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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第八号

平成三十年六月二十一日(木曜日)
第四委員会室
午前十一時開議
出席委員 十四名
委員長伊藤こういち君
副委員長桐山ひとみ君
副委員長和泉なおみ君
理事加藤 雅之君
理事小宮あんり君
理事山内  晃君
古城まさお君
藤田りょうこ君
龍円あいり君
鳥居こうすけ君
つじの栄作君
高橋 信博君
岡本こうき君
鈴木 章浩君

欠席委員 なし

出席説明員
福祉保健局局長梶原  洋君
次長理事兼務松川 桂子君
技監矢内真理子君
総務部長後藤 啓志君
指導監査部長村田 由佳君
保健政策部長成田 友代君
生活福祉部長坂本 尚史君
高齢社会対策部長粉川 貴司君
少子社会対策部長谷田  治君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務奈良部瑞枝君
事業推進担当部長古賀 元浩君
医療改革推進担当部長田中 敦子君
医療政策担当部長花本 由紀君
地域保健担当部長本多由紀子君
事業調整担当部長横手裕三子君
子供・子育て施策推進担当部長加藤 みほ君
障害者医療担当部長石黒 雅浩君
食品医薬品安全担当部長野口 俊久君
感染症危機管理担当部長吉田 道彦君
委員外の出席者
参考人
(公益社団法人東京都医師会会長)尾崎 治夫君
(東京都麺類生活衛生同業組合理事長)田中 秀樹君

本日の会議に付した事件
福祉保健局関係
付託議案の審査(参考人からの意見聴取)
・第百六十二号議案 東京都受動喫煙防止条例

○伊藤委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、傍聴人の数についてお諮りいたします。
 本委員会室の定員は二十七名でありますが、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに二十名を追加したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○伊藤委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○伊藤委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、福祉保健局関係の付託議案について、参考人からの意見聴取を行います。
 これより福祉保健局関係に入ります。
 初めに、理事者の欠席について申し上げます。
 福祉保健局の矢沢医療政策部長、松山障害者施策推進部長及び高橋健康安全部長は、公務のため、本日の委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承願います。
 付託議案の審査を行います。
 第百六十二号議案、東京都受動喫煙防止条例を議題といたします。
 初めに、参考人招致の詳細について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任いただきました参考人招致の詳細につきましては、お手元配布の実施要領のとおり行うことといたしました。ご了承願います。
 これより、尾崎治夫参考人からの意見聴取を行います。
 それでは、尾崎参考人、発言席にご移動願います。
 ご紹介いたします。
 公益社団法人東京都医師会会長の尾崎治夫様です。
 本日は、ご多忙のところ、委員会にご出席をいただきまして、まことにありがとうございます。委員会を代表いたしまして、心から御礼申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。
 初めに、尾崎参考人のご意見をお伺いいたします。
 なお、尾崎参考人には、ご着席のままご発言をいただきたいと思います。ご了承願います。
 それでは、よろしくお願いいたします。

○尾崎参考人 どうも、きょうはお招きいただきましてありがとうございます。このような機会を与えていただきまして感謝いたします。
 それでは、早速、受動喫煙について説明させていただきたいと思います。
 一ページをごらんいただきますと、昨年の七月三十日にJTから発表のあった最新の喫煙率が出ております。二〇〇八年と比べますと、男性は約一〇%近く減って、女性は余り変わっていないんですが、全体の喫煙率は一八・二%、過去最低といわれています。東京では一六%ぐらいといわれております。
 すなわち、現在たばこを吸っている人は国民の五分の一以下ということであります。ただし、男性も女性も四十代はちょっと高いという結果が出ております。
 私がたばこを吸える年代になったころは、男性の喫煙率がたしか八〇%ぐらいありました。ですから、当時は逆にいうと、あれ、君吸っていないの、吸わない人はおかしいんじゃないかみたいな時代もあったわけでございますが、今はこのように、国民の八割は吸わないという状態であることをまず認識していただきたいと思います。
 続きまして、たばこの煙はどのようになっているのか。
 皆様ご存じのように、たばこを吸う人が吸うのを主流煙、たばこの先っぽから立ち上がる煙が副流煙、そして、たばこを吸っている人が吐き出す煙を呼出煙といいますが、副流煙と呼出煙が合わさったものをたばこを吸わない方が吸ってしまうことを受動喫煙というふうにいっているわけです。
 なぜ受動喫煙が問題になるのかといいますと、二ページの図を見ていただくと、例えば、たばこを吸う方は、当たり前ですが強い吸気、吸う力をもってたばこを吸いますので、空気中の二一%の酸素の中から、どんどん酸素が取り入れられてたばこを吸うわけですから、当然、燃焼の温度も九百度ぐらいに高くなります。
 したがって、有害物質もある程度分解されるわけでございますが、副流煙の場合は、そういった強い力で吸い込むということがありませんので、たばこの先が自然に燃えることになります。そうすると、先端の温度は大体三百度から四百度ということになりまして、いわゆる石油ストーブなどでも不完全燃焼すると有害物質がたくさん出るといわれていますが、同じような現象が起きます。
 したがいまして、三ページを見ていただきますと、たばこの煙は副流煙の方が有害である。実際に発がん物質、あるいはアンモニア、一酸化炭素、カドミウム、タール、ニコチン、全てこのように多いわけでございます。しかしながら、副流煙は直接、たばこを吸っている人のように全てが体内に入り込むわけではないので、害は、ある意味では薄められるということになります。
 しかしながら、ここでもわかるように、小さな空間で吸えば吸うほど、たばこの副流煙の濃度は濃くなりますので、害は大きくなるということになります。したがいまして、面積要件で小さいところは除外しようという考えは、受動喫煙防止からすると、逆のことになるというふうに私は考えております。
 四ページ目を見ていただきますと、これはCDC、アメリカの疾病予防センターのアピールでございますが、要するに、子供の周りでご両親がたばこを吸っていますと、実は五歳までに百二箱分のたばこを子供が吸うということを、これは科学的に証明してあるんですが、アピールしております。
 ですから、今回東京都の条例で、子供を守る条例というのが四月から施行されましたが、これもこういったことで、やはりお子さんを受動喫煙から守るということでは、大変いい条例であったと思っております。
 五ページ目を見ていただきます。日本では、ようやく受動喫煙がはっきり認められまして、年間一万五千人の方が亡くなっている。喫煙では今、十三万人の方が亡くなっている。世界では、六百万人以上の方がたばこで亡くなっているという現状がございます。
 そして、当然のことながら、女性の方の方がたばこを吸う人は少ないので、受動喫煙の害は多く受けます。肺がん、虚血性心疾患、脳卒中、こういった、がん、それから脳の血管の病気、心臓の血管の病気、こういうものが大変、受動喫煙で起こるということは、皆さんももうおわかりだと思います。
 そしてここに、数は少ないんですが、乳幼児突然死症候群というのがございます。これは年間死亡数七十三人になっておりますが、実は、ゼロ歳の大体生後二カ月から六カ月ぐらいのお子さんが、何の原因もなく過ごされてきたお子さんが、朝起きたら亡くなっていたというのがこの突然死症候群であります。
 一つは、うつ伏せにしているのが原因ではないかという説がありますが、もう一つは、やはりご両親がたばこを吸っている家庭に非常に多いということがいわれておりまして、これも今、科学的な根拠をもって受動喫煙の害といわれております。
 そして、右下の世界地図を見ていただきますと、紺色のところが今、後で出てきます八つの分野全て、禁煙にしているところでございます。中国もオリンピックを機会に、大都市ではきちっとした条例ができておりますし、アメリカは州ごとの法律で、日本よりもはるかに厳しいものをとっている州がたくさんございます。
 そして、注目していただきたいのは右下の図でございます。これはしっかりした受動喫煙防止の条例、あるいは法律を整備しますと、このように入院する方が減っているというデータでございます。
 次に大きくしたものがございますが、六ページをごらんください。これはメタ解析といいまして、多くの信用できる論文を全部解析した結果でございます。
 このようにしっかりした、飲食店も含むところを禁煙にしますと、実はこのように冠動脈疾患、つまり心筋梗塞、狭心症、そして、その他の心疾患、心不全、それから脳血管障害、いわゆる脳卒中ですね、それから呼吸器疾患、肺炎とかいろんな病気がございます。こういったものが、これだけ入院が減るということです。
 現在、国も都もそうですが、医療機器の進歩と、それから高齢化によって、医療費は年々増大しています。そういう中で、医療費の問題というのが大きな問題、社会保障の中でも取り上げられています。
 受動喫煙防止をしっかりやれば、これだけ入院が減ります。ということは、こんなにはっきりした疾病予防の対策はないのではないかと、私は思っております。
 まず、受動喫煙防止をしっかりつくることが、病気の予防につながる最も有効な施策ではないかと考えております。
 次をごらんください。七ページ、受動喫煙の暴露を受ける場所、一位は飲食店、二位が職場、三位が遊技場です。したがって、飲食店をきちっと受動喫煙から守る、受動喫煙防止をしっかりやるということをしないと、やはり受動喫煙は防げないということがはっきりわかると思います。
 また、左の一番下に家庭というのがあります。つまり、家の中でも一〇%ほど受動喫煙を受けております。ここはやはり、東京都さんはしっかり四月から子供を守る条例というのをつくられて、ここも防ぐということで、これはいい政策であったと思っております。
 今回、ポイントとなるのは、やはり一位の飲食店をしっかりやるということが大事だと思っております。
 八ページをごらんください。これは神奈川県の条例で、例えば全席禁煙化したお店の、いわゆるPM二・五、たばこによる微細粒子、微小粒子がどのくらい出ているかというのを測定したものです。左は喫煙席と禁煙席、つまり、分煙の時代のデータでございます。
 そうしますと、当然、喫煙席ではこの緑色でございますので、PM二・五はこうやって出てくると。そして、実は禁煙席でも時々、基準を超えた濃度に出てくると。
 何よりも注目しなければいけないのは、従業員の方につけたセンサーがあるわけですけれども、この赤い数値でございます。このように、お店で働いている方は非常に高い、こういった喫煙の害を受けているということになります。ですから、分煙ではまず、喫煙席はもちろんのこと、禁煙席にも有害なたばこの粒子が流れてくる。そして、何よりも従業員の被害が非常に大きい。
 そして、右を見ていただきますと、これは全席禁煙にしたお店でございます。そうしますと、もちろん全席、お店の環境ももう全くたばこの、当たり前ですが出ない。それから、従業員の方も全く被害を受けないということで、やはり全席禁煙にすることが最も有効であるということがわかったと思います。
 九ページをごらんください。これはFCTCというたばこ規制枠組み条約、日本も実は二〇〇四年にサインして、二〇〇五年から実際に条約が発効しております国際条約です。
 WHO、国際条約、たばこ規制枠組み条約、この八条には、受動喫煙からの保護をしっかりしましょう、つまり、日本は二〇〇五年にこの条約に入っておりますので、二〇一〇年には、本当は建物内を全面一〇〇%禁煙にするというFCTCに基づいて、こうしたしっかりした受動喫煙防止法を実はつくらなければいけなかったのでございますが、今のところできていないという現状でございます。
 そして、今ちょっと省略してしまいましたが、ここにも書いてありますように、喫煙室や空気清浄機の工学的な対策では受動喫煙を防止できないということが、数々の科学的な調査によって結論づけられております。したがって、このFCTCでは、屋内全面禁煙しか受動喫煙は防げないということがはっきりとうたわれているわけでございます。
 そして、一〇ページを見ていただくと、ここは皆さんいろいろご不安のあるところだと思いますが、少なくとも八十六のきちっとした中立性のある論文の評価からは、レストラン、バーは全面禁煙にしても売り上げは減らないということがしっかりいわれているわけでございます。
 一一ページ、ニューヨーク、あるいは英国のパブ、こうしたところでも、禁煙にした結果、むしろ客は増加しているという結果でございます。下に書いてありますように、喫煙者が仮に行かなくなったとしても、国民の八割を占める非喫煙者が行きやすくなるため、むしろ来店者は増加するということがいわれております。
 そこで、今回の条例案の骨子のポイントでございますが、もう皆さん、本当にご存じのことでありますけれども、やはり受動喫煙を防ぎにくい立場である従業員を守る、ここに注目したということが、私は高く評価されると思っております。それから、幼稚園、保育所、小学校、中学校、高校でも敷地内禁煙で、なおかつ国の法律、健康増進法と違いまして、ここに喫煙室はつくらないということもうたっております。それから、児童生徒への禁煙教育を徹底していくということもうたわれておりまして、これは非常に評価できるというふうに考えております。
 そして、想定される対象飲食店でいいますと、従業員がいらっしゃる八四%の店が対象になるということでございまして、諸外国の例からしますと、飲食店を含む一〇〇%、お店を禁煙にしておりますけれども、今までの流れからするとかなり踏み込んだ、人を守るいい条例案ができたというふうに評価したいと思います。
 最後に、私及びいろんな諸団体の希望でございますけれども、やはり加熱式たばこというのは、今のところ害がはっきりしておりません。害が、今、たばこ会社がいわれているよりもたくさんある可能性も多く残されておりますし、余りないのかもしれません。そこがはっきりしないうちは、従来の紙巻きたばこと同様に扱っていただくということが、私は政策面での常道ではないかと考えておりまして、このように、やはり飲食店では加熱式たばこも原則禁煙として、飲食を伴わない専用の喫煙室で吸う場合のみ認めるという形にしていただきたいと考えております。
 仮に、これが本当に難しいという政治的な決断であれば、私は、加熱式たばこ専用の飲食できる空間においては、迅速に、第三者機関、中立機関による受動喫煙の害の有無を継続的に調査研究できる仕組みと、害が明らかになった場合の早急な見直しを付帯決議として加えていただきたいと思います。
 以上でございます。

○伊藤委員長 ありがとうございました。
 尾崎参考人の発言は終わりました。
 次に、尾崎参考人に対する質疑を行います。
 なお、尾崎参考人に申し上げます。答弁する際は、手を挙げて、委員長の許可を得てから発言していただきますようお願いいたします。
 それでは、発言を願います。

