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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第十三号

平成十七年十一月二十八日(月曜日)
第七委員会室
   午後一時一分開議
 出席委員 十三名
委員長藤井  一君
副委員長かち佳代子君
理事谷村 孝彦君
理事田代ひろし君
理事初鹿 明博君
松葉多美子君
早坂 義弘君
山口 文江君
山口  拓君
斉藤あつし君
野村 有信君
佐藤 裕彦君
吉田 信夫君

 欠席委員 一名

 出席説明員
福祉保健局局長平井 健一君
次長吉川 和夫君
技監梶山 純一君
理事梶原 康二君
総務部長片岡 貞行君
指導監査室長菅原 眞廣君
医療政策部長丸山 浩一君
保健政策部長杉村 栄一君
生活福祉部長朝比奈照雄君
高齢社会対策部長長谷川 登君
少子社会対策部長都留 佳苗君
障害者施策推進部長吉岡 則重君
健康安全室長八木 憲彦君
企画担当部長野口 宏幸君
連絡調整担当部長狩野 信夫君
参事松井多美雄君
参事高橋  誠君
参事桜山 豊夫君
参事宮垣豊美子君
参事佐藤 恭信君
参事牛島 和美君
参事浅井  葵君
参事大黒  寛君
病院経営本部本部長大塚 孝一君
経営企画部長奥田  匠君
サービス推進部長徳毛  宰君
参事及川 繁巳君

本日の会議に付した事件
 病院経営本部関係
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都立病院条例の一部を改正する条例
報告事項(説明)
・がん・感染症医療センター(駒込病院)の整備について
 福祉保健局関係
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都国民健康保険調整交付金条例
・東京都リハビリテーション病院の指定管理者の指定について
・東京都立心身障害者口腔くう保健センターの指定管理者の指定について
・東京都網代ホームきずなの指定管理者の指定について
・東京都品川景徳学園外七施設の指定管理者の指定について
・東京都伊豆長岡学園の指定管理者の指定について
・東京都新生寮の指定管理者の指定について
・東京都障害者総合スポーツセンター外一施設の指定管理者の指定について
・東京都八王子自立ホームの指定管理者の指定について
・東京都視覚障害者生活支援センターの指定管理者の指定について
・東京都聴覚障害者生活支援センターの指定管理者の指定について
・東京都清瀬園の指定管理者の指定について
・東京都多摩療護園の指定管理者の指定について
・東京都清瀬療護園の指定管理者の指定について
・東京都日野療護園の指定管理者の指定について
・東京都練馬就労支援ホーム外一施設の指定管理者の指定について
・東京都清瀬喜望園の指定管理者の指定について
・東京都七生福祉園外四施設の指定管理者の指定について
・東京都日の出福祉園の指定管理者の指定について
・東京都江東通勤寮の指定管理者の指定について
・東京都大田通勤寮の指定管理者の指定について
・東京都葛飾通勤寮の指定管理者の指定について
・東京都豊島通勤寮の指定管理者の指定について
・東京都立川通勤寮の指定管理者の指定について
・東京都町田通勤寮の指定管理者の指定について
・東京都立東大和療育センターの指定管理者の指定について
報告事項(説明)
・東京都新興感染症対策会議の報告について
請願陳情の審査
(1)一七第九七号 原子爆弾被爆者健康指導事業の委託事業費に関する請願
(2)一七第三七号の三 臨海開発計画を中止し都民の切実な声を守ることに関する陳情
(3)一七第四六号 東京都高齢者福祉の充実に関する陳情
(4)一七第五二号 東京都の精神障害者自立支援医療費自己負担分への全額助成に関する陳情

○藤井委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、第四回定例会中の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程表のとおり申し合わせをいたしました。ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、病院経営本部及び福祉保健局関係の第四回定例会提出予定案件の説明聴取並びに報告事項の聴取を行った後、福祉保健局関係の請願陳情の審査を行います。ご了承願います。
 なお、提出予定案件及び報告事項ともに、本日は説明を聴取した後、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いたいと思います。ご了承願います。
 これより病院経営本部関係に入ります。
 初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○大塚病院経営本部長 平成十七年第四回東京都議会定例会に提出を予定しております病院経営本部関係の議案につきまして、ご説明申し上げます。
 お手元にお配りしております議案に関しての資料は、平成十七年第四回東京都議会定例会条例案及び平成十七年第四回東京都議会定例会条例案の概要の二つでございます。このうち、横書きの方の条例案の概要をごらんいただきたいと存じます。
 恐れ入りますが、表紙をめくっていただきます。今回ご審議をお願いいたします議案は、東京都立病院条例の一部を改正する条例、一件でございます。
 都立病院の再編整備に伴い、荏原病院の運営を財団法人東京都保健医療公社に移管するため、条例中から都立荏原病院を削除するものでございます。
 一番下の欄にございますように、この条例は、平成十八年四月一日から施行することとしております。
 条例案の詳細な内容につきましては、お手元配布の資料、平成十七年第四回東京都議会定例会条例案をご参照いただきたいと存じます。
 以上で提出議案の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議の上、ご決定くださいますよう、お願い申し上げます。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方はご発言願います。

○かち委員 三点お願いします。
 各公社病院における医師、看護師の欠員状況、過去三年間。
 各公社病院における看護師の固有職員数及び都の派遣職員の内訳及び当初計画との比較のできるもの。
 それから、大久保病院の入院、外来収益と患者数、初診、それから救急患者も含めてお願いします。及び病床利用率、これは、十五年度と十六年度の比較で出していただきたいと思います。
 以上です。

○藤井委員長 ほかにございますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 それでは、ただいま、かち副委員長から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された副委員長と調整の上、提出願います。

○藤井委員長 次に、理事者から報告の申し出があります。これを聴取いたします。

○奥田経営企画部長 がん・感染症医療センター(駒込病院)の整備について、ご報告申し上げます。
 お手元には、資料1、がん・感染症医療センター(駒込病院)の整備についてと、その概要版として資料2をお配りしてございますが、都立病院改革マスタープランに基づき整備を計画しております、がん・感染症医療センターの整備方針、運営理念などをまとめたものでございます。時間の都合もございますので、資料2に基づいて概要をご説明させていただきます。
 初めに第1、駒込病院の沿革と現状でございます。
 駒込病院は、がん治療及びHIV・エイズ治療で日本を代表する医療機関でございますが、現在の建物は、躯体の耐久性等は高いものの、附帯設備を中心として老朽化が進み、また、病棟、外来、手術室等は狭隘となっております。
 このため、今後予想されるがん患者の増加や新興感染症等への対応、療養環境に対する患者ニーズの変化や日進月歩の医療技術への対応などが施設面で困難な状況となっております。
 次に、第2、がん・感染症医療センター整備基本方針でございます。
 1、がん・感染症医療センターとしての基本的役割ですが、駒込病院は、他の医療機関では対応困難な難治がん、再発がん、合併症を伴うがん等に取り組むとともに、感染症医療については、HIV・エイズ治療等を中心に重要な役割を担っており、今後とも、総合診療基盤に支えられた現在の機能を活用しつつ、より専門性を高め、都におけるがん・感染症医療センターとしての役割を果たしてまいります。
 2、施設改修の考え方ですが、現在の建物の躯体を活用し全面的に改修するとともに、今後移転が予定されている隣接の臨床医学総合研究所の建物を全面的に改修し、病院施設に転用いたします。
 3、教育、研修・研究機能の充実ですが、がん、感染症に対する高度専門医療の提供だけではなく、教育、研修・研究機能の面でも最先端の役割を担う病院として整備いたします。
 また、4、災害拠点病院としての機能の強化や、5、省エネルギー、省コストの推進と環境に配慮した施設整備を行います。
 6、整備運営手法ですが、より効率的に事業を推進していくため、PFI手法の導入を目指し、手続を進めてまいります。
 第3、がん・感染症医療センターの運営理念、医療機能でございます。
 1、運営理念ですが、がんと感染症を中心とした高度専門医療の実践など、四つの運営理念を掲げております。
 2、医療機能ですが、がん、感染症医療を支えるすぐれた総合診療基盤を確保し、(2)、センター的医療機能として、がん医療、感染症医療に、また(3)、重点医療課題として、移植医療、エイズ医療、緩和ケアに取り組んでまいります。
 恐れ入りますが、二枚目をお開きいただきたいと存じます。
 3、病床、外来規模ですが、現行の駒込病院の診療実績を踏まえ、入院規模を八百一床、外来規模を一日当たり千二百人と予定しております。
 4、再編整備後の病院名称ですが、都におけるがん、感染症のセンター病院の役割を果たすことを示すがん・感染症センターと、歴史的な沿革と、その専門医療を支える総合診療基盤を示す駒込という名称を組み合わせ、東京都立がん・感染症センター駒込病院としたいと考えております。
 次に第4、がん・感染症医療センター施設整備でございます。
 1、施設整備方針として、現在の建物、敷地を活用し整備を行うなど、施設整備に当たっての具体的な十項目にわたる条件を掲げております。
 2、施設整備手順ですが、仮設棟の設置、建物の改修の順序など、具体的な改修工事手順をお示ししております。
 3、改修整備内容の特色ですが、手術室の増設、外来治療センターの整備、内視鏡検査室の充実整備、放射線部門の充実、次のぺージでございますが、緩和ケア病棟の整備、感染症に対する施設設備の充実、ベンチ・ツー・ベッドの整備、患者療養環境の改善、災害拠点病院としての整備などが今回の施設整備の内容でございます。
 4、スケジュールですが、平成十七年度よりPFIの手続を進め、平成十八年度に事業者を選定、平成十九年度に契約を締結し、改修工事完成は平成二十三年九月を予定しております。
 以上、簡単ではございますが、報告事項の説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方はご発言願います。

