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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第十六号

平成二十三年十二月十二日(月曜日)
第七委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長松下 玲子君
副委員長遠藤  守君
副委員長吉住 健一君
理事田の上いくこ君
理事山加 朱美君
理事三原まさつぐ君
小林 健二君
柳ヶ瀬裕文君
たきぐち学君
野島 善司君
斉藤あつし君
ともとし春久君
増子 博樹君
大山とも子君

 欠席委員 なし

 出席説明員
福祉保健局局長杉村 栄一君
次長真田 正義君
技監桜山 豊夫君
総務部長梶原  洋君
指導監査部長松浦 和利君
医療政策部長中川原米俊君
保健政策部長前田 秀雄君
生活福祉部長小林 秀樹君
高齢社会対策部長中山 政昭君
少子社会対策部長桃原慎一郎君
障害者施策推進部長芦田 真吾君
健康安全部長中谷 肇一君
企画担当部長浜 佳葉子君
事業調整担当部長萱場 明子君
医療改革推進担当部長高橋 郁美君
医療政策担当部長山岸 徳男君
地域保健担当部長松浦 慎司君
生活支援担当部長市川郁美子君
施設調整担当部長高木 真一君
事業推進担当部長秀嶋 善雄君
障害者医療担当部長熊谷 直樹君
食品医薬品安全担当部長鈴木 達夫君
感染症危機管理担当部長笹井 敬子君
病院経営本部本部長川澄 俊文君
経営企画部長藤田 裕司君
サービス推進部長別宮 浩志君
経営戦略・再編整備担当部長齊藤 和弥君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 病院経営本部関係
付託議案の審査(質疑)
・第百六十九号議案 東京都立病院条例の一部を改正する条例
 福祉保健局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百六十二号議案 東京都児童会館条例を廃止する条例
・第百六十三号議案 東京都障害者施策推進協議会条例の一部を改正する条例
・第百六十四号議案 東京都障害者支援施設等に関する条例の一部を改正する条例
・第百六十五号議案 東京都立療育医療センター条例の一部を改正する条例
・第百六十六号議案 東京都立重症重度心身障害児者施設条例の一部を改正する条例
・第百六十七号議案 食品衛生法施行条例の一部を改正する条例
・第百六十八号議案 食品製造業等取締条例の一部を改正する条例
・第百八十五号議案 東京都石神井学園の指定管理者の指定について
・第百八十六号議案 東京都小山児童学園の指定管理者の指定について
・第百八十七号議案 東京都船形学園の指定管理者の指定について
・第百八十八号議案 東京都八街学園の指定管理者の指定について
・第百八十九号議案 東京都勝山学園の指定管理者の指定について
・第百九十号議案 東京都片瀬学園の指定管理者の指定について
・第百九十一号議案 東京都八王子自立ホームの指定管理者の指定について
・第百九十二号議案 東京都視覚障害者生活支援センターの指定管理者の指定について
・第百九十三号議案 東京都日野療護園の指定管理者の指定について
・第百九十四号議案 東京都清瀬喜望園の指定管理者の指定について
・第百九十五号議案 東京都八王子福祉園の指定管理者の指定について
・第百九十六号議案 東京都七生福祉園の指定管理者の指定について
・第百九十七号議案 東京都千葉福祉園の指定管理者の指定について
・第百九十八号議案 東京都東村山福祉園の指定管理者の指定について

○松下委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書二件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○松下委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○松下委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、病院経営本部及び福祉保健局関係の付託議案の審査を行います。
 これより病院経営本部関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百六十九号議案を議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。--発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○松下委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で病院経営本部関係を終わります。

○松下委員長 これより福祉保健局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百六十二号議案から第百六十八号議案まで及び第百八十五号議案から第百九十八号議案までを一括して議題といたします。
 本案については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○梶原総務部長 過日の厚生委員会でご要求のありました資料につきまして、ご説明申し上げます。
 お手元の厚生委員会要求資料をごらんいただきたいと存じます。
 資料は、目次にございますように、全部で四項目となっております。
 一ページをお開き願います。東京都児童会館の沿革といたしまして、昭和三十四年の東京都児童福祉審議会による知事への会館建設の要請からの沿革を記載してございます。
 二ページをお開き願います。東京都児童会館入館者数の推移といたしまして、平成十八年度から二十二年度までの本館及びホールの入館者数を記載してございます。
 三ページをごらん願います。東京都児童会館における東日本大震災以降の対応といたしまして、本年三月十一日の震災発生からの対応につきまして、記載してございます。
 四ページをお開き願います。東京都児童会館施設の定期点検等の状況といたしまして、会館で行っている施設の定期点検及び耐震診断とその後の対応につきまして、記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、ご要求のありました資料につきましてご説明申し上げました。よろしくお願い申し上げます。

○松下委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含め、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○柳ヶ瀬委員 それでは、私からは、児童会館の廃止条例について何点かお伺いをしていきたいというふうに思います。
 この東京都児童会館ですけれども、児童福祉法第四十条に基づく児童厚生施設で、児童に健全な遊びを与えてその健康を増進し、情操を豊かにすること、すなわち児童の健全な育成を図るということを目的として昭和三十九年に開設された都内唯一の大型児童館という位置づけでございますけれども、まず、この児童会館がこれまでどのような役割を果たしてきたのかということと、児童会館が子ども家庭総合センターへ機能移転をするということなんですけれども、ここで、取り組みを重点化する、区市町村支援に重点化するということが書かれていますが、どのような取り組みを重点化して行っていくのか。この二点についてお伺いしたいと思います。

○桃原少子社会対策部長 児童会館は、昭和三十九年の開設以来、東京の子どもの遊びと文化の中心といたしまして、体験型の遊びを通じて創造力をはぐくむ機会を直接児童に提供するとともに、児童館運営などに関する研修を実施し、地域児童館を支援する役割を果たしてまいりました。
 現在は、児童会館開設当時十八館でございました地域の児童館も六百館を超えるなど、遊びを通じて児童の健全育成を図る場は地域の中で整備が進んでございます。都がみずから児童が遊ぶ場を提供する意義は、このため薄れていると考えております。
 このことから、区市町村との適切な役割分担を行うという観点から、子ども家庭総合センターへの移転後は、児童館職員の研修や児童館のネットワークの拡充など、地域の児童館を支援する機能に重点化をしてまいります。

○柳ヶ瀬委員 この児童会館は、大きく分けると二つの役割があると思います。一つには、地域の子どもの遊び場を提供するという、いわゆる近隣住民にとっての地域児童館としての役割ということ。それからもう一つは、各地域児童館のセンター的な支援をしていく、援助をしていくという役割。この大きな二つの役割があるというふうに思いますけれども、今回の廃止条例においては、前者の地域の子どもの遊び場としての役割、これをなくして、地域児童館の支援に特化して、重点化をしていこうということだと思います。
 これは、今、区市町村が設置している児童館の数が六百を超えてきたということで、主体となって区市町村がやっていることを考えると、今回、建物の老朽化、これを契機に、都は後方支援に回るということだろうというふうに思います。
 そこでポイントとなるのは、これまでの利用者の皆さんがどうなっていくのかということだと思います。代替施設があるのか、しっかりとその子どもの居場所を確保することができるのかということが課題だと思います。
 そこで、児童会館は、先ほどの資料にもありますけれども、毎年六十万人を超える--先ほどの資料を見ると五十三万八千九百九十二人ということですけれども、これほど多くの利用者の方がいらっしゃるということですね。
 そこで、利用されている方は、主にどの地域から来館されているのか。また、この児童会館が廃止されることによって、これらの人々へのサービスがある意味低下するということ、これがないのかどうか、この点についてお伺いをしたいと思います。

○桃原少子社会対策部長 平成二十年に行った調査によりますと、会館が所在する渋谷区と、港区、新宿区、目黒区、世田谷区、中野区、杉並区の周辺六区の利用者の方々が五〇%、神奈川県など他県からの利用者の方々が一七%となってございます。
 渋谷区ほか、これら周辺六区におきましては、児童会館の利用者の受け皿となるべき地域児童館の整備が進んでございまして、その機能も充実してきていることから、サービス低下の懸念はないものと考えてございます。

○柳ヶ瀬委員 今のお話を聞いてもわかるように、この会館を設立した当初は十八館しかなかったものが、東京都全域では六百十四館になり、この地域、渋谷を中心とした地域、渋谷区では二館ですか、世田谷では二十五館、目黒でも十三館、品川二十四館というふうに、かなり整備をされてきているという状況があると思います。
 この児童会館があるところは渋谷区なんですけれども、ここも二館あるということですね。これが十分な受け皿になるだろうというご判断だと思いますけれども、この利用者の中でも、利用が多いのがホールの利用だと思います。
 それで、このホールはさまざまな催し物がなされていることが、この資料からもよくわかるんですけれども、今回移転する先には、このようなホールは設置しないということを聞いています。
 そこで、現在の児童会館のホール利用者が、都内の別の場所で、こういった演劇のお祭りとか、そういったことをすることができる受け皿があるのかどうか。この点についてお伺いしたいと思います。

○桃原少子社会対策部長 児童会館の開設当時は、都内の公共ホールの数が少なかったものでございますが、地域におきましては、現在、設置が進んでおりまして、都内には、児童会館と同等の規模を持つ五百人以上を収容できるホールに限りましても、七十六の施設が整備されております。
 このため、都内におきまして、児童演劇の公演などに利用可能なホールは充足されているものと考えております。

○柳ヶ瀬委員 公共ホールが七十六施設程度あるということで、受け皿として十分ではないかというご答弁だと思います。
 ただ、なかなかホールってとりにくいんですよね。我々もいろんな演説会とかをやろうとして、こういうホールをとろうとするんですけれども、(「大したものだ、五百人も集めりゃ」と呼ぶ者あり)ええ、五百人、なかなか集まらないですけれども、集めようとしても、なかなかこれ、とることが難しいということを考えると、こういった、これまでさまざまな有意義な催し物がなされてきたと思います。
 ぜひ、こういう人たちが引き続きこの催しを継続できるように、適切な支援をしていただきたいということを要望しておきたいというふうに思います。
 続いて、この児童会館が機能を移転する子ども家庭総合センターというものですけれども、ここについては、どのような事業が行われるのか。
 また、今回、児童会館がこの総合センターの中に入るわけですけれども、総合センターの中に入ることによってどのような意義があるのか。この点についてお伺いさせていただきたいと思います。

○桃原少子社会対策部長 子ども家庭総合センター、仮称でございますけれども、こちらは、福祉保健、教育、警察の相談窓口の窓口を一本化するなど、子どもと家庭を総合的に支援する仕組みが整うことで、児童家庭相談の一義的な窓口でございます区市町村との連携強化が図られるものと考えております。
 このことによりまして、児童会館からこのセンターに移転される地域に対する支援機能におきましても、地域児童館との連携がこれまで以上に強化されるなど、効果が期待されるところでございます。

○柳ヶ瀬委員 この子ども家庭総合センターというのは、子どもと家庭を総合的に支援する拠点ということで、さまざまな複合的な施設がともに入って、お互いに支え合って、子どもと家庭を守っていこうという施設だと思います。そういう意味では、これまでの虐待対策等とも含めて非常に期待できる施設だと思いますので、ぜひその役割を果たせるようにお願いをしたいというふうに思います。
 この児童館の問題については、あと一点いっておかなければいけないのは、今回の条例で、地域の児童館を全廃するんじゃないかというふうに勘違いされている方がいらっしゃいましたので、そういうことではないということ、これを一応議事録に残しておきたいというふうに思います。
 児童館を初めとする子どもの居場所については、しっかりと、どれくらいの需要があるのか、それに対して供給がしっかりなされているのかどうか。こういったことをよく考慮していただきたいというふうに思います。区市町村に対して適切な支援を行っていくということが、都の役割であります。
 昨年度から、都は都型学童クラブを始めました。これは、先般、事務事業のときに田の上議員も質問していましたけれども、子どもの居場所づくりという点では、時間の延長を図るということも含めて、非常に評価できるものだと思います。
 この実績としては、平成二十二年度、十区市で八十クラブというふうになっています。ぜひ、この取り組みに関しても、より、来年度は各区市で行われるように適切な支援をしていただきたいというふうに思います。
 昨今の養育力の低下を考えると、この子どもの居場所づくりというのは非常に重要な課題だというふうに思います。今回、この児童会館そのものはなくなるということですけれども、地域児童館としての役割をなくすことによって各区市にある地域児童館をより重点的に支援していくということですから--私の近くにも児童館はありますけれども、本当に多くのお子さんが遊んでいらっしゃいます。この児童館が、本当にあそこに行きたい、あそこにいて安心できるといわれるような児童館になるように、今回新しくできるセンターを中心に援助して、すばらしい児童館となるように取り組みの強化をお願いしたいというふうに申し上げまして、私の質問を終わります。以上です。

