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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第十八号

平成二十四年十二月三日(月曜日)
第七委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長大津 浩子君
副委員長遠藤  守君
副委員長くりした善行君
理事滝沢 景一君
理事早坂 義弘君
理事三原まさつぐ君
加藤 雅之君
しのづか元君
岡田眞理子君
伊藤まさき君
ともとし春久君
三宅 茂樹君
野島 善司君
大山とも子君

 欠席委員 なし

 出席説明員
福祉保健局局長川澄 俊文君
次長梶原  洋君
技監前田 秀雄君
総務部長中川原米俊君
指導監査部長高原 俊幸君
医療政策部長浜 佳葉子君
保健政策部長高橋 郁美君
生活福祉部長小林 秀樹君
高齢社会対策部長中山 政昭君
少子社会対策部長桃原慎一郎君
障害者施策推進部長山岸 徳男君
健康安全部長中谷 肇一君
企画担当部長篠原 敏幸君
事業調整担当部長萱場 明子君
医療改革推進担当部長笹井 敬子君
医療政策担当部長小林 幸男君
地域保健担当部長松浦 慎司君
生活支援担当部長市川郁美子君
施設調整担当部長枦山日出男君
事業推進担当部長廣瀬  豊君
障害者医療担当部長熊谷 直樹君
食品医薬品安全担当部長鈴木 達夫君
感染症危機管理担当部長清古 愛弓君
病院経営本部本部長塚田 祐次君
経営企画部長和賀井克夫君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 福祉保健局関係
契約議案の調査
・第二百二十一号議案 東京都府中合同庁舎(二十四)改築工事請負契約
付託議案の審査(質疑)
・第百九十六号議案 東京都障害福祉サービス事業の設備及び運営の基準に関する条例
・第百九十七号議案 東京都指定障害者支援施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例
・第百九十八号議案 東京都障害者支援施設の設備及び運営の基準に関する条例
・第百九十九号議案 東京都児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第二百号議案 東京都指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例
・第二百一号議案 東京都指定障害児入所施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例
・第二百二号議案 東京都病院及び診療所の人員、施設等の基準に関する条例
・第二百三号議案 障害者自立支援法施行条例
・第二百四号議案 児童福祉法施行条例
・第二百五号議案 東京都国民健康保険調整交付金条例の一部を改正する条例
・第二百六号議案 東京都児童相談所条例の一部を改正する条例
・第二百七号議案 東京都小規模貯水槽水道等における安全で衛生的な飲料水の確保に関する条例の一部を改正する条例
・第二百二十四号議案 専用水道事務等の受託について
・第二百二十八号議案 東京都指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例
付託議案の審査(決定)
・第百九十六号議案 東京都障害福祉サービス事業の設備及び運営の基準に関する条例
・第百九十七号議案 東京都指定障害者支援施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例
・第百九十八号議案 東京都障害者支援施設の設備及び運営の基準に関する条例
・第百九十九号議案 東京都児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第二百号議案 東京都指定障害児通所支援の事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例
・第二百一号議案 東京都指定障害児入所施設の人員、設備及び運営の基準に関する条例
・第二百二号議案 東京都病院及び診療所の人員、施設等の基準に関する条例
・第二百三号議案 障害者自立支援法施行条例
・第二百四号議案 児童福祉法施行条例
・第二百五号議案 東京都国民健康保険調整交付金条例の一部を改正する条例
・第二百六号議案 東京都児童相談所条例の一部を改正する条例
・第二百七号議案 東京都小規模貯水槽水道等における安全で衛生的な飲料水の確保に関する条例の一部を改正する条例
・第二百二十四号議案 専用水道事務等の受託について
・第二百二十八号議案 東京都指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営の基準に関する条例
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○大津委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書一件を提出したい旨の申し出がありました。
 本件については、本日の理事会において協議した結果、調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりました。
 お諮りいたします。
 本件については、理事会の協議結果のとおりとすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○大津委員長 次に、契約議案について申し上げます。
 契約議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十四年十一月三十日
東京都議会議長 中村 明彦
厚生委員長 大津 浩子殿
契約議案の調査について(依頼)
 左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
     記
1 調査議案
第二百二十一号議案 東京都府中合同庁舎(二十四)改築工事請負契約
2 提出期限 平成二十四年十二月三日(月)

