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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第五号

平成十九年二月二十八日(水曜日)
第七委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十四名
委員長長橋 桂一君
副委員長かち佳代子君
副委員長山加 朱美君
理事谷村 孝彦君
理事野島 善司君
理事増子 博樹君
伊藤 興一君
山口 文江君
田代ひろし君
いのつめまさみ君
野村 有信君
大塚たかあき君
佐藤 裕彦君
吉田 信夫君

 欠席委員 なし

 出席説明員
福祉保健局局長山内 隆夫君
次長吉川 和夫君
技監梶山 純一君
理事片岡 貞行君
総務部長杉村 栄一君
指導監査室長梶原 秀起君
医療政策部長細川えみ子君
保健政策部長清宮眞知子君
生活福祉部長永田  元君
高齢社会対策部長狩野 信夫君
少子社会対策部長都留 佳苗君
障害者施策推進部長吉岡 則重君
健康安全室長八木 憲彦君
企画担当部長松井多美雄君
事業調整担当部長牛島 和美君
医療改革推進担当部長高橋  誠君
連絡調整担当部長松浦 和利君
参事桜山 豊夫君
参事宮垣豊美子君
参事佐藤 恭信君
参事金丸 陽子君
参事奥澤 康司君
参事住友眞佐美君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 福祉保健局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成十九年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 福祉保健局所管分
・第五号議案 平成十九年度東京都母子福祉貸付資金会計予算
・第六号議案 平成十九年度東京都心身障害者扶養年金会計予算
・第百二十六号議案 平成十九年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出 福祉保健局所管分
付託議案の審査
・第六十九号議案 東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例(質疑)
・第七十号議案 東京都立看護専門学校条例の一部を改正する条例(質疑)
・第七十一号議案 東京都身体障害者更生援護施設条例の一部を改正する条例(質疑)
・第七十二号議案 東京都知的障害者援護施設条例の一部を改正する条例(質疑)
・第七十三号議案 東京都児童福祉施設条例の一部を改正する条例(質疑)
・第七十四号議案 東京都心身障害者福祉作業所条例を廃止する条例(質疑)
・第七十五号議案 東京都心身障害者生活実習所条例を廃止する条例(質疑)
・第七十六号議案 東京都養護老人ホーム条例の一部を改正する条例(質疑)
・第七十七号議案 東京都三宅島災害被災者帰島生活再建支援条例の一部を改正する条例(質疑)
・第七十八号議案 東京都女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例(質疑)
・第七十九号議案 東京都感染症の診査に関する協議会条例の一部を改正する条例(質疑)
・第八十号議案 東京都結核の診査に関する協議会条例を廃止する条例(質疑)
・第八十一号議案 東京都薬物の濫用防止に関する条例の一部を改正する条例(質疑)
・第八十二号議案 東京都福祉・健康安心基金条例(質疑)
・議員提出議案第一号 老人の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例(説明・質疑)

○長橋委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 昨日、意見書四件の提出がありましたが、委員から、お手元配布のとおり変更したい旨、提出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○長橋委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○長橋委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、福祉保健局関係の予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 これより福祉保健局関係に入ります。
 初めに、第一号議案、平成十九年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、福祉保健局所管分、第五号議案、第六号議案、第百二十六号議案、平成十九年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、福祉保健局所管分及び第六十九号議案から第八十二号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 要求資料について理事者の説明を求めます。

○杉村総務部長 過日の厚生委員会で要求のございました資料につきまして、お手元の厚生委員会要求資料にまとめてございますので、ご説明申し上げます。
 資料は、目次にございますように、全部で十三項目となっております。
 それでは、順を追って説明させていただきます。
 まず、一ページをお開き願います。福祉保健区市町村包括補助事業へ統合する事業といたしまして、医療保健政策、高齢社会対策、障害者施策推進及び福祉保健基盤等に区分し、それぞれ現行事業を記載してございます。
 二ページをお開き願います。東京都福祉・健康安心基金の概要といたしまして、基金の目的、積立額及び主な充当予定事業につきまして、それぞれ記載してございます。
 三ページをごらん願います。都保健所職員の定数の推移といたしまして、平成十四年度から十八年度までの都保健所の職員定数について、職種別に記載してございます。
 四ページをお開き願います。東京都監察医務院における、ひとり暮らしの者の検案数の推移といたしまして、平成十三年から十七年までの検案数と、そのうち六十五歳以上の高齢者数について記載してございます。
 五ページをごらん願います。都立看護専門学校授業料の推移と近県の状況といたしまして、(1)には都立看護専門学校の授業料を、(2)には近県自治体立等の授業料をそれぞれ記載してございます。
 六ページをお開き願います。区市町村別の療養病床数といたしまして、区部、市部及び町村部に区分し、区市町村ごとの療養病床数について記載してございます。
 七ページをごらん願います。軽度者に対する特殊寝台購入費助成事業(都制度)の実施状況といたしまして、本年二月一日現在、都に補助協議のあった区市町村につきまして、区部と市町村部に区分し、記載してございます。
 八ページをお開き願います。健康長寿医療センター(仮称)の整備計画の概要といたしまして、(1)として年次計画を、(2)として施設整備の考え方を記載してございます。
 九ページをごらん願います。認可保育所における職員の平均経験年数別施設数といたしまして、平成十三年度から十七年度までの職員の平均経験年数別の施設数について記載してございます。
 一〇ページをお開き願います。障害者自立支援法における利用者負担に係る都独自の取り組みといたしまして、ホームヘルプサービス、自立支援医療のうちの精神通院医療、知的障害者(児)施設入所者への医療費助成について、一一ページにかけまして、それぞれ記載してございます。
 一二ページをお開き願います。障害者自立支援法円滑施行特別対策における利用者負担軽減についてといたしまして、通所・在宅サービス利用者及び障害児のいる世帯の負担軽減措置及び入所施設等における工賃控除につきまして、一三ページにかけまして、それぞれ記載してございます。
 一四ページをお開き願います。障害者の就労状況といたしまして、民間企業における雇用状況と、東京都内の福祉的就労に係る障害福祉施設の状況につきまして記載してございます。
 一五ページをごらん願います。障害者施策推進区市町村包括補助事業の概要といたしまして、先駆的事業、選択事業及び一般事業に区分し、それぞれ事業概要と補助率等について記載してございます。
 以上、簡単ではございますが、要求のございました資料につきましてご説明申し上げました。よろしくお願い申し上げます。

○長橋委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○田代委員 ウイルス肝炎の受療促進集中戦略、これについて伺いたいと思うのですが、東京都は、我が党の提案を受けて、平成十九年度からウイルス肝炎受療促進集中戦略に積極的に取り組む、こういうことになったわけです。感染者の方を適切な治療につないでいき、肝がんを予防する。がんの発生率は高いわけですから、これを目標とするこの戦略をより実効性のあるものにするためには、やはり治療体制の整備、これが重点科目であると考えられるわけです。
 肝炎検診で発見される患者さん、これらの方々は、ほとんどの方が自覚症状が乏しくて、多くは血液検査によって、肝機能を示す数値、これも正常範囲であることが多い。しかし、この場合、一見すると健常者のように見えるんですけれども、組織学的には肝炎が存在する。肝硬変や肝がんの合併症が見られる、こういうことすらあるわけですね。
 今まで何回か、私は治療について、特にペグインターフェロンとリバビリンの併用療法の開発などで高いウイルス排除率が期待される時代になったわけですから、治療方法の選択が一番重要であって、正確な病態の把握や、治療方針を決定する専門医とかかりつけ医との機能的な連携体制の必要性が非常に高まっているということを述べてきたわけであります。
 先月、厚生労働省が設置した全国C型肝炎診療懇談会から発表がありまして、肝炎検査後の肝疾患診療体制に関するいわゆるガイドライン、これが出されたわけですが、その中でも、肝臓病の専門医の関与が不可欠である、こう書いてあるわけですね。
 調査したところ、日本肝臓学会の肝臓専門医、指導医が東京都には約五百人、そして医療機関では二百カ所、これだけあるわけです。東京都は、検診から治療につなぐ仕組みとして肝炎診療ネットワークを整備する、こういうふうにいわれているわけですが、ガイドラインにもあるように、どうしても専門医が必要というわけですから、多くの専門医の方に協力していただき、肝臓専門医とかかりつけ医の機能的な連携。やはりかかりつけ医の先生方が患者さんを見つけていくわけですから、そういう連携を確保することが重要なわけであります。
 そこで、整備に当たっては、最新の治療である、先ほど申し上げましたペグインターフェロンとリバビリンの併用療法、これを使えば、平均して標準的には四十八週間で効果が出てくる。こういうことでありますから、患者さんが医療機関に通うときに、通えなければこれはしようがないわけですから、その利便性というものを確保していかなくちゃいけない。
 そういうことを配慮した地域ごとの肝炎診療ネットワークの整備。ただネットワークをつくるのではなくて、患者さんがそれを利用しやすい、しかも現実に通院しやすい、そういうような整備が必要だと思うのです。この実効性のある機能的な肝炎診療ネットワークを確立するために、例えば地区の医師会単位などで地域の肝炎ネットワークを整備して、確実な治療の推進を図ることが大変重要だと思うのですが、それについての所見を伺いたいと思います。

○清宮保健政策部長 肝炎診療ネットワークでございますが、東京都が平成十九年度から肝炎の早期発見、早期治療により肝がんへの防止を目指す、ウイルス肝炎受療促進集中戦略の柱の一つになるものでございます。
 肝炎診療ネットワークは、検診で陽性となった方を確実な治療につなげる一元的な仕組みとして、東京都が独自に整備するものでございます。ご指摘のとおり、実効性のある機能的な肝炎診療ネットワークを推進するためには、患者の方の利便性にも配慮しつつ、地域単位の連携体制を整備することが重要であると考えています。
 整備に当たりましては、都が肝臓専門医を指定し、その肝臓専門医と地区医師会、区市町村などで構成いたします地域肝炎診療連絡会議、仮称でございますが、これを地区医師会単位あるいは保健所単位などで設置いたしまして、早期に患者の治療の促進につなげたいと考えております。

○田代委員 先ほど申し上げましたけど、やはり利便性というのは非常に重要でありまして、これは現実に即していなくてはならない。当然、医師会を中心とした専門医の先生方のネットワーク、これは十分考えてつくっていくわけですけれども、それはある程度対応できると思うんですね。ところが、患者さんがなかなか通院しづらいという状況ができちゃいますと、せっかくつくったものがうまく利用されない。そういうことにならないように、治療をする立場の先生たちの考えは当然重視していただかなくちゃならないんですけど、やはり利便性ということを一番に考えていただきたい。
 ところで、肝臓病の患者さんの会があるんですけど、その方々から医療費助成について、最新の治療の実態に即した通院医療費の助成の実現、これの強い要望が出ているわけですが、このたび、これで十分といい切ることはできませんけれども、我が党の主張により新たな医療費助成制度が実現することとなり、責任政党としては、責任の一端を果たした思いではあります。
 この新たに創設されるC型肝炎インターフェロン医療費助成について、改めて、助成を行う目的と制度の基本的な考え方を伺いたいと思います。

○清宮保健政策部長 C型肝炎インターフェロン医療費の助成は、同じように今回の戦略の一環として行うものでございます。
 肝がんへ進行する危険性の高いC型肝炎につきまして、インターフェロン等により完治が期待されることに着目し、自覚症状がないために気づいていない多くの潜在的感染者の方を、医療費の負担の軽減を図ることにより、早期に確実に治療に結びつけることを促進することを目的としてございます。
 C型肝炎に関するインターフェロン治療等に要する標準的な治療期間はおおむね一年間であることを踏まえまして、助成期間を、各患者の方の助成開始日から一年間を予定して考えているところでございます。

○田代委員 お答えいただきましたように、高いウイルス排除率を有するインターフェロン療法に着目して、自覚症状のない多くの潜在的感染者を治療に結びつけて、がんから守っていこう、こういう目的ででき上がった制度であるということですけれども、C型肝炎インターフェロン医療費助成の内容について伺いたいと思います。

○清宮保健政策部長 医療費の助成額でございますが、医療費のうち、医療保険を適用した後の各患者の方が負担する限度額を定めまして、これを超えた額を都が助成するということで、現在、予算を考えてございます。
 限度額の設定は、医療保険制度における患者自己負担の考え方や他疾患との均衡などを踏まえ、医療保険における七十歳未満の住民税非課税者の方の高額療養費自己負担限度額、これに準じることで考えています。
 結果といたしまして、インターフェロン治療に要する一年間の自己負担額の半分程度が助成できるものと考えます。また、住民税非課税世帯の方につきましては、患者負担なしで考えているところでございます。

○田代委員 この肝炎の医療費助成を実施している都道府県は数えるほどしかないんですね。正確な数はちょっとまだ僕も確実なわけではないんですけど、多分今、三つの都道府県、北海道と長野県と東京都。そのほかは行っていないわけでありまして、東京都よりしっかりとした補助制度をとっているところは、たしか北海道なんですね。
 ところが、北海道は、道の単独で、国は別ですよ、単独で疾患をどれほど補助しているかというと、六つの病気についてたしか補助をしている。それに比べて、我々東京都は二十七の病気について補助をしている。一見、北海道のことだけを切り取って、そこだけ見ると特段にいいように見えるんですけど、逆にいうと、いろいろ北海道も、一時期は変わった知事もいたわけですから、非常に偏った医療制度じゃないかということ、これは検証してみなくちゃわかりませんけど、少なくとも東京都は四倍以上、五倍近く、いろいろ困っている患者さん方に対して医療費の助成をしている。
 ですから、一つの特定のことだけを取り上げると、何か東京都が全国で二番目のように見えますけれども、バランスとか総合点からいえば、東京都を持ち上げるわけではありませんけれども、非常にこれらに対しては先見の明を持って、しっかり多岐にわたって助成しているということは認めるのではあります。東京都がほかに比べていいから、それでいいというわけではございませんけれども、ただ、この医療費助成というのはどこの県もやっているわけではないということは、我々は一つ覚えておかなくちゃならないことであろうと思うんですね。
 限られた財源の中で、ほかの多くの苦しんでいらっしゃる患者さんたちの疾患、病気等、うまく配慮して、それから所得の低い方たちのことも考えながら、なるべく広く、漏れのないように助成をしていく、こういうことが非常に重要なのではないだろうかと考えております。
 これまでの肝臓病の患者さんの会のご要望を見ても、まず医療費の助成制度が外来治療から始まったわけでありますから、それがどんどんどんどんこういう制度が進んでいくということは大変大きな前進ではあるのですが、やはり患者さんや家族の方々にとって、希望を持って病気と闘うことができる環境をさらに整わせていく、これが必要であって、これで終わりということではなく、さらにしっかりと取り組んでいただきたいということを強く要望いたします。
 それからもう一つ、やはり広報をしていかなくてはならない。ごく一部に、先ほど申し上げましたように揚げ足取りのような、北海道が一番じゃないかというようなわけのわからないことをいう意見があるわけです。物知らずであるのか、わざとそういっているのか、そこはわかりませんが、一般の方々にわかっていただくため、あるいは患者さん方にもご理解いただくためにも、特段の広報、情報開示の努力はしっかりしていかなくてはならない。
 そして、必ずしも多くの疾患に助成をしているからそれでよしということではなくて、さらに手厚い助成というもの、しかし整合性のある助成ですね。整合性のない、ごく少数の疾患で、特段に何かだけに厚くするというのは、どうもバランスから見ると、医療を行う人間から見ると、何となくぴんとこないところがあります。ただ安いことがいいとは私は思っていませんから、やはりきちっとした制度はつくっていただきたいんですけれども、まず広報をするということ、皆さん方によくわかっていただくということは非常に重要だと思うので、その点も積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 そして、今回のこのウイルス肝炎受療促進集中戦略が確実に推進されるように、その展開をしっかり今から見ていきたいと思いますが、新たな医療費助成制度に移行する際に、現行の入院医療費助成対象者にしっかりと配慮していただきたい。経過措置についても重ねて強く要望いたします。入院患者さんというのは、いろいろな立場、いろいろな経済状態で病気と闘っている方がいらっしゃるわけですから、それがもし不可能ということになると、これはとんでもない話になるので、入院医療費の助成を受けている方、それからまた低所得の患者さん、当然、課税を受けている人に対してもちゃんと配慮した、考慮している経過措置を検討していただきたい。
 また、インターフェロン療法及びそれ以外によっても効果が得られない患者さんやその家族の方々への支援策の充実、これも今、大変重要な時代を迎えていると思いますので、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
 最後になりますけれども、医療改革の中で、特定健診と特定保健指導、これについて一つ要望して終わらせていただきたいと思います。
 平成十八年度の医療制度改革、これは国で行っているわけですけれども、生活習慣病予防による医療費の適正化を打ち出して、その一環の措置として、平成二十年度から医療保険者に、四十歳以上の加入者や扶養家族への特定健診や特定保健指導を義務づけることになったわけです。
 この制度改正については、このたびの第一回定例会において我が党の村上議員の一般質問を行わせていただいて、東京都から支援する旨のお答えをいただいたわけでありますが、特定健診に必要な費用は、区市町村国民健康保険の保険者に対しては、国及び都道府県はそれぞれ三分の一を負担することが義務づけられております。また、健康保険組合に対しては、国が特定健診等に要する費用の一部を補助することができるとされております。しかし、国民健康保険組合についてはこの点がはっきりしておりませんで、今後の運営に当たって、国保の財政は今いろいろ問題になっておりますけれども、これへの圧迫が懸念されているわけであります。
 平成二十年度からは後期の高齢者医療保険制度が開始されることになりますけれども、この財源の一部には、国民健康保険組合や他の医療保険者が拠出する後期高齢者支援金が充てられることになっているわけであります。そして、国は、平成二十年度から医療費適正化を確実に推進していくために、国保組合など医療保険者が実施する特定健康診査の受診率や糖尿病患者減少率など、その実績に、そして実績の結果に応じて後期高齢者支援金の負担を一〇%を上限に増減させる。簡単にいうと、あめとむちの政策を示しているわけであります。
 このような状況からも、国保組合財政への大きな影響、前々からこのことはいわれているわけですけれども、大変これは大きな問題になると思うんですね。平成十八年十一月に、我が党に対して国民健康保険組合東京協議会から、国民健康保険組合に対する特定健康診査・特定保健指導に要する財源支援措置の要望がなされたわけでありますが、我が党はこの要望を受けて、国民健康保険組合の安定的な運営をしっかり引っ張っていかなくてはならない、そういう目的のために、これまでも都に対して、国への財源支援の要望など、積極的な支援をお願いしてきたわけであります。
 平成二十年度の制度移行を目前に控えて、今後も引き続き国民健康保険組合の安定的な運営に対して東京都が積極的な支援を進めていただくように、検討していただくようにお願い申し上げ、質疑を終わりたいと思います。

○増子委員 私からは、いわゆるがん難民対策について伺いたいと思います。
 ふだん東京で生活していますと、大学病院だとか大きな民間病院、国公立の病院がたくさんあって、医療保険制度も完備しているし、漠然とした安心感というものがあるわけです。しかしながら、がん医療については、部位によっては先進国でも生存率が非常に低くて、いざ自分あるいは家族が、がんのような死亡率の高い病気になったときに初めて、我が国が意外とがんについては先進国じゃないのじゃないかというようなことを感じて、動揺することになるというふうに思っています。
 がんは国民死因のナンバーワン、全国で患者推計数が約百四十二万人、死亡者が約三十二万人、東京都でも患者推計数が十三万四千人、約三万人が毎年死亡しているという平成十七年の記録になっています。
 がん難民という言葉がありますが、使う人によっていろんな定義がされていて、まだ定まった内容はないというふうに思っています。しかしながら、患者会あるいは医師の皆さん、それぞれの定義を見たときに、彼らの声が、がん治療の問題の所在を教えてくれているのじゃないかなというふうに感じています。
 がん難民というものについての定義というか意味合いについては、例えば、積極的な治療法が尽きたんだけれども、ホスピスに入るにはまだ早くて行き場のない人。国内未承認の抗がん剤治療を受けられる医療機関を探し求めている人。別な選択肢があるかもしれないのにもかかわらず、主治医には治療法はもうないといわれたような人。あるいは、自分に合った治療を受けたいけれども、ほかにどうしてよいかわからないような人。また、主治医を信頼できずに、いろんな情報に惑わされてうろたえているような人などなど、つまりは、医療の質のばらつきだとか、あるいは精度の高い医療情報が不足していること、または心のケアの不足といったようなところが、いわゆるがん難民の定義にかかわる問題なのかなと思っております。
 がん難民を、治療方針に納得できなかった人などという定義の仕方をして、民間団体が調査をしたところ、がん患者の五三%ががん難民であったというふうにいわれています。これを当てはめてみますと、東京でも約七万人ものがん難民がいるということがいえるのではないか、そんなおそれがあると思っています。これからは、このがん難民の解消に東京都がどういうことができるのか、これが問われていくのかなというふうに思っております。
 がん対策基本法において、民主党は、個人情報の保護に十分な配慮をした上で、国、都道府県が中心となって、すべてのがん患者を対象とした地域がん登録を実施することを求めました。残念ながら、与党は、基本法においてそこまで踏み込んだ対応は示すことがありませんでした。民主党案では、がん治療の地域間格差や施設間格差をなくして、どこに住んでいても、その時点で最も効果が高いと科学的に証明された標準治療を選択できる体制をつくるために不可欠な制度として実施することとされていたわけであります。
 そこで、幾つかお伺いいたしたいと思います。
 まず、東京都におけるがん検診受診率について、どのような状況なのか伺います。