○吉住委員 東京都児童会館は、昭和三十九年の開設以来、都における児童の健全育成に大きな役割を果たしてまいりました。
 この間、先ほども答弁がございましたが、児童会館開設当時十八館にすぎなかった地域児童館も六百館を超えるなど、児童が利用する遊びの場は、身近な地域の中に整備が進んでまいりました。これは、児童会館開設時の目的が達成されたことを示しているのではと思います。
 一方、児童会館は、建築後四十七年が経過し、老朽化も進んでおります。児童会館のあり方については、平成十八年に発表された子ども家庭総合センター(仮称)の基本構想において、私の地元である新宿区北新宿に建設中の子ども家庭総合センターに機能を移転し、区市町村支援に特化していくという方針が示されています。この内容については、基本構想の発表以来、本委員会においても数多くの審議を重ねてきたことは、議事録も拝見し、承知をしております。
 先日来、部長が答弁されているように、児童会館が開設した当時と区市町村の児童館の整備が進んできた現時点では、都が有する児童会館の果たす役割も変化してきているだろうと考えますし、より現在のニーズをとらえて効果的な児童館行政を展開していくということは当然のことであります。したがいまして、今回は、子ども家庭総合センターに機能を移転した後に担う役割、それが将来の東京を担う子どもたちにいかに有益なものになるかという未来志向の観点から質問をしてまいります。
 まず、基本構想にある子ども家庭総合センターは、いまだ建設工事中であります。このような中、なぜ、今このタイミングで児童会館を廃止するのか、伺いたいと思います。

○桃原少子社会対策部長 児童会館は、東日本大震災発生後、利用者の安全確保の観点から、休館した上で、建物の危険性の有無につきまして、専門家による、緊急の目視による調査を行ったものでございます。その結果、外壁のPC版やホールの天井部分につきまして懸念が示されたことから、さらに詳細な安全確認調査を行うこととしたものでございます。
 その結果、今後規模の大きな震災が発生した場合、外壁PC版につきましては落下、飛散、ホール天井部分につきましては天井崩落の危険性が高く、開館しながらの応急措置は技術的に困難であるとの指摘を受けたことから、現状のままで運営を継続することは難しいものと判断をいたしまして、廃館することとしたものでございます。

○吉住委員 児童会館を今年度末をもって廃止することについては、確認調査の内容を踏まえれば、利用者の安全を第一に考えた妥当な判断であると思います。
 ところで、今回の調査によりその危険性が指摘されたホールですが、子ども家庭総合センターには、ホール機能は移転しないと聞いております。児童会館が開設した当時は、都内でも公共ホールが数少なく、良質な児童演劇などに触れる機会も少ない中で、児童会館においてその機能を担い、児童の健全育成を図ってきたところであります。現在では、地域でもこれらの取り組みが進んできているものと思いますが、移転先にホールを設置しないことについて、都の見解を伺います。

○桃原少子社会対策部長 公共ホールは地域におきまして設置が進んでおりまして、都内には、現在、五百人以上を収容できるホールだけでも七十六の施設が設置されております。
 区市町村を初め、児童向けの演劇団体やNPOなどのさまざまな団体が、こうした場所を積極的に活用いたしまして、子ども向けの演劇会や音楽会など、さまざまな公演を行っておりまして、身近な地域におけるサービスの充実が図られているところでございます。
 こうした中で、児童会館が独自のホールを持つという設立当初の意義は薄れているものと考えております。
 なお、地域において実施されている、先ほど申し上げた児童演劇などの催しにつきましては、そうした取り組みがよりすぐれたものとなるよう、児童演劇の関係機関などとも協力しながら、センターへの移転後におきましても支援を継続してまいります。

○吉住委員 都内に児童館が多数整備され、ホールについても公共施設の整備が進んできたこと、そこで行われているサービスについても身近な地域で充実してきていることがわかりました。そのように考えれば、児童会館がその所期の目的を達成する中で、今後、区市町村の支援に重点を置いていくことは、時代の要請にかなった方向性であると理解できます。
 さて、児童会館が長年にわたり来館者に対して独自の遊びを開発し、提供してきたことを考えると、そのノウハウも相当蓄積されていると思います。そこで、児童会館には、子どもたちの遊びについて、具体的にどのようなノウハウがどの程度あるのか、伺いたいと思います。

○桃原少子社会対策部長 児童会館におきましては、子どもたちが遊びを通じて豊かな感受性を醸成できるよう、木工作や粘土細工などの造形工作、音楽、化学実験などの分野ごとにさまざまな遊びのメニューを開発しておりまして、これまでに約五百件のメニューが蓄積をされてきております。
 これらの遊びのノウハウを地域の児童館の職員に対してより積極的に提供していくことで、地域の児童館における遊びの幅も今後広がっていくものと考えております。

○吉住委員 児童会館には、貴重なノウハウが蓄積されていることがわかりました。
 今後、子どもたち同士が集い、遊ぶ場である地域の児童館は、学校や家庭では体験できない遊びを通じて子どもたちの豊かな感性や社会性をはぐくんでいくため、さらなる工夫が求められると思います。
 冒頭に答弁があったように、都は、これまでも集合研修という形で地域児童館の職員の方々にノウハウを伝えてきており、これはこれで重要な取り組みであると思います。
 加えて、地域に多くの児童館がある現状を考えれば、これからは地域の児童館や区市町村に出向いて、現場で直接ノウハウを取得できる機会を提供していくことも必要ではないかと思います。地域の現場へ出向き、指導していく中で、そこで遊ぶ子どもたち、あるいはその土地ならではの風習に触れることもあり、子どもの反応を現場で直接確認し、遊びの改善や新たな遊びの開発につなげることも可能となるのではないかと思います。
 地域の児童館において子どもたちを指導する職員の方々の資質向上は、子どもたちへのサービス向上にほかなりません。現場の方々、指導員の方々が、今よりも容易に、もっと身近な場所で新たな知識や遊びの手法を習得する機会がふえるよう工夫をしていくべきと考えますが、所見を伺います。

○桃原少子社会対策部長 児童とかかわり合いを持ちながら実践的な技術を学べる機会を設けることは重要でございます。
 児童会館は、現在、試行的な取り組みといたしまして、児童会館に所属いたします専門員が地域児童館に出向きまして、直接、地域の指導員に対して遊びのノウハウを伝える出前講座を行っておりまして、区市町村の側から高い評価をいただいているところでございます。
 こうした取り組みは、児童会館で蓄積をされてまいりましたノウハウの提供にとどまらず、地域において遊んでいる子どもの反応を現場で直接確認することによりまして、遊びのメニューの改善や、新たな遊びのメニューの開発が可能になるものと考えております。
 今後とも、出前講座を積極的に展開するなど、区市町村を支援する取り組みの強化をしてまいります。

○吉住委員 出前講座という新たな取り組みにより、区市町村の職員が、身近な場所で実践的な研修を受講できるようにしていくことはわかりました。こうした現場のニーズに即した取り組みは、今後もぜひ充実し、実施していただきたいと思います。
 一方で、今回、区市町村支援機能に重点を移していくことについて、受け手である区市町村側には、今回の大震災で前倒しとなったということもございますので、その意図が十分に浸透しているとはいえないのが現状かと思います。区市町村に対し、今後の都の取り組みをしっかり周知するよう、この点を特に注文させていただきたいと思います。
 さて、児童会館機能の移転先である子ども家庭総合センターは、来年度四月の段階では、まだ工事が続いております。つまり、児童会館の廃止する時期と子ども家庭総合センターの開設までにはタイムラグが生じています。必要な取り組みについては、子ども家庭総合センターが開設する前から積極的に実施をしていっていただきたいと考えておりますが、見解を伺います。

○桃原少子社会対策部長 ご指摘の点を踏まえまして、これまで実施しておりましたさまざまな支援策に加えまして、出前講座や地域の児童館で働く職員向けの研修の実施、児童館同士のネットワークの形成など、センターにおいて充実を予定している取り組みにつきましては、開設を待たずに実施してまいりたいと存じます。

○吉住委員 きょうの質疑を通じまして、今後の取り組み、また方向性もよくわかりました。
 私自身も、子育てをしている最中、こういう職業をやっておりますので、土日はほとんどあけておりますし、旅行なんかとてもできませんので、全部、家内と子ども二人きりで過ごしておりました。その中で、こちらの児童会館にもたびたび訪問させていただいて、いろんな思い出もここでできてまいりました。
 ただ、やはり地震によって大変損傷しているということ、また各地域でいろんな児童館を設置されて、むしろ近所で気軽に行けるところが充実していくということが重要だと考えております。
 そのような中では、こちらの児童会館でもいろんな体験の工作とかありましたけれども、そういったようなノウハウもしっかりといろんな地域の児童館に伝えていただきながら、より身近なところで、子どもたちが安心して遊べる、いろんなことを、発想のアイデアをいただく、そういうことに役立てていただければと思います。
 必要な取り組みはしっかりと対応していただくことをお願いしまして、質疑を終了させていただきます。

○遠藤委員 それでは私からも、付託議案であります東京都児童会館条例を廃止する条例について、何点か質問させていただきたいと思います。
 これまでの質疑で、この児童館が果たしてきた役割ですとか、歴史ですとか、取り組みは、既に質疑で明らかになっております。
 そうした中、やはり決定的だったのが、ことしの東日本大震災の発生。これが休館に結びつき、結果的に早期の廃止ということになったと思います。そこで、こうした取り組みというのは、利用者の安全に万全を期すという観点からは、館の運営を断念して、廃止することについては、私もやむを得ない措置だと思います。
 その上で、ちょっとお聞きしたいんですけれども、この児童会館については、その機能を、今、繰り返しお話がありましたけれども、子ども家庭総合センターに移転していくということであります。
 その過程において、耐震性については、平成十年三月、今いただきました資料にもありましたけれども、耐震診断を行ったということであります。Is値が、最小値で〇・三九との結果が出ておりました。
 この結果を受けて、都は、今日までの間どのような検討をしてきて、またあわせて、この施設の安全確保を今日までどのように図ってきたか。その取り組みについてお伺いしたいと思います。

○桃原少子社会対策部長 平成七年に起きました阪神・淡路大震災を受けまして、全庁的に建物の耐震診断を実施する中、児童会館につきましても平成十年三月に耐震診断を実施しております。
 その結果を受けまして、施設のあり方について検討を行ってまいりましたが、平成十五年十一月に策定されました第二次都庁改革アクションプランにおきまして、施設の老朽化や利用者の形態を考慮し、そのあり方の見直しを検討することとされたところでございます。
 その後、平成十八年一月に策定をいたしました子ども家庭総合センター(仮称)基本構想におきまして、児童会館はこのセンターへ移転統合することとし、遊びを通じた子どもの健全な育成を図るため、これまで児童会館が担ってきた地域児童館への情報提供や児童館活動に関する研修の実施など、区市町村支援の機能を継承することとしたものでございます。
 耐震診断の結果を受けて以降、子ども家庭総合センター(仮称)に移転するまでの間、規模の大きな震災が発生した場合に備えまして、緊急地震速報受信端末の導入、職員や受託業者による児童会館の建物やホールの日常的な安全点検などにより、利用者の安全確保に十分留意し、運営をしてまいったところでございます。
 しかしながら、今般の東日本大震災発生後に建物の安全確認調査を実施した結果、利用者の安全を確保しながら児童会館を再開することは困難となりましたことから、廃止することとなったものでございます。
 なお、児童会館につきましては、建物の耐震改修を求める訴訟が東京地方裁判所に提起され、平成二十一年二月に最高裁で確定をしております。後に最高裁で確定した東京地方裁判所の判決によりますと、Is値が〇・六を下回ることが直ちに現実の建築物の崩壊等に至るものということもできない。子ども家庭総合センターに機能移転するまでの間には、耐震改修の予定はないものの、緊急地震速報受信端末の導入、防災訓練の実施、本件会館の施設の点検等の実施により安全を確保する予定であることが認められる。移転までの間の供用については、利用者の安全確保のために一定の対応を確保していることが認められると結論づけられているところでございます。

○遠藤委員 いろいろ、答弁ありがとうございました。
 一言でいうと、この児童会館が、耐震診断を実施して以降も、施設の安全確保の取り組みをしつつ、引き続き、子どもや保護者の方々に対してさまざまなサービスを提供してきたということだと思います。
 このように、長年にわたって都民に親しまれてきた施設であるので、この三・一一の大震災以降も、運営を継続しながら施設を改修して、何とかサービスを提供し続けると、こういうことも検討すべきではなかったのかと一部には思います。
 都として、今、答弁にありましたけれども、三・一一大震災以降に安全確認調査を行ったという答弁がございました。そこで、この建物の設備の地震対策について、どのような方策が可能であるのか、また不可能であるのか、どんな結果が出たのかということが一つと、また、その結果を受けて、どのような対応をしてきたのか。それを確認のためお伺いしたいと思います。

○桃原少子社会対策部長 先ほど申し上げた調査は、児童会館が子ども家庭総合センター(仮称)へ機能移転するまでの間、現在の建物で運営を続けながら安全確保のための工事を行うことが可能かどうかを目的として行ったものでございます。
 この結果によりますと、安全確保のためには、外壁PC版の撤去改修に当たりまして、PC版の取りつけを行っている建物本体の耐震補強工事が前提として必要となることが判明するなど、必要な工事が極めて大規模になるということから、建物の運営を継続しながら対策を講じることが困難であるとされております。
 なお、これらの対策を完全に行うためには、児童会館を三年半程度休館させた上、経費を約三十五億円要するとの試算結果の報告もあわせて受けているところでございます。
 これらの結果を受けまして、通行人を含め都民の安全を確保する必要があることから、現在、建物の仮囲いと外壁PC版の落下、飛散防止措置を講じているところでございます。

