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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第九号

令和元年八月三十日(金曜日)
第七委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長栗林のり子君
副委員長白石たみお君
副委員長桐山ひとみ君
理事小宮あんり君
理事まつば多美子君
理事岡本こうき君
伊藤しょうこう君
もり  愛君
斉藤れいな君
藤田りょうこ君
清水 孝治君
遠藤  守君
後藤 なみ君
木下ふみこ君

欠席委員 なし

出席説明員
福祉保健局局長内藤  淳君
次長松川 桂子君
技監矢内真理子君
理事高齢社会対策部長事務取扱後藤 啓志君
総務部長雲田 孝司君
指導監査部長本多由紀子君
医療政策部長矢沢 知子君
保健政策部長成田 友代君
生活福祉部長坂本 尚史君
少子社会対策部長谷田  治君
障害者施策推進部長松山 祐一君
健康安全部長高橋 博則君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長高齢者施策推進担当部長兼務奈良部瑞枝君
事業推進担当部長池上 晶子君
医療改革推進担当部長田中 敦子君
医療政策担当部長櫻井 幸枝君
地域保健担当部長上田 貴之君
事業調整担当部長藤井麻里子君
子供・子育て施策推進担当部長遠藤 善也君
障害者医療担当部長石黒 雅浩君
食品医薬品安全担当部長花本 由紀君
感染症危機管理担当部長吉田 道彦君
病院経営本部本部長堤  雅史君
経営企画部長児玉英一郎君
サービス推進部長西川 泰永君
経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務樋口 隆之君
計画調整担当部長船尾  誠君

本日の会議に付した事件
病院経営本部関係
報告事項(説明)
・広尾病院整備基本計画(案)について
・私債権の放棄について
福祉保健局関係
第三回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例
・保健所の設置等に関する条例の一部を改正する条例
・東京都民生委員定数条例の一部を改正する条例
・東京都大気汚染障害者認定審査会条例の一部を改正する条例
・東京都感染症の診査に関する協議会条例の一部を改正する条例
・備蓄用抗インフルエンザウイルス薬の買入れについて
・備蓄用抗インフルエンザウイルス薬の売払いについて
・個人防護具(ガウン等セット)外三点の買入れについて
報告事項(説明)
・私債権の放棄について
・平成三十年度地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター業務実績評価について
請願の審査
(1)一第六号 東京都心身障害者医療費助成制度の対象の拡大を求めることに関する請願