○大津委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、福祉保健局関係の付託議案の審査及び契約議案の調査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより福祉保健局関係に入ります。
 初めに、契約議案の調査を行います。
 第二百二十一号議案を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 お諮りいたします。
 本案は、異議のない旨、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で契約議案の調査を終わります。

○大津委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第百九十六号議案から第二百七号議案まで、第二百二十四号議案及び第二百二十八号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、要求委員と理事者の調整の結果、取り下げられておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○しのづか委員 私からは、第二百二十四号議案、専用水道事務等の受託についてお伺いいたします。
 本議案は、第二次地域主権改革一括法により、平成二十五年四月付で都から市に権限移譲される水道法関連の事務に関しまして、移譲後も保健所政令市である八王子、町田の二市を除く二十四市について、事務委託の形で、引き続き都の保健所が行うことに関する規約を規定するものと理解をいたしております。
 本件に関しては、ことし三月に、東京都市長会が都に事務委託を要望いたしました。六月から八月まで検討会を開いてきたと聞いておりますが、これまでの経緯と具体的な検討内容についてお伺いいたします。

○中谷健康安全部長 いわゆる地域主権推進一括法に基づきまして、平成二十五年四月から、専用水道、簡易専用水道、小規模貯水槽水道等及び飲用に供する井戸等の衛生確保に関する事務が、都から市へ移譲されることとなったところでございます。
 そのため、平成二十三年度に、移譲される事務の範囲や内容及び二十四市が準備すべき事項等について、説明会を三回開催いたしました。
 これを受けまして、平成二十四年三月に、今、委員の方からお話がございましたとおり、市長会から都知事あてに、特別区や保健所設置市と衛生水準の均衡が維持されるよう、専用水道事務等の市から都への委託につきまして要望書が提出されたところでございます。
 要望の理由でございますが、一つに、都が水道事業の一元化を推進してきた特殊性もあり、市には専門知識を有する職員がいないこと、二つに、市単位で施設情報管理を行うためのシステム開発、検査実施機関の確保及び検査機器の整備が必要であることでございます。
 都への事務委託の具体的内容を検討するため、本年、平成二十四年五月、都と二十四市で水道の事務移譲に関する検討会を設置し、地方自治法に基づく規約で定める事務委託の範囲や経費の支弁の方法等について検討いたしました。平成二十四年九月、検討会での検討結果を踏まえまして、事務の委託、受託の内容につきまして、都と二十四市で合意をしたところでございます。

○しのづか委員 地域主権推進一括法の目指す方向というのは間違っていないと思います。今回、市が移譲された事務を都に逆委託せざるを得ない理由というのも、今のご答弁を聞いてもよく理解はできます。
 では、次に、二十四市が都に事務委託をする場合、各市が都に支払う委託料はどの程度になる見込みか、お伺いをいたします。

○中谷健康安全部長 二十四市が都に委託する事務の具体的内容でございますが、専用水道等の衛生確保に関する各種届け出の受理、立入検査、水質検査、改善の指示などでございます。
 委託費につきましては、事務ごとに実施に係る経費を算出いたしまして、実績に応じて積算をいたします。各市の委託費は、施設数等に応じまして、百万円台から六百万円台を見込んでおります。

○しのづか委員 委託費は百万円台から六百万円台ということで、規模で違うのかなと思います。
 本件について、十月四日、東京都市長会が要望書を提出したということです。この中で、平成二十五年四月から東京都に委託する水道に係る事務の委託費については、今後とも可能な限り低廉化を図ることとの要望がなされておりますが、これに対する都の見解をお伺いいたします。

○中谷健康安全部長 市から都への要望につきましては、三月三十日の後、十月四日に要望書が提出されてございます。
 その内容に基づきまして、都といたしましては、委託費につきましては、先ほどもご答弁で申し上げましたとおりでございますが、事務ごとに実施に係る経費を算出いたしまして、実績に応じて積算することとしておりまして、今後とも、その考え方に基づきまして適切に対応してまいりたいというふうに考えてございます。

