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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第十七号

平成二十六年十二月十九日(金曜日)
第七委員会室
午後一時三分開議
出席委員 十四名
委員長遠藤  守君
副委員長おときた駿君
副委員長小宮あんり君
理事斉藤やすひろ君
理事山加 朱美君
理事野島 善司君
小松 大祐君
和泉なおみ君
中山 信行君
あさの克彦君
松田やすまさ君
神野 次郎君
斉藤あつし君
大山とも子君

欠席委員 なし

出席説明員
福祉保健局局長梶原  洋君
次長砥出 欣典君
技監前田 秀雄君
理事宗田 友子君
総務部長山岸 徳男君
指導監査部長飯塚美紀子君
医療政策部長小林 幸男君
保健政策部長笹井 敬子君
生活福祉部長芦田 真吾君
高齢社会対策部長枦山日出男君
少子社会対策部長手島 浩二君
障害者施策推進部長高原 俊幸君
健康安全部長中谷 肇一君
企画担当部長後藤 啓志君
事業調整担当部長西村 信一君
医療改革推進担当部長矢内真理子君
医療政策担当部長西山 智之君
地域保健担当部長稲葉  薫君
生活支援担当部長松浦 慎司君
施設調整担当部長村田 由佳君
事業推進担当部長松山 祐一君
障害者医療担当部長熊谷 直樹君
食品医薬品安全担当部長仁科 彰則君
感染症危機管理担当部長上田  隆君

本日の会議に付した事件
意見書について
福祉保健局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百八十四号議案 平成二十六年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出 福祉保健局所管分
・第二百十三号議案 東京都保護施設等の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第二百十四号議案 東京都民生委員定数条例の一部を改正する条例
・第二百十五号議案 東京都養護老人ホームの設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第二百十六号議案 東京都特別養護老人ホームの設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第二百十七号議案 東京都軽費老人ホームの設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第二百十八号議案 東京都指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第二百十九号議案 東京都指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第二百二十号議案 東京都指定介護予防サービス等の事業の人員、設備及び運営並びに指定介護予防サービス等に係る介護予防のための効果的な支援の方法の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第二百二十一号議案 東京都指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第二百二十二号議案 東京都介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第二百二十三号議案 東京都指定介護療養型医療施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第二百二十四号議案 東京都児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第二百二十五号議案 東京都婦人保護施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第二百二十六号議案 東京都指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第二百二十七号議案 東京都障害福祉サービス事業の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第二百二十八号議案 東京都指定障害者支援施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第二百二十九号議案 東京都障害者支援施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第二百三十号議案 東京都地域活動支援センターの設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第二百三十一号議案 東京都福祉ホームの設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第二百三十二号議案 東京都動物の愛護及び管理に関する条例の一部を改正する条例
・第二百三十三号議案 東京都地域医療介護総合確保基金条例
・第二百三十四号議案 東京都女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
・第二百四十七号議案 東京都石神井学園の指定管理者の指定について
・第二百四十八号議案 東京都小山児童学園の指定管理者の指定について
・第二百四十九号議案 東京都船形学園の指定管理者の指定について
・第二百五十号議案 東京都八街学園の指定管理者の指定について
・第二百五十一号議案 東京都勝山学園の指定管理者の指定について
・第二百五十二号議案 東京都片瀬学園の指定管理者の指定について
・第二百五十三号議案 東京都七生福祉園の指定管理者の指定について
・第二百五十四号議案 東京都八王子福祉園の指定管理者の指定について
・第二百五十五号議案 東京都千葉福祉園の指定管理者の指定について
・第二百五十六号議案 東京都東村山福祉園の指定管理者の指定について
・第二百五十七号議案 東京都清瀬喜望園の指定管理者の指定について
・第二百五十八号議案 東京都視覚障害者生活支援センターの指定管理者の指定について
・第二百五十九号議案 東京都八王子自立ホームの指定管理者の指定について
・第二百六十号議案 東京都立東部療育センターの指定管理者の指定について
付託議案の審査(説明・質疑)
・議員提出議案第二十二号 高齢者の医療費の助成に関する条例
陳情の審査
(1)二六第七二号 七十歳から七十四歳の高齢者の医療費の窓口負担に関する陳情

○遠藤委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書二件を提出したい旨の申し出がございました。
 お諮りをいたします。
 本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ございませんでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○遠藤委員長 異議なしと認め、そのように決定をいたしました。

○遠藤委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、福祉保健局関係の付託議案及び陳情の審査を行います。
 これより福祉保健局関係に入ります。
 初めに、付託議案のうち、知事提出議案の審査を行います。
 第百八十四号議案、平成二十六年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、歳出、福祉保健局所管分、第二百十三号議案から第二百三十四号議案まで及び第二百四十七号議案から第二百六十号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○小宮委員 初めに、地域医療介護総合確保基金について伺います。
 高齢者割合の増加は、日本全国で喫緊の課題となっています。
 特に東京では、これから高齢者の絶対数が急激に増加します。十年後、平成三十七年には、いわゆる団塊の世代が全て七十五歳以上となる中、医療や介護が必要な状態となっても、できる限り住みなれた地域で安心して生活を続け、その地域で人生の最期を迎えることができる、そうした環境の整備には一刻の猶予もありません。
 こうした中、本年六月、国は、いわゆる医療介護総合確保推進法を公布いたしました。持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革を進めることとしております。
 東京都は、消費税の増収分を活用した新たな基金に関する計画を策定し、今回、条例案と予算案が提出されています。
 この計画の考え方について、まず、改めて伺います。

○西山医療政策担当部長 平成二十六年度東京都計画は、地域における効率的かつ質の高い医療提供体制を構築するとともに、地域包括ケアシステムを構築することを通じて、地域における医療及び介護の総合的な確保を実現するためのものでございます。
 都は、ICTを活用した医療機関同士の効果的な連携や、地域包括ケアシステムの構築に向けた基盤づくり、看護師など医療従事者の確保、育成、定着を施策目標とする計画を本年十月に策定いたしました。
 具体的には、入院医療機関における円滑な在宅医療への移行支援や、在宅患者を支える地域における医療や介護の多職種ネットワークの構築、看護師の届け出制度を活用した復職支援など新たな取り組みを盛り込んでございます。

○小宮委員 さて、今回、国は基金の総額として九百四億円を措置しています。
 この配分について、国が公表した基金の内示額を見ますと、東京都七十七・三億円はもちろん配分額一位ですけれども、二位の大阪府が四十九・五億円、一番配分の少ない県で八億円となっています。
 単純な人口比では、全国の約十分の一と考えると、東京都の配分額は約九十億円となります。単なる金額の比較というのは大変稚拙なことだと思います。
 東京都は、人口や医療機関が集積しておりまして、地方と比べて地域における充実した医療や介護のネットワークというものの構築が可能であるとも考え得るし、また、その可能性が高い分、どれだけの予算をどの分野にという点もしっかりと考慮していかなければならないと思います。
 とにかく地方とは異なる環境の中で、東京都は、東京都として必要な事業を確実に進めていく必要があります。
 今回の東京都の計画は、先ほどの答弁でも地域包括ケアシステムの構築に向けた基盤づくりなどを目標に策定しているということでしたけれども、基金総額の七十七・三億円は、東京都が今回の計画策定に向け、検討を進め、必要と考えた事業を確実に実施できる金額なのか、伺います。

○西山医療政策担当部長 都は、この計画の作成に当たりましては、国から示された地域における医療及び介護を総合的に確保するための基本方針に基づいて検討を進めまして、計画に盛り込む事業について、東京都医師会など関係団体とも十分協議を行ってまいりました。
 その中で、当初は、都は医療機関の機能分化を推進するための取り組みについても、計画に盛り込むことを検討してございましたが、国はこうした病院への施設整備に係る事業を平成二十七年度以降の基金事業の対象とするとの方針を示しました。
 こうしたことを踏まえまして、都は事業案を作成し、国に対し、平成二十六年度事業基金の交付申請を行いました。
 国が決定した金額は七十七億三千万円でございましたが、都の事業案は全て採択されており、必要な事業を確実に実施できると考えてございます。

○小宮委員 この基金は、今年度限りのものではなく、来年度以降も都道府県は計画を策定していくことになっています。あわせて、今年度から開始された病床の医療機能報告に基づき、来年度から地域医療構想の策定に取り組むこととされています。
 地域医療構想は、平成三十七年の医療需要推計に基づいて、あるべき将来の医療提供体制を示すものですが、それを実現するための施策としてこの基金事業は位置づけられていると聞いています。
 引き続き、医師会、歯科医師会、薬剤師会などの関係団体ともしっかり連携をしていただいて、国ともぜひ丁寧に議論を重ねていただき、都民が適切な医療サービス、介護サービスを受けられるよう、総合的な取り組みを進めていただきますことをお願いして、次の質問に移ります。
 保育従事職員の宿舎借り上げ支援事業について伺います。
 来年の四月から、いよいよ子ども・子育て支援新制度が始まります。国が定める全国一律の基準では解決できない課題が、この東京には多々あります。
 待機児童対策もその一つです。新制度では、サービスの利用に当たって、これまでの保育に欠ける要件から保育の必要性を要件としたものへと変わることで、ますますニーズがふえるものと思われます。
 そうした中、東京都は、二十九年度末の待機児童解消を目指しています。区市町村に対する保育サービス拡充に向けた取り組みへの支援を強化しており、第三回定例都議会では、施設整備に対する補助の充実をまず図っていただいております。また、今回の定例会においては、保育従事職員の処遇改善を目的とした宿舎の借り上げ経費の補助を創設しております。
 私の地元の杉並区でも、待機児童解消に向けて保育サービスの拡充が図られていますが、人材の確保が非常に大変であるという声を、現場の事業者の方からもよく伺っているところです。
 今回の都の支援策は、こうした声に応えるものと評価しております。本事業について幾つかお伺いいたしてまいります。
 まず、本事業創設の背景について伺います。

○手島少子社会対策部長 待機児童解消に向けた保育サービスの拡充を円滑に進めていくためには、保育人材の確保が極めて重要でございます。
 昨年度実施をいたしました保育士実態調査では、潜在保育士のうち、六割を超える方々が通勤時間を就業の条件に挙げております。保育所等では、早朝から夜まで開所に合わせたローテーション勤務が求められております。
 そこで、住居費に係る支援をすることで、家賃の高い都内においても職住近接を可能とし、保育従事者の確保及び定着が進むよう、このたび、国の安心こども基金を都独自に拡充した宿舎借り上げ支援を行うこととし、今定例会に補正予算を提案したところでございます。

○小宮委員 国の安心こども基金事業を東京都独自に拡充するということですけれども、これまでの国の安心こども基金による補助の実績と、今回の補正予算による具体的な拡充の内容を伺います。

○手島少子社会対策部長 平成二十五年度から開始をいたしました安心こども基金による保育士宿舎借り上げ支援事業は、認可保育所や認定こども園における採用後五年以内の保育士を対象に、一室当たり八万二千円を上限として国二分の一、区市町村及び事業者四分の一ずつの負担割合による補助となっておりまして、これまでの利用実績はゼロ件でございました。
 今回の補正予算案は、都が四分の一を負担することで、区市町村及び事業者の負担をこれまでの半分となる八分の一に減額するものでございます。
 さらに、対象者を保育士に限定せず、保育従事者全てを対象とするとともに、認証保育所、小規模保育事業、定期利用保育事業についても、新たに補助対象とすることといたしました。

