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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第三号

平成二十年三月十七日(月曜日)
第七委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十三名
委員長野上 純子君
副委員長山加 朱美君
副委員長かち佳代子君
理事くまき美奈子君
理事長橋 桂一君
理事野島 善司君
西崎 光子君
大松  成君
佐藤 広典君
田代ひろし君
石毛しげる君
佐藤 裕彦君
吉田 信夫君

 欠席委員 一名

 出席説明員
病院経営本部本部長秋山 俊行君
経営企画部長及川 繁巳君
サービス推進部長都留 佳苗君
参事黒田 祥之君

本日の会議に付した事件
 意見書、決議について
 病院経営本部関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成二十年度東京都一般会計予算中、歳出 病院経営本部所管分
・第十九号議案 平成二十年度東京都病院会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第九十四号議案 東京都立病院条例の一部を改正する条例
・第九十五号議案 東京都立小児病院条例の一部を改正する条例
・第九十六号議案 東京都立精神科病院条例の一部を改正する条例
・第九十七号議案 東京都立結核病院条例の一部を改正する条例
報告事項(質疑)
・第二次都立病院改革実行プログラムについて

○野上委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、予算の調査について申し上げます。
 平成二十年度予算は、予算特別委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十年三月十四日
東京都議会議長 比留間敏夫
厚生委員長 野上 純子殿
予算特別委員会付託議案の調査について(依頼)
 このことについて、三月十四日付けで予算特別委員長から調査依頼があったので、左記により貴委員会所管分について調査のうえ報告願います。
     記
1 調査範囲 別紙1のとおり
2 報告様式 別紙2のとおり
3 提出期限 三月十九日(水)午後五時

(別紙1)
厚生委員会
第一号議案 平成二十年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 厚生委員会所管分
第五号議案 平成二十年度東京都母子福祉貸付資金会計予算
第六号議案 平成二十年度東京都心身障害者扶養年金会計予算
第十九号議案 平成二十年度東京都病院会計予算

(別紙2省略)

○野上委員長 次に、意見書、決議について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書四件、決議一件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野上委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○野上委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、病院経営本部関係の予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 これより病院経営本部関係に入ります。
 第一号議案、平成二十年度東京都一般会計予算中、歳出、病院経営本部所管分、第十九号議案、第九十四号議案から第九十七号議案まで及び報告事項を一括して議題といたします。
 本案及び報告事項につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 要求資料について理事者の説明を求めます。

○及川経営企画部長 去る二月十九日の本委員会におきまして要求のございました資料についてご説明申し上げます。
 お手元にお配りしてございます資料1、厚生委員会要求資料をごらんいただきたいと存じます。
 資料は、目次にございますように、1、都立病院におけるPFI事業にかかわる経費の推移から、9、豊島病院の医師、看護要員及び医療技術員等の定数及び現員の状況(平成十九年度)までの九点でございます。
 恐れ入りますが、一ページをお開きいただきたいと存じます。1、都立病院におけるPFI事業にかかわる経費の推移でございます。
 平成十六年度から平成二十年度までのPFI事業にかかわる経費について、多摩広域基幹病院(仮称)及び小児総合医療センター(仮称)整備等事業など、三つの事業別に記載しております。
 二ページをお開き願います。2、一般会計繰入金の推移(施設整備関連経費以外・病院別)でございます。
 平成十六年度から平成二十年度までのそれぞれの推移を記載しております。
 三ページをごらんください。3、一般会計繰入金の推移(施設整備関連経費)でございます。
 同様に、平成十六年度から平成二十年度までの推移を記載しております。
 四ページをお開き願います。4、都立病院における経営指標の推移でございます。
 平成十四年度から平成十八年度までの入院、外来別の経営指標について、その推移を記載しております。
 それぞれの数字につきましては、下の(注)にございますとおり、平成十四年度までは母子保健院が、平成十五年度までは大久保病院が、平成十七年度までは荏原病院が含まれております。
 五ページをごらんください。5、都立病院及び公社病院における職種別職員定数及び現員(平成二十年二月一日現在)でございます。
 (1)は都立病院、(2)は公社病院の職種別職員定数及び現員を記載しております。
 六ページをお開き願います。6、都立病院及び公社病院における研修医受け入れ状況でございます。
 (1)は初期臨床研修医につきまして、次の七ページ(2)は後期臨床研修医につきまして、それぞれ平成十九年度及び平成二十年度の定数を病院別に記載しております。
 八ページをお開き願います。7、各公社病院の経営指標の推移でございます。
 平成十四年度から平成十八年度までのそれぞれの推移を病院別に記載しております。
 九ページをごらんください。8、各公社病院に対する運営費補助金の推移でございます。
 平成十六年度から平成二十年度までの推移を病院別に記載しております。
 一〇ページをお開き願います。9、豊島病院の医師、看護要員及び医療技術員等の定数及び現員の状況(平成十九年度)でございます。
 平成二十年二月一日現在におけるそれぞれの定数及び現員を記載しております。
 簡単ではございますが、以上で要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○野上委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び報告事項に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○野島委員 さきに報告を聴取いたしました第二次都立病院改革プログラムについて、何点かお伺いいたしたいと思います。
 この報告書にもありますように、一月末に策定したこの第二次都立病院改革実行プログラム、今あるとおり、現在、多摩総合医療センター及び小児総合医療センター、がん・感染症医療センター、そして精神医療センターの三つの再編事業がPFI手法を活用して進められておるわけでございます。
 この病院PFIの問題について、私は、過日、高知県と市の医療センター、これは私どもも行政視察で行ってまいったんですが、こんなところに関連しまして新聞報道がなされましたので、かつて事務事業質疑の折にもお尋ねした経過もございます。そうした質疑の中で、都の病院PFIは、病院経営や診療業務そのものなど、病院運営のコアの部分については都が責任を持って担う。医事業務や建物管理などの医療の周辺業務については、民間が創意工夫を図って、包括的に特別目的会社、いわゆるSPCが担うということ。また、個々のSPCの業務を行うことになる協力企業を指導監督するマネジメント機能の明確化やモニタリングなど、先行事例を踏まえた都としての工夫もなされておったというふうに承知をしております。先行事例の問題が直ちに都のPFI事業に当てはまるものではないということをあわせて確認し、この事業の推進に理解を示してまいりました。
 そして、今般、このPFI手法を活用いたしました近江八幡市の総合医療センターについて、その手法の見直しが市の中で議論されたことに伴いまして、新聞のヘッドコピーは刺激的じゃないといけないので、「風前 病院PFI」と題して、PFI手法を活用したために病院経営が圧迫され、大赤字を生んだとも読める新聞報道がなされまして、そこまでは書いていないんですが、すべての病院PFI事業が制度的に破綻しているかのような印象を受けかねない、こういう記事でありました。
 それで、私なりにちょっと調べてみたいなと思いまして、ここに近江八幡市立総合医療センターのあり方に関する提言というのがあるんですよ。これを読んでいきましたら、どうもこれは、滋賀県そのものの医療体制がどうなっているのかなと、こんなところも、解析までいかないですな、思い至らないと、なかなかいい答えが出てこないのかなということで、滋賀県保健医療計画案というのも取り寄せてみました。あわせてこの提言書を読んでいきますと、市の本体も揺るがしかねない、こういう記述もございまして、近江八幡市の二十年度予算も一応取り寄せてみました。
 そもそも近江八幡市と都を比べてみますと、片方は基礎的自治体、片方は広域行政という、こういう役割は当然のこととして、人口は近江八幡市が七万人程度なんですね。一方、都の人口は約千二百八十万人でありまして、相当の違いがある。したがって、一朝一夕にそのことをもって比べることは正しくないというふうには思っておりますが、財政状況も、都と近江八幡市では枠組みも含めて違うわけであります。
 そこで、念のために、その辺を押さえておきませんと議論にならないので、近江八幡市の病院会計規模と市財政に占める割合、それと都の病院会計規模と都財政に占める割合はそれぞれどの程度なのか、こんなところを冒頭お聞きしておきたいと思っております。

○及川経営企画部長 これは近江八幡市によりまして公表されている数字でございます。平成十九年度当初予算でございますが、近江八幡市の病院会計規模は約百三十八億円でございまして、これに一般会計、特別会計及び企業会計の合計が五百二十五億円規模でございますから、大体、病院会計規模百三十八億円でいきますと、その割合は約二六%ということになります。
 一方、都の場合ですが、都の病院会計規模は、平成十九年度当初予算で約一千五百八十八億円になります。一般会計、特別会計及び企業会計の合計額が約十三兆七百十九億円になりますので、その占める割合は約一・二%というような数字になります。

○野島委員 近江八幡市の市財政全体に占める病院会計の割合は約二六%、こういうご答弁でありました。これを見ても明らかなように、近江八幡市では、病院会計での大きな赤字は市の財政を直撃する、こういうことも過言ではないと思うんですね。十八年度予算の経常収支比率は九四・六%というのが近江八幡市の財政指数であります。この病院経営をPFIでやろうといった当時は、逆に見ていったら、もっと経常収支比率が低かったんですね。
 そんないろんな事情の中で判断されたと思っておりますが、いずれにいたしましても、相当深刻な状況にあると思いますし、提言の中にも「何の対策も採らなければ、数年後に市は財政再生団体へ転落する恐れ」、こういう危惧も示されているわけであります。
 私は、ほかの自治体の政策判断並びにそれをどういう手法をもって実現するのか、その是非を論じる気持ちは、ここではさらさらありません。ただ、いってみれば、私なんかは、自治体がやる事業で直接手を出していけない仕事は、病院と住宅と交通、この三つは、本来、市民福祉の向上のために、市政なりいろいろやっていくわけですが、それは気をつけなきゃいけないというのが、何年かこの業界に身を置く者の立場としての実感であります。
 そのことはそのこととしてこっちに置きまして、この提言と保健医療計画、先ほどお示ししましたこの案を読んでいくと、この近江八幡市の総合医療センターは、今回の建てかえに合わせて、近江八幡市を含む二次医療圏全体を対象としました救命救急センター、あるいは周産期母子センター、これはいいんですよ、病院機能としてあるのは大変好ましいことなんですが、二次医療圏全体を対象としたこれらを設置しているんですね。これは、本来、県レベルで支えるべき事業であります。
 では、そうなったときに財政支援がどうなっているのかということは、そこまで私は解析する能力もないし、資料を読んでいて、資料に読まれたというところがありますので、財政支援は別にして、これらの事業を市の単独で支える構図になっちゃっているんですね。
 したがって、そういうことからしても、実は私は、今回の近江八幡市の総合医療センターの建てかえが、市として、今申し上げましたような事情から過大なものになってしまっているのではないか、こんな印象を受けております。したがって、私は、そういう意味ではPFIそのものの問題ではないのではないかな、こんな疑問を持っているんです。
 また、この提言によりますと、幾つか項目があるんですが、一つには、近江八幡市のケースでは、PFI事業の実施に当たって、民間金融機関からの調達金利が高いことという初期投資分と、後で触れますが、ランニングの部分の課題がこの施設に関してあるんですね。調達金利が高いことや、SPC自体の問題も幾つか指摘されているんです。
 私は、冒頭申し上げたとおり、今日までこの委員会の質疑の中で、先行事例での問題が直ちに都の病院PFIに当てはまるものではなく、都としても、先行事例を踏まえ、工夫も凝らしながら改善を図ってきているということも確認させていただいたわけでありますが、心配されている方も多いと思いますので、あるいは、あえて心配してもらうために都立直営でなきゃいけないという、こういう主張をなさる人もいるかというふうに邪推を申し上げまして、改めて確認のために伺います。
 まず、近江八幡市の総合医療センターと都の進める三つのPFI事業において、資金調達の手法など、事業スキームの違いについてお伺いをいたしておきたいと思います。

○及川経営企画部長 違いということでございます。
 まず、近江八幡市では、事業者が建物を建設いたしまして、そのまま事業者が建物を所有して維持管理を行い、そして、事業期間終了後に所有権を市に戻すという、いわゆるBOTと呼ぶのですが、そういった方式を採用しております。
 一方、都では、事業者が建物を建築した後、速やかに所有権を都に移転した上で建物の維持管理を事業者に委託するという、いわゆるBTOという順番の方式を採用しております。これは、建物の所有権を都が持つことで、医療環境の急激な変化に伴い必要となります建物改修、こういったものにも柔軟に対応できますとともに、固定資産税も課税されないということなどから、都ではこの方式を採用しております。
 また、近江八幡市では、理事ご指摘のとおり、施設整備費をSPCが民間金融機関から調達をしていると聞いておりますけれども、都では、以前先生からも大変ご助言をいただきまして、企業債を活用させていただいておりまして、民間資金よりも低い金利で資金を調達することとしております。
 また、事業期間につきましても、近江八幡市では三十年程度ということにしておりますが、都では、医療環境や社会状況の大きな変化なども考慮いたしまして、その半分の十五年程度としております。

