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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第十三号

平成二十一年十月二十九日(木曜日)
第七委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長門脇ふみよし君
副委員長野上 純子君
副委員長吉田康一郎君
理事早坂 義弘君
理事斉藤あつし君
理事三原まさつぐ君
栗林のり子君
柳ヶ瀬裕文君
新井ともはる君
佐藤 由美君
橘  正剛君
山加 朱美君
野島 善司君
大山とも子君

 欠席委員 なし

 出席説明員
福祉保健局局長安藤 立美君
次長杉村 栄一君
技監桜山 豊夫君
総務部長松井多美雄君
指導監査部長松浦 和利君
医療政策部長吉井栄一郎君
保健政策部長住友眞佐美君
生活福祉部長永田  元君
高齢社会対策部長狩野 信夫君
少子社会対策部長吉岡 則重君
障害者施策推進部長芦田 真吾君
健康安全部長鈴木 賢二君
企画担当部長日置 豊見君
地域保健担当部長宮垣豊美子君
生活支援担当部長庄司 貞夫君
食品医薬品安全担当部長奥澤 康司君
感染症危機管理担当部長前田 秀雄君
参事枦山日出男君
参事角田由理子君
参事大久保さつき君
参事中川原米俊君
参事飯塚美紀子君
参事熊谷 直樹君
参事別宮 浩志君
参事中谷 肇一君

本日の会議に付した事件
 福祉保健局関係
事務事業について(質疑)

○門脇委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、今後の委員会日程について申し上げます。
 先ほど開催いたしました理事会におきまして、お手元配布の日程のとおり申し合わせましたので、ご了承のほどお願いいたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、福祉保健局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより福祉保健局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取いたしております。
 その際要求いたしました資料は、お手元机上に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○松井総務部長 過日の厚生委員会で要求のございました資料につきまして、お手元の厚生委員会要求資料にまとめてございますので、ご説明申し上げます。
 資料は、目次にございますように、全部で十九項目となっております。
 初めに、一ページをお開き願います。都における精神科二次救急医療機関数の推移及び実施体制といたしまして、(1)には平成十九年度から二十一年度までの推移を、(2)には精神科二次救急医療の実施体制を記載してございます。
 二ページをお開き願います。定期予防接種の実施状況及び疾病別患者報告数といたしまして、(1)には平成二十年度の実施状況を、(2)には平成二十年における疾病別の患者報告数を記載してございます。
 三ページをごらん願います。小児科・産科・産婦人科標ぼう医療機関及び医師数の推移といたしまして、小児科などを標榜する病院数、診療所数及び医師数について、三ページから四ページにかけまして平成九年のものを、五ページから六ページにかけまして平成十四年のものを、七ページから八ページにかけまして平成十九年のものを区市町村ごとにそれぞれ記載してございます。
 九ページをごらん願います。国民健康保険における加入世帯数並びに被保険者資格証明書及び短期被保険者証の交付件数の推移といたしまして、平成十九年度から二十一年度までの加入世帯数などについて、区市町村ごとに一〇ページにかけて記載してございます。
 一一ページをごらん願います。国民健康保険料(税)率の推移といたしまして、所得割、資産割、均等割及び平等割に区分し、平成十五年度から二十一年度までの区市町村ごとの推移について、一二ページにかけまして記載してございます。
 一三ページをごらん願います。国民健康保険料(税)の減免件数の推移といたしまして、平成十八年度から二十年度までの減免件数について区市町村ごとに記載してございます。
 一四ページをお開き願います。国民健康保険における一部負担金減免件数の推移といたしまして、平成十八年度から二十年度までの一部負担金減免件数について区市町村ごとに記載してございます。
 一五ページをごらん願います。国民健康保険料(税)の滞納世帯数及び収納率の推移といたしまして、平成十六年度から二十年度までの対象世帯数、滞納世帯数及び収納率について区市町村ごとに記載してございます。
 一六ページをお開き願います。区市町村における障害者自立支援法に係る利用者負担独自軽減策の実施状況といたしまして、軽減策の実施、または未実施の自治体数などを記載してございます。
 一七ページをごらん願います。介護保険施設等の定員・病床数及び高齢者人口に対する割合といたしまして、六十五歳以上の高齢者人口、施設ごとの入所定員または病床数及び高齢者人口に対する割合について都道府県ごとに記載してございます。
 一八ページをお開き願います。療養型施設数及び療養病床数の推移といたしまして、施設数と病床数の推移を医療保険適用と介護保険適用に区分して記載してございます。
 一九ページをごらん願います。認可保育所の定員、入所児童数及び待機児童数の推移といたしまして、待機児童に関する新定義、旧定義に分け、定員、年齢別の入所児童数及び待機児童数について、区市町村ごとに平成十九年から二十一年まで、それぞれ四月一日、十月一日現在のものを二八ページにかけまして記載してございます。
 二九ページをお開き願います。認可保育所における常勤・非常勤従事者数及び非常勤従事者比率の推移といたしまして、平成十五年度から十九年度までの推移についてそれぞれ記載してございます。
 三〇ページをお開き願います。認可保育所等の施設数及び定員の推移といたしまして、認可保育所、認証保育所、保育室、家庭福祉員ごとに、平成十九年度から二十一年度までの施設数や定員など区市町村ごとの推移を、三三ページにかけましてそれぞれ記載してございます。
 三四ページをお開き願います。長寿医療制度における保険料の軽減対策といたしまして、均等割及び所得割について、平成二十一年度の軽減対策を記載してございます。
 三五ページをごらん願います。基本健康診査と特定健康診査の比較といたしまして、検査項目及び自己負担金を徴収している区市町村について記載してございます。
 三六ページをお開き願います。がん検診において自己負担金を徴収している区市町村数の推移といたしまして、平成十九年度から二十一年度までの区市町村数について、がん検診ごとに記載してございます。
 三七ページをごらん願います。重症心身障害児(者)施設の状況といたしまして、(1)には看護師の定数及び現員の推移を、(2)には短期入所の運用状況の推移を記載してございます。
 最後になりますが、三八ページをお開き願います。区市町村における手話通訳派遣・要約筆記者派遣事業の実施状況といたしまして、(1)には平成二十一年四月現在の事業の実施状況、(2)には登録者数、(3)には上限回数及び利用者負担の設定状況を記載してございます。
 以上、甚だ簡単ではございますが、ご要求のありました資料につきましてご説明申し上げました。よろしくお願い申し上げます。

○門脇委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めて、本件に対する質疑を行いますが、本日は、私を除く全委員が質問に立ちます。各会派、各委員及び理事者の皆様方におかれましては、委員会の円滑な進行にご協力くださるよう、冒頭、僣越ですが、委員長から一言お願いを申し上げておきます。
 発言をお願いいたします。

○柳ヶ瀬委員 それでは、私の方から、順次お話をしていきたいと思います。
 きょうは、産科医療の問題とインフルエンザ対策の二点についてお伺いをしたいと思います。円滑な運営のために、理事者の皆様には誠意あるご答弁をぜひお願いしたいというふうに思います。
 まず、産科医療の問題についてでございます。
 お産ができる環境が非常に心配です。大田区の状況を申し上げますと、私は大田区選出でございますので、申し上げたいと思うんですが、四年前には十四カ所の実施分娩機関数、実際に分娩を実施している機関があったわけでございますけれども、これが、この四年間で五カ所中止となっています。年々減少している。きょうの資料にも出ていますけれども、産科を標榜している機関数と実際に分娩を取り扱っている機関というのが非常にずれているんですね。私はこの産科医療の問題を考える上で、この実施分娩機関というものを正確に把握することが大事だろうというふうに考えています。
 その上で質問したいんですけれども、厚生労働省が平成二十年に行った産科医療機関の実態調査に関して、この調査というのは、実際に分娩機関がどれくらいあるのかということを、実態を調査しようというものでございますけれども、これに対して、東京都は未回答という結果となっています。これについて、どのような事情があったのか、その点についてご説明をいただければと思います。

○吉井医療政策部長 ただいまの調査でございますけれども、平成十九年十二月時点における分娩を取り扱う病院、診療所における現状を把握するためということで、厚生労働省がその翌年の一月二十四日付で、都道府県に対しまして、これはそのときの臨時的でございますけれども、調査の依頼があったものでございます。
 その項目は、長くならないように申し上げますが、都内で分娩を取り扱う医療機関、約二百ほどあるわけでございますけれども、それぞれの十二月時点、前月時点の分娩数でありますとか、医師、助産師数、それから分娩休止等の実態、こうしたものを調査するというものでございまして、これはすべてのそういう施設に対する調査ということでございました。
 ただ、ここのところはいいわけになる嫌いもないわけではないんですが、提出期限が一月三十一日と二月二十二日ということで、他県に比べましてけたが一けた以上違うというようなところで、厚労省ともお話をさせていただいて、既存の医療施設静態調査の統計データということでの数字を出させていただいたという経緯でございます。

○柳ヶ瀬委員 何でこれを私がいうのかというと、やっぱりリアルタイムに、実際に今分娩している機関の数がどれくらいなのかということを把握しておくことが大事だろうということなんです。
 それで、私が各自治体の方に--保健所でありますけれども、問い合わせをすると、保健所は把握しているんです。なぜ把握しているかといえば、これは関心が高いからなんです。地域にとって分娩機関がなくなっていく、その日々の推移を把握するということは、非常に情報として価値の高いものなんです。
 ですから、私が申し上げたいのは、一カ月の期間で、実際には調査としては難しかったのかもしれません。しかし、ぜひこの数値に関心を持っていただきたいということなんです。
 そこで、ぜひお聞かせいただきたいのが、お産ができる環境づくりという中で、東京都は、この産科医療機関の確保ということについて、どのような役割を持っているというふうに認識をされているのか、この点についてお聞かせいただければと思います。

○吉井医療政策部長 都の役割ということでございますけれども、東京都は、地域で安心してお産ができる、そうした環境というんでしょうか、それをつくるためにということで考えておりまして、今現在、リスクの高い妊産婦の方が多いというような状況、それは新生児でも同様でございますが、そうしたところのいわゆる医療提供体制を確保していくというのが第一義的な対応でございます。
 これを三次の高度医療機能といたしますと、地域で分娩等を行う、もしくは帝王切開等の術式を行う、そういう入院を伴うようなもの、そうした一次、二次医療機能、こうしたようなものをネットワークということで連携をとっていく、こうした関係づくりというのをつくっていくのが都の役割ではないかというふうに認識しております。

○柳ヶ瀬委員 そのリスク対応というのはよくわかるんです。それはやらなければいけないことですし、都の一番大事なことなんだろうというふうに思うんです。しかし、今問題なのは、お産ができる環境ということを量的な面で見ると、圧倒的にこれは不足しているんですね。この現状をまず認識していただきたいということなんです。
 また大田区のことでちょっと申しわけないんですけれども、大田区でも子どもを産める環境というのは非常に厳しい状況にございます。例えば平成二十年、区内施設での区民による分娩数は四千八百九十三、それに対して大田区の出生数は五千六百五十四と大きく乖離しているわけです。この差は七百六十一になるんですけれども、この差は何を意味しているかというと、大田区民で、大田区内で産めなかった人の数ということなんです。これは私、近隣の品川とか世田谷とか、そういった自治体に聞いてみても、同じような状況がやっぱりあるんですね。とすると、どこで産んでいるのかなということ、これは非常に不安になるわけでございます。
 私も非常に多くの方からお問い合わせをいただきます。どこかお産ができるところありませんか、紹介してくださいといわれるんですけれども、大田、品川、世田谷、そういったところのどこを聞いても、もういっぱいですよという話になっています。だから、妊娠が判明して、相当早い段階で分娩予約をしなければできないような環境にあるんだということをまずご認識いただきたいんです。
 そこで、こうした分娩施設が減少しているという現状について、どのように認識をして、それに対してどのように対策を講じようとされているのか、これをお聞かせいただければと思います。

○吉井医療政策部長 分娩施設のそういう意味での減少と、それから今、先生おっしゃられたような、産みたくてもなかなかできないという環境があるというところは、都内、もうおっしゃるとおりでございまして、この一因としては、全国的な産科医不足というのが大きな背景にございます。そうしたようなことで、都内においても、今おっしゃられたようなことでの減少傾向にあるというところでございます。
 先ほど私、答弁をいたしまして、たたたっとネットワークグループみたいな形で言葉で申し上げましたけれども、実はそうした限られた医療資源というんでしょうか、分娩のそういう施設の中で、地域の診療所で分娩等を行っているところ、それから病院等で行っているところ、そうしたようなものをやっぱり出産の場合には、一方でリスクというものが非常に伴いますので、ネットワークとか連携と申し上げたのは、そうしたときのリスク管理というんでしょうか、そうしたようなものを含めた、地域の中で出産ができるような形のものをつくっていきたいということで、二十年三月でございますけれども、周産期医療協議会の中で、ネットワークグループと称しておりますけれども、そうした仕組みを築いていくというようなことの提言をいただきまして、現在、そうした地域でのネットワーク、こうしたもので、安心して産める出産、分娩体制、こんなようなものを築いていきたいというふうに考えております。

○柳ヶ瀬委員 今、部長がおっしゃったことというのは、ネットワークをつくって、きちんとリスク管理をしていこうということだと思うんですけれども、課題は量なんですね。量をふやしていかなくちゃいけないと。そのために、じゃ、東京都は何ができるのかということを、これからお話し合いをさせていただければというふうに思うんです。
 そのためのポイントとしては、ポイントは幾つかあるんですけれども、その中でも、産科のお医者さんの三割が女性医師だということ、これは大きなポイントだと思います。女性医師が出産を機に退職をしてしまうという現状があります。そして、一度退職してしまうと、二つの理由があって、なかなか復職しづらいということなんです。一つは、ちょっとのブランクがあいてしまうと、技術的についていけないかもしれないという不安でちゅうちょしてしまうということ。それともう一点は、出産を機に退職されているわけですから、お子さんがいるわけですね。そのお子さんの保育環境という問題があるんだろうというふうに思います。
 そこで、一度退職された女性医師を短期間で復職していただけるような支援というのが大事だというふうに考えます。そのために、まず保育環境の推進、これをぜひやっていただきたいというふうに思うんです。せっかく復職の意向がありながら、自分の子どもを預ける保育所が見つからないということで職場復帰ができなければ、これは大きな損失だと考えます。しかし、この保育環境の整備といってもなかなか難しくて、都内にも八千人近い待機児童を抱えているわけです。
 そこでまず、私がお問い合わせをしたのは、例えば、認可は無理にしても、認証で何らかの女性医師の優先枠的なものを設けられないかというようなことを最初に考えたんですけれども、それはやっぱり、なかなか公平性の観点から難しいようだと。確かにそうですよね、職業によって優先枠をつくるというのは難しい、それもわかります。そうしたら何ができるのかなということを考えたときに、本来は望ましくないんですけれども、やっぱり院内保育所の整備ということだと思います。ただ、院内保育所も、通勤をして、その間子どもを連れて病院まで行かなければいけないというような問題もありますけれども、それでも保育の環境がそこにあれば、預けることができるわけです。
 ただ、この院内保育所に関しては、さまざまなところから情報をとると、利用者の数が非常に変動するということで、安定的な運営が見込まれない、運営が難しいということで、設置をちゅうちょされている。設置をしても運営が厳しいというような状況があるようです。
 そこで、これは一つの解決策として、病院が保育施設を設置しやすくするために、例えば地域のお子さんを受け入れた場合にも、そこに一定の補助をするような仕組み、こういったものをやってはどうかというふうに考えたんですが、ただこれも、通知があるようなんです。それで、医療機関が附帯業務をするに当たって、地域のお子さんを院内保育所で受け入れるような仕組みづくりというのは難しいようでございました。
 私は、これは、片一方では待機児童という問題を抱えながら、片一方では入る人が安定しないという中で、この両者のミスマッチを解消する上では、これが一番解決策にはいいのかなというふうに思ったんですけれども、現状はその通知があると。それで、これを私たちの方で国に働きかけをしていきたいというふうに思いますが、最終的には、全体的な保育の量をふやしていくしか解決策はないんだろうというふうに考えました。これは考えましたという話でございます。
 それで、済みません、ここで幾つか質問をしようと思ったんですけど、ちょっと考え直しまして、この保育の問題はさまざまな問題があるから、量的なところで対処していきましょうと。それが少子社会対策部でしたか、そちらの方でしっかりと認証をふやしていただくよう頑張っていただきたい。
 それで、じゃ、東京都は何ができるかというふうに考えたときに、医師勤務環境改善事業、これをやられています。その中で、再就職支援事業というものがございます。これは、私は、退職した女性医師の復職支援ということには非常に有効な事業だというふうに思います。いい事業だなというふうに思うんですが、これがなかなかうまく活用できていないんではないかと。
 この事業というのは、再就職に資するような事業を病院側から提示を求めて、それに対して補助をしていくというような仕組みになっているんです。病院が、なかなか復職支援ということで、自前で考えて、こういう事業をやっていこう、だから補助金くれというふうにいってくるのは、私はこの病院の現状から見て、そう簡単にはいかないんではないかと思うんです。
 そこで、この事業をもうちょっとうまく活用するためには、やっぱり東京都の方がいろんなメニューを示して、こんなこともありますよ、こういうのをやったらどうですかというようなメニューを提示していくということ、これが大事だというふうに思うんですが、その点についてはいかがでしょうか。

○吉井医療政策部長 ただいまご指摘いただきました医師勤務環境改善事業、これは各病院が今までの運営を改めるというんでしょうか、環境を改善するための中での制度改善というんでしょうか、そうしたようなものを実施するという意味では、主体的に創意工夫というものをみずから行っていただくというのが前提になるのかなというふうに考えております。
 そうした意味で、補助金ではございますけれども、先生、今おっしゃったような形で、具体的なメニューについては、いわゆる功を奏した奏功事例というんでしょうか、そうしたようなものも説明会だとかホームページの中で説明し、周知しております。そういうときというのは、トップマネジメントの問題が一番強いかと思うんですけれども、そうしたような事例も示しながら、おっしゃるように、この事業での、病院の中でのそういう取り組みみたいなものが促進するような形で現在も実施をしている、そういう状況でございます。

○柳ヶ瀬委員 ですから、今、病院の創意工夫ということをおっしゃったんですけど、病院の創意工夫というのは、私はなかなかうまくいかないんではないかと。それに対して、こっちがやっぱりある程度のアイデアを示していくことが必要なんではないかということなんです。
 だから、この医師勤務環境改善事業の二十年度の実績は、予算額が約七億円に対して、執行額は一億円なんですね。七億円に対して一億円ということで、非常に低い執行額。ある程度のお金を、たくさんの申し込みがあったときのために積んでおかなければいけないというのはわかるんですけれども、この執行率の低さという点については、どのようにご認識をされているんでしょうか。

○吉井医療政策部長 これは、平成二十年度も新たに事業として行ったものでございますが、事実として申し上げますと、例えばクラークの問題なんかもそうなんですが、平成二十年四月に診療報酬改定がありまして、診療報酬改定の中にもそれが取り込まれたといったようなところがあって、当初、補助事業の中に予定していた部分と診療報酬との関係の中身の調整というようなことも含めて、四月以降、実施をしなければならないということが事実としてございました。
 さらにまた、厚生労働省が国庫補助ということで事業立ち上げを行いまして、そこのところとの調整と通知を待つというような状況もございましたので、基本的に事業者に対する周知が九月になってしまったと。いわゆる年度の前半を有意義に使うことができなかったということで、各病院における計画の策定等について、ちょっと時間的な余裕がなかったことが主な原因ではないかというふうに考えております。

○柳ヶ瀬委員 これは周知が遅かった、年度途中になってしまったということもあったんだろうと思います。それで、まだこれは始まったばかりの事業でございますので、これからの推移も見たいと思いますが、私は、今の産科の話をしていますけれども、復職支援ということも含めて、この事業を本当にうまく活用すればいいんではないかというふうに考えているんです。
 ただこれは、やっぱり事業の対象の問題もあるというふうに思います。先ほどの事情もあるんでしょうけれども、これぐらいの執行率ということであれば、今は周産期母子医療センターなど、地域の中核的な医療機関というものを対象としているんですけれども、例えばこれを、分娩を取り扱っている医療機関などに対象を拡大するということ--始まったばかりで拡大するというのはどうかということもあるかもしれませんけれども、こういったことについては、どのようにお考えでしょうか。

○吉井医療政策部長 この事業の対象となる病院の形態というのは、救命救急センターでございますとか周産期母子医療センター、救急、周産期、それから僻地ですね、そうしたような行政的といういい方をしておりますけれども、そうした医療を行っている病院に対して、繁忙をきわめるドクター等の勤務環境を改善するという趣旨で実施をしております。
 今おっしゃったところの部分で申し上げれば、分娩を取り扱う医療施設としては、周産期母子医療センター、それから、二次レベルの診療機能を行います周産期連携病院というのを東京都独自で設けておりますけれども、そうしたことを対象としているところでございます。

○柳ヶ瀬委員 私、よく話をさせていただいているのは、行政的に確保が必要な医療を担っている医療機関ということをいうんですけれども、私はこれは若干疑義がございまして、じゃ、行政的に本当に必要な医療機関を守るためには、それ以外の医療機関を守っていかなければ、本当の意味でこれは守れないんではないかというふうに思うんです。一次がどんどんつぶれてしまえば二次に負担がかかってくると。二次がつぶれれば、三次に負担がかかってくるというのは当たり前のことですよね。だから、本当に行政的に必要な部分を守るためには、中小の病院とかそういったものをしっかりと手当てをしていかなければいけないんではないかと。
 この行政的な医療機関ということをよく聞くんですけれども、私は今の崩壊の連鎖というか、下からつぶれていって上が大変になっているというような状況に対して、手当てをしていくということが必要なんではないかと。トータルで医療を確保するという視点が大事なんだろうというふうに思いますので、ぜひよろしければご認識をいただければというふうに思うんです。
 産科の話に戻るんですけれども、この産科における医師不足に対応していくためには、もう一つは、助産師さんの活用ということが非常に有効であろうというふうに思います。産科のお医者さんがどんどん少なくなってきている。だから、取り扱うことのできる分娩数が少なくなってきている。その中で、助産師さんというのは、そもそもお産を取り扱う職種ということであるわけですから、本来の役割を助産師さんに担ってもらうということが大事なんではないかということです。
 それで、じゃ、どうしたらいいかということなんですけれども、独立した助産所というのはなかなか難しいと思います。今、リスクの高い妊婦さんが多くなっているという観点からすれば、これは難しいんでしょう。であれば、院内助産所、それから、助産師外来、この設置を促進していくということが一つの方策だというふうに思います。
 通常分娩は、この院内助産所、お医者さんも院内ですからいらっしゃると。何かあったときには、お医者さんがやればいいということですね。それで、若干リスクがあるのは産科でというような役割分担が必要だと思います。これは東京都も多分同じ方向を向いているんだろうというふうに私は認識をしているんですけれども、しかし、そこで課題としては、この助産師さんが、みずから分娩を取り扱ったことのある助産師さんというものが非常に減ってきている。昔の方は、よく取り上げられたんでしょうけれども、今はお医者さんが取り上げて、そのサポート役ということで、みずから取り上げたことのない助産師さんがふえているというふうに聞いてまいりました。
 そこで、自立して助産師さんが一人で分娩を取り扱うことができるように、研修機会を拡充した方がよろしいのではないか。今も研修というのはされています。実際にその授業を見せてもらいましたけれども、私はあの規模の研修だと、やっぱり量的な拡大、この今の産科不足に対しての役割分担という意味での助産師さんの養成という意味では、もうちょっと機会の拡大が必要なんではないかというふうに思うんです。この点についてはいかがでしょうか。

○吉井医療政策部長 東京都は、院内助産所、それから助産師外来ですが、そうしたものの開設を促進するということで今ご指摘をいただきましたが、研修事業ということで、助産師だけではなくて医療機関管理者であるとかも含めた研修を実施しております。
 昨年度、一病院において二回ほど、これが最初だったわけですが、実施をいたしました。今年度は、現在のところ、その病院で六回ほどの研修を実施する予定としております。さらに、今年度中には、もう一病院確保いたしまして、そこでの実施も検討しているという状況でございます。

○柳ヶ瀬委員 ぜひ研修実施病院というものをより拡大していくということが大事なんだろうというふうに思いますので、これは要望をさせていただきたいと思います。
 今、産科医療に関して幾つかのことを申し上げました。産科医師の確保のためには、女性医師の復職支援に取り組むということ、それから、保育環境の整備、これは量的な拡大ということ、再就職支援事業、これを積極的にやっていただきたい。そのためには、先ほどの勤務環境改善事業のより効率的な活用をぜひやっていただければというふうに思います。そして、助産師さんの活用をよろしくお願いいたします。
 それで、次の話題に行きたいんですけれども、インフルエンザの対策についてお伺いをしていきたいと思います。
 まずワクチンの話です。非常にタイムリーですので取り上げたいと思ったんですけれども、ワクチンの接種が東京都でも今週から始まったと聞いています。まず医療従事者への接種ということなんですけれども、東京都は、各都道府県もそうなんですけれども、医療機関から配分の希望数というものをとっています。しかし、その希望が--これは二十七万人ですよね、多分それぐらいですね、二十七万人分であったのに対して、今回の配分は十万人分しかないということでございます。
 この十万人分ということで、国がそもそも百万人というふうに決めていますので、えいやで東京都は十万人だということで決めたかに聞いておりますけれども、この十万人という数で、このワクチンを医療従事者に接種する目的である医療の確保ということはできるのか。どのように認識しているのか。また、医療従事者は、二回目以降の配分で接種が可能なのかどうかということについて、お聞かせいただければと思います。

○前田感染症危機管理担当部長 今回の新型インフルエンザワクチンの初回配分につきましては、新型インフルエンザ診療を確保するという目的で配布されたものでございます。このため、初回配分量の各医療機関の量の決定に当たりましては、新型インフルエンザを直接診療する内科、小児科の医師数を基本に算定し、診療体制の確保に必要なワクチンを配布したと考えております。
 第二回配分以降につきましては、より重症化する可能性の高い小児、基礎疾患のある方、妊娠している方などの優先接種者を対象にする予定でございます。

○柳ヶ瀬委員 これは確認の質問ですので、幾つか不明な点はほかにもございまして、今後、その医療従事者以外の優先接種者は、これは原則として予約制だということなんですけれども、予約がもし殺到したときに--医療機関がこれを決めるんですよね。その医療機関がどのようにたくさんの中から少ない数の配分というものを決めるのかということ、その点についてはどうでしょうか。

○前田感染症危機管理担当部長 今回の新型インフルエンザワクチン接種につきましては、優先接種者対象ごとに、その優先順位に従って、順次開始されるところでございます。このため、予約につきましては、優先順位の方々に対しまして、各医療機関がその医療機関に納入された範囲内で予約をとって、接種を行うという形になってございます。

○柳ヶ瀬委員 ということは、例えば同じ妊婦の方だったとしても、その妊婦の方の個々の特性というものを見てやるわけではなくて、簡単にいえば、これは受け付け先着順というような形でよろしいんですか。

○前田感染症危機管理担当部長 優先対象者につきましては、順位は決まっておりますけれども、その対象者の中では、順次開始されるところでございます。ですので、その医療機関の医師の裁量の中で、より優先性の高い方等について接種がされるものと考えております。

○柳ヶ瀬委員 各医療機関の判断に任されているということですね。
 それで、きのうプレス発表がされたわけですけれども、注目したこととして、十一月十六日から優先接種対象者として、国のスケジュールでは、十二月上旬接種開始予定であった幼児を前倒ししたということ。これをきのうのプレス発表では確認をしました。これは非常に賢明なご判断だろうというふうに思うんです。幼児の重症化率が高いということで、国関係なくやったということは、すばらしいご判断なんだろうというふうに思います。
 ただ、心配なのは、ワクチンは予防であるわけですけれども、ワクチンを打ってから、その効果が出るまでにある一定の期間がかかってしまう。それまでの医療の提供体制について、これが私は非常に心配をしているところでございます。
 それが、国が出した新型インフルエンザの流行シナリオというものがございます。この中では、中位推計と高位推計がございまして、それぞれ発症率が二〇%、三〇%、入院率が一・五%、二・五%、重症化率が〇・一五%、〇・五%というふうに出しているわけです。このシナリオを何のために国がつくったのかといえば、これは都道府県において医療体制の確保のための参考の指標だということなんです。一つの指標をつくらなければ、どれぐらいの医療体制を確保しなければいけないかというのは独自に判断できないわけです。ですから、これぐらいの医療体制を確保してくださいということの基準として、これは示されたものだというふうに私は思います。
 このシナリオを基本として、東京都の方でも推計を出している。この資料をいただきましたけれども、その資料によれば、中位推計の罹患率が二〇%のときに、最大時の入院患者数というのが千五百三十人、そのうちの重症者というのが百五十三人、三〇%のときには、最大時入院患者数が二千三百十人、うち重症者が四百六十二名ということになっているわけであります。
 こういう推計が出ているわけですけれども、これだけの数を受けとめるだけの病床数というものを、今確保できているのかどうかという、この点についてお答えいただければと思います。

○吉井医療政策部長 九月に実施をいたしました都内医療機関に対する調査の中で、小児でございますけれども、小児の総病床数が三千百床強という形がございます。稼働が二千八十七ということで、千床以上の空床があるというような状況がございます。
 また、人工呼吸器の小児用の保有台数というのが、都内全体で五百四十四台に対して、稼働が二百十七台というような形で、三百台以上の対応が可能な人工呼吸器があることがわかってございます。
 先ほどの推計のシナリオで申し上げますと、中位推計で百五十三人という重症者の関係がございますけれども、そうしたようなところの全体で見ていくと、対応可能ではないかというふうに考えてございます。

○柳ヶ瀬委員 ごめんなさい、最後の全体的に見てというところがちょっとよくわからなかったんですけれども。この入院可能病床状況調査という、今おっしゃった調査がございますけれども、これだと小児病床のあきというのは千床ぐらいしかないわけですよ。中位推計でも、こちらの国のシナリオ--中位推計でしょう、でも千五百三十人必要だということになっているわけです。
 まず、今の根拠というのは、これで確保できているという根拠としては、何を根拠としているのかというのは、ちょっとよくわかりません。これは何か答弁があったらしていただきたいんですけれども、ただ、私がきょう問題にしたいのは、この中でも重症者の部分です。百五十三名、これは中位推計で百五十三名という一定の指標を国は出しているわけですけれども、これをどのように確保しているのかということ、小児重症者ですよ、これについて答弁いただけますか。

○吉井医療政策部長 先ほどの調査の中で、重症対応が可能な医療機関ということで調査をし、三十九の医療施設ということで、それを確保しているというか、そういう形で調査、把握をしてございます。

○柳ヶ瀬委員 済みません、今の答弁がちょっとよくわからなかったんですけど、三十九病院を重症対応ということで確保しているということは存じ上げております。今申し上げたのは、この百五十三という国が出している小児重症者の推計に対して、都はその医療提供体制を確保しているのかどうかという質問なんですね。わかりますか、もう一度いいですか。

○吉井医療政策部長 申しわけございません。百五十三名というピーク時の患者が発生をするということであると、先ほどの三十九の病院での対応が、申告合計をいたしますと六十五人という形になっておりますので、そういう意味では、それを上回っていると、不足するという状況であります。

○柳ヶ瀬委員 率直なご答弁ありがとうございます。率直にそうですよね。だから、今の国のシナリオどおりに百五十三名の重症小児患者が出たときに、今、東京都が重症小児を受け入れてくれるといっている三十九の医療機関では、六十五名しか受け入れられないというふうにいっているわけですよ。六十五名しか受け入れられないといっているわけですね。百五十三名という指標がある。それに対して六十五名といっていると。だから、もし百五十三名の方が、今、定点三十、それがもうちょっと上がってピークが来たときに、百五十三名出たら、この三十九の医療機関では収容できないですね。それについてはどのようにお考えなのか。

○吉井医療政策部長 基本的に、今回の新型インフルエンザは、小児の患者が非常に多いという状況が特徴としてございます。そして、その部分で重症化の可能性も非常に高いということでございますけれども、ちょっと順序立てて申し上げますと、まず外来のところで、発症してすぐに診れるような形の体制を確保するということが必要だという認識がまず一つございまして、それで、区市町村が行っている小児の、もしくは大人も含めてですけれども、初期救急の体制づくりというものを拡充しているというのが一点ございます。そして、二次に錯綜することのないような形で、二次救急の機能を確保していきたいというのが一つございます。
 それからもう一つは、先ほど申し上げました三十九のところが重症を受け入れるということで、納得というか合意をいただいているところでございますけれども、都内には全体で八十五の小児を標榜して病床を有する病院等がございますので、そうしたことで、今現在の状況が進行していったときには、例えば小児の二次救急医療機関が都内で四十八ありますけれども、さらにはそれに加えた形で、医療提供体制の確保をしていくということの必要性はあるというふうに考えております。

○柳ヶ瀬委員 ちょっと今のご答弁もよくわからないところもあるんですけれども、救急体制を整える、これは大事なことだと思います。それはもう今やられている面もあるということなんですね。ただ、私がいっているのは、あくまでも百五十三という国のシナリオどおりに重症患者が発生したときに、今の三十九病院--三十九病院というのは、この八十五病院に重症インフルエンザ小児患者が出たときに、受け入れをしてくれますか、どうですかと聞いて、うちは受け入れますといったのが、この三十九病院ですね。ほかの機関では断っているじゃないですか、これ。断っていますよね。八十五引く三十九の機関っていうのは断っているわけですよ。今、受け入れができますよといっているのは、この三十九の機関しかない。六十五の数しか持っていないということなんです。
 私がいいたいのは、今、現状としてもこうであると。今、実際、足りていますから、それは現状としてはいいんです。ただ、私は、この百五十三というものが、いつピークになってもいいような体制を整えるべきではないかということなんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。

○吉井医療政策部長 現在、百五十三人、それから、三十九の病院での六十五人。それがピーク時を迎えたときに、これはもう明らかに足りないではないかというところで、それに対して、現段階というんでしょうか、そうしたことも含めて、量的な確保というか、受け入れ対応の確保を図るべきではないかと。おっしゃるとおりでございます。

○柳ヶ瀬委員 ありがとうございます。それは、今までいろんなやりとりをしてきましたけれども、非常に前向きなお答えだというふうに受けとめさせていただきます。
 それで、現状が足りないということは、共通見解ということでご認識されているということでよろしいんですよね。百五十三になったときに、今の六十五では受け入れられないということだと思います。ただ、私は、この六十五という数字も非常に疑義があるんですね。これを出していただいたんですけれども、要は三十九の病院がどの辺の医療圏にあって、人工呼吸器がどれくらいあって、受け入れ可能かと。その重症小児の欄のトータルが六十五になっているということなんです。
 例えばこの資料で、北多摩西部であれば、小児人工呼吸器はゼロとなっています。しかし、重症小児受け入れ可能患者数としては、一になっていますね。つまり、人工呼吸器がないけれども、重症小児--この重症小児というのは、呼吸管理が必要なお子さんのことを重症小児といいます。いいですか。人工呼吸器がないのに、呼吸管理が必要なお子さんを受け入れることができるんだというようなことが載っているデータなんです。
 ほかにもそうでしょう。区の西部。人工呼吸器の保有台数が五、現状の稼働台数は三、だから、残りは二しかないんですね。でも、重症小児は十人受け入れることができますよというようなことが載っているデータなんです。私はこのデータの精密さというか、本当に六十五人も受け入れることができるのかどうか、これに対して非常に疑義があるんですけれども、その点についていかがでしょうか。

○吉井医療政策部長 ただいまご指摘いただきました北多摩西部で、人工呼吸器がゼロであるにもかかわらず、一名というような状況の表を先生の方に事前にお話をさせていただいたところでございます。
 これは、全体の調査をしておりまして、その三十九病院、まずちょっと三十九病院全体のことだけいわせていただきますと、トータルで申し上げますと、人工呼吸器を保有している総数は三十九病院で三百六十台という状況がございます。そのうち、稼働が、先ほど申し上げた感じで申し上げますと、百四十台ということで、差し引きいたしますと二百二十台ということがございます。だから、トータルの部分では、そういう意味で六十五人の重症患者の受け入れは可能でないかというふうに思います。
 また、地域で見たときに、今いったような人工呼吸器の表示がゼロで受け入れが可能だと。おおむね二割で、重症は人工呼吸器装着じゃないかというようなことであろうかと思うんですが、ここは病院が、大人用の人工呼吸器の呼吸回路というんですか、そうしたものの変更によっては、少し大き目の子どもさんというんでしょうか、そうしたようなことも含めてということで、病院の中で、小児用の人工呼吸器ということでは、今いったゼロ、一みたいな関係がございますけれども、そうしたようなことでの受け入れも可能だという判断のもとに、ご返事をいただいたというふうに考えております。

○柳ヶ瀬委員 だから、今のこの表のトリックというのは、病院が大人用の人工呼吸器を小児にも対応できるんではないかという推定のもとにつくられたと。丸をしたということですよね。私は、だから、このデータは危ういということをいいたいんです。ですから、本当の意味での小児、これは百五十三という数が出てくるんです。可能性があるんです。それに対してどう対応できるのかということを、私たちは考えていかなければいけない。そのときに、体の大きい人がいるから、それに対しては大人用で対応できるんじゃないかとか、そういうことは、数にはやっぱり入れちゃいけないと私は思うんですね。それは医療機関が入れてきたから、それを出したままだということなんでしょうけれども、私は、東京都がこの調査票で上がってきたものをしっかり精査して、これだけの受け入れ可能人数があるんだということをやってこなかったんではないかというふうに思うんです。
 また、これも、単純に三十九の病院に対して、どれだけの受け入れ可能ができるんですかと、丸をわあっとしてもらって、それを集めて、それを私が資料請求したという中で足し上げた数字で、この六十五という数字も、もともと皆さんが持っていた数字ではないですよね。私はだから、こういう六十五という数字がまず足りないということはあるんですけれども、今のこの認識、新型インフル、重症小児が爆発的に出てくる可能性があるという中での現状の認識、危機感というものがやっぱりちょっと薄いのではないかなと思うんですけれども、どうでしょう。

○吉井医療政策部長 ご指摘甘んじてお受けいたしますけれども、私ども、新型インフルエンザの医療提供体制を確保するということで、基本的には、小児を受け入れられる医療機関を集めまして、通常の医療提供にあわせて、今回急増する新型インフルエンザ、これを適切な医療提供を行うためにということで、重症の対応もそうですし、先ほど申し上げました入院対応、外来対応、そうしたようなことで、トータルの中できちんと診ていきたいというふうに考えて、要請をしてきてございます。
 協力で八十五の入院医療機関、それから三十九の重症の小児を扱える医療機関というのを確保し、関係者にリストを配り、何かのというか、緊急の折には、そのリストを参考にして医療の提供に円滑に結びつけると、こういうような仕組みをつくり、しかも、東京消防庁の救急医療情報システムの中に、十月九日から稼働という形にいたしましたが、重症の関係についてのリアルタイムでの空床情報等についても入れる。さらには、診療所から病院へのネットワークにつきましても、具体的な説明をさせていただきながら、医師会等も通じて対応しているというところでございます。
 今の数値の部分で、確かにご指摘の部分はないとはいえませんけれども、そうした取り組みをし、今後も、例えば季節性のインフルエンザで患者が増大した場合の対応も含めて、今後どうしていくかという部分についても認識を有しておりますので、対応を図ってまいりたいというふうに考えております。

○柳ヶ瀬委員 私が申し上げたいのは、今、不足しているという、この現状をまず認識をしていただきたいということなんですね。不足しているということは、それを充足させるための努力をこれからしていかなければいけないんですけども、それをどのようにやっていくのかということを問いたいんですね。
 私はまず、この三十九病院のこの六十五という数字も含めて、まずこの表の精査ですよね。本当に三十九病院受け入れますといってくれている病院がある。これが本当にどれだけ受け入れられるのかということをまず精査することが必要だと。
 それと同時に、東京の小児救急、二次は四十八病院あるんです。四十八ありますよね。四十八のうち、何でこれは三十九しか受け入れるということになっているのか、その点についてはどうですか。
 私はこの四十八を、きっちりそろえるべきだと。少なくともですね。この誤差、百五十三と六十五という差を見たときに、まずここから始めるべきだというふうに思うんですけれども、それはどうですか。