○桜山参事 区市町村が国の指針に基づいて実施いたしました五つのがん検診の受診率は、平成十六年度におきましては、胃がん検診が五・三%、肺がん検診が六・四%、大腸がん検診が一三・三%、子宮がん検診が七・五%、乳がん検診が四・八%となっており、全国と比較していずれも下回っております。
 特に乳がんについては、検診の受診率が全都道府県の中で最も低く、また死亡率は最も高いことから、都は乳がんの予防を重点課題と位置づけ、検診受診率向上のため積極的に取り組んでまいりました。
 なお、平成十七年度の乳がん検診受診率でございますが、これは速報値でございますが、七・〇%となっております。

○増子委員 今ご答弁のありましたとおり、乳がん検診受診率が全国でもワーストだということで、死亡率もまた全国でワーストだということでありましたし、他のがんについても全国平均をいずれも下回っているということであります。
 検査機会が十分に提供されなければ、早期発見の機会が失われてしまいます。都では、がん予防対策を東京都健康推進プラン21の重点課題として位置づけていますけれども、このような状況で、果たしてその成果が上がっているのでしょうか。検診の受診率向上を図るために、これまでどのような取り組みを行ってきたのか、お聞かせください。

○桜山参事 都はこれまで、がん予防に関する知識や検診の重要性について、講演会やリーフレットなどにより普及啓発を行いますとともに、区市町村と連携し、受診率の向上を図ってまいりました。
 特に、先ほどもお話しいたしましたとおり、全国で最も死亡率の高い乳がんに関しましては、民間や区市町村と共同して、検診受診の大切さを啓発するピンクリボン運動に重点的に取り組むとともに、マンモグラフィーの整備や、検診に携わる医師などの人材養成を行って、検診実施体制の充実に努めてまいりました。

○増子委員 国立がんセンター中央病院の治療成績によりますと、ステージ1といわれる早期に治療を行うことができた場合には、胃あるいは肺、結腸、乳がんとも八〇から一〇〇%に近い良好な五年生存率を示しております。逆に、ステージ4だと一けたから一〇%台と、がくっと落ち込むということになっております。受診率の向上で早期発見が進めば、救える命が確実にふえるということだろうと思っております。
 検査機会の確保と受診率向上に向けて、例えば数値目標を掲げるなど、具体的かつ計画的に取り組む必要があると考えております。がん対策基本法では、がん予防策の充実が求められていますけれども、都はがん予防対策にどのような取り組みを行っていくのか伺います。

○桜山参事 都民をがんから守るためには、生活習慣の改善や早期発見のための検診の受診促進が重要でございます。
 そのため、都は、食生活等の改善や喫煙が健康に与える影響に関し、引き続き適切な情報提供等を行ってまいります。また、乳がん予防のためのピンクリボン運動に加え、大腸がんや肺がんなど他のがんにつきましても、区市町村や職域団体等と連携し広く受診を促すため、普及啓発に取り組んでまいります。
 さらに、都は、来年度創設いたします包括補助制度を活用し、区市町村がこれまで取り組んでまいりました受診率向上のための普及啓発をより促進させるとともに、受診率の目標や具体的な取り組みを定める、独自の区市町村がん予防対策推進計画の策定を支援してまいります。

○増子委員 ありがとうございます。
 まずは検診でがんを発見しなければ始まらないわけですから、がん対策基本法に基づくがん対策推進計画においても、ぜひ具体的な取り組みを定めて進めていただきたい、そんなふうに思っております。
 次に伺います。
 がんを発見した後は、医療機関が提供する医療水準が問われることとなります。がん難民の定義にもあったとおり、かかる病院や医師によって医療水準はばらばらで、その時点で最も適切な医療を受けられない人がいます。最善の治療を受けても、残念ながら助からない人もいるかもしれませんが、少なくとも、治療が適切でなかったために後悔を持ち続ける患者や家族がなくなるようにしていかなければならないと思っております。
 全国どこでも質の高いがん医療が受けられるような、がん医療の均てん化が必要で、そのために国は、がん診療連携拠点病院の制度を創設しています。都もがん診療連携拠点病院の整備を進めているところで、今後、がん医療の質のさらなる向上のために、このがん診療拠点病院をどのように活用していくのか伺います。

○細川医療政策部長 がん診療連携拠点病院は、専門的ながん医療の提供、地域の医療従事者に対する研修など、二次保健医療圏におけるがん医療の中核的な役割を担っております。
 今後、都では、この拠点病院について、緩和医療の提供や院内がん登録の充実を進めるとともに、診断、治療に関する専門研修の拡充や共同診療の推進など、地域の医療機関に対する支援を強化し、地域全体の医療水準の向上を図ってまいります。

○増子委員 この拠点病院は、地域内のがん医療を牽引する役割がありますので、その向上にしっかり取り組んでいただきたいというふうにご要望しておきたいと思います。
 適切な医療を受けられないという最も深刻ながん難民をなくすためには、がん診療の均てん化が重要な役割を果たすと、先ほど申し上げましたが、日本のがん医療の質が施設ごとにまちまちで、均てん化が進まないのは、がん患者が、どこでどのような質の診療を受けているかについての情報が少な過ぎることが一つの原因というふうにいわれております。
 そこで、地域がん登録によって、がんの診断、治療、生存率等の情報を集め、がんの実態、治療成績の比較や、がん検診の有効性などを把握して、将来的に効果的ながん対策を実施することが期待されています。東京都全体の、ひいては先進国中でも低いとされる日本全体のがん救命率を改善するためには、地域がん登録がぜひとも必要だと思っております。
 先ほどのご答弁では、現在、地域がん診療連携拠点病院で院内がん登録を行っているとのことでありましたが、これはよい点で、精度の向上や、得られた情報を活用してのがん医療向上に期待するものであります。
 しかし、がん治療を行う病院数の多い東京都では、拠点病院のがん登録だけでは、都全体のがん医療の実態はなかなか把握するのが難しいというふうに思われます。近い将来には東京で精度の高い地域がん登録を行えるように取り組んでいくべきだと考えますけれども、ご所見を伺います。

○桜山参事 地域がん登録は、地域における個々のがん患者の診断、治療、その後の病状、経過などに関する情報をデータとして登録し、分析評価を行うことによって、地域のがん対策に役立てるものでございます。
 しかし、データの登録方式についていまだ全国的な標準化が図られていないことや、個人情報の保護、登録内容の精度の確保などについても課題がございまして、今後、国において検討が行われる予定になっております。
 都は、こうした動きを注視してまいりたいと考えております。

○増子委員 がん対策基本法は、がん患者と家族の必死の要望に国会がこたえたものであります。がん難民をゼロにせよ、なぜベストの治療が受けられないのか、これは、がん専門医師であり、患者であり、患者会の活動を通じて、患者主体のがん医療を求めて奔走された三浦捷一氏の言葉です。この悲痛な叫びにこたえ、安心、納得、安全の治療が国民のものとなるように、東京都においても全力で取り組んでいただきますことをお願いいたしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

○伊藤委員 本年一月十九日、福祉保健局は、東京の福祉保健の新展開二〇〇七を策定いたしました。福祉、保健、医療を取り巻く状況の変化に迅速に対応するため、平成十九年度に二十六の重点プロジェクトを展開し、都民サービスの一層の向上を図ろうとする、意欲的なプランとなっております。
 子ども家庭分野では、重点プロジェクトとして、特別な支援を必要とする子どもへの対応の強化と、新たな子育て支援体制の整備の二つの柱を掲げております。
 そこでまず、来年度の都の子育て支援施策に係る予算と重点的な取り組みについて、この二つの柱に沿ってご説明をお願いいたします。

○都留少子社会対策部長 福祉保健局の平成十九年度当初予算案における子育て支援施策関連予算は、約一千百二十九億円でございます。
 まず、特別な支援を必要とする子どもへの対応の強化といたしましては、親と子を総合的に支援する拠点である子ども家庭総合センター、仮称でございます、の整備や、医療従事者向けの虐待対応に関する相談窓口の設置を行うなど、児童虐待に関する関係機関の対応力強化を図ります。
 また、児童養護施設での専門的ケアの体制を整備するとともに、家庭的な雰囲気の中で生活できるようグループホームを拡充するなど、社会的養護全体の充実を図ります。
 次に、新たな子育て支援体制の整備といたしましては、就学前の教育、保育を一体的に提供する認定こども園に対して独自の補助制度を創設し、積極的に支援いたします。
 また、事業所内保育施設の整備に向けた支援や、出産前後の母親と子どもを手厚くケアする子育てスタート支援事業の実施、子どもの事故予防対策の推進など、子育て支援に関する多様なニーズに応じた、さまざまな先駆的取り組みを開始いたします。

○伊藤委員 都として、子どもと子育て家庭への支援に関して、積極的に事業展開を図っていくということがよくわかります。
 以降、子育て支援について、具体的に個々の施策についてそれぞれお伺いします。
 初めに、特別な支援を必要とする子どもへの対応強化のうち、児童虐待対策について伺います。
 東京都における児童虐待の相談件数は、年々増加の一途をたどっており、東京都の資料によりますと、平成十七年度には三千百四十六件に達したとのことでございます。そのうち、身体的虐待が千六百八十一件、ネグレクトが八百二十四件、心理的虐待が五百七十七件、性的虐待が六十四件となっており、これほど多くの子どもたちが心と体を深く傷つけられているということは、看過できない状況であります。また、不幸にも児童虐待によりとうとい命を奪われる子どもも後を絶ちません。
 こうした状況の回復は容易ではなく、的確な丁寧な対応が重要であると考えます。平成十七年に児童福祉法が改正となり、区市町村が児童虐待についての相談体制を整えてきておりますけれども、児童相談所では、従来にも増して困難なケースがふえ、対応に追われております。
 そこでまず、児童相談所における児童福祉司などの専門スタッフの配置状況について伺います。

○都留少子社会対策部長 現在、東京都の十一カ所の児童相談所における児童福祉司の数は百五十九名でございます。児童心理司の数は四十一名であり、五カ所の一時保護所には、非常勤の心理職員を各一名配置しております。
 また、児童相談センターには、虐待を受けた子どもや不登校の子どもなどに専門的な治療を行う治療指導課があり、常勤の精神科医師と心理職が配置されております。
 そのほか、児童虐待に対して専門的な対応を行うため、非常勤弁護士、非常勤精神科医師を配置するとともに、虐待対応協力員、家庭復帰支援員、養育家庭専門員を各所に配置しております。
 なお、児童心理司につきましては、平成十九年度に十三名の増員を図る予定でございます。

○伊藤委員 児童虐待を初めとする児童相談への対応は、児童福祉司だけでなく、さまざまな専門性を持つスタッフが必要であるということがよくわかりました。
 また、東京都の児童相談所において積極的に専門職を活用していることは心強いことでございます。その中で、十九年度は児童心理司の大幅増員を図られるということでございますけれども、児童心理司の具体的な業務内容について伺うのとともに、増員を図ることによって今後どのような効果が期待されるのか伺います。

○都留少子社会対策部長 児童心理司は、児童の発達状況及び児童や保護者の性格、行動特徴、親子関係などを心理検査や面接などの技法を用いて明らかにし、より効果的なケースワークに生かすとともに、心理治療の実施や精神科医の診察の要否の判断なども行っております。また、知的障害児の障害程度の判定もあわせて行っております。
 児童心理司の増員により、虐待を受けた子どもやその保護者に、よりきめ細かなかかわりが可能になるとともに、児童養護施設などへの支援、区市町村の子ども家庭支援センターを初めとする関係機関への専門的な助言、家庭復帰や養育家庭への支援など、これまで以上に児童相談所の専門性や機動性の向上を図ることができると考えております。

○伊藤委員 これまでのお話の中で、児童相談所においては特に児童虐待の対応に力を入れており、児童福祉司の増員や専門職の配置など、体制強化を図ってきたということがよくわかりました。
 しかし、昨年末の新聞報道によれば、東京都の児童福祉司一人当たりの対応件数は約百十件と、関東近県では最も多い。児童相談所の現場では、職員の苦労も大変に大きなものだと考えます。
 私は以前、児童センターの指導員をしておりました。さまざま親御さんから相談を受けることもあります。おむつは、いつ、どうやってとればいいのか。離乳食をどうすればいいのか。しつけをどうすればいいのか。私たち指導員は、正確ではないかもしれませんけれども、一人が約五十件ぐらい、そうした相談を持っております。
 一方、児童相談所の児童福祉司を初めとする職員、専門スタッフの方々は、死ぬか生きるかというような本当に逼迫した、そういったケースを一人百十件持っているということでございます。
 ことしは児童虐待防止法の改正も予定されており、児童相談所にはますます高い専門性が要求される、厳しい業務が増加することになると考えられます。増加する児童虐待等に機動的に対応するためにも、今後も児童相談所の職員配置を適切に行っていくべきと考えますが、所見を伺います。

○都留少子社会対策部長 都は児童福祉司を、平成十三年度の百六名から十八年度の百五十九名へと、五十三名の大幅増員を行ってまいりました。また、児童心理司につきましては、先ほども申し上げましたように、来年度十三名の増員を図る予定でございます。
 今後、児童虐待防止法の改正など国の動向も踏まえ、適切に対応してまいります。

○伊藤委員 今後とも児童相談所の機能強化を図りながら、悲惨な児童虐待が首都東京で起こらないよう念願し、次の質問に移ります。
 次に、児童の健全育成事業について伺います。
 児童館は、児童福祉法が制定された昭和二十二年から、児童の健全育成のための施設、児童厚生施設として規定されている歴史ある施設であります。都においても、昭和三十九年に大型の児童館である東京都児童会館が開設されました。これを機に、身近な地域の児童館の設置が促進されました。私は、東京都児童会館は四十年以上にわたって地域の児童館に大きな影響を与えており、東京の児童健全育成に果たした役割は極めて大きいと評価しております。
 この児童健全育成事業の象徴ともいうべき東京都児童会館は、昨年発表された子ども家庭総合センター基本構想において、子ども家庭総合センターへ必要な機能を整理し移転するということが発表されました。私は、機能が移転し形が変わっても、東京都児童会館の機能は、これからも東京の児童健全育成事業を担っていく上で重要な役割があると考えます。
 そこで、子ども家庭総合センターへ機能移転する予定となっている東京都児童会館の機能について改めて伺います。

○都留少子社会対策部長 東京都児童会館は、児童の健全な育成及び地域の児童館の設置促進を目的として、昭和三十九年に開設されました。同会館が開設された当時、十八館にすぎなかった区市町村の地区児童館は、現在では六百二十三館にまで達しておりまして、同会館は、地域の児童館の設置を促進するという開設当初の役割を十分に果たし、児童の健全育成に貢献してきたと考えております。
 このため、都といたしましては、子ども家庭総合センター(仮称)に機能移転を図り、区市町村との役割分担の視点から、新たな遊びの開発などに関する情報発信や指導員の人材育成など、センター的な機能に重点化を図り、区市町村の地区児童館の支援を強化してまいります。

○伊藤委員 ご答弁いただきましたように、東京都児童会館で培った四十二年のノウハウと実績を区市町村に還元して、都が地域の児童館をなお一層強力にリードするような機能を担っていただきたいと思っております。
 身近な地域の児童館は着実に整備されているようでございますけれども、近年では、共働き家庭の増加や近所の遊び場の減少、子どもが巻き込まれる事件の増加などにより、以前にも増して、子どもが安全に過ごせる居場所が求められております。
 こうした状況のもと、小学生の放課後の居場所づくりについては、従来からの居場所の一つである地域の児童館のほかにも、小学校の校庭開放など、さまざまな取り組みが行われるようになっております。また、来年度からは、地域の中で学童クラブと放課後子ども教室を連携して実施する総合的な放課後対策、放課後子どもプランが地域の実情に応じて行われます。この放課後子ども教室は、すべての児童を対象としたものですけれども、主に小学生が中心であると想定されております。
 子どもの安全な居場所づくりについては多様な取り組みが行われておりますけれども、中高生を対象としたものは児童館以外に余りないように思います。私は、中高生という大人へ近づく大事な時期にある子どもたちの健全育成は非常に重要であると考えております。これからの地域の児童館は、中高生の居場所づくりにもっと力を入れる必要があり、新たな展開が求められております。
 そこで、これからの時代の地域の児童館の使命について、都の認識を伺います。

○都留少子社会対策部長 少子化や核家族化の進行により、異なる年齢の子どもたちの交流の機会が減少するなど、子どもを取り巻く状況は大きく変化いたしております。お話しのとおり、こうした社会状況の変化に的確に対応し、新たな取り組みを行っていくことが地域の児童館にも求められております。
 これからの区市町村の地区児童館は、子ども家庭支援センターや学校など関係機関との連携を強化し、地域の協力を得て、児童の健全育成の拠点としての使命を果たしていくことが重要であると考えております。

○伊藤委員 ご答弁のように、子どもを取り巻く状況は、児童館が東京に設置された昭和三十年代とは余りにもさま変わりしております。これからの地域の児童館は、ニーズに対応した新たな施策を行い、単なる子どもの遊び場以上の役割があると考えます。
 中高生には、まだまだ彼らを温かく見守る大人が必要であります。幸い、地域の児童館には、親や学校の先生とは異なる立場で子どもとかかわる指導員がおります。子どもが住む身近な場所に、こうしたすばらしい財産があるわけです。
 先ほど申し上げたように、東京の地域の児童館は長い歴史があります。三十年、四十年と蓄積されてきた指導員のノウハウを活用すべきであります。
 そこで、中高生の居場所づくりなど、地域の児童館の新たな取り組みを都はどのように支援していくのか伺います。

○都留少子社会対策部長 児童館は、ゼロ歳から十八歳まで、すべての子どもを対象にした施設であり、利用者の中心である小学生以外にも、お話しのような中高生を対象とした取り組みについても強化していくことが重要でございます。
 現在、区市町村において、音楽活動を行うスタジオやフットサルなどのスポーツを行うスペースなど、中高生向けの設備を備えた特色ある児童館がふえております。また、中高生自身が企画から事業の実施まで行う自主企画事業を実施する自治体もございます。
 都では、こうした取り組みについて、シンポジウムで紹介するなどの情報発信を行っております。また、今年度創設いたしました子育て支援基盤整備包括補助を活用し、中高生向け施設の整備費を補助するなど、区市町村の意欲的な取り組みにこたえられる仕組みを整え、支援を行っております。

○伊藤委員 区市町村の取り組みを支援する制度が整っているということがわかり、心強く思いますけれども、こうした制度を効果的に区市町村が活用することが必要であると考えます。
 子育て支援基盤整備包括補助を積極的に活用してもらうために、都はどのように区市町村に働きかけていくのか伺います。

○都留少子社会対策部長 子育て支援基盤整備包括補助は、区市町村の子育て支援に関する基盤整備を柔軟かつ広範に支援していくことを目的としており、先駆的事業として採択されたものは優先的に支援してまいります。
 お話しの中高生の居場所づくりにつきましても、児童館など地域の資源を活用し、区市町村が創意工夫して独自の取り組みを行っていると認められるものであれば、先駆的事業とすることは可能でございます。
 都では、区市町村がこの制度を十分に活用し、子育て環境が充実するよう、今後とも特色ある取り組み事例を積極的に紹介してまいります。

○伊藤委員 区市町村の取り組みを促すため、都としても積極的な支援を行っていただくようお願いいたします。
 次の時代を担う子どもたち、青少年たちは社会の宝であります。子どもたちが健やかに成長できるよう、社会全体で取り組み、都においても児童福祉施策をさらに充実させていただきたいと要望します。
 次に、事業所内保育施設への支援について伺います。
 次世代を担う子どもたちが健やかに成長していく環境を整備することは、行政はもちろんのこと、都民、企業など社会全体が責任を持って取り組むべき重要な課題であります。都は平成十九年度から、保育の質を確保しつつ、中小企業でも取り組みやすい柔軟な仕組みにより、事業所内保育施設を設置運営する企業を支援していくこととしております。
 そこでまず、都内における事業所内保育施設の実態について伺います。

