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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第八号

平成二十三年六月二十八日(火曜日)
第七委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長くまき美奈子君
副委員長松葉多美子君
副委員長早坂 義弘君
理事たきぐち学君
理事山加 朱美君
理事三原まさつぐ君
田中  健君
栗林のり子君
中村ひろし君
今村 るか君
小磯 善彦君
大山とも子君
野島 善司君
増子 博樹君

 欠席委員 なし

 出席説明員
福祉保健局局長杉村 栄一君
次長吉岡 則重君
技監桜山 豊夫君
総務部長梶原  洋君
指導監査部長松浦 和利君
医療政策部長中川原米俊君
保健政策部長前田 秀雄君
生活福祉部長藤田 裕司君
高齢社会対策部長中山 政昭君
少子社会対策部長雜賀  真君
障害者施策推進部長芦田 真吾君
健康安全部長鈴木 賢二君
企画担当部長日置 豊見君
事業調整担当部長枦山日出男君
医療改革推進担当部長高橋 郁美君
医療政策担当部長山岸 徳男君
地域保健担当部長宮垣豊美子君
生活支援担当部長市川郁美子君
施設調整担当部長高木 真一君
担当部長小室 明子君
事業推進担当部長角田由理子君
障害者医療担当部長熊谷 直樹君
食品医薬品安全担当部長鈴木 達夫君
感染症危機管理担当部長笹井 敬子君
健康安全対策担当部長中谷 肇一君

本日の会議に付した事件
 福祉保健局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百七号議案 平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、債務負担行為 福祉保健局所管分
報告事項(質疑)
・東日本大震災における福祉保健局の主な対応

○くまき委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、福祉保健局関係の付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 これより福祉保健局関係に入ります。
 付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第百七号議案、平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、債務負担行為、福祉保健局所管分及び報告事項、東日本大震災における福祉保健局の主な対応を一括して議題といたします。
 本案及び本件については、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○梶原総務部長 過日の厚生委員会でご要求のありました資料につきまして、お手元の厚生委員会要求資料にまとめてございますので、ご説明申し上げます。
 資料は目次にございますように、全部で三項目となっております。
 初めに、一ページをお開き願います。東京DMAT出場実績(過去五年間)といたしまして、平成十八年度から平成二十二年度までの東京DMATの出場実績を年度ごとに記載してございます。
 二ページをお開き願います。福祉保健局所管施設の主な被災状況といたしまして、当局が所管いたします施設の東日本大震災による被災状況につきまして記載してございます。
 三ページをごらん願います。社会福祉施設等及び病院の耐震化状況といたしまして、(1)では社会福祉施設等、(2)では病院につきまして、それぞれ耐震化の状況について記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、ご要求のありました資料につきましてご説明申し上げました。よろしくお願い申し上げます。

○くまき委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○たきぐち委員 このたびの東日本大震災で、福祉保健局として被災地支援を初め、さまざまな対応を図られたことに対しまして、改めて、冒頭感謝を申し上げたいと思います。
 三月十一日の発災から百日を超えました。福島第一原発事故による放射線の影響が懸念される中で、特に小さなお子さんを持つ親御さんの間で、不安が広がっている様子がテレビや新聞等で報じられておりまして、私のもとにも、そういった声が届いております。
 今回の東京緊急対策二〇一一では、放射線測定体制と情報提供の充実が盛り込まれておりますので、何点か質問をさせていただきます。
 昭和三十二年から文部科学省の委託事業として、モニタリングポストによる環境放射能水準調査が実施されておりますが、東京都では、新宿区百人町にある健康安全研究センターに設置されているモニタリングポストで、空間放射線量調査が行われており、私も先日、中村都議、田中都議とその様子を見てまいりました。
 福島第一原発で三月十四日から十六日に水素爆発が起きて、放射線物質が大気中に放出されたわけでありますが、健康安全研究センターでは、三月十五日に最大値〇・八〇九マイクロシーベルトを記録して、その後、徐々に状況は戻り、ここ一カ月ほどは、〇・〇六マイクロシーベルト前後で推移をしております。これは、事故前の最小値〇・〇二から、最大値〇・〇八マイクロシーベルトの範囲内におさまっていますけれども、事故前と比べると、高目の数値であるのも事実であります。
 こうした現状に対する認識と、今後どのような数値で推移していくと想定しているのか、見解を伺います。

○中谷健康安全対策担当部長 事故発生前のモニタリングポストの測定値は、一時間当たり〇・〇二八から〇・〇七九マイクロシーベルトの範囲でございました。
 事故発生後の測定値の変化を見ますと、お話しのとおり、一時的に、三月十五日十時台に過去最大値である〇・八〇九マイクロシーベルトを観測いたしましたが、十一時台には平均で〇・一〇六マイクロシーベルトに低下いたしました。その後も、徐々に低下傾向を示してございまして、現在では、先ほどのお話がございましたように、〇・〇六マイクロシーベルト程度と、事故前の範囲内におさまっております。
 しかしながら、事故前の平均値に比べますと、高目の値で推移しております。土壌中のセシウムからの放射線の影響によるものと推測されます。今後の状況に大きな変化がない限り、測定値はこのまま徐々に低下していくと考えております。

○たきぐち委員 土壌中のセシウムが影響しているというお話でありました。セシウム134が約二年、137が約三十年、これが半減期といわれておりますので、完全に事故以前の値に戻るまでには、まだ少し時間がかかるんだと理解をいたしております。
 都民の声を受けた区市町村の要望によって、都は、六月十五日から都内百カ所での空間放射線量測定を実施されました。
 測定結果を見ますと、相対的に東部地域が、ほかの地域と比べて高い値となっておりますが、どのように考えているのか、伺います。

○中谷健康安全対策担当部長 都内百カ所の測定結果は、区東部が他の地域に比べまして、高い値となりましたけれども、最大値で一時間当たり〇・二〇マイクロシーベルトでございました。
 今回の結果は、従来から測定を行っております健康安全研究センター敷地内の測定値も含め、都が街頭ビジョンで情報提供しております都内七カ所の値の範囲内でございまして、いずれも健康に影響を及ぼすレベルではないというふうに考えております。

○たきぐち委員 この放射線の数値に関しては、安全基準も含めて、専門家の間でもさまざまな意見があるところだと思います。
 ICRP、国際放射線防護委員会が定める平常時の一般人の一年間の被曝限度とされる一ミリシーベルトを、毎時に換算した〇・一九マイクロシーベルトを暫定規制値とした自治体や、自然界に放出される放射線量等を加えて毎時換算した〇・三一マイクロシーベルトを独自の規制値とする自治体など、その対応、認識が分かれているところかと思います。
 今回、最大で〇・二マイクロシーベルトということで、健康に影響を及ぼすレベルではないということでありましたが、明らかに健康被害が出る目安である年間百ミリシーベルトには遠く及ばない数値でありますから、さまざまな情報が飛び交う中で、そのことをしっかりと都民に、とりわけ今回、相対的に高い値が出た東部地域の区民、都民に対して、不安を解消させることが必要だと思っております。
 そのためには、きめ細かな測定と説明が重要であると考えております。今回、区市町村への説明会の際に、一回限りの測定ではなくて継続的な測定を求める声があったと聞いておりますが、今後いかに対応していくのか、伺います。

○中谷健康安全対策担当部長 都といたしましては、都内百カ所測定に使用した機器と、区市町村に今回貸与いたしました機器との違い、区市町村が行う測定結果につきまして、説明、助言するなど、区市町村からの求めに応じまして、計測を支援していくこととしております。
 今後、モニタリングポストの測定値が上昇した場合など、状況の変化があった場合には、改めて適切に対応してまいります。

○たきぐち委員 今後の状況変化と区市町村の求めに応じて対応していくということでありますが、先ほど申し上げたとおり、きめ細かな測定と説明によって、健康に、安全だという数値であるということをしっかりと説明することによって、都民の安心感というものを得られるというふうに考えておりますので、その点をぜひ配慮した対応をご検討いただきたいと思います。
 今回の補正予算では、放射能に関する情報発信機能の強化に関する費用が計上されております。このうち、リスクコミュニケーションを充実させるということは大変重要なことでありまして、特に今回、相対的に高い値を示した地域から、優先的に都民向けのフォーラムを開催するなど、住民の不安を取り除くことが必要ではないかと考えます。
 また、ホットスポットであるとか、ミニホットスポットというふうにいわれますけれども、芝生や草むら、あるいは排水溝などは放射性物質がたまりやすいということもいわれております。こうしたところがなぜ放射線量が高いのかということについても、情報を説明するべきではないかと思いますが、見解を伺います。

○中谷健康安全対策担当部長 都は既に、今月十一日に、放射性物質と食品の安全性をテーマにいたしまして、食の安全都民フォーラムを開催し、専門家による講演やパネルディスカッションを行ったところでございます。
 都民フォーラム等につきましては、放射能をめぐる状況の推移を見ながら、都民の関心の高いテーマを取り上げられるよう、時期、内容ともに検討をしてまいります。
 また、今後は、ホームページを再構築いたしまして、お話のございました測定場所による放射線量の違いなど、その時々に都民の関心が高い事項につきましてデータ等を用いて解説するなど、内容の充実を図ってまいります。
 こうした取り組みによりまして、都民に対して、放射線のリスクの程度や必要な対応に関する情報を提供してまいります。

○たきぐち委員 リスクコミュニケーションというのは、正しい情報と意識を共有して、お互いに意思疎通を図ることだと思います。この補正予算では、今ご説明のありましたフォーラムの開催や教員向けの研修会、あるいは保護者向けのリーフレットの作成などが予定されているようでありますが、冒頭申し上げたとおり、今回、特に不安に感じられているのは、小さなお子さんを持つ親御さんではないかと思います。
 リーフレットなどが配られるよりも、それぞれ自分の身近な環境におけるオンタイム、リアルタイムの情報を、データや、事実に基づいた説明をされることで、初めて安心感というのは得られるものだと思います。
 大規模なフォーラムを開催するということも結構ですが、こうした心配をされている親御さんが参加できるような時間帯に、地域ごとに、きめ細かな講演会や勉強会を開催できるように、例えば区市町村に講師を派遣するなど対応することによって、このリスクコミュニケーションの充実を図っていただきたいと思います。
 それとあわせて、都立公園の計測なんですが、都立公園は、都が管理責任者であるわけであります。これは所管が建設局ということでありますけれども、建設局に聞きますと、この測定は福祉保健局でやっていると。で、福祉保健局に伺いますと、これは建設局であるというような対応がありますので、ぜひ、都民の安心感を担保するために、特に、先ほど申し上げたホットスポットになりやすいような芝生であったり、草むらがあるような都立公園について、ぜひ前向きに、所管を越えて検討していただきたいと強く要望させていただきます。
 都は、小型放射線測定器の貸し出しを始められましたが、貸し出しの状況はいかがでしょうか。また、測定する際の統一基準を示す測定マニュアルはあるのか。さらに、その結果について報告を求めるのか、伺います。

○中谷健康安全対策担当部長 希望する区市町村に対しまして、六十六台を貸与してございます。全体で七十台のうち残る四台は予備として、都で保管してございます。
 また、都では、今月二十二日に区市町村の担当者向け説明会を開催いたしまして、その場で、放射線に関する講習を行うとともに、機器の使用方法や適切な場所、測定値の考え方等について、作成いたしました測定マニュアルによりまして十分に説明をし、周知を図ったところでございます。
 貸与した測定器による測定につきましては、実施主体である各区市町村が測定の場所や高さ、頻度等を判断、実施し、適切に公表するものでございまして、測定結果の報告を求めることは考えてございません。ただ、都は、区市町村から測定結果など相談があった場合には、適宜、助言等を行うこととしております。

○たきぐち委員 都の貸し出しによって、区市町村によって対応が分かれているところかと思います。測定結果の報告は求めないということでありますが、統一基準をマニュアルとして示したわけでありますから、各区市町村の状況を都の蓄積データとして集約することも、今後のために必要ではないかと、意見を申し上げておきます。
 文部科学省の環境放射能水準調査は、一定の頻度での測定に加えて、追加的に数量をふやして測定を実施するなど、モニタリングの強化を行っています。今回の事故を受けて、空間放射線量率については、三月十二日から連続測定するよう要請があり、加えて十八日には、定時降下物、ちりや雨、そして水道水についてのモニタリング強化が開始されております。
 これによって、降下物及び水道水における沃素131、放射性セシウム134及び137を毎日調査するようになり、降下物は、三月二十一日に、セシウム134及び137が五千三百ベクレル、沃素131は、二十一日と二十二日に三万二千ベクレル、三万六千ベクレルを記録しました。こうした調査結果をどのようにとらえているのか、伺います。

○中谷健康安全対策担当部長 降下物につきましては、現在、新宿区の健康安全研究センターで測定を行っており、福島第一原子力発電所の事故発生後の三月十八日からは毎日測定しております。
 降下物のうち、セシウム137のこれまでの測定値を見ますと、先ほどお話がございましたけれども、三月二十日に、初めて一平方メートル当たり五百六十ベクレルが検出された後、翌二十一日には五千三百ベクレルと急上昇いたしました。その後、三月二十二日には三百三十ベクレル、二十三日には百六十ベクレル、二十四日には三十七ベクレルと測定値は急速に低下し、五月十四日を最後に検出されておりません。
 また、降下物のうち沃素131のこれまでの測定値を見ますと、お話しのとおり、三月二十一日に一平方メートル当たり三万二千ベクレルが検出された後、翌二十二日には三万六千ベクレルが検出されました。その後、三月二十三日には一万三千ベクレル、二十四日には百七十ベクレルと測定値は急速に低下し、五月六日を最後に検出されておりません。
 こうしたことから、三月二十一日、二十二日に測定されました高い値は、事故発生後に降った雨とともに、大気中に飛散していた放射性物質が降下してきたためであると推測されます。
 ただ、この降下物の測定単位として使われておりますベクレルは、放射性物質が持っている放射線を出す能力をあらわすものでございまして、降下物の測定結果から、そのまま人体への健康影響を判断することはできないわけでございます。
 人が放射線を浴びた健康影響を評価する際は、放射性物質から放出される放射線量を用いる必要がございます。この数値は、シーベルトの単位であらわされるわけでございますが、降下物測定と同じ場所にあるモニタリングポストで計測された三月二十一日の大気中の放射線量は、平均で一時間当たり〇・〇九六九マイクロシーベルト、また、三月二十二日には、平均で一時間当たり〇・一三七マイクロシーベルトでございまして、健康に影響するものではございません。

○たきぐち委員 詳細にご説明いただきまして、ありがとうございます。
 三月二十一日の午前中に、雨が降り出した時間帯と放射線の雲が流れてきた時間帯が重なったということがいわれておりまして、それが今ご説明にありました二十一日と二十二日の高い値にあらわれたのだと認識をしております。
 現在は、沃素、セシウムとも一カ月以上、ND、不検出ということであります。今回いろいろとご説明を伺ったり、ホームページ等々を調べたりいたしましたが、文部科学省の情報開示の姿勢に課題があるような、そんな印象を私は受けました。都としては、先ほどホームページを再構築するというお話がありましたが、これにも一定額の予算が計上されておりますので、都民にわかりやすい情報開示と情報発信を引き続き努めていただきたいと要望したいと思います。
 今回、補正予算で、モニタリングポスト二台を購入するということであります。このモニタリングポストの設置場所については、検討段階にあるということでありますが、新たに設置される測定地におきまして、降下物の調査をあわせて実施すべきではないかと考えますが、所見を伺います。

○中谷健康安全対策担当部長 降下物の測定では、採取装置によりちりや雨を採取いたしますが、ちり等が乾燥しないよう一定の水量を保ちつつ、また、雨により降下物があふれないようにするなど、採取装置の管理が必要でございます。
 新たに設置いたしますモニタリングポストにつきましては、健康安全研究センターの研究者が、常時、採取装置の管理を行うことができないということでございまして、降下物の調査をあわせて実施することは困難というふうに考えてございます。

○たきぐち委員 採取装置の管理の問題があるということでありました。
 今回、このモニタリングポストについて、多額の予算を投じて設置をするわけでございます。私は素人なので、なかなか専門的な判断はつきませんけれども、降下物を計測することの意義、あるいは降下物の値等、空間線量の値とのその相関関係を調べることの重要性、こうしたことを今回の事態への対応ということだけではなくて、今後、例えば海外における不測の事態など、いろいろなケースが想定されるわけでありますので、そうしたときに状況をしっかりと把握できる、情報を取得できる、あるいは都民に説明ができる、情報開示ができる、そういう体制を、ぜひ、この補正予算における設備投資を通じて整備していただきたいと、お願いいたします。
 都民の不安は、外部被曝に加えて、内部被曝であるかと思います。放射性物質が体内に取り込まれるのは、口から食べ物と入るケース、口、鼻から吸い込むケース、皮膚から入るケースに分類をされるわけです。
 現在、ゲルマニウム半導体核種分析装置で、都内産の農産物の検査を実施されておりますが、今回、この装置を増設することによって、都内で流通している農畜産物や、子どもに影響のある牛乳など、検査対象を拡大するべきだと考えますが、見解を伺います。

○鈴木食品医薬品安全担当部長 農産物等の放射性物質検査につきましては、作付状況や出荷時期が把握できる生産地において、出荷前に検査し安全を確認することが最も確実でございます。
 そこで、国は、生産状況が把握できる生産地において検査を実施し、暫定規制値を超える農産物等が市場流通しないよう、出荷制限等の措置を講じるなどの仕組みを構築しております。
 ゲルマニウム半導体核種分析装置につきましては、現在、健康安全研究センターに二台配置されておりますが、これらは、文部科学省から委託されたモニタリング事業及び食品検査のほか、原発事故発生以降は、知事が認可しております市町村水道や都内産農産物等の検査のため、フル稼働しております。
 今回、この機器を二台増設し、都内産農産物等及び各生産地と連携した出荷前の農産物等の検査体制を維持、強化するとともに、市町村水道や専用水道、飲用井戸などの検査に積極的に活用する予定でございます。
 こうした生産地検査の仕組みが定着している現段階におきましては、都外で生産された農産物等に検査対象を拡大する考えはございません。

○たきぐち委員 事前の説明資料を見ますと、装置の増設によって、生産地検査を原則としつつ、中長期的には検査対象の拡大に対応すると、これに都内流通農畜産物も対象とされているとあります。非常事態だからこそ、生産地と消費地のダブルチェックが必要ではないかと思いますので、ぜひとも対応方お願いしたいと思います。
 次に、被災地への支援について伺います。
 今回の震災を受けて、被災地への支援物資は、福祉保健局が窓口となり、都の備蓄品や購入物資の搬送、義援物資の搬送を実施されました。発災から一週間後の三月十八日からは、都民、企業、団体からの物資受け付けを開始し、多くの救援物資が届けられました。これの物資は、すべて被災地へ送られたのか。現在、物資は足りているのか。また、浮き彫りになった課題は何か、伺います。

○梶原総務部長 義援物資でございますけれども、三月の十八日の開始から二十七日午後四時に中止するまで、都民の皆様方から三万五千百八十件に上る義援物資をいただきました。いただきました物資は、これまで被災地の物資担当と、品目や仕様、数量など、要望を聞きながらお届けするとともに、都内避難所などにも配布をしてきております。
 ただ、まだ、都内の倉庫に保管されている義援物資もございます。
 また、被災県からの情報では、県内にも多くの物資が保管されている状況でございまして、住民への配布や保管方法について、さまざまな検討が行われているというふうに聞いてございます。
 今回の物資支援で明らかになりました現地の課題でございますけれども、特に今回の大震災は、広範囲かつ大規模であったため、燃料の確保、あるいは車両の確保といったものが困難となり、立ち上がり期である被災県からの支援要請から物資搬送までの調整に時間を要したこと、また、物資が集中的に被災地に入ったため被災県の物資保管場所が早い段階でパンクをしたこと、あるいは、被災県の保管場所から避難所への交通アクセスが悪く、運送手段も限られていたため、数多くある避難所への物資の輸送に時間がかかった等が挙げられると思います。
 また、東京都といたしましても、集められた義援物資と被災地で必要としている物資のマッチングや、現地で必要とする量の把握が容易ではなかったと感じております。

○たきぐち委員 広く都民から、こうした支援物資を受け付けたということは初めてのことだと聞きました。大変なご苦労があったかと思います。
 一方で、被災地に対して何かを支援したいという、たくさんの都民の善意が集まったわけでございます。先ほど、この物資について、まだ都内の倉庫に保管されているというお話がありましたが、こうした集まった支援物資、集まり過ぎたのか、あるいは、先ほどご説明がありましたとおり、マッチングの困難さがあったのか、この検証は必要だと思いますけれども、現在、都に保管されている物資を今後どうしていくのか伺います。

○梶原総務部長 都が受け付けました物資は、被災県からの要望を踏まえ、乳幼児や高齢者など、生活弱者が必要とする物資を中心に募集いたしました。そのため、高齢者用の紙おむつや、赤ちゃん用の紙おむつ、おしりふき、熱さまシートなどが多く集まり、この中の一部は、現在も保管しているところでございます。
 被災後三カ月以上が経過した現在においては、避難所に一括して物資を届けるニーズというものはほとんどなくなっているというふうに聞いてございます。そのため、よりきめ細かく物資を届けられるよう、被災県内の社会福祉施設などとのマッチングについて、現在、県の福祉担当の協力を得ながら実情を把握しているところでございます。
 今後、県と社会福祉施設などと連携しながら、集められた義援物資を大切に利用していただけるよう、支援の方法を具体的に検討してまいります。

