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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第三号

平成二十五年三月十五日(金曜日)
第七委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長大津 浩子君
副委員長遠藤  守君
副委員長早坂 義弘君
理事三原まさつぐ君
理事三宅 茂樹君
理事門脇ふみよし君
加藤 雅之君
くりした善行君
岡田眞理子君
伊藤まさき君
ともとし春久君
野島 善司君
斉藤あつし君
大山とも子君

欠席委員 なし

出席説明員
病院経営本部本部長塚田 祐次君
経営企画部長和賀井克夫君
サービス推進部長中野  透君
経営戦略・再編整備担当部長齊藤 和弥君

本日の会議に付した事件
意見書について
病院経営本部関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成二十五年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 病院経営本部所管分
・第十七号議案 平成二十五年度東京都病院会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第九十七号議案 東京都立病院条例の一部を改正する条例

○大津委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書五件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○大津委員長 次に、予算の調査について申し上げます。
 平成二十五年度予算は、予算特別委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十五年三月十四日
東京都議会議長 中村 明彦
厚生委員長 大津 浩子殿
予算特別委員会付託議案の調査について(依頼)
このことについて、三月十四日付けで予算特別委員長から調査依頼があったので、左記により貴委員会所管分について調査のうえ報告願います。

1 調査範囲 別紙1のとおり
2 報告様式 別紙2のとおり
3 提出期限 三月二十一日(木曜日)午後五時

(別紙1)
厚生委員会
第一号議案 平成二十五年度東京都一般会計予算中
歳出
債務負担行為
厚生委員会所管分
第五号議案 平成二十五年度東京都母子福祉貸付資金会計予算
第六号議案 平成二十五年度東京都心身障害者扶養年金会計予算
第十七号議案 平成二十五年度東京都病院会計予算

(別紙2省略)

○大津委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、病院経営本部関係の予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 これより病院経営本部関係に入ります。
 予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 第一号議案、平成二十五年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、病院経営本部所管分、第十七号議案及び第九十七号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 理事者の説明を求めます。

○和賀井経営企画部長 去る二月十四日の本委員会で要求のございました資料につきまして、お手元にお配りしてございます厚生委員会要求資料に基づきご説明申し上げます。
 資料は、目次にございますように、十項目でございます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。1、都立病院及び公社病院における医師の診療科別定数及び現員(平成二十五年二月一日現在)でございます。
 (1)は都立病院、次ページの(2)は公社病院における医師の診療科別定数及び現員を記載しております。
 三ページをごらんください。2、都立病院及び公社病院における職種別職員定数及び現員(平成二十五年二月一日現在)でございます。
 (1)は都立病院、(2)は公社病院における職種別職員定数及び現員を記載しております。
 四ページをお開き願います。3、都立病院及び公社病院における看護要員の採用、退職者数の推移でございます。
 (1)は都立病院、(2)は公社病院における看護要員の採用者数及び四月一日から三月三十日までの退職者数と、三月三十一日の退職者数について、平成十九年度から平成二十三年度までの推移を記載しております。
 五ページをごらんください。4、都立病院及び公社病院における研修医受入状況でございます。
 (1)は初期臨床研修医について、次ページの(2)は後期臨床研修医について、それぞれ平成二十三年度及び平成二十四年度の定数を病院別に記載しております。
 七ページをごらんください。5、都立病院におけるPFI事業にかかわる経費の推移でございます。
 平成二十一年度から平成二十五年度までのPFI事業にかかわる経費の推移を各事業別に記載しております。
 八ページをお開き願います。6、一般会計繰入金の推移(施設整備関連経費以外・病院別)でございます。
 一般会計繰入金のうち、施設整備関連経費以外の経費について、平成二十一年度から平成二十五年度までの推移を病院別に記載しております。
 九ページをごらんください。7、一般会計繰入金の推移(施設整備関連経費)でございます。
 一般会計繰入金と、このうち施設整備関連経費について、平成二十一年度から平成二十五年度までの推移を記載しております。
 一〇ページをお開き願います。8、都立病院における経営指標の推移でございます。
 平成二十一年度から平成二十五年度までの都立病院における経営指標の推移を、入院、外来別に記載しております。
 一一ページをごらんください。9、各公社病院における経営指標の推移でございます。
 平成十九年度から平成二十三年度までの各公社病院における経営指標の推移を、入院、外来別に記載しております。
 一二ページをお開き願います。10、各公社病院に対する運営費補助金の推移でございます。
 平成二十一年度から平成二十五年度までの各公社病院に対する運営費補助金の推移を記載しております。
 以上、簡単ではございますが、要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○大津委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含め、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○伊藤委員 私からは、まず、都立病院の次期計画についてお聞きをいたしたいと思います。
 東京都では、三百六十五日二十四時間の安心と患者中心の医療の実現を目指し、都立病院改革に取り組んでおります。平成二十年一月、都立病院改革の新しい事業計画として、第二次都立病院改革実行プログラムを策定いたしました。事業計画時期は平成二十年度から平成二十四年度までの五年間であり、今年度で計画を終える時期に当たります。
 さきの当委員会の私の事務事業質疑では、これまでの都立病院改革の取り組みの検証や、平成二十四年九月に提出された都立病院経営委員会報告、今後の都立病院のあり方についてを参考に、急速に変化する医療ニーズに的確に対応した都立病院の次期計画について、今年度末を目途に策定する予定としておりました。その後、平成二十五年二月十五日に都立病院経営委員会が開催され、最終的な意見を聞いていると伺っております。
 そこで、都立病院の次期計画の特色について、まずお伺いいたします。

○齊藤経営戦略・再編整備担当部長 都立病院の次期計画では、医療環境の変化と都立病院が果たす役割について検討を進めてまいりました。
 現在、お話のありました都立病院経営委員会報告、今後の都立病院のあり方についても参考にしながら、都立病院が取り組むべき医療機能や、各病院が提供する主な医療などを検討しているところでございます。
 次期計画の特色は、これまでの改革の成果を最大限活用し、医療の質と患者サービスの向上、都立病院を支える人材の確保と資質の向上、迅速で的確な危機管理体制の強化及び経営力の強化を四つの柱として、これまで以上に質の向上を図ることであります。
 特に救急医療につきましては、東京ERの機能強化を図り、増加する重症の患者さんや、他の医療機関では対応が困難な合併症の患者さんなどを積極的に受け入れてまいります。
 また、各都立病院において患者支援体制の充実を図り、患者さんが安心して地域に戻れるよう、細やかな相談体制を整備してまいります。

○伊藤委員 先般、埼玉県でも事例がありましたけれども、三十六も病院に断られて、結局亡くなってしまったという例がありました。特に救急医療については、都民の強い要望もありますので、どうぞ的確に計画を立てていただいて、事業計画をしっかりと進めていただきたいと思います。
 都立病院は、総合診療基盤に支えられた、高度で専門的な医療を提供してきました。民間では対応が困難な事例など、行政的医療を担っております。今後も引き続き、都民の医療ニーズをとらえつつ、質の高い行政的医療を提供することが必要であり、計画を着実に実現することが重要であります。
 そこで、計画の確実な実行のための取り組みについてお伺いいたします。

