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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第一号

令和二年二月十八日(火曜日)
第七委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長斉藤やすひろ君
副委員長菅原 直志君
副委員長白石たみお君
理事小林 健二君
理事小松 大祐君
理事木下ふみこ君
後藤 なみ君
斉藤れいな君
藤田りょうこ君
伊藤こういち君
たきぐち学君
岡本こうき君
大場やすのぶ君
小宮あんり君

欠席委員 なし

出席説明員
福祉保健局局長内藤  淳君
次長松川 桂子君
技監矢内真理子君
理事後藤 啓志君
総務部長雲田 孝司君
指導監査部長本多由紀子君
医療政策部長矢沢 知子君
保健政策部長成田 友代君
生活福祉部長坂本 尚史君
高齢社会対策部長村田 由佳君
少子社会対策部長谷田  治君
障害者施策推進部長松山 祐一君
健康安全部長高橋 博則君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長高齢者施策推進担当部長兼務奈良部瑞枝君
事業推進担当部長池上 晶子君
医療改革推進担当部長田中 敦子君
医療政策担当部長櫻井 幸枝君
地域保健担当部長上田 貴之君
事業調整担当部長藤井麻里子君
子供・子育て施策推進担当部長遠藤 善也君
障害者医療担当部長石黒 雅浩君
食品医薬品安全担当部長花本 由紀君
感染症危機管理担当部長吉田 道彦君
病院経営本部本部長堤  雅史君
経営企画部長児玉英一郎君
サービス推進部長西川 泰永君
経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務樋口 隆之君
計画調整担当部長船尾  誠君

本日の会議に付した事件
病院経営本部関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・令和二年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 病院経営本部所管分
・令和二年度東京都病院会計予算
・令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 病院経営本部所管分
報告事項
・新たな病院運営改革ビジョン(素案)について(説明)
・契約の締結について(説明・質疑)
福祉保健局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・令和二年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 福祉保健局所管分
・令和二年度東京都国民健康保険事業会計予算
・令和二年度東京都母子父子福祉貸付資金会計予算
・令和二年度東京都心身障害者扶養年金会計予算
・東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例
・東京都看護師等修学資金貸与条例の一部を改正する条例
・東京都安心こども基金条例の一部を改正する条例
・東京都立療育医療センター条例の一部を改正する条例
・東京都立重症重度心身障害児者施設条例の一部を改正する条例
・食品衛生法施行条例の一部を改正する条例
・東京都薬物の濫用防止に関する条例の一部を改正する条例
・世田谷区の児童自立支援施設に係る事務の受託について
・荒川区の児童自立支援施設に係る事務の受託について
・江戸川区の児童自立支援施設に係る事務の受託について
・令和元年度東京都一般会計補正予算(第二号)中、歳出 福祉保健局所管分
請願陳情の審査
(1)一第四九号 東京の全ての子供が質の高い保育を受けられるようにすることに関する請願
(2)一第一〇六号 保育所における医療的ケア児の受入れに関する陳情

○斉藤(や)委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、本委員会の会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、病院経営本部及び福祉保健局関係の第一回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取、病院経営本部関係の報告事項の聴取並びに福祉保健局関係の請願陳情の審査を行います。
 なお、病院経営本部関係の報告事項、契約の締結については、説明を聴取した後、質疑を終了まで行い、提出予定案件及びその他の報告事項については、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより病院経営本部関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○堤病院経営本部長 議案のご説明に先立ちまして、まず、この間の新型コロナウイルス感染症への対応についてご説明を申し上げます。
 病院経営本部では、中華人民共和国湖北省武漢市からチャーター機で羽田空港に到着した在留邦人等のうち、体調不良の方を都立病院、公社病院において受け入れております。
 また、東京都内外で検査により陽性となった方などに対しまして、関係各局、保健所、国との連携のもと適切な対応を行っております。
 加えまして、国の要請を受けまして、帰国した在留邦人を経過観察するために受け入れた警察大学校や国の研修所に対しまして、医師、看護師、事務職員を派遣いたしました。
 今後とも、都立病院、公社病院におきまして、関係機関とも密接な連携を図り、適切な医療を提供する役割を果たしてまいります。
 それでは、令和二年第一回定例会に提出を予定しております病院経営本部関係の議案につきましてご説明を申し上げます。
 ご審議いただきます議案は、令和二年度当初予算案二件、令和元年度補正予算案一件の合計三件でございます。
 病院経営本部は、企業の経済性の発揮と公共の福祉の増進という地方公営企業の経営の基本原則にのっとり、都民に対する医療サービスの向上と日々の経営改善努力を不断に積み重ねながら、都立病院を運営してまいりました。
 一方、少子高齢化の急速な進行や国の医療制度改革など、医療をめぐる環境は大きく変化しておりまして、医療の提供のあり方は、病院完結型の医療から地域完結型の医療へと転換が求められております。
 このような状況の中、都立病院は、これまで充実強化してまいりました医療資源を最大限活用し、継続的かつ安定的に行政的医療を提供するとともに、地域医療の充実に積極的に貢献していくことが重要であるとの認識のもと、平成三十年三月、都立病院新改革実行プラン二〇一八を策定いたしました。
 また、都立病院が担うべき役割を将来にわたり安定的に果たし続けていくため、都立病院と公社病院を一体的に地方独立行政法人へ移行する準備を開始することとし、令和元年十二月、新たな病院運営改革ビジョン(素案)、大都市東京を医療で支え続けるためにを策定したところでございます。
 これらを踏まえまして、令和二年度予算は、都立病院新改革実行プラン二〇一八を着実に推進するとともに、地方独立行政法人への移行準備を進めていくための予算としてございます。
 それでは、予算案に盛り込みました主要な施策につきましてご説明をさせていただきます。
 まず、一般会計予算でございますが、公益財団法人東京都保健医療公社が所管する六つの地域病院とがん検診センターの運営に要する経費などを計上しております。
 次に、病院会計予算では、都の医療政策推進への貢献、安全・安心で質の高い医療の提供など六つの戦略等に基づき、より多くの都民に適切な医療を提供していくための経費を計上しております。
 一つ目の戦略は、都の医療政策推進への貢献でございます。
 患者本位のがん医療を提供するため、がん医療機器の高度化やがんゲノム医療の推進を図るとともに、災害に備えた体制を強化するため、墨東病院における水害対策工事などを実施いたします。
 また、多摩地域の医療水準のさらなる向上を図るための多摩メディカルキャンパスの整備、基幹災害拠点病院である広尾病院の整備を着実に進めてまいります。
 二つ目の戦略は、安全・安心で質の高い医療の提供でございます。
 大塚病院におきまして女性医療を充実させていくとともに、外国人患者受け入れ体制の充実やICTの活用により、患者サービスのさらなる向上を図ってまいります。
 三つ目の戦略は、地域の医療提供体制の確保、充実への貢献でございます。
 地域包括ケアシステムの構築を支援するため、都立病院と地域の医療機関等との連携を強化するとともに、患者支援センターを患者・地域サポートセンター(仮称)として再構築し、在宅移行、在宅療養を支援する体制の充実を図ってまいります。
 四つ目の戦略は、専門性が高く良質な医療人材の確保、育成でございます。
 東京医師アカデミーや東京看護アカデミーの運営などを通しまして、質の高い人材の確保や資質の向上に引き続き努めてまいります。
 五つ目の戦略は、サステーナブルな病院運営体制の構築でございます。
 安定的かつ強固な経営基盤を確立するため、働き方改革の推進を初め、経営力の強化や経営分析力向上のための取り組み、医業未収金管理体制の強化を行ってまいります。
 六つ目の戦略は、都民にわかりやすく病院の状況を見える化でございます。
 都立病院が提供する医療内容や経営状況等について、都民にわかりやすく情報発信をしてまいります。
 そして、一般会計予算、病院会計予算それぞれに、地方独立行政法人への移行に向けた経費を計上したところでございます。都議会や都民の皆様の声も伺いながら、準備を進めてまいる所存でございます。
 以上が令和二年度当初予算案における主要な施策の概要でございます。
 次に、令和元年度補正予算案についてご説明を申し上げます。
 令和元年度補正予算案の内容は、公益財団法人東京都保健医療公社が所管する地域病院に対する施設整備費の更正でございます。
 以上が本定例会に提出を予定しております議案の概要でございます。
 病院経営本部におきましては、行政的医療の安定的かつ継続的な提供はもちろん、地域医療機関等とのネットワークを強化し、地域医療の充実に貢献することで、地域医療構想の実現に向け役割を果たしていく所存でございます。
 今後とも、都民の皆様の生命と健康を守るため、本部職員一丸となって、これらの課題に取り組んでまいります。何とぞ委員の皆様方のご指導、ご支援を引き続きよろしくお願い申し上げます。
 議案の詳細につきましては、この後、経営企画部長からご説明を申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。
 なお、新型コロナウイルス感染症対策に係る令和元年度補正予算案及び令和二年度補正予算案につきまして、準備が整い次第、本定例会に追加提案させていただく予定でございます。あわせてよろしくお願い申し上げます。

