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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第四号

平成二十五年三月十九日(火曜日)
第七委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長大津 浩子君
副委員長遠藤  守君
副委員長早坂 義弘君
理事三原まさつぐ君
理事三宅 茂樹君
理事門脇ふみよし君
加藤 雅之君
くりした善行君
岡田眞理子君
伊藤まさき君
ともとし春久君
野島 善司君
斉藤あつし君
大山とも子君

欠席委員 なし

出席説明員
福祉保健局局長川澄 俊文君
次長梶原  洋君
技監前田 秀雄君
総務部長中川原米俊君
指導監査部長高原 俊幸君
医療政策部長浜 佳葉子君
保健政策部長高橋 郁美君
生活福祉部長小林 秀樹君
高齢社会対策部長中山 政昭君
少子社会対策部長桃原慎一郎君
障害者施策推進部長山岸 徳男君
健康安全部長中谷 肇一君
企画担当部長篠原 敏幸君
事業調整担当部長萱場 明子君
医療改革推進担当部長笹井 敬子君
医療政策担当部長小林 幸男君
地域保健担当部長松浦 慎司君
生活支援担当部長市川郁美子君
施設調整担当部長枦山日出男君
事業推進担当部長廣瀬  豊君
障害者医療担当部長熊谷 直樹君
食品医薬品安全担当部長鈴木 達夫君
感染症危機管理担当部長清古 愛弓君

本日の会議に付した事件
福祉保健局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成二十五年度東京都一般会計予算中,歳出,債務負担行為 福祉保健局所管分
・第五号議案 平成二十五年度東京都母子福祉貸付資金会計予算
・第六号議案 平成二十五年度東京都心身障害者扶養年金会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第六十四号議案 障害者自立支援法施行条例の一部を改正する条例
・第六十五号議案 東京都指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第六十六号議案 東京都障害福祉サービス事業の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第六十七号議案 東京都指定障害者支援施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第六十八号議案 東京都障害者支援施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第六十九号議案 東京都指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第七十号議案 東京都指定障害児入所施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第七十一号議案 東京都地域活動支援センターの設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第七十二号議案 東京都福祉ホームの設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第七十三号議案 東京都障害者介護給付費等不服審査会条例の一部を改正する条例
・第七十四号議案 東京都障害児通所給付費等不服審査会条例の一部を改正する条例
・第七十五号議案 東京都障害者支援施設等に関する条例の一部を改正する条例
・第七十六号議案 東京都肢(し)体不自由者自立ホーム条例の一部を改正する条例
・第七十七号議案 東京都児童福祉施設条例の一部を改正する条例
・第七十八号議案 東京都立療育医療センター条例の一部を改正する条例
・第七十九号議案 東京都立多摩療育園条例の一部を改正する条例
・第八十号議案 東京都立重症重度心身障害児者施設条例の一部を改正する条例
・第八十一号議案 東京都立総合精神保健福祉センター及び東京都立精神保健福祉センター条例の一部を改正する条例
・第八十七号議案 東京都国民健康保険調整交付金条例の一部を改正する条例
・第八十八号議案 東京都介護福祉士等修学資金貸与条例を廃止する条例
・第八十九号議案 東京都特別養護老人ホームの設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第九十号議案 東京都指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第九十一号議案 東京都指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第九十二号議案 東京都指定介護予防サービス等の事業の人員、設備及び運営並びに指定介護予防サービス等に係る介護予防のための効果的な支援の方法の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第九十三号議案 東京都児童相談所条例の一部を改正する条例
・第九十四号議案 食品衛生法施行条例の一部を改正する条例
・第九十五号議案 食品製造業等取締条例の一部を改正する条例
・第九十六号議案 墓地等の構造設備及び管理の基準等に関する条例の一部を改正する条例
・第百二十九号議案 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター中期計画の認可について
請願の審査
(1)二四第三九号 東京の待機児童の解消と「保育の質」の向上のための予算増額に関する請願
付託議案の審査(説明・質疑)
・議員提出議案第六号 東京都がん対策推進条例

○大津委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 傍聴人の数についてお諮りいたします。
 本委員会室の定員は二十名でありますが、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに二十名を追加したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○大津委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、福祉保健局関係の予算の調査、付託議案及び請願の審査を行います。
 これより福祉保健局関係に入ります。
 予算の調査、付託議案及び請願の審査を行います。
 第一号議案、平成二十五年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、福祉保健局所管分、第五号議案、第六号議案、第六十四号議案から第八十一号議案まで及び第八十七号議案から第九十六号議案まで及び第百二十九号議案並びに請願二四第三九号を一括して議題といたします。
 予算案及び付託議案については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 要求資料及び請願について理事者の説明を求めます。

○中川原総務部長 過日の厚生委員会でご要求のありました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元の厚生委員会要求資料をごらんいただきたいと存じます。資料は目次にございますように、全部で七項目となっております。
 一ページをお開き願います。二次保健医療圏別NICU病床整備状況といたしまして、都内各二次保健医療圏のNICU病床数を記載してございます。
 二ページをお開き願います。療養型施設数及び療養病床数(医療保険適用・介護保険適用)の推移といたしまして、施設数と病床数の推移を、医療保険適用と介護保険適用に区分して記載してございます。
 三ページをごらん願います。地域密着型サービスの事業所数の推移といたしまして、認知症対応型共同生活介護につきましては、平成十五年から二十四年まで、その他の地域密着型サービスにつきましては、創設された年から二十四年までの各年につきまして、事業所数の推移を記載してございます。
 四ページをお開き願います。宿泊サービスを実施しているデイサービス事業所の届出状況といたしまして、平成二十五年二月一日現在の届け出数及び公表数を記載してございます。
 五ページをごらん願います。平成二十三年度における福祉保健区市町村包括補助事業の補助額といたしまして、五つの包括補助事業の平成二十三年度の区市町村ごとの補助額につきまして、六ページにかけて記載してございます。
 七ページをごらん願います。介護予防・日常生活支援総合事業の実施状況といたしまして、本事業の平成二十四年度の実施保険者について記載してございます。
 八ページをお開き願います。東京都介護福祉士等修学資金貸与事業の新規貸与者数の推移といたしまして、平成十九年度から二十三年度までの新規貸与者数を記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、ご要求のありました資料につきましてご説明申し上げました。よろしくお願い申し上げます。

○桃原少子社会対策部長 お手元にお配りしてございます請願・陳情審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 一ページをお開き願います。整理番号1番、請願二四第三九号、東京の待機児童の解消と「保育の質」の向上のための予算増額に関する請願は、新宿区の,公的保育・福祉を守る東京実行委員会代表の橋本宏子さん外十二万七百二十四人の方々から提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、次のことを実現していただきたいというものでございます。
 第一に、早急に待機児童を解消するため、次の施策を実施していただきたい。
 (1)としまして、区、市、町が認可保育園を増設するための補助制度を拡充すること。
 (2)としまして、区、市、町が公立保育園の改修等を進めるための補助制度を創設すること。
 第二に、民間保育園の職員処遇改善をするために、民間社会福祉施設サービス推進費補助を増額すること。
 第三に、認証保育所の職員処遇の改善と乳児の面積基準の引き上げを行うこと。
 第四に、認可保育園の最低基準を引き上げることという内容でございます。
 現在の状況でございますが、第一につきましては、都は、東京都保育計画におきまして、平成二十二年度からの五カ年で保育サービス利用児童数を三万五千人ふやすことを目標に定め、保育の実施主体である区市町村が、認可保育所に限らず、認証保育所、認定こども園、家庭的保育事業など、地域のさまざまな保育資源を活用して、保育サービスの整備を進められるよう支援を行っております。
 認可保育所のうち、民間保育所の新設、増改築については、安心こども基金による支援に加え、事業者及び区市町村の負担を軽減する都独自の支援策を実施しております。公立保育所の整備費については、平成十八年度に区市町村へ税源移譲されております。
 第二につきましては、民間保育所の運営は、基本的に国が定める保育所運営費負担金で賄われるものでございます。民間社会福祉施設サービス推進費補助は、福祉サービスの向上を目的に、都として望ましいサービス水準を確保するとともに、都民の多様なニーズに対応した施設の努力、実績が報われる仕組みとして実施をしております。
 第三につきましては、認証保育所の運営費補助単価は、認可保育所と同等の運営が可能となるよう、認可保育所の国基準に準じて設定しております。また、面積についても、認可保育所と同水準の基準としております。
 第四につきましては、児童福祉審議会における審議結果を踏まえまして、認可保育所の最低基準の規定を盛り込んだ、東京都児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例は、平成二十四年第一回定例会での議会の議決を経て、昨年四月から施行されております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○大津委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含め、これより本案及び本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○伊藤委員 私からは、保健医療計画の改定について何点かお聞かせをいただきたいと思います。
 近年の保健医療を取り巻く環境は、少子高齢化の急速な進展、医療技術の高度化、専門化などにより、大きく変化をしております。また、医師、看護師等の医療従事者の確保も課題となっております。
 こうした中、都民一人一人が健やかで生きがいのある幸せな生活を送るためには、医療が保健、福祉と連携を図りながら、質の高い医療サービスを、地域において切れ目なく提供していくことが必要であります。
 今年度は、保健医療の施策の方向性を明らかにする、東京都の保健医療計画の第五次改定の年度となっており、現在、改定作業が大詰めを迎えていると伺っております。
 そこで、まず、保健医療計画の第五次改定のこれまでの検討経過についてお伺いをいたします。

○浜医療政策部長 保健医療計画の改定に当たりましては、学識経験者、医療関係団体、区市町村、保険者及び公募都民などで構成する東京都保健医療計画推進協議会のもとに、平成二十三年五月に改定部会を設置いたしまして、具体的な検討を重ねてまいりました。
 また、計画素案につきまして、医療関係団体や区市町村への意見照会を行いますとともに、都民向けのパブリックコメントを実施いたしました。
 都では、これらを踏まえまして計画案を作成し、先月八日、東京都医療審議会へ諮問いたしました。

○伊藤委員 保健医療計画は、平成元年に策定した後、今回が五回目の改定となっております。前回の計画改定時は、医療法の改正によりまして、がん医療や救急医療など四疾病五事業について保健医療計画に明示し、医療連携体制の構築に取り組んでいくことなどが大きな改定点でありましたが、今回の保健医療計画の改定の主なポイントについてお伺いいたします。

○浜医療政策部長 今回の改定では、高齢化の急速な進展や社会状況の変化などを踏まえ、精神疾患医療、災害医療及び在宅療養を、重点的に取り組む課題と位置づけております。
 精神疾患医療については、近年の患者数の増加等を踏まえ、精神疾患患者に対する医療提供体制や認知症対策の充実を図ってまいります。
 災害医療につきましては、東日本大震災を踏まえ、大規模災害発生時に円滑に医療機能の確保が行えるよう、災害医療体制を一層強化いたします。
 在宅療養につきましては、今後の急速な高齢化に伴ってニーズの増加が見込まれることから、地域医療体制の充実を図っていくこととしております。

○伊藤委員 精神疾患医療、災害医療、在宅医療と、この大きな三つの柱が、今回、盛り込まれるということでございます。
 東京の医療環境は、他県と違う大都市ならではの状況があります。
 例えば、区部を中心に高度専門医療を担う病院が集中し、こうした病院には、都民のみならず、全国から広く患者が集まるとともに、そこで従事する医師の数も多く、結果的に東京は、人口当たりの医師数が全国平均を大きく上回っております。
 また、公共交通網が高度に発達していることなどから、都民は、居住している地域を超えて、広範に医療機関を受診している状況も見られます。
 一方、都内の状況を見ますと、私の地元の葛飾区を含む区東北部保健医療圏では、人口十万人当たりの医師数や病床数が、いずれも東京都平均を下回っておりますが、区中央部保健医療圏のように、特定機能病院など高度医療を担う病院が集中し、人口十万人当たりの医師数や病床数が、いずれも東京都平均を大きく上回っている圏域もあります。
 また、がん医療について見ますと、やはり区中央部のように、がん診療連携拠点病院が多く整備されている圏域もあれば、区東北部のように、圏域内に拠点病院が一つもないという圏域もございます。
 医療機関は自由開業制が前提となっており、どの地域でどのような医療を提供するかは、開設者の、医師の裁量の中で決められるということが、法的には定められているわけであります。行政の考えだけでは整備を進められず、結果として、圏域ごとにさまざまな状況となってしまうことは理解できます。しかし、そのような状況にありましても、都は、限りある医療資源を最大限に活用し、都の特性を踏まえた医療提供体制を整備する必要があると考えますが、所見を伺います。

○浜医療政策部長 医療提供体制の整備は、基本的に複数の区市町村から成る二次保健医療圏を単位に推進しておりますが、各圏域の保健医療資源の状況や、疾病、事業ごとの特性なども踏まえて体制整備に取り組んでおります。
 例えば、がん医療については、がん診療連携拠点病院を初め、東京都認定がん診療病院、東京都がん診療連携協力病院を整備し、都内全体のがん医療提供体制の充実に努めております。
 また、周産期医療につきましては、ハイリスク妊産婦や低出生体重児の増加等を踏まえ、都全体を一つの圏域として、NICU三百二十床を目標に整備を進めております。
 今後とも、都の地域特性を踏まえた医療提供体制の整備を進めてまいります。

○伊藤委員 病床の適正配置の問題については、昨年十一月の当委員会事務事業質疑において議論をさせていただきましたし、遠藤副委員長も、大変長らくこの問題にかかわってきておられます。
 病床整備の基準となる基準病床数は、全国一律の算定式となっており、都道府県が地域の医療ニーズを反映できる仕組みとなっていないことから、都では、国に対し、繰り返し繰り返し提案要求を行ってきていると伺っております。これについては、引き続き、国に対して制度の見直しを求めていくことを、改めて強く要望したいと思います。
 ところで、保健医療計画には、疾病、事業ごとの、さまざまな都の取り組みが示されております。こうした取り組みを、都として着実に進めていくことはもちろん重要でありますが、計画の推進には、都の取り組みとあわせて、住民に最も身近な区市町村の取り組みも大変重要であります。
 区市町村は、日常生活を支える健康づくりの推進や、疾病の予防、簡易な病床の対応から、在宅医療介護サービスに至るまで、住民に最も身近なところでさまざまな取り組みを行っております。
 医療提供体制の整備について見ると、区市町村は、初期救急医療体制の整備や在宅療養にかかわる取り組みを推進するほか、地域のニーズをかなえていくために、独自に病院を誘致したり、みずから公立病院を設置しているところも、最近では見られます。
 地域医療の確保に積極的に取り組む区市町村に対し、都として支援を行っていくべきと考えるが、所見を伺います。

○浜医療政策部長 初期救急医療や在宅療養など、地域医療の確保に向けては、住民に身近な区市町村が、地域のニーズに的確にこたえながら取り組んでいくことが重要でございます。
 都は、こうした取り組みを推進するため、区市町村包括補助事業等を活用した初期救急医療体制の整備や在宅療養体制の構築などの支援を行うほか、区市町村独自の具体的な取り組みに対しましても、参考となる事例の紹介などを含め、さまざまな支援を行っております。
 今後とも、区市町村が地域の実情に応じた施策の展開ができますよう、きめ細かく支援してまいります。

○伊藤委員 各地域の状況というのは、ばらばらでございますので、引き続き、きめ細かく支援をしていただきたいというふうに思います。
 保健医療計画の改定に当たっては、これまで、区市町村や東京都医師会等の関係団体、外部の学識経験者などと議論を重ね、やっとここまでまとまってきたというところだと思います。この計画は、今後五年間の東京都の保健医療に関して施策の方向を明らかにした計画であり、その実行には大きな期待を寄せております。
 計画を推進していくためには、策定してからの進行管理が重要でありますが、今後どのように進行管理を行っていくのか、お伺いをいたします。

○浜医療政策部長 都では、東京都保健医療計画推進協議会において、毎年、取り組みの進捗状況などについて評価、検証を行うこととしております。
 保健、医療、福祉をめぐる社会状況の変化につきまして、取り組みの見直しを行うなど、的確に対応しながら、計画の円滑な推進を図ってまいります。

○伊藤委員 計画は全体で五年ということでありますけれども、毎年毎年、見直しをしていただいて、このチェックをしていただくということでございます。
 高齢化が進んだり、また、災害の対応、ほんとに状況はどんどん変わってきております。計画の適切な進行管理のもと、区市町村や関係団体などとも十分連携を図りながら、一体となって計画の推進に取り組んでいただくことを要望いたしまして、質問を終わります。

○三原委員 猪瀬知事の施政方針演説でも、たしかおっしゃったと思いますけど、福祉と保健の予算を一兆円から組みましたというようなお話がありました。東京都の一般会計、約四兆六千億ぐらいですか、そのうち福祉と保健という分け方ですると、皆さんご承知のことでしょうけど、正確には一兆百九十七億円でございます。
 大体、一兆円を超えたというと、どういうところかなというふうに調べてみましたら、茨城県が人口三百万ぐらいですか、予算が一般会計は一兆一千億ぐらいなんですね。それから、名古屋市が一兆二百億円ぐらいです。ですから、茨城県議会議員さん、何十人もおられる。名古屋の市会議員さん、何十人もおられる。そういう人たちが審議される予算と、十四人でやっている福祉と保健の予算と、同じというわけですから、これは議員の責任も大きいし、また、それを実際に実現される理事者側の局長さん以下、病院経営本部長も入るでしょうけど、自信と責任を持って、茨城県を牛耳っているぐらいのつもりで、ぜひしっかりと業務執行してもらいたいな、こう思って、ちょっと一兆円の予算を知事がおっしゃったんで、そのことをあえて触れて、理事者側と我々議員とが一体となって、しっかりと福祉と保健、都民の福祉のために頑張ろうと、こういうことを申し上げたわけでございます。
 先ほどの理事会で、余り重複した質問をしないようにして、議事を円滑に進めましょうよということでございましたので、そういうことに協力しなくちゃいけないんですけど、実は、けさの新聞を見て、私、びっくりしたんですけど、都市整備局の四十歳の主事が、脱法ドラッグを吸って救急搬送されるような事態があったと。我々は、本会議や委員会でも、そして私も、しつこく脱法ドラッグをいってきているんですけど、まさか東京都の職員の人がそういう事態に、巻き込まれているんじゃないですね、手を出しているとは夢にも思いませんでした。福祉保健局の職員でなくてよかったなというのが、私の個人的な感想なんですけどね。それほど脱法ドラッグというのは重大なことになってきているということを、もう一遍、認識して、あえて重複もしますが、いわせていただきたいと思います。
 ちょっと前になりましたけど、武蔵野市の吉祥寺で女性の方が夜襲われたと。二人の少年が犯人ということになっているようですが、その一人もやっぱり脱法ドラッグをどうも吸引していたというか、そういう事実があるやに聞いております。
 最近、犯罪があるたびに脱法ドラッグが絡んでいるというようなことを見ますと、東京が国に先駆けて脱法ドラッグの条例をつくったわけですし、ますます先駆的に対応していくということが重要だと思っているわけでございまして、重複しますがお許しいただいて、まず国の方の指定薬物、現在どうなっているのか。それから、今まで指定薬物になったものの中から、麻薬や何かに格上げして処分、対処するというのもありますから、そういう変動もあわせて教えていただきたいと思いますし、東京都の知事指定薬物が条例でできるようになっておりますが、これの最近の状況を教えてください。
 それから、せっかく東京都がそういう先進的事例で対応していますから、大阪府も条例つくりましたが、ぜひ他県の自治体との連携を密にしてもらいたいと思うんですけど、そういったことも、どんなふうに作業をされているかということ。
 それからもう一つ、従来、懸案でありましたけど、個々の薬物を指定薬物にしていくよりも、基本的な構造が同じものを包括して指定しようというのも、ぜひやるべきだと、やった方がいいなというのが理事者側のお考えだったと思うんですけど、実際に包括指定というのが行われているように聞いていますが、その辺の状況もあわせて教えてください。

○鈴木食品医薬品安全担当部長 平成十九年の薬事法改正によりまして指定薬物制度が導入されてから、これまで百五薬物が指定薬物として指定されております。なお、このうち十三薬物が麻薬に指定され、薬事法の指定薬物から削除されたため、現在、薬事法による指定薬物は九十二薬物でございます。
 平成十七年の都条例制定から平成二十四年十二月までに、十四の薬物を知事指定薬物といたしました。これら十四薬物は、すべて麻薬または薬事法の指定薬物として指定されたため、知事指定薬物としては失効いたしましたが、全国的に規制されております。
 現在、知事指定薬物として都条例で規制されている薬物は、ことし二月に指定した八薬物でございます。このうち、一薬物は海外での乱用が確認されたため、国内で流通する前に規制したものでございます。
 なお、ことし二月に指定いたしました知事指定薬物については、広域的な規制につなげるため、他の条例制定自治体にも情報提供を行っております。現在までに、大阪、愛知、徳島の三府県が、都からの情報に基づき、都と同じ八薬物を、三府県の条例に基づく知事指定薬物として指定しております。
 包括指定の導入につきましては、昨年、第一回定例会の厚生委員会で理事からご意見をいただき、さらに都議会からも意見書が出され、国に提案要求をしていたところでございますが、本年二月二十日、国が、薬事法の指定薬物を包括指定する省令を交付しております。省令は、今月二十二日に施行されることが決定しておりまして、施行されると、新たに大麻成分類似の七百五十九薬物が薬事法の指定薬物として規制されるため、薬事法の指定薬物は、合計八百五十一薬物となります。

○三原委員 包括指定のおかげで八百五十一の指定薬物ができるということで、かなり大きな網をかぶせたという感じがいたしますので、非常に効果があるのかなと思いますし、特に東京都が海外で流行しているものを先取りして指定したというのは、これはもう極めていいことで、皆さん方のご努力を本当に高く評価したいと思います。
 ただ、最大の難点は、簡易検査みたいに何か試薬を入れてやると、すぐこういうものを、脱法ドラッグを使っているとかいうようなのを判定する装置というか機械というか、そういうものが開発されると、もっと取り締まりやなんかに効果的なんだろうと思うんですけど、今の時点では、実際にこれ、所持しているようなものを手に入れて、分析して、これは脱法ドラッグの指定薬物だと、こういうふうになるのには、多分、二、三カ月かかるんだろうと思います。
 それだけ大変なんですけど、これはなかなか、ほかの麻薬類と違って難しいところでありますが、東京都は研究センターを持っていますから、ぜひ努力をしていただきたいなと思います。
 それから、今まで、大体、今から十年ぐらい前は、店舗を構えてそこで売る、もしくは路上にトランクみたいなのを開けて売って、何か危ないなと思ったら、ぱっとしまって逃げちゃうと、こういう販売の仕方を脱法ドラッグでやっていたんですけど、局のご担当の皆さんのご努力で、九十三あった店舗が六十五店舗ぐらいに減ってきているという報告もいただきました。大変地道な努力だと思いますが、こういうことを重ねていくしかないと思いますので、ぜひよろしくお願いをいたします。
 そして、今は時代とともに、インターネットによる販売、あるいは広告というのがかなりあるようで、それについても、本会議質問なんかでも出ていましたけれども、あわせて、インターネットや何かで興味を持った人が脱法ドラッグとか何とかと検索すると、警告がばっと出るようにやっていこうということのようです。時代に合ったそういうインターネットによる広告とか販売、さらには通信販売ですかね、代引きか何かでもって売ろうということで、それは都が、トラック業者さん、代引き扱い運送業の人に、去年の末に、そういうのに加担をしないように協力してくださいというお願いもしているわけですが、そういうふうに販売形態がだんだん変わってきていますので、そういう時代に合わせた販売の取り締まりとか、あるいは警告の発し方というのがあると思いますが、これについて状況を教えてください。

○鈴木食品医薬品安全担当部長 都では、条例による知事指定薬物や薬事法指定薬物を指定した際に、都内にある違法、脱法ドラッグのインターネット販売業者や通信販売業者に、書面や電子メールで警告を行っております。これにより、都内では、販売を取りやめたインターネット業者や通信販売業者を確認しております。都では、警告による効果が上がっているものと考えております。
 また、昨年六月に、十三のインターネットプロバイダー事業者と意見交換会を実施し、薬事法指定薬物を含有する違法ドラッグや、違法、脱法ドラッグの規制状況等について情報提供するとともに、販売業者に対する注意喚起への協力を要請いたしました。
 さらに、昨年十二月には、通信販売による取引を規制するため、運送事業者等の団体に対し、宅配時の代金引きかえサービスの自粛の協力を要請いたしました。
 来年度は、こうした取り組みに加えまして、インターネットの検索サイトで脱法ドラッグ、合法ハーブなどのキーワードを入力すると、薬物の危険性を訴える警告メッセージを表示する取り組みも開始いたします。
 今後とも、インターネット販売業者や通信販売業者に対する取り締まり、プロバイダー事業者や運送事業者との連携、インターネットを使用した啓発活動等によりまして、インターネットや通信販売への対策を推進してまいります。

