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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第十四号

平成二十五年十一月二十五日(月曜日)
第七委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長まつば多美子君
副委員長塩村あやか君
副委員長早坂 義弘君
理事遠藤  守君
理事和泉 武彦君
理事山加 朱美君
山内  晃君
栗山よしじ君
田中  健君
和泉なおみ君
今村 るか君
ともとし春久君
野島 善司君
大山とも子君

欠席委員 なし

出席説明員
福祉保健局局長川澄 俊文君
次長梶原  洋君
技監前田 秀雄君
理事藤田 裕司君
総務部長中川原米俊君
指導監査部長飯塚美紀子君
医療政策部長小林 幸男君
保健政策部長高橋 郁美君
生活福祉部長高原 俊幸君
高齢社会対策部長中山 政昭君
少子社会対策部長浜 佳葉子君
障害者施策推進部長山岸 徳男君
健康安全部長中谷 肇一君
企画担当部長篠原 敏幸君
事業調整担当部長手島 浩二君
医療改革推進担当部長笹井 敬子君
医療政策担当部長村田 由佳君
地域保健担当部長松浦 慎司君
生活支援担当部長望月 秀夫君
施設調整担当部長枦山日出男君
事業推進担当部長廣瀬  豊君
障害者医療担当部長熊谷 直樹君
食品医薬品安全担当部長古屋 正裕君
感染症危機管理担当部長清古 愛弓君
病院経営本部本部長醍醐 勇司君
経営企画部長和賀井克夫君
サービス推進部長中野  透君
経営戦略担当部長野瀬 達昭君

本日の会議に付した事件
病院経営本部関係
報告事項(説明・質疑)
・契約の締結について
陳情の審査
(1)二五第五六号 いつでも、誰でも安心して医療を受けることができる都立病院の充実に関する陳情
福祉保健局関係
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都練馬障害者支援ホームの指定管理者の指定について
・東京都江東通勤寮の指定管理者の指定について
・東京都大田通勤寮の指定管理者の指定について
・東京都葛飾通勤寮の指定管理者の指定について
・東京都豊島通勤寮の指定管理者の指定について
・東京都立川通勤寮の指定管理者の指定について
・東京都町田通勤寮の指定管理者の指定について
請願陳情の審査
(1)二五第九号 都立知的障害児施設の再編に伴う期限付き地域移行等に関する請願
(2)二五第一三号 生活保護費の引下げの中止を求める意見書の提出に関する請願
(3)二五第一四号 「原子爆弾被爆者健康指導事業」委託事業費に関する請願
(4)二五第三五号 自損行為の阻止に関する陳情
(5)二五第三九号 ペットに対する受動喫煙防止策を講ずることに関する陳情
(6)二五第六一号 保険でより良い歯科医療の実現を求める意見書の提出に関する陳情
(7)二五第六二号 デイサービス事業者が自主事業として営む宿泊サービスの事業の廃止等に関する陳情
(8)二五第六六号 精神病院の保護室に六百日間入っている患者への知事の改善命令の不履行に関する陳情

○まつば委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、本委員会の会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、福祉保健局関係の第四回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取、病院経営本部関係の報告事項の聴取並びに病院経営本部及び福祉保健局関係の請願陳情の審査を行います。
 なお、提出予定案件につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行い、報告事項につきましては、説明を聴取した後、質疑を終了まで行いますので、ご了承願います。
 これより病院経営本部関係に入ります。
 初めに、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○和賀井経営企画部長 動産の買い入れ契約につきまして、お手元にお配りをしております資料1、契約締結報告書に基づき、ご報告申し上げます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。
 都立駒込病院において使用いたします磁気共鳴画像診断システムの買い入れでございます。
 契約の相手方はシーメンス・ジャパン株式会社、契約金額は二億六千四十万円で、契約の方法は一般競争入札でございます。
 なお、本契約の概要につきましては、二ページに記載しておりますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
 簡単ではございますが、以上で契約締結のご報告を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。

○まつば委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○まつば委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○まつば委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。

○まつば委員長 次に、陳情の審査を行います。
 陳情二五第五六号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○和賀井経営企画部長 資料2、厚生委員会付託陳情審査説明表の一ページをお開き願います。
 整理番号1、陳情二五第五六号についてご説明申し上げます。
 この陳情は、豊島区の、東京の保健・衛生・医療の充実を求める連絡会代表、氏家祥夫さん外一万七千四十九人から提出されたものでございます。
 陳情の要旨は、都において、次のことを実現していただきたいといたしまして、一、都立病院は、いつでも、誰でも、どこでも、安心して良質な医療を提供する、地域に立脚した総合的医療を行い、同時に、一般医療機関では不足する不採算な医療も担当する行政的医療機関としての役割を発揮すること。
 二、都立病院は災害拠点病院として、万全の態勢をとること。
 三、統廃合した八王子、清瀬、梅ケ丘の小児(精神)病院の再建、復活を行うこと。
 四、公社病院の都立病院への復帰を行うこと。
 五、都立病院の患者負担の引き上げは行わず、患者、利用者本位の病院力を具体化すること。
 六、都立病院の地方独立行政法人化は、医療の低下を招き、都民負担を増大させ、民営化や廃止を促進するものであり、検討を中止すること。
 最後に、七、都立病院のPFIによる運営はやめ、都の直営で運営することというものでございます。
 現在の状況についてご説明をいたします。
 まず、一についてでございますが、都立病院は、従来から高水準で専門性の高い総合診療基盤に支えられた行政的医療を適正に都民に提供し、他の医療機関との密接な連携を通じて、東京都における良質な医療サービスの確保を図ることを基本的役割としております。
 次に、二についてでございますが、都立病院は、災害拠点病院として主に重症者の受け入れ、治療を行うとともに、医療救護班を派遣する役割を担っております。
 都立病院全体の災害医療体制の充実強化を図るため、ハード、ソフト両面の災害対策を都立病院医療危機管理ネットワーク活動指針として掲げ、BCPを策定するとともに、防災訓練や災害医療に関する研修を行い、全職員の災害対応力の強化に努めております。
 次に、三についてでございます。全国的に小児科医師が不足する中、限られた医療資源を最大限に有効活用し、都における良質な小児医療サービスを確保し、さらなる充実を図るため、清瀬小児病院、八王子小児病院及び梅ケ丘病院の小児三病院を移転統合し、小児総合医療センターを整備いたしました。
 これにより、医師、看護師等の医療人材の集約化、多摩総合医療センターと密接に連携した総合周産期母子医療センターの実現、小児がん拠点病院への指定など、都における小児医療の拠点として医療機能の充実強化を図っております。
 次に、四についてでございます。公社化した大久保病院、多摩北部医療センター、荏原病院及び豊島病院は、従来から地域の医療機関等との連携が緊密であったことから、それをより一層発展させ、地域に密着した医療を提供し、地域医療の充実を図ることを目的に、東京都保健医療公社に移管をいたしました。
 移管後、これらの病院では、地域ニーズを踏まえた特色ある医療を提供し、地域の中核医療機関としての役割を担うとともに、都立病院と公社病院は互いの特色を生かした連携体制を構築し、地域医療の充実を図っております。
 次に、五についてでございます。都立病院は、保険医療機関として、健康保険法を初めとした各種法令、東京都立病院条例等に基づき適切な医療費を患者に請求しております。
 また、各都立病院では、メディカルソーシャルワーカーを配置し、患者、家族の各種相談にきめ細かく対応しております。
 次に、六についてでございます。都立病院にふさわしい経営形態につきましては、地方公営企業法の全部適用、地方独立行政法人、指定管理者制度などに加え、現在、国が検討している国立病院機構及び労働者健康福祉機構における新たな法人制度の動向も注視し、引き続き情報収集を行っております。
 最後に、七についてでございます。多摩総合医療センター、小児総合医療センター、駒込病院及び松沢病院では、PFIを活用し、これまで都が個別に委託をしていた施設の保守管理、保安警備、清掃等の施設の維持管理業務、医事業務などに加え、医薬品、診療材料の調達などの業務を一括して行い、民間のノウハウ等を活用して患者サービスの向上を図っております。
 病院経営や診療業務そのものなど、病院経営の中核の部分につきましては、これまでと同様に都が直営で行っております。
 簡単ではございますが、以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○まつば委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○和泉(な)委員 この都立病院の充実に関する陳情について質問したいと思います。
 かつて十六施設あった都立病院ですけれども、今現在は、八施設となっています。我が党は、都立病院が行政的医療機関としての役割はもとより、地域に根差して、不採算の医療や、低所得の人たちも安心して良質な医療を受けることができる、そういう環境を都立病院こそ保障すべきだという立場から、都立病院の統廃合に反対の立場を貫いてきました。
 この陳情の提出理由の中では、昨年九月の都立病院経営委員会報告が、社会保障改革推進法を前提にしており、都民の暮らしの厳しさが増す中で、都民の命と健康に目を向ける視点に立っていないと指摘して、項目の一番に、地域に立脚した総合的医療を行うことを求めています。
 そこで伺います。都は、都立病院の役割をどのように認識しているんでしょうか。あわせて、行政的医療の内容とはどういったものでしょうか。

