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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第六号

平成二十三年六月十五日(水曜日)
第七委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長くまき美奈子君
副委員長松葉多美子君
副委員長早坂 義弘君
理事たきぐち学君
理事山加 朱美君
理事三原まさつぐ君
田中  健君
栗林のり子君
中村ひろし君
今村 るか君
小磯 善彦君
大山とも子君
野島 善司君
増子 博樹君

 欠席委員 なし

 出席説明員
福祉保健局局長杉村 栄一君
次長吉岡 則重君
技監桜山 豊夫君
総務部長梶原  洋君
指導監査部長松浦 和利君
医療政策部長中川原米俊君
保健政策部長前田 秀雄君
生活福祉部長藤田 裕司君
高齢社会対策部長中山 政昭君
少子社会対策部長雜賀  真君
障害者施策推進部長芦田 真吾君
健康安全部長鈴木 賢二君
企画担当部長日置 豊見君
事業調整担当部長枦山日出男君
医療改革推進担当部長高橋 郁美君
医療政策担当部長山岸 徳男君
地域保健担当部長宮垣豊美子君
生活支援担当部長市川郁美子君
施設調整担当部長高木 真一君
担当部長小室 明子君
事業推進担当部長角田由理子君
障害者医療担当部長熊谷 直樹君
食品医薬品安全担当部長鈴木 達夫君
感染症危機管理担当部長笹井 敬子君
健康安全対策担当部長中谷 肇一君
病院経営本部本部長川澄 俊文君
経営企画部長黒田 祥之君
サービス推進部長別宮 浩志君
経営戦略・再編整備担当部長齊藤 和弥君

本日の会議に付した事件
 副委員長の辞任及び互選
 理事の辞任及び互選
 病院経営本部関係
報告事項(説明)
・東日本大震災被災者に対する支援について(病院経営本部)
・平成二十二年度東京都一般会計予算(病院経営本部所管分)の繰越しについて
・平成二十二年度東京都病院会計予算の繰越しについて
第二回定例会提出予定案件について(説明)
・平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出 病院経営本部所管分
・平成二十三年度東京都病院会計補正予算(第一号)
 福祉保健局関係
報告事項(説明)
・東日本大震災における福祉保健局の主な対応
第二回定例会提出予定案件について(説明)
・平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、債務負担行為 福祉保健局所管分
請願陳情の審査
(1)二二第六六号 東京の待機児童の早期解消と保育環境・保育施策の充実のための予算増額に関する請願
(2)二三第三号 看護師等の大幅増員と夜勤の改善で安全・安心の医療・介護を実現することに関する請願
(3)二三第七号 要約筆記者派遣事業の実施に関する陳情
(4)二三第二二号 十八歳までの医療費無料化についての意見書の採択を求めることに関する陳情
(5)二三第二六号 東京都児童会館の存続と充実に関する陳情

○くまき委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、一言申し上げます。
 このたびの東日本大震災では、甚大な被害がもたらされ、多くのとうとい生命が失われました。被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
 この際、東日本大震災により亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと思います。
 ご起立をお願いいたします。
 黙祷。
   〔全員起立、黙祷〕

○くまき委員長 黙祷を終わります。ご着席をお願いいたします。

○くまき委員長 次に、たきぐち学副委員長から、副委員長を辞任したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件は、申し出のとおり辞任を許可することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○くまき委員長 異議なしと認めます。よって申し出のとおり、たきぐち学副委員長の辞任は許可されました。

○くまき委員長 次に、たきぐち学副委員長の辞任に伴い、副委員長一名が欠員となりましたので、これより副委員長の互選を行います。
 互選の方法はいかがいたしましょうか。

○田中委員 委員長の指名推選の方法によることとして、直ちに指名をしていただきたいと思います。

○くまき委員長 ただいまの動議にご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○くまき委員長 異議なしと認めます。よって、副委員長には、早坂義弘理事をご指名申し上げます。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○くまき委員長 異議なしと認めます。よって、副委員長には、早坂義弘理事が当選されました。
 早坂副委員長から就任のごあいさつがあります。

○早坂副委員長 東京都議会自由民主党の早坂義弘でございます。都民の福祉と保健の向上のため、委員長を助け、精いっぱい職責を果たしてまいりたいと存じます。皆様よろしくお願いいたします。

○くまき委員長 次に、今村るか理事から、理事を辞任したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件は、申し出のとおり辞任を許可することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○くまき委員長 異議なしと認めます。よって申し出のとおり、今村るか理事の辞任は許可されました。

○くまき委員長 次に、早坂義弘理事の副委員長就任及び今村るか理事の辞任に伴い、理事二名が欠員となりましたので、これより理事の互選を行います。
 互選の方法はいかがいたしましょうか。

○田中委員 委員長の指名推選の方法によることとして、直ちに指名をしていただきたいと思います。

○くまき委員長 ただいまの動議にご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○くまき委員長 異議なしと認めます。よって、理事には、たきぐち学委員、三原まさつぐ委員をご指名申し上げます。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○くまき委員長 異議なしと認めます。よって、理事には、たきぐち学委員、三原まさつぐ委員が当選されました。

○くまき委員長 次に、議席について申し上げます。
 議席は、ただいまご着席のとおりといたしたいと思いますので、ご了承願います。

○くまき委員長 次に、会期中の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程のとおり申し合わせしましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、病院経営本部及び福祉保健局関係の報告事項の聴取及び第二回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取並びに福祉保健局関係の請願陳情の審査を行います。
 なお、報告事項及び提出予定案件については、本日は説明を聴取し資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いますので、ご了承願います。
 これより病院経営本部関係に入ります。
 初めに、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○黒田経営企画部長 報告事項につきまして、説明をさせていただきます。
 報告事項の一点目といたしまして、三月十一日に発生いたしました東日本大震災の被災者に対します病院経営本部の支援につきまして、お手元にお配りしております資料、東日本大震災被災者に対する支援について、病院経営本部に基づきまして、ご報告を申し上げます。
 初めに、1、発災直後の取り組みでございますが、羽田空港に設けられました広域搬送拠点臨時医療施設、SCUへ、三月十二日から十四日まで、広尾病院の医師、看護師、事務職員を派遣いたしました。また、十二日から十五日まで、広尾病院、墨東病院、多摩総合医療センターの東京DMAT三班を宮城県気仙沼市へ派遣いたしまして、避難所等におけます救急患者対応など、被災住民の皆さんに対する医療救護活動を行いました。
 次に、2、被災地への派遣活動でございますが、三月十四日から現在に至るまで、都立及び公社病院職員から成ります医療救護班を合計五十一班、宮城県気仙沼市及び岩手県陸前高田市へ派遣いたしております。
 また、東京都こころのケアチームといたしまして、松沢病院、小児総合医療センターを初め、都立、公社病院の精神科医師、看護師、臨床心理士等、合計十八班を三月三十日から現在に至るまで、岩手県陸前高田市へ派遣いたしております。
 このほかにも、厚生労働省や現地医師会の要請に基づきまして、被災地の医療機関及び避難所へ小児総合医療センター等の医師を派遣いたしました。
 また、宮城県気仙沼市立病院の透析患者を千葉県松戸市内の医療機関へ搬送する際に、患者さんの健康管理のため、看護師を付き添いとして派遣いたしました。
 続きまして、3、都立病院等における患者受け入れについてでございますが、福島県いわき市等から人工透析を行うために避難されました患者さんを、三月十七日から都立、公社七病院で十九名の入院受け入れを行うとともに、外来透析患者七名を受け入れました。松沢病院では、三月十八日に福島県南相馬市の精神科病院より五十六名の患者さんを入院受け入れいたしております。
 二ページをお開き願います。
 小児総合医療センターにおきましては、四月十八日に、震災後のこどものこころ電話相談室を設置いたしまして、被災した子どもさんが抱える心の負担や、PTSD、心的外傷後ストレス障害を軽減するため、児童精神科医師、精神保健福祉士や臨床心理士等が、本人及び家族からの相談に応じております。宮城県を中心としました被災地に加えまして、都内に避難されております方々からも相談が寄せられております。実施期間はおおむね半年間を予定しております。
 今後も病院経営本部といたしまして、でき得る限りの被災者支援を実施してまいる所存でございます。
 以上、簡単ではございますが、東日本大震災の被災者の皆様に対します病院経営本部の支援につきましてのご報告とさせていただきます。
 続きまして、報告事項の二点目といたしまして、平成二十二年度の予算繰り越しにつきましてご説明を申し上げます。
 お手元の資料、平成二十二年度予算繰越説明書をごらんいただきたいと存じます。
 恐れ入りますが、一ページをお開きいただきたいと思います。平成二十二年度病院経営本部予算繰越総括表でございます。
 一般会計予算につきまして、事故繰越といたしまして、千三百八十三万余円、病院会計予算につきまして、建設改良繰越と事故繰越を合わせまして一億一千三百二万余円、病院経営本部全体で一億二千六百八十六万余円を平成二十三年度に繰り越しを行うものでございます。
 三ページをお開き願います。
 一般会計予算のうち、病院経営本部所管分の繰り越しについてご説明を申し上げます。
 1、事故繰越についてでございます。対象は施設整備費でございます。
 多摩北部医療センターにおけますシャワー室設置工事につきまして、東日本大震災の影響によりまして、資材の調達におくれが生じまして、一千三百八十三万余円を平成二十三年度に繰り越して、継続実施することといたしました。
 続きまして、五ページをお開き願います。
 病院会計予算の繰り越しについてご説明申し上げます。
 1、建設改良費繰越でございます。
 対象となりました事業は、都立病院建設改良事業でございます。これは、小児総合医療センターにおけます多摩小児医療ネットワーク構築のための機器整備や墨東病院の保育棟整備工事につきまして、東日本大震災の影響によりまして、資材等の調達がおくれたため、九千九百四十七万余円を平成二十三年度に繰り越しまして、継続して実施することといたしました。
 続きまして、六ページをお開き願います。2、事故繰越でございます。
 対象となりました事業は、都立病院修繕事業でございます。これは、大塚病院の窓枠に係る建具修繕工事につきまして、東日本大震災の影響によりまして、資材等の調達がおくれたため、千三百五十四万余円を平成二十三年度に繰り越して継続実施することといたしました。
 簡単ではございますが、以上で平成二十二年度予算の繰り越しにつきましてご報告を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

○くまき委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○くまき委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 次に、第二回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○川澄病院経営本部長 平成二十三年第二回定例会に提出を予定しております病院経営本部関係の議案につきましてご説明申し上げます。
 ご審議いただきます議案は、平成二十三年度補正予算案二件でございます。
 それでは、平成二十三年度補正予算案についてご説明申し上げます。
 平成二十三年度補正予算案の内容は、東京緊急対策二〇一一における緊急対策事業でございます。
 病院経営本部では、三月十一日の東日本大震災発生直後から福祉保健局と協力しながら、東京DMAT、医療救護班、こころのケアチームなど、都立病院、公社病院の医師、看護師などの派遣を行い、被災地での支援を行ってまいりました。また、被災地では対応が難しい透析が必要な方々や精神疾患を抱えた方々などを積極的に受け入れてまいりました。
 補正予算では、今回の大震災を踏まえ、災害時にも、必要な医療機能を確保できるよう、自家発電装置の設置などハード面の取り組みを行うとともに、緊急時における医療提供体制や医療資器材の確保といった、事業を継続するための方策の検討を行うなど、ソフト面での対策をあわせて講じていくものでございます。
 今回の大震災のような危急の場合にあっても、都立、公社病院のスタッフが一丸となって、都民の生命を守る最後のとりでとなるよう努力してまいります。何とぞ委員の皆様方のご指導、ご支援を引き続きよろしくお願い申し上げます。
 なお、議案の詳細につきましては、この後、経営企画部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○黒田経営企画部長 平成二十三年第二回定例会に提出を予定しております議案の概要につきまして、ご説明申し上げます。
 お手元にお配りしております資料、平成二十三年度補正予算の概要をごらんいただきたいと存じます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。平成二十三年度病院経営本部所管予算総括表でございます。
 病院経営本部が所管いたします一般会計と病院会計につきまして記載してございます。
 まず、一般会計についてご説明させていただきます。
 三ページをお開き願います。一般会計の総括表でございます。
 事業費の補正予算額といたしまして、六千百五十万余円を計上しております。また、特定財源の補正予算額といたしまして、都債を五千三百万円計上しております。
 続きまして、四ページをお開き願います。Ⅱ、事項別内訳でございます。
 1、地域病院等の運営及び2、地域病院等の施設整備で六千百五十万余円を計上しております。
 まず、1、地域病院等の運営でございますが、五千七百二十万余円を計上しております。発災時に電話回線等が遮断された場合の通信手段を確保するため、衛星を介した通信機器の導入や、設備が破損した豊島病院の職務住宅の復旧を実施してまいります。
 続きまして、2、地域病院等の施設整備でございますが、四百二十九万余円を計上しております。東部地域病院におけます非常用電源設備を更新いたしまして、発災時においても継続して医療を提供できる体制を確保してまいります。
 なお、来年度以降に実施いたしますので、資料には記載されておりませんが、緊急対策による取り組みといたしまして、耐震性にすぐれた中圧ガスを利用した自家発電機の導入や、非常用発電機の燃料タンクの増強などを実施していく予定でございます。
 次に、病院会計についてご説明をさせていただきます。
 六ページをお開き願います。病院会計の総括表でございます。
 上の表、収益的収支でございますが、収入の補正予算額といたしまして、医業収益及び医業外収益に一般会計繰入金を四千二百四十八万余円計上しております。支出の補正予算額といたしまして、医業費用を九千七十万余円計上しております。
 下の表、資本的収支でございますが、収入の補正予算額といたしまして、その他資本収入を二千四百六十七万余円計上しております。支出の補正予算額といたしまして、建設改良費を二億六千八十七万余円計上しております。資本的収支の差引額は二億三千六百十九万余円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他で補てんいたします。
 続きまして、七ページをお開き願います。Ⅱ、事項別内訳でございます。
 補正予算の事項は、緊急災害対策でございます。1、電力確保対策から4、災害時に維持すべき病院機能に関する調査まで三億五千百五十七万余円を計上しております。
 1、電力確保対策でございますが、三億一千九百九十八万余円を計上しております。耐震性にすぐれました中圧ガスを利用しました常用の自家発電機の導入や、非常用発電機等設備の増強を実施してまいります。
 2、安定的な水の供給でございますが、七百万円を計上しております。老朽化が著しい松沢病院の給水設備を改修いたしまして、発災時の安定的な水の供給体制を確保してまいります。
 3、通信手段の確保でございますが、四百五十九万円を計上しております。公社病院での対策と同様に、発災時に電話回線等が遮断された場合の通信手段を確保するため、衛星を介した通信機器を導入してまいります。
 続きまして、八ページをお開き願います。4、災害時に維持すべき病院機能に関する調査でございますが、二千万円を計上しております。発災時の緊急医療体制の確保や、物流が寸断された場合の医療資器材等の確保など、災害時に病院機能をいかに維持するかを検討しまして、事業継続計画、いわゆるBCPの策定等を行ってまいります。
 以上で平成二十三年度補正予算の概要の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○くまき委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○大山委員 四つお願いします。
 各病院の自家発電の設置状況とその内容。
 それから二つ目は、各病院の医薬品、衛生材料等の備蓄状況。
 それから三つ目が、各病院の水の確保状況。
 四つ目が、所管施設の被災状況。
 以上です。

○くまき委員長 ただいま大山委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○くまき委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。
 以上で病院経営本部関係を終わります。

○くまき委員長 これより福祉保健局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、幹部職員に交代がありましたので、杉村福祉保健局長より紹介があります。