○たきぐち委員 三カ月が経過して、ニーズが変わってきているというお話がありました。現在、被災地では、数多くのNGOやNPOの団体や、そのほかの民間団体が被災者支援を実施されています。ぜひ、こうした民間の力を活用していただきたいなというふうに思います。
 先日、ある団体の方から、お話を伺う機会がありました。支援物資は十分足りているという報道であったり、認識が広がっているわけでありますけれども、避難所によってはまだまだ足りないところもあると。比較的大きな避難所は、芸能人が訪問をしたり、あるいはメディアが取り上げたりする中で、支援物資が十分そろうと。しかし、私が伺ったのは、例えば、百人規模の避難所ではまだまだ、タオルケットであったり、Tシャツであったり、下着であったり、そういったものはあればあるだけありがたいという声もあるようです。
 水に関しても、水道水は出るけれども、塩分がまじっていて、到底飲むことはできないという地域もまだ数多くあるようです。さらに、これから、蚊取り線香とか、殺虫剤とか、あるいは虫刺されの薬など、こうしたニーズも高まっているというお話もあります。
 こうした被災地のニーズをすべて行政で集約するというのは、あるいはマッチングするというのは、限界があるんだと思っております。ぜひとも、民間団体と連携をとった取り組みを進めていただきたいと思います。
 先ほど社会福祉施設などと連携しながら、集められた物資については届けられるような工夫をしていくというお話でありましたので、今回、本当に数多くの方々から、善意が届いているわけですから、それをむだにしないような努力を引き続きしていただきたいと思います。
 今回は、この十一日の発災から、義援物資の受け付け開始まで一週間かかりました。現実的には、先ほどお話を伺ったとおり、燃料の確保や運送手段の課題などがあったかと思いますが、この一週間の間に、私も街頭で義援金の募金活動等々をする中で、何か支援をしたいんだけれども、どこに届けたらいいんだというような、本当に数多くのご意見といいますか、声をいただきました。
 今回の経験を踏まえて対策を講じることで、一日でも早く対応できるような支援体制の初動態勢というんですか、これを確立することも必要ではないかと思います。被災地が何を、どの程度必要としているかを把握するということは大変難しいことかもしれませんが、その災害がどの季節に起きて、そしてまた、被害の状況がどうであるのかというところを想定しながら何が必要とされるかと、あるいは輸送をどうするべきかということを迅速、的確に行動ができるようなマニュアルを、物的支援計画のようなものを策定するべきではないかと考えますが、所見を伺います。

○梶原総務部長 現在の東京都の地域防災計画におきましては、義援金品の配分等につきまして、本局、私ども福祉保健局が中心となって実施していくことが位置づけられており、東京が罹災した場合のマニュアルについては、既に作成をされております。
 今回の東日本大震災への支援は、このマニュアルを参考にいたしまして実施いたしました。より実効性の高い支援を行うためには、今お話のあったように、今回の経験を踏まえて、初動態勢の確立など、今回起きた問題点、課題を整理していくことが必要だというふうに考えてございます。
 東京都では、本年十一月を目途に防災対応指針を策定することとしておりまして、その検討に当たりましては、震災時の物資の備蓄と調達のあり方についても、国、自治体、事業者、都民の役割分担や、広域的な相互補完などの観点から広く検討を行うこととしております。
 こうしたことも踏まえまして、来年に予定している地域防災計画の改定の中で、マニュアルについても検討をしてまいります。

○たきぐち委員 東京が罹災した場合のマニュアルは、既に存在をしているということですので、ぜひ、東京から支援をする、そうしたマニュアルも、今回の経験を踏まえてつくっていただきたいということをお願いいたします。
 今なお、避難所生活を送られている方がたくさんいらっしゃるわけです。長期的な支援、継続的な支援を、民間の力、都民の力を結集して実施できるよう、総務局とも連携を図りながら、引き続き、取り組みをお願いいたしまして、質問を終わります。

○山加委員 今回の東日本大震災、海底プレートが二十四メートル近く、専門用語でずれたというのか、潜ったというのか、はねたというのか。平均的に私たちがわかる想像であれば、二十五メートルプールの縦、その長さが動いたわけであります。世界の観測史上初のことによって、現地は未曾有の大変な被害を受けたわけであります。世界各地から、さまざまな支援の手が差し伸べられました。人の心のきずなというのを改めて思ったところであります。
 そして、後手後手の国に先んじて、東京都は、本当に各局、全力を挙げて活躍をいただいたと思っております。厚生委員会の報告事項によりますと、福祉保健局も震災の発生直後から、千葉県鴨川市の避難所、岩手県陸前高田市へ職員を派遣する等、人的支援を行っております。
 これだけでなく、先週の本会議におきます質疑、杉村局長の答弁を伺っておりますと、私も厚生委員会長いんですけれども、改めて災害が一たび起こったときの、この厚生委員会の所管する多岐にわたる、本当に幅広く、一手に都民福祉を担っているんだなと改めて思ったところであります。それだけに震災直後、杉村局長の卓越したリーダー力をもって、吉岡次長を初めといたしまして、本当に皆様方が一丸となって取り組んでいただけたと思います。改めて、そのことに深く敬意を表し、感謝を申し上げたいと思います。
 しかし、東京都の本番は、これからであります。今までの体験と知恵をしっかりと生かし、それをいかにこの東京の福祉の向上につなげていくか、そのことに全力を傾注していただきたいと思います。
 五月には、直接職員を現地に派遣し、三日間にわたって被災地の福祉行政の現状をつぶさに視察したと伺っております。まず、吉岡次長に、今までのこの福祉行政に携わってきたその経験と知恵を全力で傾注して、現地をつぶさに、実態を把握し、また、これからの課題を見つけてきていただけたと思っておりますので、その現場の実態、そこから得た今後取り組むべき課題をぜひお伺いしたいと思います。

○吉岡次長 福祉保健局では、震災後、直ちに東京DMATを派遣することを皮切りに、被災地に対する緊急的な支援に努めてまいりましたが、より中期的な支援のあり方を検討するため、震災から二カ月が経過した五月、現地の状況を視察してまいりました。
 視察した市町村では、在宅の高齢者、障害者等につきまして、現地の行政機関が全国から支援に入った保健師チームや障害者団体等の協力のもと、その安否確認を行っておりました。
 まず、在宅の高齢者につきましては、NPO等の民間団体が、地域の包括支援センターとの連携のもと安否確認を行い、行政の目は行き届いていると考えられるものの、市や町が介護保険の新規申請の増加に対応し切れず、特に、庁舎が直接被災した市では、システム上のデータが滅失したところもございまして、新規の要介護認定がストップしている、そういう状況にございました。
 また、今後は、介護保険料の減免等の事務の増大も予想されております。
 次に、児童福祉施設におきましては、保育所等におきまして、人的、物的被害があった一方で、入所施設には大きな被害はございませんでした。震災孤児や要保護児童につきまして、児童相談所において、その把握を行っておりまして、震災の孤児だけでも、被災した三県で二百人に上ると見られておりますけれども、ほとんどは親族の手で育てられている状況でございます。
 震災を体験した子どもに共通する課題は、心のケアでございます。震災による喪失感から、子どもは大きなストレスを抱えていると見られますが、大人と違い、それを表出できない場合が多うございます。こうした子どもの心のケアを行っていくため、できるだけ早期に、心理等の専門職が避難所や保育所等を巡回し、カウンセリングを行う必要がございます。
 さらに、障害者施設に関しましては、通所施設で被害を受けたところもおおむね再開をしておりました。在宅の障害者につきましては、東京都社会福祉協議会の障害部会や、東京都知的障害者育成会が早い段階から現地に入り、障害者地域生活支援センターとの連携のもと、安否確認を行っておりました。
 ただ、障害者団体からは、行政との連携に当たりまして、個人情報の取り扱いについて課題があるという指摘を受けております。
 以上のように、福祉分野におきまして、当面の課題が明確になりましたところから、私どもは、保健師チームあるいはこころのケアチーム等の保健医療系の専門職との連携に留意しつつ、また、区市町村、民間団体や福祉施設等、多様な主体が協力いたしまして、被災した県や市町村の要請があれば、具体的な支援を検討してまいります。

○山加委員 今の吉岡次長の報告をもとに被災地と緊密な連携を図りながら、どうぞ今後も継続して被災地への支援を行っていただきたい、そのように願います。
 今、被災地における障害者支援の次長のお話がありました。実は、我が党にも、被災地では、被災した障害者の安否確認のために個人情報の開示を求めた障害者団体に対して、やはり個人情報保護を理由に情報を開示しない自治体があったとの相談がありました。
 都議会自民党は、本定例会の代表質問においても、災害時における障害者の安全を確保するために、障害者団体等の協力を得ることも有効であり、都は、震災等に備え、障害者団体等と平時から協力体制を構築しておくことが必要であると質問いたしまして、そして、局長からは、今後、障害者団体等が参加する会議体などを活用しながら、災害時の障害者支援について意見交換を行い、協力体制のあり方など、連携の方策について積極的に検討していくと答弁をいただいております。
 都は、これまで障害者を含む災害時要援護者対策について、どのように取り組んできたのか。これまで、その取り組み、それから、障害者団体等との連携について、これまで都はどうしてきたのか、その取り組みについて、改めてお伺いしたいと思います。

○芦田障害者施策推進部長 都は、区市町村における災害時要援護者対策を支援するため、避難計画策定の手順を紹介した事例集を作成するとともに、個人情報の取り扱いや、先駆的な取り組みを行っている自治体の事例報告を内容とする福祉防災担当者研修会を開催するなど、要援護者の安全対策に取り組んでまいりました。
 また、区市町村が策定する災害時要援護者防災行動マニュアルの参考となるよう、障害者や家族会の意見を聞きながら、災害時に障害者が具体的にとるべき行動や、周囲が配慮すべき事項について記載した指針を策定しております。
 さらに、昨年九月には、聴覚障害者の団体と、災害時における手話ボランティア支援に関する協定を締結するなど、これまでも障害者団体等と連携して、災害時要援護者対策を進めてきたところでございます。

○山加委員 では、次に、都内における災害時の障害者支援の取り組みを踏まえまして、障害者団体等の協力体制の構築について、都の認識をお伺いしたいと思います。

○芦田障害者施策推進部長 災害時要援護者対策は、区市町村と連携しながら進めておりますが、障害者の中には、避難所への移動や、周囲とのコミュニケーションが困難な方がおり、安否確認やニーズの把握が難しく、必要な支援が及びにくい場合があることが想定されます。
 先月開催されました国の障害者制度改革推進会議におきましては、災害と障害者をテーマに、障害者団体等への個人情報の開示や、団体等との連携の必要性について意見交換が行われております。
 都におきましても、災害時において、ピアカウンセリングなど独自の支援ノウハウや、障害者同士のネットワークを持つ障害者団体等の協力を得ることは、個々の障害者に応じた、よりきめ細かな支援を行う上で有効であると考えております。

○山加委員 それでは、今後の障害者団体との連携の方策について、どのように取り組んでいくのか、所見をお伺いいたします。

○芦田障害者施策推進部長 都は、障害者施策に関する基本的な計画の策定や推進に当たりまして、障害者等と協議をするために、東京都障害者団体連絡協議会を設置しておりまして、その時々の障害者施策について、障害者ならではの視点で意見を伺ってまいりました。
 そのほか、東京都福祉のまちづくり推進協議会にも、障害者等が委員として参画をしており、先日の専門部会で、自然災害への備え及び対応をテーマに意見交換を行ったところでございます。
 今後、障害者団体等が参加するこうした会議体等を活用し、被災時における障害者の安否確認や避難支援、個人情報の適切な開示等について、障害者団体等との協力体制のあり方など、連携の方策を早急に検討してまいります。

○山加委員 ぜひ、全力を傾注して、このたびの経験をしっかりと生かしていただきたいと思います。
 一たび災害が起これば、私は、全員が瞬時に、皆同じように要支援者、そして要援護者になるのではないかと思っております。平時は、障害弱者、そういう言葉を使いますけれども、全員が一斉に被災をするわけでありますから、恐らく今回もそうですが、現場がひとまず落ちついてから、障害をお持ちの皆様に手が差し伸べられる、そこの時差はあると思っております。
 私は、自分自身も障害を抱える一人であります。二十六日でしたか、防災会議の、いわゆる調査会の、これから起こる津波の対策についての中間報告が出されたと思いますけれども、幾つかに分け、最大級の津波が来たときには、防波堤ではなく、まず、とにかく逃げろと、避難をどのようにするかということに力を入れていく、そのような修正があったようであります。しかし、私は例えば、今回の例をとって津波を考えれば、津波が押し寄せてきた瞬間、恐らくみんな、それ、逃げろという話になったと思います。
 しかし、車いすに乗っている皆さん、そして、つえをついている皆さん、目のご不自由な皆さん、状況把握ができたとしても、走ることができない。走って逃げれば命が助かったかもしれない。しかしながら、津波が迫ってくることを感じながらも、それを見て恐らく立ちすくんだまま、車いすごと波にさらわれた方、そういう方がたくさんいらっしゃったと思います。私はそのことを思うときに、まさに自分を重ね合わせますと、胸が張り裂ける思いであります。
 改めまして、私は、今回の東日本大震災におきまして、無念にも命を奪われた皆様方に、改めて追悼の意を衷心より深く申し上げたい。そして、いまだ数千人の行方の知れない皆様がいらっしゃいます。一日も早く、一人でも多くの方が安否確認できますように、そして、今なお、これからも続いていくでありましょう、しばらく時間がかかるでありましょう原状に戻るまでの復旧、復興には、東京都としても全力で取り組んでいただきたい、そのことをお願いを申し上げまして、質問を終わります。

○松葉委員 東日本大震災に際しまして、被災地の支援、また被災者の皆様への支援につきまして、この間、福祉保健局の皆様が迅速に、さまざま、多岐にわたる取り組みをされていらっしゃいますことに、心から敬意を表し、また感謝を申し上げます。
 震災以降、多くの被災者の方が東京に避難をされてこられまして、東京都としまして、東京武道館、味の素スタジアム、ビッグサイト、赤坂プリンスホテル等で受け入れをされまして、その後、都営住宅等に入居をしていただいております。
 五月の二十四日、二十六日には、被災地から都内などに避難している方を対象に、東京都と東京労働局による合同就職面接会が都内二カ所で行われました。この両日で、都内の中小企業など、延べ五十八社の参加に対し、被災三県からの避難者の方、延べ百三十五人の方がこの面接会場を訪れました。
 避難生活が長引くにつれ、生活費の不安が大きくなり、東京都での就業希望者がふえているとも聞いております。被災者の方の雇用支援が、今まさに、非常に重要であります。
 そこで、雇用支援について質問をいたします。
 介護職への雇用支援であります介護雇用プログラム事業は、平成二十一年度から事業を開始しており、私もこのことにつきまして、平成二十三年第一回定例会厚生委員会で質問いたしました。
 東京緊急対策二〇一一では、この介護雇用プログラムを都内避難者の雇用創出のために活用することが明記されております。そこで、その取り組みにつきまして、何点かお伺いさせていただきたいと思います。
 まず初めに、今回、被災者の方向けの介護雇用プログラムを行うに至った経緯と、どのような仕組みで実施をされていくのか伺います。

○中山高齢社会対策部長 お答えいたします。介護雇用プログラムは、雇用創出とともに、介護現場で人材の確保、育成を目的としまして、離職者等が介護事業者に有期雇用され、働きながら介護福祉士やヘルパー二級の資格を取得する事業でございます。
 東京都で賃金、受講費用などを負担するため、介護施設等や、雇用された方ご本人の費用負担はございません。平成二十一年度から事業を開始いたしまして、平成二十二年度末までに三百四十八人の方々の雇用に結びついております。
 今回、避難生活の長期化が懸念される被災者を対象といたしまして、都内の介護施設等で働きながら、あわせてヘルパー二級養成講座を受講する事業を追加して実施することといたしたものでございます。

○松葉委員 それでは、被災者の方が申し込まれて、実際、いつから雇用が始まるのか、今後の全体的な流れ、スケジュールについて伺います。

○中山高齢社会対策部長 この事業の雇用期間は、本年八月から来年三月までの期間を予定しております。その間に、介護施設等で勤務しながら、あわせてヘルパー二級講座を受講していただきます。
 受講講座の内容は、講義五十八時間、演習四十二時間と三十時間以上の実習となります。実際に介護施設等で勤務していただくために、この三十時間以上の実習は免除という形になります。
 現在、勤務先となる介護施設等の選定を進めておりまして、七月中旬には具体的な施設を決定する予定でございます。
 雇用を希望される方は、この介護施設等の中から、施設サービスか、在宅サービスか、あるいはお住まいの近くの施設であるかなどを検討の上、介護施設等との雇用契約を結んでいただくことになります。

○松葉委員 被災者の方が都内に避難されている間に、実際の介護現場で働きながら収入を得て、あわせてヘルパー二級の資格取得ができるとのことであります。
 将来、被災地に戻られてからも、資格を生かすこともできます。ただ、避難されている被災者の方はさまざまな不安を抱えていることから、きめ細かく支援をしていくことが重要であると思います。
 ご答弁では、住まいの近くであることなども検討し、希望する介護施設と雇用契約を結んでいただくということでありますが、都内の地理にもふなれな方もいらっしゃいますので、そういった細かいこともよく相談に乗っていただき、対応をお願いしたいと思います。
 また、来年三月までの雇用期間とのことですけれども、福島第一原発の事故に伴って避難を余儀なくされている方など、避難期間の長期化も懸念されております。介護プログラムの雇用期間終了後の三月以降についても、安心して就業し続けられることが大事であると考えます。四月以降ですけれども、その施設などに引き続き勤務することは可能なのかどうか、伺います。

○中山高齢社会対策部長 ただいまご答弁いたしましたとおり、本事業の期間は来年の三月までとなっております。その時点で、被災者のご本人のご事情により、被災地に戻られて就職されるか、あるいはそのまま施設で継続雇用されるかという、両方が考えられると思います。
 被災者が四月以降も継続雇用を希望される場合は、各事業者に対し、ご本人の希望を踏まえて引き続き雇用していただくよう、都から事業者にも働きかけてまいります。

○松葉委員 よろしくご対応をお願いいたします。
 八月からの雇用とのことでありますけれども、事前のPR、広報が重要であります。個々の被災者の方への周知をできる限り丁寧に行っていただきたいと思います。周知の方法はどうされるのか伺います。

○中山高齢社会対策部長 お話しいただきましたように、雇用を希望されている被災者にこの事業をお知らせして、安定した雇用につなげていくことは大切なものであると考えております。
 都は、これまで、都内避難場として設置しました旧グランドプリンスホテル赤坂におきまして、本事業で雇用された方の体験談などを載せたチラシを配布しておりますほか、都のホームページでもお知らせをしております。
 今後は、被災者の方々に本事業をご活用いただくよう、都営住宅などへ入居された方に対し、案内資料を送付するとともに、ハローワーク、東京しごとセンター、東京都福祉人材センター、東京都社会福祉協議会に設置される福祉総合相談窓口、区市町村など、さまざまな関係機関を通じて、この事業を周知してまいります。
 また、被災者が安心して働けるよう、受け入れ先の介護施設等には、被災者への相談支援や職場研修の実施などの対応を行うよう働きかけてまいります。

○松葉委員 介護雇用プログラム事業を初めとして、都として、被災者の方々への就業支援、また、資格取得への支援など、被災者の方々に安心して生活していただくために、きめ細かい支援をお願いいたします。
 次に、放射能対策について質問をいたします。
 さきの本会議代表質問において、都議会公明党は、放射能対策についてさまざまな視点から質問させていただきましたので、本日は少し細かな点について質問をさせていただきたいと思います。
 まず、水の問題であります。三月の二十三日に、金町浄水場の水道水から乳児向けの飲用基準の約二倍に当たる二百十ベクレルの放射性沃素131が検出されました。当初、国も都も、乳児が飲むのは控えてください、しかし、やむを得ない場合は飲んでいただいても大丈夫ですといった見解を発表し、それが繰り返しテレビのニュースで流れました。その結果、都内のお店というお店からペットボトルの水がすべて売り切れになったわけです。
 どうすればいいんでしょうかと、赤ちゃんに、やむを得ないからといって少しでも悪影響の可能性のある水を飲ませるわけにはいきませんとか、テレビを見てお店を何軒も走ったけれども、水がなくてぞっとしましたという、まさに悲鳴にも似た数多くのお声をいただきました。
 私ども公明党は、この日、結論が出るまで深夜に及びましたけれども、都の具体的な対応を強く要請させていただいたわけであります。その結果、都の英断によりまして、乳児のいる家庭にペットボトルの水を提供するということになったわけであります。
 お母様方からは、自販機やスーパーに走ったけれども、既に遅く、一本も手に入らず不安がいっぱいだった、そこにペットボトル配布の知らせを聞いて安心しましたという声もございました。区によっては、自宅まで届けるという対応をしていただいたところもありまして、生後二カ月の双子の赤ちゃんがいるので、行きたくても行けないから届けてくれると助かるという声もございました。
 いずれにしましても、今回のペットボトルの配布の対応につきましては、高く評価をさせていただくものでございます。
 このときのペットボトルの水の配布対象は一歳未満の乳児ということでありましたけれども、こんなご相談も数多くあったわけです。一歳一カ月のお子さんのお母様でございますが、子どもはまだミルクを飲んでいます。ペットボトルの水はいただけないんでしょうか、そのことを問い合わせさせていただきましたところ、各区の窓口でお話ししてみてくださいとのことでございましたが、一歳を超えてミルクを飲んでいるお子さんも対象に加えるべきではなかったかというふうにも思いますが、その点はいかがでしょうか。

