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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第十五号

令和元年十一月二十九日(金曜日)
第七委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長斉藤やすひろ君
副委員長菅原 直志君
副委員長白石たみお君
理事小林 健二君
理事小松 大祐君
理事木下ふみこ君
後藤 なみ君
斉藤れいな君
藤田りょうこ君
伊藤こういち君
たきぐち学君
岡本こうき君
大場やすのぶ君
小宮あんり君

欠席委員 なし

出席説明員
福祉保健局局長内藤  淳君
次長松川 桂子君
理事後藤 啓志君
総務部長雲田 孝司君
指導監査部長本多由紀子君
医療政策部長矢沢 知子君
保健政策部長成田 友代君
生活福祉部長坂本 尚史君
高齢社会対策部長村田 由佳君
少子社会対策部長谷田  治君
障害者施策推進部長松山 祐一君
健康安全部長高橋 博則君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長高齢者施策推進担当部長兼務奈良部瑞枝君
事業推進担当部長池上 晶子君
医療改革推進担当部長田中 敦子君
医療政策担当部長櫻井 幸枝君
地域保健担当部長上田 貴之君
事業調整担当部長藤井麻里子君
子供・子育て施策推進担当部長遠藤 善也君
障害者医療担当部長石黒 雅浩君
食品医薬品安全担当部長花本 由紀君
感染症危機管理担当部長吉田 道彦君
病院経営本部本部長堤  雅史君
経営企画部長児玉英一郎君
サービス推進部長西川 泰永君
経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務樋口 隆之君
計画調整担当部長船尾  誠君

本日の会議に付した事件
福祉保健局関係
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・令和元年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、繰越明許費 福祉保健局所管分
・東京都無料低額宿泊所の設備及び運営の基準に関する条例
・東京都児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・東京都認定こども園の認定要件に関する条例の一部を改正する条例
・東京都幼保連携型認定こども園の学級の編制、職員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・東京都児童相談所条例の一部を改正する条例
・東京都指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・東京都指定障害児入所施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・東京都心身障害者扶養共済制度条例の一部を改正する条例
・東京都ふぐの取扱い規制条例の一部を改正する条例
・東京都動物の愛護及び管理に関する条例の一部を改正する条例
・東京都石神井学園の指定管理者の指定について
・東京都小山児童学園の指定管理者の指定について
・東京都立東部療育センターの指定管理者の指定について
請願陳情の審査
(1)一第七号    心身障害者福祉手当の増額を求めることに関する請願
(2)一第一二号   高すぎる国民健康保険料の負担軽減に関する請願
(3)一第四一号   運転免許を有しない高齢者にタクシー専用プリペイドカードを交付することに関する陳情
(4)一第四三号   品川区に障害者相談支援制度の説明会を開催するよう助言又は勧告することを求める陳情
(5)一第四六号の一 受動喫煙の防止、禁煙外来の受診、路上喫煙の取締り等に関する陳情
病院経営本部関係
事務事業について(質疑)
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・令和元年度東京都病院会計補正予算(第一号)
報告事項
・都立病院PFI事業の検証について(説明)
・契約の締結について(説明・質疑)

○斉藤(や)委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、傍聴人の数についてお諮りいたしますが、本委員会室の定員は二十名でありますけれども、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに二十名を追加したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○斉藤(や)委員長 次に、本委員会の会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、病院経営本部関係の事務事業に対する質疑、福祉保健局及び病院経営本部関係の第四回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取、病院経営本部関係の報告事項の聴取並びに福祉保健局関係の請願陳情の審査を行います。
 なお、事務事業については、資料の説明を聴取した後、質疑を終了まで行い、病院経営本部関係の報告事項、契約の締結については、説明を聴取した後、質疑を終了まで行い、提出予定案件及びその他の報告事項については、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより福祉保健局関係に入ります。
 初めに、過日の委員会で紹介できませんでした幹部職員について、局長から紹介があります。

○内藤福祉保健局長 それでは、説明に先立ちまして、過日の委員会でご紹介できませんでした幹部職員を紹介させていただきます。
 生活福祉部長の坂本尚史でございます。
 なお、技監の矢内真理子につきましては、本日、公務のため委員会を欠席させていただいております。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者挨拶〕

○斉藤(や)委員長 紹介は終わりました。

○斉藤(や)委員長 次に、第四回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○内藤福祉保健局長 令和元年第四回東京都議会定例会に提出を予定しております福祉保健局関係の議案につきましてご説明申し上げます。
 今回ご審議をお願いいたします議案は、令和元年度補正予算案一件、条例案十件、事件案三件でございます。
 初めに、補正予算案についてでございますが、令和元年台風第十五号及び第十九号により被害を受けました区市町村の災害復旧、復興に必要な経費を補正するものでございます。
 次に、条例案についてでございますが、無料低額宿泊所の設備及び運営に関する基準を定めるもの、児童相談所設置市への事務の移譲に伴うもの、成年被後見人等に係る規定を改めるものでございます。
 最後に、事件案についてでございますが、当局が所管いたします公の施設の管理運営を行う指定管理者の指定を行うものでございます。
 以上、簡単ではございますが、提出議案の説明を終わらせていただきます。
 なお、詳細につきましては、総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○雲田総務部長 それでは、私から、令和元年第四回東京都議会定例会に提出を予定しております議案の詳細につきましてご説明申し上げます。
 初めに、補正予算案につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料、令和元年度補正予算概要をごらんいただきたいと存じます。
 二枚おめくりいただきまして、一ページをお開き願います。Ⅰ、総括表でございます。
 今回の補正は、一般会計歳入歳出予算及び繰越明許費の補正でございます。
 左側の(1)、歳入予算の補正予算額欄をごらんください。国庫支出金で六百二十五万円及び都債で八億七千五百万円の増額により、補正後の歳入合計は千八百六十八億八千四百三十万七千円となります。
 右側の(2)、歳出予算の補正予算額欄をごらんください。福祉保健費で三十五億四千九百九十七万五千円増額補正でございます。これにより、補正後の歳出合計は一兆二千百十九億三千二百九十七万五千円となります。
 一枚おめくりいただきまして、三ページをごらんください。Ⅲ、繰越明許費でございます。
 東京都被災者生活再建支援事業に係る繰越明許費として五億三千二百五十万円を計上してございます。
 続きまして、条例案十件につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料、令和元年第四回東京都議会定例会条例案及び事件案の概要をごらんください。
 表紙をおめくりいただきまして、一ページをお開き願います。まず、整理番号1、東京都無料低額宿泊所の設備及び運営の基準に関する条例でございます。
 国の生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律の施行による社会福祉法の改正に伴いまして、厚生労働省令で定める基準を標準とし、または参酌して、無料低額宿泊所の設備及び運営に関する基準を定める条例を制定するものでございます。
 この条例の施行日は、令和二年四月一日及び令和四年四月一日を予定しております。
 整理番号2、東京都児童相談所条例の一部を改正する条例でございます。
 国の児童福祉法施行令の一部を改正する政令の施行等に伴い、児童相談所の所管区域から世田谷区、荒川区及び江戸川区を除くほか、所要の改正を行うものでございます。
 この条例の施行日は、令和二年四月一日及び令和二年七月一日を予定しております。
 整理番号3、東京都児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例から、二ページの整理番号5、東京都指定障害児入所施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例までの三条例につきましては、国の児童福祉法の改正に伴い、条例の適用区域から児童相談所設置市を除くものでございます。
 これらの条例の施行日は、公布の日を予定しております。
 整理番号6、東京都認定こども園の認定要件に関する条例の一部を改正する条例及び三ページの整理番号7、東京都幼保連携型認定こども園の学級の編制、職員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 いずれの条例案も、認定こども園の認定及び幼保連携型認定こども園の認可に係る事務を児童相談所設置市へ移譲するため、条例の適用区域から児童相談所設置市を除くものでございます。
 これらの条例の施行日は、公布の日を予定しております。
 整理番号8、東京都心身障害者扶養共済制度条例の一部を改正する条例でございます。
 年金管理者の欠格事由である成年被後見人等に係る規定を改めるものでございます。
 この条例の施行日は、公布の日を予定しております。
 整理番号9、東京都ふぐの取扱い規制条例の一部を改正する条例及び整理番号10、東京都動物の愛護及び管理に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 いずれの条例案も、ふぐ調理師及び特定動物飼養者の欠格事由のうち、成年被後見人に係る規定を改めるものでございます。
 これらの条例の施行日は、公布の日を予定しております。
 最後に、事件案につきましてご説明申し上げます。
 四ページをお開き願います。整理番号1から整理番号3までの三件の事件案でございますが、全て地方自治法の規定に基づきまして、公の施設の指定管理者の指定につきましてお諮りするものでございます。
 それぞれ、公の施設の名称及び所在地、指定管理者の名称及び主たる事務所の所在地、指定の期間を記載してございます。
 三件のうち、整理番号1の東京都石神井学園及び整理番号2の東京都小山児童学園の二件は、児童養護施設の指定管理者の指定でございまして、いずれも社会福祉法人東京都社会福祉事業団を指定管理者とするもので、指定期間は十年間でございます。
 整理番号3の東京都立東部療育センターは、医療型障害児入所施設等の機能を持つ施設の指定管理者の指定でございまして、社会福祉法人全国重症心身障害児(者)を守る会を指定管理者とするもので、指定期間は十年間でございます。
 それぞれの議案の詳細な内容につきましては、お手元の資料、令和元年度補正予算概要及び令和元年第四回東京都議会定例会条例案及び事件案をごらんいただきたいと存じます。
 以上で提出予定議案の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○斉藤(や)委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○藤田委員 私からは、四点の資料を要求いたします。
 無料低額宿泊所の基準案の内容の概要と、国基準と異なっている部分の一覧。
 全国の児童相談所設置自治体の児童相談所一カ所当たりの人口。
 東京都の各児童相談所の管轄地域の人口。現在と条例改正案が成立、施行された場合のもの。
 特別区が児童相談所を設置することに伴い、児童相談所設置区が行うこととしている東京都単独事業の一覧。
 以上です。

○斉藤(や)委員長 ただいま藤田委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出を願います。

○斉藤(や)委員長 次に、請願陳情の審査を行います。
 まず、請願一第七号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○松山障害者施策推進部長 お手元にお配りしております請願・陳情審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 整理番号1、請願一第七号の心身障害者福祉手当の増額を求めることに関する請願は、東京視覚障害者協会代表者の稲垣実さん外一万四百二十三名の方から提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、都において、心身障害者福祉手当を増額していただきたいというものです。
 現在の状況についてご説明させていただきます。
 東京都心身障害者福祉手当は、障害者の経済的、精神的負担を軽減し、在宅生活を支援するために、都と区市町村が一体となって、昭和四十九年から実施している制度であり、区部においては昭和五十五年から財調算入されています。
 支給対象者は、二十以上で、身体障害者手帳一級及び二級の身体障害者、愛の手帳一度から三度までの知的障害者及び脳性麻痺または進行性筋萎縮症を有する者であり、支給額は、平成八年度以降、月額一万五千五百円となっております。
 障害者の所得の確保にかかわる施策は、基本的に国の責任において実施すべきものであり、都は、他の自治体と連携し、障害基礎年金など、障害者の所得保障の充実を国に要望しております。
 都においては、グループホームなどの地域居住の場や通所施設などの日中活動の場を重点的に整備するなど、障害者が地域で安心して暮らせるためのサービス基盤の整備を促進しております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○斉藤(や)委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○大場委員 ただいまの請願について、一言意見を述べさせていただきます。
 これまで何度も都議会の場において確認されていることですが、我が国の福祉制度は、国民の圧倒的多数の総意のもとで大きくかじを切ったわけです。
 つまり、それまでの措置制度からサービスを選択する制度へ、都民、国民の多様で高度なニーズに応えるため、世代間の負担の公平を確保しながら、福祉サービス基盤を充実させるという方針転換です。
 本請願の心身障害者福祉手当の増額を求めるという要望は、サービス基盤が十分でなかった時代の考え方の請願といわざるを得ません。
 先ほど担当部長からも説明があったとおり、都は、グループホームなどの地域居住の場や通所施設などの日中活動の場を重点的に整備するなど、障害者が地域で安心して暮らせるためのサービス基盤の整備を促進していくべきであると申し上げ、意見表明とさせていただきます。

○白石委員 日本共産党の白石たみおです。
 心身障害者福祉手当の増額を求めることに関する請願について、採択すべきとの立場から質問をいたします。
 本請願は、東京視覚障害者協会代表、稲垣実さん外一万四百二十三名の方から心身障害者福祉手当の増額を求める請願となっております。
 まず初めに伺いたいと思いますけれども、心身障害者福祉手当制度の意義を、都はどのように認識しているのか伺いたいと思います。

○松山障害者施策推進部長 心身障害者福祉手当は、二十以上で一定の障害要件に該当する方に対し、心身障害者の経済的、精神的負担を軽減し、福祉の増進に資することを目的として支給しており、昭和四十九年から実施しております。

○白石委員 心身障害者福祉手当は、今答弁あったとおり、経済的な負担や精神的な負担を軽減する目的で創設をされたというような制度であるということです。
 制度の考え方である障害者への福祉の増進という理念に基づいて、当時は、毎年のように引き上げられていました。
 振り返ると、制度が開始された当初の手当額は五千円でしたが、二十二年間で一万五百円が増額をされた、そして、現在の一万五千五百円の水準となったということだと思います。つまり、二十二年間で約三倍の手当の増額がされたという理解でよろしいかと思います。
 ところが、一九九七年以降の二十三年間では、一円たりとも手当の額は上がっていないというのが現状です。
 この二十三年間、消費税の増税、社会保険料負担の増加、マクロ経済スライドによる障害年金の実質水準の低下などによって、障害者の生活が苦しくなっている、このような声があることを把握しているのか伺いたいと思います。また、このような現状をどのように東京都は認識をしているのかそれぞれ伺いたいと思います。

○松山障害者施策推進部長 多くの障害当事者からいただくさまざまな要望の中に、障害者は生活を送るために費用負担が多くなり、多くの障害者は年金と手当で生活しているため、心身障害者福祉手当の増額をお願いしたいとの声があることは把握しております。
 一方、この二十数年間の動きとして、国の障害基礎年金、都の心身障害者福祉手当及び重度心身障害者手当は同水準で推移していること、令和元年度の国の特別障害者手当については平成八年度と比べ三・六%アップしているほか、本年十月に、消費税一〇%の施行と同時に年金生活者支援給付金が実施されていること、障害者総合支援法が施行され、グループホームなど地域でのサービス基盤や居住介護などの支援サービスが充実し、障害者が暮らしやすくなったことなどの現状があると考えております。

○白石委員 今いろいろ長々と説明がありましたけれども、まず一ついっておきますが、障害者総合支援法というのは、施行時の名称は自立支援法でした。多くの問題があって、憲法違反だとして裁判まで起きたものです。
 経済的な面では、この間も一体どういうことが起こっているか。
 先ほどもいいましたけれども、消費税は三%から、現在まで一〇%に引き上げられています。障害基礎年金は、一九九六年度と二〇一九年度で比べると、一級は約五百六十円、二級で約四百五十円が減額をされております。そして、国民健康保険料や後期高齢者医療保険料も値上げが続いてきました。答弁にあった給付金も、消費税と引きかえのものにすぎないということです。
 こうした状況で収入は減っているのに、なぜ、障害者が暮らしやすくなったと、このような認識になるのか、私、正直理解に苦しみます。
 障害者の生活実態調査が、昨年度行われております。その中で、視覚障害者で年収二百万円未満の視覚障害者の収入の割合というのはどのぐらいになっているのかお答えいただきたいと思います。

○松山障害者施策推進部長 平成三十年度東京都福祉保健基礎調査によると、視覚障害者については、生活保護費を除く平成二十九年中の収入額が二百万円未満の割合は、約六七%となっております。

○白石委員 今ご答弁あったとおり、平成三十年の障害者の生活実態調査、直近ですけれども、視覚障害者の約六七%が年間収入二百万未満なんですね。これ、皆さんがみずから実態調査をして、七割近い視覚障害者が低所得者となっていることが結果として出ているのに、なぜ、暮らしやすくなった、このようにいえるのか。
 部長にもう一度伺いたいと思います。
 障害者の生活実態調査を踏まえて、今答弁ありました視覚障害者は年収二百万円未満が六七%、このような状況になっている。みずからやった実態調査ですから、この実態調査を踏まえて、障害者の暮らしに困難が大きいというのは見てとれると思うんですけれども、部長いかがでしょうか。

○松山障害者施策推進部長 視覚障害者の方だけではなく、心身障害者福祉手当の増額をお願いしたいという要望は受けております。
 ただ、都といたしましては、先ほど申し上げましたとおり、所得保障は国の役割というふうに考えておりまして、地域福祉、グループホームなどの地域サービス居住や居宅介護などの支援サービスの充実に現在努めているところでございます。その部分につきましては、二十年前と比べますと、使用できるサービス量は非常に拡大しているというふうに考えております。

○白石委員 私の質問に答えていないんですね。
 生活実態調査で、約七割の方が年間収入二百万円未満ですよというのが、皆さんの生活実態調査で明らかなんです。これを見れば、どう考えても暮らしやすくなったなんてことはいえないじゃないですか、二百万円未満が約七割ですからね。こういうような状況の中で、障害者の暮らしに、今、困難が大きいというふうに数字から見ても明らかだ、わかるんじゃないか、皆さんがやった調査ですからね。だからそういうところで、私、質問したんですね。
 だから改めて伺いたいと思いますけれども、生活実態調査を踏まえて、今、視覚障害者の二百万円未満の方々が全体の七割だ、こういうような状況の中で、困難は大きくなっているよということは明らかではないかという、その認識を問うているんです。お答えください。

○松山障害者施策推進部長 障害者の所得保障に関するものに関しましては、年金や社会手当、生活保護、労災補償等があり、いずれも国が法律に基づいて全国一律に実施しているものでございます。
 障害者総合支援法の附則第三条第三項には、政府は、障害者等の福祉に関する施策の実施の状況、障害者等の経済的な状況等を踏まえ、就労の支援を含めた障害者等の所得の確保にかかわる施策のあり方について検討を加え、その結果に基づいて必要な処置を講ずるものと規定しております。
 こうしたことから、都は、障害者の所得保障は基本的に国の役割と考えており、他の自治体と連携して、国に対し、年金手当を一層充実すべきとの要望を行っております。
 都は、都の役割として、地域生活基盤の充実など障害者の自立生活を支える仕組みづくりやサービス人材の養成、確保、就労支援などの各種施策の充実に取り組んでいるところでございます。

○白石委員 質問に全然答えていないですね。幾ら周辺環境が整備されたとしても、所得が低いんですよ。どこへ行くにしてもお金がかかる。そういったときに、やっぱりこの所得、年収二百万円未満というのをしっかり見なきゃいけない。
 五年前の調査では、年収二百万円未満の方は約六四%、直近の調査では六七%になっているんです。およそ三%増加をしています。つまり、この五年で低所得者が増加をしているんです。
 こういう障害者の生活実態調査をみずからやられているんですよ。全く生かされていないというような答弁だと思います。皆さんが行った実態調査に基づいて聞いているんですけれども、五年前といろいろ比べても、本当に私、しっかりとこういう実態を見ていただきたいというふうに思うんです。
 きょう視覚障害者の方々も傍聴に来ています。こういう都の姿勢に、視覚障害者の皆さんは、生活実態をもっと知ってほしいと切実に訴えております。
 そこで、視覚障害者の皆さんがどんな暮らしをしているのか、私もお話を伺いました。
 例えば、六十七歳のご夫婦は、どちらも視覚障害者で、基礎年金や手当、マッサージのアルバイト収入などで年収は大体二百五十万円だといっております。二人暮らしですから、ぎりぎりの生活となっております。月収ではおよそ二十一万円ぐらいというふうになっております。その中から、家賃は六万五千円、食費は月五万円ぐらい、水光熱費で二万五千円ぐらい引かれている、このように話しております。つまり、手元に残るのは、せいぜい七万円ぐらいだというのが状況です。
 生活に余裕がないため、マッサージのアルバイトのときの昼食は、四百八十円のきつねうどんをいつも食べている、このような声も出されました。
 そして、家では何といっているか。家では、苦労をかけて済まないと妻に日ごろからいっている、夫婦で温泉に行くことが私の願いだ、このように話しておりました。
 局長に率直に伺いたいと思います。
 水光熱費や食費を切り詰めて、趣味や夫婦で行きたいところを控えて、そして妻に苦労をかけて済まないといわなければならない、このような実態を聞いて、率直に、やっぱり胸が痛まないのか局長の受けとめを聞きたいと思いますが、いかがでしょうか。

○内藤福祉保健局長 何をもって胸が痛むか否かということは、どういう尺度を持てばいいか、だから私、すごく難しいことだと思っております。
 ただ、東京都といたしまして、先ほどるる担当部長がご答弁させていただきましたように、我々として、障害のある皆様方も、必要な支援を受けながら、まさに私どもが目指している人間としての尊厳を持って地域で生活できる社会の実現、それを目指してさまざま施策を進めておりまして、委員の方からは、実態としてどうなんだ、いろんなことをやっているけど、結果として進んでいないじゃないかというご指摘をいただきましたが、二十数年前に比べ、障害者の生活を支えるサービス基盤、支援サービスの充実、これは自治体として、東京都として、区市町村として、さまざま積み重ねてきております。そこは、一歩一歩であるかもしれませんが、着実に進んでいるものと思っております。
 また、今後に向けてでございます。
 これも先ほど部長からの答弁もありましたが、所得保障を語る場合に、基本的にはこれは国の責任だと思っております。
 ただ、国の所得保障の責任と自治体が行うさまざまなサービスの部分の施策、この組み合わせの中で、まさに地域において障害者を支える、例えばグループホームですとか通所施設の整備、そうした活動の場等々を通じることによって、トータルで、障害のある方もない方も、まさに地域で生き生きと生活できる、こういった社会を目指して私ども取り組んでいるつもりでございます。一概に所得の多寡だけで全てを語るのは、なかなか難しい問題があるのかなと考えております。
 以上でございます。

○白石委員 局長、今お答えいただいて、率直にありがたいというふうに思います。
 確かに二十年前と比べれば、それは充実しているところは多くあると思いますし、それは私も否定をしません。今回は、やっぱり福祉手当、これが二十数年間上がっていないというところで増額を求める、こういうふうな請願になっております。
 局長もおっしゃられたとおり、一歩一歩ではあるけれども、着実に進めていきたい、プラス国の責任も大きいんだというところは、それは私も同じだというふうに思います。
 同時に、やはり東京都として、心身障害者福祉手当のところで、ぜひともやっぱり障害者の生活の実態から出発をして、しっかりとここを今こそ引き上げていただきたいというのが、視覚障害者の方、そして障害者全体から今声が上がっている。これは、聞いていることは聞いている、把握はしているよということですので、ぜひともここに寄り添っていただきたいんだというふうに、私、率直に思います。
 この質問を準備するに当たって、視覚障害者の方々にもいろいろお話聞きました。
 例えば、障害者の方が、趣味や行きたいところに行こうとすると、それだけで健常者よりも負担がある、このようにいうんですね。例えば、コンサートに行こうとすれば、ガイドヘルパーさんの交通費やコンサート代は視覚障害者の方が負担しなければならない。だから、皆さん自分の趣味などを極力控えざるを得ないというのが状況なんです。
 決してぜいたくな要求じゃないんです。先ほどもいいましたご夫婦の方、温泉旅行に行きたい、こういうような願いに寄り添っていくと同時に、やはり底上げをしていくことが、私、重要だというふうに思います。
 お話を聞いていて、非常に私も心に詰まるものがありましたけれども、視覚障害者の方は次のようにいいました。社会参加しようとすればするほど費用負担がかかる、どんどん外に出られなくなるんです、だから、東京都のこの障害者福祉手当増額を求めたいという切実な訴えでした。
 これだけで全て解決するとは思いません。ただ、東京都の責任の中で、役割の中で引き上げることができるのは、まずこの手当だ、ここから一歩踏み出していこうと改めて呼びかけたいと思います。
 障害者の生活実態調査によると、地域生活をする上で必要な福祉サービスについての設問で、所得保障は常に上位になっております。例えば、知的障害者では最も多く、この所得保障というのは、皆さんの調査で行われているということなんです。
 視覚障害者の皆さんからどういう声があるのか。
 例えば、消費税や税金などは上がっているのに、手当などが据え置きというのはおかしいのではないでしょうか。ほかの方。好きなものを二つやめたりして生活をしています。生活が厳しいので、福祉手当が上がって、すてきな日々を望んでいます。ほかの方。消費税を初め、年齢を経るにつれ、介護保険も高くなる一方です。都の財政は、ほかの自治体と比べ規模も大きく、豊かです。それなのに、九六年から値上がりがないというのは納得がいかない。ほかの方。仕事からの収入は少ないので、主な収入源は、障害者基礎年金と都からの福祉手当。この福祉手当を値上げするよう都に要望したいです。ほかの方。福祉手当の増額がないまま続けば、私の交通費の節約は一層拍車がかかります。ほかの方。旅行にもたまには出かけたり、音楽も好きなのでコンサートに行きたい。ほかの方。基礎年金と福祉手当が収入源の主なもの。物価も上がる一方で、生活費を切り詰めるしかない。旅行やプライベートな趣味を我慢するしかない。衣服などの購入も抑える人も多くいるなどなど、多くの方から声が出ています。
 先ほども申し上げましたけれども、これらの願いというのは決してぜいたくな願いではありません。最低限の生活であり、障害者の尊厳を守る問題です。
 そこで部長に伺いたいと思いますけれども、現在の障害者の収入は、尊厳のある生活を送る上で十分だ、このように思うのかどうかお伺いしたいと思います。

○松山障害者施策推進部長 障害者が生活を送る上で、収入が十分でないとのご意見はあるものの、障害者の収入は、国の年金や手当、自治体の手当のほか、就労による収入などによって構成されており、障害種別や等級、家族構成等の違いによってさまざまでございます。その他にも、セーフティーネットとして生活保護制度もございます。
 都は、障害者が、必要な支援を受けながら、人間としての尊厳を持って地域で生活できる社会の実現を目指して障害者施策を進めており、二十数年前と比べ、障害者の生活を支えるサービス基盤や支援サービスは充実してまいりました。
 今後も、他の自治体と連携し、障害基礎年金など障害者の所得保障の充実を国に要望するとともに、地域の障害者を支えるグループホームなどの地域居住の場や通所施設など日中活動の場の整備などに取り組んでまいります。

○白石委員 何度もいいますけれども、視覚障害者で年収二百万円未満の方は六七%です。百万円未満に限っても約四割に上ります。身体障害者では年収二百万円が約六割となっております。さらには、知的障害者の場合、年収二百万円未満の方が八割を超えているんです。これは全ての障害者の実態調査の結果というふうになっております。
 それなのに収入が十分でないといえないということは、大変残念だと率直に思いますが、都がみずから国に要望を出しているのは、やはり今の現状、国の施策というのは不十分だと思っているからではないかというのも率直に私も受けとめます。だったら、東京都と--そして力も合わせて、国にしっかりと求めていただきたいと思いますし、東京都ができることをまずは率先してやっていくということが求められると思います。
 小池都政は、障害者も生き生き生活できる、活躍できるダイバーシティーを掲げております。だったら、今こそこの心身障害者福祉手当の拡充をすべきではないでしょうか。
 本日、全ての会派の皆さんに改めて本請願を採択するように求めまして、質問を終わりたいというふうに思います。

○斉藤(や)委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立を願います。
   〔賛成者起立〕

○斉藤(や)委員長 起立少数と認めます。よって、請願一第七号は不採択と決定をいたしました。

○斉藤(や)委員長 次に、請願一第一二号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○上田地域保健担当部長 お手元にお配りしております請願・陳情審査説明表に従いましてご説明をさせていただきます。
 整理番号2、請願一第一二号は、豊島区の新日本婦人の会東京都本部の代表、佐久間千絵さん外九千九十六人の方々から提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、都において、次のことを実現していただきたいというものでございます。
 第一に、国民健康保険料、税が高過ぎるため、自治体への財政支援を拡充すること。
 第二に、国民健康保険に加入している子供の国保料の均等割が、子育て世代の家計を圧迫しているため、軽減措置を講ずること。
 第三に、国に対して、子供の国保料の均等割をなくすことを求める意見書を提出すること。
 第四に、国に対して、国庫負担をふやし、高過ぎる国保料を引き下げることを求める意見書を提出することというものでございます。
 現在の状況についてご説明をさせていただきます。
 まず、第一について、国民健康保険は、保険料、税と都、国、区市町村が法令の定める割合により負担する公費及び前期高齢者交付金等により運営されており、保険料、税は、区市町村が議会の議決を経て決定しております。
 都は、国民健康保険制度の健全かつ安定的な運営を図るため、区市町村に対し、法令に基づく負担のほか、都独自の財政支援を行っております。
 第二について、国民健康保険の保険料、税は、法令に基づき、世帯加入者の人数分が賦課される均等割と、所得に応じて賦課される所得割等を組み合わせて、各区市町村が算定することと定められております。
 低所得者世帯に対しては、所得に応じて均等割額の二割、五割、七割が軽減され、都は軽減相当分について、法令に基づき応分の負担を行っております。
 第三について、都は、少子化対策の観点から、子供に係る均等割保険料の軽減措置を講ずるよう国に提案要求しております。
 第四について、国は、定率国庫負担及び調整交付金のほか、国保財政基盤の安定に資するため、区市町村の低所得の被保険者数に応じた負担や高額な医療費の発生による急激な負担増への支援等を行っております。
 また、平成三十年度からは、国保財政基盤の強化を図るため、毎年三千四百億円の財政支援を行っております。
 都は、国に対し、引き続き制度の運営状況を検証した上で、今後の医療費の増嵩に耐え得る財政基盤の強化を図るよう提案要求しております。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○斉藤(や)委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○大場委員 ただいまの請願について意見を述べます。
 この請願は、我が国の保険制度の根幹を見誤った要望であります。国民健康保険制度は、保険料が二分の一、公費が二分の一の財源を基本とし、世代間の助け合いという共助の考え方に立った社会保険制度です。
 また、国民健康保険の保険料や保険税の賦課方式や料率は、保険者である区市町村の議会において、さまざまな審議を経て決定されております。
 国民保険料の負担を軽減せよというからには、これにかわる財源の投入が必要であり、これを安易に公費、税金で賄えるというのは無責任のそしりを逃れられず、制度を破壊する行為といわざるを得ません。
 もとより、国民健康保険制度を将来にわたり安定的で持続可能なものとしていく責務は、制度設計者である国にあります。
 こうした基本的事実から、本請願の願意には賛同しかねる旨申し上げまして、意見表明とさせていただきます。

○白石委員 日本共産党の白石たみおです。
 高すぎる国民健康保険料の負担軽減に関する請願に関して質問をいたします。
 請願の理由にもあるとおり、国民健康保険制度は、二〇一八年度から都道府県単位化され、都道府県も保険者となりました。
 国民健康保険法には、国民健康保険事業の健全な運営について中心的な役割を果たすものとすると明記をされ、東京都の責任は以前にも増して重くなっているというわけです。
 新しい制度では、区市町村が納めるべき納付金の額を都道府県が示すようになりました。区市町村は、この定められた納付金の金額を必ず納めなければなりません。納められるように保険料、保険税の水準を決めることになりますから、納付金の額というのは、住民の負担の重さにかかわる非常に大きな意味を持つということになると思います。
 その納付金の来年度の額の算定結果が、先日の東京都国民健康保険運営協議会で示されました。まだ確定していない要素もあるので、仮の数字に基づくものではあると思いますけれども、基本的な方向を示したものという位置づけになると思います。
 そして、あわせて、その納付金の場合に一人当たり保険料は幾らになるかということも、この国保運協では示されています。
 そこで、最初にお聞きしたいと思いますけれども、先日開かれた国民健康保険運営協議会で示された来年度の納付金等の算定結果では、一人当たり保険料はどのように変化をするのか伺いたいと思います。