○かち委員 三点お願いします。
 駒込病院のPFIにかかわる予算、決算の推移。
 それから、臨床医学総合研究所の概要及び、がん、感染症にかかわる研究の状況のわかるもの。
 各都道府県、政令市におけるがん医療センター及びがん研究所等の設置状況のわかるもの。
 以上です。

○藤井委員長 ほかにございますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 ほかになければ、ただいま、かち副委員長から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された副委員長と調整の上、提出願います。
 以上で病院経営本部関係を終わります。

○藤井委員長 これより福祉保健局関係に入ります。
 初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について理事者の説明を求めます。

○平井福祉保健局長 平成十七年第四回東京都議会定例会に提出を予定しております福祉保健局関係の議案につきまして、ご説明申し上げます。
 今回ご審議をお願いいたします議案は、条例案一件と事件案二十五件でございます。
 初めに、条例案の東京都国民健康保険調整交付金条例についてご説明申し上げます。
 本条例案は、国の補助金等の整理及び合理化等に伴う国民健康保険法等の一部を改正する法律の施行による国民健康保険法の改正に伴いまして、東京都国民健康保険調整交付金に関する事項を新たに定めるものでございます。
 今後とも、国民健康保険事業の健全かつ安定的な運営の確保に向けた区市町村の取り組みを支援してまいります。
 続きまして、事件案についてご説明申し上げます。
 今回提出を予定しております事件案は二十五件で、当局が所管いたします公の施設の管理運営を行う指定管理者の指定につきまして、議会にお諮りするものでございます。
 以上が、本定例会に提出を予定しております議案の概要でございます。
 なお、議案の詳細につきましては総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○片岡総務部長 それでは、引き続き議案の内容につきましてご説明申し上げます。
 お配りいたしました資料は、平成十七年第四回東京都議会定例会議案とその概要でございます。それでは、議案の概要をごらん願います。
 一ページをお開き願います。初めに条例案でございます。
 整理番号1、東京都国民健康保険調整交付金条例でございます。
 国民健康保険法第七十二条の二第一項の規定に基づき、東京都国民健康保険調整交付金について必要な事項を定めることにより、区市町村が行う国民健康保険事業の健全かつ安定的な運営を確保する必要があることから、本条例を制定しようとするものでございます。
 交付金の総額を規定するほか、交付金の種類といたしまして、区市町村間の国民健康保険財政の格差を調整し、事業の安定的な運営を確保するための普通調整交付金と、国民健康保険事業の運営の健全化に資する取り組みを実施し、または、災害その他特別の事情がある区市町村に対し交付する特別調整交付金について規定いたしております。
 また、附則において三年間の経過措置を設けております。
 本条例は、公布の日から施行することとしております。
 続きまして、事件案についてご説明申し上げます。
 二ページをお開き願います。事件案は、すべて地方自治法第二百四十四条の二第六項に基づきまして、公の施設の指定管理者の指定についてお諮りするものでございます。
 事件案につきましては、それぞれ公の施設の名称及び所在地、指定管理者の名称及び主たる事務所の所在地及び指定の期間を記載してございます。
 指定期間につきましては、一年間から五年間となっておりまして、平成十九年四月一日に民間移譲を予定している施設につきましては、現委託法人に対し一年間、それ以降に民間移譲を予定している施設につきましては、同じく現委託法人に三年間、その他の施設につきましては、公募を実施の上、五年間の指定期間といたしております。
 それでは、個々の事件案についてご説明申し上げます。
 初めに、整理番号1と2は医療施設でございます。
 1、東京都リハビリテーション病院につきましては、指定管理者は社団法人東京都医師会、指定期間は、平成十八年四月一日から平成二十三年三月三十一日までの記載の五年間でございます。
 2、東京都立心身障害者口腔くう保健センターにつきましては、指定管理者は社団法人東京都歯科医師会、指定期間は記載の五年間でございます。
 次の整理番号3から6までは、児童及び母子等の施設でございます。
 3、東京都網代ホームきずなにつきましては、指定管理者は社会福祉法人多摩同胞会、指定期間は記載の五年間でございます。
 4、東京都品川景徳学園ほか記載の七施設につきましては、指定管理者は社会福祉法人東京都社会福祉事業団、指定期間は記載の三年間でございます。
 三ページをごらん願います。5、東京都伊豆長岡学園につきましては、指定管理者は同じく社会福祉法人東京都社会福祉事業団、指定期間は記載の一年間でございます。
 6、東京都新生寮につきましては、指定管理者は社会福祉法人救世軍社会事業団、指定期間は記載の五年間でございます。
 整理番号7以下は、障害者児の施設でございます。
 7、東京都障害者総合スポーツセンターほか記載の一施設につきましては、指定管理者は社会福祉法人東京都障害者スポーツ協会、指定期間は記載の五年間でございます。
 8、東京都八王子自立ホームにつきましては、指定管理者は社会福祉法人はばたき、指定期間は記載の三年間でございます。
 四ページをお開き願います。整理番号9から11までは、身体障害者更生施設でございます。
 9、東京都視覚障害者生活支援センターにつきましては、指定管理者は社会福祉法人日本盲人社会福祉施設協議会、指定期間は記載の三年間でございます。
 10、東京都聴覚障害者生活支援センターにつきましては、指定管理者は社会福祉法人友愛十字会、指定期間は記載の三年間でございます。
 11、東京都清瀬園につきましては、指定管理者は社会福祉法人東京都民生委員薫風会、指定期間は記載の三年間でございます。
 次の、整理番号12から14までは、身体障害者療護施設でございます。
 12、東京都多摩療護園につきましては、指定管理者は財団法人多摩緑成会、指定期間は記載の三年間でございます。
 五ページをお開き願います。13、東京都清瀬療護園につきましては、指定管理者は社会福祉法人まりも会、指定期間は記載の三年間でございます。
 14、東京都日野療護園につきましては、指定管理者は社会福祉法人東京都社会福祉事業団、指定期間は記載の三年間でございます。
 整理番号15と16につきましては、身体障害者入所授産施設でございます。
 15、東京都練馬就労支援ホームほか記載の一施設につきましては、指定管理者は社会福祉法人東京援護協会、指定期間は記載の五年間でございます。
 16、東京都清瀬喜望園につきましては、指定管理者は社会福祉法人東京アフターケア協会、指定期間は記載の三年間でございます。
 六ページをお開き願います。整理番号の17と18につきましては、知的障害者更生施設でございます。
 17、東京都七生福祉園ほか記載の四施設につきましては、指定管理者は社会福祉法人東京都社会福祉事業団、指定期間は記載の三年間でございます。
 18、東京都日の出福祉園につきましては、指定管理者は同じく社会福祉法人東京都社会福祉事業団、指定期間は記載の一年間でございます。
 次の整理番号19から24までは、知的障害者通勤寮でございます。
 19、東京都江東通勤寮及び20、東京都大田通勤寮の指定管理者は社会福祉法人東京都知的障害者育成会、七ぺージに参りまして21、東京都葛飾通勤寮の指定管理者は社会福祉法人原町成年寮、22、東京都豊島通勤寮及び23、東京都立川通勤寮の指定管理者は社会福祉法人東京都知的障害者育成会、24、東京都町田通勤寮の指定管理者は社会福祉法人つるかわ学園で、指定期間につきましては、いずれも記載の五年間となっております。
 八ページをお開き願います。整理番号25、重症心身障害児施設でございます東京都立東大和療育センターにつきましては、指定管理者は社会福祉法人全国重症心身障害児(者)を守る会、指定期間は記載の五年間でございます。
 議案の詳細な内容につきましては、お手元の資料、平成十七年第四回東京都議会定例会議案をご参照いただきたいと存じます。
 以上、簡単ではございますが、提出議案の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言願います。

○吉田委員 事件案、指定管理者の指定にかかわって、五点ほど資料をお願いいたします。
 一つは、現行の委託制度と指定管理者制度との基本的な変更点について。
 二つ目に、各施設における変更事項があれば、それについて。
 三つ目に、指定管理者の指定の対象となった各対象施設の概要について。
 四つ目に、各指定事業者の選定経過及び選定理由について。
 最後に、現行委託制度と指定管理者制度との予算上の変化について。
 以上です。

○藤井委員長 ほかにございますか。--なければ、ただいま吉田委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、提出願います。

○藤井委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○大黒参事 東京都新興感染症対策会議の報告について、ご説明をさせていただきます。
 お手元に報告の概要と本文を配布してございますが、説明は概要でさせていただきます。
 厚生委員会報告事項、1、東京都新興感染症対策会議の報告についての一ページをお開き願います。
 昨年十二月に東京都新興感染症対策会議を設置し、鳥インフルエンザが人から人へ感染する新型インフルエンザとなった場合の具体的な対策について検討を進め、十月二十日に検討内容を報告として取りまとめたものでございます。
 2、報告の概要の(1)、流行予測についてです。
 新型インフルエンザが発生した場合の流行予測でございます。人口が集中する東京の特性を考慮して、都民の三〇%が罹患し、外来患者が約三百八十万人、このうち約二十九万人の方が入院し、約一万四千人の方が死亡するという予測を立てております。
 次に(2)、発生段階についてでございます。
 ここにお示ししましたように、発生前期から流行終息期までの六段階を設定しております。各段階の基準と体制については、ごらんのとおりです。
 二ページをお開き願います。(3)、発生段階別対策でございます。
 まずア、発生前期ですが、この時期は、まだ新型インフルエンザの発生が認められていない時期で、情報をいち早くとらえることのできる体制を整備するとともに、医療体制の確保や、抗インフルエンザウイルス薬の確保などを図ってまいります。
 次にイ、海外発生期です。海外で新型インフルエンザが発生した時期で、直ちに危機管理対策会議を開き、国内発生に備えた全庁的な対策を構築いたします。発生をいち早く探知するための東京・新型インフルエンザアラートを発動するとともに、電話相談体制の構築などを実施いたします。
 次にウ、国内発生期ですが、海外から流入した新型インフルエンザが日本で初めて確認される時期で、知事が発生宣言を発表し、全庁的な感染症対策本部が設置され、感染拡大に備えた医療体制の確保など、対応策を強化します。
 次がエ、都内流行期でございます。都内で新型インフルエンザの感染の拡大が予想される時期と位置づけております。知事は、流行警戒宣言を発表いたします。公共交通機関やライフラインの確保など、社会機能の確保に努めることとしています。
 三ページをごらん願います。次にオ、大規模流行期でございます。流行予測を超えて大流行になった場合を想定した対策を示しています。知事は、感染症緊急事態宣言を発表し、全庁的な感染症緊急事態対策本部を設置し、社会機能の破綻回避のために、公共交通機関の運行縮小や、企業等の営業活動の自粛を要請することとしております。
 最後にカ、流行終息期でございます。流行が終息したと判断した場合は、知事が終息宣言を発表することとしております。
 最後に、その他でございますが、国に対して、国が主体となった総合的な対策等を行うよう、要望を盛り込みました。
 なお、国は十一月十四日に新型インフルエンザ対策行動計画を公表しました。都は今後、東京都新興感染症対策会議の報告をもとに、国の行動計画も踏まえ、新型インフルエンザ対策行動計画を策定していく予定でございます。
 説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。