○児玉経営企画部長 引き続き、令和二年第一回定例会に提出を予定しております議案の概要についてご説明申し上げます。
 お手元にお配りしてございます資料1、令和二年度当初予算の概要をごらんいただきたいと存じます。
 恐れ入りますが、表紙をおめくりいただき、目次をごらんください。令和二年度病院経営本部所管当初予算総括表から始まりまして、一般会計、病院会計の順に概要をご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。
 なお、これから申し上げます予算額等につきましては、百万円未満は四捨五入して説明させていただきます。
 令和二年度病院経営本部所管当初予算総括表でございます。
 上段、一般会計の予算額は百三十八億六千五百万円でございます。病院会計は二千七十一億六百万円で、合計二千二百九億七千百万円を計上しております。
 初めに、一般会計についてご説明いたします。
 二枚おめくりいただき、三ページをお開き願います。Ⅰ、総括表でございます。
 上段の歳出は、公益財団法人東京都保健医療公社の運営費や施設整備費及び公社を担当する病院経営本部職員の人件費などで、合わせまして百三十八億六千五百万円を計上しております。
 下段は、財産収入などの特定財源で一億八千万円を計上しております。
 四ページをお開き願います。Ⅱ、予算定数でございます。
 公社を担当する病院経営本部職員の定数でございます。
 続きまして、五ページをお開き願います。Ⅲ、事項別内訳でございます。
 まず、1、地域病院等の運営といたしまして、百二十五億六千九百万円を計上しております。
 概要欄にございますように、ア、病院運営として、公社所管の六病院の運営に要する経費を計上しております。
 六ページをお開き願います。イ、備品整備から、ケ、病院管理等まで、所要の経費をそれぞれ計上しております。このうち、ク、都立病院との一体的な運営は、公社所管の病院について、地方独立行政法人への移行に向け準備を進めるための経費でございます。
 次に、2、地域病院等の施設整備でございます。
 東部地域病院における水害対策を進めるための自家発電設備設置工事など、病院の施設整備に要する経費として十二億九千六百万円を計上しております。
 七ページをお開き願います。令和二年度予算において、新たに債務負担行為限度額を計上したのは二件で、合計六億五千三百万円でございます。
 東部地域病院における自家発電設備設置工事、荏原病院における照明設備のLED化工事を行うものでございます。
 続きまして、病院会計予算についてご説明申し上げます。
 二枚おめくりいただき、九ページをお開き願います。Ⅰ、総括表でございます。
 上の表、1、収益的収支でございますが、収入は、医業収益、医業外収益及び特別利益を合わせまして一千七百四十六億九千八百万円を計上しております。支出は、医業費用、医業外費用及び特別損失を合わせまして一千七百四十六億六千九百万円を計上しており、収支差引額は二千九百万円の純利益を見込んでおります。
 なお、収入欄の括弧内の金額は一般会計繰入金で、収入計欄にございますように、合計で三百九十五億六千三百万円でございます。
 次に、下の表、2、資本的収支でございます。
 収入は、企業債及び固定資産売却収入を合わせまして百四十三億八千九百万円、支出は、建設改良費及び企業債償還金を合わせまして三百二十四億三千七百万円を計上しております。資本的収支の差引額は百八十億四千八百万円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他で補填いたします。
 収益的支出と資本的支出の合計は、最下段に記載のとおり二千七十一億六百万円、令和元年度と比較しまして二十八億七千八百万円、率にして一・四%の増となっております。
 一〇ページをお開き願います。Ⅱ、予算定数でございます。
 令和二年度の予算定数は、表の合計欄にございますように六千八百四十一人で、令和元年度と比較して三人の増となっております。
 主な増減員内訳につきましては、表の右側に事項別に記載してございますが、集中治療体制の整備やハイブリッド手術体制の整備による増員などを行うものでございます。
 一一ページをお開き願います。Ⅲ、患者規模総括表でございます。
 上の表、1、入院でございますが、病床数は合計四千八百十六床、延べ人員は百五十六万五千八百五十人で、前年度と比較しまして、それぞれ八十九床三万三千五百七十人の減としております。
 これは、大塚病院及び松沢病院におきまして、工事により一部病棟の休止を行うことなどによるものでございます。
 次に、下の表、2、外来でございますが、一日当たりの患者数は七千二百三十五人、延べ人員は二百十一万九千八百五十五人としております。前年度と比較しまして外来日数が一日少ないことから、延べ人員は七千二百三十五人の減となっております。
 一二ページをお開き願います。このページから二五ページまでが、Ⅳ、事項別内訳でございまして、令和二年度の病院会計予算を九つの分野に区分して整理したものでございます。
 まず、一、病院管理運営でございます。
 都立八病院の管理運営に要する経費で、一千七百三十億六千四百万円を計上しております。
 一三ページをお開き願います。二、戦略1、都の医療政策推進への貢献でございます。
 予算額は三十二億四百万円を計上しております。
 まず、1、都の医療体制の充実でございます。
 都立病院が地域の実情を踏まえ、さまざまな医療課題に対して中核的な役割を果たしていくために、がん医療の充実や水害対策など災害に備えた体制強化、小児総合医療センターにおける重症患者対応に向けた機能強化等を行います。
 また、多摩地域の医療水準を向上させるための多摩メディカルキャンパス整備、基幹災害拠点機能を強化するための広尾病院整備をそれぞれ推進してまいります。
 さらに、島しょ医療機関への技術支援や患者の安心をサポートするため、新たな技術を用いた遠隔医療の実証に取り組んでまいります。
 続いて、一四ページをお開き願います。2、その他の政策実現への貢献でございます。
 施設におけるLED照明を拡充するとともに、地域の子育てを支援するため、区市のニーズを踏まえて、病児、病後児保育を実施するなど、都の政策実現に貢献してまいります。
 一五ページをお開き願います。三、戦略2、安全・安心で質の高い医療の提供でございます。
 予算額は六億三千三百万円を計上しております。
 まず、1、質の高い医療の提供でございます。
 大塚病院の女性生涯医療外来にコンシェルジュ等を配置し、ワンストップ、シームレスな医療を提供するほか、患者の状態に合わせた迅速かつ質の高い医療を提供するため、医師等の判断を待たずに手順書により行う一定の診療補助、いわゆる特定行為が実施できる看護師を養成してまいります。
 2、高度で先駆的な医療の提供でございます。
 認定遺伝カウンセラーを養成し、がんゲノム医療等の提供体制の充実を図ってまいります。
 続いて、一六ページをお開き願います。3、だれもが利用しやすい環境づくりでございます。
 患者サービス向上の取り組みを推進するため、電子マネーによる電子支払いやICTを活用した患者向けサービス等を提供するとともに、東京二〇二〇大会開催や訪都、在留外国人の増加を見据え、外国人患者に対し、安全・安心の医療を提供できるよう環境整備を進めてまいります。
 4、患者支援機能の充実・強化でございます。
 患者の療養生活を総合的に支援していくため、患者支援センターにおいて、円滑な転退院、在宅移行に向けた相談支援機能を強化してまいります。
 一七ページをお開き願います。5、医療安全管理対策等の充実でございます。
 都民の医療に対する信頼を確保し、安全な医療を提供するため、患者の安全・安心につながる医療安全管理対策を推進してまいります。
 6、情報システム管理体制の強化でございます。
 診療業務の安定的、効率的な運用を確保するため、電子カルテシステムの更新を行うとともに、強固な情報セキュリティー環境を構築してまいります。
 続いて、一八ページをお開き願います。四、戦略3、地域の医療提供体制の確保・充実への貢献でございます。
 予算額は一億五百万円を計上しております。
 まず、1、切れ目のない地域医療連携の推進でございます。
 地域医療機関等と連携し、虐待等の被害者の早期発見や支援を図るため、虐待等防止に関する専門的知識を有する職員を育成してまいります。
 次に、2、地域包括ケアシステム構築への貢献でございます。
 都民が安心して暮らせる地域医療体制の実現に向け、他の医療機関等との適切な役割分担と連携を推進するとともに、都立病院の医療機能や人材を活用し、医療や予防、健康づくりに関する啓発を行うなど、地域包括ケアシステムの構築を島しょ地域も含めて支援してまいります。
 一九ページをお開き願います。3、地域医療を支える人材育成への貢献でございます。
 地域を支える人材育成に貢献するため、多摩地域の医療機関との人材交流を促進してまいります。
 二〇ページをお開き願います。五、戦略4、専門性が高く良質な医療人材の確保・育成でございます。
 予算額は五億七千百万円を計上しております。
 まず、1、医師の確保・育成と専門性の発揮でございます。
 行政的医療を適正に都民に提供していくため、東京医師アカデミーを引き続き着実に運営し、次代を担う若手医師の確保、育成を図るとともに、育児等で離職した医師の復職を支援いたします。
 次に、2、看護職員の確保・育成と専門性の発揮でございます。
 看護職員のキャリア開発を支援する仕組みを体系化した東京看護アカデミーにより、質の高い看護職員の確保、育成及び定着を図ってまいります。
 二一ページをお開き願います。3、コメディカル職員の確保・育成と専門性の発揮でございます。
 コメディカル職種の専門性を向上させ、医療の高度化、専門化に対応できる職員を育成するため、学会認定資格等の取得支援を行ってまいります。
 4、病院経営を支える事務職員の確保・育成でございます。
 病院を経営していく上で必要な知識と経営能力を備えた事務職員を育成するため、研修等へ職員を派遣するとともに、資格取得支援等を行ってまいります。
 二二ページをお開き願います。六、戦略5、サステイナブルな病院運営体制の構築でございます。
 予算額は十五億五千万円を計上しております。
 まず、1、働き方改革の推進でございます。
 医療の高度化、専門化が進む中で、都立病院が良質な医療を提供し、安定的な運営を継続していくため、多様な働き方の実現を可能にする体制を構築することで、優秀な人材の確保を図ってまいります。医師事務作業補助者や看護補助者の配置を行うほか、院内保育室の整備を行います。
 次に、2、経営力の強化でございます。
 都立病院が将来にわたって良質な医療サービスを安定的に提供していくため、経営力の強化や経営分析力の向上のための取り組み等を推進してまいります。
 二三ページをお開き願います。七、戦略6、都民にわかりやすく病院の状況を見える化でございます。
 予算額は五百万円を計上しております。
 1、病院の状況の見える化の推進でございます。
 都立病院の役割や医療情報等について積極的に情報発信していくとともに、病院機能評価等の第三者機関の評価制度を活用し、その評価結果を公表してまいります。
 二四ページをお開き願います。八、地方独立行政法人への移行でございます。
 予算額は四億二千三百万円を計上しております。
 1、地方独立行政法人への移行といたしまして、法人の目指すべき目標や運営体制、医療サービスや経営上の具体的な取り組みを検討するなど、地方独立行政法人の設立準備を進めてまいります。
 二五ページをお開き願います。九、病院施設整備でございます。
 予算額は二百七十五億五千百万円を計上しております。
 まず、1、都立病院施設整備でございます。
 都立病院の施設改修や医療器械等の整備に要する経費を計上しております。
 次に、2、病院施設の維持・強化等でございます。
 大塚病院における改修工事や多摩メディカルキャンパス駐車場整備のための職務住宅解体工事等を実施してまいります。
 次に、3、企業債の償還でございます。
 都立病院整備のために発行した企業債の元金償還に要する経費を計上しております。
 最後になりますが、二六ページをお開き願います。Ⅴ、債務負担行為でございます。
 令和二年度予算において、新たに債務負担行為限度額を計上したのは六件で、合計一千九十七億五千八百万円でございます。
 1、多摩広域基幹病院及び小児総合医療センター整備等事業から、3、精神医療センター整備運営事業までは、PFI手法により運営する各病院において、事業期間中に都が事業者に支払う建設費や運営費の限度額を追加するものでございます。
 そのほか、多摩メディカルキャンパスにおける駐車場等の整備工事、墨東病院における空調設備等の更新工事及び浸水防止用設備の設置工事を行うものでございます。
 最後に、Ⅵ、企業債でございます。
 医療器械の整備などの病院建設改良事業及び借りかえ資に要する財源として計上しております。限度額は百四十三億八千八百万円でございます。
 以上で病院経営本部所管の令和二年度当初予算案についての説明を終わらせていただきます。
 続きまして、令和元年度補正予算案についてご説明申し上げます。
 資料の、もう一冊ございます資料2、令和元年度補正予算の概要をごらんいただきたいと存じます。
 恐れ入りますが、二枚おめくりいただき、一ページをお開き願います。令和元年度病院経営本部所管予算総括表でございます。
 病院経営本部が所管する一般会計と病院会計のうち、補正予算の対象は一般会計のみとなってございます。
 二枚おめくりいただき、三ページをお開き願います。一般会計の総括表でございます。
 上段、歳出に関しまして、事業費の補正予算額として一億一千七百万円の減額を計上しております。
 四ページをお開き願います。Ⅱ、事項別内訳でございます。
 1、地域病院等の施設整備において、工事起工額の減少及び契約差金の発生などに伴い、不用となった施設整備費を減ずるものでございます。
 簡単ではございますが、以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○斉藤(や)委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○白石委員 資料要求させていただきます。
 一点目、都立病院及び公社病院における医師の診療科別定数及び現員。
 二点目、都立病院及び公社病院における職種別職員定数及び現員。
 三点目、都立病院及び公社病院における看護要員の採用、退職者数の推移。
 四点目、都立病院及び公社病院における看護要員の夜勤回数の分布。
 五点目、都立病院及び公社病院における看護要員の年次有給休暇平均取得日数。
 六点目、都立病院及び公社病院における研修医受け入れ状況。
 七点目、都立病院におけるPFI事業にかかわる経費及び内訳の推移及び累計並びに各事業の契約額。
 八点目、一般会計繰入金の推移、施設整備関連経費以外、病院別。
 九点目、一般会計繰入金の推移、施設整備関連経費。
 十点目、都立病院における経営指標の推移。
 十一点目、公社病院に対する運営費補助金の推移。
 十二点目、東京都から公社病院への診療科別医師派遣者数の推移。
 十三点目、都立病院における看護要員の離職率の推移、既卒、新卒別。
 十四点目、都立病院における専門看護師及び認定看護師の人数及び分野の内訳。
 以上です。

○斉藤(や)委員長 ほか、いいですか。--資料要求ありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出を願います。

○斉藤(や)委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
 初めに、新たな病院運営改革ビジョン(素案)についての報告を聴取いたします。