○上田地域保健担当部長 令和二年度の国民健康保険事業費納付金及び標準保険料率の算定に当たり、国から示された仮係数により算出した一人当たりの保険料額は十五万五千三百四十九円であり、平成三十一年度確定係数により算出した一人当たり保険料額十五万七百十円と比較して、三・一%、四千六百三十九円の増となっております。
 この額は、区市町村の法定外繰り入れを考慮していない保険料額でございまして、実際の保険料額とは異なるものでございます。

○白石委員 今のご答弁あったとおり、実に四千六百三十九円もの値上げということです。
 実際の保険料額とは異なるというお話が今ありましたけれども、答弁にあった法定外繰り入れ、つまり、負担軽減などのために自治体が独自に行っている財政支出に変化がなければ基本的には同様の幅の値上げとなります。
 同様に自治体独自の負担軽減がないものとして計算した二〇一五年度の一人当たりの保険料額は約十四万五千円です。答弁のあった来年度の一人当たりの額は約十五万五千円ですので、実際は、この間、区市町村が行っている独自の負担軽減は減らされていますが、そのことを抜きに考えても、この五年間で一万円近くもの値上げになっているということです。
 全国知事会が、国保の被保険者の負担が限界に近づいているとして追加の財政支出を求めたのは二〇一四年でした。その後、国は一定の追加の支出を行いましたけれども、保険料の水準を下げることはできていないということなんです。むしろ大きく負担がふえているということです。まさに負担は限界を超えているといわなければなりません。
 この間の公費の追加投入があってもなお負担がふえており、重過ぎるものとなっていることについて、どのように認識をしているのか伺いたいと思います。

○上田地域保健担当部長 請願にあるお話を含めまして、被保険者の生活実態についてさまざまな声があることは認識をしておりますが、保険料、税の賦課方式や料率は各区市町村がみずから定めるものでございまして、それぞれの議会で十分な審議が行われ、決定されているものと認識しております。

○白石委員 今の答弁、他人事のような答弁だといわざるを得ません。
 先ほどお話ししたように、区市町村は、東京都から示された納付金の額を必ず納めなければならない、それをもとに保険料の水準が決まるわけなんです。区市町村が定めるといっても、そうした制約の中で保険料、保険税を決めていかなければならず、区市町村の努力だけで無理なく払える、そういう水準まで負担を減らすことは困難なんです。だからこそ、国民健康保険制度には構造的問題があるということになるんです。
 この保険料がどのぐらい重い負担なのかということですが、国民健康保険の加入者の所得は、国の調査でありますけれども、一番新しい額がわかるのは二〇一七年度の分です。一人当たり百二十三万円なんです。この一人当たり所得百二十三万円の方々の保険料はどのぐらいかといえば、一人当たり十万五千円もかかっていたんです。所得はその後も余りふえるような要因はない一方で、保険料、保険税はどんどん上がっていく、負担はさらに重くなっているということになります。とても負担し切れる水準ではないのは明らかではないのかと、改めて私、強調したいというふうに思います。
 そうしたもとで、住民の暮らし、一体どうなっているのかということなんです。
 両親と子供五人の七人家族で一DKの部屋に住んでいるご家族のお話です。父親は、建設関係の内装の仕事をされておりました。多いときは月収で三十万円ぐらい収入はあった、このような状況でした。だんだん仕事がうまくいかなくなり、収入は減っていった。一方で、子供の数は多いですから、生活はとても苦しくなるのは当然です。
 しかし、国民健康保険には、皆さんもご承知のとおり、均等割というのがあります。家族の人数が多ければ多いほど負担が重くなる。保険料は、この方、年間四十万円を超えていました。重い保険料負担が生活を追い詰める中で家族は崩壊をして、一家は離散する、このような実態が出されているんです。保険料によって生活がどんどん追い詰められる、そういう中で家庭崩壊してしまったという実態なんです。
 また、若い夫婦と三人の子供の世帯の話をします。焼き鳥屋を営んでいる方ですね。それだけでは収入が足りないので、お母さんが介護の仕事もしていてダブルワークになっている。昼間はお父さんが仕入れなどをやっているが、お母さんは介護の仕事に行って、夜はお母さんもこの焼き鳥屋の店に入る。その上、お父さんの母親の介護が必要で、お母さんの母親も病気があって、そのためにも時間が必要。もう綱渡りのような生活です。
 そうした中で、国保料の滞納が四十万円近くになってしまって、今は月二・五万円ずつ払っているそうです。ダブルワークの仕事をさらにふやして頑張っているということでした。そして、学校のお金も払えず、かわいそうなことをしたということを話されておりました。
 余りに保険料負担が重いもとで、こうしたことが起こっているんです。これだけじゃありません。私もいろいろ聞きましたけれども、命にかかわるケースも大きく広がっている。
 国は、国民健康保険の制度を変えることとあわせて、三千四百億円の追加の公費の投入を行いましたけれども、保険料は負担できる水準にはとてもなっていないんです。この間の追加公費だけでは不十分なのは明らかだと思いますけれども、いかがでしょうか。

○上田地域保健担当部長 国は、平成三十年度以降、今お話のありました毎年三千四百億円の追加公費の財源を確保することといたしましたが、高齢化に伴いまして医療費の増嵩が見込まれる中で、将来にわたり安定的で持続可能な医療保険制度を構築するためには、制度設計者である国の責任において医療費等の将来推計を適切に行った上で、医療保険制度全般の具体的な将来像と、そこに向けた道筋を示すべきであると考えております。
 特に、国民皆保険を支える国民健康保険制度の安定化は重要な課題でございまして、制度改革における各都道府県への追加公費による影響を分析し、明らかにするなど、引き続き制度の運営状況を検証した上で、必要な措置を講じ、今後の医療費の増嵩に耐え得る財政基盤の強化を図っていくとともに、その際に必要となる財源については、国の責任において確保する必要があると認識しております。

○白石委員 今いろいろおっしゃられましたけれども、聞いている側はよくわからないですよ。この間の国の対応で不十分なのかどうなのかということを聞いているんです。そもそも保険料負担が重いという認識があるのかどうなのかも、今のご答弁よくわからなかったです。
 そもそもなぜ国への提案要求をしているのかということです。改めて聞きますけれども、都としてどのような認識なのか、国への提案要求をどういう認識でやっているのかというところを伺いたいと思います。

○上田地域保健担当部長 国民健康保険制度には、医療費が高い高齢者や失業者などの低所得の占める割合が高く、保険料の確保が困難であるなど、構造的な問題がございます。
 平成三十年度から、財政運営の責任主体を都道府県化するとともに、国が追加的な公費投入を行うなどの制度改革が行われたところでございます。
 今後も、医療技術の高度化と被保険者の高齢化により、医療費はさらに増嵩するものと考えられます。
 都はこれまで、国に対し、国民皆保険を支える国民健康保険制度の安定化は極めて重要だという観点から、構造的な問題の抜本的な解決を図るよう強く求めてまいりました。
 制度改革後においても、各都道府県における追加公費の影響を明らかにするなど、引き続き制度の運営状況を検証し、財源の確保を含めた必要な措置を講じることにより、医療費の増嵩に耐え得る財政基盤の確立を図っていく必要があるものと考えておりまして、都としても引き続き必要な提案要求を行ってまいります。

○白石委員 医療費が高い高齢者や失業者などの低所得の占める割合が高く、保険料の確保が困難であるなど、構造的な問題があるとの、そういうご答弁でした。
 そういうことであれば、保険料、保険税の負担は重いということになると思いますが、なかなかそのようにははっきりとはおっしゃられない。住民の生活実態に寄り添って、より強く国に負担軽減を求めていく必要があると改めて思います。
 そして、都としてできることは国への要求だけではありません。みずから負担軽減に取り組む必要があります。
 都は昨年度から、国民健康保険の制度変更に伴う独自の激変緩和措置を行っています。金額が十分かという問題はありますが、保険料水準の抜本引き下げではなく、あくまで激変緩和の範囲にとどまるものではありますけれども、この処置がなければその分保険料が上がるということにもなりかねないので、実施していることには、私は意義があるとは思っております。
 しかし、先日の国民健康保険運営協議会の資料を見ると、来年度は、国の激変緩和措置だけで十分なので、都独自の激変緩和措置は行わないことが見込まれているということです。
 来年度は都独自の激変緩和措置はとらないということなんですけれども、都民の重い負担を考えれば、激変緩和にとどまらない負担軽減の処置を都としても行うべきだと思いますけれども、最後の質問ですけれども、どうでしょうか。

○上田地域保健担当部長 制度改革後におけます納付金の仕組みでは、医療費水準や所得水準が高い区市町村の保険料が上昇する場合があるため、国のガイドラインに基づきまして、国が追加で負担する公費と都道府県繰入金の一部を活用して、激変緩和を行うこととしております。
 都道府県の繰入金は、区市町村の医療給付費等の総額に対して定率で交付するものでございますが、一部を激変緩和に用いますと、その分、区市町村への交付額が減少をいたします。都独自の支援は、区市町村が新制度へ円滑に移行できますよう、激変緩和に用いた繰入金と同額を補填することを目的としたものでございまして、他の用途に活用することは想定しておりません。
 なお、都は、国民健康保険制度の健全かつ安定的な運営を図るために、法令等に基づきまして財政支援を行っております。

○白石委員 激変緩和の説明を求めたんじゃないんですね。激変緩和にとどまらない負担軽減の処置を私は求めたんです。ましてや、激変緩和のための予算だから激変緩和以外のためには使わないなどという、そういうようなお話を聞きたいわけじゃないんです。
 自治体は、国よりも住民に身近な行政として、住民の暮らしを支える役割を果たす必要があります。重過ぎる国民健康保険料、保険税の負担を軽減するため、都として独自の負担軽減に取り組むことを改めて求めまして、質問を終わりたいと思います。

○斉藤(や)委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○斉藤(や)委員長 起立少数と認めます。よって、請願一第一二号は不採択と決定をいたしました。

○斉藤(や)委員長 次に、陳情一第四一号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○奈良部企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長高齢者施策推進担当部長兼務
お手元にお配りしております請願・陳情審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 五ページをお開きください。整理番号3、陳情一第四一号は、江戸川区の高野祐子さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都において、運転免許を有しない七十歳以上の高齢者に対して、安全運転支援装置設置の補助額に相当する額のタクシー専用プリペイドカードを交付していただきたいというものでございます。
 現在の状況についてご説明させていただきます。
 都は、高齢者の運転する自動車による事故を防止し、都民の安全と安心に資することを目的に、高齢運転者による安全運転支援装置の購入、設置の補助を開始しております。
 これまで、高齢者の社会参加を助長するため、東京都シルバーパス条例に基づき、七十歳以上の希望する都民を対象に一般社団法人東京バス協会が実施するシルバーパス事業に対しまして、補助を行っております。パスの利用対象交通機関は、同条例及び施行規則により、路線バス及び都営交通となっております。
 また、区市町村等が、既存の路線バスや鉄道等では補えない交通需要に対応する乗合バスでありますコミュニティバスを導入する場合には、都は、地域福祉推進区市町村包括補助事業によりまして支援しております。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○斉藤(や)委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○斉藤(れ)委員 陳情一第四一号について、無所属東京みらいを代表して意見を申し上げます。
 運転免許を有しない高齢者にタクシー専用プリペイドカードを交付することに関する陳情は、東京都が先ごろ高齢運転者による安全運転支援装置の購入、設置に補助を開始したことに関連して、運転免許を有しない高齢者に対して、この補助額に相当する額のタクシー専用プリペイドカードを交付することを求めるものです。
 都民の暮らしをより安全で安心なものにするためには、高齢者の運転する自動車による事故を防止する取り組みが重要であるのと同様に、運転免許を有しない、もしくは運転免許の返納を考えている高齢者の交通利便性を確保する取り組みを進める必要性があると考えておりまして、この陳情の求める趣旨には一定の理解をするところです。
 事、高齢者のための施策というと福祉保健局へといわれますが、本陳情においても、その本質的な課題は、超高齢社会を迎える東京における地域交通の再構築であります。総合的な交通政策や新交通システムの整備は都市整備局、既存の都営バスや都営交通であれば交通局、区市町村がコミュニティバスを導入する際の補助事業やシルバーパス事業は福祉保健局と、都民から見れば同じ交通における課題を一体的に論じる場が不足していること自体に対して問題提起をしておきます。
 ちなみに、本陳情にも触れられている安全運転支援装置設置補助は都民安全推進本部が所管をしております。
 局の事業ごとに仕事を分けていくのではなく、超高齢社会における地域交通という政策課題を中心に置いて、都庁内における組織横断的で総合的な議論を求めるものです。
 そのような観点から、まず抜本的な議論を進めるべきであり、本陳情には反対するものです。
 一方で、本陳情を契機に、高齢者を初め、交通利便性に課題を抱えている方々や地域の声に耳を傾けていただき、その課題の本質を捉えた全庁的な議論を重ねてお願い申し上げ、意見表明を終わります。

○斉藤(や)委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○斉藤(や)委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一第四一号は不採択と決定いたしました。

○斉藤(や)委員長 次に、陳情一第四三号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○松山障害者施策推進部長 お手元にお配りしております請願・陳情審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 整理番号4、陳情一第四三号の品川区に障害者相談支援制度の説明会を開催するよう助言又は勧告することを求める陳情は、品川区の障がい者福祉を考える会会長の成瀬千夏さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都において、品川区に障害者相談支援制度の説明会を開催するよう助言または勧告していただきたいというものです。
 現在の状況についてご説明させていただきます。
 区市町村は、障害者総合支援法の地域生活支援事業として、障害者等が障害福祉サービス等を利用しつつ、自立した日常生活または社会生活を営むことができるよう、障害者等からの相談に応じ、必要な情報の提供及び助言等を行うものとされており、住民への制度の説明等については、地域の特性や利用者の状況に応じて、区市町村の判断で行っております。
 品川区では、本年六月、品川区の相談支援制度について説明会を開催するよう求める陳情が区議会に提出されております。区は、審査の中で、説明会という方法ではなく、基幹相談支援センターや地域相談支援センターの説明を含めた区内の事業所のガイドブックを現在作成しており、こうした資料を活用して、統一したわかりやすい説明を一人一人の相談員が丁寧にできるよう努めていくと説明しております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○斉藤(や)委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○菅原委員 菅原でございます。幾つか伺いたいと思いますので、よろしくおつき合いください。
 まず、ただいま説明のあった陳情について詳しく伺いたいと思います。
 今回の陳情は、品川区に対して、障害者の相談支援制度の説明会を開催するように東京都からの助言または勧告を求めるものと伺いました。
 障害のある人に対する相談支援制度については、さまざまな種類のものが事業として実施をされております。
 まず、相談支援の制度にはどのようなものがあるのかを伺いたいと思います。お願いいたします。

○松山障害者施策推進部長 障害者に対する相談支援の制度には、主に三つの事業がございます。
 一つ目は、障害者が障害福祉サービス等を利用するに当たって必要となるサービス等利用計画の作成等を行う計画相談支援、二つ目は、入所施設からの退所等に当たり、地域移行に向けた支援などを行う地域相談支援、三つ目は、福祉サービスについての情報提供や相談など一般的な相談支援を行う障害者相談支援事業となっております。

○菅原委員 今回の陳情は、品川区に対して、障害者相談支援制度の説明会の開催を求める内容となっているために、一般的な相談支援を行う障害者相談支援事業に当たると思われます。
 そこで、障害者相談支援事業の実施主体について伺いたいと思います。お願いします。

○松山障害者施策推進部長 障害者等からの相談に応じ、必要な情報の提供等を行う障害者相談支援事業は、障害者総合支援法において区市町村の地域生活支援事業に位置づけられております。
 その実施主体は、国の要綱において、区市町村または区市町村から委託を受けた事業者と定められており、地域の特性や利用者の状況に応じた柔軟な形態により実施することとされております。

○菅原委員 ありがとうございます。
 まとめたいと思います。
 少し古い話になるんですけれども、二〇〇〇年、ちょうど二十年ぐらい前、地方分権一括法という法律がありました。明治維新以来の大改革というおふれもありましたけれども、あれによって、国と地方自治体の関係というのは、従来は縦の関係だったけれども、横の関係なんだ、こういうことで二十年前に地方分権一括法というのが、それぞれの自治体におふれが出たというか、そのときは国からおりてきたということです。
 以来二十年、私たちは、どうやって地方自治体がそれぞれの独自性を持って、それぞれが自主的に事業を行えるのか、そして、東京都はそれをどうやって支えるのかというところでやってきたと思います。まずこのことを押さえておきたいと思います。
 その上で、障害者の相談支援事業の実施主体というのは、区市町村という答弁がございました。
 本件については、品川区において、行政だけではなくて、品川区議会でも審議が行われている案件だと伺っております。品川区の自主性を考慮して、不採択というのが妥当だと考えます。
 障害のある人が必要とする情報は、年齢や希望も個人によって異なっております。それぞれの人に必要な情報が確実に届けられる体制をつくることが重要だと思います。区議会においては、行政側からも、相談員一人一人が丁寧に説明できるよう取り組みを進めているという説明がなされているそうです。
 地域の特性やその方々の状況に応じて対応されることを期待して、意見を終わります。ありがとうございます。

○斉藤(や)委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○斉藤(や)委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一第四三号は不採択と決定をいたしました。

○斉藤(や)委員長 次に、陳情一第四六号の一を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○成田保健政策部長 お手元にお配りしております請願・陳情審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 整理番号5、陳情一第四六号の一は、江東区の野田元樹さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都において、次のことを実現していただきたいというものでございます。
 第一に、屋外における受動喫煙防止を強化するために、都内全域における路上喫煙の禁止、公園や広場など公共スペースやその他屋外のオープンスペースの全面禁煙、歩きたばこの禁止及び自転車やバイクなどに乗車中の禁煙を条例で明確に定めること。
 第二に、第一による条例に違反した者への罰則として、罰金、懲役などの刑罰を科すこと。
 第三に、取り締まりや指導を警察や警察OBなどに委託して、二十四時間体制で実施すること。
 第四に、一般都民向けに禁煙教育講座を実施すること。
 第五に、喫煙者を減らし、健康増進を図るため、都民、在勤者、在学者等を対象とした禁煙外来助成制度を創設すること。
 第六に、路上喫煙や歩きたばこをした者に対して注意を行った善意の民間人が、逆ギレされ、暴行され、障害等を負った際などの補償、見舞金制度を創設すること。
 第七に、子供の受動喫煙を防ぐため、公園、通学路、学校及び幼稚園の周辺から半径五百メートル程度の路上は完全禁煙として、全面的に重点的な喫煙取り締まりを行うこと。
 第八に、たばこの煙が外部に漏れないようにするため、都内全域に公衆喫煙所を整備することというものでございます。
 現在の状況についてご説明させていただきます。
 都内における路上喫煙防止対策は、地域によって交通事情や人口、自然環境などが大きく異なっていることから、地域の特性を踏まえ、区市町村が条例等を定めて実施しており、その内容は、全域を路上喫煙禁止の対象とし、義務違反者に対して罰則を適用しているものや駅前などの一部の地域を規制しているもの、歩きたばこやポイ捨てのみを禁止しているものなど、さまざまでございます。
 健康増進法及び東京都受動喫煙防止条例では、喫煙する際、受動喫煙を生じさせることがないよう周囲の状況に配慮することを規定しており、チラシ等を作成し周知しております。
 禁煙を希望する方を支援するため、区市町村や医療保険者等を通じてリーフレットを配布するほか、禁煙治療に保険が適用される医療機関の情報をホームページに掲載しております。また、禁煙外来の医療費等への助成や禁煙支援に関する講習会等を実施する区市町村を包括補助等で支援しております。
 昨年四月に施行した東京都子どもを受動喫煙から守る条例では、公園や児童遊園、学校、児童福祉施設等の周辺の路上等において、子供の受動喫煙防止に努めることを規定しており、本条例の内容に関するチラシやポスターを作成し、幼稚園や保育所、小中学校、区市町村等に配布しております。
 屋内外の受動喫煙を防止するため、昨年九月から、区市町村が行う公衆喫煙所の整備への補助を実施するとともに、受動喫煙を生じさせることがないよう、壁の高さや排気口の位置など、公衆喫煙所を整備する際の技術的留意事項を区市町村に周知しております。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○斉藤(や)委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○岡本委員 陳情一第四六号の一について、まず質疑をさせていただきます。
 この陳情は、厚生委員会だけではなく、文教委員会、警察・消防委員会にもまたがる内容となっております。まず、厚生委員会と文教委員会とにまたがるような、関連するような教育の部分に関して、私から質疑をさせていただきます。
 我々が平成二十九年に議員提案で策定いたしました東京都子どもを受動喫煙から守る条例、この条例の第十三条におきまして、教育に関する条文を設けております。都は、学校教育、社会教育その他の教育の場において、受動喫煙の有害性及び受動喫煙の防止に関する教育の推進のために必要な施策を講ずるものするという条文を設けました。
 また、都で策定をいたしました東京都受動喫煙防止条例、こちらの条例におきましては、都の責務、第三条二項におきまして、都は、喫煙及び受動喫煙が健康に及ぼす悪影響について、意識の啓発や教育を通じた正しい知識の普及により、都民の理解を促進するように努めなければならないという形で、ここでも教育ということが書かれております。
 現在も都の方で教育を進めていただいていると認識しておりますが、本年度、禁煙教育に関する副教材を作成しているということで伺っております。その禁煙教育に関する副教材の現在の進捗状況についてお伺いいたします。

○成田保健政策部長 都は本年度、喫煙及び受動喫煙が健康に及ぼす悪影響につきまして正しい知識を普及するため、小学生、中学生、高校生それぞれに向けた副教材を作成いたします。副教材の作成に当たり、医師や教育関係者で構成される委員会を設置いたしまして、現在、副教材に盛り込む内容を検討しております。
 今後、学校の授業での活用を促すため、教育庁が開催する連絡協議会等の場で説明し、年度内に児童生徒等に副教材を配布してまいります。

○岡本委員 ぜひ、教育庁と緊密に連携をとっていただいて、積極的な教育をしていただければというふうに期待をしております。
 以下は各項目について私の意見を述べさせていただきたいと思います。陳情の項目の順序に沿って、それぞれに対する私の考えや意見を述べていきたいと思います。
 まず、願意の一つ目ですけれど、屋外における受動喫煙防止を強化するために、都内全域における路上喫煙の禁止等を条例で明確に定めることということが願意として挙がっております。
 先ほど、現在の状況としてご説明をいただきましたとおり、都内の路上喫煙防止対策に関しては、基本的に区市町村が条例等を定めて実施しているということで、地域の特性、その区全域を禁煙にするのか、あるいは駅の周辺だけを禁煙にするのか、地域によっても考え方や場所柄差があるということで、なかなか都で全域に関して一律の条例を定めるということは難しいだろうということを私も認識しております。ですので、基本的には区市町村でそうした条例を検討すべきだということを理解しております。
 他方で、全域においても検討すべき課題があるというふうに私は考えております。
 二〇〇二年の六月に、当時の民主党が国会に軽犯罪法の改正法律案を提出しておりました。この改正案というのは、公共の場所または公共の乗り物において、他人の身体または物件に対して、熱による危険を及ぼさせるような仕方で喫煙した者という軽犯罪法の改正を提案していたということがありました。これは要するに、歩きたばこなどによって危険な喫煙、そうした危険性がある喫煙に関しては、国の法律において禁止をする、刑事罰をもって対処するという内容です。二〇〇四年にも類似の法律案が国会に提出されておりました。
 こうした危険性がある歩きたばこに関しては、区市町村任せだけではなくて、都において条例を制定するということも一応考えられるということになります。特に、歩きたばこに関しては、たばこの火が子供や車椅子を使用している人の頭の位置に来るので顔面やけどを起こす危険性がある、また、子供のまぶたのやけどが一九九四年に起きている、眼球のやけどが二〇〇一年に起きているといった実際の被害も報告されています。
 六百度以上の危険物であるということからすると、こうした法律で規制をする、あるいは広域的な条例で規制をするということも一応考えられるところであります。
 こうしたことに関して、二〇一三年の九月四日付で、私が弁護士ドットコムの取材を受けて、そろそろ歩きたばこを法律で規制すべきかという内容の取材を受けて、記事を書いてもらったことがあります。こうした観点で、広域的な規制ということも検討に値するというふうに考えてはおります。
 また、ただ今回挙がっている要旨に関しては、受動喫煙防止の観点で挙がっておりますので、先ほど申し上げた歩きたばこの危険性と火の危険性というものとは若干趣旨が異なるものとしております。
 この受動喫煙防止という観点からいいますと、先ほど、現在の状況としてもご説明いただきました受動喫煙防止の配慮義務という観点が非常に重要だというふうに思っております。この配慮義務に関しては、条例制定過程でも、また、これまでこの委員会でも何度も取り上げた内容であります。
 その配慮義務に関しては、これは、屋外に関しても、また都内全域に関しても、また国全体においても及んでいるという内容でありまして、罰則規定はありませんけれども、受動喫煙を生じさせることがないよう周囲の状況に配慮するという義務は、広域的かつ屋外に関して既に規定をされているということであります。
 そうした観点からしますと、特に路上に関して、実際には、ぜんそくの患者の方、また化学物質過敏症の方や呼吸器の弱い方などが、屋外においても受動喫煙の被害を訴えているという実情があることからすると、この配慮義務に関しても非常に重要なものだというふうに考えておりますが、これに関してさらに周知徹底をしていただくということが重要だというふうに思います。
 そうした観点で、この1に関しては、屋外における受動喫煙防止の観点で禁煙を条例で明確に定めることという内容ではありますけれど、既にある配慮義務をしっかりと周知をしていただくという方向性というふうに理解をすれば、その趣旨に関してはある程度理解はできるというふうに思っております。
 次の項目について意見を述べますが、次に、上記1による条例に違反した者への罰則として、罰金、懲役などの刑罰を科すことという願意が挙がっております。
 この二項目めに関してですが、現在の健康増進法や東京都受動喫煙防止条例は、基本的に罰則は屋内が対象で、一部、病院の敷地等屋外あるいは官公庁の敷地等でありますけれど、行政機関の施設の屋外などもありますが、基本的には、多くは屋内に関して、刑事罰ではなくて過料の行政罰を定めるものという内容になっております。
 これまでの世界的な潮流としても、WHOは、まず屋内から規制を進めていくということが基本的な方針で、屋外に関しては、WHOとしては順番としては後回しになっていた。他方で、日本は、先に路上禁煙等の屋外の規制が進んだということがあります。
 科学的な研究等からすれば、やはり屋内の健康被害のエビデンスが発がん性等に関してもはっきりと示されているということで、屋内から規制が先に進んできたということから考えますと、屋内が行政罰であるのに対して、他方で、屋外に関して刑罰を定めるというのは、なかなかバランスとしては難しいというふうに思っております。
 ただし、これも、たばこの吸い殻のポイ捨ての観点におきましては、刑事罰ということも一応考えられるというふうに思います。現在の法律ですと、たばこの吸い殻を道路などにポイ捨てをするということに関しては、一応、形式的には廃棄物の処理及び清掃に関する法律の第十六条に該当する可能性があります。何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならないという規定です。
 この廃棄物の定義ですけれど、廃棄物は、ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物または不要物などが書かれておりますけれど、燃え殻、それから汚物、不要物などに該当する可能性がありまして、それに該当すれば、これは五年以下の懲役もしくは千万円以下の罰金に処し、またはこれを併科するということで、この廃棄物の処理及び清掃に関する法律は刑事罰をもって臨んでいるということからすれば、ポイ捨てに関しては、刑事罰を科すということは一応考えられることだというふうに思っております。
 ただし、この五年以下の懲役というのは非常に重い刑事罰ですので、実際には、たばこのポイ捨てに関してこの法律は適用されていないのが実情だというふうに思います。
 より具体的な適用の可能性がある法律としては、これも軽犯罪法ですけれど、軽犯罪法の二十七号におきまして、公共の利益に反してみだりにごみを捨てた者という規定がありまして、これは刑事罰の対象になります。
 ただ、その刑事罰というのは、比較的軽い罪になっておりまして、一日以上三十日未満の拘留または千円以上一万円未満の科料ということで、刑事罰ですけれども、ここに書いてある罰金や懲役に比べると非常に軽い罪ということになっております。
 こうした観点で、この二項めについては、罰金、懲役などの刑罰を科すということには直ちには賛成しがたいものですけれども、先ほど述べました危険性のある歩きたばこ、あるいはごみのポイ捨てに関しては、広域的に刑事罰を含めた罰則を科すということは考えられるところだというふうに思うところであります。
 次の三項めについて述べますが、警察やOBなどに委託して二十四時間体制を実施すること。
 先ほどの、そもそも現在、刑事罰になっていないというところから考えると、警察で取り締まりをするということは現状としては難しい、現状としてはないといえますけれど、他方で、そもそも路上喫煙などの過料の対象になる違反があった場合に、これを警察から注意してもらえるのかということを時々質問を受けることがあります。
 これは、警察法第二条には、警察は、個人の生命、身体及び財産の保護に任じ、犯罪の予防、鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕、交通の取り締まりその他公共の安全と秩序の維持に当たることをもってその責務とするという規定がありまして、警察の活動は、厳格に前項の責務の範囲に限られるべきものという規定があります。この秩序の維持という観点で、行政法的な違反に関しても警察から注意をしてもらえる、警察は注意をすべきではないかというふうに考えるところであります。
 ですので、取り締まりや指導ということは難しいと考えますが、違反があれば警察から注意をしていただくということが妥当であろうというふうに考えるところであります。
 次に、四項目めですけれど、一般都民向けに禁煙教育講座を実施することとあります。
 東京都におきましてはこれまで、受動喫煙防止条例の制定や健康増進法の改正に関しまして、事業者向けの説明会等を既にされているところであります。また、医学系の学会や市民団体などが一般都民向けの講座を実施していて、それに関して東京都が後援をするということも既にされているということだと理解をしております。
 この四項目めについては、都が直接一般都民向けに禁煙教育講座を実施することということを要望しているのだと思いますが、既にやっていることを引き続き力強くやっていただくということに加えて、都としても、さらに積極的に一般都民向けの知識の普及啓発を図っていくということに関して、引き続きお願いをしたいというふうに思います。これについても方向性としては理解をできるものだというふうに考えます。
 それから五番目、喫煙者を減らし、健康増進を図るため、都民、在勤者、在学者等を対象とした禁煙外来助成制度を創設することとあります。
 これについて、先ほども、現在の状況でご説明をいただきました。禁煙外来の医療費等については包括補助で支援をしているということで、この点に関しては前回の事務事業質疑でかなり詳しくお伺いをいたしました。現在十五の自治体において禁煙外来の助成制度をしているということでした。そのときに私からも、さらにこれを都内全域に広げていただきたいということでご要望を申し上げた次第であります。
 基本的には、区市町村が判断をする、在勤者、在学者等を含めるべきかどうかというところは、基礎自治体の判断になるというふうに思いますが、この趣旨としては、さらにそれを広げてほしいということだと思いますので、この趣旨に関しても、基本的に同じ方向性で考えられるというふうに思っております。
 次に、六番目ですが、路上喫煙や歩きたばこをした者に注意を行った善意の民間人が、逆ギレされ、暴行され、障害を受ける。
 これに関しては、陳情の理由として、喫煙をめぐるトラブルが全国的に多発している、兵庫県加古川市の七十五歳の男性が、たばこのポイ捨てを注意した六歳の男児の首を絞める暴行事件が発生したということです。この事件については新聞等でも取り上げられて、私も当時から認識をしておりました。
 また、ほかにもたくさんこういう事件が起きています。実際に私が弁護士としてかかわった事件として、路上喫煙を、違反した場所で喫煙をしている方を写真撮影したところ、その写真撮影に対して憤慨をして、それに対してカメラを取り上げて、さらに右腕を骨折させるというような事件がありました。それに関しては、傷害罪での刑事告訴と民事の裁判で損害賠償請求をして賠償金、慰謝料を取るということを、実際、弁護士として私もかかわった事件がありました。
 こうした喫煙を注意されて逆上するということは、非常に薬物乱用の実態があるというふうに思っております。自分の喫煙欲求、そうした依存性の、薬物による欲求を、さらに犯罪を犯してまで、犯罪を乗り越えてまでそうした喫煙欲求を優先させるということは、一種の薬物乱用であるというふうに考えておりす。
 こうした実態があって、それに対する対処という、行政的な介入ということで、そうした実態があるということは認識をしておりますけれど、他方で、補償、見舞金制度を創設するということは、現在、東京都も犯罪被害者の支援条例を検討しているということで、そちらとのバランスも含めて検討する必要があると思いますので、こうした補償、見舞金制度については、現時点ではなかなか意見を表明することもちょっと難しいかなというふうに思っております。
 次に、子供の受動喫煙を防ぐための半径五百メートルの路上の禁煙ということが七項目めとして挙がっております。
 これに関しましては、我々が策定いたしました議員提案の東京都子どもを受動喫煙から守る条例におきまして、第九条で公園など、それから第十条で学校の周辺、第十一条で小児医療施設周辺の受動喫煙防止ということで、我々の議員提案条例で規定したものと類似するものだというふうに思います。
 ただ、この半径五百メートルというのは非常に広範囲だというふうに思います。
 この条例、我々の議員提案条例の策定の上でもともと参考にしていた北海道の美唄市の受動喫煙防止条例は、具体的に、喫煙者は、児童生徒が登下校時に往来する校門を中心とする百メートル以内の路上または公園において受動喫煙防止に努めなければならないということで、もともと百メートルというのが具体的な例示として示されていました。
 他方で、我々が議員提案で策定をした際には、必ずしも百メートルに限らないのではないか、あるいは百メートル以内であっても受動喫煙が発生しない場合もあるのではないかといったところで、具体的な規定は設けなかったというところがあります。
 やはり、受動喫煙を防ぐためということであれば、一律に五百メートルというところで区切るよりも、むしろ実情に即して、時間帯にもよりますでしょうし、どういう場所かにもよると思いますので、具体的な判断をすべきであって、先ほど申し上げた配慮義務の観点から、個別具体的な観点での対応をしていくべきだろうというふうに思っております。
 それから八項目めですけれど、たばこの煙が外部に漏れないようにするために、都内全域に公衆喫煙所を整備することとありますが、これについては、区市町村が設置する公衆喫煙所については十分の十で補助をしているということで、既に取り組まれているということで認識をしております。
 以上、現時点での私の意見を述べさせていただきましたが、今後、東京都受動喫煙防止条例が来年四月一日に全面施行されます。それに伴って、飲食店での喫煙に対して特にしっかりと条例の遵守、履行を徹底してほしいということを申し上げておりますが、その後、それに伴って路上喫煙がふえるのかどうなのか。あるいは他方で、吸う場所が減れば、喫煙者の方々ももうたばこをやめようと禁煙をするという方々も出てくると思います。路上喫煙がふえる可能性もありますし、他方で禁煙する方もふえるということで、条例を実際にしっかりと履行していただく、施行していただくという段階において、今後の路上喫煙についてはどのように対応すべきかということは、現時点でははっきりと見通せるものではなくて、その時点でまた引き続き検討をしていく必要があるということで考えております。
 したがいまして、本日時点で結論を出すのはなかなか難しいというふうに思いますので、引き続き継続的にこの今回の陳情に関しては検討していきたいというふうに思っているところであります。
 以上で私の意見表明を終わります。

