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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第十五号

平成二十六年十一月二十日(木曜日)
第七委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長遠藤  守君
副委員長おときた駿君
副委員長小宮あんり君
理事斉藤やすひろ君
理事山加 朱美君
理事野島 善司君
小松 大祐君
和泉なおみ君
中山 信行君
あさの克彦君
松田やすまさ君
神野 次郎君
斉藤あつし君
大山とも子君

欠席委員 なし

出席説明員
福祉保健局局長梶原  洋君
次長砥出 欣典君
技監前田 秀雄君
理事宗田 友子君
総務部長山岸 徳男君
指導監査部長飯塚美紀子君
医療政策部長小林 幸男君
保健政策部長笹井 敬子君
生活福祉部長芦田 真吾君
高齢社会対策部長枦山日出男君
少子社会対策部長手島 浩二君
障害者施策推進部長高原 俊幸君
健康安全部長中谷 肇一君
企画担当部長後藤 啓志君
事業調整担当部長西村 信一君
医療改革推進担当部長矢内真理子君
医療政策担当部長西山 智之君
地域保健担当部長稲葉  薫君
生活支援担当部長松浦 慎司君
施設調整担当部長村田 由佳君
事業推進担当部長松山 祐一君
障害者医療担当部長熊谷 直樹君
食品医薬品安全担当部長仁科 彰則君
感染症危機管理担当部長上田  隆君

本日の会議に付した事件
福祉保健局関係
事務事業について(質疑)

○遠藤委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、福祉保健局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより福祉保健局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○山岸総務部長 過日の厚生委員会でご要求のありました資料につきまして、お手元の厚生委員会要求資料にまとめてございますので、ご説明申し上げます。
 資料は、目次にございますように、全部で十五項目となっております。
 初めに、一ページをお開き願います。国民健康保険における加入世帯数並びに被保険者資格証明書及び短期被保険者証の交付件数の推移といたしまして、平成二十四年度から二十六年度までの加入世帯数などについて、区市町村ごとに二ページにかけて記載してございます。
 三ページをごらん願います。国民健康保険料(税)率の推移といたしまして、基礎賦課と後期高齢者支援金等のそれぞれについて、所得割、資産割、均等割及び平等割に区分し、平成二十三年度から二十六年度までの区市町村ごとの推移を、四ページにかけて記載してございます。
 五ページをごらん願います。国民健康保険料(税)の減免件数の推移といたしまして、平成二十三年度から二十五年度までの減免件数について、区市町村ごとに記載してございます。
 六ページをお開き願います。国民健康保険における一部負担金減免件数の推移といたしまして、平成二十三年度から二十五年度までの一部負担金減免件数について、区市町村ごとに記載してございます。
 七ページをごらん願います。国民健康保険料(税)の滞納世帯数及び収納率の推移といたしまして、平成二十一年度から二十五年度までの対象世帯数、滞納世帯数及び収納率について、区市町村ごとに記載してございます。
 八ページをお開き願います。国民健康保険料(税)の滞納に対する新規の差押件数、差押額及び差押物件の内訳の推移といたしまして、区市町村別の新規差し押さえ件数及び差し押さえ額について、九ページにかけまして(1)に、新規差し押さえ物件の内訳について、一〇ページの(2)に、それぞれ平成二十三年度から二十五年度までの推移を記載してございます。
 一一ページをごらん願います。国民健康保険への東京都支出額といたしまして、特別区及び市町村について、平成二十年度から二十四年度までの支出額を記載してございます。
 一二ページをお開き願います。介護保険施設等の定員・病床数及び高齢者人口に対する割合といたしまして、高齢者人口、施設ごとの入所定員または病床数及び高齢者人口に対する割合について、都道府県ごとに記載してございます。
 一三ページをごらん願います。認可保育所の定員、入所児童数及び待機児童数の推移といたしまして、待機児童に関する新定義、旧定義に分け、定員、年齢別の入所児童数及び待機児童数について、区市町村ごとに、平成二十四年及び二十五年についてはそれぞれ四月一日、十月一日現在のものを、平成二十六年については四月一日現在のものを、二二ページにかけて記載してございます。
 二三ページをごらん願います。認可保育所における常勤・非常勤従事者数及び非常勤従事者比率の推移といたしまして、平成二十年度から二十四年度までの常勤従事者数などの推移を記載してございます。
 二四ページをお開き願います。認可保育所における職員の平均経験年数別施設数といたしまして、平成二十一年度から二十五年度までの平均経験年数別の施設数を記載してございます。
 二五ページをごらん願います。重症心身障害児(者)施設の状況といたしまして、都立の各施設における看護師の定数及び現員について平成二十三年度から二十六年度までの推移を(1)に、一日当たり利用件数など短期入所の運用状況について平成二十三年度から二十六年度第一・四半期までの推移を(2)に、それぞれ記載してございます。
 二六ページをお開き願います。社会福祉施設等及び病院の耐震化状況といたしまして、社会福祉施設等について耐震済みの棟数を(1)に、病院の耐震化状況について施設数を(2)に、それぞれ記載してございます。
 二七ページをごらん願います。盲ろう者通訳・介助者派遣事業登録利用者数の推移といたしまして、二十一年度から二十五年度までの登録利用者数を記載してございます。
 二八ページをお開き願います。障害福祉サービス等におけるサービス等利用計画案の区市町村別作成件数及び作成率といたしまして、平成二十六年九月三十日時点のサービス等利用計画案の作成済み人数等について、区市町村ごとに記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、ご要求のありました資料につきましてご説明申し上げました。よろしくお願い申し上げます。

○遠藤委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○小宮委員 社会保障の基本というのは、自助と共助と公助です。高齢者が生きがいを感じながら、住みなれた地域で生き生きと暮らし続けること、在宅というのはまさに自助であると思います。また、町会や自治会、老人クラブやボランティアでの活動は、共助に当たります。そして、必要とする人に医療や介護が適切に提供される仕組みづくりや、また、そのための人材の確保、定着といった支援は、民間にはできない、まさに政治や行政に課せられた重要な役割であるというふうに思います。そして、それがまさに公助であるというふうに思っております。
 病気で入院をしても、状態が安定をしたら、なるべく早く住みなれた自宅に帰って療養をしたい、そう思っている高齢者の方がたくさんおられます。東京都で平成二十三年に実施した世論調査においても、都民の約四二%が、長期の療養が必要となった場合においても在宅での療養を続けたいというふうに思っています。しかしながら、そのうちの約六割の方が、実際はそうした実現は困難であろうというふうに回答をしています。
 その理由として、家族に負担をかけるからとか、急に病状が変わったときの対応への不安、また、在宅医療や在宅介護でどのようなケアが受けられるのかわからないと、そういったことが挙げられています。
 こうした在宅療養を望む方々のそうした不安を解消して、安心して在宅へ移行できるようにするためには、まずは入院医療機関において、患者が入院をしたそのときから退院後の生活を見据えた支援、積極的な退院支援を行っていくことが必要であると思います。
 東京都では、今年度の新規事業として、在宅療養移行支援事業を開始しています。まず、その内容及び補助の申請状況について伺います。

○矢内医療改革推進担当部長 在宅療養移行支援事業は、救急医療機関に搬送された患者が急性期を脱した後、円滑に退院することにより救急搬送患者の増加に対応できる二次救急医療体制を確保すること、また、救急医療機関における在宅療養患者の病状変化時等の受け入れを推進し、在宅療養患者の増加に対応できる医療体制の構築を図ることを目的としてございます。
 事業の内容といたしましては、地域医療を担う二百床未満の指定二次救急医療機関に対し、入院早期から退院後の生活を見据えた在宅移行支援を行う看護師や社会福祉士などの職員配置を支援するものでございます。
 現在、二十三の医療機関から交付申請の提出を受けております。

○小宮委員 二百床未満の病院は、都内に約六百五十ある病院のうちの約七割に当たるということです。また、そのうち指定二次救急医療機関は約百五十施設。その中で、まずは、今ご答弁にございました二十三の医療機関から本事業の申請を受けているということですが、地域医療を担うこうした病院の体制整備、都からの財政支援などは、今後、在宅療養への円滑な移行を支える上で重要です。今後も、医療機関への事業の周知や働きかけを行っていただいて、取り組みを加速していただきたいと思います。
 また、こうした退院支援の取り組みは、救急医療機関のみならず、全ての病院で取り組んでいくことが必要です。東京都では、医療機関における退院支援強化の取り組みとして、今年度から人材育成の事業を始めています。その内容について伺います。

○矢内医療改革推進担当部長 患者家族が安心して病院から在宅療養へ移行できるよう、退院後の療養生活において必要となる医療、介護サービスについて、入院時から準備、調整を進めることが重要であり、お話のように全ての病院でこうした退院支援に取り組んでいくことが必要でございます。
 先ほどご答弁申し上げました在宅療養移行支援事業は、救急医療機関を対象とした職員配置の支援であるのに対し、ご質問の在宅療養支援員育成事業は、全ての病院を対象に退院支援を行う人材を育成していく事業でございます。
 今年度は、その研修カリキュラムの作成に取り組んでいるところでございます。

○小宮委員 今お話のありました研修のカリキュラムを作成するに当たっては、実際に現場で働いている方々のお声を十分に聞きながら、反映しながら、現場実態に即したものとする必要があると思います。
 そこで、本事業の現在の取り組み状況と今後の予定について伺います。

○矢内医療改革推進担当部長 研修カリキュラムの作成に当たっては、現在、本事業の委託先である東京都看護協会において研修企画委員会を立ち上げ、カリキュラムの内容について具体的な検討を進めているところでございます。
 研修企画委員会では、病院で実際に退院支援に当たっている看護師やMSWのほか、地域で在宅療養を支えている訪問看護師や介護支援専門員等で構成し、カリキュラムには現場のさまざまな意見を反映させてまいります。
 カリキュラム作成後は、研修等を実施し、退院支援の取り組みを全ての病院に広げてまいります。

○小宮委員 今後ますます高齢化が進み、この大都市東京では、大規模な施設をふやすということは簡単なことではありません。在宅で療養したいと思う方も、ますますふえてくると思います。一度入院をしたら、そのまま長く入院をしっ放しという、かつての見られた状況というのは、本当に今後は病院での医療が必要な方に集中をするべきであろうかと思います。ただ長生きをするということから、質の高い長生きへ、そういう誇りの持てる生き方が今目指す在宅の中にあると思います。
 在宅に移行した方々が住みなれた地域で安心して日々を送れるよう、さきに述べた在宅療養に関する皆さんが抱えているようなさまざまな不安を払拭できるようなご努力を今後もぜひいただきたいと思います。
 入院医療機関における退院を支援する取り組みも、ぜひ今後もよろしくお願いをいたしたいと思います。
 さて、退院を支援した後に在宅療養に移行した方たちを支えるのが、地域包括ケアシステムです。一人のお年寄りが住みなれた家に暮らしながら、病気になったら適切な医療措置を受ける、介護が必要になったら通いや訪問といった介護サービスを受ける、元気なときには町会や自治会の活動、シニアスポーツ、趣味の会など地域で活動をする。この体制を確立するためには、一人一人にどんなサービスが必要かを作成するケアマネジャーや地域包括支援センターの重要性とともに、医療と介護の連携がさまざまな分野で促進されることが必要です。
 特養などの大規模施設だけでなく、身近な地域に小規模な施設をきめ細かく展開していくことも必要です。小規模多機能型居宅介護というのは、通い、訪問、宿泊のサービスを組み合わせたもので、複合型サービスは、これに加えて訪問看護を組み合わせたサービスです。医療と介護の連携を実現するサービスの一つとして、今後の拡充が期待をされています。
 そこで、地域包括ケアを支える小規模多機能型居宅介護と複合型サービスの現在の整備状況と都の支援策について伺います。

○枦山高齢社会対策部長 小規模多機能型居宅介護は、区市町村の整備計画に基づき、平成二十六年度末までに二百二十カ所の設置目標としており、十一月一日現在の設置数は百六十カ所となっております。これに複合型サービス九カ所を加えますと、合計で百六十九カ所となります。
 都は、地域密着型サービス等重点整備事業により、土地所有者が整備し事業者に貸し出すオーナー整備型も補助対象とし、宿泊定員の規模に応じた都独自の補助を実施しております。
 また、小規模多機能型居宅介護については、国の交付金を受けて造成した基金を活用し、定期借地権の一時金に対する補助を実施しております。
 さらに、都有地活用による地域の福祉インフラ整備事業において、小規模多機能型居宅介護は、単独整備であっても都有地の減額対象となる貸付対象施設として、複合型サービスは特別養護老人ホーム等に併設する場合に減額対象となる併設施設として位置づけ、都有地を減額して貸し付けております。

○小宮委員 地域密着型サービスは、身近な区市町村がみずから策定する整備計画に基づき進めるものですけれども、整備促進のためには、都の支援が重要です。中でも、複合型サービスは医療ニーズの高い中度、重度の要介護者が在宅生活を継続するための支援策として重要なサービスです。平成二十四年度に制度が創設された歴史のまだ浅い事業であり、今後さらなる整備が求められています。
 そこで、複合型サービスについて、単独整備であっても都有地の減額が受けられる貸付対象施設として認めるなど、さらに支援策を講じるべきと考えますが、所見を伺います。

○枦山高齢社会対策部長 複合型サービスは、医療と介護が連携し、要介護高齢者の在宅生活を支える重要なサービスであると考えております。ご指摘を踏まえまして、都有地活用による地域の福祉インフラ整備事業で、単独整備であっても都有地の減額が受けられる貸付対象施設に複合型サービスを加えることを検討してまいります。
 さらに、三定補正予算で特別養護老人ホームの土地賃借料を五年間補助する制度を創設したところであり、これに併設する複合型サービス、小規模多機能型居宅介護についても補助が適用されるよう検討してまいります。

○小宮委員 地域密着型サービスは、今後ますます重要なものとなります。今後とも、都の積極的な支援を期待するところです。
 そしてまた、そうした施設やサービスを担うのはやはり人ですから、人材の確保や定着への支援も欠かせません。介護職員に対しては、医療的な知識を身につけるなど、医療職との連携、理解を深めることが求められている。
 そうした中で、東京都では、平成二十一年度から介護職員のスキルアップ研修事業というのを実施しています。今年度の取り組み状況について伺います。

○枦山高齢社会対策部長 介護職員スキルアップ研修は、介護職員に対して口腔ケア、摂食・嚥下障害、ストマケア、薬の服薬方法など、介護に必要な医療に関する知識を付与することで医療職との円滑な連携を図ることを目的として、平成二十一年度から実施しております。
 平成二十一年度から平成二十五年度までの五年間で、約三千三百人が受講しております。
 今年度は三回開催し、合わせて九百名の規模で実施予定でございます。

○小宮委員 受講生の平成二十五年度の研修後のアンケートを見ますと、大変参考になったとされる事項として、演習として行った緊急時の対応が七五・六%だったり、医療職と介護職の連携や、医療職との連携のための情報収集力と伝達力、認知症についても薬についても理解が深められたと、やはり医療の壁が日ごろから高いと感じている介護職の方が医療的知識を身につけるこうした研修は、医療と介護の連携において必要であると考えます。
 また、介護職だけでなく、高齢者の在宅療養生活を支える訪問看護については、その担い手となる看護師の安定的な確保が困難だという実態があります。
 都では、訪問看護師確保のため、人材確保事業として訪問看護フェスティバルを実施していますが、その取り組み内容について伺います。

○枦山高齢社会対策部長 訪問看護フェスティバルは、看護職や看護学生のほか、一般都民に対し訪問看護の魅力をPRし、理解を促進することにより、訪問看護の人材確保を図ることを目的としており、基調講演やシンポジウム、相談会などを実施しております。
 基調講演やシンポジウムでは、広く訪問看護の業務内容や重要性、その魅力の普及啓発を行うことで訪問看護への関心を喚起しております。
 また、訪問看護ステーションへの就業に関心のある看護職や学生に対する就業相談では、ナースバンクの案内などを通じて就業につなげております。
 昨年度は平成二十六年一月に開催し、当日は三百十二名の看護師や都民等の参加がございました。
 今年度については、平成二十七年一月十日に開催予定でございます。

○小宮委員 訪問看護師の確保とともに、その定着を推進する取り組みも訪問看護サービスの安定的な提供のために必要です。
 そこで、今年度から実施をしている訪問看護師勤務環境向上事業及び訪問看護師定着推進事業について取り組み状況を伺います。

○枦山高齢社会対策部長 今年度から実施しています訪問看護師勤務環境向上事業では、看護師が研修に参加する場合に、代替職員を雇用する経費を支援しており、訪問看護師定着推進事業では、看護師が産休、育児休業、介護休業を取得する場合に、代替職員を雇用する経費を支援しております。
 これまでに、研修に参加する場合の代替職員の雇用については一事業所から、産休、育児休業等取得者の代替職員の雇用については五事業所から申請が提出されております。

○小宮委員 高齢者の在宅療養生活を支える重要なサービスである訪問看護の質、量の両面から充実を図っていくため、訪問看護師の確保や定着を支援する、そうした取り組みは非常に重要であると思います。この取り組みの拡大を要望し、今後も積極的な支援をお願いします。
 さて、訪問看護師の重要性は、在宅高齢者への対応だけに限りません。過日、重症心身障害児者の親の会の方から、在宅に移行するといっても、重症心身障害児者の場合は、いざというとき医療的な面で不安が残るし、身近に頼れる医者もいないと、そういう切実なお声を伺っています。
 重度の知的障害と重度の肢体不自由が重複した状態にある重症心身障害児者が在宅で生活するには、特にさまざまな支援が必要であると思います。NICUなどから退院する重症心身障害児は、医療的ケアが必要な場合も多く、このような児童の在宅生活を支援するためには、日々の生活を支える医療的支援が欠かせません。東京都では、そのようなニーズに対応するため、重症心身障害児在宅療育支援事業を実施していると聞いています。
 この事業では、訪問看護師による支援を行っているとのことですが、その概要について伺います。

○高原障害者施策推進部長 NICU等の高度な医療施設に入院している重症心身障害児が在宅生活に円滑に移行するためには、早期からの療育支援が重要でございます。
 そのため、本事業では、入院中から在宅療育支援員が病院や家庭に赴き、病院との連携や家庭への相談支援、地域の保健所等との連携を実施しております。
 また、退院後は看護師が家庭を訪問し、在宅の重症心身障害児に対して医療的ケアや発達療育支援を行うとともに、家族に対して看護技術指導や相談、助言を行い、家族が自信を持って日々の在宅での看護、療育に当たれるよう支援を行っております。

○小宮委員 重症心身障害児へのケアだけでなく、さまざまな不安を抱えるご家族を支えるという大変重要な事業であると思います。
 在宅生活に移行後の初期の段階では、この事業で児童や家族を支えながら、必要に応じて地域の資源を活用して生活できるよう、保健所などと連携し、地域における支援体制を整えていくことが望まれます。
 とりわけ、一定の医療的ケアを要する重症心身障害児者には、訪問看護ステーションによる支援が欠かせません。そのためには、その身体的特徴や症状を理解した上で対応できる訪問看護師の育成が必要です。
 そうした訪問看護師を育成するための取り組みについて伺います。

○高原障害者施策推進部長 都では、重症心身障害児在宅療育支援事業の一環として、訪問看護師等育成研修を実施しております。本研修は、地域において重症心身障害児者に対応できる訪問看護人材を育成することを目的としており、体温、血圧等の調整や姿勢の保持が困難であったり、あるいは骨折しやすいなどの重症心身障害児者に特有な症状への看護や、在宅での呼吸管理、栄養管理等に関する知識や技術を習得するための研修や訪問実習を実施しております。
 本研修事業は、平成二十二年度から開始し、平成二十五年度までの四年間で延べ三百十三事業所、千十六名が受講いたしました。

○小宮委員 在宅生活を支える人材として、訪問看護師の育成は非常に重要です。訪問看護ステーションのスタッフは、入れかわりも激しいと聞いております。ぜひこの研修や訪問実習事業を継続して実施してほしいと思います。
 さて、医療的支援ということでは、訪問看護ステーションだけでなく、地域における診療体制を整備していくことも大切です。重症心身障害児者は、わずかな体調の変化でもすぐに重症化につながるなど、非常にデリケートで、大きな病院への定期的な通院だけではなく身近な地域で健康のチェックや定期的な処方、予防接種などに対応してもらえるかかりつけ医を持つことがとても重要だと思いますし、家族にとっても身近に健康管理や相談ができる、そうした医療的理解者がいることは大きな安心にもつながると思います。
 東京都では、そうしたかかりつけ医をふやすために、在宅医療ケア体制整備モデル事業というのを昨年度から開始しています。その概要と実施状況について伺います。

○高原障害者施策推進部長 本事業は、医療的ケアの必要な在宅の重症心身障害児者が住みなれた地域において在宅サービスを受けながら安心して生活できるよう、診療に携わる医療機関の連携強化を図るとともに、重症心身障害児者への理解を深める取り組みを行うことにより、在宅の重症心身障害児者を診療するかかりつけ医をふやしていくことを目的とするものでございます。
 本事業は、平成二十五年度から三カ年のモデル事業として社会福祉法人に委託をして実施しております。具体的には、区部は東部療育センター、多摩地域は東大和療育センターにおいて事業を実施し、各センターを中心に、地域の医療機関をメンバーとして診療連携に係る課題等について検討を行う連絡会や、地域の医療機関に対する重症心身障害児者に関する研修、また、関係機関や在宅で介護されているご家族への情報発信等を行ってございます。

○小宮委員 モデル事業ということで、まだ取り組みの途中ですけれども、重症心身障害児者の地域生活というものを支えるために、ぜひしっかりと今後も取り組んでいただき、いい形でつなげていっていただきたいと要望しておきます。
 さて、障害にもいろいろな障害があります。我が党の山加理事が提案し実現をしたヘルプマーク、私たちが日ごろ障害と気づかない、そうした障害をお持ちの方、あるいは妊娠初期の方などが身につけることで周囲の我々が援助や配慮ができるようにとつくられました。都営地下鉄やバスなどで普及のポスターが張られているのを見ますし、私も顧問を務める杉並区聴覚障害者協会などで宣伝をしているところなんですけれども、やはり社会への普及はまだまだだというふうに感じています。個々人が身近なこととして障害者に寄り添える、優しい社会づくりが必要です。
 私自身も、聴覚障害者協会の皆さんと接する中で、「こんにちは」とか、「ありがとう」とか、「小宮あんりと申します」とか、そうした手話を教わりました。
 東京都も、これまで手話通訳の養成研修や派遣事業などの取り組みを行ってきましたが、さらに手話の普及促進を図るために、手話のできる都民育成事業を開始しました。この事業の目的及び事業内容について伺うとともに、手話人口の裾野を広げるに当たっては、聴覚障害者に対する理解や手話の存在自体をまず知ってもらうことが大切だと考えます。
 具体的にどのような取り組みをしているのか、伺います。

○高原障害者施策推進部長 手話のできる都民育成事業では、広く都民に聴覚障害者や手話について理解を深めてもらうため、聴覚障害者の特性や挨拶など簡単な手話についてわかりやすく解説したリーフレットを、今年度は二十万部作成をいたしまして、十二月の障害者週間に開催する予定でございますふれあいフェスティバルで配布いたしますほか、区市町村等関係機関を通じ、広く都民に配布してまいります。
 また、子供たちにも早くから学んでもらうために、教育庁と連携し、リーフレットを小学校でも配布いたします。
 さらに、手話のできる都民を育成し、手話人口の裾野を広げるため、都民が初めて手話を学ぶ際や、地域で実施されている手話サークル活動で活用できる初学者向けの教材も作成し、配布することといたしております。
 これらの取り組みを通じ、子供から大人まで広く都民に手話に対して親しみを持ってもらうとともに、聴覚障害者への理解促進を図ってまいります。

○小宮委員 さまざまな取り組みを伺いました。
 また、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックを迎えるに当たっては、外国からも多くの聴覚障害者の方が来日されると思います。
 外国人に対しては、今、多言語の表示や外国語が話せるおもてなしボランティアといった計画が上がっていますけれども、手話においても、外国語手話のできる人材を育成する必要があると思います。今年度の具体的取り組みについて伺います。

○高原障害者施策推進部長 本事業では、外国語手話のできる人材の養成を促進するため、外国語手話の講習会を実施している公益的団体に対して講習会の運営費を助成するとともに、講習会受講者に対しても受講料の半額を助成いたしております。
 今年度は、前期の講習会においてアメリカ手話について実施をしており、後期の講習会では、これに加えて、国際会議等に利用される国際手話についても開講をする予定でございます。
 本事業により、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、外国人の聴覚障害者が安心して東京を訪れ、活動できる環境を整備してまいります。

○小宮委員 先ほど、子供から大人まで広く都民に手話に対して親しみを持ってもらう、そういう事業をされていらっしゃるということを伺いました。感受性も高く、物覚えもいい、そういう小さい小学生のころから聴覚障害や手話について意識を持つということは、人間性の幅を広げる、そういう貴重な機会にもなり得ると思います。
 また、オリンピック・パラリンピック開催というものが、広く都民にとって障害を持つ方に対する理解を深める、そういう機会ともなるよう、今後もさまざまな検討を期待いたしまして、質問を終わります。

○中山委員 よろしくお願いします。冒頭、少々予定から外れさせていただきまして、幾つか手短にお話をさせていただきたいと思います。
 初めに、ことし十月、四十八歳の若さでお亡くなりになった大滝伸一さんのご冥福を謹んでお祈り申し上げたいと思います。哀悼の意を述べる次第でございます。
 私、なぜこんな話をするかといいますと、先日、地元の大きな精神病院、内科も連携している大きなところですけれども、理事長先生とお会いしたときに、先方から大滝さんの話が出まして、大変優秀で、情熱的で、物すごく期待していたと。精神医療に携わっていらっしゃったこともありまして、残念でならないと。お仕事の上でしかおつき合いされたことがないので、仕事以外では全然おつき合いなかったはずなんですけれど、そういうふうに言葉を頂戴して、かえって私の方が恐縮した次第なんですけれども、都の職員の方々のそうしたご努力の姿勢というのは、見ている人は見ているんだなということをつくづくと実感した次第です。
 ぜひ、きょうの事務事業質疑に備えたご準備でも、相当私もいろんな方々に無理させちゃったんじゃないかと思いますので、反省も込めながら、皆さんがご健康でいただくようにお願い申し上げたいと思います。
 それから、今月十八日に、我が会派としまして、高齢社会対策プロジェクトチームとしまして、加速する高齢社会を安心して暮らすための提言というものを東京都に、知事宛てに出させていただきました。珍しく本文だけで八十ページぐらいになる提言をつくらせていただきまして、地域包括ケアシステムですとか、あるいは認知症対策ですとか、さまざまな点について盛り込ませていただいたところでございます。
 やはり健康寿命の増進、介護度の改善、悪化防止、こうした事柄で具体的な数値の上で結果を出していける第六期以降の介護保険事業計画にしていきたいということでつくらせていただいた次第でございます。
 何分にも、私どもの限界もありまして、専門家の方々からするとこの点が足りないとか、いろいろご指摘はあると思います。それは謙虚に受けとめさせていただきたいと思いますけれども、一つ一つ、やはり都民の幸せにかかわる大事な問題でございますので、きょうもこの後、斉藤理事の方から関連した質問があるかと思いますけれども、時折こうしたものをベースにしながら、知事が目指す世界一の福祉先進都市東京にふさわしい取り組みにつなげていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 それから、梶原局長さんも、どうぞよろしくお願いいたします。梶原局長、私なんかが申し上げるとかえって失礼かと思いますけれども、ミスター福祉保健といいますか、そのお名前は我が会派の議員からも、また、都庁の関係者からもご高名は伺ってきたところでございますし、かんかんがくがく意見を交わす厚生委員会に参加させていただくことを私も楽しみにしてまいりました。
 先ほど申し上げましたように、舛添知事が世界一の福祉先進都市東京という標語を、今でも東京都のホームページの知事の挨拶に掲げています。この重みは非常に大きいし、厚生労働大臣としての経験ということがあることはわかりますけれども、それだけに、中途半端なものでは、何だ、それが世界一の中身かといわれかねません。また、こうしたときに、梶原局長が福祉保健局長にご就任されたということの意味は大変大きいというふうに思っております。
 私ども、真剣に臨んで、何かしらの事柄をなし遂げられる委員会にしていきたいというふうに思っております。亡くなられた大滝さんのためにもしっかり頑張っていくという思いでおりますので、ぜひともよろしくお願いします。
 本来なら、局長の事務事業にかけるご決意とかお伺いしたかったんですけれども、最初からにらまれちゃうと困りますので、きょうはこの辺にさせていただきまして、本題に入らせていただきたいというふうに思います。
 それでは、最初に社会福祉法人に関係する質問をさせていただきたいと思います。
 現在、都内の特別養護老人ホームの入所希望者は四万人を超えておりまして、施設整備が喫緊の課題となっております。特別養護老人ホームを整備する際、社会福祉法人は自己資金や寄附金、国や都などからの補助金以外に、借入金により資金を調達していますが、都は、この借入金について、法人に補助金を支出する際の条件として、総事業費に対する割合がおおむね二分の一以内であることという制限を設けています。
 この二分の一という借入制限は、昨今の地価上昇や建設資材の高騰などを考えますと大変厳しいものでありまして、我が党は、本年の第一回定例会の代表質問で、この借入制限を緩和すべきとの質問を行った経緯がございます。
 なぜこうした課題を取り上げさせていただいたかといいますと、担当したのは私でございましたので、率直に申し上げて、やはり特養などの施設整備が本当に急務であるという点に尽きます。そして、良質な社会福祉法人かどうかというのを、借入制限が二分の一かどうかという点で、もちろんそれだけで判断しているわけじゃないんですけれども、ほかにも条件があるわけですが、それを見ていいのかどうか。借入制限が二分の一であれば良質かどうかということは、当然、福祉保健局の皆様もそれだけではないと、いろいろな指標があるということは十分お考えであるというふうには思っております。
 そうした事柄を踏まえて、改めてお伺い申し上げますけれども、なぜ総事業費に対する借入金の割合がおおむね二分の一であることとの基準が設けられているのかお伺いをいたします。

○飯塚指導監査部長 都では、新たに特別養護老人ホーム等の社会福祉施設を整備する社会福祉法人に補助金を支出する場合、社会福祉施設整備費補助対象法人審査要領に借入金が総事業費のおおむね二分の一以内であることと規定しております。
 社会福祉施設を運営する社会福祉法人には、健全な財政基盤のもと、安定的、継続的に法人運営を行い、良質な福祉サービスを提供することが求められており、借入金についても確実に償還を担保する必要があることから、この基準を設定したものでございます。

○中山委員 法人の中には経営状況が厳しい法人もありまして、社会福祉施設の運営を任せて、託していける法人であるかどうかを見きわめていくのは、確かに行政として大事な役割であることは私も認識しております。
 しかしながら、この二分の一という借入制限は東京都だけの制度でありまして、他県では、仮にあってももっと緩やかであったり、もともと借入制限という基準がなかったりということが実情であります。厳しい借入制限を設けていなくても、借入金を確実に償還できるかどうかという経営上の状況を判断する指標といいますか、取り組み方法はほかにもあるのではないかと考えます。
 東京都からも、さきの代表質問に対しまして、法人経営の健全化に向けて国が検討している制度の導入に合わせ、借入制限について検討が必要であるという趣旨のご答弁を頂戴したところであります。
 そこで、法人経営の健全化についての現在の国の検討状況についてお伺いいたします。

○飯塚指導監査部長 国は、社会福祉法人が、今後も福祉の重要な担い手として地域住民の期待に応える存在であり続けるための方向性と論点を、本年七月に社会福祉法人の在り方等に関する検討会報告書に取りまとめ、現在、社会保障審議会福祉部会において具体的な見直し方策について検討を行っております。
 社会保障審議会福祉部会の検討内容は、財務諸表の公表の義務づけ、役員の権限、責任の明確化など、法人運営の透明性の確保や法人組織の体制強化などであり、今年度中に答申を行った上で、来年、社会福祉法を改正し、法人制度の見直しを図ると聞いております。
 都は、法改正に合わせ、お話の借入制限のあり方を初め、補助金を支出する際の基準について検討してまいります。

○中山委員 今、ご答弁として、国の状況等をつぶさに教えていただきました。今後、財務諸表の公表の義務化やガバナンスの強化などによって社会福祉法人の状況が一層明らかになっていくと思いますが、全国の特別養護老人ホーム一施設当たりの内部留保金の平均が三億円を超えるとの報道がされております。
 国は社会福祉法人の内部留保金についても検討を進めているとお伺いしておりますが、その状況についてもお教え願いたいと思います。

○飯塚指導監査部長 社会福祉法人の内部留保につきましては、国は、社会保障審議会福祉部会において、内部留保を計画的に地域公益活動等へ再投下する仕組みづくりを検討しております。
 具体的には、内部留保を建物の修繕費など事業の継続に必要な財産と、それ以外の余裕財産に区分し、余裕財産は生活困難者に対する無料、低額の福祉サービスの提供、生活保護世帯の子供への教育支援などの地域公益活動に充てることの義務づけを検討しているところでございます。

