本文へ移動

ロゴ 東京都議会

Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第一号

平成二十年二月十九日(火曜日)
第七委員会室
   午後一時一分開議
 出席委員 十四名
委員長野上 純子君
副委員長山加 朱美君
副委員長かち佳代子君
理事くまき美奈子君
理事長橋 桂一君
理事野島 善司君
西崎 光子君
大松  成君
佐藤 広典君
田代ひろし君
石毛しげる君
野村 有信君
佐藤 裕彦君
吉田 信夫君

 欠席委員 なし

 出席説明員
福祉保健局局長安藤 立美君
次長関  敏樹君
技監梶山 純一君
総務部長杉村 栄一君
指導監査部長梶原 秀起君
医療政策部長細川えみ子君
保健政策部長清宮眞知子君
生活福祉部長永田  元君
高齢社会対策部長狩野 信夫君
少子社会対策部長吉岡 則重君
障害者施策推進部長松浦 和利君
健康安全室長桜山 豊夫君
企画担当部長松井多美雄君
施設調整担当部長宮垣豊美子君
参事蒲谷 繁夫君
参事吉井栄一郎君
参事住友眞佐美君
参事芦田 真吾君
参事松原 定雄君
参事菊本 弘次君
参事金丸 陽子君
参事奥澤 康司君
参事月川由紀子君
病院経営本部本部長秋山 俊行君
経営企画部長及川 繁巳君
サービス推進部長都留 佳苗君
参事黒田 祥之君

本日の会議に付した事件
 病院経営本部関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・平成二十年度東京都一般会計予算中、歳出病院経営本部所管分
・平成二十年度東京都病院会計予算
・平成十九年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出 病院経営本部所管分
・平成十九年度東京都病院会計補正予算
・東京都立病院条例の一部を改正する条例
・東京都立小児病院条例の一部を改正する条例
・東京都立精神科病院条例の一部を改正する条例
・東京都立結核病院条例の一部を改正する条例
報告事項
・第二次都立病院改革実行プログラムについて(説明)
・契約の締結について(説明・質疑)
陳情の審査
(1)一九第七七号 荏原病院の分娩の取扱い再開と医療の充実に関する陳情
 福祉保健局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・平成二十年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 福祉保健局所管分
・平成二十年度東京都母子福祉貸付資金会計予算
・平成二十年度東京都心身障害者扶養年金会計予算
・平成十九年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出 福祉保健局所管分
・東京都後期高齢者医療財政安定化基金条例
・東京都立老人医療センター条例の一部を改正する条例
・東京都立心身障害者口腔くう保健センター条例の一部を改正する条例
・東京都リハビリテーション病院条例の一部を改正する条例
・東京都養護老人ホーム条例の一部を改正する条例
・東京都知的障害者援護施設条例の一部を改正する条例
・東京都身体障害者更正援護施設条例の一部を改正する条例
・東京都児童福祉施設条例の一部を改正する条例
・東京都立療育医療センター条例の一部を改正する条例
・東京都立肢体不自由児施設条例の一部を改正する条例
・東京都立重症重度心身障害児者施設条例の一部を改正する条例
・東京都立総合精神保健福祉センター及び東京都立精神保健福祉センター条例の一部を改正する条例
・心身障害者の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例
・東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例
・東京都立看護専門学校条例の一部を改正する条例
・東京都監察医務院関係手数料条例の一部を改正する条例
・東京都国民健康保険調整交付金条例の一部を改正する条例
・東京都三宅島災害被災者帰島生活再建支援条例の一部を改正する条例
・東京都介護福祉士等修学資金貸与条例の一部を改正する条例
・東京都シルバーパス条例の一部を改正する条例
・東京都精神障害者都営交通乗車証条例の一部を改正する条例
・食品衛生法施行条例の一部を改正する条例
・食品製造業等取締条例の一部を改正する条例
・東京都大気汚染障害者認定審査会条例の一部を改正する条例
請願・陳情の審査
(1)一九第一一六号 昭島市田中町の新規墓地建設計画に関する請願
(2)一九第一一七号 福祉人材の確保に向けた東京都の施策の充実に関する請願
(3)一九第一二二号 保育・子育て施策の充実と予算の増額に関する請願
(4)一九第一二七号 保育室・認証保育所の充実に関する請願
(5)一九第六七号 要約筆記者派遣事業の継続・拡充に関する陳情
(6)一九第六八号 保険でよりよい歯科医療の実現を求める意見書採択に関する陳情

○野上委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、傍聴人の数についてお諮りいたします。
 本委員会室の定員は二十名でありますが、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに二十名追加したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野上委員長 異議なしと認め、そのように決定いたします。

○野上委員長 次に、請願の取り下げについて申し上げます。
 お手元配布の一九第六号、昭島市田中町の新規墓地建設計画反対に関する請願につきましては、議長から取り下げを許可した旨、通知がありました。ご了承願います。

○野上委員長 次に、第一回定例会中の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程表のとおり申し合わせをいたしました。ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、所管二局関係の第一回定例会提出予定案件の説明聴取及び病院経営本部関係の報告事項の聴取及び陳情の審査並びに福祉保健局関係の請願陳情の審査を行います。
 なお、第一回定例会提出予定案件及び報告事項の第二次都立病院改革実行プログラムについては、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いたいと思います。ご了承願います。
 また、報告事項の契約の締結については、説明を聴取した後、質疑を終了まで行いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 これより病院経営本部関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○秋山病院経営本部長 平成二十年第一回定例会に提出を予定しております病院経営本部関係の議案につきましてご説明申し上げます。
 ご審議いただきます議案は、平成二十年度当初予算案二件、平成十九年度補正予算案二件、条例案四件の合計八件でございます。
 それではまず、平成二十年度当初予算案についてご説明申し上げます。
 病院経営本部は、地方公営企業として、地方公営企業法第三条に定める公共の福祉の増進と経済性の発揮という経営の基本原則にのっとり、都民の皆様に対する医療サービスの向上と日々の経営改善努力を不断に積み重ねながら都立病院を運営してまいりました。
 一方、医療人材の不足やたび重なる診療報酬のマイナス改定などの経営課題に加えて、救急医療や周産期医療のあり方が社会問題化するなど、医療現場を取り巻く環境は急激に変化しております。
 病院経営本部は、都民の皆様が求める行政的医療を適正に提供することを基本的役割とする一方、医療環境の急激な変化に迅速かつ的確に対応し、安全・安心の医療を求める都民の皆様の期待にこたえるため、平成二十年度から平成二十四年度までの五年間の事業計画として、本年一月に第二次都立病院改革実行プログラムを策定いたしました。
 この実行プログラムでは、老朽化した病院の改築、改修など、ハード面の整備を進めるとともに、優秀な医療人材の確保、育成と患者サービス、満足度の向上になお一層取り組むなど、ソフト面にも重点を置いた都立病院改革をさらに推進していくこととしております。
 本実行プログラムの具体的内容につきましては、後ほど経営企画部長からご報告申し上げます。
 平成二十年度予算は、この実行プログラムを着実に実施していくための初年度の予算として、一般会計予算では財団法人東京都保健医療公社の運営費などを計上するとともに、病院会計予算では、医療サービスの向上、医師の確保、育成、再編整備の推進、環境都市づくりへの対応、危機管理、経営革新を六つの柱といたしまして、都立病院改革を着実に推進していくための経費を計上したところでございます。
 予算案に盛り込みました事項につきましては、後ほど経営企画部長からご説明申し上げますので、私からは主要な施策についてご説明をさせていただきます。
 まず、一般会計予算でございます。
 財団法人東京都保健医療公社が所管する五つの地域病院の運営に要する経費のほか、東京都多摩がん検診センターの運営費などを計上しております。
 次に、病院会計予算でございます。
 まず一つ目の柱は、医療サービスの向上でございます。
 がん医療対策の充実や医療クラークの導入などにより、患者サービスの向上に努めてまいります。
 二つ目の柱は、医師の確保、育成でございます。
 次代を担う若手医師を確保、育成するため、東京医師アカデミーを開講いたします。また、優秀な医師を確保し、安定的に質の高い医療を提供していくため、医師の処遇改善などを初めとする常勤医師確保緊急対策を実施いたします。
 三つ目の柱は、再編整備の推進でございます。
 すべて仮称でございますが、多摩メディカル・キャンパス、がん・感染症医療センター、精神医療センターの整備を着実に進めてまいります。また、大塚病院におきましては、区部における小児精神医療機能を整備してまいります。
 四つ目の柱は、環境都市づくりへの対応でございます。
 ESCO事業を着実に実施するとともに、患者の療養環境にも配慮した病院の緑化などを進めてまいります。
 五つ目の柱は、危機管理でございます。
 災害の発生に備えた医療用資器材の整備、充実や緊急地震速報システムの整備などを実施いたします。
 六つ目の柱は、経営革新でございます。
 IT化の推進や医業未収金縮減のための体制整備などに努めてまいります。
 以上が平成二十年度予算における主要な施策の概要でございます。
 次に、平成十九年度補正予算案についてご説明を申し上げます。
 平成十九年度補正予算案の内容は、財団法人東京都保健医療公社が所管する地域病院の建物賃借に係る保証金の会計間処理に伴うものでございます。
 次に、条例案につきましてご説明を申し上げます。
 今回ご審議をお願いいたします条例案は、東京都立病院条例の一部を改正する条例外三件でございます。
 いずれも、後期高齢者医療制度の創設による高齢者の医療の確保に関する法律の施行に伴いまして所要の規定を整備するものでございます。
 これらの条例は、平成二十年四月一日からの施行を予定しております。
 以上が本定例会に提出を予定しております予算案及び条例案の概要でございます。
 最後になりますが、産科などの一部診療科での医師不足が続く一方で、平成二十年度の診療報酬改定は、本体部分では若干のプラスとなるものの、全体ではマイナスが見込まれるなど、都立病院を取り巻く経営環境は引き続き大変厳しい状況にございます。
 病院経営本部といたしましては、こうした厳しい医療環境のもとでも、都民の皆様の安全・安心を支える質の高い患者中心の医療の提供と医療サービスのさらなる向上という目標を堅持しながら、職員一同、一層の力を尽くしていく所存でございます。
 なお、議案の詳細につきましては、この後、経営企画部長からご説明を申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○及川経営企画部長 引き続きまして、平成二十年第一回定例会に提出を予定しております議案の概要につきましてご説明申し上げます。
 お手元にお配りしております資料の2、平成二十年度当初予算の概要をごらんいただきたいと存じます。
 恐れ入りますが、表紙をお開きいただき、目次をごらんください。平成二十年度病院経営本部所管当初予算総括表から始まりまして、一般会計、病院会計と順に概要をご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。平成二十年度病院経営本部所管当初予算総括表でございます。
 上段、一般会計でございますが、予算額は百六十六億一千九百万円でございます。病院会計は一千八百十四億八千百万円で、合わせまして一千九百八十一億円を計上しております。
 三ページをお開き願います。以下六ページまで一般会計予算についてご説明いたします。
 Ⅰ、総括表でございますが、上段の歳出には、財団法人東京都保健医療公社の運営費や施設整備費及び公社を担当いたします病院経営本部職員の人件費などで、合わせまして百六十六億一千九百万円を計上しております。
 下段は歳入でございますが、財産収入などの特定財源で二億一千四百万余円を計上しております。
 四ページをお開き願います。Ⅱ、予算定数でございます。
 公社を担当いたします病院経営本部職員の定数でございます。
 五ページをお開き願います。Ⅲ、事項別内訳でございます。
 まず、1、地域病院等の運営でございますが、百六十三億八千八百万余円を計上しております。
 概要欄にありますように、ア、病院運営として、公社所管の五病院の運営に要する経費を計上しております。
 六ページをお開き願います。イ、備品整備からカ、病院管理等まで、所要の経費をそれぞれ計上しております。
 次に、2、地域病院等の施設整備でございます。病院の施設改修などに要する経費として二億三千万余円を計上しております。
 続きまして、病院会計予算についてご説明申し上げます。
 八ページをお開き願います。Ⅰ、総括表でございます。
 上の表、1、収益的収支でございますが、収入は、医業収益及び医業外収益を合わせまして一千四百三十三億五千五百万円を計上しております。支出は、医業費用、医業外費用及び特別損失を合わせまして一千四百二十七億七千三百万円を計上しております。収支差引額は五億八千二百万円の利益を見込んでおります。
 なお、収入欄の括弧内の数値は一般会計繰入金で、収入計欄にありますように、合計で四百十六億六千七百万円でございます。
 次に、下の表、2、資本的収支でございますが、収入は、企業債、国庫補助金などを合わせまして二百六十八億四千八百万余円、支出は、建設改良費、企業債償還金を合わせまして三百八十七億八百万円を計上しております。資本的収支の差引額は百十八億五千九百万余円の不足となりますが、損益勘定留保資金その他で補てんいたします。
 収益的支出と資本的支出の合計は一千八百十四億八千百万円、平成十九年度と比較いたしまして、二百二十六億四千七百万円、率にして一四・三%の増となっております。
 九ページをお開き願います。Ⅱ、予算定数でございます。
 平成二十年度の予算定数は、表の合計欄にございますように六千二百二十三人で、平成十九年度と比較いたしまして四十三人の減員となっております。増減員内訳につきましては、表の右側に事項別に記載してございます。
 一〇ページをお開き願います。Ⅲ、患者規模総括表でございます。
 上の表、1、入院でございますが、平成二十年度の病床数は合計五千三百七十五床で、平成十九年度と比較いたしまして百二十六床の減となっております。これは松沢病院におきます再編整備に伴う病棟休止などによるものでございます。
 下の表、2、外来でございますが、平成二十年度の一日当たりの患者数は、合計で七千六百七十人で、平成十九年度と同規模でございます。
 一一ページをお開き願います。Ⅳ、事項別内訳でございます。
 二十年度の病院会計予算を八つの分野に区分して整理したものでございます。
 まず、一、病院管理運営でございます。
 職員の給与費、薬品などの材料費、施設の維持管理経費など、都立十一病院の管理運営に要する経費で一千三百八十二億六千六百万余円を計上しております。
 一二ページをお開き願います。二、医療サービスの向上でございます。
 1、がん医療対策の充実から一三ページの3、医療機能の充実等までで三億二百万余円を計上しております。
 駒込病院を都道府県がん診療連携拠点病院として機能強化していくとともに、他の総合病院においても院内がん登録を実施してまいります。
 また、医師の負担を軽減するため、広尾、墨東、府中病院に医療クラークを導入し、患者サービスの向上を図ってまいります。
 一四ページをお開き願います。三、医師の確保、育成でございます。
 1、東京医師アカデミーの開講及び2、常勤医師確保緊急対策の実施で三十五億三千四百万余円を計上しております。
 次代を担う若手医師の確保、育成のため、これまでの後期臨床研修を拡充し、東京医師アカデミーを開講いたします。指導体制強化に伴う指導医に対する手当の新設や、研修医の採用枠拡大などに要する経費を計上しております。
 次に、常勤医師確保緊急対策の実施でございますが、優秀な医師を確保し、都立病院における医師不足の解消を図り、安定的な医療の提供を実現するため、医師の処遇改善の実施や院内保育室の充実を図ってまいります。
 一五ページをお開き願います。四、再編整備の推進でございます。
 1、多摩メディカル・キャンパス(仮称)の整備から一八ページの4、大塚病院小児精神科外来の整備までで二百七十七億五千万余円を計上しております。
 多摩メディカル・キャンパスの整備では、多摩総合医療センター(仮称)及び小児総合医療センター(仮称)の整備に要する経費を計上しております。
 一六ページをお開き願います。がん・感染症医療センター(仮称)の整備でございます。
 駒込病院を全面改修し、がん・感染症医療センターとして整備することに要する経費を計上しております。
 一七ページをお開き願います。精神医療センター(仮称)の整備でございます。
 松沢病院を改築し、精神医療センターとして整備することに要する経費を計上しております。また、医療観察法病棟新築工事に係る債務負担行為として七億四千八百万余円の限度額を計上しております。
 一八ページをお開き願います。大塚病院小児精神科外来の整備でございます。
 区部における小児精神医療機能を整備するため、大塚病院に小児精神科外来を設置し、外来診療やデイケアなどを実施してまいります。二十年度は建設工事に着手いたします。
 一九ページをお開き願います。五、環境都市づくりへの対応でございます。
 1、都立病院における環境対策の推進から二〇ページの2、医療系廃棄物の適正処理までで七千七百万余円を計上しております。
 コスト縮減と環境対策を両立させたESCO事業の実施や、患者の療養環境にも配慮した緑化を推進するとともに、医療系廃棄物の適正処理を進めてまいります。
 二一ページをお開き願います。六、危機管理でございます。
 1、危機管理、医療安全管理体制の充実、強化等に要する経費で、一億一千九百万余円を計上しております。
 災害の発生に備えた医療用資器材の整備、充実、緊急地震速報システムの整備などを行ってまいります。
 二二ページをお開き願います。七、経営革新でございます。
 1、IT化の推進から二三ページの3、人材育成と意識改革までで七億八千四百万余円を計上しております。
 神経病院への新病院情報システムの導入や医業未収金縮減への取り組み、経営感覚に富む人材を育成するための各種研修事業を実施いたします。
 二四ページをお開き願います。八、病院施設整備でございます。
 1、病院一般施設整備から3、企業債の償還まで、都立病院の施設改修や医療器械等の整備などに要する経費として百六億四千五百万余円を計上しております。
 二五ページをお開き願います。Ⅴ、債務負担行為でございます。
 都立松沢病院医療観察法病棟新築工事に伴うものでございます。
 最後に、Ⅵ、企業債でございます。
 多摩メディカル・キャンパスの整備など、病院建設改良事業に要する財源として計上しております。限度額は二百六十三億四百万円でございます。
 以上で平成二十年度の病院経営本部におきます当初予算案の説明を終わらせていただきます。
 続きまして、平成十九年度補正予算案についてご説明申し上げます。
 資料の3、平成十九年度補正予算の概要をごらんいただきたいと存じます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。平成十九年度病院経営本部所管予算総括表でございます。
 補正予算額欄に計上しております内容は、財団法人東京都保健医療公社が所管する地域病院の建物賃借に係る保証金の会計処理を病院会計から一般会計へ移すことに伴うものでございます。
 上の表、1、歳入には病院会計に係る補正予算額を、下の表、2、歳出には一般会計に係る補正予算額を同額計上しております。補正予算額は十九億二千九百万余円でございます。
 以降のページにつきましては、一般会計、病院会計ごとに記載しておりますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
 以上で平成十九年度補正予算の概要の説明を終わらせていただきます。
 引き続きまして、条例案についてご説明を申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元にお配りしてございます資料5、平成二十年第一回東京都議会定例会条例案の概要をごらんいただきたいと存じます。
 一ページをお開きください。今回ご審議をお願いいたします条例案は、整理番号1、東京都立病院条例の一部を改正する条例から、二ページに参りまして整理番号4、東京都立結核病院条例の一部を改正する条例までの四件でございます。
 いずれも、健康保険法等の一部を改正する法律の施行による老人保健法の改正に伴いまして、診療に係る使用料の算定方法の根拠として、高齢者の医療の確保に関する法律の規定を追加する等の規定を整備するものでございます。
 これらの条例は、いずれも平成二十年四月一日からの施行を予定しております。
 条例案の詳細な内容につきましては、お手元にお配りしてございます資料4、平成二十年第一回東京都議会定例会条例案をごらんいただきたいと存じます。
 簡単ではございますが、以上で本定例会に提出を予定しております議案の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○野上委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○かち委員 九点お願いします。
 まず、府中医療センター、がん・感染症センター、精神医療センターの整備にかかわるそれぞれのPFI事業関連経費の経過のわかるもの。
 二つ目が、都立病院への一般会計繰入金の推移。これは施設整備関連経費以外のもので病院別にお願いします。
 三つ目は、一般会計繰入金の推移で、施設整備関連経費です。
 四つ目が、都立病院における経営指標の推移。
 五つ目が、都立病院、公社病院ごとにおける職種別定員数と現員、二月一日現在で比較できるものをお願いします。
 その次が、都立、公社の各病院の研修医受け入れ定数と実績について。
 次が、各公社病院における経営指標の推移。
 次が、各公社病院に対する運営費補助の推移。
 最後に、都立豊島病院における職種別定員の推移と現員についてお願いいたします。
 以上です。