○斉藤(や)委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一第四六号の一は継続審査といたします。
 以上で請願陳情の審査を終わります。
 以上で福祉保健局関係を終わります。

○斉藤(や)委員長 これより病院経営本部関係に入ります。
 初めに、事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○児玉経営企画部長 去る十月十日の本委員会において要求のございました資料についてご説明申し上げます。
 お手元にお配りしてございます厚生委員会要求資料をごらんいただきたいと存じます。資料は、目次にございますように、合計五件でございます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。1、都立病院及び公社病院におけるがん患者数でございます。
 平成三十年十月十七日に実施しましたワンデー調査におけるがん患者数につきまして、(1)は都立病院、(2)は公社病院の実績を病院別に記載しております。
 二ページをお開き願います。2、都立病院及び公社病院における医師の定数及び現員の推移でございます。
 常勤医師の定数と各年度十月一日現在の現員の推移を、(1)は都立病院、次ページの(2)は公社病院につきまして、それぞれ診療科別に記載しております。
 四ページをお開き願います。3、都立病院におけるPFI事業に関わる経費及び内訳の推移及び累計並びに各事業の契約額でございます。
 都立病院におけるPFI事業にかかわる経費につきまして、(1)は推移と累計、(2)は契約額を病院別に記載しております。
 なお、累計は、平成三十年度までの決算額の累計でございます。
 五ページをごらんください。4、公社病院に対する運営費補助金の推移でございます。
 公社病院に対する運営費補助金の推移につきまして、病院別に記載しております。
 六ページをお開き願います。5、公社病院における看護職員の固有・派遣職員数の推移でございます。
 公社病院における看護職員の各年度四月一日現在の定数及び固有、派遣別の現員の推移を病院別に記載しております。
 簡単ではございますが、以上で資料の説明を終了いたします。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○斉藤(や)委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含め、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○たきぐち委員 それでは、私から、何点か伺っていきたいと思います。
 先般、九月二十六日に厚生労働省が、全国一千四百五十五の公立、公的病院のうち、再編統合を検討することが必要だと評価した四百二十四の病院の名前を公表いたしました。これに対して、各自治体から、地域の実情を反映していない等の反発の声が上がり、厚生労働省も、地域住民に不安を与えたとして反省のコメントを出されました。
 都内では十病院がリストに入りまして、ここに都立神経病院が含まれたわけでありますけれども、これに対して、都はどのように受けとめたのか考えを伺います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 ただいま委員からお話のありました厚生労働省が公表した公立、公的病院の診療実績でございますが、がん、心血管疾患、脳卒中、救急医療、小児医療、周産期医療などの診療実績や近隣病院等との比較に基づいて評価が行われておりますことから、神経病院の専門性や地域で担っている役割、機能と著しく乖離しているものと認識してございます。
 一方で、厚生労働省は、この結果で即再編統合を決めるものではないことや、個別の病院の特殊性や地域特性を反映していないことからも、地域でよく議論する必要があると説明しているところでございます。
 こうしたことを踏まえまして、病院経営本部といたしましては、地域医療構想調整会議などの場におきまして、神経病院の専門性や都の神経難病の拠点としての役割を引き続き果たしていくことを説明することで、都民はもとより、地域医療機関に対しても、神経病院の必要性について、より深い理解を求めてまいります。

○たきぐち委員 厚労省が、公立、公的病院の再編を進めようとするのは、いわゆる二〇二五年問題を控えて、急性期病床から回復期病床への転換を図ることによって、医療費の削減と適正化を図ろうという考えが背景にあります。
 しかし、今ご答弁いただきましたとおり、もともとのこの評価の内容と神経病院が担っている役割、機能と著しく乖離をしているというご答弁がありましたけれども、神経系の難病医療をセンター的機能とするこの神経病院が再編の対象に含まれたことについては、私自身も報道を通じて違和感を覚えたところでもあります。
 知事も定例会見で、地域ごとに事情があって、機械的に判断するのは難しいというようなお話も述べられているところであります。
 今後、地域医療構想調整会議等々で必要性を求めていく、説明をしていくということでありますので、ぜひお願いを申し上げたいと思います。
 この夏、八月に、神経病院と多摩総合医療センター、小児総合医療センター等を視察させていただきました。この神経病院は、ことし三月に策定をした多摩メディカル・キャンパス整備基本計画において、仮称難病医療センターとして、難病の検査、診断から治療、地域での療養支援に至るまでの総合的な難病医療を提供するべく、従前の機能を再構築することとなっています。
 東京都医学総合研究所や首都大学東京等との共同研究を図るべく、臨床研究の連携体制を構築すると同時に、現在の小児総合医療センターの臨床研究支援センターを中心に体制を強化することによって、三病院共同利用の臨床研究支援センターを整備するとしておりまして、臨床研究部門での集積メリットが生かされることも期待をされる、これは視察の際にお話を伺う中で感じたところであります。
 この計画は、来年度以降、設計等の整備を進め、センターの開設は二〇三〇年度ごろ、十年後ということであります。
 一方で、平成二十七年一月一日に難病法が施行されて以降、医療費助成の対象となる指定難病は、百十疾病から徐々に拡大をし、現在、三百三十三疾病となっております。
 難病医療を取り巻く環境が変化する中で、これから求められる難病医療とは何か伺いたいと思います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 難病は、希少かつ多様でございまして、発症から確定診断までに長期の時間を要する場合が多く、できる限り早期に正しい診断ができる体制を構築するとともに、長期の療養生活を送ることになるため、診断後は身近な医療機関で適切な医療を受けることができる体制を確保することが必要でございます。
 このことを踏まえまして、国は都道府県に対して、全ての難病患者に対して発症から診断、治療、入院、通院、在宅療養まで、適切な治療を行うことができる医療提供体制の構築を求めてございます。
 これを受け、都では平成三十年度から、都における難病医療のネットワークの中心として、神経病院を含めた十一病院を東京都難病診療連携拠点病院に指定をしてございます。

○たきぐち委員 国からの要求もあって、昨年度から、難病医療ネットワークの中心として十一病院を難病診療連携拠点病院に指定したということでありました。
 こうした中で、神経病院が都立の医療機関として果たすべき役割について考えを伺います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 神経病院を改築し、都の難病医療の拠点として整備いたします難病医療センター(仮称)は、神経系難病及び免疫系難病に対応する検査、診断から治療、地域での療養支援に至る総合的な難病医療を提供していくとともに、キャンパス内連携により、小児期から成人期に至るほぼ全ての指定難病に対応してまいります。
 これを見据え、神経病院では、医療機能の強化に向けた取り組みを進めてございます。例えば、これまで医師のみで実施していた遺伝子診療につきまして、本年四月から、遺伝看護専門看護師を新たに任用し、遺伝カウンセリング体制の強化を図ってございます。
 また、昨年十月に試行を開始いたしましたロボット技術を活用した難病専門リハビリについて、リハビリスタッフの拡充や院外への積極的周知により、本年四月より本格的に実施をしてございます。
 さらには、新たな診断治療法の開発など臨床研究や治験の積極的な推進に向けて事務局の体制を強化するなど、臨床研究室の体制整備により研究実施環境を整えてございます。
 これらの取り組みを進めることで、先ほどご答弁申し上げましたとおり、東京都難病診療連携拠点病院として難病医療ネットワークの中心的役割を果たしてまいります。

○たきぐち委員 開院から四十年近く経過をして、建物も老朽化して、ベッドの不足、あるいは外来を通らないと検査室に行けなかったりと、院内スペースも手狭な中で検査や診療が行われている状況を視察の中で確認をいたしました。
 新たなセンター開設までまだ十年あるわけでありますけれども、遺伝カウンセリング体制の強化、あるいはロボット技術の活用、そして臨床研究体制の整備等々、主にソフト面での充実を図っていくという、今ご答弁があったかと思います。このロボット、いわゆるロボットスーツ、視察のときに見させていただきましたけれども、都内でも三カ所しか配備されていないということを伺いました。
 私も以前、七、八年前に、筑波の研究センターで、このロボットスーツを試着して体感をしたところでありまして、これがいよいよ実用化に至ったのかなというふうに思うところでありますけれども、ぜひこの難病リハビリに十分生かしていただきたいというふうに思います。
 都立病院の経営形態についてはこれまでも、独法化に向けた提言を踏まえた議論が委員会質疑でも行われてきたところであります。神経病院については、整備基本計画を見据えて、キャンパス内での連携を図り、難病医療ネットワークの中心的役割を果たすべく取り組んでいただきたいと要望しておきたいと思います。
 次に、薬について伺いたいと思います。
 昨年策定した都立病院新改革実行プラン二〇一八は二年目を迎えたところでありますが、都立病院の基本的役割である行政的医療の提供に加えて、地域医療の充実に貢献することを新たな役割としておりまして、これは、平成二十八年に策定した東京都地域医療構想に沿ったものと考えます。
 地域医療の充実を図るためには、医療連携の強化が不可欠でありまして、紹介、逆紹介、病診連携、公社病院との連携等を進めているところだと思います。
 こうした取り組みとあわせて、薬薬連携、つまり病院の薬剤師と薬局の薬剤師が連携をする、こうした薬薬連携の強化を図るべきだと考えますが、見解を伺います。

○西川サービス推進部長 地域包括ケアシステムの構築に当たりまして、地域における医療提供施設として、薬局が服薬情報の一元化、継続的把握などの役割を担う観点から、病院と地域の薬局との連携が重要と認識をしております。
 このため、都立病院におきましては、薬剤科を中心に、地区薬剤師会や近隣の薬局との連絡会や研修会等を開催しております。
 また、墨東病院では、がん化学療法の治療におきまして、投薬スケジュールや休薬の期間、副作用などの情報を記載したシールを患者のお薬手帳に貼付することにより、地域の薬局に必要な情報を提供しております。
 今後も、病院の薬剤部門と地域のかかりつけ薬局との情報共有を推進するなど連携の強化に努めてまいります。

○たきぐち委員 薬薬連携は、患者に対して、より安全で継続した薬物療法を提供していくために重要であって、病院と薬局が相互に情報共有文書を発行するなど、患者情報を共有することで地域連携を促進することができるものと考えております。
 今、墨東病院の取り組みをお答えいただきましたが、今後も情報共有を進めて連携を強化していただきたいと思います。
 こうした薬薬連携の推進というのは、近年、社会問題化している多剤服薬、ポリファーマシーへの対応につながってくるものと考えております。多剤服用、ポリファーマシーというのは、ポリ、複数、ファーマシー、薬ということで、多くの種類の薬を服用することによって副作用、有害な症状があらわれるということであります。
 厚生労働省は昨年の五月に、高齢者の医薬品適正使用の指針を発表しました。この中で、多剤服用の中でも害をなすものを特にポリファーマシーと呼ぶとしておりまして、何種類服用すればポリファーマシーとするかについては厳密な定義はなく、患者の病態や生活、環境によって適正処方も変化するとしております。
 最新の調査では、六種類以上の薬を飲むと、ふらつきや意識障害を起こすリスクが高まり、認知症のような症状を引き起こすケースもあるといいます。
 しかし、治療に六種類以上の薬剤が必要な場合もあれば、三種類で問題が起きる場合もあり、本質的にはその中身が重要ということで、多剤服用のリスクを研究している教授も、代謝機能や排せつ機能にも個人差があると述べられております。
 また、最近は、合剤、配合剤ともいわれるらしいですが、複数の薬効成分を一つの薬の中に配合したものもあって、四種類を服用していても、実際には六種類分の薬を飲んでいることになるような、いわば隠れ多剤といわれるようなケースもあるやに聞いております。
 こうしたポリファーマシーは、年代に関係なくリスクはあるということでありますけれども、とりわけ高齢者については、薬を代謝する肝臓や排せつする腎臓機能の低下によって、薬の数が増加するほど症状が出やすくなる、六種類以上になると代謝する機能を超えることから、体内に蓄積されやすくなるということでありました。
 ここ数年、このポリファーマシーという問題がクローズアップされてきたと聞いておりまして、服用している薬を減らすことによって、実際に症状が回復する例も近年は報道等でも報じられるようになりました。
 例えば、八十代の女性が、鬱や狭心症、不眠などで複数の医療機関にかかって、十二種類の薬を飲んでいたところ、ある日、急に転倒して、以来、寝たきりになってしまったけれども、睡眠薬や安定剤などを見直して薬の数を五種類に減らしたところ、約一カ月で自力で歩けるほどに回復したというケースであったり、やはり八十代の男性で、急に物忘れがふえてきたために検査をしたところ認知症と診断され、抗認知症薬を処方されたけれども、さらに詳しい検査のために行った別のクリニックで、認知機能の低下を招く原因と見られる薬を減らすと、症状が改善をされて認知症ではなかったというようなケースであったり、いろいろなケースが報道でもなされているのを見ました。
 ある病院では、認知症を疑った患者のうち、二割が薬の多さが原因だとのデータもあるということで、実際、医療の現場でも、医師からそういった声を私も多く聞いているところでもあります。
 厚労省が示しているところでは、ふらつき、転倒、認知機能低下、食欲不振、暴力、暴言などの症状は、医師や薬剤師に相談する必要があるというふうにされています。
 先ほど年代に関係ないということを申し上げましたけれども、平成三十年の社会医療診療行為別統計によりますと、一つの薬局で受け取る年代別の薬の数を見ますと、四十歳から六十四歳でも三個以上を処方される人が五四%と半数を超えておりまして、高齢者と比べるとリスクは低いものの、多剤服用予備群ともいえるということも指摘をされております。
 さらに、厚労省の指針では、サプリメントを含む健康食品と薬剤との併用についても、治療効果に重大な影響を及ぼすことがあるということが指摘されております。
 国立栄養研究所の調査では、サプリメントを服用している人の七割が、医師にその使用を伝えていないとしておりまして、薬ほど作用は強くないものの、何かしら人の健康に影響する成分が入っていて、複数かつ多量の摂取で何かしらの影響が出る可能性がある。これも、隠れ多剤服用とも呼べるのではないかというふうに思います。
 るる述べてまいりましたけれども、こうしたリスクが昨今指摘をされる中で、都立病院においても多剤服用、ポリファーマシーや隠れ多剤服用の対策を講じるべきと考えますが、都立病院での取り組みについて伺います。

○西川サービス推進部長 国の指針に示されておりますとおり、多剤服用によって生じるポリファーマシーの対策につきましては、患者の病態、生活、環境などを総合的に勘案いたしまして、安全性の確保等から処方内容を検討することが必要でございます。
 都立病院におきましては、入院患者に対しまして、入院時のお薬手帳や持参薬の確認、服薬指導により、服用している薬の種類、サプリメントや健康食品の摂取状況、薬による副作用歴、アレルギーの有無などを確認しているところでございます。
 また、薬剤師と医師、看護師との連携のもと、患者の症状を把握しながら、必要な場合は処方内容の見直しなどの調整を行っております。

○たきぐち委員 入院患者に対して対応されているということでありましたが、今お話もありましたけれども、いわゆるお薬手帳というのは、情報共有には欠かせないツールであるわけでありますけれども、これも知人の医師とお話をしておりますと、患者によってはお薬手帳を病院ごとにつくっていて、きれいにシールを張っていって、定期的に通院をしているということで満足をされているような方もいらっしゃるということです。
 一冊にお薬手帳をまとめるという極めて基本的なことではありますけれども、ただシールを張るだけではなくて、市販薬の風邪薬を飲んだりだとか、あるいは服薬によってじんま疹が出たりとかおなかが痛くなったりとか、そういう情報を手書きで記入していくという活用の方法もあるわけでありますし、また、サプリメントについても、こういったサプリメントを飲んでいるんだということを、その説明書を切り取って張るような、こうした基本的な使い方の啓発というのが、簡単なことではありますけれども、多剤服用の防止につながってくる極めて重要な観点ではないかなというふうに思っております。
 そのためにも、多剤服用のリスクを認識すると同時に、薬剤の減量や中止によって症状が改善する場合もあると理解してもらうことが重要だと考えます。
 都はこれまで、各都立病院が実施してきた公開講座を体系化したTokyoヘルスケアサポーター養成講座を開催しています。ここでは、主にフレイル予防やがん、認知症、生活習慣病等に関する内容が中心でありますけれども、高齢者の受講者が多いことから、Tokyoヘルスケアサポーター講座で多剤服用のリスクを意識づけることも必要ではないかと考えますが、見解を伺います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 Tokyoヘルスケアサポーター養成講座のプログラムは、加齢に伴いリスクが高まる疾病への理解や、地域包括ケアシステムの構築を見据えた医療との向き合い方という視点を踏まえて設定してございます。
 これまで実施した二回の講座では、今、委員からお話ありましたとおり、がん、認知症、生活習慣病、フレイル等の高齢者の関心が高い疾病を柱としたプログラムとし、受講者からも評価する声が多かったところでございます。
 一方、高齢化に伴いまして、合併症を発症する患者が増加し、薬物療法の需要がますます高まっていることから、国において都道府県等に対しまして、高齢者の医薬品適正使用に関する指針を発出するなど、多剤服用の相互作用による有害な症状への対応を強化しているところでございます。
 今後、こうした状況も踏まえるとともに、都の医療政策や養成講座受講者のアンケートで得られた意見等も含めて、講座の内容を検討してまいります。

○たきぐち委員 ぜひ今後、例えば薬剤師さんにお話をしていただくとか、講座の内容を検討していただきたいと思います。
 こうした意識づけを通じて、セルフメディケーションの推進にもつながってくるのではないかなというふうに考えます。
 こうした多剤服用、ポリファーマシーを予防するということは、患者の健康面だけではなくて医療費の削減という観点でも意義があるものと考えます。年間約十兆円の削減にもつながるという試算もあるところであります。
 医療費の抑制というのは社会的な課題であるわけでありまして、医療費を抑える取り組みとして、墨田区や福岡市などで節薬バッグ運動というのがあって、この節薬バッグ運動が全国に広がりつつあると聞いております。
 一昨日、墨東病院を視察した後に、この運動に参加している薬局を訪問して、これが節薬バッグ--普通のトートバッグですけれども、この節薬バッグをいただいてきました。これは、患者が飲み忘れた残薬を再利用することで、新たに処方する薬の量を減らそうというものであります。
 薬局でこのバッグを受け取って、次回の処方箋が出たときに、処方箋と一緒に飲み残した残薬をここに入れて持ってくると薬の調整がなされるということで、さらに、薬剤師が医師に問い合わせをして、次回の処方日に適切に調整してまた薬が渡されるという、こういう取り組みだということです。
 さすがにこれだとちょっと大きいので、これほど飲み残しの薬はないということで、今これは半分ぐらいのバッグになっているということでありますけれども、こうした取り組みがなされているということを私も知りました。
 窓口の自己負担の割合が低い患者ほど残薬が多くて、薬の処方日数が長いほど残薬が多くなるという傾向もあるそうであります。
 九州大学の大学院の研究チームの分析によりますと、墨田区における患者一人当たり一回の処方で六千二百五十六円の薬剤費を、この運動をすることによって削減ができたということで、これを全国に広げた場合には、年間三千三百億円の薬剤費を削減できる可能性があると推計されています。そのことも薬局でお話を伺いました。
 こうした減薬、節薬への取り組みを推進すべきと考えますが、見解を伺います。

○西川サービス推進部長 現在、都立病院の外来診療における院外処方率は八割以上でございます。
 個々の患者さんについて、地域の薬局で処方内容の重複や残薬が確認された場合には、薬局からの照会に応じまして処方量の調整に対応しております。
 また、薬局との情報共有を強化するため、例えば、多摩総合医療センターでは本年四月から、近隣の薬局との間で、薬局から病院の医師に対し、情報提供が必要と思われる内容や提案事項を伝えるための施設間連絡票、トレーシングレポートと呼びますけれども、この取り組みの試行を始めております。
 今後も、地域のかかりつけ薬局の連携を一層強化し、減薬、節薬の取り組みを進めてまいります。

○たきぐち委員 この運動については、また今後詳しく私も見ていきたいというふうに思っておりますけれども、今、多摩総合医療センターでのトレーシングレポートの取り組みについてご紹介がありました。
 お薬手帳のスペースが限られるということから、こうした取り組みというのは有効だというふうに思いますが、今後もICT化の対応なども含めて、さらに減薬、節薬の取り組みを推進していただきたいと要望をさせていただきます。
 最後に、申告の時間がまだ少しありますので、質疑のテーマとちょっと離れますけれども、簡潔に一言申し上げたいと思います。
 先週、広尾病院、そして一昨日、墨東病院を厚生委員会のメンバーで視察をさせていただきました。私も数年ぶりに両病院を見させていただきまして、特に、私の地元の医療圏に接している、墨東病院のある東部医療圏は、もともと医療資源が不足している地域であって、さらに人口が増加をしているということで、その重要性を改めて感じたところであります。
 また、横十間川がすぐ隣を流れていて、隅田川、荒川にも挟まれた立地についても改めて確認をすると同時に、非常用電源が、新館には最上階に設置をされているんだけれども、病棟、診療棟については地下にあるということの説明も受けたところであります。今回、止水板を見させていただきました。今後、止水壁を構築していくというふうに聞いているところでありますけれども、先般の台風十九号、この台風を経験して、私自身も風水害の脅威というものを強く感じたところであります。
 墨東病院は、東部地域における、まさに最後のとりでであるわけであります。風水害が起きた際に、墨東病院の機能が万が一にも失われることがないように対策が急務であると考えますし、その危機感をぜひ共有していただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。

○斉藤(や)委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時十四分休憩

   午後三時二十九分開議

○斉藤(や)委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○小宮委員 都立病院には、民間病院には担えない専門的で先導的な役割を果たしてほしいと常に期待をしているところです。今後の東京の高齢化を考えると、合併症患者の増加や医療と介護の連携など、急速な高齢化に伴う新たな医療ニーズへの対応を迅速かつ柔軟に行うということが求められています。
 そうしたことを踏まえまして、都立病院の経営形態のあり方について独立行政法人化など、この二年間にわたりまして、さまざまな検討を行ってきてくださっております。
 昨年の十一月に示された都立病院の現状と課題の検証、いわゆる中間のまとめからもう一年がたちますけれども、この間どのような検討を行ってきてくださったのか、まず確認します。

○船尾計画調整担当部長 さまざまな先行事例調査ですとか全国の公立病院の経営形態の状況調査のほか、昨年度実施いたしました都立病院の経営のあり方に係る調査及び支援業務委託を参考にいたしまして、改めて都立病院の課題の分析を行い、各経営形態におけるメリット、デメリットの検証、検討を行ってまいりました。
 また、現在の経営形態を変更することになった場合の都立八病院の運営体制につきまして検証を行うとともに、各都立病院における医療機能強化に係る意見交換や現場職員が抱える課題やニーズについての意見交換も行ったところでございます。

○小宮委員 外部委託による専門家の意見も参考に、メリット、デメリットだけでなく、病院経営本部として、この一年間においてもさまざまな検討を行ってきたということを伺いました。
 また、より効率的、効果的な運営体制を検討する中で、経営形態を変更する場合の八病院の運営体制のあり方というものについても検討したという答弁がございました。
 今後の運営体制について、どのような視点から検証を行ったのか伺います。

○船尾計画調整担当部長 現在の八病院一体での運営体制の課題につきまして、三つの視点から検証を行ってまいりました。
 具体的には、一つ目の視点といたしまして、都の医療政策に貢献していくための各病院に対するガバナンスに関する視点、二つ目の視点といたしまして、各都立病院の専門性を高めるための人材育成、人材交流の視点、三つ目の視点といたしまして、効率的、効果的な病院運営に関する視点でございました。
 この結果、都の医療政策に対して、統一的、効果的な医療提供が可能なこと、また、各病院で培われてきたノウハウが全病院で享受ができること、さらに、人材育成や費用面などにおきましてスケールメリットが生かせることなどから、どのような経営形態であっても、八病院一体での運営体制に特段の課題はないというふうなことを検証いたしました。

○小宮委員 八病院一体での運営について、ガバナンスも問題ない、人材の育成や交流に関しても問題ない、効率的な病院運営についても問題ないということで、むしろそのスケールメリットを生かすということが効果的であるということが確認されたんだというふうに解釈いたします。
 また、先ほどのご答弁の中には、各病院とも意見交換を行ってきたというふうにお答えになられておりましたので、その各病院に対して、どのような観点から意見交換を行って、どのような意見があったか確認します。

○船尾計画調整担当部長 各病院が都民や患者のニーズ、また地域医療ニーズを踏まえた上で、所在する区市ですとか医療圏に不足する医療、今後充実を図るべき医療機能などの意見交換を行いました。
 主な意見といたしまして、医療機能の充実に当たりまして、マンパワー不足の解消や設備システムの柔軟、迅速な導入、医療人材確保のための柔軟な勤務体制の設定の必要性などがございまして、病院現場におきましても現状課題が多いという認識でございました。
 また、医療機能の充実を図るための具体的取り組みとなる診療体制等の強化策の方向性と、それを実行するための手段及び実施により得られる効果、都民、患者メリットにつきましての提案もございました。

○小宮委員 各病院の意見は、都民から求められる日々の医療現場でのさまざまな課題を反映しているというふうに思いますから、今の体制よりもより柔軟に、また迅速に取り組むことができる、そういう経営形態になるということがやはり求められているんだというふうに思います。
 また、実際にその病院の運営体制を担うのは職員ですから、職員との意見交換についても先ほどご答弁にございましたので確認をしたいと思います。
 昨年度の厚生委員会におきましても、私の方からも、経営形態の変更を検討するに当たっては、病院で働く方の意見にも丁寧にしっかりと耳を傾けて、将来にわたって、都民全体にとってどういう経営形態が都立病院として、行政的医療を提供する病院として最もふさわしいのか、そういうことを示していただきたいというふうに申し上げておりますので、その職員さん方からはどのような意見があったのか、また、そうした意見をどう生かしていきたいというふうにお考えなのか伺います。

○船尾計画調整担当部長 病院運営のかなめであります人材の確保、育成の具体的施策を検討するに当たりまして、現場職員が抱える課題やニーズについて、全病院において意見交換を行いました。
 具体的には、迅速な人材補充が困難なため、欠員のカバーに入る職員の負担が増加している、あるいはスキルアップのため、都立間や他病院と積極的に人事交流をしてほしいという意見、補助者の導入によるタスクシフティングが進まず、ライフワークバランスが進まない、育児や介護と両立したいため、勤務日の少ない常勤制度をつくってほしいといったさまざまな意見がございました。
 病院におきましては、職員の働きやすさや働きがいが人材の安定的確保にも直結するものでございます。
 これら職員から得られたニーズを踏まえまして、さまざまな工夫により、今からでもできることを検討するとともに、より効果的に人材の確保、育成を図っていくための職員にとってさらに働きやすく、働きがいのある制度、こうしたことが柔軟に構築できる経営体制のあり方の検討に活用をしているところでございます。