○栗林委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、本委員会の会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせいたしましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、福祉保健局関係の第三回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取、病院経営本部及び福祉保健局関係の報告事項の聴取並びに福祉保健局関係の請願の審査を行います。
 なお、提出予定案件及び報告事項については、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いたいと思いますので、ご了承願います。
 これより病院経営本部関係に入ります。
 理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○樋口経営戦略担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務 厚生委員会報告事項、広尾病院整備基本計画(案)についてご報告申し上げます。
 お手元に、資料1、広尾病院整備基本計画(案)概要と、資料2、広尾病院整備基本計画(案)本文の冊子をお配りしてございます。
 それでは、資料1の概要によりご説明させていただきます。
 一ページをごらんください。第1章、基本計画策定方針でございます。
 まず、第1、基本計画の位置づけと対象施設でございますが、本計画は、広尾病院整備基本構想に基づき、事業実施のための設計等の指針とするため作成したものでございます。
 対象施設は、広尾病院、職員宿舎等の附帯施設及び広尾看護専門学校でございます。
 続きまして、第2、計画策定の経緯でございます。
 首都災害医療センター(仮称)基本構想検討委員会にて検討を行い、平成二十九年七月に報告を受け、同年十一月に基本構想を策定いたしました。
 次に、第3、計画の目的でございます。
 広尾病院が、新病院においても、平時、災害時ともに都民等に安全・安心で質の高い医療を引き続き提供するため、具体的な課題や条件を整理し、事業実施の指針とすることを目的に策定いたします。
 今後、医療環境は変化していくと考えられるため、本計画の内容は、設計時等に改めて必要な調整を行います。
 次に、第4、整備にかかる四つの視点でございます。
 基本構想に掲げました、1、災害医療機能の強化、2、日常診療体制・機能の重点化、3、地域医療への更なる貢献、4、持続可能な病院運営の実現の四つの視点に基づき、新病院を整備いたします。
 続きまして、第2章、計画の前提でございます。
 第1、 計画の全体概要をごらんください。
 広尾病院及び広尾看護専門学校の一体的な整備に向け、調査検討を行い、本計画案を策定しており、今後、本計画に基づいて、設計や工事を実施してまいります。
 二ページをお開き願います。第2、計画検討にかかる要件でございます。
 2、整備地及び建物配置をごらんください。広尾病院及び広尾看護専門学校は、いずれも現在の敷地内で整備を行います。
 次に、3、整備規模をごらんください。広尾病院の病床規模は四百床程度、広尾看護専門学校は定員二百四十名程度でございます。
 三ページをごらんください。第3章、施設整備計画でございます。
 第2、 建物等配置計画をごらんください。
 敷地西側に新病院を、敷地東側に広尾看護専門学校を配置することとしております。
 四ページをお開き願います。第3、建築計画でございます。
 まず、1、施設概要でございます。広尾病院の延べ床面積は四万二千平方メートル程度、地下一階、地上九階で計画しており、屋上にはヘリポートを設置いたします。広尾看護専門学校の延べ床面積は七千五百平方メートル程度、地上六階で計画しております。また、欄外の米印にございますように、広尾病院と広尾看護専門学校を結ぶ連絡通路を三階に設置いたします。
 続きまして、2、構造計画をごらんください。病院建物は免震構造で整備を行います。
 五ページをごらんください。第4、新病院の整備でございます。
 まず、1、全体計画でございます。広尾病院は、災害医療、島しょ医療、救急医療をセンター的医療機能として位置づけております。入院規模は四百床程度、外来規模は一日当たり八百五十人程度を想定しております。
 次に、2、部門別計画でございます。平時、災害時ともに基幹災害拠点病院、救急医療機関としての役割を最大限に発揮できるよう配置いたします。
 六ページをお開き願います。新病院における主な整備内容でございます。
 災害医療については、上から二行目にございますとおり、非常用発電設備などを機械棟の地上階に設置し、三日分以上の燃料を確保してまいります。また、六行目にございますように、災害時における患者の多数発生時に、平時の二倍の八百床程度に増床できるようにいたします。
 島しょ医療については、地域貢献病床を三十床程度整備するほか、ICTを活用したウエブ会議の実施環境を整備いたします。また、島しょ医療の一番下にございますように、患者家族宿泊施設を引き続き敷地内に設置いたします。
 救急医療につきましては、上から三行目にございますように、屋上ヘリポート等と直通可能な救急用エレベーターを整備いたします。
 七ページをごらんください。第4章、工事期間中の病院運営でございます。
 まず、第1、工事工程でございます。
 災害、島しょ、救急医療の拠点として、東京の医療提供体制において重要な役割を果たしているため、敷地内で日常診療を継続しながら建てかえ工事を実施いたします。
 今後、設計等において詳細を検討いたします。
 次に、第2、運営規模でございます。
 1、入院診療規模をごらんください。工事期間中も現在と同等程度の病床数の維持が可能な計画といたします。
 八ページをお開き願います。第3、災害拠点機能の維持でございます。
 2、大規模災害時の対応をごらんください。工事手順ごとに災害発生時の初動対応等を検討いたします。また、他の災害拠点病院と実践的な災害時オペレーションを確立していくとともに、地元医師会等とともに日常的な減災対策を推進し、災害発生時の相互補完体制を一層強化してまいります。これらの取り組みにより、工事期間中の基幹災害拠点機能を維持してまいります。
 次に、第4、救急医療提供体制の維持でございます。
 1、救急車の受入れでございます。専用の救急車両動線を確保し、安全かつ円滑に救急搬送を受け入れます。
 2、島しょ地域からのヘリコプターでの救急搬送患者の受入れでございます。東京消防庁と緊密な調整を図るとともに、安全対策を確実に実施することで、島しょ地域からのヘリコプターでの救急搬送を受け入れる体制を維持いたします。
 3、患者家族宿泊施設の運営でございます。工事期間中も継続して敷地内に機能を維持いたします。
 次に、第5、患者・近隣等への配慮でございます。
 工事による振動、騒音等につきましては、適切な工法の選択や対策の実施等により、療養環境や居住環境等への影響を可能な限り低減するように配慮いたします。
 九ページをごらんください。第5章、整備スケジュール等でございます。
 まず、第1、整備手法でございます。
 1、本整備の特徴でございます。病院を運営しながら工事を進めるため、全工程をシームレスに管理する必要がございます。現地でローリングを行うため、工期が延びるような不測の事態を回避することも重要な課題でございます。
 また、工事期間中におけるヘリコプターの離発着等に対し、安全に最大限配慮する必要がございます。
 2、整備手法の検討でございます。立地上の制約等の与条件や施工の難易度を評価した上で、施工者技術の反映、整備スケジュール、建設事業費などの観点から、従来方式である設計施工分離発注方式とPFI方式を検討いたしました。
 3、採用する整備手法の考え方でございます。従来方式またはPFI方式をとる場合のそれぞれのメリットと本整備の特徴を踏まえると、現時点ではPFI方式がより適している整備手法と考えられます。
 今後、より詳細な検討を行った上で採用する整備手法を決定してまいります。
 次に、第2、整備スケジュールでございます。
 PFI方式を採用した場合の暫定的なスケジュールでございます。新病院第Ⅰ期オープンは二〇二八年度ごろ、新病院グランドオープンは二〇三一年度ごろとなります。
 一〇ページをお開き願います。第6章、事業費でございます。
 まず、第1、概算事業費でございます。
 広尾病院建設工事費の約二百四十五億円など広尾病院及び広尾看護専門学校の合計で、消費税を除いて約三百四十三億円と積算しております。
 最後に、第2、整備費の縮減に向けた考え方でございます。
 建設に当たっては、工事等の質を確保しつつ、建設後のライフサイクルコストや収益確保など、施設整備面と施設運営面の双方を踏まえた最適なバランスを確保してまいります。
 以上、簡単ではございますが、報告を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○児玉経営企画部長 東京都債権管理条例第十三条に基づき、病院経営本部が平成三十年度に実施しました私債権の放棄についてご報告させていただきます。
 お手元配布の資料、厚生委員会報告事項をごらんください。
 一ページをお開き願います。平成三十年度に放棄しました私債権は、東京都立広尾病院診療料等でございます。
 恐れ入りますが、一三ページをお開き願います。放棄しました私債権は合計で三百五件、金額は一千七百五万八千七百五十八円でございます。
 当該債権は、広尾病院を初めとする都立病院を受診した際にかかった診療料や分娩料等でございまして、平成十年度から平成二十七年度までに発生し、債務の履行が滞っていた債権でございます。
 債務者に対し、催告、交渉、各種調査など徴収に向けて鋭意努力を重ねてまいりましたが、これまでの徴収努力の状況を踏まえますと、実質的に回収不能でございます。
 また、当該債権の消滅時効に係る時効期間が経過したことから、時効の援用が見込まれますが、債務者につきましては、行方不明などの状態で援用の確認を得ることができないため、平成三十一年三月に債権の放棄を実施したところでございます。
 以上、私債権の放棄についてご報告申し上げます。よろしくお願いいたします。

○栗林委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○藤田委員 三点の資料を要求します。
 広尾病院の患者家族宿泊施設の年度ごとの平均利用者数と満員になった日数及び受け入れできなかったことがあった日数の推移、五年間。
 広尾病院の改築に当たってのPFI方式についての検討経過。
 広尾病院の基本計画案を策定するに当たって行った職員からの意見集約の方法と出された意見の具体的内容です。
 よろしくお願いいたします。

○栗林委員長 ほかにございませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○栗林委員長 ただいま藤田委員より資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○栗林委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
 以上で病院経営本部関係を終わります。

○栗林委員長 これより福祉保健局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、発令のありました幹部職員について、福祉保健局長より紹介があります。

○内藤福祉保健局長 それでは、説明に先立ちまして、このたび人事異動がございました幹部職員をご紹介させていただきます。
 八月一日付で高齢社会対策部長事務取扱となりました理事の後藤啓志でございます。七月一日付で高齢者施策推進担当部長を兼務となりました企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務の奈良部瑞枝でございます。
 なお、高齢社会対策部長の村田由佳につきましては、病気療養中のため、本日の委員会を欠席させていただいております。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
   〔理事者挨拶〕

