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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第四号

平成十七年三月十七日(木曜日)
第七委員会室
   午後一時六分開議
 出席委員 十三名
委員長前島信次郎君
副委員長鈴木あきまさ君
副委員長大山とも子君
理事小美濃安弘君
理事初鹿 明博君
理事佐藤 裕彦君
山加 朱美君
かち佳代子君
藤井  一君
田代ひろし君
馬場 裕子君
大河原雅子君
野村 有信君

 欠席委員 なし

 出席説明員
福祉保健局局長幸田 昭一君
次長帆刈 祥弘君
技監梶山 純一君
総務部長吉川 和夫君
指導監査室長岩井 令雄君
医療政策部長菅原 眞廣君
保健政策部長丸山 浩一君
生活福祉部長笠原  保君
高齢社会対策部長野村  寛君
少子社会対策部長朝比奈照雄君
障害者施策推進部長吉岡 則重君
健康安全室長中井 昌利君
企画担当部長野口 宏幸君
感染症・環境安全担当部長小松 博久君
参事杉村 栄一君
参事桜山 豊夫君
参事大村 信夫君
参事狩野 信夫君
参事長谷川 登君
参事清水 克則君
参事浅井  葵君
参事佐藤 恭信君

本日の会議に付した事件
 福祉保健局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成十七年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 福祉保健局所管分
・第五号議案 平成十七年度東京都母子福祉貸付資金会計予算
・第六号議案 平成十七年度東京都心身障害者扶養年金会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第七十六号議案 東京都リハビリテーション病院条例の一部を改正する条例
・第七十七号議案 東京都立心身障害者口腔くう保健センター条例の一部を改正する条例
・第七十八号議案 東京都児童福祉施設条例の一部を改正する条例
・第七十九号議案 東京都婦人保護施設条例の一部を改正する条例
・第八十号議案 東京都障害者スポーツセンター条例の一部を改正する条例
・第八十一号議案 東京都肢し体不自由者自立ホーム条例の一部を改正する条例
・第八十二号議案 東京都身体障害者更生援護施設条例の一部を改正する条例
・第八十三号議案 東京都知的障害者援護施設条例の一部を改正する条例
・第八十四号議案 東京都児童相談所条例の一部を改正する条例
・第八十五号議案 東京都障害者施策推進協議会条例の一部を改正する条例
・第八十六号議案 公衆浴場の設置場所の配置及び衛生措置等の基準に関する条例の一部を改正する条例
・第八十七号議案 東京都薬事審議会条例の一部を改正する条例
・第八十八号議案 旅館業法施行条例の一部を改正する条例
・第八十九号議案 食品衛生法施行条例の一部を改正する条例
・第九十号議案 食品製造業等取締条例の一部を改正する条例
・第九十一号議案 東京都立看護専門学校条例の一部を改正する条例
・第九十二号議案 東京都軽費老人ホーム条例を廃止する条例
・第九十三号議案 東京都心身障害者福祉作業所条例の一部を改正する条例
・第九十四号議案 東京都薬物の濫用防止に関する条例
報告事項(質疑)
・都立障害者施設の民間移譲について
付託議案の審査(説明・質疑)
・議員提出議案第二号 東京都重度要介護高齢者手当に関する条例
・議員提出議案第三号 老人の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例

○前島委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、福祉保健局関係の予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 これより福祉保健局関係に入ります。
 予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 初めに、第一号議案、平成十七年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、福祉保健局所管分、第五号議案及び第六号議案、第七十六号議案から第九十四号議案まで並びに報告事項、都立障害者施設の民間移譲についてを一括して議題といたします。
 本案及び報告事項につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 要求資料について理事者の説明を求めます。

○吉川総務部長 過日の厚生委員会で要求のございました資料につきまして、お手元の厚生委員会要求資料にまとめてございますので、説明させていただきます。
 資料は、目次にございますように、全部で二十七項目となっております。
 それでは、順を追って説明させていただきます。
 まず、一ページをお開き願います。
 東京DMAT(災害医療派遣チーム)整備状況といたしまして、事業の概要、平成十六年度の整備状況、平成十七年度の整備計画を記載してございます。
 二ページをお開き願います。
 都における乳がん対策といたしまして、人材育成、機器整備、普及啓発について、それぞれ記載してございます。
 三ページをごらん願います。
 母と子の健康相談室の概要及び実績でございます。事業の概要及び平成十六年度の相談実績について記載してございます。
 四ページをお開き願います。
 次世代育成支援緊急対策総合補助制度の概要といたしまして、創設の趣旨、平成十七年度予算額及び支援内容を記載してございます。
 五ページをごらん願います。
 子ども家庭支援センター事業の概要といたしまして、五ページには事業の目的及び事業の内容を、六ページには区部及び市町村部の実施状況を記載してございます。
 七ページをごらん願います。
 年齢階級別受療率の推移といたしまして、年齢階級別の人口十万対の受療率につきまして、総数、入院、外来、それぞれについて記載してございます。
 八ページをお開き願います。
 合計特殊出生率の推移といたしまして、区市町村別の平成十一年から十五年までの合計特殊出生率を、九ページにかけまして記載してございます。
 一〇ページをお開き願います。
 財団法人東京都保健医療公社の運営する病院に対する運営費補助金の推移といたしまして、東部地域病院、多摩南部地域病院、大久保病院に対する、平成十一年度から十六年度までの運営費の補助額を記載してございます。
 一一ページをごらん願います。
 大久保病院の経営指標といたしまして、入院患者数、外来患者数、病床利用率、平均在院日数、紹介率及び医業収益につきまして、それぞれ平成十五年度及び十六年度の四月から一月までの数値を記載してございます。
 一二ページをお開き願います。
 がん検診・基本健康診査受診率といたしまして、(1)には都道府県及び政令指定都市別の、また一三ページに参りまして、(2)には区市町村別の、がん検診及び基本健康診査の受診率を記載してございます。
 一四ページをお開き願います。
 がん死亡率といたしまして、都道府県及び政令指定都市別の、人口十万対のがん死亡率を記載してございます。
 一五ページをごらん願います。
 がん検診・基本健康診査の有料化の状況といたしまして、がん検診及び基本健康診査の区市町村における有料化の状況を記載してございます。
 一六ページをお開き願います。
 都保健所の専門職員定数の推移といたしまして、都保健所におきます専門職員について、職種別の平成十一年度から十六年度までの定数を記載してございます。
 一七ページをごらん願います。
 旧都立授産場の在籍者の状況といたしまして、区市町村別に、旧都立授産場ごとの平成十六年三月現在の在籍者数を記載してございます。
 一八ページをお開き願います。
 都立心身障害者生活実習所、心身障害者福祉作業所の在籍者の状況といたしまして、(1)には生活実習所につきまして、一九ページに参りまして、(2)には福祉作業所について、それぞれ区市町村別の平成十五年度及び十六年度の在籍者数を記載してございます。
 二〇ページをお開き願います。
 むさしの園在籍者の退所先といたしまして、平成十二年四月以降の退所先及び退所者数を記載してございます。
 二一ページをごらん願います。
 認可保育所の定員数、入所児童数及び入所率の推移といたしまして、平成十一年度から十六年度までの定員数、入所児童数及び入所率を記載してございます。
 二二ページをお開き願います。
 認可保育所における職員の平均経験年数の分布といたしまして、平成十二年度から十五年度までの平均経験年数別の施設数を記載してございます。
 二三ページをごらん願います。
 精神障害者社会復帰施設の設置状況といたしまして、区市町村ごとに、施設種別ごとの設置箇所数を記載してございます。
 二四ページをお開き願います。
 指定管理者制度の概要といたしまして、制度の目的、概要及び導入までの今後のプロセスを記載してございます。
 二五ページをごらん願います。
 指定管理者制度の導入により改正する条例、対象施設及び現行の委託事業者といたしまして、今回ご提案をさせていただいております条例ごとに、対象施設及び現行の委託事業者を二六ページにかけまして記載してございます。
 二七ページをごらん願います。
 都立福祉施設の運営形態の変化といたしまして、施設種別ごとの平成十七年度まで及び十八年度におけるそれぞれの運営形態の変化について記載してございます。
 二八ページをお開き願います。
 都立看護専門学校の再編整備計画といたしまして、(1)には現行の再編整備計画について、(2)には当初計画との変更点について、それぞれ記載してございます。
 二九ページをごらん願います。
 都立看護専門学校の授業料等といたしまして、(1)には授業料、入学料、入学試験料につきまして、現行の額及び改定案の額を、また(2)には改定の考え方を記載してございます。
 三〇ページをお開き願います。
 看護職員需給見通しといたしまして、看護職員の需要数及び供給数につきまして、平成十四年度から十八年度までの推計人数を記載してございます。
 三一ページをごらん願います。
 都立看護専門学校の応募者数、受験倍率及び卒業生数の推移といたしまして、応募者数、受験倍率及び卒業生数について、それぞれ三年課程及び二年課程ごとに、平成十二年度から十六年度までの人数などを記載してございます。
 最後でございますが、三二ページをお開き願います。
 東京都における麻薬等、大麻及び覚せい剤の検挙者数の推移といたしまして、平成十一年から十五年までの麻薬等、大麻及び覚せい剤の検挙者数を記載してございます。
 以上、要求のございました資料につきましてご説明申し上げました。よろしくお願い申し上げます。

○前島委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び報告事項に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○小美濃委員 それでは、報告事項の都立障害者施設の民間移譲について、何点かお伺いをいたしたいと思います。
 かつて、都内には障害者施設が余り多く設置されておりませんで、障害者の受け入れが不十分であった時代がありました。そんな時代に、都立障害者施設は先駆的な役割を担い、また先駆的な役割を果たしてきた、こういったことは大変評価ができるところではないかと思っております。
 しかし、現在は、民間の社会福祉法人も年々数が増加してまいりまして、いわゆる官にはできないさまざまなサービスも、民間施設が独自の創意工夫で、特色ある福祉サービスを提供しているようであります。
 福祉サービスだけではなくて、官から民へとさまざまなサービスが移譲されている現在の状況を考えますと、民間社会福祉法人が実施できる直接サービスは民間に任せて、都は、行政でしかできない、また東京という大都会ならではの福祉施策を積極的に進めることで、官民の連携をさらに推進して、複合的な東京の福祉サービスの拡充に努めていくべきだと考えております。
 そうしたことから、今回、都立障害者施設の運営を民間社会福祉法人に移譲するという都の方針は、大変評価できるものであります。
 例えば、民間施設では、利用者の状況をよく把握している場合が多いわけでありまして、通所施設の職員が、関連のホームヘルプサービスやグループホームの職員として、施設外でも引き続き利用者に対してきめ細かく支援を行っているということも聞いております。特に、障害をお持ちの方々は、人との関係というのを大変重要視されるわけでありまして、担当の職員がかわっただけでパニックを起こされてしまう、そういった方々もいるやと聞いております。こういったことを考えますと、民間ならではの取り組みは大変有意義だと思っております。
 また、民間法人は地域との連携もよく図られておりまして、在宅障害者のニーズに対応したデイサービスやショートステイなども、今後新たなサービスとして展開が期待をされているところです。
 しかし、民間社会福祉法人といいましても、すべていいというわけではありません。やはり、質の高いところもあれば、当然低いところもあるわけでありまして、都立障害者福祉施設を民間に移譲する場合でも、優良法人を選ぶ、いわゆる選定方法というものをしっかりと定めていくべきだと考えております。
 そこで、選定方法について少しお伺いしたいと思っておりますが、今回の移譲対象施設も含めて、都立通所施設全体の移譲について計画がどのようになっているのか、まずお伺いしたいと思います。

○吉岡障害者施策推進部長 現在、都立の通所の障害者施設といたしましては、生活実習所が六カ所、福祉作業所が五カ所、計十一カ所の施設がございます。
 まず最初に、調布福祉作業所につきまして、平成十六年十一月に運営事業者を決定し、本年四月に民間移譲する予定でございます。
 次に、二月十七日開催のさきの厚生委員会でご報告申し上げましたとおり、立川福祉作業所及び府中、町田、東村山、昭島の四生活実習所の、計五カ所の通所施設につきまして、平成十七年度に所要の手続を経た上で、平成十八年度以降に民間移譲をしていく計画でございます。
 それ以外の残りの武蔵野、八王子、青梅の三福祉作業所、小金井、八王子の二生活実習所の計五カ所につきましては、利用者、保護者、施設所在市等の理解を得ながら、逐次民間移譲を進めてまいります。

○小美濃委員 順次、民間移譲を行っていくというご答弁でありました。
 それでは、運営事業者の選定方法は公募によるということになっているわけでありますけれども、公募についての基本的な考え方をお聞かせください。

○吉岡障害者施策推進部長 公募についての基本的な考え方でございますが、都立障害者施設の民間移譲により利用者サービスの一層の向上を図るためには、移譲先の法人に、利用者サービスの向上、地域生活支援や就労支援への取り組み、財政基盤の安定性などについて高いレベルが必要とされます。このため、運営法人を広く公募し、質の高いサービスを確実に提供できる法人を選定していくことが必要であると考えております。
 また、移譲に当たりまして、建物は無償貸付の方向で検討しておりまして、東京都の財産であることを踏まえると、公平性、公正性の観点からも、公募を実施することが必要であるというふうに考えてございます。

○小美濃委員 公募のご説明をいただいたわけでありますけれども、法人の選定に当たっては、公募というある一定の公平性は、当然、さることながら、審査手続や審査基準、こういったものが非常に重要になってくるのかな、そんなふうに考えております。特に、審査基準が適切でありませんと、優良な法人を選定できなくなることにつながるわけでありまして、このことは、サービス水準の低下や、利用者もしくは保護者の不安につながりかねないわけであります。
 現在、都で考えております審査手続や審査基準、こういったものはどうなっているのか、お伺いをしたいと思います。

○吉岡障害者施策推進部長 法人の選定に当たりましては、応募法人が現在運営している施設の状況や、移譲対象施設に係る事業計画などを盛り込んだ計画書等を提出していただきまして、運営法人としての適格性や事業計画の妥当性などについて、福祉関係の専門家、弁護士、公認会計士など外部委員を含めた運営事業者選定委員会で審査をいたします。
 具体的な審査基準でございますが、財政基盤は安定し、強固であるか、利用者サービスの考え方やサービス向上への取り組みは適切か、地域の障害者に対する支援計画は妥当かなどを基本とすることを考えてございます。

○小美濃委員 今回移譲される施設の中で、特に通所施設に関しましては、地元とのかかわり合いが非常に重要になってくるのかなと考えています。特に、地元でグループホームや通所事業を行うなど、地域に根差した活動を行っている法人の実績や、地域のニーズに明るい所在の市区町村の意向は、選定に当たってどのように評価され、また反映されるのか、お伺いをいたします。

○吉岡障害者施策推進部長 民間移譲に当たりましては、現在の都立通所施設の利用者に対するサービス水準を維持向上することは当然でございますが、理事のお話にございましたとおり、地域のニーズを的確に把握し、必要なサービスを適切に提供していくことが重要であると考えてございます。
 まず、地元の法人の活動実績の評価についてでございますが、審査基準の中に施設運営実績が設けられておりまして、地域の障害者支援に取り組んでいるかが審査ポイントの一つになってございます。地域に根差した活動の実績は、そうした中で評価されるものと考えてございます。
 また、所在市の意向の反映についてでございますが、通所施設の民間移譲に当たりまして、所在市からは計画上の位置づけなどを伺っております。また一方、公募法人からは、デイサービスなどの地域の障害者に対する支援について、計画書の提案を求めることとしておりまして、その計画内容の妥当性を、市の計画上の位置づけなども踏まえながら、選定委員会で審査してまいります。
 地域での活動に積極的であり、市の計画上の位置づけなどを踏まえた施設サービスを展開できる法人を選定するためにも、公募により広く法人を募り、競い合いを通じて、最も質の高いサービスを提供できる優良な法人を公正に選ぶことが重要であるというふうに考えてございます。

○小美濃委員 地域の実情は、日々その地域で生活する障害をお持ちの方々やそのご家族、こういったところとしっかりと向き合いながら支援を続けている地元の法人や所在の市区町村が一番よくわかっていると思っております。移譲先法人の選定に当たりましては、こうした視点についても十分配慮していただきまして、よりよいサービスを提供できる法人を選定していただきたいな、そんなふうに思っています。このことが、ひいては利用者や保護者の方々の安心感となりまして、また利用者サービスの向上につながっていくものと考えております。
 また、地域の理解力も大変重要なポイントだと思うんですね。やっぱり、余り顔の見えない事業者が勝手にやってしまうというようなことは余りよくないわけでありまして、地域に顔がある、しっかりと地域に根差した事業を行っている地元の法人が移譲を受けることで、地域の理解度アップにも必ずつながってくるものだと私は思っておりますので、法人は、全国から当然公募して、競い合いをして、最も質の高い法人を選ぶということは、公正の面からいいんですけれども、地元で作業をする運営所など、本当に地元でしっかりと仕事をしている法人もありますので、そういったところが応募してきた場合には、その実績が選定に当たってぜひとも評価をされるよう、要望しておきたいと思っております。
 次に、指定管理者制度について、少し関連でお伺いをしたいと思っております。
 ただいまの質問の関連で、当然、今後、民間移譲されるということは、その事業者に対して指定管理者制度が採用されるということも考えられるわけでありまして、今質問したこういった施設以外にも、指定管理者制度を導入する施設はたくさんあるのではないかと思っております。
 また、ただいまの民間移譲する福祉施設の中でも、平成十八年四月までに公募を行うことができない施設もあるわけですよね。武蔵野市なんかにもそんな施設があったと思います。また、管理委託を行っている施設については、十八年度から新たに指定管理者制度を導入することが必要になってまいるわけでありまして、指定管理者制度自体にはさまざまなメリットがあると私も考えているんですけれども、仮に指定管理者制度導入によって運営事業者が交代した場合、また何年か後にはこういったところは民間移譲しなくてはならないわけでありまして、再び事業者がかわってしまうということがあり得るわけであります。
 このように頻繁に事業者がかわるということは、先ほど少しお話をいたしましたけれども、障害をお持ちの方は特に人とのかかわり合いが大変重要でありまして、福祉施設全般においては、余り望ましくはないと考えているわけであります。この点について基本的な考え方をお聞かせ願いたいと存じます。

○杉村参事 指定管理者制度は、民間のノウハウを幅広く活用し、広く事業者を募ることで、住民サービスの向上と経費の節減を目指すものでございます。事業者間の競い合いによりまして利用者本位のサービスの実現を目指す福祉改革の考え方にも沿うものというふうに考えております。
 ただし、社会福祉施設においては、運営事業者が、指定管理者を選定するとき、あるいは民間移譲するときと、頻繁に交代することは、利用者の処遇の継続性、施設の安定的な運営の確保といった観点から好ましくないというのは、ご指摘のとおりであるというふうに考えております。
 したがいまして、民間移譲等を視野に入れている施設につきましては、公募によらず、特命ということを行うことについても検討いたしております。

○小美濃委員 特命を行うということも検討されているということでありますが、今度は、そうした施設についての指定期間をどのように設定するのかということが問題になってくるんではないかと思っております。こちらの資料にもありましたけれども、指定管理者制度の指針によりますと、指定期間は原則五年とされているわけでありまして、これを一律に適用してしまうと、民間移譲の条件が整って、さあ、民間移譲いたしましょうという場合でも、最低五年間は民間移譲できないという場合も出てくるわけであります。もしそうなると、せっかく民間移譲でより複合的な地域でのサービスをしようと思っているのに、福祉施設改革を進める上で大きな問題になってくるのではないかと思っております。この点についてはどのようにお考えになるのか、お伺いします。

○杉村参事 ただいまお話がございましたとおり、全庁指針による基本的な指定期間は五年でございます。福祉保健局所管の社会福祉施設等の場合におきましても、指定管理者制度のメリットを生かしつつ、施設の安定的運営にも配慮した期間、それから国の制度改正等にも比較的速やかに対応できるということ、三つ目に、施設の運営実績を検証し、次期の選定等を検討する上で適当な期間、こういった三点の観点から、指定期間は基本的には五年というふうに考えてございます。
 しかしながら、都立施設改革の着実な推進を図るために、早期に民間移譲を進める施設などにつきましては、三年の指定期間を設定することについても検討しているところでございます。

○小美濃委員 指定管理者制度につきましては、例えば競争を通じたコスト削減や、また民間の創意工夫を生かしたサービスの向上などのさまざまなメリットがあるわけでありますし、また時代の流れでもあるわけであります。しかし、しゃくし定規に導入いたしますと、弊害が出てくるということも考えられるわけでありまして、今の二点のご答弁の内容も含めて、利用者にとって一番望ましく、かつ福祉施設改革の着実な実現の後押しになるような対応をすることを強く要望させていただきまして、質問を終わりたいと思います。

○馬場委員 最近の福祉は、地域で一緒に暮らせる、そんな福祉の形になっている、今の小美濃理事の発言にもありました。そうした中で、今までの国のさまざまな施策を地域へということの中で、都の果たす役割は私は大きいというふうに思っております。
 介護保険も、今、見直しの状況に入っておりますし、障害の問題でも、支援費制度、それから、これからグランドデザインというようなさまざまな課題が出てきているわけですが、そんな中で、都が、今までのノウハウを持ち、国と各自治体との間できちんとした役割をぜひ担ってほしいという観点から、先日の一般質問で、認知症高齢者のグループホームのことについて伺いましたが、その点についてもう一度さらに当委員会でも質問させていただきたいと思います。
 認知症高齢者グループホームは、介護保険の制度の中でできているわけですが、これが求められるさまざまな要件があるというふうに思います。地域で住み続けたいという大きな要望がありますが、一方では、都市型の中で、大規模な施設がつくりにくい、なかなかふえていかないというような状況の中で、グループホームという住み方が、ある意味では有効ではないかということで、都としても、十六年から十八年の三カ年計画で、四千人という形で、今、順次進められているわけですが、そのグループホームのあり方について、私は、ハードの部分、つまり、グループホームをつくるという施設の部分と、中できちんとサービスを受けられる、そのことが両方並行して行われなければ、本当の意味のサービスにはならないのではないかというふうに思っております。
 その意味で、都は、平成十六年度から重点事業として緊急整備三カ年計画というのを行っていらっしゃいますが、まず初年度の成果についてどのような状況であるか、お伺いいたします。

○野村高齢社会対策部長 平成十五年度末の認知症高齢者グループホームの開設数は、百四カ所、定員千四百六十一名でございましたが、平成十七年三月現在の開設数は百五十カ所、定員二千百九十一名となりまして、平成十六年度の定員増加数は七百三十人、過去最大の大幅な伸びとなっているところでございます。

○馬場委員 これは三年間で、十八年度までで四千人という目標を掲げてやっていらっしゃるわけですが、先ほども述べましたように、その順調な設置--順調といっていいんでしょうか--と人材の確保、そして養成、このことが実は大変大きな問題、石川県での事件が起こってしまったということも含めて、こういうことが東京で起こらないようなことを考えていかなければならないというふうに思っています。
 規模が大きいところは、ある意味で、経験者と未経験者も含めて、指導し合うとか助言をし合うとかということが可能ですが、こうした小規模のところでの仕事というのは、どうしても密着型になる。一人であらゆる意味の生活の援助をしなければならない。そういう中での、同じ専門性でもまた違う意味での問題と、介護する方のさまざまな精神的な負担も含めての課題が出てくるというふうに思います。
 そういう意味からして、都が、新規事業者、新しくふえてくる事業者に対して、グループホームのまず管理者として、それから、管理者でなければ現場で中心的に働く方の研修、また養成といったらいいんでしょうか、その管理者について、今、どのように対応をなさっているのか、伺います。

○野村高齢社会対策部長 まず第一点目の、今、新規事業者に対するどういうふうな研修をやっているかということでございますが、都におきましては、認知症高齢者グループホームを開設しようとする新規事業者に対しまして、開設前の事前研修といたしまして、介護事業開設等支援セミナーを実施しております。この研修は、既存のグループホームの見学とか運営基準等の解説などを行いまして、グループホームサービスのレベル向上を図るものでございまして、平成十六年度には、四日間の日程で年三回開催いたしまして、合計百五十四人が受講いたしております。
 また、第二点目の、グループホームの管理者の要件でございますが、二点ございまして、第一には、特別養護老人ホームや老人デイサービスセンター等における三年以上の実務経験のある、必要な知識及び経験を有する者であること、第二点といたしましては、認知症介護実務者研修の基礎課程の修了が義務づけられていることでございます。

○馬場委員 まず、管理者がその責任も含めて負うわけですから、そこでの管理指導体制というものがきちんとされなければならない。小規模だからといって簡単なものではないということをぜひご認識の上、このグループホームの運営に当たっていただきたいというふうに思っております。
 介護は管理者ができるわけではありません。職員に大きく任務が担われざるを得ないような--まあそれが仕事なんですが。それでは、職員について、能力向上のためにはどんなような研修でしょうか。

○野村高齢社会対策部長 都は、認知症介護実務者研修を年九回開催しておりまして、基礎課程におきましては、認知症介護の基本的知識の習得を目的とした講義や演習を行い、また専門課程におきましては、より専門的な知識及び技術の習得を目的とした現場研修も行っております。
 さらに、現場の職員が日常業務の中で抱える課題を通じまして具体的に運営基準や緊急時の対応等を理解する研修を、今年度十二回実施しております。
 また、これに加えまして、平成十七年度におきましては、新たにグループホームの管理者に対しまして、施設運営能力の向上を図る研修を実施する予定としております。