○遠藤委員 安全確認調査の結果、わかりました。利用者の安全確保の観点から廃止に至ったということでありますけれども、しかしながら、この児童会館からの機能の移転を契機に、移転後も、事業がこれまで以上に利用者、特に子ども、家庭にとって有意義なものであるべきであろうと思います。
 具体的には、今本当に子どもたち、またその家族を取り巻く環境というのはさまざまであります。児童虐待や発達障害、また非行、不登校、いじめ、さまざまな要因が複雑かつ精密に絡みついて、深刻な事態が全国で発生しているということは、皆様方ご案内のとおりかと思います。
 都内には、児童館のほか、児童クラブや子育てひろばなど、子どもたちや親子が集う場所がたくさんあります。こうしたところで多くの職員の皆さんが働いているわけですけれども、こうした職員の皆さんは、単に遊びを提供するだけではなくて、今申し上げたとおり、さまざまな、複雑かつ深刻な課題を抱えている子どもさん、または親御さんへの対応も求められているわけであります。
 児童会館の機能を移転することが予定されている、仮称でありますけれども、子ども家庭総合センターは、発達障害や障害を受けた児童に対する専門的な支援なども行っていくということを聞いております。子どもと家庭を総合的に支援する、これが目的であるともお伺いしております。
 こうしたことから、今後、このセンターが持つ専門機能を活用できるというメリットを生かして、地域の児童館や学童クラブの職員の皆さんが、今も述べましたとおりの課題を抱える子どもたちに、まさに寄り添っていく。そのために必要な知識やスキルを得ることができるように、十分な研修などの支援をしていっていただきたいと思いますけれども、所見をお伺いしたいと思います。

○桃原少子社会対策部長 ご指摘をいただいたとおり、地域の児童館のほか、学童クラブや子育てひろばといった、区市町村におきまして子どもや家庭にかかわりのある機関にとりましては、児童虐待や発達障害などの課題への対応も重要な役割となっているものと考えております。
 子ども家庭総合センター(仮称)におきましては、児童虐待や発達障害、非行などに対しまして、これらの対応を行う専門機関を集約することになりますことから、精神科の医師や児童心理司などの専門職の活用によりまして、児童虐待の早期発見の視点や発達障害をお持ちのお子さんへの対応など、実践的な研修を初めとした支援を行ってまいります。

○遠藤委員 今、答弁にありましたとおり、子ども家庭総合センターに移転すること、これによって児童会館の機能はレベルアップするということであります。ぜひ、この答弁、実践をしていただきたい。これを強く求めておきます。
 ところで、機能移転によってレベルアップしたとしても、そのことが利用者の方に周知をされていない、知られていないとすれば、まさに宝の持ちぐされであると思います。
 児童会館の廃止と機能移転は、これまで利用してきた子どもたちや、また保護者の皆さん、そしてホールとして、イベント会場として利用してきた団体等にとって、非常に関心のあることであります。関心があるというか、悲喜こもごもの思いを持っておると思います。こうした方々に対して、十分ご説明を行う必要があると思います。
 そこで、都ではこの児童会館の廃止に関して、これまで利用者の方々に対してどのように説明を行って、また意見を聞いてきたのか。あわせて、今後どのように周知を図っていくのか。二つまとめてお答えいただきたいと思います。

○桃原少子社会対策部長 子ども家庭総合センター(仮称)基本構想につきましては、平成十八年一月に公表して以降、都及び児童会館のホームページに掲載をいたしまして、都民にお知らせをし、ご意見につきましては、都民の声窓口などを通じて受け付けております。
 今回の児童会館条例の廃止案につきましても、去る十一月二十二日に報道向けの発表をいたしまして、ホームページに掲載するとともに、先ほど申し上げた基本構想と同様、意見を受け付けております。
 また、本年三月十一日に発生いたしました東日本大震災以降、児童会館が休止されたことにつきましては、三月十四日に報道向け発表をいたしまして、ホームページに掲載するとともに、施設の利用を予定されていらっしゃった個人や団体、問い合わせをいただいた方に対しては、個別にお知らせをしております。
 今後、この廃止条例の議決をいただいた後、改めてホームページを初めとしたさまざまな広報媒体を活用するほか、区市町村の協力も得ながら、子ども、保護者、利用団体に対しまして、新たに設けるセンターにおいて地域支援機能が強化され、地域での遊びの場の充実が図られていることにつきまして周知を図ってまいりたいと存じます。

○遠藤委員 これまでの質疑で、この児童会館が持っていた地域の区市町村への支援の機能は維持継続されるということは、既に明らかになりました。
 しかしながら、あわせて、この児童会館が持っていたホール機能、これはやはり、子どもたちが生の芸術文化を体験する貴重な場でもありました。先ほどお話がありましたとおり、五百人規模のホールは都内七十六施設あると。このようにありましたけれども、やっぱり一つ、こうした文化芸術に触れるチャンスが少なくなったというのは--一施設ですね--事実であると思います。
 しかも、私は、この児童会館が渋谷にあるということの意義はとても大きいと思います。私も、この会館ができた直後の昭和四十二年の生まれでありますので、小学校時代、何度も行きました。
 私の家から渋谷までは四十五分ぐらいありますけれども、やっぱり子どもで四十五分行って、私たちは渋谷へ行っても何とも思わないですけれども、子どもが渋谷へ行くと、もう別世界に来たようで、あの児童会館にも、本当に山のような、何ですか、オブジェがあって、心の中に、渋谷というまちにある児童館に行った思い出というのは大変強く残っております。まさに最新の文化芸術の発祥の地が渋谷であったわけであります。
 跡地については、周辺の地区を含めて既に都市再生ステップアップ・プロジェクトの指定を受けて、その活用について検討が始まっていると聞いております。
 今後の検討に当たっては、ぜひ福祉保健局として、今申し上げたことにも留意されるよう要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○大山委員 私も、まずは東京都児童会館の問題です。
 この東京都児童会館を廃止するという条例ですけれども、資料でも出していただきましたけれども、年間の入館者数、ホールも合わせますと年間六十万人もの子どもたちや保護者が利用しているわけです。
 これを廃止して、今までの中でも明らかになりましたけれども、ごく一部の機能を子ども家庭総合センターに移転するという計画ですね。この計画が出た時点から、多くの都民の皆さんが、存続してほしいと求めているわけです。
 その上、今定例会には、休館しているその間に、前倒しで廃止の条例を出してきたわけです。もう何重にも都民をごまかし、そして裏切るものといわざるを得ません。
 児童会館が、今、本当に、子どものころに何度も行ったという方も、心の中に刻まれているというお話もありましたけれども、いかに都民に親しまれていたかということは入館者数でもわかるわけです。本館入館者数が、二十二年度が五十三万八千九百九十二人、すぐ近くにこどもの城、国の大型児童会館ですけれども、このこどもの城は同じような施設ですが、来館者、本館の方ですけれども、二十二年度は三十四万九千三百四十一人です。児童会館の方がずっと多いわけですよね。
 いろいろ子育てのブログなども見てみますと、一日、親子で体も頭も使って遊んで大満足と。しかも無料がうれしい。これは重要なわけですね。子どもが遊ぶ児童館ですから、無料というのは基本です。
 問題点の第一ですけれども、今定例会に廃止条例を出すこと自体が、都民の期待を裏切ることだということです。
 まず伺いたいんですが、三・一一の大震災以来ずっと休館になっていますが、休館について、利用者、利用団体、都民にどう説明したんですか。

○桃原少子社会対策部長 児童会館の休館でございますけれども、先ほどもご答弁申し上げたとおり、東日本大震災発生後、建物の危険性の有無について調査を行い、その結果が出るまでの間、利用者の安全確保の観点から休館をすることといたしまして、その周知につきましては、三月十四日に報道発表、その後、ホームページに掲載するとともに、施設利用を予定されていた個人、団体、問い合わせをいただいた方に個別にお知らせをしております。

○大山委員 三月十四日の報道発表というんで、どういうものかといったら、これは、東京都児童会館のことだけじゃないんですよね。この報道発表は、東北地方太平洋沖地震に伴う東京都の会議等の中止状況及び施設の休館状況についてという、福祉保健局第三報、この中に入っているだけなんですね。区市町村や利用団体に速やかに周知といいますけれども、お知らせした利用団体とはどんな団体を指しているんですか。

○桃原少子社会対策部長 利用団体とは、ホールや施設の利用を予約されていた方、それから、通常、施設を利用しているような団体でございます。

○大山委員 予約が入っている団体に知らせるなんていうのは、これはごく当たり前のことです。しかも、休館だと思っていたら、廃止条例を突然出してきたわけですね。六月十五日にこの厚生委員会でも、児童会館の存続と充実を求める陳情が審査されましたけれども、そのときは専門業者が調査を行っているときでしたね。今後の見通しを、私、聞きましたら、調査結果を踏まえて、今後については適切に判断する、調査結果の推移を見守っている、こう答弁しています。
 東京都の計画は、平成二十四年四月の廃止という方針だったわけですが、それを一年前倒しをして、休館したまま廃館することについて、利用者や利用団体、都民にどういう説明をしているんですか。

○桃原少子社会対策部長 児童会館の機能につきましては、先ほどもご答弁申し上げましたが、平成十八年一月に策定をいたしました子ども家庭総合センター(仮称)基本構想におきまして、センターへ移転、統合することといたしまして、地域の児童館への情報提供や児童館活動に関する研修など区市町村支援の機能を継承することといたしまして、このことについては、東京都及び児童館のホームページでも掲載しておりまして、利用者を初め、都民に対して周知を図ってきているところでございます。
 また、先ほども、これも答弁させていただいたとおりでございますが、先ほどご答弁申し上げた建物安全確認調査につきましては、現在の建物の中で児童会館がセンターへ機能移転するまでの間、安全確保のための工事を行うことが可能かどうかを目的として行ったものでございまして、この結果、現在の建物で運営が困難となったことから児童会館を休館し、その後廃止をするということで、廃止条例についても都民の方々にお知らせをしているところでございます。

○大山委員 廃止についても、都民に今、知らせているわけですか。廃止しますということ。

○桃原少子社会対策部長 先ほどこれもご答弁申し上げたとおりでございますが、今回の児童会館条例廃止案につきましても、十一月二十二日に報道発表し、ホームページに掲載。基本構想と同様、意見を受け付けているところでございます。

○大山委員 今の答弁聞きますと、基本構想をホームページに掲載している。だから、廃止はもう大前提なんだと。一方的に廃止条例を可決して--一年前倒しで、今は廃止条例を出してきているわけですよね。その後も議会で決めましたということで、都民に有無をいわせぬというような状況じゃないかと。
 と同時に、今回の廃館について、利用者だとか利用団体、それから都民から、とりわけ一番の利用者であります子どもたちについては、どう説明して、どう意見を聞いたんですか。

○桃原少子社会対策部長 先ほど来ご答弁申し上げてございますが、児童会館の機能移転につきましては、平成十八年に策定をいたしました子ども家庭支援センター(仮称)基本構想策定以降、さまざまな形で都民の皆様方にお知らせをして、ご意見を伺っているところでございまして、廃止条例案についても、十一月二十二日にお知らせをしたところでございます。
 なお、基本構想発表以降に寄せられたものといたしましては、請願陳情が計三件、意見書が二件、都民の声については合計二十四件等となってございますが、なお、都民を代表する議会におきましても、平成十八年十一月の厚生委員会、平成十九年の第一回定例会の厚生委員会、平成十九年第二回定例会の厚生委員会、平成十九年第四回定例会の厚生委員会、平成二十二年第一回定例会の厚生委員会、平成二十三年第二回定例会の厚生委員会でそれぞれ予算審議、陳情審査、工事契約などのご審議をいただいているところでございます。

○大山委員 条例案を十一月二十二日にプレス発表して、ホームページに掲載したと、こうおっしゃいますけれども、児童会館のホームページには、一言も条例提案をしたなどということは書いてないわけですよね。ホームページ、どこに書いてあるのかと思ったら、総務局の文書課のところに、今回提案している条例のうちの一つとして掲載してあるだけ。だれがここ見つけられるのかと。
 児童会館のホームページには、会館の再開に向けた準備をしつつ、建物の安全確認調査を実施した結果、現状では、利用者の安全を確保しつつ運営を再開することが困難であり、応急の安全対策をとることが必要と判明しましたとありまして、仮囲いの設置と落石用防御金網の設置の二つの工事をするということが書かれています。その工事は、来年二月に完成予定です。このため、引き続き休館とさせていただきますと、こうなっているわけですね。これを読んだ方は、工事が終わればまた使えるんだ、こう思うのが普通じゃないんでしょうか。
 実際、東京都児童会館のリフォームと充実を求める会から石原知事あてに出された公開質問状、これ、各議員、都議会各会派と記者クラブに参考配布してますということで、私たちのところにも来たわけですけれども、この公開質問状の前書きにも、多くの子どもたち、保護者、関係者は、この内容を見て工事後の再開を期待していました、こう書いているんですね。この公開質問状に回答はしたんでしょうか。質問ね、意見だとか受けているというわけですけれども、この公開質問状には回答したんですか。十日までに回答してください、こう書いてあります。