○小宮委員 安心こども基金のスキームでは実績がなかったとのことですけれども、今回の補正予算の内容は、補助率のアップに加えて認証保育所も支援の対象にしていただくですとか、幅広い拡充策となっております。ぜひ、より多くの区市町村で、保育に従事する方々の処遇改善となるこの事業を活用していただきたいと思います。それによって保育士の確保、定着も図っていっていただきたいと思います。
 ただ、保育の実施の主体である区市町村の取り組みには大変温度差があると伺っています。
 多くの区市町村で活用されるように、東京都としても積極的に働きかけていくことが必要と考えますが、具体的にどのように働きかけていくか、今後の取り組みを伺います。

○手島少子社会対策部長 保育従事職員宿舎借り上げ支援事業が多くの区市町村で活用されるよう、十一月末に開催をいたしました区市町村説明会において、補正予算案を説明したところでございます。
 今後とも、保育担当の課長会や事務説明会のほか、区市町村に対する個別の働きかけなど、あらゆる機会を捉えまして、本事業の積極的な活用を促し、保育人材の確保を図ってまいります。

○小宮委員 ぜひ現場のニーズを捉えたさまざまな事業をこれからも積極的に展開していただきまして、東京ならではの課題を解決する、そのために全力で一緒に取り組んでいけたらというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げまして、質問を終わります。

○斉藤(や)委員 私の方からも、最初に、地域医療介護総合確保基金についてお伺いをしたいと思います。
 本年六月、医療介護総合確保推進法が成立をしまして、十月から病床機能報告制度が開始されるとともに、都道府県は、それらをもとに地域の医療提供体制の将来のあるべき姿を示す、いわゆる地域医療構想、これを来年度以降策定することとされているところであります。
 また、都道府県は、消費税増収分を財源とする新たな基金、地域医療介護総合確保基金と命名されておりますけれども、これを造成いたしまして、その基金を活用して、さまざまな取り組みを今後進めていくこととなりました。
 これを受けまして、都は、本定例会にこの基金の設置条例案と今年度分の事業執行に係る補正予算案を提案しているところであります。
 今年度の基金については、医療分野が対象となっているようですけれども、改めて対象事業の内容と、それぞれの計上額についてお伺いをしたいと思います。

○西山医療政策担当部長 今年度の基金を充てる事業は、医療分野の中で大きく三つの項目が対象となってございます。
 一つ目は、地域医療構想の達成に向けた医療機関の施設又は設備の整備に関する事業で、計上額は二億四千万円でございます。
 二つ目は、居宅等における医療の提供に関する事業で、計上額は四十三億九千万円でございます。
 三つ目は、医療従事者の確保に関する事業で、三十一億円を計上してございます。

○斉藤(や)委員 今、三つの項目について対象になっているというお話でございましたが、その割合を見ますと、二つ目に今ご紹介がありました居宅等における医療の提供に関する事業、ここに全体の五割以上の予算、基金が充当されておりまして、これは数字から見ますと、在宅療養の推進に向けた事業に重点を置いて計画をされているものと評価したいと思います。
 私は先日、地元の目黒区で開催されました在宅療養シンポジウムというものに参加してまいりました。このシンポジウムでは、住みなれた地域の中で安心して療養するためにと題されていまして、求められる医療と介護の連携をテーマに、区民を一般の公募もしまして、ディスカッションが行われたわけでございます。
 医療と介護等にかかわる多くの職種の方々が一堂に会しまして、医師の方のリーダーシップも本当にすばらしいものもございました。
 顔の見える中で議論したことで、参加した方からは、今後は職種に関係なく相談しやすくなったと。日ごろ顔を合わせている人ではない、なかなか電話一本するにもちょっと臆してしまうような方々も、一堂に会しますと、そういったことも乗り越えやすくなったと、相談しやすくなったというお声ですとか、もっと早く連携をとって、情報を共有すればよかったなというようなお声もございました。
 こうしたことの積み重ねがありまして、本当の意味での顔の見える関係が地域という場でできていくのだなというふうに実感をしていたわけでございます。
 また、このシンポジウムは、区民にも広く公開されておりました。在宅で親をみとられたご婦人などは、目黒区の中で、このように医師を中心に、医師会のリーダーシップもあるんですが、医療と介護の多くの職種の方々が一緒になって議論している姿そのものを大変感慨深くごらんになっていたようでして、もっと区民にこういった連携が始まっていることをPRすべきだという積極的なご意見もあったわけであります。
 医療、介護などの従事者がしっかり連携を進めている、そういうことを実際に目にすること自体で、在宅療養に、ある面では覚悟して向かっていくような、区民にとっても安心感が持てることにつながったすばらしい企画であったというふうに思いました。
 なお、このシンポジウムは、かねてからいろいろ議論されていますけど、都の包括補助事業を活用しまして、区が開催したということを広報で知りまして、私も伺ってきたわけであります。都には、今後もこうした区市町村のさまざまな取り組みへの支援をお願いしたいと思います。
 シンポジウムに参加して改めて感じたことは、ご高齢になっても住みなれた地域で安心して療養できるようにするためには、医療と介護にかかわる多職種が連携をしていくことが重要だということです。
 そして、こうした多職種で連携して在宅療養患者を支えていくためには、情報の共有というものもまた大事になってくるわけであります。
 先月、我々都議会公明党の高齢社会対策プロジェクトチームがまとめました最終提言、ここにも書かれておりますし、また、同月、先月行われました厚生委員会の事務事業質疑におきましても、多職種ネットワークを構築していく上で情報の共有化が重要でありまして、今後、ICTなども有効活用して取り組みを進めていくよう求めてきたところであります。
 そこで、今回の基金の事業の中に、ICTを活用した多職種ネットワークを構築する在宅療養推進基盤整備事業、これが盛り込まれておりますけれども、その事業内容についてお伺いしたいと思います。

○矢内医療改革推進担当部長 在宅療養推進基盤整備事業は、医療と介護の関係者が効果的に情報を共有し、在宅療養患者を支えていく体制整備を進めていく取り組みでございます。
 具体的には、医師、歯科医師、薬剤師、訪問看護師、介護支援専門員、訪問介護員など、地域における医療、介護にかかわる多くの職種の方々が、顔の見える関係のもと、在宅療養患者の日々の体温、血圧、服薬状況、食事摂取や排せつの状況、訪問スケジュール等の情報についてICTを活用し、リアルタイムで情報共有する取り組みを支援する内容としてございます。

○斉藤(や)委員 私がこのICTに非常に関心を強く持ったきっかけは、在宅で家族をみとったご婦人から、新聞に、かかりつけというか、ノートの紹介があったんですね。これは認知症の方を対象にした他の自治体でつくられた、そういったちょっとしたノートなんです。
 情報を共有するために、在宅主治医という方、そして、もちろん家族、お世話になる薬剤師の方々がそのノートを中心に最期を在宅でみとられる。そういった経験をされた方が新聞に、そういったことが載ったのを見て、私は、こういうものがもっと多くの方に知られていくことによって、在宅でみとるところまで、しっかり家族で団結してできるんだということをとても思っていますので、多くの方にこういったことのノートの大事さとか有用性をPRしてほしいということをお伺いしました。
 私は早速そのお宅に行ってきたんですが、それは本当にぼろぼろになるまで、克明にいろんな状況が、日々変化することが書かれているものでして、家族の娘さんなんかは全く素人だったわけですけど、そのお子様が薬剤師の方といろんな会話ができるまでいろいろ勉強して、家族でお父様を、あるいはおじい様をみとられている、そういったことに非常に感銘を受けました。
 そういったことがある面ではリアルタイムで、文字にしたものは、ある面ではツールを使って非常にスピーディーに共有することができれば、ご苦労ももっと軽くなるんじゃないかなというふうに思いましたし、また、医療に携わる方は家族の決意というか覚悟をしっかり見ておられるところもありますので、そういった何でもつづっていいところも含めまして、こういった情報の共有というのは非常に重要であるというふうに思いました。
 今は、具体的には、例えば体温とか血圧とか服薬状況とか、そういったことがまず重要であると思いますけれども、その人の表情ですとかお声がつづられているようなものが、情報が共有されていくことがとても大事だろうというふうに思ったわけでございます。こういったことをICTを活用してリアルタイムで共有することができれば、在宅療養の環境ももっとよくなっていくんだというふうに思いました。
 今後、このような急速な高齢化の進展にあわせまして、在宅療養の患者が、家族の方の増加が見込まれていくわけでございまして、住みなれた地域で、みとりまで含めまして、その人らしい尊厳ある充実した人生を全うできるような在宅療養生活の実現に向けまして、この取り組みを加速し、充実させていただきたい、このように思って、このテーマは終わりたいと思います。
 続きまして、次のテーマでございますが、障害者施策についてもお伺いしたいと思います。
 今回の補正予算に計上されている内容でございます。
 障害者の地域における自立生活を実現するために、入所施設などからの地域移行や地域生活の定着支援が重要であることはいうまでもありません。そのため、障害者の地域居住の場となるグループホームや日中活動を行う通所施設など、さらに、在宅生活を支えるための短期入所の整備を積極的に進める必要があります。
 都は、第三期障害福祉計画に基づきまして、障害者の地域生活基盤の整備を計画的に進めていることは評価したいと思います。
 その一方で、福祉施設を整備するに当たりましては、地価が高いということもありますが、大都市東京の最大のネックは、なかなかその場を確保することが難しいということでございまして、これからますます、ふさわしい物件が少なくなっていくことも予想されるわけでございます。
 そこで今回、補正予算案では、障害者児の施設の設置促進を図るために用地確保策の拡充を図ることとしておりますけれども、この拡充の背景や内容についてお伺いをしたいと思います。

○高原障害者施策推進部長 都は、グループホームや日中活動の場の整備を促進するため、平成二十四年度から、事業者が定期借地権を設定して整備用地を確保する場合に、その一時金に対する補助を実施してまいりました。
 この場合、民有地であり、かつ五十年以上の定期借地権を設定することを補助の条件としておりましたが、土地所有者が長期間の契約を敬遠する場合がある、あるいは、耐用年数が短い木造家屋で整備することが多いグループホームの場合には、使用しづらいといったような実情がございました。
 そのため、今回の補正予算案では、公有地を借りる場合や五十年未満の定期借地権の設定による整備も、その補助対象に加えることといたします。
 さらに、定期借地権の設定以外の場合も含めまして、借地により整備を行う事業者に対して、当初五年間借地料の一部を補助する制度も新たに創設いたします。
 これらの取り組みを通じて、今後も障害者の地域生活を支えるため、グループホームや日中活動の場の整備を一層進めてまいります。

○斉藤(や)委員 今回の補正予算のスキームを見たときに、なるほどと。定期借地権の一時金への補助とか、スキーム自体は、少子高齢社会に対する対応、例えば高齢者に対する施設あるいは子育て施設、同じようなスキームなわけですね。なので、これを障害者にも拡充したのかと。
 そういうようなことではなくて、障害者施策そのものが常にそういった場の提供というか、それを一生懸命探している中で、使えるものは何でも使っていくという中で、今回、補正予算の中に、このグループホームに関する、こういった場の確保の補助金のスキームができたことを私はとても大事に思っているわけです。
 できるだけ、障害者施策は、多くの方が同時に経験することがない、苛酷な状況を抱える家族に対する支援ですので、より、やはり納税者にしても、しっかりそれを認識していく努力もまた必要であると思いますので、適時そういうことを私もしっかりPRしていきたいと思っているわけであります。
 今回の障害者施策の推進につきまして、もう一つ、短期入所開設準備経費等の補助というものもございます。障害者が地域生活を継続していくために、保護者の方が仮に病気になったり、あるいは手術が必要な状況になったりすることもあるわけですが、こういったときに自分以外に見る人がいないというのは大変なことでございます。
 また、保護者の方が二十四時間三百六十五日大変な状況になる中で、レスパイト、こういったものが非常に重要視されているわけでございますが、こういうものに対する支援が必要であります。障害者児を一時的に保護する短期入所の整備を進めることは非常に重要であると考えます。
 さらに、障害者の介護を主に担ってきた親が高齢になりまして、緊急に短期入所するニーズがふえてきているというふうに--これも今回の中に入っているわけですけれども、このグループホームとは別に、短期入所のニーズに応えるために、今回の補正予算がついているわけでございます。
 そこで、今回の補正予算案で短期入所開設準備経費等補助事業、長い名前ですけれども、これに要する経費が計上されておりますけれども、本事業の目的と具体的な事業内容についてお伺いをしたいと思います。