○都留少子社会対策部長 事業所内保育施設は、事業主が従業員の仕事と子育ての両立支援や人材確保のために設置するもので、いわゆる認可外保育施設の一つでございます。平成十八年十月一日現在、都に届け出のある事業所内保育施設は百四十二カ所でございます。このうち約九割、百二十四カ所でございますが、それは特定の一企業が設置したものでございまして、その他の企業などが設置しております施設は、約一割の十八カ所と非常に少のうございます。
 従業員のニーズがあるにもかかわらず設置が進んでいない理由といたしましては、仕事と子育ての両立についての事業主の意識や、施設の設置運営に係る事業主の負担が大きいことなどが考えられます。

○伊藤委員 事業所内保育施設に対する支援は、企業の仕事と子育ての両立支援への取り組みを促進するものとして、また、多様な保育ニーズに積極的にこたえる取り組みとして、非常に意義のある制度だと考えます。
 今後、この制度により事業所内保育施設をどれだけふやしていくのか、今後の計画数を伺います。また、その計画を着実に実施するに当たってどのような取り組み課題があるのか伺います。

○都留少子社会対策部長 都では、事業所内保育施設への支援を行うことにより、平成十九年度から二十一年度までの三カ年で百カ所を設置することを目標としておりまして、平成十九年度は三十カ所の設置を見込んでおります。また、補助の対象は、運営費のほか、開設準備経費、保育遊具などの購入費を予定しております。
 事業実施に当たりましては、この事業をより多くの企業に積極的に活用してもらうために、事業者を対象とした説明会の開催や、都のホームページへの掲載などによる制度のPRのほか、経営者団体などへの積極的な働きかけや、設置運営に当たっての相談などに取り組む必要があると考えております。

○伊藤委員 都の制度は、中小企業でも取り組みやすいことが特徴であり、ぜひとも中小企業に積極的に取り組んでもらいたいと思います。
 そのためには、特に中小企業等に対する働きかけの強化が重要であり、あわせて、これまで先導的に実施してきた企業、先ほどございました、約九割を占めているといわれておりました企業もございますけれども、こうした企業の実施状況を紹介するなど取り組みが必要と考えますが、所見を伺います。

○都留少子社会対策部長 お話しのとおり、この制度は中小企業にも取り組みやすい仕組みとしておりまして、中小企業への働きかけは特に重要でございます。
 このため、ご提言にあるとおり、先導的な企業の取り組み内容を広く紹介するとともに、この制度の特色である共同設置を円滑に進めていくための具体的な手法を示すなど、都としてさまざまな働きかけを行ってまいります。

○伊藤委員 ありがとうございます。
 次に、子どもの事故防止対策について伺います。
 私は、昨年の第一回定例会で、チャイルドビジョン、いわゆる幼児視野体験眼鏡を用いて、子どもの目線から事故防止対策を訴えました。都は迅速に対応していただきましたが、さらにことしの第一回定例会で、子どもの目線から事故防止対策のさらなる普及啓発のために、体験的なシミュレーションソフトや実践的なマニュアルの作成を予定するなど、全国的に見ても一歩進んだ取り組みを検討していることを確認し、大いに期待を寄せているものでございます。
 そこで、都が事故防止の普及啓発のために作成するシミュレーションソフトやマニュアルについて、具体的な内容はどのようなものか伺います。

○都留少子社会対策部長 効果的な事故防止を行うためには、保護者が、発達段階に応じた子どもの目線や行動特性を知ることが重要でございます。
 誤飲や窒息、転倒など子どもの不慮の事故は、子どもと大人の目の高さ、目線の違いや、予想がつかない行動特性などを大人が把握できずに起きることが多うございます。そのため、シミュレーションソフトにつきましては、家庭内や買い物などの日常生活に即した映像を用いまして、パソコンなどで疑似体験し、親の気づきを促す内容とする予定でございます。
 また、マニュアルにつきましては、この体験が知識として身につくよう、絵などを用いて、わかりやすい内容とする考えでございます。具体的な内容は、事故防止に取り組む各局と連携しつつ、福祉、保健、医療の専門家などで構成される子ども事故防止ソフト検討委員会、これは仮称でございますが、そこにおきまして今後検討してまいります。

○伊藤委員 ぜひとも早期に実用化していただきたいと要望するものでございます。
 子どもの目線からの事故防止のきっかけとして都が作成していただきましたチャイルドビジョンを、今後、運転者の団体や区市町村を通じて、地域の関係団体に対して普及の推進を図るべきであると思いますけれども、いかがでしょうか。

○都留少子社会対策部長 チャイルドビジョンによりまして、大人が子どもの目の高さや見える範囲を知ることは、交通事故防止のために重要であることから、昨年秋、交通安全のイベント等でも配布を行いました。
 今後とも、青少年・治安対策本部や区市町村と連携しつつ、運送事業者や地域の子育て支援団体などに対しチャイルドビジョンを配布するなど、一層の普及啓発に努めてまいります。

○伊藤委員 今後とも、子どもの事故防止対策に全力を挙げていただきたいと要望いたします。
 次に、障害者の就労支援について伺います。
 昨年十月に全面施行された障害者自立支援法は、従来の障害者福祉サービスを約半世紀ぶりに抜本改革するもので、障害者が地域で安心して暮らせる社会と生活の実現ができるよう、総合的な自立支援を目指す内容となっております。
 しかし、抜本改革ゆえに、さまざまな課題を生じており、利用者負担に関しては、在宅生活の場合、軽減措置を受けている人が少ない、また、障害児のいる世帯の負担感が大きい、また、授産施設などで工賃より利用料が高いのはおかしいなどの声が上がりました。こうした当事者の声や事業者の要望にこたえ、与党自民・公明党は強力に障害者自立支援法の特別措置を推進し、利用者負担のさらなる軽減や事業者への支援が具体化されることとなりました。
 私は、今後、障害者福祉で最も大事な施策は、意欲と能力のある障害者がより多く働けるよう、就労支援を強化することだと考えます。障害の種別や程度が違っても、皆必ずその人らしい能力を持っております。自分の力で地域で自立して生活したいと願う障害者を社会全体で支えていかなければなりません。
 障害者の就労支援については、二方向からのアプローチがあると思います。一つは、一般企業への就職がかなうよう、個々の障害者をサポートする方向、もう一つは、障害者が日中に活動する地域の授産施設に対し支援を強化することで、そこで働く障害者が得る工賃を高める方向であります。
 まず、後者の授産施設への支援について伺います。
 障害者自立支援法では、授産施設の利用者の平均工賃が施設の目標水準を超えた場合に、その施設に支払われる報酬が加算されるなど、工賃の引き上げを目指す施設への支援が強化されましたが、関係者の努力にもかかわらず、作業所の平均工賃は約一万五千円と低額となっております。
 この工賃を引き上げるため、我が党は、昨年の第三回定例会、長橋委員長の代表質問におきまして、都は率先して、東京の地域特性を生かした工賃倍増支援事業を強力に推進すべきと主張しまして、山内局長は、工賃収入アップに向けた支援策を検討していくと答弁されました。その後の展開を伺います。

○吉岡障害者施策推進部長 都内の授産施設における平均工賃でございますが、昨年九月、東京都の実施した調査によれば一万四千七百三十五円でございまして、福祉施設利用者の作業工賃を引き上げることが課題であるというふうに認識しております。
 このため、都は平成十九年度から、複数の授産施設が協力し、付加価値の高い自主製品の開発や、企業からの大量受注等により利用者の工賃の引き上げを目指す区市町村の取り組みに対し、障害者施策推進区市町村包括補助事業を活用して支援してまいります。さらに、民間社会福祉施設サービス推進費補助におきまして、工賃実績が前年度と比較して一定額以上に増加した場合に交付する授産工賃向上加算を新設し、工賃向上のための授産施設の取り組みを促進してまいります。

○伊藤委員 作業所での工賃アップへの取り組みに対する都からの支援が、来年度新たに事業化されるということでございます。サービス業の比率が高く、チェーン店なども多いなど、東京の地域特性を踏まえながら事業展開をしていただき、その成果に期待したいと思います。
 さて、先ほどの資料にもありましたように、都内の民間企業における最新の障害者雇用率は一・四四%となっております。法定雇用率の一・八%に遠く及ばない状況にあり、障害者を率先して採用する企業の取り組みも、社会全体から見ればまだ一部にとどまっております。本社機能が集中している東京では、重度障害者の雇用がなかなか困難という事情もあるのでしょうけれども、首都東京でこの法定雇用率を達成できないことは、極めて残念であります。
 私はここで、ある企業での先駆的な取り組みを紹介したいと思います。
 先日、私は、伊勢丹ソレイユという企業を視察してまいりました。伊勢丹ソレイユは、伊勢丹百貨店の特例子会社でございます。社内全セクションの仕事の中から、知的障害者などのすぐれた能力--知的障害者の方は、繰り返しの作業に対してきちょうめんで、そして集中して長時間作業ができるなどの能力があり、むしろ健常者よりすぐれているところもあるというふうに聞いております。こうした能力に着目して、障害者の適性という観点から社を挙げて仕事を総点検して、障害者に担ってもらうことがふさわしい仕事を一つの部署に集中させ、専ら障害者に任せることにしたということでございました。
 これにより、その部署で働く障害者の方々は、単なるお手伝いではなく、会社に貢献する存在であるということが明確に認識できるようになったと、会社の担当者の方はいっておりました。また、そこで働く障害者の方々も、会社になくてはならない人材と認められたと、充実感を持って生き生きと働いている姿がとても印象的でありました。もちろん、収入も、平均賃金の数倍上とのことでございました。
 こうした特例子会社は、障害者を多数雇用することを目的に、施設設備等に特に配慮して設立される子会社であり、その数は、昨年十月末日現在、全国で百九十七社、そのうち東京に親会社のある特例子会社が百六社と聞いております。民間企業ならではの、伊勢丹ソレイユのような積極的な取り組みが今後急速に普及するよう、福祉保健局としても、特例子会社制度を所管する東京労働局と今後も引き続き緊密な連携を図るよう要望いたします。
 次に、障害者の就労を支援する際、企業側に対する取り組みとともに力を入れるべきもう一つのアプローチである、送り出す側の授産施設の障害者に対する福祉サイドの取り組みについて伺います。
 就職が難しいといわれた知的障害者の一般就労も着々と進んできていると聞いておりますけれども、個々の障害者が一般企業へ就職がかなうようサポートするための都の施策の充実が大切でございます。その取り組みについて伺います。

○吉岡障害者施策推進部長 東京都では、障害者の就労機会の拡大を目指し、平成十五年度から区市町村障害者就労支援事業を実施しておりまして、平成十七年度には二十八区市が本事業を実施し、七百人を超える障害者の就労が実現いたしました。都は、昨年策定いたしました障害者地域生活支援・就労促進三か年プランに基づきまして、平成二十年度までにこの事業をすべての区市で実施していく計画でございます。
 また、平成十九年度重点事業として、区市町村の障害者就労支援センターにおきまして、授産施設から企業等での就労への移行を橋渡しする、地域開拓促進コーディネーターの配置を新たに支援することとしております。こうした取り組みを通じ、都は障害者の一般就労を促進してまいります。

○伊藤委員 一般就労へのサポート支援についても都が大きな力を注いでいるということについて評価いたします。
 最後にもう一点、障害者の職場体験実習について伺います。
 我が党は、昨年の第二回定例会において、障害者が将来的に企業等で働くための訓練の場として、都庁内で障害者の職場体験や実習を積極的に受け入れてはどうかと提案いたしました。その取り組みと成果はどうであったのか伺います。

○吉岡障害者施策推進部長 都では、一般就労を希望する障害者に対し、就労意欲の向上や、就労に結びつくための経験の機会を提供するため、平成十四年度から都庁内職場体験実習を実施しております。今年度からこの実習の機会を拡大し、産業労働局では知的障害者四人、教育庁では知的障害養護学校の生徒さん六人、また福祉保健局におきましては精神障害者を含む十四人の実習生を、それぞれ五日間、実習として受け入れました。
 実習終了後、実習生や就労支援機関からは、就労の具体的なイメージが持てた、就労意欲やモチベーションの向上を図れた、あるいは自信の獲得につながったとの報告を多数受けておりまして、都としても、一般就労につながる有意義な成果が上がっているものと考えております。

○伊藤委員 都の具体的な成果と方針を伺い、心強く思います。
 今後も、都庁における障害者の職場体験実習を拡充し、障害者就労の支援が促進されるよう、福祉保健局の引き続きの積極的な取り組みを要望して、私の質問を終わります。

○かち委員 私からも三つの課題で質問させていただきます。
 最初は、議案の一つであります都立看護専門学校の授業料値上げ案について伺います。
 今日、医師、看護師不足が大変大きな課題となっている、こういう状況の中で、一人でも多くの看護師を目指してくれる学生を養成することが求められているときに、都立看護学校の授業料を五〇%も値上げするのは逆行だと思います。また、資料を出していただきました、五ページにありますけれども、近県との比較を見ても、最も高い授業料であるにもかかわらず、また今日の経済環境を踏まえるならば、値上げなどすべきではないと考えますけれども、今なぜ値上げなのでしょうか。

○高橋医療改革推進担当部長 東京都では、使用料、手数料につきまして、受益者負担の適正化を図る観点から、二年ごとに原価計算を行い、その結果、現行金額との間に乖離がある場合、見直しを行っております。
 都立看護専門学校の授業料につきましては、原価計算を行った結果、現行の料額との間に依然著しい乖離があるため、今回の改定案を提出したものでございます。
 平成十九年度改定に当たりましては、激変緩和の観点から、一・二五倍の改定率としたところでございまして、都内の民間看学の授業料が平均約三十九万円であることにかんがみれば、都立看学の授業料は依然低い水準であると考えております。

○かち委員 二年ごとの定期的な見直しだとおっしゃいました。受益者負担だともいわれました。しかし、看護職は、資格を取るということもありますけれども、その職務上、社会的貢献という意味も大きくあるわけです。一律にすべてを原価計算するものではないと思いますけれども、資料を見ますと、独立行政法人化した国立の看護学校の授業料は、ほとんど民間並みの高い授業料になっております。三十二万五千円ということですけれども、それでは、独法化前のこの看護学校の授業料は幾らだったのでしょうか。

○高橋医療改革推進担当部長 独立行政法人化前の平成十五年度における旧国立看護学校の授業料でございますが、全国一律十六万六千八百円でございました。

○かち委員 独立法人になってから二年間ですけれども、この二年間で授業料が二倍になっているんですね。収益性を期待できない看護師養成事業で独立採算ともなれば、当然その負担は学生にかかってくるということだと思います。
 意欲があって頑張りたいと思っていても、親の状況などで授業料の負担が重く、断念したり中途退学せざるを得ないというような状況は回避すべきですけれども、都立看護学校には授業料の減免制度はあるのでしょうか。また、その実績はどうですか。

○高橋医療改革推進担当部長 都は、東京都立看護専門学校条例及び東京都立看護専門学校学則におきまして、経済的困窮者などに対し授業料の減免をすることができる旨、規定しております。この結果、十八年度の授業料の減免実績は六十六名となっております。
 都立看学に合格し、入学を辞退した者のうち、約半数がより学費の高い看護大学や民間看学に進学していることなどにかんがみますと、授業料の額は応募の妨げには必ずしもなっていないと考えております。

○かち委員 この六十六名というのは全体の六%とのことですけれども、都立高校の授業料減免対象を見ますと、年々増加していて、既に一一%を超えています。この制度を知らなくて利用できなかったということのないように、周知徹底を求めておきます。
 看護師不足の解消策として、五十五万人いるといわれる潜在看護師の復職のための臨床実務研修のモデル事業を国はやっていますけれども、都における取り組みはどうなっているでしょうか。

○高橋医療改革推進担当部長 国は、潜在看護師等を対象とした臨床実務研修を行うことにより、再就業の促進と資質向上を図ることを目的としたモデル事業を平成十八年度から開始いたしましたが、研修期間が六十日間という長期にわたることなどから、都はこの事業に参画しておりません。参画しているのはわずかに一道二県、受講者は現時点で十五名にとどまっております。
 東京都では、現在、東京都ナースプラザが区部と多摩地域の二カ所で行っている研修や相談事業に加えまして、平成十九年度から新たに、都内十二の二次保健医療圏ごとに地域就業支援病院を指定いたしまして、潜在看護師一人一人の経験や技術、離職期間に応じたきめ細かな研修を行う、都独自の看護職員地域確保支援事業を開始することとしております。

○かち委員 国のモデル事業では六十日の拘束ということで、なかなか使いにくいということで、参加する方々も非常に少ないということなので、ぜひ個々の実情、対象に合った実効性のある実務研修を実施されることを求めておきます。
 都立病院で七対一看護基準を導入すれば、現在の定数に約一割増、都立病院で実施をすれば、約一割増の四百人の増員が必要といわれております。看護学校を持たない民間病院の需給予測からしても、看護師養成に抜本的に取り組まなければならないのではないかと思いますけれども、その認識はどうでしょうか。

○高橋医療改革推進担当部長 昨年四月の診療報酬改定におきまして、これまで以上に手厚い看護職員配置基準が新設されまして、その取得を目指す病院が急増したことが、一層看護師需要を押し上げております。このため、本年一月、国の中央社会保険医療協議会も、再度の診療報酬改定を厚生労働省に建議したところでございます。
 都といたしましては、こうした国の動きを注視しつつ、既に新たな看護職員需給見通しの策定に着手しておりまして、これを踏まえて、養成対策のみならず、定着対策、再就業対策など総合的な看護師確保対策に取り組んでいくこととしております。

○かち委員 二〇〇五年十二月に出された国の第六次看護師需給計画においても、二〇〇六年度からの五年間における看護師需給見通しは、相変わらず一万六千人の不足が見込まれています。この中には、今日の七対一看護基準の影響も、また団塊の世代の大量退職問題も含まれていないと記されています。需給予測はこれをはるかに超えるものと思われます。
 都における需給計画は現在作成中とのことでありますけれども、これらを加味すれば、当然、抜本的な養成と離職防止、再就職対策が求められることになります。
 そこで、現在閉校中でありますけれども、豊島看護学校、ここを有効活用しまして、学校を再開すべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

○高橋医療改革推進担当部長 都立看護専門学校につきましては、少子化が進行する中で質の高い看護師を確保していくため、養成規模の適正化及び教育内容の充実を図るために再編整備計画を策定したところでございます。この中で、都立板橋看護専門学校に地理的に近接している豊島看護専門学校を廃止したものでございまして、再開する考えはございません。

○かち委員 これまでの都の考え方をお聞きしているところによりますと、今は少子化だから、良質な学生が集まらないから規模を縮小するんだというふうにもいろいろ聞いているんですけれども、この間の都立看護学校の受験倍率は三倍から四倍という状況で推移しているわけです。今、大学でも全入化といわれるこういう時代にあって、こういう志のある学生を育てていくことこそ都の役割だと思います。
 看護需要が高まる中、都立看護学校は、この間、半分以下に削減されてきました。都立看護学校は、単に都立病院への人材供給だけではなく、都内の中小民間病院へ輩出する役割も持っています。看護師の数が不足する中、必要な人材を輩出する立場にある都としては、授業料の値上げなどではなく、より多くの看護学生育成のためにこそ努力されることを強く求めておきます。
 次に、板橋キャンパス再編整備についてお聞きします。
 先日、板橋の老人医療センターに伺ってまいりました。七百十一床を標榜する大変大きな病院で、しかも、CCU、ICU、SCU、RCU、最先端医療、検査が整えられていて、大変心強く思ったところですけれども、養育院時代から百三十五年の歴史を持つ病院で、高齢者の医療に必要な診療、研究、教育を果たすべき施設という理念のもとに一九七二年に開設され、今日に至っている病院です。同じキャンパス内にある老人総合研究所、ナーシングホーム、特養と老健施設などと連携した三位一体施設として、都民はおろか全国的にも先進的な大きな役割を果たしてきました。二〇〇四年三月に愛知県大府市に国立長寿医療センター、長寿医療センター研究所がスタートしましたが、東京都の老人医療センターがそのモデルになったとも聞いております。まさに都民の宝ともいえるものです。
 今回、資料も出していただきました。八ページにありますけれども、都の健康長寿医療センター(仮称)は、二〇一一年度に地方独立行政法人を設立し、二〇一四年に新施設での運営予定とのことですけれども、板橋キャンパスには板橋ナーシングホームがあります。このナーシングホームはどのようにされようとしているのでしょうか。現在、この板橋キャンパス全体の再編整備構想は今年度中に示されると聞いておりますけれども、その進捗状況も含めてお聞きします。

○宮垣参事 板橋ナーシングホームにつきましては、平成十八年二月に策定いたしました福祉・健康都市東京ビジョンに基づきまして、施設の老朽化を踏まえ、民間の力を生かした運営形態への転換に向けて、現在検討を進めているところでございます。
 また、板橋キャンパス全体につきましては、平成十九年度に再編整備に係る基本計画を策定する予定で、現在検討を続けております。