○小宮委員 職員の声、現場の声を生かすということは、都民への医療提供体制の充実につながることですから、人材確保や育成、また働き方改革、そういった視点も踏まえながら、経営形態をしっかりと検討していっていただきたいというふうに思います。
 今の職員との意見交換に関するご答弁の中にもございましたが、他の病院との人材交流、この育成という観点で行う人材交流も大事ですけれども、僻地や島しょといった地域医療の観点から人材交流を行うということも重要です。
 こうした取り組みは、行政的医療の提供だけでなく、地域医療の充実への貢献を役割とする都立病院が率先して行っていく必要があると思いますけれども、それを所管しております広尾病院について何点か確認をしたいと思います。
 東京都は、都議会厚生委員会の質疑や、またパブリックコメントを経まして、広尾病院整備基本計画を先月策定しておりまして、その際の厚生委員会の質疑においても、建てかえ後の広尾病院が担う機能の強化、この方向性はもとより、やはり十年間に及ぶ現地での再整備工事ということになりますから、病院の機能の維持というものもしっかりと担保して、安全性も含めて確保していただきたいということを質疑させていただきました。
 島しょ医療の基幹病院でありますこの広尾病院は、島民にとって極めて重要な病院であるということはいうまでもありませんで、病院の建てかえの情報というのは、これからやはり事前に広く周知をしっかりとしていただきたいと思います。
 そこで、広尾病院の整備に関する計画についての島民への情報提供について確認します。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 広尾病院は、島しょ医療の基幹病院としての役割を担っておりますことから、その整備に関する情報は、島民に対して、都から積極的に情報を提供することが必要だと考えてございます。
 このため、本年六月に、島民向けに都立病院島しょ医療ニュース第一号を発行し、広尾病院が現在行っております主な島しょ医療の取り組みのほか、広尾病院整備基本構想の内容につきましてお知らせしてございます。
 また、本年十月の整備基本計画の策定を受けまして、今月には島しょ医療ニュース第二号を発行し、工事手順や整備スケジュール、工事期間中の病院運営のほか、地域貢献病床の整備などの、特に島しょ医療の皆様に関係の深い内容についてお知らせをしてございます。
 今後とも、こうした広報媒体も活用し、広尾病院の整備につきまして、適切なタイミングで島民の方々にお伝えするよう努めてまいります。

○小宮委員 引き続き積極的に情報提供をよろしくお願いしたいと思います。
 次に、患者家族宿泊施設についても以前質疑をさせていただきましたけれども、島民にとって、島しょ地域の患者や付き添いの家族などが来院した際に利用することができる患者家族宿泊施設、さくら寮は重要な施設です。宿泊施設といいつつもホテルではないことから、さくら寮の使用については一定の制約があるということは理解をするものですが、可能な限り利便性を高めてもらいたいとお願いをしてまいりました。
 そこで、これまで取り組んできた患者家族宿泊施設、さくら寮の利便性向上策について改めて確認します。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 患者家族宿泊施設につきましては、平成二十八年度に三室から現在の五室に増設し、加えて、昨年九月には、高齢者からのご要望の多かったベッドを設置するなど、島民のニーズを踏まえた運用を行ってございます。
 また、本年三月からは、本土在住の付添者が宿泊施設の確保が困難な場合等にも対応するため、これらの方にも利用対象を拡大してございます。

○小宮委員 現在の患者家族宿泊施設、さくら寮の予約の受け付けというのが、平日の九時から夕方の五時というふうになっておりまして、例えば、土曜日に島民がヘリによって救急搬送された際には、付き添いのご家族は患者家族宿泊施設、さくら寮に宿泊できない運用となっております。
 さきの厚生委員会で、宿泊施設の申し込みや受け入れに当たっての環境を整備するといったことを検討していただきたいと要望しておりますが、この点についてその後の取り組みを伺います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 今、委員からお話のあったとおり、これまで人員体制の問題などもありまして、患者家族宿泊施設の予約受け付けにつきましては、月曜から金曜日の平日の九時から十七時までの間に限っておったところでございます。
 救急搬送された島しょ患者の付添者の負担を軽減するため、今後ですが、土曜日、日曜日、祝日の受け付けを開始することといたしました。具体的には、あす十一月三十日より、土曜日、日曜日、祝日の九時から十七時までの間も、患者家族宿泊施設にあきがある場合には宿泊を受け入れさせていただきたいと考えてございます。
 患者家族宿泊施設の運用につきましては、今後とも島民のニーズにできるだけ丁寧に対応してまいります。

○小宮委員 ありがとうございました。今後とも患者家族宿泊施設については、島民のニーズにしっかりと寄り添っていただいて、対応をお願いしたいと思います。
 都立病院の運営形態に関しては、もう検討から--冒頭申し上げましたけれども、委員会のご報告を受けて、それから本部としての検討、民間の委託のことも含めて二年間も時がたっておりますし、一定の方向性も出ていると思いますので、ぜひ、今後どうしていくかということをしっかりと病院経営本部として、また、話を先に進めることによって、今、都立病院の運営ではさまざまな課題があることを、将来の都民医療ニーズに応え得る、そういう体系に持っていっていただくということをぜひお願いをいたしまして、質問を終わります。

○伊藤委員 それでは、私からも事務事業について質疑をさせていただきたいと思います。
 国連の専門機関であります世界気象機関によりますと、地球温暖化に影響を及ぼす温室効果ガスの濃度が、昨年、観測史上最高を更新したという報道がありました。
 今後ますます地球規模での異常気象による自然災害の激甚化が想定される中、このたびの台風十五号、十九号ほか、記録的豪雨によって、全国各地で甚大な被害が発生をしております。
 こうした災害被害のうち、被災を避けなければならない重要機関の一つは病院であります。全国では、病院が浸水をしてしまった、あるいは停電によって電源を失ってしまった、患者を受け入れるどころか入院患者が避難しなければならないという事態まで発生をしております。
 本来、住民を守り、助けるべき医療機関が、守られ、助けられる機関になってしまってはいけないわけであります。病院が被災をすれば、それこそ頼りに集まる傷病者の方々が行き場を失って、被害が拡大するおそれもあります。
 そこで、私からは、本日はまず、都立病院、公社病院の災害対策について質問をいたしたいと思います。
 これまでの議会質疑の中で、現時点で想定し得る最大規模の降雨を想定して、河川だけではなく、内水氾濫も含めた浸水予想区域図、いわゆるハザードマップ内で、建物自体が浸水域に入っている都立病院は広尾病院、大塚病院、墨東病院であるということでありました。
 そこで、東京都政策連携団体である公社病院は、この観点からどういう状況なのか、まず伺いたいと思います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 浸水予想区域図におきまして、建物自体に浸水域が表示されている公社病院でございますが、東部地域病院、大久保病院、豊島病院でございます。

○伊藤委員 三つの公社病院がハザードマップ内の浸水のリスクがある位置にあるということでありました。
 これからの浸水対策は、最悪のケースを想定して、最大限備えていく必要があるわけであります。
 都立の三病院と、ただいまの公社の三病院について、早急に講じなければならない短期的緊急対策と中長期的対策をしっかりと整理をして、計画的、具体的に対策強化を図っていくべきと考えますけれども、病院経営本部の今後の対応について伺いたいと思います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 昨年実施いたしました全庁的な緊急点検の結果、ハザードマップ上の墨東病院の最大浸水域の想定が〇・五メートル以上三メートル未満であったことを踏まえ、地盤のかさ上げなどこれまで墨東病院に講じてきた対策を上回る浸水深三メートルに対応できるよう、非常用発電装置の対策に着手してございます。
 具体的には、地下への浸水を防ぐために、建物の開口部へ防水壁を設置することといたしました。あわせて、現在、非常用発電装置を屋上に設置することについて調査を実施してございます。
 また、同様に緊急点検を踏まえまして、東部地域病院につきましては、非常用発電装置を屋上に設置することといたしまして、具体的な対策に着手してございます。
 加えて、本日発表されましたが、令和元年台風十五号及び十九号に伴う防災対策の検証を全庁的に行ったところでございます。これを受けまして、広尾病院、大塚病院、豊島病院の三病院におきましては、地下へのスロープ入り口に可動式止水板を設置するなどの対応につきまして、具体的検討に着手したところでございます。
 なお、大久保病院におきましては、建物の管理運用を土地信託事業で行っているため、今後、受託者と具体的な検証を行ってまいります。

○伊藤委員 丁寧に答弁をしていただきました。ありがとうございます。
 ただ、答弁の中にありました、検討に着手しているとか、調査しているとか、検証している、これ非常に多かったです。やっぱり早急にやるべきことはやらなくちゃいけない、これがこれまでの災害被害からの大事な教訓であるわけであります。これを一つ一つしっかりと着実に進めていく、このことをどうか本部長を中心に進めていただきたい、このように申し上げておきたいと思います。
 病院経営本部は昨年度、都立病院の災害時の機能を維持するための取り組みとして、一部の病院で災害対応マニュアルを更新して、被害状況に関して院内で使用する報告様式を新たに作成したと聞いております。その目的と今後の展開を伺いたいと思います。

○児玉経営企画部長 災害発生時に、病院は診療機能継続の可否を迅速に判断し、体制を早急に整える必要がございます。
 各都立病院では、毎年災害を想定した訓練を実施しておりますが、その結果、判断に必要な情報が錯綜しがちなことや幹部不在時にどう対応するかなどの課題が判明いたしました。
 そこで、昨年度、広尾病院が、ライフラインや手術室等の被害状況を一覧で把握し、その上で被害の程度を総合的に評価して診療継続の可否を判断することができるよう、新たに報告様式を作成いたしました。
 この様式の使用により、各病院はとるべき対策の優先順位づけが可能となります。また、全ての都立病院が同じ様式を使用することで、病院経営本部が各病院の被害状況を把握し、優先的に支援すべき病院を選定することも可能となります。
 今後は、全ての都立病院でこの様式を活用し、発災時の万全な対策に役立ててまいります。

○伊藤委員 災害発生時、診療機能が維持できるように大変に工夫されているということはよくわかりました。
 しかし、病院には、都立病院の職員以外にも多くの非職員の方々が勤務をしております。
 このたびの台風十九号被害に対して、正規職員と非正規職員の対応について課題が浮き彫りとなった自治体がありました。都内のある区では、人件費削減の観点から、三分の一が非正規職員であって、正規職員だけで浸水被害や避難勧告への対応を行うことに大きな課題が残ったと聞いております。
 また、非正規職員の割合が全体のおよそ五割までふえた茨城県鹿嶋市は、正規職員だけで災害に対応するとした現在の防災計画では限界があったという報道がありました。
 こうした自治体では、現在の防災計画を見直して、非正規職員についても災害対応に当たることができるよう検討を進めるということでありましたけれども、私も都立病院でお世話になることが時々あります。病院に入ってすぐ対応してくださる方、受付や案内、あるいはまた会計などをしてくださる方は、ほとんどが都立病院の職員ではないようでありました。そこで聞いたところ、都から委託を受けた外部業者の方であるということでありました。
 そこで、災害発生時には、都立病院においては、病院職員と委託社員の役割は整理をされているのか、また、不測の災害時にはどのように対応するのか伺いたいと思います。

○児玉経営企画部長 都立病院では、外来受け付けなど多くの業務について外部の業者と委託契約を締結しております。
 災害時の対応に関しましては、業者との契約において条項を設けるなど、連携して業務を実施する体制を整備しております。
 また、各病院の災害時の事業継続計画、いわゆるBCPには委託業務の事業継続体制についても位置づけております。
 加えまして、業者が業務を遂行できない場合には病院の職員が対応することとしており、昨年度、各病院が行いました防災訓練におきましても、業者不在時の対応について、例えば職員が患者の受け付け業務を行うなど、さまざまな事例を想定した訓練を実施いたしました。
 今後も、委託業者等との連携をさらに強化するなど、災害時にも都立病院の診療機能を確実に維持できるよう、必要な体制を確立してまいります。

○伊藤委員 次に、島しょ医療の安定と充実について質問をいたします。
 島しょ地域では、約三人に一人が六十五歳以上という超高齢社会がもう既に到来をしており、医療に対する住民の要望は高いものがあります。しかしながら、島しょ地域は、医療資源が少ない上、地理的にも離れているなど、医療を受ける環境は大変に厳しい状況にあります。こうした中でも、島しょの住民が住みなれた地域で安心して医療を受けることができるようにしていくことは、大変に重要なことであります。
 昨日、私は、八丈島の公明党の町議会議員と電話で話をした際、町立八丈病院の診療所の医療スタッフの安定確保に向けた都の支援策の拡充について意見交換をしたところであります。
 このたびの病院経営本部の事務事業質疑に当たって、改めて事務事業概要によく目を通しましたけれども、都立病院では、島しょ医療を行政的医療に位置づけて、安定的かつ継続的に提供することの役割が繰り返し記載をされておりました。
 そこで、都立病院では、行政的医療として、島しょ医療について具体的にどのような取り組みを行っているのか、改めて伺いたいと思います。

○児玉経営企画部長 島しょ医療の基幹病院であります広尾病院では、屋上ヘリポートを二十四時間運用し、島しょの医療機関で対応できない救急患者が発生した際の受け入れを行っており、島しょ地域からの救急患者の約九割が搬送されております。
 また、広尾病院と島しょの医療機関をつなぐ画像伝送システムにより、エックス線、CT、内視鏡等の画像を見ながら、専門医師の立場から島の医師へ助言するなど、現地での診療を支援しております。
 さらに、地域の医師等の安定的な確保を図るため、福祉保健局では、自治医科大学の卒業医師や都内の大学病院等から島しょ医療機関へ医師を派遣するへき地勤務医師等派遣計画を策定しており、この計画に基づきまして、都立病院では、三宅村中央診療所に短期間のローテーションで医師一名を派遣しているところでございます。
 このほか、島しょにおける診療所等の常勤医師が学会等で一時的に不在となる際に、臨時派遣の要請があった場合にも対応を行っております。

○伊藤委員 救急搬送や診療支援、また医師の派遣などの取り組みを行っているということでございました。
 私は以前、三宅村を訪問した際に--三宅島は二〇〇〇年に噴火をしました。そして二〇〇五年から帰島が始まりました。この帰島が始まったときに、透析が必要になってしまった島民の方々が、三宅島には帰れない、なぜならば透析医療ができないからだという切実な声を公明党はしっかりと受けとめさせていただいて、都の方に透析医療の三宅島への開催を求めて、これが実現をしたわけでありますけれども、数年前に三宅村を改めて訪れたときに、医療従事者の不足によって安定的、円滑な人工透析医療を提供することができないという声がありました。確認をしましたら、現在は実施できているということで大変に安心をいたしました。
 また、先ほどの町立八丈病院では、小児科の医師が一カ月交代で診療に当たっていただいているということでございまして、医師が変わるたびに、患者の、子供さんの保護者の方から、一から説明しなければならないということが--毎月やっているという話がありました。
 ただ、八丈も、この小児科は来年の春から安定的に小児科のドクターが入っていただけることになったということでございましたけれども、こうした医療人材の安定確保は、ほかの島でも同様の課題を抱えていると思います。
 先ほどの答弁では、都立病院からは三宅の診療所に医師を派遣しているということでありましたけれども、今後は高齢患者のさらなる増加が見込まれるわけであります。島しょへの医師派遣については、現在は福祉保健局が中心となって対応しているというふうに思いますけれども、今後は都立病院にも人材面での一層の貢献が求められることを申し述べておきたいと思います。
 とりわけ広尾病院は島しょ医療の基幹病院であり、取り組みの一層の充実が期待されているわけであります。広尾病院には、島しょの医療、介護等の関係機関の看護師、ケアマネジャー、社会福祉士等、さまざまな職種の職員も重層的に支援をしていただきたいと私は考えております。
 都議会公明党は、本年の九月に小笠原諸島の父島、母島を視察調査してきたところであります。私も現地に赴きました。
 さまざま現地の話を聞いてくることの一つに、医療、介護の安定と人材確保の課題について話を伺いました。ご案内のとおり、小笠原の父島までは、今現在は船しか通っていません。二十五時間かかって、一週間に一本しか船がありません。その五十キロ先の母島は、さらに船で二時間かかって、そこにも母島診療所というのがあります。
 こうした父島や母島、この小笠原の診療所、あるいは高齢者施設を初め、島では、医療、介護、そしてまた看護師、ドクター、ケアマネジャー、社会福祉士、さまざまな職種の職員の方が働いておりますけれども、資格取得やスキルアップ研修のために島を離れざるを得ないことが多く、その間、人材が不足してしまうという切実な課題を聞かせていただきました。
 こうした観点から、広尾病院において、島しょ地域のさまざまな職種への支援について、例えばITを活用するなど、これまで以上に強化拡充をしていくべきと考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 広尾病院を退院した後におきまして、島民が円滑に地域に移行できますよう、今年度から試行的に、広尾病院の看護師が島しょの医療機関等を直接訪問し、島しょ地域の多職種の方々と情報交換を実施してございます。
 今年度は、七月に大島を訪問し、三カ所の医療機関等との情報交換を実施したところであり、さらには、この十二月になりますが、三宅島を訪問する予定としてございます。
 また、島しょ地域の医療機関等のさまざまな職種の方々に対して、広尾病院と現地とをウエブ会議システムでつなぎ、広尾病院において開催いたしますセミナーに現地で参加できる取り組みを実施してございます。
 今年度は、終末期がん患者の在宅ケア、あるいは認知症患者のケアをテーマといたしまして、広尾病院の認定看護師が講師となって二回開催しております。このセミナーに、ウエブ会議システムを通じて、大島と新島の延べ二十四人の看護師、ケアマネジャー、社会福祉士、保健師に参加していただいております。
 今後とも、これらの取り組みの成果も踏まえまして、島しょ地域の医療、介護等にかかわるさまざまな職種の方々の利便性に配慮しつつ、そのスキルアップに貢献できますよう、積極的に支援してまいります。

○伊藤委員 いろいろと工夫してやっていただいていることがよくわかりました。ありがとうございます。
 答弁にも、大島、三宅島、新島、こうしたところにも新しい取り組みを進めていただいているということでありますけれども、八丈島、小笠原の父島、母島、また御蔵島、利島、青ヶ島、神津島と島があります。そこには人がいます。医療が必要でありますので、どうかまたさらに工夫をしていただいて、島しょ医療を支えていただきたい、このように申し上げておきたいと思います。
 最後に、PCB対策について伺いたいと思います。
 高度成長期時代に、PCBは大変に便利なものとして、さまざまなものに活用されました。こうした照明器具とか、あるいは熱交換器の熱媒体、ノーカーボンの紙、こうしたものに利用されたわけでありますけれども、しかしながら、このPCBの毒性についても一方で指摘をされてまいりました。
 こうした観点から、PCBを適正に処理しなければならないという今流れになっているわけでありますけれども、都は、PCBを適正に処理する事業者であって、都内の区市町村や民間事業所の先頭として、模範でなくてはなりません。
 これまで都議会公明党は、数多く保管されているPCB廃棄物の処理促進等を提案し、推進をしてまいりました。
 そこで、病院経営本部において、仕分けの徹底が求められ、処理期限が迫る高濃度のPCB廃棄物などの処理について、これまでどのように取り組んできたのか、また、今後の取り組みについて伺いたいと思います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 都立病院では、平成二十九年度までに高濃度PCB廃棄物約六トンを約一億三千万円の費用をかけて処分を行い、それまでに把握してきた全ての高濃度PCB廃棄物の処分を完了してございます。現在、環境局の通知に基づきまして、高濃度PCB廃棄物の網羅的な調査を実施してございまして、この調査により、新たに把握した場合には、法定処理期間の令和四年度末までに処分を確実に実施してまいります。
 一方、低濃度PCB廃棄物につきましては、平成二十九年度までに約一千万円の費用をかけて約二十三トンの処分を行い、平成三十年度は約五十万円の費用で約〇・五トンの処分を実施してございます。引き続き、法定処理期限の令和八年度末までに低濃度PCB廃棄物の処分を計画的に進めてまいります。
 なお、公社病院及びがん検診センターにおきましては、PCB廃棄物はありませんでしたが、今年度、都立病院と同様に実施してございます網羅的な調査の結果、新たに把握した場合には、法定処理期限までに確実に処分を実施してまいります。

○伊藤委員 ありがとうございます。
 本日は、都立、そしてまた公社病院の災害対策の強化、そして病院経営本部が掲げる行政的医療として島しょ医療の安定確保、そしてPCB対策と質問してまいりました。
 昭和から平成、平成から令和へと時代の変化、そしてまた超少子高齢社会といった社会的課題をしっかりと捉えた病院経営を目指して、どうか本部長を中心に病院経営本部がますます発展されますことを期待して、質問を終わります。

○白石委員 私からは、都立病院の経営形態にかかわって質問をしたいと思います。
 昨年度に、都立病院の経営のあり方にかかわる調査及び支援業務委託が行われましたが、この委託調査について独法化ありきの委託調査であると決算委員会で指摘をいたしました。なぜ独法化ありきの委託調査だと指摘したのか改めて述べたいと思います。
 そもそも委託調査を行った理由は、都立病院経営委員会が二〇一八年一月に、都内八つの都立病院について、現行の都立病院では制度的課題があるとして独立行政法人化を検討すべきという報告書を取りまとめたことから始まります。その報告書を受けた病院経営本部は、都立病院新改革実行プラン二〇一八に、独法化を含め、経営形態のあり方を検討すると位置づけて委託調査が行われた、これが経緯となると思います。
 そして、委託調査を受注したのはどこの業者かといえば、監査法人トーマツになります。トーマツという法人は、都立病院経営委員会の委員を出していた法人です。
 また、昨年一月に独法化すべきという報告書を取りまとめた当時も、トーマツ出身の方は経営委員会の委員になっておりました。議事録を見ますと、独立行政法人という経営形態が一番ふさわしいなど、繰り返し独法化の推進の発言をされております。
 加えて、トーマツのホームページを見ればわかりやすいんですけれども、独法化支援業務の経験やノウハウを生かして公立病院などの法人化を推進することを仕事としている、このような明記もされております。
 独法化の支援を仕事としているトーマツが、都立病院経営委員会の委員に病院経営本部から任命をされて、その経営委員会が独法化すべきと報告書を取りまとめる。それをもとに行われた昨年の委託調査をトーマツが受注する。これは誰がどう見ても偏った独法化ありきの調査になっているんじゃないかと誰もが疑うと思います。
 まずお聞きしたいと思いますけれども、経営のあり方について委託調査を行う際に、中立性、公平性の重要性について、病院経営本部はどのように認識をされているのか伺いたいと思います。

○船尾計画調整担当部長 本調査委託でございますが、都立病院が行政的医療の提供などの役割を将来にわたり安定的に果たしていくという、都立病院新改革実行プラン二〇一八に掲げる方向性を具体化するための都立病院の経営のあり方につきまして、各病院の運営実態を踏まえた検証を行うに当たり、公認会計士や医療経営コンサルタントなどの専門家の知見を活用した支援を受けることを目的としてございます。
 委託調査では、特定の経営形態ではなく、さまざまな経営形態のメリット、デメリットを検討していく必要があるため、客観的かつ中立的な視点で課題分析や方向性の提案などを受けることは重要であるというふうに考えてございます。
 このため、地方公営企業法の一部適用から全部適用への移行支援、または地方独立行政法人の設立支援の実績などを受託者の要件とするなど、特定の経営形態の移行支援に偏らない仕様としてございます。

○白石委員 今の答弁で、トーマツは独法化だけじゃない、一部適用とか全適も含めて、いろんな経営形態でも支援をしているんだよというようないいわけがましいことをいわれました。
 先ほどもいいましたけれども、そもそも独法化の支援を仕事としているのはトーマツです。都立病院経営委員会の委員に病院経営本部から任命されて、その経営委員会が独法化すべきという報告書を取りまとめる。そして、それをもとに行われた具体的な委託調査をトーマツが受注する。経営委員会でどういう発言をしていたかといったら、独法化、独法化、独法化と、このような繰り返し議論もされている。そういうところが受注すれば、中立に、そして公平に委託調査できるのかといったら、非常に疑わしいというふうに、都民の誰が見てもそう思うと思います。
 客観的かつ中立的な視点が重要ということですけれども、経営委員会の委員を出しており、独法化の支援を仕事としているトーマツは、客観的かつ中立的な視点を欠く条件が整っているといわざるを得ません。あくまでも中立、公平な委託調査をするというのであれば、トーマツは適切ではないんじゃないかと判断があってもしかるべきだというふうに思っております。
 具体的に伺いたいと思いますけれども、今回の委託調査において、中立性や公平性の確保、どのように確保されたのか具体的に伺いたいと思います。

○船尾計画調整担当部長 本委託は、技術点と価格点の合計点が最も高い者を落札者とする総合評価方式をとってございまして、財務局が定める業務委託等総合評価方式事務処理要綱、これに基づきまして公平、公正に受託者の選定を行ったところでございます。
 技術点を評価する際に行う技術提案書に基づくプレゼンテーションにおきましては、この要綱の規定に従いまして、本部職員だけではなく、学識経験者が審査委員に加わり評価を行ったところでございます。
 なお、財務局の業務委託等総合評価方式事務処理要綱によりまして、技術提案のプレゼンテーションに当たりましては、応募者名は特定できないようにしてございまして、その法人名がわからない仕組みになってございます。

○白石委員 今、要綱も含めて、財務局が定めているルール、入札制度にのっとってやった、それが担保なんです、公正、公平な手続を行ったからそれが根拠ですというような答弁ですが、発注業者の選定に当たり、技術審査委員会が設置をされております。私も名簿をもらいました。審査委員十名中、第三者の位置づけである特別委員というのは三名のみです。当日は一名、この特別委員の方、欠席されていますので、実際は九名中二名が外部、それ以外は全員東京都の職員、病本の皆さんですということになります。
 この構成の審査会で審査したことのみをもって中立、公平が確保されたということは、やはり私、苦しいというふうに思います。
 確認しますが、公平性や公正性が確保されている根拠というのは、今、私もいいましたけれども、入札制度で定める手続にのっとっているからという理由でよろしいでしょうか。

○船尾計画調整担当部長 先ほどご答弁いたしましたように、財務局が定めます業務委託等総合評価方式事務処理要綱にのっとりまして、適正に入札を行ったところでございます。

○白石委員 確認をいたしました。つまり、公平、公正に、制度の手続にのっとればそれが確保されているよというのが根拠ですということだと思います。
 公平性や公正性については、入札制度の手続にのっとっているから確保できているのかというと、総合評価方式の入札を行う場合は、やはりそれだけで十分であるといえないんですね。
 そもそも公共における契約は税金で行われます。当たり前です。そのことからも、透明性や客観性、公平、公正などの確保が絶対的な条件になります。そのため、発注者が意図的に操作をしたり、特定の業者を有利にしたりすることを一切排除する、これが一般競争入札が原則だとされている意味です。つまり、価格によって相手を決めるというのが、最もそういう意図的な、恣意的な要素が入らないというふうな現状、これが一般競争入札が原則だよといわれている意味になります。
 確かに、価格のみの競争では行政目的を効果的に達成できないことはありますから、ほかの契約方法をとることは、やはり、これはあり得るというふうに思います。しかし、ほかの契約方法、例えば総合評価方式ですけれども、こういうような手法をとる場合は、やっぱり生じるデメリットというのはよく注意する必要があると私は思います。
 桐蔭横浜大学法科大学院客員教授の鈴木満氏が書いた公共入札・契約手続の実務というものを私も読みました。総合評価方式では、価格要素と非価格要素とをどのような割合にするか。簡単にいえば、今回でいけば、価格と、それから技術点ということです。この割合はどうするのか、非価格要素としてどのような要素を盛り込むか、各非価格要素の配点をどうするか、各入札参加者の非価格要素の配点をどうするかの四段階にわたって恣意性が入り込む余地があるとされております。
 さらに、この本では、総合評価方式や天下りや政・官・業の癒着など、社会的に問題と思われるような事態が生ずるおそれがあるというふうにしております。総合評価方式に、そのような課題というのがやっぱり内在しているんです。
 つまり、簡単にいえば、総合評価方式というのは価格だけで決めないんですね。技術点という形でプレゼンをして、皆さんがいいなと思うのを各具体的に配点をしていって、その点数も加わって業者を決めるということですから、じゃあ、その配点の配分をどうするのか、何点にするのか、どこの配点を高めるのかとか、そういうことをやっていけば誘導できてくるわけです。
 この教授もいっていますけれども、この総合評価方式というのはデメリットもあるんだと。だから、入札制度だけをもって公平、公正の確保ができているかといったら、ここはよく注意をしなければいけないというふうに、私、改めて皆さんにも注意を促したいというふうに思います。
 じゃあ実際、今回どうだったかということになるんです。トーマツは入札価格では二番目でした。入札価格は約七千四百万円、これがトーマツの価格です。最も低かった業者の入札価格は二千五百万円だったんです。実に三倍近い入札価格の差があったんですね。本来、一般競争入札であれば、一番低い、この二千五百万円を入札した業者が今回の仕事を得るということになりますけれども、今回そういう一般競争入札じゃありませんから、総合評価の技術点で他の業者を逆転して受注することができたのが今回のトーマツなんです。
 簡単にいえば、一般競争入札では受注することはできなかったんですね。総合評価方式により、大きな価格の差を逆転して、トーマツは委託調査を受注することができたというのが客観的な事実になります。
 当時の都立病院経営委員会で独法化推進を繰り返し発言する委員を出している業者が、委託調査の受注業者となったことが明らかになったとき、公平、公正や中立性が確保されていないのではないかとの意見や疑問が病院経営本部内から出されなかったのかというところを伺いたいと思います。

○船尾計画調整担当部長 先ほど答弁申し上げましたように、財務局が定める契約手続に基づいて適切に今回決定したものでございまして、公平性や中立性が確保されていることから、特段意見や疑問はございませんでした。
 といいますのも、先ほど申し上げたような財務局の規定に基づきまして技術提案のプレゼンテーション、これを行いましたけれども、さっき副委員長おっしゃったように、発注者が恣意的にこれを点数評価できないようにするために、応募者名は特定できないような仕組みになっておりまして、そういう中で審査が行われたというところでございます。
 なお、本委託につきましては、おっしゃるとおり、都立病院経営委員会の委員が所属している法人が落札をいたしましたけれども、この法人は、地方独立行政法人への移行だけではなくて、地方公営企業法の全部適用ですとか、あるいは公立病院の経営支援など、幅広く業務を行っている法人でございます。

○白石委員 先ほどもいったように、トーマツはいろんな仕事していますといっても、現経営委員の中に当時いましたし、繰り返し独法化を推進するという発言をしている、現に独法化の支援もしている。そういうふうな中で、この一連の経緯を見れば、やっぱり中立性や、そして公平性は担保されないんじゃないか。
 先ほど制度の話もしました。制度としてはありますよ。だけれども、デメリットがあるから、ここは十分注意しなければならない。顔が見えなければわからないから大丈夫かといったら、こういう中で談合も含めて、いっぱいこの間やられてきているんです。だからこそ、都民から見て、透明性、そして公平性、公正性が疑われる余地のないように入札でもしっかりとやる。
 しかも、これから、この都立病院の経営のあり方を本当に考えていこうという重大な調査になるわけです。絶対にそういうような疑問を持たれちゃいけないと、本来考えなければならないんです。
 そういうふうな中で、私、今、疑問が出なかったのかというふうにいいましたけれども、疑問は特に出されなかったということの答弁でした。
 疑問などを感じるべきだと正直思います。(「そこに主観入れちゃだめなんですよ。主観入れちゃいかぬ」と呼ぶ者あり)とりわけ、都立病院の今後の経営形態を左右するような重大な調査だという--何か隣で、主観だ、主観だなんてことをいいますけど、客観性が担保されていないんですよ。(「客観性がないことを主観に入れちゃだめなんですよ」と呼ぶ者あり)もう本当にね、言葉遊びじゃないんですよ。
 具体的にしっかりとやらなきゃいけない。独法化推進を公言する業者が、その調査を受注した。しかも、現経営委員だったんですね、当時は。受注した後も経営委員にいるんです。独法化の発言をしている。こういうところを見れば都民が疑ってしまうだろうというのは誰もが思うと思います。この重大性をもっと認識すべきだと、私、強く指摘したいと思います。
 また、トーマツは独法だけではなく、ほかの経営形態でも仕事しているからと、さっきいいましたけれども、これは客観的に中立だとはなり得ません。何度もいいますけれども、経営委員会でトーマツ出身の委員は繰り返し明言しているわけですから。
 以上のことからも、より詳しくチェックをしなければならないので、技術提案書、そして指名業者へのヒアリングなどの技術審査の記録を提出していただきたいというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