○高原障害者施策推進部長 都はこれまでも、施設整備費の事業者負担を軽減する特別助成を実施することにより、短期入所の整備を進めてまいりました。
 一方、地価が高く、自己所有物件の確保には多額の経費を要する東京においては、空き地等の賃貸物件を活用することが有効であり、現に賃貸物件を活用して、短期入所を実施している事業所も複数ございます。
 このような現状を踏まえまして、今回、賃貸物件の活用により短期入所を開設する事業者に対して、権利金等の家屋借り上げに要する経費を補助するとともに、自己所有の事業者も含めまして、開設に当たり必要なパソコンなど初度調弁等の経費についても支援することによりまして、設置促進を一層図ることといたします。
 今後とも、引き続き短期入所の整備に積極的に取り組んでまいります。

○斉藤(や)委員 先般公表されました東京都の長期ビジョンの中間報告におきましても、グループホームなどの地域生活基盤の整備につきまして、平成二十九年度までに整備目標数が、数値目標が示されたところでもございます。
 日本も障害者権利条約の批准国になったわけでございますので、いよいよ障害者に対する施策が具体的に注目されるところでございますが、引き続き、障害者の地域生活基盤の整備に積極的に取り組むことをお願いいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。

○大山委員 私からは、東京都地域医療介護総合確保基金条例と、それに伴う補正予算、それから、指定管理者の指定について質疑したいと思います。
 まず、二百三十三号議案の東京都地域医療介護総合確保基金条例とその補正ですけれども、医療介護総合的確保推進法に基づく基金の造成ということですね。今回は医療分野での基金ということです。
 私たちは、医療介護総合法の医療分野については、国会では、上からの強権的な医療計画の押しつけで、国民の医療を受ける権利が侵害されることを指摘して反対しました。つまり、都道府県主導で病床の再編、削減を推進する仕組みがつくられ、病院が従わない場合、医療機関名の公表、各種補助金や融資対象からの除外など制裁措置をとることになるからです。
 国民皆保険制度を支えてきたのは、自由開業医制度とフリーアクセスの原則のもとでの質の高い開業医と民間病院、公的病院の献身的な努力と自発的な連携です。強権的なベッド規制は、国民皆保険制度の根幹を揺るがすものだからです。
 この医療介護総合法に基づく基金の造成です。具体的には、この十月につくった医療介護総合確保法に基づく平成二十六年度東京都計画をつくって、基金はこの計画にのっている事業に使うということですね。(資料を示す)この東京都計画を見ますと、基本的な考え方というのがのっていて、高齢になっても、障害があっても、全ての人が医療を含む生活全般の安定が図られ、その人らしい充実した人生を住みなれた地域で全うできるような在宅療養生活の実現を目指していくことが必要、こうしているんですね。
 そして、東京の高齢化を支える地域包括ケアの実現と題して絵が描いてありまして、地域の実情に合わせた地域包括ケアシステムを構築するに当たっての基盤づくり、これが目標になっている。これは重要なことだと思います。
 計画に基づいて実施する事業は、三十九事業が掲げられていますけれども、そのうちの二十四事業は、従来の国庫補助事業より移行ということになっているんです。それ以外の事業は、医療連携のためのICTシステム整備と、在宅療養推進のための病院の退院調整のための事業が目立つわけです。
 在宅で暮らしたいと思う方が在宅で暮らせるようにするために、基盤を整備するというのは重要です。この東京都計画の六ページには、医療を必要とする高齢者を地域で支える体制の一層の充実が求められる、こうなっていますけれども、具体的には何をどれぐらい、どのように充実していくんでしょうか。

○矢内医療改革推進担当部長 都はこれまで、地域における在宅療養体制を整備するため、病院から在宅への移行等を調整する在宅療養支援窓口の設置や、地域の医療機関に病状変化時等に利用できる在宅療養後方支援病床を確保する区市町村を支援するとともに、複数の在宅医が相互に補完し、二十四時間体制で訪問診療等を行う地区医師会を支援してまいりました。
 また、病院から在宅療養への円滑な移行を推進するため、基金を活用し、二百床未満の指定二次救急医療機関に対し、退院支援を行う看護師等の配置を支援しております。
 こうした取り組みにより、高齢者が住みなれた地域で安心して在宅療養生活を送ることができるよう、医療と介護が連携して在宅療養体制を整備してまいります。

○大山委員 在宅療養支援はこれまでもやってきているんだということですね。
 十分な質と量を、都内どこでも確保することが重要です。基金を活用しとさっきおっしゃった、在宅療養移行支援事業というのは、二百床未満の二次救急医療機関に搬送された患者さんが急変時を脱した後に円滑に退院することを促進するために、在宅療養環境を整えるための看護師等の配置を進めるための人件費の補助だということですね。
 同時に、在宅療養患者の容体急変時受け入れに対応することが、この補助を受ける要件になっています。どんどん退院させて家に帰せばよいということではないという認識ではあるわけです。在宅で暮らす高齢者などの急変時に受け入れる病院の整備は重要で、在宅療養移行支援事業が、退院調整とともに急変時の受け入れが要件になっていることは重要だと思っています。
 この事業は、今年度と来年度の二年間だということになっていますけれども、対象となっている二百床未満の百四十五の施設のうち、実施目標はどうなっていますか。

○矢内医療改革推進担当部長 本事業は、都内全ての二百床未満の指定二次救急医療機関を対象としてございます。

○大山委員 全てのということですから百四十五施設が目標なんだということなんでしょうか。しかし、今年度実施している病院が二十三病院ということですから、実際百四十五病院で実施できるのかということなんですね。
 この事業は、人件費の補助となっていますけれども、来年度で人件費補助は終了するということなんでしょうか。その後の急変時の受け入れの保証はあるんでしょうか。

○矢内医療改革推進担当部長 在宅療養移行支援事業は、地域医療を担う二百床未満の指定二次救急医療機関に対し、退院支援を行う看護師等の配置を支援するものでございます。
 事業の実施に当たりましては、在宅療養患者の病状変化時等の受け入れに取り組むことを補助の要件としております。事業の実施期間は平成二十六年度から二十七年度までの二カ年としており、基金を充当して実施いたします。
 本事業は、医療機関が退院支援に取り組むための整備に係る初動期の支援であり、補助事業終了後は整備した体制のもと、それぞれの医療機関において退院支援や在宅療養患者の受け入れ等の取り組みを進めていくこととなります。

○大山委員 人件費の補助は二年間で終了してしまうということなんですよね。それで、この補助を受けるための要件としては急変時の受け入れ、これが要件としてある。
 しかし、人件費の補助は、その受け入れの要件となっていることは、もう二年間でおしまいということなんですね。二年間で、今年度始めたら来年、それから、来年度始めたら一年だけの補助なわけです。補助がなくなって、結局、診療報酬で賄いなさいということですよね。
 つまり、緊急時の受け入れの要件もなくなるということなんですね。診療報酬は件数によるわけです。患者さんの退院してからの暮らしが成り立つように、本人の意向もきちんと聞いたり、それから必要なら住宅の改修もしなきゃいけないし、受けるサービスの組み合わせだとか、地域の状況を把握してケアマネジャーさんとの打ち合わせをしたり、在宅での医療だとか看護もどうするのかだとか、やることはたくさんあるわけですよね。
 急変時の受け入れとセットで、人件費の補助は継続するということを求めておきます。
 訪問看護師さんに話を伺いますと、在宅療養が難しいのは、今の急変時の受け入れと介護者の負担が大きいわけです。それが困難な、在宅療養が難しい二大要素といいますか、そういうことなんです。
 医療ケアを必要とする高齢者の在宅での暮らしを継続させるためには、介護している方の負担の軽減、それから支援、レスパイト、これは欠かせませんけれども、どう認識していますか。

○矢内医療改革推進担当部長 高齢者が住みなれた地域で安心して在宅療養生活を送ることができるよう、医療と介護が連携して在宅療養体制を整備していくことが必要でございます。
 このため、在宅療養支援窓口の設置や、在宅療養後方支援病床を確保する区市町村を支援するとともに、複数の在宅医が相互に補完し、二十四時間体制で訪問診療等を行う地区医師会を支援してまいりました。
 また、病院から在宅療養への円滑な移行を推進するため、基金を活用し、二百床未満の指定二次救急医療機関に対し、退院支援を行う看護師等の配置を支援しております。
 このような医療の取り組みにあわせて、介護においても、訪問看護、短期入所療養介護などの介護保険サービスに加えて、介護保険制度外のショートステイ事業等に取り組む区市町村を支援しております。

○大山委員 さっきの答弁とほとんど同じような答弁をされたわけですけれども、地域に出す、それから、自宅で療養したい、暮らしたいという方たちがやはり自宅で暮らせるように、この基金の目的、東京都計画の目的もそうだし、出すけれども、その後、その介護者は、やはり老老介護だとか認知症を抱えた方を介護している、自分も高齢になっているという方も多いわけですよね。ですから、それだけに、レスパイト、介護している人がちゃんと元気でいられるような施策というのは重要なわけですよね。
 私が伺ったのはその問題で、介護している方々への支援、レスパイト、負担軽減についてどういう認識なのかということなんです。しかし、それにしても、さっきの、今の基金事業は急変時の受け入れを前提にしているわけですね。
 それともう一つ、答弁の中でおっしゃっていた在宅療養後方支援病床を確保する区市町村を支援するということですけれども、東京都の包括補助でその事業があるわけですね。新宿区でも大分前から実施していて、大久保病院だとか、名前はもう違っちゃったんですけれども、厚生年金病院とか社会保険中央病院が一床ずつベッドを--これはベッド確保なんですよね--確保してくれています。
 この事業を始めたきっかけは、区の医師会から、かかりつけ医が必要だと判断したら入院できるような仕組みをつくってほしいと要望が出た、それがきっかけなんですね。この事業は、レスパイトは対象外なんですけれども、実質的にはレスパイト的なものもあるということなんですね。それは、在宅療養を継続させるためには不可欠だからこそ、主治医の先生は必要だということを認めるわけですよね。
 この事業を実施しているのは、現在、十区市のみですね。これも実施を広げていくことが求められていますけれども、どうですか。

○矢内医療改革推進担当部長 都はこれまで、地域における在宅療養体制を整備するため、在宅療養後方支援病床確保事業を初め、区市町村の主体的な取り組みを包括補助により支援してまいりました。
 また、区市町村と地区医師会の在宅療養担当者が出席する連絡会を開催し、先行事例の紹介や課題等について、都、区市町村、地区医師会での情報共有を図っております。
 引き続き、多くの区市町村で取り組みが進むよう、きめ細かく働きかけを行ってまいります。