○野島委員 資金調達に関しては、東京都の信用力をもってすれば、企業債による低利で資金調達ができるのではないか、何も民間資金の調達をPFIを通じてやることはない、こんなことも申し上げてきましたし、そういう中では、企業債を充当した形でPFI事業を進める、こういうことと受けとめております。そういう意味では、近江八幡市との絡みでいいますと、当初の設備投資とそれに対する金利が決定的に違うということが今の答弁で確認できたと思っております。全体ではなくて初期投資ですよ。そうですよね。
 そういうふうなことを考えますと、この近江八幡市の場合、市の規模からすると、病院の建てかえ費用が、実は、さっきいっていました二次医療圏との絡みでいっても過大な投資になっているのではないか、こんなふうに思うんですね。
 それとあと一つは、将来の大規模な修繕などの改修計画に係る市の費用負担の検証が十分になされておらず、その結果、提言にもあるとおり、毎年二億円もの大規模修繕費の支出をそっちに出しているんですね。一方、都の場合は、さっきいいました、企業債を充てるために資金調達コストが低いということは、当然のことながら、将来の改修に関する費用は都が負担することになっておるということでございますので、近江八幡市が直面している危機的状況が直ちに都にも当てはまるとは思えないということは、ここで確認できたと思うんです。
 総括的にいいますと、初期投資の金利リスクは、都の場合は東京都が負いますと。ところが、近江八幡市は向こうに負わせちゃっているんですね。それから、大規模改修が出たときには、それは都が状況変化に応じて適切に都の金でやるようですから、PFIそのものは、その事業というのは、大規模改修についてはないわけでしょう、そうですよね。近江八幡市の場合は、それを向こうに持っていっちゃう。そうすると、受けた方は、いつどういうふうになるかわからないから、その費用をこっちで持てといわれたら、毎年出してくださいというのが理の当然だと思うんですよ。
 これは後でもう一回検討しておいてほしいんだけれども、そうやりながら、病院の施設本体の償却は市に帰属しちゃっているんです。そうすると、SPCの方で二億円もらったのをどういう勘定でやるかがわからなくなっちゃう。将来の減価償却の備えですよということで、こっちで二億入りますから、それはバランスシートで見れば現金預金、こっちで将来の改修費で、内部留保で引当金ですよということが、僕は不可能じゃないかと思うんですよ。だって、この会社は減価償却を持っていないんだから。にもかかわらず、二億入ってきちゃって、減価償却引当金というのは通らない話になると思うんですね。
 一番単純にいうのは、何年先にこういう直し方をする、何年先にこういう直し方をするという計画性があって、そのために金を出していくよということであれば、それはそれで一つ、税務処理上や会計基準上の問題はあるにしても、形は整うと思うんですが、どうもその辺がよくわからない。よくわからないというのは、何もこの本体の病院経営の企業会計だけじゃなくて、SPC、それから一般会計のやりとりを見ないとよくわからないという意味でよくわからないんですが、ぜひそんなところもやっておいてほしいなと思います。
 いずれにしても、今までの答弁の中で、PFIを利用してやっていく場合の初期投資のでかさと金利負担、並びに大規模修繕に関する計画性とその費用の負担、こういう部分では、東京都と近江八幡市は決定的に違うということがわかりました。都のやり方は、いろんな意味のリスク回避や計画性を行政の責任においてしっかり担保したもの、こういうことでありますので、そこについてはわかりました。
 そこで、次にSPC自体の問題についてお伺いいたします。
 提言では、「SPCという中間業者が介在することによって、指揮命令系統における手続きが一階層分余計に存在する」と述べられているんですね。一階層、要するに、発注者があって、SPCがあって、それで事業でしょう。普通の、この仕事をお願いしますよ、東京都から出しますよとなりますと、相手の事業者と直ですから、一階層ないんですね。要するに、SPCが一階層余計だ、こういうことなんですね。
 これは、個々の業務を担う協力会社がそれぞれ個別に業務を行っているだけで、各業務別の垣根を越えた連携ができていないということからくる表現だと思いますし、SPCが全体をマネジメントできないということのあらわれではないかなと思うんです。それが新聞報道などで、言葉は悪いが中間搾取、こんなことにやゆされてしまうのかなと受けとめております。
 そこで、SPCの業務や役割について、近江八幡市の総合医療センターと都の進める三つのPFI事業の違いは何か、こんなところを確認しておきたいと思います。

○及川経営企画部長 都の病院PFIでございますけれども、まず、個々の業務を行う協力企業と申しますが、これを指導監督するマネジメント機能は大変重要な機能でございまして、この機能をSPCの主たる業務として明確に位置づけをしております。また、このマネジメント機能につきましても適切に行われているかどうかをチェックいたします、いわゆるモニタリングを実施いたしまして、仮に適切に行われていないというような場合には、業務改善勧告、サービス対価の支払い留保、さらには減額といったことなども行う、そういった仕組みとしております。
 また、SPCに関します情報の透明化という観点から、業務を適切に把握するために、SPCの財務情報、こういったものなどに加えまして、協力企業に関する情報も把握できる仕組みを組み込んでおります。
 こうした都のPFIでございますが、SPCのマネジメント機能を適切に把握、評価する仕組みを設けまして、SPCが包括的に業務を担うという、まさにPFIのメリットを最大限生かせる、そういった病院経営を行っていくつもりでございます。

○野島委員 答弁にありましたように、本来SPCは、こういう協力企業の単に指導監督のみならず、業務の垣根を越えて束ねていく責務があるというふうに思っております。その責務を確実に果たすための仕組みを、都のPFIは組み込んでいることを改めて確認いたしました。
 いわばコスト・アンド・パフォーマンスの確保ということが、個々の事業者がそれを束ねずにやっちゃったら、本来のSPCの目的が果たせないのでありまして、そんなことをやっているのだったら、これは単なる口入れ稼業になっちゃうわけだよね。この仕事をやるためにこの人を入れたから、どんな形が出ようが関係ないよというふうなところになっちゃいますから、こういうふうな指揮命令系統をはっきりさせて、一階層余分というシステムじゃなくして、そこがそもそも、SPCがトータルバリューを生み出しますよと、低いコストで業務の垣根を越えてと、こういうシステムをつくっていただいたと思っております。
 それぞれ先行事例があるわけでありますが、いずれにしても、今回の近江八幡のケースにしろ、病院PFIが制度的にだめだという印象の新聞報道がされておりまして、ただでさえ都民が不安に感じることがあるかもしれません。民間企業への丸投げであるとか、都立直営でなければ都の医療責任が果たせないとかいう政党もあるやに伺っておりますが、こういった誤った内容を宣伝し、患者さんの不安をあおることはあってはならないというふうに思うんです。
 いろいろいっている人は、いろいろ考え方があっていっているんですけれども、東京都はこれを積極的に進める立場から、ホームページなどを活用して情報を公表しているということは承知をしておりますが、なかなかこういう制度論というのは理解が進まないんですよ。都民にすると、行って、ちゃんと診療が受けられて、よりよい医療環境があればいいんだよと、当然、当たり前のそこなんですね。そのための手法として、こちらの方が、PFIによる、そしてSPCによる運営の方がより適切だというふうに東京都が判断して進めるわけですので、ぜひ適切に情報を提供していくことが必要だろうと思っております。
 今後、どのように正しい情報を都民や患者の皆さんに提供していくお考えなのか、こんなところも伺っておきたいと思います。

○及川経営企画部長 理事ご指摘のとおり、PFIの事業を初め、都立病院の再編整備そのものを進めていく上では、都民の皆様に正しい情報をいかに提供していくのかということが極めて重要であるというふうに認識をしております。
 このため、都では、今般の第二次都立病院改革実行プログラムにおきまして、それぞれ各病院ごとの再編整備計画を明らかにしたところでございますが、今後も、それぞれの事業の進捗に合わせまして、都民の皆様や地域の方々、病院を利用される患者さんなどに適宜お知らせをしていくこととしております。
 特に、お話にありました都の病院PFIは、病院経営や診療業務そのものなど、病院運営のコアの部分は都が引き続き責任を持って担い、医事業務など医療周辺業務をSPCが包括的に担うといったものでございます。お話にもございましたけれども、民間企業に丸投げをするというものでは決してございません。そういったことを正しく都民の皆様にご理解いただけるよう、情報を的確に提供していきたいというふうに考えております。
 例えば、がん・感染症医療センターでは、ただいま申し上げた事業の枠組みや、それから、再編整備により向上する医療機能、さらには今後のスケジュールなどをまとめましたパンフレットを作成いたしまして、今年度中には、地域の方々や患者さんなどに対して配布をすることといたしております。
 また、先行しております多摩総合医療センター及び小児総合医療センターでは、パンフレットの作成に加えまして、新病院の開院前に内覧会などを行いまして、病院利用者の方や広く地域の方々にも公開をいたしまして、新たな病院への理解を深めていただけるような機会を設けることを現在検討しているところでございます。
 こうした取り組みを通じまして、都民の方、それから、地域の方、患者さんなどが間違っても不安を感じることのないよう、今後とも、それぞれ多様な手法を組み合わせながら、正しい情報の提供を積極的に行ってまいります。

○野島委員 どうぞよろしくお願いいたします。
 さて、今、答弁のあった、がん・感染症医療センター、前回の委員会で、この事業を行う株式会社駒込SPCとの契約締結の報告がなされました。しかし、この契約を見ると、契約の総額のみが記載されておりまして、その内訳が明記されていない、こういうことであります。しかし、多摩総合医療センター及び小児総合医療センターのときも、内訳についてのやりとりがあったというふうに記憶しておりますが、今回のがん・感染症医療センターでも、契約を締結するに当たりまして、当然のこと、何らかの費用の目安、いわば見込み額を把握されているというふうに思っております。全部公表しちゃったら、これから厳しい企業間戦争の中で、関連の協力会社を統括しながら本来の目的に従っていくのに、それはもう、この事業、この事業で遮断されちゃったら、そんなことは必要ないのでね。
 しかし、積み上げと同時に、全体をやりながらこういうふうな創意工夫をしていくということになりますと、すべてを公表することは私は適切ではないと思っていますし、本来できない性格のものでしょうが、不利益を生じない範囲内で、可能な限り、どんな内訳になっているのかということがありましたらお伺いをしたいと思います。

○及川経営企画部長 PFI事業の仕組みでございますが、若干触れさせていただきますが、建物の設計、施工から維持管理、運営に至るまで、さまざまな業務を包括して事業者にゆだねるといった総価契約でございます。業務ごとの内訳金額を固定せずに、変動が可能な構造としております。
 どうしてこのような構造としたのかということでございますが、都の求める業務水準を達成するために、各業務にどれだけの費用をかけるのか、また、どの協力企業を選定するかといった業務設計や遂行方法などにつきましては、SPCの創意工夫に任されております。さらに、医療環境の変化あるいは技術革新などに応じまして、絶えず見直しを行う必要がございまして、こういった変化に対応するために、複数業務を最適に再編し直していく、こういった構造としております。
 こうした構造の中で、その内訳を明らかにするということは、理事のお話にもございましたとおり、事業者の競争上の地位にも支障を与えかねないというふうに考えているものでございます。
 お話に出ました、前回の多摩総合医療センター及び小児総合医療センターのときのお話ですが、そのときの数字も、あくまで事業契約が成立した時点でのSPCが想定をしている考え方、そういった前提でお答えをしたものでございますが、今回のがん・感染症医療センターにつきましても、同様の考え方の大前提で申し上げれば、まず、医療機器の調達費用を含む施設整備費につきましては二百六十億円程度、医療費や診療材料費等の材料費につきましては九百二十億円程度、その他委託料等につきましては六百八十億円程度というふうになってございます。

○野島委員 わかりました。弾力的な執行ができる総価契約のメリットを最大限生かしていきたいということだろうと思ってございます。
 先ほどのモニタリングだとか、支払い留保だとか、そのためにもさまざまな手法を本来のSPCの中に組み入れているというふうな執行がなされているものと思いますので、期待を申し上げておきたいと思います。ぜひ今後も、透明性の確保ということがあるわけですが、情報は率先して、可能な限り公開しながら進めていっていただきたい、こんなふうに思っております。
 そこで、近江八幡市の提言の最後に、「近江八幡市の例だけをもって病院事業へのPFI適用の成否を断言することはできないが、少なくとも本委員会での検討を通じて、現在全国各地で検討されている自治体病院のPFI計画に対して、関係者が無条件の同意を与えることへの警鐘を鳴らすことになったのではないかと思う。自治体病院のPFIを推進する関係者は、近江八幡市の新病院に関する一連の行政運営上の失敗点等を自らの問題としても捉え、再度PFIの導入の適否を十分に検討されることを委員一同望んでいる」、こんなふうに最後に取りまとめされているんですよね。だから、ぜひそういうことで、今後とも、先行事例の課題を踏まえまして、改善すべきは改善する、患者サービスの向上とより効率的な病院運営、こういう二点のものをにらみながら、都立病院のPFI事業を推進していっていただきたい。
 そして、都のこのPFI事業に取り組むことの利点や工夫、こういったものを、近江八幡市も含めて全国の自治体、PFIに取り組んでいくかもしれない、あるいは、既に取り組んでいるけれどもうまくいかないところもあるかもしれない、こういうところにぜひ情報発信をしていっていただきたい、こんなふうに思うんですね。いわば、地方の取り組みを都の事業から後押しをするんだと。法人事業税は吸い上げられて地方に行っちゃいましたけれども、こういう行政の取り組みを地方に発信するのも、自治体間の力量の格差を埋めるいい手法でもあると思うんですよ。
 そんなことで、最後に、都立病院の三つのPFI事業を初め、一月に作成された第二次都立病院改革実行プログラム、ここで掲げられておりますところの都立病院改革を推進していくに当たっての本部長の決意を伺って、私の質問を終わりたいと思います。