○藤井委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言願います。

○吉田委員 報告に関連して、何点か資料をお願いいたします。
 初めに、最近の国内でのいわゆる鳥インフルエンザの発生状況と発生原因について。
 次に、世界での最近の新型インフルエンザによる死亡者数について。
 次に、都内におけるインフルエンザ患者数の推移について、ここ十年程度。
 次に、都内におけるインフルエンザ脳症の発生数、死亡者数の推移を五年程度。
 次に、一九六八年に発生した香港風邪の都内の患者数、死亡者数について。
 次に、タミフルを初めとしたインフルエンザ治療薬の都内及び都立病院、公社病院の在庫状況。
 次に、都立病院、公社病院におけるタミフルを初めとしたインフルエンザ治療薬の利用状況について、過去五年間。
 次に、各都道府県、政令市における感染症専用病床、一種、二種別の整備状況、病院数と病床数について。
 次に、各都道府県、政令市におけるインフルエンザワクチンの接種率について。
 最後に、全国の保健所の所管人口数の上位十位までについて、保健所名と人口数をお示しください。
 以上です。

○藤井委員長 ほかにございますか。--ただいま吉田委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、提出願います。

○藤井委員長 これより請願陳情の審査を行います。
 初めに、請願一七第九七号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○杉村保健政策部長 お手元にお配りしてございます請願・陳情審査説明表に従いまして、ご説明をさせていただきます。
 まず、整理番号1、請願一七第九七号についてでございますが、この請願は、文京区の社団法人東友会会長横川嘉範さんから提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、原子爆弾被爆者健康指導事業の委託事業費につきまして、高齢化、病弱化が進む原爆被爆者の実情に見合った事業が実施できるよう支給していただきたいというものでございます。
 現在の状況についてでございますが、原子爆弾被爆者健康指導事業につきましては、高齢化が進む被爆者の健康の保持及び福祉の向上を図る上で重要な事業であると理解しており、財政状況が厳しい中、必要な委託経費を維持しております。今後とも、円滑な事業実施に努めてまいります。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○田代委員 請願一七第九七号について意見を述べさせていただきます。
 人類史上初めて原子爆弾が広島、長崎の両市に投下され、瞬時にして多くのとうとい命が奪われた昭和二十年から今日まで、西欧とアジア及び我が国の歴史的事実関係並びに大東亜戦争の史実の検証がなされないままに、六十年の年月が経過いたしました。
 これまで、あの日の悲惨な記憶は思い出したくないと、心に封印されてこられた被爆者の方々が、節目となったことし、広島で行われた平和記念式典に初めて参列されたというお話を伺いました。
 六十年たってようやく、自分の体験、原爆の悲惨さを後世に伝えることが自分の大切な役割だと考えるようになったという、その方たちの言葉に、被爆者の方々の深い悲しみとこれまでのご労苦がしのばれ、私も改めて恒久平和の実現を誓った次第でございます。
 被爆者の方々は、心と体に生涯決していえることのない深い傷を負われ、今なお原子爆弾による後遺症や健康不安に苦しんでおられる、そのような事実を、日常の診療を通じて痛感しております。
 また、高齢化、病弱化などが一段と進み、ひとり暮らしや寝たきりなどの介護を必要とする方々もふえております。さらに、被爆者二世といわれる子どもさんたちも、その多くの方々が既に中年期を迎え、いまだ解明されない健康面への影響に不安を抱いている現実がございます。
 これらのさまざまな不安を抱えている被爆者やそのご家族にとって、健康相談や生活相談などによる適切な対応が求められている中、東京都が行っている健康指導事業は、委託先である社団法人東友会の献身的なご尽力ときめ細やかな対応により被爆者の大きな支えとなっており、今後ともその役割はますます重要になると考えております。
 原子爆弾被爆者対策は、本来、国の責任において実態に即して適切に行われるべきと考えられますが、都においても東友会としっかり連携し、被爆者の心の支えとなるよう、本事業が円滑に行われますことを強く要望いたしまして、私の意見とさせていただきます。
 終わります。

○かち委員 私も、一七第九七号、原子爆弾被爆者健康指導事業の委託事業費に関する請願について意見を述べさせていただきます。
 原爆の被害は、広島、長崎での当時十万、七万という皆様の命を奪ったばかりでなく、その後数十年を経てもなお被爆者にさまざまな健康障害を生み出し、命を落とし、孫子の代までその不安を引き継ぐという、最悪の被害です。
 この健康指導事業は、世界で唯一の被爆国で、この六十年間、筆舌に尽くしがたい痛みや苦しみ、不安の中で生き抜いてこられた被爆者の方々、その二世の方々に対する健康相談事業や啓蒙活動を委託事業として東京都が行っているものであり、固有の重要な役割を果たしているものだと考えております。
 被爆六十年ともなりますと、当時胎内被爆であっても還暦を迎え、現在の平均年齢が七十二歳弱という状況から見ても、高齢化が進み、被爆による健康障害に加えて、要介護の問題も出てきます。請願文書にもありますように、介護の相談が年間一万三千件を超え、内容も複雑、困難例も多いと聞いております。
 また、介護保険制度の改定により、被爆者にはこれまで減額制度がありましたけれども、今回、特養など福祉施設でも、ホテルコストや食費が保険外ということになり、その負担が重いという相談が急増しているとのことです。
 被爆者への支援は、その被害が国の責任によるものであり、都としても責任は通じるものであります。高齢化の進む中で、事業経費の多くを寄附や募金という不安定収入で賄うことは、事業の存亡にもかかわるものです。
 被爆者のために、被爆者みずからが相談、啓蒙活動に取り組んでいるこの事業を、今後も維持継続できるよう強力に支援していくことが行政に求められていると思います。
 よって、本請願は採択をしていただきたいと思います。
 以上です。

○藤井委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認めます。よって、請願一七第九七号は趣旨採択と決定いたしました。

○藤井委員長 次に、陳情一七第三七号の三を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○杉村保健政策部長 整理番号2、陳情一七第三七号の三につきましてご説明申し上げます。
 この陳情は、昭島市の西山綱男さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都において次のことを実現していただきたいというものでございます。
 第三項といたしまして、小中学生の医療費を無料にすること、第四項として、老人の介護手当は月一万円の支給からでも復活させること、第五項として、シルバーパスは所得に応じて三千円から五千円のものをつくること、第六項として、老人医療費助成制度を守り充実させること、というものでございます。
 次に、現在の状況についてでございますが、第三項につきましては、乳幼児医療費助成制度は、少子社会において子育てを支援する福祉施策の一環として、区市町村に対し都が補助を行っているものであり、対象年齢につきましては義務教育就学前まで段階的に拡大してまいりました。
 第四項につきましては、都は、在宅での介護サービスが不十分な昭和四十年代に、施設入所者に比べて受けられるサービスに格差があることから、老人福祉手当を創設いたしました。
 本手当は、平成十二年度に、それまで家族が担っていた高齢者の介護を社会全体で支え合う仕組みとして介護保険制度が創設されたことに伴い、廃止いたしました。
 なお、介護保険制度は、一定の利用者負担のもと、サービスを直接給付する仕組みであり、また、世帯当たりの負担上限額を定めた高額介護サービス費の仕組みにより、低所得者の負担上限額が低く設定されております。
 第五項につきましては、シルバーパスは高齢者の社会参加の促進を目的とした制度であり、利用を希望する方に社団法人東京バス協会がパスを発行し、都が補助を行っております。
 本制度は、若年世代との間に負担の不公平があるなどの課題があったことから、平成十二年度に見直しを行い、区市町村民税非課税の方には千円、それ以外の方には二万五百十円の利用者負担をいただく制度となっております。現在、多くの高齢者がパスの発行を受け、社会参加と生きがいの活動に活用されております。
 第六項でございますが、平成十二年第一回都議会定例会におきまして、福祉施策全般の見直しの一環として老人医療費助成制度についても審議が行われ、平成十九年六月三十日をもって制度終了することが決定されております。
 終了に向けての経過措置により、平成十二年七月一日以降、段階的に対象年齢の引き上げを図っており、現在の対象者は、昭和十二年六月三十日以前に生まれた七十歳未満の方となっております。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○田代委員 まず、小中学生に対する医療費の助成についてですが、都の乳幼児医療費助成制度は、子育てを支援する福祉施策の一環として、区市町村に対して補助を行っているもので、これまで対象年齢を義務教育前までに段階的に拡大してきたものでございます。
 子どもの年齢の階層別の受診割合を見ても、就学前の子どもたちは他の年齢に比べて高くなっており、都制度の年齢制限は、現時点においては適切と考えております。
 本制度の対象年齢のさらなる拡大については、区市町村がそれぞれ独自の判断に基づいて行っているもので、特に次世代育成支援行動計画の初年度に当たる今年度は、こうした動きが顕著でございました。医療は社会の基盤となるものであり、次代を担う子どもたちを育てる上でも、区市町村が地域の状況に応じて独自に制度の拡充に取り組むことは大変結構なことでございます。
 しかし、本来、少子化のような課題には国を挙げての取り組みが必要であり、乳幼児医療についても自治体の努力のみに任せるのではなく、国が、国民を主役とする医療制度の正常化の中できちんと対応すべきものと考えております。
 次に、介護手当についてですが、都の老人福祉手当は、まだ介護保険制度がなく、在宅サービスが不十分であった昭和四十年代に開始されました。この制度は、家族に重い介護負担が生じたり、家政婦を雇わざるを得ないといった当時の状況を踏まえると、家庭にかかる経済的及び精神的、肉体的な負担を幾ばくなりとも軽減する上で有効であったといえます。
 しかし、平成十二年に介護保険制度が創設され、介護を必要とする高齢者はだれでも一割の自己負担で必要な介護サービスが受けられるようになり、サービスの提供量も飛躍的に増大いたしました。
 こうしたことから、平成十二年に、見直しを行う三年間の経過措置を設けた上で廃止されました。老人福祉手当は当然その歴史的役割を終えており、その復活はあり得ないと考えております。
 シルバーパス制度については、そもそも高齢者の社会参加を促進するという制度の目的を踏まえ、現在の発行方法や活用状況もその目的に合っているかを判断すべきであり、政治目的に利用することがあれば、厳に慎むべきであると考えます。
 また、シルバーパスは、都や区市町村ではなく、社団法人東京バス協会がパスの発行を行って、担っていることも了した上で、十分な検討が必要であると考えております。
 最後に、老人医療費助成制度についてですが、この制度は、社会保障制度の充実や介護保険制度の創設などを踏まえ、平成十二年に実施した一連の福祉施策の見直しの中で、七年間にわたる経過措置を経た上で廃止することが決定されました。
 こうした見直しは、利用者本位の福祉の実現を目指す福祉改革の前提をなすものとして行われたもので、既に都議会において十分な議論が尽くされたものであり、都民の理解も得ているものと考えております。
 終わります。