○馬場委員 都は、研修体制をとって、どちらかというと来てくださるのを待っているという状況であると思うんですが、現場の声を聞いてみると、なかなか仕事が忙しい、仕事の中で研修に出してもらうということですら大変なのに、その時間が仕事の中で認められないということになると、研修を受けるということですら大変な状況。正規職員でなければ、さらにそこのところの問題があるというふうに思っています。
 都として、管理者はもちろんですが、一般の職員が仕事に携わる上で、グループホームは、資格要件が求められていないというところが実は問題なんですが、管理者が資格があれば、ここで職員として働ける。そのことを、事故の起きないようにできる限りいいケアができるということを担保するためには、職員の研修ということは非常に大事だというふうに思っておりますので、待っているだけでなく、携わるすべての職員がきちんと研修を受けられる、そんな状況をそれぞれのグループホーム管理者にぜひ徹底をしていただきたい、できれば条件にしてほしいというふうに思っています。
 また、認知症高齢者グループホームは、介護保険制度の中の施設として、グループホームに入れば、介護保険のサービスは、ここで居宅事業として受けられるということがあるわけです。逆にいえば、外へ出るということがないわけですから、職員の担う役割というのは大変大きいと思います。
 問題は、これは大規模なところでもそうですが、介護保険と医療保険、介護と医療の問題が一体の話も出ていますが、現在のところ、医療施設では介護保険は受けられない、介護施設では医療は受けられないというような仕切りのまま、今現在まで来ています。
 特養を含め大規模の施設では、医師、看護師さんを置いて、ある程度の医療は受けられるわけですが、こうした小規模のグループホームで、もし医療が必要な方があった場合、医療的ケアをどうしたら--どうしたらというか、医療的ケアをきちんとグループホームにいながら受けられるということが必要だというふうに思います。そのためには、今は訪問看護を受けられない状況ですが、このことについて都はどんなふうに認識をなさっていらっしゃいますか。

○野村高齢社会対策部長 先生おっしゃるとおり、現行の介護保険制度では、グループホーム入居者に対して訪問看護を提供することはできませんが、入居者の状況が急変した場合には、医療保険制度による訪問看護を利用することはできることになっております。
 しかしながら、やはり、これにつきましてはさまざまな問題があるというふうに私どもも認識しておりまして、都といたしましては、平成十六年四月の介護保険制度の見直しに向けた東京都からの提案におきまして、グループホーム入居者についても医療面からの支援ができるよう、介護保険制度による訪問看護などの医療的ケアを認めるよう、国に提案しているところでございます。

○馬場委員 医療は、突発的なというか、急に大病ということばかりでなく、やはり高齢の方は医療のサービスというものが切り離せない状況にあると私は思います。その意味で、医療の問題は、ぜひ国へ向けて、使えるような方向で働きかけを今後についてもお願いをしたいというふうに思います。
 このグループホームは、何度も申し上げますが、資格要件はないということで、どうしても小規模であり、そこで採算をとるためには、有資格者という雇用でなく、どうしても無資格者、特に今の人材の状況では、そういうことが考えられる心配な要素がどうしてもぬぐえないんですが、こうしたことを都民、消費者から心配を受けないためには、職員の研修の次には、やはりグループホームの質を担保するということで、第三者が客観的に評価する方法として、福祉サービス第三者評価というのが平成十四年度から義務づけられているという状況があります。その実施状況はいかがでしょうか。

○野村高齢社会対策部長 グループホームの事業者が第三者サービス評価を受ける場合には、都は受審費用について補助いたしまして、第三者サービス評価の受審を促進しているところでございます。
 その結果、平成十五年度におきましては、対象となるグループホーム七十五カ所のうち、七十二カ所が受審しておりまして、九六%という高い受審率となっております。

○馬場委員 何度も申しますが、地域で住める、そんな状況、環境をつくっていくためには、ぜひいろんな手段を使って、都民が安心できる施設を育てていく役割も都にはあるというふうに思います。ホテルでいえばマル適マークじゃないですが、都が認可したグループホームでは大丈夫なんだという形でのサービス提供ということを、今後も強く望んでおります。
 最後に、介護保険で、これから地域密着型サービス、それから、新しい住まいの方法とか、区市が実際に実務を担うというような介護保険の改正の案も出ているというふうに伺っております。都としては、最初に申し上げましたように、今までのノウハウの、区市の担当者、また地域への伝授、都としての人材の育成、このことをこれからもぜひ充実されるように要望して、質問を終わります。
 ありがとうございました。

○かち委員 それでは、議案が出ておりますので、四つの議案と介護保険についてお伺いいたします。
 まず最初に、九十一号議案、東京都立看護専門学校条例の一部を改正する条例案についてですが、東京都はこれまでにも、十三年度から再編整備を進めてきておりまして、平成二十年には半分以下になる予定です。
 まず、現行の看護職員需給見通しというのは、平成十八年までの看護職員の需要数と供給数の見通しですけれども、看護師の不足の実態というのはどういうふうになっているでしょうか。

○桜山参事 現行の平成十四年から平成十八年までの看護職員の需給見通しでございますが、平成十四年末における需要数を十万九千人、供給数を十万三千人と見込んでおります。平成十八年末には、需要数、供給数とも十一万八千九百人で均衡する見通しとなっております。
 また、充足の実態についてでございますが、供給数全体の実績を毎年把握するとなりますと、その都度、大規模な就業実態調査が必要となりますことから、リアルタイムに把握することは極めて困難でございます。

○かち委員 東京都はこれまでにも、需給計画を何度かにわたってやってきているわけです。いつも、需要と供給は乖離しているけれども、何年か後には一致するという計画でやってきているんですけれども、実際には、実際の供給数が追いついていないというのが実態だと思います。
 これまでのところでは、平成九年のときに、需給計画が、九万九千五百に対して、供給が九万三千、実際の供給数が九万百ということで、二千九百人ぐらい足りないわけですね。十三年のときの実態調査によりますと、需要が十万三千九百人、供給が十万一千百人、実際が九万八千四百十人、結局二千六百九十人足りない、こういう状況が続いているわけです。
 こういう中で、このたび、松沢看護学校を廃止するという案で出てきているわけですけれども、都立看護学校の本来の使命というのは、都立病院への供給をするということとともに、都内の民間病院--民間病院は一つ一つ看護学校を持っておりませんので、とりわけ、中小の二百床以下の病院への供給という点でも、大変大きな役割を果たしてきているというふうに思うんですけれども、都立の看護学校を卒業してから都内の医療機関へ就職している状況というのはどういうふうになっていますでしょうか。

○桜山参事 都立看護専門学校は、主として看護職員養成所を持たない都内の医療機関及び都立病院等の都立施設に対して看護職員を供給する役割を果たしてきておりますが、平成十五年度の都立看護専門学校の卒業生のうち、八三%が都内の医療機関に就職しております。

○かち委員 今のご説明のように、都立の看護学校が都内の民間病院に送り出している卒業生というのは大変多いわけですよね。そういう意味でも、この看護学校が今後どうなるかというのは、全体の需給にも大変大きな影響を与えるというふうに思うのです。都立看護専門学校の再編計画が、都内の中小病院の供給に大きな影響を出してはならないと思いますけれども、都立看護専門学校での養成数が減少することになるわけですけれども、十三年度の卒業生の数と、計画による平成二十年度の卒業生の数というのはどのくらい違いますか。

○桜山参事 平成十三年度の卒業生の数は、千百五十四名でございました。平成二十年度の卒業生の数は、再編整備計画では五百六十名となっております。

○かち委員 学校も半分になる、当然、卒業生も半分になってしまうわけですよね。これが全体の需給に対して影響をもたらさないというふうに都としては考えているんでしょうか、その辺の見解はどうですか。

○桜山参事 現行の需給見通しは、都立看護専門学校再編整備計画による看護職員の養成数の減少も既に見込んで策定したものでございますので、そういう意味では見通しに影響はないと考えております。

○かち委員 じゃ、全体的には減るというふうに見込んでいるから東京都は学校も減らしてもいいというふうな考え方に今聞こえたんですけれども、需給計画を見れば、平成三年のときには八万九千百人の需給見通しで始まっています。平成十八年には十一万八千九百人、これからもこれはふえ続けていくんじゃないでしょうか。ここから急に減っていくというふうにはとても考えにくいですよね。
 今、病院その他は、いろいろな縮小傾向なんかもありますけれども、看護職員としては、病院、医療機関だけではなくて、先ほどいわれましたように、介護の現場でも相当数必要とされているわけですね。そういうもの全体に供給していくということを考えれば、学校を減らすというのは逆行じゃないのかなというふうに思いますけれども、どうですか。

○桜山参事 都はこれまで、医療機関の看護職員確保のためには、新規の養成と並行いたしまして、就業している看護職員の定着対策と、就業していない、でも免許は保有している方々に対する再就業対策を講じてきております。
 今後とも、より一層の定着及び再就業対策の充実を図ってまいります。

○かち委員 もちろん、資格を持っても、なかなか現場で働けない条件の人もたくさんいらっしゃいます。そういう方々に再就職の場を提供するというのも、東京都の大きな仕事、役割です。しかし、これから少子社会の中で迎える看護婦不足というのも、近い将来的には本当に深刻になると思うんですよね。そういうときに、都として、医療全体に責任を負っていくという立場にあるならば、必要な看護婦数というのは十分に輩出していくということに、やっぱり取り組むべきではないでしょうか。
 大丈夫だ、大丈夫だといっているけれども、実際にいつも少ないわけですよね。十三年のときにも二千九百人足りないわけですから、これは本当にクリアしたという段階で東京都の看護学校の再編整備というのは考えるべきではないんですか。今は養成数の適正化をむしろ図るべきだと思いますけれども、どうですか。

○桜山参事 先ほど申し上げましたが、新規の養成も大事でございますけれども、やはり、現在就業している看護職員の定着対策、それから、免許を保有していながら就業していない方々に対する再就業の促進対策というものを、あわせて行っていかなければならないと思っております。

○かち委員 同じことですけれども、もちろん、それもやらなくちゃいけないんですけれども、新規の卒業生を都内の病院に送り出す、そういうことに対しても、もっと積極的に取り組んでいただきたいと思いますので、この計画はやっぱり見直しをすべきだということを申し上げておきます。
 それから、看護婦の質の向上という点で、今、看護職員の一本化ということがずっと世論化されてきておりますけれども、まだまだ准看護師養成というのが終わっているわけではありません。こうした中で、准看護師の免許を持っていても、今の医療現場で、即、そのまま仕事につくことがなかなかできないという状況もあります。また、長い間、いろいろな状況の中で、准看護師の免許を持って働いてきたけれども、やはり看護師への道を歩みたい、資格をもっと広げたいという方もたくさんいらっしゃいます。そういう方のために、東京都としても、進学コース二年課程というのをつくってきたわけですよね。ところが、その進学課程二年コースは、もう十九年度ですべて廃止ということになってしまうんですよ。こういうことでは、日ごろ、東京都が質の向上といっていることと、全くやっていることが違うじゃないかというふうに思うんです。
 今、経験十年以上ある准看護師さんが、看護師の資格確保のために、通信制をとれる道も国の段階で広がりました。そういうことに対し、東京都としてもぜひ着手すべきだと思いますけれども、その辺の、東京での現状と東京都の取り組みというのはどうなっていますでしょうか。

○桜山参事 通信制の二年課程は、十年以上就業経験のある准看護師の方が看護師へキャリアアップするために設けられた制度でございます。都内では、本年四月に、新宿区内に通信制二年課程の看護学校が、一学年、定員四百人で開設される予定になっております。

○かち委員 都内でもやっと一校開設されるということですけれども、少なくとも、私は、東京都が進学課程をつぶすんであったら、通信制を開設するぐらいのことはぜひやっていただきたいと思います。こういう思いから、今度の廃止案については反対の立場です。
 それから、授業料の値上げも出されているんですけれども、この授業料の値上げは、考え方はどういう根拠に基づいているのか、お聞きします。

○桜山参事 都立看護専門学校の授業料の料額の設定に当たりましては、原価を基本としつつ、国立病院機構の開設しております看護学校の料額を参考にしております。
 改定の時期については、受益者負担の適正化を図ります観点から、改定後二年を経過したものを中心に見直しを図っております。
 今回、都立看護専門学校の現行の料額と国立病院機構の看護学校の料額との間に著しい乖離がありますため、改定することといたしました。
 なお、料額については、激変緩和の観点から、改定後の授業料を、現在の授業料の一・五倍までにとどめております。

○かち委員 国立看護学校の料額にならってということと、原価を基本にしつつということなんですけれども、原価をまともにやったら、とてもじゃないけれども、この授業料で賄えるわけはないわけですよね。
 看護学生を育成していく、人材を育成していくという考え方というのは、やはり社会的な必要性に応じて人を輩出していくということに依拠しているものだというふうに思いますので、そういう意味でいえば、一般的な授業料アップに合わせて、こういうものをそのまま当てはめるというのは、少し違うのではないか。一・五倍に抑えたということですけれども、十七万百円の授業料というのは、大変高くなるわけです。こういうことによって受験を見合わすというような問題はないのでしょうか。その辺の考え方というのはどうでしょうか。

○桜山参事 看護学校の授業料については、公益的な側面と、受益的な、その学生が自分で免許を取る、そういう私益を得るという点から、受益者負担の側面もあると考えております。
 今回、改定をご提案申し上げたのは、受益者負担の適正化を図る観点から、改定後二年を経過したものを中心に見直しを行ったためでございます。

○かち委員 受益を受けるという考え方というのは、ちょっと--そういうことでしょうかね。かつて、都立の看護学校をつくったときには、やはり社会的に必要な人を、人材を育てるという立場から、授業料は免除されていた時代もあったと思うんですよね。そういうことからしてみても、今日の社会に照らしても、非常に授業料そのものが高いということで……。
 今までの経過からすると、大体四倍程度でキープしているからいいんだというような考え方もありますけれども、それは学校そのものを減らしている中でのことでありまして、やっぱり、どちらを先にするかという考え方が逆立ちをしているのではないかと思います。そういう意味で、この授業料の値上げについてはとても認められないということを申し上げておきます。
 それから、次の九十二号議案、東京都軽費老人ホーム条例を廃止する条例について伺います。
 これは、都の福祉施設である軽費老人ホームむさしの園を廃止するというものですけれども、その経緯と理由についてお聞きします。

○長谷川参事 むさしの園は、平成十二年十二月、都庁改革アクションプランにおいて廃止方針が打ち出されました。さらに、平成十四年七月、福祉サービス提供主体の改革への取り組みにおいて、平成十六年度末をもって廃止とするということがうたわれました。さらに、平成十五年十一月、第二次都庁改革アクションプランの中で、利用者について十分な対応を行った上で廃止する旨が明示されました。
 むさしの園軽費老人ホームは、家庭環境、住宅事情等の理由により、居宅において生活することが困難な高齢者が低額な料金で利用できる施設であり、本来は地域に密着した施設として運営されるべきものであります。近年、グループホームあるいは有料老人ホーム等、多様な高齢者の施設が増加するとともに、介護保険による在宅サービスも拡大しており、他のサービスでの代替が可能となっているものでございます。
 さらに、むさしの園そのものの建物、設備については、昭和三十六年九月の開設以来、ほぼ四十年を経過しており、老朽化が著しいということから廃止したものでございます。
 なお、施設利用者の意向や身体状況等に十分配慮しながら移転先を確保し、現在、すべての方が移転を終了している状況でございます。

○かち委員 四十年の築年数がたっていて、大変古い、建てかえなければならないものであるということがありまして、それでアクションプランとか、いろいろ福祉施設の再編計画の中で、むさしの園の廃止を決めるようになってきたということですけれども、経過というのをもうちょっと具体的にお聞きしたいんですけれども、むさしの園を最初から廃止ということで決めてきたんですか。その過程があったと思うんですけれども……。

○長谷川参事 むさしの園に関する廃止の経過の問題ですが、平成十二年十二月に廃止が打ち出された後、都議会の場で、十三年度の一定でございますが、その中で十六年度を目途にしていくと。その根拠として、利用者について十分な対応を図った上で廃止していくということがうたわれた。その後、先ほど申しました十四年七月、十五年十一月のアクションプランによって廃止ということになったわけでございます。

○かち委員 ちょっと確認をしておきますけれども、むさしの園は最初から廃止という計画だったのか、それとも、民間移譲ということで、所在市の東村山市も含めて移譲先を検討していたのではないかということですけれども、その辺はどうですか。

○長谷川参事 その点につきましては、民間移譲、市に移管についても検討しましたけれども、特に市については難色を示したということでございます。

○かち委員 東村山市には既に二つの軽費老人ホームがあるわけですから、その上にあえてこれを市の施設として受け取りがたいというのは当然だと思うんですね。しかも、築四十年もたったものをそのままもらったって、東村山市は大変だということもよくわかります。そういう中で、廃止せざるを得ないという状況を出してきたのではないかというふうに思うんです。
 では、むさしの園の廃止ということで、在籍した方々の移転先は、資料が出されておりますけれども、圧倒的に同じ敷地内の養護老人ホームに移られたようですけれども、養護老人ホームは東村山市の措置の対象となりますね。これまでは、軽費老人ホームは都との契約関係ですね。その違いが出てきます。今度は相手先が東村山市であって、費用負担の基準も大きく変わると思うんですけれども、この方々の利用料負担の変化というのはどういうふうになっているでしょうか。

○長谷川参事 移転先での負担の変動ということでよろしいんでしょうか。--百三十名の移転先は、養護老人ホームを初め、軽費老人ホーム、あるいは特別養護老人ホーム、自宅などさまざまでございまして、一番身近な東村山が所管しております、措置をしています東村山老人ホームの四十二名に限っていいますと、本人負担が減った方、本人負担が同額の方、本人負担がふえた方がほぼ三分の一ずつでございます。

○かち委員 それぞれ、減った方、横ばいの方、ふえた方と三分の一ずつだということでしたけれども、養護老人ホームに移転した方で、負担料が二倍になったという方がいたというふうに聞いていますけれども、何人いたのでしょうか。

○長谷川参事 本人の負担がふえた方の中で、三名が倍増した方でございまして、収入が二百二十万以上でございました。

○かち委員 私がお聞きした方では、六万円の今までの利用料が十二万円になったということで、その方の後見人である義理の弟さんから東村山市の担当者の方に、再三にわたり苦情の手紙等が届いていたということです。なぜこういう現象が起きてしまったのか。都としては、移転に当たってどのような説明、対応をされてきたのでしょうか。

○長谷川参事 移転先の関係の説明、対応のことだと思いますけれども、入所者への説明、対応については、全体説明会を三回ほど実施しております。さらに、個人面談、これは家族の方も含めまして、利用者一人当たり大体三、四回など、複数回数実施しております。さらに、養護老人ホーム、軽費老人ホームの移転希望先を対象にした施設見学会も実施しております。また、地元東村山と連携しまして、東村山市のケースワーカーが来園しておりまして、面談した上、東村山老人ホームへの移転希望者に対して、申込手続を実施しているところでございます。
 特に、移転先での本人の負担については、個人面談を通して全員に負担額を明示するなど、十分に説明を行い、ご理解をいただいているものでございます。

○かち委員 十分にご理解をいただいていたら、こういう問題は出てこないと思うんですね。今、いろいろと説明会を開いて納得してもらったといいますけれども、実際には、本当にびっくりしてしまったと。
 当事者から聞けば、移転に当たっては、少しふえるという話だったんだけれども、少しふえるというんだったら一、二万かなと思っていたら、実際は何と二倍になってしまったということでは、これは到底受けがたい内容だというふうに思うんですね。年金が多少あるからといって、その人なりの生涯設計を立てているわけですから、一気に二倍の負担増を受け入れることはできないというのも当然だと思います。
 最初に説明がありましたけれども、時代の変化の中で、都としての軽費老人ホームは必要がなくなったといいますけれども、今日のような高齢者に対する負担がふえてきますと、少しでも安価な住まいを求める都民要求はますます大きくなっています。
 こうした中で、老朽化している施設を民間や東村山市に移譲を求めるというようなことをしたりとか廃止するというようなことではなくて、今ある施設をきちんと改修して、都としての軽費老人ホームを存続させるということが、今日ますます必要だということで、私は本案については反対の立場です。
 それから、九十四号議案、薬物濫用防止条例についてお聞きします。
 情報も交通機関も世界じゅうを駆けめぐるグローバル社会の中で、大麻や麻薬や覚せい剤その他の薬物の日本における流通の広がりは、欧米にも迫りつつあるといわざるを得ません。こうした中で、薬物乱用による事件は、殺人、強盗などの凶悪事件が十六人、その他の犯罪が百六十一人、薬物乱用による事故、乱用による中毒死が四十四人、自殺及び自傷が二十四人、交通事故が三十五人と、平成十二年の警察庁の調査でも報告されています。
 日本での実効性ある対策が求められていると思いますが、東京都としては、昨年一月に実効ある脱法ドラッグ対策のあり方についての検討委員会報告が出され、このたび、条例提案ということになったわけですが、そこで何点か確認をしたいと思います。
 資料で示された薬物乱用状況の実態では、毎年、三千人から五千人が検挙されているということですけれども、薬物全体の出回っている状況は一体どうなっているのか。また、押収量や検挙者数など全国の実態に占める東京の割合、また脱法ドラッグといわれるものの出回り状況とか、試買した品目数とか、その中での違反成分の検出数などの状況をお聞きします。

○中井健康安全室長 薬物乱用の実態でございますが、平成十五年度の薬物事犯の検挙者数を見ますと、全国で一万七千五百五十五件、そのうち、東京都の件数は、全国比で一七・八%に当たります三千百二十七件でございました。
 それを押収量で見ますと、覚せい剤につきましては、平成十五年度、全国で四百九十・一キログラム、東京都では二百二十・三キログラム、これは全国比で四五%を占めます。
 大麻につきまして見ますと、これは全国では八百五十一・一キログラム押収しまして、東京で見ますと、七十六キログラムでございます。全国比で見ますと、八・九%を占めます。
 なお、麻薬等でございますが、麻薬等につきましては、いろんな形状がございまして、統一した単位で把握できませんので、今非常に出回っております合成麻薬のMDMAで見ますと、おおよその数でございますが、これが全国で三十九万四千錠押収されています。東京都では四万一千錠を押収されておりまして、全国比で一〇・四%を占めてございます。
 また、脱法ドラッグの出回り状況を試買品目数等で見ますと、これは平成八年度から全国に先駆けまして脱法ドラッグの試買調査を東京都が実施いたしましたが、この平成八年度から平成十五年度までの調査で三百九十八品目を買い上げまして、百六品目が薬事法等に違反しております。この違反率は二六・六%でございます。
 また、検出された違反成分でございますが、これは二十五成分でございました。

○かち委員 全体の状況を今お聞きしたわけですけれども、検挙率でいうと、東京都は一七・八%ということですので、人口比などからすると、やはり高いなと思いますし、覚せい剤については四五%、大変高い割合を示しております。MDMAとか、今、大麻に類する種類のものがたくさん出回っておりまして、ファッションドラッグとかいわれるように、本当に見た目にはわからないし、すぐ手が出したくなるようなものもたくさん出回っているということからしても、これは実効を伴う対策が本当に必要だなというふうに思います。
 脱法ドラッグについては、約四百品目の試買検査のうち、百種類ぐらいがその中に違法性があって、二十五種類の成分が含まれていたということですけれども、全体の薬物はんらんの状況からすれば、これはほんの限られた部分ではないかなというふうに思いますけれども、今回の条例案では、法的禁止条項も含めて、大きく網をかけているというか、国の法律にもかなりオーバーラップしながら、脱法ドラッグという問題も入れているということになるわけです。そういうふうに広く網をかけたというところの趣旨はどういうものなんでしょうか。

○中井健康安全室長 法とダブるところというお話でございましたが、法とダブらないように条例はつくられておりますので、あらかじめ申し上げておきます。
 今回の条例のねらいでございますが、まず第一に、脱法ドラッグの製造や販売などの供給源あるいは流通ルートを根絶することであると考えております。こうした製造や販売などのいわゆる川上に当たる行為を厳しく取り締まることによりまして、川下の脱法ドラッグの乱用についても抑制する効果があると考えております。

○かち委員 法とダブるといいますのは、薬物全般について記述がされておりますので、脱法ドラッグだけを取り出してやっていないということで申し上げたわけですけれども、本当に必要なのは、末端で使っている、多くは中高生などの十代の子どもたちのところに出回っていて、それに手を出してしまうというような状況がかなりあると思うんですけれども、そうした末端の子どもたちに罰則強化をするというようなことではなくて、それを業としてやっている元締めのところをしっかり対策を強化しなければならないというふうに思います。それは私も同感です。
 この文章の中で、都民の責務ということで、都民に、協力しなければならないというようなかなり厳しい表現があるわけですけれども、すべての都民を対象にしたこういう表現が適切なのかどうかという点ではいかがですか。

○中井健康安全室長 都民の責務につきましては、あくまでも、いわゆる訓示規定といいますか、理念的な規定でございまして、義務というのか、法的な義務を伴うものではございません。
 また、いわゆる子どもたちにつきましては、今回の条例は、先生ご指摘のように、製造、販売については罰則を設けて取り締まるわけでございますが、使用につきましては罰則の対象としておりませんので、当然、子どもを含めた使用は罰則の対象にはなりません。

○かち委員 罰則を含めた義務ではないとおっしゃるのであれば、ねばならないという表現は余りふさわしくないのではないかなと思います。協力するということで十分ではないかなというふうに思いますけれども……。
 それで、子どもたちが薬物乱用に巻き込まれないようにするためには、やっぱり教育や啓蒙活動が必要だと思います。そうした教育や、一たんそういう世界にはまってしまった方が、薬物依存から更生、社会復帰する対策がどうしても必要だと思いますけれども、その二つの取り組みはどうですか。

○中井健康安全室長 ご指摘のように、いわゆる教育だとか普及啓発というのは非常に大事でございまして、私どもがご提案しております今回の条例は、一つが普及啓発、一つが規制という二本柱でございます。
 いうまでもなく、薬物乱用の危険回避のためには、みずからが正しい知識を持つことが不可欠でございます。したがいまして、私どもはこれまでも、小学生から高校生まで、各年齢層に応じました薬物乱用防止教育を実施いたしますとともに、例えば親子の薬物乱用防止教室やPTA向けの啓発の講習会など、保護者に対する啓発も行っております。
 また、ボランティア団体や関係機関などと連携いたしまして、まさに地域を挙げて普及啓発活動に取り組んでおります。

