発生した場合、濃厚接触者以外でも、関係者も無料で検査を受けられる検査センターを設置するとして、関係経費の二千二百万円の補正予算案を議会に提出する予定です。
 既にPCR検査というのは、医師の判断に加えて、必要とする人の検査をする、こういう段階にあるのではないかというふうに考えるものです。
 角度を変えて、養育家庭の受け入れ体制について伺いたいと思います。
 東京都は、フォスタリング機関の創設などを通して、養育家庭の受け入れ枠の拡充を図っております。養育家庭については児童養護施設と状況は同じと考えますが、改めて次の項目について確認します。
 養育家庭の感染拡大防止のためのハード面の措置は、今回の予算に入っているのか確認します。里親が感染した場合の対応についてどのように考えているのか、都の見解を求めます。お願いいたします。

○西尾子供・子育て施策推進担当部長 養育家庭が感染拡大防止対策を講じながら児童の養育を継続できるよう、家庭内で感染が疑われる者を分離する場合に備えた個室の整備に係る費用を支援することとしております。
 また、里親が新型コロナウイルスに感染した場合、児童自身も濃厚接触者となることから、委託児童を家庭で養育することが難しい場合には、児童相談所が保健所と連携しながら、医療機関に一時保護委託を依頼することとしております。

○菅原委員 養育家庭でのコロナ対策というのは、もう少し議論を進めていただきたいと感じています。例えば、児童養護施設では、職員人件費などで想定外の費用が発生した場合は手当てされますが、養育家庭ではそうなっていないんです。
 養育家庭の限られた環境の中で、子供たちの安全と健康を保つためには、ハード面も、そしてソフト面も十分な予算措置が必要だと思っています。東京都も国も、養育家庭をふやすという大きな方針を持っているのですから、今後の検討課題として認識をしていただきたいと思います。
 コロナ禍での災害発生時について対応を伺います。
 コロナ禍での自然災害は複合災害といわれております。地域の避難所での感染リスクもあって、今までのように避難所に集まるという発想からの転換が必要であります。既に、親戚や知り合いのもとに避難をする分離、分散避難という、こういう議論も進んでおります。
 児童養護施設や養育家庭でも、自力での避難生活の議論は必要です。これらの必要経費について、今回の補正予算の助成対象とすべきだと思いますが、見解を伺います。

○西尾子供・子育て施策推進担当部長 新型コロナウイルス感染症が拡大する中で、自然災害が発生した場合、災害の状況によっては施設内等にとどまることもございます。
 こうした場合に備えまして、都は、衛生用品や食料品等の備蓄など、災害時でも、児童養護施設等が児童の養育を継続するために必要な経費につきましても支援してまいります。

○菅原委員 社会的養護で育っている子供たちというのは、もともとの支えが薄い状況にあります。施設や養育家庭にたどり着いたときに、健康状態が悪かったり、また人間関係の構築に問題を持っている場合があります。
 高校生になると、アルバイトをして自立のための準備を始める子供が多いのですが、このコロナ禍で、それも難しいということを聞きました。ことしの高校卒業の採用選考の開始は、例年より一カ月遅い十月半ばと決まったようです。新卒の採用自体も減っているという状況があります。また、十八歳で自立して生活している子供たちもいます。これも厳しい状況にあります。施設を出た子供たちというのは、行政の支えが届かない、一番届きにくい、そういう方々です。
 小池都知事は、東京大改革二・〇の中で、ひとり親家庭、児童養護施設退所者などへの支援、これを挙げました。もう一つは、子供の貧困対策もするんだ、これを明言しております。子供たちへの投資を進めていただきたいと要望いたします。
 自殺対策について伺います。
 コロナ禍で自殺リスクの高まりは、前回の厚生委員会でも取り上げました。都からは前向きな答弁があり、期待をしているところです。今回は、相談事業を中心として、電話相談などの回線の増設、相談時間の延長、相談スペースの感染防止への設備助成などが予算化されました。
 そこで、これらの取り組みの概要を伺いたいと思います。お願いします。

○成田保健政策部長 今回の補正予算案では、本年六月から実施しております電話相談における深夜、早朝時間帯などでの回線数と相談員の拡充の取り組みにつきまして、本年度末まで継続するための経費を計上しております。
 また、SNS自殺相談につきましては、電話相談と同様に六月から実施している回線数と相談員の拡充の取り組みを継続するとともに、これまで、自殺対策強化月間である九月と三月に実施しておりました相談時間の延長を九月以降も継続して実施してまいります。
 さらに、相談体制の拡充や感染症対策に関する環境整備に取り組む区市町村や民間団体の取り組みを支援するための経費を計上しております。

○菅原委員 コロナ禍で、今まで対面で行ってきた相談事業が軒並み中止されています。
 この相談事業の再開が求められておりますが、今回の予算措置によって、対面の相談事業の再開や拡充が進むのか、都の見解を伺います。

○成田保健政策部長 これまでも地域の特性に応じて、区市町村や民間団体が実施する相談事業などの自殺対策の取り組みにつきまして、パーティションの設置や消毒液の購入を含め、事業実施に必要な経費を補助対象としております。
 新型コロナウイルス感染症の影響により相談ニーズが増加している中、区市町村や民間団体が円滑に相談事業を実施できますよう、今回の補正予算案では、三つの自治体と四つの民間団体が実施する相談事業に要する経費を計上しております。
 これらにより、相談事業の拡充が図られるものと考えております。

○菅原委員 小池都知事は、東京大改革二・〇の中で、自殺対策の強化を明記いたしました。今回の補正予算案の取り組みは、相談事業に特化しているように感じています。
 求められる施策としては、例えば、多重債務、または経済的な困難な方々の自殺防止の視点での取り組み、自殺未遂者と医療機関のつなぎ、電車のホームの改善などに代表される交通機関の物理的な自殺予防策、不眠症対策、教育機関のSOSの出し方教育、若者の自殺対策、妊産婦の自殺対策、基礎自治体の職員の研修、都知事を筆頭にした自治体首長への自殺対策研修などがあります。
 今回の補正予算は、これらの取り組みが予算化されておりません。今後、これらの必要な施策を進めることが必要と考えますが、都の見解を求めます。

○成田保健政策部長 都は、広域的な普及啓発、若年層対策の推進、職場における自殺対策の推進などの六項目を重点施策として掲げる東京都自殺総合対策計画を平成三十年六月に策定し、区市町村や関係団体と連携して自殺対策を推進しております。
 新型コロナウイルス感染症の影響による自殺に関するリスクの高まりが懸念されることから、定例的に行っております区市町村連絡会に加え、本年六月、臨時で自殺総合対策東京会議の計画評価部会と重点施策部会や、こころといのちの相談・支援東京ネットワーク連絡会を書面により開催いたしました。
 六月に開催いたしました自殺総合対策東京会議の部会の中では、水面下でのハイリスク者の増加の可能性も懸念されることから、中長期的な視点から対策を講ずるべき、長期にわたる学校の休業により、通常とは異なるさまざまな不安を抱える児童生徒や家庭環境に変化が生じる児童生徒の増加が見込まれることから、子供が安心して相談できる環境の構築が必要などのご意見をいただきました。
 今月、部会の委員の方々へ、普及啓発、相談事業、人材育成、若年層対策、職場における取り組みなど、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた具体的な対策についてご意見を伺っているところでございまして、今後、こうした有識者の方々のご意見も踏まえながら、区市町村や関係団体と連携した自殺対策をより一層推進してまいります。

○菅原委員 六月のこの委員会の中でも議論をさせていただいて、その後、かなり担当の方々が動いていただいていることは感じております。ぜひ、危機的状況、リスクが高まっているということも共通認識だと思いますので、進めていただければと思っております。
 自殺対策は生きる支援ともいえます。自殺を追い込まれた死と捉えて、誰ひとり見捨てない社会をつくるんだと、こういう強い決意が必要だと思います。
 硬直化した日本をしなやかに、そしてやわらかく、多様性を認める社会に変えていく、このことが大事かと思って、次の質疑に入りたいと思います。
 今回の補正予算の中で、無料低額宿泊所の件が入っています。
 このコロナ禍の中でどのような対策が予算化されているのか伺います。

○山口事業調整担当部長 今回の補正予算案では、保護施設等の衛生管理体制確保支援事業として、無料低額宿泊所において、施設内感染を防止するために使用するマスクや消毒液などの衛生用品の購入経費のほか、施設内で新型コロナウイルス感染症が発生した際の建物や設備の消毒経費などに対して補助することとしております。

○菅原委員 ありがとうございます。
 無料低額宿泊所の大きな課題の一つとして、個室化というのがあります。今回の補正予算には入っておりませんが、この個室化に対して、都はどのように進めていくのか伺います。

○山口事業調整担当部長 無料低額宿泊所の入居者の自立を助長する適切な支援環境を確保するため、東京都無料低額宿泊所の設備及び運営の基準に関する条例施行規則により、配偶者等の親族と同居する場合等を除き、多人数居室、いわゆる相部屋につきましては、令和五年三月三十一日までに解消することとしております。
 入居者のプライバシー確保など、居住環境の向上に加え、新型コロナウイルス感染防止の観点からも、無料低額宿泊所の個室化は重要な課題であると認識しております。
 国は、施設内の感染防止を図るため、無料低額宿泊所の個室化のための改修経費も新たに補助対象とすることとしており、都としては、こうした国庫補助を活用するなど、無料低額宿泊所の個室化を促進してまいります。

○菅原委員 それでは、最後に伺いたいと思います。
 このたびの人事編成を踏まえて、福祉保健局長が新しくかわられました。今回の補正予算を見ても、福祉保健局は新型コロナ対応の最前線に立つ重要な部局だということがわかります。
 そこで、新しい福祉保健局長として、この補正予算の提案、執行に責任を持つ立場から、さらに長く続く新型コロナウイルス感染症との闘いに向き合う立場から、その決意を伺い、質疑を終わります。

