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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第四号

平成三十一年三月十八日(月曜日)
第七委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長栗林のり子君
副委員長白石たみお君
副委員長桐山ひとみ君
理事小宮あんり君
理事まつば多美子君
理事岡本こうき君
伊藤しょうこう君
もり  愛君
斉藤れいな君
藤田りょうこ君
清水 孝治君
遠藤  守君
後藤 なみ君
木下ふみこ君

欠席委員 なし

出席説明員
福祉保健局局長内藤  淳君
次長理事兼務松川 桂子君
技監矢内真理子君
総務部長後藤 啓志君
指導監査部長村田 由佳君
医療政策部長矢沢 知子君
保健政策部長成田 友代君
生活福祉部長事業調整担当部長事務取扱坂本 尚史君
高齢社会対策部長粉川 貴司君
少子社会対策部長谷田  治君
障害者施策推進部長松山 祐一君
健康安全部長高橋 博則君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務奈良部瑞枝君
事業推進担当部長古賀 元浩君
医療改革推進担当部長田中 敦子君
医療政策担当部長花本 由紀君
地域保健担当部長本多由紀子君
子供・子育て施策推進担当部長加藤 みほ君
障害者医療担当部長石黒 雅浩君
食品医薬品安全担当部長野口 俊久君
感染症危機管理担当部長吉田 道彦君

本日の会議に付した事件
福祉保健局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成三十一年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 福祉保健局所管分
・第五号議案 平成三十一年度東京都国民健康保険事業会計予算
・第六号議案 平成三十一年度東京都母子父子福祉貸付資金会計予算
・第七号議案 平成三十一年度東京都心身障害者扶養年金会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第五十九号議案 東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例
・第六十号議案 東京都心身障害者福祉センター条例の一部を改正する条例
・第九十九号議案 東京都子供への虐待の防止等に関する条例
・第百号議案 東京都児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
付託議案の審査(説明・質疑)
・議員提出議案第二号 子どもの属する世帯に係る国民健康保険料又は国民健康保険税の補助に関する条例
陳情の審査
(1)三〇第二〇号の一 児童虐待及び虐待死の根絶に関する陳情
(2)三〇第四〇号  陳情三〇第二〇号の一の平成三十年第三回定例会中の議決を求めることに関する陳情
(3)三〇第六一号 陳情三〇第二〇号の一等の平成三十年第四回定例会中の議決を求めることに関する陳情
(4)三〇第六二号 児童虐待に対して関係機関が一丸となることを求めることに関する陳情

○栗林委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、委員外議員の発言の申し出について申し上げます。
 上田令子議員から、会議規則第六十三条の規定により、本日の委員会に出席して発言したい旨の申し出がありました。
 本件については、過日の理事会において協議の結果、必要なしとの結論になりました。
 お諮りいたします。
 本件については、理事会の協議結果のとおりとすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○栗林委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、福祉保健局関係の予算の調査、付託議案の審査及び陳情の審査を行います。
 これより福祉保健局関係に入ります。
 予算の調査、付託議案の審査及び陳情の審査を行います。
 初めに、第一号議案、平成三十一年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、福祉保健局所管分、第五号議案から第七号議案まで、第五十九号議案、第六十号議案、第九十九号議案及び第百号議案並びに陳情三〇第二〇号の一外三件の陳情を一括して議題といたします。
 予算案及び付託議案につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料及び陳情について理事者の説明を求めます。

○後藤総務部長 去る二月十九日の当委員会で要求のございました資料につきましてご説明を申し上げます。
 お手元の厚生委員会要求資料をごらんいただきたいと存じます。
 表紙の目次にございますように、全部で七項目となってございます。
 以下、順にご説明を申し上げます。
 初めに、一ページをお開き願います。1、二次保健医療圏別NICU病床整備状況といたしまして、平成三十一年一月一日現在のNICU病床数を都内十三の二次保健医療圏ごとに記載してございまして、合計で三百二十九床となってございます。
 二ページをお開き願います。2、療養病床を有する医療施設数及び療養病床数(医療保険適用・介護保険適用)の推移並びに介護医療院の施設数及び定員数といたしまして、(1)に、平成二十九年から三十一年まで、それぞれ一月一日現在の療養病床を有する医療施設数と病床数の推移を医療保険適用と介護保険適用に区分して記載してございます。また、(2)に、平成三十一年二月一日に設置されました介護医療院につきまして記載してございます。
 隣の三ページをごらんください。3、地域密着型サービスの事業所数の推移といたしまして、それぞれのサービスが創設されました年から平成三十年までのそれぞれ四月一日現在の事業所数の推移を記載してございます。
 四ページをお開き願います。4、地域包括支援センターの設置状況といたしまして、(1)に、区市町村ごとの平成三十一年二月一日現在のセンター設置数と平成三十年一月一日現在の六十五歳以上人口を隣の五ページにかけまして、さらに、(2)に、センター職員の配置基準を記載してございます。
 六ページをお開き願います。5、障害者グループホームの定員数といたしまして、平成三十年三月一日現在の定員数を区市町村ごとに記載してございます。
 隣の七ページをごらんください。6、被爆者の子の健康診断受診票の交付者数及び健康診断受診状況の推移といたしまして、(1)に、平成二十五年度から二十九年度までの被爆者の子の健康診断受診票の交付者数、(2)に、同じく平成二十五年度から二十九年度までの一般検査及びがん検診の種類別の受診者数を記載してございます。
 八ページをお開き願います。7、都内障害者グループホームの国加算算定状況といたしまして、平成三十年十一月に国の各種加算を算定いたしました都内の障害者グループホームの事業所数を記載してございます。
 以上、簡単ではございますけれども、要求資料のご説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○谷田少子社会対策部長 お手元にお配りしております陳情審査説明表に従いまして、四件の陳情についてご説明させていただきます。
 まず、整理番号1、陳情三〇第二〇号の一、整理番号2、陳情三〇第四〇号、整理番号3、陳情三〇第六一号の三件について一括してご説明いたします。
 整理番号1、陳情三〇第二〇号の一及び整理番号2、陳情三〇第四〇号は、港区の特定非営利活動法人シンクキッズ-子ども虐待・性犯罪をなくす会代表理事の後藤啓二さんから、整理番号3、陳情三〇第六一号は、江戸川区の情報公開えどがわ代表の秦智紀さんから、それぞれ提出されたものでございます。
 整理番号1、陳情三〇第二〇号の一の陳情の趣旨は、都において、次のことを実現していただきたいというものでございます。
 第一に、児童相談所は、把握する全ての虐待案件について警察と情報共有すること。また、親が面会拒否、留守等で児童の安否確認が不可能な場合、親に虐待歴がある場合、乳幼児健診が未受診、転居による所在不明、通報先不明等、迅速に児童の安全確保が必要な場合は直ちに警察に通報すること。
 第三に、都は、区市町村に対し、所在不明の児童及び健康診断が未受診の乳幼児について、関係する区市町村及びその部局、児童相談所、警察等との間で情報を共有し、児童等の所在調査や目視での安全確認を行い、面会拒否等の場合は直ちに警察に通報するよう周知すること。また、不登校事案についても、これまで凄惨な虐待事案が起きていることを念頭に置き、関係機関で必要な情報共有を図った上、連携して児童の安全を確保すること。
 第四に、児童相談所は、一時保護を解除しようとする場合には、警察に連絡の上、警察の協力を得て、保護者と同居または親密な関係にある者の有無、保護者等の暴力的傾向の有無、生活状況等を調査し、児童に危険が及ぶことはないかを十分に調査すること。また、一時保護等を解除し、児童を家庭に戻す場合には、事前に警察、区市町村、保育園、学校、病院等と協議し、連携して適切な頻度での家庭訪問等の計画を定め、児童の安全確保を図ること。
 第五に、都は、要保護児童対策地域協議会の実務者会議に地元の警察を構成員に加え、虐待案件の情報を漏れなく区市町村の部内及び警察等、関係機関と共有するよう、区市町村に求めること。
 第六に、児童相談所は、区市町村及び警察とともに、全ての虐待案件について情報共有を行った上、連携して事案に応じて適切な頻度で家庭訪問し、各機関が把握した情報を他機関と常に共有しつつ、児童の安否確認と親への指導、支援を行うことにより、虐待の継続やエスカレートを防ぐ措置を講ずること。
 第七に、陳情事項の実施に当たり、必要に応じ、進捗状況を都議会に報告することという内容でございます。
 また、整理番号2、陳情三〇第四〇号の陳情の趣旨は、厚生委員会に付託中の陳情三〇第二〇号の一について、直ちに継続審査を解いて審査を進め、平成三十年第三回定例会会期末までに議決をし、都民及び都知事以下関係機関に対して、都議会としての意思を示していただきたいという内容でございます。
 続いて、整理番号3、陳情三〇第六一号の陳情の趣旨は、厚生委員会に付託中の陳情三〇第二〇号の一及び陳情三〇第四〇号について、直ちに継続審査を解いて審査を進め、平成三十年第四回定例会会期末までに議決をし、都民及び都知事以下関係機関に対して、都議会としての意思を示していただきたいという内容でございます。
 現在の状況についてご説明いたします。
 都はこれまで、警視庁との間で、平成二十三年十二月に確認書を、平成二十七年十二月に覚書を、平成二十八年十月に協定をそれぞれ締結し、定期的に意見交換を行う場の拡充や現職警察官や警察官OBの児童相談所への配置を行うほか、身体的虐待として一時保護した児童が家庭復帰した事案について情報を共有するなど、両者の連携強化を図ってきました。
 また、平成三十年九月七日付で警視庁との協定を見直し、児童相談所が受理した児童虐待ケースのうち、虐待に該当しないケースや児童相談所の助言指導で終了したケースを除き、リスクが高いと考えられるケースを全て共有しております。
 児童相談所は、児童虐待の相談や通告があった場合、緊急受理会議を速やかに開催し、調査の対応方針や一時保護の要否等について協議した上で、原則として四十八時間以内に児童の安全確認を行っており、必要があるときは警察と同行して訪問しております。警察から通告を受けた事案については、その後の児童相談所での対応状況を警察に報告し、情報共有を図っております。
 こうした対応をさらに強化するため、児童の迅速かつ確実な安全確認を徹底することを目的として、安全確認の手法や出頭要求、立入調査を行う判断基準等について定めた都独自の安全確認行動指針を策定し、平成三十年十月一日からその運用を開始しております。
 また、本定例会で提案した東京都子供への虐待の防止等に関する条例案では、警察との必要な情報の共有や、子供の安全確認を行う際の警察への迅速かつ適切な援助要請について明記いたしました。
 一時保護の解除を判断する際には、虐待についての保護者の認識や一時保護前後の家庭環境等について調査を行うとともに、地域の関係機関の相談援助体制の状況等を確認しております。
 また、虐待をした保護者の状況、虐待の程度、児童の年齢や心理的な影響などを総合的に判断し援助方針を決定しており、その方針に基づき、保護者への指導など必要な対応を行っております。
 平成二十九年三月三十一日には、乳幼児健康診査が未受診等で連絡がとれない児童であって、区市町村が所在等の確認が必要と判断した児童について、所在及び安全が確認できるよう頻回な家庭訪問を実施するとともに、調査等により情報収集を行うこと、必要に応じて児童相談所や警察等関係機関の協力を通じて情報収集に努めることとする、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長通知、市町村子ども家庭支援指針、ガイドラインが発出されており、都は区市町村に周知しております。
 都内全ての区市町村は、子供家庭支援センター、児童相談所、学校、警察、保健所等の地域の関係機関で構成するネットワークを構築し、各関係機関が情報の共有を図りながら援助方針等を確認し、児童や家庭への支援を実施しております。
 三件の陳情についての説明は以上でございます。
 続いて、整理番号4、陳情三〇第六二号についてご説明いたします。
 本陳情は、江戸川区の情報公開えどがわ代表の秦智紀さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、現在も発生している児童虐待に対して、都が全庁一丸となってワーキング・トゥギャザー、関係機関で一緒にがんばろうという虐待から子供を守る基本的な理念を理解し、都知事以下の関係機関、全知事部局、全公立学校、全市立学校、警視庁、消防庁等において理念を共有し、児童虐待の根絶を実現するよう働きかけ、都内の子供たちを守っていただきたいという内容でございます。
 現在の状況についてご説明いたします。
 都内全ての区市町村は、子供家庭支援センター、児童相談所、学校、警察、保健所等の地域の関係機関で構成するネットワークを構築し、各関係機関が情報の共有を図りながら援助方針等を確認し、児童や家庭への支援を実施しております。
 都は、昨年三月に起きた虐待死事案も踏まえ、関係各局の連携を強化するため、六月に全庁横断的なプロジェクトチームを立ち上げており、児童虐待の未然防止、早期発見を目的として、新たに作成した虐待に気づくためのチェックリストを都庁全職員及び関係機関等に配布するとともに、各種イベントを活用した普及啓発を推進するなど、全庁一丸となって児童虐待の防止に向けた総合的な対策を進めております。
 また、関係機関等が一体となって子供と家庭を支え、全ての子供を虐待から守る環境づくりを進めるため、本定例会に東京都子供への虐待の防止等に関する条例案を提案しております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○栗林委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○桐山委員 それでは、私から、第九十九号議案、東京都子供への虐待の防止等に関する条例について及び平成三十一年度一般会計の予算に関する質疑をさせていただきます。
 全国的に相次ぐ痛ましい虐待事案がニュース等で報道されるたび、悲しみと憎しみとともに、加害者である保護者への厳しい目が向いてまいります。虐待予防として、未然防止、そして親支援を寄り添った形で進めていくため、本条例も意義のある内容として効果が発揮できるよう努めていただきたく思います。
 さて、虐待の定義といたしましては、身体的虐待、性的虐待、心理的虐待、ネグレクトの四種類に分類されますが、単独の場合もあれば、複雑に絡み合っているケースもあり、虐待防止に関する取り組みは党派を超えた急務な課題であることはいうまでもありません。
 相次ぐ児童虐待の事件を受けまして、親の体罰を禁止することなどを盛り込んだ児童虐待防止法など改正案を、政府は、今週政府案を閣議決定して国会に提出をするとの方針が出ているところでございます。虐待防止法改正もスピード感を持って、国の方は進んでいるようでございます。
 都におきましては、これまで厚生委員会としては、条例骨子案の質疑、そして二回目のパブリックコメントを実施され結果が公表されております。提出者数は六十五名、意見数合計では二百四十八件とのことでした。今回のパブコメでは、保護者の責務としての体罰禁止についての意見と未然防止策についての意見が多く見受けられました。
 委員会及びパブコメの意見を踏まえ、本条例案として骨子案から変更した点について、まずお伺いいたします。

○谷田少子社会対策部長 条例案については、条例骨子案を公表の上、パブリックコメントや区市町村との意見交換等を踏まえ、新たに三点の内容を盛り込んだところでございます。
 一点目は、社会全体で虐待の防止を図るという基本理念を踏まえ、条例制定の趣旨、目的を強調するものとして前文を置くこととし、その中で、子供が権利の主体として尊重される必要があることなどを明記いたしました。
 二点目は、保護者による体罰等の禁止に関し、子供の品位を傷つける罰について定義を行うとともに、都の責務として、体罰等によらない子育てを推進することを盛り込みました。
 三点目は、警察との連携強化について明確化するため、虐待事案に的確に対応するための必要な情報共有や、児童相談所が子供の安全確認等を行う場合の警察への迅速かつ適切な援助要請について盛り込んだところでございます。

○桐山委員 前文を置いたこと、そしてパブコメの結果を受けて、子供の品位を傷つける罰の定義、そして警察との連携強化について明文化されたことをご説明いただきました。
 次に、その前文についてお伺いしていきたいと思います。
 前文では、子供は大いなる可能性を秘めたかけがえのない存在であり、あらゆる場面において権利の主体として尊重される必要がある。この前文において強いメッセージ性を感じており、子供が権利の主体であることを明記され大変評価をしています。
 子供の権利条例がない自治体として、子供の最善の利益を考え、権利主体として尊重されることについてどのような思いが込められているのかお伺いをしたいと思います。

○谷田少子社会対策部長 児童福祉法第一条では、全ての児童は、児童の権利に関する条約の精神にのっとり、福祉をひとしく保障される権利を有するとされており、子供は権利の主体でございます。
 今回提案いたしました条例案では、子供の権利利益の擁護と健やかな成長を図ることを目的に、子供の年齢及び発達の程度に応じて、その意見を尊重することや子供の最善の利益を最優先とすることを基本理念といたしました。
 虐待は子供への重大な権利侵害であり、条例制定を機に、都、都民、関係機関等が一体となり、社会全体でその防止に取り組んでまいります。

○桐山委員 子どもの権利条約の精神にのっとり、子供の権利は、子供が持つ人権のことです。子供はこの権利の主体であるとの思いがしっかりと込められているとのことを理解いたしました。子供の最善の利益を、そして最優先をする基本理念のもと、子供を社会全体で守るというメッセージ性の強いものだと感じております。
 次に、責務についてお伺いしていきたいと思います。
 都の責務においては、都は、虐待防止、虐待を受けた子供の成長及び自立に対する理解並びに体罰等によらない子育ての推進に資する広報その他の啓発活動をするものとすると今回明文化された背景には、骨子案の際に、保護者への禁止規定だけではなく、啓発規定も重要であり、都の責務として、体罰等によらない子育ての推進を盛り込むべきだと岡本都議の指摘、提案によりまして明確化されたものと理解をしています。
 さて、平成二十八年の児童福祉法の一部改正の際の附帯決議によりますと、児童虐待を防止し子供の健全な育成を図るため、子供に対する有形力の行使は、子供の精神あるいは発達にさまざまな悪影響を及ぼし得るため、基本的に不適切であることの周知徹底と体罰によらない子育ての啓発をすること、懲戒権の行使のあり方について検討すること等、明記をされております。
 これを受けまして、国が推奨しております愛の鞭ゼロ作戦の普及啓発の推進が図られてきております。
 そこで、保護者の体罰等を禁止するとともに、体罰等によらない子育てを推進する都の責務を盛り込みましたが、国の愛の鞭ゼロ作戦の普及啓発については、これまで都は、どのような認識の中で進めてきたのか、また、体罰等禁止の実効性を担保していくため、今後もあらゆる場所で体罰等の影響などについて周知することが都の役割でありますが、あわせて認識をお伺いいたします。

○谷田少子社会対策部長 しつけに際しまして、体罰を与えたり暴言を浴びせたりすることは、恐怖により子供をコントロールしているだけで、子供はその理由を理解できていないこともございます。
 また、体罰等は虐待にエスカレートする可能性がある行為であり、虐待そのものである場合もございます。
 さらに、医学的に子供の脳の発達に深刻な影響を及ぼすことがあるとされております。
 日本では、しつけとしての体罰を容認する風潮もあり、子供が独立した人格と尊厳を持つ存在であるという考え方が必ずしも浸透しているとはいえない状況にあると認識しております。
 そのため、国のリーフレットを活用し、両親学級や育児相談等の機会を捉えまして、体罰等によらない子育てについて啓発を行うよう、区市町村に対し周知をしているところでございます。
 今回の条例案では、子供の権利利益の擁護と健やかな成長を図ることを目的といたしまして、保護者による体罰等の禁止とあわせ、体罰等によらない子育てを推進する都の責務について盛り込んでおります。
 条例制定を機に、体罰等によらない子育てが社会全体に浸透いたしますよう、一層の啓発に努めてまいります。

○桐山委員 ただいまご答弁にありましたように、医学的にも子供の脳の発達に深刻な影響を及ぼすことがあることへの認識、その情報を前面に出す周知というのが私は大変重要だと感じています。
 私、自分自身の一般質問でも申し上げましたが、マルトリーメントという言葉、マルは悪い、トリートメントは扱いという意味で、合わせますと不適切な養育、そして子供への不適切なかかわり方、つまり、感情に任せた暴言や暴力、そして育児放棄、激しい夫婦げんか、これ面前DVともいいますが、その一つで--子供を傷つける行為をマルトリートメントというそうでございます。
 子供の脳は極度のストレスを感じると、その苦しみから逃れようと脳の聴覚野や視覚野など、みずから変形してしまうことが研究結果でもわかっているそうでございますので、そのことは都は理解した中でお答えになっていることと思います。
 ぜひマルトリートメント、そして脳への影響についての理解と啓発、しつけと体罰は違うという理解、子供の育ちとともに発育、発達についての情報共有など、もうしつこいぐらい何度も申し上げますが、切れ目なく、あらゆる場所で周知をすることの仕組みをぜひつくっていただきたく、要望をさせていただきたいと思います。
 次に、関係機関等の責務についてお伺いさせていただきます。
 条例案におきましては、関係機関等と書かれております。その関係機関等の範囲及びその責務についてお伺いしたいと思います。

○谷田少子社会対策部長 本条例案におきましては、関係機関等については、学校、児童福祉施設、病院、保健機関、その他子供の福祉に業務上関係のある団体及び学校の教職員、児童福祉施設の職員、医師、歯科医師、保健師、助産師、看護師、弁護士、その他子供の福祉に職務上関係のある者をいうと規定しております。この中には、警察や民生児童委員などを含むものでございます。
 関係機関等の責務といたしましては、虐待を発見しやすい立場にあることを自覚し、虐待の早期発見に努めること、また都、区市町村及び他の民間団体と連携し、虐待の防止に関する施策の推進に積極的に協力するよう努めることとしているところでございます。

○桐山委員 ただいまのご答弁で、関係する機関を説明いただきました。
 最近では、認可外保育園では、不適切なかかわりをした保育園に対しまして厳しい行政指導をしているように、児童福祉施設等職員ですとか、あるいは福祉業務上関係のある団体としているのですから、虐待を発見しやすい立場にあることをしっかりと自覚をしていただきまして、虐待の早期発見に努めていただけるよう、さらなる関係機関への周知と、その責任、責務としての役割について、ぜひ協力連携が図れるよう進めていただきたく要望しておきたいと思います。
 次に、児童相談所と子供家庭支援センターの強化について質問をさせていただきます。
 一言に児童虐待といっても、その内容はさまざまでありまして、育児に悩む親がいっとき思わず声を荒げてしまったという事案もあれば、一月の野田市の死亡事案や今月の横浜市で発生したやけどした子供を放置した事案など、子供の命にかかわるような重篤な事案もありました。
 こうしたさまざまな児童虐待に的確に対応していくため、関係機関が連携して対応することが重要であり、その中核を担うのは児童相談所と子供家庭支援センターだと考えております。
 そこで、都は、児童相談所と子供家庭支援センターの連絡調整に関するルールを定めていると聞いておりますが、このルールにおいて、両機関はどのような役割で、どのような連携をしているのかお伺いしたいと思います。

○谷田少子社会対策部長 子供家庭支援センターは、住民に身近な相談機関として、子育て支援サービス等を活用しながら、子供と家庭に関する相談に対応するとともに、地域における支援ネットワークの構築を行っております。
 児童相談所は、専門的な知識や技術が必要な相談に応じ、立入調査や一時保護、児童福祉施設等への入所等の措置を行い、また区市町村に対して必要な援助を行っております。
 子供家庭支援センターが虐待相談を受ける中で、一時保護や施設入所など、児童相談所の機能の活用が必要となる場合は、児童相談所に事案送致等を行っております。
 一方、児童相談所が一時保護等を解除し、在宅での継続的な支援や地域での見守りが必要な場合等は、子供家庭支援センターと連携して対応しているところでございます。

○桐山委員 ただいまご答弁にありました役割及び連携につきましては、平成二十七年に子供家庭支援センターと児童相談所の共有ガイドラインとして定めた東京ルールに沿っているかと思います。
 そして、この連携ルールは、子供家庭支援センターと児童相談所それぞれが持つ機能を踏まえて、合理的に整理されているものと思っております。
 しかし、現場の方々から話を伺うと、連携が図れないこともあると聞いています。例えば子供家庭支援センターからは、児童相談所が施設等から子供を地域に戻す際に、地域の関係機関への情報提供が不十分、調査や指導をしないまま児童相談所に事案を送致してくるとの声も聞いています。
 あくまでもこれは一例ではございますけれども、東京ルールという双方のガイドラインがあっても十分機能しない場合があるということは、その背景として、虐待相談の急増に伴う業務量の増加や職員の経験不足などの、児相と子家センのそれぞれの機関の体制強化が現状に追いついていない部分もあるのではないかと感じております。
 そこで、連携を機能させるためには、児童相談所と子供家庭支援センターの体制強化が必要かと思いますが、来年度の取り組みについてお伺いをしたいと思います。

○谷田少子社会対策部長 都は来年度、児童相談所の体制強化と職員の資質向上のため、児童福祉司を二十九名、児童心理司を十八名、専門課長を二名、一時保護所職員を十六名、合計六十五名増員するところでございます。
 また、子供家庭支援センターへの経験豊富な虐待対策ワーカーの配置や、土日、夜間の相談体制の整備、要保護児童対策地域協議会の事務を担う職員の配置など、虐待対応力の強化に取り組む区市町村を支援いたします。
 こうした取り組みに加え、両機関の相互理解を深めるため、児童相談所と子供家庭支援センター合同による演習型研修を充実してまいります。

○桐山委員 双方が結んでおりますガイドラインの中でも、子供家庭支援センターの今後の整備というところで、夜間、休日対応について、二十四時間三百六十五日、虐待通告を受けられる体制を整備するよう努めるよう求めていました。
 しかし、現状では、平日、時間を延長しても、大体、最大十九時ぐらいでしょうか。努力をしながら土曜、日曜を開所している区市町村もありますが、まだまだごく少数かと思います。
 現在は、児童相談センターの虐待通告の三百六十五日二十四時間、緊急の連絡体制となっておりますが、その他は、いわゆる休日、夜間対応というのは警察への通告がほぼ多くなっているというふうに聞いております。地域にある子供家庭支援センターの相談体制の支援を引き続きお願いをするものでございます。
 そして、ただいまご答弁の中でも、体制強化として、このたび人員を配置されることになっておりまして、児童福祉司を二十九名、そして児童心理司を十八名、さらに専門課長を二名、一時保護所職員を十六名、合計六十五名増員されるとのことでございます。
 そこで、この両機関の体制を強化していくとともに、専門性の確保がやはり重要と考えております。特に、先ほどの児童相談所は、専門的な知識や技術が必要な相談に応じるとのご答弁もありましたけれども、児童福祉司の育成というものが今後重要になるかと思いますが、この児童福祉司の育成はどのように取り組んでいるのかお伺いしたいと思います。

○谷田少子社会対策部長 都は、職員の経験等に応じ、幅広い内容の研修を行っておりまして、新任の児童福祉司に対しては、四月に集中的に基礎的知識を習得させるほか、児童福祉司として必要な知識や技術を習得する研修を年間を通じて行っているところでございます。また、OJTによりまして、児童福祉司として必要なアセスメント力や実践力の向上にも取り組んでおります。
 来年度増員する専門課長は、研修計画の策定や困難ケースでの職員への助言指導等を行っておりまして、児童相談所の人材育成の体制を一層強化してまいります。

○桐山委員 一人前の児童福祉司になるためには三年かかるといわれています。そして、この三年の研修カリキュラムがあるとも聞いています。
 昨今、急激に人員を増加していくに当たりまして、早急なる人材の育成というものが大変重要になってまいります。
 しかし、現在は、経験年数といいますのが二年未満の児童福祉司が全体の五〇%に上り、過半数を超えている現状、これは一般質問において龍円あいり都議が指摘をしたものでございます。
 現場の民生児童委員さんからの声も、やはり二、三年で児相の職員が異動でかわるという困難な場合、あるいは、例えばです、これは一例ですが、ケース会議等で専門性のご意見を聞きたいといった際に、そういったときに、例えば児童心理司の方々が同席をされている場面でも、私たちはアドバイスを受けたいんだけど、やはりなかなかご意見をする場面がない、そういった声なども実際のところ聞いております。
 現場対応で士気も上がって、子家センの役割、そして地元でさらにケースを抱えて、見守って、さまざまな活動をされている民生児童委員さんの士気とか、あるいはやる気がある状況の中で、子供を私たちが絶対守るんだという、そういった気持ちを、ぜひ児相が行ってこいといえるぐらい、やはり安心した人員体制、あるいは専門職の方々がしっかりとアドバイスをしていただけるような体制を、いま一度ぜひお願いをしたいなというふうに思っております。
 そして、もちろん職員の方々がいろんなケースの方々に直面される場合、やはり職員の方々も人間ですから、メンタルな部分で非常にダメージを受けられることもありますので、そういった職員のメンタルヘルスの面からも、フォロー体制、支援体制をぜひ強化していただきたいということもあわせて要望させていただきたいというふうに思います。
 次に、虐待の未然防止について、条例では八条の一項関係について質問させていただきます。
 都は、妊娠、出産及び子育てについて相談しやすい環境、その他区市町村が実施をする切れ目ない母子保健及び子育て支援に関する施策について必要な支援を行うとしております。
 そこで、都が実施しております、ゆりかご・とうきょう事業は虐待の未然防止を図る上で重要な取り組みだと思っております。これは来年度で事業の終期を迎えますが、これまでの実施状況と今後の取り組みについてお伺いいたします。

○谷田少子社会対策部長 都は、全ての妊婦を対象に保健師等の専門職が面接を行い、各家庭の状況を把握した上で、必要に応じて支援プランを作成し、継続的な支援を行う区市町村をゆりかご・とうきょう事業を通じて支援しております。
 本事業を実施する区市町村数は年々増加しておりまして、今年度は四十三区市町村でございました。また、妊婦との面接実施率も年々上昇しており、平成二十九年度は都全体で七六・二%でございました。
 本事業を実施する区市町村からは、保健師等の専門職による妊婦への面接は支援の必要性の早期把握につながる重要な取り組みと評価されており、事業継続の要望を受けているところでございます。
 今後、区市町村における事業の実施状況等の調査を行い、その結果も踏まえ、本事業の効果について検証してまいります。

○桐山委員 ありがとうございます。
 このゆりかご・とうきょう事業は、妊婦に対し保健師等の専門職が面接を行い、家庭の状況の把握や、支援が必要かなと思う妊婦をいち早くキャッチして、継続して支援する仕組み、この支援というものが事業の一つでありますが、今ご答弁にありましたように、区市町村も四十三区市町村が実施をし、面接率も上昇されているそうでございます。
 これは来年、三十一年度で終了ということで、先ほどもご答弁の中にもありましたように、保健師等専門職による妊婦の面接というのが、早期把握につなげる非常に重要な取り組みだということで、評価もあり、事業継続の声も上がってきているとのことです。
 私も、この事業というものは、都議会議員になりましてからも、大変重要な位置づけとして、すばらしい事業だということを評価させていただいております。
 また、この育児パッケージを配布しながらインセンティブを働かせる、こういったことで面接に結びつけているということも非常に重要な点かなと思います。
 これというのは、やはり単独事業で、自治体で継続することというのはなかなか難しいということも聞いておりますので、ぜひ今後も、さらなる効果測定も事業評価もしていただく中で、またぜひ継続をするよう求めておきたいと思います。
 次に、虐待の未然防止についての三項、四項関係について伺います。
 予期しない妊娠、望まない妊娠は、虐待による死亡事例等を防ぐために、リスクとして留意すべきポイントとして指摘がされております。
 普及啓発や支援につなげる取り組みが重要ですが、これまで都は、予期しない妊娠、望まない妊娠に対する適切な支援につなげるため、取り組みとしてどのようなことを行ってきているのかお伺いしたいと思います。

○谷田少子社会対策部長 区市町村では、妊娠届け出時の面接等さまざまな機会を通じまして悩みを抱える妊婦を把握し、関係機関と連携しながら支援につなげる取り組みを行っており、都は包括補助等で支援をしております。
 また、妊娠相談ほっとラインでは、看護師等の専門職が電話やメールで予期しない妊娠に関する相談などに対応をしております。
 このホットラインでは、相談内容に応じて、医療、保健、子育て支援などの関係機関を紹介するとともに、特に継続的な支援が必要な場合は、相談者に対し、区市町村の保健所や保健センターに相談するよう勧奨しているところでございます。
 来年度は、こうした場合に、ホットラインから区市町村に直接連絡することにより、相談者を確実に引き継げるよう相談窓口の体制を充実してまいります。

○桐山委員 区市町村では、妊娠届け出時の面接、さまざまな機会を通して、こういった悩んでいる妊婦を把握されているとのことでございます。
 その中で、今ご答弁にありましたように、都では、この妊娠相談ほっとラインという中でしっかりと、看護師等の専門職などが電話やメールで、こういった予期しない、望まない妊娠に対してもしっかりと相談事をキャッチされているということをご答弁いただいたところです。
 私はこれまで、民間団体さんで活動されておりますにんしんSOSさんの取り組みについて聞く機会がありました。これは、都で行っている、今ご説明があったホットラインの時間外をカバーしているのではないかなというふうにも思っており、大概同じだと思うんですが、相談の内容、そしてやはり若年者層というものが夜間に連絡することが大変多く、内容も多岐にわたっているそうでございます。
 そして、この団体さんは、面会や同行支援も行っているとも聞いておりまして、今後の都の妊娠相談ほっとライン、これは、来年度では相談者に対しまして、区市町村の保健所や保健センターに直接相談できるように、つながるように、確実につなげるように、相談窓口の体制を充実していただけるということでございますので、引き続きこういった民間団体さんとの、何ていうんですかね、データの共有というんですかね、そういった取り組みも今後ぜひやっていただいて、もしかすると年齢層や相談内容も同じ傾向かもしれませんが、そういった夜間、結構遅い時間帯に対応されている内容など、やはりそういった内容も把握できるような取り組みをぜひお願いしたいというふうに思います。
 次に、予期しない妊娠、そして望まない妊娠をした人の相談に応じ、支援につなげることも重要であるということでございますが、先ほども申し上げました、特に若年者層について、予期しない妊娠、望まない妊娠に至らないようにすることも重要であります。
 若年者が予期しない妊娠、望まない妊娠に至らないようにするために、啓発や情報提供については、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス・ライツの視点が重要と考えております。都の取り組みについてお伺いいたします。

○谷田少子社会対策部長 セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス・ライツは、男女における思春期以降の生涯にわたる性と生殖に関する健康及び子供を産むか産まないか、産むとしたら、いつ、何人産むかを決める権利を意味するとされております。
 都は現在、若い人たちが妊娠、出産に関して正しい知識を持ち、自分自身のライフプランを考えられるよう、さまざまな普及啓発を実施しております。
 来年度は、動画やウエブ広告などさまざまな媒体を活用し、子供を持つことに関する総合的な普及啓発を実施してまいります。また、先ほど申し上げました妊娠相談ほっとラインにおいて、妊娠に関する女性からの相談等に対し、看護師等の専門職が助言や情報提供を行っております。
 来年度は、若者世代を含む、より多くの都民に利用していただけるよう、日曜日も相談を受け付けるとともに、インターネット広告を実施するなど相談窓口の普及啓発を強化してまいります。

○桐山委員 ありがとうございます。
 性と生殖に関する健康と権利のことを、先ほどのセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス・ライツということをいうんですけれども、今ご答弁にありましたように、子供を産むか産まないか、産むとしたら、いつ、何人産むかを決める権利ということでございます。
 この権利を守ることで守れる命があります。例えば、悲しいニュースが後を絶えない、今回問題になっている児童虐待です。ゼロ歳児、特に生後一カ月以内に亡くなる虐待の場合は、望まない妊娠で実母の虐待を受けたケースが多いそうです。
 ただいま教育庁の方では、学校教育の中で、性教育の手引の改定などが進められておりますが、性教育も教育機関だけでなく、福祉の面からもしっかりと、ただいまご答弁があったようにしっかりとサポートができるように、さらなる普及啓発を要望しておきます。
 この性と生殖に関する健康と権利を、私たち大人も、もっと性について学び、語り、そして若い世代に伝えていく必要があると感じています。
 もっと事前に知ることで、そして知識や手段をシェアして広めることで、守れる命、そして守れる人生がまだまだたくさんあるはずだと感じております。しっかりと、条例を機に、ぜひ虐待防止、全庁を挙げて取り組んでいただきたいことを要望しておきます。それでは条例の質問を終わりたいと思います。
 次に、予算では保育関連の質疑に入りたいと思います。
 本年十月から幼児教育の無償化がスタートします。認可保育サービスや幼稚園、認定こども園の利用について、ゼロ歳から二歳児は住民税非課税世帯、三歳から五歳児は全世帯無償化となります。認可外保育サービスも上限三万七千円、ゼロ歳から二歳は住民税非課税世帯は上限四万二千円を補助することが決まり、都はさまざまな保育施策を推進し、負担軽減に努めています。
 さて、国でも課題視されておりました給食費の件についてお伺いいたします。
 平成二十七年度に子ども・子育て支援新制度が開始して以降、幼稚園や保育所の給食費は、現在幼稚園では実費で納めています。保育所では主食は実費で納める一方、おかずに当たる副食費は保育料に含める形で徴収されることになっております。
 都内の保育所では、市区町村の努力によりまして、給食食材費について本人負担を生じさせないよう支援が行われている現状です。そして、このたび、この無償化開始とあわせて、国の方が整理されることとなりました。
 そこで、今回、政府の考え方に保育事業者などからは、市区町村によって対応にばらつきが生じることへの不安や、所得によっては従前の保育料より給食材料費の負担が重くなるとの懸念もあると聞いております。都の見解をお伺いいたします。

○加藤子供・子育て施策推進担当部長 国は、幼児教育の無償化に関する協議の場や子ども・子育て会議におきまして関係者と検討を重ね、昨年十二月に幼児教育無償化の制度の具体化に向けた方針を公表いたしました。
 この方針では、幼稚園、保育所等の三歳から五歳までの子供の食材料費につきましては実費徴収を基本とすること、また、ひとり親世帯等や年収が三百六十万円未満相当の世帯の副食材料費につきましては新たな負担が発生しないよう免除することとされました。
 都は、食材料費の取り扱いの変更を初め、今回の国の無償化に伴いますさまざまな見直し等につきまして、区市町村や保育団体に対し丁寧な説明に努めてまいります。

○桐山委員 保育の無償化があっても給食費のみ実費負担と、徴収するところとしないところが区市町村間の懸念として、既に声も聞こえてきているところでございます。
 ただいまご答弁にありましたように、国も、ひとり親世帯や年収が三百六十万未満の世帯の副食材費について、新たに負担が生じないように免除することとされておりまして、これでカバーできるのかなというふうに積算されているかと思います。
 無償化において、従来の保育料よりも負担を強いられることはあってはならないというふうに私も考えております。この課題認識は当初から私も持っており、市区町村からの要望には、今後ぜひ丁寧に対応し、また国の動向などもぜひ注視していただきますように要望しておきたいと思います。
 次に、保育園の無償化の対象に認可外保育施設も含まれる観点から質問をさせていただきます。
 認可外保育施設の質を確保することが何よりも重要であります。そのため、平成二十九年三月から開始をした巡回指導の実施状況、そして連携して行っている立入調査の実施状況について、まずお伺いいたします。