○吉井医療政策部長 今、先生ご指摘の四十八の医療施設というのは、いわゆる小児の休日・全夜間診療事業を実施している都内の医療機関数でございます。ですからここは、新型インフルエンザであれ何であれ、基本的には救急の患者は受け入れるという、そういう役割を果たしているところでございますので、疑いの事例も含めて、いわゆるそこで受け入れ拒否みたいなことではなくて、診療対応をしていただいているというふうに考えてございます。
 今いったように、四十八と、それから三十九の差という意味ですが、そういう意味で、入院対応については、四十八の小児の医療機関についても対応していただいているというふうに考えておりますが、その重症の部分の受け入れに当たっては、それぞれのちょっと院内事情みたいなものもあるのではないかというふうに考えております。
 例えば、小児の糖尿病であるとか、小児のがんであるとか、そうしたようなことを優先的に取り扱う病床運営があるとか、そうしたようなことがあって、今回、ノミネートされていないのではないかというふうに推察してございます。

○柳ヶ瀬委員 その病院ごとに、さまざまな事情があるということはわかりますよ。ただ、この量をふやしていかなければいけないというときに、それは事情にはならない。二次なんですよ、これ。そこに東京都もある一定のお金を出して、やってくださいよと、こういうことをやっているわけですよね。いろんな高機能な医療提供体制を行うために、重症インフル小児患者を受け入れないんだと。この四十八のうちの三十九は、簡単にいえば、これは受け入れないといった数ですよね。(三十九以外です」と呼ぶ者あり)三十九以外、そうそう、ごめんない。四十八引く三十九の数というのは、受け入れないといった数ですよね。私はまずここにアプローチをこれからしていただきたいというふうに思うんですが、それはどうですか。アプローチがいただけるのかどうかということです。

○吉井医療政策部長 先ほどもお答え申し上げましたが、小児の患者の急増等に備えて、そうした対応も図ってまいりたいというふうに考えております。

○柳ヶ瀬委員 そういった対応というか、これはやってもらわなくちゃ困りますよ、これしかないんです、まず。それでも多分、百五十三ということをもし目標にしてやるんであれば、届くかどうかというのはわからないですよね。
 今、だから東京都としては、しっかりと行動計画をつくって--局長が答弁してほしいですけど、局長、ぜひ答弁してください--いいですけど。これは、四十八にアプローチをしていただきたい。でも、それでも百五十三にたどり着くかどうかわからないと。
 ですから私は、目標としては、この百五十三ということで、やっぱり医療提供体制を確保するということを目標としてやっていただきたいというふうに思うんですが、どうですか。

○杉村次長 今、先生からご質問がありました、四十八病院に対して数が少ないと、それをアプローチをするべきだというお話がありましたけれども、病院については、過去二回ほど既に要請をしております。
 これにつきましては、今後とも引き続いてやっておりますけれども、インフルエンザの流行状況に応じた、やはりやり方があると思いますし、重症状況については、日々の状況を把握しながら、病院ともそれぞれ連絡をとってやっております。
 先ほどのご質問について、アプローチをするべきだというお話がございましたけれども、既にアプローチについては複数回やっておりまして、現在も引き続いてお願いをしている、そういう状況であります。

○柳ヶ瀬委員 アプローチしているというのは聞きました。私も聞いています。ただ、向こうはその要請を受け入れていないわけですよね。受け入れていないですね。だから、この三十九の中にそれは入っていない。三十九は四十一にはなっていないわけですよね。お願いをするというのはいいですよ。でも、受け入れてもらえるように、それはしっかりと対処していただきたいです。
 それと、あともう一点気になったのは、今後のインフルエンザの流行状況を見て対処するというふうに今おっしゃっていましたね。私は、これは非常に危険なことだろうというふうに思うんです。
 私、これが本当なのかどうかわからないんですけれども、いろんな話をしていてびっくりしたのは、やっぱりこれ、計画がないんですね。三十になりました、三十の手前で警報打ちます、それはわかります。じゃ四十になったらどうするんですか、五十になったらどうするんですか、どういう対処をしていくんですか。この六十五で足りなくなったときに、じゃどういうことをするんですか。
 これ、もっというと、六十五の重症小児の患者が、六十五が全部先ほどの救急搬送のシステムの中に入っているという話でしたけれども、これがばっと上がったときには全部バッテンになりますよ、マル・バツでいうなら。全部バッテンだったらどうするんですか。ということを考えているのかどうかということなんですね、そのシミュレーション計画。それはどうですか。

○桜山技監 先生おっしゃりますとおり、新型インフルエンザの流行が非常に増大して、重症者がふえた場合の対応については、私ども、いろんなシミュレーションをやっております。
 それで、先生おっしゃいますように、百五十三、あるいはそれを超えるかもしれない。そうなった段階において、やはり重症者が増大した場合にはフェーズを変えて、先ほど次長の方からも答弁申し上げましたように、私ども、複数回といいますか、何回か各病院にお願いはしておりますけれども、例えばその病床が足りなくなったような場合には、ある程度大きなお子さんは内科に移すとか、あるいは、予定されるほかの病棟に移す患者さん、ほかの病棟に任せられる、ほかの診療科に任せられる患者さんを移して小児を確保するというようなことを依頼する準備も進めております。
 一方で、先ほどもご答弁があったかと思いますけれども、その流行の状況に応じてということで申し上げますと、国の中位推計の値で計算いたしますと、現在でも、その重症率ですと病床は足りないという状況が生まれるという計算にもなります。
 ただ、これは今回の新型インフルエンザはタミフル、リレンザが有効ですので、初期の治療を速やかに行えば、重症化率は下げられると考えております。そういう意味では、初期の外来診療の確保も重要でございまして、初期の外来診療の確保と重症者の入院医療の確保、あわせてこれからも進めてまいりたいと考えております。

○柳ヶ瀬委員 今、技監おっしゃったように、この初期で重症化させないような対策とあわせて、重症化がどんどん進んでいった場合にどうするのかという、両方やる必要があるだろうということだと思います。
 ただ、今の技監のお話の中で、フェーズを変えてシミュレーションをしていると。あるタイミングでフェーズを変えて、ベッドを移すとか、小児を内科に移すとか、そういうことを要請するんだというふうにおっしゃいましたけれども、それじゃ、いつどのタイミングで、どの指標をもとにして、どこの病院に対して、どういうふうに要請するんですか。そういうことが決まっているんですかということ。逆にそれが決まってないというのはおかしいですよねということが、私はいいたい。決まっているんですか、そういうことが。

○桜山技監 どのタイミングで、例えば病院名を特定して、特定の病院に対してこういう要請をするとかいうところは、細かく決まっているわけではありません。それは、やはりその流行状況に応じてということで、いろんな対応を考えております。
 例えば当初、今回の新型インフルエンザについていえば、ウイルス性の肺炎が多いのではないかといわれていた。となりますと、先生、先ほどご指摘のように、人工呼吸器の問題が重要で、それの整備も進めております。
 一方で、最近の重症者というのは脳症でございます。そうすると、これに対しては、正直に申しまして、タミフルの早期投与が有効かどうかということも疑問がいわれておりますし、またそのワクチンを打つということで、今回、そのワクチンの前倒しというようなこともやっているわけですけれども、これは、何しろ相手は今回新たに発生した感染症ですので、厳密に我々がシナリオをつくることはできませんけれども、やはりそれなりの準備はしているということで、ご理解いただきたいと思います。

○柳ヶ瀬委員 この議論は余り実を結ばないのかなと思うと、非常に残念なんですけれども、やっぱりこれはきっちり決める必要があると思いますよ。定点で、四十になったらどうするとか、ほかの指標があるんであれば、それを持ってきて、こうなったらこれだけの病床を確保しようと。
 ただ、今おっしゃっていることというのは、この三十九の病院があって、現状それほどまでに流行の角度が上がっていないという中で、大丈夫だろうということに、私はそれは甘んじているんではないかと。それが、こう伸びたときに実際にどう対応するのかという行動計画的なものは、やっぱり明らかにしておくべきです。
 その段階に応じて、どの病院にどういう要請をするのかと。それを今から決めておけばいいだけの話だと思うんですね。それで、病院に対しては前もって要請しておく。この段階でフェーズ二になったら、そのときにはこれだけの病床を確保してくださいねという取り決めを今から交わしておかないと、これがびゅっと上がったときに、足りません、お願いします、いや、できないっていったじゃないですか、そうなってしまうのが一番怖いということがいいたいんです、私。どうですか。

○桜山技監 先生ご指摘のご心配もごもっともだと思いますが、実は、先ほど説明いたしましたように、病院を何回か集めて、要請を行っております。ちょっと今、一番直近のでは、私みずから各病院に対して、例えば今後、患者数が増大し警報を発令するような事態になった場合には、さらなる要請を行いますよということは申し上げてあります。
 ただ今回、一昨日でしたか、警報を発令いたしましたけれども、先ほど流行状況に応じてと申し上げたのはこういうことなんですが、警報は発令いたしましたが、実際の重症者数というのは当初の予想ほどふえていないわけで、現段階ではまだ各病院に次の要請は行っておりません。
 しかし、先生のご指摘にあるようなことでは、警報と発令は一つのタイミングとは考えておりましたが、ただ、次のステップということは、そうすると、今回の警報ではなかったということで、定点数だけではなく、小児の入院患者数などのサーベイランスも踏まえまして、今後、適切に対応していこうと考えております。

○柳ヶ瀬委員 ですから、その場合には、重症者数というのが指標なんですよね、今のお話だと。であれば、重症者数がどれくらい出たときに、どういう要請をするんですかということを決めておけばいいじゃないですか。それが今決まっていないんですよ。だからそれが問題だと、それをつくっておきましょうよということを私は申し上げているわけでございます。
 そろそろ時間でございますので、話をまとめると、国の出している推計である中位推計だと、百五十三人も重症者が出るだろうと。それに対して、今の三十九病院では、これが本当に精査された資料なのかどうかわからないけれども、六十五人しか受け入れができない。国のシナリオどおりにいけば、これは圧倒的に不足する状況が生まれると。
 ですから、東京都としては、この六十五をさらに拡大していく。三十九を四十八に、まずはしていく努力をすると。それで、この百五十三、将来的にはこの国の推計である百五十三というものを目標に、可能な病床の確保に努めていくということ。まとめるとこういうことなんですけれども、局長、いかがですか。

○安藤福祉保健局長 るるお答えを申し上げてきましたけれども、冒頭、申し上げさせていただければ、今回の新型インフルエンザに対する対応につきましては、東京都はかなり一生懸命やってきたというふうに思っておりますし、その根底には危機感がございます。
 ですから、冒頭、先生から危機感が薄いといわれたことについては、励ましの言葉として受けとめさせていただきます。
 かつ、病院の問題で申し上げれば、病院の資源は限られております。最悪の事態になった場合には、医療関係者は、その持てる資源のすべてをつぎ込んで、今回のことに対応していただけるというふうに思っております。
 その時点がいつなのかということで、それまでにシナリオを描けということですが、先生がおっしゃっているところの中位推計に比べて、現在まではそこに至っていないという状況の中で、その時点でもって医療を適切にするという体制については、現時点ではできているというふうに思っております。
 しかし、警報が発令になりました。警報が発令になりましたが、さらに今後の動向を見れば、行政対応として、どこかでギアチェンジのタイミングを常に意識していかなければいけないというのは確かであります。
 その際には、重症者数を積算し、病床を持っているあらゆる病院に、これまでの要請の上に、さらにそういう厳しい状況を踏まえた医療機関としての責務を果たしてもらうべく、局を挙げて要請していくということになるかと思います。
 大まかなシナリオとしてはそうでございますが、あわせて、冒頭、技監からも申し上げましたけれども、東京都医師会とも頻繁なる連携をとりながら、小児の初期、二次医療機関、そして、ICU等を備えている三次の医療機関等が連携をして、今回の事態に対応していくということであろうかと思います。
 危機意識については、先生同様、私どもも十分備えているつもりでありますし、本日の議論を踏まえて、医療の確保については引き続き最大限努力していきたい、こう思います。

○門脇委員長 柳ヶ瀬委員、予定時間になりましたので、まとめてください。

○柳ヶ瀬委員 はい。
 医療資源は限りがございます。だからこそ、前もって、こうなったときにはこれだけは確保しなければいけないということの約束ができていなければ、これはなかなか厳しい状況に陥るんだろうというふうに私は思うんです。
 先ほどのギアチェンジの話もございましたけれども、今、局長、重症者数ということをおっしゃいましたが、重症者数も把握していないですよね。重症者の数、把握していないですよね。私は把握していないというふうに聞きましたよ、重症者の数も。
 それで、現在、そういったことを指標にしてギアチェンジが図れるのかどうか、そのタイミングを逃すんじゃないかということを懸念しているということでございます。ぜひともそこに細心の注意を払っていただいて、この危機的な状況に対応していただきたいと思うんですね。
 ちょっと残念ではございますけれども、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

○山加委員 冒頭、委員長から、時間協力の要請が全委員に出されておりますので、私は、しっかりとむだを省いた端的な質疑をさせていただきたいと思います。
 まず、障害者の施設サービスの推進費についてお伺いをいたします。
 先日、東京都社会福祉協議会の施設の経営者の代表者の皆さんと都による懇談会の場で、都から、障害者施設のサービス推進費の見直しについて提案をされたと伺っております。
 私、ことしの一定の厚生委員会の議事録を見ましたところ、既に昨年のうちに、この経営者の代表者との間で見直しが必要なことについて合意をしているということでありました。
 そこでまず、見直し案の提案に至る以前の段階での、この問題に対する経営者代表の皆様との協議の経過について伺います。

○芦田障害者施策推進部長 障害者施設についてのサービス推進費につきましては、昨年十月以降、東京都社会福祉協議会を窓口として、身体、知的、精神障害者の施設の経営者の各代表と話し合いを行い、障害者自立支援法に基づく新サービス体系に則した補助にする必要性があることについて、昨年十一月に合意をしたところでございます。

○山加委員 見直しの必要性について、経営者の代表者と昨年のうちから協議をし、昨年十二月に合意をしてきたということが、今のご答弁でわかったわけであります。
 そうした経緯も踏まえて、都として見直しを検討してきたと思うんですが、障害者自立支援法、これは全国共通の制度であります。どこでもだれでも必要なサービスが受けられることが基本であります。そのために、必要な財政負担についても、法施行時には国と地方を通じたルール化が図られたのであります。
 したがって、都がサービス推進費を出すという場合も、国の定めた給付費の足りないもの、足りないので出すというのではなくて、都民にとってサービスをより使いやすいものにしていくという観点が必要かと考えます。
 例えば、私はよく地元で耳にすることがあります。親が重度の障害のあるお子様を在宅で一生懸命面倒を見ていらっしゃった。しかし、親御さんも年をとって、高齢化していくわけであります。親御さんが高齢となったときに、面倒が見られなくなり、その後、どうしたらいいのか。そんな心配の声を、私は大変よく地元で耳にいたします。入所施設は、こうしたニーズにしっかりとこたえられるようになることが必要であります。
 しかし一方で、軽度の方々は、地域で生活できるよう、地域生活へ移行を推進するために、通所サービスを利用していただくこと、当然、通所サービスの量もふえてくることになるかと思いますが、そこで、今回の見直しによって、具体的に施設はどのように変わっていくのか。そしてまた、施設の運営も安定に向かうのかどうか、経営者の皆さんは大変心配であろうかと思います。あわせて都の所見を伺います。

○芦田障害者施策推進部長 施設がどのように変わっていくのかということでございますが、まず、入所施設に求められる機能としましては、重度の障害のある方や障害の程度にかかわらず支援が困難な方などを積極的に受け入れ、専門的で質の高い支援を行うことが必要と考えます。
 今回の再構築におきましては、入所施設が地域の支援拠点としての機能を十分発揮できるよう、こうした取り組みに対し、都独自の加算を設けることとしております。これによりまして、施設の努力が報われるとともに、運営の安定化を図り、施設機能の再編、充実を促進してまいります。
 また、地域での生活を希望する中軽度の入所者に対しましては、自立訓練を実施し、地域生活移行を促進し、通所サービスを利用していただくことになります。こうした取り組みが促進された場合、通所のサービス料の増加が見込まれますが、現在はサービス推進費の補助の対象となっていないNPO法人も含めた補助の仕組みとなるよう、検討してまいります。

○山加委員 都が目指しているところは、今のご答弁でよくわかりました。しかし、事業者の側からすると、個々の施設では、例えば重度の方、軽度の方、その受け入れ比率によっては、補助額がふえるところ、補助額が逆に減ってしまうところ、そんな補助額の増減が生じるといった事態も、私は予想されると思います。
 また、この施設機能の転換を図る、充実を図るためには、ある程度一定の時間がかかると思うんです。
 そこで、施設運営の安定を図るための措置が必要と思いますが、ご所見を伺います。

○芦田障害者施策推進部長 サービスの提供は、国の制度に基づく給付費を含めた総体で実施されるものでございます。こうした点を踏まえまして、施設のサービス向上努力を促進し、施設機能の再編を図るために、今回の見直しを実施することといたしましたが、この結果、多くの施設は、現行の水準がおおむね確保されることとなります。ただし、障害の軽い方を多く受け入れているなどの一部の事業者においては、減収となると考えられます。
 そこで、経過措置として、激変緩和を実施するなどの配慮を行うことといたします。事業者はその間、重度障害者を多く受け入れるといったことや、地域で暮らす障害者を支援する事業を実施するなど、施設機能の再編に寄与する取り組みを行っていただくことになります。
 こうした取り組みの結果、サービス推進費をより多く交付されることも可能となり、また、国制度である自立支援給付費の増収も見込まれることから、経営改善が促進され、安定的な運営が期待されると考えております。

○山加委員 私は、この現場を持つ都としては、今後のことも含めて大変よく考えられた今回の見直しだと思います。
 しかし、施設経営者の代表者の方々にも十分にご理解をいただく必要があると思います。現場には、机上の論では図れない、またマニュアルどおりにはいかない、そんなさまざまなケースがあると思います。どうか現在の協議の経過、今後の予定について、私、もう少し詳しくお伺いをさせていただきたいと思います。

○芦田障害者施策推進部長 今月中旬に、東京都社会福祉協議会を窓口に、身体、知的、精神障害者施設の経営者の各代表との懇談会を開催して、サービス推進費の再構築に関する都の考え方と案をお示しし、意見交換を行ったところでございます。
 今後、施設経営者の代表との話し合いを重ね、十分な理解を得た上で、再構築を実施していく考えでございます。

○山加委員 ぜひ、経営者の代表者の方々によくご理解をいただけるように、十分な協議を要望しておきたいと思います。
 そして、続きまして、私、児童虐待防止の取り組みについてお伺いをしたいと思います。
 昨年度改正された児童虐待の防止等に関する法律では、虐待を受けた児童がその心身に著しく重大な被害を受けた事例について、国、そして地方公共団体双方について、分析の責務が規定されました。
 東京都でも昨年度、東京都児童福祉審議会児童虐待死亡事例等検証部会を設置して、十九年度の児童虐待による死亡等の事例について検証を行っております。その検証部会の報告書は、事例の問題点、課題から、東京都、そして区市町村及び関係機関の取り組みについて提言を行っているわけでありますが、中でも児童相談所と区市町村において切れ目のない援助、そのための区市町村を中心とした児童虐待ネットワークの機能向上についての取り組みが重要であると、機会があるごとに私も申し上げてまいりました。
 そこで、このネットワークである要保護児童対策地域協議会の設置状況についてお伺いをいたします。

○吉岡少子社会対策部長 区市町村における要保護児童対策地域協議会の設置状況でございますが、平成二十一年九月末現在で五十八区市町村となっておりまして、区市についてはすべて設置されております。いまだ設置されておりません町村に対しましても、現在設置をお願いしているところでございまして、島しょ部を含め、今年度末までには全区市町村で体制が整う見込みでございます。

○山加委員 設置状況はわかりました。
 東京都は、独自の取り組みとして、子ども家庭支援センターを地域の要保護児童対策の中核として整備をしてきたわけであります。
 私が気になっているのは、ここ数年、子ども家庭支援センターの被虐待相談対応件数が、児童相談所の被虐待相談対応件数を上回っているということであります。中には大変複雑な問題を抱えているご家族など、難しい相談も多いと聞いております。
 子ども家庭支援センターが、より地域の相談窓口として定着をし、また、児童と家庭を支援していくためには、私は、今後とも一定の専門性、また、児童福祉司の任用資格を有した職員の配置など、さらに子ども家庭支援センターの専門性の向上を図るべきと考えております。
 現在、都は、子ども家庭支援センターについてどのような支援をしているのか、確認の意味で伺います。

○吉岡少子社会対策部長 都は、平成十五年度から、虐待対策ワーカーを配置しました先駆型子ども家庭支援センターの設置を推進してまいりました。平成二十年度からは、子ども家庭支援センターが、精神科医や児童福祉の専門家など外部の有識者から定期的に助言を受け、相談対応力の向上が図れるよう支援をしております。さらに今年度は、職員の専門性を高めるため、児童福祉司の任用資格取得研修や施設入所している子どもの家庭復帰支援のための研修を実施しております。

○山加委員 引き続き、子ども家庭支援センターの専門性の向上への支援をどうかお願いをしたいと思います。
 ところで、来月十一月、児童虐待防止月間であります。死亡に至らないまでも、児童虐待は子どもの心に深い傷を残します。それは、生涯にわたって消えることのない、私は心の傷となることが大半であろうかと思っております。子どもの健全育成のためには、決してあってはならないことであります。
 この児童虐待を防止するために、行政の取り組みはもちろんですけれども、都民一人一人が児童虐待問題についての理解をより一層深め、主体的なかかわりを持てるように意識啓発を図ることは大変重要である。このことは、機会があるごとに私は申し上げてまいりました。
 ややもすれば関係者だけが中心となってしまうような、そんな講演型の啓発事業が多い中で、私は、すそ野を広げるためにも、都としても、広く一般の関心を集めるような、児童虐待防止、このオレンジリボンキャンペーンの取り組みを推進していく必要があると思っております。
 都がこのオレンジリボンキャンペーンの取り組みを始めて、今年度で三年目になるわけであります。私もこの三年間、三百六十五日、このオレンジリボンをつけ続け、そして地元で啓発活動を続けてきたわけでありますが、東京都は、今年度の十一月、児童虐待防止月間、このキャンペーン、どのように取り組むのでしょうか。

○吉岡少子社会対策部長 オレンジリボンキャンペーンについてでございますが、今年度は、児童相談センター、児童相談所及び区市町村による地域に密着した主体的な活動の促進、また、民間企業、団体と東京都が共同した広報、PR活動の積極的な推進化を活動方針としております。
 一例といたしまして、区長を初め、区市町村の職員と児童相談所の職員が一緒に駅頭等でオレンジリボンやリーフレットの配布をするほか、区市町村が独自に作成したチラシで広報活動を行うなど、地域ごとに都民への呼びかけをいたします。
 具体的な事例でございますが、明日、目黒区におきまして、目黒区長さんが駅頭で先頭に立ってこのチラシを配っていただく、そういうことが予定されております。
 また、子育て世代が集まる商業地域でのイベントの開催や、店頭でオレンジリボンをつけて接客をしていただくなど、民間企業、NPO団体、スポーツ団体などのご協力をいただきながら、さまざまな活動を展開してまいります。

○山加委員 今伺ったように、都はさまざまな取り組みをしているわけですけれども、そのことが広く一般都民に、なかなかまだまだ伝わっていないのではないかな、大変もったいないなと、そういう思いがいたしておりますので、どうぞやっていることを啓発して広めるということにも、その啓発にも力を注いでいただきたいと思います。次代を担う子どもたち、健全育成のためにも、今後ともこの児童虐待防止推進のさらなる積極的な取り組みをお願いしたいと思います。
 最後に、都は昨日、インフルエンザ警報を発令したわけであります。私は、このインフルエンザ対策、東京都は本当に頑張って汗をかいているなと評価をしているんです。
 以前、厚生委員会でも私申し上げましたタミフル、リレンザの備蓄、これに関しても、都は、インフルエンザがはやる前から、都民の六〇%に行き渡るタミフルとリレンザの備蓄をするための補正予算もしっかりと組み、そしてそれから流行が始まってきたわけでありますが、その後もそれぞれの節目節目で、都としていち早い判断を、例えば前倒しをして備蓄を進めるとか、私はそのことを非常に高く評価をいたしております。
 先ほど局長から、限られた資源、これはもう当然のことであります。しかし、このインフルエンザ、やはりどこまでが限度でどこまでやればという、その上限というのは、私は、みんなで考えていかなければ、ネットワークを張ったその中で考えていかなければ都民の命をしっかりと守ることはできない、そのように思っております。
 この二十八日にインフルエンザ警報が発令されたわけでありますが、患者が増加している中で、この患者増加の速度を緩めてどのように流行の曲線を下げていくのか。医療需要が一気に高まることを抑えなければ、医療資源には限りがあるわけでありますから、そのためには、感染予防に関する普及啓発を行うという取り組みも重要であります。そしてまた、あわせてこの新型インフルエンザ被害を最小限に抑えるためには、医療提供体制をいかに確保するかということが重要であるわけであります。
 先ほど、都の認識が厳しいのではないかという意見もございましたけれども、しかし私は、都が医師、看護師不足で、通常でも大変厳しい状況の中で、特に患者の急増が懸念されるこの小児の入院医療を提供する医療機関のリスト作成をしたり、小児の重症患者の対応が可能な病院の情報を東京消防庁の救急医療情報システムにリアルタイムで表示をしたり、円滑な受け入れ体制の確保をしっかりと図っている。このことは、私は評価をさせていただきたいと思います。
 また、この入院医療機関へ軽症の患者が殺到してしまう。この時期ですと、例えば私でも、ちょっと熱が出れば、風邪なのか、季節インフルなのか、それともはたまた流行性インフルなのか、それを判断するのは大変難しくなってまいります。ですから、早目に病院に行こうという、そういう方が、自分のことになった場合はほとんどの方がそうだと思うんです。しかし、軽症の患者が殺到することによって入院医療機関としての機能が麻痺をしてしまうということもあるわけでありますから、そうならないように外来診療体制を強化するということも、また非常に重要なことであります。
 都は、区市町村、また医師会等関係機関に要請を行っている。これ、大変力強い要請を行っていると私は聞いております。
 そこで、現在、新型インフルエンザに対応するための休日、夜間の診療体制を強化している区市町村、どのくらいあるのか、お伺いをします。

○吉井医療政策部長 新型インフルエンザに対応して外来診療体制の強化を図っている区市町村でございますけれども、内科系につきましては、既に実施をしたところが十七地区、それから、今後実施を予定しているところが七地区でございます。また、小児科につきましては、既に実施したところが十七地区、それから、今後実施予定のところが九地区となっております。その他の区市町村につきましても、現在、実施に向けて関係機関と調整中であるというふうに聞いてございます。

○山加委員 時間的に最後の質問にさせていただきますが、今回の新型インフルは、小児、そしてまた、基礎疾患を持っている人が重症化しやすいといわれております。
 したがって、この外来診療体制の整備というのは、患者の早期受診を促進する上でも大変重要であることはいうまでもないことであります。
 今後、さらにこうした外来診療体制の強化を進めるために、都として、私は区市町村の取り組みを強力にバックアップしていく必要があると考えるわけでありますが、その辺のところを伺って、私の質問を終わらせていただきます。

○吉井医療政策部長 東京都は、区市町村が行います初期の診療体制につきましては、これまでも、医療保健政策区市町村包括補助などによりまして支援を行ってまいりました。
 こうした取り組みに加えまして、今回の新型インフルエンザの要請に対応してやっている場合の、休日それから準夜間帯における外来診療体制につきましては、外来診療の増設でございますとか診療時間の延長、それから医師、看護師等のスタッフの増員、こうしたような体制の強化を図る区市町村に対しましては、新たに区市町村包括補助などによりまして、臨時的な財政支援を行うことといたしました。

○橘委員 私の方からは、東京の医療体制の充実強化と障害者雇用、そして内部障害者対策、この大きく二つのテーマについて質問いたします。
 医療に関する都民の意識というのは、各種世論調査やアンケート調査でも非常に関心が高い、そういったテーマの一つとなっております。そのうち、東京の医療体制の充実強化の一環として長年の課題でありました救急医療体制、これを改善するために、都は、八月三十一日に救急医療の東京ルールをスタートさせました。
 成果については今後の検証を待たなければなりませんけれども、救急車が到着してから、受け入れ先の病院が決まらないために、四十分も五十分も救急車がスタートできない、そういった事態は大きく改善するものと期待しております。
 この救急医療の搬送体制と同じように、医療体制に対して改善を求める声が多く寄せられている、これが、病院と病院の間の転院の問題であります。急性期病院での治療が終わって特段の医療措置が必要なくなると、退院することになりますけれども、患者や家族の希望にかなう転院先を確保することがなかなか難しい、そういったケースが少なからず見受けられます。私も、実例として幾つかあり、こういう場面に遭っておりますけれども、これはやはり、都民にとっては何とかしてもらいたいという切なる要望でもあると思います。
 診療報酬、療養病床の数、入院患者の増大といった構造的な課題が絡んでいるために、これは一挙に解決する問題ではないということは重々理解しておりますけれども、単純に療養病床をふやせばそれで大丈夫という、そういった問題でもない、しかしながらそれは必要であるという、このジレンマがあるわけです。
 その中で、私は、確かに療養病床をふやすこと、これも大事。それと同時に、転院先を確保しやすくする改善の余地、これにまず最初に力を入れて取り組むべきではないかと思います。その観点から申し上げます。
 そのポイントの一つとなるのが、社会福祉士、看護師などの資格を持って、退院時のときに相談とか、それから転院先との調整といった大事な役割を担っている医療ソーシャルワーカー、この存在であります。患者の病状、経済状況などを踏まえて、専門的な知識を生かして患者さんや家族が納得できる転院先等を紹介するという大事な業務を担っておりますけれども、さらにその機能を生かしていく、また、限られた医療資源を有効に活用していく。そのためには、転院先確保に関する十分な情報を提供する、あるいは把握しておく、これが大事だと思います。
 例えば、気管挿入をしても受け入れ可能ですかといったことやインスリン投与の患者は受け入れますかといった、患者さんの状態に関する情報、それから、患者さんの経済状況に合った入院費用であるかどうか、療養病床はあいているかどうかなど、医療ソーシャルワーカーの情報量によって、転院しやすくもなり、また転院先が見つかりにくいという、これもまた現実であります。
 そこで、患者の転院に関して、医療ソーシャルワーカーによる情報把握及び活用体制の現状がどうなっているのか、まず伺います。

○大久保参事 転院に際しましては、各医療機関は、転院先の医療機関との連携を図るよう努める必要がございます。そのため、多くの医療機関におきまして、医療ソーシャルワーカーなど退院支援担当職員を配置いたしまして、患者の病状等に合いました医療機関を紹介して、円滑に転院できるように調整を行っているところでございます。
 各医療機関の医療ソーシャルワーカー等が、転院先候補となる病院の情報を把握しやすいように、東京都では、医療機関案内サービス「ひまわり」におきまして、療養病床数等の情報に加え、さらに医療機関向け情報といたしまして、ご指摘のような、例えば気管切開をしている、あるいは経管栄養をしている等の病状に関して、入院受け入れが可能かどうかといった情報も提供しております。
 医療ソーシャルワーカーは、このような「ひまわり」による情報のほか、日ごろからの医療連携を通じて得られた転院先医療機関に関する情報を活用して、患者、家族の要望に沿った転院調整に努めるものでございます。

○橘委員 「ひまわり」と医療機関向けの情報、これが転院先を探す際の主な情報源となっている、これが現状のようですけれども、情報を提供する側がどこまで情報を提供するのか。これは、実は自主的な判断に任せられているために、十分な情報提供体制とはなっていないように私は思います。情報更新の迅速性もまた十分ではないのかなというふうに、いろいろ調べた結果、そんなふうに私は感じております。
 結局、病院間の関係や医療ソーシャルワーカー同士の人間関係に頼るといった、そういった実態もあるように思います。こういう患者さんがいるけれども、そちらの病院は受け入れることができますかといったものは、実態的に見てみますと、聞いてみますと、やっぱり人間関係のあるところに気安く声をかけている。じゃ、いいよという感じで受け入れる。そういった実態もあるように思います。
 こうした問題を改善するためには、現在ある、例えば今おっしゃった「ひまわり」、それから「ひまわり」の病院間の情報共有システム、それから医療ソーシャルワーカーによる互いの連携の仕組みを生かしながら、転院受け入れ情報の内容充実による適切な情報提供体制をつくる必要があるかと思いますが、これについて見解を伺います。

○大久保参事 まず、「ひまわり」のシステムについてでございますが、このシステムは、各医療機関による適切な情報の入力が不可欠でございます。で、ございますので、より一層医療連携の支援に資するよう、簡便な検索方法やデータ更新入力方法などをわかりやすくまとめまして、医療機関に対し広く周知し、適切な情報の提供をしてまいります。
 また、患者の転院調整を個別事情に十分配慮して行うためには、「ひまわり」などの医療機関情報の活用とともに、転院先病院との緊密な連携が不可欠でございます。このため、都は、地域連携パスの活用などによりまして、急性期病院や回復期、慢性期病院の顔の見える連携づくりを進めております。
 今後とも、円滑な転院に資するよう、緊密な連携関係の構築を支援してまいります。

○橘委員 この緊密な連携体制って非常に私は大事だと思いますので、これはもう少し詰めていって、連携がとれるような、そして情報がスムーズに提供できるような体制にしていく必要があろうかと思います。
 ちょっと角度を変えますけれども、先ほど私は、療養病床の前に必要なものが、この医療ソーシャルワーカーによる取り組みであるというふうに申し上げましたけれども、見逃すことができないのは、やはり医療療養病床、この確保というのがどうしても必要であります。
 急性期から回復期、それから慢性期への切れ目のない医療体制については、地域医療連携パスであるとか、それから介護施設、それから在宅医療、さまざまなケースがあるわけですけれども、その中でも慢性期の後の受け皿となるのは、医療療養病床の確保、これがやはりどうしても不可欠であることは間違いありません。
 必要な療養病床を確保するには、療養病床の運営が診療報酬で安定的に賄われる必要があるわけですけれども、療養病床の診療報酬は、逆に実は下げられております。これでは病院としては経営が成り立たない、そういった事情もあります。結果的に療養病床の増床は進まないのではないかという、そういう危惧もあるのが事実でございます。
 東京都は、療養病床の増床方針を打ち出しておりますけれども、このような課題を抱えている中で、今後どういう具体的な方策を持ってこの増床を図っていくのか、これについて見解を伺います。

○中川原参事 療養病床は、急性期に達しました後も、医学的管理を必要といたします患者の療養の場であるということはもちろんでございますけれども、住みなれた地域で暮らす高齢者が、病状急変といった最後の受け皿といたしましても、大変重要だというふうに考えております。そのために、こうした療養病床の機能に対しまして、診療報酬の評価の充実を図っていただきますよう、国に対しまして提案要求を行っております。
 都といたしましては、療養病床の増床を図るために、ハード面の支援策といたしまして、一般病床から療養病床への転換等に対します都独自の施設整備補助を平成二十年度から実施しております。
 さらに、療養病床を有します医療機関が、末期がんの患者に対します疼痛管理を行うなど、患者の多様なニーズに対応できますよう、療養病床機能強化研修を今年度新たに行うこととしております。療養病床におきましてこのような患者の多様な症状に対応いたしますことは、病院運営の安定化を図ることにもつながるものと考えております。
 ただいま申し上げたような療養病床の質的、量的充実に向けました支援を図りまして、都民が安心できる医療体制を構築していきたいというふうに考えております。

○橘委員 急性期を脱して症状が安定した患者さんの受け入れ先としては、今ありました療養病床への転院もあります。各種施設への入所もあります。それから、重要な受け入れ部門として、在宅医療というのもあるわけです。
 この在宅療養生活においては、症状が急変する場合もあります。その際の入院体制を地域で十分整備することも大事だと思います。この地域の病院と連携して、安心できる在宅医療体制の構築に特に力を入れて取り組むべきと考えております。
 といいますのは、これから高齢化が進みますと、やはり在宅で急変したというケースも多々発生しておりますし、これからますますふえてくると思います。かといって、療養病床が際限なくあるかというと、そうでもありません。そうしますと、どうしても在宅医療という、しかも、お年寄り二人で暮らしていて、そして急変した場合はどうするかといった、右往左往するケースも多々ございますので、この在宅医療という面も大事な受け入れ部門であるけれども、これをもっともっときめ細かに充実させていかないと、これは崩壊してしまうという、こういう面も私はあると思います。
 そういった面で、この在宅医療体制の構築、今後具体的にどのように取り組んでいくのか、見解を伺います。

○中川原参事 都民が安心できる在宅療養生活を送るためには、在宅医療を担う医師や訪問看護師、介護職等々、病院スタッフ等によります緊密な連携関係を地域全体で構築いたしまして、在宅療養生活を支えていくことが大変重要であるということは、先生ご指摘のとおりだというふうに考えております。
 そこで、今年度、地域の身近な病院を拠点といたしまして、在宅療養患者の緊急一時入院を受け入れながら、在宅医療を担います医師、訪問看護師、介護職等の顔の見える連携を促す在宅医療拠点病院モデル事業を都内四カ所で実施しているところでございます。この四病院には、療養病床と一般病床をあわせ持つケアミックス型や、療養病床のみなどの異なるタイプの病院を選定してございます。
 今後、それぞれの実施状況を踏まえながら、各地域の医療提供体制に応じた在宅医療の基盤整備を図っていきたいというふうに考えております。

○橘委員 在宅医療拠点病院モデル事業、これは都内で四カ所実施しているという、今ありましたけれども、実はこの病院以外にも、自主的に在宅医療のベッドを確保している、そういった地域もあります。
 こうした自主的な取り組みを今度促していくような、こういうインセンティブを持たせたような、そういった対策もこれから広げていっていただきたいことを要望しておきます。
 次に、障害者雇用について質問します。
 障害者雇用の推移を見ますと、都内の民間企業の実雇用率が、昨年六月の時点で一・五一%と六年連続して上昇しております。法定雇用率算定のための換算後の雇用障害者数は十一万九千八百三十七人と、前年より一万二千人強多くなっております。
 国内の完全失業率が過去最悪の五・七%を記録して、有効求人倍率も〇・四二倍に低下するなど大変厳しい状況の中でも、この障害者雇用が伸びているというのは、障害者雇用促進法の改正や障害者自立支援法の施行などを契機に、企業と障害者双方で雇用への意識が高まるとともに、雇用の支援の仕組み、体制が充実してきた一つの成果であろうと思います。
 例えば東京都では、障害者雇用の機運醸成のために、一昨年から障害者就労支援協議会を設置し、昨年十一月に首都TOKYO障害者就労支援行動宣言、それから障害者雇用・就労推進TOKYOプランを策定しております。この行動宣言に基づいて、東京都や東京労働局、それから経営者団体、就労支援機関などが力を合わせて障害者雇用の推進に取り組むということですけれども、今後の課題は、これらの宣言及び指針の内容をいかに具体化できるか、都と関係団体の障害者雇用支援策を明確に示していくことが必要であろうと思います。それがないと、宣言は出した、そしてまた行動計画は出した、具体的に実態に合った形で障害者の雇用に結びつく、実態に合ったそういう施策が展開できないと、これは絵にかいたもちになりかねません。
 そこで、具体的に示していくことが必要であると思いますが、その点についての見解を伺います。

○芦田障害者施策推進部長 経済団体や企業、労働、福祉、教育などの関係機関が参加する東京都障害者就労支援協議会におきましては、昨年十一月、首都TOKYO障害者就労支援行動宣言、また、この行動宣言に基づく行動指針であります障害者雇用・就労推進TOKYOプランを策定いたしました。このプランにおきましては、四つの行動宣言に基づきまして、障害者の就労支援に取り組む十の視点、二十の行動を掲げております。
 そして本年九月、この協議会におきましては、これら宣言等を具体化する事業計画である障害者雇用・就労推進連携プログラム二〇〇九を策定したところでございます。この連携プログラムにおきましては、行動ごとに、東京都、東京労働局、経営者団体等、関係八団体が連携して取り組む五十の具体的な事業を示し、事業内容、目標などを明らかにしております。
 例えば、国の機関である東京障害者職業センターと東京都が共同で福祉施設の就労支援員の人材育成を検討し、専門的で実践的な研修を実施するなど、よりニーズに合った支援につなげております。
 今後、厳しい雇用情勢ではありますが、この連携プログラムに基づいて、関係団体の取り組みを進行管理し、障害者の雇用就労の支援策の充実強化を図り、障害者一人一人の就労を支援してまいります。