○中山委員 私も当初、勉強不足で、この二分の一という借入制限は、内部留保金が社会福祉法人は認められているからという要素が強いんじゃないかと思っておりました。ただ、それに対して、当然、社会福祉法人の公的な役割というところからいろいろ批判が強まってきているということもあって、見直しをする必要があるんじゃないかということも申し上げたりしていたんですけれども、いろいろ教えていただきながら、より一層大事な点は経営の透明化という点にあるということだと思います。その点は、そのとおりだと思います。
 ただ、国の制度改善というのが、内部留保金につきましても、建てかえや新築などの事業展開に要するものと、それから、余裕財産として社会貢献に使っていくべきだというものに分けていくといってますけれども、じゃあ、事業展開に要する経費というものの基準はどこに置くのかと。単なる修繕とか、そうした点だけなのか。新築とか、そういう新たなニーズに対応していくものにまで見ていくのか。じゃあ、それをどうやって事業展開に要する経費として、裏づけとして、余裕財産ではないんだというふうなことを確定していくのかとか、そういったことというのは、これからの論議になるかと思いますけれども、大きな方針は国の方針とたがえていくわけにいきませんので、その検討状況に応じてということになると思いますが、ただ、やはり東京都単独で、ある面でより良質な社会福祉法人であれば、その借入制限等にかかわらず、積極的に都内で施設展開ができるように、また、都内の社会福祉法人にとっても、これは大きな課題だと思います。ある面で、もし緩和されれば朗報になるのではないかと思います。
 どうしても地方の社会福祉法人の方が、人件費の安さとか、そういった点で蓄積はありがちです。都内の方がやはり地価も高騰しておりますし、人件費も高いので、そういう経営的な体力という点ではなかなか難しい点もありますけれど、ただ、経営のノウハウとか、あるいはきちんとしてやってきた展開の実績とか、そうしたものもありますので、ある面で、今まで質疑していただいた、お答えいただいたとおりの方向で、しかるべきタイミングでご検討を示していただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、障害者の都外施設の入所者の地域生活の移行の課題についてお伺いをしたいと思います。
 私は、当選以来、都外施設についてもお邪魔をさせていただいて、同僚議員と一緒に秋田までとか、いろいろ足を延ばして行ってきたりさせていただきました。障害者の方々の施設というのは、都内においても設置運営に大変ご苦労いただいておりますけれども、都外に行かざるを得なかった人の状況というのは、歴史的に見て大変心痛むものもございます。
 ただ、いわゆる地域移行、都内での施設展開が進んでいくまでの時間の過渡的な段階だけの位置づけというものの認識の時代はもう終わったんじゃないかなと、後で述べますけれども、そういうふうにも思っております。
 障害者の方が必要な支援を受けながら、他の都民と同様に、みずからの生活のあり方や人生設計について、みずからが選び、決め、行動するという自己選択、自己決定の権利を最大限に尊重され、人間としての尊厳を持って地域で生活できる社会の実現を目指していくべきと考えます。
 そうした原則のもと、施設内におけるさまざまな取り組みの積み重ねの結果として、必要な支援を受けながら、施設の中ではなくても暮らしていけることでめどの立った障害者の方がいらっしゃるようであれば、施設を出て地域で生活することになれるための期間などを経て、あるいは課題を探る期間などを経て、これもあくまでも自己決定が前提でありますが、本人が選択する場合に地域生活に移行を行うことも一つの選択肢と考えます。
 そこでまず、地域生活への移行とは、そもそもどういった概念、内容の取り組みとして都は認識されているのか。また、障害の種別などに応じた課題といったものがあるのか、あるとすればどういった内容なのかお尋ね申し上げます。

○高原障害者施策推進部長 第三期東京都障害福祉計画におきましては、基本理念として、障害者が地域で安心して暮らせる社会の実現を掲げ、障害の種別にかかわらず、また、どんなに障害が重くても必要とするサービスを利用しながら障害者本人が希望する地域で安心して暮らせる社会の実現を目指すこととしております。
 こうした社会を実現するためには、先生ご指摘のとおり、障害者の自己選択、自己決定の権利が最大限尊重される必要があるというふうに考えておりまして、施設等の入所者であっても、本人の意向に応じて地域で生活できるよう積極的に支援する必要があるというふうに地域移行については考えております。
 障害者の地域における自立した生活を実現するためには、障害者一人一人の特性に応じて、地域生活の拠点である住まいを初めとして、障害者本人とその家族が必要とする介護や介助サービス、保健医療サービス、コミュニケーションや移動の支援にかかわるサービス、さらに、日中活動の場や就労の場など、地域生活基盤を確保するといったことが課題であるというふうに考えてございます。

○中山委員 今、高原部長からもお話しいただいたように、障害者一人一人の特性に応じてということがとても大事ですよね。それは、特性もあるし、地域生活の拠点である住まいがその方の場合、どうなっているのかというようなこと、障害者本人だけじゃなくて、その家族がどういった介護、介助を必要としているのかといった状況、そうしたものと勘案して、データを整えて、最終的にはご本人の意向も尊重しながらということで判断していくということではないかというふうに思います。
 その上で、これまでの地域生活への移行という点で、東京都におかれましての実績はどうなっているのか、また、障害種別に応じてどのように取り組んでこられたのかについてお伺いしたいというふうに思います。

○高原障害者施策推進部長 地域移行のこれまでの実績ですが、都は、第三期東京都障害福祉計画におきまして、平成十七年十月を起点として目標を掲げ、地域移行を推進してきており、平成二十五年度末時点では千二百十二人の地域移行の実績がございます。
 このため、都は、障害者の地域移行・安心生活支援三か年プランに基づき、障害特性に応じ、都内の地域における生活の場であるグループホームや通所施設等の基盤を、平成二十四年度からの三年間で約四千八百人分整備する計画を立ててございます。
 また、障害種別に応じた取り組みということでございますと、例えば知的障害者の場合は、障害者本人や家族、施設職員が地域移行に関して大きな不安を持っていることから、入所施設に地域移行促進コーディネーターを配置し、施設からの移行を支援してございますし、また、入院中の精神障害者の地域生活への移行ということでございますと、精神障害者地域移行体制整備支援事業を実施し、コーディネーターを配置するとともに、地域生活移行支援会議を開催し、医療機関等、関係機関等との情報交換や事例検証、人材育成に関する検討を行うなど、地域移行を定着させるための体制づくりなどに取り組んでいるところでございます。

○中山委員 今、部長からご答弁いただいた千二百十二人とか四千八百人という数字は、これは三障害合わせての数字ということですよね。
 ただ、内容としては、これはやはり、身体障害者の方というのはもともとご家族と一緒にお住まいで生活ができる。それに対して、地域移行が必要になってくるような方々というのが、基本的には知的障害者であったり、精神障害者であったりするということで、その数字の主なものはそちらの方にあるということだというふうに思います。
 これは、障害の種別として物理的なバリアフリーの方が、比較的に生活の場とかでもできやすい。ただ、心理的なもの、知的ないろんな能力に関してのバリアフリーの、そういう克服というのは大変難しい課題もあって、先ほど申し上げた、ご本人だけじゃなくてそれを支える家族が必要としている介助、介護のあり方というものも非常に難しいと。
 判断ということは二十四時間つきまとうわけですので、何かする上で判断のお手伝いをするということについては、知的障害者の方の場合とかは、ある面で家族にとっても四六時中休みがないということもあるかもしれません。
 そうした事柄の上で、東京都には施設入所者約七千五百人のうち四割が、これは知的障害者が主ですけれども、都外施設に入所されていらっしゃいます。こうした都外施設の入所者の地域生活移行についてのことでございますけれども、入所者の中には東京に戻りたいという人も当然いると思います。ただ、住みなれた都外施設周辺で暮らしたいという方々もいらっしゃいます。
 よくいわれる話ですけれども、お父さん、お母さんのもとに帰りたいですかと聞くと、帰りたいと皆さん異口同音に答えると。ところが、実際にお盆やお正月休みに帰ってくると、都外施設が立地している自然豊かでのんびりとした雰囲気の中でもう何十年もお過ごしになっていらっしゃる方々は、都会の喧騒といいますか、人混みの中に入ってくると本当にパニックになっちゃう。自分が望んで帰ってきたいといったんだけれども、三日もたつともう早く施設の方に戻りたいというようなことになったりもする。
 また、当然お父さん、お母さんというのは障害者ご本人にとってみればいつまでもお父さん、お母さん、もちろんお父さん、お母さんにとってもお子さんに変わりはないんですけれど、まさに子供時代のまんま。それで、お父さん、お母さんのもとに帰りたいというふうにおっしゃるけれども、お父さん、お母さんはもうかなりの年代になられていて、大変に身体的にきつかったり、あるいは、一緒に遊んでくれていた兄弟というものも既に独立して家庭を構えていたりとかいう状況があります。
 このため、都外施設の周辺に、地域生活移行の受け皿としてグループホームを整備していくことも極めて有効だと考えます。私は、東京都もこうした取り組みを支援すべきと考えております。
 そういった意味で、都は、都外施設の入所者の地域生活への移行についてどのように取り組んでいるのか、また、今後、これをどのように支援していくのか、ご見解をお伺いいたします。

○高原障害者施策推進部長 地域生活を促進していくためには、先生ご指摘のとおり、障害者本人、地域生活に対して非常に不安を抱えていらっしゃいますので、本人やそのご家族への働きかけや、また、施設職員についてもその意識啓発といったことが非常に重要であろうかというふうに思います。さらに、区市町村や相談支援事業者との連携や移行先の確保等も重要であります。
 このため、東京都では、都内七施設のほかに、青森県、栃木県及び山梨県の都外三施設に地域移行促進コーディネーターを配置し、入所者やご家族の状況や希望を十分に踏まえ、地域移行を積極的に支援してございます。
 一方、都外施設を運営している法人の中には、都内だけではなく、当該施設周辺等にみずから移行先を確保し、地域移行を積極的に進めているところも多うございます。
 こうした取り組みを支援するためにも、今後は、コーディネーターによる取り組みを一層推進するとともに、当該施設と相談支援事業者との連携充実を図るなど、都外施設について、地域生活への移行促進に向けた支援体制を強化してまいります。

○中山委員 今のお話に出ていた青森県や栃木県、山梨県、こういうところは拠点というような意味ですよね。実際には、その周辺に秋田があったり、岩手があったり、長野があったり、そういったところにもそこを拠点として幅広く対応していくということで、こうした都外施設に対してもコーディネーターさんを設置して、個々の状況を把握するために取り組んでいくということは大変すばらしいことだと思います。
 その上で、やはり都内という選択肢の場合はそれで都内で進めていっていただいて、都外という場合には、当然、都外施設を運営している社会福祉法人ですとか、そこが立地している自治体とかの協力も得なくては、そこの場にグループホームを構えるということはなかなかできないわけですけれども、ただ、やはりその上でも東京都としてどういったことが取り組み可能なのか、ご検討をよろしくお願いしたいというふうに思います。
 もともと、先ほど申し上げましたけれど、都内における障害者の施設というものの設置がどんどんできるようになっていくまでの過渡的な段階の都外施設という位置づけの時代は終わったんじゃないかと私が思っておりますのは、いわゆる東京対地方みたいな対立の構造だけじゃなくて、東京の中だけでは解決できない問題については地方にもお願いしていく。そして、そういうことが地方にとっても、例えば雇用の創出とか、いろいろな点でウイン・ウインの関係になるようなものというのは、これからは観光政策とか、そういったことだけじゃなくて、ふるさと特養なんかも含めて、十分あり得るんではないかなと。東京都としてどういう仕組みが可能なのかわかりませんけれども、そういう発信の仕方、反駁の仕方といいますか、そういうことも十分考えていっていいだろうと。
 青森県では、障害者のグループホームをどんどんつくっていて、都民が結構行ってます。それは、都内のグループホームが厳しいからということもあるかもしれませんが、もしかしたらそうだけではない選択の結果というのもあるのかもしれません。そうした事柄もしっかりにらんで、それこそ今、リニアであっという間にいろいろなところに行けるような時代になってきましたので、何か遠いところに追いやっているみたいな、昔のそういういろいろなご心配というのはだんだん当てはまらないような時代状況にもなってきているのではないかな、その方にとっての幸せは何かと、そういうことをきちっと見据えて応援していくという体制づくりが大事ではないかなと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 続きまして、子育て支援の関係についてお伺いしたいと思います。
 我が党は、九月に東京都に対して、安心して産み育てられる東京にとの第一次提言を行いまして、その中の重要な柱である地域の総合子育て支援について、産前産後ケア体制の整備についての提言を行いました。
 また、都議会の定例会や委員会におきましても、これまで何度か産前産後ケアについて質問したところでございます。この子育てに関するプロジェクトチームの一員が遠藤委員長でございます。
 産前産後ケアの一環として、都では子育てスタート支援事業を実施し、区市町村の取り組みを支援しています。この事業は、切れ目のない支援という観点からも重要な取り組みであると認識しております。
 そこで、改めて本事業について、まず本事業の内容についてお伺いをいたします。

○手島少子社会対策部長 子育てスタート支援事業は、家族等の援助が受けられず、心身の負担感を抱えている方を対象に、母子で宿泊をして、二十四時間体制で支援するショートステイやデイケア、相談などを行うものでございまして、平成十九年度にモデル事業を開始し、二十二年度から本格実施をしております。
 今年度からは、妊娠中から継続的な専門相談や支援が行えるよう、専任の相談員として保健師、助産師等の配置や、ショートステイ等を実施する専用施設の新設や改修のための補助制度を拡充いたしました。

○中山委員 本年度から事業を拡充したということでございますが、本事業を実施している区市町村はどのくらいあるのか、お伺いをいたします。

○手島少子社会対策部長 今年度は、江東区、世田谷区、府中市の二区一市で実施をしております。
 なお、現在、事業開始に向けまして、複数の区市が検討を進めており、これらの区市からの相談に個別に対応しているところでございます。

○中山委員 個別の相談に対応しているということは、やはり区市町村の取り組みにも温度差があるということに起因しているのではないかと思います。
 これまで、都として区市町村に対してどのような働きかけをしてこられたのかお伺いしたいと思います。

○手島少子社会対策部長 都はこれまでも、区市町村に対する事業説明会の開催や先進的な取り組みをまとめた事例集の作成等により、区市町村が本事業を活用して産前産後の取り組みを行えるよう積極的に働きかけを行ってまいりました。
 さらに、区市町村が事業を実施するに当たり、関係機関と円滑に連携できるよう、今月、東京都医師会、東京産婦人科医会、東京都助産師会に本事業の受託等の協力依頼を行ったところでございます。

○中山委員 本年度から開始した専門相談員の配置でございますが、具体的にどのような職員を配置し、どのような業務を行っていらっしゃるのか、また、それに対する都の支援はどうなっているのかお伺いいたします。

○手島少子社会対策部長 専門相談員の配置は、本事業を実施する上での必須条件としており、助産師、保健師等の資格を有する者であって、地域の子育て事情や社会資源に精通をしていることを要件として規定をしております。
 事業内容としては、妊娠期から出産後までの継続的な相談支援や個別の支援プログラムの作成、デイケアやショートステイにおける対応、関係機関との調整等でございます。
 都は、こうした専門相談員の配置に係る経費を包括補助事業で支援しております。

○中山委員 産前産後のお母さんたち、母親が抱えるさまざまな不安に的確に対応していくためには、専門職の中でも助産師の活用が特に求められてくるのではないかと考えております。
 現在、この事業を実施している区市では、助産師をどのように活用しているのかお伺いいたします。

○手島少子社会対策部長 現在、本事業を実施しております二区一市におきましては、助産師が専門施設などにおいて沐浴などの育児指導や母体ケアなどについての具体的なアドバイスを行っております。

○中山委員 産前産後のケアを行う取り組みは非常に重要であります。より多くの区市町村が取り組めるよう都としても支援するとともに、助産師の積極的な活用を促すべきと考えます。
 また、こうした支援に適切につなげるためには、まず支援を必要とする産前産後の方を早期に把握することが重要であります。早期発見という視点からも助産師等の専門職の活用が有効と考えますが、都の所見をお伺いいたします。

○手島少子社会対策部長 区市町村では、乳児家庭全戸訪問や新生児訪問等において支援が必要な家庭を把握する取り組みを行っておりますが、こうした訪問等の事業においても、妊産婦の健康管理や母乳指導等に関する専門性を有する助産師を活用してきております。
 区市町村が引き続き保健師、助産師等の専門的知識、技術を有する人材の活用などを行いながら、妊娠期からの切れ目のない支援を適切に実施できるよう、都としても引き続き支援を行ってまいります。

○中山委員 私の地元の足立区でも、これまで産後ケアについて、助産師さんだけじゃないですけれども、いろんな職種の方を活用して取り組んできまして、これからはさらに産前もやりたいということで希望を出しております。
 ただ、足立区もかなりの数の保健師さんを常勤、非常勤問わずですかね、抱えてはいるんですけれども、現在いる方々だけではとても産前までは手が回らないという状況もございます。助産師会さん等に派遣をお願いするということで、私も助産師会さんから、予算要望等をお伺いしましたので、聞いてみたんですけれど、あと少しふえる分には対応できるかもしれないけれども、これは望ましいことなんですが、助産師さん、すばらしいということで、いろんな区が派遣を求めてきたときには、じゃあ、助産師会さんで対応できますかというと、これはちょっと厳しいという話を率直にされていらっしゃいました。
 もともと看護師さん不足とか助産師さん不足とか、そういったことはいわれておりますので、私も都庁の担当の課長さんと、いろいろ教えていただいて調べさせていただいたところ、新規で学校等教育機関を卒業される方の数というのは、一定程度確保されていると。ただ、そうした方々の多くが病院とか、そういったところにいらっしゃるので、フリーランスでいらっしゃる、そういう看護師さんにしても、保健師さんにしても、助産師さんにしても、なかなかいないわけですよね。そうしたときに、派遣事業で産前の、特にアウトリーチ、助産師さんの方々の所見というのは、やはり家族、男性も含めて認識の変革というところを行っていったり、あるいは精神的な不安というものを受けとめたり、あるいは、大変な事業であるからこそ家族が一致協力してやっていく必要があるんだということを促したりとか、さまざまな効果があるんだろうというふうに思いますけれども、そうした事柄について、病院側から了解をもらわない限り、なかなかお手伝いしてもらえないという点もあります。
 助産師さんの普通分娩を経験するための事業というのは国も考えて、東京都もこれを積極的に活用していくということが始まるわけですけれど、これは大きな病院では普通分娩はなかなか経験できないので、普通分娩を経験できるような小さなところに助産師さんを病院から派遣していくということについて、病院側もメリットがあるし、どんどんやりましょうということになる。ところが、行政がやる窓口とか、そういう訪問的なアウトリーチ活動というのは、病院側にとってのメリットというのはそんなにないんですね、大きな病院にとっては。もちろんそれは、よく考えてみれば、そういう患者さんの心理とか家庭状況とか、そういうものをわきまえている経験豊かな助産師さんがふえることは、ある面では病院にとって大きな意味があるはずなんですけど、なかなかすぐには飛びつけるようなメリットは目に映らない。
 そうした中で、ある面では行政が仲介役として、フリーランスの助産師さんがなかなかいない中を、どうやって区市が求めるそういう子育て支援への助産師さん等の活用につなげていくか、これは大事な役割があるんじゃないかと思いますので、私どもも考えてまいりますし、福祉保健局におかれてもお知恵をお絞り願いたいというふうに思います。
 先ほどの高齢社会に対するプロジェクトの提言の中にも、保健師とか、看護師とか、これから介護関係で求められていく医療系人材の発掘という点で、復職支援、これを地元を中心にしっかりとやるべきだ、また、公益という視点からやるべきだということも提案させていただいておりますので、よろしくお願いいたします。
 私の質問の最後になりますけれども、手話通訳者等の養成事業についてお尋ね申し上げます。
 障害者差別解消法が成立し、行政はもちろん、企業などの民間事業者においても社会的障壁の除去についての合理的な配慮が求められ、聴覚障害者に対する意思疎通手段である手話に対するニーズはますます高まってくるものと考えます。
 都は、今年度から、手話のできる都民育成事業で手話人口の裾野を広げるとしていますが、都は現在、手話のできる人材育成策としてどのような事業を行っているのか、改めてお伺いいたします。

○高原障害者施策推進部長 都は、区市町村で実施している手話講習会受講者など、一定程度の手話を習得された方のステップアップのため、手話通訳者等養成事業を実施しております。
 この事業におきましては、地域における登録手話通訳者の人材を養成する地域手話通訳者クラス、専門性の高い手話通訳者を養成する手話通訳者特別クラス、地域の手話講習会の指導者を養成する指導者クラスの三つのクラスを設け、それぞれ人材の養成を図っております。
 さらに、今年度からは、先ほどもご答弁申し上げましたが、都内の公益団体が実施している外国語手話講習会の受講者に対する支援も実施しております。

○中山委員 手話の人口の裾野を広げるためには、地域や企業などで手話通訳者として活躍する人から手話の指導者まで、さらには、一度は手話を身につけたものの、現在は活動していない、いわゆる潜在的な手話通訳者といったさまざまなカテゴリーの手話人材を養成の対象としていく必要があります。
 今後、都はどのように取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。

○高原障害者施策推進部長 先ほど先生の方からお話もございましたが、障害者差別解消法の成立に伴いまして、聴覚障害者に対する情報保障の確保といったことの観点からも、聴覚障害者の意思疎通手段であります手話のできる人材を養成することは極めて重要であり、特に、一度手話を学んだ方のステップアップを支援することは、質の高い手話人材を確保するために必要なことでございます。
 一方、さらなるステップアップを望む手話学習者のニーズは、支障なく日常会話を交わすレベルから、会議などにおける手話通訳としてのレベルまで多様であり、カリキュラムやクラスなど、きめ細かな対応が求められております。
 今後は、手話講習会に対するニーズの多様化、高度化に対応し、より一層きめ細かなカリキュラム等を設定するなど、手話人材の養成のさらなる充実を図ってまいります。

○中山委員 本年の第一回定例会の一般質問で私は、昨年三月二十七日、国が手話通訳や要約筆記者の派遣に関する、いわゆる意思疎通支援事業のモデル要綱を公表したことを取り上げて質問させていただきました。
 国は、自公政権のもと、モデル要綱の解釈に関する公文書まで発行しまして、聴覚障害者のコミュニケーションを保障する観点から、派遣の内容については広く扱う必要があるため、合理的な理由もなく派遣範囲を狭めることは好ましくないというふうにはっきりいっています。
 ところが、企業や政治団体や宗教団体、いろんな主体がありますけど、さまざまな団体とかかわり合いの中で、全ての機会に手話通訳を派遣するというのは大変なことです。といっても、やはり国のいうように、手話を用意してくれる企業の話しか、手話を用意してくれる政治団体の話しか聞けないというのでは、健常者と同じように権利が保障されているとはなかなかいいがたい、そういう状況もある。
 そうなってくると、手話の通訳の範囲は広くとる必要があるけれども、派遣の主体というのは行政だけかというとそうじゃない。民間にも努力していただかなくてはいけない。当然、バリアフリーでエレベーターをつけなさいとか、段差を解消しなさいといったときに、全部行政がお金を出しているわけじゃなくて、やっぱり企業とか建物の所有者の方とか、そういった方々にもご努力をいただかなくてはいけない。そういう環境をどうやってつくっていくかということがとても大事だと思います。
 そういう面で、今お話しいただいたような、一度は手話を勉強したことがあるような方とか、そうした方の潜在的な能力というのを開発したりとか、そうした場所に、そうした研修の機会にさまざまな団体の方、企業の方々に積極的に出てきていただいて、自分のところの要件に関しては、問い合わせされる方、いろんなご利用者さんに対して、手話を必要とする場合にはきちっと対応できるような環境を、社会的な責任としてやっていきましょうよと、東京都も応援しますと、そういうことの取り組みがとても大事ではないかなというふうに思いますので、大変な課題ではありますけれど、必ずその方向に向かって前進していただけますようによろしくお願いしたいというふうに思います。
 最後になりますが、エボラ出血熱につきましては、今回の質問では取り上げませんけれども、東京都の取り組みというのは、患者さんが発生した状況後の対応としては、国に先んじてきちっとした体制をとっているのではないかというふうに思いますが、問題は、やはり満員電車とか、そうしたことを考えますと、パンデミックというわけじゃないですが、パンデミックが起きる前のパニックも含めて、水際でどう食いとめるかということだと思います。
 発熱があった場合には、これは当然きちっとした対応がしやすいんですけど、そうじゃない場合について、結果的に出ちゃいましたということであったとしたら、結果的にであっても同じことですので、それをどうやって防いでいくか、このことについては私も本会議等で代表質問を通じて議論していきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。
 また、先ほど子育て支援事業のところで、区市町村の温度差があるという話がございました。先ほどの第三回定例会でも、二十四時間保育ということを私、取り上げさせていただきました。二十四時間保育というと夜中まで子供を起こしているんじゃないかと思われるかもしれませんけれども、夜八時にはお風呂も入って、食事して、早寝、早起き、朝ご飯で、お父さん、お母さんが夜も病院で勤務されたり、国際線で活躍されたりとかしていても、子供たちはきちっと生活のリズムというのを守ってつくってます。
 でも、都内には三カ所しかないんですね。ただ、私も新宿区内の社会福祉法人立の認可保育園に行きましたけれど、わざわざ引っ越してまで通っていらっしゃるお父さん、お母さんがいらっしゃいます。国のキャリア官僚がいますし、都庁の方もいらっしゃるというふうにお伺いしましたけれども、そうしたことは全ての保育園でやる必要はないかもしれませんけど、わざわざ引っ越してまでじゃなければならないような環境は改善していかなくちゃいけない。
 ただ、それはやはり、区がどれだけ主体的になって臨むかという点があると思いますので、十分、サービス推進費とかを補強していただいている点はわかりますけれども、それだけの人材を確保する、エイビイシイ保育園というところでしたけれども、そこの中心者の方々の熱意、情熱というのは大変なものです。それをまねしていくということはなかなか簡単なことではないと思いますけれども、どうかいろんな区市でそうした取り組みが進むように、都としても、どうやったらそういう取り組みが進んでいくのかお知恵をお絞り願いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。

○和泉委員 まず初めに、障害福祉と介護保険の適用関係について伺います。
 きょうされんという団体が、ことし五月から七月にかけて、介護保険優先原則による利用者への影響調査というのを行いました。このきょうされんに加盟している事業所のうち、回答があった事業所を通じて、介護保険優先原則の対象者一千六百三十八人の状況を調べたものです。
 この調査によれば、障害福祉の訪問支援を介護保険と併用して受けている人が六九・九%、障害福祉だけを利用している人が八・六%です。合わせると、実に八割近い人が障害福祉の訪問支援を利用しているという結果が出ています。これは、障害福祉の訪問支援というのは介護保険では網羅し切れない、そういう実態をあらわしているんじゃないでしょうか。
 ところが、これに対して自治体の対応はどうなっているのかというと、生まれながらの障害は、障害福祉のサービスを適用する障害配慮事項、この対象にするけれども、交通事故や特定疾病による中途障害は介護保険優先を徹底する。要介護四か五で、障害程度区分五か六でなければ障害配慮事項の対象にしない。あるいは、地域生活支援事業である移動支援まで打ち切る。このような実態が報告されているんです。
 いうまでもなく、障害の態様や状況、必要とされる支援、これは一人一人違っていて、実に多様です。障害者総合支援法によって受けていた福祉サービスが、加齢に伴う保険給付を行うことを目的とする介護保険に一律に転換されて、六十五歳になった途端に必要なサービスが打ち切られたり、制限されたり、そんなことがあってはならないと考えます。
 都は、障害配慮事項が、このように区市町村によってばらばらな解釈となっているという実態を把握しているんでしょうか。

○高原障害者施策推進部長 六十五歳以上の障害者及び四十歳以上六十五歳未満のいわゆる特定疾病該当者は、障害者総合支援法第七条に基づく他の法令による給付との調整に基づき、福祉サービスの利用に当たって介護保険給付が優先されることとなっております。
 一方、サービスの支給量や内容が介護保険法では十分に確保されない場合には、障害者総合支援法において、あわせて障害福祉サービスを受けられるなどの仕組みが国の通知により示されてもおります。
 先ほど併用されているところが七割というようなことがあったのも、そういったことのあらわれかと思いますけれども、したがいまして、各区市町村におきましては、この国の通知に基づき、申請者が必要としている支援内容を介護保険サービスにより受けることが可能か等について、申請に係る障害福祉サービスの具体的な利用意向を把握した上で適切に判断しているものというふうに認識をしております。

○和泉委員 結局、実態を把握するような調査を行っていないということだと思うんですが、現に障害者支援施設団体の調査で適切とはいえないような運用がされているという実態が報告されているんです。調査もしないで、適切に運用されているといい切ることはできないはずです。
 障害者総合支援法第二条第二項第一号は、都道府県の責務として、市町村が行う自立支援給付及び地域生活支援事業が適正かつ円滑に行われるよう、市町村に対する必要な助言、情報の提供その他の援助を行うこととなっています。
 厚生労働省の障害者自立支援法に基づく自立支援給付と介護保険制度との適用関係等についてという通知の障害配慮事項について、どのように解釈し、運用がされているのか、都として、区市町村に対して、きょうされんが行ったような調査をやって、その実態を把握し、必要な助言を行うべきだと考えますが、どうですか。

○高原障害者施策推進部長 障害者総合支援法に基づく自立支援給付と介護保険制度の適用関係につきましては、今お話しのとおり、国から出されている通知、自立支援給付と介護保険制度との適用関係等についてにおいて、その基本的な考え方、優先される介護保険サービスやその捉え方、具体的な運用などについて示されております。
 具体的に申し上げますと、区市町村は個別のケースに応じて、介護保険サービスにより適切に支援を行うことが可能か否か等について、介護保険の関係機関等と連携した上で把握し、適切に支給決定することとされており、介護保険サービスに係る支給限度基準額の制約から、介護保険サービスのみでは適当と認める支給量が確保できない場合や、利用可能な介護保険サービスに係る事業所が身近にない場合などは、障害福祉サービスでの支給が可能というふうにされております。
 都は、これらの通知等に基づき、区市町村に対して各種会議等で周知徹底を図っておりますし、各区市町村からの問い合わせに対しても個別に助言、指導も行っているところでございます。

○和泉委員 この国通知ですと、サービス内容や機能から、障害福祉サービスに相当する介護保険サービスがある場合には介護保険を優先するとなっています。今ご答弁があったのは、そういう場合で支給限度基準額を超えてしまう、あるいは支給量が十分でない、事業所が近くにない、そういった場合には障害福祉サービスを受けることができるという具体的運用の部分だと思うんですけれども、私は、介護保険サービス優先の捉え方として記載されている部分がとても重要だというふうに思います。
 ちょっと長くなりますが、読み上げます。
 障害福祉サービスに相当する介護保険サービスがある場合は、基本的には、この介護保険サービスに係る保険給付を優先して受けることとなる。しかしながら、障害者が同様のサービスを希望する場合でも、その心身の状況やサービス利用を必要とする理由は多様であり、介護保険サービスを一律に優先させ、これにより必要な支援を受けることができるか否かを一概に判断することは困難であることから、障害福祉サービスの種類や利用者の状況に応じて当該サービスに相当する介護保険サービスを特定し、一律に当該介護保険サービスを優先的に利用するものとはしないこととする。したがって、市町村において、申請に係る障害福祉サービスの利用に関する具体的な内容を、利用意向を聞き取りにより把握した上で、申請者が必要としている支援内容を介護保険サービスにより受けることが可能か否かを適切に判断すること。このように記載されています。
 具体的な運用だけではなくて、一律に当該介護保険サービスを優先的に利用するものとはしないとしたこの通知の趣旨を十分に区市町村に周知徹底した上で、都が必要な助言、指導を行うよう強く求めます。
 次に、障害者施設とグループホームの整備目標について質問します。
 都は、グループホームを三年間で一千六百人分増設する目標を掲げて、ほぼ目標を達成してきました。しかし、施設からの地域移行実績については、今年度末までの目標二千二百四名に対して、昨年度末時点で千二百十二人と、進んでいるとはいえません。
 都は、これはどのような原因によると考えているのか伺います。

○高原障害者施策推進部長 地域移行につきましては、先ほど中山委員の方からのご質問の中でもご答弁申し上げたところでございますけれども、施設入所者の地域生活への移行を進めるために、東京都は、障害者の地域移行・安心生活支援三か年プランにより、整備費の特別助成などを実施し、地域生活基盤の整備を促進しているところでございます。
 地域移行につきましては、施設入所者の障害の重度化が進んでいることや、障害者本人や家族、施設職員が地域移行に関して不安を持っていること、あるいは、地域における支援体制の構築に時間を要すること等の課題があるというふうに認識をしております。
 このため、都では、入所施設に地域移行促進コーディネーターを配置し、入所者や家族への働きかけを行うとともに、区市町村や相談支援事業者等との連携を図るほか、地域移行した障害者を受け入れたグループホームが行う相談援助等について、包括補助により支援をするなど、地域移行の促進には努めているところでございます。

○和泉委員 やはり、入所施設からの地域移行というのは、ご本人にとっても、家族にとっても大きな不安を伴うものであり、そう簡単には進まないということなんだと思います。
 しかも、待機者は、現在、千人以上います。地域移行を進めるから入所施設はふやさなくていいということではなくて、入所施設も地域移行もやはり、障害者やその家族がそれぞれの状況に応じて選択できるよう、グループホームとともに入所施設もふやすべきだと思います。
 さて、長期ビジョン中間報告では、二〇一七年度までに千六百人から二千人分のグループホーム増設を掲げています。この数値目標はどのような基準で算出したのか、伺います。

○高原障害者施策推進部長 グループホームにつきましては、現行の障害者の地域移行・安心生活支援三か年プランに基づいて計画的に整備をしており、おおむねプランの目標は達成できる見通しでございます。
 東京都長期ビジョンの中間報告の中で示したその目標値は、現行の東京都障害者計画、障害福祉計画における実績等を踏まえて算出したものでございます。