○船尾計画調整担当部長 技術提案書や技術審査時の議事録につきましては、応募者が有する技術やノウハウが記載されている可能性が高いため、情報を公開するに当たりましては、個別具体的に内容を確認するなど、慎重に対応させていただく必要があると考えております。

○白石委員 提出の拒否はされなかったということです。
 技術やノウハウが記載されているからと、こういうことをいわれましたけれども、今回の調査の内容からいって、非開示にしなければならない情報であるということは考えにくいというふうに思います。
 他の自治体でも、単にノウハウが含まれているからという理由だけで非開示とされることは否定をされております。
 例えば、大阪市では、技術提案に関する文書を市が非開示にしたことに対して、情報公開審査会が不服申し立てを認めて公開すべきであるとした例があります。
 これは、大阪の梅田駅に関するプロポーザルに関するものだったわけですけれども、提案はこの件に特化したものじゃない、要するに、プロポーザルで出したこの技術提案書、これは特化したものじゃないんだ、公開したとしても、他の事業者が盗用するおそれは想定しがたいというのが理由で、この不服審査を認めるということです。
 逆に、京都市では、学校の改修設計業務委託の技術提案書を一部公開したことに対して、一部公開したんですね、それに対し、逆に公開しないことを求めて不服申し立てが行われました。だけれども、一部公開決定は妥当である、このようにされました。
 理由は、対象となる学校の基本構想を踏まえるなどの条件で作成するので、内容が公にされたって、他の異なる教育内容や施設に転用されるおそれがあるとは認められないことというようなことで、技術提案書の内容は一般的な技術であり、他のプロポーザル参加業者の技術提案書にも書かれており、異議申立人だけに固有の技術であるとは認められなかった。このようにして、非公開の不服審査を公開でいいというふうにしたのが京都市です。
 提出された技術提案書やヒアリング議事録は公文書であります。つまり都民の財産です。そのために、一律にノウハウがあるからと非公開にするということに、なってはいけないと思います。
 本当に非公開にする必要があるのか厳密に判断する必要があるということですので、機械的に処理はしないでいただきたい。先ほども、主観だ、主観だとか、そんなこと出ましたけれども、こうやって、ちゃんと一つ一つ調査をして、しっかりチェックをしていく、これが議会の適切なチェック機能なんです。しっかりと、速やかにこの技術提案書、ヒアリング時の議事録を提出するように強く要望しておきたいというふうに思います。
 今年度も経営のあり方にかかわる委託調査の予算が組まれております。今年度の調査内容はどのような調査を考えているのか伺いたいと思います。また、委託調査は執行されているのでしょうか。いかがでしょうか。

○船尾計画調整担当部長 都立病院の経営力向上や経営のあり方の検討に当たりまして、平成三十年度の調査委託において示された課題に対する具体的な改善策などの検討を行う上で、専門的な支援を受けることを目的として予算を計上しておりますが、現時点では執行は未定でございます。

○白石委員 今年度も予算としてはあるけれども、具体的には何も調査内容は決まっていない、執行も現時点ではされていないということです。
 では、来年度、委託調査は局要求されているのか伺います。あわせて、金額も伺いたいと思います。

○船尾計画調整担当部長 来年度につきましても、今年度と同様に一億六千万円でございますが、要求をしているところでございます。

○白石委員 今年度の調査内容も決まっていないのに、来年度も一・六億円を要求する。これ、私、金額は大きくなくても、当事者にとっては切実な予算が本当に細かく減らされる例を幾つも、この間も見てきております。いろんな各団体からの要望とかも、私ども聞きます。本当に細かいところで切り下げられたりとかいうふうな切実な声も聞かれます。
 でも、今回の今年度予算がついていても、一・六億円、調査内容も決まっていない、まだ未執行、そして、それにもかかわらず、来年度も局要求で入っている。一・六億円ですよ。こういう形で、調査費をどんどん計上していくというのは、私は本当に問題だと思います。だって、今年度の調査内容だって決まっていないんです。それなのにもかかわらず、来年度までつける、要望する。重ねて、独法化ありきの調査や検討は、直ちにもうやめるよう、厳しく指摘したいというふうに思います。
 次に、独法化などの経営形態の見直しを検討したけれども変更しなかった病院を調査対象に入れなかったのはなぜなのか。これも決算では、私、指摘しましたけれども、改めて質問したいというふうに思います。

○船尾計画調整担当部長 本委託は、都立病院経営委員会からの、より柔軟な経営形態への移行を検討するべきという提言を踏まえて行ったものでございます。
 また、検討に当たりましては、経営形態を移行しないことも含めまして、今後の都立病院にふさわしい経営形態を検証していくものでございます。
 このことから、事例調査は、経営形態の移行による医療提供面及び経営面の効果を定量的、定性的に把握することなどを目的とし、地方公営企業法の全部適用、独立行政法人、指定管理者の三つの制度へ移行した病院を調査対象としておりまして、経営形態を移行しない病院は調査対象から外してございます。

○白石委員 あらゆる面で経営形態を検討するというのであれば、独法化を検討したけれども経営形態を変更しなかったという病院も調査対象にすればいいんじゃないんですかというふうに思うんです。なぜかここを調べないというのは、私、本当に不思議なんですけど、調べる気はないということでしょうか、お答えいただきたいと思います。

○船尾計画調整担当部長 全国の地方自治体におけます公立病院の経営形態の動向としましては、地方公営企業法の一部適用が減少しておりまして、地方独立行政法人は増加をしてございます。
 また、経営委員会報告では、地方独立行政法人への移行が提言をされているというふうな状況でございます。
 こうしたことを踏まえまして、地方独立行政法人への調査をたくさん行ったというところで、地方独立行政法人への調査を主体に、こう行っているというところでございまして、実は、ほかの形態の調査もしっかり行っておりまして、経営形態、独法ありきという形でやっているわけではございません。

○白石委員 いや、私、独法化ありきっていっているわけじゃないんですよ。要するに、一部適用ですよね、都立病院の現経営形態は。こういうところが--例えば、独法化も含めて検討しようといったときに、検討したけれども独法化しなかった、現経営形態のままでいくというような病院も含めて、調査を全部やるんだったら、しっかりとここもやるべきなんじゃないんですか、何で調べないんですかということを、私、聞いたんです。独法化ありきというふうな話をしているわけじゃないんです。
 本当に公平に見ようというんだったら、こういう病院も、しっかりと調査対象に入れるべきじゃないでしょうか。いかがでしょうか。

○船尾計画調整担当部長 現在の経営形態におきます運営上の課題や制約などについては検証を行っているところでございます。

○白石委員 はっきりとおっしゃられないということなんですね。
 じゃあ、続いて聞きますけれども、これまで、都立病院の現経営形態である一部適用はどのぐらい調査をされたのか、病院数を伺いたいと思います。また、独法化した病院はどのぐらい調査をされたのか、それぞれ件数をお答えいただきたいというふうに思います。

○船尾計画調整担当部長 訪問調査という形でお答えをさせていただきますと、訪問先の件数でございますが、独立行政法人へは九カ所、地方公営企業法の全部適用へは三カ所、指定管理者の病院へは二カ所、民間医療機関へは二カ所となっております。都立病院と同じ経営形態の地方公営企業法の一部適用につきましてはゼロカ所でございます。
 なお、訪問調査以外にも、インターネットによりまして公開情報の収集を行っているところでございます。

○白石委員 まあ、驚きですね。要するに、一部適用--都立病院の現経営形態、これは、調査は一カ所も行っていない。一方で、独法化された法人には九カ所行くというようなことでした。やっぱり、こういうふうなところを見ても、独法化ありきのような偏った調査と感じるのは当然なんじゃないか。
 しかも、この間、調査されたのは、大体都合のいい、独法化されたらこうなりました、ああなりましたと、危険性や切り下げられた面というのは、ほとんど全くといっていいほど皆無というような状況です。
 独法化をして従来の直営よりも住民への医療が低下した事例などについては調査はされているのでしょうか。今後、調査する考えはあるのか、ここを伺いたいと思います。

○船尾計画調整担当部長 地方独立行政法人につきましては、公表が義務づけられております業務実績報告書など公開情報をもとに、都道府県が設立した全法人の調査を行ったところでございます。
 今後、副委員長がおっしゃるような、そういった事例があった際には、必要に応じて訪問調査を行っていくこともあり得るというふうに考えております。

○白石委員 あり得るということですけれども、私、この間も結構いろいろと出しているんですよね。なので、しっかりと調査をして、やっぱり独法化になったときにどうなったのかというところは、都民の目にもしっかりと明らかにできるような調査のあり方は問われていると思います。
 独法化した都道府県の全法人を調査しているというふうにいいますけれども、これまでに都合のいい事例しか出ていないんですよ。経営形態が変われば、これまで果たしていた都立病院の役割や都民が必要とする医療の提供に重大な影響を及ぼすんです。
 これ、この前も決算ではいいましたけれども、例えば、独法化した滋賀県、大津市民病院は、経済的困難を抱える妊産婦のための入院助産制度が利用できる市内で唯一の助産施設でしたけれども、この六月から分娩の取り扱いが休止をされました。しかし、市長は独法化したから法人が決めることと他人事のような対応でした。また、独法化に際して看護師が多数退職し、病棟を一つ休止をしております。医師も減らしているということです。
 このように、現実に公的な病院が果たしている役割というのが切り下げられているというのもあるんです。
 ほかにも、宮城県では循環器・呼吸器病センターが廃止し、東京都健康長寿医療センターも独法化に合わせて病床数が大きく削られる。しかし、そのような事例というのは、これまでの委託調査も含めて、一切触れられておりません。
 独法化は、人事給与制度や財務制度、予算制度など、病院の実情に応じた柔軟な設計が可能と、どの経営形態よりも評価をしているんです。委託調査の報告書も読みましたけれども、中立に調査をするというのであれば、こうした事例をきちんと調べる必要があるというふうに思います。
 直営で運営している公立病院などで、職員の確保など柔軟に対応している事例などを調査されていないのはなぜなのか理由を伺いたいと思います。

○船尾計画調整担当部長 平成三十年度の委託調査におきましては、地方公営企業法の全部適用の病院がある二つの自治体に訪問調査を行いまして、職員確保に向けた取り組みとして、条例定数の増加ですとか、職員採用を任意の時期に行うことが可能になったなどの事例を確認しております。
 なお、インターネットなどの公開情報をもとにした各経営形態における職員確保事例についても調査を行っているところでございます。

○白石委員 確かに、全部適用も直営の範囲内だと思いますけれども、要するに、経営形態を変えたものしか調べないということなんですね、今の答弁を見ても、これまでの質疑を通しても。
 私たち、先日、都立病院と同じ地方公営企業法一部適用、一適といわれる病院を運営しているさいたま市、さいたま市立病院へ調査に行ってまいりました。さいたま市立病院では、医療機能の充実を進めながら経営状況も改善させている。総務省の出した公立病院経営改革事例集でも、すぐれた取り組みとして紹介されております。多分ご存じだというふうに思います。
 特に職員を大きくふやしているんです。職員定数は、医師が、二〇〇八年度七十九人に対して、今年度何と百一人、看護師は、〇八年度四百十五人に対して、今年度六百三人、コメディカルは、二〇〇八年度七十五人に対し、今年度百四十九人と倍近くにふえています。一部適用ですからね。
 以前から積極的に職員を確保していたわけじゃないんです。むしろ職員数を抑えていた時期もあったというふうなことでした。病院の建てかえに伴う機能強化なども見据えて、職員をきちんとふやすという方向に転換をしたんですね。そういう姿勢に立ったんです、立場に立ったんですね。ふやしてきたということでした。
 ちなみに、薬剤師、倍近くふえているんです。毎年ほぼ計画どおりにふやせているということでした。東京都では、薬剤師の定数をふやしても採用が間に合わず、一年間欠員になるという議論もあったので、どのように対応しているのか聞いたんです。定数は中期計画に合わせて、数年後を見越してまとめてふやし、その範囲で各年度の計画数を定め、採用を行っているということなんです。ちゃんと数年後を見越して、しっかり採れるときに、ちゃんと採ろうという計画性があったんです。
 やはり職員数を確保するということが、都民医療の充実に貢献するとともに、経営上もプラスになるという認識を明確にして、ふやしていくという手だてをとっていくことが重要なんだなというふうに私たちも受けとめました。
 定数条例についても、定数を条例で定めることとしている趣旨は踏まえつつも、柔軟な対応を行っていくことはできるということだと、これ、事例は示していると思うんです。
 先ほど、一部適用は一カ所も調べておりませんと、ここにこそ、ぜひとも行っていただきたいというふうに思います。経験も踏まえて、教訓も酌み取ってもらって、今のままだって柔軟に職員確保できるんだという事例をしっかりと皆さんの知恵と力にしていただきたいと、改めて私、訴えたいと思います。
 一部適用の病院について調査対象にしていないのは、やはりバランスがとれているとはいえないと思います。一部適用を続けながら、よりよい取り組みを行っている公立病院についても調査を行うべきだなというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

○船尾計画調整担当部長 都立病院も地方公営企業法の一部適用の病院でございますので、現在の都立病院の経営形態における運営上の課題や制約内容について検証を進めて、引き続き検証していきたいと思っております。

○白石委員 課題や制約を調べろといっているわけじゃないんですよ。さいたま市立病院のように柔軟に、今の一部適用の経営形態でも職員をしっかりとふやしている、計画持ってやっている、こういうところにこそ学ぶべきだというふうに思っているんです。だからこそ、この一部適用も含めた病院を対象として調査をすべきだというふうに改めて訴えたいと思います。
 東京都でも、病院の職員とは性質の違いはありますけれども、定数条例の改正は年一回となっているもとで、昨年度、児童相談所の職員を年度途中に緊急にふやしたといった柔軟な対応の例もあります。
 そもそも、地方独立行政法人法の制定に向けて総務省が設置した地方独立行政法人制度の導入に関する研究会の報告書は、地方自治体について、効率的な行政サービスの提供等を実現するため、事務事業の垂直的減量などの要請があることは国と基本的に同様だと述べて、それを理由に地方独立行政法人制度の導入には意義がある、このようにしております。
 効率化のため、事務事業の垂直的減量のために設立するというのですから、独法化が都立病院の充実につながるなどということにはなり得ません。独法化ありきで調査検討を進めることは許されないということを改めて強く申し上げて、都立病院は現直営のもとで充実をさせていくことを改めて求めて、質問を終わりたいと思います。

○斉藤(れ)委員 私からは、まず、精神医療について伺いたいと思います。
 先日、都立松沢病院にて創立百四十周年記念講演がありまして、創立時期から残る紙資料としてのメモや旧カルテを改めて確認し、管理する中で、精神医療における患者が求める合理的配慮などについて多くの学びがあるというお話を伺ってまいりました。
 この旧カルテは残っているものが少なく、中には当事者やご家族が持ち帰られたと思われるものがあるともいい、カルテの保存や管理について、その有用性を認める意味から、都立病院を管轄する東京都としての基準をまず伺いたいと思います。
 都立病院では、カルテの保存管理について、時間的に、また体制的にどのような基準を設けているか伺います。

○西川サービス推進部長 診療録の保存につきましては、医師法及び厚生労働大臣が定めます保険医療機関及び保険医療養担当規則におきまして、最後に診療をした日から五年と定められております。
 都立病院におきましては、紙のカルテについては、国立大学病院の例などを参考に、保管スペースなどについて総合的に判断をいたしまして、診療録の保存年限を最終診療日の後、十年を原則とする旨、要綱で規定しております。
 紙カルテの管理につきましては、各病院の事務局に病歴担当を配置しているほか、病歴委員会を設置し、適切に管理する体制を整備しております。
 また、電子カルテにつきましては、保管スペースの問題が生じないことから、現時点では保存年限を定めておらず、全ての診療録を保存しております。
 さらに、各病院にシステム管理室などを設置いたしまして、電子カルテを適切に管理しているところでございます。

○斉藤(れ)委員 紙のカルテについては、法律上は五年のところを、都立病院は十年という年限を設けられているということでした。
 このカルテの保存や管理の必要性は、もしかしたら精神医療を行う現場とそれ以外とでは違いがあるのかもしれないですが、事精神医療において百四十年の歴史を持つ松沢病院だからこそ、そして、患者の方の中には長年入院されている方がいることなどもあり、十年の年限を超えてカルテを管理しようと作業を進めておられるということでした。
 この管理は、元院長の監修のもと、非常勤職員さんたちと進めていらっしゃるということで、精神医療にかかわる病院の通常の診療にまつわるもの以外の業務として、重要性の度合いによっては、こういった作業をサポートすることができる体制や支援することができる手だてについて検討していただきたいと要望いたします。
 さて、都における精神科医療の拠点である松沢病院は、地域に支えられ、地域を支える病院になるということを目標に、地域に開かれた病院として、患者さんはもとより、地域医療機関や住民の方々に対しても、さまざまな取り組みを進めてきたと伺っております。
 とりわけ地域の医療機関に対しては、松沢病院の培ってきた精神医療のノウハウや知見をさらに共有していただき、活用していただけるように、専門的人材の交流や、精神医療や患者の課題の共有をさらにきめ細かく行っていく必要があると考えます。
 そこで、松沢病院では、地域の精神科医療機関との新たな連携の仕組みをどのようにつくっているか伺います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 松沢病院では、精神疾患患者の重症化の抑制と入院の長期化を防止するため、松沢病院の持つ医療資源を地域で活用いたします松沢版オープンホスピタルを実施してございます。
 この取り組みは、地域のかかりつけ医と松沢病院とが一体となって精神科医療を提供していくものでございまして、現在は、四名のかかりつけ医が週一回から月二回程度の頻度で、松沢病院での外来診療や入院診療を実施してございます。
 さらには、松沢病院が保有する検査機器等の共同利用や豊富な症例を活用した合同カンファレンスへの参加などにより、松沢病院が提供している医療を実際に経験することで、患者の地域移行後の診療等にも役立てていただいてございます。
 このような、地域のかかりつけ医に多くの症例に触れていただく機会を提供することで、地域の精神科医療水準の向上につなげてまいります。

○斉藤(れ)委員 ありがとうございます。
 松沢病院の外来や入院の診療患者は、必ずしも近隣の方ばかりではなく、その専門性があるがゆえに遠方からいらしている患者の方も多くいらっしゃいます。
 この地域のかかりつけ医と一体になって精神科医療を提供していく取り組みをさらに推進していくためにも、都内各地の精神科医療医の皆様に、ぜひさらに松沢版オープンホスピタルの周知を進めていただきたいと思っております。
 精神医療患者が地域に戻っていくに当たり、患者が退院した後の生活再建や社会復帰についての支援が何よりも重要であり、入院中からも各機関と連携して患者を支える体制を構築することが必要と考えます。
 そこで、現在、松沢病院の地域における精神科医療の充実、支援はどのように行っているか伺います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 松沢病院では、一般の医療機関では対応できない転退院が困難な重度慢性期患者等の受け入れや、社会的支援が得られず在宅移行が困難な精神疾患患者の一時的な受け入れを行うとともに、受け入れ早期からケースワークを実施し、患者の社会復帰を支援してございます。
 また、地域医療を支える人材の育成に貢献するため、精神疾患を持つ患者の対応にふなれな地域のクリニックや訪問看護ステーションへの職員派遣や、患者の自宅訪問などを推進してございます。
 さらには、松沢病院が強力に推進し、成果を上げております身体拘束ゼロに向けた取り組みに関する研修会や、特定の看護分野や領域について専門的な知識を有する松沢病院の看護職員による出張セミナーの開催など、松沢病院の蓄積された知識や技術を地域医療機関等に還元する取り組みも実施してございます。
 こうした取り組みによりまして、松沢病院を退院して地域に移行した患者を地域医療機関が安心して診療を継続できるよう、顔の見える関係の維持強化に努めてございます。

○斉藤(れ)委員 患者の社会復帰支援や地域の医療人材の育成などに取り組まれているという答弁でした。
 今現在加療中の患者の方や医療の人材に加えまして、その外側に存在する潜在的な精神医療を必要とする人たちにも、今後ぜひ目を向けていただきたいと考えております。
 現代の精神医療は、より身近で誰もが直面し得る疾患の解決に役立てられることが求められています。さまざまな要因から、若年から高齢者まで、アルコール依存症や統合失調症、また摂食障害や薬物依存症などの症状に長年苦しんでいる方は多く、また、それを支えるご家族の苦労や偏見との闘いも、本来であれば病院だけではなく社会全体で支えていくべきものであると考えます。
 私の周囲にも、今申し上げた疾患の当事者やご家族が多くいらっしゃいますが、必ずしも当事者やご家族、ご友人が日ごろから病院に行くことが日常にあるかといえば、そうとも限らないのが精神医療の難しさでもあると考えます。
 ご自身がその問題を持っているということを自認されていない場合や、少し課題と感じてはいるけれども、重要視をしていない場合、また周囲からの目を気にされている場合などは、本当に身体的な症状も含めて重症化をするまでは病院には足を踏み入れないという現実がございます。
 ここで、ぜひ松沢病院に担っていただきたいのは、精神医療における重症化予防に向けたアウトリーチと、精神医療へのイメージを変える、高いと思われているハードルを下げるための取り組みです。
 普通、高熱が出たり風邪を引いたと感じれば、人は病院やクリニック、かかりつけ医に行くと思います。行かずに治される方もいらっしゃいますが、行って診療を受けることで重症化を防ぐことができている方も多いはずです。
 一方、精神医療において、少し問題がある状況になっていても、当事者はそれをいち早く捉えて精神科医療機関にかかるということはしない傾向に、どちらかというとあると考えます。
 本来であれば、精神的にも風邪を引いたような状態にあると自分自身で気づくことができれば、内科や耳鼻科と同じくらい、身近で簡単に専門的な医療の手をかりることができるはずです。
 今後、松沢病院が持つ専門的知見をぜひ各地域にあまねく伝えていくご努力と、また、現在疾患のある方やご家族以外も含めた全ての都民への効果的な精神医療の周知啓発に努めていただきたいと要望し、次の質問に移ります。
 都立病院のあり方についてです。
 都立病院は、収支や採算だけではかることのできない重要な行政的医療を担う主体としての役割を持っていることは最も重要な特徴と考えますが、とはいえ、税金を用いて運営を行っていく上で、常にマネジメント感覚を持ち、持続可能な病院のあり方を模索していくことは急務と考えます。
 そこで、都立病院の現状の経営状況と今後の見通しについて伺います。

○児玉経営企画部長 平成三十年度の決算では、昨年度と比べ、入院、外来収益は二十六億六千万円増加いたしましたが、給与改定等による給与費の増加や業務委託、医療機器の保守委託などの経費の増加を補うまでには至らず、その結果、経常収支は三十億二千万円の損失となりました。
 みずからの診療収益でどの程度まで費用が賄えているかを示す指標である自己収支比率は、平成三十年度は七五・一%であり、平成二十四年度以降、七五%程度でおおむね横ばいで推移しております。
 また、一般会計繰入金は、平成三十年度は三百七十八億四千万円であり、こちらも、ここ数年おおむね横ばいで推移しているところでございます。
 今後、患者の高齢化や医療の高度化に伴い、医療費の増加が見込まれる中、国は医療費の適正化に向けた診療報酬の見直しを進めており、病院運営を取り巻く環境は一層厳しくなると予測しております。

○斉藤(れ)委員 国が診療報酬の見直しを進めている中で、病院運営を取り巻く環境は一層厳しくなるというご答弁でありました。
 ただ、そんな中でも、平成二十四年度以降、自己収支比率を横ばいに保ってきているというのは、病院経営本部の職員の皆様の並々ならぬご努力の結果であるとも考えておりまして、本部の皆様には、培ってこられた都立病院経営にかかわる知見を財産として、今後もさらなる経営改善に向けた議論、検討の中枢機関としてご尽力をいただきたいと考えております。
 独立行政法人へと移行した東京都健康長寿医療センターに視察に伺った際に、独法化により、医療サービスの根幹をなす人材確保については柔軟に運営できるようになったけれども、経営に対しては大変厳しい意識を持つようになったというお話を伺ってまいりました。
 同じく独法化をされている静岡県立病院機構では、単年度予算という考え方を抜け出すことで、その判断が柔軟になった一方で、例えば、設備投資において、かなり高額な最先端医療機器を購入するかどうかといった場面で、機器のライフサイクルコストなども踏まえて中長期的にどうかといった検討をより慎重に行うようになるなど、経営陣には大変な重圧もかかっているというお話を聞きました。
 一つ一つの意思決定において、自律的かつ緊張感を持った判断があることを感じてまいりました。この緊張感は、都立病院経営においても非常に重要なものであると考えます。
 そこで、都立病院では、持続的な運営のため、経営基盤の強化をどう図っているか現状の取り組みと課題について伺います。

○児玉経営企画部長 都立病院新改革実行プラン二〇一八においては、サステーナブルな病院運営体制の構築のために、職員の経営に対する意識改革、自律性の高い組織体制の構築、働き方改革の推進、経営力の強化の四つの施策を掲げております。
 具体的には、職員の経営意識を高めるため、各年度の経営管理にBSC、バランススコアカードを活用し、職員一人一人が病院経営に参画し、みずから経営改善に取り組んでおります。
 また、自律性の高い組織体制を構築するため、将来の幹部候補となる部長級医師を対象にマネジメント研修を行い、各病院のマネジメント機能を強化するとともに、診療情報管理士や医療経営士など病院経営に有用な資格取得に対する支援を行い、病院経営を支える事務職員の育成を実施しているところでございます。
 今後、医療環境の急速な変化や二年に一度の診療報酬改定に迅速に対応し、経営基盤を一層強化するためには、全ての職員の経営に対する意識をさらに高めていくとともに、医療と経営に関する豊富な知識と実践的な経営能力を備えた専門性の高い事務職員を育成することが課題であると認識しております。

○斉藤(れ)委員 職員の方のマネジメント能力をさらに高めていくためのお取り組みをお答えいただきました。
 とはいえ、都立の病院と独立行政法人化された病院とでは、職員の意識だけでは乗り越えられない制度上の違いも多々あることから、現状の制度において改善できる範囲と効果には限界があることも事実と考えております。
 幾ら職員の意識を変えるための取り組みを進めたとしても、そもそもの経営形態が都直営のままでは、医療サービスの向上や経営改善が不十分な結果となる可能性もございまして、経営形態の見直しなど大きな仕組みを変えていく必要があると考えます。
 これまで病院経営本部が検討されてきた都立病院の経営形態のあり方について、ぜひ早急に決定に向けてさらなる検討を進めていただくとともに、ぜひ都民にもわかりやすい形で、随時検討結果を示していっていただきたいと考えます。
 例えば、都立病院の医療人材確保について、現場で働く方々の中には、みずからの学び続けたい専門性の確保のため、または大学時代の指導教員に引き続き教えを受けるため、または結婚をして子供を持ってからは家庭内での子育ての分担のため、週のうち数日は民間医療機関等で働くというスタイルを選びたいという方もふえておりますけれども、兼業の禁止など、現状の地方公務員法が、柔軟な働き方を実現するためにどう影響を及ぼしていると考えるのか伺います。

○児玉経営企画部長 地方公務員法によりまして、都立病院の職員は、民間の医療機関等での勤務が原則として禁止されております。
 また、勤務時間につきましては、国や他の地方公共団体等との均衡が求められているため、病院の実情に合わせた勤務制度を構築することが困難となっております。
 そのため、定期的な地域医療機関での診療や短時間勤務による大学院での学位取得、育児、介護と仕事との両立といった多様な働き方が困難となり、医療人材のニーズに応じた柔軟な働き方の実現に制約が生じているのが現状でございます。

○斉藤(れ)委員 柔軟な働き方の実現には制約があるというご答弁でありました。
 特に東京都や関東近郊には多くの民間医療機関等がありまして、優秀な人材ほど、よりよい学びの環境や待遇を提示されて、そちらに移られてしまわないとも限らない状況でございます。優秀な人材に、ぜひ東京都の都立病院で引き続き働き続けていただくために、この点は改善していかねばならないと感じる次第です。
 また、以前にも広尾病院の整備計画において質疑させていただいたことがありますが、特に医師にとっては専門性をさらに伸ばしていくことができる職場環境を持つために、臨床研究機能の強化が求められていると伺います。
 そこで、都立病院全体で医師の人材確保、育成のため、臨床研究機能強化や研修事業についての取り組みを伺います。

○児玉経営企画部長 高度専門医療を支える臨床研究の質の向上を図るため、駒込、墨東、多摩総合、小児総合の四病院に、データマネジャーや生物統計家などを配置し、医師の研究を支援する体制を整備しております。
 そのほか、研究成果の発表や最新の知見を学べるよう、全ての都立病院において国内外の学会に参加するための経費を支援するなど、医師の意欲を高められるよう取り組みを行っております。
 また、大学医局のみに依存しない質の高い医師の確保、育成に取り組むため、都立、公社病院が一体となって東京医師アカデミーを運営しております。
 東京医師アカデミーでは、都立、公社病院合わせて約七千床のスケールメリットと豊富な症例を生かし、総合診療能力を有する専門医を育成するとともに、ER、災害医療、島しょ医療など、行政的医療に資する研修を行い、これまで修了生の半数以上を都立病院及び公社病院で採用いたしました。

○斉藤(れ)委員 医師の研究を支援する体制や東京医師アカデミーについての取り組みをご答弁いただきました。
 医療機関も、ネット社会が進んでいくにつれて、ますますその専門性や特徴によって患者に選ばれていく時代となっております。
 都立、公社病院それぞれの強みは何か、そこにしかない医療的財産をさらに伸ばしていくためにも、病院経営本部の皆様にも、常に視線を国内外にあまねく向けていただき、東京都ならではのスケールメリットを生かした先進的かつ専門的医療が今後も提供されていくためにご尽力をいただきたいと考えます。
 さて、独法化して十年を数える東京都健康長寿医療センターでは、直営のとき、ゼロ人だった看護助手や医療事務などの医療専門職が、独法化後には百九十四人採用されておりまして、医師や看護師がより専門性の高い診療や治療に集中することができるようになったと伺ってきております。
 都立病院で、今後さらに医療専門職の採用を推進するべきと考えますが、ただ採用して配置するだけでなく、どう優秀な職員を育成するかという点が重要と医師の方から伺っております。
 看護補助者や医師事務作業補助者について、質の高い人材を確保、育成するためにどのような取り組みを行っているか伺います。