○かち委員 構想についてもいまだ検討中ということですけれども、東京ビジョンには、平成二十一年までに、老朽化した施設の現状を踏まえ、民間の活力を生かした運営形態への転換に向けて検討を進めるとあります。キャンパスの再編整備に伴って、ナーシングホームの改築、運営という問題があるわけですけれども、そうすると、建設も含めて民間で行うことも視野に入れて検討しているということなんですね。
 二年前に、第二の老人医療センターとのふれ込みで、東京都江東高齢者医療センターが、病院と介護福祉施設の複合施設ということでスタートしました。東京都が運営委託から順天堂病院に移譲したわけですけれども、都立老人医療センターが築いてきた成果を継承するものとはなりませんでした。複合施設としての連携は全くないものです。同一キャンパス内にあっても、片や独法化、片や民間ともなれば、これまでの三位一体の連携が壊れていく危険性があるということです。
 養育院から発展した老人医療センターでは、医療、研究、福祉の一体で高齢者の生活を全人的に支えてきました。このことの今日的意義、役割について、どのように認識されているでしょうか。

○宮垣参事 板橋キャンパスにございます老人医療センター、老人総合研究所、板橋ナーシングホームにつきましては、今、副委員長がおっしゃったとおり、今までも高齢者に対する医療、研究等を連携しながら実施してまいりました。これらの中で先導的役割を果たしてきた、また今後とも果たしていけるようにと考えております。

○かち委員 ここでの事業は、病院を提供しているわけですけれども、公営企業会計ではないんですね。都の事業として位置づけられてきたからこそ、今日の重要な意義を展開できたものだというふうに思います。そうであるならば、これからも都の直営で実施していくべきではないでしょうか。

○宮垣参事 老人医療センターにつきましては、研究と臨床の連携をさらに推進することで、高齢者の特性を踏まえた最適な医療の普及や、老化に関する高度な研究の進展が見込まれます。そのような状況から、これまでの成果を踏まえ、老人医療センターと老人総合研究所を一体化し、運営主体を地方独立行政法人とすることといたしました。
 地方独立行政法人とすることにより、公共性の高い事業目的の達成を確保しつつ、効率的、効果的な事業運営の実現により、都民に提供されるサービス水準の向上が図れること、また、法人トップの積極的なリーダーシップにより、柔軟で機動的な運営が図れること、また、制度上そうなんですが、評価委員会の評価による不断の見直しが行われることなどの効果が期待されまして、これらを目指していこうと考えております。
 一方、板橋ナーシングホームにつきましては、先ほどもお答えいたしましたとおり、昨年二月に策定いたしました福祉・健康都市東京ビジョンで示した、民間でできることは民間にゆだねるという都立施設改革の考え方に基づきまして、民間の力を生かした運営形態への転換に向けて検討を進めております。
 これらの施設の運営形態については、それぞれの事業に適した運営形態としてまいりますが、板橋キャンパスの中でそれぞれの連携を図ることについては、引き続き実施してまいる考えです。

○かち委員 三つの事業を一体的、連携的にやってきたから、これまですばらしい成果を上げてきたわけです。今度はそれを解体して、独法と民間と、あともう一つはどうなるのかわかりませんけれども、そういうものでそれぞれでやればいいのだというお答えなんですけれども、それでは、地方独立行政法人化については、地方公共団体がみずから行う必要はないけれども、民間の主体にゆだねて確実な実施が確保できていない事業を行わせるということなんですね。
 それでは、地方独立行政法人の事業の実施を確実に行わせていく担保、そのための制度というのはどういうふうになっているでしょうか。

○宮垣参事 地方独立行政法人制度におきましては、知事が、実際の法人が住民に対して提供するサービス、事業の質の向上を定めた中期目標を設定することとなっております。この中期目標を作成し、もしくは変更する場合は、あらかじめ条例で定める学識経験者などで構成される評価委員会の意見を聞き、議会の議決を経なければならないということになっております。
 また、地方独立行政法人は、この知事が定めました中期目標を達成するために、具体的な中期計画を作成することになっておりますけれども、中期計画については知事が認可をすることになっております。この認可に当たっても、あらかじめ評価委員会の意見を聞き、議会の議決を経なければならないこととなっております。
 なお、地方独立行政法人は、各事業年度における業務の実績について評価委員会の評価を受けることになっておりまして、評価委員会は、必要があると認めるときは、法人に対して業務運営の改善その他の勧告をすることができることになっております。
 このように、中期目標、中期計画の段階から最後の事業の実施結果の評価まで、地方独立行政法人の事業の実施につきましてはさまざまな機関によるチェック機能が働き、事業実施は確実に担保される仕組みとなっております。

○かち委員 公共的な事業が確実に実施されていく担保を保てるのだという説明でしたけれども、非常に複雑な経過をたどって、毎年毎年チェックをしていかなければならない。どうしてストレートにできないものかというふうに思いますけれども、今のご説明では、五年ごとに中期目標を東京都が立てるわけですね。それに基づいて法人が計画を立てて、実施し、毎年評価委員会でチェックされる。それで、五年たって目標終了時には、評価委員会にかけられて、達成したかどうかをまた評価される。その結果によっては、この事業そのものを継続するのか、廃止するのか、縮小するのか、そういうことまで措置が講じられるということなんですね。
 これが効率的、効果的運営というわけですけれども、むしろ効率、効果が優先されて、事業の主体性、自立性などが阻害されることが大いに懸念されます。独立行政法人化は、福祉保健局としては初めての試みです。国立病院の独立行政機構が既にスタートしておりますけれども、都はこれらの法人化の評価をどのようにされているでしょうか。

○宮垣参事 独立行政法人国立病院機構が平成十六年四月に独立行政法人化されておりまして、国の独立行政法人、病院としては先行事例になるわけですが、こちらの平成十七年度の業務実績の評価結果では、例えばということで、例でございますけれども、病院長の裁量、権限の拡大などを通じて、業務進行状況の迅速な把握と業務改善の努力が全体として着実に実を結んでいると評価されたと聞いております。

○かち委員 私が伺ったところでは、毎年、国の方から運営交付金というのが来るわけですけれども、それが年々、六%から七%削減されていく。看護学校の授業料は、先ほどもありましたけれども、毎年値上げです。今後も続いて、二〇〇八年には四十万円にも達するだろうといわれております。これは民間並みとするというものなんですけれども、それから不採算病棟の閉鎖、地方の長期慢性の多い病院はベッド縮小などが進んでいます。効率優先のため、政策医療のネットワークの形骸化も生まれているといわれております。
 このような大変懸念される要素を含んでいるわけですけれども、板橋キャンパスの再編整備というのは、広大な敷地の再編を、さまざまな手法を用いて、二つの病院と研究所は独立行政法人をつくり、そして、介護施設は民間にゆだねてやる可能性もあるというようなこと。それから、整備手法全体もPFIも検討する。本当にすごいプロジェクトだと思うんですね。非常にその意味でもハイリスクの手法だというふうに思われます。もっと都民にもわかりやすく、本当に東京都が今までやってきたことを評価されているのであれば、その上に立った都の直営の整備方針でやられることを強く求めておきます。
 次に、母子家庭の支援について伺います。
 都の調査では、二十歳未満の子どもを持つ母子世帯の年収は、二百万未満が三割以上、四百万未満では七割に及びます。そのうち六割が児童扶養手当受給者です。生活維持のために、仕事を二つかけ持ちしている人もいます。このような母子家庭が近年増加しており、都内でも十二万一千六百人に及んでいます。就労環境も極めて厳しい中、雇用の安定と自立への支援が強く求められています。こうした母子家庭への支援についての都の基本的な考えを伺います。

○都留少子社会対策部長 平成十五年に改正されました母子及び寡婦福祉法等に基づく基本方針では、区市町村は母子家庭への支援や相談に応じることとし、都道府県は、区市町村の施策が円滑に進むよう、情報提供等の支援を行うこととされました。
 東京都では、平成十七年四月に東京都ひとり親家庭自立支援計画を策定し、身近な地域で相談とサービス提供を一体的に行う体制の整備や、ひとり親家庭の就業による自立を柱とした施策を進めていくことといたしております。

○かち委員 支援のメニューとしては、都道府県、政令市などが実施主体の母子家庭等就業・自立支援センター事業のほか、区市町村が行う自立支援教育訓練給付事業、高等技能訓練促進事業など四つの事業がありますが、まず、母子家庭の就業・自立支援センター事業の都の取り組み、事業内容はどういうものでしょうか。

○都留少子社会対策部長 都では、平成十五年度から母子家庭等就業・自立支援センター事業を実施し、母子家庭の就業相談や職業紹介、パソコン講習会など、就業による自立に向けた支援を行っております。また、生活全般のさまざまな悩みにも対応する電話相談も実施するなど、自立に向けた支援を総合的に実施しております。

○かち委員 この事業は都道府県の事業となっていますけれども、全国の状況を見ますと、政令市や中核市でも設置しています。神奈川県、埼玉県、千葉県など、それぞれ県のほかに複数市で、こうした支援事業の窓口を開いています。東京都では現在たった一カ所、飯田橋のセントラルプラザにあるだけです。最も対象を多く抱える東京都では、せめて区部と市部に複数地配置すべきではないでしょうか。

○都留少子社会対策部長 国の基本方針や都の自立支援計画でも示しているとおり、母子家庭に対する第一義的な相談は区市町村の役割であり、都は、広域的自治体として母子家庭等就業・自立支援センター事業を実施しており、お話しのような複数設置は考えておりません。

○かち委員 都内区市における母子家庭就業支援事業の実施マップというものを、国はこうやってつくっているんですけれども、(資料を示す)このオレンジのところは、その自治体で一つもその事業に取り組んでいない、予定もないということなんですね。これを見ますと、実施予定のないところが十六市三区、四事業のうち一事業のみ実施が二市二区、四事業すべてを実施しているのはたった一区のみという状況です。
 基本的には区市町村の事業だといわれましたけれども、実施予定なしが半数近くもあることは、この事業の立ちおくれを示しているのではないでしょうか。都として、区市が取り組めるよう、財政的支援も含めて支援策を講ずる必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。

○都留少子社会対策部長 これらの就業支援事業は国からの直接補助事業で、実施主体は区市であり、町村分は都で実施しております。都では、これらの事業について、区市の主管課長会や事業説明会、区市への訪問などを通じて、実施に向けた働きかけを積極的に行っております。
 お尋ねの財政支援については、実施する予定はございません。

○かち委員 いろいろな会議で周知徹底をやっているとおっしゃいますけれども、実際には進んでいないわけですから、なぜそうなのかと、その手だてをとるのが都の役割だというふうに思います。この事業を進めるとすると、区市の財政負担も出てくるわけで、その問題を少しでも解決することにやはり心を寄せる必要があると思うんですね。ぜひそういうことも含めて、実施促進のさらなる努力を求めておきます。
 都と区市の事業である高等技能訓練促進事業、これは、看護師、保育士、介護福祉士など、国家資格などを取得するための教育訓練事業ですけれども、自立していくためには、資格を持って働くことが大変効果的でもあります。この事業の内容はどのようになっているのか、また実績はどうでしょうか。

○都留少子社会対策部長 本事業は、就業に結びつきやすい看護師や保育士等の有益な資格取得を促進するため、訓練期間の最後の三分の一の期間について訓練促進費を支給して、生活費の負担を軽減する事業でございます。平成十八年度につきましては、十六区八市十三町村で事業を実施しておりまして、五十名の実績が見込まれております。

○かち委員 今ご説明がありましたように、看護学校なら三年間行くわけですけれども、最後の三年のときだけ支援があるということなんです。実際に学ぼうとするときは、一年から仕事をやめるなり、生活保障がなければ、学校に行くこともできないわけですよね。そういう意味で、今の制度が大変使いにくいという声を大きく聞いております。この制度を就学時から支給される制度にするよう、国に働きかけるべきではないでしょうか。

○都留少子社会対策部長 都では、この事業を一人でも多くの母子家庭の方が有効に活用して確実に自立につながるよう、給付期間の拡大について、これまでも国に提案要求してきております。

○かち委員 冒頭にも述べましたけれども、母子家庭の生活、所得は大変厳しい状況にあります。二〇〇八年度から児童扶養手当の支給制限措置がとられようとしていますけれども、都議会としては、昨年の四定議会において、これにかかわる意見書を上げています。都としても政府に見直しを求める必要があると思いますけれども、どうですか。

○都留少子社会対策部長 都は、児童扶養手当の支給制限の実施に当たりまして、母子家庭の生活実態や母子家庭等に対する施策の進捗状況等を十分に踏まえ、慎重に対応するよう、大都市民生主管局長会議等を通じて国に要望しております。

○かち委員 母子家庭の母親の自立支援には、就労支援のみならず、地域の生活を総合的に支援することが必要です。都が独自に実施している育成手当や、ひとり親家庭の医療費助成などの経済的支援の役割も一層重要になっています。また、離婚の原因には、夫の借金、ギャンブルなどの問題や、DV、家庭内暴力による被害など、やむにやまれぬ場合が少なくありません。
 母子家庭の母親の自立に向けては、メンタルの相談ができることも重要な課題となっております。例えば、神奈川県の取り組みとして、シングルマザー相談会などを行っています。こうした事業に当事者の団体であるNPO法人などが活用されて、孤独に陥らず、心の支えとして大きな力を発揮しています。幅広い団体の活用により、シングルマザーの総合的な自立支援のため一層拡充されることを求めて、質問を終わります。

○長橋委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後二時五十分休憩

   午後三時七分開議

○長橋委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○山口委員 介護保険法の改正に当たり、今後、訪問介護員には介護福祉士の資格要件が必要といわれております。そうした方向性をとらえて、介護職員基礎研修が実施されることになりましたが、その内容について伺います。

○永田生活福祉部長 介護職員基礎研修は、対人理解や対人援助の基本的な視点と理念、職務に当たる上での基本姿勢、基礎的な知識、技術等を習得させるとともに、将来的には介護職員の任用資格は介護福祉士が基本となることを見据えまして、介護職員のより専門的な知識、技術を向上させるために実施いたします。
 研修の対象者でございますけれども、今後介護職員として従事しようとする者もしくは現任の介護職員となっております。
 研修の内容につきましては、現行のヘルパー研修カリキュラムをベースに、利用者の尊厳を支え、生活全体を支援するケアができるよう、尊厳についての理解、社会福祉援助技術、それから医療、看護との連携等のカリキュラムを加えまして、内容を充実することといたしております。

○山口委員 現任の介護職員が身近な基礎自治体で受講できるように実施していくことが望ましいと考えますが、研修を行う事業者指定を含め、今後どのように実施していくのか伺います。

○永田生活福祉部長 介護職員基礎研修につきましては、まず、都が区市町村または民間団体等の研修事業者を指定いたしまして、さらに当該事業者の研修カリキュラム等を審査した上で、個々に研修を指定することとしてございます。指定した研修は、平成十九年四月以降、順次開講される予定でございます。
 この研修につきましては、平成十九年一月に策定いたしました実施要綱等を、各区市町村及び訪問介護員養成研修指定事業者に通知いたしまして、周知を図っております。また、既に仕事に従事している訪問介護員を含めまして、広く都民に対しましても事業の内容を周知するため、ホームページに掲載してございます。
 今後とも、適時適切に介護事業者や都民に対して周知してまいります。

○山口委員 ヘルパー自身の報酬もなかなか十分とはいえない上に、訪問介護事業者の運営状況も、介護予防事業が導入されて、大変厳しいという報告が私なんかにも届いております。
 事業者として、受講料の補助もままならないのが現状で、何とか補助金を出していただけないかというような要望が寄せられているんですけれども、都のお考えを伺います。

○永田生活福祉部長 福祉人材の育成につきましては、多様なサービス提供事業者がそれぞれの特色を生かしながら、互いにサービスを競いながら、利用者ニーズに的確にこたえていくということが重要でございまして、そのためには、ホームヘルパーの育成はまず事業者の責任において行うことが原則でございます。
 都といたしましては、質の高いホームヘルパーを養成できますよう、区市町村や民間団体の適切な養成研修事業者を指定するとともに、研修内容のさらなる充実に向けた指導を徹底することによりまして、福祉人材の資質向上に努めてまいります。

○山口委員 高齢社会をよくする女性の会が、せんだって、介護を実際に受けている人や家族がどういったヘルパーを望むかというようなアンケート調査をしました。かなりの方が資格のことにもこだわっているような現状が今大分明らかになってきて、やはり社会制度になると、こういった資格要件というのも、利用者にとってはかなり重要なポイントになるのかなと思います。質の高いヘルパーが育っていくことは十分必要なことなんですが、その辺も、今後の実施状況を私どもも少し注視をしていきたいというふうに思っています。
 次に、認知症の対策について伺います。
 昨年七月から四回にわたり、認知症高齢者を地域で支える東京会議が開催され、認知症についての都民への普及啓発、課題の検討を行い、この間、キャンペーンを実施するなど、認知症への理解と、地域で支えていく機運を高めていく取り組みが行われたと聞いています。一月の最終回を迎えた東京会議からは、「認知症の人が安心して暮らせるまち・東京を目指して」というメッセージが発表されました。認知症を正しく理解し、地域に根差した組織や豊富な実践力を培った団体など、多様な人々と専門家との連携により、認知症の人や家族が住みなれた地域で暮らし続けていくための東京流の支え合いをつくるために、一人一人ができることを考えよう、こう呼びかけています。
 こうした取り組みを広げていくのは、もちろん身近な自治体ですが、その際には、認知症ケアに取り組んでいる介護事業者の力も地域で活用していく必要があると思います。この点について、都として今後どのように取り組まれるのか伺います。

○狩野高齢社会対策部長 お話しの認知症高齢者を地域で支える東京会議が本年一月に取りまとめましたメッセージの趣旨を、地域において認知症の方や家族を支援する具体的な仕組みにつなげていくためには、身近な自治体である区市町村みずからの取り組みもさることながら、介護サービス事業者が有している専門性を地域で活用していくことも重要でございます。
 このため、平成十九年度から、認知症高齢者グループホームを初め、認知症ケアについて専門的知識やノウハウを有する事業者が、認知症の方や家族の生活を支援する地域の拠点として、地元区市町村と連携しながら、その機能を発揮するモデル事業を開始する予定でございます。
 具体的には、支援活動の中心となる人材を事業者が配置し、地域で認知症の方を介護している家族の相談や交流を行う事業や、近隣の住民や学校、商店街等とともに身近な地域で本人や家族の生活をサポートする事業を試行的に行うなど、事業者みずからの創意工夫により、認知症の人が安心して暮らせるまちづくりに向けた取り組みを展開してまいります。

○山口委員 私も先日、「折り梅」という、実話を題材にしてつくられた、認知症高齢者とその家族を描いた映画を見る機会がありました。そのときの内容もやはり、地域の人たち、いろいろな人たちから情報、そしてまたさまざまな社会資源をつくりながら、本人も認知症の不安を乗り越え、自信をつけて、そしてまた家族もゆとりを持ってそれを見守っていくというような、本当に心温まる映画だったんですけど、それを見るにつけても、地域の中の人間関係、コミュニケーションとか社会資源をいかに多様に使っていくかということでは、この取り組みに私も期待をしていきたいというふうに思っています。
 高齢者が何らかの介護が必要になりますと、その約半数に認知症の症状が見られるようになることが明らかになり、改正介護保険法には、介護を要する高齢者の尊厳の保持が明記されました。成年後見制度、地域権利擁護事業、社会貢献型後見人、権利擁護相談など、権利擁護に関するこれまでの取り組みと今後の対応について伺います。

○永田生活福祉部長 認知症高齢者を初めといたします、判断能力が不十分な方の権利擁護体制を整備することは、人権擁護推進の観点から極めて重要と考えております。
 都では、福祉サービス総合支援事業を平成十四年度に創設いたしまして、福祉サービスの利用援助や日常生活費の管理などを行う国の地域福祉権利擁護事業の対象者を、認知症高齢者、知的障害者、精神障害者から、独自に要支援・要介護高齢者、身体障害者等にも拡大するなどの取り組みを進めてまいりました。
 特に成年後見制度につきましては、住民に身近な区市町村において普及、定着を図るため、成年後見制度推進機関の立ち上げや、その運営に対する支援を中心といたしました、成年後見活用あんしん生活創造事業を昨年度創設したところでございます。現在、十三区市が推進機関を既に設置いたしまして、運営を開始しております。また、十一の区市が設置のための準備を進めているところでございます。二十一年度までにすべての区市における運営開始を目指しまして、積極的に働きかけているところでございます。
 また、適切な後見人を得にくい状況の方々に対しまして、制度利用の道を開くため、昨年度、福祉ボランティアの経験があって意欲のある方等を対象にいたしまして、社会貢献型後見人等を養成する事業を開始いたしました。
 今後とも、関係機関との連携を深め、住民に身近な地域において成年後見制度等の活用が図れますよう、引き続き区市町村の体制整備を支援してまいります。