○杉村福祉保健局長 それでは説明に先立ちまして、このたびの人事異動によりまして、当局幹部職員の交代がございましたので、新任幹部職員を紹介させていただきたいと存じます。
 まず、保健政策部長の前田秀雄でございます。高齢社会対策部長の中山政昭でございます。施設調整担当部長の高木真一でございます。最後に、感染症危機管理担当部長の笹井敬子でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○くまき委員長 紹介は終わりました。

○くまき委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○梶原総務部長 東日本大震災における福祉保健局の主な対応、六月十二日現在について、お手元の資料によりご説明をいたします。一ページをお開き願います。
 1、物的支援でございます。
 被災地等からの要請に応じ、三月十二日より、都の備蓄購入物資や、都民、企業、団体等から受け付けた義援物資等を被災地に救援物資として搬送いたしました。備蓄購入物資の量としては、十トントラック換算で約八十六台、義援物資は十トントラック換算で約二十二台分となっております。
 2、人的支援でございますが、被災地等からの要請に応じ、発災直後から東京DMATを派遣するとともに、医療救護班を派遣し、現地において医療救護活動等の支援を行いました。また、被災地に保健師チームを派遣し、避難所での健康相談や個別訪問による健康確認を行っております。
 さらに、環境省からの要請を受け、福島第一原子力発電所から半径二十キロメートル圏内に設定された警戒区域内の犬、猫の保護活動を支援するため、動物保護班を派遣いたしました。
 ほかにも、被災者に対するメンタルケアを行うための、こころのケアチームの派遣を初め、児童相談所職員、薬剤師班、介護職員など、さまざまな専門職員を被災地へ派遣し、被災者の方々に対する支援に局を挙げて取り組んでおります。それぞれの派遣実績は記載のとおりでございます。
 また、医療機関の被害により、被災地で対応が困難な重症患者九名の受け入れを初め、人工透析患者等三百九十九名を都内で治療が受けられるよう支援をいたしました。このほか、都内避難所において避難者への健康福祉相談、同行避難動物の受け入れ等の支援を実施いたしました。
 二ページをお開き願います。3、その他の支援でございます。
 (1)、義援金の受け付けですが、被害を受けた被災地を支援するため、三月十四日から義援金の募集を開始し、六月十日現在で約六億二十二万円の義援金が集まっております。なお、五月にこれまでに集まった義援金の中から第一次配分として、岩手県、宮城県、福島県の被災三県に各一億円ずつ贈呈をいたしました。
 (2)、現物出資の受け付けでございます。三月十八日より広く都民、企業、団体等からの協力を得て、被災地支援に必要な物資の受け付けを開始いたしました。受け付けた義援物資は、約三万五千五百件となっております。なお、義援物資の受け付けにつきましては、被災地からの物資受け入れの一時中止要請に基づき、三月二十七日、日曜日をもって中止しております。
 (3)、被災自治体への火葬支援でございます。被災自治体からの犠牲者の火葬協力の要請により、東京都瑞江葬儀所、臨海斎場、民営火葬場において受け入れを行い、八百六十のご遺体の火葬とご遺骨の返却を行いました。
 (4)、放射能測定に係るモニタリング体制等でございます。東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、都民の健康不安を解消するため、大気中の放射線量、水道水や降下物、ちりや雨に関する放射能測定結果を公表するとともに、都内農産物を初め、生産地からの農畜産物の放射能測定依頼に対応しております。
 また、関係局と連携し、三月二十一日から、都民向けの臨時電話相談窓口を設置し、六月十日までに三千七百七十三件の相談を受け付けております。
 (5)、災害援護資金貸付制度の改正でございます。都内において住居や家財等に相当程度の被害を受けた世帯に対し、生活の再建に必要な資金の貸し付けを行う災害援護資金貸付制度について、利率や償還期間等を緩和する国制度の特例措置に合わせ、国制度の上乗せを行う東京都災害援護資金制度を改正いたしました。
 以上、ご報告申し上げます。よろしくお願いいたします。

○くまき委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
     〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○くまき委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。
 次に、第二回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○杉村福祉保健局長 平成二十三年第二回東京都議会定例会に提出を予定しております議案につきましてご説明申し上げます。
 今回ご審議をお願いいたします議案は、補正予算案一件でございます。
 去る三月十一日に発生いたしました東日本大震災は、マグニチュード九・〇の巨大地震が十メートルを超える大津波、レベル七の原子力発電所事故を引き起こし、東北三県を中心といたしまして未曾有の被害を発生させたのみならず、都民生活にも大きな影響を与えております。
 この事態に対しまして、都としてなすべきことに直ちに取り組み、被災地の本格復興を支援するとともに、今回の大震災の教訓を踏まえ、災害に強く、震災前を上回る都市力を備えた東京を実現するため、先月二十七日に東京緊急対策二〇一一が策定されました。
 この緊急対策では、五つの対策の柱を立て、取り組むこととしておりますが、当局では、首都東京の総合力を活用した被災者・被災地支援、電力危機突破のための東京都の緊急対策、放射能の不安から都民や事業者を守る、そして、東京を高度な防災都市へと生まれ変わらせるの四つの対策の実施に必要な経費でございます、七十二億三千六百六万円を補正するものでございます。
 なお、詳細につきましては、総務部長よりご説明を申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○梶原総務部長 それでは、補正予算案につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料、平成二十三年第二回都議会定例会六月補正予算概要をごらんいただきたいと存じます。
 一ページをお開き願います。Ⅰ、総括表でございます。
 今回の補正は、一般会計歳入歳出予算の補正でございます。
 まず、左側の(1)、歳入予算でございますが、国庫支出金で二十二億五百五十一万八千円、繰入金で四千二十四万七千円、都債で二十六億五千三百万円を追加し、これにより、歳入合計は二千六十五億八千四百六十七万九千円となります。
 次に、右側の(2)、歳出予算でございますが、福祉保健費で七十二億三千六百六万円を追加し、これにより、歳出合計は八千九百八十億八百六万円となります。
 その下の(4)、債務負担行為でございますが、一千三百七十五万円を追加し、債務負担行為限度額は百六十億一千六十二万八千円となります。
 二ページをお開き願います。Ⅱ、事項別内訳の1、在宅療養患者への緊急時対応支援でございます。
 在宅人工呼吸器等使用患者の生命の安全を図るため、医療機関を通じた予備電源等の普及や停電時対応の指導を促進するための経費として一億八千三百十五万円を計上してございます。
 三ページをごらんください。2、災害弔慰金の支給等でございます。
 災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき、災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸し付けに要する経費を計上するとともに、被災地からの避難者が安心して生活を送れるよう、福祉総合相談窓口を設置するための経費等として三億二千六百六万八千円を計上してございます。
 四ページをお開き願います。3、生活福祉資金の特例措置でございます。
 被災した低所得世帯等に、当面の生活に必要となる経費の貸し付け等を行うための経費として十三億四千万八千円を計上してございます。
 五ページをごらんください。4、被災地避難所への介護職員派遣でございます。
 被災地の福祉避難所の介護職員不足を補うため、社会福祉法人の職員等を派遣するための経費として三千三百三十四万二千円を計上してございます。
 六ページをお開き願います。5、高齢者を熱中症等から守る緊急対策等でございます。
 今夏の電力不足により、ひとり暮らし高齢者等を熱中症等から守るため、区市町村が地域の実情に応じて実施する個別訪問等の取り組みを支援するとともに、避難者の孤立化防止を図るための区市町村の取り組みを支援する経費として七億五千四百万円を計上してございます。
 七ページをごらんください。6、被災地への児童心理司等の派遣でございます。
 被災した児童の心理的ケアを行うため、児童心理司等を派遣するための経費として四千二十四万七千円を計上してございます。
 八ページをお開き願います。7、安心こども基金でございます。
 国の平成二十三年度第一次補正予算に基づき、被災した児童の相談、援助を行うための経費を安心こども基金へ積み立てるため、二億二千万円を計上してございます。
 九ページをごらんください。8、被災地への東京都こころのケアチームの派遣でございます。
 精神科の応急診察や被災者の心のケアを行うため、東京都こころのケアチームの派遣に要する経費として二千八百六十三万三千円を計上してございます。
 一〇ページをお開き願います。9、災害時医療物資供給体制の強化でございます。
 被災地における医療物資の供給状況の調査等に要する経費として一千百二万三千円を計上してございます。
 一一ページをごらんください。10、放射線測定体制の充実等でございます。
 放射線測定機器の増設及び更新による検査体制の充実に要する経費として二億二百十万九千円を計上してございます。
 一二ページをお開き願います。11、放射線に係る情報提供の充実等でございます。
 都民にわかりやすく正確な放射線に関する情報提供の充実を図るとともに、避難者の同行動物等を一時的に収容、保管するための施設の設置等に要する経費として二億六千七百七十六万四千円を計上してございます。
 一三ページをごらんください。12、災害医療活動車両整備等でございます。
 大規模災害発生時における医療救護活動の機動性を高め、災害現場で継続して医療活動ができるよう、東京DMAT指定病院に災害医療活動車両を整備するための経費等として三億四百五十万円を計上してございます。
 一四ページをお開き願います。13、医療施設及び社会福祉施設の自家発電設備整備等でございます。
 緊急時の停電等に備えるため、医療施設及び社会福祉施設における自家発電設備の整備並びに震災時における医療機能の維持を図るため、医療施設耐震化緊急対策事業の拡充に要する経費として三十五億二千五百二十一万六千円を計上してございます。
 一五ページをごらんください。Ⅲ、債務負担行為でございます。
 動物保護施設の賃貸借に係る債務負担行為として一千三百七十五万円を計上してございます。
 以上、簡単ではございますが、提出議案の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願いいたします。

○くまき委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○大山委員 四点お願いします。
 一つは、福祉施設や所管施設の備蓄状況。
 二つ目は、東京DMATの派遣状況を五年間でお願いします。
 それから、所管施設の被災状況。
 そして、福祉施設や医療機関等の耐震化の状況です。
 以上です。

○くまき委員長 ただいま大山委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○くまき委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○くまき委員長 次に、請願陳情の審査を行います。
 まず、請願二二第六六号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○角田事業推進担当部長 お手元にお配りしてございます請願・陳情審査説明表に従いまして、ご説明させていただきます。
 目次に続きます一ページをお開き願います。整理番号1番、請願二二第六六号、東京の待機児童の早期解消と保育環境・保育施策の充実のための予算増額に関する請願は、杉並区の公的保育・福祉を守る東京実行委員会代表の橋本宏子さん外十九万二千九百五十三人の方々から提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、次のことを実現していただきたいというものです。
 第一に、認可保育所の新設、増改築を行い、待機児童を早期に解消すること。
 (1)、新設、増改築を進めるための予算を増額すること。
 (2)、都有地や都の施設を積極的に提供すること。
 (3)、公立保育所整備のための補助制度を創設すること。
 第二に、東京のすべての子どもの健やかな成長と発達を保障するために、面積や職員配置などの国の最低基準を上回る都独自の基準をつくること。
 第三に、保育所職員が安心して働き続けられるよう、賃金、労働条件改善を行うための都独自の補助制度を創設すること。
 第四に、子ども・子育て新システムについて、拙速に結論を出さないよう、国に対して意見書を提出することという内容でございます。
 現在の状況でございますが、第一につきましては、都は、東京都保育計画において、平成二十二年度からの五年間で保育サービス利用児童数を三万五千人ふやすことを目標に定め、保育の実施主体である区市町村が、認可保育所に限らず、認証保育所、認定こども園、家庭的保育事業など、地域のさまざまな保育資源を活用して、保育サービスの整備を進められるよう支援を行っております。
 第一の(1)につきましては、都は、保育サービスの大幅な拡充を図るため、安心こども基金による支援に加え、平成二十二年度から少子化打破緊急対策事業の一つとして、事業者及び区市町村の負担を軽減する都独自の支援策を実施しております。
 第一の(2)につきましては、平成二十年三月から、都有地活用による地域の福祉インフラ整備事業の対象施設として認可保育所を加えており、都有地及び都の建物についての貸付料を五〇%減額することとしております。
 第一の(3)につきましては、公立保育所の整備費は、平成十八年度に区市町村へ税源移譲されております。
 第二につきましては、認可保育所の基準について、都は国に対し、大都市に見合った面積基準や、保育士以外の資格を持つ人材の有効活用が可能となるよう、保育従事職員の資格基準の緩和など、運営上のさまざまな創意工夫が可能となる制度に改善するよう提案要求を行っております。
 第三につきましては、都は、区市町村の創意工夫により、保育サービスの充実も含めたさまざまな施策を地域の実情に応じて展開できるよう、子育て推進交付金や子ども家庭支援区市町村包括補助などにより、独自の支援を行っております。
 第四につきましては、国は、平成二十二年六月に子ども・子育て新システム基本制度案要綱をまとめ、子育て支援施策を財源も含めて一元化することを目指した検討を進めておりますが、新たな制度の全体像がいまだ明らかにされておりません。都は、全国知事会を通じて、地方公共団体への情報提供や十分な協議を行うよう要望しております。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願いいたします。

○くまき委員長 説明は終わりました。本件について発言を願います。

○たきぐち委員 ただいまの請願二二第六六号に関連して、質問させていただきます。
 保育所の待機児童の問題は、都の大きな課題の一つであります。昨年四月の待機児童数が過去最多の八千四百三十五人となり、これまでもさまざまな委員会等の場を通じて、待機児童解消に向けた議論がなされているところです。
 請願は、認可保育所の新設、増改築を進めるための予算増額を求めています。都議会民主党でも、区市町村の地域の実情に応じた基盤整備や、認証保育所の設置推進、集合住宅の整備にあわせた保育所の整備、公共施設用地の活用等々、保育サービスの拡充による待機児童対策を要望しているところです。都は、増加する保育ニーズに対応するため、安心こども基金による支援に加えて、事業者及び区市町村の負担を軽減する独自の支援策を実施していますが、その予算額の推移を伺います。

○角田事業推進担当部長 東京都は、平成二十一年度から待機児童解消区市町村支援事業を実施し、保育所の施設整備に係る事業者及び区市町村の負担軽減を図りながら、待機児童解消に向けた区市町村の取り組みを、広く柔軟に支援しているところでございます。
 予算額でございますが、平成二十一年度は十億円、平成二十二年度は倍増して二十億円といたしました。平成二十三年度も二十億円を計上しており、引き続き区市町村による保育サービス拡充の取り組みを強力に支援してまいります。

○たきぐち委員 都独自の事業として、ただいまご説明がありましたとおり、待機児童解消区市町村支援事業、二十億円を実施しているということでありますが、この事業を開始した平成二十一年度以降の保育サービスの整備状況はどうなっているのか伺います。

○角田事業推進担当部長 二十一年度以降の保育サービスの整備状況ということでございますが、東京都は平成二十年度から三カ年で、保育サービスの定員を一万五千人分整備を行う保育サービス拡充緊急三カ年事業を実施してまいりました。平成二十一年度は、整備目標を当初計画の一・五倍の八千人に引き上げ、結果的にはその目標をも上回る八千五百三十八人の定員増を達成いたしました。区市町村及び事業者に対して、施設の新設のほか、既存施設の定員拡充など、積極的な取り組みを促しました結果、平成二十二年度の定員増加数は、前年度の実績をさらに上回る見込みでございます。

