本文へ移動

ロゴ 東京都議会

Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第五号

平成十七年三月十八日(金曜日)
第七委員会室
   午後一時五分開議
 出席委員 十三名
委員長前島信次郎君
副委員長鈴木あきまさ君
副委員長大山とも子君
理事小美濃安弘君
理事初鹿 明博君
理事佐藤 裕彦君
山加 朱美君
かち佳代子君
藤井  一君
田代ひろし君
馬場 裕子君
大河原雅子君
野村 有信君

 欠席委員 なし

 出席説明員
福祉保健局局長幸田 昭一君
総務部長吉川 和夫君
病院経営本部本部長押元  洋君
経営企画部長奥田  匠君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 予算の調査(意見開陳)
・第一号議案 平成十七年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 厚生委員会所管分
・第五号議案 平成十七年度東京都母子福祉貸付資金会計予算
・第六号議案 平成十七年度東京都心身障害者扶養年金会計予算
・第二十号議案 平成十七年度東京都病院会計予算
付託議案の審査(決定)
・第七十六号議案 東京都リハビリテーション病院条例の一部を改正する条例
・第七十七号議案 東京都立心身障害者口腔くう保健センター条例の一部を改正する条例
・第七十八号議案 東京都児童福祉施設条例の一部を改正する条例
・第七十九号議案 東京都婦人保護施設条例の一部を改正する条例
・第八十号議案 東京都障害者スポーツセンター条例の一部を改正する条例
・第八十一号議案 東京都肢し体不自由者自立ホーム条例の一部を改正する条例
・第八十二号議案 東京都身体障害者更生援護施設条例の一部を改正する条例
・第八十三号議案 東京都知的障害者援護施設条例の一部を改正する条例
・第八十四号議案 東京都児童相談所条例の一部を改正する条例
・第八十五号議案 東京都障害者施策推進協議会条例の一部を改正する条例
・第八十六号議案 公衆浴場の設置場所の配置及び衛生措置等の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第八十七号議案 東京都薬事審議会条例の一部を改正する条例
・第八十八号議案 旅館業法施行条例の一部を改正する条例
・第八十九号議案 食品衛生法施行条例の一部を改正する条例
・第九十号議案 食品製造業等取締条例の一部を改正する条例
・第九十一号議案 東京都立看護専門学校条例の一部を改正する条例
・第九十二号議案 東京都軽費老人ホーム条例を廃止する条例
・第九十三号議案 東京都心身障害者福祉作業所条例の一部を改正する条例
・第九十四号議案 東京都薬物の濫用防止に関する条例
・議員提出議案第二号 東京都重度要介護高齢者手当に関する条例
・議員提出議案第三号 老人の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例
 請願陳情の継続審査について
 特定事件の継続調査について

○前島委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 過日の委員会で理事会にご一任をいただきました意見書、決議中、意見書二件につきましては、お手元配布の案文のとおり調整をいたしました。
 案文の朗読は省略をいたします。

あん摩マツサージ指圧師等以外の法定外医業類似行為の判断基準の明確化に関する意見書(案)
 「あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律」では、医師以外の者で、あん摩、マツサージ若しくは指圧、はり又はきゆうを業としようとする者は、それぞれ、あん摩マツサージ指圧師免許、はり師免許又はきゆう師免許を受けなければならないとされており、いわゆる民間療法などの法定外医業類似行為については、何人も業としてはならないとされている。
 一方、昭和三十五年に最高裁判所は、当該法が禁止処罰の対象とするのは、人の健康に害を及ぼすおそれのある業務に限局されると判示し、何ら人の健康に害を及ぼすおそれのない場合には、禁止処罰の対象とならないとしている。
 近年、人の健康に害を及ぼすおそれのある法定外医業類似行為の各種事例の発生に際し、行政による取締り強化の必要性があるが、取締りのためには、禁止処罰の対象となる行為が明確に区別されなければならない。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、法定外医業類似行為についての定義を明確化するとともに、人の健康に害を及ぼすおそれがある行為であるか否かの判断基準を明示するよう要請する。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成十七年三月 日
東京都議会議長 内田  茂
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
厚生労働大臣 あて

抗がん剤治療の制約に対する緊急改善措置に関する意見書(案)
 我が国では、死因の第一位を占める「がん」により、毎年、約三十万人が亡くなっており、がんの征圧は国民的課題の一つである。
 外国で科学的根拠に基づき承認され、治療に用いられている抗がん剤を、国内の医療現場でも一日も早く使用可能とすることは、がん患者等の切実な要求となっている。
 しかし、現行の医薬品承認制度においては、個々の品目ごとに、使用できる効能・効果、用法・用量が決められており、新たに承認を受けるためには早くても一年、また、優先審査の対象となる、効能や用法を追加する一部変更でも四か月程度かかるなど、承認に時間がかかり過ぎている。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、既に外国で承認を受けている抗がん剤の国内での早期承認と、承認後の医療保険の適用を速やかに実現するよう強く要請する。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成十七年三月 日
東京都議会議長 内田  茂
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
厚生労働大臣 あて

○前島委員長 本件は、議長あてに提出の手続をとりたいと思いますので、ご了承願います。
 なお、その他の意見書、決議につきましては、調整がつかなかった旨議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承願います。

○前島委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、予算の調査、付託議案の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出に対する決定を行います。
 これより予算の調査を行います。
 第一号議案、平成十七年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、厚生委員会所管分、第五号議案、第六号議案及び第二十号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 これより意見の開陳を行います。
 順次発言を願います。