○秋山病院経営本部長 この一月に第二次都立病院改革実行プログラムを出させていただきまして、非常に大部ではございますけれども、プログラム全体を貫く考え方というのはただ一つでございまして、今後の医療人材の不足、診療報酬の改定などを含めまして、我々を取り巻く環境が激変するという中でも、将来にわたり、いわゆる行政的医療を安定的、継続的に都民の皆様に提供していく、都立病院の使命を確実に果たしていく、そのためにこのプログラムをつくったといっても過言ではないと思っております。
 その中でも、喫緊の課題でございました医師の確保につきましては、プログラムと並行して検討させていただきまして、本委員会の先生方を初めとしまして都議会のご支援をいただきまして、大幅な処遇改善の方向を示すことができました。本会議でもお答えしましたとおり、既に産科医の確保とか中堅医師の流出がとまるなどの一定の効果が出てきているということでございまして、この場をおかりしまして厚く御礼を申し上げたいと思っております。
 加えまして、プログラムの中では、処遇改善に加えまして、育児のための短時間勤務制度、院内保育室の充実、それから、国でいろいろ課題になっています医療クラークの導入ですね、これでドクターの負担を軽減していくというような形、それから、優秀な若手を都みずから育成していく東京医師アカデミーの開講というような形で総合的な医師確保対策というものを掲げるとともに、看護師につきましても、さまざまな対策を通じて育成と確保をしていく覚悟でございます。医療サービスの必要条件でございます医療人材の確保、育成に、幅広い観点から積極的に取り組むという形のものになってございます。
 また、ただいまご質疑いただきました都立病院のPFI事業でございます。PFIは、再編整備の根幹をなす事業、スキームでございまして、既に先行病院ともさまざまな情報交換を実施いたしまして、先行する病院の事例をつぶさに検証して、ご質疑、ご答弁させていただきましたとおり、都としても、さまざまな工夫を凝らしながらこれまで進めてきております。PFIにも、その手法、資金調達の内容、期間、それからSPCとの契約内容でさまざまな違いがございまして、他自治体のものと一概に論ずるべきではないというふうには考えてございます。
 ただ、先ほど委員の方からも、近江八幡の検討会がPFIへの警鐘を鳴らすというようなことを書いているという話がございましたけれども、都といたしましては、このPFI事業をきちんと進めまして、逆にいえば、成功者の立場から、これからPFIを導入しようとする自治体に助言することができるというほど、全国病院PFIのモデルとなれるようなものに育てていきたいというふうに考えております。
 一方で、都民の皆様方へのPRについてもいろいろご質疑がございました。情報を正しく伝えることは、極めて重要だと思っております。一部、PFIのマスコミ報道につきましては、やや表層的なものがあるというような点、やや気になるところではございますが、実際には、足元の都立病院の周辺ではさまざまな情報が乱れ飛んでおりまして、私の手元にも、ある都立病院の周りで配布されたビラが来ておりますが、PFI事業を指しまして、二十年間の病院運営を民間企業に丸投げしてしまうとんでもない計画だといったような表現のビラもございまして、PFI事業の内容に誤解を与えかねないものがあるのじゃないかなというふうに心配をしております。
 私としましても、ことしに入りまして、実行プログラムが出ますので、出たら、そのPRとともに、こういったものについてきちんとPRするようにということで、本部内、それから各病院にも指示をいたしまして、先ほど部長の方から答弁ありましたとおり、さまざまなパンフレット、その他、機会をとらえてやっていこうという流れになっておりまして、引き続き周知徹底を図っていきたいというふうに思っております。
 実行プログラム、ハード面だけではなくて、先ほど医療人材の確保などのソフト面、それから、当然ながら患者の皆様へのサービスの向上、満足度の向上というソフト面も着実に進めるという規定をしてございまして、今後、本部職員一丸となりまして全力で取り組んでいく所存でございます。

○長橋委員 私からも、第二次都立病院改革実行プログラムに関連してお伺いをいたしたいと思います。
 今、本部長からも答弁がありましたとおり、この改革実行プログラム、行政医療を確保しつつ、さらに前進をさせていくということもありました。しかしながら、さまざまな課題が現在あるわけであります。特に、私の方からは、前回も、昨年の十二月の本委員会でも取り上げましたけれども、都立病院の今後のあり方、根幹をなす経営形態のあり方に関してお伺いをしてまいりたいと思います。
 昨年の厚生委員会では、この経営形態に関して、独立行政法人化ということが示されたわけであります。非公務員型の独立行政法人化であります。その際に、メリット、デメリット、こういう話もさせていただきまして、私のデメリットについてはどういうものがあるのかという質問に対しまして、都は、法人が独自に長期資金の調達を行うことができない、さらに、医療観察法に基づく指定入院医療機関の運営ができない、こういうことがあるということで、まだまだ課題がたくさん残されているということで、現段階では成熟した制度になっていないので、拙速な移行については私は疑義を示したところでございます。
 さらに、独法化については、先行事例が余りにも少ないですよと。四つの事例しかないし、そのうち非公務員型の独立行政法人化は二例しかない。宮城の県立こども病院、そして長崎の町立病院であり、県立は一つしかないわけでありますし、その宮城の県立病院は、もともと公設民営の病院であったので移行しやすかったということがあるので、そう考えると、先行事例として東京都の都立病院が参考にする事例は余りにも少ないということで、慎重な検討をぜひお願いしたいといったわけであります。そしてまた、拙速な変更は、かえって課題解決につながらない、また、間違えると、かえって逆の方向に進んでしまうのではないか、そういう懸念を示して、このプログラム作成に当たってのさらなる検討を求めたところでございます。
 そこで、まず初めに、この実行プログラムの中で、経営形態の検討をどのように今後進めていくのか、お伺いをしたいと思います。

○及川経営企画部長 第二次都立病院改革実行プログラムにおきましては、都立病院の新たな経営形態の検討に関しまして、制度的には最も柔軟な経営形態である一般地方独立行政法人非公務員型について、都立病院の運営実態を踏まえて、人事、給与、服務面等、財務面からも詳細な検討を行うというふうに記載をしております。また、お話にもございましたが、国の動向や自治体病院における地方独立行政法人の導入事例についての情報収集と十分な検証を行うとともに、詳細な検討や先行事例の検証により明らかになった課題については、制度自体を変更することを必要に応じて国に働きかけていくといった記載もしております。
 こうした検討に当たりましては、これまでも本会議あるいはこの厚生委員会での議論、そして、昨年理事からも意見をちょうだいしております、拙速な経営形態の変更は行うべきでないというご意見などを十分に踏まえた上で、慎重に進めていきたいと考えております。

○長橋委員 今、明確に答弁がありましたとおり、病院経営本部は、この都立病院改革実行プログラムの中で検討していくと。いわゆる計画期間であるこの五年間は、独立行政法人化にはしない、まさにこの行政法人化については、先行事例も含めてさまざまな検討、事例の検証、そしてさらには、制度も含めた国への働きかけも行っていくという答弁でございます。ということで、この五年間については、明確に都立病院は独法化しない、その五年後をどうするかについても含めて検討していくんだ、私はこういうふうに認識をしているわけでありますが、さっき、病院経営本部長が不安をあおるようなビラがまかれている、こんな話をしましたが、私の地元でも、そういう不安をあおるビラがまかれているんです。
 どこの団体か、字が小さいのであれですけれども、大塚病院を都立のまま存続、充実させる会という、余りよくわからない団体でありますが、そこに、都立大塚病院を採算優先の独立行政法人にしようとしていますと。そしてさらに、不採算性医療が重点の都立病院の廃止にもつながるとして--不採算部門、どこかというと、小児、周産期、救急、精神など、不採算医療部門は切り捨てと撤退の対象となっています、それは都立病院を廃止することにもつながる、このようなビラがまかれているわけです。
 どうりで私も、このビラを見る前から、地元の方々から、大塚病院がなくなるんですか、こんなような質問を受けまして、そんなことは絶対あり得ない、こういうふうに答えていたわけですけれども、それが明らかになった。なおかつ、そういう請願も地元でしている。全町会、商店街にこういった趣旨の請願を配ってお願いしているわけでありまして、地元の町会長、商店会長からも、同趣旨のそういった不安をお伺いしたわけであります。
 そこでお伺いをいたしますが、都立病院の経営形態の検討、どういう目的でこの経営形態の検討をしているのか。確かに、この経営形態の今までの中にも独法化という言葉は入っているわけです。だけれども、当たり前でありますけれども、中に採算優先にするとかいうことは書いていないわけで、改めてそこら辺についてご答弁を願います。

○及川経営企画部長 先ほど本部長からの答弁もございましたとおり、都立病院は、お話にございますとおり、小児医療、周産期医療、救急医療などの行政的医療を将来にわたり安定的かつ継続的に提供していくといったことが何よりも重要だという認識のもとに、さまざまな検討を行っております。こういった基本的な認識のもとに、今回の検討もしていくといったことをぜひご理解いただきたいというふうに私どもは考えております。
 一方、医師不足の深刻化、あるいはたび重なる診療報酬のマイナス改定、こういった医療環境を取り巻く問題は大変厳しい状況にございます。こうした状況にも迅速かつ適切に対応していかなければならない。おかげさまで、医師不足については、先ほどの本部長答弁にございましたように、少しずつではございますが、ようやく明るい兆しが見え始めてきたところでございます。
 また、診療報酬の連続のマイナス改定につきましても、私どもとしては、たゆまぬ経営改善努力をしてきているつもりでございまして、こういった努力を重ねることによりまして、その影響も最小限に食いとめてきたというふうに考えております。
 しかしながら、理事のお話のとおり、今後、さらに将来のことを考えますと、例えば、貴重なそういった医療人材を手続的にも緊急に何とか確保したいといったような場合、あるいは、高額の医療機器を予算にはないけれども大至急購入したい、さらには、今の医療の進歩に伴いまして、大学病院あるいは民間病院と一緒に共同研究していく、こういったような場合も将来は考えられると思います。そういったときに、現在の仕組みよりも、より柔軟な対応ができないものかといったような検討課題も念頭に置いておかなければいけないのかなというふうに思っております。
 さらに、国におきましても、国立がんセンターなど六つのナショナルセンターが平成二十二年度には非公務員型の独立行政法人になるということが決まっておりますことから、こういった動向も注視をしていく必要があろう、このような理由から、本実行プログラムの計画期間におきましては、さまざまな観点から詳細な検討を行うといったことにしたものでございます。

○長橋委員 今、明確にご答弁がありました。まさに都立病院が将来にわたって都民に対して安定的かつ継続的な行政医療を担っていく、こういうことであります。これはもう、ある面では当たり前の話でありますし、前回の私の質疑の中で、行政的医療とは何かということもお聞かせいただきました。その中に、例えば社会的要請から講じなければならない医療というのが行政的医療であり、具体的には、がんや周産期の母子医療などがこれに当たります、こういうふうにいっているわけでありまして、まさにこのビラに書いてある、周産期がなくなる、撤退をするということは考えられないわけでありまして、どうか、こういったビラをまくことがどういう影響があるのかということを考えてもらいたい。都民の不安をあおるだけなんです。これをまた、私の地元区には請願が出ていますよ。請願ということは紹介人がいるわけでありまして、なっているのは共産党の議員だけであります。ぜひこういった都民の不安をあおるようなことは、改めて戒めていただきたいと思います。
 そこで、この行政的医療を継続していくということでありますけれども、残念ながら、こういうビラを見て、本当にそうなってしまうのか、こう不安になる人が当然いるわけであります。独立行政法人になるとこういうことが起きてしまうのかというふうに思うわけでありまして、正しい情報を--少しもう後手に回っているかもしれない。私も一生懸命地元で、きょうの質疑を含めて地元の皆さんにはお話をしていこうと思いますけれども、病院経営本部としても、これは都立大塚病院だけの問題じゃないんです。ぜひこういったことについてきちっと、議会だけではなくて、地域の皆さんにもしっかりと情報を伝えていくべき、説明していくべきと考えますが、いかがでしょうか。

○及川経営企画部長 まさに理事ご指摘のとおりでございまして、今回の実行プログラムで提起をしております都立病院の取り組み、特に経営形態の検討に関します考え方につきまして、地元の方々に正確にご理解をいただくということは極めて重要だというふうに考えております。
 このため、実行プログラムの趣旨あるいは計画内容について、病院経営本部の担当幹部職員が全都立病院を回りまして、まずは院長を初めといたします病院幹部職員に詳細に説明を行うとともに、実行プログラムの内容を簡潔にまとめた資料を作成いたしまして、各病院から地元の自治体、あるいは医師会、あるいは関係機関などを通じまして地域の方々に正確に情報を伝えるよう、本部から各病院に強く指示をいたしまして周知徹底を図ったところでございます。
 さらに、現在、実行プログラムに関します都民向けのわかりやすいパンフレットを作成しているところでございまして、先ほど理事から後手に回っているのではないかというおしかりを受けましたけれども、今後、それを取り返すべく、こういった資料等を活用しながら、地域の方々に正確に情報を理解していただくよう積極的に努めてまいりたいと思います。

○長橋委員 大変すばらしい、力強いご答弁でありました。ぜひこの職員が全都立病院を回って説明をして、そして実行プログラムの内容をまとめたものを地域の皆さんにも説明していくことであります。ぜひしっかりとやっていただきたいと思います。
 誤った情報が住民に伝わっていると、同じ情報を何回も聞くと、初めはそうじゃないだろうと、こう思うわけでありますけれども、多くの、後ろから前から聞きますと、真実のように聞こえてしまうということがありますので、ぜひこの取り組みもしっかりやっていただきたいと思います。
 次に、大塚病院に関連して、同じくこのプログラムにも載っております、これも私、前の委員会でも取り上げましたけれども、都立大塚病院の小児精神科外来についてお伺いをしたいと思います。
 都立大塚病院は、この実行プログラムにおきましても、区部における小児精神科医療の機能の確保として明確に位置づけられているわけであります。この委員会でも明らかになりましたけれども、大塚病院の小児精神科外来では、一日当たり三十人規模の外来、登録人員五十人程度の規模によるデイケアの実施が予定されているというふうに答弁をいただきました。
 さて、この大塚病院の小児精神科外来につきましては、本館と別の建物で整備をするということでありまして、今年度は設計が進められているところでありますので、この点について何点かお伺いをいたします。
 まず、この小児精神科外来の設計計画の概要につきまして、設計作業の進捗を踏まえて、改めてお伺いをいたします。

○黒田参事 大塚病院の小児精神科外来棟についてでございますが、これまで、施設の設計に当たりまして敷地の制約条件がある中で、患者さんの利便性を考慮するとともに、外来診療ですとかデイケアの実施に必要な面積を確保するように努めてまいりました。
 この結果といたしまして、この小児精神科外来棟は、二階建てで、延べ床面積約五百平米の施設となりました。このうち、一階では、利用者の方が多い外来診療を行いまして、また、二階では、落ちついた療養環境を必要といたしますデイケアを展開することを基本に考えております。
 また、CTやMRI等の施設が必要な本館で対応するものを除きまして、心理検査ですとか知能検査など、外来診療に必要な検査はもちろんですが、受付、会計といったことも含めまして、この小児精神科外来棟の建物の中で大半のことが完結するように、患者さんの利便性を第一に設計を進めておるところでございます。

○長橋委員 今、本館との対応という話もございました。CTやMRIなど本館で対応するものを除けば、心理検査、知能検査等を含めてできるようにするということでありました。まさに患者の利便性を考えて設計を進めているというところでありますが、何よりもこういった小児精神科外来の患者さんについては、いろんな、行動も予測できない場合もあるわけでありまして、また、雨天の場合には、患者さんが困るということもあるわけでありまして、前回もお伺いしましたけれども、本館との動線はどのようにするのかという答弁を求めたところ、前回は、整備計画の中では、正面の入り口のわきに予定しているものでございますが、しかしながら、今後、設計作業を進める中で、さまざまな条件をさらに精査しながら、引き続き患者動線について検討していく、このような答弁をいただいたわけであります。
 そこで、このプログラムにおきましては、本館との動線、アクセスの関係についてはどのように決まったのか、考えているのか、お伺いいたします。