○和泉委員 現行の実績を踏まえて算出したということですけれども、十一月六日に開かれた東京都障害者施策推進協議会、私も傍聴させていただきましたが、出席している委員から、精神障害者が長期入院から脱却して地域移行を進めていくためには、グループホームがまだまだ足りてないという意見が出されていました。さまざまな施設や団体からも、増設目標の引き上げを求める声が上がってます。
 施設入所からの地域移行、あるいは長期入院となっている精神障害者の病院からの移行、さらに親の高齢化等による自宅からの移行等、これらを見込むと、多くの施設や障害者団体が指摘するように、増設目標をさらに引き上げていく必要があるのではありませんか。

○高原障害者施策推進部長 もちろんグループホームの整備が重要であるということは十分認識はしているところでございますが、長期の施設入所者や、いわゆる社会的入院の状態にある精神障害者の地域生活への移行を推進するためには、地域居住の場であるグループホームの整備だけではなく、通所施設などの日中活動の場の整備ですとか、ショートステイなどの在宅サービスの充実、あるいは各種サービスの利用を支える相談支援体制の整備といった総合的な対応が必要であるというふうに考えております。
 このため、グループホームの整備目標数につきましては、今後、障害者施策推進協議会での議論を十分に踏まえ、次期障害者計画、障害福祉計画において改めて策定してまいります。

○和泉委員 日中活動の場も含めた生活基盤の整備は、私も非常に大事だというふうに思います。それにしても、住むところがなければ地域生活はできません。ぜひ長期ビジョン、中間報告の一千六百人から二千人、この整備目標、数値目標をさらに引き上げて増設していただくようお願いしたいと思います。
 続いて、サービス等利用計画について伺います。
 都は、このサービス等利用計画案を作成する相談支援従事者の研修を行ってきました。研修を修了した三千五百二十六人のうち、実際に相談支援専門員として従事しているのは八百八十二人と、四分の一にとどまっています。
 サービス等利用計画の作成がおくれているということとあわせて、どのようなことが原因と考えているか伺います。

○高原障害者施策推進部長 平成二十四年の障害者総合支援法の改正によりまして、平成二十七年度からは、区市町村が障害福祉サービス等の支給決定を行うに当たり、必ずサービス等利用計画案の提出を求めるものというふうにされました。
 このため、東京都は、相談支援専門員養成のための研修を実施しており、ご指摘のとおり、平成二十五年度までに三千五百二十六人を養成するとともに、計画相談支援の促進に関するセミナーを開催し、先進事例の紹介や各区市町村の取り組み状況等について情報提供を行うなどにより、区市町村の取り組みを支援してきたところであります。
 サービス等利用計画案の作成が進まない要因といたしましては、都を初めとした大都市部では、障害福祉サービスの対象者が非常に多いことや、相談支援に係る報酬が十分ではなく、必要な人材の確保が困難となっているといったようなことが考えられます。
 引き続き、区市町村における計画作成が促進されるよう、必要な人材の養成や情報提供には努めてまいります。

○和泉委員 この作成に係る報酬は、一件当たり一万六千円というふうに聞いています。人件費の比率を七割と仮に設定したとして、最低賃金八百八十八円で割ると十二・六時間です。つまり、最低賃金で作成を行わせたとしても十二・六時間分、これでは到底アセスメントから作成、モニタリングまでは無理じゃないでしょうか。採算がとれないということは十分にうかがえます。
 都として独自の加算を行うべきだと考えますが、どうですか。

○高原障害者施策推進部長 現在、国におきましては、平成二十七年度からの報酬改定に向け、障害福祉サービス等報酬改定検討チームを立ち上げて、その検討を行っているところでございます。
 一方、計画相談支援の報酬単価につきましては、サービス等利用計画案の作成に当たって、新規利用者の支援を初め、基本相談支援への対応や困難事例への対応等に相当な時間、労力を要しているが、報酬に十分反映されていないといったような実情がございます。
 また、人件費、物件費等が高額である大都市の実態も十分に考慮されておりません。
 しかし、本来、全国一律の制度である障害福祉サービスの報酬の設定は、本来の制度の設計者である国の責任で行うべきものであり、都は、本年十月、国に対し計画相談支援等について、事業実施に必要かつ十分な報酬とするよう緊急提案を行ったところでございます。

○和泉委員 団体、事業所から、報酬が低過ぎて事業として成り立たない、事業所の持ち出しとなっている、そういう話も聞いてます。また、従来の人員数で相談支援を行っているために、それ以外の通常業務が人手不足になっている、そういう話も多く聞いてます。
 制度設計した国に報酬の引き上げを求めることはもちろん重要なことです。けれども、報酬が十分でないことを都として認識しているのですから、独自の加算を行うよう、重ねて強く求めます。
 この研修については、年二回、それぞれ三百人程度の定員で行っていると聞いてますが、申込者数は年々増加して、定員の倍近くになっています。今年度は、前期の研修だけで七百三十九人もの申し込みがあり、これから開催される後期も含めれば、昨年よりさらに申込者数がふえることも予測されます。
 実際に従事者をふやすためにも、研修回数をふやす必要があると考えますが、いかがですか。

○高原障害者施策推進部長 都では、これまでも区市町村に対する相談支援専門員の必要数等の調査結果や障害福祉サービスの利用実績等を踏まえ、必要な養成数を見込んだ上で相談支援専門員の研修を計画的に実施してまいりました。
 さらに、研修の受講決定に当たっては、各事業所からの推薦に加え、区市町村からの意見を考慮し、業務拡大を予定している事業所や新規開設が確実に見込まれる事業所の従事者を優先して受講させるなどの工夫も行っております。
 引き続き、区市町村における相談支援専門員の必要数等を踏まえ、着実に相談支援専門員の養成を行ってまいります。

○和泉委員 定員の倍近く、あるいは倍を超える申し込みがあるんです。実際に従事する可能性の高い人を区が推薦しても、抽せんで外れてしまうと、そういう状況だという話も聞いてます。しかも、そうやって研修を修了した人のうち、実際に従事する人は四分の一、それが現在の状況なんです。
 既に相談支援専門員のいる事業所でも、複数体制で相談支援事業を行えるよう研修を受けておきたい、当然そういうニーズもあると思います。それでなくても、指定された特定相談支援事業所は、報酬が十分に確保されていない中で、事業の採算性を度外視してこの事業を行っているんです。そのために、事業所全体が一層過密労働になっているという話も多くの事業所から聞いてます。
 ぜひ研修回数をふやして、相談支援専門員の絶対数をふやすことに都として積極的な支援をお願いいたします。
 以上で終わります。

○遠藤委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩をいたします。
   午後二時四十六分休憩

   午後三時一分開議

○遠藤委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○斉藤(あ)委員 おとといは病院経営本部に対して事務事業質疑をさせていただきました。その際にも、二次保健医療圏における都立病院、公社病院の話を幾つかさせていただいたんですが、きょうはその二次保健医療圏そのものについて幾つか伺います。
 この二次保健医療圏については、地域の医療の基本的な枠になっているわけなんですけれども、都民、医療を受けたい人の希望する科によっては、一般の住民の受診行動と、その科のある病院、医療機関なんかの分布が、なかなか合致しているというわけじゃない場合もございます。
 あと、車での移動なら行けるところも多いんですけれども、通勤のついでに受診をするといったようなサラリーマンなどは、鉄道に沿った移動の範囲という場合も多くなってくるんじゃないかと思います。
 受診行動についていえば、二次保健医療圏の設定との間には多少の誤差があるんじゃないかなと思います。都における二次保健医療圏の設定の基本的な考え方を伺います。

○小林医療政策部長 二次保健医療圏は、原則として一般の医療ニーズに対応するために設定する区域で、入院医療を圏域内で基本的に確保するとともに、医療機関の機能連携に基づく医療サービスと、広域的、専門的な保健サービスの連携などにより、都民に包括的な保健医療サービスを提供していく上での圏域であり、その整備を図るための地域的単位でございます。
 この二次保健医療圏につきましては、医療法に基づき策定しました東京都保健医療計画におきまして、住民の日常生活行動の状況、交通事情、保健医療関係の既存の地域ブロック、保健医療資源の分布等、圏域設定に必要な要素を総合的に勘案の上、複数の区市町村を単位とする十三の圏域を設定しているところでございます。

○斉藤(あ)委員 今、答弁にありましたように、二次保健医療圏は入院をかなり念頭に置いた設定であります。
 今回、事務事業質疑をするに当たりまして、いろんな地域で活動している医師とか、そしてまた介護従事者なんかの話をいろいろ聞く中で、医療関係者の方から、自分のところの科については患者さんの受診行動と医療圏というのがなかなか合致をしないのが、ちょっと心配だなというようなことで、そういう疑問を持たれましてちょっと今回伺っているところなんですけれども、二次保健医療圏は、一般の通院において患者さん側の方からすごい意識をするということは恐らく少ないのかなと思いますし、この二次保健医療圏の枠組みを超えて受診するということは、患者さんから見ると、直接すぐに不便とか不利益というものを感じるというふうなことはなかなかないかもしれません。ただ、さりとてこの二次保健医療圏という設定がある以上、何らかその中で医療を完結するということについては、恐らくメリットがあるんじゃないかなというふうに思っています。
 法律上は、病床数の上限の枠組みという大きな意味を持つわけなんですけれども、東京都が医療関係、健康関係の事業を遂行する上での枠組みとしては、必ずしも全てのこういった東京都の事業に伴う枠組みというものが、二次保健医療圏を基本に完遂できるというわけではないんじゃないかなというふうに思っています。
 この二次保健医療圏を基本とした施策の取り組みと、地域の実情に応じて弾力的に圏域を設定している取り組みの事例について伺います。

○小林医療政策部長 医療提供体制の整備は、基本的に複数の区市町村から成る二次保健医療圏を単位に推進しておりますが、各圏域の保健医療資源の状況や疾病、事業ごとの特性なども踏まえ体制整備に取り組んでいるところでございます。
 二次保健医療圏を基本とした取り組みの例としては、東京ルールによる救急患者を圏域内で受けとめるための体制を構築している救急医療や、圏域ごとに地域災害医療連携会議を開催し、災害時の医療連携体制の構築に向けた取り組みを推進している災害医療などが挙げられます。
 一方、地域の実情に応じた圏域を設定している例といたしましては、こども救命センターを中核として、都内全域を四つのブロックに分け、地域の医療機関相互の連携体制を構築している小児救急医療や、都内を八つのブロックに分け、総合周産期母子医療センターを中核としたネットワークグループを構築し、リスクに応じた役割分担と連携を推進している周産期医療などが挙げられます。

○斉藤(あ)委員 今、答弁ですと、かなり目的によって、小児救急とか目的によって弾力的な設定を結構施策ごとにしているということです。大変、地域のお医者さんから見ると、二次医療圏、いろんな研修とか勉強会とかも含めてかなり枠組みがこの医療圏に伴うものが多いわけですが、専門によったり、いろんな事情によって、このブロックの分け方については、不満があるとか、もしくはちょっと不便があるというふうなことも意見をお持ちの地元の医療機関の方がいらっしゃる場合があると思います。
 ぜひともそういった意見については敏感に、ぜひ耳を傾けていただいて、東京都がやる施策においてそういった誤差が、二次保健医療圏でおさまらないような誤差であるかどうかというのをぜひとも読み取っていただいて、施策に活用していただきたいと思います。
 今、ちょっと話の中で東京ルールのことも出てまいりました。少し東京ルールについて幾つか伺います。
 この東京ルールについても、二次保健医療圏の枠組みにおいての取り組みの一つなんじゃないかなと思います。参加している二次救急指定病院は、手挙げ方式といいましょうか、自発的に参加してくれた医療機関というのが多うございます。
 地域の医師の方から、懸念をしているのは、やはり病院の善意に基づく参加ということになりますと、結果的に無理な受け入れにならないだろうか、病院の方の状況が、人の回し方なども難しい中で、無理をしていないかというのを大変心配をするというふうな意見を伺います。
 仮に搬送受け入れの事案で不慮の医療事故、さらにはそれにつながって医療訴訟なんかになるようなトラブル、医療機関や医療従事者に責任問題が起こったりしないかというのを心配することがあるということなんですが、そういったことで東京ルールの参加に対して消極的になったり、継続をしづらくなったりというようなことが起こらないか、そういうのも大変心配をしているというふうな医療関係者も地域にはいらっしゃいます。
 東京ルールを安定的に運用していくためには、地域救急医療センターの患者受け入れに対する負担軽減のための仕組みが必要だと思いますけれども、東京都の取り組みを伺います。

○小林医療政策部長 都は、地域救急医療センターが二次保健医療圏内において救急患者を受けとめるネットワークの中核としての機能を確保できるよう、センターに対し救急患者の受け入れ調整に必要な医師の確保やトリアージを行う看護師の配置に対する支援を行っております。
 また、東京ルールにおきましては、センターが救急搬送を受けた後に専門医不在やベッド満床等の理由により継続的な治療が困難な場合には、東京消防庁指令室に配置しております救急患者受け入れコーディネーターに対し、転送先の医療機関の選定を依頼できるシステムとなっております。

○斉藤(あ)委員 今、無理がかからないようにというふうな取り組みということで披瀝をいただきました。もっともこの救急の現場、そもそも普通にやっていても救急の現場については無理が重なる場合が多いかと思います。そういったのをはたで見ている地域の医療関係者の方から見て、うまくその医療機関の方ではできていても、大丈夫かなと思ったり、もしくは無理をしているのになかなかそれに気がつかずにそれを続けてしまっているような医療機関があったりすれば、逆にはた目から見て心配になったりという場面もあるのかと思います。
 そういった意味では、非常にアンテナを張っていてほしいなというふうに思うわけなんですが、こういったことが重なれば、東京ルールの圏域単位でのほころびということが起こるかもしれないというふうに心配される方もいらっしゃるので、そのような予兆を本当に早く、早期に把握をしたり、またそうならないように、早期の対応のために東京ルールに参加している医療機関が相互に、そして東京都などの関係者が医療圏ごとの東京ルールの運用実態や課題を共有して、地域の実情を踏まえた取り組みを行っていくことが非常に大事だと私は思っています。
 これについて都の見解を伺います。

○小林医療政策部長 地域の救急医療機関がそれぞれの専門性や特性を生かしながら連携して救急医療に取り組むためには、やはり顔の見える関係を構築することが重要でございます。
 このため都では、二次保健医療圏ごとに救急医療機関、消防機関、区市町村等をメンバーとした地域救急会議を設置し、東京ルールの運用のほか、救急医療を取り巻く諸課題についても検討、意見交換を行っており、都もこの会議に出席し、地域の特性を踏まえた救急医療の連携強化を推進しているところでございます。

○斉藤(あ)委員 ぜひ、今、答弁にありました地域救急会議、こういった中で東京ルールに参加している医療機関が、いろんな意味で無理をしていないか、もしくは事故につながるような事案になっている中で業務を遂行しようとしていないか、そういったものを、ぜひいろんな予兆を会議の中で把握をしていただき、早い段階で東京都の方でバックアップをして、無理が重ならないように、ぜひそこをお願いいたします。
 なかなか具体的にこういう事例がという話ではないですけれども、しかしながら地域の医療関係者の方、大変そういう意味では心配をしながら見ている部分もありますので、ぜひそういった関係者の皆さんが安心して東京ルールに参加をしたり、また連携をしたりということができるようにお願いをいたします。
 それでは、二点目のテーマとして介護保険について伺いたいと思います。
 平成二十七年度、来年度、介護保険制度改正ということで、それに伴うさまざまな準備について伺いたいと思います。
 以前これは幾つか、本当は一般質問の中で聞きたかったんですけれども、まだなかなか国の方の準備が整っていないのか細かいことがわからないということで、この事務事業質疑の中で今度は伺うことにいたしました。
 来年度の介護保険制度改正では、いわゆる予防介護、要支援の一、二の認定対象者に対するサービスというものが減るんではないかというのが、皆さん、関係者の人たち、そしてまた一般の方も大変心配をしているところでございます。
 厚生労働省のホームページなんかを見ますと、なかなかこの二〇一五年の改正の細かい部分というのがすぐ出てこないんですけれども、幸いにして全国介護保険担当課長会議の資料なんかは公開がされている、もしくは地方自治体なんかのホームページの中で、そこにうまくリンクしてくれるようなものが公表されているので、前よりも少しはわかるようになっていました。
 ただ、この資料を見ると、一般の方にはさすがにわかりづらいということで、まだまだ全然、一般の気になる方、もしくは利用者、そしてまた事業者が見てもなかなかまだ難しいのかなという気がいたします。これをただ見てわかるのが、市区町村も、そして都道府県もやることがいっぱいあるということは確かにわかります。
 例えば、介護保険事業に係る保険給付の円滑な実施を確保するための基本的な指針(案)というようなものの資料も、ホームページで見ることができるんですが、この中で、都道府県介護保険事業支援計画というものについて説明をしているページがあるんですけれども、この記載、支援計画の中に盛り込んでくださいというふうな事項についていえば、介護サービス量の区域ごとの見込み算定や、サービスの必要定員総数、こういったものを入れ込んでくださいというようなことで、そのほかにもいっぱい入れ込んでほしいという内容が、国の方から都道府県に来ているわけですけれども、これを見て、しかもこれは都道府県がやっぱりきちんとつくるけれども、それを受けて市町村なんかもかなりいろんな、またこれをしてください、あれをしてくださいというのがたくさんあるんですけれども、市町村もまたそれを見ながらつくらなきゃいけないと。
 ですから、東京都は市区町村のためを思えば、早くこういったつくらなければいけない計画なんかをまとめなきゃいけないというから、それを何か見ているだけでも担当者というのは大変なんじゃないかなというふうに思います。
 東京都は今回の改正に伴い、どのような作業を要し、いつまでに作業を終了するつもりだということなんでしょうか。
 そして、ちょっとこういう質問はどうかと思いますが、その自信のほどというか、現在の進捗状況を教えてください。

○枦山高齢社会対策部長 都は現在、平成二十七年度から始まる第六期東京都高齢者保健福祉計画の策定を進めており、区市町村の推計を踏まえまして、平成二十九年度までの各年度に加えまして、今回初めて十年後を見据えた平成三十七年度の老人福祉圏域ごとの介護サービス量の見込みや、介護人材の確保のための具体的取り組み、医療、介護連携に向けた区市町村への支援策などを盛り込む予定でございます。
 計画策定のため、本年六月から、学識経験者、介護、医療の事業者団体、区市町村、公募都民等から成る東京都高齢者保健福祉計画策定委員会をこれまで既に三回開催しております。
 今後、策定委員会での議論を踏まえまして、来年一月に計画の中間の取りまとめを行い、パブリックコメントを実施して広く都民の意見を聞いた上で、大都市東京にふさわしい計画を三月に策定、公表する予定でございます。

○斉藤(あ)委員 大変、年度末まで予定がいっぱいという感じもいたします。一月には中間でパブリックコメントとなりますが、そうすると、そのときにはもう残り二カ月ぐらいということなので、本当に年度末まで使っての作業になるということです。
 そして、あと気になるところもまた幾つかございます。先ほどはちょっと時間がどのくらい、足りるのかというか、スピードの問題でしたが、そのほかに気になるのは、先ほど示しました資料なんかを見ますと、地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律に基づく基金というものについてちょっと伺います。
 今回、この資料に財源がどう言及されているかというのも非常に注目をしたかったところなんですけれども、今の基金に関する記述が、この資料の中で財源に関する仕組みの解説というページがございまして、そこでは、消費税財源から交付金が来て、東京都の基金、これは根拠法の第六条にのっとった基金なんですが、これにお金がやってまいります。
 三分の二を国が、三分の一を東京都が負担する形でこの基金が形成されるということなんですね。そこから市区町村と事業者に交付されるということなんですが、この基金は既存の枠組みで存在するような基金といったものを指していることになるのか。もしくはそうでない新しいものなのか。そして特に介護分野の規模について、東京都の所見を伺います。

○枦山高齢社会対策部長 国は今般成立しました地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律の中で、新たな財政支援制度を創設しました。
 各都道府県は、消費税増収分等を財源とした国からの交付金を活用した基金をつくり、事業を実施することとされております。
 介護分野については、平成二十七年度から介護サービスの施設設備の整備を推進するための事業、介護従事者の確保のための事業等に活用することとされておりますが、規模等の詳細な内容は明らかにされておりません。
 都は、国に対し詳細な内容を早期に明らかにするとともに、十分な財源確保を行うよう提案要求しており、引き続き国の動向を注視してまいります。

○斉藤(あ)委員 今、答弁の際、割と淡々とさらっと答弁していただいたんですが、しかしながらよく聞くと、詳細な内容がまだよくわかっていないので、国に対してその内容を早期に明らかにするように、そして十分な財源確保を行うよう提案要求をしておりというふうに最後答弁がありました。
 答弁としてはあっさりとしている感じがしますが、内容を見ると、全然国の方が内容をはっきりさせていない、そしてまたお金もひょっとしたら足りないかもしれないというようなことで、提案要求を東京都がしているということでありますので、これはなかなか大変な話でございます。
 そしてまた、今回、介護サービスの整備推進のための事業、介護従事者の確保のための事業というふうな部分については、規模等の詳細な内容が不明ということでありますので、ここもよくわからないというふうになってくると、全部をうまく組み合わせていくのに、こういったわからない要素が出てくるというのは、いろんな計画などをつくる上では非常に不便ということになります。
 そういう意味では、先ほど時間的に年度末までに間に合いますかという質問をしたんですけれども、こういったものの作業が途中でやっぱりやりづらくなってしまうということも、大変心配するところであります。
 そしてまた、これは市区町村の生活支援サービスの基本的な考え方というのを聞くわけなんですけれども、これら生活支援サービスに関する事業の財源については、地域支援事業が財源になるというふうに考えていいんでしょうか。
 だとしたら、どのくらいの金額規模というふうに類推されるのか、そこを伺います。

○枦山高齢社会対策部長 新しい総合事業の生活支援サービスは、地域支援事業が財源となります。
 生活支援サービスの基盤整備に関する事業は、今年度は地域支援事業の上限とは別枠で前倒しで実施が可能となっており、基準額は一区市町村当たり八百万円となっております。
 来年度以降の基準額及び規模等は不明でございます。

○斉藤(あ)委員 今、地域支援事業が財源になってこの新しい生活支援サービス、予防介護なんかのかわりというか、それを補うような生活支援サービスなんかは構築されるというふうなことでありますが、基準額は、準備期間の今年度については一市区町村当たり八百万円。多分、自治体によって大分差が、事情が違いますから、この八百万円が非常に足りないというところもあるかと思いますし、また、来年度以降の額について、また規模については不明ということで、この部分も翌年度について、いろんな意味で市民や区民、もしくは市議会、区議会に説明がしづらいというのも、市区町村にとってはなかなか大変なことじゃないかというふうに思います。
 さらに、この資料の中で生活支援サービスの整備というものについてもちょっと触れているところがあるんですけれども、この中ではボランティア、NPO、協同組合などの多様な主体を担い手としているというふうな説明があるんですね。恐らく東京都も承知をしていることだと思うんですけれども、こういったものに全部無料で回せるというふうに、そんな都合のいい解釈はなかなかできないだろうと、解釈していいものでもないだろうというふうに思っている関係者も多いかと思います。
 実際に私ども、ボランティアと一般の事業者が行ったり、もしくはちゃんとしたプロが行うサービスの違いというのは当然理解をしているところでありまして、やはり金銭を伴うことで責任の持ち方というのは変わってくる。費用負担があれば責任の負担もしっかり伴ってくる。そして、サービスも向上する。
 そして、ボランティアといっても無償ボランティアもあれば有償ボランティアもあるというふうになれば、当然、有償ボランティアになれば保険の加入なんかについても余裕を持ってできたり、そしてまた事故対応もそれによって変わってくる。時間や内容の設定なんかも確実性が変わってくるというふうになりますので、そういうふうなものが、いわゆる、有償であったり、もしくはちゃんとした対価が払われていればそういったことができるし、逆に対価が払われていない場合については、それらが余り期待できないというふうになってしまうということがあります。
 この部分にひっかかる関係者の方は大変多いわけなんですけれども、この部分を安く考え過ぎると、やっぱり最低賃金以下の労働をボランティアといいかえているだけになってしまうのは大変心配であります。
 これらのサービスの提供の主体の概念、そして費用負担の有無について、国から東京都はどのように聞いて、そして理解をしているのか、ここを伺いたいと思います。

○枦山高齢社会対策部長 生活支援サービスとは、調理や買い物、見守り、日常的な困り事支援など、主に五条を基本とした多様なサービスでございます。
 総合事業のガイドラインによりますと、生活支援サービスを提供する主体は、ボランティア、NPO法人、社会福祉法人、協同組合、民間企業などさまざまでございます。費用負担につきましては、区市町村もしくはサービス提供主体がサービス内容や時間、基準等を踏まえて定めることとしており、無償や実費負担のみも考えられるとしております。
 なお、サービスの質を確保するため、区市町村は生活支援サービスの担い手となるボランティアに介護保険制度や高齢者の特徴、緊急対応などについて研修を行うことが望ましいとされております。

○斉藤(あ)委員 ありがとうございます。今、るる来年度の介護保険の変更点について伺ってきたわけなんですけれども、最後の方でも、答弁の中には、国の方は、ボランティアに対して研修を行うことが望ましいと、望ましいといういい方をしているんですね。
 恐らく予算なんかがあれば、研修を行うぐらいのことはいえるかもしれないんですが、そこも非常にぼやっとしているということになっているわけです。
 今、時間とか、ボランティアの提供のサービスの主体の質問など幾つか伺ってまいりましたが、ちょっと今の段階でわからないことが多過ぎて、恐らくこの後、わからないよということを市区町村からさんざん東京都の方は突き上げられるようにしていわれるんじゃないかと。または、そのうちにだんだん事業者もそれにかかわってきますから、事業者からもいわれるんではないかと。東京都が少し板挟みみたいな感じになることが心配です。
 実は介護保険が始まった平成十二年のときも、三月まで報酬単価の細かい部分がわからないということで、本当にそのサービスを提供する気はあるんだけれども、事業者が計画を立てられないということがありました。
 制度改正のたびにそういうことがないようにというふうな議論が出るんですが、ちょっと今回もかなり時間的に厳しいんじゃないかと私は思っております。東京都の方も限られた人数の中で作業をするという点で大変だと思いますし、情報が出ないのでは決められないものがたくさんあるということも、この事務事業の中ではよくわかりました。
 限られた時間の中で頑張っていただきたいと思いつつ、やはり国の方に必要な情報、必要な決定は出せということを、私ども議会も一緒になっていうつもりで頑張らなければいけません。もしくはいっていかなければいけません。
 その辺はぜひとも、議会が行政と一緒になって取り組むべきものだと思っております。本当に、高齢者、実際にはその利用者に迷惑がかからないように、しっかりと取り組みたいと思いますので、ぜひともこれは残された月数で作業がうまくできるように、そして安心してサービスの内容が発表できるようにしていきたいと思います。
 それでは最後のテーマで、先ほど重症心身障害児の話が幾つか中山委員からも、また小宮副委員長からも、また和泉委員からも出ましたけれども、私の方はその中で、通所施設関係について伺います。
 東京都の障害者施策推進協議会の現在の第七期の資料を見ますと、施設入所の障害児の地域移行は着実に進んでいるように感じます。
 しかしながら、重症心身障害児者において、同会議の資料では、重症心身障害児者の施設の待機者は微増であり、身体障害者三百十六名、知的障害者では八百八十六名となっています。
 地域移行を進めていくと、通所施設のニーズというものはおのずと高まっていくと推察されるんですが、先日たまたま、十年前の平成十六年度のころの重症心身障害児者の入所施設について資料を見つけたんですけれども、通所、入所、短期入所を合わせて、全部で都内に十九カ所、そのうち多摩地域に十一カ所あって、区部には八カ所という、大変、人口分布に沿わない状況でございました。
 そのうち入所施設数は、多摩と区部の比率は六対二、そして通所については八対五で、やはり多摩地域に施設偏在というものがございました。在宅生活障害児者を想定すれば、せめて通所施設というものは増設をされていかなくてはいけないと思います。
 その後の重症心身障害児者の通所施設の推移についてはどうなっているのか、区部、多摩地区ごとの、切りのいいところで五年前の平成二十一年度と、そしてそれと比較ということで、現在幾つ施設がふえて、幾つになったのか伺います。

○高原障害者施策推進部長 都内における重症心身障害児者通所施設は、平成二十一年度末では区部で十一施設、多摩地域十三施設の合計二十四施設でございましたが、平成二十六年十一月一日現在では、区部で二十施設、多摩で十九施設、合計で三十九施設となっておりまして、この間で、都全体で十五施設増加してございます。

○斉藤(あ)委員 大分数がふえて少しほっとしたところでございますが、これらの施設が多摩地域に少し前は偏在が極端だったという話ですが、多摩地域にあるからといって、実際にはそのころだって多摩の人ばかりが楽だったということではないと思います。
 結局、区部に近いような施設については、区部の都民の方の利用者が多くなる。そしてまた待機者も多くなる。多摩地域の方も、どうしてもそういった余波を受けて待機者が出たり、ショートステイ、短期入所の予約が大分先になってしまうというふうになりますので、結局、全施設がいっぱい。そして待機者も予約待ちもいっぱいというふうになってしまうということがあると思います。
 通所施設についても、遠方からの通所者については、やはり移動の負担が大きくなりますので、そんなに遠くからは行けません。やはり大変です。先ほどの話では、大分区部の施設がふえたということなのではありますけれども、やはりバランスよく、そして東京都全域に施設がふえてもらわなくてはいけないと思います。
 そこで、重症心身障害児者の通所施設をふやすための東京都の取り組みについて伺います。

○高原障害者施策推進部長 重症心身障害児者が住みなれた地域で安心して暮らすためには、身近な地域に日中活動の場が確保される必要がございます。
 そのため都は、平成二十四年度から二十六年度を対象とした障害者の地域移行・安心生活支援三か年プランを策定し、計画的に通所施設等の整備に取り組んでいるところでございます。
 具体的には、施設整備費の事業者負担を軽減する特別助成などにより、医療型施設における定員の拡大を図るとともに、既存の福祉施設を活用した地域施設活用型施設の整備を進めてございます。

○斉藤(あ)委員 東京都の方は、大分この部分については、特に近年いろいろ工夫をしているということであります。
 ただ、現場に行きますと、やはり先ほどるる質問がいろんな委員からありましたけれども、医療的なケアが入るような場合が多く、そしてまた、そういった場合には必ずしも財政規模、運営のお金、予算があるからといって、運営の部分でお金が確保できるかといったときに、市区町村が主体となると、財政規模に余裕がない市区町村ではなかなかこういった医療的ケアが入るようなものについては、やはり人材確保、そしてまた設備面の確保というのは大変だというふうに思います。
 運営自体は民間の事業者、民間の法人というものの多大な努力と、そしてやはり東京都の強力な支援がなくては継続的運営をすることは困難というふうに思うわけなのですが、恐らく東京都から見れば、障害福祉のツールについては市区町村が主体でというふうな見方もあると思うんですけれども、これら重症心身障害児者施設は、通所やショートステイといったものも含めて、やはり実際に現場を見ますとなかなか市区町村がちょっと頑張ったからといってできるというような簡単な施設ではなかったりするわけです。非常にそういう意味では専門性が求められている施設でもあります。
 それを継続的に運営するというのは大変なわけなんですが、運営という面での重症心身障害児者の通所事業に対する東京都の支援はどのようになっているか、そこを伺いたいと思います。

○高原障害者施策推進部長 都では従来から、既存の障害児者施設では対応が困難な医療的ケアの必要性の高い重症心身障害児者に対して必要な人員体制を確保し、適切な支援が実施できるよう重症心身障害児者通所事業を実施してまいりました。
 その後、平成二十四年度の法改正によりこの事業は法内化され、原則として給付費で運営されるということになりましたが、引き続き都として望ましいサービス水準を維持する必要があるということから、新たに補助制度を創設し、通所事業を利用する重症心身障害児者が適切な療育環境のもとで必要なサービスの提供を受けることができるよう、区市町村に対する財政支援を行っているところでございます。