○鈴木委員 私は、東京都議会自由民主党を代表して、当委員会に付託された平成十七年度予算関係議案について意見の開陳を行います。
 初めに、各局共通事項について申し上げます。
 都財政はこのところの景気回復を反映して税収の増加が見込まれておりますが、一方で、将来にわたって巨額な財源不足が見込まれるなど、依然として厳しい状況にあります。こうした中にあって、知事は、十七年度予算案を、第二次財政再建推進プランの折り返しの予算として、東京の新たな発展を目指しつつ、財政構造改革を一層推進する予算と位置づけ、編成されました。
 予算案の内容を見ると、我が党がとりわけ力を注いできた都市機能の充実、都民生活の安全確保、福祉、医療の充実、産業力の強化などが盛り込まれました。
 都市機能の充実としては、幹線道路網や公共交通網の整備、鉄道の連続立体交差化の推進、羽田空港の再拡張事業など、首都東京の国際競争力を強化するとともに、都民の利便性を高める施策が取り上げられており、投資的経費全体として対前年度比八・九%の大幅な増となっています。都民生活の安全確保としては、自然災害への予防策とともに、三宅島民への帰島支援、また、百二番目となる警察署の新設などの治安対策など、我が党がこれまで強く主張してきた事項が盛り込まれております。我が党は、こうした各分野における積極的かつ果断な取り組みを高く評価いたします。
 一方、財政構造改革を進め、財政再建に向けた道のりを確かなものとすることも、都政が抱える重要課題であります。これまで我々は、利用者本位の福祉を実現するための福祉改革推進事業を初めとして、知事の聖域なき見直しを支持し、できる限りの協力を行ってきました。この結果、十七年度予算は、これまでのような臨時的な財源対策に頼ることなく予算を編成することができました。これは、我々と知事とが両輪となって財政再建に取り組んできた成果であると考えます。
 十七年度の職員定数についても、知事は、昨年度を大きく上回る二千二百二十三人の削減を行っており、十六年度の削減と合わせると、知事部局の定数削減数は、既に第二次財政再建推進プランで掲げた目標を上回っております。我々は、これが財政再建に向けた知事の強い決意のあらわれであると評価していますが、さらなる定数、職員給与の見直しはもとより、これまでの財政構造改革の取り組みをさらに進めることを求めます。
 なお、国の三位一体改革は、我が党が懸念したとおり、本来国が財政責任を負うべき義務教育国庫負担金などが削減対象とされ、地方分権改革とはほど遠いものになっているばかりか、生活保護などの具体的取り扱いが先送りされ、先行きが不透明なものとなっています。さらに重大なのは、法人事業税分割基準の見直しなど、不当な財源調整の動きがはっきりしたことです。ややもすると、国はこの改革を十八年度までに終わらせたいようですが、このまま幕を引かせることなく、引き続き地方税財政改革に取り組んでいただきたいと思います。
 改めて申し上げるまでもなく、東京の再生を果たすための先進的な施策を今後も継続して展開していくには、強固で弾力的な財政基盤の確立が不可欠であります。あすの東京と都民の幸せのため、財政再建に向けたたゆまぬ努力が必要であると、あえて強調しておきたいと思います。
 なお、予算の執行に当たっては、各局とも効率的な事業運営に努め、都民の期待にこたえるべく最大限の努力を重ねられるよう強く要望いたします。
 次に、各局関係に移ります。
 まず、福祉保健局関係について申し上げます。
 一、大都市東京の特性を生かして、多様な業者が競い合いを通じて質の高い福祉サービスを提供し、利用者がみずから必要なサービスを選択する、利用者本位の新しい福祉の構築を目指す福祉改革の取り組みを、福祉、保健、医療の総合的かつ一体的な展開という観点も踏まえて、より一層推進されたい。
 二、ケアを必要とする高齢者が地域の中で安心して暮らし続けられるよう、認知症高齢者グループホーム緊急整備三カ年事業を着実に実施するなど、認知症高齢者グループホームの大幅な増設に努められたい。
 また、認知症予防のため、人材育成を行うなど、総合的な認知症対策に取り組むとともに、高齢者虐待の実態把握に努め、早期発見、早期解決の仕組みを構築し、虐待防止に向けた取り組みを充実されたい。
 三、要介護高齢者等の自立と生活の質の確保を図るため、介護予防健診の基本健康診査との一体的な実施による受診促進、地域における介護予防マネジメントの強化、介護予防拠点の設置促進など、介護予防に係る総合的な施策を推進されたい。
 四、次世代育成支援対策推進法に基づく都の行動計画の着実な推進を図るとともに、区市町村のサービス提供基盤を確保するため、次世代育成支援緊急対策総合補助制度による支援を行われたい。
 五、複雑化、困難化する虐待、非行等に適切に対処するため、児童相談所の体制を強化するとともに、民生、児童委員等と連携して、地域ぐるみの非行児童の立ち直り支援に取り組まれたい。また、次代を担う子どもたちの育成と家庭を一体的に支援する子ども家庭総合センター(仮称)の設置に向け検討されたい。
 六、多様な保育ニーズに柔軟に対応するため、大都市の特性に合わせた都独自の基準による認証保育所の設置を一層促進するとともに、質の確保、向上に努められたい。あわせて、認可保育所における零歳児保育特別対策や延長保育事業補助などの実施により、保育サービス総体の質の向上を図られたい。
 七、区部と比較してNICUの病床数が少ない多摩地域における周産期医療の充実を図るため、周産期母子医療センターの整備促進を図られたい。