○橘委員 今後、景気が悪化する事態も懸念されるという中で、ようやく拡大傾向をたどっているこの障害者雇用を逆戻りさせないためには、今、答弁にありました進行管理というものは着実に行っていく、これが一番大事かと思いますので、これには重々目を配って、力を入れて取り組んでいただきたいと思います。
 次に、これに関連しまして、都庁内の雇用について伺います。
 東京都では、昭和五十六年から、身体障害者を正職員として雇用し、これを別枠で採用することによって、多くの身体障害者を雇用してきたわけであります。しかし、知的障害者、精神障害者は、これまで雇用の対象とされておりませんでした。ところが、昨年、我が党の主張もございまして、初めて知的障害者、精神障害者の雇用が実現いたしました。
 チャレンジ雇用という、一般企業への就職を目指す方のための橋渡し的な雇用で、昨年度は、雇用した十二名のうち五名が企業の就労につながったと聞いております。これは画期的な出来事といっても過言ではないと思います。この点は高く評価したいと思います。
 そこで、今年度のチャレンジ雇用の実績はどうなっているのか、また、このチャレンジ雇用の取り組みを都庁の内外に広げていくことに期待が寄せられておりますけれども、実行に移すに当たってどのような課題があり、その課題をどう解消していくのか、取り組んでいくのか、その考えについて伺います。

○芦田障害者施策推進部長 今年度は、福祉保健局、産業労働局の両局におきまして、知的障害者十名、精神障害者十九名の合わせて二十九名を六カ月間雇用する予定でございます。
 チャレンジ雇用の実施に当たりましては、一人一人の状況に応じた業務指導など、本人への直接的な支援のほか、雇用事務、障害者の適性に応じた仕事の切り出し、就職活動を支援する就労支援センターとの調整など、業務が多岐にわたっております。このため、チャレンジ雇用を庁内外へ進めていくために、事務の流れ等の実施マニュアルの作成や、雇用担当者向けの研修の実施、雇用の成果の周知などに取り組んでいるところでございます。
 さらに、都としましては、精神障害者や発達障害者などの雇用を通して、障害特性に応じた雇用管理や指導のノウハウなどを蓄積し、庁内外へそのノウハウを普及させることにより、新たな精神障害者等の雇用につなげていきたいと考えております。

○橘委員 せっかくここまで芽を伸ばしてきたわけですから、このチャレンジ雇用が庁内または都内の各自治体にも波及していくように、また力を入れて取り組んでいただきたいと思います。
 障害者の就業、就職を支援している都の機関として、障害者就業・生活支援センターというのがありますけれども、このセンターは、障害者の雇用促進に大きな役割を果たしていることは間違いありません。都内には現在五カ所に設置されて、そのうちの一つに、私の地元でございます板橋に、社会福祉法人JHC板橋会が運営している障害者就業・生活支援センターワーキング・トライがあります。
 このセンターは、私も何回か訪れて、いろいろ聞いてまいりましたので、この運営状況については知っているつもりでございますけれども、この重要性はさることながら、この同法人、板橋のJHCですけれども、これにはサン・マリーナというクラブハウスも運営されております。ここでは、自主的な運営は当然ですけれども、就労に関しては、過渡的就労という形で雇用につなげるという、そういった取り組みも行っておりまして、この体験談もお聞きしましたけれども、非常に生き生きとして、働く場を提供していただいた、そういった感想も聞かれました。これも一つの、障害雇用を進める上での有効な形態かなと思います。
 そこで、地域の雇用につなげるために、障害者就業・生活支援センターの役割とか、それから、さらにきめ細かく機能を強化していくと、こういったさまざまな形態を支援していくことができるというふうに私は思いますけれども、これについての見解を伺います。

○芦田障害者施策推進部長 都では、障害者の雇用を促進するため、区市町村ごとに障害者就労支援センターを設置するとともに、区市町村を超えて広域的に就労支援を行う機関として、今お話しの障害者就業・生活支援センターを設置しております。
 この障害者就業・生活支援センターは、現在都内に五カ所設置されておりますが、その広域性を生かし、企業との独自のネットワークによる障害者とのマッチングの支援や精神障害者に対する独自のプログラムによる雇用支援など、それぞれが地域の拠点的機能を果たしてきております。
 また、都では、平成二十三年度までに六カ所目の設置を予定しており、都内を六つの地域に分けた就労支援のネットワークづくりに取り組んでいるところでございます。
 障害者就業・生活支援センターが、地域の連絡調整を積極的に行いながら、企業の雇用に関する支援や、障害者の就職や生活に関する相談支援を効果的に実施するよう、取り組みを進めてまいります。

○橘委員 就労の支援体制を確認してまいりましたけれども、いかにその後については企業が雇用に向けて取り組むか、これが大事なわけです。企業が障害者雇用に関心を持って、まず雇用してみようという行動に移さなければ始まりません。しかし、この不況の中で、中小企業が障害者雇用に取り組もうというきっかけをつくるというのは、大変な勇気が要るようでございます。何人かの中小企業の経営者から、この話をしまして、お聞きしましたけれども、やはり相当綿密に計画を練って調べていかないと難しいという本音も出ておりました。これは本当に、障害者を雇用するというのは大変ではあるけれども、これを進めていかなければ、理解を求めていかなければ進まないと思います。
 そこで、障害者雇用への取り組みがややおくれがちな企業、そういった事業所に対して、どのように今後働きかけて雇用を促進しようとしているのか、都の考えを伺います。

○芦田障害者施策推進部長 福祉保健局、産業労働局、教育庁の三局では、雇用率未達成の企業に障害者雇用への理解を図り、雇用へのインセンティブを高めるため、東京労働局と連携して、障害者雇用の企業向け普及啓発セミナーを実施しております。今月開催いたしました同セミナーには、雇用率未達成の約三百社の企業の参加がございました。今回のセミナーにおきましては、区市町村障害者就労支援センター等の福祉関係機関の支援を受けて障害者雇用を開始した企業の取り組み実例や、障害者雇用の最初のステップとしての企業実習の活用についても紹介をしたところでございます。
 今後とも、こうしたセミナーを積極的に実施していくほか、障害者雇用支援月間や障害者週間等を活用した事業の実施や就労支援機関のPRの強化、また就労支援機関による企業への具体的な働きかけ等を通じて、企業への普及啓発を図り、障害者雇用を促進してまいります。

○橘委員 雇用率未達成の約三百社の参加があったわけですけれども、これだけやはり関心は高い。けれども、実際は、それに踏み切れないという企業も結構あるわけです。その辺を今後どうしていくか、今、答弁にありましたけれども、具体的に詰めていっていただきたいと思います。
 この障害者支援に関連いたしまして、内部障害者支援について質問いたします。
 身体障害者福祉法は、心臓、呼吸器、腎臓、膀胱・直腸、小腸、免疫、この六つの機能障害を内部障害と位置づけておりますけれども、こうした内部障害を抱えている障害者は、外見上わかりにくいために、交通機関を利用する際など、社会生活の中でトラブルも多々発生しておりますし、就職、それから就業形態など、内部障害者でなければわからない、そういった悩みも抱えているようであります。
 そこでまず、都内におる内部障害者の推移について、どういう傾向にあるのか伺います。

○芦田障害者施策推進部長 内部障害に対する身体障害者手帳の交付総数でございますが、平成十八年度末が十万二千七百六十四件、平成十九年度末が十万六千四百四十四件、平成二十年度末が十一万六百十三件となっており、毎年増加傾向にございます。

○橘委員 今の数字でもおわかりのように、増加傾向、ふえ方がやはりすごく急激に思えます。増加傾向にある、こうした中で、正確な人数というのは、今、答弁にありました数字というのは、身障者手帳の交付数で把握するわけですけれども、申請をしていない方も少なからずいらっしゃるという、そういった現状もあります。こうした方々も含めますと、内部障害者はさらに多くなりますし、疾病の発生状況から見ても、増加傾向は今後ますます強まると想定されると思います。
 この内部障害者は、身体障害者福祉法の中に位置づけられていることから、それぞれの疾病ごとの対策としての支援策や各種助成は行われておりますけれども、外見からはわかりにくい内部障害に対する社会全体の理解という面からの支援策、これが大事になってくると思います。
 これは重々承知かと思いますけれども、外見的にわかる、そういった障害に対しては社会の理解もあるけれども、内部障害は一見してわかりません。したがって、どういう配慮、どの人が配慮しなきゃならないのか、そういったことが外見ではわかりにくい、そういったのが実態であります。
 そこで、内部障害者対策として、社会全体の理解という観点から、東京都はこれまで具体的にどのような施策を講じてきたのか、伺います。

○芦田障害者施策推進部長 内部障害者への支援策についてでございますが、内部障害者は身体障害者に該当することから、主に身体障害者への各種支援と同様の内容を実施しているところでございます。
 具体的には、法に基づく障害福祉サービスや手当、医療費の助成などが実施されております。さらに、毎年十二月初めの障害者週間における広報や、ふれあいフェスティバルなどの取り組みを通じて、障害者への理解促進を図っているところでございます。

○橘委員 今、答弁がありましたけれども、その答弁でもわかると思いますけれども、内部障害者に対する社会全体の理解促進、そういう観点からの都の支援というのは、私はやや弱いように思われます。日常生活の中で社会の協力を得るとともに、理解が広がるようにしていくためには、盲人や聴覚障害者のためのシンボルマークなどと同じように、内部障害者マークであるハート・プラスマークのシールであるとか、ストラップ等によるわかりやすさ、こういった対策も大事であると思います。
 このハート・プラスマークについては、各地の自治体が周知に力を入れたり、公的施設等に張り出して理解を広げるなど、活用、普及に積極的に取り組むケースがふえております。これは、お聞きしましたところ、東京都でもこのマークについては普及を図っているという、そういったお話もございましたけれども、内部障害者に対する社会の理解を進める観点から、ハート・プラスマークの活用、これを初めとして、雇用、それから社会活動への参加促進等、総合的な内部障害者対策を構築する段階に来ているのではないかと私は思います。
 これだけどんどん内部障害者の方がふえていくということは、これは社会全体で支えていくという、また理解を深めていくという、そういった対策も必要な段階に私は来ているように思いますけれども、これについて見解を伺います。

○芦田障害者施策推進部長 ハート・プラスマークでございますが、このマークは、身体内部に障害のある方への理解と協力を広げるため、NPO法人ハート・プラスの会が提唱しているものでございます。
 このようなシンボルマークは、ハート・プラスマークのほかにも、各種団体が独自に提唱しているもの、国際的に定められたもの、法律に基づいているものなど、目的や対象、経緯などによりさまざまなものがつくられております。
 都は、このような趣旨に配慮しつつ、さまざまなシンボルマークについて局の広報紙等において周知を図るとともに、毎年十二月初めの障害者週間においても普及に努めているところでございます。
 今後とも、ハート・プラスマークを含めた障害者のシンボルマークを普及し、都民の障害者に対する理解、認識を高めるため、引き続き啓発、広報に努めてまいります。

○橘委員 今後、先ほども申し上げましたけれども、この内部障害者対策については、具体的な一つの計画、これもつくっていく必要があると思いますので、それも今回この席をかりて要望しておきます。
 以上で終わります。

○門脇委員長 質疑の途中ですが、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後三時十四分休憩

   午後三時二十七分開議

○門脇委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言をお願いします。

○大山委員 私は、まず、新型インフルエンザ対策について質疑します。
 新型インフルエンザの流行が引き続き上昇傾向、少し角度が鈍ったかなというところですけれども、入院した患者さんが、引き続き未成年であるという状況、未成年が多い状況が続いています。
 十月五日から十一日の週も、十二日から十八日までの週も、それぞれ、入院患者数は三十七人でした。しかも、死亡した小児患者の病気の進行が非常に早くて、十月二十二日に報告された三歳児は、発熱した翌日に亡くなっています。毎日新聞では、元気な幼児急変という見出しで、三歳から八歳児の死亡ケースについて、タミフルなどを処方されても、非常に進行が早いことを伝えています。それだけに、一気に重症化する患者のための小児病床確保、これはますます切実だといわなければなりません。
 九月二十六日に福祉保健局は、小児科病床を持つ都内の病院を緊急に招集して、今回の新型インフルエンザは、小児患者が大部分を占めているから、とりわけ、重症患者を含む小児患者の急増が懸念されるから、特に、小児科病棟を有する病院にお願いということで、病院全体を挙げて、格段の努力をもって受け入れ体制を整えていただくようお願いします、こう要請されたわけですね。
 今後、季節性のインフルエンザの流行期にも入っていくわけですけれども、そういったことからも、ますますベッドの確保というのは重要な仕事だと思います。新型と季節性のインフルエンザの流行が重なる状況での対策というのは、どう考えていらっしゃるんでしょうか。

○吉井医療政策部長 東京都は、インフルエンザ患者の増加に備えまして、都内の医療機関、医師会、区市町村などに対しまして、入院外来医療体制の強化を要請したところでございます。
 関係機関に対しまして、小児重症患者受け入れ医療機関のリストを配布いたしますとともに、重症患者の対応が可能な病院の情報につきましては、東京消防庁の救急医療情報システムにリアルタイムで表示をいたしまして、円滑な受け入れ体制の確保を図ったところでございます。
 先ほどの季節性インフルエンザにつきましては、新型インフルエンザに比べまして、重症化の割合は低いと考えられておりますけれども、高齢者の肺炎でございますとか、小児の脳炎等が懸念されることから、これまで以上に予防策といたしまして、うがいや手洗い等の感染防止策の徹底を働きかけますとともに、症状に応じた医療提供体制を確保していく必要があるとしているというふうに考えてございます。

○門脇委員長 ちょっと暑いようですので、上着の着脱は自由にしていただいて結構でございます。

○大山委員 小児の重症化に備えると同時に、いつも季節性ですと、高齢者の皆さんの重症化が問題だということで、高齢者も小児も確保が必要なんだということですね。
 外来患者への対応というのも重要で、休日夜間の外来は、各自治体で一次救急体制をとっていますけれども、ある市のところでは、一カ所の休日診療に百人も来るような状況なんだということで、休日夜間体制の強化について、各自治体に、これについても東京都は要請したようですけれども、どのような内容で要請したんでしょうか。

○吉井医療政策部長 九月十六日付けでございますけれども、新型インフルエンザ患者の急増に備えまして、外来診療についての増設でございますとか、診療時間の延長、医師等のスタッフの増員等による体制の強化を要請したところでございます。
 さらに、九月二十九日になりますけれども、新型インフルエンザ流行注意報の発令を踏まえまして、小児患者の急増に対応するため、小児の初期、いわゆる外来でございますけれども、救急医療体制の強化を図るよう、さらに要請をしたところでございます。

○大山委員 東京都としては要請をしたというわけですね。
 実際、各自治体というのは、外来患者の増加に対応するために、医師だとか、看護師の人数をふやしたり、時間も延長するだとか、拡充したいんだけれども、財政的になかなか厳しいというところが結構あるんですね。
 先ほど包括補助等により対応するんだとおっしゃって、答弁されていましたけれども、包括補助だと、人口規模でポイントが違って、ぎりぎりのところでポイントが低い自治体などは、非常に厳しいわけですよね。
 そんなことも含めてカバーできるような支援を用意しているのかということをちょっと教えてください。

○吉井医療政策部長 これまでの体制においての包括補助の支援はございますけれども、先ほどもご答弁申し上げましたが、休日、それから準夜間帯における初期外来診療について、今回の新型インフルエンザの対応を図るため、時間延長でございますとか、医師、看護師の増員などを図った場合には、そうしたことが実質的に対応できるような形で臨時的な財政支援を行うことといたしました。

○大山委員 ぜひ積極的に支援していってほしいと思います。
 ワクチンのことなんですけれども、東京都は、昨日、基礎疾患のない幼児への接種を半月前倒しをして、幼児の重症化が多い中で少しでも早くということでは、都民の皆さんの要望にこたえるということだと思います。
 新型インフルエンザのワクチン、これ、二十六日から医療関係者が始まったわけですけれども、二回接種で六千百五十円。ワクチン接種については、私は、いろいろ副作用だとかのこともありますから、接種したいと思う方が接種できる、そのように条件整備をすることが必要だと思っています。
 優先接種者への減免については、生保世帯と非課税世帯ということになっていますけれども、例えば、港区が優先接種者を対象に全額補助を行うことを決めたのを初めとして、杉並区では優先接種対象者に一回千五百円の補助、そのほか、渋谷だとか、中野だとか、足立区などが独自に助成する方針を発表して、ほかの区も検討中というところも出てきています。
 自治体独自の上乗せが始まったわけですけれども、独自の助成をどうして決めたんですかと聞きましたら、例えば、港区の担当者は、受けたいと思う方に受けてもらいたいからと話していらっしゃいました。
 しかし、財政的に厳しいという声は、やりたくても厳しいという声は、市などから中心に出ているわけですけれども、国が出している減免制度だけでも、国、二分の一、区市、四分の一、都、四分の一ですから、ある市に聞きましたら、十二月の議会で数千万円の規模で、市にして数千万円の規模だとかなり大きい負担なんだということなんですが、数千万円の規模で補正を出さなければならないし、年度内で新型インフルエンザの流行が終わるわけではないでしょうから、来年度予算でも計上する必要があると。私が聞いた幾つかの市では、減免制度をより充実したいけど、市独自で枠を広げるのは財政的に困難なんだとおっしゃっていました。
 都として補助を厚くしてほしいというのが誠実な声です。同じ都民であるにもかかわらず、住んでいる自治体によって差があるというのは、命にかかわることだけに、東京都の役割というのは重要です。
 ワクチン接種の自己負担分について、自治体への補助を充実することが求められていますが、どうでしょうか。

○前田感染症危機管理担当部長 今回の新型インフルエンザワクチンにつきましては、個人の重症化を防止するという目的から、接種を受ける方に実費相当額を負担していただくという形になっております。
 一方で、国では今、ご発言にありましたように、低所得者の費用負担について、一定の助成措置をするということになっています。
 都としては、引き続き、国に対して、国の責任において必要な財源措置を講じるように要望しておりまして、都としての財政支援は考えてございません。

○大山委員 国の軽減措置と同時に、各自治体で、優先接種者に対する区独自の助成が始まっているわけですね。接種したいと思っても、家族が何人もいるからとか、二の足を踏んじゃうというケースも出てくる可能性はあるわけですよね。
 だから、幾つかの自治体では、国の低所得者対策以上に補助を出しているわけですね。補助を充実させようというわけですね。
 季節性インフルエンザやはしかなどのワクチン接種に対する区市町村への補助は、医療保健政策区市町村包括補助で対応していると聞いていますけれども、現行の制度はどうなっていますか。

○前田感染症危機管理担当部長 区市町村包括補助事業では、区市町村の地域の特性を踏まえて、法定接種以外に独自に区市町村が予防接種事業を実施する場合に、事業費の二分の一を補助するということとしております。
 補助の対象としましては、まず、法定接種の対象外であるワクチンとして、水ぼうそう、おたふく風邪、肺炎球菌ワクチン等を対象としております。
 また、法定接種においても、麻疹、季節性インフルエンザ等につきましては、法定接種の対象外である年齢の一部の方への接種事業を対象としているというところでございます。

○大山委員 包括補助の選択型事業の中に予防接種促進事業が入っているということですね。その別表の中には、さまざまなワクチンが対象になっていて、季節性のインフルエンザも対象ワクチンになっています。
 国の助成以外に拡充したいと思っても、二の足を踏んでいる自治体の背中をちょっと押すというのが、やはり東京都の役割として必要だと思うんです。
 例えば、包括補助などに入れるとか、その包括補助だけじゃなくて、ほかの制度でもできるんだというんなら、それでいいんですけれども、補助を国の以外にも拡充しようというときに、補助を拡充することが必要だと思いますけれども、どうですか。

○前田感染症危機管理担当部長 今回の新型インフルエンザワクチンにつきましては、国は、法定接種に準じた公的な予防接種制度であるというふうに位置づけております。このため、この補助につきましても、国が一律に全国の市町村、偏りなく実施するということが、対応が必要であると考えております。
 このため、都としては、引き続き国に対して、負担軽減措置について要望していくという考え方でございます。

○大山委員 基本的には国の責任なんだということですけれども、区で、その自治体ごとにやり始めた、それは受けたいと思う人が受けられるようにハードルを低くしようということですから、やはりさまざまな方法を考えていただきたいと思います。
 ワクチンの不足について、ちょっと一言申し上げておきますけれども、新型インフルエンザワクチンが医療関係者から始まって、希望した本数からはかけ離れた量しか配布されていないということなんですよね。
 知り合いの産婦人科の病院の役員さんが、ワクチンの希望は二十二本と出したのに、来たのは四本だけだったと。医師の分はぎりぎりあるけど、看護師や助産師や厨房の職員だとか、一番最先端で患者さんと接する受付の人の分もないんだということで嘆いていたんですね。
 ワクチンについては、国からの割り当て量しか来ないということなんですけれども、余りにも希望数との差があり過ぎるんじゃないかと。ワクチンについては、今回のワクチンだけでなくて、生産体制そのものが弱いといわれているわけですね。
 新型インフルエンザでも、今後、強毒性だといわれる鳥インフルエンザの流行の可能性というのもあるわけですから、それにも備えなきゃいけないわけですね。強毒性の場合、さらにワクチンが重要な役割を果たすんだということですから、それだけじゃなくて、ほかの感染症もまだまだあるわけですから、国に対して、安全なワクチンの増産、それから接種体制、それから副作用への対応など、強化するように要望してほしいということを求めて、このインフルエンザ対策についてはおしまいです。
 重度身体障害者のグループホームについてです。
 重度の身体障害者が、住みなれた地域で暮らしたい、そう願っているわけですけれども、そういう願いを持っていらっしゃる方が大勢いるわけですけれども、それを実現しているのが重度の身体障害者グループホームです。
 都内には十八の重度身体障害者グループホームがあって、約百人の方々が暮らしています。新宿には二カ所の重度身体障害者グループホームがあって、結構、重度の方が入所していて、顔だけが動くもんですから、電動車いすをあごで操作して、まちを歩いているというような方も含めて、二十人の方々がグループホームで暮らして、平日の昼間は通所の施設に通っています。
 今、重度身体障害者グループでも、高齢化、それから加齢による障害の重度化などが進んでいます。年代層としては、四十代、五十代、そしてもうすぐ六十代という方も入居しているんですね。入居したてのころは、医療的なケアは必要なかったけれども、必要となる方もあって、実際、胃瘻にしている方もおられるんですね。重度重複障害者であるだけに、体調の急変も日常的にありますけれども、昼間は通所施設に通っていますから、そこには看護師さんがいるんですね。ですから安心です。
 しかし、グループホームには、看護師は配置されていません。特に、体調不良の方がいる際の夜間、これは心配なんですね。
 重度身体障害者グループホーム入居者の加齢に伴う障害の重度化、それに伴って、医療ケアの必要な人がふえているという現状をどう認識されているでしょうか。

○芦田障害者施策推進部長 重度身体障害者グループホーム事業は、重度の身体障害のため、家庭において日常生活を営むのに支障のある方に対し、共同生活の場を提供し、地域での自立生活を支援することを目的として、平成十二年度にモデル事業を実施し、平成十三年度から本格実施した事業でございます。
 事業の実施主体は区市町村であり、事業の運営や利用者の状況等につきましては、区市町村が把握をして、適切に対応しているものと認識しております。

○大山委員 実施主体が区市町村なんだということなんですけれども、東京都の制度として、先進的に実施をしたわけですよね。それ、頑張ったわけですよ。
 最初のグループホームが設置されてから、もう既に八年ですね。しかも、例えば、東京都肢体不自由児者父母の会連合会などからは、東京都にも予算要望が出されているんじゃないですか。にもかかわらず、実施主体は区市町村ですからというのは、ちょっと無責任だといわざるを得ません。
 入居者の体調が急変したときの対応や医療機関へつなげるまでの対応など、障害がそれぞれ違いますから、対応も異なってきます。それぞれへの対応も、看護職との連携が重要になってくるといわざるを得ません。
 東京都肢体不自由児者父母の会連合会の皆さんは、重度身体障害者グループホームの入居者に、医療的ケアが必要になった場合も住み続けることができるよう、看護師派遣などの制度を充実させてほしい。医療ケアさえ受けることができれば、住み続けることができる障害者のために、福祉と医療の壁を取り除く施策を都として国に先んじて実施してほしいと要望していますね。
 この要望書は、福祉保健局にも届いていると思いますが、父母の会の皆さんのこの切実な願い、これをどう受けとめているんでしょうか。

○芦田障害者施策推進部長 重度身体障害者グループホームは、家庭環境、住宅事情等の理由により、居宅において生活することが困難な十八歳以上の重度身体障害者で、常時の医療を必要としない方を対象としております。
 日常生活で時間の特定不能な排せつ介助等の身辺介助や、緊急時、夜間における臨時的対応の介助員の増配置経費を区市町村が補助するほか、必要に応じ、ホームヘルパーなどの社会資源を活用して対応していただいているところでございます。
 それから、先ほど区市町村が実施主体というふうに申し上げましたけれども、現時点で利用者の重度化への対応や、医療的ケアの必要性についての要望等は、特に区市町村からは受けておりません。
 それから、ただいま東京都肢体不自由児者父母の会連合会からの要望についてのお話がございましたけれども、この要望につきましては、国の福祉施策では、今後、入所施設は一切つくらないという方針であると。そうであれば、この重度身体障害者グループホームをついの住みかと位置づけてくださいというような要望でございました。
 このことについては、東京都の場合は、今後、入所施設は一切つくらないということは申し上げておりませんで、真に必要な地域生活支援型の入所施設で、未設置の地域には入所施設は今後ともつくっていくということを申し上げて、このことにつきましては、東京都障害福祉計画にも計画化をしているところでございます。

○大山委員 入所施設はつくる計画なんだというのはいいですよ。しかし、グループホームに住みたいという方は、住みなれた地域で過ごしたい、暮らしたいということなんですよね。
 常時の医療を必要としない方が対象とおっしゃいますけれども、現実はどうなのかというのをきちんと見る必要があると思うんです。現実は、入居してから八年もたてば、加齢による障害の重度化や医療ケアも必要になる方はふえる、これはもう当然なんです。
 新宿にあるグループホームには、医療ケアが必要な人は一人います。昼間、通所している施設には三人いますから、看護師さんが三人、さっきもこれはいいましたけれども、三人いますけれども、そこのひまわりホームというところには、胃瘻の対応も、今は親御さんから承諾書をもらって職員がやっているんですね。
 入居者が、今後、医療ケアが必要になってくるというのは、これは、ほかの重度身体障害者グループホームでも同じような状況になるというのは、もう明らかではないでしょうか。
 重度身体障害者のグループホームと医療や看護の関係をどうするのかということについて、きちんと現状を踏まえて、検討してもらいたいということを求めておきます。
 もう一つの問題は、入居者の経済的な負担なんです。入居者が高齢化しているということは、保護者も高齢化しているということなんですね。保護者自体が、年金生活者の方が多いんです。グループホームの家賃などが大きな負担になっています。
 例えば、新宿の重度の身体障害者グループホームの場合は、家賃は七万円です。食費は食べた分、水道代とガス代は割り勘。ですから、合計しますと、月額十万円前後かかるんです。今のところは、本人の年金、月額大体八万円程度。それから、東京都の障害者福祉手当、これ、重要な役割を果たしていますね。六万円、これで賄っているんです。
 つまり、本人の手元には、毎月四万円程度しか残らないんですね。食事も大丈夫、住むところも大丈夫。しかし、幾ら食事と住むところが心配ないといっても、衣類も必要ですし、それからおつき合いだとか、それから趣味だとかというのも、最低文化的な生活をするためには必要なわけですよね。それを月々四万円程度で賄わなきゃならないんだと。
 入居者の親御さんは、今は親がいるから、衣類などは親が買っているから何とかなるけれども、今後、本当に自分たちがいなくなったり、それから、もっと自分たちの介護などでも、病院に入院したりしながら、本当に大変な状況なんだと。福祉手当はなくなったらやっていけないと、この方もいっていましたけれども、さっきのお話にありました、東京都肢体不自由児者父母の会連合会の皆さんからも、グループホーム、福祉ホーム入居者の家賃の軽減について、要望が出されています。この要望は、どういうふうに受けとめていますか。

○芦田障害者施策推進部長 重度身体障害者グループホームは、障害者自立支援法に規定する福祉ホームの基準を満たすAタイプと、それ以外のBタイプの二種類がございます。
 前者の福祉ホームにつきましては、区市町村が実施主体となっており、住居を必要とする障害者に、低額な料金で居室等を利用させる事業でございます。
 したがいまして、家賃についても、地域の実情を踏まえ、事業目的に沿って設定される必要があることから、都においては、利用者に対する家賃補助等の制度は設けておりません。
 一方、福祉ホームの基準によらないBタイプにつきましては、障害者自立支援法に規定する、障害者グループホーム、ケアホーム利用者と同様の家賃補助制度を設けているところでございます。

○大山委員 そうなんです。Aタイプは、家賃補助がないんですよね。月の収入が十四万円程度の人にとって、七万円の家賃が果たして低廉な家賃なんだといえるのかどうかということだと思うんですよ。低廉な料金でというんだったら、収入の半分にもなる家賃負担ではなくて、家賃をもっと低く抑えることができるように支援することが東京都の役割なんじゃないでしょうか。その家賃に影響するのは、土地代だとか、建設の費用だとかというのが家賃に反映するわけですから、低廉な料金で提供するんだというんだったら、家賃、土地代も含めた整備費への補助も拡充することも含めて検討してほしいということを求めておきます。
 重症心身障害児者についてです。重度重複の障害を持って、医療ケアも必要とする重症心身障害児者の在宅支援についてです。
 重症心身障害児者が在宅での生活を送るには、毎日通所できるところが確保されて、介護者のレスパイトが適切にできることは最低の保障です。しかし、まだまだ不十分といわなければなりません。
 重症心身障害児者の通所と入所施設について、今後の計画はどうなっているでしょうか。

○芦田障害者施策推進部長 重症心身障害児の通所施設につきましては、東京都障害者計画に基づき、整備を推進していく予定でございます。平成二十一年度から二十三年度までの三年間に、百五人分の定員を確保することとしております。
 一方、入所施設につきましても、東京都障害者計画におきまして、地域生活基盤の整備を推進しながら、各施設における入所時の状況や人材確保、民間におけるサービス提供の状況、新たな施策体系における位置づけ等を踏まえ、そのあり方を引き続き検討していくとしております。

○大山委員 十九年度から二十三年度の計画で、通所は百五人分確保するということですね。入所については計画もないということですね。
 ところで、通所、百五人分というのは、具体的にはどのようにふやすんでしょうか。

○芦田障害者施策推進部長 通所施設の計画ですが、平成二十一年度から二十三年度までの三年間に百五人分の定員を確保するということでございますが、これにつきましては、従来からの医療型の通所施設について規模増を図るほか、障害者福祉施設に看護師等を配置し、比較的軽度な医療的ケアの必要な重症心身障害児の受け入れを行う、地域施設活用型施設の整備に取り組んでおります。
 また、施設整備を促進するため、設置者に対し、施設整備費等の補助も行っているところでございます。
 今年度は、これまでに、地域施設活用型施設二カ所、定員十名を確保しており、年度内にはさらなる増設を目指して、区市町村と協議を進めているところでございます。

○大山委員 地域活用型というのは、区市町村が設置するものですね。それをふやすこと自体はいいですけれども、一番手厚い医療ケアと介助、療育を必要としている人たちのところにきちんと整備をしていくというのが東京都の責任だと思います。
 今の答弁では、医療型通所施設は、現在の施設の規模増なんだ、定員をふやすということだと思いますけれども、で対応するということなんですけれども、場所をふやさないで定員をふやすということがどうなるのかということなんですけれども、特別支援学校高等部を卒業したら、毎年、確実に通所希望者は出てくるわけですよね。通所の箇所数をふやさずに増加をする、希望者が通所できるようにするためには、一週間に通園できる回数を譲り合って、利用者が譲り合って回数を減らすしかない。一人一人の通所者の回数を減らすしかないというのが実情です。
 重症心身障害児者ですから、体調によって通園できない日も出てきますから、週に通園できる日数が、最初から三日間しかないという方なんかだと、一週間全く通所できなかったということもまれではないといわれています。
 通所施設の週何日になっていますかということを各施設ごとに教えてもらったら、府中療育センターも、北療育センターの城南分園も城北分園も、東大和療育センターも、週五日間、通えるようになっている利用者は一人もいないんですよね。
 医療型の通所施設は足りているという認識なんでしょうか。

○芦田障害者施策推進部長 都は、在宅で生活する重症心身障害児の方が、身近な地域で日中活動の場が確保できるよう、地域施設活用型の整備促進を図るとともに、濃厚な医療ケアを必要とする超重症児者等を受け入れられる医療型施設の整備にも取り組んでおります。
 医療型施設につきましては、平成十八年度から平成二十年度にかけて、北療育医療センターの通所事業開始など、九十五名分の整備を行ったところでございます。平成二十一年度からの東京都障害者計画におきましても、医療型施設と地域施設活用型施設について、合わせて百五人の規模増を図るということとしております。
 なお、先ほど、都立の施設において週五日の通園がないというふうに大山委員、おっしゃいましたけれども、都立の北療育医療センターについては、週五日の登録者数が十二名いらっしゃいます。

○大山委員 私は、北療育センターの城南分園、城北分園といったんですね。都立の施設でなんていっていませんよ。そういうことです。
 それで、百五人分の整備をするんですということですよね。それで、重心の通所の申込者数を拾ってもらったんです。十九年度は八十三人、二十年度は九十二人だということですね。もちろん退所する方もいらっしゃるでしょうけれども、毎年ふえていくというのは、目に見えているわけですよね。
 例えば、みどり愛育園の通所、西多摩療育支援センターができたのが平成十六年の四月ですから、そのときは通園日数を確保できたんです。場所がふえましたからね。定員がふえましたから。
 しかし、ことしも十四、五人の方は、週五日、前の年には通所できていたけれども、週四日に減らさざるを得なくなったんです。再来年は、すぐ隣にある村山特別支援学校から八人の通所希望者がいるということも、もう明確になっているんだと。受け入れ枠を広げても、結局、通所日数を減らすしかないんだということなんですね。
 親御さんも高齢化をして、病気になったり、それから、利用者の呼吸器の対応などで、夜も寝られない生活にくたくたになって、その上にきちんと通所日数も確保しなければ、家族の健康状態を保てない。在宅での生活自体が破綻しちゃうんだということなんです。
 ですから、重度の濃厚な医療的なケアもできる通所を、場所もふやしてやっていかなきゃいけないと思います。
 通所日数だけじゃないんですね、これ。島田療育センターは、毎年通所者がふえ続けて、昨年度から送迎のバス、一回じゃ間に合わなくなって、二便制になっているんだというんです。だから、前に、一便のところで通園した人と、それから二便目で通園した人の、この時間の差というのは結構あるわけですよね。ですから、利用者も負担になるわけです。
 来年度は、さらに特別支援学校卒業生の希望者が見込まれているんです。保護者会からも、来年度の一番の切実な要望として出されているのが、通所バスの増車なんですね。
 これは、一刻も早く実現することが求められていますけれども、どうですか。

○芦田障害者施策推進部長 民間施設の送迎バスに係る経費につきましては、定員数や運用実績等を基準に車両運行委託費の額を算定し、実績に応じて支出をしております。
 施設の送迎バスの台数につきましては、利用者の自宅の場所や送迎ルート、通所利用日、医療的ケアの必要度に応じた看護師等の添乗員の有無などを総合的に判断して、各施設ごとに必要な台数を確保しているものと考えております。

○大山委員 そうはおっしゃいますけれども、実際、保護者会からの一番の要望になっているわけですから、状況をきちんと把握して、適切に対応してください。
 医療もしっかりしていて、通所できるところをきちんと数をふやしていくこと、これはもう不可欠だといわなければなりません。同時に、親の高齢化はもう待てないんですね。例えば、九十歳の親御さんを介護しながら、四十四歳の重症心身障害者を抱えている七十歳近いお母さん。もう自分の体さえきつくなっていて、子どもをいつまでも自分の手元に置いておられない、これも目に見えているんだ、こう語っていました。
 医療型の通所施設と入所の重症心身障害児施設の整備計画、これは一刻も早くつくることが求められていると思うんですね。入所の施設があれば、医療的なケアも含めて、そのバックアップできますから、通所のところもふやすことができるわけですよね。
 ですから、医療型の通所施設と入所の重心の施設の整備計画、これは一刻も早くつくることを求めますけれども、どうでしょう。

○芦田障害者施策推進部長 先ほどお答えしましたとおり、通所施設につきましては、医療型も含め、東京都障害者計画に基づき整備を推進してまいります。
 入所施設につきましても、東京都障害者計画におきまして、地域生活基盤の整備を推進しながら、そのあり方を引き続き検討していくということを先ほどお答えしたとおりでございます。

○大山委員 きちんとどういう状況になっているのかということは把握をして、検討してもらいたいと思います。
 二十四歳の娘さんが通所施設に通っているお母さんは、その子が自宅に戻れたのは二歳のときなんだというんですよ。療育病院がなければ生きてこられなかった。今は、はいという意思表示のときだけ舌が動くようになったというんですね。その成長を、お母さんだけじゃなくて、通所のみんな、お母さんたちが一緒に喜んでいるわけですよ。その利用者の舌が、はいという意思表示をするまで、何がやりたいのかということを通所の職員は粘り強く聞いてくれるんですって。どの子の成長もきちんと保障する。医療ケアが重ければ重いほど通えるだけの施設を整備すること、それから入所の施設も整備をすること。これが東京都の基本だと思いますので、よろしくお願いします。
 この質問の最後ですけど、在宅での生活を継続するために、訪問看護というのは重要なんですね。重症心身障害児に対応できる看護師をふやして、訪問看護ステーションをふやすため、研修事業を実施することは効果があると思いますけど、どうでしょう。

○芦田障害者施策推進部長 都は、昭和五十六年度から、在宅の重症心身障害児を対象に訪問看護事業を開始し、平成八年度からは、社会福祉法人に事業を委託して実施をしております。
 この事業は、看護師が家庭に訪問し、子どもの看護に当たるとともに、家族に看護技術や療育の方法について、指導助言するものでございます。
 また、家族が子どもの障害を受けとめ、訪問看護ステーションや療育サービスを利用できるように支援をしております。
 訪問事業の実施に当たりましては、保健所、保健センター、訪問看護ステーションと連携する必要があることから、これらの施設で働く保健師や看護師に対し、重症心身障害児の看護や療育に関する専門的なノウハウの普及にも努めているところでございます。

○大山委員 訪問看護を東京都で二カ所やっていて、重症児を持ったお母さんたちの、本当に頼りがいのあるところになっているわけですよね。そういう実績もあるし、経験もあるから、やはりその経験も含めて、重症心身障害児者に対応できる訪問看護ステーションがふえるということは、先ほどの重度の身体障害者グループホームへの訪問看護も充実できるということですので、ぜひ拡充する方向で実施してほしいということを述べておきます。
 次は、里親支援についてです。
 さまざまな理由で社会的養護が必要な子どもたちは、乳児院だとか、児童養護施設だとか、養護児童グループホームなど、さまざまな施設とともに、家庭的な養護として、養育家庭制度などがあります。実親とは暮らせない子どもたちが、その子を愛してくれる家庭で育つということは重要なわけですね。
 同時に、この里親に合った里子はだれなのかということを決めるというのは本当に難しいんだということだとか、タイミングもあるということもわかりました。
 また、新たな親子関係の中で、子どもを育てるということは並大抵ではなくて、思春期ともなれば、子どものやり場のない思いが爆発することもあるんだということなんですね。
 里親支援で、当事者である養育家庭の会の皆さんは、トラブルが起きる前に対応したいと思っている。トラブルが起きる前に、大変な状況が家庭の中で重なっている。物が壊れるとか、壁に穴があくとか。だから、対症療法ではなくて、大もとのところで対応したいということを考えていたり、子どものトラブルの源に着目することが必要だとか、事後処理的支援から将来を見越した支援にしてほしいと要望していて、難しい子どもが多い中で、子どもは信頼関係がないと心を開かない。支援員さんとも日常的に仲よくなって、集団として子育てをしたい、こう願っているわけですね。私もそうだと思います。
 この里親支援のあり方について、どういう認識でしょうか。