○野瀬経営戦略担当部長 都立病院は、高水準で専門性の高い総合診療基盤に支えられた行政的医療を適正に都民に提供し、他の医療機関との密接な連携を通じて、東京都における良質な医療サービスの確保を図ることを基本的役割としております。
 行政的医療とは、法令などに基づき対応が求められる医療、社会的要請から特に対策を講じなければならない医療、新たな医療課題に対して先導的に取り組む必要がある医療でございます。
 重立った医療分野を挙げますと、法令等に基づき対応が求められる医療とは、結核医療、災害医療などでございます。
 社会的要請から特に対策を講じなければならない医療とは、難病医療、精神科身体合併症医療、周産期医療、救急医療などでございます。
 また、先導的に取り組む必要がある医療とは、小児がん医療、小児精神医療などでございます。

○和泉(な)委員 今のご答弁ですと、都立病院の役割というのが、誰でも、いつでも、どこでも、この部分が抜け落ちてしまっていて、それは先ほどの説明でも、公社病院がやるんだと。都立病院が行政的医療に特化するというお考えのようですけれども、多くの都民にとって、身近で敷居が高くない、経済的な心配をせずに安心して医療を受けることができる、それもまた、都立病院の大事な役割ではないでしょうか。
 本陳情は、そう願う一万七千人を超える方たちの陳情でございます。今後の都立病院のあり方として、ぜひそういう都民の声を反映していただきたいと思います。
 さて、さきの大島の土砂災害では多数の犠牲者が出ました。謹んでお悔やみを申し上げるとともに、けがをされた方、ご家族を亡くされた方に心からお見舞いを申し上げます。
 東日本大震災以降、防災に関する都民の意識というのは非常に高まっています。私は仙台出身なので、宮城県沖地震を経験しました。一昨年の震災では、地震や津波の爪跡が刻まれたふるさとの様子に、本当に胸が痛みました。
 そして心配になったのが、もしこの東京であのような災害が起こったらということです。私がいうまでもなく、本当にたくさんの都民の皆さんがそれを心配しています。巨大な昼間人口を抱え、高層建築物や鉄道や地下鉄が密集しているこの東京で災害が起こったとき、とりわけ都立病院が果たす役割は大きいと思います。
 都立病院における災害拠点病院としての備蓄は、どのようなものを何日分備えているのかお伺いします。

○和賀井経営企画部長 各都立病院では、必要な電力を発災後三日間、七十二時間賄えるように非常用発電機用の燃料を備蓄するなど、対策を講じております。
 また、医薬品、医療資器材、食料、飲料水などにつきましても、同じく三日分を備蓄しております。

○和泉(な)委員 確かに、災害拠点病院の指定要件として、自家発電用の燃料や医薬品などに関して三日分程度の備蓄が求められているところですが、これだけ多くの人口を抱える東京で、果たして三日分の備蓄で間に合うんでしょうか。せめて五日分くらいは必要ではないでしょうか。ぜひ検討していただきたいと思います。
 長引く不況と雇用の不安定化ばかりでなく、社会保障制度の後退、そして負担増、都民の暮らしは本当に大変な状況になっています。年金が削られ、保険料は上がる一方。保険料を払ったら病院に通うお金は残らない。病院を優先すれば保険料が払えない。私自身、何度もこういう声を聞いてきました。
 経済的な問題も含めて、さまざまな不安を抱えている人たちの心情に寄り添い、解決のために手助けをして、本人も家族も安心して治療に向き合ってもらうために、メディカルソーシャルワーカーの役割も重要です。ぜひ、患者と家族の立場に立った、きめ細かい対応ができる体制を確保していただくようお願いします。
 都立病院は、都民の暮らしに実態を向け、全ての都民がいつでも安心して良質な医療を受けられる、そういう環境を保障することこそ、最も重要な責務だと思います。この間進められてきた改革路線で、都民にとって都立病院が身近でなくなってしまったり、PFIの導入によって医療現場のチームワークが分断される、コスト削減が医療の質を落とす、そういうことは決してあってはならないことだと思います。たとえ集約化、効率化が国の医療政策の流れだとしても、都立病院こそが都民の命のとりでとなっていただきたいと思います。
 そのためにも、都立病院の充実を図ってほしい、その陳情に賛成の立場を表明して、終わります。

○まつば委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○まつば委員長 起立少数と認めます。よって、陳情二五第五六号は不採択と決定いたしました。
 以上で陳情の審査を終わります。
 以上で病院経営本部関係を終わります。