○大山委員 広げて、ぜひより多くの自治体でできるようにしていただきたいと思います。
 退院を進め、在宅にということだったら、やはり在宅で暮らせるための条件を、質も量も十分に整えることが必要です。本人のみならず、介護している方への支援をともに考えなければなりません。
 東大和市で十二日、七十二歳のお母さんが寝たきりの五十四歳の息子さんの首を絞めたという事件がありました。どうしてこんな事件になってしまったのかということは検証を待たなければなりませんけれども、今後、教訓も引き出して生かしていかなければならないことだと思っています。
 病気だとか胃瘻だとかがありますと、高齢者でもショートステイも難しいわけですよね。複合型のサービスだったら大丈夫なんでしょうけれども、量はといったら、まだまだ圧倒的に少な過ぎるという状況です。老人保健施設のショートステイも、いつもいっぱいという状況ですね。介護者のレスパイトも視野に入れて、在宅療養支援を位置づけなければならないということを述べておきます。
 もう一つは、指定管理者です。
 今回の指定管理者の指定は、児童養護施設が六カ所、知的障害児者の施設が四カ所、内部障害者施設と中途失明者の生活支援施設、それから身体障害者の自立ホーム、それから重症心身障害児者の施設、合計十四施設です。
 指定管理者の指定についてはいろいろ課題があります。一つは、民間移譲を前提にしているということです。二〇〇六年二月に出されたのが福祉・健康都市東京ビジョンですね。ここでは、高齢者施設も、児童養護施設も、障害者施設も、とにかく民間移譲だといって計画が出されました。
 現在までに民間移譲をしてしまった施設は何カ所で、予定があるのは何カ所ですか。

○西村事業調整担当部長 都は、平成十八年二月に策定した福祉・健康都市東京ビジョンにおいて、都立施設のさらなる展開として、福祉保健局が所管する全ての施設について方針を示し、着実に取り組みを進めてきておりまして、これまでに二十七施設を民間移譲いたしております。
 また、平成二十七年四月に三施設の民間移譲を予定しております。

○大山委員 障害者の更生施設や生活実習所、それから身体障害者の療護施設も、母子支援施設も、通勤寮も、大切な都立施設を三十カ所も民間移譲してしまう、来年度までにしてしまうわけですね。
 東京の福祉保健の新展開二〇一二では、さらなる改革の基本的な考え方として、民間移譲をさらに進めるということが書いてあります。しかし、保護者を初め、多くの都民の皆さんから都立で継続してほしいという要望が出されています。
 昨年は、七生福祉園、千葉福祉園の保護者会の皆さんから出された請願が、都立障害者施設は、介護等を必要とする障害者に施設入所支援、生活介護、自立訓練及び就労移行支援を行うことを使命としており、このような総合的な施設障害福祉サービスを維持するために、千葉福祉園、七生福祉園等の施設は、直営及び事業団運営を引き続き堅持することというふうに求めていました。
 東京の福祉保健の新展開二〇一二で注目されることがありました。児童養護施設の石神井学園と小山児童学園は民間移譲方針を撤回しているんですね。他の施設についても東京都の施設として果たす役割を明確にして、民間移譲方針は撤回するべきです。
 もう一つの課題というのは、指定管理の指定期間の問題です。
 民間移譲を前提にしているところは二年や三年ということです。これは、民間移譲自体が問題だということですね。それから、民間移譲を前提としていないところは、石神井学園と小山児童学園、それから東部療育センター、それらは五年間となっています。
 民間移譲を前提としていない施設について、指定管理者の指定期間を五年間としている理由は何でしょうか。

○西村事業調整担当部長 指定管理制度の運用に関しましては、総務局で統一的な指針を示しておりまして、その中で、指定管理期間につきましては五年を原則とするというふうに定められております。
 私ども福祉保健局といたしましても、指定管理期間は五年を原則とさせていただいております。

○大山委員 私も東京都指定管理者選定等に関する指針、総務局からいただきましたよ。指定期間について見てみると、指定期間は五年を原則とするが、特に利用者との関係で長期的に安定したサービス提供が求められる施設等については最長十年とする、こうなっているわけですね。
 石神井学園と小山児童学園は方針を転換して、都立で継続することにした施設ですね。その理由について、福祉保健の新展開二〇一二では、石神井学園については、児童ケアの充実を図るため、虐待による重篤な症状を持つ児童等を確実に受け入れるという公的な役割を果たす施設として、生活支援、医療、教育を一体的に提供する連携型専門ケア機能の試行のための準備を行いますと、こう書いてあるわけですね。小山児童学園については、情緒、行動上の問題を抱える中高生を確実に受け入れるという公的な役割を果たす施設として機能の強化を検討していきます、こう書かれています。
 職員集団として、より専門性の高さを求めているんじゃないんですか。しかも、虐待を初めとして、心身ともに傷ついてきた子供たちにとって、よりどころとなる本当に信頼できる職員との関係こそ重要ではないんでしょうか。児童養護施設を卒業しても、親元に帰るように戻ってこられる場所にすることも重要です。
 また、重症心身障害児者の施設である東部療育センターは、成長、発達がゆっくりであり、なおかつ医療ケアも必要で、重度ということですね。
 これらの三つの施設というのは、利用者と職員との信頼関係は非常に重要であるということは明確です。そのためには、職員集団としての継続性と積み重ねは欠かせないと思いますけれども、どう認識していますか。

○西村事業調整担当部長 質の高いサービスを利用者に提供するためには、職員の資質の向上や人材育成の取り組み、利用者の要望を把握し改善するサービス向上の取り組み、第三者評価制度の受審を初めとした法人運営の透明性の確保など、さまざまな取り組みなどが必要でございまして、その中で、支援の継続性の確保につきましてもそうした要素の一つと考えております。
 私ども、民間移譲を基本とする施設につきましては、事業者が頻繁に交代することを避けるため、現在の指定管理者を特命で選定するなど、利用者支援の継続性と事業運営の安定性を確保するための配慮を行っております。
 なお、先ほどから、石神井と小山について、民間移譲の方針を撤回したというご発言があるんですけれども、私どもこれまで、民間でできるものは民間でということでありまして、石神井、小山を民間移譲するというような方針はお示ししたことはないかと思います。

○大山委員 この二〇〇六年、平成十八年のところには全部、民間移譲を前提とするということになっているわけですよね。都立児童養護施設については、民間の弾力的何とかかんとかといって、民間移譲を行いますと。この中には、都立施設、児童養護施設は入っているわけですから、やはりこれから二〇一二は転換したということだと私は認識しています。
 それで、民間移譲のことを私は聞いているわけじゃなくて、民間移譲方針は撤回しなさいということは先ほどいったとおりです。しかも、二年や三年なんていうのは論外だと。何を聞いたかというと、それは、職員集団としてのより専門性の高いものが求められているんじゃないの、継続性と信頼が必要なんじゃないのということを聞いたわけですよね。
 指針にあるように--指針というのは、(資料を示す)この指定管理者の指針にあるように、特に利用者との関係で長期的に安定したサービスの提供が求められる施設なんだということを二〇一二でいっているわけですよね。ですから、五年にこだわらないで指定期間について検討するべきときなんじゃないんですか。どうですか。

○西村事業調整担当部長 総務局の指針では、都民サービスの安定的な提供、向上が図られるとともに経営の効率化も十分に見込まれる期間として、五年の指定期間が原則とされている、こういう考え方が示されております。
 福祉保健局では、こういう考え方を踏まえまして、指定期間を原則五年としております。

○大山委員 やはり福祉保健局は、子供たちの立場、それから利用者の立場に立ち切るべきなんですよ。経営の効率化なんていいますけれども、もうかる仕事ではないわけですよね。利用者に質の高い処遇を提供しようというんだったら、十分な人員配置、それから集団の規模、部屋などの広さを保障することなんですよ。質を高めるための条件整備こそ東京都が保障するべきなんですよ。人が人を育てる施設なんですから、長期的な見通し、それから信頼関係、専門職としての学習、職員集団としての向上こそ必要です。継続して選定しやすい仕組みをつくったということは、継続して運営することが重要だということなんじゃないんでしょうかね。
 伺いますけれども、石神井学園と小山児童学園は特命の指定となっていますが、なぜですか。

○西村事業調整担当部長 石神井学園と小山児童学園につきましては、虐待による重篤な症状を持つ児童や、情緒、行動上の問題を抱える中高生を確実に受け入れるという公的な役割を果たす施設として位置づけられております。
 総務局の指針では、都の政策との連動性及び管理運営の特殊性が高い場合には、行政に対する支援、補完機能を有する監理団体を特命で指定管理者に選定することができるとされておりますことから、現在の指定管理者であり監理団体である東京都社会福祉事業団を特命で選定しております。

○大山委員 そういうことなんですよね。今答弁されたとおり、石神井学園と小山児童学園が果たしている役割を考えたら、職員集団を変えることは困難だし、変えてはいけないわけですよね。指定管理者制度の矛盾が大きいんです。本来だったら指定管理などではなくて、現在の職員集団もろとも直営にすれば、それで済むことなんです。
 今回、指定管理者はどこも変わっていません。ですから、議案には反対しませんけれども、指定管理者制度の矛盾が大きいこと、改善できることは改善することを求めて、質問は終わります。

○斉藤(あ)委員 それでは、私の方からは、補正予算の予算書の方の八ページから一〇ページにかけてのところで質問いたします。
 先ほど、るる、地域医療介護総合確保基金の質問が出ております。今回、その中で、もともとの東京都の計画ではいろんなメニューがあるわけなんですが、今回、補正予算にのってきたのはそのうちの幾つかというふうなことになっております。大もとの部分についての積立金の額なんかは今回のっているわけなんですが、今まで質問もあった中で改めてきちんと聞いておきたいのが、この積立金の算出方法なんですけれども、自治体の規模とかでトップダウンでおりてくるような決め方もあれば、いろんな事業を集めて、まさにボトムアップで決めていくというふうな決め方もあるかと思います。話の感じではボトムアップの方なのかなというふうに思ってはいるんですが、この金額の算出と決定の過程について、そこを伺いたいと思います。
   〔委員長退席、小宮副委員長着席〕

○西山医療政策担当部長 都は、医療介護総合確保法に基づき、消費増税分を活用した新たな基金に関する都道府県計画として、平成二十六年度東京都計画を策定いたしました。
 この計画は、本年十月に開催した東京都医療審議会の審議を経て決定したものでございますが、計画の策定に当たりましては、国から示された地域における医療及び介護を総合的に確保するための基本方針に基づき検討を進めまして、東京都医師会など関係団体とも十分に協議を重ねてまいりました。
 基金を充当する事業としては三十九事業、七十七億三千万円を計上しておりますが、都が国へ基金事業として申請した事業は全て採択されております。

○斉藤(あ)委員 そうすると、今、審議会の方を通過してのお話ということで、この事業の選び方などについても、大分、審議会とかのセンスというものもかなり出ているんじゃないかなというふうに思います。
 それでは、ちょっと細かいそれぞれの事業について、九ページ以降に出ておりますけども、この九ページには歯科医療技術者対策というのもあります。これについては、従来実施してきた事業を今回の基金を使って拡充していくというコンセプトです。もともとのこの東京都の計画なんかについても、歯科も視野に入れている点からして、対象とする事業をかなり幅広く考えているということがよくわかります。
 そして、伺いたいのはそれ以外の九ページの事業なんですけれども、島しょ看護職員定着促進というのがございます。これについては大変重要であります。ただ、そのほかの事業も含めて気になるのは、今回、十二月の補正予算ということですので、年度内に行えるという時間というのはかなり限られているわけでありますね。
 そこで伺うのは、この島しょ看護職員の定着促進事業に関しては、今年度内のこの予算でどのようなアクションを起こしていこうと考えているのか、そこを伺いたいと思います。

○矢内医療改革推進担当部長 島しょ看護職員定着促進事業は、看護職員の確保が困難な島しょにおいて、看護職員が研修を受ける機会を設けることなどにより、モチベーションの向上やケアの質の向上を図り、定着を促進することを目的としております。
 今年度においては、島しょの医療機関や介護保険施設等を対象に、研修テーマや実施時期等のニーズを把握するための調査を実施いたします。