○吉岡少子社会対策部長 虐待等の不適切な養育を受けた子どもは、大人との基本的な信頼関係を築く最も重要な乳幼児期に、母親などとの間で結ばれるべき愛着関係が十分にはぐくまれていないことから、心に深い傷を抱え、周囲と安定的なかかわりを持つことが困難な場合が多うございます。
 このような子どもたちの場合には、自分への愛情を確かめるための試し行動などがあらわれることがまれではございませんで、里親はこれを受けとめていくことが必要でございます。
 このため、里親となる方に対しましては、必ず認定前研修を受けていただくことや、また、里親になった後も、真実告知、また思春期に固有の心理など、子どもの成長段階に応じた課題別研修等を行っております。
 また、さらに委託後は、児童福祉司や養育家庭専門員が定期的な家庭訪問を行うとともに、児童相談所では、養育家庭同士や児童相談所職員に気軽に相談できる場、里親サロンと呼んでおりますけれども、こういうものを定期的に開催いたしまして、集団で子育てができるような、そういった支援を行っておるところでございます。

○大山委員 さまざまな問題を抱えている子どもたちの養育をしているからこそ、支援が必要なんだということですけれども、表にあらわれた子どもの行動をどう見たらいいのかだとか、それから、あらわれない子どもに対してどうしたらいいのかとか、相談したり、経験を交流できたりすることは重要なわけですね。専門職と子育ての仲間、これが必要なことは養育家庭でも同じだと思います。
 東京都は、養育家庭への相談支援について、今まで二十四時間対応可能な養育家庭センターを、児童養護施設だとか、乳児院に併設していたんだけれども、それを廃止して、今は児童相談所での相談を実施しているということなんですね。
 さらに、ことしから、里親支援機関事業、これをモデル実施して、二葉乳児院に委託していますけれども、このモデル事業のねらいと内容はどうなっているでしょう。

○吉岡少子社会対策部長 里親支援機関事業は、里親に対する支援を充実するとともに、一層の委託の促進を図ることを目的としております。
 このモデル事業の具体的な内容でございますが、まず養育体験の実施でございますけれども、里親として登録されている方などが、施設や子どもに対する理解を深めるため、施設に入所している子どもとの交流の機会を設けることを行っております。
 第二に、里親訪問支援の実施でございまして、具体的には、里親、または里親経験を有する方を登録し、里親からの相談援助の求めに応じて派遣し、養育相談など、相互の援助活動を行っております。
 第三に、里親委託等推進委員会の設置でございまして、児童相談所職員のほか、里親や施設の代表、学識経験者などにより構成する委員会を設け、里親委託に関する目標の設定や支援、普及活動の推進などを行っております。

○大山委員 私も実際に、どういうようなモデル事業を行っているのかということで、里親委託等推進員の方からもお話も伺いました。
 モデル事業で、全都でわずか一人ですよね。里親委託等推進員として何をやったらいいのかということはまさに手探りの中で、こつこつと少しずつ丁寧にですとおっしゃっていたのが印象的なんですけれども、里親や子どもとの信頼関係をつくることが相談や支援の基本だということ、それから、安心感を持てる場所づくりもしていきたいとおっしゃっていました。里親は、二十四時間、休みなく対応しているわけですね。ですから、本当に大変な仕事なんだということで、だからこそ寄り添う人が必要なんですとおっしゃっていました。
 東京都の里親委託促進策、これ、やっていますけれども、それに対応して、乳児院で新たに里親実習、さっきもおっしゃっていましたけれども、里親実習だとか養育体験、これが始まって、里親との交流がふえるなど、里親支援の拡充が乳児院にも求められていますね。
 しかし、東京都社会福祉協議会乳児部会、つまり、乳児院の方々は、現在の職員体制では、そのニーズに十分対応し切れないのが実情である。そのほか、最近、乳児院は、フレンドホーム支援や地域子育て支援等の新たな事業展開を求められているが、職員体制から対応困難となっていると訴えて、里親支援、フレンドホーム支援、地域支援担当の専門職員の配置を図ることが提言されていますけれども、これにはどうこたえようとしていらっしゃるんでしょう。

○吉岡少子社会対策部長 近年、乳児院におきましても、虐待等、家庭環境上の理由により入所する児童の割合が増加しておりまして、早期の家庭復帰及び里親委託等を支援するための体制を強化する必要があるため、これらの支援を専門に担当する職員として、平成十六年度より、すべての乳児院に、常勤で家庭支援専門相談員、いわゆるファミリーソーシャルワーカーを配置しております。
 また、平成十九年度からは、定員が五十名以上の乳児院につきまして、新たに非常勤の家庭支援専門相談員を配置することにより、多くの保護者への養育相談等の充実を図り、より一層の家庭復帰及び里親委託等に向けた取り組みを支援しております。
 さらに、施設入所児童家庭生活体験事業という事業でございますけれども、里親、あるいはボランティア家庭等で家庭生活を体験させる事業を実施する施設に対しましては、その費用を支弁し、事業推進を支援しているところでございます。
 これに加えまして、東京都の民間社会福祉施設サービス推進費補助金によりまして、里親委託に向けての支援実施について、家庭復帰等促進加算、また、里親委託後のアフターケアが必要な児童につきましては、アフターケア加算を支弁しておりまして、里親委託の促進を図っているところでございます。

○大山委員 家庭支援専門相談員、ファミリーソーシャルワーカー、これを各乳児院に一人ずつ常勤で配置をして、五十名以上の乳児院については、非常勤をプラスするんだということですね。これはこれで本当に重要なわけですね。
 それで、例えば、二葉乳児院の場合だと、答弁された今のファミリーソーシャルワーカー、二葉の定員は四十人ですから、配置基準では、一人のファミリーソーシャルワーカー、正規が配置されますけれども、非常勤は五十人未満ですから配置されません。
 しかし、一人のファミリーソーシャルワーカーではとても無理だから、業務量からしても無理だから、二人の常勤職員を独自に配置しているんですって。より一層の里親支援、地域子育て支援を拡充するために、専門職員の増員というのは、ますます必要だと思っています。ぜひ専門職員の増加を要望しておきます。
 それから、ことし、里親支援機関事業で、里子のキャンプを企画したら、四人の子どもが参加して、親のレスパイトにもなるとか、ことしは割と小さい子だったんだけれども、年齢が高い子だったら、内面のこともフォローすることができるとか、今後の展望も語っておられました。それと、あと、養子縁組の里親さんだと、どうしても今まではアフターケアができていなかったということで、ここにも力を入れようということで、子どもを家庭に迎えるということとか、それから小学校の生い立ち学習って何とかということで、ミニ講座を開いて、その後、サロンの事業を月に一回実施したんだと。これは、この里親委託等推進員が提案したものを柔軟にやらせてもらっているんですということで、現場での発想を大切にすることは重要だと思っています。
 現在のモデル事業は、里親委託等推進員は一人ですよね。児相センターの人と相談しながら、実施は相談しながらやっていますけれども、国のモデル事業となっていて、一児童相談所一人の里親委託等推進員が配置できることになっています。都内には十一の児童相談所がありますが、モデル事業であっても、一カ所の児童相談所で一人の推進員ということに限定しないで、より豊かな発想、それから専門職同士、相談ができるようにする。そうすると、より充実させることができるわけですね。
 例えば、三カ所の児童相談所の範囲を対象に、例えば三人の里親委託等推進員でモデル実施を充実するとかということも検討した方がいいんじゃないでしょうか。

○吉岡少子社会対策部長 里親委託等推進員の業務のあり方でございますけれども、委託等推進員は、孤立して業務を行っているわけではございませんで、先ほど申し上げました里親委託等推進委員会の一員となり、委員会の他のメンバーとともに、関係機関と連携し、事業の企画、支援の実施等の業務を遂行することとされております。
 委員会のメンバーは、里親委託等推進員のほか、児童相談所長、里親支援担当の児童福祉司、養育家庭専門員や外部の学識経験者等となっております。
 したがいまして、里親委託等推進員一人が業務を担うわけではなく、さまざまな立場の職員や専門家との協力により行っているものでございます。

○大山委員 もちろん里親委託等推進員だけが一人で孤立して業務を担っているわけではないというのは承知しています。しかし、その職というのは一人なんですね。
 ですから、モデル実施だとしても、例えば同じ職でも、同じことを体験したとしても、人によって受けとめ方だとか、それから評価の仕方だとかというのは異なるわけですよね。だからこそ、これらの同じ職の人たちが数人いて、情報交換したり、意見交換したりする中で、より立体的にモデル事業を実施することができると思うんですね。
 それから、中間報告を出したということですけれども、これからこれまでの事業を評価して、今後どうするのかということを検討するんだと思いますから、より充実する方向で、ぜひ検討していただきたいと思います。
 それで、新しく里親の相談支援体制の仕組みをつくっていく、検討するわけですから、当事者である里親の会なども含めて検討することが必要だと思いますけれども、これについてはどうでしょう。

○吉岡少子社会対策部長 事業の実施に当たりましては、これまでも養育家庭の会を通じて意見を聞いてきたところでございますけれども、今後とも、養育家庭の方々の声を十分に聞きながら、効果的な事業となるように努めてまいります。

○大山委員 もちろん養育家庭の会の皆さんから意見を聞くことは、もう基本だということですね。同時に、児童相談所だとか、里親委託等推進員さんだとかなども一緒に、意見交換しながら、関係者が一緒に知恵を出し合いながら、事業をぜひ充実させていってもらいたいと思います。
 今まで、こうやりとりしてきた里親支援機関事業をモデル実施しているのは、今は乳児院ですけれども、乳児院は今都内に十カ所あります。病気や障害を持ちながら、社会的養護が必要な子どもたちには、手厚い医療や看護体制が必要なわけです。しかし、二〇〇二年に母子保健院とともに併設されていた乳児院が廃止されてから、病院に併設された乳児院は、現在、日赤と済生会中央病院に附属された二カ所だけです。
 東京都社会福祉協議会乳児部会からは、民間の乳児院にも、病虚弱児等が多く入所する状況になっているが、乳児院の医療体制は、常勤の医師がいないところがほとんどであり、看護師の配置数も少なく、脆弱な体制となっているため、病虚弱児等に対し十分な医療的ケアを施すことができないのが現状であると述べているんです。
 それで、小児総合医療センターの中に乳児院をつくってほしい、こういう要望が出されていますけれども、これにはどうこたえていくつもりなんでしょう。

○吉岡少子社会対策部長 乳児院に入所する病虚弱児に対しましては、乳児院病虚弱児等児童加算費を示しておりまして、さらに、より手厚いケアを必要とする病虚弱児に対しましては、東京都の民間社会福祉施設サービス推進費補助金として、病虚弱児等児童加算費を上乗せして支弁をしているところでございます。
 病虚弱児につきましては、医療機関併設の乳児院を中心に受けていただいておりますけれども、各乳児院におきましては、これらの加算を活用して、病虚弱児を養育するために必要な看護師等の増配置等を行っていただいているところでございます。

○大山委員 医療的なケアを必要とする子どもたちは、残念ながら虐待されちゃったりということもあるわけですよね。そんな重い障害を持つ、それから病気を持つ子どもたちは、やはり病院に併設されたところが必要なんだということなんですよね。
 実は、八王子小児病院も前身は乳児院なんですね。昭和二十九年に都立で二番目の乳児院として開設されて、平成二年に廃止しています。東京都は、病院に併設された乳児院を、結局二カ所も廃止してしまったんだということなんです。障害や虚弱で、なおかつ社会的な養護が必要な赤ちゃんですから、より手厚く、それから、より愛情を丁寧に注げるような環境を整備することが東京都の役割ではないでしょうかということを述べて、次の質問に移ります。
 保育園の待機児の解消についてです。
 保育園の待機児問題は、ますます深刻な事態になっているといわざるを得ません。先ほどいただいた、きょうの資料でも待機児数を出してもらっていますけれども、数字だけ見てもかなり深刻だといわざるを得ません。
 保育園を考える親の会の皆さんの調査によると、入園申請した人の三分の一しか入園承諾書を受けとれなかったという自治体があったり、それから、求職中の入園申請者が一人も入園できなかったという自治体もある。千人、二千人規模の待機児童を抱える自治体もある。
 今回の調査で浮かび上がってきたのは、保育園入園を希望する親たちを打ちのめすような都市部の待機児童の実態でした。さらに、ひとり親家庭の入園申請措置がふえていると回答した自治体が四六%、それから、養育困難家庭の申請措置がふえていると回答した自治体は三五%に上り、ひとり親家庭の待機も発生しています。この間にも厳しい経済情勢のもとで、緊急に保育を必要とする家庭はふえ続けていると思われ、仕事と家庭の両立はもちろん、子どものセーフティネットのレベルでの危機を感じます。そう述べています。
 そんな中で、各自治体も何とか待機児解消しようという努力も始まっていて、新設園を増設したり、それから、分園を設置したり、区があきの施設を活用した保育室を設置するところなど、増設が始まっています。
 社会福祉協議会の保育部会が、保育所待機児童の増加に伴う保育所緊急整備についての状況調査結果、これを十月に発表しました。サブタイトルが、取り組みを進める私立保育所の現状と今後の課題を踏まえてというものなんです。ことしの五月に調査が実施されて、二百六十二施設から回答を得ています。回答を寄せた保育園では、既に待機児解消に何とか貢献しようということで、六八・七%ですから、七割近い園は、既に定員を超えた受け入れをしています。
 待機児解消は、保育園をふやしていかなければできないわけです。保育園を新設する上で、何がハードルだとか課題ですかっていう質問があって、適切な場所、スペースの確保、これをハードル、課題と挙げている園が約五割です。次いで、事業主負担分の資金が用意できない。それから、保育士、看護師などの人材確保が困難、これが続いていて、また、分園を設置する上でのハードル、課題についても、やはり適切な場所の確保と事業主負担分の資金だということなんです。
 結果の検証として、保育所整備に関する問題点としては、一番が保育所整備資金の不足、二番が難しい土地や建物の確保、三番が将来的な少子化傾向に伴う定員割れの不安、四番が保育士の人材確保と育成の困難さ、こうなっています。これらの調査結果は、先ほども紹介した保育園を考える親の会が実施した自治体への調査とほぼ同じ結果になっているといえます。
 私立保育園の頑張り、これにしっかり支援することが求められています。ハード面での二大ハードル、これは土地と整備費です。この高いハードルを何とか乗り越えられるように低くする、これが東京都の役割です。土地代の助成などは、もう待ったなしだと考えますけれども、どう考えていらっしゃいますか。

○吉岡少子社会対策部長 都は、用地確保が困難な大都市の実情を踏まえ、マンション等の賃貸物件による保育所整備を都独自に補助してまいりましたが、安心こども基金の活用により、賃借料にも補助対象を拡充し、保育所等の設置促進に取り組んでおりまして、用地費助成を行う考えはございません。

○大山委員 そんなことおっしゃいますけれども、安心こども基金を使った待機児解消区市町村支援事業について、この調査でも聞いているわけですよ。制度を知っているけれども、利用することは難しいが二割、現時点では何ともいえない、これが四割を占めています。その理由は何かっていったら、二年間限定の制度であるだけに、賃借料を継続して負担できる補助がなければ難しい。現在も半分の土地は市から借り、半分の土地代を払っているなど二の足を踏んでいるわけです。どうしたら使いやすい制度、活用できる制度になるのか、関係者と協議することが求められているんじゃないでしょうか。

○吉岡少子社会対策部長 関係者との協議を重ねるというご指摘でございますけれども、私どもは、認可保育所、認証保育所の事業者団体、また、東社協の保育部会、こういう団体とは随時恒常的に話し合いを重ねております。
 また、先ほどの安心こども基金の時限の話でございますけれども、私どもは国に対して、時限では使い勝手が悪いということで、期間を延長するように、国にも提案要求をしているところでございます。

○大山委員 恒常的に協議しているんだというんだったら、どうして使い勝手が悪いというものを改善する--それはまあ国に対して、延長してくださいよといっているんだっていうかもしれませんけれども、これだけの六割のところが、利用することは難しいとか、現時点では何ともいえないとかいって二の足を踏んでいる。じゃ、どういう理由で二の足を踏んでるのか。それから、何を本当に求めているのかってことを、せっかく恒常的に協議しているんだったら、そういうところこそ、ちゃんと把握してほしいし、改善してほしいと思います。
 それで、私立保育園は、待機児解消のために、四月当初から定員を超えて子どもたちを受け入れて、何とか運営などもできないのかってことを試行錯誤しているわけですよね。しかし、公立保育園の民営化路線の中で、公立園の運営を受託したり、受託したら、そこの園で育ててきた人材を核に複数の園を運営して、もう必死になって頑張っているという状況が調査からもうかがえます。
 保育園を運営している法人というのは、大体一つの保育園で一法人というところがほとんどですから、手いっぱいという状況です。そんなときだからこそ、公立保育園を整備することが重要なんです。公立でも、新設したり分園を整備したい、そういう自治体に対して、公立園の整備費にも補助をきちんと出すこと、これが重要ですがどうですか。

○吉岡少子社会対策部長 公立保育所の整備でございますけれども、既に一般財源化されておりますので、東京都として補助する考えはございません。

○大山委員 本当に改善する気があるのかと。待機児解消する気があるのかといわざるを得ないですね。一般財源化されているから、自治体は困っているんですよ。保育園を考える親の会が行った調査では、各自治体で待機児解消のネックになっている、その二大要素は、一つは用地や建物の確保、三八・八%、二番目は財源確保三七・三%です。一般財源化されたから、知らないんだ、やらないんだ、そんなこといっている場合ではありません。
 そんな中で、保育は対人サービスだから、保育士の力量が子どもたちの健全な成長や保護者への支援などに大きな影響を与えるから、中堅以上の保育士を確保することは、質の高い保育を行っていく上で不可欠なんだとしています。そして、子どもが健全な生活を送るための環境づくりを忘れてはならないと指摘しています。これは東社協の保育部会ね。定員枠を超えた受け入れをしているが、厳密に精査していくと、廊下や収納場所等、本来、子どもの保育に活用できない面積も最低基準に含めて計算していることもあり、子どもの環境面から見て、その方策には限界がある。待機児解消のため、定員を大幅に超えた受け入れを強要することや、子ども一人当たりの面積基準を緩和して受け入れるべきという論調には、子どもの育ちを守る立場から賛成できないと厳しく指摘しています。この指摘について、福祉保健局はどう認識していますか。

○吉岡少子社会対策部長 都の保育所設置認可等事務取扱要綱では、児童一人当たりの基準面積について、部屋の内のり面積を有効面積と規定しております。したがいまして、廊下や収納場所等は保育室の認可面積には含まれておりません。
 定員の弾力化に当たっても、各区市町村がこの基準面積を維持していることを確認した上で入所決定しており、適切に対応しているものと認識をしております。
 保育の実施は、定員の範囲内で行うことが原則でございますが、国の通知におきまして、都市部を中心にして乳幼児等の待機児童が非常に多い状況にあり、こうした待機児童の解消が大きな課題となっていることから、児童福祉施設最低基準等の基準を満たせることを条件に、定員の弾力的運用が認められております。
 都といたしましても、この国通知の趣旨を十分に踏まえ、引き続き区市町村の適切な運用は指導してまいります。
 今回、大山委員からご指摘のございましたこの調査内容では、廊下や収納場所等の面積も最低基準に含めて計算しているという記載はございますけれども、このような事実は確認できませんが、仮にそのような事実が明らかになった場合には、私どもは適切に指導をしてまいります。
 また、大山委員が今回引用されました、東社協保育部会の保育所緊急整備についての状況調査結果報告書でございますけれども、大山委員がご指摘になりました一七ページの記載のその直前では、現在、多くの保育所で児童福祉施設最低基準を遵守した上での定員を超えた受け入れをしているがというふうに記載されてございます。
 また、その次のページを見ますと、公立保育所においても児童福祉施設最低基準を遵守した上での定員を超えた受け入れを行うような、そういう施策を講じることが必要である、こういったことも記載されております。
 今回の調査結果報告書は、東社協保育部会でございます。東社協の保育部会というのは、都内の公立保育所と民間保育所全体が加入する団体でございますけれども、このうち今回の調査は、民間の保育所だけを調査対象といたしまして、その調査結果によりますと、民間の保育所からは、公立保育所においても、定員を超えた受け入れについて積極的に取り組むような、そういった施策を講じることが必要であると、そういった施策の方向性が指摘されている状況でございます。

○大山委員 いろいろ述べてくれましたけれども、たとえ弾力化であろうと、最低基準は下回ってはならないんだということです。それは重要なことです。と同時に、この記述というのは、国の最低基準の緩和、弾力化をしてはならないんだよっていう警告なんです。
 厚労省の委託で、全国社会福祉協議会が実施した、ことし三月発表の機能面に着目した保育所の環境・空間に係る研究事業報告書によると、現行の認可保育園の基準である、子ども一人当たりの面積基準や職員配置基準等において、アメリカ、イングランド、フランス、ドイツ、スウェーデン、ニュージーランドの諸外国に劣っているという結果も出ており、また、現行の最低基準そのものも、保育を行うことが不可能という状況ではないものの、食寝分離、食べるところと寝るところの分離において、さまざまな課題があると指摘されています。
 待機児童の解消も、認可保育所に課せられた重要な課題である一方、子どもの育ちを保障する児童福祉施設として、児童福祉施設最低基準の改善等も今後検討すべき課題である、こう提起しているんですね。ですから、その基準を改悪するのではなくて、むしろ、今の終戦直後につくられた最低基準は低過ぎるんだということをきちんと認識し、そして、東京都も東社協の提起もしっかりと、それから、全社協の提起もしっかりと受けとめて、子どもたちの豊かな成長を保障する立場で待機児解消していくことを求めて、質問を終わります。

○吉田委員 皆様、お疲れさまでございます。私は、厚生委員会、初めてでございまして、新政権発足後初めての事務事業の質疑ということですので、ちょっと大まかなことも含めてお聞きをしていきたいと思っております。よろしくお願いします。
 まず、介護の分野についてお伺いをしてまいります。介護人材の確保についてであります。
 まず、国によりますと、介護人材が四十三万人ほど不足するというように見込まれているとのことですけれども、この点について、まず、都内における介護従事者の最近のというか、現在の就労人数についてお伺いします。

○永田生活福祉部長 厚生労働省の介護サービス施設事業所調査によりますと、東京都の介護分野の主要サービスにおける介護職員数は、平成十九年十月一日現在でございますけれども、約十万一千人となってございます。
 ちなみに、平成十八年十月一日現在では約九万五千人でございます。残念ながら、二十年度についての調査結果は、十二月に公表予定ということでございますので、現時点ではまだ把握されてございません。

○吉田委員 十九年の数字が最新だということで、十万一千人ぐらいと。これに対して、必要な介護の従事者の人数というのは、どのくらいと見込んでおられるのか、お伺いをします。

○永田生活福祉部長 全国の介護労働者数は、平成十八年には百十七万人でございます。厚生労働省の推計によりますと、全国で、平成二十六年には、最大で百六十万人が必要とされておりますけれども、これも残念ながら都道府県別の推計は示されてはございません。
 東京都におきましては、平成二十三年度の介護職員の必要数を十四万六千人と推計をいたしておりまして、介護従事者数は十三万八千人と推計しているところでございます。その差の八千四百人の介護人材を、平成二十年度から二十三年度までの間に育成、確保することとしてございます。
 平成十九年度につきましては、介護人材不足が見込まれるとの認識のもと、東京都福祉人材センターにおける取り組み内容を検討いたしまして、平成二十年度から、介護人材の確保に向けたさまざまな取り組みを開始したところでございます。

○吉田委員 二十三年度の推計をご答弁いただいて、二十年度から二十三年度まで八千四百人ふやしていかないといけないんだと。ざっくりいえば、年間二千人ぐらいずつというふうに、乱暴にいってもいいかもしれないんですけれども。これは国の推計から計算すると、ご答弁のとおり、平成十八年、百十七万人、二十六年には最大百六十万人となりますと、全国では一年間に約五万三千人が不足するという計算になるんですね。これが、十八年度の都内の介護職員数、先ほどご答弁で九万五千人と、これは全国の百十七万人に対して八%であります。
 今申し上げた、全国で一年間に約五万三千人不足するというものの八%を見ると、約四千二百人となるんですね。都の、二十三年度に八千四百人、毎年二千人ぐらいずつふやしていくというのは、見積もりというか予測として、ちょっと甘いのでないかな、こういう気もするんです。
 これはいろいろと細かくお聞きをしていても、なかなか難しく、十九年度はまだ把握をしてなかったとか、いろんなことがありますけれども、これはさくっとご答弁いただけなかったんですが、二〇〇七年八月の厚生労働省告示第二八九号、皆様よく引用されている、社会福祉事業に従事する者の確保を図るための措置に関する基本的な指針によりますと、地方公共団体の役割として、都道府県においては、雇用情勢を踏まえ、従事者の需給状況や就業状況を把握するとともに、従事者に対する研修体制の整備、経営者や関係団体等のネットワークの構築など広域的な視点に立って、市区町村単位で行うことが難しい人材確保の取り組みを進めていくことが重要であると、都道府県の役割を求めているわけで、もちろんお取り組み、一生懸命やっていただいているんですけれども、従事者の需給状況の把握、これをもうちょっと精査をしていただく必要があるんじゃないかな、このように思っておりますが、ご見解をお願いします。

○永田生活福祉部長 まずは、平成二十三年度までの目標というのがございますので、八千四百人でございますが、この確保に向けて全力を尽くしていく必要があろうかというふうに考えてございます。その上で、今後の社会経済情勢の動向や、国の調査結果なども踏まえまして、必要数や充足数等の数値を把握した上で、必要な介護人材の確保に努めていく必要があろうかというふうに考えてございます。

○吉田委員 引き続きしっかりと取り組んでいただいて、またいろいろとご議論させていただきたいと思います。
 この必要な介護職員の確保に向けて、平成二十年度の取り組み状況と、今後どのように取り組んでいくのか、改めてお伺いをします。

○永田生活福祉部長 平成二十年度の取り組み内容といたしましては、東京都福祉人材センターにおきまして、福祉の仕事の魅力を広く周知すべく、福祉の仕事就職フォーラム等の大規模な説明会の開催や、地域密着型面接会の採用面接会を実施いたしまして、求職者の開拓を積極的に行っております。
 また、有資格者の再就職を支援いたしますために、相談カウンセリングの充実や講義と実技をあわせた再就職支援講座を実施しているところでございます。
 こうした東京都福祉人材センターの取り組みを通じた就職者数と、ハローワークを通じた就職者数を合わせますと、若干重複するものはあろうかというふうには思いますけれども、平成二十年度に約五千五百人、各施設、事業者等に就職をしているという状況がございます。
 平成二十一年三月には、社会経済情勢の動向を踏まえまして、介護の現場を目指す離職者や一定所得以下の方々に対しまして、介護の資格取得費用の助成や就労支援を開始して取り組みを進めているところでございます。
 今年度からは、東京都福祉人材センターの取り組みに加えまして、施設職員等の資格取得に係る経費の補助など新たに実施をいたしまして、介護人材の確保、定着を図り、目標達成に向けて努力をしているところでございます。

○吉田委員 いろいろな取り組みをしておられるということで、その中で五千五百人が就職しているという実績もお示しいただいたんですが、これはご存じのとおり、介護の分野が離職率も高くて、五千五百人が純増ということじゃないというふうに伺っております。目標の八千四百、これですら、もしかしたら不十分かもしれないという中で、さらなるお取り組みの強化というか、本当にお願いをいたします。
 そして、巷間いわれる中に、介護の人材不足、そして離職率の高さ、この中には、一つには、介護従事者の賃金が低くて生活できないことが、この人材不足の理由の一つであるというふうにも指摘をされているところであります。
 まず、介護従事者の賃金の傾向、動向について、お伺いをいたします。

○狩野高齢社会対策部長 厚生労働省の平成二十年賃金構造基本統計調査によれば、超過労働分を含む給与月額につきまして、全産業平均では、男性が三十六万九千三百円、女性が二十四万三千百円なのに対し、福祉施設介護員では、男性が二十三万一千七百円、女性が二十万八千六百円、ホームヘルパーでは、男性が二十四万二千七百円、女性が二十万五千六百円となっております。

○吉田委員 改めてお聞きをして、確かに本当に低いなと思います。この介護人材の確保のために、本当に従事者の給与を上げていく必要があろうと思います。この他産業との、今おっしゃった賃金の格差を埋めるための現在の都の取り組み、それから、お取り組みがどういうふうにきいてくるのか、影響についてお伺いします。

○狩野高齢社会対策部長 都は、国に対し、介護報酬における大都市と地方等の地域ごとの報酬単価の差及び人件費比率の見直しや有資格者数に応じた報酬設定など、介護人材の定着、確保に向けた介護報酬のあり方について、これまで再三再四にわたり提案要求を行ってまいりました。
 こうした取り組みにより、本年四月の介護報酬改定では、人件費が高い都市部の実態を踏まえた報酬単価の見直しとともに、介護従事者の専門性等のキャリアに着目した加算の創設などが行われたところでございます。
 また、国は現在、介護と他の業種との賃金格差をさらに縮小するために、介護職員処遇改善交付金事業を実施しております。この事業は、職員の処遇改善に取り組む介護サービス事業者に対して、介護職員一人当たり月額約、平均一万五千円の賃金引き上げに相当する額を交付するもので、現在、都において申請を受け付けているところでございます。この交付金の積極的な活用が図られるよう、制度周知に努めてまいります。
 なお、国におきましては、介護報酬改定及び介護職員処遇改善交付金事業が介護従事者の処遇改善に反映されているかどうかについて検証を行うため調査することとしており、その結果について注視してまいります。

○吉田委員 介護報酬は国の制度でありますので、国に対して一生懸命に提案要求してきたと。国は、それを受けて今、一生懸命、制度の改善などを行っていると。その影響の検証は、これからお示しいただけるということがわかりました。
 ただ、東京においては、介護関係職種の有効求人倍率が、もともと全国でも他の職種に比べて非常に高いわけですけれども、特に東京は四・三四倍と、求人数が求職者数を大幅に上回っている状況であります。いろいろと資料を私も見させていただきましたが、特に東京都では他産業がいろいろあって、他産業との賃金の差が大きいことがありますので、これ、国の施策だけでは不十分なのじゃないかな、こういうような思いも私はあるんです。
 今、国が調査中の給与への影響について、もし効果が見られないようであれば、あるいは非常に弱いようであれば、介護の人材の供給とか、離職率を下げるということにきかないようであれば、例えば都独自の加算を行うとか、一律に加算するというのはやりにくいということであれば--介護の施設をやっていらっしゃる方にいろいろお聞きをすると、いろいろこうキャリアアップというか、長年やっていても賃金の上昇率が他産業に比べて低い。スキルが上がった、あるいは、さまざまなことができるということが適切に評価されにくい、こういう賃金の構造だというようなこともございますし、あるいは施設に勤める方の離職率が高い原因にもなっているということですので、都が何かを考えるときには、長年勤続した方に、何か助けてあげるとか、いろいろと高い能力があることが示せる方には何か支援をするとか、そういうこともぜひ考えていただけないかなと思うんですけれども、見解を伺います。

○狩野高齢社会対策部長 先ほども申し上げましたように、介護報酬の改定や介護職員の処遇改善交付金の交付が介護職員の処遇改善に反映されているかどうか、その効果検証については、国の調査結果などを見守っていく必要があるというふうに考えております。
 それから、本年四月の介護報酬改定では、私どもの提案を受けて、一定、報酬単価について見直しが行われたものの、ご案内のように、例えば全国と比較して約二割高いといわれている東京の賃金水準ですとか、全国と比較して一割高いといわれている物価水準の地域差を適正に反映したものとはなっておりません。他産業との賃金差は、こうした介護報酬の制度、仕組みの根本から生じるものであり、こうした問題については、国が責任を持って解決、解消すべきものであるというふうに考えております。
 こうしたことから、現時点で介護職員の処遇改善交付金等に都独自の加算を行うことは考えておりませんが、今後とも、大都市の実態を反映した介護報酬水準の設定について、引き続き国に提案要求を行ってまいりたいと考えております。

○吉田委員 問題意識は共有しているということでありますので、最初の、不足の介護の人材、本当にどれぐらい不足するのかなという数字の問題も含めて、それから処遇も含めてしっかりとやっていただかないと、この高齢化の中で、本当に都民の介護の安心というものが確保できないということであります。
 この旨、しっかりと取り組んでいただくということについて、局長の決意をお願いします。

○安藤福祉保健局長 東京の福祉を語る場合に、今後、急速に進展してきます高齢化への対応が不可欠でありますが、その場合のサービスは、施設サービスにせよ、在宅サービスにせよ、支える人材の確保というのは極めて重要だというふうに思います。
 最近の状況を見ますと、雇用の厳しさが背景にあるかと思うんですけれども、離職率は低下をしているようですけれども、介護の現場におけます有効求人倍率は全産業の平均を上回るということでありまして、大変厳しい状況にあるというふうに思います。
 都は、介護人材の確保についていえば、かなり独自の対応をしてきているというふうに思います。先ほど部長からご答弁申し上げましたように、東京都福祉人材センターにおけます、介護人材確保に向けたさまざまな取り組みを行っておりますし、介護保険事業というものが創設をされたということは、やはり介護人材の確保についても保険制度の中できっちりと措置をされていくべきものだというのが私どもの立場でございます。その立場から、東京の特殊事情を反映してほしいということで、都内の介護施設等の経営の実態等を踏まえて、かなり詳細に、かつ実証的な分析をした上で、国に東京都の事情を踏まえた介護報酬の設定をしてほしいということを再三、再三申し上げてまいりました。
 今回の診療報酬改定で一定の改善は見られたと思いますけれども、先ほど狩野部長から答えたとおりに、東京の賃金水準でありますとか物価水準の地域差というのは、まだまだ適正に反映されてないというふうに思います。東京都独自の取り組みは取り組みとして進めてまいりますが、国においてもぜひとも東京の事情にふさわしい介護報酬の水準を設定していただきたいと思いますし、引き続き国に要求をしていきたいというふうに思います。
 一方、東京都独自に、労働政策との連携というのは必要だということで、離職された方々に介護の資格を取るための費用を助成するなど、独自の取り組みを始めました。
 一方、国においても、やはり労働政策分野との連携が現在検討されているようですので、ぜひそういう面からも、福祉人材の確保に向けて取り組みが一層進むように期待をしたいと思います。
 また、交付金で一万五千円の特別な処遇改善交付金が出ますが、四万円というような声もありますので、こういうものが国の財源のもとにきっちりできれば、かなり効果があるのではないかなというふうに思いますが、国の動向を見守ってまいりたいと思います。都としては、できる範囲のことはしっかりやっていきたいと思います。

○吉田委員 ありがとうございます。力強くおっしゃっていただいて、また、我々としても、国にというか、しっかりと要求、要望をしてまいりたいと思います。
 次に、障害者自立支援法の関係で、サービス推進費、これについてお聞きをしたいと思います。先ほど山加先生の方から大変有意義な質疑がございまして、私も大変勉強になりまして、また、施設を運営される方も安心されたと思うんですけれども、重複をなるべく避けながら質問をさせていただきたいと思います。
 新政権で障害者自立支援法廃止という方針が示されております。この中で、私の地元の障害者福祉の事業者からも、都のサービス推進費も廃止されるんじゃないかという心配の問い合わせが私にも来ているわけです。
 先ほど山加先生の質疑がございましたが、この民間社会福祉施設サービス推進費は、国の基準に上乗せする形で、障害者施設など運営費に対して都が独自の加算を行っているもので、平成十二年度にそれまでの制度を再構築する形で創設されて、さらに十六年度に改正が行われていると認識しております。このサービス推進費が、既に平成十八年度に施行されている障害者自立支援法に基づく制度に合わせたものにしていく必要があるとして、今、見直しという方向だと。
 その後というか、その次について、ちょっと皆さんも心配をしているわけで、私ども民主党が掲げている自立支援法の廃止という方針は、事業者を困らせるという、予期しない減収や混乱、不安を引き起こそうというものではなくて、利用者にとっては利用しやすく、また事業者にとっては、将来に向けた経営の予見性を高めて、安心して人材の確保、養成、そういうことに取り組めるために制度を変えようということであります。
 そうしたことの関連で、今の都が進めておられるサービス推進費の再構築について、ちょっと伺っていきたいわけでありますが、まず、改めて、どのようなものであったのか、位置づけについてお伺いします。

○芦田障害者施策推進部長 都は、かつて行政の措置により、限られた人が福祉サービスの対象となる措置制度を前提として、処遇費や人件費を都独自に加算するという事業を実施しておりましたけれども、経営者による自主的かつ柔軟な施設運営を促進するため、平成十二年度に、こうした従来の事業を再構築し、民間社会福祉施設サービス推進費を創設いたしました。さらに、平成十六年度には、都として望ましいサービス水準を確保し、施設の努力に対する加算を行う仕組みとして、サービス推進費の見直し、実施をしているところでございます。

○吉田委員 そうですね。これは本来、国の給付費の水準が必要十分なものであれば、それだけで必要な水準のサービスを確保して、安定的な事業運営ができるはずのものであるわけです。しかし、全国共通の制度でありながら、都が独自にこういう加算制度を設ける。何でそれが必要であるのか、改めてお聞きします。

○芦田障害者施策推進部長 本来、障害者施設は、国の制度に基づく給付費により運営されることが基本でございます。しかし、障害程度にかかわらず、特に配慮を要する方などに対する適切な支援を確保するためには十分ではないと考えております。
 また、国の報酬単価の設定に当たりまして、物価水準や土地取得費、物件費等が高額である大都市の実情が適切に反映されたものとはなっていないといった問題もございます。

○吉田委員 よくわかりましたというか、全くそのとおりであります。先ほどの介護人材の確保でお伺いをしたことも同じ問題点を抱えているということがございますので、先ほどのご答弁でありますが、いろいろとお考えをご検討いただきたいなと思うわけであります。
 それで、都の独自の加算が必要だと。大都市の実情を踏まえて、必要な運営水準を確保しなければいけないということがわかりました。それでは、なぜ今この事業の見直しが必要なのか、改めてお伺いします。

○芦田障害者施策推進部長 現行のサービス推進費は、支援費制度を前提に制度設計がなされております。しかし、平成十八年度から障害者自立支援法が施行されたことにより三障害共通の制度となり、サービス利用拡大のため、NPO法人等の多様な事業主体が参入し、施設単位から機能別のサービス体系に再編されるなど、制度の仕組みが大きく変化いたしました。現行のサービス推進費の制度設計の前提となった仕組みが大きく変わってずれが生じているため、障害者自立支援法に合わせた見直しが必要となっております。
 さらに、ことし四月に、障害者自立支援法施行後三年目の制度見直しの一環として報酬基準が改定され、これらとの整合性を早急に検討することが必要になっております。

○吉田委員 わかりました。そういう、おっしゃることで見直しが必要だということは理解しました。
 ここから、大事な質問なんですけれども、現在の現行法の廃止、そして新法が施行されたというときになって再び見直しが行われて、そのときにこそサービス推進費が廃止されてしまうのではないか、こういう不安があるわけです。そういう不安がある中では、やはり施設は、運営者は、長期的な視点に立って、安定した施設運営というのができないわけであります。
 そこで、今、現政権が述べているというか、示している自立支援法の廃止と、それからサービス推進費の見直しとの関連について、都はどのようにお考えになっているのか、特に、自立支援法が廃止されることに伴ってサービス推進費も廃止ということがあるのかどうなのか、お伺いをします。

○芦田障害者施策推進部長 今回の見直しは、都として望ましいサービス水準を確保し、努力した施設が報われる仕組みとして、現行法に合わせてサービス推進費の再構築を図ろうとするものであり、こうした仕組みは今後も必要であると考えております。今後、国制度の見直しにより再度、制度設計を見直す必要が生ずることはあっても、事業を廃止することにはならないと考えております。

