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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第五号

平成二十八年三月十六日(水曜日)
第七委員会室
午後一時開議
出席委員 十三名
委員長斉藤やすひろ君
副委員長栗山 欽行君
副委員長両角みのる君
理事高倉 良生君
理事早坂 義弘君
西沢けいた君
和泉なおみ君
中山 信行君
和泉 武彦君
島田 幸成君
畔上三和子君
小宮あんり君
野島 善司君

欠席委員 一名

出席説明員
福祉保健局局長梶原  洋君
総務部長山岸 徳男君
病院経営本部本部長真田 正義君
経営企画部長中野  透君

本日の会議に付した事件
意見書について
予算の調査(意見開陳)
・第一号議案 平成二十八年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 厚生委員会所管分
・第五号議案 平成二十八年度東京都母子父子福祉貸付資金会計予算
・第六号議案 平成二十八年度東京都心身障害者扶養年金会計予算
・第十七号議案 平成二十八年度東京都病院会計予算
付託議案の審査(決定)
・第六十一号議案 東京都後期高齢者医療財政安定化基金条例の一部を改正する条例
・第六十二号議案 東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例
・第六十三号議案 東京都特別養護老人ホームの設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第六十四号議案 東京都軽費老人ホームの設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第六十五号議案 東京都指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第六十六号議案 東京都養護老人ホーム条例を廃止する条例
・第六十七号議案 東京都認定こども園の認定要件に関する条例の一部を改正する条例
・第六十八号議案 東京都安心こども基金条例の一部を改正する条例
・第六十九号議案 東京都障害者支援施設等に関する条例の一部を改正する条例
・第七十号議案 東京都立療育医療センター条例の一部を改正する条例
・第七十一号議案 東京都立多摩療育園条例の一部を改正する条例
・第七十二号議案 東京都立重症重度心身障害児者施設条例の一部を改正する条例
・第七十三号議案 東京都立総合精神保健福祉センター及び東京都立精神保健福祉センター条例の一部を改正する条例
・第百二十一号議案 東京都指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第百二十二号議案 東京都指定介護予防サービス等の事業の人員、設備及び運営並びに指定介護予防サービス等に係る介護予防のための効果的な支援の方法の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第百二十三号議案 東京都児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第百二十四号議案 東京都指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第百二十五号議案 東京都指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○斉藤委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任いただきました意見書二件中、意見書一件につきましては、お手元配布の案文のとおり調整いたしました。
 案文の朗読は省略いたします。

   青年・成人の障害者の余暇活動の充実に関する意見書(案)
 我々の生活は、日常生活の基礎である家庭や、社会生活の主たる場である学校や職場だけで成り立っているわけではない。むしろ、それ以外の「第三の場」における、友人・知人等との交流こそが、人生に彩りを添えているともいえる。障害者の権利に関する条約第三十条においても、障害者がレクリエーション、余暇活動等に参加する機会を確保することなどを求めている。
 平成二十八年四月には、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律が施行され、雇用、教育、医療、公共交通など様々な分野において、障害者に対する配慮が行き届くようになることが期待される。
 しかしながら、青年・成人の障害者が、日中活動や就労の後に様々な人々と交流し、集団活動を行う事業は、国の施策として明確に位置付けられていないため、公的な支援が不十分な状況にある。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、青年・成人の障害者が、日中活動や就労の後に様々な人々と交流し集団活動を行う事業を、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律における地域生活支援事業として明確に位置付け、十分な予算措置を講ずるよう強く要請する。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成二十八年三月 日
東京都議会議長 川井しげお
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
厚生労働大臣
宛て

○斉藤委員長 本件は、議長宛て提出の手続をとりたいと思いますので、ご了承願います。
 なお、その他の意見書につきましては、調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承願います。

○斉藤委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、予算の調査及び付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより予算の調査を行います。
 第一号議案、平成二十八年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、厚生委員会所管分、第五号議案、第六号議案及び第十七号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 これより意見の開陳を行います。
 順次発言を願います。