○中谷健康安全対策担当部長 放射性沃素の影響が大きいのは、お乳を主な栄養分として摂取する一歳未満の乳児、とりわけ成長が著しい新生児の方でございます。
 一歳以上の幼児につきましては、乳児用調製粉乳以外の食品からの栄養摂取が可能でございまして、水道水を使用した乳児用調製粉乳を飲用したとしても、摂取の量、あるいは摂取の期間は限定的であると考えられ、その影響は小さいというふうに推定されます。
 そのため、安全を考慮いたしまして、乳児を摂取制限の対象といたしまして、代替水を確保できる場合には、乳児用調製粉乳に水道水を使うことを控えるよう呼びかけるとともに、念のためペットボトルを配布したものでございます。

○松葉委員 頭では理解ができるわけでございますが、お子さんを抱える親にとってみれば、放射性物質を少しでも赤ちゃんの体内に取り込んでしまったらと思うと、不安で不安でたまらないというのが気持ちであります。そういった子どもの将来、健康を心配する、我が子を守りたいというお母様方の声を、やはり受けとめていただきたいというふうに思っております。
 東京都は、今回の補正予算で、乳児のミネラルウオーターを七日分備蓄することとしております。大変に重要な取り組みであると思います。総務局が事業主体ということでございますので、本日の厚生委員会で質疑はできませんけれども、もし万が一、次に放射線沃素が基準値を超えた場合、福祉保健局も、総務局、水道局と協力をして、万全の取り組みをしていただきたいと思います。
 その際には、一歳を超えてもミルクを飲んでいらっしゃるという、そういうお子さんについては、希望があった場合には、ぜひともこのミネラルウオーターの配布をしていただく対象に加えていただけますように強く要望いたしておきます。
 東京都緊急対策二〇一一では、大きな柱の一つに、放射能の不安から都民や事業者を守るとあり、乳児へのミネラルウオーターの備蓄を初め、内部被曝から都民を守る観点から、ゲルマニウム半導体核種分析装置を二台購入するとしております。そこで、この装置はどのように活用するのか伺います。

○鈴木食品医薬品安全担当部長 現在、健康安全研究センターには、二台のゲルマニウム半導体核種分析装置が配置されておりますが、これらは文部科学省から委託されましたモニタリング事業及び食品検査のほか、原発事故以降は、知事が認可しております市町村水道や都内産農産物等の検査のため、フル稼働しております。
 そこで、今回の補正予算では、この機器を二台増設いたしまして、都内産農産物等及び各生産地と連携した出荷前の農産物等の検査体制を維持、強化いたします。
 また、市町村水道の検査を強化するとともに、専用水道や飲用井戸などを、速やかにかつ継続的に検査してまいります。
 このように、今回整備する機器は、その目的と用途に応じて、必要とする検査に積極的に活用していく予定でございます。

○松葉委員 都内産農産物や、生産地と連携した出荷前検査、また水道水等の検査に活用ということでありますので、都民の不安の解消のため、また、都民を放射能から守るため、積極的な取り組みをお願いいたします。
 次に、放射線測定に関して伺います。
 六月十五日から二十三日まで、東京都は都内百カ所の空間放射線量の測定を行いました。この結果については、六月の二十四日に公表されましたが、今回、一番高かった測定値は一時間当たり〇・二〇マイクロシーベルトということで、一年間に受ける放射線量を、自然放射線量等を除いて推計すると〇・七九ミリシーベルトと試算されるということであります。まず、この測定結果についてどう分析されるのか伺います。

○中谷健康安全対策担当部長 都内百カ所の測定結果につきましては、一時間当たり〇・〇二マイクロシーベルトから〇・二〇マイクロシーベルトでございました。
 今、先生の方からお話がございましたけれども、この最大値である一時間当たり〇・二〇マイクロシーベルトを用いて、一年間で受ける放射線量を、自然放射線量等を除いて推計いたしますと〇・七九ミリシーベルトと試算されるわけでございます。
 今回の測定結果は、従来から測定を行ってございます健康安全研究センター敷地内の測定値も含め、都が街頭ビジョンで情報提供している都内七カ所の値の範囲内でございまして、いずれも健康に影響を及ぼすレベルではないというふうに考えております。

○松葉委員 今のご答弁で、健康に影響を及ぼすレベルではないということでございますので、そのように受けとめたいと思います。
 区市町村への測定器の貸与も開始されましたが、今後、区市町村が測定を進めた際、今回の〇・二〇マイクロシーベルトより高い数値が出た場合の対応について伺います。

○中谷健康安全対策担当部長 今回、都が貸与いたしました測定器によりまして、今後、各区市町村は測定の場所や高さ、頻度等を判断し、それぞれ測定、公表していくこととなります。測定機器や測定環境により、測定値は異なってまいります。
 そこで、都といたしましては、都内百カ所測定に使用した機器と、区市町村に貸与した機器との違いや、区市町村が行う測定結果について説明、助言するなど、区市町村からの求めに応じまして、計測を支援してまいります。

○松葉委員 区市町村からの求めに応じて計測を支援していくとのことで、そのことに期待をするものです。
 東京都が測定をした百カ所は、TSS-166という機器で測定をされたわけですが、区市町村への貸与の小型放射線測定器は、それよりも高目の数値を示すようであります。そういったこともありますので、区市町村からの求めに応じて、必要なときには、ぜひ都として支援をお願いしたいと思います。
 先日、福祉保健局主催の食の安全都民フォーラムが行われました。テーマは、放射線物質と食品の安全性。基調講演とパネルディスカッションの二部形式で行われました。私も参加させていただきましたが、都庁第一庁舎の五階の大会場は、メモを片手に熱心に耳を傾ける皆さんの熱気でいっぱいでした。
 特に、パネルディスカッションに登壇された消費生活アドバイザーの蒲生恵美さんのお話、正当にこわがるための情報のあり方が心に残りました。中でも、リスクコミュニケーション的には、消費者が知りたい情報をわかりやすい方法で伝えることが大事で、疑問や不安は多種多様なので、個別の相談にこたえ、知りたい情報が確認できることも大切だということでありまして、東京都がとっている臨時相談窓口体制を評価されていらっしゃいました。
 そこで、この臨時相談窓口の現状、件数や問い合わせの内容と、引き続きこの取り組みを続けていただきたいと思いますが、その点はいかがでしょうか。

○鈴木食品医薬品安全担当部長 都は、三月二十一日に、食品の放射能汚染に関する臨時電話相談窓口を設置いたしました。四月二十九日からは、食品分野と環境分野を統合した総合的な臨時相談窓口へ変更し、これまでに四千件を超える問い合わせに、主に技術系職員による対応をしてまいりました。
 原発事故をめぐる状況やマスコミ報道等により、相談内容も変化しております。当初は、食品や水道水に含まれる放射性物質の検査結果や、降雨時は外出を控えるべきかなどの相談が多かったのですが、その後、地表からの高さによる放射線量の違いや累積被曝、プール水の測定やお茶の放射線量など、相談内容も複雑かつ多様化しております。
 臨時相談窓口につきましては、都民の関心が高いことから、当面の間、この取り組みを継続してまいります。

○松葉委員 今のご答弁で、時の経過によって質問、相談の中身が変化しているというのがよくわかりました。やはり、その時々で起きていること、関心があること、心配なことに個々に対応していただくことの重要さを感じます。また、ご相談をお受けいただくことで、都民のニーズというものもつかめるとも考えられます。
 そこで、代表質問で答弁していただきましたが、ホームページの再構築、都民向けシンポジウム、学校関係者への講習会等、今後の取り組みについて、その具体的内容を伺います。

○中谷健康安全対策担当部長 今後は、まず、ホームページを再構築いたしまして、その時々に都民から相談が多い事項につきまして、データ等を用いて解説するなど、内容の充実を図るとともに、携帯電話からもアクセスできるようにいたします。
 また、都民向けシンポジウムにつきましては、放射能をめぐる状況の推移を見ながら、都民の関心の高いテーマを取り上げられるよう、内容等を検討してまいります。
 さらに、教員等の学校関係者を通しまして、児童生徒や保護者の放射線に対する理解が深まりますよう、講習会を実施してまいります。
 こうした取り組みによりまして、都民に対して放射線のリスクの程度や必要な対応に関する情報を提供してまいります。

○松葉委員 ホームページでの解説、また、携帯電話からもアクセスできるなど、さまざまな工夫をされるとのことですが、シンポジウム、講演会も含め、早期の実施をお願いいたします。都民の皆さんへの情報提供につきましては、迅速、正確、丁寧に行っていただくことが重要であると思います。
 放射能の問題につきましては、特にお子さんをお持ちのお母様、お父様のご心配は、心配してもし切れないというお気持ちであります。どうか、今後とも強力に放射能対策を行っていただくよう要望いたしまして、質問を終わります。

○大山委員 発災直後からの被災地への人的支援、それから物的支援、本当にご苦労さまです。今でも現地で頑張っていらっしゃる皆様、それから、送り出した後の職場を守っている職員の皆さんに対しても、心から敬意を表したいと思います。
 被災の範囲も広大だということ、それから亡くなった方の人数、さらには行方不明の皆さんの人数、そして、いまだに避難所での暮らしということで、自治体の機能が壊滅するような状況も含めて、まさに未曾有の災害だということですから、被災地、被災者の救援、復興は、被害の大きさと首都東京の財政力にふさわしいものにすることが求められています。と同時に、この災害の教訓を生かすことが重要だと思っています。
 まずは被災地の支援ですけれども、被災地では仮設住宅への入居が始まっています。私たちは、阪神大震災のときも、仮設に入ってから自死、それから孤独死、DV被害などがふえたという経験を持っているわけですが、パープル・ホットラインというNPO団体がやっています電話相談にかかってきている相談も深刻です。メンタルケアを求めている人、それから家族間のあつれき、DV、それから放射能、将来の生活への不安など、今、困っていることの相談がほとんどです。
 例えば具体的にどういうことかというと、ある方は震災で父が死亡、母も自分もうつになっている、友人も自分と同じように父を亡くし、気分にむらがあり叫びたいときがあるという、私もそう思うとか、原発二十キロ圏内に住んでいた、今は避難所にいる、子どもが小さいので福島を出るかどうか悩んでいる、家は流された、妻も死んだ、寂しくて生きる気力も出ないなど、本当に深刻な訴えです。保健師さんを初め、こころのケアチーム、またケースワークのできる福祉職などがさらに求められているのではないでしょうか。
 孤立化しやすい仮設に入ってからのフォローが重要であることは、いうまでもありません。どの仮設にどういう方がいて、どういうニーズがあるのか把握する必要があります。健康チェックも必要ですし、健康相談も欠かせません。
 今後、保健師さんを初め、こころのケアチーム、また、ケースワークができる福祉職も、被災地からの要請がふえることが考えられるのではないでしょうか。どうでしょうか。

○梶原総務部長 福祉保健局は、これまでも被災県や全国知事会等からの要請に基づきまして、区市町村や関係団体の協力を得ながら、保健師チーム、医療救護班、薬剤師班、介護職員、福祉職員、児童相談職員、こころのケアチームなど、専門職員を被災地に派遣してまいりました。また、事務職員も被災三県に派遣し、避難所運営の援助、援助物資の支給、被災住民の把握など、さまざまな業務を支援してまいりました。
 今お話があったように、被災地では仮設住宅への入居が始まっております。震災後三カ月が経過をして、支援を必要とする業務も、今までの応急対策というところから復旧へ、次は復興へというふうに移ってくると思います。
 こうした中で私どもはやっぱり現地の事情に精通をした被災地の自治体、ここが主体となって、どういうまちに再建していくのかというビジョンを持って、現在、住民にどういうニーズがあるのか、どういうことをしてほしいのか、そういう必要なニーズを把握していく、これがまず被災地の自治体の仕事であって、それを可能な限りサポートしていくというのが、私ども東京都の役割かというふうに認識しております。
 都といたしましては、今後とも、現地事務所や関係各局、区市町村等と密接に連携して、被災県の要請に適切に対応してまいります。

○大山委員 現地の自治体が主体的になるのはもちろん当然ですし、それをいかにサポートするのかというのが、やはり支援をしていく役割だと思いますが、昨日の厚生委員会でも、陸前高田市でしたか、九人の保健師さんのうち六人が死亡もしくは行方不明になっているということも答弁があったわけですけれども、自治体の機能そのものが壊滅的な被害を受けているところも多いわけですよね。市の職員も、自分も被災しながら救援、復旧活動に忙殺され、心のケアが必要となっている状況なども明らかにされたわけです。
 仮設住宅に入居が始まると、保健師さんなどの必要が高まってくるのは、阪神大震災のときも同様だったわけですね。現状では、東京の保健所も都内の業務で手いっぱい。これからさらにふえるであろう被災地への支援も都内の業務も執行していくには、新たな職員を採用することも必要だと思いますけれども、どうでしょう。

○前田保健政策部長 都は、東日本大震災発生後、直ちに保健師及び公衆衛生チーム等を派遣し、避難住民の健康相談活動を行うなど、被災地を支援してまいりました。
 派遣に当たりましては、各保健所が分担し、また、特別区、市町村と連携しながら保健師等を派遣することで、通常の業務を執行しつつ、継続して被災地の支援を行っているところでございまして、新たな職員の採用は考えておりません。

○大山委員 新たな職員の採用は考えていないといいますけれども、今までにない、かつてない広大な、本当に甚大な被害なわけですよね。ですから、求められる支援も大きいわけです。
 それで、月別の自殺者を見ますと、全国の数字ですけれども、ことし三月までは、前年を下回っていたにもかかわらず、その後、急激に上昇して、五月には前年同月よりも一九・七%もふえています。現在の職員の中でやりくりできるような被災の状況ではないわけで、抜本的に派遣をふやせるように採用も本気で考えなければいけないときだと思っています。
 児童福祉司や児童心理司、それから保健師、福祉職など、今後ますます必要になってきます。支援も比較的長いスパンを考えなければならないわけですし、東京都の通常の仕事をやりながら、被災地への支援も全力でというんだったら、きちんと人も採用していかないと、都の職員は余りにも大きなオーバーワークになってしまうと思いますので、ぜひとも職員を採用するということも検討していただきたいと要望しておきます。
 義援物資のことですけれども、先ほども出ましたが、被災から三カ月以上たって、被災者が必要なものが変化しているというのはもうご承知のとおりで、六月中旬に同僚議員がボランティアで行ったわけですけれども、食器だとか、日用雑貨だとか、子どもの肌着だとか、夏物の衣類を大バザール方式で提供したんですね。そうしたら、かなりの量があったんですけれども、四十分ですべてなくなったといっていました。
 亘理町のホームページを見てみたら、ホームページには、支援物資について皆様の支援をお願いしますということで、具体的に春夏用の衣類、タオルケット、洗濯洗剤などを初め、消費期限が長いハム、ウインナーとか、牛肉、豚肉、鳥肉、野菜などが不足していると、こう書かれているんですね。
 現在、東京都の義援物資の受け付けは中止していますけれども、現地で求めているものについて、都民に情報提供して再開することを求めますが、どうでしょうか。

○松浦指導監査部長 義援物資の募集についてでございますけれども、東京都は、岩手、宮城、福島県からの要請に応じまして、都民からの義援物資を受け付けて三県に搬送しておりましたけれども、全国から多くの物資が寄せられ、県の支援物資用倉庫が満杯になったということから、受け入れを中止したいという旨の連絡がありましたので、現在、都の受け付けも中止しているということでございます。
 その後、私も被災地自治体のホームページをチェックしておりますけれども、現在、県や多くの市は義援物資の受け入れを中止しております。一方、特定の物資を指定しまして受け入れている自治体もございます。こうしたニーズに対応するため、東京都は、その受け付けて保管している義援物資の中から、必要な物資を不足している被災地に適宜搬送しているということでございます。
 また、被災地におきましては、物流も復活してきておりまして、地元の商業を振興し、経済を活性化して復興していくという観点からも、被災された方に対して義援金など、金銭的な支援にシフトしていくという段階に来ているというふうに考えております。
 したがいまして、都として義援物資の受け付けを再開することは考えておりません。

○大山委員 不足している被災地には搬送していくんだというようなお答えがありましたけれども、でも、義援物資の受け付けは再開するつもりはないということなんですね。
 二十三日から行った人の話を聞いたんですけれども、やはり、支援物資の配布もしたんです、持っていったものをね。本当に物資は足りていないという実感を持って帰ってきているんですね。現地では、仮設のところにいる人たちも含めて、本当に物資は足りていないというのが実感だっていうわけですよ。行く日の朝に、市場から仕入れたばかりのキュウリやトマトを持っていったら、本当に喜ばれたといっていました。
 現地は、物不足であるというのは明らかなんですね。津波がすべてをのみ込んで、何もなくなってしまったわけですから。例えば支援物資を配布するのも、受け入れ体制がないとか配布体制がないというのがあるんだったら、東京ボランティアセンターからのボランティア派遣は生活文化局の所管ですけれども、七月までの派遣しか予定されていないわけです。義援物資と配布できるボランティアとセットで派遣するとか、そういうことも含めて考えるべきだということを述べておきます。
 おむつや、熱さまシートが倉庫に残っているんだということですけれども、都内に避難している乳幼児を持つ方もいるわけで、必要だったら、そういう方にも提供するということも含めて検討すればいいのではないかと思っています。
 都内に避難している被災者への支援ですけれども、地元を離れて東京に避難している方々の土地勘のない東京での暮らしというのは、私たちの想像を超える困難ではないかと思います。福島の原発事故で避難している方たちの中には、夫は現地に残って、乳幼児を抱えて母と子で避難してきたという方も多くいます。それは、何よりも放射能が子どもに与える影響を心配してのことなんですね。
 乳幼児を持つ母親というのは、まだ若くて子育て経験も浅い上、相談する相手もなくて、父親と母親の二役をしなければならない状況に陥っているわけですね。赤プリにいるときには、少なくとも乳幼児を持つ同じようなお母さんたちがいました。しかし、今度は、七月一日からは別々の旅館やホテル、それから都営住宅などにも行く方もいると思いますけれども、ばらばらに、別々になってしまうわけですね。
 どんなに心細いのかということを想像せざるを得ないわけですけれども、避難している、その乳児を抱えたお母さんたちが、やっぱり自分がしていることがこれでいいのか悩むこともあるというんですよね。原発事故の収束も、全く展望もない。先の見通しも持てない中で避難生活をしている。しかも、夫とは別々に暮らしているということで。
 避難している方たちに保健師等が訪問して状況把握をしたり、それから、子育て支援や保育などを初め、必要なサービス提供につなげることなどが必要ですけれども、どうでしょうか。

○枦山事業調整担当部長 都では、三月十七日、東京武道館、味の素スタジアムを一時避難所として開設して以降、保健師等を配置し、避難者からの健康、福祉等の相談に応じてまいりました。また、避難者が避難所を移動することを見越して、あらかじめさまざまな関係の行政機関の窓口を一覧にした案内を配布するなど、必要なサービスの利用が可能となるよう配慮してまいりました。
 避難者の入居する都営住宅等の所在の区市町村には、ご本人の了解のもと、入居者の情報を提供し支援を依頼しており、区市町村によっては、物資の支援やコミュニティ参加のきっかけづくりを初め、乳幼児の一時預かりを行ったケースもあったと聞いております。
 今後、ホテル、旅館等に入られる避難者に対しましては、関係局と連携して必要な情報をホテル、旅館等を通して適時、適切に提供していくとともに、都営住宅等の入居者と同様に、区市町村に入居者情報を提供し、可能な範囲で支援を依頼してまいります。

○大山委員 避難所は情報も集まりますし、保健師さんたちもいるし、子育ての仲間もいるし、同じ境遇の避難者もいるわけですね。今後、それがばらばらになってからの支援がますます重要になるわけです。
 ぜひ区市町村が支援しやすいように情報提供を引き続きしていただきたいと思いますし、また、既に旅館、ホテルだとか、職員共済の宿泊施設や東京ユースホステルなど、さまざまな宿泊場所にも分散して避難しているわけですし、また、独自に避難生活を東京でしていらっしゃるという方も申し出てくださいということで把握が始まっていると思いますので、そういう方々にも同様に支援をお願いしたいと思います。
 東京に避難している方々は、例えば赤プリの方たちも、そこに来るまでは六回避難所を経てきたとか、七回だとか、五カ所目だとかいう方も多くいるわけですね。東京に来てからでさえ、調布の味の素スタジアムに最初は行って、その後、赤プリに来てというように移動する。その後もまた、旅館、ホテル。土地勘もありませんから、紙おむつを買うのも大変で、近所の薬局にはなくて、結局、池袋まで買いに行ったという人もいました。
 地元自治体とも協力して、生活に必要な情報が掲載された、転居した地域の便利な地図などを配布することや、都内に避難している方々に出身の自治体、都や国などの情報提供が行われるようにすること、それから、情報を得られる、何でも相談ができるようなところをつくることが必要だと思いますけれども、どうですか。

○藤田生活福祉部長 都は、これまでも都内避難所において、健康、福祉相談等を実施するとともに、出身の自治体、都、国の情報提供を行ってまいりました。
 また、都営住宅等では、避難者の方が入居される際に、地元区市により、福祉や教育に関する説明を行う機会を設けるとともに、暮らしの便利帳などを配布し、受け入れ先となる地域とつながりを持ちながら生活が始められるよう配慮してきております。
 今後につきましてですが、避難者の方が必要なサービスを利用しながら、それぞれの地域で安心して生活できるよう、介護や医療、保育など、避難者のさまざまなニーズに対応する福祉総合相談窓口を新たに設け、必要に応じ専門機関等につなげてまいります。

○大山委員 福祉総合相談窓口というのも重要だと思います。同時に、若いお母さん、夫とも離れて頑張っているお母さんたちに、旅館やホテルなども含めて、保健師さんなどが訪問して、思いを聞いて、受けとめて、子育て支援もしていくということも求められているのではないかということで、要望しておきます。
 ところで、交通局長さんが運賃の減免について、本会議で、関係局と連携して検討していく旨の答弁をされましたけれども、一番の関係局といえば福祉保健局だと思いますが、どのような相談をしているんでしょうか。