 八、障害者地域生活支援緊急三カ年プランを着実に推進し、グループホーム等の居住の場、通所授産施設等の日中活動の場、地域支援機能を備えた入所施設を集中的に整備するとともに、株式会社など多様な事業者の参入促進などにより、知的障害者の地域における生活の場であるグループホームの設置促進を図られたい。
 九、障害者が必要とする援助を受けながら就労を実現できるよう、区市町村が就労支援と生活支援を一体的に提供する区市町村障害者就労支援事業を推進されたい。また、企業内において授産事業を実施するなど、障害者の就労支援策の充実を図られたい。
 十、引き続き小児初期救急医療体制の都内全域での整備に向けて、区市町村に対する支援を充実するとともに、小児三次救急医療ネットワークを構築し、小児医療水準の一層の向上を図られたい。また、小児科医師の確保対策の推進及び小児医療等に関する相談体制の充実を図られたい。
 十一、NBC災害、大規模交通事故等が発生した場合、災害現場に出動し、その場で救命救急を行う災害医療派遣チーム・東京DMATを拡充し、二十四時間対応可能な緊急医療体制等を整備されたい。
 十二、都民に最も身近な地域の診療所において、開かれた医療や質の高い医療を実現するため、電子カルテシステムによるネットワーク構築のモデル事業を着実に実施するとともに、地域の中核病院とのネットワーク化により、診療情報の共有化、医療連携を一層推進されたい。
 十三、都民の健康づくりの取り組みを広域的に普及、支援するための仕組みとして、東京都健康づくり応援団を創設するとともに、老人保健法に基づく基本健康診査の要指導者に対し事後指導を行うなど、生活習慣病予防対策を強化されたい。特に糖尿病については、その予防と改善に関して効果的な対策を推進されたい。
 十四、マンモグラフィーによる乳がん検診の実施を促進するため、検査に従事する医師や診療放射線技師の読影、撮影能力等の向上を図るとともに、区市町村におけるマンモグラフィー機器整備を支援されたい。
 十五、青少年を薬物乱用や犯罪から守り、都民の健康と安全を確保するため、今定例会に上程された薬物の濫用防止に関する条例を踏まえ、立入調査や普及啓発など、総合的な脱法ドラッグ対策を推進されたい。
 十六、都民が身近な地域において健康で安心な生活が送れるよう、薬局における医薬品提供体制や相談機能等に関する情報提供を推進されたい。
 十七、SARS(重症急性呼吸器症候群)、天然痘やエボラ出血熱などの一類感染症や新興感染症に備え、アジア大都市と連携し感染症発生情報等の共有化など情報や人的ネットワークを構築するなど、適切な対策を早期に確立されたい。
 十八、利用者が必要なサービスを安心して選択できるよう、福祉サービス第三者評価システムの普及、定着とともに、評価対象サービスの拡充に努められたい。
 十九、成年後見制度の積極的な活用を図るため、成年後見推進機関の立ち上げなど、区市町村における仕組みづくりを支援するとともに、制度の普及、定着に必要な取り組みを推進されたい。
 二十、地域における福祉のまちづくりを推進するため、だれにも乗りおりしやすいバス整備事業や、鉄道駅エレベーター等整備事業を着実に実施するとともに、区市町村の先駆的な取り組みを支援するユニバーサルデザイン福祉のまちづくり推進モデル事業を推進されたい。
 二十一、国民健康保険制度の見直しによる新たな都道府県調整交付金の導入に当たっては、区市町村の国民健康保険事業の運営に支障が生じないよう適切な対応を図られたい。
 二十二、生活保護世帯の就労、社会参加活動など、自立に向けた活動に対して積極的に支援されたい。
 二十三、路上生活者の社会復帰を促し、早期に自立した生活を営むことができるよう、緊急一時保護センター、自立支援センター、公園生活者地域移行支援事業の各事業について着実な推進を図られたい。
 二十四、長期間の避難生活を経て帰島する三宅村民の生活再建に向けて、住宅の修繕など支援策の充実を図られたい。
 なお、平成十七年度予算の福祉人材養成機関整備費補助金については、社会福祉法人東京都社会福祉事業団による東京都社会福祉総合学院の運営等に関する調査特別委員会の調査が完了するまで、当該予算の執行を凍結すべきであると考える。
 次に、病院経営本部関係について申し上げます。
 一、都立病院は、今後とも、都における医療環境、都民要望等を十分に踏まえ、一般医療機関では対応が難しい精神科医療や小児医療、周産期医療などの行政的医療に引き続き積極的に取り組まれたい。
 二、多摩広域基幹病院(仮称)及び小児総合医療センター(仮称)をPFI事業として整備、運営していくに当たっては、事業者の能力と提供されるサービスの質を十分見きわめ、最もふさわしい事業者を選定すること。また、地元企業の育成や経済の活性化など、多摩地域の振興につながるよう努められたい。
 三、都立病院は、新興感染症に対する都民の不安の声などにこたえ、引き続き感染症医療の充実に努めるとともに、災害拠点病院である都立病院は災害発生時の医療提供体制に万全を期されたい。
 四、都立病院は、だれでも使用できる自動体外式除細動器の整備を積極的に進めるとともに、医療系職員を初めとして多くの職員がその使用方法を習得し、都民の救命率の向上に寄与されたい。
 五、統合が予定されている都立小児病院については、これまで病院が果たしてきた役割を十分踏まえ、引き続き地元自治体との間で地域医療の確保策等を検討されたい。
 六、都立病院は、今後とも良質な医療を継続的、安定的に確保するため、医師の研修システムを充実させ、優秀な医師の体系的な育成確保に努められたい。
 以上をもちまして、私の意見開陳を終わります。