○たきぐち委員 緊急三カ年事業では、二十年度から三年間で保育サービスの定員一万五千人を整備すると、二十二年度も前年を上回る見込みであるというご説明でございました。
 先ほどご説明がありましたとおり、東京都保育計画では、二十二年度を初年度として、五年間で三万五千人をふやすという方針が示されております。
 これによって、待機児童数が減少しているかということでありますが、私の地元、荒川区では、新たに認定こども園、認可保育所、認証保育所、そして保育室、それぞれ一園ずつ開園したことによりまして、この四月一日の待機児童数は、前年同期の四十九人から三十九人に減少しました。荒川区は比較的ほかの自治体と比べて待機児童数が少ないという状況にあるんですが、隣の墨田区でも、百四十五人から百四人に減少したというふうに伺いました。
 都全体としての状況につきましては、これは七月上旬に集計した結果が出るというふうに伺っておりますが、各区市町村が待機児童の解消に取り組む中で、定員増によって一定の前進は見られるということがいえると思います。ただ、一方で認可保育所に入りたいけれども、なかなか入れないという、そうした切実な保護者の思いがすべて満たされているというわけではなく、さらなるスピード感のある対応が求められているんだろうというふうに思います。
 この請願では、都有地や都の施設を積極的に提供するようにと求められております。待機児童解消に向けた都の支援としては、施設整備費等の補助制度に加えて、都有地の提供など、区市町村の取り組みを直接的に支援する取り組みも必要であると考えております。都は、都有地活用による地域の福祉インフラ整備事業を実施しておりますが、都有地をどう活用しているのか、現状を伺います。

○角田事業推進担当部長 都有地活用による保育所の整備についてでございますが、都は平成二十年三月から、都有地活用による地域の福祉インフラ整備事業の対象施設として認可保育所を加え、五〇%減額による都有地貸付の仕組みをつくっております。昨年度、東村山市において、認可保育所としては第一号となる事業者の公募を行い、平成二十四年の開設に向けて、現在準備を進めているところでございます。また、現在、世田谷区の都有地について、事業者の公募に向けて準備を進めております。さらに、昨年度実施しました未利用の都有地についての利用意向調査において、施設整備の希望のあった自治体と現在調整を行っているところでございます。

○たきぐち委員 都有地の活用につきましては、既に認知症高齢者のグループホームや、あるいは特別養護老人ホームなど、既に稼働している施設で九件という実績も伺っておりますが、保育所につきましては、今ご説明がありましたとおり、東村山と世田谷区で準備が進められているということでありました。引き続き、こうした未利用で活用可能な都有地の情報を積極的に区市町村に提供していただきたいと思います。
 この待機児童の問題は、これまでも委員会等々でさまざまな議論がなされているところでありますけれども、施設を整備すれば、またそこに潜在的な需要が顕在化してくるというような問題も絡んでいるんだと思っております。各区市町村のニーズ調査では、潜在的ニーズを含めると、就学前児童のいる家庭の四四%が保育サービスの利用を希望しているという結果もあるようです。
 これを潜在的な待機者として数字であらわすのは、なかなか難しいわけでありますけれども、就学前児童の人口と、現在の整備率を換算して計算をしますと、七万二千人ぐらいという数字もはじき出されるわけでございます。これを満たしていくには、相当の施策が必要になってくるんだろうと思います。この待機児童は、ゼロ歳から二歳が中心であって、一歳児問題というふうにいわれますけれども、とりわけ一歳児の入所が大変厳しい。これがゼロ歳、二歳の待機児童にも関係をしているわけです。
 認可保育所を利用している保護者のアンケートでは、育児休業期間の平均が八カ月で、本来は一年半まで取得をできるわけでありますけれども、育児休業期間が終わる一歳児での入所が難しいことから、ゼロ歳児で何とか入園をさせたいと、ゼロ歳児で入園をさせないと入園ができないと心配をする保護者の思いが背景にあるんだと思います。こうした課題を解決していかないと、根本的な待機児童の解決には結びついてこないんだというふうに思っております。在宅子育てに対する支援の充実や、ワークライフバランスの推進によって、社会全体として、とりわけゼロ歳から二歳の乳幼児、低年齢幼児を抱える子育て世帯をサポートしていく。そういう環境づくりを進めていかなければならないと思います。育児休暇の取得もなかなか進んでいない現状とあわせて、これは産業労働局の所管になるかと思いますが、ぜひ福祉保健局が中心となって、全庁的な課題として取り組んでいただきたいということを、この場で申し上げておきたいと思います。
 こうした保育ニーズが急増をしているわけでありますけれども、一方で少子化が進展をしており、児童人口の減少も見込まれるところでございます。また、一時的に子育て世帯が急増しているという地域性の問題もあるかと思います。こういった状況を見据えますと、土地を確保しての保育所整備だけではなく、賃貸物件等を活用して、保育所の分園などを機動的に整備をすることも必要になってくるかと思います。
 そこで、都のマンション等併設型保育所設置促進事業の実施状況と、今後の取り組みについて伺います。

○角田事業推進担当部長 東京都は、平成二十年度からマンション等併設型保育所設置促進事業を実施しております。土地の確保が困難な都市部においても保育所の設置が進むよう、マンションや空き店舗などの賃貸物件の改修費等や、建物賃借料の補助を行っております。
 平成二十二年度は、改修費等について三十七カ所に補助を行ったところでございますが、このうち分園が九カ所でございます。賃貸料を含めますと、事業開始以来の三年間の施設数について、合計で七十七カ所、このうち分園十七カ所に補助を行っております。区市町村による地域資源を生かした保育サービスの拡充を支援しているところでございます。変動する保育ニーズに機敏に対応するためには、賃貸物件を活用した、こうした小規模施設や分園の設置が有効でございます。今後とも、待機児童の解消に向けて、本事業の積極的な活用を区市町村に働きかけてまいります。

○たきぐち委員 分園の設置には、施設長や調理室の設置義務がないなど条件が緩和をされていますが、一方で運営費の負担が大きいという声もあると聞いております。目の前のニーズにこたえながらも、中長期的な展望に立った機動的な施策を推進できるよう、さらなる支援をお願いいたします。
 請願の最後にあります子ども・子育て新システムについては、幼保一元化を含む新たな次世代育成のための包括的、一元的なシステムの構築を目指すもので、作業グループとワーキングチームで議論が重ねられているところです。幼保一体化、多様な保育サービスの提供、ワークライフバランスの実現などに向けて、いかに制度を構築していくのか。さまざまな意見を集約しながら、都議会民主党としても政府に要望していくことを申し上げまして、質問を終わります。

○栗林委員 それでは、私の方から請願二二第六六号、東京の待機児童の早期解消と保育環境・保育施策の充実のための予算増額に関する請願、これについて伺わせていただきます。
 ことしも四月入園できなかったお母様たちから、やっとこの六月になってから、キャンセル待ちをしていた施設から連絡が来て、七月から入園可能になりました等々の、そういう大変ご苦労されている声も届いております。だからこそ、来年の四月には入園希望者全員が入園できて、そうした、安心した保育環境をつくることが、今、最も求められているのではないかと思います。
 そのためには、だからこそ地域のすべての保育資源、これをフル活用することが最も重要ではないかと思います。毎年拡充を図る、保育所の待機児童問題は、もう喫緊の課題にはなっておりますけれども、やはりそのためには、公立も私立も質の高い保育事業を活用して総力で取り組むことが求められます。
 私の地元は世田谷でございますけれども、都内でも最も待機児童が多いところでございます。ことし、二十三年度の待機児童状況を確認いたしましたところ、昨年は約七百人待機児童が出たんですね。そのために、世田谷区では二十二年から二十三年にかけて約千三百人の定員増、施設整備を図ったんです。認可園を三園ふやしました。認可の分園を十三園ふやしました。認証も五園ふやす等々、施設をこれだけふやしたんです。
 ところが、今回ふたをあけましたところ、ことし、待機児童が、六百八十八人出ております。
 ことしも待機児童を解消するために、二十三年から二十四年にかけて、さらに七百人、定員増を図るために、国有地、都有地、区有地、もうすべての使えるところに認可園もふやすということで、取り組むということで、今、動いていると聞いております。
 請願の文書の中にも、都は保育サービス拡充緊急三カ年事業に取り組んでいるけれども、十分とはいえないのではないかという部分がございましたが、緊急三カ年事業の現在の目標達成状況について、お伺いさせていただきたいと思います。

○角田事業推進担当部長 東京都は、平成二十年度からの三年間で、保育サービス定員一万五千人分の増を目標とする保育サービス拡充緊急三カ年事業を実施し、待機児童解消に向けた取り組みを進めております。この一万五千人分の増という目標に対しまして、平成二十一年度までの二年間で、既に合計で一万三千百六十七人分の整備を達成してございます。この内訳は、認可保育所で六千九百八十人、認証保育所で四千五百八十四人、認定こども園で千二百五十二人、家庭的保育事業で三百五十一人となっており、いずれの保育サービスにおいても着実に拡充が進んでおります。
 平成二十二年度の状況につきましては、現在集計中でございますけれども、本年四月一日の認可保育所の施設数が、前年度比で六十カ所、認証保育所では七十カ所、認定こども園では十四カ所ふえておりまして、定員数についても計画を大幅に上回る増加が見込まれております。

○栗林委員 かなり施設の設置に向けては、施設整備、頑張って取り組んでいただいていると思います。でも、なかなかそこに追いついていかないという現状もあります。そこで、やはり考えてみなくてはいけないのは、ニーズというものの分析も大事ではないかと思います。
 先ほど、たきぐち理事の方もおっしゃっていましたけれども、ゼロ歳から、ゼロ、一、二ぐらいは、園庭で思い切り遊ぶというよりも、むしろ家庭的な保育、こういったことを求めるお母様たちもふえています。保育ママとか、本当に保育室だとか、家庭的な中で子どもを育てていきたいという、そういう希望も多い現状ですが、やはり三歳から、じゃあ、認可に入る、そのときに保証がないといいますか、必ず認可、三歳児からそこに入園できるという確約されたものがないので、やはり、どうしても安心感ということで、ゼロ歳から認可の保育園に入れたい、そういうニーズもあります。
 また、やはり昨年、二十一年度でしたでしょうか、待機児童の保護者の中の就労状況というのをリサーチされたデータがありましたけれども、何と保護者の就労状況が、約三分の二ほどがパート、アルバイト、または求職中、仕事を探しているという、正規雇用以外の方たちが三分の二を占めていたというデータがございました。そうしたことから、都も二十二年度からの定期利用保育事業、これに取り組んでいただいたわけなんですけれども、大変こういうところが大事ではないかと思います。
 やはり認可保育園に入るためには、これ、ポイントなんです。ポイントを上げるということはフルタイムで、時間も九時五時でしっかり頑張る、共働きで、とかという、そういう条件が整って、ポイントが上がり、入園に近づくことができる。点数が高くなければならない。
 そういったことから、例えば自分でできるだけ子育てを、自分の手元でしたい。でも、やはり経済的な事情もあり週三回アルバイトをしたい。午前中だけ働きたい。午後だけ働きたい。そういったニーズに対しては、ポイントが低く査定されてしまいます。ですから、保育園というのはポイントが重視されますので、あえて高いポイントに自分の労働条件を上げていかなくてはいけないという、非常に現実と矛盾しているところがあります。やはり手元で、極力自分で子どもは育てたいけれども、少しの時間だけ働きたい。そういった方たちが保育園を利用できるには、定期利用で、ポイントが低くても安心して預かって、働けるんだという、こういう区別をする、こういう環境をつくることの方がむしろ求められているのではないかと思います。
 昨年から始められました定期利用保育事業でございますけれども、これは昨年度の実績はどのようであったか。また今年度の実施見込み、これはどのようになっているか、お伺いいたします。

○角田事業推進担当部長 定期利用保育についてでございますけれども、委員ご指摘のとおり、待機児童の保護者の約六割がパートタイム労働者や求職者、職を求めておられる方たちで占められていると。そうした保護者の就労形態の多様化によって、認可保育所では受けとめ切れない保育ニーズが増加をしております。そのため、東京都はパートタイム労働者等にも利用しやすい、独自の保育サービスとして、昨年度、新たに定期利用保育事業を創設いたしました。
 この事業は、認可保育所、認証保育所、家庭的保育など、そうしたものの空きスペース、空き定員の利用や、単独でも設置が可能ということで、多様な場所を活用して実施ができるものでございます。昨年度は、二区市、五施設での実施でございましたけれども、区市町村に本事業の積極的な取り組みを働きかけました結果、本年四月には九区市、三十一施設で実施されております。今後も増加が見込まれております。

○栗林委員 多分これは定期利用保育も待機児が出ているというふうに、地元の世田谷では、定期利用保育も使いたかったけれども、やはりそこも登録をして待っている状況だという話も聞いておりますので、もっとどんどんこういう定期利用保育というのは拡充を、今後は広めていただけるのではないかと思います。
 やはり、こうしたニーズというのが一番重要ではないかと思います。女性の経営者であったり、管理職であったり、時間に関係なくフルに仕事をしなくてはいけない、また仕事をしたいという、そういう働く女性にも対応ができ、また育児と仕事の両立をバランスよく図りたい、こういったニーズにも対応できる、そういう新しい保護者の就労形態、ライフスタイルの多様化に合わせた利用しやすい保育環境、これを整備することが求められているのではないかと思います。保育ニーズも多様化が進んでいる現実を踏まえる必要があるのではないかと思います。
 認可保育所だけではなく、認証保育所、また家庭的保育事業、保育室、保育ママですね、また定期利用保育事業、そして事業所内保育施設、こういったものも各事業の特性を生かしながら保育サービスの拡充を図る必要があるのではないかと考えますけれども、この点に向けての都の取り組みを伺わせていただきます。

○角田事業推進担当部長 待機児童の解消には、委員のご指摘のとおり、就労形態やライフスタイルの多様化に伴う保育ニーズの多様化に対応し、区市町村が地域の保育資源を最大限に活用して、まさに利用しやすい保育サービスの拡充に取り組んでいく必要がございます。東京都は、国の安心こども基金の活用のほか、事業者と区市町村の負担を軽減する都独自の支援策も行い、認可保育所、認証保育所、家庭的保育事業、定期利用保育事業など、区市町村が地域の特性に応じて行う保育サービスの整備拡充を、今後とも強力に支援をしてまいります。

○栗林委員 積極的な、やはり東京都の保育環境を整備する、日本のモデルでもあるかと思います。先日、非常にラッシュの時間帯だったんですが、まだ小さなお子さんを抱えて電車に乗っている、仕事に向かう若いお母様がいらっしゃいましたので話しかけたら、もう少しで事業所内保育ですか、これが整備される予定にはなっているということでした。やっぱり事業所内保育もなかなか急激にふえてはいないんですが、私は地元の保育園に入れなくて、事業所内、ラッシュの人込みの中、大変だけれども通っていらっしゃるのかなと思いましたら、最近の調査によると、最近はそういう理由だけではなくて、いや、自社の勤務時間に合わせて一般の認可保育所では対応できない深夜とか休日、特に医療関係、病院関係の方たちはそうかと思います、二十四時間での勤務ということもありますので、そういう自社の勤務時間に合わせた保育運営をしているということが安心できることとか、また休憩時間に子どもに会いに行けるというような、選択の理由として地元の認可に入れなかったからというのではなく、積極的な理由で事業所内保育を選ぶ人もふえているというデータが出ておりました。物理的な便利さよりも近くに子どもがいるという安心感を持ちながら利用している人もふえているようです。
 そういったことを考えますと、もっともっと社会全体で子育ての環境を整えていく、そういう取り組みが大事ではないかと思います。女性専用車両がありますから、その中に子育ての、子どもの通勤ができるようなコーナーをつくったりとか、また駅についたときに、エスカレーターとかエレベーターとか、本当に会社に通勤ができるような、そういう面での、これからも充実も図っていかなくてはならないのではないかと思いました。社会全体が多様な保育を求める、そういう子育て世代の若いお母様たちに対応できるような取り組みを今後もお願いをして質問を終わります。