○かち委員 福祉保健局としても、平成八年から脱法ドラッグ問題についていろいろと取り組んでこられまして、試買検査もしたり、社会の啓蒙活動などいろいろやってきたけれども、なかなか成果が思わしくない。そういう意味では、もう一歩踏み込んだ権限が必要だということで、今回、条例化というようなことになったのかなというふうにも思いますけれども、成果が上がりにくい背景には、担当機関の十分なマンパワーの確保とか、十分な予算配分、そういうものも伴わないと条例倒れになりかねない。そういう意味で、実効ある条例に内容的にも進めていくことを求めておきます。
 最後に、介護保険制度について伺います。
 介護保険制度の見直し案が国会に上程されていますけれども、その中でいわれていることは、受給者は二倍にふえ、サービスは量的にほぼ充足した、これからは質だというような基本的認識に立った上で、予想を超える利用で予算も増大している、制度を持続させるためにも思い切った見直しが必要だというものです。
 しかし、介護保険は当初から在宅重視で進められてきましたけれども、政府の計画では、最初から在宅サービスの利用は必要量の四割しか見込んでいませんでした。認定を受けながら、未利用者は二割といわれていますが、厚生労働省の介護給付費実態調査の昨年の五月の結果を見ても、要支援者で全国では三四%、東京では三八%が未利用者というふうになっております。
 こういう状況の中で、生命保険文化センターが一月十三日に調査をしましたけれども、七五・九%の方が公的年金だけでは老後の生活費用が賄えないといっております。介護保険でも、八〇・二%の人が介護に必要な費用が賄えないと答えています。これが国の実態です。
 私ども日本共産党都議団としても、昨年調査をいたしまして、都民の七割が介護保険の負担が重いと答えています。
 こういう中での今回の見直し案での保険料、利用料のさらなる負担増は、到底認めがたいものです。そこで、現時点で懸念される問題について何点かお聞きします。
 まず、国が行ってきた特別対策の打ち切りです。生計中心者が所得税非課税で、介護保険制度以前から介護を受けていた方々への訪問介護サービスについて、一〇%負担を、激変緩和措置として、現在、六%の利用料になっているわけですけれども、これが今月末で打ち切られ、来月から一〇%負担となるわけです。その影響を受ける対象はどのぐらいいるのでしょうか。

○野村高齢社会対策部長 現在、利用者負担軽減措置の対象となっておりますのは、平成十五年度実績で申し上げますと、一万三千八百七十一人でございます。

○かち委員 私がお聞きした方は、要介護五度の寝たきりで八十五歳のお母さんを、娘さんが働きながら介護してきたわけですけれども、制度が始まる前ですから、既に七、八年前から介護しているわけです。慢性呼吸不全もあって、在宅酸素も使っている方です。たんの吸引も頻回にしなければなりません。巡回介護を朝と晩と受けていましたけれども、来月から利用料が上がるということで、結局、朝の巡回介護を断らざるを得ないという実態が出ております。利用者が命の危険にもさらされかねない問題です。
 例えば、一日二時間の訪問介護を週五日利用した場合、現在なら負担額月八千八百円のところ、特別対策の打ち切りによって負担額は一万六千三百円になります。一カ月当たり六千五百円、年間八万円の負担増です。これは低所得の方への重い負担増です。国が打ち切り、自治体が何も手を下さなければ、これだけの人に一〇%の負担がかぶさってくるわけです。
 国の特別対策に、横出しとか上乗せなどといって自治体独自の軽減策をとってきているわけですけれども、これらの自治体の状況を都として把握しているでしょうか。

○野村高齢社会対策部長 現在、独自に低所得者等に対する何らかの利用料軽減を実施している自治体は、四十区市町村でございます。

○かち委員 そうなんですね。多くの自治体で、身近にそういう方々を見たら、何らかの手を出さなければならないという思いに駆られてやっているんだと思います。
 例えば、国の特別対策の横出しとして、新規利用者も対象として軽減策をとってきたのは、文京、中央、東村山、武蔵村山市、国立市、羽村市、奥多摩町、大島町の区市町です。同じく国の所得基準より緩和し、旧の都の基準、介護保険実施前に高齢者訪問介護サービスを受けていて無料の該当の方、二人世帯で年間二百三十一万七千円以下の方までを対象にして拡大をしたのは、品川区、渋谷区、豊島区、練馬区、清瀬市、西東京市、小平市、調布市、狛江市、福生市の十自治体です。さらにこの上に、中央区、清瀬市、武蔵村山市、国立市の四自治体は、六%を三%に抑えて独自策を行ってきました。
 私どもはこれらの自治体に聞き取り調査を行いました。上記のうち、十二自治体は、独自策を打ち切らざるを得ないとのことでした。例えば文京区では、六%措置を受けていた人は利用者全体の四分の一を占めており、これが一〇%の負担増にさらされるわけです。
 こうした中で、独自策を続けようとしている自治体もあるんです。国立市と武蔵村山市です。国立市は、厳しい財政運営の中でも、市民生活が大変な中で、独自軽減策は維持すべきとして頑張っています。その他羽村市、奥多摩町、大島町、清瀬市など、いずれも財政的には本当に厳しい自治体であります。けれども、この軽減策を維持しようとしているんです。
 これらの自治体にとって何らかの支援策を行うべきではないでしょうか。もし今の六%を据え置くには、都の負担が一体どのくらいになるのか、試算はされているでしょうか。

○野村高齢社会対策部長 今、先生がさまざまな例を挙げまして、るるお話がありましたけれども、介護保険制度におきましては、利用料につきましては一割負担が原則でございますが、高額介護サービス費の仕組みが導入されておりまして、一カ月当たりの世帯の世帯合算で上限額を定めております。しかも、低所得者世帯につきましては、かなりの配慮をしているという状況でございます。
 それから、都として支援すべきじゃないかということでございますけれども、区市町村が独自に利用料を軽減する取り組みというのは、区市町村が、地域の実情を踏まえまして、区市町村独自の判断に基づいて行われているものでございまして、このような区市町村の取り組みに対しまして、都として新たに助成する考えはございません。
 なお、六%を据え置くことになると幾らぐらいかということでございますけれども、私どもは、施行時ヘルプを、低所得者等に対する軽減措置につきましては、本来の本則にのっとりまして、ことしの三月で廃止するという前提に立っておりますので、お話のような仮定の計算はしておりません。

○かち委員 私が今いったのは、やっぱり、自治体は直接介護をする人たちを見ているからです。だから、本当は財政問題からいえばやめたいと思っていますけれども、やめられないという状況の中で、議会や住民の運動があるから、こういうことを頑張っているわけですよ。そういうものに東京都としてこたえていくというのが本来の立場だと思うんですけれども、今のお答えは大変冷たいと思います。
 私どもが概算したところによりますと、約四億六千万余円です。一般財源が六兆円という枠の中で、ほんの微々たるものですよ。やろうと思えばできることではないですか。ぜひそういうことを前向きに検討していただきたいと思います。
 利用料の軽減策でもう一つの問題は、〇一年から始まった都独自の利用料軽減策です。都にならって九割の自治体で実施していますが、しかし、この制度は実効性の点で余りにも貧弱です。〇四年一月の時点で二千四百六十三人が対象ですが、負担軽減実績では千百五十七人にとどまっています。これは自治体別に見れば、例えば新宿では七十三人、豊島では十四人という対象しか受けられていません。
 なぜこうなのかといえば、軽減分の二分の一を事業者が負担しなければならないからです。これを自治体が肩がわりするなり、補助金を出すということに対して、東京都は認めていませんよね。この事業者の問題や、預貯金額が単身者で百二十万円を超えるということも大変ネックになっているわけですけれども、少なくとも、事業者負担を市区が何とか補助しようということに対し、都はクレームをつけるべきではないと思いますけれども、どうでしょうか。

○野村高齢社会対策部長 ただいまの実績等々でございますけれども、ちなみに申し上げますと、この確認書の交付人数は、平成十四年が千六百五十九名でございましたものが、十五年度は二千五百六十一名、それに軽減実績で申し上げますと、十四年度は二千七百三十三万でございましたものが、四千四十四万というふうに伸びております。
 それから、事業者の負担につきましては、制度の本来の形からしまして、当然、事業者負担はあるべきだというふうに考えております。

○かち委員 事業者負担があるべきだとしても、事業者への補助を出して、何とか利用者のために役立ちたいと思っている自治体もあるわけですから、そういうところにやっぱり目を向けるべきですよ。
 それで、多少ふえておりますけれども、何千人の単位であって、全体の需要量からすればまだまだ足りないというのが実態です。
 次に、介護予防についてですけれども、今度の見直しの中で、要支援や要介護一度などの軽度の高齢者に対し、新たな介護予防サービスを導入することが示されています。介護予防サービスは、地域支援事業と新介護予防給付というふうに分けられるようですけれども、それぞれの財源の内訳はどのようになっているでしょうか。

○野村高齢社会対策部長 介護予防サービスには、要支援、要介護一の一部の方に対する新予防給付と、要支援、要介護になるおそれのある高齢者に対する地域支援事業がございます。
 新予防給付につきましては、財源は、六十五歳以上の第一号保険料及び四十歳から六十四歳までの第二号保険料と公費で賄うこととされておりまして、負担割合は、保険料、公費それぞれ二分の一でございます。
 また、地域支援事業には、介護予防事業と、介護予防サービスマネジメントなどを行う包括支援事業などがございまして、そのうち、介護予防事業の財源構成は新予防給付と同様でございます。包括支援事業につきましては、第一号保険料と公費により賄うということになっております。

○かち委員 お聞きしても、大変複雑でわかりにくいんですけれども、いずれにしても、包括補助というものが入っているにしても、基本は介護保険の仕組みの中でやるということになるわけですよね。これまで、介護予防地域支え合い事業として、国と都で約五十億円拠出をしていたわけですけれども、この中には、介護予防とだけはいえないような中身もあります。また、老人保健事業として数十億円の、これら予算が、どのように見直し、配分されるのかもまだ不明な状況です。筋肉トレーニングだとか、転倒防止だとか、健康チェックのスクリーニングだのといっても、どういう財源の中で、どうやるのかもはっきりしない。はっきりしているのは、これまで福祉事業として国が行ってきたこれらの事業の多くが、介護予防事業として介護保険の仕組みの中に取り込まれるということです。
 福祉事業なら国の負担は二分の一から三分の一であるのに、介護保険の仕組みの中では四分の一の低さで済むわけですから、最大で国の負担は約四百億円も削減されることになるという試算も出ております。予想以上に国の負担が多過ぎるといっておきながら、ちゃっかり四百億円も減らしてしまうなどというのは、とんでもないことではないでしょうか。
 都としては、これらの介護予防事業にどのように対応しているのか。国に対して、福祉事業として位置づけ、従来どおりの負担をするよう強く求めるべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

○野村高齢社会対策部長 まず第一点目の、新予防給付などの制度改正に対して、都はどのように対応しているのかというお尋ねでございます。
 都はこれまでも、国に先駆けまして、介護予防開発普及事業などを活用しまして、介護予防の進め方などの従事者研修、実地指導などの事業を行うとともに、千代田区と稲城市をモデル地区に指定しまして、総合的な介護予防の取り組みを進めてまいりました。
 さらに、平成十七年度には、制度改正を見据えまして、これらに加えまして、要支援や要介護になるおそれのある高齢者を早期に発見するため、老人保健法に基づく基本健康診査と介護予防健診を一体的に行う新たな取り組みを実施していくことにしております。
 またあわせて、介護予防マネジメントを担う人材の養成や、介護予防拠点の整備などにも積極的に取り組んでまいります。
 第二点の、公費について、国の方に公費負担でやれという要求をすべきだというようなお話でございますけれども、私どもは全くそうは考えておりません。なぜかと申しますと、今後、高齢化の一層の進展に伴いまして、要支援、要介護高齢者が急激に増加することは明らかでございまして、それに伴い、介護給付や介護予防事業に要する費用も大幅な増加が見込まれるところでございます。こうした状況を踏まえますと、制度の持続可能性を確保し、安定的な財源を得るためには、先生お話しのように公費だけではなく、保険料と公費で賄うことが妥当なものであろうと考えております。したがいまして、国へ提案する考えはございません。

○かち委員 前半のお答えは、東京都として、大変先見性を持ってすぐれて行っているというふうに思いますけれども、後半については、介護保険そのものが行き詰まっているといわれるのは、やっぱり国が、もっと出すべき国の拠出金を減らしているままでいろいろやりくりをしているから大変なのでありまして、国がもっと財源補助をすべきだということが根源だと思います。
 要支援、要介護一度などの軽度要介護者については、介護保険の対象から外すという考えがありますが、どちらかといえば見守り的であったり保安的な利用というものも、大変重要な役割を果たしているわけです。買い物や家事にかかわることは、生活を維持していく上で必要な介護であるというふうに思うわけですけれども、それを一律に、これらの対象は新予防給付の対象であり、筋トレや予防サービスにシフトしてしまうというような考え方は到底認められない。これは非常に乱暴なやり方ではないかというふうに思いますけれども、都としてはいかがでしょうか。

○野村高齢社会対策部長 新予防給付の対象者と判定がされた方でも、多くの場合、介護や生活援助のニーズをあわせ持っているというふうに考えております。このため、都は、本年一月に行いました介護保険制度改革の円滑な実施に向けた東京都からの提案におきまして、新予防給付の給付内容について、こうした軽度の方々の介護や生活援助のニーズにも適切に対応することができるものとなるよう、国に提案しているところでございます。

○かち委員 全く同感であります。国としてもグレーゾーンの部分があります。これからも強くその立場を主張し、何らかの対策がとれるように引き続き強く求めていってください。
 通院介護についてお聞きします。
 ここ二年ほど前から、通院介護について認められないということで、介護事業者から、都の査察が入り、さかのぼって百万とか百五十万の返還命令が出されたなどという苦情や混乱が出ていることは、既にご承知のことと思いますが、都としてのこれらの問題に対する見解をまずお聞きします。

○野村高齢社会対策部長 通院介助の問題をめぐりましては、かなり現場で混乱しているというのは私どもも承知しております。
 具体的な扱いとしましては、院内において診察を受けるまでの単なる待ち時間は、介護報酬の対象とはなりません。しかしながら、利用者の心身の状況などから、待ち時間において見守り的援助やトイレ介助などの必要性が認められ、そのことがケアプランの中で位置づけられている場合につきましては、介護報酬を算定することができるという指導をしております。

○かち委員 単なる通院介助は認めない。で、見守りだとか、そういう必要のある人は、ケアプランに載っていればいいんだよ、それは明快な判断基準だというふうに思うんですけれども、実際、現場ではひどい状況があるんですね。要するに、東京都の見解、保険者の見解、事業者の考え方、ケアマネジャーの考え方、いろいろありまして、ある保険者は、ケアマネジャーに対して、通院介護をするんであれば五分刻みで実態をチェックしなさい。で、これは必要ありますね、これは必要ありませんねというように全部セレクトして、はい、何時間分は介護保険の対象ではありません、こういうことで返還を求められた。こんなことは実態に全く合わないことですよね。
 普通、ヘルパーもパート労働者ですよね。労働者であって、その拘束している時間中に、一々、五分刻みでチェックをされて、この時間は必要ないといって賃金を減らされるというようなことは考えられないことなんですけれども、こういうことが実際に起きているんです。これをやっぱり是正する必要があると思うんですね。
 こういうことがあるから、事業者は、これは危ないということで、利用者が通院介護が必要だという場合にも、通院介護をするんだったら自費でお願いします、こういう問題も出ているんですよ。本来、介護保険の一割負担でやれるものを、通院介護をお願いしたために、その自費分を支払わなければならない。これは介護保険の枠をはみ出してしまっている。保険制度が成り立っていない状況だというふうに思うんですね。
 都として、こういう問題を区市や事業者にどのように指導されてきたんでしょうか。

○野村高齢社会対策部長 私どもは、先ほどお答えしたとおりの方針で、その方針を徹底する必要があるというふうに考えております。
 具体的には、これまでも、区市町村に対しましては、区市町村の介護保険担当課長会での説明や、随時の事務連絡及びQアンドAの配布などにより、周知に努めております。
 また、事業者に対しましては、介護保険指定事業者運営の手引を作成するとともに、介護報酬などの直近の情報を掲載した「かいてきだより」、これは毎月配布しておりますけれども、これを全事業者に配布するなど、周知に努めております。
 さらに、本年度中には、事業所の事業者向けに、介護報酬に関する自己研修テキストを作成いたしまして、介護報酬についての理解を深めることとしております。
 今後とも、区市町村及び事業者に対し、的確な指導を実施し、介護報酬算定の適正化に努めてまいります。

○かち委員 今、いろいろ手を尽くして周知徹底をしているんだというふうにおっしゃいましたけれども、実際にはなかなかそれが徹底していない。東京都の考え方と保険者の考え方が微妙に違っていたり、やることもいろいろあるわけですよね。そういう意味では、事業者、ケアマネジャーが、本当に現場で当たり前に判断できるマニュアルというか、そういうものを徹底すべきだというふうに思うんですね。保険者、自治体によっていろいろ対応が違うというのは、本当に、これはあるべき姿ではないと思いますので、ぜひ事業者やケアマネジャーも含めて、一方的にQアンドAを流すだけではなくて、疑問にも答えるという、下からの意見や質問に答えていく双方向的な徹底の仕方をぜひ検討していただきたいというふうに思います。
 時間がないので、次に、施設整備、とりわけ特養ホームの整備についてお聞きします。
 平成十三年度の都の調査では、都内の待機者は二万五千五百人となっていますが、その後、国のガイドラインが出され、新しい基準の待機者カウントをしていますけれども、現状での待機者状況はどうなっていますでしょうか。

○野村高齢社会対策部長 現況では、平成十三年度に行った施設調査が最新のものでございまして、ただ十八年からの第三期の支援計画を策定するに当たりましては、当然、特養の待機者の調査が必要でございますので、現在、調査をかけているところでございます。

○かち委員 現在のところ、よくわからないということですけれども、実態からすれば、当然、特養ホームは足りないわけですよね。実態からすれば、当然、目標値を挙げて施設整備を図り、待機者解消を図るべきだというふうに思うんだけれども、今度の国の介護保険の見直し案では、施設整備については、三十床以上のものについて、個室であることが条件で、これも新築、改修の交付金対応になるということなんですね。これまでの整備計画とは全く違う考え方になってしまっているわけです。口でこそいわないまでも、国はもはや特養ホームの増設は不要というふうにいっているのと同じことだと思うんですね。
 都として、こうした国のやり方、考え方にどのような見解をお持ちでしょうか。

○野村高齢社会対策部長 地域介護・福祉空間整備等交付金は、区市町村が自主性や裁量性を生かし、介護予防から介護に至るまでのサービス基盤を、日常生活圏域ごとに整備することや、都道府県が個室、ユニットケア型の特別養護老人ホームの新設など、施設環境の改善を計画的に進めることを支援するために創設されたものでございまして、この考え方のもとになっておりますのは、個別の施設を単体に算定するのではなくて、地域ごとにその需要を評価して、面的な整備を行うということがベースになっておりまして、基本的には、方向性としては合っているのかなというふうに思っております。

○かち委員 方向性が合っているとおっしゃいますけれども、今度の法案は来年から始まるんですけれども、家賃収入というのはこの十月からやるというようなことですよね。それから、国の方針に沿って介護保険整備計画をさせておきながら、計画の途中で国の方針が変わったということで、大幅に国の補助金を減らす、こういうことも本当に認めがたいことだと思います。
 この徴収によって、これまでの利用料よりも三万から四万円も引き上げられることになり、年間四十万円の負担増です。入居を続けることもできない。事業者も、入居者も、今、本当に悲鳴を上げているところです。少なくとも、今計画の整備事業に対して、今までどおり補助金を出すよう、国に強く求めていくべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

○野村高齢社会対策部長 都といたしましては、交付金化に伴いまして、特に特養につきましては、制度移行に当たりまして、現在、事前協議を進めている案件につきましては、その整備が円滑に進められるよう、対応策を検討してまいります。
 また、十八年度以降につきましては、今後の国の動向を勘案しながら対応していくことといたしまして、この旨、国の方に十分我々の意向を伝えていきたいと思っております。

○前島委員長 もうそろそろお約束で……。

○かち委員 はい、終わります。
 本当に施設が足りないということの中では、埼玉県などでは、前にもいっていますけれども、新設、改修事業の個室化でなくても、従来どおりの特養ホームの整備に単独事業として取り組んでいる自治体もありますので、ぜひ東京都もそういう立場に立っていただきたいと思います。
 待機者がこんなにいても、国の参酌基準、整備率の目安は、高齢人口の一・五%です。東京都もこれに見合った目標設定ですので、実態には全然見合っていないわけです。今後、施設改善計画をつくる際に、区市町村の待機者の実態に応じた計画を定め、都の整備補助もふやして、待機者解消に全力を挙げることを求めて、質問を終わります。

○大河原委員 まず、指定管理者制度について伺っていきたいと思います。
 今回は八つの条例改正が行われるわけなんですが、指定管理者制度の対象となる施設の数は幾つになるでしょうか。そしてまた、都で策定した指針の中には、個別法によって都でやることが規定されている施設というのが、引き続き都が直接管理を行うというふうになるわけなんですが、これはどんな施設があるのか、両方お答えいただきたいと思います。

○杉村参事 福祉保健局で指定管理者制度を適用する施設につきましては、現在、社会福祉法人などに管理運営を委託している施設、これは四十施設でございますけれども、それと、平成十七年十二月に開設を予定しております東部療育センターを加えた、合計四十一施設でございます。
 次に、個別法により直接管理義務がある施設でございますが、学校教育法による設置者の管理義務がございます看護専門学校、それから、児童福祉法及び政令により都道府県の設置義務及び職員である吏員の配置義務がございます児童自立支援施設、こういった施設など、今回廃止の議案を提出している松沢看護専門学校を除き、合わせて十五施設となってございます。

○大河原委員 福祉の分野には、権限を使ってきちんと対応しなければならないというところから、直営として大きな責任を持って施設を運営していかなければならない東京都の責任は非常に大きいわけです。
 指定管理者制度の対象になるという施設についても、今後、さまざまな議論もあると思うのですが、特に障害者や社会的弱者といわれる方々の施設が多いわけで、こうした施設の運営というのは、余り頻繁に管理者がかわるということでは、問題が多いのではないかというふうに感じております。
 指定期間については、先ほども質疑がありましたけれども、どのようにお考えになっているのか。提案されている条例案の中には、募集の方法ですとか指定期間は規定されていないわけなんですけれども、この点をもう一度ご説明ください。

○杉村参事 指定期間につきましては、更新時に指定管理者の変更が起こり得ることを想定いたした上で、指定管理者制度のメリットを生かしつつ、施設の安定的な運営のため必要な期間、それから、国の制度改正等に速やかに対応することを考慮した期間、三つ目に、施設の運営実績を検証しつつ、次期のあり方を検討するため十分な期間、こういったことを総合的に勘案いたしまして、基本的な指定期間を五年といたしております。
 先ほども申し上げましたが、早期に民間移譲を進める施設等については、三年という指定期間についても検討いたしております。

○大河原委員 施設ごとの状況によって指定期間を設定するということは、ご説明でわかりました。
 指定管理者の選定についても、先ほど公募ということがありましたけれども、その公募の基準、それと、特命でやる場合もある、特命も検討しているということでしたけれども、どのような理由からされるんでしょうか。これもあわせてお答えください。

○杉村参事 指定管理者制度は、民間の能力やノウハウを幅広く活用いたしまして、住民サービスの向上と経費の節減を目的として、広く事業者を募ることを基本的な考え方にしております。したがいまして、福祉保健局についても、基本的には公募を考えてございます。
 しかしながら、社会福祉施設におきまして、運営事業者が指定管理者を選定するとき、それから民間移譲するときと、頻繁に交代するということは、利用者の処遇の継続性と施設の安定的な運営の面で非常に好ましくないということに考えてございまして、民間移譲等を視野に入れている施設につきましては、公募によらないで、特命を行うことを検討いたしております。

○大河原委員 指定管理者の選定については、特命する法人がふさわしいかどうかも含めて、さまざまな要素を総合的に勘案する必要があると考えております。福祉施設でも、児童が対象の施設、障害者の方の施設、高齢者の施設、いろいろあるわけなので、選定委員会もそれなりの数つくられるというふうに思うんですけれども、選定委員会はどういうふうに設置して、どんなメンバーを予定していらっしゃるのか、お尋ねします。

○杉村参事 指定管理者の選定につきましては、外部委員を含めて構成いたします選定委員会におきまして、選定基準に基づき、応募者から提出のあった計画書に対して、施設の管理を行うための適性を総合的に審査した上で、最も適性のあるものを選定することといたしております。
 また、特命の場合におきましても、公募と同様の考え方で、応募者から計画書を提出させ、選定委員会において審査を行うということにいたしております。
 選定委員会につきましては、障害者施設あるいは児童施設、大変施設種別が多岐にわたるということから、施設所管部のもとに複数の選定委員会を設置することを考えております。
 また、選定委員会のメンバーには、社会福祉にかかわる学識経験者あるいは公認会計士等の外部委員を必ず含めるということにいたしております。

○大河原委員 選定委員のメンバー、特に外部委員なども必ず含めるということで、幅広い視点から見ていただきたいというふうに思いますけれども、福祉の分野は、学識経験者も女性、大変多いですね。やはり、この選定委員会の選任についても、男女同数あるいはそれに近い形をぜひ目指していただきたいというふうに思います。また、世代間の差というのも大きいかと思いますので、そういった世代についても、少しご配慮いただきたいと要望しておきます。
 指定管理者を最終的に決定するためには、都議会の議決が必要になるわけなんですが、議会がどの法人がふさわしいかを判断するという、非常に大きな責任を負うことになります。そのためには、きちんとした判断をするための十分な情報提供が必要であるというふうに考えるわけなんですが、この点についてはどのようにお考えでしょうか。

○杉村参事 今お話がございましたとおり、委員会で選定された事業者につきましては、最終的に議会において指定の議決をお願いするということになります。
 その議決をお諮りする際につきましては、まず、選定対象となった事業者数が幾つあったか、選定委員の構成はどうであったか、選定された事業者が提案した事業内容がどうであったか、それから選定の経過、こういったものにつきましてお示しをしまして、指定管理者としての適格性及び適性を判断する上で必要な情報提供を行っていく予定でございます。