○岡本委員 本日は、大変お忙しい中、都議会にお越しいただきましてありがとうございます。また、貴重なご意見を賜りましたこと、まことにありがとうございます。
 私から二点、質問させていただきたいと思います。一点、一問ずつお伺いさせていただきます。
 報道によりますと、ある党が客席百平方メートル以下の小規模飲食店で全従業員の同意がある場合は規制対象外などとする修正案を出す予定ということで報道がされております。まだ提出されておりませんので、詳細は把握しておりませんが、この件について、これを踏まえてお伺いしたいと思います。
 現在出されている知事提案の条例案、すなわち、従業員を使用している場合を規制対象とし、従業員を使用していない場合を例外とするという知事提案の条例案と、他方で、全従業員の同意がある場合を例外とする修正案と、どちらの考えが妥当というふうにお考えになるでしょうか。
 この全従業員の同意という点について、お考えをお聞かせいただければと思います。

○尾崎参考人 ただいまの岡本委員の質問にお答えしたいと思いますが、この法律は、受動喫煙から守るという法律でございますので、結局、実は飲食店においては、経営者の方も含めて、全ての方が、もしたばこを吸っている状態であると、受動喫煙の害は受けるわけです。そして、受動喫煙の害はこれだけ大きいものだということもはっきりしてまいりました。
 このことをしっかりと従業員の方が、例えば肺がんとか脳血管障害とか心臓病になるんですよという認識をした上で納得して、いや、吸ってもいいですよという話になるとは思えませんし、国あるいは都のしっかりとした、国民、都民を守るという立場で政策をきちっとつくっていくのであれば、これは、やはり受動喫煙から守るということを前面に押し出した法的な整備でなければ、私はおかしいと思っています。やはり私は、知事が出されたように、従業員全体を原則守るというしか方法はないと思います。
 同意を得るというのは、いかにも民主的な感じはしますけれども、今の雇用関係、それから、従業員の方のヘルスリテラシーといいますか、たばこに対するいろいろな認識、そういったものを考えますと、なかなか受動喫煙から守る、そういう権利を持ってしっかり主張するということができにくい状況にもあるということがありまして、やはり法律としては、全てのそうした従業員を守るという視点が最も大事だと思っていますので、私は知事の条例案に賛同いたします。全従業員の賛同が得られれば、そこで喫煙を認めるということは、結局、受動喫煙の害をずっと残すということになりますので、賛成いたしかねます。

○岡本委員 ありがとうございます。
 二点目、ご質問させていただきます。
 一昨日の本会議で、知事は、喫煙専用室を設置する中小飲食店に補助を拡大して、補助率を五分の四から十分の九に引き上げるという方針を示されました。他方で、私が事業者の方々から聞くのは、例えばカラオケを経営する事業者の方から、法律や条例が制定される前の現時点においても、もう喫煙ルームを減らして、禁煙ルームをふやしたいといったようなお声も伺います。そうしたところに補助金を出してほしいという意見も耳にします。
 この補助金のあり方について、現在、知事は、喫煙専用室の設置に補助を出すという方針を示されているわけですが、その点について、補助金のあり方についてお伺いしたいと思います。

○尾崎参考人 では、お答えします。
 私どもの意見といたしましては、先ほどもFCTCの中の話にあったように、喫煙できる空間をお店の中につくってしまう。そこがどんなに性能のいい喫煙室、漏れないようなものをつくっても必ず漏れてしまうというのが、いろいろな、諸外国も含めて科学的な論文で明らかになっていますので、私は、お店の中に喫煙室をつくるための補助金を出すというのは、私の立場からすると、余り望ましくないのではないかと思っております。
 しかしながら、今、路上喫煙とかいろいろなもの、日本は先行してそちらが厳しくなっておりますので、少なくとも、そういった飲食店がある繁華街とかそういうところの屋外にきちっとした喫煙室をつくるというのは、これはぜひ区市町村のそういう条例をつくっていらっしゃる方と一緒に考えていただいて、東京からしっかりした補助金を出していただければと思っております。つまり、屋外の喫煙所の設置です。
 それからもう一つは、先ほどもおっしゃいましたが、禁煙をしようという、例えば禁煙室をふやすために努力するということには補助金は出すべきだと思いますし、居酒屋さんなどでも、例えばたばこが大分吸えるような環境ですと、壁紙も実は汚れています。換気扇も汚れています。そして、サードハンドスモークといって、いろいろなところにたばこのにおいが付着しています。そういうものを改装する補助金を出していただいて、例えば健康な居酒屋さんになってもらうと。
 つまり、健康居酒屋というような概念をつくっていただいて、そこで、メニューも例えば、肥満の方とか、糖尿病になりやすい前段階の方とかは、低糖質のダイエットとかそういうのをやると有効だということがいわれているんですが、そういうものを提供できるのは、実は居酒屋さんなんですよ。なぜかというと、メニューが一つ一つ単一になっているわけです。ですから、ご自分でセレクトして好きなものを注文できる。定食とかお弁当ですと、必ずそこにたくさんのご飯とか、パンとか、パスタとか入っていますので、どうしても糖質が多くなってしまう。
 そういう意味で、私は、たばこがない、そういう健康的な居酒屋さんで健康的なメニューを提供していただければ、そこにどんどん、たばこを今まで吸うのが、煙が苦手だった人が来て、いい状態になると思いますので、喫煙室を残すとかそういうことではなくて、禁煙にしていただいて、きれいな衛生的な環境でそうしたものを提供するような居酒屋さんに概念を変えて生まれ変わってもらうということが非常に大事じゃないかと、そういうふうに思っております。

○岡本委員 壁紙や、今、換気扇というふうなお話がありました。具体的には、どのような点に補助金を出すのがよろしいとお考えでしょうか。

○尾崎参考人 ですから、いわゆるお店の中の、要するに、そういったたばこのいろいろな煙とか、もう付着していますので、そういったものを全てきれいに改装できる、そういうところに補助金を出す。

○古城委員 尾崎参考人、本日はお忙しい中、お越しいただきまして大変にありがとうございます。また、先ほどは貴重なご意見、拝聴いたしました。大変にありがとうございます。
 私からも幾つか質問をさせていただきます。
 先ほど冒頭に、本条例案に対する尾崎参考人の評価を伺いましたけれども、この条例案が今回成立をした場合に、東京二〇二〇大会を主催する都市としての東京の評価、この点についてお考えを伺えますでしょうか。

○伊藤委員長 尾崎参考人に申し上げます。答弁する際は、手を挙げて、委員長の許可を得てから発言をしていただきますようお願いいたします。

○尾崎参考人 ただいまの質問にお答えいたしますけれども、八四%の飲食店も除外される、そして、いろいろな職場とか、いろいろな面でもしっかりした受動喫煙防止ができると思っております。国の増進法とあわせますと、未成年の出入りとか、それから、いろんなものも制限されるということがありますし、恐らく東京オリンピック・パラリンピック開催までには、諸外国の厳しい条例といいますか、法的整備に近いものになっていくのではないかと、私は評価しております。

○古城委員 ありがとうございます。
 今回の条例の目的の一つに、都民の健康増進を図っていくという点が挙げられておりますけれども、受動喫煙と、これから先、超高齢化社会になっていくに当たっての健康寿命の延伸、この点も大きな課題があるかと考えております。また、禁煙についてもメリット、効果がある、こういうご意見であったかと思いますけれども、この点、健康寿命を延ばしていく点についてのお考えをお聞かせいただけますでしょうか。

○尾崎参考人 お答えいたします。
 今、健康寿命というのは、要介護とかそういうのにならないで元気な状態で暮らせる年齢ということで決められているわけですけれども、大体、今、男性が九歳、女性は十二歳ぐらいの、健康寿命と平均寿命の差があるわけでございますが、皆様ご存じのように、リスク要因別の死亡原因というのが出ておりまして、これは健康日本21でも出ております。
 それによりますと、日本人の場合、単一の何が原因で亡くなっているかということを調べますと、一位はやはり喫煙です。二位が高血圧、三位が運動不足、四位が高血糖、すなわち糖尿病です。
 したがいまして、たばこを吸わなくなる、受動喫煙の害を防ぐということで、かなりの病気が防げることになります。
 予防医療の中で、これは最も効果がある医療政策であると考えておりますし、二番の高血圧と四番の糖尿病については、日本は諸外国に比べて、今かなり水準が高い治療になっております。三番は運動不足です。この運動不足については、たばこと一緒に、今度のオリンピックを機会に、パラリンピックを機会に、ぜひ国民全てが、障害者全てが運動に親しんでもらうような、私どもとしてはレガシーづくりをしたいと思っていまして、この一位と三位、たばこと運動不足を解消することによって、私は、高齢者も含めまして、健康寿命は大幅に延びるというふうに確信しております。

○古城委員 ありがとうございます。
 次に、加熱式たばこの点についてお伺いをしたいと思います。
 先ほどは、喫煙による、また、受動喫煙による健康影響の点、ご説明をいただきましたけれども、加熱式たばこがもたらす受動喫煙への健康影響、この点、今、国でも調査が行われているところでございますが、現時点での参考人の評価、伺えますでしょうか。

○尾崎参考人 確かに、ある意味で煙を出さない、燃焼しないわけですので、その分の発がん物質の発生は抑えられているというふうに考えます。
 しかしながら、三百度ぐらいで加熱して蒸気として排出されますけれども、実はいろんな実験で、加熱式たばこを吸い込んだ方が肺まで吸い込む。そうすると、デッドスペースといいまして、気管から喉の間の部分には入らないで、そのまま出ていく。
 つまり、有害物質があるとすれば、それを吸い込んだ分、そのままある程度の分は加熱式たばこでも外に出ていきます。そして、その吐き出した蒸気が、いろいろな実験では一・五メートルぐらいまで飛んでいくというふうなことが確認されております。
 したがいまして、やはり閉鎖空間で加熱式たばこを吸いますと、それだけの有害物質が出ていく可能性は高いというふうに考えております。
 そしてまた、たばこは繰り返し吸わなければ商売になりませんので、加熱式たばこにしても、ニコチンは従来の紙巻きたばこと、恐らくいろんな結果でも同様、あるいはやや少ないぐらいの濃度のニコチンが入っているということが確認されております。
 例えば、心臓の血管障害とか脳血管障害というのは、むしろそういう発がん物質ではなくて、やはりニコチンのような血管収縮物質、血管内皮を傷つける物質によって起こることが証明されております。
 そういう意味で、加熱式の場合、がんに対してはある程度減る可能性はあると思っていますが、しかしながら、全体のたばこの害としてはやはり、血管障害においては、私は余り変わらないのではないかという認識をしておりますし、発がん物質についても、ニコチン由来のいろいろなニトロソアミンだとか、ホルムアルデヒドとか、そういうものが出ているという報告もありますので、それは今後のきちっとした検証結果を待たないと何ともいえないと思いますが、とりあえず、加熱式であるから受動喫煙の害はないんだという話は、私の認識としては、それは間違っているのではないかと思っております。

○古城委員 ありがとうございます。
 今回の条例案では、子供がいる施設を除いて、屋外喫煙が認められている点もございます。
 そこで、屋外喫煙と受動喫煙の関係や影響について確認をさせていただきたいと思います。
 今、加熱式たばこにおいても、発がん性、また、血管を傷つける、こういうことによる疾病が引き起こされる、こういうご指摘もございましたけれども、例えば今、駅前の公衆喫煙所で多くの人がたばこを吸っておられますが、風によって、煙、においが非常に気になる、こういうお声も私たちのヒアリング等では伺ったところでございます。
 屋外喫煙における受動喫煙、これの健康への影響をどのようにお考えになっておられますでしょうか。

○尾崎参考人 それにつきましては、例えばたばこを一本吸いますと、テニスコート二面分に拡散するといわれているんですね、煙が。そういうデータもありますので、一概に、どの程度の広さの、どういうところで、どういう害があるかというのはなかなか調査研究しにくい面があります。
 一般論としては、屋外の場合、ある意味では巨大な空間に分散されますので、屋内と違いまして、ずっと滞っていることはございませんので、そういった意味の害は低いと思います。
 しかしながら、患者さんといいますか、いろんな方、すごくたばこの煙に対して過敏な方にとっては、においだけで、例えばぜんそくを起こす方とか、そういう方も実際にはおられますので、やはりそういう意味では、屋外の喫煙も外に漏れないようなしっかりした喫煙所というのをつくっていただくということが大事ではないかと、そういうふうに考えております。

○古城委員 ありがとうございます。
 先ほど、条例への評価の中で、禁煙教育を徹底していく、この点についても評価をいただきましたけれども、今後、医師会の皆様として、各地域で禁煙外来に取り組んでおられる、これまで取り組んでこられた病院、さらに、区市町村の取り組みに対してご協力をいただいておりますけれども、今後、この点、禁煙外来について、どのようにご協力いただけるかお伺いできますでしょうか。

○尾崎参考人 禁煙外来につきましては、一つは、例えば医師会のホームページにアクセスしていただくと、どこで禁煙治療が受けられるとかいうようなことは大分整備してきておりますけれども、もし条例案が通っていきますと、禁煙希望者はかなりの数ふえていくと思いますので、それに対処できるだけの禁煙外来を拡充する、そして、きちっとした、そういうネット上にでも、どこで受けられるかというのをしっかり配備をしていきたいとは思っています。
 それから、できれば、例えば今、練馬区だと思いますが、区の中で禁煙補助、ある限定した人数ではありますけれども、禁煙にかかるお金の半分ぐらいを補助しようというようなものもできております。
 知事も、そういった禁煙外来に対して、受けられる方に補助を出すようなお考えがあるようですが、私どもとしては、健康保険組合、それから協会けんぽ、そして国民健康保険組合、そして東京都さんにも働きかけて、ぜひそういった禁煙希望の方に対して補助が受けられるようなシステムをつくるとともに、禁煙外来をさらに充実して、禁煙希望者が速やかに、経済的な負担も余りかからずに受けられるような環境整備をしてまいりたいと考えております。

○古城委員 ありがとうございます。
 続いて、今回の条例で、家族で営む飲食店について、喫煙を選択できる、この点がありますけれども、家族は従業員と違って、みずからの意思表示ができるですとか、家庭には踏み込まない、法律、法制は家庭に踏み込まない、こういう考え方がありますけれども、家族経営に関する規定について、どのようにお考えでいらっしゃいますでしょうか。