○齊藤経営戦略・再編整備担当部長 次期計画では、計画を確実に実行するため、都立病院経営委員会からの提言をいただき、可能な限り数値目標を記載しております。
 毎年度の進行管理に当たりましては、これまでと同様に都立病院経営委員会を毎年開催し、病院経営本部において作成した、いわゆるBSC、バランススコアカードなどを用いまして達成度を確認してもらい、同時にアドバイスなどをいただくことになっております。

○伊藤委員 専門家の適切なアドバイスをいただいて、計画全体を総合的に東京都がマネジメントしていただいて、実行していただきたいと、このように思います。
 続きまして、公社病院の公社活性化プランⅢについてお伺いいたします。
 東京都保健医療公社では、平成二十四年三月、第三次中期経営計画、公社活性化プランⅢを策定いたしました。この計画は、公社が地域における医療ニーズの変化に、より的確に対応するとともに、十年後の公社を見据えながら、今後五年間の取り組みを定めたものと聞いております。
 また、平成二十四年四月に、公益財団法人として新たなスタートを切っております。公益財団法人東京都保健医療公社が、経営力を強化し、地域医療のさらなる充実に貢献していくための新たな中期経営計画として、本計画は位置づけられております。
 現在の取り組み状況についてお伺いをいたします。

○和賀井経営企画部長 公社活性化プランⅢでは、患者中心の温かい医療の提供、地域医療ニーズを踏まえた特色ある医療の提供、質の高い人材の確保・育成、財政基盤の確立と自律的経営の促進の四つの視点を掲げ、病院運営に取り組んでおります。
 取り組み状況ですが、患者中心の温かい医療の提供では、管理栄養士の病棟業務への関与や、栄養サポートチーム、緩和ケアチームの活性化など、チーム医療による質の高い医療の提供に取り組んでおります。
 地域医療ニーズを踏まえた特色ある医療の提供では、各病院の医療機能を生かした医療の充実を図るとともに、救急患者の積極的な受け入れ、また、地震に対応したBCPの策定などを行っております。
 質の高い人材の育成・確保では、専門性の高い認定看護師や医事事務に精通した職員の育成を図っております。
 財政基盤の確立と自律的経営の促進では、引き続き病床利用の効率化を進めるほか、診療報酬の包括支払い方式であるDPCの分析ツールの活用、副院長を筆頭にした経営対策室による改善策の実施など、さまざまな取り組みを行っております。

○伊藤委員 私の地元には、公社病院の第一号である東部地域病院があります。地域の二次医療を担う、本当に重要な病院であります。
 葛飾区の所属する区東北部保健医療圏は、がんの診療連携拠点病院も東京都認定がん診療病院もない、都内で唯一の二次医療圏であります。実は、葛飾区のがん死亡率というのは東京都の平均を上回っておりまして、こうしたニーズは地域に大変強くございます。都の見解を伺います。

○和賀井経営企画部長 東部地域病院においては、平成二十一年度から、がん医療を特色ある医療に位置づけまして、MRIやCTなどの機器による画像診断、手術、内視鏡による検査、処置、外来における化学療法などに取り組んでおります。
 平成二十四年二月からは、新たに緩和ケアチームを設置し、ケア内容の充実に努めているところでございます。
 現在、入院患者の約四割が、がん患者でございまして、また、区東北部保健医療圏における、がん治療のシェアが約四割になるなど、東部地域病院が、がん治療に果たす役割はますます重要になってきております。
 公社活性化プランⅢにおいても、がん医療をさらに充実強化するべき医療として掲げ、診療科の枠を超えたチーム医療や、患者さんへの負担の少ない内視鏡治療などを推進していくとしております。
 引き続き、都立病院や近隣の医療機関との連携を積み重ねながら、がん医療の推進を図るとともに、東京都部位別がん診療連携協力病院の認定を受けるべく努めてまいります。

○伊藤委員 現場は大変頑張っていただいて、成果が上がっております。ぜひとも協力病院の認定をなるべく早く受けるように、引き続きご努力をいただきたいと思います。
 都立病院では、先ほど都の答弁にもあったとおり、現在策定中の次期計画の中に、各都立病院において患者支援体制の充実を図り、患者が安心して地域に戻れるような細やかな相談支援体制を整備していくということでありましたが、公社病院にも同様の体制を整備していく考えはないのか、お伺いをいたします。

○和賀井経営企画部長 公社病院は、診療所や病院がそれぞれの機能に応じて役割分担し、相互に連携することで、だれもが身近な地域で、症状に合った適切な医療を受けられるようにするための病院として設立されたものでございます。
 そのため、地域医療支援病院として、地域医療機関との紹介、逆紹介などを通じた医療連携に積極的に取り組みながら運営しております。
 また、患者が転退院する際や、在宅療養へ移行する際には、地域医療連携室におきまして、看護相談や医療相談を受けられるような体制をとってございます。
 今後、高齢化が進行していく中で、患者が安心して地域に戻れるよう、適切な相談支援や介護施設等との連携がますます重要になってくると考えておりまして、相談支援体制の充実について検討してまいります。

○伊藤委員 ぜひとも地域の実情に合った、ニーズに合った医療を、これからも提供していただきたいと思います。
 私、先日、葛飾区の国民健康保険のレセプトのデータを調べてみてびっくりしたんですけれども、実に患者さんの六三・八%が、区外の医療機関で治療を受けておられるというデータがありました。
 二次医療圏で見ても、流出が超過をしている二次医療圏ですので、地域では紹介制の緩和という要望が出ているんですけれども、これまでの経過も、私、十分理解をしているつもりです。やっぱり医療ニーズはどんどん変化をしておりますので、この制度だけを目視するということではなくて、これを大切にしながら、やっぱり地域の実情を見ていただいて、長期的にはさまざまな取り組みを、新しい取り組みを、ぜひとも病院経営本部の方としてもご検討いただければというということを要望いたしまして、質問を終わります。

○三原委員 これからの都立病院のあり方についてお伺いをしたいと、こう思っておりますが、先日の本会議でも、これからの都立病院のあり方をどうするかという計画について質問もあり、答弁もありました。
 今、伊藤委員からも、そういうご発言がありましたので、ちょっと重複しますから、私、飛ばしてしまおうかと思ったんですけど、一生懸命答弁を考えてくださった方に申しわけないから、重複した内容で恐縮ですが、簡単に二項目ぐらい質問します。
 都立病院は、平成十三年の十二月だったと思いますけど、改革マスタープランというのを考えられて、お話にあったように実行プログラムを一次、二次と続けて改定されて、大都市における医療体制の激動の中、都立病院というものの役割、あるいはまた都民の期待、あるいはそれにこたえる、そういうことで、この十年間、非常に頑張ってこられたというふうに私は認識をしております。
 しかし、大都市における医療行政というのは、もっともっと変わっていく姿があるんだろうと、こう思いますけれども、今までの医療体制とか、医療サービスとか、そういうものをさらに拡大強化する、あるいは向上させるということが、これから先に向かって重要だろうと思います。
 今までの改革マスタープランをさらに進めて、次なる都立病院の改革計画みたいなものを近く出そうということのようでございますので、その中で、今までの都立病院と比較して、これからの医療機能というのをどういうふうにしていこうと思っておられるのか、ちょっと質問内容も重複しますが、改めて教えてください。