○大河原委員 膨大な資料をどさっといただいても、なかなか判断が難しいわけなんですね。それで、今、情報提供の項目、かなり挙げていただきましたけれども、こちらからも質疑ができるような形の情報提供というのも必要かと思います。そういった意味では大変議会の役割が重要なので、私どもは大変緊張してこの事態を迎えております。
 いずれにしても、制度の導入が利用者のサービス向上につながらなくては意味がないわけなんですね。利用者の声を受けとめ、反映する仕組みというのはどのようにつくっていくのか、この点はいかがでしょうか。

○杉村参事 指定管理者の大きな目的でございますサービスの質の向上を図るため、利用者の声を受けとめていくということについては、大変重要なことだと認識をいたしております。
 そのためには、第三者サービス評価を積極的に受審していくことはもちろん、苦情などの相談を受け付ける窓口の設置ですとか、必要に応じてオンブズマンを設置するなどの方法が有効と考えてございます。
 指定管理者制度を適用した以降につきましても、これら利用者の声を受けとめて、反映していくための手段については、引き続き確保していくことにつきまして、事業者との協定などにおいて規定していくことを予定いたしております。

○大河原委員 指定管理者制度の導入といいますと、やはり、コストの削減というところとぴったりくっついてしまうような議論が多いように見受けられるんですが、コストの削減も大きな一つの選定の条件だとは思うんですけれども、コストばかりを気にすると、利用者サービスの向上が期待できないというふうに思うんですね。特に福祉の分野はそうじゃないかと推測しますが、どうでしょうか。

○杉村参事 指定管理者制度の目的は、サービスの質の向上と経費の節減にございまして、事業者の選定に当たりましては、サービスの質、事業者の実績、経営の安定性など総合的な見地から、サービス面とコスト面のバランスを勘案した選定を行っていくことを考えてございます。
 具体的には、どのような体制で、どのようなサービスを、どの程度提供するかといったサービス面と、それを実現するために適正な経費が算定されているかといったコスト面を勘案いたしまして、判断することとなります。
 したがいまして、コストのみで比較することで、安かろう悪かろうといった選定になることはないというふうに考えてございます。

○大河原委員 利用者の受け入れや退所など、適切な指導と判断が必要になるというふうに思いますが、行政の役割は一体どのようにお考えになっていくのでしょうか。

○杉村参事 現在の管理運営委託と指定管理者制度の大きな違いは、公の施設の管理権限について指定管理者が代行できるとなった点にございます。したがいまして、更生相談所や児童相談所による入所調整の仕組み等については、これまでどおりでございます。
 東京都は、指定管理者制度を導入した以降につきましても、これまでと同様に施設の設置者及び事業の実施者としての責任を果たしていくとともに、行政の役割として、公の施設の性格が失われないように、適正適切な入退所の判断などについて指定管理者を指導監督していくという考えでございます。

○大河原委員 指定管理者が本来の業務を第三者に委託するということは許されていないというふうに思うんですけれども、業務、いろいろありまして、第三者への委託ということについてのお考え、またこの第三者への委託はどのように規制されているのか、最後に伺いたいと思います。

○杉村参事 平成十五年七月の国の通知によりますと、清掃、警備といった個々の具体的業務を指定管理者から第三者へ委託することは差し支えないが、法律の規定に基づいて指定管理者を指定することとした今回の制度の趣旨にかんがみれば、管理に係る業務を一括して第三者に委託することはできないということで明確に記載されてございます。

○大河原委員 福祉保健局で指定管理者制度を適用する施設というのは、財政的には、措置費とか支援費とかサービス推進費とか、そういったものがベースになっているところなので、大きなコストの面での変動あるいはコストの面での融通性というんですか、自由度というんでしょうか、そういったものは余りない場所だと思いますし、そういったことを考えれば、大きなコストの削減を求めるような発想では、この指定管理者制度、福祉保健局の分野ではなかなか導入の理由にはならないというふうに私は考えております。
 それだけあって、選定に当たっては、やはり利用者のサービスが多様化する、あるいは充実する、そういう利用者のメリット、満足度といったものが非常に重要になってくるのではないかと思います。文化施設ですとか、ほかの分野ですと、運営方法によってかなりのメリット、指定管理者となる方々のメリット、つまりインセンティブもつけられるようにも思うんですが、この分野はそれがちょっと難しいようにも思います。
 選定に向けての十分な説明責任を果たしていただき、透明性を持ってこの選定に当たるということを、広く都民に示していただきたいというふうにお願いをしておきます。
 続いて、薬物の濫用防止に関する条例について何点か伺っていきます。先ほども質疑がありましたけれども、少し頭の部分から整理をしながら伺っていきたいと思います。
 条例の名前には、濫用防止の「濫」という字がサンズイで、出回っている資料その他はすべて乱れるという「乱」でございまして、この辺のところから、私は随分珍しいなというふうにも思ったんですが、これはひとえに総務局さんの方のご指導のもとに、「乱」という字が使えなかったと伺いまして、ちょっとびっくりいたしました。
 まず、この条例の目的と意義を伺わせてください。

○中井健康安全室長 「乱」という字が変わったことについては、私どもも少し当惑いたしましたが、これは聞きますところによりますと、法令用語だそうでございます。
 本題に入ります。
 条例の目的の一つは、脱法ドラッグを含め、薬物の乱用から青少年を初めとする都民の健康と安全を守ることでございます。もう一つは、治安対策の観点から、都民が平穏に、かつ安心して暮らせる健全な社会の実現を図ることでございます。
 条例制定の意義は、こうした目的を達成するため、現行法令では規制することが困難である脱法ドラッグについて、その製造や販売を規制し、乱用を防止することでございます。

○大河原委員 この目的のところに、薬物が乱用され、薬物による被害が深刻化している状況を踏まえということが書いてあって、ゆえにこの条例をつくるということなんですが、健康、安全を守るだけじゃなくて、都民が平穏に、かつ安心して暮らすという治安的な側面も目的に加えられていて、大変珍しい目的の書き方だなというふうに感想を持っております。
 ここでいっている脱法ドラッグの乱用によると考えられる健康被害、この実態はどのように把握していらっしゃるんですか。

○中井健康安全室長 これまでに把握しております事例では、意識喪失や精神錯乱のほかに、死亡事故等の重大な健康被害も発生してございます。また、脱法ドラッグの乱用によると見られる健康被害の情報が、都内の医療機関から何件か寄せられております。
 なお、これまでに把握している事例の中には、未成年者の健康被害に関するものはございません。

○大河原委員 法で禁じられているものについては、もちろん、きちんと検挙数が出るわけですが、これまで規制がしていないものですので、乱用によると考えられるだろうということで、そういった数はこれまでなかなか把握がないと思います。特に、未成年者の健康被害の事例はないというご報告なので、このことをずっとなくしていくことが、これを進めていく上での私たちの役割かと思います。
 ところで、条例に定めている罰則規定ですけれども、これはだれに対して適用されることなのか、改めて伺いたいと思います。

○中井健康安全室長 条例に違反して知事指定薬物の製造などを行った者に対しまして、年齢を問わず罰則が適用されることになっております。ただし、刑法の一般原則によりまして、十四歳未満の者の行為は処罰されないことになります。

○大河原委員 薬物を所持している少年とか、薬物乱用事犯に巻き込まれるおそれのある少年たちというところでは、今伺った罰則の適用の範囲では、持っているとか、使ったとか、そういうところでは、直ちに少年法の適用ということがあって、そういう面では守られる部分と、それから可能性のある部分--罰則自体は製造、販売というところなんですが、渡すというような行為については、やはりこの適用になるわけですね。そうすると、その部分は、補導して、そこで所持をしていた、あるいはだれかに渡したというようなところがわかってくるわけなので、そこの指導、その後の対応というのも非常に大事だというふうに思っています。
 次に、この薬物乱用は、未然に防止するというところが私の一番の関心事でして、そういった意味では、子どもたちへの普及啓発の資料、リーフレット等も見せていただきましたけれども、ここに、薬物乱用とはということが書いてあって、薬を本来の目的、病気の治療以外に使うこと、薬ではないものを吸ったり飲んだりすること、薬物の乱用は法律で厳しく禁止されていて、重い罰を受ける、薬物乱用イコール犯罪というふうにきちんと書いてあるわけなんですね。
 ただ、乱れる、乱用という意味が、間違って使ったことと同時に、何度も使えば乱用だと。意識的には、子どもたちの中で、一回は乱用じゃないんじゃないかという発想がどうしても生まれがちなんじゃないかとずっと思ってきたんですね。そうしたらば、薬物に対する印象という調査アンケートがありまして、やはり、使ったり持っていたりすることは悪いことだというふうに感じる割合が、学年が上になるにつれて薄れていく。そういうことが調査によっても出ております。
 そういう心の緩み、教育をしても、それがどんどん薄れていく、大人になるに従って薄れていくというところが、非常に難しい部分かなというふうに思うんですが、薬物の乱用を未然に防止するためには、こうした普及啓発活動も連続して続けていく必要がある、小さなときから始める必要があるというふうに常々思っております。
 そこで、南多摩保健所の教育プログラムを見せていただきました。これなんですが、昨年来、生活者ネットワークの執印真智子議員がこれについて大変いい評価をして、教育庁の方にもぜひこれをもっと普及させてほしいというふうにいってきているんですが、これまでどのように使ってこられたんでしょうか。

○丸山保健政策部長 どのような活用というようなお尋ねに関しまして、お尋ねの教育プログラムは、青少年の薬物乱用を未然に防ぐ観点から、平成十五年、南多摩保健医療圏内で、保健所プロジェクトチームが、地域の関係機関等と協働して作成したものでございます。小中学校に対しまして、その発達段階に応じて薬物に対する正しい知識を普及するというものでございます。
 これまで、各地の教育委員会や学校等へ配布し、その利用方法について説明するとともに、講演会開催時などについて活用を図ってきたところでございます。
 今後とも、薬物乱用の未然防止に資するよう、広く普及啓発してまいります。

○大河原委員 南多摩保健所でつくられたプログラムは、都庁の情報資料センターにも売っておりますし、三月十五日号の都政新報の裏面に特集もされておりましたので、ご存じの方が多いかと思いますけれども、薬を正しく使うというところから子どもたちに教育をする。私はそれ以前に、やはり、何であるかわからないものを口に入れないという教育、これはしつけの分野からかもしれませんし、食育というところからかもしれませんが、そういうところから小さい子どもの場合は始まるんだろう。特に、知らない人からもらったものは口に入れないというのは当然のことだと思うんですけれども、そういったことが、どんどん大人になるに従っていき、年齢が上がるに従っていき、あふれる情報量とその中での判断力の未成熟の部分とで、これに引き込まれていく子どもがないよう、ぜひ普及啓発、このプログラムも生かしていただきたいというふうに思います。
 この資料を読ませていただく中には、薬物あるいはお酒やたばこもそうですけれども、初めてそれを口にするというのは、だれからいわれたときか、どういう機会かということが調査されておりまして、やはりこれは一番身近な人たちからいわれるケースが多いようですね。特に、青少年の場合は、友人関係、ここで友人関係を損ないたくないというところで、自分から、仲間外れにならない、仲間入りをするということで、初めてのたばこやお酒、薬もそうかもしれません、そういう状況があるようです。ということで、勧められるのも同じ学年ならば、同じ世代の人たちから、これは使わない方がいいというメッセージを発信してもらうというのが非常に重要であろうと思います。
 現在実施している高校生会議というのがあるそうなんですが、どんな内容で行っているんでしょうか。

○中井健康安全室長 お話の高校生会議は、教育庁との連携によりまして、平成十一年度から、高校生みずからが薬物乱用防止について考え、学んだことを、同世代の仲間に広く発信することを目的に実施しております。
 毎年度、三校程度の都立高校の推薦を受けまして、各校の代表生徒が、指導教諭とともに、税関や薬物中毒者の治療施設の見学や、みずからが調べることを通じて、薬物に対する理解を深める機会となってございます。
 その学習成果は、広く都民向けのイベントの際に発表するほか、それぞれの学校での薬物乱用防止授業に活用されているようでございます。
 さらに、同世代に向けた薬物乱用防止を強く訴えるメッセージとしての啓発リーフレットを作成いたしまして、都内の全高校の一年生に配布し、活用しております。

○大河原委員 いただいたリーフレットをちょっと部屋に忘れてきてしまったんですが、この高校生会議は、自分で課題を発見しながら、最後には啓発の発信者になる、担い手になるというところが、大変すぐれたプログラムだというふうに思います。
 改めて未成年の喫煙率というのをさっきホームページで見てきたんですが、すごいんですね。高校三年生の男子、喫煙経験のある、なしというのを見ると、五五・七%。しかも、三十日間の喫煙日数、一月のうちに何日たばこを吸っていましたかということがあるんですが、高校三年生で毎日というパーセンテージが二五・九%でした。こういうところから、やはり誘われて断れない風土が出てきているんじゃないかと大変心配になりました。
 高校生会議も、学校というところでつながりのある子どもたちについては手当てがつくわけなんですけれども、学校だけではなくて、むしろ少年の覚せい剤事犯の検挙人員の大半を占めているのが、児童生徒以外の少年。仕事を持つ持たないにかかわらず、児童生徒以外の少年なんですね。こういう学校などの手の届かない少年たちにどうしていくか、そういうところが大変重要であろうと思います。
 私たち生活者ネットワークはこれまでも、若者専用クリニック、ユースクリニックを、若者たちが集まる繁華街につくるということを提案してきまして、毎年、知事にも予算提案をさせていただいてきているんですけれども、若者自身が自分の心と体について悩みを持っている場合には、その悩みにこたえ、あるいは新しい、正しい知識をそこから得ることができるという機能がぜひ必要なんだと思うのです。学校でそういったことが得られる子ども、そうじゃない子どもたち、あるいは、学校にいても、たまたま場所が違って、違う人から聞いたときに、すとんと胸に落ちてくるということもありますので、私は、この若者専用クリニック、ユースクリニックに--性感染症の増加もありますし、喫煙や飲酒の問題もありますし、このドラッグの問題もあるわけです、有効な窓口になると確信しておりますので、毎年、私どもからは予算要望を知事にさせていただいております。ぜひ局の方でもご検討いただき、ともにこれの実現にご尽力いただけたらと思っております。
 こういった場所で、先ほどの高校生会議で培われた、子どもたちがみずから発信していく、その場ともなると思いますし、もちろん、これまでの経験あるベテランのスタッフ、専門家の皆さん、それから地域のボランティアとかNPOの方々、こういったところから協力を得て、この運営に当たるということも必要かと思います。
 とにかく、薬物対策というのは、戦後の時代から始まっている、大変長い取り組みなわけですけれども、何度も波がありながら、なかなか数というのが減らない、新しい問題が次々に出てくるという厄介なことでございますので、世界規模で麻薬撲滅、ドラッグを撲滅するというところで動いているものです。東京には、そういった意味での子どもたちの育成ということをぜひ進めていただきたいと思います。
 続いて、食品安全について伺います。
 昨年の第一回定例会で、多くの都民が待ち望んでいた食品安全条例ができました。この厚生委員会で質疑をさせていただいたわけですが、食品安全については、国を凌駕する施策を東京都が打ってきたというふうに私も認識してきましたし、評価もしてまいりました。私どもが求めさせていただいた項目は、すべて入ったわけではございませんので、まだまだあれが完全な形というふうには思っておりませんけれども、今後、食品安全推進計画の取り組みにぜひ生かしていただけたらというふうに思っています。
 その意味でも、充実した対応を求めておきたいと思いますが、昨年七月に、知事が、食品安全推進計画の考え方について審議会に諮問し、十月には中間のまとめへのパブリックコメントをとり、また都民あるいは事業者の方々も含めて、意見を聞く会というのも数を重ねて開催して、検討されてきたわけです。
 二月にこの答申が出されたわけなんですけれども、より具体的で有効になるものというふうに考える立場から、質問をさせていただきたいと思います。
 この食品安全推進計画というのは、食品安全の確保に係る施策を総合的、計画的に推進するというふうにうたっております。策定においては、食品の生産から消費に至る各段階での東京都の対策が示されるわけですが、都民にわかりやすい形で、なおかつ理解しやすい形で示されるべきだと考えております。
 したがって、特に、広報媒体の充実というのは重要かと思いますけれども、東京都のホームページの進展ぶりには大変目を見張るものがありまして、たびたび使わせていただいております。
 ところで、旧来の紙媒体としては、衛生局が出されておりました「くらしの衛生」というのが長年発行されておりました。今は、「くらしの健康」というふうに名前が変わりまして、発行が続けられております。都民への情報提供媒体としての評価と編集方針の変化について、まずお答えください。

○中井健康安全室長 お話がありました「くらしの衛生」でございますが、これは平成二年度以来、主に食品衛生をテーマにした情報を都民に発信してまいりましたが、平成十五年四月の組織改正などを機に、名称を「くらしの健康」と改めまして、内容につきましても、感染症や環境、保健などの分野も加え、都民の健康にかかわる総合的な情報誌として、装いを新たにしたものでございます。
 一回当たり一万部を年四回発行しておりまして、保健所、消費者相談センター、図書館など都民が多く集まる施設へ配布するとともに、消費者団体へも送付しております。
 また、都のホームページにも、先生先ほどご案内のとおりでございますが、内容を掲載しております。

○大河原委員 それで、「くらしの健康」第七号、三月号をいただいたところなんですが、農産物と農薬が特集されております。農薬の安全性や残留基準などについてはわかりやすく書かれているんですけれども、その記事の中の六番目に、家庭でできる農薬の落とし方という項目がございます。実験した例ということで紹介があるんですが、洗剤で洗って、その後水洗いすると、四割から七割農薬が除去できるというふうに書いてあります。
 一方、昨年七月に出された化学物質子どもガイドラインの食事編では、日常生活で知っておきたいこと、心がけたいこととして、野菜などの水洗いは十分に行うというふうになっているんです。ホウレンソウを水で洗うだけで、四割から七割残留農薬を減らすことができると書かれております。
 センターのこの記述、洗剤を使って野菜を洗うという方法は、どこで行われた、どんな実験なんでしょうか。

○中井健康安全室長 この実験は、元の国立衛生試験所、現在の国立医薬品食品衛生研究所でございますが、ここの大阪支所と武庫川女子大学薬学部が、生鮮農産物の残留農薬が、食品用洗剤を用いた洗浄や調理の過程等でどの程度減少するかを確認したものでございまして、平成四年と平成七年に発表されたものでございます。

○大河原委員 今、野菜を洗剤で洗うというふうに申し上げましたら、職員の皆さんも、ちょっと驚かれた顔で顔を上げられた方が多いので、委員の皆さんも、えっという声が広がりました。今、昔のように、何とかエフというのをちょっと垂らして野菜を洗うというご家庭は結構少ないというふうに思うんですが、野菜を洗剤で洗うということについてはどうお考えなんでしょうか。

○中井健康安全室長 一般的に、野菜の残留農薬というものは、水洗いで落とせるものでございます。しかし、中には水に溶けにくいものもございまして、洗浄剤の使用が有効な場合もございます。
 なお、食品に洗浄剤を用いる場合には、食品衛生法の成分規格に適合したものを用いるとともに、製品に記載されました用法に従って、十分なすすぎ洗いをする必要がございます。

○大河原委員 この「くらしの健康」には、農薬の落とし方というところで、この実験の結果、数値もここに入っているんですね。それで、水洗いすると落ちるということも書いてあるんですが、もちろん、もとになる実験の概要も見せていただきました。
 逆に、こっちじゃなくて、詳しい方を見て驚いちゃったんですね。それはここに書いてある野菜というのが何を使ったかということなんですが、これはジクロルボス等二十種の農薬をモデル的に添加したバレイショ、ニンジンにおける洗浄、調理過程での減少度の検討という実験のタイトルです。
 今回、著者らは、対象農薬物としてバレイショ及びニンジンを選び、まず一定量の農薬が残留する試料、つまり、原物について調べたが、いずれの試料も農薬の残留量が少なく、洗浄、調理による消長、つまり、消え方が長いか、どのくらいの期間かかるかということを調べるには適当でなかったと一番最初に書いてあるんですよ。
 農薬の残留が少なくというのは、普通、わかりますよね。バレイショもニンジンも地面の下で育つものですよね。直接農薬なんかかからないものなんですね。で、調理するときは、たわしで水洗いしてから、皮をむいて調理するんですね。だから、まず残留農薬の調査の対象として、これが本当にここに調査結果を出すに値する実験だったのかどうかということも、違うでしょうって思います。
 それから、つまり、これは適当ではなかったということで--実験をやらなかったわけじゃなくて、モデル実験をしたというんですが、本研究では、実態とは異なるが、農薬を農産物に添加する形、すなわち、モデル実験的に行うことにしたと書いてあって、何をしたかというと、水洗いの場合は、すごいんですよ、振り洗い一分間に百回、水をかえて振り洗いを二百回、さらに水をかえて二百回、つまり、五分間五百回の振り洗い、これが水洗いということですね。洗剤で洗ったというのは、その野菜を試料の五倍量の台所用合成洗剤で、ブラシで試料の表面全体を十往復ずつすり洗いし、洗浄液を捨て、先ほどの水洗いと同じことを水洗いでもした。だから、実験結果は、水洗いも洗剤洗いも大差がない、変わらないという実験結果なんですね。このことを「くらしの健康」というところに出す意味が私はよくわからないんですね。
 ここに書いてある落ちた量を見ますと、水洗いで、例えば今のジャガイモ、ニンジンの場合は先ほど申し上げましたけれども、もう一つは、マーマレードをつくって、皮から製品、加工品になるまでの実験をしているんですが--それは別の実験です。これは果実類の洗浄、調理による農薬の残存量というのをやっていまして、例えば保存料として添加されているようなOPPは、水洗いで九九%残存。そして、これも水洗いしながら--ワックスなどがあるので、多分、洗浄しているということなんでしょうが、こちらも同じような実験の方法なので、ここに書いてある家庭でできる農薬の落とし方、つまり、都民が求めているような残留農薬の調査結果、そういう生活実態に合わせた実験とは、私は到底思えないんです。
 例えば、最初に野菜を洗剤で洗うということにえっと思われた方は、恐らく、私も含めてそうですけれども、例えばサラダをつくるときに、野菜を水洗いする。何度か水をかえて洗いますけれども、じゃ、その水洗いで落ちた、そしてレタスに残った農薬は、私の体に害があるのかないのかどうなの、ということの方が気になるわけですね。
 そのことについては、通常の生活を送っていれば、農産物中の残留農薬については、通常は心配ないとまず最初に書いてはあるんです。でも、そうしたらなおさらのこと、次の実験に意味があったのかというふうに私は思います。
 食品安全については、都民への啓発、リスクコミュニケーションということが重要なんですから、私は、申しわけないんですが、これは一万部しか発行していません、食品安全条例では、製品の自主回収というのを企業に求め、報告を求めているんですが、私は、福祉保健局としてこれは回収すべきだと思います。ここの記述については再検討していただきたい。どうでしょうか、局長。

○幸田福祉保健局長 今初めて、その実験のところが五百回とかというのは、通常家庭では、私も多少はやるものですから、ちょっと五百はやったことがないですね。
 ただ、今の農産物と農薬についての基礎知識といいましょうか、安全性等々にかかわります基礎知識については、専門家の方が、そういう実験のところを都民の皆さんにわかりやすく解説といいましょうか、お書きになったのかなというふうに思います。
 ただ、野菜などの残留農薬を低減させる方法というのは、学会で発表された科学的なデータに基づく事実を記載した、掲載したということでありまして、私は回収というところまでは考えてはおらないわけでございます。ただ、今後とも、科学的知見に基づく正確でわかりやすい情報提供には、きちんとしていかなければいかぬというふうに思います。
 今回ご指摘のところを踏まえまして、より一層正しいといいましょうか、誤解のない情報提供に努めていきたいというふうに思っております。

○大河原委員 済みません、局長。急にご意見をいただきました。
 長く残留農薬についての活動をしてきたものですから、こういう記述については、やはり早期に是正を図られた方がよろしいかと改めて申し上げておきます。これが消費者団体に配られる、あるいは東京都のホームページにも載るというところでは、恐らく配ったばかりですから、これからこれについては少しご意見が集まってくるんじゃないかなとも思われます。
 都は、ここでは、農薬というのは絶対要らないというものじゃないわけですね。農業をしていらっしゃる方たちには、これをなるべく使わないでやっていこうという方たちもふえてきましたけれども、そういった意味での農薬の必要性という意味では、わからないわけではありませんけれども、その記述の仕方については、少しスタンスを考えられた方がいいかなと思っているんです。
 といいますのは、最近、農薬の規制というのは厳しくなってきているんですね、どんどん。そして、それを求める消費者の声、みんな一人一人が食べているわけですから、それは非常に大きなものがあります。
 東京都は、改めて伺いますが、最近の農薬規制の状況というのをどのようにとらえておられるでしょうか。そして、規制の内容とともに、認識はどのようにされているのか。いかがでしょうか。

○中井健康安全室長 平成十五年に食品衛生法が改正されまして、平成十八年五月から、いわゆるポジティブリスト制が導入されまして、すべての農薬に残留基準が定められることになります。これによりまして、現在、基準がない農薬を規制することはできませんが、今後は、これまで規制の対象外であった、例えば海外で使用されている農薬についても、新たに基準が適用されるなど、農薬の規制が強化されまして、より安全性が高まるものと考えております。

○大河原委員 これまで国は、今もそうですけれども、単品の原材料の安全性が確保されれば、加工品は調べる必要がないというふうに長く思ってきたところがあります。ところが、加工品からも残留農薬が検出される場合もあるわけで、今は健康ブームで、生野菜や果物を混合したジューススタンドがすごくはやっていたり、青汁がはやったりとか、いろんなことがございます。これらの調査というのは行われているんでしょうか。