○黒田参事 本館とのアクセスについてでございますが、昨年六月に策定いたしました整備計画におきましては、お話がございましたように、敷地内にあるさまざまな構造物との関係から、正面入り口のわきに建物を配置する予定としておりました。しかしながら、理事からのご指摘もございまして、本館とのアクセスにつきまして、患者さんの利便性にも十分配慮しまして、より詳細な検討を進めてきたところでございます。
 この結果としまして、本館に隣接して建設するために一番の支障となっておりました液体酸素タンクというものがあるのですが、この構造物との位置関係の課題も解決できることが判明いたしました。このことによりまして、当初予定しておりました正面入り口わき、この場所よりさらに本館に隣接した位置に建設予定地を確保することが可能となりまして、現在、その前提で設計を進めているところでございます。
 この結果としまして、本館とのアクセスを格段に向上させることができると考えております。

○長橋委員 今ご答弁をいただきまして、正面の入り口という当初の計画を、今いった液体酸素タンク等のさまざまな課題について乗り越えて解決をして、より本館に近いところにというご答弁であります。ここは駐車場のところでもありますので、そういった心配を直ちに計画についても改めたといいますか、さらに検討を深めていただいたということについては、高く評価をするものでございます。
 そして、この小児精神科外来の患者さんについては、知的発達障害の方であります。その方々については、普通の健常なお子さんと違いまして、非常に感覚が過敏であったり、落ちつきがなかったり、保護者のいうこともなかなか聞かない。そういう中での診察になるわけでありますので、そういった特性を生かしていかなければならないと思うわけであります。
 先日も、私はスペシャルオリンピックス山形の大会を見に行かせていただきましたけれども、スペシャルオリンピックスは、参加者、障害者の方々をアスリートと呼んでいるわけでありますが、その中にヘルシーアスリートプログラムというのがございます。アスリートのためのプログラム、健康のためのプログラム。そうしますと、障害者の方々に対しては、視力検査一つをとってもさまざまな工夫がされているし、また、障害者独自の配慮をされているわけであります。
 ぜひそういったことで、新しくできます小児精神科外来はそういった特性を踏まえた設計にしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○黒田参事 小児精神科外来棟の具体的な設計についてでございますが、お話のございましたとおり、小児精神科外来には、特定のものや行動などに強く執着したり、落ちつきがない、思いついたら我慢できないという、いわゆる多動性障害を持つ患者さんが多いというふうにいわれております。施設を設計する上では、こうした利用者の特性にも十分配慮することが重要と考えております。
 このため、具体的には、部屋の色調や照明に配慮するなど、デザイン的にも落ちつきのある療養環境を整備しまして、円滑な診療業務が可能となるようにしてまいります。
 また、デイケアにおきましては、患者さんが落ちついて物事に取り組むということが非常に重要になってくるわけですが、今ほど理事からお話もありましたが、この小児精神科外来、デイケアでやはりプログラムを実施するわけなんですが、このデイケアプログラムが有効に機能するように、生活指導室や小集団活動室などを配置するとともに、このプログラムの順番が、今お話もありましたように視覚的に容易に認識できるような、こういったサイン計画についても配慮してまいります。

○長橋委員 ぜひよろしくお願いをいたします。
 さらに、病院改革実行プログラムを見ますと、施設整備のスケジュールが出ております。そうしますと、いよいよ二十年度から建設工事が始まるということであります。建物の姿が具体的に見えてきますと、私の地元の豊島区を初め、近隣の多くの皆様の期待が大変高まってくるわけであります。この大塚病院での一日も早い運営開始が望まれるわけで、これについては、もう何回も何回もいってきているわけで、前本部長の時代から、これについてはいつ開設されるんだ、こんなことを聞いてきたわけでありますが、前回の委員会で、今度お尋ねするときには、いつぐらいにできるかというぐらいまで答弁をいただきたいと私の方で申し上げたわけでありますが、具体的には二十一年度完成となっておりますが、一日も早いということは、もう二十一年度の当初から運営を開始していただきたいな、こう思うわけであります。
 医師の確保等の、またそういった環境の準備もあるかと思いますけれども、改めて、二十一年度末ではなくて、せめて秋口には開設していただきたい、こう思うわけでありますが、いかがでしょうか。

○黒田参事 小児精神科外来棟の開設時期についてでございますが、大塚病院の小児精神科外来棟は、梅ケ丘病院の機能が小児総合医療センターに移転、統合されます平成二十一年度末までには運営を開始しなければならないと考えております。
 ただいま理事ご指摘のとおり、開設に当たりましては、医師の確保を初めとする専門人材の養成、確保が必要なほか、運営に必要な備品の整備など、準備作業に時間を要するということもございます。
 しかしながら、開設を待っていただいている皆様の期待が大きいことは十分認識しておりまして、ただいま理事からお話のありました二十一年の秋口には運営を開始できるように頑張ってまいります。

○長橋委員 初めて明確な力強いご答弁をいただきまして、いつまでかと、じりじりしていたわけでありますが、準備を急がせるわけでございますが、ぜひ医師の確保も含めて万全の体制でスタート、開始していただきたいと思います。
 あわせて、発達障害者を支援する施策ということでありますが、発達障害者支援センターとの連携について福祉保健局の方とやりとりをしたことがありますが、その中で、今、世田谷でやっている支援センターのモデル事業を二十年度から四カ所にしたい、こういうことを予算の中で福祉保健局はいっているわけでありまして、都内で四カ所ということでありますので、区部と多摩部と、それぞれモデル事業にぜひ手を挙げてもらおう、こういうことだろうと思いますが、区部においては大塚病院に小児精神科外来ができるということで、私の地元区でも、これは大きなチャンスである、手を挙げるべきだ、このように区の中でもいっているわけでありまして、区当局といたしましても、ぜひ手を挙げたい、こういうふうに前向きに考えているようでございます。
 そこで私も、ぜひ都立大塚病院と、そして豊島区が手を挙げたいといっているモデル事業については、しっかりと連携をとっていただきたい。地元区は、子どもの分野から、教育の分野から、そして医療の分野から、さまざまなところが連携しないとこのモデル事業はできない、こういっているわけでありますから、肝心の--そういう中で、区でやっているモデル事業の一つの拠点がこの小児精神科外来になると思うわけでありまして、ぜひ都は、もし手を挙げましたら、地元区としっかりと連携をとって支援をしていただきたい、こういうふうに思うわけですが、いかがでしょうか。

○黒田参事 大塚病院と地元区との連携についてでございますが、大塚病院に小児精神科外来を設置していくに当たりましては、昨年六月に策定いたしました整備計画など基本的な考え方につきまして、ただいま理事からお話がございました地元豊島区を初めとしまして、医師会など関係機関に情報提供を行っているところでございます。
 大塚病院の小児精神科外来におきましては、医療機関や保健所との連携はもとより、学校や児童相談所などの関係機関との密接な連携が不可欠となっていることは、ただいまご指摘いただいたとおりでございます。
 このため、教育や福祉、保健の現場で発達障害者への対応を直接行っております地元区との関係は大変重要でありますことから、今後、大塚病院は、小児精神医療を専門的に担う立場から、地元豊島区との緊密な連携関係を構築してまいります。

○長橋委員 ぜひよろしくお願いいたします。
 最後になりますが、今まで都立病院の経営形態、そしてまた、関連して大塚病院の小児精神科外来についてお伺いをしてまいりましたが、改めて医療を取り巻く環境、これに向けますと、局も含めて、我々地元で代表として地域の皆さんから声を聞いている立場としても、さまざまな課題が山積みをしているかと思います。
 病院経営本部では、平成十三年から都立病院改革マスタープランを策定して、第一次、そして今回の第二次プログラムを作成したわけでありまして、その着実な実行をして成果も上げてきたと思いますが、にもかかわらず、今いった医師不足の問題、看護師不足の問題、救急医療の問題等、課題は山積みをしているわけであります。先ほどの都立病院の独法化についても、不安な印象を与えるようなビラをまくことに対しては後手に回ってはいけない、こんなことを申し上げたわけでありますけれども、そういったことを含めて、この実行プログラムをただ着実に前進させればいいというのではなくて、先ほど独法化していく意味も、柔軟な対応、例えば人材の不足であるとか、高額医療に対応する場合には柔軟な対応が必要だと。それは独法化にならなくても、現在でもそれが必要なことは起きているのではなかろうかと思うわけであります。
 そういった意味で、この計画を着実に実施していくとともに、現在の課題を解決する、これが大事だと思いますけれども、そういったことについて、最後に本部長のご見解、決意を伺いたいと思います。

○秋山病院経営本部長 ただいま長橋理事から、都立病院の運営に当たって柔軟というキーワード、それを心がけてやれというご指摘をいただきました。今、医師不足、それから看護師不足など人材不足の話も出まして、それの対応についても、やはり柔軟なという一つのキーワードがあろうかと思っています。
 ここにいる病院経営本部のメンバーもほとんど、都立病院の医師不足がここ一年ぐらい急速に進んだわけですけれども、それを経験している者たちでございまして、実際に、通り一遍の決めた対策だけでは、やはりどうしても医師が集まらないというのが現状でございました。したがって、都議会にもお願いをして、非常に急な形でございましたけれども、処遇改善などをやらせていただいたと。
 おっしゃるとおりでございまして、プログラムはプログラムできちんと実行しますが、やはりその運用に当たっては、情勢適応という形で柔軟な対応がどうしても求められるということは肝に銘じております。
 冒頭お話のございました運営形態の検討につきましても、まさにそういう面では柔軟性というのが一つのキーワードでございますけれども、検討に当たりましては、先ほど部長の方からも答弁いたしましたけれども、議会のご意見を十分踏まえまして、慎重に検討を進めていくという形でやっていきたいと思っております。
 また、経営形態の問題とともに、地元への十分な説明という話を再度いただきましたけれども、これは理事の地元の病院ではない病院の話ですが、PFIの対象外の病院で、実はたまたま私、プログラムができる直前でございましたけれども、地元の町会長さんと意見交換する機会がございました。やはり、都立病院でなくなるということが決まったようだねというふうにその町会長さんからご指摘をいただきまして、いや、私は違うんだということで、るるご説明をさせていただきましたところ、やっぱりいろんな情報が入ってきて、流れ流れてそういう形で、これはPFIの対象外病院ですから、多分、独法化の検討を指して都立病院でなくなることが決まったという読みかえになっちゃったんだと思うんですけれども、大変危惧を抱きまして、先ほどもご説明しましたとおり、プログラムが出れば方向がはっきりするので、それは都民の皆様を含めて周知しようということで、特に院長、それから本部内に指示を出したところでございまして、先ほどのさまざまな説明の手法とか、パンフレットで出していこうということにつながったということになっております。
 その際にも、病院の外でいろいろなことが行われているということなので、周知をしなくてはいけないということですが、万が一にも病院内部でこのような情報が流れることのないよう、さらに職員へのプログラムの周知徹底、それから、庁舎管理の徹底も含めて具体的に指示をしたところでございます。やや遅いのじゃないかというおしかりを受けるかもしれませんけれども、我々は、ふだん病院事業を着実に、地道にやっていくというセクションでございますし、また、プログラムが決まっていない中では、なかなか独法化の説明もしづらかったということもございますけれども、今後はそういうことのないよう努めてまいります。
 また、大塚病院の小児精神科外来に関しまして貴重なご意見を賜りまして、その内容、時期、地域連携などについてご示唆を賜りました。いろいろございますけれども、基本は、梅ケ丘病院の小児総合医療センターへの移転と、この施設の開設、これが相互に円滑になされることが最優先と思っております。きょうのご質疑も踏まえまして、万全を期してまいりたいと思っております。
 先ほども申し上げましたが、実行プログラムそのものは、将来に向かって行政的医療を都立病院はきちんと果たしていくというところが大きな目的でございます。そこをたがえないように、本部職員全員が持てる力を発揮しまして取り組んでまいります。

○かち委員 続きますが、私からも第二次都立病院改革実行プログラムについて何点かお聞きします。
 このプログラムができるベースになっているのが、都立病院改革マスタープランですね。これが二〇〇一年につくられたわけですけれども、その状況背景としては、東京都の財政再建のさなかということで、その強い影響下で立てられたものです。二〇〇三年には第一次実行プログラムが出され、都立病院の再編、統廃合が進められてきました。この五年間に、都立母子保健院の廃止を初め、大久保病院、多摩老人医療センター、荏原病院が保健医療公社に移管されました。
 プログラムでは、豊島病院と板橋老人医療センターをあわせて民営化し、老人総合研究所を切り離す計画でしたけれども、板橋区から異議ありの声が上がり、二、三年の調整の結果、結果として、豊島病院を区立でという案は白紙に戻されました。保健医療公社に移管された多摩北部医療センターも荏原病院も、現在、医師、看護師不足で、診療科目の一部休止や一部病棟休止というような状況になっています。
 こうした状況下で、国においても、昨年末、公立病院改革ガイドラインの通達が出されました。そして、このたび東京都の経営本部から、今後五年間の第二次都立病院改革実行プログラムが発表されたわけです。
 重ねてお聞きしますけれども、今回の計画は何を根拠に、どのような考えのもとにつくられたのか、第一次実行プログラムの総括や教訓はどのように生かされているのか、まずお聞きします。

○黒田参事 第二次都立病院改革実行プログラムの基本的な考え方についてでございますが、この基本的な考え方につきましては、先ほども答弁がありましたとおり、全国的な医師、看護師などの医療人材の不足や診療報酬の連続マイナス改定など、医療を取り巻く環境の変化が厳しい中にあっても、将来にわたり行政的医療を安定的かつ継続的に提供していくという都立病院の使命を確実に果たしていくために、本年一月に第二次都立病院改革実行プログラムとして策定したものでございます。
 このプログラムは、マスタープラン、それから第一次プログラムが共通して理念として掲げております、将来にわたり行政的医療を安定的かつ継続的に提供していくという都立病院の使命を確実に果たしていくことを共通の基本理念としているところでございます。