○中山高齢社会対策部長 ただいま委員からお話のありましたことにつきましては、現在、交通局において検討中であるというふうに聞いております。今後、具体的な相談があった場合は、適切に対応してまいります。

○大山委員 高齢者だけではなくて、母子で避難している方々も、それから家族で避難している人たちも、東京は物価が高いんですよね。地元にいれば、野菜なんかもう本当に安かったんだけれども、カブが三つ百八十円したとか、そういう状況も含めて、生活自体が本当に困難になっているんです。
 少なくとも、高齢者に対し、シルバーパスと同様の対応が必要です。交通パスを被災者支援として、都営交通だけでなくて、JRや東京メトロや多摩都市モノレール、ゆりかもめなど、都内の交通機関で使えるようにすることは重要な被災者支援だということを述べておきます。
 東京も被災地となったわけで、代表質問のときに、福祉保健局長は、被災者生活再建支援法について、すべての地域が支援の対象になるよう国に提案要求するが、実現するまでの間の対応については、地元自治体の意向も踏まえ、今後検討していく旨の答弁をされています。液状化はもちろんですが、屋根のかわらが落ちてしまったとか、修復するのに大きな負担が必要で、いまだに屋根にはブルーシートがかかっているところも多いわけですね。被災住宅への支援というのは欠かせないわけですが、どう検討しているんでしょうか。

○藤田生活福祉部長 東日本大震災は、広域にわたり甚大な被害を及ぼしておりますことから、被災世帯への支援につきましては、都道府県や区市町村ごとに対応するのではなく、国が統一的な対応を行うべきでございます。
 しかし、今回、都内の自治体は、被災規模の関係から、被災者生活再建支援法の支給要件を満たしておらず、また、住宅の半壊被害は法の支援対象となってございません。
 都といたしましては、同一の災害で被災したすべての地域が対象となるよう、被災規模に関する法の適用要件の緩和や、支援対象世帯の拡大を国に提案要求してまいります。これらが実現するまでの間、被災世帯への支援につきましては、地元自治体の意向も踏まえ、連携しながら、適切に今後、検討してまいります。

○大山委員 いまだに国は半壊被害というのは対象にしていないわけですけれども、半壊というとかなりなものですよね。一部損壊というのが多いわけですけれども、支援対象の拡大だとか、それから、やはり区市町村と相談して、東京都全体が対象になるように東京都として実施してほしいと思います。
 耐震化なんですけれども、お願いした資料で出してもらいましたが、児童福祉施設等の耐震化が、要求資料で七二%なんですね。ほかの施設と比べてもおくれぎみです。保育園が多いと思うんですけれども、保育園の耐震化が進まないというのは、何が原因だと考えているのでしょうか。

○角田事業推進担当部長 東京都は、保育所等を含みます社会福祉施設等の耐震化を促進するために、都独自の社会福祉施設等耐震化促進事業や、国の安心こども基金の活用等によりまして、耐震診断及び耐震改修経費を補助しております。
 工事に当たっては、保育所は通年で開所しているために、児童の安全な保育環境を確保しながら行う必要がございますけれども、空きスペース活用による工事には限界がございますし、園庭が狭い場合には、敷地内に仮設園舎を建てることができない、また、仮設園舎のための代替地を求めるに際しましても、保護者や児童が通える範囲で確保しなければならないなどといった改修工事についての難しさがございます。
 そこで、東京都では、今年度から新たに耐震化の手法や補助制度等について個別に説明する事業を開始いたしましたほか、求めに応じて、具体的な工法や工期、利用者への配慮などについて、技術的な助言や提案を行う専門家も派遣することとしたところでございます。

○大山委員 技術的な支援もそうなんですけれども、今の答弁ですと、保育所の耐震化が進まない原因としては、仮設園舎の確保が困難だということが大きな理由というのは明らかになっているわけですね。
 そうやって仮設園舎の確保が困難であるということがほとんどの原因であることを把握しているわけですから、東京都も、思い切ってそこに力を入れる必要があるわけですね。子どもたちが起きている間のほとんどの時間を、一日の多くの時間を過ごしている保育園ですから、抜本的に進まない原因のところの支援を強めることが必要ではないでしょうか。
 保育園が通年開所というのは最初からわかっていることです。ですから、必ず仮園舎が必要だというのもわかっていることです。地元自治体とも相談し、都有地が近くにあればそれを貸せばいいですし、なければ民有地を借りる費用も含めて支援でもしなければ進まないんじゃないでしょうか。どうでしょうか。

○角田事業推進担当部長 保育所の耐震改修、改築につきましては、国の安心こども基金を活用するほか、都独自の支援により、事業者負担を八分の一まで軽減しておりますが、この改築工事に伴います仮設園舎等の工事費や賃借料につきましても、その中で補助対象としているところでございます。

○大山委員 建築費の中にそれも入っているんだといったって、それは東京で土地を借りようと思ったら、そんなことじゃ済まないわけですよね。ですから、力を入れなきゃいけないということなんですよ。
 三月十一日のときに、耐震化していない保育園で、とにかく園庭にみんなで避難していたら、園舎がゆらゆら揺れていたと、そういうところもあったというわけですね。本当に待ったなしなんです。耐震化していないところも、どこなのかというのも明らかにわかるわけですから、地元の区市町村とも協力して、仮園舎を設置できるところを最大限提供するということを求めておきます。
 私たちは、私立保育園、それから障害者の通所施設、特別養護老人ホーム、厚生委員会ではないですが、私立幼稚園のこの四つの種類の施設に、震災、電力、放射能対策に関するアンケートというのをお願いしました。
 保育園や障害者の通所施設で共通して困ったというのが、保護者や家族との連絡がとれなかったということなんですね。各施設でもいろいろ工夫していて、かんたんメールに登録しておいて、保護者に一斉送信したんだけれども、最初はどんどんつながったが、そのうちつながりにくくなって、結局、全員に伝わったのは夜中になってからということも書かれていました。
 局長さんは、伝言ダイヤルが有効だったケースもあるから普及するというような答弁もされていましたけれども、今回、伝言ダイヤルが東京で立ち上がったのは午後六時ですよね。今後、具体的にどうしようとするのかということなんです。
 帰宅困難者対策の基本は、むやみに移動を開始しないということですよね。それを保障するためには、保護者が子どもの安否確認ができるということは基本なわけです。福祉保健局だけではできないということなんだと思うのですけれども、多くの都民の命を預かっている局だけに、きちんと意見をいわなきゃいけないと思います。通信各社も含めて、国や都できちんと協議をして、行政として責任を持とうということをきちんと局からも意見をいってもらいたいということを述べておきます。
 備蓄についてなんですけれども、保育園の備蓄については包括補助の中で賄うということが明らかになったわけですが、包括補助の総額をふやさなければ、メニューだけふやしても足りないということになりかねないわけですから、抜本的な増額が必要だと思いますが、これはどうなりますか。

○角田事業推進担当部長 子ども家庭支援区市町村包括補助事業につきましては、区市町村が地域の実情に応じて行う子育て支援に資するさまざまな取り組みを、柔軟かつ広範に財政支援をしております。
 本事業につきましては、区市町村が主体的に取り組めるよう、従来より必要な経費を十分に確保しております。

○大山委員 従来より必要な額を十分に確保といいますけれども、メニューの中に入れて、補助の項目をふやしたはいいけれども、総額がふえなかったら、こっちをやめなきゃいけないかとか、規模を小さくするということになりかねませんので、十分な予算の確保、増額をするべきだと思います。
 保育園は、食料、水、ミルクなどの備蓄について補助を求めていると同時に、保管場所がないということで、多くのところで困っているわけですね。これについては、どう認識していますか。

○角田事業推進担当部長 災害時等において緊急に必要となる備蓄については、基本的には各保育施設において、一定量の備蓄は行えるものと考えております。これに加えまして、保育の実施主体である区市町村が、地域の実情に応じて、防災体制の中で備蓄等に対応しているものと認識しております。

○大山委員 各自で保管できると認識していますというけれども、保管場所がないんです、保管スペースがないんですという意見がたくさんあるわけですよね。しかも、認可保育園でも保管しておく場所に困るぐらいですから、認証保育所などでしたら、置くところがないんじゃないでしょうか。
 東京を地震が直撃したら、どこかにとりにいく、地域防災計画であの先のところに保管しますよと決めたといっても、とりにいくというのも現実的ではないわけですね。震災対策という面から考えても、保育園の面積基準は、小さくするどころか広げなければならないということではないでしょうか。
 再生可能エネルギーについてです。
 保育園、障害者通所施設、特養ホームへのアンケートで、やはり多かったのは太陽光発電機設置などへの補助があれば設置したいという意見なんです。思い切った補助が求められますが、どうでしょうか。

○日置企画担当部長 太陽光発電についてでございますが、福祉保健局では、社会福祉、保健衛生、医療に関する事務を分掌しておりまして、お話しの福祉施設も含めました東京における再生可能エネルギーの利用拡大につきましては、公害の防止、あるいは自然環境の保全、廃棄物対策、その他環境保全に関する事務を分掌しております環境局が所管しております。
 先般の代表質問におきましても、環境局長から、保育園、社会福祉施設等への太陽光発電装置の普及を含め、再生可能エネルギー導入、拡大を実現するには、何よりもまず、国の全量買い取り制度、これが速やかに開始されるとともに、その買い取り価格や期間につきましても採算がとれる水準を担保する必要があると考えており、国に対して要請をしている旨、ご答弁申し上げているところでございます。

○大山委員 そんなことをいっているときでしょうかということなんですよ。保育園など福祉施設の太陽光発電施設整備費補助の現行制度はどうなっているでしょうか。その実績はどうですか。

○日置企画担当部長 保育園などの補助制度についてでございますが、次世代育成支援対策施設整備交付金におきまして、児童福祉施設等の太陽光発電設備整備が補助対象となっているほか、安心こども基金を活用した保育所緊急整備事業におきましても、私立保育所の太陽光発電設備整備が補助対象となっております。
 平成二十二年度の実績では、保育所につきまして二十二件の補助を行っております。また、社会福祉施設等施設整備費補助におきましては、保護施設等が補助対象となっておりますが、補助実績はございません。

○大山委員 保育園には、新設や大規模改修のときに、国の制度としては補助制度があるということですね。で、まあ昨年度は二十二件だと。太陽光パネルだけを設置しようと思っても、それには補助はありません。また、障害者施設だとか特養ホームには、国の制度もありません。
 環境局でやることも必要です。しかし、福祉保健局は、福祉施設を所管しているわけですし、不十分ではありますけれども、国の制度はあるんです。福祉施設から、補助さえあれば自分のところにも設置したい、例えば屋根は日がさんさんと降り注いでいますから、ここにつけられたらいいのにとか、試算してみたけれどもとても設置費用は出せない、補助があればなどとアンケートにも書き込んでくれていました。
 福祉保健局でやることをはばかることはないわけですね。ですから、現在の国の制度は、保育園の新設、改築しか対象にはなりませんので、既存の保育園でも、太陽光パネルの設置をする場合にも適用するとか、保育園だけではなくて、ほかの福祉施設にも対象を広げることを国にも求めるし、東京都独自に上乗せすることが再生可能エネルギーを拡大していくことにつながります。
 最後に、放射能に関して質疑をします。
 これですけれども、五月一日付の「広報東京都」の部分ですけれども、この中に囲みで、放射線量の調査状況という記事があります。その中に、年間十万マイクロシーベルト以下では、健康に影響を及ぼすことはありません、こういう記事になっています。この十万マイクロシーベルト、つまり百ミリシーベルト以下だったら健康に及ぼす影響はないということを「広報東京都」に載せて、これは全都に四百二十五万部、配布しています。直接、この記事に対して、厳しい指摘もされています。
 また、慶應大学医学部講師、放射線治療科の近藤誠氏は、低線量被曝による健康被害は、晩発性障害を引き起こしやすく、短期の追跡調査ではあらわれにくい、しかも、線量計で被曝線量を測定している人はまずいないので、データはほとんどありません、だからといって安全というのはうそですと指摘しています。
 五月一日付の「広報東京都」の年間十万マイクロシーベルト以下では、健康に影響を及ぼすことはありませんという記事について、現在でも、この考え方は変わっていないんでしょうか。

○中谷健康安全対策担当部長 放射線量の健康影響についてでございますが、独立行政法人放射線医学総合研究所などの見解によりますと、年間十万マイクロシーベルト、百ミリシーベルトでございますが、その放射線量で、がんで死亡する人の割合が〇・五%高まるというふうにされております。
 一方、放射線量が年間十万マイクロシーベルト以下では、放射線ががんを引き起こすという科学的な証拠はないとされていることから、このような表現にしたものでございます。

○大山委員 都民の命と健康を本当に守る気はあるのかといわざるを得ません。年間百ミリシーベルト以下なら安全だと、いわゆる閾値だという立場なんでしょうか。

○中谷健康安全対策担当部長 先ほどもご答弁申し上げましたとおり、健康に影響を及ぼす放射線量として、科学的な知見が得られているのは、年間十万マイクロシーベルトの放射線で、がんで死亡する人の割合が〇・五%高まるということでございます。

○大山委員 放射線の被害に関する科学的なデータのほとんどは、広島、長崎の原爆被爆の調査であるために、放射線には、これ以下は安全だという閾値はないというのがICRPを初めとした通説なんですよね。先ほども、得られているのはということですから、データは少ないということにすぎないんです。
 原子力安全委員会事務局のホームページにも載っていますけれども、これは低線量放射線の健康影響についてという表題ですが、これでは少なくとも、百ミリシーベルト以下の被曝線量による確率的影響の存在は見込まれているものの不確かさがあります、こうなっています。この方がまだ、専門家として良心的な書き方です。
 京都大学原子炉実験所助教の小出裕章氏は、ちょっとDNAに傷がついた程度でも、その傷が細胞分裂でふやされていくわけですから、全く影響がないなんていうことは絶対にいえません、人体に影響のない程度の被曝などというのは完全なうそで、どんなわずかな被曝でも、放射線がDNAを含めた分子結合を切断、破壊するという現象は起こるのですと、こう述べて、アメリカ科学アカデミーの中の放射線の影響を検討する委員会が二〇〇五年に出した報告では、その結論で、被曝のリスクは低線量に至るまで直線的に存在し続け、閾値、つまり、この量以下の被曝なら安全であるという値はないというものでしたと著書で書いています。
 先ほどもいいましたけれども、閾値はないというのが国際的な通説です。年間百ミリシーベルト以下は健康に影響を与えないという福祉保健局の立場は、都民に誤解を与えるものです。きちんと訂正して、客観的に、科学的な最新の情報を都民に伝えるべき、ということを述べておきます。
 都民の命と健康を守り抜くという立場で、幾つか質疑します。
 空間線量について、百カ所モニタリングして、区市町村に測定機器を貸し出しましたが、今後も継続してモニタリングする必要があると思いますけれども、どうでしょうか。

○桜山技監 先生の先ほどの閾値のことについて、ちょっとお答えさせていただきますが、ICRPがお話ししておりますのは、閾値なしの仮説に立てばということでございまして、閾値なしが通説というふうにはまだ至っていないと認識しております。
 広島、長崎の原爆の被爆者を中心に調査した結果、それらに余り人体に対して高線量が、高い値の放射線が被曝したという例がないものですから、それによるデータの解析ですと、急性の被曝ですけれども、大体二百ミリシーベルトを超えたあたりからは、百ミリシーベルトにつき〇・五%、その後のがんによる死亡が増加するということ、こういうデータははっきりあるんですけれども、百ミリシーベルト以下の疫学データで健康に影響が出ているというデータがないものですから、私どもはそう考えている。
 もちろん、不必要な被曝を容認するものではございませんし、不必要な被曝はできる限り避けるべきではあると考えておりますが、健康影響という点だけでいいますと、低線量被曝というのは、直ちに影響が出るというものではないと考えております。

○中谷健康安全対策担当部長 都内百カ所の大気中の空間放射線量の測定についてでございますが、区市町村による放射線量の測定、公表につきましては、今月二十二日に区市町村に小型の測定器を貸与しておりまして、都としても、都内百カ所測定に使用した機器と区市町村に貸与した機器との違いや、各区市町村が行う測定結果につきまして、説明、助言するなど、区市町村からの求めに応じて計測を支援してまいります。
 今後、モニタリングポストの測定値が上昇した場合など、状況の変化があった場合には、改めて適切に対応してまいります。

○大山委員 わざわざ桜山技監が答弁されましたけれども、急性の被曝と、それから晩発性の障害、急性の被曝障害と晩発性の被曝の障害が二種類ある。今は、問題になっているのは晩発性の被曝ですよね。先ほど、健康に直ちに影響が出るものではない、直ちに影響が出るものだったら大変なことですよ、これは。今、急性の被曝のことをいっているんじゃなくて、晩発性の被曝のことをいっているわけです。
 広島、長崎に原爆を落としたアメリカは、一九五〇年から、被爆の健康影響を調べる寿命調査を開始しました。広島、長崎の近距離被爆者約五万人、遠距離被爆者約四万人、さらに、原爆の投下のときに広島、長崎にいなかった人約三万人を囲い込んで、約半世紀にわたる調査の結果、年間五十ミリシーベルトの、年間五十ミリシーベルトですよ、百ミリじゃありませんよ、五十ミリシーベルトの被曝量でも、がんや白血病になる確率が高くなることが統計学的に明らかになったんですよ。今、この晩発性の被曝の障害について問題にしているんです。
 戻しますけれども、空間線量のモニタリング、これは求めに応じて計測を支援するということですけれども、これは引き続き、モニタリングの必要があると思っています。補正予算で、放射線測定体制及び情報提供体制の充実ということで、二億六千九百万円ついていますけれども、内容は何でしょうか。

○鈴木健康安全部長 放射能測定体制等の補正予算の内容ですが、まず、放射能測定体制の充実といたしまして、モニタリングポスト二台及びゲルマニウム半導体核種分析装置二台の増設、さらに、シンチレーションカウンター四台の更新など、測定機器の整備及び非常勤職員の確保などを行うこととしております。
 また、情報提供体制の充実といたしまして、都民向けのシンポジウムや学校関係者等への講習会の開催、ホームページの再構築などを実施いたします。

○大山委員 ゲルマニウム半導体検出器二台増、それから、モニタリングポスト二カ所増、それからシンチレーションカウンター四台更新ということで、更新する四台のシンチレーションカウンターは、築地市場、大田市場、芝浦食肉市場の各衛生検査所と、健康安全研究センターに配置するということですけれども、これはどんな使い方をするんでしょうか。

○鈴木食品医薬品安全担当部長 一九八六年に発生いたしましたチェルノブイリ原子力発電所における事故に由来する放射性セシウムの輸入食品のスクリーニング検査のため、市場衛生検査所等に四台の据置型シンチレーションカウンターを配備しております。
 これらの機器は老朽化していることから、今回更新いたしまして、輸入食品や都内産農産物等に対する放射性物質の検査体制を整備するものでございます。

○大山委員 市場に設置するということですから、食物というか、食べ物の測定ができるということですね。
 補正予算ではありませんけれども、シンチレーション式サーベイメータ、これを三十台増設して、区市町村の測定を支援するということなんですけれども、具体的にはどのように使うんでしょうか。

○中谷健康安全対策担当部長 今後の大気中の放射線量の測定に当たりましては、保健所にも三十台測定器を貸与いたしまして、都としても、求めに応じて計測を支援することとしております。

○大山委員 保健所にも置いて、区市町村の計測を支援するんだということですが、これらは、やはり重要な前進ではあると思っています。
 東京都も百カ所のスクリーニングをして、区市町村にも空間線量をはかる機器を貸し出すことによって、はからないといっていた区市も測定が始まっている、それは前進だと思っています。
 しかし、子どもたちの健康を守り抜くという立場に立つと、やはり、まだまだ不十分です。お母さんたちが今、一番心配しているのは、給食の食材は大丈夫かということなんですね。子どもたちへの影響が大きい学校や保育園の給食食材がどうなっているのかと。産地で検査しているけれども、すべてをやっているわけではありませんし、静岡のお茶から検出されるなど、保護者は心配しているわけですね。
 シンチレーションカウンターだと、食べ物の放射線量のスクリーニングができるということですが、保育園や学校などが食材の放射線量をはかれるように、例えば各保健所や保健センターなどに機器を備えて測定できるようにすることなど、できるんではないでしょうか。どうでしょうか。

○鈴木食品医薬品安全担当部長 農産物等の放射性物質検査につきましては、作付状況や出荷時期が把握できる生産地において、出荷前に検査し、安全を確認することが最も確実であります。
 このため、都は、優先的に検査を行うべき地域及び品目を定め、生産地において安全確認を行うとともに、出荷規制の対象地域や品目を決定するよう、ことし三月二十日、国に対して緊急要望を行っております。
 これを受けまして、現在、国は、検査対象自治体や重点的に検査すべき品目、検査の頻度等を示し、対象自治体に検査計画を作成、実施させております。また、暫定規制値を超える農産物や水産物が流通しないよう、生産地での検査結果に基づき、出荷制限等の措置を講じているところでございます。
 さらに、出荷制限の解除に当たりましては、放射性セシウムについては、一市町村当たり三カ所以上、直近一カ月以内の検査結果がすべて暫定規制値以下になることを条件とするなど、六月二十七日付、昨日付でございますが、原子力災害対策本部の発表では厳しい対応を求めているところでございます。
 こうした仕組みが定着していることから、都が流通段階で、給食食材を含む農産物等を検査する考えはなく、保健所等に食品等のスクリーニング検査機器を備える予定もございません。