○斉藤(あ)委員 運営面でも、東京都の方は、ちょうど法改正、法内化されたということも背景にあって、運営についても補助が出せるようになったということが近年の施設の方のふえる背景にもなっているかと思います。
 ただ、残念ながら今既にできている新しい施設なんかは、ちょっと、昔あるような施設に比べて、どうしても定員数が非常に少ないというのが以前と最近の違いだというふうなことで、やはり結構大きな人口を持つ区であったとしても、必ずしもその施設がだから大きいかというと、なかなか定員数が一桁台だったりというふうなこともあるようです。
 ですので、どうしてもそういった中では、例えば市区町村、自治体の中でもそうなんですが、やはり人口動態などに合わせてバランスよく設置ができるといいなというのが正直なところですが、まだ、なかなかそこまでなっていない。
 そしてまた、市区町村に対して財政的には運営面のところで応援がかなりできているということはよくわかりましたが、残念ながらそれだけではなかなか難しくて、お金、予算があっても実際に動いてくれる看護師さんの数がなかなか確保できない。管理をする上でバックアップをしてくれる医療機関がちょうどないとか、もしくは実際に直接ケアに当たる職員さんの確保が難しいとかというような現場的な、現実的な課題があってなかなかふえないという事情もあるかと思います。
 そのあたりについて、東京都の方からしっかり応援をしていただいて、地域のバランスというものがうまくとれて、地域偏在がないような施設の設置ができるよう市区町村の方をしっかり支援をお願いしたいと思います。
 お願いを最後にいたしましたので、この辺で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○おときた委員 みんなの党という立場で質問をするのは本日が最後になるかと思います。よろしくお願いします。
 今後、超少子高齢化が見込まれる東京都において、社会保障制度は充実させるだけではなく、その適正化を図ることも避けては通れません。
 またその際には、我が国においては金融資産の多くは高齢者層が占めており、貧しい若者から富める高齢者へという不適切な再配分が一部で行われ、世代間格差が拡大していることも必ず念頭に置かなければなりません。
 そこで、私からは、まずシルバーパス事業についてお伺いをいたします。
 七十歳以上の寝たきり状態を除く高齢者が一定金額で取得ができるシルバーパスですが、この事業規模は平成二十六年度予算で百六十億円超に上っており、高齢化の進展に伴い、その財政負担は毎年三億円から五億円のペースで増加をしています。
 さきの第三定例会で可決された待機児童解消のための大型補正予算が約三十七億円だったことを考えると、この予算規模の大きさがよくわかります。
 シルバーパスの目的には、高齢者福祉の増進に貢献するとあり、高齢者はシルバーパスがあることによって外出を促されて健康になる、あるいは地域活動への参加や買い物を行う経済効果が発生するとされています。
 そういわれれば、なかなかその存在意義は否定しづらいものであり、私自身もその全てを否定するものではありませんが、限られた財政の中で百六十億円という巨額を一部の年代の方々のために投資するには合理的な根拠が不可欠であると考えます。
 そこで、敬老パスとしてこの制度がスタートしてから四十年以上が経過した現時点までに、このシルバーパスの効果について定量的な計測が行われているのか、効果を証明するデータがあるのかを伺います。

○枦山高齢社会対策部長 シルバーパスは高齢者の社会参加を助長し、もって高齢者の福祉の向上を図ることを目的としており、現在多くの高齢者がシルバーパスの発行を受け、社会参加と生きがいの活動に活用されていると認識しております。
 毎年度九十万人以上の方がシルバーパスの発行を受けており、十分な支持が得られているものと考えております。

○おときた委員 利用者数以外に、医療面や経済面では定量的なデータはないということがわかりました。
 もう一つ数字について確認します。
 東京都からバス協会に支払われる補助金の算出の根拠にもなっているシルバーパスの価格は、一枚当たり二万五百十円です。これは、運賃二百円掛ける月々の乗車見込み十回掛ける十二カ月掛ける共通バスカードの割引率〇・八五四七という計算式で設定されているのですが、この月々の乗車見込みである十回の設定根拠を教えてください。

○枦山高齢社会対策部長 交通センサス調査により、高齢者がどれぐらいバスに乗るのか調査し、月十回に設定しております。

○おときた委員 根拠とされました交通センサス調査は全量調査でなくサンプル調査で、以前のものと異なりシルバーパスの利用者についてのデータはございません。現状の月十回というのは、サンプル調査に切りかわる前の平成七年に行われた調査から算出されたもので、最新の状況を反映できていない可能性があります。
 現状のシルバーパスの利用状況については独自に計測されるべきと考えますが、シルバーパスの利用実態調査などはなされているのかを伺います。

○枦山高齢社会対策部長 毎年度九十万人以上の方がシルバーパスの発行を受けており、十分な支持が得られているものと考えているため、利用実態調査の実施は考えておりません。

○おときた委員 発行枚数を根拠に調査が必要ないというのはなかなか理解が難しいところですが、こちらも定量的な根拠はないということがわかりました。
 もう一点、シルバーパスの不正使用についてです。
 磁気式が採用され提示のみで利用できるシルバーパスについては、使い回しや他人譲渡などの不正使用の存在が指摘されています。悪質なものになると、再発行を申請して複製しているケースもあるそうです。なお、大阪市などでは、不正使用対策として顔写真つきのシルバーパスへと切りかえ、改革を進めています。
 こうした不正使用の検挙件数については、東京都またはバス協会は数を把握されているのでしょうか。
 また、全てが複製目的とはもちろん限りませんが、シルバーパスの再発行枚数についてもあわせて教えてください。

○枦山高齢社会対策部長 バス会社からバス協会へ報告された不正使用の件数は、平成二十六年度が十月までで三件、平成二十五年度は二件、平成二十四年度は五件であり、都においても把握しております。
 再発行枚数は、平成二十五年度が一万六百九件、平成二十四年度は一万五百四十七件となっております。なお、再発行の件数は、平成二十五年度につきましては、平成二十五年九月の更新時から平成二十六年九月の更新時までのものであり、二十四年度についても同様の期間となっております。

○おときた委員 不正使用について把握されている件数はごくわずかなようですが、本日に先立ちまして、私は都営バスの運転手の方にも実際にお話を伺ってまいりました。
 難しいながらも、シルバーパスの不正発見に努力されていること、抜本的な対応策がなされていないことに対して現場は相当な苦慮をされているようです。実際の不正使用の件数に関しては、発生件数以上に存在することも推察されます。
 ここまで見てきたように、シルバーパスの定量的な効果測定、利用実態の把握、不正防止のあらゆる点からも、シルバーパスには改革が必要なことは明らかであるといえます。
 そして、現在の技術では既にこの多くを解決することができます。それがシルバーパスのIC化です。既に都営交通の無料乗車券にはICカードが存在しますから、技術的な課題はクリアをされています。ICカード化されたシルバーパスは、その利用実態や利用経路の把握が容易ですし、この記録と医療の記録を突き合わせれば、少なくとも福祉、健康面では定量的なデータを取得することが可能です。
 ICカード化をして、その実態と効果を見きわめ、時代の要請や実情に応じて利用者負担などを含めて適正化をしていくことが望ましいと考えますが、その見解を伺います。

○枦山高齢社会対策部長 現行のシルバーパスは磁気式で、利用交通機関により乗務員等に提示するか、自動改札機に投入して乗車する方式になっており、高齢者に広く定着しております。
 ICカードで、現行のシルバーパスのように、都内全域の路線バスでフリーパスとして乗車できるようにするには、シルバーパス独自のシステム開発が必要になるほか、各バス事業者においても、システム改修や車載器の改修、交換が必要となるなど、さまざまな経費がかかります。
 また、バスの更新時に、これまでのように単純にカードを交換するだけでなく、利用者個人がチャージしている金額データも含む書きかえが必要となるなど、事務手続に課題があると考えております。

○おときた委員 利用方法に関しましては、高齢者の方がICカードを使いこなすのは難しいというニュアンスも含まれているのかと思います。いきなり全てのシルバーパスをICカードに切りかえなくても、実態調査のために試験的に一部の方々にお願いする方法も考えられます。
 また、コストを含めさまざまな課題があるとのことですが、毎年百六十億円もの予算が使われる事業ですから、改善への経費や事務手続については、それぞれのコストを算出し具体的な数値をもとに導入の検討をするのが当然かと思います。
 それぞれの課題について具体的な検証は行われているのでしょうか、伺います。

○枦山高齢社会対策部長 現行のシルバーパスのICカード化に向けては、シルバーパス独自のシステムの開発に加え、新たにさまざまな経費がかかるほか、事務手続に課題があると考えております。
 こうしたことから、現段階ではシルバーパスのICカード化は検討しておらず、経費の試算も行っておりません。

○おときた委員 経費がかかる、課題があるから試算を行わない、検討は行わないという理論にはいささか理解しがたいものがございます。こちらの事業については、効果を証明する定量的データがなく実態すらわからないまま多大なる予算が執行され続けているものという理解をいたしました。
 繰り返しになりますが、超少子高齢化を迎える東京都においては、社会保障費の適正化は避けて通ることは決してできません。仮にシルバーパスのIC化が実現し、医療の受診データともひもづけられるようなシステムが実現すれば、今後の医療、健康増進に大きく貢献するビッグデータを収集することができますし、必要な人に必要な分だけの社会保障が与えられる仕組みの構築にも寄与されます。
 こうした時代と技術の流れは誰にもとめることはできませんし、早晩この形は必ず変わっていくはずです。実態に合わせた適切な運用、社会保障制度の適正化、世代間格差是正のあらゆる点からも、早急にこのシルバーパス制度については見直しと検討を行うことを強く要望いたしまして、次の質問に移ります。
 次に、東京都の児童養護施設に係る事業についてお伺いいたします。
 さまざまな理由から社会的養護が必要な児童たちが生活する児童養護施設ですが、近年の虐待の顕在化などの環境変化も受けて、現在も東京都が所管するだけで三千人以上の児童がこの施設で暮らしております。
 将来を担う児童たちの健やかな成長を願うばかりでありますが、しかし、施設出身者の現状は非常に厳しいものがあります。進学率や就労後の正社員比率は低く、生活保護受給者に転落してしまうことも少なくありません。適切な生活環境と学習指導などがあれば、社会の担い手として成長する可能性のある子供たちですから、この分野への投資は惜しむべきではないと考えます。
 改善できる点は多岐にわたりますが、注目されるのがその自立の支援です。東京都が平成二十二年に独自に行い、平成二十三年に公開された施設出身者へのアンケート調査は、この分野では珍しく貴重な定量的なデータですが、幾つもの項目で、自立の際に適切な相談相手がいることの重要性が示唆をされています。退所の前後に適切な指導、相談を受けられた児童たちは、その後の就労や進学にポジティブな結果を残しているのです。
 まずはこの入所児童たちへの自立支援の充実に向けて、東京都が行っている取り組みについてお伺いいたします。

○松山事業推進担当部長 児童養護施設等に入所している児童が施設を退所後、社会で自立し安定した生活を送るためには、入所中はもとより退所後においても必要な支援を継続していくことが重要でございます。
 そのため、都は児童の社会的自立を支援するために、適切な就業環境の確保や、職場開拓、面接等のアドバイス、事業主からの相談等を含む就職後のフォローアップを行う就業支援事業を実施しております。
 また、退所した児童に生活や就学の支援などを行う施設に対し独自の補助を行うほか、学校やハローワーク等との関係機関とも連携し、入所児童の自立支援や進学に向けた準備から退所後の相談支援を行う自立支援コーディネーターを配置するなど、自立支援に向けた取り組みを実施しております。

○おときた委員 さまざまな取り組みの中で、特に、最後に述べられました自立支援コーディネーターの配置は、定量的データに裏づけられた適切な政策であり、全国に先駆けた先進的で画期的な取り組みです。
 しかしながら、ここにはまだ改善の余地があります。現在の事業内容を見ますと、この自立支援コーディネーターの配置は一施設につき一名となっています。つまり二十名から三十名規模の施設でも、百人を超える大規模施設でも、同じく自立支援コーディネーターは一名の配置となってしまいます。
 実際、私が視察に訪れた大規模施設でも、児童の自立支援やアフターケアに時間と人員を割きたいが現実的には難しいという相談が多く寄せられました。
 この先駆的な事業を、施設の定員に応じて十分に配置できるよう早急に前に進めるべきと考えますが、今後のご対応についてお伺いいたします。

○松山事業推進担当部長 自立支援コーディネーターを配置している施設は、事業開始時の平成二十四年度は三十七施設でありましたが、本年十月現在、対象施設の約九割の五十二施設に配置され拡大してきております。
 児童の自立に向けた支援は自立支援コーディネーターが単独で行うものではなく、施設職員と協働し関係機関との連携を図りながら実施するものであります。
 今後とも、対象となる全ての児童養護施設に自立支援コーディネーターを配置する取り組みを進め、社会的養護のもとで育つ子供たちの自立を支援してまいります。

○おときた委員 まずは各施設に一人ずつのコーディネーターを配置完了することが先決とのご答弁であったかと思います。社会保障を適正化し、選択と集中によって必要なところに投下をしていくとすれば、真っ先に考えるべきは将来を担う子供たちです。ニーズと効果が明白なこの自立支援コーディネーター事業については、早急に定員比に応じた配置へと進めるように強く求めまして、次の質問に移ります。
 次に、医療的ケアが必要な障害児に対する療育、保育の関連事業についてお伺いいたします。
 重症心身障害児につきましては、ほかの先生方のご指摘と重複する部分もございますが、ご容赦ください。
 医療技術の進歩によって、従来であれば幼い命を失っていた障害児たちも、その多くが人生を全うすることが可能になりました。これはまことに喜ばしいことでありますが、この変化が新たな課題もつくり出しています。
 重度の障害や医療的ケアが必要な障害児を授かった家庭は、そのときから、残念ながら就労などの生活に著しい制限がかかる場合が多く存在します。
 そこでまず、通常の障害者施設を利用するのが困難なほどの重い障害、いわゆる重症心身障害児及びその家庭に対しては、現状では東京都はどのような在宅支援を提供しているのかを伺います。

○高原障害者施策推進部長 都では、重症心身障害児者が安心して在宅生活を継続できるよう、障害児者本人とその家族に対しての支援を行っております。
 具体的には、施設における支援としては、重症心身障害児者の日中活動の場を確保し、必要な療育支援を行う通所事業や、保護者の事情などにより施設等に短期間入所し、入浴、排せつ、食事等の介護等を行うための病床を確保する短期入所事業を実施しております。
 また、家庭における支援として、看護師を派遣し、看護技術の指導や療育相談を行う在宅療育支援事業や、訪問看護師が自宅に出向いて一定時間ケアを代替することで家族の休養を図る在宅レスパイト事業等を実施しております。

○おときた委員 現時点で重症心身障害児が利用できる支援のメニューは、本人の医療的育成を目的とした療育であるのが前提ということかと思います。つまり、あくまで施設などを利用するのは障害児本人の療育のためであって、休養を図るレスパイトなどの一部事業はあっても、保護者の就労などを支援することではありません。もちろん障害児本人のことを考えれば、この制度思想は理解ができます。
 しかしながら、現在は家族のあり方、働き方も大きく変化をしており、特にここ東京都では共働きでないと家庭を維持することがだんだんと難しくなってきています。就労などを継続できなくなった家庭は、その経済的、心理的負担から離婚、一家離散してしまうケースもあると耳にしています。
 子供のためを思っての療育政策が家族への支援という考えを排除することで、結局はその子供のための家庭環境を壊してしまうことが現実に存在をしているのです。通常の保育サービスや障害者施設を利用できない障害児に対しては、その療育も、就労など家族への支援を視野に入れた形で提供するべきではないでしょうか。
 例えば、児童発達支援における延長支援加算という制度がございます。これは、営業時間が八時間以上の営業所がその前後の時間において支援を行った場合、一日の延長支援に要した時間に応じて加算がされるもので、この規定は利用者個別のニーズに合わせたサービス利用時間に対応するため、通所による利用者に限り八時間を超える利用を評価すると記載があります。
 ところが、この加算を具体的に東京都に届け出る際には、延長により療育を行うことが児童の発達にとって必要と認められるように、個別支援計画を添付しなければなりません。これは制度では利用者個別のニーズとしながらも、事実上は児童の療育、発達支援のみにその用途は限られてしまい、就労や家庭の事情で営業時間の前後に子供を預けたいという保護者へのニーズには応えることができません。
 こうした点を柔軟に運用し、障害児の家庭環境を守ることも広義の療育とした行政支援へと時代や環境に合わせて対応を変えていくのが望ましいと考えますが、東京都の見解をお伺いいたします。

○高原障害者施策推進部長 児童発達支援は、児童福祉法に基づく障害児通所支援事業として、障害のある児童に対し日常生活における基本的な動作の指導、知識、技能の付与、集団生活への適応訓練等の療育を行うことを目的としております。
 また、当該事業においては、児童の発達を支援するため、お母さんなどその家族に対しても、その相談に応じ必要な助言を行うとともに、親子での通所等を通じて児童の障害の受容や、その状況の理解の促進、日ごろの育児に関する指導など、さまざまな支援を行っております。
 児童発達支援等の障害児支援の事業においては、当然に利用者とは親ではなくあくまで児童本人であり、家族への支援も児童本人の成長発達の観点から、例えば利用時間なども、その障害特性や病状管理等に非常に慎重な対応を要するといった心身の状況等を踏まえて行われるのは当然であります。
 そのため、延長支援加算についても、国の基準において個別支援計画に基づくこととされており、その算定に当たっては、当該計画の内容から児童本人のニーズについて個別に判断を行っていくべきものというふうに考えております。

○おときた委員 障害児の支援の事業においては、利用者とは当然のことながら児童本人のため、家族への支援は一部対象外になり、そして個別のニーズに応じてその支援を行っていくとのご答弁でした。
 しかしながら、厚生労働省が設置した審議会、障害児支援の在り方に関する検討会においても、本年七月に提出された報告書、今後の障害児支援の在り方についての中で、保護者の就労のための支援の重要性も指摘しています。共働き世帯が多い東京都こそこうした流れにいち早く対応し、また国の制度の転換も率先して働きかけるべきではないでしょうか。この点を強く要望しておきます。
 療育に関連しては、もう一点、重症心身障害児の枠組みに入る障害児に関しては、これまでのやりとりで出てきたような支援事業が受けられるわけですが、現在は医療の発達により、医療的ケアが必要で通常の障害児施設を利用することは難しいながらも、重症心身障害児というカテゴリーには入らない子供が存在します。
 東京都では、重症心身障害児を大島基準に基づいて判別しており、立ち上がって動くことのできる障害児は、医療的ケアが必要なほど重度な障害を持っていても重症心身障害児には入りません。すると、重症心身障害施設で対応してもらうことができず、知的障害児や肢体不自由児の施設では医療的ケアがあるから入れないといわれ、行き場を失うケースがあることを多く耳にします。このような制度のはざまに落ちてしまう医療的ケア必要障害児に対して、東京都はどのように考え対応しているのでしょうか、伺います。

○高原障害者施策推進部長 医療的ケアが必要な障害児について、入所による支援を要する場合には、福祉サービスにあわせて治療を行う医療型障害児入所施設において支援を実施しております。
 また、通所による支援を要する場合には、障害児通所施設または事業所において支援を実施しており、そのうち就学前の乳幼児については、医療型児童発達支援センター、福祉型児童発達支援センター、児童発達支援事業所において対応しているところでございます。

○おときた委員 医療型の対応事業者や施設によって対応しているということかと思いますが、やはり重症心身障害児が利用できる施設に比べて、それらの施設はキャパシティーに明白な限界がございます。
 医療的ケアが必要な児童は、症状によって必要な対応が異なり、重症心身障害児用の施設では対応できても、地域の施設では対応できないケースが発生されることも想像されます。こうした実態把握に努め、医療的ケアが必要な児童全てが支援を受けられるように制度の見直しについては強く求めます。
 以上は療育施策の観点からいろいろと申し上げましたが、とにかく現実に発生しているのは医療的ケアを必要としている障害児とその家庭が、保育というサービスから事実上排除されているという問題です。行政や事業者側がどれだけ療育だと考えてサービスを提供していても、それを事実上の保育として利用して、就労しなければならない保護者たちが現実に存在しています。
 これは制度と現実が乖離をしている極めていびつな状態ではないでしょうか。このような状態を解消し、どんな障害を持っていても、持っていなくても、ひとしく保育サービスが受けられるよう東京都はあらゆる手だてを尽くすべきです。
 この課題に対して、東京都はどのように対応していかれるのかを伺います。

○手島少子社会対策部長 医療的ケアを必要とする障害児が保育サービスを利用するに当たりましては、障害の程度やケアの内容、施設側の受け入れ体制、対応能力等に鑑み、保育の実施主体である区市町村がそれぞれ個別の実態に応じて慎重に判断をしております。
 都におきましては、障害児に対する保育サービスが適切に提供されるよう、区市町村が行う職員研修への補助や、都独自の子育て推進交付金、保育所における障害児の受け入れに必要な施設改修経費補助などにより、区市町村を支援しております。
 また、障害児に対する指導経験がある指導員等が保育所を訪問し、専門的な支援を行う保育所等訪問支援が平成二十四年度から児童福祉法に位置づけられ、現在、十区市の十一事業者によって実施をされております。
 都といたしましては、こうした取り組みにより、今後とも区市町村を支援してまいります。

○おときた委員 東京都が区市町村のさまざまな取り組みをバックアップされていることがわかりました。
 しかし、実施主体である区市町村が判断、そこに対する支援を東京都は行っているということですが、医療的ケアが必要な障害児の受け入れに対しては極めて消極的なのが実情といえます。重度の障害児の受け入れに関しては、明白な加算など東京都独自の施策を検討し、事業者側の受け入れ促進を図ることを強く望むものです。
 繰り返しにはなりますが、医療的ケアが必要な障害児をお持ちの保護者が困窮しているという事実が問題解決への立脚点になるべきです。ここにおいては、療育、保育という区分を超えて、問題の事象そのものに対して本質的な解決策が検討されることを要望いたしまして、次の質問に移ります。
 次に、子育てに関してもう一点、東京都子供・子育て会議について伺います。
 子供・子育て会議は、来年四月の子ども・子育て支援新制度への本格施行に向けて、東京都子供・子育て支援事業支援計画、仮称でございますが、この策定のため、さまざまな分野の有識者等で構成する委員から意見を聴取している会議体です。
 この会議には毎回、複数の委員から意見書がペーパーで提出をされています。私も何度か会議を傍聴しておりますが、限られた時間の中で、会議の場で取り上げられた意見については東京都の見解がその場で示されるものの、残念ながら言及されなかった意見も多く存在します。委員はそれぞれ第一線で活躍されている方々であるので、傾聴に値する意見も多いと思います。
 そこでまず、子供・子育て会議の中で委員から提出される意見書については、東京都の中でどのような扱いになっているのかを伺います。

○手島少子社会対策部長 現在、東京都子供・子育て会議は、子ども・子育て支援新制度の着実な施行に向けて、実施主体である区市町村の取り組みを支援する計画を策定することを目的に、委員の皆様から幅広くご意見を頂戴しております。計画策定に当たり、必要な委員の意見につきましては、十分に尊重すべきものと受けとめております。
 また、委員から、会議に欠席する場合や、口頭での説明だけでは趣旨が十分に伝わりにくい場合などに意見書が提出された際には、会議資料として配布をし、都のホームページにおいても公開をしております。

○おときた委員 委員の意見は公開されるとともに十分に尊重しているとのことでした。
 それでは、意見書に対する東京都の見解や回答は、提案した委員には個別にしっかり伝わっているのかを伺います。

○手島少子社会対策部長 意見書の内容が東京都の事業に関する質問である場合など、委員から回答を求められた場合には、会議の内外を問わずできる限りの対応をしております。

○おときた委員 都としてはできる限りの対応をしているとのご答弁でした。
 しかしながら、提案した委員の中には、せっかく毎回提案書をつくって提出しているのに、会議で言及されたこと以外には何らリアクションがないという意見もあり、都側との意識に温度差があるように感じられます。
 実際、その意見の中には単純な認識のすれ違いだったケースもあり、それがそのままにされて日程が進行している状態も見受けられました。
 貴重な知見をお持ちの委員の方との信頼関係をしっかりと築くためにも、円滑な計画策定のためにも、今後はより一層丁寧なコミュニケーションを行うべきと考えますが、これからの対応をお聞かせください。

○手島少子社会対策部長 子ども・子育て支援新制度の着実な施行に向けて、これまで会議の委員から頂戴いたしましたご意見につきましてはしっかりと受けとめ、都の計画策定を進めてまいります。
 今後とも、委員の意見書につきましては、その趣旨を確認し適切に対応するなど、委員の皆様とのより一層丁寧なコミュニケーションを図ることにより、会議の円滑な運営に努めてまいります。

○おときた委員 今後はより一層丁寧なコミュニケーションに向けて努力されるとのご答弁をいただきました。
 今後もこの会議は長く続いてまいります。テーマは多岐にわたると思います。例えば、二十四時間保育が子供のためになるのかどうか、そういった複雑なテーマに関しても専門委員の方々と意見を交わさなければならないです。
 今後は、東京都子供・子育て会議の委員の方々との信頼関係をいま一度しっかりと築き、子ども・子育て支援新制度の円滑な施行に向けて、実施主体である区市町村の取り組みをしっかりとバックアップできるよう、都の計画策定を着実に進めていただきますことを求めまして、次の質問に移ります。
 最後のテーマになります。
 次に、東京都における受動喫煙対策事業について伺います。
 二〇二〇年にパラリンピック・オリンピックを控える東京都においては、これまで以上に受動喫煙防止が重要になることは論をまちません。
 一九八八年カルガリー冬季オリンピックから、たばこのないオリンピック、たばこフリーオリンピックがスタートし、二〇〇〇年代には五輪開催都市は受動喫煙防止法あるいは条例のある国、都市で開催することが慣例となっています。
 世界各国の潮流を見ると、G8で屋内施設が禁煙でないのは日本だけであり、いわゆる先進国、G20の大半を含む全世界四十四カ国が既に屋内禁煙を実現しており、我が国の受動喫煙に対する意識の低さと対応のおくれは明らかです。
 しかしながら、ここ東京都では、いまだに屋内禁煙はおろか分煙すらも徹底されておりません。これは一例ですが、東京都を象徴するここ都庁においても、建物内に多くの喫煙所が存在します。第一庁舎二十五階の喫茶店や、三十二階の職員食堂、そして三階の渡り廊下など、多くの来庁者が受動喫煙のリスクにさらされています。
 つけ加えれば、ここ都議会議事堂には建物内にたばこの自動販売機まで設置されており、時代錯誤も甚だしいといわざるを得ません。
 吸う側にももちろん自由や権利があるというのは確かでございますが、分煙では完全に健康被害を防ぐことはできません。飲食店などの利用者同士はもちろんのこと、もっと深刻なのは従業員です。座席や居場所を選べる利用者と異なり、従業員は勤務場所を選ぶことができません。
 日本禁煙学会が行った調査によりますと、喫煙室を設けている飲食店勤務の従業員や建物内に喫煙所を設けている施設の清掃員たちに対しては、深刻な受動喫煙の影響が検出されています。
 このような実情の中、去る八月に舛添都知事が禁煙条例にも言及し、受動喫煙対策に強く意欲を示したことは高く評価されるものであり、我が会派としてもその意見を全面的にバックアップしていく所存でございますが、受動喫煙防止対策を進めている福祉保健局として、東京都の受動喫煙防止策への現状の見解と今後の対応についてをお伺いいたします。

○笹井保健政策部長 都はこれまで、受動喫煙防止ガイドラインも策定し、都民の理解促進はもとより、区市町村や企業に対する研修会の開催や、職場向けハンドブックの配布など、受動喫煙の健康影響や職場の環境整備に関する普及啓発を行ってまいりました。
 また、飲食店等に対して分煙方法を紹介するリーフレットや、店内の禁煙あるいは分煙の取り組み状況を店頭に表示するステッカーを配布し、事業者の取り組みを促しております。
 都はこうした取り組みをさらに進めるため受動喫煙防止対策検討会を設置し、禁煙や分煙等についてのさまざまなご意見をお持ちの有識者や、飲食、宿泊、たばこ関連の事業者や消費者団体などから幅広くご意見を伺うこととしており、先月二十九日、第一回会議を開催いたしました。
 今後、検討会での議論も踏まえ、受動喫煙防止対策に取り組んでまいります。

○おときた委員 従来の対応に加えて、十月末からは受動喫煙防止対策検討会が設置されて、それが重要な意味を持つことがわかりました。
 では、次に、その受動喫煙検討会の委員選定についてお伺いをいたします。
 委員の中には、医学的な知見から医師の方も委員となっておりますが、うち一名の方の所属は日本医師会となっています。東京都が行う検討会において医師の意見を伺うのであれば、東京都医師会に委員をお願いする方が自然かとも思えるのですが、この委員選定の基準についてご説明ください。

○笹井保健政策部長 検討会の委員については、禁煙や分煙など、さまざまな意見、お立場の有識者の方々から幅広くご意見をいただくことができるよう委嘱しております。
 なお、検討会の中では、都内のさまざまな関係団体からもご意見を伺うことを予定しております。

○おときた委員 地域にはこだわらず、さまざまな立場の有識者を選んでいるということかと思います。しかしながら、地域団体の声も検討会の中でしっかりと取り入れていく旨を答弁していただけました。
 東京都医師会は、医学的見地から禁煙宣言をはっきりと掲げ、内部にタバコ対策委員会を持つなど積極的に受動喫煙防止対策を牽引してきた存在です。東京都が行う検討会ですから、検討会の内外でも、ぜひともこうした意見も取り入れていただきたいと思います。
 繰り返しになりますが、東京都の受動喫煙の防止対策は、科学的見地からも国際的な比較からも非常に後塵を拝しているといわざるを得ない状況です。二〇二〇年東京五輪というこの上ないきっかけを生かし、屋内完全禁煙の条例制定も視野に入れた、可及的速やかな対策を検討していただくことを強く要望いたしまして、私からの質問を終わります。ありがとうございました。

○山加委員 私からは児童虐待防止についてお伺いをさせていただきます。
 昨年の厚生委員会事務事業質疑においても、児童虐待防止に向けた取り組みについてお伺いをいたしました。その後の取り組みについてお伺いをしたいと思います。
 いまだ児童虐待相談対応件数は増加しております。厚生労働省の発表によれば、平成二十五年度中に、全国二百七カ所の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数は、速報値で七万三千七百六十五件、大変大きな数字であります。
 これまでに最多の件数を更新したわけであります。全国においても最多件数ですから、当然、東京都においても同様の傾向であると考えますが、まず、平成二十五年度における児童相談所の虐待相談対応件数、前年度と比較して増加している要因をお伺いいたします。

○手島少子社会対策部長 平成二十五年度に児童相談所が虐待の疑いで受理をいたしました相談対応件数は五千四百十四件でございまして、前年度から六百二十六件増加をしております。
 その増加の要因の一つとして、昨年、厚生労働省の子ども虐待対応の手引きが改正され、虐待通告を受理した子供のうち、兄弟がいる場合は、その兄弟全員についても安全確認を実施することになったことが挙げられます。
 また、ドメスティック・バイオレンス、DVの目撃等により子供が受ける心理的虐待に関する警察からの通告がふえたこともその一因となっております。

○山加委員 ただいまの答弁で、虐待通告を受理した子供の兄弟も安全確認を行う、つまり子供の安全確保を徹底するために、子供の心理的な影響も鑑みて、従来にも増して児童相談所の慎重な対応を求められていることが虐待相談件数の増加要因であるということがわかりました。
 児童相談所に相談がつながったものについて適切に対応することはもちろん大切でありますが、相談や通告につながらなかったもの、例えば居住実態が把握できないケースなどは、ネグレクトの状態が続いていることも考えられます。行政が早期に把握をすることが大変重要であります。
 厚労省がことし初めて行った調査によれば、居住実態が把握できない十八歳未満の子供の数は、十月二十日時点で全国で百四十一名でありました。五月一日時点の二千九百八人とされていたうち、大半の所在が確認をできたというものの、まだ、なお不明な子供が残っているという発表がありました。居住実態が把握できていない子供は都市部に集中していることも、この厚労省の調査で見えてきています。
 そこで、東京都の居住実態の把握できない児童の状況、把握するための取り組みについてお伺いをいたします。

○手島少子社会対策部長 今回の厚生労働省の調査は、乳幼児健診の未受診等により居住実態が把握できていない家庭について、把握の状況や安全確認に関する区市町村の取り組み状況等について調べたものでございまして、五月一日、九月一日、十月一日、十月二十日のそれぞれの時点の状況を国に報告しております。
 東京都における居住実態の把握できていない児童数は、五月時点で七百三十人、十月二十日時点で十四人となっております。この間、区市町村においては、未受診の児童の家庭に対して受診促進や家庭訪問を行うほか、保育所、学校等との情報共有や入国管理局への照会等により確認を行っております。現在、把握できていないケースの大半は、住民票を残したまま家族全員が転居している、こういうケースが多うございます。
 都といたしましては、国の調査に加え、七月以降、毎月の区市町村の把握状況を調査し、その情報を各児童相談所と共有した上で、管内自治体の個別の状況を確認しながら、必要に応じて支援を行ってまいりました。

○山加委員 先日、法務省の調査でも、生まれて親から出生届が出されていない、つまり戸籍のない無戸籍の子供が、全国で少なくとも四百二十七名という新たな数字も出てまいりました。これは大変なことであります。健診や就学時など、区市町村が日々の業務の中で手続が行われていない児童について見落とさず、所在の確認をしっかりと行うことが基本であり、また、異変を発見した際は関係機関が情報を共有し協力して対応することが重要であります。
 今回の答弁の中で、児童相談所が区市町村と情報を共有し対応していることはしっかりとわかりましたが、居住実態が把握できない家庭の対応については全国的にも大きな問題であり、転居先の確認など、仕組みづくりなどの課題も大きいと思います。国とも協議しながら、都としてしっかりと対応をしていただきたい。
 次に、児童相談所の体制強化についてお伺いをいたします。
 児童虐待対応件数が増加する中で、児童福祉司の増員や、経験豊かな児童福祉司のOBを指導担当職員として新たに配置したことなど、着実に体制強化を図っていることについては昨年度の質疑においてもお伺いをいたしました。
 しかしながら、これまでの虐待対応件数の推移、対応方針の変更、居住実態がわからない児童の把握など、今後、加速度的に児童相談所が対応しなければならないケースはますます増加していくのではないかと思います。
 そこで、児童虐待が急増する中、児童相談所の体制強化に向けた取り組み状況についてお伺いをいたします。

○手島少子社会対策部長 都はこれまで、児童福祉司や児童心理司の増員、虐待対策班の設置など、児童相談所の体制強化に取り組んでまいりました。
 平成二十五年度は、児童福祉司を十三名増員するとともに、演習型研修や個別指導などにより、新任職員の援助技術の向上を支援する児童福祉司OBを新たに配置いたしました。
 また、今年度はさらに児童心理司を十三名増員するとともに、児童福祉司OBも増員をしており、今後とも児童相談所のより一層の体制強化に努めてまいります。