○吉田委員 私は、この陳情一七第三七号の三、この委員会に付託をされています三項、四項、五項、六項とも妥当なものであり、採択をすべきだというふうに考えます。
 以下、若干質問をさせていただき、また意見表明をさせていただきます。
 まず3、小中学生の医療費を無料化にすることに関してであります。
 少子化の進行が大きな社会的な問題となっており、これを克服することは、国はもちろんのこと、地方自治体挙げての共通の責務だというふうに思います。医療費助成はもちろん医療的な支援策ではありますけれども、やはり少子化克服のための広い支援策の中の一環を担う分野だと私は考えます。
 そこで、改めて確認しておきたいんですけれども、全国の中でも東京の少子化、すなわち合計特殊出生率の低下は極めて鋭い形で進行していると思うのですが、最新の東京の合計特殊出生率及びそれが全国の中でどの位置を占めているのか、さらに、近県の大都市を抱える埼玉、千葉、神奈川の出生率がどのようなレベルのものなのかを、ご説明をお願いいたします。

○野口企画担当部長 厚生労働省が取りまとめました人口動態統計によりますと、直近の平成十六年の東京都の合計特殊出生率は一・〇一でございます。この数値は、都道府県で申しますと四十七番目でございます。
 また、隣県の状況でございますが、合計特殊出生率につきましては、埼玉県及び神奈川県が一・二〇、千葉県が一・二二となっております。

○吉田委員 たしか、その前の平成十五年度、二〇〇三年は一を切るという事態が起きていたと思うのですけれども、いずれにしても、全国最も出生率が低く、しかも近県と比べてみても一定の乖離がある。それだけに、やはり東京の場合には、国はもちろんのこと、東京都が少子化の克服のためにあらゆる方策を、他県、他自治体以上に努力をするということが、私は求められていると思います。
 これまでも議会で議論してまいりましたけれども、少子化の克服はもちろん、雇用、住宅など総合的な対策が必要ですけれども、同時に、その中でやはり経済的な支援策、こうしたことは大きな意味を持っていると思うのですが、どのようにお考えでしょうか。

○都留少子社会対策部長 少子化の要因は、未婚率の上昇、晩婚化、初産年齢の上昇といわれておりますが、その背景には、結婚や子どもを持つことに対する価値観の変化や、子育てに対する親の負担感の増大などがあるといわれており、経済的支援のみで解決できる課題ではございません。
 こうした少子化の進展に適切に対応するためには、国や地方自治体などの行政のみならず、都民や企業など、社会全体での取り組みが不可欠です。この中で、子育て支援に係る経済的な支援については、税制のあり方も含めて、社会保障制度全体を視野に入れ、国民的コンセンサスを得て行うべきものであり、基本的には国で対応すべき課題でございます。

○吉田委員 意見を述べさせていただきますが、もちろん、のみで解決できるという状況でないことは明らかです。
 しかし、その経済的支援策というものは、各種の世論調査でも、当事者の方々から強く要望されております。しかも、国自身の取り組みが重要ですけれども、それが不十分な中で、既にこれまでも紹介しましたが、東京二十三区で、現時点で小中学生、いろいろな形で医療費助成制度が実施をされていますが、九区、さらに来年一月、一区ふえて十区で実施され、さらにこれが拡大しようとしております。
 これまでも東京都は対象年齢を段階的に引き上げてきたわけですけれども、今日の少子化の、全国の中でも極めて鋭い深刻な事態にふさわしく、小中学生に向けての対象拡大を図るべきだというふうに述べさせていただきます。
 三つ目に、老人の介護手当の問題は、私たちは、そもそも介護保険制度移行によって利用者負担という新たな負担がふえるにもかかわらず、老人福祉手当を廃止するということは逆行するということで、批判をしてまいりました。
 しかも、三回定例会でも述べましたけれども、十月から介護施設利用者については、在宅も含めて、居住費、食費の負担が新たにふえるということについても指摘をしました。
 それはその後、たしかNHKだと思いますが、首都圏の報道特報の中でもこの問題が取り上げられて、例えば、負担ができないために、個室、二人部屋から大部屋にかわらざるを得ないという事態だとかが、具体的な事例としても報道されております。
 こうした事態から見ても、改めて、これまで以上に介護手当というものは必要であり、その陳情の趣旨は適切だということを述べさせていただきます。
 次に、シルバーパスの問題についてであります。
 シルバーパスについては、三千円から五千円のものをつくってほしいという要望で、当然のことだと思います。
 そこで、まず確認をしたいんですけれども、この見直しを行う際に、予算特別委員会に、千円、そして二万五百十円のこういう負担制度を導入したとしても、利用者は大きく後退しないということで紹介をしたと思います。たしか、その予算特別委員会に出された将来推計は、二〇〇〇年度、平成十二年度が利用者八十六万人、二〇〇三年度、平成十五年度は九十七万八千人が、千円、二万五百十円になっても利用するであろうというふうに予測が、公式な資料として出されたと思うんですが、これはどのような結果に現実になって推移したでしょうか。

○長谷川高齢社会対策部長 制度見直しの当時の予測と実績でございますが、平成十二年度分につきましては、予測数、委員おっしゃったように八十六万二千人に対し実績七十四万九千人、その差は十一万三千人となっております。
 また、平成十五年度分につきましては、予測数九十七万八千人に対し実績七十四万七千人、その差は二十三万一千人となっております。
 なお、実績が予測を下回ったものとしては、平成十二年度の、当時の七十歳以上の人口の伸びなどをもとに推計したこと、それから、真に、バスを利用する個々の高齢者がみずからのバスの利用状況等を勘案して選択した結果と受けとめて考えております。

○吉田委員 もちろん、社会経済状況の変化などで、さまざまな変動というのは、当初予測との関係で変化が生まれるということは、あり得ると思うんです。
 しかし、今述べた十万人あるいは二十三万人という変化は、単にそれをもって説明がつくものではないと思うんですね。やはり新たな千円の負担と同時に、住民税課税者に対しては二万五百十円の負担を求めるということが、こうした予想よりもはるかに現実には利用者が後退をする結果になったということを示していると思うんです。
 しかも、この二万五百十円の負担というものは前の制度からありましたけれども、対象の所得基準といいますか、収入額というものが、かなり低い対象まで拡大をされたと思うんですね。今では、ラインは住民税課税、非課税ですから、単身者の場合ならば年金収入で約二百六十六万ですか。これは前はもっと高かったと思うんですね。
 改めて、以前の二万五百十円対象の方々の線が一体幾らだったのか。しかも、その結果、千円以外の方々というのは、二〇〇〇年のときには三カ年で経過措置がありましたけれども、その後二〇〇三年には経過措置がなくなりましたから、この千円以外の層の方々が大幅に減ったと思うんですが、この経過を説明してください。

○長谷川高齢社会対策部長 制度見直し前の平成十一年度当時の所得基準でございますが、本人及び配偶者の所得が百九十三万六千円、公的年金収入に換算して約三百五十八万一千円でございまして、この基準までの方が無料、超える方は二万五百十円の負担をいただく制度となっております。

○吉田委員 もう一つ、質問したつもりだったんですが。

○長谷川高齢社会対策部長 シルバーパスの千円以外の方の推移でございます。
 十二年度につきましては十七万五千九百六十八人ですね。それから十三、十四、十五と、十五年度でよろしいでしょうか。十五年度については十一万四千七十五人になっております。