○村田指導監査部長 都は、保育サービスの質を確保するため、児童福祉法等に基づきまして、認可外保育施設に対して書面による報告徴収や立入調査等の指導監督を実施をしております。
 また、年一回、都内全ての認可外保育施設を訪問する巡回指導を実施しておりまして、平成三十年度の実績としましては、平成三十一年二月末までに延べ千二百二回、年度当初の施設数に対する実施率は一〇二・六%となっております。
 巡回指導の結果等を踏まえまして、立入調査を機動的に実施をしておりまして、認可外保育施設指導監督基準を満たさない場合には、文書指摘等を行いまして改善を指導しております。
 立入調査と巡回指導との連携によりまして、今後とも指導監督を機動的に実施をし、施設の適正な運営を確保してまいります。

○桐山委員 ありがとうございます。
 三月十二日に、葛飾区、にじいろ保育園は、児童の顔を平手打ちしたり、食事を無理やり食べさせたり、児童に苦痛を与える保育を繰り返し行っていたということで、施設名を公表され、報道もなされております。あってはならない行為です。
 都のたび重なる改善勧告に従わなかった認可外保育施設について施設名が公表されましたが、二月に公表された施設も認可外保育施設でありました。
 認可外保育施設の中には、特色のある、よい保育をしている施設もあれば、問題がある施設もあり、保育の質や内容はさまざまだと思います。
 問題のある施設、特に悪質な運営事業体に対しては、今回の公表のように厳しく指導監督を行うべきであると考えますが、見解をお伺いいたします。

○村田指導監査部長 都は、児童福祉法等に基づきまして、認可外保育施設に対して立入調査等の指導監督を実施しておりまして、その結果、指導監督基準に適合しない場合には改善を指導しております。
 その後も改善をされない場合には改善勧告を行い、勧告に従わなかった場合は公表し、それでも改善されない場合には区市町村と連携をし、児童の処遇を確保した上で施設の閉鎖命令等も含め、厳正に対処しているところでございます。
 今年度は、夜間の一人勤務が常態化し、改善の見通しがない施設など複数の施設に対して改善勧告を実施しまして、このうち三施設は従わなかった旨の公表も実施をしております。
 今後とも、認可外保育施設の指導監督に当たりましては、改善勧告も含め、厳正に対応してまいります。

○桐山委員 年に一回は必ず巡回指導をして、結果を踏まえて立入調査も実施をしているとのことです。
 この指導監督基準に満たない場合、文書指摘、そして指導を実施し、改善しなければ改善勧告、さらに施設名を公表したり、最終的には閉鎖処分、さまざまなこういった一連の処分があるかと思います。
 ぜひこういった悪質な運営事業体に対しては、厳しい態度で臨んでいただきたいというふうに強く要望しておきたいと思います。
 次に、ベビーシッター利用支援事業についてお伺いいたします。
 現在、ベビーシッター利用支援事業は、パートタイム就労に対応する保育短時間認定の児童を想定した事業であり、フルタイム就労の保護者は利用しづらいものとなっています。
 予算特別委員会における質疑においても、我が会派の内山議員が、来年度は利用時間の上限拡大等の事業内容の充実が図れることを確認し、これまで見えてきている課題は何かと質疑に立たせていただきました。
 平成三十一年度のベビーシッター利用支援事業について、事業内容の充実の考え方、そして具体的な充実内容についてお伺いをしていきたいと思います。

○加藤子供・子育て施策推進担当部長 今年度は、事業の開始に当たりまして、区市町村等に対し、事業内容に関する説明会を実施いたしました。説明会では、事業の詳細に関する質問とともに、利用時間の設定等に関して意見が寄せられたところでございます。
 こうした意見を踏まえまして、来年度は、利用可能な時間を拡大するなど事業内容を充実いたします。
 具体的には、フルタイム就労の保護者に対応できますよう、利用時間の上限を一日当たり八時間から十一時間に拡大をいたします。また、多様な就労形態にも対応できるよう、利用可能な時間帯を午後八時までから午後十時までに拡大をいたします。
 早朝、夜間においてベビーシッターを派遣する場合には、昼間と比較をいたしますと人件費が割高となりますことから、安定的にサービスを提供できますよう、事業者に対し、基本のサービス提供分に一時間当たり四百円を上乗せして交付をいたします。

○桐山委員 ありがとうございました。フルタイムの就労の保護者でも利用しやすい制度に改善をするため、事業内容を充実したことがわかりました。
 また、ベビーシッターを利用する際に、もう一つの課題でもある交通費の実費負担についても負担軽減を図っていくとのご答弁もあるわけですが、そのあたりについてお伺いしたいと思います。

○加藤子供・子育て施策推進担当部長 ベビーシッターが児童の自宅に通うために要する交通費でございますが、利用料とは別に、事業者から利用者に対し実費として請求されることが一般的でございます。
 認可型のベビーシッターにつきましては、平成二十九年度から、区市町村が交通費の負担軽減に取り組む場合に、児童一人当たり月額二万円を上限といたしまして、その二分の一を補助しております。
 来年度は、ベビーシッター利用支援事業につきましても同様の補助を実施いたします。

○桐山委員 交通費の実費負担の軽減によりまして、利用する際の負担軽減がされることを理解させていただいております。
 内山議員に対する答弁では、来年度にベビーシッター利用支援事業を活用する市区というものが十三区市に増加をするということが質疑の中でわかったところでございます。
 ただいま確認をしたように、来年度の事業内容は利用しやすい制度へと大幅に改善されることが予定されておりまして、私としては、活用する区市がさらに増加することを、ぜひ期待をしていきたいというふうに思っております。
 ベビーシッターというサービス自体がまだまだ十分に活用されておりませんし、なかなか家庭に入る抵抗感というものもまだまだあることは事実かと思います。こういったベビーシッターがより活用しやすいということで、都のこの事業を契機として、広く都民の方々がそのよさを認識して、サービス拡大が進むことを期待しています。
 そして、この状況の実現に向けては、都においてはさまざまな機会を捉えまして、ぜひ市区町村に対して本事業の活用を働きかけていただけますように要望させていただきたいと思います。
 それでは、最後の質問ですが、学童クラブについて質問させていただきます。
 学童クラブは、放課後の子供たちの安全・安心な居場所です。国は、全ての児童の安全・安心な居場所の確保を図っていくために、学童クラブと、そして放課後子供教室の一体的な推進を図ることを盛り込んだ新・放課後子ども総合プランを昨年発表しております。
 このプランの中で、二〇二三年までに全ての小学校区で学童クラブ及び放課後子供教室を一体的に、または連携して実施し、うち一体型の学童クラブ及び放課後子供教室について一万カ所以上での実施を目指すとされております。
 そこで、都は、子供の安全・安心な居場所を確保する観点から、放課後子供教室との一体型を推進しながら、学童クラブの充実を図るべきと考えますが、見解を求めます。

○谷田少子社会対策部長 都は、児童の安全・安心な居場所の確保と多様な活動を促進するため、区市町村が同一小学校内で学童クラブと放課後子供教室の両事業を実施する一体型の取り組みを推進しており、整備費の補助、両事業の関係者を対象とした合同研修や情報交換会等を実施しております。
 来年度からは、午後七時以降までの開所等、都独自の要件を満たす学童クラブと、年間二百五十日以上開所する放課後子供教室との一体型を推進するモデル事業を実施いたします。
 具体的には、学童クラブに共同プログラムの企画や学校との連絡調整を行う連携推進員を配置し、より効果的な一体型の取り組みを進めてまいります。
 今後とも、こうした取り組みを通じまして、学童クラブの充実に取り組む区市町村を支援してまいります。

○桐山委員 子供の居場所の観点から、放課後子供教室が進まないという中で、学童クラブとの一体型としての共同プログラムの企画など連絡を調整する連絡推進員を配置したモデル事業を実施ということでございます。ぜひスムーズな連携を期待させていただきたいというふうに思います。
 最後にですが、今回は質問はいたしませんが、学童クラブの質の担保について少し要望をかねて申し上げておきます。
 国は、地方分権の流れの中で、学童クラブの従うべき基準の指導員二名の原則配置から参酌化されて、配置基準の緩和がされることになりました。
 東京においては、学童クラブの待機児童もある中で、質の担保は欠かせないと思います。基準改正をされた背景の中には--私は、都市部である東京にはなじまないのではないかというふうに考えています。
 しかし、現在では、都では公設公営以外の学童クラブに対し、ただいまの一体型の施策もそうですが、都型学童への移行を進めてきております。これは、面積基準や職員の配置基準も国基準より厳しくしています。
 この従うべき基準を守ってきた都内の学童クラブに対しては、引き続き質の担保をして運営していただくと同時に、区市町村の条例でぜひ質を担保できるような独自基準を設けるなど、都としても、子供の放課後対策としての安全・安心な居場所の提供を推進いただきたく、要望を強くさせていただきたいと思います。
 そして、あわせて、都型学童の移行へとぜひ進めていっていただくように、区市町村へもさらに働きかけていただけますようにお願いを申し上げまして、私の質問を終了させていただきます。ありがとうございました。

○伊藤委員 それでは、医療用医薬品の不正流通防止対策について伺います。
 インターネットなどが広く普及し、さまざまな情報や取引について、若年世代を初め利用者が増加をしております。
 そのような中、緊急避妊薬をフリマサイトで違法に販売した男性が逮捕されるという事件や、SNSを悪用した取引が横行しているとの報道もありました。フリマサイト等で医療用医薬品が不正に売買され、安易に使用されると重大な健康被害も発生しかねません。
 都は、このようなフリマサイトへの対策に先駆的に取り組んでいるようですが、医薬品の不正流通を防止し、都民、国民の安全を守るためには、今後も都がリーダーシップをとって対策を講じていくことが重要です。
 そもそも医療用医薬品は、医師や薬剤師などの専門家のもとで患者に適切に提供されねばなりません。しかしながら、先ほど述べた事件のように、サイトを利用し、医療用医薬品が消費者間で不正に売買される実態もあるそうです。
 それでは、都は、このような医薬品の不適正な取引に対して、どのような対策を講じてきたのか伺います。

○野口食品医薬品安全担当部長 都では、平成十五年三月からインターネット関連企業と協力して、インターネット広告等の監視指導を行ってまいりましたが、平成二十五年ごろにフリマアプリが登場し、消費者間取引が活発化してまいりました。平成二十九年ごろから医療用医薬品等をフリマサイト上で販売する事例が散見されるようになりました。
 このため、昨年六月、大手フリマサイト運営企業六社と連携し、医療用医薬品等の不正出品が発見された場合、直ちに運営企業に削除要請して迅速に削除する体制を構築し、監視指導を強化してまいりました。
 試行的に開始した一昨年十二月からこれまで、都のサイトパトロール等により発見した不正出品千五百二十七件について削除要請を行った結果、全ての出品が削除されており、有効な手段と考えております。
 また、運営企業六社と定期的に連絡会を開催して、出品動向等に関する情報共有を図り、迅速な監視に努めているところでございます。

○伊藤委員 昨年六月から大手の運営企業と連携したフリマサイトの監視体制を強化しているとのことでしたが、最近は取引方法が一層巧妙化し、ツイッターであらかじめ購入希望者を募り、アクセサリーなどと偽装してサイトで取引する事例もあると聞いております。
 都は本年二月、SNSを使用した医薬品の不正販売に対して取り組みを強化したと発表しましたが、その内容と実績を伺います。

○野口食品医薬品安全担当部長 企業と連携した取り組みにより、不正出品の多くは企業の自主審査の段階で排除されるようになりましたが、それをかいくぐるように、ツイッターで緊急避妊薬等の購入者を募り、商談が成立すると、イヤリング等に偽装してフリマサイトで売買するという新たな取引手法が出現してまいりました。
 このため、本年二月から、フリマサイト運営企業に加え、ツイッタージャパン株式会社とも連携をし、違法広告ツイートへの監視指導を開始いたしました。
 具体的には、薬務課公式ツイッターアカウントを取得し、SNSモニタリング等により医薬品の不正販売に関するツイートを探知した場合、都から直接警告を行い、広告や販売の中止を指示するものでございます。指示に従わなかった場合は、ツイッター社に対してツイートの削除等を要請し、違法広告ツイートを迅速に排除することとしております。
 本年二月の取り組み開始からこれまでに百十四件の違法広告ツイートに対し警告を行い、百一件は即日ツイートが削除されました。残りの十三件はツイッター社により削除要請することにより、翌日には百十四件全て削除され、アカウントも凍結をされました。

○伊藤委員 先駆的な取り組みにより一定の成果は上がっているようですが、ツイッターの場合、ユーザー名を変えて新たな不正販売が繰り返されるおそれもあるようです。
 このような点を含め、今後、医薬品の不正販売の根絶に向け、どのような対策を講じていくのか伺います。

○野口食品医薬品安全担当部長 都の追跡調査の結果、ご指摘のように、ツイートが削除されてアカウントが凍結されても、またすぐに新しいアカウントを取得して違法広告ツイートを再開する事例を幾つか確認をしております。
 基本的には、違法広告ツイートを発見次第、警告していくことになりますが、不正販売を繰り返すなど悪質な場合には、警視庁へ引き継ぐなど実効性のある対策を講じてまいります。
 また、都民に対しても、SNSやフリマサイトを通じて安易に医薬品を購入し使用することがないよう、啓発を図ってまいります。
 今後とも、連絡会を通じて、フリマサイト運営企業等のほか、オブザーバーとして参加をしています厚生労働省、総務省、経済産業省など国の関係機関とも緊密な連携を図り、幅広い観点から、より効果的な対策を検討するなど不正販売の排除に努めてまいります。

○伊藤委員 SNSやフリマサイトは、その利便性、匿名性などから急速に市場が拡大しているようですが、人の命や健康を守る医薬品が、薬剤師など専門家を介さず安易に販売、使用されるなどはあってはならないことであります。
 今後も、環境の変化に即した迅速な監視指導により、医薬品の適正流通の確保に努めていただきたいと思います。
 続きまして、災害時精神科医療体制整備事業について伺います。
 精神科病院とは、ご案内のとおり、精神科疾患の治療施設で入院施設を伴う医療機関です。
 精神疾患とは、多岐にわたる脳の疾患及び障害の総称であり、統合失調症、鬱病、認知症、薬物依存症、発達障害など、さまざまなものが含まれるそうです。このような方々に対しては、災害時にさまざまな配慮が必要になります。
 さて、東京都は、新年度予算案の中で新たな事業として、災害時の精神科医療提供体制の強化を図る災害時精神科医療体制整備事業を打ち出しています。
 そこでまず、この事業を実施する経緯について伺います。

○石黒障害者医療担当部長 平成二十三年の東日本大震災や平成二十八年の熊本地震におきまして、精神科病院が被災し、多数の患者が転院を余儀なくされたことを受け、平成二十九年に、国は災害時における精神科医療を提供する上で中心的な役割を担う災害拠点精神科病院の整備について、医療計画に明記するよう通知しました。
 このため、都は、平成三十年三月に改定しました東京都保健医療計画におきまして、災害拠点精神科病院の整備の検討について盛り込んでおります。
 この計画に基づき、今年度、災害時こころのケア体制連絡調整会議におきまして、国が示した災害拠点精神科病院の役割や機能などに加え、都内における被災規模の大きさから、災害拠点精神科病院を補完する病院の確保の必要性について検討を重ねまして、これを受け、都における災害時の精神科医療体制を整備することといたしました。

○伊藤委員 この事業の経過を確認いたしました。昨今の震災などの教訓を踏まえ、被災した患者の受け入れなどについて、平時から体制づくりを進めるということは大事なことだと思います。
 首都直下型や多摩直下型など、大規模な被害が予想される震災も想定されています。そのような際には、高齢者や子供、また障害者やさまざまな心身の疾病を抱える方々、いわゆる災害弱者の方々への対応にしっかり取り組んでいただきたいと思います。
 さて、災害拠点精神科病院や、それを補完する病院について議論や検討を受けて、災害時の精神科医療体制について整備するとのことですが、どのように取り組んでいくのか伺います。

○石黒障害者医療担当部長 首都直下地震等大規模災害において被災した精神科病院に入院している患者を円滑に転院させるためには、受け入れを行う病院の役割を明確にする必要がございます。
 そこで、災害拠点精神科病院は、災害時における精神科医療に精通した医療従事者の育成や、被災病院に入院している多くの精神疾患患者の一時的避難場所としての役割を担うとともに、主に措置入院患者の受け入れを行います。
 また、東京都独自に、この病院の機能を補完する災害拠点精神科連携病院を設け、医療保護入院患者を中心に受け入れを行います。
 来年度は、精神科病院の中から災害拠点精神科病院を二カ所、災害拠点精神科連携病院を六カ所指定し、災害に備え訓練を実施するなど、被災した精神科病院からの患者の受け入れが速やかに行えるよう、災害時精神科医療体制の充実強化を図ってまいります。

○伊藤委員 この事業は新規事業でありまして、初年度は災害拠点精神科病院を二カ所、連携病院を六カ所指定し、被災した精神科病院からの患者の受け入れが速やかに行える体制づくりを進めるということであります。
 都内には精神科病院は百十二病院もあるそうです。特に東京都は全国の措置入院件数の約四分の一を占めるともいわれ、他の道府県とは全く事情が異なるとも聞いておりますので、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
 続きまして、認知症対策について伺います。
 私の世代は親が後期高齢者に差しかかる世代であり、最近、友人などからも、親御さんの介護や認知症の相談を受けることがふえています。
 我が国の認知症患者数は、二〇一二年には六十五歳以上の高齢者の約七人に一人と推計され、団塊の世代が七十五歳以上となる二〇二五年には、認知症患者数は七百万人前後に達し、六十五歳以上の高齢者の約五人に一人を占める見込みであるそうです。
 それでは、都は、今年度から認知症地域支援推進事業として、高齢化が進んでいる大規模団地などに交流や相談ができる拠点を設置し、認知症の初期段階から認知症の方への支援ができる地域づくりに取り組む市区町村への支援を開始していますが、事業の内容をまず伺います。

○粉川高齢社会対策部長 お話の認知症地域支援推進事業は、高齢者が多く居住します大規模団地等の地域で、市区町村が、認知症の初期段階からの継続的な支援体制づくりのために行います認知症の人や家族、地域住民及び看護師や精神保健福祉士などの専門職等が交流できる拠点づくりを、都が東京都健康長寿医療センターと共同して支援しているものでございます。
 交流の拠点では、支援の担い手の育成や活動のサポート、多職種協働の推進、初期段階の認知症の人を早期に把握するための取り組みを実施しております。

○伊藤委員 認知症地域支援推進事業の内容を確認しました。認知症の方や家族にとって、地域の中で気軽に立ち寄り、支援を受けられる場所は必要と考えます。
 さて、認知症の約半数を占めるアルツハイマー型認知症は、初期の症状として、物忘れから始まり、妄想や徘回、取り繕いなどが特徴的な症状で、記憶障害から広範な障害へと徐々に進行していくそうです。すなわち、認知症の当事者が一番不安を抱えながら病気が進行していきます。
 よって、気軽に立ち寄れる場所を活用し、認知症の方ご本人のお話を聞いて、必要な支援や暮らしやすい地域をつくることは大切と考えますが、都の見解を伺います。

○粉川高齢社会対策部長 来年度から、本事業に新たに本人の視点を重視した社会参加の促進の取り組みを対象に加えます。
 具体的には、認知症の人ご本人の視点を重視した社会参加や地域づくりに向け、本人が主体的に参加し、同じ認知症の方や家族、地域包括支援センターの職員、認知症サポーターなどのボランティアと語り合い、意見を述べる場として、いわゆる本人ミーティングを行う取り組みでございます。
 都は、こうした取り組みを行う市区町村を支援し、認知症の人と家族が暮らしやすい地域づくりを進めてまいります。

○伊藤委員 認知症は誰でもなる可能性があります。急速に社会の高齢化も進んでいますが、頑張ってきた方々が認知症になっても地域で安心して暮らし続けられるように、都も市区町村と連携して積極的に対応することを要望し、質問を終わります。

○まつば委員 児童虐待防止施策について質問をいたします。
 東京都子供への虐待の防止等に関する条例案が二月二十日に提出をされました。前文の最後の部分には、社会全体で虐待の防止に関する理解を深め、その防止に関する取り組みを推進し、虐待から子供を断固として守ることを目指し、この条例を制定するとあります。全く同感でございます。
 これをいかに実効性あるものにするかが重要でございます。具体的に予算をつけてどう取り組むのか、また、既に緊急対策として打ち出された内容がどのように取り組まれているのかなど、質疑を通して明らかにしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 昨年三月、都内で五歳の女の子が虐待死するという大変につらく悲しい事件がありました。子供の命を救うことができなかったことは痛恨のきわみでございます。
 国が昨年発表した児童虐待防止対策の強化に向けた緊急総合対策の中では、こうした事案から、転居した場合の児童相談所間における情報共有の徹底について明記をされました。
 まず、この点について都の認識をお伺いいたします。

○谷田少子社会対策部長 昨年三月に都内で発生した虐待死事案を踏まえ、都は、六月に国に対し、虐待対応を行っている家庭が転居した場合の他児童相談所へのケース移管等のルールにつきまして徹底を図ること、児童相談所のより的確な調査のために、さまざまな機関等に対し関係資料等の提供を求めることができるよう法改正をすることなどを要望いたしました。
 また、十一月に東京都児童福祉審議会が公表した死亡事例等検証結果の報告書では、自治体をまたがる児童相談所間の引き継ぎ等の認識の相違や、転居後の児童相談所による四十八時間以内の安全確認の未実施、関係機関との連携不足など、さまざまな課題について提言をいただきました。
 今回提案いたしました条例案では、児童相談所による速やかな子供の安全確認措置や情報提供の依頼、児童相談所間の的確な引き継ぎ、子供家庭支援センター等との連携、協働などを盛り込んでおります。
 こうしたことを踏まえまして、区市町村や関係機関とも連携しながら、児童虐待に的確に対応してまいります。

○まつば委員 ただいま都から、関係機関と連携をしていくことについて答弁がありました。このことは大変重要な点でございます。
 そこで、児童虐待への対応に当たって、児童相談所はどのように関係機関と連携、情報共有をしていくのかお伺いをいたします。

○谷田少子社会対策部長 児童虐待相談の対応において、児童やその保護者に対して適切な支援を行うためには、児童相談所が地域の関係者等と協力しながら各家庭のアセスメントを行い、支援が必要な家庭の情報を関係機関と共有することが重要でございます。
 現在、都内全ての区市町村は、地域の関係機関で構成する要保護児童対策地域協議会等のネットワークを構築しており、各関係機関が要保護児童もしくは要支援児童及びその保護者等に関する情報の共有を図りながら援助方針等を確認し、児童や家庭への支援を行っております。
 また、今回提案いたしました条例案では、虐待の早期発見及び早期対応や、虐待を受けた子供とその保護者への支援のために、要保護児童対策地域協議会を積極的に活用することを盛り込んでおります。

○まつば委員 虐待を早期に発見し、適切な支援につなげるためには、児童相談所や子供家庭支援センターといった相談機関のみならず、幼稚園、保育所、小学校、児童館、民生児童委員といった地域の多様な主体が連携協力して子供たちを見守り、支えることが必要であると思います。虐待を受けている子供の早期発見と適切な保護を図ることを目的に、地域の関係機関により構成される要保護児童対策地域協議会は、まさにその考え方を具現化したものだと思います。
 そこで、都内の区市町村における要保護児童対策地域協議会の設置状況と主な構成機関についてお伺いをいたします。

○谷田少子社会対策部長 要保護児童対策地域協議会は、現在、都内の六十区市町村で設置しており、未設置の二つの村におきましても、協議会にかわる児童虐待防止ネットワークを設置しております。
 主な構成機関は、児童相談所、子供家庭支援センター、保健所、保健センター、警察、保育所、幼稚園、小学校、中学校、教育委員会、民生児童委員協議会、社会福祉協議会、病院、診療所となっております。

○まつば委員 要保護児童対策地域協議会が、都内におきまして子供の数が非常に少ないと聞いております二村を除いて全ての区市町村で設置をされ、かつ地域の多様な関係機関で構成をしていることが確認をできました。
 しかし、設置されているだけでは意味がありません。円滑に開催されて初めて機能するものでございます。
 そこで、都は、要保護児童対策地域協議会の円滑な開催に向けて、区市町村を支援すべきと考えますが、所見を伺います。

○谷田少子社会対策部長 都は、来年度、区市町村における要保護児童対策地域協議会の円滑な開催に向けた新たな支援策を開始いたします。
 具体的には、実務者会議や個別ケース検討会議を必要なときに円滑に開催できるよう、関係機関との連絡調整等を行う事務職員を配置する区市町村に対しまして支援するものでございます。

○まつば委員 要保護児童対策地域協議会が円滑に実施されること、これが重要でございます。今答弁でございましたが、都はその取り組みを強化するということでございますので、よろしくお願いいたします。
 次に、個別の関係機関との連携についてお伺いをいたします。
 相談対応に当たっては、さまざまな関係機関とタッグを組んで、子供の安全確認や支援を行うことが必要と考えます。
 関係機関では、学校、保育所、幼稚園、保健所が特に重要な機関であると考えておりますが、具体的にどういった場面でこれらの機関と連携をすることがあるのかお伺いをいたします。

○谷田少子社会対策部長 児童相談所の相談援助活動におきまして、保育所、幼稚園、学校、保健所など、日常的に子供と密接なかかわりのある関係機関とは、初期調査の段階から連携する場合がございます。
 具体的には、児童相談所による直接の安全確認が難しい場合に、これらの関係機関へ直接目視による子供の安全確認を依頼するなどしております。
 また、こうした関係機関は、地域の中で子供やその保護者への支援や見守りを提供できる機関として、その役割を担うこともあり、児童相談所と日常的に緊密な連携を図っております。

○まつば委員 改めてこれらの機関との連携の重要性を確認させていただきました。
 虐待通告の中には、児童の命に危険が及ぶような重篤な事案もございます。とりわけ、虐待通告を受けてから対応するまでの初期対応が重要であり、この間の児童相談所の調査やケースワークなどにより、児童の安全が大きく左右されると考えます。
 そうした重篤な事案は、医療機関からの通告によるものもあると聞いております。そこで、医療機関からの虐待通告があった場合、児童相談所はどのように対応し、また、児童の安全を守ることができないと判断した場合はどのように対応するのかお伺いをいたします。

○谷田少子社会対策部長 児童相談所が医療機関から虐待通告を受理した場合、児童の安全確保の状態を確認した上で、児童福祉司等が速やかに医療機関に赴き、医師や保護者等から病状やけがの状況等に関する情報を総合的に収集いたします。
 初期対応に当たりましては、児童の治療を最優先するとともに、児童の状態が安定し、病気やけがに至る経過の解明の中で、乳幼児揺さぶられ症候群など虐待が疑われる場合には、児童の安全確保のために一時保護を行います。
 保護先につきましては、医療的ケアが必要な段階においては医療機関等となりますが、保護者の対応により児童の安全を守ることができないと判断した場合には保護者の面会を制限することもございます。
 その後、家族構成、健康診査の受診状況、保育所など関係機関のかかわりなど、必要な調査を行いまして、虐待のリスクの有無を確認の上、援助方針を検討いたします。

○まつば委員 次に、警察との連携についてお伺いをいたします。
 継続審査になっておりました陳情の審査が今委員会に諮られております。そうした点も踏まえて、警察との連携、情報共有、そういったことについても質疑をさせていただきたいと思います。
 骨子案について昨年の厚生委員会で質疑をさせていただきました。その際、私は、警察との連携について条例に明文化するように求めたところでございます。
 今定例会に提出をされております条例案に、警察との連携についてしっかりと反映をされるべきと考えておりましたが、どのように記載されているのかお伺いをいたします。

○谷田少子社会対策部長 子供の安全確認等を行う上で警察と連携することは重要と考えております。
 今回提案いたしました条例案では、都民、区市町村の意見や都議会での議論も踏まえまして、具体的に次の内容を規定しているところでございます。
 まず、第十条第三項では、都は虐待事案に的確に対応するため、警察と必要な情報を共有すること。
 第四項では、児童相談所長は、子供の安全確認措置、一時保護、立入調査、臨検等を行う場合、警察署長に対し援助要請を求めることができること。
 第五項では、児童相談所長は、前項規定の援助要請を求める場合、子供の安全確認及び安全確保に万全を期する観点から、必要に応じ迅速かつ適切に行わなければならないことなどでございます。

○まつば委員 明記されたことを評価するものでございます。
 それでは、具体的に警察との連携について質問をしてまいりたいと思います。
 虐待は子供の命にかかわる問題でもあり、子供の安全を迅速に確認をしていくことが何よりも重要でございます。
 都は、昨年九月に児童相談体制の強化に向けた緊急対策を打ち出し、子供の安全確認に係る指針を取りまとめました。児童相談所は、この安全確認行動指針では具体的にどのような運用となっているのかお伺いをいたします。

○谷田少子社会対策部長 都は、都内全ての児童相談所で児童の安全確認をより適切に行えるよう、安全確認の手法や立入調査を行う判断基準等を定めました安全確認行動指針を策定いたしまして、昨年十月からその運用を開始しております。
 この指針では、通告後四十八時間以内に児童の安全確認ができなかった場合には、児童が特定できないケースを除きまして、所長が緊急安全確認会議を速やかに開催し、立入調査の実施を決定の上、警察への援助要請を行うこととしております。

○まつば委員 児童の安全確認を迅速かつ的確に行うためには、警察官の方の知見を活用することが有効と考えます。
 都の児童相談所には、現職警察官と警察官OBが現在何人配置をされているのかお伺いをいたします。

○谷田少子社会対策部長 都は、児童相談所に警視庁から現職警察官の派遣を受け入れておりまして、平成十七年度から児童相談センター、二十九年度から八王子児童相談所、それから、今年度から品川児童相談所に一名ずつ配置しているところでございます。
 また、警察官OBにつきましては、平成二十四年度から、当時、現職警察官を配置しておりませんでした十カ所の児童相談所に一名ずつ配置し、二十七年度には全ての児童相談所にさらに一名ずつ配置いたしました。二十九年度には児童相談センターにさらに二名を配置いたしました。
 これらによりまして、現在、児童相談センターは三名体制、その他十カ所の児童相談所は二名体制となりまして、児童相談所全体では合計二十三名の配置となっております。

○まつば委員 今ご答弁いただきましたが、年々、警察官の方、警察OBの方の配置をふやしてきたということを確認いたしました。現在は、現職警察官の方が三名、警察OBの方が児童相談センターに三名、その他十カ所の児童相談所に二名ずつ配置ということでございました。
 それでは、この児童相談所に配置をされております現職警察官の方や警察官OBの方の役割についてお伺いをいたします。

○谷田少子社会対策部長 児童相談所に派遣されております現職警察官は、警察からの通告や、重大事件の発生に伴います警察署や警視庁本部との連絡調整を担うほか、家庭裁判所に対する臨検、捜索の許可状の請求など、児童相談所が行う法的対応などを支援しております。
 警察官OBは、虐待通告があった場合、児童福祉司と同行して家庭訪問するほか、粗暴な態度をとる保護者等との面接に同席するなど、虐待や非行などの困難ケースにおきまして、児童福祉司等と連携して対応しております。
 また、立入調査や臨検、捜索などの法的対応を行う場合、児童福祉司等に対して、現場の状況に即した職員の動き、役割分担、子供の安全確保の方法など、専門的見地から助言等を行っております。

○まつば委員 昨年の九月七日、福祉保健局は、警視庁と新たに児童虐待対応の連携強化に関する協定書を締結されました。情報共有範囲を拡大したということでございますが、どのように拡大をしたのかお伺いをいたします。

○谷田少子社会対策部長 都が警視庁と平成二十八年十月に締結した協定では、身体的虐待で一時保護した児童が家庭復帰した事案について情報共有を行っておりました。
 昨年九月には、同年三月に都内で発生した虐待死事案を踏まえまして、協定を新たに締結し、身体的虐待やネグレクト、性的虐待のうち支援継続中の事案や、虐待に起因した一時保護または施設入所等の措置をしている事案で、その措置を解除し家庭復帰した事案について毎月情報共有を行っております。
 また、児童相談所が通告を受理した後、児童と面会ができず、四十八時間以内に安全確認ができない事案については、速やかに情報共有を行っております。
 さらに、転入により都以外の児童相談所からケース移管された事案、転出により都以外の児童相談所へ移管した事案などにつきましても、速やかに情報共有を行っております。
 これらによりまして、リスクが高いと考えられるケースを全て共有しております。

○まつば委員 今、情報共有範囲を拡大したということでご説明をいただいたところでございます。
 この協定の見直しによる情報共有範囲が拡大をしたわけですけれども、拡大をした後の実績、そしてまた取り組みについてお伺いをいたします。

○谷田少子社会対策部長 新協定に基づきまして、昨年十月からことし二月までの間、警察に情報提供した件数は合計五百六十四件となっておりまして、旧協定に基づき、前年度の同時期に提供した件数は二百一件でございました。
 また、新協定の五百六十四件のうち、四十八時間以内に安全確認できなかったケースや他県との転出入のケースなど、より速やかな情報共有が必要なケースはその都度提供しておりまして、八十四件となっております。
 このほか、警察からの通告により受理いたしましたケースや、警察が児童虐待の疑いがあるとして調査したが通告に至らなかったケースにつきましても情報共有をしているところでございます。

○まつば委員 今ご答弁をいただきまして、情報共有範囲の拡大をされて五カ月間の実績について確認をさせていただきました。警察との連携、また情報共有、そうしたものが強化をされたということがよく理解ができる、そういう答弁であったと思っております。
 今後とも、子供たちの安全の確保のために、警察との連携強化をしっかりと図っていただくことを要望いたします。
 現在、国におきまして、児童虐待防止対策の強化を図るための児童福祉法等の一部を改正する法律案が議論をされております。国の改正案の中には、DV対策との連携強化が盛り込まれる状況でございます。
 内閣府が、成人男女を対象に二〇一七年に行った配偶者からの暴力についての調査によりますと、どちらかの親がDV被害を受けたことがある家庭の約二割は子供への暴力の被害があったと、こういう調査もございます。
 DV対策との連携について、都の現在の取り組みについてお伺いをいたします。

○谷田少子社会対策部長 現在、国が検討しております児童福祉法改正案では、配偶者暴力相談支援センター等の職員については、児童虐待の早期発見に努めること、児童相談所は、DV被害者の保護のため配偶者暴力相談支援センターと連携協力するものとされております。
 都の配偶者暴力相談支援センターの一つであります東京都女性相談センターでは、新任、転任の婦人相談員を対象とした研修の中で、DV被害者に見られる特徴の一つとして、同伴児童への不適切な養育の可能性があることを説明しております。
 また、相談対応する中で、不適切な養育を把握した場合は、児童相談所や子供家庭支援センター等の支援に適切につないでおります。
 一方、児童相談所は、配偶者間の暴力により被害を受けた親とその子供の安全を確保する必要がある場合、婦人相談員を通じて女性相談センター等の一時保護につなげるなど、関係機関と連携し、適切に対応しております。

○まつば委員 DV対策との連携もさらに強化をしていただきたいと、このように申し上げさせていただきます。
 次に、条例案の実効性を保っていくというためには、どう予算に反映をさせていくのかということが大変重要でございます。
 そこで、予算案との関係性について質問をさせていただきます。
 この児童相談所と子供家庭支援センターの体制強化に向けた来年度予算案につきましては、先ほど桐山副委員長から同趣旨の質疑が行われましたので、これについては省かせていただきます。
 来年度、職員関係で六十五名増員、また弁護士を一層活用すること、また子供家庭支援センターの支援をし、虐待対策ワーカーの配置や土日、夜間の相談体制の整備ということでございますので、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
 条例案では、児童相談所と子供家庭支援センターの連携、協働を進めることを規定しております。これに関し、来年度予算案にどう反映をしているのかお伺いをいたします。

○谷田少子社会対策部長 児童相談所と子供家庭支援センターとの迅速かつ確実な情報共有を進めるため、それぞれにテレビ会議システムを試行的に導入してまいります。
 このシステムは、両機関においてケースを送致する際の協議や、虐待ケースの進行管理会議などで活用してまいるものでございます。

○まつば委員 予算の面について確認をいたしましたが、ただいまご答弁ございました、例えばテレビ会議システムを試行的に導入ということでございますが、やはりこれは今後全児童相談所及び子供家庭支援センターに導入を図っていくべきだと、そのように思うわけでございます。
 そうした意味では、条例が実効性あるものとなるように、予算の確保についてもさらなる取り組みをお願いしたいと思います。
 子供たちが一人も虐待によって尊い命を失うことがないようあらゆる力を結集し、社会全体で子供たちの命を守っていきたいと、私自身決意をしております。福祉保健局の皆様のご努力に思いをはせつつ、虐待から子供を断固として守る取り組みをしていただくよう、重ねてお願いをいたします。
 続きまして、認知症対策について質問をいたします。
 伊藤委員からも認知症対策について質問をされておりましたが、私からも質問させていただきます。
 認知症の方とご家族が地域で安心して暮らせるよう、取り組みを進めていくことが重要でございます。
 都では、認知症対策について総合的な取り組みを進めていますが、これまでの取り組みについてお伺いをいたします。

○粉川高齢社会対策部長 都はこれまで、認知症の進行予防から地域生活の維持までに必要となる医療を提供できる体制を構築するため、区市町村ごとに鑑別診断や専門医療相談、地域連携を推進する役割を担います認知症疾患医療センターの整備を進め、五十二カ所の医療機関を指定しております。
 そのうち、二次保健医療圏ごとの拠点となる十二カ所の疾患医療センターに、医師や看護師から成る認知症アウトリーチチームを設置し、区市町村と連携して認知症の疑いのある高齢者のお宅を訪問し、医療や介護などの支援につなげる取り組みを実施しております。
 また、都における医療専門職等の認知症対応力向上の支援拠点としまして、東京都健康長寿医療センターに認知症支援推進センターを設置し、認知症サポート医など専門職のスキルアップを図り、認知症の人とその家族を支える人材を育成しております。

○まつば委員 私は、遠藤委員とともに大分県の宇佐市でやっておりました安心院けんこうクラブでの取り組みに注目をいたしまして、かつて視察をさせていただきました。ここは、二〇〇四年から福岡大学と連携をして、認知症予防の啓発と認知機能検査を実施するようになったプロジェクトでございます。軽度認知障害から認知症への進行が減少をすると、こういう取り組みでございました。
 この安心院けんこうクラブでの取り組みを参考にいたしまして、杉並区でも、ある地域で神明健康クラブというものを立ち上げております。二年間で延べ百五十人以上参加をしているわけでございますが、認知症ファシリテーターという資格をお取りになられて、そして旅行や料理やウオーキング、パソコンの四つのプログラムを行いながら、認知症の進行、また軽度認知障害の進行を予防する、そういったプログラムを行っております。
 私は、この軽度認知障害の段階で予防に結びつけることが大変重要だと、このように思っているわけでございます。
 そこで、都におきまして、都民の方々が認知症に関する正しい知識を持っていただきまして、その上で、都民一人一人が気づきを持って、認知症の早期の診断等につながる取り組みを進める必要があると考えますが、都の見解を伺います。