○かち委員 一次実行プログラムが中間点であれば、当然、それを振り返ってみてどうなのかというのが出てくると思うんですけれども、今回の中にはそういうものは生かされていないように見受けられました。
 都立病院の使命を確実に果たしていくんだというご答弁でしたけれども、国の医師抑制政策や看護師の需給予測の甘さから、今日の医師不足、看護師不足が生まれています。診療報酬の連続引き下げなども、医療環境の悪化をもたらしています。こうした問題の根本解決にメスを入れず、さらに国は、公立病院改革ガイドラインなるものを示して、公立病院のさらなる再編と経営効率化、経営形態の見直しまで、年度を決めて地方自治体に迫っているのが実態です。都立病院の使命を果たすというのであれば、あくまでも効率優先ではなく、高度専門医療とともに、地域に根差した患者中心の医療を提供する立場を堅持していただきたいと思います。
 さて、今回、都立病院の名称が、仮称ですけれども、すべて所在地の名前ではなく、医療センターということになっていますけれども、その持つ意味合い、役割は従来のものと変わるのか変わらないのか、どういうものなのでしょうか。

○黒田参事 都立病院の名称、役割についてでございますが、都立病院は、先ほどもご答弁いたしましたが、行政的医療を適正に都民に提供していくことが基本的な役割でございまして、第二次都立病院改革実行プログラムにおけます病院名称につきましては、各都立病院がセンター的機能として担う行政的医療を都民の皆様や関係機関にわかりやすく示すために、仮称として表記したものでございます。
 なお、各都立病院についてのこれまでの考え方につきましては、変わりはございません。

○かち委員 仮称ということは、地名も残す可能性があると理解していいのかなというふうに思うんですけれども、後ほどお答えいただきたいと思うんです。
 二次プログラムにおいては、一次の内容と基本的には変わっていないということでしたけれども、より行政的医療に集約されていくような気配も感じます。というのも、三次救急というようなことについては、墨東病院とか広尾とか府中とか、ERをやっているところということで位置づけられていたと思うんですけれども、今回は多摩の小児医療センターも含まれるというようなことで、三次救急も含めた医療提供、そして東京全体の医療センターなんだという位置づけがかなり強いように見受けられます。
 しかし、都立病院というのはそれぞれ長い歴史があって、本当に戦前戦後から都に財政力がない時期に、地域の皆さんに支えてもらって今日の病院まで発展してきたという歴史もあるわけですね。そういう意味では、今の名前があれば、どこの病院だという、割とイメージとしてわかるんですけれども、そういうものが全くなくなってしまうと、都立病院のどこの病院だかわかりにくくなってしまう。それから、地域の方々にとっては、非常に関係が希薄になってしまうという状況が生まれるのじゃないかと思うんですね。
 医療センターで、都立病院で行政医療だといっても、基盤医療というのは地域で支えなければできないものでありますから、今までの名前はやっぱり残してほしいという地域の要望があれば残す可能性もあるということはどうなのかということをお聞きします。

○黒田参事 都立病院の名称についてでございますが、都立病院の名称を仮に変更する場合は、条例改正が必要となります。都立病院の名称につきましては、条例改正が必要だという前提のもとで十分な検討をしてまいります。

○かち委員 条例改正までには、やっぱり都民の意見も十分反映してということで検討していただきたいと思います。
 都立病院の持つ役割は、高度専門医療とともに、地域の基盤医療を支える両面の役割があります。そこが研究中心の大学病院などとの違いではないかと思います。そういう意味で、立地する地域に根差した病院名を残すことは重要だと思います。
 いずれにしても、高度専門医療、急性期医療を中心にするといっているわけですけれども、今日の医療技術の進歩は目覚ましく、また高度に複雑になってきています。それだけに、医療の現場は多くの人手を必要としています。そういうことから生まれたのが今日の七対一看護体制だというふうに思うんですね。
 体制確保をすれば、診療報酬の点でも大きな違いも出てきます。収益にもつながります。だから、大学病院を初め一般病院でも先駆的に取り組んでいる病院もあります。
 体制が整ってこそ安定した医療が提供できるというふうに考えるんですけれども、都立病院の改革プログラムでは、内容的にはかなり高度の医療を目指すとしているにもかかわらず、看護体制は従来のままで、依然としてそこには触れられていませんけれども、都立病院における看護人材、体制の確保、育成をどのように位置づけているのか、七対一看護体制確保は必然だと思いますけれども、いかがでしょうか。

○黒田参事 都立病院におきます看護師についてでございますが、都立病院ではこれまで、看護師の採用に当たりましては、看護専門学校への働きかけですとか、説明会の開催、ホームページ等の広報など、年間を通じてさまざまな活動を行うとともに、年度当初だけでなく、年度途中の採用も弾力的に行うなど、その確保に努めてきているところでございます。
 また、職員一人一人の習熟度に応じまして、段階的に知識、技術を習得します看護キャリアパスによる研修体制を取り入れるとともに、新卒看護師の定着に向けた取り組みとして看護臨床研修を実施するなど、看護人材の育成にも取り組んできたところでございます。
 先ほど答弁もありましたが、今後もこうした取り組みや職場の実情に応じた勤務体制の検討、さらには看護業務のあり方の検討なども通じまして、意欲の向上と活性に取り組み、看護師の育成と確保を図ってまいります。
 なお、七対一看護につきましては、さきにも答弁がございましたが、現在、都立病院としては採用する予定はございません。

○かち委員 キャリアパス、キャリアアップも重要です。しかしながら、まず体制確保がなければ、研究制度があっても現場で対応できないのが実態です。都立病院での七対一看護体制はもはや必然的要素だというふうに思いますけれども、ぜひ都立病院の医療を維持していく上でも、検討、具体化されることを求めておきます。
 次に、プログラムを先行して、豊島病院は公社移管に向けて今進んでいるわけですけれども、これまでの公社化した病院の実態から何の総括もなく、当初計画にもなかった豊島病院の公社移管とのことです。これまでにも述べてきましたけれども、この病院は、感染症医療、精神科救急、NICU、緩和ケアなど、さまざまな行政的医療にこたえてきている病院です。立地条件から、利用患者の割合が多少その地域から多いということをもって都立から切り離さなければならない理由はないと思うんです。むしろ、果たしている行政的医療にこたえる、その行政的医療を推進していく必要があるのではないかと思います。最近では、区西北部地域に不足している地域災害拠点病院としても位置づけられているところです。まさに行政的医療にこたえているではありませんか。
 現在の病院の状況をお伺いしたいと思いますけれども、公称ベッド数と予算ベッド数、稼働率などをお聞きします。

○黒田参事 豊島病院の病床数等についてでございますが、医療法上の許可病床数は四百七十八床でありまして、そのうち現在運用している病床数、いわゆる予算病床数は、平成十九年度は三百六十床としております。また、病床利用率は、平成十八年度決算で七七・三%でありました。

○かち委員 つくったときには四百七十八床の病院をつくったんですけれども、当初からこれを全部、フルオープンすることなく七年ぐらい過ぎてしまっているわけですけれども、そして今度はNICUまで分散するということで、この病院では廃止をするわけですけれども、公社に移管するというのは、こういう状況で都民、住民には理解できないのではないかと思います。
 地域周産期医療の担い手として重要な役割を果たしていた豊島病院のNICU六床を廃止して、大塚と墨東に三床ずつ集約するということですけれども、今でも不足しているNICU、基準に照らしてもまだ東京都は不足していますよね。そして、実態的にも今NICUの後方病院がないということで、いつも満床ぎみという状況から、今いろんな問題が出ている。そういう中で、豊島病院で廃止をする必要はないと思うんですけれども、いかがでしょうか。

○黒田参事 NICU、新生児集中治療管理室についてでございますが、豊島病院では平成十九年十月以降、新生児専門医の確保が困難な状況となりましたことから、NICUの受け入れを休止することとしました。
 小児科医師は全国的にも不足しておりまして、特に新生児専門医が不足している中で、限られた医療資源を最大限有効活用し、都民サービスの維持向上を図るため、大塚病院、墨東病院へNICUを三床ずつ機能移転し、集約化を図ることといたしました。
 なお、都立病院全体のNICUについて申し上げますと、多摩メディカル・キャンパスにおきましてNICUを二十四床整備する予定となっておりまして、都立病院全体としては九床増としてまいります。

○かち委員 多摩の地域は絶対的に足りないので、ふやすのは当然なんですけれども、区部においてだって充足している状況ではないので、資源有効活用という点では、やっぱり医師確保に全力を尽くしてここを活用すべきだというふうに思います。
 来年度、職員配置予定ですけれども、豊島病院は二十名も看護師削減計画が出ていますけれども、これはどういうことでしょうか。

○黒田参事 豊島病院の看護師定数についてでございますが、豊島病院の平成二十年度看護師定数は、病床の効率的な運用のため、来年度の予算病床数を三百六十床から三百四十八床へ十二床減らしたことによります十二名の減員と、患者実績を踏まえた外来の運営体制の見直しによる八名の減員、合計二十名の減員となったものでございます。
 なお、来年度の病院運営に当たりましては、直近の患者実績等を勘案しながら、業務に支障が生じないよう看護師を配置するとともに、弾力的な活用が可能な非常勤職員を新たに雇用するなど、当然必要な人員については確保していくものでございます。

○かち委員 先ほど、開設時は四百七十八床、今、予算執行で三百六十床で、このときから百十八床も減らしているんですけれども、さらに十二床減らすということなんですね。それで、弾力的な運用でやるんだということで二十名も減らすということですけれども、やっぱりこれはもう公社化への準備のためとしかいいようがないですよね。公社化で看護体制も柔軟に対応できるからといって、定数を削減し、ベッドも減らして身軽にして送り出すということは、もう歴然としています。
 しかし、資料も出していただきましたけれども、都立も公社も、医師も看護師も足りないという状況ではありますけれども、やっぱり都立と公社を比べれば、公社の方が医師も看護師も一〇%前後足りないんですね。都立の場合は四%から六%、そういう意味でも、公社はより一層人材確保も大変だという状況がわかっている中で、豊島も移すという点では、到底理解が得られないんじゃないかと思います。
 計画では、未収金対策の強化といって、入院時預かり金の導入を二〇〇八年度から検討、実施というふうになっています。これは患者にとって大きな影響を及ぼすものです。基本的に、保険診療において保証金制度はなじまない問題だと思いますけれども、どのような考えのもとでこのようなことが出てきたのか、お聞きします。

○都留サービス推進部長 預かり金制度につきましては、都立病院では、個人未収金の発生を防止する方策の一つとして、平成十五年一月に策定しました都立病院改革実行プログラムにおきましても検討課題としております。
 昨年十月に開催されました厚生労働省の第三回医療機関の未収金問題に関する検討会において、入院等に当たっての保証金の取り扱いについて、患者側への十分な情報提供などの適正な手続を確保することを求めた上で、現行の医療保険制度上許容しているとの資料が提出されましたが、今後改めて通知が出されると聞いております。この通知の内容なども踏まえ、都立病院においても預かり金について検討していく必要があると考えております。

○かち委員 まだ国からも通達は出ていないというこういう時期に、先行的に東京都が検討するというのはどういうことでしょうか。都立の病院だからこそ、安心して医療が受けられる状況を保障していかなければならない。また、払いたくても払えない人もいるわけですよ。
 預かり金がないから、必要があっても受けられない、こういう人を公立病院としては出してはならないと思いますけれども、それでは、他の道府県、政令都市で入院預かり金制度を実施しているところはあるのでしょうか。

○都留サービス推進部長 道府県立病院におきましては、調査資料がございませんので、承知いたしておりません。政令指定都市におきましては、川崎市が出産を対象として預かり保証金を、北九州市が保険外診療の場合を対象として入院料の前納金を徴収していると聞いております。

○かち委員 私も調べてみましたけれども、道府県ではまだありません。そして、川崎市でやっているといいますけれども、川崎市は、聖マリアンナ大学に指定管理をしている病院で出産の場合だけということになっています。北九州市でも、やはり出産のときだけということでした。だから、自費診療の場合ということに限られているわけですね。本当に、基本的にどこも預かり金などという制度はやっていません。公立病院であればこそ、入院の必要な患者さんの入院を保障するという立場に立って、このような預かり金制度の導入はすべきではないということを申し上げておきます。
 都立病院における小児医療の充実の一環で、チャイルドライフ・スペシャリストの導入を検討すべきだということは、この委員会でも繰り返し提案してきているところですけれども、現時点では検討していませんというご返事だったんですけれども、その後検討はされたのでしょうか。

○黒田参事 チャイルドライフ・スペシャリストについてでございますが、このことにつきましては、引き続き情報収集等をしておりますが、このチャイルドライフ・スペシャリストは、海外留学をして資格を取得しなければならないなど、日本におきましては、いまだに確立されていない資格でございまして、現時点において職員として採用していく予定はございません。

○かち委員 アメリカやカナダでは、もうこういうのが病院では当たり前のようになっています。イギリスでも、こういう制度をやっています。いいことであるということであれば、積極的にどうしたら導入できるのかということをぜひ検討していただきたいと思うんですが、東京都がそうしている間にも、どんどん導入する病院はふえています。この前もご紹介しましたけれども、宮城県立こども病院、大阪府立母子保健総合医療センター、静岡県立がんセンターでは既に導入しているばかりでなく、都内でも、順天堂医院を初め四つの大学病院で四人のCLSが活動しています。
 ことし二月に、順天堂医院の小児科医であり、みずからもイギリスで習得してきた田中医師からお話を聞きましたけれども、子どもにとって遊びは生活そのものであり、長い療養生活の中で、苦痛を伴う検査や治療も、遊びを通して理解し納得することで頑張れるし、気を紛らわすこともできる、医療にも一定の知識があり、子どもの心理状況をよくつかんだ専門職の対応やその情報提供がチーム医療の一層の向上につながっていると話されました。
 都立病院では、子どもの権利章典を掲げています。都立小児病院の医療の一層の質的向上を図るためにも、ぜひCLSの導入を早急に検討することを求めて、私の質問を終わります。