○栗山委員 都議会自民党を代表して、意見開陳を行います。
 初めに、各局共通事項について申し上げます。
 平成二十八年度予算は、二〇二〇年とその先を見据えた取り組みや都民生活の質を高める取り組み、さらには東京と日本全体の成長につながる取り組みなど、重点的に財源を投入しています。長期ビジョンに関する事項は一〇〇%予算化され、約一兆二千五百億円が計上されており、政策的経費である一般歳出は十八年ぶりの五兆円台となるなど、積極的な施策展開が図られています。
 また、オリンピック・パラリンピックに向けた施設整備や、災害に強い都市づくり、さらには都市機能を進化させるインフラ整備などの事業に重点的に財源を振り向けたことから、投資的経費は、十二年連続の増加となり、一兆円を超える水準になっております。
 一方で、事業評価などを通じて、施策の実効性、効率性を向上させる自己改革の取り組みをより一層徹底しています。その上で、二〇二〇年に向けて積極的に施策を展開するため、集中的、重点的な取り組みを図る基金を戦略的に活用するとともに、将来を見据え、都債の発行額の抑制や、財源として活用可能な基金の残高確保に努めるなど、強固で弾力性のある財政基盤の構築を図っています。
 これは、二〇二〇年とその先を見据え、真に必要な施策の充実とそれを支える財政基盤の堅持という二つの課題にしっかりと対応したものであり、評価するものです。
 都税収入は五年連続で増加する見込みですが、都財政は、元来、景気の変動に左右されやすい環境にあります。また、日本の景気は緩やかな回復基調にあるものの、年明け以降、世界経済の先行きには不透明感が強まりつつあります。こうしたことを踏まえれば、都財政は決して楽観視できる状況にはありません。
 世界で一番の都市東京の実現には、財政の健全性の確保が不可欠であり、引き続き、堅実な財政運営を行うことを望みます。
 最後に、現下の都民生活を取り巻く状況を適切に踏まえ、都民が施策の効果をできる限り早期に享受できるよう、各局とも、迅速かつ着実な予算執行に努められるよう強く要望いたします。
 それでは、各局について申し上げます。
 最初に、福祉保健局について申し上げます。
 一、福祉先進都市実現基金を活用し、東京都長期ビジョンに基づく施策を着実に進められたい。
 二、東京都地域防災計画に基づき、災害医療コーディネーターを核とした災害医療体制を構築するとともに、都内の全ての病院の耐震化促進や、災害拠点病院の整備など、災害医療体制の充実に努められたい。
 三、ハイリスクの妊産婦や新生児、重篤な小児救急患者に係る高度な医療を確保するため、施設、設備整備の支援に加え、医療の確保など、NICUの増床に取り組む医療機関の総合的な支援に努められたい。
 四、今後の高齢化の進展を見据えて区市町村の在宅療養推進の取り組みを支援するとともに、医療機関から在宅への円滑な移行を行う人材の育成、確保を支援するなど、在宅療養環境のさらなる充実に努められたい。
 五、がん診療連携拠点病院等の拡充、機能強化を図りつつ、地域の病院、診療所との効果的な連携や、各医療機関の機能、専門性を生かした役割分担の実現など、都全体のがん医療供給体制の充実に努められたい。
 六、特別養護老人ホームの計画的な整備を進めるとともに、身近な地域での在宅サービスの基盤整備を図るため、ショートステイや区市町村が行う地域密着型サービス拠点の整備促進を図られたい。
 七、今後の急速な高齢化と生産年齢人口の減少に対応するため、将来に向けた介護人材の安定的確保を図られたい。
 八、特養経営支援事業などにより、特別養護老人ホームに入所する医療的ケアが必要な方々への支援を充実されたい。
 九、急増する認知症の人とその家族を地域で支え、安心できる暮らしを確保していくため、認知症施策の一層の充実を図られたい。
 十、待機児童の解消に当たっては、保育の実施主体である区市町村が行う取り組みを広く柔軟に支援するとともに、保育人材の確保、育成を推進されたい。また、多様な主体による認可保育所の整備、認証保育所の設置促進のほか、認定こども園、家庭的保育、小規模保育の充実などにも取り組み、保育サービスの拡充を図られたい。
 十一、全ての人が安心して子供を産み育てられるよう、特定不妊治療に要する費用の助成や妊娠期から子育て期への切れ目のない支援体制の充実を図られたい。
 十二、児童虐待を早期に発見し、より適切に対応していくため、児童相談所や子供家庭支援センターの組織体制などの機能を一層強化するとともに、虐待の未然防止に関する区市町村の取り組みについて支援を充実されたい。
 十三、子育て支援の一層の充実を図るため、企業やNPO法人などが地域で行うさまざまな取り組みを支援するとともに、地域子育て支援拠点の整備を促進し、利用者支援や地域支援の実施など機能強化を図る区市町村を支援されたい。
 十四、入所施設から地域生活に安心して移行できるよう支援をするとともに、障害者が地域で安心して生活するためのグループホーム等のサービス基盤や障害児支援のための児童発達支援センターの整備促進を図られたい。
 十五、身近な地域において、精神障害者が治療を継続し、安心して自立した生活ができるよう、地域精神科医療の仕組みづくりに引き続き取り組むとともに、就労支援の強化を図られたい。
 十六、福祉サービス基盤整備及び老朽施設の建てかえを促進するため、区市町村に提供する情報の充実を図るなど、公有地の活用を促進されたい。
 十七、エボラ出血熱やジカ熱などの新興、再興感染症の流行等に備え、感染症対策を充実強化されたい。また、新型インフルエンザの発生に備え、医療資器材の備蓄や医療体制の確保に努めるなど、対策に万全を期されたい。
 十八、危険ドラッグの撲滅に向け、海外流行製品やインターネット販売等への規制、監視の強化や、乱用防止に向けた普及啓発を広く展開するなど、都民の健康と安全の確保を図られたい。
 次に、病院経営本部について申し上げます。
 一、患者中心の医療の実現と、高水準で専門的な医療を幅広く都民に提供できる体制を構築するとともに、都民の医療ニーズを的確に捉えながら、都立病院改革を着実に推進すること。
 二、首都災害医療センター(仮称)の整備に当たっては、広尾病院がこれまで担ってきた災害拠点としての機能を引き継ぐとともに、災害医療をさらに充実させること。また、国際化に対応した医療や島しょ医療の充実にも取り組むこと。
 三、多摩地域の医療水準を向上させるため、多摩メディカルキャンパスにおいて、リハビリテーション医療など多摩地域に不足する医療や、がんなど今後増加が見込まれる医療に対する提供体制を充実させるとともに、難病患者への対応についてもさらに強化を図ること。また、多摩総合医療センターでは、新たに導入される紹介状を持たない初診患者に自己負担を求める制度の趣旨も踏まえ、医療連携の推進に率先して取り組むこと。
 四、外国人患者受け入れ体制の充実を図り、都内に居住、滞在する外国人に対して安全・安心の医療を提供できるよう、引き続き環境整備を進めていくこと。また、患者の療養生活を総合的に支援していくため、全都立病院に設置した患者支援センターにおいて、各病院の医療機能や実情に応じて、地域との連携を図りながら、円滑な転退院や在宅移行に向けた相談支援機能を強化していくこと。
 五、子育て世帯の共働きが増加する中、子供が急病の際にも安心して預けられる環境の充実を図るため、病児、病後児保育の実施に向けて取り組みを一層進めていくこと。
 六、急性期医療、高度専門医療に積極的に取り組み、安定的で良質な医療サービスを提供していくため、東京医師アカデミーにより次代を担う若手医師の確保、育成を図ること。また、指導、研修体制を一層充実させ、臨床を重視した患者本位の医療を提供できる質の高い若手医師を育成すること。
 七、公益財団法人東京都保健医療公社病院は、地域の中核病院として他の医療機関や都立病院との緊密な連携を促進し、住民が必要とする地域医療の充実に努めるとともに、災害拠点病院として災害対応能力の一層の向上に努めること。
 以上で意見開陳を終わります。