○吉田委員 ちょっと数が聞き取れなかったんですけれども、今、説明があったように、要するに、以前は年金収入単身者で三百五十八万を超えた方が二万五百十円の対象だったわけですよね。それが約百万近く下げられて、二百六十六万の収入で二万五百十円を払わなきゃならない。
 その結果、経過措置があったから、ある程度の方は経過措置五千円あるいは一万円で利用してきたけれども、最終的には、経過措置がなくなった段階で、千円以外の方というのは十一万人というふうに、大きく減ったわけです。
 したがって、明らかに、住民税課税は一律二万五百十円という制度そのものが、やはりこうした後退を呼び起こしていることは明らかだと思うのです。そういう意味で、やはり所得に応じて三千円、五千円という要求は、私は極めて現実的で妥当だと思うんです。
 しかも、調べてみましたけれども、例えば仙台市の場合には、介護保険料区分で一の方が千円、介護保険料の三、四、五の方が五千円と、幾ら高くても五千円なんですね。また、横浜市の場合には、合計所得七百万未満が五千円ということになっていますから、そもそも所得の区切りもはるかに高いし、かつ、それでも負担が五千円ということで、対象人口に対する比率を調べてみましたけれども、やはり東京の対象利用者数ははるかに下がっているというふうな事態があります。そういう点では、こうした三千円あるいは五千円というものの要求は、この間の経過から見ても極めて妥当だというふうにいわせていただきます。
 なお、最後に、この点で、実は昨年の決算特別委員会で私は、税制改定によって、収入が上がらなくても住民税非課税から課税になる場合に、千円から一挙に二万五百十円になる事態があるということを指摘し、検討を求めました。当時の担当部長は、きちんとした検討をしていきたいというふうに答弁いたしましたけれども、改めてこの点で明確な態度をとられることを、これは要望として述べさせていただきます。
 次に、最後の老人医療費助成制度については、この廃止されつつある六十五歳から六十九歳の年齢が、患者数についての東京都の調査でも、それ以前の年代あるいは七十代と比べても、この六十代後半の受療率が、この間の経過で低下しているということが統計的にも明らかであり、ぜひこの間の推移を再度検証し、この老人医療費助成制度は廃止をすることなく継続、拡充すべきだという意見を述べて、私の発言を終わります。

○山口(文)委員 私も、陳情一七第三七号の三について意見を述べさせていただきます。
 この陳情にある老人福祉手当についてですが、生活者ネットワークは、介護は家族にその負担を強いるのではなく、社会全体で支える仕組みを確立することを提唱してきました。介護の問題は、金銭による手当などで到底解決できるものではありません。一部の手当受給者のみに限定されない、要介護者全体の利益のために、現金給付から、幅広い選択を可能にする在宅介護サービスの基盤整備に充当するべきと考えております。介護保険制度が始まって五年が経過し、介護の社会化についても一定の認知が得られた今、手当の復活は介護の社会化に逆行するものとして反対するものです。
 ただし、老人医療費助成、それからシルバーパス等の都の助成については、今後見直しを含めて検討を要望したいと思っております。来年度から、税制改正によりまして非課税限度額が引き下げられ、その影響も懸念されております。シルバーパスについても、現在年間千円で利用している人のうち、七万七千人ぐらいが二万五百十円になると伺っております。介護保険制度の見直し、そしてまた来年の医療費制度改革により医療費の負担増も真実味を帯び、収入増が望めない高齢者にとって不安が増大しています。
 都としても、こうした社会保障制度の改革により、今後、高齢者の生活にどのような影響が及ぼされるのか検証しつつ、都独自の支援について検討する必要があるのではないかということを意見として申し述べさせていただきます。

○藤井委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○藤井委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一七第三七号の三は不採択と決定いたしました。

○藤井委員長 次に、陳情一七第四六号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○長谷川高齢社会対策部長 お手元配布の請願・陳情審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 整理番号3、一七第四六号、東京都高齢者福祉の充実に関する陳情についてでございますが、これは、豊島区の東京社会保障推進協議会会長であります村林彰さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都において次のことを実現させていただきたいというものでございます。順を追ってご説明いたします。
 第一項でございますが、シルバーパスの発行は、現行二段階の費用負担の間に数段階を設けることというものでございます。
 現在の状況でございますが、シルバーパスは高齢者の社会参加の促進を目的とした制度であり、利用を希望する方に社団法人東京バス協会がパスを発行し、都が補助を行っております。
 本制度は、若年世代との間に負担の不公平があることなどの課題があったことから、平成十二年度に見直しを行い、区市町村民税非課税の方には千円、それ以外の方には二万五百十円の利用者負担をいただく制度となっております。現在、多くの高齢者がパスの発行を受け、社会参加と生きがいの活動に活用されております。
 次に、第二項でございますが、老人医療費の助成を六十五歳からの制度に戻すことというものでございます。
 現在の状況でございますが、平成十二年第一回都議会定例会におきまして、福祉施策全般の見直しの一環として老人医療費助成制度についても審議が行われ、平成十九年六月三十日をもって制度終了することが決定されております。終了に向けての経過措置により、平成十二年七月一日以降段階的に対象年齢の引き上げを図り、現在の対象者は昭和十二年六月三十日以前に生まれた七十歳未満の方となっております。
 次に、第三項でございますが、寝たきり高齢者への老人福祉手当の制度について復活することというものでございます。
 現在の状況でございますが、都は、在宅での介護サービスが不十分な昭和四十年代に、施設入所者に比べて受けられるサービスに格差があることから、老人福祉手当を創設いたしました。
 本手当は、平成十二年度に、それまで家族が担っていた高齢者の介護を社会全体で支え合う仕組みとして介護保険制度が創設されたことに伴い、廃止をいたしました。
 なお、介護保険制度は、一定の利用者負担のもと、サービスを直接給付する仕組みであり、また、世帯当たりの負担上限額を定めた高額介護サービス費の仕組みにより、低所得者の負担上限額が低く設定されておるところでございます。
 最後に、第四項でございますが、介護保険料、利用料の減免制度を拡充するために、区市町村への財政的支援制度をつくることというものでございます。
 現在の状況でございますが、介護保険制度において、保険料については、所得に応じた原則五段階の保険料設定とされているほか、災害や失業等を理由として個別に減免する仕組みが整えられております。さらに、平成十八年四月からは、保険料段階を細分化し、低所得者の保険料率は低く設定されることとなっております。利用料についても、世帯当たりの負担上限額を定めた高額介護サービス費の仕組みにより、低所得者の負担上限額が低く設定されております。
 また、都は、平成十四年一月から、国制度である社会福祉法人等による利用者負担軽減制度の対象サービス及び事業主体を拡大するなど、独自の区市町村支援のための事業を実施しているところでございます。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○田代委員 介護保険料、利用料の減免についてでありますが、介護保険制度は、家族が担っていた高齢者の介護を社会全体で支え合う仕組みでありまして、利用者は一定の負担をした上でサービスを利用することが基本となっております。こうした中で、所得に応じた保険料の設定や世帯当たりの負担上限額を定めた高額介護サービス費の仕組みにより、低所得者に対する一定の配慮がなされております。
 こうした制度上の配慮や国の制度を活用した都独自の利用者負担軽減制度により、必要な対応は図られております。その上で区市町村が独自に減免を行っている例があることは私も承知しておりますが、それらは区市町村が独自の判断と財政責任において実施しているものであり、都が一律に漫然と財政支援を行うものではないと考えております。
 以上です。

○初鹿委員 先ほどもシルバーパスについて発言、質問がありましたけれども、一言だけ、重ならないように意見を申し述べさせていただきますけれども、現在の制度ですと、住民税を払っているか払っていないかで千円と二万五百十円という二つの段階で、今回の陳情はどちらも、それを何段階かに分けた方がいいんじゃないかということです。
 この二万五百十円という上限の方の金額も果たして妥当なのか、千円だってどうなんだろうかということを考えていくと、確かに幾つか段階を設けるということも方法なのかなとも思うんですが、そもそもこのシルバーパスが設けられた目的というのは、高齢者の社会参加の促進をということなんですが、じゃ、現在使っている方々が何のために使っているかということをもう少しちゃんと調べないと、段階をつくろうにもつくれないんじゃないかなと思うんですよね。
 というのは、病院に通うために行っているのか、それとも本当に社会参加といえるような活動のために行っているのか、それとも仕事に行くためにこのシルバーパスを使って行っているのか、それによって随分と違うと思いますし、この頻度の問題にしても、それを使って月に何回外出しているのかということも、調べてみないとなかなかわからないんじゃないかなと思います。
 そこで、一つ提案ですけれども、毎年一斉にこのシルバーパスの交付を行っていると思いますが、そのときにアンケートか何かをやって、あなたは大体何のためにこのシルバーパスを使いますかとか、どこに行くために使いますかとか、頻度はどれくらいですかとか、年金収入でどれくらいあるのかということを調べていただいて、どれぐらいの所得の人が、何のために、何を目的にして、このパスをどの程度使用しているのかという実態を調べて、その上で、今の金額が妥当なのかどうかというのをもう一回議論をしていくことが必要なのではないかと思いますので、よろしくお願いいたします。
 以上です。

○吉田委員 内容的には一項目から三項目まで、先ほどと同様の趣旨でしたので、あえて重なった発言はいたしません。
 四項目について、介護保険料についての問題が出されております。まだ全体の状況が明らかになっておりませんけれども、既に一部明らかにしている来年度からの区市町村の保険料、大体現在の三千円台から四千円あるいは五千円というふうな金額で既に明らかにされております。もちろん区市町村によってかなり大きなばらつきもあるかと思いますが、いずれにしても四千円から五千円台になる可能性というのは極めて高いものだと思います。やはりそれぞれの財政的にも厳しい自治体が、逆にさらに高い保険料を徴収せざるを得ないというふうな事態も当然起こり得ると思いますし、たとえこれは保険制度であったとしても、そうした状況をしっかりととらえながら、保険料の一定の軽減策のための東京都の支援というのは当然検討すべき課題だということを意見として述べさせていただき、先ほどの陳情と同様、採択すべきだということを要望いたします。