○栗林委員長 紹介は終わりました。

○栗林委員長 次に、第三回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○内藤福祉保健局長 令和元年第三回東京都議会定例会に提出を予定しております福祉保健局関係の議案につきましてご説明申し上げます。
 今回ご審議をお願いいたします議案は、条例案五件と事件案三件でございます。
 初めに、条例案でございますが、介護保険法施行規則の改正に伴うもの、東京都西多摩保健所の移転に伴うもの、民生委員の定数を改めるものでございます。
 次に、事件案についてでございますが、備蓄用抗インフルエンザウイルス薬の買い入れなどでございます。
 以上、簡単ではございますが、提出議案の説明を終わらせていただきます。
 なお、詳細につきましては、総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○雲田総務部長 それでは、私から、令和元年第三回東京都議会定例会に提出を予定しております議案の詳細につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料、令和元年第三回東京都議会定例会条例案及び事件案の概要をごらんください。
 表紙をおめくりいただきまして、一ページをお開き願います。
 初めに、条例案についてご説明申し上げます。
 まず、整理番号1、東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例でございます。
 国の介護保険法施行規則の一部を改正する省令の施行に伴いまして、介護サービス情報調査手数料に介護医療院サービス等に係る規定を設けますとともに、毒物劇物製造業または輸入業の登録申請手数料の額を改めるものでございます。
 この条例の施行日は、公布の日及び令和元年十月一日を予定しております。
 整理番号2、保健所の設置等に関する条例の一部を改正する条例でございます。
 東京都西多摩保健所の移転に伴いまして、位置を改めるものでございます。
 この条例の施行日は、令和元年九月三十日を予定しております。
 整理番号3、東京都民生委員定数条例の一部を改正する条例でございます。
 民生委員の一斉改選に合わせまして、区市町村からの意見を踏まえ、区市町村ごとに定めている民生委員の定数を改めるものでございます。
 この条例の施行日は、令和元年十二月一日を予定しております。
 二ページをお開き願います。整理番号4、東京都大気汚染障害者認定審査会条例の一部を改正する条例及び整理番号5、東京都感染症の診査に関する協議会条例の一部を改正する条例でございます。
 いずれの条例案も東京都西多摩保健所の移転に伴いまして、西多摩保健所に設置する大気汚染障害者認定審査会及び感染症の診査に関する協議会の位置を改めるものでございます。
 これらの条例の施行日は、令和元年九月三十日を予定しております。
 続きまして、事件案についてご説明申し上げます。
 三ページをごらんください。整理番号1、備蓄用抗インフルエンザウイルス薬の買入れについてでございます。
 都内での新型インフルエンザの発生に備えた医療に必要な医薬品の供給及び流通用として買い入れるものでございます。
 種類及び数量は、イナビル吸入粉末剤二十ミリグラムを二百十七万四千包装、価格は十八億八千二百三万千八百円でございます。
 整理番号2、備蓄用抗インフルエンザウイルス薬の売払いについてでございます。
 都内での新型インフルエンザ発生時における医療に必要な医薬品の供給及び流通用に、売り払いに当たっての条件を定めるものでございます。
 種類、数量上限及び予定単価でございますが、イナビル吸入粉末剤二十ミリグラムについて、数量上限は二百十七万四千包装、予定単価は一包装当たり千九百九十四・六円でございます。したがいまして、予定価格の総額は四十三億三千六百二十六万四百円となります。
 続きまして、整理番号3、個人防護具(ガウン等セット)外三点の買入れについてでございます。
 都内での新型インフルエンザ発生時の対策に従事する保健所及び医療機関等の職員の感染防止用として買い入れるものでございます。
 種類及び数量は、ガウン等セットの個人防護具が五十七万千百四十セット、フードつきワンピース等セットの個人防護具が二十一万九千五百五十セット、マスクが九十万枚、ゴーグルが二万五千四百個となりまして、価格の総額は七億二千六百六十六万二千九十円となります。
 それぞれの議案の詳細な内容につきましては、お手元の資料、令和元年第三回東京都議会定例会条例案及び事件案をごらんいただきたいと存じます。
 以上で提出予定議案の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○栗林委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○藤田委員 一点の資料を要求します。
 都内の民生委員の定数及び実数の推移、過去十五年分です。
 よろしくお願いします。

○栗林委員長 ほかにございませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○栗林委員長 ただいま藤田委員より資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○栗林委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○栗林委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○奈良部企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長高齢者施策推進担当部長兼務 東京都債権管理条例第十三条に基づき、福祉保健局が平成三十年度に実施いたしました私債権の放棄についてご報告させていただきます。
 お手元の資料、厚生委員会報告事項の表紙をおめくりください。一ページをごらんください。
 当局におきまして平成三十年度に放棄いたしました私債権は合計八件で、金額は百三十一万九百五十九円でございます。
 表の番号1から4までの東京都看護師等修学資金でございますが、この制度は、保健師や看護師及び准看護師等を養成する学校または養成所に在学し、将来、都の区域内において看護業務に従事しようとする方に修学資金を貸与することで、看護職員の確保や質の向上に資することを目的としております。今回放棄する案件は、平成八年度、平成九年度及び平成十年度に貸与したものでございます。
 次に、番号5から8までの東京都母子及び父子福祉資金貸付金でございますが、この制度は、母子、父子家庭に対して経済的自立、扶養されている子供の福祉の増進を図ることなどを目的に資金を貸与しているもので、今回放棄する案件は、昭和五十三年度及び平成十一年度に貸与したものでございます。
 これら八件のいずれも、債務者や連帯保証人等に対しまして催告を行うなど、回収に向けて鋭意努力を重ねてまいりましたが、死亡や行方不明等により、実質的に回収不能となったものでございます。
 また、これらの債権は、消滅時効に係る時効期間が既に経過をしておりますとともに、債務者等が死亡や行方不明等の状態で時効の援用の確認を得ることができないことから、平成三十一年三月に債権の放棄を実施したものでございます。
 以上が私債権の放棄についての報告でございます。

