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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第二号

令和二年三月二日(月曜日)
第七委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長斉藤やすひろ君
副委員長菅原 直志君
副委員長白石たみお君
理事小林 健二君
理事小松 大祐君
理事木下ふみこ君
後藤 なみ君
斉藤れいな君
藤田りょうこ君
伊藤こういち君
たきぐち学君
岡本こうき君
大場やすのぶ君
小宮あんり君

欠席委員 なし

出席説明員
福祉保健局局長内藤  淳君
次長松川 桂子君
技監矢内真理子君
理事後藤 啓志君
総務部長雲田 孝司君
指導監査部長本多由紀子君
医療政策部長矢沢 知子君
保健政策部長成田 友代君
高齢社会対策部長村田 由佳君
少子社会対策部長谷田  治君
障害者施策推進部長松山 祐一君
健康安全部長高橋 博則君
事業推進担当部長池上 晶子君
医療改革推進担当部長田中 敦子君
医療政策担当部長櫻井 幸枝君
地域保健担当部長上田 貴之君
事業調整担当部長藤井麻里子君
子供・子育て施策推進担当部長遠藤 善也君
障害者医療担当部長石黒 雅浩君
食品医薬品安全担当部長花本 由紀君
感染症危機管理担当部長吉田 道彦君
病院経営本部本部長堤  雅史君
経営企画部長児玉英一郎君
サービス推進部長西川 泰永君
経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務樋口 隆之君
計画調整担当部長船尾  誠君

本日の会議に付した事件
福祉保健局関係
提出議案について(説明)
・第百七号議案 令和二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 福祉保健局所管分
付託議案の審査
・第九十九号議案 令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 福祉保健局所管分(質疑)
・第百五号議案 令和元年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、 歳出、債務負担行為 福祉保健局所管分(説明・質疑)
病院経営本部関係
提出議案について(説明)
・第百七号議案 令和二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 病院経営本部所管分
・第百八号議案 令和二年度東京都病院会計補正予算(第一号)
付託議案の審査
・第九十九号議案 令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 病院経営本部所管分(質疑)
・第百六号議案 令和元年度東京都病院会計補正予算(第二号)(説明・質疑)
付託議案の審査(決定)
・第九十九号議案 令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 厚生委員会所管分
・第百五号議案 令和元年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、債務負担行為 厚生委員会所管分
・第百六号議案 令和元年度東京都病院会計補正予算(第二号)

○斉藤(や)委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、福祉保健局、病院経営本部関係の令和二年度補正予算案の説明聴取及び中途議決に係る付託議案の審査を行います。
 なお、令和二年度補正予算案については、本日は説明を聴取し、資料要求をするにとどめ、質疑は後日の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより福祉保健局関係に入ります。
 初めに、理事者の欠席について申し上げます。
 坂本生活福祉部長並びに奈良部企画担当部長は、所用のため、本日の委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承願います。
 次に、第百七号議案、令和二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、福祉保健局所管分について、理事者の説明を求めます。

○内藤福祉保健局長 議案のご説明の前に、新型コロナウイルス感染症に対する現状についてご説明申し上げます。
 まず、先立ちまして、先日、都内発症例としましては初めてお一人の方がお亡くなりになりました。また、この間、都内発生にかかわらず、全ての地域においてお亡くなりになられた方に対して哀悼の意を表させていただくとともに、ご遺族の方々に心からお悔やみ申し上げたいと思います。
 都内発生の状況でございますが、昨日現在三十九人の方が陽性反応が出ております。都を含めまして、全国的に感染経路が明らかではない患者の方が多く発生しているという状況でございます。
 ただ、東京都で発生していますその三十九名の方について少し詳しく申し上げますと、この三十九名のうち、お一方は、先ほど申し上げたように残念ながらお亡くなりになりました。ただ、それ以外、十五名の方が既にご退院されております。現在、重症の方が四名、それ以外の方々は軽症または比較的症状が安定していると、こういった状況にございます。
 引き続き予断を許さない状況ではございますが、治療等、都内の医療機関と協力いたしまして、全力を尽くして対応してまいりたいと考えております。
 そして、この一、二週間が感染の急速な拡大が収束できるかの瀬戸際という切迫している状況を踏まえまして、我が福祉保健局では、相談検査体制、医療提供体制の充実強化に集中的に取り組んでおります。
 まず、相談体制につきましては、相談件数の増加に備え電話回線を増設するほか、多言語への対応や聴覚障害者等へのファクスによる対応などの強化を図ってございます。
 検査体制につきましては、民間検査機関への委託や健康安全研究センターに検査機器を整備するなど、これまで一日約百二十件の検査件数を、まずは最大三百四十件にまで拡大することを想定してございます。
 医療提供体制につきましては、東京都医師会を初め、医療機関や東京都感染症対策アドバイザーなどの専門家の方々と十分な調整を行いながら、引き続き感染拡大の防止へ向けて、一歩先、二歩先を見据えながら全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。
 それでは、令和二年第一回東京都議会定例会に提出いたしました議案につきましてご説明申し上げます。
 今回ご審議をお願いいたします議案は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、感染症対策を強化するために必要な経費を補正する令和二年度補正予算案でございます。
 詳細につきましては、総務部長よりご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○雲田総務部長 それでは、令和二年度補正予算案につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料、令和二年度補正予算概要をごらんいただきたいと存じます。
 一ページをお開き願います。Ⅰ、総括表でございます。
 今回の補正は、一般会計歳入歳出予算の補正でございます。
 左側の(1)、歳入予算の補正予算額欄をごらんください。国庫支出金で七千百四十六万九千円及び繰入金で一億円の増額により、補正後の歳入合計は二千三十四億二千九百四十五万七千円となります。
 右側の(2)、歳出予算の補正予算額欄をごらんください。福祉保健費で二十五億二千八百六十万七千円増額補正でございます。これにより、補正後の歳出合計は一兆二千二百九十一億九千六十万七千円となります。
 二ページをごらんください。Ⅱ、事項別内訳の1、新型コロナウイルス感染症緊急対策でございます。
 新型コロナウイルス感染症緊急対策に要する経費として、相談体制の確保や検査体制の強化などについて、健康安全費で二十四億八千六百六十万七千円、右側の三ページでございますが、感染症診療協力医療機関整備事業について、施設整備費で四千二百万円を計上してございます。
 以上、簡単ではございますが、提出議案の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○斉藤(や)委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○斉藤(や)委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第九十九号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、福祉保健局所管分及び第百五号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、債務負担行為、福祉保健局所管分を一括して議題といたします。
 本案のうち、追加提出されました第百五号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、債務負担行為、福祉保健局所管分について、理事者の説明を求めます。

○内藤福祉保健局長 それでは、令和二年第一回東京都議会定例会に提出いたしました議案についてご説明申し上げます。
 今回ご審議をお願いいたします議案は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、感染症対策を強化するために必要な経費を補正する令和元年度最終補正予算案でございます。
 詳細につきましては、総務部長よりご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○雲田総務部長 それでは、令和元年度最終補正予算案につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料、令和元年度最終補正予算(追加)概要をごらんいただきたいと存じます。
 一ページをお開き願います。Ⅰ、総括表でございます。
 今回の補正は、一般会計歳入歳出予算及び債務負担行為の補正でございます。
 左側の(1)、歳入予算の補正予算額欄をごらんください。国庫支出金で九百三十一万四千円の増額により、補正後の歳入合計は千八百二十五億五千百三十八万円となります。
 右側の(2)、歳出予算の補正予算額欄をごらんください。福祉保健費で五千九百八十万二千円増額補正でございます。これにより、補正後の歳出合計は一兆二千二百九十一億六千三百四十四万一千円となります。
 二ページをごらんください。Ⅱ、事項別内訳の1、新型コロナウイルス感染症緊急対策でございます。
 新型コロナウイルス感染症緊急対策に要する経費として、健康安全費で五千九百八十万二千円を計上してございます。
 三ページをごらんください。Ⅲ、債務負担行為でございます。
 新型コロナウイルス感染症緊急対策検査機器整備に係る令和二年度分の債務負担行為として四千二十六万円を計上してございます。
 以上、簡単ではございますが、提出議案の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○斉藤(や)委員長 説明は終わりました。
 なお、その他の議案につきましては、既に説明を聴取しておりますので、これより本案に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○岡本委員 質問に先立ち、新型コロナウイルスCOVID-19により亡くなられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、罹患された皆様に心よりお見舞いと一日も早いご回復をお祈り申し上げます。
 また、この間、検査、治療、感染拡大の防止、都民への情報発信、情報提供等に懸命に活動しておられます都庁職員及び全ての関係者に心より敬意を表します。
 本日、私は熱症状も全くございませんし、せきも全くございませんが、この新型コロナウイルスは八割の方が無症状または軽症ということで報道もありますので、念のためマスクをして質問させていただきたいと思います。
 今回、最終補正予算案として上程されております新型コロナウイルス感染症への緊急的な対応の中から、まず、相談体制についてお伺いをいたします。
 一般相談を受け付けている新型コロナコールセンターを委託したということでありますが、これまでの受け付け状況等について伺います。