○三原委員 ぜひひとつ、とにかく啓発といいますか、しっかりと青少年がそういうものに手を出さないように、興味を持たないようにやっていかなきゃいけないわけで、力を入れていただきたいと思います。
 昔、これは脱法ドラッグではないですけど、「薬やめますか、人間やめますか」という広告が、キャンペーンがあって、我々もしっかり記憶に残っているぐらいですから、随分、効果があったんではないかと思います。これは国がやったんでしょうけど、国とタイアップして、しっかりと青少年に対して啓発をして、脱法ドラッグに手を出しちゃだめですよということをしっかりやっていかなきゃいけないと、こう思います。
 国の方も、議員立法で法律を改正して、麻薬取締官が脱法ドラッグなんかも取り締まれるようにしたいということをいっているようです。議員立法だから、ちょっと当てにならないんで残念なんですけど、そういう機運が国にあるということですから、これもやっぱり我々がしっかり国会議員さんにお願いをして、そういうふうに専門家をふやしていくということが重要だと思います。
 これは最近読んだんですけど、消費者庁も、通販サイトの業者に、特定商取引法違反の疑いがあるということで行政指導をしたと。脱法ドラッグを売る、広告をしたり、買いますよというのをやるのに、事業者名とか、会社がどこにあるとか、代表者がだれだとかということを書かないで、まさに秘密裏にやろうとしているわけですね。
 こういうことを、初めて特定商取引法違反の疑いありということで行政指導したということですけど、これもやっぱり今までなかったことで、大変ありがたいと思います。
 それから、局の方はご存じなんでしょうけど、警視庁も、脱法ドラッグについての青少年の補導活動の強化についてという、脱法ドラッグの取り扱いマニュアルというようないい方でいいのかどうかわかりませんけど、初めて警視庁から各警察署に通達を出しました。
 これは、いろいろ書いてあるんですけど、簡単にいうと、今までは、そういうものを持っていても、余り--これはお香ですからとかいえば、ああ、そうなので終わっていたようですけど、そうじゃなくて、脱法ドラッグといわれるものの中には非常に危険なものが含有されているということを、警察官がしっかり承知をして対応しろということ。
 それから、持っているときに、どうしてこれを手に入れたのか、持っていて、どうしようとしているのか、あるいは一緒にいるお友達がどういうふうにそのことを認識しているのか、そういうこともしっかり調べて、さらに、どこから手に入れたかということを、つまり販売場所、そういうところに対して、遡及的にずっと調査ができるように、しっかり取り組めということ。
 さらには、青少年の健全育成に重大な影響があるので、そういうことをしっかり本人にも教え、状況によっては保護者に通報するということによって、抑止力を発揮させようと、こういうことです。
 今までどうしたか、私もよくわかりませんけど、これはお香だとか、違反ものじゃないんですとかというと、どうもそのまま、また持たせて帰したみたいですけど、今度は所有権も放棄させるということを強くやりなさいと、こういうようなことが、もろもろ書いてあります。
 警視庁も、かなりこれ本気になってくれたなという気がいたしますので、そういうことも含めて、これから青少年健全育成のために、とにかく青少年へ脱法ドラッグを供給することを遮断するという対応が、しっかりやっていかなきゃいけないことだと思いますので、警視庁、さらには国、そして、先ほど、大阪、愛知、徳島でしたか、条例ができているようですけれども、近所の神奈川とか、埼玉とか、千葉とか、もっと働きかけて、ぜひ条例をつくってもらって、対応をしっかり進めていくというふうにすべきだと思いますが、その辺のご意見を伺います。

○鈴木食品医薬品安全担当部長 警視庁と連携した取り組みにつきましては、今年度に入りまして、繁華街を所管する渋谷、池袋警察署を初め、十三の警察署とともに、六十一件の立入調査を実施しております。
 昨年十月には、都の試買調査の結果、違法、脱法ドラッグから麻薬が検出されたことから、都と警視庁が合同捜査本部を設置し、販売店二店舗への家宅捜索を行うとともに、店舗経営者を初め、六名を逮捕するなど、司法警察に当たっております。
 また、昨日には、東京税関、関東信越厚生局麻薬取締部、警視庁及び東京消防庁等による、今後の取り締まり強化に向けた連絡会議を開催したところであり、今後とも、国や都の関係機関と連携して、違法、脱法ドラッグ対策を一層推進してまいります。
 また、近県も含めまして、各県との情報交換等に努めまして、東京都の条例について周知をしていくとともに、違法、脱法ドラッグ対策の強化のために連携してまいりたいと、こういうふうに考えております。

○三原委員 どうもありがとうございました。ぜひひとつ、力を入れてやっていただいて、再び都の職員が脱法ドラッグに手を出していたなんていうことが起きないように、庁内もしっかり引き締めてやっていただかなきゃいけないなと、こう思います。
 ちょっと話題を変えまして、やはり知事が施政方針の中で、高齢者対策をしっかりやりたいということをおっしゃっていて、その中で、高齢者の見守りサポーターというようなものを養成していこうということをおっしゃっていたと記憶しています。
 見守りというのもいろいろありまして、安否の確認もあれば、あるいは生活相談みたいなものもありますし、あるいは生活支援もありますし、さらには認知症の発見みたいなものもあるわけで、幅が広いんですけど、ここでは、長崎で火災がありましたので、認知症のグループホームという認識で、ちょっとお尋ねをしてみたいと思っています。
 この見守りサポーターの中には、認知症の対応というのも入っているだろうと、私は勝手に思っているんですけど、そこで、高齢者の見守りサポーターの養成というのをどういうふうにやろうと考えて、知事はああいうご発言をなさったのか。
 それからもう一つ、同じように、その中でも出てきましたけど、認知症の患者については、直接訪問して診療しましょうという、アウトリーチチームとでもいうんですか、そういうものをつくりたいとか、さらには認知症のコーディネーターを養成して配置したいというようなことが出ておりましたので、高齢者の見守りとアウトリーチチームと、それからコーディネーターと、ちょっと意味が違うかもしれませんけど、高齢者の見守りの中には認知症も入っているはずですから、一括して三つのパターンの内容を教えてください。

○中山高齢社会対策部長 来年度から予定をしております見守りサポーターの養成は、地域で高齢者への緩やかな見守りを行い、異変を発見した際には、地域包括支援センターやシルバー交番に連絡する人材を区市町村が養成する取り組みでございまして、都は、これを包括補助を通じて支援していくものでございます。
 次に、認知症のアウトリーチチームでございますが、来年度、まず四つの二次保健医療圏において、認知症疾患医療センター等の医療機関に配置する予定でございます。このアウトリーチチームは、認知症の診断や治療はもちろん、介護等の制度にも精通した医師、看護師、精神保健福祉士等で構成されるものでございまして、区市町村や地域包括支援センター、かかりつけ医などと連携して、認知症の疑いがある高齢者を訪問し、早期診断、早期対応へつなげていくものでございます。
 また、認知症コーディネーターは、看護師等の医療職を充てることとしておりまして、アウトリーチチームを配置した二次医療圏の十二の区市において、地域包括支援センターを中心に配置する予定としております。
 活動内容としましては、地域のかかりつけ医や介護事業者と連携して、認知症の疑いがある高齢者を訪問し、状態を把握すること、状態に応じて適切な介護サービス等につなげること、医療的な対応が必要な場合には、先ほどご説明したアウトリーチチームに訪問、診断を依頼し、早期診断、早期対応へとつなげることなどを考えているものでございます。

○三原委員 今、四つの二次医療圏で配置をするというお話ですので、残りはまだ八つありますから、八つの二次医療圏のセンターに全部配置をされるんだろうと思いますし、そうすると、かなりの人材を養成しなくちゃいけないんだと思いますので、大変ですけど、ぜひこれはお願いをしていきたいと思います。
 先ほど、伊藤委員の質問にも出てきたので恐縮ですけど、保健医療計画の第五次改定で精神疾患が追加されるというようなお話がちょっと出ました。私は、精神疾患というのは、今の時代の情勢に沿って、うつ病とかなんとかというような精神疾患もあると思うんですけど、むしろ認知症という分野の方が、精神疾患の中で大きなウエートを占めているのではないかという気がいたしますが、認知症について,第五次計画の中でどういう位置づけになっているでしょうか。

○中山高齢社会対策部長 今回の東京都保健医療計画の改定では、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病の四大疾患に、患者数が多く、広く都民にかかわる疾患となっております精神疾患が追加されました。
 そのため、この計画には、認知症対策の強化の項目を盛り込みまして、四つの目標を掲げております。
 第一には、地域連携の推進と専門医療の提供、第二として、認知症の早期発見、診断、対応を可能とする取り組みの推進、第三には、専門医療や介護、地域連携を支える人材の育成、第四としまして、地域での生活、家族の支援の強化でございます。
 それぞれの目標を達成するために、地域における医療介護関係者のネットワークづくり、認知症疾患医療センターの運営、医療従事者等を対象とした研修の実施、認知症高齢者グループホームの整備、若年性認知症総合支援センターの運営等の具体的な施策を、医療、介護の両分野で充実させてまいります。

○三原委員 非常にいいことで、ぜひ、項目が並んだだけで終わらないように、予算をつけて、しっかりと実現していただきたいと思います。
 今お話出ましたように、認知症対策は、早期発見、早期診断、早期治療ということで、今までも局のご努力で、あるいは東京都医師会などのご協力で、都民のかかりつけのお医者さんに対して、認知症の対応力を向上する研修をやっていただいていると。さらには、そういったお医者さんをサポートする、認知症サポート医を養成していただいていると、こういうことを承知しておりまして、大変ありがたいことですが、さらにその人材をふやしていただきたいと思います。
 前の委員会でも申し上げたんですけど、かかりつけ医に行っても、認知症の話をしていいかどうかわからないわけですよね。だから、せっかく、かかりつけ医が認知症対応力向上研修を受けておられるならば、簡単でいいですから、認知症のご相談承りますみたいなことを、ちょっと受付の横にでもステッカーを張っておいてくれれば、ああ、ここのお医者さんなら認知症のことを相談していいんだなということがわかるわけで、これは、診療科目がどうとかこうとかって難しいこともあるんでしょうけど、そういうことを抜きに、とにかく都民が非常に気楽にといいますか、余り難しく考えないで、かかりつけのお医者さんに認知症のお話ができるということが重要だと思います。
 それには、ここは認知症のことを相談する、つまり認知症対応力向上研修を受けた医者ですよということをいってもらわないと、そういうことを受けていないお医者さんに相談したんじゃ失礼に当たるんでしょうから、別段お金がかかるわけでも何でもないですから、ちょっとしたステッカーを用意されて、そういう意思表示をしてもらうと相談しやすいと思います。ぜひひとつ、医師会と相談して、そういうふうにやってもらいたいと思いますから、これはよくお願いをしておいて、そこで、認知症の早期発見、診断、治療ということになると、それに対応する人材が必要なわけで、そういった医師の研修も含めて、看護師とか精神保健福祉士とか、そういう人たちの人材養成を、都はどういうふうに考えておられますか。

○中山高齢社会対策部長 都はこれまで、介護事業所職員を対象としました認知症介護研修を実施しております。
 今年度からは、都内十二カ所の認知症疾患医療センターで、地域のかかりつけ医等を対象に、認知症の診断や治療等に関する研修を行っております。
 来年度からは、地方独立行政法人東京都健康長寿医療センターを、都内における認知症医療従事者等の研修の拠点と位置づけまして、各認知症疾患医療センターが実施する研修の充実を図るため、支援を行ってまいります。
 具体的には、各認知症疾患医療センター及び東京都医師会等の関係団体の代表者を委員とする会議を開催すること。二点目としまして、認知症疾患医療センターが実施する研修内容についての専門的な検討を行うこと。三点目としまして、認知症対応における、医師やケアマネジャー等、多職種の連携を進めるための研修カリキュラムの作成などを予定しているところでございます。

○三原委員 なかなか、人材の育成というのは、一日、二日でできるわけではないので大変だと思いますけど、将来、認知症が医療的にも、あるいは福祉の面からも大変重大な課題になりますので、ぜひひとつ、先手先手のつもりで人材の育成に力を入れていただきたいと、こう思います。
 そこで、認知症対応の医療の面と、もう一つの面でいうと、認知症グループホームということが出てくるわけですが、認知症のグループホームの整備について、かなり気を配っていただいていると思いますが、今の状況はどうでしょうか。

○中山高齢社会対策部長 認知症高齢者グループホームは、少人数で共同生活を送る住まいであり、地域における認知症ケアの重要な拠点として、都は、重点的に整備を促進しております。
 平成二十五年三月一日現在の施設数及び定員数は、四百七十六カ所、定員七千七百九十七人でございます。
 整備目標につきましては、第五期高齢者保健福祉計画で定めており、平成二十六年度末までに、定員一万人を整備してまいります。
 都はこれまでも、認知症高齢者グループホームの整備を促進するために、国に先駆けて民間企業等を整備費の補助対象とするとともに、土地所有者がみずから建設し、事業者に貸し付ける場合の補助や、整備状況が十分でない地域の補助単価を一・五倍に加算するなど、独自の取り組みを行っております。
 今後とも、引き続き区市町村の介護ニーズを踏まえながら、認知症高齢者グループホームの整備を着実に進めてまいります。

○三原委員 二十六年度末に一万人というので、この数的な根拠をどこから割り出して一万人ということになるかというのにも、いろいろ議論があると思いますが、でも、とにかく一万人を目標に、約七千八百人分だそうですから、あと二千二百、二年間でぜひ実現をしていただきたい、こう思います。
 そこで、これは認知症グループホームのことだけで今申し上げたんですけど、高齢者のケアつき住まいということが、これからの都政の重大な課題になるということを、既に猪瀬知事は副知事のときからいっておられまして、例の猪瀬プロジェクトなども、そういう発想のもとにスタートしたんだろうと思いますけれども、そのときに、東京モデル一と東京モデル二というのを発表されましたが、東京モデル一は、いわゆるケアつき住まい、モデル二の方は、都市型の軽費老人ホームというふうに私は認識をしております。
 そのケアつき住まいって、いろいろ分け方があって、お年寄り向きに用意するにはえらい複雑怪奇という感じがするので、これを一々やっていると時間がありませんので、その中で、福祉保健局が積極的に進めようとしておられる医療・介護連携型ケアつき高齢者住宅といいますか、これについては、現況、どういうふうに進んでいますか。
 たしか私も、日野にできた第一号を視察に行った記憶がありますけれども、その後の状況、それから、実際に既に幾つかオープンしていますから、利用者がどういうふうな認識を持っておられるか。医療と介護が連携したグループホームというのは、これからの非常に貴重なモデルケースなんで、状況を教えてください。

○中山高齢社会対策部長 東京都医療・介護連携型サービスつき高齢者向け住宅モデル事業でございますが、このモデル事業の実績としましては、これまで十一件、戸数にして四百戸を選定し、そのうち七件、二百五十四戸が現在開設をしております。
 選定した十一件でございますが、社会福祉法人と医療法人が連携した事業運営や、区市が所有する公有地を活用した整備、夜間も利用が可能な介護サービスを併設したものなど、それぞれ特色のある住宅となってございます。
 平成二十五年度につきましては、計三回の公募を予定しておりまして、予算規模では新規十件の選定を予定しております。
 これまで開設した住宅の入居者からは、スタッフが二十四時間常駐しており、どんなささいなことでも親身になって相談を受けてくれるので助かるという声や、デイサービスを併設している住宅の入居者からは、併設のデイサービスでのリハビリの機会がふえたことで、一人で歩いて買い物に行けるようになったという声、また、訪問看護ステーションを併設している住宅の入居者からは、持病があるが、ぐあいが悪くなると、併設の訪問看護ステーションから看護師の方が自分の部屋まですぐ来てくれるので安心といった、この事業を評価する声が多く寄せられているところでございます。

○三原委員 利用者のご意見と同じように、私も、なかなかいいだろうなというふうに感じます。
 高齢者が一番求めているのは、介護であり、医療でございますから、それが連携されていて適切な対応があるということは極めて重要で、これはモデルケースというふうに考えています。既に十一件、また、来年度もたしか十件ぐらい目標にしておられるように聞いていますけど、そういうことをもっと積極的に進める策をさらに考えていただくことが重要だなと思いますので、これもぜひよろしくお願いをいたします。
 そこで、もう一つの東京モデル二の方での都市型軽費老人ホーム、これはどのように、今、整備を進めようとしておられますか。

○中山高齢社会対策部長 都市型軽費老人ホームでございますが、本年三月一日現在、十六カ所、定員二百七十一人分が開設をしております。今後、開設を予定している施設は、十九カ所、定員三百五人でございます。
 整備目標としましては、平成二十八年度末までに、定員二千四百人分を整備するものでございます。整備に当たりまして、都は、みずから建物を整備し、運営事業者に賃貸する土地所有者への補助や都有地の活用など、独自の支援策を実施しておりまして、来年度は、整備費の補助単価を増額して、整備を促進してまいります。

○三原委員 今お話のあった、土地所有者の方が建物を整備して、運営事業をやっている方にお任せをするというやり方は、非常にいいのではないかなという気がします。たしか三月に説明会をやる募集をしたと思いますが、状況はどうですか。

○中山高齢社会対策部長 都市型軽費老人ホーム等、高齢者の住まいの整備を促進するために、都は、土地所有者がみずから建物を建設し、事業者に貸し付ける場合に、独自の補助制度を設けております。
 この制度の内容を土地所有者に理解していただき、積極的な活用を促すために、今月二十七日、高齢者の住まいに関する施設整備費補助制度説明会を開催いたします。説明会の開催は、昨年度に続き二回目でございますが、今回は、都市型軽費老人ホーム、認知症高齢者グループホームに加えまして、サービスつき高齢者向け住宅についても、施設の概要や補助制度の内容について説明を予定しております。
 説明会の開催につきましては、一般紙のみならず、業界誌も含め、広くマスコミに情報提供を行いました。昨日三月十八日現在、募集予定数の二百六十名を大きく超えまして、三百名以上の方からの参加申し込みを受け付けているところでございます。

○三原委員 二百六十人ぐらいの参加見込みが、三百人を超えるということですから、なかなかいい制度だというふうに思いますし、もっともっとPRをしていただければ--特に二十三区の周辺区などには、自己所有の土地を駐車場などにして、将来どうしようかなというふうにお考えの方があると私は思いますので、もっともっと不動産業者などを通じてPRをしていただく必要があるなと思います。
 たしか補助金も一人頭四百万ぐらい出るはずですから、二十人ぐらいの方に入居いただく施設をつくろうと思えば、八千万とか一億円とかという補助金が出る理屈になりますから、事業をおやりになる方から見ると、自己資金が非常に少なくて済みます。しかも、自分で運営をしろといわれると、そういうノウハウがないから腰が引けてしまいますけど、委託して専門の方にやってもらうということですから、非常にいいんだと思いますので、高齢者のケアつき住まいを確保していくためにも、これはもっとしっかりPRをしながらやってもらいたいと思います。
 もう一つ、都市整備局さんも、似たような、空き家を改修してそういう施設にする場合は補助金を出しますというのをやっているということですが、こっちの方は、新聞報道が正しいかどうかわかりませんけど、反応が非常に悪いらしいんですね。改修で補助金が少ないのか、なかなか、改修しただけで施設として運営するのは難しいとか、そういう事情があるのかもしれませんが、これはもう少し福祉保健局がソフトの面を都市整備局にバックアップしてあげて、そういう施設もきっとあるだろうと思いますから、改修でもやれます、新築でもやれますという、両方を、ひとつうまく協力し合いながらやってもらったらいいなと、こう思っておる次第です。
 そこで、この間の長崎の事件もそうですし、ずっと前に群馬県の、たまゆらという施設が火災になってから、この問題が大きくクローズアップされてきていますけれども、消防法上の規定で、二百七十五平米未満の施設はスプリンクラーを設置しなくてもいいということのようですが、現実に、長崎の場合は、二百七十五平米に対して二百七十平米という非常に微妙なところで、うまく線が引かれていたといいますか、結果的にスプリンクラーの設置がなかったわけです。
 グループホームという施設は、高齢者とか認知症の方とか、あるいは障害者の方とかというのですから、そういう方がおられる施設に、スプリンクラーとか火災報知機とかなかったら、それはもう、どうにもなりませんよね。健常者が住んでおられるお宅だって、火災が起きると死傷者が出るという状況ですから、ましてそうじゃない方がお住まいであれば、とても無理です。それから、ご近所と協力して助け合いましょうといったって、それはもう、ご近所が助けに行くころは危なくて入れませんから、したがって、ご近所の協力というのはなかなか、デスクワークとしてはできるんですけど、実態ではできない、こう思わなきゃいけないですね。
 そうすると、スプリンクラーをつけるのが、もう必要最低条件という感じがしますので、そこを、まず東京がどうなっているかということと、もっとしっかり指導していかなきゃいけないんじゃないかなと思いますが、どうでしょうか。

○中山高齢社会対策部長 スプリンクラーの設置は、初期消火の最も有効な手段の一つでございまして、施設の規模にかかわらず、すべての施設で設置することが望ましいというのが、私ども東京都の考え方でございます。
 こうした考え方に立ちまして、都は、平成十九年度から、消防法施行令でスプリンクラーの設置が義務づけられていない、延べ床面積が二百七十五平方メートル未満の施設も対象に、独自の補助制度を創設しております。
 その後、国においても補助制度が創設され、現在では、国の補助単価、これは一平米当たり九千円でございますが、これに上乗せして、二百九十万円を上限とした都の補助としております。
 本年三月一日現在、都内の認知症高齢者グループホーム四百七十六カ所のうち、四百六十八カ所がスプリンクラーを設置済みでございます。整備率は九八%、八カ所が未設置の状態でございます。
 この八カ所につきましては、いずれも現行消防法令上は義務違反がない状態でございますが、都は、先ほど申し上げた考え方に沿いまして、これまでも区市や消防と連携しながら、スプリンクラーの設置を強く指導しております。
 その結果、未設置の施設八カ所中、五カ所につきましては、設置することを前提に検討しております。また、建物構造上の問題を抱える残りの三カ所につきましても、設置もしくは施設そのものの移転に向けた指導を、現在、強力に行っているところでございます。
 なお、国に対しましては、消防法施行令上、設置が義務づけられていない、延べ床面積二百七十五平方メートル未満の施設を設置対象に加えることや、国が行う補助事業の補助単価を引き上げること等につきましても、継続的に提案要求をしております。

○三原委員 ちょっと不勉強だったんですけど、今教えていただいて、ちょっと安心をいたしましたというか、四百七十六の認知症グループホームのうち、最後の三カ所だけが、にっちもさっちもいかないというか、なかなか大変なんだと。あとはどうにかと、こういうことのようですから、その三カ所になったから安心じゃなくて、三カ所が危ないと思ってくださいよ。そこでまた事件が、火災などが起きたら、ほんとに、東京都全体のそういう施設に皆さんが努力してご指導してこられたのが水の泡になっちゃいますから、ぜひひとつ、三カ所も何とか設置されるような方法で努力をしていただきたいと思います。
 いろいろ申し上げてきましたが、高齢者のケアつき住まいというのが、これからの東京都政の中の福祉部門で、極めて重大な案件になってくると。だんだんそれがふえてくるということは間違いないんですけど、私は、かねてから、高齢者のケアつき住まいを含めて、障害者の方も入れて、ケアつき住まいの一つの手段として、都営住宅を活用するということが重要だということをいい続けてきました。
 今、住宅供給公社では、二カ所でモデルケースをやっておられますけど、モデルケースをつくって検証してみないと答えが出ないというほど難しくないと、私は思うんですよ。今まで、福祉保健局がグループホームだの何だの、たくさん施設をやらせておられるわけですから、そういうノウハウを使えば全然問題はないので、都民の貴重な財産である都営住宅を、そういう方向で活用するということが重要だと思うんです。
 本来は、都営住宅は、お若い方から高齢者の方まで、一つの団地の中にみんなでお住まいをいただいて、いわゆる団地内の自治というようなものが活発に行われて、非常に住みよい場所だというふうになっていただくのが理想なんですが、現実は、約六割が高齢者ということになっておられまして、もはや高齢者の住宅といっても過言ではない状況になりつつあります。
 したがって、無理やり高齢者用のケアつき住宅にしようというんじゃないわけで、もう既に高齢者の方々がおられるんですから、むしろそれにケアをつけるというふうに認識してもいいと思うぐらいですね。
 実は、この間の二月の本会議で包括外部監査人さんが報告された中にも、そのことがちゃんとうたってありまして、私もそのときはすっと聞き流してしまったんですけど、後で出された報告書を丁寧に読んでみると、都営住宅を高齢者用の施設に活用したらどうですかということが、極めて遠回しですけど、外部監査もちゃんと指摘しているんですね。
 あえて読みますけど、私が申し上げたように、都営住宅の居住者は高齢化が進んでいて、六十五歳以上が五九%を占めています、しかも、建物も年月がたって老朽化しています、そこで、中長期的な維持、更新の計画を行うとともに、高齢者も含めた居住者の生活の安定を図る必要があると。
 ここで、生活の安定を図ると書いてあるんですけど、これはつまり、高齢者や何かに対するケアをどうするかを施設の中に含めろと、こういう意味だと僕は思いますよ。
 さらに、福祉保健局と都市整備局がこれまで以上に連携して、高齢者福祉施設の併設を図られたいと。
 併設というと、今まで、空き地をつくって、そこに何か施設をつくるというようないい方をしてきたんですけど、それは創出用地の活用というような表現で別にありますから、したがって、ここでいう高齢者福祉施設の併設を図るというのは、ケアつき住まいというふうに理解してもいいのではないかと、私は思って読みました。
 もう外部監査人さんですら、そういうふうに指摘をしているんですから、これは皆さん方が、よし、そうやっていこうというわけにはいかないんですけど、都市整備局としっかり連携して--しかも都市整備局は、都営住宅というものは、都民の方が、低所得者の方ですけど、お住まいいただいて、ちゃんと家賃を払っていただければ、事業として成り立っちゃうんですけど、ちゃんと家賃が入るだけだったら、そこに高齢者の福祉的なケアサービスとか、障害者の方のケアサービスとかがみんな含まれたって、家賃はちゃんと入るんですからね。したがって、都営住宅としての機能は失わないんですよ。要は、それをどう積極的に活用するかだと、こういう意味になっていくと思いますから、それは福祉保健局がしっかり発信をしないと、都市整備局側から発信するのは、非常にやりづらいだろうなと思うんですね。
 ですから、そのことをあえて申し上げて、ご意見があれば伺いたいと思います。