○吉村福祉保健局長 都民の安全・安心を確保するため、都民にとって重大な脅威となっている新型コロナウイルス感染症の拡大防止や、都民生活を支えるセーフティーネットの充実強化に取り組むことは、現在、局の最重要課題となっております。
 そのため、これまでの取り組みに加えまして、医療、介護、福祉の現場で働く方々に対する慰労金の支給や、医療機関や薬局、福祉施設等の感染防止策への支援などの国の補助事業はもとより、医療機関の経営基盤を支える支援金の支給や、区市町村が地域の実情に応じて実施する感染拡大防止に向けた取り組みの支援などに取り組んでまいります。
 また、子育てと仕事を一人で担う低所得のひとり親家庭に対し臨時の給付金を支給するほか、社会不安に伴う児童虐待や配偶者からの暴力、また自殺に関する相談体制の強化を図るなど、都民の生活をしっかりと支えてまいります。
 都民の健康と安全を守ることが当局に課せられた使命であり、その使命を全うするため、局の総力を挙げて一丸となって取り組んでまいります。

○小松委員 新規の感染者の数が急速に拡大しております。四月に緊急事態宣言を行われた際、安倍総理大臣は、この宣言の目的として感染爆発と医療崩壊の防止、これを目的というふうに述べられています。まさに、医療崩壊を招かないということこそがコロナ対策の至上命題であるというふうに思います。
 そこで、現在の都の医療体制の構築状況について伺います。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 都では、現在、新規陽性患者数が増加している状況を踏まえ、医療提供体制を確保し、確実に陽性患者が入院できるよう体制の強化を図っております。
 具体的には、重症患者用の百床、中等症等の患者用の二千七百床、合計二千八百床を確保していただくよう医療機関に要請を行っており、現在、約千五百床を確保しております。
 引き続き、重点医療機関の指定を進めるなど、さらなる病床の確保に取り組んでまいります。

○小松委員 今、現時点での確保病床数が約千五百ということでございましたけど、その内訳を教えてもらっていいですか。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 内訳については、重症患者用百床、あとは中等症用千四百床となります。

○小松委員 ちょっと声、聞き取りにくかったんですけど、重症患者用は百床確保できていて、中等症等の患者用の方は千四百床を確保しているということですね--わかりました。
 新規の感染者の数がテレビ等々で必ず報道されることもあって、それで一喜一憂している方、都民の方も非常に多いんだと思います。一方で、四月や五月のころに比べると、重症者の方の数は大分減っているよねという見方もできますし、別に軽視するわけじゃありませんが、お亡くなりになられている方自体も、大分、四月、五月の状況とはちょっと違うんじゃないかなというのも実態としてあって、これを感染爆発というのか、第二波というのか、さまざまな見方が、専門家の中でも分かれているんだなということを、いろいろな報道等々でも感じているところでありまして、しっかりと医療機関に要請するということをしていただいていることは、一番大事なことの第一歩なので、それはそうなんですけど、やはり、それぞれに応じた状況を、要請じゃなくて、しっかりと確保するよう、引き続き努力を続けていただきたいということを、まず指摘したいと思います。
 幾つか、こうしたさまざまな、東京都のコロナ対策に対する報道もあるわけですが、自宅療養者の数が急増しているといった報道もありました。世田谷区でも、小学校の児童がご家族からうつりましたということをきっかけに、非常に、そういった保護者の方からの問い合わせが私の方にも来ました。やはり、これだけ新規の感染者の方の数がふえてくると、家族感染というのは非常に懸念されるところであります。
 都も、そして国も、方針としては、まずは病院、そして程度がそれほど重篤でない方については、ホテル等への隔離というのが基本方針だというふうに認識をしておりますが、さまざまなご事情もあるんでしょうけど、非常に、自宅療養者の方の数が急増しているということを危惧しているものであります。
 今後の感染拡大に備えて、こうした場合どのようにしっかり対応していくのか、都の見解を伺いたいと思います。

○花本新型コロナウイルス感染症対策調整担当部長 都では、患者が新型コロナウイルス感染症に感染した場合には、原則として感染症指定医療機関等への入院勧告を行っています。
 症状がない場合、または医学的に症状が軽く必ずしも入院治療が必要でない方は、宿泊療養施設での療養を基本としています。
 現在の新規陽性者数が増加している状況を踏まえまして、病床確保のための要請等により医療提供体制を確保するとともに、宿泊療養施設の確保に向け取り組みを進めているところでございます。
 具体的には、現在、多摩地域に一施設百五十人程度、区部に一施設百十人程度、合計約二百六十人分の宿泊療養施設を確保しておりますが、それに加えまして、二十三日にはさらに一施設の宿泊療養施設を開設するなど、施設の確保を進めてまいります。

○小松委員 努力を否定するものではありませんが、幾つか気になるところを指摘しておきたいと思います。
 この春に非常に拡大した際にも、多くの宿泊施設の方が手を挙げていただきました。実際に、都も、そのうちの幾つかの宿泊施設と契約をしておりました。ちょうど六月の定例会のころは、やや感染者の方の数の拡大が落ちつき、比較的退院の方の数が多かったこともあって、逆に、この宿泊施設が思いのほか空室が多いんじゃないかみたいな指摘もあったことを記憶しております。
 一方で、本会議での質問であったり、この厚生委員会の質問も、各会派それぞれこの質問を通じて、万一、また感染者の方の数の拡大期に対しては、迅速かつ的確にしっかりと対応できるように、落ちついてきたからこそ、今からしっかり準備をしておく必要があるんじゃないかといったことをやりとりしましたし、執行機関の皆様方も、この春の対応の課題、反省を踏まえつつ、しっかりと取り組むという宣言をされたことも記憶しています。
 今回、感染拡大の兆候が見えてきたのは、東京アラートが解除された、ちょうど六月の十四日とか十五日とか、また六月の半ばごろから拡大の兆候が見えてきたわけであります。
 それからすると、もう既に一カ月以上が経過している中で、毎日--きょうも百数十名いらっしゃいましたけど、こうした状況を踏まえると、努力を否定するものでありませんが、結果としては非常に遅いというふうな都民の方の声や、報道機関からの指摘というものも、専門家の方の指摘というものも、しっかり真摯に踏まえる必要があるんじゃなかろうかというふうに思います。
 きょうはここから先、ここで、このことについて掘り下げませんけど、やはり、延長する際の交渉の状況であったりですとか、今回、春に契約したところとどのような形で解約していったのか、しっかり振り返っていただきたいなと思っていまして、報道の中には、国がこの費用の面、もったいないという声もあるけれど、国がしっかりとサポートして費用も持つのであれば、もっと迅速に宿泊施設の病床数を確保できるやり方はあったんじゃないかと、こうした指摘もありますので、それにしっかり応えられるような研究、検討をしていただきたいと思います。
 次の質問に移ります。
 都内の感染経路不明者、これの急増についても指摘がありました。経路不明者の方の数を減らしていくということが、やがては感染拡大の抑止につながりますし、この取り組みは不可欠であります。
 現在の取り組み及び今後どのようにこうした感染経路不明者の急増を抑えていくのか、都の取り組みを伺います。

○吉田感染症危機管理担当部長 患者の発生届を保健所が受理した後、保健所は、患者一人一人に対して、症状や居住環境に加えまして、感染経路の聞き取りを行っております。この結果、発生届を受理した段階で感染経路が不明であった方が、後に感染経路が明らかになる場合も少なくございません。
 一方、患者が急増した際には、感染経路が明らかな場合であっても、患者の聞き取りや入力には時間を要しているところでございます。都はこれまで、区市の保健所に職員を派遣いたしまして、感染経路を含む患者情報の収集を支援してまいりました。
 さらに、これに加えまして、本日より、業務負担が増大している保健所をサポートするため、東京都健康安全研究センター内に保健所支援拠点を設置しております。
 これらの取り組みを通じて保健所の負担軽減を図ってまいります。

○小松委員 四月の拡大のときにも、保健所のかなり業務過多のところの状況、報道もありましたし、非常に危惧をしておりました。
 また、その際、ご活躍をいただいた保健所関連に携わっていただいた皆様方に大変な敬意を持つところでありますけれど、ちょっと心配するのは、今後、この新型コロナウイルスに限らず、人間社会にさまざまな感染症というものがコロナ以外からも入ってくる可能性というのは十分予見されると、そうした指摘もあるわけでありまして、新型コロナに仮に打ちかったとしても、また新たなそうしたウイルスが来たときに、また、保健所であったり、それを管理監督する自治体は、この対応に労働集約型的に、とにかく人で対応していくというようなことというのは、なかなか難しいんじゃないかなと危惧するものであります。
 実際、宮坂副知事が入ってデジタル都庁を掲げているわけでありますから、東京都としても、人でなければならないことというのはたくさんあると思うんですけど、ぜひ、そうした対応が後手に回ることのないように、患者情報の収集の効率化、また、的確な情報共有化につながるような仕組みを、負荷がかかって大変だったからこそ、今、一番そうした改善案が出てくるところだと思いますので、ぜひ、保健所の現場から少し離れて俯瞰して見られる福祉保健局の皆様方には、そうしたところへの目配りも期待するところでございます。
 続きまして、陽性が確認されて、入院、療養等調整中と分類された人と連絡がとれていないという事態が相次いでいるという報道も、七月の十日前後にいろいろありました。
 所在の把握は自治体の責任でありまして、厚労省から都に対しても確認が求められているといったふうに聞いております。その見解を伺いたいと思います。あわせて、現状どうなっているのか伺います。