○野上委員長 ほかにございませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○野上委員長 ただいま、かち副委員長から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ございませんでしょうか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野上委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、提出願います。

○野上委員長 次に、理事者から第二次都立病院改革実行プログラムについて報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○及川経営企画部長 第二次都立病院改革実行プログラムの概要につきましてご説明申し上げます。
 お手元に、資料といたしまして、A3判の資料6-1から3までございますが、資料6-1は第二次都立病院改革実行プログラムの基本的な考え方、資料6-2が戦略別の主な取り組み、資料6-3が戦略4、再編整備と医療機能の強化、資料といたしましては、資料7、冊子となっております第二次都立病院改革実行プログラム本文をお配りしてございます。
 説明は、資料6の三枚の資料によりご説明をさせていただきます。
 まず、資料6-1、第二次都立病院改革実行プログラムの基本的な考え方をごらんください。
 計画策定の趣旨でございますが、東京都は、都立病院改革を推進するため、平成十三年十二月に都立病院改革マスタープランを策定し、平成十五年一月には、マスタープランで示した取り組みについての具体的な事業計画として都立病院改革実行プログラムを策定いたしました。
 これまで東京ERの設置、運営、電子カルテシステムの導入、PFI手法による再編整備の推進など、さまざまな取り組みを行ってまいりました。
 今回の第二次都立病院改革実行プログラムは、都立病院改革マスタープランで示した基本的な道筋を見据えた上で、医療をめぐる環境の変化やこれまでの成果を踏まえまして、都立病院改革を次のステージへ推し進めていくための事業計画として策定したものでございます。計画期間は、平成二十年度から平成二十四年度までの五カ年としております。
 下の欄の急激に変貌する医療環境にありますとおり、これまでの間、急速な少子高齢化の進行、医療の高度化、専門化と需要の増大、都民の医療に対する意識の高まり、国の医療構造改革、診療報酬改定の動向、勤務医不足の深刻化等、医療を取り巻く環境は急激に変化しております。
 こうしたことから、右側にございますが、第二次都立病院改革実行プログラムの基本的な考え方にございますように、本計画では、ハード面の整備を着実に進めるとともに、ソフト面にも重点を置いた都立病院改革を推進することといたしました。
 ソフト面の核となるのは人でございます。優秀な医療人材の確保、育成、活用や患者満足度の向上といった、医療サービスの提供側と利用側の双方の人をキーワードといたしまして、四つの視点と七つの戦略に基づき都立病院改革を推進してまいります。
 四つの視点といたしましては、質の高い医療を提供する医療人材の育成、医療技術の進歩に対応した医療水準の向上、医療サービスの充実と患者満足度の向上、将来にわたり安定的に行政的医療を提供するための体制整備としております。
 また、七つの戦略といたしまして、医療を担う人材の育成と資質の向上、医療の質の向上と患者サービスの充実強化、災害対策、感染症対策の強化、再編整備と医療機能の強化、IT化推進と情報セキュリティー対策の強化、経営力の強化、都立病院の新たな経営形態の検討を掲げております。
 一枚おめくりいただきまして、資料6-2、戦略別の主な取り組みをごらんください。七つの戦略別に具体的な取り組み事項をお示ししたものでございます。
 戦略1、医療を担う人材の育成と資質の向上では、平成二十年四月に開講します東京医師アカデミーによる質の高い医師の養成、常勤医師の確保、定着や、育児中の職員を対象とした短時間勤務制度の活用など、質の高い人材を安定的に確保するための諸条件の整備などに取り組んでまいります。
 戦略2、医療の質の向上と患者サービスの充実強化では、臨床評価指標(クリニカルインディケーター)の導入や院内がん登録の推進など質の高い医療の提供、治験、先進医療等への取り組み、医療クラークの配置などによる東京ERの充実強化などに取り組んでまいります。
 戦略3、災害対策、感染症対策の強化では、災害に備えた取り組みなどを進めるとともに、感染症管理体制の強化などに取り組んでまいります。
 戦略4、再編整備と医療機能の強化につきましては、後ほどご説明をいたします。
 戦略5、IT化推進と情報セキュリティー対策の強化では、電子カルテシステム等の新たな展開や、ITの活用による患者サービスと業務の改善などに取り組んでまいります。
 戦略6、経営力の強化では、経営管理の取り組み、経営の効率化及び経営分析力の向上、未収金対策の強化等に取り組んでまいります。
 戦略7では、都立病院の新たな経営形態について検討してまいります。
 なお、財団法人東京都保健医療公社につきましては、引き続き自立的な運営に向けた取り組みを進めてまいります。
 次に、一枚おめくりいただきまして、資料6-3、戦略4、再編整備と医療機能の強化をごらんください。
 再編整備を着実に進め、さらなる医療機能の充実強化を図ってまいります。
 この表では、各都立病院別の医療機能の強化、施設整備等の内容、スケジュールをお示ししております。
 また、本計画における病院名は、いずれも仮称でございますが、各病院の担う主な医療機能をわかりやすくあらわす名称としております。
 なお、本計画の詳細につきましては、後ほど本文をごらんいただければと存じます。
 簡単ではございますが、以上で説明を終わらせていただきます。

○野上委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○野上委員長 それでは、資料要求はなしといたします。

○野上委員長 次に、理事者から契約の締結について報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○及川経営企画部長 それでは、二件の契約につきまして、お手元にお配りをしております資料8、契約締結報告書に基づきご報告申し上げます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。一ページには総括表をお示ししてございます。この総括表に基づきましてご説明させていただきます。
 番号1は、がん・感染症医療センター(仮称)整備運営事業の契約締結についてでございます。
 契約の相手方は、本事業のために設立された特別目的会社、株式会社駒込SPCで、契約金額は一千八百六十一億五千三百八十一万三千百九十六円でございます。契約期間は平成三十八年三月三十一日までとなっております。
 契約の方法や事業内容など本契約の概要につきましては、二ページに記載をしております。後ほどごらんいただきたいと存じます。
 次に、番号2は、都立大塚病院において使用いたします磁気共鳴断層撮影装置の買い入れでございまして、契約の相手方は株式会社フィリップスエレクトロニクスジャパン、契約金額は二億三千四十七万五千円で、契約の方法は一般競争入札でございます。
 本契約の概要につきましては三ページに記載しておりますので、後ほどごらんいただきたいと存じます。
 簡単ではございますが、以上で契約締結のご報告を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○野上委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○野上委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野上委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。

○野上委員長 これより陳情の審査を行います。
 陳情一九第七七号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○及川経営企画部長 それでは、お手元配布の資料9、厚生委員会付託請願・陳情審査説明表に沿ってご説明させていただきます。
 一ページをお開き願います。整理番号1、陳情一九第七七号についてご説明申し上げます。
 この陳情は、大田区の荏原病院の医療充実を求める住民の会代表佐藤勲さん外二千七百九十七人の方から提出されたものでございます。
 陳情の要旨でございますが、都において次のことを実現していただきたい。
 まず第一項でございますが、荏原病院の産科医師を早急に確保し、分娩ができるようにすること、第二項は、看護師の定員を早期に確保し、休止している病棟を再開すること、第三項は、荏原病院の運営を東京都直営に戻すことというものでございます。
 現在の状況についてでございますが、荏原病院の産科医師につきましては、全国的な産科医不足の影響を受け、同病院に医師を派遣している大学医局の引き揚げにより、平成十九年十月から医師による分娩を停止しているところでございますが、現在、他大学の協力を得まして、二十一年度から医師団が派遣される見込みであると聞いております。
 さらに、少しでも地域におけるお産の需要にこたえるため、常勤医師などのバックアップのもと、十九年六月末に助産師外来を開設し、同年九月末には院内助産所での出産がございました。
 なお、来年度から開始する東京医師アカデミーに公社病院が参加することによりまして、将来的に若手産科医師の育成と確保に努めてまいります。
 看護師につきましては、全国的な看護師不足の影響を受けて欠員が生じたため、平成十九年八月から一部病棟を休止しておりますが、看護師の確保に向け、採用回数の倍増や病院での直接採用の拡大など、採用に工夫を行うとともに、新人研修などを充実させ、離職防止や定着対策にも努めていると聞いております。
 荏原病院が今後とも、公社病院として地域との連携を図りながら地域医療の充実を図れるよう、都として必要な支援を行ってまいります。
 簡単ではございますが、以上で説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○野上委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○佐藤(裕)委員 一九第七七号、荏原病院の分娩の取扱い再開と医療の充実に関する陳情の審査に当たりまして、今日までの経過の確認をも兼ねて、何点かお伺いをしたいと思います。
 都立病院の公社化は、私が申し上げるまでもなく、平成十六年、大久保病院でスタートいたしまして、十七年が多摩老人医療センター、一昨年十八年には、本陳情にあります荏原病院と進んできたところであります。
 この公社化については、移管後の診療科あるいは診療内容については、病院ごとに公社化検討委員会や、地元関係者も入っていただいている運営協議会準備会によって定められてきたところであります。
 荏原の公社化に当たっても、こうした手続をきちんと経て、診療科については都立時代と同様の診療科で、また内容については、地域病院としてより地元の医療ニーズにこたえるよう求めて移管がなされたものと思います。
 そこでまず、確認でありますけれども、公社移管後の荏原病院に診療科目に変更があったのかどうか伺います。

○都留サービス推進部長 荏原病院の診療科目についてでございますが、内科、循環器科など十九の診療科で、それぞれ医師を配置して運営いたしております。
 診療科目につきましては、公社移管後も都立病院時代と同じでございます。

○佐藤(裕)委員 公社化後も診療科目は変わらないというご答弁なんですが、昨今の産科医の全国的な不足等もありまして、荏原病院では、大学医局の引き揚げによりまして医師による分娩が休止になったと、この委員会でも何回か聞いております。
 私は大田区の隣の品川でありますけれども、私のところへも、荏原病院の産科にかかっておられながら、他の病院に行けといわれて大変不安であるという苦情が何件も来ているのが現状であります。それはそうですよね。妊娠をされて荏原病院に受診をされて、あなたが出産するころにはこの病院に産科医はいませんよといわれたらば、非常に不安になるのは当たり前なんです。
 そういう中で、私たち地域住民としては、医師による分娩再開を最優先していただきたいというふうに考えていたところでありますけれども、先ほどの説明で、再開のめどが立ったということでありますので、何よりだと思っております。ここにたどり着くまでには、公社、病院経営本部とも、大変ご苦労が多かったと思います。改めて関係各位のご努力に敬意を表したいというふうに思います。
 先ほど申し上げましたように、全国的な産科医不足の中で、どのような経緯をたどって医師による分娩再開に至ることができたのか、また、どこの大学から派遣を受け入れることになったのかをお伺いいたします。

○都留サービス推進部長 東京都保健医療公社及び荏原病院におきましては、産科医の引き揚げの話を派遣している大学の医局から聞くや否や、理事長及び荏原病院長が、その大学医局はもちろん、その他の大学医局に対しましても再三にわたって産科医師の派遣を要請してまいりましたが、その間、佐藤先生にも大変ご心配をいただきましたし、また、さまざまな方から医師による分娩再開の要望をお受けする中で、とりわけ地元の大田区長は、直接、病院経営本部に対し何度も要請されまして、地域の切実な現状を訴えられました。区長みずからが先頭に立って行動されるその熱意が、我々の後押しとなっただけでなく、大学医局にもその熱意が通じ、今回の派遣の実現につながったものと理解いたしております。
 今回の医師派遣に関しましては、まずは派遣してくださる大学医局の判断によるところが大きいのでございますが、都立病院という現場を抱える病院経営本部といたしましても、今回提案いたしております予算案におきまして、医師の確保、育成を強力に推進するため、医師の処遇を大幅に改善するための経費と、医師を育成するための東京医師アカデミーの創設とを掲げたところでございます。
 これに加えまして、特に産科医師につきましては、予算案策定の過程におきましても、大学や学会関係者を初め、さまざまな方から窮状を伺ったことに加え、日本産科婦人科学会理事長が知事に直接お会いになって処遇改善などの要請を行われたことや、都議会自民党の代表質問に対する知事の前向きな答弁の結果、都立病院、公社病院の産科医を初めとする医師の処遇改善などが実現する見込みとなりました。
 こういったさまざまな取り組みが結実し、今回の派遣につながったのではないかと考えております。
 なお、新たに産科医師が派遣される大学は、荏原病院に近い昭和大学と聞いております。

○佐藤(裕)委員 保健医療公社、荏原病院による大学医局に対する働きかけ、また、病院経営本部が関係部署や大学との調整をされて実現したドクターの処遇改善あるいは東京医師アカデミーの創設などが、結果として荏原への新たな産科医派遣につながったということで理解をいたします。さらっと答弁されましたが、大変なことだったと思います。ご苦労さまでございました。
 しかしながら、ここに至るまでには、地域でお子さんを産みたいという多くの方々の不安が、我々都議会自民党の出身であります松原大田区長を動かし、病院経営本部の予算要求を私ども自民党が中心となってバックアップしたこともあって、財政当局にも理解を得ることができたものと考えております。
 ある党の方々は、自分たちの運動が荏原への産科医派遣を実現したと新聞に書いたりしてPRしているようでありますけれども、決してそんなことではなく、東京都、公社、大田区の熱意と地域住民の思いが一つとなってここにこぎつけたということを改めて申し上げておきたいと思います。
 正直なところ、もっと早く医師による分娩再開ができないものかという思いはありますけれども、現行の助産師外来や院内助産所もより充実を図っていただき、来春からおいでになる産科医の方々がしっかりと定着していただけるように、また後輩の育成等にも取り組んでいただけるよう期待をしております。
 お産の話はこれで終わりまして、病棟休止について一言申し上げておきたいと思います。
 いうまでもなく、荏原病院は地域に密着した総合病院であります。その五百の病床すべて活用してこそ、地域のニーズにこたえていけるものと思います。私も荏原の公社化に賛成してきた一人でありますけれども、現在の荏原の一部病棟休止は極めて遺憾であります。
 看護師不足という全国的な流れがある中で、看護師の確保には大変ご苦労されているとは思いますけれども、また公社でもいろいろやっていらっしゃることは十分承知をいたしておりますけれども、いま一つ成果が出てこないのも事実であります。
 私からも、公社へは、早急に看護師の確保、定着を図るよう苦言を呈してまいりますけれども、病院経営本部においても、東京都よりも柔軟な運営ができるはずの公社として、より有効な方策の打ち出しなど、さらなる工夫と努力をするように指導していただきたいと思うところであります。
 荏原では、公社化以後も、リニアックの導入による放射線治療など、医療の充実を行ってきたところでありますけれども、医療人材が不足する中にあっても、さらに荏原病院ならではの医療として提供できるものがあると思います。例えば、過去にも実績のある突発性難聴の高圧酸素治療あるいは脳卒中患者に対するストローク・ケア・ユニット治療の拡充など、さまざまな新しい試みで、荏原を公社化してよかった、医療内容が充実したと、地域の皆さんから評価されるようにしていただきたいと思っております。
 そこで、荏原病院が今後とも公社病院として地域医療の充実という役割をしっかり果たせるように、公社を指導、監査する立場の病院経営本部長のお考えをお聞きして、私の質問を終わります。