○中山高齢社会対策部長 都では、高齢者の居住の安定確保に向け、総合的、計画的に施策を推進するため、福祉保健局と都市整備局とが連携し、高齢者の居住安定確保プランを平成二十二年九月に策定しております。
 このプランの中では、都営住宅の建てかえにより創出した用地において、民間事業者による高齢者福祉施設や、高齢者向けケアつき賃貸住宅などの整備を促進することなどを盛り込んでおります。
 また、このプランを実現していくためには、お話のありましたように、両局の連携が必要でございます。このことから、実務者レベルの日常的な意見交換会や連絡会を定期的に開催しております。
 今後とも、都市整備局と連携し、医療や介護サービスなど、ソフト面が充実した住まいの整備を進めてまいります。

○三原委員 何度も申し上げて恐縮ですけど、福祉保健局側からしっかり情報発信しないと、都市整備局は動きませんので、ぜひそのことをお願いし、今までのように、あいた土地をつくって、そこで何かをつくるというんじゃなくて、都営住宅そのものを、二十六万戸全部をそうしろといっているわけじゃないですから、一つの団地の中で一棟だけ、そういうケアつきの住まいにしようとかいうことを考えればいいんで--福祉保健局、ご存じだと思いますけど、今、都営住宅で孤独死のような形で発見される人は、年間二百人とか二百五十人とかあるわけです。そのことだけ考えても、早くケアつきに、見守りつきにしないとだめなんですよ。だから、それを皆さん方がそうしろっていっていただかないと、なかなか建物を経営する側はそこに目がいかないんだと思いますから、そのことをしっかりお願いして、終わります。ありがとうございました。

○遠藤委員 今、先んじて、民主の伊藤先生並びに自民の三原先生から有意義な議論がありました。私の方からも、重複は避けて、テーマを一点に絞って、きょうは、訪問看護ステーション、このテーマについて何点か質問させていただきたいと、このように思います。
 その前に、先日、三月十四日、予特で質問させていただきました。例の、私がこだわっている、いわゆる入院三カ月後の転院支援の話であります。
 局長からも、転院支援のあり方について検討していくと、このような答弁をいただきました。今、それに向けて、昨年十一月から中小の病院への訪問調査及び二月にはすべての病院を対象としたアンケート調査をして、三月までにその結果を踏まえて、この検討を始めると、こういうことであります。
 MXテレビだったと思いますけれども、我々都議の、この予算委員会の質疑を映し出していただいて、都民の方、かなりごらんになっておりまして、それぞれの質問者は、冒頭の十四分程度ですけれども、MXさんで報道していただきました。
 私の事務所にも、これまで全く縁もゆかりもない方から、たくさんの電話が実は入っておりました。遠藤さん、いい視点で質問してくれたねと。都民はぜひこの仕組みをつくってもらいたい、東京都、しっかりやってもらいたい、これをくれぐれも伝えてもらいたい、こういうようなお電話でありました。ぜひ、三月、さまざまな調査結果が出ますので、この検討を加速していただきたい。これをまず冒頭申し上げたいと思います。
 あわせて、さっき伊藤委員からもお話ありました、例の基準病床数制度の話であります。これ、予特のときに、私も最後に、知事にこの制度の話をしようと思いましたけれども、時間がなくなったので割愛をいたしました。
 東京都は、基準病床数制度の改定を、繰り返し国に制度要求というか、改善を迫っておりますけれども、一向に国は動かない。いつまでも要望して、いつまでも動かないと。これでは本当に、高齢者の皆さんが、また、高齢者のみならず、東京都内の病床は大変な状況にありますので、何とか決着をつけるという思いで、東京都、しっかり頑張っていただきたいと、このように思います。
 また、我々も、国においては与党でありますので、私たちは、私たちのルートからこの問題を解決できるように、しっかりと努めていきたいと、このように思っております。
 前置きが長くなりましたけれども、訪問看護ステーションについて質問をさせてもらいます。
 いうまでもなく、高齢者の皆さんが住みなれた地域で生活をするためには、今、三原先生からありました高齢者の住まいのみならず、医療や介護、または生活支援サービス、こうした多様なサービスが切れ目なく提供されること、これが必要であります。
 これを実現するためには、医療職、すなわち医師や看護師さん、さらにはケアマネジャーさんを中心とする介護職、こうしたそれぞれの連携が必要なわけでありますけれども、こうした中で、訪問看護ステーションの役割は、これから一層重要になってくるだろうと、このように思っております。
 都は、この訪問看護ステーション、サテライトの整備費補助--いわゆる本体があって、サテライトがあると。東京都の場合には、まずこのサテライトの方を、整備費補助という形で支援してきております。これまで以上に、こうした訪問看護サービスを確実に提供する体制づくりが急がれていると思います。
 そこで、まず、議論の大前提として、都内の訪問看護ステーション、現在の設置の数と規模などについて、現状を聞かせていただきたいと思います。

○中山高齢社会対策部長 都内の訪問看護ステーションの数でございますが、ここ数年、増加傾向にございます。平成二十五年三月一日時点では、六百四十四カ所となっておりまして、昨年同時期と比べて四十八カ所ふえております。
 ステーションの規模でございますが、一ステーション当たりの平均看護師数は、常勤換算をいたしますと四・五人となっておりまして、五人未満の比較的小規模のステーションが、全体の約七割を占めている状況にございます。

○遠藤委員 今、答弁がありましたとおり、常勤換算五人未満の比較的小規模が七割ということで、本当に五名、六名の小単位の皆さんで、一生懸命この地域の医療を抱えて、支えていただいているということがわかりました。また、数そのものにしても、前年同月比で四十八カ所増ということであります。
 しかしながら、この高齢化の急速な進展、まだまだステーション自体をふやさなければならない、このように思っております。しかし、今、お話ありましたとおり、規模は比較的小規模というステーションが多いということでありますので、都として、この訪問看護ステーションの設置促進、さらには経営基盤の強化、こういったものを一層進めていく、支援していくべきであると思いますけれども、今後の取り組みも含め、答弁を求めたいと思います。

○中山高齢社会対策部長 都は、平成二十二年度から、先ほどお話がありました、ステーション本体と一体的に運営するサテライト型事業所の開設経費等について、独自の補助を実施してまいりましたが、今年度からは、さらに設置促進を図るため、ステーション本体及びサテライト型事業所双方の開設経費等について補助対象としております。
 来年度は、これら開設経費等への補助に加えまして、ステーションの開業を検討している事業者を対象に、開業支援セミナーを開催いたします。
 また、開業間もない事業者に対しましては、個別の経営に関する相談会を実施することとしております。さらに、事業の拡大を希望する比較的小規模なステーションを中心に、経営コンサルタントによる支援事業も実施をいたします。
 このような、さまざまな取り組みにより、訪問看護ステーションの設置促進や経営基盤の強化を図ってまいります。

○遠藤委員 答弁では、これまではサテライトへの支援だけだったものが、今年度から本体への開設費の補助を始めたと。さらに、明年からは、新たにステーションを開業する方々のために、事業者のために、各種セミナーまたは相談、さらにはコンサルということで、非常にきめ細やかな、なかなか目立たないですけれども、こういうきめ細やかな支援を、都として新たに進めていくということでありました。いいことだと思いますので、ぜひ促進していただきたいと、このように思います。
 ところで、これまでは、訪問看護ステーションの、いわゆるハード、施設の話でありましたけれども、やはり建物だけあってはだめであります。そこで働いてくださる訪問看護師さんの力量というか、人材の確保、育成が、あわせて同時に必要だと思います。
 先ほど、質問の答弁によりますと、都内の訪問看護ステーションは、六百四十四カ所が整備されているということでありますけれども、では、この六百四十四カ所で、大体どのぐらいの看護師さんが働いているのか。これは、病院など、いわゆる地域における医療機関を含めた全体の総数はどうなのか、それぞれお答えいただきたいと思います。

○中山高齢社会対策部長 都内の看護師の人数に関する直近の統計資料でございますが、二年前のデータになりますが、平成二十二年十二月時点の、東京都における看護師等業務従事者届集計報告がございます。この中で、訪問看護ステーションに従事する看護師の実人数は、二千九百二十二人となっております。また、病院などの医療機関を含めました都内全体の看護師の実人員でございますが、八万六千三十三人となっております。
 なお、この時点におきます都内の訪問看護ステーションの事業所数は、五百六十六カ所でございました。

○遠藤委員 二年前でしょうか、一年半前でしょうか、都内には、おおむね三千人の訪問看護師さんがいらっしゃると、こういうことであります。この訪問看護を担う看護師の方は、先ほどの答弁では全体が八万六千ですから、看護師全体の人数から比べると非常に少ないと思いますけれども、国の動きも、また、東京都全体の動きも、やはり限られた医療資源であります病院ですとか診療所、ここから地域でしっかりと、在宅で高齢者を支えていただくと、こういう大きな流れでありますので、訪問看護師さんは、病院の看護師さんと同様に、着実に確保、育成をしていく必要があると思います。そのためには、病院の看護師さんとは異なった、訪問看護の特色を踏まえた人材育成が重要であると、このように思っております。
 いうまでもなく、訪問看護ステーションの訪問看護師は、原則、お一人で利用者宅を訪問されるわけであります。男性がいないわけではないですけれども、恐らく、先ほど答弁のありました、都内で約三千人の方は、おおむね女性ですよね。大体、何割ぐらいですかね。わかりますか--ちょっとわからない。いいです。一人でもいればいいんです。多くは女性ですね。やっぱり女性が一人のお宅を訪問するというのは、非常に精神的にもリスクがあるし、不安も多いと思うんですね。したがって、現場で適切に対応していかなければならない、そういうスキルだとか、さまざまなものを備えていなければならないと思います。
 そんな中で、そのためには、職場内における計画的な人材の育成が大事であると思います。先ほど、最初の質問でありましたとおり、多くの訪問看護ステーションは、現在、小規模であるということであります。ですから、指導される方も少ないんだろうと思います。また、いたとしても、その指導される方が現場に出ているということも十分あると思いますので、こうしたきめ細やかな人材育成が非常に重要かと思います。
 そこで、都内の多くを占める、こうした小規模ステーションでも、効果的な人材育成、効率的な人材育成が必要であると思いますけれども、都として、いかなる支援を考えているのか、答弁をいただきたいと思います。

○中山高齢社会対策部長 都は、今年度、訪問看護支援検討委員会を設置しまして、都内の訪問看護ステーションに対し実態調査を行い、人材育成の支援策について検討しております。
 実態調査では、病院と異なり、訪問先での臨機応変な状況判断が求められる訪問看護師の育成に当たりましては、職場内でのOJTの充実や、ベテラン看護師が利用者宅に同行して指導する、いわゆる同行訪問が大変有効であるとの意見が出されております。
 現在、比較的小規模なステーションにおいても実践できる同行訪問を中心としましたOJTマニュアルを作成しておりまして、これは今月中に取りまとめる予定でございます。来年度、このマニュアルを活用しまして、ステーションの管理者や指導者に対し、研修を実施いたします。
 また、同じく来年度、指導力の高いステーションを教育ステーションとして都が指定しまして、地域の小規模なステーションの人材育成を支援するため、合同でカンファレンスや同行訪問を行うなどのモデル事業を五カ所で実施いたします。
 あわせて、指導力のある訪問看護師を育成するため、認定訪問看護師資格の取得に係る経費を補助するなど、訪問看護ステーションの人材育成を積極的に支援してまいります。

○遠藤委員 答弁では、地域で指導力のあるステーション、幾つかあると思いますけれども、ここを核として、地域のステーションの人材育成を支援していく、この枠組み、取り組みが一つと、あわせて、職場の中で中心となる職員をしっかりと育成していく、この二段構えで訪問看護ステーションの人材育成をしていくということでありました。
 繰り返しになりますけれども、訪問看護師の方は、ケアマネジャーさんと同様に、専門職同士で、地域における医療と介護、介護と医療、この連携の中心として、大変重要な役割を担う方々であります。
 今、答弁のありました東京都の取り組みを、私たちもしっかりとサポートしていきたいと、このように思っておりますので、来年度も、より積極的な取り組みに期待をいたしまして、私からの質問を終わります。

○大山委員 私からは、国保料軽減のための区市町村への支援、それから請願の審査にかかわる保育園の待機児解消の問題、それから、がん対策の三つです。
 まず、国保料軽減のための区市町村への支援をということなんですけれども、代表質問でも指摘しましたけれども、都民の暮らしは本当にますます大変になっている中で、国保料は、二十三区では、また来年も値上げが予定されています。ほかの多摩の地域も、値上げを予定しているところもありますし、二十三区の国保料は、来年度は均等割を一人当たり千二百円値上げですから、所得の低い世帯により大きな負担になります。しかも、連続で値上げしていますから、均等割だけでも、十年間で一万二千円の値上げになりました。
 厚労省が発表している国民健康保険の財政状況の、一世帯当たりの所得の推移を見ますと、二〇〇八年度と二〇一一年度を比べますと、百三十八万九千円から百十四万二千円、三年間で年間所得が二十四万七千円も減っています。
 全体的に所得は減っているということと同時に、所得の分布がどうかということなんですが、私、改めてグラフにしてみてびっくりしたので、皆さんにも見てもらおうと思って持ってきました。これは、新宿区の収入階層別世帯の分布です。この一番高いところは年間の収入が--世帯の収入です、九十八万円以下。これが何と四九%を占めていますから、約半数の世帯は九十八万円以下なんです。
 これは新宿だけではなくて、立川でも、所得金額が二百万円以下の世帯が七三・九%を占めます。高齢者と低所得者が中心となっている、こう述べています。
 伺いますけれども、この国保加入世帯の収入状況を、どう認識しているんでしょうか。

○松浦地域保健担当部長 区市町村国保につきましては、自営業者等のほか、退職などにより被用者保険の適用を受けなくなった方などを加入対象としているため、高年齢者や失業者等の低所得者の占める割合が高く、収入が低いと認識しております。

○大山委員 収入が低いという認識だということなんですね。圧倒的に低所得者が多いということは明らかなわけです。
 しかも深刻なのは、全国レベルの数字ではありますけれども、職業別の世帯数の構成を見ると、被用者、つまり雇用されている世帯が年々ふえています。二〇一〇年度には三五・三%を占めています。ですから、雇用されていても区市町村国保に加入しているということは、非正規労働者が国保加入者にふえていると、不安定な労働者が国保加入者にふえているということなわけです。同時に割合が大きいのは、四〇・八%を占める無職の世帯です。
 こんな状況で、来年度の保険料の値上げが、また提案されているわけです。二十三区だったらどうなるかといいますと、例えば、年金生活のご夫婦が年収九十八万円だと、年間の保険料は二万四千八百四十円です。
 給与所得者で、世帯主が三十五歳、妻が同い年で収入なし、子どもが小学生、この三人家族だったら、年収三百万円でも、保険料は二十五万七千百二十四円になってしまうんです。ちょうど給料の一カ月分ぐらいがなくなってしまうことになります。
 年収三百万円の家族にすると、国保料の負担率は約八・六%ですから、私たちの議員報酬で計算しましたら、年間百四十万円以上の保険料になる。こういう負担を、国保加入者がしているということなんですね。
 区市町村国保の保険料、保険税を算定する場合、医療費の増減が大きく影響します。区市町村国保の医療費の推移はどうなっているでしょう。

○松浦地域保健担当部長 平成二十年度に後期高齢者医療制度が創設されたことに伴いまして、区市町村国保に加入する被保険者の対象年齢は、七十五歳未満に変わっております。
 このため、比較が可能な平成二十年度以降の都内区市町村国保の医療費を見ますと、平成二十年度が九千九百八十五億円、平成二十一年度が一兆百八十億円、平成二十二年度が一兆四百二十四億円となっております。

○大山委員 医療費は年々ふえているわけですね。
 医療費がふえるに従って保険料がふえる仕組みになっているため、このまま行きますと、被保険者の負担はふえ続けるということになってしまいますが、どうでしょうか。

○松浦地域保健担当部長 国民健康保険は、保険者が、被保険者の疾病や負傷などのリスクに備えて、治療に必要な医療給付に見合った財源を、保険料、公費などにより確保しております。
 国民健康保険制度の保険者は区市町村であり、保険料の料率につきましては、それぞれの自治体の議会で審議され、決定されるものでございます。

○大山委員 保険料と公費によって賄われるわけですけれども、その医療費がふえれば保険料がふえる。それから、保険料率は、それぞれの自治体で決める、そのようにおっしゃいましたけれども、この間、例えば二十三区は、値上げが十年も続いているんですね。保険料値上げが、このまま続いてよいというように思っているんでしょうか。

○松浦地域保健担当部長 現在の国民健康保険制度には、医療費が高く所得の低い高齢者や、失業者などの低所得者が占める割合が高いなど、構造的な課題がございます。
 こうした課題につきまして、国民皆保険制度を守るという観点から、制度設計者である国が責任を持って抜本的な解決策を講じることが必要であります。
 そのため、都は、既に国に対し、国民健康保険制度の見直しに当たっては、将来にわたり安定的で持続可能な制度になるよう、構造的な課題の解決、必要な財源の確保等について提案要求しております。

○大山委員 構造的な問題と、それから財源の確保などについても国に提案要求しているんだということなんですが、それは、毎年、国民健康保険の事業状況というのが出ています。
 これを見ると、国が区市町村国保財政に支出する割合、これは二〇〇二年度と二〇一〇年度を比べると、国が支出している、特別区国保の歳入に占める割合は、国の部分が三二・六%から二四・三%に減っているんですね。市町村国保では、三〇・五%から二三・七%まで下げてしまいました。ですから、国には強く要求するということは当然です。
 区市町村国保の加入世帯数は、二〇一〇年度が二百三十九万六千二百八十九世帯ですから、都内全世帯の三七・五%、約四割の世帯が加入している区市町村国保です。その東京都が、国に財政確保を要求しているけれど、自分ではやらないと。そんなことでいいのかということなんです。
 区市町村の一般会計繰入金の国保財政に占める割合は、二十三区では一五・一%です。市町村では一五・六%にも上ります。どうして一般会計を繰り入れているのか、その理由について、平成二十三年度国民健康保険の財政状況、これ、速報ですけれども、これによりますと、区市町村の一般会計繰入金、法定外、この繰り入れの目的を聞いています。その理由で一番大きな割合を占めているのが、単年度の決算補てんのため、これが四〇・四%です。二番目が、保険料、保険税の負担緩和を図るため、これが二五・三%を占めているんです。
 区市町村は、保険料負担を緩和するために一般会計を繰り入れているんですね。それは、区市町村は、住民にこれ以上の負担はさせることができないからこそ、一般会計で補てんしているんじゃないんでしょうか。東京都は知らん顔していいんでしょうか。

○松浦地域保健担当部長 都は、国民健康保険制度の健全かつ安定的な運営を図るため、法令等に基づき、各保険者に対する財政支援を既に実施しております。保険料軽減のための新たな支援を行うことは考えておりません。

○大山委員 法令に基づいて財政支援するのは当たり前ですよ。区市町村は、それだけでは保険料値上げになってしまうから一般会計も繰り入れているんだということを、今明らかにしたわけじゃないですか。
 冒頭に、新宿区の国保加入世帯の収入階層別世帯数のグラフ、これを示しましたけれども、九十八万円以下の世帯が約半数なんです。この低所得の世帯が圧倒的割合を占めている国保世帯から、どうやって国保料をこれ以上徴収できるのかと。今でも、払い切れない、高過ぎる保険料や保険税だから、滞納世帯に短期証や資格証を出したり、差し押さえまでしているんですよ。資格証で受診がおくれて、命も落とすという悲惨なケースが毎年報告されているんです。
 だれもが医療を受ける権利を保障すること。これは東京都の責任です。東京都も、区市町村とともに、国保料、国保税の軽減のために支援すべきです。
 私たちの試算では、国保料を一世帯当たり年間五千円抑えるために必要な額は百二十億円です。ぜひ検討してもらいたいと思います。また、国保料だけでなく、介護保険料、後期高齢者の医療保険料も、それぞれ一人当たり五千円値下げするためには、二百二億円でできます。
 これら三つの保険料の負担軽減を合わせても三百二十二億円。一般会計のわずか〇・五%でしかありません。実施することを強く求めておきます。
 東京の待機児童の解消と「保育の質」の向上のための予算増額に関する請願です。
 私たちは、待機児解消のためには認可保育園の増設が必要だということで、一貫して主張してきました。東京都がこの三年間で百五十カ所整備したということは重要です。しかし、そうはいっても、圧倒的な不足に対して追いついていない、認可保育園の整備です。
 なお、改めて述べておきますが、認証保育所などの補完的な役割を否定するものではありません。
 予算特別委員会の質疑で待機児解消問題を取り上げたわけですが、保護者は認可保育園を求めていることは明らかであること、それは、どの子もよりよい保育条件のもとで豊かに育ってほしいからであること、そして東京都は、実際に三年間で認可保育園を百五十カ所ふやしてきたのですから、やる気になれば十分できることであること、そして都内には国公有地もあることを具体的に示して、その活用を求めたわけです。
 福祉保健局長が、未利用の都有地につきましては、これからも積極的に活用していきたいと思っておりますので、いろいろ福祉保健局で情報をとっていきたいと思っています、こう答弁されたことは、都民の皆さんを本当に激励しました。何といっても、都有地が東京都にとって一番活用しやすいものですから、ぜひ積極的に情報を集め、区市町村に提供していってほしいと思います。その場合、半額とはいっても、社会福祉法人が年間五百万円も六百万円も地代として払うこと自体が困難ですから、活用を進める立場からも、さらなる減額、無償化を進めていってほしいと思います。
 このことは、福祉保健局だけではできることではないと思いますから、緊急対策として何としても必要だということが庁内の合意を得られるよう、全力を尽くしてほしいということを要望しておきます。
 請願の第一にあるのが、早急に待機児童を解消するための施策として、区市町が認可保育園を増設するための補助制度を拡充することです。
 まず伺いますが、認可保育園の整備費補助について、国、都、区市町村、事業者の負担割合と、百名規模の認可保育園を整備する場合の東京都の補助額、お願いします。

○桃原少子社会対策部長 都において、認可保育所を新たに整備する場合は、安心こども基金を活用した補助を行っております。この場合の負担割合でございますけれども、国が二分の一、区市町村四分の一、事業者四分の一となってございます。
 これに加えまして、都は独自に、事業者と区市町村の負担を軽減するための補助を行ってございます。この補助を加えますと、負担割合は、最大のケースで国二分の一、都四分の一、区市町村八分の一、事業者が八分の一となってございます。
 都の補助額ですけれども、安心こども基金を含めまして、百名程度の認可保育所を整備したケースにつきまして申し上げますと、平成二十三年度実績十件の平均を出したところ、およそ一億四千三百万円というふうになってございます。

○大山委員 最大で国二分の一、東京都四分の一、区市町村八分の一、事業者八分の一だと。
 今、百名程度の認可保育園を整備した場合の補助額が約一億四千三百万円ですけれども、これは全体の額ですよね。東京都が出している補助額は、平均すると幾らになりますか。

○桃原少子社会対策部長 ただいま申し上げた一億四千三百万円のうち、東京都の負担分といたしましては、約三千万円ということになってございます。

○大山委員 平均すると、一つの保育園をつくるのに三千万円ということですよね。割合から、一億四千三百万円の四分の一には、三千万円じゃ満たないわけですよね。ですから、満たないところも、最高の補助率まで行かないところもあるから、実際に東京都が出している額というのは約三千万円程度なんだと。実際に東京で認可保育園をつくろうと思ったら、国の基準額では、かなりかけ離れているのが実情ではないんでしょうか。
 百人規模の認可保育園を整備する場合、都内で実際にかかる認可保育園の整備費の平均というのは、どれぐらいになりますか。

○桃原少子社会対策部長 同じく百名程度の認可保育所を整備したケースにつきまして、平成二十三年度、先ほどの十件の実績でございますけれども、平均いたしますと、総事業費が約二億五千四百万円ということになってございます。
 このうち、国の補助基準額が約一億九千万円というふうになってございますけれども、その差額六千二百万円というものにつきましては、事業者がみずからの資金、例えば積み立てられていた資金であるとか寄附金、そういったことかと思いますけれども、そういったものを、みずからの判断で出しているということでございます。
 この十件の整備状況を見ますと、事業者がそういったみずからの資金を出すものもございますが、ほぼ国の基準額どおりで施設を整備しているというものもございます。

○大山委員 ほぼ基準額どおりでつくっているものもあるわけですよね。平均すると、実績の平均だと二億五千四百万、それで国の基準額で補助すると、大体平均して一億四千三百万円ですから、東京都が実際に出しているのは平均三千万円ですから、実際の整備費の一二%です。八分の一にも満たないということなんですね。結局、超過分は事業者が負担することになるわけです。
 知事もいろいろいいましたけれども、予算特別委員会の中で、待機児問題を一刻も早く解消するために認可保育所もふやすと答弁しているわけですから、ふやすための支援を拡充することは重要なことです。
 そのやり方は、いろいろあっていいと思うんです。整備費補助の補助率を上げることも重要です。なるべく実勢単価に近づける、そういうことも重要ですし、同時に、都有地の減額をさらに活用することや、民有地の場合の補助の拡充、それから国有地の減額を強く求めて実現することなどです。要望しておきます。
 二番目の、区市町が公立保育園の改修を進めるための補助制度を創設することについてです。
 三位一体改革によって、今まで国庫補助や負担金だったものが、二〇〇四年度に一般財源化しました。国庫補助負担金が一般財源化されたことに伴って、二十三区では、それまでの都負担金を、都区財政調整普通交付金の配分割合を変更することにより財源対策としました。このことをもって、東京都は、財源問題は処理済みなんだと、こういってきたわけです。
 一般財源化された公立保育園運営費負担金の中には、施設整備費も含まれています。一般財源化しても影響はないといっていた国なんですけれども、一般財源化した二〇〇四年度に、厚労省は、その影響調査を実施しました。その結果は、前年度よりも保育所予算が減少した区市町村が三八・九%に上り、厚労省の保育課担当者が、一般財源化の影響は予想以上だと述べるほどでした。
 保育園予算の減少への対応としては、保育材料などのコスト削減、新規採用の抑制、パート職員への切りかえ、職員配置の見直し、保育料値上げなどが挙げられて、公立保育園の民営化も加速しました。
 一般財源化が二〇〇四年度ですから、その前年度である二〇〇三年度を基点にすると、今年度までで九年間です。二〇〇三年度以前と以後の九年間をそれぞれ比べてみます。つまり、一九九四年度、二〇〇三年度、そして今年度の公立保育園の数はどうなっていますか。