○後藤理事 それでは、私から、地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターの平成三十年度の業務実績評価につきましてご報告申し上げます。
 お手元の資料、厚生委員会報告事項の2、平成三十年度地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター業務実績評価の概要をごらんいただきたいと存じます。
 まず、資料の五ページになります。こちらの方、参考としておりますけれども、地方独立行政法人制度の概要を記載しております。
 まず、1、地方独立行政法人の定義でございます。
 地方独立行政法人法に基づきまして、ここでは対象事業としておりますけれども、住民の生活、地域社会及び地域経済の安定等の公共上の見地から、その地域におきまして確実に実施されることが必要な事務及び事業であって、地方公共団体がみずから主体となって直接実施する必要のないものを対象事業としておりまして、そのうち、民間の主体に委ねたのでは確実な実施が確保できないおそれがあるものを効率的、効果的に行わせるため、地方公共団体が設置する法人とされております。
 次に、2、地方独立行政法人制度の仕組みと議会との関係でございますけれども、資料右側の括弧に記載してございますように、議決事項、条例事項、報告事項の三つに分類して列挙してございます。今回は、このうち、〔3〕にあります目標による管理及び評価の三つ目の項目にございます知事が法人の業務実績を評価という事項に基づきまして、ご報告を申し上げるものでございます。
 それでは、三ページにお戻りいただきたいと思います。まず、1、評価制度の概要でございますけれども、知事は法人の業務実績につきまして、地方独立行政法人法及び東京都地方独立行政法人評価委員会条例に基づきまして、十七名の外部有識者で構成しております東京都地方独立行政法人評価委員会の意見を聞いた上で評価を行うこととなっております。健康長寿医療センターにつきましても、この評価委員会に置かれました三つの分科会の一つでございます高齢者医療・研究分科会に意見を聞いております。
 次に、2、評価方針と手順でございます。
 法人が作成した中期計画の事業の実施状況の確認、さらに、法人の業務運営の改善、向上に資することなどを評価の基本方針といたしまして、法人から提出されました業務実績等報告書をもとに、法人に対するヒアリング等を実施いたしますとともに、評価委員会から意見を聴取してございます。
 3、評価結果の概要でございますけれども、評価は、項目別評価と全体評価について実施しております。
 まず、項目別評価といたしまして、高齢者の特性に配慮した医療の確立、提供と普及、高齢者の健康長寿と生活の質の向上を目指す研究などの分野におきます計二十項目につきまして、事業の進捗状況、成果を五段階で評価いたしました。
 その結果は、その下の枠の中にありますけれども、まず、(1)、項目別評価として示しております。全二十項目のうち、評価S、年度計画を大幅に上回って実施しているとした項目はございませんでしたけれども、評価A、年度計画を上回って実施しているとしたのが、血管病医療、高齢者がん医療、認知症医療、生活機能の維持、回復のための医療、救急医療、高齢者に特有な疾患と老年症候群を克服するための研究、高齢者の地域での生活を支える研究など十項目、評価B、年度計画をおおむね順調に実施しているとしたのが、地域連携の推進、地方独立行政法人の特性を生かした業務の改善、効率化、収入の確保など十項目で、評価C、年度計画を十分に実施できていない及び評価D、業務の大幅な見直し、改善が必要であるとした項目はございませんでした。
 次に、四ページをお開きいただきたいと思います。こちらに(2)、全体評価としてございます。全体評価は、先ほどご説明をいたしました項目別評価を基礎といたしまして、法人の中期計画の進行状況全体につきまして評価したものでございます。
 ア、総評といたしましては、全体として年度計画を順調に実施しており、おおむね着実な業務の進捗状況にあると評価しております。
 具体的には、まず、病院事業につきましては、三つの重点医療でございます血管病、高齢者がん、認知症医療におきまして、高度な技術を活用した鑑別診断や低侵襲な治療の提供に努めるとともに、救急医療から在宅医療に至りますまで、地域の医療機関等との連携に基づきまして、高齢者が地域で安心して生活できるよう医療体制を強化したこと、また、研究事業につきましては、病院と研究所を一体的に運営する法人の特徴を生かした研究が進められ、新たな治療法等の開発への活用が期待される成果を上げますとともに、高齢者の地域生活への支援に関しまして、さまざまな視点から研究に取り組み、成果を普及、還元したこと、さらに、研究支援組織、健康長寿イノベーションセンターを立ち上げまして、臨床研究審査委員会を設置するなど、研究を推進する基盤を強化したことを高く評価すべき事項としてございます。
 なお、改善充実を求める事項として、診療報酬請求に関しまして、施設基準の管理体制等に不十分な点が認められ、返還金が発生したことから、診療報酬請求に関する管理体制の強化や人材の確保、育成に努めるなど、組織全体で経営基盤の強化に取り組んでほしいとしてございます。
 イ、都民に提供するサービス及びその他の業務の質の向上に関する事項といたしましては、血管病医療につきまして、ハイブリッド手術室を活用いたしまして、低侵襲な治療を着実に実施いたしますとともに、急性期脳卒中患者に対しまして、より適切な医療を提供するために、脳卒中ケアユニット、SCUの活用を推進いたしますなど、高齢者の多様な症例に対しまして低侵襲で効果的な治療を提供したことなどを評価してございます。
 また、ウ、法人の業務運営及び財務状況に関する事項といたしましては、病院部門におきます新入院患者の確保や新たな施設基準の取得、研究部門における積極的な外部資金の獲得などによりまして収入の確保に努めたことなどを評価してございます。
 エ、中期目標・中期計画の達成に向けた課題、法人への要望といたしましては、医療、研究を取り巻く社会状況を踏まえながら、都における高齢者医療、研究の拠点として、その役割を着実に果たすとともに、目標達成に向けた一層の発展を目指して、職員一丸となって取り組むことを期待するなどとしてございます。
 以上が評価結果の主な内容でございますけれども、詳細は、お手元の資料、平成三十年度地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター業務実績評価書をごらんいただきたいと存じます。
 雑駁ではございますけれども、説明は以上となります。よろしくお願いを申し上げます。