○藤井委員 私は、都議会公明党を代表して、当委員会に付託された平成十七年度予算関係議案について、意見の開陳を行います。
 初めに、各局共通について申し上げます。
 十七年度予算では、企業収益の回復により、都税収入が、前年度を三千三百二億円上回る四兆二千五百八億円と、三年ぶりに四兆円台に回復したものの、政策的経費である一般歳出は四兆一千七百五十九億円と、前年に比べ一・一%減という緊縮型の予算となりました。
 しかし、予算について見ると、まず、歳出面では、東京が直面する防災や治安の回復、都市機能の充実、福祉、医療の拡充、東京の産業力強化など、都民福祉の向上のために都政の緊急課題に重点的に財源を配分する一方で、低所得者への都営住宅使用料の減免延長や、固定資産税、都市計画税の一層の軽減措置を行うなど、都民要望に敏感に対応したものとなっています。
 また、税収の増加を踏まえて、他会計からの借入金などの隠れ借金を圧縮し、財政調整基金の増額を図るなど、都財政の体力回復を進めるとともに、折り返しとなる第二次財政再建プランについては、職員定数を二千二百二十三人削減するなど、引き続き内部努力を徹底し、行政のむだを省くとともに、施策の見直し、再構築を進めています。これらは、我が党の主張と軌を一にするところであり、高く評価できるものであります。
 十七年度予算は、七年ぶりに臨時的な財源対策なしに予算編成を行いましたが、これには都税の増収が大きく貢献しております。しかし、今後景気の先行きは不透明で、引き続き十七年度のような税収を期待できるものではなく、また、三位一体改革の影響や、退職手当の急増や社会資本ストックの更新経費の増加など、都財政を取り巻く環境は厳しいことから、これからも気を緩めることなく都庁一丸となって財政の構造改革を進めるべきであります。今後、予算案の執行に当たっては、都民の期待にこたえられるよう、より一層効果的かつ効率的に行うことを要望いたします。
 以下、各局別に申し上げます。
 福祉保健局関係について申し上げます。
 一、社会経済状況の変化に伴い、多様化、高度化する都民の福祉、保健、医療ニーズに的確に対応し、だれもが地域の中で安心して暮らし続けられるよう、利用者本位の新しい福祉の実現及び保健医療システムの構築に向けた取り組みを一層強化されたい。
 また、昨年八月の福祉保健局発足の効果を十分発揮し、少子高齢社会及び健康危機等に対して的確に対応するため、福祉、保健、医療の総合的、一体的な施策展開を推し進められたい。
 一、ケアを必要とする高齢者が地域の中で暮らし続けられるよう、認知症高齢者グループホームについて、整備率が一定水準以下の地域に対する整備費の補助率の引き上げ、積極的に取り組む区市町村への支援を行う認知症高齢者グループホーム緊急整備三カ年事業を着実に実施し、整備促進を図られたい。
 一、都内全域における介護予防健診の受診促進や、介護予防マネジメントの強化、介護予防拠点整備などについて積極的に推進し、高齢者が早期に介護予防に取り組むことができる仕組みづくりを進められたい。
 一、特別養護老人ホーム、老人保健施設等の介護基盤の整備については、介護保険事業支援計画を踏まえ、着実な推進に努められたい。
 一、介護支援専門員の資質の向上を図るとともに、その中核かつ指導的立場にあるケアマネジメントリーダーの一層の育成を図るなど、介護支援サービスの向上に努められたい。
 一、認知症診療サポート医の養成、認知症予防のための人材育成を行うなど、総合的な認知症対策に取り組まれたい。また、高齢者虐待について、早期に虐待の事実を発見し、速やかに対応できる仕組みを構築するなど、虐待防止に向けた取り組みを充実されたい。
 一、次世代育成支援対策推進法に基づく都の行動計画の着実な実施を図られたい。
 一、次代を担う子どもが健やかに生まれ育つための環境を緊急に整備するため、次世代育成支援緊急対策総合補助により総合的な子育て支援を推進されたい。
 一、児童相談所における複雑、困難化している相談事例や児童虐待等に迅速かつ的確に対応が図れるよう、児童福祉司の増員を図るとともに、一時保護所の整備などに努められたい。
 また、児童虐待防止と早期発見のため、児童相談所と連携し、見守りサポート事業、虐待防止支援訪問事業等を実施する先駆型子ども家庭支援センターを拡充するとともに、福祉、保健、医療の連携により、周産期から乳幼児期を通じ、地域全体で要支援家庭に対し適切に子育て支援を行われたい。
 一、養育家庭の養育力向上のため、研修の充実や相互交流の促進を図るとともに、都民に対し広報を行い、幅広く周知されたい。また、多様なグループホームの実施など、家庭的養護の充実に努められたい。
 一、ゼロ歳児保育や延長保育など、大都市の多様な保育ニーズに的確に対応するため、認証保育所の設置を促進するとともに、認可保育所におけるゼロ歳児保育対策や延長保育事業、病後児保育を実施するための改善経費補助の実施など、安心して子どもを預けることができる保育環境の整備に努められたい。
 一、多摩地域に不足している周産期医療を充実するため、民間医療機関でのNICU整備促進に必要な支援策を講じられたい。
 一、障害者地域生活支援緊急三カ年プランを着実に推進するとともに、株式会社等多様な事業者の参入促進などにより、知的障害者の地域における生活の場であるグループホームの設置促進を図られたい。
 一、障害者の自立を助けるため、就労支援と生活支援を一体的に提供する区市町村障害者就労支援事業を拡充するとともに、企業内において授産事業を実施するなど、障害者の就労支援策の充実を図られたい。
 一、発達障害者支援法の成立を踏まえ、ライフステージに応じた一貫した支援を行うため、発達障害者支援体制整備事業を創設されたい。
 一、小児救急医療体制の充実強化を図るため、区市町村が実施する小児初期救急医療事業に対し積極的な支援に努められたい。
 一、小児救急患者の特殊性を踏まえた、より専門性の高い小児三次救急医療体制の整備と、小児初期、二次救急医療機関とのネットワークを構築されたい。
 一、大災害での災害救急医療体制を一層充実するため、大震災や大規模な交通事故、NBC災害など都市型災害発生時に活動する救急災害派遣医療チーム・東京DMATの拡充に努められたい。
 一、生活習慣改善指導推進事業など、生涯にわたる健康維持推進事業に努められたい。特に糖尿病については、その予防と改善に関して効果的な対策を推進されたい。
 一、マンモグラフィーによる乳がん検診の実施を促進するため、検診に従事する医師や診療放射線技師の読影、撮影能力の向上に努めるとともに、マンモグラフィー機器の整備を促進するため、区市町村に支援されたい。
 一、東京都特殊疾病対策協議会の報告を踏まえ、対象疾病の拡大を図るなど、難病医療費助成制度の一層の拡充に努められたい。
 一、青少年を薬物使用や犯罪から守り、都民の健康と安全を確保するため、このたび新たに制定しようとする薬物の濫用防止に関する条例を踏まえ、脱法ドラッグの製造、販売等を規制されたい。
 一、高病原性鳥インフルエンザなど世界各地で発生している新たな感染症への危機管理対応を図るため、発生状況などについて迅速に都民へ情報提供を行うとともに、相談及び医療を初めとした総合的、一元的な体制を構築するなど、万全の対策を講じられたい。また、新興感染症の蔓延を予防し、発生時の被害を最小限にとどめるため、適切な対策を講じられたい。
 一、利用者本位の福祉サービスの向上を図るため、福祉サービスに対する第三者による評価制度の普及拡大に努めるとともに、成年後見制度の積極的な活用を図るため、区市町村における仕組みづくりを支援されたい。
 一、福祉のまちづくりを推進するため、だれにも乗りおりしやすいバス整備事業、鉄道駅エレベーター等整備事業を着実に進めるとともに、ユニバーサルデザイン福祉のまちづくり推進モデル事業を実施し、さらなる推進を図られたい。
 一、区市町村における地域の実情に応じた取り組みをより効果的に進めるため、福祉改革推進事業による在宅指向の地域基盤整備への支援を一層充実されたい。
 一、生活保護を受けている世帯の自立の促進を図るため、就労、社会参加活動に対して支援されたい。
 一、路上生活者の社会復帰を促し、早期に自立した生活を営むことができるよう、緊急一時保護センターや自立支援センター、公園生活者地域移行支援事業の各事業について着実な推進を図られたい。
 一、三宅村民の本格帰島に当たって、生活再建に向けた支援策を充実されたい。
 次に、病院経営本部関係について申し上げます。
 一、都立病院改革に当たっては、都民の命と健康を守るという行政としての責任を果たすため、地元自治体や地域住民のニーズに配慮し、きめ細やかな対応を行われたい。
 一、小児の心と体を総合した医療を提供する小児総合医療センター(仮称)の整備を進めるとともに、小児病院の統合に当たっては、地元自治体等と十分に協議を尽くし、地域に必要な小児医療機能の確保に万全を期すよう努められたい。
 一、都立病院の再編整備をPFI事業で実施していくに当たっては、建設コスト、運営コストの削減とともに、良質なサービスを提供できる事業者を選定し、より一層の経営努力と患者サービスの充実に努められたい。
 一、都立病院は、今後、新たな感染症の発生等に備え、これまで以上に感染症医療への取り組みを充実されたい。
 一、荏原病院の公社移管に当たっては、地域に必要な医療機能を提供していくとともに、地元住民等の不安を払拭するため、公社化についての広報やPRを積極的に行われたい。
 一、バランススコアカードなどの経営管理手法を定着させ、職員全員が主体的に経営改善や業務改善に取り組み、三百六十五日二十四時間の安全・安心、患者中心の医療の実現に向けて努力されたい。
 以上で意見開陳を終わります。