○まつば委員長 これより福祉保健局関係に入ります。
 初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○川澄福祉保健局長 平成二十五年第四回東京都議会定例会に提出を予定しております福祉保健局関係の議案につきましてご説明申し上げます。
 今回、ご審議をお願いいたします議案は、事件案七件でございます。
 当局が所管いたします公の施設の管理運営を行う指定管理者の指定を行うものでございます。
 詳細につきましては、総務部長からご説明申し上げます。
 以上、簡単でございますが、提出議案の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○中川原総務部長 それでは、事件案につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料、平成二十五年第四回東京都議会定例会事件案の概要をごらんいただきたいと存じます。
 ご審議をお願いいたします事件案は、全て地方自治法第二百四十四条の二第六項に基づきまして、公の施設の指定管理者の指定についてお諮りするものでございます。
 一ページをお開き願います。それぞれ、公の施設の名称及び所在地、指定管理者の名称及び主たる事務所の所在地、指定の期間を記載してございます。
 それでは、個々の事件案につきましてご説明いたします。
 整理番号1、障害者支援施設かつ障害福祉サービス事業を行う事業所でございます、東京都練馬障害者支援ホームにつきましては、指定管理者は社会福祉法人東京援護協会で、指定期間は記載の三年間でございます。
 整理番号2から7は、障害福祉サービス事業を行う事業所でございます。
 整理番号2、東京都江東通勤寮につきましては、指定管理者は社会福祉法人東京都知的障害者育成会で、指定期間は記載の二年間でございます。
 整理番号3、東京都大田通勤寮につきましては、指定管理者は整理番号2と同様、社会福祉法人東京都知的障害者育成会で、指定期間は記載の一年間でございます。
 二ページの整理番号4、東京都葛飾通勤寮につきましては、指定管理者は社会福祉法人原町成年寮で、指定期間は記載の一年間でございます。
 整理番号5、東京都豊島通勤寮、整理番号6、東京都立川通勤寮につきましては、指定管理者は整理番号2、3と同様、社会福祉法人東京都知的障害者育成会で、指定期間は記載の二年間でございます。
 三ページの整理番号7、東京都町田通勤寮につきましては、指定管理者は社会福祉法人つるかわ学園で、指定期間は記載の二年間でございます。
 議案の詳細な内容につきましては、お手元の資料、平成二十五年第四回東京都議会定例会事件案をご参照いただきたいと存じます。
 以上、簡単でございますが、提出議案の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○まつば委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○まつば委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○まつば委員長 次に、請願陳情の審査を行います。
 まず、請願二五第九号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○山岸障害者施策推進部長 お手元にお配りしております請願・陳情審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 整理番号1番、請願二五第九号、都立知的障害児施設の再編に伴う期限付き地域移行等に関する請願は、大田区の都立七生福祉園・千葉福祉園保護者会連絡協議会代表、七生福祉園高年児童保護者会長、土屋十圀さん外千五百七十七名の方々から提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、都において、次のことを実現していただきたいというもので、一、十八歳以上の知的障害児(年齢超過児)に対して、五年間の経過措置期間があるとはいえ、期限を決めた地域移行等を事務的、機械的に押しつけないこと。
 二、民間への障害者施設入所や地域移行等は、障害児者並びに保護者の理解と各人に適応した多様な選択ができるように配慮すること。
 三、過去十数年間も顕在化してきた年齢超過児に対しては、障害児施設から障害者施設への転換などにより、当該障害者施設に入所できる措置をとること。
 四、グループホームは、日常生活に必要な援助及び自立生活の助長を図ることを目的としており、地域移行は保護者との合意を前提にし、障害者が地域で安全で安心して生活することができ、かつ、経済的にも自立ができる支援計画を具体的に示すこと。
 五、待機児者の解消を図るため、障害者施設の増設、拡充及び職員の定数増を行うこと。
 六、高齢障害者のための施設を建設すること。
 七、千葉福祉園、七生福祉園については、敷地が広く、施設を拡充するスペースが十分あるため、空き施設を有効利用し、かつ、園内に施設を建設すること。
 八、都立障害者施設は、介護等を必要とする障害者に施設入所支援、生活介護、自立訓練及び就労移行支援を行うことを使命としており、このような総合的な施設障害福祉サービスを維持するために、千葉福祉園、七生福祉園等の施設は、直営及び事業団運営を引き続き堅持することの八点でございます。
 現在の状況につきまして、まず、第一から第四についてでございますが、平成二十四年四月に児童福祉法が改正され、障害児施設は、基本的に十八歳未満の利用者を対象とする施設となったことから、経過措置期間の平成三十年三月までに、障害児施設に入所している十八歳以上の利用者は、グループホームなどの地域生活や障害者支援施設に移行することとなりました。
 七生福祉園と千葉福祉園は、主として障害程度が中軽度の障害児が利用する施設であり、退所後はグループホームなどへ移行し、地域で暮らしていくことが望ましいため、障害者支援施設への転換は予定をしておりません。
 平成二十四年四月一日現在、移行が必要な十八歳以上の利用者は、七生福祉園は四十七人、千葉福祉園は十七人でした。その後、各園において、家族会で法改正について説明するとともに、本人やご家族の意向を聞きながら支援計画を作成し、実施機関である区市町村と連携して移行先を調整した結果、平成二十五年八月までに、七生福祉園は三十六人、千葉福祉園は九人の利用者の方が、グループホームや障害者支援施設などへ移行されました。
 平成二十五年八月末現在、十八歳以上の利用者は、七生福祉園は二十八人、全体の一九%、千葉福祉園は十五人、四七%となっております。
 次に、第五から第八についてでございますが、都は、第三期東京都障害福祉計画を定め、障害者が地域で安心して暮らせる社会の実現に向け、施策を進めております。
 そのために、地域生活を支える基盤の整備を推進するための、障害者の地域移行・安心生活支援三か年プランを定め、平成二十四年度からの三年間でグループホーム等の定員を千六百人ふやすこととしており、平成二十四年度は五百七十人増加をしております。
 また、入所施設につきましては、地域生活への移行等を積極的に支援する地域生活支援型入所施設を、入所施設未設置地域に整備することを進めております。
 多様なニーズに対応したきめ細かなサービス提供や、柔軟で効率的な施設運営を行う民間事業者の参入等が進む中で、都は、民間でできることは民間に委ねるという原則に立ち、都立施設のあり方の見直しを進めており、現在、障害者支援施設については、利用者の状況等を勘案しながら、段階的に民間移譲することとしております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○まつば委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○大山委員 児童福祉法の改正によって、障害児の施設が基本的に十八歳未満の利用者を対象とする施設となった、だから、障害児施設に入所している十八歳以上の利用者は出ていってくださいと、こういうことですね。児の施設に入所していて、そこが暮らしの場だったわけです。制度が変わったから、五年間のうちに出ていってくださいというのは、どうも納得ができないわけです。
 児の施設で力をつけて、グループホームやケアホームで暮らすことが利用者にとって望ましいし、本人も希望していますから出ていきます、自分で力がついたから出ていきますということならいいわけですけれども、全く制度上の都合でしかないわけです。それだけに、この請願の要望項目の一番目は当然過ぎるほどのことです。
 この話が保護者に伝えられたときに--新宿区内でも、息子さんが千葉福祉園に入所しているお母さんがいます。その方自身は八十代後半で、お父さんは既に亡くなっています。自分の、お母さんの体も大分きつくなってきているところに、五年しかいられないということで、大分動揺していらっしゃいました。
 期限を決めた地域移行等を事務的、機械的に押しつけないことというのは、確認できますね。

○山岸障害者施策推進部長 利用者ご本人やご家族の意向をもとに移行支援計画を作成し、実施機関である区市町村との連携のもと、円滑に移行を進めていく予定でございます。

○大山委員 利用者本人、それから保護者の意向を踏まえて、本当に丁寧にやっていかなきゃいけないと思っています。
 具体的に伺いますけれども、さっき、現在の状況とおっしゃいましたけれども、ことしの八月末時点で、十八歳以上の利用者は七生福祉園で二十八人、千葉福祉園で十五人となっているとのことですけれども、この七生福祉園の二十八人、千葉福祉園の十五人の行き先は具体的にあるんでしょうか。どんなところを具体的に準備しているんでしょうか。

○山岸障害者施策推進部長 利用者ご本人やご家族の意向をもとに移行支援計画を作成いたしまして、グループホームや障害者支援施設などに移行していただく予定でございます。

○大山委員 利用者本人や保護者の意向を踏まえてということなんですけれども、この七生福祉園の二十八人と千葉福祉園の十五人は、それぞれどこに移行することを希望していらっしゃるんですか。

○山岸障害者施策推進部長 七生福祉園につきましては、本年九月以降、三名の方が障害者支援施設へ移行されまして、残り二十五名のうち、九名がグループホームへの移行、十四名が障害者支援施設への移行を希望されており、二名の方が未定でございます。
 千葉福祉園につきましては、同じく九月以降、一名の方がケアホームに移行されまして、残り十四名のうち、二名がグループホームへの移行、十名が障害者支援施設への移行を希望されており、二名の方が未定でございます。

○大山委員 七生福祉園では、既に三名の方が障害者支援施設に移行したということなんですね。七生福祉園では、二十五人のうち、九名がグループホームを希望して、十四名は障害者支援施設、つまり入所施設を希望しているということですね。同時に、千葉福祉園では、二名がグループホーム、十名は障害者支援施設を希望しているわけです。
 七生福祉園と千葉福祉園の出ていかなければならない方々の障害程度区分をもらいましたけれども、区分六が八名、区分五が八名ですから、移行しなきゃならない方たちの四割近くが、より支援が必要な重度の方々だということです。だからこそ、入所施設を希望しているんじゃないんでしょうか。
 先ほど、私に相談されたというお母さんは、これからですけれども、新宿にようやく障害者の入所施設ができるので、そこに申し込んだということなんです。つまり、引き続き、施設を必要としている利用者がいるんじゃないんでしょうか。どうですか。

○山岸障害者施策推進部長 施設入所支援が必要な方については、これまでも施設に移行していただいておりますが、今後も、個々の利用者の状況に応じまして適切に対応してまいります。