○しのづか委員 なかなか、その答弁で想像するのは、僕は難しいなと思うんですが、ここから意見です。
 今年度までは、水道法関連事務の実施主体は東京都でありまして、東京都は普通交付税不交付団体であるため、その事務は都の独自財源で行ってまいりました。ところが、来年度からは実施主体が市に移るということで、市から委託費を受け取って、東京都が同じ事務を引き続き実施することになります。
 一方で、国は、権限移譲に伴う財源措置を普通交付税で対応するといたしておりますが、不交付団体となっている市は一般財源から経費を賄うことになります。平成二十三年度、二十四年度は、二十四市のうち、私の地元であります多摩市、立川市、武蔵野市、三鷹市、府中市、調布市、この六市が普通交付税不交付団体となっておりまして、これらの市の委託費の算定に当たっては、こうした事情をぜひご配慮いただきたいと思います。
 また、普通交付税不交付団体にも財源措置されるよう、東京都から国に働きかけていただくと同時に、国の措置が不十分な経費は、東京都が積極的に財政負担していただくことを要望いたしまして、私の質問を終わります。

○加藤委員 私からは、第二百六号議案、東京都児童相談所条例の一部を改正する条例に関しまして、東京都子ども家庭総合センターについて伺います。
 都内の児童相談所が児童虐待として相談を受けた件数は、児童虐待防止法が施行された平成十二年の千八百六件から、平成二十三年度は四千五百五十九件と、二・五倍に増加しております。児童虐待を初め、不登校や非行など、昨今、子どもや家庭が抱える問題はますます複雑、困難化しています。
 こうした中、東京都児童相談所条例の一部を改正する条例において、現在、新宿区戸山にある東京都児童相談センターは、新たに北新宿四丁目に建設されている東京都子ども家庭総合センターに移転することとなります。また、この建物には、児童相談センターのほかに、教育庁の東京都教育相談センターと、警視庁の新宿少年センターも入ると聞いております。
 児童虐待、不登校、非行等の問題が深刻化する中、悩みを抱える子どもとその親に対する支援に当たっては、関係機関のさらなる連携強化が重要です。
 そこで、まず、子ども家庭総合センターの設置目的について伺います。

○桃原少子社会対策部長 児童虐待や不登校、非行など、子どもや家庭の問題について、都はこれまでも、福祉保健、教育、警察の各関係機関が連携を図りながら、相談支援に当たってまいりました。
 ただいまご指摘がございましたとおり、昨今、子どもと家庭の相談につきまして、複数の要因が絡み合うなど困難な事例が増加しておりますことから、これらの関係機関の一層の連携強化が必要となってございます。
 このため都は、子どもと家庭を総合的に支援する拠点といたしまして、児童相談センター、教育相談センター、新宿少年センターから成る子ども家庭総合センターを、来年二月に開設することといたしました。

○加藤委員 親や子どもと家庭を取り巻く深刻な状況に対し、組織の壁を越えて連携し、対応を強化することについては評価するものです。そのための拠点として子ども家庭総合センターが設置されることは、大変意義があると考えます。
 特に昨今問題となっているいじめ問題では、文科省の調査で、平成二十四年四月から九月に小中高校が把握したいじめの認知件数は十四万件を超え、半年間で二十三年度一年間の二倍を超えています。いじめから、児童生徒は不登校、ひきこもり、中退、非行、薬物乱用、自殺へとエスカレートすることもあり、親も、子どもの変化に対応できなくて悩み、うつ病の併発、児童虐待などにつながるケースが出てきておりますので、総合的な窓口機関が必要であります。
 さて、答弁の中で、総合センターでは、福祉保健、教育、警察の三機関が、子どもと家庭を総合的に支援していくとのことでありますが、では、具体的にどのように連携を図っていくのか伺います。