○栗林委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○藤田委員 十六点の資料を要求させていただきます。
 健康長寿医療センターの職種別職員の推移、雇用形態別。
 健康長寿医療センターの診断科別医師数。
 健康長寿医療センターの経営指標の推移。
 健康長寿医療センターのその他医業職種の推移と内訳。
 健康長寿医療センターに対する運営費負担金及び運営費交付金の推移。
 健康長寿医療センターにおける患者の退院先別人数の推移。
 健康長寿医療センターの個室使用料の推移。
 健康長寿医療センターの人材紹介会社への職種別支払い金額の推移。
 健康長寿医療センターの看護師採用者数の推移、新人、既卒別、五年分。
 健康長寿医療センターの看護師の夜勤形態と勤務時間、夜勤時の看護師数、職場別。
 健康長寿医療センターの看護師の夜勤回数別人数、二〇一五年から二〇一九年の五年分で七月のもの。
 健康長寿医療センターの看護師の夜勤制限免除職員数、二〇一五年から二〇一九年の五年分で七月のもの。
 健康長寿医療センターの育児休暇取得職員数と職種、二〇一八年度。
 健康長寿医療センターの有給休暇取得日数の年次推移、五年分、職種ごと。
 健康長寿医療センターの診療報酬返還金の項目及び対象期間並びに金額。
 健康長寿医療センターの看護職員一人当たりの月平均夜勤時間、八時間未満を除く一年分です。
 よろしくお願いします。

○栗林委員長 ほかにございませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○栗林委員長 ただいま藤田委員より資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○栗林委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○栗林委員長 次に、請願の審査を行います。
 請願一第六号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○成田保健政策部長 お手元にお配りしております請願審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 整理番号1、請願一第六号は、清瀬市の清瀬わかば会家族会外二十六団体の代表、緒志嘉彦さん外一万二千三十一人の方々から提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、東京都心身障害者医療費助成制度の対象を拡大していただきたいというものでございます。
 現在の状況についてご説明させていただきます。
 心身障害者医療費助成制度は、所得税の特別障害者控除との整合性や重度心身障害者の医療にかかわる経済的負担が特に大きいことを踏まえ、身体障害者手帳一級、二級及び内部障害三級、愛の手帳一度、二度、精神障害者保健福祉手帳一級の方を対象としており、国の特別障害者手当に準拠した所得制限の範囲内となる方の医療保険の自己負担分の一部を助成しております。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○栗林委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○小宮委員 東京都心身障害者医療費助成制度の対象の拡大を求めることに関する請願について何点か伺います。
 この心身障害者医療費助成制度は、昭和四十九年に始まった大変息の長い制度であります。今ご説明もありましたとおり、重度の心身障害者の医療の困難性とその経済的な負担、これが大きいということに対して、医療費の公費助成を行うものとしています。
 その対象をどう決めているかというと、国の特別障害者控除の基準に基づいて、現在は、身体障害者手帳の一級と二級及び内部障害の三級、それから愛の手帳の一度と二度の方、また精神障害者保健福祉手帳の一級が対象となっています。
 今回の請願者の訴えですけれども、その対象とならない中でも、愛の手帳三度、四度の方は、本人の収入では医療費を賄い切れないことが多いので、対象の拡大をというふうに望んでおられます。
 平成十九年以降、この拡大を希望する要望や質疑が毎年出されているところです。
 そこでまず、東京都は、障害者の生活実態について、本人の収入では医療費を賄えないことが多いというお話もありますので、特に知的障害者の医療を取り巻く状況について、どのように把握しているのか伺います。

○松山障害者施策推進部長 都は、福祉保健基礎調査により、五年に一度、障害者の生活実態を把握しております。
 直近では、平成三十年度に調査を行い、現在、速報値を公表し、最終的な報告書を取りまとめているところでございます。
 この調査は、十八歳以上の身体障害者四千人、知的障害者千二百人、精神障害者八百人及び難病患者千二百人の合計七千二百人を対象に、調査員が調査対象者を訪問し、面接して聞き取る方法により実施しております。
 調査項目は、障害の状況、健康、医療、日常生活、就労、経済基盤、社会参加等の状況、障害者総合支援法による障害福祉サービス等の利用状況などであり、健康、医療につきましては、過去一年間の受診の有無、現在の通院の状況、医療費助成等の利用の有無などを聞いております。
 知的障害者の方の医療の状況につきましては、過去一年間に病気やけがで医者に診てもらったか等を聞いておりまして、約八割の方が受診したと回答しております。

○小宮委員 五年に一度の障害者の生活実態調査の中で、健康、医療という項目があって、その中で、一年間に一回以上かかったことがありますかという調査で、それに対する回答が八割という程度の把握をされているということです。つまり、一年間の通院の回数や医療費の負担に関してまでは把握されていないということでした。
 今回、対象の中の三度の方についていいますと、その約半数は福祉作業所で働いているわけですけれども、平均工賃が月一万五千円であるという切実な声を伺っております。先日も社会福祉法人の東京都手をつなぐ育成会の皆さんからお話を伺ったところですけれども、もちろん工賃にプラス障害基礎年金であるとか、三度については一万五千五百円の手当、また家族と暮らしていれば、その家族の方の経済状況、それから区市町村ごとに手当のあるという地域もありますので、同じ級数の、つまり、同じ三級の手帳の中でも、一人一人の家族の構成であるとか暮らす場所によって、その経済実態はさまざまであるというふうなことがいえると思います。
 しかしながら、三度の半数の方々が福祉作業所で働き、平均して月一万五千円という低い工賃の中で暮らしているという実態は、一つ明らかなところであろうかというふうに考えます。
 平成二十九年中の収入も五十万から百万円未満という方が約半数という調査結果が出ております。そうした状況において、知的障害者の三度の方は二万一千四百七十二人いらっしゃって、四度の方は四万二千三百七十一人というふうにいらっしゃいますが、医療費の負担の実態というのを把握するにはどのような手続が必要か確認します。

○成田保健政策部長 医療費負担の正確な実態把握のためには、保険者が保有する個人情報であるレセプト情報の分析が必要でございます。
 レセプト情報を入手するためには、手帳所持者の加入している医療保険の情報を区市町村から提供してもらい、その上で各保険者に該当者のレセプト情報の提供を依頼することになります。
 例えば、手帳所持者が区市町村国民健康保険の加入者である場合、区市町村国保の同意を得て、国民健康保険団体連合会に該当者のレセプト情報の抽出、分析を依頼することとなります。
 なお、それぞれの段階におきまして、各機関が定める規定に基づき本人同意を得るとともに、目的外提供の手続を経る必要がございます。