○尾崎参考人 お答えします。
 私どもとしては、理想は今でも、全ての飲食店は屋内全面禁煙ということが望ましいという気持ちは全く変わっておりません。
 そういう中で、家族の方も、やはり害を受けているわけです、相当数。これは例えば、この間、国の参考人で出ておられましたけれども、長谷川さんなんかは、お父さんがヘビースモーカーで、ご自分は吸っていないんだけれども、家でも受動喫煙を受けたり、ほかでも受動喫煙を受けて肺がんになってしまったというような方もおられるわけで、そういったことを考えますと、身内で、身内の了解があればたばこを吸っていいんだ、そこの飲食店はいいんだという話は、私は、健康を守る我々医療団体としては、やはり納得できませんので、本当は例外なく全ての飲食店でたばこが吸えないという状態が望ましいと思っておりますが、今までの流れからして、でも今回、とりあえず従業員の方をしっかり守ると、人を守るという視点で条例案を出していただけたということで、大きな進歩があったということで、私自身は考えております。

○古城委員 ありがとうございます。
 先般、知事に対して申し入れを行われた際に、医師会の皆様初め四団体で署名を集められたというふうにお聞きをしておりますが、その署名の数が二十万三千九百六十五筆と伺っております。大変大きな数であると思いますが、尾崎参考人として、この署名の意義、どのようにお考えになられていますでしょうか。

○尾崎参考人 意義と申しますか、私どもは、やはり今回、しっかりした受動喫煙防止の法的整備を行っていただきたいと、そして国の方で、やはりなかなか遅々として進まない面もあったので、ぜひ東京の条例で、オリンピック・パラリンピックに間に合うようにしっかりしたものをつくっていただきたい、それをしっかり後押ししようという気持ちで、私ども、それから歯科医師会、それから薬剤師会、そして看護協会の皆さんと一緒に立ち上がって、署名運動を展開してまいりました。
 そして、かなり、例えば私の診療所でも千名以上の署名をいただきましたけれども、以前と比べてやはり、患者さんも、例えばたばこを吸う人も含めて、先生、受動喫煙はよくないねといって、喫煙者の方もすぐに署名、サインしてもらいました。
 そういうふうに、世の中の流れはもう大分変わってきたなという認識を持っておりますし、私、この間も秋田とか、あるいは九州の小倉にも行ってまいりましたが、各県の多くの方々が、東京でやっぱりしっかりした条例をつくっていただくと、それが大きな自信になって、私たちもしっかり受動喫煙に取り組むことができると。
 結局、署名運動を全国的にも多くの、北海道から九州の医療関係の方もいろいろ賛同して、署名を届けていただきました。
 その人たちが、そういったことをしっかり受けとめていただいて、今後、やはり受動喫煙防止をしっかりやるんだという流れが全国的にもできたということで、私はそれが署名の成果ではないかと思っております。

○古城委員 尾崎参考人、大変にありがとうございました。私からの質問は以上でございます。

○小宮委員 尾崎先生、きょうはありがとうございます。都議会自民党の小宮あんりでございます。よろしくお願いいたします。
 私ども都議会自民党としましても、これまで医師会の先生方からさまざまなご意見を頂戴いたしまして、原則屋内全面禁煙とする罰則規定のある受動喫煙防止条例、この制定を公約に掲げています。
 条例の制定に当たって、特に私たちが重要であるというふうに重視していることは二つあります。
 それは、やはり都民、国民、外国人、全ての人にとってわかりやすい条例であるということ。このためには、今、審議中でありますけれども、国の法案との整合性を図っていく必要があるというふうに東京都に対しても訴えてまいりました。
 そしてもう一つは、やはり条例をつくって終わりでは意味がないというふうに都知事も再三おっしゃっておられますけれども、そのためには、実効性のある、効果的な条例をつくるためには、どうしても実施の主体となる区市町村との連携協力が欠かせないということをこれまで訴えてまいりました。
 そうした課題につきましては、あすの福祉保健局との質疑の中で問わせていただきたいというふうに思っております。
 まず、先生に伺いたいのは、四月二十日に発表されました骨子案、これは大変突然のことでありました。
 昨年九月にまず、基本的な考え方が示され、その後一カ月間のパブリックコメントがとられ、そして、その後、集計が発表され、年が明けて国の類型が変わったということで、都知事が第一回定例会への条例の提案を見送って、その後、何の報告もないままに、突然、四月二十日に骨子案が発表されました。
 昨年の九月に示された、パブリックコメントもとられた基本的な考え方とこの骨子案、大きく異なる部分というのが、飲食店における喫煙の可否を、先ほど来、お話に出ておりますが、従業員の有無で決定をするということであると思います。
 この変更によって、昨年九月の基本的な考え方に比べますと、実は本条例は、飲食店の喫煙可能な店舗の割合で申しますと、九%だったものが一六%に拡大をするという数字的な結果が出ております。
 まず、この点に関してどう考えるか、先生のご見解を伺います。

○尾崎参考人 一つは、やはり国との整合性というのが、条例ではきちっとやっぱり整わなければということは、私は法律の専門家ではありませんが、お聞きしております。
 そして、今回は、国の健康増進法が通れば、厚労省の方もいっていますが、それはナショナルミニマムであって、最低限日本全国で守るべき受動喫煙防止の方針を示したと。これは、国レベルでちゃんとやっていきますと。
 それに対して、各都道府県で、例えば特にオリンピックを控えた東京などでは、より厳しいものをつくっていただくのは一向に構わないという方針が出ております。
 そういう中で、小宮理事が今おっしゃいましたけれども、面積要件三十平米以下というのはもちろんあったと思いますが、私は、面積要件というのは、前から申し上げているように、狭ければ狭い店ほど受動喫煙の害というのは大きく受けるわけなので、大きなところはしっかりやって、小さな面積のところは外すというのは、もともとから受動喫煙を防ぐという意味では、それはやはり論理的にちょっとおかしいわけです。
 そういう意味でむしろ、やはり人を守る、子供を守るという視点から、今回新しい視点で条例案ができたことというのに対しては、多少、面積要件の三十に比べれば緩むかもしれませんが、実は、国が出した百五十あるいは百から比べれば、かなりのものがそこに入ってきますので、私は、そういう意味で評価したいと思いますし、こういった政策というのは、もちろん区市町村との連携は大事ですけれども、区市町村の方も、やはりしっかり受動喫煙防止をやる。受動喫煙防止は必要だという気持ちは、絶対にこれはどの党の方も変わらないと思いますので、ぜひ東京都と協力していただいて、これからオリンピック・パラリンピックまで、もう二年に迫りましたけれども、その間に協力していただければ、日本人というのはすごくそういう意味では、しっかりやるとなったらやりますので、十分間に合うし、区市町村とも一緒にやっていただけるんだろうというふうに考えております。

○小宮委員 先ほどの先生のご説明で、狭いほど害が大きいというのは、私も理解をいたしたところです。
 ただ、先生おっしゃったように、実効性が大事だとやはり思うんですね。実効性は、イコール厳しいものであれば実効性が高いといえるのかというと、そうではないというふうに思っておりますし、では三十というお話がありましたけれども、百とか百五十という広さは狭いといえるのかどうなのかと、その辺をお答えいただきたいと思います。

○尾崎参考人 百五十とか百というのは、面積で考えてもそれは広いと思いますよ、ある意味では。
 ただ、東京都の飲食店って、やはり土地代も高いし、いろんなことがあって、比較的、全国に比べると狭い店が多いわけですね。ですから、例えば百で規定しますと、恐らく八割ぐらい抜けちゃうんですよ、今の飲食店ではね。
 そういうことがありますので、やはり面積要件では百五十、百というのは、私は全然、受動喫煙は防げないというふうに考えております。

○小宮委員 それから、四月二十日の骨子案から六月五日提案の条例で、やはり大きく見直しをされた、これ、どこかの報道によりますと、特段変更なく提案されたと書かれている報道もありましたけれども、やはり実は、一番大きく変更された点は、加熱式たばこの扱いであるというふうに思っております。
 加熱式たばこ、先ほども先生おっしゃいました、飲食をしながらの喫煙は、これはやめてほしいというお話をいただいておりますけれども、医師会の先生方にとっては、この変更点というのはやはり大変重要なところであろうと、これまでのご発言なども伺っていて推察をするところですけれども、その点について、改めてご意見を伺いたいと思います。

○尾崎参考人 先ほどから申し上げているように、加熱式たばこが本当にどの程度の害を持っているのか明らかにされていない中で、今、日本が九割、あとイタリアでも吸えるようになっているわけですけれども、ほかの国ではまだ認可もされていないんですね。
 アメリカも、CDCという疾病予防センターがいろいろ調査した結果、まだこれははっきりしない、害がある可能性も高いから、公の場で売ることはできないんじゃないかというような規制が今、入っているわけですけれども、日本はそういうものが余りはっきりしないときから、なぜか認められて今売られているわけですね。
 今、ですから、加熱式の九割は日本人が吸っているということになっているはずなんですけれども、その害もはっきりしないままに、飲食をしながら提供できる、加熱式なら吸えるという環境をつくることは、私はやはり間違いではないかというふうに思っています。
 ですから、害が明らかになるまでは--害が本当に少ないということになれば、それは、そういったことも見直す必要があるかもしれません。でも、今の段階では、あくまで紙巻きたばこと同様に扱ってというのが、これは、アメリカなど、ヨーロッパでもそういう考えが多くありますので、やはり日本も、そういう一つの医療政策として、国民、都民を守る政策としては、加熱式も紙巻きと同様に扱うべきではないかと私は思っております。

○小宮委員 昨年の、つまり九月の基本的な考え方よりも、今回の本条例案の方が、その規制の考え方とかあり方とか、そのよしあしというのはありますけれども、ともかくとして考えると、たばこの規制においては、数字的にも緩くなった部分があるというふうにもいえると思います。
 我が会派としても、基本的な考え方よりも緩くなっていて、これは規制すべきだというふうに考えている点があります。
 今回の条例案の中でいわゆる東京都の上乗せ規制となっておりますけれども、屋外にも喫煙場所を設置することを不可とする施設について、東京都の提案によれば、保育園、幼稚園、小学校、中学校、高校というふうになっておりまして、都議会自民党としては、子供を守るのならば、対象とするのならば、やはり児童福祉施設もその対象に入れるべきであると考えますし、また、子供だけでなく、病気の方、あるいは妊婦さん、そういう方を守るという視点からすれば、医療機関も上乗せの部分の対象に入れるべきだというふうに考えております。
 昨年の九月の基本的な考え方の発表の際に、知事もおっしゃっているんですけれども、未成年者や患者さんなどが利用する医療施設、そして学校などは敷地内禁煙だというふうにはっきりと知事も、そういうことをあわせておっしゃっているんですね。
 その後、国の類型が変わったからといって、そういう重要な部分まで考え方を変えてしまっては、これは、大変規制が緩くなったというよりも、考え方が根本的に違うんじゃないかと思っております。先生のご見解を伺います。

○尾崎参考人 この件につきましては、私、最初といいますか、医師会の記者会見でも再三申し上げましたが、やはり病院とかそういった児童の施設についても、敷地内禁煙プラス喫煙室はつくらない、喫煙所を置かないということがやはり望ましいと、それはもう今でも変わらぬ思いでそういうふうに思っております。
 ぜひ、そういったことについては、小宮理事の党から主張していただければと思っております。

○小宮委員 ありがとうございます。
 時代も随分変わりまして、健康志向は高まっておりますし、禁煙や分煙といったものも当たり前の世の中になったというふうに思います。
 吸わない人はもちろん、吸う人も受動喫煙の防止に、先ほど先生の患者さんのお話もありました、反対をするという方は、ほぼほぼいないのであろうというふうに思います。
 だからこそ、今後定める条例というのは、吸わない人も吸う人も、また関係する事業者も、全ての人にとってわかりやすい効果的なものであってほしいと思うところです。
 私たち政治家というのは、小さい声から大きい声まで、本当に多様な都民の全ての声に耳を傾けなければなりません。そして、両者の立場というものをあおるのではなくて、どうしたらお互いにとって望ましい環境を提供することができるか、そういうことを私たちは考えていかなければならない立場にあると思っています。
 最後に、先生には医師として、お酒が好きな人、たばこが好きな人、やはりいろんな患者さんがいらっしゃることと思いますけれども、そうした患者さん一人一人の健康や嗜好、好みに対して、日ごろどのように向き合っていらっしゃるのか、現場の声というのを聞かせていただきたいと思いますし、今後、先ほども禁煙外来への支援という話も出ておりますけれども、その点の効果であるとか、また需要についてお聞かせいただきたいと思います。

○尾崎参考人 日ごろどう向き合っているかというお話ですが、私は、たばこにつきましては、今のところ、医学的ないろいろな根拠が、たばこを吸っているとこういういいことがあるということは一つもないので--医学的にはですよ、ですから、やはりたばこについてはやめていただくと。
 それから、常々、日本人の死因のナンバーワンは喫煙ですよというグラフを見せながら、対処して、すぐではなくてもいいですからやめましょうねという話は毎日のようにしております。
 お酒に関しては、例えば、Jカーブのデータが出ておりまして、お酒を全く飲まない方、平均一合ぐらい飲む方、三合以上飲む方というふうにグラフがありまして、三合以上飲む方は明らかに肝臓だとかがんも、いろんな病気が出てまいります。それから、全く飲まない方も死亡率は一合ぐらい飲む方よりもふえてまいります。
 したがって、アルコールの場合は、適度に晩酌程度であれば逆に健康にはいい、これは私が専門としている心臓疾患でも出ておりますので、そういった意味で、適量のアルコールはいいですよ、だけれどもたばこはいけません、あと運動をしましょうというようなことは常々申し上げております。(小宮委員「禁煙……」と呼ぶ)禁煙外来は今、大分治療成績が上がってまいりまして、私のところでも大体今、七五%ぐらいは禁煙できます。それから、全国平均でも大体いろんな統計で七割から八割、今のチャンピックスという薬を使いますと禁煙は成功します。
 ただし、それは三カ月後のところの時点でございまして、その後のフォローアップがちゃんと今できていない現状があります。
 つまり一年後に、私も最初のころアンケートをとっていましたが、そうするとやはり半分の人はまた戻ってしまうんですね。
 ですから、禁煙外来で治療を成功した人が、そのままずっと禁煙でいられるような、やはりフォローアップというのは、もうちょっと考えてしていかなければいけないとは思っています。