○吉田感染症危機管理担当部長 都は、都民に正確な情報を伝え、正しい行動をとっていただくために、専用のコールセンターを一月二十九日に開設し、土日祝日を含め、午前九時から午後九時まで運営してございます。
 開設以降、二月二十七日までの三十日間は、都職員が最大四回線により、感染不安や予防法に関することなど約八千七百件の相談に対応いたしました。二月二十八日からは、民間委託で六回線に増強して対応してございまして、二月二十八日から三月一日までの三日間で約一千四百件の相談に対応してございます。

○岡本委員 職員の労力や負担の軽減、またマンパワーの確保、相談体制の強化の観点から、民間への委託に期待をいたします。
 続いて、コールセンターと関連の深い新型コロナの帰国者・接触者電話相談センターの窓口の現状について、現状の体制について伺います。

○吉田感染症危機管理担当部長 感染の可能性がある方からの相談に対応するため、二月七日から、平日の日中は都内の全保健所で、また平日夜間及び土日祝日は特別区、八王子市、町田市と共同で帰国者・接触者電話相談センターを運営しております。
 二月二十八日からは、都としてわかりやすい名称で案内するため、新型コロナ受診相談窓口の名称で周知しており、平日日中の保健所における対応とあわせて二十四時間切れ目なく対応しております。

○岡本委員 テレビ報道、例えば二月二十六日のテレビ朝日の羽鳥慎一モーニングショーや、また新聞報道、二月二十八日の東京新聞によれば、医師らが検査を要望しているのに保健所に断られるケースが相次いでいるといったような報道がなされています。
 テレビ報道によれば、東京都福祉保健局の担当者は、PCR検査の対象に関して、都として特別な条件は設けていない、国の通知内容を各医療機関や保健所に知らせているとのことであります。
 他方で、新聞報道では、区の保健所担当者が、都の方が厳密に、重症者という基準で検査対象を選んでいるといっているとして、都が国の基準よりも厳しいかのような報道も見受けられます。
 この点に関しまして、帰国者・接触者電話相談センター、あるいは新型コロナ受診相談窓口の相談の対象となる方及び入電後の新型コロナ外来へのフローを簡単にご説明願います。

○吉田感染症危機管理担当部長 国が示している相談の目安においては、風邪の症状や三十七・五度以上の発熱が四日以上続く方、強いだるさや息苦しさがある方、これらの症状が二日程度続いている高齢者や基礎疾患等がある方が新型コロナ受診相談窓口に相談する対象者とされております。
 相談者から相談を受けますと、保健師等により、現在の症状、基礎疾患の有無、流行地域への渡航、居住歴、患者との接触歴等の聞き取り調査を行っております。聞き取り調査の結果、新型コロナウイルス感染の疑いのある場合には、帰国者、接触者外来、いわゆる新型コロナ外来につなぎ、医師が総合的に判断した結果、新型コロナウイルス感染症を疑う場合などには都が検査を実施しております。
 なお、都は、国が示した検査対象者やそれに合致しない場合でも、新型コロナウイルス感染症を強く疑う症例について検査を行えるよう、都内で保健所を設置する特別区、八王子市、町田市と二月十二日に改めて申し合わせを行っております。
 また、二月二十七日付の国の行政検査の対象者に関する事務連絡についても、改めて保健所に周知しているところでございます。

○岡本委員 今ご答弁をいただきまして、都は国の基準どおりだということで理解をいたしました。また、先ほど述べました新聞報道には同じ紙面内に、東京都感染症対策課は、当初は滞ったこともあったが、今はスムーズに流れていると述べているということも書いてあり、そのように理解をいたしました。
 もっとも、今ご答弁いただきました検査の対象の範囲についてですが、医師が総合的に判断した結果、新型コロナウイルス感染症を疑う場合ということに関して、これについて解釈に幅があるために認識のそごが生じているのではないかということが考えられます。
 二月十七日付の厚労省の事務連絡、新型コロナウイルス感染症に関する行政検査について(依頼)、自治体宛てでは、症状や新型コロナウイルス感染症患者の接触歴の有無など医師が総合的に判断した結果、新型コロナウイルス感染症と疑う者が検査対象に加えられました。
 現場の臨床医は、新型コロナウイルス感染症が疑われる場合を軽症であっても幅広く捉える場合があり、他方で、保健所や東京都は、新型コロナウイルス感染症が疑われる場合を厳格に捉える傾向があるのではないかということが考えられます。
 二月二十七日付の厚労省の事務連絡では、接触歴の有無が削除されまして、単に医師が総合的に判断した結果、新型コロナウイルス感染症と疑う者に変更され、医師の判断を踏まえた行政検査を積極的に行っていただくようお願いしますとされました。
 という流れがある一方で、他方で、首相官邸の新型コロナウイルス感染症対策本部決定、令和二年二月二十五日付新型コロナウイルス感染症対策の基本方針では、今後の状況の進展を見据えて講じていくべき対策において、地域で患者数が継続的にふえている状況では、入院を要する肺炎患者の治療に必要な確定診断のためのPCR検査に移行しつつとありまして、検査対象者を重症者に限定、制限するといった方向性も示唆をされています。このように、国の厚労省と首相官邸とでも方向性がやや異なる内容が示された。
 これに関して専門家はどのようにいっているかというところでいいますと、バズフィードのネット記事におきまして、坂本史衣聖路加国際病院QIセンター感染管理マネジャーによりますと、検査の目的自体が変化しているということを述べておられます。
 これまでは、海外の流行地域への渡航歴や滞在歴のある人、感染者との接触者を中心に検査を実施してきましたが、その目的は封じ込めでした。しかし現在は、渡航歴や接触歴のない感染者が発生しており、検査の目的が、封じ込めから重症化しそうな患者、あるいは既に重症な患者を早く見つけて死なせないことに変わってきています。現状で無症状の人、軽症の人に検査をやる意味は薄いということが書かれています。
 そして、封じ込めを試みていた段階が終わりに近づいていますし、陽性とわかっても治療法がないので、今は資材や医療スタッフ、時間などの限りのある医療資源を重症者のために優先的に使う必要があるということを述べておられます。
 また、無症状あるいは軽症の方にまで検査を拡大すると、重症な患者さんの検査が後回しになるおそれが生じ、医療的資源が減ってしまうということで、安易に検査を広げることは、そこに注げる資源を減らし、かえって国民にとってマイナスになるかもしれませんということを述べておられます。
 限られた資源をどうしたら有効活用できるか、八割が軽症で済む病気だということをまず押さえないといけませんということを述べておられます。
 他方で、これに対して批判的なコメントが続々と上がっています。
 代表的なものとして、テレビ東京のワールドビジネスサテライト、二月二十八日放送では、医療ガバナンス研究所の上昌広氏はこれとは反対の意見を述べておられます。
 検査体制の拡充が日本のパンデミックを防ぐ最大の鍵になると主張されまして、治療の基本は、どんな病気でも早期診断、早期治療です。軽症で風邪かどうかわからないが、ちょっと体調が悪い方が頑張って満員電車に乗って職場に行って周囲にまき散らす。今そういう方を検査できない。そういう人を検査することで感染拡大を防げる可能性が高いということを述べておられます。
 また、二月二十六日、二十七日、二十八日の羽鳥慎一モーニングショーも、希望する全ての人にPCR検査を行うべきかといったことについて、医師からの賛否両論を取り上げた上で、蔓延させないためにも検査し、新型コロナとそうでない患者を見分けることが大事という見解を伝えています。
 そして、その中で玉川氏は、検査をせず見かけ上の患者を少なくしてパンクさせないというのは本末転倒、ふるい分けをして流れをつくることが大事だということをいっています。
 また、病気の早期検査のメリットは、重症化を防ぎ、感染を確定させることで、感染者を自宅待機させて感染の拡大を防ぐ。今の日本の検査体制、PCRの検査の体制は全然足りていないという報道です。
 また、PCR検査について、症状を訴えている人全てにやらせた方がよい。重症でもない状況でもやってもらえるということで、あっという間に重症化するということ、また、院内感染を防ぐためにも検査できればということが述べられています。
 このように、専門家の意見が対立しているように見受けられますが、よく検討しますと、ある意味どちらも正しいことを述べているように思われます。現在の検査体制、医療資源の不足を前提とすれば、これがもう所与の前提であるとすれば、先ほど述べた坂本史衣氏がいうように、重症患者を優先すべきであるということは正しいということはいえます。
 他方で、もっと検査体制を拡大すべきだと、理想、望ましい体制をいえば、希望する全ての人に検査を行って早期発見し、感染拡大を防止すべきだということになる。前提が異なるために見解が異なっているように見えますが、どちらも専門家の意見は、私は正しいのではないかというふうに思います。
 こうした議論も踏まえつつ、次に、検査体制について質問をいたします。
 まず、今回の新型コロナウイルス感染症の検査方法等については、新型ということもあり、検査の方法やキット等についてどのような流れで地方衛生研究所に伝えられたのか伺います。