○馬場委員 私は、都議会民主党を代表して、当委員会に調査を依頼された平成十七年度予算にかかわる議案について、意見の開陳を行います。
 平成十七年度予算案は、一般会計で前年度比二・六%増の五兆八千五百四十億円、一般歳出で前年度比一・一%減の四兆一千七百五十九億円となっています。都税収入を、八・四%、三千三百二億円増の四兆二千五百八億円と見込んでいますが、これは十六年度当初比であり、十六年度最終補正後との比較では、一・一%、四百六十四億円の増しか見込んでいません。景気の先行き不透明感から、手がたく見込んだといえます。
 都債は三千六百五十八億円と、十六年度に比べて二四・二%、一千百七十一億円の減となっていますが、通常債で見れば二百八十七億円増の二千六百六十二億円となっています。いわゆる三位一体改革により新たに七百三十五億円が歳入に計上されましたが、新たな負担が八百十二億円に達し、差し引き七十七億円の負担増となっています。
 さらに、法人事業税の分割基準の見直しで、平成十八年度より約六百億円の減収が見込まれています。自治体の自立につながる真の分権改革の結果による減収、負担増であるならばやむを得ませんが、今回のいわゆる三位一体改革も、単に国の負担を自治体に押しつけるものでしかなく、到底許せるものではありません。
 歳出においては、福祉と保健、都市の整備以外は軒並み前年比減となっており、福祉と保健の増四百四十二億円についても、いわゆる三位一体改革による国民健康保険都負担金等四百六十六億円の負担増によるもので、実質的には前年比二十四億円減といえます。こうした中にあっても、財政構造改革を進めつつ、都民生活の安全確保、都市機能の拡充、福祉、医療の充実、東京の産業力の強化などの課題に施策を厳選して重点的に予算を配分しており、とりわけ投資的経費を、八・九%、五百十億円増の六千二百三十一億円とした点は、財政状況を勘案するならば評価できるものになっております。
 都民福祉の向上を図るためには、単に福祉と保健の歳出増を図るだけでなく、そのための原資となる税源の涵養もまた講じていかなければなりません。とりわけ東京では、本年をピークに生産年齢人口が減少に転じ、十年後には総人口そのものが減少に転じるという歴史的転換点を迎えています。今後もそうした中長期的視点に立った財政構造改革を進め、都民福祉の後退となることのないよう知恵を出し、工夫を凝らされるよう求めておきたいと思います。
 以上、私たちの総括的な見解を述べ、以下各局にかかわる事項について述べます。
 まず、福祉保健局について。
 一、福祉サービスの質の向上を図るため、第三者評価システムの普及とともに、評価の信頼性を確保するため十分な方策を講じること。
 一、区市町村が主体的に地域福祉の基盤整備を進められるよう福祉改革推進事業を実施すること。
 一、すべての鉄道駅でエレベーターによる一ルート確保に取り組むとともに、だれにも乗りおりしやすいバスの導入を拡大すること。
 一、子どもの育成と家庭を一体的に幅広く支援する拠点として、子ども家庭総合センター(仮称)の整備に向け検討を進めること。
 一、子ども家庭支援センターの設置推進とともに、機能強化に取り組み、在宅で子育てをしている家庭も含めた子育て支援体制を充実させること。
 一、ゼロ歳児保育の充実や二十四時間保育も含めた深夜保育、保育時間の延長、障害児保育、病後児保育等の拡充を図るとともに、保育の質の確保と向上を図ること。また、家庭福祉員の増員など、家庭的保育の充実を進めること。
 一、東京都独自の認証保育所の設置を推進するとともに、制度の充実や保護者負担軽減事業の実施について検討すること。保育室など認可外保育施設の認証保育所への移行を図るなど、サービス向上に努めること。
 一、子どもの権利条例の早期制定を含め、養育放棄、身体的精神的暴力などにより侵害されている子どもの権利擁護を一層推進すること。
 一、養護を必要とする子どもへの対策として、養育家庭のレスパイトケアや研修を実施するとともに、支援体制の強化を図ること。
 一、母子医療対策として、周産期医療システムを整備すること。また、育児支援や相談体制の強化を図ること。
 一、小児救急については、初期救急医療の提供、休日・全夜間診療の確保など充実に努めること。また、三次救急医療ネットワークの構築に取り組むこと。
 一、小児医療対策として、不足している小児科医師の確保に取り組むとともに、相談体制の充実に取り組むこと。
 一、救急医療対策として、休日・準夜間に加え、平日の夜間帯における救急患者に対する診療体制を整備すること。
 一、災害時の救急医療が可能となるよう体制確保を進めるとともに、医療活動の拠点となる災害拠点病院の整備に取り組むこと。
 一、自立支援を含めた総合的なひとり親家庭福祉の推進に取り組むこと。
 一、配偶者等暴力被害者対策に当たっては、実績ある民間団体の活用を進めるとともに、自立支援策を充実させること。また、都全体の対策が一層充実するよう都と区市町村の役割分担と連携を進めること。
 一、心身障害者児の在宅サービスを充実するとともに、家族のレスパイトなどのため緊急保護事業を拡大すること。
 一、指定管理者制度の導入に当たっては、社会福祉施設等の状況に応じて、競い合いなどによる効果が十分発揮されないと考えられる場合は適切に対処すること。
 一、重症心身障害児への支援として、東部療育センターにおいては、入所に加え、在宅サービスの中核施設として地域支援の取り組みを積極的に行うこと。また、府中療育センターの早期建てかえに取り組むこと。
 一、発達障害の相談に当たる職員が的確に対応できるよう、専門的、実践的な研修を計画的に実施すること。
 一、障害者地域生活支援緊急三カ年プランの目標達成を目指し、地域居住の場、地域生活を支援する入所施設、通所施設などの整備を進めること。国庫補助事業については、補助金の獲得に努めること。
 一、障害者の自立支援として、障害者就労支援事業を実施するとともに、福祉的就労から一般就労への取り組みを進めること。
 一、障害者が身近な地域でスポーツや芸術活動に親しめる取り組みを支援すること。
 一、社会的ひきこもりについて活動するNPO等に対し支援を行うなど、対策の充実に努めること。
 一、精神保健福祉対策の充実を図るため、初期救急医療の体制、緊急医療や二次救急医療を確保すること。アルコール精神疾患など専門医療の拡充を図ること。
 一、精神障害者の地域生活支援として、ホームヘルプ事業の拡大などを進めるとともに、グループホームの整備促進や地域支援センターの整備などを検討すること。
 一、認知症高齢者や知的障害者などの財産管理や契約締結などの日常生活支援として、区市町村による成年後見制度の活用を促進すること。
 一、高齢者が地域で安心して住み続けることができるように、ケアリビングを推進するとともに、大都市にふさわしい小規模多機能拠点の整備など、高齢者の新たな住まいの進め方について検討すること。
 一、介護予防健診やマネジメント、介護予防拠点の整備と指導者養成など、総合的な取り組みを進めること。
 一、路上生活者の自立支援対策として、自立支援プログラムを充実させるとともに、継続したフォローアップに努めること。
 一、東京都における食品の安全確保を図るため、リスクコミュニケーションを推進すること。
 一、難病対策として、医療費公費助成の対象疾病を拡大するとともに、在宅難病患者対策を充実すること。
 一、感染症対策として、早期発見、治療のウイルス肝炎総合対策を実施するとともに、普及啓発や療養支援など、エイズ対策、結核対策の充実に努めること。
 一、花粉症に関する都民ニーズの把握に努めるとともに、的確な対策を実施するため患者実態調査を検討すること。
 一、薬物乱用の危険性について啓発を行うとともに、脱法ドラッグ対策を進めること。医薬分業の推進を図ること。
 一、国民健康保険事業は、現行の補助水準を維持すること。
 次に、病院経営本部について。
 一、都立病院の再編整備については、地域の医療機能が確保されるとともに、地域住民の理解が得られるよう十分な対策を講じること。
 一、老朽化が進んだ病院の改修、改築に当たっては、PFI手法を活用するとともに、ESCOを導入するなどコスト縮減を図ること。
 一、安全性とともに経済性を考慮し、後発医薬品の一層の使用促進に努めること。
 一、IT化を一層促進するとともに、周辺医療機関とのネットワーク構築を進めること。また、患者の利便性向上と収納事務の効率化のため、診療費のクレジットカード決済を導入すること。
 一、安心できる医療のために、医療安全管理体制を強化、充実すること。また、病院機能評価の実施を促進すること。
 以上で、都議会民主党を代表して、私の意見開陳を終わります。