○吉田委員 私も、そうあってほしいと思っております。ぜひ、事業者が長期的な見通しを持って運営できるように都として施策を進めていただきたいですし、我々もいろいろとご相談させていただきながら、国に対してしっかりと要望をしていきたいと思っております。
 次の質問は、山加先生の質疑に重なりますので、これはちょっとやめさせていただいて、個々の事業者が、収入の増減が、これは新しい制度で生じる、これに伴って、大幅なサービスの質の低下を招いたり、事業の運営に混乱が生じることのないよう、経過措置として激変緩和を実施していただくということで、私からもよろしくお願いします。
 また、一般、原則としてそうだとしても、事業者は大変心配ですので、十分に情報提供していただきたいと、この点についても、東京都社会福祉協議会を窓口に、各施設経営者と十分に情報提供や意見交換を実施していただくというふうにご答弁をされておられますので、これまた私からもお願いを申し上げて、次に移らせていただきます。
 この項の最後に、都として、国に対して、あるべき制度、これがどういうものだということをきちんと要望していただきたいと思うわけですけれども、どういう制度がいいのかということについて、その所見を、ちょっと答えにくいかもしれないんですが、お伺いします。

○芦田障害者施策推進部長 都は、これまでも障害者にかかわる法制度について、障害者の生活実態に即した効果的な仕組みとしていくことや、良質なサービス提供のためのサービス全体にわたる基本的な報酬の改善など、制度の見直しを国に要望してきたところでございます。国における制度の見直しにおいて、都が考える望ましいサービス水準の確保が実現されるよう、今後とも引き続き国に求めてまいります。

○吉田委員 とにかく東京都の固有の抱える事情、こういうのもしっかり国の制度でも反映してもらえるように、私どもとしても、しっかりと要望を国にしていきたいと思っております。
 次に、医療の分野についてお伺いをいたします。
 医療の分野で大変心配をしておりますのが、都立小児三病院の統廃合に関連した多摩地域の小児医療、ここの姿でございます。そもそも多摩地域は、医療資源が二十三区に比べて少ないという中で、さらにこの小児の分野ですが、小児医療施設、減少しておりまして、区部に比べて大きな格差が生じているわけであります。
 これは、ことしの第一回定例会において局長もご答弁されていますが、東京都の医療施設調査によりますと、多摩地域において小児科を標榜する病院は、平成六年の七十九施設から平成十八年には五十七施設、また診療所についても平成六年の八百七十七施設から平成十八年には七百七十七施設に減少していると、トータルで百施設以上も減少しているということであります。
 この施設数の減少に伴って医師数も減少していると考えますが、小児科の医師数の区部と多摩地域の比較についてお伺いをします。

○吉井医療政策部長 平成十八年の医師・歯科医師・薬剤師調査東京都集計結果報告、これによりますと、小児科医師数は区部で二千八百十九人、多摩地域で九百五十七人となっております。これは平成十二年の同調査報告に比べまして、区部では二百三人、多摩地域で六十二人の減となってございます。

○吉田委員 多摩は区部のざっくり三分の一と。それぞれ、区部では二百三人、六・七%ですかね。多摩では六十二人、六・一%減少ということだと思います。
 多摩では、質的にも医療資源が不足をしている。これまで高度専門的な医療を提供する施設がなかったということでありますので、今度、府中に小児総合医療センターを整備するということは大変歓迎をいたします。
 しかし、小児病院が移転してなくなってしまう清瀬、そして八王子地域の医療、いなくなった後、廃止された後、本当に大丈夫なのかということについて、地元の住民からも、私も、地元じゃないですけれども、不安の声が寄せられておりますし、大変心配に思っております。医療資源の少ない多摩地域において、多摩地域内でも府中に集約化が図られるとなると、やっぱり移転後の地域、ここの格差はさらに進むことになるのではないかと思います。
 この小児病院が移転をする南多摩医療圏、それから北多摩北部医療圏の現在と移転後の小児医療資源はどのように推移をするのか、例えば小児科の医師数の比較について伺います。

○吉井医療政策部長 まず、限られた医療資源を効率的に有効に活用し、小児医療提供体制を確保するためということで、小児医療の拠点となります小児総合医療センターが中核となりまして、多摩の初期、それから二次、三次の医療機関が、それぞれの役割分担のもと機能の連携を行い、重層的に医療の給付連携を発揮する、こうしたことが重要であるというふうに考えております。こうした取り組みによりまして、多摩地域の小児医療水準の向上が図られるものと考えてございます。
 今ご質問の八王子、それから清瀬の現在の人員体制、これが移管をするというふうに、数的なものでお示しいたしますと、八王子小児病院がございます南多摩保健医療圏は二百七十八人から二百五十四人、清瀬小児病院がある北多摩北部保健医療圏におきましては百九十四人から百四十八人となります。

○吉田委員 一次、二次、三次、連携いろいろとありますけれども、医師数で見ると、八王子は二百七十八から二百五十四と、清瀬は百九十四から百四十八と。これ、柳ヶ瀬委員もちょっと質疑をさせていただいたときに指摘をしていましたけれども、これはやっぱり一次、二次が足りないと三次は大変なことになっていくわけであります。地域の人は、やはり自分の地域に医療が確保できないということは、大変不便というか、困るわけですね。
 東京都の保健医療計画、二十年三月改定版を私も改めて勉強させていただいて、すべての都民が住みなれた地域で安心して生活していくために、都民が必要とする保健医療サービスを、だれもがいつでもどこでも、どこでもですね、必要に応じて適切に受けることができるようにすることが不可欠であると。
 そして、二次医療圏については、これは一般の医療ニーズに対応するために設定する区域であって、入院医療を圏域内で基本的に確保すると。その整備を図るための地域単位だといっていて、これは医療法の規定によって、主として病院の病床及び診療所の病床の整備を図るべき地域的単位として設定する医療計画上の区域でもあると。で、十三の圏域を設定しているというわけで、ここで基本的な医療ニーズを確保しなきゃいけないというふうに都の医療計画は書いてあるんですね。
 これ、数字つくっていただきました。さらに、それを一応、自分で勉強してみました。ちょっと大事な数字なんで、いわせていただきます。
 小児医療資源の状況なんですけれども、これ、数字がなかなかないんで、平成十八年の数字ですが、平成十八年の各医療圏の人口と年少人口、子どもの人口ですね。それから、小児科の医師数、それから割り返した年少人口に対する医師数--千人対、千人当たりですね--というものをつくっていただきました。ないものは自分で割りました。
 そしたら、まず一番病院の多い、区の中央部で五・九、区南部で二・八、区西南部で三・五、区西部四・九、区西北部で二・八、区東北部は二・三、区東部で一・七、区部平均は三・一。これに対して、西多摩が一・〇、南多摩は一・六。これ、細かくいうと一・五五ですね、十八年。北多摩西部が一・八、北多摩南部で二・四、北多摩北部で二・一、正確には二・〇六、多摩平均が一・八と。これが、この二つの病院移転してしまうと、南多摩は、二百五十四という数字いただいた、これを割ると、人口はこの地域、少しずつふえているんですが、ふえないと、前年並みと見ても、一・三九まで減ると。
 そして、清瀬というか、北多摩北部については、人口が微増しているところですが、これも百四十八人になると、千人対で一・五八まで落ちちゃうと。多摩平均の一・八を大きく、一・三九とか一・五八とか割り込む数字なわけです。これで私は、大丈夫ですよとはいえないんじゃないかなと思うわけですが、この都立の小児三病院を廃止するというんじゃなくて、集めた後、ちょっとしばらく、三〇%稼働とか二〇%稼働でもいいんですけど、つぶし切らずに、将来、何とか芽を残して、このどんどん減っていくものを、また医療の拠点としてやっていくための種として少しでも残すべきじゃないかと思うんですけれども、今申し上げた、二次医療圏で大幅に格差が生じてしまうということについて、ご見解を伺います。

○吉井医療政策部長 ただいま二次医療圏ということでの医師の配置数ということでございますけれども、確かに、そういう意味で、小児科の医師数については、東京都の例えば平均をとってみたときに、多摩地域、それから区の東北部も同様でございますけれども、やはり相対的に低いという状況がございます。
 先ほど保健医療計画のお話がございましたが、その中では、一次、二次、三次という、そういう用語を使いますけれども、三次というのは非常に高度で、限られた医療資源を集中的に配置をして、ある意味、全都的なというか、広域的な対応を行う医療機能、それから、二次というのは、先ほど先生がおっしゃったように、入院等の機能を果たしていくということで、保健医療計画の中でも記載をしているところでございます。
 先ほど来、お話を申し上げましたけれども、多摩地域のトータルとしての小児医療提供体制を、三次から含めた高度な医療機能を発揮するためには、小児総合医療センターを整備いたしまして、M-FICUですとかNICU等々の医療機能の整備を図っていくというのが一点でございます。
 あわせまして、そうしたところの再編の中で、地域のところの部分ということでは、先般の第二回定例会の中で議決をいただきましたが、いわゆる小児の救急医療体制、二次の体制を構築するということで、多摩地区の五圏域において、主に相対的に医師の配置が低いところにつきましては、そこら辺の有意な病院と大学医局等の連携を図りながら、ドクターの確保を図り、医療提供体制を確保する、こうした措置を図っている、そういう状況でございます。

○吉田委員 改めて確認をしたいんですけれども、これ、移転前と同じ状況になればいいんだということでなくて、区部と多摩の、この格差といって--いいにくいのかもしれませんが、これをもっと改善して引き上げていかなきゃいけないんじゃないかなという、そういう問題意識もぜひお持ちをいただきたいと思うわけです。やはり、区部に対する多摩の、小児だけじゃないですけれども、医療資源不足、これを是正するというご認識を持っていただいて底上げを図る、こういうことが必要なんだと思うんですけれども、都はどういったビジョンで、この小児医療の確保、全都的な確保、特に多摩が非常に少ないんですが、これに取り組んでいくつもりなのか、お伺いします。

○吉井医療政策部長 まず、小児医療の確保という側面で見てまいりますと、先ほど私の方でお話をさせていただきましたけれども、いわゆる小児科医師数が少ない地域に二次の医療を確保していこうと。二次の救急医療も含めてですが、確保していこうということで、事業名で申し上げれば、小児医療体制緊急強化事業ということで、多摩五圏域、それから区の東部、東北部、ここが相対的に少のうございます。区の真ん中、中央部あたりが、そこら辺のところでは相対的に高いという実情において、そういう医療提供体制を確保していこうということで実施をするものでございまして、ここのところでは医療提供体制と同時に、その提供体制が稼働するかどうかのポイントでございます医師の確保、こうしたところも大学の医育機関との連携をとりながら図るような形の施策を展開しているところでございます。

○吉田委員 これから、ずっといろいろと質疑をさせていただきながら、今のご説明で、これで多摩は大丈夫だと、ちょっと思えないもんですから、今後、引き続き、何ができるのか、国にもいろいろと不備があると思うんですよ。そういうこともいろいろと、国に働きかけるべきこと。
 予算も、やっぱり医療の分野に日本という国はもうちょっと資源配分しなきゃいけないんじゃないか、そういうようなことも含めて一つ一つ問題をクリアして、できれば、三病院の問題についても、何らか種が残るようにしていただきたいなと思うんですが、これは今、小児病院のことだけ申し上げましたけれども、救急医療や周産期医療も同じく都民の大きな不安になっております。
 ちょっとこの問題についても、ざっくりとおっしゃっていただきたいと思います。

○吉井医療政策部長 救急医療につきましては、その膨大な需要にこたえるため、迅速、適切な救急医療の確保に向けて、救急医療の東京ルールを定めたところでございます。
 従来の救急隊などによります救急医療機関選定の仕組みに加えまして、地域で救急患者の受け入れ調整等を行います地域救急医療センター、これを指定いたしますとともに、こうしたことをバックアップするため、都内全域での調整を行います。救急患者受入コーディネーターを配置する、そうした仕組みでございます。
 また、周産期医療につきましては、母体の救命措置が必要な重症妊産婦を必ず受け入れます、いわゆるスーパー総合周産期センター、これを都内三カ所に設置いたしまして、母体救命に成果を上げているところでございます。
 さらに、中程度のリスクでございます、ミドルリスクの妊産婦に対しまして緊急診療を行う周産期連携病院、これを八カ所ほど整備したところでございます。
 また、さらにこれらの取り組みを効果的に機能させるためということで、周産期につきましての搬送調整を行いますコーディネーターを、やはり同様に八月末、東京消防庁に設置をしたところでございます。
 こうした救急周産期医療の取り組みによりまして、適切な救急医療体制を確保していきたいというふうに考えております。

○吉田委員 いろいろと、本当に一生懸命取り組んでいただいていると思います。思うんですけれども、今お聞きをしている中でも、仕組みはつくっているけれども、ちょっと回ってないんじゃないかとか、そういうものとか、さまざま心配なことが実際起きているというふうに認識しておりまして、一つ一つ、これから、今後質疑をさせていただくことになると思うんですが、根本的に、先ほどちょっと前もっていってしまいましたが、我が国は、あるいは東京都は、社会保障、医療とか介護の分野を、ちょっと資源配分をしなさ過ぎる方向に政策が、かじが切られていたと思います。
 これ、財政で心配だというご指摘をされる識者の方もおられるんですけれども、この問題の最後に、平成二十年度の厚生労働白書、これをちょっと紹介させていただくと、この白書の社会保障と経済、社会保障分野の生産波及効果、こういう文面があるんですね。社会保障分野の総波及効果が、乗数効果など、要するに経済に与える影響、これを見ると、我が国がこれまで、景気対策というと必ず主要な柱にしてきた公共事業などに比べて、社会保障の分野というのは、産業連関を見ると、総波及効果が高いんだと、白書でこう述べているんですね。
 公共事業は四・一一四九と、こういう波及効果です。これに対して、保健衛生で四・二三〇八、それから社会福祉で四・二八八九、介護、これは居宅なんかだと四・二三三二、社会保険事業で四・一九二七、医療で四・二六三五と。
 これは雇用でも同じで、雇用の誘発効果というのも、社会保障分野は公共事業などに比べてとても高いということを白書でいっているわけで、経済、財政、あるいは本当に本命の社会保障、この各面から見て、我が国は、あるいは東京都は、この分野に一生懸命資源を投入して困ることはないというか、経済にも雇用にも好影響で、そして国民はというか、都民は安全・安心な生活が確保できるということですので、僕はこの三病院をつぶすというような問題を皮切りに大きくかじを切っていただきたいなという思いを、ご要望を申し上げて、この問題をやめて、次の問題に移らせていただきます。
 後期高齢者医療制度であります。後期高齢者医療制度、国の方もいろいろと動きがありますけれども、私から申し上げないで、現行制度を開始された経緯と現在までの経過について、改めて局の側からお伺いします。

○宮垣地域保健担当部長 現行の長寿医療制度が開始された経緯と現在までの経過ということで、現行の長寿医療制度に先立ちます老人保健制度におきましては、高齢者が保険料を納める先の国民健康保険、社会保険等の保険者と、その費用を使って高齢者に給付を行う区市町村とが分離をしているということで、財政運営の責任の所在が不明確である。また、現役世代と高齢者世代の費用負担関係が不明確である。そして、被保険者の方の加入する制度や、お住まいの区市町村によって保険料額に高低が生じているということなどが問題として挙げられておりました。
 現行の長寿医療制度は、これらの問題を解決し、国民皆保険を堅持しつつ、社会全体で高齢者を支える仕組みということで、平成二十年四月に創設をされたものでございます。
 この制度開始後、保険料の軽減や保険料の納付方法についての年金天引きと口座振替との選択制を導入するなど、改善策が実施をされております。現在、国におきましては、長寿医療制度については廃止に向けて新たな制度を検討する予定というふうに聞いております。

○吉田委員 いろいろ評価はしにくいけれども、とにかく今、現行制度廃止に向けて新たな制度を検討する予定であると、国はそういう状況だということです。
 やっぱり新しい制度をつくるというに当たっては、旧制度の悪いところは正し、いいところは残し、旧制度よりも、より制度が改善されるべきであるんですが、都としてはどのような制度が望ましいと考えておられるのか、認識を伺います。

○宮垣地域保健担当部長 高齢化の進展に伴い医療費が増大をしております中で、高齢者の方が安心して医療を受けられるよう、高齢者の医療保険制度におきましては、財政的に安定し持続可能であることや、世代間の負担が公平であることなどが必要と考えております。
 そのため、制度を検討する上の課題としては、保険料や公費などの財源構成をどうするのか、制度の運営主体をどうするのか、そういった課題がございます。これらの課題につきまして、国民の納得が得られるよう、また、将来にわたり国民皆保険制度が維持されるよう、国の責任において十分に議論を尽くすべきと考えております。

○吉田委員 全くそのとおりなんですが、一つだけおっしゃらなかったことが、これ、衆議院でも議論されたときに、諸外国の制度において、高齢者の医療を、高齢者だけ別立ての制度をつくるという例はまれなんですね。皆保険じゃない米国のメディケア、これ以外には諸外国に例はないと。
 私はというか、我が党はといったらいいんでしょうか、高齢者だけ区切ってという制度は望ましくないんじゃないかなと思いますけれども、ご答弁いただいた内容は全くそのとおりなんで、我々も、そういう制度ができるように一生懸命に声は上げていきたいと思います。
 この現行制度、問題があったと思うんですね。どのような提案要求を行ってきたのか、今後どのように取り組んでいかれるのか、伺います。

○宮垣地域保健担当部長 都はこれまで、現行制度についてでございますが、国に対し、長寿医療制度の円滑な実施を図るため、被保険者などに対し十分な情報提供を行うことや、広域連合が安定した財政運営を行えるよう、また、保険料が他の医療保険制度に比べて過重なものとならないよう、国において必要な財源措置を行うことなどについて提案をしてまいりました。
 今後につきましては、先ほども申し上げましたとおり、国において新たな制度を検討されるという予定と聞いておりますので、国における議論の動向を見きわめてまいりたいと考えております。

○吉田委員 今、原則論というか、いろいろ教えていただきまして、それを踏まえて、いろいろと構築するように我々も頑張っていきたいと思います。
 最後に、今までざっくりとしたお話ばかりお伺いしてまいりましたが、食品の安全性という問題で、輸入食品の問題についてお伺いします。
 輸入食品の安全対策についてやりますが、我が国の食料自給率はカロリーベースでは四〇%といわれて、今や食生活は輸入食品に頼らざるを得ない状況にあります。それだけに、輸入食品の安全性について都民の関心が非常に高いという状況です。
 昨年の中国産の冷凍ギョーザへの高濃度の農薬の混入や工業用原料であるメラミンの食品への意図的混入など、食品の安全性あるいは安心を脅かす大きな事件がありました。
 この輸入食品の安全性というのは、一義的には国が確保すべき責務があります。そして、検疫体制の強化など、さまざまな対策が講じられてきたわけですが、相変わらず問題は起きているというか、都民の食に対する不安も依然解消されていない。そして特に、大変な量を輸入していますので、中国を初めとする輸入食品に対する不信感というのは非常に強く残っています。
 国は、検疫所において年間約十九万件の輸入食品の検査を実施しております。ここ数年の違反状況を見ますと、毎年一千件を超える違反が発見されており、多い順に、中国、アメリカ、タイ、ベトナム、台湾と、こういうところからの食品に違反が多い。このような検疫所で発見された違反にはどういう傾向があるのか、これについてお伺いします。

○奥澤食品医薬品安全担当部長 輸入食品については、国や地域によって違反となる食品の種類や内容に一定の傾向が見られます。ここ数年の違反傾向としては、例えば平成十八年度に残留農薬などの基準にポジティブリスト制度が導入され、規制が強化された結果、中国、台湾等の野菜、果実の農薬や、東南アジアから輸入される養殖エビの合成抗菌剤の残留基準に違反するものが増加いたしました。
 また、食品添加物につきましては、国によって使用できる添加物の種類や量などの基準が異なっており、日本で認められていない添加物が使用された食品が誤って輸入されるといった違反が見られます。

○吉田委員 ポジティブリストにして規制が強化された結果、違反が増加した面もあると。あるいは、日本で認められていない添加物を使っている違反もあると。いろいろ、違反の種類、対応はさまざまなんですが、検疫体制は強化が図られたとはいえ、やはり、これをくぐり抜けて都内に流通してしまうものがあるわけであります。
 都では、輸入食品対策を重点事項と位置づけておられて、計画的に検査を実施しておられますが、都に流通する、この膨大な、多様な輸入食品に対して、具体的にどのように検査を行っているのか、お伺いします。

○奥澤食品医薬品安全担当部長 輸入食品の検査に当たりましては、これまでの輸入実績や検疫所の検査結果などを活用し、国や地域によって違反の蓋然性が高いと推定される農薬や添加物を重点的に検査するなど、効率的な検査に努めております。
 平成二十年度は、特別区及び八王子市と連携し、都内に流通する輸入食品、約二万三千件の検査を行いました。その結果、輸入検疫をすり抜けてしまった農薬や添加物の違反を三件、また、表示の違反を十四件発見いたしました。これらにつきましては、販売禁止等の措置を行うとともに、輸入業者に対して再発防止の指導を行いました。
 また、有害な食品が広く流通しているなどの情報を探知した場合には、緊急的な監視、検査を実施することとしており、大きな社会問題にもなりました、昨年の冷凍ギョーザ事件の際には、冷凍食品について集中的な監視、検査を行いました。

○吉田委員 本当にしっかり取り組んでいただいていると思います。これは二万三千件の検査を行って、食品添加物や残留農薬の違反は三件、表示違反は十四件、本当に砂の、大海の中から何か拾っていくのは、すごい大変な、これを一生懸命やっていただいていると。
 それだけやっていただいておりますが、輸入食品は年間百七十万件を超えるわけで、このすべてを検査することは本当に実質的に不可能であります。また、冷凍ギョーザ事件の際には、自治体間の情報共有に課題があって問題が非常に深刻になったという指摘もあります。国や都が輸入食品に対する監視検査体制強化を図ったというのはよくわかっているんですけれども、今後もしっかり頑張っていただきたい、こういう思いで、都の健康を守り、食に対する不安を解消するために、今後さらにというか、輸入食品に対して都がどのように取り組んでいくのか伺います。

○奥澤食品医薬品安全担当部長 輸入食品の安全を確保するためには、流通する食品等の検査だけではなく、海外の現地工場における衛生管理状況の確認や、輸入しようとする食品の自主検査を輸入業者がみずからの責任で行うなど、輸入前の段階で対策を講じることが効率的かつ有効な手段でございます。
 そのため都は、これまで行ってきた、検査を主体とした輸入食品の安全確保対策に加え、輸入業者の本社が多いという東京都の地域特性を踏まえ、約千軒ある輸入業者に対する自主的衛生管理の支援を強化するために、今年度、輸入監視班を二班四名から三班六名体制に増強いたしました。
 また、首都圏の自治体で構成する連絡会議を通じて情報の共有を図るなど、自治体間の連携を強化しております。
 今後とも、輸入食品の安全と都民の安心を確保するため、輸入食品対策に取り組んでまいります。

○吉田委員 今回、今ご答弁いただいた、都が輸入食品を検査するのみならず、輸入業者自身が自主管理をする、この支援を進めて、輸入前の段階から安全対策が届くようにする、こういう施策に踏み込んでいただいたということを評価いたします。こういう取り組みが都民の不安の軽減、払拭につながっていくと思います。
 今後とも、国内品は前、産労局で聞いたんですけど、輸入食品に対する都民の安全・安心を確保するための対策、引き続き強力に推進していただくことをお願いします。
 最後に、BSEの検査についてお伺いします。
 平成十三年に国内で初めてBSEの発生が確認され、都は全国一の大規模なと畜場を所管しているにもかかわらず、解体処理を行った当日中に検査結果を出すなど迅速な対応を行い、食肉の安全確保と都民の不安解消、さらには流通現場が混乱しないよう対応してきたということを高く評価しております。
 平成十七年に食品安全委員会が、BSE検査対象月齢を二十一カ月齢以上に変更しても人に対するリスクが非常に低いレベルの増加にとどまるとする評価結果を答申して、厚生労働省はこれを受けてBSE特措法の省令改正を行って、生後二十カ月以下の牛を検査対象外としまして、この検査対象の変更について、国は科学的根拠に基づく変更であるとして国民への理解を求めてきたわけですが、いまだ国民の不安は解消されていないというわけであります。私も解消されていないと思っています。
 平成二十年七月末をもって、国が生後二十カ月以下のBSE検査に係る国庫補助を打ち切った以降もなお、都を含め全自治体で、牛をと畜している全自治体でBSEの全頭検査を行っているわけであります。これは本当に不安をきちんと受けとめているということであります。
 このBSE全頭検査の継続については、昨年度の第二回の都議会本会議において自民党さんの方も質問されて、答弁がありましたけれども、我が党としても、国民の不安解消のために、さきの総選挙のマニフェストで、BSEの全頭検査に対する国庫補助の復活、こういうことを掲げているところであります。
 本当に会派を超えてというか、こういう状況を踏まえて、都におけるBSE検査の対応について、引き続き全頭検査は継続していただくべきだと考えますが、所見を伺います。

○奥澤食品医薬品安全担当部長 都は、BSE検査に係る国庫補助が終了した平成二十年八月以降も、都民の安心を確保する観点や流通現場の要望などを勘案し、全頭検査を実施してまいりました。引き続き、都民の安心の観点等を総合的に勘案して、全頭検査を実施してまいります。

○吉田委員 ぜひお願いします。
 いろいろと質疑をさせていただきました。最初の事務事業の質疑ということで、いろいろと、大まかな質問から、ちょっと細かい質問までさせていただきましたが、引き続き、いろいろと思いをぶつけて、都民の健康、生命の安全、いろいろなことについて都政の進捗、こういうところをきちんと実現するように、ぜひ局を挙げてのお取り組みをお願いし、引き続き、粘り強くというか、私どもとお話し合いをしていただきながら、都民のために取り組んでいただきますようお願いして、私の質問を終わります。

○門脇委員長 質疑の途中ですが、議事の都合により、おおむね三十分休憩いたします。
   午後五時五十二分休憩

   午後六時二十六分開議

○門脇委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言をお願いいたします。

○三原委員 皆さん方、長い時間お疲れさまでございますが、もう一息ですから、理事者の皆さんも頑張ってください。
 私どもは日常、まち中で一生懸命、政治活動、都政活動をしているわけですが、一番よく相談を受けるのが、子どもを保育園に入れられないでしょうか、そういうお話、あるいはまた、高齢者の方を高齢者の福祉施設に入所させることはできないでしょうか、こういうご相談が一番多いというふうに私は感じます。もちろん、ここにおられる委員の皆さん方もきっと同じだと思います。
 ということは、今、都民の行政あるいは政治に対する期待は、保育施設あるいは高齢者の福祉施設、これを充実することに大変期待がかかっているんだろう、こう思っておりますが、たまたまきょうの委員会でも、保育施設については、保育士出身の大ベテランの大山委員からご質問がありました。十五年ぐらいやっているんですよね、保育士を。だから、その道の大ベテランですから、教えてもらおうと思って先ほどの質疑を聞いていましたが、いま一つかみ合わないというか突っ込み足らないというか、難しいなあと。それぐらい保育というのは難しいんでしょうね、保育施設というのは。
 つい先日ですが、新聞で、都内の特殊出生率一・〇九という発表がありました。三年間連続して上昇しているそうでございますから、これは行政の皆さんの努力も、あるいはまた、それぞれの立場の政治家の皆さんの努力も効果が少し出ているのかなという期待もありますが、そういうふうに子どもさんがどんどんふえていくということはいいことですが、今の社会情勢だと、それと並行して、保育所に入れてほしいという要望がだんだんふえていくだろうと推測されます。そこで、保育のことについて、大山委員のように私、専門じゃないもんですから、ちょっと幼稚な質問かもしれませんが、教えていただきながら、お答えをしていただきたい、こう思うわけでございます。
 資料もいただきましたが、念のため、現在の保育施設への入所待機児を年齢別に教えていただけますか。

○吉岡少子社会対策部長 平成二十一年四月の待機児童七千九百三十九人の年齢別の内訳は、ゼロ歳児一千三百三十四人、一歳児三千八百七十七人、二歳児二千三十六人、三歳児五百三十八人、四歳児以上百五十四人となっております。

○三原委員 今のお話を聞きますと、三歳児、四歳児というか、年齢が上がりますと入所の率がいいようで、逆に、ゼロ、一、二、三歳は非常に待機児が多い、こういうことのようです。
 私は、全く個人的な意見ですけど、いろんな社会事情、個人の事情がありますから、それを余り主張してはいけないかもしれませんが、ゼロ歳児はぜひお母さんの手で育てていただきたいなという気持ちが私個人はありますが、そういうことを前提として、ゼロ歳児を除いても、一歳、二歳、三歳ぐらいまでいきますと、約七千人ぐらいの待機児ということになるんでしょうか。これは強い都民の要望ですから、何とかしなくちゃいけないわけで、待機児解消をですね。
 そこで、保育サービス緊急三カ年計画というような事業を立ち上げてやられ、かつ、今年度分は人数をふやして八千人分を対応しようというようなご計画で進んでいるように聞いていますけど、状況を教えてください。

○吉岡少子社会対策部長 都は、待機児童の解消に向けて、保育サービス拡充緊急三カ年事業に取り組んでおりますが、就学前児童人口の増加や経済情勢の悪化等により待機児童が増加したことから、保育の実施主体である区市へのヒアリングを踏まえて、今年度の整備目標を当初計画の一・五倍の八千人に引き上げることといたしました。
 この目標を達成するため、六月議会で補正予算において、事業者と区市町村の負担を軽減する緊急対策を講じ、支援を強化しております。また、待機児童が百五十人以上の区市を対象に整備予定等に関するヒアリングを行い、整備目標八千人が着実に達成できるよう取り組んでおります。
 来年度以降の計画についてでございますが、今年度末までに策定する次世代育成支援後期行動計画におきまして、区市町村の整備目標を踏まえ、都としての整備目標を設定してまいります。

○三原委員 この緊急三カ年計画は、にわかに五千三百人ぐらいを八千人にしたんですから、かなり頑張っていただかないと、あと半年しかありませんから、確実に実行できるかどうか、ちょっと不安だなという気もいたしますが、都と区市町村と連携を密にして、ぜひこれは達成してください。
 そこで、二十二年度分は当初、五千二百三人分をふやすと、こういう予定でしたが、実は二十二年度をスタートとして、次世代育成支援後期行動計画というので二十二年から五年間分を決めるということで、今、そういうお話がありました。
 したがって、この後期行動計画、いつごろできるのか、今お話はあったんですけど、もう一度、後期行動計画をいつまでに定めて、我々委員にも、審議してもらいますよという報告ができるのか、これをもう一度答弁してください。

○吉岡少子社会対策部長 後期行動計画は、今年度末までに策定する予定でございます。

○三原委員 今年度末には次世代育成支援後期行動計画というのができるそうですから、ぜひまた皆さんと十分に議論をしていきたい、こう思います。
 先ほど、大山委員の質問にもありましたけど、特に認可保育園のことをおっしゃっておられましたけど、要するに、保育園をつくるには、土地の問題と、財政支援の問題と、保育士の人材の問題が三つだ、こういうお話だったように聞きました。
 全くそのとおりで、これは異論のないところでございますが、基本的には国の方で認可保育園の設置基準をつくっているんだと思うんですね。それをなかなかクリアするようにうまく設置できないというのが悩みの種のように聞いています。
 そこで、先ほど来、政権がかわって新しい施策をというような発言の委員の方もおられましたから、子ども手当をいただくのも悪くはないと思うんですけど、この認可保育園の設置基準なんていうの、政権がかわったのがチャンスですから、もっとこういうふうにやってくれると認可保育園が設置しやすいんだよというようなことを、かなり強く発言してもらいたいな、こう思いますが、国に対する制度の改正、こういったことについて、どういう緩和基準の要望をしておられるか、ご説明ください。

○吉岡少子社会対策部長 都は、認可保育所制度が利用者本位の制度となるよう、保育所制度の改革を国に提案要求しております。
 この中で、認可保育所の施設整備につきましては、企業等の民間事業者にも財政支援できる仕組みとするよう要求してまいりましたが、平成二十年度に創設された安心こども基金におきまして都の要求内容が一部実現し、賃貸物件による保育所整備事業において民間事業者にも補助対象が拡大されました。
 しかしながら、安心こども基金による保育所整備事業は、平成二十二年度末までの時限措置となっていることから、平成二十三年度以降も継続する整備事業についても対象とするよう改善要求しております。
 設置基準の緩和につきましては、大都市に見合った基準とするよう要望しております。
 なお、今般、地方分権改革推進委員会がまとめた第三次勧告では、保育所の設置基準を地方自治体の条例にゆだねるよう提言されました。また、厚生労働省は現在、社会保障審議会少子化対策特別部会におきまして、新たな保育の仕組みを検討中でございます。
 こうした国の動向も踏まえ、引き続き国への働きかけを強化してまいります。

○三原委員 どこの政党が政権を持っていようと、なかなか国のお役所がかたくて、制度を変えるというのは骨が折れるんで、一生懸命我々もお手伝いして、国を動かしていかなきゃいけないと思いますけど、今日まで難しくて、東京都が、それじゃあということで認証保育所というものをスタートされ、これは都民に非常に評価を受けている、こういうふうに私は思っています。
 そこで、認証保育所の整備状況、今どういうふうになっているか、参考に教えてください。

○吉岡少子社会対策部長 平成二十年度の認証保育所の整備実績は、施設数で三十八施設、定員で一千四百三十八人の増となっております。
 今年度は、現時点で把握している区市町村の事業者の公募状況等を踏まえると、来年四月までに開設が予定される件数が昨年の二倍程度になる見込みであり、設置数及び定員は順調に増加するものと考えております。

○三原委員 この認証保育所も、実際にやろうとすると、なかなか難しい点もいろいろあるというような意見も聞いています。この事業の実施要綱というのを私も何度も読み返し、読み返し、見させてもらいました。
 例えば、A型は駅の近くというのは基本ですよね、必ずしも、最近はそこは緩やかにしてくださってるみたいですけど。だけど、駅の周辺のビルなんかは、それは二方向の出口が確保できるようになんか最初から建ててありませんからね、したがって、二方向の非常口、出口をつくれといわれちゃうと、なかなか的確な物件見つからないというのが悩みの種のようです。ですけど、いや、一方向でいいですよといった場合、何かあったときどうするのという理論がありますから、簡単ではないと思いますけど、その辺も含めて、横広の建物や何かのときには、二方向の出口を少し緩和した考えで対応してもらうとか、もちろん中にスプリンクラーとか、あるいは煙感知器とか、あるいは火災通報装置とか、いろいろ設置するように書いてありますから、そういう応用動作があると思うんですけど、いずれにしましても、駅前の近くでそういう物件はなかなか見つかりませんし、じゃあ土地を新たに探して、そこへつくって、認証保育所を開設するというのもなかなか大変です。
 そこで、設置基準の緩和といってもなかなか難しいとは思いますが、例えば、私なんか思うのは、百六十時間未満の短時間利用者なんかをどう対応していくのがいいかというのをもう少し考えてみたらどうかとか、あるいは年齢別保育従事職員の定数は六割以上と書いてあるんですけど、六割は何が基準かと聞いても、保育の質を高めるためには六割、こういうんですけど、五割なら落ちるのというのは、必ずしもそうじゃないですよね、いろんな資格の人を雇うという手もあるでしょうし。
 極めて個人的な意見ですけど、学校で資格を取られた保育士さんも、若くて情熱を一生懸命注いでくれるからいいと思いますけど、子どもさんを三人も育てたようなお母さんは、学校出たての保育士さんよりももっと保育能力はありますよ。だから、そういうことも考えて、余り職員定数六割以上、保育士でなければというようなことをいわない方が、もうちょっと職員をうまく確保できるのではないかなというような感じもしますね。
 あるいはまた、もっと財政的な支援をさらに拡充してもらう、こういう考え方もあると思いますが、その辺で、認証保育所の財政支援を含めた新しい方向性というのはないものだろうか。それによって、もっと開設ができればいいと思いますから、考えがあったら聞かせてください。

○吉岡少子社会対策部長 認証保育所の基準の緩和と財政支援について、お答えを申し上げます。
 まず、基準の緩和でございますが、例を委員からご指摘がございましたので、その例に即してお答えをしたいと存じます。
 まず、保育士の職員配置に関することでございますけれども、認証保育所につきましては、保育士以外の資格を持つ人材の有効活用が可能となるよう、保育従事職員の資格基準を緩和し、保育士の配置は六割以上としておりますが、現在のところは、今年度から離職した保育士の再就職を支援する保育人材確保事業を実施することとしておりまして、このような事業を踏まえて、保育人材の確保も見通しを立てていくことによりまして対応していきたいと考えております。したがいまして、保育士配置基準を直ちに緩和するということは考えてございません。
 また、月百六十時間未満の利用というようなご指摘もございましたけれども、認証保育所の運営費補助の対象児童からは除かれておりますけれども、一時預かり事業の補助対象とはすることができる、そういうふうになっております。当面、こういった取り扱いで進めていきたいというふうに考えております。
 次に、財政支援でございますが、認証保育所のさらなる設置促進を図るための財政支援としまして、昨年来、さまざまな取り組みを進めてきております。
 三原理事からもご指摘ございましたけれども、これまで駅前五分以内としていた開設準備経費の補助要件を緩和いたしまして、区市町村が必要に応じて整備することを可能としたほか、認可基準を満たす認証保育所が安心こども基金の補助対象となったことから、基金の対象にならない事業者にも開設年度の家賃等を補助対象といたしました。また、開設資金無利子貸付の限度額は、従来の一千五百万円から三千万円に引き上げました。
 さらに、待機児童解消区市町村支援事業をあわせて活用することによりまして、事業者負担を最大で八分の一に軽減するとともに、ゼロから二歳児の待機児童解消に積極的に取り組む区市町村につきましては区市町村負担をも軽減しております。
 保育所の緊急整備に対応して必要となる職員の確保につきましても、先ほども申し上げましたけれども、保育士を対象とする研修と就職相談会をあわせて実施いたしまして、再就職の支援を行うこととしております。
 今年度は、事業者及び区市町村に対して、これらの支援策を活用し、さらなる設置促進を図るよう働きかけてまいります。

○三原委員 ぜひひとつ、いろいろ知恵をめぐらせて、何か基準とか要綱を緩和するというと、またその網の目をくぐろうなんていう妙な人が出てきたりして、よくないんですけど、とにかく、できるだけ知恵をめぐらせて、設置しやすいようにしていただくことが重要だということを私は申し上げたかったわけです。
 もう一つ、都も関係していますし、区市町村が関係している保育室というのがありますけど、極めて小規模な保育施設ですけれども、これなんかも積極的に認証保育所B型みたいなところへ格上げしていくような策、あるいはまた、この保育室というのをたくさんつくっていただくように働きかけていくのがいいのかどうか、微妙な気はしますが、できるだけ認証保育所のB型に格上げしてあげるということが、より保育の質を高めると思うんですが、保育室についてはどうでしょうか。

○吉岡少子社会対策部長 保育室につきましては、都は平成十三年度の認証保育所制度の創設以来、認証保育所への移行を促進しておりまして、このための支援策としては、子ども家庭支援包括補助事業により補助をしております。
 具体的には、保育室が認証保育所に移行する際に、建物や設備の基準を満たすために必要な改修経費等について、一千五百万円を上限として都と区市で補助を行っております。
 また、経営コンサルタントの実施など、区市が取り組む認証保育所への移行促進事業につきましても補助対象としております。

○三原委員 保育に関連して、最後に一つご提案したいと思うんですけど、認可保育所なんかへ入ろうとすると、保育に欠ける者ということになりますから、フルタイムで就職している、就業している方が優先的にどうしても入所しますね。パートの方は、なかなか認可保育所へ入りづらい。じゃあ認証保育所はどうかというと、やっぱり認証保育所は、相対の契約かもしれませんけど、心情的にフルタイムの人を預かろうというようなイメージがないわけでもありません。
 補助の対象も、今の百六十時間を時間預かりのような形で対応する措置もあるやに聞いていますけど、最終的には、どうも聞いてみると、パートや何かのお母さん方が預けられる、これは一時預かりというと荷物みたいで妙なんですけど、今やもう公用語で一時預かりとなっているそうですから、差別語ではないんですけど、一時預かり専門の保育所みたいなものをつくるという指導を、あるいは方針を決めて、区市町村と連携をとられてみたらどうかな。
 これはもう女性の社会進出に合わせて、あるいはまた、今の非常に経済情勢の厳しい中で、保育のニーズというのはいろいろ幅広いんでしょうけど、今一番、ちょっと欠けてるなという感じがするのは、一時預かり、短時間で変則的な子どもの保育をお願いしたいという要望にこたえるということが重要なわけで、私は、一時預かりの保育施設を、区市町村と連携してぜひつくってもらいたい、こう思うんですが、局は局でいろいろなお考えがあって、はい、そうしますとはいえないんだと思いますけど、ぜひ、何かそういう感触について、ご意見があると思いますから、聞かせてください。