○山口(文)委員 陳情一七第四六号について、シルバーパス、老人医療費助成、さらに老人福祉手当については、先ほどの陳情と重なりますので、意見は同じとさせていただきます。
 ただ、この介護保険料と利用料についてですが、介護保険も、施行五年目の見直しによって、既に十月から、施設やデイサービスの居住費と食費の自己負担が実施されています。前回の定例議会でも、そのために条例の一部が改正されておりますが、そのときにもぎりぎりで段階が上がってしまった人たちに対しての配慮をしていただくことを重ねて要望しておきます。
 保険料についても、練馬区でも基準月額現行三千三百円から四千二百円への値上げが提案されているような状況ですので、今後の動向も踏まえて、検討するべきときには検討していただきたいということを要望しておきます。

○藤井委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔「賛成者起立〕

○藤井委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一七第四六号は不採択と決定いたしました。
 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後二時十二分休憩

   午後二時三十分開議

○藤井委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 審査を続行いたします。
 陳情一七第五二号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○吉岡障害者施策推進部長 お手元にお配りしてございます請願・陳情審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 整理番号4、一七第五二号、東京都の精神障害者自立支援医療費自己負担分への全額助成に関する陳情は、武蔵野市の心のバリアフリー市民会議代表江上渉さん外三百四十三人から提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都において、精神障害者通院医療費公費負担制度の自立支援医療費制度への移行に際しては、自己負担分全額に対する医療費助成措置を講じていただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、現在の精神障害者通院医療費公費負担制度は、精神疾患に係る通院医療に必要な費用のうち、各種保険制度と公費で百分の九十五に相当する額を負担し、本人負担を五%に軽減するものでございます。
 さらに、都におきましては、精神障害者通院医療費公費負担制度の対象者のうち、社会保険等加入の住民税非課税者に対して自己負担の五%分を助成しております。
 障害者自立支援法における自立支援医療では、精神障害者の通院医療費について、医療費のみに着目した応益負担から、医療費と所得の双方に着目した負担とし、公費負担を百分の九十に変更することとしています。
 ただし、低所得者と、継続的に相当額の医療費が発生する重度かつ継続の対象者につきましては、それぞれ月額負担上限額を設定し、低所得者などに配慮した制度となっております。
 精神障害者通院医療費公費負担制度は、精神障害者が地域で安定的に生活していく上で不可欠な医療的サポートであります。このため、国に対する障害保健福祉施策の改革(障害者自立支援法案)に関する主な論点と東京都の見解、平成十七年五月十三日におきまして、一定の負担軽減措置を国が行うことが必要であるとの提言を行ったところでございます。
 説明は以上でございます。
 ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○早坂委員 現在、精神保健福祉法第三十二条によって、精神障害者の通院に係る費用については公費で助成する制度があります。この精神障害者通院医療費公費助成制度とはどのような制度なのか、また、対象者の推移はどのようになっているのかをお伺いいたします。

○吉岡障害者施策推進部長 精神障害者通院医療費公費負担制度は、精神保健法第三十二条に基づき、精神疾患に係る通院医療費に必要な費用のうち、各種保険を適用した上で、百分の九十五に相当する額を公費で負担し、本人負担を五%に軽減する制度でございます。
 対象者数は、平成十六年度末におきまして約十一万一千人となっており、これは平成十二年度末と比較して四年間で約二万五千人増加をしている状況でございます。

○早坂委員 精神障害者の医療費負担を軽減するこの制度は、来年四月からは、新たに施行される障害者自立支援法の中に位置づけられ、制度設計も見直すこととされています。具体的に現行制度とどのように変わるのかをお伺いいたします。

○吉岡障害者施策推進部長 障害者自立支援法における自立支援医療では、精神障害者の通院医療費について、医療費のみに着目した応益負担から、医療費と所得の双方に着目した負担といたします。また、公費負担の割合を百分の九十五から百分の九十に変更いたします。
 ただし、所得の低い方に対しては月額負担上限を設定するとともに、継続的に相当額の医療費が発生する重度かつ継続の対象者に対しましては、中間所得層以上の人にも月額負担上限を設定するなど、利用者負担について配慮した制度とするよう国も検討していると聞いております。

○早坂委員 この陳情された方のご意見を拝見すると、自己負担がふえることによって、精神障害者が通院、投薬を受けずに病状が悪化することを懸念されているように思います。このことについて東京都はどのようにお考えか、ご見解をお伺いいたします。

○吉岡障害者施策推進部長 精神障害者が地域で自立して生活していくためには、医療の継続が極めて重要なことでございます。このため、医療の中断につながることのないように、低所得の方には一定の負担軽減措置を設ける必要があると考えております。国の自立支援医療におきましても、所得に応じた月額負担上限を設けており、低所得者に配慮した制度設計となっております。
 さらに、東京都といたしましても、低所得の世帯に対する、自己負担分を東京都が独自に軽減することを検討しております。これらの対応によりまして、低所得者への配慮は十分なされているものと考えております。

○早坂委員 精神障害者を医療につなげることは、本人の病状を安定させるために、また健全な社会をつくっていくためにも重要なことだと考えます。今後とも、対象者が増加することが予想される精神障害者通院医療費公費負担制度を、将来的に安定的に運営していく仕組みをつくっていかなければならず、そのためにはサービスを利用する人にも応分の負担をお願いして、皆で制度を支えていくことが求められます。陳情された方がいわれるような自己負担分を全額助成するといったようなことは、今後の制度運営を考えると、行うべきではないと考えます。
 しかし、その一方で、低所得者には、医療の中断につながることのないよう、一定の負担軽減措置を設ける必要があることから、国は所得に応じた月額負担上限を設けることとしております。さらに、東京都は低所得者には独自の負担軽減措置を検討しているということなので、陳情された方々が懸念されるようなことはないものと考えます。国の負担軽減措置は今後正式に示されるものですし、東京都独自の負担軽減措置についても検討中ということですので、今回の陳情につきましては、現段階では継続の取り扱いにすべきものと考えます。
 以上です。

○斉藤委員 陳情一七第五二号について質問いたします。
 今回の自立支援法、制度改正に伴って、いろいろ心配が、特に経済的な部分の心配、そして、それに伴う影響という部分が、大変心配の中心であります。
 先般、私、都内にあります割と大きな精神科の専門病院の院長先生と二時間ほどご一緒させていただきまして、この話も少し出したところ、継続的にみんながちゃんと通院してくれるかどうかという部分については、大変心配している部分であるというようなこともコメントでいただきました。多分現場サイドでは、患者さんばかりじゃなくて、病院側の方、施設側の方も大変心配が大きいのではないかということであります。
 このあたりの不安というものを解消しなきゃいけませんし、それこそこの心配の核心であります、継続した医療をきちんと受ける流れになるかどうかという部分もきちんとしなければならないというのは、全く同感であります。
 もちろん国の方も低所得者対策というのをうたっております。ただ、これまで個人の申告による助成を行っていたものが、今回の改正では世帯単位となってしまいました。親の扶養に入っている方は対象にならない場合が多いのではないかと推測されますが、扶養者が高齢となってきた場合には、医療費負担も決して楽なものではありませんし、また、そういった状況を見て、当事者の精神的な負担も大変大きなものになるんじゃないかということが心配されます。
 すべての方がとはいいませんけれども、精神障害の場合、負担が若干でもふえますと、大変金銭的な面に不安を持って、なるべく頑張って自分で努力をしなくてはとか、どうしても医者にかからなくてはならないときのことを考えて、お金を節約しなければとか、または、今まで、調子が悪いときには任意入院を自分からされていた方がいらっしゃるんですが、そういった方が、ちょっと調子が悪いけれども、やめておこうというふうなことで無理を重ねたりしないよう。これはもちろん、普通に考えれば、病気という点で考えれば、ちょっと大げさかなというふうにとってしまう場合があるんですが、ただ、この疾患に関しては、こういったことが実際に当事者の動向として考えられるというふうに思っておりますので、こういった通院や服薬の習慣が途切れて、病状の改善が図れないどころか、症状の悪化や、最悪の場合は自殺といったことが懸念されますので、やはり対応しなければならないんじゃないかと考えます。
 当然ここにおいて、いきなり制度という節目によって経済的負担の増加がやってくる。これまでの本人や家族、関係者が苦労して積み重ねてきた努力が、このきっかけによって水泡に帰してしまうようなことにならないよう考えるべきじゃないかと思います。
 精神疾患において、医療的支援を物心両面においてスムーズに受けられる、スムーズに受けに行くことができるという環境整備が、その後の影響を考えても何より大切と考えますので、陳情者の方の不安や心配というのは非常に理解できるものじゃないかと思います。
 さて、それを踏まえた上で質問に移りたいと思いますが、先ほど、医療の必要性については早坂委員の方からの質問にもありましたので、この辺については割愛させていただきまして、二つ目に用意した質問からいきたいと思います。
 東京都において、この辺、先ほどの質問に多少かぶる部分もございますが、国の自立支援医療における負担軽減措置、これについてはどのように評価をしているか、改めて確認したいと思います。

○吉岡障害者施策推進部長 東京都が国の自立支援医療における負担軽減措置をどのように評価しているのかというお尋ねでございますけれども、まず、障害者自立支援法におきますこの自立支援医療におきましては、精神障害者の通院医療費について、医療費のみに着目した応益負担から、医療費と所得の双方に着目した負担とする、そういう変更をするものであるというふうにされております。
 国が今後示される政省令におきまして、所得階層別に月額負担上限を設けるなどの低所得者対策を行うとともに、重度で継続的に医療費を負担する障害者には、中間所得層以上につきましても月額負担上限を設けるなどの措置を行う予定と承っておりまして、一定の評価をしているものでございます。
 しかしながら、精神障害者の通院医療費の公費負担につきましては、精神障害者が地域で安定的に生活していく上で不可欠な医療的なサポートもございますので、特に低所得者に対しましては、きめの細かい負担軽減を検討する必要があるというふうに考えてございます。