○高倉委員 都議会公明党を代表しまして、当委員会に付託された平成二十八年度予算関係議案について意見開陳を行います。
 平成二十八年度の一般会計当初予算案は、政策的経費である一般歳出を、前年度比四・八%増の五兆九百三十三億円と四年連続で増加させ、十八年ぶりに五兆円台となっています。
 その中身は、東京都長期ビジョンに掲げる東京の将来像を見据え、都民の生活の質を高めるための取り組みや東京と日本全体の成長につながる取り組みに財源を重点的に投入するなど、都民福祉の向上を図る施策が随所に盛り込まれた積極的な予算編成となっています。
 具体的には、都議会公明党が一貫して充実を求めてきた福祉と保健の分野では、四年連続で一兆円を超え、構成比も過去最高としています。また、我が党が強く主張してきた防災、減災対策では、木造住宅密集地域の不燃化、耐震化や豪雨対策などを強力に推進するなど、投資的経費は、十二年連続で増加させております。
 一方、都財政は景気変動に大きく影響を受けやすい不安定な歳入構造にあることや、税制度の見直しに伴う都の影響額の拡大が見込まれています。
 こうした中にあっても、安定的、継続的な行政サービスを提供していくためには、今後の税収動向や将来の財政需要に備え、強固な財政基盤の構築を図ることが不可欠であります。
 今回、都債とともに、基金を計画的かつ戦略的に活用していることは、中長期的な視点に立った、財政対応力の強化にしっかりと取り組む姿勢をあらわすものと考えます。
 また、事業評価などを通じた自己改革の徹底により、無駄を排除し、一つ一つの施策の効率性や実効性を高めていかなければなりません。その際には、我が党がこれまで積極的な活用を求めてきた複式簿記・発生主義による新たな公会計制度を、今後の財政運営に効果的に生かすことを求めておきます。
 今後とも、いかなる状況にあっても都民生活を守ることを第一に考え、将来に向けて責任ある堅実な財政運営に努めることを強く望むものであります。
 あわせて、予算の執行に当たっては、都民の負託に的確に応えられるよう、より効率的に行うとともに、景気回復の動きを確かなものとするべく、効果の高い施策を早期に展開させていくことを要望いたします。
 次に、各局別に申し上げます。
 初めに、福祉保健局関係について申し上げます。
 一、福祉先進都市実現基金を活用し、東京都長期ビジョンに基づく施策を着実に進めること。
 一、認知症高齢者を地域で支える体制づくりを進めるとともに、若年性認知症の人やその家族のため、ワンストップ相談窓口を設置し相談体制を強化するなど、認知症対策を総合的に推進すること。
 一、特別養護老人ホームの整備促進に努めるとともに、高齢者が身近な地域で暮らし続けられるよう、認知症グループホームやケアハウス、小規模多機能拠点などの地域密着型施設の整備に対する支援の充実を図ること。
 一、在宅療養体制を推進し、高齢者が在宅で安心して暮らせるよう、訪問看護ステーションにおける人材の確保、育成、定着を図ること。
 一、保育所待機児童の解消に向けて、区市町村が地域の実情に応じて実施する事業を広く柔軟に支援すること。また、多様な保育ニーズに対応するため、さまざまな主体が運営する認可保育所や大都市特性に合わせた独自の基準を持つ認証保育所、認定こども園、家庭的保育、小規模保育を設置促進するなど、取り組みの充実を図ること。
 一、妊娠、出産に関するさまざまな不安を抱える女性を支援するため、妊娠期から子育て期に至る一貫した相談支援の充実を図ること。また、妊婦健康診査の受診の重要性について普及啓発を行うこと。
 一、子育て支援を推進するため、産前、産後ケアの充実や、企業やNPO法人などが独自に行っている子育てに関する取り組みへの支援を行うこと。
 一、都外を含む入所施設利用者の地域移行を円滑に進めるためのさまざまな支援を行うとともに、障害者、障害児の地域での生活を支えるため、グループホーム及び通所施設、児童発達支援センター等の基盤整備を推進すること。
 一、精神疾患に関する地域医療連携体制の整備など、地域精神科医療の仕組みづくりに引き続き取り組むこと。また、精神障害者が地域で安定した生活を継続できるよう、就労支援の強化を図ること。
 一、ハイリスクの妊産婦や新生児を受け入れるため、周産期母子医療センターやNICUの整備を支援するなど、二十四時間体制で対応できる周産期医療システムの充実を図ること。特に、整備のおくれている多摩地域においては、重点的に対応すること。
 一、重篤な小児救急患者を迅速に受け入れるため、こども救命センターに退院支援コーディネーターを引き続き配置するなど、搬送システムの安定的な運用に努めること。