○齊藤経営戦略・再編整備担当部長 次期計画では、都立病院は、限られた医療資源を最大限有効に活用し、より多くの都民の皆様に都立病院の持つ高水準の医療機能を生かした適切な医療を提供していくため、対象範囲を原則として三次保健医療圏である都全域、あるいは複数の二次保健医療圏としまして、主として急性期の患者さんを対象にした医療を提供することとしております。
 この位置づけは、これまでと変わらないものでございまして、具体的には、病院の所在する保健医療圏と隣接する複数の保健医療圏において、高度あるいは専門的な医療を提供する広域基幹病院を二病院、病院の特色に応じて、特定の医療分野について高度専門的な医療を都全域に提供するセンター的機能病院を六病院、それぞれ定めまして、地域医療機関などとの連携と役割分担のもと、行政的医療を適正に都民の皆様に提供していくこととしております。

○三原委員 よくわかりました。仰せのとおり、高水準の医療機能、そして急性期に対する適切な医療と、これはもう都民が一番期待をしているところだろうと思いますし、都立という冠をつけた病院としての重大な使命だというふうにも思います。
 ただ、答弁にそのようにあるように、私もそう認識していますが、実は、これから新たな計画を立てるに当たっては、都民ニーズを把握してやりますというので、たしかアンケート調査をするというふうになっていたと記憶をするんですけど、そのアンケート調査はやられたでしょうか。やられていれば、その中からどんなことを読み取られて、これからの計画の中に生かしていこうと思っておられるでしょうか。

○齊藤経営戦略・再編整備担当部長 ただいまご指摘がございましたように、都民の皆様の医療に対する意識については、インターネット上で行った都民ウエブアンケートと、都立病院に来院された患者さん、または、ご家族の方々に直接ご意見を伺った来院者アンケートを行ったところでございます。両アンケートとも、都民の皆様の都立病院に対する意識を調査するとともに、東京都が充実させるべき医療分野や、今後の都立病院のあり方についてご意見をいただいたものでございます。
 いずれのアンケート結果でも、都内で充実させる必要がある医療分野として、救急医療、がん医療、小児医療、脳血管疾患医療や精神科医療を掲げる声が上位を占めております。
 一方、現在、都立病院で取り組んでおります主な医療分野につきましては、都民、来院者とも七割が必要、または、どちらかといえば必要と回答されており、とりわけ救急医療、災害時医療、がん医療、脳血管疾患医療、心臓病医療に関しましては、約九割の方々が必要、または、どちらかといえば必要とされております。

○三原委員 わかりました。実は、このアンケートというのは重要なんで、専門家のお医者さんとか、学者さんとか、あるいは行政の人も入るでしょうけど、そういう人が計画すると、えてして患者さんお一人お一人の要望と少しずれるというようなことはあり得るわけで、患者さんのじかの声を生かしていくということは極めて重要でございます。
 お話がありましたような、急性期医療、あるいは、がんとか小児医療だとか、たくさんの分野がありますけれども、もう少し、そのアンケート結果を次期計画の中でどういうふうに実現していくんだというふうに思われているか、まだ文書、計画が出ていないんですから、我々はわからないんですけど、しっかりその中にうたい込んでもらって、向こう十年間ぐらいの間に、都民のあらゆる期待に、ちゃんと都立病院はこたえますという姿勢がなくちゃいけないので、もうちょっと何か踏み込んで、こういうぐあいに計画を立てたいというようなものはありますでしょうかね。

○齊藤経営戦略・再編整備担当部長 救急医療を例にとってお答えいたしますと、高齢化する救急搬送の患者さん、重症の患者さんや合併症を有する患者さんへの対応として、受け入れ体制の強化を図るとしております。
 具体的には、墨東病院で、重症の患者さんへの対応としてICUの増床、心疾患への対応として心臓疾患特定集中治療室などの整備を行います。また、急性脳血管障害などの救急の患者さんの病態の改善を図る高気圧酸素治療室も設置いたします。
 広尾病院及び多摩総合医療センターにつきましても、増加する救急の患者さんを確実に受け入れるため、ER機能の強化についての検討を進めてまいります。
 また、急性期を脱した患者さんの円滑な地域医療機関への移行を支援するため、各病院に患者支援センターを設置しまして、患者さんの療養生活に対する支援を行ってまいります。

○三原委員 どうかひとつ、向こう十年だか十五年だかわかりませんけど、その長期計画の中で、しっかりと都民の期待にこたえる都立病院ということを実現していただきたいと思います。
 お話のように、急性期の対応なんかについては、先ほどの質問でもありましたけど、患者さんのたらい回しというようないい方を都民からされてしまうというのは非常に残念なわけで、それは都立だけではなくて、大学病院だとか、そういった民間の病院も含めて対応を考えることではありますけど、中でも、都立あるいは公社の病院が積極的にそういう体制を進めていって、少なくとも都立病院とか公社病院で急性期の対応が不十分だったというようなことがないようにしていくということをしっかり踏まえて、次期の計画を練っていただきたい、こう思います。
 先ほどのアンケートの中でも、救急医療、これは一番、都民が日常的に関係ありますから期待をしますが、がん医療、小児医療、脳血管医療、そのほかに最近、精神科医療というのが、非常に都民の間でしっかりしてもらいたいということが出ているように私は聞いています。
 昨年の二月の生活文化局の健康医療世論調査というものの中でも、精神科医療にかかわる分野で、認知症だとか寝たきり、寝たきりというのは認知症とは限りませんけど、そうした高齢者の医療に一番強い関心があるというような世論調査も出ています。
 この精神科医療というのは、認知症も含まれるでしょうし、それ以外の精神疾患、うつ病とか何とかというようなものが入っておりますから、一くくりにはできないかもしれませんけれども、やはりこれから我々が最も関心を持っていかなきゃいけない病気の一つが認知症疾患だろうと、こう思います。
 何度も繰り返しの話になりますけど、たしか平成二十三年のデータだったと思いましたが、東京では三十二万人ぐらいの認知症の方がおられる、高齢者十人に一人が認知症になっておられるというふうないい方でございました。これから十四、五年たつと、大体五十二万人ぐらいになるということで、これは極めて早く治療方法が開発されれば別でしょうけど、そうでないとすると、まだまだ、これからどんどん認知症患者はふえていく。その中で、各病院の果たす役割もありますし、それから地域のお医者さんの果たしていただく役割もあるし、それを連携させる救急搬送みたいな部分の役割もありますので、なかなか大変なんですけれども、やっぱりこれなんかも、都立という冠がついている以上は積極的に対応していくという姿勢が出てこなくてはいけない、こう思います。
 去年十一月の委員会でもお尋ねをしたんですけど、都立病院に限定して、認知症患者の扱いはどういうふうに対処しておられるでしょうか。