○山加委員 児童相談所の体制強化のため、都が不断に取り組んでいることはわかりました。
 しかし、先ほど相談対応件数の増加要因について答弁がありましたように、今後ますます児童相談所に求められる役割は広がると予想されるわけであります。児童福祉司、児童心理司の増員を含め、さらなる体制強化に努めていただきたいと思います。
 次に、児童虐待防止の普及啓発についてお伺いをいたします。
 今月十一月は児童虐待防止推進月間であります。昨年度の事務事業の質疑の場で、以前より私は一年を通してこのオレンジリボンを身につけ、児童虐待防止推進を私自身もPRし、児童虐待防止の重要性を訴えているわけでありますが、なかなか認知度が上がらず、また創意工夫を行ったPR活動の必要性、年間を通じての児童虐待の防止に向けた継続的な取り組みを行うことの重要性を指摘させていただきました。
 今月十一月発行の「広報東京都」の一面、私も見ましたが、大変、カラーで、オレンジリボンや東京都の新しいキャラクターの、このOSEKKAIくんが大きく紹介されていました。大変よく目につきました。
 このような一段と強いメッセージによって、オレンジリボンに込められた児童虐待を防止するというメッセージが都民一人一人に広がるのではないかと期待をしているところであります。
 また、都民一人一人が児童虐待は社会全体で解決すべき問題として捉え、未然防止の観点からも、決して他人ごとではなく真剣に向かい合い行動するためには、都としてより積極的な働きかけが重要だと考えます。
 そこで、児童虐待防止に向けた普及啓発の取り組みについてお伺いをいたします。

○手島少子社会対策部長 都は、十一月の児童虐待防止推進月間を中心としてオレンジリボンキャンペーンを実施し、各種イベントなどを企画するとともに、年間を通じて区市町村、民間企業、関係団体と一体となって児童虐待防止の普及啓発に取り組んでおります。
 また、児童虐待防止オレンジリボンキャンペーンを推進するため、昨年度策定をいたしました、先ほど先生がご紹介いただきましたOSEKKAIくん、これは巻き貝をモチーフにしたキャラクターでございまして、ローマ字でOSEKKAIと書きますが、このOSEKKAIくんをより一層活用し、ポスターなどにより普及啓発を推進しております。
 このおせっかいに込められた意味は、子育てをしている親と子供を優しく温かく見守る行動のことでございます。このコンセプトにつきまして区市町村、民間企業、関係団体に説明し周知を図るとともに、OSEKKAIくんのデザインにつきまして関係団体等の広報物や商品等での活用を促すなど、他機関と連携をした取り組みを開始しております。
 さらに、今年度新たに作成をいたしましたOSEKKAIくんの着ぐるみを活用いたしまして、オレンジリボンキャンペーンをより一層推進してまいりたいと思います。

○山加委員 都が、区市町村や民間企業と連携しながら、年間を通じてイベントや見守りのOSEKKAIくん、この温かなキャラクターを活用したさまざまな取り組みを行い、普及啓発を進めているということがよくわかりました。
 今後、オレンジリボンに込められたメッセージ、そしてOSEKKAIくんとの相乗効果で、より一層多くの都民に児童虐待防止の意識と行動が広がることを期待いたしております。
 また、最後に、子供と子育て家庭が地域で孤立することなく、また子供が未来を担う存在として成長できるよう、関係機関はもとより私たち一人一人が何を行うべきか、いま一度求められていることを強調させていただき、次の動物愛護についてのテーマに移らせていただきます。
 動物の愛護及び管理に関する法律、この名前には愛護という言葉と管理という言葉が含まれています。動物の飼い主や動物を取り扱う事業者には、動物を感染症や危害から守る、すなわち動物の健康と安全を守るとともに、動物が人に危害を加えたり、鳴き声や悪臭で周囲に迷惑をかけないように努め、その動物がその命を終えるまで適正に飼養することが求められます。動物の飼い主や動物を取り扱う事業者には、社会的責任が強く伴うということであります。
 そうした中で最近、全国的に動物の命を軽視した事件が相次いでいます。痛ましい映像がニュースで流されるたびに胸が締めつけられる思いがするわけであります。
 都には、四千件を超える動物を取り扱う多くの事業者がありますが、こうした事業者に対して適正飼養、終生飼養を徹底することが重要と考えます。
 そこで、都の取り組みについて伺います。

○中谷健康安全部長 一昨年の動物愛護管理法の改正によりまして、事業者に対する終生飼養の責務が明文化をされました。
 都は、法改正を踏まえまして動物愛護管理推進計画を改定し、事業者に対する監視指導を一層強化することとしております。事業者みずからが日ごろから自主管理点検記録票等により施設の管理状況を点検し、必要な改善を不断に行うよう監視指導や動物取扱責任者研修を通じて周知をしております。
 また、都独自の事業者評価制度を活用いたしまして、施設の管理状況に問題がある事業者につきましては重点的な監視指導を行うことによりまして、法令遵守、動物の適正飼養、終生飼養を徹底しております。

○山加委員 今後も力強く取り組みを進めていただきたい。
 さて、平成二十二年度の内閣府による動物愛護に関する世論調査では、約六割の人がペットを飼うことによって生活に潤いや安らぎが生まれる、家庭が和やかになると考えていることがわかりました。今や動物は家族の一員として飼い主の心の支えとなり、人生の伴侶としてなくてはならない存在となっていることを裏づけるものであります。
 近年では、動物の飼育環境の改善、医療技術の向上によって動物の高齢化が進んでいます。年をとった動物の世話もこれまた大変であります。
 私ごとですが、私は猫を二匹飼っておりまして、十三歳と十七歳、上の十七歳はスコティッシュフォールドという種類ですが、この種類は、獣医師さんによれば平均寿命が十三年から十五年ぐらいが平均といわれていますが、うちの子は十七歳、十七年間、大変長生きをしてくれました。ましたという過去形なのは、三カ月ほど前に、最期、私はみとったわけであります。
 だんだんと高齢になりますと、病気をして、手術をして、そして手術をすると、人間も同じでありますが、筋力が大変弱まります。立つこともできなくなる。そんな中、心を鬼にして、人間の介護と同じであります、筋力が復帰するようにリハビリを--お水をちょっと遠くにやる、餌をちょっと遠くにやる。少しでも動かして筋力の強化を図り、うちのココという猫だったんですが、ココももう一度立ち上がることができるようになりましたが、寿命の宣告を受けまして、手術をした後四カ月ですよといわれて、やはりぴったりと四カ月、ことしの七月に亡くなったわけであります。
 大変、やはり家族の一員ですから、十七年間一緒にいたということは、もうまさに、その悲しみはいまだ私も癒えていないわけであります。
 しかし、動物は大変我慢強いですね。悪くなるぎりぎりまで、飼い主がしっかりとふだんの状況に目を配っていないとなかなか病気になったということに気がつきません。そんなことも含めて年をとった動物、命あるものは必ず老いていくわけでありますから、飼い主としての責任、そして負担が生じることを、あらかじめきちんと考えずに購入をしてしまう方が少なからずいらっしゃるのもまた事実でありますので、飼うときにしっかりと心構えを持ってほしいなと思うわけであります。
 そこで、動物に親しみ、動物愛護の精神を養うこと、ペットの一生に責任を持つことについて、都はどのように普及啓発に取り組んでいるのか伺います。

○中谷健康安全部長 安易な動物の飼養を防止するために、動物が高齢になったときや飼い主が高齢になったときの動物の世話の問題、飼養にかかる費用や動物の医療費等の経済的負担等について、飼い主としてあらかじめ考えておくということが重要でございます。今お話しいただいたとおりだと思います。
 都が作成をいたしました「犬を飼うってステキですか?」、こういった題名の冊子でございますが、平成八年に発行しております。発行以来、全国から活用のご要望をいただいているところでございます。特に昨年度、多くのお問い合わせ等をいただいております。
 その中では、子供から大人まで誰にもわかりやすいようにイラストを多用いたしまして、犬を飼うことには責任、義務を伴いますが、その責任等を果たせば、犬は人々に大きな喜びを与えてくれる存在であるということを伝えております。
 また、適正飼養講習会、ホームページ、パンフレット等によりまして普及啓発を行うとともに、区市町村や動物愛護推進員が都民からの相談に対して適切に対応できるよう、動物の適正飼養に必要な知識習得やスキルアップのための研修の機会をふやすなど、区市町村や動物愛護推進員を支援しております。

○山加委員 動物が命あるものとして適正に飼育され、人と動物との良好な関係が築かれ、地域社会に温かく受け入れられることが、動物愛護を推進していく上では大切なことである。これこそ東京都の動物愛護管理推進計画、ハルスプランの理念である人と動物との調和のとれた共生社会の実現につながるものと思います。
 地域社会に動物愛護の精神が一層浸透することにより、真に成熟した都市としての東京の姿を世界に向けて発信していくことができるよう、今後とも動物愛護管理事業を力強く進めていくことを希望して質問を終わります。

○斉藤(や)委員 二人目の斉藤でございます。よろしくお願いいたします。
 私の方からは、在宅療養についてお伺いしたいと思います。
 都はこれまで、高齢になっても住みなれた地域で人らしい充実した人生を全うできるような在宅療養生活を実現するため、都民に最も身近な行政機関であります区市町村を在宅療養の実施主体と位置づけまして、区市町村が主体的な取り組みを実施できるよう働きかけや支援を行ってまいりました。
 また、国の動向ですけれども、医療介護総合確保推進法の成立によりまして、在宅医療、介護の連携の推進については、介護保険法に基づく地域支援事業と位置づけられまして、平成三十年の四月までに全ての区市町村で取り組むこととされたわけでございます。
 都はこれまで、在宅療養の推進に取り組む区市町村に対して、包括補助事業により支援をしておりますけれども、今年度の取り組み状況についてお伺いをします。

○矢内医療改革推進担当部長 都は、医療保健政策区市町村包括補助事業を活用して、医療、介護の関係者等による在宅療養推進協議会の設置や、病院から在宅への円滑な移行等を調整する在宅療養支援窓口の設置、在宅療養患者の病状変化時等に利用できる在宅療養後方支援病床の確保を行う区市町村の取り組みについて支援を行ってまいりました。
 それぞれの取り組みについて、今年度補助を申請している区市町村数は、在宅療養推進協議会が二十一カ所、在宅療養支援窓口が十七カ所、在宅療養後方支援病床の確保が十カ所でございます。このうち、今年度新たに申請をした区市町村数は、協議会の設置が二カ所、窓口の設置が二カ所、後方支援病床の確保が二カ所でございます。

○斉藤(や)委員 私の地元であります目黒区では、平成二十五年度から協議会と支援窓口の設置、そして二十六年度、今年度からは後方支援病床確保の取り組みを開始したところでございまして、都全体としても、区市町村の取り組み状況は年々進んできていると、このように実感するわけであります。しかし、まだまだ実施に至らない区市町村もあると思いますので、今後も区市町村に対する働きかけや支援をしっかりとお願いしたいと思います。
 また、患者、家族が安心して在宅療養生活を始めるためには、入院医療機関から在宅療養生活へ円滑に移行できる体制を構築することも重要です。これはもう各委員の質問にもございましたけれども。
 都では、入院医療機関の取り組みを支援するため、昨年度、東京都独自のこういった退院支援マニュアルというものを作成しているわけでございます。私も中身を拝見させていただきましたけれども、医療機関が取り組むべきことが時系列的に、タイムライン的に整理されておりまして、大変わかりやすい内容になっていると思います。
 この東京都退院支援マニュアルにつきましては、関係機関へ広く周知を行うべきと考えます。また、今年度はこのマニュアルについてモデル事業を実施しているというふうに伺っているところでありますが、この周知の状況とモデル事業の実施の取り組み状況について、あわせてお伺いをしたいと思います。

○矢内医療改革推進担当部長 お話の作成したマニュアルにつきましては、都内全ての病院に配布したほか、地域で在宅療養を支えるスタッフが病院と連携して退院に向けた支援に取り組めるよう、区市町村や地域包括支援センター、訪問看護ステーション等にも配布し周知を図っております。
 また、本年七月から、都内の三医療機関においてマニュアルを使ったモデル事業を開始しております。
 その内容といたしましては、入院時から患者の入院前の生活や介護の状況等を把握するための情報シートや、退院支援の必要な患者を把握するためのスクリーニングシートを病院の状況に合わせて作成し運用するほか、地域との連携を進めるため、訪問看護ステーションや地域包括支援センターの職員も含めた研修会などを実施するなど、マニュアルに基づいた退院支援に取り組んでおります。
 来年度は、このモデル事業の実施結果をマニュアルの修正や改善に反映させてまいります。

○斉藤(や)委員 この退院支援マニュアルにつきましては、今後、その効果等につきまして引き続き検討を続けて内容の充実に努める、これが大事でございます。さらなる普及に取り組んでいただきたいと思います。
 この退院支援というのは、やはりこれは顔がわかる関係が一番望ましいんですけれども、本当に入院して病院にいる、そして在宅にはかかりつけ医のお医者さんがいる、この地元のかかりつけ医と病院が、ある面では本当にかぶり合っていくぐらいの関係がある。そして、退院後のそれぞれの生活についても、今の話は退院時にどういう生活をしていたかという、その実態までいろいろ特徴を調べてコミュニケーションをとるような仕組みになっております。入り込んでいっているわけですね。こういったことはとても重要であると思うわけでございます。
 患者が医療機関から退院後、安心して在宅療養生活を継続していくには、地域において医療と介護にかかわる多くの職種の方々も、またそこに今度参加してくるわけでございます。その連携が重要になってくるわけであります。この医療以外にさまざまな、いわゆる多職種連携というものが必要だということですが、都ではこうした多職種連携を推進するために、今年度からは在宅療養研修事業を実施しておりますけれども、現在、取り組み状況はどうなっているかお伺いしておきたいと思います。

○矢内医療改革推進担当部長 在宅療養研修事業は、各地区医師会に在宅療養地域リーダーを養成するとともに、それぞれの地域において、リーダーを中心とする多職種連携研修や、病診連携を推進するための相互研修を実施する事業でございます。
 今年度は、九月七日に在宅療養地域リーダー研修を実施し、医師八十一名が出席いたしました。また、歯科医師、薬剤師、訪問看護師、介護支援専門員、行政関係者等にも広く参加を呼びかけ、合計百九十五名による多職種連携のグループワーク等を実施いたしました。
 今後、このリーダーを中心に、それぞれの地域において多職種連携研修等を実施してまいります。

○斉藤(や)委員 この大都会東京でも、そうやって本当に問題意識を持った医師や多職種の方々が、そういう機会を捉まえて本当に知り合っていく、とても重要な試みだと思います。
 目黒区からも三名の医師の方が、目黒区医師会の所属の方だと思いますが、参加をされておりますし、また、今、そのリーダーを中心に、今度は地域に帰って、地域で区民に対して、そういった医療と介護の連携についてのイメージを持っていただくためのいろんな試みを行っていく。
 本当に、まち中を歩いて掲示板を見ますと、これはまさしくこの事業で参加された先生方が中心になって調整されているんだなというような広報を見ると、本当に自分もまち中で、区民、都民の方に、こういった試みがいかに重要か、参加してくださいということを促していくことも重要であると考えているわけであります。
 多職種ネットワークを構築している中で、その上でも、いわゆる個人情報でありますけれども、情報の共有化ということも、またとても重要であると考えます。今後、ICTなども活用いたしまして、その有効活用に取り組んでいくことによりまして、こういった皆さんのネットワークをさらに強固にしていくことを要望しておきたいと思います。
 また、医療継続が必要な在宅療養患者の大きな支えになっているのは、これは訪問看護ステーションであるというふうに私は思います。
 そこで、次に、訪問看護ステーションの設置数、大変ふえているというふうに認識しておりますけれども、都内の訪問看護ステーションの現状についてお伺いしておきたいと思います。

○枦山高齢社会対策部長 都内の訪問看護ステーションの数は、平成二十六年十一月一日時点で八百十三カ所となっております。昨年同時期と比べまして百六カ所ふえており、ここ数年増加傾向にございます。
 平成二十五年度に新規指定を受けた訪問看護ステーションのうち、七割近くの事業者が常勤換算三人未満で事業を開始しており、比較的小規模な事業所が多くなっております。一ステーション当たりの平均看護職員数は、常勤換算で四・五人となっております。

○斉藤(や)委員 この八百十三、これはニーズに対しまして、それが多いか少ないか、これはできるだけ地域に訪問看護ステーションがもっとふえていくことが望まれるわけですけれども、ふえているのは事実でございますし、しかも株式会社方式の、そういった主体のものがふえているようなデータを拝見いたしました。
 これは、要するに非常に意欲を持って地域の中で自分の持っているスキルを生かしていきたいと、とても重要なそういった志を持った方々が潜在的にふえているんじゃないかと。その一方で、組織としても、事業継続というか、継続していけるぞというふうに思ったリーダーが多くの方に火をつけて、各地域でこういった訪問看護ステーションがふえる傾向があります。ぜひ、その流れを加速していくべきであるというふうに思っているわけでございます。
 今後ふえていくニーズに応えていくには、数の確保はもちろんですが、ほかの委員からもるるありましたけれども、やはり訪問看護の質、こういったことの向上もまた求められていくと考えます。特に新たに事業を始める、今お話しした比較的小規模な訪問看護ステーションがふえているとのことですけれども、その小規模の事業所は、事業所内での教育体制には限界があります。忙しいんです、皆さん本当に。そして、都の支援はそういった、一生懸命頑張っているんだけれども、何とか質も高めようと思っている方々に対して支援をしていくことが重要であるというふうに考えます。
 都では、訪問看護師の育成支援に対する取り組みといたしまして、管理者・指導者育成事業及び認定訪問看護師の資格を取るための資格取得支援事業を行っておりますけれども、その取り組み状況についてお伺いしたいと思います。

○枦山高齢社会対策部長 管理者・指導者育成事業は、訪問看護ステーションの安定的な運営や、人材育成のかなめとなる管理者を育成、支援するため、管理者、指導者に対する研修を実施する事業でございます。
 平成二十五年度には百九十九名の管理者等が受講を修了しており、都は、平成二十七年度までの三年間で都内の全ステーションの管理者の受講を目指しております。
 訪問看護認定看護師資格取得支援事業は、質の高いサービス提供と指導力のある訪問看護師を育成するため、訪問看護分野における認定看護師の資格取得にかかる経費や、受講期間中の代替職員雇用経費等の補助を実施する事業でございます。本事業を開始した平成二十五年度は、五事業所に対し授業料等の補助を実施いたしました。
 平成二十六年十一月現在、東京都内の訪問看護分野における認定看護師の登録者数は、八十四名となっております。

○斉藤(や)委員 今のご答弁、本当に力強いご答弁でしたが、平成二十五年度には百九十九名の管理者等が受講を修了していると。そして二十七年度までには、三カ年で都内の全ステーションの管理者の受講を目指すと、そういうお話もございました。そして実際に、この質の高い看護という、看護協会も非常にすばらしい取り組みをやっていただいておりますけれども、認定看護師の登録数も八十四名になって、現場で頑張っておられると、こういうお話でございました。
 小規模の事業所が多い訪問看護ステーションは、管理者がかなめとなって、職場内の人材育成やマネジメント、経営も安定した事業所運営を行っていくことが重要であります。
 こうした取り組みは、管理者の意識の向上にもつながるものであります。また、事業所や地域におきましては、人材育成を担える専門的な知識を持った人材をふやしていくことが訪問看護の質の向上に寄与していくものと考えます。これらの取り組みは、内容をしっかりと充実させまして、着実に実施をしていっていただきたいと思います。
 しかし、さきにもちょっとお話しさせていただきましたように、小規模の事業所が多いというのが特徴でございますこの訪問看護ステーションの育成支援は、このような事業所ごとの支援だけではなく、地域でしっかりと支えていく仕組みが今後は重要になっていくと考えるわけであります。
 都では、そういった視点で、地域の小規模の訪問看護ステーションの人材育成などを支援するため、平成二十五年度からは教育ステーション事業というものをモデル的に実施していると伺っております。
 地域で人材を育成していくこのような取り組みは、訪問看護ステーションの現状にかなったものと評価をいたしますけれども、その取り組み状況についてお伺いをしたいと思います。

○枦山高齢社会対策部長 教育ステーションでは、指導力のある訪問看護師に新任看護師等が同行する実地研修や、訪問看護に関心のある看護師を対象とした職場体験研修、地域の医療機関や介護事業所等との研修会などを実施しております。
 都は、平成二十五年十一月からこの事業を開始しており、新任看護師等と同行する実地研修では、平成二十六年九月までに延べ二百四十七名の研修生を受け入れ、研修生からは、実践に役立つ技術や考え方を学ぶことができた、新たな症例の利用者の受け入れにつながったなどの声が寄せられております。
 職場体験研修では、延べ二百二十三名の研修生を受け入れ、研修生の中には、現場から離れていた看護師が体験をきっかけに訪問看護ステーションへ就職した例もございます。

○斉藤(や)委員 今、ご答弁ございましたこれらの取り組みは、訪問看護の経験のない看護師にとりましては、患者様の在宅での生活のイメージを持つ機会になると考えられます。
 また、地域の医療機関などとの研修といった取り組みは、さっきいった多職種の顔が見える関係が築かれる機会ともなりますし、多職種連携が推進され、地域の課題の共有や円滑な退院支援につながっていくと、このように医療と介護がつながっていくものにするというふうに考えます。
 医療と介護をつなぎ、そして高齢者の在宅での療養生活を支える重要なサービスでありますこの訪問看護ステーションが、地域の核となってこのような取り組みを行うことは、訪問看護師の質の向上のみならず、これから調整いたします地域包括ケアの推進にも寄与するものであるというふうに思うわけであります。
 教育ステーション事業は、現在、都内五カ所でのモデル事業の実施ということでございますけれども、都内全域でこのような取り組みが行われるよう、これは先ほど中山委員がいったPTの提言書の中にも、医療圏の中には早くこのステーション、拠点をつくってほしいと、そういうことも書いてありますけれども、できるだけこういったステーションを都内全域で行えるように、さらなる充実を図るように要望して、次のテーマに移りたいと思います。
 次のテーマは、ほかの委員もお話しになりました動物愛護施策でございます。
 先ほど心温まるお話がございました。本当に家族以上になっているところもあるというふうに伺っておりますが、この動物の愛護、これはハルスプランという名前のつけられた、すばらしいこういった冊子、私も何度か拝読させていただいていますけれども、タイトルがまたすばらしいんですね。結論がここに書いてあります。人と動物との調和のとれた共生社会の実現を目指してということでありまして、社会には、動物が嫌いな人も好きな人も、皆さん共存しているわけでありますけれども、動物の好きな人だけが動物愛護施策に関心を持つんじゃなくて、動物が苦手な方も含めまして社会全体で考えていくことを目指しましょうという目標を持って掲げられている推進計画であります。
 書いてあることを実行すれば、東京都は殺処分ゼロというふうなスローガンだけじゃなくて、本当に調和のとれた都市というものができる。それを二〇二〇年に来られる海外の方にもぜひ見てもらいたいという思いで質問をさせていただきます。
 地域における動物愛護の取り組みについて、ちょっときょうは絞って、地域という視点で話を進めていきたいと思うわけであります。
 動物の致死処分数を減少させるために、都はこれまでも、ずっと長きにわたって懸命な努力をしてまいりました。区市町村やボランティア団体、動物愛護推進員の方々、そして、とてもリーダーシップをとっておりますが、東京都獣医師会などの皆様の関係団体と連携して、動物を適正に飼養するための普及啓発、飼い主のいない猫対策、動物の譲渡の拡大などに取り組んできていると思います。その結果、動物の致死処分数は年々減少していると聞いております。
 そこで、都における平成二十五年度の致死処分数とその状況について、最初にお伺いしておきたいと思います。

○中谷健康安全部長 都は、引き取り収容した動物が、生まれて間もないため育成困難な場合や、負傷等により耐えがたい肉体的苦痛にある場合などにつきまして致死処分を実施しております。
 都はこれまで、引き取り収容した動物の譲渡や、飼い主のいない猫対策の推進に取り組んでおり、致死処分数は年々減少をしております。平成二十五年度の致死処分数は一千四百四十一頭であり、最も多かった昭和五十八年度の約四十分の一という状況でございます。
 致死処分数は、犬は全て成犬で八十八頭、猫は成猫が四百四十三頭、子猫が九百九頭の計千三百五十二頭で、致死処分となった動物の多くは、飼い主のいない猫が産んだ育成困難な子猫という状況でございます。

○斉藤(や)委員 この四十分の一--昭和五十八年度がピークであったということですが、五万六千四百二十七、こういった数字が統計で残っております。それが今、一千四百四十一、これは、これをゼロに本当に目指していくという取り組みはとても大事ですけれども、ここまで減少させてきた。そして今、致死に至っている多くの動物は子猫であって、子猫といっても本当に育てることが困難な、本当にこういう無責任な、飼い主のいない猫というのはもともと飼い主がいた、その飼い主が野に放ってしまった猫が本当に失わなくてもいい命を産んでしまっているという実態がございまして、こういった子猫が地域からそういった施設に行かないようにすることがとても大事であるということが今のご答弁の中に見えるわけでございます。
 先日、小笠原諸島に行ってまいりました。一千キロ離れて二十五時間半、父島。母島、さらに一時間半。そこに、東京都獣医師会などのご協力もあって、四百頭の猫が、飼い主のいない猫ということでいろんな悪さをしてしまう、それを捕まえて殺すんじゃなくて、待合所、引き取り、譲渡先が見つかるまで島の中で待っていて、そして東京都の獣医師の方々のお力で飼い主を見つけていただいて譲渡をしていく、四百人とはいえませんけれども、そういった失われなくてよかった命がそこにありました。こういった取り組みをみんなでやっていくことが重要であります。
 そこで、都は、区市町村が地域における飼い主のいない猫対策の取り組みをさらに推進するためにどのような支援を行っていくのかを伺いたいと思います。

○中谷健康安全部長 都は、区市町村包括補助によりまして、飼い主のいない猫の不妊去勢手術の補助事業など、区市町村による主体的な取り組みを支援しております。平成二十五年度は三十二区市町村が区市町村包括補助を活用いたしました。
 地域における飼い主のいない猫対策をさらに推進するためには、ボランティア等が地域の理解を得ながら活動することが重要であるため、今後はパンフレットを作成し、地域の自治会に配布するなど、区市町村と連携をいたしまして、飼い主のいない猫対策の認知度を高めるための普及啓発を実施していくとともに、区市町村包括補助の活用をさらに働きかけてまいります。

○斉藤(や)委員 この包括補助事業、早く取り組んでいるところは、もう本当に地域での理解も進んでいます。いまだに、まだちょっとやり方がわからないと迷っているところもあるかもしれません。とにかく、そういった猫が地域の中で守られていくように、地域でおさまっていくように、この区市町村の包括事業というものを有効に活用していきたいと思います。
 そしてこの包括事業、ほかにもさまざまな包括事業がありますので、動物愛護施策に、しっかりと確保できるように、全体のパイをふやしていくことも重要じゃないかなと思っているんですけれども、しっかりと応援をしていきたいと思っております。
 動物の致死処分数をさらに減少させるためには、飼い主のいない猫対策の充実に加えまして、先ほど一部ご紹介しました譲渡先、これが重要でございます。譲渡先のあっせんなど、地域に根差した取り組みを行っているボランティア団体、こういったボランティア団体の活動が重要でございます。そのためには、ボランティア団体を育成する取り組みもまた必要だと考えます。
 都は、ボランティア団体などの支援や育成にどのように取り組んでいくのかをお伺いしたいと思います。

○中谷健康安全部長 都は、動物の致死処分数の減少に向けまして、やむを得ず引き取り収容した動物を可能な限り譲渡するために、飼育経験が豊富で譲渡活動に実績のあるボランティア団体を登録いたしまして、これらの登録団体を通じて動物を譲渡しております。
 登録団体は年々増加をしておりまして、現在、四十二団体となっておりまして、新規登録についての相談も多く寄せられております。都とボランティア団体との情報共有を進めることにより、ボランティア団体の活動を支援するために、譲渡対象動物に関するデータベースを現在構築中でございます。
 また、犬や猫の保護活動を行いたいと考えている都民等に対しましては、ボランティア活動に関する情報提供を通じまして、譲渡活動への積極的な参画を促しております。
 さらに、動物の取り扱いに関する最新情報や法律問題のほか、ボランティア団体等のニーズを踏まえた専門研修等を充実することによりまして、ボランティア団体等の育成を図ってまいります。

○斉藤(や)委員 ボランティア団体はもちろんですが、都民ですね、このハルスプランにも都民の努力というか、責務というか、そういうことも明確になっています。
 私もまち中で、野良ちゃんというか、猫を見つけたときに、本当に何とかしたいと思うんですけれども、どうしたらいいかがわからない都民の方も多いと思いますので、こういった気持ちを本当につなげていく作業、そして今、譲渡対象動物に対するデータベース構築というお話がありましたけれども、本当に情報を共有していくことが重要であろうというふうに思っているわけであります。しっかり応援をしていきます。
 次に、このテーマの最後ですけど、地域における災害対策です。
 災害時に動物はどうなっていくのかということでございますけれども、災害時の地域における動物愛護管理の取り組みは重要になってきていると思います。多くの区市町村が、動物の同行避難を前提とした地域防災計画などに取り組んでいると聞いています。目黒でもそういった取り組みをしております。
 地域における災害対策がさらに促進されるために、都として今後どのような支援を行っていくのかをお伺いします。

○中谷健康安全部長 都はこれまで、区市町村に対しまして、区市町村が策定をいたします地域防災計画に、同行避難動物の飼養場所の確保など、災害時における動物救護を盛り込むよう助言を行ってまいりました。平成二十五年度末現在、五十五の区市町村の防災計画に同行避難等動物救護対策が記載されておりまして、七市町村においても策定を検討中でございます。
 都として、区市町村が防災計画に定めた同行避難に関する内容が災害時に円滑に実施されますよう、避難所におけるケージなどの確保につきまして、包括補助を通じて区市町村を支援してまいります。
 さらに、区市町村が避難所における動物の飼養管理の方法などを定めるマニュアル等を整備する場合には、技術的な助言を行うなど、区市町村の取り組みを支援してまいります。

○斉藤(や)委員 避難所におけるケージにも包括補助事業、これをしっかり使っていくというお話でございました。
 地域任せはいけないと思います。目黒でも非常に熱心に防災協議会などを開いて、地域ぐるみでペットどうしようかって講演などでやっている地域もあるんですが、そこに区が甘んじてしまいますと、災害時はいろんなところからそこに人が集まってくるわけですから、やはりそこは基礎自治体がしっかりと都や国と地域住民の間に入りまして、そういったものをしっかりサポートしていくようなことが重要であろうと、このように思うわけでございます。
 かつてチェルノブイリで原発事故があったときの映像をちょっと私、映画で見たことがあるんですが、避難するときに、本当に農婦のおばあさんが何も持たずに猫だけ持って避難しているシーンがとても印象的でした。それぐらい、家族、家族以上の存在にもなっている動物の同行避難、これはとても大事だと思いますので、ぜひしっかりやっていただきたいと思います。
 次のテーマに移りたいと思います。重症心身障害児支援についてでございます。
 先日、遠藤委員長と一緒に重症心身障害児の通所施設であります西多摩療育支援センター、ここを訪問させていただきまして、そして利用している保護者の方々の会、もえぎの会の皆様から種々お話を伺ってまいりました。
 若いお母さんも大変多くいらっしゃったんですが、保護者の方々は、ご家族や自分が体調が悪くなっても、お子様のことを考えると入院もできない、手術もできないといった、そういった二十四時間三百六十五日といった大変なご苦労があるということを、お話を伺いながら実感して帰ってまいりました。
 そのような状況の中でも安心して在宅生活を継続していくためには、通所事業や短期入所事業はなくてはならない大事なものですと、非常に大事な事業であるとのお話もございました。
 これらの事業を充実させていくためには、施設において利用者を支援する看護人材、人ですが、看護人材の育成も重要な課題であると思います。
 施設におきまして、重症心身障害児者を支援する看護人材の育成策として、都はどのようなことに取り組んでいるかをお伺いしたいと思います。

○高原障害者施策推進部長 都では、重症心身障害児者が利用する施設において看護人材の確保、育成を図るため、重症心身障害児施設における看護師確保緊急対策事業を実施しており、その中で、看護人材の育成策として、経験に応じ各種研修事業を行っております。
 具体的には、まず、実務経験が三年未満の看護師を対象に、看護における不安の解消を図り、自信を持って仕事を続けられるよう、基礎的な知識、技術を学ぶ新人看護師基礎講座を開催しております。
 また、実務経験が三年以上の看護師を対象に、専門的な知識、技術を備えた指導的役割を果たす看護人材の育成を図るため、重症心身障害プロフェッショナルナース育成研修を実施しております。
 また、このほか、重症心身障害児者の看護に必要な摂食・嚥下障害看護や感染管理などの分野におけるスペシャリストを育成するため、日本看護協会の認定看護師の認定のための派遣研修を実施しており、これまで既に十一人の看護師が認定をされ、各施設において活躍をしております。