○吉岡少子社会対策部長 現在、専業主婦やパート就労者のための保育施策としては、保護者の疾病や育児疲れなどに対応する一時預かり事業や、パート就労に対応して認可保育所で一カ月当たりおおむね六十四時間以上、継続的に保育する特定事業というのがございます。
 一時預かり事業につきましては、平成二十一年度から、認可保育所に加え、子育てひろばや商店街の空き店舗など、利便性の高い場所で実施できるようになりました。現在、安心こども基金を活用して、多様な場所での一時預かり施設の設置を促進しております。
 議員ご提案のパート就労者のための保育所の設置につきましては、大変貴重なご意見というふうに受けとめさせていただきたいと考えております。

○三原委員 それでは、次に高齢者施設についてお伺いしたいと思いますが、さきの都議会第三回定例会で、知事の所信表明の中で、従来の在宅と施設の両者の長所をあわせ持ったケアつき住まいの新しいモデルを東京から年内に提起したい、こういうご発言がありました。かねて、猪瀬副知事を中心に、少子高齢時代にふさわしい新たな「すまい」実現プロジェクトチームというのができて、ご検討しておられるという話も聞いております。
 そういうことを踏まえて、先ほど申し上げたように、私どもがまち中で都政活動をやると、必ず高齢者の施設入所の相談が来ます。そこで、お尋ねをしたいと思いますが、まことに恐縮です、高齢者の入所待機数、介護の度数で普通いうようですから、一から五までありますので、その介護の度数別に入所待機者を教えてください。

○狩野高齢社会対策部長 特別養護老人ホームの要介護度別の入所希望者数についてでございますが、平成十九年十月の調査によれば、複数の施設への重複申し込みを精査を行った結果、都内の特別養護老人ホームの入所希望者の実数は三万八千三百二十一人となっております。
 要介護度別の内訳でございますが、特養の入所対象となる要介護度一、いわゆる軽い方の方ですね、要介護度一の方が三千五百五十三人、二の方が六千百三十二人、三の方が九千三百八十人、四の方が一万三百九十三人、五の方が八千三百二人となっております。
 なお、この半数、約一万九千人強ですけれども、例えば老健等の介護保険施設や病院、ほかの福祉施設等に既に入院、入所している方でございます。
 また、この希望者の方の中には要介護二以下のいわゆる軽度の方もいるなど、必ずしも三万八千三百二十一人という数字が、特別養護老人ホームに直ちに入所が必要な数をあらわしているものではないというふうに思っております。

○三原委員 はい、わかりました。
 おっしゃるとおり、例えば老人保健施設なんかに入っている方は、六カ月ぐらいたつと出なくちゃいけないから、そこで、恒久的な福祉施設に入所したいというようなご要望が出てくるのはわかりますから、単純に現時点で待ってる人というと、それは三万五千の半分ぐらいなんだろうというのはわかります。
 また、介護一の方などは、施設に入らなくても在宅で十二分に対応できるという気もいたしますから、そこで、素人っぽい判断ですけど、介護二、三、四ぐらいの人で、既存の施設に入って、恒久施設に移らにゃいかぬという人はまたちょっと別にしても、純粋に待っておられる人は一万五千人ぐらいかなという感じがしますが、とにかく、待機者が仮に一万五千人としても、その人たちが入所されない限りは、ここにおられる委員とか行政の皆さんが幾ら頑張っても、やっぱり何か高齢者に対する福祉は十分じゃないという意見がばんばんはね返ってきちゃいますから、だから、そこで、そういった待機者を解消する施設をどうしようと思っておられますでしょうか。

○狩野高齢社会対策部長 特別養護老人ホームなどの、いわゆる介護保険施設の整備目標についてでございますが、都は、介護保険の保険者である区市町村がそれぞれ地域の介護ニーズを踏まえて算定したサービスの見込み量に基づいて、介護保険施設の計画的な基盤整備に努めております。
 特養の整備につきましては、平成十八年度に従来の国の都道府県交付金は廃止をされましたけれども、都では引き続き従来の水準を維持した補助を実施してまいりました。
 さらに、平成二十年度からは、高齢者人口に比べ整備状況が十分でない地域の建設費補助単価を最高一・五倍に加算するなど、多様な手法を活用しながら着実な介護基盤の整備に努めております。
 今後とも、保険者である区市町村と連携をして基盤整備に努めてまいります。

○三原委員 前述の新たな「すまい」プロジェクトチームなんかも、自宅と施設の真ん中に位置するケアつき住宅みたいなものをつくろうといっておられて、それができれば今の待機者が解消するという原理になるんですけど、新たな「すまい」実現プロジェクトチームというのは、どの程度、今、議論が進んでいて、いつごろ答えが出るんですか。

○狩野高齢社会対策部長 理事お話しの少子高齢時代にふさわしい新たな「すまい」実現プロジェクトチームは、猪瀬副知事を座長に、福祉政策を所管する私ども福祉保健局と、住宅政策を所管する都市整備局などをメンバーとして、本年六月に設置されたものでございます。
 このPTは、今後、高齢化が世界に類を見ないスピードで進展する我が国において、特に大都市東京では、ひとり暮らし高齢者や高齢者のみ世帯の増加が見込まれていることから、住宅政策と福祉政策との横串を刺し、東京の利点を生かしたケアつき住まいの整備などに取り組むことを目的としているものでございます。
 この七月には、これまでのPTにおける議論を踏まえまして、地価の高い東京の事情にかんがみ、高齢者住宅や福祉施設等の基準の見直しなどについて国に対して提案要求するとともに、これまでの議論をまとめた報告書の試案を八月に作成いたしました。
 この試案では、先ほどお話がありましたように、いわば要介護の高齢者の方が、在宅か施設かという二者択一の現状から、例えば高齢者向け有料賃貸住宅などのいわゆるケアつき住まいの整備や、それから、世上問題になりました未届け有料老人ホームである、たまゆら火災事故等を踏まえまして、低所得者の方も利用できるケアつき住まいの整備のほか、地域で暮らすひとり暮らし高齢者等に対する緊急対応や安否確認を行う地域支援の新たな仕組みを創設することなどを盛り込んでおります。
 今後、PTでの議論を踏まえ、高齢者が安全・安心に暮らせる住まいの実現を目指してまいります。
 PTの検討結果については、近々、ご報告できるかというふうに思っております。

○三原委員 ぜひ机の上の議論だけで終わらないように、我々も、報告があれば、それを具体化するために協力したいと思いますから、ぜひ報告をまたお願いします。
 そこで、プロジェクトチームの人たちも触れていますけど、ケアつきの住宅が要るという中で、公営住宅、公団もあり、都住もあり、区市町村住宅もありますけど、公営住宅を使ってシルバーピア住宅とかいうのをやっていますよね。
 私は、どうも余り、地域であれがいい、あれがいいというふうには聞いていないんですけど、現況どうなっていますでしょう。

○狩野高齢社会対策部長 シルバーピア事業は、ひとり暮らしの高齢者や高齢者だけの世帯が地域の中で自立した生活が営めるように、都、それから区市町村、それからUR都市機構が、手すりですとか段差の解消、緊急通報装置など、いわゆる高齢者向けに配慮した設備を備えた高齢者住宅を整備し、その高齢者住宅に区市町村が、緊急時の対応などを行ういわゆる管理人さんであるワーデンまたは生活援助員を配置する事業でございます。
 現在の整備状況でございますけれども、平成十八年度が四百八十三カ所、九千八百二十四戸整備されておりましたけれども、平成二十年度では、現在、四百九十カ所、九千九百九十三戸と、少しずつ増加をしております。
 シルバーピア事業の整備実績については、区市町村が整備したものが約五千五百戸と過半数を占めております。
 今後とも、高齢者が住みなれた地域で住み続けられるように、住民に身近な自治体である区市町村が、先ほどお話がありました、例えば特養や老健等の施設サービスや、このシルバーピア等のいわゆるケアつき住まいなどを総合的、計画的に整備していく必要があるというふうに認識をしております。

○三原委員 この公的住宅を使ってというので、最近、八月だったと思いますが、独立行政法人の都市再生機構が、ルネッサンス1と2とかというのを発表して、新聞で私も読みました。
 これについて、住宅行政のようなものですから、福祉保健局に聞いてもしようがないかもしれませんが、中は、何かそういう福祉関係に使うことを目的としたというふうになっているようですから、ご所見を伺いたいと思います。

○狩野高齢社会対策部長 お話のとおり、UR都市機構では、少子高齢化や多様化する住民ニーズに対応するため、既存の賃貸住宅の住棟を、住棟単位でのバリアフリー化や、間取り、内装の改修などを図る、いわゆる技術開発プロジェクトとして、ルネッサンス計画1というふうに呼んでおりますけれども、住棟単位での改修技術の開発に着手しているところでございます。
 お話しのルネッサンス計画2の方は、このルネッサンス計画1の技術開発の成果を活用して、UR都市機構が、建てかえ事業等により、従前住んでおられた方が移転をした賃貸住宅団地の一部住棟を、介護サービス事業者等の民間事業者に賃貸または譲渡し、事業者の創意工夫を生かした、例えば子育てや高齢者施設へ改修し、運営してもらう事業であるというふうに聞いております。
 従前住んでおられた方が移転した住棟など既存ストックを、例えば高齢者施策でいいますと、認知症のグループホームなどに有効活用することは、福祉サービスの量的拡大を図る上で極めて意義のあるものであるというふうに認識をしております。
 ただ、私も、この実験住宅を、東久留米のひばりが丘団地で、視察に参りましたけれども、やはり改修の規模によりましては、改修に係る経費と、その後の耐用年数等の問題もありまして、費用対効果を考えると新築をするのがいいのか、既存ストックを活用するのがいいのか、いろいろ課題があるというふうに聞いておりますので、都市機構のこの事業について、今後の推移を見守っていきたいというふうに考えております。

○三原委員 お話を聞いてみると、要するに、都市再生機構が、ある団地の一棟を丸ごと、民間の人か何かに貸して、それで、福祉的な対応で使ってみてください、こういうことのようです。
 そこで、私、これはご担当の方にも、局長にもぜひ理解してもらいたいと思うんですけど、URが今いったような一棟丸貸しでやってみようという着想をしたのに、東京都は都営住宅を二十六万戸も持っていて、今、ケアつき住宅の入所待機者が大勢いても、なかなか解決できない、ぜひこの東京都の都営住宅の一団地の一棟を丸ごとケアつき住宅にして、福祉局と都市整備局が共同でやってみようじゃないかという発想がどうして出なかったんだろうか。
 出ているのかもしれませんよね。このプロジェクトチーム、猪瀬さんのプロジェクトチームなんかはそういうことをやっているに違いないんだけど、URに先を越されるのは悔しいんですよ。都会議員は何をしていたんだよって、私、都会議員じゃなかったらいいますね。やっぱりそれは、私も今まで住宅担当も長くやってきたのに、そういう方向に知恵が働かなかったというのは、まことに残念で申しわけない。
 しかし、URがやったんだから、役所はえてして、まねしてやるのは好きじゃないんですけど、この際東京都も、都営住宅の一棟を丸ごとケアつき住宅にして、シルバーピアというのがあることはあるんですけど、丸ごとケアつき住宅にして、東京都がまずモデル事業でやってみようよというぐらいの勢いがなくては、施設入所待機者は一向に減らない、まだどんどんどんどんふえてくる可能性の方が強いわけですから--と私は思って、きょう、あえて提案を申し上げるわけですけど、URさんの、バリアフリーにしたりなんかするような技術も検証してというのがあるようですけど、東京都の住宅部門は、バリアフリーのことなんか、平成九年ごろからスーパーリフォームでもうさんざんノウハウを持っていますからね、もうばっちりですよ。
 それから、福祉部門の皆さんがいるんだから、そこに入っている人たちをどういうふうにケアしたらいいのか。多分、私の想像では、シルバーピアというシステムは、どうもそのケアの部分がうまくいかなくて、確かに募集するとすごい倍率になるように聞いていますけど、だって全体で見ると、一万戸ぐらいのうち、都営住宅でやっているのは四千戸ぐらいでしょう。だから、それはどんどん進んでいるといえないんですよ。
 ですから、もうちょっとそれを、福祉局がいいノウハウをつけて、区市町村に任せるなんていうようなことはいわないで、皆さん方がいいアイデアを出して、どんどんやる。
 例えば、私なんか素人が考えても、確かに一棟丸ごと高齢者の方が入られて、そこへ管理人のような形で二十四時間三百六十五日対応しろといわれたら、管理人として入る人はいないだろうなという気がするぐらいですから、そういうのは、すぐ目の前に老人ホームとか、そういう施設があって、そことタイアップすれば、僕はかなりうまくいくんじゃないかという気がしますが、そういう対応は皆さん方の方にノウハウがある。
 それから、都市整備局の住宅部門の人たちには、スーパーリフォームをしたりして、うまく使うというノウハウがありますから、それを合体させて、都営住宅を活用したケアつき住宅のモデルをぜひ立ち上げてもらって、これでいけるとなったら--今、単純な待機者が約三万五千人ぐらい。だけど、既存の施設に入っている人もあるから、純粋の待機者は、介護一の人を除けば一万五千人ぐらいでしょうかね。だから、一万五千人、待機者がおられるというんだけど、都営住宅は二十六万戸もあるんですから、五%やろうとやったって、一万五千戸ぐらい出ちゃうんですよ。
 しかも、今は二DKぐらいのが基準で、ですから、これ、お一人で入るんだったら、二DKを一Kに二つに分けちゃえばいいんですからね。一つのに大体五十所帯ぐらい皆さん入っていますけど、極論をいうと、百人ぐらい入れちゃうわけですよ。
 ですから、私のような素人が、そんなこと演説することはないでしょうけど、とにかく都営住宅を使って、福祉局と都市整備局が共同でいい知恵を出して、都営住宅活用によるケアつき住宅のモデルをぜひやってみてください。
 そして、それがうまくいくとわかったら、都営住宅は、所得の低い人たちに安全な住宅を提供するというのが主目的ですけど、高齢者の方が、ケアを求めて施設に入りたいとおっしゃるような方は、そんなに高所得者じゃないはずですからね。したがって、そういう人たちは十分入れる資格があると思いますので、これは、これから先の高齢者の福祉施策の目玉として考えてもらいたい、こう思います。
 私のような素人の着想では、笑い話にしかならないかもしれませんが、何度もこれから、この委員会があるたびに訴えていきますから、ぜひ検討してもらいたいと思うんですが、まずご担当の部長のご意見を聞いて、最後に局長からご意見を聞かせてください。

○狩野高齢社会対策部長 住宅施策と連携した取り組みですけれども、福祉保健局では本年度から、高齢者専用賃貸住宅制度というのがありますけれども、そういった住宅の中に診療所などの医療施設と訪問介護事業所などの介護施設を併設する、我々、これを、医療・介護連携型の高齢者専用賃貸モデル事業と呼んでおりますけれども、こうした事業を、民間事業者を対象として公募で実施をして、高齢者向け住宅における医療、介護の連携のあり方等の検証を進めているところでございます。
 この事業の実施に際しましては、事業の選定ですとか検証に当たっては、都市整備局と連携をしながら進めており、今後、医療及び介護と連携した、こうした高齢者向け住宅の供給促進について検討していきたいというふうに思っております。
 ご提案の、都営住宅を活用して、URのルネッサンス2のような事業ができないかということについてですけれども、所管局である都市整備局の方にもお伺いしましたけれども、現時点では都営住宅にあいている住棟はないということから、直ちにこのルネッサンス2のような事業を行える状態にはないというふうに都市整備局から伺っております。
 ただし、私どもとしては、住宅施策と連携した取り組みについては、今までも、都住の建てかえに合わせて、地元区市と連携をした高齢者福祉施設の整備促進ですとか、建てかえに伴い生じる余剰地の活用なども含め、これまでも都市整備局に働きかけをして実施をしてきた経過がありますので、今後とも、都市整備局と調整をしながら進めていきたいというふうに考えております。

○安藤福祉保健局長 担当の部長から、るるお答えをしておりますけれども、猪瀬副知事を座長といたしました少子高齢時代にふさわしい新たな「すまい」PTというのが動き出しております。近々、報告の運びになるというスケジュールのようでありますけれども、そのPTには、都市整備局と私ども福祉保健局も入って、住まいについての検討を進めているわけであります。
 お話の都営住宅については、都市整備局が所管をしておりますので、その中で、都営住宅の活用についても議論を行っているというふうに認識をしております。
 既に今年度から独自に始めました医療、介護つき高齢者専用住宅のモデルについても、都市整備局とは連携をとっているわけでございますが、この春、国においては、高齢者の住宅の確保に関します法律が改正になりまして、住宅と福祉、省で申し上げますと国土交通省と厚生労働省がともに住宅供給を、福祉的な要素を入れた住宅供給を進めていくということで動き出しました。交付金等についても、国土交通省の交付金の中に、福祉的な整備をする分も交付金の対象にしてもいいというような改正も行われておりますので、全体としてはそのような方向にあろうかというふうに思います。
 今後、PTでの議論も踏まえまして、住宅の確保、福祉の視点という形でとらえて、高齢者や子育て世帯、障害者などが安心して暮らせる社会の実現のために、局間の連携をぜひ強めていきたい、こう思っております。

○野上委員 六項目にわたり質問をさせていただきます。
 まず最初に、十月二十日の病院経営本部の質疑の続きとなります、精神障害者の退院促進事業、地域支援について、まず最初に質問したいと思っております。
 東京都では、いわゆる社会的入院の状態にある精神障害者の地域移行を進めるために、精神障害者退院促進支援事業を現在、実施しておりますが、この事業の概要についてお伺いいたします。

○芦田障害者施策推進部長 精神障害者退院促進支援事業でございますが、この事業は、平成十八年度から実施をしておりまして、東京都障害福祉計画にも位置づけております。
 対象者は、原則として一年以上、精神科病院に入院している精神障害者で、病状が安定し、地域の受け入れ条件が整えば退院可能な患者のうち、本人が退院を希望する方でございます。
 この事業は、地域活動支援センターなど十二カ所の事業所に委託をして実施しており、事業所に配置をいたしましたコーディネーターが協力病院へ出向き、入院中から退院に向けた支援を行っております。
 また、グループホームに居室を確保し、入院中の体験宿泊や、退院後のショートステイも行っております。
 これらの事業を円滑に実施するため、今年度から、都内三カ所の精神保健福祉センターに新たに地域体制整備コーディネーターを配置し、区市町村の相談支援体制及び基盤整備を支援するなど、精神障害者の地域移行に向けた総合的調整を実施しているところでございます。

○野上委員 平成十八年度から実施している事業なんですけれども、この事業によって、どれぐらいの方が退院促進が図られたのか、その実績についてお伺いいたします。

○芦田障害者施策推進部長 この事業の実績でございますが、本事業に協力する病院は年々増加しており、一年以上入院している患者がいる都内七十病院のうち、平成十八年度末現在の協力病院は十九病院でしたが、平成二十年度末現在の協力病院は五十一病院となっております。平成十八年度から平成二十年度までの三カ年で、二百二十六名を対象に支援を行い、百七名が退院しており、九十二名の方に対して引き続き支援を行っております。

○野上委員 この精神障害者の退院促進支援事業によって、何とか、コーディネーターの方がご支援をし続けて退院した患者さんのその後のフォローというのはどうなっているんでしょうか。

○芦田障害者施策推進部長 この事業では、退院後、おおむね六カ月の間、地域定着に向けた支援を実施しております。
 具体的には、精神保健福祉センターの地域体制整備コーディネーターと、相談支援事業所等に配置したコーディネーターが連携し、退院後の生活に必要な調整を行った上で、自立支援医療の申請の同行や、公共料金の振り込み手続を支援したり、病状悪化時には病院との調整や通院支援を行うなど、退院後の安定した生活に向けた支援を行っているところでございます。

○野上委員 やっと地域に帰って生活ができるようになった精神障害者の中には、なかなか自分で服薬のコントロールがきかないとか、それから、ひきこもってしまって通院治療が中断してしまうとか、いろいろなことがございます。私の知っている方も、結局、なかなか自分で薬を飲まないので、薬を細かく砕いて飲み物の中に入れて、やっと飲ませているとか、いろいろなご苦労があるようなんです。
 入退院を繰り返す人もたくさんいらっしゃると思うんですけれども、退院した後に再入院をする率というんですか、人の割合はどれぐらいなんでしょうか。

○芦田障害者施策推進部長 厚生労働省が毎年六月三十日を基準日として実施している調査の結果によりますと、平成十八年六月の一カ月間に、都内精神科病院に入院した患者のうち、過去三カ月の間に入院歴のある患者の割合は九・四%となっております。

○野上委員 九・四%、一割弱の方が繰り返しているという現状でございますけれども、精神障害者の方が安心して地域で生活をしていけるように、相談拠点を設けたり、また、保健所との連携を密にとったりとか、地域で治療を継続していく仕組みづくりが必要と思っております。この取り組みについてお伺いいたします。

○芦田障害者施策推進部長 区市町村におきましては、地域における精神障害者の相談支援の拠点として、地域活動支援センターⅠ型を中心に相談支援事業を実施しております。
 このセンターでは、精神保健福祉士等の専門職員を配置し、保健医療に関する情報の提供や助言、障害福祉サービスの利用支援など、必要な支援を行っております。
 都としましても、精神保健福祉センターや保健所において、区市町村など関係機関に対する技術支援を行っているところでございます。
 さらに、精神障害者が地域で安定した生活を送るためには、適切な医療を身近な地域で継続して受けられるようにすることが重要であることから、都では、本年六月、東京都地方精神保健福祉審議会において、精神障害者を地域で支える上で必要な医療提供体制の整備等について検討を開始いたしました。
 今後、審議会の意見を踏まえ、地域における適切な医療提供体制の構築について検討を進めてまいります。

○野上委員 やっと審議会を立ち上げて、意見を聴取するということでございますけれども、引き続き、精神障害者の地域移行に向けた取り組みを推進していただければと思っております。
 これから、地域移行した障害者の方が安心して生活ができるように、地域における保健、医療、福祉サービス、この一層の充実を求めておきます。
 それから、東京都としてできることというのは、結局、区市町村をバックアップするために、精神保健医療の専門機関である精神保健福祉センターとか、あるいは保健所の地域支援機能の充実強化を図っていくべきだと考えております。
 次に、サービス推進費について、重なっているところはちょっと省略をいたしまして、質疑をさせていただきたいと思います。
 都では、民間社会福祉施設に対してのサービス推進費補助を行っておりますけれども、この制度にどの程度の都費を投入しているのか、最初にお伺いいたします。

○芦田障害者施策推進部長 障害者の入所施設や通所施設を設置運営している社会福祉法人に対し、平成二十一年度予算では約百十八億円の補助を行っております。

○野上委員 約百十八億円の補助金ということですね。
 この間、このサービス推進費の果たしてきた役割について、簡単にお伺いいたします。

○芦田障害者施策推進部長 民間社会福祉施設サービス推進費は、都として望ましいサービス水準の確保、また、努力した施設が報われる仕組みの二点を基本として、平成十六年度から実施をしております。
 具体的には、重度障害者の受け入れ促進といった観点から、重度者を積極的に受け入れるなどの取り組みを行う施設に対して加算を行い、サービス向上努力を促してきました。
 また、サービスの質の向上や社会福祉法人改革を進める観点から、苦情対応経費や第三者サービス評価に要する経費についても補助しております。

○野上委員 国の制度に加算するという視点と、もう一つは、サービス推進費によって、施設のサービス向上、例えば重度障害者の受け入れに対する加算等をやってきたわけですけれども、その一方で、支援費制度を前提としているサービスなんですけれども、これは、障害者自立支援法と整合性を図るということですが、補助制度を見直すことにより、各障害者施設の運営に大きな影響が及ぶのではないかということが、先ほどの議論でもいろいろあったんですけれども、今回のサービス推進費の再構築により、施設には余り影響がないというような話がございましたが、ここら辺はどうなんでしょうか。

○芦田障害者施策推進部長 今回の再構築は、望ましいサービス水準を確保し努力した施設が報われる仕組みという基本的な考え方のもとに行うものでございますが、補助制度の見直しにより施設運営に多大な影響が及びサービスの質の低下が生じることがないよう配慮が必要であると考えております。
 そこで、施設運営の安定に配慮し、再構築後の一定期間について、激変緩和のための経過措置を講じることとしております。

○野上委員 施設運営の安定への配慮は十分にしていくということですね。
 一方、多くの都費を投入するわけですから、利用者にとってもより使いやすい施設事業になることが大事だと思っております。関係者の方からも、最近は医療的なニーズを必要としている利用者もふえているということで、その分どうしても手間もかかって、施設運営の費用もかなりな負担になるということで、そういう方こそ在宅の生活が難しいと思いますので、施設に入りたいという希望も強い。ぜひこの見直しによって、こうしたニーズを抱いている方が入所できる、対応できる施設運営になっていければいいかと思っております。
 最後なんですけれども、この見直しによって、こうしたニーズにも対応できる施設運営が可能になっていくのかということを、もう一回、確認の意味でお伺いいたします。

○芦田障害者施策推進部長 今後、施設入所支援の機能といたしましては、重度障害者や医療的ケアを要する方など、専門的支援を真に必要とする障害者の受け入れを積極的に行い、質の高い支援を実施することが必要であると考えております。
 そこで、重度障害者や医療的ケアを要する方の受け入れを行っている施設に対する加算を都独自に設けることにより、こうした障害者の施設への受け入れと適切な支援の確保が進むよう、制度設計を行っているところでございます。

○野上委員 ある程度安心したわけですけれども、これからは、中度、軽度の方々も仕事についたり、通所サービスを利用して地域で生活をして、重度の障害があったり、また、在宅でもケアホームでも生活が難しいという方は入所施設がきちんと受け入れていくことがこれからますます大事ではないかと思っております。
 また、そうした方向での施設機能の再編が進むように、関係者にも働きかけていただくことを要望して、次の質問に移ります。
 次は、東京都リハビリテーション病院についてお伺いいたします。
 これは、結構、身近な人々が脳梗塞等で倒れて、一命は取りとめたものの、体の一部の機能不全が起こって、何とかリハビリで機能回復を図っていきたいと願う方が多い現在でございます。
 先日、私たち都議会公明党六人で、墨田区の東京都リハビリテーション病院を視察させていただきました。この病院は、急性期を脱して回復期に入った患者さんに高度なリハビリ訓練を行う施設として、とても有名でございます。また、医療関係者の教育とか研修、臨床研究なども行っている施設でありまして、私たちも、運動療法のお部屋とか作業療法室などの熱心に行われているリハビリの訓練の様子や、入院患者さんのいらっしゃる病棟などを視察させていただきました。
 また、入浴訓練とか、きめ細かなリハビリテーションのための設備が整っているほか、車の運転に関する脳の機能の回復状況を見るためのドライビングシミュレーターという機械もありまして、これ、私も乗せていただいて、自分で大きな画面で運転をしてみたんですけれども、いきなりトラックが出てきて、ブレーキをかけたんですが、間に合わないで、ばあんとぶつかるような状況で、大丈夫かなと思ったんですけど、そういうこともありまして、本当に臨床だけでなく研究にも活用されており、大変すばらしい施設であると、視察に行った全員の感想でございました。
 視察したメンバーの中には、この病院が都立病院であるということを初めて知ったという人もいました。
 そこでまず、この病院の運営形態と、また自己収支比率はどの程度なのか、お伺いいたします。

○中川原参事 東京都リハビリテーション病院は、平成十八年から東京都医師会が指定管理者として運営してございます。病院運営に必要な経費は都が予算措置し、診療報酬等の病院収入は都が収入するという方式をとっておりまして、自己収支比率は平成二十年度で七〇・九%となってございます。

○野上委員 東京都医師会が指定管理者になっているということで、地域の診療所等との連携が積極的に取り組まれているんだと思います。
 患者さんのリハビリは長期間にわたるものでありまして、病院におけるリハビリはそのスタートにすぎません。病院でしっかりとしたリハビリを行うことはもちろんですけれども、患者さんが地域に戻ってリハビリを継続できるような環境づくりについても、これをさらに進めていただければと思っております。
 また、財政的には、せっかくのすばらしい施設と人材を有している病院なので、その持てる力を最大限に発揮して、経営改善にも努力していただければと思っております。
 東京都リハビリテーション病院は、基本的に他の病院からの紹介患者のみを受け入れるということでありますが、具体的に、患者さんの紹介があってから受け入れに至るまで、どういう手続を踏んで受け入れるのか、お伺いいたします。

○中川原参事 受け入れ手続ということでございますが、病院から患者の紹介があった場合には、当日または翌日の判定会で入院の可否を判断いたします。ここでは、診療報酬上の回復期リハビリテーションの対象となります発症後二カ月以内の患者さんが判定の対象となります。この判定会で入院の可否を判断し、その結果を直ちに紹介元病院に連絡しております。
 なお、当病院では、入院受け入れができないと判定された場合には、紹介元病院におきまして他の転院先を速やかに探していただくこととしております。

○野上委員 視察において伺った話とか、自分の体験とかも含めてなんですけど、紹介患者さんのうち半数弱は受け入れをお断りせざるを得ないということでありましたが、この理由についてお伺いいたします。

○中川原参事 東京都リハビリテーション病院の回復期病棟は、病床利用率が平成二十年度で九七%となってございます。男性患者さん、女性患者さんの部屋を分けることなどをあわせ考えますと、ほぼ常にベッドが満床の状態にございます。このため、紹介患者の入院受け入れをお断りせざるを得ない状況にございます。

○野上委員 病床の利用率が九七%、ほとんどベッドが満床のため、お断りせざるを得ない状況にあるということです。
 実は、こうした断らざるを得ない状況は、今回、我が党が視察した東京都リハビリテーション病院に限らないで、ほかの都内の病院でもいえることではないでしょうか。
 そこで、東京都内の回復期リハビリテーションの病床数ですけれども、十分確保されているのかということと、現状と、その打開策についてお伺いいたします。

○中川原参事 都内の回復期リハビリテーションの病床数は、平成二十一年四月一日現在、三千四百二十二床でございますが、これを人口十万人対比で見てみますと、病床数は二十六・五床と、全国平均四十一床の約三分の二にとどまっておりまして、今後とも病床の確保に努めていく必要があると考えております。
 そこで、都におきましては今年度から、回復期リハビリテーション病床の整備促進を図ることといたしまして、回復期リハビリテーション病棟の整備に向けました施設設備整備費補助を独自に開始しております。

○野上委員 都内の回復期リハビリテーションの病床数は全国に比べて少ないということですけれども、また、都民も急速に高齢化しておりまして、今後は、より一層回復期リハビリテーションのニーズが増加していくことが予想されます。
 このような都独自の積極的な確保策は、大いに評価していきたいと思っております。引き続き取り組みを進めていただきたいと思っております。
 回復期リハビリテーションの効果を保つには、生活復帰した後の取り組みも不可欠です。急性期、回復期、慢性期、それに至るまでの切れ目のないリハビリ医療を提供していくという視点が重要となってまいります。
 東京都リハビリテーション病院では、墨田区の医師会と連携をして、退院後の患者が在宅での生活機能維持を目指して取り組むリハビリテーションに対して、地域の診療所医師と連携して継続的に支援する在宅リハビリテーション支援の取り組みを昨年度から開始したということを聞いております。これは、医療連携の取り組みを墨田区が事業化したものということですが、このような在宅リハビリテーションの支援の取り組みがほかの地域でも展開されるよう、都としても支援すべきではないでしょうか。

○中川原参事 副委員長お話しの在宅リハビリテーション支援の取り組みは、墨田区が、地域リハビリテーション支援センターでございます東京都リハビリテーション病院の機能を生かしまして、都の区市町村包括補助事業を活用して事業化したものでございます。
 都では、このような先駆的取り組みに関する情報を区市町村に広く提供いたしまして、他の地域での取り組みを促しているところであり、現在、複数の区で実施を検討していると聞いております。
 また、二次保健医療圏ごとに指定しております地域リハビリテーション支援センターにも、東京都リハビリテーション病院のノウハウを提供いたしまして、各地域の特性に応じた形でリハビリテーションの充実に資する取り組みが展開されるよう働きかけていきたいというふうに考えております。

○野上委員 リハビリ医療というのは非常にこれからも大事な事業となりますので、しっかり取り組んで、拡充を図っていただければと思っております。
 続きまして、東京都における自殺対策についてご質問いたします。
 自殺対策については、国も都も数値目標を掲げて取り組んでおりますけれども、なかなかこの不況の状況で、数が減っていかないのではないかと思っております。自殺をするというのはいろいろな背景があると思います。複雑な要因が絡み合っていると思うんですけれども、自殺対策を効果的に推進していくためには、自殺の実態がどういうことから、どういうものから起因して起こるかということを知ることが大事ではないかと思っております。
 東京都は昨年、自殺の実態調査を実施したという、この報告書がございますが、この調査は、自殺防止活動に取り組むNPO団体に委託して実施したということでございますが、調査員がご遺族から直接聞き取りを行っており、自殺された方やご遺族の状況を知る上で大変貴重な資料となっております。
 これ、私も急いで読ませていただきました。自殺実態調査では、自殺された方の亡くなる直前の状況について調査しておりますが、自殺者の方はどんなことに悩んでいたのか、また、そのことについて遺族の方は気づいておられたかなど、いろいろな状況が書いてあるんですけれども、どのような状況が明らかになったのか、かいつまんでお願いいたします。

○住友保健政策部長 都が実施いたしました自殺実態調査の結果では、自殺された方の悩みは多岐にわたっておりますが、亡くなる二週間前に、ふだんと変わった様子があったという方が六六%、亡くなる前に、悩んでいることや困っていることについて医療機関や公的な相談機関に相談していたという方が七八%でございました。
 また、亡くなる前に自殺をほのめかす何らかのサインを発していたという方が七二%ございましたけれども、そのうちの六一%のご遺族は、当時は、それが自殺のサインと思わなかったというふうな状況が明らかになっております。

○野上委員 自殺された方が生前に何らかのサインを出していたということと、それから、多くの方が相談機関につながっていたことが大きなポイントではないかと思います。周囲の人や相談機関が早期に気づいて対応することで、未然に防ぐことができたのではないかということも考えられます。
 昨年の質問でも取り上げましたけれども、ゲートキーパー養成の必要性がますます高まっていると思います。経済雇用情勢が悪化する中、ことしは昨年より自殺者が増加しております。このような状況において、男性の自殺者が多い年代である働き盛りの四十代、五十代の自殺を防ぐためには、経済分野と労働分野との連携がますます重要になってくると思います。働き盛りの男性の自殺を防ぐために、経済問題に関する相談や、企業での自殺予防対策を強化すべきではないでしょうか。質問いたします。

○住友保健政策部長 働き盛りの自殺を減らすためには、相談体制を充実することとあわせて、職域でのゲートキーパーを養成することも重要であると考えております。
 まず、相談体制の充実といたしましては、本年九月の自殺防止キャンペーン月間に、自殺に関する相談に加えまして、多重債務一一〇番や仕事の悩み特別相談など、経済、労働分野とも連携して、自殺の悩み特別相談を実施いたしました。
 さらに、中小企業の経営者や人事管理担当者を対象とした労働セミナーを実施するなど、職域におけるゲートキーパーの養成に取り組んでおります。

○野上委員 この三月に出された、東京における自殺総合対策の基本的な取組方針では、今、話のあった働き盛り世代の取り組みのほかに、若い世代の自殺率の上昇に歯どめをかけることとしております。高齢者人口の増加に伴ってふえている高齢者の自殺者数の伸びを抑えるという方向性が示されております。
 青少年、そして高齢者の自殺を防ぐために、今まで、青少年への取り組み、あるいは高齢者への取り組みと、さまざまな事業をやってきたことと思いますけれども、今後どう取り組んでいくのか、お伺いいたします。

○住友保健政策部長 青少年に対する自殺防止の取り組みといたしましては、九月のキャンペーン月間に、若者の生きづらさをどう支えるかということをテーマにいたしましてシンポジウムを開催し、都民や関係者に普及啓発を行いました。
 また、高齢者の自殺防止の取り組みといたしましては、高齢者の自殺の背景として重要なうつ病等の精神疾患の診療について、内科医等のかかりつけ医と精神科医との連携を強化することを目的に、かかりつけ医を対象といたしました、うつ診療充実強化研修事業を実施しております。昨年度は三地区、今年度は七地区に拡大して研修を実施する予定でおります。
 今後もさまざまな分野の部署や関係機関と連携を図り、青少年や高齢者の自殺防止対策を進めてまいります。

○野上委員 それから、もう一つの大事な観点といたしましては、多くの遺族の方が、心身の不調とか生活上の不安など、さまざまな問題を抱えているということが書いてありました。自死遺族は、自殺のハイリスクグループでもあります。
 都は、自死遺族への支援についても積極的に取り組んでいくべきと考えますが、所見を伺います。

○住友保健政策部長 実態調査の結果では、自死遺族の方々の要望として、さまざまな手続や補助制度等について情報が欲しいと回答した方が約四割でございました。そのため、都では、官公庁や金融機関等への諸手続や、遺族ご本人の心身の健康上の問題に関する相談窓口の情報等を掲載したリーフレットを作成いたしまして、遺族に配布しております。
 あわせて、遺族支援に当たる職員を対象として人材育成を行うとともに、遺族支援に取り組む区市町村への支援を行うなど、自死遺族の方々への支援に努めてまいります。
 今後とも、さまざまな分野の関係機関と連携を図りながら、総合的な自殺対策を推進してまいります。

○野上委員 ぜひ推進を図っていっていただきたいと思います。
 次に、飲食店における受動喫煙防止対策についてお伺いいたします。
 これ、毎回テーマにして、禁煙対策、受動喫煙防止対策ってずっといっているんですけれども、東京都は昨年、飲食店関係団体とか学識経験者等で構成される検討会を立ち上げるということで、飲食店における受動喫煙防止の方策等について検討中であるということをお聞きしております。
 都内の飲食店における受動喫煙防止対策に関する調査を実施したとのことでございますけれども、この禁煙や分煙などの取り組み状況についてお伺いいたします。

○住友保健政策部長 都は昨年度、受動喫煙防止対策の実施状況や課題につきまして、四千店の飲食店を対象に調査を行いました。回収率は約四割で、千五百四店から回答を得ました。
 その結果といたしまして、店舗内の禁煙や分煙の状況を見ますと、特に対策をしていないという飲食店が約七割で、何らかの対策をしている飲食店が約二割でございました。対策をしていない飲食店にその理由を尋ねましたところ、スペースや構造上、効果的な分煙が難しいとする回答が約七割と最も多く、次いで、お客様からの苦情や要望がないためというのが五割、お客様や売り上げが減少すると思ったためとの回答が約四割でございました。

○野上委員 私の親しいスナックのマスターが、実はカラオケをずっと十年間やっておりまして、そこが、お酒とたばこで、毎日もうもうとした煙の中に十年間過ごしておりまして、肺気腫、COPDという病気になりまして、今回、そのカラオケスナックを閉店することになったんですね。大きな室内の空気清浄機とか換気扇とか、あったらしいんですけれども、やっぱり十年間ずっとそういうたばこを、紫煙という、吸っていない煙を吸い続けたというのは、すごく大きな健康被害があるんだなというふうに思いました。
 いろいろな事情があるとは思うんですけれども、都民の健康増進を図るために、都内の飲食店での受動喫煙防止に向けて、東京都として積極的に取り組むことが必要と考えております。
 例えば、前に、昨年の第二回定例会でも発言をしたんですけれども、禁煙とか分煙の店などの表示マークが店先にあれば、飲食店の利用者は店を選択しやすくなり、飲食店が受動喫煙防止対策を講じる契機ともなると思います。
 禁煙とか分煙のステッカーを作成して広く配布することによって、事業者の関心を高めて、飲食店における受動喫煙防止対策を推進していくべきと考えますけれども、いかがでしょうか。