○桃原少子社会対策部長 公立保育所の数の推移でございますけれども、二〇〇三年、平成六年におきましては一千十一施設、平成十五年におきましては一千十施設、平成二十四年度現在では九百五十四施設、いずれも四月一日現在の数ということになってございます。
 この間、私立の保育所につきましては、二〇〇三年度以降、今年度までに二百九十二施設増加をしておりまして、公立保育所の減少を加味しても、全体としては二百四十施設増加しているところでございます。
 二〇〇三年度以降、今年度までに、公立保育所は新たに四十整備されておりますけれども、差し引きでこのような結果になっているというところでございまして、これらにつきましては、すべて保育の実施主体である区市町村が判断したものと考えてございます。

○大山委員 九四年からの九年間では、千十一から千十ですから、一カ所減ったわけですね。一般財源化されてからの公立保育園は、同じ九年間で何と五十六施設、千十から九百五十四ですから、五十六施設もなくなってしまったんです。
 今、認可保育園、私立がふえているから、公立が減っても総数はふえているんだと、こうおっしゃいましたけれども、多くの自治体で、公立保育園の建てかえをきっかけに民営化などを進めてきたわけです。建てかえをきっかけに公立保育園を民営化するのではなくて、公立保育園を区市町村がちゃんと自分で建てかえて、そのほかに、今おっしゃったみたいに認可保育園をつくれば、少なくとも、九年間で五十六園分はさらにふえていたということなんですね。
 待機児解消という点からいっても、公立保育園への改修等を進めるための補助制度は求められています。私たち、二月に調査しましたけれども、築三十年を超える公立保育園の建物が、全都で七百十二カ所あります。これが建てかえの時期に来るわけですね。これらの公立保育園を、建てかえをきっかけに民営化させずに、公立で、自治体が建てかえていけば、きちんと認可保育園を純粋にふやせるということなわけです。そのためにも、公立保育園への整備費補助は重要です。
 これは、私たちだけがいっていることではないんです。先ほどもいいましたけれども、二月に実施した区市町村への調査で、公立保育園の補助を求めている、そういう自治体、それから公立保育園も保育所緊急整備事業の補助対象にしてほしいという自治体など、要望が出ているんです。
 区議会でこの問題を取り上げたところもあって、区側からは、東京都は財源的には済んでいるという抗弁はすると思いますけれども、そうはいっても何とかやっていただきたいという声を上げたい、そういう答弁もしているんですね。いかに切実なことではないかということなんです。
 ポストの数ほど保育所をと、圧倒的に保育園をふやした時期は、一九六八年から七七年までに六百五十一カ所、年間平均六十五から六十六カ所ふやしています。これができたのは、保育園の整備も、保育士などの職員確保も、都と区市町村がみずからの責任として公立保育園をつくってきたからなんですね。この深刻な待機児問題を解決するには、この構えこそ必要だということを述べておきます。
 二番目の、民間保育園の職員処遇改善をするために、民間社会福祉施設サービス推進費補助を増額することです。
 今、保育園を大増設するということが課題なわけですけれども、そのときに、大きな課題の一つは、保育士確保が困難になっているということですね。
 東京都社会福祉協議会保育士会が二〇〇六年に発表した、保育者の労働実態と専門性に関するアンケート調査報告書があります。少し古いですけれども、保育者の組織が研究者と協力して行ったもので、研究者も、精度の高い学術調査としても十分認められる調査だと評価しているものなんです。実態調査が余りない中で、非常に参考になる調査だといえます。
 どのような実態になっているかというと、正規職員で、労働時間内の休憩を四十五分間以上とれる人は三三・三%しかいないんです。ほとんどの人、七割近い人は休憩も十分とれない。時間外労働がある保育者は八三・七%に上ります。時間外労働を月に十時間以上行う人が二一・三%、そのうち時間外手当が支給されているという人が三五・七%。正規職員の賃金は、そのときは年間平均三百八十六万五千円でした。
 東京都内の保育士の賃金水準はどうなっているでしょうか。また、その水準は適切なものだと考えているでしょうか。

○桃原少子社会対策部長 国の平成二十四年賃金構造基本統計調査によりますと、都内の保育士の平均給与月額は、約二十五万円というふうになってございます。
 保育士を含めまして、保育所に勤務する職員の労働条件につきましては、事業者と労働者の労働協約により定められるものでございます。その要件といたしましては、本人の年齢、経験、能力、職責など、さまざまな要素がございますけれども、それらをどう勘案するかにつきましては、事業主と労働者の雇用契約ということで認識しておりまして、私どもの方で、水準について云々というような立場にはないというふうに考えてございます。

○大山委員 今答えてもらったのは、賃金構造基本統計調査の数字ですね。給与月額が約二十五万円、賞与等がほかにありますから、年額は約三百五十七万七千円です。六年前、二〇〇六年の保育士会の調査が三百八十六万五千円ですから、そのときの調査よりも、さらに年収は下がっているということなんです。
 その水準がどうかということについては評価する立場じゃないんだということですけれども、保育士資格というのは、二〇〇三年度に国家資格となって、児童福祉法に、保育士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、児童の保育及び保護者に対する保育に関する指導を行うことを業とする者と位置づけられているわけですから、専門職としての処遇が求められるわけですね。
 都内のほかの労働者の賃金と比較するとどうかということなんですが、東京都の賃金、労働時間及び雇用の動きという、東京都の統計があります。事業所規模五人以上の常用労働者の賃金は、先ほど答弁されたのが二〇一二年六月なので、同じ月で比較すると、決まって支給する給与は約三十三万円です。保育士の給与は、都内の労働者の平均よりも、月額八万円も少ないということになるんですね。
 ところが、多くの保育士は、日々ゆとりを持てていないということもわかります。職場の実態調査、これはことしのものですけれども、保育園は、月曜から土曜日まで、開園時間は朝七時から夜七時、八時、十時十五分というところもあります。その時間帯を交代で勤務するわけですね。昼の休憩時間もとれないところが目立ちますし、事務仕事をしながら休憩しているというところもあるし、昼にクラスの打ち合わせをしているとか、職員会議やその他の会議はおのずと夜の時間帯です。
 四十代の保育士は、食べることに不自由しているわけではないが、あんなに身を削って働いているのに、昇給はわずか、残業代も全額出ません、休憩はなし、休みの日も書き物や下見に追われ、仕事から解放されるときが本当に少ない、夢にまで仕事が出てきますと書いています。
 二十代の保育士も、やってもやっても仕事が次から次へふえ、残業しても終わらない、こう嘆いています。
 人材確保ということでは、採用と定着が欠かせません。学生が保育園に実習に行って、余りの勤務の過酷さに、就職を一般企業に変更するなどということがいわれています。人員配置自体をふやすことをしなければ、長時間過密労働、持ち帰りでの仕事、休憩時間もとれないなどの状況は解消しません。
 そのためには、人間らしく働ける、労働に見合った賃金にすることが欠かせません。東京都は、保育士確保、定着のために、どのようなことをしているんでしょう。

○桃原少子社会対策部長 保育士の確保に向けましては、平成二十一年度から、保育所勤務経験者で現在勤めていらっしゃらない方々を対象といたしまして、復職に向けた就職支援研修と相談会を一体的に実施しております。
 また、二十三年度からは、主に未経験の有資格者を対象といたしまして、最新の知識や技術を習得するためのセミナーを開催しております。このセミナーでは、希望する方には保育所での現場実習が受講可能というふうにしております。
 また、区市町村が地域の実情に応じて実施をする保育所向け研修などにも補助を行い、保育士の専門性や質の向上を通じて意識向上を図り、職場定着を進めてございます。
 指定保育士養成施設の業務報告によりますと、こうした取り組みもあり、平成十六年度に資格取得者の三九%が保育所への就職をしていたものが、平成二十三年度におきましては四九・二%と大きく伸びております。
 また、賃金水準のことがございましたけれども、先ほど申し上げたとおり、給与水準というのは、本人の年齢、経験、能力、職責等に基づきまして、事業主と労働者が契約するものでございます。
 また、他業種との比較におきましては、こうした年齢、経験であるとか仕事の内容、そういったものをすべて加味した上での比較ということが必要かというふうに存じております。

○大山委員 やっていることを聞いたら、結局、研修などのことしか出てこない。
 労働条件の整備--賃金を専門職に見合ったものに引き上げることなしに定着はないんですよ。もうけが出るような仕事じゃないわけですから、もうけを賃金に充てるなんてことはできないからこそ、運営費の補助を実施しているわけですよね。それが、どんどんどんどん細ってくる。それが問題なわけです。
 保育園の運営費の八割は人件費といわれています。請願にあるように、都として、サービス推進費の増額が切実に求められているわけです。とりわけ、基本の部分の増額は欠かせません。
 認証保育所の職員処遇の改善と乳児の面積基準の引き上げを行うことについてですが、まず伺いたいのは、認可保育園の保育単価と認証保育所、小規模保育の運営費の補助基準額についてです。ゼロ歳児で、二十三区の場合で比較してみてください。

○桃原少子社会対策部長 平均的な規模の施設でゼロ歳児一人当たりの補助基準額を比較いたしますと、民間の認可保育所における定員百人の施設におきましては、国の通知により定められた運営費の保育単価は十八万一千六百二十円、認証保育所における定員三十人の施設では、都の要綱で定めた運営費の補助基準額が十三万四百二十円となってございます。
 また、小規模保育施設におきましては、規模に関係なく、都の要綱に定める予定の運営費補助基準額は七万二千円となってございます。
 こうした差が生じているところでございますけれども、認可保育所につきましては、この補助基準額の中に利用者からの負担金が入っているということがございます。認証保育所におきましては、このほかに利用者からの負担金をもって運営に充てているというところでございます。
 なお、小規模保育につきましては、今後、利用者の負担をどうするか、自治体の負担をどうするかということを、それぞれの区市町村の判断で決めるべきものというふうに考えてございます。

○大山委員 認証保育所は保育料を高く取りなさいということですよね。
 子ども一人当たりの運営費補助基準額が、認可より認証は五万一千二百円低いんです。さらに、認証よりも小規模保育施設は五万八千四百二十円も低いわけです。
 補助基準額に含まれている経費、これは何なんですか。

○桃原少子社会対策部長 運営費の補助基準額に含まれるものといたしましては、保育所における人件費、保育の実施や保育所の管理に要する経費など、保育所の運営に必要な経費全般にわたっているものでございます。

○大山委員 運営費で、圧倒的には人件費でしょう。認可保育園の人件費も、先ほど明らかにしたように低いわけですね。さらに認証保育所、小規模保育所は、人件費がほとんどの補助単価が低いわけですね。最初から保育の質にかかわる基本を下げているといわざるを得ません。
 補助基準額がそのまま運営費になるわけですね。例えば、小規模保育の場合、ゼロ歳児六人、一カ月七万二千円掛ける六人で四十三万二千円ですね。一、二歳児が十人いたとして、三万九千円掛ける十人で三十九万円。合計八十二万二千円です。
 十六人の子どもたちが生活するんですから、それなりのスペースも必要です。一年目は敷金と家賃は出るものの、二年目からは家賃が出ませんから、二年目からは月々の家賃もかかります。
 保育士は、国基準でいっても最低四人は必要です。ゼロ歳児ですから、それぞれの子に合わせた離乳食も必要ですし、子どもたちに給食も必要ですから、調理する人、調理師が一人いるとして五人の職員。
 家賃が例えば二十万円としても、食材費も必要ですね。一人一日三百円としても、十一万五千二百円。補助基準額だけだと、職員一人の人件費が十万円にも満たない、そういうことになってしまうんですね。余りにもひど過ぎるわけです。それとも、保護者から保育料をたっぷり取りなさいということなんでしょうか。
 認証、小規模保育の職員処遇の改善は不可欠です。ですから、きちんとやるんだったら、きちんと処遇改善をしなきゃいけないということをいっておきます。
 認証保育所の面積基準の引き上げについてです。
 認証保育所の面積基準は認可保育園と同じとはいっても、実態は、認証保育所はゼロ歳児、一歳児一人当たり三・三平米未満が五一・九%ですから、過半数を占めているんですね。都内認可保育園のゼロ歳児室は、一人当たり平均五・七五平米で、一人当たりの面積が五平米以上あるところが八二・四%ですから大多数だということは、予算特別委員会で指摘したとおりです。
 認証保育所の面積も、実態として、せめて一人当たり三・三平米を下回らないように支援すべきなんじゃないんですか。

○桃原少子社会対策部長 認証保育所の施設基準でございますが、ゼロ歳児、一歳児の一人当たり面積を、原則といたしまして、認可保育所の基準と同等の三・三平米を基本としております。
 その上で、年度の途中に発生をいたします産休明け、育児休業明け、転居などによる新たな保育ニーズが発生した場合におきまして、基準面積を弾力的に運用することで、こうした切実なニーズの受け入れを図っているものでございます。
 認証保育所は、制度創設以来十年経過してございますが、利用者からの評価も高く、質が確保されているというふうに認識をしております。
 平成二十三年度福祉サービス第三者評価の結果におきましても、約九割の方々が、一人一人の子どもが大切にされている、家庭と保育所に信頼関係があるなど、お答えをいただいておりまして、利用者からもご評価をいただいているというふうに考えてございます。

○大山委員 今、評価されているんだというようなことをいっていましたけれども、結局、四月二日以降は、一人当たり二・五平米でよいということになっているわけですよね。だから、実質的に三・三平米未満のところが多くなってしまうということなわけです。
 今、第三者評価のことをいいましたけれども、本当に、保育の質のことは、第三者評価には項目としてないんです。
 そして、例えば、私たちが、じゃんぐる保育園のことを指摘しましたよ。告発しましたよ。そこの第三者評価はどうなっていましたか。圧倒的な項目でAだったんですよ。Bもありました。そういう第三者評価だったわけですよね。あの不正受給で認証取り消しになったところの第三者評価は、そういうことだったじゃないですか。
 保護者が認可保育園をつくってほしいと願っているのは、狭い上に、保育園のためにつくったものでないところで子どもたちがどうなっているのか、実際に体験しているからなんです。
 駅ビルの二階にある認証保育所に預けているお母さんは、園庭はなく、近所に公園もない、雨の日は悲惨で、乳児は非常用階段の踊り場にさくをして遊ぶ、赤ちゃんが踊り場ではいはいしている姿を見て、衝撃を受けています。
 狭い室内に多くの子どもたちがいる。晴れれば散歩にも行けますけれども、雨の日はそうもいかないわけですね。しかし、大勢の子どもたちがいれば、子どもたちも落ちついて遊べません。なかなか自分の気持ちを言葉にできない一歳児ぐらいだったら、かみつきだってあるでしょう。
 保育士は、何とか小グループでと思って場所を探したら、そこしかなかったんでしょうね。保育園のためにつくった建物ではありませんから、ベランダもないわけです。保育士としては苦肉の策だということなんです。
 保護者の皆さんは、同じ東京の子どもたちが、こんなにも保育条件が違うことはおかしい、どの子にもよい環境を整えてほしい、だから認可保育園を大量につくってほしい、そういっているわけです。子どもたちを詰め込まなくてもいいようにするためには、やはり圧倒的に認可保育園を増設することです。
 認可保育園の最低基準を引き上げることについては、予算特別委員会で指摘したとおりです。保育関係者はもちろんのこと、実施主体の区長会、特別区議会議長会も、面積基準緩和には反対であった。その理由は、子どもたちの安全と発達保障です。現実に区市町村の認可保育園の基準になっている、これまでやってきた旧都基準に、東京都の条例での面積基準を上げるよう求めておきます。
 これらを実施するためには、認可保育園の大幅増設なしには矛盾が広がるばかりです。土地はあるのですから、区市町村も社会福祉法人も思い切って使いやすいようにして、緊急に増設することです。
 今定例会では、認可保育園の増設については、各会派の皆さんの意見はほぼ一致しているんじゃないかと思っているんです。ですから、ぜひともこの請願を採択できるよう委員各位に呼びかけまして、この質疑は終わりです。
 がん対策です。
 まず、がんにかかった方というのは身の回りにも大勢いますし、治る病気として、だれもが最適な医療を受けることができるようにすることは、東京都としての重要な役割です。
 医療、看護水準の向上はもちろんのこと、がん患者や家族の話を伺うと、見過ごすことができないのが経済的な問題です。
 最近、食道がんになって、手術が成功して、今は食事に気をつけながら生活している六十三歳の男性は、がんだということ、それから大手術になることがわかったときに、もちろん手術が成功するかどうかということも心配ですが、その不安を抱えながら何を思ったかといえば、幾らお金がかかるだろう、仕事は続けていくことはできるだろうか、そういうことを思ったというんですね。
 がんになっただけでも精神的にも大きなストレスですが、医療費が長期にわたってかかり、それが高額であることは大きな負担です。高額療養費の制度はありますが、それ自体、七十歳未満の方は、月収五十三万円未満の場合は、最低でも上限が一カ月八万百円です。
 がん患者の経済的な負担の大きさをどう認識していますか。

○松浦地域保健担当部長 がんに限らず、どのような疾病でありましても、治療が長期にわたる場合には、患者にとって経済的な負担となることもあります。
 そのため、医療保険には高額療養費制度が設けられ、収入に応じて、今お話がございましたけれども、七十歳未満で月収五十三万未満の方につきましては、月に八万百円を超える額、住民税非課税の方につきましては三万五千四百円など、月々の自己負担限度額が定められております。

○大山委員 ことしからは、入院だけでなく通院についても、高額療養費の限度額を超えると支払わなくてよくなったということは、患者さんたちの運動が前に進めたものです。
 しかし、一度入院して手術をすれば、それで済むというものではないだけに、長期にわたる高額の医療費負担が治療にまで影響を及ぼしています。
 例えば、卵巣がんになった方は、手術の後、体内に残っているかもしれないがん細胞をたたくため、最初における標準的治療は、三週間に一度、外来で注射をしますが、一回にかかる費用が三割負担で六、七万円、月によっては二回受けることもあるそうです。その場合は、十二万から十四万かかります。
 この治療は六クール受けることが標準的ですが、病状によって追加治療が必要になる患者も少なくないとのことです。限度額までの徴収ではありますが、毎月八万円程度の高額療養費が続くということです。患者会の方に聞くと、経済的な問題でこの標準治療をあきらめる患者さんもいるというんですね。
 四十代シングルの女性は卵巣がんで、腹水にがん細胞があるステージでしたが、手術でとり切れたかもしれないから抗がん剤にお金を使いたくない、再発したとき治療を考える、こういって、治療をやめました。けれども、卵巣がんが再発率の高いがんと知って、それで本当によかったのかと悩んでいると伺っています。
 がん治療には、治療薬を初め、定期的な検査なども含め、治療費は大きな負担になっています。お金がないと、がん治療に二の足を踏む人もいます。がん治療費への支援が求められていますが、どうですか。

○松浦地域保健担当部長 現在、国におきまして、高額療養費に年間の上限額を設けるなど、さらなる負担軽減策が検討されております。医療費負担のあり方につきましては、社会保障制度全体の中で、国の責任で対応すべきものと考えております。

○大山委員 さらなる改善が検討されているんだといいますけれども、さっき、治療費の負担は大きいと認識しているわけですよね。しかし、医療費助成は拒否する。矛盾しているんじゃないでしょうか。
 グリベックという、慢性骨髄性白血病の患者さんが服用する薬は、それまで、この病気では、患者さんの半分は五年以内に亡くなっていたのに、グリベックの登場後、五年、十年の長期生存が可能になりました。しかも副作用が比較的少なくて、服用が簡単で、入院も不要だと。唯一の問題点が、一錠二千七百四十九円、通常、一日四錠服用、最高八錠まで増量が可能という超高額薬だということなんです。
 この薬を服用している患者さんのアンケートでは、副作用以外の理由で中断を考えたことがある、そう答えた人が二百十一人、三七%に達して、医療費が高いということを理由に内服を中断した、あるいは中断した経験がある人は十七人で、三%いました。
 三十代で年間所得三百四十二万円の男性は、仕事の収入では足りず、親からの援助をたびたび受けている、収入のほとんどが薬代に消えるので働く意味がない、景気悪化で収入が減ったため、通院日に薬代が払えず、給料日まで薬を飲まなかったこともあるなど、深刻な状況が報告されています。
 グリベックを使っている患者さんだけでなく、ほかのがんを含む七十四疾病の患者さん、二百二十七人から回答が集まった、二〇〇九年の患者実態調査では、世帯総所得は、〇四年と比べて、中央値で四百五十万円から四百三十万円に下がって、負担感は一・五倍近くアップしています。月々の支払い可能額の項目では、中央値が一万円という結果でした。経済的な負担で、明らかに治療が左右されているわけですね。どうしたら支援できるのか、知恵を出すときです。出すべきです。
 ところで、高額療養費の制度を知らなかったという方も案外多いわけですが、とりわけ外来でも、認定証で限度額まででよいということになったことなども含めて、だれもがわかるように知らせなければならないと思いますが、どうですか。

○梶原次長 先ほどの国民健康保険制度のところでもそうですし、今回のがん対策に関しての治療費の問題もそうなんですが、社会保障制度全体を考えたときに、国がやるべきことは何なのか、都道府県がやるべきことは何なのか、区市町村がやるべきことは何なのか、その責任分担に合わせてやっていかなきゃいけない。
 今の社会保障制度、これは年金にしても、医療にしても、介護にしても、いろんな面で制度疲労を起こしている。従来の右肩上がりの経済成長、あるいは正規雇用を中心とした世界から社会保障制度を変えなきゃいけないと。これは共通の課題なわけです。
 その中で、何を念頭に置くか。社会保障費というのは、今、日本全体で百兆円かかっているわけです。GDPが約五百兆、つまりGDPの中で二割超の、百兆円の社会保障費がかかっている。そして、内訳でいくと、年金が五割、医療が三割、その他が二割。つまり、社会保障費が年々三兆円ずつ伸びているわけです。
 そうすると、その内訳は六割が保険料、そして四割が税金です。その四割が、四十兆のうち国が三十兆、地方が十兆。これをどういうふうな持続可能な制度にしていくか。単に治療費--私ども、先ほど国の責任で対応すべきとお話をしたのは、こういう今の少子高齢化社会の中で、社会保障制度をそれぞれの分野の中でいかに持続可能なものにすればいいのか、これを国全体で考える--今、国の中でも考えています。これを、それぞれの中で、国保料を補助すればいいとか、がん治療費を補助すればいい、そんな問題で解決する問題ではありません。
 それぞれの負担、これは国民負担率の問題からそうです。皆さんはよく外国との比較をしますけれども、日本の国民負担率は三九・九です。それに対して、例えばデンマークは六九・五、スウェーデンは六二・五です。つまり、いかに増税はしない、負担増はしないといっていたら、今の社会保障制度が成り立たないのはもう明白なわけです。
 ですから、そこは、みんなの中でいかに合意をとって、そして、この低所得者のための医療制度にしても、介護にしても、それをいかに持続可能な制度にするかというのが我々に求められている問題ですし、だからこそ、私どもは国に対して常に提案要求をして、国保制度にしても、医療保険制度にしても、持続可能な制度にしてほしいということをいっています。
 今のご質問でありますが、高額療養費制度では、限度額適用認定証や高齢受給者証などを医療機関に提示することにより、窓口での支払いを抑えることができます。
 従来、この取り扱いは入院治療を対象としておりましたけど、二十四年四月一日からは、外来診療においても適用されることとなりました。
 制度改正に当たりましては、医療保険者が被保険者に対してパンフレットやホームページなどの媒体を活用して広報しているほか、国が医療機関に対して周知用のポスターの掲示を依頼するなど、広く周知しているところでございます。

○大山委員 いろいろと述べましたけれども、結局、お金の使い方だということですよね。お金の使い方なんですよ。
 だって、国に対していっているということは、必要だから国に対していっているわけですよね。例えば、必要なことはやっているわけじゃないですか。子ども医療費助成は、必要だからやっているわけですよね。国民健康保険、あれだけ低所得者がたくさんいる中で、もっと保険料を上げていいのか。一メートル一億円もかかる外かく環状道路、海外から、ヨーロッパなどの企業を呼び込むためのお金、それは使うわけでしょう。
 ですから、東京都の財政をどう使うのか、それから国の財政をどう使うのかということが重要ですし、何といっても福祉保健局ですから、都民の命と健康を守らなきゃいけないんですよ。福祉を守らなきゃいけないんですよ。そういう局が、ちゃんと都民の立場に立って、暮らしの状況だって直視して、そして東京都全体の合意にしていく。それが福祉保健局の役割じゃないですか。海外とよく比較するといいますけれども、医療費、大体無料というのが常識ですから。
 働き盛りの年代にがんにかかった場合は、就労を、仕事を継続できるかということは、本人や家族の生活に直接かかわる重大な問題です。
 四十代で三人のお子さんを抱えるシングルマザーが、生活できないから仕事は絶対やめられない。副作用がつらくて仕事を休んだり、穴をあけたりしたら首になるから、抗がん剤治療は受けられない。この方は、子どもの学資保険をすべて解約したといっていたとのことでした。長男は、医療費にお金がかかるからということで、自分で大学を退学してきたそうです。残念ながら、この方は生還できませんでした。
 就労を継続するためには通院などの保障、軽減勤務などができるようにするためには雇用主や同僚の理解が不可欠ですが、同時に、中小企業ではなかなか余裕もありません。そのようなとき、代替の職員を雇用することなども必要な場合もあります。
 がんにかかった社員の就労継続を保障する中小企業に支援することが必要です。それは社会的な認知も広げることになりますので必要だと思いますが、どうですか。