○大山委員 だんだん厳しくなってきているんだということですけれども、もちろん、生産地で測定するというのは原則です。はかることによって、風評被害もなくすことにつながるわけですね。
 しかし、残念ながら、すべてを実施しているわけではありません。子どもたちはより感受性が大きい、放射線の影響を受けやすいということですから、子どもたちの給食食材はどうなのかはかってほしい、これは保護者の思いなわけですね。生産地と連携して、よりきめ細かい測定なども含めて検討してほしいということを述べて、質問を終わります。

○くまき委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後三時十一分休憩

   午後三時二十五分開議

○くまき委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○中村委員 三月十一日の東日本大震災以降、福祉保健局の皆様も不眠不休の対応が続いたと聞いており、深く敬意を表します。
 まずは、その震災への対応についての報告事項に関して質問します。
 厚生委員会に提出された報告書には、都が人工透析患者等三百九十九名を、日本青年館ホテル等で受け入れたとありました。今回、福島県いわき市等から、透析ネットワークを通じて都内に避難され、透析を受け、都の職員の皆さんも、受け入れ準備から送り出しまで大変なご苦労があったと聞いています。
 そこでまず、都がどのような支援を行ったのか伺います。

○前田保健政策部長 三月十六日に、震災により医療機関のライフラインの寸断等によりまして、透析医療機関が受けられなかった患者さんの方々で、都内の医療機関では治療が確保された方につきまして、東京都医師会及び透析医療ネットワークから、東京に対して緊急の要請があったため、宿舎等の手配を行ったところでございます。
 三月十七日には、三百九十九名の透析患者及び家族が東京に到着されましたが、患者様の大半が高齢で、また、介助が必要な方が多かったため、急遽、通院手段を確保いたしますとともに、都立看護学校の教員、生徒にボランティアを依頼いたしまして、日常的な介護を支援したところでございます。

○中村委員 都が直接、透析患者向け避難所の運営に協力するということは想定されていなかったようですが、今回の経験をもとに、今後につなげる部分もあると思いますので、幾つか伺いたいと思います。
 まずは、透析ネットワークを経由せずに避難してこられた透析患者さんについては、どのように把握をしているでしょうか。また、他の避難所や親戚などを頼って避難した方々で、医療機関への送迎等の支援を受けられた方はいるのでしょうか。また、そのための周知はどのように行ったのかを伺います。

○前田保健政策部長 都が設置いたしました避難所におきまして、保健師が健康相談等を実施し、避難者の健康状態を把握しておりましたが、避難所におきましては透析患者さんはおられませんでした。また、親戚などを頼って避難してきた方々につきましては、被災自治体からの情報提供もなかったため、把握しておりません。
 このたびの支援は、親戚などを頼ることができず、自力での避難や医療の確保が困難であった透析患者様方につきまして、透析医療ネットワークが都内医療機関での治療を確保したため、都が緊急的に宿舎等を提供したことでありまして、透析治療を受けるようにしたものでございまして、広く周知は行っておりません。
 なお、被災透析患者への支援は、避難の状況により異なりますけれども、医療費の一部負担金につきましては、全員が免除されております。

○中村委員 今回についての事情は理解しますが、多くが障害者手帳をお持ちの同じ病気を持つ避難、被災者が同じ支援を受けられなかったとすれば、心苦しくも感じ、何とかできなかったのかという思いもあります。
 緊急時の人道的な支援ですから、都民ではなくても支援できる体制を平常時から考えておくことが必要であり、そのことが東京都が被災した際に、他の自治体に都民を救っていただけることにもつながると思いますので、ぜひともご検討願います。
 次に、東京での大規模災害への備えについて伺っていきます。
 防災計画上、重傷者は災害拠点病院で診療し、また、各地域に医療救護所が設置され、被災を免れた医療機関は後方病院として機能することになっています。平成十八年に改定された災害時における透析医療活動マニュアルを見ると、日本透析医会災害時情報ネットワークや、その地域ネットワークが中心となって、都内医療機関の情報を収集し、受け入れ先、医療機関を探すことになっています。
 素朴な疑問ですが、大規模震災時に、都内透析医療機関はどの程度機能し、二万八千人余りの都内透析患者に対しての最大透析可能数との比較は、どの程度と推計しているのかといった数値目標や規模の議論は、過去されたのかどうか伺いたいと思います。

○前田保健政策部長 平成十八年の災害時における透析医療マニュアル作成時に、都内透析医療機関における平常時の最大受け入れ可能数を確認しているところでございます。大規模災害震災時には、その数値に基づき、災害規模に応じて医療機関や自治体との連携により対応することとしております。今回の震災を受けまして、改めてその数字を確認してまいります。

○中村委員 一義的にはかかりつけ医療機関が患者さんの状況を把握して、自院で対応が困難な場合は、受け入れ医療機関を探すということになっています。しかし、大規模災害発生時、そのようにきちんとかかりつけ医が機能して、ネットワーク内の市区町村で完結するとは思えません。患者さんや医療機関から、都に直接情報を寄せるケース等も想定されているようですが、患者さんに周知されている電話番号に職員が待機するとか、ほかの連絡手段、例えばメールなども周知しておくことも必要ではないかと思いますが、ご所見を伺います。

○前田保健政策部長 都では、災害発生時の連絡方法や検査データを、人工透析患者みずからが記載する透析患者用防災の手引を作成、配布しており、その中でも、災害時透析医療ネットワークなどの関係機関のホームページアドレス等を記載しております。今回の震災を受けまして、この手引を改めて患者や関係機関に配布するとともに、災害時における連絡先についての情報も含め、周知徹底してまいります。

○中村委員 今回の東日本大震災における透析患者の避難等は、もちろん都にいらした方々がすべてではなく、近隣各県での受け入れが行われ、透析ネットワークがコーディネートを行っています。
 他府県に比べて断トツに患者数が多い東京では、都もかなりの役割を担っていかなければならないのではないかと思います。東京において同様の規模の震災が起こることも十分に想定される中、都はそのような事態においても、都内の透析患者が、安心して透析医療を受けることができるよう、今回の震災を今後の対策にどのように生かしていくのかを伺います。
 また透析ネットワークから、今回の支援、避難の全体像を伺い、都への要望も聞き、震災を受けてマニュアルの改訂を行う必要があるのではないかとも考えます。あわせてご所見を伺います。

○前田保健政策部長 都では、災害時の透析医療の確保につきまして、透析医療機関における平常時からの準備や、透析の継続が困難な場合の患者の受け入れ体制について、災害時における透析医療活動マニュアルを作成し、迅速かつ適切な透析医療の確保を進めてきたところでございます。
 今回の東日本大震災におきまして、こうした医療マニュアルにつきまして、日本透析医会災害時情報ネットワーク等、関係機関と協議した上で、特に医療機関との連携等につきまして必要な見直しを行う予定でございます。

○中村委員 この震災をきっかけとして、腎臓病以外にもさまざまな慢性疾患や難病、障害への大規模災害時の支援について、どのくらいの規模でどうなるということをできる限り想定し、都が果たす役割を見直していっていただきたいと強く要請しておきます。
 次に、議案である補正予算について、高齢者を熱中症などから守る緊急対策について質問します。
 昨年の夏は猛暑であり、既に先週も大変暑い日が続き、高齢者の熱中症対策は喫緊の課題です。都内の熱中症で亡くなられた方は、一昨年が七名でしたのが、猛暑の昨年は百三十八名と急増し、その九割が高齢者とのことです。
 とりわけ、ことしは節電によりエアコンをつけるのを我慢する方も予想されますし、節電が予定どおりにいかないと計画停電の可能性もあり、そうなるとエアコンがつけられなくなるおそれがあります。
 今回、都は補正予算で、高齢者の熱中症予防に向けて取り組むとのことですが、まずはどのように取り組むのか伺います。

○中山高齢社会対策部長 お答えいたします。
 高齢者の熱中症予防のためには、特にひとり暮らしなど、孤立しがちな方に対して熱中症に関する正しい情報を届け、地域で見守り、支える取り組みが重要でございます。このため、熱中症リスクが高まる六月から九月にかけて、区市町村が熱中症対策に集中的に取り組めるよう、新たな補助制度を創設いたしました。
 具体的には、民生児童委員や自治会、町会等の地域の担い手を、熱中症予防担当者として戸別訪問していただくことや、商店街の空き店舗などを活用した涼をとれる交流スペースの設置、また、首に巻く冷却用ベルトなどの熱中症予防グッズの配布など、区市町村が地域の実情に応じて実施する熱中症対策に、都として補助を行うものでございます。

○中村委員 さまざまな取り組みを伺いましたが、制度のはざまになる人、実際にそのとおりにいくのかなと思うところもありました。例えば、ひとり暮らし高齢者か高齢者のみ世帯を対象とするようですが、家族がいても昼間お勤めに出かけ、その間は家に高齢者だけが残る場合もかなり多いと予想されます。
 また、熱中症予防担当者が戸別訪問するにせよ、事前に順番に回っての注意喚起も必要ですが、いざ猛暑日になったときこそ、一斉にすべての家庭を見守る必要があるんですが、それができるのかどうか。さらには、せっかく猛暑避難場所があるシェルターを設置しても、急激に暑くなったら、だれがどのようにそこに連れていくのか。そもそも熱中症予防担当者となり得る自治会の役員や民生委員も、高齢者が多くて、暑い中歩き回って大丈夫かと、いろいろ心配があります。
 熱中症対策を行うことはよいと思いますが、実情に応じた対策であることが大切であり、現実にどのように即した対応を行うことができるのかお伺いします。

○中山高齢社会対策部長 高齢者の熱中症対策を行うに当たりましては、現在、区市町村が実施している既存の見守り事業の担い手を最大限生かして取り組んでいくことが効果的と考えます。
 この地域における見守りの担い手は、自治会、町会、地域包括支援センター、民生児童委員など、さまざまでございます。このため、本補助制度は、区市町村が地域の実情に即して、工夫を凝らしながら柔軟に対応できる仕組みとしているものでございます。

○中村委員 取り組みについては、実際に各市区町村が行い、細かい対応は各自治体が柔軟に行うことができることがわかりました。確かに都が全額補助するとはいえ、実際には各区市町村が動かなければ実施できません。自治体の政策の違いは、自治なので、あって当然とはいえ、命にかかわる政策ですから、最低限はどの自治体も行い、その方法に地域特性に応じた対応をとるのならよいと思います。
 そこで、補正予算を編成する際に、市区町村の実情も調べていると思いますが、各自治体の取り組みへの意向について、どのように把握をしているのか伺います。

○中山高齢社会対策部長 この事業は、区市町村が主体的に実施する事業のため、今回の補正予算の計上と並行しまして、取り組み意向を確認してございます。現在までのところ、二十三区二十六市五町すべての区市町で、実施する見込みとなっております。

○中村委員 各自治体で積極的に取り組む意向とのことで、安心しました。とはいえ、本来こうした取り組みは、節電がいわれることしだけの、しかも熱中症対策だけではなく、常日ごろから地域の支え合い、見守りなど、地域包括ケアの取り組みとしてあるべきものです。
 日中の暑い時間帯にサロンなどに集まってもらう取り組みは、節電効果があるだけではなく、高齢者の孤立防止という観点からも有効です。ただ、シェルターは商店街の空き店舗や、都営住宅の空き部屋等を活用するようですが、都市整備局と協議して、常設の高齢者の居場所を設置したり、また、都営住宅の集会所も、都営住宅の住民だけではなく、地域住民にも開放していくことも検討できないかと考えます。
 福祉保健局も、介護保険制度の地域支援事業だけでは、十分な見守り活動ができない現状に対応して、都独自事業としてのシルバー交番を制度化し、地域包括ケアを拡充しようとしたことは評価しますが、まだ活用する区市町村はそれほど多くないため、課題の解決に引き続き取り組んでいただきたいと思います。
 以上、さまざま述べましたが、高齢者の見守りや居場所づくりのような取り組みは、ことしの熱中症対策としてだけ取り組むべきではなく、継続的に通年で行うべきだと考えますが、ご所見を伺います。

○中山高齢社会対策部長 ひとり暮らし高齢者など、地域で安心して暮らし続けるためには、これらの方々を社会全体で見守り支える体制の強化が重要でございます。都は、これまでも区市町村に対し、民生児童委員や自治会、町会などによる高齢者の見守りや、高齢者が気軽に立ち寄ることのできる地域のサロン、ふらっとハウスの整備などの取り組みを包括補助により支援しております。
 さらに昨年度からは、お話のありましたシルバー交番設置事業によりまして、地域における支援拠点の充実を図っております。また、今回の熱中症対策事業におきます涼をとれる交流スペースは、事業終了後の十月以降も、地域の高齢者が集うサロンとして活用することが可能でございます。今後ともこうした区市町村の取り組みを支援することにより、高齢者の見守り体制の充実に取り組んでまいります。

○中村委員 ご答弁ありがとうございました。
 先ほども述べましたが、熱中症対策を含めて、高齢者の居場所づくりには、都営住宅の活用が有効だと思います。都営住宅は高齢者や障害者を含めた低所得者対策であり、福祉政策でもあります。施設の整備が伴うため、都市整備局が担当していますが、福祉保健局とも、より連携を強める必要がありますし、そもそも都営住宅の担当部門は、単なる大家の役割ではなく、福祉的な視点で都営住宅を活用する政策を実施することが必要です。この場に都市整備局はいませんが、東京都全体に対して要望しておきます。
 また、高齢者だけではないにせよ、とりわけ地域における高齢者の孤立が懸念されていますが、その対応により、熱中症も含めて孤独死を防ぐことにもつながります。
 先週の本会議の一般質問でも、都知事の選挙公報を引用しましたが、認知症ゼロ、寝たきりゼロ、孤独死ゼロのトリプルゼロ社会を東京ルールで実現しますと、知事自身が宣言しているわけです。こうした政策を取り組むと知事が決意していることは、高齢者施策をさらに都政で進めるよい機会になると思います。
 この間、震災対策で大変お忙しいことと思いますが、高齢化の課題は、熱中症に限らず喫緊の課題ですので、ぜひともこの東京ルールの実現を目指して取り組むことを要望して、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○三原委員 重複しないようにという委員長のご指示もありましたんで、今、節電のお話出ましたけど、ちょっと別な観点からもう一度節電のことをお伺いしたいと思うんです。
 きのうのこの委員会では、自家発電装置の設置について大変熱心な議論がありました。きょうの福祉保健局所管の補正予算の中にも、自家発電装置を設置する補助金等が計上されていますが、そこで今のご質問にもあった節電のことを絡めてお尋ねしたいと思うんですけど、実は今度の大震災で、福島原子力発電所の事故も含めてでしょうが、東京地域への電力の供給が非常に少なくなり、突然計画停電ということが実施され、二十三区では、足立区と荒川区、多摩の地域もございました。そこで、大変な社会的混乱が起きて、特にこの福祉保健局の関連していることでいえば、病院とか、医院、あるいは歯科医院、あるいは福祉施設、そういうところで、大変お困りになり、石原都知事も急遽、足立区内の病院にその実態を見るためにお出かけになったりいたしましたが、大変な混乱でございまして、再びそういうことがあってはいけない。特にこれはもう命にかかわることですから、何としても、我々も理事者側もしっかり対応していかなきゃいけない、こう思います。
 そういう中で、自家発電というものが出てきているんだろうと思いますけれども、幾ら自家発電のことをやっても、需要が供給を上回れば、突然、大停電が起こると、こういわれているわけですので、したがって、節電ということ、今お話がありましたが、そういうことをしっかり今からやっていかなきゃいけないんだというふうに考えてます。
 福祉保健局の方でも、福祉保健局が直接所管をするところ、さらには、指導をしているところといいますかね、そういうところも含めて、この四月以来、節電についてかなり積極的に対応してきておられるというふうに聞いておりますが、その辺の具体的な計画はどういうふうに進んでいるでしょうか。

○日置企画担当部長 福祉保健局は医療施設や福祉施設など、都民に直接サービスを提供する施設を中心に、約百五十の関連施設を所管しております。職員が数名の事務所から、利用者、職員合わせまして一千名を超える入所施設まで、その規模や性質はさまざまでございますが、この夏の深刻な電力不足を乗り越えるためには、局が一丸となってこれに取り組んでいく必要があるというふうに考えております。
 このため、四月から局の部長会、それからそれぞれの事業所長を集めまして、数回にわたって都の方針、それから国の動向を周知いたしまして、節電意識の徹底を図っております。また、担当者説明会も随時実施するなど、迅速な情報の伝達、それから知識の共有化の促進を図っているところでございます。
 さらに、より実効性のある取り組みを行うために、電力需要の多い、いわゆる大口需要家、これに該当する施設につきましては、コンサルタントを導入いたしまして、専門的な知見に基づいた節電対策に取り組んでいるところでございます。

○三原委員 ほかの局の場合と違って、人の命、あるいは身体の安全ということにかかわっている局ですので、節電を簡単に求めていくというのは、事務方としてなかなか大変だろうなというふうに、私も想像いたします。
 今、百五十施設ぐらいのお話が出ましたけど、中には制限緩和措置が受けられるような施設もあるんだろうと、こう思いますけれども、いずれにしても具体的にどういう節電計画を立てて、どういう指示を出していくかというところが一番重要なんだろうと思います。もう少し具体的に、節電計画について、こういう対応をきちっとするというのを述べていただきたいと思います。

○日置企画担当部長 都は、事務所系施設につきましては、民間の取り組みを牽引するという観点から、国の方針に一〇%を加えた二五%の削減を目標にしております。
 こうした方針を踏まえまして、まずは職員が使用する事務室等におきましては、照明の削減、それから冷暖房設定の温度の変更と、これによりまして節電を徹底することとしております。
 また、制限緩和対象となります重症心身障害児施設などにつきましては、サービスに十分配慮しつつ、共用部分の照明の消灯、あるいはエレベーターの稼働台数の見直し、それから熱源機器の見直しと、こういうものを実施してまいります。
 制限緩和対象とならない大規模施設、これにつきましては研究施設などございますが、検査時間帯の見直し、あるいは検査方法の工夫や、冷蔵庫とか冷凍庫、これを集約化等を行いまして取り組んでまいりたいというふうに思っております。
 また、大口の需要家には当たりませんが、いわゆる契約電力が五百キロワット未満の施設でございますが、しかしその中でも比較的大きい施設、これにつきましては、常時電気の使用量を計測する監視装置というもの、ある目標を設定しておきますと、それを超しますと警報が出るというような設備でございますが、そういうものを新たに設置してまいります。
 これらの対策によりまして、本来の使命を十分果たしながら、この夏の厳しい電力危機、これを乗り越えてまいりたいというふうに考えております。

○三原委員 なかなか細かくご計画のようで、その努力には敬意を表します。ただ、先ほど申し上げましたように、人の命と、あるいは身体の安全を確保するという大きな職務は、福祉保健局の中にありますから、そういう意味で、先ほどもちょっと質問がありましたように熱中症患者が出るとか、あるいは施設内での対応が十分できなかったとかいうようなことがありますと、何か最近こういう人を節電弱者というんだそうですけど、そういうことが発生してはいけませんので、万全を期してもらいたいと思います。
 特に七月一日からは、この電力抑制期間がスタートしますから、局を挙げて、しっかりと対応していただくと同時に、我々も含めて再び計画停電とか、あるいは突然の停電というようなことが起きないように、万全を期していくということが大変重要だと思いますので、引き続いて努力をお願いしたい、こう思う次第でございます。
 そこで、次に、やはりこれもちょっと重複してます。先ほどの質問で、今度の東日本大震災で東京都が支援した患者さん等の受け入れの報告がありました。ご質問にあったように、透析患者さんの受け入れ等は大変スムーズにいったんだと、私は認識をしているんですが、ご尽力大変ありがとうございました。
 ただ、そこで私は一点だけご質問になかったことでですね、私が新たに理事者側にお尋ねしたいんですけど、要介護者、いわゆる高齢者の施設等に入居してる方、あるいはまた自宅で介護支援を受けているような方、そういう方が岩手、宮城、福島の周辺の施設に、あるいは避難所に避難された、また、福島の第一原子力発電所の事故に伴う避難をされたというような方があるわけですが、この発災直後の、要介護支援者と思われるような人たちに対して、東京都はどういう支援をしようという体制をとられたのか。その点を伺いたいと思います。

○中山高齢社会対策部長 お答えいたします。
 今般の東日本大震災により、被災地の特別養護老人ホームや、介護老人保健施設の多くが、施設として使用できなくなったり、多くの利用者や職員が犠牲になるなど、壊滅的な被害を受けております。
 こうした状況を踏まえ、都では、震災発生後、まず都立の東村山老人ホームで施設入所者の受け入れ枠として百名程度を確保したところでございます。
 次に、災害救助法に基づく受け入れ要請に応じるため、都内の特別養護老人ホームや介護老人保健施設等での受け入れ可能枠の調査を行っております。都立施設と民間施設とを合わせた都内の受け入れ枠は、合計一千百八人でございました。実際は、先生のお話にありましたように、近隣の地域への避難が多かったこともありまして、結果的には国からは受け入れ要請はありませんでした。
 それから都内へ自力で避難されてきた方々に対しましては、施設の同意を得た上で区市町村の介護保険担当課や、都が設置した避難所を通じて、受け入れ可能な特別養護老人ホームや介護老人保健施設に関する情報提供を行っております。
 これらによりまして、都内では発災後から現在まで、二十八施設におきまして四十七名の要介護高齢者などの避難者を受け入れているところでございます。