○小宮委員 東京都としては、障害者手帳を審査をして認定していますから、手帳を持っている方は把握をしていらっしゃると思いますが、医療費については、本人の同意はもちろんですけれども、医療保険の情報を持っている区市町村と、それから、それぞれの保険者から情報提供や調査分析を得る、そのためのさまざまな手続が必要になるということでした。また、福祉部門と医療保険が必ずしもデータで一元管理されていないという区市町村の現状もあるというふうに思います。
 そんな中で、医療費の実態把握は、個人情報の問題も含めて、簡単なことではないということがあるということと、また、大事なのは、やはり本当に今のままでは適切な医療が受けられない、本当に困難な方がどの程度、三度、四度の障害者の方、知的障害者の方にいるのかということだというふうに思っています。
 安易にさまざまな助成制度を拡大するということは、ほかの制度やサービスにも影響が及ぶということを考えますと、この請願の内容をこのまま受けるということに対しては懸念を持つというところです。
 今まで長年にわたりまして出されている要望であるということはよく承知をしておりますが、このための医療費の実態の把握をせよという前に、やはり改めて、そもそもこの制度の目的は何かということを考えますと、冒頭確認しておりますけれども、日常生活にも困難を来すような重度の障害者への医療費助成制度であると。これが、昭和四十七年、大変古くから始まっている制度の目的であるわけですけれども、改めて確認をしたいと思います。

○成田保健政策部長 ただいまのお話のとおり、本制度は、重度の心身障害者、知的障害者、精神障害者を対象として実施しているところでございます。

○小宮委員 この制度が、重度の方への、日常生活が困難な、そうした方への医療費助成であるという目的があるということであるとすれば、そもそもこの制度の目的と今回の請願者の訴えの内容というものには隔たりがあるというふうに感ぜざるを得ません。
 医療費助成に頼るというだけではなくて、さまざまな障害を抱えていらっしゃる方への支援というものを充実する必要があるというふうに思います。障害のある方が、困ったときや不安なことに対して、そういったさまざまな支援が安定的に提供できるということが重要です。
 今、知的障害者の七割を超える方が親御さんと一緒に暮らしているというデータが先ほどの調査結果の中からもわかりますが、しかし、その親御さんの年齢は半数が六十歳以上を超える、そういう状況になってまいりました。
 やはり親御さんからすると、親亡き後の住まいの整備であったり、所得保障の問題、日中活動の場の整備、またショートステイや相談支援の充実など、さまざまな支援をしていかなければならない施策がたくさんあると思いますけれども、東京都としては、国や区市町村との適切な役割分担をしっかりと果たしていただくと同時に、東京都として、障害者の抱える課題にもこれからもしっかりと真摯に向き合っていただきたいということを要望いたしまして、質問を終わります。

○白石委員 日本共産党の白石たみおです。
 東京都心身障害者医療費助成制度の対象の拡大を求めることに関する請願について、私からも質問をいたします。
 本請願は、清瀬わかば会家族会外二十六団体、代表である緒志嘉彦さんを含めて一万二千三十二人の方から請願が提出をされました。
 請願の願意は、対象者を制限する現在の東京都心身障害者医療費助成制度を見直し、障害の程度を問わずに、対象を拡大することを求めております。
 我が会派としても全面的に賛同するものであり、その立場から質問をいたしたいというふうに思います。
 まず初めに、現在の医療費助成制度の対象がどれほど狭いのか、障害者手帳の重さ別で、局にも資料を提出してもらいました。
 その資料によりますと、二〇一八年三月末現在で、例えば知的障害者で手帳を取得している方は都内に約八万八千人いらっしゃいます。そのうち、医療費助成制度の対象となる愛の手帳一度、そして二度の合計が二万四千人、一方、対象外となる三度と四度の合計は約六万四千人です。これをもとに計算をいたしますと、知的障害者の手帳を持つ方の七割以上は対象外となります。
 同様に計算をいたしますと、精神障害者においては九割以上が制度の対象外となります。
 厳密には、知的と精神など重複されている方も当然いますので、医療費助成の対象者はもう少し多くなるなど多少の差はありますが、大きな傾向としては変わりはないというふうに考えます。それにしても、いかにこの制度の対象となる障害者が制限をされているかということは明らかだというふうに思います。
 そこで伺いたいと思いますけれども、都の心身障害者医療費助成制度は、支援が受けられる対象者が重度障害者に限られております。どのような理由で限定をしているか説明をしていただきたいと思います。

○成田保健政策部長 都の心身障害者医療費助成制度は、重度の心身障害者、知的障害者、精神障害者を対象として実施しております。身体障害者手帳一級、二級、内部障害は三級まで、愛の手帳一度、二度の方を対象としております。
 また、平成三十一年一月からは、精神障害者保健福祉手帳一級の方にも対象を拡大いたしました。
 対象要件は、本制度と趣旨を同じくする所得税の特別障害者控除との整合性や、医療にかかわる経済的負担が特に大きいことを踏まえて設定しております。

○白石委員 難しく答弁されましたので、聞き方を変えて、改めて伺いたいと思います。
 中度、軽度の障害者が本制度の対象外というふうになっているのはなぜなのか理由を伺いたいと思います。

○成田保健政策部長 本制度の対象要件は、趣旨を同じくする所得税の特別障害者控除との整合性や、医療にかかわる経済的負担が特に大きいことを踏まえ設定しておりまして、重度の障害者を対象としております。

○白石委員 先ほどの答弁の繰り返しです。重度の障害者が対象となっている理由を聞いたのではありません。答弁は、質問に対して正しく、わかりやすく述べていただきたいとまず申し上げておきたいと思います。
 都のいい分をわかりやすくいいかえれば、重度障害者の方は医療費の負担が特に大きいから対象とするけれども、一方で、中度、軽度の障害者は医療費負担が大きいとはいえないから対象外にしていると、こういうふうな理解でよろしいかどうかお答えいただきたいと思います。

○成田保健政策部長 先ほどもご答弁申し上げましたとおり、本制度の対象要件は、趣旨を同じくする所得税の特別障害者控除との整合性や、医療にかかわる経済的負担が特に大きいことを踏まえ設定しておりまして、重度の障害者を対象としております。