○桃原少子社会対策部長 ただいま委員の方からご指摘いただきました東京都児童会館条例を廃止する条例に関する公開質問状でございますけれども、こちらにつきましては、十二月六日に私どもの方で受け付けをしておりまして、十二月十日までの回答ということで、若干この日程に余裕がございませんでしたことから、現在、事務的な手続を進めているところでございまして、本日行われている議会、委員会の審議等も踏まえまして、今後、適切に対応させていただきたいと存じます。
 なお、東京都に寄せられた都民からのご意見等の回答につきましては、東京都の標準処理期間の定めによりまして、三十日以内に通知をすることとされているところでございます。

○大山委員 意見を受け付けているといいながら、どういうことなのかと。詳しく教えてほしいってことを一つ一つ具体的に書いてあるわけですよね、この質問状は。今回、条例案が出されて、きょう審議して、それで、あした決定して、本会議が十五日ですよね。存続させてほしい、どうしてこんなこと、廃止条例が出てきちゃったんだ、どうしてなんですか、こう切実に質問をしているにもかかわらず、日にちまでにね--十二月六日にもらって、十日だから忙しいですよ。しかし、これ、条例案が通っちゃったら、この質問状というのは、本当に過ぎてしまったことということになるわけですけれども、余りにも不誠実だといわざるを得ないです。都民の疑問にもこたえずに、先に廃止ありきで、条例提案自体が誤りだといわざるを得ません。
 今回の震災後の建物調査、東京都児童会館外壁等安全確認調査報告書というのを見せてもらいましたけれども、概要ももらいましたけれども、ここの中には、調査目的が、平成二十三年三月十一日の東北地方太平洋沖大地震発生に伴い休館となっている当館の建物現況調査を行い、必要な改修工事等の概要を明確にし、今後の会館運営の検討に資する、こういう目的になっているんですね。
 私、素人でわからないので、どう見たらいいのかということは専門家にも見てもらいました。この報告書には、Is値が〇・三九という部分もあると書いてあります。耐震改修促進法等では、耐震指標の判定基準が〇・六以上とされていて、それ以下の建物については、耐震補強の必要性があると判断されるということですけれども、耐震診断は、さっき、平成十年の三月というふうにおっしゃってましたけれども、その後、耐震診断を実施して、その調査結果が来た後、どう対応したのかということと、その対応をする判断をした理由を教えてください。

○桃原少子社会対策部長 先ほどご答弁申し上げたとおり、平成十年三月に実施した耐震診断以降、その結果を受けて施設のあり方を検討していたところでございますが、平成十五年十一月の第二次都庁改革アクションプランにおきまして、施設老朽化や利用者の形態を考慮して、児童会館のあり方の見直しを検討することとされたものでございまして、その後、平成十八年一月に策定した子ども家庭総合センター(仮称)基本構想におきまして、児童会館を新たなセンターへ移転、統合するものとしたものでございます。
 耐震診断を受けて以降、子ども家庭総合センターに移転するまでの間、規模の大きな地震が発生した場合に備えて、緊急地震速報端末の導入、職員や委託業者による児童会館の建物やホールの日常的な安全点検などによりまして、利用者の安全に十分留意をして運営をしてきたところでございます。
 しかしながら、三月十一日以降は、先ほど申し上げたとおり、利用者の安全を確保しながらの運営が困難となったもので、廃止するとしたものでございます。
 なお、先ほど申し上げたとおり、さきに提起された訴訟におきましても、最高裁で確定した東京地方裁判所の判決におきましては、建築物の崩壊等に至るというようなことはできない。また、安全を確保する東京都の姿勢が認められて、利用者の安全確保に一定の対応を確保していることが認められるとされているところでございます。

○大山委員 さっきから、その訴訟があったっていう話、してますけれども、私もその訴状というか判決もちょっと見てみましたけど、手元にはないんですが、記憶だと、訴えた方が必ずそこに行く義務はないわけだから、自分は行かなければ、自分の安全は確保できるんだから、その人が、耐震改修をしなさいということについては認められませんよという判決だったと思います。今、桃原部長が、警報をつけるとか、緊急装置をつけるとか、職員が点検するとかというのは、それは東京都がいった内容ですよね。
 それで、平成十年の三月に耐震診断をしたわけですね。それが、耐震補強の必要性があるという値のところがあったわけですよ。しかし、子どもたちが毎日、例えば夏休みなんかだったら多い日には一日五千人ぐらい来館者がいるというような場所なわけです。にもかかわらず、何も耐震補強工事をしないで十三年間過ごしたこと自体、私は大問題だと思っています。
 廃止を決めた施設については、耐震性に問題があっても、耐震補強工事もしないということなんでしょうか。児童会館という、子どもたちが日常的に利用するという場所の性格を考えたら、学校などと同じぐらい耐震補強工事をする優先順位は高いんじゃないんでしょうか。どうなんですか。

○梶原総務部長 るる耐震診断の話が出てきましたので、耐震診断全体、社会福祉施設関係は私の方からお答えをさせていただきます。
 るるこの間の経緯についてお話をさせていただきました。阪神・淡路を契機に東京都も耐震診断をしたわけであります。児童会館についても平成十年にやったと。その結果が出されて、それ以降、耐震診断についてどうすればいいかということを考えてきた。その上で、この耐震に問題のあった建物の現状については、その後、具体的に平成十八年度末に耐震性が確保されてない、局におきましては三十四施設ございます。その耐震性の問題について順次改定をしているところであります。
 それから、先ほど来、〇・六のIs値を放置していたということでございますけれども、これは先ほどから、裁判の中での争点になっていますが、そのまま裁判所がいっているところを読み上げさせていただきますと、また、証拠によれば、Is値が〇・六を下回ることが直ちに現実の建築物の崩壊等に至るものでということもできないことからすれば、上記診断結果によって、本件会館の崩壊等の人の生命、身体に対する差し迫った危機感が存在するものと認めることはできない。その上で、本件会館のあり方を検討した結果、平成二十一年度以降、新宿区の子ども家庭総合センターに機能移転し、移転後は本件会館に一般の利用者が出入りすることはなくなる予定であること。上記移転までの間には、耐震改修の予定はないものの、緊急地震速報受信端末の導入、それに基づく防災訓練の実施、本件会館の施設の点検等の実施により安全を確保する予定があることが認められる。こういうことで、原告の上記主張は採用することはできないと裁判所がいっているものであります。
 つまり、私ども、耐震診断を行った後、この児童会館のあり方を考え、そして平成十八年に機能移転をするということを決め、そして、この子ども家庭総合センターの建設について、毎年度予算審議の中でご意見をいただいて、今回に至ったということであります。
 それから、それまでの間、先ほども申しましたけれども、緊急地震速報受信端末あるいは防災訓練、点検等の実施により安全を確保してきたということでございます。

○大山委員 判決を出す際のその一つの要因でありました、緊急地震速報受信端末機の導入ですけれども、三・一一のときには機能したんですか。

○桃原少子社会対策部長 一度目の地震につきましては作動しなかったということでございますが、二度目以降の余震等につきましては、作動していたというところでございます。

○大山委員 私、児童会館に行って聞いてきましたけれども、作動しませんでしたっていってましたよ。大問題でしょう。裁判所で、これがあったからってにしきの御旗にして耐震改修もしなかった。それが機能しなかった。みんなの携帯の方が先に鳴ってたということですよね。
 耐震改修をしなかったことも大問題だし、改修をしない口実にして設置したという緊急地震速報受信機が、実際には機能もしない。もうひど過ぎますよ。災害時に作動するかどうかの点検もしていなかったっていうことじゃないですか。
 今回、外壁PC版が落下する可能性が高いということなんですけれども、この外壁PC版についても定期的な点検、メンテナンスなどはしていたんでしょうか。

○桃原少子社会対策部長 外壁のPC版につきましては、児童会館の職員や建物管理を受託している業者が、建築基準法に定められた項目である外壁について、毎日、目視による点検を行ってございます。
 また、その際に発見されたふぐあい箇所については、その都度必要な補修を行っておりまして、平成十七年度におきましても、一部補修工事を行ったところでございます。
 また、先ほどお話のございました緊急地震速報装置につきましては、建築基準法等に定められた法令に基づきまして点検をしているところでございまして、機器については作動しているというところでございます。

○大山委員 作動してるといったって、作動しなかったんですから、しようがない、事実は。しようがないんです。それで、今、PC版については、法令の定めに基づいてやってるんだと。定期的に安全点検をしているけど、今まで落下の可能性などはなかったということなんですね。ホール天井についての耐震診断はいつ実施し、どのような結果だったんでしょうか。

○桃原少子社会対策部長 ホール天井につきましては、平成十年三月に実施をいたしました耐震診断におきまして調査を行ったところでございますが、ホールの客席天井内の下地については、耐震上問題がないとの調査結果が出ております。

○大山委員 ホール天井も平成十年三月ですから、館全体の耐震診断を受けたときに一緒にということですね。
 それでは、耐震性については問題ないということだったということなんですね。建築基準法では、特殊建築物について、当該建築物の敷地及び構造について、国土交通省令で定めるところにより、定期に、一級建築士もしくは二級建築士または同等の資格を有する者に、破損、腐食、その他の劣化の状況を点検させなければならない、こうなっていますけれども、これは実施しているんでしょうか。しているなら、どういう結果になっているんでしょうか。

○桃原少子社会対策部長 建築基準法に基づく建築物の定期点検は、平成二十年に定められました国土交通省の告示によりまして具体的な検査項目が明らかになりまして、都においても財務局が建築物等定期点検ガイドブックを作成したところでございます。
 児童会館におきましても、それに基づき、適切な定期点検を法に定める点検資格者が実施しているところでございます。
 具体的に申し上げますと、児童会館の職員が安全点検表に基づき定期的な点検を実施するとともに、専門業者に建物の維持管理業務を委託して実施をしているところでございます。
 なお、点検による報告で発見されたふぐあい箇所につきましては、その都度必要な修繕を行っておりまして、ここ数年におきます具体的な改修の事例といたしましては、屋上ひろばのフェンス手すり部分の改修、トイレ内のベビーシートの改修、エレベーターの部品交換工事、防火扉の改修工事などを行っております。

○大山委員 職員も毎日点検をし、専門家もきちんと点検をしていて、ふぐあいがあれば直したと。必要な補修もしたんだということですね。ところが、今回の調査では、外壁PC版は落下の可能性がある、天井は、耐震式のホール天井への全面改修が必要であるということが、今回の安全確認調査報告書ではそうなっているわけですね。そして、改修費など見積もりも出されているわけです。さっきも、三十六前後っておっしゃいましたけれども、耐震工事は、免震補強工事が提案される。それで工事費として三十四億五千万円から三十六億八千万円の工法が提案されていているわけですが、免震工法を選定した理由はどこにあるのかということと、ほかの工法の検討や見積もりはしたんでしょうか。

○桃原少子社会対策部長 三月十一日に発生いたしました東日本大震災後に実施した建物の安全確認調査は、児童会館が子ども家庭総合センター(仮称)に機能移転するまでの間、現在の建物で運営を続けながら安全確保の工事を行うことが可能かどうかを目的として行ったものでございます。
 その結果によりますと、安全確保のためには、外壁PC版の撤去や改修に当たりまして、建物自体の耐震補強工事を前提として工事を行うことが必要となることが判明するなど、極めて大規模な工事が想定されるということでございまして、先ほど答弁申し上げたとおり、建物の運営を継続しながら対策を講じることが困難であるということがわかったところでございます。
 なお、これらの対策を完全に行うためには、児童会館を三年半程度休館させた上で、経費も三十五億円を要するという、先ほども答弁したような試算結果をあわせて受けているところでございますが、この調査につきましては、あくまでも児童会館が子ども家庭総合センター(仮称)に機能移転するまでの間、現在の建物のままで運営をしながら耐震安全確保の工事を行うことが可能かどうかを調査することが目的でございまして、免震工法が業者から提案をされたところでございますが、これは、業者の方で大規模な工事をした場合ということで、仮定ということで試算をしたものということで、参考までに提案を受けたということでございまして、私どもの調査の委託内容には入っていないところでございます。
 したがいまして、他の工法の検討や見積もり等についても、当然のことながら行っていないところでございます。