○小林医療政策担当部長 がん患者の就労継続につきましては、企業が雇用契約の中で対応すべきものであり、これに対して都が直接支援などを行うことは考えておりません。
 企業への働きかけとしましては、今回改定する東京都がん対策推進計画において、がんの治療の実態や患者への配慮等について、正しい知識の普及啓発を実施していくこととしております。
 また、がん患者への支援につきましては、さまざまな悩みにこたえるため、拠点病院等において相談支援体制を整備しております。
 来年度は、独自に、がん患者や事業主に対し、がん患者の就労に関する実態調査を行い、その結果を踏まえ、相談支援体制を一層充実させてまいります。

○大山委員 まずは実態を把握するということは重要だと思います。その実態調査に基づいて、中小企業支援などは福祉保健局だけではできないこともあるでしょうから、産労局を初めとして、他局とも協力し合って、ぜひ前へ進めてほしいと思います。
 小児がんについてなんですけれども、今回の東京都がん対策推進計画の改定には、小児がんについて取り出しているのは重要だと思います。医療面だけでなく、成長期にあるわけですから、成長発達を保障することが重要です。入院していても、子どもらしい生活があることが必要だと思います。
 私の地元新宿には国立国際医療研究センターがあって、小児病棟で二十年間続いている遊びのボランティアがあります。
 その活動理念は、子どもにとって遊びは生活そのもので、成長発達に欠かせません、入院している子どもにとっても遊びの重要性は変わりません、退院したらいっぱい遊べるから今は我慢よというものではありません、遊びは子どもが病気と闘おうとする意欲を引き出し、生きようとする力を大きく持っています、プレールームからベッドサイド、個室、さらにICUなどにも、主治医の求めに応じて行くようになりました、点滴をつけている子も多く、たくさんの人手と細かい配慮が求められています、重症の子どもほど遊びを必要としていますと述べています。中心になっているのは、長年、区立の保育園や障害児の通園施設で保育士をしていた方です。
 あいち小児保健医療総合センターでは、私たち保育士の仕事は、すべての子どもたちが治療に必要な安心や勇気を持つことができるように、一緒に遊んだり、お話をしたりすることです、入院を余儀なくされた子どもたちに対しては、保育士が一人一人の興味、関心や発達に合わせた遊びを提供し、ストレス軽減や発達援助を目的に保育活動をしています、また、何をされるんだろう、いつまで待つのなど、不安やストレスでいっぱいの外来の子どもたちに対しても、各プレーコーナーに玩具や絵本、水槽を設置することで、診察、検査の不安や緊張、退屈な待ち時間の軽減に努めています、こうなっています。
 小児がんで入院治療を余儀なくされている子どもたちにとって当たり前の生活、遊びの保障、日々成長する子どもたちへの発達保障について、どう認識していますか。

○小林医療政策担当部長 小児がん患者の治療過程におきましては、日常生活や教育環境の変化、兄弟との別離などの、心理的、社会的な問題が生じることがあると認識しております。
 こうした問題への対応について、改定しますがん対策推進計画では、東京都小児がん診療連携ネットワークを構築し、このネットワークを通じて、小児がんの特性に合わせた相談支援方法を検討し、患者や家族が抱える問題に適切に対応できる体制を整備していくこととしております。

○大山委員 心理的、社会的な問題が生じるということもあるわけですが、病気になったとしても、心身ともに成長する子どもたちだからこそ、暮らしや遊びが重要であり、その中で発達を保障することが求められています。そのことが、病気を治そうとする積極的な姿勢にもつながるわけですね。
 例えば、他県ではどうかということですが、静岡県立こども病院では、各病棟に保育士がホスピタル・プレー・スペシャリストとして活動しています。茨城県立こども病院では、保育士が、入院中の子どもは遊びを求めています、遊びは、ストレス発散や前向きな姿勢、知恵、勇気、協調性などをはぐくむ大切な要素を含んでいますということで、チャイルド・ライフ・スペシャリストも配置されていて、病院にはよくわからないことがたくさんあります、注射や検査が苦手なお子さんも、準備や練習をしたらうまくなるかもしれません、どきどきして気晴らしが必要なときもあるでしょう、そんなときお手伝いするのがチャイルド・ライフ・スペシャリストの仕事ですということで、その仕事を紹介しています。
 都内の小児がん患者を受け入れている病院で、病棟保育士やチャイルド・ライフ・スペシャリスト、それからホスピタル・プレー・スペシャリストなどは、どの程度配置されていますか。

○小林医療政策担当部長 都内には、国が指定する小児がん拠点病院が二カ所あり、保育士は、現在、合わせて三十二名配置されております。
 お話のチャイルド・ライフ・スペシャリストは、アメリカに本部を置く任意団体が実施する認定試験に合格した場合に取得できる資格でございます。また、ホスピタル・プレー・スペシャリストは、イギリス発祥の資格であり、日本では静岡県立大学短期大学部による養成講座を受講して取得できる資格でございます。
 小児がん拠点病院二カ所には、このチャイルド・ライフ・スペシャリストが二名、ホスピタル・プレー・スペシャリストが一名配置されていると聞いております。

○大山委員 小児がん患者は成長期の子どもであることが、大人のがん患者とは大きな違いなわけですね。
 病棟保育士とチャイルド・ライフ・スペシャリスト、そしてホスピタル・プレー・スペシャリストは、教育のバックグラウンドが、今答弁されたように違うものの、極めて似通った職種です。小児がん患者を扱う病院への配置が進むよう、都としても積極的に取り組むことが求められていますが、いかがですか。

○小林医療政策担当部長 国の小児がん拠点病院の指定要件の中に保育士の配置は含まれておりまして、都内の二カ所の小児がん拠点病院には保育士が配置されております。
 拠点病院以外の小児がん医療を行う病院における保育士の配置につきましては、今後、実態を把握する予定でございます。

○大山委員 二カ所の拠点病院以外は、今後、実態を把握するんだということですけれども、ぜひその実態を把握して、積極的に配置を進めてほしいと思います。
 両親へのサポートというのは欠かせませんが、同時に、兄弟にも十分なサポートが必要であるといわれています。患児の兄弟たちが心的外傷ストレス症状を高頻度に来しているということが知られるようになって、注目され始めたわけですけれども、兄弟へのサポートも欠かせませんが、具体的にはどのような支援になるんでしょうか。

○小林医療政策担当部長 都の特性を生かした小児がん診療連携ネットワークを構築いたしまして、その中で、がん患者である兄弟との別離や、親の愛情の不信等による、心理的、社会的問題に対する相談支援体制を整備してまいります。
 ネットワークでは、臨床心理士や保育士等の小児対応の専門家が有する知識を活用しながら、小児がん患者、家族のニーズに応じた相談支援を実施してまいります。

○大山委員 ぜひ、そこに行けば気軽に何でも相談できるんだということがわかるようにお願いします。
 もう一つなんですけど、静岡こども病院には、いやし、それから治療の手助けもする、高度な訓練を受けたセラピードッグが、毎日、ハンドラーと一緒に出勤しています。薬が飲めない子がいれば、そばに行って見守っていると、薬も思い切って飲んでしまいます。骨髄液をとる痛い注射の検査のときも、そばにいて、子どもは検査に耐えられると。
 病院に毎日通うセラピードッグは、日本ではここだけですが、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどではかなり進んでいます。最初、静岡のこども病院は、感染の問題を心配したんですけれども、犬が病気を持ち込む心配はないということがわかって、受け入れました。病院では、セラピードッグの効果を学術的に証明する研究も重ねています。
 セラピードッグを派遣するのは、小児がんの子どもを支援するタイラー基金です。東京でも、セラピードッグの導入について検討することを要望しておきます。
 有床診療所での緩和ケアについてなんですが、南房総に有床診療所のホスピスがあります。それまでの暮らしの延長線上にあるような、医療の場としての緩和ケア、ホスピス--自宅と医療施設との垣根が低くて、痛みや、ぐあいのよしあしに合わせて自由に入退院ができ、できる限り家族や友人と一緒に過ごせる、そんなホスピスなんですね。
 この診療所の院長先生は、在宅ケアもやっていると、やっぱりショートステイ先が必要になってくる、あらかじめ介護保険でケアプランに組み込まれたようなショートステイではなくて、介護している家族に急用ができたり、介護されている人が風邪を引いたり、ぜんそくになったり、そういう急に困ったときの入院先が、在宅介護をやっているとどうしても必要になってくるんですと、こう話しています。
 このようなホスピスを実現するには、有床診療所での緩和ケア、ホスピスは有効といえます。在宅医療を提供する診療所の一般病床で、都が定める基準を満たすものは、許可にかわって届け出によって設置することが可能です。ですから、既存病床数が基準病床を超えている医療圏でも設置することができます。
 この制度を活用し、有床診療所での緩和ケアを進めることが求められていますが、どうでしょうか。

○小林医療政策担当部長 都では、拠点病院等と、在宅療養を支える地域の有床診療所を含む医療機関との連携を推進する緩和ケア推進事業を、今年度、都内二カ所の二次保健医療圏で実施しており、改定する東京都がん対策推進計画の中にも盛り込んでおります。
 この計画に基づき、がん患者と家族が、住みなれた地域で安心して療養生活を送ることができるよう、地域での緩和ケア提供体制を整備してまいります。

○大山委員 整備していくんだと。さっきの南房総の有床診療所の院長先生は、患者さんたちがどの時期に苦労しているかというと、ターミナルの前期にも行かない、まだ自分で何とか自立して日常生活ができ、まだ手術ができるのか、放射線治療はどうするか、抗がん剤治療はした方がいいのか、それともと、情報を集めて必死に模索している時期だと思うんです、その時期を支える病院がないんですと、こう述べています。
 緩和ケア病棟にようやく入れるようになっても、一週間か二週間で亡くなってしまうということではなくて、出たり入ったりしながら在宅で過ごすためにも、通って、必要なら泊まれる小規模多機能のようなところとして地域に整備することを、ぜひ考えてほしいと思います。
 都有地活用がいわれていますけれども、有床診療所などにも活用できるよう要望して、質問を終わります。

○大津委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時三十九分休憩

   午後三時五十六分開議

○大津委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○くりした委員 私からは、まず子育て支援についてお伺いをいたします。
 東京都が抱える大きな問題として、待機児童の問題があります。
 都としても、これについては既に重要視をして、その解消に向けて、さまざまな取り組みを検討、そして実行してきたと思います。
 先日の施政方針で、猪瀬知事は、新たにスマート保育制度を展開していく旨、宣言されましたので、これに関連して数点お聞きをいたします。
 日本全体で見れば、少子高齢化が進んでいるにもかかわらず、この待機児童の問題については、なかなか解消されていかないわけでありますが、東京都はこの現状をどのようにとらえているのか、まず待機児童の現状についてお伺いをいたします。

○桃原少子社会対策部長 都はこれまで、地域の実情に応じて多様な保育サービスの整備を行う区市町村を支援してまいりました。
 平成二十一年度から二十三年度まで、三年間で見ますと、保育サービス利用児童数といたしましては、認可保育所の一万七千三百二十五人を含め、約二万七千人増加をしております。
 待機児童数は、こうした取り組みで二年連続して減少しているものの、依然として七千人を超える水準にございます。

○くりした委員 まだ七千人以上の待機児童がいるということで、この対策強化のために、来年度から、先ほど触れた小規模保育事業、スマート保育などを実施することによって、どれだけの保育サービスの拡充を見込んでいるのか、次にお伺いをさせていただきます。

○桃原少子社会対策部長 都は、待機児童を解消するため、認可保育所、認証保育所、家庭的保育など、多様な保育サービスを拡充し、平成二十四年度から三年間で、保育サービス利用児童数を二万四千人ふやすこととしております。
 来年度からは、新たに実施する小規模保育への支援につきまして、こうした待機児童解消の中で取り組むものでございます。二カ年間で約千人の規模を見込んでおります。

○くりした委員 認可保育所、そして認証保育所、さまざまなサービスの選択肢がある中の一つとして、スマート保育が位置づけられていると。
 数字としては、二年間で一千人ということですから、割合としては決して大きなものではないというふうに思いますけれども、これまで使われてこなかった都のポテンシャルを生かすという観点では、私は、大きな意味を持っているのかと思います。
 本事業は二年間の期限つきだということでありますけれども、なぜこのような設定になっているのか、お伺いをいたします。

○桃原少子社会対策部長 都が今回創設した事業は、国の新たな子ども・子育て支援制度の中で検討されております小規模保育事業に先駆けて実施するものでございまして、事業の実施期間につきましても、国制度の本格施行が予定されている平成二十七年度までといたしております。

○くりした委員 国の事業に先駆けて行う本事業は、ほかの自治体にとってもモデルケースとなる、ほかの事業とは違った重要性を持っていると思いますが、認証保育所、認可保育所、保育ママ制度、それに続く新しい保育の柱となる制度として進めていただくためには、幾つかクリアをしなくてはいけない壁があり、その一つとして、先ほども大山委員の方からご質問ありましたけれども、保育の質が挙げられると思います。
 本事業は、区市町村が施設整備の基準を設定できるということでありますけれども、保育の質を保つために、都としてどのような工夫をされているのか、お伺いをいたします。

○桃原少子社会対策部長 先ほど申し上げた国の新制度におきましては、小規模保育の施設整備の基準につきまして、区市町村が条例で定めることとされておりまして、本事業におきましても、今後の条例化を見据えまして、区市町村が、地域の実情に応じて独自に基準を定めて実施する仕組みといたしております。
 今後、都といたしましては、区市町村が保育の質を確保しながら本事業に円滑に取り組むことができるよう、説明会の開催や個別の相談などを実施して、区市町村を支援してまいります。

○くりした委員 説明会の開催や個別の相談を行うと。基準を決める権限を持つのは、直接事業を行う区市町村であるわけでありますけれども、それらが一定の水準を満たすように、都からもさまざまな助言を行い、保護者が安心して活用できる施設をふやしていくよう、引き続き努めていただきたいと思います。
 待機児童問題については、大変たくさんの住民の方々に、私も解消を要望されますけれども、待機児童の数を減らしていくこともそうですけれども、同時に保育の質を保つために、区市町村による独自の工夫に対しても、横ぐしとなる東京都の取り組みについて、しっかりと助言を行っていただけるようお願いを申し上げて、次の質問に移らせていただきます。
 次に、高齢者支援施策についてお伺いをいたします。
 東京都は、核家族化、高齢者世帯の孤立化が進んでいることから、お年寄りが安心して住み続けられるということに対しては、やはりこれも大きなニーズが寄せられております。
 区市町村の直接の取り組みに加え、東京都もさまざまな施策に取り組んできたわけでありますが、まず、その一つであります東京都医療・介護連携型サービスつき高齢者向け住宅モデル、ケアつき住まいの、これまでの取り組みとその実績についてお伺いをいたします。

○中山高齢社会対策部長 都は、平成二十一年度から、高齢者が医療や介護が必要となっても安心して住み続けられる住まいの充実を目的としまして、高齢者向け住宅に医療と介護の事業所を併設し、入居者にサービスを提供する、東京都医療・介護連携型サービスつき高齢者向け住宅モデル事業を実施しております。
 この事業は、サービスつき高齢者向け住宅を運営する事業者と医療事業者及び介護事業者の三者が相互に連携して、入居者に対してサービスを効果的に提供することができる体制が整っている場合に、整備費の一部を補助するものでございます。
 これまでの実績としましては、平成二十一年度に二件、平成二十二年度に四件、平成二十三年度に一件、平成二十四年度に四件の計十一件、四百戸を選定しまして、そのうち、今月三月一日現在、七件、二百五十四戸が開設をしております。

○くりした委員 平成二十一年度に始まって、既に十一件、四百戸が選定されているということで、順調にこの制度が活用されていることの一つのあかしかと思いますけれども、やはり、まだまだこういった高齢者向きのケアつき住まい全般に対するニーズは非常に大きいわけでありますし、今後もより一層の増加が見込まれるところかと思います。
 今後も、こうした住宅の整備を進めていくべきと考えますけれども、このモデル事業をどのようにしていくのか、お伺いをいたします。

○中山高齢社会対策部長 都では、多くの事業者にこのモデル事業を知っていただくため、事業者や土地所有者向けの説明会を開催しているほか、関係団体や新聞社などが主催する高齢者の住まいセミナーなどで事業の紹介を行っております。
 また、平成二十四年度は年三回の公募を行いましたが、その際には、報道発表やホームページへの掲載など、さまざまな媒体を活用して、広く周知を図っております。
 医療と介護が効果的に提供されるこのモデル事業につきましては、今後、詳細な検証を進め、高齢者が医療や介護が必要となっても安心して住み続けられる住まいの整備方策を検討してまいります。

○くりした委員 検証を行っていっていただけるということでありますけれども、こういったモデル事業のフィードバックにおいては、今後も大変必要となってくる高齢者社会対策を進めていく上で非常に重要な経験を多分に含んでいるものと考えます。
 ぜひ、これらをむだにすることなく、より一層高齢者が安心して住み続けられる住まいをより充実していただくためにご尽力いただけるようお願いして、次の質問に移ります。
 同じく、高齢者が安心して暮らし続けられる社会をつくる仕組みの一つとして、シルバー交番事業に取り組んでいただいているかと思いますけれども、まず、このシルバー交番事業のねらいについてお伺いをいたします。

○中山高齢社会対策部長 ひとり暮らし高齢者の増加や近隣関係の希薄化など、家族や地域が担う機能が低下しているこの東京におきまして、高齢者が住みなれた地域で一人でも安心して暮らし続けられる仕組みが必要でございます。
 このため都は、高齢者の在宅生活の安心・安全を確保する独自の取り組みとして、平成二十二年度からシルバー交番設置事業を実施しておりまして、地域で高齢者を見守る拠点の充実を図る区市町村を支援しております。

○くりした委員 孤立化する高齢の方々がふえているということで、そういった方々にもしものことがあり、それが、ともすると社会から見過ごされる、そういった状況にならないように見守るという活動を行っていくシルバー交番事業でありますけれども、直接運営をしているのは区市町村であるということであります。
 具体的な見守りの手法については区市町村に任されているというふうに聞いておりますが、この事業は一体どの程度普及をしているものなのか、シルバー交番の平成二十四年度現在での実施状況についてお伺いをいたします。

○中山高齢社会対策部長 シルバー交番は、制度開始から現在までに、六区四市一町の計十一区市町、三十七カ所で実施をしております。
 それぞれの自治体では、事業を民間事業者等に委託してございまして、その内訳ですが、社会福祉法人が二十七カ所、社会福祉協議会が四カ所、医療法人が三カ所、社団法人、NPO法人、生活協同組合がそれぞれ一カ所となってございます。
 主な取り組みでございますけれども、地域住民や民生委員などからの、日常生活の中で気にかかる高齢者に対する相談を受け、訪問による状況確認を行い、医療や介護など、必要な支援につなげているもの、また、町会、自治会、マンション管理組合などの住民組織や宅配事業者、新聞販売店などの民間事業者と連携し、見守りのネットワークを構築するなど、それぞれの地域の実情に応じた取り組みを行っているものでございます。

○くりした委員 既に三十七カ所設置をされているということであります。
 また、お聞きをするところによれば、多いところでは、一カ所当たり年間二千件から三千件程度、各交番で相談を受けているということでありますが、数としては、一日にすると十件から十五件、それなりの数になってきているのかと思います。
 二十二年度に始まり、これほどの普及を見せているというのは、やはりこういった見守り活動へのニーズがいかに多いかということの一つの証左であると思いますけれども、今後も、より充実した本施策の展開に向けて頑張っていただきたい。最後にお願いを申し上げて、私からの質問を終わらせていただきます。

○斉藤委員 それでは、三点のテーマで伺います。
 先ほどから保育の話が幾つか出ておりますが、以前、厚生委員会の委員でもありました田の上議員とよく話をしていたんですが、二十五年三月三十一日をもって、事業所内保育を支援する制度が期限が来てしまうということで、その後どんな感じになっちゃうのかなと思ったところ、予算書の方を見ますと、若干形が変わるようなイメージですけれども、やはり事業所内保育に関して予算項目が出てきたので、おや、これはと思いまして、ぜひちょっと詳しく伺えたらと思いまして、質問いたします。
 この事業所内保育については、仕事、子育てが両立できる雇用環境を整備というふうなことで、事業者の雇用確保を目的とする場合もあれば、従業員、事業者の双方のメリットとなるということであります。
 東京都は、平成十九年度から事業所内保育支援事業としてこれを開始しましたが、平成二十四年度までの六年間で、百五十事業所に対して支援を行う目標を立てておりました。
 これまで、実績についてはどのくらいあったのか、そこを確認したいと思います。

○桃原少子社会対策部長 事業所内保育施設支援事業の補助制度を利用する事業所数は、平成二十四年度末で百一を見込んでおります。

○斉藤委員 ちょっと目標には足りなかったところですが、もちろん事業所ですから、いろいろ条件の部分で見合わなかったところがあるとは思いますが、それでも百一の見込みということであります。
 事業所内保育に対する支援、平成十九年から三カ年集中した設置促進策ということで時限的に創設された事業が、さらに少子化打破の緊急対策の保育分野のメニューの一つとして位置づけられて、二十四年度まで延長というふうな形になって、今年度末に期限が来るというところであります。
 そこで、今回、予算書の方にも若干触れられておりましたが、わかりづらいところがありますので、来年度以降について、どういうふうに取り組みを行っていくのか、詳しく伺いたいと思います。

○桃原少子社会対策部長 国は、平成二十七年度に導入を予定しております子ども・子育て新制度におきまして、事業所内保育を区市町村が認可する事業として位置づけることとしております。
 この新制度への円滑な移行を図るため、都は来年度から、これまで独自に設置者に対し直接補助をしていた仕組みを、区市町村に対する補助制度に変更することといたしました。
 補助要件といたしましては、区市町村と事業者が連携し、従業員の児童のほか、定員の四分の一以上について、地域の児童を受け入れ枠として設定することとしております。

○斉藤委員 定員の四分の一を地域枠というふうなことであります。もちろん、今年度末に制度が変わって、その変わった形で、変わった流れの中で市区町村と事業者が連携というふうなことであります。
 もちろん、地域枠というふうなことが設定されれば、市区町村のメリットというのはそれなりにあるというふうに推察できますけれども、もう少し具体的に、市区町村との絡み方、特にどういった部分が、やはりこの前よりもプラスアルファされているのか、そのあたりを確認したいと思います。

○桃原少子社会対策部長 連携におけるメリットでございますが、事業者にとりましては、従業員の児童の入所、利用が少ない場合、区市町村と連携しながら地域の児童を多く受け入れることで利用者が確保され、経営の安定化につながることとなります。
 また、区市町村にとりましては、地域の施設を有効活用することが可能となり、待機児童解消にも資するものと考えられます。

○斉藤委員 ありがとうございます。区部の方で、認証保育室など小型の保育室にしてみても、なかなか場所がないという状況ですから、逆に建物自体の運営者が最初から絡んでくれる保育室というふうなことになると、また若干可能性がある場所というのがふえてくるのかなというふうに思いますので、最初の年度については、少しテストケース的な、手探りの取り組みがあるかと思いますけれども、ぜひ積極的に市区町村の理解を得て進めていただきたいと思います。
 それでは、次のテーマについて伺います。
 やはり子どもの関係で、受験生のチャレンジ支援貸付制度というのがございます。いわゆる貧困の連鎖を防止するための有効な事業というふうなことで、その仕組みとしては、低所得者対策の中でも大変思い切った取り組みかなというふうに私は思っています。
 ただ、これが、どの程度希望者がいるかというのは、多いような気もするし、なかなかとっつきづらいような気もするし、なかなか最初は予測がつきづらいところだったんですけれども、実際にはどのような感じだったのか、事業内容と、興味深い実績について伺いたいと思います。

○市川生活支援担当部長 受験生チャレンジ支援貸付事業は、将来の自立に向けて意欲的に学習に取り組む一定所得以下の世帯の子どもたちが、高校や大学への進学を目指し、受験に挑戦する機会が得られるよう支援することを目的として実施しております。
 具体的には、中学三年生、高校三年生の受験生がいる世帯に対して、学習塾等の受講料や、高校、大学の受験料を無利子で貸し付けております。
 平成二十年度に事業を開始してから、年々利用実績が伸びておりまして、平成二十三年度までに、受講料については約一万一千件、受験料については約八千件、合計で一万九千件を超える貸し付けを行っております。

○斉藤委員 多分、この数というのは大変多い、最初の想定よりも上回って多いんじゃないかなというふうな感じです。仕組みの部分について理解をされるかなという心配はあったんですが、意外と、思った以上に利用者が多いというふうな印象なのかと思います。
 それで、伺うんですが、昨年、第四回定例会で、我が会派の田の上議員がやはり質問しているんですけれども、ただ、一般質問だったために詳しく聞くことはできなかったということなので、私も依頼をされた関係もありまして、改めて伺いたいと思います。
 この事業の対象は、学習塾は入っておりますが、そのほかに通信教育が含まれているということです。以前は、学校の勉強を補うものとして、学習塾というのが大体大半、主流で、個人指導というのは、まだそんなに一般的な感じがしなかった。少し余裕があるご家庭のものかなというふうな感じがあったんですが、最近は、いろんな塾の宣伝などを見ていると、個人指導自体を売り物にしているところが大変多くなって、以前よりも選択しやすくなっております。
 もちろん、ちょっとひきこもり的な、不登校的な中学、高校生に対して、指導という点で訪問指導するというような、そういうタイプの家庭教師もあったりしますが、これはなかなか、当初の目的の受験指導とは少し目標が違うのかなというふうに思います。
 また、私も、実は大学時代にボランティアをやったんですけれども、社会養護施設などの低所得な事情がある子どもに個別指導に行くというようなこともありますが、これはそもそも費用がかかるというふうな設定になっているものでありますので、こういうのも対象の外になるかと思います。
 ただ、そうはいっても、家庭教師的な、訪問するような個別指導については、以前よりも選択しやすくなっているという印象があるんですけれども、一方で、学習塾と通信教育のみが対象になっているというのは、この辺、実際にはどういうふうな違いからこのような仕組みになっているのか、そこを伺いたいと思います。