○大山委員 日本共産党を代表して意見開陳を行います。
 小泉内閣による七兆円もの負担増が都民生活にさらなる痛みを押しつけようとしているもとで、来年度の予算は、三位一体改革に伴う国民健康保険の都負担化による予算増を除けば、実質的に削減となる福祉予算となっている。石原都政五年間の予算は、一貫して福祉を削り都市再生につぎ込むという逆立ちしたものだが、今年度と来年度で見込まれる六千億円規模の都税の増収が、福祉を初めとする都民のための施策には使われないという異常なものになることで、一層増幅されている。
 福祉予算では、老人医療費助成が五十九億円減額となり、石原都政となって百九十億円以上削減された。特別養護老人ホームへの運営費補助も引き続き減らされ、また、整備率が全国最下位の介護施設についても、特別養護老人ホームや老人保健施設整備予算が大きく減らされることは重大である。既に百カ所以上も廃止された都立施設についても、来年度は、軽費老人ホームむさしの園や、松沢看護専門学校の廃止、多摩老人医療センターの公社移管などが予定され、看護専門学校の授業料の大幅値上げが提案された。多摩広域基幹病院と小児総合医療センターをFFI事業で行うための債務負担行為が計上され、荏原病院を公社化するための職員削減も行う予算になっている。
 十七年度予算では、保育所整備費が交付金化され、東京都分四億六千万円がこのまま不用額となってしまうことが明らかになった。これを当然の不用額とするのではなく、待機児解消のために保育所の整備や延長保育、ゼロ歳児保育の拡充などが促進できるよう区市町村に支援するために活用することを改めて提案する。
 また、緊急三カ年計画で待機児ゼロにするといっていた障害者の入所施設も目標からはほど遠い。国に補助金を要求することはもちろんだが、目標に責任を持つためには、都独自の努力も行うことが求められている。
 次世代育成支援緊急対策補助、学童クラブの増設などが予算化されたこと、高齢者福祉では、介護予防のお達者健診の促進、高齢者虐待への対応、医療では、女性のがん検診の実施、また、BSE対策として全頭検査を継続することなど、我が党が提案してきたものであり、早期に具体化し、実施することを求める。
 次に、各局別に申し上げます。
 まず、福祉保健局です。
 一、老人医療費助成を現行の六十七歳から六十九歳の制度で継続すること。重度の要介護高齢者への介護手当を支給すること。シルバーパスは無料に戻すとともに、当面三千円、五千円、一万円パスをつくるなど、所得に応じた負担軽減を行うこと。また、多摩モノレールにも適用すること。高齢者の大増税、負担増という新しい事態に対応し、経済的支援を強化すること。
 一、介護保険の保険料減免を行うとともに、都独自の利用料減免は抜本的に拡充すること。
 一、介護保険施行時実施前から利用していた人への利用料軽減の経過措置は引き続き継続すること。
 一、高齢者の筋力向上トレーニングを初め地域型痴呆予防プログラム、お達者健診の普及など、介護予防の取り組みをさらに強化すること。また、訪問リハビリの拡充に向け従事者研修を実施すること。
 一、特別養護老人ホーム、老人保健施設などの介護基盤整備を促進するとともに、運営費補助を拡充すること。従来型特養ホームの整備にも補助を行うこと。
 一、認知症高齢者グループホームの整備を促進するとともに、家賃助成を行うこと。また、小規模多機能ホーム、地域サテライトケアなど、新しい認知症高齢者ケアの取り組みに踏み出すこと。
 一、高齢者虐待の実態調査を行うとともに、虐待防止プログラムを構築すること。
 一、乳幼児医療費助成制度は、所得制限を撤廃するとともに、小中学生の医療費無料化に踏み出すこと。また、少子化対策のため、妊娠出産手当を創設すること。
 一、私立保育園など民間社会福祉施設のサービス推進費補助は、職員の経験年数に応じた補助の制度とし、拡充すること。
 一、保育所整備費の交付金化により不用額になってしまう保育所整備費の都の一般財源分は、区市町村が認可保育所の整備促進するための支援として活用すること。同時に、保育所の待機児解消計画を策定し、認可保育所の増設や増改築を抜本的に強化すること。そのため、用地費助成や都有地の貸し付けなどを行うこと。また、延長保育の拡充、ゼロ歳児保育の増加、病後児保育などを推進できるよう区市町村を財政的に支援すること。また、保育室制度は存続し、拡充すること。
 一、公立保育所運営費負担金の一般財源化によって減額されている市町村への支援を行うこと。
 一、子ども家庭支援センターの整備をさらに促進させるとともに、運営費の拡充を行うことを初め、すべての子育て家庭への支援を抜本的に拡充すること。
 一、養育家庭の相談、支援及び研修を抜本的に強化するとともに、グループホーム、自立援助ホームに対する補助を拡充すること。また、児童養護施設と乳児院の職員配置を充実し、機能強化を図ること。
 一、児童相談所の児童福祉司を大幅にふやし、児童虐待対策を強化すること。墨田、立川の一時保護所は存続すること。
 一、多摩地域の保健所の保健サービス充実のため、保健師を増配置すること。また、市町村の保健事業に対する補助を拡充すること。
 一、多摩老人医療センター及び老人医療センターは、都立として直営で存続させること。また、松沢看護専門学校を存続させるとともに、看護専門学校の統廃合計画は撤回し、看護師の養成、再就職及び定着対策を強化すること。
 一、公社病院に対する支援を強化し、医療機能の拡充を図ること。
 一、公立病院運営費補助、休日・夜間診療、休日歯科応急診療及び胃がん検診の区市町村補助は拡充すること。定期予防接種の市町村補助は存続すること。子どものインフルエンザ予防接種助成を行うこと。
 一、小児科の休日・全夜間診療事業及び小児初期救急の整備事業を抜本的に拡充するとともに、小児専門の三次救急体制の整備を図ること。小児科医の不足を打開するため、開業医の研修及び離職小児科医の再就職支援事業を推進すること。
 一、小児救急・全夜間診療事業を拡充し、多摩地域の小児ドクターカーを増配備すること。周産期母子医療センター、NICUの整備を促進するとともに、女性専用外来を設置する公立病院、民間病院、診療所への運営及び整備費補助を行うこと。また、妊娠中毒症医療費助成の自己負担分の全額補助をすること。
 一、がん検診の拡充や地域がん診療拠点病院の整備を促進するとともに、ターミナル期の訪問看護の充実、ホスピスの整備促進、脳卒中の救急医療ネットワーク整備など、生活習慣病の予防、早期発見及び医療体制を拡充すること。
 一、難病相談・支援センターの常勤相談、支援員を増員すること。難病患者の居宅生活支援事業及び神経難病ネットワーク事業等を拡充すること。また、被爆者に対する福祉事業を拡充すること。また、在宅酸素の電気代補助を行うこと。
 一、難病、小児慢性疾患、精神障害者、大気汚染健康障害者、被爆二世などの医療費助成を拡充すること。
 一、ウイルス肝炎の通院医療費の経過措置の継続を行うこと。同時に、慢性肝炎、肝硬変、ヘパトームの通院医療費助成を復活するとともに、入院医療費助成を拡充、また使いやすく改善すること。早期発見から治療までの一貫した肝炎対策を強化すること。
 一、地域リハビリ支援センターへの支援を強化するとともに、設置を促進すること。脳卒中、心臓、呼吸器、障害時など各分野のリハビリ体制を拡充すること。
 一、食品安全対策を抜本的に拡充すること。また、輸入食品を初めとした食品監視員を増員すること。
 一、アレルギー事業推進員の育成、配置の促進、花粉症対策の強化など、アレルギー、アトピー対策を拡充すること。環境ホルモンを初め化学物質による健康被害の防止対策を強化すること。
 一、スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)を初め薬害の早期発見、早期治療体制を抜本的に拡充すること。また、国の医薬品被害救済事業について、医療機関や都民への周知徹底を図ること。
 一、都立福祉施設の廃止、民間移譲計画は抜本的に再検討し、町田福祉園は都立として存続させ、多摩地域の都立授産場は存続し、福祉作業所、生活実習所は民間移譲をやめること。
 一、心身障害者児医療費助成は無料制度に戻し、所得制限についてももとに戻すこと。重度心身障害者手当は従前どおり所得制限を撤廃すること。
 一、重症心身障害児の通所事業、訪問看護、短期入所を抜本的に拡充すること。入所施設を増設すること。
 一、障害者が地域で生活できるようにグループホームの整備を進めること。家賃補助や重度加算など運営費補助の拡充を図ること。また、身体障害者療護施設を初め、障害者の入所、通所施設の整備を抜本的に強めること。都独自の補助制度も含め全力を尽くすこと。
 一、重度視覚障害者ガイドヘルパー養成研修事業及び朗読奉仕員専門者育成事業、盲ろう者の通訳介助者養成研修などを再開し、人材育成を抜本的に強めること。また、吃音者発声訓練事業を再開すること。
 一、低所得者への支援を抜本的に強化し、生活保護の見舞金は廃止せず、法外援護、路上生活者の自立支援を拡充すること。
 一、区市町村、組合が運営する国民健康保険に対する補助を拡充すること。
 一、地域福祉振興事業及び推進事業を拡充し、NPO団体、住民参加型団体への支援を強化すること。
 一、ノンステップバスや鉄道駅のエレベーター整備など、福祉のまちづくりを推進すること。区市町村の取り組みが広がっているコミュニティバスへの支援を強化し、運営費補助を実施すること。
 一、精神障害者通院医療費助成、更生医療及び育成医療は都単独でも継続すること。
 次は、病院経営本部です。
 一、患者サービス向上のため、患者図書室の拡充に努めること。
 一、都立病院間のネットワーク化により、がんや循環器、脳卒中のデータ化とネットワーク化を推進すること。
 一、都立病院にNST(栄養サポートチーム)を設立し、患者さんの栄養管理の充実とチーム医療の充実に取り組むこと。
 一、八王子、清瀬小児病院、梅ケ丘病院は存続し、拡充すること。
 一、荏原病院は都立として継続し、感染症医療及び脳血管、リハビリ医療など、センター的な役割を果たすこと。
 一、豊島病院は引き続き都立として存続、充実すること。
 一、府中、駒込、松沢病院の整備に伴うPFIの導入はやめること。PFI関連予算は削除すること。
 一、都立病院の医師、看護師など必要な人員をふやすこと。職員のサービス残業をなくすこと。
 一、医療の安全対策及び患者の権利を守るための対策を強化すること。
 一、都独自の専門医の研修の充実、専門職員の研修の充実によって、人材育成とレベルアップを図ること。
 一、経営効率優先の入院日短縮はやめること。
 一、女性専用外来、セカンド・オピニオン外来など、専門外来の充実を図ること。
 一、後発医薬品の利用を促進すること。
 一、都立小児病院にチャイルドライフ・スペシャリスト導入や病棟保育士の拡充を図ること。
 一、都立病院改革マスタープラン及び実行プログラムは、専門医師、地方自治体、都民参加で抜本的に再検討すること。
 以上です。