○吉田感染症危機管理担当部長 新たな病原体であったことから、当初は国立感染症研究所のみで検査を行う体制でございましたが、疑い例の増加により検査体制が逼迫したことから、国は一月二十三日に都道府県に向けて、ウイルス検出のための試薬を地方衛生研究所に配布するとの事務連絡を発出いたしました。
 その翌日に、国立感染症研究所から病原体検出マニュアルと試薬が東京都健康安全研究センターに到着したため、同日中に検査体制を整備したところでございます。

○岡本委員 それでは、現在の検査の流れ及び体制について伺うとともに、次年度、検査機器が増設された際の検査規模について伺います。

○吉田感染症危機管理担当部長 新型コロナウイルスの検査は、医療機関において感染が疑われる患者から採取した検体を用いて実施しております。
 検査は、防護服を着用して感染させる危険性を除去する処理を行い、その後、遺伝子を抽出し、試薬を用いて増幅して分析することで感染の有無を判定しております。
 都は、この検査を東京都健康安全研究センターのウイルス検査部門を中心とした専門性を有する二十三名の職員で実施しています。
 また、次年度、機器が増設された際、一日当たり最大の検査件数は、現行の百二十検体から二百四十検体へ倍増する見込みでございます。

○岡本委員 ご答弁ありがとうございました。現行百二十人の検査件数から二百四十件に倍増するということで理解をいたしました。
 先ほど述べました、検査体制をふやすべきなのか、あるいは重症者を優先すべきなのかといった議論をご紹介しましたが、こうした議論に関して、米山隆一前新潟県知事、弁護士で、また医学博士でもあります方のウエブ論座の見解をご紹介したいと思います。
 軽症例においてPCR検査をして診断を確定する意味はありませんということを述べておられます。
 しかし、実際は新型コロナウイルス感染症との診断がつくことで、他の疾患の可能性が除外され、今後起こる症候がより正確に予想でき、より迅速な対処ができるようになります。医学的観点とは別の、人の心の観点があるということをいっておられます。
 PCR検査を拒まれ放置されたとき、黙って自宅で療養できる人は決して多くはないでしょう。少なからぬ人が、診断してくれる医師を探して医療機関を渡り歩き、医師に詰め寄って診断を迫るかもしれません。そういった人が数多く医療機関に殺到すれば、医療機関はそうした事態への対処でリソースをとられ、正常に機能できなくなってしまいます。そういった不安を解消するには、必ずしも重症とまではいえなくても、PCR検査を実施して、本人の安心、感染しているという結果でも、わからない状態よりはそれを安心と感じるということを確保するのは、説得に労力を費やすよりも合理的だということをいっておられます。
 ですので、医学的、疫学的には軽症者に対するPCR検査は余り意味がないかもしれないけれど、人の行動や人の心を考えたときには、これをやるべきであろうということを述べておられます。
 海外、韓国では一日一万五千件のPCR検査が可能ということであります。また、シンガポールでは一日五千件の検査が可能。日本の検査のキャパシティーは政府発表の検査能力、一日三千八百件。実際の件数は一日九百件であったということが報道されております。
 都民の不安を払拭する上では、検査数を大幅にふやす必要性があると私もそのように考えております。結論として、検査できる数をふやすように、ぜひとも引き続き積極的な対応をお願いしたいと思います。
 なお、日々の報道からは、時々刻々と状況が変化しています。
 スイスのロシュ社、通常七時間前後かかるPCR検査を二、三時間程度で可能とするキットを開発し、中国では使用の実績があるということで報道されております。このロシュ社のPCR検査キットを導入しなかった政府、厚労省への批判的な報道も見受けられるところです。
 また、別の報道では、神奈川県衛生研究所と理化学研究所は、三十分以内に結果がわかる検査法を開発したということであります。また、大阪大学発のベンチャー企業、株式会社ビズジーンは、十五分でウイルス検出できる新技術を開発し、医師に診てもらったその場で検査することができるということも報道されています。また、厚労省や経産省からの依頼でキョーリン製薬が、十五分程度で結果がわかる検査機器を開発したと、こうした報道もあります。
 今後、検査の方法については、新規の手法も含めて、さまざまな可能性があり得ることが示唆されています。また、政府は保険適用も検討しているようであります。
 他方で、こうした保険適用に関して批判的な、苦言を呈する専門家もいらっしゃいます。
 大阪大学免疫学のフロンティア研究センターの宮坂昌之招聘教授によりますと、開業医のところに患者がPCR検査をしてほしいと来たらどうなるのか。クリニック全体が汚染される可能性がある。日本は感染症リテラシーを育てていく必要がある。開業医がフルに検査をかけたらえらいことになるぞという資料が一つ。そして、日本は皆さん心配性過ぎるという苦言があります。
 また、政府専門家会議のメンバーで、東北大学大学院の医学系研究科の押谷仁教授によりますと、今の日本で一番メガクラスターが起こると考えられる場所は病院です。待合室で多くの人が長時間滞在するのは、感染の可能性を非常に高いものにします。日本ではまだ全体の中で感染している人は非常に少なく、体調不良で診てもらいたい、あるいは心配だから診てもらいたいという人の九九・九九%以上はこのウイルスには感染していないと考えられます。しかし、医療機関には残りのわずかな割合で存在する本当の感染者がいるかもしれない。武漢のように多くの人が待合室の中で押し合いへし合い状況になると、メガクラスターが起こる可能性がありますという指摘をしておられます。
 先ほど述べましたさまざまな検査手法が開発されつつある状況にあります。さまざまな選択肢を視野に入れて柔軟な対応をお願いしたいと思います。そして、もし政府の対応が遅い場合には、都が率先して、行政検査の前段階のスクリーニングとして新手法を導入するといったことも検討し、迅速に調査研究をしていただきたいと思います。
 もちろん、そもそもPCR検査自体にも偽陽性、偽陰性の問題があります。また、新しい手法について偽陽性、偽陰性の問題がありますので、かえって混乱が生じないような慎重な判断が必要ではありますけれど、迅速な検討と研究をお願いしたいと思います。
 そして、先ほど専門家の苦言でも述べられておりましたが、保険適用がなされてクリニックで検体採取が行われると、待合室などを通じてかえって感染が広まるという危険性もあります。韓国では、保健所の敷地でドライブスルーでの検査を実施しているということであります。また、日本でも、二〇〇九年の新型インフルエンザ対策においては、官公庁の敷地に屋外テントを張って検査をしたということも報道で伺っております。
 仮に、保険適用がなされた後においても、政府の方針に問題点があれば、都で積極的な提言や対策をお願いしたいと思います。
 以上で私の意見と要望を述べさせていただきまして、私の質疑を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。引き続きよろしくお願いします。

○小林委員 まず初めに、福祉保健局の皆様には、新型コロナウイルス感染症対策に連日連夜ご対応いただいておりますことに改めて敬意を表し、感謝を申し上げたいと思います。日々刻々と変わる状況の対応に、肉体的にも精神的にも酷使をされているかと思いますが、くれぐれも健康管理にご注意をいただければというふうに思います。
 このたびの令和元年度補正予算は、令和二年度補正予算にも続く、喫緊に対応すべき対策のための重要な予算であると思います。私の方からは、重複した質問は避けまして、既に取り組んでおられることについても、確認のため端的にお伺いをさせていただきます。
 まず、相談体制の確保についてですが、まずは都民の不安の声を聞き、少しでも不安を解消していくことや予防対策を講じていただくこと、また適切な医療につなげていくことは、感染拡大を抑制する上で大変重要であります。
 こうした対応をしていくため、相談窓口としてコールセンターが設置されて一カ月が経過をいたしましたが、先ほど相談件数等についてはご答弁いただきましたが、主な相談内容についてお伺いをいたします。