○山口委員 介護保険法の施行により、介護の社会化は進みました。ケアマネジャーやホームヘルパーなど他者が介在することにより、介護の現場の実態も明らかになってきました。その一つが高齢者の虐待問題であり、そのうちの七割が認知症高齢者といわれています。高齢者虐待防止法が施行されて一年が経過しようとしていますが、法の円滑な実施に向けた都の新たな事業も始まると聞いています。その取り組みについて伺います。

○狩野高齢社会対策部長 高齢者虐待防止・養護者支援法においては、虐待について通報を受け、事実確認など具体的に対応するのは区市町村の役割とされておりますが、東京都はこれまでも、区市町村、事業者向けのパンフレットによる高齢者虐待防止の普及啓発や、高齢者虐待対応マニュアルの作成等を通じて、区市町村を支援してまいりました。
 平成十九年度は、区市町村が虐待相談、通報を受けるに際し、法に基づきより迅速かつ適切な対応ができるよう、新たに区市町村の職員等を対象とする研修を実施し、具体的な事例検討を通じて、高齢者虐待の未然防止や早期対応を支援してまいります。
 また、施設従事者による虐待を防止するためには、それぞれの施設や事業所の管理者等が、高齢者の尊厳を守るためのサービスのあり方や事業運営について正しく理解し、適切なリーダーシップを発揮することが重要であり、そのため、管理者等を対象とした高齢者権利擁護の研修についてもあわせて実施してまいります。

○山口委員 財産管理とかそういったことも含め、そしてまた、その人が本当にその人に合った適切なサービスを受けられていくのか、そしてまた年金なども、ともすると、その人が必要なケアを受けられる年金があるにもかかわらず、そういったものがきちんと使われていないというような事例を、私どもも話を聞いたりしておりますので、安心して暮らしていく東京の支え合いの仕組みの中には、この権利擁護の仕組みをしっかりと確立していただきたいというふうに申し上げて、次の質問に移ります。
 昨年四月の改正介護保険制度の施行に向けて、都は、都内保険者や現場事業者の意見を踏まえ、国に対して提案を行っています。その提案の一つに、福祉用具の貸与に関して、貸与対象品目ごとの上限価格を設定することが盛り込まれていましたが、こうした提案に及んだ経過について伺います。

○狩野高齢社会対策部長 介護保険制度における利用者負担は、原則として、サービスごとに定められている介護報酬をもとに算定した費用の一割とされております。お話しの福祉用具貸与につきましては、例外的に基準価格が一律に定められておらず、事業者が設定する貸与価格の一割が利用者負担となっております。
 こうしたことから、一部の事業者の設定した貸与価格が高いという都民からの苦情や、貸与価格の上限設定をすべきという区市町村等からの意見等があり、平成十七年七月に、東京都として独自に価格調査を行いました。その結果、同一品目、同一規格の製品でも、事業者により価格に大きな差がある現状が明らかになりました。
 東京都は、この実態に基づき、利用者の過大な負担を軽減するとともに、給付の適正化を図る観点から、福祉用具貸与について品目ごとの上限価格を設定することを、平成十七年十一月に国に提案要求したところでございます。

○山口委員 では、東京都内の福祉用具貸与の価格設定の現状をどのように把握しているのか伺います。

○狩野高齢社会対策部長 都は、主要な貸与品目でございます車いすと特殊寝台につきまして、同一規格の製品の貸与価格を、先ほど申し上げました平成十七年七月に、東京都国民健康保険団体連合会に提出されています介護報酬請求データをもとに分析いたしました。
 その結果、車いすでは、最低価格が月額三千円、最高価格が二万五千円で、その価格差が八・三倍となっております。また、特殊寝台では、最低価格が四千五百円、最高価格が五万八千五百円で、その価格差は十三倍でございました。

○山口委員 厚生労働省は、こうした実態についてどのように考えているのでしょうか。

○狩野高齢社会対策部長 平成十七年十一月の東京都の提案を契機といたしまして、福祉用具貸与価格に大幅な差があるという問題が社会的にも注目を集める中、平成十八年一月の社会保障審議会介護給付費分科会の答申におきまして、「福祉用具貸与の価格については、同一用具に係る価格差などその実態について調査・研究を行うとともに、これを踏まえ、早急に報酬の在り方について見直しを行い、適正化を図ること」が附帯事項として整理されました。
 これを受けまして、国は、平成十八年十二月に、福祉用具貸与価格の実態、福祉用具貸与事業者の経営実態、事業費等のコストと貸与価格の関係等に着目した調査研究を行い、その課題を明らかにするための取り組みに着手したところでございます。

○山口委員 合わない福祉用具や間違った使い方は、かえって状態を悪くしてしまうことになりかねません。また、衛生面や保守点検が適切に行われないと、事故につながることにもなりかねません。利用者が利用料金とサービス内容を比較して貸与事業者を選択できる方法は、今、どのようになっているのでしょうか。

○狩野高齢社会対策部長 利用者が福祉用具貸与事業者を選択するに際しては、従来から、介護支援専門員が地域の福祉用具貸与事業者について貸与価格やサービス内容に関する情報を利用者に提供し、利用者が事業者を適切に選択できるよう支援する役割を担っております。
 また、福祉用具の利用に当たりましては、医師、理学療法士、作業療法士などの専門職の意見を踏まえ、利用者の心身の状況や生活環境に照らして適切な用具を選択することが重要でございます。
 このため、平成十八年四月から、介護支援専門員は、少なくとも六カ月に一回、医師等の専門職が参加したサービス担当者会議の結果等を踏まえ、利用している用具が妥当であるかどうかを検証し、利用者に助言及び情報提供を行う等の必要な措置を講じなければならないこととされました。

○山口委員 利用者が福祉用具を適正に選択するためには、介護支援専門員が公正な立場で利用者を支援することが大変重要だと思います。他の介護保険関連事業者から独立した居宅介護支援事業者の必要性も、私は従来から感じております。
 生活者ネットワークが以前から主張している公正なケアマネジメントの確保について、現状はどうなっているのか伺います。

○狩野高齢社会対策部長 利用者が福祉用具を適正に選択できるようにするためには、介護支援専門員が複数の福祉用具貸与事業者を提示するなど、公正なケアマネジメントを確保することが重要でございます。
 このため、今回の介護保険制度改正に伴いまして、平成十八年四月から、介護支援専門員には、利用者の立場に立って公正かつ誠実に業務を行うことが法律上義務づけられたところでございます。
 介護報酬の面におきましても、居宅介護支援事業者のサービス紹介が、特定のサービス事業者に不当に偏っている場合には、介護報酬を減算する仕組みが導入されました。また、介護支援専門員一人当たりの担当件数の引き下げと、報酬単価の引き上げが行われるなど、ケアマネジメントの充実が図られたところでございます。
 これらにより、公正で質の高いケアマネジメントを提供できる体制が整備され、介護支援専門員が利用者の立場に立って適正なサービス事業者を選択できるよう、支援する体制が整ったものと考えております。

○山口委員 では、次に、子育てスタート支援事業について何点か伺います。
 出産直後、いわゆる産後うつやマタニティーブルーといわれるように、母親が心身ともに不安定で、最もサポートを必要とする時期ですが、核家族化の進展や地域のコミュニティが弱体化する中、親や地域のサポートを期待しにくいのが実情になっています。まして、子育て知識の少ない、初めて子育て経験をする若い母親、そしてまた家族、実家などの協力をなかなか得ることができない人、さらに身近に相談できる人もいない場合には、ますます不安や悩みが大きなものになっていきますし、本当に、そうしたときにどうしたらいいか、ということを想像することは私たちも簡単にできるのではないかというふうに思います。
 このような母親の不安定な悩みは、妊娠期から既に始まっています。母親が安心して子どもを産み育て、子どもたちが健やかに成長していくためには、出産や子育てに支援を必要とする家庭をいち早く把握して、母親の妊娠期からトータルに支援していくことが必要であると思っています。
 そこで伺いますが、都は二〇〇七年度、新たな制度として子育てスタート支援事業を開始する予定と聞いていますが、支援に当たっての基本的な考え方と事業の概要を伺います。

○都留少子社会対策部長 子どもと子育て家庭への支援は、妊娠期からスタートし、出産から乳幼児期、学童期へと、その後の子どもの成長に至るまで切れ目なく行われることが必要と考えております。
 この事業は、平成十九年度から新たに取り組むモデル事業であり、区市町村が母子健康手帳交付時などの機会を通じて、出産や子育てに支援を必要とする家庭を早期に把握し、コーディネーターが作成する個別のプログラムに基づいて、妊娠期から出産後まで関係機関が連携して支援していくものでございます。
 特に、身体的疲労が大きく、不安感も強い出産直後の一カ月間は、母親と子どもに対し、宿泊または通所により、妊産婦ケアの専門職である助産師が、母体のケアや母乳育児の支援、育児指導などを集中的に行い、母体の体力回復と不安感の軽減を図ります。さらに、その後も、子ども家庭支援センターの相談や訪問などの継続的なサービスに結びつけ、安心して育児に取り組める環境を整備いたします。

○山口委員 これは私も何度か、この委員会でもお話ししたことがあります。
 以前、私たちが視察を行ったニュージーランドのミッドワイフシステムですが、妊娠すると、その女性ごとにミッドワイフ、つまり助産師が担当につき、健診や相談、出産など、周産期から親子を孤立させず、心身ともにサポートを行うシステムです。出産後一週間は毎日、一カ月までは週一回、このミッドワイフが家庭訪問して、母子のケアを行っています。必要があれば期間の延長も可能ですが、一般的には、その後は看護師さんにバトンタッチされていく。出産した女性にとっては、これほど心強いことはないというふうに私は感じました。
 この制度は、ニュージーランドの制度と似た点があると思いますが、コーディネーターとなる人はどのような役割を果たし、その役割はどんな職種の人を想定しているのか伺います。

○都留少子社会対策部長 コーディネーターは、その家庭に合った支援プログラムの作成や、子ども家庭支援センターや保健センターなどの関係機関と支援に関する調整などを行い、妊娠期から出産後までの継続的な支援の中心的な役割を担います。
 コーディネーターは、こうした役割を担うことができる、区市町村の経験豊かな保健師などを想定しております。

○山口委員 事業の考え方は、まさに切れ目のない支援という点で非常に評価すべきものだと思います。実施に当たっては、コーディネーターと出産後のケアを行う助産師など、関係機関との連携を適切に行っていただきたいと思います。
 先ほど例に出しましたニュージーランドの育児支援では、決して母親の育児に対して批判と評価をしないということが原則になっていました。完璧な親もいなければ、完璧な子どももいないのですともいっています。そして、育児は時として負担感を伴うものであり、つらいときにはSOSを発信していいのだということも明言しています。
 支援を受ける母親の気持ちに寄り添い、それぞれに合った子育ての方法を一緒に考えるという視点で、支援が行政による押しつけにならないように考慮していただきたいと思います。
 そこで、支援する際には、支援内容や時期、方法など、対象者の要望を尊重し、真にその家庭への支援プログラムとすることが重要と考えますが、考えを伺います。

○都留少子社会対策部長 この事業は、利用者の状況を踏まえて、専門的な視点とともに、本人の意向にも配慮したプログラムとすることが望ましいと考えております。
 都としては、モデル事業として実施する三年間の取り組みを通じて、利用者のニーズを的確に反映させたケアプログラムや地域でのサポート体制など、効果的な実施方法について検証を重ねてまいります。

○山口委員 子育てスタート支援事業は、家庭への切れ目のない支援という点では、児童虐待の予防にもつながり、非常に重要な事業になると思います。都は、既に昨年度から、市町村において保健所と医療機関が連携し、育児に不安のある家庭を早期に発見し、支援する事業もスタートさせていると思います。こうした既存の事業も活用し、このモデル事業をさらに区市町村と協力して、ぜひ発展させていっていただきたいというふうに思います。
 最後に、支援体制は急務ですが、効果は急がずに取り組んでいただくことを要望して、質問を終わります。

○野島委員 障害者自立支援特別対策、このことについてお伺いいたします。
 自立支援法の円滑な執行を図りまして、法の理念の実現をさらに推進する、こういう趣旨から、向こう三年間にわたって、国費ベースで総額千二百億円規模、これに地方負担分を加えますと、もっと大きな規模で、この特別対策が実施されていくわけであります。そのために、都においても基金造成を行った、既に議決されていることは承知しております。
 都においても、法施行後の実態調査を行い、その結果に基づき、国に対する要望を行った、あるいは私たち自民党も、昨年十一月には、具体的な改善策を挙げた提言を行ったというふうなことでございます。
 これらを含めて、さまざまな関係者の努力が結実し、特別対策が実施されていくわけですが、実は気になる記事がございまして、二月六日の朝日新聞に記事が載っていました。
 新聞報道によれば、というようなことは、品格のある質疑を心がけております私には、いささかの感もしておりますけれども、新聞というのは、非常にマスコミは影響力がでかいです。これ、ばあっと、一分かければ読めるんですよね。すると、何だ、国はとんでもない、こんなことをして何が障害者自立支援だ、というふうに思う方が大方なんですよ。私もそういわれました。
 実はいろんなことを説明したら、三十分じゃ終わらないです、今の実情をね。そんなことで、改めてきょうはお聞きしたいと思うんです。
 厚生労働省の調査結果として報じられたものでありますが、見出しだけを見ますと、見出しは、福祉サービス、障害者千六百人利用中止、こうなっているんですね。大多数の障害者の方が、福祉サービスの利用を断念する、あるいは利用を抑制する、こういうことに追い詰められている、こんな印象を私自身も持つんですが、恐らくお読みになった方もそういう印象をお持ちになったと思うんですね。
 そこで、今回の厚生労働省のコメントも含めまして、今回、厚労省が障害福祉サービス利用の実態調査を行った趣旨、目的とその調査結果に対して、国はどのような評価を行っているのか、お伺いしたいと思います。

○吉岡障害者施策推進部長 国は、今回の新聞報道以前にも調査を実施しておりまして、昨年十月二十三日に、二十六府県の実施した障害福祉サービスの利用実態に関する調査を取りまとめて公表しております。今回の新聞報道が取り上げた調査は、さらに実態把握を進める必要があるという趣旨から、統一的な内容で全都道府県を通じて施設に照会することにより実施したものでございます。
 調査結果につきまして、国は、利用者負担を理由とする利用中止は例外的な状況であり、全体の利用者数も着実に増加しており、先般の調査結果と基本的に同様の傾向が確認されたとしております。
 また、通所施設や障害児者世帯の負担感が重いということがうかがわれますけれども、今回の利用者負担の軽減策が、通所、在宅サービス利用者及び障害児者世帯を中心に、利用者負担の上限額を二分の一から四分の一に引き下げるとともに、軽減対象を、課税世帯のうち収入がおおむね六百万円の世帯まで拡大するものであり、これにより、今回の調査で負担感があるとされた層の負担の軽減に大きく寄与するものとの認識が示されております。

○野島委員 国の認識については理解をいたしました。
 日にちはちょっと忘れちゃったんですが、夜帰ってNHKテレビをつけましたら、知的障害者施策について論じられる番組がありまして、夜十一時ごろからの「時論公論」というやつなんですね。それで見ていましたら、知的障害者の七割近い方が、ぜひ地域で生活したい、これをどうしたら実現できるか、こんなことの論点整理の番組でありました。長野県の西駒郷というんですか、これは県立の知的障害者大規模入所施設、定員五百人、こういうことであります。
 この地域移行に向けた長野県の取り組み、いわば障害者総合センターの整備といったふうな、いろんな支援をどうしていくかというソフト部分と、グループホームや日常活動の場を整備していくというハード部分、両面で進めていくことによって、地域移行をやっていこう、具体的な数値目標を持ってやっていきましょう、こんな取り組みでございました。
 あと、都の実情で、奥多摩の入所施設に入られている方の実情の話がありました。ひなびたなんていうと、野村先生がいないからいいんですが、そういうところに行きますと、環境変化に適応できないものですから、自損行為というんですか、そういうことで結構トラブルがあるそうなんですね。そういった実情、あるいは都外入所更生施設へたくさんの方が東京都から行かれているということで、十八年十月末現在では三千四百人の方が都外に行かれているということなんですね。
 実は私、同級生に知的障害の方がいるんです。小学校の同級生なんです。かぶちゃんっていうんです。僕は、ぜんちゃんっていわれていたんです。同じ学校で、普通の学級ですから、そんなに重い障害じゃないんですよ。知的障害だったんですが、大変楽しい方だったんですね。で、卒業して、近くの作業所に入ったんですね。ときどき僕は会って、元気、なんていって、うん、なんて恥ずかしそうにやっていたんですね。
 この間、その施設の所長さんとお会いしました。かぶちゃん、元気。野島さん、同級生でしたよね、なんて。うん、元気でやっているかねといったら、いや、実はこの間、秋田といったかな、青森といったかな、そこの施設に実は行ったんです、涙を流しながら別れました、こんな話をその所長さんがしていましてね、つくづく思ったんですよ。もしグループホームがあれば、あるいは地域の支援体制が充実していれば。
 もちろん、家族の方のいろんな事情もあること、これは承知しておりますが、僕は、あの程度の知的障害だったら--普通の日常生活は全く問題ないんです。だから、そういうことが可能だったのにな、涙を見なくてよかったのではないかなと、こんな思いを強くいたしました。
 そういう意味で、ノーマライゼーションの実現に向けて、まだまだ課題は多い、こんなふうに思っております。
 あと一つ、実は私、一月二十日に、私どもの市にあります福祉作業所の障害者の成人式に来賓として招かれました。会の責任者が、冒頭、ともかくおめでとうということですね、そこの障害者の方が二十になったわけですから。ただ、自立支援法によって負担が生じたことは理解できない、逆行している、ゼロにしてほしい、冒頭、こんなあいさつをされていました。
 私も、わかりましたということでいっておけば、この次、選挙のときに票がふえるかもしれないんですが、持って生まれた性分でございまして、やっぱり、いうべきことはしっかりいっておきたいなということで、おめでとうございます、成人されたご子息さん、お嬢さんもいましたけれども、親御さん、大変なご苦労だったと思いますよ、そのことは十分わかりますというふうなことと、あと一つは、皆さん、これからお子さんのことを考えると、皆さんはお子さんより一日でも長く生きていたい、そして、お子さんをみとってから自分が世をしまいたいという気持ちになるんじゃないですか。当然の気持ちだけれども、実はそうはいかないのが実情でございますから、皆さんが亡い後、この成長した、二十になった子どもたちがちゃんと地域でやっていけるようにしていこうというのが、この障害者自立法の趣旨なんですよ。負担については、実情に合わせて軽減していく、これは十分考えていきます。だから、皆さん、私にもいろいろ教えてください、ぜひ一緒にやりましょう、といって帰ってまいりました。
 そのことで選挙の票がふえるかどうか、これは全く別問題でございます。
 その負担の関係については、後ほど述べてみたいと思うんですが、さて、国会において、自立支援法絡みの今回の特別対策、どんな議論がなされているのかなということで、実は昨年十二月六日の厚生委員会会議録の全文を取り寄せてみました。参考人の意見をお聞きし、また参考人に対する議員側からの質疑、政府委員に対する質疑、こういうことで成り立っている会議でございます。
 参考人は、みずから障害を持つ方、障害を持って施設を運営している方、それからお子さんが障害の方、さまざまでございまして、その中で、(実物を示す)これだけありますから、私も読もうと思ったけれども、私自身は読み込まれているところもありますから、概要だけお話ししますと、今いったノーマライゼーションということについては、皆さん理解されておるようでございます。そのために各施策を充実していかなきゃいけない、このことについてもおおむね一致であります。最後、どうしても意見が違ってくるのが、どうもこの負担のあり方というふうなところに行き着いているようでございます。
 両論ありまして、去年、私、この質疑のときに申し上げたんですが、要するに、障害者施策にコスト意識を持ち込んだり、あるいは応益の負担を求める、これはあってはならない、充実するためには、応益であるべきだろうと。極論すると、要するに負担はなしよというのがいいんじゃないかというふうな意見と、一方、実はこの障害者福祉施策だけじゃないんですね、介護の関係もそうなんですが、福祉は、与えられるものから、必要なサービスを選択していくということをしていかなければならない。いわば消費者たる、要するに福祉サービスを受ける、この場合ですと障害者が消費者になるわけですね、どの商品、サービスを買うという。
 こういうことから考えた場合に、選択できるようにしなきゃいけないと同時に、これをやることによって、サービスを提供する側、事業者がいいかげんなサービスをしていたら、お客さんが来ないわけですよ、障害者の皆さんが。そうしたら事業が成り立たなくなるんですね。そういうふうにやっていくことによって、サービスの質を上げていく。そのためにも、もちろん額の問題はある、あるいは自治体の経営、生活している実態はあるけれども、そういうスキームがなくなっちゃいますと、私は介護保険もそうだと思うんですが、サービスの質が上がっていかないと思うんですね。いわば役所側といいましょうか、与えられた福祉ですよということになっちゃったら、さっき成人式の話もしましたが、自立に向けていくときに、どういうふうにやっていったらいいかという自己点検ができないと僕は思うんですね。
 理想論といわれるかもしれませんが、そういうことによって初めて、自立に向けてのいろんなサービスの展開をどう受けていくかとか、そういうものをみずからやっていかないと、それは不可能ですよ。そんな思いを強く持ちました。
 そんなことで、それ以外にもさまざまありますが、きょうはこの辺にとどめますが、そのことでおもしろい事例があるんですね。皆さん、学生のときに、授業がお休みになると喜んだんですよ、多分。佐藤先生なんかまじめだから、怒ったっていうふうに聞いていますけれども……(「払っているんだからね」と呼ぶ者あり)お金を払っているんですよ、授業料。お金を払っているんだから、授業が休講になっちゃうのはおかしいじゃないかと思うのが普通だと思うんですが、恐らく学生さんは、親御さんが払っていますから、負担がないんですよ、ある意味じゃ。親御さんはしていますけど、負担がないわけですから、授業が休みになって、おれが負担しているのに何でやらないんだという気持ちにならないから、喜んでしまう。いわばサービスを受ける側がゼロであったら、そういう実態が起きますよ。こういうおもしろい事例というか、例を挙げておりました。長話で恐縮でございます。
 そんなことで、これをずっと読んでいきますと、今回の特別対策に行き着いているというふうに私は思っております。
 なお、自民党、公明党、民主党、共産党、社会市民何とか何とかという全部の会派が質疑をしていますが、都議会民主党さんはこの負担については理解をされているというふうに、私はこれを読んでいて思いました。そんなところです。
 最後の質問に移りたいと思いますが、そんなことで、私は、負担のあり方というのは、当然のことながら社会保障財源ですから、前にも申し上げましたが、縦軸として、所得の多寡に応じてやっていますわな、税金は。なおかつ、その中でも、障害者をお持ちの方の場合には、税額控除であったか所得控除であったか、ちょっと記憶していないんですが、そういう制度も入っているんですね。横軸で、今のも含めた、いわゆる障害者のサービスということを、経済的な側面からとらえても、あるいは自立的な側面からとらえても、そういうことをやっていかなければ、僕は社会保障って成り立たないと思うんですね。そんな思いをしています。
 そこで最後に、今回、この特別対策が実施されるわけでありますけれども、そんな法の理念というか、趣旨、こういったものに基づいて、またこれから--それは大前提なんです。それから、負担のあり方も僕は大前提だと思うのです。ただ、現状、大きな転換点ですから、さまざまに改善をしていかなきゃいけない部分があることも、私はさっき、私の友達の涙の話をしましたが、出てくるし、充実していかなきゃいけない部分もある。そういう大前提に立って、今後、局長さんがこういう問題にどう取り組んでいくか、こんな決意をお伺いして、終わりたいと思います。