○西崎委員 私からは、第二次都立病院改革実行プログラムの中から、患者サービスの充実強化について伺います。
 これまで都立病院は、都立病院の患者権利章典の制定、患者の声相談窓口の設置などを行うとともに、東京ERによる救急医療の充実、女性専用外来、セカンドオピニオン外来など専門外来の充実などによる患者サービスの向上に取り組んできていますが、今後も、周産期医療、感染症医療など、民間の病院では対応が難しい行政的医療に引き続き前向きに取り組んでいき、さらに患者サービスの向上を図っていく必要があると思います。
 さて、病院に入院あるいは外来診療を受ける患者や家族は、病気に対して不安や経済的負担の心配など、さまざまな悩みを抱えていると思います。また、医師や看護師の対応に対する不満、外来待ち時間についての不満などを受けとめ、解決に向けて調整を行う担当も必要とされています。病院は、高度な医療を提供して質の高いサービスを提供していくとともに、こうした患者や家族のニーズに的確に対応していくことが求められていると思います。
 そこで、患者サービスを向上していく上で、病院に来る患者や家族のさまざまな相談に応じていく体制の充実は必要です。都立病院においては、患者の声相談窓口に加えまして、医療相談、看護相談、栄養相談などのさまざまな窓口が設置され、いろいろな相談に対応されているということは伺っていますけれども、第二次都立病院改革実行プログラムにおいては、患者サービス向上の取り組みの一つとして、患者相談センターを設置することになっています。実行プログラムの中では、各種相談窓口を一元化し、患者にとってわかりやすく、かつ利用しやすい相談窓口に再編しますとなっています。
 患者相談センターは、今までの相談窓口とどのように違うのか、また、どのような仕組みで運営されようとしているのか、お考えをお聞かせください。

○都留サービス推進部長 現在、都立病院におきましては、お話がありましたように、患者の声相談窓口のほか、医療相談室、お薬相談室、栄養相談室、また看護相談室など、いろいろな相談窓口が設置されております。患者さんやご家族は、医療費の相談であれば医療相談室へ、薬の相談であればお薬相談室へと、それぞれの窓口を探し当てて、別々に利用しておられます。
 今回の患者相談センターでは、これまでばらばらであった窓口を一本化した総合相談窓口を設置し、そこに配置したコーディネーターがまず相談を伺うという、患者さんやご家族にとって、わかりやすく利便性の高い相談の仕組みをつくっていくということを考えております。

○西崎委員 今の答弁で、患者相談センターの設立によって、患者、家族にとってわかりやすく、より相談しやすい体制になることはわかりましたけれども、今の答弁の中で、コーディネーターのお話がありました。相談体制を充実していく上では、患者の立場を理解し、病院との橋渡しをするコーディネーターの機能が大変重要になると思います。
 そこで、患者相談センターにおけるコーディネーターが具体的にどのような役割を担っていくのか、伺います。

○都留サービス推進部長 コーディネーターは、患者さんやご家族からの相談を一元的に受け付け、院内の各部門と連携しながら対応していきます。
 患者さんやご家族にとって、例えば外来診療から入院、治療、転院や退院後の在宅療養に至るそれぞれの過程で、手続ですとか、準備するもの、どんな治療法があって、医療費はどのぐらいかかるのか、また、退院後も在宅での診療をしてもらえる医療機関が見つかるのだろうかなど、さまざまな疑問や不安があります。
 総合相談窓口では、まず、コーディネーターが患者さんの疑問や不安、また要望の内容を十分に聞いた上で、専門的な相談内容につきましては、例えば転院先の相談であれば医療ソーシャルワーカーに、薬の種類や服用上の注意などにつきましては薬剤師になど、院内の適切な専門職員との面談などの調整や案内などの役割を担うことを考えております。また、病院運営や施設面の要望などにつきましては、担当部署に伝え、改善に結びつけていくことを考えております。

○西崎委員 専門家と適切な連携を行っていくということですけれども、ぜひとも患者にとって真に有益な患者相談センターを早期に開設することを要望しておきます。
 次に、都立病院のボランティア活動について伺います。
 現在、各病院では、患者のために積極的に力になりたいという意欲のあるボランティアの方々によって、さまざまなサービスが提供されていると伺っています。例えば、音楽演奏などを行って、病院の患者や外来に来た人たちに心の潤いを与えていると思います。ボランティアの人たちの活動の場を広げることは、病院の職員とは違った、患者の視点で病院のサービスを考えることができてよいのではないかと思います。
 最近、民間の病院を利用しているときに気がついたんですが、高齢者の方がお一人で病院の中で困っている光景を見ました。介護の必要があるにもかかわらず、家族のいない単身者が病院を受診する場合、自宅から病院への送り迎えについては介護保険などによってサポートされていますけれども、病院内においては一人で動かなければなりません。こういった患者については、外来ブースへの案内などのサポートが必要だと思いますが、現在、病院内ではボランティアの人たちがどのように活躍されているのか、お聞かせください。

○都留サービス推進部長 お話のありました、高齢で単身の患者さんへのサポートにつきましては、ボランティアの方が外来において書類記入の手伝いなどの補助、また、受付から各診療科の外来診察室や検査室などへの案内や誘導なども行っております。そのほか、都立病院では、病棟における図書の巡回サービス、入院患者さんの話し相手、本の朗読、子どもの入院患者さんやその兄弟の遊び相手などに活躍しておられます。
 また、特技や専門的技術を生かし、病院の屋上庭園や中庭の草花の手入れ、院内コンサート、人形劇、子どもに人気のキャラクターやサンタクロースの訪問、定期的な絵画展示などの催しが行われ、単調な毎日になりがちな療養生活を送る患者さんに喜んでいただいております。

○西崎委員 東京は、これからますます高齢者のひとり暮らしの方などがふえていく状況にありまして、ボランティアの人たちだけではなく、病院全体できめ細やかな対応が必要だと思います。
 第二次都立病院改革実行プログラムの中では、患者サービス向上のための取り組みの一つとして、ボランティアの人たちの受け入れの拡充を挙げています。活動している内容については今お話がありましたけれども、各病院で登録している専門性の高いボランティアをデータベース化して、全都立病院で活用できる仕組みを構築するとありますけれども、具体的にはどのように行うのか、また今後の見通しについてお聞かせください。

○都留サービス推進部長 現状におきましては、例えば、院内コンサートはその病院に比較的近い音楽大学の学生さん、人形劇やキャラクターの訪問は病院関係者の知り合いというように、一つの病院のみで活動を行っていることがほとんどで、その病院で好評な場合でも、他の病院まで活動が広がっていないことが多くなっております。
 こういった専門的な技能を持つ方や芸術性の高い活動を行っている方々の活躍の場を広げ、より多くの患者さんに楽しんでいただきますため、できるだけ早期に各病院の情報を集約し、病院経営本部ネットワーク上の掲示板などに掲載いたしまして、全都立病院で共有していきたいと考えております。

○西崎委員 病院で活動するボランティアには、個人から大学のサークル、ボランティア団体までさまざまありまして、医療福祉分野では多くのNPO法人が設立されていて、積極的に活動していると伺っています。こうしたNPO法人の協力のもとに、これまで都立病院では患者サービスの外部評価を実施してきたと聞いています。第二次都立病院改革実行プログラムの中でも、サービスの外部評価について、より多角的に病院を評価できるよう手法を再検討することになっています。
 そこで、現在、患者サービスの外部評価はどのような方法で実施しているのか、お聞かせください。

○都留サービス推進部長 都立病院におきましては、病院が提供しているサービスが患者さんからどのように受け取られ、また評価されているかを把握するため、患者サービスの外部評価を行っております。この外部評価は、平成十六年度からスタートしておりまして、NPO法人ささえあい医療人権センターCOMLの協力のもと、既に四病院が評価を受けております。外部評価の方法は、COMLのメンバーが病院に出向き、施設見学、入院患者の食事の試食、患者への聞き取り、患者として実際に外来受診するなどの方法によりまして、患者の視点で総合的に評価しております。
 指摘された内容につきましては、評価を受けた病院で改善策や対応策を講じますとともに、病院経営本部のサービス向上委員会を通じて全病院に情報提供をし、都立病院全体のサービス向上に活用しております。

○西崎委員 今のお話ですと、患者の視点で病院を評価するということは、患者中心の医療を推進するために必要なよい取り組みだと思います。今後は、これまでの実施内容を検証しながら改善を進め、内容の充実を図っていただくことを要望しまして、私の質問を終わります。

○野上委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後二時五十五分休憩

   午後三時六分開議

○野上委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○山加委員 私からは、第二次都立病院改革実行プログラムにおける災害対策について伺わせていただきます。
 まだ記憶に新しいところでありますが、昨年七月、新潟県中越沖地震では、新潟県及び柏崎市からの要請を受けて、都立広尾病院と墨東病院が医療救護班を一班ずつ編成して現地に向かい、大変活躍をしたと伺っております。報道によれば、新潟県内の高速道路や一般道路、また柏崎市内のJR路線の一部が不通になるなど、発災後の大変混乱の中での医療救護活動、さぞ大変なご労苦をされたのだろうと思います。改めて医療救護班のご努力に敬意を表したいと思います。
 ところで、知事の施政方針表明にもありましたけれども、東京は、三十年以内にマグニチュード七程度の大地震が発生する確率が七〇%程度もあるということであります。東京が一たび大地震に見舞われれば、その被害ははかり知れないわけでありますが、都立病院は、東京都の地域防災計画の中では災害拠点病院に指定されるなど、大変重要な役割を担っているわけですが、病院経営本部がその役割をみずから意識して、第二次都立病院改革実行プログラムにおいて災害対策を充実強化していくということは大変有意義であり、心強く感じているところであります。
 そこで、改めてこの第二次都立病院改革実行プログラムにおける災害対策の基本的な考え方について伺います。

○及川経営企画部長 これまで病院経営本部といたしましては、広尾病院を中心にマニュアルの作成、医療資器材の整備など災害対策を進めてまいりました。一方で、新潟県山古志村などが被災をいたしました平成十六年の新潟県中越地震や、お話にありました昨年の新潟県中越沖地震への東京DMATや医療救護班の派遣を通じまして、災害時の医療提供体制における災害拠点病院として、特に自治体病院の役割と責任を強く認識いたしたところでございます。こうした経験や過去の震災情報から得た教訓を踏まえまして、第二次都立病院改革実行プログラムにおきまして災害対策を充実強化することといたしました。
 特に、被災しても病院機能を継続するために、あるいは速やかに復旧するためには、日ごろの備えが重要であるといった観点から、災害に備えた取り組みに重点を置いております。例えば、発災による混乱の中にありましても、円滑かつ的確に医療救護活動を実施するための情報連絡体制や、発災後、供給停止が予想されます医療資器材、あるいはライフラインの備蓄、また、二十年度予算では緊急地震速報システムを導入することとしております。
 このようにハード面の整備を着実に進めますとともに、職員研修や訓練を充実させまして、ソフト面の核となります人材育成を推進するなど、災害対策の充実強化を図ってまいりたいと考えております。

○山加委員 いつあるかわからない災害に備えた常日ごろの取り組みが最も大切であるという病院経営本部のお考えには、私も共感をするところであります。特に、災害時の情報は、医療救護活動の根幹を左右するものでありまして、一刻も早く確実な連絡体制を整備する必要があるのではないかと考えています。
 振り返れば、過去の大きな震災では、一斉に電話回線などが集中することによってふくそうを起こしてしまう、パンクをしてしまう、また、通信手段の遮断によって、病院の被害状況、また医療体制に関するさまざまな情報交換が滞り、医療資器材の供給のおくれや、患者が特定の病院に偏って集中するなどの混乱が生じたと聞いております。
 そこで、災害時に病院経営本部が安全かつ的確な医療救護活動を行うためには、まず確実な情報手段が極めて重要であるわけでありますが、具体的にはどのように取り組みを進めていくのか、伺います。

○及川経営企画部長 副委員長がおっしゃるとおりでございまして、新潟県中越沖地震の際に出動いたしました医療救護班からは、発災翌日の出動直前まで、現地からの情報が二転三転いたしまして、到着してからも正確な情報がなく、医療救護活動に支障を来したというふうに報告を受けてございます。このように、災害はまさに情報との戦いといっても過言ではございませんで、ご指摘のとおり、情報連絡体制を整備することは極めて重要であるというふうに考えております。
 また、たまたま先月、都庁におきまして、病院経営本部とすべての都立病院との間で、東京都防災行政無線による通信訓練を行っております。そこで実際には、こういった訓練を実施しますと、回線がふさがっていてつながらないとか、情報がおくれるといったようなトラブルが、訓練ではございますが生じておりまして、確実な情報連絡体制の必要性を改めて認識をしたところでございます。
 そこで、今ある防災無線の電話、ファクシミリと災害時の優先電話だけでは情報が不足して混乱を招くといったおそれが考えられますことから、こうしたものを補完するために、災害による影響を受けにくい衛星携帯電話や地上デジタルテレビ放送からの情報を受信できる携帯電話などの配備を検討しておりまして、通信手段の多重化、分散化を図っていこうと考えております。
 加えまして、いざというときに迅速かつ効率よく情報連絡ができますように、防災無線など機器の使用方法に関する研修や通信訓練を定期的に実施してまいります。こうした取り組みを通じまして、災害時における情報連絡体制の強化を図ってまいります。

○山加委員 災害は情報戦であるとのご答弁をお伺いいたしましたが、もし東京で大きな災害が起これば、都立病院にはけが人が殺到し、パニックに陥るであろう、まさに大変な事態になるわけであります。そのような中にあっても、指揮命令系統や情報が錯綜することなく、都民の方々に適切な医療を提供できるように、ぜひとも通信機器を充実させるとともに、効果的な訓練を日々重ねながら、災害に強い人材を育てていただきたいと願っております。
 そして、被災しても病院機能を継続するために必要な取り組みということでは、先ほどもライフラインの確保が大切だというご答弁がございましたけれども、まさにこのライフラインの確保が大切な問題であるわけであります。阪神・淡路大震災では、建物被害を免れた医療機関も、このライフラインが寸断して、医療需要の急増に十分な対応ができなかったと聞いております。国や自治体は、少なくとも二、三日分の食料と飲料水を家庭や事業所等に備蓄をするよう呼びかけているわけであります。
 東京都の地域防災計画でも、災害発生時、道路の障害物除去が本格化し、物資の輸送が可能となるのは三日目以降としております。それまでの間は、それぞれが、各病院が自力で持ちこたえなければならないわけでありますけれども、そこで、都立病院におけるライフラインの確保について、病院経営本部のお考えを伺わせていただきます。