○吉田感染症危機管理担当部長 主な相談内容といたしましては、熱やせきが出ているが感染しているのではないかといった感染不安や、手洗いや消毒の方法を教えてほしいといった具体的な予防方法、流行地域からの旅行者、帰国者との接触に関することなどでございます。

○小林委員 発熱やせきなど症状がある都民の方の不安は大きいと思います。
 発症している方の相談をしっかりと受けとめ、適正な医療機関につなぐことが今極めて重要でありますが、発症している方の相談はどのように受けて、また医療機関につないでいるのか、また、そのような医療機関は都内にどのぐらいあるのかお伺いをいたします。

○吉田感染症危機管理担当部長 国が示している相談の目安においては、風邪の症状や三十七度五分以上の発熱が四日以上続いている方、強いだるさや息苦しさがある方、これらの症状が二日程度続いている高齢者や基礎疾患等がある方について、保健所等に設置しております新型コロナ受診相談窓口をご案内しております。
 相談の結果、新型コロナウイルス感染の疑いがある場合には、専門の新型コロナ外来への受診につなぎ、医師の総合的な判断などを踏まえ、都が検査を実施しております。
 新型コロナ外来は、新型コロナウイルス感染症の患者の診療が可能な感染症診療協力医療機関でございまして、現在都内に七十三施設確保してございます。

○小林委員 先ほどご答弁もありましたので質問は割愛をさせていただきますが、検査体制については、先ほどもお話がありましたが、一部報道などで、発熱や肺炎の症状があるのにウイルス検査を受けられないなどの声が医療関係者などから上がっているとの指摘もあるようでございますけれども、また今後、しっかりとそうした医療体制の充実は、さらに充実に努めていただくよう要望させていただきたいと思います。
 次に、検査の結果が陽性となった患者さんは、感染が拡大しないよう感染症予防対策の整った医療機関でケアを受けることになるかと思いますが、検査の結果、陽性になった患者さんへの対応はどのようにされているのか、また、ケアを行う医療機関は都内にどのくらいあるのかお伺いいたします。

○吉田感染症危機管理担当部長 検査で新型コロナウイルスに感染していることが判明した場合、保健所は感染症法に基づき入院勧告を行い、感染症指定医療機関十二施設など、感染症医療を適切に提供できる医療機関において入院治療をお受けいただいております。
 なお、入院勧告を行った際には、応急入院後七十二時間以内に保健所に置かれております感染症の診査に関する協議会を開催いたしましてご意見をいただくこととなっております。
 この協議会は、感染症指定医療機関の医師、感染症の患者の医療に関する学識経験者、法律に関する学識経験者等の委員で構成されてございまして、感染症の蔓延防止や人権尊重の観点から、入院勧告の妥当性について審査をいただいております。

○小林委員 先日、国が示した新型コロナウイルス感染症対策の基本方針では、まさに今が、今後の国内での健康被害を最小限に抑える上で極めて重要な時期であるとされています。
 私ども都議会公明党は、先週の代表質問、また一般質問を通じて、相談体制の強化、医療体制の整備、また中小零細企業への支援、高齢者施設や学校現場への支援などを主張してきましたが、状況は日々刻々と変化をしております。
 今後とも、私たちは対策強化に向け、さらに全力で取り組んでまいる決意ですので、都としても迅速に、また着実に、的確に、感染拡大防止に取り組んでいただくよう要望いたしまして、質問を終わります。

○小宮委員 新型コロナウイルス感染症について、日々、都民のためにご尽力いただいておりますことに心から感謝申し上げます。
 さて、この感染症への緊急的な対応として、相談体制と検査体制の強化が図られる予定でありますけれども、都民、国民の不安の声として大きいのは、感染が心配なときに検査を受けられる体制が確保されているかということです。
 そこで、今回の補正予算で、これまでと比較して具体的にどの程度、検査の拡充を都として図るのか伺います。

○吉田感染症危機管理担当部長 今年度の補正予算は、検査試薬を追加分といたしまして一千検体分購入する予定でございます。
 また、来年度の補正予算でございますが、検査試薬を三千検体分、検査機器の整備として核酸抽出装置を新たに五台、抽出した遺伝子を増幅するリアルタイムPCRを二台購入する予定でございます。
 これらにより、都健康安全研究センターでは、検査可能な一日当たりの検体数が、次年度は百二十検体から二百四十検体へ倍増する見込みでございます。

○小宮委員 都の健康安全研究センターにおける検査能力は倍増するということですけれども、それでも一日二百四十検体ということで、千四百万都民のニーズに対応できるのか。特に今回は想定外のことであったと思いますけれども、武漢からの帰国者の受け入れにも対応していただき、また、クルーズ船の乗船者への検査にも当たっていただいているというふうに伺っております。
 国は、国立感染症研究所から民間の研究所や大学病院等に対して、検査試薬を提供するとともに、精度管理の支援も行うなどして、民間の検査会社でもコロナウイルスの検査ができるよう環境整備をしていると聞いております。
 先日の本会議で知事が、民間検査機関も活用して検査体制を一層強化すると答弁をされていましたが、東京都は民間検査機関に対して、国と同様に検査試薬の提供や精度管理の支援を行うのか確認します。

○吉田感染症危機管理担当部長 検査試薬は、民間検査機関みずからが購入することとしてございます。
 また、委託する検体の一部を都健康安全研究センターが同時に検査することで、精度管理について支援する予定としております。

○小宮委員 検査試薬については、民間が独自で、もう既に購入をするという環境が整っているということで、独自に購入をすると。
 精度管理については一部支援をするということでしたが、どのくらいの数の民間検査機関を活用できるのか伺います。

○吉田感染症危機管理担当部長 新型コロナウイルスの検査は、病原体の危険度に応じた実験室の格付でございますバイオセーフティーレベルでいきますと、ペスト菌やSARSウイルスにも対応可能なレベル三の施設で行うか、あるいはバイオセーフティーレベル二の施設で感染防護服を着用して行うこととされております。
 こうした体制で検査ができる民間の検査機関は数が限られておりまして、都内大手三社の検査会社は、国立感染症研究所の検査検体のみ受け付けるとしております。
 都は、対応可能と回答いただきました民間検査機関一社を活用いたします。

○小宮委員 どの民間検査機関でも検査ができるというものではないということでしょうか。

○吉田感染症危機管理担当部長 ご指摘のように、病原体のバイオセーフティーレベルというものが今回の検査には求められておりますので、どの検査機関でも実施が可能といったものではございません。一定の要求された水準を満たした検査機関のみでの検査が可能というところでございます。

○小宮委員 一定の要件を満たした機関でないと民間の検査機関でも検査ができないということで、そうした中、国が大手三社は押さえていて、東京都の要請に応じてくださったのが一社ということでした。
 その中で、東京都が活用するこの民間の検査機関では、一社ですけれども、どの程度の検査が可能か伺います。

○吉田感染症危機管理担当部長 都健康安全研究センターで実施しております検査は、入院勧告や就業制限の実施等、法に基づく対応につながるため、高い精度が求められております。
 センターは、都内で発生した疑似症患者の確認検査を迅速に行い、患者に対して感染拡大防止策等を講じる必要もございます。
 一方で、国からクルーズ船等の入院患者の退院に必要な陰性確認検査を依頼されてございまして、国が示す退院基準を満たすためには、一人当たり二回の検査が必要でございます。そのためにセンターは疑似症患者の確認検査を優先に実施し、陰性確認検査については民間の検査機関に委託することとしてございます。
 民間検査の一日当たりの最大検査可能件数は約百件となっております。

○小宮委員 検査に求められている精度や内容がある中で、東京都と民間とですみ分けをして、できる検査を有効に実施をしているというふうに受けとめました。民間の検査機関を活用するといっても、多くの検査に対応できるような状況でないということです。
 先日、国は新型コロナウイルス感染症対策の基本方針を公表しましたけれども、多くの感染者は罹患しても軽症であったり治癒する例も多く、軽症者は自宅療養をということでありました。
 指針にもあるように、注意すべきは重症化するリスクが高い高齢者や糖尿病などの基礎疾患を持つ方ですから、これらの方が発症した場合には、迅速に把握をして、適切な医療につなげていくということが重要。やはりそのための検査のあり方、東京都と民間が協力するに当たっても、そういった考え方、やり方等々が工夫をされているということがわかりました。
 都の帰国者・接触者相談センターには、検査を希望する都民からの問い合わせも多いというふうに聞きますけれども、相談体制の拡充にも努めていただきながら、こうした状況をしっかりと説明をして、都民の理解と協力を得られるよう周知するとともに、重症者への医療提供体制の確保をしっかりとお願いしたいということを申し上げまして、質問を終わります。