○粉川高齢社会対策部長 認知症は、早期に気づき、治療を開始すれば、進行をおくらせたり、病状を改善させることが可能な場合があり、早期診断や早期対応に向けた取り組みが重要でございます。
 都はこれまで、認知症の疑いを家庭で簡単に確認できるチェックリストなどを掲載したパンフレット、知って安心認知症等を活用し、普及啓発に取り組んでまいりました。
 来年度からは、住民に身近な区市町村において、認知症に関する正しい知識の普及啓発をさらに進めるとともに、認知症の早期診断と早期対応を促進するため、認知症検診推進事業を実施いたします。

○まつば委員 今ご答弁で、認知症検診推進事業を実施されるということでございましたが、都は、認知症検診の実施に当たり、区市町村の円滑な事業実施を支援すべきと考えますけれども、どのように事業を進めていくのかお伺いいたします。

○粉川高齢社会対策部長 本事業は、都が提示します検診の実施方法や問診票などを参考に、区市町村が取り組みやすいよう、対象者の年齢などを定めることができるものでございます。
 事業の進め方は、まず、区市町村が対象者に対し、チェックリストを掲載した知って安心認知症のパンフレットなどによりまして、認知症の理解と検診事業の周知を図ります。対象者はセルフチェックを行い、その結果、認知機能や社会生活に支障が出ている可能性がある場合、本人の希望により無償で医療機関において問診や認知機能検査を受けることができます。
 医療機関での検査の結果、認知症の疑いのある方に対しては、専門医療機関への受診の勧奨や地域包括支援センターの案内などを行い、また、疑いのない方に対しても、介護予防事業など区市町村の取り組みの情報提供を行うなど、地域の相談機関や必要なサービスにつなげることといたしております。

○まつば委員 ぜひとも多くの区市町村で事業が実施できますように、取り組みをお願いいたします。
 最後に、動物虐待について質問をいたします。
 私のところには、工事現場の前に老犬が捨てられていたとのお話や、また昨日は、善福寺川で矢が背中に刺さったまま泳いでいるカモがいるのを見つけた方から、何とか捕獲できませんかとのお声もいただいております。
 また、ご家庭で飼われている犬が、夏の猛暑の季節、炎天下の中で逃げ場のない場所につながれて水も与えられていない、それが何日も続いていて犬が弱っている、何とかできないかなどのご相談もありました。
 言葉を持たない動物が訴えることもできず、苦しんでいることに心を痛めて、私にご相談をしていただくわけでございますが、さまざまな関係機関に解決策がないか動き回りましたが、解決できないことも多く、課題があると感じております。
 そこで、きょうは特にペットの不適切飼育に絞って質問をし、課題を明らかにしたいと考えております。
 まず、ペットの飼い方が適切でなく、虐待ではないかという、こうしたご相談があるわけでございますが、ペットに関する相談や苦情への対応について、都と区市町村との役割分担はどのようになっているのかお伺いいたします。

○高橋健康安全部長 動物愛護に関する施策は、狂犬病予防対策など保健衛生に関係する施策と関連しております。
 このため、ペットに関する住民からの一般的な苦情等につきましては、保健所を設置しております特別区、八王子市及び町田市においては、それぞれの区市が対応してございます。また、都の保健所が所管する地域におきましては、動物愛護相談センターが対応しております。
 なお、動物愛護相談センターが所管している地域でありましても、犬のふんの放置など地域の生活環境に密着した問題は、身近な行政窓口である市町村が対応する場合もございます。
 また、苦情等のうち、動物の多頭飼育に起因する問題など飼い主に対する指導や、解決が容易でない事例につきましては、動物愛護相談センターと区市町村とが連携して対応しておるところでございます。

○まつば委員 困難事例につきましては、都の動物愛護相談センターと区市町村が連携して対応しているということを理解いたしました。
 では、次に、この動物愛護相談センターの業務内容についてお伺いをいたします。

○高橋健康安全部長 動物愛護相談センターは、都の動物愛護施策の中核を担う施設でございまして、動物の愛護と適正飼養の普及啓発、動物の保護と管理、健康危機管理を主な柱といたしまして、人と動物との共生社会の実現を目指したさまざまな事業を行っております。
 具体的には、適正飼養に関する飼い主への啓発、さまざまなイベントや講習会等での動物愛護精神の普及、狂犬病予防法に基づく犬の捕獲や抑留、飼い主などから引き取った動物の飼養管理や譲渡、ペットショップ等の動物取扱業の監視指導、動物由来感染症対策など、幅広い業務を実施しております。

○まつば委員 動物の飼い方が適切でないと虐待につながるおそれがあるというふうに思うわけでございますが、動物愛護相談センターには、このような動物の虐待に関する相談や苦情がどの程度寄せられているのかお伺いをいたします。

○高橋健康安全部長 平成二十九年度に動物愛護相談センターに寄せられた動物に関する相談件数は六千八百三十七件でございまして、このうち、動物虐待が疑われる事例も含めた動物愛護全般に関する相談が二千百九十八件でございます。
 また、犬や猫の悪臭や鳴き声などの苦情は千三百七十二件でございますが、動物虐待の個々の案件に係る判断は、苦情等の内容から直ちに判断することが困難であるため、動物虐待のみを区分した集計は行っていないところでございます。

○まつば委員 ご答弁で、動物虐待のみを区分した集計は行っていないということでございますけれども、動物虐待の予防を含む動物の適正飼養の推進や動物の健康と安全の確保の観点からも、都民からの相談や苦情のあった動物虐待の件数等の実態を把握すべきと考えるわけでございますが、都の見解をお伺いいたします。

○高橋健康安全部長 動物虐待の個々の案件にかかわる判断は、動物の健康状態や飼育状況などを考慮して個別に行われるべきものでございますが、苦情等の内容から直ちに判断することは困難でございまして、また、どのような行為が動物虐待に当たるのかという判断基準も明確ではございません。
 国におきましては、昨年十二月、中央環境審議会動物愛護部会で取りまとめられた動物愛護管理をめぐる主な課題への対応についての論点整理において、動物虐待等への対応案として判断がより明確になるよう、具体的な例示を示すことを検討するとされております。
 このため、都は、こうした国の検討状況も踏まえつつ、動物虐待と思われる苦情等の件数の集計方法等につきまして検討してまいります。

○まつば委員 今ご答弁で、動物虐待と思われる苦情件数の集計手法等について検討すると、こういうことでございましたので、前向きな答弁だと受けとめさせていただきます。
 ぜひ実態を掌握していただきたいと思います。そして、今後、実態を踏まえて、課題を浮き彫りにしていきたいと考えます。
 次に、現状でございますが、ペットの悪臭や鳴き声といった不適切な飼い方に関する苦情を受けた場合、どのように対応しているのかお伺いをいたします。

○高橋健康安全部長 特別区、八王子市、町田市の各保健所や動物愛護相談センターが苦情を受けた場合には、必要に応じまして、関係者への聞き取りや現地調査等を行い、事実を確認いたします。
 その上で、不適切な飼育につきましては、飼い主に対して口頭注意や注意指導書の交付による改善指導等を行っております。

○まつば委員 飼い主に対して改善指導等を実施されているということでございますが、改善指導をしても改められない場合もありまして、虐待を心配し、心を痛めておられる方からは、速やかにこうした犬等を保護することができないことがかわいそうで、心配でたまらないと、こういう強い思いを伺っております。
 飼い主が必要な世話をしないで放置などをされております犬等は、行政が直ちにその場から救い出すことはできないのかどうか、この点についてお伺いいたします。

○高橋健康安全部長 動物愛護管理法等の現行法令におきましては、動物を適正に飼養管理していない飼い主に対して、強制的に動物を没収するといった動物保護のための所有権剥奪の処分は規定されてございません。
 先ほど申し上げました国の論点整理の中でも、飼い主からの動物の没収等は、財産権などの個人の権利の大きな制約であることから慎重な検討が求められる、今後、長期的な課題として、実態面、法制面を含めた多角的な考え方の整理を行っていくことが重要とされておるところでございます。

○まつば委員 動物を保護する権限がないということであれば、動物虐待を未然に防止することや、虐待が疑われる事例を探知した場合の対応を適切に行うことが必要であると考えるわけでございますが、今後どのように取り組んでいくのかお伺いいたします。

○高橋健康安全部長 都はこれまで、動物の飼い方に関するパンフレットやポスターなどを作成し、イベントや講習会など、さまざまな機会を通じて適正飼養、終生飼養を普及啓発してまいりました。
 また、平成二十七年度には、遺棄、虐待防止ポスターを作成して、区市町村、警察署等に配布し、関係機関と連携した啓発を行うとともに、同年度から、デジタルサイネージを活用した遺棄、虐待防止の普及啓発を実施しておるところでございます。
 さらに、動物愛護相談センターの職員の対応能力を向上させるため、動物の遺棄、虐待対応のための研修を職員に受講させております。
 動物虐待等、動物愛護管理法違反が疑われる事例を探知した場合には、現地調査等によって事実を確認した上で、区市町村や警察とも連携して対応しております。
 今後とも、飼い主等に対し、動物の遺棄、虐待の防止、終生飼養の責務及び動物の適正な取り扱いについて普及啓発を実施するとともに、区市町村等関係機関と連携して取り組んでまいります。

○まつば委員 命ある動物を大切にと心から思います。動物たちにとっても、人間にとっても、思いやりのある優しい社会の実現が必要であると、このように考えます。動物虐待を防止する取り組みについて、私は今後も引き続き取り組んでいきたいと思っております。
 先ほどご答弁いただきました動物虐待に関する集計をなるべく早く行っていただきたいことを最後に要望いたしまして、質問を終わります。

○栗林委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時一分休憩

   午後三時十五分開議

○栗林委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○藤田委員 第一号議案、平成三十一年度東京都一般会計予算について質問いたします。
 初めに、認知症対策についてです。
 都は、健康長寿医療センター研究所へ事業委託し、認知症とともに暮らせる社会に向けた地域ケアモデル事業を、人口約三万三千人、高齢化率三三・二%の板橋区高島平にて実施しました。
 この中で、七十歳以上の高齢者七千六百十四名に悉皆調査いたしました。認知症の状態にある高齢者のうち、介護保険サービスの利用支援が必要だが確保されていない方は六割以上であり、医学的診断や生活支援、家族支援など、必要とされる社会資源が確保されていない実態も明らかになりました。
 さらに、訪問による調査を行った高齢者は、認知機能低下の出現頻度が三倍高くなっており、認知機能が低下していることと外に出られないということが結びついていることが明らかになりました。
 東京都の認知症高齢者の将来推計は、介護サービスにつながっている高齢者数から計算していますが、サービスにつながっていない認知症高齢者が少なくないという認識を踏まえて推計を行うべきであると考えますが、いかがですか。

○粉川高齢社会対策部長 都では、認知症高齢者の状況について、区市町村に対し、平成二十八年十一月に調査を実施し、要介護または要支援認定を受けている高齢者のうち、何らかの認知症の症状を有する人は約四十一万人おり、平成三十七年、二〇二五年には約五十六万人に達すると推計しております。
 また、区市町村では、要介護認定等の有無にかかわらず、調査等により支援が必要な高齢者を把握し、適切な支援につなげるなど地域包括支援センターを拠点とした相談支援体制を構築しております。
 都は、この相談支援体制の充実を図るため、センターと地域の医療機関や介護従事者などとのネットワークづくりを進める社会福祉士等の専門職の配置や、ひとり暮らし高齢者への訪問や安否確認などにも対応する相談窓口の設置を支援しております。

○藤田委員 具体的な支援が大事だといいたいのかもしれませんが、人数の推計は、都の高齢者保健福祉計画でも認知症に関する施策の冒頭にあります。対策の大前提となる人数が支援につながっていない方がいるという、認識に合う形で推計されていることは意味のあることだと思います。
 足立区では、支援の手が届いていない高齢者がどの程度いらっしゃるかを把握するため、介護サービスを利用していない高齢者十三万人に対して介護予防チェックリストを実施したところ、約三割の方から返信がなかったそうです。
 アンケートで介護リスクが高かった高齢者とあわせて、返信のなかった高齢者も何らかのリスクが高い状態と見て、専門職による全数訪問を進めています。しかし、専門職の体制には限りがあるため、返信のなかった高齢者に全て当たるのには数年かかると見込まれていました。
 支援が必要な高齢者の把握を進めるためにも、自治体の実態に見合った人員確保が進められるよう、東京都からの支援の強化を要望いたします。
 健康長寿医療センターの研究では、大規模団地に高齢者が集まれる居場所づくりの研究を行っています。
 高島平団地にあるココからステーションには、視察をさせていただいた日にもたくさんの地域の高齢者が集まり、それぞれが好きな席で思い思いの活動をされていました。認知症になる前から自宅以外の場所でちょっと立ち寄れる場所があることで、孤立を防ぎ、認知症の早期発見もできるとスタッフの方は話していました。
 健康長寿医療センター研究員の粟田先生は、小学校区ごとにこのような居場所があることが重要だと話していました。そのために大変有効なのが東京都の地域支援推進事業です。聞き取りを行った足立区には二十五カ所の地域包括支援センターがあります。粟田先生のいう小学校区ごとではありませんが、せめて地域包括支援センターごとに、中学校区くらいに一つ、専門職のスタッフを配置した地域高齢者の居場所をつくっていきたいと話していました。
 認知症とともに安心して暮らせる社会実現のためには、認知症の専門家を配置した場所に高齢者が気軽に集えるようにすることが重要であると考えます。
 都が現在実施している地域支援推進事業は、一つの自治体で複数活用できるものになっているのでしょうか。

○粉川高齢社会対策部長 お話の本事業におきましては、一つの自治体が補助基準額の範囲内で複数カ所の支援拠点を設置することは可能でございます。

○藤田委員 可能ということですが、地域支援推進事業を一自治体で一カ所とすれば一千百万ということですが、これが二カ所なら二千二百万円、三カ所なら三千三百万円とすることができるのでしょうか。わかりやすくちょっと教えてください。

○粉川高齢社会対策部長 先ほどもお答えしましたように、本事業におきましては、一つの自治体が補助基準額の範囲内で複数カ所の支援拠点を設置することは可能でございます。

○藤田委員 補助基準額が一千百万円ということで、一自治体でこの基準額一個というふうなご答弁なんだと思いますが、この事業の補助基準額が一千百万円ということなので、この算定根拠について事前に資料で伺いましたところ、地域の担い手の育成支援が百七十万円、専門職や講師の人件費や会場使用料などに三百六十万円、初期段階の認知症の人への支援に百九十万円、拠点経費として職員人件費、管理費などで三百八十万というふうになっていました。
 足立区でも、地域支援推進事業一千百万円では、スタッフ一名と賃貸料程度であって、何カ所もつくることはできないというようなお話を伺いました。
 事業の予算の範囲内では支援拠点を複数つくることは可能といっても、予算の範囲で幾つもつくるためには何かを削らなければいけないという状況になります。この事業が、さらに自治体の取り組みを推進できるものになるよう、箇所数もふえれば補助もふえるように拡充していただくことを要望いたしまして、次の質問、AYA世代のがん対策について伺います。
 東京都がん対策推進計画では、第三期基本計画で新たに取り組むとされたAYA世代のがん患者対策を進めていく必要があると記載しています。病院経営本部の質疑でも発言しましたが、AYA世代のがん患者は、がんの種類がさまざまな診療科にわたるものの、その希少性から、この世代特有の問題への対応が必ずしも十分になされずに医療を受けている可能性が高いことを指摘されています。
 私が訪問看護を行っていた三十代の方は、腹痛などの症状があっても仕事や経済的な理由から受診せずにいたところ、救急搬送されたときには進行した子宮がんと診断されました。放射線療法と手術療法、術後補助化学療法が必要と話されましたが、やはり経済的な理由から治療せず、自宅で緩和ケアを受けていました。痛みで歩くこともままならなくなり介護が必要となっていました。しかし、がん末期として受けられる介護保険は四十歳以上です。自費で介護を受けるお金もなかったために、往診の医師が特別訪問看護指示書を発行し、看護師が連日訪問し、看護処置と同時に必要な介護ケアを行っていました。
 介護保険サービスが受けられないAYA世代の患者の在宅療養において、必要な介護が受けられる対応が求められています。東京都はどのように取り組むのですか。

○花本医療政策担当部長 AYA世代のがん患者は、就学、就労、結婚等の時期と治療の時期が重なるため、成人とは異なる対策が求められております。
 都はこれまでも、国に対し、AYA世代の多様なニーズに応じた情報提供、包括的な相談支援、就労支援を実施できる体制を整備することや、AYA世代の患者が介護保険制度と同様の支援が受けられる仕組みを構築することを提案要求しておりまして、今後も求めてまいります。

○藤田委員 医療費の負担だけでも重いのに介護が自費となると、病気の上に経済的負担が重くなります。横浜市では独自に介護への支援を行っています。治療を受けても復職が困難な場合は経済的にも厳しい生活となりがちです。必要なケアをお金の心配なく受けられる制度の創設を要望いたします。
 今月お話を伺った三十代の胃がんの方は、進行がんだったので胃を全摘し、補助化学療法を受けながら一年六カ月の休職を経て復職していました。治療によって十五キロ体重が落ち、かつ胃全摘による術後合併症などの症状があり、日によって体調がかなり違うということでした。会社から仕事も休み休み働けばよいといってもらえたことで復職を決断したとのことでした。万が一、仕事をやめていたら大変なことになっていたとも話していました。
 AYA世代のがん対策として仕事との両立が大きな柱として進められていますが、仕事との両立支援の意義について伺います。

○花本医療政策担当部長 平成二十八年度に都が実施した調査によりますと、がんと診断されたときに就労していた人の約二五%が退職しており、治療と仕事が両立できる環境を整備することは重要でございます。
 このため、都は、AYA世代を含むがん患者が地域社会で自分らしく生活できるよう、働きながら治療を受けやすい医療提供体制の構築や相談支援の充実を図っております。

○藤田委員 重要ということで力を入れて取り組んでいただきたいと思います。
 がんになった方が働き続けられるためには、きめ細かい配慮が必要です。私がお話を伺った方は、体調を優先させられる社会であってほしい、必要に駆られて復職するというしんどさ、つらさ、子育てで既にやらなければならないことが多い中、さらにツードゥーが多くなるのは精神的にもきついと話されていました。その人の体調に合わせた働き方ができるための支援を強めるよう要望いたします。
 就労について考えるためにも重要なのが相談支援です。東京都では、がん診療連携拠点病院など三十六病院にがん支援相談センターを設置しています。
 がん相談支援センターについて、AYA世代に特有な問題への対応が求められると思いますが、いかがですか。

○花本医療政策担当部長 がん診療連携拠点病院等が設置するがん相談支援センターでは、学業、就職、結婚、出産等のAYA世代がん患者の特有な課題に関する相談にきめ細かく対応しております。

○藤田委員 きめ細かくということでしたが、都のがん対策推進計画では、AYA世代の患者に対する相談内容や対応状況等を把握し、患者に対し提供すべき情報や必要な支援等を検討していく東京都小児がん診療連携協議会や東京都がん診療連携協議会において、AYA世代に対する相談支援の充実に向けた検討を行っていくとありますが、これらはどう進めていくのですか。

○花本医療政策担当部長 都は、AYA世代のがん患者に対する支援の充実に向け、今年度、医療提供の現状や多様な相談の内容、対応状況、患者や家族のニーズ等を把握するため実態調査を実施し、取りまとめを行っております。
 今後、調査結果を踏まえまして、専門家のご意見も伺いながら、AYA世代のがん患者に対する支援の充実に向けた施策を検討いたします。

○藤田委員 現在調査中のAYA世代のがん患者等実態調査などをもとに、がん相談支援センターの相談員が、必要な研修を受けながらAYA世代の方々に合った患者支援に当たることができるよう求めておきます。
 お話を伺った方は、現在四歳の子供を育てながら治療と検査を継続し、正社員として復職されています。しかし、体調に波があること、再発の可能性もあり、もし再発したらなどと考えるとこもりがちになる、孤立することが一番よくないと強調していました。
 しかし、保育園の送り迎えで会うお母さんたちは皆忙しいし、近所の方も何かあったら力になるといってくれていても、みんな仕事で忙しいということを知っているから頼ることはできない、こんなとき子連れで行ける子供食堂は夕食の支度をしなくていいからとてもありがたいと話していました。
 また、入院中であれば、院内の美容室に行って髪をきれいにするとか、メークルームとかサロンとか気軽に行けて、気分転換ができる場所が大切とも話していました。また、クーポンを発行して美容室に行きましょうみたいなものがあってもおもしろい、そんなおもしろい発想も飛び出してきました。
 さらに、入院中も周りは皆高齢者で若いのは自分だけだったために、話題も悩みも共有できる感じではなかったと話していました。
 都内には、がんママカフェという母親世代のがん患者が集まれる場所を、月に一回、有志で開催している場所があります。お話を伺った方も、子連れオーケーだったから、遠かったけど一回行ってきたと話していました。話を聞くことの方が多くても、同じ子育て中、同じ世代で悩みに共感し、自分だけじゃないということを感じたり、気分が前向きになれたりできたとのことでした。
 育児中は特に孤立しやすくなるため、子供を連れて気軽に行くことのできるピアサポートや患者サロンがあることは重要だと思うのですが、見解を伺います。

○花本医療政策担当部長 患者、家族の多様な悩みに対して、がん経験者等が同じ経験を持つ仲間として、自分の経験を生かしながら相談や支援を行うピアサポートや患者サロンは重要です。
 現在、がん診療連携拠点病院等が設置するがん相談支援センターや患者団体は、病院の会議室を利用して気軽に参加できるピアサポートや患者サロン等を実施しておりまして、都はこうした取り組みに関する情報を東京都がんポータルサイトで広く都民に提供しております。

○藤田委員 都内のピアサポートは二カ所、がん診療連携拠点病院にて行われていますが、世代はさまざまな集まりになります。人数が少ないことや子育て中などで忙しい当事者が多いことで、AYA世代同士のピアサポートが不足しているのが現状です。AYA世代のがんというその希少性から、この世代特有の問題への対応が十分ではないというところだからこそ、東京都からの支援が求められているのだと思います。
 新たな発想やアプローチでの支援の充実に取り組まれるよう要望いたしまして、次の質問に移ります。
 最後に、東京都子供への虐待の防止等に関する条例案関係について質問いたします。
 我が党は、深刻な児童虐待による痛ましい事件が繰り返し起きている実態を重く受けとめ、社会全体で虐待をなくしていく取り組みが急務であることを重視し、東京都において、子供が権利の主体であることを明記した東京都子供への虐待の防止等に関する条例を制定することは意義のあるものだと考えます。
 条例制定によって、あらゆる場面で子供が権利の主体であることを確認すると同時に、虐待の背景にあるリスク要因が明らかとなり、児童虐待を防止する上で取り組むべき課題が明確化されることが重要であると考えています。
 そのため、幾つかの確認も含めて質問させていただきます。
 前文に子供が権利の主体であることが明記されたことは非常に重要です。一方で、本則にも規定があるとさらに明確になると思いますが、いかがですか。

○谷田少子社会対策部長 本条例案におきましては、子供が権利の主体であることを前提といたしまして、目的において、子供の権利利益の擁護に寄与することを規定し、基本理念におきまして、虐待は子供への重大な権利侵害であり、その防止に当たっては子供の年齢及び発達の程度に応じて、その意見を尊重するとともに、子供の安全及び安心の確保並びに最善の利益が最優先されなければならないことを規定しております。

○藤田委員 子供が権利の主体であることが前提となっているという答弁です。そうであるなら、本則にもそれぞれ子供が権利の主体であることを規定することで、読んだ側にも明確にその位置づけが伝わると考えています。
 子供の権利という点は、条例について議論した児童福祉審議会の専門部会でも重視する意見が出されていたもので、強調してもし過ぎることはないと思います。子供への虐待を防止する上で、子供の意見表明権についてどのように考えますか。

○谷田少子社会対策部長 本条例案では、繰り返しになりますが、子供が権利の主体であることを明記しております。
 また、子供の権利利益の擁護などを目的といたしまして、虐待の防止に当たりましては、子供の年齢及び発達の程度に応じた意見を尊重することや子供の最善の利益を最優先することを基本理念としておりまして、児童の権利に関する条約も踏まえたものでございます。

○藤田委員 子供の権利委員会の一般意見十三、あらゆる形態の暴力からの自由に対する子供の権利では、子供保護プロセスのあらゆる段階で、義務的措置として子供の意見が促され、かつ正当に重視されなければならないとされています。このことからも意見表明権を明確にすることは重要だと思います。
 第八条第二項にある、子供に対する、自身が守られるべき存在であることを認識するための啓発活動及び権利侵害に関する相談先等の情報提供に当てはまるものとして、都は現在どのような事業を行っていますか。また、そうした事業の中で子供の権利はどのように位置づけていますか。

○谷田少子社会対策部長 都は、子供の権利擁護専門相談事業を実施しておりまして、子供本人からの悩みや訴えを相談員がフリーダイヤルで直接受けるとともに、深刻な相談には弁護士などの専門員が学校や関係機関を訪問して調査を行うなど対応しているところでございます。
 また、教育委員会や学校等の協力を得て、都内の小学四年生、中学一年生、高校一年生の全員を対象に電話相談PR用カードを毎年配布するとともに、学校や児童館などには子供は一人の人として大切にされる権利があることを記載いたしましたリーフレットを配布しております。
 本事業は、子供の福祉の向上と権利擁護を図ることを目的としているものでございます。

○藤田委員 リーフレットを事前にもいただきました。リーフレットの表紙に、子供は一人の人として大切にされる権利がありますとはっきり書いてあります。都の取り組みの中でも、子供が誰かに守ってもらう存在としてだけでなく、一人の人として大切にされる権利があることを子供たちに伝えようとしています。
 自分が相談していい人だと思えるためにも、こうしたメッセージは重要だと思います。子供が守られる権利を持っていることを条例の中でも積極的に記載することが大切であると考えています。
 次に、虐待予防に取り組むには、貧困や社会的孤立などの社会的背景を考えることが大事だと思いますが、前文では、虐待の背景として、核家族化と地域社会の人間関係の希薄化を例示し、家庭や地域社会における養育力の低下に触れています。この理由は何ですか。

○谷田少子社会対策部長 虐待が生じる背景の一つといたしまして、核家族の割合が高いことや人間関係の希薄化等により、家族や地域から子育てについて十分な支援を得がたい状況があることが挙げられるところでございます。
 このため、保護者が子育てに当たり孤立しないよう、子供と家庭への支援が求められております。
 こうした認識を共有した上で、社会全体で虐待の防止に関する理解を深め、その防止に関する取り組みを推進するため、前文に記載したものでございます。

○藤田委員 東京の十八歳未満の親族のいる普通世帯のうち、核家族は一九七〇年で既に八割と圧倒的多数です。二〇一五年調査の一般世帯で計算すると九割強になるので、分類の変化があったとしてもふえていると思います。しかし、このくらいの増加が虐待の背景の筆頭に挙げられるべきなのかは疑問です。
 また、子育て家庭が孤立しないように支援することは大切だと思いますが、そのためには貧困などの社会的背景の方に着目してこそ有効な手だてがとれると思います。政策を進めるに当たっては、そうした観点での対応を求めたいと思います。
 次に、昨年から何度か指摘してきている点ですが、子供の表記についてです。
 昨年十二月に行われたパブリックコメントでも、子供の「供」を漢字ではなく平仮名にした方がよいのではないかという意見が寄せられていますが、どう受けとめていますか。

○谷田少子社会対策部長 子供の表記の仕方についてでございますが、これについてはさまざまな考え方があることは承知をしております。
 平成二十一年度に常用漢字表で定められた漢字を徹底することといたしまして、現在の表記となっているものでございます。

○藤田委員 徹底ということでしたが、区市町村の子供家庭支援センターが福祉保健局のホームページでも紹介されています。このホームページの中で、子供の「供」を漢字で書いているという自治体はありますか。

○谷田少子社会対策部長 後ほど調べましてお答えさせていただきます。

○藤田委員 東京都のホームページでも、各自治体の子供家庭支援センターの紹介の中で子供の「供」を漢字で表記しているところは一つもありません。
 単に常用漢字だからというのではく、子供を権利の主体とする立場にふさわしい表記を考えれば、本来は、供え物のような印象を与える漢字ではなく平仮名の表記の方が望ましいと思います。
 児童虐待の防止が大きな目的である本条例は、子供を大人の附属物ではなく、権利の主体であるとする考え方に立脚することが重要であると重ねて強調したいと思います。
 次に、条例の第六条二項は、保護者は、体罰その他の子供の品位を傷つける罰を与えてはならないとなっていて、子供の品位を傷つける罰の定義は、第二条で、保護者が、しつけに際し、子供に対して行う肉体的または精神的苦痛を与える行為(当該子供が苦痛を感じていない場合も含む)であって、子供の利益に反するものをいうとなっていますが、これが誤解を生まないかという心配があります。
 保護者が、しつけに際し、子供に対して行う肉体的苦痛または精神的苦痛を与える行為であって、子供の利益に反するものでないものはないと思うのですが、都はどのように認識していますか。

○谷田少子社会対策部長 本条例案で規定いたします、子供に対して行う肉体的苦痛または精神的苦痛を与える行為は、基本的に子供の利益に反する行為と考えております。

○藤田委員 それらの行為は子供の利益に反しないものはないということだと思います。
 民法との関係を考えてこのような表現にしたということですが、むしろ第二条七項、子供の品位を傷つける罰の定義の中で、子供の利益に反するものという記載があることで、かえって子供の利益に資するものがあるのかという誤解を招く可能性もあるのではないかと考えています。このような定義の仕方が最善なのかは考える必要があると思っています。
 次に、これは確認ですが、第四条第三項の体罰等は、第六条にある体罰その他の子供の品位を傷つける罰と同じものでしょうか。

○谷田少子社会対策部長 お話の第四条第三項の体罰等は、六条二項の体罰その他の子供の品位を傷つける罰と同じことを意味しております。

○藤田委員 わかりました。体罰等によらない子育ての推進という部分なので、子供の品位を傷つける罰全体が入るのは妥当だと思います。
 第六条では、保護者は、子供の養育にかかわる第一義的責任があるとしていますが、この第一義的責任を記載しないことで、保護者の責務がなくなるということがあるのでしょうか。

○谷田少子社会対策部長 児童福祉法第二条第二項におきまして、児童の保護者は、児童を心身ともに健やかに育成することについて第一義的責任を負うことが規定されております。
 本条例第六条第一項は、このことを踏まえて規定しておりまして、仮に第一義的責任について記載しない場合でも、保護者の責任がなくなることはございません。

○藤田委員 児童福祉法は行政の責任の位置づけがもっと明確な方がいいと思いますが、条例の保護者の責務の中に第一義的責任と記載しなくとも、保護者の責任がなくなるわけではないということを確認いたしました。
 だとすれば、保護者に責任があるから書かなくてはいけないということではなく、あえて書くことが児童虐待防止に資するのかという観点で考えるべきです。
 これまでも質疑してきましたが、やはり、保護者が支援を求めにくくならないか、また行政の責任が弱まらないかという点は懸念されると思います。
 次に、第八条三項では、都は、若年者に対し、予期しない妊娠に至らないための啓発活動及び妊娠、出産等に関する相談先等の情報提供を行うものとするとなっていますが、この第八条第三項について、若年者への取り組みは重要ですが、同時にほかの世代も含めて取り組んでいくことも大切だと思いますが、いかがですか。

○谷田少子社会対策部長 虐待による死亡事例に関する国の検証結果におきまして、我が国の全出生数のうち、母親の年齢が若年の割合は約一・三%前後で推移している一方で、心中以外の虐待死事例における若年妊娠の平均割合は一七・〇%であり、その高さは顕著であることが示されております。
 本規定は、そうした実情も踏まえまして、情報提供等の取り組みを明確化したものでございます。

○藤田委員 児童虐待のリスク要因である予期しない妊娠を減らすためには、妊娠を避けるための知識を持つことと避妊を実行する技術と行動力を身につけることであり、具体的には、どこからどこまでが妊娠のリスクを伴う行動であるのかを知り、みずから避妊行動がとれるようにすることが望ましいと考えます。
 都内の十五歳以下の人工妊娠中絶件数は昨年度二十人を超えており、予期しない妊娠に至らないための啓発活動や情報提供は若年者に限らず行う必要があると考えます。
 また、女性の側が若年でも、男性の側が上の世代ということもあります。若年妊娠に光を当てて取り組むことは重要だと思いますが、対象はより広く考えてよいのではないかと思います。
 虐待により死亡した子供の年齢はゼロ歳児が最も多いことが報告されており、ゼロ歳児の虐待死亡事例をなくすための対策が必要であると考えます。
 ゼロ歳児の虐待による死亡事例の背景には何があると考えますか。また、そうした死亡事例を未然に防ぐことが必要ですが、都はどのようなことに取り組んでいますか。

○谷田少子社会対策部長 国の死亡事例等の検証結果では、心中以外の虐待死について、主たる加害者は実母が最も多く、実母が抱える問題として、予期しない妊娠や妊婦健康診査未受診が多かったことが報告されております。
 区市町村では、妊娠届け出時の面接等さまざまな機会を通じて悩みを抱える妊婦を把握し、関係機関と連携しながら支援につなげる取り組みを行っており、都は、ゆりかご・とうきょう事業や包括補助で支援しております。
 また、妊娠相談ほっとラインでは、看護師等の専門職が電話やメールで予期しない妊娠に関する相談などに対応しております。
 このホットラインでは、相談内容に応じて、医療、保健、子育て支援などの関係機関を紹介するとともに、特に継続的な支援が必要な場合は、相談者に対し、区市町村の保健所、保健センターに相談するよう進めております。
 来年度は、こうした場合に、ホットラインから区市町村に直接連絡することにより、相談者を確実に引き継げるよう相談窓口の体制を充実いたします。

○藤田委員 こうした都の取り組みは、当然若年者には限っていないので、条例の普及啓発においても、若年者に限らず行うことに意義があると考えます。
 普及啓発や相談支援は大切だと思いますが、教育の役割は非常に重要です。第八条第三項には教育も位置づけるべきと考えますが、いかがですか。

○谷田少子社会対策部長 都は、若い人たちが妊娠、出産に関して正しい知識を持ち、自分自身のライフプランを考えられるよう、さまざまな普及啓発を行っております。
 また、予期しない妊娠など、妊娠や出産に関する悩みを抱える女性からの相談に対し、妊娠相談ほっとラインで看護師等の専門職が電話やメールで助言等を行っております。

○藤田委員 中核といえる部分ですから、本来は教育も入る方がよいと思います。また、性教育は、妊娠や出産についての科学的な知識を知ることがとても重要であると同時に、自分たちの体について知り、命について知り、自己肯定感を持って自分を大切にしようと思えることが、予期せぬ妊娠の予防につながります。そのことからも、若年者に限らない教育を位置づけることは重要だと思います。
 最後に、条例の中で財政上の措置について位置づけることは施策の推進に資すると思いますが、いかがですか。

○谷田少子社会対策部長 本条例案では、社会全体で虐待の防止に関する理解を深めまして、その防止に関する取り組みを推進するため、都の責務として、虐待の防止に必要な体制整備、その他必要な施策を行うことを盛り込んでいるところでございます。
 なお、先ほどご質問がありました子供家庭支援センターの「供」の字でございますが、都のホームページの中で記載しているものにおきましては、子供の「供」の漢字表記、そちらの方はございません。

○藤田委員 子供の「供」表記の答弁もいただきまして、ありがとうございます。
 体制整備も必要な施策も財政上の措置なしには行えないということであると思うのですが、より積極的に財政上の措置を位置づけることが重要であると考えます。
 子供は社会の宝です。子供が権利の主体であるとあらゆる場面で位置づけ、いかなるときでも子供を真ん中に、子供の最善の利益を尊重した施策を進めなければなりません。全ての子供たちが健やかに育っていける社会へ、我が党は、児童虐待防止に向け、引き続き全力で取り組んでいくことを述べ、質問を終わります。

○斉藤委員 私から、まず、地域医療構想について伺わせていただきます。
 東京都は、圏域ごとに医療機関、医療関係団体、市区町村などで構成する地域医療構想調整会議を開催して、その中で、今年度から新たに病床を整備する予定の医療機関に対し、会議へ出席し、当該構想区域において今後担う役割や機能について説明を求めていると伺いました。
 まず改めて、この調整会議の趣旨と会議で議論する内容について伺います。

○矢沢医療政策部長 調整会議は、地域医療構想の実現に向け、地域の現状を把握した上で関係者みずからが課題を抽出し、その解決に向けた検討を行い、医療機関が自主的に病床の機能分化や病院間の医療連携を進めることを目的としております。
 調整会議では、地域の医療資源の現状や病床機能報告制度の結果等を分析し、患者情報や医療機関情報の共有など、地域において優先して取り組むべき事項について協議をしております。

○斉藤委員 調整会議で議論する上で、その前提となるのは、各医療機関が毎年実施する病床機能報告ですけれども、国が示す病床が担う医療機能の基準は、その性質によってあらわした定性的なものでありまして、数値等により区分した定量的な基準ではございません。医療機関の自己申告であるために、必ずしも実態を正確にあらわしたものではないともいわれております。
 例えば、病床は高度急性期、急性期、回復期、慢性期の四つの機能に区分されておりますけれども、回復期病棟は回復期リハビリテーション病棟や地域包括ケア病棟に限定されるといった誤解などにより、主として回復期機能を有する病棟であっても、急性期機能と報告されている病棟があるといわれています。
 また、実際の病院にはさまざまな状態の患者さんが入院しておりまして、急性期病棟においても回復期の患者さんが一定数入院をされていて、回復期の医療が提供されているということがございます。
 実態に即した基準による報告を踏まえた分析や検討が行われないまま、回復期の病床が不足しているといった誤解が生じているともいわれています。
 このようなことから、国は都道府県に対し、地域の実情に応じた定量的な基準の導入を求めておりますが、都の対応について伺います。

○矢沢医療政策部長 都は、定量的な基準を検討するため、学識経験者や病床機能ごとの医療機関代表などで構成する地域医療構想ワーキンググループを設置し、議論を行ってまいりました。
 その結果を踏まえ、今年度末に開催いたします東京都保健医療計画推進協議会におきまして、定量的な基準の活用について検討し、来年から、基準を用いた病床機能報告の試算結果をもとに調整会議で議論を深めていく予定でございます。

○斉藤委員 先ほども述べましたけれども、今年度の調整会議では、病床配分を希望する医療機関は調整会議に出席して説明を行うことになりまして、南多摩圏域での調整会議でもそうでしたけれども、病床配分がある圏域の調整会議において、具体的に病床配分についてどのような意見が出されたのかについて伺います。

○矢沢医療政策部長 調整会議では、区市町村別や機能別の病床配分を求める意見や、病床申請に当たり、医療機関と地元自治体及び医師会等との十分な調整が必要との意見などがございました。

○斉藤委員 ご説明ありがとうございます。
 ちょうど昨年の十二月に、私の地元多摩市から東京都に対して、医療機関に対する病床配分に関する要望書が提出されております。
 昨年十一月に開催された南多摩圏域における東京都地域医療構想調整会議において、八百十六床の不足に対しての各病院からの希望病床が地域的に偏りがあるということや、機能ごとの病床数に偏りが生まれてしまっているということが指摘されておりまして、例えば多摩市民が高度急性期や急性期の病床を探していくと、例えば市外の八王子の方など、ちょっと遠方の方まで行かなければならないという事態がさらにふえていくことが懸念されております。(発言する者あり)ちょっと多摩市からいいますと--済みません。
 また、今後、後期高齢者に対する高度急性期、急性期に係る医療需要はさらに増すという見込みがある中で、早急に病床配分のあり方を見直すなどの検討をしていただきたいと考えております。
 そこで、病床配分について出された地域の意見を踏まえて、どのように対応するのか伺います。