○三原委員 千百人からの要介護の対象者を受け入れるような準備を整えたということは、大変なご尽力で、よかったと思います。ただ、確かに岩手あるいは宮城、福島から、高齢者の、特に要介護対象の方が東京まで移動してくるというのは物理的にも肉体的にも大変厳しいものがありますから、東京まで来ないで途中でとかいうことになったのかなというふうにも思いますから、これは利用の要望がなかったことは、やむを得ないと思います。
 ただ、たまたま岩手、宮城、福島という、東京から見るとかなり遠方で災害があったから、こういうことだったんでしょうけど、すぐ近くで、同じような大災害があれば、東京が千人規模の要介護者の受け入れができるということが、これから先に大変参考になること、あるいは教訓になることだと、こう思いますから、今回の対応の仕方をしっかり、後々まで、マニュアルとしてといいますか、残していただいて、もし不幸にして将来、そういう大災害が出たとき、東京が、なかなか手の届かない要介護者に手を差し伸べられるということが極めて重要だと、こう思いますので、そこを重ねてお願いしておきます。
 さらに、この答弁の最後の方に、東京の親戚、知人等を頼って避難をしてこられた方たちの中で施設に入りたいという要介護者、全部で二十八施設で四十七名ですか、受け入れたというふうにご報告がありましたが、実はこの点で私個人がちょっと経験したので参考に申し上げて、ぜひ対策を立ててもらいたいと思うんです。
 この方は福島の原子力発電所の事故に伴って避難をされました。たまたま十キロ圏内におられた方で、まず近くへ避難をされ、さらにどこかもう一カ所避難され、最終的には東京の親戚を頼るしかないということで、それも偶然に千葉県の方の施設が特別な配慮をもって避難者を受け入れましょうって迎えに行った車、バスに運よく乗せていただけて、しかし、直接は福島から千葉に向かってこれないので、日本海側へ出て関越道でやっと千葉まで帰ってきたと。二十時間ぐらいかかったようです。そこで東京の親戚と連絡がとれまして、すぐ迎えに行って、東京に連れてきたんですけど、要介護の方ですし、その娘さんの方、やっぱりこの方も六十過ぎている方で、すぐ介護の手が差し伸べられるような状況にはないわけですね。
 そこで、私に相談がありましたから、とりあえず施設に相談したところ、区の福祉課と相談してもらわないとすぐ受け入れられないような話があり、後日、この福祉の人と相談したら、都との間でまだ調整がよくついてませんというようなことをいうんですね。
 しかもタイミングが悪いことに、三月の十九日が土曜日で、二十日が日曜日で、二十一日が祝日で、三日間お役所が、まことに失礼ながら休みのときに、十九日の朝、避難してこられたものですから、三日間役所の動きがとれない。災対本部の方なんかは出ているんですけど、一要介護高齢者をどう処置するかというのは、災対本部の人じゃどうにもならないんですね。
 そこで、ご家族も困っておられましたので、とりあえず知り合いの病院に患者さんということでですね、入院させていただいて、その間に、これはもう施設には入れないだろうから、近所にアパートを借りて、それもできるだけバリアフリーの体制のあるところで、かつ介護ベッドとかですね、そういうものも用意をして、そして、そのお年寄りを受け入れようというふうにご親戚の方は段取られて、結局、病院には約三週間いて、健康も回復して、もう大丈夫ですというので出てこられました。考えてみると、それはたまたま、そういう病院に入ったりして対応処置ができましたが、東京へ直接避難された方で、そういう要介護の高齢者などがおられたときに、行政と、そして施設側とが、もうちょっと緊密な連絡になってないと、対処できないなということを感じました。
 で、それはもう三月十九日ですから、三月の終わりまでいってませんが、こういった先ほどお話あった四十七人からの方が個人的に施設に入られたというのは、四月ぐらいからの話だと思いますけれども、もうちょっとその辺を、都と、市区町村と、そして高齢者施設とが、連携を密にしてやっていてもらわないとだめなんではないかなと思うんですが、今回のケースでいうと、どうだったでしょう。

○中山高齢社会対策部長 震災発災直後から、都は、区市町村や入所施設など、介護サービス事業者に対し、速やかな情報提供を行うとともに、都内避難所ごとに相談窓口を設置することにより、避難者からの問い合わせや相談に応じ、必要な介護サービスにつなげてまいりました。
 しかしながら、お話のありましたとおり、親戚宅等に個々に避難された要介護者につきましては、避難所の方々と比べ、必要な情報が行き届かなかった面があると思っております。
 都はこれまで避難者の了解を得た上で、都営住宅等に入居した避難者の名簿を、区市町村に二度にわたり提供してまいりました。その中には、高齢者や障害者など、要援護者の情報も含まれておりまして、こうした方々に対しましては、地域の包括支援センター等による支援を区市町村に働きかけているところでございます。
 また、今後は、区市町村や地域の社会福祉協議会の協力を得まして、高齢者サービスについて記載したリーフレットを作成し、避難高齢者に対して戸別訪問により配布するなど、地域の高齢者が孤立化しないよう、区市町村等と連携を深めまして、きめ細やかな情報提供に努めてまいります。

○三原委員 今度の場合、最大の難点だったのは、津波の被害を受けられた方も、あるいは原子力発電所の事故で避難をされた方も、いわゆる健康保険の被保険者証とか、介護保険の被保険者証とか、そういうものを持ってきておられない。で、津波にあったところなんかは問い合わせようにも行政の機能がないと、こういうことがあって、じゃああとの支払いとかどうするのというような問題もあったりして、行政と施設側との間の話がうまくいってなかったというようなことを、私は想像してます。
 したがって、今後もそういうことはあり得るわけですから、そういう場合はどうするんだということを、やっぱり都と市区町村とがよく話をしておいていただいて、津波で流されたとか、原子力発電所で避難したとかいうのは、もう後で見れば一目瞭然ですから、そういう対応はもうちょっと親切にというか、臨機応変にやってもらうということが大切だと思います。
 それからもう一つは、やっぱりそういう相談窓口がどこにあるんだろうというのがわからないわけですね。だから、高齢者の方、あるいはまた障害者の方等の施設への入居は、区役所のどういう窓口というようなことを、もうちょっといろんな報道機関等を通じて、広く都民の皆さんに知っていただくように、局として働きかけていく必要があるなと、こういう気がいたします。
 いろんな震災のニュースは、毎日、連続的にやってますけど、そういうちょっと、ほんとは一番知りたいと思っているところのことは、大変だとは報道しますけどね、ここに相談すれば解決しますよという報道がなかなかありませんので、皆さん非常に困っていたんではないかというふうに思って、福祉保健局挙げて、被災された皆さんへのご支援は非常にしっかりやっていただいて、そこのご尽力には敬意を表する次第ですが、要介護者、高齢者も身障者も含めて、その部分が若干、今回は初めてのケースもあって、手が届かなかったかなという気がしましたので、あえて質問をし、お願い申し上げておく次第です。
 終わります。

○小磯委員 東日本大震災に対しましての、この福祉保健局のこれまでの全力の被災者支援に、心から敬意を表する次第でございます。
 何回か質問がございましたが、被災者の心のケアの取り組みについてお伺いさせていただきます。
 昨日のこの委員会で、病院経営本部の質疑がございました。その中で、栗林委員より、自分の友人の他県の精神科医の方が、やはり同じように東北の方に心のケアで派遣で行ってきたと。その際に、東京のこころのケアチームが、大変すばらしく、レベルが高くて、ほかのチームのリード役を果たしてた、ほんとにすばらしかったですという報告があったということで、栗林委員から話がございました。
 私もその話を聞いて、東京都のそうしたことについて、大変頼もしく思った次第でございます。私も五月には、岩手そしてまた宮城の方に行ってまいりました。大変な被害を受けておられて、ほんとに津波の恐ろしさ、そして、これまでの想定を超えた、そういったスケールの津波で甚大な被害を受けていたわけでございます。
 専門家によりますと、被災地では津波によるショック、またその後の長期化する避難生活の中で、心のダメージをなかなかいやせずにいらっしゃるケースも少なくないということでございます。眠れない方、また悲しみが大きくて生きる気力のわかない方などなど、本当にさまざまな心のケアが必要とされております。また、こうした不眠不休で支援に当たっているそういう職員の皆さんも、みずからが被災して支援を必要としているというふうに伺っております。
 東京都は被災地支援の一環で、東京都こころのケアチームを陸前高田市に派遣しているということでございますが、その取り組み状況と、それから今後の見通しについてお伺いしたいと思います。

○熊谷障害者医療担当部長 厚生労働省及び岩手県の依頼により、三月二十三日から、東京都は、東京都こころのケアチームを、陸前高田市に派遣しております。医師、保健師、看護師、精神保健福祉士などの多職種チーム、合計二十五班、百九十三名を派遣しております。
 派遣元機関としては、都立の精神保健福祉センターや都立病院だけではなく、東京都医師会及び東京精神科病院協会のご協力により、十一もの民間病院も参加していただいております。
 現地での活動は、他の自治体からの応援による保健師チームや、地元の社会福祉法人などと連携し、避難所などを訪問して、被災者の相談を受けるほか、仮設診療所での外来診療を実施しております。特に陸前高田市は、市職員の約三分の一が死亡もしくは行方不明という深刻な状況にあり、市職員や病院職員など、支援者側の負担や疲労も大きいことから、現地の要請を受け、ストレスチェックやカウンセリングなども実施いたします。
 現在、岩手県では、今後の心のケア体制を含む復興計画などを策定中であり、現地ニーズに合わせた形で支援を継続してまいります。

○小磯委員 今お話のように、職員の皆さんもそういう中で頑張っていただいて、それがまたそういう大変な心のケアが必要だという状況でございます。被災者の支援ということはこれから継続していただくということで、またその被災地ばかりでなく、東京都内にも、被災者の方が多数来られておられます。東京ではいち早く東京武道館、また味の素スタジアムなど、大規模避難所を設け、この方々の心のケアも重要でございます。特に、精神症状がある場合、大規模避難所では対応が難しいこともあったと思いますが、都はどのような支援体制をとったのかお伺いいたします。

○熊谷障害者医療担当部長 都は、三月十七日から順次、東京武道館、東京ビッグサイト、味の素スタジアムなどの避難所を設置し、避難者の受け入れを行ってきました。都の設置した避難所には保健相談室が設けられ、保健師などに気軽に相談できるようにいたしました。
 また、地元医師会などのご協力もいただき、医師による巡回相談も実施し、より専門的な相談に応じられるようにいたしました。さらにそのうち、特に精神面の専門的な支援が必要なケース、例えば、環境の変化により不安などの症状を強く訴えるなどのケースについては、三カ所の都立精神保健福祉センターの医師、精神保健福祉士などの専門職が、保健相談室と連携し、避難所への訪問相談などの支援を行いました。都内の避難者に対しては、今後とも、保健所や区市町村、医療機関などと連携し、専門的な支援を行ってまいります。

○小磯委員 今回の都議会の一般質問でも、我が党の橘議員の質問に対して、避難者の方々が、都営住宅などに入居された後も、福祉総合相談窓口を新設し、支援していくとの答弁がございました。そのような相談窓口が、大規模避難所での経験を生かして、必要に応じ、精神保健福祉センターのような専門機関に円滑につなぐなど、被災者が安心できる支援を継続をしていっていただきたいというふうに思っております。
 続きまして、災害備蓄物資についてお伺いいたします。
 都では、災害用の備蓄物資としてアルファ化米、クラッカーなどの食料や、生活必需品を備蓄しております。都において発災した場合、これらの物資は避難所へ運ばれるわけでございますが、都の災害時に備えた備蓄体制、特に食料備蓄の考え方について、まずお伺いをいたします。

○藤田生活福祉部長 都では、東京都震災対策事業計画に基づき、毛布やアルファ化米など、避難所生活者のための物資を購入し、備蓄しております。これらの備蓄物資は、都が管理する二十一カ所の倉庫で保管しておりますほか、避難所の運営主体でございます区市町村が管理している倉庫に委託をしております。
 食料備蓄に関しましては、避難一日目の必要量は、区市町村が独自に備蓄をし、二日目の分は、都が備蓄しているものを区市町村の要請に基づき、輸送することが基本となっており、都と区市町村の備蓄分を合わせまして、被災後二日目までの避難者用の食料を備蓄することとしているものでございます。

○小磯委員 今、一日分は区市町村、そしてまた一日分は都が区市町村の方にお届けをすると、そういうことでございますけれども、今回の東日本大震災における課題の一つとして、いわゆる交通網が大変な困難さがあったという、そういうことだったと思います。道路の崩壊とか、また、ガソリン不足、これは被災地だけでなく、この東京都内でもそういったことがいろいろと問題になったわけでございます。
 そういった意味で、物資をしっかりと区市町村に届けるという点では、大変これは、今回の東日本大震災を教訓にして、やっていかなきゃいけない、こんなふうに思うわけでございます。
 今回の震災を踏まえ、都が被災した場合に、都内の避難所に物資が確実に届くよう、災害時の備蓄、輸送体制を検証し、強化すべきと考えますが、所見をお伺いします。

○藤田生活福祉部長 都が管理してございます備蓄倉庫は、区部東部に多く立地していることなどから、現在、区市町村が管理する倉庫への分散備蓄を、順次進めているところでございます。今回の東日本大震災の経験を踏まえますと、首都直下型地震により都が被災した場合、道路の損壊や遮断等により、物資の輸送がかなり困難になることが予測されますことから、発災直後、物資が円滑かつ確実に避難所へ届くよう、備蓄体制を見直す必要があると考えております。
 このため、都が管理する倉庫で保管している備蓄物資と、区市町村に寄託している物資の品目や割合など、災害時の備蓄体制及び輸送体制を緊急に検証し、避難所により近い区市町村への分散備蓄をさらに推進することで、備蓄搬送体制を強化してまいります。

○小磯委員 ぜひとも早急なる見直しをして、体制の強化を図っていただきたいというふうに思っております。
 今回の震災において、現地の避難所では、食物アレルギー、また人工透析を受けている方が、食べられるものがなく苦労されたと伺っております。アレルギーの子を持つ母親らでつくる患者会、そういった代表の方が、やはりこの今回の大震災を受けて、これは大変だということで、全国の患者会の皆さんにメールを送って、被災者の患者への支援を求めたようでございます。
 岩手県の方だったんですけれども、それで、十日後にその岩手県の方の県の窓口あてに送ったりとか、窓口に届けたり、そういうことをされたそうですが、十日後に県の物資集積所を訪ねると、支援物資が積まれたままだったと。ニーズがないという理由で、アレルギー対応の非常食料が配送されていなかったそうなんですね。そこで、代表が食物アレルギーの患者は一定の割合でいると説明すると、県の担当者は把握するだけの余裕がないと、そんなふうに答えたということでございました。
 そういったことで、行政側の支援やルールづくりが必要だということでございまして、大きな地震とか災害が起きるたびにアレルギー対応食品の備蓄とか受け入れ体制というのが問題になるわけでございますけれども、東京都におきましても、このアレルギーの方、または人工透析を受けている方の、そうした方々の食料等の備蓄については、本当にこれを機会に、真剣に取り組んでいただきたいというふうに思っております。
 そういうことで、避難所を設置する区市町村への分散備蓄を進める中で、一定割合、アレルギー食等も分散備蓄をすべきであると思います。都が被災した場合、避難所にアレルギー食等が確実に届くようにすべきと考えますが、ご所見をお伺いいたします。

○藤田生活福祉部長 現在、都では、食物アレルギーの方などへの対応といたしまして、ワカメ御飯のアルファ化米等を備蓄いたしまして、区市町村からの要請に基づき輸送する体制をとってございます。また、ワカメ御飯のアルファ化米を含めまして、区市町村寄託倉庫への分散備蓄を順次進めているところではございますが、区市町村への備蓄は、保管スペース等の状況もございまして、区市町村の了承を得て実施しているという状況がございますため、まだ一部の自治体では、現在のところ、ワカメ御飯のアルファ化米が備蓄されていないという状況がございます。
 委員ご指摘のとおり、一定割合のアレルギー食等を、あらかじめ区市町村に備蓄しておくことで、道路状況等に大きく左右されることなく、各避難所に、より確実に届けることができると考えられることから、アレルギー食等の分散備蓄の促進に向けまして、今後さらに、区市町村に働きかけを行ってまいります。

○小磯委員 ぜひとも区市町村の皆さんに、そういう必要性というものをきっちりと訴えていただいて、分散備蓄を進めていただきたいというふうに思っております。
 関連いたしまして、学童クラブに対する防災対策についてお伺いいたします。
 今回の震災や、また今夏の電力不足を踏まえまして、防災対策の充実が改めて求められております。都は、今回、保育施設に対して、防災対策の強化に向けた支援を行うと聞いておりますが、保護者が労働等により昼間家にいない小学生が、授業の終了後に利用する学童クラブについても、同様に非常時の備えが求められるのではないでしょうか。
 学童クラブは、九割が公設であり、また半数が学校内に設置されていますので、基本は施設管理者である区市町村や各学校において、防災対策が講じられるべきと思いますが、都としても、防災対策がしっかり進むように、取り組みを後押しすることが重要ではないかと思います。
 都は、学童クラブにおいても保育所と同じように、非常時への対応として、食料、毛布、節電グッズの備蓄や、通信手段の確保など、防災対策の必要性について設置者である区市町村などに呼びかけていくべきである、こう考えますが、見解をお伺いいたします。

○雜賀少子社会対策部長 学童クラブを利用する児童の安全確保のためには、非常時への対応は重要な事項であると認識しております。お話しのとおり、学童クラブは、多くが区市町村により実施されておりまして、実施場所も多くが学校内の余裕教室や、学校敷地内の専用施設、児童館など、区市町村の施設となっております。
 このため、都としましては、国が策定しております学童クラブのガイドラインを踏まえつつ、設置者である区市町村等に対して、災害時における利用者の安全確保に取り組みを働きかけてまいります。

○小磯委員 学童クラブの安全確保ということで、よろしくお願い申し上げます。
 続きまして、医療機関のライフラインの確保等についてお伺いいたします。
 私も本当にこの医療機関におきます防災対策については、代表質問、また決算委員会など、いろいろな委員会で質疑をしてまいりました。病院が災害時に診療機能を維持するためには、建物本体のハード、ソフト、そしてライフラインの確保が不可欠でございます。平成十七年の質疑では、当時の福祉保健局長から、病院における災害対策を充実していくという答弁がございました。その後、都では耐震化に関する補助制度を充実させ、ハード整備は着実に促進がなされておると思っております。
 さて、今回の大震災では、被災地の災害拠点病院の中には、ライフラインが被害を受けて十分に機能を果たせなかった施設もあり、そういったこともあって、橘議員が一般質問をしたところでございます。
 まず、ライフラインの中でも、自家発電設備を稼働させるための燃料について質疑したいと思います。
 病院において災害時に電力を供給する自家発電設備は、ライフラインの中のライフラインであり、自家発電設備を稼働するために、燃料は必須でございます。それは正確な病状の判断を行うために欠かせないMRI、またCTなどの検査機器や、電気がなければ稼働しない、そういったことで本当にこの燃料というのが大事になっていくわけでございますが、そこでまず、病院における自家発電設備の整備状況と、燃料の確保状況についてお伺いいたします。

○中川原医療政策部長 本年三月十三日に実施いたしました緊急調査では、自家発電設備を有している病院は、全体で七八・九%でございまして、内訳といたしましては、災害拠点病院は一〇〇%、救急告示病院は八三・四%、それ以外の病院につきましては七一・六%となってございます。
 また、保有する燃料による最大稼働時間につきましては、調査時点で三時間未満の施設が二八・九%、三時間から十時間未満の施設が三九・一%、十時間以上の施設が二九・九%というふうになってございます。

○小磯委員 今の調査のご報告を伺いますと、自家発電設備はある。しかし、燃料は、調査時点で三時間未満が二八・九%、約三割ぐらいが三時間未満ということでございます。そういった意味では、稼働時間が短い施設も少なくないというふうに思うわけでございます。燃料がなければ、せっかくの自家発電設備もその機能を発揮できないというわけでございます。
 東京都は、関係団体と、災害時における石油燃料の安定供給に関する協定を締結しているものの、今回の計画停電では、協定の適用外のため優先的な供給はなかったと伺っております。今後、燃料の安定供給に努めるべきであると、こう考えますが、いかがでございますか。

○中川原医療政策部長 都では、今回の計画停電に関連しまして、国及び東京電力に対しまして、計画停電の見直しを求めるとともに、医療施設等で使用する自家発電設備の燃料の確保を国に要求いたしました。
 今回以上の燃料不足の発生が懸念される首都直下地震や、東海、東南海、南海連動地震に備えまして、救命救急など、迅速な応急対応の生命線であります燃料の確保、燃料の安定確保に向けた取り組みを強化する必要があることから、発災時における燃料の調達のあり方につきまして、災害拠点病院等の診療機能維持などの視点、観点に立ちまして、国などとの役割分担を含めて幅広く検討し、本年十一月に策定する東京都防災対応指針におきまして、今後の方向性を示していくこととしております。

○小磯委員 しっかりとした対応指針をお願いしたいというふうに思います。
 先ほどから出ております計画停電でございますけれども、東京電力の発表では、計画停電は原則不実施ということでございまして、医療機関等については停電による影響をできる限り緩和するということでございます。ただ、二十三区はもう計画停電はしないということがはっきりとしているわけですが、多摩地域におきましては、やむを得ない場合は計画停電を実施すると、こういう発表が東電の方からされておるわけでございます。そういった意味では、多摩地域の医療機関においては、計画停電実施の懸念は完全には払拭されていないわけでございます。
 医療機関については停電による影響をできる限り緩和すると、そういうふうにいっておりますけれども、どの程度、こういう医療機関の停電、計画停電の影響を受けないようにするのか、どういう医療機関がそれから逃れることができるのか、なかなかその辺がはっきりしないわけでございますけども、今後の都の取り組みについてお伺いしたいと思います。