○中野サービス推進部長 都立病院におきます認知症の診療につきましては、東京都認知症疾患医療センターに指定されております松沢病院を中心に実施しております。
 松沢病院では、物忘れ外来を開設いたしまして、精神科及び神経内科の認知症の専門医が診療を行っております。
 物忘れ外来では、初診日に、専門医による診察、臨床心理士による心理検査、MRIまたはCTを用いた画像診断をすべて実施し、認知症鑑別診断を行っております。
 また、その他の都立病院では、認知症専門医または神経内科の医師などが内科等の外来で診察いたしまして、症状に応じまして、継続的な診療、もしくは他の医療機関への返送、逆紹介等を行っているところでございます。

○三原委員 たしか去年の九月に都立病院の経営委員会というところが報告書を出した中にも、認知症患者の扱いをこれからしっかりやるようにというようなことが書かれていたと、こう私は記憶していますけれども、先ほど来出ている次期の改革計画みたいなものの中にも、もっとしっかりと認知症対策を示してやっていくということが重要ではないかと。
 もちろん、今まで、例えば急性期医療、さらには救急医療、そして、がん医療とか、都立病院もある程度特色を持ってやっていただいているんですが、したがって、その中には松沢病院というセンターになっているところもあるわけでございますけれども、将来はどの都立病院でもかなり積極的な対応ができるようになってもらいたいなと思います。
 次期計画の中で、都立病院は認知症対策をどうしていこうと考えておられるでしょうか。

○中野サービス推進部長 都の認知症医療政策では、地域における認知症疾患の保健医療水準の向上を図るため、二次保健医療圏ごとに認知症疾患医療センターを整備しております。
 このセンターでは、医療相談室を設置いたしまして、認知症に関する専門知識を持った精神保健福祉士を配置し、認知症に関する相談や必要に応じて医療機関を紹介することになっております。
 都立病院では、松沢病院が認知症疾患医療センターに指定されており、次期計画では、松沢病院の医師、看護師、精神保健福祉士がチームを編成し、専門医療相談や鑑別相談を行い、地域包括支援センター等と連携し、認知症患者が地域で療養できる体制を支援してまいります。
 また、人材育成として、地域におけるかかりつけ医の認知症対応力の向上を図るため、研修等を実施するとともに、都民への啓発活動といたしまして、早期診断、早期治療の重要性など、認知症に関する正しい知識の普及などにも取り組んでまいります。

○三原委員 しっかりと普及啓発ということも重要なことなのでお願いをしたいんですけど、認知症は早期診断、早期治療が一番いいということになっていますから、今お話のあった啓発活動なども極めて重要だということはよくわかります。
 これは、さきの委員会でもお話を十分聞かせていただきましたが、早期発見、早期診断、早期治療ということのために、まず、まちのお医者さんが、認知症について第一段階で対応できるように、認知症の対応能力が向上するような研修をやってくださるという話と、さらに、もうちょっと専門的な認知症のお医者さんが、かかりつけ医をサポートするというんで、サポート医を養成するというようなことを、これは福祉保健局が中心にやっているわけですけど、お話を聞いております。
 今、次期計画の中でも認知症のことをしっかりやるよという趣旨のお話ですが、次期計画の中でも、たしか、これからの患者さんをどういうふうに支援していくか、あるいは患者さんへのサービスをどう向上させればいいのかというようなことがかなり議論されているように聞いています。
 そこで、実際に、患者さん支援サービスみたいなものの中で、認知症の人に対してどういうサービスをしようと思っておられるのか。国の方も、たしか認知症初期の支援サービスをするというふうなことをいっていたはずですけど、そういうことも加味して、都立病院側がやるだけじゃないのはわかっているんですけど、都立病院の次期の改革計画の中に、どういう認知症の患者支援サービスをしようとなさるかというのがわかれば教えてください。

○中野サービス推進部長 今後、高齢者が増加していく中、次期計画では、松沢病院の認知症疾患医療センターにおいて、地域包括支援センターと連携し、認知症の早期発見、診断、支援のためのシステムづくりに取り組んでまいります。
 また、認知症患者の対応につきましては、二次保健医療圏ごとに整備されております認知症疾患医療センターが中心となって診療を行いますが、松沢病院以外の都立病院におきましては、急性期を担う病院としまして、保健所や地域包括支援センター、訪問看護ステーション等との役割分担のもと、患者支援センターが入院患者の円滑な転退院や在宅移行に向けた支援を行う計画でございます。
 なお、お尋ねの、国の認知症の推進五カ年計画、いわゆるオレンジプランで示されております認知症初期集中支援チームでございますが、地域包括支援センター等に配置されまして、直接家庭訪問を行い、アセスメントや家族支援等を行う、認知症専門の支援チームであると聞いております。
 都立病院は、認知症初期集中支援チームと情報交換や交流を深めまして、地域の医療介護体制の向上に努めてまいります。

○三原委員 そうすると、都立病院に、将来は各病院ごとに患者支援センターという、あるいは今流でいうと相談窓口というんでしょうけど、相談支援センターのようなものができると。
 そうすると、認知症に限っていえば、ソーシャルワーカーとか精神保健福祉士みたいな、かなり専門的な方がそこにいなくちゃいけないんじゃないか。それは各病院にもそういう方はおられるのかもしれませんけど、認知症について、そういうことをきちっとやりますよということを、わかっている方がちゃんといないといけないので、看護師さんですら確保が大変だといっているのに、またそういう特別な方をきちっと配置する、そういう定員枠とか、そういう人を各病院に確保するとかというのが、なかなか大変だと思うんですね。
 だから、次期計画の中にそういうことをきちっとうたい込んで、かつ絶対に人材を確保して支援センターを運営していくんだというところまで、きちっとうたい込んでおかないと、なかなか定員枠がふやされませんとか、そういう専門家がうまく集まらないんですとかということになりかねないなというふうに私は非常に思っていまして、そこら辺まできちっと踏み込んで書いてもらいたいなと思いますが、どうでしょうか。

○和賀井経営企画部長 先生ご指摘のとおり、医療は人でございますので、大変重要なことだと思っております。
 現在、都立病院では、医療ソーシャルワーカー、それから精神保健福祉士は、平成二十五年二月一日現在で、全都立病院で五十七名の配置となってございます。
 今後とも、増加が見込まれます転退院調整の状況ですとか、お話の認知症など、受診相談の状況を把握しまして、必要に応じて、患者支援センターの機能強化など、適正な配置管理を行ってまいります。