 一、これまで、がんの予防、健診、治療から、緩和ケア、がん登録に至るまで一貫した流れを築き、推進してきた総合的ながん対策について、平成二十五年に改定した東京都がん対策推進計画に基づき、がん教育や小児がん対策、がん患者の就労支援など新たな取り組みを含め、さらに強力に推進していくこと。
 一、女性の健康を総合的に支援することを目的とした三月の女性の健康週間において、女性のがんについての普及啓発の取り組みを充実させること。また、子宮頸がん予防ワクチンに対する正しい知識の普及を行うこと。
 一、救急搬送に対する都民の不安を払拭するため、より多くの救急患者を受け入れる医療機関への支援の強化や救急患者の受け入れを調整する地域救急医療センターの充実を図り、救急患者の円滑な受け入れに努めること。
 一、医師、看護師などの医療人材の効果的な確保策を推進すること。小児科、産科の専門医や地域医療を担う医師を養成するため、奨学金制度の取り組みを進めるほか、病院勤務医離職防止のため、勤務環境改善に向けた取り組みを図るとともに、離職した看護師の再就職支援を推進すること。
 一、エボラ出血熱やデング熱、ジカ熱などの新興、再興感染症の流行等に備え、感染症対策を充実強化すること。また、新型インフルエンザの発生に備え、抗インフルエンザウイルス薬、個人防護具等の備蓄や地域保健医療体制の確保に努めるなど、万全の対策を講じること。
 一、介護人材不足の解消に向け、有資格者の再就職支援や職員の資質の向上及び定着に向けた支援を実施するなど、介護人材の確保、育成、定着に向けた対策を推進すること。
 一、大規模災害の発生時における都民の安全・安心に資する医療提供体制の確保に向け、地域の実情に応じた医療救護体制の確立など、災害医療体制の強化に努めること。
 一、都民が身近な場所で安心して在宅療養できる仕組みを構築するため、地域の実情に応じた区市町村による取り組みを支援するとともに、病院、診療所、訪問看護ステーションなど地域のネットワーク構築、転退院調整に必要な情報の効果的な提供、退院調整マニュアルの普及、調整を担う人材の育成、確保など在宅療養を支える基盤の整備に努めること。
 一、危険ドラッグの乱用による死亡事故や健康被害を防止するため、監視指導や規制の強化に加え、若者を中心に効果的な普及啓発を行うなど、危険ドラッグ対策の強化に努めること。
 次に、病院経営本部関係について申し上げます。
 一、都立病院は他の医療機関との連携を強化するとともに、高度多様化する都民の医療ニーズに迅速かつ的確に対応し、一般の医療機関では対応困難な行政的医療の充実強化など、さまざまな医療課題に積極的に取り組むこと。
 一、今後増加が見込まれる都内に居住、滞在する外国人が、円滑に受診できる環境を整えること。また、患者の療養生活を総合的に支援するために全都立病院に設置した患者支援センターにおいて、これまでの取り組みを踏まえて、今後はがん患者などに対する就労支援や家族に対する相談支援など、多様な活動の充実を図ること。
 一、小児総合医療センターは、こども救命センターとして他の医療機関では救命治療の継続が困難な小児重篤患者を二十四時間三百六十五日受け入れることで、多摩地域における小児専門の高度医療を担うとともに、今後も都民が安心できる小児救急医療体制を維持すること。
 一、がん診療について、集学的治療を積極的に実践して患者の治療の選択肢を広げるなどさらなる充実に努めるほか、乳がん専用のPET検査装置や内視鏡手術支援ロボット等の最新の機器を導入し、がん医療の機能を強化すること。
 一、東京医師アカデミーによる専門性の高い優秀な医師の育成、確保に取り組むため、学習環境の整備や指導医向け研修会、指導体制などを充実させ、医師にとって魅力的な病院づくりに積極的に取り組むこと。
 一、小児科のある都立病院において、限られた医療資源を活用し、病児、病後児保育の実施に向けた取り組みを一層進めていくこと。子供が急変し、治療が必要になったときには、速やかに小児科医による治療につながる体制を整備するなど、都立病院の特色を生かした取り組みを行うこと。
 一、公益財団法人東京都保健医療公社病院は、地域の中核病院として、救急医療、脳血管疾患医療などの重点医療に加え、今後も増加が予想されるがんの早期発見、早期治療への取り組みをさらに強化すること。また、在宅療養支援体制の強化に努めるなど、地域の医療ニーズに的確に対応するよう努めること。
 以上をもちまして、意見の開陳を終わります。