○大山委員 適切に対応ということなんですけれども、行き先がなければ、適切に対応することはできないんですね。
 成人の入所施設の定員数は、二〇〇五年十月が七千三百四十四人、二〇一一年度末が七千四百十八人です。同じ時期で、同じ期間で、二〇〇五年の十月と、それから二〇一一年度末で、知的障害者の施設入所を希望して待っている方はどれぐらいいらっしゃるんですか。

○山岸障害者施策推進部長 障害者支援施設への入所を希望されている知的障害者の待機者数は、区市町村からの報告によりますと、平成十七年度、二〇〇五年度末で一千百八人、平成二十三年度、二〇一一年度末で九百八人でございます。

○大山委員 減ったとはいえ、待機者というのはほぼ横ばい、しかも、千人近く、千人前後の方々が待っているということですよね。むしろ、今後は本人も家族も高齢化してきますから、ますます必要になってくるということじゃないんでしょうか。
 国はつくらない方針でも、グループホームやケアホームでは暮らしづらい方々もいます。そして、現在、七生福祉園や千葉福祉園に入所している方々の中にも、入所施設希望者もいます。それに加えて、児童の施設では十八歳を過ぎる利用者が確実にふえるわけです。
 そのことは、例えば七生で、平成二十四年四月一日現在、移行が必要な利用者が四十七人、その後、現在までに三十九人が他の施設に移行しましたから、単純に引き算すれば残りは八人ですけど、実際は二十五人が移行の対象となっているということですから、次々十八歳になるというわけです。
 その人に合った移行先を保障するためにも、グループホーム、ケアホームに限らず、重度の方々も入所できるように、七生福祉園や千葉福祉園に成人の入所施設を整備することが、この要望にあるように、請願にあるように、整備することが求められているんじゃないんでしょうか。

○山岸障害者施策推進部長 先ほどもご説明いたしましたように、七生福祉園と千葉福祉園は、主として障害程度が中軽度の障害児が利用する施設でございまして、退所後はグループホームなどへ移行し、地域で生活していただくことが望ましいため、障害者支援施設への転換は予定しておりません。
 施設の入所支援が必要な方については、これまでも他の施設へ移行していただいており、今後も、個々の利用者の状況に応じて適切に対応してまいります。

○大山委員 七生福祉園と千葉福祉園が中軽度の利用者が利用する施設だから、こういっていますけれども、両福祉園で出ていかなければならないとされている方々の障害程度区分は、先ほど述べたように、区分六が八名、区分五が八名、四割近くの方々が、より支援が必要な重度の方々だということは明らかじゃありませんか。
 実際の入所者の実態で判断すること、それぞれの方に合った場所を保障することが、東京都の役割です。長年暮らした七生福祉園、千葉福祉園から外に出ていくこと自体、環境も人間関係も激変するわけですから、なるべくなら暮らしなれた七生福祉園や千葉福祉園で生活できることが望ましいわけです。しかも、最新の数字でも、八百四十八名もの方々が待機者となっています。
 私も、大分以前になってしまいましたけれども、七生福祉園だとか千葉福祉園に行ったことがあります。本当に広いですよね。千葉福祉園は約三十一・九ヘクタール、日比谷公園が約十六・二ヘクタールですから、千葉福祉園は日比谷公園の約二倍の広さがあるということなんですね。
 広さがあるわけですから、きちんと本人の状況を見て、それから、今後の利用希望者も含めたら、七生福祉園、千葉福祉園での転換、それから、者の施設をつくるということも、きちんと検討していくべきだと思っています。
 入所施設は、地域生活支援型入所施設を整備するということなんですけれども、目標と実績はどうなっていますか。

○山岸障害者施策推進部長 国の指針では、平成二十六年度末の施設入所者数につきまして、平成十七年十月一日時点の施設入所者数から一割以上を削減することを基本として示しております。
 都においては、待機者状況等の実情を十分に踏まえ、国の方針とは異なりますが、平成二十六年度末の入所施設定員が、平成十七年十月一日時点の定員である七千三百四十四人を超えないという目標を設定いたしまして、都内の入所施設未設置地域において、入所施設による支援が真に必要な方のニーズに応じて、地域生活への移行等を積極的に支援する地域生活支援型入所施設の整備を進めているところでございます。
 施設数の目標は、平成二十四年度から二十六年度の三カ年で三カ所と設定しておりますが、既に二十四年度、二十五年度にそれぞれ一カ所が開設し、さらに、二十六年度以降、もう一カ所開設予定でございます。

○大山委員 七千三百四十四人を超えないということで対応するということですけれども、本当に高齢化にきちんと対応できるようなことも含めて目標を持たなきゃいけないと思いますし、三年間に三カ所の整備目標で、何とか一年に一カ所整備しているということですね。しかし、その待機者との関係では、まだまだ圧倒的に足りないというのが実情です。
 今後、二十七年度以降の計画をつくることになるんでしょうけれども、そのときは、きちんと待機者の状況に応えられる計画をつくってもらうということを求めておきます。
 グループホーム、ケアホームだというわけですけれども、重度の障害者もグループホームやケアホームで暮らせるように、とりわけ不安になりやすい夜間の人員配置もきちんとできるように、また、重度の方々への支援を充実させるためにも、人員増などを保障する、グループホーム、ケアホームへの人員増なども求めておきます。
 本人と家族が納得して移行しなければならないわけです。今後、具体的に、どのように対応しようとしているんでしょうか。

○山岸障害者施策推進部長 グループホームに移行する場合は、利用者の状況に応じて、移行前に園で自立のための訓練を行いまして、訓練の様子などを保護者にごらんいただくとともに、グループホームの見学、体験入居等についても実施をしております。
 障害者支援施設につきましては、園が収集いたしました空き情報を提供して、見学や施設体験等を行っております。
 今後とも、ご本人やご家族の意向を聞きながら移行支援計画を作成し、実施機関である区市町村と連携して、移行先を調整してまいります。

○大山委員 住みなれた場所、それから人間関係から引き離すわけです。移行した先との連携なども含めてフォローアップしてほしいと思いますし、きちんと、行く先、紹介する先がどういうところなのかということも丁寧に調べて対応してほしいと思います。
 六番のところに、高齢障害者のための施設を建設することとあります。障害者施設での高齢化対応は、多くのところで共通しているわけです。この問題では、障害者施設関係者だとか、学者、研究者、それから保護者などでの研究会なども行われています。
 前期の厚生委員会の管外視察で障害者の都外施設に行ったときも、その施設の一番の課題は高齢化なんですというお話だったわけです。体も老化して、足腰が弱くなったり、車椅子になったりで、知的障害者の施設でも、ベッドが必需品であったり、施設の高齢化対応が必要になるなど、ぜひ東京都も支援をといわれたことが印象的でした。
 七生福祉園の成人施設では約四六%が六十歳以上、千葉福祉園では約四五%が六十歳以上です。ベッドにすることや、段差をなくすことや、手すりをつけることなど、施設面での改善が必要になってきます。
 また、高齢化、重複化対応では、職員の増配置も必要ですけれども、東京都はどう支援するつもりですか。

○山岸障害者施策推進部長 利用者の状況に応じまして、バリアフリー化の改修工事を実施しておりまして、今後も必要な改修工事を実施してまいります。
 高齢化につきましては、施設のバリアフリー化、食事の工夫、日中活動プログラムの見直しなどにより対応してまいります。

○大山委員 対応しているんだということなんですけど、都内、それから都外の施設でも、高齢化対応が、施設面、人員面や処遇内容などの充実などが求められています。都立施設だけでなく、障害者施設での高齢化対応の支援を充実していくことも要望しておきます。
 同時に、この七生福祉園、それから千葉福祉園などの施設は、直営及び事業団運営を引き続き堅持することということは、きちんと運営者が安定的に継続するということが大前提ですので、それはもうそのとおりだと思いますので、これは採択することを主張して、終わります。