○三原委員 よくわかりました。とにかく次期計画の中に、しっかりといろんな形のものをうたい込んでいただいて、都民の信頼と期待にこたえる都立病院であってもらいたい、こう思いますし、その中でも、申し上げましたように、医療技術が非常に進んできて、がんだとか、あるいは血管や心臓だとか、あるいは脳血管とかというようなのは、対応さえうまくいけば非常に回復が出てきておりますが、今、私の感じでは、ちょっと対応がおくれているなというのが認知症かなという気がするんですね。
 しかし、十年、二十年後は、これ、一番大きな課題になりますので、都立病院でも、もちろん松沢病院という専門病院もありますけれども、各都立病院で、きちっと第一次的には対応できるというふうになってもらいたいなと期待をしております。
 特に、認知症についていうと、ほかの病気と違って、例えば、がんとか心臓とかって、関心があると同時に、物すごく不安なんですよね。だけど、認知症に限っていえば、関心はみんなあるんです。この中で、私、一番年寄りですから、一番関心がある。関心はあるんですが、不安がないんですよ、目の当たりにしていないから。
 したがって、都民の皆さん、関心はあるけど、まだ不安がっていないので、皆さん方の、あるいは福祉保健局の対応も少しゆっくりかなという気はしますけど、ほかの病気は関心もあるし、不安も両方抱えますから、すぐ何とかという話になりやすいんですね。だから、認知症については、ぜひひとつ、関心はあるけど、まだ不安を持ってないうちに積極的な対応をしてもらいたいと、このことをお願いして、質問を終わります。ありがとうございました。

○加藤委員 私は、先日の一般質問で、墨東病院のERの機能強化について伺いました。高齢化の進行により、合併症を有する患者や重症患者が増加している背景があり、このような医療環境の変化に対応するためには、高度で質の高い救急医療を提供することが重要であるという認識の答弁でありました。
 特に、都立病院のERでは、まず墨東病院が強化され、重症患者への対応としてのICUの増床、心疾患への対応として心臓疾患特定集中治療室が新たに整備されるとのことで、基幹病院の少ない区東部保健医療圏での救急医療がますます充実することは、地元住民にとって本当に心強いことであります。
 ところで、救急医療は、成人だけではなく、小児にとっても重要なものであります。今後、小児救急医療は、どのような強化が図られていくのか、小児総合医療センターの救急医療について、何点かお聞きいたします。
 都内における小児救急医療体制は、現在、東京都こども救命センター、四施設、救命救急センター、二十六施設、休日・全夜間診療事業への参画医療機関、五十施設、小児初期救急平日夜間診療事業は、十八区十四市で行われています。このような中、病院経営本部が策定中の次期計画の素案によりますと、小児総合医療センターは、東京都こども救命センターの指定を受け、重症、重篤な小児患者の救命救急に取り組むとしています。
 そこで、小児総合医療センターの救急医療の現状について、まず伺います。

○齊藤経営戦略・再編整備担当部長 小児総合医療センターにおける救急医療は、東京ER、多摩小児及び東京都こども救命センターとして、すべての小児の救急の患者さんに対応し、救命救急科が中心となって、集中治療科、総合診療科などと協働して診療に当たっております。
 平成二十三年度における実績は三万六千七百六十七人、うち救急車での搬送が三千三百二十三件でした。重症及び重篤な患者さんを対象とする東京都こども救命センターとしての実績は百二十九人で、二十二年度の実績八十六人から五〇%の増となりました。
 多摩地域に限定をしますと百十六人で、二十二年度の実績八十一人から約四三%の増となっております。東京都こども救命センター全体の実績四百四十四人の約三割、多摩地域では、全体の実績百四十五人のうち、八割に当たる百十六人を受け入れております。
 重症の患者さんの事例としましては、交通事故による重度の脳挫傷や、けいれんの発作から呼吸困難を引き起こしたため、人工呼吸器による集中治療を施した事例などがございます。小児救急医療の特性として、軽症から中等症の患者さんが、成人の救急に比べ、非常に多いことがあります。
 また、小児総合医療センターがある多摩地域は大規模な医療機関が少なく、結果として、軽症から重症、重篤な患者さんまでの診療を数多く担ってございます。

○加藤委員 今、答弁ありましたように、小児救急医療の特徴として、軽症患者から重症患者まで、さまざまな対応が必要なことであります。また、比較的軽症の患者が多いのも、この小児救急医療の特徴であるといえます。
 次期計画の素案によりますと、小児科を標榜する一般病院数は、昭和五十年には三百二十七施設あったものが、平成二十二年には百八十九施設と約四〇%、これはすごい大きな減りだと思うんですけれども、減少してきておりまして、そのような中で、二十四時間、小児の診療が受けられる病院の役割は、ますます大きくなっております。
 特に、重症な患者を受け入れる場合には、小児に対する集中治療病床を確保し、小児科医、小児外科医や麻酔医などの二十四時間体制が必要であります。
 ただいまの答弁にあったように、小児総合医療センターが、他の医療機関では救命治療が困難な重症、重篤の小児患者を受け入れ、都内の三割もの患者を受け入れており、都立小児三病院を統合し、限られた医療資源を集約化するとともに、医療機能の強化を図ったことで、東京都こども救命センターの指定を受けた意義は非常に大きいといえます。
 そこで、今後、より多くの重症患者を受け入れるためには、どのような工夫が図られていくのか伺います。

○齊藤経営戦略・再編整備担当部長 現在、小児総合医療センターでは、救急診療に精通した看護師が、来院した救急の患者さんの状況を把握し、場合によっては診療順序を入れかえるなどして、重症な患者さんが早期に診療を受けられるよう、トリアージを行っております。
 診療に当たっては、救急部門にCTや検査室を隣接配置することで、早期に適切な診断、治療が行える施設となっております。
 今後は、一層増加する小児の重症の患者さんをより多く受け入れるための、こども救命センター機能の充実に向けまして、重症、重篤な小児の患者さんの治療を行うための小児集中治療室、いわゆるPICUや、通常の病床より手厚い看護体制のもとで重症の患者さんに対応する、いわゆるHCUの機能強化に向けた検討を行ってまいります。

○加藤委員 小児医療の救命救急センターとして円滑な運営をしていくためには、退院調整や転院調整が必要です。このことは、成人に対応した救命救急センターでも同様であると思いますが、小児について、より一層の調整や転院先の医療機関との連携が重要であります。
 次期計画の素案では、救急を取り扱うすべての都立病院において、中等症や重症の患者に対する救急医療機能の安定的な確保に向け、トリアージ機能と、円滑な転院、退院を支援する体制の充実を図るとしています。
 そこで、小児総合医療センターの転院、退院には、どのような取り組みを行っているのか伺います。