○大山委員 待機児解消と保育園の問題に関しては、ことしの二月二十八日の委員会でも質疑しておりますので、その続きということで質問します。
 今、るるやりとりがあったわけですけれども、求職中でも、それからパート労働でも、認可保育園に入る、保育に欠ければ認可保育園で受け入れるということは、もう基本なわけですよね。それが今、答弁あったように、認可保育所で受けとめられないということは、これは満点でも入れない、それから母子家庭でも入れないというような状況をつくっているということ自体、これは圧倒的に認可保育園が足りないんだということを、しっかりと押さえておかなきゃいけないと思いますし、子どもの発達保障をきちんと考えるんだったら、細切れの保育ではなくて、きちんと生活リズムを考えた認可保育所、保育が必要だと、まず述べておきます。
 この請願でも、大きな柱の第一は認可保育所の新設、増改築を行い、待機児童を早期に解消することだと。各区市町村も、認可保育園の増設方向にあるということは二月にも述べたとおりです。今もありましたけれども、認可保育所の大増設のためには、整備費、土地、運営費、公立保育園への補助の再開だと。二月の委員会では、国の安心こども基金と都の補助制度が功を奏していると、こう答弁されています。補助金の上乗せと都有地活用ですから、実際、認可保育所増設が進み始めたということは認めます。しかし、必要数から見たら、まだまだ不十分だといわなければなりません。認可保育園に申し込みながら入れない子どもたちは今年度もふえています。土地活用については、先ほどもありましたが、東村山市と世田谷区のものは、今、進んでいるわけですね。その後の計画は、どれぐらいあるんでしょうか。

○角田事業推進担当部長 都有地活用による保育所整備についてでございますが、先ほども答弁させていただきましたとおり、現在、東村山市と世田谷区の案件について計画が進行してございますが、昨年度実施した未利用地の都有地についての意向調査で、施設についての希望のありました自治体と、現在、調整をしておりまして、その用については、まだ計画になってございません。

○大山委員 今のところは二カ所で、今後は、まだ数は明確ではないということですね。例えば、私、新宿ですけれども、公立保育園、二十一園になっちゃったんですが、そのうち八園は都営住宅に併設されています。かつてはこうやって都営住宅など都の施設に併設されてどんどんつくっていったわけですね。
 参考のために、美濃部都政十二年間で七百八十四カ所、認可保育園を増設しています。
 都有地、国有地のさらなる活用が必要です。また、公立保育園の建てかえ時期になっていますから、区市からも公立保育園への補助制度の要望が出ているというのは、前回もいったとおりです。税源移譲をされているんだっていいますけれども、それは保育園の整備に使いなさいという補助制度ではありませんから、目的が明確になっているわけではありません。
 昨年度の認可保育所の増設数、それから今年度の、現在の増設見込み数はどれくらいでしょうか。さらに、東京都は二〇一〇年度からの五年間で三万五千人分の保育の利用児童数をふやすという計画ですけれども、そのうち認可保育園の数、定員数で何カ所、何人増設させる計画なんでしょうか。

○角田事業推進担当部長 認可保育所の平成二十二年四月一日現在の設置数は、前年度に比べて三十五カ所がふえたところでございまして、本年四月には六十カ所が増加をいたしました。それから、計画における認可保育所の数、定員数ということでございますが、保育サービスの提供体制は、保育の実施主体である区市町村が認可保育所に限らず、認証保育所、認定こども園、家庭的保育など、地域の実情に応じて整備していくべきものと考えてございます。平成二十二年度から二十六年度までの東京都保育計画においては、サービス種別ごとの目標値は設定しておりません。

○大山委員 二十二年度四月一日現在で三十五カ所、それから今年度の四月一日で六十カ所増加ということですけど、年間で六十カ所増設というのは重要な前進です。しかし、まだまだ不十分だと。今後もさらに進めていくことが求められているわけですね。
 今、サービス種別ごとの目標は設定していないということなんですけれども、待機児解消を本気でやろうとするならば、認可保育園を圧倒的にふやす必要があるんだということ、それが基本であるということは、都内の区市町村の共通の認識になってきています。だからこそ、区市町村は認可保育園の整備にぐっとシフトしてきていますし、それから、実際に認可保育園の増設の目標をそれぞれ持っています。
 私たち調査しましたけれども、例えば江東区は、現在六十九園から今年度は七十五園に、来年度は七十七園に、二〇一四年度は八十二園にするという計画を持っています。中央区も、十七園から、今年度は二十園に。それから港区は二十園から二十一園、来年度は二十三園、二〇一四年度には二十五園にする計画なんだと。そのほかの区市でも、認可保育園の増設計画を持っているんです。ですから、東京都としても、区市町村の目標がきちんと実施できるように、都としての目標を持って、圧倒的に増設するべきだと思います。
 大きな二つ目が、東京のすべての子どもの健やかな成長と発達を保障するために、面積や職員配置などの国の最低基準を上回る都独自の基準をつくることということです。児童福祉審議会の専門部会で、面積基準を一部緩和することに関して大議論になりました。専門部会は、本審議会から検討を依頼されたら、通常はまとめとして、みんなの意見はこうですよという、まとめとして報告すると思いますけれども、今回、専門部会の結論はどうなったでしょうか。

○角田事業推進担当部長 今期の児童福祉審議会には、都道府県が条例で定めることになります児童福祉施設の設備運営基準について審議をお願いいたしました。専門部会では、まず保育所の居室面積基準を中心に、短期集中的な検討が行われたところです。その結果につきまして、議論の整理として取りまとめられ、昨日、児童福祉審議会の本委員会で報告をされたところでございます。

○大山委員 これ、専門部会の議事録ですけれども、議論の整理として取りまとめられといいましたけど、この中では、議論の経過という形で、というふうに部会長は確認していますよね。会議が終わって、それから会議の外でこの文言が変わったということなんですかね。いずれにしても、専門部会では意見が分かれてまとまらなかったということですね。議事録を読ませてもらいましたが、区長会の代表の委員が、区長会の了承をとってきたというんです。それがどういう内容かというと、私は区長会の代表として、今回の流れについては、専門部会で反対してきますよ、そういうふうに表明したら、そのことに関してアンケートの段階では、もし緩和されれば取り組みたいというところが、少数でありますけれども、区があったわけですが、そこの区からも、私が……、私がというのは区長会の代表の委員の人が反対してきますよといった態度表明について異論は出なかったと、こう述べています。発言しています。
 つまり、区長会として面積基準の緩和は反対だということを発言したわけです。認可保育園の園長先生の委員も、面積基準の緩和に関しては私は最初から反対です、こう意見を表明しています。専門部会では、保育の実施主体である区長会の代表、それから認可保育所の責任者の代表がそろって反対を表明しているわけです。子どもの発達保障と保護者の就労保障をともに実現する役割を持つ、当事者の代表者がそろって反対している。これは非常に重く受けとめるべきだと思いますが、どうですか。

○角田事業推進担当部長 専門部会では、区市の代表者、それから保育事業者、学識経験者に参画をいただきまして、専門的な見地から幅広い議論が行われ、さまざまなご意見をいただいたところでございます。ご発言の内容について、先ほど委員の方からご紹介がございましたけれども、確かに区の代表者の委員の方が入っておられますが、区長会としての正式な見解ということではございませんので、そこは修正をさせていただきたいと思います。
 専門部会といたしまして、最終的にまとめていただきました議論の整理の中で記載がございますが、結論として、待機児童対策については、保育所等の設備運営を中心に進めるべきであるが、緊急一時的な措置として、年度途中に限って面積基準を二・五まで緩和し、さらなる定員の弾力化を図ることも対策の一つであり、都の提案内容を了承するというのが多数意見であった。一方で、一部の委員から面積の緩和は選択肢として最終段階で考えるべきであり、もう少し時間をかけて、法案の行方も勘案しつつ議論すべきであるという意見があったところでございます。こういうふうにまとめていただいております。
 そして、この最終段階で考えるべきということではありますけれども、選択肢の一つであるということについては、先ほどご紹介をいただきました委員の方からも、選択肢の一つであるということは確認をしているというご発言もいただいております。
 以上でございます。

○大山委員 まとめてもらったとおっしゃっていますけれども、まとめられなかったから、そういう意見がありましたよときちんと書かなきゃいけなくなったわけですよね。それで、多数意見であったというけれども、議事録の中では、六人出席していた専門部会でそのうちの二人がはっきり反対だと意見を述べているわけですね。区長会の代表は、区長会の意思として反対なんだ、確認してきたんですよ、そういって発言しているじゃありませんか。
 二月二十八日の厚生委員会で、私が、全国社会福祉協議会保育部会が厚労省の委託を受けて調査した機能面に着目した保育所の環境・空間に係る研究事業で、日本の最低基準は、世界のレベルではまさに最低であるということが明らかだということを述べたら、角田部長さんは、この調査はあくまでも食寝分離を前提としたものであり、現行の最低基準との関係は国からは何ら示されていない、こう答弁しました。
 しかし、この調査は、調査の目的の中で、児童福祉施設最低基準における保育所の基準について、時代の変化に応じた保育の提供のために必要な環境、設備基準について検討を行った、検討に際しては、これまでの最低基準の考え方、つまり、保育の設備を乳児室、匍匐室等の部屋の面積等の構造基準から規定するだけでなく、乳幼児の発達と生活の営みと教育の場、保護者支援の場として保育所をとらえ、そこで必要とされる保育所保育指針に基づく保育を行うために、最低限必要な施設設備基準等を明らかにすることを目的として実施した、こう述べているんですね。これは、厚労省の委託で行われた調査です。まさに最低基準の検討の重要な素材ではありませんか。
 面積基準をさらに小さくするということで、待機児解消になるなどということは、子どもたちの発達保障を全く考えていないといわざるを得ません。全社協の先ほどの調査報告などを参考にして、国の現在の最低基準を上回るものにしていくことが必要だと、意見を述べておきます。
 保育所職員が安心して働き続けられるようということで、賃金、労働条件改善を行うための都独自の補助制度を創設すること、これも再三要望していることです。大幅な運営費補助、人件費補助の削減で、保育所職員が働き続けられない。都独自の補助制度創設を何としても実現するように求めておきます。
 重大な問題になっているのが、子ども・子育て新システムです。拙速に結論を出さないよう国に対して意見書を出すこと、これは私たち議会に問われていることですね。ぜひ意見書を出せるようにしようではありませんかと、私は呼びかけたいと思います。
 子ども・子育て新システムは、そもそも、既に多くの問題が噴出している介護保険だとか、障害者自立支援法をモデルにしているもので、区市町村の保育実施責任をなくして、直接契約、直接補助、応益負担を原則にしているわけですね。その上、唐突に幼保一体化がつけ加わって、混乱に拍車がかかったといえます。
 幼保一体化提案がされて、何のための一体化なのか理念がないとの各界からの批判だとか、指摘を受けて、十一月になって初めて新システム検討会議のワーキングチームにおいて、幼保一体化の目的を議論するという泥縄ぶりだと。待機児解消にもならないし、補助がさらに複雑になってしまうと、教育制度である幼稚園と福祉制度である保育園を無理やり一体化することが新システムをさらに複雑なものにしています。国は、幼保一体化について、性急な議論はやめ、十分な財源保障のめどをつけて、関係者にも十分な情報提供もして、丁寧で計画的な議論を行うべきだと考えますが、どうですか。

○角田事業推進担当部長 現在、国は、子育て施策を財源も含めて一元化することを目指し、子ども・子育て新システムの検討を進めておりますが、新たな制度の全体像がまだ明らかにはされていない状況でございます。
 東京都は、全国知事会を通じて、子ども・子育て新システムの具体的な制度設計に当たっては、地方公共団体と十分な協議を行い、意見を反映させるよう、国に要望しているところでございます。

○大山委員 地方公共団体と十分な協議を行ってほしいと、全国知事会を通じて伝えているんだということですね。
 新システムで今出ているものだけでも、見ただけでも重大なことというのは、現在の児童福祉法に基づく保育制度が解体されてしまうという問題なんです。直接契約、直接補助、応益負担、これは東京でいえば認証保育所制度と同じということですね。児童福祉法二十四条に基づく区市町村の保育の実施義務がなくなってしまいます。新システムでは、保育の実施義務について、区市町村の役割はどうしようとしていますか。

○角田事業推進担当部長 平成二十二年六月二十九日に、国が発表いたしました子ども・子育て新システムの基本制度案要綱、ここにおきまして、新システムの実施主体は、基礎的自治体である区市町村とされております。
 また、区市町村の役割として、必要な子どもにサービス、給付を保障する責務、質の確保されたサービスの提供責務、適切なサービスの確実な利用を支援する責務などが示されており、現在、検討が進められております。

○大山委員 責務ということがいわれたわけですけれども、この責務が果たされる担保というのはどのように書かれているでしょう。

○角田事業推進担当部長 実際に、現在、新システムにつきましては検討中ということでございますので、具体的な詳細については記載がございませんが、現在の検討資料の中には、委員ご指摘の児福法二十四条の保育の実施義務に規定されている各種の内容については、検討の俎上に上っているかと思います。保障について、具体的に法律あるいは政令、通知等、そうした根拠に基づいて保障がされるかということについては記載はございません。

○大山委員 保育に欠ける子どもは、区市町村が責任を持って保育園で保育しなければならないという、ねばならないということですから、今は、児童福祉法二十四条では、区市町村が義務としてやらなきゃいけないわけですよね。
 全く今、どういうことになるのかわからないということですけれども、保育の必要度の認定というのは、介護保険でいえば介護度の認定ということになると思います。介護認定は、もう皆さんご承知のとおり再三改悪されて、今までと同じ状態の高齢者でも、介護認定の基準が変わって介護度が低くなって、必要な介護が受けられない状態、事態があちこちで起こっているわけですね。結局、予算で規定されるということです。必要な保育が受けられないことになりかねないということです。
 新システムは、企業参入を促進しています。イコールフッティングというのが出てきたので私もびっくりしましたけれども、イコールフッティングといえば認証保育所を導入したときの東京都の文書とうり二つだと。
 例えばハッピースマイル東中野、開店して二カ月で撤退したわけですが、ほかの事業でできた赤字を認証保育所で穴埋めしようとしたために倒産、廃園したわけですね。そのときは、今は、区市町村が保育に欠ける子どもは保育所で保育しなければならないという区市町村の保育の実施義務がありますから、このときも区が急いで保育する場所を探しました。しかし、新システムになってしまったら、区市町村は保育の実施義務が明確じゃないわけですね。次の日からの保育をしてくれるところを、直接契約ですから、保護者が自力で見つけなければならないということになってしまうんでしょうか。

○角田事業推進担当部長 ただいまの区市町村の関与についてのお尋ねでございますが、現在の検討されております資料の中での記載でございますけれども、区市町村には一定の関与が求められておりまして、特別な支援が必要な子どもや、あるいは保育の利用が必要と区市町村が判断されるような場合については、区市町村が、一つには利用調整を行い、利用可能な施設、事業者をあっせんする、あるいは、必要とされると判断される場合には、措置により入所を行うということが検討されております。