○塩村委員 都立知的障害児施設の再編に伴う期限付き地域移行等に関する請願について、意見を述べさせていただきます。
 先ほどの説明にもありましたが、東京都は、障害者の地域移行・安心生活支援三か年プランを定め、平成二十四年度からの三年間でグループホーム等の定員を千六百人ふやすこととし、平成二十四年度は五百七十人増加したとのことです。
 また、地域生活支援型入所施設の整備も進めており、利用者ニーズに対応する努力をしているとのこと。
 みんなの党は、公共サービス等につきましても、民間の力を排除するのではなく、最大限に生かすことを推進する政党ですから、都が請願にある施設を建設すること、直営及び事業団運営を引き続き堅持することなどの部分には、賛成することはできません。
 しかしながら、年齢超過児の方々の福祉を考えると、事務的、機械的に押しつけるべきではなく、障害を持った方々とご家族に配慮しながら解決策を模索するべきだと考え、一から四項のみを趣旨採択といたします。

○まつば委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○まつば委員長 起立少数と認めます。よって、請願二五第九号は不採択と決定いたしました。

○まつば委員長 次に、請願二五第一三号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○高原生活福祉部長 引き続き、お手元配布の請願・陳情審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 三ページでございます。整理番号2番、請願二五第一三号、生活保護費の引下げの中止を求める意見書の提出に関する請願は、豊島区の東京都生活と健康を守る会連合会会長、坂口忠男さんから提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、平成二十五年八月一日から実施された生活保護費の引き下げは、生活必需品の物価が上がっている中で生活を大きく圧迫するため、三年間にわたる生活保護費の引き下げの中止を求める意見書を国に提出していただきたいというものでございます。
 現在の状況についてご説明いたします。
 生活保護法の保護の基準は、同法第八条により厚生労働大臣が定めるものとされており、要保護者の年齢別、性別、世帯構成別、所在地域別その他保護の種類に応じて必要な事情を考慮した最低限度の生活の需要を満たすに十分なものであって、かつ、これを超えないものでなければならないと規定されております。
 国は、現在の生活扶助基準について、平成十六年の生活保護制度の在り方に関する専門委員会の報告に基づき、一般低所得世帯の消費実態との均衡が適切に図られているかを定期的に見きわめるため、全国消費実態調査等をもとに五年に一度検証を行うこととしております。
 平成十九年には、生活扶助基準に関する検討会において検証が行われ、平成二十年度の生活扶助基準は据え置かれました。今回は、平成二十三年二月に設置された社会保障審議会生活保護基準部会において、国民の消費動向、特に低所得世帯の生活実態を勘案しながら、これまでと同様に年間収入階級第一・十分位の世帯を用いて検証が行われました。
 国は、この検証結果に基づき、年齢、世帯人員、地域差といった制度内のゆがみを調整するとともに、近年デフレが続いているにもかかわらず生活扶助基準額が据え置かれてきたことを踏まえ、平成二十年度の基準以降の物価動向を勘案して、生活保護法による保護の基準の一部を改正し、本年八月一日から適用しました。
 この改正においては、改正前の生活扶助基準からの改定幅は一〇%が限度となるよう調整されたほか、本年八月から三年間かけて段階的に実施するといった激変緩和措置が講じられております。
 また、国は、生活保護法の保護の基準について、毎年度、国民の消費動向や社会経済情勢を総合的に勘案し、予算編成過程で検討されるものであり、今後、物価の上昇に伴い国民の消費動向が上昇する場合には、そのことも勘案しつつ、改定を検討することとしております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○まつば委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○和泉(な)委員 私は、第三回定例議会で委員会に付託された、生活保護法の一部改正案を国会に提出しないよう求める請願でも意見を述べました。
 ことし八月一日から適用された生活扶助基準額の引き下げは、円安による光熱費の値上げ、食料品を初めとする生活必需品の値上げが既に予定されている中で、デフレを理由に行われました。光熱費も、生活必需品も、低所得の世帯ほど、収入に占める値上げ分の比率は高くなります。
 老齢加算が打ち切られて、それまででさえ、親戚の葬式にも行けなかった、日に三回の食事を二回に減らしている、そんな状況だったのに、その上、生活扶助基準額まで引き下げられたんです。
 今、この引き下げに対し、全国で不服とする審査請求が広がっています。都内でも八百三十六件の審査請求が出されています。
 そこで、どれほどの削減になっているのかを伺います。例えば、三十代の夫婦と四歳の子供がいる世帯の場合、生活扶助の額は幾らから幾らに変わり、引き下げ額は幾らになりますか。
 また、七十代以上の場合、どうなるでしょうか。あわせてお答えください。

○高原生活福祉部長 生活扶助基準の改定につきましては、本年八月から三年間かけて段階的に実施することとなってございます。
 ご指摘の三十歳代の夫婦と四歳の子一人の世帯では、見直し前の月額十七万二千円が、本年八月には十六万七千円、二十七年度以降には十五万六千円となり、それぞれ五千円、一万六千円の減額とされております。
 また、七十歳代以上の単身世帯では、月額七万七千円が、本年八月には七万六千円に、平成二十七年度以降には七万四千円となり、それぞれ千円、三千円の減額となるとされております。

○和泉(な)委員 小さな子供さんを抱えて、若い夫婦が一カ月十七万二千円で生活していくということ自体、大変なことだと思います。それがさらに一万六千円も削られて、十五万六千円になってしまうんです。水道光熱費を払って、家族の衣料品、食費、耐久消費財、全てこの範囲でやりくりするのは本当に大変なことだろうと思います。
 高齢の単身者の場合には、七万七千円から七万四千円、これは私が仙台で高校を卒業したときに初めてもらった給料よりも低い金額です。三十年以上前の地方の高卒者の初任給より低い額で暮らせというのは、高齢者に対して余りに酷な話じゃないでしょうか。
 実際、平成二十三年に社会保障審議会生活保護基準部会が立ち上げられましたけれども、第六回のこの部会でこういう資料が出されています。主観的最低生活費の測定、(資料を示す)これは、厚生労働省、国からの補助金を受けて調査されたものですけれども、この中で、最低限必要な金額は、切り詰めるだけ切り詰めて、単身者で十六万一千円、夫婦と子供一人では二十二万二千円という調査結果が示されています。今までの基準額でさえ最低限度の生活費を保障できていないわけですから、基準の引き下げは中止するべきです。
 さらに、生活保護は、生活最低基準として、最低賃金の基準、就学援助の基準を初め、さまざまな減免、軽減の基準となっているものです。生活扶助基準を引き下げるということは、国民の生活水準を引き下げるということにほかなりません。国民の生活水準を引き上げていくことこそ、今、重要です。
 生活扶助基準は、引き下げではなく、引き上げる方向で、この請願には賛成の意見を表明いたします。
 以上です。

○まつば委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○まつば委員長 起立少数と認めます。よって、請願二五第一三号は不採択と決定いたしました。

○まつば委員長 次に、請願二五第一四号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○高橋保健政策部長 お手元にお配りしております請願・陳情審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 整理番号3番、請願二五第一四号は、文京区の一般社団法人東友会代表理事の大岩孝平さんから提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、都において、高齢化、病弱化が進む原爆被爆者の実情に見合った事業の実施ができるよう、原子爆弾被爆者健康指導事業委託事業費を支給していただきたいというものでございます。
 現在の状況についてご説明させていただきます。
 原子爆弾被爆者健康指導事業は、被爆者の健康の保持、増進及び福祉の向上を図ることを目的として、一般社団法人東友会に委託して実施しており、被爆者の高齢化が進む中、医療生活相談や訪問相談指導等について、必要な経費を確保しております。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○まつば委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○和泉(な)委員 意見として表明させていただきます。
 本請願には、全ての会派から紹介議員の皆さんが名前を連ねています。この請願の願意と、今なお続く被爆者の皆さんの苦しみに、深く思いを寄せているからだと認識しています。
 被爆者は年々高齢化して減少しているとはいっても、その相談内容は深刻化していると請願理由にも書かれていて、この事業費の果たす役割は現在も大きな意味を持つものだと思いますので、この請願の採択に賛成いたします。
 以上です。

○まつば委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 お諮りいたします。
 本件は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○まつば委員長 異議なしと認めます。よって、請願二五第一四号は趣旨採択と決定いたしました。