○小宮委員 いろいろとご指導賜り、ありがとうございました。
 条例をつくって、それがわかりやすく、また効果的なものである必要があるというのは、先生とも全く意見の相違はないというふうに思っております。
 国も衆議院の方は、法案が通過したということですけれども、国の基準の中でも、これは実効性が担保されるのかという議論が既に出ているということもあります。
 その中で、東京都は考え方の違うところで、またあした議論を進めていかなければなりませんけれども、先ほど先生にもご指示をいただきましたが、条例案に対して、やはり東京都が独自の基準で設けた上乗せ規制の部分、その施設の中に、医療機関であるとか児童福祉施設、こういったものもしっかりと位置づけるべきだという修正案を含めて、自民党としても提案をしてまいりたいと思っております。
 今後とも、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

○和泉委員 大変お忙しい中、参考人質疑に応じていただきましてありがとうございます。日本共産党都議団の和泉なおみでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 今回の東京都受動喫煙防止条例に関して、医師会の先生方が本当に署名に取り組んでくださって、ごくごく短期間の間に約二十万四千人分もの署名を集められたということでございます。
 受動喫煙防止を初め、それだけではなくて、日ごろから都民の命、健康を守る、その最前線で活動していただいていることに、まず心からお礼を申し上げたいと思います。
 私たちは条例案には基本的には賛成ですけれども、より強化した方がよいというふうに考えている点が幾つかあります。
 伺います。先ほど先生のお話にもありましたけれども、たばこ白書、厚生労働省がつくりました、その策定メンバーでもある片野田耕太さんは、分煙ではたばこの煙は完全にはシャットアウトできないというふうにおっしゃっています。
 先ほど同様のお話もありましたけれども、今回、喫煙専用室を認めるのでは受動喫煙を完全に防止できないんじゃないかということをおっしゃっているわけですけれども、本条例案が喫煙専用室を認めている、このことについては医師会としてはどのようにお考えでしょうか。

○尾崎参考人 私どもは、ですから最初から申し上げているように、全ての飲食店は原則--原則といいますか、原則じゃなくても、とにかく全部禁煙にすべきと、これが一番シンプルでわかりやすいと。何にも要りません。予算も要りません。きょうから禁煙になりますという表示だけで済むわけですから、ほとんど紙代ぐらいしかかからないわけですね。
 それでシンプルに全部禁煙にしていただくということが、私は今でも最も望ましいとは思っております。
 ただ、今までの歴史的な流れとか、いろいろなものを考えてまいりますと、日本という社会は非常に難しい面がたくさんある社会なので、やはりそういう意味では、一歩も二歩も受動喫煙の防止環境を進めるためには、今のような形の条例案でやむを得ない部分もあるのかなとは思っておりますが、理想としては、和泉副委員長がおっしゃるように、喫煙室を設置しても必ず漏れますので、そこに大きな費用をかけてつくることに意味があるのだろうかということは、今でも疑問に思っております。

○和泉委員 ありがとうございます。
 私どもは屋内全面禁煙ということを公約に掲げておりますので、この点では、尾崎先生がおっしゃっていることに、本当に賛同いたします。そのとおりだなというふうに思うところです。
 従業員を守るということについては、とても大事だというふうに評価していらっしゃる。私も本当にそう思います。
 ただ、従業員がいない飲食店も、また、そこで働く人たちの受動喫煙、それから、喫煙者に伴われてくるお客さん、非喫煙者あるいは禁煙者、この方たちの受動喫煙を防止しなくていいのかということになれば、そうはならないというふうに思うんです。
 ですから、本当は例外なく、こういった従業員がいる、いないにかかわらず、例外なく禁煙にするということが大事なんじゃないのかと、本来であればということは先ほど尾崎先生もおっしゃられたので、あえてもう一度お答えいただくということはしないようにしたいと思います。
 私どもの方から、加熱式たばこについて伺いたいと思います。
 先ほどご紹介がありましたとおり、アメリカでは販売許可が出されておりません。今、世界的に見ても加熱式たばこの販売許可がおりているのは本当にごくごくわずか。そういう中で最も大きなシェアを占めているのが日本ということですけれども、他国が販売許可をおろさないという、その背景には、健康影響がないことが明らかじゃないから吸ってもいいということではなくて、健康影響がないということが明らかになるまでは許可を出さない、この立場だというふうに書かれておりますけれども、私もこの立場が非常に重要だというふうに思うんですが、今回の条例案の中では、飲食ができる、そういった加熱式たばこの専用室の設置が認められています。
 それについては先ほど、先生からもお話がありました。さらに罰則も適用しないということになっています。
 この罰則についてはいかがでしょうか。

○尾崎参考人 ですから、私は何度も申し上げているように、はっきりするまでは、紙巻きたばこと同様な扱いをするということですので、罰則についても同様に扱うべきだと思っています。

○和泉委員 ありがとうございます。医師会の皆さんが小池知事へ出された要望書の中で、実効性のある条例制定というものを求めていらっしゃいます。
 今、るる繰り返し、尾崎先生からお話もありましたけれども、この実効性を担保するためには条例そのものが、どんな内容になっていることが必要だというふうに医師会さんとしては考えていらっしゃるでしょうか。

○尾崎参考人 ちょっと今の質問の、何というんですかね、意図というか、ちょっとわからないんですが、もう少し具体的に。

○和泉委員 済みません。それでは少し詳しく説明をさせていただきます。
 全面禁煙が必要だということであるけれども、東京都の条例案文を見ますと、さまざまな例外規定が設けられています。
 このような例外規定について、このままで実効性が果たして伴うのか、その点についてはどのようにお考えでしょうか。

○尾崎参考人 例えば、全然例えが悪いんですが、我々が今ふだんやっている診療の中で、診療報酬制度というものがあるわけです。細かい規定を入れると、いつもこんな厚いものになるわけです。
 でも、それを私どもは全部きちっと守りながらやっておりますので、複雑にはなってきていますけれども、実効性というのは、あくまでこういう法律が決まったというときに、いかに守るかという話がしっかりできていれば、それは守られるわけで、ですからそういう、守らない方が例えばたくさん出てきたときに、それを取り締まるというような話になると、例えば保健所の方がこのままでは足りないでしょうとか、いろんな監視する方が足りないでしょうかという話になるんですが、実はやはり受動喫煙からしっかり守りましょうという気持ちが国民、都民にしっかりあれば、これは守っていただけると私は思っていますので、そんなに実効性に関しては、私は日本人を信じておりますので、余り心配はしておりません。

○和泉委員 実際の例外規定がある中でということですけれども、都民は一生懸命取り組んでくれるだろうというお話でした。
 実際に先生方が署名に取り組まれた中で、やはり先ほども具体例がありましたけれども、たばこを吸っている方も含めて、たくさんの方たちが署名に応じてくれたんだよというお話がありました。
 JX通信というところが世論調査をしましたら、七五%の都民がこの条例案に賛成だという結果が出た。しかも、喫煙者のうち四割は賛成だという答えが出た。喫煙者も含めて、この条例がしっかりと受動喫煙の防止に役立っていくだろうということに、ますます先生方も自信を持たれているんだというふうに思いますけれども、受動喫煙や喫煙そのものの健康影響について、あらゆる機会を通じて都民の意識啓発、これを広げていくことが、先ほど先生もおっしゃった実効性を高めていくという点でも大変重要だというふうに思っています。
 禁煙外来の体制の拡充をこれから考えていきたいというお話も先ほどありましたけれども、意識啓発という側面から、医師会の皆さんに、今後どのような協力を私たちはお願いができるでしょうか。都政としてということです。

○尾崎参考人 一つは、まず、これから将来を担うお子さんに対して、やはりしっかりしたものをつくっていくということが大事だと思っています。
 ことしからがん教育も始まっていますけれども、だんだんそれが全国的に広がって、もう義務化になってきますので、がん教育のポイントの一つは、やはり喫煙というのが、がんの大きな原因になるという話もそこに入っていますので、それから禁煙教育も、これもしっかりやっていきたいと思っています。
 それは、教育委員会の方々ともお話をして、今、私どもは学校医というのを学校に派遣しておりますので、医師会から。そうした方を通じて、そういう教材もしっかりしたものを今、私どもでつくっております。それを参考にしていただいて、学校医の先生にどんどんやっていただくと。そこで、できれば父兄の方にもそういうお話をさせていただく。そういうことをやっていきたいと思いますし、それから、ふだんいろいろな面で禁煙啓発、あるいは受動喫煙の、さらに継続して、そうしたものを啓発していきたいと考えておりますので、先生方からご希望があれば何でもお受けして、やれるものは一緒にやっていきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。

○和泉委員 ありがとうございます。大変力強いお話をいただきました。
 最後の質問になりますが、先ほど来、屋外の受動喫煙防止について、幾つか話が出ているところですけれども、病院、児童福祉施設、行政機関、バス、タクシー、航空機、これは屋外喫煙場所設置可というつくりになっていますが、幼稚園、保育所、小学校、中学校、高等学校、これは骨子案という図式化したものでは設置不可となっているんですけれども、条例案をよく読みますと、つくらないように努めなければならないという努力義務になっているんです。
 保育園や小学校、幼稚園などでもつくらないように努力義務でいいよというつくりになっている、この点についてはいかがでしょうか。最後に伺いたいと思います。

○尾崎参考人 私どもとしては、私も小中学校、市立のですね、自分が市の医師会長をやっていたころに全部禁煙にしていただきました。そして、敷地内では、絶対にそういう場所をつくっては困るという話で、それはもう東京のある程度いろいろなところに浸透しています。
 ですから、そういう中で、努力義務としてそういうことを改めてうたうことというのは、逆に私は意味がないのかなとは思っています。
 ですからやはり、つくってはいけないということが大事だと思います。

○和泉委員 大変示唆に富んだ、短い時間で本当にわかりやすくお話をいただきました。
 先生の話も参考にしながら、あしたの質疑に臨みたいというふうに思います。ご協力ありがとうございました。

○伊藤委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 尾崎参考人からの意見聴取はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○伊藤委員長 異議なしと認め、尾崎参考人からの意見聴取は終了いたしました。
 尾崎様、本日は貴重なご意見、まことにありがとうございました。心より厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
 それでは、どうぞご退席ください。
 この際、議事の都合により、暫時休憩いたします。
   午後零時十四分休憩

   午後一時開議

○伊藤委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 参考人からの意見聴取を続行いたします。
 これより、田中秀樹参考人からの意見聴取を行います。
 それでは、田中参考人、発言席にご移動願います。
 ご紹介いたします。
 東京都麺類生活衛生同業組合理事長の田中秀樹さんです。
 本日は、ご多忙のところ、委員会にご出席をいただきまして、大変にありがとうございます。委員会を代表いたしまして、心から御礼申し上げます。どうぞよろしくお願いいたします。
 初めに、田中参考人のご意見を伺います。
 なお、田中参考人には、ご着席のままご発言していただきたいと思います。ご了承願います。
 それでは、よろしくお願いいたします。