○藤田委員 日本共産党の藤田りょうこです。
 私からも、第百五号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算について質問いたします。
 昨年末、海外で発生した新型コロナウイルス感染症にまつわる対応では、東京都の職員を初め、関係機関の皆様におかれましては、昼夜を問わず奮闘されていることに心から敬意を表したいと思います。
 今回の補正予算は、新型コロナウイルスの検査、PCR検査を行う体制の強化を目的としています。今、全国で市中感染が広がっている状況ですが、感染を早期に発見することで拡大防止の手だてがとれるようになります。また、新型コロナウイルスが発熱などの原因ではないとわかることも非常に重要です。
 日本医師会は、PCR検査について、今は何としても重症者の把握やクラスターの発生を徹底的に防ぐことが重要であり、そのためにもPCR検査は有効な手段になるとしています。
 一方で、PCR検査の必要性の判断は医師が行うとの方針が国からも出されている中で、医師が検査が必要と判断したにもかかわらず検査に結びつかなかった、あるいは不適切と考えられる事例が寄せられているとしています。
 今はまだ一般の検査機関では行えない検査のため、保健所に連絡の上、東京都健康安全研究センターに検体を運んでPCR検査を行っています。また、先週末からは民間への委託も行っているところです。
 東京都は、新型コロナウイルスの検査について、自治体や保健所にどのような対応を行っていますか。

○吉田感染症危機管理担当部長 新型コロナウイルス感染症の検査につきましては、国が定める要件をもとに判断することを原則としております。
 その要件に合致しない場合でも、症状、患者等との濃厚接触の度合い、ほかの疾患との鑑別の状況などにより、新型コロナウイルス感染症が強く疑われると判断する症例については、保健所が医療機関と調整の上、検査を実施しております。
 なお、診察した医師の総合的な判断により、検査が必要とされた症例について検査を行えるよう、二月十二日に都内で保健所を設置する自治体と改めて書面で申し合わせを行っております。

○藤田委員 診察した医師の判断で検査が行えるということが非常に重要だと思います。
 先ほども申しましたけれども、感染が早期に見つけられれば、それだけ感染が拡大しないように患者さん自身も対応することができます。また、目の前の患者さんの発熱や肺炎の原因が新型コロナウイルス感染ではないとわかることも大切で、消去法で、疑われる病気を絞っていく、そして治療につなげていくことができるようになります。
 申し合わせを行ったということですが、現場でも日々現状が変わる中、徹底し切れていないということもあり得ると思います。改めて方針を徹底していただきたいと要望いたします。
 また、診察した医師の判断で検査できるようにするためには、検査体制も実態に合わせて充実しなければならないと思います。
 都内では、新型コロナウイルスのPCR検査が行えるのは、先週末まで東京都健康安全研究センターの一カ所だけでした。現在、東京都健康安全研究センターでは一日に百二十件のPCR検査が実施できると伺っていますが、PCR検査は、ほかの感染症の病原体についても行われていると聞いています。
 そこで、一週間で行われているPCR検査の件数と、そのうち新型コロナウイルス感染症の検査は何件行っているのか、それぞれ伺います。

○吉田感染症危機管理担当部長 都健康安全研究センターでは、デング熱、インフルエンザ、ノロウイルス、麻疹、風疹などさまざまな感染症の病原体のPCR検査を実施しております。
 例えば、二月二十日から二十六日の一週間のPCR検査件数は約七百六十件、うち新型コロナウイルス感染症は約五百三十件となっております。

○藤田委員 現在の検査の件数の状況でも、現場はフル稼働で対応しているとお聞きしています。より多くの検査を行うことができるよう、東京都では先週、二月二十八日から民間の検査会社に検査の一部を委託して、一日当たりに検査ができる件数を約百件ふやしているということです。
 この民間の検査会社に委託している内容は、現在では、入院中の患者さんが陰性化しているかどうかを調べるために検査を行っているということでして、保健所からの依頼には対応していないということだと思われますが、民間の検査会社委託は現在一カ所ということで、症状があって検査をしたいという方が検査をできる件数については、現状ではまだ健康安全研究センターが対応しているということだと思われます。
 これでも、現状では件数は大幅にふえているわけではないということでは、先ほど質疑で大手の三会社は国が押さえているというふうにも伺っておりますけれども、東京都といたしましては、この民間の会社により多く委託を行っていこうという、そういった検討はしているのでしょうか。

○吉田感染症危機管理担当部長 先ほども一部ご答弁申し上げましたが、検査件数の増加につきましては常に考えているところでございます。
 ただ、現状では、受けていただけるところが一カ所のみといったところでございますので、その範囲内での検査ということになります。

○藤田委員 現状では民間会社は一カ所ということですが、先ほど、精度の問題やバイオセーフティーレベルの問題もありましたけれども、新型コロナウイルス感染症については、ガイドラインの中で、バイオセーフティーレベルは二以上の検査機関で実施ができるというふうにされておりまして、大手の三会社の検査機関はほぼそれを満たしているのではないかと思われます。
 都内では、私がちょっと調べたところでは、二社しか見ていないんですけれども、都内に検査機関、その会社が持っている研究所は十二カ所あるように見ているんですけれども、それも全部国が押さえているとなると、民間の活用というのがなかなか進まないなというふうに感じておりまして、東京都でやっぱりより多く検査が実施できるためには、国が目的として、どうしてその検査機関を押さえているかは明確ではありませんけれども、交渉しながら、やっぱり都民が的確に検査ができるようにするために、民間の会社もより多く進めていけるように検討すべきではないかなと思います。
 現在、政府は、PCR検査の保険適用に向けても調整をしているということで、さらにそうなると、検査を希望し、実施するところはふえてくるのではないかなと思われます。事態は日々変化しているというのが現状だと思われます。
 保険適用されれば、さらに検査の需要がふえるので、その都度新たな対応をしなければならないのが医療機関や保健所、検査機関などの現場の方たちであります。あわせて、保健所や健康安全研究センターの職員の体制も強化していただくよう要望いたしまして、質問を終わります。

○斉藤(れ)委員 私からも、新型コロナウイルス感染症対策について伺わせていただきます。
 福祉保健局の皆様には、日ごろの業務に加えまして、連日連夜、コロナウイルス対策にご尽力されておりますことに心より敬意を表したいと思います。
 新型コロナウイルスの感染が広がりを見せる中、SNS等では、感染への不安から検査を受けたいという声が大きくなっております。今回の補正予算では検査体制の強化が示されました。これにより検査体制がどの程度強化されるのかは先ほど質疑が行われておりますので割愛しますが、検査については、発熱や呼吸器症状があって相談したのに検査対象ではないと断られたという声が聞こえてきます。
 そこで、現時点での検査対象者は、具体的にどのような方か伺います。

○吉田感染症危機管理担当部長 新型コロナウイルス感染症に関する行政検査の対象者については、国が通知で示しており、四つに大別されます。
 まず一つ目は、三十七度五分以上の発熱または呼吸器症状がある方で、感染者と濃厚接触歴がある方。二つ目は、三十七度五分以上の発熱かつ呼吸器症状がある方で、発症から二週間以内に流行地域に渡航または居住していた方、あるいはそうした方と濃厚接触歴がある方という従来の対象者に加えまして、三つ目といたしまして、三十七度五分以上の発熱かつ呼吸器症状がある方で、入院を要する肺炎が疑われる方。そして最後に、医師が総合的に判断した結果、新型コロナウイルス感染症を疑う方となっております。

○斉藤(れ)委員 報道によると、日本医師会は二月二十六日、医師が保健所にウイルス検査を依頼したんですが、対応を断られるケースが報告されているとして、全国の実態を調査し、政府と連携して改善に取り組むという方針を示しました。
 今お答えいただいた四つの対象のうち、四つ目に該当する事例について、現場の判断と保健所の対応がやや合致できていないのかなという印象を持っております。
 そこで、検査対象として拡充された医師の総合的な判断について、定義が、現在定義づけられているかを伺います。

○吉田感染症危機管理担当部長 国通知では、症状や新型コロナウイルス感染症患者の接触歴の有無など、医師が総合的に判断した結果等の記載はございますが、明確に定義づけられたものではございません。
 季節性インフルエンザの検査が陰性であるなど、患者一人一人の状況に応じて医師が個別に判断するものと考えるところでございます。