○中川原医療政策部長 都では、今回の計画停電に関連いたしまして、三月十八日に、地域的な不公平が生じている実態などをかんがみまして、国に対しまして、計画停電から電気事業法に基づく利用規制へ移行することなどを求める緊急要望を行ったところでございます。
 今回の補正予算では、計画停電や大規模停電などが発生した場合にも、病院が診療機能を維持できるよう、自家発電設備の新規整備や、増設に取り組むすべての病院を対象といたしました補助制度を創設することといたしました。
 また、今後引き続き医療機関等に対しまして、節電や省エネなどに取り組むよう普及啓発に努めるとともに、万が一計画停電が実施される場合には、多摩地域の病院ができる限り診療機能を維持できるよう、停電による影響の緩和につきまして、庁内連携を図りながら、関係機関に働きかけてまいります。

○小磯委員 今回の予算に自家発電設備の新規整備、増設についてあるわけでございますが、やはりちょっと、実際つけて稼働するにはしばらく時間かかりますよね。七月から大変電力需要もふえるわけでございます。そういった意味で、この停電による影響の緩和について、庁内連携を図りながら関係機関に働きかけていくというご答弁でございますので、その点ぜひともよろしくお願いしたいと思います。
 次に、医療機関の防災訓練についてでございますが、平成十八年に、代表質問で災害発生時に多数の傷病者を受け入れるなど、重要な役割を担う災害拠点病院については、ライフラインの停止を想定した訓練を実施するように働きかけるべきだという質問を行いました。その際、ライフラインの中でも、水の確保が重要であることから、順次、応急給水訓練を実施していくという答弁がございました。その後の取り組み状況についてお伺いいたします。

○中川原医療政策部長 都では、平成十八年度からすべての災害拠点病院を対象といたしまして、水道の停止を想定しました応急給水訓練を定期的に実施しております。具体的には、東京都水道局と合同で、給水車から受水槽への給水に加えまして、より効果的に給水が行えるよう、消火栓を活用した応急給水訓練を実施しております。今後、今回の大震災を踏まえ、水道局と連携し、より実践的な応急給水訓練の実施に努めてまいります。

○小磯委員 この消火栓の水というのも、しっかり、飲める水でございますので、こうしたことについて、活用して訓練を実施していくというのは大変大事なことだと思いますので、よろしくお願いします。
 ある新聞が、この四月から五月ですね、拠点病院に対してアンケートを実施しております。災害拠点病院に対して、食料とか医薬品とかのアンケートを実施しております。東京の食料、また医薬品については、大方備蓄についてはしっかりとしているということでございます。
 ただ、その備蓄に対する考え、いわゆる食料とか医薬品の備蓄に対する考えとして、なかなか、今備蓄しているんだけれども、不足しているんじゃないかとか、目安が不明であるとか、また予算や倉庫が不十分だということで、必ずしも十分だと思わないという方が、四十三の東京の災害拠点病院がアンケートに答えた中で、二十二の病院がやはりまだ不足だというふうに考えているということの回答が出ております。
 そういった意味では、今後ますます、こうした災害拠点病院、また、いわゆる救急医療センターにおける災害についての食料、医薬品、また燃料の備蓄について、本当に頑張っていただきたいというふうに思います。
 以上でございます。

○田中委員 今回提出された補正予算のうち、電力危機突破のための緊急対策で、医療面の影響について、人と施設の面についてスポットを当てて質疑をさせていただきたいと思います。
 まず、人の面でありますが、在宅療養の患者緊急等対応支援事業についてをお聞きしたいと思います。
 残念なことですが、四月七日には、この東日本震災の余震と思われる地震の後、東北電力管内の地域で停電となっている時間帯に、山形県の尾花沢市というところで、人工呼吸器と酸素濃縮装置を使用中の患者が死亡する事例が発生をしたということであります。私たち、都内で実施された計画停電では、幸い死亡事故は発生しなかったということをお聞きしました。
 そこでまず、この計画停電に際して、都内で人工呼吸器を使用している患者に対して、どのような対応が今回の震災後なされたのか、わかる範囲で伺います。

○高橋医療改革推進担当部長 在宅で人工呼吸器を使用している患者への対応といたしまして、東京電力では、震災以前から、患者に対して代替電源の準備をお願いするとともに、計画停電の際には、希望者に対して発電機の貸し出しを実施しております。
 また、医療機器メーカーにおきましても、日ごろより外部バッテリー等の予備電源の保有を患者に勧めるとともに、今回の対応におきましても、医療機関等を通じて患者の状況を把握し、必要に応じて代替機器の貸し出しなどを行っております。
 さらに、都では、これまで保健所等を通じて、災害時の備えのポイントを記載した手引の配布や、停電時に東京電力から電話連絡を行う仕組みへの事前登録の働きかけなども実施してまいりました。今回の計画停電に際しましても、医療機関や区市町村を通じて、改めて注意喚起を行っております。

○田中委員 今のを聞くと、これまでの東電との取り組みや都の取り組みで事なきを得たということでありますが、さらに各区にも、一応、現状をどうであったかということを、二十三区でありますが、聞いてみました。これは足立区では、十六日から十八日、二十二、二十三日、足立区の一部地域で三時間ずつ計画停電がありました。
 その中で、これはALSの難病患者でありますが、予備のバッテリー、酸素ボンベもない方が一人いたそうであります。しかし、これは足立区の区の職員が、車のシュガーソケットから電気をとって一命を取りとめたとのことで、被害としては上がってこなかったということであります。
 いっておけば、この車のシュガーソケットからとる、もしくはバッテリーからとるのは、これは正式な方法ではないのでお勧めはできないというか、本当は医療機関としてはだめなんですが、この当時、緊急のことということでこの職員がやったということでありました。このようにして、多くの区の職員や、また現場の人、また先ほどいった家族や患者の人たちが事前の準備をして、何とか乗り越えられたということ、この点だけは喜ばしいことではあるんですが、実際、今回この取り組みがあったとはいえ、先ほど小磯先生からもありました、計画停電が、特に多摩の地域は、あるやもしれんという中で、この夏を無事に乗り切れるかどうかというのは未知数であります。
 この計画停電や、万が一の突発的な停電など、これまで経験したことのない電力状況に加えて、在宅の人工呼吸器患者は、安全・安心を求めているわけであります。この確保に万全をきたすことが重要となってきます。
 そこで、今回、この事業がつながってまいりますが、事業における無償貸与の対象などについてを具体的に伺っていきたいと思います。

○高橋医療改革推進担当部長 今回の緊急事業では、在宅で人工呼吸器を使用している患者に対して、非常用バッテリーや自家発電装置、蘇生バッグ、足踏み式吸引器などを、医療機関を通じて無償で貸与するものでございます。これらの貸与機器は、医療行為と密接にかかわることから、医師の判断を前提に対応することを考えております。
 対象患者につきましては、難病患者や重症心身障害児者が多くを占めておりますが、今回は人工呼吸器で生命の維持を確保している患者を、電力危機から守るという観点から、疾病にとらわれず、高齢者などを含めた在宅療養患者を対象としております。
 また、貸与機器のうち、非常用バッテリーにつきましては、計画停電時に、一日で一クール三時間を二回実施された地域があったことから、患者が最低でも六時間以上、電力を確保できるよう想定しております。

○田中委員 最初の質問に、お答えがありましたが、私も都がこれまでどう取り組んできたのかと思って、調べました。これは、先ほどいった災害時の手引き、一応このようなものを震災前に準備をして、難病等で在宅人工呼吸器などを使用している方へということで、対応があったんですね。この中にもしっかりと外部バッテリー、また、今回あるさまざまなチューブや予備の人工呼吸等々もろもろあったんですが、やはり無料で貸してくれるとはいえ、現場はこれまで徹底がなされていなかったということが明らかになり、それに対して今回、徹底して、難病患者は人数がわかっておるんですが、さらに加えて、重症心身者も含めたすべての都の属する人たちに、無料で貸与するということであります。
 これは、国がやっておらず、都が独自で今回決めたということで、東京都の取り組みとしては責任ある行動を示して、大変に喜ばしいことであります。同時に、この高齢化社会が成る中で、高齢者、特に在宅で医療を必要としている人にも、さらに対象を広げていくことも必要であるとも感じております。
 既に、真夏の日を記録して、東電が想定している使用電力が更新されるなど、患者や家族の不安は高まっていると思っております。一刻も早くこの普及をし、安心させていただきたいと思っております。
 その中で、患者や家族に対して、この取り組みを速やかに、確実に周知して、これまで、せっかくこういうのが、手引がありながら、まだ行き渡っていなかったこの現状を解消する必要があると考えておりますが、どのように取り組んでいくのか伺います。

○高橋医療改革推進担当部長 今夏の電力ピークを目前にいたしまして、患者の安全・安心に万全を期すためには、さまざまな関係機関から幾重にも重なった周知が必要と考えております。そのため、患者を診療している医療機関のみならず、医師会、医療機器メーカー、難病の拠点病院や協力病院、区市町村など、さまざまな関係機関に幅広く周知を徹底いたしまして、患者や家族に対して確実に情報が届くよう努めてまいります。
 また現在、医療機器メーカーに対する在庫状況の把握や協力を依頼しているところでございまして、できるだけ速やかな対応に向けて体制を整えてまいります。

○田中委員 先ほどの足立区の例も、あの例もバッテリーを、予備を探したんですけど、やはり急遽のことで、予備がなかったということで、現在は震災後百日を過ぎて、大分メーカーの方も、その対応をしていただいて整っているということでありますので、一日も早く、東京都内のすべての要望している方に行き渡るようにしていただきたいと思います。
 最後に、これは冒頭に述べた、山形で亡くなってしまった事例なんですが、電気が必要ない酸素ボンベも、実は家に併用をしておったということであったんですが、停電時に切りかえていなかったということも後ほど判明しました。今回は、機器の普及とともに、医師の使用方法についての患者、家族への指導というのも、大きな一つの事業となっておりますので、先ほども説明していただきましたがぜひともこのように機器があったとはいえ残念なことに亡くなってしまった、このような例がないように徹底的に指導していただきまして、普及を一日も早く進めていただきたいことを要望して、次の質問に移りたいと思います。
 次は、物というか施設の面でありますが、病院における電力の確保についてであります。先ほど小磯先生が質問しましたので、重なるところは省いていただいて結構でありますが、質問に移りたいと思います。
 さきの代表質問の中で、この電力の確保について、都は計画停電に先立ち、すべての病院を対象に、自家発電装置の有無とその稼働時間について緊急実態調査を実施し、その結果、約八割の病院が整備をしていたとの答弁がありました。
 しかし、これ、裏を返せば、東京が停電したならば、病院の二割が診療停止になるということであります。最初、私も聞いたときは、八割、大分もう自家発電があるんだなと思ったんですが、二割停止してしまうということが裏返しにあります。さらに、この答弁の続きでは、稼働時間は、電力供給範囲などによりさまざまであったといった話もありました。
 そこで、震災直後の計画停電は、一回おおむね三時間ほどだったと思いますが、自家発電装置があり、稼働時間が三時間未満、つまり計画停電の中で停電をしてしまうという病院はどの程度あるのか伺います。

○中川原医療政策部長 自家発電設備等の実態調査につきましては、計画停電に先立ちまして、停電に伴う病院の医療機能への影響を把握するため、三月十三日に都が緊急に実施したものでございます。都内六百四十六病院すべてに調査票を送付いたしまして、五百三十五病院から回答を得てございます。
 自家発電設備についての調査内容は、設備の有無、燃料の種類、貯蔵量及び稼働可能時間でございまして、自家発電設備があると回答した病院は、約八割でございました。そのうち、稼働可能時間が三時間未満の病院は、約三割でございました。

○田中委員 きのうの病院経営本部の中でも都立病院の話もありましたが、この震災直後に、都内で実施された計画停電によりまして、多くの医療機関が診療機能を縮小するなど、そのようにして何とかここを乗り切ったということも聞いております。
 今の数を見ますと、東京全体が停電したら、病院数が約六百五十といいましたから二割、つまり百三十の病院が停電をする計算になります。東京じゅうがすべて停電するということはあり得ないとは思いますが、想定としては、その数が出てまいります。
 さらに、今答弁してもらいました停電が三時間を超過したら、さらにその三割であります百から百五十近い病院が停電をすることになっております。こうした事態を避けられるように、今回の積極的な取り組みは必要であると思っております。
 今回の計画停電により、医療機関において、実際、東京都では影響を受けた事例が幾つか上がってきているようでありますが、どのような事例があって、またそれによって課題というものも明らかになってきたかと思いますが、それについて伺いたいと思います。

○中川原医療政策部長 計画停電実施後に救急病院に聞き取り調査を行いましたところ、計画停電時間中は、消費電力の多いMRIやCTなどの検査装置は使用できなくなり、救急患者の受け入れを制限した病院がございました。また、計画停電によりダウンした電子カルテが復旧しない、あるいはMRIにふぐあいが発生したなどの報告もございました。
 電力に限りがある中で、いかに診療体制の確保を図るかということが今回の計画停電で明らかになった課題でございます。

○田中委員 他の委員の中でありましたが、先ほどの答弁に、今回の電力不足の対応として、各企業や一般家庭には一五%の削減、抑制を求めておりますが、事この医療機関については、国への要望もあり、人の生命維持に密接に影響する医療機関等には適用除外、または削減率ゼロということで緩和をし、この節電への影響は少なくなるということであります。しかし、突発的な停電がまだ起きるやというのはわかりません。まだ可能性は残っております。また、直下型の地震において、大規模な災害に備えるためには、この医療機関の電力確保というのは、もう必要不可欠というか早急に取り組まなくてはなりません。
 そこで、今回の計画停電で得た教訓を踏まえて、東京都としては、病院の電力確保対策について、実際、影響があり、また課題が明らかになった中で、どのような取り組みを全体として行っていくのか考えを伺います。

○中川原医療政策部長 電力確保対策は、自家発電設備等による発電と、使用する電力を減らす節電の両面から実施する必要があるというふうに考えております。このため、自家発電設備の新規整備や増設に取り組むすべての病院を対象とした補助制度を創設いたしました。
 今後、都は、病院を対象とした説明会の場などを活用いたしまして、本制度を周知してまいります。あわせて、医療機器別、病院の部門別エネルギー消費の特徴や、それを踏まえた省エネルギー対策の事例など情報提供いたしまして、非常時の電力供給範囲や発電容量などについて再点検するよう働きかけていくつもりでございます。

○田中委員 今いってもらいましたすべての病院というのがポイントかと思いまして、これまでは災害拠点の病院に指定されていたところには、自家発電の設備補助を行ってきました。また、国もそのような補助を行ってきましたが、今回の緊急対策においては、都としては、補助対象をすべての病院に拡大して、自家発電がない病院、ないしは設備があるが、規模が小さいような病院に対して増設を支援するものであります。
 これも先ほどの施策と同じで、国に先駆けて都が取り組む施策であり、ぜひ進めていただきたいと思いますし、ほかの病院の人に聞いてみましたら、やはりまだ災害拠点病院に指定されてない人たちは、自分たちは対象じゃないんじゃないかといったことが、初めてのことですから、聞かれましたので、ぜひ先ほどいったように周知徹底をして、多くの病院が、百五十も都内で、もしもとまってしまうようなことがないように対応を進めていただきたいと思います。
 それでは、最後の質問になりますが、熱中症対策について伺いたいと思います。多くの議員からも指摘がありましたが、熱中症というものを中心に質問をしたいと思っております。
 きのうやきょうは少し過ごしやすい日でありますが、ちょっと思い出していただくと、ことしも六月二十二日の夏至の日は、この関東近辺においては、群馬県の、いつも出てきます館林市は三十五度、猛暑となって、都内でも大変に暑い、三十五度近い温度まで上がりました。
 さらに、最低気温も夜、二十五度を超えるような熱中夜になってまいりました。この東電管内でも、供給電力はこの日、もう八〇%を超えたということでありました。いよいよ首都圏では、お話がありますように七月から、まさにこの法に基づく電力制限の発動が本場を迎える中、過度の節電の意識は、一方で熱中症の危機と隣り合わせともいわれております。
 その中で、この熱中症対策ということの事業が進められるわけでありますが、まず、熱中症というものが高齢者の体にどのような影響を及ぼす病気なのか、基本的な認識を伺います。

○前田保健政策部長 熱中症は、高温多湿な環境のもと、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温調節がうまく働かなくなることによって起こり、めまい、頭痛、倦怠感、けいれんなど症状があらわれ、重症になりますと、体温の上昇や意識障害を起こし、さらには死に至ることもございます。特に高齢者は、体内の水分も少なく、暑さに対する調節機能も低下していることから、重症化しやすく、注意が必要でございます。

○田中委員 私も熱中症ということで、今回、特に夏ですから、さまざまな医療機関の雑誌やまた専門誌で取り上げられていまして、例えば「おはよう21」という看護や医療の人が見る雑誌も、ちょうどこの八月一日号は、脱水症の予防と対策、熱中症をみんなで学ぼうというテーマなんでありますが、この中で、たかせクリニック、特に高齢者の脱水症、熱中症を取り組んでいる先生のお話を聞いてまいりましたが、高齢者というのは、筋肉量が少ない。水分保持機能が低下している。また、加齢に伴って口の渇きを感じにくい。そして、夜間のトイレを気にして、自分から夜の飲食を控えてしまう人も少なくないと。人間はじっとしていても、皮膚からの蒸発で水分が失われ、ますます高齢者の人はそのような危機に陥ってしまう。さらに、熱中症対策、脱水症の対策というと、どうしても水分補給と思い込んでいる人も多いと思うと。脱水も種類によって対処法が大きく異なり、お茶だけ、さらに水だけの補給では、体内の電解質濃度、アルカリを低くしてしまって、さらにほかの病気を引き起こしてしまう可能性が高いと。
 この方は訪問看護の先生、訪問医療の先生でありますが、特にこの中で問題は、譫妄というのを起こす例がこの数年大変ふえていると。譫妄というのは専門用語であるようでありますが、幻覚や意識障害や運動障害を引き起こす。これが大きく熱中症、ないしは脱水症から起きるという例が多発しているということであります。この訪問看護や訪問診療の現場で、さらに一番困っているのが、認知症とあわせて譫妄であるということがいわれています。そして、私も、今回この中で勉強をさせてもらいました。
 このようなことを話しますと、一般の人、ここにいらっしゃる皆さんは違うかもしれませんが、一般の人が思う熱中症は、先ほどいいましたように、水分が足りないんだろうと。脱水症でありますから、水を補給すればいい。また、暑いところから涼しいところに避難していればいいというような話になってしまいますが、そのような単純な話ではなく、その兆候や、その対応、その後の処理等をしっかりと理解をしておかないと、大きな、これから認知症や、またさまざまな障害につながってしまうということがいわれています。
 そう考えますと、まず取り組むべきことは、このような知識を都民に普及活動すること。また、予防対策の知識を皆さんに伝えていくことが大事であると私は考えておりますが、これについての考えをお聞きします。

○前田保健政策部長 熱中症はご指摘のとおり、一人一人が正しい知識を持ち、適切な予防をすれば防ぐことができるものでありますけれども、高齢者はみずからの体調の変化に気がつかないこともあり、また先ほど述べましたとおり重症化しやすいことから、周囲の方々が協力して注意深く見守ることが必要でございます。
 このため、都民への普及啓発は極めて重要でございます。都は、区市町村に対して、区市町村包括補助事業の積極的な活用による普及啓発を呼びかけますとともに、都保健所におきまして、ホームページやリーフレットを活用した注意喚起を行うことなどにより、今夏の熱中症対策に取り組んでまいります。

○田中委員 熱中症の一般論を今質問させてもらいましたが、今回の緊急対策事業の方に話を移しますと、この中では、事業において、高齢者に対しての普及啓発がこの事業概要にはイメージの中で書かれております。高齢者は、この熱中症においては、みずから自覚することが難しいと。自覚症状がないというのも大きな問題であるといわれております。
 先ほどの話もありましたが、脱水の状況においては、のどが渇くこともなかったり、尿の量も保持していたり、自分では全く気づかないうちに体じゅうの水分がなくなってしまうと。ですから、この対策は、周りにいる人たちが、特に家族、また訪問看護、訪問医療をする人たちがその兆候に気づき、対応をとることが必要であると思っております。
 その中で、今回は熱中症予防担当者という地域のケアのネットワークを使って行うということでありますが、この熱中症対策において、高齢者の熱中症、これについて、先ほどは都民一般といいましたが、さらにこの事業でいうならば、この予防担当者にも研修を行うことも必要であるし、もちろんこのシェルターや団地、商店街、また都営住宅を使うことも大変重要でありますが、まずもって研修に取り組むことが私は一番だと思っておりますが、いかがでしょうか。

○中山高齢社会対策部長 今回の熱中症予防緊急対策事業につきましては、区市町村が熱中症予防策を地域の実情に合った形で実施することを支援するものであります。熱中症に関する研修を行う場合も補助対象としております。また、この事業の実施に当たりましては、民生児童委員など戸別訪問を行う一人一人が熱中症に関する正確な知識を持つことが必要であります。都としても、訪問担当者の熱中症に対する理解が進むよう、研修や説明会の実施などにつきまして区市町村に働きかけてまいります。

○田中委員 ぜひお願いをしたいと思うんですが、もう夏、始まっておりますが、消防庁によりますと、十九日までに、全国で六百八十五人の方がもう熱中症で緊急搬送され、その中で一人がもうお亡くなりになっているということであります。待ったなしのこの暑い夏であり、また時宜を得た事業でありますので、一日も早く正確な知識、また正確な理解を広めて、被害に遭う人が一人でも少なくなるように努力を求めまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○早坂委員 本年三月十一日に発生した東日本大震災からはや百日以上が経過しました。多くの犠牲者と被災者の皆様に、まずもってお悔やみとお見舞いを申し上げます。
 本日は、被災者支援におけるマッチングという切り口から、東日本大震災における東京都の対応について伺います。
 厚生労働省の発表によると、岩手、宮城、福島三県の病院の被害状況は、三百八十病院中、全壊、半壊、一部損壊まで含めると三百病院、すなわち八割が被害を受けました。これに対して、東京都は六月十二日現在で、東京DMAT十八チーム五十六人と、医療救護班百四十一班五百四十六人を被災地へ派遣しています。
 そこでまず、東京DMATと医療救護班のそれぞれの役割について伺います。