○大山委員 あっせんするけれども、自分で契約をしなきゃいけないわけですよね、事業者と。自分で探さなきゃいけないわけですよ。とても仕事どころじゃないと。
 もう一つ、応益負担なんです。現在は収入に応じた保育料ですけれども、新システムは保育時間による、また、給食や認定時間を超えた保育、オプション保育などは補助の対象にならない、全額負担になるわけですね。介護保険でもそうですよね。介護認定の時間以外は全額自分が負担すると、そういうことが保育の分野でも同じということになってしまうし、今、若い保護者、ワーキングプアの状況になっている方なんかは、保育料を払えないから保育を受けられないということにもなりかねない状況です。
 保育園に預けている保護者がどのような収入分布かということで、収入階層ごとに保育料を設定してありますから、わかるわけですが、全部、全都的に調べればよかったんですが、参考までに新宿区の状況を見てみました。生活保護世帯及び区民税非課税世帯、これが認可保育園に預けている子どもたち全体の一〇・三%ですから、約一割は共働きしているけれども、区民税の非課税の世帯までの収入しかないんだということですよね。ですから、住民税非課税でも家賃も必要なわけですから、いろんな出費があるわけですから、今でも区市町村は、国の基準の保育料じゃなくて、可能な限り負担軽減の努力をしているわけです。それがもう一つですね。
 新システムのもう一つの問題ですが、すべての子どもを対象にした切れ目のないサービス給付、これをうたっていますが、障害を持つ子ども、それから被虐待児などへの対応については、新システムではどのようになっているでしょうか。

○角田事業推進担当部長 繰り返しになりますが、新システムについては、現在、国において検討中でございますけれども、先ほども申し上げましたが、サービス利用に当たって区市町村の一定の関与のもとで、保護者が選択した施設と契約を結ぶということが検討されております。
 障害児など特別な支援が必要な子どもについては、優先利用の対象というふうになりまして、区市町村が利用可能な施設、事業者をあっせんすること、また、虐待予防の観点やひとり親家庭等で、子どもの養育上、保育の利用が必要と判断される場合には、区市町村の措置により入所する仕組みが検討されております。

○大山委員 区市町村が利用可能な施設、事業者をあっせんすることなどが検討されているというけれども、具体的にきちんとこうやって保障されるんだというようなこと、それから、特別に支援が必要な子どもたち、障害児だとか、被虐待の子どもたちだとかの記述というのは何かあるんでしょうか。

○角田事業推進担当部長 先ほども申し上げましたが、障害を持つ特別な支援を必要とするお子さまや、児童虐待等の保育を必要とするお子さまに対する対応をどのような形で区市町村内が関与していくかということは、きちんと検討の俎上には上っております。ただ、その保障について、どういう形で保障していくのかということについては、まだ検討課題というふうになっているかと思います。

○大山委員 区市町村に保育の実施義務がなくなるわけですね。それで直接契約になるわけです。だれと契約するかというのは、だれとというのは、各子どもたちというか、保護者と契約するかは事業者に任されるわけですよね。
 特別な支援が必要な子どもについての具体的な記述はないですよね。つまり、新システムは、児童福祉の視点が欠落しているといわざるを得ないんですよ。子どもの貧困が社会問題化している今日にあって、福祉の視点を欠いた施策というのは危う過ぎるといわなきゃなりません。
 こういう問題点がたくさんあるというのが、もう既に明らかになっているわけですから、地方議会では意見書が次々に上がっています。私が数えただけでも合計六十一自治体です。都内でも、荒川区議会では二〇一〇年の十月、中野区議会でも二〇一〇年の十月、清瀬市議会でも二〇一〇年の九月三十日、北区議会でも二〇一〇年の十月、豊島区議会でも二〇一〇年の十二月、国立市議会でも二〇一〇年の十二月、葛飾区議会でも二〇一〇年の十二月と、七区市議会が都内でも既に意見書を国に上げています。県の段階でも、大分、香川、宮崎、長野、福島、兵庫、熊本、新潟、岡山、埼玉、十県議会です。共通しているのは、現行保育制度の充実なんです、拡充なんです。国と自治体が責任を持つ公的保育制度の拡充こそ求めているというのが共通していることなんですね。ですから、都議会でも、公的保育を守って拡充する立場で国に意見書を出すことを求めておきます。
 以上です。

○角田事業推進担当部長 先ほどの答弁に補足をさせていただきたいと思います。
 区市町村の関与に関して、実際には、保育に関して先ほど申し上げましたように区市町村には責務が課されておりまして、具体的なそれのための記載ということについて申し上げさせていただきますと、まず保育の必要性の認定をいたします。
 その際に、先ほど申し上げました優先利用ということについて検討がされて、そうした認定もされるということ、あるいは、その優先利用という認定がされた方に対して、公的契約の結び方についてどのようにするかということについても検討がされております。また、区市町村の関与は先ほど申し上げましたように、事業者のあっせんや利用調整、また、措置を伴う入所利用といったことについて検討がなされております。この点、つけ加えさせていただきたいと思います。
 また、現行の制度の維持についての要望をしていくようにというふうなご意見でございましたが、現行の保育所制度に関しましては、保育に欠ける要件など従前の仕組みを維持したままでございまして、すべての人が利用できる、保育を必要とするすべての人が利用できる制度とはなっていないということから、こうした全国画一的な制度である現行制度を、多様な事業者の参入を促す利用者本位の新たな仕組みへと変えるための保育所制度抜本的改革を国に提案要求をしているところでございます。
   〔発言する者あり〕

○くまき委員長 ほかに発言がなければ、これより……(発言する者あり)以上って、さっきおっしゃいましたよね。
   〔発言する者多し〕

○くまき委員長 時間も過ぎていますので、発言がなければ……
   〔発言する者多し〕

○くまき委員長 速記をとめてください。
   〔速記中止〕

○くまき委員長 速記を始めてください。
 この際、議事の都合により、暫時休憩いたします。
   午後二時四十五分休憩

   午後三時十五分開議

○くまき委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○くまき委員長 起立少数と認めます。よって、請願二二第六六号は不採択と決定いたしました。

○くまき委員長 次に、請願二三第三号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○中川原医療政策部長 お手元にお配りしております請願・陳情審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 三ページをお開き願います。整理番号2番、請願二三第三号、看護師等の大幅増員と夜勤の改善で安全・安心の医療・介護を実現することに関する請願は、台東区の東京地方医療労働組合連合会代表、岡本学さんから提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、次の三点について、国に対し意見書を提出していただきたいというものでございます。
 第一に、ILOの看護職員の雇用、労働条件及び生活状態に関する条約に基づき、看護師など夜勤交代制労働者の労働時間を一日八時間、週三十二時間以内とし、勤務間隔を十二時間以上あけること、第二に、医療、社会保障に関する予算を先進国、OECD加盟国並みにふやし、医師、看護師、介護職員等を大幅にふやすこと、第三に、国民、患者、利用者の負担を減らし、安全・安心の医療、介護を実現することという三点でございます。
 現在の状況についてご説明申し上げます。
 第一についてでございますが、看護職員の雇用、労働条件及び生活状態に関するILO条約につきましては、現在、OECD加盟三十五カ国中十二カ国で批准されておりますが、日本は批准してございません。我が国におきましては、看護職員を含めた労働者の労働条件は労働基準法により定められており、労働時間に関しましては、原則として一週間について四十時間、一日について八時間を超えないこととされております。
 第二、第三についてでございますが、医療、介護を含めた社会保障制度の枠組みにつきましては、社会経済状況の変化を踏まえ、負担と給付のバランスに考慮して、国において定めるべきものでございます。都におきましては、医師、看護師、介護職員等の医療、介護サービスを担う人材確保のため、育成研修や資格取得、復職支援等のさまざまな事業に取り組んでおります。
 また、国に対しまして、看護職員の確保、定着に向けた十分な財源確保、小児科など不足する分野の医師の早急な確保や勤務環境改善に向けた診療報酬の一層の充実、介護職員の育成、確保や専門性向上のための支援強化など、実効性ある総合的な対策を講ずるよう提案要求を行っております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○くまき委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○中村委員 看護師等の大幅増員と夜勤の改善で安全・安心の医療・介護を実現することに関する請願について質問します。
 請願者によれば、看護職員等の労働環境は厳しさを増し、離職者も多く、深刻な人手不足となっているとしていますし、そのような報道がされることもよく目にします。労働時間の問題は、国の労働基準監督行政の役割とはいえ、適法な勤務時間内であっても人員不足を要因とした質の低下がないのか懸念されます。
 そこで看護職員の不足をどう解消するかは、都民の生命と安全を守る上での医療福祉政策上の課題でもあり、都としてどのようにこれに取り組んでいくのかという観点から質問を行いたいと思います。
 東京都は、昨年度、平成二十三年から二十七年までの看護職員の需給見通しを策定しました。これによれば、平成二十三年は二千六百二十三人の看護職員が不足しているとのことになります。この数値だけを見れば、医療現場でこんなにも不足しているのかという感じを受けますが、都としてはこの数値をどう見ているのでしょうか。今後の都の看護職員対策は、この推計が基礎になるわけですので、そもそもこの推計はどのようにして行われたのか、まずお伺いします。

○中川原医療政策部長 都は、昨年度、実効ある効果的な看護職員確保対策を展開していくための基礎資料といたしまして、看護職員需給見通しを策定いたしました。各年の需要数の推計は、医療、福祉施設の施設管理者の意向調査の結果や既存統計等に基づきまして、就業場所別に積み上げて算出いたしました。供給数の推計は、年当初就業者数、新卒就業者数、再就業者数の合計から退職者数を差し引いて算出しております。
 具体的な人数を申し上げますと、平成二十三年は、需要数十一万五千四百六十二人に対しまして、供給数は年当初就業者数十一万一千二百十七人、新卒就業者数五千二百三人、再就業者数一万四千三十六人、退職者数一万七千六百十七人で、合計十一万二千八百三十九人であり、差し引き二千六百二十三人の不足となってございます。

○中村委員 施設管理者や統計等に基づく積み上げの数字ということですが、労働監督行政の視点では医療サービスの質は見ないわけですから、東京都として医療サービスの質に問題ないのか、あわせて注視をしていただきたいと思います。
 さて、看護職員の需給見通しによれば、今後、看護師の確保を進めて、平成二十七年には需要と供給ともに十二万五百七十五人になると推定していますから、その時点で数値上は不足の解消が図れることになります。とはいえ、七千七百三十六人もの看護師確保は大変なことだと思います。これを着実に進めて需給均衡を目指していく上で、どのような取り組みを行うのか、課題は何だと考えていますか、お伺いします。

○中川原医療政策部長 都は、これまで、養成対策、定着対策、再就業対策を柱に総合的な看護職員の確保対策に取り組んでまいりました。
 養成対策につきましては、少子化により若年人口が減少傾向にあることから、今後、大幅な増加を期待することは困難な状況でございます。今後は、教育、研修体制の整備などの定着対策や、資格を持ちながらも就業していない、いわゆる潜在看護師等の再就業対策を強化していくことが重要というふうに考えております。

○中村委員 先ほどの需給見通しの推計では、毎年約一万八千人がやめていくとの話でした。やめる人の中には、再就職、つまりは転職者も含まれた数値とはいえ、全体の一割以上の方が何らかの形で移動するという流動性の高さには驚きます。ここ数年、離職率は低下傾向が続いているようですが、結婚、出産、育児を機にやめる人も多く、常にその対策は考えなければなりません。
 現場の看護師が仕事を続けられるよう支援するために、総合的な看護師確保対策を行うことが必要だと思います。今後、どのようにして離職防止、定着対策を進めていくのか伺います。

○中川原医療政策部長 看護職員の離職防止と定着促進のためには、新人期の支援と、結婚、出産、育児のライフイベントにおける支援を強化する必要があるというふうに考えております。
 新人期には、看護基礎教育と臨床とのいわゆるリアリティーギャップの解消や、看護の質の向上に向けた新人研修体制の整備を進め、新人職員の早期離職防止を図る新人看護職員研修体制整備事業を実施してまいります。
 結婚、出産、育児などにおけますワークライフバランスのための支援といたしましては、東京都ナースプラザの就業協力員を二次保健医療圏ごとに配置いたしまして、短時間正職員制度など多様な勤務形態の導入や、研修体制の充実など、看護職員が安心して働き続けることができるための環境整備について指導助言を行ってまいります。
 また、東京都ナースプラザにおきまして、医療の高度化や看護サービスの多様化に対応するための知識、技術に関する研修を実施し、臨床能力とモチベーションの維持向上を図っていくと、こうした取り組みによりまして看護職員の定着促進を進めてまいります。

○中村委員 育児による離職の防止、定着対策として、二十四時間保育が可能な保育園の充実が必要になります。もちろん、預けられる子どもの立場からいえば大変なことですし、院内保育についても、住まいと職場の距離を考えると実態と合わない部分もありますが、それでも必要な人が預けられるよう設置する病院への支援の拡充をお願いします。
 もう一つ、看護師不足を解消する上でぜひ考えなければならないのが、都内にいる約五万人の潜在看護師の活用です。せっかく取得した資格を生かすことができないのは、本人にとっても、社会にとっても残念なことです。出産や育児などでやむを得ず離職しても、できる限り早く、スムーズに現場に復帰できるよう支援することで看護師不足はかなり緩和されるのではないでしょうか。都の再就業支援の取り組みについて伺います。

○中川原医療政策部長 離職している看護師等を潜在化させることなく、再就業へと結びつけていくためには、再就業支援研修と就業相談を受けられる地域確保支援事業を実施してまいります。
 また、無料職業紹介所でございます東京都ナースプラザで、看護師等の再就業相談及び就業あっせんについても着実に実施してまいります。

○中村委員 ご答弁ありがとうございました。今後、社会全体の動向にもよりますが、在宅医療が進めば、訪問看護の分野で活躍する看護師が、今の推計を上回る人数、必要になるかもしれません。いろいろな動向を見ながら施策の拡充をお願いします。
 また、平時において看護師が不足するとすれば、震災発生時には深刻です。一度離職してしまうとなかなか現場に戻るのは大変だとはいえ、災害時などにおいては、一般の資格のない人に比べればはるかに活躍することができると予想されます。もちろん政策の最優先事項は離職された方の現場への復職ですが、仮に復職できなくても、災害時に備えて年に一度でもいいので災害対策用の講習や、いざというときに動ける離職中の看護師を人材バンクとして名簿を備え、災害時に協力要請するなど、災害対策も検討してほしいと思います。今後の都の看護師不足解消に向けての施策の促進をお願いして、質問を終わります。

○大山委員 私も質疑します。国に対して意見書を出してほしいという、これも私たち議会が問われているわけですね。
 請願の一つ目は、ILOの看護職員の雇用、労働条件及び生活状況に関する条約に基づいて、看護師など夜勤交代制労働者の労働時間を一日八時間、週三十二時間以内とし、勤務間隔を十二時間以上あけることとなっています。
 ILO看護職員勧告第百五十七号では、一日当たりの労働時間について八時間を超えるべきではない、こうしています。超過勤務を含む一日の労働時間は十二時間を超えるべきではないとしていますが、都内の病院の看護師の労働時間の実態はどうなっているでしょうか。

○中川原医療政策部長 日本では先ほど申し上げたとおり、ILO看護職員条約を批准していない国でございまして、我が国におきましては、看護職員を含めた労働者の労働条件は労働基準法により定められており、一週間について四十時間、一日について八時間を超えないこととされております。この例外として、一定の期間を平均して、一週間当たり労働時間が四十時間を超えない範囲で、一日について八時間を超えて労働させることができることとされております。
 看護職員の労働時間に関する調査につきましては、都は行っておりませんが、都が行う医療法に基づく立入検査におきまして、労働基準法が定める就業規則や職員の一週間の勤務時間などにつきまして確認しております。