○桃原少子社会対策部長 子ども家庭総合センターにおきましては、総合電話相談室を設置いたしまして、児童相談センター、教育相談センター、新宿少年センターの相談員がそれぞれの専門性を生かしながら相談に対応いたしますとともに、受けた相談が他の機関に関係するものの場合には速やかにその機関につなぐことにより、より適切な支援を行ってまいります。
 また、不登校や非行の背景に児童虐待の要因が複雑に絡み合うなどの困難な事例につきましては、その援助方法について三つの機関が専門的な見地から協議を行う場をセンターの中に設けまして、子どもにとってより適切な支援を行ってまいります。

○加藤委員 ぜひ、総合センターに入った三つの相談機関が連携を密にすることで、各地域の児童相談所、教育委員会、少年センターなどにおいて、より適切な支援につながるよう、今後体制を整えていただきたいと思います。
 さらに、児童相談センターについて伺います。
 児童相談センターは、都内十カ所の児童相談所の中核を担う中央児童相談所としての役割を果たしています。冒頭でも申し上げましたが、児童虐待が質、量ともに深刻化し、子どもが抱える問題が複雑化している中、今回の移転を機に、中央児童相談所としての機能も充実すべきであると考えます。
 そこで、新センターでは、中央児童相談所のどういう機能がどのように強化されるのか伺います。

○桃原少子社会対策部長 虐待などによりまして心に深い傷を受けた子どもやその親に対するケアの充実が必要となっておりますことから、中央児童相談所機能の一環として、親子のサポートステーションを新たに開設いたします。
 具体的には、虐待などにより情緒的な問題を抱える子どもなどに対しましては、児童精神科医などの専門の職員が心理ケアや生活指導をよりきめ細かに行ってまいります。また、家庭復帰を目指す子どもとその保護者に対しましては、グループ療法やカウンセリングなどの専門的支援を短期に集中して実施することによりまして、親子関係の修復に向けた取り組みを強化いたします。
 さらに、子どもが抱える問題が複雑、困難化しておりますことから、相談支援に携わる職員の対応力をさらに高めていく必要がございます。このため、人材育成機能についても強化を図りまして、児童相談所の児童福祉司はもとより、区市町村における子ども家庭支援センターの職員なども含めまして、演習型研修などの充実を図ってまいります。

○加藤委員 子どもと親への支援の充実など、中央児童相談所としての機能強化が図られるということもわかりました。
 我が党は、平成二十二年第三回定例会の一般質問でも、栗林議員から、子ども家庭総合センターの設置に関して相談機能の強化を訴えてまいりましたので、子ども家庭総合センターが開設されることで、それぞれの相談機関の協力体制がより強固なものとなり、子どもと家庭に関するさまざまな問題に、より迅速に対応できるものと大いに期待しております。
 その上で、今いうのはちょっと早いかもしれませんけれども、さまざまな事例を積み重ねていきながら課題も検証していき、今後は、都内全域の子どもと家庭のあらゆる相談に、夜間も含め、二十四時間三百六十五日の体制で、しかも関係の専門機関につなげるのではなく、ワンストップで対応できるような体制を目指していただけるよう要望して、質問を終わります。

○大山委員 まず最初に、二百五号議案、東京都国民健康保険調整交付金条例の一部を改正する条例です。
 この議案は、国民健康保険の東京都の調整交付金の割合が二%ふえたことに伴い、その配分について、定率にするのか、調整分にするのかということが問われています。条例案は、条例本則では調整分にするが、附則で二〇一四年度までは定率で配分するというものです。
 市長会厚生部会からの要望でも、二%は定率分として交付してほしい、国や都の定率負担は現状を維持するよう国に働きかけてほしいということでした。
 国の減った二%分は、すべての自治体に無条件で出されていた部分ですから、削減されたら各自治体の国保財政はますます困難になってしまいます。だからこそ、これまでどおり定率でという区市町村の意見は当然であり、賛成です。
 しかし、国民健康保険財政の負担については幾つかの問題がありますので、質疑します。
 第一は、国の負担についてです。
 国民健康保険法が改正され、今年度から国の定率負担が三四%から三二%に引き下げられたわけですが、この十年くらいの国の負担率の変化を示してください。