○秋山病院経営本部長 荏原病院につきましては、品川区、大田区で構成される区南部保健医療圏下の患者さんが八割を占めるという、非常に地域性が高い病院でございまして、地域に密着した病院として現に運営されている、また、今後とも地域の皆様の医療需要に的確に対応した運営が求められているというふうに認識しているところでございます。
 特に、現下の病院を取り巻く医療環境にかんがみますと、何よりもまず、医師を初めとする医療人材を確保することが喫緊の課題だと思っておりまして、地域に根差した医療を提供するための基礎的な要件だと考えております。
 先ほど部長の方からも答弁いたしましたとおり、おかげさまで、全国的にも極めて需給が厳しい産科医師につきまして、荏原病院への派遣のめどが立ったということでございます。病院での入院医療をやりながら医師が分娩を行うというためには、一定数の産科医によるチームが必要だということもございまして、それまでにいましばらくお時間をちょうだいしなければならないという事情はございますけれども、何とか地域医療が担える体制が確保できたものというふうには考えてございます。
 一方で、産科を初めとする医師不足につきましては、短期間でこの需給が改善されるという見込みはなかなかないだろうと思っておりまして、今回、荏原病院に派遣があったということに安心することなく、今後とも医師の定着と確保には細心の注意と最大限の努力を払わなければならないということで意を新たにしているところでございます。
 また、今後、荏原病院での分娩が再開されましても、一つの病院の努力で担える分娩の数というのもおのずと限界があるのは自明の理でございまして、地域における他の病院、診療所が相互に協力して、連携、役割分担のもとで地域の医療資源を有効に活用していくという仕組みをつくることも不可欠じゃないかというふうにも考えております。
 仄聞いたしますところ、地元大田区におきましては、区のリーダーシップで、入院医療に関する、地区医師会等と一緒に協議する場が立ち上げられたというようにも聞いておりますので、この場でお産を含む地域医療のあり方が議論されることを期待しているところでございます。
 今後、荏原病院におきましても、こうした地域との連携を強化しながら、医療チームによる分娩の再開に向け万全を期せるよう、当本部としても強力に支援をしてまいります。
 次に、先生からもご指摘がございました看護師の確保、これも荏原病院の大きな課題になってございます。
 保健医療公社では、先ほども部長の方からも説明がございましたが、各病院で随時に採用するというような方法を取り入れる、それから、看護師の経験のある方は面接だけで能力をはかって採用するなど、採用に関しましてはかなり弾力化をしてきてございます。また、新人の離職率が看護師については極めて高いということで、新人看護師に指導者をつけて臨床研修を実施して離職を防止する、それから、専門性の高い認定看護師の資格取得支援をするというようなことで、いわゆる離職防止、定着対策にも取り組んでいるという実態にございます。
 今後、現在試行しております二交代制勤務を拡大していくこと、それから、子育て支援などをやっていくことで就労環境の整備を検討しておりまして、採用から研修、就労にわたる定着、確保の総合的な対策が行われるというふうに考えております。
 佐藤先生ご指摘のとおり、公社ならではの柔軟な経営を行いまして、医療人材の確保、定着を図りますとともに、ストロークケア、院内助産など、これも新たな試みでございますけれども、荏原病院が現在持っております専門性とチーム力を生かした医療を行うことで、荏原病院が地域医療の充実に寄与いたしまして、公社病院としての役割が果たせるよう、病院経営本部としても必要な支援、指導を強力に行ってまいりたいと思っております。

○かち委員 私からも、一九第七七号、荏原病院の分娩の取扱い再開と医療の充実に関する陳情について、何点かお聞きいたします。
 公社荏原病院の実態については、さきの事務事業質疑の委員会でも取り上げてきましたけれども、今、地域での出産難民も生まれかねないような事態となっています。大田区では年間五千五百人の出生がありますけれども、そのうちの約二割を占める千人を荏原病院で取り扱っていたという状況からしても、これが昨年の十月からできないということになりますと、やっぱり都民や関係妊婦さん、さまざまなところに大きな不安が広がったのは事実であります。
 私どもも、都を挙げて、また地域の皆さんと一緒に大田区長にも交渉いたしましたし、また病院経営本部や公社本部にも要請をいたしました。その中で、今日、関係者の皆さんのご努力によってこのような見通しがついたということは安堵するものでありますけれども、まだ一年先ということで、本当に確実になるまで、まだ不安はつきまとうものでありますが、今、大田区内の分娩、出産の状況というのは、分娩ができる四つの中核病院があるんですけれども、ことしの八月から社会保険病院が産科を休止するということもインターネットに出ております。こうなると、残った病院に妊婦さんが集中するということになりまして、当然、受け入れ制限が今、発生しています。仕方なくというか、大学病院へ行ったわけですけれども、保証金が六十万円といわれ、お金がなくてどうしようということで相談も受けるというような事態になっています。
 この事態を一日も早く打開することが求められておりますけれども、来年の四月という点で、まだ一年先なんですけれども、何とかもう少し早期の再開のめどがつかないものかどうか、その辺の可能性についてはどうでしょうか。

○都留サービス推進部長 産科の医師につきましては、二十一年度からチームで派遣されると聞いておりますけれども、それまでの配置予定につきましては、大学医局の人事のことでございますので、詳細は不明でございます。また、先ほど申し上げましたように、医師による分娩を行っていくには、一定数の産科医師のチームが必要でございます。それまでには、まだしばらく時間がかかるとのことでございます。
 また、先ほど本部長からるる説明いたしましたけれども、荏原病院での分娩が再開されたといたしましても、一つの病院だけに集中するということでは、非常に期待はあると思いますけれども、荏原に過大な期待が集中するということも、また困ったことになりかねません。地域におけるお産につきましては、病院あるいは診療所が相互に連携し、また役割分担をいたしまして、地域の医療資源が有効に活用される仕組みができるということが必要であると考えております。

○かち委員 おっしゃることは十分にわかります。一つの病院だけで全部を解決することはできないし、地域連携の中での産科ネットをつくっていくということは大変重要なことだと思います。そういうことを形成しながら、でも、一日も早く実現できることを願っております。
 先ほどもありましたが、産科の医師は何とかめどがついたけれども、五百床の病棟運営に当たって決定的に必要なのが看護師の配置なんですが、これが移管して一年たつころから大変厳しい状況になってきておりまして、今、一病棟休止中ということなんですけれども、こういう状況が続きますと、悪循環、負のスパイラルに陥りかねないわけです。
 最近の荏原病院における看護師定員の充足状況はどうなっているでしょうか。また、来年度四月からの採用見通しというのはどうなっているでしょうか。

○都留サービス推進部長 荏原病院におきます本年二十年二月一日時点での看護要員の欠員は四十名となっております。また、二十年四月一日時点での看護要員の採用予定数は十三名となっております。

○かち委員 たしか事務事業質疑をやったときには、三十六名マイナスというふうに聞いたんですけれども、それからさらにそれがふえて、今、四十名欠員ということなんですね。それで、年度末、三月末を迎えております。本当にこれ以上減らないでほしいと思うんですけれども、定年等々の退職もやむないというような状況もあると思うんですね。そして、新規採用が十三人ということでは、本当に焼け石に水で、一病棟再開には到底足りないという状況だというふうに思います。
 こういう状況の中で、今、医療の現場、荏原病院での医療展開の中での現場がどうなっているかということなんですけれども、仄聞するところでは、ICU、現在六床ありますが、それを四床に減らして運用しているというようなことも聞いておりますけれども、その実態は把握しているでしょうか。

○都留サービス推進部長 看護師の不足に対応いたしますために、病院といたしましてもさまざまな工夫をしているところでございますけれども、入院患者さんの数に見合った体制で運用するというような工夫をしているということも聞いております。

○かち委員 ICU、定数配置の関係で、ベッドを減らすことによって看護要員を生み出すことができる、それを他の足りないところへ回しているというのが実態だろうというふうに思いますけれども、そういう意味では、やっぱり必要な機能、都立病院時代の機能を継続すると先ほどもありましたけれども、そういう地域住民の皆さんへのお約束もあったわけですが、それを満たせないという状況は、やっぱり納得できないという状況だと思います。
 そういう意味で、こういうやりくりは一日も早く改善する。いろんな形をとって採用に努力されているというお話がありましたけれども、本当に荏原病院の場合、なかなかそれが功を奏しないというような状況もありますね。これが長期化すると、労働環境の上からもいろんな問題も生み出しかねない。安全・安心、そういう意味での提供の観点からも、極めてよくない状況だというふうに思います。
 都として、この看護師不足の問題、荏原病院だけではないといいますけれども、公社に移管した荏原病院の実態をどのようにとらえているのか。そして、抜本的な支援策というのがやっぱり必要じゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

○都留サービス推進部長 これまでもたびたびご説明、お答えをしてまいりましたし、先生も十分ご承知のことだと存じますけれども、二年前の診療報酬の改定で七対一看護基準ができまして以来、大病院などによりまして看護師の大量採用が進み、全国的な看護師不足が起きております。その影響が荏原病院にも及んでいるものと考えております。
 公社といたしましても、さまざまな工夫を今後も続けていくというふうに聞いております。

○かち委員 七対一看護基準が影響を及ぼしているというわけで、実態的にもそうだということは私もわかりますけれども、やっぱり大学病院とか超高機能病院、三次病院、そういう力のあるところが吸収してしまうというか、引き抜いてしまうというか、そういう事態で、医療の現場での格差、看護を保障しなければならない医療の場面で格差が起きているというのが私は大問題だというふうに思います。
 日本の看護定員というのが諸外国に比べて足りているのかといえば、決してそうではなくて、少ないんですよね。定員配置が少ない。そういう意味で、七対一をつくったという点では一つの前進ではありますけれども、それが中小病院と大病院との格差を生んでいるという点ではやっぱり問題がありますので、本当に定員自身、全体の看護配置の定員の見直しも求めていかなければならないし、看護の養成、看護師が足りていないというところから奪い合いが出ていると思うので、その辺の根本的な解決もしていかなければならない問題だというふうに思うんですね。
 そういうことはあるんですけれども、先ほどいろいろ、募集を毎月募集するとか病院ごとにもやるとか、いろんなことがいわれておりました。しかし、幾ら、間口を広げただけでは、やっぱり来ないという現実もあるわけですね。だから、荏原病院がどんなに地域で重要な役割を果たしていて魅力的な病院なのか、本当に働きがいのある病院なのかというようなことが、働いている人たちが語れるような状況でないと、入ってきてもすぐにやめてしまうというような、その繰り返しだろうというふうに思うんです。
 そういう意味での労働環境の改善ということが求められていると思うんですけれども、先ほど二交代制も考えているとか、試行しているとかというお話がありましたが、二交代制というのは、私は、今の高度な複雑な医療水準の中でやるのは、やっぱり限界があると思うんですよ。仮眠もろくにとれないような状況で、一晩じゅう駆け回っているような医療の現場というのは、本当にすさまじい状況があります。それがもしできたとしても、短期間だと思うんですよね。長く継続することはできない。
 看護も、質の向上とか継続性とかいろいろいわれている中で、そういうことが新しい力でしかできないということになると、医療の質そのものも保持できない状況だと思いますので、やっぱり安定的に働ける労働環境を保障していく、そして魅力的な職場をつくっていくという意味からも、都としての支援をぜひしていただきたいというふうに思いますが、都としての具体的な取り組みは何か考えていないのでしょうか。

○都留サービス推進部長 若干繰り返しになりますけれども、荏原病院におきましては、先ほどご説明したような現在の取り組みを強化していきますとともに、二交代制勤務は、既に公社病院の他の病院でかなり試行が進んでおりまして、そこでは、勤務環境、労働環境は、看護師に対しましては非常にプラスであるというアンケートも出ております。そこら辺も踏まえまして、今後、荏原病院でも二交代制勤務の試行の拡充、また子育て支援制度の検討を行っていくというふうに聞いております。

○かち委員 今、大学病院でも二交代制をやっているところもあります。それが本当に人間の生理的な現象にとっていいのかどうかという点では、やっぱり議論のあるところだと思うんですよね。やっぱり若い人たちは、まとまった時間が確保できるからいいとかという面もありますけれども、都立病院がこれだけ頑張って三交代を維持してきたというのは、その辺の問題もあって見きわめてきているんだと思いますので、労働力を生み出すための二交代制という点では、もう少し十分な検討が必要だというふうに思います。
 全般的な環境、医師、看護師の不足の状況であるので、荏原病院だけというわけにはいかないというようなお話でもあるんですけれども、この間、荏原よりも一年前に移管した多摩北部医療センター、ここでも看護師不足のために一病棟休止というような状況も生まれています。そういう意味では、本当に、都立病院として都民に医療提供、責任を持ってきた東京都の医療が、どんどん公社化、民営化という方向でいきますと、その財産を崩してしまうことになると思うんです。
 責任を持って都民の医療、健康を守るという立場からも、都立での、都立病院というものをしっかりと見直して、また、公社になった病院ももう一度再検討していただきたいということを申し上げまして、私は、この陳情については趣旨採択を求めて質問を終わります。

○野上委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○野上委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一九第七七号は不採択と決定いたしました。
 陳情の審査を終わります。
 以上で病院経営本部関係を終わります。