○大山委員 委託内容には入っていなくて、業者が親切に、もしもやるんだったらこうですよと書いてくれたんだということなんですね。
 私、この調査報告書をどう見たらいいのかということで専門家にも相談してみました。その方は、例えば免震補強工事が三十四・五億から三十六・八億円の工事が提案されていますが、単純に計算すると、坪当たり百万円で、延べ床面積九千六百八十四・一平米ですから、二千九百二十四坪なんですね。そうすると、二十九・三億円。単純に計算するとそのぐらいなんですよということとか、また、法定の定期的な検査で問題がなければ、耐震補強では、むしろ建物形状からブレース補強とか、耐力壁補強等も考えられるのではないかとか、また、建物の存命を考えれば、一例として、思い切って発想を転換して、従来の重いPC版にこだわらず、形状、仕様を変えた軽量建材に切りかえるような案は考えられないんでしょうか。その場合、コストは楽になり、軽量化により、耐震性にも有利な効果をもたらすものと考えられますなどとも話してくれました。現地も見てくれて、急いで見てもらったわけですけれども、さまざまな意見を出してくれました。
 高い見積もりを出して、仕方がないかなと、こう思わせる。さまざまな角度から検討するのではなくて、結局、廃止するための調査といわなければならないんじゃないでしょうか。
 三つ目の問題は、児童会館のかけがえのない役割についてです。
 六月の厚生委員会でも、地域に児童館はできても、児童会館は、地域児童館ではできない機能を果たしていることを明らかにしました。東京都は、東京都児童会館を廃止することについて、児童会館の機能を子ども家庭総合センターに移転するから、いかにも今までどおりの機能がすべて備わっているかのように都民には聞こえるんですね。
 移転できない機能、例えば、児童会館の事業概要にあります会館施設の利用公開サービスですね。安全で自由な遊びの空間の提供、子どもの成長発達に望ましい遊びの開発と自己啓発の援助、地域児童館では整備困難な分野、諸設備での活動、児童文化センターとしての活動については、どこにどう移転するんでしょうか。

○桃原少子社会対策部長 児童会館が開設した当時、十八館でございました地域の児童館も六百館を超えるなど、遊びを通じて児童の健全育成を図る場が、地域の中で整備が進んでいることにつきましては、先ほど来、答弁を申し上げたところでございます。
 お話の四つの事業のうち、子どもと直接触れ合いながら行うものにつきましては、これらの地域児童館の整備が進んだことから、こちらの方で行うことが可能となったものでございます。
 一方で、児童会館が果たしてまいりました役割のうち、地域の児童館を支援する機能につきましては、子ども家庭総合センター(仮称)におきまして、これまで蓄積されたノウハウを活用して実施するということでございまして、この二つを合わせまして、これまで児童会館が担ってきた役割についてはそれぞれの場で継承を行うということでございまして、限られた一部の機能のみが移転するということではないというふうに認識をしております。
 ご指摘の四点でございますが、まず、安全で自由な遊び場の提供につきましては、地域の児童館が、整備が進む中で遊びを通じて児童の健全育成を図る場が地域の中で確保されておりまして、地域の中での対応となります。
 子どもの成長発達に望ましい遊びの開発と自己啓発の援助につきましては、児童館職員に対する研修や出前講座などにより、今後も地域児童館の支援を継続することから、新たなセンターにおいて実施をするものでございます。
 地域児童館では整備困難な分野、諸設備の活動につきましては、この整備困難というのは、昭和三十九年の児童会館が設立された当初のものでございますけれども、その後、中高生向けの設備を設けている地域の児童館が多く整備されていることや、都内には現在五百人以上を収容できるホールだけでも七十六あるということもございまして、地域において対応が可能ということでございます。センターにおきましては、これらの活動を、取り組みを一層充実できるよう、演劇などの団体と協力しながら、地域の児童館を後方から支援する役割を果たしてまいります。
 児童文化のセンターとしての活動につきましては、児童館の職員に対する研修や、こちらも出前講座などにより、センターにおいて支援を続けることとなります。

○大山委員 地域の児童館が整備されたから大丈夫だとか、研修するから大丈夫だとかといいますけれども、地域児童館では整備困難な分野、これは、児童会館ができたときには整備困難な分野はこれだけしかなかっただろうけれども、その後、時代とともに成長発展してくるわけですよ、児童館だって児童会館だって。今の時点で整備困難な諸設備、それから分野、これは地域児童館で整備困難な分野や諸設備なんですから、どう担保するんですか。

○桃原少子社会対策部長 地域児童館で整備困難な分野、諸設備の活動でございますけれども、先ほどご答弁申し上げたとおり、児童会館が開設当初には、地域の児童館では整備が進まなかったことなどから、地域での対応が困難だったということでここに掲げていたものでございますが、その後、地域の児童館が整備され、また機能も充実を図られているということでございまして、現在では、この整備困難な分野、諸設備の活動を掲げてございますが、意義が薄れているということでございます。

○大山委員 東京都の児童会館ほど楽器だとか充実してるところありますか。それから、人間迷路だとか、人体迷路だとか、それから大型遊具が、大きいわけですよね。あんなの入る児童館なんか、ないじゃないですか。しかも、成長発展するわけですから、常に地域の児童館では整備困難な、それから分野だとか、そういうことを児童会館がリードしてきたわけですよね。
 大体、子どものためのホールはないわけですよね。しかも、それについては都内に七十六カ所ホールができているからいいんだというようないい方ですけれども、東京都児童会館のホールというのは、子どもの文化の発信拠点だったわけですよね。しかも、東京都児童会館では、児童演劇の団体とも一緒になって、それを育成してきたじゃありませんか。そういう機能は全くもう、ホールがあちこちにあればいいという問題じゃないんですね。
 同時に、地域児童館と東京都が責任を持つ大型児童館、これは役割が違うわけですよね。地域の児童館がたくさんできたからセンター児童館は要らないというんだったら、今、こどもの城は国がつくっている大型児童館ですけれども、そんなこというんだったら、こどもの城だって要らないんじゃないかという話になっちゃうじゃありませんか。センターとしての役割を果せるのは、やはり児童会館という実践の場があるからじゃないんですか。
 区市町村にその研修をするんだとか、指導するんだとかといっていますけれども、遊びだって実践の場があるから、そこで成長発展していったわけですよね。実践の場もなくなって、地域に行けば子どもがいるんだから、それで実践しているんだという話じゃないですよね。
 さっきからご答弁しているように、児童会館で培ったものをといってるように、培ったものは、それを常に培っていなかったら出せないわけですよね。本当にこの地域児童館と、それからセンターとしての児童会館の役割というのをきちんと認識していかなくてはいけないし、今まではずっと認識していたわけですよね。実態は、その児童会館は廃止してごく一部の機能が移転するだけということではありませんか。都民をこの点でもごまかそうとしているとしか、いいようがありません。
 そもそも、子ども家庭総合センターは相談のための施設ですよね。これ、子ども家庭総合センター基本構想は六十一ページあります。この中で、児童館への支援の関係、これは二ページ程度の記述でしかないわけです。ですから、本当に今まで果たしてきた、児童会館はしっかりと役割があるわけです。
 もう一つ許されないことは、この児童会館が存続しているのに、既に渋谷駅周辺の再開発用地として計画の中に入って進めていることなんです。このことは、六月の厚生委員会でも指摘しました。この都市再生ステップアップ・プロジェクト、この渋谷地区で、児童会館を含めた三つの都有地がその再開発用地となっていますけれども、ことし七月にそのうちの一つ、宮下町アパート跡地事業の事業者募集が行われました。今は事業者選定の真っ最中だというところなんですって。
 募集要項をもらいました。応募者の資格要件というところがあるんですけれども、そこを見ると、過去十年間に同等以上の規模及び高さの建物の設計実績があること。これを満たすのはどういう業者ですかと都市整備局に聞きました。そしたら、大手ゼネコンですねということです。また、集合住宅を含む延べ床面積二万平米以上の複合開発について事業実績があり、これはどういう事業者を想定しているんですかといったら、ディベロッパーですと、こういうことです。
 結局、大企業のもうけのために、子どもたちにとって大事な場所を提供するっていうことじゃありませんか。廃止条例は撤回して、都民にまず説明して、話し合いをすべきです。また、廃止する理由もごまかしなわけですから、児童会館は存続することです。耐震性に問題があるなら、新たに建設することも含めて、多くの都民の願いであります子どもの遊びと文化の拠点を、都として存続させるべきだという意見を述べて、児童会館はおしまいにします。
 もう一つ、ちょっとだけ。指定管理者の指定についてです。
 今回の指定管理者の指定は、児童養護施設それから障害者児の施設ですね。入所者、それから利用者との関係から見れば、職員との安定した関係が重要です。清瀬希望園と視覚障害者生活支援センター、そして八王子自立支援ホームは、指定管理者制度になる前から運営に携わってきた社会福祉法人が、また、そのほかの施設は、東京都社会福祉事業団が継続して指定を受けるというものです。
 福祉施設にとって重要なことは、継続性と安定性であるということはいうまでもありません。ところが、指定期間は三年間。民間移譲を前提としているから、指定期間は三年間ということなんですけれども、民間移譲について、今どのような検討をしているんでしょうか。

○萱場事業調整担当部長 児童養護施設につきましては、近年の社会的養護の需要増、施設の定員規模などを考慮しながら、民間移譲に向けた条件整備等の検討を行っております。また、障害の施設につきましては、障害者を取り巻く法制度や社会状況を踏まえながら、新体系への移行や、施設のあり方、施設の定員規模など、民間移譲に向けた条件整備等の検討を行っているところでございます。

○大山委員 児童養護施設についていえば、被虐待児の増加や発達障害などの子どもたちも多くなっている状況で、ますますきめ細かな処遇ができるようにしなければならないわけですね。そのためには、直接処遇職員をより手厚く配置することだとか、一人一人のスペースを確保できるようにするためにも、施設面での充実も欠かせません。だからこそ、都の自治体としての責任が問われています。
 また、障害者児の施設は、児童福祉法も自立支援法も改定されて、現状のサービス提供水準を維持すること自体が困難な状況になっているときに、民間移譲などといっている事態ではないということですよね。
 具体的にどの施設をいつ民間移譲するという計画は、今のところないと思いますけれども、今後、具体的にどうするつもりなんでしょうか。

○萱場事業調整担当部長 民間移譲を行う場合には、これまでも条件の整った施設から順次行ってまいりました。今回、指定管理者の更新を行う施設につきましては、現在、移譲に向けて検討を行っているところでございまして、条件が整った施設から、順次、移譲を行っていく予定でございます。

○大山委員 つまり、今の時点では計画はないと。整ったところからなどとおっしゃってますけれども、民間移譲してるような場合ではないと思います。指定管理者を選定するときの選定経過及び選定理由が書いてありますけれども、そこには利用者支援の継続性及び事業運営の安定性を確保する必要がある。こういうことですね。そうであるなら、運営している事業者は、継続して見通しを持って取り組めるようにするべきですが、どう考えていますか。

○萱場事業調整担当部長 今回、指定管理者の更新を行う施設は、民間移譲を基本として、条件が整い次第、移譲できるよう努めていることから、本来は五年の指定期間を三年としているものでございます。更新に当たっては、指定期間の長短にかかわらず、これまでの事業者を特命することにより、利用者支援の継続性と事業運営の安定性を確保できるものと考えてございます。

○大山委員 児童養護施設にしても、障害者児の施設にしても、利用者の成長発達を保障するためには、長期的に目標や見通しを持って対応することが必要なんじゃないんでしょうか。わずか三年間の契約期間ということにするというのは、何より民間移譲ありきだからですね。
 今、東京都が考えなければならないことは、いかに民間移譲するかではなくて、それぞれの施設をより充実していくにはどうしたらいいのか、都として何ができるのかということではないでしょうか。今回の指定管理者の指定には賛成はしますけれども、民間移譲の方針は撤回をして、安心して、安定して施設運営ができるようにするべきであると意見を述べて、終わりにします。

○斉藤委員 それでは、私の方からは、今、大山先生の方からお話が出ましたが、指定管理のことについて何点か伺いたいと思います。
 今回、かなりたくさんの指定管理の指定がある施設が並んでいるわけですが、その中で、百九十八号の東村山福祉園、こちらの方は、私の事務所から車ですぐのところでありまして、小平市とちょうど隣接しているところなものですから、日ごろよりすぐ近くを通っているものですから、今回改めてお邪魔をさせていただきました。なかなか、ほかの施設の中では、千葉福祉園など、私も実際足を運んだことがあるんですけれども、全部、完全にはフォローできなかったのはちょっと残念なんですが、今回、東村山福祉園についての質問を中心に行いたいと思います。
 こちら以前、私、二年ぐらい前に実際に行ったときに、都の職員の、いわゆる派遣ですね、派遣で来ている職員さんが多い感じがしたので、そのときは余り細かく聞かなかったので、改めて今回聞いてみたんですね。実際、今、平成十八年から東京都の、この社会福祉事業団の方で指定管理を一度受けて五年がたつというところなんですけれども、社会福祉事業団の、今、東村山福祉園で働いている職員の中で、大体、都から派遣を受けている職員は何人ぐらいですかということで、ちょっと園長さんと話をしたら、七割以上、七〇%を超えていると。都の派遣職員が働いているということなんですね。
 話を聞けば、前に比べたらだんだん都の派遣職員というのは減ってはいるんですね。減っていて、事業団固有の職員というのをふやしてはいるんですけれども、そもそも論として、この指定管理者制度を使っている以上、民間の力を使いましょうというふうなことは、もともと指定管理の制度の前提としてありますので、七割が都の派遣職員というと、民間がやっているという感じがなかなかないんですね、雰囲気としては。
 実際には、もっと民間団体、民間職員を本来活用する話ではないかというのが、この指定管理のそもそも論なんだと思うんですけれども、どのくらいのペースで、順次、今まで事業団が固有してる職員というのと、都の派遣の職員を入れかえてきたのかなという話にもなったりしているんですが、今後、都の派遣の職員と固有職員の入れかえについて、この東村山福祉園についてはどのようになっているのか、なっていくことになっているのかというのを確認したいと思います。