○山内福祉保健局長 本日は非常に心にしみるお話をいただきまして、ありがとうございました。
 障害者自立支援法は、先生からお話があったように、これまでの施設中心の施策から、できるだけ住みなれた地域で生活を継続できるように、自立訓練、就労移行支援事業を創設するなど、障害者福祉のあり方を改めていくという大きな構想のもとに制定されたわけでございます。
 そうした中で、利用者の定率負担についても、受益者負担の仕組みを入れるということで、障害者自身もサービスを利用する対価としての一定の費用を負担していただいて、みんなで安定的、継続的な制度運営を支えていくという趣旨で導入されたわけでございます。
 しかしながら、先ほどお話がございましたように、今回の改革が抜本的なものであるがゆえに、さまざまな意見が出ているのも事実でございまして、国は、法の枠組みを守りつつ、三年後の見直しまでの措置として、激変緩和という観点から、もう一段の特別措置を実施することと今回したわけでございます。
 そういうことを受けまして、都としても先般、補正予算を議決していただいたわけでございまして、障害者自立支援臨時特例基金や、当初予算案でご提案しております障害者包括補助事業などを有効に活用いたしまして、きめ細かな対応を行うことによりまして、障害者自立支援法の円滑な運営に努めるとともに、障害の有無にかかわらず、だれもが安心して暮らせる地域社会の実現に、都議会の皆様と連携いたしまして、また福祉保健局一丸となって、一層全力を尽くして取り組んでいきたいというふうに思っております。

○野島委員 ありがとうございました。
 終わります。

○谷村委員 それでは、初めに、認定こども園につきましてお尋ねいたします。
 昨年十二月十二日、都議会史上初めてとなります複数の常任委員会、今回は本委員会と文教委員会による連合審査会が開かれ、条例審査が行われました。昨年十二月、都の認定こども園条例が公布、施行されております。全国では、ことし二月一日現在で十一件の認定こども園が誕生しておりますけれども、いよいよ東京都におきましても認定こども園制度がスタートしたわけであります。この認定こども園の設置促進は、特に待機児童解消の観点からも大いに期待されております。
 都は、昨年十二月に「十年後の東京」を公表しておりますけれども、これからの政策展開として、三万人の障害者雇用の創出とあわせまして、待機児童五千人の解消に取り組んでいくことを高らかに掲げているわけでございます。
 そこで、まず、待機児童の解消に向けて、来年度、どのくらいの利用定員増、これはトータルの福祉サービスという意味合いでございますけれども、見込んでおられるのか、お伺いいたします。

○都留少子社会対策部長 来年度、認可保育所、認証保育所、そして認定こども園などを合わせて約三千九百人の定員増を見込み、予算案に盛り込んでおります。

○谷村委員 一応念のためにお伺いいたしますけれども、次世代育成支援東京都行動計画で、十七年度を初年度として、二十一年度までの五年間で約二万人ふやしていくわけです。平成十九年度、その第三年目になるわけですが、この三年目の目標として三千九百人。今ご答弁いただきましたが、五年間で約二万人ふやす、二十一年度十八万四千七百人を目指すという意味で、十九年度が三千九百人というのは、着実に目標達成に前進しているというご認識であるのかどうか。認定こども園制度も新たにスタートするわけですけれども、その計画に沿った目標達成に向けての十九年度の目標が三千九百人ということでいいのかどうか、念のためにちょっとお答えいただければと思います。

○都留少子社会対策部長 これまでも東京都は着実に、東京都全体といたしまして保育児童の定員増を図ってきております。今後も精いっぱい努力していきたいと思っております。

○谷村委員 わかりました。
 待機児童数は、新定義となった平成十四年度以降を見ても、毎年五千人前後で推移しております。平成十八年四月一日現在の待機児童数は四千九百八人でしたでしょうか、この間も認可保育所あるいは認証保育所で約一万七千人の定員増はありましたけれども、依然として待機児童数は高どまりをしているわけであります。
 この待機児童数がなかなか減らない。定員数は着実にふえているわけですけれども、待機児童数が減っていかないという原因をどのように認識しておられるのか、また、多様化する保育ニーズに対してどのように対応されているのか、お伺いいたします。

○都留少子社会対策部長 保育所の待機児童が減らない原因といたしましては、女性の社会進出や就労形態の多様化などにより、新たな保育ニーズが呼び起こされているためと認識しております。また、大都市東京では、核家族化等による子育て家庭の負担の増大などから、一時保育や病後児保育、休日保育など、多様な保育ニーズが存在いたしております。
 都は、保育の実施主体であり、子育て支援の中核を担っている区市町村が、こうした地域の多様なニーズに柔軟かつ的確にこたえられるよう、今年度、新たに子育て推進交付金や子育て支援基盤整備包括補助を創設し、創意工夫による自主的な取り組みを積極的に支援いたしております。

○谷村委員 待機児童解消に向けまして、もっともっと抜本的取り組みが必要になるわけですが、私立幼稚園の定員数が十七万七千人で、現状の在園児数を引くと、約一万四千人の定員割れをしている。定員枠が残っている。施設に一万四千人分の余裕があるというようなこともありまして、幼保一体化する認定こども園において待機児童解消がなされるのではないか、大きく進むのではないかという期待が大変大きいわけであります。
 現時点における申請件数と相談件数はどのような数になっておりますでしょうか。

○都留少子社会対策部長 本日現在、申請は三件、これはいずれも幼保連携型でございます。また、相談は二十五件となっております。
 認定こども園は、待機児童解消にも資することから、今後とも、区市町村と連携を図りながら、設置促進に努めてまいります。

○谷村委員 昨年の十一月でしょうか、福祉保健局と生活文化局と教育庁がアンケートを実施されていると思いますけれども、そのアンケートの数は今出ますか。申請予定数、どのぐらいの施設が予定しているのか。できましたら、十九年度考えている施設等についてですね。

○都留少子社会対策部長 今お話がありました時点では、九十五となっておりました。

○谷村委員 九十五というのは、十九年度開設を考えている施設が九十五ということだと思うんですけれども、本日現在で、申請が三件、相談が二十五件、合計二十八件。昨年の十一月にアンケートをして、そういう希望、考えているという九十五もの施設があって、現状二十八にとどまっているということについて、どのように評価されているかということをお尋ねしても、苦しいかもしれませんので、お尋ねしませんが、私は、数的には、設置促進の取り組みがまだまだ弱いのではないかというふうに感じるわけでございます。
 認定こども園制度というのは、既存の認可制度を残しているので、非常に複雑でわかりにくいといわれております。保育所や幼稚園の制度に精通しておられる行政の担当者でさえも、理解するのに大変だというふうにも伺っております。ましてや、施設の設置者が認定こども園制度を正確に把握することは、より増して大変なことだろうと思います。特に、都で認可や認証を行っていない施設におきましても、こういった情報というのは入手しにくい状況にあるかと思います。
 そこで、認定こども園の設置をさらに促進していくために、さらにといっても、まだ設置は一つもされていないわけですけれども、二十八件にとどまっている状況下で、さらにこの制度の周知を図る必要があると思いますけれども、都の取り組みについてお伺いいたします。

○都留少子社会対策部長 認定こども園制度につきましては、認定事務が円滑に進みますよう、保育の実施主体である区市町村を対象とした説明会を昨年十月に行い、本年一月にも第二回を開催いたしております。また、事業者に対しましては、保育所、幼稚園、それぞれへの説明や、団体主催の各種研修会での説明を行っております。さらに、二月五日には改めて幼稚園を対象にした説明を行っており、三月には、認可外保育施設を含めた保育所などを対象として説明会を開催する予定でございます。
 また、認定こども園のホームページを開設し、都民と認定申請を考える事業者に対しまして、それぞれ情報発信を行っております。

○谷村委員 大変期待の大きい認定こども園制度がスタートし、これから随時設置されていくわけでございますので、その設置促進につきましては全力を挙げて取り組んでいただきたいと思います。
 続きまして、個人情報保護に関連してお伺いいたしたいと思います。
 高度情報通信社会の進展に伴い、国や地方公共団体、そして民間団体における個人情報の適切な取り扱いや、個人の権利、権益の保護などを目的としました個人情報の保護に関する法律が平成十七年四月に施行されたところでございます。個人情報を取り扱う立場にある者は、常に個人情報の保護について厳粛であることが求められているわけであります。
 そうした中、先月、社会福祉法人東京都社会福祉事業団を指定管理者として管理代行委託している東京都小平福祉園において、施設利用者三人分の個人情報が流出したという新聞報道がありました。私は、厚生委員会になりまして約一年半になるわけですけれども、福祉保健局関連の施設の個人情報が流出したという案件が、これで四件目になるわけでございます。
 まず、過去三回についてはどのような流出事件といいますか、事故というのが起こったのか、簡単にご説明いただきたいと思います。

○杉村総務部長 今お話がございましたとおり、これまで四件事例がございます。
 まず、一件目でございますが、平成十八年一月でございますけれども、東京都ナースプラザ、これは東京都が看護協会に委託しておりますが、そこのウエブサイトに不正侵入によりまして、高校生一日看護体験学習事業に応募した方の住所、氏名などが閲覧された可能性があることが判明したというものが一件目でございます。
 続きまして、平成十八年五月でございますが、東京都北療育医療センターの新規採用職員が、施設利用者の個人情報を含みます業務説明資料を自宅に持ち帰りまして、職場に出勤する途中で紛失したというものが二件目でございます。
 三件目でございますが、平成十八年十月でございますが、東京都東村山の老人ホームの倉庫に保管していた、利用者の個人情報が入ったノート型パソコンが盗まれたというものがございます。
 以上の三件でございます。

○谷村委員 これまで三回、こういう個人情報の流出が、たびたびといっていいんじゃないかと思うぐらい起こって、その都度、ご説明も、委員会におけるものではありませんが、していただいております。にもかかわらず、またもやという感じで、今回、小平福祉園においても施設利用者の個人情報が流出したという報道がなされたわけでございますが、この事故の概要についてどういうものであったか、お伺いいたします。

○杉村総務部長 今お話がございました事例につきましては、昨年の十二月二十八日、当該施設に勤務する職員の自宅に空き巣が入りまして、施設利用者三人分の個人情報が入りました、職員所有のパソコンが盗まれたものでございます。
 なお、東京都小平福祉園につきましては、東京都が社会福祉法人東京都社会福祉事業団を指定管理者として管理をゆだねている公の施設でございます。

○谷村委員 毎回毎回、その都度、今回、四回目になりますけれども、個人情報が流出しないように徹底いたします、局を挙げて徹底しますとか、全庁的な取り組みをしますというふうにお伺いしてまいりました。例えば北療育センターの件では、新規採用職員だったので、まだまだ個人情報の保護に関する自覚が足りなかったんだというようなご説明もあったりいたしましたけれども、今回の小平福祉園に関連した件につきましては、例えば新聞報道では、職員は、勤務時間内に仕事が間に合わず、自宅で作業をしていたというような発言をしているというふうなことも報じられております。
 これは個人の自覚の問題とか個人の責任感の問題ということでおさまらないものがあるのではないかというふうに、この報道、この職員の発言を見て、職員個人の自覚あるいは責任感の欠如というものにとどまらないのではないかというふうに感じるわけであります。時間内に仕事が間に合わないという切迫したものが、こうしたことにつながったこともあるのではないかというふうに思うわけであります。
 施設としての小平福祉園、またそれを管理監督する事業団、そしてそれを指定管理者として指定している福祉保健局、それぞれの立場において、私がこの厚生委員会に所属してから四件目になります今回の個人情報の流出の件において、今度こそきちんと総括して、二度と起こしてはいけないのではないかと思うわけですけれども、福祉保健局として今回の事故をどういうふうに認識され、事業団に対してはどういう指示を行われ、また事業団はどういう取り組みを行ったのか、お伺いいたします。

○杉村総務部長 今回の事故は、都が指定管理者に管理を委託している施設において発生したものでございまして、事業団を指定管理者として指定した局の責任も大変重いものと認識をいたしております。
 今回の事故を受けまして、局は事業団に対しまして、改めて個人情報保護の徹底と再発防止策の徹底を命じるとともに、指定管理に関する協定に基づきまして適正に個人情報を管理するよう、重ねて指導したところでございます。
 事業団は、これを受けまして、理事長名によりまして、全施設、全職員に対して、個人情報の適正な管理の徹底を指示いたしますとともに、システムのあり方を含め、個人情報の管理に関する業務の見直しを進めているところでございます。

○谷村委員 過去三回のこうした個人情報流出の事故あるいは事件に関連して、当然、社会福祉事業団に対しても、個人情報の管理についてはきちんと徹底されてきたと思うんですね。社会福祉事業団についてはしていなかったんじゃないと思うんですけれども、そういうさなかに、今回、こういうことが起こったということを考えますと、この社会福祉事業団に対しては--これは特命委託でしょうか、指定管理者としては。三年間の特命委託になっているわけですけれども、そういうことについても、こういう状況下でさらに個人情報が流出するようなことになると、簡単に三年後、もう二年後になりますでしょうか、見直しするわけにはいかないのではないかという危惧を抱くわけでございます。
 単なる注意喚起の繰り返しや再度の点検程度では、この問題は後を絶つことは難しいというふうに感じるわけでございまして、だからこそ、あえて今回、この厚生委員会で取り上げさせていただいているわけでございます。
 特に、福祉保健局の取り扱う個人情報というのは、病歴、年収あるいは親族関係、場合によっては障害の状況など、さまざまな大変重要な情報が入っているわけでございます。住民基本台帳ネットワークは、氏名、生年月日、性別、住所、この四種類だけでも大変な騒ぎになるわけでございまして、それとは比較にならないぐらい大変重大な情報が含まれているわけでございます。
 ちょっとお尋ねいたしますが、福祉保健局が保有する個人情報というのは、どういった種類のものがあって、都庁全体から見て、その内容あるいは取扱量はどういう特徴があるのか、お伺いいたします。

○杉村総務部長 平成十九年、ことしの一月現在でございますが、福祉保健局が東京都個人情報の保護に関する条例の規定に基づき取り扱っております個人情報取扱事務の件数につきましては、六百八十四件でございまして、都庁全体の約四分の一弱、約二三%を占めております。
 主なものといたしましては、免許など法令に基づく許認可事務に関するものや各種の相談業務、あるいは医療費公費負担や手当の申請に関するものなどがございます。
 なお、先ほど六百八十四件というふうに申しましたけれども、これは個人情報を取り扱う事務の種類を示すものでございまして、例えば精神障害者の通院医療費助成に関するものにつきましては、件数は一件としてカウントしてございますけれども、個人情報といたしましては約十二万人分に上るなど、膨大な量を所管いたしております。
 また、先ほどお話がございましたとおり、個人情報の内容につきましても、氏名、性別、住所といったものだけではなくて、所得でありますとか、家族状況、病歴など、個人のいわゆる機微情報が多く含まれているという特徴がございます。

○谷村委員 特に、福祉保健局で取り扱っておられる個人情報というのは、大変重大な情報が入っているわけでございますので、二度とこういう事件あるいは事故を起こさないという意味におきましても、再発防止に向けた具体的な取り組みについてお伺いしたいと思います。

○杉村総務部長 何よりも大事なことは、まず一人一人がみずからの職業意識として、個人情報の保護の重要性に関し強く自覚することと同時に、それを絶えず注意喚起するなどの組織体制が必要であるというふうに考えております。
 このため、職員一人一人に局の個人情報安全管理基準などの周知徹底を図ることはもちろんでございますが、各課に置いております個人情報管理責任者である管理職が、職員への指導、点検、研修などの実践に日常的に取り組むことが必要でございまして、局においてもその励行に努めているところでございます。
 しかしながら、事故予防については、ご指摘のとおり、注意喚起、組織的な点検、チェックなどの取り組みだけでは不十分でございます。すなわち、事故発生の可能性ということについても念頭に置きまして、いわばリスク管理の視点も入れた対策が重要であると考えております。
 したがいまして、積極的にIT技術を利用いたしまして、万が一、書類やデータが流出しても、それだけでは特定の個人を識別することができないような工夫についても、今後、検討していきたいというふうに考えております。例えば、個人情報の記号化ですとか、あるいは電子データの暗号化ですとか、こういったことについても、現在、検討しているところでございます。
 以上申し上げましたが、今後は二度と同様の事故を発生させないという強い意識を持ちながら検討を進めまして、さまざまな対策に取り組んでいきたいというふうに考えております。

○谷村委員 今、具体的な例として、個人名を記号化する、あるいは電子データの暗号化、そのほか個人情報のデータをコピーできないソフト等々もあるんだろうと思いますけれども、今回の事故の発生の反省に立って、二度とこういうことを起こさないという意味におきましても、そういう決意に立って、そういうリスク管理のための予算もしっかり執行していただいて、今後の再発防止に向けて、真に効果的な対策を局一丸で取り組み、早期に対応が図られることを期待していきたいと思います。
 次に、結核予防法の廃止と感染症法への統合に伴う条例改正案が今定例会に提出されておりますので、この機会に、都の結核対策について何点かお伺いしたいと思います。
 WHO、世界保健機関の推計によりますと、世界では毎年、九百万人が新たに結核にかかり、二百万人が死亡しているというデータがあるようであります。そのうちの七〇%がアジア地域を初めとする発展途上国で、インド、中国の二カ国だけでもその約四割を占めるようであります。
 日本の、我が国の結核患者発生状況については、WHOでは、先進国で結核罹患率が高い中蔓延国と位置づけている。この日本と先進各国の罹患率を比べても、日本は先進国クラスの中でも極めて高いようであります。
 結核予防会の二〇〇四年の調べでいきますと、人口十万人当たり、日本では二十三・三人。これは二〇〇三年のWHOの調べですけれども、それに比べて、その次に高いのはイギリスの一〇・八%、二倍弱ですね。フランス九・五、オランダ七・九、ドイツ七・九、イタリア七・四、デンマーク七、アメリカ五・一と続くわけですけれども、先進国の中でも非常に結核罹患率が高いというデータが出ております。
 かつて国民病といわれた時代に比べて、今では感染あるいは発病者というのは劇的に減少し、結核は過去の病気というイメージがあるようです。私もそういう認識でおりました。一九五一年に制定された結核予防法のもと、日本は結核対策に力を入れ、七〇年代までに患者数を大きく減らしたという実績があります。しかし、七五年ごろから減少率にブレーキがかかり、その後、減少率の鈍化が二十年以上も続いた結果、九七年にはついに新規患者数が一転して増加に転じた。結核は今なお年間約三万人が発病し、約二千三百人が死亡するという国内最大級の感染症である。決して結核対策の手を緩めることはできない。
 これは、日本リザルツさんたちが活動されている、結核に対する認識を広めるキャンペーン等々を通じて、私も認識した次第でございますけれども、まず、都内で発生している結核について、その患者数と特徴についてお伺いしたいと思います。