○市川生活支援担当部長 この事業では、高校や大学の受験に挑戦する機会が得られるよう、学習塾等の受講料の貸し付けを行っております。
 このため、貸し付けにおきましては、同世代の子どもたちと同じカリキュラムのもとでともに学び、みずからの学習の進みぐあいを理解することによりまして、さらなる学力の向上と目標の達成が期待できると考えまして、こうした環境が整いやすい学習塾や通信教育の受講料を支援の対象としているものでございます。

○斉藤委員 今いった学習塾ですが、大変、コマーシャルをどんどんやっているような大手もあれば、私も中学の三年生のときに使っていましたけれども、ほとんど、その構成しているメンバーが、来ている生徒が地域の学校の生徒で、ほとんど同じか隣のクラスというような、そういうふうに非常に地域限定で、個人がやっている、どちらかといえば寺子屋みたいな、そういうようなところというのがあります。
 その一件だけですけれども、地域の学校の進捗ぐあいに合わせながらも、受験の役に立つことを目標に授業をしていますので、比較的、お互いに顔なじみが多いと。また、進行ぐあいが学校とリンクしているという点で、通っている生徒にとってみれば、非常に自然に入りやすい。また、学校とのずれがなくて、学校の補習的な意味もつながるというようなところというのがあります。こういうところは、大手の学習塾とか、それこそすごい難関校を目指すというところとは全然違ってくると思います。
 学習塾というのも非常に幅があると思うんですが、この事業において、どのような条件を満たす学習塾であれば支援の対象になるのか、そこをしっかり確認したいと思います。

○市川生活支援担当部長 この事業におきましては、子どもたちが受験に向けて学力の向上を図っていくためには、安定的に学ぶことができる環境が必要でありますことから、貸し付けの対象となる学習塾といたしましては、有償で学習指導を行っており、かつ一定期間以上継続的に運営していることを条件としております。
 なお、運営主体の規模の大小や、法人であるか個人であるか等は問うておりません。

○斉藤委員 対象の幅が大変広くて、というか、条件が余り厳しくないというふうなことであります。
 恐らく、低所得の家庭というのは、単純にお金がないという問題ではなくて、多分、一番怖いのは、親が子どもの教育や進路に関心が低いことなんだと思います。つまり、学習塾なんかにお金を出すというところに、もともとの関心が低くて、子どもが将来どういうふうになりたいかということに気がつくのが非常に遅かったり、大人の都合がいつも優先してしまって、子どものことについてちゃんと考えていけない親。
 逆にいえば、所得が少なくても、子どもの進路とかに非常に関心を持って、お金が少ない中で何とか、今、公立高校なんかは無償だったりしますが、お金がかからないような学校ということだけれども、なるべく、成績をよくして、いい学校に行って、将来はある程度、自分がやりたいことはやれるようにというふうなことを筋道立てられる親であれば、そんなに過剰に心配をするということはないと思うんですが、そもそも親の関心が低いという子どもの方が、むしろ怖いのではないか。親として、子どもの将来に対して、社会がやはりもっと不安に思うべきところなんじゃないかと思います。
 今回のこういった事業に関して、学習塾にしてもさまざまな形がありますので、少しでも多くの子どもたちがこの事業を利用できるよう、広報活動もしながら継続していっていただきたいと思いますし、また、そういった学習塾についても、形態について、今までどおり柔軟な対応をしていただきたいと思います。その中で、親の方の関心が低いという子どもでも、自分の意思で、もしもこの制度があれば、自分もちょっと親にはいいづらかったんだけど、この制度を使ってちゃんと受験をしてみたいという子どもの気持ちを、上手に早くから引き出すというふうなことにつなげていくのが、一番、この事業のまさに柱じゃないかと思いますので、そういう誘導を、ぜひ引き続き努力していただければと要望させていただきます。
 それでは、三点目です。
 子ども関係が続くんですが、私、今でもいろんな関係の福祉の現場の部分にかかわりがあるんですけど、その中で一つ、ぜひこれは最後に聞いておきたいということで、自分の方でかかわっている現場なんかも含めての話であります。
 マタニティーブルー、または産後のうつというのは昔から知られておりますけれども、最近、この産後うつが一時的なものじゃなくて、長期化、慢性化して、事実上、うつ病として固定化してしまうというケースがふえている気がします。
 いわゆる養育困難家庭になってしまうわけなんですね。親が病気というだけではなくて、とにかく、乳幼児がいる家庭でありながら、全く養育ができる状態じゃない。子どもを前にして非常に判断が--もっとも子どもを前にしなくても、精神的にうつの状態が長引くと、どんなことに対しても正しい判断ができない、もしくは非常に手間のかかることばかり考えて、時間内にやるべき家事などが全くできないということは、精神疾患の場合について、この産後うつに限らず大変大きな問題です。
 家庭の方は、そのために家庭運営が全くできない。ご主人は健康であったとしても、奥様の方の発言もしくは行動に振り回されて、安心して会社に行くことさえできない。そういうような状態が続く家庭が非常に多い気がいたします。
 乳幼児がいる家庭で、親がうつ病などの精神疾患になったために、意図しないネグレクト--本人は子どものことを一生懸命やろう、やろうというふうにいっているんですけれども、病気ですので、全く、やろうという作業自体がうまく形になっていかない。結果的に、意図しないネグレクト、身体的虐待というふうなことがあったりするんですが、こういった場合に、児童相談所はどのように対応していくのか、基本の対応について伺います。

○桃原少子社会対策部長 精神疾患のある親からの虐待が明らかになった場合、児童相談所は、子どもの身体の状況や家庭環境を調査するとともに、保健所と連携して親の精神的な状況を確認するなどの調査を行い、個々の家庭状況を把握した上で、家庭に対する支援の方針を定めております。
 支援の具体的な内容としましては、親の病状が悪化し、家庭での児童の適切な養育が困難になるなど、親子の分離が必要であると判断した場合につきましては、児童を施設に入所させるなどの措置を行った上で、その後も、家庭に復帰させるための継続的な指導等を行っております。
 また、親が保健所の支援を受けながら地域の医療機関に定期的に通院するなど、在宅での生活が継続可能と判断した場合につきましては、児童相談所が、面接等を通じて適切な養育ができるよう助言、指導を行っております。

○斉藤委員 親子分離の部分が、伝家の宝刀じゃないですけれども、ある意味、児童相談所ができる大きな一つのアクションというところで知られているところですが、幾ら親の方の状態が悪くて、意図しない虐待だというふうな、虐待にちょっとつながっていくような話だとしても、必ずしも親子分離だけが対応ではなくて、そのまま在宅で継続できるんであれば、面接等を通じて助言、指導していくということで確認をさせていただきました。
 当然のことながら、それぞれのケースごとにさまざまな対応ということになると思うんですけれども、精神疾患を持つ親であっても、その病状が比較的軽度な場合などは、当然、無理して親子分離をさせなくていいということになるんですが、ただ、逆に無理して親子分離をさせてしまうと、子どもが結局残されてしまいます。子どもが施設に入ってしまいますので、大変、子ども自身にとって精神的な負担を負わせるということがあります。
 また、調子がよくなったら、またすぐ戻すというふうなことも、なかなか現実には難しいような場合があります。
 親子分離をせずに、在宅でいたまま、そのまま家庭を指導していくケースということについて、その際は具体的にどのような指導、援助を行っていくのか、そこを伺いたいと思います。

○桃原少子社会対策部長 児童相談所が在宅で親を指導する場合におきましては、児童福祉司、児童心理司による定期的な家庭訪問や面談などを通じまして、子どもの状況や家庭環境、親の精神的な状況など家庭状況を把握し、親子関係や生活環境の改善に向けて、親に対する指導、助言を行っております。
 こうした指導を行う中で、その家庭が在宅サービスの利用を必要としていると判断した場合は、区市町村の子ども家庭支援センターと連携をいたしまして、ショートステイや育児支援ヘルパーなど、地域の子育て支援サービスの活用を図っております。

○斉藤委員 今のように、在宅の場合には、市区町村の子ども家庭支援センターと連携して、育児支援ヘルパーを活用するということであります。
 小平市なんかも、もともと育児支援ヘルパーの--産後六カ月、いわゆる乳児の段階で、そしてなおかつ、例えば実際によくあるのは、双子が生まれて、三つ子が生まれて、初めての子どもなのに双子で、お父さんは当然会社へ行ってしまって、お母さんのおじいちゃん、おばあちゃんはその近くにいない。さすがに二人一遍に見るのは自分がまいってしまうということで使われるというふうなことがかなり想定されます。双子ならともかく、三つ子なんかになると、本当に必要になってくると思いますね。
 あと、もともとこの制度というのは、産後うつではなくて、例えば妊娠中毒症など、出産に伴う関係で親の方も余り調子がよくないというふうなことを想定して、結構いろんな市区町村で行われたのが育児支援ヘルパーなんですけれども、親が精神疾患を持って、子どもの養育が困難になる場合などは、子育てサービスの中でも家事援助をしっかりとサポートしてくれる育児支援ヘルパーというのは、ある意味、やり方によっては非常に有用かなと思います。
 そこで伺いますが、この育児支援ヘルパーを派遣する制度を持っている市区町村、現在どのくらいになっているんでしょうか。教えてください。

○桃原少子社会対策部長 育児支援ヘルパー事業を実施している区市町村でございますが、平成二十五年一月一日現在で、二十三区二十六市三町となっております。

○斉藤委員 二十三区二十六市三町ですから、ほとんど、今やっているという前提で考えていいかと思います。
 このように、ほとんどの自治体でやっている育児支援ヘルパー事業なんですけれども、さっきいったみたいに、双子ちゃんだとか三つ子ちゃんだとかは、なかなか、はたから見ても大変だなというふうなことで想定をしていたわけですが、先ほど、最初の事例にありましたように、養育力が十分でない、特に虐待のリスクになってしまっているような家庭を支援していくというのについては、こうしたサービスを提供している民間団体と児童相談所、子ども家庭支援センターが連携しながら支援するということであれば、いろんな活用の仕方があって、そういった連携が非常に重要じゃないかと思います。
 さらに、それに加えて、親が精神疾患を持つ家庭に関して、親のメンタル面を支援する専門機関との連携というのも、いわゆる双子、三つ子を見るのとまたちょっと違って、専門機関との連携というのが必要になってくるんじゃないかと思います。
 こうしたさまざまな関係機関との連携を行っていく際に欠かせないのが、いわゆるそれぞれの機関同士の情報の共有化でございます。個人情報保護の観点というのはもちろんありますが、それが壁となって、例えば民間と行政の方で情報の共有が悪いとか、そういうような壁となって、有効な連携を阻むような事態があっては、やはりならないと思います。
 現在、虐待などに対応する際、行政機関ばかりではなくて、民間団体を含めた各機関が情報や援助計画の共有化を図るために、地域ではどのような体制を構築しているのか、そこを伺います。

○桃原少子社会対策部長 虐待を受けている児童の早期発見や適切な保護を図ることを目的といたしまして、現在、都内の六十一区市町村におきまして、児童福祉法に基づく要保護児童対策地域協議会を設置しております。
 この協議会は、児童相談所、子ども家庭支援センター、学校、保健所など、子どもや子育て家庭に関与する関係機関で構成されております。
 ここでは、支援を必要とする家庭に対しまして、各関係機関が情報の共有化を図りながら役割分担や支援方針などを確認いたしまして、家庭への支援について適切な対応を図っております。
 また、協議会におきましては、虐待への対応をより適切に行うため、在宅サービスの提供など、親子の支援に携わる民間団体につきましても、支援対象となるケースの内容に応じまして、個別の検討会議等に参加を要請しております。

○斉藤委員 その協議会が情報共有の場であって、基本的に必要であれば、情報について出し惜しみをするものではないというふうなことで理解をさせていただきました。
 これはうちの小平市の話ではなく、ほかの市の話ではあるんですが、今いったように、単純に子どもを育てるというためのヘルパーというのを派遣しているのとちょっと違って、養育困難の家庭に行くというような、少し性格を分けているような制度を持つ市もあります。
 養育困難の家庭なんかの場合については、聞いてみると、大体、話が来る三分の二ぐらいが親が精神疾患というケースが多くて、ほとんど、行っているヘルパーや事業所なんかに関していえば、どんどんそういった少し専門的な知識が現場でふえてしまう、もしくは専門的な判断や対応を求められるというのがあります。
 そのときに、もともと事業を発注した形になっています市、子ども家庭支援センターが、やはり現場の状況に応じて、そういう親の反応であれば、こういうふうにしてくださいと。つまり、通り一遍の方法じゃなくて、その都度その都度変えて、もしも必要であれば、医療的なものについてはアクセスをさせていかなければいけないという場面があります。
 そうしないと、本当に子どもが親の不安定な状態に振り回されて--実際にあるのは、保育園に送迎をするというような形でヘルパーが設定されているにもかかわらず、朝起きられない。起きられないために、でも、起きられないということをヘルパーとか市にいいづらいために、きょうは子どもが風邪を引いて行かないとか、きのう自分がせきをしていたから行かないとかというふうに、朝、電話をしてきて、月の半分以上は、保育園に行けるのに行かないというふうなことになっていると。
 そうしたら、今度、そもそもの保育園に送るというプランよりもう少し踏み込んでその家に入っていかないと、本当に子どもは家の中にずっとお母さんと二人でいて、社会に触れられるチャンスがあるのに触れられない。お母さんの方も、もっと休んだり、もしくはちゃんと通院したりというふうな展開で時間をとらなきゃいけないのに、子どもがいるからますます行かない。そういう悪循環なのを、プランが同じなままでずっとしてしまうと、結局、何にもならないというふうなことになってしまいます。
 連携の際に、そういうようなことを現場のヘルパーと連携して、情報を共有化していくというのが非常に大事なわけですね。ぜひ今後とも、要保護児童対策地域協議会の枠組みを有効に使って、こういった現場に行っている民間団体を含めた関係機関の連携を強化していただきたいというふうに思います。
 さて、この児童相談所については、精神の疾患により、本人も知らず知らずのうちに虐待を行ってしまう、いわば無意識の虐待に大変多く携わっているんじゃないかなと思います。
 先般も、職員の増員、また、私も以前、小平の児童相談所の増員を一般質問でお願いしたことがありますけれども、関係機関と連携をしながら、援助活動の中心的な機関として児童相談所に頑張っていただきたいと思いますけれども、非常に職員不足ということがさんざんいわれておりましたから、今後、ますますこのような家庭がふえれば、当然、対応を十分にとるのに職員が足りないんじゃないかという懸念もございます。
 そこで、今後とも、児童相談所の職員体制を十分に確保することは、ますます継続してやっていく必要があると思いますけれども、この点について所見を伺います。

○桃原少子社会対策部長 都はこれまで、深刻化する児童虐待に迅速かつ的確に対応を図るため、児童福祉司や児童心理司などの職員の増員、児童虐待班の設置、保健師の資格を有する医療連携専門員の配置など、児童相談所の体制強化に取り組んでまいりました。
 来年度は、児童福祉司をさらに十三名増員するほか、医療連携専門員の増員も行った上で、全児童相談所に配置するなど、体制の一層の強化を図ってまいります。

○斉藤委員 ぜひ頑張ってください。こういった児童相談所の周辺の関係団体、民間団体も含めていけば、職員の負担というのも、一件一件、大分楽になるんじゃないかと思います。そういう意味で、関係機関を上手に使って、児相だけが全部判断する、全部負うというものではなくて、上手に負担を分散していくということを、ぜひこれからやっていただければ大変いいんじゃないかというふうに思いますので、ぜひよろしくお願いをいたします。
 以上でございます。

○早坂委員 地域主権改革の一環として、この四月から、福祉サービスの主な担い手である社会福祉法人について、その認可及び指導検査に関する権限の一部が、東京都から区市へ移譲されます。
 この権限移譲によって、地元住民が利用する福祉サービスを提供する社会福祉法人に対して、区市がみずから指導できるようになることは、地域福祉の向上にとって大変結構なことだと存じます。しかし、区市には、これまで社会福祉法人に対する指導経験がないことから、我が党では、移譲に当たって、東京都が責任を持って、そのノウハウを区市に伝授すべきだと求めてきたところでございます。
 そこで、区市への権限移譲の具体的な内容と、移譲に当たって、これまで東京都はどのような準備を行ってきたのか、お伺いいたします。

○高原指導監査部長 現在、都では、福祉サービスが適正に提供されるよう、所管する約九百の社会福祉法人に対して、設立や定款変更等の認可事務及び財産管理や会計、組織等についての定期的な指導検査を行ってございます。
 このうち、地域主権改革一括法により、主たる事務所が区市の区域にある社会福祉法人であって、その行う事業が当該区市の区域を越えない法人、すなわち一つの区市の中でのみ事業を行う法人につきましては、平成二十五年度から認可や指導検査の権限が当該区市に移譲され、都所管法人のうち約七百法人が区市所管ということになります。
 これに伴いまして、当局では、今年度、三期に分けて、十六区市より派遣研修生を受け入れるとともに、実務担当者向けの研修会を三回、延べ三百四十一人に対して実施しましたほか、都が行う立入検査のうち二百四十件について区市職員の同行を求め、実地指導を行ってまいりました。
 さらに、社会福祉法人事務の手続の手引、実地検査マニュアル等を作成、配布するなど、円滑な権限移譲に向けた準備を行ってまいりました。

○早坂委員 丁寧に事務引き継ぎ準備を行っていると理解をいたしました。
 しかしながら、移管される法人の数は区市により偏りがあり、また、その規模も、保育園だけを運営する法人から特別養護老人ホームを複数運営する法人まで、さまざまでございます。
 また、社会福祉法人の指導検査においては、財務諸表などの会計面のチェックが不可欠であり、そのためには一定の専門知識が求められます。仮に法人のずさんな経営を見抜けなければ、サービスの低下など、利用者に深刻な影響が及ぶことにもなりかねません。
 このため、権限移譲後も、区市が指導検査のノウハウに習熟できるよう、引き続き支援すべきと考えます。ご見解を伺います。

○高原指導監査部長 社会福祉法人には、高い公益性と健全な経営が求められる一方で、都の検査では、運転資金不足による多額の借り入れや、理事長の私的用途への資金流用、あるいは外債投資による評価損の発生などの事例も発生しており、適切に指導を行うためには、専門的な知識、ノウハウが必要でございます。
 このため、権限移譲後の平成二十五年度におきましても、引き続き、区市に対して、実務担当者に対する研修会を実施するほか、派遣研修生の受け入れを行うこととしており、既に十二区市からの申し込みを受けております。
 さらに、区市における検査体制の充実を図るため、包括補助事業として、新たに社会福祉法人指導検査強化促進事業を実施し、会計専門員など専門家を活用した場合等の経費を補助していくこととしており、これらの取り組みにより、区市による法人検査が円滑に行われるよう、引き続き支援を行ってまいります。

○早坂委員 先ほども述べましたとおり、社会福祉法人の指導検査を身近な区市が行えるようになることは望ましいことでございますが、一方で、法人が運営する施設などについては、現在も東京都が検査を行っています。
 すなわち、ある特定養護老人ホームを例にとれば、職員配置や利用者サービスなどの施設の検査は東京都が行い、特養を運営する法人の会計や組織などの検査は区市が行うこととなります。検査の目的や内容が異なるとはいえ、両者は密接に関連しており、これまで東京都が行ってきたように、法人と施設とを一体的に検査し、指導を行う方が効率的であり、かつ法人側にとっても対応しやすいと思います。
 今後、効果的な指導を行うためには、一義的には区市が法人と施設などを一体的に検査すべきと考えます。
 そこで、今回の権限移譲を契機として、今後、福祉サービスの指導検査について、東京都と区市の役割分担をどのように図っていくべきか伺います。

○高原指導監査部長 介護保険や障害福祉分野におきましては、平成十八年の介護保険法の改正や障害者自立支援法の施行により、法的には都と並んで区市町村にも指導検査権限が付与されたことから、介護保険関係の事業所を中心に、区市での指導検査実績は徐々に増加してございます。
 福祉サービスの適正化とその質の向上を図るためには、社会福祉法人についてだけではなく、福祉施設やサービスについても、身近な区市が一体的に指導検査を行うことは極めて有効と考えております。
 今回の権限移譲を契機といたしまして、例えば、福祉施設やサービスに関する定期的な検査については区市が行い、その上で、指定取り消し等の処分が必要な案件や広域的な案件等の検査は東京都が行うなど、役割分担について今後検討し、区市との連携を図りながら、検査体制の充実に努めてまいります。

○早坂委員 社会福祉法人に対する指導権限が移譲されたばかりであり、区市も、受け入れ体制の問題から、すぐに実施することは難しいと思います。
 しかし、介護保険を中心に、施設、事業所数などの増加が見込まれることから、今後とも都民が安心して福祉サービスを利用できるよう、区市ともに検査体制の充実を図っていただきますようお願いをいたします。

○加藤委員 私からは、障害者施策関連で二テーマ、質疑を行います。
 まず初めに、都民への精神保健福祉相談について伺います。
 今回、私は、この相談の対象となる方について確認をしたいと思います。
 先日、ひきこもりで悩みを抱える親の会の方のお話を聞く機会がありました。ひきこもりが長期化し、社会生活の再開が著しく困難になってしまったために、ご家族が大きな不安を抱えているお話の中から、ご家族の切実さを痛切に感じ、改めて、ひきこもりに対する社会的な支援が必要との認識を持ちました。
 ひきこもりに至る原因、契機は、成績の低下や受験の失敗、いじめなどの、一種の挫折体験や、対人関係、家族関係の問題などさまざまですが、ひきこもりの事例においては、特に対人恐怖症状や脅迫症状、抑うつ気分といった何らかの精神障害の症状が顕在化している場合も少なくないと聞いております。
 そこで、国の研究などで、ひきこもりの定義や精神障害との関連について何か示されているものがあるか伺います。

○熊谷障害者医療担当部長 ひきこもりと精神障害との関連につきましては、国の厚生労働科学研究として、思春期のひきこもりをもたらす精神科疾患の実態把握などに関する研究が行われ、研究成果として、ひきこもりの評価・支援に関するガイドラインが出されております。
 このガイドラインでは、ひきこもりを、さまざまな要因の結果として、就学、就労、家庭外での交遊などの社会的参加を回避し、原則的には六カ月以上にわたっておおむね家庭にとどまり続けている状態と定義しております。
 精神障害との関連につきましては、原則として非精神病性の現象、つまり精神病によるものではないとしておりますが、実際には確定診断がなされる前の精神障害が含まれている可能性があるとされております。

○加藤委員 ひきこもりは病名ではなく、あくまで対人関係を含む社会との関係に生じる現象の一つを大まかにあらわしている言葉ですが、一方で、今の答弁にもあるとおり、国の研究においても、ひきこもりには精神障害が含まれている可能性があると指摘されています。
 ひきこもり状態のお子さんを抱えている親御さんは、お子さんとの会話もままならず、どのように接したらよいのか、不安と悩みにさいなまれています。中には、うちの子は何か心の病気にかかっているのではないかと心配している方もいらっしゃると思います。
 そこで、ひきこもり状態になり、本人や家族が不安や悩みを抱え、とりわけ精神障害またはその疑いがあるのではないかというような心配がある場合、どこに相談したらよいのか伺います。

○熊谷障害者医療担当部長 精神保健福祉センターや保健所におきまして、本人やそのご家族を対象に、専門職による思春期、青年期相談を実施し、その中で、ひきこもりの問題について助言なども行っております。
 さらに、こうした相談とあわせ、本人やご家族の状況に応じて、訪問による相談やグループワークによる支援も行っております。

○加藤委員 ひきこもり状態の方で、精神障害もしくはその疑いのある場合には、センターや保健所の思春期、青年期相談において対応し、必要に応じてグループワークなど具体的な支援を行っていることは、本人、ご家族にとって大変心強いものです。
 さて、ひきこもりの問題は、不登校に代表されるように、一般的には若者特有の問題と受けとめられがちだと私は思っています。確かに、ひきこもりは思春期、青年期から対策を十分に行う必要がありますが、実は決して若者だけの問題ではなく、ひきこもり状態の長期化も指摘されており、本人やそのご家族は、現在の生活や--とりわけ親御さんは、自分が年をとるにつれて、お子さんの将来についてさまざまな不安を抱えています。
 親の会からお聞きしたお話では、ひきこもりの二割が三十五歳以上、一割が四十五歳以上という、ひきこもりの長期化、高齢化の問題を指摘されていました。
 そこで、思春期、青年期を超えてひきこもり状態にあり、精神障害が疑われる場合についても、精神保健福祉センターや保健所で実施している相談の対象となるのか伺います。

○熊谷障害者医療担当部長 精神保健福祉センターや保健所における精神保健福祉相談は、ひきこもりの問題を含めて、病気への不安や疑問、子どもの養育、家庭関係、職場、社会への不適応など、心の健康や精神障害などに関する幅広い内容について相談を受けております。
 ひきこもりは、さまざまな世代において見られるものであり、精神障害が疑われる場合などについては、年齢にかかわらず、本人やご家族などからの相談を受けております。
 こうした相談を行うことは、精神疾患の早期発見、早期対応においても効果があると考えております。