○斉藤(あ)委員 ありがとうございます。これまでも島しょ部の医療、福祉関係者から看護師の定着というか、看護師が確保できるような支援は随分要望があったと思いますし、特にその中で、高齢者福祉施設なんかの看護師の確保という点も含め、私ども都議会民主党も何度も要望をしてまいりました。東京都ももちろん、その都度対応をしていたというふうに私は認識しておりますけれども、今回、基金によって財源の後ろ盾を持って、腰を据えて定着支援をしていくということであるかなというふうに思います。
 特に今回、研修のあり方を軸にして、ニーズ調査からきちんと入っていくということであります。看護師の方も、もちろん島に限らずどこも、あと保育園とかさまざまな障害者施設、看護師を確保したいという施設は本当にたくさんありますので、わざわざ島まで行ってくれるというふうなことになったりすると、やはり、それなりに看護師自身にとってもかなりメリットがなければいけないと思うんですが、もしも手厚い研修があるというふうな印象を持たれれば、かなり興味を持つ看護師というのはふえると私も思っています。そういう意味ではぜひ、看護師の具体的なニーズに的確に応える事業として、この予算を使っていただきたいというふうに思っています。
 それに続いて、並んで書いてあります看護職員復職支援事業についても伺うんですが、これまでナースプラザでふだんから取り組んでいるというふうなことで認識をしているんですが、今回の事業では届け出制度を活用したというふうな前置きがございます。法改正に基づくこの届け出制度について、改めてどのような制度か、確認をします。

○矢内医療改革推進担当部長 看護師等の人材確保の促進に関する法律の改正により、平成二十七年十月から看護師等免許保持者の届け出制度が開始されるところでございます。
 この制度は、離職している看護師等の情報を効果的に把握するため、看護師等が離職した場合等に、氏名や住所などをナースセンターへ届け出ることを努力義務とするものでございます。
 詳細な手続などについては、まだ国から示されておりません。

○斉藤(あ)委員 看護師については国家資格でございますし、そもそも更新がない国家資格でございます。ですので、最初、届け出制度に関していうと、何となくイメージではあったんですけれども、特別な工夫をしなくても、潜在的な看護師なんかも含めて、ある程度把握することができるようなイメージを持っておりました。
 しかしながら、今の答弁ですと、努力義務という言葉がありましたけれども、努力義務の届け出制ということでございますので、実際にはなかなか、もちろん個人情報の保護とか、もともとの資格登録者の取り扱いの仕方の部分で、実際にはそう簡単に、国家資格だからといって、国家資格の保持者のリストを流用できるというものではなさそうでございます。
 そうなると、迅速かつ細かく把握することというのはなかなか今度逆に難しくなってくるんじゃないかなというふうに感じるわけなんですが、今年度内という限られた時間の中でどのようにこれを取り組んでいくのか、取り組んでいくと予定しているのか、そこをしっかり伺います。

○矢内医療改革推進担当部長 この届け出制度が開始されると、東京都ナースプラザが離職者に対して早期にアプローチすることが可能となり、潜在化を予防し、効果的な復職支援につなげることが期待できるところでございます。
 今年度におきましては、来年度の制度開始に備えて、届け出制度の周知や円滑に届け出をしていただくための方法、届け出制度を前提とした復職支援策等について、関係団体と協議しながら検討を行ってまいります。

○斉藤(あ)委員 最初の認識だと、私なんかは、この届け出制度ができると、かなり漏れなく把握できるイメージがあったんですが、なかなか実際には、今年度内は手続の部分の全体のプランとかを関係団体と協議をして、多分決めていくことになると思います。ちょっとなかなか息の長い取り組みになりそうな気がします。
 非常に看護師の確保というのは喫緊の課題でございますので、そういう意味では、多分早くこれが活用できるようにという声は多いと思うんですけれども、しかしながら、実際にプランづくり、事業の計画自体をきっちり年度内に練って、新年度の方でかなり完成度の高いものでスタートしていただきたいというふうに要望させていただきます。
 では、次のページの一〇ページの部分の方も伺っていきたいと思います。
 同基金の使途として、精神障害者早期退院支援事業と精神保健福祉士配置促進事業というのが出ております。これにつきましては、特に退院促進に関しては、ことし六月の一般質問で私も本会議の方で取り上げさせていただきまして、舛添東京都知事もかなりやる気を示していただきました。そのやる気が補正予算案につながったということであれば、大変私もうれしい限りなんですが、今定例会でも一般質問で提言がこれについてはありましたけれども、いずれにせよ、これらの退院促進、精神障害者の地域での生活支援というものについてはしっかり頑張ってほしいと思います。
 そこで伺うんですけれども、今回、やはりこれも十二月の補正予算ということで、なかなか期限が今年度内については限られてはいますが、今回の早期退院支援事業、この補正予算において実施することになった背景と、その事業内容について教えていただきたいと思います。
   〔小宮副委員長退席、委員長着席〕

○熊谷障害者医療担当部長 今年度より施行されました改正精神保健福祉法では、精神科病院の管理者に対しまして、医療保護入院者の退院促進に関する措置が新たに規定され、在院期間一年未満の医療保護入院者につきましては、退院支援委員会の開催などが義務づけられております。
 医療保護入院者が早期に退院できるよう支援するには、病院による治療や退院に向けた取り組みはもとより、入院後の早い時期から病院と地域の相談支援事業者などが連携し、精神障害者本人や家族に対し、退院する地域の障害福祉サービスなどに関する情報提供をするなどの取り組みが重要でございます。
 このことから、精神障害者早期退院支援事業では、退院に向けた支援計画などを検討するため、病院が地域の相談支援事業者等の参加も得ながら開催する退院支援委員会に必要な経費を補助することによりまして、地域の関係機関との連携を強化することで、精神障害者の早期退院を推進いたします。

○斉藤(あ)委員 ありがとうございます。私もいろいろ事業がある中で、何でも、いいものはいいとちゃんと褒めていきたいですし、また、非常に懸念されるものについては、非常に心配であるというふうに厳しく質問していきたいといつも心がけてはいるんですが、今回、答弁をいただいた中で、精神障害者早期退院支援事業の中で、退院支援委員会に必要な経費を補助していくという答弁がございました。
 実は、非常に私としては、この事業を今回の補正予算の中に入れたという部分について、また、その事業の中身についても、大変評価をしております。
 というのは、一見退院促進という話になりますと、どうしても地域に、例えば就労支援事業所をつくって、そのための設置に関するお金を出していきますよとか、いろいろな方法がありますし、そういったものも別にそんなにおかしくありません。デイケアをふやしていったりするのも非常にいいと思うんですが、ただ、現実問題、退院促進をする上で大事な退院支援委員会という、病院が開催する委員会に関しては、地域の相談支援事業者が入っていく必要がないと、本人の退院のできる状況、もしくは本人の意思、周辺の家族、関係者の方の意思なんかを見たときに--ちょうどいいチャンスというのがあるわけです、退院しやすいチャンスというのがある。そのときにうまくそのチャンスをすくい上げないと、やっぱりタイミングを逃してしまうということがあるんですね。
 ところが、病院の方は病院の方で大きく運営していますから、この部分に対してのコストというものについて、少ないというわけじゃないわけなんですが、ただ、地域の相談支援事業者の方については、本当にこの報酬が、びっくりという形容詞がついても構わないぐらい報酬が低くて、退院支援委員会に足を運ぶということでも、なかなか実はコストを出すのが大変なんですね。
 こういったものについては、何か物すごいものをつくるわけじゃないんだから、こういったものはただでもいいじゃないかと、足を運ぶぐらいはいいんじゃないかというふうな解釈をされてしまいがちなんですが、実際にはそういう部分にコストがちゃんと支払えないばかりに、相談支援事業者が積極的に退院支援委員会の中にかかわれないという現実があります。
 そういう意味では、今回、いろんな事業がある中で、私、非常にセンスがいいなと思ったのは、よく現場の雰囲気をわかっているなというのが、今回の実感であります。
 ですので、退院支援委員会がきちんと開きやすい、みんなが集まりやすい環境をつくれなかったのは、結構、退院促進という中ではボトルネックになりやすい内容だったんですね。
 それを考えると、今回、例えばデイケアとかそういうのも大事なわけなんですが、そういうものだけに目が行かずに、こういったところにきちんとお金を出していこうというのは、非常に私としてはいいセンスだなと思いますし、変な話、関係者の部分を低い報酬で甘んじるように許容したままで、それを強いたままで、それで成果が上がらないというふうにいって嘆いていても何も変わらないですから、こういうふうな試みの中で、いい成果が出る、いい結果が出るというものをちゃんと評価していって、これがよければどんどんこういった部分に着目をして予算をつけていくというのは、ぜひ今後頑張っていただきたいところであります。
 このあたりについては、審議会の方の議論も非常にいいものだったんじゃないかと思いますし、実際に審議会の結果も、必ずしも福祉保健局は全部お金をつけますよというふうに、どこの局もそうなんですけれども、必ずしもならないということを考えると、福祉保健局側の方のセンスもなかなかよかったんじゃないかなと私は思っていますので、ぜひ、関係者の皆様には頑張っていただいて、きちんとこの事業の評価もしていただきたいと思っております。
 そういうふうな、普段あんまり私、べたべた褒めたりしないつもりでいるんですが、今回これについては、私は非常にいいかなと思っております。
 さらに伺うんですけれども、病院と地域の相談支援所との連携を強化するためには、病院内における体制づくり、これもやっておく必要がございます。
 このときに動ける人材となるとそれは精神保健福祉士だろうと思っていますし、その役割は重要だと思っています。
 そこで伺うんですけれども、この精神保健福祉士配置促進事業についてはどういうものでしょうか。

○熊谷障害者医療担当部長 精神保健福祉士は、精神障害者本人やご家族からの社会復帰等に関する相談に応じるほか、病院内外との調整を行うなど、退院支援におきまして重要な役割を担っております。
 精神保健福祉士配置促進事業では、精神科病院に対して精神保健福祉士の配置を促すことによりまして、精神障害者の入院の長期化を防ぎ、円滑な地域生活への移行を支援していきます。
 今年度はまず、精神科病院の職員を対象に、精神障害者の退院に向けた医療と福祉の連携に関する研修を実施いたします。

○斉藤(あ)委員 今年度は、基金を使ったもので初年度と、しかも補正予算でのスタートということで、大変短期間の実施ですので、まずは研修からということであります。
 現在、病院によっては精神保健福祉士を十分に配置できていないところもあるように聞いております。ですが、東京都のこの計画を見ますと、今後は配置コストに伴うような配置の促進支援になっていくのかなと思っております。
 ぜひともこの部分については、前向きな姿勢で取り組んでいただきたいと思いますし、先ほどちょっとご紹介したような、今回の基金を使うことによって、ちょっと今までなかなかお金が回りづらかったような、すき間の部分にも予算が行くということがもしもできるんであれば、いい活用というのを議論してやっていくことはできるのかと思っておりますので、ぜひそういうことをトータルで期待いたしまして、私の質問を終わります。

○おときた委員 初めに私の方からも指定管理者制度についてお伺いいたします。
 平成十八年度より運用を開始された指定管理者制度は、競争原理を働かせつつ、民間事業者の手法を活用することにより、サービスの向上や経費の削減を図ることが主な狙いであり、今後も基本的には推し進めていくべきものであると考えます。
 福祉事業については、その特殊性から、コンペティションを行わずに特定業者の指定になることも理解はできますが、委託する行政と事業者の側には、常に一定の緊張感が保たれていなければなりません。
 今回、我が会派が主要政策課題として取り組んでおります児童養護施設の指定管理者の更新に当たりまして、その全てが東京都社会福祉事業団を指定管理者候補としておりますが、まずは、この事業者がいつから指定管理者として児童養護施設を管理されているのかを伺います。