○船尾計画調整担当部長 新たな病院運営改革ビジョン(素案)につきまして、お手元に配布してございます資料3の概要版に基づきましてご報告申し上げます。
 恐れ入りますが、一ページ目をお開き願います。目次でございます。
 本ビジョンは、地方独立行政法人への移行準備を開始するに至った考え方や、独法化によって充実する医療などをまとめたものでございまして、第1章から第6章で構成されております。
 二ページをごらんください。第1章、都立病院を取り巻く現状と経営形態の在り方の検討でございます。
 1、都立病院の現状でございます。
 都立病院はこれまでも、行政的医療等に積極的に取り組み、都の医療提供体制の確保に貢献してきました。
 2、都の医療をめぐる概況でございます。
 (1)、都の医療をめぐる現状でございます。
 少子高齢化の一層の進展により、医療需要、疾病構造が変化するとともに、医療の担い手確保が一層厳しくなる見込みとなってございます。
 (2)、都における医療人材の概況・課題でございます。
 東京では、産科などの医師は大病院に集中しており、また、看護人材の確保は容易といえない状況となっております。
 三ページ目をお開き願います。3、東京の医療政策の方向性でございます。
 地域包括ケアシステムの構築を推進する国の動き等を踏まえまして、都は、平成二十八年に東京都地域医療構想を策定いたしました。この実現に向けて、各医療機関は、医療連携体制の構築に向けた取り組みを推進していく必要がございます。
 4、二〇四〇年代も見据えた都立病院改革でございます。
 都立病院は、行政的医療の提供だけではなく、高齢化のさらなる進展などが見込まれる二〇四〇年代を念頭にした将来の医療課題にも、今から着実に取り組んでいく必要があります。
 (1)から、次のページの(6)までは、都立病院を取り巻く改革の動きや都立病院改革の必要性をお示ししてございます。
 四ページをごらんください。5、経営形態の在り方の検討でございます。
 (1)は、都立病院経営委員会からの一般地方独立行政法人への移行を検討すべきとの提言、(2)は、その提言を踏まえまして、経営形態のあり方を検討するとした都立病院新改革実行プラン二〇一八についてお示ししてございます。
 五ページをお開き願います。第2章、都立病院が直面する課題でございます。
 都立病院の基本的役割である行政的医療の提供などに向けた取り組みを進めていく上で直面する課題などをまとめております。
 1、行政的医療の提供と都の医療政策への貢献に向けて直面する課題でございます。
 (1)、都立病院が担う医療の方向性でございますが、第1章で述べています医療環境の変化等に対応するため、ア、行政的医療の提供や高度・専門的な医療等の充実、イ、地域医療の充実への貢献、ウ、東京の医療人材の確保・育成・活用、エ、二〇四〇年代を見据えた課題への取組の四つの視点でまとめてございます。
 六ページをごらんください。(2)、都立病院が直面する運営上の課題でございます。
 (1)の都立病院が担う医療の方向性でお示しした取り組みを進めるに当たっての、現状の課題をまとめてございます。
 一つ目は、医療ニーズ等の変化に応じた必要な人材確保などで、迅速かつ柔軟な対応が難しい状況にあること、二つ目は、病院や専門職の特性を反映することには一定の制約があり、必要な人材を柔軟に確保することが困難であること、三つ目、四つ目といたしまして、地域医療機関への診療応援や研究機関等との人材交流などを柔軟に行うにも一定の制約があること、そういった課題をお示ししてございます。
 2、持続可能な病院運営を実現する上で直面する課題でございます。
 (1)、病院運営を取り巻く厳しい状況でございます。
 診療報酬は近年、マイナス改定が続くなど厳しい経営環境にあります。さまざまな工夫により費用対効果を最大化することや、柔軟で多様な働き方の実現に向けた改革も求められております。
 (2)、効率的・効果的な経営を行う上での課題でございます。
 診療報酬改定に合わせて的確に人員等の体制を整備するに当たり、迅速な対応を行うことが困難であることなど、五つの課題をお示ししてございます。
 3、課題のまとめでございます。
 都立病院を取り巻く環境が急速に変化する中にありましても、都民のニーズに迅速かつ効率的、効果的に応え続けていくためには、このような制度的制約を一体的に解決するのにふさわしい経営形態への見直しが必要としております。
 恐れ入りますが、七ページをお開き願います。第3章、都立病院にふさわしい新たな経営形態でございます。
 1、経営形態の見直しに当たっての基本的な考え方でございます。
 経営形態の見直しに当たりましては、〔1〕及び〔2〕でお示ししている二つの条件を満たすことが求められます。
 一つ目は、〔1〕、都立病院としての役割を安定的かつ継続的に果たすことでございます。
 これは、行政的医療の提供など都立病院が担うべき役割を果たし、都の医療課題への自律的、積極的な取り組みが期待できることでございます。
 二つ目は、〔2〕、効率的、効果的な運営を実現することでございます。
 これは、都民、患者のニーズなどに応える医療を実現するための迅速な経営判断や柔軟な業務執行が可能であることなどでございます。
 2、各経営形態の制度比較でございます。
 (1)、検証対象とする経営形態についてでございます。
 地方公営企業法の全部適用、地方独立行政法人、指定管理者の三つの制度を検証対象といたしました。
 八ページをごらんください。(2)、各経営形態の制度の比較・検証でございます。
 比較検証結果を表でまとめてございますが、網がかかっているところが優位性があるという検証結果でございます。
 九ページをお開き願います。3、今後の都立病院にふさわしい経営形態でございます。
 前提条件について検証した結果、先ほどの表でもお示ししたとおり、〔1〕の前提条件では地方公営企業法の全部適用と地方独立行政法人が、〔2〕の前提条件では地方独立行政法人と指定管理者がそれぞれ優位性があるという検証結果となっております。
 都立病院の役割を果たすためのガバナンスや、財源措置とそれを支える効率的、効果的な運営の面から総合的に判断いたしますと、地方独立行政法人が今後の都立病院に最もふさわしい経営形態であることから、都立病院の地方独立行政法人への移行に向けて準備を進めていくとしてございます。
 一〇ページをごらんください。第4章、都立病院と公社病院の一体的な運営についてでございます。
 1、公社の概要及び2、公社病院の歩みと提供する医療でございます。
 東京都保健医療公社は、六つの病院とがん検診センターを運営しており、都立病院とともに、都庁グループとして都の医療提供体制の充実に貢献しております。
 3、公社運営上の制約等でございます。
 人事、予算面で一定の制約があり、民間医療機関と比較すると、医療環境の変化への対応などに対して、柔軟性、迅速性に劣るとしてございます。
 4、公社病院を取り巻く医療環境の変化でございます。
 第1章で申し上げました今後の医療環境の変化に伴う諸課題は、公社病院にとりましても大きな課題でございます。
 また、地域完結型医療への転換を促進させるためには、地域で必要とされる医療を支えることなどがこれまで以上に求められておりまして、公社の果たすべき役割は今後ますます重要になってまいります。
 こうしたことから、公社病院の機能を一層高め、さまざまな課題に取り組んでいく必要がございます。
 一一ページをお開き願います。5、公社病院の今後の方向性でございます。
 二〇四〇年代やその先の予測不可能な変化が生じる不確実な時代におきましても、地域に不足している医療の提供など、地域医療への貢献の役割を果たし続けていくためには、都が有する医療資源を結集した、効率的、効果的な運営体制が必要でございます。
 また、変化に迅速かつ的確に対応していくためには、組織としてのスピード感ある意思決定と、その取り組みを推進する統一的なガバナンスがこれまで以上に求められます。
 こうしたことを踏まえますと、都立病院と公社病院が有する医療資源を一体化いたしまして、そのスケールメリットを最大限活用しながら、地域の医療人材の確保、育成や地域に不足する医療の提供等に取り組み、東京の医療の充実に貢献する役割を果たしていかなければなりません。
 都が保有する医療資源を統一的な方針のもとに活用することで、(1)、強みを生かした地域医療への支援から、(4)、効率的・効果的な病院運営までの四つの効果が期待されます。
 6、都立病院と公社病院の地方独立行政法人への移行に向けてでございます。
 都立病院と公社病院が一体的な運営により、さまざまな課題に対応していくことが最善であると判断いたしまして、公社病院につきましても、地方独立行政法人への移行に向けて準備を進めていくとしてございます。
 一二ページをごらんください。第5章、地方独立行政法人の運営体制の在り方でございます。
 1、都立病院・公社病院の現行の運営体制でございます。
 (1)、都立病院の現行の運営体制及び(2)、公社病院の現行の運営体制でございます。
 現在、都立八病院が統一的、一体的に医療を提供しており、スケールメリットを生かしながら、効率的、効果的な運営を行っております。
 また、公社六病院とがん検診センターも都立病院と同様、統一的、一体的に医療を提供しており、効率的、効果的な運営を行ってございます。
 2、必要とされる運営体制でございます。
 都立、公社病院全体のネットワークを強化いたしまして、人材や情報の共有などを円滑に行っていく運営体制が必要でございます。
 また、人材の確保、育成や経営面において、スケールメリットを享受できる運営体制が必要でございます。
 3、法人十四病院の運営体制の在り方でございます。
 ガバナンスの発揮と効率的、効果的な運営を一層実現していくためには、全ての都立病院、公社病院を同一の経営主体のもとで一体的に運営することがふさわしいとしてございます。
 一三ページをお開き願います。第6章、新法人の運営に向けてでございます。
 1、地方独立行政法人東京都病院機構(仮称)の設立でございます。
 都立病院と公社病院、がん検診センターを統合し、一体的に運営する地方独立行政法人東京都病院機構(仮称)を設立いたします。
 2、法人の運営体制でございます。
 (1)、法人の組織運営体制でございます。
 法人役員として理事長、副理事長等を置き、医療に精通した人材等を確保いたしまして、行政的医療の安定的、継続的な提供等のためのガバナンス体制を確立いたします。
 また、法人に行政的医療の安定的、継続的な提供等を求めるため、都の組織体制のあり方につきましても、今後、関係各局と調整するとしてございます。
 一四ページをごらんください。(2)、地方独立行政法人のメリットを生かした制度構築でございます。
 多様なニーズに柔軟、迅速に対応できる組織人事制度を構築するとともに、行政的医療の安定的、継続的な提供等のため、都から法人への財源措置の仕組みを構築いたします。
 3、地方独立行政法人化のメリットを生かした新たな展開でございます。
 地方独立行政法人としてのメリットを最大限に生かし、行政的医療を安定的、継続的に提供しながら、都の医療政策の実現に向けた取り組みを一層推進してまいります。
 (1)、行政的医療の提供や高度・専門的な医療等の一層の充実でございます。
 行政的医療を安定的、継続的に提供するとともに、質的、量的に不足しております医療に着実に対応し、加えて、高度専門的な医療の提供体制をさらに充実してまいります。
 これにより、身近な地域で必要な治療が受けられるようになるとともに、患者ニーズを踏まえた高度専門的な治療を受けられる環境が整備されていきます。
 その取り組み例を幾つか掲げてございます。
 〔1〕、行政的医療の安定的・継続的な提供といたしまして、全国的に不足しております麻酔科医等の機動的な確保によりまして、重症度の高い救急患者等の受け入れを一層強化、〔2〕、地域に不足している医療への積極的な展開といたしまして、高齢化に伴い増加する疾患等を、診療科横断のセンター化を図って対応などでございます。
 一五ページをお開き願います。(2)、地域医療の充実への貢献を通じ、地域包括ケアシステム構築を推進でございます。
 地域医療機関等との連携、機能分化の一層の推進に向けた取り組みや、地域の医療水準向上に向け、必要な医療人材を地域医療機関とともに確保、育成、活用する取り組みを進めてまいります。
 これにより、患者とその家族が住みなれた地域で安心して療養生活を継続する環境が整備されてまいります。
 その取り組み例を二つ掲げてございます。
 〔1〕、病院の医療人材を地域で活用といたしまして、訪問看護ステーション等に看護師を派遣し、医療的ケア児などの小児在宅医療の体制の充実、〔2〕、在宅療養における後方支援の充実といたしまして、神経難病など在宅療養患者の急性増悪時の緊急受け入れ体制の強化でございます。
 (3)、安心して暮らせる東京を築く人材の確保・育成・活用でございます。
 地域医療機関とともに、都内で働く医師や看護師等の確保、育成を推進するとともに、十四病院の医療人材をニーズに応じて都内で活用してまいります。これにより、さまざまなニーズに対応できる医療人材が確保、育成され、住みなれた地域で安心して医療を受けることができる環境が整備されていきます。
 その取り組み例を二つ掲げてございます。
 〔1〕、地域に必要な医師の確保・育成といたしまして、在宅医など今後育成が必要な分野で地域医療機関とともに育成、〔2〕、都内の看護人材の確保・育成に貢献といたしまして、都内に復職を希望する看護師に研修等の復職支援を実施でございます。
 一六ページをごらんください。(4)、医療の質と安定的な経営基盤に資する病院運営の実現でございます。
 医療の質や患者サービスの向上を図るとともに、効率的、効果的な病院運営の実現を目指してまいります。
 その取り組み例を二つ掲げてございます。
 〔1〕、ICTを活用した患者サービスの充実といたしまして、診療現場にAIや5Gを活用するなど、医療の質や安全をより一層向上、〔2〕、生産性の向上と働き方改革といたしまして、柔軟な勤務制度を構築し、仕事と育児や介護との両立を可能にするなどの働き方改革を推進でございます。
 最後になりますが、4、法人の設立に向けてでございます。
 法人の設立準備は、職員からの声を十分に聞きながら進め、また、患者、都民、医師会など関係者の理解、協力も得ながら進めていく必要がございます。
 将来にわたって都民の期待に応え、医療を通じて都民の安全・安心を支えることができるよう、運営体制の検討など、地方独立行政法人の設立準備を丁寧、着実に進めていくこととしております。
 以上、新たな病院運営改革ビジョン(素案)の報告を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○斉藤(や)委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○斉藤(や)委員長 次に、契約の締結についての報告を聴取いたします。

○児玉経営企画部長 お手元にお配りしてございます資料5、契約締結報告書に基づき、動産の買い入れ契約につきましてご報告申し上げます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。本日ご報告申し上げます契約三件の総括表でございます。
 順次、契約の概要についてご説明いたします。
 二ページをお開き願います。本契約は、都立多摩総合医療センターにおいて使用いたしますハイブリッド手術システムの買い入れでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は三億七千百八十万円で、契約の相手方は日本光電工業株式会社でございます。
 三ページをお開き願います。本契約は、都立駒込病院において使用いたします全身用エックス線CT診断装置の買い入れでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は二億六千八百四十万円で、契約の相手方はエム・シー・ヘルスケア株式会社でございます。
 四ページをお開き願います。本契約は、都立駒込病院において使用いたします注射薬自動払い出しシステムの買い入れでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は二億七百九十万円で、契約の相手方は株式会社イノメディックスでございます。
 簡単ではございますが、以上で契約締結のご報告を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○斉藤(や)委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 異議なしと認め、報告事項、契約の締結についてに対する質疑は終了いたしました。
 以上で病院経営本部関係を終わります。