○及川経営企画部長 お話にございました阪神・淡路大震災で被災をしました医療機関では、断水と停電のために、人の生命を維持管理いたします人工呼吸器が使えなくなり、手動で人工呼吸器を人海戦術で動かし続けたといったような事例も報告されております。こうしたことからも、ライフラインの確保が極めて重要であるというふうに認識をしております。
 都の地域防災計画では、医療機関は、災害時には優先的にライフラインが供給されることになってはいるものの、副委員長ご指摘のとおり、物資が輸送されるまでの間のライフラインを確保する必要があるという考えから、第二次都立病院改革実行プログラムにおきましても、都立病院は三日分のライフライン整備を進めていくとしております。
 今後、都立病院における三日分のライフライン確保について、品目や備蓄量を見直すとともに、使用量そのものを節減する方法などについて検討し、より現実的な対策を進めまして、大きな災害に見舞われましても病院機能が継続できるよう、そういった体制を整備してまいります。

○山加委員 今のご答弁から、病院経営本部としても、ライフラインの確保については大変大きな課題としてとらえ、取り組んでいただいていることが改めてわかりました。どうか万全の体制を期するように、改めてお願いをしたいと思います。
 さて、もう一つ、最近話題の緊急地震速報システムの運用について伺わせていただきます。
 緊急地震速報は、地震の初期微動をとらえまして、強い揺れが来る前に知らせるものでありますけれども、その間、わずか数秒から数十秒の時間しかないというふうに私は聞いております。新聞などでは、この速報を知らせることによって、身の安全確保に役立つというメリットがある反面、また、多くの人が外に逃げようと出入り口等に殺到し、二次被害を引き起こすなどのデメリットも同時にあると報道がされております。
 確かに、病院でこの緊急地震速報が流れれば、患者や家族が、心構えなど、身構えるなどして、ある程度の危険から逃れるということは当然できる反面、もし手術中であったりした場合どうなるのかな、検査中であった場合はどうなるのかな、そういうことも考えるわけであります。場合によっては、本当に混乱をするおそれが考えられます。
 そこで、安全を確保するという観点から、病院ではこの緊急地震速報システムをどのように運用するのか、伺わせていただきます。

○及川経営企画部長 緊急地震速報システムは、病院内の必要な部署に専用端末を配備いたしまして、地震が来るまでの秒数あるいは震度を院内放送等で知らせるといったシステムでございます。
 お話にもございましたが、単に、もうすぐ地震が来る、それだけを院内放送した場合に、利用者の方が混乱して慌てて、例えば転倒するといったような二次被害も発生するおそれがございます。このため、速報を受信してから強い揺れが来るまでの間にできることは一体何なのか、どのような対応が必要かといったことについては、十分に検討する必要があると考えております。
 例えば、速報発信時に流れる放送の内容や職員による誘導などの病院の対応を、あらかじめ院内掲示やチラシによりまして患者やご家族に周知をし、いざというときの行動をイメージしておいてもらうといったことも必要かなと考えております。また、お話にございました手術や検査などの医療行為についても、一時中断をして危険を回避するといった行動も必要になると思います。こういった職員の行動マニュアルも作成をしていかなければならないというふうに考えてございます。
 強い揺れが来るまでの間、たとえ数秒でもこうした行動を可能にするという、この緊急地震速報システムの機能を有効に活用いたしまして、患者さんやご家族の安全を確保してまいりたいと考えております。

○山加委員 患者にとっては、病院に入院をしている、もうそのことがすなわち有事であるわけでありますから、そこに突然の災害、まさにダブル有事になるわけでありますね。マニュアルを策定し、一定の周知期間を設け、速報が流れた際の行動について患者や家族に注意を促すなど、デメリットを最小限に抑えることによって、この緊急地震速報システムは、患者や家族の安全確保に相当の効果を発揮するものと考えます。
 そこで、二十年度の予算で整備をする予定とお聞きをしているわけでありますが、二十年度を待つことなく、できるだけ早く準備を進めていただきまして、一病院でも先行導入をすることによって、やはり導入をすれば、実際にそこにさまざまな諸課題がまた見えてくると思います。実際にその課題を洗い出してから効果的に導入すべきと思いますが、いかがでしょうか。

○及川経営企画部長 確かに、お話のとおり、速報が流れてから大きな揺れまでの数秒間に一体どこまでできるのか、そして、どういう事態が起きるのかといったことを、実際に病院でシミュレーションをして初めてわかることもあるかと思います。
 したがいまして、副委員長のご提案にもございましたが、早速導入準備に着手をいたしまして、一部の病院で先行導入するなどしまして、このシステム導入の効果を最大限に発揮するための具体的な準備を進めていきたいと思っております。

○山加委員 これまでお伺いをいたしまして、病院経営本部が災害に備えた取り組みを中心に対策を強化し、東京が大きな災害にいつ見舞われても、病院機能を維持し、あるいは速やかに回復するようさまざまな取り組みを進めていることが、きょうは大変よくわかりました。実際に災害が発生すれば、当然想定できないさまざまな事態が起こり、都立病院だけですべてを担うことは難しいと承知をしています。
 しかし、冒頭申し上げましたとおり、災害時の医療における都立病院の役割は大変重要であります。都民の期待は絶大であります。都民の安心を守るためにも、どうか引き続き緊張感を持っていただき、災害による被害を最小限に抑えるための取り組みを鋭意推進して、災害に強い都立病院を目指していただきたいことを申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございます。

○大松委員 私の方からは、がん対策について伺います。
 急速に進む高齢化や、また食生活の変化によりまして、がん患者の数は年々ふえ続けております。東京都内におきましても、昭和五十二年以降は死亡原因の第一位、三人のうちお一人ががんで亡くなっていらっしゃいますことは、改めて申し上げるまでもございません。
 今後もこうした傾向が続くことが見込まれるわけでありますけれども、その一方で、日本のがん対策といいますと、手術の水準が世界トップクラスといわれながらも、がん対策全体としての取り組みのおくれが指摘をされているわけでございます。こうしたことから、がん対策後進国ともいわれているわけでございますけれども、これは大変残念なことでございます。
 そこで、がん対策基本法が制定をされまして、東京都におきましても対策推進計画の策定作業が進められているわけであります。本日は、その新しいがん対策の重要な柱の一つである緩和ケアについて、まずお伺いをしたいと思います。
 がんは、肉体的に大変強い痛みを伴う病気でございます。また、死亡率も高いことから、本人のみならず、ご家族の皆様方の精神的な苦痛も大変大きい病でございます。こうした心身両面の苦痛を和らげるのが緩和ケアでございます。
 私自身も、緩和ケアといいますと、末期の患者様に対する終末期医療、ターミナルケアという印象を大変強く持っていたわけでございますけれども、本来的には、このターミナルケアに限らず、もっと広い意味で治療の初期段階から退院後の在宅療養まで心身の痛みを和らげ、また、そのことによりまして治療の効果も上げ、患者様の生活の質を高めるという、より人間的な医療を目指すものでございます。
 このたび、がん・感染症医療センターとして整備をいたします都立駒込病院に緩和ケア科が新設をされ、今後はその病棟も整備をされるということにつきましては、まさに行政的医療が果たすべき重要な使命であると、私は高く評価をするものでございます。この緩和ケア、広く都民に普及するように、東京都にはしっかりと取り組んでいただきたいわけでございます。
 そこでお伺いをいたします。この緩和ケア、単に手術、治療を行うだけではなく、心身両面をサポートし、全人的なケアを行うことになります。したがいまして、病棟の整備なども、今までとは違う、新しいコンセプトで行う必要があります。駒込病院での取り組みにつきまして、病院経営本部の所見を伺います。

○黒田参事 緩和ケアについてでございますが、駒込病院では、現在でも医師や看護師などによります緩和ケアチームを結成しまして、緩和ケア医療に取り組んでおりますが、本年四月に新たに緩和ケア科を設置いたしました。
 先生より、今、新しいコンセプトでの取り組みをとのお話がございましたが、これまでの活動に加えまして、退院患者を対象とした緩和ケア外来を開始しまして、在宅患者においても適切に緩和ケアが受けられる体制を整備してまいります。また、院内研修の充実を図りまして、職員の緩和ケアに対する意識と技術の向上も図ってまいります。
 さらに、設備面では、がん・感染症医療センター整備におきまして、緩和ケア病床を全室個室で二十二床整備するほか、患者さんと家族の方が触れ合う場として、談話室ですとか食堂といったものを配置するなど、療養環境にも配慮した専門病棟を整備していく予定でございます。
 これらの取り組みによりまして、先ほど同じく先生からお話がございました、治療の初期段階からの緩和ケア医療の提供体制を整えてまいります。

○大松委員 先日、先駆的に取り組んでこられました都立豊島病院の緩和ケア病棟を視察してまいりました。やはり全室個室、天井から床までガラス張りの窓で大変開放感のあるお部屋でありまして、この窓から緑のあります庭園も見え、そして、この庭園にはベッドごと出ることもできまして、家族の方と一緒にゆったりとくつろげますように、先ほど答弁がございましたけれども、談話室、食堂、キッチンなど、さまざまな配慮がなされておりました。こうした豊島病院での取り組みの経験が駒込病院でもしっかりと生かされるものと期待をするものでございます。
 それで、緩和ケアを初期段階から在宅療養時まで、あらゆる場面で切れ目なく行っていくためには、やはり地域医療、介護との連携が欠かせないわけでございます。また、駒込病院は、私の地元の北区の住民の皆様方にとりましても、大変親しみがあり、頼もしい存在でございまして、緩和ケアにつきましても、ぜひ北区を含む地域医療にも広げていただきたいと要望を申し上げるものでございます。
 そのためには、地域のかかりつけ医、訪問看護ステーション、介護事業者などの方々にも、緩和ケアにつきまして十分な知識を持っていただいて、治療計画などの情報を共有することが必要になってまいります。この地域連携の強化、医療スタッフなどの人材育成を求めまして、駒込病院における取り組みをお伺いいたします。

○黒田参事 がん医療におきます地域の連携、人材育成についての取り組みについてでございますが、これまで駒込病院では、地区医師会等の先生方にご参加をいただきまして、がん診療連携地域連絡会を設置いたしまして、緩和ケア等の連携体制や相談支援、研修体制などについて検討を行ってきたところでございます。今後、相談支援部門の強化を図りまして、かかりつけ医等と相互に症例相談や共同診療計画等に関する支援などを行うことを考えてございます。
 また、地域連携クリニカルパスというものがございますが、これは例を挙げますと、ある患者さんに対しまして、地域内のかかりつけ医と、がん・感染症医療センター、駒込病院のようながん診療連携拠点病院などが共有して活用する治療計画を地域連携クリニカルパスと申しますが、これを段階的に整備しまして、より一層の地域医療連携を推進してまいります。
 また、かかりつけ医等へのがん医療従事者研究を充実させていくほか、地域住民の皆様等へのがんに対する普及啓発を図るために、公開講座などについても実施してまいります。
 これらの取り組みを通じまして、ただいま先生からご指摘のありました、初期段階から在宅療養までの切れ目のない緩和ケアについて推進しまして、がん患者さんの療養生活の質の向上に努めてまいります。

○大松委員 次に、がん登録について伺います。
 緩和ケアとともに、新しいがん対策のもう一つの柱に位置づけられておりますのが、がん登録であります。東京都が策定中の東京都がん対策推進計画の案では、がん診療拠点病院における院内がん登録から始め、その後、拠点病院以外にも拡大をさせ、都内全域での地域がん登録につなげていくとされております。
 そこで、まず伺います。がん登録も、緩和ケアと同様、まだまだ日本人にはなじみが薄いわけであります。このがん登録、何のために行うのか、そして、何の情報を登録していくのか。きょうは病院経営本部でございますので、都立病院における院内登録のあり方、その目的について伺います。

○黒田参事 院内がん登録についてでございますが、院内がん登録は、病院内でがんの診断、治療を受けたすべての患者さんにつきまして、例えば、がんの診断日ですとか、発見された経緯、治療方針等の診断情報ですとか、その部位、腫瘍の進展度等の腫瘍情報、さらには生存確認日、死亡情報等の予後情報を登録しまして、さまざまな情報を登録することによりまして、病院内におけるがん診療の実態を把握していくというものでございます。
 この登録情報を活用しまして、がん患者さんの受療状況の把握ですとか、生存率の計測などの分析、さらには臨床疫学研究において活用することによりまして、病院のがん医療水準を評価し、がん医療の質の向上に役立てていくことができるというものでございます。
 また、先生の話にもございました地域がん登録でございますが、これは地域ごとの居住者の方に発生したすべてのがんを把握することによりまして、都内全体のがんの罹患率と生存率が算出できる仕組みでございますが、院内がん登録は、この地域がん登録の基礎データとなる情報でもございます。地域がん登録に必要な情報を提供することによりまして、東京の地域特性に合わせたがん予防対策やがん医療対策が可能となるほか、国レベルでのがん対策や研究等にも役立てることが可能となります。

○大松委員 がん医療の質の向上に役立てる、国レベルでのがん対策や研究等に役立てるということであります。そうであれば、がん登録も、行政的医療が率先的に担う分野の一つであります。既に駒込、府中の両都立病院では、がん登録を実施しております。また、病院改革実行プログラムでは、平成二十年度には、駒込、府中以外の総合病院にも広げていく準備をするということでありますけれども、この登録情報や書式の標準化、専門知識を持つ担当者の不足など、さまざまな課題があるわけでございます。
 都立病院がこれまでの経験を生かしまして、リーダー的な役割を果たしていかなければならないわけでございます。こうした課題も、丁寧に一つ一つ取り組んでいかなければならないわけでございます。この点につきまして、東京都の具体的な取り組みを伺います。