○松浦地域保健担当部長 区市町村国保の給付費等に対する国庫負担には、定率で交付する負担金と、区市町村間の財政を調整するための調整交付金とがございます。十年前の平成十四年度の国の負担率は、負担金四〇%、調整交付金一〇%の合計五〇%でございました。その後、平成十七年度にそれぞれ三四%、九%の合計四三%に、さらに、平成二十四年度には三二%、九%の合計四一%に変更されております。
 なお、平成十七年度、二十四年度の国の負担率の引き下げ分は、都道府県調整交付金に振りかえられているため、国と都道府県と合わせた負担率は五〇%で変わってございません。

○大山委員 今ご答弁にあったように、国の定率負担金及び調整交付金の割合は、十年前は五〇%だったのに、今年度からは四一%になったということですね。しかし、実際の歳入に占める国庫の支出金はどうなのかということなんです。
 全国の数字で見ますと、国保の総収入に占める国庫支出の割合は、一九八〇年度は五七・五%、二〇一〇年度は二五・六%ですから、半分以下になってしまいました。
 東京の歳入状況は、国民健康保険事業報告を見ますとわかるんですけれども、二〇一〇年度は、特別区はわずか二四・三%、市町村は二三・七%で、東京の場合、歳入に占める国庫負担の割合は全国よりも少ないわけです。国の負担率は、二〇一〇年ですから四三%となっていますのに、実際は二四%前後だということなんですね。
 さっきご答弁ありましたように、税源移譲されましたけれども、小手先の対応でしかありません。国民健康保険の財政難と、国保料、国保税の高騰を招いた元凶は、国の予算削減です。さらに、東京都も出しているのはほとんど法定分。その結果、国保料がどんどん値上げされました。国や都の負担が減れば、区市町村は一般会計から繰り入れてはいますけれども、限度がありますから、保険料を毎年のように--実際、特別区は毎年値上げです。その結果、国保加入者の負担はどうなっているでしょう。
 国保加入者の収入の状況ですけれども、例えば板橋区では、国保加入者の九割が旧ただし書き所得三百万円未満です。九割です。旧ただし書き所得ゼロ円が四二・六%など、低所得世帯が非常に多いわけですね。他の自治体でも同様の傾向といえます。
 同時に、年少扶養控除も廃止となって、子育て世帯はもう大変なんですね。ある建設関係の自営業の方なんですが、一歳の双子と三歳と一年生、子ども四人で、六人家族で一DKに住んでいました。年少扶養控除の廃止で税金がふえ、国保の経過措置の対象からも外れて、いきなり旧負担になったんです。お金のことが原因だと思いますが、夫からのDVに遭って、母子は施設に隔離したんですが、離婚調停をしているわけですね。税と国保の負担増で家庭が崩壊したという事例です。
 高齢者の方でも、死ぬしかないと、自殺まで考えて区議さんのところに相談に来る人も一人じゃないというんですね。皆さん、まじめに払えるなら払いたい、そう思っているんです。しかし、収入に対して負担が大き過ぎるんです。
 例えば、どういう負担の大きさかといいますと、特別区の場合、給与所得で年収三百万円の四人家族ですと、旧ただし書き前は、国保料の算定の基準が旧ただし書きでなかったころは、国保料は年間十六万八千三百五十五円で、住民税は一万二千円でした。旧ただし書きになって、昨年度は、経過措置があっても二十二万七千三百十三円が国保料です。十六万八千円が二十二万七千円です。年少扶養控除の廃止で経過措置も外れて、住民税がいきなり十一万六千二百五十円。一万二千円だったのが十一万六千二百五十円です。年少扶養控除の廃止で経過措置も外れましたから、国保料も二十九万六千百九円になりました。年収三百万円ですから、月々十七万円ぐらいの収入で、月々の負担が、税と国保料で三万四千円以上です。収入の二割も取られて、子育ての大変さが数字からだけでも伝わってくるわけですね。本当に何とかしなきゃならないわけです。
 東京都は国に予算要望しています。これ、つい最近出た十一月のものですけれども、高齢者医療制度、国民健康保険制度の見直し等を要望しています。その中で、危機的な財政状況にある区市町村国保が抱える構造的課題の抜本的な解決には不十分と述べていますけれども、東京都が考えている、区市町村国保が抱えている構造的課題というのは、具体的にはどのようなことを指しているんですか。