○西村事業調整担当部長 東京都社会福祉事業団は、都立施設がそれまで培ってきた利用者支援のノウハウを継承するとともに、時代の変化に対応できる柔軟で弾力的な施設運営を行うため、町田福祉園の開設を機に、平成十年度に設立いたしました。
 以降、順次都立施設の受託運営を進め、平成十二年度からは、都立児童養護施設の運営を始めております。
 その後、地方自治法の改正による指定管理者制度の導入に伴いまして、平成十八年度からは指定管理者として都立福祉施設を運営しております。

○おときた委員 長きにわたり単一の事業者が管理をされていることがわかりました。
 そして今回も三年から五年という長期間、私、こちらは決して短くない期間だと思いますが、こちらを再びお願いすることになるわけですが、これまでの東京都社会福祉事業団への東京都の評価、こちらをお聞かせください。

○西村事業調整担当部長 指定管理者による施設の管理運営状況につきましては、毎年度外部委員を含む委員会を設置して評価を実施し、その結果を施設運営に反映することで都民サービスの向上を図っております。
 また、指定管理者の候補者の選定に当たりましては、公募、特命にかかわらず、指定期間中の事業計画と法人施設の運営実績について、外部委員を含めた選定委員会において審査を行っております。
 こうした中で、東京都社会福祉事業団は、被虐待児や最重度障害者など、支援困難な利用者を受け入れ、専門性の高いサービスを提供するとともに、こうした利用者に対する支援のノウハウを民間福祉施設にも普及させており、都全体の福祉サービス水準の向上に寄与しているものと評価されております。

○おときた委員 東京都及びその選定委員会は、福祉事業団の実績を高く評価しているということがわかりました。
 一方で私は先日、実際に同事業団が管理する石神井学園に足を運びまして、また、利用者や関係者からの評価もヒアリングいたしましたが、スタッフの人手不足や質の面、児童生徒への学習面でのバックアップ、そして退所した後のアフターケアなど、まだまだ改善すべき点は多く存在するように思います。
 そこで、この次の指定期間を迎えるに当たりまして、東京都は同事業団にどのような働きかけを行っているのか、今後の運営において期待することをお伺いいたします。

○西村事業調整担当部長 今回の指定管理者の選定に当たりまして、東京都社会福祉事業団から提出された事業計画では、利用者本位のサービスを徹底するとともに、質の高いサービスを安定的に提供するため、人材の確保、育成に取り組むこととしております。
 児童養護施設においては、対象児童の居宅や職場を計画的に訪問し、生活相談に応じるなど、アフターケアを充実することや、新任職員に育成担当者を配置し職務を通じた能力向上に取り組むことなどが提案されております。
 都は、先ほど申し上げました指定管理者の運営実績の評価を行う中で、事業計画に沿って適切な運営が行われているか確認してまいります。
 また、社会福祉事業団は、監理団体として行政に対する支援、補完機能を担っており、現在、多くの児童養護施設、障害者施設を指定管理者として運営しております。
 今後とも、利用者サービスの一層の向上に取り組んでいくことを期待しております。

○おときた委員 監理団体として密接な連携をとっていくということになると思います。
 繰り返しになりますが、事業の特殊性や安定性、また継続性の観点から、特命による指定を続けることは理解ができるものの、これがサービスの低下や惰性的な運営を招かないように細心の注意を払う必要があります。
 今後も、選定委員会とともに厳しい査定を行うとともに、民間の活力を生かすという指定管理者制度の意義を十分に尊重しながら、継続ということも非常に大事なんですけど、やはり緊張感を保つということも一面非常に大事だと思いますので、事業者と連携して、未来ある児童生徒によりよい社会的養護を与えられるよう、最大の努力を尽くしていただけるよう要望いたします。
 次に、補正予算の中から、事業所内保育施設の認可化移行支援についてお伺いいたします。
 来年度から施行される子ども・子育て支援新制度では、事業所内保育事業も区市町村の認可の対象になると聞いております。
 現行では、事業所内保育施設は認可外保育施設として位置づけられておりますが、まず、都内で事業所内保育施設として届け出されている施設は何カ所あるのかを伺います。

○手島少子社会対策部長 平成二十六年十月現在、都内で事業所内保育施設の届け出がある施設は、三百六十七カ所となっております。

○おときた委員 多くの事業所内保育施設が都内には既に設置をされており、本事業の対象となる可能性があることはわかりました。
 事業所内に保育施設を持つ事業者を地域型保育事業へ移行させる本予算の狙いは理解をできますし、待機児童解決のために打てるべき手は全て打つという明確な姿勢があらわれた補正予算については、高く評価ができます。
 ただ、利益を上げなければならない民間企業にとって、社員の福利厚生である事業所を地域へ開放することのメリットは、必ずしも明確でなく、本制度の普及活用には一抹の不安も残ります。
 そこで、本事業の制度設計と狙い、補正予算額、規模とあわせて、認可に移行することの事業所にとってのメリットについてお伺いいたします。

○手島少子社会対策部長 事業所内保育事業は、子ども・子育て支援新制度において、待機児童解消を図るために、地域の児童を受け入れることが認可要件となっております。
 そのため、これまでの新規開設補助に加え、新たに既存施設の認可移行に必要な修繕費等の補助を創設することで、事業所内保育施設を活用して待機児童解消を図る区市町村を支援することといたしました。
 今回ご提案申し上げております補正予算案では、三カ所、約七千万円を計上しているところでございます。
 認可に移行する事業者のメリットについてでございますが、事業所内保育事業の区市町村認可を受けると、地域の子供だけではなく、従業員の児童につきましても、保育の必要性の認定を受ければ地域型給付が支給されることになり、事業者の負担が軽減されます。
 また、事業者の利用が少ない場合でも、地域の児童を受け入れることで利用者が確保され、経営の安定にもつながるものと考えております。

○おときた委員 事業所側にとっても、CSRや広報的な側面だけでなく、事業所運営のコスト軽減等につながることがわかりました。
 補正予算額は約七千万円、三つの事業所が本制度を利用することを想定されているとのことですが、こうした制度はスタートが肝心ですので、制度をつくったものの利用者はいないという事態を招かないよう、最大限の努力をしていかなければなりません。
 本制度の利用に向けて、事業者にどのような働きかけを行っていくのかを伺います。
 また、こちらは新事業の補正予算ですので、来年度以降はどの程度の事業所数を移行させていく計画なのか、またそれによって都内で何名程度の待機児童が解消される見込みなのか、今後のプランについてもあわせてお聞かせください。

○手島少子社会対策部長 都は既存の事業所内保育施設設置者に向けまして、今月、新制度の説明会を開催し、認可移行についての説明を行いました。
 また、保育の実施主体でございます事業所内保育事業者の認可権者となる区市町村に対しましては、先月末、補正予算案について説明をしたところでございます。
 一方、区市町村におきましても、認可移行を希望する事業者向けに説明会を開催している自治体もございます。
 都といたしましては、今後とも、保育担当の課長会など、さまざまな機会を捉え、区市町村に対し本事業の活用を働きかけてまいります。
 次に、待機児童解消に向けた計画についてでございますが、都は、さきにお示しをしました長期ビジョン中間のまとめにおいて、平成二十九年度末までに、保育サービス利用児童数を四万人分ふやす目標を掲げ、年末に策定をいたします最終報告で、その具体的な工程を示すこととしております。
 また、年度末に策定をいたします、仮称でございますが、東京都子供・子育て支援事業支援計画において、区市町村が策定をする保育サービスの整備目標を踏まえ、待機児童解消に向けた取り組みを盛り込むこととしております。
 その中での事業所内保育施設の認可移行計画数についてでございますが、保育サービスの整備は、地域の実情を最も把握をしている基礎的自治体であり、かつ、保育の実施主体でございます区市町村が、事業所内保育事業はもとより、認可保育所、認証保育所、認定こども園、家庭的保育事業、定期利用保育事業など、さまざまな保育資源を地域の実情に合わせて選択し、組み合わせ、計画的に進めていくべきものであるというふうに思います。
 今回提案をいたしました補正予算案は、これらの整備を進めていく区市町村の選択肢をふやし、取り組みを支援していくものでございます。

○おときた委員 丁寧なご答弁ありがとうございます。
 こちらは新規の事業ですから、補正予算を審議するに当たっては、本体となる事業計画についても詳細を確認するべきと思うのですが、具体的な数値などについては、年末までに作成予定ということでお答えいただけないようで、そちらについては残念です。
 新規事業をスタートする場合、やはり中長期的な計画、そして数値からその実施の可否を判断するのが、やはり民間などでは当然のことですので、その頭の部分だけを補正予算として審議、そして決議しなければならないことについては、懸念を表明しておきます。
 とはいえ本制度は、区市町村の負担もない注目すべき東京都の独自の制度です。
 区市町村の取り組みを促すとのご答弁でしたが、窓口となる区市町村には、事業者への積極的な働きかけを行う、待機児童が多いエリアの事業所に関しては、いわば営業活動を行うというぐらいの積極性を見せていただきたく思います。
 東京都としても予算をつけるだけでなく、区市町村と連携してリーダーシップをとって、少しでも多くの事業所内保育施設が地域型へと移行し、待機児童解消に向けて寄与されることを強く求めまして、私からの質問を終わります。

○あさの委員 私からは、この委員会に付託されております議案のうち、第二百三十四号議案、東京都女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例について伺いたいと思います。
 まず、この改正案ですけれども、関係法令の改正によって貸付限度額の上限値を上げるんだという形で伺っておりますが、まずはこの女性福祉資金の貸付制度の目的、貸付対象について確認をしたいと思います。

○松山事業推進担当部長 東京都女性福祉資金は、資金を貸し付けることにより、経済的自立と生活意欲の助長を図り、女性の福祉の増進に寄与することを目的としております。
 貸し付けの対象は、二十以上の子を扶養している配偶者のいない女性または寡婦等であり、女性が扶養している子の大学や専門学校へ通うための費用を対象とした貸し付けが多くを占めております。

○あさの委員 今のお話で目的はわかったわけですけれども、実際の貸し付けというのは、扶養している子の修学費用などが多いということがわかりました。
 子供を持つ親であるならば、当然、自分が我慢しても子に与えたいと思いますし、その子供の教育、子供の人生を決める教育をできるだけ与えてあげたいという思いになるのは、実際、そのことだと思います。
 特に教育の機会、これはお金を理由に断念させるというのは、親としては絶対に避けたいというふうに思っているところだと思います。
 先ほどの説明では、二十以上の子を扶養している女性のひとり親家庭へは、この女性福祉資金で対応しているということでございますが、では、二十未満の子を扶養しているひとり親家庭の貸し付けは、どのように対応しているのか伺いたいと思います。

○松山事業推進担当部長 二十未満の子を扶養しているひとり親家庭につきましては、その経済的自立と生活意欲の助長及び扶養されている子の福祉の増進を図るため、東京都母子及び父子福祉資金を貸し付けております。
 なお、現に、二十未満の子と二十以上の子を同時に扶養している場合は、二十以上の子の修学資金等についても、東京都母子及び父子福祉資金により貸し付けることができます。