○矢沢医療政策部長 都は、医療審議会に諮った上で、基準病床数の範囲内で公平に病床配分を行うこととしております。
 自治体のご要望や調整会議等での議論を踏まえまして、今後、医療審議会において専門家の意見も伺いながら、病床配分方法の見直しも含め、地域の実情に応じました医療機能の確保に向けた方策を検討してまいります。

○斉藤委員 多摩市は、今年度の調整会議には間に合いませんでしたけれども、来年度以降、増床を希望する医療機関がございます。
 先ほど、圏域内で区市町村別の優先配分を求める意見があったという答弁がありましたけれども、こうした地域の希望に応えられるように、しっかりと検討していただきたいと要望して、次の質問に移ります。
 児童虐待の防止について伺います。
 私からは、特別区の児相設置にかかわる広域調整について伺います。
 平成二十八年の児童福祉法改正で、特別区も児童相談所を設置できるようになりました。昨年の私の一般質問でも、特別区の児相設置にかかわる都としての支援について、人材育成やさまざまな調整を進めていることを伺っております。
 現在、都は二〇二〇年度に児童相談所の設置を計画する三区と計画案の確認作業を行っていると伺っております。
 先日、児童養護施設の施設長たちとご面会させていただいた際に、特別区の児童相談所設置に関して、児童養護施設等の入所には広域で入所調整できる仕組みが必要であるということや、都区間で施設の入所状況を共有する必要があるというふうに伺いました。
 都と区で施設等の広域利用について議論をすべきと考えますが、都の見解を伺います。

○谷田少子社会対策部長 児童相談所では、虐待をした保護者からの児童の連れ戻し防止や非行児童の入所施設の分散、感染症の拡大防止などを図るため、一時保護所や児童養護施設等の入所に当たっては広域での調整を行っております。
 特別区が児童相談所を設置した場合、施設や里親等の偏在や、地理的状況等から、こうした対応を区が単独で行うことは困難と思われるため、今年度から、一時保護所や児童養護施設、児童自立支援施設、里親等の行政区域を超えた利用方法等について、都区間で検討をしております。
 具体的には、各施設の入所状況の共有方法や広域利用する際の手続、費用負担の考え方等について検討しているところでございます。

○斉藤委員 具体的にご説明ありがとうございます。
 各施設の入所状況の共有方法や広域利用する際の手続等について今検討されているというご答弁でしたけれども、現在児相が共有をしているような形で、児童養護施設の措置状況や児童数などを区の方でも今後把握できるように、例えば共有のシステムを構築することを要望としていただいております。
 また、特に後発区として三区以外で今考えていらっしゃる区の方の措置が、例えば遠方の方に偏ってしまったりとか、都外の方に偏ってしまったりということがないように、ぜひ先行三区以外の声も入念に聞きながら広域調整の仕組みを構築していただきたいと考えております。
 転居をされてしまうと、そのご家庭の後追いが非常に難しいということもありますので、虐待の可能性のある家庭の情報共有においては、都と区の連携をこれまで以上に構築していただくことを要望いたします。
 次に、保育所内虐待についての対応について伺います。
 昨年十二月、衆議院会館で行われた保育所内虐待についての勉強会に参加をしてまいりました。首都圏のとある認可保育所で複数の保育士による虐待の疑いが発覚しておりまして、この運営をする法人がほかにも首都圏で数十カ所の認可保育所を運営しているということからも、今後どう保育所内虐待の実態を正確に捉え、対処していくかというのが問われていると考えています。
 保育所内虐待は、密室で発生するため立証が難しいということや、そもそも法制度が保育士が虐待を行うという前提にないために、対処は困難かつ長期に及びます。
 園児本人たちは、その事実を言葉で説明することができない、そして保育所の職員にとっては、みずからの雇用に直結するために、大きな声を上げるということが非常に難しくございまして、さらに園児の保護者にとっては、何か疑い等があったとしても、それを訴えたとしても、嫌ならほかの園を探してくれといわれてしまうこともありまして、働きながらの保活をまたゼロから始めるということには非常に難しさがあるということから、なかなかこの件は表面化をしてこないというのが現実だと思っております。
 保育所の職員が問題事例を発見した場合の通報や相談をする窓口はどこか、また相談した内容はどのように取り扱われるか見解を伺います。

○加藤子供・子育て施策推進担当部長 保育所職員が問題事例を発見した場合でございますが、一義的には、各保育所において、職場の上司でございます施設長や保育所を運営する法人本部の窓口などに相談するものでございます。
 しかし、施設長が問題事例の当事者である場合などそうした対応が難しい場合には、許認可権限や指導監督権限のございます自治体に相談することができることとなっております。
 具体的には、認可保育所、認証保育所につきましては都または区市町村、小規模保育事業などの地域型保育事業は区市町村、認可外保育施設は東京都で相談に応じております。
 都が相談を受けました場合には、必要に応じて区市町村と情報共有の上、連携して実態把握を行い、必要な指導等を実施しているところでございます。

○斉藤委員 行政にも相談ができる窓口体制があるということで、一応確認をさせていただきました。
 ただ、現場で働く保育士の方々は、都や市区町村に相談できることを認識していないという場合もあります。多くの方々にこのことを知っていただけるよう周知など工夫していただけることを要望いたします。
 虐待を許さない風土づくりや職員の意識形成は、おっしゃったように、一義的には設置者である保育事業者にその責任はあると理解しております。ただ一方で、施設は追えるんですけれども、その施設の大もととなっている法人の方は今の体制だと追えないというところもありまして、ここはご検討もいただきたいと考えております。
 ちなみに、こちらをより強化していくために、市区町村や都においても何らかの支援が必要であると考えております。
 そこで、保育士等、保育所で働く職員に対する児童の権利擁護のための研修はあるのか伺います。

○村田指導監査部長 保育施設につきましては、東京都児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例、東京都認証保育所事業実施要綱、認可外保育施設に対する指導監督要綱に基づきまして、施設の種別を問わず児童の人権に十分配慮することとされておりまして、設置者は保育士等の人材育成を行う必要がございます。
 また、都は、指導検査基準等に基づきまして認可保育所等の指導検査を実施しておりまして、児童の権利の擁護のために必要な体制を整備しているか、職員に対する研修の機会を確保しているか等を確認いたしまして、行われていない場合には指導を行っているところでございます。
 さらに、基準を遵守した施設の運営がなされることを目的としまして、施設に対する講習会を実施しておりまして、その中で児童の権利擁護についても説明をしております。
 施設に対しましては、児童の人権への配慮も含めて研修等により講習内容を共有し、適切な運営がなされるよう指導しているところでございます。

○斉藤委員 改めて設置者の役割や責任の重さを認識するとともに、都としても園の運営を支える取り組みが行われていることがわかりました。
 この研修の内容を私も見させていただいたんですけれども、内容が、体罰に当たる可能性のある児童との接し方はこんなものがありますよということがしっかりと書いてあったりとか、非常にきちんとつくっていただいているなと思ったんですけれども、だからこそとても心配になったということがあります。
 先ほどちょっとほかの方の質問でもあったんですけれども、こんなにしっかりと研修を行われているにもかかわらず、保育施設内で不適切な保育が行われていたという実例が、先週ちょうど都内の認可外保育施設であったということが公表されております。保護者が信頼を寄せる保育所で、子供の命を預かる保育士がこういった行為を行ったということは、にわかには信じられない事態でございます。
 もちろんこうした事例は数多くはないと考えたいんですけれども、中には保育士になったときの熱意の喪失や保育観の変化から、こうした行為に及んでしまう保育士もいるというのが実情でございます。それに加え、保育士の中にも、体罰等をしつけの一環と捉えて児童に体罰や暴言を繰り返してしまうことが実際に起きております。
 今般、都が提案している児童虐待防止の条例においては、残念ながら保育所における不適切な保育等がその対象には含まれていないんですけれども、こうした条例を制定するに当たって、都民への普及を図り、虐待を許さないという機運を醸成していくことは非常に重要なことだと考えております。
 そこで、保育所等に対しても本条例を積極的に周知するとともに、あわせて児童の権利擁護の重要性についても伝えていくべきと考えるが、いかがでしょうか。

○加藤子供・子育て施策推進担当部長 都は、今定例会に提案をしております東京都子供への虐待の防止等に関する条例の制定後、速やかにその内容につきまして周知をいたしますとともに、体罰等によらない子育てにつきましても、都民に対する普及啓発を実施してまいります。
 また、東京都待機児童対策協議会や区市町村主管課長会、施設向けの講習会、さらに保育団体が主催いたします研修等、さまざまな機会を通じまして普及啓発に努めてまいります。

○斉藤委員 ありがとうございます。
 杉並区の方では、保育園の園長会の方たちから区の方に、研修をぜひ今後より多めに行っていただきたいというような強化の要望というのが出ているそうでございます。
 今回はちょっと保育士の方を切り口に質問させていただきましたけれども、保育士だけではなく、例えば特別支援学校など課が違う部署にも子供にかかわる職員は大勢いらっしゃいます。体罰によらない子育ては、国の方でも一つの省庁だけで啓発したのではなく、厚生労働省、文部科学省、内閣府と合同で通達文書を出して啓発を行ってこられました。都においても子供にかかわるあらゆる部署での連携をお願いしたいとお伝えして、次の質問に移らせていただきます。
 児童相談所における支援と介入について伺います。
 児童虐待防止に向け、子供の保護と支援を担当する部署や担当者を分けるなど、通常国会での児童福祉法改正を目指す動きがございます。
 昨年三月、都内で起きた虐待死事件では、児相の職員が保護者との関係構築を重視する余り、安全確認に踏み込めなかったとの指摘も出ております。
 そのため、要保護児童の家庭への介入と支援の担当を明確に分けるべきと考えるが、都の取り組みについて伺います。

○谷田少子社会対策部長 児童相談所では、一時保護や立入調査など法的対応が求められる一方で、保護者に寄り添いながら支援を行う必要がございます。
 そのため、都は、要保護児童の家庭等への介入を担う児童福祉司と支援を担う児童福祉司をそれぞれ配置いたしまして、適切な役割分担のもと、相互に連携して虐待への対応を行っております。

○斉藤委員 これは、支援と保護を両方担うような児童福祉司は、現在東京都には存在しないというような認識でいいということでしょうか。であれば、昨年目黒の虐待死事件が起きた理由は一体何だったのかというところを、都道府県間の連携の課題のみならず、さらに深く考えていかなければならないと考えています。
 児相の機能分化については有識者の中には、児相の方には保護機能で、区市町村の方には支援機能、こちらを支援と保護を分けて分化していただきたいというようなことも提案する声が上がっております。
 今の体制が最善の体制なのかということを常に検証する姿勢を持っていただきたいと思っております。
 例えば福岡市の方では、全国で初めて常勤弁護士の配置やNPOとの連携が進められております。また、昨年第二回定例会の私の一般質問から、一時保護所のみならず児童相談所でのアドボケーター制度を構築していただきたい旨の発言をさせていただきました。これらについても引き続き検討をお願いして、次に移らせていただきます。
 DVへの対応なんですけれども、これは先ほどまつば先生の方からもご質問がありましたので、私からは意見にとどめたいと思います。
 児童虐待が家庭の中から表面化をしてこない理由の一つに、配偶者による暴力、いわゆるDVの被害者である親、当事者が、もう一人の親からの暴力を避けるため、ともに実子を虐待し、それを隠蔽することに加担をするというような現実もございます。
 東京都では、生活文化局が所管する配偶者暴力相談支援センターが、被害者のさまざまな問題に関する相談に応じて、緊急時における安全の確保等を行う機関としてございます。
 けれども、実際は、DV被害者というのはなかなか行政に相談をしたがらないということがございます。また、自分自身がDVを受けているという、その自覚がないというケースも非常に多くございます。
 なので、機能を適切に果たしていくためには、関係機関との緊密な連携が不可欠であると考えておりますので、児童福祉法の改正案を議論する国会でも現在、配偶者暴力支援センターと児童相談所の連携強化が必要であると指摘がされておりますので、特に被害者へのアウトリーチの方法を含めて、今後さらなる連携強化に向けた検討を要望させていただきたいと思います。
 次に、児童虐待を防止するためのLINE相談について伺います。
 都は、昨年十一月に二週間、LINEを活用した児童虐待を防止するための相談を試行的に実施されておりますが、本格実施に向けた新年度の予算の内容について伺います。

○谷田少子社会対策部長 来年度予算案では、試行実施時の相談体制と同様に、心理カウンセラー等の相談員を、平日の午前九時から午後五時までは七名、午後五時から午後九時までは十名、休日は午前九時から午後五時までで七名を配置すること、本格実施は本年八月からすることとしておりまして、予算の見積額は一億五千万円でございます。

○斉藤委員 このLINE相談が子供と親のSOSを本当に拾えているだろうかという点が重要だと考えます。
 この相談に当たっての登録者数も、最初の三日間、非常に大きく伸びた後は、一日三十件から四十件程度ふえた程度で、周知は一体どのような対象に行っていたのかという点や、実際に虐待相談については、親からは全体のうちの一六%で、子供からは全体の二四%、そして全件の中で児相につないだものは八件ということで数は多くなかったということと、相談結果として解消につながっているのが全体の四分の一にすぎないなど、この事業の目的と成果の検証は、丁寧にぜひしっかりと行っていただきたいと考えております。
 専門家を多数配置しながら、ほとんど相談対応の必要がなかった時間帯や曜日などの細かな検証も必要です。
 都は、本格実施に向けて試行実施の状況を今後検証すると答弁されておりますが、どのような点を検証しているのか伺います。

○谷田少子社会対策部長 ただいま幾つかご指摘いただきましたけれども、現在、本格実施に向けまして、試行実施における時間帯ごとの対応件数や相談の内容、相談対応の結果などの状況、また相談員や児童相談所等からの意見をもとに、相談体制や広報、周知、児童相談所への引き継ぎのあり方などについて検証をしております。
 この検証結果を本格実施につなげてまいりたいというふうに考えております。

○斉藤委員 ありがとうございます。
 では、都は本格実施に向けて、どのようにLINE相談の周知を図っていくのか伺います。

○谷田少子社会対策部長 昨年十一月の試行実施では、保育所や児童館、診療所など、保護者と子供の目に触れる機会の多い施設にチラシやポスターを配布したほか、都や区市町村の広報紙、ホームページによる周知を行ったところでございます。また、その際、相談窓口を登録できるQRコードを掲載いたしました。
 本格実施に当たりましては、引き続き同様の周知を図っていくとともに、新たに、中学生や高校生に向け、学校を通じた周知を予定しているところでございます。

○斉藤委員 LINE相談となると、属性的には男子からの相談が少ないということがあったり、相談しようと思ったけれども、ちょっとしたきっかけでやっぱり相談をやめたというような例も多々あるというふうに伺っております。
 既にいじめ相談LINEを実施している大津市の方で、社会福祉事務所が独自に検証を行っているものを見せていただいたんですけれども、相談の終わり方のみならず、内容をしっかりと検証することが必要と述べられておりまして、またご家庭の中には、薬物やアルコール依存、精神疾患、発達障害を抱えているようなケースもございまして、心理司よりも、もしかしたらソーシャルワークの専門家が必要なのではないかというようなご指摘もいただいているところでございます。
 しっかりと検証を重ねながら、事業をよりよいものにしていただきますよう要望して、次の質問に移ります。
 ここからは社会的養護と家庭養護の方を伺いたいと思いますけれども、来年度末までに新たな社会的養育推進計画を策定すると聞いていますが、児童虐待の問題が深刻化する中で、里親のみならず児童養護施設等の受け皿も十分ではないと聞いています。
 都内にあきがなく、都外の児童養護施設に入所している児童も多く、また都外の施設は今後廃園の予定があるところもあるということを伺っています。
 今後、計画を策定するに当たっては、里親や児童養護施設へのニーズを把握する必要があると考えますが、都の見解を伺います。

○谷田少子社会対策部長 都は、国が示す社会的養育推進計画の策定要領において、社会的養護を必要とする子供の数を見込むことが求められていることから、児童相談所等に対し、必要な調査を実施しているところでございます。
 具体的な調査項目といたしましては、施設入所中の児童に対する里親等委託の可能性や、在宅で指導している家庭の児童に対する施設入所や里親等委託の可能性等でございます。
 今後、調査結果を踏まえまして、都における適切な社会的養護の需要数を見込み、来年度、計画を策定してまいります。

○斉藤委員 今後、里親委託を推進していかれるとともに、ぜひ現時点での正確な需要数を一度明らかにしていただきますようお願い申し上げます。
 また、今回質問はしませんけれども、施設を巣立った十八歳以上の元入所児童の支援は非常に重要と考えておりまして、東京都の自立援助ホームのジョブトレーニング事業は、非常勤職員配置を支援実績の多い施設は常勤配置にするなど、さらに充実させていただくことを要望いたします。
 先日亡くなられた児童養護施設若草寮の大森施設長のご冥福を心よりお祈り申し上げたいと思います。やればできる、つながり、支え合えばもっとできると、書籍「子どもの未来をあきらめない 施設で育った子どもの自立支援」の中で大森さんはつづっておられました。この思いの実践をぜひ福祉保健局の皆様には心よりお願いを申し上げるところでございます。
 次に、新生児委託について伺います。
 都の特別養子縁組について、ゼロ歳児のマッチングである新生児委託推進事業の実施状況と今後の取り組みを伺います。

○谷田少子社会対策部長 里親子の愛着を育むためには、早期に養子縁組里親に結びつけることが重要でございます。
 都は昨年度から、医療機関や区市町村等からの情報に基づき、児童相談所が養子縁組が最善と判断した場合には、できる限り新生児のうちに委託するための新生児委託推進事業を開始いたしました。
 本事業では、児童相談所と乳児院に専任の職員を配置し、いつでも交流が開始できるよう、里親に対して沐浴や体調管理など新生児の養育に関する研修を実施するとともに、乳児院での交流開始後は、里親の養育不安を軽減するための助言や里親子関係のアセスメントを短期間で集中的に行いまして、委託につなげているところでございます。
 事業開始から本日までの間、二十家庭が研修を受講しておりまして、七名の乳児を委託しております。
 引き続き、養子縁組が最善と判断した場合には、できる限り新生児のうちに委託できるよう取り組んでまいります。

○斉藤委員 新生児委託が着実に進められていることがわかりました。ぜひ引き続き取り組んでいただきたいと思います。
 続いて、里親支援について伺います。
 親元で暮らすことのできないお子さんをお預かりする里親制度についてですが、せっかくお子さんを里親さんのもとに委ねても、残念ながら里親さんのもとでの養育が継続できないことがございます。こうしたケースの中には、里親さんご自身には自覚がないものの、不適切な養育として判断されてしまって、お子さんが児相に保護をされるという事例もあると聞いています。
 こうした事例から、里親へのフォロー体制について考えたいと思います。なぜなら、里親さんの中には初めて子育てをするという方もいらっしゃいまして、また社会的養護が必要なお子さんには生まれ育つ中でさまざまな背景があり、より一層の配慮が必要です。
 現在、都はチーム養育体制を組んでいますが、日常的な様子から子育てに課題がないかどうかを見守っていくきめ細かいフォロー体制が必要だと考えます。都の見解を伺います。

○谷田少子社会対策部長 都はこれまで、児童相談所の体制強化や民間団体に委託して、心理カウンセリング、里親サロン等を実施する里親支援機関事業などさまざまな取り組みを進めてまいりました。
 平成三十年一月から開始したチーム養育では、児童相談所が中心となり、民間団体や児童養護施設等の関係機関と定期的に里親子に関する情報交換を行い、各機関が連携しながら、それぞれの役割に応じた専門的な支援を行っております。
 また、養育家庭等が身近な地域で専門的な相談を受けられるよう、児童養護施設等の里親支援専門相談員が委託後の定期的な家庭訪問等を行っております。
 今年度からは、都内にある全ての施設に相談員を配置できるよう支援を充実するとともに、委託児童へのかかわり方を学ぶ実践的な講座等、さまざまな研修を新たに開始しております。

○斉藤委員 昨年、私も実際に里親をされている方が登壇する勉強会に伺いまして、また里親に育てられたという当事者の方にも話を伺ってまいりました。実親との関係や実親家庭でのしつけと里親家庭でのしつけの違いからくる子供の混乱など、里親家庭には、長期にわたり、ともに歩みながら子育てのコーチングを行ってくれる存在が必要と考えております。
 マッチングからコーチングまで里親支援を一貫して行うフォスタリング機関を設置すべきと考えますが、都の取り組みを伺います。

○谷田少子社会対策部長 都はこれまで、養育家庭等への委託を推進するため、里親の募集から研修、相談支援などの一連の業務を民間団体等と連携して実施してまいりました。
 昨年七月には、国から都道府県社会的養育推進計画の策定要領とともに、フォスタリング機関及びその業務に関するガイドラインが示されました。この中では、フォスタリング機関が一貫した体制のもとで里親に対する継続的な支援が提供できるよう、一連の業務を包括的に委託することが望ましいとされております。
 これを踏まえまして、本年二月から児童福祉審議会の専門部会で、社会的養育推進計画の策定に向けた議論を開始しておりまして、その中でフォスタリング業務の実施体制についても検討してまいります。

○斉藤委員 フォスタリング機関についての検討をぜひ進めていただきたいと思います。
 社会的養護とは、さまざまな理由により家庭で適切な養育を受けられない子供を、公的責任において社会的に養育をすることであり、その子育ては社会に向けてオープンなものであるべきだということです。里親さんの子育てについて、学校や地域住民の皆さんによって見守っていく環境整備が必要です。
 一方で、里親制度の認知が低いのも現状としてあると思っております。里親制度を地域の皆さんに理解していただく取り組みを進めていくべきだと考えますが、都の見解を伺います。

○谷田少子社会対策部長 都は、新宿駅でのデジタルサイネージの掲出、都営地下鉄全駅や民間企業へのフリーペーパーの配布、医療機関等へのポスターの掲示等によりまして、養育家庭等の里親制度を広く都民に周知しております。
 また、里親支援機関が、小中学校、高校等の教員に向けて、里親制度の概要や里子への配慮を主な内容といたします説明会を毎年開催しております。
 さらに、昨年十月には、里親家庭の体験談や里親に興味のある人などを対象といたしましたイベントの案内を主な内容といたしますウエブサイト、Tokyo里親ナビを新たに開設いたしました。
 こうした取り組みに加えまして、来年度は里親制度の認知度向上を図るため、インターネットを活用した動画配信等、民間のノウハウ等を取り入れまして、より効果的な広報を実施してまいります。

○斉藤委員 次は、障害者グループホームについて伺います。
 ダイバーシティーの実現に向けて、障害者が地域の中で生活していくことのできる環境づくりは重要であり、その意味でグループホームが安定的に運営されるよう支援をいただきたいと考えます。
 グループホームとひとえにいっても、その運営主体は社会福祉法人、NPO、株式会社などさまざまで、またその規模も大小さまざまです。
 都は、国の報酬に上乗せする形で独自の補助を実施していますが、本年一月から見直しが図られました。その理由は、障害の重度化、高齢化に対応するためと伺っていますが、運営事業者の方々からは不安の声が寄せられていました。
 そのような声を受け、昨年の第二回定例会一般質問において、我が会派の奥澤都議より、グループホームを運営する事業者に対して丁寧に情報提供を行うことを求めていたところですが、その対応状況について確認させてください。

○松山障害者施策推進部長 都加算の見直しは、事業者が職員を手厚く配置し、充実した支援を行えるよう補助単価を変更するとともに、福祉専門職員配置等加算や医療連携体制加算など質の向上のための国加算を取得した場合には、その加算額を事業者の収入に直接反映される仕組みに改めることを目的としたものでございます。
 見直しの実施時期は、当初、平成三十年十月を予定しておりましたが、事業者が国の加算の取得や職員配置のための準備期間を十分にとれるよう平成三十一年一月に変更いたしました。
 この間、都は、平成三十年一月から八月にかけ、都加算の見直し内容に加え、国加算の種類や取得要件を内容とする説明会を四回開催するとともに、個別の事業者からの問い合わせに対しても丁寧に説明してまいりました。
 また、事業者からの問い合わせの多い事項につきましては、問い合わせ内容への回答をまとめたQアンドAをホームページに掲載するなど事業者に対して必要な情報の提供を行っております。

○斉藤委員 たしか昨年第二回定例会後に公明党の先生方から、事業見直しの時期について少しおくらせるよう要望が出ていたかと思いますが、準備期間の確保を図っていただいたことは大変重要なことであったと考えております。
 加えて、特に小規模事業者においては、日程が合わず説明会に参加できないという悩みも伺っておりましたが、説明会を複数回開催し、あるいはQアンドAを掲載するなど、情報が広く届くような工夫をされていたこともわかり安心をいたしました。
 一月の実績分から実際に新しい制度での補助金支給手続が始まっていますが、引き続き事業者からの問い合わせ等に丁寧に対応していただきたいと思います。その問い合わせに真摯に向き合う中で、事業者さんの本音、いいかえれば制度上の課題などが見えてくると思います。その声にしっかりと耳を傾けて、事業者支援に取り組んでいただくようお願いを申し上げます。
 次に、障害者グループホーム体制強化支援事業について伺います。
 今回の都の補助事業の見直しに関連して、事業者さんやご家族のご意見を伺ってまいりました。その中で、特に重度の障害者を受け入れられている事業者からは、一人の利用者の入浴に二人の手が必要になる場合もあるなど想像以上に手厚い職員体制であることがわかりました。こうした事業者の努力を支援すべきと考えていた中で、都が来年度から新たな支援制度をスタートするということで期待をしております。
 そこで、障害者グループホーム体制強化支援事業の狙いと概要について伺います。

○松山障害者施策推進部長 重度の障害者を受け入れているグループホームでは、入浴や排せつなどの身体介助の際に複数の職員がかかわること、利用者の意思決定支援に時間を要することなどから、国で定める基準以上の職員を配置してサービスの質を確保している事業所がございます。
 このため、都は、身体や行動特性上、特別な支援を必要とする重度の障害者の受け入れが進むよう、事業所全体で利用者四人に対して世話人一人を配置するという国の基準以上に職員を配置する事業者への支援を開始いたします。
 事業の実施に当たっては、事業者の取り組みをきめ細かく支援できるよう、日常生活を送る単位であるユニットごとの職員配置を評価いたします。
 また、事業の開始に当たり、地域偏在が生じないよう、都が事業者に対して直接補助を行ってまいります。

○斉藤委員 職員加配、つまり人に焦点を当てた支援であること、実情に合わせてユニットごとの支援であること、これらは事業者の声をよく聞いていただいた上での制度であるとよくわかりますし、歓迎するものです。
 都から事業者への補助が、事業者から職員へ、職員から利用者へと支援の輪が広がっていくことを願っております。そのためにも、本事業の周知においては、大小さまざまな事業者に情報がしっかりと届くように配慮をお願いいたします。
 また、昨年四月から、法定雇用率制度や障害者雇用納付金制度において精神障害者が加えられました。精神障害のある方は、心身の状態にむらがあり、障害者手帳にはあらわすことのできないニーズがあるというお話も伺うところです。そのニーズに応えるべく奮闘されている事業者の声もよく聞いていただき、常に改善を重ねることを要望して、最後の質問に移ります。
 最後に、受験生チャレンジ支援貸付事業について伺います。
 経済格差が児童生徒の進路や将来の選択肢を狭めるようなことがあってはならないという意味で、東京都のこの事業を大きく評価するものでございます。
 文部科学省の平成二十八年学習費調査によると、公立中学に通う三年生の年間の補助学習費は実に平均約三十七万円に及びます。学習塾に通いたい、もっと習う教科をふやしたいが親にはそれを頼めない、そんな生徒さんたちにとって、この事業は重要なセーフティーネットだと考えております。
 受験生チャレンジ支援貸付事業について、昨年、本事業を利用した生徒にアンケート調査を実施したと聞きましたが、その結果と成果について伺います。

○坂本生活福祉部長 平成二十六年度に受験生チャレンジ支援貸付事業を利用いたしました中学三年生に対し、昨年六月から七月にかけましてアンケート調査を実施したところでございます。
 この調査結果では、約七二%の方が本事業を利用して学習意欲が向上したと回答しておりまして、また約八七%の方が成績がよくなったと回答しております。さらに高校卒業後に高等教育に進学した方の割合が約七九%となっております。
 こうした結果から、本事業が子供たちの学習意欲を高め、成績、進学率の向上にも寄与しているものと考えております。

○斉藤委員 大変高い成果と満足度が得られているということがわかりました。
 この事業では、貸付対象の学校に入学された場合、貸付金が返済免除となる償還免除の規定がございます。生徒が学習意欲を維持しながら進路の実現に向けて努力することに寄与するもので、さらにこの償還免除は、合格した場合はいいんですけれども、不合格だった場合には五年以内に返済とされておりますが、実際はどのような状況になっているのかが気になりました。
 本事業の昨年の実績、償還免除率について伺います。

○坂本生活福祉部長 平成二十九年度の貸付件数でございますが、学習塾等受講料が四千四百九十六件、高等学校及び大学等の受験料が四千六百六十四件、合計九千百六十件でございまして、貸付金額の方は約十億一千二百五万円でございます。
 また、今お話のございました本事業によります貸付金の償還でございますが、希望校へ入学した場合に免除としているほか、進学できなかった場合でございましても、利用者の実情によりまして、所要の審査を経て免除できるということとしておりまして、このため、平成二十九年度に償還免除審査の対象となった方のうち、九九・三%の方が償還免除となっております。

○斉藤委員 ありがとうございます。合格をできなかった場合も、審査を経て、免除がかなりの率でなされているということで大変安心をいたしました。
 今後は、例えばこの事業の対象を家庭教師などにも使えるように拡大することなども検討することは必要ではないかと考えています。
 また、都内小学生の通塾率、これが今現在、東京都は全国で一位というふうになったということもありまして、時代に合わせて事業の対象や目的をその都度最適なものにするよう鋭意努力をしていただきたい旨をお伝えしまして、私の質問を終わります。

○木下委員 私の方からは、新規予算を中心に、ほかの都民ファーストの会の議員とかぶらないテーマ、事業ということで質問をさせていただきたいと思います。
 初めに、AEDマップ適正登録緊急対策事業についてお伺いをいたします。
 AEDは、平成十六年七月、一般市民による使用が解禁されまして、大変急速に普及をしています。私も地元の防災総合避難訓練で、初めてその使い方を体験するミニ講座に参加をさせていただきました。初めはどうやって使ったらいいか手を出すのは非常に不安だったんですけれども、一度さわってみると、ちゃんと音声でガイドが流れてこういうふうにやってくださいといわれ、それに従ってやればいいということで、できるんだなと、一度さわった経験があれば自分にも使えると実感をいたしました。このように多くの人がさわってみる機会をつくることが重要だろうというふうに考えております。
 突然の心停止によって倒れた人を救うには、AEDがいざというときどこにあるのか即座にわからなければ意味がございません。そういった意味で、緊急時に速やかにAEDを利用できる環境づくりについて都の見解、取り組みをお伺いいたします。

○矢沢医療政策部長 都は、緊急時において速やかにAEDを使用できるよう、AED設置者に対し、区市町村や業界団体等を通じて全国AEDマップへの設置情報の登録を呼びかけており、その結果、都内における全国AEDマップへの登録数は、三年前に比べ約五千件増加し、約三万件に達しております。
 しかし、具体的な設置場所や使用可能な時間帯など、詳細な情報の登録はいまだ不十分な状況でございます。
 このため、都は来年度、詳細な情報の登録が促進されるよう、民間事業者を活用し、AED設置者に対し文書や電話で働きかけを行い、緊急時において速やかにAEDを利用できる環境づくりを促進してまいります。

○木下委員 日本救急医療財団が運営する全国AEDマップ、こちらの方に設置情報の追加の登録、それから提供を呼びかける事業というご説明でございました。
 この事業自体は、最初に申し上げたように、緊急事態のときにどこにあるかすぐにわかるということを進めていく上で非常に意義があるというふうに考えております。また、これはアプリにもなっていて、いつでもスマホなどで情報を得ることができる、その点も評価できるというふうに思っております。
 一方で、この事業自体でどのぐらいの登録件数を目指しているのかということを担当の方にご説明を求めましたところ、これ自体が単年度予算事業ということもありまして、なかなか示せないというようなお答えでございました。この点についてはちょっと残念だなと思っております。
 といいますのも、いうまでもないことではございますけれども、都の税収は、今は余裕がございますけれども、今後逼迫してくることは必至というふうに考えます。この事業だけにかかわらず、全ての事業にいえることではないかというふうに思っているんですけれども、一つ一つの事業を効果的に実施する認識を福祉保健局の皆様全体で--多分、都庁の部局で一番大きな予算を預かられているということもございますので、このご認識をしっかり持って進めていただきたいというふうに考えております。
 そのためには、やはり数値目標を設定して、ターゲットに対しどのようにアプローチしていくかという事業の設計を行っていくという、こういったことを全ての事業においてできる限りやっていただきたいということを訴えたいというふうに思います。
 次に、後発医薬品使用促進事業についてお伺いいたします。
 後発医薬品というのは、いわゆるジェネリックということでございますが、急速な高齢化が進む中、都民の医療費は四兆円を超えるというふうに伺っておりまして、二〇二五年問題、いわゆる団塊世代の後期高齢者入りということで、ますます医療費が増大することが予想をされるわけでございます。
 一方で、医学の進歩で医療が高度化し、高額医療による治療も進んでおります。ノーベル賞を受賞されました本庶佑さんのオプシーボは、がん治療薬として保険適用拡大になりましたし、また白血病の画期的な治療薬が先月承認されたというようなこと、これらは大変よいことでございますけれども、今後も高額な新薬が保険適用されていく見込みで、医療費の増大の要因の一つではないかというふうに考えます。
 薬価の安いジェネリックを普及させていくことは、薬にかかるお金が安くなることで、私たち都民にとっても大変助かることではございます。実際、私自身も定期的にいただいているお薬がございまして、お薬を求めに医療機関に行くんですけれども、こちらからジェネリックはないかというふうに積極的にいわないと、残念ながら示されないということがございました。病院や薬局の側にジェネリックを積極的に勧めない理由があるのではないかというふうに考えたりするわけでございます。
 国の目標としては、二〇二〇年の九月までに、この後発医薬品、ジェネリックの使用割合を八〇%にしていくという目標が掲げられているというふうに伺っておりますけれども、都も医療費適正化の観点から後発医薬品の使用を促進すべきと考えます。
 現在の都での使用率、また使用促進に向けた今後の取り組みについてお伺いをいたします。

○本多地域保健担当部長 都は、平成三十年三月に策定した第三期東京都医療費適正化計画に、後発医薬品の使用割合を八〇%以上とすることを目標に掲げておりますが、平成三十年三月時点の使用割合は六八・五%であり、全国平均の七三%を下回っております。
 これまで、都は、後発医薬品に切りかえた場合の自己負担差額通知や、後発医薬品を希望する意思表示カードの送付などに取り組む区市町村に対し財政支援を行ってまいりましたが、患者や医療機関の後発医薬品に対する不安や疑問を解消していくためには、保険者だけでなく、医療関係団体を初めとする関係者で都の現状を確認し、課題を共有するとともに、効果的な取り組みについて共通理解を図ることが必要です。
 このため、都は来年度、医療機関における後発医薬品の使用状況や医師、薬剤師及び患者の意識について実態調査を行いまして、後発医薬品の利用が進まない現状や課題を把握、検証してまいります。
 また、医療関係団体、保険者、製薬団体等の代表者で構成する仮称でございますが、後発医薬品安心使用促進協議会、こちらを設置いたしまして、課題への対応策を検討するとともに、安心して使用できる環境整備を図ってまいります。

○木下委員 調査をし、実態を把握した上で、医療関係団体等で構成される仮称後発医薬品安心使用促進協議会というところで議論をしっかりとしていくということでございました。この議論をもとに課題を設定し、国の目標に近づけていけるよう、次年度のまた次の年の取り組みにつなげるよう設計をしていってほしいというふうに思います。
 次に、東京都多職種連携のネットワークについてお伺いいたします。
 安心して地域で年を重ねられる地域づくりは大変重要でございます。在宅での療養、また医療機関での受診など、一人の患者さんにかかわる医療、介護関係者はさまざまとなります。さまざまな職種の専門職が、患者さんの体調の変化、服薬状況などの情報を常に共有することは重要でございます。
 現在、地域の医療、介護関係者の間では、ICTを活用し、患者さんの情報を共有する取り組みが進んでいます。
 具体的には、在宅医の方が情報共有システム上に患者の部屋をつくり、ケアマネジャー、訪問看護師、ヘルパーなど関係する多職種をご招待して情報共有するものとのことでございます。
 一方で、取り組みがいま一つ進んでない部分もある、ネットワークに参加しづらいという話もあるようにお聞きをしております。
 これらの実態を踏まえまして、来年度、ICTを活用した情報共有の取り組みを進めるとの事業がございますけれども、進めるに当たっての課題と解決に向けた具体的な取り組みについてお伺いをいたします。

○田中医療改革推進担当部長 ICTを活用した情報共有は、地区医師会や区市町村が中心となって取り組みを進めておりますため、地域によって利用しているシステムが異なることから、複数の地域の患者を受け持つ訪問看護師やケアマネジャーは複数のシステムを利用することになり業務が煩雑となっております。
 このため、都は来年度、医療、介護関係者による患者情報の共有が促進されるよう、システムの違いにかかわらず円滑に患者情報にアクセスできるポータルサイトを構築してまいります。

○木下委員 違うシステム上にあるさまざまな患者さんのお部屋を一つのポータルサイトで検索し、それぞれのシステムに入っていき情報共有ができるようになるはずということで期待をさせていただいております。
 しかし、このすばらしいポータルサイトができましても、地域の医療、介護関係者にこのポータルサイトを知ってもらって、実際に利用してもらわないと意味がございません。
 そこで、このポータルサイトの利用促進をどのように図るのか具体的にお伺いしたいと思います。

○田中医療改革推進担当部長 都は、区市町村や地区医師会が一堂に会する連絡会や、医療や介護関係の団体の代表者で構成する多職種連携連絡会を開催し、先駆的事例の情報共有等を図っております。
 また、区市町村や地区医師会は、医療や介護の実務者による在宅療養を推進するための協議会や多職種連携の研修等を実施し、地域の実情に応じた取り組みを推進しているところです。
 今後、こうしたさまざまな機会を捉えて、区市町村や医師会等関係団体と連携し、ポータルサイトの利便性や効果的な活用方法等について周知を図り、活用を促進してまいります。

○木下委員 ありがとうございました。このポータルサイトが多くの方に活用されることを望みます。
 次に、高齢者関係の方に質問を移らせていただきます。
 今回、いろいろと福祉保健局関係の事業を見させていただきましたところ、元気高齢者とか高齢者予備軍というような、そういった表示が冠になりました新規事業が目につきました。既存のものと合わせますと、十六のいわゆる元気高齢者事業が実施されるということで伺っております。
 そこでまず、福祉保健局では、この元気高齢者をどのように捉え、またどのような狙いで事業を実施しているのかをお伺いしたいと思います。