○まつば委員長 次に、陳情二五第三五号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○高橋保健政策部長 お手元にお配りしております請願・陳情審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 整理番号4番、陳情二五第三五号は、府中市の片野晴彦さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都において、次のことを実現していただきたいというものでございます。
 第一に、自損行為を疾病と認め、自損行為件数を交通事故並みに翌月公表とすること。
 第二に、消防、警察と協力し、ゲートキーパー(自殺のサインに気づき、話を傾聴し、必要な支援につなぐ役割が期待される人)の力で再自損行為の阻止に徹すること。
 第三に、ゲートキーパーの力について、都民に早急な普及浸透を図ること。
 以上の三点でございます。
 現在の状況についてご説明させていただきます。
 都は、平成十九年七月に自殺総合対策東京会議を設置し、保健医療福祉、経済労働、教育等の関係団体や自殺防止活動を行う民間団体、有識者など多様な主体との連携、協働を図りながら、自殺対策を推進しております。
 また、庁内においても、東京消防庁や警視庁も含め、関係各局から成る連絡会議を設置し、総合的に自殺対策に取り組んでおります。
 第一につきましては、自損行為は、東京消防庁の救急活動統計においては、故意に自分自身によって障害を加えた事故と定義されており、自殺未遂であると既遂であるとを問わず、東京消防庁が救急搬送した場合に、その救急出場件数が、年一回発行される救急活動の現況の中で公表されております。
 第二及び第三につきましては、自殺を未然に防止するため、都は、自殺企図の要因となっている健康や生活困窮、多重債務などのさまざまな問題に応じて相談、支援が受けられるよう、区市町村、福祉、医療などの関係機関から成るネットワークを構築しており、自殺未遂者についてもこのネットワークを活用し、適切な相談、支援につないでおります。
 さらに、平成二十四年度からは、救急医療機関のスタッフを対象に、自殺企図者の特性を理解し、受診した自殺未遂者を地域の必要な支援につなぐための研修を実施しております。
 また、地域や職場、学校等で身近な人の自殺のサインに気づき、必要に応じて専門相談機関につなぐなど、自殺を未然に防ぐ役割を担うゲートキーパーの養成研修を平成十九年度から実施しており、これまでに約五万人が都や区市町村の研修を受講しております。ゲートキーパーの役割等については、自殺防止に関するリーフレットなどを活用して、広く都民に対しての周知に努めております。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○まつば委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○まつば委員長 発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○まつば委員長 起立少数と認めます。よって、陳情二五第三五号は不採択と決定いたしました。

○まつば委員長 次に、陳情二五第三九号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○中谷健康安全部長 お手元にお配りしております請願・陳情審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 整理番号5番、陳情二五第三九号、ペットに対する受動喫煙防止策を講ずることに関する陳情は、栃木県宇都宮市の中山一行さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都において、次のことを実現していただきたいというものでございます。
 第一に、ペットに対する受動喫煙防止策を講ずること。
 第二に、ペットに対する受動喫煙防止策を講ずるよう、国に意見書を提出することという二点でございます。
 現在の状況でございますが、動物の愛護及び管理に関する法律では、動物を取り扱う場合には、必要な健康の管理並びに動物の種類、習性等を考慮した飼養または保管を行うための環境の確保を行わなければならない旨が規定をされております。
 また、環境省が平成二十二年二月に策定した、住宅密集地における犬猫の適正飼養ガイドラインには、たばこの副流煙は、人だけでなく、一緒に暮らす犬や猫の健康にも悪影響を与える可能性があり、受動喫煙の害に気をつけるよう記載されております。
 都においては、動物の健康管理や、そのための環境確保等について、適正飼養の講習会を実施しており、ホームページを通じて、受動喫煙の害や、消臭剤、殺虫剤などの化学薬品の使用に注意するよう、都民に普及啓発を行っております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○まつば委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○塩村委員 ペットに対する受動喫煙防止策を講ずることに関する陳情について、意見を述べさせていただきます。
 犬や猫などの飼育が増加し、ペットも家族の一員として認知されてきています。人間と同じく、たばこの受動喫煙が健康によくないことは明らかである上、ペットたちはみずからの意思で受動喫煙を避けることができません。東京都も、ホームページ等にその事実を掲載してはいますが、まだまだ一般的にはペットの受動喫煙は認知されていません。
 ペットたちの健康等も鑑みて、さらなる周知に同意をするという意味で、受動喫煙防止策を講ずることという一項のみを趣旨採択とさせていただきます。

○まつば委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○まつば委員長 起立少数と認めます。よって、陳情二五第三九号は不採択と決定いたしました。

○まつば委員長 次に、陳情二五第六一号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○村田医療政策担当部長 お手元にお配りしております請願・陳情審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 整理番号6番、陳情二五第六一号、保険でより良い歯科医療の実現を求める意見書の提出に関する陳情は、新宿区の「保険でよい歯を」東京連絡会世話人、矢野正明さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨でございますが、患者、国民が安心して良質かつ適切な歯科医療を受けられるよう、国会及び政府に対し、健康保険制度(診療報酬)や口腔保健の問題点を改善させ、保険でより良い歯科医療の実現を求める意見書を提出していただきたいというものでございます。
 現在の状況についてご説明させていただきます。
 診療報酬は、適切な診療が提供されるよう、保険者や医師、歯科医師、学識経験者等の委員で構成される中央社会保険医療協議会において審議され、国がその答申を受け、改定をする制度となっております。
 平成二十二年度の診療報酬の改定では、全体で〇・一九%の増と十年ぶりのプラス改定となった中で、歯科の改定は二・〇九%の増となっており、在宅歯科医療や障害者歯科医療等に対する評価が引き上げられるとともに、歯科衛生士による在宅療養患者等に対する歯科衛生指導や、歯科技工士を配置し活用する歯科医療機関の取り組みが評価をされたところでございます。
 平成二十四年度の診療報酬の改定についても、全体で〇・〇〇四%の増改定の中で、歯科の改定は一・七%の増となっており、在宅歯科医療に対する評価や、歯周病及び齲歯に関する技術に対する評価がさらに引き上げられたほか、インプラント義歯等の先進技術、新規医療技術が新たに保険導入されるなど、患者の生活の質に配慮した歯科医療に関する診療報酬の充実が図られました。その中で、歯科衛生士による歯科訪問診療の補助業務に対し評価がされるとともに、義歯の作製や修理など補綴治療に関する評価が引き上げられたところでございます。
 東京都では、東京都歯科保健目標、いい歯東京の中で、かかりつけ歯科医による定期的な健診や予防管理を指標に定めておりまして、歯周疾患検診やその他の歯科健康診査に取り組む区市町村を支援しております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○まつば委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○和泉(な)委員 本陳情に対する意見を表明いたします。
 歯科診療については、近年、歯周病の予防や歯の健康を保つこと自体が体の健康そのものにも大きくかかわるということから、その役割は見直されています。けれども、東京都はさまざまな目標を掲げて施策を講じているようではありますが、いまだ、歯科健診の定着も含めて、健康にとって欠くことのできないものとして進んでいるとはいえないのが現状じゃないでしょうか。
 そもそも、歯医者に行くこと自体が、痛い、高いという意識は根強く残っているのが実態です。けれども、高いの部分については政治が解決できる問題だと思います。
 東京歯科保険医協会が取り組んだ、保険で良い歯科医療の実現を求める請願署名は、今でも全国で三十万人分集まっているというふうに聞きました。全国保険医団体連合会が取り組んだアンケートでも、五二・七%の方が窓口負担が高いと感じていて、九一・六%の方が保険のきく範囲を広げてほしいと答えています。
 口の中の健康が体の健康にもつながる、そして、それは長期的に見れば、予防医学として医療費の抑制にもつながっていくものではないかと考えます。健康保険制度の歯科診療報酬の改善も含め、保険が適用される範囲を広げるのは、多くの都民の皆さんの願いに応えるものであると思いますので、この陳情への賛成を表明いたします。
 以上です。