○萱場事業調整担当部長 ただいま、なるべく民間職員を活用するべきではないかというふうなお話がございましたが、指定管理者制度は、民間の能力やノウハウを広く活用し、住民サービスの向上と、効果的、効率的な管理運営に対応するために設けられた制度でございます。
 東村山福祉園の現指定管理者でございます東京都社会福祉事業団は、社会福祉事業を行うために設立した都の監理団体でございまして、都からの業務移管などに円滑に対応するため、都職員の派遣を受けることは可能になってございます。
 お尋ねの東村山福祉園は、知的障害が重いために介助度が高く、常時、医学的な配慮を必要とする児童を対象として設置された施設でございます。指定管理者制度を導入するに当たりまして、利用者に対するサービス水準が低下することのないよう、これまで培った支援ノウハウを持つ都派遣職員を配置することなどによって、円滑な事業運営を図ってまいりました。
 現在、東京都社会福祉事業団では、都派遣職員から固有職員への技術承継を進めるとともに、段階的な職員採用を実施してございまして、順次、都派遣職員を固有職員に変えることによって、固有職員比率を高めていっているところでございます。

○斉藤委員 今、答弁の中にありましたように、実際、この東村山福祉園は、割と住宅地の中にあって、そんなに外れたところにある感じではないんですが、ただ内容的に見れば、非常に重度の知的障害者を中心に、入居型の施設として生活をしているわけです。
 そういう点では、都の派遣職員であろうが事業団の職員であろうが、かなり重度の人、障害者を見ているということは、私も行ったときにすぐわかりましたし、大変そういう意味では、職員の質ですね、そういうふうな非常に重い人たちを交代制で見ているというのは、職員側の方のやはりスキルも高くなければいけませんし、また、経験や、どういったことが重要かという心構えみたいなものも、十分レベルが高くなければ、そういった形で交代をしながら毎日毎日ケアをしていくというのは、この部分については職員のノウハウというのは非常に高いのかなというふうに思いました。
 そういった点で、なかなかそういう、こういった施設を運営していく中で、十分な経験を持っている職員を簡単に手放すというのはなかなか難しいのかなと思いますし、また、それと同等の人をいっぱい集めてくるというふうなことというのも、またなかなか難しいので、そういう点では、ほかの施設に比べると入れかえというのも、民間の固有職員と都派遣職員を入れかえるのを、どんどんスピードを上げていくというのは、なかなか難しいかなというのは、私もちょっと行ってみて感じたところであります。
 では、社会福祉事業団そのものの派遣比率というものは、全体的にはどういうふうになっているのか、そこを伺いたいと思います。

○萱場事業調整担当部長 常勤職員のうち、都派遣職員の占める割合は、現員ベースで七七%となってございます。

○斉藤委員 割と東村山に限らず、比較的、比率は高いんですね、事業団の都の派遣職員というのは。監理団体ですから当然置いていて構わない話なんですけど、ちょっと私、気になったのは、さっきいいましたように、割と難しいケースの知的障害者なんかもかなりきちんと面倒見てますし、人数でいうと、ちょうど利用者と職員一対一ぐらいの比率で見てるということで、大変丁寧なケアができるような体制にはなってるんです。
 内容的にも、非常にそういう点では、じっくり施設職員側もノウハウを蓄積できるというところがあるんですが、逆にだんだん、今いったみたいに、民間の固有職員に入れかえていくという流れの中で、逆に、そういったノウハウの蓄積があるいい職員を、その後どういうところに異動させていくのかなというのは、ちょっと個人的には興味があるところでございまして、なるべくそういったノウハウを生かせるところに行ってほしいなというふうに思うんですが、実際に異動する中で、職員の経験等によって、どういうふうなところに異動先、活用先を生み出しているのか、実際にどういうふうなところに配置をしているのか。そのあたりについて、どうなっているか伺いたいと思います。

○萱場事業調整担当部長 東京都社会福祉事業団に派遣されている職員の多くは福祉職員でございますが、派遣から戻る際には、職員おのおののこれまでの経験、ノウハウ等を勘案いたしまして、都直営の児童施設、療育施設などに配置し活用しているところでございます。

○斉藤委員 そのように、大体、そんなに極端に違うような施設というふうなところには行かないということで、そういう経験がある職員については、上手に活用していただきたいと私の方からもお願いをいたします。
 ちょっと気になっていたのは、結局、今、七割の人が都の派遣職員で、でもって今回、指定管理をやって三年後あたりが、ひとつ--先ほども大山先生のやりとりの中で三年後というふうなことで、今回、三年間の指定管理期間なんですけれども、そうすると今いったみたいに、なかなか同様の福祉施設なんかに回すというふうにいっても、一度にたくさんというふうなことはなかなか難しいといっています。また、ちょっと私も施設長さんに聞いたときも、施設長さんも、なかなかその辺は難しいといっていました。
 そうすると、民間移譲するに当たって、民間移譲したら都の派遣職員がいる監理団体でというふうなことに、なかなかなりづらいわけですね。そうすると、これだけの都の派遣職員、この後三年間でどういうふうに回していくんだろう、どういうふうに固有職員に戻していくんだろう、固有職員に入れかえていくんだろうというのは、非常に心配をしているところではあります。時間的にそれだけの余裕があるのかなというのがあります。
 それで、もう一個、じゃあ例えば三年間というのがもう少し長ければいいかというと、実はもうちょっと別の理由で、できれば長くない方がいいなという思いが私にはありまして、なぜかというと、指定管理のこの東村山福祉園についてですが、大変、老朽化が目立っております。
 二年前の事務事業質疑、たまたま私が厚生委員会、二年前ですか、いたときに、事務事業質疑の中で、ちょっとこういう質問をしたんです。もともと、実は東村山福祉園、私、一回目行ったときは、ここの家族会の会長さんとかとお会いしまして、施設長さんともお会いしましたときに、実は施設の東京都全体の建てかえの十年計画の中に、東村山福祉園が入っていなくて、いや、もうかなり古いんだけれどもどうなっちゃうのかなと。何で建てかえ計画の中に入ってくれなかったのかなというような現場からの疑問がございまして、そのことを委員会の中で聞いてみたときに、答弁としては、民間移譲を順次進めているんだけれども、ある程度その民間移譲がこういうふうになりますよと、どういう民間移譲をしますよというふうな、この時期にやりますよといったことがわかったところで、そういうのがわかんない限りは、ちょっと建てかえというふうな話にはならない。ある程度わかって目鼻がつくと、この計画の中に載ってくるような、そういった旨の答弁があったんです。
 ですので、一応、そのことは家族会の方にもお話をしまして、それで今回載らなかったので、もうちょっと待ってねというふうな感じのやりとりをしたんですね。
 実際、この東村山福祉園につきましては、知的障害が重いというだけで、どうしても身体障害の方の話ですと、バリアフリーだとかエレベーターだとかというふうな話で、施設的な設計でこうした方がいいんじゃないかというのは、割とすっと浮かぶんですけど、この東村山福祉園の場合に、実際に行ってみて、施設見て何が困りますかっていって--確かに古いんですね、非常に。古い上に、何が困りますかって聞いたら、とにかく物を壊したり、パニックになったりするケースが多くて、パニックになって物を壊しちゃうんですけれども、特に音が響くのがだめっていう知的障害独特の音の刺激に対して弱い子が多いので、今現在、これ、四十年近くたってるんですけれども、古い施設だと音が響いてしまうために、刺激が大き過ぎてパニックになりやすいという、知的障害の施設としては余り適当じゃない設計上の問題があるんですね。
 今、つくると、そういったものについては、例えば防音の、いわゆる壁の中の材料なんかを工夫すれば、防寒以外に防音という部分で非常によくできているので、この古い設計だと音の方で困ってしまうという、確かに現場に行ってみないとこれはなかなかぴんとこなかったんですが、実際に話を聞いてみて、なるほどなと思いました。非常に古いつくりなので、音がやっぱり響いちゃうんですね。
 もう一個困ったことがあるのは、知的障害、いろんな出ている配線とか配管とかあると壊しちゃうというんですね。ですから、例えば備品として暖房器具なんかを寒いからといって置こうと思っても、その配線を切ってしまったり、壊してしまったりというふうなことがあって、実際に、ちょっと重度の利用者の部屋に行くと、エアコンの周りにおりみたいな--本当におりですよね、エアコンの周り。エアコンをがっちり守っているんですね。そんなすごい高いエアコンじゃないんですけれども、物すごい立派なさくがしてあって、エアコンを壊さないようにしているんですね。なおかつ、たんすとかは全然置かないようにしているという、大変、そういった重度の知的障害ならではの工夫がしてあって、とにかく新しく物を、寒いからねとか、こっちの方が便利だからねといって、物を買って置くなんていうことが基本的にできない施設なので、全部埋め込み式、構造物として埋め込んでいかないと壊されてしまうという、ちょっと特殊な事情があって、特に、さっきの音の話は、これは職員の方も、一々音に注意しなきゃいけないし、利用者側の方も大変不便だろうなと思いまして、これは何とか、建てかえだけがすべてじゃないですが、ある程度大幅改修の中で、こういったものを改善していってほしいなというのは正直思っています。
 そうすると、民間移譲が決まってからねというふうにいわれると、今でさえ、この指定管理にしても三年ぐらい先の話ですから、多分、築後四十二年ぐらいになっちゃうんですけれども、そうすると、三年間またお待たせするのも非常に申しわけないなというぐらい老朽化しておりますので、変な話、早く民間移譲を決めてほしいというのが、そういう意味では出てきてしまうんです。
 ただ、さっきいったみたいに、三年間ぐらいで、果たしてこの職員を全部入れかえられるのかなと、都の派遣職員に入れかえられるのかなという、ちょっとそういう部分の疑問がございます。
 一方で、願いとしては、私もちょっと会長さんに顔向けができるようにというふうになれば、早く指定管理云々抜きに建てかえしてほしいというのは、個人的な思いとしてはあるんですが、ある程度、段取りとして、民間移譲にならないとそうならないよというのであれば、ちょっと早く民間移譲してほしいというふうな思いになるんですけれども、実際には、この老朽化について、建てかえの計画については、どのような検討が実際になされているのか、改めてお伺いいたします。

○芦田障害者施策推進部長 都立の障害者施設につきましては、民間移譲を基本としているため、原則として公募で五年間のところを、特命により三年間の更新を予定しております。
 東村山福祉園のような障害児施設につきましては、平成二十四年四月一日に施行される児童福祉法等の改正により、現行の障害種別ごとの施設体系が複数の障害に対応できるよう再編されます。
 また、十八歳以上の利用者につきましては、障害者自立支援法による障害者施策で対応することとなります。
 東村山福祉園の利用者は、最重度、重度の知的障害者等であり、こうした利用者の状況や、今回の法改正を含めた国の動向を踏まえて、施設のあり方の検討を進めているところでございます。
 なお、建てかえにつきましては、今後、民間移譲する場合、築三十五年を経過しているため、現在のスキームでは、移譲先の法人がみずから建てかえていただくことになっており、既存建物の解体は都が行うとともに、建てかえ経費の八分の七を特別に補助することとしております。

○斉藤委員 今回、特命で三年ということで、三年たったら--部長さんの今のこの答弁について、言外なこと、答弁の一つ一つ行間を読みますと、私としては、三年たったら建てかえ計画に載ってくるんだなと、この後、会長さんにまた会ったときにいいお話ができるなと、私は大変思っております、と局長を見ながらいうんです、思うんですが、そういう意味で、ぜひ三年後の部分、三年を待たずにでもいいんですが、建てかえ、もしくは大幅改修のプランに載せていただきたいというのが大変お願いであります。
 同時に、都の派遣と民間の職員の入れかえなんですが、今、昔と違って、民間とか、一般の大学とか専門学校を卒業した中で、社会福祉士、もくしは介護福祉士を初め、福祉系の資格が非常に普及しまして、そういったものの資格を持っていて安定した職場に勤めたい、もしくは長年勤められるところに行きたいと思っている若い人たちは本当にたくさんいます。そのあたりは昔と大分事情が違っていると思います。
 ですから、地域に本当に募集をすれば、そういった資格を持っている若手がたくさん集まってくるので、もちろん、さっきいったみたいに、ノウハウがある都の職員をいきなり現場から離すというのは、その後のことをちょっと考えると一遍に全部なんていうことはできないわけですが、しかしながら、逆に、ぜひ、そういうところで長く勤めたい、そういうふうにちょっと規模の大きな組織で、もしくは施設で長年働いていきたいという人、若者も多いので、恐らく、その入れかえをする部分に新しい人が集まらないということはないと思います。
 ですから、その部分を踏まえて、一定程度のスピードで進ませないと、なかなか事業団、ほかの施設も含めて、七七%が都の派遣職員となると、結構、都の派遣職員自体が全体的に高齢ですから、定年を待って入れかえということはもちろんあるんですけれども、ただ、一方で、七七%を上手に民間にしていくというのは、なかなかスピードを上げないと難しいのかなというふうに思っておりますので、そこは全体の計画の中で上手にやっていただいて、三年たったけれども、まだ民間移譲できませんでした、建てかえもできませんでしたみたいな話にならないように、ぜひお願いをしたいと思います。
 以上で質問を終わります。