○斉藤(れ)委員 今後は、この定義のことも、少し必要性を論じていかなければならないかなと思っているところなんですけれども、そもそもこの検査体制については、このところ報道でも詳細に検査方法や所要時間、また韓国の体制との比較などを用いて取り上げられているものが多いようです。
 季節柄、せきなどを伴った発熱などの症状のある方の数は大変多い状況ですので、PCR検査ですら、感染段階によっては感度が低く、見落としにつながる疑陰性が高い検査であるといわれている中で、簡易検査、新しい検査も含めて、風邪症状や不安のある方全てを検査していくことを最大目標とすることは最適解ではないのではないかというような指摘も聞こえてくるところがございます。
 それよりも、特に重症化をした患者、もしくは重症化をしてしまう患者に対して、どう適切な医療を提供していくか、その方法と対策を改めて整理し、正しい情報を発信していっていただきたいということを申し上げておきます。
 例えば、発熱や呼吸器症状が続く方はかかりつけ医に相談をして、かかりつけ医が総合的に判断した結果、必要となれば検査につながるということだと思いますが、こうした内容が余り正しく都民に周知されていないのではないかというふうに感じております。
 国が二月二十五日に出した基本方針では、症状の軽い方は原則自宅療養で、状態が変化した場合に相談センターまたはかかりつけ医に相談した上で受診するとなっています。こうした内容を都民にわかりやすく周知していただきたいと考えますが、都の取り組みを伺います。

○吉田感染症危機管理担当部長 都はこれまでも、相談窓口の情報や感染の疑いがある場合に気をつけることなど、新型コロナウイルス感染症に関するさまざまな情報をホームページに掲載するなど、情報提供に努めてまいりました。
 都民の皆様がどのような症状のときに、まずどこに相談し、そして受診や検査につながるのかをわかりやすく周知するために、新たにフローチャートとしてまとめましたものを作成いたしまして、都のホームページに掲載しております。
 今後は、情報の更新はもとより、ツイッター等を活用してお知らせするなど、適宜適切な情報発信に努めてまいります。

○斉藤(れ)委員 ありがとうございます。ぜひ積極的かつ頻繁な情報発信をお願いしたいと思います。
 PCR検査については、先ほど疑陰性について触れさせていただきましたが、例えば陰性という結果だった人があるとき陽性に変わったりと、検査の精度を疑問に思う事例も散見をされている状況です。
 検査結果について不安に思う都民の方もいらっしゃると思いますので、最後に改めて、リアルタイムPCR検査法について、どのような検査方法で、特徴は何かを伺います。

○吉田感染症危機管理担当部長 リアルタイムPCR検査法は、国立感染症研究所が新型コロナウイルスの検査法としてマニュアルに示している検査法でございまして、患者検体から抽出いたしましたウイルス遺伝子を増幅して、ウイルスの有無を確認するものでございます。このため、少ないウイルス量でも検出することができるのが特徴とされております。
 なお、お話の検査結果が変わる事例につきましては、検体の違いによる差も指摘されており、当初検体として用いられていた咽頭拭い液よりも、鼻咽頭拭い液や喀たんの方がウイルスの検出感度が高いといわれているところでございます。

○斉藤(れ)委員 ありがとうございました。
 この後、迅速検査キットの開発へ期待が寄せられていることや、さらにはワクチンの開発が待望されていることもありますけれども、都として現在最も取り組んでいただきたいと私が考えておりますのは、やっぱり正確な情報、特に、具体的にどのように行動すればいいのかといった情報を、繰り返し発信をいただきたいということでございます。
 情報社会にあって、情報不足は不安になりまして、臆測を呼んで互いに疑心暗鬼が広がっていきます。こうした事態を防ぐために積極的な広報を図っていただきたいと思います。
 そして、重症患者やその他基礎疾患のある患者等への医療体制をしっかりと確保していただくことを求めます。
 パニックに陥りやすい状況ですけれども、こんなときこそ、ふだんと同じように健康な生活を全ての人が送ることができるように、特にデマにより、生活必需品の買い占めが起きて、高齢者やひとり親家庭、障害のある方が本当に必要なものが手に入らないなどということが起きないように、かかる事態に、本当に必要な物資の備蓄とはどのようなものかについても正しく周知を行っていただきたいと考えます。
 既にさまざまな情報がネットにあふれておりまして、例えば、備蓄すべきものというワードで検索をかけますと、現在トップにヒットするのは、このままいくと紙類や飲食品も全て品切れになりますよというような内容が、一々商品を挙げて、それぞれ購買サイトへ誘導するようなサイトが一番トップに上がってきます。
 お店などでも、お米や赤ちゃんのミルクも品切れするスーパーも現在出てきておりますけれども、地元でも、まさに出産したばかりのご家庭やひとり親家庭、また高齢者の家庭で、買えないという事例が出てきておりまして、迅速に正しい情報発信や警告をしていただきたいと要望をさせていただきます。
 また、福祉保健局は学校休校に際して、特に就学援助や生活保護のご家庭で配慮が必要とされている児童が、学童保育や子供の居場所、もしくは各種学校において希望した場合には給食等を食べられるように、教育庁とも連携をして、迅速に区市町村への支援や周知を行うなど、対応を進めていただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。

○斉藤(や)委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で福祉保健局関係を終わります。

○斉藤(や)委員長 これより病院経営本部関係に入ります。
 初めに、第百七号議案、令和二年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、病院経営本部所管分及び第百八号議案について、理事者の説明を求めます。

○堤病院経営本部長 令和二年第一回定例会に追加提出をいたしました病院経営本部関係の議案につきましてご説明を申し上げます。
 ご審議いただきます議案は、令和二年度補正予算案二件でございます。
 補正予算案の内容は、新型コロナウイルス感染症への対策でございます。
 病院経営本部では、新型コロナウイルス感染症に対して、関係各局、保健所、国等と連携し、適切に対応してまいりました。
 補正予算では、感染症への緊急的な対応を行うとともに、感染症に対する今後の備えを強化するとの考え方に基づき、感染症患者の受け入れ体制強化や感染症患者受け入れ対応機能の強化に向けまして必要な対策を講じていくものでございます。
 今回の感染症発生のような危急の場合にありましても、都民の皆様の生命と健康を守る役割を果たすために、病院経営本部職員一丸となって取り組んでまいります。何とぞ委員の皆様方のご指導、ご支援を引き続きよろしくお願い申し上げます。
 なお、議案の詳細につきましては、この後、経営企画部長からご説明を申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○児玉経営企画部長 令和二年第一回定例会に追加提出いたしました議案の概要についてご説明申し上げます。
 お手元にお配りしております資料1、令和二年度補正予算の概要をごらんください。
 なお、これから申し上げます予算額等につきましては、百万円未満は四捨五入して説明させていただきます。
 恐れ入りますが、二枚おめくりいただき、一ページをお開き願います。令和二年度病院経営本部所管予算総括表でございます。
 病院経営本部が所管する一般会計と病院会計につきまして記載してございます。
 まず、一般会計についてご説明いたします。
 二枚おめくりいただき、三ページをお開き願います。一般会計の総括表でございます。
 事業費の補正予算額といたしまして五千九百万円を計上しております。
 続いて、四ページをお開き願います。Ⅱ、事項別内訳でございます。
 まず、1、地域病院等の運営でございます。
 補正予算額は二千二百万円を計上しております。
 公社病院における新型コロナウイルス感染症対策を進めるため、感染症患者の受け入れ体制を強化するとともに、外国人患者受け入れ対応機能の強化を図ってまいります。
 次に、2、地域病院等の施設整備でございます。
 補正予算額は三千六百万円を計上しております。
 公社病院における感染症対策を進めるため、感染症患者の受け入れ体制を強化してまいります。
 続きまして、病院会計についてご説明いたします。
 二枚おめくりいただき、六ページをお開き願います。病院会計の総括表でございます。
 上の表、収益的収支でございますが、収入の補正予算額といたしまして、医業収益に一般会計繰入金を九百万円計上しております。支出の補正予算額といたしまして、医業費用を九百万円計上しております。
 下の表、資本的収支でございますが、支出の補正予算額といたしまして、建設改良費を二億三千百万円計上しております。
 七ページをお開き願います。Ⅱ、事項別内訳でございます。
 補正予算の事項は、一、戦略1、都の医療政策推進への貢献でございまして、1、都の医療体制の充実といたしまして二億四千万円を計上しております。
 都立病院における新型コロナウイルス感染症対策を進めるため、感染症患者の受け入れ体制を強化するとともに、外国人患者受け入れ対応機能の強化を図ってまいります。
 以上で令和二年度補正予算の概要の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○斉藤(や)委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○斉藤(や)委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第九十九号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、病院経営本部所管分及び第百六号議案を一括して議題といたします。
 本案のうち、追加提出されました第百六号議案について、理事者の説明を求めます。