○吉田感染症危機管理担当部長 陽性者のうち、入院や宿泊療養など、保健所による対応方針がまだ決定していない方を、入院、療養等調整中としてございます。
 具体的には、当日の新規陽性者は全て該当いたしますし、そのほか、前日までの陽性者のうち、保健所が入院や宿泊療養などの対応を調整している方が含まれております。
 所在不明者の確認は保健所の責任で行われておりまして、都は、保健所に照会を行うとともに、その数を取りまとめ、連日、厚生労働省に報告しております。
 なお、本年七月十五日からは、当日の所在不明者について公表を行っており、現時点で長期間連絡のとれていない方はいない状況でございます。

○小松委員 長期間連絡のとれていない方はいないというふうな明確なご答弁ありましたので、安心をしたところでありますが、引き続き、まだまだしばらくは新規の感染者の方の数がふえているわけでありますから、こうしたことが今後も起こらないように取り組んでいただきたいというふうに思います。
 少し確認なんですけど、春の時点では、保健所と東京都のやりとりの中でファクスを使っていて、そこで混乱したりとか、情報伝達の行き違いがあったというようなこともありました。その改善をすべきなんじゃないかということは、委員会や本会議でもいろいろ出ていたと思います。
 現在の収集方法、情報伝達の共有化については、どのように取り組まれているのか伺います。

○吉田感染症危機管理担当部長 新規陽性者の情報については、陽性者の急増期における保健所と都の双方で確認や共有が滞った状況を踏まえまして、現在は保健所に対して発生届の提出とともに、現行の国システムへの入力を徹底するよう依頼しており、都は、それらにより把握してございます。
 また、各陽性者の状況については、都から各保健所へ派遣している職員を通じて把握してございまして、都庁内に設置した患者情報管理センターで集約、確認し、データベースで管理をしております。
 こうした取り組みを通じまして、陽性者の情報収集を確実に行っているところでございます。

○小松委員 この課題を踏まえて、いろいろ確実に行われているというふうなお話もございました。
 新たにちょっと危惧することは、PCR検査と加えて抗体検査も始まりました。もう一点、きのうでしたかね、日経新聞の中であったのが、この免疫の持続が数カ月どまりなんじゃないかと、ロンドン大学の研究結果でありましたよというような記事があって、私の周りに直接いるわけじゃないんですけど、耳にするのは、俺もう一回かかった、抗体持っているからもう大丈夫と夜のまちで活躍をされている若い方もいらっしゃったりするようでございまして、インフルエンザだったりですとか、おたふくですとか、一旦抗体を持てば、しばらくの間ないしはもう基本的にはかからないよというような誤った認識のものもあって、恐らくウイルスによっては、さまざまな、抗体の持続期間というのが違うんだろうなということは専門家の話で私も気にはしていたんですけど、どうやら、そうした研究結果の一つの事例として取り上げられていました。
 となると、今後、一度感染された方がまた再び感染するということがあったり、そうした方がふえてくるという可能性もあったりするわけでありまして、このデータベースの管理というのの重要性というのはますます強く問われてくるのかなというふうに思っているところでございます。
 ウイズコロナというのは、まさに、そうした社会活動とコロナとの闘いの共存をどうやってしていくか、新規を抑制しながら、しかし社会活動を持続していくかということでありまして、そうした中での患者の情報の管理ということの効率性、確実性というのがさらに問われると思いますし、先ほど指摘したコロナ以外の新たなまた別のウイルスが発生したときにも、同様のことがいえるのだろうというふうに思います。
 この間が、スペイン風邪から百年だとか何かそういう話が、十年とか、もっと短いスパンでいろいろ別のものが出てくるんじゃないか、また形を変えて出てくるんじゃないかという指摘を大変危惧しているものでありまして、今、このコロナ、新しい生活が始まる中で、ぜひとも、対応をしっかりとつくり上げていただきたいなというふうに思っているところでございます。
 最後になりますが、もう一点、いろいろ報道があって、新規感染者の方の数の発表のタイミングが日によって違うんじゃないかと、都合よく東京都はアピールをしてみたり、安心させてみたり、都合よく報道しているんじゃないかといった誤った誤解のようなものもあると思います。
 一方で、都民の方からすると、メディアを通じて知るわけなので、大変、不安だけは異常に高まっているということで、新規感染者の方の増減に一喜一憂しているのが現状だというふうに思います。
 どのようなフローで行われているのか、なぜ日によって、知事がお昼ごろに報告をしてみたり、夕方、ふっと一番早くネットニュースで流れてきたり、そうした差が出てくるのか、ちょっと不可解に思っているところでございまして、その辺のフローのところについて、最後確認して、質問を終えたいと思います。

○吉田感染症危機管理担当部長 患者発生状況は、前日九時から当日九時までに各保健所から東京都に対して報告のございました発生届に基づいて集計、作成を行い、同日の夕方以降に公表しているものでございます。
 提出された一部の発生届には不足する情報があることから、都は、保健所が改めて聞き取り調査を行うよう依頼しておりまして、患者発生状況により公表時間が変動しているものでございます。

○斉藤(や)委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後五時十九分休憩

   午後五時三十六分開議

○斉藤(や)委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○小林委員 それでは初めに、児童虐待、DV等の相談における支援体制の強化についてですが、これについては、先ほど事業の具体的な目的や内容などについて答弁がございましたので割愛をさせていただきますが、児童虐待やDVについては大きな社会問題であり、今後も着実な支援策の充実に取り組んでいかねばなりません。今回活用されるテレビ電話の利用やSNSの活用などは、感染防止に配慮した取り組みではありますが、こうした手段を今後も活用していくことができるか、その有効性なども今回の事業の取り組みの中で検証しつつ生かしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 次に、自殺防止相談の支援体制の強化についてお伺いいたします。
 新型コロナウイルス流行により、さまざまな社会的困難が生じる中、深く思い悩んでおられる方も多くいらっしゃいます。そうした方々に生き抜く希望を持っていただくためにも、お話を伺い、解決の方途を示していける相談体制の強化は大変に重要な取り組みであります。
 都では、電話相談やSNSで自殺相談に取り組んでおりますが、新型コロナウイルス流行下において、相談件数や相談内容がどのようになっているのかお伺いいたします。

○成田保健政策部長 電話相談の相談件数は、本年三月が千七百九十一件、四月が千七百四十九件、五月が千八百四十九件、六月が一千六百六十件であり、SNS自殺相談の相談アクセス件数は、本年三月が千三百三十三件、四月が千二百二十二件、五月が千四十七件、六月が千二百十件であり、昨年と比較し増加しております。
 相談内容は、電話相談、SNS相談ともに、精神症状や心理的問題についての割合が高まっておりまして、三月から五月までに受けた相談のうち、仕事が見つからない、生活の変化に伴う不安など、新型コロナウイルス感染症を背景とするものは一割程度でございました。
 また、学校の再開に伴い、六月以降は、SNS自殺相談におきまして、十代以下の方からの相談件数が増加しております。

○小林委員 相談内容は多様なものになると思いますが、相談者の悩みに対し、適切な支援に結びつけて、解決の一助としていくことが重要であります。
 電話相談とSNS相談の実施に当たり、相談内容に応じて関係局との連携が必須であると思いますが、その取り組みについてお伺いいたします。

○成田保健政策部長 都は、自殺の背景となる多重債務、失業、いじめ、過労、健康問題、家庭問題などへの相談に的確に対応するため、相談窓口の一覧を掲載したリーフレットを、都民の皆様の手にとっていただけますよう、区市町村、関係団体のほか、相談窓口などを設置している都の関係部署に配布するとともに、ホームページやSNSを活用して相談窓口の案内も行っております。
 また、相談機関に対しまして、国や都が実施する新型コロナウイルス感染症に関連する各種支援策を情報提供しており、相談者の方の悩みに応じた支援策の案内にご活用いただいております。

○小林委員 先ほど、補正予算に今回盛り込まれた事業内容についてはご答弁がありましたので割愛をいたしますが、都議会公明党は、さきの第二回定例会の代表質問で、新型コロナウイルスの流行下にあって、区市町村や関係機関と協力して、自殺対策と各種支援策の連携を図って、万全の対策を講ずることを求めてまいりました。今後も引き続き、必要に応じた体制の充実強化の実施をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 次に、ひとり親世帯への臨時特別給付金についてお伺いいたします。
 私の地元練馬区においても、六月上旬より区独自の支援策として、児童扶養手当を受給しているひとり親家庭に対し、一世帯につき五万円の臨時特別給付金を実施していますが、こうしたひとり親家庭に対し、独自の支援を実施している自治体もございます。
 このたび補正予算に盛り込まれたひとり親世帯臨時特別給付金の対象などの内容についてお伺いいたします。

○高野少子社会対策部長 ひとり親世帯臨時特別給付金は、新型コロナウイルス感染症の影響により、子育てと仕事を一人で担う低所得のひとり親世帯に特に大きな困難が心身に生じていることを踏まえ、こうした世帯の子育て負担の増加や収入の減少に対して支援を行うものでございます。
 児童扶養手当を受給しているひとり親世帯等に一世帯当たり五万円、第二子以降一人につき三万円等を支給するものでございます。

○小林委員 支給対象は、児童扶養手当を受給しているひとり親世帯等という答弁でありましたが、この等に含まれる具体的な内容についてお伺いいたします。

○高野少子社会対策部長 児童扶養手当の受給者に加えまして、公的年金給付等を受けていることにより児童扶養手当の支給を受けていない方、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて家計が急変し、直近の収入が児童扶養手当の対象となる水準に下がった方が対象となります。