○まつば委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○まつば委員長 起立少数と認めます。よって、陳情二五第六一号は不採択と決定いたしました。

○まつば委員長 次に、陳情二五第六二号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○中山高齢社会対策部長 お手元の請願・陳情審査説明表に従いましてご説明いたします。
 整理番号7番、陳情二五第六二号、デイサービス事業者が自主事業として営む宿泊サービスの事業の廃止等に関する陳情は、多摩市の介護業界「宿泊付きデイサービス」を考える介護ウォッチャー日本代表世話人、堤龍太郎さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都において、次のことを実現していただきたいというものでございます。
 第一に、デイサービス事業者が自主事業として営む宿泊サービスの事業を、国の法律が制定整備され施行されるまでの間廃止すること。
 第二に、宿泊サービスの事業を兼ねたデイサービスにおける介護職員の労働実態及び利用者の宿泊サービス内で発生した事故の調査をすること。
 第三に、デイサービスにおける宿泊サービスの事業に対する都独自基準(ガイドライン)に違反したデイサービス事業者の指定の取り消しをすること。
 以上の三点でございます。
 現在の状況についてご説明いたします。
 通所介護事業所において実施されている宿泊サービスは、法令に位置づけられていない自主事業として、利用者と事業者の間での契約関係に基づき実施されており、都や区市町村は、法的拘束力を持った立入検査や改善勧告といった権限を有しておりません。
 単身高齢者や高齢者のみ世帯の増加などを背景に、宿泊サービスを提供する通所介護事業所が増加してきていることから、都は、平成二十二年十二月、これらの事業所に対し緊急調査を実施しました。その上で、高齢者の尊厳の保持及び安全を確保するため、調査結果等をもとに、平成二十三年五月に、東京都における指定通所介護事業所等で提供する宿泊サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準を独自に策定いたしました。
 この基準では、届出・公表制度を導入するとともに、宿泊サービス提供中に事故が発生した場合、通所介護事業所等の事故発生時の取り扱いに準じて必要な措置を講じることも定めております。
 さらに、この基準に基づく適正な宿泊サービスの運営が行われるよう、平成二十四年十二月、宿泊サービスを提供している事業所等に対し、消防設備や運営状況等に関するアンケート調査を実施し、この結果を踏まえ、区市町村と連携して運営指導を行っております。
 国に対しましては、宿泊サービスを提供する場合の施設基準等を設け、届け出を義務づけることや、宿泊サービスを提供する事業所に対する立入調査や改善勧告等を行う権限の付与など、必要な法整備が図られるよう繰り返し提案要求を行っており、本年九月にも緊急提言を行いました。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○まつば委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○大山委員 デイサービス事業者が自主事業として宿泊サービスをやっていることに関する陳情ですけれども、二〇一〇年に、ショートステイもいっぱいで、特養ホームも、それから老人保健施設にも入れずに、やむなく介護していた奥さんが急病になっちゃって、デイサービスでの宿泊を利用せざるを得なかった方が、深夜に急変して救急搬送され、搬送先の病院で、足のすねに骨が見えるほどのけがをしていたことがわかりましたけれども、事業者は、つまりデイサービスの事業所で宿泊させていた事業者は、それほどの大けがをしていたことさえ全く把握していなかったことを知った娘さんからの相談をきっかけに、私たちは宿泊デイサービスの実態調査を実施しました。
 その中で、理念を持って取り組んでいる事業所もありましたけれども、初期投資が少なくて、介護報酬と宿泊の自費利用料で安定した収入が入ることを期待して、建設業だとか飲食業だとか、そのほかの異業種からの参入がふえていること、それから、宿泊の状況が男女混合でプライバシーもないような状況であることだとか、認知症が進んだ方も車椅子の方もいるような状況で、夜間には職員が一人であることや、二年間も三年間も宿泊をし続けている方も少なくないことがわかりました。防災上の問題も重大でした。
 これらを議会でも明らかにするとともに、基準をつくって届け出制にするよう求めました。都も実態調査を実施して、二〇一一年五月一日から届け出制にしたわけです。これ自体は重要な前進です。しかし、高齢者の尊厳を保障するということからいうと、まだまだ不十分だといわざるを得ません。
 福祉保健局は、昨年十二月に、宿泊サービスを提供している通所介護事業所等の実態調査、これは、ことしの六月に公表されました。
 宿泊サービス利用者と通所介護利用者の要介護度などは、それぞれどうなっていますか。

○中山高齢社会対策部長 お尋ねの調査でございますが、昨年十二月に東京都が実施したものでございます。昨年十一月、一カ月間の宿泊デイサービスの利用実態を調査したものでございます。
 宿泊サービス利用者の平均要介護度は三・一となっておりまして、通所介護利用者の平均と比較すると、〇・三上回っております。
 要介護度の分布でございますが、宿泊サービス利用者の場合は要介護四、五が約四割、通所介護利用者の場合は要介護四、五が三割となっておりまして、宿泊サービス利用者の方が通所介護利用者よりも要介護度が重くなっているという状況でございました。

○大山委員 つまり、デイサービスで通ってきている方々より、デイサービスの宿泊サービスを利用している方々の方がより介護度が高いということですね。
 二年前の東京都の調査では、宿泊サービス利用者の平均要介護度は二・八でしたから、そのときよりもさらに、平均要介護度が〇・三高くなっています。認知症などの方も多くいます。夜間はトイレの介助などもあります。
 要介護四と五の方々が約四割ということでは、夜間に利用者が急変したり、災害などがあったら、対応はとても困難だと、大変なことだと思います。
 陳情者が述べているように、一人の介護職員が日勤と夜勤を合わせて二十五時間連続勤務するなどということでは、よりよい介護はできないと思いますけれども、介護職員の労働実態は把握しているんでしょうか。

○中山高齢社会対策部長 都は、宿泊サービス事業者に対しましては、独自基準、ガイドラインにおいて労働基準法の遵守を求めております。
 実地の調査におきましても、長時間の勤務が見られるような場合には、安全にサービスが提供されるような勤務体制を検討するよう、必要な指導を行っているところでございます。

○大山委員 職員が健康で働けるということは、利用者への介護の質にかかわることですから重要です。
 以前、私たちの調査でも、日勤やって、夜勤をして、その夜勤明けで次の日の朝のデイサービスの送迎車を運転している、そういうことなどもありました。利用者の命にかかわることだと思います。こういうことも、きちんと十分に把握してほしいと思います。
 人員に関する基準というのが東京都の基準にありますけれども、(1)で、宿泊サービスの提供を行う時間帯を通じて介護職員または看護職員を常時一以上確保することとなっているわけです。
 (2)では、介護職員については、介護福祉士等の資格を有する者または訪問介護員初任者研修の修了者などが望ましいとなっています。
 職員の有資格者は、どの程度になっていますか。

○中山高齢社会対策部長 都独自の届出・公表制度によりまして、本年十一月十五日時点でございますが、この時点で公表している事業所は三百四十事業所でございます。
 宿泊サービスに従事している職員は延べ二千百六十三人となっておりまして、そのうち有資格者は一千三百四十七人、六二・二%の割合となっております。

○大山委員 届け出ベースということですけれども、約六割の方が有資格者だということですね。夜間は職員一人しかいないわけですから、その人たちが常にいるというわけではないわけですね。
 そもそも、デイサービスの職員に資格要件がないこと自体、私はおかしいと思うんです。介護の質を充実させるためには極めて不十分だと思っています。ですから、国にも要望してもらいたいと思います。
 同時に、せっかく有資格者を配置するように基準をつくっているのですから、それが実行できるように、この六割、六二・二%をもっと向上できるように、都としても支援をしてほしいと要望しておきます。
 ところで、宿泊を提供しているデイサービス事業所に、どの程度、調査には入れているんでしょう。