○粉川高齢社会対策部長 平成三十年一月末現在、都内の第一号被保険者約三百九万人のうち、要介護、要支援認定者は約五十七万八千人で二割を下回っており、六十五歳以上の人の多くは元気な高齢者でございます。
 高齢者が地域で安心して暮らし続けられるためには、支援を受ける側となるばかりでなく、地域とのつながりを持ちつつ、時には地域社会を支える担い手となり、住民相互に支え合うことが期待をされます。
 また、高齢者が豊かな経験や能力を生かし、地域において役割を持って活躍することは生きがいづくりとなり、高齢者自身の介護予防という観点からも重要でございます。
 都はこれまでも、地域の実情に応じて高齢者の生きがい活動や支え合い活動の拠点づくりに取り組む区市町村を支援しており、来年度は、高齢者の地域活動への参加促進を図ります高齢者による地域活動応援事業を実施することとしております。

○木下委員 ありがとうございました。
 見える化改革報告書というものの高齢者施策という資料によりますと、高齢者、六十五歳から七十四歳は百六十万人、また七十五歳以上は百四十万人ということで、今現在、およそ三百万人高齢者がいるというふうにこの資料では試算をしています。
 そのうち就業していない人を元気高齢者として、約二百十万人いるというふうに試算されているということなんですけれども、では今から二十年後の二〇四〇年はどうなっているかという情報が同じ資料にございました。私もそのときにはこの高齢者の中に入ってしまうんですけれども、そのときの高齢者というのは、今の三百万人から三百七十万人にふえるという試算でございまして、その中で、要介護、要支援やその手前の虚弱、フレイルという状態を減らし、元気高齢者の割合を高めることを目標に、これらの施策を順次展開していくというふうな説明だと思います。
 大きな方向性は大変よいと思います。新規、既存にかかわらず、一つ一つの事業の位置づけをしっかり持ちながら、先ほど来申し上げておりますけれども、数値目標も設定して、施策効果を把握し、より有効な施策について常に検証しながら進めてほしいと思います。
 それでは、言及のありました具体的な新規事業について、るる伺ってまいります。
 まず、高齢者による地域活動応援事業について具体的な内容をお伺いしたいと思います。

○粉川高齢社会対策部長 お話の事業は、都民が提案し、都民が選ぶ仕組みでございます都民による事業提案制度において、まちの元気創出、ボランティアの促進の分野から選定されたものでございます。
 事業の内容は、区市町村が、地域活動に関心のある高齢者を対象として、地域の課題解決のための知識等を学ぶための講座や、地域で活動するNPO等での職場体験などの機会を提供する取り組みを支援するものでございます。
 なお、事業の詳細につきましては今後検討してまいります。

○木下委員 ありがとうございました。都民提案から事業の実施ということで、そのこと自体は小池都知事の新たな施策ということで、私も非常に提案制度の方は応援したいし、評価をしているところでございます。
 この高齢者による地域活動応援事業自体は、まだ詳細が決まっていないというご答弁でございました。しかしながら、事業概要シートによりますと、一億四十四万円というような大きな金額が計上されているということで、その説明シートによりますと、内容は講座等の運用費用やテキストの作成費というふうに読めます。
 かつて私は、地方創生の予算で、全国で地域活性化のための講師派遣とか講演などの事業が実施された際、自分自身も講師として全国で講演等を行った経験がございます。何度か地方に出向きまして講師を務めました。もちろんそれ自体は意味があることとは思うんですけれども、何度も行くうちにふつふつと湧いた疑問がありました。それは、これでいいのかということなんです。
 つまり、一回ぐらい話をしたって、地域活性化ができるわけではございません。やはり話をした後に、どういうプログラムをつけて、実際に地域活性化へ皆さんが動き出すかというところまでがセットになって初めて本当の地域活性化ができるというふうにだんだん思うようになっていったという経験がございまして、ここでも元気高齢者の皆さんが講座を聞くだけでなく、やはり講座をきっかけに、地域の課題解決に動き出す仕組みとともに実施するなどの工夫が必要なのではないかというふうに思っております。
 市町村への包括事業ということでの予算づけでございますので、主体は区市町村となりますけれども、区市町村が業者を選定して実施する際には、そのような点を留意し、効果的な取り組みとなるよう特段の配慮を行うように、都からも助言など必要な対策をお願いできればというふうに思っております。
 単年度事業ということで、これは都民提案制度自体の課題といいますか、まずはやってみるということなので、単年度補助ということでございますけれども、この補助を使って始めた区市町村が、その後の事業推進をどう考えていくかというところまで設計していっていただいて、うまく活用していただけるような枠組みになるといいなというふうに思っております。
 次に、学校との連携による高齢者の社会参加事業、こちらについてですが、大変興味深いので詳しくお聞きしたかったんですけれども、拠点整備の費用自体は福祉保健局ですが、内容実施は教育庁とのことで、ここでの質問は割愛をさせていただきますが、大変注目をさせていただいております。
 次に、シニア世代、シニア予備群を活用した中高生の居場所、学び、遊び支援事業についてお伺いいたします。
 まず、具体的な内容とこの事業の効果について見解をお伺いいたします。

○谷田少子社会対策部長 シニア世代、シニア予備群を活用した中高生の居場所、学び、遊び支援事業は、児童館における中高生の受け入れを促進するため、四十歳以上の地域人材の力を活用して、魅力あるプログラムの実施や開館時間の延長などに取り組む区市町村を支援するものでございます。
 具体的には、多様な経験、知識、技術を持つ四十歳以上の地域人材を講師として迎え、英会話、楽器演奏、映像制作、プログラミングなど中高生に人気のあるプログラムを提供するとともに、子供たちの見守りや安全管理を行うシニアボランティアを活用して、開館時間を中高生がゆとりを持って利用できる十九時以降まで延長するものでございます。
 これらの取り組みを通じまして、中高生の児童館利用の促進と居場所の充実を図るとともに、シニア世代とシニア予備軍の生きがいを創出してまいります。

○木下委員 ありがとうございました。大都市東京ならではの人的資源の豊かさを活用し、シニア世代の生きがい創出と中高生の皆さんの学びや健全な育ちを結びつける発想自体、大変よい事業かと思います。
 本事業を構築するに当たって参考にされた事例などがございましたらお伺いしたいと思います。

○谷田少子社会対策部長 本事業は、今年度、国が改定いたしました児童館ガイドラインに、児童館は中高生も利用できる施設であることが明記されたことも受けまして、魅力ある中高生向けプログラムを提供するために、音楽、芸術、学習などの分野でプロ級の腕前を持つ地域人材を活用する都内自治体の先行事例を参考にしながら構築したものでございます。

○木下委員 ありがとうございます。大変有意義な楽しい児童館になりそうな事業だなというふうに感じますけれども、一方で、全てのことに同じような質問をしておりますけれども、どんなによい事業であっても利用されなければ意味がございません。本事業は、区市町村の皆様に使ってもらえるかにかかっているというふうに思います。
 また、ご答弁にございましたように、児童館での活用に限定する事業ともなっているようでございます。そうなると、さらに活用しにくいのではと懸念をいたすところでございますけれども、この点も踏まえまして、本事業をより多くの区市町村に活用してもらうための工夫についてお伺いしたいと思います。

○谷田少子社会対策部長 区市町村に対する事業説明会や個別訪問によりまして、事業の趣旨と内容を丁寧に説明するとともに、各自治体の先進的な事例の紹介などを行うことで、より多くの区市町村に本事業を活用いただけるよう、積極的に働きかけてまいります。

○木下委員 ありがとうございました。
 次に、シニア予備軍向けの読本の作成と配布事業ということで、これはちょっと質問にはしないんですけれども、一言述べさせていただきたいと思います。
 「東京防災」が誰もが持つべき災害への備えに関する知識を伝えたように、今回このシニア予備軍向けの読本というところで、シニアに向かう人々がシニア時代をどう楽しく生き抜くかを知る定番の知識、情報本という発想でこれを企画されたということでございますが、このこと自体は大変評価をさせていただきたいと思います。
 一方で、費用が五億円強と大変高額でございまして、くれぐれも無駄にならないように、内容と配布先、ターゲットにしっかりと届く仕組みをしっかりとやってほしいというふうに思います。
 最後に、全ての事業で何度も申し上げてまいりましたけれども、ターゲットはどのような人たちなのか、成果目標は何なのか、いろいろお聞きしますと、多くのご担当者に、いや、答えが難しいというお答えをいただいてきたというのが、質問づくりの情報収集の中で出てきた話でございます。
 皆様、この事業は意義があるんだというふうに述べる、それはもちろんそうなんです。意義があるから事業になるわけでございますけれども、最初に申し上げたとおり、問題は東京都の財源も豊かでなくなる日が来るということでございます。
 事業、政策の効果について、もっと敏感になっていただければというふうに僭越ながら思うところでございます。
 また、効果をはかるにはターゲットの設定、成果目標をしっかり持つこと、何度も申し上げますけれども、全ての事業についてこの点をしっかり踏まえて設計をしていただくことをお願いいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

○清水委員 よろしくお願いします。私からは、福祉保健局関係予算審査ということで、社会的養護につきまして、児童養護施設を取り巻く状況につきまして何点かお伺いしたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 児童虐待の問題が深刻化する中、受け皿となります児童養護施設等におきましても、それぞれの児童の状況に応じたケアが必要でございまして、それを支える職員の確保は必要不可欠なものであります。
 しかし、現状はどうかと申しますと、この児童養護施設ですとか、あるいは乳児院といった仕事は、ご案内のとおり大変不規則なお仕事でございまして、早朝、夜間の就労のみならず、児童の突発的な事故などにも対応しなければならないということで、勤務時間が一定しないというふうな、大変ハードな職場なのかなと思います。これはやりがいがあるお仕事なんですけど、実際は大変厳しい職場となっているようでございます。
 その結果かどうかわかりませんが、調査によりますと、施設の採用の充足率、足りてない採用、これが平成二十六年度は三七・二%、二十九年度になりますと四六・三%と、たった三年間で九・一ポイントも悪化をしてしまっている状況でございます。
 また、さらにといっていいかどうかわかりませんけど、この児童養護施設にお勤めの方の資格は保育士の方が多いのでございますが、保育所の待機児ゼロのためにさまざまな施策を打っているわけでございますが、その中でもなかなかヒットしたのが保育従事者宿舎借り上げ支援事業というものでございまして、これによって保育士の皆さんが保育所にお勤めになれる機会が大変多くなったということでございます。
 そういった意味におきましては、保育士の専門学校等の養成校では、じゃあ保育士の資格を取って保育所にお勤めになるのか、それとも児童養護施設にお勤めになるのかということになりますと、児童養護施設の方には若干ハンデがあるのかなと思っているわけでございまして、これは昨今の児童虐待等の対応のことも考えますれば、児童相談所と同じく緊急に人材確保の施策を児童養護施設等にも行っていかなければならないかと思いますので、その辺の東京都のご見解をまずはお伺いしたいと思います。

○谷田少子社会対策部長 都は、児童養護施設や乳児院が意欲ある人を確保できるよう、施設への就職を希望する実習生を指導する職員の代替職員経費や、実習を受けた学生を就職前に一定期間雇用するための経費を補助しているところでございます。
 来年度につきましては、勤続年数の浅い職員の住居費負担や通勤負担を軽減するため、事業者が職員用の宿舎を借り上げる場合の補助を新たに実施することとしておりまして、今後とも施設における人材の確保、定着を支援してまいります。

○清水委員 ありがとうございました。職員用の宿舎を借り上げた場合の経費の補助をしていただけるということで、やっと保育所と同じ土俵に立ったのかなというふうな思いがございますので、ぜひともそれぞれの施設にこういった新しい事業が始まるということをお知らせしていただいて、着実に執行していただければなと思う次第でございます。
 さて、実は私は昨日、地元に大きな児童養護施設がございまして、その卒園式にお邪魔をしてまいりました。十一名の入所者が施設を離れるというふうなことでございます。実はその十一名の方というのは、ちょうど私が市議会の厚生委員長をやっているときに、初めてその施設にお邪魔したときに入所された方のようでございまして、あんなちっちゃかった子がこんなに立派になったのかと--立派だけじゃなくていろんなことがあったんですけど、いろんな思いをしたわけでございます。
 また、それと同時に、学生ボランティアの方の卒業式というものもやっておりまして、三名の方が立派にボランティアとしてお務めいただいて、ご卒業なさったということでございます。
 いうなれば、児童養護施設というのは、正規の職員だけではなくて、そういったボランティアの方々、あるいは周辺地域の方々、後援会の方、そして応援企業の方々、多くの皆さんに支えられて運営が成り立っているのかなというふうに実感をしたわけでございます。
 しかしながら、もうご案内のとおり、児童福祉法によりまして、原則十八歳で児童の皆さんは社会に出ていかなければならない。これ、自立を余儀なくされるという表現を使うそうでございますが、なかなか厳しいものだなと思います。
 十一名の退所者の皆さんが一人ずつ門出の言葉を述べるわけでございまして、この期間どんなことをしてもらって、どんな思いをしたのか、感謝の意を述べたり、あるいは将来何になりたいというふうなことをお話なんかするんですね。将来は進学する方もいらっしゃいますが、基本は大体就職なさる方が多うございます。
 将来は長野県に行っておいしい野菜をつくって皆さんに食べさせてあげますよですとか、あるいは、私はコックさんになって将来自分で店を持ちたいんだと。ある方は、新宿のとあるホテルに就職をするということで、私もちょこちょこそこにお邪魔しますのでどうぞよろしくお願いしますなんていう話もしたわけでございます。
 その後に、記念品の贈呈というのがあるんですよ。それは、皆さんからお金を集めまして、これから退所する人たちはどんなものが欲しいですかというのをアンケートをとって、その物をプレゼントするというふうな機会でございます。
 退所するとき大体皆さん何が欲しいと思われますか。--やっぱり一から社会に出るということは、こういうことなんだなと思いました。一番はお布団です。二番は冷蔵庫だとか洗濯機という身の回りの家庭用電化製品。そして三番は実印だそうでございます。それだけ、ゼロの状態から世の中に出るというのがこんなに大変なことなのか、これは震災で被災された方も同じような思いをされているのかなと思いますが、大変なんだなと思いながら聞かせていただきました。
 入所中の児童の支援がしっかりとなされるように人材を確保していただくというのも、これは重要なことだと思いますし、早急にやっていただきたいと思います。
 その後を見据えた話、先ほど斉藤委員からも本当に大切な指摘がありました。また、この後、私が質問するから質問しないでくれたのかなと思いもしないわけでもないですが、そういった退所者の方が安心して生活ができるようなアフターケアというのは、これは施設だけではなくてさまざまな形で行わなければならないのかなと思います。
 私ども都議会自民党も児童養護施設政策研究会というのがございまして、自立援助ホームのジョブトレーニング事業もみんなで視察にお邪魔したわけでございますが、なかなか思うようにいかないこともありますし、その施設だけで完結というふうなことじゃないかと思います。多くの退所者の方がいることを考えれば、これは民間団体なんかとも連携しながら行う必要があろうかと思います。
 そこで、児童養護施設等の退所者に対します民間団体を活用した支援についてお伺いをしたいと思います。

○谷田少子社会対策部長 都は、NPO等と連携いたしまして、児童養護施設等の退所者に対し、専任のスタッフが生活や就労上の悩みや相談にも答えるふらっとホーム事業を都内二カ所で実施しております。
 また、職業紹介を行っている企業等への委託によりまして、施設退所者等が働きやすい職場の開拓や就職後の職場訪問を行うなど、就業支援を実施しているところでございます。

○清水委員 ありがとうございます。ぜひとも民間団体等とも連携しながら、きめの細かい支援を求めるわけでございます。
 いろいろと考えてみれば、これから退所する方というのは、本来の方よりも教育機会に恵まれなかったり、あるいはケアが必要な子なんですよね。そういった子が一般の方よりも早期に社会で自立、あるいは自活が求められるというところに、やっぱり今回の矛盾があると思うんです。社会の矛盾といっていいんですかね、大変なことだと思います。
 先ほども、斉藤委員からも言及がございました渋谷区の児童養護施設の施設長の殺傷事件ですが、これはあってはならないという一言ではいい尽くせない怒りもありますし、と同時に、何ともいえない悲しみが込み上げてくるわけでございます。まだ詳しい動機というものは解明されていないようでございますが、ぜひとも、今後さまざまな機関との連携、これはそれぞれの個別ケースで、どのような入所者の方だったのかということもあろうかと思いますので、その辺はきめ細かく情報の共有というのを、もうお釈迦様に説法かもしませんけど、今回のことも踏まえて徹底をしていただければなと思います。
 最後になりますけど、先ほどもお話がありました、国からは児童福祉法の改正を踏まえた社会的養育推進計画の策定要領が示されました。施設の小規模かつ地域分散化ですとか、あるいは高機能化及び多機能、機能転換に向けた取り組み等が求められているようでございますが、今後どのようにこのような施設への支援を推進していくのか見解を求めまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

○谷田少子社会対策部長 都は、二〇一九年度末までの社会的養育推進計画の策定に向けまして、本年二月から、東京都児童福祉審議会の専門部会において、里親支援や児童相談所の改革とあわせ、施設の機能転換等について議論をしております。
 具体的には、ケアニーズが高い子供に対する専門的ケアの充実や施設の小規模化かつ地域分散化の促進、施設退所者の自立支援策の充実、里親支援や一時保護委託の充実などの施設の多機能化等について検討を行いまして計画に反映してまいります。

○栗林委員長 それでは、この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後五時八分休憩

   午後五時二十五分開議

○栗林委員長 それでは、休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○白石委員 私からは、障害者グループホームについて質問をしたいと思います。
 昨年十一月の事務事業質疑においても、障害者グループホームの都加算見直し問題を取り上げました。その際質疑で、障害者グループホームの重要性について、都は、親元からの自立や入所施設、精神科病院から地域生活への移行を進めるための地域居住の場として重要な役割を担っていると、このような認識を示されました。
 障害者グループホームが目的とする地域生活とは、利用者が地元などに密着する形で居住することにとどまらないということです。地域社会において、人とのつながりの中で自分らしい生き方を実現するための生活ができることを目的としています。利用者が自分らしい生活を送るためにグループホームは重要な存在であり、かけがえのない役割を担っているということを改めて申し上げたいと思います。
 その重要な役割を担っている障害者グループホームは、現在、都内に幾つあるのか。また、グループホームの現在の定員数もあわせて伺いたいと思います。

○松山障害者施策推進部長 都内の障害者グループホームは、平成三十年十一月一日現在、六百九十二事業所、千七百五十五ユニットで、定員数は九千六百六十五人となっております。
   〔発言する者あり〕

○栗林委員長 よろしいですか。

○白石委員 部長、合っていますので--現在、都内のグループホームの定員数は、今、二〇一八年十一月一日の数字をいっていただきましたけれども、ことし一月一日の最新の速報値によれば九千七百四十六人と、このような定員数になっております。
 今年度が開始年度となる東京都障害者・障害児施策推進計画では、三カ年で二千人分の障害者グループホームをふやす計画としております。
 しかしながら、前計画の三カ年ではどうだったかというと、千八百五十六人分の増設にとどまりました。前回の三カ年では二千人分ふやす、この目標は達成には至っていないというのが前計画の到達点でした。
 前計画の教訓を引き出して、グループホームの整備促進のために制度の拡充を行うことこそ、今真剣に検討すべきだというふうに思います。
 ところが、ことし一月から始まった都加算の見直しでは、これまで受けられた報酬よりも大幅な減収となり、グループホームの運営に大きな影響を与えるのではないかと、このような懸念の声が事業所からも多く出されています。
 なぜそのような懸念が出されるのかといいますと、見直し前の都加算制度では、利用者が不在の日の分も同額の報酬を保障するということで、事業所の運営の安定化にもつながって、この見直し前の都加算というのは、関係者からも非常に高く評価をされてきました。
 しかし、今回の一月に開始されたこの制度の見直しでは、利用者が不在の日の報酬単価が引き下げられる見直しとなっております。具体的には、利用者が不在の日は、たとえ重度の障害であっても支援区分二の単価が上限となります。つまり、障害区分六段階のうち、下から二番目の軽い区分に切り下げられてしまうと。そのため、重度の障害を受け入れている事業所ほど報酬の減額幅が大きくなる、このような今回の都加算の見直しの内容になっております。
 この見直しの考え方というのはどこから来ているかといいますと、国のグループホームへの報酬と同様の考え方に基づくものですけれども、全く現場の実態を踏まえていないといわざるを得ないと思います。
 例えば、土日を実家で過ごしている方がいたとしても、ほかの利用者が残っていれば、職員というのは配置する必要があります。当然です。また、体調が悪くなって入院で利用者が不在になる場合などは、あらかじめ入院できるかどうか、体調が悪くなる、そういう予測をすることはできませんので、職員があらかじめいないとか、そういうことにもならないと。利用者が不在だからといって職員の配置をしなくてもよいとは、現場の実態はならないんです。
 それにもかかわらず、大幅な減収を余儀なくされるこの都加算制度の見直しというのは、事業所運営の不安定化につながるものであると、このように指摘したいと思います。
 今後、さらなる整備促進を行わなければならないこのグループホーム、その一方で、事業所を追い込むようなこういう見直しというのは、やっぱり許されないというふうに強く強調しておきたいと思います。
 そこで、お尋ねをします。
 本年一月から開始された都加算の見直しによって、事業所にどういう影響が出ているのか伺いたいと思います。

○松山障害者施策推進部長 都加算の見直しは、事業者が職員を手厚く配置し、充実した支援を行えるよう補助単価を変更するとともに、福祉専門職員配置等加算や医療連携体制加算など、質の向上のための国加算を取得した場合には、その加算額が事業者の収入に直接反映される仕組みに改めるものでありまして、本年一月から実施しております。
 事業者が行う請求事務の直接的な窓口は、国報酬については東京都国民健康保険団体連合会であり、また都加算については区市町村となっていること、さらに見直しを実施した一月分のサービス提供にかかわる報酬等の支払いの多くは三月中旬以降に行われることから、現時点では具体的な影響は把握できておりません。
 なお、見直し実施前の平成三十年十一月時点でございますが、職員を四対一配置している事業所が増加しているほか、国加算を取得している事業所も増加しており、中でも福祉専門職員配置等加算一や夜間支援等体制加算一などのより上位の加算については、それぞれ一一・八ポイント、八・八ポイント増加しております。

○白石委員 今、いろいろご答弁をしていただきました。今回の見直しが事業所にとって、そのような大きな減収につながることにはならないような、そのようなニュアンスの答弁もありましたけれども、今の答弁というのは、現在どのような影響が事業所に出ているのかわからない理由を答弁されました。
 その一つに、多くの事業所は三月中旬以降に一月の見直しの報酬の支払いが行われるから、現時点では把握できていないということは理解をいたしました。
 しかしながら、報酬の請求窓口は都ではなくて、国の報酬の請求は国保連、都加算の請求は区市町村だから影響がわからないというような理屈というのは、そういう理由というのは全く成り立ち得ないというふうに思います。都として、当然影響を把握する、実態をつかむと、こういう責務が私はあると思うんですね。
 これは一月から見直しをしましたね。この見直しによって、グループホームに、事業所にどういう影響があるのかというのをしっかりと把握するというのは都としての責務だと思いますが、部長も局もそういう認識というのはあるんでしょうか。伺いたいと思います。

○松山障害者施策推進部長 影響の把握でございますが、東京都への届け出や東京都国民健康保険団体連合会の報酬の支払い状況により、利用者の障害の程度や職員体制、国報酬の取得状況を把握してまいります。
 また、グループホームを運営する事業者団体等との意見交換や個別の事業者からの相談に対応しておりまして、これらの機会を通じて、支援の状況や運営上の課題についても把握してまいります。

○白石委員 把握をしていくということで、これはやはり、どう見直しがあって、事業所がどうなっているのか、どういうふうな状況であるのかというのは、東京都がしっかりつかまないといけないよと。なぜならば、制度を見直したのは都なのですから、制度の見直しによって事業所の運営が不安定になっていないのか、また人の配置やサービスの切り下げなどが生じていないのかなどを調べる責任というのは、やっぱり当然あるんです。
 今、部長もご答弁されました事業者団体等との意見交換、また事業者からの相談によって、支援の状況や運営上の課題などを把握していくと、把握をしていくんだというご答弁でした。
 既に都加算が見直しされた一月の報酬が事業所に今支払われ出しているわけですね、三月中旬からですから。早急にこの影響を把握するための必要な調査を、やっぱり開始していただきたいというふうに思います。
 次に、都加算の見直しについて、事業所からどんな声が上がっているのか、また問い合わせや相談はどのぐらい来ているのか伺いたいというふうに思います。

○松山障害者施策推進部長 現在、事業者から来ている問い合わせにつきましては、都加算の請求書様式の記載方法や国加算の取得要件に関する問い合わせでございます。
 また、これらの問い合わせにつきましては、通常業務の中で対応しているため、正確な件数は把握しておりませんが、国の報酬改定など定期的な制度改正に伴う問い合わせ件数と同程度の件数と認識しております。

○白石委員 通常とさほど変わらないと、こういうご答弁ですが、やっぱりそういう姿勢でいいのかということは問われると思います。
 先ほどもいったとおり、やはり多くの事業所から、この見直しによって、運営上も含めて非常に懸念の声が上がっていると。そのまま通常業務の中で相談に乗るとかではなくて、やはり私もさっき求めましたが、都としてしっかりとこの見直しでどうなってしまうのかという調査、そして事業所、団体も含めてですけれども、直接聞きに行くということは今、非常に求められていると思います。
 そもそも、制度の見直しに当たり、昨年、都に対して、グループホームを運営している四十法人から要望が提出をされております。
 要望の内容はどういう内容かといいますと、事業所の実質月額を維持するということや、制度の見直しにかかわる実態把握を行ってほしい、部長も多分、認識があると思いますが、こういう要望が出されております。
 都はそれを受け取っております。事業所の声も聞いていますし、その要望もやっぱり真摯に受けとめて、今からでも必要な調査などを行うべきだと改めて強調したいというふうに思います。
 私も、事業所がこの制度の見直しによってどのような影響が想定をされるのか、改めて何事業所かに伺いました。
 知的障害者のグループホームを運営している法人では、一カ月だけで四十万円の減収になると、このように試算をしております。
 また、重度身体障害者のグループホームを運営する法人の方から聞きましたら、見直しにより、年間一千万円減収する見込みだと。来年度の都の新規事業である重度障害者のための体制強化支援事業を受けたとしても、三百万から四百万ぐらいの埋め合わせにしかならず、年間で六百万から七百万円が、この見直しによって減収となる見込みだと。
 都は、重度障害者を受け入れている事業所に手厚く支援をすると言葉ではいうけれども、都加算の見直しの影響は甚大であると、このような悲鳴ともとれる声が、重度身体障害者のグループホームを運営する法人の方からも出ております。このような声がいろんなところから、各地から出ています。
 そして、先ほどもいったように六百万、七百万、一カ月だけで四十万と、このような減収になると、職員一人以上の給与が見直しによって大幅に減収となることが想定をされています。そのことによってサービスの切り下げや事業所自体の運営が立ち行かなくなると、そのしわ寄せは一体どこに来てしまうのかといえば、障害者の皆さんや、そして家族など当事者の皆さんに結果的につながってしまうんですね。この影響の深刻さ、そして重大性を都は重く認識をすべきだと、改めて私はいいたいと思います。
 国連において定められた障害者の権利に関する条約、日本は二〇一四年に批准をしております。
 条約第十九条には何と書かれているか。全ての障害者が他の者と平等の選択の機会を持って地域社会で生活する平等の権利を有するとされております。つまり、障害の重さにかかわらず、障害者の誰もが地域社会で生活する権利を持っているんだと、このような条約になっています。
 先ほどもいったとおり、それを大きく保障する、それがどこかといえば、その基盤はグループホームであると。その事業所が、都加算の見直しにより、これまでの人の配置やサービスの切り下げにつながることはやっぱり断じて許されないと思います。
 小池都政は、女性も、男性も、子供も、シニアも、障害者も生き生き生活できる、活躍できる都市東京、ダイバーシティーと、このように都民ファーストさんもいっておりますが、掲げております。
 一方で、今度の見直しというのは、障害者の地域社会で生活する権利を奪いかねないんだと。やっぱり、この認識があるかないかが今大きく問われています。
 やはり私は、都加算の見直しを推し進めるということは、今後、事業所のサービスの切り捨て、人の配置をさらに切り下げる、また事業所運営が立ち行かなくなると。こんなことになったら、国連において定められた障害者の権利に関する条約でも書いてある、障害者が地域で、社会で生きていく、暮らしていく、この保障がどんどん切り下げられると。本当に権利侵害になりかねないという問題なんだということを改めて訴えたいと思います。
 そこで伺いたいと思いますが、都加算の見直しによって影響を受けている事業所に対して、今後どのような対応をしていくのか具体的にお答えいただきたいと思います。

○松山障害者施策推進部長 都加算の見直しに当たっては、個別の問い合わせに対して丁寧に対応するとともに、事業者団体等と意見交換を行ってまいりました。
 その中で、重度の障害者を受け入れているグループホームでは、入浴や排せつなどの身体介助の際に複数の職員がかかわることなどから、国で定める基準以上の職員を配置してサービスの質を確保している事業所があるとの実態を把握いたしました。
 このため、都は、身体や行動特性上、特別な支援を必要とする重度の障害者を受け入れるため、事業所全体で利用者四人に対して世話人一人を配置するという国の基準以上に職員を配置する事業者への支援を平成三十一年度から開始いたします。
 引き続き、都への届け出や国保連への請求状況により、利用者の障害の程度や職員体制、国報酬の取得状況を把握するとともに、事業者団体との意見交換や個別の事業者からの相談により、支援の状況や運営上の課題などについても把握し、適切に対応してまいります。

○白石委員 今ご答弁で、重度の障害者を受けているグループホームも含めて、さらに手厚くしていくんだというご答弁もありました。これについて別に否定するものではないですし、やはり重度の障害者の皆さんが地域社会で暮らしていけると、そのためにも、重度の障害者の皆さんを受け入れているグループホームに手厚くしていくというのは当然だというふうに思います。
 でも、先ほど私もいったとおり、重度の障害者を受け入れているグループホームでも、やはりこの見直しというのが、非常に、事業所の運営にとってサービスの切り下げにもつながるような減収になってしまうという声が実際に出ているんですね。
 今ご答弁で、事業者団体等との意見交換や事業者からの相談によって、支援の状況や運営上の課題などを把握して適切に対応していくんだと、このようなご答弁をされました。
 なので、まずはしっかりと実態把握をすること。そして、この見直しによってどういう影響があるのかという把握をした上で、それがやはり甚大な影響であったりとか、今、私がいったように、グループホームの事業所がこれだけの減収になってしまうという、こういう状況がある場合にはしっかりと対応しなければいけないんだと思います。
 具体的には制度をもとに戻すんです。これをしないと、結局、事業所がこれで運営できなくなったというようなことだったり、また、これからふやしていきましょうというふうになっていたとしてもふえないというような状況になれば、これは本当に許されないというところで、私たち日本共産党としても、やはりこの都加算の見直しというのは、もとに戻すべきだというふうなことを改めて訴えたいと思います。
 制度の見直しによる影響を事業者や団体から聞き取り、把握した上で、適切に対応していってほしいということです。その答弁の意味を都は重く受けとめてほしいと思います。
 直ちに影響調査を行い、適切な対応をすることを改めて強く求めて、このテーマでの質問を終わりたいと思います。
 次に、意見表明をしたいと思います。東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例について意見表明をいたします。
 本条例の改定内容は二つあります。
 初めに、がん登録情報提供に関する手数料にかかわる規定を設ける改定です。
 がん登録等の推進に関する法律が二〇一三年に成立し、二〇一六年一月に施行されたもと、法施行から準備期間を経て、ことし一月に二〇一六年分の患者データが国において整理をされ、情報提供の申請があれば、全国都道府県のがん患者の統計などの情報を得ることができるようになりました。
 民間の研究機関などが情報提供を受けるに当たり、手数料を定めることが必要となり、新たに二万五千円を徴収する規定を設ける改定となっております。
 これまでがん患者は推計値でしか把握をされておらず、がん対策をより科学的知見に基づいたものとして、がん対策の一層の推進に資することは重要です。
 また、手数料も適正の範囲内で定められており、がん登録に関する部分は賛成です。
 しかし、もう一つの介護支援専門員実務研修受講試験問題作成事務手数料及び介護支援専門員実務研修受講試験手数料の額を改める改定は、受験者の減少に伴って、試験問題冊子など経費の一人当たり単価が上がり、受験費用をこれまでの九千二百円から一万二千八百円へと値上げする改定となっております。
 受験者数の減少の背景は、国がケアマネジャーの資質や専門性の向上などを理由に受験資格要件を厳格化したことにあります。今年度の受験者数は三千六百三十六人となり、二〇一七年度の受験者数一万七百二十八人に対し、急激に減少をいたしました。
 そもそも、受験費用のみで受験にかかわる経費を全て賄うとする考え方自体に問題があります。
 今後、高齢化が一層進展するもとで、ケアマネジャーへの社会的要請はますます強まり、人材確保などの観点からも、国及び都が受験費用の一部を負担することは当然の責務です。受験者数が減少したからという理由で、受験者に一律の負担を強いることは認められません。
 よって、東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例には反対の立場を表明いたします。
 また、東京都児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例案についてでありますが、認可保育園の乳児室、匍匐室の面積基準を一人当たり三・三平米から二・五平米に引き下げられる期間を延長する内容が含まれております。
 保育の質を支える基本となる基準を引き下げるもので、反対という立場を表明いたしまして、質問を終わります。

○もり委員 厚生委員会福祉保健局事業予算について質問させていただきます。
 障害福祉について伺います。
 来年、東京二〇二〇パラリンピック開催都市である東京都として、障害のある方もない方も、地域でともに暮らしやすい共生社会を築くことが求められます。
 そこで、まず初めに、障害者差別解消条例の普及啓発について伺います。
 都は、昨年十月、差別解消条例を施行しました。この条例では、国の差別解消法の上乗せ条例として、民間事業者に対し、合理的配慮の提供が義務化されたことを高く評価しております。
 義務化された以上、差別解消の取り組みを一層進めるための取り組みが求められており、差別の解消や民間事業者等に障害者への理解を推進することが重要です。
 差別解消条例について、これまでの普及啓発の実績と今後の取り組みについてお伺いいたします。

○松山障害者施策推進部長 都は、平成三十年十月の条例施行に合わせて、条例制定を周知するリーフレットの作成や障害者差別解消法ハンドブックの改定を行うとともに、一般の人にわかりやすいように漫画やイラストを入れたパンフレットを作成して、区市町村や事業者団体へ配布するなど、条例の周知を図ってまいりました。
 また、昨年十二月、民間事業者を対象に、障害者に対する接遇や合理的配慮等についての説明会を開催したほか、今月二十一日には、都民向けのシンポジウムを開催いたします。
 来年度は、作成したパンフレット等を活用して、引き続き普及啓発に取り組むとともに、差別解消法の施行に合わせて作成した動画を、条例を盛り込んだ内容にいたします。
 また、新たに、障害体験や障害者との対話を通じ、障害者への理解促進を図るための事業者向けの研修会を、地域の中小企業の従業員等も出席しやすいよう、都内を十ブロック程度に分けて実施いたします。
 今後とも、こうした取り組みを通じて、障害者差別解消条例の普及啓発を図ってまいります。

○もり委員 ありがとうございます。これまでの取り組みについてお伺いいたしました。
 ハンドブックによる啓発や動画の活用等、一層の周知啓発に取り組み、心のバリアフリーが東京二〇二〇大会のレガシーとなるよう取り組みを進めていただきたいです。
 障害とは、障害者の身体的特徴にあるのではなく、社会参加へのハードルを取り除くことこそ重要であるという、障害の医療モデルから社会モデルへ、障害当事者がファシリテーターとなって障害者差別について理解を深める研修の一つに、DET、障害平等研修があります。ぜひ、企業研修や都庁職員の皆様、区市町村職員等、理解促進の研修に取り入れていただきたいと要望いたします。
 また、教育庁との連携による学校教育における障害者理解、インクルーシブ教育の推進や地域の中小企業の研修とともに、産業労働局や都市整備局と局を横断して連携し、企業やまちづくりにおけるハードとソフト両面での具体的な合理的配慮の取り組みが進むよう、ぜひ局横断的に差別解消条例の取り組みが推進されるよう要望させていただきます。
 障害者が身近な地域で必要なサービスを受けながら安心して生活していくためには、サービスの提供を担う福祉人材を安定的に確保し、定着を図る必要があります。
 しかし、介護サービスを初めとする福祉分野においては、他の業種と比較して人材の確保が難しく、また、せっかく確保した貴重な人材も早期に退職してしまうケースがあると聞いています。
 そこでまず、介護関連分野における有効求人倍率及び就職した職員の離職の状況についてお伺いいたします。

○松山障害者施策推進部長 平成二十九年度の東京都内の介護関連職種の有効求人倍率は六・一四倍であり、全職種の有効求人倍率一・八〇倍と比較して高い数値となっております。
 また、平成二十七年度に東京都社会福祉協議会が福祉施設を対象に実施した調査によりますと、勤続年数一年未満の職員の約三割が離職しております。

○もり委員 一人の求職者に対して六人もの求人がある状況です。実際、私の地元の事業者からも人手不足の声が聞かれる一方で、せっかく志を持って福祉の道に進んでも、処遇や給与の面から、結婚を機に転職をしたという福祉現場で従事する方の声も聞いています。
 勤続年数一年未満の職員の三割もが離職をしている現状を改善していくためには、行政として、事業者の行う人材確保と処遇改善に対して支援を強化する必要があると感じております。
 都は来年度、障害福祉サービス事業所職員奨学金返済・育成支援事業を実施するとしておりますが、この事業の狙いと内容についてお伺いいたします。

○松山障害者施策推進部長 都は、若い世代の障害福祉人材の確保、定着を図るとともに、事業所が行う人材育成の取り組みを支援し、質の高いサービスを長期的に提供することを目的とした事業を来年度から開始いたします。
 具体的には、事業者が在学中に奨学金貸与を受けた新卒者等を常勤職員として雇用し、奨学金の返済金相当額を当該職員に手当として支給した場合に、事業者に補助を行います。
 また、当該職員のキャリアアップが図れるよう、事業者に育成計画の作成を義務づけていきます。
 今後、事業内容を紹介したリーフレットを事業者や都内の大学等に配布するとともに、福祉職場に関心のある方に情報を発信する東京都福祉人材情報バンクシステムふくむすびに事業概要を掲載するほか、多くの事業者に本事業を活用していただけるよう、説明会を開催するなど周知を図ってまいります。