○松浦地域保健担当部長 現在の国民健康保険制度には、医療費が高く所得の低い高年齢者や、失業者等の低所得者の占める割合が高く、保険料の確保が困難であるなどの構造的課題があると認識しております。
 都は、国民健康保険、国民皆保険の観点から、制度設計者である国が責任を持って抜本的な解決策を講じるよう、既に提案要求を行っているところでございます。

○大山委員 つまり、かかる医療費に対して、それに見合った保険料の負担は困難であるという構造になっているということですよね。そうであるなら、高過ぎる被保険者の保険料を引き下げるために、今、その抜本的な改善を図るようにということで国に求めているんだということなんですけれども、構造的な課題の解決を図るという抜本的な要求というのはどういうことなんですか。

○松浦地域保健担当部長 構造的な課題につきましては、それを解決するために、受益と負担との関係を含め、社会保障制度改革全体の中で健康保険制度のあり方を考える必要があると考えております。
 都といたしましては、国民皆保険を支える国民健康保険が将来にわたり安定的で持続可能な制度となり、構造的な課題を解決するよう、医療保険制度全体の設計者である国に対し、引き続き提案要求を行ってまいります。

○大山委員 国がきちんと財政的な負担をふやしなさいということを、はっきり要求するべきなんじゃないんですか。

○松浦地域保健担当部長 構造的な課題につきましては、保険料の問題も当然ございますけれども、全体の話でございまして、健康保険組合が八割、九割赤字財政という中にあって、国民健康保険もどうやっていくかと、その保険制度全体の中で考えるべきものと考えております。

○大山委員 じゃ、国の財政的負担をふやすようにというのを求めていないということなんですか。それとも、きちんと求めているんですということなんですか。ちょっとはっきりしてください。

○松浦地域保健担当部長 国への提案要求の中には、財源的な確保を含めて要求しております。

○大山委員 当然ですよね。かかる医療費に対して、それに見合った保険料の負担は困難であるんだという構造的な課題があるんだから、それに対して必要な財源を確保する、そういう、きちんと国にはっきりと引き続き求めていってもらいたいと思っています。
 区市町村が抱えているその構造的課題を解決するには、財政支援をふやすしかないという認識なんだということは、もう明らかになりました。だから、東京都も国に対して財源を、負担をふやしてほしいと要望しているわけですが、さっきいったように、国の負担というのは一九八〇年代に比べて半分以下になっているわけですから、さらに強力に求めていってほしいと思います。
 それで、今、東京都がそういう認識であるならば、構造的な問題は必要な財源を確保しなきゃいけないんだということであるならば、東京都自身も区市町村国保への支援を厚くするべきです。国も負担を減らし、東京都はほとんど法定分しか出さない状況では、国保加入者の困難はますます大きくなってしまいます。
 そんな中で、国は、自治体独自に子ども医療費助成などを実施していると補助を減額する、いわゆるペナルティーですけれども、そもそも子ども医療費助成などは全国的にも実施が広がって--必要があるからこそ各自治体で実施しているわけです。本来なら国が窓口負担を減らすべきだということなんですね。国に対して、自治体独自の医療費助成などを理由にした国庫負担の減額はやめるように要望しているようですけれども、引き続き区市町村と協力して、要望していってもらいたいと思っています。
 同時に、東京都はこの間、独自補助は出そうとしないですけれども、構造的な課題を認めているんですから、都として、国保料軽減のために、区市町村への財政支援が切実に求められています。
 ところが、東京都は、構造的な課題を認めながら、東京都国民健康保険財政安定化支援方針では、給付に見合った保険料、保険税の賦課だと述べています。構造的な課題を認識しているなら、負担能力に応じた保険料の賦課を指導すべきです。
 同時に、収納率の目標を各自治体に持たせ、収納率の向上を迫る、そんなことをやっているから、どうなったか。保険証を渡さずに資格証にして、病院に行けないケースが大問題になっているのに、資格証が減るどころか、二十二年度は全都で二万三千五百七十八世帯、二十三年度は二万四千八十五世帯、二十四年度は二万六千二百十七世帯と、減るどころかどんどんふえています。
 あきる野市の事例では、六十代のお母さんと四十代の娘さんの二人暮らしで、娘さんが病気で寝たきりになってしまいました。すぐに訪問診療をしてくれる医療機関を紹介したんですが、なかなか診療所に相談に来ません。いよいよお母さんが相談に来たときには、娘さんは救急車で入院せざるを得ない状況でした。年金とお母さんのパート収入で暮らしていましたけれども、国保料を滞納していて、保険証がなくて病院へ行けなかったということでした。娘さんは結局、半年ぐらいで亡くなってしまいました。保険証があれば、もっと早く病院にも行けたんではないんでしょうか。
 国保は住民の命と健康を守る社会保障の制度なのですから、東京都は、保険料軽減のために財政支援すべきであることを求めておきます。
 ところで、条例本則では、特別調整交付金を現在の一%から三%にする、附則によって、二〇一二年度から二〇一四年度までは、増額分の二%については普通調整交付金として配分するということなんですが、二〇一五年度からの配分をどうするのかということは、どのように検討していくんでしょうか。