○和泉(な)委員 日本共産党都議団を代表して、二〇一六年度予算案について意見を述べます。
 来年度予算案は、子供の貧困対策を推進する方向が示され、介護職員宿舎借り上げ支援事業の実施、若年性認知症総合支援センターの多摩地域への設置など、福祉分野で幾つかの前進はありますが、都民福祉の充実による生活の質の向上という立場が、予算編成方針の基本事項から外され、都民が切実に求めている、都民の暮らし、福祉を守る立場は、全体として不十分であり、世界一の福祉都市の実現という知事の公約に照らせば、後退であるといわなければなりません。
 福祉予算はふえていますが、そのほとんどは、国の社会保障制度による義務的経費が、高齢者人口の増加などに伴ってふえるものにすぎません。
 また、保育園整備のための区市町村への支援が増額され、特別養護老人ホームの整備も補助制度が一部改善され、予算も増額されていることは重要ですが、待機児童、待機者解消のためには、さらなる大幅な増設が必要です。
 保育園や特養ホームの整備促進のためにも、保育士や介護士の給与の大幅な改善を初め、人材の養成、確保、定着対策の拡充が緊急に求められているにもかかわらず、不十分な取り組みにとどまっていること、国民健康保険の特別調整交付金の交付に当たり、差し押さえの件数と割合、資格証の発行割合を収納率向上に対する成績として評価し推奨していることなどは見過ごせません。我が党は、都民の暮らし、福祉を最優先にする予算にすることを強く求めるものです。
 福祉保健局の予算についてです。
 国民健康保険料、税の負担軽減のため区市町村及び国保組合に補助を行うこと。
 介護保険料、後期高齢者医療保険料を軽減するため、区市町村、後期高齢者医療広域連合及び国保組合への財政支援を抜本的に拡充すること。
 病院の窓口負担が二割に引き上げられた七十歳以上の方の負担を一割負担となるよう、都独自の補助を実施すること。
 私立保育園における職員の定着、確保を促進するため、私立保育園の保育士等の賃金引き上げのための支援を行うこと。
 保育サービス推進事業の地域子育て支援加算を拡充すること。
 公立保育園の整備費補助を実施すること。
 特養ホーム、認知症グループホーム、地域密着型サービスなど、高齢者施設の整備を促進すること。
 公設公営学童クラブの時間延長等の充実を図るため、都型学童クラブの補助対象に公設公営施設を加えること。
 介護者、介助者の孤立化防止と総合的支援策の確立に向け、実態調査及び要望調査を実施すること。
 多摩地域のNICUの整備を促進するため、整備促進制度を創設すること。
 小児救急に対応する休日・全夜間救急診療事業を拡充するとともに、外科、内科の救急医療機関を支援する休日・全夜間救急診療事業を拡充すること。
 有床診療所をふやすため、開設促進補助を実施すること。
 難病相談・支援センターを多摩地域にも設置すること。
 被爆二世の健康診断実施期間を延長し、指定医療機関をふやすとともに、胃がん検診に胃カメラを選択できるようにすること。
 心身障害児者医療費助成の六十五歳以上の新規受け付けを再開すること。
 義務教育就学児医療費助成の通院一回二百円の一部負担をなくし、通院も無料にすること。また、十八歳までの医療費無料化を実施すること。
 コミュニティバス運行費の助成の要件を緩和し、区部の路線も補助を受けられるようにするとともに、運行開始から三年限りの運行補助期限を延長すること。
 生活保護世帯に熱中症対策として冷房機器設置支援を実施すること。
 小規模多機能施設、看護小規模多機能施設の利用促進に向け、宿泊利用料の軽減補助を実施すること。また、低所得でも利用できるように認知症グループホーム入居者への家賃補助を実施すること。
 介護保険の利用料減免補助を創設すること。
 シルバーパスは所得に応じた三千円パスを発行し、住民税課税者の負担を軽減するとともに、多摩都市モノレール、「ゆりかもめ」を対象交通機関とすること。
 心身障害者福祉手当を増額し、精神障害者にも適用するとともに、六十五歳以上の新規認定も再開すること。
 視覚、聴覚の両方に障害がある盲ろう者の通訳・介助者派遣事業の派遣時間数を抜本的にふやすとともに、盲ろう者支援センターを多摩地域にも設置すること。
 精神障害者と家族への多職種チームによる訪問型支援、アウトリーチ支援を拡充するとともに、多摩総合精神保健センターでの短期宿泊事業を継続すること。
 都内避難者の孤立防止や総合相談窓口などの支援を拡充するとともに、都民と同様の行政サービスを受けることができるよう支援を強化すること。福島県の十八歳までの医療費助成を都内に避難している子供たちにも、現物給付にできるよう県、区市町村と相談すること。
 がんによる痛みや苦痛を和らげるため、情報提供や相談を行う在宅緩和ケア支援センターを再開すること。
 都内の児童精神医療を充実させるための審議会を設置すること。
 歯科衛生士の修学資金貸与事業を創設すること。
 放射能による健康調査を行う区市町村に補助をすること。
 要介護認定を受けながら、介護サービスを利用していないなど、福祉とつながっていない高齢者等実態調査を実施すること。
 介護の職員の確保、定着を促進するため、介護事業所に対する人件費補助の制度を創設すること。
 特別養護老人ホーム経営支援事業費を増額すること。
 障害者事業所で働く職員の処遇改善を行うこと。
 大気汚染健康障害者の医療費助成事業の十八歳以上の新規認定を再開すること。
 続いて、病院経営本部です。
 小児総合医療センター及び大塚病院の児童精神科について、医師、看護師、保育士などの増配置を行い、初診の待ち時間を短縮すること。医師アカデミーを修了した医師が都立病院に就職できるよう、定数増すること。
 医師アカデミーで、甲状腺エコーを診断できる医師の養成を行うこと。
 都立病院の運営は直営を堅持して拡充し、地方独立行政法人化はしないこと。PFI方式による病院経営は、直営に戻す方向で検討し、広尾病院、神経病院などへのこれ以上の拡大はしないこと。
 東京医療技術者アカデミーを開設し、専門性の高い医療技術者を養成すること。
 早期に医療につながる、患者を理解するなどに有効な、小中学生からの心の病気に関する学習を病院の事業として積極的に取り組むこと。
 都立病院で院内助産所、助産師外来を実施するとともに、地域の病院、診療所、助産所との連携を強めること。
 都立病院、公社病院の医師、看護師、薬剤師等の配置をふやすこと。
 小児科の広大な空白地域になってしまった南多摩保健医療圏の八王子市内に、小児総合医療センターのブランチを含め都立の小児病院を設置すること。また、同様に梅ケ丘病院の跡地に、世田谷区と協力し児童精神科の病院や外来診療センターを整備すること。
 多摩地域を初めとした小児医療、周産期医療、障害児医療を拡充すること。また、都立病院での自家発電設備の強化、非常用電力の確保などハード、ソフト両面で災害対応力を強化すること。
 都立病院、公社病院で無料低額診療事業を実施すること。
 豊島病院のNICUを再開させること。
 入院している子供の療養環境を改善するため、チャイルド・ライフ・スペシャリスト、ホスピタル・プレー・スペシャリスト、医療保育士を小児総合医療センターなどに配置すること。院内保育士をふやすこと。また、ファシリティードッグを配置すること。
 広尾病院の建てかえは、利用者や地域住民の意見を踏まえて進めること。
 多摩メディカルキャンパスの今後のあり方については、地域、利用者の声を聞くとともに、人的体制の拡充を行うこと。
 以上です。