○白石委員 質問と答弁がかみ合いませんが、否定をされませんでした。つまり、そのような理解でいいということです。
 特別障害者控除との関係を繰り返し先ほどから述べられていますが、特別障害者控除との関係では、そもそも合わせなければいけないという決まりはありませんから、障害者の生活実態から、必要があれば広げればいいと、考え方ということになります。
 だから、これは対象外になる理由には到底なりません。
 そうなると、明確なのが、対象の範囲の境目はどこか、医療費負担が大きいかどうかというところになります。だとするならば、制度の対象外とされている中度や軽度の障害者は医療費負担が大きくないとする根拠が当然ないといけないというふうに思います。
 そこで伺いたいと思いますが、これまでに、中度や軽度の障害者はどれぐらい医療費がかかっているのかなどの実態調査を都として行ったことはありますか。

○成田保健政策部長 都は、福祉保健基礎調査により、五年に一度、過去一年間の受診の有無、現在の通院の状況、医療費助成等の利用の有無など、障害者の方の生活実態を把握しておりますが、実際にご負担された、幾らかかったかという医療費については把握はしてございません。

○白石委員 実態調査はしていないということです。つまり、都として、中度、軽度の障害者の医療費負担が大きいかどうか把握をされていないということです。
 実態も調べもせずに、中度や軽度の障害者の医療費は大きくないとされ対象外にされるというのは、私には全く理解ができません。障害者の皆さんや家族、関係者の皆さんだって到底納得できないというふうに思います。
 中度、軽度の障害者の皆さんは、本当に医療費の負担が大きくないのか、今回の質疑をするに当たり、当事者の皆さんや関係者の皆さんに私もお話を伺いました。
 例えば、四十六歳男性、愛の手帳三度の方です。月の収入は、作業所で働いた工賃が多くても月一万円程度。もろもろの手当などを合わせても、月の収入は六万円程度です。グループホームに入っているので、家賃が月に四万円かかります。差し引いても、手元に残るのは二万円にも満たないという状況です。
 ことしの二月、病院で親知らずを抜くことになりました。障害特性から、言葉で自分の気持ちをうまく表現できなかったり、痛みや不安から叫んでしまったり、体を大きく動かすなど危険が伴うため、全身麻酔をかけて、入院をして処置することになりました。
 通常であれば、皆さんも経験があるかもしれませんが、親知らずの治療費というのは一万円もかかりません。しかし、この方、障害の特性から、治療費は、入院もしていますから三万七千円と通常の三倍以上の自己負担がかかっております。
 別の方です。三十六歳男性、愛の手帳三度。作業所の月の収入が三千円から四千円。手当などを合わせても、先ほどの方と同じくらいの収入だと思います。
 二年前に、虫歯から頬のあたりにばい菌が入り、入院をいたしました。定期的に検診はしておりましたが、本人に症状があっても訴えることが困難なこともあり、早期に発見することができなく、重度化してからの治療となってしまいました。一週間の入院でかかった治療費はおよそ十六万円です。
 本人は自覚症状があったとしてもうまく訴えることができないということから、日ごろから家族がよく観察をして、定期的に検診も受けていました。けれども、発見がおくれてしまった。このことに、ご家族の方は責任を感じながら話されていることに、私も、聞きながら心が詰まる思いで聞きました。
 今の実態からもわかるように、障害の特性から、自覚症状を言葉や行動でうまく表現できずに、重度化してから発見され、その分、医療費が大きくなること、また、親知らずなど通常では一万円もかからない費用が、全身麻酔などをして、入院までしないと安全に治療ができないため、その分、時間もお金も大きくなるなど、重度でなくても負担が大きいことは、この実態からも明らかだと思います。
 さらに、高齢化による心身の機能の低下が、例えば知的障害のある方は早いということも、専門家などから広く指摘もされております。
 率直に、ここで私、伺いたいと思いますけれども、医療費の負担が大きいとの障害者団体やご家族の皆さん、関係者の声を、東京都はどのように受けとめているのか率直に伺いたいと思います。

○成田保健政策部長 障害者の医療費につきましては、負担が大きいなど、さまざまなご意見があることは承知しております。
 都は、心身障害者の保健の向上と福祉の増進を図ることを目的に、医療費の一部を助成する福祉施策として心身障害者医療費助成制度を実施しております。

○白石委員 今、私、切実な実態も含めて部長にもいいました。東京都としても聞いているということですけれども、私が質問したのは、こういう切実な声や実態をどのように受けとめているのかと聞いているんです。聞いたことがあるかという質問をしたんじゃないんです。
 改めて、この皆さんの声であったり切実な実態についてどういうふうに受けとめているのか、そこら辺をしっかりとお答えいただきたいと思います。

○成田保健政策部長 先ほども答弁申し上げましたけれども、障害者の医療費につきましては、負担が大きいなど、さまざまなご意見があることは承知してございます。

○白石委員 ここでしっかりと受けとめもいえないという姿勢では、本当に、私、問われると思います。
 障害者の収入を見ても、障害の重さにかかわらず、医療費がいかに負担となるかは明確なんです。
 先ほどもいわれておりましたけれども、東京都福祉保健基礎調査で障害者の収入が調査をされております。それによれば、年間の収入で半数近くが百万円未満なんです。さらにいえば、八割以上の知的障害者は二百万円以下の水準なんです。
 障害の重さ別で見ても、最新の調査はまだ公表されておりませんので、五年前の調査になりますが、例えば愛の手帳三度の障害者は、五割以上が百万円未満、約九割が二百万円未満なんです。愛の手帳四度の方も同様に、百万円未満の収入が約半数、八割以上が二百万円未満の水準となっているんです。
 先ほどの実態でも紹介したように、月の収入がもろもろの手当を含めても六万円程度で、みずからの医療費は工面することができないんです。家族が医療費を負担しているのが今の実態なんです。
 家族の方からどのような声が出ているのかというと、例えば、私は七十歳を過ぎている、自分がいなくなった後、息子が誰を頼ればいいのかと思うと本当に心配、今は家族がいるから何かあっても対応することはできるけど、自分がいなくなった後のことを考えると一番不安など、親亡き後のことを皆さん一番心配されているんです。
 今、現状では家族の皆さんが支えていらっしゃいますけれども、もし仮に自分がいなくなったら、将来のことを考えたら本当に寝てもいられないというようなのが、親の皆さん、それから関係者の皆さん、そして当事者の皆さんも含めて、一番切実に追い詰められているような状況なんです。だからこそ、少なくとも現在の医療費助成制度の対象を拡大することを、切実に、今回、請願者の皆さんは願っているんです。
 これはぜいたくな要求などではありません。障害者の、医療を受ける権利の問題なんです。障害者の権利に関する条約を日本は批准しております。東京都では、昨年十月に障害者差別解消条例が施行されました。まさしく条約に基づき、そして条例に基づいて、対象を制限しているこの現状こそ、今、改善することが求められているのではないでしょうか。
 加えて、お金の問題だけじゃないんです。ご家族の方は、子供を日ごろからよく観察して、なるべく早期発見、治療を心がけているんです。それでも、先ほども紹介したように、重度化してから発見になってしまうこともあるんですね。それを悔やむような精神的負担もあわせて、ご家族の方も含めて、今も思っているんです。私は、こういうところにこそ東京都が心を寄せて、障害者福祉に取り組む姿勢を示すことが重要だと改めて強く指摘したいと。
 これまで指摘したように、実態把握というのは待ったなしだと思います。どんなことをやるにしても、実態の把握からまずは出発することが極めて重要だと思います。
 改めて伺いたいと思います。少なくとも都として、中度、軽度も含めた障害者の医療費の実態調査をすべきだというふうに考えますけれども、いかがでしょうか。