○中川原医療政策部長 東京DMATは、災害発生直後からおおむね四十八時間までの間、災害発生現場等におきまして、東京消防庁等と連携し、多数の傷病者に対してトリアージや救命処置等を行うチームでございます。
 一方、医療救護班は、各自治体が避難所などに設置いたします医療救護所等におきまして、応急処置などを行うチームでございます。
 DMATは外傷の患者が少なくなった時点で活動を終了し、医療救護班は初動期の対応から徐々に内科系、慢性疾患などの対応へ移行してまいります。

○早坂委員 東京DMATの業務は、本来、都内で発生した大規模災害を想定したものです。今回の大震災は、都内で発生したものではありませんでしたが、被害の甚大さをかんがみ、東京都は発災後直ちに東京DMATに出場待機を要請しました。そして、発災当日の深夜には、東京消防庁の緊急消防援助隊の派遣に合わせて、複数のチームが東京都の要請に基づき、被災地に向けて出場しました。この迅速な対応は高く評価されるべきものと思います。
 現地での医療活動は翌十二日から行われ、被災地域からヘリで搬送された被災者のトリアージや医療処置を行いました。実は、私自身も地震発生から十九時間後に、仙台空港の南にある宮城県岩沼市に入り、現地でご遺体の搬送のお手伝いをしましたので、当時の状況をよく覚えておりますが、現地は風が強く、雪が降り、夜間は氷点下にまで冷え込んでおりました。被災地の最前線の過酷な状況下で、懸命な医療活動に当たったDMATのスタッフや東京消防庁の皆様の活動に対して、心から敬意を表するとともに、感謝申し上げます。
 このほかにも、福島第一原子力発電所において、東京消防庁が放水作業を行う際に、DMATが医学的アドバイスを行ったほか、都内で発生した千代田区や町田市の災害現場にも急行したと伺っています。
 そこで、今回の東京DMATの活動を通じて得られた教訓について伺います。

○中川原医療政策部長 今回の東京DMATの教訓につきましては、今後検証を行ってまいりますが、現時点で挙げられる主なものといたしましては、次の三つがございます。
 まず、大規模災害の被災現場にはさまざまな障害が立ちはだかり、DMATチーム単独での活動は困難でございます。今回のように、緊急消防援助隊に同行して東京都隊長の指揮下、安全管理下でDMATが組織的に活動を行うことが極めて重要であるというふうに認識しております。
 また、都内、被災地ともに発災直後は通信障害が発生したため、衛星携帯電話など確実な通信手段が必要であるというふうに考えております。
 さらに、被災地での過酷な環境の中で自己完結型の活動が可能であり、かつ長時間の活動に耐え得る装備が必要であるというふうに考えております。

○早坂委員 通信手段の確保や長期間の活動に耐え得る装備が必要だということが教訓として得られたとのことでありました。それを踏まえ、東京DMATによる自己完結型の活動が可能となるよう、今回の補正予算案では大型ドクターカーの配備が盛り込まれています。
 そこで、大型ドクターカーの具体的な整備内容について伺います。

○中川原医療政策部長 このたびの教訓を踏まえまして、緊急対策といたしまして、二カ年ですべてのDMAT指定病院二十五カ所に大型ドクターカーを配備することといたしました。
 具体的には、災害現場などへの迅速な移動はもとより、これまで携行が制限されました医療資器材や医薬品に加え、食料、飲料水、季節や天候の変化に対応可能な生活必需品などを搭載するとともに、長時間の活動中の休息も可能となる自己完結型の車両といたします。さらに、平常時は、病院間の患者搬送など、病院救急車としても活用いたしたいと考えております。装備の仕様につきましては、東京DMAT運営協議会におきまして検討してまいります。

○早坂委員 このたびの東日本大震災による患者の特徴は、阪神・淡路大震災のときのものと大きく異なっておりました。阪神・淡路大震災では、建物倒壊に起因した外科的処置を必要とする重篤な患者が数多く発生しました。一方で、東日本大震災では、軽症の避難者への対応と死亡確認に二分され、急性期医療を要する重篤な患者は少なかったようであります。
 このような状況から、東京都は、DMATに引き続き、すぐに医療救護班を被災地に派遣しました。医療救護班の活動の内容と、そこで得られた教訓について伺います。

○中川原医療政策部長 医療救護班の活動内容につきましては、今回、都が中心的に活動いたしました気仙沼市の事例に基づきご説明申し上げます。
 医療救護班は、市立病院を活動拠点といたしまして、宮城県の災害医療コーディネーターや市医師会と連携し、避難所に設置されました医療救護所での診療や巡回診療などを実施いたしました。
 また、都の医療救護班は、気仙沼市の指名により、全国から派遣されました医療救護班全体のリーダーとして、活動拠点での朝夕のミーティングを統括するほか、気仙沼市長を本部長といたします市の災害対策本部会議に出席いたしまして、自衛隊、消防、警察、県庁などと情報交換を行ってまいりました。
 今回の医療救護班の教訓といたしましては、今後検証を行ってまいりますが、現時点で挙げられる主なものは次のことでございます。
 まず、現地における市や市医師会を含めた医療ニーズを的確に把握し、このニーズと適切にマッチングするよう、医療救護班を各医療救護所へ配置することや、不足する医薬品を迅速に搬入することが必要でございます。このため、都の医療救護班が務めたリーダーの存在は極めて重要でございまして、そのリーダーを補佐し、市や市医師会等の関係機関や都庁と連絡調整を行う都職員の存在も不可欠でございました。
 また、医療救護班等の連携や意思統一を図るためには、本部機能の設置や毎日のミーティングは極めて有効であったというふうに考えております。

○早坂委員 大変重要なご答弁をいただきました。全国から派遣された医療救護班全体のリーダー、コーディネート役を東京都が担ったという部分であります。
 この規模の大災害が発生すると、日本全国から医療救護の応援チームがたくさん集まってきます。混乱する被災地で多くの傷病者が発生していることは容易に想像できますが、被災情報も土地勘もないままで、それぞれの医療救護チームがばらばらに現場に飛び出していくことでは、本来発揮できるであろう力を十分に発揮できません。混乱した状況の中で、情報の交通整理、マッチングを買って出ることは極めて重要な働きであったと思います。
 医療救護班の宮城県気仙沼市への派遣は現在も続いています。これだけ長期間かつ大規模に医療救護班を被災地へ派遣したことは初めてであり、今回の教訓を今後の対策に生かしていく必要があります。医療救護班の今後の取り組みについて伺います。

○中川原医療政策部長 気仙沼市の活動をモデルケースといたしまして、東京で首都直下地震など大災害が発生した際には、地域ごとに医療救護班の活動拠点と、医療救護班全体を統括するリーダーを設置する必要があるというふうに考えております。このため、リーダーの選定方法や情報連絡体制のあり方などにつきまして検討し、十一月に策定予定の東京都防災対策指針に反映してまいります。

○早坂委員 今回、医療救護班とともに薬剤師班を派遣しています。そこで、東日本大震災における薬剤師班の活動内容について伺います。

○鈴木食品医薬品安全担当部長 都は、薬剤師班を気仙沼市及び陸前高田市に派遣し、現地では都の医療救護班とともに活動しております。薬剤師班は、災害時の医療救護活動に関する協定を締結しております東京都薬剤師会の協力を得て、これまでに三十七班九十二名の薬剤師を派遣したところでございます。
 被災地では、薬局や薬店、薬剤師の多くが被災し、住民への医薬品供給に支障を来しておりました。薬剤師班は、医療救護班が使用する医薬品等の在庫管理、限られた在庫からの使用薬剤の選定、医療救護所における調剤や服薬指導などにより、医療救護班の診療業務を支援しております。
 また、薬剤師班単独では、薬局や薬店が失われた地域でも、避難所や仮設住宅巡回によるお薬相談や、消毒薬の配布による感染症防止などにより、避難者の健康管理を支援しております。
 今回の薬剤師班の派遣を通して、被災地での医療救護活動に際しましては、医療救護班とともに薬剤師班も派遣することにより、より効果的できめ細かい支援を実施できることが改めて確認できたと考えております。

○早坂委員 次に、広域火葬体制について伺います。東日本大震災では、ご遺体の数が膨大で、遺体安置所や火葬場が追いつかず、ご遺体の損傷が進んだため、やむなく土葬を認めることになりました。
 そこでまず、ご遺体は必ず火葬しなければならないのか伺います。

○鈴木健康安全部長 墓地埋葬等に関する法律では、遺体を土の中に葬る土葬について、埋葬として規定しておりまして、法律上、火葬せずに土葬することも可能です。しかし、平成二十一年度の厚生労働省の統計によりますと、火葬が全体の九九・九%以上を占めており、土葬される遺体は、実際にはごくわずかであります。
 今回の被災地の一部では、火葬が十分に行えない状況であったため、火葬ができるようになるまでの間、やむを得ず一時的に遺体を土葬する、いわゆる仮埋葬が多数行われました。

○早坂委員 本年三月二十三日の産経新聞にはこんな記事が出ています。目の前には毛布でくるんだ上から粘着テープを巻いただけの父親の遺体が横たわる。白髪まじりの頭や黒ずんだ足が無残に露出している。お願いしますって市役所に任せたけれど、袋すらかかっていない、何体埋めるか知らないけれど、こんなんで始めるものじゃないと男性はやり場のない怒りをぶちまけた。ひつぎも用意されず、薄いベニヤ板で辛うじて仕切られた穴に、次々とご遺体が埋められていく。そこに立ち会うご遺族の心中は察するに余りあります。
 東京都は八百六十体の火葬協力を行いました。犠牲者が多数発生している事態を受け、東京都は瑞江葬儀所などで被災自治体からの火葬協力要請を待っていましたが、当初、要請はありませんでした。宮城県に設置した東京都被災地支援事務所の所長が、知事を本部長とする宮城県災害対策本部の会議に毎回出席していることから、協力体制が動き出したのです。すなわち、県の災害対策本部会議でご遺体の埋葬について困っていることを察知した東京都の所長が、東京都が受け入れるから要請をしてほしいと、こちらから県に申し出たのです。
 本当に困っている人は、何かお困り事がありませんか、何でもお手伝いしますよと声をかけてもらっても、困り事がたくさんあり過ぎて、何から頼んだらいいかよくわからないことがあります。それと同じで、被災した自治体からの支援要請を待っていたら、被災の程度がひどいときほど、逆に何も頼まれないことは想像にたやすいことです。つまり、被災地支援のマッチングは、支援を行う側から支援可能なメニューを提示することが大切なのです。自治体の災害支援は、先方自治体からの要請を受けてスタートするものが多いようです。しかし、今回のように、こちらから、これは私たちが受け持ちましょうと申し出て、それに対して、ぜひよろしくという要請を受けることが実態的だと考えます。
 さらにつけ加えれば、火葬協力の仕組みは、本来、ご遺体を東京まで運んできてもらうことが前提となっています。しかし、今回は、こちらから車を出し、お迎えに行った。そういった相手の事情を思いやる姿勢が火葬協力がうまくいった一因だと思います。
 話を戻します。実はこの質問原稿をまとめる上で事実関係を再確認しました。そうしたところ、早い時期に全国知事会から二度、そして厚生労働省から一度、火葬協力の可能性に対する問い合わせが来ており、三度とも東京都は受け入れ可能と返事をしていたというのです。しかしながら、その答えは宮城県側には伝わらなかった。
 今回の火葬協力は、マッチングを考える上で極めて興味深い事例だと思います。東京都が宮城県から多くのご遺体を搬送し、火葬協力が成功した要因は何だと考えるか伺います。

○鈴木健康安全部長 火葬協力を終えることができた主な要因としては、まず第一に、円滑な火葬協力を行っていく上で重要となります現地の実情と火葬需要の把握に努め、搬送、火葬の体制を整えたことであります。
 急遽、現地に派遣した担当職員が宮城県及び県警と協議するとともに、遺体安置所に赴き、身元不明のまま火葬することにちゅうちょする市町村の事情、現地で遺体の搬送手段を確保することの困難さ、次々と遺体が運ばれてくる安置所の収容限度等の課題を直接把握いたしました。
 これを受け、遺体の搬送手段を都が確保し、県及び県警との協議により、多数の遺体を迅速に搬送し、火葬する体制を整えた上で、地元市町村と詳細な調整を行い、受け入れを開始いたしました。
 第二に、都は、都内が被災した場合を想定した東京都広域火葬実施計画を策定しており、この計画を活用し、対応できたことであります。都は、この計画に基づきまして、遺体搬送や火葬に関する協定を関係団体等と結んでおりまして、毎年、都と火葬場、葬祭業者、近県との間で通信訓練を実施しております。こうした平常時からの取り組みが有効に機能したことで、瑞江葬儀所、民営火葬場、臨海斎場との調整や遺体搬送が円滑に進んだものと考えております。
 第三に、現地の遺体数や火葬場の復旧状況に応じ、搬送、受け入れ方法を見直し、対応したことです。当初は、一般火葬の機能を維持しながら、一度に多数の遺体を受け入れるため、一定期間、一部の施設を被災者専用といたしました。その後、現地火葬場の復旧もあり、受け入れ数が緩やかに減少したため、複数の火葬場において一般火葬終了後の夜間に火葬するなどの対応を行いました。
 このように、現地の実情や変化を把握し、随時対応を見直したことにより、火葬協力が終了したものでございます。

○早坂委員 次に、義援物資と義援金について伺います。
 三月十八日から十日間、東京都は都庁第二庁舎で義援物資を受け付けました。そこでまず、東京都が義援物資の募集を行った根拠について伺います。

○松浦指導監査部長 義援物資の募集根拠でございますけれども、都の地域で災害が発生した場合につきましては、東京都の地域防災計画におきまして、義援金品の募集を行うか否かについて検討しまして決定するということになっておりますけれども、ほかの県の被災者に対する義援物資の募集については、根拠となる規定はございません。
 しかしながら、都民の方々や各種団体の方々から、東北地方の被災県に義援物資を送りたいという声が数多く寄せられました。また、三月十四日には、福島、宮城、岩手の三県から全国知事会に対しまして、生活物資を送ってほしいという要請が行われました。
 そこで、都といたしましては、募集する義援物資の品目、受付場所、一時保管場所、被災地までの搬送手段、これらを検討しまして、都としまして義援物資を募集するというふうに決めたわけでございます。

○早坂委員 私も、受付会場となった都庁第二庁舎に二度、足を運びました。そこですばらしい仕組みだと感じたのは、義援物資をお持ちくださった方に、そのまま受付会場に残っていただき、物資の仕分けまで手伝っていただくよう声をかけていたことです。当時、私のところにも、何か東京でできるボランティアがしたいという多くの方からお話をいただきました。その際には、この義援物資の仕分けを紹介しました。
 一方で、たくさんの義援物資の受付作業があって、他方でたくさんのボランティア希望者がいる。すべてを行政任せにするのでなく、市民みずからが参加する仕組みを実現したことは、成熟した市民社会を大いに感じさせるものでありました。マッチングがうまくいった事例であります。
 しかしながら、物資が集まり過ぎ、被災地での受け入れと東京での倉庫の両者がパンクして、ごく短期間で受け付けを終了したのは、とても残念なことでした。発災後しばらく日数が経過した後、被災地の避難所を訪れると、義援物資が山積みになっているのを目にします。大勢の皆さんのとうといお気持ちで物資があふれるのは喜ばしいことですが、ある部分は焼却処分することになり、それを週刊誌が取り上げるのも、災害のたびに目にする光景です。
 非常時ゆえ、完璧な配送計画は望むべくもありませんが、被災地の手前に義援物資の集約基地を置き、どこで何がどれくらい必要かという情報を被災地の外側で集約し、そこから避難所なり福祉施設に直接届けることを検討すべきだと思います。つまり、被災した県の県庁や市役所にまとめて送っておしまいにするのでなく、最終的な配送先までこちらからお届けするようにすべきだということであります。
 また、お届けいただいた物資すべてをそのまま被災地に送らなければならないということはありません。物資が集まり過ぎたのであれば、被災地支援セールを開催し、義援物資を都民向けに販売して、現金にかえて被災地にお送りすることもできます。義援物資を送りたいというとうといお気持ちを倉庫のキャパシティーを理由に制限するのはもったいないことだと思います。ぜひご検討くださいますようお願いいたします。
 次に、義援金について伺います。
 東京都は、被災者支援のために義援金の募集を行いました。この根拠について伺います。あわせて、日本赤十字社や共同募金会、テレビ局や新聞社が募集している義援金との違いについて伺います。

○松浦指導監査部長 まず、日本赤十字社などが募集している義援金でございますけれども、これらは全国各地や海外から寄せられたものでございます。この日本赤十字社や中央共同募金会に集まった義援金につきましては、国の義援金配分割合決定委員会、この決定によりまして、被災者数と被災家屋数を単位としまして、各被災県に配分するものというふうになってございます。
 一方、都が募集している都民からの義援金でございますけれども、東北地方太平洋沖地震東京都義援金と称しまして、被災地を支援するためという目的で募集したものでございます。義援物資の募集と同様、地域防災計画などの根拠はなく、都の判断により実施したものでございます。
 都民からの義援金につきましては、第一次分としまして、五月に被災の大きかった宮城、福島、岩手の三県に対しまして、都民の意思を伝えるため、直接、一億円ずつ贈呈したということでございます。

○早坂委員 東京都からの義援金の特徴は二つ。第一に、日赤や共同募金会の義援金は、送り主がわからないのに対して、東京都から送った義援金は、直接被災県へ届けられるため、都民の気持ちがダイレクトに伝わるということ。第二に、東京都からの義援金は、各県の事情に応じて、支給対象者の拡大や、他の義援金の上乗せなど弾力的に活用できることです。
 さて、東京都の義援金は現在までに六億円を超え、日赤や共同募金会の義援金は二千八百億円に達しています。しかしながら、先日、義援金の配分が遅々として進んでいないとの新聞報道がありました。新聞の解説によると、おくれている理由は二つ。第一に、被害の規模が確定しない中で、後から義援金が足りなくならないように、最初の配分では、犠牲者や損壊家屋の総定数を最大に見積もったこと。第二に、戸籍の確認や、建物被害認定を行う自治体自身も被災し、事務手続がなかなか進まなかったことであります。いずれにしても、大勢の皆さんから善意で寄せられた義援金は、一刻も早く被災者のもとに届けることが必要です。
 そこで、東京都の義援金も早く被災県へ届けるべきと考えます。ご見解を伺います。

○松浦指導監査部長 都民からの義援金でございますが、お話のとおり、六月十日現在で六億と二十二万円ということになりました。このうち三億円につきましては、既に第一次分としまして、岩手、宮城、福島の被災三県に一億円ずつ贈呈しているところでございます。
 現在、第二次分の贈呈につきまして、岩手、宮城、福島の被災三県と調整しているところでございますが、副委員長ご指摘のとおり、早々に、さらに一億円ずつ、計六億円を贈呈して、一次分と合わせまして、三県に二億円ずつ、計六億円贈呈するということにしたいと考えております。

○早坂委員 次に、福祉避難所について伺います。在宅で暮らす高齢者、障害者、難病者、乳児、妊産婦などが一般の避難所で生活することには大変な困難がつきまといます。こういった災害時要援護者のための福祉避難所とはどういうものか伺います。

○雜賀少子社会対策部長 災害発生時には、家屋の倒壊、焼失など被害を受けた方や、被害を受けるおそれのある方を一時的に受け入れ、保護するために、学校、公民館などの建物を利用し、避難所が設置されます。
 お尋ねの福祉避難所でございますが、避難者のうち寝たきりや認知症の高齢者、障害をお持ちの方、難病患者や妊産婦、乳幼児など、医療や介護などのサービスを必要とするため、一般の避難所での生活が困難な方などを受け入れ、保護する施設として設置するものでございます。
 避難所及び福祉避難所の設置運営は、東京都地域防災計画におきまして区市町村が行うものと位置づけられております。各区市町村はみずからの地域防災計画の中で、いずれの場所を福祉避難所とするかあらかじめ指定し、住民に周知することとされております。

○早坂委員 福祉避難所の都内区市町村の指定状況について伺います。

○雜賀少子社会対策部長 平成二十二年三月三十一日現在でございますが、都内六十二区市町村のうち、約四分の三に当たる四十六区市町において、高齢者施設、障害者福祉施設、児童福祉施設などを福祉避難所として指定を行っております。

○早坂委員 福祉避難所も含め、避難所の設置は区市町村の役割であります。しかし、災害の規模によっては、みずからの区市町村だけで受け入れ体制を組めるとは限りません。ご答弁にあった指定状況の質と量を精査した上で申し上げなければなりませんが、福祉避難所が立ち上がり、災害時要援護者の受け入れを必要とするほどの場面では、混乱さなかのみずからの区市町村を避け、近隣の自治体にお願いすることを前提に仕組みをつくっておくことの方がむしろ現実的ではないのかと思います。
 そこに広域行政を担う東京都の役割があります。すなわちマッチングです。質、量ともに充実した福祉避難所の確保に向け、東京都は今後さらに区市町村への支援を強めていただきますようお願いいたします。
 自然現象である地震、台風、噴火などの災害の発生そのものをとめることはできません。しかしながら、私たちの英知で、災害により発生する被害自体は減らすことができます。すなわち、減災であります。東日本大震災の質疑に当たり、今後さらに拍車をかけて、みずからの職務に励むことを誓い、質問を終わります。

○くまき委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○くまき委員長 異議なしと認め、本案及び本件に対する質疑はいずれも終了いたしました。
 以上で福祉保健局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時二十八分散会

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