○あさの委員 今のご説明で、二十未満の子を扶養しているひとり親家庭については、母子家庭であろうが、あるいは父子家庭であろうが、貸し付けは受けられるんだということがわかりました。
 父子家庭も含まれたというのは、たしか私の記憶が正しければ、最近の改正によって貸し付けが可能になったんだと思います。
 昨今の経済状況を見れば、母子家庭、父子家庭、その区別なく、子供たちが家庭の経済状況によらなくても学習を続けられるように、このように対象を拡大したのは、非常に評価できることだと思います。
 父子家庭というところで対象を拡大したわけですが、実際にどのくらいニーズがあったのかということを把握することも非常に大切だと思うんですね。
 この父子の福祉資金というのが、父子家庭を対象に創設されたものなんですけれども、今、現状把握できている貸付実績について伺いたいと思います。

○松山事業推進担当部長 東京都母子及び父子福祉資金の平成二十六年十月の父子家庭に対する貸付実績は、貸付件数四件、貸付金額は約百九十万円であり、貸付内容は、修学資金と就学支度資金でございます。

○あさの委員 十月の創設の時点で既にもう四件あるということで、ニーズが全くないわけじゃないと思うんですね。
 ニーズがあることはわかっている。私もいろいろ調べてみたところ、この福祉資金というのが執行率も大体七、八割ぐらいということで、予算が足りないとか、まず、女性の方だけをカバーしないと予算が追いつかないという状況でもないという状況であれば、当然のことながら私、父子家庭の子供たちもその対象にしていいんじゃないかと思うんですね。
 ひとり親家庭が母子家庭なのか父子家庭なのかというのは、そこに一緒に生活している子供にとっては何の責任もないことでありまして、その子供が母子家庭だったら二十以上になっても貸し付けを受けることができる。父子家庭だったら貸し付けを受けることができないという状況を生み出しているというのは、これは制度としてやはり少し欠陥があるんじゃないかなという気がいたします。
 もちろん、さまざまな状況を見ながら制度を改正していくということはあるんでしょうけれども、実際、この貸付資金を調べても、母子福祉資金、父子福祉資金の条件と貸付金額等々、女性の福祉資金の貸し付けの金額、各学校も条件はほぼ一緒です。つまり、二十未満であろうが二十以上であろうが、借りられるお金も一緒のように規定していて、その条件によって差がつかないようにちゃんと組まれているんですね。
 実際問題、借りたとしても無利子ですし、返還期間が二十年ということで、ほかの奨学金に比べても非常に使いやすい制度になっています。
 例えば国公立の大学で自宅から通った場合、月々四万五千円を四年間受けることができて、これを無利子で二十年間で返すとすると、月々九千円の返済でいいわけです。
 最高額で、特別な場合も全部認められて私立で自宅外から通って、一般枠にさらに上限を乗っけた月々九万六千円を受けた子供たちだとしても、その後二十年間無利子で返すとすれば、約二万一千六百円ぐらい、月々の返済がですね。
 自分の勉強のためにお金を借りて、それをその後返していくということは、その子の自立心を養うという意味でも非常に有効な手段だと思います。
 今回の改正では残念ながら、上限額を上げるというところだけで、この部分なっていないんですけれども、ぜひ、今後、父子福祉資金の貸付実績もちゃんと見た中で、いわゆる、現状二十未満の子を持たない、二十以上の子を扶養している男性のひとり親家庭であっても、最低でもその子の修学資金や就学支度資金が貸し付けできるようにしていただくことと、あわせて、実は二十以上の子という場合は、大学しか入っていないんですけれども、大学院に進む場合も幾つかの条件を精査しながら、大学院に進む場合も貸し付けが受けられるということも、ぜひ検討していただくことを要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。

○遠藤委員長 ほかに発言がなければ、お諮りをいたします。
 本案に対する質疑はいずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○遠藤委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑はいずれも終了をいたしました。

○遠藤委員長 次に、付託議案のうち議員提出議案及び陳情の審査を行います。
 議員提出議案第二十二号及び陳情二六第七二号を一括して議題といたします。
 それでは初めに、議員提出議案第二十二号について、提出者の説明を求めます。

○和泉委員 議員提出議案第二十二号、高齢者の医療費の助成に関する条例の提案説明をいたします。
 この条例は、ことし四月以降に七十歳に達した高齢者で、窓口負担が二割の方たちに対して、東京都が医療費の助成を行い、負担割合を一割に据え置くための条例です。
 ことし四月に消費税率は八%に上がり、年金は削減され、毎年のように国民健康保険料は上がっています。さらに来年度は、介護保険料改定の年に当たっており、値上げが懸念されます。
 年金を唯一の収入源としている高齢者にとって、使えるお金がどんどん減って、暮らしはますます困難な状況です。
 そのような状況の中で、七十歳から七十四歳の高齢者の医療費窓口負担は、一割から二割へと引き上げられました。
 二〇一二年に日本医師会総合政策研究機構が行った、患者窓口負担についてのアンケート調査によれば、二割負担の患者に比べて三割負担の患者の負担感は、やや強いのに対して、一割負担の患者に比べて二割負担の患者の負担感は、かなり強いこと。経済的な理由により受診しなかったことがあるという患者の割合も、一割負担の患者では低く、二割負担の患者には高いことなどから、患者負担の引き上げは慎重な検討が必要であると指摘しています。
 さらに、厚生労働省が国民生活基礎調査などから、七十歳から七十四歳の患者の窓口一部負担割合を二割にしても、収入に対して大きな負担とならないという数字を示したことに対しても、受診行動への影響、その結果としての重篤化の懸念を考慮する必要がある、机上の計算のみならず、患者へ与える影響を把握すべく、患者の声に耳を傾ける必要があると述べています。
 また、厚生労働省の平成二十三年患者調査では、七十歳から七十四歳の外来受療率は、六十五歳から六十九歳の一・三二倍にふえていくということもわかっています。
 高齢者にとって、病気の重篤化は命の危険に直結します。重篤化を招く受診抑制が、経済的理由によって増加することはあってはならないと考えます。心配なときにはすぐに受診し、早期に治療することで、症状が重篤になること、治療が長期化することを防いでこそ、医療費抑制は適正に進みます。
 現に、日の出町では、七十五歳以上の高齢者の医療費無料化を実施し、医療費が減少しています。さらに、この無料化を七十歳以上に適用拡大することが議会で可決されています。
 また、世代間の公平を図るという点についても、国の社会保障制度改革国民会議と国民の意識調査には乖離があります。平成二十二年七月二十三日に開催された高齢者医療制度改革会議に提出をされている新たな高齢者医療制度に係る意識調査(五月実施分)の結果概要、この資料を見ますと、七十歳以上の方々の医療機関での窓口負担について、二十歳から六十四歳の方たちの回答は、減らすが一六・八%、現状のままが五五・九%で、合わせると七二・七%という数字になっています。現役世代の人たちも、高齢者の窓口負担は低く抑えるべきだと考えていることがわかります。
 高齢者への支援は、高齢者を親に持つ世代にとっての支援につながります。日の出町のような先進的な事例に学び、都として、高齢者の安心を医療の側面から支えるとともに、若年世代の厳しい暮らしを間接的に支えるために、本条例を提出します。
 補助の対象は、ことし四月以降に七十歳に到達した七十五歳未満の方たちのうち、医療費の窓口負担が二割となっている方です。医療費の負担を後期医療被保険者の負担割合と同じになるよう、差額を都が補助することとします。
 実施については、来年四月一日です。
 ご審議いただき、どうぞご賛同いただけますよう、よろしくお願い申し上げます。

○遠藤委員長 以上で議員提出議案の説明は終わりました。
 次に、陳情二六第七二号について、理事者の説明を求めます。

○稲葉地域保健担当部長 お手元にお配りしております陳情審査説明表に従いましてご説明をさせていただきます。
 整理番号1、陳情二六第七二号、七十歳から七十四歳の高齢者の医療費の窓口負担に関する陳情は、豊島区の社会保障推進協議会会長の竹崎三立さん外一万百三十名から提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都において、次のことを実現していただきたいというものでございます。
 第一に、七十歳から七十四歳の高齢者の医療費の窓口負担二割のうち、一割分を都で独自に助成し、負担増としないこと。
 第二に、国に対して、七十歳から七十四歳の二割負担を撤回し、一割負担に戻すよう働きかけること。
 以上の二点でございます。
 現在の状況についてご説明させていただきます。
 国は、七十歳から七十四歳までの医療保険各法の被保険者に係る一部負担金について、平成十八年の健康保険法等の一部を改正する法律により二割負担といたしましたが、高齢者医療制度を円滑に施行するため、平成二十年四月の制度開始時から、これを一割とする軽減特例措置を実施してきました。
 その後、平成二十五年八月に、社会保障制度改革国民会議から、この特例措置については、世代間の公平を図る観点からやめるべきであり、同年六月に閣議決定した経済財政運営と改革の基本方針のとおり、早期に結論を得るべきとの報告が出されました。
 平成二十五年十二月に成立をした、持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律では、低所得者の負担に配慮しつつ行う七十歳から七十四歳までの者の一部負担金の取り扱いについて見直すこととされ、平成二十六年四月から健康保険法等の本則どおり二割負担となりました。
 この見直しは、高齢者の生活に大きな影響が生じることのないよう、平成二十六年四月以降、新たに七十歳となる高齢者から段階的に二割負担とするとともに、平成二十六年三月までに七十歳に達した高齢者については、引き続き一割負担とする軽減特例措置を継続する内容となってございます。
 また、低所得者等の負担に配慮した上で、高額療養費の自己負担限度額を据え置いております。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○遠藤委員長 以上で陳情の説明は終わりました。
 これより本案及び本件に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○小松委員 七十歳から七十四歳の高齢者の窓口負担に関する陳情について、自民党の意見表明をさせていただきます。
 日本は今、世界に類を見ないスピードで人口の少子高齢化が進み、東京の六十五歳以上の高齢者の比率は、間もなく人口の四分の一を占めるに至ります。このままいけば、二〇五〇年には、ほぼ一人の現役世代が一人の高齢者を支えるような時代が到来するといわれております。
 このような現状に目を向けず、これまでの社会保障制度の仕組みをただ維持するだけでは、いずれ機能しなくなり、社会の安心や活力までも失わせることになりかねません。
 私たちの使命は、高齢者だけではなく、若い人たちを含め、全ての世代が安心感と納得感を得ながら、相互に負担と給付を分け合い、支え合うような新しい時代の社会保障へと転換し、持続可能な制度へと将来世代に引き継いでいくことにあります。
 さて、今回の陳情にある、七十歳から七十四歳の高齢者の医療費の自己負担について、現役世代とのバランスを考慮し、高齢者にも応分の負担を求める観点から、法律上は、既に平成二十年度から二割負担とされてきたものでございますが、先ほどの説明にもございましたとおり、特例的な予算措置によって一割負担に軽減されてきたものであります。
 この特例措置については、社会保障制度改革国民会議において、見直しの必要性が議論される中で、高齢者の負担能力や低所得者にも配慮した仕組みについてもあわせて検討され、本年の四月から実施されてきたものでございます。
 我が自由民主党としては、全ての世代が、その負担能力に応じて相互に支え合うという新しい時代の社会保障制度への転換こそが、持続可能な社会保障制度への実現の道であるとの認識のもと、この特例措置の見直しは妥当なものと評価しており、この陳情には賛成することができない旨、表明いたします。