○斉藤(や)委員長 これより福祉保健局関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○内藤福祉保健局長 議案のご説明の前に、新型コロナウイルス感染症に対します現状についてご説明申し上げます。
 先週、二月十三日に都内在住者で初となる陽性者が確認されました。この方につきまして、都は所管の保健所と連携いたしまして、濃厚接触者の把握を含めた積極的疫学調査を迅速かつ徹底的に実施いたしまして、合計で百九十二名の方の検査が完了し、結果、十二名の陽性者を確認いたしました。
 この事案以外に確認された陽性者と合わせまして、昨日、二月十七日現在、都内において確認された陽性者数は合計で十九名の方となってございます。この方々につきましては、医療機関に入院し治療しており、容体につきましては、二名の方は既に退院、残り十七名のうち一名の方が重症の状態でございます。
 都の感染症の専門家でございます感染症対策アドバイザーの方々からは、新型コロナウイルス感染症は、高齢者や基礎疾患を有する一部の患者の方以外は軽度の風邪症状が多く、季節性インフルエンザと同様に、手洗い、せきエチケットを徹底することが有効であること、また、感染すると全て重篤化するような病気ではないため、冷静に対応することが必要であることなどのご意見をいただいているところでございます。
 福祉保健局では、特別区、八王子市、町田市と連携しながら各保健所と共同で、感染した疑いのある方からの相談窓口、帰国者・接触者電話相談センターを開設し、毎日二十四時間体制で受け付けるとともに、感染予防など一般的な相談窓口である東京都新型コロナウイルス感染症電話相談窓口、いわゆるコールセンターを開設いたしまして、毎日午前九時から午後九時まで受け付けているところでございます。
 今後も、相談体制の充実に努めるとともに、検査体制のさらなる強化や医療体制の整備に取り組みまして、感染拡大の防止に向け全力を挙げて取り組んでまいります。
 それでは、令和二年第一回東京都議会定例会に提出を予定しております福祉保健局関係の議案につきましてご説明申し上げます。
 今回ご審議をお願いいたします議案は、令和二年度予算案四件、令和元年度補正予算案一件、条例案七件、事件案三件の合計十五件でございます。
 初めに、令和二年度予算案につきましてご説明申し上げます。
 令和二年度東京都予算案は、東京二〇二〇大会を確実に成功させるとともに、成長と成熟が両立した、輝ける未来の東京をつくる予算と位置づけ、編成されております。
 この方針に基づきまして、福祉保健局では、福祉、保健、医療を一体的に提供するとともに、社会環境の変化に迅速かつ的確に対応するため、さまざまな工夫を凝らし、施策の充実を図っております。
 当初予算案のうち、福祉保健局が所管する一般会計歳出予算は総額一兆二千二百六十六億六千二百万円、元年度に比べまして百八十二億七千九百万円、一・五%の増となっております。
 さらに、特別会計が三つございます。まず、国民健康保険事業会計が予算額一兆九百六十一億七千百万円、次に、母子父子福祉貸付資金会計が予算額三十八億八千八百万円、最後に、心身障害者扶養年金会計が予算額四十億五千七百万円となってございます。
 分野ごとの取り組みにつきまして簡単にご紹介させていただきますと、まず、子供家庭分野では、都民の保育ニーズに対応するため、多様な保育サービスを拡充するほか、安心して子供を産み育てることができる環境づくりや特別な支援を要する子供と家庭に対する支援の充実に努めてまいります。
 高齢者分野では、介護人材の確保、定着等を図るための取り組みや認知症高齢者へのさらなる支援など、地域包括ケアシステムの構築をより一層推進するとともに、特別養護老人ホームなどの介護サービス基盤の整備を促進してまいります。
 障害者分野では、共生社会の実現に向け、グループホームなど障害者や障害児が地域で安心して暮らせる基盤の整備や障害者の就労を支援するとともに、障害者差別の解消に向けた取り組みを進めてまいります。
 生活福祉分野では、区市町村と連携しながら、ひきこもり対策及び低所得者などの生活の安定に向けた支援を行うとともに、福祉人材の確保、育成や福祉のまちづくりに取り組んでまいります。
 保健政策分野では、フレイル対策などにより都民の健康づくりを支援するとともに、がん検診の受診促進や受動喫煙防止対策、自殺対策などに取り組んでまいります。
 医療政策分野では、都民の安全と安心を守る救急災害医療体制を充実するとともに、将来あるべき医療提供体制の実現に向け、医療と介護の連携を進め、在宅医療を支援する体制づくりに努めてまいります。また、がん医療、小児医療、周産期医療などの取り組みも着実に推進してまいります。
 健康安全分野では、麻疹、風疹対策を推進するとともに、食品の安全確保や大麻など薬物乱用防止に向けた普及啓発など、多様化する健康危機から都民を守る施策を進めてまいります。
 次に、令和元年度最終補正予算案についてご説明申し上げます。
 一般会計歳入歳出予算の補正でございますが、内容は、将来の財政需要への備えとして、福祉先進都市実現基金の積み立ての増額補正を行うもののほか、予算の執行状況を精査した上で、減額補正を行うものなどでございます。
 なお、新型コロナウイルス感染症対策に係る令和元年度補正予算案及び令和二年度補正予算案につきましては、準備が整い次第、本定例会に追加提案させていただく予定でございます。あわせてよろしくお願いいたします。
 続きまして、条例案の概要をご説明申し上げます。
 看護師等修学資金貸与事業の充実を図るもののほか、東京都立府中療育センター及び東京都立多摩療育園の統合に伴うもの、食品衛生法の改正等に伴うものなどでございます。
 最後に、事件案の概要をご説明申し上げます。
 特別区から児童自立支援施設に係る事務を受託するため、規約を定めるものでございます。
 なお、詳細につきましては、総務部長からご説明申し上げます。
 以上、簡単ではございますが、提出議案の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○雲田総務部長 それでは、令和二年第一回東京都議会定例会に提出を予定しております議案の詳細をご説明申し上げます。
 初めに、令和二年度予算案でございます。お手元の資料、令和二年度当初予算概要によりご説明申し上げます。
 表紙に続きまして、目次を三枚めくっていただきますと、令和二年度福祉保健局所管予算の概要がございます。
 1、一般会計のほか、2、特別会計歳出予算として、国民健康保険事業会計、母子父子福祉貸付資金会計、心身障害者扶養年金会計の三つの特別会計がございます。
 以下、会計別にご説明させていただきます。
 まず、一般会計でございます。
 次の一般会計と書いております青色の中扉をおめくりいただきまして、一ページをお開き願います。Ⅰ、総括表でございます。
 歳出の計欄をごらんください。令和二年度は一兆二千二百六十六億六千二百万円で、元年度当初予算に比べまして百八十二億七千九百万円、一・五%の増となっております。
 次に、歳入ですが、表の下から二段目、特定財源の計欄をごらん願います。令和二年度は二千三十二億五千七百九十八万八千円で、元年度に比べまして百七十二億五千四百九十三万一千円、九・三%の増となっております。
 二ページをお開き願います。Ⅱ、職員定数でございます。
 表の下段、合計欄にございますように、令和二年度の職員定数は四千二百七十四人で、元年度と比較して八十二人の増員となっております。主な増減員の内訳は表の右側にお示ししたとおりでございます。
 隣の三ページから、Ⅲ、事項別内訳を科目別に記載してございます。
 主要な事業につきまして、新規事業を中心にご説明申し上げます。
 四ページをお開き願います。一番上、4、ICTを活用した福祉職場働き方改革推進事業でございます。
 ICT機器等の導入から一定期間が経過した福祉職場を対象に、業務改善支援を試行実施し、業務改善のノウハウ等を整理して普及させることで、福祉職場におけるICT機器等の効果的な活用の促進を図ってまいります。
 五ページをごらんください。一番上、9、高齢者の特性を踏まえた顧客サービスの推進でございます。
 高齢者が認知症になっても地域で安心して暮らせる社会の実現に向け、高齢者の特性に配慮した金融、小売業者等のサービス提供のあり方等について、学識経験者等を交えた検討委員会を設けて検討してまいります。
 その下、10、地域における包括的な支援体制構築に向けた実態調査でございます。
 ダブルケアや八〇五〇世帯、生活困窮者等の複合的な課題等に対応する区市町村への支援のあり方の検討に向け、相談支援体制の現状や先進事例を調査してまいります。
 一一ページをお開き願います。下から二番目、(8)、大規模イベント時における救急災害医療体制の確保でございます。
 東京二〇二〇大会などの大規模イベント開催時において、都民及び訪都旅行者等の傷病者に対し的確な医療を提供するため、救急災害医療体制の確保を図ってまいります。
 その下、(9)、救急患者の早期地域移行支援でございます。
 地域の救急告示医療機関が診断、初期治療を終えた患者を受け入れる仕組みを構築し、早期の地域移行につなげるとともに、地域の救急患者を積極的に受け入れられる体制を整備してまいります。
 一二ページをお開き願います。上から三番目、(12)、ドクターヘリ導入促進事業でございます。
 東京二〇二〇大会も見据え、ドクターヘリの活用について近隣県との連携に係る環境整備を進めていくとともに、ドクターヘリの導入に向けた検討を行ってまいります。
 一六ページをお開き願います。下から三番目、(5)、災害拠点病院等事業継続計画(BCP)策定等支援事業でございます。
 医療機関のBCP策定ガイドラインを改定するとともに、災害拠点病院や災害拠点連携病院のBCPの改定等を支援し、災害時の救護活動体制の確保を図ってまいります。
 一七ページをごらんください。一番上、(8)、東京二〇二〇大会における不測の事態を視野に入れた専門家の配置でございます。
 東京二〇二〇大会開催に当たり、熱中症等により多くの傷病者が発生した場合においても必要な医療が迅速的確に提供できるよう、医学的見地から助言、調整を行う医療職の専門家を配置してまいります。
 その二つ下、(10)、移動電源車の確保でございます。
 大規模かつ長期的な停電発生時における病院機能を維持するため、移動電源車を確保してまいります。
 一九ページをお開き願います。下から三番目、(7)、緩和ケア地域移行モデル事業でございます。
 回復期相当のがん患者が住みなれた地域で緩和ケア等を受けられる体制を整備してまいります。
 二一ページをお開き願います。上から二番目、(11)、ICTを活用した医療介護連携モデル事業でございます。
 東京都多職種連携ポータルサイトを活用した地域の医療、介護関係者の効果的な連携事例を検証し、広く発信することで地域内または地域間での医療、介護関係者の緊密な連携を確保してまいります。
 その二つ下、(13)、世界トップレベルの地域医療を東京に構築する事業でございます。
 全ての都民が安心して暮らせるよう、総合診療医等を各地域で育成し、医療、介護関係者との連携を図ることにより、世界トップレベルの包括的な地域医療を構築してまいります。
 二六ページをお開き願います。上から二番目、(8)、医師臨床研修事務でございます。
 臨床研修病院の指定、研修医の募集定員の設定等に係る権限が国から都道府県へ移譲されることを受け、所要の事務処理体制の整備を行ってまいります。
 三二ページをお開き願います。中ほど、6の(1)、がん予防・検診受診率向上事業等でございます。
 都民のがん検診受診状況を調査するとともに、がん予防、早期発見のための普及啓発及び区市町村や企業のがん対策の取り組みを支援することにより、がん検診の受診率向上を図ってまいります。
 三三ページをごらんください。中ほど、8の(2)、受動喫煙防止対策の推進でございます。
 東京都受動喫煙防止条例の全面施行に際し、都民、事業者に対する普及啓発を図るとともに、施設管理者からの相談や公衆喫煙所の整備等に取り組む区市町村を引き続き支援し、受動喫煙防止対策の取り組みを推進してまいります。
 四四ページをお開き願います。下から二番目、7、被保護者健康管理支援事業でございます。
 町村部の被保護者のうち、健診未受診者や生活習慣病の重症化予防対象者等に対し、健診の受診勧奨や保健指導、生活支援など、医療と生活の両面から健康管理支援を行ってまいります。
 五〇ページをお開き願います。下から二番目、6、ひきこもり等社会参加支援事業でございます。
 ひきこもりの状態にある方やその家族に対する相談窓口の設置、支援に関する情報発信、普及啓発を行うとともに、ひきこもりに係る支援のあり方について検討を行い、施策を推進してまいります。
 五七ページをお開き願います。下から二番目、(9)、介護予防・フレイル予防支援強化事業でございます。
 フレイル予防や認知症予防の視点を踏まえ、地域における介護予防活動の拡充や機能強化を図るため、多様なアプローチにより住民主体の介護予防、フレイル予防活動を推進する区市町村を支援してまいります。
 五九ページをお開き願います。上から二番目、(2)、認知症の人とその家族に優しい街東京へ向けての学修会でございます。
 学生が認知症について正しく理解し、身近な問題として意識するきっかけとなるよう、認知症の理解促進のための映画等の鑑賞や講演を内容とする学修会を実施いたします。
 六〇ページをお開き願います。下から三番目、(9)、認知症サポーター活動促進事業でございます。
 認知症の人や家族の支援ニーズと認知症サポーターをつなぐチームオレンジの整備を推進する区市町村の職員等に対して必要な研修を行います。
 六一ページをごらんください。一番上、(12)、AIとIoTにより認知症高齢者問題を多面的に解決する東京アプローチの確立でございます。
 AIとIoTを用いて認知症の進行プロセスを解明し、認知機能障害への支援策やBPSD防止支援策を導くことで、認知症高齢者のQOLの向上や家族、介護者の負担軽減を図ってまいります。
 六二ページをお開き願います。一番上、(6)、東京都介護職員宿舎借り上げ支援事業でございます。
 介護人材の確保、定着を図るとともに、施設による防災の取り組みを一層促進し、地域の災害福祉拠点として災害時の迅速な対応を推進するため、介護職員住宅の借り上げに対する支援を強化いたします。
 一番下、(10)、介護事業者向け生産性向上セミナー事業でございます。
 介護サービス事業者が効率的かつ継続的に介護サービスを提供できるよう、生産性向上に資するセミナーを開催いたします。
 六六ページをお開き願います。上から二番目、(2)、定期借地権の一時金に対する補助でございます。
 特別養護老人ホーム等の整備を促進するため、施設等用地の定期借地権等に係る一時金の一部を助成いたします。
 六七ページをごらんください。中ほど、(9)、高齢者施設等のBCP策定支援事業でございます。
 大規模災害によりライフラインが途絶えた場合等においても、高齢者施設等が事業を継続し、入所者の安全を確保できるよう、BCP策定講座の開催やアドバイザーの派遣等の支援を行ってまいります。
 六九ページをお開き願います。2、AI等を活用した認知症研究事業でございます。
 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターがこれまで培った臨床研究に係るビッグデータを活用して実施するAI等を駆使した認知症予防の研究に対し、支援を行ってまいります。
 七〇ページをお開き願います。上から二番目、2、子育て応援とうきょう会議による機運の醸成でございます。
 行政、企業、大学、NPOなどで構成する子育て応援とうきょう会議において、来年度から子供が意見やニーズを発表する子供シンポジウムを開催し、今後の子供施策への反映を検討してまいります。
 七四ページをお開き願います。上から二番目、(3)、放課後居場所緊急対策事業でございます。
 児童館、公民館等の既存の社会資源を活用することにより、放課後に子供の安全・安心な居場所を提供する区市町村を支援してまいります。
 七九ページをお開き願います。下から二番目、33、ひとり親家庭向けポータルサイトの創設でございます。
 ひとり親施策に関するポータルサイトを開設することにより、支援を必要としているひとり親家庭にわかりやすく情報を発信してまいります。
 その下、34、養育費確保支援事業でございます。
 ひとり親家庭の生活の安定を支援するため、民間保証会社と連携して、ひとり親家庭への養育費立てかえ保証を行う区市町村を支援してまいります。
 八一ページをお開き願います。中ほどやや下、42、不育症検査助成でございます。
 既に今年度から実施しておりますが、妊娠しても流産等を繰り返す、いわゆる不育症について、リスク因子を特定し、適切な治療及び出産につなげることができるよう、検査に要する経費の一部を助成してまいります。
 八二ページをお開き願います。一番上、44、とうきょうママパパ応援事業でございます。
 本事業は、従来のゆりかご・とうきょう事業を再構築したものでございます。妊娠、出産、子育ての切れ目のない支援を提供するため、子育て世代包括支援センターの設置促進を図るとともに、妊婦全数面接や育児パッケージの配布、家事、育児支援等を行う区市町村の取り組みを支援してまいります。
 八三ページをごらんください。上から三番目、50、未就園児等全戸訪問事業でございます。
 未就園児等のいる家庭へ訪問による安否確認を行う区市町村を支援してまいります。
 下から二番目、52、子育て支援人材発掘とうきょうチルミルプロジェクトでございます。
 子育て支援に携わる人材をとうきょうチルミルと総称し、広く都民に周知することにより、子育て機運の醸成を図るとともに、子育て支援を担う人材の確保を推進してまいります。
 八五ページをお開き願います。下から二番目、10、児童相談所情報標準化・人材育成事業でございます。
 精度の高い虐待リスク判定を可能とするプログラムを開発し、児童虐待の未然防止、早期発見及び児童福祉司等の人材育成を図ってまいります。
 八八ページをお開き願います。中ほど、11、児童養護施設等(措置費の拡充(特別育成費))でございます。
 児童養護施設及び養育家庭等に支弁する特別育成費のうち、補習費、いわゆる塾代等に対して独自の加算を行い、高年齢児の安定した措置を促進し、措置解除後の社会的自立につなげてまいります。
 その下、12、児童養護施設等体制強化事業でございます。
 児童指導員等を目指す者を補助者として雇い上げ、現在の児童指導員等の業務負担を軽減し、離職防止を図るとともに、新たな児童指導員等の確保、育成を図ってまいります。
 九〇ページをお開き願います。上から二番目、20、フォスタリング機関(里親養育包括支援機関)事業でございます。
 里親のリクルートからマッチング、継続的な支援を包括的に実施することにより、一貫した相談支援が提供可能なフォスタリング機関事業についてモデル実施いたします。
 九二ページをお開き願います。一番下、32、保育事業者の事務負担軽減等に関する調査・分析でございます。
 複数の事業者による業務の集約化や事務負担軽減等の業務効率化、有効な保育施策に取り組む自治体の事例等について調査し、その結果を展開することなどにより、区市町村の取り組みを支援してまいります。
 九三ページをごらんください。一番下、36の(2)、認証保育所一歳児受入促進事業でございます。
 認証保育所における空き定員等を活用して、一歳児を受け入れる区市町村を支援してまいります。
 九四ページをお開き願います。一番上、37、保育所等における園外活動支援事業でございます。
 バス等の送迎により、豊かな自然の中での外遊びの機会を提供するとともに、施設間の交流を通じた園外活動を実施する事業者に対する支援を実施してまいります。
 九六ページをお開き願います。上から二番目、48、保育所等無償化対応でございます。
 既に今年度から実施しておりますが、幼児教育、保育の無償化に伴い、区市町村において発生する事務に要する費用の一部を補助してまいります。
 一〇二ページをお開き願います。一番上、(2)、障害者施策推進区市町村包括補助事業でございます。
 令和二年度は、新たに差別解消支援地域協議会活動促進事業及び区市町村障害福祉人材確保対策事業をメニューに加え、区市町村が地域の実情に応じて主体的に行う取り組みを支援してまいります。
 一〇八ページをお開き願います。上から二番目、(4)、発達障害専門医療機関ネットワーク構築事業でございます。
 発達障害の診断待機を解消するため、高度な専門性を有する医療機関を中心としたネットワークを構築し、地域の医療機関に対して実地研修や助言等を実施することで、発達障害を早期に診断可能な体制確保を図ってまいります。
 一一〇ページをお開き願います。上から二番目、(2)、障害者支援施設ICT機器導入支援モデル事業でございます。
 ICT機器や介護ロボットを障害者支援施設にモデル導入し、見守りや記録作成など、その効果検証を行うとともに、障害分野におけるICT機器等の導入について普及啓発を図ってまいります。
 一一四ページをお開き願います。一番下、(5)、失語症者向け意思疎通支援モデル事業でございます。
 失語症者との意思疎通支援について、会話サロンを設置するモデル事業を実施し、失語症者の福祉の増進を図るとともに、区市町村が体制整備に取り組めるよう支援してまいります。
 一一五ページをごらんください。一番上、1、心身障害者福祉センターの運営でございます。
 心身障害者等に対し、医療、教育、職業等の総合的な相談に対応するほか、身体障害者手帳及び愛の手帳のカード化への対応等を行ってまいります。
 一二二ページをお開き願います。下から二番目、3の(2)、通院患者診査でございます。
 通院医療費助成申請に対して、医療助成の要否に係る医学的判定を行うとともに、精神障害者保健福祉手帳のカード化への対応等を行ってまいります。
 一三二ページをお開き願います。上から二番目、(4)、飼い主のいない猫の緊急一時保護事業でございます。
 東京二〇二〇大会時に人や車の往来が激しくなる地域において、大会開催中及びその前後の期間に、会場付近の飼い主のいない猫の一時保護を実施してまいります。
 その下、(5)、大学と自治体、企業、NPOの協働による高齢者の福祉向上を目指した動物との共生社会の実現と拠点形成でございます。
 安全で従順な伴侶動物を診断、訓練、治療等で確保し、動物介在活動による高齢者の健康寿命の延伸など、福祉施策の一助となるよう動物との共生社会の拠点の形成を図ってまいります。
 一四五ページをお開き願います。一番上、20、ICT基盤整備事業でございます。
 中小病院の電子カルテシステムの整備を支援するとともに、地域医療連携ネットワークへの参画等を進めることにより、ICTを活用した効果的な医療情報の共有等を図ってまいります。
 一四九ページをお開き願います。上から二番目、36、高齢者施設等の防災・減災対策推進事業でございます。
 介護施設等における防災、減災対策を推進するため、大規模停電時に入所者等の安全を確保するための非常用自家発電設備や給水設備の整備、倒壊の危険性のあるブロック塀の改修等に必要な経費を補助してまいります。
 次に、特別会計でございます。
 一五九ページをお開き願います。国民健康保険事業会計でございます。
 一五九ページには、本会計における職員定数を記載してございます。令和二年度の職員定数は六人でございます。
 一六〇ページをお開き願います。国民健康保険事業会計には、国民健康保険法に基づく保険給付等に要する経費として、一兆九百六十一億七千百万円を計上してございます。
 一六五ページをお開き願います。次に、母子父子福祉貸付資金会計でございます。
 母子及び父子並びに寡婦福祉法に基づく母子、父子福祉資金の貸し付けに要する経費として、三十八億八千八百万円を計上してございます。
 一六六ページをお開き願います。心身障害者扶養年金会計でございます。
 東京都心身障害者扶養年金条例を廃止する条例に基づく年金給付等に要する経費として、四十億五千七百万円を計上してございます。
 令和二年度予算案につきましては以上でございます。
 続きまして、令和元年度最終補正予算案につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料、令和元年度最終補正予算概要をごらんいただきたいと存じます。
 二枚おめくりいただきまして、一ページをお開き願います。補正は一般会計でございまして、まず、左側の(1)、歳入予算の補正予算額欄をごらんください。
 国庫支出金で二十七億八千四百八十七万円の減額、繰入金で八十億四千七百六十万八千円の減額、諸収入で七十六億百二十三万七千円の増額、都債で十一億一千百万円の減額、合計で四十三億四千二百二十四万一千円の減額でございます。これにより、補正後の歳入合計は千八百二十五億四千二百六万六千円となります。
 右側の(2)、歳出予算の補正予算額欄をごらんください。
 福祉保健費で百三十億四百五万九千円の増額、諸支出金で四十一億六千六百六十万五千円の増額、合計で百七十一億七千六十六万四千円の増額でございます。これにより、補正後の歳出合計は一兆二千二百九十一億三百六十三万九千円となります。
 二ページをお開き願います。Ⅱ、事項別内訳の1、福祉先進都市実現基金でございますが、安定的な施策展開を図るための福祉先進都市実現基金への積み立て経費として、六百億円を計上しております。
 続きまして、三ページから二〇ページにかけましては、歳入歳出予算の更正を行う経費につきまして、歳出科目ごとに記載してございます。
 二一ページをお開き願います。3、国庫支出金返納金でございます。
 精算の結果、受け入れが超過した国庫支出金の返納に要する経費として、四十一億六千六百六十万五千円を計上してございます。
 最終補正予算案につきましては以上でございます。
 続きまして、条例案につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料、令和二年第一回東京都議会定例会条例案及び事件案の概要をごらんください。
 表紙をおめくりいただきまして、一ページをお開き願います。整理番号1、東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例でございます。
 調理師試験手数料の額を改めるとともに、国の毒物及び劇物取締法の改正に伴い、所要の改正を行うほか、覚せい剤取締法等に基づく事務に係る規定を整備するものでございます。
 この条例の施行日は、令和二年四月一日及び法の規定の施行の日を予定しております。
 整理番号2、東京都看護師等修学資金貸与条例の一部を改正する条例でございます。
 連帯保証人の人数を改めるほか、所要の改正を行うとともに、延滞利子の利率を引き下げるものでございます。
 この条例の施行日は、令和二年四月一日を予定しております。
 整理番号3、東京都安心こども基金条例の一部を改正する条例でございます。
 子育て支援対策臨時特例交付金事業が令和二年度まで延長されることに伴い、条例の対象事業の実施期限を改めるものでございます。
 この条例の施行日は、公布の日を予定しております。
 二ページをお開き願います。整理番号4、東京都立療育医療センター条例の一部を改正する条例でございます。
 国の児童福祉法の改正に伴い、引用条文を改めるものでございます。
 この条例の施行日は、公布の日を予定しております。
 整理番号5、東京都立重症重度心身障害児者施設条例の一部を改正する条例でございます。
 東京都立府中療育センター及び東京都立多摩療育園の統合に伴い、題名を東京都立療育センター条例に改めるほか、東京都立多摩療育園条例を廃止するなど、所要の改正を行うものでございます。
 この条例の施行日は、令和二年六月一日を予定しております。
 整理番号6、食品衛生法施行条例の一部を改正する条例でございます。
 国の食品衛生法の改正等に伴い、公衆衛生上講ずべき措置の基準を削除するほか、規定を整備するものでございます。
 この条例の施行日は、令和二年六月一日を予定しております。
 三ページをごらんください。整理番号7、東京都薬物の濫用防止に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 国の覚せい剤取締法の改正に伴い、規定を整備するものでございます。
 この条例の施行日は、法の規定の施行の日を予定しております。
 最後に、事件案につきましてご説明を申し上げます。
 四ページをお開き願います。整理番号1から整理番号3までの三件の事件案でございますが、いずれも令和二年度に児童相談所を設置する予定の三区から、児童福祉法に規定する児童自立支援施設に係る事務を受託するため、地方自治法の規定に基づき、都と区が協議により規約を定めるものでございます。
 これらの規約の施行日は、世田谷区及び江戸川区につきましては令和二年四月一日、荒川区につきましては令和二年七月一日を予定しております。
 条例案及び事件案の詳細な内容につきましては、お手元の資料、令和二年第一回東京都議会定例会条例案及び事件案をごらんいただきたいと存じます。
 以上で、提出予定議案の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○斉藤(や)委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○白石委員 資料要求を予算と条例案一括で行います。
 まず、予算案にかかわる資料要求についてです。
 一点目、二次保健医療圏別NICU病床整備状況。
 二点目、療養病床を有する医療施設数及び療養病床数、医療保険適用、介護保険適用の推移並びに介護医療院の施設数及び定員数。
 三点目、地域密着型サービスの事業所数の推移。
 四点目、地域包括支援センターの設置状況。
 五点目、障害者グループホームの定員数。
 六点目、被爆者の子の健康診断受診票の交付者数及び健康診断受診状況の推移。
 七点目、都内障害者グループホームの国加算算定状況。
 そして、続いて、条例案の改正に伴う資料要求をさせていただきます。
 まず、東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例について一点。調理師試験の受験者数の推移、過去五年間。
 それから、食品衛生法の改正に伴う条例について一点あります。従前の基準と条例改正による新基準の比較表。
 以上になります。