○小林委員 公的年金給付等を受けていることにより児童扶養手当の支給を受けていない方、こうした方も対象になるとの答弁でありましたが、例えば、今までは障害年金を受け取っているひとり親には児童扶養手当が支給されない現状がありまして、私たち公明党にもこの問題に関する要望もいただいてまいりました。
 本年一月には、こうした現状を改善し併給を認めるよう厚生労働副大臣に要望し、通常国会における代表質問でも取り上げてまいりました。その結果、来年三月から、障害年金を受け取るひとり親への支援を拡充するため、現在は認められていない児童扶養手当の併給を一部可能とする法改正がなされたところであります。
 今後の都におけるひとり親家庭支援にあっても、こうした状況を踏まえた施策展開をお願いしたいと思います。
 また、都としては、第二回定例会における補正予算で、ひとり親家庭に対し食料品などを支給する支援事業の予算を盛り込み、先週から具体的な取り組みが開始されておりますが、このひとり親家庭の皆様方からは、ぜひともスピード感を持って支給をしてもらいたい、このようなお声もたくさんいただいておりますので、迅速に行き届くよう推進をいただきたいと思います。
 最後に、就労系障害福祉サービスなどへの機能強化についてお伺いいたします。
 新型コロナウイルスの影響は、障害者の方の就労環境にも影響が及んでおります。新型コロナウイルスの影響で就労がままならず、在宅生活が長くなった障害者の方に対して、就労を維持していくことが重要でありますが、その取り組みについてお伺いいたします。

○藤井障害者施策推進部長 障害者就業・生活支援センターにおきましては、勤務先の休業等により自宅で過ごすこととなった障害者への生活支援のため、新たに人材を配置するなどにより、訪問、電話及びリモート面談等の支援を強化しております。
 また、障害者を雇用する企業や医療機関との連絡調整等を行うなどにより、在宅生活が長くなった障害者が安定した生活を維持し、円滑に職場復帰するためのきめ細かな支援を実施しております。
 今回の補正予算で計上した事業では、こうした取り組みを行っている障害者就業・生活支援センターを財政的に支援するものでございます。

○小林委員 私のもとにも障害のある息子さんの就労環境の維持確保について、親御さんよりご要望もいただいております。障害者の方が働く場である就労継続支援事業所について、新型コロナウイルス感染症の拡大防止が長く求められる中、生産活動収入の減収など、事業所の生産活動は大きな影響を受けている状況もお聞きをしております。
 このたびの補正予算で生産活動活性化支援事業が計上されていますが、新型コロナウイルスの影響により生産活動収入が減少している事業所に対する支援内容についてお伺いいたします。

○藤井障害者施策推進部長 生産活動活性化支援事業は、生産活動収入が前年同月と比較して五〇%以上減少した月があるなど減収しており、かつ運営主体である法人が国から持続化給付金等の支援を受けていない事業所を対象としているものです。
 助成額は一事業所当たり最大五十万円で、助成対象となる経費は、生産活動収入が減収している中でも活動を存続させるために必要となる固定費用、通信販売やホームページ制作等新たな販路拡大に要する費用、新たな生産活動への転換等に要する費用などでございます。

○小林委員 新型コロナウイルスの影響は日々変化をしており、今後も状況の変化に迅速的確に対応し、支援を継続していかなければならないと思います。
 福祉保健局の皆様は最前線でその任に当たられ、日々ご苦労があるかと思いますが、私たちも現場の声を吸い上げ、コロナ禍を乗り越えるべく全力で取り組んでまいりますので、局の皆様もくれぐれも健康に留意をされ、この苦難を乗り越えていくためのご尽力を改めてお願いをし、質問を終わります。

○岡本委員 では、質疑をさせていただきます。
 今回の補正予算の項目、十二項目のうち十項目が国の制度によるもので、国の財源の裏づけがあるものということで伺っております。そして、二つの制度が都独自の制度、財源によるものということで伺っております。この二つの都独自の制度を中心に、以下詳しくお伺いいたします。
 まず、新型コロナウイルス感染症患者受入医療機関臨時支援金についてですが、これについて制度の概要をお伺いしようということを考えておりましたが、これについては、複数の議員の方から本日もう既に繰り返し質問があり、内容を伺いましたので省略をさせていただきます。
 その上で質問をさせていただきます。
 六月の議会で可決した補正予算の民間医療機関における患者受け入れ及び移送体制の確保、二百一億円という予算がございました。この予算との違いについて伺います。そして、これらは別々に支給されるのか確認をいたします。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 民間医療機関における患者受け入れ及び移送体制の確保は、新型コロナウイルス感染症患者の受け入れや感染の疑いのある患者の一時受け入れを行う病院に対し、受け入れに伴う実費相当を謝金として支払うことにより、患者受け入れを促進するものとなります。
 一方、新型コロナウイルス感染症患者受入医療機関臨時支援金は、国の制度の対象とならない期間の空床確保料や診療報酬等相当を支援金として支給するものとなります。
 それぞれの事業の目的に応じ、患者等を受け入れた医療機関に対し支給してまいります。

○岡本委員 六月の議会での補正予算については、実費相当の謝金を個々に積み上げて支払うということで、今ご答弁いただきました。
 そして、今回の新しい補正予算に関しては、一律な支援金で二千万円程度ということが、先ほどご答弁でありました。また、入院患者の受け入れ実績に加えて、重症患者の受け入れ状況も踏まえて支援金を算定する予定だということでありました。これについても、追加の質問を予定しておりましたが、重複いたしますので省略させていただきます。
 これについてなんですが、入院患者の受け入れの実績や重症患者の受け入れの実績という点は、客観的な数字で、もちろん重要だとは思うんですが、これはあくまで目安であって、単純に人数で積算すべきではないというふうに思います。
 人、一人受け入れるだけでも大きな負担になると考えられますし、二人受け入れた場合、三人受け入れた場合に、単純に二倍、三倍の経費や負担がかかるとは考えにくいものであります。
 これについて、できれば、受け入れたことによって、前年度などと比較して病院の収支にどのように影響を及ぼしたのか、そういう点が、病院にとっては重要ではないかということが考えられます。
 国が診療報酬を増加してもなお不足する赤字分について、まず優先的に補填されるべきだというふうに考えます。都のご説明によれば、必ずしも赤字を補填するためのものではないということで、一律の支援金だというふうには伺っておりますけれど、受け入れた病院が、新型コロナ患者を受け入れたことによって、赤字影響や負担増加がどの程度あったかという点を、しっかりと個別具体的に実態も聴取しながら、実情を把握した上でこの制度を進めていただきたいなというふうに思っております。
 六月二日の我が会派の代表質問で、荒木ちはる代表の方から次のように述べました。都は、医療機関に対する受け入れ謝金等の拡充を予算化しておりますが、感染症対策の直接的な経費のみならず、外来患者の減少や感染防止のために他の患者を絞る必要があるといった間接的な影響も鑑みて経営支援を行うべきですと、このように述べておりました。
 今回、こうした我が会派の提言も受けて、今回の具体的な制度が実現するという点については高く評価をしたいと思います。その上で、我々がそのときにも提言いたしました、今後、コロナ患者対応の最前線を担う医療機関については、経営状況も注視し、病院経営を維持、継続できるようあらゆる手段を講じていくべきだということ、この点を引き続き要望いたします。
 次に、この制度について、百三十の医療機関が対象ということで、先ほど伺いました。
 新型コロナ患者を受け入れる役割を特に引き受けていたわけではない一般のクリニックなどで、新型コロナの疑いの患者や後に陽性と判明した者を診療していた、そういった医療機関は、この支援金の対象になるのかお伺いいたします。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 本事業は、本年一月から緊急事態宣言が解除された五月までに新型コロナウイルス感染症の入院患者を受け入れた病院が対象となっています。
 新型コロナウイルス感染症の入院患者の受け入れを行っていない病院や診療所に対しても、院内等での感染拡大を防ぎながら地域で求められている医療を提供できるよう、感染拡大防止対策や診療体制確保等に要する費用を支援するための経費を、今般の補正予算に計上しております。

○岡本委員 この支援金については、入院患者の受け入れが対象であって、それ以外の病院や診療所は対象ではない。ただ、国の制度の、補正予算に計上された制度の対象にはなり得るということであります。
 また、きょう既に出ましたほぼ全ての医療機関の職員が、慰労金五万円の支給の対象にもなるということは、先ほど伺ったとおりです。
 では、次に、また別の観点から質問いたしますが、新型コロナ患者を特に受け入れていない医療機関全般についても、受診の受け控えなどによって経営の悪化が起きたということが実際に起きておりました。
 これらについて、この支援金の対象にもならないということなんですが、都はどのような取り組みを考えているのかお伺いいたします。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 通常診療を担う医療機関においても、新型コロナウイルス感染症患者が受診する可能性があることから慎重な対応が必要となり、一日当たりの患者数を制限するほか、個々の患者の来院を抑制せざるを得ず、経営環境が悪化しております。
 都は現在、都民の命と健康を守るため、医療機関に対するさまざまな支援策を講じておりますが、国に対しても、通常診療を含め医療提供体制が確実に維持されるよう、医療機関の実情を踏まえた支援策の拡充について、国へ要望しております。

○岡本委員 引き続き、国への提案要求をよろしくお願いします。
 これも六月二日の我が会派の代表質問で述べたことですが、日本病院会の調査によると、東京の陽性患者受け入れ病院のみならず、民間の病院でも医業収入が大きく減少しているという実態があります。
 医療機関、医療従事者の皆様をしっかりと支えていけるように、我が会派としても、支援の充実に向けて全力で取り組んでまいるということを改めてお誓い申し上げまして、次のテーマに移ります。
 次に、感染拡大の防止について伺います。
 いわゆる夜のまちの若者の感染拡大について、まずお聞きしたいと思います。
 区による、特に新宿区や豊島区が、歌舞伎町や池袋のホストクラブなどで積極的、集中的なPCR検査を行っているということであります。これについて、今回の東京都の区市町村との共同による事業の対象になるということでご答弁をいただきました。既にこれまでの質疑で明らかになっておりますので、これについても、用意していた質問は省略させていただきます。
 その上で、この具体的な内容として、豊島区が休業要請をした場合に、店が十日以上の休業に応じれば協力金五十万円を支払う予定で、都が区に対して全額を補助するということが報道でも出ております。
 この十日で五十万円というのは、緊急事態宣言下での協力金に比べれば比較的割高となっております。これが無制限に広がれば、この予算をすぐに使い切ってしまうことにもなりかねません。どのような要件で対象の限定をかけるのかお伺いいたします。