○田中参考人 本日は、大変お忙しい中、厚生委員会にてヒアリングの機会をいただき、まことにありがとうございます。
 我々、東京都生活衛生同業組合、これは飲食業七組合でございますが、受動喫煙防止対策を推進することは大変重要で、異議を唱えるものではございません。午前中、尾崎先生からもいろいろと、ご意見を拝聴いたしまして、確かに受動喫煙はよくないという立場で、物を発言させていただきたいと思います。しかしながら、その対策に対しては問題があると思っております。
 東京都生活衛生同業組合連合会としては、東京都とタイアップして今まで受動喫煙防止対策、特に、店頭表示に取り組んでまいりました。二〇一五年、東京都の依頼により、店頭表示ステッカーの作成委員会には、東京都飲食業生活衛生同業組合、東京都ホテル旅館生活衛生同業組合が委員として参加し、デザイン等の検討から組合員への配布まで幅広くご協力させていただいたところでございます。また、現在活用されている東京都ステッカーが作成される前は、主体的に店頭表示ステッカーを作成し、組合員に配布し、取り組んでまいりました。
 取り組み当初、店頭表示普及率は低く、約三〇%程度でございましたが、地道に各組合員への啓発活動を行った結果、今では約七〇%程度まで浸透しております。
 このように、店舗によって禁煙、分煙、喫煙の選択を行い、ステッカーの表示により、お客様へ入店前に喫煙状況をお知らせすることで、望まない受動喫煙を防止することができます。こうした取り組みを通して、業界としては東京都に寄り添ってまいりました。
 今回、四月二十日に、小池都知事が、これまでの説明とは大きく異なる骨子案を突然発表されたことに私どもは大変驚きました。いまだに、なぜこのような内容になったのか全く理解ができません。このような重大な変更をお考えになっていたのであれば、発表する前に、なぜ私ども関係団体や我々の仲間の事前ヒアリングをしたり、説明をいただけなかったのか、残念でなりません。
 その後、機会あるごとに、知事にも、また、本日ご出席の各政党の方々にも、さまざまな形で私どもの実情を説明し、意見を述べさせていただきました。しかし、大変失礼ながら、話は一応聞くといった様子の方がほとんどで、何の反応もなく、日に日に不安だけが募る、そんな状況でございました。
 そのため、六月一日には、我々もまさかこのような事態に追い込まれるとは想像もしませんでしたが、新宿周辺でデモ行進までいたしました。そして、小池都知事宛てに公開質問状を出させていただいたのでございます。
 しかし、我々の要望はほとんど反映されないまま、六月五日に条例案が提案されていたのであります。正直、憤りを覚えるといった組合員の声さえ聞かれるようになりました。
 なお、公開質問状に対する回答は、議会が開会し、条例が提案された後に、先週の金曜日、六月十五日になっていただきました。読ませていただきましたが、本当に落胆いたしました。我々の切実な思いを込めた質問に対し、全く回答にならない、きれいごとばかりが並んでいたわけでございます。
 また、各会派への意見も申してきましたが、議会で多くの議席を有する都民ファーストの会からの六月十八日付の回答は、会派の意見をお示しする段にないという、誠意あるものとはほど遠い内容で、また、都議会公明党に至っては、期日までに回答すら出さない不誠実な対応に、もはや不安しかありません。
 どのように説明しても、お訴えしても全く聞いてもらえなかったことからも、本日の参考人招致は、まさに最後のチャンスであるというふうに考えております。先生方には、酒もたばこも大人のたしなみとして、この東京で、人に迷惑をかけない形で楽しめるよう、何とか知恵を出していただこう、そんな気持ちで私どもの話を聞いていただくようお願いいたします。必要なら、幾らでも条例案は修正できる、そのための参考人招致であると信じて参りました。ぜひとも私どもの意見をお聞き届けいただくようお願いを申し上げます。
 皆様ご案内のとおり、ほとんどの飲食店が従業員を雇用しております。このまま条例が制定されますと、店内は原則禁煙となり、喫煙室を設置しない限り全面禁煙にするしかなく、たばこ好きのお客様にご負担をおかけすることになります。
 一方、私ども組合員の店舗は大半が狭小のため、店内に喫煙用のスペースを確保できません。皆様方に本日配布した意見書後半に、私ども組合員の店舗写真を掲載させていただいております。喫煙用スペースが確保できない実態をごらんいただきたいと思います。
 条例では、あたかも選べるようになっておりますが、現実は従業員を解雇して店内での喫煙を可能にするか、全面禁煙にするか、二者択一しかないのでございます。これが実態です。たばこのために従業員を首にできるのか、そんな冷酷な選択を迫られている心境でございます。本当に困っております。
 皆さんご存じのとおり、バーやスナック等、女性がお客に対して会話というサービスをしながらお酒を楽しんでいただく業界がございます。このような業界はリピーターの方に支えられており、喫煙されるお客様が多くいらっしゃいます。このような条例が決まってしまえば、銀座や歌舞伎町など日本を代表する歓楽街は、壊滅的な状況になることは火を見るより明らかであり、日本の飲食文化の明かりを消すことになってしまいます。先生方は本当に真剣に考えていらっしゃるのでしょうか。
 また、我々の仲間である東京都社交飲食業生活衛生同業組合、東京都料理生活衛生同業組合は、営業するに当たっては、風営法の適用を受けることになります。これは本当に厳しい内容です。先生方は、風営法の内容をご存じでしょうか。
 条例が施行されている神奈川、兵庫では、風営法の対象施設は除外となっております。風営法対象施設は、仮に喫煙室を設置できる場合でも、施設内のレイアウト変更には、まず風営法の構造変更申請を行い、免許を再取得する必要がございます。その場合、営業中の料亭や社交施設の周辺に、後から病院や学校などの公的施設が建設された場合、そうした施設とお店との距離の関係で、免許が再取得できない場合も発生いたします。
 喫煙室を設置しようとするなら廃業を覚悟しなければならず、一方、廃業が嫌なら店舗内全面禁煙を受け入れるしかない、こうした究極の二者択一しかない事態に大変おそれを抱いております。このような事態も、ぜひご理解をいただきたいと思います。
 もう一点、非常に気になることがございます。
 屋内全面禁煙にしても、お店の経営には影響がないとか、むしろ売り上げが伸びてよくなるケースがあるといった、私どもにしてみれば、受動喫煙をめぐるある種の風評被害でございます。屋外の原則喫煙自由の外国と比較して、こうした意見を表明する方もいるようでございますが、日々の経営に頭を悩ませている者にとっては、机上の論理でくくられていること自体に強い違和感がございます。
 巣鴨の割烹で、飲食業組合の組合員さんが自主的に全面禁煙にされた店がございます。結果、常連客が減り、半年もたたず、現在、喫煙可能な店に戻しております。自前の店だからできたことで、テナントを借り、家賃が発生する店では潰れてしまいます。かの居酒屋チェーン、和民の社長も、禁煙では居酒屋は経営が成り立たないと明言されております。これが現実なんです。
 なお、倒産、廃業した方の厳しい実態や生の声はなかなか取り上げられないことから、都民へは全く伝わらないのも事実でございます。
 本日、たばこ規制に関する経済影響等についてと題する資料をお配りしてございます。諸外国と比較、神奈川の事例などについてまとめた資料でございます。
 日本を訪れる外国人の半数以上の方が、自国に比べて日本の方が喫煙環境がいいと感じる、こうしたアンケート結果もございます。資料をごらんいただき、日本はおくれているという危機感をあおる風潮に流されないよう、ぜひお願いを申し上げます。
 では、東京都の条例案について、私どもからのお願いを申し上げます。
 まず、当初から一貫してお願いしておりますが、東京都が条例で受動喫煙対策を定めるならば、これまでどおり取り組んできたように、各店舗が禁煙、分煙、喫煙を選択できる形で対策を進めていただきたいということでございます。
 条例では、従業員を守る、こうした観点も重要とされています。全く同感でございます。中小のお店にとって従業員は、労働者というよりも、ともにお店を支えていただいている大切な大切な仲間なのであります。お店の方針として禁煙、分煙、喫煙を決める際には、従業員ともよく話し合って、同意を得ながら進めていくのは当然であり、こうしたことを条例で明らかにしていくことは大事だと思います。
 そして、少しいいにくいことなのですが、東京都というお役所が、条例という形で、必要以上にお店の中に入り込んでいるのではないでしょうかと感じます。飲食店は公共施設ではありません。今回の条例を拝見して感じていますが、お客様にも私どもにも、各種選択の自由がございます。
 都内では、屋外禁煙が進み、いろいろなお店が知恵を絞って、禁煙、分煙、喫煙対策に取り組んでおります。正直、ここまでする必要がどこにあるのでしょうか。我々お店の自主的な取り組みをどうして信用していただけないのでしょうか。最初に申し上げた残念というのは、そうした思いでございます。
 そして、具体的には、大規模店舗を展開し、喫煙スペース設置など一律の対応が可能な店舗に対しては条例を適用し、国が検討しているように、一定の面積以下の中小のお店には、喫煙、分煙、禁煙の判断をお任せいただきたいと存じます。いわゆる面積基準については、国が検討している百平米が、我々、実際店舗を経営している中小飲食店の立場からは妥当な広さではないか、そう感じるわけでございます。
 受動喫煙の問題は、たばこが体に悪いとか悪くないとかではなく、どのようにすれば、お店の中で、人のたばこの煙を吸うのが嫌な方でも不快な思いをしないで済むかということだと思います。率直に申し上げれば、店頭に、このお店は喫煙できる店です、分煙、禁煙のお店ですと表示しておけば、それで十分ではないのかと、日々いろいろなお客様と接して商売をしている者からすると、そのような感覚を持っております。
 国の法案はまだできておりませんが、聞くところによると、都条例も、学校や病院などを除き、私ども飲食店への条例適用は再来年の四月を予定しているとのことです。まだまだ時間は十分あります。本日お集まりの議員の皆様におかれましては、私どもの意見を、そして、私どもと異なる意見についても、時間をかけてゆっくり耳を傾けていただくようお願い申し上げたいと思います。
 本日は、飲食業界を代表してお話をさせていただきましたが、お店の事情は千差万別です。私も全ての業界を把握しているわけではございませんし、まだまだ足りない部分もあると思っております。それぞれのお店の将来にかかわる大切なことです。皆、大変心配しております。条例の影響を直接受ける都民の声を、ぜひ酌み上げていただき、二カ月前に突然お聞きした内容がそのまま条例になってしまうのではなく、よくよくご検討いただくよう重ねてお願いを申し上げます。
 以上でございます。

○伊藤委員長 ありがとうございました。
 田中参考人の発言は終わりました。
 次に、田中参考人に対する質疑を行います。
 なお、田中参考人に申し上げます。答弁する際は、手を挙げて、委員長の許可を得てから発言していただきますようお願いいたします。
 それでは、発言を願います。

○岡本委員 本日は、都議会にお越しくださいまして、まことにありがとうございます。貴重なご意見をいただきましてありがとうございます。
 本日以前にも、我が都民ファーストの会にもお越しくださいまして、意見を聞かせていただきましてありがとうございました。五月八日、また六月十二日と、足をお運びいただきまして、その際のご意見についても真摯に検討させていただいております。我々の回答がまだお示しできないということについて先ほどご指摘がありました。まさに、本日のご意見、また、あすの委員会質疑等を経て、我々、意見をまとめていく予定ですので、まだお示しできませんこと、申しわけございませんが、ご理解いただければと思います。
 では、質問に入らせていただきます。
 先ほど、これまでの取り組みとして、ステッカーの普及を行ってこられたと。直近では七〇%程度まで浸透しているということなんですが、これはまだ残り三〇%についてはステッカーが浸透していないということだと思うんですが、そのあたりは、どういう点でまだ七〇%にとどまるのか、そのステッカーの普及についてお聞かせいただければと思います。

○田中参考人 ステッカーの普及につきましては、当初三〇%程度から今七〇%にいっているということでございますが、中には、まだこの受動喫煙の問題を重く捉えていない、いわゆるもっと小さな飲食店もあろうかと思います。
 したがって、これからも啓蒙活動を続けていきまして、もっともっと、一〇〇%になるように我々は進めていきたいなというふうに考えております。

○岡本委員 ありがとうございます。
 引き続きご尽力いただければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 先ほど従業員の解雇か禁煙かの選択を迫られるというご発言がありました。実際には首にできるわけではないということもおっしゃいましたが、もちろん解雇に関しては、労働契約法に基づいて解雇権の濫用の法理という、法律、裁判での蓄積がありますので、解雇というのは法的に問題があるというふうに思いますけれど、これは、解雇か禁煙かの選択を迫られるとおっしゃった点について、この解雇という点についてどのようにお考えか、もう少しお聞かせいただければと思います。

○田中参考人 今、先生がおっしゃったように、そう勝手に乱暴に解雇できるわけではないということは事実だと思います。したがって、我々の選択肢としては、禁煙にするしかないという形に落ちつかざるを得ないのかなというふうに考えているところでございます。
 あと、またもう一つ、従業員が一人以上といういい方をしましたけれども、中にはパートタイムですとかアルバイトさんがいらっしゃると思うんですよ。その場合には、ある程度の、どういったらいいのかな、一般の従業員さんよりは比較的異動が多いので、その方々がやめられた後にまた喫煙に直すとか、その辺の選択肢しかないのかなと。
 したがって、大変これは従業員が一人でもいるということは、厳しい条件なんだろうなというふうに考えております。

○岡本委員 これまでも働く人の受動喫煙に関しては、罰則はありませんでしたけれど、健康増進法、あるいは労働安全衛生法という法律によって、受動喫煙防止をすべき努力義務があったと思うんですが、これまで、従業員の受動喫煙についてはどのような防止を取り組まれてきたんでしょうか、お聞かせいただければと思います。

○田中参考人 手前どもの店の話で、私は千代田区で営業している者でございますけれども、うちで働いていただける従業員さん、例えば、うちの店がたばこを吸う店ですよと。従業員さんが、私、たばこの煙だめなんですよといった場合には、先生ご存じのとおり、今、一人のパートさんでもアルバイトさんでも従業員でも、雇うのが非常に困難な時期に来ているんです。働く方が非常に少なくなってきている。
 そうすれば、必然的に、うちの店の場合は何軒かお店がございますので、たばこを吸わない方の店に行っていただく。そういうような対処の仕方をしながら、従業員さんでもたばこを吸う方がいらっしゃいます。ですから、私は受動喫煙は構わないといっては変ですけれども、大丈夫ですよといってくれる方、従業員の意思を尊重しながら、店のいわゆる手順を決めているというのが現状だと思います。ほかのおそば屋さんも、皆さん、そうしているはずでございます。

○岡本委員 今、喫煙者の従業員の方のお話がありました。この意見書の二ページの中ほどの1のところにも、喫煙者の従業員の場合は、その定義は当てはまらないと考えますとあるんですが、喫煙者の中にもいろんな方がいらっしゃると思います。
 喫煙者であっても、他人の受動喫煙の、副流煙に関しては嫌だというふうに考えておられる方もいると思いますし、他方で、さほど気にならないという方も、いろいろと個人差があると思うんですけれど、この喫煙者の従業員の方の感触というか、受動喫煙に対する考えのような感触等がございましたら、お聞かせいただければと思います。

○田中参考人 今、先生がおっしゃったような、自分の煙は大丈夫だけれども、人の副流煙は嫌よというような従業員には、ちょっと私は当たったというか、出会ったことはないんですけれども、当然そういう方は、禁煙、分煙、喫煙と三つに分けてありますけれども、禁煙のスペース、そこで働いていただくようになります。なるはずです。そうしないと従業員さんがいなくなりますから。
 そういう、細かいこととは申しませんけれども、そういうようなことが我々のお店から従業員が離れていく一つの大きな原因になってしまいますので、それは経営者としては避けていきたいというふうに考えますので、そこら辺のところはそういう認識でございます。

○岡本委員 ちょっと一般化が難しい田中様の個人的なお店の話になるかもしれませんが、従業員の中で喫煙者の方、あるいは喫煙をしない方の割合というのはどのような状況でございますでしょうか。

○田中参考人 うちの店の場合の話なんですけれども、喫煙率は結構高いと思います。七割から八割、たばこは吸います。でも、当然、お店の中ですとか調理場では一切吸いません。休憩室、また喫煙場所、そこでたばこは吸っております。
 したがって、周りに不快な思いはさせていないというふうに考えるわけでございますが、料理屋ですとか、すし屋さんですと、学校を出たばかりの若い高校生の子供たちを受け入れて修業させる場合がございます。そういう子供たちに対しましても、要は厨房内、調理場内で修業をするわけでございますので、その中でたばこを吸うというのは、受動喫煙云々の手前の、食品衛生法の方に引っかかってくるのではないのかなと。
 当然、ルールとして、飲食店の調理場では、一切たばこは吸わないというのは当たり前の常識でございます。

○岡本委員 今、未成年の方のお話もあったと思うんですが、未成年者の従業員、アルバイトの場合もあるでしょうし、修業の場合もあるでしょうが、未成年者、現在は二十未満ですけれど、その方々の職場での、飲食店での受動喫煙の状況というのはどのような状況なのか、何か特段の配慮等はされているのかどうか教えてください。