○中山高齢社会対策部長 都は、宿泊サービスが増加し始めた平成二十二年度から運営指導のための調査を行っておりまして、平成二十二年度には延べ百二十四カ所の事業所に対し実地調査を行いました。
 その後、新たに宿泊サービスの届け出がなされた事業所や、区市町村からの情報提供があった事業所を中心に、毎年度八十カ所程度、実地調査を行っておりまして、本年十一月までに延べ三百五十カ所以上の事業所に対して調査を実施し、必要な指導を行っております。

○大山委員 職員が十分いるわけじゃないですから、なかなか、実地に入るというのはかなり大変なことだと思いますけれども、今のご答弁ですと、一カ所の事業所に複数回入ることもあるようですが、複数回入る理由というのはどんな理由ですか。

○中山高齢社会対策部長 基本的には、新たに宿泊サービスの届け出がなされた場合や、区市町村からの新規に宿泊サービスを開始した旨の情報提供があった事業所を中心に調査を行っております。
 その後、介護保険の保険者であります区市町村からの情報や実態把握の依頼により現地を確認する場合、また、都において一度指導を行った事業所に対して、改めてその改善状況を確認するために調査を行う場合などがございます。

○大山委員 情報などによって入る必要があるというところには入っているんだということなんですけれども、同時に、この陳情にもありますけれども、宿泊サービスについて、私たちも夜間に訪問して初めて、部屋にお布団敷き詰めて、男女混合であるということだとか、プライバシーがないということなど、実態を把握することができたわけですが、夜間に調査に入ることなどはあるんでしょうか。

○中山高齢社会対策部長 都のガイドラインにおきましては、宿泊サービスを提供した場合に、事業所は利用者の心身の状況や、その他必要な事項を記録するよう定めております。
 これまで夜間の調査は行っておりませんが、昼間の調査におきまして、宿泊サービスの利用状況や夜間の人員体制、設備の状況などを、ガイドラインに沿って記録や帳票類などにより確認を行っております。

○大山委員 記録するようになっているのでということですけれども、介護保険法でのデイサービス事業者の最近の三年間の処分を見ると、人員基準違反、それから虚偽報告、虚偽の指定申請によって、虚偽がこんなに重なったので指定取り消しに一件なっていますし、虚偽の指定申請で指定の一部効力停止六カ月が一件、それから、不正請求で指定の全部の効力の取り消し三カ月が一件などです。
 報告との違いなどは、やはり実地で見ることも必要なんじゃないんでしょうか。ですから、必要があれば、大変ではありますけれども、夜間も調査に入るぐらいのこともやってもらいたいと思っています。
 陳情者の理由の中には、宿泊サービスにおける利用定員は、デイサービス利用定員の二分の一以下とすると定められているにもかかわらず定員を超えているとなっていますけれども、このような実態も把握してほしいと思っています。
 ショートステイや特養ホームが圧倒的に不足している中で、デイサービスの宿泊を利用せざるを得ないという状況になっているわけです。デイサービスでの宿泊サービス事業の基準をつくるとともに--基準をつくって届け出制にしたということは重要ですよ。しかし、同時に、ショートステイだとか特養ホームの整備などはどう進んでいるでしょうか。

○中山高齢社会対策部長 ショートステイや特別養護老人ホームの整備のお尋ねでございますけれども、平成二十五年十一月一日時点の開設数で見ますと、ショートステイは五百七施設、定員は六千三百二十九名、特別養護老人ホームは四百五十四施設、定員は四万百五十名となっております。
 都は、特別養護老人ホームを初めとする介護基盤の整備を進めておりまして、平成二十二年四月からの三年間で見ますと、ショートステイは定員約一千二百名、特別養護老人ホームは定員約三千九百名、それぞれ増加をしております。
 今後とも、介護基盤の充実に努めてまいります。

○大山委員 二十二年と比べると一千二百名、それから特養ホームは一一%増加しているんだということなんですけれども、まだまだ、その要望からすれば、需要からすれば圧倒的に足りないというのが現状です。そのために、ショートステイなども、急な対応は極めて難しい状況になっています。
 この陳情については、例えば理念を持って良心的に実施している、デイサービスの宿泊事業をやっている事業者もありますので、法整備ができるまで一律に廃止することは、現実的には無理なことなどもありますけれども、高齢者の尊厳を守り、よりよい処遇ができるように、高齢者が安心して暮らせるようにするためにという陳情者の趣旨を尊重したいと思います。
 以上です。

○まつば委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○まつば委員長 起立少数と認めます。よって、陳情二五第六二号は不採択と決定いたしました。

○まつば委員長 次に、陳情二五第六六号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○熊谷障害者医療担当部長 お手元にお配りしております請願・陳情審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 整理番号8番、陳情二五第六六号、精神病院の保護室に六百日間入っている患者への知事の改善命令の不履行に関する陳情は、多摩市の尾嶋宏治さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都において、府中市の精神病院、根岸病院に対し、措置入院患者A子、無職、三十四歳に関する猪瀬都知事による処遇改善措置命令を、即時履行させていただきたいというものでございます。
 現在の状況についてでございますが、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律は、第三十八条の四におきまして、精神科病院に入院している患者またはその保護者が、都道府県知事、以下、知事と申しますが--に対して、入院先の病院管理者へ、患者を退院させることを命じることや、処遇の改善のために必要な措置を講じることを命じること、以下、退院等の請求といいますが--を求めることができると規定しております。
 また、同法におきまして、知事は、患者またはその保護者から退院等の請求を受けたときは、その内容を精神医療審査会、以下、審査会と申しますが--に通知し、審査を求めるとともに、審査会は、その結果を知事に通知しなければならないとされています。知事は、審査会におきまして、請求内容が適当との判断がされた場合には、病院管理者に対して、必要な措置をとることを命じるとともに、請求者に対して、審査結果及びこれに基づいてとった措置を通知しなければならないこととされています。
 本件は、平成二十五年一月に、措置入院患者の保護者から都に対して処遇改善請求が提出され、審査会で審査した結果、入院形態の変更などの処遇改善が必要と認められたため、都は、病院管理者への改善指示や保護者への通知を行いました。その後、九月に病院管理者からの改善状況報告を受け、その報告内容を確認するために、十月に立入検査を実施いたしました。
 現在、患者への対応などについて、保護者と病院の考え方が異なっており、都は、立入検査の結果及び患者の病状、治療状況を踏まえ、患者の人権に配慮した対応を慎重に検討しているところでございます。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○まつば委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○和泉(武)委員 採決に当たり、都議会自民党として意見を述べます。
 本陳情を実質的に審査するには、一個人のプライバシーにかかわる情報を執行機関に求め、また、医療に関する専門的知見に基づいて、質疑を通じてより詳細に真実を明らかにしていくことが不可欠となります。
 また、精神疾患というデリケートな問題でもあり、委員会として議論することは不適切かつ荷が重過ぎます。
 執行機関は、先ほどの説明にもありましたが、入院形態の変更など患者への対応等について、保護者と病院側で考え方に相違が生じていることから、患者の病状、治療状況等を考慮し、患者の人権に配慮した適切な対応を慎重に検討しているということでございますので、これを尊重するのは当然であります。
 一方、本件は行政処分行為にかかわる問題であり、加えて司法救済を求める道もあるわけであり、そういう法令諸行為について議会が可否を論じ、結論を出すということは、これらの法令諸行為に予断を与えることになりかねず、地方議会の委員会の権能としては不適切と思料します。よって、本件は不採択とすべきものであります。
 以上でございます。

○大山委員 意見を述べます。
 この陳情については、プライバシーに深くかかわることですし、実際、福祉保健局もかかわって、保護者や根岸病院と調整しているということを聞いています。何より、A子さん本人の人権を保障し、最善の治療や治療環境、療養環境を保障できるように、福祉保健局には今後とも丁寧に対応していただくということを要望し、願意の趣旨を尊重する立場であるということを表明します。
 以上です。

○まつば委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○まつば委員長 起立少数と認めます。よって、陳情二五第六六号は不採択と決定いたしました。
 以上で請願陳情の審査を終わります。
 以上で福祉保健局関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願陳情中、採択と決定いたしました分につきましては、執行機関に送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時三十三分散会

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