○西沢委員 私は、都議会民主党を代表して、当委員会に調査を依頼された平成二十八年度予算案に係る議案について、意見の開陳を行います。
 平成二十八年度予算案は、舛添知事の任期折り返しとなる予算の編成となりました。前年度比三・七%増の五兆二千八十三億円という堅調な都税収入を背景として、一般会計では七兆百十億円の積極予算が組まれています。
 都税収入については、景気変動によるリスクはもとより、国の不合理な税制改正による影響も甚大であることから、行財政改革の推進など、より一層の財政基盤の強化が求められています。
 このような観点から予算案を見ると、事業評価を通じて財源を捻出するとともに、都債の発行抑制や新たな基金の創設などで、将来をも見据えた財政基盤の強化が図られています。
 また、私たちが求めてきた、非正規雇用、貧困、児童虐待などに対処し、誰もが希望を持って活躍できる東京の実現に向けた予算も盛り込まれたものと考えます。
 予算編成に当たっては、事業評価などを通じて、全ての施策を厳しく検証し、その効率性や実効性の向上に取り組んだとのことですが、今後も、施策のあり方を不断に検証しながら、東京の特性を踏まえた、費用対効果の高い施策の展開を希望するものです。
 さらに、監理団体、報告団体を含めた外郭団体改革として、外部有識者による評価、検証を恒常的に行う仕組みの構築についても引き続き強く求めておきます。
 以上、私たちの総括的な意見を述べ、以下、各局にかかわる事項について申し上げます。
 まず、福祉保健局について申し上げます。
 一、子供を安心して産み育てられ、子供たちが健やかに成長していくという都民の願いがかなう東京の実現に向け、子育て支援策のさらなる充実に取り組むこと。
 一、都内の潜在ニーズを含む保育ニーズを正確に捉え、あらゆる施策を通じて待機児童の解消を早期に図ること。
 一、保育士の処遇改善や新たな就職促進支援に取り組むなど、保育の担い手確保のための職場定着支援、人材確保策を推進すること。
 一、幼稚園教諭などの多様な人材を保育士とみなす特例規定を生かすとともに、保育の質も確保すること。
 一、全ての子育て家庭が地域において安心して子育てができるよう、民間団体と連携して地域ニーズを踏まえた子育て環境の整備に取り組む区市町村を支援すること。
 一、子供の貧困状況の調査を実施し、新たな東京都版給付型奨学金を新設するなど、子供の総合的な貧困対策に本気で取り組むこと。
 一、フードバンク団体などさまざまな関係機関と連携しながら、地域全体で子供たちや家庭を支援する子供の居場所をふやすよう取り組むこと。
 一、さまざまな課題を抱えるひとり親家庭に対して、問題が深刻化する前に対応できるよう、総合的な支援を推進すること。
 一、子供の生命を守り、虐待死ゼロに向けて、今後とも積極的な取り組みを行うこと。
 一、児童虐待などで小さな命が失われることがないよう、国や都で小児死因調査を行ったチャイルドデスレビュー制度を構築すること。
 一、子供の愛着形成に欠かせない、家庭的養護の充実をさらに図ること。
 一、社会的養護を終えた若者が未来を切り開くため、自立支援に積極的に取り組むこと。
 一、障害者差別解消法施行に伴う体制整備や普及啓発を行うとともに、ヘルプマーク、ヘルプカードの普及を図り、全ての都民が障害の有無によって分け隔てられることのないよう取り組むこと。
 一、障害者の就労支援や定着を進めるために、障害者の就労機会の確保と職場定着支援に取り組むこと。医療機関と就労支援機関の連携を強化すること。
 一、企業への就職を目指す障害者がチャレンジオフィスでの経験を経て、ステップアップできるよう支援すること。
 一、障害者の就労の場である福祉施設における福祉・トライアルショップについては、市場ニーズなどを踏まえた商品展開やPR方法を検討していくこと。
 一、区市町村ネットワーク受注促進支援事業を推進して、福祉施設における受注の拡大を初め、工賃の向上に取り組むこと。
 一、短期入所などの施設において、医療的ケアを要する障害児者の受け入れが進むよう、支援を行うこと。
 一、国に障害者の訪問系サービスに対する法に基づく負担を行うよう求めること。
 一、障害者グループホームなどに対する防火対策を進めること。
 一、地域医療構想の策定においては、都の特性を生かした体制整備を行うこと。
 一、需要の高まる訪問看護ステーションで活動できるように、養成、定着、再就業等、看護師確保に向けた取り組みを支援すること。
 一、都内病院の耐震化をさらに推進し、耐震補強、免震構造などへの建てかえを引き続き継続するとともに、一層の支援を行うこと。
 一、医療機関における外国人患者受け入れ体制の整備を進めるため、第三者認証の取得を支援すること。
 一、都における死因究明体制について、行政解剖や承諾解剖だけでなく司法解剖や新法解剖も含めたデータの一元化を図るなど死因究明全体の精度を高め、犯罪防止などの施策に結びつけること。
 一、次期東京都保健医療計画の改定に向けて、医療と介護の連携を一層重視して取り組むこと。
 一、安心して老後の生活を送ることができる東京の実現に向けて、専門家や地域の声を踏まえながら、区市町村が地域の実情に応じて進めている地域包括ケアシステムづくりを支援すること。
 一、認知症高齢者グループホーム整備への支援を拡充し、整備を加速させること。
 一、介護職場の環境改善やさらなる処遇改善を進め、介護人材の確保の充実を図ること。
 一、医療と介護が連携し、在宅でみとりまで対応できる療養体制を整備すること。介護施設におけるみとりを支援すること。
 一、元気高齢者に福祉の職場で活躍してもらう取り組みを進めること。
 一、生活困窮者が自立した生活を送ることができるよう、任意事業の実施や就労自立に向けた取り組みを積極的に支援し、貧困の連鎖を食いとめること。
 一、ラグビーワールドカップ開催までに、屋内施設における受動喫煙防止対策を推進するため都条例を制定するとともに、あわせて国に法整備を求めること。
 一、東京都健康推進プラン21を着実に進めるとともに、さまざまな施策を積極的に進めること。
 一、社会に出たときに、トラブルを抱えても自殺へと追い詰められることのないよう、若年層の自殺対策を充実させること。
 最後に、病院経営本部について申し上げます。
 一、都立病院と公社病院において、医師や看護師など医療人材を確保するとともに、育成対策を実施すること。
 一、墨東病院、大塚病院における総合周産期母子医療センターや多摩総合、小児医療センターの連携により、母体救命対応総合周産期母子医療センターを安定的に運営し、ハイリスクの妊婦、新生児への高度医療の提供や搬送の受け入れを行うこと。
 一、都立病院と公社病院のがん医療体制の充実を図ること。
 一、都立病院と公社病院における災害対策、感染症対策を強化すること。
 一、広尾病院の移転改築に当たっては、心臓病医療や脳血管疾患医療、島しょ医療など、都民が求めている重点医療を初めとして、総合的機能を備えた病院として整備すること。
 一、多摩メディカルキャンパスを、難病医療など新たな医療課題にも対応する高度専門医療機能を集約した医療集積群として整備すること。
 一、多摩メディカルキャンパスの機能強化にあわせて、これまで以上に多摩地域の医療水準の向上に努めること。
 一、造血幹細胞移植を推進していく観点から、都立病院と公社病院の実態を踏まえ、臍帯血採取施設になるよう検討すること。
 以上、申し上げまして、都議会民主党を代表しての意見開陳を終わります。