○田中参考人 今、うちの店の場合ですと、常雇いの、いわゆる朝から夜までいる未成年の従業員はおりません。アルバイトの従業員はおります。
 したがって、アルバイトの場合は、例えば、十一時に入って二時に帰る、この三時間の間は、もちろん未成年の場合には、本人がいい悪いを問わず、禁煙スペースの方で仕事をしていただいております。

○岡本委員 そこは法律、条例で今後検討していくべきところではございますが、既にそのような取り組みをされているということですね。
 では次に、この後ろの資料の四ページ、〔2〕です。神奈川県受動喫煙防止条例による経済影響とあるんですが、これはちょっと私はミスリーディングなのではないかなというふうに考えているんですが、この当時、リーマンショック等の影響で、神奈川県だけではなく全国的に飲食業界の売り上げが下がっている時期だったというように私は認識しております。
 その中で、神奈川県は売り上げの減少が比較的少なかったのではないかというふうに認識しているところなんです。これはあくまで神奈川県の、その売り上げが減少した店舗の話だと思うんですが、ほかと比較をしないと、これだけでは売り上げが下がるかどうかというのは一概にいえないのではないかと思うんですが、ご意見がございましたらお願いします。

○田中参考人 神奈川県の場合なんですけれども、これは我々の業界団体で調べたわけでございますけれども、何というのかな、そば屋さん、また喫茶店、一般的ないわゆるまちの食堂でございますけれども、そこの売り上げというのは、やはり大きなダメージを受けたというふうに業界の中ではきちんと聞いております。
 一つ、このいろんなデータの中で残念なのは、お店が廃業してしまうと、それを追跡して調べることができないわけですね。
 要は、十軒あった店で五軒潰れてしまうと、お客様は十軒いるわけだけれども、ほかの店に影響がないとか少し上がったとか、そういうこともあろうかと思いますけれども、我々の業界の中では、喫茶、そば、あとは、中華は比較的、中華街があるので余り関係がないようなことをいっていましたけれども、その辺のところは大きなダメージを受けたのは事実でございます。

○岡本委員 私が伺っているまた別の意見では、分煙にする、あるいは一部の店舗だけが禁煙になると、その場合には売り上げに影響が出てくるけれど、都道府県全体で全面禁煙にするとか、あるいは国を挙げて、国で全部全面禁煙にすると、その場合は喫煙する人ももうそれしか選択肢がないので、売り上げが下がらないといったような意見も伺うところです。
 海外では全面禁煙、特に分煙を認めない全面禁煙の法律が施行されると、ある意味、喫煙者の方々もそれになれて、店の外で喫煙をするのが当たり前になると。そういうことが習慣になっていけば、逆に喫煙者の方々も、店内で受動喫煙に遭うことがないので快適だというような意見も聞くところであります。
 東京都内の場合は、ご指摘のとおり、路上禁煙等の条例があると。屋外の禁煙がされている区市町村もあるということなんですが、ただ、道路上や公共の場所が禁煙であっても、店舗の敷地内に灰皿を、屋外のところに灰皿を置くことはできるのではないか、喫煙者の方々も店外で吸うことになれれば、売り上げ影響というのは比較的、そんなに出ないのではないかという意見も聞くんですが、それについてご意見がありましたらお願いします。

○田中参考人 日本の場合は、特に東京の場合は、店内が禁煙になるこの条例が出る前に、路上禁煙というのが先にスタートしているわけなんです。ですから、表ではたばこを吸えないということでございます。
 それと、あとテラス席ですとか敷地内というのがありますけれども、現実に新宿、また銀座でも結構です、テラスのあるお店ってどのぐらいあるでしょうか。例えばテナントの場合は、テラスなんか到底設けることはできないわけなんですよね。したがって、このテラス云々という議論は、ちょっとやっぱり意味がないのかなと。
 いわゆるお店の環境が違う、外国とは。そういうような思いもありますので、このテラスということは、東京ではなかなか考えづらいなというふうに考えます。
 もちろんそれがあれば非常に結構なことだと思いますけれども、東京にはなかなかそういう店が見当たらないというのも事実です。

○岡本委員 厚生労働省で以前、法律の制定の前に業界団体の方からヒアリングをされたときに、そのとき私も傍聴していたんですが、焼き肉組合の方が、分煙ではなく全面禁煙にしてほしいと。分煙だと規模によって不公平が出る、全面禁煙にすれば一律に全面禁煙になるので、規模によらず一律の、店外で吸うということが習慣になるので、その方が業界としても望ましいと、そういう発言をされた飲食業界の方もいらっしゃったというところについて、ご意見がございましたらお願いします。

○田中参考人 今、焼き肉業界が全面禁煙にした方がいいよという話は、私、承知しておりませんでした。特に焼き肉というのは、もう肉を焼いただけで煙が出て、これが体にいいか悪いかわかりませんけれども、そういう業界でございまして、むしろ、何というのか、換気が非常に行き届いているお店なのかなという印象が私どもにはあるわけなんですけれども、焼き肉業界の今のお話、これはちょっと帰りまして勉強させていただきたいと思います。

○加藤委員 都議会公明党の加藤雅之でございます。本日は、田中参考人におかれましては、お忙しいところ、貴重なご意見を聞かせていただきまして、本当にありがとうございます。
 冒頭、ちょっと誤解を解くために申し上げたいと思いますが、先ほど御組合の方から要望書ということがあって、十八日までに回答してほしいということがありまして、十分それは認識をしておりました。
 したがいまして、十八日の段階で、どうしても党内手続が間に合わないので、十九日、翌日に返信をさせていただきますということを申し上げまして、そのことも電話をしたんですが、いらっしゃらなかったということもありまして、メールとファクスでそのことを十八日に申し上げ、そして十九日に、ちゃんと回答を提出させていただきましたので、ちょっと誤解があるといけないと思いましたので、最初に申し上げさせていただきました。済みません。
 それから、今回の条例ということで、WHO、世界保健機関が屋内全面禁煙義務の法規制の有無を基準に、各国の規制状況を四つのランクに分類しておりまして、日本の受動喫煙防止対策は最低ランクということを位置づけられております。
 そうした中、東京はオリンピック・パラリンピックの開催都市として、世界に恥じないスモークフリーの都市を目指そうとしております。このことについてどう思われますか、お聞きしたいと思います。

○田中参考人 この資料、先生方、お手元に行っておりますでしょうか。この資料の一〇ページ目でございますが、訪日外国人への日本の喫煙環境調査というのがございます。
 これを見ていただくと、いろいろな質問があるわけでございますが、喫煙環境状況でございますけれども、日本の方がよいと答えていらっしゃる方が全体で六割程度いると思うんですよ。
 したがって、WHO云々というのはあるかもしれませんけれども、我々は、日本の喫煙環境というのは、外国の人から見ても、非常にマナーがある程度整っているし、屋外は全て禁煙だし、また、オリンピック・パラリンピックが開催される再来年でございますが、我々もよく考えてみると、例えば成田なり、羽田なりに、外国人が日本にお見えになる。その中で、入国手続をして、公共機関でホテルに入られて、そして次の日に競技場へ行く。で、帰ってきて、また帰られるというような流れになろうかと思います。
 そのときに、自分があえてたばこのあるところに行こうと思わなければ、たばこの煙を見ないで自国にお帰りになることが十分できるのではないのかなというふうに私どもは考えております。
 したがって、いろいろとWHO云々という話も聞きますが、その考え方よりも、我々は思ったよりいい環境にあるのかなという認識でございます。

○加藤委員 次に、関連すると思うんですけれども、オリンピック・パラリンピックを開催した都市というものは、飲食店が屋内禁煙というのが非常に多いと思うんですけれども、これについてはどう思われますでしょうか。

○田中参考人 私も外国のオリンピックというのは、余り行ったことがないので何ともコメントのしようがないんですけれども、先ほど申し上げましたとおり、日本でオリンピック・パラリンピックの二〇二〇年には、きちんと分煙する、禁煙する、喫煙する、これを店の前に、これはもう東京都できちっと制定していただいて僕はよろしいと思うんです。
 そういう、いわゆるサインをお客様方に出して、お客様のご希望でお店に入っていただく、そんなようなやり方をすれば問題ないのかなというふうに思っております。
 当然、競技場かいわいは禁煙になると思っておりますが、一般の飲食店に関しては、そういう方法でいかがですかという気持ちでございます。

○加藤委員 これも先ほどからお話がありましたけれども、禁煙のお店になればお客さんが減るという意見がおありだと思うんですけれども、午前中の尾崎参考人からは、禁煙化しても飲食店の売り上げは減らないと。また、諸外国の事例で売り上げが減ることはないという指摘もあるようなんですけれども、お店を禁煙にしたらお客さんが減るというアンケート調査を組合としては何かされたんでしょうか。

○田中参考人 組合としては、お客様が減るというアンケート調査はしておりません。
 しかし、実態として、実情として、今まで把握しているのは間違いなく減るだろうと。
 また、たまたま私どもの店の話で恐縮なんですけれども、やはりお客様の七割から八割は、全員ではないですよ、例えば四人で見えていて、その中の一人か二人は、たばこを吸われながら会話をしてお酒を飲む。そういうようなのが実態だと思います。
 あるお店の話でございますけど、試しに禁煙にしてみたわけでございますけれども、そうしたら、やっぱりそのお客様方はごっそりいなくなってしまうと。これが、今の我々の業界の実情でございます。

○加藤委員 経営の継続ということは非常に大事だというふうに思っているんですけれども、そうした意味で、私どももこの議会の中におきまして、いろいろと質疑をさせていただきまして、例えば喫煙専用室設置のための補助の引き上げ、これを求めましたところ、八割補助から九割補助に引き上げるということになりました。これについての受けとめを教えていただければと思います。

○田中参考人 それは大変ありがたいお話でございますけれども、これは我々のお店、先ほど写真を見ていただいたのでおわかりと思いますけれども、大変小さいお店が多いわけなんです。
 したがって、喫煙室をつくってしまうと客席を大体八席、二テーブルぐらいは削らなくてはならない。全体が六テーブルぐらいのところ、二つのテーブルの場所を削ってしまうと、もうここだけで売り上げがすとんと落ちるわけなんですね。そこら辺のところがやはり厳しいなと。
 それと同時に、幾ら助成金が出たとしても、恐らく後払いになると思うんです。我々みたく本当に小さな営業店では、それを建てかえていく資金力も財力もないわけでございまして、なかなかそれは難しいのかなというふうに考えております。何よりも場所がないというのが一番でございます。

○加藤委員 おっしゃるとおり、なかなか東京は非常に狭い店舗が多いということは理解をしております。それゆえに、私どもも屋外の公衆喫煙所の設置、これも区市町村に対しまして、一〇〇%補助をするということが、議会の方から私どもも求めて出てきたわけでございますが、屋外で吸える環境が整備されるということについては、どう認識されますでしょうか。

○田中参考人 屋外で喫煙所を東京都なり何なりが設置して、そこでうちのお客様がたばこを吸う場合には、そちらでたばこを吸ってくださいというご質問でございますね。
 これは日本の、今、特に東京のお店でございますけれども、雑居ビルに入っているお店も大分ございます。また、例えば喫煙所まで、このビルを出て、右に百メートル行って、左に曲がった角に喫煙所がありますからそちらでお願いしますと、これもなかなか難しい話だと思います。
 それと同時に、こういうことも考えられるわけなんです。例えば食事が終わりました。ちょっとたばこ吸ってくるわ。で、そこへ案内されて、そのまんま帰ってしまう、いわゆる無銭飲食の形になるんですが、そこら辺のところも心配されるところでございます。
 先ほどのお話の中では、お子様に対する受動喫煙の観点からでしょう、こういうお話もございましたけれども、私、先ほど申し上げましたとおり、千代田区の人間でございます。したがって、今、千代田区で生活しているわけでございますが、私の知っている限り、千代田区の公園全部という話でございますけれども、公園の中の喫煙所がどんどん今、閉鎖されている状態です。
 パイロンを立てて、いわゆるガードマンを立てて、今まで喫煙所だったところを全部閉鎖している。これも子供に対する配慮なのかもしれませんけれども、現実は、そういうところにあるということをご理解いただきたいと思います。

○加藤委員 今のお話、よくわかります。
 その上で、屋内の公共喫煙所ということに対しましても、雑居ビルというお話がありましたけれども、そうしたところについても、今、補助を考えているということはお聞きをしております。
 そうしたことも含めまして、さまざまないろんなご不安とかあると思うんですね。そうしたことに対しましても、今回、こういう受動喫煙防止装置をつくるとか、あと経営相談だとか、そういったことに対する専門の相談窓口、こうしたことも都としては設置をして、また、専門のアドバイザーも派遣をする、こういうことを予定しているんですけれども、これについてのご認識をお聞かせください。

○田中参考人 今、先生の方から、大変、これからの話として、ありがたいお話を伺ったわけでございますけれども、実はこれも私的な話になるんですけれども、私の義理の父が建築屋だったんですよ、大手のゼネコンになるんですけれども。こういうビルをたくさん建てます。その中に会社を入れます。そのエリアは、いわゆる繁盛するというか、活性化してくると思うんですけれども、そこには人は住まないよと。こういう建物をつくったら、必ずそこには産業地をつくらないと、そのまちは本当の息遣いをしてこないんだ、こんなような話を昔していたのを今ちょっと思い出したんですけれども、やはり建物をつくる、いろんな設備をつくるけれども、動くのは人間でございます。
 したがって、今、先生がおっしゃったような補助金、また、そういうビルの中の話でも、そういうお話をいただけるのは大変我々にとってはありがたいことでございますが、もう少し現実的に、お店の中で、いわゆるお客様が見えられて、お店の中でたばこを吸われる方も吸わない方もきちんと仕分けをして、それには、先ほどは否定されましたけれども、換気扇等々、そういうのも重要だと思います。
 換気扇もしっかりした換気扇を東京都なら東京都が制定していただいて、そして、それを我々が店の中で活用し、なるべくきれいな空気の中で食事、飲食をしていただく。そんなような形でいかがかなというふうに考えております。