○堤病院経営本部長 引き続き、令和二年第一回定例会に追加提出をいたしました病院経営本部関係の議案につきましてご説明申し上げます。
 ご審議いただきます議案は、令和元年度補正予算案一件でございます。
 補正予算案の内容は、先ほどの議案と同様、新型コロナウイルス感染症への対策でございます。
 議案の詳細につきましては、この後、経営企画部長からご説明を申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○児玉経営企画部長 令和二年第一回定例会に追加提出いたしました議案の概要についてご説明申し上げます。
 お手元にお配りしております資料2、令和元年度補正予算の概要をごらんください。
 なお、これから申し上げます予算額等につきましては、百万円未満は四捨五入して説明させていただきます。
 恐れ入りますが、二枚おめくりいただき、一ページをお開き願います。令和元年度病院経営本部所管予算総括表でございます。
 病院経営本部が所管する一般会計と病院会計のうち、補正予算の対象は病院会計のみでございます。
 続きまして、二枚おめくりいただき、三ページをお開きください。Ⅰ、総括表でございます。
 病院会計の1、収益的収支、2、資本的収支について記載しております。
 下の表、資本的収支でございますが、支出の補正予算額といたしまして、建設改良費を一千万円計上しております。
 四ページをお開き願います。Ⅱ、事項別内訳でございます。補正予算の事項は、一、戦略1、都の医療政策推進への貢献でございまして、1、都の医療体制の充実といたしまして一千万円を計上しております。
 都立病院における新型コロナウイルス感染症対策を進めるため、感染症患者の受け入れ体制を強化してまいります。
 以上で令和元年度補正予算の概要の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○斉藤(や)委員長 説明は終わりました。
 なお、その他の議案につきましては、既に説明を聴取しておりますので、これより本案に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○後藤委員 私からは、令和元年度東京都一般会計補正予算中、病院経営本部所管分について質問をしたいと思います。
 まず、質問に先立ちまして、本当に日々、連日連夜、対応に当たっていただいております職員の皆様、そして関係者の皆様に心から敬意を表したいと思います。本当に対応をありがとうございます。
 そして、今回、病院経営本部においては、令和元年度の最終補正予算において、新型コロナウイルス対策ということで一千三十四万円の補正予算を計上しています。
 まず、今回の病院経営本部における、これまでの新型コロナウイルス感染症対策の対応について経緯を伺っていきたいと思います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 病院経営本部は、中華人民共和国武漢市から帰国された在留邦人等のうち、機内検疫で体調不良とされた方などを感染症指定医療機関であります都立の駒込病院、墨東病院、保健医療公社の荏原病院、豊島病院の四病院に加えまして、多摩総合医療センターにおきましても受け入れを行い、経過観察や必要な医療の提供を行ったところでございます。
 一月二十九日のチャーター第一便から二月十七日の第五便までで計三十二名を受け入れてございます。
 また、二月三日に横浜港に入港したクルーズ船の乗客、乗員対応を含め、新型コロナウイルスが指定感染症に指定された後においては、国や民間の医療機関、保健所等と連携しながら、重症者を含めた陽性患者を受け入れるなど、適切な対応を行ってございます。

○後藤委員 ありがとうございます。クルーズ船の対応であったり、重症患者の受け入れ等、多くの対応を行っていただいているということがわかりました。
 現在、都内でも新型コロナウイルスによる感染者が日々増加をしているところでございまして、患者の検査体制の整備または病床確保など、都民による不安が日々私たちのもとにも寄せられているところでございます。
 今回は、補正予算において、患者受け入れのための陰圧装置や、そして検査に向けた装置の購入費用などが計上されているところでございますが、今後の状況の変化を見据えた際に、病院経営本部として今後取り組むべき課題は、どのように考えているのか伺いたいと思います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 今後のさらなる感染拡大に万全の備えを行うことが喫緊の課題であると認識をしてございます。
 そのためには、より多くの患者の受け入れ体制を確保するとともに、患者の方々の受け入れに当たりましては、国の通知も参考にしつつ、患者やその家族はもとより、医師、看護師等の医療従事者の安全確保を図るための院内の感染予防に万全を期す必要がございます。
 こうしたことから、設備の強化を至急実施するために今年度の補正予算案を提案したものでございます。

○後藤委員 ありがとうございました。受け入れ体制の確保と院内外の感染予防について課題があるというようなご答弁でございました。
 今回、こうした課題に対応する形で、設備強化ということで今回の補正予算の対象となっているのが、墨東病院における簡易陰圧装置二台ということで、これは陰圧装置を設置することで、従来の病床が新型コロナウイルスに対応できるというもの、あとは駒込病院における喀たんの対応ブースの三台の設置ということが計上されているわけでございますが、今、都内でこれだけ感染拡大が進む中で、今回の対応で十分なのかというところが気になるところでございますが、都の見解を伺いたいと思います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 現在、都内には感染症法に基づきます感染症指定医療機関が十二あり、これらの医療機関を中心に感染症医療体制が構築されてございます。
 都立、公社病院では四病院が感染症指定医療機関に指定されてございまして、この四病院の体制をより充実させることで、都における感染症医療体制全体の強化に寄与していくこととしてございます。
 今般ご議論いただいております令和元年度補正予算一千三十四万円は、同時に提案させていただいてございます令和二年度補正予算約二億九千八百万円とあわせ、都立、公社各病院の臨床現場とも相談しながら、病院の施設の現状を踏まえ、対応が可能と見込まれる範囲で必要な施設整備等を行うものでございます。
 一方、二月二十六日に都が発表いたしました新型コロナウイルス感染症に関する集中的取り組みにおいては、都立、公社病院での受け入れを五十床程度から百床程度に拡大を図ることとしてございます。
 状況が刻一刻と、時々刻々と変化していく中で、さらなる対策が必要となる場合には、着実かつ柔軟に対応することで、今後とも都民の安全・安心を確保してまいります。

○後藤委員 ありがとうございました。今回は、本年度内の補正予算ということでしたので、現時点で必要な措置が行われているということでございました。また、先ほどのご答弁の中では、今後、都立、公社病院での受け入れが五十床から百床程度に拡大をされるということで、恐らく今後、さらに必要な措置があるのではないかなというふうに思います。
 このように日々刻々と状況が変化する中で、こうした非常事態ですので、行政と議会が一致団結をして収束に向けて全力でできることに取り組んでまいりたいと思います。
 そして、病院経営本部の皆様におかれましては、まさにこの新型コロナウイルスの感染の現場で日々対応をしていただいているということでございますので、機を捉えて、その都度必要な対策を進めていただくということを要望し、私の質問とさせていただきます。

○伊藤委員 まず初めに、新型コロナウイルスによって亡くなられた方々に深く哀悼の意を表しますとともに、今まさに新型ウイルスと闘っている患者の方々に心からお見舞いと、また一日も早い回復を心から祈るものでございます。
 そして、連日医療の現場、最前線で対応に当たってくださっている都立病院、公社病院の医療従事者、そしてまた、堤本部長を先頭とする病院経営本部の皆様に心から敬意を申し上げたいと思います。ありがとうございます。
 私からも、令和元年度東京都病院会計補正予算について、確認も含めて質問をさせていただきます。
 世界的な規模で感染が拡大をしている新型コロナウイルスでありますけれども、都内感染者は、昨日の夜七時の時点で三十九人に上ったということでございます。また、最近では、感染の経路が判明できない患者も出始めているということでございます。
 日々刻々と変化をしていく事態の中で患者の増加が想定をされる中、受け入れ体制を強化して、行政的医療の役割、使命を果たす責務があるのが都立病院であるわけであります。
 そこで、国や民間の医療機関が集積する東京において、都立病院が果たす行政的医療としての感染症医療の位置づけ、役割と、それを踏まえた、今回の新型コロナウイルス感染症への対応状況について伺いたいと思います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 都立病院は、高水準で専門性の高い総合診療基盤に支えられた行政的医療を適正に都民に提供し、他の医療機関等との適切な役割分担と密接な連携を通じて、都における良質な医療サービスの確保を図ることを基本的役割としてございます。
 感染症医療は、法令等により対応が求められる典型的な行政的医療であり、新型インフルエンザやエボラ出血熱等の患者受け入れはもとより、平時からの備えも含め、専門医療スタッフの確保や専用の設備、医療資器材の整備が必要となる医療として位置づけてございます。
 こうした中、感染症指定医療機関であります都立駒込病院、墨東病院、公社荏原病院、豊島病院の四病院及び多摩総合医療センターにおいては、チャーター便第一便から第五便に至ります中華人民共和国武漢市からの在留邦人等の帰国に当たりまして、厚生労働省や東京消防庁等の関係機関と連携しながら、体調不良者等の受け入れを担ってまいりました。
 このほか、横浜港のクルーズ船や都内で陽性と判定された患者の受け入れ、他の医療機関からの転院患者の受け入れなど、局面が変化していく中、これまで培ってまいりました感染症医療のノウハウを駆使し、強い使命感を持って積極的に対応することで求められる役割を果たしてきております。