○大河原委員 私は、都議会生活者ネットワークを代表して意見の開陳を行います。
 平成十七年度の予算編成に対し、生活者ネットワークは、分権改革と財政再建、二〇〇六年をピークに顕著となる人口減少問題への取り組み、京都議定書発効を受けての環境重視政策を提案してきました。
 国の三位一体改革の結果、十八年度までの経過措置である所得譲与税の行方は不透明であり、一方、都の職員の大量退職期を迎えての退職金増、起債償還期の到来など、財政支出が確実に膨らむ要素は多々あります。ここを考えずに借金をふやし続けることは許されません。
 国の合計特殊出生率が一・二九、東京では一・〇を切り、人口減少社会に転換しようとする今、これまでのピラミッド型の人口構成を基本とした社会保障制度や右肩上がりの経済が未来永劫続くとする考えのままでは、大きな選択のミスを誘導することになります。今後の福祉施策は、自立支援を中心に据えた制度づくりが求められます。人口減少を自明の前提とし、東京の適正規模の都市基盤を提示し、新たなビジョンを構築する必要があります。
 指定管理者制度の導入に当たっては、コスト削減を第一義とせず、利用者の声を受けとめ、サービス低下を招かないよう慎重な導入を求めます。
 また、国民保護法に関連する条例や青少年健全育成条例など、次世代への影響が多大な規定に関しても、当事者である若者や都民の意見に耳を傾け、慎重な議論を要するものと指摘しておきます。
 さて、平成十七年度当初予算を総合的に審査することを目的とした予算特別委員会の質疑の中で、都の補助金や都有財産に関して執行側から疑念があるとした答弁があり、百条委員会が設置されました。都民の多様な暮らしに安定と安心をつくり出す執行側の責任ある予算案を求めるものです。
 以下、各局別に申し上げます。
 まず、福祉保健局関係について申し上げます。
 一、福祉分野における指定管理者制度の導入に当たっては、利用者の特性にかんがみ、コスト削減を第一義とせず、サービス向上を目指すこと。
 一、次世代育成支援対策推進法に基づく東京都行動計画は、男女両性の仕事と子育ての両立支援を目指し、働き方の見直しとすべての子どもたちの育ちを保障する観点から策定すること。また、その中でひとり親家庭の親と子が抱えるさまざまなニーズを的確に把握し、有効な支援策を構築すること。
 一、ひとり親家庭自立支援計画は、就業支援を中心に実効性あるものとすること。
 一、子どもの権利条例を制定し、具現化に当たっては東京都子ども総合計画を策定すること。
 一、子どもの権利回復のための第三者機関オンブズパーソンを設置すること。設置に当たっては、児童福祉審議会に吸収された子どもの権利擁護委員会をベースとし、この間の実績をシステムに反映させるとともに、子ども自身がアクセスしやすい制度とすること。
 一、児童相談所の増設、強化を行うこと。
 一、子ども虐待に対する緊急介入の迅速化を図るとともに、一時保護所の十分な確保、市民団体との連携を進め、虐待を繰り返す親へのピアカウンセリングを含む対応の強化を図ること。
 一、虐待の未然防止のため、周産期から助産師や保健師を派遣し、子育てを孤立させない支援を行うこと。
 一、養護を必要とする子どものための養育家庭や施設、グループホームの拡充を図り、家庭的養護を推進すること。
 一、子ども家庭在宅サービスにおける産後支援ヘルパー制度は、産前、産後の支援として拡大すること。
 一、DV防止条例の制定を進め、都独自の被害者自立支援の強化とともに、加害者罰則規定の盛り込みや加害者更生プログラムの実施の義務づけなど、積極的な再発防止に努めること。
 一、DV対策は、相談体制、シェルター機能を充実するとともに、自立策、防止策を講じ、医療、福祉、NPOやボランティアなどとの連携の強化と各連絡会議の常設により実効ある取り組みを行うこと。
 一、DV防止法改正に伴う被害者自立支援の基本計画策定に当たっては、市民参加で行い、特に当事者である被害者の参加を十分に保障すること。
 一、介護保険介護サービスの基盤整備は、都の目標を早急に一〇〇%達成し、量と質の確保を図ること。
 一、市区町村の介護保険事業計画を着実に実施していくため、都は市区町村との十分な協議を持ち、支援を進めること。
 一、ケアマネジャー、ホームヘルパーなど、介護にかかわる人の確保と専門性を高め、質の向上を図るための人材育成を進めること。また、地域での研修、研究の機会を設けるための支援を行うこと。
 一、移送サービス、配食サービスなど介護予防、生活支援事業を充実させ、高齢者の自立を支援するとともに、都の包括補助制度の充実を図ること。
 一、認知症高齢者グループホームや特別養護老人ホーム等のターミナルケアを進めるため、地域医療連携の充実と国に必要な働きかけを行うこと。
 一、グループホーム事業は、多機能型にし、認知症高齢者や障害者のみに限定せず、ソーシャルミックスを実現する住まいとして進めること。
 一、在宅ターミナルケアが可能になるよう、訪問診療や訪問看護制度の拡充など、在宅医療サービスの拡充を図ること。
 一、障害者の自立支援を進めるために、生活寮、重度生活寮、グループホームを拡充すること。
 一、障害者の就労支援及び社会参加を進めるため、NPO等との連携を施策化し、拡充すること。
 一、ケアマネジメントの手法を生かした支援費制度利用援助モデル事業を拡充し、サービスプランの作成を行うことができるよう区市町村を支援すること。
 一、精神障害者の自立支援に向け、精神障害者地域生活支援センターの整備を進め、グループホーム等を拡大すること。
 一、だれもが暮らしやすく使いやすい生活環境のユニバーサルデザインを進めること。
 一、高齢者、障害者、DV被害者、ホームレス施設退所者など、住宅困窮者の円滑な入居を進める支援システムを都市整備局との共同で検討すること。
 一、対象疾病を拡大し、難病対策事業の強化を図ること。
 一、保健所機能の強化を図るとともに、各機関との連携を進めること。
 一、薬物乱用防止については、学校での学年別教育プログラムの活用とともに、子ども自身が課題に気づき、啓発の発信者となるような取り組みを拡大すること。
 一、たばこ枠組み条約の発効にかんがみ、喫煙防止キャンペーンを強化すること。
 一、若者の心と体の悩みにこたえ、健康や性に関する正しい知識を提供する機能を備えた若者専用クリニック--ユースクリニックを繁華街に開設すること。
 一、かかりつけ薬局の育成並びに医薬品情報を都民に提供する事業を支援すること。
 一、アトピー性皮膚炎や花粉症疾患等アレルギー疾患の病態、原因の解明、相談機能、情報提供を充実すること。
 一、都民の心と体の健康を守るため、子どもから大人まで、世代に合わせた教育と啓発を行うこと。
 一、中高年の健康づくりは、男女とも更年期障害等を含め対応すること。
 一、食品安全行政の推進に当たっては、関連分野を総合し、計画的に取り組む体制を整備すること。
 一、残留農薬や放射線照射食品、遺伝子組みかえ食品、環境ホルモンやダイオキシンなどに対応する生活実態に合った東京都独自の調査、検査、監視体制を強化すること。
 一、都民の健康を確保するための情報提供、リスクコミュニケーションシステムを確立し、予防原則の観点から効果的な施策展開を図ること。
 一、都の施設給食では、遺伝子組みかえ食品を使用しないこと。
 一、遺伝子組みかえ食品やクローン牛など、バイオテクノロジー応用食品の東京都独自表示マークは、近隣自治体と共有、活用を図ること。
 次に、病院経営本部関係について申し上げます。
 一、患者中心の医療を実現するため、患者の声相談窓口の取り組みをさらに充実させ、患者の権利章典の周知徹底を図ること。
 一、子ども患者の権利章典策定に当たっては、子どもの権利条約の各条項を十分に生かしたものとすること。
 一、患者の権利を保障するため、医療オンブズパーソンを設置すること。
 一、患者の自己決定に向け、医療機関が提供するサービス等の情報公開を進めること。
 一、クリニカルパスを充実させ、電子カルテネットワークシステムの拡大を図ること。
 一、小児科医を確保し、小児医療水準の向上を図り、小児救急医療体制は都内全域を格差なく早急に整備し、充実を図ること。
 一、インフォームド・コンセントの研修を徹底し、充実を図ること。
 一、セカンド・オピニオン外来や女性専門外来を拡充すること。
 一、都立病院改革は、利用者や地元自治体の声を受けとめ、十分な理解を得て、拙速に進めないこと。
 一、都立病院におけるESCO事業の拡大計画を立てること。
 一、都立病院の医療廃棄物は、マニュアル厳守と同時に、細心の注意を払って処理を行うこと。
 以上です。