○加藤委員 都の調査で、健康影響ということなんですけれども、受動喫煙を防止するために、禁煙もしくは完全分煙の対策をとってほしい施設として、飲食店が約七四%という数字が出ておりますが、これについての受けとめを教えてください。

○田中参考人 七四%が飲食店を禁煙にしてくれという話だろうと思います。
 ですから、私、先ほどから申し上げているとおり、そば屋の中でも禁煙のお店もございます。たくさんございます、そば屋の中でも。すし屋さんの中でも禁煙のお店があると思います。
 使い道だと思うんですね。おそば屋さんなら、そば屋でそばを食べに行くよというお店は禁煙にしても、さほど影響はないと思うんです。
 ところが、何人かで一杯飲みながら、最後にそば食べようやというようなお店は、大変大きな影響を受けるんだろうなというふうに思っておりますので、七十数%の方々は禁煙のお店に足を運んでいただく。そして、残りの二十何%の方は、喫煙、たばこが吸える店を自分で選んで入っていただく、そういうふうにしたらいかがかなというふうに考えております。

○加藤委員 関連して、今度は従業員なんですけれども、たばこを吸わない人でも、たばこの煙が気にならないという人もいると思うんですね。吸わないけれども気にならないという人もいると思います。
 ただ、気になるとかならないとかということは別としまして、喫煙店というふうになった場合、喫煙店では健康への影響があると考えるんですけれども、そうした環境の中で長年仕事を続けることでがんのリスクが高まるということにつきましては、これは従業員の選択なんだからというふうにいっていいのか、いわゆるお店側といいますか、経営者側としての考え、これについてお聞かせいただきたいと思います。

○田中参考人 今、先生のお話の中で、これから従業員が、いわゆる環境の悪い中で、病気のリスクがあるということでございますけれども、これはやはり、そこら辺の仕分けはきちんとして、お店の中でもたばこが吸える、うちの場合は相当換気扇もしっかりしておりますし、まずフロアを変えておりますので、そういうたばこを吸わない従業員に対しても何も問題はないんですけれども、小さなお店であっても、従業員の健康というのは、やはり経営者の責任でもあると思いますので、そこら辺のところはしっかり手を尽くしていきたい、また、いくべきだというふうに考えます。

○加藤委員 最後になると思いますけれども、健康増進法の改正案では、既存店舗については確かに面積要件で除外をされておりますけれども、新規開設は一切除外が認められていないと。この差に対して、どう考えられますか。

○田中参考人 これは、それで私はよろしいと思います。
 既存店は今まで、そこで生活している人間がたくさんいるわけなんです。ですから、その人たちの生活を守る--健康を守るのも大切ですけれども、生活を守ることはもっと大切だと思います。
 したがって、新しくつくるお店に関しましては、それを理解した上で新規店舗をつくられるわけでございますので、それでよろしいのかなというふうに考えます。

○鈴木委員 都議会自民党の鈴木章浩です。きょうは田中理事長、本当にこの委員会審査にご協力をいただきましてありがとうございます。
 また、お客様という人を大切にしながら、本当にみずからのお店だけでなく、都政の活力を生んでいただくようなご尽力をいただいていますことに改めて感謝、御礼申し上げる次第でございます。
 私たちは、本当に皆様方が都政を進めていくパートナーだというふうに思っておりましたので、これからも、そうした現場の皆さんとともに都政を進めていくことが何よりも大事だというふうにも思っております。
 冒頭、田中理事長さんのお話がありましたけれども、今まで受動喫煙対策の店頭表示、ステッカーのご協力をいただくために、さまざまご尽力をいただいたという話をいただきました。
 当初は三割だったところが、今やっと七割まで来たと。その中で、ご理解をいただく中では、いろいろご苦労があったというふうにも思っておりますけれども、その辺についてお聞かせいただければなと、まず思います。

○田中参考人 今、先生からのお話でございますが、やはり店頭ポスターにつきましては、だんだんだんだんと皆さんが、いわゆる受動喫煙に対する興味を示してくれる。したがって、必要だなというような流れでふえていったのであろうというふうに思っております。
 ただ、今、考えているのは、まだまだこれでは不十分だろうな。お店に入る前に、のれんと同じぐらいにしっかりと目立つような仕分けといいますか、区分けといいますか、たばこを吸える店、吸えない店、両方できる店、そこら辺の仕分けをこれからもしっかりとしていかなくてはならないのかなというふうに思っております。
 最初、我々の一番の苦労としては、お店の経営者の方々が、まだまだ受動喫煙というものに興味を示してもらえなかったということだと思うんです。でも、今こうしていろいろと議論をさせていただいている中で、だんだんだんだん、またこれが広がってきていると思います。
 恐らく、これがまた半年、一年経てば、七割が七割五分、八割、そういうふうになってくると私は信じております。これからも頑張ります。

○鈴木委員 まさに今、田中理事長さんがお話しになった、そういった取り組みが広がっていくことが、何よりも健康増進社会をつくっていくために一番大事なことだというふうに私たちは認識しております。
 先ほどお話の中で焼き肉屋さんのお話が出まして、焼き肉屋さんまではまだ理解していないというお話がございました。きょうのヒアリングも、本当に、やはり現場の皆さんの声を聞かせていただく中で、しっかりとそれを受けとめながら、私たちが審議していくことが何よりも大事だという思いの中で、きょうの日を設定させていただきました。
 しかしながら、東京都の本当に性急なやり方の中で、あすはもう委員会で質疑をして、二十五日にはもう採決をしていかなくてはいけない、来週には議会で採決をしていかなきゃいけないというような状況に今なっている中で、本当に私たちは、それで皆様とともにこれからもパートナーとして都政が進められるのかということを、いささか危惧を抱いているところでございます。
 先ほど、喫煙スペースのお話がございました。国の法案もそうなんですけれども、東京都の方も、基本的には喫煙専用室をつくれば可という形にはなっておりますけれども、先ほど理事長さんの写真を見ましても、なかなか今の東京の個店の中で、そういったスペースがある店舗は少ないのではないかなというふうに思っておりますけれども、その辺に対してのご意見をいただければと思います。

○田中参考人 今、先生おっしゃるとおりでございます。
 そば屋というのはそんなに大きなお店--先生方は大きなお店に行かれることが多いかもしれませんけれども、まち場で一番活躍されているおそば屋さんというのは、それほど大きくございません。大体店の面積からしても、五十、六十平米ぐらいかな、そのぐらいのお店が多い。
 また、お客さんの数にしても、大体テーブルを六個、七個ぐらい。したがって、四人がけでございますので、三十人前後お店に入って、あとは出前で補いながら営業しているお店が多いと思います。
 したがって、そのお店の中に喫煙室をつくりますと、まずスペースがとられるのと、あと、箱、いわゆる部屋をつくるわけでございますので、いわゆる目のやり場というか、視線が非常に妨げられる部分があろうかと思います。
 したがって、やはり百平米以上ないと、いわゆる一つの部屋ができたときに店として成り立たないのかなというような気がしております。写真でごらんになって、あそこのテーブル二つ潰して、喫煙スペースがどうかなということをイメージしていただければ、一番よくわかるかなと思っております。
 以上です。

○鈴木委員 おっしゃるとおりだというふうに思います。
 私も経営に携わった者として、やはりお客様を大切にするということがまず何よりも大事だというふうにも思います。
 そうした中で、今まで喫煙をされていた方々が、いきなりもうここの店ではリラックスすることができないとなると、やはり経営する者にとってみれば、あのお客さんいなくなってしまうのかなと不安になられるのも、私は当然のことだというふうに思います。
 そして、今回、じゃあ外で吸えばいいじゃないかという話になるわけでございますけれども、それでは各個店の方々が、お客様が外にたばこを吸いに行くためには灰皿を置かなきゃいけないわけですけれども、今、私が感じる中で、灰皿を置くスペースすら、道路上に置く、歩道上に置くとか、そういったところも多々出てくるのかなというふうにも思います。そうしたことについてのご意見をお聞かせいただければと思います。

○田中参考人 今のお話でございます。
 自分の店と道路、公共の道路の間に、いわゆる灰皿等々を置くことは、まず不可能でございます。そういうスペースは全くないというところでございます。
 また、先ほどの話の繰り返しになりますけれども、公のスペースで、東京都がどこかに喫煙所をつくってくれるといっても、たばこを吸うために表へ出ていただくという行為は、やはり飲食店としては、できれば避けたい。
 先ほどいいましたけれども、全ての方がそうだといっているわけじゃないんですけれども、そのまんまお帰りになられる方も中にはいらっしゃる。そういうことでございますので、たばこを吸うスペースが確保できない以上は、やはり禁煙、分煙、喫煙、ここら辺のところを考えていただければありがたいなというふうに思っております。

○鈴木委員 先ほど田中理事長様が、海外の事例と、海外はそういったテラスつきのお店もある、そして、室内は禁煙だけれどもテラスは吸っていいことになっておりますから、そういった部分の違いがあるんじゃないかという話もされておりました。
 特に海外の場合は、私もロンドンに行かせていただきまして、感じたのは、あちらこちらに公共の灰皿が置いてあると。そして、皆さん吸いながら、歩きたばこも結構やっている方もいらっしゃる中で、東京都の環境とは全然違うというのが大きな点だというふうにも思います。
 そうした中で、これから皆様方がいろんな不安を抱えながら、これからやりくりしなきゃいけないという話の中で、やはり売り上げが心配なのではないかなというふうに思います。
 先ほどいろいろな組合員さんの方々から、いろいろご意見を伺っているという話がありましたけれども、ぜひもう一度、その売り上げについて、やはりご心配の部分を表明していただければなというふうに思います。

○田中参考人 ありがとうございます。
 売り上げの問題でございます。ある会派に伺ったときに、売り上げが下がってしまうといったら--どのぐらいで戻ると思いますかという質問をしたわけなんです、我々の方から。そうしたら、三カ月、四カ月ぐらいかなと、半年たてば戻るよという返事をいただきました。
 でも、三カ月、四カ月、半年、時間が経過してしまうと、その段階で我々の店は潰れてしまいます。毎日毎日の売り上げが勝負なんです。よく一〇%ぐらい下がったかなというお話があるかもしれませんけれども、一〇%下がったら大騒ぎです。もう営業がなかなか難しくなってきている、そういう状況だと思います。
 もう日々の売り上げ--たばこを吸われるお客様はお断りしますなんて、そういう形のお客様に対する対応はできないというのが我々の業界の実情でございます。
 ですから、売り上げが下がる、受動喫煙を、いわゆる禁煙の店にしたことによって、たばこを吸う場所がない、表へたばこを吸いに行かなきゃならない、そういうような状況で、売り上げが下がってしまうというのは、我々の業界では致命的です。

○鈴木委員 改めて、今そのことを聞かせていただいたのは、まさに私たちというのは生活があるわけですから、その生活があるからこそ、健康にもつながっていくし、生活の前提が崩れてしまえば、全てがなくなるということを私もしっかりと押さえていかなくてはならないというふうに思います。
 今回は、従業員の方に対する受動喫煙に対してのいろいろな取り組みがあるわけですけれども、従業員、そしてまたその家族、その境というのは、多分、飲食店の方々というのは、いろいろ、まちまちなのではないかなというふうに思います。
 例えば、おそば屋さんでも年越しそばとか、ああいった時期は大変お客さんも来られる、お忙しい時期ですから、パートさんを頼んだりとかするときもあります。しかしながら、ふだんは家族でやられるところもあるというふうに思いますけれども、その家族で営業されているところ、そしてまたパートさんを使っているところの差というのは大変難しい問題があるというふうに思いますけれども、その辺に対するご意見をお聞かせいただければと思います。

○田中参考人 家族というのは、恐らく、例えば店主とその奥さん、そしてまた、その父親かせがれさん、その辺のエリアだと思うんですが、これはそのお店に対してずっと携わっている人間、四六時中一緒にいる、そういう方だと思います。
 今、先生おっしゃったように、特別忙しい時期というのがやはり我々の業界でもございます。そのときにお手伝いいただく、これをパートさんといいます。また、そのお店の奥様でも何でも、一日中お店で働くわけにもいかないので、その間を少し埋めてもらうためのパートさんもいると思います。
 その辺の中で、最初に申し上げたとおり、パートさんというのは、比較的、そば屋さんの場合は長いんです。雇用期間が長い。時間じゃなくて、期間が長いです。したがって、大分親しくなりますし、お互いに忌憚のない意見をいいながら、自分たちの生活をつくっていこうというふうにおつき合いをしているわけでございますので、パートさんと従業員の区別というのは、私の考え方というか、見方からすると、そこの店にいる時間が長いか短いかというのが一番大きなところなのかな。店をよくしようと思う意見の交換は、従業員でもパートさんでも店主でも一緒にやります。そうしないと、お客様についてきてもらえないというのが現状だと思います。

○鈴木委員 おっしゃるように、さまざまな経営形態がある中で、それを一様に取り締まって指導するということは本当に難しいことだというふうに思いますし、ほぼ不可能だというふうに思います。
 しかしながら、そうした状況の中にもかかわらず、やはり受動喫煙防止というのは進めていかなきゃいけないという取り組みを本当にご理解いただいているというのは、本当にありがたいなというふうに思います。
 もう一つは、従業員の方々は、特にパートさんも含めて、いいたいことがいえない。本当はたばこを吸ってほしくないというふうに思っているんだけれども、働かせていただいているから仕方なくというような、そういった方々に対する配慮をしなきゃいけないという話があるわけですけれども、それは経営者の皆さんにとって、特に田中理事長さんにとってどういうふうにご感想をお持ちか、お聞かせいただければというふうに思います。

○田中参考人 今、先生おっしゃったことでございます。
 従業員は店主にいいたいこともいえないというようなことを皆様方は想像されると思うんですが、現場は違います。現場は、そのパートさんがお店をやめてしまったら、まず営業もできなくなるわけでございますので、パートさんの意見は自分の意見を殺してでも聞くように、かなえられることは聞くようにしております。
 したがって、恐らくそのシチュエーション、私の立場であるならば、じゃあここは禁煙にしようねというようなことになろうかと思います。これが我々の業界の実情であります。
 以上です。