○齊藤経営戦略・再編整備担当部長 現在、小児総合医療センターでは、医療連携室が中心となりまして、地域の医療機関への返送、逆紹介や、在宅療養への移行支援などを行っております。
 また、医師、看護師、ソーシャルワーカーやリハビリ職などから成る、多職種による地域移行支援チームの活動として、例えば、医師による在宅医、訪問看護ステーションへの療養内容の申し送りなどのフォロー、看護師による家族への人工呼吸器の操作訓練、栄養ポンプの取扱方法の伝達、ソーシャルワーカーによる生活支援、補助制度の紹介などの各種相談、リハビリ職による患者さんへの嚥下訓練など、さまざまな転退院時の支援を行っております。
 今後は、さらに、救急隊及び地域の医療機関などとの調整を行うためのコーディネート体制を整備しまして、地域の中核病院との関係強化や役割分担を明確にし、患者さんにとって最適な施設への入院と適切な転退院が図られるよう、一層の取り組みを行ってまいります。

○加藤委員 東京都の小児科を標榜する病院は減少している中であっても、都立小児三病院を集約した機能を最大限発揮するとともに、病院や診療所との連携を密にして、小児救急医療の核として尽力することを、心からお願いいたします。
 最後に、地元の区東部医療圏においては、東大病院がこども救命センターに指定されています。そして、都立墨東病院が救命救急センターとして活躍をしております。小児救急としては二床を確保しております。ERがあるということで、地元はどうしても墨東病院を頼ってしまうんですが、小児救急については対応し切れないのが現状であります。地元の医師会からも、小児救急の機能を拡充してほしいという声が出ております。
 今後、墨東病院においても、小児救急医療体制の充実をお願いいたします。広域で調整をすることが必要な点からも、体制の充実を要望して、質問を終わります。

○大山委員 次期計画の素案が出されたわけですけれども、この間の都立病院改革マスタープランによって、十六あった都立病院を、公社化したり、統廃合したりして、八つに減らしてしまいました。前回の本委員会で明らかにしましたけれども、経営委員会の診療圏という考え方からも、八王子小児病院があった南多摩保健医療圏に、小児科の広大な空白地域をつくってしまいました。
 次期計画では、多くの都民の皆さんが心配している都立病院の経営形態については、第五章と、章はあるんですけれども、一ページになっているわけですね。独立行政法人化などが全国でも広がらないということは、必要ないからですね。経営形態の検討などに力を割くのではなくて、都立病院として、いかに充実させていくかということにこそ力を注ぐべきであるということを、まず述べておきます。
 三小児病院を廃止したわけですけれども、とりわけ矛盾が大きい問題の一つは、児童精神科です。圧倒的に児童精神科が不足しているということも明らかです。先日も、子どもの状態が心配だから、小児総合医療センターに予約を入れたんだけれども、三カ月も先になってしまうんです、こんなに待たないとならないんでしょうか、そういう訴えもありました。
 小児総合医療センターと大塚病院の児童精神科の初診までの待ち期間はどれぐらいになっていますか。

○齊藤経営戦略・再編整備担当部長 初診までの待ち期間は、医師の専門性や患者さんの状態などにより差がありますため、一概には申し上げられませんが、単純に比較しますと、平成二十五年二月一日現在、小児総合医療センターの児童・思春期精神科の初診までの待ち期間は八十日程度、同様に、大塚病院の児童精神科外来は二十五日程度となっております。
 なお、緊急を要する患者さんの場合は、随時受け入れを行うなどの対応をとっております。

○大山委員 緊急を要するときは随時なんだということなんですけれども、平均すると、小児総合医療センターは八十日程度。八十日といいますと、夏休みが四十日ですから、夏休み二回分なんですよね。成長期の子どもですから、本当に八十日間はいかにも長過ぎると思うんですけれども、八十日間という、この平均の待ち期間をどう見ているんでしょうか。

○齊藤経営戦略・再編整備担当部長 児童精神科外来の初診の患者さんにつきましては、問診時間を要するため、一人当たり六十分から九十分ほどの時間をかけていることから、待ち日数が長くなる傾向がございます。
 小児総合医療センターの待ち日数八十日程度は単純平均であり、患者さんの状態や医師の専門などにより異なるため、一概には申し上げられるものではないと考えております。
 なお、先ほどもご答弁申し上げましたが、緊急を要する患者さんの場合は、随時の受け入れを行っております。

○大山委員 単純平均だからということは、もっと待っている方もいるということですよね。
 それで、初診の時間が長いというのは承知していますよ。しかし、その初診にたどり着くまで二、三カ月待たなければならないわけですね。長くなる傾向があるといいますけれども、親御さんたちは、予約の電話をかけるのも、思い切るまでにちゅうちょすることもあるでしょう。だからこそ、思い切って電話をかけたのに、子どもは日々成長しているのに……。
 伺いますけれども、一刻も早く受診した方がいいわけですよね。どうなんですか。

○齊藤経営戦略・再編整備担当部長 先ほどもご答弁申し上げましたように、患者さんの状態、あるいはご家族の状況、それから症状もありますので、ケース・バイ・ケースであるというふうに考えてございます。

○大山委員 ケース・バイ・ケースだけれども、平均して八十日待っているわけですよね。それはちょっと、やっぱり直視してもらいたいと思っています。
 大塚病院の外来も医師をふやしたら、医師だけじゃなくて看護師さんたちも含めてですけれども、少しは待ち時間が短縮したわけですが、それでも、今も一カ月そこそこ待たなければならないわけです。短縮するためには医師等をふやさなければならないと思うわけですけれども、今後、どうしようとしているんですか。

○齊藤経営戦略・再編整備担当部長 診療に時間がかかる児童精神科におきましては、さまざまな経験を有する医師が対応する必要があり、引き続き、医師アカデミーなどによって育成を図ってまいります。
 なお、小児総合医療センターの常勤医師の現員につきましては、平成二十二年四月は九名でございましたが、平成二十五年三月現在では十一名となっております。

○大山委員 十一名にふやしたんだということですけれども、それでも、まだまだ待ち期間が長いわけですね。
 多様な経験を有する医師による対応が必要、それは重要なことだと思っています。そのためにも育成が必要で、今おっしゃった医師アカデミーを二〇〇八年から実施していますけれども、今まで、児童精神科で修了した医師は何人で、毎年何人ぐらいずつ、児童精神科で新たに研修に入っているんでしょうか。

○齊藤経営戦略・再編整備担当部長 東京医師アカデミーでは、毎年採用が五人程度、育成に三年をかけまして、第一期生が五人、第二期生が五人、第三期生が五人、これまで累計で十五人が修了しております。
 修了生は、小児総合医療センターに三人、大塚病院に二人、その他公立病院や民間病院に就職しております。