○中井健康安全室長 残留農薬検査につきましては、従来から、生鮮農産物に加えまして、現在規制対象外でございます濃縮原料用果汁やベビーフードなどについても実施しております。
 残留農薬のポジティブリスト制が導入されると、加工食品も規制の対象になります。

○大河原委員 このような食品安全にかかわる法律改正を受けて、今後、東京都はどのような対応をしていくのか。もちろん、残留農薬検査や各種の検査の拡充を望むわけなんですが、いかがでしょうか。

○中井健康安全室長 平成十八年五月のポジティブリスト制の導入に向けて、現在、国において、基準値が設定されていない農薬の残留基準値の設定や、新たな検査法の開発が進められております。
 こうした国の動向を踏まえまして、都といたしましても、残留農薬について適切な監視、検査が実施できるよう、新しい検査技術を習得するための研修を実施するなど、体制の整備を図ってまいります。

○大河原委員 農薬の検査というのは大変難しくて、お金もかかって、特に新しい農薬については検査方法から開発しなければならないという難問がございます。しかし、東京のこれまでの取り組みというのは、本当に国を超えるものをしてきましたので、改めて、食品安全条例もできました、こういった検査方法の開発にも東京都が先鞭をつけていくという意味からも、予算面での、私ども議会の方の力ももっと強く予算確保に向けて頑張りたいと思います。
 それで、食品安全推進計画の考え方の審議会答申の中に、健康への悪影響の芽をキャッチして、安全を先取りするプランというのが、三本柱のうちの一つでして、そのプランの五に、輸入食品の安全確保対策の充実が掲げられております。
 これまで農薬というふうにいってきましたけれども、もう一つ、この間なかなか動かせなかったものがあるんですね。それが放射線照射食品です。東京都の場合は、独自に照射ジャガイモの流入を防止するような対策をとってきておりますけれども、先ごろ、東京都が独自にこの検査方法を開発した、これに成功したというふうに聞きました。
 照射食品というのは、放射能汚染食品とは違って、ジャガイモの芽をとめるために、分子レベルでの破壊を行って芽をとめるということで、実はすごい量の照射を行わなければいけないんですが、そのことによって、食べ物自体が、その成分が変わってしまうというところから危険性が出てくる。発がん物質が生まれてしまったりということで、大変抑制をしなければならない、規制をしなければならないものだと私は認識しております。
 健康ブームとかエスニック食の普及で、実はニンニクの消費が非常に伸びておりますけれども、このニンニクの芽どめにも外国では照射をしているという話も聞くわけなんです。こういった実態調査がぜひ必要ではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

○中井健康安全室長 我が国ではジャガイモの発芽防止以外に放射線の照射は認められてはおりませんが、諸外国では、先生おっしゃったように、さまざまな食品に殺菌等の目的で照射が行われております。東京都では食品への放射線照射の有無を探知する方法を開発いたしまして、平成十四年度から、輸入食品を中心に、ニンニク加工食品を含めまして、検査を実施しております。
 なお、これまでに違反が確定したものはございません。
 今後とも海外で放射線照射が認められている食品について調査を行いまして、検査の対象とする輸出国及び食品を選定することによりまして、効率的な検査を実施してまいります。

○大河原委員 コバルト60をかけるということでは、発芽抑制では五千から十万ラド、これは低線量ですけれども、病原虫の殺菌には十万ラドから百万ラド、完全殺菌するには百万から五百万ラドという、ちょっと古い単位ですけれども、人の致死量というのが二百ラド以上だそうです。四百から六百ラド放射ということで三十日以内に半数の人が死ぬというような放射線量なんですね。それを食べ物にかけるということで、日本では大変厳しい規制がある。ところが、アメリカでは例えばかなりのものにこれが許されておりまして、今輸入を再開する、しないでもめております牛肉などもその対象で、一昨年ですか、ひき肉に照射されているんですが、これがアメリカの学校給食に使われるようになりまして、大変な反対運動が起きています。これから、開発された方法を使って、東京都がこの照射食品についても調査をしていただくというふうにぜひお願いをしたいと思います。
 最後になりますが、先ほどの「くらしの健康」の農薬の記述は、例えば東京都は別の部門で優良な生産者の養成というものをしています。東京都の独自の栽培基準をつくって、低農薬、低化学肥料、こういうふうにしてきているわけですね。そのために認証ラベルまでつくったりしているわけなんです。農薬を減らす、化学物質を減らすということに大変東京都は国に先んじているというふうに思います。ですから、先ほどの農薬の記述なども、他の連携する局とぜひ合意を高めていただきたい。必要なものではあるけれども、東京都の姿勢としてはそれをどうするのかというところが、私は先ほどの「くらしの健康」には足りないんじゃないかというふうに思います。食品安全への取り組みを徹底させるためには、都庁内で関連する部署が連携をしていく必要性があると思いますが、最後にこれを伺いたいと思います。

○中井健康安全室長 東京都では、食品の生産から消費に至る各段階での安全確保を図るため、福祉保健局、産業労働局、生活文化局、環境局及び中央卸売市場など、関係局が随時必要な協議が行えるよう、平成十五年度に食品安全対策推進調整会議を設置しております。今後ともこの会議を中心といたしまして、食品の安全に係る都民への情報提供を含め、関係各局が緊密な連携を図りながら、大消費地東京における食品の安全確保対策を推進してまいります。

○大河原委員 先ほどの放射線が照射された食品というところでは、二月二十五日に、千代田保健所から、輸入業者がホッキガイに殺菌のための紫外線照射を行うところを、誤って放射線を照射した疑いがあるという旨の報告がされて、ホッキガイの回収が行われているということが東京都のホームページにきちんと出ているわけですね。ですから、先ほどの照射食品の実態調査、これは大規模には行われてきておりませんので、ぜひ今後進めていただきたいというふうに再度お願いさせていただきます。
 終わります。

○前島委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩をいたします。
   午後三時四十九分休憩

   午後四時十七分開議

○前島委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○山加委員 私は、高齢者や障害者のサービス基盤の整備についてお伺いいたします。
 高齢者や障害者など、だれもが地域の中で自立をし、安心して暮らし続けるためには、利用者本位の新しい福祉を実現することが早急に求められているわけでありますが、幸田局長をトップリーダーとなさる福祉保健局一丸となってこれに取り組まれていることを、私は高く評価をいたしているところでございます。
 私は常々、老いることは人生の条理であり、そしてまた、事故により大きな機能欠損を抱える障害者となること、これは人生の不条理でありますが、あすは我が身であると、そう思っているところでございます。
 利用者本位の新しい福祉を実現するためには、サービス基盤の整備を進めていくことが何よりも重要と思っております。これまでこうした整備については、国が補助金を出し、そして残りを都と区市町村と事業者が負担する形で行われてまいりました。さらに、都は、これに加えて、独自の補助率の引き上げ、補助対象を拡大し、グループホームなどの整備を行っております。
 しかし、来年度から、国の三位一体改革の一環といたしまして、特別養護老人ホームなど、高齢者施設の整備に係る国の補助金制度が大きく変わろうとしております。具体的には、これまでの施設ごとに審査をして支出してきた補助金制度から、特別養護老人ホームなどの広域型の施設については、都道府県が制定した整備計画に基づき、また、認知症高齢者グループホームなどの地域型の施設については、区市町村が策定した整備計画に基づき、国がそれぞれの自治体に交付金として支出することになります。
 国は、昨年の九月にその方針を示したわけですが、詳細なことはまだ決まっていないようでありますが、つい最近、補助単価などの事務的な案が示されました。その案でいきますと、特別養護老人ホームの整備費の国庫補助単価については、現在の水準に比べますと、一床当たり約三十万円程度が減少することになります。この特別養護老人ホームの場合は、事前協議、通常一年から一年半ほどの期間が必要となるわけですが、そのために、今回の国の方針が現実になった場合、既に現在事前協議が進められている平成十七年度の特別養護老人ホームの施設整備計画に影響が生じるのではないかと懸念をいたします。
 都は、これまでも、地域における介護基盤を充実させるためには、施設の計画的な整備に努めてきましたが、今後の特別養護老人ホームの整備に支障を及ぼすことがないように、現在事前協議を進めている案件については円滑に整備が進められるよう対応すべきと考えますが、ご見解を伺います。

○野村高齢社会対策部長 委員ご指摘のとおり、特別養護老人ホームの国庫補助単価の見直しは、これまで長期にわたり準備を進めてこられた事業者の建設計画に影響を与えるところでありまして、重要な問題であると受けとめております。既に事前協議を進めております案件につきましては、委員のただいまのご指摘を重く受けとめまして、その整備が円滑に進められますよう、国に対しさまざまな機会を通じて積極的に働きかけるとともに、都においても対応策を検討してまいります。

○山加委員 国への働きかけ、もちろんですが、それとともに、都みずからの財政支援についてもぜひとも前向きな検討をお願いしたいと思います。
 次に、一方、障害者の施設については今回高齢者施設のような交付金化はされなかったものの、国は、予算枠が十分に確保されていないことを理由にいたしまして、国庫補助対象として採択する件数をかなり絞ってきていると聞いております。国は、施設中心から、障害者の地域生活移行を進めるといっておりますが、こうした取り組みを進めるためには、必要なサービス基盤を整備していかなければならないと思います。仮に財源不足を理由に基盤整備が行われないということになれば、私は本末転倒といわざるを得ないと思っております。
 一方、都は、これまで障害者の地域生活支援緊急三カ年プランを策定し、都独自の特別の補助を行うことによって、グループホームなどの障害者の地域生活を支える基盤の整備に努めてきており、このことは大変私、高く評価しております。今後ともこうした取り組みを一層進めていただき、障害者の地域生活を支える基盤整備にぜひとも積極的に取り組んでいくべきと考えますが、所見を伺います。

○吉岡障害者施策推進部長 障害者が地域で自立した生活ができるようにするためには、それを支える各種の基盤整備が極めて重要でございます。このため、東京都は、平成十七年度までの三カ年を対象とする障害者地域生活支援緊急三カ年プランを策定し、施設の重点的な整備を進めてまいりましたが、お話のように、国は財源不足を理由に、国庫補助の採択数を大幅に減らそうとしております。東京都といたしましては、国に財源の確保を強く働きかけるとともに、引き続き緊急三カ年プランの掲げる目標の達成に向け、積極的に整備に努めてまいります。

○山加委員 私は、障害者のサービス基盤はまだまだ不足していると思っております。実際に地域の中で暮らす障害者の方々から、現場の声として、グループホームや作業所など、私たちの日常生活を支える基盤をもっと充実してもらいたい、そういう要望をよく耳にいたします。
 また、現在の都の障害者地域生活支援緊急三カ年プラン、これは平成十五年度から三カ年ですから、来年度までの計画です。実際にグループホームを運営する法人の方からは、平成十八年度以降の施設整備を考えると、ぜひとも都のこの三カ年プランを延長してほしいという声も上がっております。
 冒頭にも申し上げましたけれども、障害者の地域生活を支える上で、この基盤整備は極めて、今やらなければいけないことで、重要なことであります。今後ともどうか都民のニーズを十分に踏まえていただき、積極的に基盤整備に努めるとともに、現在のプランの達成状況を検証した上で、どうか平成十八年度以降の取り組み、そしてまた、目標をできるだけ早期に示していただくよう強くお願いをいたしまして、私の質問を終わります。

○初鹿委員 まず最初に、先ほどからお二人の方も質問しておりますけれども、東京都薬物の濫用防止に関する条例、いわゆる脱法ドラッグ条例について何点かお伺いさせていただきます。
 先ほどの答弁にもございましたけれども、この条例の目的として、青少年や都民を薬物の乱用から守り、健康と安全を守ること、また、都民が平穏かつ安心に暮らせるようにすることを目的とするということであります。現在のように、健康に被害があるにもかかわらず、法律で禁止されていないために、公然かつ平然とだれもが入手できるような状態でそういった危険なものが売られているという現状は改善するべきだと考えておりますが、せっかくこの条例をつくるんですから、やはり実効性のあるものにしなければならないと思いますので、そういった観点で何点か質問をさせていただきます。
 いろいろインターネットなどを見ていると、脱法ドラッグ専売サイトとか、そういうのがたくさんあるんですよ。ここを読みますと、医薬品の販売は違法行為です、以上をご理解の上、すばらしい脱法ドラッグの情報をごらんくださいなんという、そんなけしからぬことが書いてあるんですけれども、さて、今回のこの条例で何を行うかというと、法律で禁止をしていない薬物を知事が指定をして指定薬物として、そしてそれを製造販売している方、している業者を規制をしていくということです。
 ところで、この指定薬物というのは成分を指定をするということになるんだと思うんですけれども、成分ということですと、店に行ったときに、商品に成分が書いてあれば、すぐにこれは指定された薬物だということは判別できるんでしょうけれども、恐らく書いてないですよね。大体、店に行くと、ここに書いてあるのは、バソダームとかターボC、フィマグラ、ノニ、こういう商品名なんですけれども、そういった名前で置かれているわけですよ。指定をして、それが果たしてその成分のものなのかどうか判断するのに、その場で判断できないと迅速に取り締まれないわけですね。
 まずお伺いしたいのは、店に行って、その場でその商品の成分を分析することができるのか。また、できないとしたら、分析をするのにどれぐらいの時間を要するのか、まずお答えください。

○中井健康安全室長 残念ながら、ご指摘のようにその場で直ちに分析することは現時点ではできません。今後は健康安全研究センターを中心に、各研究機関とも協力しながら、より迅速な成分分析の手法の開発に努めてまいりたいと考えております。
 また、知事指定薬物の成分の検査には、その種類によって異なりますが、平均すると一週間程度を要するものと考えております。

○初鹿委員 一週間かかるということですね。知事指定の薬物を指定しました、そこの現場に行きました、どの商品がその指定されている薬物に当たるんでしょうかといったときに、ねらいを定めて商品をとって、その商品名がわかっていれば、それは直ちにそこで、これは違法なものだからといって撤去ができます。じゃこれはどうなのかなといったときに、仮にそれが知事指定薬物に該当するものだったとしても、今のお話ですと、持ち帰って、もう一回成分検査をして、一週間かかってしまうわけですね。つまりその一週間の間に、それを購入をして健康被害に遭ってしまう方が数名から何名か存在してしまうということですから、やはりこの期間をできるだけ短くしていくということに努めてもらわないと、なかなか効果が上がらないのかなと思います。
 ということで、ぜひ検査を迅速にして、取り締まっていくことを進めていただきたいなと思うんですが、また、今申し上げたように、指定薬物として指定をしたとしても、商品のラベルをかえたり容器をかえたりすると、やはりそこでわからなくなってしまうわけですよね。つまりそこで一週間かかってしまう。これが知事指定の薬物だったら、わかった時点で取り締まりの対象となるんですが、今問題となっているのは、法律での規制でもそうなんでしょうけれども、結局、成分を少し変えることによって規制の対象から逃れていってしまっているものがあるということで、今回、それを迅速に取り締まろうということで条例をつくったんでしょうけれども、これは行政とこの業界のイタチごっこになって、追っかけっこになってしまう面はやむを得ないのかなと思うんですが、いかがでしょうか。

○中井健康安全室長 知事指定薬物を発見した場合には、警告、そしてそれに続いて命令を発しまして、市場から脱法ドラッグを排除できるよう、粘り強く監視、指導を実施していく覚悟でございます。まさに根比べと申しますか、とことん追い詰めて、頑張っていきたいと思います。また、特に違反を繰り返す悪質な業者に対しましては、重点的に監視を行いまして、警察への告発を行っていきたいと考えています。こうしたことにより、青少年が安易に手にすることのないように、脱法ドラッグを一掃してまいります。

○初鹿委員 とにかく苦労も大変だと思いますけれども、とにかくしつこく、しつこく追いかけていって、相手が開発する意欲を失うぐらいにしていかないと、なかなかなくなっていかないんじゃないかなと思いますので、ご苦労だと思いますけれども、その辺、徹底してやっていただきたいなとお願いをさせていただきます。
 ところで、成分で指定をするということですから、先ほどいいましたように、店頭に並んでいる商品がその成分のものなのかどうかわからないわけですよね。この周知徹底というのが非常に難しいんじゃないかなと思います。例えば自分のうちの高校生の子どもがどうも脱法ドラッグらしきものを使っているんじゃないかと心配になっている親が、この条例ができて薬物に指定したものがあるということで、インターネットとかで公表されるんだと思いますが、それを調べていって見るとしますよね。多分何とか産何々とか、そういう成分名が書いてあると思うんですが、それを見て、自分のうちの子どもが使っている商品が果たしてその成分に合っているものかどうか、判断がつかないと思うんですね。ですから、この辺の周知徹底の仕方というのもやはり考えないといけないと思いますし、そもそも販売をしている店の店員でさえ、その並んでいる商品が、成分が何なのか、多分だれもわかって売っている販売員なんていないと思うんですよ。ですから、周知徹底の仕方と、その中身ですね、これをどうやっていくのかということが大切だと思うんですが、この周知徹底はどのようにするんでしょうか。

○中井健康安全室長 知事指定薬物の指定は、「東京都公報」に登載することによりまして告示するとともに、直ちにプレス発表や局のホームページを通じて周知いたします。さらに、リーフレットの作成など、多様な手段を使って周知の徹底を図っていきたいと考えております。
 また、これまでの調査で把握している限りでは、やはり成分といってもなかなか素人にはわからないと思うんですけれども、製品名を伝えても、先ほど先生がおっしゃったようにどんどん名前が変わっていくということで、いずれにしましても、取り締まる側としては成分で指定して取り締まっていくことしかございません。あとは形状とか特徴を何らかの形でビジュアル的にわかりやすくする、そういう方法も工夫してまいりたいと考えております。

○初鹿委員 できるだけだれが見てもわかるような周知徹底の仕方を工夫していただきたいと思います。それをしないと、この条例の限界かなと思いますので。
 先ほどもインターネットという話をしましたけれども、問題になってくるのは、製造、販売、流通のルートを根絶するということなんですが、東京都の条例ですから、都内の業者にしか適用ができないという非常に大きな抜け穴というか、課題があるわけですね。
 この流通ということでいいますと、店舗を構えてやってくれれば、そこに行けば調べられるわけですけれども、店を構えている人からすれば、業者からすれば、東京都が販売できなくなるんだったら、じゃ神奈川に行こう、千葉に行こう、埼玉に行こうというふうに逃げていってしまう可能性もあります。また、インターネットを使って販売をしている場合は、所在地を他県に置いていたら、全くそこは手をつけられなくなってしまうのではないかなと思います。ということは、やはりほかの県との連携が非常に重要だと思うんですね。本来だったら国が適切な規制をかけていけばいいんでしょうが、それを待っていたらいけないということで今回条例をかけるわけですから、それを有効にするためには、他県との連携をしっかりとしていくことが重要だと思います。特に八都県市のこの近県、東京がだめでも、大繁華街である横浜とか川崎とか千葉とか大宮あたりでは、それなりに商売として成り立ってしまうと思いますので、この連携を強化していくべきだと思います。連携してこういうことを取り締まっていくのかどうか、お伺いします。

○中井健康安全室長 ご指摘のように、知事指定薬物を規制する都の条例の効力には地域的な限界がありまして、インターネット販売についても、都内の販売業者しか取り締まることができません。脱法ドラッグの問題解決のためには広域的な対応が重要でございまして、抜本的にはご指摘のように法令による規制が待たれるところでございます。
 ただ、脱法ドラッグの中には、薬事法など現行法令で取り締まれるものも多くございまして、現段階では、他県に対しまして、全国薬務主管課長会の連絡網などを活用しまして、販売実態に関する情報の共有化や、都の取り組み状況などの情報提供に努めるなど、連携の強化を図ってまいりたいと考えております。

○初鹿委員 頑張って連携していただきたいと思います。
 今回の条例では、先ほども質疑の中でありましたけれども、ほかの法令との整合性を図る必要性があるということで、使用している人に対する罰則は、罰則の対象とはなっていないということであります。これは当然理解できることなんですけれども、指定成分が含まれている薬物を使用している人を発見したときに、何もしないというわけにはいかないと思うんですね。例えば薬物を使用して健康被害になったとか、あと、幻覚を見てしまって暴れてしまったりとかした場合に、そのままにしておくわけにはいかないと思うんですが、こういった使用している人を発見したときにはどのような対応をしていくのか、お伺いいたします。

○中井健康安全室長 例えば使用者の家族や友人などから、薬物の使用に関し通報や相談を受けたときなどは、まずその薬物の成分を分析いたします。その結果、それが知事指定薬物であることが確認できた場合には、使用した本人に対しまして、こうした薬物を二度と使わないよう、条例で規定するいわゆる警告を行っていきたいと考えています。

○初鹿委員 最後、結局行き着くところは、薬物を使う、使いたいと思う人を少なくしていくことだと思うんですね。ということは、つまり、先ほどからもお話あるとおり、薬物の被害というんでしょうか、その普及啓発をしっかり行うことが重要だということです。先ほども薬物乱用防止の教育についてもお話がありましたけれども、これを徹底していかなくては、罰則を強化したり取り締まりを強化してもイタチごっこにもなりますし、売る方からすれば、じゃ地下にもぐって販売をしていけばいいんじゃないかということにもなってしまいますので、この教育、啓発というものをしっかりやっていただきたいなと思います。
 さまざまな団体がこの薬物の防止に関して運動しているわけで、私もライオンズクラブに入っているんですが、ライオンズクラブでは薬物防止にかなり力を入れて、講習会などをやって、薬物乱用防止の講師を養成しているんですね。各地域の中学校や小学校で講演をやっていくんですけれども、なかなか地域の小学校や中学校が、そういった人材がいるということを、認識は余りないですし、連携がなかなかうまくとれていないように思うんですね。たまたまその学校のPTAでメンバーがいたら、そこで講演をするという機会はあるけれども、積極的に学校の方から要請に来るということは余りない。皆さん方、学校の所管ではないので、なかなかそこは踏み込んでいけないところかもしれませんけれども、教育庁、教育委員会と連携をしながら、薬物には手を出さないという教育にしっかり取り組んでいただきたいと思いますが、どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。

○中井健康安全室長 ご指摘のように、薬物乱用防止対策は、取り締まりとともに、正しい知識の普及啓発が車の両輪のように重要でございます。すべての都民が薬物に対する正しい知識を持ち、自律的に行動することによりまして、薬物乱用のない社会の実現が図れるものと考えております。
 現在、地域の薬物乱用防止推進員など、また今お話にございましたようにライオンズクラブの皆さん、そして民間ボランティア、警察等のさまざまな機関と連携しながら、家庭、学校、そして地域の単位で各種の啓発事業を展開しているところでございます。例えば総合的なイベントといたしまして、夏の六・二六国際麻薬乱用撲滅デー、これに合わせた「ダメ。ゼッタイ。」キャンペーン運動、それと秋の麻薬・覚せい剤乱用防止運動、年齢層別では、小学生とその保護者を対象といたしました親と子の薬物乱用防止教室、中学生を対象といたしましたポスター、標語表彰、それに高校生を対象とした薬物乱用防止高校生会議など、きめ細かく啓発活動に取り組んでいるところでございまして、条例制定を機にさらに充実してまいりたいと考えております。

○初鹿委員 ぜひ頑張って、この啓発には取り組んでいただきたいと思います。
 それと同時に、薬物を使用してしまう人、使用してしまう若者の心の中、心の動きというのはどういったところにあるのかというと、人に迷惑かけないからいいだろう、自分が健康を害するんだから、自分の判断でやっているんだからいいだろう、そういう気持ちがかなりあるんじゃないかなと思うんです。ということは、自分の命というものをもっと大切にする気持ちを養うとか、自分の命というのは自分だけのものではなくて、そこまで成長していく過程の中で、両親やそのほかいろいろな人から愛情をかけられて育ってきた大切な命だということ、そういうこともあわせて教えていく必要があるのではないかなと思いますので、その辺も皆さん方からぜひ教育庁の方に、薬物乱用だけじゃなくてそういったことも教えないとこの問題は解決できないんだということをぜひ伝えていっていただきたいなとお願いをさせていただきまして、次の質問に移らせていただきます。
 次は、認証保育所についてお伺いをさせていただきます。
 今議会の代表質問、そして予算特別委員会の富田委員の質問の中で、この認証保育所の問題を取り上げさせていただきました。その中で、現在、認可保育所との間で保育料の格差があるために、なかなか認可保育所の改革が進んでいないんじゃないかということをご指摘をさせていただきました。その上で、保護者負担の軽減事業について検討をしたらどうかということを申し上げましたが、なかなか現時点では難しいのかなという答弁でございました。
 いずれにしましても、現在、認証保育所制度が導入されてから、かなり都民の評価というのは高いと思うんですね。期待もしているし、認証保育所ができて、預ける先ができてよかったなと思っている都民の方は非常に多いですし、サービスの内容にも満足をしている方が多い、そういうアンケートの結果が出ています。
 しかし、やはり一点不満なのは、保育料が認可と比べるとどうしても割高になっている、それは否定ができない事実だと思います。その結果、認証保育所に預けている親は、認可保育所があいたら、結局そっちに移ってしまうという現状が今あるのではないかなと思います。
 そこで改めてお伺いするんですが、この認証保育所制度を創設した理由の中に、認可保育所を改革しようという、そういう意図があったと思うんですが、改めてお伺いしますけれども、この認証保育所制度を創設した目的は何なんでしょうか。

○朝比奈少子社会対策部長 都が平成十三年に独自の基準により認証保育所制度を創設いたしましたのは、都民要望が高いにもかかわらず、これまで認可保育所では十分に対応し切れていなかったゼロ歳児保育や延長保育など、大都市特有の保育ニーズに柔軟かつ的確にこたえること、もう一点は、多様な事業者を参入させることにより創意工夫を促し、利用者本位の質の高い保育サービスを提供すること、これらを通じて、認可保育所が都民の切実な要望に的確にこたえることができるよう抜本的な改革を促すこと、こうした目的を達成するため認証保育所制度を創設をいたしました。