○斉藤(や)委員長 ただいま白石副委員長から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出を願います。

○斉藤(や)委員長 次に、請願陳情の審査を行います。
 初めに、請願一第四九号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○遠藤子供・子育て施策推進担当部長 お手元にお配りをしてございます請願・陳情審査説明表に従いましてご説明をさせていただきます。
 一ページをお開きを願います。整理番号1、請願一第四九号、東京の全ての子供が質の高い保育を受けられるようにすることに関する請願は、新宿区の公的保育・福祉を守る東京実行委員会の丸山麻利子さん外六万二千百五人の方々から提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、都において、次のことを実現していただきたいというものでございます。
 第一に、待機児童の解消のため、認可保育園の増設を推進する施策を拡充すること。
 第二に、東京の全ての保育施設に国の最低基準を上回る保育士を配置するための補助制度を新設すること。
 第三に、保育士の処遇改善に東京都独自の施策を拡充すること。
 第四に、認可外保育施設の認可化を進めること。
 第五に、国に対して、幼児教育、保育の無償化の費用の全額負担と最低基準の引き上げを求める意見書を提出することという内容でございます。
 現在の状況でございますが、第一につきましては、都は、保育の実施主体である区市町村が地域の実情を踏まえ、認可保育所や認証保育所、認定こども園、小規模保育事業など、多様な保育サービスを拡充できるよう、さまざまな支援を行っております。
 第二につきましては、職員配置や必要な面積などの認可及び認定の基準は、認可保育所及び認定こども園は都道府県が、小規模保育事業や家庭的保育事業等の地域型保育事業は区市町村が、児童福祉法に基づき定めることとされております。
 都は、保育サービス推進事業等によりまして、地域の実情に応じて保育サービスの向上に取り組む区市町村を支援しております。
 第三につきましては、都は、保育人材の確保、定着を図るため、平成二十七年度からキャリアパスの導入に取り組む事業者への独自の補助を実施しており、平成二十九年度からは各施設の財務情報等の公表や非常勤職員の賃金改善を行うこと等を条件に、補助の充実を図っております。
 第四につきましては、都は、認可外保育施設の質の向上を図り、待機児童の解消に向けた受け皿を拡大するために、認可保育所への移行を目指す認可外保育施設に対しまして、運営費のほか、改修費や移転費等の支援を行っております。
 第五につきましては、国は、幼児教育、保育の無償化の財政負担につきまして、令和元年度は全額国負担とし、来年度以降は国二分の一、都道府県四分の一、区市町村四分の一の負担割合としております。
 都は国に対しまして、幼児教育、保育の無償化の制度開始後も、自治体の要望を踏まえて対応するよう、また、子供、子育て支援のための財源を十分確保するよう提案要求を行っております。
 職員配置や必要な面積などの認可及び認定の基準につきましては、都道府県や区市町村が児童福祉法に基づき定めることとされております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いを申し上げます。

○斉藤(や)委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○藤田委員 東京の全ての子供が質の高い保育を受けられるようにすることに関する請願について質問いたします。
 請願者は、保育の質を高めながら、認可保育園の増設を推進する施策を拡充し、待機児童の解消を進めてほしいとしています。
 そこで質問します。待機児童の定義はどのようになっていますか。

○遠藤子供・子育て施策推進担当部長 国の保育所等利用待機児童数調査要領では、待機児童は、保育の必要性の認定を受け、特定教育、保育施設または特定地域型保育事業の利用の申し込みがされているが、利用していない者とされております。
 また、育児休業中の保護者で、保育所等に入所できたときに復職の意向が確認できない場合や、特定の保育所等を希望し待機をしている場合、認証保育所など地方公共団体が実施をします地方単独保育施策において保育をされている児童等は、待機児童数に含めないこととされてございます。

○藤田委員 待機児童の定義は、国ももともと、認可保育園に申し込んだが入れなかった子供でした。しかし、その後、自治体が補助する認可外保育施設に入っている場合などが除かれました。この待機児童に含まれない児童が、保護者が求める保育を真に受けることができているのか疑問を抱かざるを得ません。
 東京都は、保育の整備は実施主体である区市町村が地域の実情を踏まえ、多様な保育サービスを拡充できるよう、さまざまな支援を行っているとしています。しかし、認可保育園に入れず、仕方なく認可保育園以外に子供を預けている保護者の中には、結果的に、保育サービスと家庭での保育だけではこれまでの就労が保障されない方がいるという実態があります。
 品川区の認証保育所B型にお子さんを預けている保護者の方からお話を伺ったところ、二回も保活を行うことの大変さと、場合によっては働き方を変えなければならないことについてお話をされていました。
 複数の方がいっていたのは、もし認可保育園に入れず幼稚園になったら、預かり保育だけでは今の働き方ができなくなるので、仕事をやめるか転職しなければならず、そうなると家計が心配だということでした。その方の通えるところにある幼稚園は、預かり保育は午後五時半までで、夏休み中は午後四時半になってしまうとのことです。
 幼稚園は、地域で子供のために大切な役割を果たしていますが、保護者が働くという点では、このように限界がある場合もあるということです。
 しかし、こうした場合でも、預かり保育を利用していると待機児童ではなくなります。子供が三歳になった後、保護者の就労が十分に保障されないような幼稚園に入った場合であっても、預かり保育を利用している場合には、待機児童として扱わないのはなぜですか。

○遠藤子供・子育て施策推進担当部長 国の保育所等利用待機児童数調査要領では、幼稚園における長時間預かり保育運営費支援事業や、特定教育、保育施設として確認を受けた幼稚園、または確認を受けていないが私学助成もしくは就園奨励費補助の対象となる幼稚園であって、一時預かり事業または預かり保育の補助を受けている幼稚園において保育されている児童については、待機児童に含めないこととされてございます。
 都は、この要領に基づき、待機児童数を算出するよう区市町村へ周知をしております。

○藤田委員 国がそうしているからということですが、待機児童対策は、子供と保護者の実態に合わせて行わなければなりません。
 そもそも、二回保活を行うこと自体が大変です。先ほどお話しした保護者の方からも、大変だという声をたくさんお聞きしました。
 ある方は、認可保育園に入ることができなかったために認証保育所を選ばざるを得なかったのに、働きながらもう一度保活する負担は育休中のときよりも大きいと話していました。
 ほかの方は、品川区は定員三百人という大きな認可保育園が廃止となるため、さらに認可には入りづらくなります、認証保育所にも連携園をつくってほしいと話していました。
 ほかにも、定数とかは関係なく、希望する人全員が認可保育園に入ることができるくらい園をふやしてほしいとか、小学校に上がるまでいられる保育園をふやしてほしいという声、不安がたくさん出されました。
 児童福祉法では、区市町村が保育を必要とする子供を保育所で保育しなければならないとしていますけれども、待機児童には含まれないとされている認証保育所などの多様な保育サービスを利用していても、三歳以降、もう一回保活をしなければならないことについて、どのように考えていますか。