○加藤委員 心の病気である、もしくは疑われる場合には、年齢にかかわらず対応していただけるということで安心をいたしました。
 ひきこもりは広い年代にわたった問題であり、ひきこもりの長期化への対応が求められています。先ほどお話ししたとおり、高年齢化したひきこもりのお子さんを持つご家族、とりわけ親御さんのご心配は切実なものです。場合によっては、ご家族が、お子さんのひきこもりによって心の健康を損ねることも考えられます。そういった意味でも、ご本人への対応はもとより、ご家族のフォローもぜひよろしくお願いいたします。
 今回、ひきこもりを例に出して、精神保健福祉相談についてやりとりをいたしました。ひきこもりも含めて、心の病、悩みを持つ方々はたくさんいらっしゃいます。これらの方々の話を聞いてあげること、支えてあげることは非常に重要です。今後とも、精神保健福祉相談の取り組みを充実していただくことを要望いたします。
 次に、盲ろう者支援の取り組みについて伺います。
 都議会公明党の働きかけによりまして、全国で初となる東京都盲ろう者支援センターが平成二十一年度に開所してから、本年五月で四年が経過いたします。この間、一人でも多くの盲ろう者の支援につながるよう、我が党は、継続して支援の充実を訴えてきました。その結果、盲ろう者支援センターの活動が本格化するに応じて、センターの支援を受ける盲ろう者も着実に増加していると聞いています。
 そこで、まず、東京都盲ろう者支援センター開設後の盲ろう者支援の状況について伺います。

○山岸障害者施策推進部長 東京都盲ろう者支援センターは、盲ろう者の自立と社会参加を促進するため、通所による各種相談、訓練のほか、手話や指点字などのグループ学習会等を行う総合的な支援拠点といたしまして、盲ろう者福祉の向上に貢献しております。
 盲ろう者支援センター事業と一体的に実施される通訳・介助者派遣事業の派遣時間につきましては、盲ろう者支援センター開所前である平成二十年度の二万三千六百六十時間から、平成二十三年度には三万六千四百時間に増加しております。

○加藤委員 今のご答弁で、盲ろう者支援センター開所以来、盲ろう者の支援が前進していることが、データでも明らかになりました。
 これらの多くの盲ろう者は、学び、働き、交流し、皆とともに暮らすという当たり前の暮らしを送りたいと願っています。
 例えば、昨年のクリスマスのときに新聞でも報道されましたけれども、都内の大学に在籍する女性が、体じゅうの神経に腫瘍ができる難病で、二年間のうちに、いきなり全盲ろうの状態になり、生きる望みも失いかけたころ、盲ろう者支援センターの存在を知って、センターの支援によって生きる喜びを再び手に入れたという事例があります。
 見えなくて、同時に聞こえないという重い障害を背負った人が安心して生活し、自立と社会参加を実現することは、障害の有無にかかわらず、すべての都民が本当に心豊かな生活のしやすい東京をつくり上げていく営みの一つの象徴だと思います。
 そこで、これからも、支援を必要とする盲ろう者が確実にふえていくことが明らかである今、盲ろう者の社会参加を促進していくためには、盲ろう者支援のさらなる充実が必要であると考えますが、都の見解を伺います。

○山岸障害者施策推進部長 平成二十五年度予算におきましては、利用者のニーズの高い通訳,介助者の派遣時間を六千五百五十二時間積み増しまして、四万二千九百五十二時間に増加したほか、その派遣単価につきましても、千五百円から千七百円に引き上げました。
 今後とも、盲ろう者の自立と社会参加を促進し、その福祉を向上するため、盲ろう者支援の充実に努めてまいります。

○加藤委員 派遣時間の増加と単価の引き上げは、とても評価をいたします。
 その上で、この盲ろう者支援はまだまだ道半ばであります。これから、まださまざまな課題が出てくるものと思います。盲ろう者支援センターが、浅草橋という都内の東側にあることを考えますと、盲ろう者の立場から見ますと、やはり多摩にも分室のようなものが必要と考えます。そうしたことも含め、都が引き続き支援の充実を図っていくことを要望いたしまして、質問を終わります。

○野島委員 それでは、請願の三九号、「保育の質」の向上のための予算増額に関する請願及び知事肝いりのスマート保育、これについて何点かお伺いをいたします。
 視点は、大都市東京における保育サービスとは何なのか、今、何が求められているのか、こんなことだろうということであります。
 共産党さんも、公立、認可第一主義ということの反面、認証保育所も補完的役割と、ネガティブな評価でありますが--形は同じなんだよ、でき上がって、それを利用すればいいんだから--ということで、進歩されたことに敬意を表したいと思っております。
 それで、よく保育のサービス、サービスというんですが、これをどういうふうに分解したらいいのかなということなんですね。
 一つには、施設設備というのがありますね。これは、保育園とか保育室、園庭、人員基準、園児に対する職員数、それから保育士の割合、十分の十でなければいけないのか、いや、もっと低くても、ちゃんと保育のサービスの質が確保でき、むしろ柔軟な体制で、より高度な、高度なというか質の高いサービスが展開できるのか、この辺の分かれ目だろうと思うんですね。
 それから、決定的に、私がいろんなところから聞く話は、やっぱり大都市東京でありますから、通勤時間とか、そういうのがありますから、開園時間、これも大きな要素だろうと。使用料も当然大きな要素だろうというふうに思っております。
 ただ、使用料については、例えば認証なんかでも、自治体の独自事業で支援しているやに聞いておりますけれども、そんなところだろうと。
 それで、そういうふうな目に見えるところ以外にも、それぞれの保育の内容について、保育の利用者、要するに親御さんは、いろんなご希望があると思うんですね。例えば、さっき申し上げた保育時間の関係でいうと、通勤時間途中に預けていくと、帰りに連れて帰るということで非常にいいんですね。そうすると、どこにあるのかということ。
 こういったふうなところも、さまざまであるというふうに思っておりますが、基本的には、最初から申し上げました施設設備、人員基準、それから保育時間、保育料、こんなところが大きな要素だろうと思うんですね。
 そこで、足立区、杉並区で、異議申し立て、こういう事態が発生しております。
 一方、認証保育所も結構ぱんぱんだというふうに聞いているんですけれども、今必要なのは、保育サービスがなくて困っている方に、質を確保したサービスをスピーディーに提供していくと、こういうことだと思うんですね。
 杉並の区長さんは、スマート保育、ぜひやりたいというふうに、知事に申し述べたというふうに、報道に接しております。
 そこで、何か、認証と認可保育所で、むちゃくちゃとはいわぬが、格差があるというふうなことはあるんですが、施設や職員配置の基準が異なるのかどうか、まず、この辺をちょっとお聞かせいただけますか。

○桃原少子社会対策部長 認証保育所の施設設備基準でございますが、保育面積も含め、認可保育所と同等でございまして、園庭につきましても、認可保育所と同様、同一敷地内に設置できない場合、近隣の公園で代替可能といたしております。
 なお、平成二十二年度からの三年間で開設された認可保育所について申し上げますと、百七十二施設ございますけれども、その約六割の施設が、園庭につきまして、近隣の公園で代替をしてございます。
 保育従事職員の配置基準につきましては、認可保育所は、国の基準により十割を保育士資格を有するものと定められてございます。これに対しまして、認証保育所は、保育士等の配置を六割以上としておりますが、保育士を初め、看護師や保健師、子育て経験の豊かな方など、多様な人材の活用が可能となってございます。

○野島委員 基本的に、認証と認可保育所の施設基準は同じだということのようです。
 それで、園庭の話なんですが、認可だって約六割は園庭を近隣の公園で代替と。大都市東京で十分な,地方なら別よ,園庭は確保できないですよ。
 私のところは東久留米なんです。東久留米でも一番人気の高い認可保育所は、駅ナカ保育園。朝連れてきて、通勤して、帰ると。その駅ナカ保育園の園庭は、知ってる、駅ナカだからないんですよ。園庭ないんです。そこから三分のところに、区画整理でつくり上げた公園があるんですね。それを代替しているんです。それから、あと二分のところにそれほど大きくない公園もある。これも代替可能なの。
 そこから、駅ナカから二分かからないところに認証保育所があるんです。それは、認証保育所の前が公園なんですよ。だから、そこも利用率は極めて高いと、こういうことであります。
 いわば大都市東京の実情に合った施設をやっていかなきゃ、おとぎ話をしていたって、公立保育園なんてふえない。認可保育園だってふえないんですよ。そういうふうに思っております。
 結局、六割が園庭を近隣の公園と。出口ベースででき上がった建物、施設は、認証も認可もそんなに変わらない。むしろ認証の方が、一分、二分で、そんな大した話じゃないと僕は思うんだけど、前が公園だという、こういう(発言する者あり)東久留米のことを話しているんだから、あなたは黙っていなさい。そういう実態なんです。
 じゃ、新宿はどうかと。新宿はもっと余裕地なんてないと思うよ。そんなところでやれというのはおとぎ話なんですよ。(「都有地も国有地もあるよ」と呼ぶ者あり)都有地、国有地をどうするかというのは、これは別の問題なの。現実に即して考えなければ、政策はスピーディーに打てないんだから。そんなふうに思っております。
 そこで、さっきの配置の話でありますけれども、これからはポジティブな話なのね。十分の十の保育士で固めちゃったというときに、どうなるかということですね。
 いろんなサービスを、お客さんは、親御さんは望むわけですよ。例えば、教育もやってほしいというところがあるかもしれない。あるいは、認可とか公立は、特例だとか時間延長なんですよ。サービスなのに、お上が与えているような感覚で、やれ、特例でやってあげましょうと、これがサービスですよと、サービスじゃないや、延長なんですよと、そういう概念が僕は許せない。認証は十三時間が基本となっているわけだし、そういうふうなところを考えた場合に、やっぱり地域の特性に応じてやっていくべきだと。
 僕は、認可とか公立を否定しているわけじゃないんです。公立保育園もいいんですよ。いいんですが、さっき大山委員が、東京で補助金を出せというふうにいいました。あれ、財源が全部国庫から移譲されていますから、市町村がどういう判断をするかというと、やらない。絶対やらない。
 なぜかというと、初期投資でお金が入ってこないというのが一つ。それから、自分たちで、かつて国基準、都基準ということがあった。今は参酌基準になっております。それに独自に積んじゃって、人件費の増嵩を招いて、それが高コストでずっと行っちゃう。それと、新陳代謝が効かないから保育士が固定化しちゃうという、こういうところがあるわけ。
 だから、賢明な判断をする市長はやらない。東久留米も、私が助役をやっているときに、大騒ぎの中で公設民営をやりました。しっかり根づいていますよ。
 それから、さっきいった保育園の開設は、公立で駅ナカじゃないんです。この指とまれで、社会福祉法人が認可保育園をつくったんです。
 そういうふうに選択をしていかないと、自治体の将来の財政運営にも非常に大きな手かせ足かせになるんです。(「子どもたちは」と呼ぶ者あり)子どもたちが大事だって、当たり前の話ですよ。その子どもたちが、将来、大きな負債を背負っていって、大事にされますか。そういうところを考えなきゃいけないんです。
 世界というのは、あるいは日本の行政というのは、そういうところで成り立たなければ、これが大事だからここに集中します、これが大事だからここに集中します、そんなことで、さっきいった、次長の答弁があった社会保障なんていうのは絶対不可能だというふうに私は思っております。
 そこで、具体的に聞きます。
 足立区は、認証保育所等も活用してという、こういう大変すぐれた判断を近藤区長がされております。また、杉並区は、スマート保育で対応していくと、これもなかなかいい決断だろうと。
 いわば否定しているわけじゃありませんが、スピーディーに、かつ地域の実情に合わせてやっていくためには、そういう選択肢を、これはネガティブじゃないです、ポジティブにとっていかなければ、将来の保育事業は担保できないということになろうかというふうに思っています。
 そこで、サービスというのは、皆さん、どういうものだというふうに思うかということであります。ただ単に、施設設備が、あるいは人員配置がこうだからという--専門の保育士がいるから高いレベルになりますか。決してそうじゃないですよ。そういうことを考えたときに、皮膚で感じる満足度なんです。サービスの基準というのは。したがって、共産党さんは、保育の条件に関する調査項目は除外されたと、当たり前じゃないですか。認可なり、認証なり、基準に合わなきゃ事業ができないんだから。
 それを受けて、創意工夫をしながらサービス提供をしていくということでなければ、東京発の福祉改革はできないんですよ。私は、保育園の問題というのは、東京発の福祉改革だと思っているんですね。ただ単に、節約すればいいや、劣悪でいいやということではないと思いますね。
 そんな視点を持っているんですが、それでは、第三者評価ではサービスの質を評価できないのかどうか、こんなところをお伺いしておきましょう。

○高原指導監査部長 福祉サービスの第三者評価は、基準等の検査とは異なり、認証を受けた評価機関が福祉施設等のサービスや経営などの内容を評価し、その結果を公表することにより、利用者が安心して事業者を選択するための情報提供を行うこと、そしてサービスの質の向上に向けた、事業者の自主的な取り組みを促すことを目的としております。
 その評価方法は、組織やサービスについて評価する事業評価と、利用者の満足度を把握する利用者調査で構成されております。
 このうち、事業評価では、認証保育所を例に挙げますと、発達の状態に応じ、食事、排せつなどの基本的な生活習慣の大切さを伝え、身につくよう支援を行っているか、あるいは、子どもが伸び伸びと体を動かせるよう、積極的に戸外活動や外気浴等を実施しているか、または、保育時間の長い子どもがくつろげる環境になるよう配慮をしているかなど、保育サービスの内容に関する評価項目が七十八項目と、全体百四十八項目の半数以上を占めており、それ以外の項目も、事故、感染症、侵入時、災害などの事例や情報を組織として収集し、予防対策を策定しているかなど、サービス基盤にかかわる、組織マネジメントにかかわる項目がすべてでございます。
 さらに、もう一つの利用者調査においても、提供されている食事は子どもの状況に配慮されていますか、あるいは、子どもの体調変化への対応は十分ですかなどの質問項目を設け、サービス等にかかわる十五項目について利用者からアンケート調査を行い、直接、利用者満足度を把握することとしてございます。
 以上により、第三者評価においては、利用者が見学や業者のパンフレットでは知ることのできない保育サービスの質に関する評価を、所定の資格、能力を有する評価者が適正に実施しており、その結果を事業者にフィードバックするとともに公表することで、さらにサービスの質の向上を図っているものでございます。

○野島委員 ありがとうございました。
 それで、さきの予算特別委員会で、共産党さんは、第三者評価は保育条件に関する規制緩和、とりもなおさず保育サービスの一層のコストダウンにつながる、それと初めから抱き合わせになっていると、こういうネガティブな感覚しかないんだよね。
 よろしいですか。今、内容をいっていただいた。それを、お客様である親御さんを含めて、どう評価をされるかということ。これによって、事業者は緊張感が出るんですよ。官製保育はそんなことがありますか。
 官製保育でやっていること。例えば、延長時間、特例やりましょうといったときに、僕がやっていたときに、職員は反対するんだ。組合は。(「自治労でしょう」と呼ぶ者あり)自治労だか、いや、多くはおたくの方の関係者だったよ、
 なぜ反対かというと、自分たちのところが早く出なきゃいけないから。公務社会だから、公務員で働いている人--皆さんも公務社会だからね、まあ別にして--自分たちが働く前に預けると、こういうことだから、もっと人を出せと、職員を、配置をふやせと、こういう要求になる。子どものためにということは否定しないが、その裏で、自分たちの労働条件の改善だけなんですよ。
 今度、年寄りになってくると、年寄りなんていわない、高齢者になると、かったるいから、また反対ですよ。孫を持つ歳になったら、孫のことを思ったら、それはやってやればいいんだよ。今度は反対と。それが実態。だから、公立なんかは、がんじがらめの自分たちの主張をしているだけ。それに懲りているからやらないんです。そういうことであります。
 そこで、これはもうやめましょう。もっとポジティブな話をしないといけない。
 さて、そういう中から、認証保育所制度に加えて、来年から小規模保育を開始するとしております。この小規模保育、早速、杉並の区長がこれをやりたいというふうにいっているわけですが、どんな点が評価されたと考えておりますか。

○桃原少子社会対策部長 区が今後、地域の保育ニーズやサービスの提供に適した場所の確保などを検討しながら待機児童対策を進める上で、小規模保育は、待機児童の九割を占める三歳未満児を対象としたサービスであること、空き家、空き店舗、公民館などの空き公共スペースなどを有効活用して、機動的な整備が可能であることなどの点が評価されたものと考えております。

○野島委員 そういうことで、保育問題というのは、待機児童というのは、ゼロ、一、二なんですよ、どこかの会社のコマーシャルじゃないけど。ゼロ、一、二、これをどうやっていくかということが、大変喫緊の課題だと思っております。
 その中で、そういう施設設備を、空きスペースを活用してということで、もちろん基準を、だから劣悪だとか何とかならないように、ちゃんとやってくださいよ。それは要望しておきます。
 さて、独自に基準を定めたところに対して、都が、一定の基準を下回らなきゃ、それはそれで出していくということでありますが、ぜひ区市町村に働きかけをしていただいて、区市町村が、今度は事業者をだれにするのか。社福だって可能だし、あるいは今認証をやっている事業者だって、当然可能になるというふうに私は推測しているけど。ぜひそういうことで、柔軟な制度--柔軟な制度というのはいいかげんにしろということじゃないですよ。ちゃんと基準を守って、その上で(「その基準が大事でしょう」と呼ぶ者あり)だから基準を守ってといっているじゃない。その上で運営をしていけるようなスマート保育にぜひしていっていただきたいと思っております。
 さて、最後にお伺いいたします。
 私が今まで申し上げました、認可、認証、家庭的保育、小規模保育、いずれの保育サービスも、質が確保されることが大前提であります。と同時に、大都市東京の実情に合わせて制度設計をしていかなければ、おとぎ話をしていたってだめなんだよ。今、必要なのは、今、保育を必要とする人たちに、どうスピーディーにやっていくかということだというふうに思っております。
 そういうことで支援をしていこうということでありますが、最後に、これ、知事肝いりの施策でもございますので、待機児童に取り組む局長の決意を伺って、質問を終わります。

○川澄福祉保健局長 保育の実施主体である区市町村は、地域の実情に応じて、認可保育所、認証保育所、家庭的保育など、さまざまな保育サービスの拡充を進めております。
 都は、こうした区市町村の取り組みに対し、安心こども基金の活用に加え、施設整備に係る事業者や区市町村の負担軽減、未利用都有地の保育所用地への貸し付け、定期借地権利用に対する補助など、都独自の支援策を実施しているところでございます。
 来年度は、区市町村が保育サービスをさらに拡充できるよう、小規模保育に対しても新たな補助を行ってまいります。
 こうした施策により、保育サービスの整備に取り組む区市町村を、引き続き支援してまいります。
 また、これらの取り組みを進める上で、保育を担う人材を確保、育成していくことが重要でございます。
 都は、保育士有資格者で、現在、保育施設に勤めていない方を対象とした就職支援研修、相談会などを実施しております。
 さらに、区市町村が実施する障害児保育や食育などの専門性の向上を図る研修に加え、保育施設が人材確保のために独自に行う研修についても、新たに支援をしてまいります。
 このような施策を総合的に展開することで、区市町村による質、量両面でのサービス拡充を促し、待機児童の一刻も早い解消に向けて全力で取り組んでまいります。

○大津委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後五時十七分休憩

   午後五時三十分開議

○大津委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 異議なしと認め、本案及び本件に対する質疑はいずれも終了いたしました。

○大津委員長 次に、議員提出議案第六号を議題といたします。
 本案について提出者の説明を求めます。

○岡田委員 議員提出議案第六号、東京都がん対策推進条例案の提案理由を説明いたします。
 本条例案は、昨年の第一回定例会で議員提案いたしました東京都がん対策推進条例を基本として、東京都、都民、保健医療関係者、事業者の責務を明らかにするとともに、がんの予防及び早期発見、科学的知見に基づく適切ながんに係る医療、その他のがん対策の基本となる事項を定める内容としています。
 その上で、昨年の第一回定例会の厚生委員会でご指摘いただいた点を踏まえ、修正を加えたものとなっています。
 具体的には、禁煙の取り扱いについて考え方を整理し直すとともに、東京都がん診療連携拠点病院などによるがん医療の充実を盛り込んだほか、小児がん患者等への支援については新たに条項立ていたしました。また、がん登録についても、考え方を再度整理し直しております。
 この一年の間に、七つの自治体でがん対策に関する条例が新たに制定され、四十七都道府県の過半数に当たる二十四道府県で条例が制定済みとなっています。がん対策に関する基本計画は、既にがん対策基本法で都道府県に策定が義務づけられているところですが、それでもなお多くの道府県が条例を独自に制定しているということは、各道府県のがん対策の推進に対する強い意思表示だと、私たちはかように受けとめております。東京都として独自の条例を制定することは、大変意義のあることと考えております。
 以上が提案の趣旨であります。
 本委員会において十分ご審議の上、議員の皆様のご賛同を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

○大津委員長 説明は終わりました。
 これより本案に対する質疑を行います。
 ご発言願います。

○野島委員 冒頭、委員長にお願いを申し上げておきたいんですが、私、三十五分という質疑時間で登録をさせていただいております。実は、どんな質問ですかという質問取りを受けましたので、それについては概要をお伝えしております。
 その際に、資料要求もいたしたんですが、それが提出可能なのかどうかというのが一点。質疑の時間を圧縮するために、ぜひ出してくれとお願いをしておいた。
 それから、あと一つは、三十五分ということでありますが、私も最大限圧縮に努力しますが、ぜひ明快なご答弁で、質疑時間がおさまるようにご配慮をお願いしたいと。
 以上、二点、委員長にあらかじめお願いしておきます。

○大津委員長 はい。

○野島委員 それでは、その文書の関係は後でいいです。
 私どもが条例審査をするときに、なぜその条例を提出するんですかと、こういうことであります。
 今ほど、ご説明をちょうだいいたしました。他府県でもたくさんあって、東京でもそれが必要なんだということも含めて、がん対策が喫緊の課題だということだろうというふうに思いますが、改めて、条例審査するときに大事なポイントが三つありますから、意義、性格、これについて教えていただきたいと思います。

○斉藤委員 審議の後に、またさらに条例の審議ということでお時間をいただきましてありがとうございます。また、野島委員につきましては、毎回熱心なご質疑をいただきまして、大変感謝いたします。
 さて、今回の条例の提出の意義ですが、基本的に、他県の条例でもそうですけれども、やはり、がんの死亡自体が、日本の死亡原因の最大の原因であって、大変大きな健康上の課題になっているということであります。
 その上、このがんに対してさまざまな施策というのがございますけれども、それにおきまして、社会全体でがんの撲滅ということで取り組んでいく必要があると。そしてまた、社会全体でというふうな中に、広く都民にこのことを知っていただく。正しい知識、そしてまた東京都のがんの撲滅のために、推進する方向性や施策などを知っていただくという点でいうと、この条例というものについては、その性格上、多くの都民が関心を寄せるところであるというふうに私どもは考えております。
 また、他県の条例の方でも、この制定の際に、いろんないい方をしてはいるんですけれども、やはり県民もしくは都民が、ここでいうと都民になりますが、生涯にわたって健やかに安心して暮らせる地域を築くために頑張るというふうなことで決意をして、がん撲滅の社会をつくっていく、そしてその対策を推進していくんだという決意を込めて、この条例を制定すると。
 その決意を、ここでいえば、東京都の決意を都民に知らしめるということを含めて、この条例を制定するという意義があると私どもは思って、提案をさせていただきました。
 以上です。

○野島委員 私、二つ聞いたんです。意義と性格でございまして、意義については何となくわかりました。大きな課題だということ、私どもも共有したいと思っております。社会全体で、いろんなセクターがかかわりながら、がん対策を進めていくと。これについても、大変貴重な提案だと思っております。都民周知ということは、当然のことながら必要なことだというふうに思っております。
 いわば、ここの部分というのは意義でありますから、そういう意味では旗印として、都が、がん対策にさまざまなことをやっていくという旗を上げましょうと、こういうふうに受けとめておりますが、そういう共有の認識を持っていいのかどうか、異論があればお願いしたい。
 それから、性格ということについてお伺いをしておりますので、その答弁が欠落しておりますので、委員長、促してください。

○斉藤委員 失礼いたしました。
 性格については、この策定に当たりまして、私どもとしては、もちろん、がん撲滅という理念のもとに、さまざまに作文をさせていただきました。
 しかしながら、これは理念だけではなくて、一定程度の内容が入っておりますので、その部分では、一部執行的な面があるというふうな性格を持っております。ただ、もともと理念だけ、もしくは執行だけというふうな性格で議論を始めたわけではありませんので、理念を中心に、やや一部執行するような場面があるというふうに認識をしております。
 続きまして、先ほどのような考え方でいいかということですが、野島委員のおっしゃるとおり、共有をしていきたいというふうに思っております。

○野島委員 私がお尋ねしたのは性格なんですよ。今の答弁は、さっきの、こういうことだという意義と。意義というのは、私にいわせれば旗印。
 ずっと具体的に条項を読んでいくと、僕、一年前に聞いたんだけれども、執行条例ですかと聞いたんですね。執行条例ですというふうにお答えをいただいているんです。そのことが、今も同じ考え方なのか、いや、そうじゃないんだということなのか、それだけ、執行条例か否かということだけをお聞かせください。

○斉藤委員 昨年度、執行条例というふうに回答させていただきました。今回も、執行条例の性格を含んでいるというふうに考えております。

○野島委員 条例の審査なので、含んでいるとか何とかということじゃなくして、僕は意義はわかったんです。それは、これを全部読んでいけば、なるほどという、それが意義なんだよ。これをもって執行側が何をやるかという性格を位置づけなければ、執行側だって困っちゃうわけだよ、規則を執行委任しているんだから。だから、含めてということであれば、それは考えが違うんじゃないの。もう一度答弁してください。

○斉藤委員 では、執行条例ということで取り扱うことにさせていただきます。

○野島委員 それでは、執行ということで性格は位置づけられたわけでございます。
 そこで、さっき私は、質問取りの段階で、これは条例を読んでいくと、規則は執行委任という、条例として当たり前の性格なんです。僕は前回もいったんだけど、これが長提出議案であれば、条例の中でいろんなことをやりとりして、それをもとに執行側が規則をつくれるんですよ。そうじゃないんです、これ。議員提出議案なんです。
 したがって、そういう、議員提出議案という重みにかんがみて、ぜひ--規則の全貌とか、規則案を出せなんて、僕だってそんなことはいわないですよ。規則の骨子案ぐらいは示してもらうのが、審査をしていく上で時間の圧縮にもなるし、議論がかみ合うと思うんだけれども、さっき委員長にいったんだけど、どうなのかな、その辺は。