○大山委員 二〇一〇、一一、一二の三年間で、合計十五人修了したということで、小児総合に三人、そして大塚病院に二人ということですね。少なくとも毎年五人程度は養成が修了するわけですから、児童精神科のすそ野が広がるという、非常に重要な事業だと思っています。
 どこの病院に就職するかは本人の意思ですけれども、東京都として、修了した医師を積極的に受け入れることが求められています。待ち期間を短くできるようにするためにも、児童精神科の医師の定数増が求められます。
 同時に、梅ケ丘病院がなくなって、梅ケ丘の跡地に、せめて児童精神科の外来だけでも開設してほしいというのは、多くの都民の願いです。跡地活用を検討している世田谷区と相談すべきだと思いますけれども、今はどうなっていますか。

○齊藤経営戦略・再編整備担当部長 梅ケ丘病院を小児総合医療センターへ統合した目的の一つは、医師や看護師等の医療人材の集約化によりまして、児童精神科医療をさらに充実強化することでございました。
 児童精神科医療は、医師、看護師、作業療法士、心理士、精神保健福祉士及び保育士がチームとなって治療に当たるもので、限りある医療資源の効率的活用の観点からも、新たな外来の設置は考えておりません。

○大山委員 さっきから、限りある医療資源というようなことをいっていますけれども、それで集約したんだということなんですけれども、医師アカデミーで児童精神科の医師も養成しているわけですよね。毎年五人程度は養成しているわけですよ。これ、着実にやって、限りある医療資源だといいますけれども、そうやって養成をすると同時に、その核になるベテランのドクターと、そういう養成された若手も含めた医師、そして看護師、それから保育士などのチームで、例えばブランチとして活動することも展望して、養成事業もしてほしいと思います。
 どうして毎回のようにこの問題をいうかといえば、実際、梅ケ丘がなくなってから、その後に困難を抱えている家族が今でも出てくるからなんです。
 梅ケ丘病院にかかっていた発達障害の女性は、人と話をすることが困難で、梅ケ丘がなくなるので、その次どこに行くのかというのを、情報を「ひまわり」で探したら二カ所出てきた。一カ所は保険がきかないということで、初診が二万円、通院すると一万円ですから、そこには通えないと。お母さんが、もう一カ所のところの医師がどのような医師か調べたら漫画が趣味だったので、そこで娘さんと話が合うかもしれないと通院するようになったんです。
 しかし、だんだん通院しても話ができなくなってきて、時々お母さんが一緒に行って、話の橋渡しをしているんだというんですね。現在の医療機関に十分満足しているわけではありません、こう話していました。今は社会福祉法人が行っている大人の発達障害者の支援施設に通っているので、何とか過ごしているということだったんです。
 梅ケ丘の元患者さんは、こんな状況になっているわけです。東京都が、集約だとか、機能強化だとか、医療資源の効率的な活用だとかいって行ったことが、都民をこんな状況に追い込んでいるわけです。集約したからそれで終わりではなくて、都民がどうなっているのかをきちんと把握して、直視すべきだということを述べておきます。
 北多摩北部二次医療圏は、清瀬小児が廃止されて、ずっとこの医療圏ではNICUはゼロという状況でした。最近やっと、公立昭和のNICUが使えるようになりましたが、それでも六床のみです。この北多摩北部二次医療圏、多摩北部医療センターがあるわけですけれども、現在、小児科が開設して喜ばれているわけですが、NICUはありません。今後、整備していく必要があるのではないでしょうか。

○齊藤経営戦略・再編整備担当部長 NICUのような高度な医療機能については、都全域を一つの圏域として整備を図っていくものだというふうに考えております。
 小児総合医療センターは、限りある医療資源をより有効に活用し、都全域を対象とした小児医療の拠点病院として整備したものでございまして、NICUについても、整備前の十五床から九床増床した二十四床を整備し、他の周産期母子医療センターや周産期連携病院などと連携を図りながら、高度な新生児医療を提供しております。
 また、従来の新生児ドクターカーに加えまして、新生児にも対応できる小児用ドクターカーを追加で配備して、多摩地域全域を対象とした体制を整備しております。
 引き続き、多摩北部医療センターは、小児総合医療センターと密接に連携し、小児医療体制の充実を図ってまいります。

○大山委員 NICUは、都全域を一つの圏域として整備を図っていくもの、そういうふうにおっしゃいましたけれども、これは福祉保健局の話ですけれども、区部では二次医療圏ごとにブロックにして、二次医療圏ごとにちゃんと周産期母子医療センターなどの整備をしているわけですよ。しかし、多摩は、多摩全体が一つのブロックだといって、結局、あの広大な多摩地域を一つのブロックとして整備するという状況です。
 ですから、これ自体、本当に矛盾が大きいわけですけれども、この地域でどうなっているかというと、例えば、母体搬送で小児総合で無事出産できても、その後、お母さんは先に退院して、赤ちゃんはまだ入院しているという状況になるわけですが、出産直後のお母さんが、母乳だとか含めて、通うのも大変なわけですよね。
 連携はもちろん重要ですけれども、北多摩北部保健医療圏での拡充ということでは、多摩北部医療センターの役割は重要です。ですから、ぜひNICUについても検討してもらいたいと思います。
 看護体制についてですけれども、都民が安心して病院に入院できることの基本は、安全であり、信頼できる看護です。夜もさまざまなことが起こる病院ですけれども、安心できる看護体制というのは重要です。どの時間帯でもダブルチェックができるという点でも、看護師の過度な負担を軽減するということからも、準夜も深夜も三人体制での夜勤が求められています。
 伺いましたら、都立病院百五十五病棟のうち、準夜、深夜が両方とも二人体制、もしくは、準夜は三人だけれど深夜は二人という病棟というのは、合わせると四十六あるわけです。
 例えば、具体的な病棟で、深夜帯は二人体制という病棟ですけど、特に早朝は、インシュリンだとか血糖測定、洗面、トイレ介助、転倒防止対策、食事介助などの業務が重なり、二人での対応で患者の安全が守れるか、看護師さん自身が不安を抱えて働いているというところもありますし、また、やはり深夜が二人の夜勤の病棟では、夜間の緊急入院が多くて、小児や脳症の患者がいるため看護度が高く、二人では厳しいと。このような状況の病棟は、三人勤務が必要なのではないかと思いますが、どう認識されていますか。

○和賀井経営企画部長 看護師の夜勤体制につきましては、患者の状態、病床数、病床利用率、その他病棟の特性などを考慮した上で体制を決めております。
 具体的には、三人に固定することなく、現在、二名から最大では八名の勤務体制をとってございます。

○大山委員 必要なところにはきちんと、三人だけではなくて八人まで対応するというのは、もちろんやってもらわなきゃ困るわけです。
 そうはいいますけれども、二人体制の病棟というのは、全体から見れば約三割ですよね。ですから、基本的には三人以上の体制が求められているんじゃないんでしょうか。現場の意見をきちんと受けとめて、深夜も三人体制で勤務できるようにするべきです。安心・安全が都民への一番のサービスですから。
 薬剤師に関してなんですけれども、次期計画には、薬剤師の病棟常駐の推進が書かれています。これ、重要なことだと思うんですけれども、現状の配置はどうなっていて、今後の計画はどうなっていますか。