○野島委員 私も、指定管理者の制度について、制度論から来る課題等について、ざっくりと質問させていただきます。
 都が平成十八年から導入した指定管理者制度の運用をめぐっては、これまでもさまざまな立場で議論がなされていると。きょうも議論ありましたけれども、私も、十七年の四定と二十年の四定で質疑をいたしております。
 福祉保健局の所管事業が公園や会館、これはオール都庁のいわゆる指定管理者制度、こういったふうなところで、集客や収益を求める施設の運営などとは、いわばハード的要素が強いというふうにいえると思うんですけれども、その性格が異なりまして、社会のセーフティーネットとしての役割、いわばソフト的な要素が強いものを実現するために、都立施設改革を進めながら、さまざまな課題、きょうも提示されておりますけれども、私も後ほど触れてみたいと思うんですけれども、取り組んでいると、このように推察をいたしております。
 今回のこの更新では、このような背景も踏まえながら、何点かお聞きしたいというふうに思っております。
 公の施設をアウトソーシングする際には、都民のサービス需要を十分に満たすことが求められるわけでありますけれども、漫然と更新するということではなく、制度にかなった適用が、あるいは、適用といいましょうか、運用が、事業がなされているのかどうか、十分な検証を行う必要があるだろうと、こんなふうに思っております。
 そこで、まず最初に、指定管理者制度の意義と、これまでの評価をお伺いしたいと思います。

○萱場事業調整担当部長 指定管理者制度は、民間の能力やノウハウを広く活用し、住民サービスの向上と効果的、効率的な管理運営に資するものでありまして、平成十五年の地方自治法の改正により制度化され、都においては、平成十八年度より本格導入してございます。
 指定管理者の選定においては、公募、特命にかかわらず、指定期間中の収支計画や人員計画、サービス実施計画などの事業計画と運営実績等を外部委員を含めた選定委員会において審査し、一定の水準に達しない場合は、選定しない仕組みとなってございます。
 また、毎年、指定管理者の管理運営状況等について、第三者の視点からの評価を行っており、不適切な指定管理者については、指定の取り消し等の措置を講じることのできる制度となってございます。
 これまで、児童養護施設では、調理室から配膳される給食だけでなく、寮内で職員と児童が協力して調理体験することにより、家庭的な寮運営の推進に取り組んでまいりました。
 また、障害の施設では、通所による生活介護利用者の送迎サービスを充実させ、利用者数を拡大するなど、利用者サービスの向上に努めてまいりました。
 このような取り組みの結果、全施設が良好との評価を得ており、指定管理者制度導入の目的を着実に果たしているものと考えております。

○野島委員 制度が導入されてこの間、今お話ございましたように、事業計画と実績の検証、それから、毎年、第三者評価の実施とか、漫然と運用をするのではない、いわば丸投げではなくして、施設の適切な運営やサービスの提供状況を確認していると、こういうことだというふうに受けとめております。
 また、今、具体的に二点ほど挙げていただいたわけでありますけれども、そういったような工夫やサービスの向上も見られるということで、制度趣旨が発揮できており、それはそれで結構なことだろうというふうに思ってございます。
 しかし、先ほど大山委員、それから、今ほど斉藤委員から指摘もありましたように、何もこれが万能ということではないというふうに思ってございまして、実は、今までの議論をずっと議事録を見てみたんですけれども、課題としては、指定期間の限定から長期的な経営計画に基づいた事業の拡大等に取り組みにくいことと、こういうことが一点。それから、そこからやっぱり発生する問題として、先ほど大山委員が指摘しました事業者交代による処遇の継続性に不安が残ると、だから長くしろという、こういうお話だろうというふうに思うんですけれども、三つ目としては、運営経費が委託料のため、原則年度で精算されると、こういう財政上の制約があることから、経営上のインセンティブが働きにくいと、こんなことが過去の議論の中から集約されようというふうに思ってございます。
 特に、この財務上の問題、民間の活力を生かしながらとかよくいうんですね。あるいは、民間の創意工夫を生かしながらとよくいうんですけれども、では、その裏づけとなる財源をどうするかと。やっぱり内部留保がないと、なかなかその辺はやりにくいという部分もあろうと思うんです。こういったような財源を質の向上、量の拡大に通じていくと、こういう施設の運営に当たって、そういう形で都民に還元されていくということが一番好ましいと思うんですけれども、この問題は長くやっている時間はきょうないですからあれなのですが、ある種の社会福祉事業に内包するといいましょうか、そういう課題だと思うんですね。
 特養なんかでよく議論がされるんですね。地方の場合には財務体質が極めていいとか、都市、東京型の社会福祉法人は財務体質が弱いとか、何に起因するのかということをひもといていきますと、ああ、なるほどと私自身も思うところもあるんです。
 そういう施設に対して、例えば潤沢な民間からの寄附があるとか、現物で出捐しましょうという人がいるとか、そういうことが多くなってくれば、運営も極めてやりやすくなりますし、創意工夫もいけると思うんですけれども、なかなかそうはいかないだろうというのが私は現実であろうというふうに思っております。
 ただ、さまざまな課題の一つ一つを克服していくと、こういうことで広い意味での改革が実現できるのではないかなというふうに思ってございます。
 いわば、この制度が始まって、まだ今日までそんなに時間もたっておりませんので、こういう課題も含めて、常に、プラン、計画を立てる、ドゥー、実施してみる、そして、それを振り返ってみる、シーという、当然のことをしっかりと当局も--当局なんていうと組合交渉みたいになっちゃうんですが、福祉保健局も、それから民間の事業者も、しっかりと、この辺をやっていくことが大事だろうというふうに思っております。
 そこで、先ほど大山委員のお話もありましたけれども、今回の民間移譲対象の施設でありますから、今回これを三年間としていることでありますけれども、どうも指定期間の長短について、私の立場と恐らく違う立場での質問というふうに思ってございますので、この指定期間の長短につきまして、改めて考え方を伺いたいというふうに思ってございます。

○萱場事業調整担当部長 指定管理者制度のメリットを生かしつつ、施設の安定的な運営のために必要な期間、制度改正等に適切に対応できるよう配慮した期間などを考慮した結果、公募による標準的な指定期間を五年としてございます。
 しかし、民間移譲を基本とする施設については、民間移譲の条件が整い次第、順次、移譲できるようにしておく必要があることから、特例として三年の期間としてございます。

○野島委員 今回も三年ということで、ただ、そういうことになりまして、結果的には、利用者への支援が継続して行われるようにということでございますので、この点については了といたします。
 移譲に向けた検討を行っているところから現段階で、どこの施設だということを定めるのは難しいというふうに思います。いろんな、先ほどほかの部長さんも答弁されましたけれども、法の改正であるとか、あるいは、例えば建てかえるときにどういうふうに東京都が支援していくのか、あるいは、斉藤委員のお話のように、固有職員と、いわゆる派遣職員、こういったふうなものをどういうふうにやっていくのかという、いろんな問題があると思うんですよ。したがって、相手もあることだし、そういうことで一朝一夕にいかないと思いますけれども、ぜひ制度の目的に沿って進めていただきたいというふうに思っております。
 したがいまして、そういう意味では、これまでの取り組みを、今、総括的にいろいろ聞きましたけれども、それと、今後三年間の取り組みをどういうふうにされていくのかということを伺っておきたいと思います。

○萱場事業調整担当部長 これまでの取り組みについてでございますが、民間移譲の条件が整った施設から順に移譲を進めてきたところでございまして、これは小平福祉園など、二十六施設に及んでおります。
 今後のことでございますが、次期指定管理期間では、社会的養護の需要増や、障害者を取り巻く法改正等の状況を踏まえるとともに、施設の定員規模等を考慮しながら、民間移譲に向けた条件整備等を進めてまいります。

○野島委員 もうこれで終わりにいたしますけれども、ぜひ、そんなことで、いろんな条件が厳しい中ではあると思いますけれども、ご努力をお願いしたいと。
 この指定管理者制度については、私どもの自民党が平成二十一年に立ち上げましたプロジェクトチームに、公共事業の正しいあり方として、指定管理制度における課題の議論を踏まえて提言等を行ってきております。
 都の強みは現場を持っていることだと、こういうことだろうというふうに押さえておきまして、これは特に、こういうソフト系の事業は、人材あっての話でございます。先ほどの議論でも取り上げましたけれども、指定管理者である東京都社会福祉事業団は、民間のメリットと、それと都の職員の持つノウハウを固有職員に継承するなど、専門性を維持しながら、将来の福祉を支える人材の育成をやっていくのも、私は一つの大きな課題だろうというふうに思ってございます。
 また、我がプロジェクトチームにおいては、多様化する都民の需要の中でも、都の政策性の強い、高い事業は、必要なノウハウを持ち、弾力的かつ効率的な運営が可能な監理団体、こういった活用も視野に入れるべきだといって、そのことによって安定した運営を実現するということを提言しております。
 この場合、民間移譲が前提になっておりますけれども、私は、さまざまな具体的な取り組み、あるいは実績の積み重ねによって初めて、民間にできることは民間に事業移譲がされ、おのずと民間と都の役割分担がされていく中で、この指定管理者制度や、その担い手としての監理団体の活用も含め、都として、これはこういう条件が整ったから民間移譲で、三年間という中でできればいいと思うんですけれども、私が三年先にここにいるかどうかわかりませんけれども、これが全部民間移譲されましたという事態というのは、内容を見ていても、必ずしもいかないんではないかなというふうに推測をできるところもあるわけでございますけれども、ぜひ福祉改革の考えに立って、さまざまに検討を進めてほしいと同時に、私、前回かな、この仕事をやったときに、一番いいのは自前で仕事をやって、自前のお金ですべてを完結することが一番楽なんです。
 指定管理者制度や、あるいは民間移譲で本来のものを果たしていくというのは、それは都の職員にとっても大変なことだと思うんですね。しかし、そのことの方が私は価値があると。と同時に、地域福祉でありますから、あんまりばかでかいスパンで、がちんがちんにやるよりも、ある程度のスパン--スパンの大きさ、小ささというのは、いろいろ施設の内容にもよりますし、時の要請にもよると思いますけれども、そういったふうなものも柔軟にできるような民間が担っていくということが、私は本来のあり方としていいんじゃないかなと思います。おおむね約束の二十分になりますので、以上で質問を終わります。ありがとうございました。

○たきぐち委員 私からは、都立児童養護施設の指定管理者の指定に関して伺います。
 東京都が所管する児童養護施設は、現在六十二施設と聞いております。このうち都立である都内二施設、都外四施設の計六施設の指定管理期間が切れるということから、特命によって、新たに三年間の指定管理者の更新がなされるという案件であります。
 平成十八年の福祉・健康都市ビジョンでは、都内施設は、定員規模など具体的な検討を進める、都外施設については、養護需要に関する地元県の調整などにも十分配慮するということで、具体的な方針を早期に策定し、第一期の指定期間が終了する二十一年度以降、条件の整った施設から、順次、民間移譲を進めていくとされております。
 今回の更新に当たって、指定管理期間が三年間というのは、先ほどから質疑がありますけれども、民間移譲を前提とした指定管理期間という説明を受けておりますが、第一期の指定期間が終了した二十一年度からの三年間の更新の際にも、同様の説明を受けているわけでございます。
 また新たに三年間ということでありますが、この間、第一期、第二期の期間中、どのような取り組みを進めてきたのか、伺います。

○桃原少子社会対策部長 民間にできることは民間にゆだねるという基本方針のもとで、定員の規模や施設、設備の状況など、民間移譲の条件が整ったことから、平成二十一年度から二十三年度の間におきましては、品川景徳学園及びむさしが丘学園の移譲を行っております。
 その結果、平成十八年度に行いました中井児童学園、平成十九年度の伊豆長岡学園とあわせまして、民間移譲を行った都立の児童養護施設は、計四施設となってございます。

○たきぐち委員 都立施設改革として民間移譲の方針が決定してから、これまで四つの施設が民間移譲され、六つの施設が残っている状況だと思います。
 この中で、特に規模が大きい、定員規模が大きい石神井学園については、民間移譲に向けた方策を平成十八年度中に検討し、その結果を踏まえて、平成十九年度以降に具体的な改革を進めていくとされております。
 この十九年から五年がたっておりまして、その改革は進められているのか、取り組みの状況を伺います。

○桃原少子社会対策部長 石神井学園につきましては、百人を超える定員規模を縮小することが民間移譲を円滑に進めるための課題でございまして、そのための検討を続けてきたところでございますが、処遇が困難な被虐待児童や非行を行う中高生児童の増加など、社会的養護需要が伸びる傾向にございます中で、当面の間、定員を減少させることが難しい状況となってございます。
 また、児童棟が老朽化している現状を踏まえまして、建物、設備のあり方について、さらに検討を進める必要がございます。
 石神井学園につきましては、引き続き、これらの課題について検討が必要でございますので、平成二十四年からの三年間、指定管理期間を更新することとしたものでございます。