○児玉経営企画部長 都立病院では、研修計画を策定し、看護補助者に対しては、医療チームの一員としての看護補助業務の理解や感染防止対策を、また、医師事務作業補助者に対しては、診療録等の記載、管理及び代筆、代行入力など、現場で必要となる基礎知識を身につけた上で業務に従事させております。
 研修修了後は、実践を積みつつ、OJTを通じてきめ細やかな指導を行うなど、質の高い人材の育成に取り組んでおります。
 また、高い能力、経験を有する医師事務作業補助者につきましては主任職に任用し、他の職員に対して助言指導を行うことにより円滑なOJTが行われ、補助者全体の質の向上にもつながっていると考えております。

○斉藤(れ)委員 しっかりと研修計画を策定して取り組まれているということで、今後、看護補助者や医師事務作業補助者をさらに各病院に配置していただけるように大変期待をさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
 次に、都立病院におけるICT活用についてです。
 ことしはラグビー大会、来年は東京二〇二〇大会と、海外からも多くの観光客が来訪される機会が続きますが、都立病院においても、キャッシュレス対応や待ち時間に利用されるWi-Fi環境の整備などが早急に進められることが必要と考えます。
 電子マネー支払い対応を含む、患者にとっての病院の利便性を高めるためのICTを活用した取り組みについて、取り組みと今後の方向性について伺います。

○西川サービス推進部長 都立病院におきましては、支払いをするときの選択肢の拡大を図るため、平成十七年度から診療費等の支払いにおいてクレジットカードの取り扱いを開始し、また、平成三十年度には電子マネーによる支払いを全病院に導入いたしました。
 さらに、患者が利用できるインターネット環境の整備やデジタルサイネージを使った院内誘導などを実施しております。
 今後も、キャッシュレス決済などの技術動向や患者のニーズを踏まえまして、ICTを活用して患者の利便性の向上を図ってまいります。

○斉藤(れ)委員 もちろん外国人患者のみならず、高齢者の方やその方の付き添いのご家族にとっても、待ち時間にインターネットで調べものができるという利点は大変ありがたいと考えます。
 また、キャッシュレス決済は、都内でもいまだ完全に実施をされているとはいえない状況でありますので、都立病院が率先して取り組みを進められていることは大変重要なことと考えます。引き続き取り組みの推進をお願いいたします。
 次に、ICTを活用した多職種連携や地域連携について伺います。
 電子カルテ活用を推進することに加えまして、ICTを活用し、患者の複合的な情報を医療現場のみならず、介護の現場や区市町村の福祉担当課ともつないで一元的にまとめていける体制を今後構築していく必要があると考えます。
 それにはまず、医師などの医療現場で働く方たちを初めとして、介護現場の方々や区市町村の担当の方々にもICT活用の有益性、有効性や利便性を理解していただくこと、また実感をしていただくことが必要で、そのためには、ICT活用の可能性について、しっかりと提案と説明ができる東京都の職員を育成することが何よりも重要と考えます。
 都として、ICTを現場で適切に活用していただくための支援員などを、他局では既に必要と判断をして配置の検討を行っているところもございます。
 病院経営にかかわるICT活用の職員の専門性向上について、どのような取り組みを行っているか伺います。

○西川サービス推進部長 都立病院におきましては、電子カルテを初めとするさまざまなシステムが運用されております。
 このため、ICT関連業務に従事する職員に外部の専門事業者が開催する研修を受講させるなど、システムの企画、構築、運用などのマネジメントを適切に行うことができる人材や、セキュリティー管理など高度なスキルを有する人材を育成する取り組みを行っております。
 今後も、都立病院の職員につきまして、ICTに係る専門性の向上に向けた取り組みを継続的に行ってまいります。

○斉藤(れ)委員 医師や病院経営者のもとには、日々さまざまな医療機器等の営業の方もいらっしゃる中で、東京都の職員の皆様が医療現場の地域連携のために、医療現場に意見交換や提案に訪れていらっしゃることに敬意を表しつつ、実際にはかなり難しさもあるのではないかというふうに思っております。
 ICTの活用方法や医療現場での運用の可能性について、本来であればスペシャリストとしての人材登用をもって、最適なあり方を区市町村や介護現場とも協議していくべきとも考えられ、特にそのスキルを持つ人材の登用を民間から行っていただきたいということを要望させていただきます。
 ちょうどきのう、私は南多摩保健所協議会に参加をしておりましたけれども、そこでも、精神医療について、また防災対応について、地域の中で福祉と医療と介護の連携が大変重要であるという認識が示されまして、自分もそのために必要な施策を都にご検討いただきたいと考えています。
 また、その実現にはICT活用が大変大きな役割を果たす可能性があると感じることから、ICTの整備のみならず、活用方法や、日々検証される効果や課題について関心を持っております。
 そこで、ICTを活用した情報の一元化についての現状の課題について伺います。

○西川サービス推進部長 病院が管理する情報には、機密性の高い個人情報が多く含まれることから、それらをICTにより一元化して複数の外部機関が利用する場合には、特に慎重な取り扱いが求められます。
 そのため、サイバー攻撃による情報漏えいが発生しないよう、情報を一元管理するシステムにつきましては、高いセキュリティーレベルを確保することが必要でございます。
 また、厳格な運用ルールの策定やシステムを利用するユーザーのセキュリティー意識の向上も重要な課題と考えております。

○斉藤(れ)委員 セキュリティーの問題や運用ルール策定の必要性について言及がありました。
 セキュリティー面は、既に民間の金融機関等でも複数の外部機関が利用する個人情報の一元化は例があることもありまして、乗り越えられない壁ではないと考えますが、運用ルールの策定については、医療現場と介護、福祉、また区市町村との橋渡しをすることができる東京都にしかできない重要な役割と考えております。
 けれども、実際に使い勝手が悪いと、利用される際に限定的な利用になってしまったりすることがないように、できるだけ柔軟かつ多様な情報共有が行えるようルール策定の検討を進めていただきたいと要望をして、私の質問を終わります。ありがとうございます。

○木下委員 私の方からは、ファシリティードッグについてお伺いをしたいと思います。
 本年八月一日より、小児総合医療センターでファシリティードッグが導入されました。都民ファーストの会東京都議団が十月に視察に伺った際も、かわいい様子を拝見させていただいたところでございます。
 この取り組みは、小児がんや難病などの病気と闘う子供とご家族の皆さんの長期にわたる療養環境を向上させるためで、都立病院として初めてと伺っています。
 日本の医療技術は世界有数にもかかわらず、入院生活の質を上げるための取り組みは日本においてはまだまだ少ない中、この取り組みに注目をしております。
 そこで、小児総合医療センターにファシリティードッグを導入した経緯についてお伺いをしたいと思います。

○西川サービス推進部長 病院などで活動するための専門的な訓練を受けたファシリティードッグにつきましては、今から五年ほど前に、プログラムを実施しているNPO法人から小児総合医療センターに導入の提案があったものでございます。
 小児総合医療センターには、小児がんを初め、長期間治療が必要な子供たちが多く入院していることから、患者や家族の療養環境の向上を図るため、院内での検討を経て導入を決定したものでございます。
 その後、当該NPO法人がアメリカの施設で訓練を受けたファシリティードッグを選定するとともに、ハンドラーと呼ばれる専門スタッフの確保、訓練を行い、本年八月、日本国内で三カ所目の施設といたしまして、小児総合医療センターにおいて導入するに至ったものでございます。

○木下委員 ありがとうございます。
 プログラムを実施しているNPO法人シャイン・オン!キッズのホームページを見させていただきました。病院という、犬にとってストレスの多い環境に適応できるファシリティードッグを育てるには、気質や血統を何代もさかのぼり、信頼性の高い犬を選び出す必要がある、また、子犬のころから適性を厳しくスクリーニングして、専門的なトレーニングプログラムを持つ施設でトレーニングをする必要があるというふうな言及がございました。
 このようにファシリティードッグは、そもそもの生まれ育ちに加えて大変な訓練を受けた上で、さらには、この施設というのはアメリカのハワイにあるということで、そこでしか養成ができないという話、そしてまた、訓練を受けてもファシリティードッグになれない犬もいるというようなことから、今のご答弁にありましたように、今回のアイビーの導入に当たっても、最初の検討の打診から実際の就任まで五年の歳月を要しており、このファシリティードッグという取り組み、非常にいいと思いながらも、そんなに簡単に導入を進めることができない環境があるということを認識させていただきました。
 そこで、ファシリティードッグ--アイビーちゃんとおっしゃるワンちゃんですけれども--の活動状況について伺いたいと思います。

○西川サービス推進部長 小児総合医療センターのファシリティードッグ、今、理事からお話がありましたとおり、アイビーという名前ですけれども、アイビーは、平日の日中は院内に常駐しておりまして、休憩を挟みながら、午前と午後にそれぞれ一時間から二時間程度活動をしております。
 具体的には、小児がんの患者が多い一病棟におきまして、病室の訪問や、患者の状況により手術や検査への付き添いも行っております。
 活動に当たりましては、看護師資格を持つハンドラーによるリスクマネジメントとともに、病棟に入る前後や患者との触れ合いの後の清拭など、安全対策や感染防止の徹底を図っているところでございます。

○木下委員 ありがとうございます。ご答弁にございましたように、ハンドラーは看護師資格を持つ人が務めているということでございます。
 同じく、プログラムを提供しているNPO法人シャイン・オン!キッズによりますと、ボランティアの方ではなく臨床経験のある看護師をハンドラーに採用している理由として、病院内におけるリスクを最小限に抑え、患者のご家族や医療スタッフにも安心していただくことができるという理由を上げています。
 また、それに加えて、看護師としての経験は、動物介在療法の実践とデータの収集に役立つというふうに述べています。この点、ちょっと後の質問とつながってきますので、ぜひ皆さん覚えておいていただきたいなと思います。
 そこで、ファシリティードッグの導入効果と今後の展開について都の見解をお伺いしたいと思います。

○西川サービス推進部長 患者のご家族からは、アイビーと触れ合うことで子供の笑顔が見られるようになった、あるいは治療に前向きに取り組むようになったという声があるほか、嫌がっていた歯磨きや服薬もできるようになったなどの効果が見られております。
 今後は、ファシリティードッグの活動状況なども踏まえ、対象病棟の拡大を検討してまいります。

○木下委員 ありがとうございます。
 日本で第一号としてファシリティードッグが導入された静岡県立こども病院のハンドラーの森田優子さんのご報告でも、子供たちが注射を怖がらなくなったとか、手術への不安を取り除いたり、手術を終えた子供たちの癒やしに役立っているというお話で、動物の癒やし効果は確実に発揮されているようでございます。
 今ご答弁いただきましたとおり、ぜひ対象病棟の拡大を着実に進めていただきたいというふうに思います。
 そこで、動物の癒やし効果、いわゆるアニマルセラピーについての病院経営本部のご見解をお伺いしたいと思います。

○西川サービス推進部長 一般的に動物との触れ合いにより得られる効果といたしましては、ストレスの緩和や心の落ちつきなどの癒やし効果、活動性の向上などがあるといわれております。
 ファシリティードッグは、専門的な訓練を受けた犬と資格を持ったハンドラーによる活動でございますが、まだ小児総合医療センターに導入して間もないものでございます。
 病院におけるアニマルセラピーの検討に当たりましては、今後ファシリティードッグの取り組みの評価及び研究を行うことが必要と考えているところでございます。

○木下委員 ありがとうございます。ぜひ評価、研究を行っていただきたいというふうに思います。
 私の方でも改めて調べてみますと、アニマルセラピーというのは歴史は大変古く、古代ローマ時代に、けがをした兵士のリハビリに馬を用いたアニマルセラピーが行われたというようなこともあるようです。
 現在では、アニマルセラピーに用いられる動物にはイルカなども有名でございますけれども、私たちに最も身近な動物である、アイビーちゃんのような犬を用いたアニマルセラピーは二十世紀半ばから本格的に始まったというふうに伺っております。
 家庭でたくさん飼われているペット、こういったこともアニマルセラピーの一種と位置づけることができるのではないかと私は考えます。
 NPO法人日本アニマルセラピー協会というのがございまして、そちらによれば、ペットを飼っている人は飼っていない人よりも、年間二〇%前後、病院に行く回数が減ったというデータがあるというようなことを述べていらっしゃいます。
 ドイツでは七千五百億円、オーストラリアでは三千億円もの医療費がペットの影響によって削減されているという記述、また、心臓疾患の患者さんに対する調査では、ペットを飼っている人は、一年後に五十三人中三人死亡という状況なんですが、飼っていない人は、一年後に三十九人中十一人死亡というような、ま、これはNPO法人の申しているデータではございますので検証は必要ということだと思いますけれども、こういったデータ、死亡率に大きな差が生じているという状況もあるというお訴えとか、また、施設で長期にわたり生活をされている高齢者や障害をお持ちの方は、犬などと触れ合うことにより会話や笑顔がふえ、表情の変化などの改善も見られているなど、ペットによる効果が高く評価されているというふうな主張をされていらっしゃいます。
 昨年十一月に、私、木下ふみこ自身が福祉保健局に対する事務事業質疑でもご紹介させていただきましたけれども、二〇一八年九月には、ケアペッツさんが運営する保護犬と暮らす障害者グループホームを視察させていただきました。
 自宅で飼っていた犬と一緒に入居でき、連れてきた犬の注射代を稼ぐために自分は頑張ると、知的障害の三十前後の男性の方が張り切っていらっしゃる様子などを見させていただきまして、動物が媒介となって利用者が生き生きと前向きに人生設計に取り組む様子が大変印象的でございました。
 また、高齢となっても動物とともに暮らしたいという高齢者の声に応えるサービスへの注目が集まっておりまして、介護士の方が施設長となって開設したペットと入居できる特別養護老人ホームや、ペットとともに通えるデイサービスなどの取り組みも顕在化していますが、まだまだ一般的ということではないというふうに思います。
 ペットと引き離されることで元気をなくしてお亡くなりになってしまったなどの例はたくさん報告されておりまして、ペットと暮らし続けることは、高齢者のQOL、クオリティー・オブ・ライフの向上に役立っていることは容易に想定できる話でございます。
 また、動物殺処分問題の側面から見ると、保健所に持ち込まれる動物の、理由、これは平成二十九年度の動物愛護相談センターの報告によりますと、七割が飼い主の健康問題であるとされておりまして、この部分を解決することは政策的効果が大きいというふうに考えられます。
 今回の病院経営本部による小児総合医療センターでのファシリティードッグの取り組みを通じて、アニマルセラピー効果、動物介在療法効果のデータが蓄積され、科学的検証が生かされることを強く希望します。
 このようなデータが一助となり、障害者施設、高齢者施設で保護犬、保護猫を活用する取り組みについても、現状、衛生問題など解決すべき条件はあると伺ってはおりますが、動物愛護、殺処分問題と福祉問題といった複数の課題を一挙に解決する取り組みとして検討が進むことを、所管は福祉保健局ではあると思いますが、ここで改めて表明します。
 私が申し上げたいことは、所管が分かれていても、病院経営本部のこのファシリティードッグの検証、アニマルセラピーに資するという検証結果のデータをとることが重要なんじゃないかというふうに考えておりまして、NPO法人やハンドラーさんとの連携、そして、もしかして場合によっては予算をつけるなどの取り組みを検討いただければということを意見表明させていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。

○小松委員 私は初めに、働き方改革でお話を伺いたいと思います。
 平成三十一年三月、本年の三月に、厚生労働省の医師の働き方改革に関する検討会におきまして、医師の労働時間短縮のために、チーム医療の推進など医療機関のマネジメントの徹底が必要との報告が取りまとめられたわけでございます。
 そこで、これまでの都立病院における医師の働き方改革の取り組みについて伺います。

○児玉経営企画部長 これまで都立病院では、医師の負担軽減や専門性を発揮できる職場環境を整備するため、医師事務作業補助者の拡充や薬剤師を病棟に配置するなど、タスクシフティングを進めてまいりました。
 医師事務作業補助者につきましては、今年度、全ての都立病院に合計百五十三名の補助者を配置しております。
 また、薬剤師の病棟配置につきましては、平成二十七年度に駒込病院に導入し、その後、順次拡充してきております。
 引き続き、医療従事者が専門性を発揮できる職場環境の整備に努めてまいります。

○小松委員 いうまでもありませんけれど、この医師の働き方改革の取り組みというのは、一つは、負担軽減によって医療事故の撲滅であったりですとか、冷やりとするようなことがないようにしていく、さまざまなそうした負担軽減の取り組みの目的があろうかと思います。作業能力が低下するということについては、ご存じのとおり、この検討会における資料、データでも示されてきたわけであります。
 また同時に、医療技術の進歩等のキャッチアップをしっかりして、医師自身のキャリアアップや、いわゆるアップデートにしっかりと対応していく必要性もありますので、こうした時間の捻出ということも必要だと思います。
 一方で、昨年の厚生委員会でも同様の質問の中で、さまざまな労働時間等における軽減のことについての取り組みや、そうした質疑もあろうかと思いますが、実は、やはり医師の方においては、なかなか労働時間や業務量といったことだけで、いわゆる働き方改革を語るのは難しい部分もあるのかなというふうに思うわけであります。いわゆる時間や業務量だけで縛れないんだろう。
 例えば、ストレスマネジメントのことであったり、また福利厚生や処遇、また職場環境、さまざまな要因をもって、ストレスなく医師の方がしっかりと働ければ、有事のときというか、緊急性のあるときには、労働時間を超えても、十分に気力、体力が充実した状態でしっかりと対応できるでしょうし、時間が幾ら守られていたとしても、さまざまな部分に不満があれば、なかなかそうした部分も難しいんだろうと思いますので、この働き方改革というのは、労働時間や業務量だけではかれることではないんだということを改めて確認をしていきたいと思います。
 この検討会の報告書によりますと、医師の働き方改革を着実に推進をしていくためには、医療機関全体としての効率化や多職種も含めた勤務環境改善に取り組むことが不可欠とされているわけであります。
 厚生労働省が定めた、医師や歯科医師の判断を待たずに手順書などによって看護師が一定の診療補助を行う特定行為については、看護師が実施することにより、チーム医療の推進や医師の勤務時間の短縮が図られる等の報告がなされているわけであります。
 特定行為を行うための研修派遣について、令和元年度に新規事業として予算計上されていると思いますが、取り組み状況を伺います。

○児玉経営企画部長 看護師の特定行為を実施するための派遣研修につきましては、現在、看護師九名が公益社団法人日本看護協会が実施する特定行為研修を受講しており、来年度から全ての都立病院において特定行為を実施する予定でございます。
 また、研修修了者が特定行為を速やかに実践できるよう、各病院に設置している特定行為に関する院内の委員会において、手順書を現在作成しているところでございます。
 特定行為の実施により、医師が診療や手術などで対応が難しい場合にも、看護師が患者の状態に応じて迅速に対応し、質の高い医療を提供できるほか、タスクシフティングにより職場環境の改善を図ることができると考えております。
 来年度以降も引き続き、全都立病院において特定行為を実施できる看護師を着実に育成してまいります。

○小松委員 ただいまのご答弁で確認ができましたが、特定行為が実施できる看護師さんを着実に育成をしていくというためには、やはりタスクシフティングによる職場環境の改善、全体的なものにしっかりと取り組んでいくことが必要なんだろうと思います。
 昨年のご答弁の中にもありましたけど、やはり育児短時間勤務の導入とか、院内保育室の運営とか、また、医師の方の面でいけば、一人の患者を複数の担当制にするなど、さまざまな取り組みをされているということは把握をしているところであります。
 大事なことは、こうした取り組みの一つ一つがどのような成果につながっているのかということを、定量的にしっかりと可視化できるようにしていただきたいなということでありますし、同時に、これからは、医師、看護師、その他の医療従事者の方のコア業務というのはどういったもので、ノンコア業務、いわゆる切り出しができる、また代替ができるような部分というのはどういったものなのかということをしっかりと分析をしていくことも一層求められるんだろうというふうに思います。
 さきの決算特別委員会で病院経営本部さんとのやりとりの中では、極めて詳細な経営分析をKPI指標を用いながらご説明している能力があるわけですから、そうしたことも専門家の方との協議を踏まえながら、しっかりと取り組んでいただいて、医師の方や、また看護師の方を初めとする方々の業務の環境の効率性とか、環境の改善に努力をしていただきたいなというふうに思っています。
 そうした中で、IT投資による業務の効率化ということも今後有効になってくるものだと思いますので、関連して、ICT化についても伺っていきたいというふうに思います。
 都立病院では、電子カルテ等のさまざまな分野でICT化を進められていると伺います。その一方で、業務のICT化が進展しますと、システム関連の経費は増加しますし、事業費全体に占める割合も大きくなることが予想されるわけであります。
 そこで、都立病院における平成三十年度のシステム関連経費の決算額及びそれが病院経営本部の事業費に占める割合について伺いたいと思います。

○西川サービス推進部長 病院経営本部で所管しておりますシステムに係る経費は、平成三十年度決算ベースで約六十九億円でございまして、事業費支出合計額に対する割合としては約四%となっております。
 なお、システムに係る経費といたしましては、運用、保守などの委託料、サーバー等の賃借料、機器の購入費などにより構成されております。

○小松委員 今のご答弁でも明らかになりましたように、都立病院では業務のICT化に大変大きな経費を投じているということから、この投資は効率的かつ効果的なものでなければならないというふうに思います。
 そこで、これまで都立病院において、システムに対する投資についてどのようなコスト削減の取り組みを行ってきたのか伺います。

○西川サービス推進部長 システムにおけるコストを削減するためには、複数の部署におきまして、プログラムやシステムの運用、保守を統一することが重要であるというふうに認識してございます。
 そこで、都立病院におきましては、平成十五年度から各病院に順次導入した電子カルテシステムにつきまして、導入当初からシステムの運用、保守及びプログラムの統一化を図ってまいりました。
 また、都立病院職員の出勤を管理する退勤管理システムにつきまして、八病院で個別に導入されていたシステムを、平成二十三年度に一本化することでサーバーの台数を大幅に減らすなど、コストの削減の取り組みを実施してきているところでございます。
 今後も、システムの運用状況や技術動向を踏まえまして、システム経費のコスト削減に努めてまいります。

○小松委員 ただいまのご答弁で、都立病院として、システム経費のコストについて一定の縮減の努力、取り組みを行っているということが確認をされました。
 こうした課題を懸念として持っているのは、やはり業務システムや基幹システム、さまざまなものがあると思います。それぞれの病院であったり、それぞれの診療科によっての個別最適なカスタマイズが、時には統一化する際の効率化を図る上では、逆にネックになってくることもある、これがよくあるシステム上の課題として取り上げられることなので、そうした観点から、この質問をさせていただいたわけであります。
 次に、都立病院におけるICT化の推進については、都立病院が抱えるさまざまな課題を今後解決していく可能性を有しているものと期待をするものであります。
 まず、院内に目を向けますと、医師、看護師、コメディカルの事務的な負担を軽減する、こうしたことが可能であると思うわけですが、システムを活用して医療現場における事務処理の効率化を進めるべきだというふうに考えた際、都立病院におけるこの取り組みはどのようにされているのか伺いたいと思います。

○西川サービス推進部長 都立病院の医療従事者が事務手続に追われることなく、本来の診療業務に、より集中できる環境を整備することは重要であると認識しております。
 そこで、従来は書類に記載していた出張の申請や旅費の支払い事務に関する処理を平成二十八年度にシステム化するなど、事務手続のICT化を推進してまいりました。
 また、一部の都立病院におきましては、音声を自動で文字に変換する音声認識システムを導入することによりまして、電子カルテの入力や会議の議事録の作成などの作業を軽減する取り組みも行ってまいりました。
 今後も、事務処理のさらなるシステム化や最新技術の活用を検討し、医療現場の業務の効率化を推進してまいります。

○小松委員 都立病院で医療従事者の方が診療業務に集中できるよう、システムを活用されているということがわかりました。もちろん、こちらについても、新たな投資を進めていく中での投資効果の検証をできるようにしていただきたいということを指摘しておきたいと思います。
 これ、いうまでもありませんが、この平成の三十年の間に、高齢者人口というのは百二十四万人から三百万人を超えるまで大変ふえたわけであります。特に、最近いわれている認知症の方の数も、この十年間で一・七倍になったわけであります。今後、こうした方々に向けた在宅医療、在宅診療というものも、ますます進んでいくんだろうと思います。
 先ほど斉藤委員からもご指摘ありましたけれど、こうした環境の中で、都立病院の中におけるシステムの効率化のみならず、地域との連携にICTを活用していくということは重要になってくるというふうに思うわけであります。
 そこで、都立病院と地域との連携にICTを活用するということについての見解を伺いたいと思います。

○西川サービス推進部長 都立病院が地域医療の充実に貢献していくことが求められている中で、ICTを活用し、多数の関係機関との間で有用な情報を同時に共有することが今後さらに重要になっていくと認識しております。
 現在、一部の都立病院におきまして、コミュニケーションツールを用いて、地域の医療機関や訪問看護ステーションなどと情報の共有を図る取り組みを試行的に実施しております。
 今後も引き続き、技術の進展を注視しながら、ICTを活用した地域の医療関係者との連携強化に取り組んでまいります。

○小松委員 都立病院が、地域の医療関係者とICTを通じてつなぐことの重要性を十分認識されていることがわかりました。
 まさにご答弁の中に試行的に実施というふうにお話がありましたけれど、しっかりとこの目的、目標についても明瞭にして取り組んでいただければありがたいなというふうに思っています。
 以上、都立病院では、さまざまな分野でICT化を検討されているということでありますが、このようなシステム投資については、最新のICTの技術の動向を踏まえ、五年後、十年後を見据えながら進めていく必要がありますので、長期的な視野で取り組みを進めていただきたいと思います。これらには大きな投資が当然必要となってまいります。
 夏に発表された二〇四〇年の東京のビジョンの論点の中にもありますけど、都庁は今後、デジタル都庁を目指すんだというふうに掲げられているわけでありまして、まさに現場の最前線の一翼を担っていらっしゃるのが、病院経営本部の皆様方が所管をされている分野なんだというふうに思っています。
 当然、プレーヤーが大変多いわけでありますが、個別最適と、それによる複雑化と効率性の複雑なこの二律背反を踏まえながら、ぜひ最適解を見出す努力をし続けていただければありがたいなと思います。
 最後に、一つだけ指摘をさせていただきたいなと思うんですが、地域におけるICTの活用という話を最後にさせていただきました。
 先日、小宮委員、大場委員と一緒に、ある施設を訪問させていただいたわけです。そこはシェルターでして、さまざまな理由から、一人で出産を迎えなくてはならない女性の方々の施設だったわけでありますけれども、こうした方々が、万一、急な何か起きたとき、出産の陣痛が急に始まった、深夜に始まった、そうしたときに駆け込まざるを得ないのは、公的な病院になるわけであります。
 こうした方々のもしものときに丁寧な対応がしっかりとできるためにこそ、地域ということの中には、今、表面化しているわかりやすい方々だけではないところにも、きめ細かく目を向けておいていただければありがたいなということを最後に申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

○斉藤(や)委員長 この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後五時四十分休憩

   午後六時開議

○斉藤(や)委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○小林委員 私からは、都立病院新改革実行プラン二〇一八の内容を中心にお伺いしたいと思います。
 初めに、計画策定の趣旨ですが、平成十三年十二月に都立病院改革マスタープランを策定し、都立病院改革を推進してきた中、時代状況の変化に伴い、マスタープランで示した都立病院改革の取り組み状況を評価した上で、新たな改革を示す中期計画との位置づけで、この実行プラン二〇一八が策定されたものと認識をしております。
 そこで、都立病院改革マスタープランで示した都立病院改革の取り組みについて、都はどのように評価をされたのかお伺いをいたします。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 平成十三年十二月に策定いたしました都立病院改革マスタープランにおきまして、都立病院の基本的役割を示したことを初めとして、患者中心の医療の推進、都立病院の再編整備など、都立病院改革の推進の道筋を明らかにしたところでございます。
 また、マスタープランを具体化する事業計画といたしまして、三期にわたる中期計画を策定し、都立病院改革を着実に推進してまいりました。
 具体的には、旧小児三病院の移転、統合などの再編整備や都立病院の公社移管といった高度かつ専門的な医療提供体制の構築や、東京ERの開設、電子カルテシステムの導入、医師アカデミー、看護アカデミーの開講、全都立病院への患者支援センターの設置など、患者サービスの向上などに取り組んできたところでございます。
 さらに、経営面におきましても、マスタープラン策定当時の自己収支比率約七〇%から、平成二十四年度以降には七五%前後まで改善してきていることから、ハード、ソフトの両面から都立病院改革を着実に推進してきたものと認識をしてございます。

○小林委員 マスタープラン策定から十五年以上の取り組みの中で、着実に都立病院改革を推進してきたとのことでありますが、当然のことながら、この十五年以上の時の経過にあって、新たな課題や求められる取り組みにも変化が生じていることと思います。
 都立病院改革マスタープランを経て、現在、都立病院の運営に当たって認識している課題とその対応についてお伺いをいたします。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 今、理事お話しいただいたとおり、都立病院改革マスタープランの策定から十五年以上経過してございます。この間、都の医療提供体制も充実してきたところでございます。
 一方、高齢化社会の進展によります医療需要の変化に伴いまして、地域医療構想の実現に向け、病院完結型の医療から地域完結型の医療への転換や、社会保障費の増大を背景にした診療報酬制度の見直し等への対応など、新たな改革の推進に取り組む必要が生じてございます。
 このため、平成三十年三月に策定いたしました都立病院新改革実行プラン二〇一八におきましては、都立病院の基本的役割であります行政的医療の提供に加えまして、地域医療の充実への貢献を新たな役割として位置づけてございます。
 また、在院日数の短縮化や病床利用率の低下など、病院運営を取り巻く環境が一層厳しさを増す中、将来にわたり持続可能な病院運営を実現していくための道筋を明らかにしてございます。
 具体的には、改革に向けた基本的な考え方を、患者・都民第一、東京の地域特性の反映、都立病院の持つ資源の有効活用という三つの視点で整理した上で、これに基づく三カ年の実施計画をあわせて策定し、それぞれの取り組みを着実に進めているところでございます。

○小林委員 次に、実行プランの中で掲げられている六つの戦略について何点か確認をさせていただきます。
 初めに、がん医療であります。
 国民病ともいわれるがんについては、私も日ごろより、治療の問題、がんに罹患したことに伴う生活の課題、経済的な問題、就労の問題など、多様なご相談をいただく機会がございます。
 そうした中、がん治療という点においては、駒込病院に対する期待、信用というものが都民の皆様の中にあっても大変高いことを実感いたしております。
 また、若い世代のがん患者の方からのご相談も多くなってきております。いわゆるAYA世代のがん患者に対する取り組みが広がってきている中、がん診療連携拠点病院としての役割を担う駒込病院においても、AYA世代に対する支援体制を充実させていくことは重要であります。
 駒込病院におけるAYA世代のがん患者に対する診療、相談体制の取り組みについてお伺いをいたします。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 駒込病院では、AYA世代がん患者の個別の状況に応じた多様なニーズに対応するため、病棟や外来等でAYA世代患者のサポートを担当する現場対応グループと、組織横断的な対応を担当するAYA世代支援チームを本年一月に設置したところでございます。
 現場対応グループは、対象患者の抽出や初期対応を初めとして、患者、家族からの相談対応や心理的ケア、ピアサポートの運営等について、担当医や病棟外来看護師、患者サポートセンター、あるいはリエゾンチームなど、さまざまな職種や組織が連携して対応をしてございます。
 一方、AYA世代支援チームは、今申し上げました現場対応グループを支援するため、診療や支援に関する具体的な提案や、他の医療機関との連携、がん患者団体との連携などについて、現場対応グループと同様、多職種、多組織により対応してございます。
 また、AYA世代のがん患者対応におきまして、特に配慮を要する妊孕性--これは妊娠のしやすさでございますが--の温存に当たりましては、大学病院等と連携するなど、適切に対応する体制を構築してございます。
 今後も、AYA世代のがん患者が適切な治療や支援を受けられる体制の充実に努めてまいります。