○斉藤(や)委員 重症心身障害児者を支援する施設の看護師の人材育成は非常に重要であると考えます。
 本事業は、当初は施設において看護師の欠員が深刻化した時期があった。緊急事態だということで、緊急対策と冠されて開始された事業というふうに伺っておりますが、今後ともこのような重要な事業はぜひとも継続して取り組んでいただきたいと、緊急というのをとってもいいぐらいの大事な事業でないかと思っております。
 看護師の方もやっぱり得意、不得意があるというか、高齢者向けの看護というのはかなり、看護協会のご努力もあり、現場の方でもご努力があって大分進んできているようですが、子供とか重症心身障害児となると、特別なスキルがやっぱり必要だというお声なんですね。お母様から、安心してやっぱり見ていただくためには、そういったスキルというものが非常に重要であるということを伺ってきたわけでございます。
 先日の決算特別委員会で、過去における決算ということで、二十五年度から始まった重症心身障害児の在宅レスパイト事業への期待も多くございました。私の地元目黒区にも、今年度申請をしている、そういったところがございます。この事業をしっかりと応援をしていきたいと思います。在宅に訪問して、看護師がレスパイトということでお手伝いするということです。
 今後は施設での人材確保、スペシャリスト育成とともに、在宅レスパイト事業を行うに当たりましては、重度の心身障害児向けの訪問看護ケアの質の向上、こういったことに対する配慮も必要であると改めて要望をしておきたいと思うわけであります。
 最後のテーマでございます。早くしてほしいという雰囲気もありますので……(発言する者あり)そうですか。済みません、ちょっと時間を。
 最後のテーマは、盲ろう者の通訳・介助者派遣事業でございます。これは資料があるので--視覚と聴覚の重複した障害のある、いわゆる盲ろう者の方々の支援について伺いたいと思います。
 盲ろう者といわれる方は、耳と目と両方、重複した障害を持っておられるんです。都内に約二千人程度いるというふうに推計されておりますけれども、彼らは見えない、聞こえないという二重の障害のために、移動やコミュニケーションや情報入手、災害などのときは本当に怖いと思いますが、情報入手という三つの側面において、重大な困難さを抱えておられる方々です。
 この困難を克服して、社会参加実現に挑戦するためには、指をさわりながらコミュニケーションをとっていく、指点字とか、あと指文字といったコミュニケーション手段を駆使する通訳介助者のサポートが不可欠であります。
 今から約二十年前、私が都議会議員になるはるか前ですけれども、私の前任者であります東野秀平都議会議員のときに、現在、東京大学の教授として活躍されておられます盲ろう者の福島智教授、まだ教授の前でしたか、一本の電話がございました。通訳介助者を通じてのお電話だったというふうに伺っております。ほとんど社会から認知されてない盲ろう者の生活の窮状をお訴えされながらも、通訳介助者がいれば自分たちも社会に参加できるんだという、そういった意欲的な切実なお話だったというふうに伺っております。
 平成六年に、直ちに都議会公明党が本会議質問で強くこれを提案した結果、平成八年度より、都は、全国で初めて盲ろう者への通訳・介助者派遣要請補助事業を開始されたわけであります。高く評価をしたいと思います。
 その後、平成十三年度には補助事業から、これが大体軌道に乗ったということで、今度は委託事業に切りかえられまして、現在では通訳・介助者派遣事業についてはNPO法人、私もお伺いしましたが、東京盲ろう者友の会へ都が委託事業をするとともに、人材の養成については、団体の自主事業になったというふうに伺っておるところであります。
 その後、アメリカにあります盲ろう者の社会的自立支援をするヘレン・ケラー・ナショナルセンターを日本にも設置してほしいとの福島教授らの願いを受けた我が党、各会派の粘り強い都に対する要請もございまして、都の支援によりまして、平成二十一年度には、国に先駆けて東京都盲ろう者支援センターが開設されたことを高く評価したいと思います。
 そこで、現在の東京都盲ろう者支援センターの支援の状況についてお伺いをしたいと思います。

○高原障害者施策推進部長 東京都盲ろう者支援センターでは、盲ろう者の自立と社会参加を促進するため、通所によるコミュニケーションやパソコン等の訓練のほか、盲ろう者への支援を担う専門人材の養成や、盲ろう者やその家族のための集団学習会などを実施しております。
 そのほか、総合相談支援事業を実施し、盲ろう者やその家族などからさまざまな相談を受け付けており、平成二十五年度においては、日常生活に関する相談や就労に関する相談など六百件を超える相談に応じてございます。その中には、区市町村と連携し就労支援に結びつけたものや、通訳・介助者派遣事業の利用につなげたケースなどもあり、具体的な支援にも役立っております。

○斉藤(や)委員 この相談も六百件を超えていると、いろんなさまざまなご相談が、身近なことでのご相談もあろうかと思います。これは東京に一カ所あるわけですけれども、そこに行くのも大変。ですから、できるだけ地域でそういった連携をとって、地域で本当にサポートしていくような、そういった社会づくりが必要かと思います。
 東京都盲ろう者支援センターの努力もございまして、現在、登録者は、きょうの資料にもございました平成二十一年度の八十八人から、昨年度は百二十人と年々ふえてきています。これは、掌握できているわけですからすばらしいことなんです。もっとふえていくことが望ましいんです。
 この登録利用者数の増に合わせまして、こういった通訳介助者の派遣時間数も延びているというふうに思いますけれども、利用の状況と今後の取り組みについてお伺いをしたいと思います。

○高原障害者施策推進部長 登録利用者数の増加に伴いまして、派遣時間数も、平成二十一年度の三万九百四十時間から、平成二十五年度は四万二千九百五十二時間へと増加をしております。
 また、その内訳も、買い物など日常生活に関する利用が一万八千二百二十一時間、教養、趣味、スポーツに関する利用が一万四千二百五十一時間、そのほか健康や福祉に関する手続への支援など、多様な用途に利用をされております。
 今後とも、盲ろう者の自立と社会参加を促進するため、区市町村と支援センターとの連携を進めるとともに、増大する利用者ニーズに対応できるよう、支援の充実に努めてまいります。

○斉藤(や)委員 登録者数がふえることはとてもすばらしいことなんです。ですから、ふえることで逆に一人当たりの時間が減るということで心配をされているお話を伺うと、とても胸が締めつけられるといいますか、できれば、できるだけ、二千人近くおられるわけですから、一人でも多くの方を地域で本当に掌握をしていただいて、そういった方にはこういった通訳介助者がいれば社会参加できますよと希望を持っていただいて、本当にそれは音も聞こえない、光も見えない世界にぽつんと一人おられるわけですので、そういった方を本当にみんなで支えていくことが重要であろうと思います。
 登録者数は、そういう点ではまだまだ少ないと思います。基礎自治体における盲ろう者の皆様の認知度を高めていくこと、また、地域包括ケアシステムといっても高齢者だけじゃないんです。こういった障害を持った方々への、そういった区民、都民の気持ち、そういったものを、心をつなげていくことが大事だと思います。
 さまざまな行政サービスをつなげていくためにも、今後ますます基礎自治体と都のセンターとの連携をしっかり図っていくべきである、このように思うわけでございます。支援の充実に努めていくという力強いご答弁がございましたので、ぜひともお願いをしたいと思います。
 いただいた資料、もう質問はございません。最後でございます。
 平成二十五年度の契約時間数は、今のご答弁では四万二千九百五十二時間ということでございました。利用者数は百二十名。同センターからの、さっきいったお声によりますと、来年度には百三十名を超えることも予想されていると、頑張っているわけです。契約時間をふやさないと、利用者数がふえると、本当は喜ばしいことなんだけれども、さっきいったように一人当たりの時間が減ってしまう。そういったお気持ち、そういった心配をしなくて済むように、ぜひとも、この契約時間そのものの拡大を具体的に図っていただきたい、このように要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。

○遠藤委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩をいたします。
   午後五時十七分休憩

   午後五時三十五分開議

○遠藤委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○大山委員 私は、テーマとしては盲ろう者支援、それから高齢者の複合型サービスを中心に一つ、それからエボラ出血熱対策と、もう一つが一時保護所と児童相談所ということで、この順番でやっていきますので、よろしくお願いいたします。
 まず最初は、盲ろう者支援です。今のつながりもありますので、盲ろう者からやりましょう。
 盲ろう者は、さっきのお話にもありましたけれども、視覚障害と聴覚障害の重複障害。視覚障害だけなら、白杖を持ってどんどん外に出ていらっしゃる方もいますし、耳からの情報が入ってきます。しかし、情報という視点から見ますと、視覚からの情報がやはり圧倒的に多いですから、これについては不便なわけです。聴覚障害だけなら、ほとんど単独での行動は大分自由にできます。しかし音は聞こえません。
 盲ろう者友の会のホームページには、盲ろうの世界としてこう書いてあります。
 テレビのスイッチを切ってしまった状態だといえます。盲ろう者の前方には、永遠に続く静かな夜が広がっているだけなのです。このように、盲ろう者は、光と音が失われた状態で生活しているため、独力でコミュニケーションや情報入手、移動ができない、あるいは極めて困難な状態に置かれています。つまりこれは、コミュニケーションできる相手が制限され、入手できる情報も制約され、そして、自由に移動することができない状態であり、まるで牢獄に閉じ込められているような生活です。目には見えない透明な壁に幽閉されている状態です。多くの盲ろう者はこのような牢獄から抜け出し、社会の中で精いっぱい、力を発揮したいと望んでいます。学び、働き、交流し、皆とともに暮らすという、生きている実感のある人生を送りたいと願っていますと、こう書いてあります。
 私も、先ほど福島さんのお話がありましたけれども、本当に一期目のときの三十代で福島さんの話を聞いて、どういう状況なんですかって聞いたら、深い井戸の中に沈み込んでしまったような状況ですといわれたのを、本当に私も忘れることはできません。
 このホームページに書いてあるように、社会の中で精いっぱい力を発揮したいと望んでいます。学び、働き、交流し、皆とともに暮らすという、生きている実感のある人生を送りたい、これはごく当たり前の要求です。それを実現するために支援するのが、行政の役割です。
 盲ろう者が都内に何人いるのか、まずは把握することが重要です。盲ろう者についてどのように把握していますか。

○高原障害者施策推進部長 厚生労働省が実施をいたしました平成十八年身体障害児・者実態調査における視覚と聴覚、言語の重複障害者数二万二千人から、東京盲ろう者友の会では、東京の盲ろう者の数を二千人程度と推計しております。
 また、厚生労働省からの補助により、全国盲ろう者協会が実施した平成二十四年度の盲ろう者の実態調査では、都内区市町村が把握している盲ろう者総数は八百四十人としております。

○大山委員 二千人と推計しているのが、東京盲ろう者友の会ということです。と同時に今おっしゃった、厚労省が平成二十四年度、障害者総合福祉推進事業で盲ろう者に関する実態調査をしています。これを見ますと、聴覚と視覚の両方の身体障害者手帳を持っている人を把握しています。都から区市町村に依頼して人数を出しています。ですから、区市町村が把握しているということでは八百四十人ということですね。
 盲ろう者通訳・介助者派遣事業に登録している方が、資料に出していただいて、去年が百二十人、そして今年度は、現在は百二十六人ということなんですね。ですから、区市町村が障害者手帳で人数を把握している八百四十人のうち、七百十四人の方には手が届いていないということなんです。
 荒川区は、区の職員と盲ろう者友の会の方と一緒に訪問して、掘り起こしをしています。区の職員が同行することで、初めて訪問した相手の人も安心感を持ってくれるので、とても重要なことなんですと話していました。
 視覚と聴覚という、情報を把握するための主要な感覚の両方に障害があるわけですから、行政が待っているというのではなくて、出かけていって情報を届ける、掘り起こしをするアウトリーチが重要だと思いますけれども、都の認識はどうですか。

○高原障害者施策推進部長 東京都盲ろう者支援センターでは、区市町村と連携し、荒川区と同様、盲ろう者等に対してさまざまな支援を既に実施をしているところでございます。
 具体的には、盲ろう者の方から再就職の相談を受けた際には、区の所管課に連絡をして、区の職員とともに相談者と同行し就労支援を実施したといった例や、市の所管課から、視力が低下している聴覚障害者の方の通訳介助者派遣について相談を受けた際、市の職員とともに、視覚障害者の手帳取得と派遣登録の手続について支援をした例など、地元自治体との連携によりアウトリーチを行っているところでございます。
 引き続き、区市町村が支援センターと連携して、地域の盲ろう者が必要なサービスを受けることができるよう、都といたしましても、各種会議等を通じて区市町村に対して働きかけを行ってまいります。

○大山委員 役所に相談するために、本人から連絡が来て、それで区と友の会が、支援センターが連携するというのは、これはもう当然のことですよね。荒川区が実践しているのは、障害者から、盲ろう者から区に相談するだけじゃなくて、手が届いていない人のところに友の会の人と一緒に出かけていって掘り起こしている。これがやはり重要なところだと思うんですね。通訳介助者の存在自体を知らない盲ろう者は、今も大勢いるわけです。
 さっきの全国盲ろう者協会が実施した盲ろう者に関する実態調査、この中では、生活のしづらさは各年齢ともあるんです。そうはいってもまた、どんどん高齢化とともに耳も遠くなっていきますから、生活のしづらさが最も発生する年代というのは、六十代が最も多くなっているんです。生活のしづらさが大きくなっていると答えた人は七割を超えています。これは全年齢でです。
 この調査は、区市町村が郵送して、盲ろう者協会に返送されたものです。全国の対象者が一万二千八百十三人、この方々に対して点字版、拡大文字版、電子データ版の調査票を提供したということなんです。本人が回答した人もいますけれども、家族やホームヘルパーが本人の意向を聞いて代筆したという人も多くいるんです。それでも、回収できた有効回答は二千七百四十四通ですから、有効回答率は二一・四%なんです。郵便で着いたこと自体わからなかったという方もいるんじゃないでしょうか。独居も年齢が進むにつれて割合が高くなっています。
 自治体として、アウトリーチで積極的に盲ろう者に働きかけること、情報を届けることをしっかり位置づけることが必要です。訪問して、盲ろう者の状況を把握する。社会とつなげるためのアウトリーチが必要です。東京都としても、区市町村に情報提供することだとか、協力を求めることや、それから盲ろう者支援センターの仕事としても拡充できるように支援すべきであるということを求めておきます。
 さて、見えない、聞こえない方々にとって、社会とつながる道は通訳介助者です。通訳・介助者派遣事業の派遣時間数は現在どうなっていますか。

○高原障害者施策推進部長 こちらにつきましては、先ほど斉藤理事にもお答えしたところでございますが、平成二十五年度直近の派遣時間数で申し上げますと、四万二千九百五十二時間でございます。

○大山委員 通訳・介助者派遣事業の時間数は、昨年度は四万二千九百五十二時間ですね。今年度も、予算は同じ四万二千九百五十二時間です。登録者数が昨年度は百二十人、今年度は百二十六人です。そうしますと、一人当たりにしますと、昨年は、年間一人当たり、三百五十七時間五十四分なんです。一日にすると約五十九分。今年度は、一日にすると、一人わずか五十六分間です。昨年よりもちろん少なくなりました。
 いずれにしても、一日一時間にもなりません。しかも、二人の人に通訳をお願いする場合もあって、その場合はもっと短くなるんですね。家族がいても、家族とのコミュニケーションも困難な人も多くいます。一人で聞こえず、見えず、一日五十六分間しか社会とつながれないわけです。テレビも見ることができない、本も読めない、情報を得られない生活を想像できるでしょうか。
 先ほどのアンケートでは、生活のしづらさは毎日という方が六割を超えています。それなのに、通訳介助者の派遣時間は一日当たり一時間もないわけです。通訳介助者を通さなければ、移動もコミュニケーションも保障されないわけですね。派遣時間数が余りにも少な過ぎるとは思いませんか。

○高原障害者施策推進部長 こちらも、先ほどの斉藤理事のお尋ねに対してお答えしたところでございますけれども、過去五年間の比較で申し上げますと、平成二十一年度の三万九百四十時間から、平成二十五年度の決算でいうと四万二千九百五十二時間へと、逐次この派遣時間については延ばしてきたところでございます。

○大山委員 派遣時間数は、二十一年度が三万九百四十時間、平成二十五年度、二十六年度もそうですけれども、四万二千九百五十二時間、一・四倍にしたんだということですよね。しかし、一人当たりの時間数は、〇・七倍です。一人当たりは減ってるんです。派遣時間数は何を基準に決めているんですか。

○高原障害者施策推進部長 派遣時間数でございますけれども、お話の中にもありましたけれども、過去五年間におきましては、一人当たりの平均派遣時間数は大体三百十九時間から三百五十八時間といったところの中で推移をしてございます。
 したがいまして、総派遣時間数につきましては、これら過去の利用状況を勘案いたしまして、一人当たりの時間を想定した上で、それに登録利用者数の見込みを勘案し、算定をしているところでございます。

○大山委員 過去五年間において一人当たりの平均派遣時間数は、今ご答弁しましたけれども、三百十九時間から三百五十八時間の間で推移している、そういっていますけれども、私、一人当たりの平均を出しました。二十一年度は、一人当たり三百五十一時間三十六分です。これは派遣時間数を一人当たりにすると、その時間しかないんです。二〇一三年度は、一人当たり三百五十七時間五十四分です。
 東京都の予算がそれしかないから、盲ろう者の方はその時間数の中でおさめているんじゃありませんか。年度の後半になると、予算の範囲におさめるために調整したり、我慢したりしているんじゃありませんか。日本が批准した障害者権利条約は、一般原則に、社会への完全かつ効果的な参加及び包容を上げて、合理的配慮の提供を義務づけています。障害がある人もそうでない人と同じように社会参加できるための施策を合理的な範囲で提供しなければならないということです。
 再来年度からは、障害者差別解消法でも合理的配慮が自治体に義務づけられます。派遣時間は--盲ろう者の社会の中で精いっぱい力を発揮したいと望んでいます。学び、働き、交流し、皆とともに暮らすという生きている実感のある人生を送りたい、そういう願いを実現できるかどうかで決めるべきなんです。一日わずか一時間にも満たない派遣時間しかなくて、実現できるとでも思っているんでしょうか。
 大阪府は、一人当たり年間千八十時間となっています。一日にすると三時間弱です。これでも十分かといえば、そうでもありませんけれども、大阪府にどのように決めたのかと伺いました。登録者全員にアンケートして、利用実態を調べています。そこでこの時間なら何とかなるだろうということになったということなんです。それでも、制度を知って活用が広がっていますから、足りなくなってきているそうなんです。
 せめて東京でもこのぐらいのことはすべきなんです。しかも、登録者数の見込み数を乗じて定めているとさっきいいましたけれども、派遣時間数は二年に一回ずつしかふえていません。つまり、登録者数はふえない、ふやさない、そういう考え方なんですか。

○高原障害者施策推進部長 一点お話し申し上げると、先ほどの中で、都で八百数十人で、登録者数が百二十数人でしたか、何人でしたか、その残りの方々については、全くそのサービスが届いていないというようなことではございましたけれども、これは各自治体が把握している数でございますので、当然に何らか、聴覚あるいは視覚の部分において既定のサービス等を受けていることとも想定はされているわけでございます。
 また、今のお話の中でございますけれども、派遣時間数につきましては、今、二十一年度からの数字で申し上げましたけれども、かつての数字からいえば、例えば平成十五年度でいえば一万九千七百九十一時間と、二万時間を割っていたような状態でございますので、これも先ほど来申し上げてございますけれども、逐次、その時間数については延ばしてきているところでございます。

○大山委員 逐次延ばしているっていっても、一日一人当たり一時間にも満たない時間数で推移しているんです。二年に一回しか派遣時間を延ばしていないんですから、登録者数がふえれば、それだけ割合は少なくなってしまうというのが当たり前じゃありませんか。
 予算は今、八千四百万円です。社会の中で精いっぱい力を発揮したいと望んでいます。学び、働き、交流し、皆とともに暮らすという生きている実感のある人生を送りたいという盲ろう者の皆さんの当たり前の人権を保障することを基準にすることです。それを保障できる通訳介助者派遣時間にすることを強く求めておきます。
 サービスは届いているんだというようなことをいいましたけれども、きちんと、例えば荒川区のように、八百四十人は区市町村が、それから東京都も住所を知っているわけですから、区の職員、市の職員、町の職員と一緒に、派遣支援センターの人と一緒に、どういう実態で暮らしているのかということも含めて調査するべきだと思います。そして、支援につなげていく、通訳・介助者派遣事業にもつなげていく。強く求めておきます。
 通訳介助者の養成研修です。登録者もふやして、一人当たりの派遣時間も延ばせば、通訳介助者の養成にもさらに力を入れる必要があります。現在、東京都の養成講習会の補助基準の時間数はわずか三十時間で、盲ろう友の会の方は、これではとても足らないので、自己負担金を組み入れて、受講料なども取って六十五時間の講習をしています。自己負担金の割合も三割近くになっています。
 昨年三月に、厚労省が都道府県宛に、盲ろう者向け通訳・介助員の養成カリキュラム等についてという通知を出しました。必修科目四十二時間、選択科目四十二時間、総計八十四時間実施することを推奨するとしています。
 せめて国の基準に合わせて、八十四時間分の講習会予算とすることが求められますが、どうですか。

○高原障害者施策推進部長 お話のとおり、国は、平成二十五年度に初めて通知で盲ろう者向け通訳・介助員養成カリキュラムを示しましたが、その中では、地域の実情に合った指導内容を編成されたいとしております。
 一方、都は、先ほど斉藤理事からご紹介いただきましたけれども、都では国に先駆けて、平成八年度からこの養成事業を開始しておりまして、当事者団体と協議しながら独自の養成カリキュラムを編成し、これまで質の高い通訳介助者を六百人以上養成してきた実績を持っております。
 この養成講習会は、最低三十時間の研修時間を確保することを要件に、当事者団体の自主性を尊重するとともに、弾力的に養成カリキュラムを編成できるよう、一定の経費を都が補助し、団体の自主事業として実施をしてきているところでございます。
 当事者団体におきましては、養成カリキュラムに応じて、六十時間以上の養成研修時間を設定して実施しているところでございます。カリキュラムには、盲ろう概論や点字の基礎などの座学から、通訳介助や移動介助などの実技まで、国の示した内容が既に含まれており、実施されているところでございます。

○大山委員 国に先駆けて東京都はやってきたんだと、優秀な通訳介助者を養成しているんだ。これは重要ですよ。しかし、先駆けてやったからそれでいいんだという姿勢では進歩がありません。
 実際、盲ろう友の会の皆さんは、東京都が補助している三十時間では不十分だから、自己負担金を組み入れて六十五時間の講習を実施しているんです。自己負担金も徐々にふえて、このままでは講習会の時間数を減らさざるを得ない状況になっている、こういってるではありませんか。
 当事者団体と相談して現在のカリキュラムを決めているんだといいますけれども、その当事者団体は成長発展して、さらなる充実のために、国から通知されたカリキュラムに準拠した時間数、内容の講習会ができるよう求めているんではありませんか。
 近隣の埼玉県や千葉県では、今年度から国の標準カリキュラムに準拠した八十四時間の講習会が開かれるようになったとのことです。先ほどの答弁では、国の通知の中で、地域の実情に見合った指導内容を編成されたい、こう述べていることを殊さら強調して、単純に講習時間だけじゃないんだということをいっていましたけれども、国の通知には何て書いてあるかといいますと、盲ろう者向け通訳介助員の養成は、盲ろう者向け通訳・介助員養成カリキュラムに基づき、必修科目四十二時間、選択科目四十二時間、合計八十四時間程度の研修が必要であり、最低でも必修科目四十二時間を実施する必要がある。しかし、盲ろう者のコミュニケーション方法は多種多様であり、これら全てのコミュニケーション方法を盲ろう者向け通訳・介助員養成研修のみで習得するのは現実的に困難である。また、盲ろう者への通訳介助は、個々の盲ろう者の障害の程度、障害の受障時期、生育歴等によって支援ニーズが異なってくる。このため、養成カリキュラムは、盲ろう者向け通訳、介助員を養成するに当たって、一年間で実施し得る時間数、また必要と考えられる科目、内容を示したものでありというものですよね。だから、さらに学習を深める必要があるということなんですよ。
 東京が最先端なんだと胸を張るんだったら、それにふさわしい養成ができるように保障するべきだということを求めておきます。
 盲ろう者は、以上です。
 次は、高齢者の複合型サービスを中心にです。
 高齢者が安心して地域で暮らすためにということなんですけれども、在宅が強調されて、地域包括ケアがいわれています。高齢者が尊厳を持ってどこで暮らしたいのか、どうやって暮らしたいのか、特養ホームで暮らしたいのか、グループホームや軽費老人ホームで暮らしたいのか、それとも住みなれた自分の家で暮らしたいのか、それらを保障することが東京都の役割です。
 地域包括システムといっても、それぞれ捉え方が違っていたりもしています。高齢者がひとり暮らしでも、高齢者二人でも、在宅で暮らすためには在宅サービスが、介護予防も、それから生活支援も医療も介護も充実していること、いつでも必要な人が経済的な心配もなく使えるか、気軽に相談できるところがあるか、友達はいるかなど、きめ細かな対応が必要です。
 まず、伺いますけれども、住まい、住宅問題は基本です。ことし二月に取りまとめられた社会福祉審議会の意見具申では、地域包括ケアシステムの中の中核を担う福祉施策について、他分野との施策との間において、さらに踏み込んだ連携が進むことを期待するとされています。
 さらに、住宅やまちづくりなどの施策に対して、地域包括ケアを推進する観点から、福祉部局が積極的な意見を述べていくべきである。その際、低所得者への対応という視点も忘れてはならない、こう指摘しています。
 具体的に、都庁内のどのような場で発言しているんでしょうか。

○後藤企画担当部長 地域包括ケアシステムを実現するためには、高齢者の適切な住まいの確保が必要でございます。このため福祉保健局は、都市整備局とも連携いたしまして、高齢者の居住の安定確保に向けた総合的な計画を策定いたしまして、医療、介護を連携させたサービスつき高齢者向け住宅の整備など、高齢者が多様なニーズに応じた居住の場を選択できるような取り組みを推進してございます。
 また、低所得高齢者などの民間賃貸住宅への円滑な入居を支援するため、地方自治体や不動産関係団体などから成ります居住支援協議会につきまして、所管局の都市整備局とともに区市町村に設置を働きかけておりまして、この協議会等を活用して、住まいと見守りを一体的に提供するモデル事業につきましても、都市整備局の協力を得ながら実施する予定でございます。
 さらに、まちづくりにつきましても、都市整備局も含めた関係局が一体となり、福祉のまちづくり推進計画に基づく各種施策を推進しております。

○大山委員 都市整備局だとか、それから区市町村に居住支援協議会をつくってもらいたいとかということも含めて相談しているんだということですね。
 都営住宅を初めとした公営住宅の整備、それから家賃補助などについても、高齢者が安心して暮らしていくことには欠かせない住宅について、引き続き福祉の立場から発言していただきたいと思います。
 小規模多機能型居宅介護や複合型サービスについてですけれども、小規模多機能型居宅介護は、デイサービスも訪問介護もあるし、デイサービスに行くときに迎えにきてくれるし、送ってもくれるし、宿泊もできます。
 近所に小規模多機能居宅介護の事業所ができて三年ぐらいたったんですね。地域にも大分なじみになってきています。ある日、夕方に小規模多機能のところに私行ってみましたら、道路を挟んだすぐ向かい側の都営住宅にひとりで暮らしている、私も知り合いの八十代後半の女性が利用者でいたんですね。実は認知症が進んでいて、しばらく前は大分心配していたんですけれども、その小規模多機能に通うようになってから生き生きとしていて、その日も夕食の配膳を手伝っていて、私がやらなきゃだめなのよというような感じで、見違えるほどだったんです。毎日通っているとのことだったんです。
 複合型というのは、小規模多機能型居宅介護に看護が加わったもので、これも新宿区内で初めて複合型ができたというんで、先日見せてもらってきました。その複合型サービスの事業所は、訪問看護ステーションが母体となっています。訪問看護ステーションも、利用者の介護度は三から五の人たちが八割なんです。複合型の利用者の介護度も高い人が多いんだということなんです。
 所長さんが、複合型の何がいいかといったら、複合型サービスを利用するとQOLが上がるんだというんです。入浴が週に一回か二回だったのが、ここに来れば週三回は入浴できるし、認知症が重くなった人も小ぢんまりとした場所でケアができるといいようだというんです。看護がありますから、がん患者の受け皿にもなれるんだというんです。
 以前、訪問看護の利用者だった人で生活保護を受けていて、ひとり暮らしでがんの末期になったんです。つらいし不安で不安で仕方がない。病院に入院したくても、死ぬためには入院できませんといわれたというんです。結局、遠いところにある病院に入ったわけなんですけれども、所長さんは、このような複合型サービスがあれば自宅でみとりもできたのにと話していました。このようなところが各地域にあるのにと話していました。
 地域で暮らすことにとって、小規模多機能や複合型サービスは重要な役割を果たしていますけれども、都自身の目標との関係で到達はどうですか。

○枦山高齢社会対策部長 小規模多機能型居宅介護については、東京都介護保険事業支援計画における平成二十五年度の利用人数三万一千二百八十四人に対し、実績は二万六千五百四十七人、対計画比八四・九%でございます。
 複合サービスについては、東京都介護保険事業支援計画における平成二十五年度の利用人数四千三百二人に対し、実績は七百三十九人、対計画比一七・二%でございました。

○大山委員 小規模多機能は、東京都の目標との関係では八四・九%なんだということなんですけれども、実は全国的に見ると、一万人当たりの整備率は〇・九で四十七位だと。複合型は、目標に対してわずか一七・二%です。地域で暮らすためには重要な事業です。ですから、町丁目ごとにでもあった方がいいサービスなわけです。
 先ほど紹介した小規模多機能は、区の土地を借りています。複合型サービスの事業所は、がん患者だった夫さんを、母体となっている訪問看護ステーションでみとりをして、その奥さんがひとりになって在宅酸素を使っているんです。六十坪程度の敷地で、今後どうするかということで家族で話していたんだけれども、こういう複合型サービスがあるんですよといったら話がまとまって、奥さんは三階に、一階、二階が複合型サービスということで、建物は区分所有にして、土地は借地代を払っているんだということなんです。
 小規模多機能型居宅介護、それから複合型サービスをふやすためには、やはり土地確保策が鍵なんですね。特別養護老人ホームなどと同様に、土地賃借料などへの補助を実施すべきだと思いますけれども、どうですか。

○枦山高齢社会対策部長 地域密着型サービスであります小規模多機能型居宅介護や複合型サービスは、区市町村が指定、指導監督の権限を持ち、その整備については、区市町村がみずから策定する整備計画に基づき進めるものでございます。
 これらの施設整備については、土地所有者が整備し、事業者に貸し出し、オーナー整備型も補助対象とするなど、都独自の支援策を実施しております。
 また、小規模多機能型居宅介護につきましては、基金を活用し、定期借地権の一時金に対する補助も実施するなど、地価の高い大都市の実情を踏まえ、さまざまな土地確保支援策を実施しております。

○大山委員 区市町村が整備する責任なんだといって支援はわずかなわけです。オーナー型だけなわけです。
 地域包括システムだとか、地域で暮らすなどといいながら、やはり本腰を入れないのでは、都の姿勢が問われるということです。
 小規模多機能と複合型については、そのオーナーが建物を整備すれば、都が四分の三、区市は四分の一の負担をする。これはこれでいい制度ですね。都有地活用は、小規模多機能は単独でも対象になりますけれども、複合型は特養などとの併設でないと対象になりません。先ほど、これについては単独型にも都有地活用を検討するとの答弁がありましたけれども、これはぜひ実現させていただきたいと思います。
 また、国の制度である基金活用の補助も、小規模多機能は対象になるけれども、複合型はならないわけですね。小規模多機能型と複合型はほとんど同じで、両方とも地域密着型サービスです。複合型も都有地活用も補助も、土地確保への支援については、せめて小規模多機能型と同じ補助制度にすることと、とりわけ地域密着型はまちの中、住宅地の中にあることが望ましいわけですから、認可保育園への補助などと同じように、民有地や国有地を借りる場合の一時金の補助や土地代の補助も対象にするべきだと思います。
 そうすることが圧倒的におくれている地域密着型サービスの事業所をふやす道ですが、どうですか。

○枦山高齢社会対策部長 地域密着型サービスの定期借地権の一時金に対する補助につきましては、国が示した基金管理運営要領に基づき、小規模多機能居宅介護について補助を実施しているものであり、複合型サービスについては国の動向を注視してまいります。
 都有地活用による地域の福祉インフラ整備事業については、先ほど答弁したとおり、複合型サービスを単独で整備する場合も都有地の減額を受けられる貸付対象施設に加えることを検討していくこととしております。
 土地賃借料の補助につきましては、算定補正予算で特別養護老人ホームの土地賃借料を五年間補助することとしたところでございますが、先ほど答弁したとおり、特養に併設する複合型サービス、小規模多機能型居宅介護につきましても、補助が適用されるよう検討していくこととしております。

○大山委員 併設されるものだけではなくて、やはりまちの中にあるというのが重要なわけですから、併設も補助するし、それから単独での設置も補助するということが重要だと思っています。
 本当に本気でふやすということ、その立場に立たなきゃいけないと思うんです。地域密着型の複合型サービスの定期借地権の一時補助に関する、これは国の基金ですよね、これについても、国の動向を注視するだけではなくて、必要だと思っているから注視しているんでしょうから、国がやらなかったら、都独自でも実施することを求めておきます。
 特養整備率は全国四十三位、小規模特養は四十七位で圧倒的におくれています。在宅だ、それから地域包括システムだといって退院を勧めても、地域生活を支えるサービスを整えなければ、在宅での生活を支えることはできません。区市町村の取り組みを支援するというんだったら、東京都が主体的にどうしたら整備が進むのか、施策を拡充していくことだと思っています。
 この複合型サービスの利用料のことなんですけれども、複合型サービスの利用料は、いわゆるマルメです。ですから、何回利用しても安心ですから、リハビリなども安心して何度も受けられるわけです。それで状態がよくなるわけです。
 しかし、利用料と限度額が近いので、解決が必要な点もあります。例えば介護度三の方なんですけれども、電動の車椅子やベッドを借りたら、利用料と介護限度額の差がなくなってしまって、複合型に通えなくなってしまったという人がいるんです。生活保護を受給していたので、自費の負担はだめだったというんです。
 福祉用具、例えば今いった車椅子だとか、電動のベッドだとか、それから介護用の手すりとかエアマット、そういうものを使えば自立度が上がるので、複合型の所長さんは、必要な人には使ってほしいんだと。だから、福祉用具は別枠で提供できるようにしてほしい、こういう切実な話がありました。
 経済的な問題で、よりよく生きるためのサービスが受けられないというのはおかしいんじゃないんでしょうか。どうでしょうか。