○斉藤委員 今、答弁の終わりの方で、よりきめの細かい負担軽減という話がありました。多分、先ほど早坂委員への答弁の方にもありました都の独自というあたりなんかは、その辺につながっていく話なのかなというふうに思います。先ほど、質問も答弁もありましたけれども、ちょっと確認ということで、東京都の独自の動きについて確認をしたいと思います。
 なぜかといいますと、東京都は、今回の自立支援法については、ある程度賛意を示して、それに並行して、五月に国への提言ということで、先ほどの冒頭の説明にもありましたような文書を出しているわけですね。その中で、定率負担の導入について合理性を認めている一方で、低所得の障害者に対しては、サービス利用の抑制や受診の中断につながることのないよう、負担能力を適切に反映した仕組みが必要と意見しているわけです。
 で、一般の利用者というんでしょうか、対象者というんでしょうか、の方から、賛同を示している以上、精神障害福祉が縮小しない、問題が起こらないようにするのは当然ではないか、国が対処するのが本来だと思うが、東京都も賛成している以上、それなりに対応しなければいけないんじゃないかというようなことをちょっと意見としていただいております。なるほど、そういわれてしまうと、私もそうだなあという部分があります。ですから、国の低所得者対策が必ずしも十分でないとすれば、独自に何らかの支援策を検討すべきではないかと考えます。
 その辺で、ぜひちょっと詳しく都の検討について教えていただきたいと思います。

○吉岡障害者施策推進部長 東京都は、本年五月の提言におきまして、今後、障害者サービスをだれもが広く利用できるサービスにしていくためには、可能な限り定率負担の考え方を導入する必要があるといたしまして、その上で、低所得の障害者に対しては負担軽減措置を講ずるなど、障害者の自立を支援するという法の趣旨を損なわない配慮が必要であるという意見を国に提出いたしました。その後も、国に対しては機会あるごとに、このような配慮を具体的な仕組みとして具体化することを働きかけてまいりました。
 現在の状況といたしまして、国の方でも検討が行われておりますけれども、都としても独自に低所得の世帯に対する自己負担分を都が独自に軽減することを検討している、そういう状況でございます。

○斉藤委員 はい、ありがとうございます。都が独自に検討中ということで、これについては大変大きな期待を寄せたいと思います。
 次の質問なんですが、精神障害者が地域で生活していく上で、医療の継続は非常に重要であります。これは先ほど来いっていることであります。今回の改正で、医療費の助成に関して対象から外れてしまった方、それなりに出てくると思います。そして、そういった方がその後もきちんと通院や服薬をしているかどうか、改正後の対象者の受診動向についてある程度、把握、評価することは非常に重要かと思います。そういったことについて何らか考えていることがありましたら、教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。

○吉岡障害者施策推進部長 精神障害者が地域生活を続けていく上で医療を継続することが非常に重要であることは、いうまでもございません。ただ、今回の見直しは、低所得の方々や重度かつ継続に該当する方々は引き続き制度の対象となっていますことから、制度の見直しがそのまま医療の中断につながるとは考えておりません。
 他方、制度改正後の受診動向につきましては、今後の申請者数の動向等を踏まえ、医療関係団体との情報交換の場等を活用いたしまして把握に努めてまいりたいと考えております。

○斉藤委員 それでは、精神障害者においては、先ほど冒頭にもちょっと私の方からも述べさせていただきましたけれども、病状によっては、若干の制度変更でも、変化への理解が難しい方がいらっしゃいます。減免手続を含めて、複雑な制度は、対象者の混乱や手続ミスというものを招きかねませんし、それによって減免の漏れみたいなものが手続上の中で起こってしまう場合もなくはないと思います。対象者や医療機関に対して十分な制度の周知というものが必要と考えますけれども、このあたりについてどのように考えているか、教えていただきたいと思います。

○吉岡障害者施策推進部長 自立支援法の周知につきましては、国におきましても、政府広報の活用や新制度PRパンフレットの作成などを予定しております。また、都におきましても、広報やホームページの活用のほか、通院公費負担医療を受けている方及び現に治療を行っている医療機関に対しては、個別に郵送等の方法で制度の周知を実施していくとともに、区市町村や医療関係団体等への説明を行う予定でございます。

○斉藤委員 この周知について、各医療機関、市町村に対して理解を促すためにいろいろ連絡をするというのは、もちろん基本的に非常に大事なことです。ただ、保健所とか市区町村の窓口といった現場の部分については、なかなかそこから患者さん本人、障害者本人に伝えていくというのが、障害の内容のせいもあるんですけれども、大変難しいですし、一人当たりに対しても、この制度の改正がなかなか理解しにくい方に対しては時間がかかると思います。職員もそういう意味では、大変浪費をするというか、時間的にも労力的にも大変負担が職員にかかる場合もありますので、このあたりしっかりとやっていただいて、実際にちゃんと周知がうまくいっているかどうか、評価をしていただきたいということを要望いたします。
 それに加えて、ちょっと確認なんですが、より多くの精神障害者が早期に社会生活が営める状態になることが理想であります。財政的な課題があるにせよ、積極的支援がおくれることで、対象者自身の生活に悪影響が出るばかりじゃなくて、支援策の効果が十分に発揮できないということも考えられます。こういうことがないようにしていただきたいと思います。
 東京都はこれまで、助成対象を低所得者という個人単位としてきておりまして、これについては私などは、現状に割と即している対応じゃないかと評価しております。今度の制度改正では世帯単位になってしまう。先ほど申しましたように、高齢の親の扶養に障害者自身が入ってしまうような場合など、障害者本人、さらにはその家族の経済的窮状、困窮というものが見えにくくなってしまうことが考えられます。制度の上での低所得者と現実の低所得者の間に誤差が生じないよう配慮することを、今後もぜひ努力をしていただきたいと思いますし、国へも積極的働きかけをしていただきたいというふうに考えておりますが、これについてはいかがでしょうか。

○吉岡障害者施策推進部長 自立支援医療制度におきましては、各種医療保険制度による保険給付に加え、公費で医療費の負担を軽減するものでございます。このため、世帯の所得に応じて各月ごとの自己負担上限額を定める、そういう制度設計になってございます。医療保険制度が世帯を単位として制度が構築されているため、これを基礎とした自立支援医療制度も世帯単位で制度構築するものであるというふうに考えてございます。

○斉藤委員 これは意見といいましょうか、要望なんですけれども、医療とつながっているからこそ自立をしているという精神障害者の方もいらっしゃいます。自立支援法は今回の大きな名前ですから、その辺をぜひ忘れないで対処していただきたいと思います。
 今回、独自支援を検討しているということで、その辺の答弁を大変評価して、東京都の動向を今後少し見守っていきたいなというふうに感じておりますが、その一方で、東京都については国よりも現場に近いわけですね。保健所も持っていれば、専門の病院も持っている。世田谷の方には研究機関も持っています。この研究機関に関しては、先般、私、一回見せていただいたんですけれども、アジアのレベルで、ほかの国と比べても非常に高いレベルの研究をしている。
 こういったことを考えると、今回は制度をつくったのは国でありますから、もちろん国に沿うことはやむを得ないことなんですけれども、ただ、東京都はやはり現場を持っているということですから、この現場の部分で実際に今回の制度改正がどういうふうに受けとめられているか、どういうふうに現場とずれがあるか、もしくは、ないかということを考えなきゃいけないと思います。このあたり、国の方の意見も大事ですけれども、相手はやはり疾患であり、また障害であったりするわけです。そのあたりを独自の分析、評価というものがあっても私はよいと思います。このあたりをしっかりと意識して、この課題について取り組んでいただきたいということを、最後に要望として申し上げさせていただきます。よろしくお願いします。

○藤井委員長 今のは要望だけでいいですか。

○斉藤委員 はい。

○かち委員 私も、陳情一七第五二号について若干の質疑をさせていただきます。
 今回成立した障害者自立支援法の最大の問題は、来年四月から、必要なサービスをより多く受ければ受けるほど重い負担増になるというものです。しかし、障害者にとって福祉サービスは、命や生きることそのものに直結するものであります。支払い能力のあるなしにかかわらず一律の負担増というのは、その生存権さえ脅かしかねないという問題です。
 同じ障害者でも精神障害者については、他の知的、身体障害福祉と比べても、その福祉施策がおくれてきたという事実は周知のとおりです。これまで、精神保健福祉法により、外来通院については本人非課税者については国が五%に加えて東京都が五%を負担し、本人の負担軽減をしてきたわけですけれども、このたびの自立支援法により、一律一割負担ということになるわけです。精神障害者の外来通院が困難になることは明白です。
 今、お二人のさきの質疑でも明らかになったことでありますけれども、上限策は持つといえども、東京都としても、この自立支援法成立に当たっては国に対して意見を述べられてきております。一定の負担軽減措置を国が行うべきであるという見解を持ちながら、都としても独自策を検討しているということを、先ほどから確認させていただきました。
 その対象者が、現在、外来通院者は十一万一千人ということで、住民税非課税対象者は五万五千人ということですけれども、そして、生活保護の方ももちろんいらっしゃるわけで、お聞きしましたところ、二万一千人ということでした。そうしますと、外来通院者の約七割が何らかの負担軽減策の対象者になっている。経済的にも大変厳しい状況に置かれているということも明らかになってきております。
 ところで、今回の自立支援法によるところの医療費負担の仕組みについて、もう少し詳細な制度についてご説明いただきたいというふうに思います。