○遠藤子供・子育て施策推進担当部長 保育サービスは、保育の実施主体である区市町村が、認可保育所、認証保育所、小規模保育、家庭的保育など、地域の実情に応じて整備をするものでございます。
 各保育サービスの対象児童は、認可保育所及び認証保育所のA型はゼロ歳児から五歳児まで、認証保育所のB型はゼロ歳児から二歳児までの制度となってございます。また、小規模保育事業の対象児童はゼロ歳児から二歳児まででございますが、地域の実情を勘案しまして、五歳児までの受け入れが可能な制度となってございます。
 また、三歳児の受け入れ先となる連携保育所の確保を認可の要件とする区市町村があるほか、昨年度の東京都待機児童対策協議会におきまして、三歳児の受け入れ先の確保策について意見交換を行い、好事例につきまして区市町村間での情報共有を行ってございます。
 都といたしましては、今後とも認可保育所を初めとする多様な保育サービスの拡充に取り組む区市町村を支援してまいります。

○藤田委員 東京都の制度である認証保育所のうち、二歳までしか預けることができないB型の保育所は六十七施設あり、定員は一千四百二十九人です。A型も定員は二歳までが中心なので、三歳以降の預け先を探し、もう一度保活を行わなければなりません。
 これらの施設が果たしている補助的な役割を否定はしませんが、三歳児以降の行き先を確保するためには、認可保育園をふやすことが重要ですし、多くの保護者は六年間通える認可保育園を望んでいます。
 待機児童に含まれない保育サービスを利用している家庭がどうなっているのかについて、実態把握に努め、多くの保護者が求める認可保育園の増設を推進し、待機児童を解消するよう求めるものです。
 次に、保育士の処遇改善について伺います。
 先日出された子供・子育て支援総合計画(第二期)の案にもあるように、保育の仕事をしている保育士の二割が退職意向があり、その理由の一位は給料が安いとなっています。キャリアアップ補助を充実した後でもこうした結果が出たことについて、どう考えていますか。

○遠藤子供・子育て施策推進担当部長 都が昨年度、四万八千人の保育士有資格者を対象に実施をいたしました保育士実態調査の結果では、現在、保育士として就業している方の退職意向理由の上位は、給料が安い、仕事量が多い、労働時間が長いの順となってございます。
 また、過去に保育士として就業経験のある方の退職理由の上位は、職場の人間関係、給料が安い、仕事量が多いの順となってございます。
 保育人材の確保、定着を図っていくためには、専門性を高めながら、将来を見通し、やりがいを持って働くことができるようにすることが重要であると考えてございます。

○藤田委員 やめた後の方の退職理由では、職場の人間関係が一位になるよといいたいのかもしれませんが、二位はやはり給料が安いであり、給料が主な原因であることは明らかです。
 請願を提出された方々から、日々生活をしていくのがやっとで貯金をすることができない、賃金をふやして、二十代保育士。奨学金の返済で生活費や充実した休日へのお金が回せない、将来の貯金ができず苦しい、二十代保育士など、切実な声が寄せられています。
 今働いている保育士がやめないための取り組みにつながらなくては意味がないわけで、今働いている方が給料が安いといっているのだから、給料が上がるように、都の補助を充実していただくことを強く要望いたします。
 次に、保育の質に直結する保育士の配置基準について質問します。
 現在の国の保育士配置基準は、ゼロ歳児では三人に一人、一歳、二歳児では六人に一人、三歳児では二十人に一人、四歳以上の児童は三十人に一人の保育士となっています。
 区市町村の上乗せなどもありますが、請願を提出された方からは、子供の保育時間は延びているのに人はふえないので残業になってしまう、時間外での事務仕事など家に帰っても体も心も休まらない、四十代保育士。人員が少な過ぎる、一人一人の負担が大きい、誰かが体調を崩すと、さらに負担がかかる、二十代保育補助者。保護者支援も多様化し、職員との連携も不可欠な中、労働時間内に対策を検討していくことが難しい状況、その上、シフト勤務で連携が一層困難、三十代保育士などの声が寄せられています。
 請願の願意にもあるように、保育施設に国が定める基準を上回る保育士の配置を行うことが必要だと思われますが、いかがですか。

○遠藤子供・子育て施策推進担当部長 職員配置や必要な面積など認可及び認定の基準は、認可保育所及び認定こども園は都道府県が、小規模保育事業や家庭的保育事業等の地域型保育事業は区市町村が、児童福祉法に基づき定めることとされております。
 都においては、東京都児童福祉審議会や東京都子供・子育て会議での意見を踏まえまして、都議会の議決を経て認可及び認定の基準を条例等で定めてございます。
 保育の実施主体である区市町村は、この最低基準を踏まえながら、地域の実情に応じて保育サービスの向上に努めており、都は、保育サービス推進事業等によりまして、その取り組みを支援しております。

○藤田委員 昨年八月に板橋区保育施設等における事故検証委員会が出した、認可保育施設における午睡中の死亡事例に関する検証報告書は、子供の安全を守るためには、国が定める最低基準の保育士配置では明らかに不足しているとしています。その上で、報告書の提言には、国や都は、現在の保育現場の業務量や労働環境などに鑑み、保育士の年齢別配置基準の見直しを行うことと述べられています。
 あってはならない事故の背景には人手不足があり、まさに国基準を上回る保育士を配置することが必要です。願意に書かれているように、保育施設に国が定める基準を上回る保育士を配置するため、都として補助制度を新設することを求めます。
 以上から、本請願は採択すべきと表明し、質疑を終わります。

○斉藤(や)委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○斉藤(や)委員長 起立少数と認めます。よって、請願一第四九号は不採択と決定いたしました。
 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後二時四十四分休憩

   午後二時五十九分開議

○斉藤(や)委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 陳情一第一〇六号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○遠藤子供・子育て施策推進担当部長 お手元にお配りをしてございます請願・陳情審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 三ページをお開き願います。整理番号2、陳情一第一〇六号、保育所における医療的ケア児の受入れに関する陳情は、三鷹市の間宮さやかさんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都において、保育所における医療的ケア児の受け入れにかかわる区市町村の取り組みを、人材及び財政の両面から支援し、合理的配慮に基づく適切な保育環境を整備していただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、都は、医療的ケア児を含め、障害児に対する保育サービスが適切に提供されますよう、必要な施設の改修経費への補助や都独自の子育て推進交付金などで区市町村を支援しております。
 また、区市町村が医療的ケア児の保育ニーズに応えられるよう、保育所における看護師、保健師及び助産師を配置する経費や、保育士を加配する経費及び保育士が医療的ケアを行うために必要な研修受講にかかわる経費等の支援を行っております。
 事業者に対しましては、保育サービス推進事業に障害児加算を設けまして、保育所における医療的ケア児を含めた障害児受け入れの取り組みを支援しております。
 また、医療的ケア児の支援者の育成を図るため、保育所を含む医療的ケア児の支援に関係する職員を対象といたしまして、毎年研修を実施するとともに、各区市町村が参加をいたします東京都待機児童対策協議会におきまして、医療的ケア児受け入れの取り組み事例等につきまして情報共有を行っております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしく申し上げます。

○斉藤(や)委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○岡本委員 都民ファーストの会、岡本こうきです。
 陳情一第一〇六号について質疑をさせていただきます。
 まず、法律の条文を確認しておきたいと思います。
 保育所への入所について法律は次のように定めています。わかりやすいように、一部を省略して重要な要点だけを読み上げます。
 児童福祉法二十四条一項、市町村は、保護者の労働または疾病その他の事由により、保育を必要とする場合において、当該児童を保育所において保育しなければならない。二項、市町村は、認定こども園または家庭的保育事業等により必要な保育を確保するための措置を講じなければならない。これがまず原則です。
 この後、三項で保育所等が不足する場合の利用調整の規定がありますが、そもそも、先ほどの二十四条一項、二項で述べましたように、保育を必要とする場合、全ての児童について保育所において保育しなければならない、あるいは認定こども園または家庭的保育事業等により必要な保育を確保しなければならない、これが市町村の義務として定められている。これが原則であります。
 次に、医療的ケア児についてですが、平成二十八年の法律改正で明文化をされました。
 平成二十八年の法律改正によって児童福祉法の第一条も改正されておりまして、この第一条では、全て児童は、児童の権利に関する条約の精神にのっとり、適切に養育されること、その他の福祉をひとしく保障される権利を有するという第一条の改正がなされ、さらに、第五十六条の六、二項におきまして、地方公共団体は、人工呼吸器を装着している障害児その他の日常生活を営むために医療を要する状態にある障害児が、その心身の状況に応じた適切な保健、医療、福祉その他の各関連分野の支援を受けられるよう、必要な措置を講ずるように努めなければならないと法律改正がなされました。
 全ての児童が権利の主体とされ、また、人工呼吸器を装着している障害児その他のいわゆる医療的ケア児も支援を受けられるようにと明文化されたということになります。
 そこで、これを前提にお伺いいたしますが、まず、医療的ケア児の定義及び概念についてお伺いをいたします。

○松山障害者施策推進部長 いわゆる医療的ケア児について、児童福祉法では、日常生活を営むために医療を要する状態にある障害児とされており、厚生労働省では、医学の進歩を背景として、NICU等に長期入院した後、引き続き人工呼吸器や胃瘻等を使用し、たん吸引や経管栄養などの医療的ケアが日常的に必要な児童と説明しています。
 また、医療的ケア児については、歩ける児童から重症心身障害児まで、肢体不自由や知的障害などの障害状況はさまざまです。
 医療的ケアの例も、気管切開部の管理、人工呼吸器の管理、吸引、在宅酸素療法、胃瘻、腸瘻、胃管からの経管栄養、中心静脈栄養など、さまざまなものが挙げられており、医療的ケア児一人一人の個別性は高いものとなっております。

○岡本委員 医療的ケアの内容にはさまざまなものがあり、幅が広く、また個別性が高いということをご説明いただきました。
 次の質問に参ります。
 では、市区町村の保育所での医療的ケア児の受け入れ状況がどのようなものかについてお伺いをいたします。

○遠藤子供・子育て施策推進担当部長 都内の保育所において、平成三十一年三月三十一日現在、公立施設で二十四カ所、私立施設で十二カ所、計三十六カ所の保育所で四十三人の医療的ケア児を受け入れております。

○岡本委員 四十三人の医療的ケア児を受け入れているということです。
 都内の医療的ケア児の推計値は約千九百人というふうに伺っております。約千九百人のうち、たった四十三人しか認可の保育所に入れていないということであります。割り算をすると、わずか約二%ということになります。
 ゼロ歳から五歳の医療的ケア児のうち、保育所または幼稚園等を利用できていたのは約二割の児童にとどまるという推計もありますが、そのうち、毎日、保育所または幼稚園などを利用できていたのは半数に満たないと、このように推計されています。
 ですので、保育所と幼稚園合わせて、毎日通っている子供が約一割に満ちるか満たないかというところだと思いますが、先ほど実数でお伺いしたところによると、保育所に入れているのはわずか二%ということになります。
 他方、医療的ケアではない一般の児童の場合ですと、就学前児童人口に対する保育サービスの利用率は四割を超えています。四割と二%を比較すると、二十倍以上もの差があるということになります。
 これに関して、みずほ情報総研の調査研究によりますと、医療的ケア児の保育について、ニーズが存在しないということではなく、実際に保育、教育現場で対応しているところが少なく、利用したくてもできないという現実があるからである、また、現在多くの市町村が抱える待機児童問題の陰に隠れてしまっていると、このように調査研究では指摘されています。
 実際に私が当事者及び関係者の方から伺った話といたしまして、そもそも医療的ケア児の保護者の方は、周囲や社会のいろんな方から保育所は難しいというふうにいわれて、最初から申し込みを諦めている。またあるいは、行政の相談窓口に行って、相談窓口でも否定的にいわれてしまった。そのようにして、そもそも申し込みを断念している、諦めている場合が多くあるというふうに伺っております。そういうことで、ニーズはあるんだけれど、申し込みがなされず、表面化していないということだと思います。
 さらに、実際に申し込みをしても、保育所で入園を拒否される、こうした実情があるというふうに伺っております。
 行政が受け入れ体制をしっかりと整えた上で、さらに、積極的に行政から保護者にも、受け入れますよ、申し込みをしてくださいという、そのような周知もぜひ行っていただきたいというふうに思います。
 また、この陳情者の方のように、特に子供が一歳で育児休業中で、勤務先の育児休業の期間に限界があるという状況においては、仕事、キャリアを続けるのか、やめざるを得ないのかの非常に大きな分岐点、お子さんにとっても、また保護者の方にとっても非常に大きな分岐点になるということも、関係者や当事者の方から伺っております。非常に切実な陳情であるというふうに認識をしております。
 では、次に、市区町村の医療的ケア児の保育の受け入れを、国や都がどのように支援しているのかについてお伺いいたします。
 国のモデル事業、医療的ケア児保育支援モデル事業の現在の事業スキームと活用状況についてお伺いいたします。

○遠藤子供・子育て施策推進担当部長 医療的ケア児保育支援モデル事業は、区市町村が実施主体となりまして、保育所等において医療的ケア児を受け入れる体制を整備し、医療的ケア児の地域生活支援の向上を図ることを目的としてございます。
 具体的には、区市町村が訪問看護ステーションに委託をいたしまして、看護師が医療的ケア児を受け入れる保育所へ訪問する方法や、区市町村が看護師を配置している保育所に医療的ケア児の受け入れを委託する方法により実施をしております。
 平成三十年度は八王子市と福生市の二市、今年度は八王子市と国立市の二市で実施をしております。

○岡本委員 この事業は来年度拡充予定というふうに伺っております。国のモデル事業ですが、モデルの検証がしっかりと行われるように、都としての事業の推進もお願いをいたします。
 次に、都の子供家庭支援区市町村包括補助事業において実施している医療的ケア児支援事業の仕組みと活用状況について伺います。

○遠藤子供・子育て施策推進担当部長 都が平成二十九年度から開始をいたしました医療的ケア児支援事業は、保育所等に看護師や保健師、助産師を増員し、医療的ケア児の受け入れに取り組む事業者を支援する区市町村を、包括補助事業で支援をするものでございます。
 平成三十年度は目黒区、青梅市、町田市、日野市、東村山市の五区市、今年度は目黒区、杉並区、町田市、国立市、日の出町の五区市町で実施をしております。

○岡本委員 今お伺いした国のモデル事業や都の支援事業が市区町村で積極的に活用されるように、一層の周知や働きかけをお願いしたいと思います。
 次に、今回のこの陳情につきましては、障害者差別解消条例において義務とされている合理的配慮の提供についても述べられています。
 そこで、障害者差別解消条例において義務とされている合理的配慮の提供と、看護師などの配置など医療的ケア児の受け入れ環境の整備との関係について伺いますとともに、保育所等の事業者が医療的ケア児へ対応する際の配慮のあり方についてお伺いをいたします。