○前島委員長 以上で予算に対する意見の開陳を終わります。
 なお、ただいま開陳されました意見につきましては、委員長において取りまとめの上、調査報告書として議長に提出いたしますので、ご了承願います。
 以上で予算の調査を終わります。

○前島委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第七十六議案から第九十四号議案まで、並びに議員提出議案第二号及び第三号を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 この際、本案に対し発言の申し出がありますので、これを許します。

○かち委員 私は、本委員会に付託された議案の採決に当たり、第九十二号議案、東京都軽費老人ホーム条例を廃止する条例外十一議案に反対し、第八十五号議案、東京都障害者施策推進協議会条例の一部を改正する条例外六議案に賛成し、議員提出議案第二号、第三号に賛成する立場から意見を述べます。
 付託された議案の多くは、東京都が都立福祉施設の運営から撤退するものであり、福祉政策からの後退をもたらすものであり、認めがたいものです。
 第七十六号から八十三号議案までは、都立福祉施設の指定管理者制度を導入するものです。児童福祉施設や知的障害者の援護施設などはとりわけ安定性、継続性、利用者と職員の信頼関係が求められる施設であることから、社会福祉法人東京都福祉事業団に運営委託をしてきたものです。これらの分野に効率性や競争原理を持ち込むことは不適切です。
 さらに、障害者スポーツセンターは、今後身近な地域に障害者がスポーツに参加できる場を広げていくためにも、センター的役割を果たし、地域とのネットワーク化を推進していく使命からも、民間に管理を任せるのではなく、都が直接責任を持つべきものであり、反対です。
 第八十八号議案は、旅館業法施行条例の一部を改正するものですが、東京都青年の家条例の廃止に伴う規定の整備であり、反対です。
 第九十一号議案、東京都立看護専門学校条例の一部を改正する条例は、東京都の都立看護学校再編整備に伴い、都立松沢看護専門学校を廃止するとともに、授業料等の改定をするものです。都の看護師事業計画からしても、供給計画に対し二千六百人から二千九百人の不足が生じています。都立看護学校の卒業生は毎年その八割を都内の民間医療施設に供給していることからしても、大きな影響をもたらすものです。これ以上の看護専門学校の廃止はやめるべきです。
 また、看護学校という教育施設の授業料などを原価主義に基づいて大幅に値上げすることは認められません。
 第九十二号議案、東京都軽費老人ホーム条例を廃止する条例は、ますます厳しい経済状況に追い込まれる高齢者にとっては、少しでも安価で住めるこのような施設は、一層必要性が高まっているときに、廃止をすべきではありません。よって、反対です。
 第九十四号議案、東京都薬物の濫用防止に関する条例は、都内の薬物乱用の実態から見ても、心身に危険性、習慣性をもたらす薬物の規制は必要であると考えます。条例化により末端の被害者ともなり得る青少年などを処罰するのではなく、販売、製造など、大もとを食いとめるために、限定的で実効性ある対策の拡充を求めて、賛成といたします。
 議員提出議案第二号、東京都重度要介護高齢者手当に関する条例は、小泉内閣の七兆円負担増路線のもとで、これまで非課税であった高齢者にも所得税、住民税が課せられ、その結果、介護保険料、国民健康保険料、シルバーパスなどの値上げと、高齢者に雪だるま式に負担増が襲いかかる中で、年金中心の高齢者世帯は赤字であり、高齢者の経済的基盤が崩れていきます。こうした中だからこそ、高齢者への経済的支援の必要性が高まっています。
 重度要介護高齢者に手当を支給する本条例案は、利用率の低さから見ても、必要なサービスを受けられていない方々に必要な介護サービスの利用を促すきっかけともなるものであり、本人及び介護者への精神的支えともなるものです。東京都が手当を支給することによって、重度要介護者の実態把握に役立ち、より実態を反映した施策の実現につながるものです。よって、本条例案には賛成です。
 第三号議案は、老人医療費助成制度を現状のまま存続させるものです。都内の六十五歳から六十九歳の受療率は、他の年齢の受療率の減少の割合よりも、また、全国平均の同年齢の減り方より激しく減っています。これは、明らかに都の老人医療費助成の段階的縮小の影響といえます。この年代は、高血圧、糖尿病、心臓病など、継続して治療が必要な病気がふえる年代であり、受療率の低下、治療の中断などが深刻な事態となりかねません。京都府が、低所得者の高齢者は医療費の負担から受診抑制を招きかねず、高齢者の健康の保持増進に支障を来すとの事業評価から、六十五歳から六十九歳の医療費助成を継続することにした経過からしても、本条例案は時宜にかなったものと思います。よって、賛成と申し上げまして、意見といたします。
 以上です。

○前島委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、議員提出議案第二号及び第三号を一括して採決をいたします。
 本案は、起立により採決をいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することに賛成の方の起立を願います。
   〔賛成者起立〕

○前島委員長 起立少数と認めます。議員提出議案第二号及び第三号は、いずれも否決されました。
 次に、第七十六号議案から第八十三号議案まで、第八十八号議案、第九十一号議案から第九十三号議案までを一括して採決をいたします。
 本案は、起立により採決をいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することに賛成の方はご起立を願います。
   〔賛成者起立〕

○前島委員長 起立多数と認めます。よって、第七十六号議案から第八十三号議案まで、第八十八号議案、第九十一号議案から第九十三号議案までは、いずれも原案のとおり決定をいたしました。
 次に、第八十四号議案から第八十七号議案まで、第八十九号議案、第九十号議案及び第九十四号議案を一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○前島委員長 異議なしと認め、よって、第八十四号議案から第八十七号議案まで、第八十九号議案、第九十号議案及び第九十四号議案は、いずれも原案のとおり決定をいたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○前島委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りをいたします。
 本日までに決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○前島委員長 異議なしと認め、そのように決定をいたします。

○前島委員長 この際、所管二局を代表し、幸田福祉保健局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○幸田福祉保健局長 お許しをいただきまして、当委員会所管両局を代表いたしまして、一言御礼のごあいさつを申し上げます。
 本定例会で提案を申し上げました各議案につきましては、ただいまご決定をいただき、まことにありがとうございました。
 ご審議の過程でちょうだいいたしました貴重なご意見、ご指摘等につきましては、十分に尊重させていただき、今後の福祉、保健行政並びに病院経営本部の執行に反映させてまいりたいと思っております。
 今後とも、病院経営本部ともに連携を強めまして、福祉・保健・医療行政の推進に全力を尽くしてまいります。
 引き続き前島委員長を初め委員の皆様方のご指導、ご鞭撻のほどをお願い申し上げまして、簡単ではございますが、御礼のごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。

○前島委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時十六分散会

ページ先頭に戻る