○もり委員 採用した職員の奨学金返済に要する経済的負担を軽減し、あわせてキャリアアップを図る事業とのことで、比較的若い世代を対象として、福祉職への就職を後押しする事業として期待をされております。この事業をうまく活用すれば、人材不足と離職率に歯どめをかけることにつながり、長期間、障害福祉サービス事業所に勤務していただくことにつながれば、とてもよい事業であると感じます。
 周知についてもさまざまな手段を活用するとのことですが、この事業が障害福祉分野への就労の裾野を広げる事業となればすばらしいです。
 体育大学等体育会系の学生さんたちは、身体介護等の能力を発揮していただけますし、音楽、芸術分野の学生さんたちであれば、障害児の芸術的な才能に気づくこともできるかもしれません。ぜひ、大学の就労課など事業を利用する方々に十分に周知していただけるよう要望いたします。
 また、障害福祉サービスに従事する職員の平均賃金の水準は、全産業の平均賃金と比較して低い傾向にあるといわれており、このことが障害福祉分野において人材の確保が困難な要因になっていると考えられます。
 先ほどご答弁いただきました奨学金返済・育成支援事業は、奨学金の返済を行っている方を対象にした支援策ですが、事業者の人材確保を支援するためには、より幅広い職員を対象にした支援策を講じる必要があると考えます。
 そこで、都が来年度予算に計上されている福祉・介護職員処遇改善加算取得促進事業について事業の概要をお伺いいたします。

○松山障害者施策推進部長 処遇改善加算は、障害福祉人材の安定的な処遇改善を図るための環境整備や職員の賃金改善に充てることを目的としておりますが、平成三十一年一月現在、都内の約二割の事業所が、この加算を取得していない状況でございます。
 このため、来年度から、処遇改善加算の新規取得や、より上位の加算の取得を目指す事業所に対し、助言指導を行う事業を開始いたします。
 具体的には、社会保険労務士の派遣や電話相談により、加算取得の要件となっている事業所内の人事労務制度づくり等に関する助言などを行うことで処遇改善加算の取得等を促進し、職員の確保、定着を支援してまいります。

○もり委員 福祉事業所では、日々の業務の多忙さとともに、行政の処遇改善加算等の制度があっても、申請の煩雑さ等、二割もの事業所が加算を利用していない状況に、処遇改善のための支援が現場で従事されている職員さんたちにしっかりと届くよう、障害福祉現場の就労環境の向上に寄与する事業として、ぜひ制度が行き届くよう取り組みをお願いいたします。
 障害分野、福祉サービスを志す方は意欲や意識の高い方が多いと感じておりますが、大変な職場であるがゆえに、そのやる気のある方がしっかりと定着するように支援をお願いし、次の質問に移ります。
 都における医療的ケア児に対する支援の状況についてお伺いいたします。
 平成二十八年、児童福祉法改正以降、医療的ケア児に対する支援は急速に広がっております。
 都では現在、保育所における医療的ケア児の受け入れを促進するための事業、医療的ケア児支援事業を実施されていますが、医療的ケア児支援事業の本年度の取り組み状況についてお伺いをいたします。

○加藤子供・子育て施策推進担当部長 都は、平成二十九年度から保育所等に対し、看護師等の配置に要する経費を補助し、医療的ケア児を受け入れる環境の整備に取り組む区市町村を子供家庭支援区市町村包括補助事業で支援をしております。
 平成二十九年度でございますが、青梅市、町田市、日野市の三市が実施をしておりまして、今年度は、昨年度の三市に加えまして、目黒区、東村山市の合計一区四市が実施をしております。

○もり委員 初年度に比べ、今年度は事業の活用が伸びており、医療的ケア児の地域活動支援の向上を図る事業として期待をされております。
 さて、平成三十一年度は、新たに医療的ケア児保育支援モデル事業が予算化をされておりますが、医療的ケア児保育支援モデル事業の概要についてお伺いをいたします。

○加藤子供・子育て施策推進担当部長 お尋ねの医療的ケア児保育支援モデル事業でございますが、区市町村が実施主体となりまして、保育所等において医療的ケア児を受け入れる体制を整備し、医療的ケア児の地域生活支援の向上を図ることを目的といたしております。
 具体的には、区市町村が訪問看護ステーションに委託をいたしまして、看護師が医療的ケア児を受け入れる保育所を訪問する方法や、区市町村が看護師を配置している保育所に医療的ケア児の受け入れを委託する方法がございます。

○もり委員 ありがとうございます。これまで医療的ケア児の受け入れは公立園が多い状況がありますが、新たな事業の開始により、区市町村の選択肢がふえ、地域の実情に応じた医療的ケア児の受け入れ体制が築きやすくなったことは大変よいことだと思います。
 医療的ケア児を地域で支えていくためには、小児医療においても、病院、保育施設、在宅における地域包括的な支援が求められます。
 こうした事業のさらなる活用に向け、区市町村に対して、引き続き積極的に働きかけをいただくことを要望いたします。
 次に、医療的ケア児の放課後の居場所について伺います。
 重症心身障害児を支援する放課後デイサービス事業は、いまだ地域に少ない現状があります。東京都では、二〇二〇年までに全区市町村に一カ所以上の重症心身障害児を支援する放課後の居場所の整備を目指しております。
 昨年も推進に向けた要望をいたしましたが、これまでの都内における重症心身障害児を支援する放課後等デイサービス事業所の設置状況と設置の推進に向けた今後の取り組みについてお伺いをいたします。

○松山障害者施策推進部長 都内における、主に重症心身障害児を支援する放課後等デイサービス事業所の設置状況は、平成三十一年三月現在、三十一区市、五十八事業所となっております。
 お話のように、都は、平成三十年三月に東京都障害者・障害児施策推進計画を作成し、主に重症心身障害児を支援する放課後等デイサービス事業所を、平成三十二年度末までに、各区市町村に少なくとも一カ所以上整備することを目標に掲げ、整備費の事業者負担を軽減するための特別助成を実施しております。
 また、平成三十年度からは、目標達成に向け、開設準備経費の支援など事業の立ち上げに必要な取り組みを行う区市町村に対し、包括補助により支援を実施しているところであり、引き続き主に重症心身障害児を支援する放課後等デイサービス事業所の整備を促進してまいります。

○もり委員 地元大田区では、昨年九月、区内で初めて重症心身障害児のための放課後デイサービスさくらんぼさんが開設をいたしました。地元で医療的ケア児の支援に当たる小児科医と利用者の親御さんの切なる願いから生まれた施設です。
 一方で、包括補助とのことで、東京都でせっかくよい支援制度ができても、区市町村が利用しなければ現場に届いていない状況を伺いました。
 ぜひ支援が必要なお子さんが地域で利用できるよう、自治体と連携しながら整備を推進していただきますようお願いいたします。
 次に、障害児歯科医療についてお伺いいたします。
 我が党は、平成三十年第四回定例会において、障害者歯科医療について質疑を行いました。局からは、新しく設置したワーキンググループで、医療機関同士の連携方法や地域の歯科診療所に対する支援策等について検討しており、今後、関係者とも連携して、障害者歯科医療を一層推進していくとのご答弁をいただきました。
 そこで、来年度の取り組みについてお伺いいたします。

○花本医療政策担当部長 障害のある方は、歯磨きが困難なことがあり、また服薬している薬の副作用により虫歯や歯周病等のリスクが増加することがあるため、身近な歯科医療機関で定期的、継続的に保健指導、歯科検診、予防処置等を受けることができる環境を整えることが重要であります。
 そのため、都は、地域の歯科診療所で障害者の受け入れを進めるとともに、地域の歯科診療所と専門的な歯科医療機関の一層の連携に向け、来年度、モデル事業を都内二地区で実施いたします。
 モデル事業では、地域の歯科診療所で適切な障害者歯科診療を行うためのマニュアルの作成や研修会を実施するとともに、地域の歯科診療所と専門的な歯科医療機関との円滑な連携に必要な患者や医療機関の情報を共有するためのツールの作成などを行うこととしております。
 こうした取り組みを通じて、障害者歯科医療をより一層推進してまいります。

○もり委員 ありがとうございます。
 近年、歯科疾患を放置することは、認知症や心臓病等、全身の健康に深く影響を与えることが指摘をされております。ぜひ、障害のある方が身近な地域で歯科診療を受けることができるよう、地域の歯科診療所を後押しするようなモデル事業になるよう一層の支援の充実を要望いたします。
 次に、地域の子育て支援拠点における障害児の受け入れについてお伺いいたします。
 発達障害のお子さんがふえており、不安を抱える保護者の声をよく伺います。相談に行きたいが、障害部署は心理的なハードルが高く、なかなか足を運べないという保護者の方も多い現状があります。
 子育て広場は、障害のある子もない子も、誰もがともに遊び、出会える場所であり、そういった場所で、子供の発達における保護者の相談にも寄り添える支援が求められております。
 しかし、障害のある子供を安心して受け入れることのできる子育て広場は、まだ全体の二割程度と少ないのが現状です。
 障害の有無にかかわらず、全ての子育て親子が気軽に利用できる子育て広場とするために、来年度、都はどのような取り組みを行うのかお伺いいたします。

○谷田少子社会対策部長 子育て広場は、乳幼児及びその保護者が相互に交流し、子育てについての相談や情報提供を受ける場であり、誰もが気軽に利用できることが重要でございます。
 そのため、都は来年度から、障害の有無にかかわらず、全ての親子がより気軽に子育て広場を利用できる、ふらっと広場事業をモデル実施いたします。
 具体的には、都内の子育て広場に心理司や保健師などの専門職を配置し、障害や発達に関する相談支援を行うことで、発達に不安を抱える親子などの円滑な利用を促進いたします。
 さらに、子育て広場の職員を対象に、障害児支援の基本的な知識を習得するための研修を実施いたしまして、障害児の受け入れについて理解促進を図ってまいります。

○もり委員 子育ての悩みに寄り添う子育て広場の充実は、虐待を未然に防ぐ視点からも、とても重要であると考えます。
 以前、一時保護所に会派で視察に行った際にも、発達障害のお子さんがとても多いことに驚きました。
 子供の発達における子育ての悩みを相談できないことが虐待の原因となれば、とても悲しいことです。心理司や保健師等の専門職を配置することで、障害の早期発見と適切な支援につながる事業として期待をしております。
 来年度は研修の拡充事業も行われますが、子育て広場の質の向上に携わる職員、専門職の人材育成についても、現場へのより一層の支援の充実を要望し、次の質問に移ります。
 子供の貧困対策について伺います。
 さきの予算特別委員会の総括質疑でも、我が会派より、学習支援の充実策について質問させていただきました。
 貧困の連鎖を断ち切るためには、ご家庭の所得によらず、学びたい子供たちが思い切り学び、希望の進路に進むことができるよう学習支援の強化は非常に重要です。
 この課題については、私も区議時代より取り組んできたテーマであります。二〇〇八年より、東京都では塾や授業料の無利子貸付事業が行われており、先ほどの答弁でも、九九・三%のお子さんは返還免除となっているとお伺いし、子供たちの学びと進学を後押しするとてもすばらしい事業であると考えます。
 現在、七名に一人のお子さんが子供の貧困状態にあると指摘をされる中、都は今年度から、地域の子供食堂への支援を開始しました。貧困世帯に限定せず、全ての児童を対象としている点を評価しております。
 地域の子供の居場所をふやすためにも、多くの子供食堂を活用していただきたいと考えますが、子供食堂推進事業の本年度の実績をお伺いいたします。

○谷田少子社会対策部長 子供食堂推進事業は、地域の子供たちに食事や交流の場を提供する民間団体等の取り組みを支援するため、区市町村を通じて運営費を補助するものでございまして、今年度に限り、早期に事業を開始できるよう都から事業者への直接補助も可能としたところでございます。
 今年度の実績は、区市町村補助が六区市四十六カ所、事業者に対する直接補助が七十二カ所でございまして、予算規模の五十カ所を大きく上回る百十八カ所分の子供食堂の交付決定を行ったところでございます。

○もり委員 大変多くの子供食堂が事業を活用し、当初想定された五十カ所を大きく上回る百十八カ所の申請分についても交付をしていただいたことを感謝し、評価いたします。
 そして、子供食堂の量とともに質の面も重要だと考えます。子供食堂の目的は、子供の貧困対策のみならず、地域交流拠点という視点も重要です。子供たちが栄養バランスのとれたおいしい食事をとりながら、地域の多様な人たちと交流するなど、健全な育ちにつながり、地域全体で子供たちを育む、地域のつながりづくりに寄与するような効果的な取り組みを広げていくべきだと考えます。
 そのためにも、区市町村と子供食堂がより密接に連携する必要があります。来年度の地域での子供食堂の取り組みがさらに広がるよう、区市町村に対し、どのように働きかけていくのかお伺いをいたします。

○谷田少子社会対策部長 都は、子供食堂推進事業の効果的な実施に向け、区市町村に対し、説明会や事業を活用する上での意見、要望の聞き取りを行うとともに、衛生管理のポイントや気になる子供を発見した場合の関係機関への連絡などを周知してまいりました。
 来年度はこれらに加えまして、地域の子供食堂の先進的な事例を紹介するなど、より効果的に事業が実施されるよう、区市町村に働きかけてまいります。

○もり委員 子供に重きを置いている明石市や幾つかの自治体では、各小学校区に子供食堂の設置を推進している自治体もあります。
 また、都の別の事業になりますが、先ほど木下委員も質問した高齢者による地域活動応援事業や学校との連携による高齢者の社会参加事業では、元気高齢者が運営の担い手となり多世代のつながりをつくる事業として、学校を拠点とした子供食堂事業も期待をされます。
 先日、地元での老人会主催の子供食堂に娘と参加させていただき、ひな祭りのおいしいちらしずしをいただいた際、お隣のご婦人は、長年独居でいつも一人で食事をしていることが寂しい、スーパーのフードコートに出かけ、若い方を見ながら食べる方が自宅で一人で食べるよりもよいと話され、とても切なくなりました。ぜひ、他の高齢者地域活動事業とも連携していただくようお願いいたします。
 一方で、地元では、児童館職員さんが、子供の居場所である児童館で子供食堂を提案した際、衛生面から許可がおりなかったとの声もありました。
 継続に当たっては、予算とともに場所の確保に困難を感じている団体もあり、区市町村との連携に当たっては、予算面のみならず、他の自治体のよい取り組み等、情報提供も行いながら、現場の取り組みを支援していただきたいと要望いたします。
 次に、全ての子供の命がとうとばれる社会的養育の充実に向けて質問させていただきます。
 児童虐待や若年層の望まない妊娠等、社会的養護の必要なお子さんは、全国で四万五千人いるとされ、その八割は施設で暮らす子供で、里親と暮らす子供は二割弱しかいない現状があります。
 国連子どもの権利条約においても、家庭で育つことは子供の権利であるとされ、二〇一六年、国の児童福祉法の改正においても、子供と家庭の福祉が国連子どもの権利条約にのっとって行われることが明記されました。
 二〇一七年、新しい社会的養育ビジョンでは、全ての子供の育ちを保障するため、区市町村による家庭支援の強化、家庭養育を原則とすることが示されました。
 国の方針に沿って、東京都としても里親支援の充実を強く進めていく必要があると考えますが、今後どのように取り組んでいくのか見解をお伺いいたします。

○谷田少子社会対策部長 都は、養育家庭等への委託を推進するため、民間団体を活用した里親への相談支援、特別養子縁組を前提とした新生児委託推進事業など、さまざまな取り組みを進めております。
 こうした取り組みに加え、来年度は、里親制度の認知度の向上に向けまして、トレインチャンネルやインターネットで動画を配信するなど広報を充実いたします。
 また、里親に関心のある人や、新規の里親登録者等の疑問や不安を払拭するため、経験豊富な里親宅で実際の養育に触れ、アドバイスを受けるインターンシップ事業を開始いたします。
 養育家庭等への委託の方向性や目標につきましては、来年度、改めて社会的養育推進計画に定める予定でございまして、本年二月に児童福祉審議会の専門部会での検討を開始したところでございます。
 今後、この議論も踏まえながら、里親制度の充実を図ってまいります。

○もり委員 ありがとうございます。
 フォスタリング支援について、先月、会派でも福岡市のSOS子どもの村を視察してまいりました。
 里親、里子というと、少し前までは余り地域に公にしなかったのかもしれませんが、育親さんとして地域に開かれ、きめ細やかに里親さんを支え、子供たちを育む、先ほどの答弁にもありましたチーム養育のような考え方が望ましいと考えます。
 その上で、里親支援の拡充については、児童相談所だけではなく、民間機関と連携した里親の開拓やその後の支援が重要です。都は、里親支援機関事業を民間団体に委託して実施しておりますが、取り組みについてお伺いをいたします。

○谷田少子社会対策部長 三つの民間団体に委託して実施しております里親支援機関事業では、里親委託等推進員を配置し、家庭訪問や心理カウンセリング等を実施しております。
 また、養育家庭の登録を拡大するため、里親開拓コーディネーターを配置し、児童福祉分野に関心のある層にターゲットを絞った、より効果的な広報活動を行っております。
 さらに、児童を委託していない登録家庭の養育力向上を図るため、里親トレーナーを配置し、個別に養育力向上のためのプログラムを作成の上、子供の発達に応じた対応や乳幼児の病気の際の対処法などについての研修を実施しております。
 今年度からは、委託児童へのかかわり方を学ぶ実践的な連続講座や真実告知について考える講座など、さまざまな研修を新たに開始しております。

○もり委員 ありがとうございます。大変きめ細やかに講座ですとか啓発を行っていただいていると感じております。
 現在、私がしておりますピンクと水色のリボンは、フォスタリング制度推進の理解啓発に向けたリボンです。ぜひ都として、子供の権利という視点からも里親制度の拡充が進むよう強く要望し、最後の一言を申し上げさせていただきます。
 最後に、ひきこもり等社会参加事業について申し上げます。
 三十一年度予算から、これまで都民ファーストの会もたびたび議会で要望してまいりましたひきこもり支援が、青少年・治安対策本部より福祉保健局に移管される最初の予算となります。三十五歳以上のケースも支援対象となります。
 四月一日からの施行に向け、青少年・治安対策本部からの引き継ぎをしっかりと行っていただくとともに、職員体制の強化、福祉保健局が持っている資源を活用しながら、他の事業とのシナジー効果も期待されております。
 先日も、地域包括ケアシステムのための地域の多職種連携の会に参加をしたんですけれども、そこで高齢者ケアに当たっている方から問題意識として上がってきたのが、訪問看護で高齢者宅へ行くと、五十代のひきこもりの方がいても、行政窓口が異なるため家族の課題を包括的に支援できる体制がないといったものでした。
 ひきこもりの八〇五〇問題が顕著となる中、支援を必要としていながら、愛の手帳も持たず、福祉サービスにつながることのできなかったひきこもりの方たちに対して、支援団体に丸投げではなく、ひきこもり当事者とその家族の声を施策に酌み上げる福祉的支援の視点から、今後のひきこもり施策の充実に期待を込めて、全質問を終わります。ありがとうございました。

○小宮委員 残念ながら増加する児童虐待への対策として、その防止条例案が提案をされておりますが、条例で理念を社会に広めるというだけではなく、いかに虐待から子供を守るか、命を救えるかということを考えると児童相談所の体制強化が重要です。
 児童相談所では、虐待対応だけでなく、非行や障害認定など、さまざまな業務を担っております。
 そこでまず、平成二十九年度虐待対応件数と、児相業務を担う中心となっている児童福祉司の仕事の量というのがどんな状況か、児童福祉司一人当たりが年間に対応する虐待件数は何件か伺うとともに、また比較として同様の五年前の件数はいかほどか伺います。

○谷田少子社会対策部長 平成二十九年度の虐待対応件数は一万三千七百七件でございまして、これを平成二十九年四月一日現在の児童福祉司の定数二百五十人で割り返しますと一人当たり五十五件となります。
 五年前の平成二十四年度の虐待対応件数は四千七百八十八件、これを同様に平成二十四年四月一日現在の定数百八十三人で割り返しますと一人当たり二十六件となります。

○小宮委員 この五年間で、東京都は職員の増員を図ってまいりましたが、単純計算で一人当たりの対応件数というものが五年間で二十六件から五十五件へと倍増をしているということがわかります。
 では、虐待の通告は主にどういった経路から寄せられるものか、その件数と構成比を伺います。

○谷田少子社会対策部長 平成二十九年度の虐待対応件数一万三千七百七件を通告経路で分類いたしますと、最も多い区分は警察等からでございまして五千七百三十五件、構成比は四二%でございます。
 二番目に多い区分ですが、これは近隣、知人からでございまして二千九百九十三件、構成比にいたしまして二二%でございます。

○小宮委員 警察からの通告が四二%、また近隣、知人からの通告が二二%で、両者を合わせると六四%を占めることになります。
 残りは親族などの家庭、学校、病院ということですけれども、警察からの通告が多い理由として、児童が同居する家庭で配偶者に対する暴力が行われる、いわゆる面前DV通告がふえたということが要因とされております。
 面前DV通告は、夫婦げんかですとか比較的軽微なもの、そういったことも多いというふうに聞いておりますけれども、また近隣、知人からの通告に含まれる、いわゆる泣き声通告も比較的軽微なものが多いというふうに聞いております。
 児童相談所は、虐待通告に対してどのような対応を行っているのか、虐待対応状況の上位三つの区分の内容と件数、構成比率を伺います。

○谷田少子社会対策部長 平成二十九年度の虐待対応件数一万三千七百七件を対応状況で分類いたしますと、最も多い区分は助言指導でございまして一万一千九百十四件、構成比は八七%でございます。この助言指導とは、子供や保護者等に対し、数回の助言、指示、説得、情報提供等の適切な方法により完結する指導のことでございます。
 また、二番目に多い区分は児童福祉司指導でございまして九百十三件、七%でございます。児童福祉司指導とは、複雑困難な家庭環境に起因する問題を有する子供等、援助に専門的な知識、技術を要する事例に対し、子供や保護者等の家庭を訪問し、あるいは必要に応じ通所させる等の方法によりまして、継続的に行う指導のことでございます。
 三番目に多い区分でございますが、こちらは児童福祉施設への入所でございまして四百十七件、三%でございます。児童福祉施設への入所とは、児童養護施設や乳児院等に児童を入所させることでございます。

○小宮委員 児童を入所させる一番重い案件は三%という程度であって、助言指導で済むものが実に八七%、ほとんどを占めていると。
 これまでの話をまとめると、この五年間で児童福祉司の仕事というのは倍になっていて、対応状況からは軽微な仕事、助言指導というのがふえていると、大半を占めているということがわかります。軽微とされる案件でも、それを判断するまでに家庭訪問を繰り返すなど相当労力が必要だと、かかるということも聞いております。
 児童相談所の現状を見ると、今後の対応として、本来対応すべき重篤な案件、これに集中してしっかりと取り組めるように、仕事や事案の整理、例えばこういった軽微なものは子供家庭支援センターに送るとか、既に議論はしていただいているというふうに聞いておりますけれども、そういった分担をより一層進めていくことが必要と考えます。
 一方、特別区においてですけれども、二〇二〇年度に世田谷区、荒川区、江戸川区が児童相談所の設置を計画しているということになっておりますが、区が児童相談所を設置しても、広域的対応を区が単独で行うことは難しく、都と区で連携が必要ということが本定例会の本会議や予特などでも既に議論をされております。
 東京都の児童相談所が軽微な事案で手いっぱいとなっているという現状を踏まえれば、その協議の前に、都と区市町村が、それぞれの機能や役割というものを踏まえて、しっかりと、改めてこれまでの連携内容について考えるということが重要であるというふうに思います。
 東京都は、児童相談業務に関して、区市町村と都の役割というものをどのように捉えて、その役割を踏まえながら、今後どのように連携を推進していくのか伺います。

○谷田少子社会対策部長 児童福祉法では、区市町村は児童の身近な場所における支援業務を行うものとされ、都道府県は専門的、広域的な対応が必要な業務を行うものとされております。
 こうした役割を踏まえまして、児童相談所と子供家庭支援センターは、虐待対応等における連絡調整に関する都独自のルールに基づき、それぞれの機能を発揮しながら、児童と家庭への支援を行っております。
 現在、虐待事案を各ケースの状況に応じて、より適切な機関で対応するため、事案送致のあり方など現行ルールの見直しを区市町村と協議しておりまして、来年度中に運用を開始する予定でございます。
 また、児童相談体制に係る区市町村との合同検討会を立ち上げ、都と区市町村がその役割を果たしながら一層の連携、協働が図れるよう、情報共有を初めとした効果的な連携方策等を検討してまいります。

○小宮委員 今の、東京ルールのことでしょうか、独自のルールの中では、区ですとか子供家庭支援センターに上がってくる中でも重篤なものは東京都の児相に上がると。しかしながら、東京都の児童相談所で受ける軽微なものは子供家庭支援センターにはおりないというような中でルールの見直しが図られているということですので、ぜひそういった基礎的なことの見直しを進めていただきながら、来年度からの区市町村との合同検討会などにも生かしていっていただきたいと思います。
 東京都と区市町村の役割分担と連携の強化だけではなく、児童相談所がより重篤な事案に特化をして専門性を発揮していくには、児童福祉司の業務というもの、先ほども申し上げましたけれども、仕事に関して、量もそうですけれども、機能分化ですとか業務の効率化、こういったものが求められていると思います。東京都の取り組みを伺います。

○谷田少子社会対策部長 児童相談所は、虐待や非行、障害相談など、あらゆる相談に対応するとともに、一時保護や施設入所、里親委託等の法的対応、情緒的課題を抱えた子供へのケア、親子関係を修復し家庭へ復帰させる取り組みなどを行っております。
 都は、要保護児童の家庭等への介入を担う児童福祉司と支援を担う児童福祉司をそれぞれ配置し、適切な役割分担のもと、相互に連携して虐待への対応を行っております。
 また、児童福祉司の業務を補佐する非常勤職員の増員や児童相談所全国共通ダイヤル一八九の業務の一部委託などにより、児童福祉司の負担軽減を図っております。
 さらに、本年二月から、児童福祉審議会の専門部会で社会的養育推進計画の策定に向けた議論を開始しておりまして、その中で、児童福祉司がより専門性を発揮できるよう、人材育成の強化策等についても検討してまいります。

○小宮委員 虐待を訴える子供の切実な声に応えられなかったということから検証があり、今回、条例の提案が行われ、児相の体制強化というものも図られていくことになると思います。
 区の設置というものが今後どの程度なされるかによっては、東京都として積み重ねてきたこれまでの東京都の児童相談所の仕事であるとか取り組み、考え方への影響というものも生じてくるのではないかというふうに感じています。
 虐待から子供の命を的確に守るためには、来年度から始まる区市町村との合同検討会において、子供を守ることにとってより現実的、効果的な議論というものを、東京都がしっかりとリードをして進めていっていただきたいということを申し上げて、質問を終わります。

○栗林委員長 それでは、この際、議事の都合により、おおむね三十分間休憩いたします。
   午後六時三十四分休憩

   午後七時四分開議

○栗林委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○岡本委員 昨年、二〇一八年、年度でいいますと今年度、平成三十年度は大変自然災害の多い年でした。六月十八日に発生した大阪府北部地震、七月に発生した西日本豪雨、九月六日に発生した北海道胆振東部地震など、大変自然災害の多い年でした。
 犠牲となられた方々に心から哀悼の意をささげ、被災された方々にお見舞いを申し上げるとともに、一日も早い復興をお祈り申し上げます。
 災害対策についてお伺いします。特に平成三十一年度当初予算概要の中で新規事業として計上されているものを中心にお伺いをいたします。
 先週、三月十五日のこの厚生委員会で、後藤なみ委員から、都立墨東病院、公社東部地域病院の水害対策や非常用電源の整備について、病院経営本部に質問をさせていただきました。
 本日は、病院全般を所管する福祉保健局に、災害時の医療について、まず伺います。
 災害時に医療機関が機能を維持するためには、保有する自家発電装置が災害時に確実に稼働するようにしなければなりません。
 そこで、災害時に備えた非常用電源の確保を促すために、都が病院に対してどのような働きかけを行ってきたのか、これまでの取り組みについてお伺いいたします。

○花本医療政策担当部長 都はこれまで、大規模災害時においても病院が医療機能を継続できるよう、BCPの策定手順や記載項目を明示したガイドラインを作成し、都内の病院に配布するとともに、ホームページで公開するなど、BCPの策定を推進しております。
 ガイドラインでは、ライフラインの供給が途絶した際の電力の確保について、非常用発電装置の整備や耐震化、燃料の備蓄などを盛り込んでおります。
 また、都内の病院を対象とした防災訓練説明会等の機会を捉えまして、建物内への水の流入を防ぐための土のうや防水板など、対応策の例示や建物屋上に自家発電機等を設置した病院の取り組み事例の紹介などを行い、病院の浸水対策を促しております。

○岡本委員 ありがとうございます。
 近年の災害は、多様化、大規模化しており、自家発電装置に関しては、地震の揺れによる機器の損傷や豪雨での浸水が発生し、電源確保に影響が及んでいます。
 都民ファーストの会東京都議団は、北海道胆振東部地震を受けて、二〇一八年九月十一日、知事に提出いたしました防災施策の総合的な再点検に関する要望におきまして、人命に直結する災害拠点病院などにおける非常用電源の整備を求めました。また十二月二十日の予算編成に関する要望書においても要望いたしました。
 災害時の医療救護活動の中核を担う災害拠点病院と、それを補完する役割を持つ災害拠点連携病院が自家発電装置の機能を確保できるよう支援が必要だと考えますが、都の取り組みについて伺います。

○花本医療政策担当部長 都は現在、災害拠点病院に対しまして、自家発電機等の新規設置や更新、燃料タンクの整備に関する施設整備等の支援をしております。
 これに加えまして、来年度から災害拠点病院及び災害拠点連携病院に対しまして、自家発電機等の浸水対策として、地下に設置してある自家発電機等の移設工事や防水板設置等にかかわる経費を支援するほか、燃料配管の補強など地震の揺れによる損傷対策にかかわる工事費を補助する予定でございます。
 今後とも、災害医療体制の充実を図ってまいります。

○岡本委員 予算概要の一四二ページの11におきまして、新規事業として強化事業が上がっております。今後もその取り組みに期待を申し上げます。
 次に、災害医療派遣チームに関してお伺いいたします。
 東京DMAT、ディザスター・メディカル・アシスタンス・チーム、災害医療派遣チームとして東京DMATは二〇〇四年に設立されており、その名は広く知られております。それに加えて、新たに東京DPATも設立されています。
 昨年、この厚生委員会の視察におきまして、七月三日に広島県議会を訪問いたしまして、広島県DPATの活動についてお伺いいたしました。
 DPATは、ディザスター・サイキアトリック・アシスタンス・チーム、災害派遣精神医療チームと呼ばれます。
 昨年の視察におきましては、二〇一四年、平成二十六年八月の豪雨災害、広島市の土砂災害について、DPATの活動についてお伺いをさせていただきました。そうしたところ、そのわずか三日後の七月六日から西日本で大規模な豪雨の災害が起きまして、私たちも大変驚くとともに大変心配を申し上げました。
 昨年のその豪雨の際にも、災害派遣精神医療チーム、広島県DPATが活躍をされたというふうに伺っております。
 そこでまず、東京都において設立されましたDPATの目的と今年度の取り組み状況について伺います。

○石黒障害者医療担当部長 都はこれまでも、中越地震、東日本大震災など、大規模災害の際に、こころのケアチームを派遣し、長期の避難所生活によるストレスへの対応など中長期にわたる被災住民への支援を行ってきましたが、平成二十八年四月の熊本地震では、発災直後からの精神疾患患者への支援が求められました。
 そのため、発災直後から避難所に避難している被災者等の心のケアや被災精神科病院からの転院搬送支援などを行うことを目的として、平成三十年三月に、都内二十五の民間精神科病院等と協定を締結し、常設の災害派遣精神医療チーム、いわゆる東京DPATを創設いたしました。
 今年度は、協定を締結した病院に対して、衛星携帯電話など必要な資器材の整備を支援するとともに、東京DPATの隊員に対しまして実践的な研修、訓練を実施し、災害時における精神科医療と精神保健活動の充実を図っております。

○岡本委員 ありがとうございます。
 視察で伺いました広島県DPATの対応症例について少しご紹介をしたいと思います。
 実際にあった症例として、被災したときのことを何度も思い出し不安になる、これはPTSD、フラッシュバックなどの症状が生じていることもあるということです。また、避難所で集団生活になじめずストレスを感じる、災害によって家族を亡くし無気力になった、ささいな音や雨音で目が覚めてしまう、夜中に災害が発生したらと思うと不安で眠れない、こうした症例、また子供が悩みを持っているケースも多いと伺っております。
 そうした症例に対して、精神科医師等の専門的なケアをするということで、非常に重要な取り組みだというふうに思います。
 この東京DPATに対して研修、訓練を実施するなど、災害時における精神科医療と精神保健活動の充実を図っておられるということで、引き続きよろしくお願いいたします。
 次に、災害時の精神科病院の被災に関してお伺いをしようと思っておりましたが、先ほど、自民党の伊藤先生のご質問とほとんど重なっておりますので、この点については省略をさせていただこうと思います。
 災害時精神科医療体制整備事業として、予算の一二一ページに新規事業として計上されておりますが、これについても、今後の取り組みについて期待を申し上げます。
 では、次に参ります。
 予算概要二九ページに載っております災害時健康危機管理支援チームについて、この体制整備の予算が新規として上がっております。この災害時健康危機管理支援チームとはどういうものなのかお伺いをいたします。

○本多地域保健担当部長 災害時健康危機管理支援チーム、通称DHEATは、災害が発生した際に、被災都道府県等の保健所が行う保健医療行政の指揮、調整機能等を応援するため、専門的な研修、訓練を受けた都道府県等の職員により構成する応援派遣チームであり、平成三十年三月、国はその体制整備や支援活動について要領を示しました。
 DHEATの主な業務は、災害発生時の健康危機管理に必要な情報収集、分析や全体調整などが円滑に実施されるよう、被災都道府県等の保健所を応援することでございます。
 支援チームは、医師、薬剤師、獣医師、保健師、管理栄養士、衛生監視員などの専門職及び連絡調整や運転などを担う業務調整員により、現地のニーズに合わせて、一班当たり五人程度で構成いたします。

○岡本委員 ディザスター・ヘルス・エマージェンシー・アシスタンス・チームということで、災害時健康危機管理支援チームということです。
 昨年の西日本豪雨の際、都は、被災地にDHEATを派遣しておりますが、その派遣実績、活動内容についてお伺いいたします。

○本多地域保健担当部長 都は、広島県からの応援要請を受け、平成三十年七月十七日から八月一日まで、広島県西部東保健所にDHEATを派遣いたしました。
 支援チームは、専門職としての知識、経験を有する都保健所の公衆衛生医師、保健師、管理栄養士、衛生監視員に事務を加えた五名で編成し、合計三班、十五名を派遣いたしました。
 活動に当たりましては、派遣先である広島県西部東保健所の要望や現地で把握した状況により、専門職としての知識を活用して、被災自治体の保健医療関係者との会議の開催支援、避難所の感染症予防や食中毒予防の支援、断水地域や在宅被災者の健康、栄養課題に対する支援、被災地職員の健康管理に関するアドバイス、保健活動の復旧、復興期への移行体制についての検討などを行いました。

○岡本委員 では、平成三十一年度予算案の新規の内容についてお伺いいたします。

○本多地域保健担当部長 DHEATは、災害発生時の健康危機管理に係る指揮、調整等に関する専門的な研修を受講した都道府県等の職員により編成することを原則としております。
 しかし、国が実施いたします研修は参加者数に限りがあるため、都は、災害の発生に備え早急に人材育成を図ることとし、都独自の研修を実施することといたしました。
 また、被災地での円滑な支援業務を確保するため、パソコン等の事務機器、また支援チームが現地に携帯する装備品などを購入いたします。

○岡本委員 ぜひ十分な備えをお願いしたいと思います。
 先ほどご答弁いただきましたDHEATを初め、昨年は多くの都の職員の方々が西日本豪雨災害への対応として派遣されました。
 DHEATは広島県西部東保健所ですが、また別の地域、別の保健所には別の県が対応してということで、広域にわたった被災ですので、それぞれの地域と各都道府県が、それぞれに一対一のカウンターとして対応されたということで伺っております。
 また、都の職員の多くの方々は、岡山県倉敷市の避難所運営にかかわっておられました。百六十六人が派遣をされたということで伺っております。
 また、発災直後は、消防庁、水道局、警視庁、また環境局、都市整備局、福祉保健局、さまざまな局から派遣をされたということで、大変な猛暑の中、なれない土地で大変な苦労を伴う業務に尽力されたという職員の方々に心から感謝を申し上げたいと思います。都議会議員として感謝を申し上げると同時に、また、私、岡山県、広島県の出身の者としてお礼を申し上げたいと存じます。
 この派遣によって得られた貴重な経験や教訓を、ぜひ今後の災害対策に生かしていただければと考えております。
 私も昨年八月上旬に、岡山県倉敷市の真備町の状況を現地で拝見いたしました。家の倒壊の状況、道路に高く積み上がった倒壊した家の破片等、また家具類、それから川の決壊状況、道路が寸断されている状況、そして小学校の体育館で避難所の生活をされている方々、そうした、言葉にはいいあらわせないような大変な状況を目の当たりにいたしました。私も、そこで見聞きした内容を今後都政にしっかりと生かしてまいりたいと考えております。
 次の質問に参ります。
 予算概要四三ページに、被災者生活再建支援制度の基金拠出金が新規として上がっております。この被災者生活再建支援制度というものはどういった制度なのかお伺いをいたします。

○坂本生活福祉部長 被災者生活再建支援制度でございますが、平成七年の阪神・淡路大震災などでの被災の実情や教訓などを踏まえまして、自然災害により被災された方の生活再建を支援するため、平成十年に制定されました被災者生活再建支援法に基づきまして、住宅の全壊など一定の要件に該当する被災者の方に対しまして、最大三百万円の支援金を支給する制度でございます。
 本制度でございますが、相互扶助の観点から、各都道府県が拠出いたしました基金などを活用して実施しておりまして、基金の規模につきましては、全国知事会の申し合わせによりまして六百億円を目途に各都道府県が拠出を行っております。
 また、都内で適用した事例でございますが、平成十二年の三宅島噴火や平成二十五年の台風二十六号の大島豪雨による災害などがございまして、合計二千六百六十九件、約二十億円が支給されております。

○岡本委員 では、平成三十一年度に約四十二億円の被災者生活再建支援基金拠出金を計上した理由についてお伺いいたします。

○坂本生活福祉部長 本制度による被災者生活再建支援金につきましては、この十年間でも、平成二十三年の東日本大震災、平成二十八年の熊本地震、昨年ですと七月の豪雨によります被害や北海道胆振東部地震など、大規模災害が発生しておりまして、被災者への支給が続いております。
 このため、今年度末の基金残高が二百億円程度に減少するというような見込みになりましたことから、全国知事会の決議によりまして、前回拠出いたしました平成二十三年度以来、約八年ぶりに、来年度、四百億円を追加拠出することとなりました。
 各都道府県の拠出額でございますが、全体の拠出額に対しまして従前の案分方法に基づきまして、八〇%相当を世帯数割、二〇%相当を均等割として算出しております。
 都の拠出額につきましては、この結果、約四十一億八千万円となっております。