○松山障害者施策推進部長 合理的配慮の提供は、障害者から社会的障壁の除去についての意思の表明があった場合において、建設的な対応を行い、さまざまな状況に応じて、事業者等が過重な負担のない範囲で、個別、柔軟に対応するものであり、都条例において義務化しております。
 一方で、合理的配慮を必要とする障害者が多数見込まれる場合や、障害者との関係性が長期にわたる場合等における人的体制の整備のほか、ハード面のバリアフリー化、職員に対する研修などについては都条例に規定はございませんが、環境の整備として、障害者差別解消法において努力義務とされております。
 医療的ケア児への配慮については、厚生労働省が作成した保育所など福祉分野における障害者差別解消法福祉事業者向けガイドラインにおいて、医療的ケアを要する障害児については、配慮を要する程度に個人差があることに留意し、個々の状態や必要な支援を丁寧に確認し、適切な支援を行うことが必要とされております。

○岡本委員 ありがとうございます。障害者差別解消法に基づく、事業者が講ずべき対応指針についてもご答弁をいただきました。
 先ほど答弁の中にありましたように、個々の状態や必要な支援を丁寧に確認し、適切な支援を行うことが必要というふうにされています。現在、一定の研修を受けた保育士は、一定のたん吸引や経管栄養の医療的ケアができるようになっています。また、看護師は、より幅広くその他の医療的ケアを行うことができます。ぜひ研修や看護師の加配措置を広げていただきたいと思います。
 質疑の冒頭でも申し上げましたとおり、児童福祉法において、そもそも保育を必要とする場合、全ての児童について保育を確保しなければならないという、これが法律上の原則であります。
 また、裁判においても、東京地裁平成十八年十月二十五日判決では、次のような判断がなされています。
 たんの吸引の医療的ケアを要する児童に関して、東大和市の公立保育園側が入園申し込みを不承諾とした事案について、東京地裁は、行政庁の入園不承諾を違法と判断し、入園承諾を義務づけました。
 その中で、被告は、配置されている看護師はゼロ歳児保育のために配置されたもので、たんの吸引などの医療行為を必要とする特定の児童のために配置されたものではないと主張したのに対して、裁判所は、通常二、三時間に一回程度、風邪ぎみであれば三十分に一回程度の間隔でたんなどの吸引を行うことが必要な当該原告に関して医療的なケアをするということは、看護師にとって過大な手間となるとはいえないということを判決で示しまして、被告、行政側の主張を退けました。
 また、幼稚園に関する事案ですが、徳島地裁平成十七年六月七日決定においては次のように述べています。
 地方公共団体が、その財政事情の悪化などを理由として公立幼稚園への就園を不許可にすることができるとすれば、およそ障害を有する幼児の全てが公立幼稚園へ就園することができないことになりかねないとして、これも被告側、行政側の主張を退けて、医療的ケア児の幼稚園の入園を義務づけました。
 この裁判にも示されておりますが、医療的ケアの内容については、もちろん個人差があります。さらに、医療的ケアの内容も、同種類であっても、子供一人一人によって、難しい場合もあれば、比較的容易な場合もあります。個別の判断が非常に重要であるということがいえます。一律的に入園を拒否するといったような対応は違法である可能性が高く、個別具体的に最大限希望に寄り添えるようにすべきであります。
 また、日本弁護士連合会、日弁連も、二〇一八年九月二十一日付で医療的ケアを要する子どもの保育及び教育に関する意見書というものを出しておりますので、これもぜひご一読いただければというふうに思います。
 具体的な自治体の事例では、神奈川県横浜市においては、市立の保育所において、看護師、保育士の加配の配置をして、たん吸引や経管栄養が必要な児童を受け入れているということであります。
 ただ、人工呼吸器を使用する医療的ケア児への対応については、多くの自治体で進んでおらず、ぜひ東京都において受け入れを進めることをご検討いただきたいと思います。
 先ほども触れましたが、みずほ情報総研が厚労省の国庫補助事業で実施した平成三十年度子ども・子育て支援推進調査研究事業、「医療的ケアが必要な子どもへの支援体制に関する調査研究」の、平成三十一年三月付保育所での医療的ケア児受け入れに関するガイドラインの一二ページにおいては、都道府県への期待として、次のような四項目が挙げられています。
 医療的ケア児の人数や保育ニーズ等に関する情報収集、情報提供、二点目が先進事例に関する情報提供、三点目が市区町村間の意見交換、情報共有の機会の提供、四点目が医療的ケア児の受け入れのために必要な研修機会の提供、こうしたものが挙げられております。
 先ほど、現在の状況の説明において、こうしたことについても既に取り組んでおられるというお話がありましたが、一層取り組んでいただけるようにお願いをいたします。
 ソーシャルインクルージョンを推進すること、スペシャルニーズがある子供、ない子供が一緒の環境で育つということ、これはスペシャルニーズのある子供にとっても、また、ない子供にとっても、学力向上、情緒形成、自己評価において高い効果があるということを示す研究報告もあります。ぜひともインクルーシブな保育を進めていただきたいとお願いを申し上げます。
 我が会派の龍円あいり議員を中心に、インクルーシブな教育を進めるということを、我が会派としては繰り返し要望してきております。ぜひとも、教育の分野のみならず、この保育の分野においてもインクルーシブの保育を進めていただきますようにお願いを申し上げます。
 都民ファーストの会として、今回のこの陳情に関して、趣旨に賛同するということを表明いたしまして、私の質疑を終わります。

○小松委員 今の岡本委員の質問と重複しないように質問させていただきたいと思います。
 まず初めに、現在、区市町村において、医療的ケア児の支援に当たり、こうした子供たちのニーズを把握するために、どのように取り組みをされているのか伺います。

○松山障害者施策推進部長 現在、区市町村においては、医療的ケア児の支援にかかわる関係機関が連携するための協議の場を設置するなどして、医療的ケア児の人数や個々の医療的ケア児の障害程度、必要な医療の状況等の把握に努めております。
 なお、保育ニーズにつきましては、区市町村は、新生児訪問を初めとした母子保健事業を実施している保健所、保健センターや子供家庭支援センターとの情報共有、保護者からの入所申し込み、保育サービスの利用相談などを通じて、医療的ケア児の具体的な保育ニーズ等の把握に努めております。

○小松委員 医療的ケア児をサポートする上では、国並びに都や区市町村、それぞれに役割分担があるというふうに思います。
 こうした国や都や区市町村の役割分担と、都の役割について確認したいと思います。

○松山障害者施策推進部長 国は、全体の制度設計の役割を担っており、平成二十八年の児童福祉法の一部改正により、地方公共団体に対し、医療的ケア児が必要な支援を円滑に受けることができるよう、保健、医療、福祉等の各関連分野の支援を行う機関との連絡調整を行うための体制整備に関する努力義務を規定しております。
 区市町村は、基礎的自治体として、サービス提供に関し、地域における医療的ケア児の支援にかかわる関係機関との連携により、医療的ケア児一人一人の状況やニーズ等を十分に踏まえ、障害児通所支援など適切な支援を実施する役割がございます。
 都は、広域的な立場から、医療的ケア児にかかわる支援人材の育成を行うほか、家族の休養等を目的に、看護師が自宅を訪問してケアを行う在宅レスパイト事業を実施する区市町村を包括補助で支援するなど、区市町村の取り組みを支援する役割を担っております。

○小松委員 都として、医療的ケア児をサポートする障害児支援の分野の事業はどのようなものがあるのか伺っておきたいと思います。

○松山障害者施策推進部長 都は、医療的ケア児の支援にかかわる保健、医療、福祉、教育等の関係機関の連携のため、連絡会を設置し、各分野の取り組み等の情報共有等を実施しております。
 障害児支援の分野では、地域において支援を担う人材の育成研修や、医療機関等と連携して、相談支援専門員等を対象に、医療的ケア児の支援を総合的に調整するコーディネーターの養成研修を実施しております。
 また、退院した医療的ケア児が在宅で適切な支援を受けながら生活できるよう、看護師等が自宅を訪問して、家族に対し看護技術指導や相談、助言を行う事業を実施するほか、先ほども申し上げました在宅レスパイト事業を実施する区市町村を包括補助で支援しております。

○小松委員 都は現在、保育所で医療的ケア児の受け入れを促進するためにどのような支援を行っているのか伺いたいと思います。

○遠藤子供・子育て施策推進担当部長 都は、医療的ケア児を含め、障害児に対する保育サービスが適切に提供されますよう、必要な施設の改修経費への補助や都独自の子育て推進交付金などで区市町村を支援しております。
 また、区市町村が保育所における看護師等を配置する経費や、医療的ケア児の保育を行う保育士の加配及び保育士が医療的ケアを行うために必要な研修受講にかかわる経費等の支援を行っております。
 事業者に対しましては、保育サービス推進事業に障害児加算を設けまして、保育所における医療的ケア児を含めた障害児受け入れの取り組みを支援しております。
 さらに、東京都待機児童対策協議会におきまして、医療的ケア児受け入れの取り組み事例等につきまして情報共有を行っております。

○小松委員 今回の陳情に対しまして、我々自民党も、その趣旨には賛同するものであります。
 しかしながら、財政的な制約、またサポート体制の整備や必要な人材の確保など、さまざまな課題があることも事実だろうというふうに思っているところでございますので、引き続き、都としても都の役割をしっかりと果たしていただきながら、医療的ケア児の保育環境の整備に引き続き努められていただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。

○小林委員 私からは三点ほど質問させていただきます。
 本陳情は、保育所における医療的ケア児の受け入れにかかわる合理的配慮に基づく適切な保育環境の整備を求めるものでありますが、私たち都議会公明党も、医療的ケア児の受け入れ環境の整備については、かねてより幾度となくこの議会の中で取り上げてまいりました。
 私も、医療的ケアを必要とするお子さんの保護者より、さまざまなご相談をいただいてまいりましたが、こうしたお子さんに対し、きめ細やかな支援策を着実に講じていくことは、行政の重要な取り組みであると考えます。
 本陳情の中では、厚生労働省、内閣府、文部科学省の連名で出された医療的ケア児の支援に関する保健、医療、福祉、教育等の連携の一層の推進についてとの通知について触れられております。
 初めに、この通知を受け、都や区市町村における医療的ケア児に対する支援の取り組みについてお伺いいたします。

○松山障害者施策推進部長 都は、医療的ケア児の支援にかかわる保健、医療、福祉、教育等の関係機関の連携のため、連絡会を設置し、各分野の取り組み等の情報共有等を実施しております。
 障害児支援の分野では、地域において支援を担う人材の育成研修や、医療機関等と連携して、相談支援専門員等を対象に、医療的ケア児の支援を総合的に調整するコーディネーターの養成研修を実施しております。
 また、退院した医療的ケア児が在宅で適切な支援を受けながら生活できるよう、看護師が自宅を訪問して、家族に対し看護技術指導や相談、助言等を行う事業を実施するほか、家族の休養等を目的に看護師が自宅を訪問してケアを行う在宅レスパイト事業を実施する区市町村を包括補助で支援しております。
 区市町村においても、基礎的自治体として、サービス提供に関し、地域において医療的ケア児の支援にかかわる関係機関と連携しながら、医療的ケア児の人数の把握に努めるとともに、個々の状況に応じて、障害児通所支援など適切な支援を実施しております。

○小林委員 先ほどの質疑の中で、医療的ケア児の都内での受け入れ状況については答弁がありましたが、医療的ケア児を保育所で受け入れるためには、安全性を担保していくためにも、関係機関が多角的に連携をとっていく必要があると考えます。
 先ほど、都の支援については質疑、答弁があったところですので、医療的ケア児の受け入れにかかわる国の動向について状況をお伺いします。

○遠藤子供・子育て施策推進担当部長 国が設置をしております子ども・子育て会議におきまして、保育所等で医療的ケア児など専門的なケアが必要な子供を受け入れる場合の公定価格の評価のあり方について検討が行われました。
 会議では、昨年十二月、医療的ケア児の受け入れ促進策について、国が実施をする医療的ケア児保育支援モデル事業や医療的ケア児の受け入れに関する実態調査等の結果を踏まえて、引き続きどのような対応が可能か検討すべきとの方針が示されました。
 国は、この方針を踏まえまして、令和二年度予算案において、引き続きモデル事業を継続実施するとともに、新たに検討会設置等の事業費を支援することとしております。

○小林委員 医療的ケア児を保育所で受け入れるためには、人材の確保、施設整備などが求められます。また、医療的ケア児の定義が幅広いため、必要な医療的ケアにきちんと対応するための環境整備も求められてくると思います。
 今後も、区市町村と連携しながら、継続して保育所での医療的ケア児の受け入れ体制を整備していくよう努力していくべきと考えますが、見解をお伺いいたします。

○遠藤子供・子育て施策推進担当部長 都は、区市町村が医療的ケア児の保育ニーズに応えられるよう、東京都待機児童対策協議会におきまして、各区市町村の取り組み内容や先進的な取り組みの紹介を行うとともに、受け入れ対象としている医療的ケアの内容や受け入れが困難な場合の対応等について情報共有を行っております。
 また、来年度からは、医療的ケア児保育支援モデル事業におきまして、区市町村が看護師を雇用して医療的ケア児を受け入れる保育所へ派遣する場合も補助対象といたしますとともに、関係者間で医療的ケア児の受け入れの判断をするための検討会設置等の経費を支援していくこととしております。
 引き続き、保育の実施主体である区市町村と連携をいたしまして、保育所における医療的ケア児の受け入れ環境の整備に努めてまいります。

○小林委員 ありがとうございます。
 本陳情の願意では、保育所における医療的ケア児の受け入れにかかわる区市町村の取り組みを、人材及び財政の両面から支援することを求めておりますが、現状としては、取り組みを進めている自治体とそうでない自治体と状況はさまざまであると思います。
 しかし、都も区市町村と連携しながら医療的ケア児の受け入れ環境の整備を進めていくことは今後の重要な課題でありますので、本陳情について、都議会公明党は趣旨採択と申し上げて、質問を終わります。

○藤田委員 日本共産党の藤田りょうこです。
 私からも、保育所における医療的ケア児の受入れに関する陳情にかかわって質問をいたします。
 陳情者は、医療的ケア児を保育所で受け入れができるように、東京都が区市町村の取り組みを支援して保育環境を整備してほしいと、こう訴えていらっしゃいます。
 医療的ケア児への支援ということでは、これまで、東京都は、小児病院などのNICUに入院している医療的ケア児が自宅に退院できるような整備や、退院した後の在宅療養が円滑にできるよう支援をしてきていました。
 二〇一六年に先ほど陳情の説明にあった法改正と国の通知が出されてから、二〇一八年に策定された東京都子供・子育て支援総合計画(中間見直し版)に、医療的ケア児を受け入れる保育所への支援が盛り込まれるようになりました。
 厚労省の二〇一八年度保育所等における医療的ケア児の受け入れ状況についての調査によると、都内では、二十四区市で四十一人の児童が認可保育園を中心に受け入れがされています。
 しかし、陳情者の住んでいる三鷹市では、保育所に通年で受け入れている人数は二〇一九年度までにゼロ人でした。来年度から保育所で医療的ケア児を通年で受け入れるとしていますが、現状では、ケアの内容を限定しているために、入園申し込みができません。
 陳情者は育児休業を継続していますが、限界もあり、仕事、キャリアを諦めるかどうかの選択を迫られている状況であると述べられています。
 初めに、基本的なことを伺いますが、陳情者のように、保育園側の体制が確保できないことにより入園ができない場合は、待機児童に含まれるのでしょうか。また、行政や保育園の事情により入園できず、保護者が仕事やキャリアを諦めることのないよう取り組むべきと考えますが、いかがですか。