○住友保健政策部長 ただいま野上副委員長お話しのとおり、飲食店の店頭などに禁煙あるいは分煙の取り組みの表示を行いますことは、都民が飲食店を選ぶ際の参考になるというふうに考えております。
 しかし、今回の調査結果では、受動喫煙防止対策をしている店舗でも、約三割の飲食店はその表示を行っておりませんでした。このため都は、禁煙か分煙かを店頭に表示できますよう、都独自のステッカーを今後作成したいと考えております。
 あわせまして、ステッカーによる表示と受動喫煙防止対策の取り組みを呼びかけるリーフレットを作成いたしまして、区市町村や関係団体と連携して、飲食店へ配布を行ってまいります。
 今後も、このような取り組みを通して、飲食店における受動喫煙防止対策の推進を図ってまいります。

○野上委員 本当にステッカーとかがあると、お店も選びやすくなりますし、罰則ではなく、表示マークがあるから、きょうは禁煙のお店に行こうとか、たばこを吸う人は喫煙のお店に行こうとか、自分で選んでお店に入れるということで、これは大変すばらしい政策ではないかと思っております。ぜひ進めていただければと思います。
 最後に、子宮頸がんワクチンについて、これは質問ではないんですけれども、要望いたします。
 実は、厚生労働省の方で九月二十九日に、子宮頸がんの予防ワクチンを承認することが決定いたしました。私たち公明党といたしましては、女性の健康支援ということで、ずっとがん対策を進めてまいりました。そして、子宮頸がんの予防ワクチンの早期実現を図るべきだということでずっと推進をしてまいりました。
 今回、それが決まったわけでございますけれども、この子宮頸がんというのは、がんの中でも原因がはっきりしている、ヒトパピローマウイルスというウイルスによる発がんということで、原因がはっきりしている特異ながんでございますので、このワクチンを接種することによって多くの女性の命が救われる。これは毎年、約八千人の人が子宮頸がんにかかって、約二千五百人の方が死亡している。しかも若い人たちにふえているということで、一家の太陽のようなお母さんとかが突然に亡くなってしまうという、非常に悲劇に見舞われるわけでございますけれども、このワクチンが大変有効であるということで、オーストラリアとか、イギリスとか、イタリア、フランス、ドイツ、ノルウェー、アメリカとかは、公的な助成制度がこのワクチンに対してあるわけですね。
 今後、日本はこれからなんですけれども、ぜひ、そのワクチン接種をすることが決まったときには、収入の多い少ないにかかわらず、希望者全員がこういう助成制度が受けられるように、公的助成制度を創設していくべきだと考えております。
 これは要望して、私の質疑を終わらせていただきます。以上でございます。

○佐藤委員 佐藤由美でございます。
 私は、本日、DV被害者支援と年末の緊急雇用対策を取り上げさせていただければと思います。本日の質疑が今後の取り組みの一助になればと思っています。よろしくお願いします。
 まず、DV被害者支援に関してですが、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律では、配偶者暴力支援センターとしての機能を果たす施設を、都道府県が責務を持って運営をしていく、管理をしていくという形になっております。
 まず最初に、直近三カ年の相談件数についてお伺いしたいと思います。

○吉岡少子社会対策部長 女性相談センターと東京ウィメンズプラザにおける配偶者暴力被害者の相談件数でございますが、平成十八年度は八千八百十二件、平成十九年度は八千六百六件、平成二十年度は八千七百四件となっております。
 また、配偶者暴力被害者を含む一時保護全体の件数の施設別の内訳でございますけれども、平成十八年度は、まず女性相談センターの一時保護所におきましては五百十一件、婦人保護施設で三百二十六件、シェルターで四十件、合計八百七十七件となっております。
 平成十九年度は、女性相談センターの一時保護所におきまして五百二十七件、婦人保護施設二百七十九件、シェルター二十六件の合計八百三十二件。
 平成二十年度は、女性相談センターの一時保護所が五百七十六件、婦人保護施設二百九十五件、シェルター三十件、合計九百一件となっております。

○佐藤委員 おとといですか、先日も報道されましたが、警察庁によりますと、ドメスチックバイオレンス、DVの認知件数は、二〇〇八年は二万五千二百十件、一昨年の二〇〇七年には二万九百九十二件という形で、増加をしているところでございます。
 DV被害者事件は、殺人にもつながる、命を落とす大変悲惨な状況になるものであります。DVの認知件数は年々増加しているところで、相談件数、一時保護が横ばいという状況にあるということは、顕在化しない、潜在してしまっているDVの被害者の方がおられるのではないかというところを危惧しているところでございます。
 DVの被害当時者は、本当に閉じられた関係で、拘束された関係の中で生活をしています。そうした殺されてしまうという状況にも至る、そうでなくても、生き続けていても本当に自分のアイデンティティーもなくしてしまうような大変つらい状況にあると思いますので、そういう意味で、そうした方々の安全の確保をまず第一に進めていく。そして、相談機関にまず行かれるような取り組みをしていく必要があるかなと思っております。
 そして、無事そういう形で安全確保、一時保護された方々のその後の行き先はどうなっているのか、この三年間の実績についてお伺いさせていただきます。

○吉岡少子社会対策部長 配偶者暴力等被害者が一時保護された後の退所先についてでございますけれども、平成二十年度の主なものを挙げますと、約四割が社会福祉施設等への入所、約三割が帰宅等となっておりまして、過去三カ年、この割合に変化はございません。

○佐藤委員 今、お答えをいただいて、直近三カ年、変化はないということで、先ほど、いただいた資料の表を拝見しておりました。平成二十年度、帰宅率は三〇%。保護された中で帰宅をした方は三割。三割ということには確かに間違いないんですが、平成十九年度、十八年度は、二四%、二五%という形になっています。
 この帰宅というのは、実際にご自身のおうちに戻られる方と、また親族の方に身を寄せられる方の合計数から、一時保護を母集団にしたときの割合が三割という形になっています。
 その中で、親族の方を除いて、純粋に自宅に戻られている方の数値を拝見しますと、平成十九年は五十九名、ところが平成二十年には九十一名の方が、怖いと思って出られたおうちに戻っているような状況があるように、この資料では見受けられたところでございます。
 不安な、自宅から出てくるという一大決心をした中で、また次の新しい生活に行くことにもなかなか、絶望してしまって戻ってしまうという方々がこういう形でいる、あるいはちょっと増加しているというところは、ある意味、DV被害者支援策の内容の取り組みとかについても踏み込んだ形が求められているのではないかなと思っています。
 その質的な部分で、今度は女性相談センターの多摩支所の具体的なところで、夜間の直接に来所されたときの相談の体制、受け入れがどうなっているのかをお伺いします。

○吉岡少子社会対策部長 女性相談センター多摩支所の夜間相談体制というお尋ねでございますけれども、夜間緊急時につきましては、一時保護所を併設しております女性相談センターの本所におきまして二十四時間対応しておりまして、緊急に保護が必要な場合には保護を行っております。

○佐藤委員 今、ご答弁いただいたように、二十四時間保護ができるということをお伺いして、改善をされたのかなと思っていますが、深夜に保護をされなかったという声が届いております。
 立川支所に電話をしたところ、留守番電話でのメッセージ対応であったと。そして、そのメッセージでは、東京の市谷の本所の方にお電話をかけてくださいというメッセージが流れて、わかったという形で、ご本人がかけたところ、相談員の方からは、警察の方に行ってくださいというアドバイスであったという声を伺っております。
 ただ、今ご答弁をいただいて、二十四時間の相談員が動いて、直接の来所の方を、警察に行けとかいうのではなくて、その場で保護をする体制になっているということでよろしいでしょうか。お伺いします。

○吉岡少子社会対策部長 個々のケースのその対応についてでございますけれども、配偶者暴力被害者の相談に際しまして、加害者からの追及があって身の危険を感ずるなど、被害者の状況に応じて、場合によりましては警察に連絡をとった方がよいのではないかと、そういう助言をすることがございます。
 一方で、そういった助言をした上で、当事者の方が、いや、そういったことは希望しないということがございます場合には、当然に当事者の身の安全を確保することを最優先にして、一時保護を行っております。

○佐藤委員 その場合には、直接においでいただいた方は直接その場で保護をするということでよろしいでしょうか。

○吉岡少子社会対策部長 委員のご指摘のとおりでございます。

○佐藤委員 次に、その一時保護をする場所の問題ですけれども、都が持っているその施設のほかに、民間シェルターにおける一時保護委託を行っているかと思います。
 その委託の状況について、シェルター数や、その委託の実績、委託の単価など、概要についてお伺いいたします。

○吉岡少子社会対策部長 民間シェルターの活用の状況でございますけれども、民間シェルターに対する一時保護の単価につきましては、これは国の単価に基づいて設定をしております。
 なお、シェルターごとの委託の実績等につきましては、施設の特性もございまして、公表しておりません。
 また、その施設の数でございますが、平成二十年度におきましては五カ所の民間シェルターに一時保護をしておりまして、実績は合計で三十件となっております。また、平成二十一年度におきましては四カ所の民間シェルターに一時保護を委託しておりまして、平成二十一年九月末現在で二十一件の実績でございます。

○佐藤委員 今お伺いしたように、民間シェルター、一時保護委託の契約を結んでいるシェルターは五カ所というお話でございました。五カ所、どこの団体かというのは先ほど少しお伺いしたところではございますが、DV防止法の立ち上げにかかわったのは、そのDVの被害者支援団体の多くのネットワークがつくり上げたものと認識をしております。
 東京においては、その支援団体の数は大変多うございまして、そのうちの四カ所しか、その一時保護委託契約を結んでいないということになりますと、恐らく一時保護の全体数として東京都が把握しているもの以外に、委託外保護がされている件数もかなり多いのではないかなと思うところでございます。
 一方で、一時保護委託契約を結んでいる民間団体の保護の状況について、確認をさせていただきたいと思います。
 委託している民間団体で直接来所して保護をしたといった場合には、都の女性相談センターにご本人がお出かけになったりとかいうことを含めて、都の判定を受けないと委託の取り扱いにならないというふうに私は聞いておりますが、その点について確認をさせていただきます。

○吉岡少子社会対策部長 民間団体が保護をしていただいた場合の手続についてでございますけれども、配偶者暴力被害者等を民間団体が直接保護した場合、まず、公的機関において、保護された方の状況や状態を把握する必要がございます。このため、女性相談センターや身近な機関である福祉事務所などが電話連絡を受け、婦人相談員が出向いて被害者の状況や状態を現認確認し、必要な保護を行っております。
 したがいまして、シェルターに保護された方が都の女性相談センターに出向いて相談しないと保護しない、そういうことはございません。

○佐藤委員 そうしますと、都の方ではガイドラインなどを持っていて、どういう被害状況の方がDV被害者だとかいう形で認定するような形になっているのでしょうか。

○吉岡少子社会対策部長 東京都における統一的な取扱基準を定めて、それに従いまして取り扱いをしておる、そういう状況でございます。

○佐藤委員 そうすると、民間支援団体としては、長年のその経験において、この方はDVの被害状況にあるという中で保護を事実上行っているところで、電話で連絡をするところではございますが、都としては、その中ではねる事案があるということでしょうか。事例をお教えください。

○吉岡少子社会対策部長 先ほど申し上げましたように、統一的な取扱基準に基づいて処理をしてくるということでございますので、民間団体等におきましても、その基準にのっとった形で事案を処理していただければ、通常は、婦人相談員等が現認確認をした場合でも、その保護を認めるという形になっていくんだろうというふうに、一般論としてはいえるのではないかというふうに思います。
 一方で、例えば心身の障害により入院治療が必要な方とか、そういう合理的な理由がある場合には、一時保護所あるいはシェルターで保護することは適当ではないのではないかと、そういった取り扱いというのは当然行われるんだろうというふうに考えます。

○佐藤委員 そうすると、民間のシェルターから都に電話をして、保護が委託内の保護の取り扱いになるとかいう形で、電話で事情の説明を聞いて、大丈夫ですよとかいう形になるんでしょうか。

○吉岡少子社会対策部長 繰り返しになりますけれども、民間団体で保護をしていただいた場合には、公的機関の現認確認が必要でございますので、最寄りの女性相談センターもしくは福祉事務所にご連絡いただきまして、福祉事務所に配置をされている婦人相談員が出向いて現認確認をした上で正規の保護として取り扱う、そういう手続になっているわけでございます。

○佐藤委員 札幌とか鳥取とかの取り組みとは少し違うのかなというところではございますが、次の項目で、DVの被害者を保護するためのシェルターの整備などについて、どのような見解で進めているのか、お伺いします。

○吉岡少子社会対策部長 シェルターの整備に関するお尋ねでございますけれども、一時保護のニーズに適切に対応するため、女性相談センターは、緊急時には予備室などを活用して必要な一時保護を行うとともに、被害者の状況に応じて、婦人保護施設や民間シェルターに一時保護を委託し、必要なケアを行っております。
 都は引き続き、保護の実績や保護ニーズの動向を見きわめながら、一時保護委託を行う民間シェルターの確保など、受け入れ体制の充実に努めてまいります。

○佐藤委員 保護のニーズにつきましては、先ほど申し上げましたように、民間のシェルターの活動で委託契約を結んでいないところが多い中、都としては、都に上がってくる数字だけではニーズがすべて把握し切れないところだと思いますので、それを踏まえて、ニーズについては検討いただいて、整備をしていただければと思います。
 また、内閣府の方の基本計画でも、民間の専門的知見を活用するという表現であったかと思いますけれども、民間の取り組みというのは先駆的な取り組みであって、それを生かす形での手続などの整備が求められているのかなと思っているところでございます。
 シェルター、民間団体、支援団体の取り組みの関係で、十月の九日に内閣府主催で全国のDV会議があったかと思いますけれども、そのときに、安全確保をしたご本人たちが、次に社会復帰、新たな生活を再建していくに当たっての居場所づくりということのスタートアップマニュアルが全国に配られているところかと思いますが、それを踏まえて、都として今後、市区町村に対しての取り組みなどについての方向性についてお伺いします。

○吉岡少子社会対策部長 大変恐縮でございますが、今後の配偶者からの暴力の被害者の居場所づくり等の施策に関する方向性というお尋ねでございますけれども、この施策全般に関しましては、実は生活文化スポーツ局が所管でございまして、私ども福祉保健局は、先ほどの女性相談センター等の相談機関並びに一時保護機関、これが事業の所管でございますので、その範囲でご答弁申し上げたいと存じます。
 このスタートアップマニュアルにつきましては、生活文化スポーツ局に確認をいたしましたところ、平成二十一年九月上旬に国から送付を受けたというふうに承っております。

○佐藤委員 スタートアップマニュアル、二十一年の七月付で作成をされて、九月に届いているということだとは思いますが、DVの防止法が、二次改正の中で、特に安全の確保から自立への支援、また、子どもの虐待もあわせてきている、子どものケアとかが重要な事項であるという形で、そのDV被害者支援の枠組みというのはどんどん進んでいるところだと思います。
 都内での施策の所管について、先ほど、生文局また福祉保健局と連携をしてという形でお話をいただきました。こういう形で、ホームページにも公開をされていますけれども、その自立支援の生活再建も、生活文化スポーツ局または福祉保健局とあわせて所管となっているというふうに認識をしております。
 今後とも、ご本人たちが、当事者だけが負担を負うことのない、何というんですか、下支えをするというんですか、そうした仕組みづくりに取り組んでいただければと思います。
 DVの関係については以上で、年末緊急雇用対策について続いて質疑をしたいと思います。
 年末の緊急雇用対策に関してお伺いさせていただければと思います。
 経済情勢は最悪期を脱したものの、十月二日に発表された有効求人倍率は、都内において、一般常用〇・四二、パート〇・八六と、前年同月に比較して〇・五七、〇・五九ポイントの大幅な落ち込みになっているところです。完全失業率は五・五%と、依然高い水準を占めているところでございます。
 十月の二十三日に、緊急雇用対策、緊急支援アクションプランが発表されました。ハローワークの年末開庁によるワンストップサービスなどの支援体制の強化や、臨時住宅の確保などが盛り込まれているところでございます。こうした国の動きとあわせて、都としても、雇用対策と、また、雇用につながるまでの生活支援策を一人でも多くの方々が活用できるような体制を一刻も早く整える必要があるかと思います。
 そこでまず、都としての緊急雇用対策及び生活支援策の検討状況についてお伺いいたします。

○庄司生活支援担当部長 国は十月二十三日、年末年始に向けた緊急雇用対策を発表し、同時に設置いたしました緊急支援アクションチームで、事業の詳細につきまして今後検討していくこととしております。
 今後、具体的な取り組みが明らかになれば、その内容を踏まえまして検討してまいります。
 なお、派遣労働や雇用保険の問題などは、本来、国の責任において対応すべきものと考えております。

○佐藤委員 これから検討するということですけれども、発表されて一週間ぐらいたつところ、また、担当者間では以前よりも意見交換をされているのかなとは推察をいたしますが、昨年、日比谷公園で年越し派遣村という形で問題が顕在化しました。また、先日、相対的貧困率が、厚生労働省調査でも明らかになったとおり、一五・七%になっているところでございます。
 そうした中で、日本の社会は、貧困率も、OECDの三十カ国の中でアメリカに次いで四位になって、また、ジニ係数、所得格差指数とともに、これらの数値は九〇年代後半から増大している状況にあることは、今回のその国の施策が出る前から明らかになっているところでございます。
 また、平成十三年のころから多重債務問題が顕在化しまして、都としても、昨年度あたりから、東京モデルという形で相談機関の連携というような仕組みづくりに取り組んでおられるところでございます。
 多重債務問題にもあらわれますように、仕事を失った途端にさまざまな、すべて、住宅も失う、学校にも、教育も受けさせられなくなる。そうした中で何とか生活を立て直そうという形で、多重債務に陥ってくる方がたくさんおられて、多重債務問題はある意味、こうした日本社会の縮図をあらわしているんだと思います。
 また、日比谷の派遣切りという形であらわれたのも、日本の社会の状況を顕在化させたものと認識をしております。
 そうした中で、一年を経過した今、国としては、無策になってはならない、何とか取り組んでいかなければならないという危機感にあります。
 都は、逆にいつも、国として施策が進まない部分について、国に先立ってさまざまな施策を進めるという基本的な姿勢があるところでございます。そういう意味で、国からの要請などの有無にかかわらず、都としての同様の取り組みをお願いしたいと思います。
 経済情勢は刻々と変化しますし、もう福祉保健局の方々のさまざまな経験の中で、本当に人の健康状況を含めた生活の再建は、迅速に行われなければ生命を落とすこともあるところで、検討の開始をお願いしたいと思います。
 そして次に、検討に当たっては、詳細は別にしても、昨年度の経験を踏まえて、課題の抽出や体制の検討がされるところかと思います。
 そこで、昨年実施した都の支援内容についてお伺いさせていただきます。

○庄司生活支援担当部長 都は、人道的見地から、年越し派遣村を訪れている労働者に対しまして、平成二十一年一月五日から十二日まで、緊急支援を実施いたしました。
 具体的には、都及び中央区が二カ所ずつ提供いたしました施設内で、都が食事などの提供、生活、住宅相談、健康相談及び健康診断を行ったほか、国がハローワークによる就労相談、東京都社会福祉協議会が緊急小口資金の貸し付けを行いました。また、福祉事務所が生活保護の相談申請を受け、必要な人に生活保護費の支給を行ったところでございます。

○佐藤委員 ただいまお伺いした支援の実績人数についてお伺いいたします。

○庄司生活支援担当部長 支援の実績につきましては、入所者が四施設合計で三百八人。支援の内訳は、住宅相談が二百七十三人、健康相談が五十五人、健康診断が八十九人、緊急小口資金貸付が二百五十九人、生活保護費支給が二百九十七人となっております。

○佐藤委員 昨年開設された年越し派遣村では、予定していた二百名をはるかに超えた五百名が集まって、日比谷公園があふれて、一月二日に厚生労働省が講堂を開放し、その翌日、その厚労省の要請を受けて、都として五日から十二日まで緊急の支援を実施することになったとお伺いしています。
 前回のその年越し派遣村の対応を踏まえて、今回の実施に当たっての課題についてお伺いいたします。

○庄司生活支援担当部長 具体的な詳細につきましては、今後、緊急支援アクションチームで検討していくこととしておりますが、まず、ワンストップ相談や年末年始の生活総合相談の実施場所を特定のエリアに限定いたしますと、昨年度と同様に、生活保護申請や他地域からの流入者が東京に一極集中するおそれがあること、また、住宅手当や生活保護の相談業務に対する職員体制や年末年始の宿泊施設の確保など、詰めなければならない課題がございます。
 いずれにいたしましても、昨年度のようなことが繰り返されないよう国に対し要望するとともに、関係自治体、関係団体と連携し、適切に対応してまいります。

○門脇委員長 佐藤委員、予定時間でございますので、まとめてください。

○佐藤委員 今のその課題、さまざまな課題があって、現場は本当にご苦労されるところだと思いますが、ぜひ全力で取り組まれることを願っております。
 滑り台社会といわれていて、仕事を失えば住宅も失う。一回落ちてしまえば、ずうっと滑り台で下っていってしまって、なかなかはい上がれない。そうした中で、生活保護がセーフティーネットになって、そこに行く前に、その二次的なセーフティーネットをつくらなければならないという形で、さまざまな取り組みをしているところではございますが、本当にその当事者は、仕事をなくして、そして精神的にもこじれて、うつ病になって、先ほど野上委員からのお話もありましたが、自殺をする方、さまざまな背景ありますけれども、病気であったり、仕事を失ったりという形の中で、精神的にこじれて自殺をする。そうした方が全国三万人というような状況にあります。
 本当に疲れている方々が、一回休息をとって生活を再建していく、そのために下支えをしていく。一人の方が、一カ所、そこに来たときに、ハローワークで仕事を見つけて、その後の寝る場所を探すのに福祉事務所に行ってと、足を棒にしてあちこち歩き回るのではなくて、さまざまな課題、所管を超えなければならない課題であったりとか、また地域をまたぐ問題であったりとか、さまざまありますが、どうか一人の方にさまざまな支援を、その方を中心に投入をしていける、そうした取り組みをできればというふうに願っています。
 都議会民主党としましても、先日、雇用の増加や、あるいは臨時住宅の新規の確保、また、ワンストップデーに関しての市区町村などへの呼びかけなどについて申し入れをしたところでございます。
 都としても、また、私どもとしても、そうした社会の状況の改善に向けて、すべて、それぞれの持ち場で全力を尽くしていければと思っています。
 以上で私の質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○早坂委員 生活保護について伺います。
 生活保護と聞いて、反応は大きく二つに分かれるように思います。
 一つは、必要な人に十分行き渡っていないという見方。その代表例が、平成十九年に福岡県北九州市で、生活保護を打ち切られた男性が餓死したというケースであります。
 もう一つは、必要以上に手厚い保護を受けているという見方。こちらの代表例が、同じ平成十九年に北海道滝川市で、百キロ離れた札幌の病院までの往復のタクシー代二十万円が医療扶助の移送費の支払いとして積み重なり、二年間で二億四千万円が支払われていたというケースであります。
 前者を漏給。この漏給の漏は、情報漏えいの漏、漏れるという字でありまして、後者は濫給。権利の濫用の濫。さんずいに監督の監。漏給と濫給であります。そのどちらの立場をもってしても、現状の生活保護制度には問題ありということになります。
 そこで、生活保護に関して、その仕組みと課題について伺います。
 生活保護は、社会のセーフティーネット、最後のよりどころとして重要な役割を果たしているといわれています。
 では、具体的にどのような場合に受けられるのか、また、その給付水準について伺います。

○永田生活福祉部長 生活保護は、生活に困窮する方が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものをその最低限度の維持のために活用することを要件としてございます。
 具体的には、資産等あらゆるものを活用してもなお、その方の収入が国の定める保護の基準によって算定された生活費を下回る場合に、その不足分について保護するものでございます。
 都内の二十三区で、夫が三十三歳、妻が二十九歳、子どもが四歳の三人世帯の場合、一般生活費が月額十六万七千百六十七円、住宅費が六万九千八百円以内、合計二十三万六千九百六十七円以内の実費を支給することとなっております。

○早坂委員 次に、東京都内での生活保護の受給の状況と動向について伺います。

○永田生活福祉部長 都内の状況でございますけれども、昨年秋以降の経済雇用状況の悪化を受けまして、特に平成二十一年に入ってからは、保護の相談、申請が全都的に急増しております。
 直近の平成二十一年八月における被保護世帯数はおよそ十七万三千世帯、被保護人員は二十二万七千人、保護率は一七・五パーミルとなっており、世帯数及び人員は平成四年のおよそ三倍、昭和二十六年の生活保護制度発足以来最高値となってございます。

○早坂委員 年金と生活保護では制度の趣旨が違うとはいえ、国民年金では四十年間かけ続けて月額六万六千円。一方、生活保護では、都市部の六十五歳単身世帯の算定モデルでは、一般生活費と住宅費を合わせると、最高で月額十三万五千円になります。
 生活保護にはさまざまな加算基準があり、私の住む杉並区の例でいうと、母親と子ども五人の六人で構成されているある世帯では、月額三十七万八千円の給付を受けています。加えて、医療費が一〇〇%扶助され、教育費も扶助されるので、生活保護を受ければいいから仕事はしないし、年金もかけないというモラルの破綻を起こしている人も恐らく存在するのだろうと思います。
 生活保護の費用は一〇〇%国民の税金で賄われています。真に生活に困窮している人が受給することは国民の権利でありますが、一方で、どのような義務を課せられているのか伺います。

○永田生活福祉部長 生活保護を受けている方には、生活保護法によりまして、常に能力に応じて勤労に励み、支出の節約を図り、生活の維持向上に努める生活上の義務がございます。また、収入、支出、その他生計の状況の変動、居住地、世帯の構成に異動があったときには速やかに福祉事務所長に届ける義務や、福祉事務所長が生活の維持向上その他保護の目的達成のために行う指導または指示に従う義務がございます。

○早坂委員 真に生活に困窮している人に対して適切な保護を与えるためには、人道的立場と公平性の両者をうまく機能させることが必要であり、それによって生活保護の制度は成り立つのだろうと思います。
 「アリとキリギリス」という有名なイソップ物語があります。夏の間は、アリは冬の間の食料を蓄えるためにせっせと働き続け、キリギリスは歌を歌って遊びほうけていました。やがて冬が来て食べる物がなくなったキリギリスは、アリに頼んで食べ物を分けてもらおうとするけれども、夏には歌っていたんだから、冬には踊っていたらどうですかと断られたというお話であります。
 自業自得、ごもっともな話なんですが、問題は、貧困に至った理由はどうであれ、行政は、現に目の前に倒れているキリギリスを見殺しにはできないということであります。キリギリスには最低限の住まいと食事を用意し、体力と気力を回復してもらって、働いてもらわなければなりません。もし仮に、食うに困ったキリギリスがアリを襲うようなことになったら、社会の秩序そのものが崩れてしまうことになります。そうしたことを起こさないためには、キリギリスには教育を受けてもらい、働く能力と、働くことの楽しさを身につけてもらう以外にないと考えます。
 ところで、そもそもセーフティーネットとは、空中ブランコから落ちた人を救う網であります。網に落ちる人が少なければ十分に支えられますが、落ちる人が多くなり過ぎると、その網は当然のこと破れてしまいます。今必要なのは、一度網に落ちてきた人に、いかにもとの世界に戻ってもらうかという仕組みづくりであると思います。
 すなわち、今必要なのはセーフティーネットではなく、むしろトランポリンであると思い、トランポリンの役割を果たすのが、私は教育であると思います。現在のような厳しい雇用状況の中でも、働ける人には生活保護から脱却してもらうべく、就労などの支援を行う必要があるとも思います。東京都の取り組みについて伺います。

○永田生活福祉部長 生活保護受給者に対します就労支援でございますけれども、各福祉事務所が就労支援プログラムを策定し、実施しております。そして、この就労支援プログラムに沿って、現在、四十九の区市にハローワークOBなどの就労支援員が配置され、自立に向けて支援を実施しております。
 都は、独自の取り組みといたしまして、福祉事務所とハローワークとの連携強化を図る業務連絡会の実施や、被保護者自立促進事業による求職活動などに係る費用の助成、各区市の先進的な取り組みに関する周知などを行っておりまして、生活保護受給者の自立に向けた就職支援策が円滑に実施されるよう、各区市を積極的に支援をしております。

○早坂委員 働ける人には働いてもらうというのは当然のことでありますが、やっかいな問題は、高齢化が進むことによって働けない人がふえることにあります。事実、今日、生活保護受給者の半数近くが高齢者であります。また、若年、中年層において、フリーターや派遣労働などの非正規雇用が今後さらに増加することと、そもそも労働をしていないいわゆるニートの増加によって、年金を十分にかけていない人が激増すると予想されています。
 今のところは親元で暮らしているため顕在化していませんが、今後、これらの人の多くが、将来、生活保護に入ってくるとなると、高齢プラス無年金で、生活保護の仕組みは破綻するのが目に見えています。
 一方で、最低賃金との逆転現象も指摘されています。東京都内の最低賃金時間給は七百九十一円。一日八時間、月に二十日間働いて十二万七千円。これに対して、先ほどのご答弁にあった親子三人のモデル家庭では、月額二十三万七千円の生活保護費が支給されるのであります。年金制度や最低賃金のあり方を横目で見ながら、生活保護の制度そのものを抜本的に見直す時期に来ているのだろうと私は考えます。
 もとより、年金も生活保護も国の制度であり、これら我が国の社会保障制度については、国民が安心できるものであることはもちろん、毎日地道に働いている私たち一般納税者が納得できる将来的なビジョンを国が責任を持って示すべきであります。
 制度論はこれくらいにして、直近の課題として、この年末の雇用対策も急がなければなりません。昨年末は日比谷公園に年越し派遣村が設置され、三百人が集まり、大きな話題となりました。国は、十月二十三日、緊急雇用対策を発表しました。
 これについて、現在、東京都は国からどのような説明を受けているか、また、今後、実施に向けて混乱が生じないよう国に対し強く要望すべきと考えます。ご見解を伺います。

○庄司生活支援担当部長 十月二十三日、国が発表いたしました緊急雇用対策につきまして、現時点では具体的な内容が明らかになっておりません。
 ワンストップ相談の実施に関しましては、実際に支援を行うのは、ハローワークのほか、都及び区市と社会福祉協議会などであります。こうした関係機関に対しまして、いまだに具体的内容が示されず、財源措置についても詳細は不明であります。実施に向けて混乱を招かぬよう、ご指摘のように、国に対し、早急に具体的内容を示すよう強く要望してまいります。

○早坂委員 昨年末の年越し派遣村では、国の方針で、生活保護が異例のスピードで申請者のほぼ全員に認められました。生活保護を認定した千代田区では、平時では四百人の生活保護者を抱えていますが、このときの集中認定で、一気に三百人増の七百人となりました。この間の手続で、現場の千代田区や東京都は大変な騒ぎだったと聞いています。
 本来は、地方自治体と事前に調整した上で、実施内容や財源について決定すべきであります。しかし、現場で市民と接する区市町村との調整がないまま、一方的に実施方針について決定し、現時点でもいまだ具体的な内容が示されていないというような国のやり方では、円滑に事業実施ができるのか疑問であります。混乱なく実効性ある緊急雇用対策となるよう、東京都としてしっかりと主張していただくよう、お願いをいたします。

○門脇委員長 質疑の途中ですが、議事の都合により、おおむね十分ちょっと休憩いたします。
   午後八時三十二分休憩

   午後八時四十五分開議

○門脇委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言をお願いいたします。

○栗林委員 どうも長時間、大変お疲れさまでございます。
 私は簡潔に、短く、ピンポイントで一点に絞らせていただき、質問させていただきます。もうこの時間ですので、かなり重複してまいりましたので、一点だけ質疑させていただきます。
 テーマは、医療機関案内サービス「ひまわり」につきまして何点か伺わせていただきたいと思います。
 医療の受診しやすい体制づくり、また、福祉保健局さんの方では、救命救急医療制度、地域医療、そういう基盤整備に力を入れていただきまして、まだまだという部分はございますが、一生懸命、今取り組んでいただいております。
 そういう基盤整備が進められましたけれども、意外と皆様が、ふだんお医者様にかかることのない方が、いざかかろうと思ったときに非常にお困りになり、そんなときに役に立っているのが、この「ひまわり」ではないかと思います。二十四時間体制で係員の方が電話で相談に応じてくれるという制度でございます。また、高齢者とか外国人の方にまでそのサービスを拡充され、利用されていると思いますけれども、まず、この制度が始まりまして、今までの実績をお伺いさせてください。

○大久保参事 医療機関案内サービス「ひまわり」では、係員による医療機関案内と相談のほか、外国語、五カ国語による相談も行っております。
 平成二十年度における取扱総件数は約十五万三千件で、平成十八年度と比べ、三年間で八%、約一万一千件の増となっております。
 内訳は、医療機関案内が十一万八千件と八割を占め、医療福祉相談が約一万六千件、精神科救急医療に関する緊急度等のトリアージと受診医療機関の調整につきましては約一万二千件、外国語対応が約七千件となっております。そのほか、聴覚障害者向けに専用ファクスによる相談受け付けも行っております。

○栗林委員 実績のところを見せていただきましたら、今は電話応対での実績をご紹介いただいたんですが、パソコンを使ってのアクセス数も百三万六千三百七十一件とか、もう本当にすごい利用されているという実績もわかりますし、そういった対応で、非常に喜ばれているサービスではないかと思います。
 ここ数年、やはり高齢者、また独居、ひとり暮らしの高齢者がふえているという状況もありまして、二十四時間体制ですので、夜間であっても、機械ではなくて係員の方がじかに電話で対応してくれる。これは大変安心感を、聞いてくれる人がいて、答えてくれる人がいるという、この体制が非常に安心感を与えるものではないかと思います。
 利用実績も増加傾向にありますけれども、問い合わせの時間が二十四時間でございますので、大体どのぐらいの時間帯に集中しているか教えてください。

○大久保参事 「ひまわり」への電話問い合わせ件数でございますが、夕方十七時ごろから二十時ごろにピークを迎え、この三時間で一日の約二割が集中しております。

○栗林委員 実は私、一週間ほど前なんですけど、初めてこの「ひまわり」を利用させていただきました。やはりとっさに思い出さないものなんですね、せっかくいい制度があっても。やっと調べたら、あ、「ひまわり」があったんだということで、夜中十二時ぐらいでしたけれども、やはりお困りの、ちょっと救急で、どうしても医療機関をというご相談がありまして、そのご相談者と一緒に、その場所からお電話させていただきました。
 そうしましたら、つながらないんです。十分ぐらいかかりました。もうこれじゃ役に立たないと途中で思ったんですけれども、何十回もしているうちにやっとつながりまして、つながった先が、対応がすばらしかったです。
 相談員さんが、まず安心感を与えてくださいました。で、状況をよおく聞いてくださって。まずその当事者が安心をして、土曜日の深夜ですから、明朝やっている診療所はここと、ここと、ここです、症状がこうでしたらここがいいでしょうということで、十分待ちましたけど、応対も十分以上してくださいまして、非常に丁寧な応対で、相談者の方は安心して、翌日、その医療機関にかかったそうでございますが、私もそのとき、その人の不安でいっぱいだったお顔から、どんどんどんどん安心する、顔がそういう表情に変わられていく状況を見ておりまして、これは大変すばらしい制度だなと思いました。
 ご本人ももちろん、そういう制度があることは知りませんでしたので、番号をメモして帰られましたけれども、そういったことから、やはり夜中は、今お話ございましたように、非常に問い合わせが少ないということで、人員も少ないようでございます。そういった関係からつながりにくいという状況も生まれるのかもしれませんが、やはりお電話していても、十分ぐらいつながらないと、もうそろそろあきらめてしまう。せっかくのいい制度が、役に立たない制度になってしまってはいけないと思います。
 もしすぐに増員ということが難しいようでありましたら、最終的にはそこを目指して頑張っていただきたいとは思うんですけれども、アナウンスの工夫をしていただきたいなと思いました。かけるたびに、ただいま込み合っております、おかけ直しください、これでは、この繰り返しだと、やっぱりこちらもいら立ちを感じてくるんですね。
 ですから、その際に、もうしばらく何分してからとか、次におつなぎいたしますのでもうちょっとお待ちくださいとか、アナウンスの工夫といいますか、待つ側にも安心感を与えていただけるような、そういう工夫をぜひしていただきたいなということを感じた次第でございます。
 ですから、ピーク時には電話が殺到して、どうしてもつながりにくいという状況になってしまうかもしれませんけれども、全体的な相談件数、また利用実績を踏まえて、今後どのような対応策を考えていただけるか伺わせてください。

○大久保参事 「ひまわり」の電話対応体制は、利用実績を踏まえまして、今年度から、利用が集中する時間帯を中心に係員を増員しております。今年度第一・四半期、四月から六月でございますが、電話受け付け件数も前年度比で約三割ふえており、このような増員体制をもちまして、電話のつながりやすさの改善を図っているところでございます。
 また、相談対応に関しましても、実例を踏まえた内容の研修を行うなど、常に質の向上に努めております。
 よろしくお願いいたします。

○栗林委員 さまざまな工夫をぜひしていただいて、せっかくのすばらしい、誇るべき制度ではないかと思います。周知に工夫をしていただきたいと思います。
 特に、パソコンから、インターネットからのアクセスがもう百万件以上あるということで、その方面でご利用はふえておりますし、ある程度周知されていると思うんですが、やはり高齢者の方とかそういう方には、冷蔵庫にぺたっと張っておけるような--これが今、「ひまわり」のチラシかと思いますけれども、もうちょっと目立つ、ヒマワリのお花の形に番号を書いた、医療情報サービスというような、高齢者の方が冷蔵庫に張っておいてもすぐ利用できるような工夫等も今後ぜひしていただきながら、すばらしい制度でございますので、都民の皆様に安心をお届けする、さらに制度の拡充を図っていただきたいと思います。
 福祉保健局の皆様には、特に高齢者、障害者、子どもという支えが必要な方たちに支えをしていただく、光を当てていただく、その取り組みを期待させていただきまして、私の短い質問を終わらせていただきます。

○新井委員 長い時間、お疲れさまでございます。
 私からは、在宅での療育、医療の支援について質問させていただきます。
 先日、民主党会派として、都立墨東病院と都立大塚病院に視察に行ってまいりました。改めて施設や設備を拝見し、また、説明をしてくださった職員の方から現状を伺ってまいりました。
 昨年は、いわゆるたらい回し事件などもありまして、産科や小児科不足などが改めてクローズアップされておりまして、私たち民主党でも、産科医療に関しましては、NICUの充実などを重点施策の一つとして挙げているところでございます。
 さて、新生児医療の発達により、相当な低体重新生児であっても救命される率が上がってきているわけでありますが、その反面、助かったとしても重い障害を持つ子どもたちが多くなっていると伺っております。
 このような出産時の重い障害を負った子どもの場合には、入院していても積極的な治療が難しく、継続して入院し続けることができなくなると、退院して、自宅において家族の介護、看護を受けながら療育するということになります。
 その障害については、例えば重度の心身障害と知的障害をあわせ持つ、この場合、重症心身障害児ともされる方がいると伺っておりますが、退院してすぐは、まだ医療の必要性も高いと思われます。そういう状況で、高度な設備のある病院から自宅療養への移行は、かなり大きな環境の変化となるわけですけど、一般的には、どのような経過を経て自宅療育への移行が行われるのか伺います。

○芦田障害者施策推進部長 重い障害を持って生まれた子どもの自宅での療養についてでございます。このようなお子さんは、退院後も定期的な外来受診が必要であり、また、病状の急変により、緊急入院や新たな治療のための入院、通院などが必要となる場合もございます。
 さらに、家族による自宅での看護を支える訪問看護を利用されている方も多くいらっしゃいます。このように、退院後も医療を継続的に受けながら、在宅での療養に移行されておられます。

○新井委員 病気の家族を抱える家族の負担はすごく大きいわけですが、いつ急変するかもわからない緊張感と、いつも向き合わなければなりません。そういった家族にとって、病院から在宅移行は、さらに大きな不安を伴うと思います。どうしたら家族だけで看護、介護がしていけるのか途方に暮れてしまうというのも多いと聞いております。
 在宅での療育への円滑な移行のためにどのような支援をしているのか伺います。