○野上委員長 これより福祉保健局関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○安藤福祉保健局長 平成二十年第一回東京都議会定例会に提出を予定しております福祉保健局関係の議案につきましてご説明を申し上げます。
 今回ご審議をお願いいたします議案は、平成二十年度予算案三件、平成十九年度補正予算案一件、条例案二十四件の合計二十八件でございます。
 それでは、お手元の議案概要説明をごらんいただきたいと存じます。
 初めに、平成二十年度予算案についてご説明を申し上げます。
 平成二十年度東京都予算案は、「十年後の東京」の実現に向けた取り組みを加速させるとともに、将来にわたってその取り組みを支える財政基盤を築き上げる予算として編成されております。
 平成二十年度福祉保健局予算では、都民の安全と安心をより確かなものとするため、これまで取り組んでまいりました福祉改革や医療改革をさらに前進させるとともに、昨年十二月に策定された「十年後の東京」への実行プログラム二〇〇八に基づく施策展開を図り、直面する福祉、保健、医療の課題にも的確に対応すべく、各種施策にさまざまな工夫を凝らし、充実を図っております。
 まず、福祉保健局所管の一般会計一般歳出予算の総額でございますが、七千六百十六億二千三百万円、前年度に比べ、二百三十七億七千万円、三・二%の増でございます。このほか心身障害者扶養年金会計繰出金が計上されており、これらを含めた一般会計予算総額は八千二百二十一億二千三百万円となっております。
 また、母子福祉貸付資金会計及び心身障害者扶養年金会計の二つの特別会計を合わせ、会計間重複控除した全会計の総額は八千四百十七億八千八百九十一万円となっております。
 予算案に盛り込みました事業は、後ほど総務部長より、お手元の資料に沿って内容をご説明申し上げますので、私からは主要な事業について申し上げます。
 高齢者分野では、昨年十二月に策定した地域ケア体制整備構想に基づき、今後、大都市東京の特性を生かした地域ケアを推進してまいります。また、認知症高齢者グループホームや地域密着型施設など介護保険施設の整備を促進するほか、介護施設における人材対策に取り組むとともに、大都市東京にふさわしい高齢者医療の確立に向け、健康長寿医療センター(仮称)の整備などを進めてまいります。
 子ども分野では、親と子を総合的に支援する拠点として、子ども家庭総合センター(仮称)の整備を進めてまいります。また、保育所待機児童五千人の解消に向け、マンション等併設型保育所の設置促進や、認証保育所等の事業者負担を軽減するための無利子融資制度の創設など、保育サービスの拡充に取り組んでまいります。
 障害者分野では、企業等の参画を通じて障害者雇用への機運を醸成し、雇用機会の拡大を図るなど、障害者の就労支援に取り組むとともに、グループホームの整備などにより地域生活への移行を促進してまいります。また、スポーツを通じた国際交流を実現するため、アジアユースパラリンピックの開催に向けた準備に取り組んでまいります。
 保健医療分野では、ことし四月からスタートする後期高齢者医療制度の円滑な実施に向け、適切に対応するとともに、都民の健康を守るため、生活習慣病対策、がん対策、自殺対策などに取り組んでまいります。また、医師、看護師などの医療人材の確保、周産期医療、救急医療の充実、新型インフルエンザ対策の強化を図ってまいります。さらに、さまざまな健康危機への対応を図るため、健康安全研究センターを健康危機管理センター(仮称)として整備してまいります。
 新しい福祉を支える基盤づくりでは、生活向上への意欲がありながら低所得の状態から抜け出せない人々に対して生活相談、就業支援、無利子貸付などを行うことにより、安定した生活ができるよう取り組んでまいります。また、法令等に基づき適正に福祉、保健、医療サービスを提供するよう、事業者に対する指導、監査体制の充実にも取り組んでまいります。
 こうした平成二十年度に展開する三十一の重点プロジェクトを、東京の福祉保健の新展開二〇〇八として今月上旬に取りまとめたところであり、今後、各プロジェクトの積極的な展開を図ってまいります。
 次に、平成十九年度補正予算案についてご説明申し上げます。
 一般会計歳出予算の補正でございまして、東京大気汚染訴訟の和解に伴い、メーカー等からの拠出金を福祉・健康安心基金へ積み立てる経費、及び障害者自立支援法の施行による特別対策事業を行うため、平成十八年度補正予算で造成した障害者自立支援対策臨時特例基金から一般会計へ繰り入れることなどを補正するものでございます。
 続きまして、条例案の概要をご説明申し上げます。
 今回ご審議をお願いいたします条例案は、二十四件でございます。
 健康保険法等の一部を改正する法律の施行による老人保健法の改正及び手数料の改定に関するもののほか、三宅島災害被災者の帰島生活再建支援のため効力を一年間延長するもの、東京都日暮里・舎人ライナーが開業することに伴い改正を行うもの、精神障害者の負担の軽減を図るため乗車証の発行手数料を無料にするもの、及び大気汚染に係る健康障害者に対する医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例の公布に伴い改正を行うものなどがございます。
 以上、平成二十年第一回東京都議会定例会に提出を予定しております議案につきましてご説明を申し上げました。
 詳細につきましては、総務部長からご説明を申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○杉村総務部長 それでは、平成二十年度予算案につきまして、お手元の資料、平成二十年度当初予算概要によりご説明申し上げます。
 表紙に続いて、目次を二枚めくっていただきたいと思います。平成二十年度福祉保健局所管予算の概要がございます。
 一般会計歳出予算、債務負担行為のほか、母子福祉貸付資金会計、心身障害者扶養年金会計の二つの特別会計がございます。
 以下、会計別にご説明させていただきます。
 次の一般会計の中扉をおめくりいただき、一ページをお開き願います。Ⅰ、総括表でございます。
 まず、歳出の計欄をごらんください。二十年度は八千二百二十一億二千三百万円で、十九年度当初予算に比べて、四百五十七億三千万、五・三%の減となっております。
 なお、歳出の計欄の下段、うち一般歳出の欄でございますが、一般会計のうち、政策的経費である一般歳出は七千六百十六億二千三百万円で、十九年度当初予算と比べて、二百三十七億七千万円、三・二%の増となっております。
 次に、歳入でございますが、特定財源の計欄をごらん願います。二十年度は九百九十三億九千七百万余円で、十九年度に比べて、百八十一億三千八百万余円、二二・三%の増となっております。
 二ページをお開き願います。Ⅰの〔2〕、総括表(対平成十九年度追加補正後比)でございます。
 下段の注1にございますが、平成十九年度は、都と特別区及び特別区相互間の財政調整に関する条例に定める調整率が五五%に変更されたことに伴い、平成十九年第一回定例会において、当初予算に追加して補正予算を計上したため、補正後予算額との対比を参考として記載してございます。
 なお、注2にございますが、追加補正により減額補正された事業につきまして、Ⅲ、事項別内訳の表記といたしまして、平成十九年度当初予算額の下段に補正後予算額を、また増減欄に増減額を括弧書きで記載してございます。
 三ページをごらんください。Ⅱ、人事定数でございます。
 左側の表の合計欄をごらん願います。平成二十年四月一日における職員の人事定数は四千八百八十四人で、十九年度と比較して九十人の減員となっております。
 主な増減員は表の右側にお示ししてございます。
 四ページをお開き願います。Ⅲ、事項別内訳でございます。
 主要な事業につきまして、新規事業などを中心にご説明申し上げます。
 一、高齢者の地域生活と自立への支援でございます。二六ページにかけまして記載してございます。
 まず、1、介護保険制度の適正な運営でございます。
 (1)、介護保険給付費負担金など、介護保険制度の運営に必要な経費を計上してございます。
 九ページをお開き願います。2、地域における日常生活の支援の(1)、地域ケア体制の推進、1、地域ケア推進事業でございます。
 今年度に策定いたしました地域ケア体制整備構想の理念を具体化するため、東京の地域ケアを推進する会議を設置し、事業者や区市町村に対し積極的な取り組みを働きかけてまいります。
 一〇ページをお開き願います。(2)、認知症対策事業の展開でございますが、次の一一ページの4、認知症地域医療推進事業をごらんください。
 新たに認知症サポート医に対するフォローアップ研修を行っていくため、研修カリキュラムを策定してまいります。
 一四ページをお開き願います。(4)、高齢者の見守りと安心、安全な暮らしの支援等の2、高齢者支援技術活用促進事業でございます。
 IT技術などを介護施設や在宅で活用するため、大学等と連携して研究会を設置し、研究開発の具体的な方向性及び活用などについて検討を行ってまいります。
 一六ページをお開き願います。3、高齢者の生きがいと社会参加の促進でございますが、一七ページ下段の(4)、団塊世代、元気高齢者による地域活性化事業をごらんください。
 団塊の世代や元気な高齢者による地域を活性化するための仕組みづくりを検討してまいります。
 一八ページをお開き願います。4、老人福祉施設の運営、指導等でございます。
 二〇ページをお開き願います。(2)、介護人材確保、育成対策の1、介護施設における人材確保育成事業でございます。
 介護保険施設等での人材確保が困難となっていることから、一日職場体験、インターンシップなど、人材確保、育成、定着のための施策を実施してまいります。
 2、外国人介護士受け入れ支援事業でございます。
 フィリピン等との経済連携協定に基づき、都内介護施設における外国人介護士の受け入れ体制を整備してまいります。
 二一ページをごらんください。5、都立高齢者施設の運営等でございますが、次の二二ページをお開き願います。(6)、健康長寿医療センター(仮称)等の整備でございます。
 高齢者医療のより一層の充実に向け、老人医療センターと老人総合研究所を一体化し、地方独立行政法人健康長寿医療センター(仮称)への移行を進めるとともに、施設が老朽化している板橋キャンパス内の施設についても計画的に再編整備を行ってまいります。
 二三ページをごらんください。6、老人福祉施設等の整備の1、特別養護老人ホームでございます。
 整備費補助につきましては、整備率の低い地域に整備費の加算を設け、地域偏在の緩和、解消を図ってまいります。
 2、認知症高齢者グループホーム緊急整備でございます。
 従来、設置主体により異なっていた補助単価を統一し、充実するとともに、重点的緊急整備地域における割り増しを行うことにより、一層の整備促進を図ってまいります。
 二四ページをお開き願います。4、地域密着型サービス等重点整備事業でございます。
 区市町村が行う地域密着型サービスの整備に要する経費の一部を引き続き補助してまいります。また、小規模多機能型居宅介護拠点につきましては、区市町村有地を活用する場合の補助の加算をモデル的に実施してまいります。
 二五ページをごらんください。6、介護専用型有料老人ホーム設置促進でございます。
 新たにオーナー型整備に対しても補助を実施してまいります。
 (2)、老人保健施設整備費補助等の1、老人保健施設整備費補助でございます。
 整備費補助につきましては、整備率の低い地域に整備費の加算を設け、地域偏在の緩和、解消を図ってまいります。
 二七ページをお開き願います。ここからが二、子育て環境の整備でございます。五二ページにかけまして記載してございます。
 まず1、次世代育成支援対策の推進でございますが、二八ページの(3)、子育て応援戦略会議による施策展開をごらんください。
 「十年後の東京」で描いた社会の実現に向けて、局横断的な子育て応援戦略会議により施策を展開するとともに、行政、企業、大学、NPOなどで構成する子育て応援とうきょう会議により、社会全体で子育てを支援する機運を一層高めてまいります。また、授乳やおむつがえのためのスペースを公共施設や保育所などに設置し、子育て家庭の外出環境の整備に取り組んでまいります。
 二九ページをごらんください。2、都市型保育サービスの推進でございます。
 概要欄の一番上にございますように、平成二十年度は、保育所等の定員を四千四百六十二人増加させることとしております。
 三〇ページをお開き願います。(3)、認証保育所でございます。
 十三年度に創設以来、順調に設置が進んでおります。引き続き推進してまいります。
 三二ページをお開き願います。(10)、待機児童解消に向けた取り組みの促進でございます。
 1のマンション等併設型保育所設置促進事業は、国のハード交付金の対象とならない賃借物件の改修経費への補助制度を創設いたします。
 2の認可保育所サービス向上支援事業では、入所定員の増、年齢別定員の見直しなど、サービス向上、改善に必要な改修経費への補助制度を創設いたします。
 さらに、3の無利子融資制度の創設では、事業者負担軽減のため、開設準備経費等への無利子融資制度を創設いたします。
 これらにより、待機児童五千人の解消に向けた取り組みを促進してまいります。
 三三ページをごらんください。3、子育て支援対策の(1)、子ども家庭総合センター(仮称)の整備でございます。
 次代を担う子どもの育成と家庭を一体的に支援する拠点として、子ども家庭総合センター(仮称)の整備を進めてまいります。
 三四ページをお開き願います。(4)、要支援家庭の早期発見、支援事業でございます。
 母子保健手帳の交付や新生児訪問などの母子保健事業を活用し、要支援家庭の早期発見と適切なサービスにつなげてまいります。
 三五ページをごらんください。(6)、病児、病後児ケア相談支援事業でございます。
 病児、病後児保育施設を活用して保育所等に対する技術的支援、情報提供を行うなど、病児、病後児ケアの質的向上を図ってまいります。
 四〇ページをお開き願います。5、社会的養護の充実でございます。
 四一ページの(3)、再チャレンジホームですが、再出発のための支援が必要な児童に対して進路指導、生活指導などを行う専用のグループホームを設置いたします。
 四二ページをお開き願います。(6)、地域生活支援事業(ふらっとホーム事業)でございます。
 施設を退所された方の生活の悩みや就職の相談ができる場や、同じ悩みを抱える方同士が集える場所を提供し、施設退所者の支援を行います。
 四五ページをお開き願います。7、ひとり親家庭に対する支援でございます。
 (1)の自立に向けたひとり親家庭への支援の2、ひとり親家庭支援区市町村包括補助事業でございます。
 区市町村によるひとり親家庭福祉分野における独自の取り組みを支援するため、包括補助事業を創設するものでございます。
 五三ページをお開き願います。ここからが三、障害者の自立生活への支援でございます。八二ページにかけまして記載してございます。
 まず1、障害者地域生活支援の(1)、地域における生活の場の確保でございます。
 1の障害者グループホーム等事業ですが、障害者の地域における自立生活を支援するため、生活の場を提供し、食事の提供その他の援護、指導等を行ってまいります。
 五四ページをお開き願います。(2)、居宅介護等事業でございます。
 障害者児の自立と社会参加等を促進するため、障害者児家庭等に対しホームヘルパーの派遣などを行ってまいります。
 (3)、障害者児ショートステイ事業でございます。
 保護者または家族の疾病等により、家庭における介護が困難となった障害者児を緊急に一時保護するものでございます。
 五八ページをお開き願います。(7)、重症心身障害児者地域生活支援の2、重症心身障害児通所委託でございます。
 地域で暮らす重症心身障害児者の日中活動の場を確保し、療育を行うもので、規模を拡大して実施してまいります。
 五九ページをごらんください。(8)、精神障害者地域生活支援の1、退院促進支援事業でございます。
 精神障害者のいわゆる社会的入院を解消し、地域生活への移行促進を図るもので、設置地区を六地区から十二地区にふやして実施してまいります。
 六〇ページをお開き願います。(9)、自立のための経済的基盤の確保でございます。
 六一ページをごらんください。4、心身障害者扶養共済(全国制度)でございます。
 心身障害者扶養年金制度の廃止に伴い、全国制度であります独立行政法人福祉医療機構が運営する心身障害者扶養共済制度に加入し、保護者亡き後、残された障害者に年金を給付し、障害者の生活の安定と福祉の向上を図ってまいります。
 (10)、社会参加の促進の5、アジアユースパラリンピックでございます。
 若年層の障害者がスポーツを通じて国際交流を図るとともに、障害者スポーツの振興及び普及啓発を促進するため、二十一年度の開催に向けまして準備を進めてまいります。
 六二ページをお開き願います。(11)、相談支援体制等の充実の3、発達障害者支援開発事業でございます。
 支援手法が未確立な発達障害児者について、先駆的な支援の取り組みをモデル的に実践し、発達障害に対する有効な支援手法の確立を図ります。
 六九ページをお開き願います。2、障害者の就労支援でございます。
 (1)、東京都就労支援協議会でございますが、企業、経済団体等の参画も得て障害者雇用に対する機運を醸成し、新たな雇用機会の一層の拡大を図ってまいります。また、都庁での臨時雇用や、就労支援に従事する人材の知識、技術を向上させるための研修にも取り組んでまいります。
 (2)、区市町村障害者就労支援事業でございますが、障害者に就労支援と生活支援を一体的に提供する事業を実施する区市町村に対し補助を行うもので、実施箇所を拡大してまいります。また、就労希望者の積極的な掘り起こしや授産施設等に働きかけを行う地域開拓促進コーディネーターの配置を支援いたします。
 八〇ページをお開き願います。6、障害者施設整備でございます。
 八一ページの(2)、心身障害者児施設整備費補助をごらんください。
 1、障害者地域生活支援・就労促進三か年プランでございます。
 障害者自立支援法の趣旨を踏まえ、すべての障害者が地域で自立して生活するために必要な施設を重点的に整備するため、設置者負担を軽減するための特別助成を引き続き実施いたします。
 八三ページをお開き願います。ここからが四、患者中心の医療体制の構築でございます。一〇九ページにかけまして記載してございます。
 まず1、医療連携体制の整備の(1)、がん医療の取り組みでございます。
 がん医療水準の向上を図るため、2にあります国が指定する十四カ所のがん診療連携拠点病院に加え、3の東京都認定がん診療病院を都独自に十カ所指定してまいります。
 次の八四ページをお開き願います。4、放射線治療、化学療法等施設設備整備費補助でございます。
 放射線療法、化学療法等の組み合わせによるがん治療を進めるための施設設備整備費補助を創設いたします。
 八五ページをごらんください。(2)、脳卒中医療の取り組みでございます。
 脳卒中を発症した患者が速やかに適切な専門医療を受けられる体制づくりとともに、急性期から在宅医療までの切れ目ない医療、介護サービスの提供が可能な仕組みを構築してまいります。
 (4)、糖尿病医療の取り組みでございます。
 糖尿病の専門医療を担う医療機関を設定するとともに、医療従事者の情報の共有化や診療活動等を支援する仕組みを構築してまいります。
 八九ページをお開き願います。(8)、僻地医療体制の整備でございます。
 医療の確保が困難な多摩、島しょ地域の町村を対象に、医師等の派遣や専門診療の確保に対する補助等各種事業を行い、地域に不足する医療を確保してまいります。