○松浦地域保健担当部長 都は、国保の実務レベルの検討を行う場として、東京都財政安定化連携会議を設置してございます。平成二十七年度以降の調整交付金の配分割合につきましては、今後、連携会議において区市町村代表との意見交換を行った上で、知事の附属機関である東京都国民健康保険委員会に諮問し、答申を得る予定でございます。

○大山委員 区市町村の代表を入れた連携会議、事務レベルの会議なんだということなんですけれども、区市町村の意見を聞くというのは重要です。同時に、都民の声を聞くことも必要です。今でも高過ぎる国保料が国保の加入者を苦しめているのですから、連携会議の議論を都民に公開するとか、それから議会に経過報告をするとかということを求めておきます。
 二〇一五年度以降、保険財政共同安定化事業が恒久化されることになっているわけですが、そのやり方は、現行のレセプト一件三十万円以上の範囲を拡大して、一件一円以上を対象にするため、実質的に都単位の医療保険となるわけですが、こうなった場合の各区市町村への影響はどのようなものがあると考えていますか。

○松浦地域保健担当部長 保険財政共同安定化事業は、年ごとの医療給付費の変動による財政への影響を緩和するものでございまして、区市町村国保の財政の安定化が図られるものと考えております。

○大山委員 区市町村国保の財政の安定化が図れるなんていうことをいっていますけれども、保険財政共同安定化事業が恒久化されて、レセプト一件一円以上を対象とするようになって、実質的に都単位の医療保険、広域ですよ。そうなったら、比較的給付費の少ない区市町村では、他の自治体の給付費を負担するために保険料値上げを迫られる。その一方、給付費の多い区市町村では、他の自治体に負担をかけまいと、給付費削減を迫られることになりかねない。そういうことを多くの関係者が心配しているんじゃないんですか。
 わずかな調整交付金で調整するといっても、限界があることはもう明らかなんです。国の負担金を抜本的にふやすことを求めると同時に、東京都自身が、きちんと都民の命と健康を守るために財政支援すべきであることを要望しておきます。
 次に、二百六号議案、東京都児童相談所条例の一部を改正する条例について、意見を述べます。
 児童相談センターを、現在の新宿区戸山三丁目から北新宿四丁目に移転するものです。
 一時保護所が圧倒的に不足している状況で、移転によって定員が多くなるということは重要です。しかし、一時保護所の稼働率をもらいましたけれども、二十一年度は九八・一%、二十二年度は九八・六%、昨年度は一〇一・一%と年々稼働率が高くなって--九八・一%だって、むらがありますから、一〇〇%を超えている時期というのはあるわけですが、とうとう昨年度は、年間でも定員以上に詰め込まざるを得ない状況になっています。
 虐待を受けている子どもたちも多い中、自分の居場所が確保され、安心できる場所にするためにはスペースの確保が必要ですから、詰め込んではいけないわけです。ですから、まだまだ一時保護所は足りません。引き続き、新たな計画をもって増設を進めることを求めておきます。
 同時に、今回は、子ども家庭総合センターとして、福祉保健局の児童相談センター、教育庁の教育相談センター、警視庁の新宿少年センターも同一の建物に同居することになります。適切な連携はとりつつ、福祉の立場を貫いて仕事をしてほしいと思っています。
 また、許されないことは、子ども家庭総合センターを設置することにより、東京都児童会館の一部の機能を移転することをもって、東京都児童会館を廃止したことです。各地域に児童館はふえましたが、県レベルの大型児童館は役割が違います。
 また、二〇〇七年二月二十八日の厚生委員会で、これは福祉保健局の答弁です。近くにこどもの城もございますし、十分地域の資源を活用していただけるものと考えております、こう答弁していましたが、今、こどもの城を国が廃止しようとしているわけです。お母さん、お父さんたちを中心に、廃止しないでほしい、存続させてほしい、そういう運動がかつてなく広がっているのは、子どもたちが安心して遊べる、子ども専用の劇場もある大型の児童館が、子どもたちにとって重要な役割を果たしているからなんです。