○芦田障害者施策推進部長 重症心身障害児に対しましては、都独自に訪問事業を実施しているところでございます。この事業は、看護師が家庭を訪問し、家族に適切な医療ケアや療育の方法について助言や技術指導を行うものでございます。また、家族が子どもの障害を受けとめ、訪問看護ステーションなどの社会資源を利用できるように支援をしております。
 この訪問事業は、現在、約四百名の方が利用しておられますが、そのうち六歳までの児童が全体の約七割を占めております。

○新井委員 訪問介護や通所サービスを使ったとしても、例えば、夜間などは家族が見なければならないのが現状です。在宅療育が長期にわたりますと、毎日、家族が二十四時間ついて見るということは、精神的にも身体的にも、家族にとっては大きな負担になっております。
 重症心身障害児を抱える家族の介護負担を軽減するためにどのような支援をしているのか伺います。

○芦田障害者施策推進部長 家族の休養を確保するために、ショートステイのサービスがございます。六歳未満の重症心身障害児にも利用されており、例えば都立府中療育センターでは、延べ利用者の約一四%を占めております。
 このほか、昼間、母子一緒による利用になりますが、乳幼児通所事業や肢体不自由児通園事業を利用している方もいらっしゃいます。
 重症心身障害児が地域で生活していくためには、在宅療育を可能とするためのサービス基盤の充実が重要であり、都としましては、ショートステイや通所サービスの拡充に努めているところでございます。

○新井委員 ショートステイや通所事業の利用も可能ということですが、以前からも問題視されていますが、まだまだ十分ニーズにこたえておらず、家庭の中で我が子の障害に向き合い、気力も体力もへとへとになりながら暮らしていらっしゃる方は少なくありません。
 特に日中は、母親中心で子どもを介護していらっしゃる方が多く、障害を持つ子どもたちを抱えると、長い年月の間に心身ともに疲れ果てて、余裕がなくなり、子どもともうまく接することができなくなってしまうと聞きます。レスパイトにより、親が介護疲れで倒れたときだけでなく、倒れる前に休息を与えていただきたいと思います。
 また、重い障害のある子どもたちを出産したことに対して、自分自身を責める、そういった気持ちに向き合うつらさなど、本当に多くの悩みを、困難を抱えていらっしゃる、在宅での療育を支援する取り組み、例えば、先ほどいいましたショートステイなど、さらなる充実を要望いたします。
 これで、私からの質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○野島委員 何点かお伺いいたしたいと思います。課題は一つであります。例の生保世帯の母子加算のことについてお伺いしたいと思います。
 先ほど吉田副委員長の方から、政権交代後初めての厚生委員会だ、こういうことでありますから、そういう視点も踏まえながら議論をしてまいりたいと思っております。
 福祉保健局事業は、例えば国の動きですと、後期高齢者医療制度を廃止するんだと、障害者自立支援法もしかりと、こういうことを打ち上げて、どうなるかなと思ったらば、検討中、検討中と、こうなったようであります。
 それは簡単にできない話ですし、大いに検討してもらっていいと思うんです。ただ、現場は毎日動いているんですね。そして、対象者も恐らく増加していくだろう。加えて、これは国が制度設計するけど、実施主体は恐らく地方自治体ということになるし、東京都はそれに対して広域的にどう支援するかと、こういう枠組みでありますから、ぜひ民主党さんにいってもらって、大きな柱だけでも早く出してもらうように、ひとつお願いしておいてください。
 例えば、先ほど、後期高齢者医療制度はどうなんですかと聞いたんです。そうじゃなくて、やっぱり民主党として、出している話は簡単なんですよ。年齢の区切りはしませんということですな。それから、地域管理型にいたしましょうと。それから、保険者は一元化しますよと、こういう三つの柱を出しているんですね。じゃあ具体的な制度設計がどうなるかというのは、やっぱり現場はそれがわからなきゃ動きようがないんですよ、賛成にしても反対にしてもね。そんな余計なことを最初に申し上げておきます。
 いわば政治スローガンを施策に落とし込んでいくということは、当然のことながら、国の各機関は機関均衡になっている。財務省もありますよ。それから、縦でいけば、国、地方公共団体、そして公共団体の中の広域行政体と市町村行政があるわけだから、そういったふうなものに十分留意していただかなきゃいけないですし、そのことが可能になって初めて国民に対する責任なんですな。政治スローガンは責任じゃないですから。いわば政権党がつらいのは、そういう執行なんですよ。そのことに重みを置いて、ぜひ--私ども一地方議員がこんなところでいうことじゃないですけれども、ぜひ総理に伝えていただきたいと思ってます。
 そこで、生活保護の母子加算について伺いたいと思います。
 本件も、厚労大臣と財務大臣の綱引きがあって、ハトの一声って、そういう失礼なこといっちゃいけないですな、首相のリーダーシップが発揮されて、これが復元するという状態だと思っております。
 政治的なリーダーシップでありますけれども、政府というのは行政府の最高機関であり、長でありますから、果たしてその行政府の長としての責任が果たされているのかということ、私は極めて不安に思っているんですね。そんな大前提で質問したいと思います。
 まず、この生活保護の母子加算が復活ということは前にあったわけでありますが、国において一定の経過を経て、これが廃止になったというふうに承知をしております。何年か前の厚生委員会でもそんな議論をしたというふうに、私、記憶しているんですが、廃止理由はどんなものであったのか、こんなところをお伺いしておきたいと思います。

○永田生活福祉部長 母子加算は、母子世帯など、一方の配偶者が欠ける状態にある方等が、児童を養育しなければならないという特別な事情に対応するものといたしまして、基準生活費に加算をして支給されていたものでございます。
 国は、平成十七年度の生活保護基準の改定時に、全国消費実態調査等によると、一般母子世帯の消費水準と比べ、母子加算を除いた生活扶助基準と一般勤労母子世帯における生活扶助相当支出額がおおむね均衡しているとして、母子加算を平成十七年度から段階的に減額をし、平成二十年度末で廃止したものでございます。

○野島委員 先ほどの漏給と濫給という話でいきますと、いわばそうでない世帯とのいわゆる均衡の問題からいえば、それは必要ない、こういう判断を国はしたというふうに私は受けとめますね、今の答弁でね。
 それで、十七年から減額し、二十年で廃止したと。減額ということは、すなわちこれは、その人たちの経済生活そのものですから、やっぱり制度が変わるときには、当然のことながら激変緩和というふうな制度をやっていくのは当たり前の話なんで、それはそれで僕は、段階的に減額していたというのは、そういう責任を果たしているなというふうに思うんです。
 それで、かつ、そのときの議論も思い出しているんですが、激変緩和をしつつ一定の代替措置をとったように記憶をしているんですね。その辺の事情をちょっとお聞かせいただけますか。

○永田生活福祉部長 国は、母子加算の代替措置といたしまして、平成十九年度から、母子世帯の自立促進策といたしまして、勤労収入がある世帯に月額最高一万円を支給する、ひとり親世帯就労促進費を導入いたしました。この代替措置は、母子加算が一律機械的な給付であったものから、ひとり親世帯の自立、就労に向けた給付とするなどの理由で設けられたものでございます。今回、母子加算を復活させたことに伴いまして、ひとり親世帯就労促進費は廃止することとなりました。
 なお、母子世帯を含む高校生のいる世帯に対し、平成十七年度から高等学校就学費を設け、授業料などの高校就学に係る費用を支給しておりますけれども、この就学費の見直しにつきましては、現時点においては国からは特に方針が示されておりません。

○野島委員 最初の答弁で、激変緩和、いわゆる経済的な生活ですから、当然やっていかなきゃいけぬということでの話です。
 それで、今伺いました、代替措置としてのひとり親世帯就労促進費を導入いたしましたと。で、今回、先ほどの早坂理事のお話で、いわゆる生保制度というのは、セーフティーネットであると同時に、当然のことながら、そこにはトランポリン機能がなければいけないよと。ずうっと生活保護費を出すことが目的じゃないですね。目的は、自立した生活をするために就労に向けての努力をしてくださいとか、そういうことで、実はこの制度というのは、生活保護法が持つ根幹のものを具現化するために切り分けをしてつくり上げたということだと思うんですよ。十分にそういうふうなものはそこで手当てしたわけですね。その上で、これを廃止しちゃうということになりますと、恐らく廃止して別の形でまた来年から始めるんじゃないかとは、私は推測はしているんですよ。推測で天下国家を論じるのは失礼ですから、一応推測だけを申し上げておきます。答弁なんか要りませんし、できないでしょうからね。
 それで、例えば、十七年から高等学校就学費を設けたんですね。これはもう義務教育じゃなくて、高等学校の進学率が物すごく高いから、ほとんど義務教育化だろうということになってるわけだよね。
 そうしますと、実は、このいろんな母子加算の運動のときに、新聞各社はこう書いたのもあるんですよ。そういう母子加算で切られたから、高校進学を断念せざるを得ないと子どもが泣いていますという、そういうことなんですね。制度の中には、これは入っているんです。そうですよね。そういう情緒論で新聞は取り上げていたということを、今、鮮明に思い出しておる次第であります。
 その過去のことは、我々は政権を滑り落ちましたから、ざれごとに聞こえたら、それはそれでいいと思うんですが、いわば制度を組み上げていくときに、その制度の目的は何なのか、そして、その制度があることによって、ここまでやらなきゃいけない、あるいは制度本来の目的に従って、こういうふうな措置をとれば制度のしっかりとした運用ができるということを、母子加算の廃止と同時に、今いった代替措置をとってきたわけです。
 そうすると、結論として、その検証をされずに、ただ今回は二万円、その加算を復活させますよと、こういうことになるんですね。いわば、正直なところ、僕には原点がわからないんです。それは執行に聞いたってしようがないんだがね。
 それで、この母子加算の復活に関する財政措置、これがどうなっているのか。それから、地方の財政負担分の措置、これはどんな形で動いていくのか、お伺いしたいと思います。

○永田生活福祉部長 生活保護の経費に係ります国と地方の負担割合は、国が四分の三、地方が四分の一となってございます。
 今回の母子加算復活に係る生活保護につきましては、現時点においては、平成二十一年十二月から二十二年の三月までの国庫負担分の四分の三につきましては予備費の五十八億円を措置するとし、また、地方負担分の四分の一につきましては特別交付税により措置されるとの通知をいただいております。
 ただし、今年度の具体的な財源措置の取り扱いや来年度以降の方針については示されていないという状況でございます。

○野島委員 はい、わかりました。
 今まで話を伺っていましてね、いわばひとり親世帯の就労促進費は切りましたと。このことは、私は、法の目指すべき本来の生活保護制度のあり方と反するだろうと。形を変えてどう出てくるかはわかりません。
 それから、高等学校就学費用、これについては方針が示されてないと。これは、高等学校の無償化がありますから、仮にこのまま置いて来年無償化しちゃったらダブル受給ですから、そんなものは財政規律を乱しますから、それはできないので、これは先送りしているというふうに私は受けとめているんですね。
 実はこの特交分、特別交付税で来ますということですね。特別交付税というのは、こういうのを予測していないんですよ、僕のつたない知識だと。やるんであれば、緊急的に年度の途中で復活させるんであれば、特別交付金出せばいいんですよ。あるいは、十分の十の国の補助でやればいいんですよ。そういうことをやらずに、ここで入れ込んだと。恐らく推定されることは、来年度の地方交付税改革の中で、この部分については交付税に算定をしておりますので、その中で対処してくださいというのは国はいってきますよ。全体として、交付税の使途を自由にして、地方の独創性を生かす、それが地方分権だということだと思うんだよね。しかし、これで社会保障費、これからまたふえていきますよ。そこの交付税に算定してますということは、なお一層地方交付税制度を、額は小さいですよ、理論的には硬直化させちゃうんですよ。だから財務省は抵抗するんです。そういうことだというふうに私は思っているんですよ。
 ところで、この特別交付税になりましたということでやった場合に、東京都は交付税もらってないんだよね。そうすると、二十三区全体を一つの市に見立てているから、その財源をどうするかという問題、当然出てきますよね。
 それから、あと一つは、都内でも、僕らの東久留米市というのはずうっと交付団体ですから、仮に、仮に、交付税にもぐり込ませましたといわれても、それは追っつく話なんです。そうじゃない市というのはあるんですね。そうすると、交付税の中に入ってますよといったって、不交付団体だからカウントされずに、穴っぽこあいちゃうんだよね。
 そういう悩ましい問題がたくさんあるんですね。だから私は、これから、国に対して、ぜひ都の立場から、いろんなことをちゃんと政策提言なり要望なりどんどん出してほしいと思うんですよ。そのことが大きな課題だと思っているし、社会保障制度で、国がやらないから東京都がやるなんていったらば、幾ら銭あったって足らないですよ。それは、国がちゃんとした制度設計しなければ、その上で、大都市がそれなりに需要があり、それなりに収入があるのであれば、しかし、事業としてそこはどう埋めていくかというのは、これは地方自治体が、東京都が考えなきゃいけないです。だからサービス推進費がある。
 そういう制度の枠組みを無視して、今回こういうふうな形でやったのは、いささか全体に説明ができないんじゃないかと僕は思うよ。ただとりあえず渡しましたと。しかし先々の話があるから、臨時交付金でやっちゃったり一〇〇%補助事業でやると、社会保障体系の中で財源として合わないから、だから特交分に入れましたと。目指しているのは、そういうことですよ。
 だから、そういうことに対して、しっかりいろんな提案なり要望を出していってほしいというふうに思います。そのことについては答えは特に要りません。
 いわばこういうことで、恐らく子ども手当もそういう経過をとっていくんじゃないですか。子ども手当、今、やってます。財源をどこからやるのか、苦しんでいるようです。むだを撲滅するんだと、コンクリートから人へと、なるほどそのとおりです。大いにやっていただきたいと思っているんですね。
 一方、しからば、今の税制の中でどういったふうな見直しをしていくのかと。やってますわな、いろいろ。配偶者控除がどうじゃとか、あるいは扶養者控除がどうじゃとかね。いわば、そういうことをやっていくということは、消費税総体は四年間封印しているけれども、ちまちました税制改正をやって、ちまちまとはいわぬが、そういう個別の税制改革でやって、国民負担をふやすんですよ、結果的に、恐らくは。やっぱり、そういうところの制度論をしっかり東京都からも発信していただきたいというふうに思っております。
 残り何分ですか。何分、あと。--八分、はい、わかりました。
 じゃ、そんなことで、ぜひこれからもいろいろメッセージというのか、具体的な要望を、現場を知る東京都、かつ広域調整しなきゃいけぬと。その広域調整する対象は、大都市としての二十三区を一緒くたにした今の交付税制度のあり方、あるいは、都内でもそれぞれ財政力に差がありまして、交付税、受けている団体と受けていない団体があるわけですから、そういう全体の制度論の中で大きなメッセージを発していただきたいと、このように強く要望しておきます。
 それから、残り時間が少なくなりました。八分間ですから、簡単に聞きたいと思うんですが、介護事業者の問題は、前にも僕、申し上げたことがあるんです。いわば不況になったときに、雇用調整面でそこが浮き上がってくるんじゃないかというふうなことです。それで、先ほどのほかの委員さんの質問にもあったように、スキルアップを図らなきゃいけない。尊厳ある職場なんですね、大体終末に向かっていく人たちと対応していくわけですから。そういうことが、尊厳ある職場だということだけでは、これは無理な話なんですね。やっぱりそこで働く人たちは日々生活しているわけですよ。と同時に、尊厳ある職場をもっと尊厳あるためにスキルアップも図っていって、自分の能力を発揮したいということの両輪があると思うんですね。
 その関係で、実は報酬というか給与の問題ね、国が、介護従事者の処遇改善のための緊急特別対策として、平成二十一年四月に介護報酬を改定しております。いわゆる級地格差とか、そういういろんなことで、上げ率の問題もあるんですが、それは、介護従事者の給与、特に基本給のアップにつながっていないという話を伺っているんですね。現状はどうなっているのか、お伺いしたいと思います。

○狩野高齢社会対策部長 国は、平成二十一年四月に、介護従事者の処遇向上を図るため、介護保険制度始まって以来、初めて介護報酬のプラス改定を行うとともに、報酬改定による保険料の上昇を軽減するため、区市町村に介護従事者処遇改善臨時特例交付金を交付いたしました。
 今回の介護報酬の改定が介護従事者の処遇改善に反映されているかどうかにつきましては、国が検証を行うため、現在、調査を行っているところでございます。
 事業者の声といたしましては、事業者団体の一つであります東京都社会福祉協議会の介護保険居宅事業者連絡会が、ことしの六月に介護報酬改定後の取り組み調査の結果を発表しておりますけれども、それによりますと、職員の基本給を上げた事業者は、予定を含めても四〇・五%にとどまっているというふうに聞いております。
 また、事業者の方々が挙げる課題といたしまして、例えば平成二十一年度の介護報酬改定は赤字補てんにしかならず、職員の処遇改善までには手が回らないとか、今回の報酬改定の三年後の制度改正、報酬改定を見据えると、基本給までは手をつけられないなどと考えている事業者が多いという結果になっております。

○野島委員 わかりました。要は、この臨時特例交付金制度そのものは、給料を上げてくれるのは、最後は介護保険の、いわゆる点数というのかな、報酬単価を上げていかない限り無理なんですね。そこをいじりたいよといったときに何が起きてくるかというと、公費を全部投入するんですかということが一つ。結果として総体が膨れますから、今の枠内だと、当然保険料にはね返ってきますよと。保険料にはね返るようなことを、今、国民世論は許してくれないと。しからば臨時的にやりましょうというようなことでやったと。
 しかし、この施設の運営は安定的にやっていかなきゃいけないから、それを基本給に組み込んじゃったらば、カーブ、どんどんどんどん上げていかなきゃいけないわけです。だからやれないという、こういう実情だろうというふうに思っております。
 いわば、こういったふうな問題というのは、総体としての財政論を、国民負担をどうするかというところに立たなければ絶対に解決しない。前政権も、そういう意味では腰を引いてといいましょうか、そういう状況の中で保険料は上げられない。そういうことで、しかし現場はほうっておけないからこうやったという、ある種、びほう策ですよ、おれにいわせると。勇気を持ってそこに踏み込めなかったという自民党も反省しなきゃいけない。
 いわば、そういう全体の流れの中で改定が三年後になられているわけでありますから、ぜひそういうことについて、実はこの間、介護事業者の関係者さんと懇談会をやりました。幾つか現状をお聞きし、私どもの方からも提案をしております、その事業者との間で。ただ、これは、僕も正直なところ、自分で提案したんだけれども、かなり困難な課題だなというふうに思っております。なお精査して、しかるべき時期にご提案も申し上げたいと思いますので、ぜひまた実情についていろいろお聞かせいただきたいと。
 もっともっとやりたいんですが、時間だけはお約束どおりしないといけないのが私の質疑の心情でございますから、以上で終わります。ありがとうございました。

○斉藤委員 それでは、大変時間も遅くなっておりますので、余り前置きなしに本題に入りたいと思います。
 内容的に、テーマ的には認証保育所、そしてまた福祉施設の更新、そして救急医療と心身障害者の福祉手当の四点について伺います。
 それでは、一点目でございます。
 先般、東京都の認証保育所事業実施要綱及び東京都認証保育所事業実施細目の改正並びに指導監督基準の見直しが行われ、十月一日に施行、そして来年四月から新基準による指導が実施されると聞いております。認証保育所の指導といえば、ここ最近幾つかの認証保育所の運営内容に問題があって、指導、認証の取り消し等が実施をされております。そのような保育所があることは大変問題でありますが、都は実際にそのような事業を、これまでの指導基準に基づいて適正運営している保育所とは区別して対応し指導をしてきたわけであります。
 つまり、過去の基準でも対応は一定程度できるということはわかっていますから、そのような事業者へのチェックも、東京都のこまめな努力があればチェックは可能であるということだというふうに理解をしております。
 したがいまして、今回の改正については、恐らく大きな規制強化につながる改正ではないというふうに想像したいんですけれども、そうはいっても、運営の制限や費用の増額、人員の確保といった負担がふえるんではないかと不安に思っている認証保育所の事業所もあるようでございます。こういった改正の部分については、いろいろ理解の流れも、また理解の仕方も、多くの事業者が今ありますから、それぞれ理解の仕方も多少違ってくるとは思います。
 保育定数の増加が望まれる昨今、どこの市区町村も、認証、もちろん普通の認可もそうですが、認証保育所についてもなるべく定員の方を維持したい、もしくはふやしたいというふうに各自治体も思っている時期であります。
 こういった改正が、認証保育の運営に影を落とさない改正であるということを願っておりますけれども、今回の見直しの趣旨と変更内容について、指導監査部に伺います。

○松浦指導監査部長 まず、認証保育所事業実施要綱実施細目の改正でございますけれども、保育従事者職員配置基準の明確化や給食、衛生管理等の内容を充実する改正でございます。
 次に、指導監督基準の改正内容についてでございますけれども、まず、今申し上げました認証保育所事業実施要綱等の改定を踏まえた改正でございます。
 二点目でございますが、保育内容に関する国の保育所保育指針、これが改正されましたので、この新しい指針に準じまして改正したものでございまして、具体的に申し上げますと、子どもの発達の過程を踏まえた保育課程の編成とか、保育所児童保育要録の小学校への送付、食育の計画策定などでございます。
 三点目は、労働基準法や食品製造業等取締条例などの法令に基づきまして、これまでも指導検査等で口頭で指導してきたものや、また、各保育所で既に実施対応されていましたけれども基準上明確でなかったものを整理しまして、その基準上、明記する改正を行ったものでございまして、具体的には、就業規則についての内容の明確化、食品衛生管理者の設置などでございます。
 なお、これらの改正に伴いまして、この新保育所保育指針に基づく改正など、各保育所で新たな業務になるものもございますけれども、改正内容の大半につきましては、法令に基づき、これまでも都が指導してきたものや、既に各保育所で実施対応されていたものを指導監督基準として明確にしたものでございます。

○斉藤委員 全体の改正部分についてご披瀝いただきまして、ありがとうございます。
 それでは、ちょっと少し細かい点を確認したいと思います。今回の改正で、職員配置については定員見合いの職員数と在籍児見合いの職員数を比較し、多い方の職員を配置することが明確にされたというふうに聞いております。
 このため、認証の事業者からは、年度当初は入所児童が定員を下回ることが多い、また逆にいえば、年度末とか、常に一年間ではないんですけれども、季節によってはそういった定員を下回って入所児童がいる、定員の方が多いというときが出てしまうというふうなことはよく聞く話であります。この定員見合いの職員配置を求められると、収入が実際には、実際に入所している児童に対して収入が来ますから、収入がないのに職員を雇っておくことになって、経営上厳しくなるんじゃないかという心配をされるという声を聞いたことがあります。
 今回の改正について、事業者の運営に、こういった面で支障が生じることがあるのではないかと気になるんですが、実際はどのように予測しているんでしょうか。

○吉岡少子社会対策部長 認証保育所の定員は、地域の保育需要や必要となる職員配置など、収支見込みも勘案した上で事業者が設定するものでございまして、定員まではいつでも児童を受け入れることができる体制をとっておくことが求められます。このため、在籍児童が定員を下回る場合でも、設定した定員に対して必要となる職員数を配置することが基本でございます。
 今回の改正につきましては、従前から要綱上規定されていた内容を明確にしたものでございまして、来年四月までの間に、立入調査や事業者団体との意見交換等の機会を通じて十分に現場の実態を把握した上で、新基準を適用してまいります。

○斉藤委員 保育サービスの質を確保するために必要となる職員配置を守ることは当然ですし、また一方で、小規模な認証保育所に対しては、現場の実態をぜひよく見ていただいて、今答弁の中でも、意見交換等の機会を活用して、四月までいろいろ議論していくというふうなことで答弁がありましたので、現場の実態をその間も含めてよく見ていただいて、現実的な対応を検討していただくよう要望をさせていただきます。
 あと、三点目につきまして、先ほど三原理事の方からも認証保育所については質問がありましたので、若干重なるところもありますが、今回の基準改正が、昨年の認証取り消しに至った事態も踏まえた認証制度の質の確保に向けて必要な対応であったとしても、それによって事業者の運営に支障が出て、結果的に認証保育所の設置が抑制されるようなことになれば、待機児童対策としてはマイナスの効果となってしまうというあたりを懸念したので、今回、質問させていただきました。
 東京都は、認証保育所の設置促進という観点からは、どのような取り組みを行っているか伺います。

○吉岡少子社会対策部長 認証保育所は、大都市の保育ニーズに的確にこたえるサービスとして広く都民の支持を得て設置数を拡大してまいりましたが、今後とも、都民に安心して利用いただけるよう、質の確保に向けた取り組みを強化したところでございます。
 その一方で、さらなる設置促進を図るため、これまで駅前五分以内としていた開設準備経費の補助要件を緩和し、また、開設準備経費につきましても、開設年度の家賃を補助の対象に含めるというというような促進策を講じております。
 さらに、待機児童解消区市町村支援事業を活用いたしまして、事業者負担を八分の一までに軽減すること、また、さらには、研修や就職相談会による保育人材確保事業等を行っております。
 また、これは定数の拡大ではございませんけれども、事業者団体の要望がございましたので、その要望にこたえる形で、本年の四月より、四月一日現在の年度当初における定員の弾力的運用を認めたところでございます。

○斉藤委員 それでは、東京都としては、その質の確保を図りながら、引き続き認証保育所の設置を促進していくということで理解をしていいかなと思います。そのためには、事業者の理解と協力を得ていくことが重要であります。もちろん地元市区町村の方も、認証保育所も活用して、今、大変保育のニーズが高い中で保育定数をふやしていくという努力をしているわけですが、そうはいっても、事業者が実際に運営がスムーズにできるような部分も制度の中で当然織り込んでいくわけですし、今お話がありましたように、既にそういった取り組みも事業者の意見を聞きながら行っているようでございます。
 今後も、制度の運営に関しては、事業者らと十分に意見交換をしながら進めていただきたいというふうに考えておりますが、そのあたりについては、どのような所見をお持ちでしょうか。

○吉岡少子社会対策部長 認証保育所制度は、多様な事業者の参入を得て拡大してきた事業でございまして、今後とも、制度の円滑な運営のためには事業者の理解と協力は不可欠と考えてございます。
 認証保育所制度をよりよい制度としていくため、今後も継続的に事業者団体との意見交換を行ってまいります。

○斉藤委員 それでは、意見交換の中でぜひ実用可能な--そういった意見については、ぜひ努力をして実現の形になるよう努めていただきたいというふうに、最後に申し述べます。
 それでは、主要施設十カ年維持更新計画、福祉施設の維持更新計画について伺います。
 ことし二月に財務局が出した主要施設十カ年維持更新計画については、警察、消防、福祉、医療の施設や建設事務所、展示場、競技場、文化施設、産業関連などの施設を対象に、おおむね築三十五年を経過し、延べ床面積三千平米以上の施設などの条件を満たす施設の更新を行うという計画を出したわけですね。
 福祉保健局の施設も、当然のことながら幾つか入っておりますけれども、今回の計画に入った施設以外にも条件に該当する施設があるような気がするんですけれども、実際にはどうなんでしょうか。

○日置企画担当部長 本年二月に策定されました主要施設十カ年維持更新計画でございますが、先ほど斉藤理事のお話にもございましたように、おおむね築三十五年を経過し、延べ床面積が三千平方メートル以上の施設の改築のほか、おおむね築十年を経過し、延べ床面積一万平方メートル以上の施設の改修、それから耐震化整備プログラムにおける対象施設、その他維持更新が特に必要な施設、これが対象施設となっております。
 この対象施設に該当する施設のうち、独立行政法人東京都健康長寿医療センターが整備を行います東京都健康長寿医療センターや、既に民間移譲を行った施設、あるいは平成十八年二月に策定いたしました福祉・健康都市東京ビジョンにおきまして民間移譲に向けた条件整備を行う施設につきましては、この計画には織り込まれておりません。

○斉藤委員 確かに今回、私も今手元に持ってるんですけれども、そうですね、十三ぐらいの施設はわかっているんですが、福祉の施設で、今、答弁にあった条件を満たすものといったら結構たくさんあるので、そんなに少ないということはまずないかなと思っていました。
 今申しましたように、ちょっと少し、これからの条件整備を行うものについては織り込まれてないというんですが、そこで伺うんですけれども、今後の十年間の建てかえを指し示すこの計画の対象になっていない施設というのは、今後どうなっていくのか、そこをちょっと教えていただきたいと思います。

○日置企画担当部長 主要施設十カ年維持更新計画では、平成二十一年度から平成三十年度までの十カ年を計画期間としておりまして、行政ニーズや財政状況の変化などに適切に対応し、計画の着実な推進を図るため、計画期間をおおむね三年ごとの三期に分割いたしまして、期間ごとに見直すこととされております。
 第Ⅰ期計画におきましては対象外とした施設につきましても、今後施設のあり方等を含め検討いたしまして、都として整備が必要なものにつきましては、第Ⅱ期以降、計画に盛り込んでいく予定でございます。

○斉藤委員 この厚生委員会の中でも、福祉施設に関しては、かなり指定管理施設になったところがたくさんございます。福祉保健局全体で結構そういう施設がふえているんですが、実際に、そういった施設でも、中の職員さんは東京都の関係者だったり出向でいたりということで、まだ大分東京都の方の関与が非常に強いところがたくさんございます。
 建物自体もまた東京都がつくって持っているというものになるわけですが、そのような建物、東京都が責任を持つ施設については、今後のⅡ期、Ⅲ期計画に入ってくるというふうなことで理解をしてよいのか、その辺の少し先の見込みを教えていただきたいと思います。

○日置企画担当部長 現在、指定管理施設で民間移譲に向けた条件整備を行う施設の扱いでございますが、これにつきましては、民間移譲の条件が整い民間移譲した場合には、移譲先法人が整備を行うこととなります。第Ⅱ期以降の計画の見直しに際しましても対象外となります。
 なお、今後、施設のあり方等を含め検討し、都として整備が必要なものにつきましては、第Ⅱ期以降の計画に盛り込んでいく予定でございます。

○斉藤委員 東京都の福祉施設は、区部はちょっとわからないですけど、うちの小平あたりから、またちょっとそれから西側の方に行きますと、比較的広い面積とっているところがたくさんございますし、割と同じような時期に建物をつくった施設が多いものですから、やっぱりこういったところに、計画に入ってくる施設は、恐らくかなりあると思うんですね。
 こういった施設を利用されている方、そのご家族とかにお会いしたときに、この先心配だというふうな声も聞いたし、実際には、中の職員さんも、都の職員でありながら大変不安を持っているわけですね。この後どういうふうになっていくかというのは、指定管理の関係で現場で働いていらっしゃる都の職員に対しても、ぜひきちんと説明をして理解していただいて安心していただくという工夫をしていただければというふうに思っております。
 気になるのは、先ほどいいました民間移譲の場合なんですが、民間移譲に今後決定したような場合については、建物も含めての移譲ということになると思います。しかし今、老朽化が目立ち出した大規模施設というのは大変多いわけなんですが、これについては、建てかえ、もしくは改修を要するという施設、そしてそういった施設が実際に民間移譲した、こういった場合には、東京都というのは、何らかの支援というものがあってカバーをしてくれるのかどうか、そこを確認したいと思います。

○日置企画担当部長 民間移譲しました施設につきましては、当面、建物は、法人に無償貸付することとなりますが、無償貸付期間中、または建物譲与後においても、原則、築三十五年を経過いたしました建物につきましては、法人みずからが運営しやすいような建物への建てかえを促進するため、建てかえ経費の八分の七を都が補助する仕組みとしております。
 なお、改修につきましては、民間移譲後、建物の無償貸付期間におきましては、建物の躯体及び基幹となる部分や設備などの大規模改修につきましては、都が建物所有者といたしまして整備を行うこととなります。

○斉藤委員 ぜひそのあたりの流れを、現場の職員の方も理解をして、なかなか先の読めない、見えないような場合もあるかと思いますが、少しでも安心してその日の業務に打ち込んでいただけるよう工夫をいただきたいと思います。
 では、救急医療について若干伺います。
 先ほど、「ひまわり」の話など、また橘先生の方からは東京ルールの話が冒頭に出ましたが、迅速適切な救急医療の確保に向けた救急患者の迅速な受け入れ、そしてとりあえずの実施、都民の理解と参画から成る救急医療の東京ルール、この取り組みの一環として、八月三十一日から地域救急医療センターの運用が開始されて二カ月近くになりました。
 橘先生の冒頭の話でこの話が出たわけですが、まだちょっと期間が短いので分析はというふうなことで質問されなかったようですが、実際には、その救急の方の立場からいえば、それでも相当な数の、当然のことながらの出場と、また相談があるというふうに思っていますので、ある程度効果が少し見えているんではないかと思いますので、ぜひその効果について、どのようになっているか所見をいただきたいと思います。

○吉井医療政策部長 救急医療の東京ルールでございますが、地域救急医療センターの運用を開始した地域では、順次、地域救急会議というものを開催してございまして、地域の中で、いわゆる救急医療の連携体制の強化に向けた、そうした取り組みが行われている、そういう状況にございます。
 また、昨日まで、十月二十八日までの東京ルール事案となった実績は、千四百三十二件でございます。このうち、約八割に当たります千百五十九件、これがその地域というか圏域の中で救急患者の受け入れが行われているという、そういう状況から見ますと、一定の効果が上がっているのではないかというふうに考えております。
 今後も、そのデータ等についての分析等を行いながら、効果検証も含めて行っていきたいというふうに考えております。

○斉藤委員 かなりそういった点では効果は出ているという評価をしているというふうに理解をいたしましたが、ちょっと気になったんですが、東京ルールなどについても、ある程度搬送先を探す、つまり現着をして、そこから、現場から搬送先の方に出発するまでの時間が相応にかかる、一定程度かかるようなものに対しては、この東京ルールの中で、いわゆるその地域の医療圏内の中、圏域の中で二次救急医療機関を探していくというふうな形になるんですが、ちょっと一点気になったのが、精神症状を伴う救急患者について、先ほど野上先生などからも精神科についての話がありましたけれども、本人の主訴が実際にはっきりはしない。例えば家族が通報をしているけれども、本人が搬送を拒否するなど、正直コミュニケーションの問題などで搬送に手間取ることが多いと聞いております。聞いておりますというか、私もちょっと一時期現場のバックアップにいたものですから、実際にはかなりこの部分については、なかなか単純に時間で割り切る外傷性の患者とは対応が変わってしまう、大分違っているという、その根拠の差も大きいわけですから、そういった部分については、この東京ルール、どういうふうに対応するのかというのは大変気になるところであります。
 精神症状を伴う救急患者の搬送先の選定についてはどのように行われているのかを確認したいと思います。

○吉井医療政策部長 救急要請があったものについての医療機関の選定、これに時間を要する事案につきましては、今お話ございました精神症状いかんにかかわらず、あくまでも身体症状に着目をいたしまして、いわゆる東京ルールの仕組みの中で選定を行っております。

○斉藤委員 わかりました。確かに、余りこういうルールを多岐にわたらせると、短時間での判断というのは、望んでいるのにもかかわらず手間取ってしまうということがありますので、そういう点では、ある程度基準というものを一本に絞るというのは一つの方策かと思います。もちろん、この搬送した先の問題というのはいろいろあるわけなんですが、それについてはまた後日伺いたいと思います。
 ちょっと確認事項ではあるんですけれども、この東京ルールについては二次医療機関が非常に注目を集める形になるんですが、東京都の方が以前から申しておりますように、市区町村が初期救急医療を実施する、こういうふうなことになっております。二次医療については、今申しましたように、いろんな意味で、今、実験的なものを含めて取り組んでいると思うんですが、実際には、先ほど来話が幾つかありますように、二次救急を守る意味では初期救急をきちんとやっていくということが重要であります。
 実際に、この初期救急医療に対して市区町村が実施する初期救急医療に対する都の支援制度と、二次救急医療体制確保のための医療機関への支援内容について、改めて確認したいので教えていただきたいと思います。

○吉井医療政策部長 初期救急医療体制につきましては各区市町村の業務となっておりますが、都は、市町村における休日の初期診療体制及び区市町村が行います平日夜間の小児初期救急体制整備に対しまして支援を行っております。
 いわゆる二次の救急医療につきましては、東京都が休日・全夜間診療事業として実施をし、市町村立病院や民間医療機関に対する支援--支援というか業務委託でございますけれども、実施しております。

○斉藤委員 市区町村等から見たときに、こういった東京都の方の支援というのはありがたい一方で、いろんな意味で、もう少しメニューがあったらとか、実態の方に即した、少し数字の変数というものがあってもいいんではないかといういろんな意見が出ています。ただ、これについては、ちょっと私の方もおいおい調査をして、いろんな勉強をしてますので、また機会があるときにこの点については質問したいと思うんです。
 それでは、最後の四つ目のテーマの心身障害者の手当の話について確認をしたいと思います。これにつきましては、私の質問というよりは、うちの民主党の六番目の委員の方の質問でございますので、よろしくお願いします。
 障害者自立支援法については、三障害、身体、知的、精神共通でサービスの対象となっております。都が独自に実施している心身障害者福祉手当については、身体障害と知的障害が対象とされておりまして、精神障害というのは対象になっておりません。
 この自立支援法になったところで三障害がそろったというふうな経緯がございますのは重々承知をしていますが、この手当についての現行事業の背景と経緯については、個別の事業として、まずどのような経過があったのか伺いたいと思います。

○芦田障害者施策推進部長 心身障害者福祉手当は、介護を必要とする重度の身体障害者、知的障害者に対する必要なサービスの提供が十分でない時期に創設されたという経緯がございます。
 一方、精神障害者につきましては、その障害の特性から、精神科救急医療体制の整備や通院医療費の助成など、まず、医療を確保することを重点に支援策が展開されてまいりました。
 その後、順次、地域で暮らし続けるためのサービスの充実が図られてきましたが、障害者自立支援法は、これら三障害について、サービス提供の仕組みを一元化し、サービスの総量を拡大するとともに、障害の種類にかかわらず必要とするサービスを利用できるようにするものであり、実際に都内のサービス量は拡大してきております。
 手当や年金制度などの所得保障は基本的に国の役割であり、都はグループホームなどの地域居住の場や、通所施設などの日中活動の場を重点的に整備するなど、障害者が地域で安心して暮らせるためのサービス基盤の整備を促進しているところでございます。

○斉藤委員 本来的なことをいえば、全国どこに住んでいても、障害者の生活を支える共通の経済支援制度があると一番いいんではないかなというふうには思いますが、そうはいっても、東京都のような都市部については、もちろん物価の問題などさまざまございます。
 東京都は、これまでも東京都だけの限定的なものではない仕組みづくりを国に求めてきたと考えるわけですが、たまたま今回、この手当事業については東京都の事業というふうになっていたわけなんですが、実際には、その一方で、都の方も国にいろいろ全国的な仕組みづくりを求めてきたというふうに思うんですけれども、実際どのような動きをしていたんでしょうか、教えていただきたいと思います。

○芦田障害者施策推進部長 手当や年金制度などの所得保障は基本的に国の役割であることから、都はこれまでも、他の自治体と連携し、年金制度の改善など障害者の所得保障の充実を国に要望してまいりました。

○斉藤委員 ありがとうございます。
 まず、障害者への生活全体への支援という観点をとらえつつ、三障害の公平性を構築していくというのは、恐らく今後のいろんな制度づくりの中では基本になってくるのじゃないかと思います。先ほど来、政権交代の話もあって、我が党については、ほかの方がいろいろ宣伝していただいたので、私の方では特に述べませんけれども、今後、恐らくその制度の改正というものについては予測がされます。
 せっかくの機会でありますので、当然のことながら、それについては、この障害者のそれぞれの特性を配慮しながらの経済的な支援、自立した生活ができるような支援といったものを、国全体の部分としてまず考えていただきたいというのは、恐らく地方自治体がどこも思うものじゃないかと思います。
 今後の東京都としての国への働きかけについてどのように考えているか、ここで最後に伺いたいと思います。

○芦田障害者施策推進部長 都はこれまでも、障害者自立支援法を初めとする諸制度が、大都市の実情や障害者の生活実態に合うものとなるよう、国に対しさまざまな提案を行ってきたところでございます。
 今後も引き続き、障害者の生活実態に即した制度となるよう、国に対し働きかけてまいります。

○門脇委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○門脇委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で福祉保健局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後九時五十五分散会

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