 九一ページをお開き願います。(9)、周産期医療体制の充実の1、周産期医療システムの整備でございます。
 NICU病床の増床を図るとともに、緊急搬送体制の充実強化に向け、周産期母子医療センターに対し新たな加算補助を行ってまいります。
 九二ページをお開き願います。4、周産期医療ネットワークグループの構築でございます。
 身近な地域でリスクに応じた周産期医療が提供されるよう、ネットワークグループを構築してまいります。
 九三ページをごらんください。(10)、小児医療体制の整備の3、地域における小児医療研修でございます。
 開業医を対象とした研修を実施することにより、地域で小児救急医療を担う人材の養成、確保を図ってまいります。
 また、4、休日・全夜間診療(小児)では、他の二次救急医療機関で対応困難な重症小児救急患者の転院、受け入れを行う医療機関の確保を新たに行ってまいります。
 九四ページをお開き願います。6、小児救急トリアージ普及事業でございます。
 多数の小児救急患者の中から緊急度の高い患者を判別し、迅速な医療提供につなげるトリアージの実施を普及させる取り組みを新たに開始いたします。
 九五ページをごらんください。(11)、在宅医療の取り組みでございます。
 二十四時間の在宅医療提供体制を構築するため、地域における関係者の連絡会を設置し、連携を推進する在宅医療ネットワーク推進事業をモデル的に実施してまいります。
 九八ページをお開き願います。2、医療提供体制の基盤整備でございます。
 恐れ入りますが、一〇一ページをお開きください。(3)、保健医療を担う人材の確保と資質の向上でございます。
 1、医療人材確保対策の(1)、地域医療対策協議会でございますが、新たに検討部会を設け、専門医確保に関する奨学金制度の創設等に向けた検討を行ってまいります。
 また、(3)、医師勤務環境改善事業でございますが、医療クラークの導入など病院勤務医師の過重負担の解消と、出産や育児などにより職場を離れた医師の復職に向けた支援を行ってまいります。
 一〇二ページをお開き願います。(3)、外国人看護師受け入れ支援事業でございます。
 フィリピン等との経済連携協定に基づき、都内医療機関及び看護師等養成所における外国人看護師の受け入れ体制を整備いたします。
 一〇六ページをお開き願います。(4)、医療施設の体系的な整備でございますが、一〇七ページの2、民間医療機関整備、支援をごらんください。その(6)、療養病床整備事業でございます。
 適正な医療療養病床数を確保するため、新たに医療療養病床の整備及び一般病床から医療療養病床への転換に要する経費の一部を補助してまいります。
 一一〇ページをお開き願います。ここからが五、都民の総合的な保健サービスの向上でございます。一二五ページにかけまして記載してございます。
 まず、一一一ページの2、自殺総合対策の推進をごらんください。
 都内における自殺者数の減少を目指すため、ゲートキーパーの養成など、さまざまな施策を実施してまいります。
 一一二ページをお開き願います。3、健康づくりの推進の(1)、健康づくり対策でございます。
 一一三ページの3、がん予防対策の推進をごらんください。
 がん検診受診率の向上に向け、職域等と連携した広域的な普及啓発を初め、乳がんの早期発見に向けた読影医師等の養成、マンモグラフィー検診車整備事業及びがん検診の精度の向上に向けた支援事業を実施してまいります。
 一一五ページをお開き願います。4、難病対策でございます。
 原因不明の疾患で長期療養を余儀なくされている方に対する医療費の助成や療養上の支援を行ってまいります。
 一一八ページをお開き願います。5、ウイルス肝炎受療促進集中戦略でございます。
 都民のウイルス肝炎検診の受診を促進するための取り組みを進めるほか、通院患者への医療費助成を実施してまいります。
 一二三ページをお開き願います。8、国民健康保険事業の円滑な運営の(1)、区市町村国民健康保険事業に対する負担金等でございます。
 区市町村等が行う国民健康保険事業の運営費の一部を負担、補助することにより、国民健康保険財政の健全化、安定化を図ってまいります。
 なお、1の(3)及び5の(2)にございますとおり、区市町村及び国民健康保険組合が行う特定健康診査に対し、それぞれ負担、補助を行ってまいります。
 一二四ページをお開き願います。(3)、後期高齢者医療制度に係る都負担金等でございます。
 東京都後期高齢者医療広域連合が実施いたします後期高齢者医療制度の円滑な運営に資するために、その費用の一部について負担、補助を行ってまいります。
 3、後期高齢者医療健康診査事業は広域連合が行う健康診査事業に対して、また、4、システム開発、制度広報啓発費補助は、制度の立ち上げ時におけるシステム開発及び普及啓発経費に対し補助を行ってまいります。
 一二六ページをお開き願います。ここからが六、多様化する健康危機への機敏な対応でございます。一四三ページにかけて記載してございます。
 1、食品の安全確保でございます。
 一二七ページの3、食品安全対策をごらんください。
 各種の検査等を行ってまいりますが、特に輸入食品対策につきましては、検査機器を整備するなど、検査体制の一層の強化を図ってまいります。
 一三一ページをお開き願います。3、生活環境衛生対策の(1)、大気汚染健康障害者医療費助成でございます。
 二十年度は、現行制度に加えて、東京大気汚染訴訟の和解に伴う十八歳以上のぜんそく患者に対する医療費助成を実施してまいります。
 一三五ページをお開き願います。4、感染症対策の(1)、感染症予防、医療対策でございます。
 2、福祉施設等感染症対策支援事業ですが、福祉施設等が行う感染症対策を支援することにより、施設における感染症の発生防止を図ってまいります。
 4、新興感染症医療体制の充実では、感染症指定医療機関の病床陰圧化整備に対する補助を行ってまいります。
 一三六ページをお開き願います。5、新型インフルエンザ対策でございます。
 防護服等の医療資器材の備蓄、関係機関による協議会の設置、合同訓練の開催及び感染症外来協力医療機関の陰圧化整備に対する補助など、新型インフルエンザ発生への備えをより一層強化してまいります。
 8、アジア感染症対策プロジェクトでございます。
 アジア大都市の行政機関、医療機関等による人的ネットワークを構築し、恒常的で強固な連携を図ってまいります。平成二十年度は、各都市に共通する感染症に関する共同研究にも取り組んでまいります。
 一四二ページをお開き願います。6、健康安全施設の整備でございます。(2)、健康危機管理センター(仮称)の整備でございます。
 新たな感染症の脅威、不正薬物の乱用、食品の安全性を揺るがす事態の発生など、さまざまな健康危機への対応を強化するため、現在の健康安全研究センターを健康危機管理センター(仮称)として整備してまいります。平成二十年度は実施設計を行います。
 一四四ページをお開き願います。ここからが七、新しい福祉を支える基盤づくりでございます。一五八ページにかけまして記載してございます。
 まず1、低所得者への援護等でございます。
 一四七ページをお開き願います。(4)、低所得者生活安定化プログラムでございます。
 生活向上への意欲があり、懸命に努力しているにもかかわらず低所得の状態から抜け出せない人々が、将来に向かって明るい展望を持ちながら生活ができるよう多様な支援策を実施してまいります。
 1、低所得者生活サポート事業は、低所得者の生活相談等を行う総合窓口を区市町村に設置し、生活の安定を図るものでございます。
 2、生活サポート特別貸付制度は、生活安定への意欲のある低所得者に対し生活資金等を無利子で貸し付け、生活の安定及び安定した就労の促進を図るものでございます。
 3、住居喪失不安定就労者サポート事業は、インターネットカフェ等での生活を余儀なくされている方に対して、都内に拠点相談所を設置し、民間住宅への入居支援や生活相談等を実施することで安定した生活の促進を図るものでございます。
 一四八ページをお開き願います。上段の4、低所得世帯児童育成支援事業は、低所得世帯に属する子どもたちの学力向上やクラブ活動への参加等を支援し、子どもたちの健全な育成を図るものでございます。
 一五三ページをお開き願います。4、福祉人材養成、確保の支援等でございます。
 (1)、福祉人材の養成、確保の支援の2、介護福祉士等修学資金の貸与でございますが、低所得者や実務経験者等一定の条件を満たす方については、返還免除となる介護福祉士等としての介護業務等の従事期間を七年から短縮いたします。
 一五四ページをお開き願います。3、福祉人材センターの運営の(2)、低所得者の就労支援、福祉人材確保策の強化でございます。
 民間就職会社によるキャリアカウンセリングや能力開発講座等を実施し、就業者数の向上を図ってまいります。
 また、4、新たな福祉人材育成事業は、テキスト作成など研修基盤を整備し、効果的な人材育成を図るとともに、区市町村における取り組みについても支援してまいります。
 一五六ページをお開き願います。5、被災者に対する支援の(1)、被災者の生活支援でございます。
 1、災害援護資金の貸付等のうち三宅島災害被災者帰島生活再建支援金については、三宅島島民の方の帰島状況を勘案し、条例の期限を平成二十年三月三十一日から平成二十一年三月三十一日に延長し、引き続き実施してまいります。
 一五九ページをお開き願います。ここからが八、福祉保健改革の推進等でございます。一六五ページにかけまして記載してございます。
 まず(1)、福祉保健改革の推進の2、がん、認知症対策研究の推進でございます。
 各種がんの早期診断法や認知症の治療法の確立、実用化を目指し、研究を推進してまいります。
 一六二ページをお開き願います。2、社会福祉施設の指導検査等でございます。
 (1)、社会福祉施設の指導検査等の2、社会福祉法人等の指導検査体制の充実ですが、区市町村による外部専門家の活用など、社会福祉法人等の指導検査体制の充実に向けた取り組みを支援してまいります。
 一六三ページをごらんください。(5)、社会福祉法人の指導検査等の3、社会福祉法人の財務分析強化事業でございます。
 社会福祉法人の財務状況等を調査、分析し、問題のある法人の早期発見と迅速な改善を図るとともに、効果的な指導検査を実施してまいります。
 一六四ページをお開き願います。3、都立施設の整備等の1、東京都医学系総合研究所(仮称)の整備は、財団法人東京都医学研究機構の三つの研究所の統合整備を進めてまいります。
 一六八ページをお開き願います。十一、諸支出金でございます。
 国庫支出金返納金でございますが、精算の結果、受入額が超過した国庫支出金を返納するものでございます。
 一六九ページをおめくりください。次の特別会計の中扉をおめくりいただきまして、一七〇ページをお開き願います。Ⅰ、母子福祉貸付資金会計でございます。
 母子及び寡婦福祉法に基づく母子福祉資金の貸し付けに要する経費として四十四億五千八百万円を計上してございます。
 一七一ページをお開き願います。Ⅱ、心身障害者扶養年金会計でございます。
 東京都心身障害者扶養年金条例を廃止する条例に基づく年金並びに清算金の給付などに要する経費として七百六十四億九百万円を計上してございます。
 以上で、平成二十年度予算案につきまして説明を終わらせていただきます。
 続きまして、平成十九年度補正予算案についてご説明申し上げます。
 お手元の資料、平成十九年度補正予算概要をごらんいただきたいと存じます。
 今回の補正予算案は、東京大気汚染訴訟の和解に伴う拠出金収入の福祉・健康安心基金への積み立てに要する経費など三点に伴う必要な予算の補正を行うものでございます。
 一ページをお開き願います。一般会計の総括表でございます。
 左側の(1)、歳入予算でございますが、繰入金で三十二億二千四百万円余を補正し、これにより歳入合計は八百四十四億八千三百万余円となります。
 次に、右側の(2)、歳出予算でございます。
 平成十九年第一回定例会におきまして、十九年度当初予算に追加して補正を行っておりますので、既定予算額欄は追加補正後予算額となっております。
 今回、福祉保健費三十八億円、諸支出金十九億二千四百万余円、総額で五十七億二千四百万余円を補正し、これにより歳出合計は八千五百七十一億六百万余円となります。
 二ページをお開きください。Ⅱ、事項別内訳でございます。
 1、福祉・健康安心基金でございます。
 東京大気汚染訴訟の和解に伴い、十九年度に予定されるメーカー等からの和解拠出金収入を福祉・健康安心基金に積み立てる経費として三十八億円を計上しております。
 なお、メーカー等からの拠出金収入の歳入につきましては、既に平成十九年第三回定例会において、知事本局が歳入予算の補正を行っております。
 三ページをお開き願います。2、障害者地域生活支援でございます。四ページにかけまして記載してございます。
 平成十八年度予算の補正において造成いたしました障害者自立支援対策臨時特例基金を活用した平成十九年度の特別対策事業に充当するため、基金から一般会計へ繰り入れる歳入予算の補正を行うものでございます。
 三ページの障害者福祉費で十五億三千九百万余円、次の四ページにございます障害者施設費の十六億八千四百万余円を合わせまして、計三十二億二千四百万余円を計上しております。
 五ページをお開き願います。3、国庫支出金返納金でございます。
 精算の結果、受け入れが超過した国庫支出金の返納に要する経費として十九億二千四百万余円を計上しております。
 以上が平成十九年度補正予算案の概要でございます。
 続きまして、条例案についてご説明申し上げます。
 お手元の資料、平成二十年第一回東京都議会定例会条例案の概要をごらんいただきたいと存じます。
 今回ご審議をお願いいたします条例案は二十四件でございます。
 それでは、順を追ってご説明いたします。
 一ページをお開き願います。整理番号1、東京都後期高齢者医療財政安定化基金条例でございます。
 後期高齢者医療の財政の安定に資するため、東京都後期高齢者医療財政安定化基金を設置する条例を新設するものでございます。
 この条例は、平成二十年四月一日から施行することとしております。
 次に、整理番号2、東京都立老人医療センター条例の一部を改正する条例でございます。
 先進医療に係る使用料の規定を設けるほか、健康保険法等の一部を改正する法律の施行による老人保健法の改正に伴いまして規定を整備するものでございます。
 この条例は、平成二十年四月一日から施行することとしております。
 次に、整理番号3、東京都立心身障害者口腔くう保健センター条例の一部を改正する条例でございます。
 本条例から、五ページに参りまして整理番号の13、心身障害者の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例までの十一条例につきましては、健康保険法等の一部を改正する法律の施行による老人保健法の改正に伴いまして規定を整備するものでございます。
 いずれの条例につきましても、平成二十年四月一日から施行することとしております。
 次に、整理番号14、東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例でございます。
 薬事法の一部を改正する法律の施行に伴いまして、登録販売者試験等に関する手数料に係る規定を設けるほか、食品衛生法等に基づく事務について手数料の額を改定する必要があることから、手数料に係る規定を整備するものでございます。
 この条例は、平成二十年四月一日から施行することとしております。
 次に、整理番号15、東京都立看護専門学校条例の一部を改正する条例でございます。
 東京都立看護専門学校の再編整備に伴いまして、東京都立北多摩看護専門学校看護学科二年課程を廃止するとともに、寄宿舎の使用料の額を改定するほか、規定を整備するものでございます。
 この条例は、平成二十年四月一日から施行することとしておりますが、学校教育法の改正に係る部分につきましては公布の日から施行することとしております。
 なお、寄宿舎使用料に係る部分につきましては、平成二十一年度以降新たに入舎する者から適用することとしております。
 六ページをお開き願います。整理番号16、東京都監察医務院関係手数料条例の一部を改正する条例でございます。
 死体検案書謄本の交付手数料の額を改定する必要があることから、手数料に係る規定を整備するものでございます。
 この条例は、平成二十年四月一日から施行することとしております。
 次に、整理番号17、東京都国民健康保険調整交付金条例の一部を改正する条例でございます。
 平成二十年度及び平成二十一年度における東京都国民健康保険調整交付金の東京都普通調整交付金及び東京都特別調整交付金の総額に係る特例を設けるほか、規定を整備するものでございます。
 この条例は、平成二十年四月一日から施行することとしております。
 次に、整理番号18、東京都三宅島災害被災者帰島生活再建支援条例の一部を改正する条例でございます。
 三宅島災害被災者の帰島状況を踏まえまして、同条例の効力を失う日を一年間延長するものでございます。
 この条例は、公布の日から施行することとしております。
 七ページをごらん願います。整理番号19、東京都介護福祉士等修学資金貸与条例の一部を改正する条例でございます。
 社会経済情勢の変化に伴いまして、福祉人材の資質向上及び低所得者対策の観点から、一定の条件に該当する方の債務の返還条件等を改めるものでございます。
 この条例は、平成二十年四月一日から施行することとしております。
 次に、整理番号20、東京都シルバーパス条例の一部を改正する条例でございます。
 東京都交通局が運行する東京都日暮里・舎人ライナーの開業に伴いまして、東京都シルバーパスの利用の範囲を改めるため規定を整備するものでございます。
 この条例は、東京都規則で定める日から施行することとしております。
 次に、整理番号21、東京都精神障害者都営交通乗車証条例の一部を改正する条例でございます。
 精神障害者の負担の軽減を図るため、乗車証の発行手数料を無料にするとともに、東京都交通局が運行する東京都日暮里・舎人ライナーの開業に伴いまして、乗車証の利用の範囲を改めるため規定を整備するものでございます。
 この条例は、発行手数料の改正に係る部分につきましては平成二十年四月一日から施行することとし、利用範囲の改正に係る部分につきましては東京都規則で定める日から施行することとしております。
 八ページをお開き願います。整理番号22、食品衛生法施行条例の一部を改正する条例でございます。
 本条例と次の整理番号23、食品製造業等取締条例の一部を改正する条例につきましては、東京都食品安全審議会答申に基づきまして洗浄設備に係る基準等を改めるほか、規定を整備するものでございます。
 両条例とも公布の日から施行することとしております。
 最後になりますが、整理番号24、東京都大気汚染障害者認定審査会条例の一部を改正する条例でございます。
 大気汚染に係る健康障害者に対する医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例の公布に伴いまして所要の事項を定めるほか、規定を整備するものでございます。
 この条例は平成二十年八月一日から施行することとしておりますが、事前申請に係る部分につきましては公布の日から施行することとしております。
 条例案の詳細な内容につきましては、お手元の資料、平成二十年第一回東京都議会定例会条例案をご参照いただきたいと存じます。
 以上、甚だ簡単ではございますが、提出議案の説明を終わらせていただきます。
 よろしくご審議のほどお願いを申し上げます。