○成田保健政策部長 現行制度につきましては、平成三十年三月、都議会定例会で議決を受けまして、精神障害者保健福祉手帳一級に対象を拡大したものでございます。
 基本的に、施策を進めていくに当たっては、関連するデータの収集、分析も重要でございます。医療費負担の正確な実態把握のためには、保険者が保有する個人情報であるレセプト情報の分析が必要であり、分析に当たっては多くの課題がございます。
 レセプト情報を入手するためには、手帳所持者の加入している医療保険の情報を区市町村から提供していただき、その上で各保険者に該当者のレセプト情報の提供を依頼することとなります。
 なお、各段階で、都、区市町村及び保険者がそれぞれ定める規定に基づきまして、本人同意をとるとともに、目的外提供の手続を経る必要があることから、各機関のご理解とご協力が不可欠となっております。

○白石委員 施策を進めていくに当たっては、関連するデータの収集、分析が重要であると実態調査の重要性を示されたことは、大変意義がある答弁だというふうに思います。あわせて、区市町村の事務負担があることから、理解を得ることが不可欠とも述べられました。
 レセプト情報の分析を行うことが前提となっておりますけれども、レセプト情報の分析は、正確な実態把握のためには有効な手段の一つとなりますが、それしか方法がないということではないというふうに思います。
 ほかにも実態調査をする手法はあると思いますが、部長、いかがでしょうか。

○成田保健政策部長 医療費負担を正確に実態把握するためには、先ほど来申し上げておりますとおり、保険者が保有する個人情報であるレセプト情報の分析が必要と考えております。

○白石委員 レセプト情報がまずは一番正確に実態を把握できるということでありますので、だとするのであれば、区市町村などの協力を得て調査をしようとするのであれば、一定の負担をかけるのは確かだと思います。
 だからこそ、障害者の皆さんや家族、関係者の皆さんの切実な声を、区市町村などにも東京都が訴えをして理解を得ることが都の役割ではないでしょうか。その立場で実態調査を行うよう強く要望しておきます。
 また、請願の願意でもある東京都心身障害者医療費助成制度の対象者を拡大するためにも、他会派の皆さんにも、本請願を採択するよう求めて、質問を終わりたいというふうに思います。

○斉藤委員 東京都心身障害者医療費助成制度の対象の拡大を求めることに関する請願について、無所属東京みらいを代表して、継続審査の立場から意見を述べさせていただきます。
 心身障害者医療費の助成は、心身障害者に対し医療費の一部を助成することにより、心身障害者の保健の向上に寄与するとともに、福祉の増進を図ることを目的として、昭和四十九年から開始をされております。
 現在の対象は、身体障害者手帳一級、二級、内部障害者三級、愛の手帳を持つ知的障害者一、二度、そして、平成三十年の議論により、精神障害者手帳一級も追加をされたところです。
 障害のある方々が就労し、経済的に自立することにさまざまな面で困難がある現代社会において、本人の収入だけでは医療費を賄い切れない現実があるということは、本請願からもうかがい知ることができます。
 私たち無所属東京みらいでは、障害のある方も、自分のできること、ご自身のできることを最大限生かし、経済的に自立をしていける社会を目指しております。
 障害者の就労の場を、さらに地域に充実させていくために何が必要かという問題意識から、先日、改めて障害者就労支援施設のA型とB型を視察し、お話を伺ってまいりました。
 A型事業所では、就労者の大半が愛の手帳三、四度をお持ちでいらっしゃいました。通勤手当や社会保険の加入などの手当も含めて、従業員にどれほど給与、報酬を支払っていけるか、また、給付金に頼らずに事業所を運営するために年間売り上げが幾ら必要か、そして、同様に取り組める企業をいかに都内にふやしていけるか、そんな課題意識を持ち帰りました。
 その解決に向けて、都として行うべき基盤整備や企業研修、周知啓発や基礎自治体との調整はまだまだ足りないと考えておりまして、引き続き就労支援の充実を求めるものです。
 そうした上で、今現在、やはり全く就労が実現できない、この先も見込みがないという方々をどう支援していくか、ご家族が高齢化したときにお住まいの場所はどうなるのか、グループホームなどの地域で暮らしていく場所はあるのか、共生社会を進めるためのハード、ソフトのバリアを除去できているのか、真のダイバーシティーの実現に向けて課題は山積をしております。
 翻って、本請願にあるように、障害の程度を問わず医療費助成を実施した場合は、年間で約五百億円の予算が必要になるとのことです。もちろん、願うところは、障害のある方やそのご家族がより幸せな暮らしを営んでいくことができる社会でございますが、超高齢、人口減少社会に突入していく東京にあっては、より有効な施策に限られた予算を配分していく姿勢が求められております。
 障害者支援施策の強化を求めつつも、医療費助成の対象拡大を求める本請願については、現時点では継続審査とさせていただきます。

○栗林委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○栗林委員長 異議なしと認めます。よって、請願一第六号は継続審査といたします。
 以上で福祉保健局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時十一分散会

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