○初鹿委員 今のお答えが創設した目的で、認証保育所はこの目的にまさに合致したように、都民のニーズにこたえた延長保育やゼロ歳児保育、また駅前に設置をするなど、本当に利用者本位の保育に努めております。しかしながら、では認可保育所は認証保育所を追いかけるような形で利用者本位の保育に努めているかどうかというと、私はまだまだ疑問に感じるわけです。
 では次は、認証保育所ができたことによってどのような変化が生じているのかをお答えください。

○朝比奈少子社会対策部長 認証保育所がゼロ歳児保育や十三時間以上開所を行うことにより多様な保育ニーズに的確に対応してきていること、また、送迎サービスやインターネットによる画像配信など、事業者の独自の取り組みが都民の広範な支持を得ております。創設後は、例えば認可保育所の二時間以上の延長保育の実施率が、平成十二年度は〇・八%であったものが、十六年度には五%になっております。これまで保育室から、施設や職員配置の基準が高い認証保育所へ九十施設が移行するなど、保育水準のレベルアップが図られてきております。

○初鹿委員 まず、ベビーホテルなどの今まで認可外だったところが、認証になって、レベルアップが図られるというのは、非常に効果としてうまくいった面だと思います。
 また、認可保育所の延長保育も確かに実施率は上がってきていますけれども、まだ五%なんですよね。まだ五%なんですよ。だから、的確にこれが都民のニーズにこたえ切れているかというと、まだまだだなと思うんですね。ですから、やはりこれは認証保育所制度をつくったんですから、これをてこ入れすることによって認可が変わるようにして、本当の意味で利用者の立場に立った保育が、あらゆる保育のサービスで行われるようにしていかなければならないと思うんです。
 現在のこの状況ですと、預ける側の立場からすると、やはり安い認可に預けたいと思うわけですよね。そうすると、認可保育所の開所時間に合わせた働き方を選ばざるを得ないという状況なんですよ。本来だったら、自分の勤務時間に合わせて預ける場所を見つければいいにもかかわらず、どうしても預ける先がないということで、勤務時間を保育園の、保育所の開所時間に合わせてしまっているという矛盾があるんだと思います。そこに風穴をあけるという意味で、認証保育所が十三時間開所というのをやって、そこでこたえてきているんだと思いますが、結局、勤務時間の問題で認可園に預けられない人は認証保育所を選んで、そのまま認証保育所で子どもを預け続けるんですが、勤務時間が認可に対応できる人は、認可のつなぎとして認証保育所に預けているという現状は否めないわけです。
 この状況は変えていかないと、認可保育所は一向に変わっていかないんじゃないかなと思います。これまでこの認可保育所を改革するためにどのような取り組みを行ってきているのか、まずお伺いさせていただきます。

○朝比奈少子社会対策部長 都といたしましては、保育の実施主体である区市町村が、地域の保育ニーズを的確に把握し、それに合った保育サービスを提供できるようにすることが重要と認識をしております。このため、都は、平成十五年度から、認可保育所などの福祉サービスについて第三者評価制度を導入し、サービス向上に向けた事業者の自主的な取り組みを促すとともに、利用者がサービスを選ぶための情報をわかりやすい形で提供することといたしました。
 また、新たに参入する事業者や、既に事業を行っているサービス提供事業者が、利用者本位の福祉サービスを提供していくための指針となる事業者向けガイドラインを作成をいたしました。
 平成十六年度には、都民のさまざまな保育ニーズにこたえるとともに保育サービスの質の向上を図るため、二時間以上の延長保育について新たな加算項目を設けるなど、認可保育所に対するサービス推進費補助の再構築を行ったところでございます。

○初鹿委員 認可保育所の改革のために取り組んできていることは十分理解をしますし、少しは前進はしていると思いますけれども、やはりまだまだ不十分だなと思います。
 今、認可保育園がやったときに延長保育への補助金の加算をするということをいいましたけれども、結局、認証保育所は加算もなく、頑張って延長保育をやっているわけですよね。ところが、認可は延長保育をやると加算がされてしまうということで、やはり認可は随分と手厚いんじゃないかなと、その一方で認証保育所は頑張っているのに何もないなというのは、非常に不公平かなというふうにも思うわけです。
 それと、預ける側からすると、認証保育所も認可保育所もないわけですよ。公立も私立もないんですよ。自分の子どもを預かってもらって、そこできちんと子どもを見てもらえる、それが重要なわけで、施設の法律的に見てどうだとか、補助金が幾ら入っているか、そんなことはどうでもいいわけですよ。そう考えますと、ちゃんと利用者の立場に立った保育が行われるような改革というものを行っていかないと、本当の意味での利用者本位の保育サービスということはいえないんだと思います。
 現在のままでいくと、認証保育所はあくまでも認可保育園の補完的な存在にすぎなくなってしまうんじゃないか。せっかく認可保育園を改革しよう、東京の保育を改革しようという起爆剤としてつくった制度なんですから、しっかりとこの目的が達成できるようにしていかなければならないと思いますので、その辺をぜひ考えていただいてこれから取り組んでいただきたいと思いますが、最後に、この認可保育所の改革がなかなか進まない原因はどこにあるのか、そして今後はどのように対応していくのか、お伺いいたします。

○朝比奈少子社会対策部長 現行の認可保育所は、延長保育、ゼロ歳児保育など、都民の切実な保育ニーズに十分こたえておりません。これは現在の保育所制度が全国一律の制度になっているためであり、利用者本位の保育を実現するためには、多様な事業者の参入と、サービスの競い合いを促す制度へと改める必要がございます。
 これまでも、保育所の利用方法を直接契約も可能となるようにすることや、保育料を一定の基準のもとに保育所が自由に設定できるようにすることなどにより、利用者本位の制度となるよう、保育所制度の抜本的な改革を国に対して求めてまいりました。
 一方、東京都児童福祉審議会からは、認可保育所への補助について、都加算補助などの手厚い補助のあり方の見直しを含め、子育て支援全般の充実に有効活用されるような方向で検討すべきと提言されております。
 今後、これらを踏まえまして、保育所制度を利用者本位の制度と改めるよう改革を進めてまいります。

○初鹿委員 ぜひそういった観点で進めていただきたいと思います。予算委員会の答弁の中で、在宅で子育てをしている人との受益と負担の公平という観点も含めてということで幸田局長はお答えされておりましたけれども、在宅で子どもを育てている方は全く公の補助なんてないわけですよね、現状ですと。そのことも踏まえて、在宅で子どもを育てている人も、保育所に預けている人も、すべての子どもを育てている世代が満足できるような制度へと改革していただくよう申し述べさせていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。

○大山委員 まず、指定管理者制度について質問をします。
 今回、指定管理者に業務を行わせることができるという条例改定の議案が八本出ているわけですね。指定管理者の対象になっているのが、リハビリテーション病院、心身障害者口腔保健センター、児童養護施設、婦人保護施設、障害者スポーツセンター、障害者の入所施設や通所施設ということです。この指定管理者、先ほどから幾人かの方々が質疑をしたわけですけれども、特命も検討しているんだということが答弁されました。どの施設を検討しているのかということなんですけれども、先ほどの答弁の中で、指定の期間について、原則は五年なんだけれども、民間移譲を前提に三年もあり得るというふうに答弁がされました。それはすべての施設について--すべての施設というか、特命を検討しているのはどういうもので、それで三年として検討している施設というのはどういうものですか。

○杉村参事 特命の検討施設につきましては、平成十四年六月の都立福祉施設改革推進委員会報告書に掲載されております施設を中心として、民間移譲を視野に入れている施設について検討をいたしております。
 それから、三年の指定期間の施設ですが、そのうち、早期に民間移譲をする必要がある施設ということで検討をいたしております。

○大山委員 これが都立福祉施設改革推進委員会の報告ですけれども、これが出て、それから、この報告が出て、福祉局はこの後、直後に、福祉サービス提供主体の改革の取り組みについてという、これを方針として出したわけですね。これで全体的に民間移譲だとか縮小だとか廃止だとかということがいわれた施設も含めて、この中では名前が挙がった施設というのは、すべての施設が挙がったわけではないわけですね。ということは、三年間の予定をしているというのは、方針の中に挙げられた施設なんだということでいいんですか。

○杉村参事 三年を検討している施設につきましては、今お話しの施設に加えまして、報告書の中に載っている施設について現在検討している最中でございます。

○大山委員 はっきりご答弁されないわけですけれども、こっちの方針だけじゃなくて、この報告の中の挙げられている、当面の取り組みについてということ以外に、やはり困難だからすぐにはできないといっていた施設も含めて、三年を検討しているんだということは、早期に民間移譲を検討しているんだというふうにとらざるを得ないわけですけれども、民間移譲ということでは、例えば児童養護施設、それから知的障害児や障害者の入所施設というのは今社会福祉事業団に委託されているわけですね。その社会福祉事業団が委託されているところは、民間移譲ということになれば、必ず法人がかわってしまうという認識でいいんでしょうか。

○杉村参事 民間移譲した場合ということですね。事業団につきましては、民間移譲の対象となりませんので、現在事業団が委託、管理運営している施設を民間移譲した場合については、運営事業者がかわるということでございます。

○大山委員 先ほどのご答弁の中では、継続性だとか安定性だとか必要だから、法人がかわるというのは好まないというか、よくないということで、特命を考えているんですよということだったですね。やはり知的障害者の援護施設だとか、それから身体障害者の更生援護施設も、それから児童養護施設も、入所している人や入所児、それから職員との安定した関係、それは欠かすことができない施設ばかりです。児童養護施設に措置される子どもたちというのは、最近はとりわけ虐待などが多くなっているというのはもう明らかなことですし、そういうことでは何より大人との信頼関係というのは重要なところですね。今回特命だということですけれども、結局民間移譲が前提になっているということでは、これらのより安定した関係、それから信頼関係が必要なところが、法人がかわる可能性があるということを前提にした特命だということなんですね。不安定な人間関係というところでは、一番影響を受けるのは子どもたちであり、利用している、それから入所している障害者、障害児の子どもたちだというふうにいえると思うんです。
 永続性だとか安定性、それから職員や大人との信頼関係、こういった施設にとっては非常に重要ですね。社会福祉事業法では、第四条で「社会福祉事業のうち、第一種社会福祉事業は、国、地方公共団体又は社会福祉法人が経営することを原則とする。」となっています。だからこそ指定管理者の法律は、指定管理者に業務を行わせることができるということとともに、直営という選択肢があるわけですね。継続性、安定性ということからいっても、やはり直営という選択肢をとらないということは非常に問題だというふうに思います。安定した人間関係の中で運営することこそ求められているわけですね。ですから、本当に安定した関係、継続性が重要だということだったら、せめて児童養護施設、それから障害者の入所施設、それから通所施設、これらは直営に戻すべきだというふうに思いますが、どうですか。

○杉村参事 指定管理者制度の趣旨は、公の施設の管理につきまして、民間の能力やノウハウを幅広く活用いたしまして、サービスの質の向上と経費の節減を目指すものでございます。この考え方は、都がこれまで進めてきております福祉改革の、利用者本位の福祉の考え方に沿うものでございます。新しい福祉の実現に向けまして、民間でできるものは民間に任せるという基本的な考え方のもとで、都立施設のあり方について根本に立ち返って精査をするということが現在強く求められておりまして、今後とも都立福祉改革について着実に進めてまいります。

○大山委員 着実にということですけれども、総務局のこの指定管理者の指針その二というところでは、一〇ページに、特命による選定という項目がありますね。これに沿って行うということだと思うんですけれども、そこには何と書いてあるかというと、施設の状況に応じて競い合いなどによる効果が十分に発揮されないと考えられる場合には云々かんぬん、特命により管理者を指定することも可能というふうになっているわけです。実際、障害者施設だとか児童養護施設で、競い合いによる効果が十分に発揮されるのかということなんですね。経費を削減して競争したら、サービスが向上するのかということなんですよね。
 先ほど適正なというふうにいっていたわけですけれども、例えば障害者施設について、社会福祉事業団に東京都の直営のときから委託した段階で、利用者と直接処遇職員の対比は、利用者一人に対して職員が一・二五という配置でしたが、事業団に委託する段階で一対一というふうに人員配置を減らしましたよね。今回、来年度の定数査定でさらに直接処遇職員を、定数を減らしていますけれども、その減らす理由というのは何ですか。

○杉村参事 事業団につきましても、指定管理者制度の導入を踏まえまして、利用者サービスの向上と経費節減に努めているところでございます。今回の定数につきましても、その一環のものでございます。

○大山委員 物は児童養護施設--養護が必要な子どもたち、それから虐待された子どもたちという児童養護施設であり、障害者の施設、重度の障害者もいるという入所施設であったり通所施設ですから、結局、今指定管理者を見越して定数を減らしたわけですけれども、福祉施設の場合、運営費の大部分が人件費なわけですから、経費削減といったら、今回の障害者施設のように人を減らすことに直結するというふうにいわざるを得ないというか、事実そうなわけですよね。
 サービスだとか処遇の質を改善、向上させるというのは、人件費を削る競争をすることではないというふうに私は考えています。施設を超えて研究会を持ったり学習会をしたり事例研究をしたり、交流しながら、東京全体の、それから日本全体の施設の処遇を向上させていく。それは経費削減だといって人員削減をすることでもないと思いますし、そういう処遇の向上をきちんとリードしていくというのがやはり都立施設の大きな役割だというふうに思いますし、それが都立の施設というものに求められていることだというふうに指摘せざるを得ません。直営に戻すということが、私はやはり安定性、継続性、そして信頼関係という点からいっても必要なことだというふうに思っています。安定した中でこそ、質を向上する努力ができるということなんです。
 心身障害者口腔保健センターというのもありますけれども、障害者の歯科ですね、これも決してもうけが出るわけではありませんし、競争によってサービスを向上させるようなものではないというふうに申し添えておきます。
 障害者のスポーツセンターなんですけれども、王子と多摩と二カ所あるわけですね。東京の障害者のスポーツをどうするのかという政策と切り離して運営することはできないというふうに思っています。だからこそ、東京全体を視野に入れるということからも、多摩と王子という二カ所の一体的な運営というのが求められているわけなんですね。指定管理者の公募というのも、どのように公募するんですか、スポーツセンターの場合は。

○杉村参事 障害者スポーツセンターにつきましては、二カ所の統一的な運営と連携という点を考慮いたしまして、二カ所合わせた形で公募をしたいというふうに考えております。

○大山委員 一体のものとして公募するということですね。私は王子の方の障害者スポーツセンターに行ってみました。車いすでテニスを楽しんでいらっしゃる方だとか、視覚障害者が音の出る玉を使って卓球を楽しんでいたり、それからグラウンドでは視覚障害者の人がウオーキングをしていたり、プールではさまざまな方たちがエアロビクスだとかやっていたり、トレーニング室では本当に狭いぐらいに高齢者も含めて利用者がいました。
 所長さんの話だとか職員の皆さんの話も伺いましたけれども、私、ここを調査してみて、都立としての役割というのが非常に重要だなというふうに思ったんですけれども、所長さんが、障害者だけのスポーツではなくて、障害者も普通の人と同じように身近なところでスポーツを楽しむ、これが当たり前になるような社会をつくることが求められているんだというふうにおっしゃっていたんです。
 私もこの考え方というのは、ユニバーサルデザインという観点からも共感できますし、障害者にとってのスポーツというのは、高齢者も障害者も、だれもが身近に親しめるものであるということだとか、それから高齢者になったら寝たきり予防に、それから健康な高齢者になるためにも、それから障害のある人だったら二次障害などを防ぐためにも、スポーツに触れた方がよいというふうにいわれているわけです。ますます障害者が身近にスポーツができる環境を整えていくことが求められていると思いますが、どうですか。

○吉岡障害者施策推進部長 障害者スポーツセンターの今後のあり方について、私どもの考え方をご説明したいと存じます。
 今、大山副委員長のご指摘がございましたように、障害者のスポーツを振興していこうという点については、私どもも賛成でございます。しかしながら、実際にこのスポーツセンターを今後さらにサービスを向上して、一つは運営を効率化して、さらにそのサービスの中身を向上していく、その二つの目的を達成していくためには、現在の運営形態にこだわるのではなくて、民間移譲なり、あるいは指定管理者の導入なり、経営改革というのが絶対に必要であろうというふうに考えてございます。
 今回提案いたしましたのは、この障害者スポーツセンターの経営のあり方を改革していくために指定管理者制度を導入したいということでございまして、実際に現在も日本障害者スポーツ協会というところに運営を委託しておりますけれども、指定管理者制度を導入することによって、また全然別個の方々からこの障害者スポーツセンターの運営に関心を持っていただいて、さらに指定管理者として手を挙げていただく、そういった複数の方々から相互に競い合いの中で新しい提案をしていただいて、このスポーツセンターの運営を向上していきたいという考え方でございます。私どもの基本的な考え方として、経費の効率化だけでなくて、サービスを向上するためにこういう改革を行っていくんだということをぜひご理解いただきたいと存じます。

○大山委員 私が質問したこととちょっと違うことを答えて--違うというか、質問したことにちゃんと答えてください。私が質問したのは、障害者が身近にスポーツができる環境を整えていくことというのは、これは求められていることだと思うんですが、どうですかというふうに聞いたんです。

○吉岡障害者施策推進部長 障害者が身近なところでスポーツのできる場をできるだけふやしていこうということは、私ども大賛成でございます。
 現在、都内にも二カ所ございますこの障害者スポーツセンターの運営に関して、実は課題があるというふうに思っておりまして、と申しますのは、東京都では二カ所の拠点でございますけれども、区市町村レベルでの障害者のスポーツを振興する場との連携が十分に図られておらない、そういう課題がございます。実際に障害者が身近なところでスポーツをできるように振興していくためには、やはり区市町村レベルと十分ネットワークを構築していくことが必要でございまして、そういうネットワークを構築していくためのかなめとなるのがこの拠点施設ではないかというふうに思います。そういう意味では、このスポーツセンターをネットワークの拠点となるような、そういう経営改革をしていくために今回こういった提案をしたものでございます。

○大山委員 私がいいたかったのは、そういう東京都としての、区市町村でちゃんとできるようにしていく役割が東京都の都立の施設としてありますよねということを今いおうと思ったんです、次で。
 今どういう状況かといったら、やはり区市の施設で障害者が受け入れられるかといったら、なかなか受け入れられないんですよね。もちろん人材もいませんし、それから施設も障害者が使えるようにはなっていないところがほとんどですし、だから結局、障害者の人が区市のスポーツセンターに行っても、職員がびっくりしちゃうというぐらいなところなんです。ですから、都立の施設としては、区市の施設の人材をきちんと養成していく、これは非常に重要な仕事だというふうに思いますし、これは東京都の施設として重要だというふうに、都立のあり方として非常に重要だというふうに思っています。
 今は結局、区市のところでできないから、一時間や二時間かけても王子だとか多摩の方に行っているということなんです。ですから、きちんとまずは講習会などをして人材を養成することが不可欠ですから、それは都立の障害者スポーツセンターの役割としては重要なことですよねという確認をしたかったんです。どうですか。

○吉岡障害者施策推進部長 障害者スポーツセンターにおきましては、現在でもスポーツ指導者に対する講習なり人材養成には取り組んでおるところでございます。しかしながら、実際に障害者が身近なところでスポーツに触れることができるような、そういう東京全体でのネットワークをつくる、そういう努力をすることにつきましてはまだまだ十分ではない。そういう意味では、十分センター機能を果たせるような施設にこれを育成していきたいというのが私どもの思いでございます。
 その場合に、そういうセンター機能を果たすことが果たして都立でなければできないのかどうかということに関しましては、私どもは、専門的な機能を持つ機関であれば、民間の法人であっても十分その期待は果たしていけるのではないかというふうに基本的には考えてございます。

○大山委員 今、そのセンター機能は非常に重要だといっておきながら、そういうのはやはり効率性だとかというのはなかなか求められないことですよね。ですから、指定管理者といっても、都立の施設だというのはかわりはないわけですよね。例えば指定管理者だということになっても、都立の障害者スポーツセンターだというのはかわりないわけですよね。だから、指定管理者にするといったといっても、効率性だとか、それからどんどん経費削減すればいいという観点だけでは、それは困るわけですね。きちんと都立としての役割を果たせるような都立障害者スポーツセンターにしてもらいたいというふうに思っています。
 それで、次ですけれども、自立支援法をめぐって幾つか質問をします。
 政府は障害者に対して大幅な負担増を求める法案を閣議決定をして、国会に提出したわけですね。私たちはこの法案の最大の問題点というのは、応益負担だというふうに思います。介護保険と同様の一割負担を障害者福祉に導入するということですね。また、医療費の公費負担制度の改悪です。精神障害者の通院医療費本人負担五%、これを原則一割にしようとしているわけです。さらに、現在は知的、身体、精神の障害種別に分かれている施設や制度を一元化するということですけれども、理念は当然だというふうに思いますが、実際はサービス低下を招くことが心配されています。
 このような根本的な制度の変更を昨年十月にグランドデザイン案だとして発表して、ことし二月には閣議決定をして、法案が通れば、ことしの十月から医療費の負担増を実施するという、余りにも拙速な状況になっているわけです。しかも、支援費制度が初年度から二年間続けて財源不足。財政的に行き詰まって、その本格的な打開策を示さないままに介護保険制度と統合しようとして、これも障害者団体からの強い反発で見送りとなって、関係者との合意もないまま突然持ち出されたという経過のものですね。
 ですから、まずは障害者自立支援法案は撤回して、障害者団体などと関係者を交えて抜本的に再検討することが必要だと私たちは考えています。
 東京都は、この自立支援法案についてどのように評価して、何が課題だというふうに考えているんでしょう。

○吉岡障害者施策推進部長 障害者自立支援法案をどう評価しているのかという点と、これはどういう課題を持っているかということについて考え方を申し上げます。
 まず、どのように評価しているのかということでございますが、障害者の自立を支援するとともに、制度運営の安定化を図るものでございまして、また、障害者施策を一元化する方向性というのは評価できるというふうに考えてございます。
 ただし、現在のこの自立支援法案におきましては、個々のサービスの具体的内容や報酬額など、制度の詳細な内容が規定されておらず、障害者本人やその家族、地方自治体等に与える具体的な影響は明らかでございません。今回の自立支援法案は基本的にはそういう骨格法ということで、まだこれについて中身が固まらない段階で評価をするのは非常に難しいということが基本的な考え方でございます。
 また、今のこの法案のレベルにおきまして、どのような課題を抱えているかということにつきましては、まず、法案の理念の実現でございますけれども、障害者の自立した生活を支援するというこの理念は評価できるものでございますが、実際にその理念を実現していくためには、地域におけるサービス基盤の整備充実が大前提となります。その辺の見通しが必ずしもまだ明らかでないという認識を持っております。
 次に、国、都道府県の補助制度の見直しについてでございますけれども、国の負担を義務化する点を評価いたします。ただし、補助の基準につきまして、標準的な単価を厚生労働大臣が定めることとなっておりますけれども、現時点ではその詳細は不明でございまして、どの程度のものが義務化されて財源が確保されるのか、そういう見通しは立っておりません。
 最後に、サービスの支給決定方法の見直しについてでございますけれども、サービス支給決定の過程にケアマネジメント制度を導入しようという点は、透明性を高めるという意味で評価できるものと考えております。ただ、残念ながら、実際にそのケアマネジメント制度を導入する場合に、知的障害や精神障害を含め、障害程度区分を客観的に判定する方法の確立が前提となりますけれども、これがまだ実は検討中ということでございますので、これがぜひ早期に確立されることが必要ではないかというふうに考えてございます。

○大山委員 さまざまな課題があるということは、それは本当にさまざまな課題があるということなんですよね。それで、理念では一元化するというのは当然なんですけれども、今明らかになっている資料だけを見ても、本当にサービス低下になるということは心配されることだというふうに考えています。
 まず、大きな問題というのはやはり負担の増大の問題だと思うんですね。東京の障害者の暮らし、生活実態はどうなのかということですけれども、東京都の十五年度の社会福祉基礎調査は、障害者の生活実態ですね、身体、知的、精神の三障害とも収入はどうかというと、百五十万円未満の収入の人が圧倒的に多いんです。その割合は約七割に上っています。しかも、精神障害者は収入ゼロという方が二四・二%、知的障害者は三二・八%が年間五十万から百万円未満の収入だということなんです。一カ月にしたら八万円程度というところです。とても経済的に自立するというのは困難な状況だと。ですから、この社会福祉基礎調査で見えてくるのは、親御さんたちと暮らして、親亡き後は兄弟姉妹と同居というふうに、まさに家族の介護によって生活しているという姿が見えてくるという状況です。
 こういう経済状況の障害者が多い中で、応益だといって一割負担を導入したら、それこそ生活が成り立たないということなんですね。現在は十八歳以上というか、成人だったら、本人だったらほとんど無料でサービスを受けているわけですけれども、この応益負担についてはどういうふうに認識していますか。

○吉岡障害者施策推進部長 最初に、応益負担のご質問にお答えする前に、先ほどこの自立支援法案をどう評価しているかという説明でちょっと舌足らずの部分がございましたので、大変恐縮ですが、ちょっと説明の追加をさせていただきたいと思います。
 障害者施策を一元化する方向性を評価できると申し上げました。その一元化でございますけれども、私どもの考えは、身体障害、知的障害、精神障害、これは我が国では戦後ずっと別々の法体系で、別々の、あえていえば縦割りの形で行われてきたわけですけれども、しかも、そうやって違ったために、若干サービスがそれぞれの対象者によって食い違いができる、そういった課題がございました。これについて、今回、この自立支援法案でこれを一元化していく、障害は基本的にはできるだけ共通する仕組みで提供していこう、そういうふうに制度をくくっていこうという提案でございまして、これについては非常に強く評価しているものでございます。
 私どもも昨年、福祉局と保健局とが統合されまして、障害者施策推進部が発足いたしました。この部では、身体障害、知的障害と一方では精神障害を同じ部で統一的に推進していこう、そういうふうになっておりますので、こういう東京都の考え方にもこれは一致するものというふうに評価をしてございます。先ほどちょっと舌足らずで大変失礼いたしました。
 定率負担の導入についてどのように考えているかということでございますけれども、今回のこの利用者負担の見直しは、所得のみに着目した応能負担から、サービス料と所得に着目した負担の仕組みに見直そうとするものでございまして、サービスを利用する人と利用しない人との公平を確保するということでは、評価できるものというふうに考えてございます。
 ただし、この定率負担の導入につきましては、個々のケースによっては、現在と比較して自己負担額が増減する可能性がございますが、現在のこの法案におきましては、具体的な費用設定なり、あるいは減免の仕組みなど、制度の詳細がまだ明らかにされておりません。そのような段階ではこの制度の影響を云々することはまだ難しい、そういう段階だと考えております。