○たきぐち委員 この石神井学園は、養育院時代からの歴史があって、一時は四百人ぐらいいたということで、現在でも、今ご答弁ありましたとおり、百人を超える施設ということで、処遇が難しい被虐待児、あるいは非行を行う中高校生が増加をしているということで、乗り越えるべき課題は大きいんだという印象を受けております。
 加えて、老朽化している現状について検討を進めていくということでありますが、児童養護施設の耐震化ということについては、以前の委員会でも、大体、都内でも約七〇%ぐらいが耐震化を図られていて、残りの施設についても検討を進めているということでありますけれども、これは、この石神井学園につきましても喫緊の課題だろうというふうに思いますので、早急に今後の道筋をつけていただきたいと要望いたしたいと思います。
 さまざまな理由で親御さんと暮らすことができない子どもたちを、家庭的な雰囲気の中で成長できるように、家庭的養護を進めていこうという方針で、グループホームも推進をされているわけでありますけれども、先ほどからお話にありますとおり、虐待された子どもの入所がふえていると。こうした被虐待児というのは、ささいなことで感情的になったり、攻撃性が強かったり、あるいは職員に対する試し行動をとる、こういった児童がふえていて大きな課題になっているわけです。
 被虐待児の占める割合が施設に入所している児童の半分を超えると施設の運営が厳しくなって、七割から八割に達すると施設の正常な運営が不可能になってしまうと指摘する専門家もいるわけです。
 施設の側からすると、措置費は上がらない、加えて入所児童の処遇困難性が高まっていると、こうした中で日々施設を運営していくというのは、経営上の観点も含めて、大変厳しいという声を聞くところでございます。
 都立であれ、民間であれ、施設の理念や方針に特性はあっても、同じ社会的養護を必要とする子どもたちの命を預かっているわけであります。
 職員配置や児童への処遇などについて、都立施設と民間施設で格差があってはならないと考えますが、都はどのように考えているのか、所見を伺います。

○桃原少子社会対策部長 都立の児童養護施設は、情緒上、行動上の問題を抱える児童を積極的に受け入れることにより専門的なケアを行ってまいりました。
 都は、民間施設がこのような児童を受け入れた場合においても、適切な処遇を行えるよう、専門機能強化型事業やサービス推進費補助など、職員の配置や専門的なケアを確保する体制を整えてまいりました。
 既に民間に移譲した施設におきまして、これらの制度を活用することで、都立の児童養護施設と同等の処遇の水準を確保しておりまして、今後の移譲に当たりましても、これら制度の活用による処遇水準の確保が可能と考えております。

○たきぐち委員 処遇困難児がふえているのは、どの施設でも共通の課題だと思います。
 今ご答弁ありました専門機能型強化事業によって、精神科医や治療指導担当職員を配置して民間の質的向上を図っていくということでありますが、まだ、こうした都独自の職員の加配がなされていない施設もあります。被虐待児のケアが十分図られるよう、引き続き、民間施設の質的向上に向けて取り組みを強化していただきたいと思います。
 今回のこの六つの施設の指定管理者は、東京都の監理団体である東京都社会福祉事業団であります。これまで民間移譲されてきた四施設についても、すべて、この事業団から引き継がれております。
 現在の六施設に関しては、常勤職員の約半分が都からの派遣で、非常勤を含めると都の派遣比率は三分の一程度ということを事前のやりとりの中で伺いました。先ほどの斉藤委員との質疑の中で、都派遣職員と固有職員の入れかえに関して、段階的な職員採用で、順次、都派遣職員から固有職員の切りかえを図っているというやりとりがありました。
 指定管理期間が三期目を迎えるに当たって、監理団体であるこの事業団をどうするのかという課題も出てくるんだろうと思います。
 今後の民間移譲に向けて、どのような課題があって、都として、これから三年間何に取り組んでいくのか、伺います。

○桃原少子社会対策部長 今後、民間移譲を進めるに当たりましては、定員の規模や、建物、設備の状況など、すべての施設に共通する課題のほか、小山児童学園におきましては、石神井学園と同様に、被虐待児童などの受け入れの増加、都外の施設におきましては、地元の児童の受け入れに関する調整など、個々の施設特有の問題もございます。
 今後とも、こうした課題の検討を引き続き進めてまいります。

○たきぐち委員 私の知人で、養護施設をいろいろと訪ねて子どもたちの支援を行っている方がいるんですが、その方に話を聞きますと、民間の施設、もちろん民間の施設でもいろいろとあるかと思いますが、民間の施設とこの石神井学園と、雰囲気が全く違うというお話がありました。
 これは、先ほど、情緒上、行動上の問題を抱える児童を積極的に受け入れてきたのが都立施設であるというお話がありましたけれども、同じ処遇困難児であっても程度の差があって、より処遇困難性が高い児童が、民間よりも職員配置が厚いといわれる都立施設に、つまり石神井学園であったり、小山児童学園に集まってきているというような傾向もあるやに聞いております。こうした傾向が強まってくると、民間移譲へのハードルも、またさらに高くなってくるのかなと危惧する面もあるわけであります。
 都外施設については、地元県との調整ということで、これは十八年度から掲げられている課題ではありますけれども、こうした民間移譲をすることによってサービス向上が見込める施設については、早急にその道筋を示していただきたいと思いますし、早期の民間移譲が困難である場合、今回の石神井学園であったり、小山児童学園、これが早期に民間移譲することがなかなか難しいという場合には、民間では対応が難しい役割に特化した機能強化など、都立ならではという目的を定めて、今後の方向性や方針をしっかりと長期的に定めて対応していただくことも必要ではないかなと思っております。
 以上、申し上げまして、私の質問といたします。

○田の上委員 私からは、第百六十三号議案について質問させていただきます。
 本年七月二十九日に成立した改正障害者基本法の第三十六条、都道府県等における合議制の機関に関して、東京都障害者施策推進協議会条例の一部改正が行われます。ご案内とは思いますが、二〇〇六年十二月、国連総会において、仮称障害者の権利に関する条約が採択され、翌年九月に日本も署名をしていますが、締結には至っていないという状況でございます。しかしながら、障害者団体からは、障害者権利条約の理念に基づいて、権利の促進や保護を進めてほしいという要望が寄せられていました。
 そんな中、国では、障がい者制度改革推進本部を設置し、そのもとで障害当事者を中心とする障がい者制度改革推進会議を開催し、障害者制度改革の推進のための方向性について、二度にわたる意見を踏まえて、この法律案の提出に至ったということです。
 この経緯や、障害者の自立及び社会参加の推進という目的については、各自治体においても理解を深めていかなければならないと思っております。
 先ほども申し上げましたが、国では、障害当事者を中心とする推進会議を設置し、方向性を決めてきました。東京都でも、障害者の実情を踏まえた調査審議ができるよう、配慮しなければならないとされています。
 しかしながら、今回の条例改正に当たって、東京都障害者施策推進協議会の委員構成に変更はありません。
 そこで伺いますが、現在の委員には、障害当事者と呼べる人は何人いて、障害種別はどのようになっているでしょうか。

○芦田障害者施策推進部長 現在の第六期東京都障害者施策推進協議会における障害者本人のほか、障害者の家族及び障害者団体の代表を含む当事者の数は、委員二十名のうち五名、専門委員十名のうち五名、合計十名となっております。
 障害種別は、視覚障害、聴覚障害、肢体不自由などの身体障害や知的障害、精神障害となっております。

○田の上委員 協議会は二十名以内の委員構成ですので、割合でいくと都の協議会は二五%が障害当事者ということかと思います。
 審議会など、意見決定の場に障害当事者を含めてほしいという要望は、かなり以前からよく聞いておりました。
 そこで、第一期と比較して、第六期の委員構成はどのように変わってきたのでしょうか、伺います。

○芦田障害者施策推進部長 障害者施策推進協議会の委員構成につきましては、条例により、関係行政機関職員、学識経験者、障害者、事業者等から知事が委嘱することとされております。
 都は、障害者施策の基本理念といたしまして、障害者が、他の都民と同様に、みずからの生活のあり方や人生設計については、みずからが選び、決め、行動するという自己選択、自己決定の権利を最大限に尊重することとしており、このため、協議会におきましても、当事者の意見を反映させるため、多くの当事者に委員として参画いただいているところでございます。
 協議会の委員に占める当事者の構成割合は、平成六年に設置しました第一期の協議会では一五%、現在の第六期は二五%となっております。
 また、委員の一部と専門委員により、専門の事項を調査するため設置される専門部会では、当事者の割合は、第一期が二一%、第六期は五〇%と増加をしております。

○田の上委員 第六期において、委員は二五%に、専門部会委員は五〇%にふえたとのことです。
 都は、専門部会の構成に、より気を使っているようでございますので、専門部会での協議がより、今後重要視され、反映されることを要望するものです。
 障害者基本法に対する障害者団体の要望では、障害者政策委員会の委員について、内閣府に設置されている障がい者制度改革推進会議の成果と意義を踏まえ、過半数を障害当事者とすることに努めることを求めていました。
 東京都は専門部会で見ると、障害当事者が五〇%とのことですが、実際は、先ほどもおっしゃっていましたけれども、家族会、親の会の代表、つまり保護者であったりします。もちろん、障害種別によっては、その方がよいということもあります。
 しかし、他県の例を見ると、さらに努力をしている例も見られます。例えば埼玉県では、障害当事者だけでも二十名中九名、家族会など保護者や、事務局である障害者団体代表も含めると二十名中十六名、数字だけがすべてではありませんが、東京都と同じように計算をすると、実に八〇%に及びます。
 また、障害種別においても、例えば群馬県では、身体障害、知的障害、精神障害、視覚障害、聴覚障害のみならず、自閉症や脊髄損傷、難病等の協議会からも委員となっています。
 今回の改正を受けて協議会委員の変更はしないようですが、今後、東京都でも、さらに工夫ができるのではないかと考えます。当事者の割合、障害種別のみならず、性別、年齢、障害の状態及び生活の実態に応じて、施策を策定、実施することが基本となっていますので、こういったバランスもかんがみ、今後の取り組みに生かしていただけますよう要望をいたします。
 さて、改正の二つ目のポイントである審議会その他の合議制の機関が処理する事務において、障害者に関する施策の総合的かつ計画的な推進についての調査審議、その施策の実施状況の監視があります。
 監視というと、かなり強い言葉のように受け取れますが、どのような施策を対象とし、その監視方法をどのように想定しているのでしょうか。

○芦田障害者施策推進部長 本年七月に改正されました障害者基本法では、障害者施策の実効性を担保するため、施策の実施主体として重要な役割を担っている都道府県及び区市町村において設置する障害者施策推進協議会に、施策の実施状況に関する監視機能を追加することとされました。
 この監視につきましては、都は、東京都障害者計画及び障害福祉計画で定めた施策や事業目標等の達成状況を協議会に報告し、点検、評価を受けることを想定しております。

○田の上委員 ご説明いただきました。施策または計画における進捗状況や達成状況を見きわめるということかと理解いたします。障害者施策は多岐にわたりますので、十分な審議時間や会議回数をとって行っていただきたいと要望いたします。
 平成二十三年度までの東京都障害者計画は、東京都障害福祉計画と連動し、障害者自立支援法の求める地域生活への移行により、地域居住の場、日中活動の場、在宅サービス等の整備が必要とされるものでした。
 障害者自立支援法が制定された当初、地域移行は大変な課題だったと認識をしております。平成二十六年度までの障害福祉計画においては、さらに大きな数値が目標として示されていますので、こんなこともかんがみて、二十三年度までの計画においてもしっかりと協議会で評価していただき、今後の計画に生かしていただきたいと考えております。
 今後、二十三年度までの五カ年の障害者計画が間もなく終わり、平成二十四年度からの計画を策定すると思いますが、この障害者施策推進協議会がどのようにかかわっていくのか、改めて伺います。

○芦田障害者施策推進部長 都は、これまでも東京都障害者計画等の策定に当たりましては、障害者施策推進協議会の提言を踏まえ、基本理念や施策の数値目標等を設定し、障害者施策の総合的な展開に取り組んでまいりました。
 第六期の協議会におきましては、障害者基本法、障害者自立支援法の改正など、国の施策の動向も視野に入れ、これまでの計画の達成状況と課題を点検しつつ、より一層、障害者が地域において自立した生活ができるよう、平成二十四年度からの新たな計画の策定について調査審議していただいているところでございます。
 引き続き、都議会におけるさまざまな観点からのご意見を踏まえ、関連する他の計画や区市町村の計画等とも調整を図りながら、新たな東京都障害者計画及び第三期東京都障害福祉計画を策定してまいります。

○田の上委員 障害者基本法は、社会的障壁を取り除き、障害者の自立、社会参加を促進していくことにあります。
 障害者の定義については、身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)そのほかの心身機能の障害と定義されていますが、すべての障害を対象とし、谷間の障害者をつくらないことが大切だと思っております。
 東京都障害者計画並びに障害者施策推進協議会の運営においても、広い範囲で意見の聴取ができる仕組みづくりにご尽力いただくことを最後に要望し、質問を終わります。

○松下委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○松下委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で福祉保健局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時二十九分散会

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