○枦山高齢社会対策部長 介護サービス事業は、サービスの対価として得られる介護報酬で運営することが基本でございます。複合型サービスなどの地域密着型サービスや福祉用具貸与などの居宅サービスにつきましては、要介護度別に設定された区分支給限度基準額の範囲内でサービスを組み合わせて利用することができます。
 複合型サービスと福祉用具貸与の利用を組み合わせた場合の区分支給限度基準額につきましては、現在、国の社会保障審議会介護給付費分科会で議論されているところであり、都としては、国の動向を注視してまいります。

○大山委員 この事業所だけが矛盾なんだと考えているわけではなくて、同様の話がほかでも出ているんだということなんです。都としても実態を把握するとともに、都独自にも対応すべきだということを要望しておきます。
 次は、エボラ出血熱対応です。
 WHOが十四日、西アフリカを中心に感染が広がるエボラ出血熱について、疑い例を含む感染者が十一日までに計一万四千四百十三人、死者が五千百七十七人と発表しました。リベリアとマリの死者を、前回公表時の九日時点から下方修正しましたけれども、ギニアとシエラレオネで拡大して、全体として増加が続いています。
 感染した医療関係者は十一日までに計五百七十人、死者は三百二十四人となりましたと発表しました。同時に、エボラ出血熱はアメリカやスペインでも発生して、医療従事者への二次感染も生じています。感染拡大を防ぐ国際的な取り組みの抜本的な強化が求められています。
 同時に、今月の初めなんですけれども、NHKの調査では、エボラ出血熱の感染が日本にも広がる可能性に不安を感じるかどうか、こう尋ねたんですね。不安を感じると答えた人が七七%でした。多くの方々が不安を感じているわけです。致死率が高いだけに、多くの方々が不安に感じるのは無理ないことだと思っています。
 国境なき医師団から、日本人二人目の看護師としてシエラレオネに派遣された大滝潤子さんは、万が一、日本で感染者が出てもパニックにならないことが重要です。感染者と接触しても、その時点で発症していなければ感染はしません。また、発症者に近づいても空気感染はしません。エボラウイルスは石けんで洗って簡単に死滅します。こうインタビューで語っています。
 このパニックにならないことが重要だという指摘は、そのとおりだと思います。そのためには、わかって正しく怖がるということが必要だと思います。
 第一には、正確な情報を誰でも得ることができるようにすることです。東京都のホームページでは、エボラ出血熱の情報がどこにあるのかすぐにはわかりません。例えばホームページのトップからエボラ出血熱に関するページに行けるようにするなど、エボラ出血熱に関する情報が見やすくなるように改善するべきではないんでしょうか。

○上田感染症危機管理担当部長 エボラ出血熱に関する都民への情報提供につきましては、福祉保健局のトップページに注目情報として掲載しており、容易に検索が可能となっているところでございます。
 今後も都民への適切な情報提供に努めてまいります。

○大山委員 確かに、東京都のエボラ出血熱について所管しているのは福祉保健局だということを知っている人だったら、福祉保健局のページに入るかもしれませんけれども、そうでない人は多いですね。患者が発生してしまったら、トップページに出てくるんでしょうかというところですね。
 情報提供、普及啓発ということでは、一方通行の情報だけでなく、確認したい、納得したいと、納得できるようにするためには、さまざまな問い合わせや相談、心配に応える窓口の設置が必要です。保健所への問い合わせはもちろんですけれども、きちんと人も配置して、専用電話を開設することが必要ですが、どうですか。

○上田感染症危機管理担当部長 現時点では、都民等からの問い合わせや相談につきましては、保健所等において十分に対応がなされており、専用電話の開設は必要ないと考えてございます。
 以上でございます。

○大山委員 現在のところは、保健所で対応しているんだと。
 デング熱のときも、発生したら問い合わせ電話が殺到したという状況でした。事態の進行に応じて、電話相談も専門職が対応できるように体制を整えておいていただきたいと思います。
 医療支援から帰国してエボラ出血熱を発症した男性医師が、ニューヨーク市内の病院で治療した結果、回復したニュースが伝えられて、そのニュースでは、市の保健当局は男性医師が受けた治療内容の詳細について、回復した別の患者の血液が輸血されたこと以外は明らかにしませんでしたけれども、早期の発見と隔離、容体の適切な管理が極めて重要であることはわかったとしているんですね。
 日本でも感染者が生じることは十分考えられることであり、感染者が発見された際の早期発見と感染拡大防止のための対策と体制を緊急に整備することが求められています。
 町田の男性の場合、検疫所にメールで一日二回検温して報告していたにもかかわらず、保健所に連絡しないでまちの病院に行ってしまいました。このことからも学ぶ必要があると思います。
 厚労省は、流行国に渡航して、帰国して一カ月程度の間に発熱した場合は、地域の医療機関を受診しないで保健所に連絡するよう求めていますが、都としてもこの内容をさまざまな媒体を使って広報する必要があると思いますが、どうですか。

○上田感染症危機管理担当部長 流行国に渡航し帰国された方に対しましては、検疫所において健康監視の対象者として、一日二回の健康状態の報告等が義務づけられているところでございます。
 検疫所では、健康監視対象者の方が、万一、発熱した場合には、地域の医療機関を受診せず、保健所の指示を受けるよう個別対応を徹底してございます。
 都といたしましても、現在、ホームページにおいて健康監視の対象となられている方が発熱した場合には、保健所の指示を受けるとともに医療機関を受診しないよう呼びかけております。

○大山委員 対象者は限られているということではありますけれども、やはり保健所に連絡するのが常識というようになる方がいいと思うんですね。それと同時にホームページではお知らせしているということですが、ホームページを見る方は限られていますから、ほかの形での広報も含めて考えてほしいと思います。
 十一日には、病院経営本部、厚労省、区などと一緒に、エボラ出血熱対応訓練を実施していますね。訓練は、図上でのシミュレーションを実際に行動してみて検証し、改善するために行ったと思いますが、訓練を受け、その後どう対応していますか。

○上田感染症危機管理担当部長 都におきましては、エボラ出血熱患者発生時の対応に万全を期すため、警視庁、東京消防庁、区市町村及び庁内関係各局が参加する東京都エボラ出血熱対策連絡会議を十一月六日に立ち上げたところでございます。
 訓練で明らかとなりました課題につきましては、今後、同会議におきまして検証してまいります。

○大山委員 一回目をやって、十七日に二回目を開催したということで、訓練したことも検証しているんだということですけれども、引き続き着実に連絡会議を開催して、必要な対応は速やかにとることや、それから長期的にも対応が必要な課題の整理もして対策をとってほしいということを求めておきます。
 感染症対応ですから、保健所の役割は重大です。患者が発生した場合に保健所が行う業務は具体的に何がありますか。

○上田感染症危機管理担当部長 患者が発生した場合に保健所が行う主な業務といたしましては、患者に対して入院勧告を行うとともに、第一種感染症指定医療機関または特定感染症指定医療機関への移送を行うこと、あと、患者の検体を国立感染症研究所へ搬送し検査を依頼すること、患者の接触者等に対して健康観察を行うことなどでございます。

○大山委員 患者さんを入院先に搬送し、検体、つまり患者の血液を国立感染症研究所村山庁舎に運び、患者の行動を追跡調査し、接触した人への感染の有無などを調べる疫学調査、感染拡大を防ぐための防疫対応など、多岐にわたる業務がある上に、エボラ出血熱という、ごく緊張を強いられる仕事だということですね。
 保健所が感染症、エボラ出血熱でも中心的な役割を果たすわけですけれども、東京都の保健所は統廃合と人員削減が繰り返されて、担当する総面積が五百七十二・七一平方キロメートルで、東京都の全体の約二七%を占める保健所だとか、多摩府中保健所のように、所管の人口が百万人を超えている保健所もあります。
 感染症係の保健師というのは、それぞれ何人いるんでしょうか。

○笹井保健政策部長 都保健所の感染症対策係でございますが、保健所の規模に応じまして、西多摩保健所は四名、南多摩保健所は三名、多摩立川保健所は五名、多摩府中保健所は七名、多摩小平保健所は五名の保健師を配置しております。

○大山委員 府中保健所も小平保健所も感染症係の保健師さんは、一人当たり人口で割り返しますと十四万人以上を担当しなければならないわけですね。西多摩保健所は、東京都の三割近い面積を移動することになるということなんですね。
 それと同時に保健師さん、それから感染症担当の医師が不足しているということは、この間もずっと指摘してきました。現在、定数が満たされていない保健所は、何カ所で何人ですか。

○笹井保健政策部長 感染症担当の医師が欠員となっている保健所でございますが、二所で二名でございます。

○大山委員 西多摩保健所と南多摩保健所の感染症対策の担当の医師が欠員、二所で二名。これに加えて、小平保健所では、健康危機管理担当の医師が欠員です。健康危機管理担当も感染症と大きなかかわりがあるわけです。
 医師の欠員というのは、早急に解消するべきだと思いますが、どうするつもりでしょうか。

○笹井保健政策部長 現在、都では、都の保健所等に勤務する公衆衛生医師の採用に向けまして、募集パンフレットやポスターの作成、医師求人情報サイトへの掲載、研修医等を対象とした全国的な就職説明会への参加など、幅広く募集活動を行っております。
 また、大学への公衆衛生医師の講師派遣など、医学教育の現場において公衆衛生行政の重要性を伝えるとともに、臨床医や研修医などを対象とした保健所見学、業務説明会を年二回開催しております。
 さらに、今年度からは大学との連携を強化いたしまして、医学生の保健所実習を都内全域で実施する、また、効果的な医師確保策についての検討会を設置するなど、新たな取り組みも行っております。
 今後とも大学等と連携しながら、公衆衛生医師の確保に努めてまいります。

○大山委員 採用に向けていろいろと努力をしているんだということですよね。つまり、何とか欠員を埋めなきゃいけないという認識は大きいわけですね。ですから、なぜ希望者がいないのか、採用できないのかということをきちんと分析して、思い切って対策を立ててもらいたいと要望しておきます。
 感染症の時代は終わったなどといわれて、保健所の体制は弱められてきました。しかし、今回のエボラ出血熱、つい最近のデング熱など、今まで日本ではなかった新たな感染症が今後も予想されることです。
 保健所の増設、職員定数の大幅増など、保健所体制の抜本的強化を進めるべきですが、どうですか。

○笹井保健政策部長 都の保健所では、地域保健に関する広域的、専門的かつ技術的拠点として、エボラ出血熱や新型インフルエンザ等を初めとしたさまざまな感染症の発生に対する感染症対策係を設置するなど、その機能の充実を図ってまいりました。
 また、市町村、医師会、医療機関、警察や消防などの関係機関で構成する健康危機管理対策協議会を設置するなど、地域との連携強化も図ってまいりました。
 今後とも、地域の関係者や関係団体との連携、協力体制の充実に努めてまいります。

○大山委員 保健所自体も施設も人も大きく減らしてきて、どうして機能充実などといえるんでしょうか。感染症対策は、広域自治体である東京都の役割だとしても、そのための拠点となる保健所は地域ごとにあるべきです。
 連携は大事ですけれども、感染症対策の中心である保健所自体の体制が十分でなければ、きちんとした対応はできません。保健所自身の仕事を進めるにも、連携を進めるにもマンパワーがかなめなんです。
 感染症対策の強化は、先日の福祉先進都市東京に向けた懇談会でも話題になりました。かなめである保健所の抜本的強化を求めて、この質問は終わります。
 最後の質問ですけれども、一時保護所、児童相談所などについてです。
 虐待などの相談件数の増加、それから子供の貧困の広がりを初め、児童相談所の役割はますます重要になっています。
 まず、一時保護所についてです。虐待や非行、家出などで子供の一時保護が必要なときは一時保護所があります。一時保護所の一日平均延べ人数は、平成二十年度が百五十・六人でしたが、二十五年度は百九十七・二人と、五年間で一・三倍以上にふえています。
 事業概要を見ますと、一時保護所の総保護人員は十年間で約六割増加し、平均保護日数も平成十六年度は二十九・六日であったが、平成二十二年度以降は四十日を超え、平成二十五年度も四十二・二日と長期化の傾向が続いている、こうなっています。
 つまり、保護する子供たちの人数がふえ、滞在している日数もふえているわけですから、同じスペースでより密度が高い状況になっている。この状況をどう認識していますか。

○手島少子社会対策部長 児童相談所におきましては、厚生労働省が策定をいたしました子ども虐待対応の手引きが昨年改正され、虐待通告を受理した子供の兄弟がいる場合には、その兄弟全員につきましても安全確認を実施すること、また、DVの目撃等により子供が受ける心理的虐待に関する警察からの通報がふえたことなどにより、虐待等の相談件数が増加をしております。また、それとともに、心身の状況や家庭環境に複雑な問題を抱える子供の保護も増加をしております。
 こうした子供や家庭が抱える問題を総合的に判断し、援助方針を決定するためには、一時保護所における一定の保護期間が必要となってきます。
 虐待事案における一時保護の第一の目的は、子供の生命、安全を確保することであるため、一時保護需要が増加する中にありましても、子供の緊急避難場所として、安心できる生活の場を確保し、子供の状況に応じて適切な援助を行っております。

○大山委員 もちろん、まずは子供の身の安全を図ることは重要です。そのための緊急避難の場所、暴力を受けることがない、普通に温かいご飯を食べられる、安心できる場所、これは重要です。
 同時に、今、ご答弁されたように、複雑な問題を抱える子供も増加していること。また、虐待を受けた子は心が深く傷ついているだけに、適切な環境と職員配置が欠かせません。
 児童福祉審議会の提言では、一時保護所は虐待を受けた子供たち等の安全を確保する場所であり、これまでの生活に鑑みて、規則正しい生活が重要であるが、一方で、子供の意向の尊重と生活の質の向上も求められるとありますが、一時保護所の数をふやすことが基本ではないんでしょうか。

○手島少子社会対策部長 都では、一時保護需要の増加に対応するために、一時保護所の定員を十年前と比較いたしまして六十四名増員し、一・五倍の百九十二名に拡大をしてきたところでございます。
 また、子供の意向への配慮や生活の質の向上のため、年齢や背景が異なる児童であっても安心して生活ができるよう、部屋割りや日課などに工夫をしております。保護すべき児童が一時的に集中する場合には、緊急対応として確保しております居室の利用や、児童養護施設等への一時保護委託などにより対応しているところでございます。

○大山委員 十年間で一時保護所の定員を百二十八人から百九十二人と一・五倍にしたんだということですね。
 ところが、この十年間の総保護人数は、四万五千八百二十人から七万一千九百六十一人に、一年間の総保護人数が四万五千から七万一千人にふえているわけですね。
 平均保護日数が二十九・六日から四十二・二日になりました。つまり、延べ保護日数は、百三十五万六千二百七十二日から三百三万六千七百五十四・二日、二・二倍以上になっているんです。
 一時保護所に保護される子供たちは、虐待を受けた子供が多くなっています。日本子ども家庭総合研究所が、昨年、一時保護所の概要把握と入所児童の実態調査を実施しています。一時保護所に保護されている子供たちの実態がなかなかリアルにわかります。
 その調査では、一時保護所入所中の児童は、一般の子供たちに比べて、行動や情緒の問題を抱えているといえる、こう述べています。具体的には、子供のかんしゃく、パニックの対応に苦慮することがある、子供の行動による他児への影響への対応に苦慮することがある、この二つの項目については、九割以上の職員が当てはまる、やや当てはまるという回答をしています。
 また、子供同士のトラブル、暴力の対応に苦慮することがある、子供から職員への暴力、暴言の対応に苦慮することがある、学習指導に苦慮することがある、ルール違反への対応に苦慮することがある、夜間時の対応に苦慮することがある、これらの項目については、八割以上の職員が当てはまる、やや当てはまると回答しました。
 つまり、子供間あるいは子供から職員への暴力の問題が存在していることが示されており、これには虐待体験を持つ児童、特に身体的虐待やネグレクトを受けた児童が多数入所していること、行動特性として非行的行動や攻撃的行動の激しい子供たちが三割程度存在することなどが影響している可能性がある、こう述べています。
 暴力的虐待やネグレクトという、心身ともに深く傷ついている子供たちの心のケアと同時に、ゆったりと過ごせる生活の場、トラブルがなるべくない生活ができる一定のスペース、広さ、教育の保障、おいしくて温かいご飯、それをつくってくれる調理師さんとも話ができる食事などを保障することこそ求められています。
 一時保護所の居室面積は、小学校以上は、それまでの一人当たり三・三平米から四・九五平米に、居室一室の定員十五人だったのが四人以下に平成二十三年に基準が変わりましたが、この改善された基準は、昨年四月に開設した江東一時保護所しか適用されていないということなんですけれども、他の一時保護所は旧基準のままなんでしょうか。

○手島少子社会対策部長 児童を一時保護する施設の設備基準は、児童福祉法施行規則において、児童養護施設に係る児童福祉施設最低基準を準用することとされております。
 平成二十三年六月に施行した児童福祉施設最低基準等の一部を改正する省令においては、児童一人当たりの居室面積の引き上げや居室定員の引き下げに係る経過措置が設けられ、既にある一時保護所につきましては、改正前の基準によるものとされており、その中には建築中のものも含まれておりました。
 このため、平成二十五年四月に開設をいたしました江東児童相談所の一時保護所を除き、他の一時保護所は旧基準のもとで建設されておりますが、虐待事案の一時保護の第一の目的は、子供の生命、安全を確保することであるため、その一時保護所の性格上、児童一人当たりの面積は入所状況によって変動するものであり、年齢や男女の別などを踏まえながら、その時々の需要を踏まえて弾力的に運用をしております。

○大山委員 結局、江東児童相談所に併設されている一時保護所以外は、旧基準だということなんですよね。それで、今まで述べてきたように、ふやしてきたけれども、保護しなければならない子供たちの方がふえ方が大きいので、弾力的運用といっているけれども、結局、定員を超えて入れざるを得ないという状況じゃないですか。
 せめて新しい基準をクリアできるように、既存の一時保護所の定員を減らすべきなんですね。そのためにも一時保護所を増設して、現在の定員を確保するとともに、必要な定員を確保するために増設するべきですが、どうですか。

○手島少子社会対策部長 先ほど申し上げたとおり、虐待事案の一時保護の第一の目的は、子供の生命、安全を確保することであるため、その性格上、児童一人当たりの面積は入所状況によって変動するものでございまして、年齢や男女の別などを踏まえながら、その都度、需要を踏まえて弾力的に運用をしております。
 都では、一時保護需要の増加に対応するため、一時保護所の定員を十年前と比較しまして六十四名増員し、一・五倍の百九十二名に拡大をしてきたところでございます。保護すべき児童が一時的に集中する場合には、緊急対応として確保している居室の利用や児童養護施設等への一時保護委託などで対応しております。

○大山委員 生命、安全を確保するというのは大前提ですよ。しかし、さっきの実態調査であるように、子供同士の、それから子供と職員の間での暴力的な行為、トラブルが、密度を高く詰め込んでいたら、より起こるわけですよ。
 だから、定員をふやした以上に保護すべき子がふえていて、保護される子供たちの状況も、さっき指摘したとおりの状況なんです。だからこそ、国基準も改善されたんじゃないですか。
 国の基準をせめてクリアする、そのために増設する、これは当たり前じゃないんでしょうか。増設して、環境も国基準をせめてクリアする、それから需要に応じて各児童相談所もさらにふやすべきだということを述べておきます。
 小学生、中学生、高校生も入所するわけですけれども、教育を保障することは、前向きに生きる姿勢を持てるようにする上でも重要です。それぞれの一時保護所には学習室はあるようですけれども、先ほど紹介した一時保護所の概要把握と入所児童の実態調査でも、かんしゃくやパニック、逸脱行為や学習指導の対応に苦慮している現状が推測されるが、攻撃的行動の問題を抱える児童が多いこと、非行や暴力的になりやすい、身体的虐待やネグレクトを体験した児童が多数入所していること、それから知的水準が平均より低く、学力の低さを示す児童が多数入所しているという結果が示されていますというのが、さっきの実態把握なんですね。
 一時保護所では、学校に通うことはできません。学校教育を保障するためには、分教室などの制度も求められています。現在は、分教室にはなっていませんけれども、学習指導に当たる教員の確保はどうなっているんでしょうか。小学生、中学生、高校生、それぞれの教育を受ける権利を保障できるようになっているんでしょうか。

○手島少子社会対策部長 主に、学齢児を保護しております一時保護所に、教員免許を有する学習指導の非常勤職員を配置いたしまして、学年や学習の習熟度などに応じて、児童それぞれに課題を設定しながら、適切に対応をしております。

○大山委員 教員免許を持った職員を非常勤で配置しているんだと。
 多分、教員の皆さんは、志を持って頑張っておられるんだと思います。しかし、一時保護所での教育を保障するためには、分教室として制度的にも体制的にもきちんと位置づける。その中で、個々の子供の学習状況、学力がきちんと獲得できていない、する機会がなかったという子供たちもいるわけですし、それぞれがいろんな状況なわけですから、ちゃんと学習の状況に応じて丁寧な対応ができるようにするべきだということを要望しておきます。
 アレルギーの子供たちがふえているわけですけれども、その対応は欠かせないわけです。入所時に聞き取りをするということですけれども、これについても適切な対応をお願いします。
 子供たちにとって、食べることというのは本当に大切なことです。おいしいご飯をつくってくれる調理師さんとの関係、やりとりなども子供たちにとって欠かせませんし、子供たちの心を癒やします。
 各一時保護所に調理室はあるんでしょうか。調理師は直営でしょうか。

○手島少子社会対策部長 六カ所ございます一時保護所のうち、調理業務を都が直営で実施しているところは二カ所でございます。
 それと、調理室につきましては、全所に設けてございます。

○大山委員 調理室は全所についているわけですよね。現業を新規採用しない方針で進めてきたために退職不補充で、結局、子供たちのところにしわ寄せが来るわけです。
 他職種の職員が、食べるという基本的なことにかかわる調理師も、子供をめぐるケース検討にかかわること、加わること、これが本来じゃないんでしょうか。直営でなければできないことです。直営に戻すべきです。
 一時保護所に長期滞在になってしまうことの原因の一つに、児童相談所の児童福祉司の少なさの問題もあるのではないでしょうか。基本的に、一時保護所といっても、昨年度は平均でも四十二・二日ですから、ほぼ一カ月半です。また、一時保護所は、二カ月を超えてはならないことになっていますけれども、六十一日以上、つまり、二カ月を超えて保護されていた子供は、二十年度は二百八十五人ですけれども、二十五年度は四百八人にふえています。
 都の児童福祉司の定数は、平成二十一年度が百七十二人、二十五年度が百九十六人と二十四人ふえてはいます。しかし、一人当たりの相談受理件数は九十七・二件から九十三件とわずかしか変化がありません。相談件数に比べて、児童福祉司のふえ方が足りないということですね。
 また、法で定められた児童福祉司の所管人口は四万人から七万人ですから、さすがに七万人は超えていませんけれども、六万五千人は超えています。これは全国でも断然トップです。トップといいますか、ワーストワンです。
 児童福祉司も児童心理司もさらなる増員が必要ですが、どうですか。

○手島少子社会対策部長 都は、これまで、児童相談所の体制強化に取り組んできておりまして、平成十二年の児童虐待防止法の施行以降、現在まで児童福祉司を九十人増員して、百九十六人としております。
 昨年度は、児童福祉司を十三人増員するとともに、新任職員の援助技術の向上を支援する児童福祉司OBを新たに配置をいたしました。さらに今年度は、児童心理司を十三名増員するとともに、児童福祉司OBも増員をして対応しているところでございます。

○大山委員 増員はしているけれども、ケースに追いつかないということなんでしょうね。所管の人口も多いということです。
 児童福祉司と児童心理司も連携して、親御さんや学校、保育園や児童養護施設、里親さんや地元の関係機関など、さまざまなところと連携して、相談しながら解決していくんでしょうから、児童福祉司、心理司のさらなる増員を求めておきます。
 同時に、社会的養護の不足も重大です。児童福祉審議会の提言では、社会的養護のニーズを受け入れるための供給量を確保することが重要と書かれていますが、どう具体化するんでしょうか。目標の設定はどうするんでしょうか。

○松山事業推進担当部長 次世代育成支援東京都後期行動計画における平成二十六年度の社会的養護の整備目標は、受け入れ枠四千百五十人、入所等児童数四千二十一人であり、本年三月一日現在の受け入れ枠は四千百二十八人、入所等児童数は三千八百九十八人となっております。
 今後の整備目標につきましては、児童福祉審議会の提言を踏まえ、東京の社会的養護を必要とする児童の需要量について推計を行い、この需要量を満たす供給量を確保できるよう検討してまいります。

○大山委員 社会的養護の受け入れ先をきちんと整備するというのは、一時保護という一時的な場所から出先を決めるということでも重要ですから、社会的養護の需要量を満たす供給量を確保できるよう検討しているんだということですので、ぜひ適切な目標を設定することと、それを実現するための都としての思い切った努力を求めて、質問を終わります。

○小松委員 まず、感染症対策について伺いたいと思います。
 昨年、東京を訪れた外国人旅行者は、過去最高の六百八十一万人に上り、都はこれを東京五輪の開催年である二〇二〇年までに一千五百万人にまでふやすとの目標を掲げております。
 こうした中、気候変動に伴って、これまで我が国には存在してこなかったような熱帯性の毒性の強い生物が入ってくる可能性がふえてきたことや、また、交通手段の発達により、国内外の人の動きが大量かつ高速化してきたことで、感染拡大のスピードが上がるなどのことも懸念されているところでございます。
 今夏、熱帯、亜熱帯地方の感染症で海外のみの感染にとどまっていたデング熱の国内感染が約七十年ぶりに確認されました。西アフリカのエボラ出血熱は、いつ日本に上陸してもおかしくないと、そうした状況が続いております。対岸の火事と、たかをくくってきた感染症の脅威にさらされているというのが今日の日本の状況であります。その日本の玄関口に当たる東京は、特に高いリスクを背負っている、直面しているといっても過言ではないと、そのように思っています。一義的には厚生労働省が指揮をとる形になるわけですが、東京都も厚労省と緊密な協力関係のもと、迫りくる感染症の脅威に万全の対策を持って臨むことが求められております。
 十月の下旬に起きた、乗客からエボラ出血熱の疑いのある患者の発生、これは幸い陰性だったわけですが、水際対策を今後もしっかりと徹底したとしても、完全に国内への侵入を防ぐということは極めて難しいものと思っています。
 例えば、エボラ出血熱は潜伏期間が二十一日と非常に長く、旅行者が渡航歴を正しく申告していない場合は、検疫のすり抜けリスクはゼロにすることができません。感染者が検疫をすり抜けた場合、自治体も感染拡大の防止に向けた主導的な役割を果たさなければならなくなる場面も想定されるわけでございます。
 そこで、都においては、現在いつ日本国内で患者が発生してもおかしくないといわれているエボラ出血熱の都内発生に備え、どのような取り組みを行っているのか伺います。

○上田感染症危機管理担当部長 都では、これまでもエボラ出血熱など、一類感染症を初めとする各種感染症の発生に備えまして、感染症指定医療機関の指定や患者の移送体制を整備するとともに、マニュアル作成などの取り組みを行ってまいりました。
 また、十一月六日には、西アフリカで流行しているエボラ出血熱の状況を踏まえまして、公衆衛生の第一線を担っていただいている都内の全保健所の方に集まっていただきまして、エボラ出血熱対策についての説明会を開催するとともに、個人防護服の着脱訓練を実施いたしました。
 さらに、エボラ出血熱患者発生時の対応に万全を期すため、警視庁、東京消防庁、区市町村及び庁内関係各局が参加する東京都エボラ出血熱対策連絡会議を十一月六日に立ち上げ、情報共有や発生時における対応の検討等を行っております。
 また、十一月十一日には、第一種感染症指定医療機関である都立墨東病院、都立駒込病院、保健医療公社荏原病院におきまして、患者を搬送するための専用車両を用いた実践的な訓練を実施いたしました。
 今後は、訓練で明らかになった課題につきまして、連絡会議において検証いたしまして、早急に現在のマニュアルを見直す考えでございます。

○小松委員 ただいまの答弁で、マニュアルを詳細に見直すという話がございました。
 東京都感染症予防計画、これは平成二十年に策定されたものでございます。また、都感染症マニュアルは二〇〇九ということで、平成二十一年に作成されたものでございます。
 これは疑似症例が確認された場合の対応など、東京都も感染者周辺での拡大防止策について、既にこうした計画やマニュアルが定められているわけでございますが、先ほど申し上げましたとおり、社会環境等がいろいろ刻一刻と変化しているわけでございますので、既に策定から五年が経過しております。当時では予測し得なかった状況が今後も考えられるわけでございますので、こうした点も踏まえて、早急に見直しをしていただきたいというふうに思っております。
 次に、ことしの夏に都立代々木公園を中心に流行いたしましたデング熱についてですが、これは蚊を媒介とする感染症ですので、蚊の生息時期の終了とともに患者の発生もおさまってきたようですが、来年になれば、また蚊は発生してまいります。
 本年、第三回定例会において、我が党の村上英子幹事長の質問に対し、対策会議を立ち上げ、蚊が媒介する感染症への今後の対応を検討するとの答弁をいただいたわけでございます。
 対策会議では、具体的にどのような検討が行われ、また、今後どのようなスケジュールで検討していくのか、伺いたいと思います。

○上田感染症危機管理担当部長 本年八月二十七日に、我が国で七十年ぶりとなるデング熱の国内感染患者が発生し、その後、都内でも多くの患者が報告されました。
 また、九月四日には、代々木公園で採取した蚊からデングウイルスが検出され、代々木公園のA地区を十月末まで閉鎖いたしました。
 こうした事例を検証し、今後の対応を検討するため、都では、東京都蚊媒介感染症対策会議を設置しまして、第一回会議を平成二十六年九月十九日に開催いたしました。
 同会議におきましては、現在、作業部会を設け、検討課題として医療検査体制やサーベイランス、保健所の対応、蚊の対策などについて検討を進めておりまして、年内に取りまとめを行う予定でございます。

○小松委員 来年度のデング熱対策については、対策会議での検討結果を踏まえ、ぜひ蚊が発生する前から対応をしていただきたいというふうに思います。
 繰り返しますが、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの際には、海外から多くの選手、そして観光客の方がいらっしゃいます。そうした方々が安心して日本、そして東京を訪れ、日本としても海外からの訪問客を心から歓迎し、おもてなしをするためにも、感染症対策は非常に重要であると考えます。
 また、現在、感染症患者搬送専用車両は、東京消防庁に五台配備されております。エボラ出血熱などの特定感染症、第一種感染症に対応する指定医療機関というものは、都内に四院あるわけでございます。
 しかし、病床数は計十床ということでございますので、インフルエンザの流行期等、あとは疑似症、疑似症患者の定義の拡大次第では、こうした車両や病床が非常に不足するということも危惧されてくるわけでございますので、これから約六年のうちに外国人旅行者を一千万人近くふやすということを目標に掲げる都としては、こうしたマニュアルとあわせて、感染症の拡大防止に向けた体制整備についても、しっかりと万全を期していただきたく申し上げて、次の質問に移ります。
 続きまして、障害者の就労支援について伺います。
 障害者が安心して暮らせる社会を実現するためには、障害者が地域で自立して生活するとともに、生きがいを持って働くことができるよう支援する仕組みづくりが重要だと考えます。
 昨年四月、民間企業の法定雇用率が引き上げられたことなどを背景に、企業による障害者雇用のさらなる拡大が求められております。企業で働くことを希望する多くの障害者が就職し、安心して働き続けられるよう、職場開拓から就職準備、職場定着まで、障害者の就労を総合的に支援していくことが必要だと考えています。
 都では、身近な地域において、これらの一連の支援を担う区市町村障害者就労支援センターの設置を促進していると伺っております。
 そこで、まず、この区市町村障害者就労支援センターの実績について伺いたいと思います。

○高原障害者施策推進部長 障害者が安心して企業での就労にチャレンジし、企業も安心して障害者雇用に取り組むことができるようにするためには、身近な地域の就労支援機関が、障害者のライフステージを通じて継続的に支援をしていくことが重要であります。
 そのため、都では、区市町村障害者就労支援センターの設置を促進しておりまして、現在、四十九区市町で設置がされております。
 センターでは、就職前の職業相談から就職後の職場定着までの就労面の支援と、健康管理や就職後の悩みを解消するためのカウンセリング等の生活面の支援を一体的に提供しております。また、福祉施設への働きかけによる就労希望者の掘り起こしや障害者雇用を検討している企業へのアプローチ等も行っております。
 このようなセンターの支援を通じて新たに就職をした障害者の数は年々増加をしておりまして、平成二十五年度では千七百四十五人となってございます。