○伊藤委員 今答弁にもありましたけれども、武漢市からの、日本人の方のチャーター機によっての帰国のときに、都立病院に入られていくところを、職員の方がブルーシートを持って隠しながら、その中を入っていかれるシーンがテレビに映っておりましたけれども、本当に最前線でこうした受け入れをしていただいているんだということを改めて感じたわけであります。
 都議会でもよく議論をされる、行政的医療って何なのかと都民から聞かれることが私たちはあるわけであります。今答弁にあったように、平時においてはもとより、今回の新型コロナウイルスのように突然起こる不測の事態や、あるいはまた未知の病であっても、感染症に対する最先端の医療技術、器材、スタッフ、そしてノウハウなどをいつでも最前線で対応できるような備えをしているのが、公立病院としての行政的医療の一環であるということは、今の答弁でよくわかりました。
 今まさに都立病院が行っている感染症対策、医療こそが、都立病院が果たす行政的医療のことだということでありました。
 都立病院ではこれまでも、新型インフルエンザなどのさまざまな患者を受け入れてきたわけでありますけれども、このたびの新型コロナウイルスに対応するに当たって、これまでの器材で大丈夫なのか、また、同時に複数の患者を受け入れるに当たって、器材は足りているのかと心配をしていたところであります。
 病院経営本部がこのたび新型コロナウイルス感染症患者の受け入れ体制を強化するために補正予算に計上した医療機器について、現状の課題と購入の意義について伺いたいと思います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 都立病院では、指定医療機関であります駒込病院、墨東病院におきまして、国や民間の医療機関との連携を図りつつ、都内等で発生した重症者を初めとする方々を受け入れてございます。
 新型コロナウイルスの都内及び国内外の今後の状況を見通すことが困難な中におきましても、指定医療機関を初めとした都立病院におきまして、より多くの患者を受け入れる体制を整備拡大し、都民の安全・安心を確保することが喫緊の課題であると認識をしてございます。
 本年度の補正予算には、早期の受け入れ体制の整備につながります病室の陰圧対応と院内感染対策をさらに向上させるための医療機器の整備のための費用を計上してございます。

○伊藤委員 今後の予測が大変に難しい中にあっても、より多くの患者を受け入れる体制を整備拡大し、都民の安全・安心を確保することが喫緊の課題という答弁でありました。
 今の答弁の中に都民のというふうにありましたけれども、現在も、そしてこれからも、都民だけではなくて地方の方も、また外国人の患者の方も受け入れていると聞いております。改めて、今年度補正予算案に計上したこの医療資器材は、課題克服のためにも至急成立をさせなければいけない、このように思うところであります。
 ここからは、購入予定の医療資器材について詳しく伺いたいと思います。
 まず、駒込病院に整備予定の採たんブースでありますけれども、一般外来の患者に対応するとの説明が書いてあります。どういうことなのか、その機能と役割をわかりやすく説明していただきたいと思います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 駒込病院では、肺炎が疑われる外来患者の採たん--これは、たんを採取するということでございますが、これを行う場合、これまでは一般科の外来から離れた感染症外来まで移動して行う必要がございました。
 今回新たに三台の陰圧対応の採たんブースを購入し、総合受付、内科外来及び外科外来に新たに設置することで、院内の移動を最小限とし、感染リスクの低減を図ることが可能となっております。

○伊藤委員 このたびの新型コロナウイルスについては、病院内での感染も問題となっている中、院内の移動を最小限として、感染リスクの低減を図ることは非常に重要なことであるというふうに思います。
 次に、墨東病院の簡易陰圧装置については、このように書いてありました。
 一般病棟にこの装置を取りつけるという説明が書いてありましたけれども、この装置はどんな機能と役割なのか、こちらもわかりやすく説明していただきたいと思います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 墨東病院においてでございますが、感染症指定医療機関におきます感染症病床以外に入院させることが可能との厚生労働省の通知に基づき、トイレを備える一般病床の個室に簡易陰圧装置を取りつけるものでございます。
 この簡易陰圧装置は、装置のユニット内を陰圧に保ち、汚染空気を外に漏らさないことで、他の一般病床との感染隔離を可能とするものでございまして、二台購入することとしてございます。
 症状の安定した患者等の一般病床でのより安全な受け入れを図ることで、より多くの患者の受け入れを可能とし、感染の拡大に備えていくものでございます。

○伊藤委員 二種類の購入予定の器材についてよくわかりました。
 一昨日の安倍首相の記者会見や政府の専門家会議の会見にもありましたけれども、感染の拡大のスピードを抑制することは可能だと考えられる、そのためには、これから一、二週間が、急速な拡大に進むか収束できるかの瀬戸際となるということでありました。
 社会全体が不安と戸惑い、そしてデマ、偏見、風評被害まで起こっている中、重要なことは、都民、国民に正しい情報と確かな医療を届けることによって、正しい認識を持ってこの非常事態を乗り越えていくことではないかというふうに考えます。
 そのためにも、首都東京の公立病院として行政的医療の機能と役割を発揮するときであり、病院経営本部の責務は重大であるというふうに思います。
 最後に、このたびの新型コロナウイルスに立ち向かう病院経営本部のリーダーとして堤本部長の決意を伺い、質問を終わります。

○堤病院経営本部長 都立、公社病院におきましては、一月下旬に都内初めての新型コロナウイルス感染症例が発生して以降、感染症指定医療機関であります駒込、墨東、公社荏原、公社豊島の四病院を中心といたしまして、この新たな感染症との闘いを、まさに昼夜問わず最前線で続けてきております。
 感染の流行の終息につきましては、いまだ見通しが立っておりません。先月二十六日に開催されました都の新型コロナウイルス感染症本部会議におきまして、知事からは、現状は既に有事といえる状況であるという認識が示されました。
 こうした厳しい状況の中で、ウイルスという見えない敵から都民の生命と健康を守り抜くことが、都立病院、公社病院の喫緊の課題でございまして、最大の使命でもあると考えてございます。
 病院経営本部といたしましては、まずは、今般の令和元年度補正予算案と同時に提案をさせていただいております令和二年度補正予算案とをあわせまして、施設整備に至急取り組み、患者さんの受け入れ体制の強化を確実に図ってまいります。
 設備の購入等に当たりましては、現在、このような市場における需給が逼迫しておりますが、本予算案をご決議いただいた後、できるだけ速やかに購入を行いまして、迅速な対応に努めてまいります。
 なお、都立、公社病院の機能を最大限発揮するためには、このような施設の整備に加えまして、患者さん、それからお見舞い等のご来院の方を初め、都民の方々のご協力が欠かせないというふうに考えてございます。
 病院にお越しになられた際には、体温の計測ですとか手洗い、消毒、マスクの着用などの標準予防策の徹底をお願いするなど、ご不便をおかけすることも考えられますが、皆様のご理解をいただくことが病院での適切な医療を支えるものとなります。この場をおかりしまして、改めてお願いを申し上げます。
 今後とも、庁内各局、国、関係行政機関、関係医療機関等との連携をさらに強固なものにしていくことで、この難局に一歩も引かず対峙していく所存でございます。
 皆様のご理解、ご協力を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。

○斉藤(や)委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で病院経営本部関係を終わります。

○斉藤(や)委員長 これより付託議案の審査を行います。
 第九十九号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、厚生委員会所管分及び第百五号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、債務負担行為、厚生委員会所管分並びに第百六号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 第九十九号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、厚生委員会所管分及び第百五号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、債務負担行為、厚生委員会所管分並びに第百六号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 異議なしと認めます。よって、第九十九号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出、厚生委員会所管分及び第百五号議案、令和元年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出、債務負担行為、厚生委員会所管分並びに第百六号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時三十三分散会

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