 以上、意見を述べ、児童相談センターを子ども家庭総合センターに移転する本条例には賛成です。また、児童相談センターの跡地については、心身障害者福祉センターと一体のキャンパスであり、引き続き福祉の拠点として活用することを求めておきます。
 最後に、百九十六号議案から二百一号議案、二百三号議案と二百四号議案及び二百二十八号議案は、地域主権一括法にかかわり、東京都の条例で障害者関係の最低基準と指定基準などを定めるものです。従うべき基準、標準、参酌すべき基準とも国の省令どおりとなっており、都独自に、よりよい基準にするものはありません。
 障害者の分野は、東京都独自に制度もつくり、充実させてきたものが多いわけですが、支援費制度、障害者自立支援法と制度が大きく変わった分野でもあります。それだけに、都独自に基準を向上させ、財政的にも東京都が保障することが求められています。
 都の説明文書によりますと、指定基準は、障害者児に提供するサービスの質を確保するために必要な基準となっていますが、サービスの質を決めるには、人員配置や施設設備、専門性を常に向上できるような労働条件などが不可欠なはずです。しかし、これらは規則に委任されています。
 今後、障害者施策をより充実させていくために、東京都独自にも向上させていくことを求め、今回提案された条例には賛成します。
 以上です。

○大津委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑はいずれも終了いたしました。
 以上で福祉保健局関係を終わります。

○大津委員長 これより付託議案の審査を行います。
 第百九十六号議案から第二百七号議案まで、第二百二十四号議案及び第二百二十八号議案を一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 第百九十六号議案から第二百七号議案まで、第二百二十四号議案及び第二百二十八号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 異議なしと認めます。よって、第百九十六号議案から第二百七号議案まで、第二百二十四号議案及び第二百二十八号議案は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○大津委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項については、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大津委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○大津委員長 この際、所管局を代表いたしまして、川澄福祉保健局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○川澄福祉保健局長 お許しをいただきまして、当委員会所管両局を代表いたしまして、一言御礼のごあいさつを申し上げます。
 本定例会でご提案申し上げました議案につきましては、ただいまご決定をいただき、まことにありがとうございました。
 ご審議の過程でちょうだいいたしました貴重なご意見、ご指摘等につきましては、今後の事業執行に反映させてまいりたいと存じます。
 また、病院経営本部とも、より一層緊密に連携を強めまして、さらなる施策の充実に努めてまいる所存でございます。
 今後とも、より一層のご指導、ご鞭撻のほどをお願い申し上げまして、御礼のごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。

○大津委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時四十五分散会

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