○武田感染症対策部長 現在、夜のまちなどの繁華街で陽性患者が発生していることを踏まえまして、接待を伴う飲食店等を対象としたPCR検査の集中的な実施や、陽性患者が発生した飲食店等に休業要請を行うための協力金の支給などについて、支援することを考えてございます。
 都は、地域の実情を把握している区市町村が、地域の感染拡大防止対策として必要だと考えている取り組みに対して、支援をしていくこととしてございます。

○岡本委員 小池知事は、七月十五日の記者会見で、対象はどこなのかということにつきまして、区市町村とも連携しながら、その全部にかけるということではなくて、重点的にピンポイントでそれを行っていくという発言をしておられます。
 区市町村が、ガイドラインに沿っているかどうかも含めて、きめ細かくチェックをして、ガイドラインに従わない店や従うことができない店など、個別の事情も把握しながら、ピンポイントに休業要請をかけていくべきなのだというふうに思います。
 それから、新宿区では、陽性者に十万円の見舞金を支給するということも始まるようです。これについては、そもそも制度自体に賛否の意見があるところであります。趣旨として、これは見舞金なので、都の補助する感染拡大防止の対象にはなりにくいのではないかというふうにも思いますが、これについても、なるのかならないのか、そこら辺は、引き続き区と協議しながら検討していただきたいなというふうに思っております。
 次に、豊島区で、先ほどのホストクラブの従業員のPCR陽性が確認された場合に、店に休業要請をするという報道があったわけですが、従業員の陽性が確認された場合、そもそも感染症法で、こうした従業員や客に陽性者が出た場合、その店は強制的に休業にはならないのか、陽性者が出た施設の法律上の扱いはどのようになっているのかお伺いいたします。

○吉田感染症危機管理担当部長 感染症法には、店舗に対する強制的な休業を命ずる定めがございません。
 疫学調査の結果、消毒の必要があると認めるとき、保健所は、法二十七条に基づき、施設の管理者等に消毒を行うよう命ずるか、消毒を行うことができるとされております。
 保健所は、法に基づき、店舗に対して消毒の命令を行っており、命令に従わなかった場合は罰金を科すことができることを規定しているところでございます。

○岡本委員 感染症法三十二条には、建物への立入禁止措置や建物の封鎖という規定がありますが、これはエボラ出血熱などの一類感染症だけであって、新型コロナウイルスには準用されていません。
 先ほどご答弁いただきました、感染症法二十七条の消毒命令は新型コロナウイルスにも準用されていて、消毒命令に従わなかった場合には、法七十七条五号で五十万円以下の罰金に処するという規定があります。ただ、消毒が終了すれば、すぐにでも営業の再開が可能ということであります。
 比較してみると、食中毒が発生した場合には、食品衛生法の六条違反ということで、第五十五条に基づいて、三日間の--三日間が比較的多いようですが、などの営業停止処分があるということとされております。
 他方で、感染症については、こうした営業停止といった処分の概念がないということになります。また、ガイドラインを守らなくても、必ずしも制裁がないというところが、現在の問題点として指摘をされているところであります。
 七月十五日の小池知事の記者会見では、休業要請などに応じない事業者に対する罰則の適用など、国に対して特措法の改正を強く求めてまいるという発言がありました。今後、法改正のあり方が議論になると思われますので、議論の前提として、もう一点、現行法を確認しておきます。
 陽性者に対しては、感染症法上、就業制限、法律の十八条、また、入院勧告、入院させることができるといった規定があります。これらについて、罰則や強制力の有無はどうなっているのか、また、陽性者がホテル療養や自宅療養、自宅待機を拒否、あるいは無視して働き続けた場合、現行の法律上や実務上どのように取り扱われるのか伺います。

○吉田感染症危機管理担当部長 感染症法において、患者に対して一定の強制力を伴う対応といたしましては、入院の勧告や措置、就業制限などの規定がございます。
 入院勧告は、感染症法第十九条と第二十条に基づき、蔓延を防止するため必要と認める場合に行うことができるものであり、勧告による入院の必要性を患者に説明し、理解を得るように努めるものでございます。なお、入院勧告に従わない場合、入院の措置をすることができる規定がございます。
 また、就業制限は、同法第十八条に基づき、特定の業務に従事することを制限するものでございまして、特定の業務に、接客業その他の多数の者に接触する業務や、飲食物に直接接触する業務が含まれております。
 なお、同法第七十七条第四号では、就業が制限されている業務に従事した場合は罰金を科すことができることを規定しております。

○岡本委員 ありがとうございます。
 先ほどの木下議員の質問とも重複する点があったのですが、一応、大事な点ですので、確認をさせていただきました。もう一度整理すると、陽性者について、入院に従わない場合や外出に関しては罰則はないけれど、就業に関しては制限がある、感染症法十八条と施行規則十一条二項三号によって、飲食物に直接接触する業務や、接客業その他の多数の者に接触する業務の就業が制限されていて、五十万円以下の罰金刑が規定されているということであります。
 こうした点について、現行法では足りない点について、今後議論をしていく必要があるというふうに考えております。
 例えば、愛知県の蒲郡市で、陽性が判明した後に、ウイルスをばらまいてやるというふうに家族にいい残して、その後、居酒屋や女性が接待するパブに行ったという男性がいました。そして、その後実際にその女性店員に感染をさせたというのが、これは刑事事件としての捜査の対象にもなりました。
 これは実際に自分自身が陽性であるということを認識して、さらに、他人に感染をさせたという故意まで認められれば、これは傷害罪になる、刑法の通常の規定である傷害罪に該当するというふうに考えられますが、そうした実際に感染させる前の段階では、この感染症法には、就業制限はあるけれど、外出に関しては罰則がないということでありますので、こうした点が現行法での問題点としてあるんじゃないかというふうに考えられます。
 また、最近、迷惑系のユーチューバー、この方は、自分自身が感染しているという故意があったかまではわかりませんけれど、せきをしながらマスクもせずに国内を旅行して、それをユーチューブに上げて、実際に感染者を多数出したということが報じられています。こうした点に関しても、現行法では規制できていない部分に関して、議論していく必要があるんじゃないかというふうに思います。
 また、ガイドラインを守らずに感染を拡大させた場合、先ほどの、小池知事の発言にもありました、事業者に対する罰則の適用を特措法で検討していくということについても、ガイドラインを守らずに実際感染を拡大させた場合には、民事の損害賠償の対象になるのではないかというふうに私は思いますが、そうした場合に、課徴金を導入するなどの法的な対応も、今後、法改正として考えられるのではないかというふうに思います。
 では、次のテーマに移ります。
 医療提供体制、宿泊療養の受け入れ体制についてお伺いいたします。
 六月五日の厚生委員会で、陽性者の入院について、病床が逼迫した状況にあったということ、四月に入院調整に時間を要する時期があったという答弁をいただきました。ホテル宿泊療養の予算の内容についても、そのときに詳しく伺いました。
 そのとき私なりの意見を申し上げましたが、ホテルの宿泊療養の開始については、国の通知が四月二日になってようやく出たというのが遅きに失したというのが私の意見であるということも述べさせていただきました。
 今後、病床の逼迫を決して起こさないこと、医療崩壊をさせないことが重要であるということを改めて申し上げたいと思います。
 この間に、都では三つのホテルについて、六月末で契約終了になったというふうに伺っております。七月十五日のテレビ報道によれば、十四日時点でホテル療養者がほぼ満室となって、入院、療養等の調整中の方が非常に増加しているということで、けさのテレビでも報道されておりました。
 最新の状況を都の出しているストップCOVID-19のサイトで確認しましたところ、入院、療養等調整中の方が、七月十四日の時点では三百三十六人、十六日の時点で四百十七人、十九日昨日時点で六百十三人ということで、この三日間で、入院、療養等の調整中の方が二百人ふえている。毎日非常に大きな数としてふえているというところであります。
 他方で、軽症、中等症の入院の方は、七百五十三人から九百五人ということで、数日間で百五十人ふえている。
 他方、宿泊療養に関しては、百十八人から百三十六人で、十八人しかふえていないということであります。この宿泊療養の人数のふえ方に比べると、調整中の方がすごい勢いでふえているというのが現状であり、この点を私も心配をしております。
 報道によれば、菅官房長官が都の対応について、確保していたホテルを契約が切れたとかで新たに手当てしていなかった、いざふえ始めてから、今必死になって探しておりというような、批判的なコメントが報じられています。
 これについて、現在の状況は、四月に入院調整に時間を要するような事態となったのと似たような状況が繰り返されているのかどうなのか、現在の状況について伺います。また、既に可決した予算内でホテルの借り上げが引き続き可能なのか、予算の執行状況についてもあわせて伺います。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 都では、医療機関に対し、空床確保支援を行うなどにより、患者の重症度に応じた病床の確保を進めております。
 現在の新規陽性者数が増加している状況を踏まえ、医療提供体制を確保し、確実に陽性患者が入院できるよう体制を強化することとし、七月七日に、中等症患者用に二千七百床の確保を医療機関に依頼しており、現在、約千五百床を確保しております。
 こうした病床を有効に活用できるよう、東京都新型コロナウイルス感染症対策の調整本部において、保健所から報告される陽性者の情報に基づき、患者や空床等の情報を一元的に管理し、医師による助言も得ながら、病院や保健所と連携し入院調整を行っており、重症度を踏まえ、入院を要する患者については入院調整を実施し、治療につなげております。
 また、宿泊療養施設については、多摩の一施設百五十人程度に加え、先週十六日に、区部に新たに一施設百十人程度を開設し、約二百六十人分を確保したほか、二十三日に、さらに一施設を開設する予定であり、軽症や無症状の方々の受け入れに万全を期してまいります。
 なお、これらの宿泊療養施設の利用については、現在の予算である約三百七十億円の範囲内で運営できる見込みであります。