○大山委員 確認しているということですから、把握はしているのでしょうかね。日本はILOのこの条約は批准もしていないわけですが、批准すれば国内法なども含めて整備しなきゃいけないということになるわけですね。
 この請願を提出している東京地方医療労働組合連合会の上部団体であります日本医療労働組合連合会が、看護職員の労働実態調査を実施しています。回答者総数が二万七千五百四十五人に及ぶ貴重な調査ですね。同じような調査を数度にわたって実施していますから、二十年前の実態と比較できるという貴重な調査でもあります。東京都は立入調査をしているといいますが、こんな二万七千五百四十五人に及ぶ、それから経年的に見えることができる、比較できるような調査をみずからしていないというのだったら、大いに参考にするべきだと思っています。
 看護職員の人手不足は一貫していわれて、増員の必要性が求められてきたわけですけれども、今回の調査は、絶対的な人手不足による深刻な健康実態を示すデータが高い率であったと、こうしています。慢性疲労が七割を超えて、健康が不安という回答も六割を超えています。二十年前、一九八八年に実施した同様の調査と比較しても、慢性疲労は二十年前も六六・三%と高率だったんですけれども、今回はさらに七・二ポイントも上回って七三・五%です。二十年前と比べて全身がだるいという回答は、一五・八ポイントも上昇して五二・四%になりました。腰痛は八・四ポイントふえて四九・七%、約六割の看護職員が何らかの薬を常用しているんですね。鎮痛剤、胃腸薬、緩下剤と続いて、睡眠剤も六・九%、安定剤も四・三%、抗うつ剤一・三%の常用、これも注目される、こう分析しています。二十年前よりも深刻な状況になっているということなんですね。普通、世の中、社会が発展していけば当然改善していく、よくなっていくというのが、そうなっていかなきゃならないのに逆行しているということですよね。
 ほかの産業に比べても、健康に関して不調というのは高率になっています。また、圧倒的に女性が多い職種です。母性が守れない職場になっているということは深刻なんです。切迫流産が三四・三%、二十年前と比べて、これも一〇ポイントもふえています。流産は一一・二%、七・五ポイントの増、出血は二三・三%、十二・八ポイントの増、それぞれ二十年前と比べても大きく増加しています。かなり深刻だと思うのですけれども、東京都はどう認識しているんでしょうか。看護職員の圧倒的な不足については、どう認識しているんでしょうか。

○中川原医療政策部長 看護師など働く女性の母性保護、母性健康管理につきましては、労働基準法や男女雇用機会均等法などによりまして守られているというふうに考えておりまして、各医療機関では、これらの法律に基づき妊婦の軽易業務への転換や、医師の指導による勤務時間の変更などの必要な措置が講じられているものというふうに考えております。
 看護職員の不足につきましては、都は先ほども申し上げましたとおり、昨年度発表しました看護職員需給見通しにおきまして、平成二十三年時点で約二千六百人の不足の見込みとしております。平成二十七年の需給均衡を目指しまして、養成、定着、再就業を柱に看護職員確保に取り組んでまいります。

○大山委員 母性保護、守られているということになっているんだといっても、二十年前よりも母性が壊れているというか、母性保護がされていないような実態になっているわけですよね。講じられているものと考えているといっても、こんな実態なんだということは直視しなきゃいけないと思います。
 と同時に、人手、人員が足りないんだということは認識しているわけですよね。この調査でも、健康悪化の要因は、人手不足、夜勤交代制勤務、きちんととれない休憩時間などだと分析しています。
 健康の自覚症状を勤務形態別に見ます。三交代が日勤のみというのに比較して、全身がだるい、十三ポイント、三交代の方が高いんですね。いつも眠いというのも、一〇・九ポイント、三交代の方が多いです。腰痛も、七・五ポイント多いです。何となくいらいらするも、九・二ポイント多いです。三交代と二交代では、全体的に大差はありませんということでした。だから、夜間の交代制勤務ということですよね。
 時間外労働やサービス残業をどれぐらいやっているかということで見ますと、それぞれの労働時間が長くなるに沿って自覚症状の訴えが多くなります。全身がだるいについて見ますと、時間外労働なしでは四一・二%ですけれども、三十時間から四十時間未満では六一・三%と六割を超えます。長くなるに従って、もちろんこれがふえていきます。勤務と勤務の間隔、これが十二時間未満というのが七五%、六時間未満も三割を超えている。つまり、日勤して、その日の深夜勤務とか、そういう勤務間隔の短いシフトが横行して、看護職員が疲労を回復できないまま次の勤務に入っているということなんです。
 なぜこんなひどい状況になるのかということですけれども、国際的な比較をしますと、百床当たりの看護師数の比較というのは、これ、厚労省のところに載っていたんですけれども、イギリスは百床当たり看護師数は二百人、アメリカは百四十一人、イタリア百三十六人、ドイツは七十五人、日本は三十八人という状況です。看護師数が、諸外国の平均の四分の一という少なさなんですね。
 看護師だけの問題ではありません。病床当たりの看護師数が多いほど、患者の安全性は高いという統計もあります。患者対看護師の比率と患者死亡率という、グラフがあったんですけれども、これも常時四対一を一〇〇としますと、五対一では七ポイント、七対一では二三ポイント、その死亡率が増加します。看護師の健康や、看護師の人数は、患者の看護に直結するということです。
 夜勤交代制勤務について、この調査で、日ごろ感じていることについて、一万五千人の方々から声が寄せられています。内容は広くて、さまざまな問題に及んでいるんですが、特徴的なのは何かというと、人手不足で忙し過ぎる、日勤深夜勤がつらい、こんな勤務はなくしてほしい、仕事が多過ぎてパニック寸前、いつになったらこんな勤務から抜け出せるのか、やりたい看護があってもできない、夜勤人員が少ない、責任の持てる夜勤体制にしてほしい、月八日の夜勤が守られない、病気になっても休めない、人手が少な過ぎる、看護師を続ける意欲もなくなった、こんな、いろんな声が出ているわけですね。大体その特徴的なのはこうなんだと。
 東京都は具体的に、人手不足は認めているわけですけれども、看護師が働き続けられるためにどういう支援しているんでしょう。

○中川原医療政策部長 看護職員が働き続けるための定着対策といたしましては、先ほども申し上げましたけれども、新人職員の早期の離職防止を図るための新人看護職員研修体制整備事業、あるいは、東京都ナースプラザの就業協力員によります病院への支援、また、東京都ナースプラザによります職員の資質向上の研修に取り組んでおります。

○大山委員 もちろん研修もいいですよ。勤続年数は、一年未満が九・五%と約一割いるんですね。三年未満を含めると二五・二%ですから、四分の一が三年未満の看護師さん、五年未満を含めると三分の一なんですよ。看護師の二割強がいつもやめたい、約六割が時々やめたいと思っている。仕事をやめたい理由のベストファイブ、人員不足で仕事がきつい、賃金が安い、思うように休暇がとれない、夜勤がつらい、思うような看護ができず仕事の達成感がないというのがベストファイブ。
 生きがいを持って看護の仕事につこう、こう志して、教育も受け、国家試験にも合格して資格を取って、やっと現場に出たのに、絶対的な人手不足によって看護師の命や健康や母性をむしばんで、よりよい看護がしたいというやりがいさえも奪っているわけです。
 安全・安心の医療、介護を実現するには、この請願にあるように、医師や看護師の大幅増員で人間らしく働けるような医療現場にしていくこと、国民負担を減らしていくということが重要です。採択して、国に意見書を提出することを呼びかけて終わりにします。

○くまき委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○くまき委員長 起立少数と認めます。よって、請願二三第三号は不採択と決定いたしました。

○くまき委員長 次に、陳情二三第七号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○芦田障害者施策推進部長 整理番号3番、陳情二三第七号、要約筆記者派遣事業の実施に関する陳情は、新宿区の特定非営利活動法人東京都中途失聴・難聴者協会理事長、高岡正さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都において、次のことを実施していただきたいというものでございます。
 内容について、順にご説明いたします。
 まず、1、都内の聴覚障害者団体が主催、共催する集まり、会議、行事に要約筆記者を派遣することというものでございます。
 次に、2、要約筆記者の派遣事業を行っていない区市町村にかわり、要約筆記の利用を希望する聴覚障害者に要約筆記者を派遣することというものでございます。
 次に、3、要約筆記の派遣を受けられる者は、東京都の区域内に住所を有する聴覚障害者団体及び身体障害者手帳の交付を受けた聴覚障害者とすることというものでございます。
 現在の状況についてでございますが、要約筆記者派遣事業は、聴覚障害者の意思疎通の円滑化を図るため要約筆記者を派遣するもので、平成十八年十月より、障害者自立支援法に基づく区市町村地域生活支援事業の必須事業に位置づけられています。
 都は、これまで利用者にとって利用しやすい制度となるよう、区市町村や派遣事業者等と調整を図ってきており、現在、利用希望のある都内五十の区市町において事業が実施されています。この事業は、個人での利用に加え、会議や行事など聴覚障害者が四人以上集まる場合には、グループ活動に対して要約筆記者の派遣を受けることが可能な仕組みとなっています。本事業は、事業実績も伸びており、既に区市町村事業として定着をしています。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○くまき委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○今村委員 それでは、質疑を行いたいと思います。今、説明がありましたけれども、現在、都下区市町村で、五十区市町で実施をされているという部長の説明でありました。聞くところによると、利用者負担と、それから利用時間、回数に制限がある市区町があるとのことでありますけれども、どのぐらいあるのか、お聞かせいただきたいと思います。

○芦田障害者施策推進部長 要約筆記者派遣事業を行っております五十の区市町の中で、利用者負担のあるのは三区市、利用時間、回数に制限を設けているのは十二区市でございます。

○今村委員 それでは、要約筆記を必要としている聴覚障害者が在住をしている市区町村で、派遣事業を行っていないことにより不利益を受けるというような、利用ができない、こういった実態がないというふうに理解をしてよろしいのでしょうか。ちなみに、団体利用の件数についての推移を改めてお聞きしたいと思います。

○芦田障害者施策推進部長 都は、本年二月、区市町村における要約筆記者派遣事業の実施状況について調査を行いましたが、要約筆記者の派遣を希望する聴覚障害者のいる区市町村におきましては、すべて事業が実施されていると認識をしております。都内で現在、要約筆記者派遣事業を実施していない町村におきましても、利用希望があれば対応する考えがあると聞いておりますので、利用希望者の情報があれば、その町村に伝えていきたいと考えております。
 また、団体利用の件数は、都が実施していた平成十九年度は百二十八件、平成二十年度は百九件でございましたが、区市町村事業となった平成二十一年度は百二十六件、平成二十二年度は百九十四件となっております。

○今村委員 今回の陳情は、要約筆記者派遣事業に関する都の支援を求めるものでありますけれども、聴覚障害者団体や当事者にかかわることとして、東京手話通訳等派遣センターに対する要約筆記者養成事業や、聴覚障害者コミュニケーション機器貸し出し事業があるというふうに、都として行っているというふうに聞いております。都として、こういう障害当事者や団体との関係や、その育成というものについて重要な問題だというふうに考えますけれども、どのようにとらえているのか、お聞かせいただきたいと思います。

○芦田障害者施策推進部長 事業を実施するに当たりまして、障害当事者や障害者団体等の意見を伺いながら進めることは重要であると考えております。
 要約筆記者派遣事業が障害者自立支援法により、区市町村地域生活支援事業の必須事業と位置づけられたことにより、都事業から区市町村事業とすることに当たりましては、経過措置を設けるとともに、障害者団体等関係者に対し、繰り返し説明を行ってまいりました。また、事業が利用者にとって利用しやすい制度となるよう調整を図ってきたところでございます。
 要約筆記者派遣事業は、聴覚障害者のコミュニケーションを支援するに当たって重要な事業であり、今後とも障害者団体、東京手話通訳等派遣センター、区市町村など関係者の意見を伺いながら、使いやすい制度となるよう調整していくとともに、都として、要約筆記者の養成や機器の貸し出し事業を実施することで、要約筆記者派遣事業を支えていきたいと考えております。

○今村委員 今お答えをいただきましたけれども、都は、障害当事者の話を聞き、広く福祉向上に努めてきたと認識をしておりますけれども、今回のように、団体などが実施する事業において、個人単位の申請を行わなくてはならないのは、やはり制度的には使い勝手が悪いというふうにいわざるを得ないと思います。
 一方、都がこれまで市区町村に対して指導助言を行い、協力して、要約筆記者の派遣について利便性の向上に努めてきたことは評価をいたします。今後も、利用者、当事者の利便性について、団体とも丁寧な話し合いを行うとともに、例えば総会など、団体が活動する上で必要不可欠な集いなどに何かしらの支援を行うなど、当事者団体の支援、育成に努めるべきと考えます。
 というのも、都が主催をする事業においては、コミュニケーションツールとしての必要な支援を行っておりますけれども、例えば、既に都の窓口などでも行っているように、手話や筆談など、広く当たり前に、一個人として、その方へのコミュニケーションツールを都や行政、ひいては社会全体がどう位置づけられるかが問われているのだというふうに考えます。
 都は、全国のモデルとなるように、今後インクルーシブな社会を目指す中で、このコミュニケーションツールの問題などについて、どのような支援ができるのかをぜひ検討していただくように要望して、質疑を終わります。

○大山委員 要約筆記者派遣事業を、東京都の事業として実施することを求めた陳情です。この問題、とりわけ団体が主催する集まり、会議、行事などでの派遣について、昨年の厚生委員会でも大いに議論されています。
 東京都は、やっている、やっている、大丈夫と、こういうわけですけれども、当事者中の当事者である方々から毎年出されているわけですから、よほどのことだと思います。障害者自立支援法の議論でも、当事者の意見を聞くということが大きな問題になって、当事者の意見を聞かなければならないということで、当事者を入れた検討会も設置されたわけですね。当事者でないとわからないこと、実際使っている方々がずっといい続けているわけです。当事者の意見をどう考えているんでしょうか。

○芦田障害者施策推進部長 要約筆記者派遣事業につきましては、平成十八年十月より、障害者自立支援法に基づく区市町村地域生活支援事業の必須事業となりましたが、都におきましては、円滑な移行のための経過措置を設けたことから、個人に対する派遣が平成十九年度、グループに対する派遣が平成二十一年度から区市町村事業となっており、現在ニーズのある区市町村では事業が実施されております。グループに対する派遣につきましては利用実績も伸びており、区市町村事業として定着していると考えております。
 障害者団体等から出た意見につきましては、区市町村や要約筆記者派遣の実務を行っている東京手話通訳等派遣センターにも意見を伺いながら、使いやすい制度となるよう調整していきたいと考えております。

○大山委員 使いやすい制度となるよう調整すると、こう答弁されていますが、当事者の皆さんは、東京都として派遣してほしいといっているんです。東京都が派遣事業はしないということに、かたくなにしがみついていたら話にならないんですよ。
 具体的に、陳情の理由の中で指摘している案分方式の主要な問題点というのが、1から4番に整理されています。これらにどう具体的に答えるのかということなんですね。
 一つ目は、主催者の呼びかけに応じて参加者自身が各自の居住区市に派遣申請をすることもあり、自由、自発的な参加の保障にならない、こういっています。これについてはどうなんですか。

○芦田障害者施策推進部長 今お話のありました、まず一点目の問題ですが、事前に申し込みのない方が参加するような場合でも、事後に調整することが可能であり、柔軟に対応されていると考えております。利用者自身が申し込むということが自由、自発的な参加の保障を妨げるということにはならないというふうに考えております。