○大山委員 一元化することについては、いいですよ。それが、理念はいいけれども、実際どうなのかということで、今、応益負担は基本的には評価するんだということなんですけれども、東京都みずからの調査でも、障害者の経済的な状況というのはさっきいったとおりですよね。その中に応益負担を導入するということが本当にどういうことなのかということをきちんと見なきゃいけないというふうに思うんですね。
 厚生労働省がこの間出した資料を見ますと、生活保護への移行防止ということで、上限額を定めるというのがありますね。しかし、低所得一というのは区市町村民税非課税世帯、それから世帯主及び世帯員のいずれも各所得がゼロ、かつ世帯主及び世帯員のいずれも収入が八十万円未満である世帯に属する者、本当にこれは大変な生活ですね。その方の上限額が、月額ですよね、一万五千円だというわけですよ。低所得に、三人家族でおおむね三百万円以下の収入の世帯に属する人は、限度額が月額二万四千六百円。しかも、本人の収入ではなくて、世帯の収入によるということでは、結局家族が面倒見なさいということなんですよね。しかも、徹底した資産調査をするとか、それから仕送りだとか年金、それから作業所などでの工賃まで収入に入れるということをいっているわけですね。これでは、障害者の自立を支援するというよりは、足を引っ張る、そういう状況になってしまうというふうにいわざるを得ません。
 さっき影響はわからないというふうにおっしゃっていましたけれども、今国会で成立させようという勢いですよね。それで、これ成立しちゃったら実施されちゃうわけですから、手おくれになっちゃうということでは、障害者への影響について早急に調査することが必要なんじゃないんですか。

○吉岡障害者施策推進部長 今大山副委員長のご指摘のとおり、この自立支援法案は今通常国会に提案されまして、国会で審議をされているところというふうに承っております。実際にこの審議とあわせまして、厚生労働省におきましては、都道府県、私どもに対して、おおむね二カ月に一回ぐらいのペースで制度の検討の進捗状況を報告してもらう、そういうふうな話を承っております。実際にこの費用負担、どういう制度になっていくのか、例えば住民税非課税世帯についての取り扱いをどうするかとか、負担の上限額をどうするか、あるいは扶養義務者の負担はなくすけれども、同一生計の範囲で世帯も設定するといった場合に、その同一生計とは一体どういう範囲で考えるのかということについて、国会で審議されるものと承っております。そういう意味で、私どもは国会の議論の推移を見守っていきたいというふうに考えております。

○大山委員 都民がどういうことになってしまうのかということを、今出されている資料があるわけですから、それは審議中だということですけれども、実際例えばいろいろなシミュレーションをしてみるとか、それから政府が決めてくるそのままで本当にいいのかどうかということもきちんと影響を調査しながら、例えば同一生計じゃなくて障害者本人の収入だけに注目するべきだとか、そういう意見を都民の立場で出していくということこそ求められていることだというふうに思います。きちんとそれをやってほしいというふうに思います。
 育成医療と更生医療、それから精神障害者の通院費ですけれども、自立支援法が成立したら、ことしの十月から一割負担にしようとしているわけですね。この育成医療だとか更生医療は、都マル障、障害者の医療費助成との関係ですけれども、所得制限の関係で、マル障だったらゼロになる、住民税非課税だったらゼロになるわけですよね。ですから、一割負担かゼロになるのかということもありますし、その医療費助成、育成医療や更生医療とマル障との関係というのはどうなるんでしょう。

○吉岡障害者施策推進部長 マル障と公費負担医療の関係についてご説明いたします。
 まず、更生医療でございますけれども、この更生医療というのは基本的には国の制度でございまして、身体障害者の障害を除去、軽減するための医療を給付することにより、日常生活能力等の向上を図る、そういう制度でございます。この更生医療を利用できる方は、身体障害者手帳の交付を受けた十八歳以上の方で、更生相談所におきまして、東京都の場合は身障センターでございますけれども、ここで医療給付が必要と判定された方でございます。医療給付というのは、具体的には手術なり、あるいはその後の継続した医療ということでございます。
 一方、心身障害者医療費助成制度でございますが、これは東京都の単独の制度でございまして、心身障害者児に対し医療費の一部を助成することで、保健の向上、福祉の増進を図る制度でございます。ご案内のとおり、身体障害者手帳一級及び二級、愛の手帳一度及び二度の方が対象となっている制度でございます。
 この両制度の関係でございますけれども、実際に都内に住所を有する身体障害者手帳一級、二級の方で所得制限基準額以下の方の場合には、障害を除去、軽減するための医療の給付を受ける場合には、更生医療と心身障害者医療費助成制度、いわゆるマル障の両方が対象になる、両方とも該当するという取り扱いになるわけでございます。
 今、大山副委員長から、この二つの制度両方が該当する方の場合で、今度公費負担医療が、制度が変わった場合にはどういう取り扱いになるかというお話でございますけれども、現在、この更生医療と心身障害者医療費助成制度、両制度に該当する方に関しましては、基本的に心身障害者医療費助成制度の方は他法優先という仕組みがございまして、そういう意味では、更生医療の方が優先的に適用される、そういう仕組みになってございます。

○大山委員 他法優先ということですね。
 あと、深刻なのというか、非常に切実なのは精神障害者の通院の医療費助成ですね。今東京都は、国が五%にしていて、東京都はその五%分を持っているということですから、精神障害者の方は無料で通院ができるということですね。今、東京都は国の五%を補給して上乗せをして助成しているわけですけれども、この五%というものがなくなってしまった場合に、精神障害者の収入というのは、先ほども述べましたようにゼロの人が多いということと、それから五十万から百万円未満の方が二八・二%もいます。ですから、都が制度に上乗せをして、通院医療費を無料にしているということは、精神障害者の通院を保障するという非常に大きな役割を果たしているわけですね。国に対してこれを継続してほしいということを強く求めるということはもちろんなんですけれども、たとえ国がなくしても、東京都はきちんと継続をすることが必要だと思いますけれども、どうですか。

○吉岡障害者施策推進部長 精神障害者の通院医療費公費負担でございますけれども、東京都が単独で助成をしておりますのは、住民税非課税者に対して、本人負担の五%分を助成するものでございまして、制度を利用している全員の方を助成しているものではございません。住民税非課税の方に限るわけでございます。
 これにつきまして、国がこの後この通院公費負担を実際にどのように改正していくのかということにつきましても、残念ながらまだ今の段階では不明な点が多うございますので、私どもはこの影響を明らかにすることはできません。今後、国の動向を見きわめながら対応を検討していきたいと考えております。

○大山委員 さっきいった収入の方はほとんど住民税非課税の所得の方ですよね。
 今、動向を見ながらということなんですけれども、やはりきちんとこの事業を評価して、単独の補助としたって十分できるわけです。東京都として、上乗せをするんじゃなくて、単独の補助としても実施することはできるわけですから、ぜひきちんと検討してもらいたいというふうに要望しておきます。
 あと、ケアマネジャーについてちょっと伺いたいんですが、ケアマネジャーについては国からはどのようなことをいわれていますか。

○吉岡障害者施策推進部長 今回の法案の提案で、ケアマネジメント制度を導入するという説明を聞いておりますけれども、ケアマネジャーについて具体的な特に説明というのはまだございません。

○大山委員 全くいわれていないんですか。口頭でもいわれていないんですか。全然。--資料の中ではケアマネジャーは出てくるわけですよね。それで、今本格的にケアマネジャーが必要になったら、何人ぐらい必要なのかとか、そんなことは全然考えてもいないということなんでしょうか。

○吉岡障害者施策推進部長 実際にケアマネジャーをどの程度確保していくのかということでございますけれども、そのような推計を行う場合は、実際にケアマネジメントを導入した場合に、どのような方で、どのようなケースの場合にケアマネジメントを必要とするのか、本人がどのような選択をするのか。障害当事者ご本人が、自分はケアマネジャーにケアプランをつくってもらうことは期待しない、自分自身でケアプランをつくりたい、そういう方もいらっしゃいます。そういった制度をどのように組み立てていくのかというその大前提をしっかり固めないことには、ケアマネジャーの必要数を推計することは困難でございます。

○大山委員 ケアマネジャーは東京都でも養成していたと思いますけれども、現在養成講座を修了した人というのは何人いるんですか。

○吉岡障害者施策推進部長 東京都におきましては、障害者のケアマネジメント研修というのを行っておりますけれども、一点最初にちょっと申し上げておきますが、国がここで新たにケアマネジメント制度を導入した場合に、ケアマネジメント研修の修了者がそのままこの新たな制度のケアマネジャーとして活用されるのかどうか、その辺もまだ固まっておりません。
 そのような前提の上で、現在東京都の行っておりますこのケアマネジメント研修の修了者の数を申し上げますと、平成十六年度までの本研修修了者は二千七十五名となってございます。また、十六年度からは新たに、新規研修を修了した後実務についた方のフォローアップ研修というのを開始いたしまして、これは今年度からで、まだ数は少のうございますが、百七名でございます。

○大山委員 独自に養成を受けている人が二千七十五人、フォローアップで百七人ということですけれども、今、自立支援法に関して東京都がどういうふうにとらえているのかとか、影響だとかということをるる聞いてきましたけれども、本当に国の案自体がまだ不明なんだとか、知らされていないとかということが多い段階ですよね。しかも、影響もわからないという、非常に消極的なわけですけれども、国がいってくるのを待つのじゃなくて、東京の障害者にはこういうことが必要なんだということをきちんと意見をいうし、それから国の案は今出ているものをきちんと総合して、それでシミュレーションしながら、やはりここはこう直した方がいいというふうにして意見を出していくということはもう不可欠だというふうに思いますし、東京都自体がこれほどまでにわからないんだというふうにいう段階で、どうして法を通すことができるんだろうかというふうに私は思います。ですから、東京都は国に意見を出して、拙速に成立させることがないようにきちんと物をいうべきだというふうに意見をいっておきます。
 問題は、基盤整備の問題がもう一つあります。
 障害者の、知的障害者、それから重度知的障害者、重度身体障害者の三種類のグループホーム、これは地域生活をする上でなくてはならないものだということで、東京都も緊急三カ年で進めていくんだというふうにいっていたものですね。まず、知的障害者のグループホームの目標と到達、これはどうなっていますか。

○吉岡障害者施策推進部長 知的障害者グループホームの整備状況についてでございますけれども、障害者地域生活支援緊急三カ年プランに基づきますその目標数値、平成十七年度までに知的障害者のグループホームを一千人分増設する、そういう目標でございます。十六年度末の見込みでは、五百五十五人分でございまして、達成率は五六%となってございます。

○大山委員 達成率は五五%ということですけれども、来年が最終年度ですよね。これは目標までかなりあるわけですけれども、その目標を達成できるのかというところが問われているんですが、どういうふうに達成させようというふうに考えているんですか。

○吉岡障害者施策推進部長 十七年度に向けてどのようにこの目標を達成していくのかということにつきまして、具体的な取り組み状況をご説明いたしますと、私どもはこのグループホーム設置促進の取り組みといたしまして、まず、細かい話でございますけれども、実際、グループホームの設置事業者から従来は年に二回の協議を受けて事業を進めてまいりましたけれども、いろいろ時期的な問題もございますので、この協議の回数を年四回というふうに設けまして、できるだけ短期間で相談に応じられるようにしようということをしております。
 また、これにあわせまして、従来は一カ年整備という条件をつけておりましたけれども、時期によりましては年度内で竣工するのは困難でございますので、二カ年で竣工する、そういった計画も積極的に支援していこうというふうな取り扱いをしてございます。
 また、普及啓発につきましては、都内の民生委員、児童委員さんのご協力をいただきまして、その方々に地域でどのような物件があるかとか、あるいはグループホームの整備に協力をお口添えいただくとか、そのようなお願いもしてございます。
 また、施設を出て、地域移行を促進することを私どもは都内の入所施設にお願いしてございまして、それは自活訓練事業と呼んでおりますけれども、そのような自活訓練事業を行っている施設につきましても、自活訓練事業とのセットということでグループホームの設置にも取り組んでいただきたい、そのようなお願いをしているところでございます。
 こういったきめの細かい施策を積み重ねていきまして、十七年度、目標を達成するように努力をしてまいりたいと存じます。

○大山委員 三カ年プランで、来年度が終了なのに、今五五%ということですよね。それで、細かい配慮はいろいろしたんだということなんですけれども、私たちいつも、片や削って、充実させるといっていたものも不十分じゃないかというふうにいってきたわけですけれども、きちんとというか、目標を達成できるように実践してほしいということなんですけれども、あともう一つ、グループホームの目標自体どうなんだろうかということなんですね。
 愛の手帳を持っていらっしゃる十八歳以上の方が、現在どこで暮らしているのかということなんですが、家族と一緒とか入所施設とかグループホームにどれぐらい住んでいるのかということなんですが、どうですか。

○吉岡障害者施策推進部長 愛の手帳所持者十八歳以上でございますけれども、都内に約四万二千人いらっしゃいます。その方々の居住状況でございますが、在宅の方が三万四千四百人、八二%。入所施設で暮らしていらっしゃる方が六千人、一四%。グループホームで生活している方が千六百人、四%となってございます。

○大山委員 圧倒的に家族と暮らしている。グループホームが四%だということなんですよね。地域で暮らすことが重要だ、それから地域生活支援だといっているときですから、今後グループホームをどれぐらいつくっていくのかという目標を、例えば愛の手帳を持っている十八歳以上の方の何%はグループホームで暮らせるようにしようとか、そういう目標を持つことが必要だというふうに思うんですが、現在、障害者計画をつくるために推進協議会が開催されていますね。ぜひその障害者計画にはどこまで目標を--必要数を出すのかということをきちんと目標を持ってもらいたいと思うんですが、どうですか。

○吉岡障害者施策推進部長 現在、推進協議会で、私ども行っております東京都の障害者施策全般につきまして、現状の分析と今後進めるべき方向についてご議論いただいております。そのような中で、このグループホームにつきましても、その必要数も含めご検討いただきたいと存じます。

○大山委員 ぜひ検討して、必要数が何なのかということをちゃんと持ってもらいたいというふうに思っています。
 あともう一つ、充実させますといっていたグループホームの目標到達なんですけれども、進んでないというのが実態だと思うんですが、今の目標と到達と、それからなかなか整備が進まない原因というのは何なのか。重度の身体障害者のグループホームの整備です。

○吉岡障害者施策推進部長 重度身体障害者グループホームでございますけれども、目標数が三カ年で三十、これについて現在二十の整備ということでございます。身体障害者につきましては、もともと必要数が少ないということと、あと身体障害者の場合には、できるだけグループホームじゃなくて、在宅のホームヘルプサービス等を使って自宅で生活をされたいという要望が多うございまして、そういう意味では、重度身体障害者のグループホームに取り組もうという事業者自体が少ないというのが東京の実情でございます。

○大山委員 取り組もうという事業者自体が少ないというふうにおっしゃっていますけれども、要望がないということはないんですよね。実際、新宿では重度の身体障害者のグループホームがあって、そこには月に一組ぐらいのペースで親御さんの団体が見学に来ているというんですよね。ぜひつくりたいというようなことを考えて来ているわけなんですね。ですから、決して要望がないということじゃないというふうに認識しています。
 同時に、整備するときに、重度の身体障害者の場合は結構経費がかかるんですよね。自己資金を集めるのが非常に厳しいという話があるわけですね。ですから、自己資金などがさらに少なくて済むように東京都も支援してほしいということと、あともう一つ、入所の施設と通所の施設なんですけれども、入所の施設、通所の施設、これは養護施設などですけれども、通所が千二百六十人分ふやすということに対して、五百六十人分の増しか今は見込んでいないと。入所については、四百六十人分の増加の目標について百七十人分の増加しか見込めないんだということですけれども、この計画に対して整備が進んでいない理由というのはどういうふうに考えているんですか。

○吉岡障害者施策推進部長 入所施設等の整備が進んでいない、整備率が若干低いわけでございますけれども、これにつきましてお答えいたします。
 私どもは緊急三カ年プランを策定いたしまして、施設の重点的な整備を進めてまいりましたが、国庫補助協議に係る整備案件につきまして、国が財源不足を理由に国庫補助の採択数を大幅に減らしている状況でございます。十六年度におきましても、東京都が国庫補助協議にかけましたのが十八施設ございましたけれども、そのうち、採択されたのは老朽改築を含めてもわずか七施設にとどまった状況でございます。国庫補助協議に係る整備案件が計画どおりに進まないのが最大の理由でございます。

○大山委員 もちろん国が補助をつけない、十八施設協議したのに、採択したのは七施設だということ自体、非常に国が整備費を枠つけてきている、採択しないということ自体、これは許されないことだというふうに思います。もちろん国には要求をしたんでしょうけれども、東京都独自の努力というのはどんなことをされたんですか。

○吉岡障害者施策推進部長 私どもは、十六年度に引き続き、十七年度におきましても、私どもが協議するものを少しでも多くの案件が採択されるように国に働きかけております。引き続き国に粘り強く働きかけをしてまいりまして、一件でも多く実現をするように努力をしたいと思っております。

○大山委員 もちろん国にいうというのは基本ですよね。大前提ですよね。しかし、やはり目標を持って、達成が千二百六十人に対して五百六十人だとか、四百六十人に対して百七十人だとかというのは、非常に目標に対して少な過ぎるというふうに思うんです。
 例えば特別養護老人ホームを整備するのに、やはり国が予算枠を減らしたから、東京都の場合は少なくしか整備ができなかったわけですね、今年度。しかし、埼玉県だとか横浜市は、国の予算が少なくなったというのは東京都と同じ条件ですけれども、独自に県単独で補助制度をつくって、補正予算もつけて、それで目標を達成している。そういう都単独の事業、ほかの県が、それから政令市がやっているわけですから、きちんと都独自の努力をすることが求められているというふうに思います。削るだけじゃなくて、きちんと整備するんだというふうにいうんだったら、東京都独自のそういう、横浜だとか埼玉のような単独の努力ということも求められていると思うんですが、どうですか。

○吉岡障害者施策推進部長 私どもは、国庫補助協議にかけているものに関しましては、国が国の責任をきちっと果たしていただく、これが大原則であろうと考えております。そういうことで引き続き国に強く交渉してまいりたいと存じます。

○大山委員 もちろん国に姿勢を変えさせるということは、これは重要なことだし、それはやっていかなきゃいけないことだというふうに思います。しかし、その一方で、やはり目標にしがみつくという、そういうことも都としてきちんと努力をしてほしいというふうに思います。
 最後に、保育のことについて質疑をしたいというふうに思います。
 先ほども保育の話がありましたけれども、認証保育所にもっと支援する方がいいんだとか、そういうことも出ましたけれども、さっき答弁された中で、あいたら認可に移るということがありますが、多様な事業者の参入、これがいいんだという答弁がありました。
 それで、多様な参入ということで企業が参入してきたわけですけれども、どうなったかといったら、例えばJR福生駅前に開設された、サラ金のアコムの子会社が経営していた認証保育所、わずか二年で撤退をしたわけですね。私、ちゃんと調べました。保育の内容については、別のベビーシッター会社に丸投げしていた。私たちは福生の認証を経営していたアコムの子会社の担当者に直接確認をしました。撤退の最大の理由というのは、採算がとれないこともあるけれども、保育のサポートを受けていたベビーシッター会社が崩壊状態となって倒産したことだというふうに答えているわけですよ。人にかかわる、それから子どもが成長発達していく、そういう場に、保育内容は丸投げする、人に関しては丸投げする、そういう保育に責任を持てない、自力では運営できないようなところまで参入していた、これが事実ですよ。
 待機児のことですけれども、曽根委員が予算特別委員会のときに、認証保育所、とりわけA型をどんどんふやしても待機児は減らないというふうに質問して、それで認証保育所を利用している子どもたちが、三歳ぐらいになったとき、もう行き場がなくなっちゃうんですと、大変なことになると思いませんかというふうに質問したことに対して、認証保育所というのはA型はゼロ歳から三歳未満、これが中心なんです、B型は三歳未満児のみを対象としています、三歳以上児が少ないのは当然なんですというふうに答弁されたわけですよね。実際、そういうことなんですね、認証保育所というのは。ですから、もちろんビルの中にあるところだとか、園庭がないとか、実際もう二歳、三歳になったら、活発になって活動量もふえるわけですから、そこで過ごすというのは発達からいったって非常にまずいことだというふうに思います。
 それで、どういう状況になっているかというと、二十三区の待機児を見ますと、四月一日の時点で、二歳児のクラス、二十三区のうち十一区が四月一日の時点で既に定員を超えて入っているわけですね。それから、十月の時点になると、十七区が一〇〇%以上入っている。三歳児は四月一日の時点で七区が定員オーバー。十月一日では十区が一〇〇%を超えるわけですね。こういうふうに一〇〇%を超えている。ほとんどが満杯状態ですよ、ほかだって。入るところ自体がない。その一方で、八千人以上、十月一日時点では待っているわけですね。こういう事態を解決するのは、やはり認可保育園の増設、ゼロ歳児から五歳児までちゃんと入れる認可保育園を増設すること、これが解決の道だというふうに思いますが、どうですか。

○朝比奈少子社会対策部長 今、待機児の関係でのご質問でございますけれども、私ども、待機児の解消に向けまして、地域における保育サービスをどのように提供していくかにつきましては、保育の実施主体である区市町村がその地域の保育ニーズを的確に把握し、認可保育所に限らず、認証保育所や家庭福祉員など、さまざまな保育形態を活用し、提供体制を確保していくべきものというふうに考えております。
 現在、東京都におきまして策定中の保育計画の中では、認可保育所、認証保育所、家庭福祉員など、保育サービス総体でサービス供給体制を確保することとし、区市町村におけるニーズ調査や保育計画を踏まえながら、現在作成をしているところでございます。

○大山委員 今は保育計画をつくるという話をご答弁されたんですね。
 今、認可保育園の増設ということなんですけれども、さっき保育時間のこともいいました。保育時間が認可保育園に合わないから、認証保育所に行くんだというふうに発言された方がいらっしゃいますけれども、東京都の認証保育所実態調査、やりましたね。そこで、預けている時間はどうですかという質問があります。預けている時間は十一時間以下、これが八〇・五%です。十一時間以下ですから、認証保育所に預けている八割は認可保育園の通常の保育時間帯で足りるということなんです。お迎え時間もちゃんと設問してくれていますね。夕方の六時までが六二・一%、これも認可保育園の通常の保育の中です。二十時までに、夜の八時までにお迎えに来る保護者はどうか。合わせると、九六・二%。結局、認証保育所に預けている家庭のほとんどが、延長保育が二時間あればカバーされるということなんです。
 保育料についても、認可保育所の場合でも二重保育をしたら十万円かかるとかという話を福祉保健局長はしましたけれども、認証保育所は高くない、これは事実と違うというのはもう予特でも指摘したとおりです。
 例えば認可保育園に預けている収入、所得階層はどういうことになっているかといったら、私たち二十三区全部調べましたよ。A階層、生活保護ですね、B階層、住民税非課税、それからC階層、所得税非課税、それから三人家族で夫婦と子ども一人、そういう家族でDの七階層ですから、大ざっぱに計算して約五百万円以下、その世帯までで五四%が三人家族で五百万円以下の所得だということなんです。だからこそ、実際東京都の調査でも、認可にできれば移りたい、そういうふうに答えた人の六割以上が保育料が安いからと回答しているんじゃないんですか。何のために調査をしているんでしょう。結局、認可保育所をきちんとふやして(発言する者あり)収入の多い人が認可に入っているというやじが今ありましたけれども、どうしてこれで収入の多い人が入っているというふうに、そういうふうに事実も調査しないでいうんですか。私たちはきちんと調査をしていいました。調査をすべてしました。そうしたら、Dの七階層、つまり世帯収入が三人家族で五百万円以下、その世帯が五四%、そして八百万円までの世帯がそれに一九%、約二割を加えますから、圧倒的に、約半数は五百万円以下の世帯なんだということは、もうこれは調査で明らかですよ。
 だから、認可保育所をふやして、同時に延長保育、ゼロ歳児保育を進める、この立場にしっかり立つことだと……(発言する者あり)今、質問しているんですから、だから……(「質問していないじゃないか」と呼ぶ者あり)今しているでしょう。どうして今質問しているときにいうんですか。認可保育所をふやし、同時に延長保育、ゼロ歳児保育の拡充を進めること、この立場にしっかり立つことが必要なんじゃないんですかと聞いているんです。

○朝比奈少子社会対策部長 質問のご趣旨は、延長保育、ゼロ歳児保育を拡大すべきということでございますけれども……

○大山委員 やじが大きいから聞こえないんでしょう。もう一回ちょっと質問をいいますけれども、いいですか、認可保育所をふやし、同時に延長保育、ゼロ歳児保育の拡充を進めること、この立場に立つことが必要じゃないんですかというふうに聞きました。

○朝比奈少子社会対策部長 先ほどもお答えをいたしましたように、私どもといたしましては、認可保育所がきちっとゼロ歳児保育を伸ばし、延長保育を実施をすべきということを考えております。

○大山委員 結局、認可保育園でゼロ歳児保育や延長保育を実施することが必要なんだということですよね。だから、きちんとそれをやるためにはどうするのかということですよ。例えば延長保育、ほとんどの方は六時までにお迎えに来るというのは、さっきの東京都の調査でも明らかです。同時に、二時間時間を延ばせば、九割、もうほとんど一〇〇%近い方がカバーできるということも東京都の調査で明らかですね。ですから、二時間の延長保育を進めるときにネックになっているのは、例えば夕食の提供のための調理師の配置、それから、時間が長くなるわけですから、交代勤務に対応するための保育士の増員です。保育時間を長くすればするほど、保育の質が問われてくる。それは夜間保育の子どもたちの実態調査をもとにした浜松医科大学の教授が分析しています。本気で延長保育を進めるという立場に立つんだったら、区市町村が実施できるように、保育士や調理師の増配置をきちんと配置する、増配置できるように都として実施することが求められていますが、どうですか。