○岡本委員 ほかの議員の方々からも、この点は繰り返し質問されているところではありますが、非常に重要ですし私も心配をしておりますので、改めて答弁をいただきました。
 次に、ここまで質疑してきた内容としては、夜のまちの感染者、また若者の感染者を防止し感染速度をおくらせる、そして医療体制を逼迫させないという観点で質問させていただきました。
 こうした観点が非常に重要であるということと同時に、もう一つ、死者や重症患者をふやさないという観点も非常に重要であります。
 高齢者やハイリスク者に感染の自衛をしていただくということも重要だというふうに考えております。高齢者、ハイリスク者の保護、また自衛をメッセージとして強く打ち出すべきだというふうに考えております。
 これは六月の厚生委員会のときにも示させていただいたパネルであります。改めて数字を確認しましたが、これは都だけの数字じゃなくて全国の数字ですけれど、八十代の方は、感染者が千九百六十八名いて、死亡された方、亡くなった方が五百五十六名ということで、感染した方の四分の一以上の方が亡くなっているということであります。
 そして、年代によって全く死亡率が違う。十代に関しては、千名以上の方が感染しても死亡はゼロです。そして二十代に関しては、四千九百八十七名ですので、約五千名が感染して死亡は一名。この一名については、恐らく相撲の勝武士の方だと思いますが、前回の委員会で、保健所への電話がつながらなかったというところで取り上げさせていただきました。三十代に関しては、死亡四名というところで、死亡数や死亡率が全く異なる。高齢者、そしてまた基礎疾患があるハイリスクの方を、いかに死亡、重症から守るかというところが、非常に重要であるというふうに思います。
 二十代、三十代、四十代、ここら辺はもちろん感染速度を緩める、感染速度をおくらせるという観点で重要なんですけれど、死者、重症者を防止するという観点では、高齢者の方や基礎疾患がある方の感染を防ぐということが極めて重要、決定的に重要だというふうに思っております。
 その上で、六月五日の厚生委員会では、死者の平均年齢をお伺いいたしました。その時点から死亡数がふえておりますが、昨日の時点で、都内の陽性者で死亡された方は三百二十六人ということですが、平均年齢については、以前ご答弁いただいたときと余り大きくは変わっていない、七十九歳代だということであります。
 この死者のうち、感染経路についてお伺いいたします。
 死者のうち、感染経路が院内感染と推定される者の割合、また高齢者施設での感染と推定される者の割合、それぞれについて伺います。

○吉田感染症危機管理担当部長 本年六月三十日現在の死亡例、三百二十五例のうち、医療機関内での感染が推定される方は四三%、高齢者施設での感染が推定される方は九%となっております。

○岡本委員 ありがとうございます。
 医療機関での感染は、死者の割合の中で四三%ということで、非常に大きい数字を占めているということです。ですので、医療機関でのクラスターを防止するということは極めて重要だということがいえます。
 これを踏まえて質問いたします。
 まず、病院や高齢者施設で働く人、あるいは、そうした病院、医療機関の新規入院患者や新規入所者に、積極的なPCR検査をすべきだという意見があります。十八の県知事が五月十三日に出した提言も、同趣旨だというふうに考えられます。
 陽性者がいなくても、また濃厚接触者がいなくても、何も症状がなくても、こうした施設においては積極的なPCR検査を定期的にすべきだという意見がありますが、まずこの前提として、こうした定期的な全員への検査は保健所による公費での調査になるのか、あるいは医師会のPCRセンターでの健康保険適用の対象となり得るのか、それとも全額自費の検査となるのかお伺いいたします。

○吉田感染症危機管理担当部長 新型コロナウイルス感染症が疑われる方については、保健所や医師の判断により、行政検査や保険診療等で検査が行われております。
 保健所の積極的疫学調査の結果、濃厚接触者に対しては、無症状であっても検査の必要があると判断された場合、行政検査として無料で検査が行われているところでございます。
 お話の病院や施設で働いている方などのうち、症状がなく、濃厚接触者にも該当しない方については、自由診療として全額自己負担での検査となると考えております。

○岡本委員 先ほど、藤田委員の質問では、七月十五日の通知があって、それによって行政検査の範囲が拡大されたというご答弁があったので、それも踏まえるともう少し拡大をするのかとは思いますが、今いただいた答弁を前提に、次の質問をさせていただきます。
 自由診療とされた場合、そうすると医療機関や高齢者施設が施設の判断で、無症状の働く人や入所者の方に、自由診療でPCR検査を受けさせる、そういうことになると思いますが、そうした場合に、今回補正予算に上がっている、国の制度である感染防止対策等への支援の経費の対象となるのかお伺いをいたします。
 それから、これを区市町村が積極的に検査をするというふうにした場合に、今回の都独自の事業である区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業の経費の対象にすべきではないかという点について、あわせて伺います。

○杉下新型コロナウイルス感染症対策担当部長医療連携推進担当部長兼務 医療機関、薬局等における感染拡大防止対策等への支援、救急、周産期、小児医療機関の感染拡大防止対策等への支援については、国の事業のため国が対象経費を定めることになりますが、現時点では、お話の検査が対象となるか否かは示されておりません。
 国の制度をもとに行う介護施設等における感染症対策への支援において、新規利用希望者等のPCR検査費用については、事業所のサービス提供に当たって必要不可欠な費用であれば対象とされております。
 都独自の事業である区市町村との共同による感染拡大防止対策推進事業については、区市町村が地域の状況を踏まえて実施する感染拡大防止に向けた取り組みを支援していくこととしており、この対象として、感染拡大防止のための検査費用を含めることを検討してまいります。

○岡本委員 ありがとうございます。
 この件に関しては、先ほども申し上げたとおり、医療機関や高齢者施設への感染を防止するということが、命を守るということに直結する非常に重要なことでありますので、これは国の制度としてしっかり対象の経費になるように働きかけをしていただきたいと思いますし、その要件の明確化ということも、ぜひ国と協議をしていただきたいというふうに思います。
 もし国の方で対象にならないというところがあれば、それは今回の都独自の事業である区市町村との共同による事業で、そういうところも埋めていただくということを引き続きお願いしたいと思います。この都独自の事業で積極的なPCR検査をという点は、これまでの、きょうのほかの議員の方々からも繰り返し出ている意見でありますので、重ねてその点をお願いしたいというふうに思います。
 次に、高齢者、また基礎疾患があるハイリスクの方の感染防止に関して、都及び都知事はどのようなメッセージをこれまで発信してきたのか、また、今後一層そうしたメッセージを強く打ち出すべきではないかということについて見解を伺います。

○吉田感染症危機管理担当部長 知事は、会見において、新型コロナウイルスに感染した際に重症化のリスクが高いといわれる高齢者や基礎疾患を有する方に感染防止を呼びかけるとともに、高齢者など特定の年齢層にピンポイントで届く戦略的な広報の展開を表明するなど、ハイリスク者に対するメッセージを発信してまいりました。
 また、都はホームページ等により、高齢者など重症化しやすい方が発熱やせきなどの軽い風邪症状がある場合は、速やかに医師に相談するよう周知してきたところでございます。
 今後とも、高齢者や基礎疾患を有する方など、感染リスクの高い、重症化リスクの高い方を対象に、さまざまな媒体を通じて注意喚起してまいります。