○小林委員 ありがとうございます。
 次に、がん診療連携拠点病院の指定要件の一つにがん相談支援センターの設置がありますが、先日のある一般紙の記事におきまして、各地のがん相談支援センターの取り組み状況が報道されておりましたけれども、駒込病院は、都内はもとより、全国的に見ても有数の相談実績が数字としてあらわれておりました。
 改めて、駒込病院におけるがん相談支援センターの取り組み状況と実績についてお伺いをいたします。

○西川サービス推進部長 今、理事のお話にもございましたとおり、国が指定する都道府県がん診療連携拠点病院におきましては、がん相談支援センターを設置して、がんの標準的な治療法や地域の医療機関に関する情報の提供、がん患者の療養上の相談などの業務を行うこととなっております。
 駒込病院におきましては、医療ソーシャルワーカー、看護師、心理士などが、がんの治療や療養に伴う患者、家族の疑問や不安、介護保険サービスなどの申請、利用方法など、幅広い相談に対応しておりまして、平成三十年度の相談実績は一万四千六百四十五件でございました。
 また、東京労働局と連携することで、週一回ハローワークから専門相談員である就職支援ナビゲーターが病院を訪れ、職業紹介や就業に係る相談に対応しております。

○小林委員 次に、難病医療についてお伺いいたします。
 私は、一昨年の第四回定例会の一般質問で、難病対策について質問をいたしましたが、難病法においては、難病の研究の推進は国の役割であると定められておりますけれども、難病に対する支援体制については、都としても充実強化を図っていくべきであると考えます。
 難病患者支援については福祉保健局を中心に取り組んでおり、区部においては、平成十六年度より、東京都難病相談・支援センターとして運営されておりますが、平成二十九年度には、都立神経病院に東京都多摩難病相談・支援室が設置され、難病に対する取り組みを行っております。
 そこで、開設二年を経た東京都多摩難病相談・支援室の取り組みについてお伺いをいたします。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 東京都多摩難病相談・支援室は、神経病院が福祉保健局から東京都難病相談・支援センター事業を受託し、多摩地域唯一の拠点として平成二十九年十月に開設いたしました。
 難病患者や家族を対象に、治療に対する不安や公的手続などに関する難病相談支援による療養相談、ハローワークとも連携した難病患者就労コーディネーターによる就労支援を実施しているほか、難病情報資料の提供も行っております。
 これらの事業は、神経病院の患者支援センターとも連携し、神経病院が培ってきたさまざまな相談や診療ノウハウ、地域との連携関係を活用しながら、相談や支援の充実を図っております。
 療養相談と就労相談に関する昨年度の実績は、合計で一千三百十件でございまして、都全体の相談件数の三割程度でございました。

○小林委員 次に、精神疾患医療についてお伺いをいたします。
 今月七日、都立松沢病院創立百四十周年式典に参加をさせていただきました。その際、齋藤院長の式辞の中で、日本の近代的精神病学の基礎を築き、松沢病院の院長も歴任をした呉秀三院長の事績を紹介しつつ、新しい精神医療百年を切り開いていきたいと述べられましたが、私自身、大変勉強になるお話でありました。
 齋藤院長は、式辞の中で、呉秀三が行った拘束の廃止、隔離室利用の制限と隔離方法の改善について触れておりましたが、これは、現在松沢病院で取り組んでいる拘束の廃止、隔離室利用の制限などの課題とうり二つであったと言及されておりました。
 隔離、拘束をしないということは、入院中の患者さんが病院の管理下から許可なく退去する、いわゆる離院のリスクもあると聞いております。
 改めて、離院とは具体的にはどういうことなのか、どういう状況のもとで発生しているのかお伺いをいたします。

○西川サービス推進部長 離院とは、病院の医療管理下にある入院患者などが医師の許可なく治療を中断し、病院外へ退去することをいいます。
 現在、松沢病院では、精神障害のある人が当たり前の生活を送ることができるよう、全人的な観点から、患者の退院促進、社会復帰を可能な限り支援しております。
 入院による治療、療養段階では、患者が社会復帰をするためには、患者の症状に応じ、段階的に外出、外泊の訓練をすることが必要でございます。
 外出、外泊の可否を判断するに当たりましては、その都度、多職種によるカンファレンスを開き、本人の状態を踏まえて、離院や自殺のリスクを評価した上で適切と判断される場合に限って認めることといたしております。
 しかしながら、医師の許可を得ないまま患者が無断で病院の敷地の外へ出たり、外出、外泊をして予定の時間までに戻らないといった離院が生じていることも事実でございます。

○小林委員 さきの齋藤院長の式辞の中で、松沢病院も最近、警察から、離院患者が多いことにつき管理を徹底するよう注意を受けましたとも述べておられました。
 患者の社会復帰のためには、院内の散歩や外出や外泊といったステップを着実に踏んでいくことは大切であると思いますが、その一方で、患者にとって適切な治療を進めていくためにも、離院を防止する対策も必要であると思います。この点に関する具体的な取り組みについてお伺いをいたします。

○西川サービス推進部長 外出、外泊の訓練は、いずれも患者の治療及び社会復帰という観点から必要なプログラムでございます。
 その一方で、今、理事からお話もございましたとおり、離院等のリスクが存在することから、実施に当たりましては、病院職員や親族等の同伴者の要否やその人数、予定外の事象が発生した場合の対応方法について、出発前にスタッフの間で確認を徹底しているところでございます。
 また、患者が離院した場合に早期に発見できるよう、患者の所持品や所持金、服装などを記載した外出、外泊表を作成し、スタッフの間で情報共有を図っております。
 さらに、離院が生じてしまった場合には、主治医と看護師など関係する職員により発生原因の検証を行い、再発の防止に努めているところでございます。

○小林委員 また、松沢病院では、一般医療機関では対応困難な精神科身体合併症救急にも取り組んでおりますが、その受け入れ体制についてお伺いをいたします。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 都におけます精神科医療の拠点であります松沢病院では、精神疾患の日常診療体制といたしまして、精神科と一般科との連携体制の充実を図ることで、精神科身体合併症救急の受け入れ体制を確保してございます。
 具体的には、内科、外科、整形外科、脳神経外科、リハビリテーション科等が一体となって一般科を構成し、一般病床や手術室等の施設を活用しながら、精神科とも緊密に連携し、診療に当たってございます。
 こうした体制のもと、例えば、都の精神科患者身体合併症医療事業につきましては、広尾病院、墨東病院、多摩総合医療センター、公社の豊島病院とともに、夜間、休日におきましても、精神科身体合併症救急患者の受け入れ病院としての役割を果たしてございます。
 なお、松沢病院におきます平成三十年度の本事業の受け入れ実績は、日中も含め二百九人でありまして、都内全体の約二八%を占めており、一般の医療機関での対応が困難な患者を積極的に受け入れてございます。

○小林委員 次に、女性医療についてお伺いします。
 都議会公明党はこれまで、一貫して、女性の心身にあらわれる症状を総合的に診察する女性専用外来の設置を提案し、病院経営本部がそれを受けて、平成十五年七月の大塚病院を皮切りに、墨東病院、多摩総合医療センターの三病院で開設されました。
 そして、昨年の第四回定例会一般質問、また本年の第一回定例会一般質問では、大塚病院を女性医療の中心的な拠点にすべきと提案をいたしました。さらに、第三回定例会代表質問では、コンシェルジュ機能の整備も求めました。そして、本年十月に大塚病院において、待望の女性生涯医療外来がスタートしたところであります。
 そこで、大塚病院の女性生涯医療外来における患者の受け入れ状況についてお伺いをいたします。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 大塚病院の女性生涯医療外来は、思春期から老年期にわたる女性のライフステージに寄り添いながら、大塚病院の総合診療基盤を活用し、さまざまな専門外来や職種が連携して、心身の症状に応じた最適な医療を切れ目なく提供してございます。
 とりわけ、女性医師によります女性総合外来を週三日設定し、産婦人科医、神経科医、内科医が、女性特有の症状、疾患についてきめ細かく対応してございます。
 受け入れ患者の実績については、再構築後の本年の十月は一カ月間で百六十七名となってございます。
 また、新たに設置した看護師等によります女性医療コンシェルジュでは、患者自身の症状やそれに伴う不安等に対して、どの診療科を受診すべきかなど、七件の相談に対応してございます。
 今後は、十二月に開催いたしますTokyoヘルスケアサポーター養成講座などのさまざまな機会を通じて、女性生涯医療外来に関するさらなる情報発信をしてまいります。

○小林委員 さらに、今後は、女性アスリートの健康支援も取り組むべき非常に重要な分野であると思っております。トップアスリートだけでなく、中学生、高校生の部活動なども含め、スポーツ選手はエネルギー不足に陥りやすく、体の不調など支援するべき課題があることも指摘されているところです。
 そうした意味からも、産婦人科医師による女性アスリート外来の開設が望まれるところです。今後、ぜひとも検討していただくよう要望させていただきたいと思います。
 次に、患者支援についてお伺いします。
 初めに、転院支援であります。
 先月の福祉保健局の事務事業質疑でも、この転院支援について触れましたが、現在、都では、医療情報等を提供する東京都医療機関・薬局案内サービス「ひまわり」を運営し、そのサブシステムとして、円滑な転院の環境を整えるために、転院支援情報システムがあわせて運用されています。
 都立病院においてもこのシステムが利用できるわけでありますが、本年三月の当委員会での遠藤守都議の質疑の中で、この転院支援情報システムが、残念ながら、都立病院、また公社病院の中にも整備されていながら、これが使われていないという声が二、三聞こえてきましたと指摘し、病院経営本部としてもしっかり利用していただきたいと要望をしております。
 そこで、都立病院における転院支援の取り組みについて、転院支援情報システムの活用状況を含めてお伺いをいたします。

○西川サービス推進部長 都立病院におきましては、患者支援センターの医療ソーシャルワーカーや退院調整担当看護師が中心となりまして、患者、家族の事情や地域の医療機関などの状況を踏まえ、患者の状態に適した病院への転院ができるように調整をしております。
 また、所在地や人工呼吸器の管理など、対応可能な医療処置等に関する条件を設定して、都内の転院候補医療機関を検索する転院支援情報システムにつきましては、各都立病院におきまして入力情報の更新を適宜行っているほか、情報収集の手段の一つとして位置づけております。
 転院に当たりましては、合併症など患者の症状に加えまして、経済的な問題や家族の問題など、患者を取り巻く生活環境の情報も踏まえまして、医療機関と調整をすることが必要でございます。

○小林委員 転院については、私も多くのご相談、ご要望をいただきます。都立病院においても、患者、家族が安心できる円滑な転院支援の取り組みをぜひともお願いしたいと思います。
 都では、安全・安心で質の高い医療の提供の一つとして、誰もが利用しやすい環境づくりを掲げております。こうした取り組みを進めていくためにも、患者満足度アンケートを実施し、質の高い医療サービスの提供に役立てていると聞いております。
 そこで、高齢者、障害者、また外国人を含め、誰もが利用しやすい環境づくりに向けた取り組みと、患者満足度アンケートの実施状況についてお伺いをいたします。

○西川サービス推進部長 都立病院におきましては、外国人患者受け入れ医療機関認証制度、いわゆるJMIPの受審に向けまして、多言語化対応とともに高齢者や障害者に配慮した色彩、文字の使用など、誰もがわかりやすいよう、院内の案内表示板などを整備し、環境づくりに取り組んでまいりました。
 平成三十年度から、患者満足度調査アンケートの項目に、診察室や検査など各種窓口への誘導サインはわかりやすかったかという設問を新たに加えております。このアンケート結果では、各病院におきまして、わかりやすかった、どちらかといえばわかりやすかったとする回答が合計で約七割となっており、おおむね評価されているものの、さらなる対応も必要と考えております。
 今後とも、アンケートも活用しながら、患者の利便性の向上に努めてまいります。

○小林委員 次に、患者支援機能の充実強化をする取り組みとして、患者支援センターを仮称患者地域サポートセンターとして再構築するとのことでございますけれども、この再構築に向けた取り組み状況についてお伺いをいたします。

○西川サービス推進部長 都立病院におきましては、患者のさまざまな相談にワンストップ、多職種で対応する患者支援センターを設置し、その充実に努めてまいりました。
 具体的には、平成三十年度には、弁護士による法律相談を開始し、今年度は社会保険労務士による治療と仕事の両立支援相談の導入を図っているところでございます。
 一方、高齢化の進展に伴い、単身高齢者や退院後に在宅療養や介護サービスを受ける方など、継続的な支援を必要とするケースが増加しております。
 このため、外来受診時から退院後の地域生活も見据えた一貫した支援を実現するとともに、医療と介護を切れ目なくつなぐ地域包括ケアシステムの構築にも貢献できるよう、患者支援センターを患者地域サポートセンター(仮称)として再構築することといたしました。
 令和二年度におきましては、患者地域サポートセンターへの再構築のため、モデル病院を一病院選定して試行を行うことを予定しておりまして、患者支援センターにおける地域関係機関との連携の取り組みなどについて病院と情報交換を行うなど、その準備を進めているところでございます。

○小林委員 同じく患者支援の充実強化の一つとして、今ご答弁にもありました治療と仕事の両立支援があります。
 私も、つい最近、病気を抱えながらも仕事をする意欲のある方から、病気の治療などに理解を得ながら就労する機会の取得についてご相談をいただいたところであります。
 先ほどのご答弁にも、社会保険労務士を活用した治療と仕事の両立支援について言及がありましたが、より詳細なご答弁をお願いしたいと思います。

○西川サービス推進部長 駒込病院、墨東病院及び多摩総合医療センターにおきましては、社会保険労務士による治療と仕事の両立支援相談を本年四月から開始しておりまして、今年度上半期の相談実績は、三病院合計で四十一件でございました。相談の内容は、傷病手当金や障害年金などの社会保険制度に関するものが十九件、勤務先の就業規則や休職制度に関するものが十五件でございまして、これらで相談全体の八割以上を占めております。
 このほか、患者、家族への相談事業の周知や職員の相互理解を深めるため、社会保険労務士による講座や勉強会を十四回開催したところでございます。
 九月からは、小児総合医療センター及び神経病院においても相談を開始しておりまして、広尾病院、大塚病院及び松沢病院についても年度内に開始をする予定でございます。
 今後は、各病院で患者、家族の相談に対応している医療ソーシャルワーカーの間で事例を共有し、障害年金の申請や各種保険給付の手続などに係る知識や、適切に社会保険労務士による相談につなげるためのノウハウを蓄積することで、相談支援に従事する職員の対応力の向上も図ってまいります。

○小林委員 最後に、都立病院における相談支援体制についてですが、福祉の立場から患者や家族の相談窓口となる医療ソーシャルワーカーの活躍が重要な役割を果たしております。
 都として、患者と病院との仲介役となる医療メディエーター養成に本年度より取り組んでおりますが、その取り組み状況についてお伺いをいたします。

○西川サービス推進部長 医療メディエーターは、病院において、患者側と医療者側の双方に対しまして、中立的な立場で問題点を整理して対話を促進することで、両者の良好な関係を再構築する役割を担うものでございます。
 今年度、各病院一名の職員を厚生労働省の指針に基づく養成講座を受講させることとしており、十月現在、五病院で事務職員や看護師が受講しており、年度内には残りの三病院の職員も受講する予定でございます。
 講座を受講した後は、当該職員が院内において先導的に医療メディエーターの役割を担うとともに、習得した知識やスキルを院内にフィードバックすることを通じまして、他の職員の対話のスキルの向上を図ってまいります。

○小林委員 ありがとうございます。
 私も、日常的に医療に関するご相談をいただく中、冒頭にも申し上げましたが、都民の皆様の都立病院に対する期待、信用が高いことも非常に実感をいたします。
 今後とも、こうした都民の期待に応えるべく、一層の利用者サービスの充実、安全・安心の医療の提供に努めていただきますことを要望いたしまして、質問を終わります。

○藤田委員 私からは、墨東病院の水害対策について伺います。
 墨東病院のある地域の、墨田区のハザードマップを見てみると、荒川が氾濫した場合、想定で最大三メートル浸水する地域とされています。
 墨東病院では、災害時などの非常時に備えて、建物の地下に自家発電設備、電気室などが設置されていることから、現在、その水害対策を行っているということです。
 墨東病院の水害対策について、昨年度どのような調査検討を行ったのですか。また、その調査報告を受けて、現在どのような対策を進めているのか伺います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 墨東病院につきましては、これまでの対策を上回る浸水に対応するため、さまざまな水害対策の手法につきまして技術的な調査検討を行いました。
 この結果を基本的な計画として取りまとめ、概算費用、工期、病院運営への影響や整備後の運用面を総合的に評価し、地下への浸水を防ぐために、建物の開口部へ防水壁を設置することといたしました。

○藤田委員 私もその調査報告書をいただきました。調査の目的というところには、電力以外の重要設備の機能継続についての可能性もあわせて検証し、水害時の病院機能維持を目指すと書かれていて、想定される水害対策の手法として、七つの案を検討されています。
 その中で、現在工事中の防水壁設置案は、エレベーターや電話交換機、防災設備なども使用可能とされていて、かつコストも低いということから選ばれたものと考えます。
 しかし、防水壁の設置を進めるだけではなく、この調査を受けて、新たに追加調査をされていると聞いたのですが、それはどういった目的の調査ですか。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 非常用電源の確保に向けまして、今ご答弁申し上げましたとおり、非常用発電装置を設置しています地下への浸水を防ぐために、建物の開口部へ防水壁を設置することに加えまして、対策の重層化を図ることの検討に向けまして、非常用発電機またはガスコージェネレーションシステムを屋上階に追加設置する対策を併用することについて調査を行ってございます。

○藤田委員 対策の重層化を図ることは重要です。
 また、なぜ防水壁に加えて対策の重層化が検討されているかといえば、事前にいただいた今年度行っているこの調査の仕様書にも書かれていますけれども、建物周囲を壁で囲う対策を行うが、一〇〇%の止水が困難であることが見込まれるためというふうに書かれています。
 具体的には、昨年度の調査報告書に、防水壁による対策について、建物開口部に限定して防潮板や防水扉に取りかえるため工事費が低く抑えられる、ただし、予期せぬ浸水箇所は多数存在する可能性があるということや、浸水箇所全てを調査、補修することは不可能であるため、一定程度の浸水リスクが残ることはやむを得ないものと考えると記載されています。
 今行っている対策だけではリスクが残るというのであれば、二重三重に対策を講じるべきだと思います。
 東京都も既に調査しているということですが、墨東病院の医療機能をさらに守るために、非常用発電設備またはガスコージェネレーションシステムを建物の屋上に設置すべきと考えますが、いかがですか。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 非常用発電機またはガスコージェネレーションシステムの屋上階への設置につきましては、現在行っています調査において既に検討の対象としてございます。
 本調査結果を踏まえまして、実効性、躯体への影響等も検討し、総合的に判断してまいりたいと考えております。
 今、委員の方からありました、そういった浸水の可能性なんですけれども、私ども、先ほどもご答弁申し上げましたとおり、あらゆる開口部を塞いでいくというふうに考えてございます。ただ、一部ひび割れですとかクラック、そこから水が浸水する可能性等々については否定できないというものになっているというふうに認識をしてございます。

○藤田委員 総合的に判断ということです。そして、クラックなどのひび割れについても、地下にしか非常用発電機がなければ、どっちみち浸水してしまうということですから、やはり、そうしたときにも必ず電源は確保できるという対策が重要だと思います。
 台風十九号によって一階が浸水した世田谷記念病院では、入院患者さん百六十人をほかの病院に搬送しました。病院における水害は、患者の命と地域住民の健康に甚大な影響を及ぼします。都民と職員を守る立場で万全の対策を講じることを求めまして、私からの質問を終わります。

○菅原委員 私からは、がん対策に絞って伺いたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 改正がん対策基本法というのが、平成二十八年だと思いますが、制定されました。それ以降、いわゆるAYA世代のがん対策の議論が始まりました。
 AYA世代は、思春期から三十九歳ぐらいをいいますけれども、この世代のがん対策というのは特別な配慮が必要だといわれます。AYA世代は、勉強や、または就職、または結婚、または出産など、大きなライフイベントが集中をいたします。この年代でのがんとの闘病というのは、これらのライフイベントとも向き合うということになります。
 また、このAYA世代というのは、自分の治療方法を自分で判断できる年代ということもいわれております。まさに人生を左右する判断を、決断をみずからがする、そういう世代だということも指摘をされております。
 また、この世代の方々にお子さんがいる場合もあります。自分の子供にがんを告知するという問題も出てまいります。悲しいことに、末期症状、終末期になった場合には、介護保険の適用にもならずに、四十歳以上なら負担しなくてもいい負担する金額が出てくる、こういうこともいわれております。
 今回は、このAYA世代のがん患者に対する課題から議論を進めていきたいと思います。まずは、次の三点について伺います。まとめて伺いますので、答弁もお願いをいたします。
 一つ目は、AYA世代のがん患者に対する診療体制、その現状の課題についてです。二つ目は、その課題解決のために、どのような施策展開が進められているのかを伺います。三つ目は、今年度、都立病院ではAYA世代のがん患者の集いというのが始まったと聞いております。その現状と今後の取り組みについて、以上三点、お願いいたします。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 AYA世代のがん対策につきましては、診療体制が定まっていないことから、小児領域と成人領域のはざまにおいて、適切な治療を受けられる体制構築が必要となってございます。
 こうした課題に対応するため、小児総合医療センターと多摩総合医療センターにおきましては、同じキャンパス内に所在する強みを生かし、AYA世代のがん患者に対します診療相談体制の構築や、円滑な移行に向けて連携体制の構築に取り組んでいるところでございます。
 また、AYA世代のがん患者の集いについてでございますが、八月にAYAキャンサーサバイバーズミーティングと名づけた交流イベントを開催し、専門家による医療費、就職、メンタルケアなどの講義や相談対応、AYA世代がん患者同士の交流会など、参加者のニーズに合わせたテーマを設定し、実施したところでございます。
 今後は、AYA世代がん患者に対します国の施策の方向性や参加者からのアンケート結果などを踏まえて、より患者ニーズに適応したテーマを検討してまいります。

○菅原委員 ありがとうございます。
 都立病院というのは、今まで、がんに対して治療するんだ、がん患者を治すんだという大事な使命があったから、それを中心にやってきたと思います。ただ、例えば今の答弁にもありますように、AYA世代のがん患者は治療するだけではなくて、その生活を丸ごと支える、そういう視点で幾つかの施策が進んでいるのではないかというふうに伺っております。
 それでは、もう一つ絞って、AYA世代のがん患者に対する相談の体制について伺いたいと思います。AYA世代のがん患者への対応を中心としたがん相談支援センターというのがございます。この現状と相談体制の課題及び課題解決のためにどのような施策展開を進めているのかを伺います。お願いいたします。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 多摩総合医療センター、小児総合医療センターでは、それぞれがん相談支援センターの相談員や小児がん担当の医療ソーシャルワーカーが中心となって、医療費や就学、心理的支援、緩和ケア等に関する相談に対応してございます。
 一方で、AYA世代は、他の世代と比較して患者数が少なく、疾患構成が多様でありますことから、現時点におきましては、医療従事者に診療や相談支援の経験が十分に蓄積されていないという課題がございます。
 このため、今後は、対象症例の積み上げによる診療や相談の経験を蓄積し、個々の患者に応じた、よりきめ細かな相談支援体制を構築するとともに、二病院の合同カンファレンスの実施等による連携強化にも取り組んでまいります。

○菅原委員 ありがとうございます。
 今の答弁の中で、やはりまだ相談の経験値が蓄積されていないんだということがございました。やはりこういうのは事例を重ねていくしかないと思います。これは、相談を受けるソーシャルワーカーとかからすると、がん患者に教えていただいているという側面もあるのだと思うんです。
 つまり、行政はいつも支援したがるんですよ、助けたがるんです。でも、こういう場合は、ただ単に支援しているだけじゃないと思います。がん患者と行政が一緒に経験値を重ねていくこと、それが次の世代のがん患者のサポートになっていくということだと思います。一緒につくるという視点はぜひ保っていただきたい。支援をしていくという言葉だけで終わらせないで、多分もう十分ご承知だと思いますけれども、経験値を重ねていただきたいと思って伺いました。
 都立病院がAYA世代のがん患者に対して、少しずつではありますが、対策を進めているということを評価したいと思います。
 AYA世代のがん患者の対応については、よくいわれるのは四つの話です。一つ目は、医師がAYA世代の特性というのを理解していないということが指摘されます。二つ目は、病院の中にAYA世代の学び、AYA世代の患者が勉強する、それを支える仕組みがまだ少ないということもいわれております。三つ目は、AYA世代のがん患者の情報交換の場が少ない。ことし、第一歩を進められたことは高く評価をさせていただいております。こういうがん患者同士の情報交換の場をさらに設けていただければと思っております。四つ目、AYA世代のがん相談の窓口が少ないということもいわれております。
 ぜひこれらの問題を、都立病院が先頭に立って、日本のがん患者たちの悩み、または生活を丸ごと支えるという視点で進めていただければと思います。
 それでは、少し視点を変えたいと思います。患者支援機能の充実強化という言葉がございます。これについて伺います。
 がん患者の悩み、これはAYA世代とはちょっとまた違って、全てのがん患者ですね。全てのがん患者の悩みは治療だけにはとどまりません。経済面、または家族との関係、また地域とのかかわりをどうつくっていくのか。当然、仕事との両立も大きな悩みでございます。
 今回は、治療と仕事の両立、治療と就労の両立に絞って、その相談に対する取り組みを伺いたいと思います。
 治療と就労の両立に係る相談の現状の取り組みと相談の課題、課題解決のためにどのような施策展開が必要と考えているのかを伺います。お願いします。

○西川サービス推進部長 都立病院におきましては、医療ソーシャルワーカーを中心といたしまして、患者やその家族からの診療や就労継続に関する相談に対応しております。
 就労の相談に関しましては、病院側には社会保険制度など労働に関する専門的な知識が十分ではないという課題がございます。一方、患者家族にとりましては、窓口などに関する情報が不足しているといった課題がございます。
 こうした課題に対応するため、今年度から、社会保険労務士による治療と仕事の両立支援相談を実施し、専門家を活用して的確な助言を行う体制を整備しております。
 本年四月からは、駒込病院、墨東病院及び多摩総合医療センター、九月から、小児総合医療センター及び神経病院で相談を開始いたしました。広尾病院、大塚病院、松沢病院につきましても、年度内に開始をする予定でございます。
 実施に当たりましては、この相談体制を患者、家族に周知することが重要と考えておりまして、各病院では、ホームページや院内掲示板などによる広報とともに、病院職員に対する勉強会の開催など、広く認知されるように取り組んでおります。
 今後も、この取り組みの周知を図り、一層の利用を促進してまいります。

○菅原委員 ありがとうございます。もともと、このがん相談が、なかなか相談機能があるということが周知されにくいという問題がありますので、それはまた別の場で進めていただければと思います。
 そしてまた、課題があるんだというご答弁もいただきました。とても真摯な答弁だと伺いました。ぜひ取り組んでいただければと思います。
 がん対策というのは、医療関係者だけがやるのではなくて、今の答弁にもありましたように、社会保険労務士なども活用して、一緒に、そしてさまざまな職種が連携して進めるんだということで、進めていただければと思います。
 またちょっと角度を変えます。がん患者や家族に対する施策展開です。
 がん患者や家族に対する早い段階での介入やサポートの仕組みについての現状と課題、課題解決のための施策展開について伺います。お願いします。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 平成二十七年に実施された厚生労働省の研究班の調査によりますと、がんと診断されて退職した患者のうち、最初の治療が開始されるまでに退職した人は四割を超え、がん治療への漠然とした不安が退職の理由の上位に上がってございます。
 また、がん患者の自殺は、診断後一年以内が多いという調査結果もあることから、患者や家族の不安や悩みを早期に把握し、適時適切に支援を行う仕組みが必要でございます。
 このため、駒込病院では、がん患者や家族が抱える悩みや不安を早期に把握し、その軽減を図るため、初期段階から相談支援部門が介入して、情報の集約化や院内の共有化を推進しているところでございます。
 今後は、こうした情報の集約化や共有化により、患者が置かれた状況を十分に踏まえた就労継続や復職支援等につなげてまいります。

○菅原委員 ありがとうございます。
 最近はいわれなくなってまいりましたけれども、がんイコール、リタイアという言葉が、多分五年前ぐらいは随分いわれていたと思います。がんになったら、社会からもうリタイアするんだという人たちが一定数いたし、またはテレビでもそういう報道が多かった。でも、随分変わってきたと思います。がんでもリタイアじゃないというふうに変わってきた一つの象徴が、就労と治療の両立だと思いますので、ぜひ進めていただきたいと思います。
 さて、少し細かいことも伺いたいと思いますので、おつき合いいただきたいと思います。都立病院として、がん患者の生活の質、QOLですね、QOLを確保するための施策展開について伺いたいと思います。
 まずは、アピアランスケアについての体制、そして課題解決について伺います。お願いいたします。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 今、副委員長からございましたアピアランスとは、直訳いたしますと、外見を示す言葉でございます。アピアランスケアとは、手術や抗がん剤治療の副作用などで起こります外見の変化をさまざまなアプローチで補うものでございます。
 都立病院では、駒込病院におきまして、乳房を初め、顔面などの頭頸部の再建手術を行うほか、駒込病院、墨東病院、多摩総合医療センターにおきまして、アピアランスケアの相談窓口を設置するとともに、ウイッグやメークアップ、ネイルケア、乳がん手術後の下着などに関する説明会、講習会、相談会を定期的に実施しているところでございます。
 今後も、患者が治療しながら、一人一人がその人らしく生活することができるよう、アピアランスケアを治療の一環として捉え、患者のニーズに合わせたきめ細かなケアを実施してまいります。

○菅原委員 ありがとうございます。外見、これは実は大事で、だからこそアピアランスケアが今さまざまな病院で研究とか実践が進んでいるのだと思います。そしてまた、患者側もそれを待っていたかのように、開くとかなり評判がいいということも伺っておりますので、都立病院もぜひ進めていただきたいと思います。
 都立病院に入院や通院をしているがん患者の交流または情報交換の場、先ほどはAYA世代に絞っていましたけれども、今度は一般的ながん患者の交流や情報交換、こういう場が必要ではないかと思っております。
 また、都立病院の外にもさまざまながん患者の患者会がございます。または家族の会がございます。これらとの連携というのがあると思います。これらについて伺いたいと思います。
 まとめますと、都立病院に入院や通院しているがん患者、この情報交換の場についての方策、もう一つは、都内全体のがん患者会、これらとの連携について、この二本で質疑をさせていただきます。お願いいたします。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 駒込病院、多摩総合医療センターでは、週二回程度、がん体験者によるピアサポートを実施し、面接相談などにより、がん患者の抱える不安や悩みを軽減、解消に取り組んでいるところでございます。
 また、がんに関する情報提供やパンフレットの掲示、書籍の閲覧、貸し出し、インターネットの利用等が可能な情報室を院内に設置することで、患者や家族が必要な情報を収集する際の支援を行ってございます。
 また、駒込病院では、NPO法人のがん患者団体の主催によりまして、患者自身が誰にも話したことのない思いを話し、聞くことで、互いの気持ちを分かち合うイベントを院内で開催するなど、院外のがん患者会との連携も行ってございます。