○野上委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○かち委員 八点ほどお願いします。
 まず、都立看護学校の再編整備の中での養成数の推移。
 二番目は、看護学校寄宿舎の利用状況及び使用料の推移。
 三番目が、介護福祉士修学資金貸与事業の実績、過去五年分。
 次が、東京都福祉・健康安心基金の予算の内訳、十九年度、二十年度。
 五番目が、地方独立行政法人健康長寿医療センター(仮称)の設立の概要。
 六番目が、区市町村別の療養病床の推移。
 七番目が、障害者の就労状況の推移。
 八番目が、認可保育所における職員の平均年齢別施設数。
 以上です。

○野上委員長 ほかにございますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○野上委員長 ただいま、かち副委員長から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野上委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、提出願います。
 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後二時五十五分休憩

   午後三時六分開議

○野上委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 これより請願陳情の審査を行います。
 初めに、請願一九第一一六号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○金丸参事 お手元にお配りしてございます請願・陳情審査説明表に従いまして、ご説明申し上げます。
 整理番号1番、一九第一一六号、昭島市田中町の新規墓地建設計画に関する請願は、昭島市のダイアパレス昭島Ⅱ管理組合理事長遠藤功さん外千五百八十七人の方々から提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、都において、宗教法人延慶寺の墓地建設計画の許可申請に対する都条例の運用に当たり、第一に、地元昭島市の意向を最大限に尊重すること、第二に、周辺住民の意向を十分反映させることの二点を実現していただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、本請願の対象となっている宗教法人延慶寺が計画している墓地建設については、現時点において墓地経営許可申請書は提出されておりません。
 墓地等の構造設備及び管理の基準等に関する条例では、墓地経営許可の事前手続として、標識の設置、隣接住民等への説明及び隣接住民等からの意見申し出による事前協議を行った後、許可申請を行うこととなっております。
 本件の申請予定者は、平成十九年一月十日に標識を設置し、同年一月三十一日から説明会を五回開催しました。
 その後、個別訪問による説明会を行い、条例に基づく説明会等報告書を平成十九年七月六日に保健所に提出し、現在は、隣接住民等からの意見申し出による事前協議を行っております。
 また、昭島市では独自の墓地造成の指針を定めており、保健所において、申請予定者に対し、地元市等と十分協議、調整するよう指導しております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○野上委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○吉田委員 一九第一一六号、昭島市田中町の新規墓地建設計画に関する請願について、若干質疑をさせていただきます。
 既に、昨年六月の厚生委員会で本件について基本的意見を述べ、質疑を行いましたので、今回の願意に絞って若干質疑をいたします。
 願意は、地元昭島市の意向の尊重、周辺住民の意向の反映、当然のことだと思います。墓地の場合、こうした願意は当然のことですけれども、とりわけ今回のケースの場合には非常に重視しなければならないと思います。それは、本件の計画が、たとえ民有地であっても河川区域内であるということです。前回の質疑でも、河川区域でこのような大規模な墓地の申請、設置が行われたケースは、都内ではいまだに例がないということが明らかとなりました。
 これまでも紹介してきた国の指針では、単に衛生上の基準を満たしているかどうかというだけではなく、周辺の生活環境との調和、さらに河川等からの一定距離などについて触れております。
 しかし、こうした判断は、何よりも当該の自治体がどう判断しているのかということが、また、周辺住民の皆さんがどのように認識しているのかということが大きな判断材料として参考にされなければならないと思います。
 今の説明では、申請者に対して住民は市との協議を求めていますけれども、都としても、判断に当たって、当該の昭島市の意向を尊重して検討するということは当然のことだと思いますが、まず、この基本点についてご答弁をお願いいたします。

○金丸参事 墓地の経営許可に当たりましては、市町村の施策等との調整を図る観点から、地元市等の意向に配慮した対応が必要であると認識しているところでございます。

○吉田委員 具体的に昭島市及び市議会からどのような要望が出されているかをご答弁お願いいたします。

○金丸参事 昭島市からは、所管の保健所が昨年一月に行った本件墓地建設計画についての意見照会に対して、本計画の遂行に当たっては、周辺環境への影響を防止するとともに、周辺住民の十分な理解を得ることが不可欠である、また、本計画地を含む地域については、市の都市計画マスタープランで緑の拠点として位置づけており、市のまちづくり方針に沿う計画ではないとの回答を四月にいただいております。
 昭島市議会からは、市の都市計画マスタープランのまちづくり方針に沿うものでないことや、そこに暮らす生活者の環境と住民の心情にとっても好ましくないことなどから、墓地経営を許可しないことを求めるとの意見書が昨年三月に提出されております。

○吉田委員 当然のことですけれども、今、紹介がありました当該の自治体あるいは議会、住民の要望を重く受けとめて東京都としても対応していただきたいということを述べて質疑を終わります。

○野上委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 お諮りいたします。
 本件は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野上委員長 異議なしと認めます。よって、請願一九第一一六号は趣旨採択と決定いたしました。

○野上委員長 次に、請願一九第一一七号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○永田生活福祉部長 整理番号2番、一九第一一七号、福祉人材の確保に向けた東京都の施策の充実に関する請願は、台東区の全国福祉保育労働組合東京地方本部代表國米秀明さん外八千五百四十五人から提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、都において次のことを実現していただきたいというものでございます。
 内容について順にご説明いたします。
 まず、第一項でございますが、福祉人材の確保が図られるよう、職員の賃金、労働実態を調査、把握し、都の施策を充実することというものでございます。
 次に、第二項でございますが、適切な勤務体制が確保され、よりよい福祉が提供できるよう、職員配置基準を改善することというものでございます。
 現在の状況についてでございますが、まず第一項です。福祉人材の求人、求職状況や職員の賃金、労働実態等就業状況につきましては、東京都福祉人材センターにおきまして、平成十六年度に紹介就職者の就業状況に関する調査、平成十七年度には訪問介護・居宅介護事業所における職員採用状況調査を行い、さらに、今年度は社会福祉施設における採用と定着に関する実態調査を行うなど、必要に応じて調査を実施しております。
 また、都の施策の充実につきましては、平成十九年八月に、東京都社会福祉審議会から福祉人材の育成等に関する意見具申が出されましたことを踏まえまして、福祉人材センターの機能強化や区市町村との連携により福祉人材の育成、確保を推進することとしております。
 次に、第二項でございますが、都は、社会福祉施設の状況に応じまして望ましい処遇水準を確保するため、職員配置について、従来から国基準を上回る措置を講じております。
 また、職員配置などの国基準の改善につきましても、必要に応じて国に提案要求を行っております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○野上委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○かち委員 一九第一一七号、福祉人材の確保に向けた東京都の施策の充実に関する請願について何点かお聞きします。
 今日、福祉分野における、障害施設でも介護施設でも保育施設でも、さまざまな分野で人材不足ということが大変社会問題になっています。
 既に、昨年五月には、東京都社会福祉協議会が、福祉人材不足は危機的な状況だと宣言し、打開策を提言しています。
 その中で、福祉施設において人材の確保が進まなければ、その育成も困難になり、ひいては今後の福祉施設におけるサービスの質に大きな影響を与えることが考えられる、人材不足は危機的な状況にあり、早急な対応を図らなければ東京の福祉水準の将来に大きな禍根を残すという危機感を抱き、関係者は、挙げて社会に訴えると宣言しています。
 この中の調査資料でも、六割の施設長が職員の確保が困難と答えておりまして、特に特養ホームでは九割が困難といっております。
 困難の要因として、中途退職の増加があることです。社会福祉協議会の福祉人材センターの調査、先ほどご説明がありましたけれども、その調査によりますと、雇用形態別では、登録型職員の採用が圧倒的に多く、約七割を占めています。正規職員は一四%です。そして、採用者数の約四割が一年間で退職しているという実態が明らかになっています。
 その理由として、労働条件、待遇に不満と答えた人が三割で最も多く、年間収入は二百五十万から三百万が半数を占めるという低水準の低賃金体系となっています。
 現在の職場で働き続ける意思を持っている人は四五・二%と、半数に満たない状況であり、定着率の低さを示しています。
 採用も困難なんですね。二〇〇三年に有効求人倍率〇・六二倍だったものが、二〇〇六年の十一月では四・七二倍ということになり、人材確保の困難さは質にこだわれない状況を生み出しています。
 そこでお聞きしますが、人材確保のためには、資格取得の養成がまず必要です。ところが、最近、訪問介護職員の養成研修受講者も減っていると聞いておりますけれども、最近の受講状況はどうなっているでしょうか。

○永田生活福祉部長 ヘルパーの養成研修修了者でございますけれども、一級から三級まで合わせまして、十五年度は三万七千九百五十三人、十八年度は二万一千六百八十三人となってございます。

○かち委員 今ご説明ありましたように、二〇〇三年と二〇〇六年の比較でも、既に三年間で半減、五七%まで下がっているという状況です。国は、今後十年間で四十万から六十万人の介護職員が必要になると予測している中で、三年間で半減ということは、将来の福祉制度を揺るがしかねない事態だというふうに思います。
 昨年も事務事業質疑がこの委員会でありまして、こうした状況を東京都として、局としてはどういう認識かと問われたときに、福祉人材確保は厳しいという認識を示されました。
 そして、打開策として、一つは、労働環境の改善で国に介護報酬のあり方を提言しております。二つ目は、就労あっせん支援をやっているといいました。三つ目は、効果的な人材育成施策について検討を行っているというご答弁がありました。
 それではお聞きしますが、二番目の就労支援施策を展開しているようですけれども、この実績はどのようになっているでしょうか。

○永田生活福祉部長 東京都福祉人材センターにおける就職あっせん数の推移でございますけれども、平成十六年度は千六百一人、十七年度は千五百二十人、昨年度は、システムの変更の関係で十一カ月分のデータではございますけれども、千百八十人となってございます。

○かち委員 簡単なご説明があったんですけれども、資料をいただいたので、もう少し見てみますと、平成十四年から十八年までの推移が出されておりまして、新規の求人数は、六千七百六十四人が一万四千五百六十五人、約二倍以上になっているわけですね。ところが、新規の求職者数、求めてくる人は二万三百五十八人から八千九百七十七人、半減しているという状況です。
 先ほどの修了時とも一致しているんですけれども、この中で、就職率そのものは七・六から一三・一にアップをして、マッチングは一定成功しているという面はあるんですけれども、何せ、もとになる絶対数といいますか、数が少ない。これが最大の問題ではないかなというふうに思います。
 それでは、三つ目に答えられました、効果的な人材育成施策を検討しているといわれましたけれども、その中身、検討経過などについてお聞きします。

○永田生活福祉部長 昨年八月の東京都社会福祉審議会の提言を踏まえまして、東京都福祉人材センターで現在実施しております区市町村に出張して行う相談面接会の拡充や民間のノウハウを活用した就労支援策等について検討しているところでございます。
 今後、具体的な実施内容につきまして、関係機関と調整してまいりたいというふうに考えてございます。

○かち委員 民間のノウハウを活用したり、面接機会の拡充などというようなことを検討されているということではありますけれども、機会をふやしたり、ノウハウを生かすということは必要だとは思いますけれども、やっぱり、なぜこれだけ仕事を探している人が少ないのかということにもっと視点を向ける必要があるんじゃないかなというふうに思うんですね。
 福祉で働く方々、働きたいと思う方々は、人のためになる仕事をしたいというような思いを持って仕事についてきている人が多いと思うんですが、そういう方々が、働いている中で頑張り切れないような事態がやっぱりあるということじゃないかと思うんですね。
 一生懸命働いても働いても、なかなか生活が、自立できるだけの収入が得られないという問題もあります。福祉で働く方が五Kとか七Kとかいうことまでいわれているわけですけれども、こういう労働環境を改善する、そしてまた社会的な評価を高める、こういうことがない限りは、福祉で働こうという人がまず目を向けてくれることがないと思うんですね。そこの改善がやっぱり今、本当に必要だというふうに思っております。
 それで、介護報酬のあり方について国に要望したということですけれども、それはやっぱり必要だと思うから東京都が行ったと思うんですね。実情が違うから大規模加算などをというような中身だったと思いますけれども、そうであれば、東京都がこの間、都独自の都加算補助の削減やサービス推進費の削減、こうしたことが直接的には非常に大きな影響をもたらしている問題だと思うので、そのことをやっぱり見直すべきだというふうに思うんですね。
 昨年国が示した、国が新たに公示した福祉人材確保指針では、福祉、介護制度が国民のニーズにこたえるには、人材の安定的な確保が前提になる、国及び地方自治体が質の高い人材の確保に努めることが重要だと述べています。
 確保対策として、適切な給与水準の確保、国家公務員の福祉職給与等も参考にすること、国、地方自治体は事態を把握し、適切な水準の介護報酬を設定すること、労働関係法規の遵守、職員配置のあり方にかかわる基準等について検討を行うことなどが明記されております。
 そういう意味では、このことを地方自治体である東京都がやっぱり遂行していく責務があると思うんですね。そういう意味で、前回も実態調査すべきではないかということが提起されたんですけれども、それについて、東京都としては、いろいろ人材センターでやっているから必要がないといわれましたけれども、今働いている人たちがなぜ働けない状況にあるのかという根本のところに目をつけた実態調査を、ぜひ東京都として取り組んでいただきたいというふうに思います。
 雇用形態の問題ですけれども、特に介護保険のホームヘルパー、先ほども紹介しましたが、この雇用形態は、調査で七割、国でも八割ともいわれておりますけれども、登録型の派遣になっているわけですね。そして、勤務形態も、直行直帰といいまして、自宅から利用者へ直接行って、直接帰るというような労働形態なんですね。
 福祉の分野、とりわけ介護の分野というのは、それぞれのご家庭によってさまざまな違いがあり、応用が必要とされます。行って機械的におむつをかえたり、食事をさせたりして帰ってこれるだけの状況ではないというのは重々おわかりだと思うんですけれども、困難にぶつかったり、解決しなきゃいけない、そういう問題にぶつかったときに、どう解決していくのかという力を、力量をつけなければ、福祉の介護の制度そのものを向上させていくことにはならない。これは東社協でもいっていることなんですね。
 ところが、この直行直帰というやり方であれば、全く孤立をしておりますので、自分が向上できる機会がないわけです。今、いわゆるワーキングプアとか派遣労働とかいわれている、必要なときに電話でそのときだけ行けばいいというような、あの働き方と本当に類似をしているんですね。本当に人間の扱いじゃないと思うんです。
 こういうことをきちんと--厚労省も、ヘルパー業務は労働であると、労働者としての権利を保障しなければならないということをはっきりと明記して通知も出しておりますので、そういう労働環境の整備というのが私はどうしても必要だというふうに思うんですけれども、このような登録型の雇用形態、これは見直しをしていく必要があるんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

○狩野高齢社会対策部長 訪問介護員の勤務時間については、厚生労働省の労働基準局通達において、サービスの提供に従事する時間またはサービスの提供のための準備等を行う時間というふうにされております。
 東京都は、事業者に対する研修会等の中で、こうした労働関係法令の遵守を徹底しております。また、事業者が訪問介護員の資質向上のための研修の機会を確保するよう、都としても指導しているところでございます。

○かち委員 やっぱり現場がどうなっているかということを把握した上で、それを保障する体制がなければ、幾ら通達をどんどん出しても、研修機会をつくっても、実態が改善されていかないというふうに思うんですね。こういう労働形態であるからこそ今のような問題があるわけで、やっぱり労働基準法をきちんと守りなさいというのであれば、守れる条件をどうやってつくっていくのかということを東京都としても、そこをやっぱり検討していただきたいと思うんです。
 そういう実態はないんだ、ないと思うというのであれば、やっぱり実態調査をして、事実をきちんと見定めるべきだと思うんですよね。ただ制度がそうなっているからなるはずだというのでは、やっぱり事態は改善しないと思うんです。そういう意味での実態調査をぜひしていただきたいと思います。
 それからもう一つは、やっぱり資質を向上させていく。そういう意味では、いろいろ東京都も委託をして、基礎講座、レベルアップ講座なども区市町村と協力してやっているといわれますけれども、この状況が、実際に受講率などを見ると、進んでいるとは思えないんですけれども、その点どのように認識しているでしょうか。

○狩野高齢社会対策部長 訪問介護員等、いわゆる介護職員の育成は、事業者みずからが責任を持って取り組むことが基本であり、法令においても研修の機会を確保することが義務づけられております。
 なお、東京都ではこれまで、事業者に対し、介護現場の今日的な課題である、例えば高齢者虐待防止や感染症対策などの研修の機会を設け、必要な情報提供、支援を行ってまいりました。

○かち委員 本来的には事業者の責任だといわれましたし、都としても区市町村に必要な支援、情報提供を行っているといわれましたけれども、実態ができていない状況、なぜできないのかということをやっぱり分析する必要があると思うんですね。
 先ほどの直行直帰の話もそうですけれども、本来だったら、そういう登録型のヘルパーさんであっても、やっぱり事業所に集中をして、そこで集団的にいろいろ検討したり、学習したりしてレベルを上げていくということが必要だと思うんですけれども、今のような小規模の単体の介護事業所ではそういうことが今できていない。事業所自身の運営も非常に厳しい状況に、今の制度の中で置かれているわけですから、そういう状況を改善しなければ、やっているやっているといったって、事態が改善していっていないわけですから。その辺をぜひ具体的に改善できる支援を求めたいというふうに思います。
 いろんな対策はあると思うんですけれども、先ごろ新聞にも出ましたけれども、千代田区では、介護報酬の低さから、介護施設からの離職状況に歯どめをかけ、人材不足による過重労働、サービス低下の悪循環から脱却するためにということで、来年度四月から、特養ホームなど介護施設での職員の時給や住宅手当などの一部を助成し、人材確保、定着、育成に寄与することを公表しました。全国的にも初めてとのことですが、このような抜本的な必要な手だてを、都としても、ぜひ実態把握の上に立って効果的な対策をとられることを求めて、本請願は趣旨採択することを求めて質問を終わります。

○野上委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○野上委員長 起立少数と認めます。よって、請願一九第一一七号は不採択と決定いたしました。