○岡本委員 知事は、七月十五日の記者会見で、ご高齢の方、基礎疾患のある方は、外出の際は特にご注意をいただきたいというふうに発言をしておられます。特にご注意いただきたいという内容だと、どういう行動変容をすればいいのかというところが十分に伝わらないと思いますので、より具体的な行動変容を促す情報発信をしていただきたいと思います。
 また、十七日の知事会見では、年齢などに合わせたピンポイントで届くような戦略的な広報を展開してまいりますというふうに発言をしておられますので、今後は、この年齢層や業態に応じたよりきめ細かい情報発信をしていただきたいというふうに思います。
 具体例としてですが、東京都医師会は、七月十日の記者会見で、世代別にメッセージを発信しています。角田副会長が、パネルを持って、次のように発言をしておられました。
 世代別では、四十九歳までは標準的な感染予防対策を行い他の世代へ移さない、そして経済活動を通常に戻していく、まず一つのカテゴリーとして、四十九歳までという区切りをしています。
 それから二つ目が、五十歳から六十九歳はリスクが少し高くなるので、自身の感染予防として、時間的、空間的距離を保った上での経済活動、社会活動という、五十歳から六十九歳という二つ目のカテゴリー。
 そして次が、七十歳以上は感染した場合のリスクが大きいため、まず感染をしないこと、そして他の世代との距離を保つことという形で、メッセージを三つに分けて発信しております。
 経済活動をしっかり担っていく世代と、できるだけ感染をせずに他の世代との距離を保つという、こうしたメッセージも参考にしながら、都のメッセージの出し方についても検討していただきたいというふうに思います。
 それから、これも同様の観点ですが、国際政治学者の三浦瑠麗さんが、文藝春秋の七月十三日の記事で次のように発言をしておられた。
 新型コロナウイルスによる死者を減らしつつ、経済による死、経済死を避けるための方策として、重症化リスクの高い人にのみ行動制限を要請し、高齢者施設などのハイリスク集団を防護しつつ、その他の人に経済を回してもらうという案を示して賛否を尋ねました。すると、実に七割近くの人がその案に賛成しましたということを発表しています。
 このほかにも、京都大学の藤井聡教授においても、死亡率が若年層で〇・一%だが、高齢者ではその何十倍、何百倍以上にもなるということで、高齢者と基礎疾患患者等に自粛を要請すべきだということをいっています。
 こうしたことも踏まえて、高齢者や疾患がある方には、より厳しく会合の参加や外出の自粛を要請すべきだというふうに--ただ、外出の自粛といっても、屋外の運動は推奨すべきだというふうに思います。感染リスクの低い屋外運動は推奨すべきですが、会合の参加などは自粛の要請をすべきだというふうに思います。
 他方で、若者や働く責任世代については、基本的には三密の重なるものを自粛要請し、経済を回していくべきだと。感染は、多少、ある程度は許容しつつ、ただ、スピードを速めないために、感染を緩めるということが重要だというふうに思います。
 こうしたことは、私は緊急事態宣言が発令される前の三月中に既に主張していたというところでありますが、ようやくいろいろな世の中の識者の方もこうしたことを、世論もそうした方向に向かいつつあるように思います。
 もともと私は、法律家、弁護士の観点で、個人の自由の制約と感染症対策のバランスについては、これもバランスをとるということが非常に重要であるということを申し上げてきたとおりであります。
 三月十八日の厚生委員会で私が述べたことですが、個人の権利や自由や、また経済活動を大幅に制約するような、そうした対策には、私は反対の立場です。得られる効果とそれに伴うデメリットをしっかりと考慮して行う必要があるということを述べたとおりであり、そのスタンスは、基本的に私は今も変わっておりません。
 そして、全世代一律に制限をすることや一律に自粛要請をするということは、かえってリスクが違う方々にとって納得感が得にくいのではないかというふうに思っております。
 自身が感染した場合のリスクがそれぞれに異なる以上、納得感という意味でも対策は異なってくるのではないかというふうに思います。もちろん、若者も三密の条件を避けることは引き続き必要で、感染のスピードをダウンさせるということは重要ですが、感染した場合に重症化や死亡リスクが高い高齢者や疾患がある方に、より一層の自粛を要請する必要があるのではないかというふうに思います。
 最後の質問に参りますが、七月十三日付で感染症対策部が位置づけられたということであります。このことの意義、なぜそのような組織改編を行ったのかお伺いしたいと思います。
 また、本日、担当局長に今後の決意についてお伺いをしようと思っておりましたが、ご欠席ということですので、感染症対策部の部長に、この職責を担うことの決意についてお伺いをいたします。

○武田感染症対策部長 新型コロナウイルス感染症の陽性患者が増加する中で、感染状況の発信、PCR検査体制や医療提供体制の確保、宿泊療養などにこれまで対応してまいりました。
 第二波に備えるため、検査、医療体制の構築、都内保健所との連携強化など、新型コロナウイルス感染症等への組織対応力を強化するため、感染症対策部が設置されました。
 今後、検査体制の拡充や入院重点医療機関など医療提供体制の確保を図るとともに、都、保健所、病院等が連携し、それぞれの情報を分析、評価し、都民の皆様に正確な情報発信を行うことで、感染症への備えをさらに強固なものとし、都民の皆様に安心して生活していただけるよう、全力で感染症対策を進めてまいります。

○岡本委員 ありがとうございます。ぜひ引き続きよろしくお願いいたします。
 最後に、これまでの国や都の対策に関する私なりの総括を述べておきたいと思います。前回の六月五日にも用意していたのですが、委員会時間が長時間に及ぶことを考慮して割愛したので、今回述べておきたいと思います。
 これまでの対策に関して、感染拡大を防止する効果とそれに伴う影響、経済的な影響や生活への悪影響、こうしたことをしっかりと比較検討した上で、その上で今後の対策の検討に生かすべきだということを六月五日にも申し上げました。
 以下、私の私見ですが、議論の糸口として少しお示しをしておきたいと思います。
 まず、二月二十七日に、安倍首相が学校の一斉休校を要請しました。これに関しては、日本医師会のサイトに、有識者個人の意見としつつ、五月十五日に次の内容が掲載されています。
 学校や保育施設の閉鎖は流行阻止効果に乏しく、逆にCOVID-19死亡率を高める可能性が推定されている、教育、保育、療育、医療福祉施設等の閉鎖が子供の心身を脅かしており、小児に関しては、関連健康被害の方が問題と思われる、医療従事者も子供の世話のために仕事を休まざるを得なくなることから、医療資源の喪失によって、かえって死亡者を増加させると推定されている、学校閉鎖は、単に子供たちの教育の機会を奪うだけでなく、屋外活動や社会的交流が減少することも相まって、子供を抑鬱傾向に陥らせている、そして、子供は多くの場合、親から感染しているが、幸いほとんどの症例は軽症であるということであります。
 そもそも二月二十七日以前の時点でも、中国のデータに基づいて、日本感染症学会はこうした内容を発表していました。子供の発症は非常に少ない、発症しても軽症、子供から大人への感染はまれということ。そしてその後にも、子供は感染、発症してもウイルス放出量が少ないということが早い段階から考えられていました。
 こうした状況も踏まえると、安倍総理がやったことは思いつきの政治的なパフォーマンスで、子供や保護者に非常に負担をかける政策を決定したというふうに思っております。これは、三月十八日の厚生委員会においても、私は、科学的な根拠を欠くのみならず、科学的な妥当性も欠く、効果が小さくて不利益が大きい、この要請には反対であるということを明確に表明していたとおりであります。
 こうした一つ一つのことについて、やっぱりきちんと議論をして、今後の対策につなげていくべきだというふうに思います。
 次に、小池知事による三月二十三日のオーバーシュート、ロックダウンの会見、それから二十五日の感染爆発重大局面との注意喚起、そしてその後の自粛要請、さらには、その後、四月七日に国の緊急事態宣言、緊急事態措置として四月十一日からの都の休業要請と続くわけですが、これに関しては、四月十三日に報じられた世論調査では、緊急事態宣言が遅過ぎたというのが世論で八一%ということでありました。小池知事の方向性は、この世論に合致している、あるいは世論をつくったというふうに評価することができます。
 ただ他方で、専門家には、緊急事態宣言は結果論としては不要であったという意見もあります。元大阪府知事の弁護士の橋下徹氏は、あそこまでの外出制限、八割にまでする必要はあったのかということ、京都大学の藤井聡教授も、八割自粛戦略は無意味で不要だっただけでなく、単に有害だった、経済的に有害だったというような意見を述べておられます。このあたりは、専門家でも意見が非常に割れるところだと思います。
 私の私見としては、知事のロックダウン、オーバーシュートの会見は、都民への注意を喚起する強い効果と意味があったということで評価をしたいというふうに思っております。
 そして、六月二日、三日の代表質問、一般質問では、これが遅過ぎたというような批判がありましたが、三月二十三日時点では十六人の陽性者でもあり、必ずしも陽性者が急速にふえていたとはいえませんので、この急速な増加に先立って呼びかけた知事の対応は、国よりも早い対応で、評価をすべきだったというふうに考えております。
 私としては、この問題点は何かというところですが、六月五日の委員会でも明らかにしましたとおり、保健所の電話がつながらなかった、重症化リスクのある人もPCR検査をすぐに受けられなかったという点が、一つの問題。それから、もう一つの問題が、国の通知が遅かったということで、ホテル療養の受け入れ時期が遅くなってしまった、そのために病床がいっぱいになってしまったという、この二点が最大の問題だったというふうに考えております。
 PCR検査が追いつかない、医療体制が逼迫していた、そうした四月の状況においては、そしてまだ医師会のPCRセンターも立ち上げ中であった、事業者の感染防止ガイドラインもまだつくられていなかった、マスクやアルコール消毒も足りなかった、こうした当時の状況からすれば、緊急事態宣言や休業要請はやむを得なかったというふうに考えます。ただ、感染防止の効果もあったと思いますが、経済のダメージは非常に大きかったというふうに思います。
 さらに、もう少し細かいことをいえば、私としては、ステイホームの呼びかけが強過ぎて、多くの方が運動不足になったのではないか。今後の運動不足の解消やフレイル対策というのは、福祉保健局においても重要な、今後、注意喚起が必要だというふうに思っております。
 また、屋外の公園の遊具の閉鎖などは過剰な措置だったのではないか、また、学校の一斉休校は、先ほど述べたように、そもそも不要だった上に長期間に及び過ぎたのではないかというふうに思っております。
 そして、五月七日から二十五日まで緊急事態宣言が延長されましたが、これについて、世論は、解除の時期が早過ぎたというのと適切なタイミングだったというのが、四六%、四五%で拮抗しているというのが状況であります。
 京都大学の藤井教授は、これについては非常に厳しく批判をしています。この延長に関しては、緊急事態宣言以上に、この延長したことについて、西浦教授を国家経済破壊の大罪であるとまで批判をしております。
 もう終わりますが、こうした議論も踏まえつつ、現在と四月で違うことは、PCR検査体制の充実、そして医療提供体制の確保、また事業者の感染拡大防止ガイドラインがあること、こうした点が、今と四月とでは状況が随分違うというふうに思います。
 そして、今後、感染拡大の防止ガイドラインの周知徹底をしていくこと。そして、それには、総務局、産業労働局、福祉保健局、各保健所が共同してやっていく必要があります。これに加えて、今後は、先ほども述べた世代ごとの対策やメッセージを分けて、効果的に伝える工夫をすべきだというふうに思います。
 私の拙い意見も述べさせていただきましたが、こうした議論を踏まえて、今後の対策をしっかりと、福祉保健局、また、都庁全体でよく検討していただいて、次の対策につなげていただきたいと申し上げまして、私の質問を終わります。