○鈴木委員 本当に、経営者と従業員の関係というのはさまざまだと思いますけれども、やはり日本の経営者の方々というのは、私もいろんな会に参加させていただいておりますけれども、まさに田中理事長さんのような姿勢で取り組まれている方が大変多いというふうに思っておりますし、この部分はしっかりと押さえていかなきゃいけないというふうに思います。
 そしてもう一つは、加熱式たばこの件なんですけれども、今、エビデンスとして加熱式たばこというのに対する受動喫煙の害というのがどれぐらいあるかというのは、まだしっかりとしたものが出ていないというふうにも思います。
 そうした中で、今回、東京都の条例は、しっかりと間仕切りができていればいいという話なわけですけれども、お店の中で、お客様が、例えば加熱式たばこだったら問題ないだろうと思っている国民の方は大変多いというふうに思いますけれども、経営者の立場として、そうした方々がもしお店に来られたときに、対応がどのようにできるのかというのは、私は本当に心配しておりますけれども、その辺に対するご意見もお聞かせいただければというふうに思います。

○田中参考人 最近、加熱式たばこを使用されるお客様は本当にふえております。本当に見たことないようなたばこも皆さん持っていらっしゃって、それで楽しんでいらっしゃるということでございます。
 ですから、今、うちの場合は、喫煙のスペースでは加熱式たばこもオッケーですよという対応をさせていただいておるわけでございますが、東京都の条例の中では、いわゆるつい立てというか、壁をきちっとつくれば、加熱式たばこは使用可能であるし、中での飲食もオッケーなはずですよね、たしか--のはずだと思います。
 ただ、国の法案としては、百平米以下の中小の既存飲食店において、加熱式たばこは喫煙スペースで吸っていいと、大分違うんですけれども、条例が。
 加熱式たばこそのものに関しましては、先ほども尾崎先生のお話の中で、これがどういうものなのだかまだわからないということなので、何ともいえないんですけれども、お客様がこれを吸わせてくださいっていったときには喫煙スペースで吸っていただきます。決して、禁煙がいいよという人の前では加熱式たばこも吸わせないというか、不可能だよと、不可だよというふうに伝えます。

○鈴木委員 多分、現場は、もしそういうふうになっていった場合は、大変混乱するんだというふうに思います。特に地方の方々、そして外国人の方々に関しては、本当にもう何をかいわんやの話になるというふうに思っておりますし、やはり東京都の取り組みが現場の方々に大変なご負担をかける、そういったことが私はあっていいのかとも思います。
 今回、誤解をされている方が大変多いのは、今までこの分煙対策、東京都は今、産業労働局の観光部がやってきた部分で、分煙にするときには五分の四の助成金がついていたわけです。これは扉がちゃんとついている完全分煙じゃなく、一部分煙も認められているわけですけれども、今回の受動喫煙の喫煙室というのは完全分煙を求めているということで、助成率が高くなったから、そういった対応ができるんだという話ではないんだということがまず第一だというふうに思います。
 そしてもう一つは、小池知事は昨日の質問の中で、国の基準とそごはないと。要するに、国の基準があって上乗せ、横出しだという話があったわけですけれども、そもそも今回の条例案が出たときは、国の法案がまだ可決されていない状況なので、上乗せも横出しもない中で、明らかに私は知事の詭弁だというふうにも、これは本当に思っております。
 しかしながら、急遽、二カ月前に、皆様方にこういった条例案が示されて、そして、皆様方が大変な混乱の中で要望書を出されたりとか、街頭活動をされたりというのは、本当に大変な状況を生み出してしまったということに対して、本当に私も残念でなりません。
 やはり国民の健康を大事にするということは誰もが求めていることでございますし、受動喫煙の防止というのは誰もが理解できることだというふうに思います。そうした理解を広げていくような施策に何でならなかったのかということが大変大きな問題だというふうにも思いますけれども、そういったことを含めて、最後にもう一度、この受動喫煙防止対策について、皆様の見解と、皆様の思いをお聞かせいただければありがたいなというふうに思います。

○田中参考人 今、先生からいろいろとお話をいただきました。我々、国と東京都とダブルスタンダードであるというふうに考えております。
 したがって、例えば県境、大田区ですとか、あとは板橋区ですとか、埼玉県との県境、神奈川県との県境、千葉県との県境がございますね。そうすると、そこのお客様方は、例えば千葉県ではこういう条例、厳しくないと。そこではたばこが吸えるよといった場合には、必ずそっちの方へ流れてしまう可能性は十分考えられると思うんです。
 それともう一つ、地下鉄も東京都内をぐるぐる回っているわけじゃありませんし、各県にいろんな形で流れております。交通網が非常に発達しております。したがって、何も新宿で飲まなくてもいいじゃないかと、例えば川崎市まで、うちに戻って、そこで飲もうやというようなお客様が多分ふえると思います。
 したがって、国と東京都と、やはりルールを同じにしていただかないと我々は非常にやりづらい、そんなような気がしております。
 以上です。

○和泉委員 大変お忙しい中、神田で三代続く日本そばのお店をやっていらっしゃるというふうにお聞きしました。お忙しい中、お商売の時間を割いて参考人質疑に応じていただきまして本当にありがとうございます。日本共産党都議団の和泉なおみといいます。どうぞよろしくお願いいたします。
 東京都生活衛生同業組合連合会さん初めとして、さまざまな団体さんから、今回、要望書が上がっています。いずれも受動喫煙防止の取り組み自体に反対するものではなく、同取り組みを推進していくことは重要であるという認識を持っていらっしゃいます。
 そこで一つ伺いますが、受動喫煙対策というのはなぜ必要なのか、そしてどんなことが対策として盛り込まれる必要があるのか、その点についてはどのようにお考えでしょうか。

○田中参考人 単純なお答えになると思うんですが、受動喫煙というのは、その煙によってその人の体を害するというところは、やはり避けていかなくてはならないなというふうに考えております。
 また、この受動喫煙に関しましても、我々が今主張している、たばこのあるところないところ、また、中間のところといいますか、そこら辺のところをしっかり仕分けすることによって、例えばたばこの煙が絶対嫌な人は喫煙の店には入らないと思うんです。これは入らないですよ、恐らく。また、たばこを吸う人は、禁煙の店、ここにも、やはり我慢するか入らないか、どちらかだと思います。
 したがって、そこらの辺のところは、受動喫煙のことに関しましてはやっぱり体の問題でございますので、大切な問題だと思いますし、我々も積極的にこれは協力していかなくてはならないなというふうに考えております。

○和泉委員 まさに今回の東京都の条例案も、受動喫煙による健康影響、健康被害をなくしていこう、こういう主たる目的で提案をされているわけですけれども、もしおわかりになりましたらで結構ですけれども、現在、貴組合に加盟をしていらっしゃるそば屋さんの中で、全店舗、何業者ぐらいあるのか、その中で加盟業者が何社あるのか、それとその中で禁煙にしているお店がどのぐらい、分煙にしているお店がどのぐらい、喫煙のお店がどのぐらいあるのかということが、もしおわかりになりましたら教えていただけますでしょうか。

○田中参考人 大変恐縮でございます。組合員数は--組合員ですよ、店舗数じゃなくて組合員の店舗の数は約千四百程度だと思います、東京都の中では。
 それで、その中で禁煙にしている店とそのパーセンテージは、ちょっと今ここには資料がないのでわからないです、済みません。

○和泉委員 では、都の条例案の中で皆さんが不安に感じていらっしゃること、この間の質疑でも随分出てきましたが、私、伺っていて、大体三つに集約されるかなというふうに思っています。
 まず、小さな規模の店舗では喫煙専用室をつくる費用などとても持てないですよ、出せないですよという心配。費用的にもスペース的にも無理ですという心配が一つ。
 それと、従業員を雇っているか雇っていないかで線引きをされてしまったら、喫煙できる環境を維持するために従業員にやめてもらわなければいけなくなるんじゃないかという心配がもう一つ。
 それと、吸えるお店、吸えないお店、分かれてしまうと、喫煙者の方がほかの吸えるお店に流れてしまうんじゃないか、それによって売り上げが大幅に減ってしまうんじゃないか。
 このような大体三点にまとめられるかなというふうに思ったんですが、その認識で大丈夫でしょうか。

○田中参考人 最初、先生がおっしゃった一つ、二つ目まで、例えば小さなお店では費用の面、またスペースの面でなかなか無理があるという点、これはそれでいいと思います。それと、あと従業員の受動喫煙の問題点、これもやはり東京都は従業員に着目をしながら、健康増進法の中で受動喫煙をやめるようにといういい方をしております。
 三つ目なんですけれども、たばこを吸える店、吸えない店、これを仕分けすることによって、吸える店の売り上げがふえる、吸えない店の売り上げが減る、そういうことではないと思うんです、これは。たばこを吸える店、吸えない店、お客様の好みで選んでいただくことが大切であって、全部吸えるお店に流れることではないと思います。
 したがって、今私どもが申し上げているのは、それをお客様に選んでいただこうじゃないかと。そうすれば、その店で、たばこを吸える店で、なおかつ売り上げが伸びてこない、やっぱり減ってきちゃったといったら、今度は禁煙にすればいい。それはもうその店主の考え方の責任だと思うんです。
 いわゆる東京都、役所側としてこういうふうにしなさいと。したから潰れたということではなくて、その店主の判断によって、その店がだめになるかもしれないし、よくなるかもしれない。その自由を与えてくださいということをいっております。

○和泉委員 ありがとうございます。
 そうしましたら、きょうお持ちいただいた資料について、ちょっと幾つか教えていただきたいことがあります。
 まず、こっちの経済影響の資料です。3と振ってある部分です。
 東京都受動喫煙防止条例の経済影響ということで、これ、数字を見ますと、大変深刻だなというふうに皆さんお感じになっているだろうというふうに思いますが、約千九百六十三億円経済影響が出ますよということが記されています。これはどのような方法で算出をされたのでしょうか。

○田中参考人 これは、この下のところに、受動喫煙防止法案(たたき台)というのがあると思います。富士経済というところで出された試算をここに載せていただかせております。

○和泉委員 富士経済の試算ということで今お話があったんですけれども、この富士経済が出した計算について、この数字は聞き取り調査ではないかということを指摘している報道もあるんですが、これについてはいかがでしょうか。

○田中参考人 聞き取り調査ですか。これは、私はそれをちょっと確認しておりませんけれども、申しわけございません。

○和泉委員 わかりました。
 そうしましたら、4、神奈川県の経済影響についてもお示しをいただきました。
 この右側半分、円グラフになっている部分ですけれども、条例施行に伴って喫煙環境を変更したことによる影響、これはどのような数字が根拠になっているのでしょう。決算ベースとか、そういった数字をもとにされているということなんでしょうか。

○田中参考人 これも、そうですね、決算ベースであると思います。
 ただ、変化なしという形が緑色になっております。減少が、これはオレンジ色かな、ピンク色っぽい、赤っぽいふうになっておりますけれども、でも、これはあくまでもお店をやっている方、この受動喫煙の条例が出た後、残っているお店の調査でございますので、そこのところはご理解いただきたいと思います。

○和泉委員 ありがとうございます。あくまで決算ベースに基づく調査であるということですね。
 7ですけれども、海外ではどうだったか。屋内喫煙規制施行前後のパブ数の変化というのがあるんですけれども、これを見ますと、大体どこの国でも規制をした時点をスタートとして、このBというところからスタートするんですが、がくんと落ち込んでいる年があります。
 まさにこれはリーマンショックの時期と重なるんですが、先ほど岡本委員もおっしゃいましたけれども、この影響調査というのは、リーマンショックによる経済情勢による影響、これを考慮した結果、要するにこれを差し引いた後のものということでよろしいんでしょうか。

○田中参考人 これは、済みません、リーマンショックを意識して、それを外している数字ではございません。公表された数字でございます。確かにリーマンショックの影響もあろうかと思いますけれども、受動喫煙の影響もあるというところでございます。

○和泉委員 ありがとうございます。
 平成二十八年八月には、厚生労働省が設置した喫煙の健康影響に関する検討会というのが報告書をまとめています。海外で施行された、屋内を全面禁煙とする法律による経済影響について、学術誌に掲載していい確かな情報かどうか、確かなデータかどうかというもののチェックを行った論文や、インフレ、季節変動、景気動向、それらのものを考慮した質の高い論文、四十六論文、六十三報告、これを分析して、影響は認められないという結論が出ています。もちろん、皆さんもこれらのことを十分にご承知だからこそ、受動喫煙対策が必要だという認識を示されているんだというふうに思います。
 皆さん方の不安を幾つか出していただきましたが、例外なく禁煙にすれば、喫煙室、喫煙専用室の設置も不要になりますし、お客さんが減るという心配もありませんし、喫煙環境を維持するために従業員をやめさせなければいけないという選択をする必要もない。コストがかからないということになりますので、皆さん方にとってもこれが一番合理的ではないかというふうに思いますが、その点についてはいかがでしょうか。

○田中参考人 確かに、先生がおっしゃることは理想だと思います。ただ、これを今すぐ実行するということになりますと、非常に無理があると思います。
 いずれの時代には、やはりそういう社会が来ることを私どもも望んでいるところでございます。地球上からたばこが消える、それは大変結構なことだと思います、皆さんに公平なんですから。
 ただ、現実として、過去何年もこういう喫煙の習慣がある国が今ここにあるわけなんです。急にここで飲食店ではたばこを吸わせないよ、飲み屋でも吸わせないよ、そういう無理なルールをつくりますと、やはりお客様の方で戸惑いがあるし、その直接影響を受けるのは我々飲食店であるというふうに考えております。

○和泉委員 お疲れになったと思います。本当に長い時間にわたってありがとうございました。
 田中参考人の方からも、例外なく全部禁煙にしてしまう、それが理想なんだというお話をいただきました。その理想に向かって、具体的に、皆さんのお商売も守りながらどうやって理想に近づけることができるのか、私たちも一生懸命考えていきたいというふうに思います。
 本日はどうもありがとうございました。

○伊藤委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 田中参考人からの意見聴取はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○伊藤委員長 異議なしと認め、田中参考人からの意見聴取は終了いたしました。
 田中様、本日は貴重なご意見、まことにありがとうございました。心より厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
 それでは、どうぞご退席ください。
 以上で福祉保健局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時二十一分散会

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