○斉藤(や)委員 私の方からも公明党の意見表明をさせていただきたいと思います。
 日本の医療保険制度は、国民皆保険制度が維持され、誰もが高度な医療を利用できることで、国民の健康な生活が支えられ、世界に誇るべき長寿社会の実現に大きく寄与してまいりました。
 しかし、今後はさらなる少子高齢化によりまして、医療費の増大が見込まれ、持続可能な社会保障制度の構築に向け、さまざまな制度改革が行われて進められているところであります。
 今回の陳情につきまして、改めて確認したいことがございます。
 一点目は、今回の七十歳から七十四歳の高齢者の患者負担の見直しは、現役世代と高齢者世代間の負担の均衡だけでなく、高齢者世代間における負担の均衡をも考慮して行われているという点であります。
 社会保障制度改革国民会議の場では、この七十歳から七十四歳の、その部分の方の自己負担分だけを特例的に軽減してきたことで、結果的にその前後の世代と比べて、高齢者の間でも負担の不均衡が生じていたことが明らかにされまして、特例措置を改めるべきとの結論に至ったと認識しております。
 二点目ですけれども、今回の見直しに関しましては、患者の負担割合が個々の高齢者で見た場合には、この負担増が極端な形にならないようにきめ細かく配慮されているということでございます。
 患者の負担割合は、六十九歳までは三割、七十歳からは二割、七十五歳からは一割となっておりますけれども、これまで既に、この軽減措置を受けていた方々につきましては、引き続き、その方はずっと年齢を重ねていっても一割負担とする特例措置が継続されている制度設計でございまして、そういった意味では、今、恩恵をこうむっている世代の方は、負担増にならないように工夫されているというふうに見られるわけでございます。
 その上で、高額療養費につきましても、自己負担限度額については、高齢者の負担能力に応じたきめ細かい対応が可能となりました。これは我が党が率先して国会でも訴えてきたことでございますが、現役世代よりも所得設定が低い上に細分化されている、この二割負担となる方につきましては、一割負担の方と同額の限度額に据え置くことで、低所得者に配慮した制度となっているわけでございます。
 この高額療養費制度とあわせて、そういった配慮をしているということが大事だと思います。
 我が党としましては、今回の患者負担の特例措置の見直しは、少子高齢社会を見据えた上で、医療保険制度を持続可能なものとするという社会保障制度改革の趣旨に沿ったものでありまして、かつ、高齢者間世代のきめ細かい配慮のもとに行われている点を評価しまして、今回の陳情は、一万余の方のお名前がございますが、賛成できない旨、表明をしたいと思います。

○和泉委員 この七十歳から七十四歳の高齢者の医療費の窓口負担に関する陳情について質問をさせていただきます。
 七十歳から七十四歳の高齢者の医療費窓口負担、これは先ほど来述べられているよう、本則二割ですけれども、高齢者の状況を考慮し、特例措置として現役並み所得の人を除いて一割負担ということになっていました。しかし、ことし四月から、この特例が廃止され、二割負担となりました。
 先ほど説明のあった社会保障制度改革国民会議の報告では、この特例措置をやめる場合には、低所得者の負担に配慮しつつとなっていますけれども、どのような配慮がされているんでしょうか。お答えください。

○稲葉地域保健担当部長 先ほどの説明と重複する部分もございますが、この見直しは、高齢者の生活に大きな影響が生じることのないよう、平成二十六年四月以降、新たに七十歳となる高齢者から段階的に二割負担とし、平成二十六年三月までに七十歳に達した高齢者については、引き続き一割負担とする軽減特例措置を継続する内容となってございます。
 また、低所得者等の負担に配慮し、高額療養費の自己負担限度額を据え置いております。

○和泉委員 二割への引き上げが高齢者の生活に大きな影響を生じる、このことを国は認識していながら負担をふやしたということになるんだと思うんです。現役並みの所得がある方はもともと三割負担ですから、一割になっていたのは所得の低い方たちです。そして、その方たちをターゲットにして二割に引き上げたということなんです。
 それによってどのような影響が出るのか、この方たちの年間の患者負担額について、一割負担の場合と二割負担になった場合の額をどのように試算していますか。

○稲葉地域保健担当部長 社会保障制度国民会議で示された資料によりますと、平成二十二年度の医療費総額の実績により試算をされました、七十歳から七十四歳の年間の患者負担額は、一割負担に凍結されている場合は四万五千円、本則の二割負担の場合は七万四千円とされる資料が提出されております。

○和泉委員 あくまで厚生労働省から出されている資料ということで、都として都民にどのような影響が出るかということの試算はしていないということだと思うんですが、先ほど条例提案の提出理由で述べたとおり、高齢者の暮らしは、今、年を追うごとにその深刻さを増しています。
 この陳情に係る署名の数は数回にわたって追加され、現在、一万人を超えています。街頭で配布したはがきによる署名も、連日、返送されてきているというふうに聞いています。それほど要求は切実なんです。
 先ほどの低所得者への配慮に関する答弁、これは一割負担の人を二割負担に引き上げるのは、生活に大きな影響を与える。けれども、三割負担だった人が二割負担になる分には大きな影響が出ないということのようですけれども、先ほども述べたとおり、七十歳になると受療率というのは上がります。平均で一・三二倍ですが、白内障の外来受療率は一・八六倍、関節症の外来受療率は一・八八倍、高齢になるに伴って本人の努力だけでは防ぎようのない病気、これも多くあります。
 複数のお医者さんへの通院が必要になることも少なくありません。負担割合が一割分減っても、受診の頻度が上がるわけですから、家計に占める医療費の割合が今までより軽くなるということにはなりません。
 先ほどお答えいただいた厚生労働省の試算した数字の答弁、ありましたけれども、恐らくこの数字を、この資料をもとにしてお答えいただいた数字だと思うんですが、これを見ますと、患者負担が一割から二割になると、差額は二万九千円です。先ほどご答弁いただきました。
 一方、三割負担と二割負担を比べるとどうか。六十五歳から六十九歳で三割の場合の年間の患者負担は八万九千円、七十歳から七十四歳で二割の場合の患者負担が七万四千円です。しかも、七十歳から七十四歳の平均年収は百九十八万円、六十五歳から六十九歳の平均年収は二百三十六万円ですから、年収に占める患者負担の割合を見ると、三割負担の場合は三・八%、二割負担は三・七%、家計に占める患者負担の割合は、二割負担になっても三割負担と変わらないということになるんです。
 これはあくまで平均ですから、多くの方たちが負担の割合がふえるということになるんじゃないでしょうか。
 また、介護費用もふえていくわけです。もちろん医療費の財源をどうやって確保するのか、これは大きな課題です。けれども、保険料を上げて、窓口負担を上げて、病院への敷居を高くすることで、医療費の抑制を図るべきではないと思います。結局、そのしわ寄せは所得の低い人たちに行くことになります。
 国民皆保険は、いつでも、誰でも、安心して医療を受けることを担保するものです。医療の面でも、東京で暮らしていてよかった、そう思えるよう、都が高齢者の医療費の不安を解消するために、一割分を補助し、国に対しても一割補助に戻すことを強く求めるよう要求して、質問を終わります。

○斉藤(あ)委員 それでは、私の方からも陳情二六第七二号について伺いたいと思います。
 いろいろ、るる意見は持っているんですけど、まず先に、いつもの確認ということで行政側の方に伺いたいと思います。
 今回、陳情と条例案でもテーマとなっています高齢者の窓口負担についてですけれども、医療費の窓口負担について、大変その負荷が大きい場合、支払い額が大きい場合に、一般的な軽減策というのは、やはり先ほど説明の末尾にもありましたような高額療養費制度になるんじゃないかなというふうに思います。
 ふだん福祉や医療のことで困ったことがあったときに、どれが一番手が届く、そしてまた、比較的広範囲で対応できる--広範囲というのは、市役所など身近なところで対応ができるという、そういった救済制度を使うのが一番セオリーなわけですけれども、高額な負担になっても、基本的な救済制度としてやっぱり挙げられるのは高額療養費制度かなと思います。恐らく比較的知られているという点でも使いやすいんじゃないかなというふうに思うんですが、この高額療養費制度についての現状について、もう少し詳しく教えていただきたいと思います。

○稲葉地域保健担当部長 高額療養費制度は、医療機関や薬局の窓口で支払った患者負担額が、一カ月間単位で一定の限度額を超えた場合に、その超えた額を患者が加入する医療保険から支給することにより、患者の医療負担額が高額とならないように軽減をする制度でございます。
 七十歳以上の高齢者につきましては、現役世代には設定をされていない通院のみの限度額が設けられ、その金額も現役世代に比べて低く設定をされております。
 また、本年四月以降、新たに二割負担となった方の限度額は、一割負担の方と同額に据え置かれており、例えば一般所得者の通院の限度額は二万四千六百円となるはずであったものが、一万二千円に据え置かれてございます。

○斉藤(あ)委員 今、数字の方も紹介していただきました。もともと二万四千六百円、約二万五千円ぐらいになるところだったということですが、そうなると確かにちょっとこれは重たいなという印象があるわけですけれども、一万二千円で大体半分ぐらいになったというのは、すごい高い金額までいかなくても、高額療養費によって支払いの抑制がきくということが、一万二千円程度ということは、二万四千六百円に比べれば相当抑えられた感じというのがあります。
 ただ、そうはいっても、やはりこの一割だったものが二割になるという負担に対する懸念というのも理解はできるところであります。
 その一方で、先ほどから話がありましたように、高齢者の医療費に対する現役世代の負担についても、当然言及はしなくてはならない。国民健康保険などについていえば、自営業者など、所得がある加入者に対する高額な保険料というものについての議論については、高齢者自身も適度に負担するということを求められているというのが、これまでいろいろいわれていた話でありますし、また、そういった声が多いのも事実であります。そのことも当然配慮をしなければならないと思っています。
 私個人としては、この窓口負担だけを考えるよりも、どちらかといえば、高額になりがちな入院中のホテルコスト、いわゆる個室料金とか食費、場合によってはリネンや紙おむつ代、こういったものの総額についての方が非常に負担が大きく、一気に来てしまうという場合が多いんじゃないかなということを以前から懸念しております。
 確かに入院においての窓口負担というのは、現役世代も高齢者もあるわけなんで、その大小については、懐ぐあいに影響する話ではありますけれども、それ以上に、医療関係費のトータルの負荷、今いったような、いわゆる直接の受診料というものではなくて、トータルの負荷が大きくなった場合の方が、この大半が医療費の部分だけしか高額療養費という制度ではカバーできないというものであるために、ホテルコストといわれている個室料金などを含めて、これはもちろん病状によって個室でなければ入院ができないというケースもあるわけですが、そういったものがいわゆる高額療養費の対象じゃないため、そちらの方の支払いが非常に負担になってしまう。大き過ぎれば、ややもすると生活保護の受給というものも考えてしまうというケースがあります。当然、生活保護となれば、本人のいろんな制度的な負担というのはあるわけなんですが、一方で、自治体にとっても大きな行政負担につながってしまうというふうに思っています。
 したがって、こういった場合は、入院期間の短縮や患者と医療機関との、受診、そして入院といったもの以外の手法での密な連携というものが、総合的な工夫によって行われるべきということになってくると思うんです。
 こういったことを考えると、この窓口負担ということも非常に大事ではあると思うんですが、私としては、いろんな意味で、条例なども含めて救済制度をつくっていく、もしくは救済をしていくということになれば、こういったトータルの医療に関係する費用というものを視野に入れて、東京都などが動いていければ一番いいのかなというふうに思っております。
 もちろん、既に二割負担というのは実施されているわけなんですけれども、今後、高齢者の経済実態や生活動向、こういったものが調査をする機会があると思いますが、そういった中で、いわゆる二割になったことがどういうふうな影響として捉えられているのかということは、もちろんこういった調査の中で把握をしていくべきだと思います。そこは要望しておきますけれども、ただ、今回の陳情及び条例に関しては、私としては、もう少し違った視点での救済というものを考えるべきではないかなというふうに思っています。
 以上です。

○遠藤委員長 ほかに発言がなければ、お諮りをいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○遠藤委員長 異議なしと認め、付託議案及び陳情に対する質疑は終了をいたしました。
 以上で福祉保健局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時十二分散会

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