○野上委員長 次に、請願一九第一二二号及び請願一九第一二七号は、内容が関連しておりますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○松原参事 整理番号3番、一九第一二二号、保育・子育て施策の充実と予算の増額に関する請願及び整理番号4番、一九第一二七号、保育室・認証保育所の充実に関する請願について、続けて説明させていただきます。
 整理番号3番、一九第一二二号、保育・子育て施策の充実と予算の増額に関する請願は、杉並区の公的保育・福祉を守る東京実行委員会の代表橋本宏子さん外十一万九千九百二十四人の方々から出されたものでございまして、また整理番号4番、一九第一二七号、保育室・認証保育所の充実に関する請願は、北区のはとぽっぽ共同保育園内保育室・認証保育所のみんなの会代表のゲフォン・夕希代さん外七千九百六十八人の方々から提出されたものでございます。
 初めに、整理番号3番についてですが、請願の趣旨は、保育、子育て施策の拡充に関し、次のことを実現していただきたいというものでございます。
 第一に、認可保育園の新設や増改築を促す施策を拡充し、早期に待機児童を解消すること、第二に、保育と子育て支援の施策の両方を充実させるため、子育て推進交付金を増額すること、第三に、認定こども園の基準を抜本的に見直し、認可保育園の基準を下回らないようにすること、第四に、保育室、認証保育所の職員配置基準の引き上げと補助金の増額を実施すること、第五に、保育の質に直結する職員の定着率を高めるため、労働条件や賃金を向上させる施策を行うことという内容でございます。
 現在の状況でございますが、第一につきましては、地域における保育サービスの供給体制は、保育の実施主体であります区市町村が、認可保育所に限らず、認証保育所、認定こども園、家庭福祉員など、地域のさまざまな保育資源を活用して確保していくべきものであります。都は、平成十九年十二月に子育て応援都市東京・重点戦略を策定し、待機児童の解消に向けて区市町村の取り組みへの支援を強化することとしております。
 第二につきましては、子育て推進交付金は、市町村が地域の実情に応じて子育て環境の整備に主体的に取り組むことができるよう、これまでの補助制度を再構築し、平成十八年度から実施しております。保育、子育て支援施策の充実は、区市町村がこの交付金等を活用しながら対応すべきものであります。
 第三につきましては、認定こども園の認定基準については、幼保連携型、幼稚園型、保育所型及び地方裁量型の各類型の特性や、都におけるこれまでの保育、教育の実績を踏まえ、サービスの質を確保するとともに、大都市ニーズを反映した基準としております。
 第四につきましては、保育室については、東京の保育サービス水準向上のため、認証保育所への移行を推進しております。また、認証保育所については、基本的に認可保育所と同等の職員配置基準を設定しており、国の保育単価を準用した補助を行っております。
 第五につきましては、都は、区市町村の創意工夫により、保育サービスの充実も含めたさまざまな施策を地域の実情に応じて展開できるよう、子育て推進交付金や子育て支援基盤整備包括補助などにより支援を行っております。
 続きまして、整理番号4番についてご説明させていただきます。
 請願の趣旨は、都において次のことを実現していただきたいというものでございます。
 第一に、保育室を、次世代育成支援行動計画の東京都保育計画に多様な保育サービス提供主体の一つとして位置づけること、第二に、三多摩地域における保育室制度を維持し、充実すること、第三に、二十三区での一般財源化により、保育室、認証保育所の水準が現行を下回ることのないよう、自治体への財政支援をすること、第四に、子育て支援に関する補助金と保育室、認証保育所への補助金のどちらも充実する財政措置をとることという内容でございます。
 現在の状況でございますが、第一に、保育室については、次世代育成支援東京都行動計画の中の東京都保育計画において、レベルアップを促進し、早期に全施設の認証保育所B型への移行を目指すこととしております。
 第二に、保育室については、認証保育所への移行を促進するため、市町村に対して移行に必要な改修経費等の一部を補助しております。
 第三に、保育室、認証保育所については、都区財政調整制度の中で必要な財源を措置しております。
 第四に、都は、保育室、認証保育所を含め、区市町村が実施する保育、子育て支援事業に対し、子育て推進交付金や子育て支援基盤整備包括補助などを通じて必要な財政措置を行っております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○野上委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○かち委員 初めに、一九第一二二号、保育・子育て施策の充実と予算の増額に関する請願で質疑をいたします。
 この請願は、十一万人を超える署名を添えての請願であり、子育て、保育の整備拡充を求める多くの都民の切実な思いを痛感させられます。
 といいますのも、都政モニターアンケート、インターネットでとっているものを見ましても、昨年四月、少子化問題について、その第一の要因、原因は保育、子育て施設の整備の不足と書かれていて、これが五七%、第一位です。それから、本年二月の子育てに優しい社会、ここでも、二十代、三十代の方々では保育、子育て施設の整備が第一位で、五一%を占めています。
 福祉保健局としては、この間、年平均三千四百人分の保育施設の増設で待機児解消に取り組んできているものの、待機児の著しい減少には至っておりません。
 依然として減少しない待機児の解消に向け、都としての具体的な施策をまずお聞きします。

○松原参事 東京都では、待機児の解消のために、平成十九年十二月に発表した子育て応援都市東京・重点戦略におきまして、平成二十年度から二十二年度までの三年間で、保育サービスの定員を一万五千人分整備することといたしました。

○かち委員 一万五千人分を三年間で整備するというお答えでした。「十年後の東京」では、十年間に待機児をゼロにすることを目指しているということも書かれています。
 内訳なんですけれども、その一万五千人分をどのように解消していくのかという内訳はどうでしょうか。

○松原参事 一万五千人の内訳でございますが、これまでの拡充の実績等を考慮しまして、認可保育所が六千五百人、認証保育所が六千五百人、認定こども園におきまして一千五百人、家庭福祉員で五百人というふうになっております。

○かち委員 認可も六千五百人、認証も六千五百人ということでありましたけれども、そのためには具体的な支援策が必要だというふうに思うんです。
 つくりたいつくりたいといっても、それが進められなければ何ともならないわけですので、そういう意味では、この東京という地域において土地を買って建てるというのは容易なことではないというふうに思いますけれども、その辺への手だて、都有地活用なども含めて改善策が求められると思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。

○松原参事 実現のための施策でございますけれども、二十年度予算におきまして、幾つかの新規事業を準備したほか、都有地活用の事業等を準備いたしまして施設の整備を図っていくこととしております。

○かち委員 今まで保育施設は都有地活用の中に入っていなかったものですから、それもそこに組み入れるという点では前進だというふうに思います。保育施設整備には、まず土地の取得が必要であり、東京のように地価の高い地域ではここがネックになっていますので、この活用を含めた抜本的な支援をぜひ進めていただきたいと思います。
 待機児の解消とともに、保育の質ということも確保していかなければなりません。都は、今後、保育の供給として認可、認証を同規模ふやしていくというふうに先ほどお答えがありましたけれども、まずは児童福祉法に位置づけられている認可保育園をベースにしてふやしていくべきではないかというふうに思います。認証保育はあくまで補完的であるべきだというふうに思います。
 認証保育所は、認可よりも、施設基準も配置基準もハードルが低く、営利企業が参入しやすい構造になっている。こういうことだからこそ、四定でも私ども問題にしましたけれども、じゃんぐる保育園のような、認証保育をもうけの道具にするような人も出てくるわけです。じゃんぐる保育園を通して認証保育の基準のあいまいさが浮き彫りになりました。
 そこに目をつけてああいう事業を展開したわけですけれども、その一つは、認証の場合は、大抵マンションの一室だとか、雑居ビルや商業ビルの二階以上ということが多いわけですね。この場合もそうだったんですけれども、そうしますと、商店街にすぐ面していたり、下に飲食店があると、窓もろくにあけられないというような点で、環境的にも非常に問題を含んでいました。
 そして、大抵商業ビルですので、広いワンルームなんですけれども、その目いっぱいのワンルームを平米数として数えて収容できる人数を申請するということなんですけれども、実際的には、年齢によって仕切りをしなければいけないとか、事務室だとか食事をつくる場所だとか、そういうこと、それから収納室がまず必要なんですよね。こういうルームというのは全然収納室がないわけです。ですから、お布団とかそういうものはどこに片づけるかといえば、低い仕切りの上に乗せておくとか、その中に入れておくとか、そういうことで、実際的には子どもたちの保障されるべきスペースが非常に縮小して乱雑になっているというような実態がありました。
 それから、園庭は、特になくても近所に代替の公園があればいいというような規定があるわけですけれども、じゃ、近くにというのはどの程度のことをいうのか、その辺も非常にあいまいですよね。
 今回の件も、子どもの足で、幼児の足で歩いたら十五分から二十分かかるところ、しかも幹線道路を横切っていかなければいけないという大変危険性を伴う場所に公園があっても、それでも許可が出てしまうというようなことで、子どもの安全や環境を守るという点でも、この基準というのはやっぱり見直しをしていかなければいけない問題だというふうに思います。
 そして、少なくともこういう保育園、今いろいろと多様化ということで認可があり、認証があり、認定こども園があり、保育室がありということで、非常に多様化しているわけですけれども、そういう中で、やっぱりそれぞれきちんと質を守り、向上させていくということを、行政としてきちんと指導監督していかなければならないというふうに思うんですが、この指導監督の基準なんですけれども、認可保育園の場合には、問題のない事業所については二年に一回でいいと。認証保育については、少なくとも原則一回以上という要綱記述があります。
 そして、認定こども園についてはといいますと、いろんな複雑な仕組みがありますよね。基本的にはもとの保育園、保育園であれば保育園の規定に沿って、認証であれば認証の規定に沿って、幼稚園であれば幼稚園ということになるわけですけれども、この幼稚園の場合は、幼保連携型とか幼稚園型とかいう認定園になった場合には、指導監査の規定がないということなんですね。これは、補助金もきちんと投入されているにもかかわらず、都としての監査規定がないというのは、私は非常に欠陥があるというふうに思います。
 それで、認証保育所についての監査指導をしているわけですけれども、その実績はどのようになっているでしょうか。

○梶原指導監査部長 東京都認証保育所に対します立入調査についてでございますけれども、平成十六年度は二百十二施設のうち二百十二施設に対しまして、平成十七年度は二百七十一施設のうち二百二十二施設に対しまして、平成十八年度は三百二十三施設のうち二百二十五施設に対して実施したところでございます。
 ただいまお話ございましたとおり、東京都認証保育所の立入調査の実施回数につきましては、原則一年に一回というふうにしてございますけれども、今申し上げましたとおり、平成十七年度以降につきましては、良好な運営を行っておると認められている施設については二年に一回実施という形で実施しておるところでございます。

○かち委員 私、先ほども申しましたように、認可保育園については、良好な運営をしているところは二年に一回でいい、認証保育については原則一回以上ということですので、ここは大きな開きがあるんですね。認証についても、良好なところは二年に一回でいいとは書いていないんですよ。でも、実態的に、今ご紹介がありましたように、もう一年に一回は行き切れていないという数字が示されましたよね。こういうことになっていって、これからどんどん認証がふえていくのに、きちんと指導監査もでき切れないという状況で、本当に保育の質を担保できるのかという問題だというふうに思います。
 二〇〇一年から始まった認証保育制度ですけれども、その後二〇〇三年に実態調査を行っています。それ以降調査はしていないんですよね。もう六、七年たつわけです。しかも四百カ所近くに迫る勢いということですので、現在こういう認証保育所が一体どうなっているのか、その実態をつぶさに把握する必要があると思うんですけれども、都として実態調査をする意思はないでしょうか。

○梶原指導監査部長 先ほど実際の数字でご説明申し上げましたとおり、既に認証につきましても二年に一回という形で、その考え方は認可保育所と同じような考え方で、良好な施設については隔年でという形で既に実施しておりますので、特に違いがあるということではございません。

○かち委員 じゃあ、私の今の質問についてはどうなんですか。答弁をしてください。

○松原参事 認証保育所につきましては、毎年定期的に施設における運営状況と必要な事項につきまして報告を求めております。
 また、必要に応じて随時報告を求めておりまして、現時点では実態調査を行う予定はございません。

○かち委員 先ほどのご答弁で、既に認証保育においても二年に一遍で行っていますとおっしゃいましたけれども、私がいただいた要綱には二年に一遍でいいというふうには書いていないんですよ。だから、いっているんです。実態としてそのようにやっているというだけの話じゃないですか。
 そういう意味で、やっぱり制度ができてしまうと、どんどん緩和していってしまう。そこにあのような問題も出てくるということで、私は懸念して、きちんと実態をつかむべきだというふうにいっているわけです。
 それで、先ほど、報告を求めているから実態調査をする意思はないというふうにおっしゃいましたけれども、報告は一方通行ですよね。やっぱり都が調べるべき、調べたいと思うことについて、きちんと実態をつかむというのは当然必要なことじゃないでしょうか。やっぱり東京都が誇りを持って認証保育でやるというのであれば、こんなにすばらしい認証保育で、問題は何もないんだということを実態的に示していただきたいと思うんですよね。それをやらないで、いいんだいいんだというのはやっぱり説得力ないと思いますよ。
 次に、昨年度から市町村においては、保育所運営費補助が子育て推進交付金となりました。この交付金の実績をお聞きします。

○松原参事 子育て推進交付金の当初予算額でございますが、平成十八年度は百四十五億円、十九年度は百四十七億円、二十年度当初予算案でございますが、百四十九億円となっております。
 なお、先ほど認証保育所につきまして、基準があいまいであるというお話がございましたけれども、認証保育所の基準の定め方は認可保育所とほとんど同様でございまして、例えば、ご指摘の園庭にかわるべき場所を付近としているのも、認可も同様でございます。
 基準を事細かく決めるのも、それも一つの明確な考え方でございますが、実際には画一化することによる弊害もございますので、裁量の範囲内で適切に判断すべきことであるというふうに考えております。
 また、報告は一方的であるという話がございましたけれども、必要な事項について、我々の方で報告を求めて指導をしております。

○かち委員 認証保育であっても、質を高めていく、担保していくということが必要なんだということでいっているわけですよ。じゃんぐるの施設経営者の方は、東京都が認めたんだから、これでいいんだというふうにいっているわけですよ。でも、実態は、本当に子どもたちの安全とか環境を守れる状況じゃないという、その状況に照らして、やっぱりそこは改善すべきだというふうに私はいっているわけですから、だから、つぶさに東京都もきちんとその状況をつかむべきだといっているわけですよね。あの状況で園庭はあれでいいんだといえるのかということが本当に私は疑問です。
 それで交付金のことですけれども、仕組みが変わったんですよね。メニューは十三項目になって、保育園も、子育て支援も、学童の運営費なども含まれての包括的な補助になりました。この場合、保育園を運営するには、それぞれ施設にかかる費用が必要なんですけれども、これが包括になってしまっているわけで、その考え方として、そこの自治体に所属する児童数の頭掛けに予算が組まれるということになりまして、頑張って頑張って保育園をいっぱいつくってきたり、学童保育をつくってきたところの自治体ほど運営が大変になるというような事態も生まれております。
 家庭の子どもも、保育園に入る子どもも、どちらも大事、どちらも前進させなければならない。そういう意味では、一つのパイの中で奪い合うような状況ではなくて、それぞれに必要な運営費支援をぜひ進めるべきだというふうに思います。
 都が公私格差是正をやめ、サービス推進費に切りかえて人件費補助が大幅に削減される中で、個々の保育園では大変な苦労をされていることは現実問題です。どこで運営費を削減するかといえば、まず人件費です。
 ベテランの保育士は、本来、保育の質や専門性の継承とか蓄積とか、そういう点でも大変重要な役割を果たしているわけですけれども、そういう方が多い保育園だと、なかなか運営がうまくいかないということで、賃金も頭打ちになったり、やめざるを得ないとか、そして新規も採用がなかなか厳しいということで、専門学校を卒業しても、パート、アルバイトというような形での採用がこのところずっと続いてきているわけです。
 ある認可保育園でも、七年間新人が入ってこない。こういう状況が今後続いていくと、保育園のトータル的な質がやっぱり壊れていってしまうと思うんですよね。若い人にどんどん引き継いでいってこそ、保育のレベルを保持、そして向上することができるわけで、そういう仕組みを保障する制度として、サービス推進費などの考え方をぜひ検討し直していただきたいと思います。
 また、厳しい経営状況の中で、今、保育の現場で働く保育士の労働環境、条件というのは大変厳しいものがあります。私がお聞きした人では、常勤なんですけれども、手取りで十二万円ということでした。これでは、アパートを借りて自立した生活もできないわけですよね。結局パラサイト、親元でなければ通えないという状況があり、結婚もままならないというような、いろんな社会的な問題に波及していきます。
 そういう意味で、若い人がきちんとした就労ができる条件を福祉の分野でもつくっていくことがどうしても必要だというふうに思います。
 保育現場の職員定着状況、これがどうなっているかという実態をつかんでいるでしょうか。

○松原参事 保育士の定着状況についてでございますが、平成十八年、厚生労働省の賃金構造基本統計調査によりますと、民間事業所に勤務する保育士の平均勤続年数は、全国では八年、東京都では九年となっております。

○かち委員 八年、九年という話でしたけれども、東社協の調査では、定年まで仕事を継続する意思があるかどうかという問いで、全体の福祉関係に働く方は一七・五%に対し、特に保育職員では一三・三%と、大変低くなっています。保育の専門性を高め、安定労働を保障するためにも、働き続けたいと思える職場にしていくことが求められています。
 最後に、第一二七号との関係で、区部と多摩地域における待機児解消の状況についてお聞きします。

○松原参事 区部と多摩地域の待機児童数でございますが、平成十八年四月と十九年の比較では、それぞれ四月一日でございますけれども、区部では、二千六百七十人から平成十九年には二千四百五十一人と二百十九人減少しておりまして、多摩地域におきましては、二千二百三十八人から二千百四十九人へと八十九人減少しております。
 なお、サービス推進費についてお尋ねがございましたけれども、都としては、望ましいサービス水準を確保し、施設におけるサービス向上に向けた取り組みを促進するために再構築したものでございまして、実際には、再構築後も再構築前も勤務年数については大きな変化はございません。

○かち委員 今、最初の方にお答えがありましたように、多摩と区部を比べても、多摩の方の待機児減少率というのは大変まだ少ないわけです。そういう意味でも、今、その中で果たしている保育室の役割というのも大変大きなものがあります。引き続き必要な補助を行って、保育に欠ける子どもへの保育の保障を継続されることを強く求めて、両請願の趣旨採択を求めて質問を終わります。

○野上委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 初めに、請願一九第一二二号を採決いたします。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○野上委員長 起立少数と認めます。よって、請願一九第一二二号は不採択と決定いたしました。
 次に、請願一九第一二七号を採決いたします。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○野上委員長 起立少数と認めます。よって、請願一九第一二七号は不採択と決定いたしました。