○黒田参事 院内がん登録への具体的な取り組みについてでございますが、院内がん登録は、病院内のすべての診療科が協力して、すべてのがん患者さんを漏れなく登録することが重要でございます。先生の方から、先ほどリーダー的役割、先駆的なというお話がございましたが、病院を挙げての取り組みが必要なことから、各病院において運用方法などについて十分な検討を行っていく必要があると認識しております。
 実施に当たりましては、実態として、医師が中心となりまして、がん登録システムに登録していくことになりますので、医師を初めとする登録作業に従事する職員の負担軽減を図ることが必要となります。このため、第二次都立病院改革実行プログラムでも明らかになっていたと先生の方でご指摘がございましたが、平成二十年度におきまして、既に実施しております病院の院内がん登録システムを他の病院でも電子カルテシステム上で使用できるように、システム開発を行っていく予定でございます。
 平成二十年度中には導入準備を整えまして、先生からお話がありましたように、駒込、府中両病院の取り組みを生かし、それ以外の都立総合病院においても、順次院内がん登録を実施していきたいと考えております。

○吉田委員 では、既に議論はありますけれども、私も、報告、第二次都立病院改革実行プログラムについて若干質疑をしたいと思います。主には、経営形態の検討問題とPFI問題を中心に質疑をいたします。
 まず、経営形態の検討に関してです。
 昨年の厚生委員会で検討委員会報告が質疑の対象になったときに、私は、第二次実行プログラムの策定に当たっては、非公務員型地方独立行政法人の導入は盛り込むべきではなく、都立直営の継続拡充、そして、何よりも当面の諸課題解決のために全力を尽くすということを要望いたしました。
 発表された第二次実行プログラムでは、非公務員型地方独立行政法人化の具体化には踏み込むことはできませんでした。しかし、新たな経営形態の検討として、一般地方独立行政法人(非公務員型)について詳細な検討を行うという旨のことが書かれたことは、私はやはり見過ごすことはできないと思います。
 先ほどからの議論の中で、不安が広がっており、それが誤解であるかのような意見もありました。しかし、都立病院の経営形態を、一般的な検討ではなく、非公務員型地方独立行政法人の検討ということで始まれば、それに対して不安を感ずるのは当たり前のことではないでしょうか。もしそれを否定するなら、私は、第二次実行プログラムにこのような文言を明記すべきではないということを強調しておきたいと思います。
 私が、非公務員型地方独立行政法人化が、病院としての行政医療を継続する上でいかにさまざまな問題があるかということは、既に昨年の委員会の中でも指摘をいたしましたので、きょうは繰り返しいたしません。
 一点だけ、どうしても確かめておきたいんですけれども、非公務員型地方独立行政法人を最有力視して検討する理由として、先ほどからキーワードというお話がありましたが、最も柔軟な経営形態ということが強調されております。なぜその柔軟な経営形態が、病院のあり方を検討する上での最優先の基準なのかということについて、まずご答弁をお願いしたいんですが。

○黒田参事 経営形態の検討に当たって、柔軟ということが最大の判断基準なのはなぜかというご質問でございますが、先ほど答弁の中にもありましたとおり、現行の経営形態には、例えば緊急に人材を確保する場合ですとか、高額医療機器を至急購入しなければならない場合、あるいは大学病院や民間病院と共同研究する場合などに、より柔軟な対応を行うという点で課題があるという認識でございます。こうしたことから、制度的には最も柔軟な経営形態である一般地方独立行政法人について検討を行うこととしたものでございます。

○吉田委員 柔軟ということについては、もちろん必要な視点の一つかもしれません。ただ、前回の委員会でも、他の委員の皆さんからも指摘がありましたけれども、例えば、地方独法化の場合のデメリットの一つとして、既に国の国立病院機構、あるいは、私も指摘いたしましたが、首都大学東京などの例を見ても、また黒田参事の答弁を見ても、一律的な運営交付金の削減や設立団体の財政状況による負担の削減は行われるべきではない、そういう意味から、国の独立行政法人など先行事例を十分検証する必要があるんだということをいわれました。なぜこの点に注目しているかといえば、何よりも行政的医療を継続していく上ではこのことが非常に重要な課題だという認識から、こうした発言をされていると思うんですよね。
 確かに、部分的あるいは多少柔軟な運営があったとしても、一番肝心な行政的医療の前提である、例えば東京都が必要な運営交付金はきちんと責任を持って投入するという土台が、もしいささかでも損なわれるようなことがあれば、その上で幾ら柔軟柔軟といったところで、私は、行政的医療を真に守り、さらに拡充していくこと自身が困難になりかねないということも、当然これまでの事例から見てもいえることだと指摘をしておきたいと思います。
 次に、PFIの問題について若干質疑をさせていただきます。
 実行プログラムでは、PFIの事業の実施によって、施設整備費の縮減や材料費の節減、合理化による費用の削減などということを挙げて、このPFI事業を進めていくということが強調されております。また、駒込病院、がん・感染症医療センターについては、三菱商事株式会社を主な出資者とする特別目的会社、株式会社駒込SPCとの契約が報告をされております。
 他方、既にお話がありましたけれども、高知県に続いて、滋賀県近江八幡市立病院におけるPFI事業をめぐっては、さまざまな問題が今、大きく報道されると。もちろん、自治体の規模、病院の規模、あるいは手法、そういうものはそれぞれ違いがありますから、一律的にその問題点を東京都に投入することは適切ではないと思いますけれども、既に話があったように、やはりこれは一つの警鐘として、そこから酌み尽くすべき教訓は酌み尽くすということは、もちろん皆さんは自信を持ってやっているにしても、当然必要なことだと思うんです。
 それで、近江八幡の場合に、先ほど紹介されましたが、検討委員会の報告書を見ますと、これが東京都に当たっているか当たっていないかは検証しなければなりませんが、例えば、VFMの数値を過度に信頼する、また、VFMの数値そのものについても、コンサルタントの評価を過度に信頼する、そして、PFIありきという風潮があったということが一つの問題点として指摘をされております。
 そういう立場から、具体的な点で若干質疑をさせていただきたいんですが、例えば、今回はがん・感染症医療センター、三菱商事を中核とするSPCとの契約の件なんですけれども、この場合のバリュー・フォー・マネーは何%、金額としたらどれだけのコスト削減というふうに見ているのでしょうか。

○黒田参事 がん・感染症医療センターのPFI事業におきますVFMが事業全体で約四・三%となっておりまして、現在価値ベースでは六十億円の財政負担の縮減効果が見られるということでございます。

○吉田委員 結論だけいわれても、にわかにそれだけでは理解しにくい面があるんですが、こういう理由、あるいは個々こういう分野を縮減、削減することによって、これだけのバリュー・フォー・マネーが生ずるんだというご説明はいただけるでしょうか。

○黒田参事 バリュー・フォー・マネーについてでございますが、このバリュー・フォー・マネーとは、公共がみずから実施する場合の財政負担の見込み額に対しまして、民間事業者が行った場合のコストの見込み額について、事業期間全体を通じてトータルで算出するものでございまして、業務ごとの内訳を比較して算出するものではございません。
 本事業は、建物の施工から運営まで、包括して事業者が行う総価契約でございまして、業務ごとの内訳を固定しないことで、事業者の柔軟な対応や経営努力を期待するものでございます。

○吉田委員 必要なら後でも述べますけれども、そういうことでは極めて不透明だと思うんですよね。なぜこういうことになるかということをきちんと明らかにするということが、今、PFI事業を進めていく上でも求められていることではないかなと私は思います。
 それで、ちょっと具体的な事例についてお答え願いたいんですが、少し各論的に聞かせていただきますけれども、例えば医薬品あるいは材料費の調達を、大くくりでいいですから、そうしたことを見たときに、東京都が直営で行う場合と、PFI、具体的には三菱を中心とするSPCですけれども、これのコストの差額はどのぐらい見込まれているのでしょうか。

○黒田参事 繰り返しになりますが、VFMは事業期間全体を通じてトータルで算定するものでございまして、業務ごとの内容を比較して算定するものではないという前提がございますが、医薬品、材料費等のことについて申し上げますと、まず、PFIでは、大変細かい話になって恐縮ですが、税込みの価格となっておりまして、入札説明書におきましては、予定総額のうち、都が費用の性格により参考までに示している医薬品、診療材料等の調達費は約九百七十億円となっております。これは、もうホームページ上にアップさせていただいているオープンの数字でございます。また、PFI契約時の医薬品等の材料費のおおむねの見込みは、先ほどの答弁でもありましたが、約九百二十億円ということでございます。
 ただし、医薬品等の材料費は、年度により購入する対象が変化するために、直接の比較の対象とならないという部分がございます。
 また、参考までに申し上げますと、実績ベースでいえば、平成十八年度の決算ベースでの駒込病院の材料費は、もちろん単年度の数字でございますが、税抜きで約六十六億円ということでございます。

○吉田委員 断定的にいえませんけれども、九百七十が九百二十億円と。これを率にすると五%コスト縮減ということになりますよね。
 今、都立病院においても、例えばジェネリックにしても、あるいはさまざまなものを統一的に購入するという努力をしていると思うんです。しかも、前回の委員会でも質疑いたしましたけれども、例えば、SPCの場合には、競争入札じゃなくて自分の関連会社を使うということができるわけですよね。しかし、都立病院の場合なら、きちんと入札でその中から適切な価格を選択できるというやり方で、サービスとコストの両側面を見て選択できると思うんですけれども、こうしたことを一つとってみても、必ずしもこれだけで、例えばPFI事業、SPCの方が確定的にコスト縮減できるという判断はできないと私は思うんです。
 もう一つだけお願いをしたいんですが、それは清掃、管理その他を初めとする委託料、委託費なんですが、これについては、東京都直の場合とPFIの場合と、どのようなことになるのでしょうか。

○黒田参事 PFIにおきます清掃などの委託費についてでございますが、先ほどの医薬品等々のご説明の中でもありまして、繰り返しの説明になりますが、PFIでは税込み価格となっておりますが、入札説明書におきましては、予定総額のうち、都が費用の性格により参考までに示している維持管理費及び運営費は約六百二十億円、また、PFI契約時の委託料のおおむねの見込み額は、これは先ほども答弁させていただいたんですが、総額で約六百八十億円となっております。
 PFIにおける委託費と現在の駒込病院の委託料とは、業務の対象、内容が異なります。具体的には、給食調理ですとか検体検査、こういったものもPFI、SPCの方でやるわけなんですが、現在はここの部分についてはそういう契約になっておりませんので、単純な比較は、直接的な比較対象にはならないかなと思っております。
 なお、参考までに、平成十八年度の決算ベースでの駒込病院の委託料等の総額は、これは税抜きの数字でございますが、単年度ですが約十七億円ということでございます。

○吉田委員 今と比べたわけではなくて、発注する際に、東京都としておおむね、見積もりとしては、委託費用としては六百二十億円を推計で示したと。ところが、PFIの方式で示された金額は六百八十億円であると。この場合には、SPC、PFI方式の方が逆に高くなるということが出ているわけですよね。
 金額のレベルは違いますけれども、例えば近江八幡市民病院の場合も、委託費その他で見ると、逆にその方がかなり高かったというふうなことが今改めて問題になっているわけです。
 今は、あくまでも見積もりをそれぞれ出していただいた段階ですから、これで確定的にどっちがどうだというふうに乱暴に決めつけることはできないと思うんです。私が一番いいたいのは、やはり透明性を確保すべきだということなんですね。
 先ほど、バリュー・フォー・マネーの算出はあくまでも総価で出すから、具体的な比較その他はできないという旨のご答弁はあったんですけれども、PFI事業を進めるからには、もっともっと、いかにこちらの方がどうなんだという対比が明確にわかるような工夫を大いにやることが不可欠ではないかと思うんです。いかがですか。

○黒田参事 PFIにおきますVFM等の数字でございますが、まず、繰り返しで恐縮ですが、そもそもPFIにおけるVFMは全体で算出しているものでございまして、全体で現在価値ベースで六十億円の縮減効果があります。それぞれの個別の要素で増減はございますが、トータルで六十億円の縮減効果が出ているということでございます。
 また、情報の公開についてでございますが、先ほどの答弁の中でもございましたが、東京都はこれまでもPFIにつきましては、他の自治体については評価する立場にはないんですが、それに比較しまして、例えば病院経営本部のホームページを見ていただければ非常におわかりいただけるのではないかと思うんですが、PFIについての情報は、例えば入札説明書だとか、その経緯だとか、事業者とのQアンドAだとか、説明するのに、例示するのに切りがないぐらい多くの情報をホームページ上に公開しております。そういったことで、透明性とか、そういったものについてはこれまでも取り組んでまいりましたし、これからも取り組んでまいります。

○吉田委員 ホームページで公開しているじゃないかといわれますけれども、肝心の、先ほどの四・三%、六十億ですか、その根拠が、どれだけ本当にそのホームページを見た人がわかるのかといえば、わからないと思うんですよ。これは私、主観でいっているわけではないんですよ。
 皆さんも、もちろん承知していると思いますが、例えば、ことし一月十一日ですか、総務省が発表しましたよね、PFI事業に関する政策評価についてと。これはもちろん、総務省ですからPFIを推進していくという立場ですよ。であったとしても、PFIを進める上では、バリュー・フォー・マネー、VFMがどれだけ正確に検討されて、かつ、その根拠も含めて公表されることが必要だと。VFMは、合理的根拠に基づき算定され、その根拠も含めて公表されることが必要なんだということが、今後のPFI事業を進める上で大事だということが明記をされているんですよね。
 しかも、さらに勧告のところでは、例えば、特定事業の選定時において、これは書いてあるとおりに読みますからね。「PSC、PFIのLCC、割引率等VFMの算出過程や算出方法を公表すること」云々というふうに書いてあるわけですよ。(「わからないよ」と呼ぶ者あり)わからないでしょう。だけれども、少なくともそういう根拠をきちんと明らかにしなさいというのが、私は総務省のいっている趣旨だというふうに思います。そういう意味からも、やはりきちんとこういう問題については、もっと透明にするということを改めて求めて、私の質問を終わります。

○野上委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び報告事項に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野上委員長 異議なしと認め、本案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で病院経営本部関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時一分散会

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