○吉岡障害者施策推進部長 今回の自立支援医療の制度について説明しろという副委員長のご質問でございますけれども、まず基本的考え方についてご説明をさせていただきますと、障害者自立支援法におきます自立支援医療では、精神障害者の通院医療費について、医療費のみに着目した応益負担から、医療費と所得の双方に着目した負担とすることとされております。今回の改正は、障害に係る公費負担医療制度間での負担の不均衡を解消し、公平な負担を実現することや、障害のある方も制度を支える仕組みとするなどの観点から行われるものでございます。
 今回の改正では低所得者対策も織り込まれておりまして、これらの低所得者対策を含めて必要な医療を確保しながら、制度運営の安定性を確保することなどを同時に達成する、そういうことを目指しておりまして、原則として一割負担を導入することも一定の合理性があるというふうに考えてございます。
 なお、先ほど、かち副委員長が、サービスを利用すればするほど負担が大きくなるというふうにおっしゃいましたけれども、今回のこの制度におきましては、原則一割負担を導入しつつも、他方で所得に見合って負担上限額というのを織り込んでございますので、利用すればするほど負担がふえるということではございません。よろしくお願いいたします。

○かち委員 私の質問は、先ほど、この精神障害者の外来通院における医療費の負担の、低所得層、中間層、一定所得層というふうに三つの段階に分けられるとか、重度かつ継続の対象についても配慮されているというようなご説明がありましたので、その仕組み、制度についての詳しい内容についてお聞きしたいんですけれども……。

○吉岡障害者施策推進部長 制度の詳細について申し上げます。
 今回のこの自立支援医療におきましては、自己負担については原則一割負担、ただし、負担上限額に達した場合はその額まで負担をしていただくというふうになってございます。
 詳しい区割りでございますけれども、まず、生活保護世帯につきましては負担はございません。次に、住民税非課税世帯につきましては負担上限額を設けまして、住民税非課税世帯のうち低い方につきましては負担上限額を月額二千五百円、高い方が負担上限額を月額五千円といたします。その次に、中間的な所得層としまして、これは住民税課税世帯でございますけれども、そのうち所得税の非課税世帯と所得税額三十万円未満の世帯というふうに大きく二つに区分けいたします。所得税非課税世帯につきましては、基本的には一割負担でございます。それから、所得税額三十万円以上の世帯につきましては、これはもう公費負担はございません。これが所得に見合った負担上限額の設定の考え方でございます。
 もう一点、かち副委員長からございました、重度かつ継続でございますけれども、所得とはまた別に、医療費の負担が毎月継続的にかなり見込まれる方につきまして、そういう疾患のある方につきましては、中間的な所得の方につきましても月額負担上限額を五千円もしくは一万円というふうに設定をしてございます。さらに、所得税額三十万円以上の世帯につきましては、これはもうこの自立支援医療の対象ではございませんけれども、経過措置といたしまして、毎月二万円の負担上限額を設定する、こういう制度の区分けになってございます。

○かち委員 大変きめ細やかというか、複雑というか、そういう制度になったんだなという感じがするんですけれども、今のお話でいきますと、住民税非課税世帯の方については、国の制度でいうと上限があるといっても、二千五百円から五千円までは払うということになるわけで、この分については都として独自の対策を考えているというようなことになるんだろうと思いますけれども、所得税が非課税のお宅であっても一割の負担がかかってくる。重度かつ継続という疾患については、今までは、精神統合失調症とか、てんかんとか、躁うつだとか、こういう三大疾患だったんですけれども、それ以外にも精神の分野というのは非常に複雑で、いろんな症状だとか複合的なものも含めて、多少範囲が広げられているかなというふうにも思うんですけれども、そういう方々については、五千円とか、上限は二万円という、上限額といっても月二万円までは払うというような仕組みになっているわけで、本人だけではなくて、家族といいますか、思春期などのまだ子どもでありますと、本当に家族、世帯によって、公費負担がなくなってしまうという人も出てくるわけで、これは全体的に負担は重くなるというのはもう明らかだというふうに思うんです。
 重度かつ継続の分類も含めて、それから、今の所得分けというか、低所得層、中間層、一定所得層というものについても、国で検討しているのは、これは恒常的なものではなくて、三年で見直しをするんだというようなこともいわれていますよね。こういう段階を解消するというようなことが検討されているという点では、所得税非課税の人でも一割負担で今後ずっといってしまうという要素もはらんでいるということでもありますし、せっかくこの範囲を広げたという、重度かつ継続の対象の疾患についても、二年以内に見直しをするというような中身も入っていますので、そういう点では、一見、対象疾患も広げて一定の配慮をしているよというふうに見えますけれども、実際、将来的にはもっと厳しい状況も生まれるだろうということは予測をされるわけです。
 今回の改正のもとにあっても、身体、知的障害者においてはマル障という都の単独制度が適用されていますので、これらの方々に対する負担増というのは発生しないわけですけれども、この制度の基準と適用対象者数というのは大体どのぐらいになっているんでしょうか。

○杉村保健政策部長 ただいまご質問ございましたマル障、障害者医療制度でございますけれども、都内に住所を有する身体障害者手帳一、二級、内部障害者については三級まででございますが、または、愛の手帳一、二度に該当する者、さらに、国の特別障害者手当に準拠した所得制限基準額以下の者を制度の対象といたしておりまして、対象者は、平成十七年の九月末現在で十万八千六百十六人でございます。
 また、対象者の自己負担につきましては、入院時食事療養費標準負担額に加えまして、住民税課税者については医療費の一割が自己負担となっておりますが、一定の負担限度額を設けてございます。

○かち委員 マル障については、都の独自策ということで、重度という要素は入りますけれども、住民税非課税者八万五千四百八十五人について、約八割近くの方が無料という制度が現実にあるわけですよね。そうであれば、精神障害者についても都として同じような対応をすべきではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

○吉岡障害者施策推進部長 ただいま、かち副委員長から、マル障制度と、この通院医療費公費負担制度におきます、それぞれの負担を軽減する方の割合についての比較がございましたけれども、それぞれその対象なり、制度の目的なり、基本的な仕組みが違いますので、その負担割合を、単にその数字だけを比較するのは余り意味がないものではないかというふうに考えております。

○かち委員 何か私がお尋ねしていることとちょっと違うんですけれども、国の制度があったとしても、東京都は東京都としての独自策というものを持っている部分というのはあるわけですよね。事この障害者福祉について、自立支援法という法律はできたけれども、身体的な障害者の医療費についてはマル障という独自の制度をこれからも続けていくという姿勢を持っているわけですね。独自策という点でいえば、精神についても都としてそういう立場で検討されてもよろしいのではないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。

○吉岡障害者施策推進部長 私どもは、今回、この障害者自立支援医療につきまして検討しておりますのは、国の制度をまずきちんとつくっていただく、そういったことを国に働きかけをしてまいっております。ただ、その中で、国の今回の制度改正が、我々東京都、現場の東京都の目から見て一〇〇%十分ではないかもしれない。そういう点につきましては、これを補完するものとして、この制度を考えていかざるを得ないということでございますので、東京都が独自の制度を考えているわけではございません。

○かち委員 なかなか一致しないんですけれども、しかし、前段で、東京都が精神障害者の医療費負担については独自に検討しているところだというところは、やっぱり確認をしておきたいというふうに思います。
 精神保健福祉法の改正によって、これからは社会的入院を解消し、精神障害者も地域の中で自立生活ができるように支援を強化していくというのが今日的な方向性だというふうになっています。それには、まず地域の中で生活し、外来通院を継続できる物理的、経済的な支援が欠かせません。今日のような厳しい社会環境の中では、雇用もままならず、通院するにも負担がかかるなど、おのずと治療中断、ひきこもり、また、コントロールのバランスが崩れ、症状悪化の連鎖となり、社会的にも大きな問題になりかねない要素を含んでいます。本来の自立支援の効果を発揮するためにも、少なくとも都として、これまでの負担軽減策を継続されることを求めます。
 よって、本陳情には、提出時期との関係から、多少表現に不十分な点もありますけれども、その趣旨は十分に酌み取ることができるものと考えます。
 以上です。

○田代委員 都内で通院医療費助成制度を利用している精神障害者の方は、昨年度、約十一万人に上り、五年前に比べて三万人増加しているわけです。今の社会状況から見ても、うつ病患者さんなどの精神疾患を持つ人たちは、今後ともふえていくことは間違いがありません。精神障害の方をしっかりと医療とつなげていくことは、本人にとっても、また我々社会にとっても極めて重要であり、将来的に制度を安定的に運営していく仕組みをつくっていくことが求められております。そのために、サービスを利用する人にも一定の負担をお願いし、全員で制度を支えていく、この必要があるわけであります。
 このたび成立した障害者自立支援法では、新たな自立支援医療制度において、本人負担を現行の五%から一〇%に引き上げるということにしております。このたびの陳情は、自立支援医療費制度に反対して、自己負担金全額を無料にする、このように求めているわけですが、今後の制度の運営を考えますと、このような主張には、制度を確立していく過程では全く無理といわざるを得ません。
 ただし、医療費の自己負担が払えない低所得の障害をお持ちの方に対しては、当然特段の配慮を行う必要があり、東京都は本年五月、この助成制度の見直しについて、低所得者への一定の負担軽減措置が必要であるという提言を国に提出いたしましたが、国は、低所得者に対して、従来の制度にはなかった月額の負担上限を設けることを今後政省令に盛り込む、そういう予定であるということを聞いております。現在、国の精神障害者施策というのはまだまだ不十分でありまして、事細かい対応が必要で、さらなる充実した支援制度確立が喫緊の課題ではあります。
 このような状況から、この問題については今後の動向をしっかり見守るべきであろうと考えております。
 終わります。

○藤井委員長 ほかにご発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、本日のところは継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一七第五二号は、本日のところは継続審査といたします。
 以上で請願陳情の審査を終わります。
 以上で福祉保健局関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願陳情中、採択と決定いたしました分につきましては、執行機関にこれを送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時十分散会

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