○斉藤委員 事前に資料提出ということで話を承っておりますが、ただ、こちらの方で、実は昨年のときにも、厚生委員会の終了後、私どもの方としましても、いろいろ委員会の、野島委員も含めて、ほかの委員の方のご意見も踏まえて、それについていろいろ議論をしたんですが、実際には、執行について、特にこの中で、計画に基づく、もしくは現行の予算に基づくものについては、さほど矛盾しないのではないかなというふうな議論がありました。
 ただ、広報活動、いわゆる都民に対して普及をしていくという点では、ある程度の広報活動というふうなことになっていくんだろうということで、いろいろ想定をしまして、私どもとしても、健康診断などを、一般の都民に対して普及をする、会社などの方にも後援をいただいて、どういうふうな形で検診に誘導していくのかというふうなこと、ふだんからどのように事業でされているのかということなども全部研究をさせていただきました。ただ、一方で、執行する際に、ポスターを一体何枚刷ればいいのかとか、チラシを何枚刷ればいいのかという、そのあたりをどの程度具体的に考えたらいいのかという部分については、いろいろ悩んだところでありますが、その部分というのはなかなかイメージをしづらかったと思います。
 同時に、執行機関にゆだねるときに、この規則案の方もどこまで我々の方でつくっていいのかという部分は議論がございました。そういうようなことの経緯を経まして、大変、野島委員には申しわけないんですけれども、資料提出というふうな話でありましたが、この場合、今回については、執行規則の方についての提出というふうなことで用意がございませんでしたので、大変申しわけございませんが、提出できないというふうな形になります。時間の短縮ができずに大変申しわけございません。

○野島委員 私はそんなことは聞いていません。ポスターがどうのとか、大民主党が議員提出議案を出して、ポスターの枚数まで心配することはないんだから。
 私が聞いたのは、長提出議案ならば、執行権は向こうにあるんだから、質疑の中で私どもも要望を出せる。執行側も、それはできませんという、できるという、検討しますという、こういうことですよ。
 だから、議員提出議案なんですよ。ということは、ここに執行側と壁があるんです。さっき、冒頭、執行条例だといった。その壁を打ち破るのは、こういうふうな規則を想定していますと。これが執行で生かされなければ、この条例は何の意味もないわけだ。そういうことだと思うんです。
 だから、私は、ペーパーでよこせというのはいいです。後でいろいろ聞きますから。ただ、それにはちゃんと答えてくれないと、質疑が深まらないんですよ。
 いいですか。議会は機関意思ですよ。それを受けて、執行が団体意思として固めてやるときに、努力義務だとか空疎な、いや、ペーパーが何枚だとか、そんな子細なことはどうでもいいんだ。いわば、執行条例といったんだから、実効性のある条例にするためには、そこの規則をあわせて提示していただかなければ、空虚な議論だけになっちゃう。
 空虚な議論になるとは何かというと、皆さんのがん条例の意義だけの話になっちゃう。それで執行は努めなさいよと。執行は困っちゃうよね。答えはいえないからしようがないんだけど。そういうことを聞いているので--規則を出さなかったということはわかった。それはしようがないよな。別に義務的に出す話じゃないから。
 だけど、今いう、議員提出議案だという重要性にかんがみて、それを出さなかった理由が、ペーパーが何枚とか何とか、そういう答弁じゃだめだよ。少なくとも骨子は示してくださいよ、骨子は。
 あるいは、こういうことを検討しなければ執行できませんから、おれ、執行側に、当然、これを検討するという議事録を送るから。それをやらなければ議論は深まらないよ。
   〔「何について答えるの」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 質問の……。

○野島委員 質問の意味がわからないの。
 だから、僕が、出すべきだという理由は述べた。それがないと空疎な質疑になっちゃって、せっかくお出しになったのに、失礼に当たるから、僕は親切心でいっているんだよ。
 それがないという理由があったけれども、紙がどうのとか、そういうことじゃなくて、議員提出議案という重みにかんがみて、出せなかったということなのか、出さなかったということなのか、出さないけれども、質疑してくれれば答えますよという話なのか。分解していうと、そこをお尋ねしているわけ。

○斉藤委員 議員提出議案ということであります。先ほども野島委員がいわれたように、施行規則については義務ではありませんので、私どもの方も、最初から施行規則というふうな形でがちがちに固めての議論という形になりませんでした。ただ、ある程度必要な部分については、こちらの方としてもイメージがありますので、お答えをしていきたいというふうに思っています。よろしいでしょうか。

○野島委員 わかりました。それでは結構です。規則の関係は、また後でいろいろお尋ねをしたいと思います。したがって、時間はかなり延びるなというふうに私は思っておりますので、委員長については、ひとつあらかじめご了承ください。

○大津委員長 はい。

○野島委員 次に、必要性について伺います。
 なぜこの条例が必要なのか。さっき、旗印の中ではわかりました。都のがん対策が、今、東京都という団体で、議会という意志じゃなくて--がんの計画はつくっているんだけれども、執行側はがん対策推進計画によって予算措置をし、それを議会として予算審議の中でいろんな提案をする、あるいは決算審議の中でチェックして、施策を進めているわけですね。
 したがって、条例はないけれども--先ほど大山委員が、大変貴重な、小児がんに対するいろんなご提案をいただいた。褒めているんだよ。そういうことで進められているというふうに私は思うんですね。
 なぜ必要なのか、旗印の話はわかりました。具体的に何が必要なのかということであります。

○斉藤委員 必要性についてであります。
 計画の方が進んでいることは重々承知をしております。そして、条例については、私どもとしては計画そのものを、別にいい悪いということは全くございません。計画については私ども了解をしておりますし、また、その部分の完成度についても大変満足しております。この計画について、より多くの都民の方に理解をしていただき、また、特に予防策については、日ごろの生活の中でさまざまにそのことを認識していただくという場面がございます。
 そのために、この計画を後押しするという意味で、条例で広く都民の方に流布をしていきたいと、広く伝えていきたいというふうに考えております。
 過去、他の東京都の条例の中にも、社会的にこの問題を解決する必要があるとか、もしくは広く都民の方に知らせていく必要があるというときに、条例にというふうなことは、これは東京都に限らず、他県のものでもそうですけれども、そういう目的で、計画ではなくて条例が制定されているケースはありますので、そのように考えて、私どもとしては、条例の方が、よりこの計画を後押しするのに適切なのではないかというふうに推測しまして、この提案に至ったということであります。

○野島委員 いわば旗をもっと高く高く掲げなきゃいけないということですよね。そういうことだよね。それはさっき意義でよく共有したからいいんです。
 それから、性格は執行条例だと、これも共有いたしました。それはそれでいいんです。
 それで、条例は国に上位法があるから、都道府県で受けて、あるいは市町村でも受けているケースもある。国にないけれども、都の独自性でやっていく必要があると、こういうことですわな。それで条例を定めて、かつ、それは法令に違反しない限りとなっているんです。全体像を読んでいくと、この条例は、東京都がやっていることを了としたと、基本計画については賛同いただいているわけね。
 それと、今いった要素をやっていくと、あるいは執行条例だといった答弁でございました。そういうことからやっていくと、この条例というのは、少なくとも都のがん計画、推進計画の横出しをしろと、上積みをしろと、そのことが、がん対策の推進であり、社会福祉の増進になるよと、もって社会の不安を緩和できますよと、こういうことだろうと思うんですね。思うんですよ、私が勝手に。思うんです。
 そこで、しからば、それらをやったときに、現行のがん対策はどのように変わっていくのか。計画も含めてがん対策ということでいいよ、上積み、横出しだから、多分ね。多分というのは私の推測だから、違ったら違ったといってくれる。方向を変えるんだというのであれば、国の法令に違反しない限り、そういう条例もありだから、それはそれで構わない。
 だから、もし前提が違ったら違ったということでいってください。その上で、どういうふうにがん対策は変わっていくんですか。推進計画とはいっていない。それも包含してだということだろうから。

○斉藤委員 先ほど野島委員の方から、方向性を変えるようなことがあっても、それはおかしくはないと。ただ、野島委員としては、多分、形を変えるもの、計画自体を変えるものではないだろうというふうにおっしゃっていましたが、そこはまさに同じく共有できているというふうに私どもは思っております。
 条例が加わることで、もちろん、がん計画そのものでも、さまざまな予防策の普及などについては記述がありますけれども、私どもの方の提案した条例についても、例えば中には小児がんの部分などについても、ご家族の方や関係者の方に対するさまざまな知識や対応の仕方についての普及など、そういったものも加えておりますので、先ほど申しましたように、計画そのものを変えるものではありませんが、それに加えて、そういったものをより広く丁寧に普及できるようにしたいと思っております。
 また、都民会議などは、その計画の部分とはまた少し違うところかなと思いますので、この全体像を、計画を後押しするという意味で、このさまざまな会議部分については、若干プラスアルファというふうになるのかなというふうに考えております。

○野島委員 私が聞いたのは、旗印は共有したんです。執行条例ということも共有したんです。そこで、じゃあ、具体的に何をどうするんですかということについては、文書の提示はないから、それはそれで了とします。
 その上で聞いたのは、計画も含めて、東京都の施策が具体的にこういうふうに変わっていくんだと。それはすなわち横出し、上積みだと。例示として都民会議というお話は承りました。会議体をつくるために条例を出したんじゃないでしょう。都民に広く周知します、これは今までもやっているんです。紙を十枚にしろ、二十枚にしろとか、そんな些細な話じゃないわけですよ。だから、その辺のところで、景色はどう変わるんですかといっているんです。
 がん対策の全体、計画は計画としてわかった。横出し、上積みをして、それも執行でやっていきます、そういう条例だよね、基本の性格は。そういうことでしょう。だとするなら、結果として、施行した条例を東京都が持ったところの結果はこうなりますよという目的性とともに、結果に対する蓋然性がなければ、ただ計画に屋上屋を重ねただけの話になる。だから、そこを問うているんです。都民会議の話は後ほどお伺いしますから、それはそれで結構ですから。
 あと、今、都は第一次がん対策の作業をしていますよね。ぜひ、きょうは、答弁の中でそれを具体的にいってもらって、この計画に反映させましょうよ。それでいうと、景色が変わって、条例を制定した結果も出てくるわけです。だから、僕は、具体的なものも含めて、どういうふうながん対策がこの条例によって効果としてでき上がり、結果として都民福祉の向上につながるんですかという、ここを聞いているんだ。
 花は咲かせますよと。突然花は咲かないんだ。土壌を耕したり、種をまいたり、手をかけたり、だから--花はわかりました、花は。しかし、執行条例なの。土地を耕して、種をまかなきゃいけない。その種が何粒か。都民会議は一粒でしかないんです、今の答弁は。
 ほかにありませんというならありません、ありますというなら、ぜひ議事録に残して執行側にも取り組んでもらいましょうよ。いかがですか。

○斉藤委員 野島先生から大変前向きなご意見をいただきまして、ありがとうございます。
 こちらの方としては、やはり提案する際に、さまざまながんに関する教育というんでしょうか、都民教育というんでしょうか、そういったものを想定して、こちらの条例をつくらせていただきました。
 これにつきましては、なかなか、ここははっきりした部分でわかりづらいところがあるかなと思いますが、ただ、私ども、多くのがん条例を参考にさせていただく中で、こういった知識の普及や、ほかの県でいえば県民教育になるんでしょうが、こういった教育の部分について非常に重要視しているというのは、どこの条例についても、ある程度は共通している部分かなというふうに思います。
 もちろん、計画部分が普及ということをうたっていないということは、私どもは全く思っておりませんで、むしろ普及の方をうたってくれるというふうなことは思っていますが、その部分を重視して、がんに関して、より都民が、もしくはがんにかかった患者、特に、もちろん亡くなる方もいらっしゃいますが、逆に職場や教育の場に戻っていくというがん患者に対して、それを受け入れる側に対する対応方策についての知識の普及などに、かなり重点を置いたものというふうにさせていただいております。
 これにつきましては、他条例などについてもかなり参考にさせていただく中で、文言を選ばせていただいているというふうに考えております。

○野島委員 私が聞いているのは、望洋とした話ではないんです。どんな種をまくんですかという話を聞いているんです。今の話は、野菜をまくか、花をまくかの話です。花の中で、どういう種を選ぶんですかということです。
 今の話を聞いていると、東京都がん対策推進計画でこれは持っていないんですか。恐らく持っていると思いますよ。あるいは、一次改定の中で不足があれば出してくるだろうし、その中で必要なのは教育ということになれば、教育庁の行政委員会との連絡調整も当然必要になってくるだろうと思うんですね。行政のつくりからするとね。
 だから、そういう意味で、先ほど私は、共有したものはいいんです、横出し、上乗せでしょうといったら、そういう答弁でした。そこの種をいってくれないと、後で触れるけど、執行委任しているわけです。それはそれでしようがない、条例のつくりだから。だけど、議員提出議案の重みにかんがみて、その辺がないと、執行側だって、はい、来ました、旗はわかっている、おれたちだって旗を持っていますよと行政側はいいますよ。
 しかし、行政というのは事細かにやっていかなきゃいけない。それも各セクターがあるわけ。市町村というセクターもある。国というセクターもある。公共セクターではね。それから医師会もある。あるいは教育もある。こういうところがたくさんあるわけだから、上積みというなら、そこをどういうふうにやっていくのかということがわからなきゃ、執行側だって困っちゃうと思うんだよね。それとも、いや、それはそれでいいんだと、向こうが考えろということであれば、それはそれで結構です。

○斉藤委員 今、るる野島委員の方から話がございましたが、私どもとしては、これをつくる際に、ある程度、執行機関の方に余り縛りをかけるようなこと自体を余り想定をしていないというか、余り縛りをかけてはいけないというふうなことで解釈をしておりました。
 ですので、ある程度、執行の方に委任をしたいというところでありますが、そのときに、こういった理念を伝えていくということは柱に置いていきたいということはありますし、また、こういった条例そのものが、では、ほかに存在しないかといわれれば、ほかの条例の中でも幾つか、いわゆる執行に委任するけれども、この部分の理念はしっかり伝えてほしいというふうなことは、存在しているのは確認がありますので、私どもとしてはそのように判断をさせていただきました。

○野島委員 今のお話を伺っていますと、縛りをかけたくないと、しかし、横出し、上積みはしろという性格の条例だと、それも執行してくださいよと、こういうことだよね。横出し、上積みをしますというときに、縛りをかけないで中から膨張させればいいの。そうすると、基本計画に基づいたことになっちゃうよ。第二条はそうはうたっていないんだよね。そうでしょう、第二条は。そうはうたっていないんです。
 だから、そういうことでいくと、縛りはかけたくない、旗は持たせてくれと。執行条例というのはそんな気安いものじゃないからね。皆さんの具体的な提案が条例あるいは条例審査の中で出てきて、それが議会意思として決まって執行側に行かなきゃ--民主党の思いじゃないんだよ、二元代表制だから。そのための答弁が今のような形では、私はとても納得できない。
 それで、僕は、このことは一年前にも申し上げたんだよ。一年間たったの。初めて出てきたら、こんなしつこいことはいわない。おれも人がいいから。一年たったわけですよ。そのときに、課題、条例の課題じゃないですよ、条例を団体、機関の意思として執行側に送って、執行側が公布をして、その上で施行規則をつくって果実を求めていくと、こういうプロセスを経なきゃ実効性がないわけだよ。それを、種はありません、執行側は縛らないように、それは、おれにいわせれば融通無碍だ。
 それで、第二条では、都の特性に基づいた施策を実施する義務を負わせちゃっているんだよ。それを執行側がちゃんと果たすためには、その仕組みがなければ執行側は果たせないです。
 だから、僕がいっているのは、さっき、種についてはわかりましたけれども、答えは望洋とした、野菜を植えるか、花をまくかの話だ。それで、上積み、横出しといいながら、それは執行の方の手かせ足かせを縛ることになるからやらないと。
 条例というのは違うんですよ。行政に事務を負わせるんですよ。都民に権利を与えるんですよ。行政に事務を負わせるのに縛りをかけなくて何で条例なんですか。その答弁では納得できない。

○斉藤委員 昨年の委員会の中でも、大変、宿題というか、ご意見をいただきまして、私どもは、そのときの野島委員の質問について、その本意を、その後いろいろ考えました。
 今申しましたように、もちろん施行規則等につきましては、こちらは条例提案のときに、それは義務ではないですし、また、それをつくること自体を必ずしも義務ではないといっても、つくっても、それは施行規則というものではないというふうに、私どもは行政側の方ともやりとりをしまして、確認をさせていただきました。
 したがいまして、そういう意味で、そこの部分、施行規則などで縛りをかけるということは、もともと想定をされるものではないというふうに考えております。
 ただ、今申しましたように、この理念を伝えるために、おのずと出てくる一般の都民に対しての普及の仕方、これに関しては、事実上、ある程度は広報活動などを通じて出てくるものというふうに考えておりますので、そういう意味では、私ども、横出しというか、計画を後押しするという意味で、横出しをしていくというふうなことは考えております。

○野島委員 民主党が提案して、それを議会意思として可決するというのは、議会の責任なんです。そのときに、大都議会が、旗印だけの執行条例ですよと、議会側からそんな条例を送れるわけないでしょう。
 それで、規則は、縛りをかけないようにつくりませんでしたと、どうぞ好きにやってくださいといっているだけなんですよ。旗はおれたちが持ちますよと。今までの質疑を全部もう一回読み直してください。私は、この条例提案はそういう趣旨でしかないというふうに思っているんです。
 だって、そうでしょう。旗は共有した、執行も共有した。その上で、具体的な存在、必要性も、これは見解が違うんだけど、議論をした。その上で景色が変わるのかと。その答えが望洋としていて、執行側を縛るものをつくるわけにはいかないと。
 一年たっているんだよ、一年。おれはそれを執行側に送るなんていっていない。それは執行側に失礼なことで、議論のネタとして、それがないとならないでしょうということよ。きのう出してきょうなら、おれもそんな失礼なことはいわないです。一年たっているんです。
 そういう中で、確かに規則委任だから、規則は議会につくる権能がないのは当たり前の話。よくわかっている。施行までにつくればいいんだと。当たり前の話です。だから、執行条例として出したときに、最低限これだけのことは執行側にやってもらわないと困るよと、項目的にはこれとこれとこれとこれだと。そのことは、すなわち性格的には横出し、上積みに当たりますよということであれば了といたしますけれども、全然答弁になっていない。
 出せませんでしたというなら出せませんでしたでいいですよ。出しませんということであれば、それは我々の質疑権に対する重大な挑戦であります。出せませんということであれば、それは法令のつくりとして執行側がやっていますよと、だからということは、答えになっていない。だって、私は、議会の中でそれを議論して執行側に送りましょうよといっているんだから。出しませんなのか、出せませんなのか。

○斉藤委員 先ほど若干申しましたが、一部、都民会議もしくは都民運動の推進などについては書かせていただきました。その部分については、野島委員にも、その部分も一つだというふうなことで認識をいただきました。それを超えての、そのほかの部分については、さまざまな啓発活動、普及活動の部分につきましては、こちらの方で考えがあって出しませんということではなくて、具体的なものについては、こちらの方としても、余り具体的なものは、いろいろイメージはできるんですが、なかなか、絞り込みが非常に難しかったということも考えて、出せませんでしたというところであります。

○野島委員 出せませんでしたという--僕は結論だけでいいです。出しませんなのか、出せませんでしたなのか、その結論だけでいいです。

○斉藤委員 出しませんではなく、そこは出せませんでした。

○野島委員 出せない理由は何ですか。

○斉藤委員 いろいろ検討を重ねてみましたけれども、なかなか絞り込みができずに、出せませんでした。

○野島委員 冒頭に話を戻します。
 議員提出議案であります。私どもは詳細な規則を求めることはいたしておりません。概要だけでもという話をいたしました。それも上積み、横出しでしょうと、こういうことであります。
 それで、出せませんでしたということは、条例を可決して執行側に送っても、執行側は困っちゃう。議会意思がわからないんだから。旗はわかった。それで計画も了とした。そういう答弁。それに上積み、横出しをしろという条例だと。その上積み、横出しが何なのかと。それは、あなた方は縛りをかけたくないからということであれば、冒頭申し上げたうちの、性格、それから必要性、そしてどう景色が変わっていくかという、三つの要件を満たしていないと断ぜざるを得ないですね。
 同じような例が、平成二十三年七月一日議決、七月八日公布、東京都省エネルギーの推進及びエネルギーの安定的な供給の確保に関する条例について、これは、ここの委員会ではありません。これは、結果的には議長裁決で決まっております。質疑もそんなに、あれは否決されるという想定が議長裁決になっちゃったので、こちらの戦略ミスもあって質疑をしませんでした。結果、成立いたしまして、都は公布をいたしました。
 そこで、都の責務、あるいはいろいろ書いてありますが、基本的施策のない理念条例だというふうに私どもはとらえました。加えて、既にほかの計画をもって東京都は実施済みの内容でありました。したがって、結果的には旗が上がりました。その後は、その条例に基づくものじゃなくして、行政計画として粛々と進めた結果を出しつつあるわけですね。これと同じ展開なんですよ。
 それで、私は三つの要件を申し上げた。戻るところは旗上げ条例ですと。執行条例というには、今までの答弁をお伺いしていて、極めて空疎であります。と思うんですが、答弁してくれっていったって答弁できないよね。せっかく出しているんだから。
 それで、これは今までの質問ともかかわるんだけれども、次に、各条項では、このお出しになった条例案によると、がん対策推進計画に基づき、都の特性に応じた施策を実施する責務を有すると、東京都に義務を与えているんだよね。そうすると、あとは必要な施策、必要な施策、努めるべき、努めるべき--具体像がないんですよ、この条例。それで、今いろいろ聞いたわけ。せっかくお出しになったから。具体的な施策でどう変わっていくんですかと。答えは都民会議ということでありました。そういうふうに私は受けとめているんです。これは答弁は要りません。
 具体的に必要な施策ということで、ぜひここで規則の概要というか、大きな項目も含めて議論できれば大変ありがたいし、私どもも極めて有意義な質疑ができたと思うんだけれども、残念ながらその辺はないんですね。一年間の時間があったんだから、ぜひそれは議員提出議案という重みにかんがみて、やってほしかった。
 いわんや、今、東京都は、がん対策推進計画のパブリックコメントまでやって、これから最終的につくり上げるという中にあるわけ。その中に、こういうところの質疑があって、可決、否決は別、一つでも取り入れてもらったら、都議会の存在感は光るんですよ。望洋な話で投げつけちゃって、さあというんじゃ、これは条例のていをなしてないな。
 次に、先ほど具体的な例示がございました。がん都民会議の開催という、これは今まで執行側はやっていないはずだというふうに思っているんですが、いいですか。これが、十八条、東京都がん対策推進協議会、これを置きますよというふうなことで、がん都民会議と両方になってるわけ。これはこれで僕はいいと思う。いいと思うというか、機関を設置しますということに賛成ということじゃなくて、そういうことはあり得るだろうという意味でわかるんですが、そうすると、条例施行日は二十五年十月一日になっているんだよね。施行期日は委任しないんだよね。そうだよね。この条例は、長が必要と認めたときから施行するじゃないんですよ。施行しなさいになっています。そうですよね。読み方はそれでいいんでしょう。違ったら違ったっていってくれる。
 そうしますと、責務を負うわけですよ。二つの会議体の、がん対策推進協議会とがん都民会議ね、その責務を負うわけ。その予算措置はどうするんですか。
 僕は、予算書を細かく見てなくて申しわけないんだけど、この二つの会議にかかわる--とりわけ長の附属機関になっているんですよ。局内部なら事務事業ですよということになりますよ。皆さんも、さっき、種の中でこれが特色なんだというふうに胸を張って、胸を張ったかどうかは別にして、おっしゃった。そうすると、それを実行しますよと、十月一日からなんですよという、さっき、縛りをかけないといったけど、そこは縛りをかけちゃってるんですよ。今までにないことをやりなさいという縛りをかけてるの。
 さあ、予算はどうしますか。

○斉藤委員 それにつきましては、補正予算などの部分で対応できたらというふうに思っております。

○野島委員 そうしますと、これは規則で定めるというふうに僕は思っているわけ。そうすると、規則もつくらなきゃいけないんですよ。補正予算、財源は長の専決事項ですよ。専決事項とはいわない、専管事項だから、議会は予算の組み替え動議が出せますよ。長は出す予定があるんですか。それは長に聞く話じゃない。出させるんですか。議会に条例提案で予算案を提出できないですよ。いわんや補正予算。私が知る限りでは、一つの項目について東京都が補正をやったというケースはない、そんなには。いわんや事の性格にかんがみて、私が執行側だったら、補正を組む予算じゃないというふうに判断する。
 補正予算を組ませるんですか。仕組みはどうするんですか。

○斉藤委員 こちらから組ませるというふうなことはしないということです。

○野島委員 そうしますと、実効性が担保できない条例です。
 私は、百歩譲って、施行期日は長の告示によるとか公示によるというなら、話はわからぬでもない。来年でも再来年でもいいんだから。そこを縛りをかけておいて、後は野となれ山となれですよ。補正を組みますと、補正を組むという権限はない。当たり前の話なんですよ。どうするんですか。

○斉藤委員 ちょっと休憩いいですか。

○大津委員長 それでは、進行の都合により、暫時休憩に入らせていただきます。
   午後六時二十六分休憩

   午後十一時三十四分開議

○大津委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 お諮りいたします。
 本日の質疑はこの程度にとどめ、委員会を閉会するとともに、三月二十一日の委員会で、ただいま行っております質疑を続行いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 異義なしと認め、そのように決定いたしました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後十一時三十五分散会

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