○後藤委員 後藤なみです。よろしくお願いいたします。
 私からは、慰労金関連、そして児童虐待のオンライン相談の件、そして妊産婦の支援の三つを質疑する予定でしたが、多くの質問に重複がございましたので、なるべく重複は割愛して質疑を行いたいというふうに思います。
 まず、慰労金関連でございますけれども、対象事業所や施設、そして申請スケジュール、申請方法や支給対象等については、先ほど、委員の皆様からの質疑によってご答弁が出ておりますので割愛をさせていただきたいと思います。
 私からは、この慰労金の適切な支給に関してのみ質問をしたいというふうに思います。
 今回の慰労金の支給の対象というのは、リスクを抱えながら最前線で働く医療や介護、そして障害福祉等の皆様に向けた、個人に向けた慰労金ということでございます。
 特に介護の現場などでは、職員に支給される処遇改善加算金というものが、本人に加算、なかなか個人の給与に反映されていないという声もありまして、そういったものと同じように、今回の慰労金が個人へ確実に届く体制というのが必要だというふうに考えます。
 そこで、本事業の慰労金は、各事業所から職員へ慰労金が渡される仕組みとなっておりまして、適切な支給金額というものが確実に職員に渡るということが重要だと考えます。また、不正受給の防止の観点から、注意喚起を図る必要があると考えますが、見解を伺います。

○村田高齢社会対策部長 慰労金の申請等の手続は、新型コロナウイルス感染症の発生や濃厚接触者への対応状況に応じて、事業者が行うものとなってございます。
 事業者は、全ての支給対象職員から、重複申請を行わないことを誓約する代理受領委任状の提出を受けた上で申請を行うこととなっております。
 また、国が定める様式には、職員への慰労金支払い年月日及び金額を記録し保管しなければならないとされておりまして、漏れなく適切な金額が職員に支給される仕組みとしてございます。
 都は、医療機関向け及び介護、障害分野向けに、それぞれ専用のホームページを開設し、事業者に対して申請手続等、慰労金の支給についてわかりやすく周知をするとともに、コールセンターを設置し、事業者からの問い合わせに適切に対応してまいります。

○後藤委員 ありがとうございます。
 しっかり対策をとっていただいているということですので、確実に対象者に届くように、ぜひ周知を図っていただきたいと思います。
 次に、児童虐待の支援体制の強化について伺います。
 本事業では、都内の児童相談所の相談業務について、オンライン化をすることに当たり、一カ所につき百万円の必要経費の助成を行うものとなっております。
 まず、本事業はどのようなケースを想定しているのか、具体的な事例について伺いたいと思います。

○西尾子供・子育て施策推進担当部長 今回の児童虐待・DV等相談支援体制強化事業によりまして、都では、現在の相談対応に加え、二カ所の児童相談所におきまして、テレビ電話を利用した相談支援を試行的に実施いたします。
 相談支援の活用事例といたしましては、児童相談所が継続的に支援を行い、児童福祉司等との関係性が構築できている家庭を対象に、身体的虐待やネグレクトの再発防止の指導助言を行っている保護者との面接や、不登校やひきこもりの児童との面接、一時保護中の児童と保護者との面会などを想定しておりまして、これまでの直接対面による面接等とあわせまして、テレビ電話を補完的に活用してまいります。

○後藤委員 ありがとうございます。
 相談業務に当たっては、実際に面会が必要なケースというものも多々あると認識をしています。今回オンライン化する相談業務については、既に児童福祉司との関係性が構築されている家庭が対象ということで、慎重に都としてもケース判断できているというふうに思います。くれぐれも、面談がオンライン化することで虐待が見過ごされることがないように、対応をお願いしたいというふうに思います。
 そして、先ほど、やまだ委員からも話がありましたが、相談業務のオンライン化に当たっては、相談相手となる保護者がテレビ電話システムを入手していないケースというのも想定されておりまして、ツールの選定に当たっては、LINEなど多くの保護者が利用しているツールというものを用いて相談業務に当たるべきだと考えます。
 そこで、児童相談所におけるテレビ電話の活用については、具体的にどのようなツールを活用する予定なのか、また、相談者はどのような手続を踏めば活用できるのか伺います。

○西尾子供・子育て施策推進担当部長 テレビ電話のツールにつきましては、利便性を考慮いたしまして、幅広い年齢層に利用されておりますLINEの活用を予定しております。
 手続といたしましては、児童相談所がテレビ電話の専用アカウントを開設した後、対象の相談者に対しまして、アカウントのQRコードを提供し、相談者が自身のスマートフォンやタブレットから利用登録を行うことにより、通話を可能とするものでございます。

○後藤委員 ありがとうございました。
 LINEを用いたテレビ会議システムを用いるということで、より多くの方が利用しやすいツールで相談業務が行われることがわかりました。
 また、今回の取り組みに関しては、先ほど、斉藤委員の質疑で、今後しっかりと事業の検証を行っていくという答弁もございました。
 皆様、もう釈迦に説法でございますが、都内における虐待相談件数はここ十年で五倍以上となっておりまして、相談業務に当たる現場の深刻なマンパワー不足というのが、本当に重要な課題となっております。
 今回の事業については、新型コロナウイルス感染防止に配慮した時限的な措置であるということは認識をしておりますが、今回の試行で一定の効果が見られるようであれば、児相内の業務生産性向上にもつながる取り組みであるというふうに感じておりますので、ぜひしっかりと検証をしていただいた上で、虐待防止に向けて幅広いアプローチができる体制整備を求めまして、次の質問に参ります。
 次に、妊産婦への支援について伺います。
 まず、その中でも新型コロナウイルスに感染した妊産婦に対しての寄り添い型支援について伺いたいと思います。
 新型コロナウイルスに感染した妊婦は、当初、出産予定とは別の医療機関で出産しなければいけないケースがあることや、医療機関によっては帝王切開での出産になること、さらには、出産後しばらくは母子分離の状況になることも多いということで、大きな心理的なダメージがかかる状況でございます。こうした状況にある妊産婦を物理的にも心理的にも支援することは非常に重要であると考えております。
 本事業で寄り添い型の支援を行うということは、新型コロナウイルス感染に伴う育児不安を抱える妊産婦にとって、少しでもそうした不安が解消されるということを願うものでございます。
 事業の概要等については、先ほど質問がありましたので割愛をさせていただきますけれども、新型コロナウイルスに感染した妊婦は、里帰り出産が困難となるケースもあり、家族などの支援が受けられないまま産褥期を過ごすことで、生活や育児環境が整わないという妊産婦も想定をされます。こうしたケースにおいては、家事支援など物理的な支援も必要だと考えますが、現状の都の支援体制について伺います。
 また、新型コロナウイルスに感染していなくても、新型コロナウイルスがこれだけ流行している流行下において、県外への移動が制限をされているという状況の中、里帰り出産ができず、家族の支援が受けられない中で、不安な育児を行わなければいけない妊産婦も多くいると認識をしております。こうした妊産婦に向けて、都の支援体制についてあわせて伺います。

○高野少子社会対策部長 都は、全ての子育て家庭の状況を妊娠期から把握し、継続した支援を行う区市町村を支援しており、今年度は、子育て家庭が抱えるさまざまな悩みによりきめ細かく対応するため、産後の支援を大幅に充実したとうきょうママパパ応援事業を実施しております。
 本事業におきまして、一歳未満の子供を持つ家庭の育児負担を軽減するため、産後の母子の寄り添い、家事、育児を行うサポーターの派遣に取り組む区市町村への補助を実施し、支援体制の整備に取り組んでおります。

○後藤委員 ありがとうございました。
 とうきょうママパパ応援事業において、こうしたケースにおいても対応がされているということがわかりました。
 では、次に、妊婦に対してのPCR検査にかかわる費用助成について伺います。
 本事業では、希望する妊婦に対して、分娩前に新型コロナウイルスのPCR検査費用を助成するというものでありますが、全ての妊婦が対象になるんでしょうか、伺いたいと思います。

○高野少子社会対策部長 本事業では、発熱などの感染を疑う症状がなく、分娩予定日がおおむね二週間以内の妊婦の方を対象としており、ご本人が希望する場合に行われるものでございます。

○後藤委員 ありがとうございました。
 おおむね出産二週間以内の妊婦が対象ということで、全ての妊婦が対象とならないということがわかりました。
 本来の事業の目的が妊婦の不安解消ということであれば、分娩予定日の二週間という期間を本来は設けず、全ての妊婦を対象とすべきだと考えます。ぜひ、国に対して改善を求めることを要望したいと思います。
 また、今回のPCR検査助成の対象というものが分娩前の妊婦ということで、検査費用助成期間の対象外となる二週間よりもっと前の妊婦さんたちがPCR検査を希望する場合においては、どのような検査体制になるのか伺います。

○高野少子社会対策部長 都は、かかりつけの産婦人科医も含め、医師が必要と判断した場合には必要な検査が実施できるよう、検査体制の整備を図っております。

○後藤委員 かかりつけの産婦人科医の判断でも、PCR検査の可否がわかるということでございました。
 妊婦さんの中には、本当に、これだけ新型コロナウイルスが感染拡大する中で、病院に行くこと自体が大変不安だという妊婦さんも多くいらっしゃいまして、何か体に心配があって検査をしようか迷っている方は、内科医の診察が必要であるというふうに思っている妊婦さんも多くいらっしゃると思います。
 かかりつけの産婦人科医でもいいということは、妊婦の健診のときにも、何か不安を相談して、PCR検査が必要な場合には検査につなげていくということができるという話ですので、こうした不安に寄り添える体制があるという周知も、ぜひいただければなというふうに思います。
 そして最後に、本事業を妊婦に向けてどのように周知を図るのか伺いまして、私の質問を終わります。

○高野少子社会対策部長 都は、本事業における検査の流れや陽性となった方への相談支援などにつきまして、わかりやすく紹介したリーフレットを作成し、医療機関、区市町村等と連携して、対象となる妊婦に配布するとともに、ホームページも活用し、本事業について広く周知を図ってまいります。

○斉藤(や)委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で福祉保健局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後六時五十八分散会

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