○金丸参事 近年の都内における結核患者の発生数はほぼ横ばいで推移してきておりまして、平成十七年は、全国の結核患者数二万八千三百十九人の一三・三%に当たる三千七百五十三人の患者発生が報告されております。これを人口十万人当たりの患者数である罹患率で見てみますと、全国平均の二二・二を上回る二九・九となっております。
 高齢者の結核が多いことにつきましては、他の道府県と同様でございますが、都の特徴は、全国と比較いたしまして、若者や外国人、住所不定者の結核が顕著に多い、都市型結核という様相を呈しているということでございます。

○谷村委員 都内の結核の特徴として、都市型結核が挙げられているようでございますけれども、この都市型結核の課題の中でも、特に住所不定者に対する対策が大変重要なわけでございまして、平成十七年十二月に公表された東京都結核予防計画では、特別区部におけるホームレスからの結核発生は、人口十万人当たり二千三百六十三人。平均が人口十万人当たり二十二人とか二十九人という中で、都全体の罹患率と比べても、約八十倍という大変高い数値を示しておりまして、この数値を見せていただいて、大変びっくりしたわけであります。
 ホームレスなどの住所不定者というのは、生活に困窮している、あるいは不規則な生活から治療中断が起きやすい。その結果として、再発や薬剤耐性化というんですか、薬が効かなくなってしまう、を招きやすいといわれております。
 再発を防ぎ、薬剤耐性結核の流行を阻止する観点からも、この住所不定者への対策強化が必要であると思います。そのために、区市町村とも連携して、住所不定者への治療支援の取り組みを行うべきと考えますが、見解をお伺いします。

○金丸参事 結核の再発や薬剤耐性化を防ぐには、結核の治療を中断させないことが最も重要でございまして、ご指摘の、治療中断のリスクの高い住所不定者等に対しましては、保健師等が訪問し、服薬を確認することなどを通じまして患者支援を図るDOTSが極めて有効でございます。そのため、都は従来、このDOTSの考え方を取り入れ、都の保健所等で、患者や地域特性に応じたきめ細かな取り組みを行ってきております。
 こうした治療支援がさらに効果的に行われますよう、現在、東京都結核予防計画に基づきまして、都と区市町村とが一体的な取り組み体制の構築に向けて協議を行っているところでございます。

○谷村委員 あと、結核の予防対策ですけれども、今、結核の予防対策としては、BCG接種については、平成十七年四月から、それまでは四歳に達するまでの期間に行うとされていたものが、原則として生後六カ月に達する期間に行うことと変更された。この早期接種というのは、乳幼児の結核発病を防止するために好ましいことですけれども、接種期間が短縮してしまったということで、さまざまな理由から、この接種期間内、生まれてから六カ月間という接種期間内にBCG接種を受けられない子どもがふえてくるのではないかと心配されております。
 結果として未接種のお子さんがふえては元も子もないわけでございますけれども、この生後六カ月までの法定期間内に予防接種を受けられなかった場合の接種機会の確保をどうするのか。予防接種を受けやすい体制を整備していくためには、その実施主体となっております区市町村への支援を強化していく必要があると考えますけれども、見解をお伺いします。

○金丸参事 BCGは、乳幼児が結核に感染、発病した場合になりやすい結核性髄膜炎などの症状の重い結核を予防する効果が高いことから、生後三カ月以降のできるだけ早い時期に接種することが推奨されておりまして、お話のように、平成十七年四月より、BCGの法定接種期間が、原則として生後六カ月に達するまでと変更されました。
 これによる未接種児の増加を招かないよう、都では、この時期に体調が悪いなどの理由から法定接種が受けられなかった子どもに対して区市町村が任意接種を行う場合に、平成十九年度から実施いたします新たな包括補助事業を活用して、支援を行ってまいります。

○谷村委員 区市町村が、接種期間に受けられなかったお子さんたちに対して任意接種を行っていく際には、新たな包括事業をぜひとも活用していただいて、予防接種に漏れるお子さんのないように、東京都からもしっかりとしたバックアップをお願いしたいと思います。
 冒頭にも申し上げましたけれども、結核はもはや過去の病気であるというふうにみなされている状況、社会全体の結核に対する危機意識が希薄になっているということは、大変憂慮するべきであります。
 WHOは、一九九七年、ちょうど十年前からになりますけれども、三月二十四日を世界結核デーと定め、世界各国に対策の強化を呼びかけておりますけれども、一般には、世界結核デーそのものが余り知られていないという状況があります。私たち一人一人が結核に関心を持ち、正しく理解し、適切に行動していくということなしには、結核の克服は遠のくばかりであります。
 そこで、都としても、世界結核デーを、都民が結核に対する認識を深める貴重な機会として、普及啓発等に力を入れる必要があると考えます。都の取り組みについて、これは今度、三月ですので、まだ十八年度内になりますけれども、十八年度の三月の世界結核デーに対する取り組みについてお伺いいたします。

○金丸参事 世界結核デーに合わせた都の取り組みにつきましては、若者への対策として、都内の繁華街において街頭キャンペーンを実施するほか、予防メッセージを印刷した啓発用の文具を、フリーターなどを多く雇用する企業や業界団体などを通じて若者に配布する予定でございます。また、検診機会の少ない簡易宿泊所の利用者に対する無料検診を実施いたします。
 都では、こうした各種の啓発活動や検診等を三月下旬に集中的に実施いたしまして、世界結核デーを契機として、広く都民に対して結核予防への関心を喚起するとともに、正しい知識の普及に努めてまいります。

○谷村委員 ちょっと言葉足らずでしたね。十八年度の平成十九年三月の今の取り組みを確認させていただきました。
 平成十九年三月末をもって結核予防法が廃止され、四月からは感染症法に統合されるわけであります。法律に基づく入院制度あるいは医療費公費負担制度は残っているわけですけれども、昭和二十六年以来の結核予防法が廃止されるということで、その対策が後退するのではないかという懸念をされる声もあります。
 結核予防法の廃止が、結核が過去のものであるかのような誤ったシグナルとなって都民に伝わることがないように、気をつけていかなければなりません。そのためにも、ぜひ区市町村との連携体制の構築や、新たな包括補助事業の活用を含めて、都の結核対策をより一層進めていただきたいと重ねて申し上げておきたいと思います。
 最後に、旧多摩東村山保健所と村山大和保健所の建設予定地につきましてお伺いいたします。
 平成十六年四月の多摩地域の保健所再編整備によりまして、旧多摩東村山保健所は廃止され、村山大和保健所建設予定地についても、それまで仮設施設で運営されていたわけですけれども、建設予定地は未利用地になっているわけであります。
 最初にお伺いしますけれども、旧多摩東村山保健所、村山大和保健所建設予定地それぞれにつきまして、建設時期、取得時期、土地の購入経費、建物の建設経費及び土地建物の管理経費というのはどのくらいかけられたのか、お伺いいたします。

○清宮保健政策部長 まず、旧多摩東村山保健所でございますが、土地は、その前身でございます旧東村山保健所の用地としまして、昭和四十七年に約一億二千六百万円で購入し、さらに平成六年に、改築のために隣接地を約十二億五千万円で購入してございます。
 現在の建物は、平成九年二月に竣工し、建築価格は約六億七千八百万円でございました。
 また、警備委託費用など土地建物の維持管理に要する経費は、年平均八十万円弱となっているところでございます。
 一方の村山大和保健所建設の予定地でございますが、平成十一年六月に約九億五千百万円で購入したものでございます。予定地のままで再編がございましたので、草刈りの経費など、土地の維持管理に要する経費を年平均二十万円弱かけているところでございます。

○谷村委員 旧多摩東村山保健所については、約二十億五千万円かけて土地購入あるいは建物建設をされているわけですけれども、保健所として運営されたのは七年間という計算になるでしょうか。村山大和保健所の建設予定地は、九億五千万円かけて、その土地というのは八年間そのままになってきたわけでございます。
 平成十六年、再編整備をされてから、早くも三年間が未活用のままになってきているわけですけれども、都としては、こうした旧多摩東村山保健所の建物、施設、あるいは村山大和保健所の建設予定地について、活用に向けてどういうふうな取り組みをしてこられたのか、今後どういうふうにされるのか、お伺いいたします。

○清宮保健政策部長 都はこれまで、これらの土地建物につきまして、地元市の保健福祉分野での活用を視野に入れた取得の意向を十分尊重しながら、都としましても、福祉保健サービスの向上のために、早期の譲渡を目指して市との協議を重ねてまいりました。
 また、一方では、市への円滑な譲渡を図るため、境界確認の手続や、都条例に基づきます土壌汚染の有無の調査等について、協議と並行しながら実施してきたところでございます。既に完了してございます。
 先般、地元の東村山市と東大和市が保健福祉分野での活用を計画化したことから、十九年度中に譲渡する予定でございます。

○谷村委員 ぜひ十九年度中の譲渡を確実に進めていただきたいと思います。
 地元の東村山市、また東大和市が、これらの都有財産を購入して保健福祉サービス事業を展開するには、相当の財政負担がかかるわけでございます。この譲渡後に市が、それぞれの建物あるいは用地を利用して、福祉サービスの充実に向けた事業を実施するに当たっては、市の厳しい財政状況を勘案し、都は財政負担を軽減していくべきだと考えますけれども、最後に見解をお伺いして、終わりたいと思います。

○清宮保健政策部長 東村山市と東大和市のこれら土地建物に関する利用計画は、それぞれの市の保健福祉サービスを向上させるものでございまして、都としても、福祉保健施策推進の観点から、市の財政負担の軽減が必要と考えてきたところでございます。
 このため、都は、十年間、用途の指定をいたしまして、土地及び建物について、地価の動向や経過年数などを加味した適正に評価した価格の中から、七割を減額して、市へ譲渡することとしたところでございます。
 今後、譲渡後でございますが、地元それぞれの市が施設を活用するに当たり、保健福祉分野で展開する事業につきましては、都としても、地域の保健福祉サービスの向上のため、新たに創設いたします福祉保健区市町村包括補助事業などを活用いたしまして、必要に応じ、市を支援していきたいと考えています。

○吉田委員 私からも、何点かにわたって、この予算案質疑の機会に質問させていただきます。
 取り上げたいテーマは、ウイルス肝炎対策及び基金について、二つ目に特定健診・特定保健指導への対応について、三つ目に都立児童会館の今後について、四つ目に精神障害者の民間バスの割引への対応などの課題であります。
 一番最初に、ウイルス肝炎の対策についてお伺いいたします。
 患者団体の皆さんからの指摘の中で、肝がんの死亡が今後ピークを迎えるという指摘がありました。事前にお伺いいたしましたら、肝がんの死亡は、一時期、上昇したけれども、現在はほぼ同水準で推移しているという説明でした。
 しかし、私が聞いている話では、年齢の高齢化によって、ウイルス保持者の場合には、急速に悪化、進行するというケースがあり、実際に肝がんの死亡率を年齢別に見たときに、例えば五十代では十万人に対して二十四人、六十五歳から六十九歳では十万人に対して七十四人、それが七十から七十四歳では、十万人に対して肝がん死亡者の率が百十七人に急増するというふうに見受けられます。
 そういう意味では、提案しているように、集中的に医療の進歩に対応したインターフェロン治療に対する通院医療費助成を行うことは、それ自身、極めて求められていることだというふうに思います。
 ただ、インターフェロン治療だけではなくて、総合的、全体的に、ぜひ施策をより拡充していただきたいという思いから、何点か質問し、意見を述べさせていただきます。
 第一点は、財務局が明らかにした予算の概要を見ますと、五年間に医療費助成の対象者として見込んでいる数が九千人で、予算額としては六十億円というふうに示されております。たしか、以前、難病のときには、B型肝炎も含まれておりますが、対象患者の方は三万人程度いたというふうに思いますけれども、果たしてこの九千人という数が妥当なものなのか、どのように計算したのか、まずそこをお伺いさせてください。

○清宮保健政策部長 今回の戦略は五年間でございますので、その予算の原案発表の資料に基づくご質問だと考えます。
 私どもとしましては、おおむね年齢四十歳から七十歳の人口、約五百五十万人の都民でございますが、その人口に、検診の受診率やこれまでの陽性率などを踏まえながら、必要な医療費助成の人数を考えたものでございます。
 また、十九年度当初予算につきましては、六カ月、医療機関の医療費の助成がございますところから、助成患者数は約二千人で計上しているところでございます。

○吉田委員 希望する方がこの医療費助成を受ける上で、どの程度の負担なのかという問題が、大きな問題としてあると思うんですね。
 先ほど、冒頭の質疑の中で、住民税非課税者については無料とする、さらに、課税者については半分程度というご説明がありました。しかし、現在行われている入院医療費に対する助成の実績を見れば、中高年の方々がいらっしゃるわけですから、高齢者のみで見れば、非課税者の方の比率というのは高いと思うんです。今の実績でいうと、非課税者の数というのは、全体で見れば非常に少ないのではないかと思っていますが、どの程度いらっしゃるのか。それが適切なのかどうか。
 さらに、半分程度というご説明ですけれども、これまでの説明からしますと、上限額の半分というと、総額でいうと四十万円程度の自己負担、月額だと四万円程度の自己負担が想定されるわけです。やはり、限られた期間に集中的に受診促進をするということになれば、さらにこうした負担を軽減するという方向で努力していただきたいと思うんですが、もし私の挙げた数字が違っているんだったら、その是正も含めてご答弁ください。

○清宮保健政策部長 三点につきましてお答え申し上げます。
 第一は、課税世帯と非課税世帯の比率ということだと思いますが、現行の入院医療費助成制度の認定者の中で、課税世帯の方が占める割合は七一・八%、非課税世帯の方の占める割合は二八・二%でございます。ちなみに、平成十七年度末現在の数値でございます。
 次に、C型肝炎のインターフェロン治療に要します医療費の総額に関するお問い合わせでございますが、一般的に、標準的なものでございますが、入院二週間、通院四十六週間、全体で四十八週間のもとで治療が行われます。その医療費の総額は約二百九十三万円ぐらいが標準的には算定されるところでございまして、この医療保険上の負担額は、住民税の課税世帯の場合には、年間約八十万円弱というふうになります。
 さきの質問の中で、今回の医療費の助成額の自己負担限度額についてご説明をしたところでございますが、自己負担の限度額の設定は、医療保険制度における患者自己負担の考え方や他疾患との均衡などを踏まえ、医療保険における七十歳未満の住民税非課税世帯の高額療養費自己負担限度額に準じるものとして考えているところでございます。これに基づきまして、月平均でいけば七、八万円の自己負担が医療保険上かかるところを、ほぼ半額、助成をすることになると考えているものでございます。

○吉田委員 先ほど田代委員の発言の中で、北海道より東京は進んでいるんだ、トータルで見なければならないというお話がありましたが、北海道の場合には、たしか、通院のインターフェロンも含む医療費助成の上限額が月額一万円強という状況だと思います。
 先ほどもいいましたけれども、五年間という期間を区切って集中的に受診を促すという点で見れば、安ければ安いほどいいというふうな一般論ではありませんけれども、そうした北海道など他県の事例から見れば、できる限りこれを引き下げる努力をしていただきたいというふうに改めて申し述べさせていただきます。
 もう一つ、指摘というか、質問したいことは、これも議論が既にされていることですけれども、いわゆるインターフェロン治療に特化した医療費助成が今度提案されているわけですね。二つの薬を重ね合わせることによって、インターフェロン治療の効果が上がるということで、非常に歓迎されているわけですけれども、そうであったとしても、この治療でウイルスを完治できないという方が相当数残されることは事実だと思うんです。そうした方々の肝硬変、肝がんへの移行をいかに防ぐかということも、肝がん死亡を抑制する上で、政策的には大きなテーマだと思うんです。それはそれとして対応しますというお答えなんですけれども、どんなふうにこの問題に対応するのか、ご答弁をお願いいたします。

○清宮保健政策部長 平成十九年度から取り組みますウイルス肝炎受療促進集中戦略は、これまでの取り組みにおいて未受診者が多く、陽性になっても治療につながっていないこと、また、治療法の進歩に制度が合っていないことなどのウイルス肝炎対策有識者会議報告を踏まえて、見直しを行い、その戦略の一環として、この医療費助成を位置づけたものでございます。
 今回のウイルス肝炎受療促進集中戦略は、検診から治療、患者支援の総合的取り組みによりまして、東京から潜在的感染者の方を早期に発見し、きめ細かい診療ネットワークにより治療を促進することを目的とするものでございます。他の道府県にはない、効果的な取り組みになると考えております。

○吉田委員 今も出ましたけれども、やはり地域のネットワークの強化、特に肝臓あるいはインターフェロン治療の専門医の方というのは、そんなに多く地域の中ではいらっしゃらないのが、私の杉並区などを見たときに、実情ではないかというふうに思っております。
 私は、インターフェロンで対応できない方々に対しても、助成制度を含めた何らかの対応策を求めたいと思いますけれども、あわせて、地域連携などの強化ということを要望として述べさせていただきます。
 このウイルス肝炎に関連して、基金のことについて一点お伺いしたいんですが、いわゆる五百億円の基金を積んで、その中でウイルス肝炎集中戦略を行うということです。それ自身はもちろん否定するものではありません。ただ、一点確かめたいのは、基金の問題については、財務局がかつて我々に説明していたのは、今後、社会保障などの負担が高齢化の進展の中で増大する、そういうときに、税収の変動があったとしても対応できるように、あるいは負担の平準化を果たすために基金を積む必要があるんだという説明がありました。しかし、今回の提案の基金というものは、そういう性格とは異なるというふうに見ざるを得ないんです。
 それでは、高齢化の進行に伴う負担増などへの対応については、福祉保健局としてはどのようにお考えなのか、ご答弁をお願いいたします。

○松井企画担当部長 この基金は、戦略的な政策展開を実効性あるものにするために創設するものということで、今後、新たな政策展開に集中的、重点的に投資を行う予定でございます。
 一方、高齢者福祉分野につきましては、多くのサービスが介護保険制度の中で提供される仕組みが既に整備されております。
 高齢化の進展に伴いまして、こうした保険制度以外に、行政による継続的な対応が必要な施策につきましては、これまで同様、毎年度、予算で適切に対応すべきものと考えております。
 なお、高齢者対策のうち、集中的、重点的な取り組みが求められている認知症対策につきましては、基金を活用した施策展開を図っていくこととしております。

○吉田委員 次に、特定健診・特定保健指導について、主に三点ほどお伺いさせていただきます。
 これも既に議論がありましたけれども、区市町村段階で見れば、これまでも健診事業を老健法に基づいて行い、新たに今後も行うということになりますが、この特定健診・特定保健指導の場合には、保険者が実施主体ということになりますから、当然のこと、国保組合もこの実施主体ということになるわけですね。しかも、ただ健診をすればいいということではなくて、いろんな議論はありますが、内臓脂肪症候群の予防、改善という戦略目標を持って、一人一人に対して健診した後の保健指導をする。しかも、二五%の削減という政策目標を持って取り組み、もしそれが達成されなければ、後期高齢者に対する保険財政への負担が増大するという、非常にペナルティー的な意味も持って取り組まれるということになりますから、非常に大変な作業が国保組合の皆さんなどにはかかると思うんですが、こうした保険者にどういう事業が新たに発生するのか、まず概略ご説明願いたいんです。

○清宮保健政策部長 平成二十年度からの制度移行に向けまして、医療保険者が平成十九年度に実施しなければならないことは、特定健康診査等実施計画の策定や健診等委託機関の選定など、具体的な実施方法の検討及び担当者等の人材育成などでございます。
 また、平成二十年度以降は、毎年度、国に特定健康診査等の実績を報告するとともに、事業評価を実施し、次年度計画に反映させていくこととされています。

○吉田委員 今、概略の説明がありましたけれども、今後一年間で準備して、平成二十年度四月一日から移行しなきゃならないということになれば、準備も大変ですし、また、移行してからの実務や体制も大変なものが発生します。とりわけ国保組合の場合には、体制的にも決して厚い体制がありませんし、また、組合員の数で見ても、非常にアンバランスがあります。それだけに、ぜひ円滑な対応ができるように、東京都としていろんな意味での支援が求められていると思うんですが、いかがでしょうか。