○両角委員 かがやけTokyoを代表いたしまして、当委員会に付託された平成二十八年度予算関係議案についての意見開陳を行います。
 初めに、各局共通事項について申し上げます。
 平成二十八年度予算は一般会計が七兆百十億円と、二十三年ぶりに七兆円を超える大型予算となりました。都税収は昨年より三・七%、千八百六十七億円増と五年連続の増収見込みです。
 一方で都債発行額は昨年より二一・四%減の三千五百三十三億円に抑制していますが、都債残高はいまだ五・九兆円という巨大なものです。
 都税収入は法人二税の占める割合が高く景気変動の影響を受けやすく、極めて不安定なものであることはご案内のとおりですが、さらに本年実施の地方法人課税の不合理な偏在是正措置により、三千四百億円の税収減の影響が想定されています。
 このような状況の中で、戦後一貫して人口がふえ続けてきた東京都も、二〇二〇年ごろから人口減少局面に突入すると予想されています。そして、団塊世代が後期高齢者になる二〇二五年ごろには生産年齢人口が占める割合が著しく低下し、税収が大きく減少すると見込まれます。
 こうした東京が直面する超少子化、超高齢化社会に対応するために社会保障を充実していくことはもちろん重要ですが、その基礎となる持続可能な財政運営を可能とするためには、中長期で社会保障のあり方を捉えるとともに不要不急の投資的経費を削減していく努力がますます不可欠となります。
 同時に、今後の都政においては、将来世代が安心して暮らせる環境づくりを進め、次代を担う若年層への投資という視点からの政策を大胆に立案し、実行していくことが重要であり、そのことを強く要望するものです。
 我が会派は、今後とも議会活動を通じ、行財政改革の視点から都政事業全般にわたり、常に現場を見た丹念な調査を重ね、都民目線での政策実現に努めてまいります。
 続いて各局について申し上げます。
 最初に、福祉保健局について申し上げます。
 一、人口減少社会を見据え、家庭的保育や小規模保育の活用を進めるなど、ゼロ歳児から一歳児の受け入れを強化し待機児童ゼロに向けた取り組みを加速させること。
 一、自治体を通じた事業者への助成だけではなく、利用者助成、保育バウチャーについても検討し、株式会社やNPO等が保育事業に参入しやすい状況をつくること。
 一、休眠保育士の活用や、学生への修学資金貸し付けなど保育士資格取得支援や保育人材の待遇改善に実質的に資するような支援策を講じることで保育人材確保に努めること。
 一、認証保育所への区市町村の補助事業が広く行われている実態を踏まえ、広域自治体としての都の支援制度を創設すること。
 一、病児、病後児保育は都のアクションプログラム事業にのっとり、区市町村や事業者とともに実施しやすい制度とし、その普及を図ること。
 一、障害児、特に重症心身障害児や医療的ケア必要児について、療育、保育の垣根を越えて多様なニーズに応える体制を構築すること。
 一、ふえ続ける児童虐待相談に対応するため、人的資源の確保に努めるとともにその質の向上を図り、児童相談所の区市町村移管を推進すること。
 一、社会的養護については国際的基準に基づき里親措置へと全面的に切りかえ、愛知方式などを積極的に検討すること。
 一、民間養子縁組団体とも協力し、養子縁組の取り組みをさらに進め、海外で行われている養子縁組における利用者助成の仕組み等の検討も積極的に行うこと。
 一、ひとり親世帯における父子、母子間の支援格差を是正し、制度の充実を図ること。
 一、障害者の地域における自立、就労支援策を講じ、障害者福祉の増進を図ること。
 一、二〇二〇年のパラリンピック開催に向け、バリアフリー化を一層推進し、ノーマライゼーション社会を実現すること。
 一、多様なニーズに対応できるよう、民間障害者支援施設に対し推進費補助を行い、サービスの確保に努めること。
 一、介護施設の入所待ちを解消するよう、待機者の実態把握の実施を含め必要な予算措置を講じるとともに積極的に国の規制緩和策の活用を図ること。
 一、介護従事者の不足解消に向けて実施する各種事業は、措置された予算が無駄にならないよう進め方を工夫するとともに、各事業が相乗効果を上げるよう制度設計すること。
 一、福祉施設での虐待発生状況の把握に努め、実効性のある虐待防止策を策定し、適切に管理、監督、指導権限を活用することで虐待を未然に防ぐこと。
 一、東京オリンピック・パラリンピック大会を控え訪日外国人が大きくふえることに対応できるよう、医療機関の外国人患者対応に向けた総合的な支援策を早期に取りまとめ環境整備に努めること。
 一、災害時並びに感染症への医療体制を充実させること。
 一、普段出動機会が限られるDMATカーについて、適正な管理に努めるとともに、本来活動に支障がない範囲での有効活用策を早期に取りまとめ周知を図ること。
 一、食の安全を確保するための対策を充実させること。
 次に、病院経営本部について申し上げます。
 一、都立病院及び公社病院を中心として、かかりつけ医との役割分担を通じた地域医療との連携強化を図ること。
 一、都立病院においては安定した行政的医療を提供し、入院患者の誤嚥による事故等を未然に防ぐため適切な人員配置を行い医療事故の防止に努めること。
 一、難病を含めた小児医療、高度周産期医療の量的、質的充実を図り、新生児数に応じたNICU床の適正配置の推進とドクターカーの増設を行うこと。
 一、都立病院、公社病院において災害時における迅速な医療救護活動ができる体制を整えること。
 一、都立病院、公社病院での外国人患者の受け入れ体制を整えること。
 一、正確な診断、治療に向けて、医療機器の充実を図るとともに、高額医療機器購入に当たってはトータルコスト比較ができる入札、契約方式の導入を検討すること。
 以上をもちまして、意見開陳を終わります。