○和賀井経営企画部長 薬剤師の病棟常駐といいますのは、病棟において、病棟勤務医等の負担軽減及び薬物療法の有効性ですとか安全性の向上に資する薬剤関連業務を実施するために行うものでございます。
 現在、都立病院では、平成二十四年度の診療報酬改定で病棟薬剤業務実施加算というものが新設される以前から、薬剤師の病棟常駐に関しての検討を進めておりまして、まずは小児総合医療センターで試行を開始し、現在では五病院で試行を行ってございます。
 今後も、引き続き検討を行い、必要に応じて対策を講じてまいります。

○大山委員 現在は五病院で試行しているんだということなんですけれども、その病棟薬剤師の主な業務といいますと、具体的にはどうなりますか。

○和賀井経営企画部長 先ほどの診療報酬改定の基準を横引きで申し上げますと、例えば入院時の持参薬の確認及び服薬計画の提案、それから二種以上の薬剤を同時に投与する場合における投与前の相互作用の確認、患者等に対するハイリスク薬等に係る投与前の詳細な説明などとなってございます。

○大山委員 薬剤師が専門的な立場で把握してくれるということで、チーム医療としてもより充実するわけですから、ぜひ現在の五病院だけでなく、各病院に、各病棟に配置ができるようにしていただきたいと思います。
 外来で抗がん剤の投与をしている患者に対しては、医薬品に関する副作用だとか相互作用の説明や、それに伴う生活上の注意などに関する相談というのは、これもやはり本来は薬剤師が行うべきだと思うんですけれども、どうなっているでしょう。

○和賀井経営企画部長 外来で抗がん剤投与を行う際の副作用や相互作用の説明等は、その患者にかかわります薬剤師だけではなくて、がん薬物療法に関する専門的な知識を持ちました医師、看護師がチームとして連携し、対応してございます。

○大山委員 医師や看護師など、チームでということなんですが、駒込病院を改築したときに見せていただきましたけれども、外来の化学療法のベッド数というのは本当にびっくりするほど多いですし、それから割と重症の方も、座ってじゃなくて寝ていないとできない人も受け入れるんですというようなこともお話を受けたわけですけれども、薬物の療法を受けるというのは、外来で来ても同じわけですよね。むしろ外来ですから、副作用だとか相互作用に伴う自宅での生活上の注意なども必要だと思います。入院していれば、看護師さんもドクターもいるわけですけれども、自宅での生活上の注意などというのは、とりわけ重要ではないでしょうか。
 今は医師や看護師が実施しているということなんですが、病棟に薬剤師が配置されるのと同様に、とりわけ規模が大きいところは専任の薬剤師が必要ではないでしょうか。ということで、増員を求めておきます。
 経営力の強化で一つの章があるわけですが、その中に、再編整備により強化した医療機能を各病院の強みとして、収益力のある診療体制を構築するとなっています。
 しかし、都立病院は、基本的役割の第一番目に行政的医療の提供を挙げています。行政的医療は、不採算部門が比較的多いのですが、収益力のある診療体制と、どう両立できるんでしょうか。不採算分野の縮小、廃止につながるのではないかと都民の皆さんは危惧していますが、どうですか。

○齊藤経営戦略・再編整備担当部長 都立病院の基本的役割は、他の医療機関では対応が困難な行政的医療を適正に都民の皆様に提供し、また、他の医療機関との連携を通じて、都における良質な医療サービスの確保を図ることだと考えております。
 同時に、採算を確保することが難しい行政的医療の提供に当たりましても、常に効率的で効果的な運営が求められております。そのため、収益力を強化するとともに、真に必要な部分につきましては一般会計の適正な負担を得て、都民の皆様から納得の得られる医療サービスを提供してまいります。

○大山委員 真に必要な部分というのが何なのかということなんですけれども、大体、福祉を削減するときの決まり文句は、真に必要な人たちといって縮小してきたわけですから、ちょっと危惧するわけですが、そうはいっても、基本的役割が行政的医療の提供ということですので、一般会計の投入についてきちんと要求して、不採算部門を切り捨てたり、縮小することがないよう、決してないように強く求めておきます。
 大久保病院の土地信託についてですけれども、大久保病院の土地信託の終了期限が、ことし六月だと思いますけれども、どう対応するんでしょうか。

○和賀井経営企画部長 土地信託、東京都健康プラザ、ハイジアは、平成二十五年六月に当初信託の期間満了を迎えます。
 期間満了後の取り扱いにつきましては、大久保病院を初め、都の健康づくり施策の拠点としての機能維持、建物資源の有効活用及び適正管理など、さまざまな視点で検証、総括を行い、信託契約を延長する方向で手続を進めております。

○大山委員 ことし六月で契約は終了だけれども、延長するということなんですね。何年延長するんですか。

○和賀井経営企画部長 現時点では、五年延長を考えております。

○大山委員 信託契約を五年間延長すると。この土地信託は、当初、二十年間で千六百八十一億円の信託配当が見込まれていました。結局、二十年間で、この信託配当というのは幾らになったんでしょうか。

○和賀井経営企画部長 平成二十三年度末時点でございますけれども、信託配当は約九億八千万円となってございます。

○大山委員 十一月に出していただいた資料を見ると、信託配当は、ここ数年間は年間千六百万円程度ですね。当初見込みの千六百八十一億円が九億八千万円ですから、当初見込みの〇・六%にもなりません。
 その一方で、建物賃料、共益費として信託銀行に払っているのは、大久保病院の部分だけでも毎年約二十五億円です。もともと大久保病院の土地は都有地ですから、土地信託にしなければ、巨額の家賃などを支払う必要はありません。全くの見込み違いで、都民の土地で銀行にもうけさせたというわけではないでしょうか。
 今後は、賃借料などはどうなるんでしょうか。

○和賀井経営企画部長 都としての方針を決定した後に、関係機関と検討してまいります。

○大山委員 今後も家賃と共益費は払っていくことになるわけですね。この土地信託という、まさに不動産業に東京都が踏み込んだことについては、財務局がきちんと反省してもらいたいものです。
 私たちは、土地信託の契約期間満了になるので、手狭になっている大久保病院の拡充や、抗がん剤治療の外来化学療法をよりよい環境で受けられるようにすることを初めとして、がん医療の拡充や脳卒中ケアユニットの拡充、腎臓病患者の皆さんが期待している移植を初めとして、腎医療センターとしての役割を果たすことなどを、この間求めてきました。
 また、ハイジアも、大久保病院と連携した健康づくりの中核施設として、都民の健康づくり、介護予防、生活習慣病予防、看護師養成など、東京都民共有の財産にふさわしい形で活用することを求めてきました。
 五年間の契約延長ということですが、その間に、ぜひ都民の共有財産にふさわしい形での活用を検討してもらうことを求めておきます。
 以上です。

○大津委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で病院経営本部関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時十七分散会

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