○永田生活福祉部長 国保組合において、平成二十年度から導入される特定健康診査・特定保健指導が円滑に実施されるためには、適切な特定健康診査等実施計画が策定されることが必要でございます。
 都は、国保組合を含む医療保険者に対しまして、計画策定に係る企画立案、評価のための研修を実施してまいります。
 また、老人保健事業の中で蓄積してきた地域の医療機関等との連携のノウハウや、効果的な保健指導のためのガイドラインを策定し、国保組合等に提供していくこととしております。

○吉田委員 支援の一環で、財政問題なんですけれども、先ほどのお話の中で、公営国保の場合には、国、都道府県三分の一ずつの財政支援が明記されている、あるいは健保組合の場合でもできる規定があると。ただ、国保組合に対してはできる規定がない。じゃ、できないのかというふうにお聞きしたら、国民健康保険法では、一般論として、特定事業に対する財政支援という仕組みがあるから、決して国が一切する必要がない、できないというわけでもないという、あいまいな規定だと思うんですが、ぜひこれは国に対して、きちんと必要な財政的な支援をするということを東京都としても働きかけていくべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

○永田生活福祉部長 特定健診・特定保健指導の実施につきましては、平成二十年四月からでございまして、この制度全体につきましては、いまだつまびらかになっていないところもございますので、都としては今後、国の動向を見守ってまいります。

○吉田委員 見守るだけではなく、働きかけ、かつ、都としても必要な対応をしていただきたいということを、要望として述べさせていただきます。
 次に、三つ目の課題ですけれども、都立児童会館の廃止の問題についてお伺いさせていただきます。これも先ほどからの質疑とダブらないようにしたいと思っております。
 先ほど、子ども家庭総合センターの開設と合わせて、事実上、現在の東京都児童会館を廃止するというご説明がありました。なぜそうなのかという理由として、一つは、都立児童会館開設時と比べて、区市町村の児童館が十八から六百余に普及が広がったという点での使命を果たした。しかも、区市町村の児童館などに対する支援機能の強化という点では、新しい総合センターの中で進められていくんだというご説明でした。
 そこでお伺いしたいんですけれども、現在の渋谷にあります都立児童会館は、単に区市町村の児童会館支援機能だけではなく、大型の唯一の児童館として持っている広域的なサービス、具体的には、日曜日の児童演劇ですとか、夏のサマーフェスティバルだとか、広域的な事業が行われていると思うんです。そうすると、こうしたこれまで行われてきた広域サービスそのものが、事実上廃止されるということになりかねないと思うんですが、これはどのような認識なんでしょうか。

○都留少子社会対策部長 東京都の児童会館は、お話にありましたような、遊びですとか場所の提供を通じまして地域の児童館の設置を促進するという、いわばモデル的な機能と、指導員の研修など区市町村の児童館を支援する機能、センター的機能とをあわせ持っていたわけでございます。
 先ほども申し上げましたように、地域の児童館の設置促進という役割につきましては、その使命を終えたと考えております。
 都は、こうした状況も踏まえまして、地域における児童館では困難な、新たな遊びの開発等に関する情報発信ですとか、人材の育成など、区市町村の児童館を支援するセンター的機能、それが広域的機能であると考えておりまして、こうした機能に重点化を図っていくということでございます。

○吉田委員 広域行政としての役割は情報発信であるというご説明だと思うんですけれども、先ほどいただいた東京都児童会館事業概要を読ませていただきますと、理念として、先駆的事業を推進するということで、都内唯一の公立大型児童館として独自の先駆的なプログラムを展開することの意味を強調し、また、冒頭の目的と機能のところでは、地域児童館では困難な広域サービスを提供するというふうにしております。
 もちろん、その中には情報発信があるんでしょうけれども、それだけではなく、具体的に、大型の唯一の児童館であるということを生かして、例えば日曜こども劇場、これは無料で行われていて、年間四十数回ですか。さらに、夏休み児童・青少年演劇フェスティバル、これは有料ですけれども、安い料金で、夏休み期間中に、日本児童・青少年演劇劇団協議会と共催で、児童劇を中心に人形劇などを行っている。しかも、その事業は、参加者が減ってきているわけではなくて、非常にニーズが高いというのが現実だと思うんです。
 例えば、情報発信だけだったら、何も人が来る必要はないわけですけれども、平成十七年度事業実績がありますが、お子さんの数だけで、入館者の数が約四十万人。そして、ホール利用者だけを見ても年間で約六万二千人。利用者が減っています、もう役割がないんですというのならともかく、現実に理念もあり、実際の利用者がこれだけいらっしゃるときに、これをもうやりませんということは、子どもの健全育成という都政の理念から見ても重大な後退になるというふうに思うんですが、一体これはどうされるんですか。

○都留少子社会対策部長 先ほども申し上げましたように、これまでは、地域の児童館の設置が進みますように、そういうことは現在もやっておりますけれども、その役割は十分果たしてきたと考えております。
 また、区市町村にもホールを持つ施設もたくさんできておりまして、そういうものを活用していく機会がふえているというふうに考えております。

○吉田委員 皆さん方の事業概要そのものが、地域児童館では置きかえられない役割を果たしているというふうに明記し、かつ、抽象論だけではなくて、現実に多くの父母の皆さん、お子さんたちから、たくさん入場して喜ばれている。この生身の存在を廃止するというのは余りにも乱暴だし、若手芸術家育成だといって、廃物利用だといって、ワンダーサイトには莫大な予算を投入しておきながら、一番若手育成の子どもたちの分野を打ち切るというのは、やっぱり説明のつかないことじゃないかなというふうに思います。
 さらにいわせていただければ、区市町村の児童館が広がれば、都道府県の広域の大型児童館が要らないということではないと思うんですよ。私も調べてみましたけれども、例えば全国では、市町村レベルの児童館と県レベルの大型児童館の二層構造をとっている県というのが多数ですよね。大阪なんかは、ちょっと豪華過ぎると思うくらいの見た目ですけれども、巨大施設が大型児童館としてあります。
 ぜひこれは再検討すべきことだと思いますし、何よりも、これまで使ってきた団体などときちんと話し合いを持つことが当然だと思うんですが、いかがでしょうか。

○都留少子社会対策部長 現在利用いただいております演劇関係の団体の方からは、存続という趣旨のご要望書を二件いただいております。
 東京都といたしましては、区市町村におきましても立派なホールの整備がたくさん進んでおりますことから、先ほどと同じでございますけれども、その役割は終えたと考えております。近くにこどもの城もございますし、十分地域の資源を活用していただけるものと考えております。

○吉田委員 演劇団体だけではなく、利用している父母の皆さんからも、存続を求める署名運動などが広がっているというふうに聞いております。そうした方々の声を真摯に受けとめて、再検討すべきだということを改めて述べさせていただきます。
 次に、精神障害者の方々に対する民間バスの半額制度が、精神障害者、当事者の方々の長年にわたる取り組みの結果、かつ東京バス協会のご努力によって、この四月一日からスタートすることとなりました。関係者の皆さんのご努力に心からお礼と敬意を申し上げたいと思うんですけれども……(「共産党からいわれたくないよ」と呼ぶ者あり)お礼をいっているんだよ。(笑声)
 私、きょう、その点で、四月一日というと、あした三月一日になりますから、あと一カ月なんですけれども、二つのことをお伺いさせてください。
 この問題について、四月一日、利用するに当たっては、写真が貼付された新しい手帳が準備されなければなりません。そうした点では、これまでも周知の努力はされていると思いますけれども、引き続き、新たな写真貼付による手帳再交付という手続の促進を促すような努力が第一に求められているのではないかというのが一点です。
 二つ目に、約四万人、手帳を持っている方がいらっしゃいますが、事前にお聞きしたところ、新しい写真貼付の手帳に切りかえる作業が既に済んだ方は、まだ一万人弱というふうに聞いております。もちろん、すべての方、入院患者の方もいらっしゃいますから、単純には計算できませんが、少なくとも万単位の方が残されていらっしゃる。ところが、実際、通常の手続だと、長いときで五週間、申請してからかかるといわれておりますし、実際に、二月中に申請しないと間に合いませんよというふうにいわれたという声が寄せられております。
 だから、一つは、周知徹底をさらに努力していただきたいということと、二つ目に、ぜひ体制も補強して、四月一日に間に合うような作業、実務もしていただきたいという点について、ご答弁をお願いいたします。

○吉岡障害者施策推進部長 精神保健福祉法施行規則の一部改正によりまして、平成十八年十月以降の申請受け付け分から、精神障害者保健福祉手帳に本人の写真を貼付するというふうに様式が変更になりまして、これによりまして、手帳により本人確認をすることができるようになりました。
 都におきましては、これまでも、社団法人東京バス協会に、精神障害者に対する民営バス運賃割引制度の適用を働きかけてまいりましたが、今回の規則改正に伴いまして、東京都議会自由民主党及び都議会公明党のご提案を受けまして、改めて東京バス協会に協力を要請し、東京バス協会では、本年四月より、写真つきの精神保健福祉手帳をお持ちの方には、本人確認ができるということから、都内の民営路線バスの運賃を半額に割り引くこととしようとなったものでございます。
 二点のご質問でございますけれども、まず、この運賃割引制度につきまして、精神障害者保健福祉手帳を所持する、現在、約四万人の方に対しまして、個別に通知するとともに、手続の窓口である区市町村や精神科病院、診療所、共同作業所、地域活動支援センター等の関係機関に周知することにより、きめ細かな対応を図ってまいりました。
 現在、精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方が更新されるときには、必ず写真貼付の手帳が発行されることになりましたので、運賃割引が利用できることとなりますが、有効期間の満了を待たずに再交付の申請を希望する方に対しましても、今後も、「広報東京都」や都の提供テレビ番組などを活用いたしまして、さらにこの制度の周知を図ってまいります。
 次に、再交付の申請の方の事務処理の手続についてでございますけれども、都では、都内の民間バスの運賃割引制度の利用を希望される方から、この手帳の再交付申請が短期間に大量に出されることが予測されますため、手帳の受け付け等を行う区市町村に、迅速な事務処理を要請いたしました。また、手帳発行事務を所管いたします中部総合精神保健福祉センターにおきましては、手帳の再交付に係る事務の標準事務処理期間を、土日、祝日を除く三十日間、すなわち、約六週間としておりますけれども、この事務処理期間の短縮を図りまして、既におおむね四週間程度で対応しております。
 今後とも、交付申請の動向を見きわめながら、利用者に不都合が生じないよう適切に対処してまいります。

○吉田委員 私が質問しているにもかかわらず、特定会派におもねるようなご答弁をされましたことは……(発言する者多し)公平公正の原則からいっても常軌を逸脱するものです。
 それでしたら、お伺いいたしますが、今、自民党、公明党の申し入れがあったといわれましたね。それは一体いつですか。

○吉岡障害者施策推進部長 都議会自由民主党並びに都議会公明党から申し入れをいただきましたのは、平成十八年八月二十八日でございます。

○吉田委員 こんなことであれこれいう気はありませんが、事実経過だけはっきりさせておきたいんです。
 平成十七年十月十八日、すなわち、今の十八年の一年前ですよね、私は厚生委員会の事務事業質疑で質問させていただきました。そのときに答弁をしたのは吉岡部長ですよ。あなたは、私が、精神障害者の方々と他の障害者の格差の一つとして、民間バス半額乗車ができるようにすべきではないか、バス協会にぜひ働きかけていただきたいという旨の質問をしたことに対して、ただいま吉田委員ご指摘になりましたとおり、という言葉で始まって、バス協会に働きかけをしていきますということを答弁しているんですよ。(発言する者あり)はっきりとそのときに既に、バス協会からは前向きに検討してみたらどうかという話もちょうだいしているところですと。もうこのときに既にレールは敷かれているんですよ。そういう事実をねじ曲げるような答弁は許されませんよ。どうですか。

○吉岡障害者施策推進部長 最初に申し上げましたとおり、今回、平成十八年十月の実施でございますけれども、精神保健福祉法施行規則の一部改正がございまして、精神障害者保健福祉手帳に新たに本人の写真を貼付するというふうなことになりました。
 従来、東京バス協会では、精神障害者にも適用するに当たって、本人確認が難しいということで、なかなか実施困難というお話がございましたけれども、今回、この手帳の様式の変更に伴って、本人確認が可能になったことから、前向きにご検討いただくことになったわけでございまして、私どもも従来から東京バス協会には重ねてお願いをしてまいりましたが、今回、この制度改正が大きなきっかけになったものというふうに考えてございます。

○吉田委員 私の質問のときに既に、今後は本人の写真を貼付する、そういう改正が予定されておりますと。そのように環境が変わっていく中では、その環境の変化をうまく積極的にとらえ、前向きに、というふうに答弁されているんですよ。その事実を改めて指摘しておきたいと思います。
 時間もありませんから、最後に、「十年後の東京」について簡潔に質問させていただきます。
 昨年末に、「十年後の東京」、これは概要版ですけれども、発表されました。知事は盛んに、絵にかいたもちではないという旨の発言を繰り返しておりますが、よほどそのことが気になるからこそ、そうした発言をするのかなという思いがいたします。
 福祉分野に限って一、二聞かせていただきますが、具体的な数値目標を、この「十年後の東京」の中で掲げています。待機児解消については先ほど話がありましたが、例えば障害者雇用を新たに三万人創出するということがありますが、福祉保健局としては、どのようにして三万人の新たな一般就労を実現するというふうなプログラムを持っているんでしょうか。

○松井企画担当部長 先ほど障害者施策推進部長からご答弁いたしましたけれども、区市町村障害者就労支援事業などに引き続き取り組むとともに、教育庁や産業労働局などとも連携し、身近な地域での職業訓練や職場実習の機会の拡充等も図るなど、総合的、横断的な取り組みにより、民間企業等における職域や雇用数の大幅な拡大を図ってまいります。

○吉田委員 全く抽象的な話なんですよね。ですから、それでは絵にかいたもちにすぎない。結局、具体的なプログラムがないわけですよ。
 さらに、福祉分野で、これは驚いたのは私だけじゃないと思うんですが、特にこの概要版を見れば非常にわかりやすいんですけれども、世界に先駆け、超高齢社会の都市モデルを創造する。超高齢社会の都市モデルを東京でつくるんだと。じゃ、どんな都市モデルなのかと見たら、冒頭挙げられているのが、最先端技術を活用し生活支援ロボットを開発、普及するというのが目玉ですよね。
 多くの皆さんが直面していること、また求めていることは、例えば、待機者が相変わらず増大している介護施設などの整備をどういうふうに今後進めるのか、さらに、皆さん方が強調している、地域で暮らせるような支援体制をどうするのか。福祉施策としてどのような展開、どのような都市像を示すのかということはほとんど示されなくて、ロボットの開発、普及ということ、これは、ごらんになった方がびっくりする。
 一体、福祉施策本来としての十年後の都市像というのはどうなんですか。ロボットしかないんですか、ロボットそのものは否定しませんけれども。そこをぜひご説明ください。

○松井企画担当部長 まず、ロボットについて申し上げますと、都内には、最先端の技術を有する大学や研究機関、民間企業が多数存在しております。これらでの研究開発を産学公の連携のもとに促進すれば、十年後にはさまざまな技術が実用化されているものと認識しております。
 福祉分野への科学技術の応用ということですと、これまでも、電動車いすですとか、機械浴槽、骨伝導ヘッドホンなど、数々の福祉機器が生み出され、障害者や高齢者の暮らしを豊かなものにしてきました。介助者や障害者の動作をサポートする機器などの開発も進んでいることから、今後、少子高齢化が進んでいく中で、人的サービスに、こうした新しい技術を活用した機器を組み合わせ、高齢者や障害者等のQOLを高めていくことがぜひとも必要だと考えているところでございます。
 それから、「十年後の東京」では、ロボット以外にはほとんど書いていないというようなお話がございますけれども、「十年後の東京」における福祉保健分野の取り組みにつきましては、先ほどお話しいただきましたけれども、待機児解消あるいは障害者就労のほか、認知症高齢者対策、がん対策、自殺対策、さらには医師や看護師等の医療人材対策など、都民要望に幅広くこたえる内容となっております。ロボットだけというようなご指摘は全く当たらないものでございます。

○吉田委員 高齢者福祉のトップでしょう。高齢者の福祉施策そのものは展開されていないじゃないですか。しかも、これは理念にかかわることなんですよ、福祉保健局としては。
 実はある経済誌で、東京工業大学でロボットを研究している方の論文を読む機会がありました。その方は、いやしロボットの研究開発について研究している中で、老人ホームで、認知症の方が同じ話を繰り返すから、そういう話を聞くためのロボットをつくってほしいという意見が出されたんだそうですが、この方は、そういうロボットはつくるべきではない、やはり人と人とのかかわりが福祉の原点だというふうに発言をされておりました。
 ロボットはあったとしても、あくまでも補助的なものであって、やっぱり福祉施策としては、人と人ということが基本コンセプトに据わる必要があると思うんですが、改めて答弁を求めます。

○松井企画担当部長 本年一月に策定いたしました東京の福祉保健の新展開二〇〇七の中でお示ししておりますけれども、福祉、保健、医療サービスは、専門職やケアワーカーなどの人が、高齢者や障害者などに対して身体や心の支援を中心にするものというふうに認識しております。
 この認識のもと、利用者本位の福祉改革、患者中心の医療改革に今後とも積極的に取り組んでまいる所存でございます。

○吉田委員 終わります。

○長橋委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○長橋委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。

○長橋委員長 次に、議員提出議案第一号を議題といたします。
 本案について、提出者の説明を求めます。

○かち委員 それでは、議員提出議案第一号、老人の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例について、提案者を代表して提案理由の説明を行います。
 本条例案は、日本共産党都議団、自治市民’93、市民の党の三会派が共同提案したものです。
 老人の医療費の助成に関する条例は、二〇〇〇年度の改定で、対象年齢が段階的に縮小されてきました。今では六十九歳の人がわずかに残るだけで、ことし六月末に廃止されます。
 その中で、提出した本条例案は、第一に、六月末の条例廃止を中止し、今後も存続させるものです。第二に、医療費助成の範囲は、これまでは老人保健法準拠で、本人一割負担、都の助成が二割負担でしたが、本条例案は、本人二割負担、都の助成が一割分です。第三に、対象年齢は、六十五歳から七十歳未満という本来の制度に戻します。助成の範囲は狭くなりますが、対象年齢はしっかりもとに戻すという提案です。その他、所得制限等は現行条例と同じです。第四に、条例の中の「老人」という言葉はすべて、「高齢者」と改正します。
 二〇〇〇年度の条例改定は、国の社会保障制度が充実したなどの理由で、石原知事が提案し、都議会において賛成多数で可決された経過があります。しかし、その後、高齢者は次々重い負担増が押し寄せています。特に、昨年から国の年金課税強化で、住民税増税と、それに連動した国民健康保険料や介護保険料の値上げなど、多くの高齢者が雪だるま式の大幅な負担増となっています。来年四月からは、七十歳から七十五歳未満の高齢者の医療費の負担が、一割負担から二割負担になります。二〇〇〇年度とは状況が大きく変化しており、条例廃止を見直すことが必要だと考えます。
 中でも、六十五歳から七十歳未満の高齢者は、既に年金生活であり、現役世代と同じ三割の医療費は重い負担になっています。医療費の重い負担は受診抑制につながり、ひいては病気の重症化につながり、結果として、社会的な医療費の負担は一層大きくなります。早期発見、早期治療の推進こそ、これからの高齢社会に対応するために必要なことです。
 全国の政令市を見ても、札幌、千葉、川崎、京都、大阪、堺、神戸、広島、北九州の九つの市が、高齢者の医療費助成制度を維持しています。
 私たちのところに、多くの高齢者から、せめて医療費の心配なく老後が過ごせるようにしてほしいという切実な声が寄せられています。本条例改正は、こうした都民の要望にこたえるものです。所要額は、平年度でおよそ百六十億円です。
 皆様のご賛同を心からお願いして、提案理由の説明とさせていただきます。
 以上です。

○長橋委員長 説明は終わりました。
 これより、本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○山口委員 これが実施されますと、都の税収の負担は百六十億円と初年度は見込まれるということですね。
 そして、こういう補助金というのになりますと、今まで大体、区市町村二分の一、都が二分の一という形が多かったと思うんですが、この場合には、この一割は全額都が負担するということでよろしいんでしょうか。

○吉田委員 ご質問、ありがとうございます。
 かち副委員長の方から百六十億円という金額を示しましたが、これは平年度ベースで計算した場合であります。
 なお、条例案は、来年度の十月施行ということで提案をさせていただいております。
 なお、区市町村との負担の問題ですけれども、これまでもそうであったように、区市町村に負担を求めるものではありません。

○山口委員 もう一つだけ。後期高齢者、七十五歳以上は、今後は広域の連合の組合でやっていくというから、じゃ、ここは全く対象にはならないということでよろしいんでしょうか。

○吉田委員 お話のとおり、本条例案の対象は、六十五歳から六十九歳を対象としているものであります。

○長橋委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○長橋委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で福祉保健局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時二十八分散会

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