○大山委員 私、具体的に当事者の方に話も聞いてみました。何といっているかというと、案分方式を利用するためには、最低でも四人の身体障害者手帳を持った聴覚障害者の派遣申請が必要です。集まりには、健聴者、耳がちゃんと聞こえる人や、手帳を持たない難聴者など、さまざまな方々が参加しますけれども、その方々には案分方式の申請はできません。したがって、本当はその集まりに参加の予定はなかった人まで、案分方式利用のために、名前を貸す形でやむを得ず参加しなければならないこともあるというんですね。高齢者になれば多くの人が聞こえが悪くなります。手帳を持っていない方もたくさんいます。これは案分方式の矛盾ですよね。
 2についてはどうでしょうか。案分方式の派遣条件は現在四人の申請と緩和されているが、要約筆記を必要とする参加者が事前申請を行い費用を案分する制度の趣旨が不明確なため、不特定多数の参加が見込まれる集まりにおいては費用負担の不公平感が強まっている、これについてはどうなんですか。

○芦田障害者施策推進部長 グループに対する派遣につきましては、実際に利用した方がお住まいの区市町村がその費用を負担するという制度の趣旨は明確でございまして、公平な制度であると考えております。

○大山委員 公平な制度とおっしゃいますけれども、当事者が何といっているでしょう。東京都が要約筆記者の派遣事業をやめてしまったため、都レベルの、聴覚障害者団体は集まりのときに、主催者として要約筆記を依頼して、参加者のために情報保障を用意する方法がない、こうおっしゃっているんです。主催者が参加者の情報保障を用意するというのは基本的なことなんじゃないでしょうか。また、実情にも合わないということになっているんです。
 例えば中途失聴・難聴者協会では、NPO法人の活動の一環として、人工内耳の入門講座とこう題して、聴力低下で補聴器が使えなくなった都民の方々のために、人工内耳の最新情報や手術後のリハビリのことなどを取り上げた集まりを企画しています。チラシやホームページを利用して広く都民に呼びかけますが、当日まではだれが参加するかわからないんですね。したがって、当日参加可能な役員がそれぞれ居住地にノートテイク派遣を依頼して、東京手話通訳派遣センターに案分方式によって要約筆記の全体投影に切りかえてもらい、要約筆記による情報提供を用意するんです。
 都の団体派遣だったら実情ともぴったり合うんですね。講座当日は、多数の都民が区市を越えて参加したとしても、その要約筆記の派遣費用を負担するのは、あくまでも役員の居住地だけになるんです。ほかの集まりにも、NPO法人としての活動を展開させていくには、同じような方法で全体投影を用意しなくてはなりません。ですから、案分とはいえ、実際には、純粋にその場の参加者の居住区市による案分にはほど遠くて、費用負担の区市にとって実情を知れば納得できないんじゃないか、こう心配しています。これで公平など、どうしていえるんでしょうか。どうしてこれで公平だといえるんですか。

○芦田障害者施策推進部長 この要約筆記者派遣事業につきましては、障害者団体が自主的に開催する会議であるとか、集会などにおいても利用は可能でございます。
 グループ派遣の利用申し込みに当たりましては、陳情者のいわれるように、参加者自身が各自の居住区市に派遣申請することもございますが、多くの場合、会議等の主催者が派遣センターに直接まとめて申し込むことで利用可能となっております。この場合、利用者本人は利用申し込みをする必要がなく、簡便な利用方法となっておりまして、利用者の負担を軽減するような運用が実際にはなされております。この案分方式につきまして、特に区市町村等から不公平だというような声も聞いてはおりません。

○大山委員 広く都民に呼びかけて、その参加者が案分しているわけじゃないんですよというふうにいっている、当事者の声をどうして素直に聞こうとしないんでしょうか。
 この中途失聴・難聴者協会の方は、要約筆記というのは、集団でのコミュニケーションにこそ力を発揮するというんですね。区市を越えて、中途失聴、難聴者が集まる場面にこそ要約筆記が求められる。多くの場合、県域を越えて派遣は認められていないんですね。東京では、関東だとか全国の集まりが頻繁に行われます。区市町村を越えての案分派遣は、都内の方々、都内外、東京都以外の、東京都の人もいるし他県の方もいるという集まりには矛盾が生じます。自立支援法に基づいて考えられた現行のシステムは、難聴者の集団での情報保障が必要というニーズになじまないものとなっているんだ、こう述べているんですね。私もそのとおりだと思いますよ。集団的な情報保障は、都が派遣することが最も矛盾がないということなんです。東京都が派遣することは、たとえ自立支援法でもできることなんですよね。ぜひとも実施するべきだと思います。
 3についてはどうでしょうか。3番は、利用時間、回数に制限を設けている区市では時間、回数は案分されないため、参加者に利用調整を強いている、これについてはどうですか。

○芦田障害者施策推進部長 要約筆記者派遣事業は、各区市町村が地域の実情等に応じて実施をしていくものであり、区市によりましては利用回数や時間の上限を設けているところもございますが、日常生活の中で必要な派遣については別途対応するなど、実情を踏まえて運用されていると聞いておりますので、日常生活に困難を来すことのないよう、各区市町村で対応しているというふうに考えております。

○大山委員 本当に、実情をきちんと当事者から素直に聞いてくださいよ。例えば利用制限のある大田区在住の、この会の役員さんの場合、地元でも難聴者の会を立ち上げて動いています、活動しています。地元の集まりでも派遣を利用します。そのため、この中途失聴・難聴者協会の講座などの参加の際は、時間や回数オーバーのために派遣を使えないとのことなんですね。きちんと事実を、実態を把握すべきじゃないんでしょうか。実態を把握してください。どうですか。

○芦田障害者施策推進部長 先ほど申し上げましたように、一部の区市で上限を設けているところもございますが、日常生活の中で必要な派遣については別途対応する等、実情を踏まえて運用されていると聞いております。引き続き、実態を把握していきたいと考えております。

○大山委員 具体的にさっき述べたようなことがあるんですよ。それで、例えば区の派遣に派遣制限があって、自分で時間管理をしながら利用しているからとか、それから、時間制限がある自治体のところは自分でこれには行けるけれどもこれには行けないとか、これに使いたいけれども、こっちに行きたいからこっちに使うとか、そうやってやりくりしているんですよね。だから、きちんと実態を、まず事実を把握してもらいたいと思います。
 4番についてはどうなのかということなんですね。4番は、依然として案分方式を実施していない地域がある、このような地域に住んでいる人は地域外の集まりに要約筆記を利用する方法がない、こう書いています。これについてはどうですか。

○芦田障害者施策推進部長 都内で現在、要約筆記者派遣事業を実施していない町村におきましても、利用希望があれば対応する考えがあると聞いておりますので、利用希望者の情報があれば伝えていきたいと考えております。

○大山委員 例えば青梅市や福生市の場合は、派遣事業をやっていないんですよね。そのために、この中途失聴・難聴者協会の集まりのときの案分利用のメンバーにも入れないで、ほかの人が頼んだものを見させてもらうといったことになる。だから、気持ちの面で非常に気を遣うというんですよね。利用希望があれば対応する考えがあるということは、当事者には伝わってないということなんじゃないんでしょうか。区市町村が実施していないのに、東京都がさっさと事業をやめてしまったために、当事者に肩身の狭い思いをさせているということですよね。
 派遣センターの資料では、両市とも案分のみ対応となっていますから、当事者には全く情報が伝わってないということなんですよね。団体とちゃんと連絡を取り合って、まずはきちんと実態を、実情を把握するべきだと思いますが、どうですか。

○芦田障害者施策推進部長 現在、この要約筆記者派遣事業につきましては、二十三区、二十六市、それから一つの町で実施をしているというふうに聞いております。引き続き、実態等については把握をしていきたいと考えております。

○大山委員 きちんと、ちゃんと把握してください。実情とかけ離れた派遣では、情報保障に支障が出るんですよ。都として派遣を再開すること、陳情は採択することを求めて、終わりにします。

○くまき委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○くまき委員長 起立少数と認めます。よって、陳情二三第七号は不採択と決定いたしました。

○くまき委員長 次に、陳情二三第二二号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○前田保健政策部長 お手元にお配りしております請願・陳情審査説明表に従いまして、ご説明させていただきます。
 整理番号4番、陳情二三第二二号は、新宿区の「保険でよい歯を」東京連絡会世話人の矢野正明さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、地方自治法第九十九条に基づき、すべての子どもが安心して歯科医療を受けられるよう、十八歳までの医療費無料化を求める意見書を採択していただきたいというものでございます。
 現在の状況について、ご説明させていただきます。
 国は、医療保険における子どもの患者一部負担金の割合について、義務教育就学前の乳幼児は二割とし、義務教育就学以降は三割としております。都は、乳幼児期は病気にかかりやすく、一方、親の年齢が一般に若く収入が低いこと、また、小中学校の学齢期は人間形成の核となる重要な時期であることから、子育て推進の一環として、市町村が実施する乳幼児医療費助成事業及び義務教育就学児医療費助成事業に対し、補助を行っております。また、国に対し、少子化対策の観点からも、乳幼児医療費の患者一部負担金の割合を現行の二割からさらに軽減するとともに、対象年齢を義務教育まで拡大することを提案要求しております。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○くまき委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○大山委員 これは、歯科医師の皆さんから出された陳情ですね。現場での実感を持っているからこそ、十八歳までの医療費無料化が切実に必要だということで、議会から国に意見書を出してほしいという陳情です。
 口の中の健康が全身の健康や生活の質の向上に大きく影響を与えるわけですから、予防、そして治療は欠かすことができません。歯科医師が話していたんですが、経験的にいって、中学生以上の口腔の状態、口の中の状態は極端に悪くなる、本格的な受診促進が必要だ。こう語っていました。毎日、歯科診療をしている医師が実感を込めて述べていたんですね。
 実際、統計的にも明らかになっています。虫歯になっている率、これは、福祉保健局の東京の歯科保健ですね。(資料を示す)この中に、どうなっているかというと、虫歯になっている率というのは、小中学生より一貫して五%ぐらい高いんですね。減っているけども五%ぐらい高い。歯周疾患と歯周疾患要観察者、これを合わせますと、高校二年生、三年生では二五%。四人に一人にも上っています。
 保険医団体連合会の調査では、この半年間に、主に患者の経済的理由から治療を中断、または中止する事例がありましたか、この質問に、歯科診療所ではあったと答えた医師が五一・三%に上っています。経済的な問題が健康にも大いに関係があるということです。
 高校生の年代、どうなのかということなんです。都民の中に貧困と格差が広がって、子育て世代にも確実に貧困が広がっています。都立高校の授業料は今年度から無料になりましたけれども、昨年度までは授業料減免を受ける生徒が急増していました。九九年度は、全日制の都立高校のうち、減免を受けている者は四・五九%でしたけれども、〇六年度には一三・二九%と、三倍近くに増加したんです。
 高校に通うための費用について見ますと、都立高校は、授業料は無料になりましたが、都立も私立も、授業料だけでなく、その他の学校納付金や教科書代、通学のための交通費や制服代、部活など、さまざまな費用がかかります。高校生になりますと、保護者の収入が変わらなくても、小中学校のときには受けられていた就学援助、これも受けられなくなります。現在、中学生で就学援助を受けている生徒の割合は約二三%です。
 東京都は、乳幼児と小中学生については、親の年齢が一般的に低く、収入が低いことが理由になって医療費助成していますが、高校生の年代でも、経済的にはより一層厳しくなるという状況なんですね。高校生までの医療費助成の都内及び全国の実施状況、どうなっているでしょうか。

○前田保健政策部長 高校生を対象とした医療費助成の全国及び都内の実施状況についてでございますけれども、厚生労働省が実施した調査によりますと、平成二十二年四月一日現在、高校生を対象とした医療費助成を実施している都道府県はなく、市区町村では十九の自治体が医療費助成を実施しております。都内では、千代田区と日の出町が本年四月から高校生を対象とした医療費助成を開始し、北区が今年度内に実施を予定しております。

○大山委員 一昨年度は市町村で四自治体ですから、昨年度は十九自治体ということで、一年間で大幅に拡大したということですね。
 日の出町に私も行って、話も伺ってきました。日の出町は、今年度から高校生相当まで医療費を無料にしたわけですね。日の出町の町長さんに会ってお話を聞いたんですけれども、高校生までは義務教育と同じだと。お金もかかる。ゼロ歳から十五歳は、平成十八年から、まちの活性化のため、町内で使うクーポン券を出している。高校生には勉強に精進してもらいたいということで、さらに十八歳まで延長して、医療費無料化にも踏み出すし、それから、医療費だけじゃなくて経済的な支援も、クーポン券ということで支援しているんですね。日の出町は、高校生相当年齢の医療費助成で、今年度対象者数は約三百七十人、五百四十万円の予算と聞いています。
 OECDの報告で、子どもの貧困率に関して、日本がOECD諸国の中で唯一、再分配前、つまり就労などによって得られる所得での貧困率よりも、所得から税金と社会保険料を差し引いて児童手当や年金などの社会保障給付を足した再分配後の貧困率の方が高い国、唯一高い国なんだということがわかって、国民に大きな衝撃を与えたということは記憶に新しいことなんですけれども、つまり日本の再分配政策は、子どもの貧困率を削減するどころか、小さくするどころか、逆に増加させてしまっている。国立社会保障・人口問題研究所の阿部彩さんは指摘しています。
 例えば、OECDの資料では、各国の家族関係社会支出の対GDP比の比較、これを見ますと、日本は圧倒的に公的な支出が少ないんです。スウェーデンは三・五四%、フランスは三・〇二%、日本は何と〇・七五%しかありません。子どもの貧困をつくっているのは政治であるということですね。子どもの貧困を緩和する重要な現物給付として、高校生までの医療費無料化があります。ぜひ採択しようということを主張して終わります。

○くまき委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○くまき委員長 起立少数と認めます。よって、陳情二三第二二号は不採択と決定いたしました。

○くまき委員長 次に、陳情二三第二六号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○雜賀少子社会対策部長 お手元にお配りしてございます請願・陳情審査説明表に従いまして、ご説明させていただきます。
 整理番号5番、陳情二三第二六号、東京都児童会館の存続と充実に関する陳情は、杉並区の東京都児童会館のリフォームと充実を求める会代表の山田博之さん外六十五人の方々から提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都において、東京都児童会館のリフォームと充実に関して、子どもと保護者、関係する児童文化団体等への説明を行い、十分に意見を聞いてその計画を立て、東京都の子どもたちの遊びと文化の拠点である同会館を一層充実していただきたいという内容でございます。
 現在の状況でございますが、東京都児童会館は、東京都における児童の健全な育成を図るため、昭和三十九年に開設されました。その当時、地域における児童館は十八館にすぎませんでしたが、現在、区市町村における児童館は六百館を超えており、遊びを通じて児童の健全な育成を図る場は地域の中に整備されております。
 東京都児童会館は、建築後四十五年余りが経過し、建物の老朽化が進んでおります。このため、都は、区市町村との役割分担の観点や、これまで東京都児童会館が培ってきた成果を踏まえ、区市町村の児童館への情報提供、指導員の人材育成などの機能を、仮称でございますが、子ども家庭総合センターに機能移転し、区市町村の児童館の支援を強化することといたしました。平成十八年一月には、子ども家庭総合センター(仮称)基本構想を策定し、ホームページで広く都民に公表しております。この仮称子ども家庭総合センターは、現在、建設中でございまして、来年度中の開設を予定しております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○くまき委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○大山委員 本件に先立ちまして、先ほどの理事会で、ここで発言するのがよかろうということが合意されましたので、先ほどの保育園待機児解消のところの追加の答弁に対する発言をしたいと思います。
 区市町村の役割として、あっせん、調整、諸調整や、それから措置も検討されているから大丈夫なんだという答弁がありました。しかし、保育に欠ける子どもは、保育園で保育しなければならないということが、二十四条がなくなって、基本が直接契約、直接補助、そして応益負担、これが基本になるわけですね。しかも、だれと契約するかは事業者の判断です。選ぶのは事業者。財源も十分な確保がない中で、今でさえも保育園が足りない。待機児が多いわけです。そんな中でどうやって保障するのでしょうか。
 介護報酬と同じように、保育園も直接補助になるわけですから、事業者の収入も少なくなることが予想される中で、より配慮が必要な子どもたちの保育保障についても、非常に危ういといわざるを得ない。このことを述べておきます。
 それでは、児童会館の存続と充実に関する陳情について質疑をします。
 東京都児童会館を一層充実してほしいという陳情です。東京都児童会館の廃止計画が出されて以降、厚生委員会でも何回も議論されてきました。東京都児童会館は、東京では唯一の大型児童館であって、年間利用者数は六十万人を超えています。地下一階から五階までのフロアと、四階と五階には芝生の広場もあって、屋上でも運動ができます。都内各地域から、日曜祝日には、平均しますと一日で二千八百二十人ですから、三千人近い幼児から小学生、中学生、高校生も来ているということなんですね。
 先ほどの説明では、東京都児童会館が培ってきた成果を踏まえ、機能を移転し、児童会館はそれで廃止ということですけれども、これまで児童会館が培ってきた成果というのは一体何でしょうか。何を指しているんでしょうか。