○岡本委員 ありがとうございました。災害対策について、特に新規事業を中心にお伺いさせていただきました。
 東京でも、大規模な災害がいつ起きるかわかりません。災害対策への備えを一層充実させていく必要があると思います。皆様にもお願いいたしますし、私も、しっかりとそうした観点で都政をチェックしていきたいなというふうに思っております。
 では、次の質問に参ります。
 虐待に関して、東京都子供への虐待の防止等に関する条例案について伺います。
 昨年十二月十四日の厚生委員会で、骨子案について詳しい質疑をさせていただきました。本日はなるべく重複しないように、新たな点について質疑をさせていただきます。
 まず、いわゆる前文についてですが、既にもうたくさんの委員の方から意見が述べられておりますが、改めまして、私も、虐待から子供を断固として守るという強い決意が述べられていること、そして子供と家庭を支援するということがはっきり書かれたということに関しては大変よいものだと感じております。
 そして、桐山副委員長を初め、発言ございましたが、前文におきまして、子供は権利の主体と明記されたこと、そして一条においても、子供の権利利益と明記され、三条一項で、虐待は子供への重大な権利侵害と明記されたことについても高く評価をいたします。
 三条二項の基本理念について確認をさせていただきます。
 条例案の基本理念では、虐待の防止に当たって、子供の意見を尊重することについて、子供の年齢及び発達の程度に応じてという規定があります。この点に関して先ほどもご答弁をいただきましたけれど、この点に関しては重要な点ですので、改めてお伺いをしたいと思います。
 この子供の年齢及び発達の程度に応じてという読み方をどのように読んだらいいのかというところであります。これを、うがった読み方をすると、年齢が低く、発達が十分に達していない場合には意見を発することはできないのではないか。そうすると、意見を発することができない場合には尊重しなくていいのかといったうがった読み方に読めてしまうようにも思うので、その点をお聞きします。
 年齢や発達の程度に応じて、みずから意見を発することが難しい子供に関しては、これはどのように考えればよいのかお伺いをいたします。

○谷田少子社会対策部長 児童福祉法第二条では、子供の年齢及び発達の程度に応じて、その意見が尊重されなければならないことが規定されております。
 条例案におきましても、子供の権利利益の擁護を図ることを目的に、同様の考え方を基本理念に盛り込んだところでございます。
 虐待の防止に当たりましては、子供がみずから意見を発することが難しい場合でも、子供の気持ちに寄り添いながら、その安全及び安心の確保並びに最善の利益を最優先とするものでございます。

○岡本委員 ありがとうございます。非常に重要な解釈をお聞かせいただいたと思っております。みずから意見を発することが難しい場合には、むしろ子供の気持ちに寄り添って、しっかりと安全・安心の確保、最善の利益を優先していただけるということで、子供の気持ちに寄り添っていただけるというご答弁をいただきました。この点を確認させていただきました。
 では、次に、体罰についてお伺いをいたします。
 体罰等の禁止について、この六条二項で体罰の禁止が書かれておりますけれど、この体罰に関しては審議会の専門部会におきましても、たたく、どなる、有形力の行使、痛み、不快感など、さまざまな表現が検討されたわけですけれど、最終的には、この条例では体罰の定義規定自体は設けられなかったということになります。
 体罰の定義規定自体は設けられてはおりませんけれど、その他の子供の品位を傷つける罰という形で、子供の品位を傷つける罰に体罰が含まれる、包含されるという関係になるものだと認識しております。
 細かいことをいうと、その他という三文字と、その他のという四文字は、これは法律家の間では読み方が違う、非常に注意をしなければいけないもので、その他という三文字の場合は並列関係になりますけれど、その他のという四文字の場合は先に例示があって、後ろはそれを包含するものだという概念になります。
 ですので、この場合、体罰が例示で、子供の品位を傷つける罰というものがそれを包含する概念になるということで理解をいたしております。
 その上でお伺いをいたしますが、体罰を包含する、この子供の品位を傷つける罰について、骨子案では特に定義規定は設けられておりませんでしたけれど、このたび新たに定義規定が設けられたということで、この条例案で定義を設けた考え方についてお伺いいたします。

○谷田少子社会対策部長 昨年十一月三十日に公表いたしました条例骨子案では、保護者の責務として、子供に対し、体罰その他の品位を傷つける形態による罰を与えてはならないことを盛り込んだところでございます。
 条例骨子案に対するパブリックコメントにおきまして、この品位を傷つける形態による罰について内容がわかりづらいという意見が寄せられました。
 体罰等によらない子育てを推進していくためには、都民の理解が重要であるため、定義を明記することとしたものでございます。

○岡本委員 ありがとうございます。
 その上で、次に二条一項七号の子供の品位を傷つける罰の定義についてお伺いをしたいと思います。
 十二月十四日の厚生委員会でも、私の方で議論を整理させていただきました。民法の懲戒権との抵触を回避するための法解釈論として、体罰の定義の相対性や体罰の限定解釈、また逆に、民法の懲戒権の方の合憲限定解釈といった法解釈をお話しさせていただきました。
 今回、この体罰を包含する子供の品位を傷つける罰の定義の中に、子供の利益に反するものという内容が入りました。これは民法の懲戒権との抵触を避けるための線引きとしては明確化を図ろうというもので、理念としてはわかりやすいもので、これを設けたことについて基本的に評価をしたいと考えております。
 他方で、これをうがった見方をすると、子供の利益に反しない有形力の行使があり得るのかといった考え方や、子供の利益に反するからたたいてもいいんだというような、いいわけや口実にして虐待をしてしまう親が出てくるのではないかという、そうした危惧をする声もあります。
 その点に関して、この定義の考え方についてお伺いをいたします。

○谷田少子社会対策部長 民法では、親権者は、子の利益のために子の監護、教育をする権利を有し、それに必要な範囲内で子を懲戒することができるとされております。
 本条例案では、子供の品位を傷つける罰を、子供に対して行う肉体的苦痛または精神的苦痛を与える行為であって、子供の利益に反するものと定義し、民法の懲戒権との調和を図ったところでございます。
 条例案におきましては、子供の権利利益の擁護と健やかな成長を図ることを目的として、保護者による体罰等の禁止を明記したもので、条例案で規定する、子供に対して行う肉体的苦痛または精神的苦痛を与える行為は、基本的に子供の利益に反する行為と考えております。

○岡本委員 これも解釈上、非常に重要なご答弁をいただいたというふうに、今、認識しております。
 子供に対して行う肉体的苦痛または精神的苦痛を与える行為は、基本的に全て子供の利益に反するということで、有形力の行使をするような場合は、基本的には子供の利益に反し、全てが体罰として禁止をされるということで理解をすればよいのだということだと思います。先ほどのうがった解釈というのは、東京都としてはとらないということが明確化されたご答弁だというふうに認識をしております。
 この体罰に関しましては、先ほど桐山副委員長からもありましたが、昨年十二月十四日の私の質問と要望を踏まえて、都の責務において、体罰等によらない子育ての推進に資する広報啓発活動を盛り込んでいただいたということとともに評価をいたしまして、感謝を申し上げたいと思います。
 しっかりと民法との調和を図った上で、さらに、基本的に子供に対する有形力の行使等は全て子供の利益に反するものだという解釈のもとで、しっかりと啓発を行っていただければというふうに思います。
 では、次に、体罰等の禁止の主語に関してお伺いをいたします。
 六条二項の主語は保護者となっております。保護者の定義規定は、二条一項二号に定めておりまして、この保護者の定義は児童福祉施設の職員や里親も含むのかお伺いいたします。

○谷田少子社会対策部長 児童福祉法では、児童福祉施設の長、ファミリーホームの養育者及び里親は、監護、教育及び懲戒に関し、子供の福祉のため必要な措置をとることができると規定しております。
 本条例案では、保護者の定義を児童福祉法と同じく、親権を行う者、未成年後見人その他の者で、子供を現に監護する者としております。このため、児童福祉施設の長や里親等は、本条例案における保護者に該当するものでございます。
 一方、施設長以外の児童福祉施設の職員について監護権は規定されていないため、保護者には該当いたしません。そのため、懲戒権についても規定されていないものでございます。

○岡本委員 続けて質問いたします。
 子供を守る観点からは、児童福祉施設の長に限らず、施設職員も含め、体罰等を禁止すべきではないかお伺いをいたします。

○谷田少子社会対策部長 日本では、しつけとしての体罰を容認する風潮もあり、子供が独立した人格と尊厳を持つ存在であるという考え方が必ずしも浸透しているものではないと考えているところでございます。
 本条例案では、子供の権利利益の擁護と健やかな成長を図ることを目的として、保護者による体罰等の禁止を盛り込みました。
 乳児院や児童養護施設などの児童福祉施設の職員につきましては、ちょっと長くなりますが、東京都児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例におきまして、入所中の児童に対し、児童福祉法に規定する施設内の虐待に該当する行為その他当該児童の心身に有害な影響を与える行為をしてはならないことを規定しております。
 都は、この規定も踏まえまして、児童福祉施設の適切な運営が確保されるよう、指導監督を実施しているものでございます。

○岡本委員 ご答弁ありがとうございます。
 議論を整理いたしますと、児童福祉施設の長には懲戒権があるが、職員には懲戒権はないので、そもそも体罰自体があり得ない、許されないという解釈も成り立つというふうに思います。
 また、仮に職員は施設長の履行補助者というふうに考えたとしても、懲戒権を代理して行使し得るというふうに解釈をした場合であっても、先ほどご答弁でいただいたとおり、この条例で、体罰禁止が親権を行う児童福祉施設の長に対しても適用されるので、当然その履行補助者も体罰が禁止されるという解釈になると思います。
 いずれにしても、職員の体罰も許されないということで異論はないと思います。
 また、先ほど議論が既に桐山副委員長や斉藤委員からもありましたが、保育所についてはどうなんだというところですけれど、保育所においては、これは施設長も職員も、そもそも懲戒権がないんだから、これも体罰はあり得ないと、許されないという解釈ができるのではないかというふうに思います。
 体罰に関しては、そのような形で、明記されていない部分も含めて許されないという解釈でよろしいかと思います。
 もちろん虐待に関しては、何人もですので、これは当然、虐待に関しては何人も禁止されるということで法律の条文から当然のことだというふうに思っております。
 次に、予防接種に関してお伺いをしたいと思います。
 条例案の六条三項では、保護者等の責務として、妊産婦または乳幼児健診の受診勧奨に応じる努力義務を盛り込んでいます。
 改めて、健康診査の受診に応じる保護者の努力義務を盛り込んだ考え方についてお伺いいたします。

○谷田少子社会対策部長 妊産婦及び乳幼児の健康診査は、その健康保持のために必要であるとともに、出産、育児の不安や不適切な養育、虐待のサインを把握し、必要な助言や支援を行うために重要な機会でございます。
 虐待による死亡事例に関する国の検証結果では、心中以外の虐待死事例について、健康診査の未受診率が高いことが示されております。
 こうしたことを踏まえ、虐待の未然防止、早期発見、早期対応の観点から、妊娠した者及び乳幼児の保護者の責務として、健康診査の受診勧奨に応じる努力義務を盛り込んだものでございます。

○岡本委員 ありがとうございます。健診についてはよく理解をいたしました。
 この点は前回も詳しく質問させていただきましたが、それとの対比で予防接種について検討したいと思います。
 先ほどの健診に関しては、母子保健法では、十二条、十三条におきまして市町村の義務を定めておりまして、健診に関しては市町村の義務で、法律上は保護者には義務を定めておりません。この条例によって、法律にはない義務を、保護者に対して新たに努力義務として新設するものだというふうに理解をしております。
 他方、予防接種に関していえば、予防接種法の九条二項で、保護者が子供に予防接種を受けさせる努力義務を負っています。予防接種に関しては既に努力義務があります。
 ですので、重ねてこの条例で規定することも法理論上はできるのではないかというふうに思えるんですが、この観点で、予防接種について条例でも保護者の努力義務を規定すべきではないかということに関して見解を伺います。

○谷田少子社会対策部長 乳幼児健診等の受診勧奨は、家庭にアプローチすることで、保護者の育児不安や課題を早期に発見し、支援につなげるものでございまして、こうした取り組みは、保護者の理解と協力を得ながら進めることが重要でございます。
 そのため、現場の取り組みを後押しする観点から、本条例案に、保護者が受診勧奨に応じる努力義務を明記いたしました。
 予防接種についてですが、平成六年の法改正によりまして、定期予防接種を受ける義務が、ただいまお話ありましたように、このときに、努力義務に改正されたものでございます。
 これは、予防接種による感染症予防の効果及び副反応のリスクの双方に関する正しい知識を持った上で、接種を受けるかどうかを最終的に決めるのは、本人または保護者であるという考え方に基づくものと承知しております。

○岡本委員 先ほどご答弁いただきましたが、虐待防止や、あるいは子供に対して必要なケアをしないという意味では、保護者としての監護を著しく怠っている、ネグレクトとしての側面があるというふうに思います。これは、健診を受けないということにおいても、予防接種を受けないということにおいても共通するのではないかというふうに思います。
 予防接種を受けることによって、医療関係者の目に接したり、そうした機会をつくるという意味で、これも虐待の未然防止や早期発見につながるという面でも、予防接種にも共通性があるのではないかというふうに思います。ですので、これも今後検討してほしいというふうに思います。
 ただ、もっとも、ご答弁いただきましたように、予防接種法は、もともと義務だったものを努力義務に緩和したという経緯があります。
 これを踏まえ、近年は、ヒトパピローマウイルスワクチン、子宮頸がんワクチンに関しては、国の方で積極的な勧奨はしないということになりましたけれど、法律上は依然としてA類疾病で努力義務の対象だということのようです。
 こうした非常に意見が割れる、そうした予防接種の種類によってはさまざまな議論があり得るというところで、慎重な検討は必要だというふうには思います。こうした点からも、予防接種に関して、この条例に加えるべきなのかどうなのかというのは慎重な検討が必要だとは思います。
 とはいえ、異論の少ない予防接種もあることも事実でありまして、先ほど申し上げましたように、実務上、予防接種についても、虐待の未然防止や早期発見のきっかけになり得るという視点は、実務上は持ってもよいのではないかというふうに思います。
 これともう一つ類似の論点として、都が二月十二日に発表したパブリックコメントの結果に、子供の受動喫煙を虐待として捉えるべきというものがあり、私も、興味深くこのパブリックコメントを拝見いたしました。
 これまでも繰り返しお話ししたと思いますが、私が草案を書きまして、議員提案で制定した東京都子どもを受動喫煙から守る条例は、もともと児童虐待防止法や各地の虐待防止の条例を参考にして作成しておりました。既に条例制定しましたので、特にこの条例に受動喫煙を入れる必要はないというふうに思っております。
 法律上、四つの類型で示される虐待の定義に、受動喫煙は直ちには当たらないということを前提としておりますが、同じではないけれど、これに準じるものとして、第五の虐待だという小児科医の先生方もいるところであります。
 パネルを示したいと--こうした、受動喫煙は虐待ですという形の啓発をしている。これは日本小児保健協議会、小児科の医師の先生方がこうしたポスターをつくって、虐待ですといい切っていますけれど、法律上はもちろんこの四類型には入りませんけれど、これに準ずるもので第五の虐待だということを啓発しておられるということは参考になるかと思います。
 これも先ほどの予防接種と類似するところはありますけれど、そもそも、子供に受動喫煙をさせても平気な親、予防接種を受けさせないで平気な親、そういうのは子供の健康や子供の権利ということに意識が低いということを示しているのではないかというふうに思うところであります。場合によっては虐待の発見の端緒ともなり得るものだという視点は持ってもよいのかなというふうに思います。
 次に参りたいと思います。次に、条例の十一条について、質問ではありませんけど、少しコメントをさせていただきたいと思います。
 児童相談所の調査等とありまして、児童相談所の長が、区市町村の機関や関係機関や事業者に対して、情報の提供を求めることができる。これは以前この場での議論で、個人情報保護法との関係で質問させていただきました。
 これの一文目はこれで結構なんですが、二文目がもともと骨子にはなかった、今回新しく加わっている条項だというふうに認識しております。
 この場合において情報の提供を求められた者は、当該情報について、児童相談所等の長が虐待の防止等に関する事務または業務の遂行に必要な限度で利用し、かつ利用することに相当の理由があるときは、これを提供することができる、ただし云々かんぬん、不当に侵害するおそれがあると認められるときはこの限りではないというふうにありまして、情報提供をすることができる場合がちょっと限定され過ぎているのではないかなというふうに思います。
 これに関しては、恐らく児童虐待防止法の十三条の三と平仄を合わせられたんだというふうに思うんですが、十三条の三は、ちょっとこれとは性質が違っておりまして、十三条の三においては地方公共団体の機関が主語なんですね。地方公共団体の機関が主語で、こうした場合には提供できるとなっておりまして、他方で、この条文は、関係機関とか事業者などもあり、一般人の方が対象ですので、一般人の方がこういう判断をして提供するというのは結構難しいのではないかというふうに思います。
 ですので、法律の条文とはちょっと趣旨が違った理解をしてもいいのではないかというふうに思うんですけれど、これについてはご検討いただければと思います。
 ですので、端的に、情報の提供を求められた者は、これを提供することができるというふうにシンプルにした方が情報提供は受けやすいというふうに思いますので、素人にちょっと難しい判断を求めるというのは、今後検討した方がよいのではないかということを提言申し上げたいと思います。
 次に参ります。次に、子供の意見の尊重に参ります。
 先ほどの三条二項に、子供の意見の尊重がありました。八条二項には、子供に対し、自身が守られるべき存在であることを認識するための啓発活動と権利侵害に関する相談先などの情報提供を行うとあります。九条二項には、虐待を受けた子供がみずから相談しやすい環境及び体制を整備するとあります。これらに関連してお伺いをいたします。
 こうした条項に加えて、国連の子どもの権利委員会の勧告で、子供の最善の利益や意見の尊重などについて求められております。
 改めて都の子供の権利擁護の取り組みについて経緯をお伺いいたします。
 なお、先ほどの答弁と重複するところがありましたら、先ほど回答済みであるということをおっしゃっていただければ結構ですので、重複部分は省略していただいて結構です。

○谷田少子社会対策部長 都は、子供の権利擁護に係る第三者的役割を担う機関といたしまして、平成十年度に子どもの権利擁護委員会を試行的に設置し、電話による相談、助言などを行ってまいりました。
 その実績を踏まえまして、平成十六年度からは、より実効性を高めるため、体制を強化した子供の権利擁護専門相談事業を実施しております。
 本事業の内容につきましては、先ほど答弁したとおり、相談員がフリーダイヤルで直接受けたりですとか、あるいは専門員が調査を行うなどのものでございます。

○岡本委員 ありがとうございます。
 さらに、現在の取り組み状況や実績についてお伺いをいたします。

○谷田少子社会対策部長 平成二十九年度の相談件数は、全体で一千四百十七件でございました。そのうち子供からの相談は八百八十七件で約六割、また専門員が対応した件数は二十四件でございました。
 取り組み状況につきましては、先ほどご答弁申し上げたとおり、小学四年生、中学一年生、高校一年生の全員にPR用カードなどを配布してございます。

○岡本委員 ありがとうございます。これまでの取り組みについて確認をさせていただきました。
 昨年の第二回定例会における我が会派の代表質問を受けて、都は、十一月に、LINEを活用した児童虐待についての相談体制を試験的に開始されました。改めてその目的についてお伺いいたします。

○谷田少子社会対策部長 子供や保護者からの悩みや訴えを受けとめられるよう、さまざまな相談体制を整えることが必要であり、都は、児童相談所における相談のほか、先ほど申し上げました子供の権利擁護専門相談事業や、子育てに悩む保護者が匿名で気軽に相談できる電話相談を実施してまいりました。
 児童虐待の未然防止の取り組みを一層推進するため、今回、子供や保護者になじみのあるLINEを活用いたしまして、よりアクセスしやすい相談体制を整備することとしたものでございます。

○岡本委員 ありがとうございます。
 試行実施の状況、結果についてお伺いをいたします。

○谷田少子社会対策部長 この相談窓口では、SNSの特性を理解するための研修を受けた専門の相談員が、相談者の気持ちに寄り添いながら対応しております。
 二週間の試行実施における対応件数は、全体で五百七十六件ありまして、保護者からは二百七十七件、子供からは六十五件の相談がございました。
 そのうち保護者は、乳幼児を持つ親からの相談が多く、子供は中高生年齢の子供からの相談が多い状況でございました。
 また、保護者からは、育成相談や心配事など、育児全般についての相談が約五割と最も多く、次いで虐待相談が約二割でございました。子供からは、心配事全般の相談が約三割と最も多く、次いで虐待相談が約二割でございました。
 相談対応の結果は、応答のないものや相談者の都合により切断されたものなどを除きまして、児童相談所に引き継いだものが八件、他の相談窓口を案内したものが八十一件、主訴が解消されたものが百四十三件でございました。

○岡本委員 ありがとうございます。二週間で非常に多数の相談が寄せられたということだというふうに認識をいたしました。
 また、相談の割合として、虐待の相談が二割あったということで、非常に、直接的に虐待の相談もあったということで、これは大きなことだなというふうに思っております。
 また、育児全般に関する相談、心配事全般の相談も五割、三割ということで、これも早期対応、未然防止という観点で非常に重要な結果だというふうに思っております。
 また、児童相談所に引き継いだものが八件ということで、児童福祉審議会には、AIを活用して、どういうふうにするとうまく児童相談所に引き継げるのかといったことをAIで検討するというような提案もなされておりますので、そうしたこともご検討いただければなというふうに思いました。
 この事業に関しましては、予算概要の八四ページにおきまして新規の予算計上をされているところで、これも新規の事業として大いに期待を申し上げたいと存じます。
 次に、法律の改正についてお伺いをします。
 既にもう委員の方々から発言が幾つも出ておりますが、改めて包括的に一問お伺いしたいと思います。
 報道によりますと、現在、国が検討中の児童福祉法等の改正案では、体罰禁止の明記、それから子供の意見表明権、それから児童相談所における介入と支援の機能分化、警察、警察官OBの任用促進、弁護士の活用、また医師、保健師の配置義務化、それから児童福祉司の国家資格化、また児童相談所の配置基準など、それから児童相談所の関係機関の連携強化、DV被害等の連携等、既にきょう、委員からさまざま出ておりますが、そうした内容が含まれております。
 こうした、この児童福祉法の改正内容に関して、都の取り組み状況、既に取り組んでいるもの、また今後取り組みが必要なもの等に関してお伺いをいたします。

○谷田少子社会対策部長 今定例会に提出しております条例案では、体罰等の禁止や児童相談所による迅速な子供の安全確認などを盛り込んでおります。
 都は現在、子供の権利擁護専門相談事業を実施しており、子供や保護者からの悩みや訴えを相談員が電話で直接受けるとともに、深刻な相談には弁護士などの専門員が学校や関係機関を訪問して調査を行うなど、迅速かつ適切な支援を行っております。
 また、一時保護所では、児童の権利擁護と施設運営の質の向上を図るため、外部評価の受審をしているほか、第三者委員を設置し、児童から相談を受けるとともに、権利擁護等の視点から児童相談所への助言を行っております。
 児童相談所の体制面におきましては、児童相談所には、要保護児童の家庭等への介入を担う児童福祉司と支援を担う児童福祉司をそれぞれ配置し、適切な役割分担のもと、相互に連携して虐待への対応を行っております。
 また、警察との連携や虐待対応力を強化するため、現職警察官の派遣受け入れを行うとともに、警察官OBを全ての児童相談所に複数配置しております。
 さらに、児童相談所の法的対応力を強化するため、非常勤弁護士と協力弁護士、総勢四十五名の体制で、日常的に弁護士と相談ができる体制を構築しているほか、児童の診断や保護者のカウンセリングなどを行う医師や保健師の資格を持つ医療連携専門員も配置しております。
 児童福祉司の国家資格化や児童相談所の設置基準の新設などにつきましては、国の動向を注視してまいります。

○岡本委員 ありがとうございます。法律に先駆けて、既に多数のことをやっていただいているということも確認ができました。
 また、今後、法改正の動向も注視しながら対応をお願いいたしたいと思います。
 次に、警察との全件共有についてお伺いをいたします。
 先ほど、まつば理事からもありました条例十条三項で、都は、警察と必要な情報を共有するという規定が、このたび設けられたということに関して、私も賛成を申し上げます。
 その上で、この必要な情報を共有するというところについて解釈をお伺いしたいと思います。
 陳情で上がっております、陳情三〇第二〇号の一は、児童相談所は、把握する全ての虐待案件について警察と情報共有することという陳情ですけれど、必要な範囲で共有するのか、全件を共有するのかというところが議論の対象になっていると思います。
 この全件を共有した場合のメリットとデメリットについて見解を伺います。

○谷田少子社会対策部長 児童虐待を防止するためには、警察との情報共有は重要でございます。
 児童相談所が警察と情報を全件共有すると、虐待に該当しないケースや児童相談所の助言指導で終了したケースなど、リスクがない、または低いものも含めて警察に情報を提供することとなります。
 しかしながら、児童相談所は、虐待してしまうことに苦しむ親からの相談にも応じる機関であり、プライバシーの保護等に十分配慮する必要がございます。
 また、全件共有とした場合、児童相談所への相談や通告をためらわせ、かえって子供の福祉が守られない懸念がございます。
 こうしたことも踏まえ、都は昨年九月、警視庁と協定を新たに締結しまして、児童相談所が対応した児童虐待ケースのうち、リスクが高いと考えられるケースを全て共有することにより、児童虐待事案に迅速かつ的確に対応しているところでございます。

○岡本委員 ありがとうございます。メリットとデメリットについてお伺いしましたが、メリットが必ずしもあるのか、あるいはデメリットの方で、逆に、虐待に苦しんでしまう親の相談に関して通告をためらわせてしまうのではないかというデメリットが指摘されました。
 また、警察への情報が多過ぎて、警察の対応の感度が下がるということも考えられます。また件数が多過ぎれば、結局、ペーパーを渡すだけ、紙を渡すだけという形式的なことになっても意味がないというふうに思います。
 むしろ私は警察と全件共有をするというよりも、多くの案件に弁護士が関与すべきではないかということを考えておりまして、その点に関しては、二月二十八日の本会議でも、常勤弁護士のメリットを強く述べさせていただきました。
 重複になりますので、それについてはここでは省略いたしますけれど、子供の利益になるというだけではなくて、職員のメンタルヘルスの改善にもつながったという点が非常に重要だというふうに思っております。
 一言つけ加えて申し上げたいんですけれど、この常勤弁護士に関して、他方で、非常勤弁護士の数が多ければよいというものではないというふうに思っております。非常勤でかかわり方が断片的になってしまうと、どうしても情報の重複や漏れも生じてしまって非効率になりかねません。
 ただ、常勤弁護士の採用に関しては、なかなかベテランの経験豊富な弁護士の応募を募るということは難しく、採用後に業務を通じて経験を積んで成長してもらうという観点も必要です。
 ですので、常勤弁護士の配置は、現行の非常勤の弁護士や協力弁護士の体制にすぐに取ってかわれるものではなくて、両者はまた目的が違いますので、それぞれに両立をさせていただきたいというふうに思っております。
 改めまして、常勤弁護士の配置は、子供の最善の利益のために大きな意義があるということを強く申し上げて、次に参ります。
 都の一時保護所が抱える課題や問題点について、先週三月十四日の予算特別委員会で、我が会派の内山真吾議員が厳しい指摘も含めて質疑をしておりました。
 このほかにも、現在の一時保護所に関しては、子供の学習権侵害ではないか、外部交通権の侵害ではないか、過度な自由の制限で子供の人権侵害ではないのかという弁護士も一部におられます。
 条例の十三条の規定を改めて見ますと、今回の条例の十三条には、虐待を受けた子供に対し、心身の健やかな成長を図るため、年齢、心身の状況等を十分考慮した支援及び教育をするとありますので、こうした状況等を十分考慮した支援及び教育に一時保護所もなるような改善をお願いしたいと思い、それに向けて質問をいたします。
 一時保護児童の生活環境を向上させるためには外部の目を入れていくことが重要だということで、二〇一七年度の外部評価を受審した結果についてお伺いいたします。また、今年度の受審結果が都にいつ届くのかもあわせてお伺いいたします。

○谷田少子社会対策部長 都は、一時保護中の児童の権利擁護と施設運営の質の向上を図るため、都内全七カ所の一時保護所で外部評価を受審しております。
 外部評価では、都一時保護所独自の評価項目に基づき職員への調査を行うとともに、アンケート、聞き取り、場面観察などの方法により、児童への調査を行っております。
 評価結果の主なものとして、特によいと思うとされた点は、児童から、食事のメニューや書籍等の購入など生活面の要望や提案を取り入れ改善に取り組んでいること、また一時保護所に第三者委員を設置するなど児童の権利擁護に取り組んでいることなどが挙げられました。
 一方、さらなる改善が望まれるとされた点は、保護所における生活のルールについてわかりやすく児童に伝える工夫が必要であること、保護所運営の中核になる職員を育成するためには、指導技術を職員に継承する取り組みが必要であることなどが挙げられました。
 また、入所児童へのアンケート等調査では、食事の時間は楽しみですか、学習はわかりやすく楽しいですか等、毎日の保護所の生活に係る十八項目を調査しております。
 これに加えまして、総合的な感想も聞いており、とてもよい、ややよいが合わせて五三%、よくない、ややよくないが合わせて二五%、どちらともいえないが二二%となっております。
 今年度の評価結果については、今月末に報告されることとなっております。

○岡本委員 この外部評価を受審した結果を踏まえて、都としてどう取り組んでいるのかお伺いいたします。

○谷田少子社会対策部長 都は、評価結果を踏まえまして、今年度から保護所職員の育成や対応困難な児童への処遇について助言指導をするスーパーバイザーを児童相談センターに設置しており、来年度は新たに、江東、八王子、足立の計三カ所の児童相談所に配置いたします。
 また、一時保護所に入所する児童向けにしおりを作成し、今年度から保護所の生活やルールなどについてわかりやすく説明する取り組みを行っております。
 さらに、本年二月から児童福祉審議会の専門部会で、社会的養育推進計画の策定に向けた議論を開始しており、その中で一時保護児童への支援体制の強化策等についても検討してまいります。

○岡本委員 ありがとうございます。ぜひ取り組みをお願いいたします。
 それから、現在の第三者委員の実施状況と来年度の取り組みについてお伺いいたします。

○谷田少子社会対策部長 都は、平成二十八年度に実施いたしました外部評価におきまして、一時保護所に入所している児童が児童相談所の外部に意見表明できる窓口を整備すべきとの意見を踏まえ、第三者委員を二十九年度の試行を経て、今年度から都内全ての一時保護所に設置しております。
 具体的には、弁護士である第三者委員が、毎月、一時保護所を訪問し、児童からの相談に対応するとともに、権利擁護等の視点から児童相談所への助言を行っております。
 また、児童相談所は、第三者委員から受けた助言等について対応の経過と改善策等を取りまとめ、翌月に第三者委員に報告するとともに、意見交換を行っております。
 来年度は、この事業の予算を増額し、第三者委員の活動時間を十分確保してまいります。

○岡本委員 ありがとうございます。さらに拡充をしていただくということで期待をしております。
 それから、都の児童相談所の一時保護所は定員超過の状況が続いていると伺っております。この定員に関して拡充すべきと考えますが、都の取り組みをお伺いいたします。

○谷田少子社会対策部長 現在、都の一時保護所の総定員数は二百十三名でございます。
 来年度は、足立児童相談所の建てかえ工事に伴う仮設建物への移転により保護所の定員を八名増員するとともに、八王子児童相談所の改修工事により定員を十六名増員し、総定員を二百三十七名といたします。
 さらに、虐待通告の増加に伴う、さらなる一時保護需要の増加に対応するため、児童相談センターの一時保護所の定員増に向けた改修工事の設計に着手いたします。

○岡本委員 ありがとうございます。定員オーバーを早く改善するということは必要なことだと思います。
 他方で、家庭と一時保護を行ったり来たりしてしまうということを改善すべきだということも専門家から指摘をされております。再発防止のために、非常に丁寧なケースワークをして再統合して、行ったり来たりではなくてきちんと統合していく。そのための人材育成も必要だというところで、さまざまな取り組みを同時に行っていく必要があると思っております。
 それから、自立援助ホームに関してお聞きをする予定だったんですが、先ほど清水委員からもありましたので、ちょっとこれは時間があればというところで、後に回させていただきたいと思います。
 それから、時間が大分たっていて申しわけありません。ちょっとホームレス支援については、申しわけありません、順番を変えさせていただいて、受動喫煙に入らせていただきたいと思います。
 受動喫煙に関して、昨年十一月二十二日の事務事業質疑におきまして、東京都受動喫煙防止対策促進事業及びその補助金交付要綱について制度の概要をお聞きしました。本日は、これをまた新たな視点で少し深掘りをしたいと思います。
 二月二十六日の本会議の代表質問で述べまして、また三月十二日の予算特別委員会の代表質問で伊藤ゆう議員がパネルを示して質疑をしたんですが、これですね--東京都子どもを受動喫煙から守る条例の施行後に、渋谷区では、区内の公園に大々的にこの黄色の目立つのぼりを立てて、公園内禁煙が一目でわかる周知を実施しています。
 これについては、先ほどの事業として、都から区市町村への補助金、十分の十の補助金の対象になるのか制度の概要についてお伺いいたします。また、他の自治体にも広げていくよう努力をいただきたいと思いますが、見解を伺います。

○成田保健政策部長 受動喫煙防止対策促進事業は、条例に関する普及啓発や円滑な施行に向けた取り組みを行う区市町村への支援を行うものでございまして、新制度の普及啓発に関する事業、施設の管理権原者に対する支援に関する事業、その他新制度の円滑な施行に資する事業の三つの事業について、各一千万円を補助の上限額としております。
 お話の内容は本事業の補助対象になるものと考えており、区市町村の取り組みを促進するため、説明会等を通じて本事業の活用を働きかけてまいります。

○岡本委員 次に、飲食店への働きかけについてお伺いをしたいと思います。
 千葉市や神奈川県では既に--千葉市は、都の三カ月後に条例を制定したんですけれど、千葉市は既に飲食店を個別訪問して、約半分の飲食店を既に訪問したということです。また、神奈川県も、二〇一〇年から、条例の施行からずっと飲食店を個別に訪問しているということで、他方、東京都は、まだ個別訪問などは何もしていないということです。
 三月十二日の予算特別委員会で、伊藤ゆう議員が我が会派を代表して述べましたが、駐車監視員やポイ捨て指導員のように、まちに出て啓発を行う啓発員の仕組みを設けるべきだということを我が会派として提案を申し上げたいと思います。
 区市町村がそうした個別訪問を行おうとした場合に、先ほどの受動喫煙防止対策促進事業において、自治体職員の給与は補助金の対象にならないけれど、個別訪問を委託した場合には補助金の対象になるのかお伺いいたします。
 また、そうした集中的なキャンペーンにおいて、各区がばらばらのユニホーム、何々区は黄色、何々区は緑、何々区は赤というような、ばらばらのユニホームではなくて、東京都で統一的なモデルとなるようなユニホームを示して統一感を持って啓発した方が効果が高いのではないかと考えますが、そうしたモデルユニホームのデザインを都でつくるべきだと私は考えますが、見解をお伺いいたします。

○成田保健政策部長 お話の委託による個別訪問等の取り組みも補助対象となるものと考えます。
 また、集中的なキャンペーンの実施に当たりましては、条例の施行に合わせるなど区市町村や関係団体と連携協力しながら、効果的な啓発となるよう検討してまいります。

○岡本委員 ありがとうございます。非常に広範囲に使える補助金だということを確認させていただきました。ぜひ集中的なキャンペーンをお願いいたします。
 罰則の適用に関しては、三十二年度予算の話になるので、ちょっと今回は省略させていただこうと思います。
 あともう一つ、この補助金に関してですが、千葉市は既存の飲食店が喫煙室の撤去をする場合の助成を制度として実施しており、また鳥取県も同様に、壁紙の改装やカーテンの交換、喫煙室の撤去に関して助成を設けています。
 昨年六月二十一日の条例審議の参考人招致で、尾崎治夫東京都医師会長も、こうした制度を望んでおられたわけですけれど、区市町村がこうした制度をつくった場合には先ほどの補助金の事業になるのか、負担金補助及び交付金になるのか、全額補助の対象になるのかお伺いいたします。

○成田保健政策部長 お話の、区市町村が受動喫煙を生じさせることのない環境を整備するような取り組みを行う場合には補助対象となるものと考えます。

○岡本委員 ありがとうございます。これも補助対象になり得るということで、さまざまな市区町村の働きかけが今後重要だというふうに思っております。
 次に、ポスターに移らせていただきます。
 都は、アンバサダーの健康ファースト大使として、オリンピック金メダリストの高橋尚子さんをポスターや動画に起用しています。
 ポスターを示します。この高橋さんを起用したポスターと動画は、どういう目的、意図を持って作成、選定されたのかお伺いいたします。

○成田保健政策部長 受動喫煙防止条例の一部施行に当たりまして、広く都民の皆様に条例を知っていただくため、シドニー・オリンピックのマラソン金メダリストの高橋尚子氏に健康ファースト大使にご就任いただくとともに、受動喫煙防止対策推進の公式シンボルマークを作成いたしました。
 ポスター等の作成に当たりましては、シンボルマークのカラーである緑と青を活用するとともに、高橋氏を起用いたしました。
 高橋氏には二〇二〇年四月の条例全面施行まで、ともに盛り上げていただきたいと考えておりまして、高橋氏の疾走感、躍動感を表現したポスター、動画となっております。

○岡本委員 ありがとうございます。
 このポスターですね。私は、このポスターに関して、もったいないなと思う点が幾つかあります。この作成されたポスター、受動喫煙防止条例の文字が小さいんですね。小さくて、遠くから見ると一見何のポスターかわかりにくいというところです。
 あと、すばらしい人選だと思いますが、高橋尚子さん、ちょっと顔が見えにくくて、遠くから見ると高橋さんだというふうに認識をしてもらえない可能性があって、もったいないなというふうに思うところです。
 あとさらに、主観的なもの、私の個人的なものかもしれない--空の青の色がもうちょっと明るいきれいな色だったらよかったなというふうに思うところでして、これは私だけの主観的な感想かなと思っていたんですが、我が会派の都議会議員からも複数同様の声がありまして、本日この場でこの発言をさせていただこうと思いました。
 高橋Qちゃん、すばらしい方だと思いますので、今後ぜひ、このポスターで生かし切れなかった部分を生かしていただきたいなというふうに思っております。
 次に、これを制作したのは、株式会社電通だというふうに伺っております。ポスターのデザイン費、動画制作費、イベント費など合わせて約三千万円で受託したと伺っております。
 電通の入札時の当初の企画提案書を拝見しました。そこでは、関心を持ってもらうためにインパクトある企画で伝えていきますとしておりまして、企画書には、なるほどインパクトがあるなというような企画が三つほど並んでいたんですがというところであります。
 この電通という会社、皆さん、何の会社かご存じでしょうか。広告代理店、オリンピックにも関係しているというところだと思いますが、「選択」という月刊情報誌の二〇一六年七月号に次のような記事が出ていたので、ちょっとそこを引用して紹介したいと思います。
 JTと電通が露骨な報道操作--JTというのは日本たばこ産業のことです。JTによる新聞への圧力は実際にかけられているのだ。新聞社の広告担当者が連絡を入れるのは電通の新聞局中央部の担当者、そこから同社営業局を経由してJT側に情報が上げられる。最終的にはJTのコミュニケーション担当の執行役員や取締役の耳にも届く。ほかの企業はそこまで報告を求めないのにJTだけは、たばこに関するものであればどんな記事でも報告を要請する。一番しつこいのがJTだ。年間広告費は二百数十億円規模と推計される。このご時世にJTはほぼ定価で広告を入れてくる。JTが電通とタッグを組んで偏向記事掲載を迫っている疑いは濃厚だと。
 これは一部ですので、全文ネットにも出ていますので、ご興味がある方はお読みいただければと思います。
 電通は広告代理店として、JTとテレビ、新聞、雑誌などのメディアの間に入っております。JTの約二百億円の広告費の何%が電通に入る仕組みなのかわかりませんが、そういう立場にある企業だということを理解しておく必要があります。
 これを前提知識として、先ほどのポスターのことを考えると、もしかすると電通は、JTというたばこ産業のために、都の受託の仕事において意図的にインパクトの乏しいものをつくったのではないかという疑念を持つ都民もいるわけです。
 そうだと断定することはもちろんできませんし、そうしたことを示す直接的な証拠があるわけではありませんが、客観的に見ると、そうした疑念が湧いてしまうのも不自然ではないと思います。
 そこでお聞きしたいんですが、来年度以降の普及啓発における契約は、一度受託した電通との特命随意契約になるのか、それとも再度改めて入札になるのか。また、改めて入札になって落札企業が変わった場合も、次年度のロゴマーク、高橋Qちゃんの起用は継続可能なのか、作成済みのポスターの頒布は継続可能なのかというところをお伺いしたいと思います。