○小松委員 区市町村障害者就労支援センターのきめ細かい支援により、企業への就職を果たす方がふえているということでございましたが、引き続き、より多くの方が自分に合った企業に就職できるようにするためには、地域の企業経営者等の理解を得ること、また、障害者の働く場を広げていくということの両面が必要だと思います。
 また、特別支援学校の卒業生や福祉施設を利用している方が企業での就労を目指す際には、学校や施設と就労支援センターが、本人の状況や支援に関する情報を適切に引き継いでいくということが求められるわけでございます。
 このように障害者の働く機会を拡大していくとともに、就職した方の就労をサポートしていくためには、この就労支援センターが地域の関係機関や関係団体としっかりと連携していくことが不可欠でございます。
 そこで、区市町村障害者就労支援センターにおける関係機関との連携の取り組みについて伺いたいと思います。

○高原障害者施策推進部長 都が設置を促進する区市町村障害者就労支援センターにおいて、就労支援事業を効果的かつ円滑に進めるためには、地域の関係機関や関係団体との連携が不可欠でございます。
 このため、センターが中心となって、特別支援学校、ハローワーク、保健所といった教育、労働、保健福祉の関係機関や福祉施設、経営者団体が参加する会議を開催いたしまして、情報交換とともに相互の連携による支援が必要なケースについての検討を行うなど、地域の実情に応じた就労支援のネットワークづくりを推進しております。
 さらに、都も都内の障害者就労支援センターが集まる意見交換会において、地域の取り組み事例を紹介し、これら各センターの取り組みを支援しております。

○小松委員 障害を持った方の就職者がふえるにつれ、働き続ける方々の中で、いろいろな課題に直面することもあるはずでございます。そのようなときに、関係者が連携、協力して支えていくということもあわせて重要な取り組みになろうかと思います。
 障害を持った方が自分の力を発揮できる仕事につき、それぞれの職場で生き生きと働き続けられるよう、都が地域における障害者就労支援の取り組みをさらに後押ししていくことを要望したいと思います。
 私の娘も今、特別支援学校に通っているわけでして、やはり同級生の親御さんとかとも、将来について、どのような仕事につけるのかな、自立して生活していけるのかな、そういうような話がやはり多く出てくるわけでございます。先輩方の話を聞くと、やはり障害の内容によっては、将来を悲観している方も数多くいらっしゃるというふうに伺っているわけでございます。
 私の娘は全盲なので、どういった職業につけるのかなといったことは、まだ小学校二年生とはいえ、あと十数年してくると、基本的には社会に出ていくわけでございますので、そうした意味で、今の取り組みに合わせて、障害を持った子の家族、また、特に親にどんな将来があるのかといったことの啓蒙であったりとか、そういうことに気づきを与えるような機会もぜひつくっていただきたいなということお伝えしたいというふうに思います。
 続きまして、次の質問に移らせていただきます。
 本日、中山委員からも質問がございましたが、社会福祉法人について伺いたいと思います。
 我が国では、社会保障制度の改革や社会福祉法人制度の見直しの検討が今、進められているわけでございます。こうした中、社会福祉法人のあり方が多方面で取り上げられ、今、議論されているところでございます。
 都は、社会福祉法人の経営について、指導検査を取り巻く状況の変化に的確に対応しつつ、国や区市町村等の関係機関との一層の連絡を図りながら、効果的、効率的な指導検査の実施に努めているというふうに伺っております。
 そこで、平成二十五年度の社会福祉法人に対する指導検査の実績について伺いたいと思います。

○飯塚指導監査部長 都は、社会福祉法人に対し、社会福祉法等関係法令に基づき、定期的に指導検査を行っております。また、法人の運営等に問題が発生した場合やそのおそれのある場合には、随時指導検査を行っております。
 平成二十五年度は、都が所轄する社会福祉法人二百一法人のうち、七十四法人に対して指導検査を実施いたしました。このうち、四十一法人について、理事会で審議すべき事項が審議されていない、新たな事業を開始しているが定款変更など適切な手続を行っていないなどの問題が明らかになり、改善に向けた指導を行っております。

○小松委員 法人税や固定資産税が非課税ということなど、税制面で社会福祉法人は優遇されている一方で、例えば嘱託医師の配置について、医師の負担に対して嘱託料が低水準になっているなどの訴えを現場の医師の方からも数多く耳にするわけでございます。
 多くの社会福祉法人は、健全に経営をされていらっしゃるというふうに私も認識しております。しかし、一部の法人の経営実態によって、社会福祉法人に対する風当たりが強くなりつつある、こうした世論が起こっていることも確かであろうと思います。
 都としては、社会福祉法人の適正な経営を確保するために、現在どのような指導を行っているのか伺いたいと思います。

○飯塚指導監査部長 少子高齢社会における福祉サービスの主たる担い手である社会福祉法人の適正な経営の確保を図るため、指導検査の重点項目として、社会福祉事業を行うために必要な運転資金が確保されているか、適正な経理処理が行われているか、契約は適正に行われているか等を位置づけ、指導検査を実施しております。
 また、各法人から提出された決算書、当期活動の収支差額や人件費、委託費比率など、十一の財務指標により分析し、指導検査の参考にしております。
 今後とも社会福祉法人の適正な経営を確保し、良質な福祉サービスが持続的かつ安定的に提供されるよう、法人への適切な指導と育成に取り組んでまいります。

○小松委員 ありがとうございました。
 多くの健全な経営をされている社会福祉法人の方々による、こうした福祉サービスがこれからも安定的に継続できるよう、しっかりと指導検査の方をよろしくお願いいたします。
 最後に、介護職員の人材確保と処遇の改善について伺いたいと思います。
 高齢者人口の急増下にある東京都において、この介護サービスの需要というものもあわせて激増しているというふうに認識しております。
 介護サービスが今後も安定的に提供されていくためには、介護人材の確保が極めて重要でございます。そのためには、介護職員の処遇の向上やキャリアパスの仕組みが必要であるというふうに認識しています。
 そうした仕組みとして、平成二十四年から介護職員処遇改善加算が創設されてきたわけでございます。この介護職員処遇改善加算は、それまでの介護職員の処遇改善交付金にかわり、引き続き介護職員の処遇を改善していくことを図っていくために、経過的な取り扱いとして設けられたものでございますが、現在の介護職員処遇改善加算が実際に介護職員の処遇の向上に確実に結びついているのか、確認が必要だというふうに思っています。
 現在、この確認の仕組みというものがしっかりと機能しているのか伺いたいと思います。

○枦山高齢社会対策部長 介護事業者が介護職員処遇改善加算を受けるに際しては、賃金改善等に関する計画を作成し、事業所内の全ての介護職員に周知するとともに、都へ届け出を行い、加算の算定額相当の賃金改善を図ることとなっております。また、事業年度ごとに介護職員の処遇改善に関する実績を都へ報告することが義務づけられております。
 都では、介護職員処遇改善加算によって介護職員の処遇改善が図られているかを確認するため、事業者から提出された計画や報告内容について、事業者が受領した加算額や賃金改善の状況などの審査を行っております。平成二十六年八月一日時点で、対象事業所一万三百三十七のうち八千五百九十の事業所から届け出があり、届け出率としては八三・一%でございます。

○小松委員 公益財団法人介護労働安定センターのデータによりますと、平成二十一年の介護職員の離職率というものは、東京都では二七・一%ということでございました。これが昨年、平成二十五年度では一八・一%ということでございますので、少なくとも、離職率といった観点からは、しっかりと加算の取り組み、一連の流れの中で離職率の改善傾向にあることがいえるのかなというふうに思っているところでございます。
 しかし、この介護職員処遇改善加算というものは、あくまでも経過的な取り扱いでございまして、将来的な介護人材の需給見通しに基づく体系的、統一的な取り組みとしては、まだまだ十分とはいえないわけでございます。
 都は、引き続き、国や基礎自治体、そして事業者との連携を密にして、この処遇改善に向けてしっかりと連携、また、協議に努めていただきたいということを要望いたしまして、私からの質問を終えたいと思います。

○松田委員 私からは、先ほどおときた副委員長の方から言及がありました子供・子育て会議について、何点か質問させていただきます。
 子ども・子育て支援法において、五年を一期とする新たな計画の策定が義務づけられました。計画の策定に当たっては、審議会の意見を聞くことが求められており、都は、東京都子供・子育て会議の意見を聴取しているところであります。
 そこで、まず、この意見聴取という手続の位置づけについてお伺いをいたします。

○手島少子社会対策部長 子ども・子育て支援法では、都道府県計画の策定に当たって、子供・子育て会議を設置している場合はその意見を、設置していない場合は保護者、その他子供・子育て支援に係る当事者の意見を聞かなければならないこととされております。
 都道府県の子供・子育て会議の設置は努力義務でございますが、都は、昨年度、東京都子供・子育て会議を設置し、その中で計画について集中的にご議論をいただくための計画策定部会を設けました。
 これまでに全体会、計画策定部会を合わせて九回開催し、委員の皆様から計画の策定に向けて幅広いご意見を伺っているところでございます。

○松田委員 ありがとうございます。都は、保護者、子育て支援業者など、さまざまな方々から構成する会議を開催して意見を伺っているということがわかりました。
 具体的にどのような方が委員になっているのかお伺いいたします。

○手島少子社会対策部長 東京都子供・子育て会議は、子供、子育て支援策について幅広い観点からご意見をいただくために、さまざまな立場の方々に委員としてご参加をいただいております。
 具体的には、児童福祉や社会保障関連の学識経験者を初め、認可保育所、認証保育所、認定こども園、幼稚園、小規模保育などの子育て支援事業者、民生委員などの地域で活動している関係者、公募で選ばれました都民の方、区市町村の代表など、計二十九名の方が委員となっております。

○松田委員 ご答弁で、多様な方々、いろんな方々が委員として参画をしていることがわかりました。子供、子育て支援策を効果的に展開するためには、支援の対象である保護者の状況を把握すること、それからまた事業者などの意見を踏まえることは大変重要なことであります。
 しかし、本当に一番意見を聞かなければいけないのは、子供たちの声であります。もちろん、子供たちの生の声を直接聞いて、その計画に盛り込むということは、現実にはできません。しかし、子育て支援策を検討するとき、我々大人は、子供たちの最善の利益が一番重要であることを常に念頭に置いて進めていかなければなりません。
 新制度で、教育施設、保育施設を利用するに当たっては、三歳以上で幼児教育の対象になる子供が一号認定、同じく三歳以上で幼児教育と保育の対象になる子供が二号認定、三歳未満で保育の対象となる子供が三号認定という形になります。
 この中で、とりわけ保育に欠ける児童、新制度後は保育を必要とする児童となる二号認定、三号認定を受ける子供たちは、平日の日中のほとんどを親元から離れて保育をされるわけですから、この子供たちにとって何が一番よいのか、我々は常に考える必要があります。
 例えば、第一回目の東京都子供・子育て会議で、委員のお一人からこんなご発言がありました。病児保育、病後児保育について、こうした対応がふえることはとてもいいことだと思うとおっしゃった上で、大変重要なことを、一つだけ忘れていただいては困ることがあります。それは、お子さんが病気をしたとき、特に急性期は、母親もしくは父親がついて十分な面倒を見てあげることが、どのような治療にもまして非常にすばらしいことです。その子が大きくなったときに、そういう思い出が非常に大事であることをお忘れにならないように社会整備を進めていただきたいと考えておりますというご発言でございました。まさにそのとおりでございます。
 もちろん、現実にはどうしてもこうしたサービスを利用せざるを得ない場面があることも十分理解をしております。しかし、あくまでも子供たちの利益を一番に考えている理念があれば、ただ病児保育をふやしましょう、障害児保育をふやしましょうというのではなくて、安心して親が子供の面倒を見ることのできる環境を整備することが重要なことであると思います。
 先日、私も初めて一番下の子供で病児保育を利用させていただきました。板橋区は病後児保育をいち早く導入しておりまして、登録だけはしていたんですが、やはり夫婦で話し合いをして、子供がぐあい悪いときぐらいは家に帰って一緒に面倒を見て、一緒にいてあげることが一番いいからそうしようと決めてはいたんですね。ほとんど妻が迎えに行ってくれていたんですが、私が行けるときは私が迎えに行ったこともありました。
 ただ、看護休暇は、私の妻も役所なんですが、子供が四人いるからといって四倍にはならない仕組みでありまして、四月に仕事復帰をして、ついにもう、残りの休暇日数が十日を切ってしまって、これからの保護者会だとか親子遠足だとか、そういったことを考えると、もうこれ以上は休めないという、そういうぎりぎりの中で一度だけ利用させていただきました。
 行ったところ、非常に対応はすばらしく、医師会病院だったんですが、医師会病院さんで真っ先に診てもらって、それで、お預けするときも保育士の方が非常に丁寧に対応していただいて、快適な環境だったと。ただ、妻はもう預けたくはないというふうにいっていました。
 非常にいい環境で非常にいい対応だったとしても、やっぱり病気のとき、どんなにいい先生でも初めて会う先生ですから、初めて会うお友達も、みんな風邪を引いたり病気だったりするんですが、お友達の中にいきなり預けられても、やはり子供にとっては非常に心細くて、非常に心苦しいということをいっておりました。
 子供を安心して預けられる環境というのは、そんなところはどこにもありません。子供たちが安心していられる場所は、それは親元だけであります。子供・子育て会議では、しっかりと意見を聞きつつも、しかし、その中で子供の最善の利益にかなった意見を踏まえて計画を策定していただきたいと思っております。
 一方で、喫緊の課題である待機児童解消に向けては、保育事業の拡充を着実に進めていかなければなりません。
 今月の六日に開催をされた部会をもって、必要とされる保育の量の見込みやその確保の方策など、計画に盛り込むべき内容については一通りの議論がなされたと聞いております。そこではどのような議論がなされたのかをお伺いいたします。

○手島少子社会対策部長 子供・子育て会議では、保育サービスの量の見込みと確保策について、区市町村のニーズ調査の結果などから、待機児童解消を目指す平成二十九年度までに必要な保育サービス量を約四万人、保育士数を約二万八千人と試算して、会議にお示しをいたしまして、ご意見をいただきました。
 委員の皆様からは、待機児童解消に向けた保育サービスの拡充は実際に保育を行う保育士確保が重要であるとの意見や、そのために新たな保育士資格取得者の確保や保育所などに従事していない潜在保育士の就業支援、現に保育の現場で働いている方々の離職防止等の取り組みの必要性についての発言があり、処遇改善や職場環境改善に向けた支援が必要であるとの議論が交わされたところでございます。

○松田委員 ありがとうございます。丁寧に取り組んでいっていただければと思います。
 また、その計画策定に向けた今後のスケジュールはどうなっているのかをお伺いいたします。

○手島少子社会対策部長 現在、計画策定部会の正副部会長のもと、これまでにいただきましたさまざまなご意見を踏まえ、計画の素案の作成作業を進めております。
 今後のスケジュールでございますが、計画の素案は来年一月の計画策定部会においてお示しし、改めてご意見を頂戴する予定としております。その後、パブリックコメントを経て、来年二月の全体会に計画の案をお示しし、年度内に策定する予定でございます。

○松田委員 この計画は、教育や保育だけでなく、子育て支援について広く定めるものであり、その内容は、要保護児童のための養育環境の整備、障害児への支援、仕事と生活の調和など多岐にわたります。都の長期計画であるビジョンとともに、今後の施策展開の方向を示す意義ある計画となるよう、策定作業をしっかりと進めていっていただきたいと思います。
 さて、保育所の取り組みについて最後に一つお伺いをいたします。
 私は、本年の第一回定例会一般質問において、保育所における保護者の一日保育士体験の推進について都の所見をお伺いいたしました。保育士体験は、親が親として親心を育むだけでなく、子供たち同士の連帯感にもつながるとともに、保育所と保護者との信頼関係の醸成にも資する大変有意義な取り組みであります。
 そこで、いま一度、保育所における保育士体験の取り組みについて状況をお伺いいたします。

○手島少子社会対策部長 保育士体験は、保護者が日ごろ余り見ることのない、集団の中での我が子の様子を見たり、我が子以外の大勢の子供と触れ合うことで育児に対する視野が広がるなど、育児支援としても効果的な取り組みの一つでございます。
 複数の区市が、保育士体験は育児支援の側面だけではなく、保護者との交流を通じて保育士の資質向上にも資する取り組みであると評価しており、多くの施設で実践されております。
 都としても、こうした保育士体験の取り組みが広がるよう、今後とも区市町村に対する情報発信を行ってまいります。

○松田委員 ありがとうございます。私も、実感として、次第に広がっているということは感じております。よく保育園に行くと、きょうは何々ちゃんのママに一日先生として来てもらいますということがホワイトボートに書いてあったりします。なかなかお父さんに広がらないのが残念なところではあるなと思っております。
 ただ、けさも保育園に送っていったときに見たんですが、大体入った入り口のところに一枚紙が張ってあって、二階、上級生のクラスに行く踊り場のところにボードが、大きな掲示板があって、そこにいつもは子供たちの作品があるんですけれども、ちょうど作品が全部なくなっている時期で、来年度の募集があって、保育士体験はどこにあるかなと思ったら、この欄外の一番上のところに張ってありまして、視点でいうと私から見てここですね。それ、ほとんどの人は、こういうペーパー一枚で細かい字で書いてあって、ほとんど見えないところだったので、なかなか、そういう熱意というのは、そこまでまだ、市区町村まで届いていないのかなというのは感じました。より一層の市区町村への働きかけをお願いしたいなと思っております。
 また、子ども・子育て支援新制度では、新たな認定こども園の開所時間、これは十一時間が標準というんですが、十一時間親元から離すということが標準という感覚は、私は間違っているなといわざるを得ません。保育ニーズという言葉がありますけれども、保育のニーズがあるのは親であって、子供に保育ニーズというのはないです。
 やはり子供たちのことを一番に考える施策をこれからも都は推進していただくことをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。

○神野委員 東京都内で何らかの認知症の症状がある高齢者は、平成二十五年時点で約三十八万人おり、今後、高齢社会の急速な進展に伴い、東京オリンピック・パラリンピックのわずか五年後の二〇二五年、平成三十七年には約六十万人まで増加するといわれております。
 一方、都市化の一層の進行や住民の流動化などにより、地域でのつながりが失われ、認知症の方ご本人だけでなく、そのご家族がより孤立しやすくなっているという現実があります。認知症の方が住みなれた地域で安心して生活を続けていくためには、認知症の方ご本人に対する支援ももちろんですが、そのご家族を支え、少しでも介護の負担を軽減することも重要です。
 そこで、認知症の人とその家族を支えるための都の取り組みについて伺います。

○枦山高齢社会対策部長 都は、家族介護者の孤立防止に取り組む区市町村を支援するため、平成二十五年度から高齢社会対策区市町村包括補助事業の対象事業として、認知症の人と家族を支える医療機関連携型介護者支援事業を開始しております。
 この事業は、認知症の人の家族が、気軽に立ち寄ってお茶を飲みながら交流できる拠点を医療機関の周辺に設け、NPO法人等と医療機関が連携して、家族介護者のための医師との相談会や家族同士の交流会等を開催する取り組みを行う区市町村を支援するものでございます。

○神野委員 認知症の人の家族が、気軽に立ち寄ってお茶を飲みながら交流できる拠点を医療機関の周辺に設けているとの答弁でございましたが、この事業は、平成二十四年九月に厚生労働省が公表した認知症施策推進五か年計画、いわゆるオレンジプランにおいて、認知症の人と家族、地域住民、専門職等の誰もが参加でき、集う場として、その普及がうたわれております認知症カフェの医療機関連携版ともいえると思います。
 高度な専門知識を有する医療機関との連携にはさまざまなメリットがあると思いますが、具体的にどのように医療との連携を図っているのかを伺います。

○枦山高齢社会対策部長 認知症の人と家族を支えるための医療との連携として、認知症疾患医療センターや地区医師会の協力を得て、家族の交流会への医師や看護師等の医療職の参加や、医師による個別相談会の開催等、地域によってさまざまな取り組みが行われております。
 例えば、港区では、地区医師会の協力を得て、医療機関の医師や看護師等の交流会に参加してもらい、ミニ講座や家族からの個別相談対応を行う取り組みが行われております。
 また、目黒区では、認知症疾患医療センターの認知症専門医や地域のかかりつけ医に依頼してお医者さんを囲む会を定期的に開催し、認知症の人本人及び家族と医師の顔の見える関係づくりを推進しております。
 そのほか、医療機関での鑑別診断の際に、医師が介護者の会が行っている交流会を紹介して参加を促すことにより、介護者の社会的孤立を防止する取り組みも行われております。

○神野委員 ただいまの答弁では港区や目黒区における具体的な事例についての説明がありましたが、東京都全体における本事業の実績と今後の展開について伺います。

○枦山高齢社会対策部長 今年度、事業を実施しているのは、港区、墨田区、目黒区、豊島区、板橋区、八王子市の六区市でございます。昨年度の実施地域は墨田区一区のみでございましたが、今年度は増加しており、来年度のさらなる拡大に向けて、引き続き区市町村への働きかけを行ってまいります。

○神野委員 初年度に墨田区一区のみだった実施地域が、六区市へと着実にふえていることがわかりました。
 認知症の人とその家族を支えるための市区町村ごとの取り組みを都が支援することは非常に大切と考えます。今後、本事業が多くの市区町村において実施されるように、ただいまの答弁にありましたように、都が各市区町村への働きかけを積極的に行っていくことを要望いたしまして、私の質問を終えます。

○野島委員 最後ですから、簡単に終わらせたいと思います。
 結婚したらどう、平場では、プライベート空間ではいいますよという発言を九月にいたしました。何か僕も今よくわからないで、何で物議を醸したのかよくわからないんです。あのときは、議連の会長としての記者会見じゃない、インタビューに答えて、最後に、そういうことをいいますかと、いいますよといっただけなんですよ。
 でも、あの騒ぎで、僕は日本の民主主義というのは健全だなと思いましたよ。いろんな意見が寄せられました。ただし、激励の人たちはみんな、遠くは北海道から、あるいはファクス、手紙、みんな名前を名乗ります。そうじゃない人は、一方的にがなり立てて終わってました。大事なお話ですからお会いしましょうかといったら、大体そういうところはとんでもない。何で人の意見を聞くのがとんでもないの。
 また、中には議連の会長をやめろという、こういう話もありました。いわば、議連なんていうのはそれぞれの立場で議論をしていきましょうというのは、みんな超党派で確認していることだから。中には、悪乗りして、都議会議員でありながらそういう立場をとった人も正直なところあるんですよ。僕は、平場ではいいますよ、当然。そして、委員会でも当然いいます。
 なぜだということでありますので、きょうは、その当時のマスコミの方が来ていないのが大変残念なんですね。僕はあのとき、マスコミにいったんです。一言を取り上げると、私の発言の真意を、誤解じゃないんだな、曲解するためには一言を取り上げるんじゃないでしょうかと。できれば、全文、私のいったことを掲載したらいかがでしょうと。ただ、紙面には限りがあるから、いろんな発言を十分検証なされて記事になされた方がよろしいんじゃないですか、老婆心ながらと申し上げたんですが、マスコミはマスコミの立場ですから、とやかくいいませんが、そういうことであります。
 そこで、実は都政のいろんな政策といいましょうか施策は、この結婚についてもそうでありますけれども、こういう場で執行側と真摯なやりとりをして築き上げていくものなんですよ。世の中にはいろんな声があります。私どもも賛成、反対も含めていろいろ聞いています。それらを私ども自身が判断しながら、こういう政策が都政にとっていいか、いいからやってくれということを執行側とやりとりすると。
 したがって、場外でいろいろいうのはいいけれども、それは一民間人ですから、どうぞご勝手にでありますが、仮にその方が都議会に籍を置いているとするならば、堂々とこの場で議論を開陳するのが筋なんですよ。それが、選挙で選ばれた議員の役割なんですと私はこの一連のことを経験して、そんな思いをいたしました。
 さて、本題に入りたいと思います。実は私ども、昨年の都議選で、都議会自民党は、政策集、東京を世界で一番の都市にを掲げて都民の審判を受けたわけであります。そしてその中に、人口減少社会を見据え、ここが大事なんですよ、人口減少社会を見据え、結婚、妊娠、出産、育児、教育、それぞれのステージで新たな視点に立った支援を積極的に進めます、というふうに都民の皆様にお約束をいたしました。
 これはある意味ぼうっとした話ですから、しからばどうするんですかということで、去年の十二月十一日、都議会自民党は執行側にこの提言をお渡ししました。その中に、結婚を望む若者に出会いの場を提供するため、区市町村や業界団体等が行う婚活プロジェクトを支援することと、こういうふうに書いてあるんです。
 実はこれは政策推進総本部でやっているんですが、私はたまたま、きょうの厚生委員のメンバーはみんなそうなんですが、厚生政策委員会の部会長を仰せつかっているものですから、取りまとめたと、こういうことでございます。
 それから今、舛添知事が舛添ビジョンをつくるんだと。正式名称はごめんなさいね、舛添ビジョンをつくるんだということで、私どもはことしの七月に、また改めて同じ提案をしてございます。いわば、去年の段階、ちょうど知事がおやめになる、やめないという段階でしたから、東京都の執行側に出したと、そういう意味でしょうな。ビジョンということになりますと、政治家舛添が何をやるんだと、こういうことでビジョンを立てるわけですから、そういう意味において、またことし改めて、七月に提案を申し上げた、こういう経緯がございます。
 そこで、この間、資料要求して、たしか生文で何かやっているはずだというのは、あれは私の誤解でした。時系列的からいいますと、ことしの七月は、これから来年度、ビジョンをつくり、実施計画をつくるのか、あるいは単年度で予算で措置するのかと、こういう流れになると思うのですが、既に福祉保健局においては若者の出会いや結婚の支援に取り組んでおられるというふうに伺っておりますので、その内容について、一つお聞かせいただけますか。

○西村事業調整担当部長 子供を産み育てたいと望む人たちが安心して子育てできる環境を整備するためには、社会全体が連携して子育てを支えることが必要でございます。
 こうした観点から、今年度、新たに東京子育て応援ファンドを創設することとしておりまして、現在、そのモデル事業として、NPOや企業が実施する子育て支援や出会いの場づくりを含むさまざまな先駆的、先進的取り組みの立ち上げを支援しております。
 このうち、結婚支援の取り組みとしましては、結婚がおくれがちな家族介護を抱える若者の交流会を行う事業につきまして、助成を行うこととしております。
 今後、モデル事業の効果を検証し、来年度からの本格実施に向け準備を進めるとともに、取り組みの成果を公表し、社会全体で子育てを支える機運を醸成してまいります。

○野島委員 全くそのとおりで、ありがとうございます。
 じゃ、何でそういう問題意識を持ったかと、こういうことであります。ここに国立社会保障・人口問題研究所の第十四回、正しくはどっちっていうの、シュッセイというの、シュッショウというの。(発言する者あり)シュッショウでいいんですか、ありがとうございます。出生動向基本調査というのがございます。
 これは、平成二十二年六月の調査結果でございます。この調査は、昭和十五年に第一回調査が始まり、戦争を経て昭和二十七年に第二回、その後、大体、国勢調査のトレンドが五年ですから、五年ごとにこれをやっているんですね。これは大変いいデータなんですよ。先ほど副委員長がデータを十分駆使されてご質問なされていましたけれども、大変いいデータなんですよ。
 いろいろ書いてありますけれども、きょうは結婚というところだけに話を戻しますと、結婚する意思を持つ未婚者は九割弱で推移と、こういうことであります。いわば九〇%の人は結婚したいんですよという意識を持っております、こういうことでございます。そして、男性九・四%、女性六・八%は、一生結婚するつもりはありませんと、未婚でいきたいんですよと、こういう調査結果であります。
 そこで、じゃ、なぜそうなの、結婚を、どういう人がいいのかとか、あるいは何に不安があるから踏み切れないのかとか、そういういろんなことも書いてあるんですけれども、いわば根幹のところで、適当な相手にめぐり会えないという、こういうことなんですね。
 昔話をします、六十五歳ですから。かつては、地域にそういう力があったんですよ。特に私の生まれたところなんていうのは、農村地帯ですから、極めて、ある意味のきずなが強いところでした。それなりの年齢になると、せっかいのおばさんとか世話やきのおじさんがいて、もうそろそろ身を固めたらどうだいと、後どうするんだよと親も思うから、そういうことになっているんですよ。それから東久留米というのは商工会というのがあるんですが、ここでお見合いパーティーもやりました。これは余り成功しなかったですね。いわば、そういう出会いの場をつくらなければならないわけです。
 最近はインターネットとかそういうのがはやってますが、あれはだめ、無機質だから。間違いを起こすの。生身の人間は、会ってみて初めてどういう人なのかなと、この人と一緒になって大丈夫なのかな、いや、いいけれども生活に不安があるかな、いや、だったら私も一緒に共働きして家庭をつくっていこうと。それで、その後、子供たちもちゃんと育てていこうと。だけど、保育園がないじゃないかと、だから保育園は増設しなきゃいけないんです。
 要は結婚というのは、そういう意味では、今、安倍内閣も女性の社会進出、就労の機会をと、いわば少子社会で生産人口が落ちてきますから、女性にもどんどん進出してもらおう。これも正しいことなんですよ。
 なぜそうしなきゃいけないかというと、国立社会保障・人口問題研究所ですから、さっきどなたかがいっていましたけれども、このまま少子高齢化が続いていくと、私の世代はまだ多分大丈夫、今、六十五ですから。幾つまで生きるかわかんないけど。ただ、僕は憎まれっ子じゃないから早く死んじゃうと思うんだけどね、それはそれでいいんだけど。要は、そういうことでいくと、次の世代、この人たちが高齢者を支えるための社会保障と税の負担率、国民負担率がどんどんどんどん上がっていっちゃいますよ。
 そうするとどうなるかというと、結婚するどころじゃないですよ。子育てするどころじゃないですよ。仕送り世代として、私たちの世代に送るお金だけできゅうきゅうとしちゃうんですよ。そういうことを避けなきゃいけないんです。だから、結婚ということをしてもらう必要があるわけですよ。
 と同時に、私は自由民主党でありますから、やっぱり日本の社会というのは家族、こういったふうなものを基本にでき上がっているんです。フランスは少子化対策に成功したといわれております。今、現状どうなんでしょう。いろいろ社会不安も起きていますよ。あるいは、さっきいった国民負担率、企業の負担なんていうのは、法人税と社会保障負担だけで相当な高さになっているはずですよ。そういうことで産業の芽が伸びていくんですかと、こういうことも考えなきゃいけない。それほど複雑な問題なんですよね。
 だから、そういう意味において、私は一人の年寄りとして、地域で親しい人に結婚したらどうなんですかと、結婚したくないなら、あ、そうですかでいいんだから。そういうことなんです。ということで私はやってきましたし、政策提言をして、今いったように、東京都の政策として進めていただいておるわけであります。
 私どもも、今回もいろいろ知恵をこれからも出していきます。どうしたらそういう出会いの場が広くなるのかというふうなところもやっていかなきゃいけない。かつては東京都が直接、結婚相談所を持っていた時代もあったように聞いているんですが、(発言する者あり)聞いているんですよ。(発言する者あり)うん、それもいいんじゃないですか。それは行政の率先垂範性です。
 今は、そういう業者さんといいましょうか、そういうものがありますし、NPO法人もあります。あるいは、業者さんはこれは別問題なんですけど、地域にはいろんな、商工会とか公益団体がありますから、ぜひそういうところを活用して、結婚を望む人--望まない人はいいんですよ。首に縄をつけて連れていったり、そこに来ないから罰金を払えといっているわけじゃないんだから。そういう制度をぜひ構築していっていただきたい。改めてお願いをしていきたいと思っております。
 その上で、もうこれはどうでもいいんだけれども、このときに、いろんな方がいろんなことをいっているんですよ。市民であれば、僕は一向に構わないし、気にもしないんだけど、都議会議員たる者が、現実に新聞報道ですから名前を出してもいいんだけど、そこまですることもないでしょうが、公私に関係なく発言自体が女性差別、僕は女性にだけいわないですよ。婚姻は男女の合意のみによって成り立つんだから。そうすると、僕は男性差別もしちゃっていることになるんだよね。それで発言自体が女性差別とか、意識を変えていくのが大変だ。いいんです、それは、それぞれの認識だから。だから、そういうことをちゃんと公の場で議論しなきゃ。そういうことですよね。
 それから、この方も都議会議員ですよ。こういうのをインターネット空間というのかな、この中でまたいっているんですね。これは私をいっているかどうかわかんないけど、全体を見ると私なんだな。結婚したらどうだという発言自体は、既に現代社会ではセクハラであることと、こう書いてある。そうすると、東京都のこの事業は大セクハラ事業ですよ。だって、東京都がそういう団体を支援してやって、大セクハラをやっちゃうわけですよ。そういう認識であれば、ちゃんとこういう場で発言をしなきゃと思いますよ。
 私ども自由民主党は、そういう意味では、地域の声を拾い上げながら、あるいは具体的データに基づく、きょうも皆さんいろいろ質問をやってくれた。やっぱりいい東京をつくるんだ、こういう思いなんです。だから、そんなにいろいろ、世の中は大体、ノイジーなマイノリティーとサイレントなマジョリティーででき上がっていると僕は思っているから、私ども都議会自民党厚生委員会は、これから厚生政策についてもサイレントなマジョリティー、このことを地域でしっかりと耳を傾けながら、一過性の騒ぎに巻き込まれることなくやっていきますので、今後ともよろしくお願いいたしまして、私の最後の質問といたします。ありがとうございました。

○遠藤委員長 発言予定者の発言は全て終わりました。
 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○遠藤委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で福祉保健局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後七時五十七分散会

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