○斉藤委員長 以上で予算案に対する意見の開陳を終わります。
 なお、ただいま開陳されました意見については、委員長において取りまとめの上、調査報告書として議長に提出いたします。ご了承願います。
 以上で予算の調査を終わります。

○斉藤委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第六十一号議案から第七十三号議案まで、第百二十一号議案から第百二十五号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 この際、発言の申し出がありますので、これを許します。

○和泉(な)委員 第六十九号議案、東京都障害者支援施設等に関する条例の一部を改正する条例について意見を述べます。
 東京都江東通勤寮、東京都豊島通勤寮、東京都立川通勤寮、そして東京都町田通勤寮を、四月一日から民間へ移譲することに伴い、都条例から項目を削除するというものです。江東、豊島、立川の三施設は、社会福祉法人東京都知的障害者育成会に、町田は、社会福祉法人つるかわ学園に移譲するものですが、どちらの法人も、それぞれの施設の指定管理者として、都の障害者福祉を支えてきた団体であり、運営状況、障害者福祉のスキルともにしっかりしたところだと思います。
 しかしながら、実際に昨年、大田通勤寮が育成会に移譲される際には、国の報酬が下がり、都の補助も思ったより少なかったそうです。特別支援学校などに積極的に働きかけをしたりして利用者をふやす努力もし、団体の財政運営力を高めて、何とか一年頑張ってきたとのことでした。本来ならば、都が責任を持ち、財政面でも保障することが必要です。
 いずれの法人も、障害があっても地域で働き暮らすことを願う障害者の生活を支え、財政的な困難を抱えながらも、障害者福祉への熱意と、働く人たちの献身的な努力で頑張ってきたところです。
 都の責任を法人の努力に肩がわりさせるべきではないという立場から、この条例には反対します。
 以上です。

○斉藤委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、第六十二号議案、第六十六号議案、第六十九号議案及び第七十三号議案を一括して採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○斉藤委員長 起立多数と認めます。よって、第六十二号議案、第六十六号議案、第六十九号議案及び第七十三号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 次に、第六十一号議案、第六十三号議案から第六十五号議案まで、第六十七号議案、第六十八号議案、第七十号議案から第七十二号議案まで、第百二十一号議案から第百二十五号議案までを一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤委員長 異議なしと認めます。よって、第六十一号議案、第六十三号議案から第六十五号議案まで、第六十七号議案、第六十八号議案、第七十号議案から第七十二号議案まで、第百二十一号議案から第百二十五号議案までは、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○斉藤委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○斉藤委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○斉藤委員長 次に、今後の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程のとおり申し合わせましたので、ご了承願います。

○斉藤委員長 この際、所管二局を代表いたしまして、真田病院経営本部長から発言を求められておりますので、これを許します。

○真田病院経営本部長 お許しをいただきまして、当委員会所管両局を代表して、一言御礼のご挨拶を申し上げます。
 本定例会でご提案申し上げました議案につきましては、ただいまご決定をいただき、まことにありがとうございました。
 ご審議の過程で頂戴いたしました貴重なご意見、ご指摘等につきましては、十分に尊重させていただき、今後の事業執行に反映させてまいります。
 また、福祉保健局とも、より一層連携を深めまして、さらなる施策の充実に努めてまいる所存でございます。
 今後とも、ご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げ、御礼のご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。

○斉藤委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時五十分散会

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