○菅原委員 私も地元の日野市で、がん患者会の設立からずっとかかわってきて、今でもがんの患者会、または家族会とも連携をさせていただいております。
 一人一人、全てのがん患者は全部状況違っています。でも、共通する部分も結構ありまして、それをお互い情報交換することで、医療面だけではない情報交換というのは随分できているということも伺っております。
 ぜひ患者会を都立病院の中でも進めていただきたいと思いますし、または都立病院の範疇にとどまらないで、さまざまながん患者会と都立病院が連携するということも進めていただければと思います。お願いいたします。
 末期のがん患者の問題について少し取り上げたいと思います。
 治療方法がもうなくなって、そして最期を迎えざるを得ないという場合がどうしても出てまいります。その末期のがん患者が自分の家で最期を迎えたいというふうに申し出る場合もあると思います。この申し出が出た場合の都立病院としての対応と、そして、そのがん患者の闘病を支えるための多職種の連携や、または地域の連携の施策、こういうのも必要だと思います。この二つをあわせてご答弁いただければと思います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 都道府県がん診療連携拠点病院であり、緩和ケア病棟を運営している駒込病院におきましては、自宅において家族等によるみとりを希望される患者に対しては、ご本人の意思をできるだけ尊重するとともに、自宅においても痛みを和らげられるよう、個々の状態に応じた薬の処方や家族に対するケアを実施しております。
 また、がん患者や家族が安心して治療に専念できますよう、地域では対応困難な高齢のがん患者や合併症を伴うがん患者を積極的に受け入れるとともに、地域医療機関への訪問や情報提供を実施し、連携を強化することで、がん患者の治療後におきます地域への逆紹介を推進してございます。
 さらに、地域の医療従事者を対象としたカンファレンスや症例検討会、専門的な研修会の実施などにより、地域の医療水準の向上に貢献してございます。

○菅原委員 ありがとうございました。都立病院のがん患者にどうやって向き合っているのかということをもろもろ伺ってまいりました。
 都立病院のがん対策の中心は、やはり医療だと思います。どうやってがんと向き合って、どうやってがんを治していくのか、またはその進行をとめていくのか、これはやはり医療だと思っております。それはとても大事なので進めていただきたいと思いますし、その研究の部分という投資も必要だと思っています。これはもう一番に大事にしなければいけないことです。
 ただし、もう一つは、やはりがん患者の治療だけではない、生活を全部丸ごと支えるという視点もぜひ今後持っていただきたいと思っております。それががん対策基本法を改正した、法律の一つの柱だと思っております。ぜひ、がん患者の生活を丸ごと支える視点、都立病院の中でも議論をしていただきたいと思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。

○岡本委員 では、質疑をさせていただきます。
 改正健康増進法の二段階目の施行によりまして、ことしの七月一日から、病院、診療所などの医療機関は敷地内禁煙とされました。この法律では、屋外で利用者が通常立ち入らない場所に特定屋外喫煙場所を設置することはできるとされています。
 都立病院及び公社病院について、この法令の遵守状況、具体的には建物内に喫煙所がないということ、それから、敷地内禁煙としているのかどうか、屋外喫煙場所の有無について伺います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 都立八病院及び公社六病院は、全て敷地内禁煙としており、建物内にも屋外にも喫煙場所はございません。

○岡本委員 ご答弁ありがとうございます。
 敷地内に喫煙所を設けないこと、病院の敷地内を全面的に禁煙にすることは、受動喫煙防止のためだけではなく、喫煙習慣を持つ外来患者、入院患者の禁煙開始にも有効であり、手術予定の喫煙患者が手術前に禁煙する率が高くなったという研究報告もあります。
 厚生労働省の平成二十八年九月の喫煙の健康影響に関する検討会報告書、通称たばこ白書と呼ばれますが、たばこ白書の五七〇ページによれば、病院が敷地内禁煙を実施することは、喫煙患者の禁煙導入に効果があると同時に、社会に対しても禁煙の重要性をアピールすることになるとされています。
 そうした観点から、都立病院及び公社病院がいずれも特定屋外喫煙場所を設置することなく、敷地内全面禁煙にしているということは評価をしたいと考えておりました。
 しかし、遺憾な情報が提供されました。つい一昨日、十一月二十七日に、私のかねてから親交のある医療関係者から、都立駒込病院の敷地内で、かつて喫煙所だった場所が、事実上、継続して喫煙のために利用され、病院からも黙認されているのではないか、十一月二十七日、その日にも喫煙がなされている、そういった情報提供が写真及び動画とともに、私のもとに寄せられました。
 その場所は、平成二十九年三月まで喫煙所として利用されていた、高さ約二・五メートルほどの囲いが残っているということです。
 そこで喫煙している者は、喫煙禁止場所で喫煙をしており、明らかに健康増進法に違反しており指導や罰則の対象となり得るものと考えられます。
 これに関して、事実を調査し、かつての喫煙所だった場所の当該囲いを撤去するなどの適切な対応をすべきと考えますが、病院経営本部の見解を伺います。

○児玉経営企画部長 ご指摘の内容が事実であれば、委員からお話のございました健康増進法上問題があると認識しており、早急に事実関係を調査いたします。
 また、当該の囲いにつきましては、本日撤去したところでございます。

○岡本委員 本日撤去されたということで、非常に迅速な撤去であったと理解をいたしました。
 では、次の質問に参ります。
 都立駒込病院を含む全国三十二カ所のがん診療連携拠点病院で構成される全国がんセンター協議会は、二〇〇五年に協議会加盟施設禁煙推進行動計画を策定しました。その趣意には、次のように書かれています。以下、引用いたします。
 たばこはがんの最大のリスク要因であり、また、喫煙の継続はがんの再発や合併症の危険性を増加させることが知られている。これまでに各種医学会や日本医師会、日本看護協会は、禁煙宣言などを発表し、所属会員がさまざまな禁煙活動を推進することを要請、宣言している。しかし、施設単位で効果的な喫煙対策を推進するためには、個々の職員の自覚や経験に多くを期待することよりも、各施設が組織的な意思決定のもと、計画的に対策を進めていくことが望ましい。
 がん死亡率の減少に資する診断、治療の向上についてはこれまで、全がん協加盟施設が日本の主導的役割を果たしてきたところではあるが、罹患率減少に関しても、全がん協は積極的に取り組む必要がある。罹患率を激減するためには、予防対策を推進するしかない。そこで、全がん協としても、今般、がん罹患率減少に最も効果的であるたばこ対策を推進するため、下記の禁煙推進行動計画を加盟施設に提案することとする。
 以下、提案がありまして、その後、全ての加盟施設がこの行動計画に積極的に参画することによって、禁煙推進のロールモデルになることを期待する。
 こうした趣意が書かれた行動計画が策定されました。
 この行動計画の内容は、〔1〕、敷地内禁煙やたばこ自販機を置かないなどの施設の環境面、〔2〕、広報、掲示、〔3〕、患者への禁煙支援、禁煙治療として、モニタリングのための委員会設置、禁煙治療の体制、全ての患者に対して喫煙歴を聴取してカルテに記載する、全ての喫煙患者に禁煙を指示するなど、〔4〕、医師、看護師への禁煙指導の研修、〔5〕、研究、〔6〕、職員の喫煙率の数値目標や禁煙支援などから構成されておりまして、合計三十三項目が示されています。
 この行動計画では、協議会事務局が、調査票を各施設に一年に一回程度の間隔で発送し、回収して、計画の達成度を判定し、その結果を公表することとされておりまして、二〇〇七年と二〇〇九年に公表されたということですが、その後は、残念ながら事務局の活動が低調となっており、ここ数年は調査票の送付、公表はされていないようであります。
 とはいえ、先ほど述べた行動計画の内容自体は、現在もすぐれたものと評価されています。先ほども申し上げました、たばこ白書の五七〇ページ及び五七二ページでは、この禁煙推進行動計画を国内の医療機関の総合的な喫煙対策の手引と評価した上で、多職種で構成される喫煙対策委員会を病院内に設置することが重要であり、敷地内禁煙や医療者教育をより多くの医療機関に広げていく必要があるとされております。したがって、現在もこの禁煙推進行動計画に沿った取り組みを継続していくのが望ましいということを考えます。
 都立駒込病院は、先ほども述べましたとおり、全国がんセンター協議会の加盟施設に登録されております。都立駒込病院は、東京都がん連携拠点病院として、全がん協加盟施設として、がん罹患率減少に最も効果的であるたばこ対策についても積極的に推進し、他の病院等に対し、ロールモデルとなることは期待されているわけです。
 都立駒込病院において、喫煙患者に対する禁煙の勧奨や指導を組織的かつ計画的に取り組むべきと考えますが、見解を伺います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 駒込病院では、入院患者に対して文書による喫煙に関する方針の説明や、希望者を対象とした呼吸器内科医師による無料の禁煙相談の案内の実施等の禁煙指導に努めてございます。
 これらの入院患者への対応に加えまして、今後は、外来患者の初診問診時に、喫煙歴のある方に対して、新たに禁煙に関するリーフレットを配布するなど、外来患者に対する取り組みを進めてまいります。

○斉藤(や)委員長 挙手お願いします。

○岡本委員 あわせて、禁煙推進行動計画に沿って、敷地内禁煙の徹底や禁煙外来の設置、喫煙する職員への研修、教育、禁煙支援なども行っていただくように要望いたします。
 特に禁煙外来の設置は重要な意義があります。患者さんの禁煙を容易にするという直接的な効果のみならず、禁煙治療、禁煙指導に専門的な知識、経験を有する医師及び看護師が病院内に配置されることによって、病院全体の喫煙、禁煙に関する意識の向上や敷地内禁煙の徹底や喫煙する職員への研修、教育にもつながるもので、病院全体に有機的なよい影響をもたらす効果があるともいわれております。
 この点、国立がんセンターも、最新、専門のがん医療を理由に、かつては禁煙外来を設けていませんでしたけれども、現在では、やはり、がん患者さんの治療、療養を支援することを目的に、保険診療による禁煙外来を行っています。
 ぜひ、都立駒込病院で禁煙外来の設置を検討していただきたいということを強く申し上げたいと思います。
 全国的にさまざまな病院で敷地内禁煙が実施されています。実施後に病院の職員が敷地外に出て、路上喫煙をして、それが周辺の住民や町会に迷惑を及ぼし、苦情が寄せられるといったことも起きる場合があります。
 それに対して、そうした課題も乗り越えていく上でも、やはり禁煙外来の設置、そうした禁煙の専門の医師、看護師が果たす役割は大きいということがいえます。ぜひともそうした課題を乗り越えていくように期待をしたいと思います。
 次に、喫煙の健康影響は、当然ながら、がんに限りません。パネルを示します。これは、二〇〇七年の我が国における死亡数をあらわした、よく使われる図表ですけれども、日本人の死因の第一位はやはり喫煙です。年間十二万九千人が喫煙で亡くなっています。また、高血圧が二位になっていますけれど、高血圧も喫煙による影響が相当程度ありますので、日本人の死因の一割以上、場合によっては二割近い方が喫煙を原因として亡くなっているということがいえます。
 この中の喫煙で亡くなる方の割合としては、悪性新生物ということで、がんが大きな割合を占めていますけれど、循環器疾患者も相当な程度あります。(発言する者あり)もう大丈夫です。ありがとうございます。
 がんに限らず、血管への悪影響、呼吸器への悪影響、また男性以上に女性には強く悪影響が出るといったことや、歯や口への悪影響が出るということも明らかです。
 また、喫煙を継続する患者は、手術の成績が悪く、合併症を併発しやすく、傷の治癒も遅延するなど、手術後の予後も悪いということがさまざまな研究で明らかにされています。
 二〇〇五年に日本循環器学会、日本呼吸器学会、日本産科婦人科学会、日本小児科学会、日本心臓病学会、日本口腔衛生学会、日本口腔外科学会、日本公衆衛生学会、日本肺癌学会という異なる領域の九学会が協力して、禁煙ガイドラインを策定しました。こうした、がんだけではないさまざまな影響が及ぶということです。
 その禁煙ガイドラインにおきましては、各科の医師が喫煙者と対面をして、三分間以内の簡易な禁煙アドバイスをするだけでも効果があり、日常の診療で喫煙者と接する機会の多い医師及び歯科医師がルーチン活動として禁煙治療に取り組むようになれば、社会全体としては非常に多くの禁煙者を生み出すことが可能であるとされています。
 医師、歯科医師が日常診療の中で喫煙患者に出会ったときは、禁煙アドバイスをすることが推奨されており、三分以内の短時間で実行する五つの指導手順が示されています。
 また、先ほども述べました全がん協の禁煙推進行動計画に関するQアンドAの六においても、がんだけではなく、この計画の趣旨は広く一般の病院にも普及し、全国の病院で喫煙対策が進み、患者さんのQOL、クオリティー・オブ・ライフの向上及びがんの予防に役立ててもらうために公表したということが書かれております。
 以上を踏まえて、質問いたします。
 先ほど禁煙外来を設置することの意義について述べましたが、都立病院及び公社病院における禁煙外来の有無について伺います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 禁煙外来の設置につきましては、都立病院及び公社病院の各病院におきまして、地域におけますニーズ等を踏まえ、判断をしてございます。
 現在、都立病院では大塚病院、公社病院では荏原病院と豊島病院に設置してございます。

○岡本委員 都立八病院のうち一つだけ、公社六病院のうちでは二つだけということで、ぜひこの禁煙外来の設置については、積極的に検討していただきたいと思います。
 次に、がんに限らず、さまざまな科におきまして、外来診療や入院時の時期を捉えて、喫煙患者に対する禁煙の勧奨や指導を組織的かつ計画的に行い、禁煙治療につなげるべきと考えますが、見解を伺います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 患者から禁煙外来の受診希望があった場合、原則といたしまして、禁煙外来を設置している病院では、院内の禁煙外来を紹介し、禁煙外来を設置していない病院では、禁煙外来を行っている連携医や患者の住まいの近隣の診療所等を紹介し、患者の希望を踏まえた禁煙治療につなげてございます。
 加えて、各病院におきましては、個々の患者が置かれている状態やタイミングを捉えた禁煙指導等を行ってございます。
 例えば、先ほど答弁申し上げたとおりですが、駒込病院におきましては、入院の際に希望者を対象として呼吸器内科医師による無料の禁煙相談を実施してございます。また、多摩総合医療センターでは、手術を受ける喫煙患者に対しまして、合併症予防のみならず、健康づくりの観点などから、入院前の看護師による禁煙指導、手術前の麻酔科医による禁煙の確認に加え、手術後にも麻酔科医及び看護師が禁煙指導を実施するなど、細やかな指導を行ってございます。
 今後とも、国や都の動向を見定めつつ、現場の声も踏まえながら適切に対応してまいります。

○岡本委員 ご答弁ありがとうございます。ぜひ、先ほど述べました禁煙推進行動計画に沿って、さらなる対応を引き続きお願いいたします。
 次に、全がん協の禁煙推進行動計画の八ページには、精神科病棟の禁煙化についても明示的に詳しい解説が記述されています。以下、引用いたします。
 精神科病棟の禁煙化について、これまで日本においては、精神科は喫煙対策の例外で、精神障害者が喫煙するのは仕方がないという風潮が強かった。その理由として、統合失調症などの精神疾患患者では、喫煙によるニコチン摂取が精神症状を緩和する効果があるとされてきたこと、精神疾患患者に禁煙指導を行っても禁煙の実行は難しいと思われてきたこと、精神科においては精神障害者もスタッフも喫煙問題に関する関心が低く禁煙に関する情報が少なかったことなどが考えられる。
 しかしながら、その一方で、精神疾患患者における高い喫煙率が患者の喫煙関連疾患のリスクを増大させているということも事実であり、また、喫煙の継続が患者の経済状態をさらに圧迫しているということも見逃せない。実際に日本の精神科病院で敷地内禁煙にしたところでは、入院例で抑鬱状態が悪化した例はなく、むしろ禁煙での入院治療は鬱と禁煙の治療双方に有効であったことが報告されている。
 また、アメリカでは、精神症状を有する患者に対する禁煙治療の勧告が、また、オーストラリアでは、統合失調症患者に対する節煙と禁煙のガイドラインがそれぞれ出されている。精神症状を有する患者に禁煙治療が的確に行われる体制をとることが望ましいとされています。
 これを踏まえまして、健康増進法の改正時においても、精神科病院に例外を認めるか否かというところは議論があったところではありますけれど、最終的には、病院は一律に同じ規制となり、精神科病院を例外扱いしないということになりました。
 先ほどお伺いしたとおり、都立松沢病院においても敷地内禁煙で屋外喫煙所は設置していないということは、松沢病院の先進性であるということを評価したいと思います。
 先日、松沢病院の百四十周年記念の院長講演と映画上映会に私も参加させていただきまして、松沢病院が全国の精神病院をこれまでリードしてきた歴史を改めて認識をさせていただきました。理解を深めさせていただきました。松沢病院においては、精神科領域における禁煙においても全国をリードしていただきたいと考えます。
 松沢病院での精神科領域における禁煙推進の取り組みについて伺います。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 松沢病院では、入院時に敷地内禁煙の説明を行いますとともに、たばこ及びライター等の持ち込み禁止を徹底するなど、入院患者の禁煙対策に取り組んでおります。
 なお、精神科領域におきましては、患者の精神症状等の個別事情も踏まえ、さまざまな医療的配慮が必要となるケースもあるものと認識をしてございます。

○岡本委員 ありがとうございました。
 これまで、患者さんが自由になること、無拘束、開放主義といったことに先進的かつ積極的に取り組んできた松沢病院だからこそ、ニコチン依存にも頼らない精神科医療、患者さんが肉体的にも精神的にも依存から自由になるということについても目指していただきたいと思います。
 最後に一言申し上げますが、病院の敷地内禁煙に関しては、きょうお話しした観点とはまた別に、診療報酬の加算といった収入や予算にも影響するものであるということを認識しております。これについては、また別途の機会に私もより検討を深めた上で、また質問等させていただければというふうに考えております。
 以上で私の質問を終わります。

○斉藤(や)委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。

○斉藤(や)委員長 次に、第四回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○堤病院経営本部長 令和元年第四回定例会に提出を予定しております病院経営本部関係の議案につきましてご説明を申し上げます。
 ご審議をいただきます議案は、令和元年度補正予算案一件でございます。
 補正予算は病院会計に係るものでございます。
 内容は、大塚病院改修工事でございますが、後年度の負担となります債務負担行為につきまして、必要な補正を行うものでございます。
 議案の詳細につきましては、この後、経営企画部長からご説明を申し上げます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○児玉経営企画部長 令和元年第四回定例会に提出を予定しております議案の概要についてご説明申し上げます。
 お手元にお配りしてございます資料1、令和元年度補正予算の概要をごらんください。
 恐れ入りますが、二枚おめくりいただき、一ページをお開き願います。令和元年度病院経営本部所管予算総括表でございます。
 病院経営本部が所管する一般会計と病院会計について記載してございます。
 今回の補正予算案は、病院会計における後年度の債務負担行為のみに係るものでございますので、令和元年度の補正予算額につきましてはゼロ円でございます。
 続いて、二枚おめくりいただき、三ページをお開きください。Ⅰ、総括表でございます。
 病院会計の1、収益的収支、2、資本的収支について記載してございます。
 今回の補正予算案は、先ほども申しましたが、後年度の債務負担行為に係るものでございますので、令和元年度の補正予算額につきましては、いずれもゼロ円でございます。
 四ページをお開き願います。Ⅱ、債務負担行為でございます。
 事項の大塚病院改修工事につきましては、設備が老朽化した大塚病院において大規模改修工事を実施するものでございます。このたび、工事における入札不調の発生により、工期の見直しを行った結果、既定の債務負担行為の期間に不足を生じるため、補正を行うものでございます。
 期間でございますが、備考欄にございます既定期間として、令和二年度から令和四年度としておりましたが、令和二年度から令和五年度に変更するものでございます。
 限度額につきましては、既定限度額から変更はございません。
 以上で令和元年度補正予算の概要の説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○斉藤(や)委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。--なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○斉藤(や)委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
 初めに、都立病院PFI事業の検証についての報告を聴取いたします。

○西川サービス推進部長 都立病院PFI事業の検証についてご報告を申し上げます。
 お手元に、資料2、都立病院PFI事業の検証(概要)と資料3、都立病院PFI事業の検証報告書本文の冊子をお配りしてございます。
 それでは、資料2の概要によりご説明をさせていただきます。
 恐れ入りますが、一ページをごらんください。Ⅰ、検証に当たってでございます。
 まず、1、検証の目的でございますが、PFIによる都立病院の運営開始後、駒込病院では十年、多摩総合医療センター、小児総合医療センターでは九年、松沢病院では七年が経過しております。この間、医療を取り巻く環境は、高額医薬品の登場など大きく変化し、各病院が提供する医療の内容も変化しております。
 病院経営本部では、こうした変化を踏まえまして、残された事業期間における医療サービスのさらなる向上に資することを目的といたしまして、都立病院のPFI事業の検証を行ったところでございます。
 2、検証の方法でございますが、都立病院のPFI事業は、建物整備等の施設整備、施設等の維持管理などの運営並びに医薬品、診療材料等の調達によって構成をされております。
 今回の検証では、これらの業務ごとに検証し、定量的評価と定性的評価を実施しております。
 恐れ入りますが、次のページをお開き願います。
 なお、恐縮でございますが、この概要では、報告書を参照する場合を考えまして、図表の番号は報告書のものをそのまま用いておりますため、図表の番号と順番とは必ずしも一致しておりますせん。
 二ページから三ページにかけまして、各PFI事業の概要及びPFI事業の構造をお示ししております。
 恐れ入りますが、四ページ目をお開きいただければと思います。Ⅱ、検証でございます。
 1、定量的評価でございます。
 (1)、概要に記載のとおり、定量的評価では、事業開始から平成二十九年度末時点までの間におきまして、施設整備、運営及び調達の業務ごとに、東京都からSPCへの支払い額が契約締結時の支払い想定額を超過している場合につきまして、その要因を分析し、妥当性を検証しております。
 (2)、業務別コスト分析をごらんください。
 図表5におきまして、各事業のPFI事業費を網かけの欄に記載しておりますが、実支払い額は支払い想定額に対しまして、多摩広域基幹病院(仮称)及び小児総合医療センター(仮称)整備等事業で一一八・一%、がん・感染症センター(仮称)整備運営事業で一二八・一%、精神医療センター(仮称)整備運営事業で一〇三・一%となっております。
 五ページをごらんいただければと存じます。〔1〕、施設整備でございます。恐れ入りますが、あわせまして、次の六ページの図表8もごらんいただければと存じます。
 図表8のとおり、多摩広域基幹病院(仮称)及び小児総合医療センター(仮称)整備等事業及び精神医療センター(仮称)整備運営事業では、施設整備全体の実支払い額は支払い想定額内でございました。がん・感染症医療センター(仮称)整備運営事業では、建物整備におきまして、八億九百万円超過してございます。その主な要因は、躯体の補修につきまして、経年劣化によるふぐあいが都が入札時に想定した以上にあったことによるものでございます。
 七ページ目をごらんください。〔2〕、運営でございます。
 図表10のとおり、都立病院のPFI事業では、病院経営及び診療業務などの中核的業務は都が直接実施し、それ以外の業務は、PFI事業を実施するために設立された特別目的会社であるSPCに委託して実施をしております。
 恐れ入りますが、八ページ目をお開きいただければと存じます。
 図表11に記載のとおり、いずれの事業も平成二十九年度末時点での実支払い額は支払い想定額を超過しております。これは、単価系業務の検体検査におきまして、検査件数や遺伝子検査などの高額検査が増加していること及びエネルギー調達におきまして、平成二十三年度以降、電気及びガスの料金単価が引き上げられたことが主な超過要因でございます。
 具体的な金額や実績などにつきましては、九ページの図表13から一〇ページの図表22までを後ほどご確認いただければと存じます。
 恐れ入りますが、一一ページをお開きください。〔3〕、調達でございます。
 図表24にお示しするとおり、いずれの事業も平成二十九年度末時点での実支払い額は支払い想定額を超過しております。
 まず、(ア)、医薬品をごらんいただければと存じます。
 図表25にお示しするとおり、特に多摩総合医療センター及び駒込病院において実支払い額が支払い想定額を大きく超過してございます。
 一二ページをお開きください。その主な要因でございますが、外来化学療法など提供する医療内容の拡充に伴い患者数が増加したこと、がんなどに係る新薬の登場に伴い高額医薬品の使用量が増加したことなどでございます。
 各病院の具体的な状況につきましては、図表26から一三ページの図表30までを後ほどご確認いただければと存じます。
 恐れ入りますが、一四ページをお開き願います。次に、(イ)、診療材料でございます。
 図表31にお示しするとおり、多摩総合医療センター、小児総合医療センター及び駒込病院について、実支払い額が支払い想定額を大きく超過してございます。その主な要因といたしましては、手術件数が増加していること、循環器や整形外科などにおける高額な特定保健医療材料等の使用量が増加していること、ディスポ製品への切りかえにより使用量が増加していることなどでございます。
 各病院の具体的な状況につきましては、図表32から一六ページの図表38までを後ほどご確認いただければと存じます。
 恐れ入りますが、一六ページをお開きいただければと存じます。以上、定量的に検証した結果を踏まえた(3)、評価でございます。
 まず、〔1〕、施設整備につきましては、施設整備に係る費用は、駒込病院の躯体補修費の調整を除き、支払い想定額の範囲内におさまっており、妥当なものと評価してございます。
 次に、〔2〕、運営につきましては、実支払い額が支払い想定額を超過しておりますが、これは検体検査において検査件数が増加したことや、高額検査が登場したこと、またエネルギー調達について、電気料金及びガス料金が上昇したことが主な要因でございました。こうしたことから、運営に係る実支払い額の内容は妥当なものと評価をしております。
 次に、〔3〕、調達でございます。
 調達では、実支払い額が支払い想定額を大幅に超過してございました。医薬品では、外来化学療法の患者数の増加及び高額な医薬品の保険収載、診療材料では、手術件数の増加や高額な特定保険医療材料の使用の増加が主な要因であり、いずれも治療実績の増加と医療の高度化によるものであることから、調達費用の伸びは妥当と評価しております。さらに、医薬品や特定保険医療材料は収益の増加にも寄与しております。
 一七ページをごらんください。2、定性的評価でございます。
 (1)、概要をごらんください。定性的評価におきましては、まず、PFI事業の業務に対する監視制度であるモニタリングの状況を確認し、次に、東京都がSPCに対して期待した定性的なメリットが具体的に実現されているかどうかを、都立病院のPFI事業の特徴である性能発注、包括発注及び長期契約に着目して評価をいたしました。
 まず、(2)、モニタリングによる評価でございます。
 〔1〕、モニタリングの仕組みでございますが、モニタリングとは、SPCが提供するサービスの質の維持向上等を目的といたしまして、事業契約に定められた要求水準が満たされているかどうかを監視する仕組みでございます。都は毎月、SPCに対してモニタリングを実施しているところでございます。
 恐縮ですが、一八ページをお開きいただければと存じます。〔2〕、モニタリングの評価結果でございます。
 ここでは、平成二十七年度から二十九年度におけるモニタリングの評価結果を一九ページにかけて病院ごとにお示しをしてございます。いずれの病院におきましても、業務の要求水準が維持されている状態を示すB評価以上が九割台となっております。
 なお、評価がD、Eであった場合は、改善計画などをSPCに提出させ、その後、結果を報告させるなど速やかな改善を求め、それ以降、適切に実施していることを確認してございます。
 次に、一九ページの下段をごらんください。(3)、SPCの取組事例と効果でございます。
 ここでは、SPCが施設整備において行った工夫及び運営開始以降実施されてきたマネジメント業務などに関する主な事例とその効果をお示ししてございます。後ほどご確認をいただければと存じます。
 恐れ入りますが、二一ページをお開き願います。以上、定性的に検証した結果を踏まえた(4)、評価でございます。
 都がSPCに期待した機能や役割は、おおむね果たされていると考えております。
 具体的には、まず、施設整備についてですが、発注者の仕様に縛られないことから、現場の医療者の意見を聞きながら、SPC側の創意工夫による質の向上が図られるとともに、運営段階においても、修繕などに関して適切な助言が得られております。
 次に、運営でございますが、業務のすき間が生じないよう、SPCによって協力企業間の調整が行われるとともに、一部の協力企業においては、中長期的な人材育成なども行われております。また、専門性を持ったSPC職員により、病院に対する経営支援などが実施されております。
 次に、調達でございますが、SPCが調達することにより、煩雑な手続を経ることなく、必要なタイミングで医薬品を調達することができるとともに、安価な製品への切りかえに係る提案なども行われております。
 恐れ入りますが、二二ページをお開きいただければと存じます。Ⅲ、まとめでございます。
 定量的評価につきましては、都立病院のPFI事業における支払いの内容は妥当と評価しております。また、医薬品や特定保険医療材料の使用は、費用を発生させるとともに、収益の増加にも寄与しております。
 次に、定性的評価でございます。都は、SPCが創意工夫をして施設整備や運営の効率化などを進めることを期待いたしましたが、SPCの業務実績はほぼ都の期待に沿ったものであると考えております。
 二三ページをごらんください。以上、定量的評価と定性的評価の結果を踏まえまして、病院経営本部といたしましては、都立病院のPFI事業は、現時点では、おおむねその目的を達成していると評価しております。
 なお、今後に向けてでございますが、今回の検証で明らかになりましたように、高額医薬品の増加など、医療の高度化はPFI事業費の変動要因でございます。都は、残された事業期間についても、質の高い医療サービスを効率的に提供していくことが必要でございます。
 そのため、現在、経費の縮減に努めながら、今後必要となるPFI事業の費用を精査しているところでございまして、それを踏まえまして必要な対応を進めてまいります。
 以上、報告を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○斉藤(や)委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○藤田委員 私からは二点、資料を要求させていただきます。
 PFI事業を導入している各都立病院におけるリネンサプライの一年当たりの支払い想定額と、事業開始以降の各年度の実支払い額。
 PFI事業を導入している各都立病院の診療材料の調達の一年当たりが支払い想定額と、事業開始以降の各年度の実支払い額。
 以上です。

○斉藤(や)委員長 資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○斉藤(や)委員長 次に、契約の締結についての報告を聴取いたします。

○児玉経営企画部長 お手元にお配りしてございます資料4、契約締結報告書に基づき、動産の買い入れ契約についてご報告申し上げます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。本日ご報告申し上げます契約二件の総括表でございます。
 順次、契約の概要についてご説明いたします。
 二ページをお開き願います。本契約は、都立多摩総合医療センターにおいて使用いたします一・五テスラ磁気共鳴断層撮影装置の買い入れでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は二億九千五百九十万円で、契約の相手方は東京医療化学株式会社でございます。
 三ページをお開き願います。本契約は、都立神経病院において使用いたします一・五テスラ磁気共鳴断層撮影装置の買い入れでございます。
 契約の方法は一般競争入札、契約金額は二億三千百万円で、契約の相手方はアイティーアイ株式会社でございます。
 簡単ではございますが、以上で契約締結のご報告を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○斉藤(や)委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了としたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤(や)委員長 異議なしと認め、報告事項、契約の締結についてに対する質疑は終了いたしました。
 以上で病院経営本部関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後七時三十五分散会

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