○野上委員長 次に、陳情一九第六七号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○松浦障害者施策推進部長 整理番号5、一九第六七号、要約筆記者派遣事業の継続・拡充に関する陳情でございます。
 新宿区の特定非営利活動法人東京都中途失聴・難聴者協会理事長高岡正さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨でございますけれども、都において、現在の東京都要約筆記者派遣事業運営要綱の第四、派遣対象者を次のとおり改定していただきたい。
 第四、派遣対象者。要約筆記の派遣を受けられる者は、東京都の区域内に住所を有し、次の各号のいずれかに該当するものとする。(1)、聴覚障害者団体。(2)、身体障害者手帳の交付を受けた聴覚障害者のうち手話を理解できない者というものでございます。
 現在の状況でございます。要約筆記者派遣事業につきましては、平成十八年十月から、障害者自立支援法の本格施行に伴い、聴覚障害者に対するコミュニケーション支援事業としまして、区市町村地域生活支援事業の必須事業に位置づけられたところでございます。
 このため、本来であれば、法施行時から東京都要約筆記者派遣事業運営要綱を廃止し、各区市町村で事業を実施すべきものでございましたが、激変緩和のため、平成二十年度まで、都でも引き続き事業を実施することといたしました。
 また、その際、派遣対象者を、十人以上のグループで、手話を理解できない者、障害者本人の社会参加のための自主活動であることと要綱を変更した上で、平成十九年度から事業を実施しております。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○野上委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○山加委員 私は、整理番号5、陳情一九第六七号に関して、確認も含めてお伺いをしたいと思います。
 障害者自立支援法は、障害者がその有する能力及び適性に応じ、地域で自立した生活ができるように必要な障害福祉サービスの支援を行い、安心して暮らすことのできる地域社会を実現することを目的としています。そのために、サービス提供主体は、都民、住民に最も身近な区市町村とされました。
 そして、この法の目的から、障害者が地域で利用できるサービスを区市町村が--区市町村それぞれ地域の実情が違うわけでありますから、地域の実情を踏まえ、創意工夫で実施することができる地域生活支援事業が創設されたわけであります。
 しかし、この制度の変わり目におきましては、やはり当然のことでありますが、課題もあると思います。今回、この要約筆記者派遣事業の継続・拡充に関する陳情につきましては、私は、このような状況の中で出されたものと理解をしているわけでありますが、いうまでもなく、聴覚に障害を持つ聴覚障害者にとっては、要約筆記者派遣事業はコミュニケーション手段の一つとして大変重要な事業であります。
 そこでまず、基本的な部分をもう一度確認させていただきたいと思います。この陳情にある要約筆記者派遣事業が、自立支援法上どのような位置づけになったのか、それに対して都はどのような対応をしたのか、改めて確認の意味で再度お伺いいたします。

○松浦障害者施策推進部長 副委員長ご指摘のとおり、障害者自立支援法によりまして、障害のある人々に身近な区市町村が一元的にサービスを提供することになっておりまして、聴覚障害者のコミュニケーション支援の一つでございます要約筆記者派遣事業につきましても、平成十八年十月から、自立支援法本格実施に伴いまして区市町村地域生活支援事業の必須事業に位置づけられております。
 しかしながら、各区市町村でニーズを把握しまして要約筆記者派遣事業の実施体制を直ちに整えることが困難なことから、激変を緩和するため、都において、平成二十年度末まで事業を実施することとしたものでございます。
 その激変緩和措置の内容でございますけれども、平成十八年度、すなわち十八年十月から十九年三月まで、それまでの事業を都が引き続き実施いたしまして、平成十九年度からは、個人に対する派遣は区市町村が実施、都は十人以上のグループに対する派遣について二十年度末まで事業を実施することとしたものでございます。

○山加委員 ありがとうございます。今、確認の意味で再度お伺いをさせていただいたわけでありますけれども、ご答弁、本来ならば、法が施行された時点で--これは区市町村の事業とせずに都が二年半の激変緩和期間を設けたということは、私は、都のこの二年半の期間というのは大変な努力であったと思います。このことを、本当に都はよくやっていただきましたと高く評価を申し上げたいと思います。
 しかし、このような陳情が出されるということは、聴覚障害者の方々が、区市町村によってはこの事業を今後実施しないのではないかという、やはり心のどこかに不安があるからだと思うんですね。
 そこでお伺いいたしますが、区市町村における現在の実施状況及び今後の予定を、当事者が不安を持っているとしたら、このことをはっきりとお示しいただきたいなと思うのですが、お答えください。

○松浦障害者施策推進部長 区市町村におきます要約筆記者派遣の実施状況でございますけれども、平成二十年一月現在、各区市町村は要約筆記のニーズを把握しまして、地域の特性に応じて実施しておりまして、区部におきましては、ボランティアの活用を含め二十三区全区で実施、市部におきましても、十九の市で実施しております。また、グループへの派遣につきましても、既に十六区、九市で実施しております。
 平成二十年度からにつきましても、各区市町村におきまして、ニーズに応じて事業を実施する予定でございます。

○山加委員 今、部長から、ニーズがある区市町村では事業が実施される予定である、そのお答えを伺いまして、大変安心をいたしました。
 しかし、障害者が地域で自立して安心して暮らしていくためには、地域の障害福祉サービスをより充実していくことが求められるわけであります。
 ぜひ東京都としても、区市町村が障害福祉サービスを充実していくことができるようにしっかりと支援をしていくことをお願い申し上げまして、質問を終わります。

○吉田委員 私も本陳情に関して、私は趣旨採択を求める立場から若干質疑をさせていただきます。
 要約筆記者派遣事業は、中途失聴で手話が使えないという聴覚障害の方にとってみれば、なくてはならない事業であり、とりわけ、一対一のコミュニケーションの場合にはテークノートという手段がありますけれども、団体として、例えばまとまった人数でだれかの話を聞く、学習をするというふうな活動にとってみれば、要約筆記者派遣事業というものは非常に効率的で合理的な手段だというふうに思います。
 自立支援法に伴って区市町村の地域生活支援事業になったということは今話がありましたけれども、私は、この問題で今、焦点になっているのは、個々の区市町村を超えるような広域的に活動した場合の対応の問題が問われていると思います。
 二年前の厚生委員会で、自立支援法に伴って地域生活支援事業となり、区市町村に位置づけられるということに対して、広域的な団体活動への派遣が困難にならないよう、都としても事業の継続あるいは何らかの対応を求めたところであります。その結果、現時点では、広域的なグループに対する派遣は年度を限って継続をするということとなっていると認識しています。
 ところが、対象要件が、当初は聴覚障害者団体という規定だったものが、この規定が改められて、参加者が十人以上であるという制限ですとか、さらに、社会参加や自主活動でなければならないという規定がされたということになって、この陳情を出されている団体からは、非常に利用がしにくくなったということがあって、このような陳情が出されているんだと思います。
 このように東京都が、聴覚障害者団体という規定から、人数あるいは自主活動、社会参加などというふうに規定をしたことによって、さまざまな意見が当事者団体から寄せられていると思うんですが、東京都としてはどのようにそういうことを把握、認識しているのでしょうか。

○松浦障害者施策推進部長 現在、区市町村に、実施するための激変緩和措置期間中でございますけれども、団体の役員会ないし理事会など団体運営に係る会議に使えなくなったという声は聞いておりますけれども、団体運営に関する会議等につきましては、本来、団体の責任で運営することが原則というふうに考えております。

○吉田委員 団体の皆さんにお聞きしましたけれども、例えば協会の青年部というふうな集まりがあって、そこで自主的な活動をする、しかし、人数的にはその集まりが十人に満たなかったというふうなことから、利用ができなかったという具体的な事例があるんですよね。
 しかも、今、団体の運営等にかかわることは、その団体の責任でやるべきだと。すなわち、自立支援法に基づくサービスの対象じゃないのであるかのようなお話がありましたけれども、私、厚生労働省にも確認いたしましたが、例えば、民間の企業がその企業活動のために要約筆記、OHPですか、使うような場合には、明らかに企業活動ですから、その企業が負担をするというのは原則ですけれども、少なくとも障害者当事者団体が自分たちの社会参加を促進するための活動を、それはサービス推進費の対象じゃありませんよということについてはいかがなものかという、これは個人的な見解かもしれませんけれども、お話を聞きました。
 私はやはり、当事者団体が広い意味で会議を持ってさまざまな働きかけをするために、そういう要約筆記の派遣を必要とする場合には、当然これも対象にすべきだと思うんです。
 それで、例えば十人以上という規定があるんですけれども、じゃ、十人以上集まらなければ要約筆記は派遣の対象にはならないというふうな、何か法令上の根拠というのはあるのでしょうか。

○松浦障害者施策推進部長 まず、私どもは今現在、激変緩和措置としまして、十人以上のグループの障害者本人の社会参加のための自主活動につきましては派遣するという要綱になってございます。
 それで、十人以上ということでございますけれども、法令上の根拠はございませんが、事業の実態を調査しまして、グループであっても、少人数の場合はノートテークという個人派遣方式の方が効果的、効率的なコミュニケーションの支援ができるというふうに判断したためでございます。

○吉田委員 当事者から要望がある場合には、私はそれで対応するのが本来のあり方ではないかなというふうに思います。
 また、自主活動、社会参加活動でなければならないという規定についても、自立支援法にかかわる諸規定を見ても、そのようにコミュニケーションの手段について限定した規定というのは基本的にはないと思うんですよね。
 ですから、あえて自主活動、社会参加というふうな形で、どういうことを意味しているか、私も確認できませんけれども、狭めるようなこと、少なくとも自立支援法やそれに関連する厚生労働省の文書に規定がないものを、拡大するならともかく、狭めるような影響になるようなことは私は適切ではないと思いますし、たとえ、経過措置の、本来やらなくていいことをやっているんだからいいじゃないかということでも理屈は成り立たないと思うんですね。
 この点については、ぜひ再検討していただきたいと思いますし、このような事例というのは、区市町村事業に移管した段階であったとしても、広域的な対応に都道府県がどのように対応するかという点では、他県でも同様な場合があると思うんですが、他県ではこの場合どのような対応をしているか、もし承知していたら、ご説明お願いします。

○松浦障害者施策推進部長 要約筆記者派遣事業の他県の状況でございますけれども、調査しまして、平成十九年四月現在でございますが、既に二十一の県で区市町村事業になっております。
 なお、他県における個々の運営要綱等につきましては、ちょっと把握してございません。

○吉田委員 基本は区市町村事業であること自身を私も否定しているわけじゃありません。いわゆる広域的なグループ活動的な、いわば個々の区市町村の枠内では対応できないようなケースについて、他の県の中でも、県として窓口になって、県の自立支援事業として対応するということを行っている県が現実に存在しているわけですよね。
 これも厚生労働省に問い合わせいたしましたけれども、実は厚生労働省としても、こうした問題にどのように都道府県レベルで対応しているのかについては今調査をしているところであると。そして、上から押しつけることはできませんけれども、全国の事例を示して、この事業がさらに円滑に進むように参考にしていただきたいということで、事例を集めて、近々そういうものを紹介する場も持つというふうなことも聞いておりますけれども、ぜひそうした他県などの積極的な取り組みも大いに参考にして再検討していただきたいというふうに思います。
 同時に、二十年度までの激変緩和措置であるということでありますけれども、私はやはり、広域的な自治体である東京都としては、広域的な必要性に伴う事業については、東京都としての派遣、東京都の事業としては継続すべきだというふうに思います。
 例えば、東京都レベルの集まりを持って、どのように対応するのですかといったら、そのグループなり、集まりに参加した人の所在する区市町村ごとに手続をして、自立支援法に基づく請求をしてもらうんだということを聞きましたけれども、極めて煩雑ですよね。
 しかも、初めからどの市から、あるいはどの区から人が来るということがわかっていれば、ある程度予測して対応できますけれども、広く広報して集まってきたときにどう対応するのかというふうなことがありますから、そこはやはり、東京都と区市町村の共同の対応の仕方など柔軟にすべきだと私は思いますし、さらに、当事者団体の方から聞いたら、区市町村としてもちろん、今、多くの区市町村が要約筆記は始めております。しかし、例えばグループ活動したときに、そのグループに参加した人の分をあなたの区市で持つんですかという場合には、グループ活動は対象にしませんというふうに返答している自治体があるというんですね。
 その辺の実態はどのように把握しているでしょうか。

○松浦障害者施策推進部長 区市町村地域生活支援事業でございます要約筆記者派遣事業につきましては、複数の区市町村が連携し、広域的に実施することもできるということになっておりまして、私どもも、他県でいい例があれば、調査して参考にしたいというふうに思っておりますけれども、そういう状況の中で、グループ派遣につきましては、既に十六区、九市で対応しておりまして、二十年度以降も、各区市町村でニーズに応じて、こういうような連携を含めて対応するというふうに聞いております。

○吉田委員 少なくとも現時点で見れば十六区、九市ですか、多摩の市町村では、やっぱり大多数というか、多くの市がグループ派遣は対象としないということを現時点で示しているわけですね。そういう意味から、当該の団体からすれば、東京都のいっているようなことで果たしてできるのかという不安を持つのは、私は当然のことだと思うんですね。
 しかも強調したいのは、厚生労働省としても、自立支援法になったことによって、これまで受けてきた障害者の方々のサービスが困難になる、あるいは低下をするということがないようにということで都道府県にはお願いをしてまいりましたということが、これは前からもいわれていることですけれども、この事例などは、私は、逆にそういう事態が生まれているというふうにいわざるを得ないと思うんですね。
 いずれにしても、二十年度までというふうに判断しているようですけれども、改めて障害者施策というのは、やっぱり障害者当事者の参加のもとで検討されていくべきだと思いますし、ぜひ当該団体、当事者の方々の意見をよく聞いてほしいというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

○松浦障害者施策推進部長 東京都としましては、これまでも聴覚に障害のある方のご意見をお聞きしながら事業を進めてまいりました。
 この要約筆記者派遣事業につきましても、区市町村や聴覚障害者の方などのご意見をお聞きし、平成十八年十月の障害者自立支援法本格施行時、直ちに都の事業を廃止することなく、激変緩和措置を設けたものでございます。
 今後とも、ご意見をお聞きしつつ、法の趣旨に基づき適正に対応してまいります。

○吉田委員 きょうは、私、問題提起的な発言にとどめたつもりですけれども、ぜひ人数あるいは自主活動、社会参加という規定そのものの妥当性も含めて再検討していただきたいと思いますし、また、他県でも同様の対応がさまざま工夫、検討されております。そうしたことについても目を向けていただける旨のご発言がありましたけれども、従前のサービス水準が後退することのないようにぜひ努力をしていただきたいということを求めて、私の質問を終わります。

○野上委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○野上委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一九第六七号は不採択と決定いたしました。

○野上委員長 次に、陳情一九第六八号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○細川医療政策部長 整理番号6番、一九第六八号、保険でよりよい歯科医療の実現を求める意見書採択に関する陳情は、新宿区の東京歯科保険医協会代表中川勝洋さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都において、保険でよりよい歯科医療が行えるよう求める意見書を政府に提出していただきたいというものでございます。
 現在の状況についてでございますが、診療報酬については、適正な診療が提供されるよう、保険者や医師等の委員で構成される中央社会保険医療協議会において審議され、国がその答申を受け改正する制度となっております。
 平成十八年の歯科診療報酬の改定は、患者の視点の重視と歯科疾患の指導管理体系の見直しを中心に行われたもので、患者に対する文書による情報提供が義務づけられる一方で、歯科疾患の指導管理については、歯科疾患総合指導料や新製義歯指導料が新設されました。
 このうち、文書による情報提供については、中央社会保険医療協議会が特別調査を行い、患者の満足度、理解度は高く、一定の評価を得ているとの結論になっております。
 現在、平成二十年の診療報酬改定へ向けて、調査結果に基づく、文書による情報提供のあり方や歯周疾患の治療体系及び有床義歯の管理の評価体系などについて、既に必要な見直しの検討が行われているところでございます。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○野上委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○吉田委員 意見書の提出を求めるという陳情でありますので、私は意見を述べさせていただきます。
 いうまでもありませんけれども、保険で安心できる歯科治療、医療を受けることができるということは当然のことですし、また、保険でよい義歯を使うことができるということも必要であり、当然のことだと思います。
 説明の中で、現在、既に必要な見直しなどについての検討が行われているというふうにありました。しかし、部分的な改善や見直しがあるかと思いますけれども、広く見れば、歯科治療における保険適用あるいは義歯への適用などについては、まだまだ制約が大きく限界があるのが現実ではないでしょうか。
 さらに、二年前、〇六年の診療報酬の改定に関連して、例えば日本臨床歯周病学会の会員調査では、八二%の歯科医の方々が、歯周病治療が非常に困難になったという旨の回答を寄せていることが資料で紹介されておりました。
 そうしたことから見ても、診療報酬の改定を初め、国がよりこうした分野でも努力をして、本当に安心して保険でよい歯科医療を受けることができるということは、東京都の八〇二〇運動を進めていく上でも非常に有効なことであり、当然趣旨採択すべきことと思います。
 以上です。

○野上委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○野上委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一九第六八号は不採択と決定いたしました。
 以上で請願陳情の審査を終わります。
 以上で福祉保健局関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願陳情中、採択と決定いたしました分につきましては、執行機関に送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することといたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時三十二分散会

ページ先頭に戻る