○遠藤子供・子育て施策推進担当部長 区市町村に対し保育所等への入所申し込みを行い、入所が保留となった場合は、待機児童として待機児童数に含まれます。
 都は、待機児童の解消に向けまして、保育の実施主体である区市町村が、認可保育所、認証保育所、認定こども園、小規模保育事業など、地域の実情に応じて保育サービスの拡充に取り組めるよう支援を行っておりまして、昨年四月の都内の待機児童数は、前年度と比べまして千七百二十四人減少し、三千六百九十人となってございます。
 引き続き、医療的ケア児を含めまして、多様な保育サービスの拡充に取り組む区市町村を支援してまいります。

○藤田委員 一般論での答弁でしたが、医療的ケア児の実態をきちんと調べるべきだと思います。
 三鷹市には医療的ケア児の親子サークルがあり、このうち、妊娠前までは働いていた方のお一人は、子供に病気がわかったので、出産前に退職をしました。
 お一人は、産休、育休を取得し、子供の介護休暇をとって保育園を探したけれど、預け先が確保できずに退職しました。
 お一人は、来月、育児休業の期限が来るために、その後は子供の介護休暇で対応するとしています。
 お一人は、産休、育休を取得した後に退職をいたしました。
 ちなみに、陳情者は、自治体窓口に相談に行ったけれど、医療的ケア児の保育はやっていませんというお話で、申し込み自体ができなかったようです。そうすると、待機児童にもカウントされません。
 申し込みの相談があって初めて体制整備について検討が始まるのでは遅過ぎます。潜在的にどのような医療的ケア児が保育を必要としているのか、また必要とする可能性があるのか、まずは実態から出発することが必要だと思います。
 東京都が厚労省の調査、保育所等における医療的ケア児の受け入れ状況についてに協力する際、医療的ケア児の人数を把握していますが、そもそも医療的ケア児とはどのような児童のことを指しているのですか。

○遠藤子供・子育て施策推進担当部長 お話の厚生労働省の調査では、医療的ケア児とは、NICU等に長期入院した後、引き続き人工呼吸器や胃瘻等を使用し、たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアが日常的に必要な障害児のことをいうとされてございます。

○藤田委員 陳情者のお子さんは一歳六カ月で、気管切開をしていて吸引が必要です。気管切開をしているので発声はできませんが、耳は聞こえ、コミュニケーション能力は十分に発達しているとのことです。手術や入院の影響で運動面はややおくれているものの、ひとり歩きはできる状態です。医師からも、集団保育は可能と判断されているとのことです。
 今後、医療的ケア児はふえていくという状況から見ても、医療的ケア児の保護者がどういった保育を希望するかは想定できるものではありません。ケアの内容や児童の状況はとても個別性が高く、必要な人数や整備はまさにケース・バイ・ケースといった状況だと思います。
 医療的ケア児の保育ニーズに応えられるようにするためにも、まずは、医療的ケア児の保育ニーズがどの程度あるのか把握することが重要だと思います。都内の医療的ケア児は何人いらっしゃいますか。そして、その推計はどのように計算したのかを伺います。

○松山障害者施策推進部長 厚生労働省の資料によりますと、平成三十年度における医療的ケア児の人数は全国で約二万人と推計されており、都内の医療的ケア児の人数は、全国の推計値及び人口比率から約千九百人と推計されます。
 全国の医療的ケア児の人数は、社会医療診療行為別統計による診療報酬件数に基づき、在宅療養指導管理料のうち、ゼロから十九歳におけるデータをもとに推計されたものでございます。

○藤田委員 都内では、医療的ケアが必要な児童は約千九百人ということです。未就学児での推計はありませんが、厚労省の資料では、十年前と比べて約二倍、医療的ケア児がふえていることは確かです。
 医療的ケア児の保育ニーズ等について、東京都としてどのように把握しているのかを伺います。

○遠藤子供・子育て施策推進担当部長 区市町村は、新生児訪問を初めとした母子保健事業を実施している保健所、保健センターや子供家庭支援センターとの情報共有、保護者からの入所申し込み、保育サービスの利用相談などを通じて、医療的ケア児の具体的な保育ニーズ等の把握に努めております。
 東京都は、東京都待機児童対策協議会におきまして、区市町村の取り組み等、こうした情報を集約してございます。

○藤田委員 私も幾つかの自治体に聞いてみました。聞き取りした自治体は現在、医療的ケア児の保育を実施はしているものの、区内、市内に医療的ケア児が何人いるのかは正確に把握はできていませんでした。
 さらに、医療的ケア児の保護者の保育ニーズについて調査している自治体も、聞いた中ではありませんでした。相談に来て初めて入園について検討したというのが多くの自治体の実態のようです。
 まずは都内の医療的ケア児の実態について把握することが必要だと思いますが、その重要性について都の認識を伺います。

○松山障害者施策推進部長 医療的ケア児が地域において適切な支援を受けるためには、基礎的自治体として、サービス提供の主体である区市町村が医療的ケア児の人数を把握することに努めるとともに、個々の医療的ケア児の状況やニーズを把握することが必要でございます。

○藤田委員 陳情者の住んでいる三鷹市では、二〇一七年度から発達支援ネットワーク会議を発足し、子ども発達支援センターなど関係機関で上がってきた人の名前やケアなどを出し合い、人数把握をしているとのことでした。やはり、何かしら相談などで保護者からつながってもらえないと、市としては医療的ケア児として把握できずにいるというのが現状のようです。
 東京都が実施した保育ニーズ調査は、潜在的保育ニーズについても調べています。医療的ケア児も同様に、潜在的保育ニーズを調査するよう要望いたします。
 また、家族の中には、退院前に児童養護手当がもらえるなどの情報提供を医療従事者から受けたことはなかったという方もいらっしゃったようなので、NICUのある医療機関から退院前にどのような支援が受けられるのか、ぜひ保護者の方にアドバイスできる環境を整えていただきたいと思います。
 次に、多岐にわたる医療的ケアですが、どのような支援があれば保育環境が整うのか検討したいと思います。
 三鷹市で受け入れができる医療的ケアは、経管栄養、導尿、インシュリン注射と限定していて、その理由は、訪問看護の看護師が来る決まった時間で対応できる内容だからということでした。課題は看護師確保ということでした。
 都は現在、医療的ケアが必要な児童を受け入れる保育所に対してどのような支援を行っていますか。

○遠藤子供・子育て施策推進担当部長 都は、医療的ケア児を保育所において受け入れる環境の整備を図ることを目的といたしまして、看護師等の配置に要する経費を補助する医療的ケア児支援事業を独自に実施をしております。
 また、国事業である医療的ケア児保育支援モデル事業におきまして、保育所における看護師等の配置に要する経費や、医療的ケア児の保育を行う保育士の加配及び保育士が医療的ケアを行うために必要な研修受講にかかわる経費等の支援を行っております。

○藤田委員 自治体によって、受け入れができる場合とできない場合があるのが現状です。三鷹市の場合、決まった時間でできる内容という理由で対象児が限定されているので、広げようとすれば、訪問看護にとどまらず、直接、園で看護師を雇用して常時配置できるようにする必要があります。しかし、今は、公立保育園で直営で看護師を雇用する場合は補助の対象にはなりません。
 この点で、国の実施する医療的ケア児保育支援モデル事業では、来年度から新たに、区市町村が看護師を雇用して医療的ケア児を受け入れる場合も対象になりました。
 これまで、都は、公立保育園で雇用する場合への補助を行ってきませんでしたが、今回対象を追加した理由は何ですか。

○遠藤子供・子育て施策推進担当部長 国が設置をしております子ども・子育て会議におきまして、昨年十二月、医療的ケア児の受け入れ促進策について、医療的ケア児保育支援モデル事業や医療的ケア児の受け入れに関する実態調査等の結果を踏まえて、引き続きどのような対応が可能か検討すべきとの方針が示されました。
 都は、こうした国の対応方針を踏まえまして、モデル事業実施期間における事業の活用を促進するため、補助対象を追加することとしたものでございます。

○藤田委員 国の対応方針を踏まえたためということですが、メニューを加えたことはとても重要です。
 都内の医療的ケア児を受け入れている保育所は、二〇一八年度調査で、六割以上が公立の認可保育園でした。児童数でも、私立園の倍以上の医療的ケア児を公立園で受け入れています。
 都の待機児童対策協議会の先行事例集には、受け入れを行っている背景として、看護師が不在のときには近隣園で協力して体制を整えているとか、基本的に看護師が配置されている公立園で受け入れているという実態が掲載されています。こうしたことからも、公立園への補助を追加したことは重要です。
 さらに、東京都市長会厚生部会では、来年度の東京都予算編成に対する要望事項の中に、国事業とは別に、東京都の行う医療的ケア児支援事業についても、訪問看護などの委託だけでなく、看護師の雇用についても公立園も補助対象とするよう求めていますが、都の見解を伺います。

○遠藤子供・子育て施策推進担当部長 公立保育所につきましては、運営費が区市町村へ税源移譲されており、区市町村がみずからの責任に基づいて設置、運営していることから、医療的ケア児の受け入れにつきましても、みずからの財源で対応するものと考えております。

○藤田委員 地方財政措置がとられているとしても、人材確保のために支援が必要であれば補助すればいいことなのですが、そもそも国の事業でも公立園を対象としていることからいっても、医療的ケア児支援のための公立保育園への人件費というのは税源移譲の対象には入っていないということです。医療的ケア児の受け入れが進むよう、都の事業においても、支援対象に公立園で雇用する職員の人件費を含むよう強く要望いたします。
 児童福祉の理念に基づけば、保育、教育サービスの利用は、医療的ケアを必要とする児童も含め、障害のある児童も健全な発達を保障するために認められる権利であり、医療的ケアが必要であるからという理由で、保育の利用が妨げられることはあってはなりません。どのような家庭に生まれようと、どのような状態で生まれようとも、子供としてのとうとい命を育むことが、保護者とともに、区市町村を初めとする地方公共団体や国の責務です。
 保育の提供主体となる区市町村は、医療的ケアを必要とする児童も保育が必要な場合には、必要な配慮のもとに、ほかの児童とひとしく保育を受けることができるようにすることを目指すことが求められています。
 そして、どの自治体に生まれたとしても、都の責任で受けられる保育に格差をつくらないようにすることを要望いたしまして、質問を終わります。

○斉藤(れ)委員 私からも、こちらの陳情に関する質疑をしたいと思いますけれども、かなり重複する質問が多くございましたので、私からは二問だけ質問をさせていただきたいと思います。
 先ほど、まず都内の保育所における医療的ケア児の受け入れ施設数と現在の受け入れ児童数についてはお示しいただいたんですけれども、これ、区市町村別の方を私の方で調べてみましたけれども、そうすると、都内で三十六施設で四十三人の児童というのが、十三区、そして十二市で実施をされているということがわかりまして、お住まいの地域によっては、区内、市内に受け入れてもらえる保育園がないということも非常に多いということがわかりました。
 二十三区内では、施設によっては居住している区を超えて受け入れをしていただいているところもあるということなんですけれども、特に多摩地域では、そのように受け入れていただける施設を探すことは困難だということがございます。
 そこで、ちょっとまず一問目なんですけれども、区市町村の方で保育所での医療的ケア児童の受け入れを進める上での課題について伺います。

○遠藤子供・子育て施策推進担当部長 都は昨年度より、待機児童対策協議会を開催し、多様な保育の受け皿の確保等について、区市町村と意見交換を行っております。
 待機児童対策協議会では、保育所での医療的ケア児の受け入れに当たっての課題といたしまして、専任看護師の配置、医療的ケアについての保育士の知識向上、医療的ケアを行うために必要な施設の整備や設備の管理、園全体での安全・安心な保育を確保する体制づくりなどが挙げられております。

○斉藤(れ)委員 医療的ケア児童の保育所受け入れについてはニーズがあるということは事実ですが、実際には、区市町村によっては体制整備に係るさまざまなコストを検討した結果、地域の中での受け入れを断念するという形になる場合も少なくないのではないかと考えています。
 ですが、受け入れをいただけるように当事者ご家族が声を上げ続けていても、その間、時間は過ぎていきまして、母親や父親の育休の期間には限りがございますので、実際にキャリアを諦めるべきかどうかという選択も行わなければならないという事態に陥っています。
 全ての区市町村で即座に体制を構築することが難しい場合に、近隣の地域で医療的ケア児童の保育所受け入れを行っていることがあるならば、共有するべき社会資源としてそれを活用していくことも視野に入れるべきと考えます。
 医療的ケア児童の受け入れ推進に当たっては、東京都が広域調整や送迎支援を行うなど、さらなる政策を推進するため、今後のあり方を検討すべきだと考えますが、見解を伺います。

○遠藤子供・子育て施策推進担当部長 都は、区市町村が医療的ケア児の保育ニーズに応えられるよう、昨年度開催いたしました東京都待機児童対策協議会におきまして、各区市町村の取り組み内容や先進的な取り組みの紹介を行い、今年度の協議会におきましては、受け入れ対象としている医療的ケアの内容や受け入れが困難な場合の対応等について情報共有を行っております。
 引き続き、保育の実施主体である区市町村と連携をいたしまして、医療的ケア児の受け入れ環境の整備に努めてまいります。

○斉藤(れ)委員 最後に、当事者の方から、居宅訪問型保育を活用して医療的ケア児童を受け入れる体制を構築しようと考える区市町村の取り組みを支援することも進めていただきたいというお声を伺っているんですけれども、それに加えて、やはりお子さんの成長や発達のこと、またコミュニケーション力の向上ということも考えますと、同年代のお子さんとの集団保育を受けさせてあげたいと考える親御さんが多いという現状を加味しまして、地域の中で受け入れ施設がない場合は、市をまたいで、区をまたいで利用していただけるような広域的な情報提供や調整、支援をぜひ東京都には検討していただきたいということを要望し、本陳情の趣旨に賛同することを表明いたしまして、私の質問を終わります。

○斉藤(や)委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一第一〇六号は趣旨採択と決定いたしました。
 以上で請願陳情の審査を終わります。
 以上で福祉保健局関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願陳情中、採択と決定いたしました分につきましては、執行機関に送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時五十八分散会

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