○成田保健政策部長 次年度の契約につきましては、通常の契約手続に基づき、改めて契約をしてまいります。
 健康ファースト大使の高橋尚子氏には、二〇二〇年四月の条例全面施行までご協力いただく予定でございます。
 また、受動喫煙防止対策を都民の皆様に知っていただくため、健康ファーストをコンセプトに、受動喫煙防止対策推進の公式シンボルマークを作成いたしました。
 今後も、さまざまな啓発資材をいろいろな場面で活用してまいります。

○岡本委員 健康ファースト大使の高橋尚子さんには、ぜひ続投をお願いしたいと思いますが、変更すべきところは変更し、維持すべきところは維持し、ご検討いただきたいと思います。
 この電通の件に関連して、今後の入札に関して提言を申し上げておきたいと思います。
 まず前提として、たばこ規制枠組み条約という条約を日本も批准しております。FCTCという略称で呼ばれますけれど、FCTC五条三項はご存じでしょうか。まあご存じだと思います。
 この五条三項は、締約国は、たばこの規制に関する公衆の健康のための政策を策定し及び実施するに当たり、国内法に従い、たばこ産業の商業上及び他の既存の利益からそのような政策を擁護するために行動する。要するに、政策をたばこ産業から守りなさいという条約の条文です。
 この条約の前文には、締約国は、たばこの規制のための努力を阻害しまたは著しく損なうたばこ産業の活動に警戒する必要性を認識する。国はこれを認識するということが書かれています。
 これは海外の歴史的な教訓に基づくものです。たばこ産業が、国の政策にさまざまこれまでかかわってきて政策を弱めてきたという歴史的教訓に基づいて、この条約ができているわけです。
 ガイドラインが締約国会議で採択されておりまして、公衆衛生、パブリックヘルスを担う行政にとっては非常に重要な指針ですので、その一部をここで念のために引用して紹介しておきたいと思います。
 原則一、たばこ産業と公衆衛生政策の間には、根本的かつ相入れない利害の対立が存在する。締約国は、たばこ産業または--ここからが重要です、たばこ産業の利益を振興するために活動している者に対して、説明義務を果たし透明性を保つような方法で活動し、行動するよう要求すべきである。勧告四・三、締約国は、たばこ規制に関する公衆衛生政策の策定及び実施に関する作業実施契約を、たばこ規制政策と対立する入札者に与えるべきではない。
 こうした規定を踏まえれば、今後は、入札の際に次のような入札条件を付すべきだと考えます。
 一つ考えられるのは、たばこ産業の利益の増進のために活動している企業、団体、組織は入札に参加できないという条件をつける。あるいは、少なくともそうした企業、団体、組織は、落札した場合はたばこ産業との契約内容を開示、公開し、利益相反をどのように防止するのか防止策を説明し構築するといった、そういった条件をつけ加えるべきだというふうに私は考えます。
 非常に難しい問題だと思いますので、こうしたこともご検討いただければと思います。そうすれば、先ほど述べたような疑いがそもそも起きないような、利益相反を防止する仕組みづくりを検討いただければなというふうに思っております。
 次に、動画の作成についてお伺いします。
 本会議の一般質問でも述べましたが、千葉市がつくっている動画は、条例の核心部分を端的に伝えて、低コストでつくっていると。都は、新たな動画を現在作成中と聞いておりますが、その委託先と今後の予定についてお伺いをいたします。また、これを生活文化局の新年度のテレビCMで活用するということも伺っておりますので、その状況についてお伺いいたします。

○成田保健政策部長 本件の委託先は凸版印刷株式会社でございまして、動画は三月末までに制作し、四月以降公表する予定でございます。
 制作した動画は、多くの都民が日ごろ目にすることの多い街頭ビジョンなどの媒体を活用して周知するほか、生活文化局と連携しながら、東京都提供テレビ番組など新たな放送枠でのCM放送も検討してまいります。

○岡本委員 ありがとうございます。ぜひ期待をしております。
 次に、路上喫煙に関してお伺いします。
 ちょうど一年前の二〇一八年三月十九日の厚生委員会で、路上喫煙に関して要望させていただきました。各市区町村の路上喫煙対策の比較の一覧整理表をつくってほしいという要望をして、おつくりをいただきました。
 罰則がないところで、ただ、努力義務やルールの周知に力を入れているようなところに関しては、それもわかるようなものでつくっていただきたいということを、さらに追加で要望させていただきました。この点の進捗の状況についてお伺いいたします。

○成田保健政策部長 平成三十一年四月一日時点について、調査する際は、お話のございました点も含めまして、各区市町村の状況を把握した上でホームページに掲載し、広く都民に情報発信してまいります。

○岡本委員 ありがとうございます。
 路上喫煙は、外国人にもわかりにくいというところがありますので、また都民にも、都外の人にもわかりにくいというのがありますので、これをわかりやすく発信していくことは必要だというふうに思います。
 次に、禁煙教育についてお伺いをいたします。
 新年度予算におきまして、禁煙教育の副教材を作成することが予定されております。この教材内容はどのように作成をするのか、医学的な監修を受けるのか、予算の使途はどのようなものかお伺いいたします。

○成田保健政策部長 教材は、喫煙及び受動喫煙が健康に及ぼす影響について正しい知識を普及するため、医師などの専門家による監修のもと、授業にも活用できるよう、小中高校のレベル別に作成する予定でございます。
 また、予算には、教材作成、印刷経費や監修者に対する謝礼金を計上しております。

○岡本委員 ありがとうございます。
 本日、厳しい指摘も少しさせていただきましたが、建設的に受けとめていただければ幸いです。
 では、次に、先ほど行けなかったホームレス支援についてお伺いをしたいと思います。もうあと五分ですね、済みません。
 昨年の三月の厚生委員会で、龍円議員の質問に対して、支援付地域生活移行事業をモデル事業として始めるということに加えて、今後、効果的な事業手法や費用対効果等のモデル事業の課題を特別区と共同で検証し、今後の事業の方向性を協議していくと答弁されました。
 まず、この事業の現在までの実績についてお伺いいたします。

○坂本生活福祉部長 本事業の実績でございますが、昨年度の事業開始から本年二月末までの間でございます。五十二人のホームレスの方がモデル事業用の住宅に入居いたしまして、このうち三十八人が生活保護などによりまして地域生活に移行しております。

○岡本委員 ありがとうございます。事業の成果が出ているということだと思います。
 共同で事業を行う特別区とどのような事業の検証を行ったのか伺います。

○坂本生活福祉部長 モデル事業の実績を踏まえまして、平成二十九年十月から都と特別区で設置しておりますホームレス対策連絡協議会で事業の検証を行ったところでございます。
 本協議会におきまして、巡回相談や居住及び見守り支援など、事業の機能ごとに具体的な検証を行いまして、本格実施に当たりましては、巡回相談時におきます医師、看護師等の同行相談の効果的な実施、居住及び見守り支援におきます訪問体制や緊急時におきます対応の見直しなど、事業の実施方法について所要の見直しを図った上で、効果的、効率的に事業を進めていくことといたします。

○岡本委員 ありがとうございます。
 では、今後の取り組みについてお伺いいたします。

○坂本生活福祉部長 本モデル事業の共同実施者であります特別区と行った検証を踏まえまして、これまでは八区の地域を対象といたしましたモデル実施から、来年度は二十三区全域での本格実施といたしました。
 今後とも、路上生活が長期化し、高齢化などによりまして就労での自立が困難なホームレスの方が路上生活からの脱却が図れますよう、特別区と連携し、支援に取り組んでまいります。

○岡本委員 ありがとうございます。
 予算概要四九ページにおきまして、この事業は予算が倍以上に拡充されております。今後の取り組みに期待をいたします。済みません、時間、目いっぱい使ってしまいました。
 最後の一問です。依存症対策についてお伺いいたします。
 つい先日も、ピエール瀧さんがコカインでの逮捕ということで、メディアで非常に大きく取り上げられております。
 依存症には薬物依存、ギャンブル依存など、さまざまなものがあります。都におけるギャンブルや薬物などの依存症対策についてお伺いをいたします。
 特にギャンブル等依存症対策に関しては、国の方で、この基本計画案について、現在パブリックコメントを実施しておりまして、基本的考え方において、多機関、多くの機関の連携協力による総合的な取り組みを推進することが重要としております。
 これを踏まえて、都の対策についてお伺いいたします。

○石黒障害者医療担当部長 都内三カ所の精神保健福祉センターでは、ギャンブルや薬物等の依存症に関する専門相談や認知行動療法の技法を取り入れた回復プログラム、民間団体の協力も得ながら本人への適切な対応等を学ぶ家族教室等を実施しております。
 また、精神保健福祉に携わる地域の関係機関の支援技術の向上を図るための研修や、都民に正しい知識を身につけてもらうための普及啓発を実施しております。
 今後とも、都の依存症に関する相談拠点である精神保健福祉センターを中心に、保健所や医療機関などの関係機関と連携を図るとともに、ギャンブル等依存症対策については、本年四月に策定される予定のギャンブル等依存症対策推進基本計画の内容も踏まえながら、施策の充実に向けて検討を行ってまいります。

○岡本委員 ありがとうございます。
 これまでもこの委員会で繰り返し述べておりますが、罰則だけでは依存症は解決できない、むしろ治療の観点が非常に重要であるということを改めて申し上げまして、私の本日の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○後藤委員 それでは、最後に質問をさせていただきたいと思います。
 まず、付託議案第五十九号議案、東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例について質問をいたします。
 こちらについては、先ほど白石副委員長からも意見表明がありましたが、何点か少しお聞きをしていきたいと思っております。
 東京都は、今回の条例改正において、介護支援専門員実務研修資格の受講試験手数料を値上げすることとなりました。具体的には手数料が八千五百円から一万一千円となるということで、現場からは不安の声が上がっています。
 そこで、今回手数料が上がることとなった理由についてお聞きをしたいと思います。

○粉川高齢社会対策部長 介護支援専門員実務研修受講試験は、介護保険法に基づき都道府県知事が指定する者に行わせることができるとされており、都では、東京都福祉保健財団を試験実施機関と指定し、試験手数料により、その費用を賄うこととしております。
 今回の試験手数料の改定は、国が受験の要件を、保健、医療、福祉に係る法定資格保有者に限定することを基本に見直したことにより受験者数が減少したことから、試験の実施に係る経費を確保するため行うものでございます。

○後藤委員 ただいまのご答弁では、受験者が減ったことで運営原資が減ったことから受講手数料が上がったとのお話がありました。
 さらに、ケアマネジャーの資格受講者の減少については、資格要件が厳しくなったということで、これはヘルパー資格などが除外されたということでございますが、受験者が大量に減少をしているという実態がございます。
 これは平成二十九年度から三十年度にかけて六割減ということでございまして、開設当時の受験の合格率についても、開設当時は四四・一%だったところが、平成三十年度には一〇・一%ということで、合格者も四分の一に減っているということでございまして、こうした受講要件の厳格化ということに加えて、直近では、介護士不足対策ということで国の方でも処遇改善加算等々が加えられていることから、介護支援専門員、ケアマネジャーとの給与ギャップというものが埋まりつつあるということで、逆転現象が出ているという理解をしております。
 こうした理由から、いわゆるケアマネジャーは、今までは介護士のキャリアアップの一つとしての選択肢であったものが、そうではなくなっているというケースもあるかなというふうに思っておりまして、こうしたことからも、今後、介護支援専門員の人材不足というものが懸念をされるところでございますが、現状、都としての見解を伺いたいと思います。

○粉川高齢社会対策部長 都に登録をしております介護支援専門員の人数は、平成二十九年九月末時点で約五万九千人である一方、従事者数につきましては、平成二十九年十月一日時点で約一万三千人となっております。
 また、指定居宅介護支援事業所では、介護支援専門員一人当たりの利用者数は三十五人までが基準でございますが、国の調査による全国平均では、介護支援専門員一人当たりの利用者数は二十七・一人となっております。
 これらのことから、おおむね介護支援専門員数は不足していないものと考えられます。

○後藤委員 ただいまのご答弁では、現状は、国が定める一人当たりの基準三十五人というところに対して二十七名だということで、不足感はないという認識をお答えいただきました。
 しかしながら、今回の資格要件の厳格化により受験者数が激減をしているということであったりとか、さらに居宅介護支援施設の管理者の要件が、介護支援専門員、いわゆるケアマネジャーから主任介護支援専門員、いわゆる主任ケアマネジャーに変更となるということからも、今後はケアマネジャーの不足感が施設においても出てくるのではないかなということが予測されるところでございます。
 私がぜひ今後要望したいということでいうと、現場の介護職に関しては、国でも処遇改善加算だったりとか定着率向上のための施策などがさまざま打ち出されているわけですけれども、事ケアマネジャーに関しては、介護職に比較して支援策が少ないかなという点を感じておりまして、今までお話をさせていただきましたいわゆるケアマネ減少時代というところにおいては、今こそ東京都から、ケアマネジャーの方々の働き方改革等々、支援する制度にもっと取り組んでいただきたいなというふうに思っております。
 特に、現場から負担感として大きいというふうにいただいているのは、ケアマネジャー等々の事務にかかわる負担でございます。現場の方々は、日々アセスメントからケアプランの作成、そして担当者会議にモニタリング、そして支援経過記録等々、毎日多くの書類作成に追われております。
 こうした負担の軽減策の一つとして、例えば、福岡市ではAIでケアプラン作成の支援を行うICT支援に関して助成を行うなどしており、東京都でも、来年度以降、多くの事業で、福祉保健局に限らず、ICTを活用した生産性向上に関する施策が多々展開をされていることからも、今後はケアマネジャーの生産性向上ということも、ICT活用などをしていただきながら検討をしていただきたいということを要望し、次の質問に参ります。
 次に、予算に関する質問に入ります。
 まず、外国人介護従事者受入れ環境整備事業について伺います。
 介護業界の人材不足の問題は、さまざま今まで語られて、議論がされてきておりまして、二〇二五年までに約一万人の介護士が東京でも不足をするということが予測をされておりまして、今回の外国人人材の活用という意味では、これは人材確保の切り札ということで、国も含めてさまざまな議論がなされているところでございます。
 現在、国では、来年度四月から入管法の改正を行い、新たな在留資格となる特定技能が導入をされる予定となっております。
 二〇一九年度に五千人、ここから五年間で五万人から六万人の外国人の受け入れを行うということで、これから多くの介護事業者がこの制度を活用する可能性があるということでございます。
 私も現場の経営者の方々から多くお問い合わせをいただいているところでございますが、どの事業者も、外国人人材の活用については手探り状態の事業者が多いかなというふうに思っておりまして、その理由の一つとしては、制度の中身について、なかなかわかりにくく理解が進んでいないということにあると感じています。
 というのも、国が進める外国人介護人材施策は複数でわかりにくく、例えば現在、介護関連の外国人在留資格はEPA、そして在留資格、介護、そして技能実習と既に三つもありまして、そしてそのそれぞれの条件によって、人材の要件や求める日本語水準等々も異なることから、初めて外国人人材を採用する事業者にとっては、制度がとてもわかりにくいという課題がありました。
 そこで、来年度、東京都は外国人受け入れ環境整備事業を実施することになりましたが、ここでこの制度の取り組みについて伺いたいと思います。

○粉川高齢社会対策部長 介護に従事する外国人の受け入れ制度は、先ほど委員からお話がありましたが、これまで経済連携協定、EPAのみでありましたが、平成二十九年には在留資格、介護が創設されるとともに、技能実習制度に介護職種が追加され、さらに本年四月からは在留資格、特定技能が創設をされます。
 こうしたことから、今後、外国人介護従事者を雇用する介護事業者の増加が見込まれることから、介護サービスの質を確保するため、事業者は各制度の趣旨や受け入れの流れなどを十分に理解する必要がございます。
 このため、都は来年度から、介護施設等における外国人介護従事者の円滑な受け入れを支援するため、外国人介護従事者受入れ環境整備事業を実施いたします。

○後藤委員 ありがとうございます。
 それでは、実際の補助支援というものはどのようになるのか具体的な内容について伺います。

○粉川高齢社会対策部長 本事業では、外国人受け入れセミナー、外国人介護職員指導担当者研修、介護施設等による留学生受け入れ支援の三つの取り組みを実施いたします。
 セミナーでは、介護事業者に対し、受け入れに必要な知識やノウハウ等の提供を目的に、労働関係法令及び入国管理関係法令等に関する説明や受け入れ実績のある施設の事例を紹介するほか、弁護士等の専門家による個別相談の機会を提供いたします。
 研修では、介護施設等における指導体制の整備を目的に、指導担当職員に対し、コミュニケーションのとり方や信頼関係の構築方法等に関する講義や演習を実施いたします。
 留学生の受け入れ支援では、介護施設等を運営する事業者が、留学生を雇用し介護福祉士養成施設の学費等を支援する場合に、事業者の負担軽減を図ることを目的に、当該経費の一部を補助いたします。

○後藤委員 ありがとうございました。
 既に受け入れ支援に関しては、EPAや技能実習制度など、受け入れ実績がもう既に積み重なっている事業者が都内にも多くありますので、ぜひこうした事業者にヒアリング等々を行い、これから外国人人材を活用したいと考える新しい事業者に対しても、QアンドAを作成するなどして、事業者に対する適切な受け入れ支援を行っていただきたいということを要望させていただきます。
 また、外国人人材の受け入れに当たり課題となっているのが、悪質ブローカーへの対策でございます。
 先日、国では、悪質ブローカーへの対策について、日本への橋渡しとなる海外のブローカーが労働者から不当に金銭を徴収することを防ぐため、厚労省がこうした悪質ブローカーを利用した国内の職業紹介業者の事業許可を取り消す方針というものを決めましたけれども、都としても、こうした状況を注視しながら、ぜひ事業者に対する情報提供などの対応も丁寧にしていただくことを要望し、次の質問に参ります。
 次に、介護現場におけるICT活用についてご質問をさせていただきます。
 先日行われた平成三十一年の第一回定例議会では、我が会派からの代表質問において、介護現場における生産性向上の取り組みとして、東京都でもICT活用のモデルとなるような積極的な取り組みを行うべきであるということを提案し、局からは、介護事業者がICT化に向けて、施設全体で一体的に取り組みができるよう支援していくという答弁がありました。
 私も現場をたくさん見させていただきましたが、多いのは、ICT活用をする意欲はあるものの、インターネット環境などが整備をされていないなどの理由から、現場の生産性向上に資する最新の機器があったとしても、うまく活用ができていないという法人でございました。
 特に、介護保険制度がスタートして間もなく建設された特養などでは、こうしたケースが多くございまして、今回、ICT活用に向けたインフラ環境の整備にも支援が届くということは、現場から本当に喜ばれている事業でございまして、実際すぐに使いたいという声をたくさん私もいただいております。
 そこで、まず質問ですが、介護保険施設等におけるICT活用促進事業について、改めて本事業の取り組みと狙いについて伺います。

○粉川高齢社会対策部長 今後、増加が見込まれる介護ニーズに適切に対応していくためには、サービスの質の維持向上を図りながら、介護職場における業務の効率化や職員の負担軽減を図る必要がございます。
 このため、来年度は、特別養護老人ホーム等において、利用者の状況を画像等を通じて確認できるセンサーつきの見守り支援機器の導入、職員間の情報共有が効率的に行える介護記録の電子化、施設の通信環境を整備するための施工費など、施設全体のICT環境の一体的な整備に対し、一施設当たり上限一千万円の補助を開始いたします。

○後藤委員 先ほどのご答弁では、環境整備に対して上限一千万円の補助が行われるというご答弁がございましたけれども、一体的な環境整備には本当に多額の費用がかかることから、こうした理由をもとに控えてきた事業者も多くおりまして、こうしたことからすると、今回、東京都としてこれだけの補助が行われるということは大変意味のあることでございまして、今後はこの事業が有効的に活用されることが重要であると考えております。
 現場では、ICT関連機器についてはたくさん種類があり過ぎて何を選んだらいいかわからないといったようなお声もいただいています。メーカーやベンダーさんにいわれるままに機器を導入した結果、現場の実態に合わず使えなかったという事例もあり、介護の現場のICT化には、現場のITリテラシーの向上という課題に加えて、現場のニーズを酌み取り、必要な機器選択のサポートをする仲介役が必要であると考えています。
 先日、私は、東京都福祉保健財団が開設をしている次世代介護機器の展示コーナーを見に行ってまいりました。こちらには、東京都が委託する専門のアドバイザーが最適な機器導入に向けてサポートをしており、まさにこうした仲介役が中立的な立場で業務効率化に向けて一体的なアドバイスを行うことで、現場のニーズに適合したICT環境が整備されるものだと考えております。
 さらに、企業のICT化の目的は、機器を導入するということではなく、ICT整備、活用を通じて、職員の負荷を軽減したり、利用者と向き合う時間をふやしたり、そしてさらには、よりよい働き方を実現することにあるというふうに思っております。
 そこで、単に補助金を出すだけではなくて、介護施設において、真に必要なICT機器が導入され、有効に活用されるような支援が必要だと考えますが、見解を伺います。

○粉川高齢社会対策部長 ICTの導入に当たりましては、導入経費や、お話のように現場のニーズに合う機器の選定が難しいなどの課題がございます。
 こうしたことから、本事業では、環境整備の導入経費の補助だけでなく、施設の予算や定員規模に適した導入計画の策定や、ICT機器の効果的な活用方法など、専門的な助言を行う外部コンサルティングの経費についても補助を行います。
 また、事業者向けの説明会を開催し、ICTを活用した業務効率化のノウハウや先行してICTを導入している事例を紹介することとしており、こうした取り組みを通じて、介護施設におけるICT活用を促進してまいります。

○後藤委員 導入計画や活用方法にも助言を行うコンサルティング経費にも、助成を行うというご答弁がございました。
 本事業は、国に先駆けて、一体的な介護事業者へのICT基盤の整備を行うものでございまして、今後は本事業で得られた成果をしっかりと集約をしていただいて、今後ICT活用を目指す事業者が全国から参考にできるような事例集などにまとめていただいて、誰もがアクセスできるようにしていただくことを要望し、次の質問に参ります。
 次に、シニア予備軍向け読本について伺います。
 本事業につきましては、さきの予算特別委員会において、制度の趣旨や今後の取り組み、そして普及啓発等々について質疑がございましたので、そこにかぶらない形で、異なる視点から、この活用についてお聞きをしたいというふうに思っております。
 本事業は、高齢になっても元気でやりがいを持って過ごすために必要な情報や、介護になったときの支援が必要になったときの対応策をわかりやすく周知するためのものであり、五十歳以上六十五歳以下の全ての世帯に配布をし、高齢者になる前からライフプランをイメージし、必要なときにすぐ活用できるようにする事業だというふうにお聞きをしております。
 私は、この事業で大きな可能性があるなと思っているのが、シニア予備軍の方全てに、このシニア本が配布されるという点であるというふうに思っておりまして、今まで福祉政策でリーチできなかった層に対して、家の中までこの情報が届けられるというのは大きな機会であるというふうに思っておりまして、ぜひこの機会を生かして、社会的孤立に陥りやすいシニア予備軍、そして手が届かなかった層に対して、必要な情報を届けていただきたいというふうに考えております。
 退職後、会社という居場所をなくしてしまったことをきっかけに、社会的なつながりが少なくなって孤立化するという方がとても多く、行政サービスが運営する通いの場などにも、特になかなか男性の高齢者の方々が参加していただけないという声を現場でも多くお聞きをしております。
 そこで、来年度の予算案にシニア予備軍向け読本の作成が計上されておりますが、この読本の中に、社会や地域とのつながりの重要性も掲載すべきだと考えますが、具体的な内容はどのようなものになるか伺います。

○粉川高齢社会対策部長 高齢者が退職を迎えた後などでも、地域や社会とのつながりを保ち、就業や社会参加を続けられる環境を整えるためには、高齢者になる前の世代への情報提供等が重要でございます。
 そのため、都は来年度、お話にありましたように、主に五十代から六十代前半の都民を対象に、みずからの高齢期のライフプランをイメージできるよう、地域活動やボランティア等の社会参加、高齢期の就業、趣味やスポーツ活動の場など、できる限り高齢期を元気に過ごすために必要な情報を掲載した読本を作成いたします。
 また、フレイル予防や介護予防等の効果や意義も盛り込み、身近な地域活動への参加にもつながる内容といたします。

○後藤委員 ありがとうございました。
 地域活動等々につながる内容というご答弁がございましたけれども、こうした内容にしていくためには、都民や外部の意見も聞いて内容等に反映をさせるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

○粉川高齢社会対策部長 作成に当たりましては、対象年代の都民に対し、高齢期に関する意識や関心、高齢期に備えて知っておきたい情報等について調査を実施する予定でございます。
 また、高齢者の社会参加や健康長寿、フレイル予防、介護保険制度等、関連する分野の専門家にヒアリング等を行い、その知見を反映し、高齢者になる前から知っておくべき情報や調査研究に基づいた説得力のあるデータ等を適切に提供してまいります。

○後藤委員 専門分野の専門家にヒアリング等々も行うということでございましたので、しっかりとよろしくお願いしたいと思います。
 内容についてはさまざまな方の意見を取り入れながら、皆様に使っていただけるような内容にしていただきたいというふうに思いますし、また先ほど木下委員からもありましたが、配るだけで終わりではなくて、そこからアクションにつながるための施策展開というものが大事だというふうに考えております。
 具体的な目標を設定するとともに、例えば、区と連携をして、この読本を使って理解を深めるセミナーを開催するなど本事業と連携したリアルな接点の場というものも、ぜひつくっていただくことを要望いたします。
 特にこちらの事業については予算額も非常に大きい事業でございますので、今後引き続き適正にこの事業が展開をされているのかというものもチェックをしていきたいというふうに思います。
 次に、地域で安心して医療を受けられる環境づくりに向けた取り組みについて質問を行います。
 私は、昨年度の事務事業質疑におきまして、平成二十八年度時点で救急搬送される患者の二人に一人が高齢者であるということや、そのうち八〇%が自宅や外出先からの搬送であるということに触れて、かかりつけ医制度の普及啓発や在宅医がアウトリーチをしていく環境の整備など、高齢化に伴う救急搬送の課題解決に向けた施策展開を要望させていただきました。
 今回の予算案においては、こうした要望を受け、救急搬送の課題解決にもつながる地域で安心して医療を受けられる環境づくりに向け、きめ細やかな実態把握や東京都在宅療養推進会議における検討部会の設置が盛り込まれることとなりまして、こちらを大変高く評価したいというふうに思います。
 そこで、改めて、東京都在宅療養推進会議の検討部会が新規で事業化されるに当たっての背景についてお聞きをしたいと思います。

○田中医療改革推進担当部長 都が実施しました健康と保健医療に関する世論調査では、三人に一人がかかりつけ医がいないと回答し、一割の方が体調不良時にはまず最初に大きな病院を受診すると答えています。
 また、救急搬送人員は、高齢化の進展などにより毎年増加の一途をたどっており、今後も救急需要は増加することが予想されます。
 誰もが身近な地域で安心して医療を受けられる環境づくりを進めるためには、かかりつけ医を持つことや症状に応じた医療機関の受診、救急医療の適正利用など、医療のかかり方についての理解を促進するとともに、患者、家族の不安を解消する取り組みが必要であると認識しております。

○後藤委員 かかりつけ医がいない患者の対応、検討や救急医療の適正利用についても課題があるというようなご答弁がございました。
 そこで、来年度の具体的な取り組み内容について伺います。

○田中医療改革推進担当部長 医療や介護を受けている方に対しては、日ごろから地域の医療、介護関係者が支援している一方で、医療や介護を受けていない方は、健康状態や医療等についての相談先がなく、医療機関を探すのに困ったり、自己判断で対応することによって適切な医療を受けられない場合がございます。
 このため、来年度、医療、介護ともに受けていない方を中心に、医療に関する意識等についての実態調査を行うとともに、在宅療養推進会議のもとに検討部会を設置し、医療のかかり方に関する都民の理解促進や、緊急時、体調不良時の対応等について検討を進めてまいります。

○後藤委員 さまざまな議論、検討部会の中でお話しいただくというご答弁がございましたので、今回、検討部会で今後提言される内容をもとに、来年度以降、今挙げていただいた課題を解決できるような施策をぜひ展開いただくことを要望し、次の質問に参ります。
 次に、夜間帯保育事業について質問をします。
 来年度の予算案では、認証保育所において夜間帯保育を行うこととなりました。夜間の保育サービスについては、サービス業に従事する保護者など一定程度のニーズがあるものの、サービスの受け皿としては認可外保育所が多く、そのサービスの質の担保が課題となっておりました。
 平成二十八年三月末時点で、都内では九百五十九施設、一万六千三百八十六人の子供が認可外保育施設を利用していますが、残念ながら、保育所における事故の発生状況を見てみると、認可保育所に比べ、認可外保育所は事故の発生件数が多い傾向にあります。
 夜間の認可外保育所に関しては、以前から事故も発生をしており、中でも平成二十八年三月十六日の夜間に大田区の認可外保育施設でとうとい命がなくなったという事件がございました。
 それを受けて、平成三十年三月二十八日に、東京都教育・保育施設等における重大事故の再発防止のための事後的検証委員会において公表された報告書では、二十四時間保育を行うベビーホテルにおいて、夜間、救急搬送された後に死亡が確認されたと報告された事案がございました。
 その際に、事故当時、保育従事者の職員の方々は全て無資格であったということや、さらに事業者である園長個人が、数十年にわたり施設運営を行った経験と勘をもとに保育が提供されていたということからも、保育の質に偏りがあったということなども報道をされました。
 その報告書の提言には、都や区市町村は、夜間の時間帯に認可外保育施設を利用している児童の存在を踏まえ、認可保育所や認証保育所等とも連携し、必要な支援の確保に努めることとしております。
 そういった意味でも、職員配置や施設基準がしっかりと規定をされて質が担保されている東京都の認証保育所で、安心して利用できる夜間の保育サービスというものは整備されるべきだと考えておりまして、ことしの新規事業に夜間帯保育事業が創設されたということは高く評価をするものでございます。
 そこで、ことしの新規事業である夜間帯保育事業の概要について伺いたいと思います。

○加藤子供・子育て施策推進担当部長 都は来年度、保護者が夜間にも安心して保育サービスを利用できますよう、一定の質が担保されております認証保育所に対しまして、午後十時以降の運営費を支援する夜間帯保育事業を創設いたします。
 本事業におきましては、夜間は昼間と比較いたしますと、保育従事者に係る人件費が割高となりますことから、適切な処遇により人材を確保し、安定的にサービスを提供できるよう、深夜勤務に対して支払う割り増し賃金などを考慮いたしました補助金を交付いたします。
 また、保育室を仕切るためのパーティションや玩具など、夜間帯保育を開始するに当たりまして、新たに必要となる什器や備品等の購入に必要な経費に対しても支援をいたします。

○後藤委員 ただいまのご答弁では、人の確保や施設整備に対する補助を行うというご答弁がございましたが、昼夜保育と異なることから、夜間保育には特有の課題もあると考えられます。
 保護者が安心して利用をするためには、夜間特有の課題にも対応した保育の質を確保する必要があると考えます。
 そこで、夜間帯における保育の質を確保するために、どのように都が取り組んでいくのか伺いたいと思います。

○加藤子供・子育て施策推進担当部長 夜間は、家庭で過ごす子供にとりましては、主に家族との団らんや睡眠をとる時間帯でありますことから、昼間の保育とは異なる点がございます。
 そのため、例えば子供がくつろげる家庭的な環境づくり、夜間の病気、事故発生時等に適切に対応できる体制づくり、夜間を想定した避難訓練の実施など、事業者が夜間帯保育において特に留意すべき事項を取りまとめることとしております。
 この留意事項につきましては、保護者や子供が安心して利用できますよう、事業者に対し周知徹底いたします。

○後藤委員 ありがとうございました。
 働き方が多様化する東京都においては、夜間に子供を預けざるを得ない職業もございます。そのため、夜間の保育サービスの整備は必要であり、その質の担保というものも重要です。
 ぜひ、保護者や子供が安心して利用できる事業となるように夜間帯保育事業を進めていただければと思います。
 次に、けんこう子育て・とうきょう事業についてお伺いをいたします。
 近年は、核家族化の進行や地域社会との人間関係の希薄化等により、妊婦や子育て家庭が地域から十分な支援を受けることが難しくなっている現状がございます。
 虐待件数や産後鬱の増加に伴いまして、妊娠、出産、子育ての切れ目ない支援体制の整備を進めるとともに、新しい観点の取り組みも必要であると考えます。
 今年度、新たに開始された大学研究者による事業提案制度でございますが、妊産婦や子育て家庭を支援するけんこう子育て・とうきょう事業というものが採択をされました。
 そこでまず、けんこう子育て・とうきょう事業の内容と期待される効果について伺います。

○谷田少子社会対策部長 本事業は、大学研究者による事業提案制度に基づき採択されたものでございまして、都は、来年度から三年間にわたり大学研究者や区市町村と連携しながら実施いたします。
 本事業は、年齢や職業、家族構成など、妊娠届け出時の情報から妊婦をさまざまなタイプに分類し、それぞれタイプに必要と考えられる子育てスキルを大学研究者が開発し、区市町村の両親学級や家庭訪問等の場で、冊子や動画等により各家庭に提供するものでございます。
 こうした取り組みによりまして、育児の負担感等の軽減を図ることで満足感も高まり、児童虐待の未然防止にもつながることが期待されるところでございます。

○後藤委員 今のご答弁では、妊娠届の情報からいろいろ分析をして、アルゴリズムを作成して詳しくタイプ分けをすると、親も子も健康になれるような子育てスキルというものを開発するというご答弁がございました。
 これは本当にすごいなと思っていまして、例えば、こうしたものが開発をされると、初産で不安がある若年の妊婦には、夜泣きの対応、こうしましょうとか、地域の子家センの連絡先や家事支援サービスの連絡先をそこから知れるようにしましょうとか、あるいは共働き世帯の妊婦には、パートナーとの関係の持ち方や家事の見える化の仕方など、一人一人に応じた情報が妊産婦に届くということで、非常に有効な取り組みだというふうに感じております。
 特にこうした情報を家庭訪問時にも活用するということが想定されているというご答弁がございましたので、そうしたカウンセリングの効果を高 める取り組みであることからも、ぜひ進めていただきたいというふうに思っております。
 そこで、今後、本事業に具体的にどのように取り組んでいくのか伺います。

○谷田少子社会対策部長 来年度は、大学研究者による子育てスキルの開発や、妊娠届け出時の情報を用いた妊婦のタイプ分けなどの研究調査を進めながら、協力を得られた区市町村において本事業の取り組みをモデル実施いたします。
 中間年度である二年目は、モデル実施を行う区市町村において、本事業の本格的な実施に向け、母子保健システムの改修などを行う連携事業を開始いたします。また、子育てスキルを活用した支援等を円滑に実施するためのガイドラインを作成することとしております。
 最終年度となる三年目は、本事業の実施状況を踏まえ、ガイドラインの改定を行うとともに効果検証を行い、他の区市町村への展開を検討してまいります。

○後藤委員 ぜひこの取り組みが他の区市町村にも展開されることを期待いたします。
 そして、この新しい取り組みとともに、これまで進めてきた妊娠、出産、子育ての切れ目ない体制の支援を継続するということも重要だと考えておりまして、先ほど桐山副委員長からもお話がございましたが、都は、今後も、ゆりかご・とうきょう事業などもぜひご継続をいただきながら、区市町村への取り組みを支援していただきたいということを要望し、私の質問を終わります。

○栗林委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○栗林委員長 異議なしと認め、予算案、知事提出の付託議案及び陳情に対する質疑はいずれも終了いたしました。

○栗林委員長 次に、議員提出議案第二号を議題といたします。
 本案について提出者の説明を求めます。

○藤田委員 国民健康保険料、税の子供の均等割額の減免に関する条例案の提案説明を行います。
 今回の条例案は、子供に係る国民健康保険料、税の均等割負担の軽減を進めるものです。
 国保の均等割は、ゼロ歳の赤ちゃんも含め、国保に入る家族がふえるたびに一定額の負担がふえる仕組みになっています。均等割は、雇用されている方が加入する健保組合や協会けんぽなどにはありません。低所得者に一定の減額があるものの、原始的で苛酷な税とされる人頭税と同様の仕組みです。
 均等割があるため、国民健康保険料、税の負担は、家族の多い世帯にとって、とりわけ重いものになっています。例えば、二十三区に住む給与年収四百万円の四人世帯が協会けんぽに加入した場合、保険料の本人負担分は年間約二十万円ですが、同じ年収、家族構成の世帯が国保加入だと保険料は年四十万円を超え、二倍以上の格差が生じています。
 ゼロ歳の赤ちゃんにも係る均等割は子育て支援に逆行するものです。子供の均等割の軽減を求める声が広がっており、全国知事会などの地方団体も国に対し改善を求めていますが、国での検討は進んでいません。
 こうした中、国に先駆けて、子供の均等割負担の軽減を進め、子育てのしやすい東京づくりを推進するため、本条例案を提案するものです。
 本条例案の主な内容について説明します。
 子供の均等割額の減免を行う区市町村に対し補助を行います。対象は子供の均等割の全額とし、補助率は十分の十とします。施行日は二〇一九年七月一日で、二〇一九年度の分以降の保険料、税の減免を行った場合を対象にします。必要経費は八十五億円を見込んでいます。
 ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○栗林委員長 説明は終わりました。
 これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○栗林委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○栗林委員長 異議なしと認め、議員提出議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で福祉保健局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後九時十七分散会

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