○雜賀少子社会対策部長 東京都児童会館は、昭和三十九年の開館以来、遊びを通じて創造力をはぐくむ機会を児童に提供するとともに、児童指導員研修の実施などの人材育成などを通じて、地域の児童館を支援してまいりました。こうした取り組みによりまして、児童会館が開設された当時、区市町村の児童館は十八館にすぎませんでしたが、現在では六百館を超えるまでに達しておりまして、地域において遊びを通じて児童の健全な育成を図る場は整備されてきたものと考えております。
 このように、東京都児童会館は、地域の児童館の設置を促進し、東京の児童の健全育成に貢献してきたと考えております。

○大山委員 今の答弁を伺うと、東京都児童会館の培ってきた成果というのは、結局、地域の児童館をつくるということなんでしょうか。それだけではないはずですよ。東京都児童会館の目的と機能について、この事業概要にはどう書いてあるかというと、過密都市東京で空き地の減少、近隣者関係の希薄化などによって、子どもの遊びの環境は次第に悪化している。だから、東京の子どもの遊びと文化の拠点となるこの児童会館、都内児童館のセンターなんだと、こう述べているんですね。
 その機能を大別すればということで、一つは、会館施設の利用公開サービス、安全で自由な遊び空間の提供、子どもの成長発達に望ましい遊びの開発と自己啓発の援助、地域児童館では整備困難な分野、諸設備での活動、児童文化活動のセンターとしての活動ですね。二つ目が、地域児童館との連携、三つ目が遊びの環境づくり、これが東京の子どもの遊びと文化の拠点である東京都児童会館の機能だということですね。
 子ども家庭総合センターに移転する機能というのは、この中の何なんでしょうか。

○雜賀少子社会対策部長 先ほどご答弁申し上げたとおり、東京都児童会館は、遊びを通じて創造力をはぐくむ機会を児童に提供し、また、児童指導員研修等の実施などの人材育成などを通じて、地域の児童館の取り組みを支援してまいりました。今度、子ども家庭総合センター、仮称でございますが、に移転する機能といたしましては、これまで児童会館が担ってまいりました地域の児童館への支援や情報提供、児童館活動の研修の場、さらには、子どもの創意工夫を引き出す遊びの提供などの機能、そういうものを考えてございます。

○大山委員 本当にごく一部ですよね。今の児童会館の果たしている役割のごく一部なんです。子どもの創意工夫を引き出す遊びの提供などというと、いかにも子どもが自由に出入りできるんじゃないかと聞こえるんですけれども、去年の三月のこの委員会で確認していますけれども、子どもたちの自由利用ということは設定してないということなんですよね。情報提供や遊びの提供などといっても、実践の場がなくなっちゃうわけですね。それでどうやっていくのかと。説得力もこれじゃないんですよね。しかも、主体となっている機能、主体の機能は会館施設の利用公開サービス、これは全くなくなる。子どもたちが自由に利用できるところは全くなくなっちゃうと、移転しないということですね。
 地域児童館では、整備困難な分野、諸設備での活動、児童文化活動のセンターとしての活動、これは、東京都はもう投げ出しちゃう、放棄してしまうということなんでしょうか。

○雜賀少子社会対策部長 現在、東京都児童会館では、地域の児童館活動を支えるものとしまして、例えばシンポジウムの開催、あるいは地域の児童館同士の作品展、あるいは交換フェアの開催、それから児童館等の活動の研修会、あるいは児童館等の職員研修の実施、並びに子どもの創意工夫を引き出す遊びの提供といたしまして、例えば出前講座の実施、それから活動実践集の発行等、多様な活動を通じまして地域の児童館活動の発展に支援をしてございます。こうした現在行っている機能につきましては、引き続き、子ども家庭総合センターに移転する機能として考えております。

○大山委員 今おっしゃった児童館活動への支援というのは、これは、東京都児童会館の機能のごく一部でしかないんですよね。ですから、地域児童会館、地域の児童館では整備困難な分野だとか諸設備での活動だとか、児童文化活動のセンターとしての活動は全くなくなっちゃうと、移転はしないんだということなんですよね。地域児童館では、整備困難な分野、諸設備での活動を保障しているのは児童会館なんですよね。だからこそ中高生も大勢来て、何といってもバンドなども、楽器もそろっているから思い切ってできるということなんですね。児童館が各地域にできているといいますが、中高生向けの児童館は、全都に幾つあるんでしょうか。

○雜賀少子社会対策部長 昨年度実施しました都内の児童館における事業の実施状況調査、これによりますと、平成二十一年度に、中高生向けのプログラムを設けている児童館数は三百一施設ございます。全体六百十七施設のうちの約半数となっております。
 なお、従来、地域の小型児童館には中高生用の設備が求められておりませんでしたけれども、国は、平成二十年度に児童館の整備費の要綱を改正いたしまして、新設や改築などの際には中高生用の設備を整備するよう求めております。
 こうしたことから、今後、整備される児童館には、中高生用の設備が整備され、さらに中高生向けの児童館が増加するものというふうに考えてございます。

○大山委員 中高生用の設備を整備するよう求めているんだと、中高生向けのプログラムがあるところは三百一施設あるんですと、こういいますけれども、児童会館は、例えば音楽室だったら、セミグランドピアノが二台、アップライトピアノ五台、マリンバ二台、ビブラフォン、ドラムセット、コンガ、ボンゴ、ハンドベル一連、和太鼓、その他打楽器各種。これはだれだって行けば使えるものですよね。そのほかに催し用として、ミキサーだとかカセットデッキだとかビデオデッキだとかエレキギター、アコースティックギター、エレキベース、ベースアンプ、ギターアンプ、キーボードアンプ、トランペット、トロンボーン、コルネット、クラリネット、フルート、アルトサキソフォン、テナーサキソフォン、ドラムセット。これほどね、都内のどの児童館にこれだけの設備が整っているところがあるんでしょうか。大型児童館だからこその整備ですよね。ほかに変わりようがないんです。
 児童会館は、子どものための、と同時に、児童会館は子どものための立派な専門劇場が併設されていることも重要です。児童会館のホールのように、子どものための専門劇場、これは都内に幾つあるんでしょうか。

○雜賀少子社会対策部長 お尋ねの子どもための専門劇場という区分けにつきましては、都としては把握しておりませんけれども、都内において五百人以上収容できるホールは、現在、七十六施設ございます。

○大山委員 都としては専門の劇場を把握してないと答弁してますが、子どものための専門劇場は、東京にはこの児童会館だけですよね。そうなんです。どうして子どもの専門劇場が重要なのかということに関して、日本青少年文化センターの常務理事などをしていた冨田博之氏は、日本児童演劇史の中で、常設劇場のよさは、信頼のおける一定の水準の公演が一つの劇場で定期的、あるいは連続的に行われ、観客が常に特殊な楽しみと期待を持って劇場を訪れ、そこで演じられるものに触れ、鑑賞するという営みが観客である子どもたちにとって、その生活の一部となるような、かけがえのない体験となるところにあるんだ。こう述べているんです。
 また、信頼の置ける一定水準の公演にするために、東京都児童会館は貢献してきました。日本児童・青少年演劇劇団協会が発足して二十年目に、九五夏子どもたち未来児童青少年演劇フェスティバル七十劇団一挙上演ということがありました。児童会館のホールを中心に行われたんですけれども、職員の人たちはしっかりと見て、その結果を当時の館長さんが、いいお仕事だと思うけれど、あなた方、やっぱりもっと稽古しなくちゃ。それで、職員とも相談したんだけれども、幾つか新しい共催の事業を組もうよというわけで始まったのがあるんですけれども、公演三日前から会場を押さえて、しっかりリハーサルをした上で幕を開ける。新作の発表にはまたとない支援、こういえるでしょうと、元の日本児童・青少年演劇劇団協会事務局長の荒木昭夫さんは語っています。
 東京の子どもの文化を育てて、そしてその拠点として役割を果たしてきたし、今も果たしているんですよね。この子どもの文化の拠点の機能、これはどうしようというんでしょうか。

○雜賀少子社会対策部長 東京都児童会館は、これまでさまざまな機能を果たしてまいりましたけれども、先ほどのお答え申し上げましたように、今は地域の中でそういった機能が既にもう整備されてございます。先ほどの大型児童館の話でございますけれども、大型児童館と申しますのは都道府県が設置するという区分でございまして、区市にもかなり充実した中高生向きの楽器等を備えた児童館も既に整備されてございます。児童会館の利用者につきましては、近隣のその区の方が多いということもございまして、地域の児童館の中で十分に活用されているその機能につきましては、地域の中で行われていく。それを支援していくというのが都道府県の役割であるというふうに考えてございます。

○大山委員 劇場のホールについては全く触れられなかったわけですけれども、地域の小規模の児童館と児童会館というのは、機能としても、果たしてきた役割としても違うわけですよね。
 私は、兵庫県立こどもの館、やはりこれは県立の大型児童館です。そこに行ってきました。さまざまな遊びも充実しているんですよね。子ども専門の円形劇場、それから野外劇場もあります。特に注目されるのは、九一年から毎年続いている子どもの館劇団養成事業です。人格形成に重要な青少年期において、演劇活動を通じて、情操や感性を高めたり、自己表現や創造力を豊かにすることにより、青少年の健やかな成長と発達を促進するという目的で、夏休みを利用して、県内の中学生、高校生によって、こどもの館劇団の養成を行ってます。お互いに初対面の中高生が二週間にわたり演劇の基礎を学んで、力を合わせて劇をつくり上げ、発表会を行います。指導はプロの俳優、こどもの館劇団の卒業生や、演劇ボランティアが助手として参加しています。東京都児童会館を廃止するなどということは、まさに逆行だといわなければなりません。
 ところで、児童会館のホームページには、東日本大震災で休館していること、それから四月二十九日に予定していた会館の再開を、当分の間延期することがお知らせされていますけれども、どういう状況になってるんでしょうか。

○雜賀少子社会対策部長 三月十一日の東北地方大震災以来、当初、電力不足の懸念があったことなどから、当面休館といたしました。その間、都内において建物等に被害が発生したものもあったことから、児童会館につきましても、利用者の安全確保の観点から、職員や建物建設時に携わっていた建築士に目視確認を依頼するなどして、安全点検を行ってまいりました。
 その結果、改めて建物の危険性の有無につきまして詳細な調査を行う必要があるというふうに判断いたしまして、現在、専門業者による調査を行っている状況でございます。

○大山委員 既に、三月十一日から三カ月以上がたっているんですよね。時系列で、資料をもらいましたけれども、震災一カ月後の四月十一日に、やっと専門業者による目視調査が行われて、本格的な調査のための入札は五月になってからということでした。一刻も早く安全を確保して、対応するべきことは対応し再開することが求められていますが、どういう見通しになっていますか。

○雜賀少子社会対策部長 現在、利用者の安全確保の観点から建物の現状を確認するため、専門業者による調査を実施しているというところでございます。現在、この調査結果を踏まえまして、今後について適切に判断するというふうに考えておりまして、この調査結果の推移を見守っているというところでございます。

○大山委員 このまま閉鎖しておくようなことは、決してあってはならないことです。そもそも、子ども家庭総合センターに移転できる児童会館の機能はごく一部なのですから、児童会館を廃止にする根拠は極めて薄いといわなければなりません。耐震性に問題があるなら、きちんと、一刻も早く改修すればいいことなんです。なぜそんなに、ここをね、廃止することにこだわるのかということなんですね。児童会館の跡地の利用について計画があるんですか。

○雜賀少子社会対策部長 渋谷の一帯地区につきまして、都市整備局の方で跡地の利用について検討しているというふうに聞いております。

○大山委員 今、答弁されたように、ことし三月の予算特別委員会で委員の質問に答えて、河島技監は、渋谷地区における都市再生ステップアップ・プロジェクトは、こうした考え方に基づきという前があるんですけど、駅周辺の再整備が進むこの時期をとらえ、都営宮下町アパート跡地、東京都児童会館、青山病院跡地の三都有地を民間の資金力やノウハウを生かしつつ、地元の意見も聞きながら計画的に活用することにより、地区全体の魅力向上を目指す事業でございます、こう答弁していますね。
 東京都児童会館の廃止も決まっていないのに、既に廃止を前提に再開発を進めようとする。とんでもありません。東京都児童会館を廃止するということは、あくまで都の計画であり、予定なんですよね。東京都児童会館条例で設置されている会館を廃止すること、これを東京都議会は議決したことはありません。
 にもかかわらず、廃止が既定事実であるかのように児童会館用地を、これ、ホームページに載っていたものですよ、(資料を示す)都市再生ガイドラインに活用する都有地として、ここに取り込んじゃっているんですよね。公表までしている。これ、議会軽視じゃないですか。議会の意思決定なしに進めてよいと考えているんでしょうか。

○雜賀少子社会対策部長 東京都児童会館につきましては、その機能を、現在建設中でございます新宿区の子ども家庭総合センターに機能移転するというふうに考えてございます。
 そうした中で、現在、建設中でございますけれども、東京都児童会館の跡地につきましては、今後どうするかということについては、改めて決定するものだというふうに考えております。今のところ、都市整備局が進めているのは、その検討の内容であるというふうに考えております。

○大山委員 大体、子ども家庭総合センターに移転する機能というのは、東京都児童会館の機能のごく一部ですよ。しかも、議会軽視というのはね、私たちが問われているんですよ、軽視されているんですよ。だから、全く意思決定もしてないのに、条例が設置されているのにですよ。これに、児童会館、まるで廃止が既定事実のように、こういう計画が公表されているんですよ。全く議会軽視です。
 児童会館の事業概要にきちんと書いてある、子どもにとって遊びは豊かな人間形成の上に極めて重要だとして、児童会館の役割機能を位置づけていながら、児童会館の廃止は、結局、どんな理屈を後からつけようが、大企業の、もうけのために子どもたちを犠牲にするということに、ほかならないということになるんです。地方自治体としては、全くあってはならないこと。今、質疑の中で、明らかになったように、新宿にできるだろうとかっていってましたけれども、その移転する機能はごく一部なんだということを改めて強調して、地方自治体としてはあってはならないことだということを厳しく指摘して、終わります。

○くまき委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○くまき委員長 起立少数と認めます。よって、陳情二三第二六号は、不採択と決定いたしました。
 請願陳情の審査を終わります。
 以上で福祉保健局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時四十五分散会

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