○朝比奈少子社会対策部長 認可保育所が延長保育を実施する場合の補助金については、既に私どもとしては相当する経費を補助金として交付をしているところでございます。
 ちなみに、認証保育所は開所時間十三時間の中で、保護者のニーズに適切にこたえているというふうに考えております。

○大山委員 十分な補助だというふうにおっしゃるんだったら、どうしてこれ、市長会から、延長保育事業の補助内容を正規職員配置に見合う補助内容に改善されたい、そういうふうに市長会から要望が出されていますよ。十分な補助しているんだといったら、こういうふうに市長会から要望出てくるわけないでしょう。大ざっぱな計算ですけれども、二時間延長保育するためには、調理師一人、保育士一人増員すれば、例えば認可保育園の三分の一の五百カ所ですね、園に配置する。そうしたら、一人当たり人件費五百万としても、五十億円、二時間延長もできるし、雇用対策も貢献できるということで、一石二鳥だというふうにいえるというふうに思っています。
 あと、保育所の整備予算、整備費ですけれども、この整備費は、国は来年度認可保育所の整備費を交付金化しようとしていますね。東京都は今までどおりの整備費補助の積算で予算書には計上していますけれども、国が交付金化した場合、認可保育所整備費の予算書には約十六億六千万円ですか、これはどうなるわけですか。

○朝比奈少子社会対策部長 今お話がございましたように、認可保育所の施設整備費につきましては、国におきまして、新たに次世代育成支援対策施設整備費交付金により措置をされる予定でございます。ただし、平成十六年度からの継続した工事の一部につきましては、従前の国庫補助負担金制度の中で対応することとされております。

○大山委員 私が聞いたのは、この保育所整備費補助、予算書に出ている十六億六千万円というのは、大ざっぱにいえば二分の一は東京都の予算で、あとは国の予算ですよね。ですから、東京都の補助金、これはどうなるんですかということです。

○朝比奈少子社会対策部長 十七年度予算額は約十六億六千万円でございます。先ほど申し上げました十六年度からの工事が一部ございますので、執行予定額が約五億四千万ございます。残りの不用額が約十一億となりますけれども、これは国の歳入が参りませんので、国からの歳入が来ない分として約六億五千万が考えられます。したがって、残りましたのは四億五千九百万ということになります。

○大山委員 国の交付金化によって、予算書に計上したけれども、そのうちの四億五千万円はもう既に不用額として、このままいけば残っちゃうということなんですよね。ですから、せっかく保育所整備費として計上しているんですから、区市町村への認可保育所の整備拡充のために都としてきちんと制度をつくるときだというふうに思います。例えば市長会でも要望している、施設整備に対する補助単価を実勢単価に合わせて大幅に引き上げるとか、それから区市町村の保育所整備費を支援する都独自の補助制度をつくるとか、とりわけ東京では切実な土地の問題ですから、用地費への補助を行う、こういうことをきちんと、不用額として残すんじゃなくて、執行残として残すんじゃなくて、やるときだというふうに思いますが、どうですか。

○朝比奈少子社会対策部長 現在、国において、平成十七年度予算案及び児童福祉法の改正が審議をされており、認可保育所の施設整備費については、新たに次世代育成支援対策施設整備費交付金により措置をされる予定でございます。この制度改正が行われますと、都が負担をする法的根拠がなくなり、これまでの都負担分を含め、区市町村の負担については所要の財源措置が行われることになります。

○大山委員 だから、今いったように、そのまま執行残として残すんじゃなくて、そういうふうに当然執行残として残すんだというような、使いようがないんだというような答弁では--そんな姿勢だから、他県に比べても決算で福祉費はどんどん後退していくわけですよ、執行残がたくさんあって。今までがそうでしょう。補正予算も含めて、今のものが、この定例会ではなくても、きちんと補正予算も組むことも含めて、保育所整備費に計上されている約四億五千万円、これを保育所の整備だとか保育の充実、延長保育の充実、ゼロ歳児保育の拡充、そういうところに使うべきだというふうに思います。
 土地助成についても、特別養護老人ホーム、圧倒的にふやすというときには、きちんと社会福祉法人には土地助成を実施したわけですから、今八千人も待っている、そして保育園はもうぎゅう詰め、そういう状況の中だからこそ、きちんと補助制度をつくることを検討してほしいというふうに思います。
 そしてちょっと確認しておきたいんですけれども、今度は保育所運営費の話ですね。国は、保育所運営費のうち、延長保育促進事業について税源移譲したり交付金にするなど、変更しようとしていますが、どのような影響がありますか。

○朝比奈少子社会対策部長 国の延長保育促進事業は、延長保育を実施することによる十一時間開所内の保育需要に対応する基本分と、十一時間開所時間を超えて実施するいわゆる延長保育分と、大きく二つに区分をされます。基本分のうち、公立保育所分については区市町村に税源移譲され、所得譲与税と地方交付税により区市町村に必要な財政措置がなされます。基本分のうちの私立保育所分と延長保育分については、次世代育成支援対策交付金として、国から直接区市町村に交付されることになります。

○大山委員 十一時間開所保育対策事業、これは東京都の単独事業ですから、国の延長保育促進事業が税源移譲されたり交付金化されても、平成十七年度予算で見直すということはないというふうに考えますが、いかがですか。

○朝比奈少子社会対策部長 国の延長保育促進事業の基本分は、十一時間開所内の保育士の増配置の補助であるため、都は都事業の十一時間開所保育対策事業として区市町村に補助をしております。平成十七年度は税源移譲及びソフト交付金により直接区市町村に財源措置がされることになるため、十一時間開所保育対策事業については、国の財政措置と重複が生じないよう整理した上で、実施をする予定でございます。

○大山委員 ということは、都加算補助の十一時間開所保育対策費は、減らしたりなくしたりしないということでいいわけですよね。

○朝比奈少子社会対策部長 ただいまご答弁いたしましたように、今回の対応は国の延長保育対策事業の財政措置と重複しないように整理するものであり、都の制度は変わりません。

○大山委員 では、都加算補助は変わらないという確認です。
 それでは、最後に、乳幼児医療費助成で確認しておきたいことがあります。
 予特のときに、幸田福祉保健局長は、対象年齢を中学生まで拡大した場合、現行の所得制限を継続した場合、全事業費では三百五十億円、所得制限を撤廃した場合は五百二億円という答弁でした。現在の小学校就学前まで所得制限ありで来年度の予算額が約九十六億円ですから、随分大きな額になるんだなというふうな印象がありました。これ、事実だけを確認したいんですけれども、この三百五十億円と五百二億円というのは、全事業費というものの内訳、これはどういうことですか。

○大村参事 乳幼児医療費助成についての内訳というお話でございますが、乳幼児医療費助成については、仮に所得制限の継続もしくは所得制限の撤廃で推計した場合、十七年度予算ベースで推計した場合、全体事業費は三百五十億円になりますが、都負担分はその半分の百七十五億円。したがいまして、先ほど九十六億円と先生おっしゃいましたので、七十九億円の増、それから所得制限を撤廃した場合は、五百二億円のうち都負担分は二百五十一億円、したがいまして、百五十五億円の増ということになります。

○大山委員 ということは、この間、予算特別委員会のときに答弁された額というのは、ゼロ歳から中学三年生までの区市町村の負担分も入れた総事業費だということなんですね。
 それでは、その対象年齢を小学校六年生まで拡大した場合と中学校三年生まで拡大したときのそれぞれのその所要額というのは--七十九億円とそれから百五十五億円、六年生まで拡大した場合は、それぞれ幾らになりますか。

○大村参事 仮に六年生まで拡大した場合は、都負担分は百五十二億円で五十六億円の増、都負担分は二百十八億円で百二十二億円の増ということになります。

○大山委員 議会の答弁で、わざわざ東京都の予算書には全く載るはずのない区市町村の負担分まで入れて答弁をする、ことさら額を大きく見せようとしていると思われても仕方がないというふうに思います。
 これは事実の確認ですから、確認をして終わりです。

○前島委員長 この際、議事の都合により、おおむね五分間休憩をいたします。
   午後六時二十二分休憩

   午後六時二十八分開議

○前島委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○田代委員 せんだっての一般質問でも少しその点について触れましたけれども、介護保険の不正請求、たまたまきのうもテレビでやっておりましたけれども、かなり改ざんがある。人数が多くて、いわゆるレセプトの量が多くて、チェックする人たちが少ないので、物理的な意味もあるので、なかなかそんな簡単に不正があるあるといって、どうしていいかという方法はないと思いますけれども、NHKにしろ、公的年金にしろ、信憑性というか、信頼性が揺らいでいる。そういう時期に介護保険は揺らいじゃ困るわけですから、東京都として--東京都が何ができるといっても、大変難しいところはあると思うんですね。国がつくってしまった制度の中で、東京都方式というのもまだ確立されていない。だけれども、こういうときにこそ東京都が知恵を出して、東京都方式というものをしっかり出していく。そういうことを議会も当然応援していくわけですから、皆様方もきちっと対応していただきたいんですけれども、目の前にあるいろいろな不正に対して、どういうチェックをして、どういう不正があってどういうチェックができたかがわかればありがたいんですけれども、お答えいただきたいと思います。

○岩井指導監査室長 私ども、一般の指導検査で、個別指導と申していますが、そういう事業者指導と、それから著しく不当あるいは不正がある場合に監査という形で指導に臨んでおります。その折によく見られる事項といたしましては、やはり指定申請の折に、実際にはサービス提供の体制になっていない、虚偽の指定申請をしたり、実態と異なる申請を受けた場合、それから不正請求の内容といたしましては、実際にはサービス提供を行っていないのに介護報酬を請求する架空請求、あるいは実際の提供時間より多く請求する水増し請求などでございます。
 また一方で、施設の方では、人員基準の未充足の場合とか、あるいは各種加算の算定誤り等が、見られた問題点でございます。

○田代委員 本当に大変だと思うんですね。先ほど申し上げたように、人的なものがこちらがない、そしてレセプトの量が多い。しかも、医療の場合ですと、意外と患者さんもはっきりと答えられるんですけれども、介護を受けている場合には、本当に家事援助であるのか介護であるのか、ここはなかなか難しいところも出てくると思うんですね。
 しかし、先ほど申し上げましたように、東京都方式というものをしっかり見据えて、せんだって申し上げたとおり、日本の手本になるような形で、百億円を超えるといわれているわけですから、しっかり手本としてチェックをしていただく。特に監査をする前に相手が改ざんしてしまうチャンスを与えてしまうような監査の仕方とか、物理的になかなか大変だと思いますけれども、なるべく抜き打ち的に見られるような形ができたらいいなと思いますので、一層のご努力をお願いしたいと思います。
 それから、そのときにやはり同じように申し上げました、公社病院と都立病院、もうちょっと緊密に連携をとってくださいと。つくったはいいけれども、一度も使っていない施設があるというのは大変もったいないですから、幾らでも使いたいところはあるわけでありまして、お互いに融通し合っていただきたいんですが、特に都立病院、八王子や、それから清瀬と梅ケ丘と、これが変わるわけですけれども、これに対しても、都立病院だけの問題ではなくて、福祉保健局、局長を中心として皆さん方が東京全体の医療を見ていくわけですから、やはりその穴を埋めていくような、私、個人的にいえば、特段に梅ケ丘の後をということをお願いしたいわけですけれども、それはともかくとして、やはりこういうものの穴を埋めていくような形のものをしっかり考えていっていただきたいということを申し上げておきます。
 今世田谷区も、それから品川区、大田区も取り組んでいるわけですけれども、小学校、できたら僕は中学校卒業までと思っていますが、医療費の適正化ということは当然しなくちゃならない。これはもう当たり前、大前提ですが、それと同時に、子どもたちが大切だというのであれば、医療費に対してある程度補助をしっかりとしていくという体制が見えるだけでも、随分子育ては違うと思うんですね。ですから、東京都は小学校入るまでしかやりませんと最初から決めてしまうのではなくて、もうちょっと延ばして、二十三区あるいは多摩地域でそういうものをやっていこうというときに、東京都が協力していくような体制をしっかり考えていただきたいということを切に熱望いたしまして、質疑を終わります。
 ありがとうございました。

○鈴木委員 私から、国民健康保険制度の見直しについてお伺いをしたいと思います。
 我が党の比留間幹事長からも代表質問で質問させていただきましたけれども、大事な問題でございますので、私からも質問させていただきたいと思います。
 昨年暮れ、国から地方へ税源移譲する一方、国庫補助負担金と地方交付税を見直す、いわゆる三位一体改革の決着をどう図るかが、平成十七年度における国の予算編成の上で、地方を巻き込んだ大きな論議の的となったことは記憶に新しいところでございます。特に義務教育や生活保護、国民健康保険制度などについて、制度のあるべき論は棚上げされたまま、国と地方がどう負担を持ち合うか、いわば数字のつじつま合わせの激しい議論が展開をされてきております。その結果、義務教育費国庫負担や生活保護費国庫負担については結論が先送りされたということは、本当に怒りを持っております。昨日も、中央教育審議会の義務教育特別部会の第二回の会合でも、税源移譲をめぐって、地方と国との対決がより鮮明になっているわけでございます。
 そうした中で、唐突の感がありますが、国民健康保険制度については一応の決着が図られた。その内容は、区市町村の国民健康保険財政の安定化を図るとの考えから、新たに都道府県財政調整交付金を導入するというものであって、国はそのための改正法案を今国会に提出をしております。この問題については、今申し上げましたようにさきの本会議の代表質問において取り上げまして、今後の区市町村の事業運営にも大きな影響を与えるものであるということから、この問題の経緯、現在国が示している制度の概要、今後都が制度を創設する上での課題を明らかにする意味で何点か質問いたします。
 まず、国民健康保険制度におけるこの都道府県負担はどういう経緯で導入されることになったのか、また、これに対する都の基本認識についてお伺いいたします。

○笠原生活福祉部長 国民健康保険におきます都道府県負担の問題でございますけれども、これまで全く議論はされておりませんでした。昨年の十二月、秋ごろからでございますけれども、三位一体の改革が議論される中で、地方の裁量権あるいはまた自由度を拡大する、こういった考えのもとに唐突に示されたものでございまして、まさに私どもにとっては青天のへきれきという感がいたします。
 そこでの都道府県負担の内容は二つございまして、一つは、保険基盤安定制度、つまり、低所得者が多いために保険料負担を軽減していることによりまして国保財政に影響が及びます市町村の保険基盤を安定させる制度でございますけれども、この都道府県負担の割合を引き上げるということが一つでございます。
 それからもう一つは、医療給付等に対します国の負担を引き下げて、そしてそのかわりに都道府県負担を導入する、こういうものでございます。
 国保制度の見直しに対します私どもの基本認識、これは三位一体改革の趣旨、先ほど申しました地方の裁量権あるいは自由度を拡大する、こういう趣旨とどういうふうに合致するのか、いま一つ理解に苦しむわけでございます。現在、社会保障審議会医療保険部会等で、平成二十年度から医療保険制度の改革を実施すべく、今後のあり方の議論が精力的に進められている最中でございまして、国民健康保険制度における財政負担の問題につきましても、この中で全体の制度設計と一体的に議論、検討すべき事柄であろうかというふうに思っております。したがいまして、こうした手続も踏まずに、地方の意に反しまして、都道府県の財政負担のみが先行実施が打ち出されたことにつきましては、極めて遺憾であるというふうに私ども思っております。

○鈴木委員 いま一つ理解できないという答弁ですが、全く理解できない。非常に手順を踏まずに唐突に出てきたという認識は本当に否めないわけなんですが、今回の国の対応が、都道府県の財政負担先にありきというんですか、都道府県への、まさに負担しろよという論ありきという理論だけで、必要な手順を本当に全く踏んでいないということが改めて今の答弁でもわかったわけですが、私どもとしては本当に納得しがたいけれども、しかしながら、現在国会では国民健康保険法の改正案が審議をされているわけでございます。この法案の具体的な内容はどのようなもので、施行時期はいつになるのか、お伺いいたします。

○笠原生活福祉部長 国民健康保険法の一部を改正する法案の内容でございますが、一つは、現在、医療給付費等の五〇%、これを保険料等で負担しまして、残りの五〇%、これは国庫負担になっているわけでございます。この五〇%のうちの定率分が四〇%、それから残りの一〇%が調整交付金、こういうふうになってございます。この定率分の四〇から、これを三四に、それから調整交付金の一〇、これを九にいたしまして、合わせてその差七%を新たに都道府県負担に置きかえる、こういうものでございまして、そして区市町村に対する財政調整交付金にするというものでございます。ただし、十七年度は激変緩和措置といたしまして五%とする、こういう経過措置を講じております。
 それと二つ目は、保険基盤安定制度の保険料軽減分に対しましては、従来、国が二分の一、それから都道府県が四分の一を負担しておったわけでございますけれども、この国の二分の一負担を廃止いたしまして、その分は都道府県に上乗せして、四分の三負担にするというものでございます。
 都道府県財政調整交付金につきましては、都道府県の自治事務というふうに位置づけられておりまして、条例を定めて交付することを法律案では規定してございます。
 国は国保法の改正案を日切れ法案扱いで現在提案してございまして、年度内成立を目指して平成十七年四月から施行を予定してございます。

○鈴木委員 法案の内容について今お伺いをしたところですが、財政調整交付金の規模は東京都ではどのくらいになるのか、また、国からの財源措置はどうなっているのか、伺います。

○笠原生活福祉部長 平成十七年度は経過措置といたしまして、医療給付費の五%と先ほど申しましたけれども、この率で算出した場合は約三百六十八億円。しかし、十八年度からは七%と平年度化されまして、さらにその経費は増嵩いたします。
 国は、平成十七年度は所得譲与税全額を措置、それから十八年度以降は本格的な税源移譲によって措置する予定だというふうにいっております。
 問題は、このように国がいっている税源移譲、これが医療費の増嵩に見合って行われる保証はどこにもないわけでございます。したがいまして、医療費が増大すればするほど、都道府県の歳出、すなわち後年度負担、これがふえていく、こういう構造になっておりまして、そこら辺が問題かなというふうに思っております。

○鈴木委員 今お伺いしましたように、三百六十八億円といえば大変な大きな額ですし、今後の医療給付費等の伸びによって、都の財政負担もさらに大きくなるということが懸念されるわけですね。
 一方、都から交付される区市町村には、国保財政が極めて厳しい中で、今まで医療給付費等に対して定率で安定的に国から財源措置されていたものが、都の財政調整にかわるということで、今後も財源が担保されるのかという不安の声があるわけであります。こうした問題を認識した上で、都として今後どのように財政調整を行っていくのか、また、先ほど財政調整制度創設には条例の制定が必要との答弁がありましたが、制定時期はいつになるのか、お伺いをいたします。

○笠原生活福祉部長 国におきまして改正法案が可決成立し、即施行、こういうことになれば、都といたしましては、条例を制定し、それに基づきまして具体的な配分等の対応を図っていくということが必要であろうというふうに思っております。
 国は、区市町村への配分方法につきましては、地方三団体、それから総務、厚生労働省によります検討の場を設けまして、地方の意見を尊重しつつ、配分のガイドラインを作成するというふうにいっておりますけれども、現時点ではまだ具体的な話は一切ございません。都といたしましては、こうした国の動向を踏まえながら、国民健康保険に関する条例を制定する際は、東京都国民健康保険委員会条例の中で、委員会に諮りまして答申を得ることになっております。したがいまして、保険者である区市町村の代表、都議会議員の先生方も入っておられます、それから学識経験者等で構成されます国民健康保険委員会でご審議をいただきまして、調整に当たっての基本的な考え方、あるいはまた具体的な配分基準等を検討してまいります。
 こうした委員会での十分なご審議をいただき、そしてその結果を踏まえ、また、関係者との調整を図りながら、条例の内容を固めるということになるために、それ相応の相当の時間は必要だろうと考えておりまして、現時点では、条例制定、第三回定例会での提案を予定してございます。

○鈴木委員 詳細はまだこれからということのようですけれども、この問題に対しまして、最後に二点要望をしておきたいと思います。
 まず、国からの税源移譲の規模が医療給付費等にリンクしていることから、医療費が年々増加している中で、都の財政負担は将来的にますます大きくなっていくことが予想されております。したがって、これに見合うだけの税源の移譲がなされるよう、国に強く働きかけていく必要があります。
 また、先ほど申し上げましたとおり、これまで医療給付費等に対して定率で安定的に財源措置されていたものが、都が行う財政調整によっては、区市町村の事業運営に大きな影響が生じるものと思われます。この点については区市町村も大変気にかけている--気にかけているなんていうものじゃないんですね。大変なことなんです。制度創設に当たっては、答弁にもありましたが、区市町村の意見をよくよく、よく聞くよう、重ねてお願いをするとともに、区市町村に対して適宜適切な情報提供をしていくことを要望して、私の質問を終わります。

○佐藤委員 長時間の審議でございまして、大変皆さんお疲れさまでございます。委員の皆様方もご苦労さまでございます。
 これは百条委員会ができたことでありますので、触れるか触れないか、若干悩んだところでありますけれども、やはり所管の委員会であるということもこれありで、社会福祉総合学院と社会福祉事業団の問題について、ちょこっと触れさせていただきたいなと思います。
 まず、先般の予算特別委員会で、皆さんもご存じのとおり、民主党の委員さんから、都の監理団体である社会福祉事業団への都有地貸付に関して、事業団以外に使用させたり、または貸すなどということはできないのではないか云々と、こういう質問がありました。
 これに対して、財務局長、松澤局長が、これまた議事録を読むと共産党みたいで嫌なんだけれども、若干読まさせていただきますと、平成十一年に事業団へ貸し付けるときに、旧福祉局が東京都公有財産管理運用委員会に付議し、議決を経て、三十年の無償の土地の貸付契約を結んでいること、また、契約書で貸し付けた土地の転貸や土地を使用する権利を譲渡してはならないということを明記しており、都としては、学校法人に土地を貸している事実はないのか、学校法人に確認をしたい、こういう答弁が、抜粋すると、あったんですね。
 これ、私、現場にいたわけじゃないですから、傍聴していたわけじゃないんで、いろんなニュアンス、細かいニュアンスがわかりませんけれども、字面を見る限り、ちょっとおかしいんじゃないかな、こう思ったんですね。
 何がおかしいかというと、財務局長はまるっきり人ごとみたいなことをいっているんですな。その当時の福祉局の、この学院に対する運営形態を見直そうという動きを、財務局として全く関知をしていない、承知していなかったというように私は受け取ったんですね。
 それから、きのうも実は我が党の秋田委員が財政委員会で似たような質問をしているわけですが、このときの松澤さんの答弁が、おもしろいといっちゃいけないかもしらぬけれども、おもしろいんですね。不可解なんですな。
 これをちょっと読みますと、契約書の第四条で定めた土地の用途に反して、学校法人が土地と建物を事実上一体的に使用しているということは、これは契約違反でございまして--契約違反でございます、こういっているんですね、財産管理の面から不適正であるというような状況ではないかというふうに考えているわけでございますが--余り日本語になっていないね、これ--ただ、現時点で、このことだけをもって違法とか不法とか、そういうことを私どもは思っているわけじゃございません、こういっているんです。
 よくわからないんですね、これ。契約違反があるといいながら、違法ではとか不法ではないといっている。これは、私、意味がわからないね。契約違反というのは、違法、不法そのものじゃないかなと私は思うんですが、それはさておいて、細かい問題については、昨日、正式に百条委員会が設置をされていますので、ここでどうのこうのということは差し控えたいと思いますが、学院というか、社会福祉事業団を所管している福祉保健局に二点だけお伺いしたい。
 一点は、当時の福祉局は、社会福祉総合学院の運営形態を見直した際に、一切財務局に協議をしなかったのかどうか、事実についてだけ、これははっきりとお答えいただきたい。
 もう一点は、来年度予算で、社会福祉総合学院に対して、施設整備費元利償還金という形で、三億二百五十八万二千円でしょうか、計上されているわけですね。この経費の性格は何なのか。
 その二点、お知らせください。

○吉川総務部長 当時の資料によりますと、社会福祉総合学院の土地の利用に関しては、その運営形態の見直しに際しまして、事前に、私ども当時の福祉局といたしまして、財務局財産運用部に相談いたしました。
 その際、二つの理由から、最終的に公有財産管理運用委員会に付議が要らないという回答をいただいたわけですが、その第一の理由は、学院の運営形態の変更は、事業の一部を直営から委託に変更するものであるが、事業の実施主体及び建物の所有者が事業団であることに変更はないこと、また福祉人材養成事業という目的、内容にも変更はないこと、これが第一の理由でございます。
 それから、第二の理由といたしまして、教室などの一括貸付は、委託事業等で使用しない空き時間についてのみ事業を受託したものに使用させて、有効活用を図るものであり、その用途が福祉人材養成に限定されていること。
 この二つの理由から、平成十一年三月に、先生もご紹介がございましたが、可決されました公有財産運用委員会議案、また土地賃貸借契約書の内容に変更がないものとして、同委員会、公有財産管理運用委員会に付議は不要であるとの回答が財務局の担当からいただけましたので、付議しなかったものでございます。
 また、当然ながら、この運営形態の見直しによりまして、予算面においても、社会福祉総合学院に係る運営費補助を将来に向けて全額削除できるなど、大幅に見直しが進むことから、財務局主計部へも当時説明をしております。
 これが一点目のお尋ねでございます。
 それから、二点目のお尋ねでございますが、施設整備費元利償還金の性格についてのお尋ねでございました。
 私どもとしては、債務負担行為のいわゆる現金化といいますか、予算化でございまして、義務的経費であるというふうに考えております。

○佐藤委員 よくわかりました。福祉局のお立場は十分理解をいたしました。
 ただ、予算の提案者である副知事が、予算特別委員会の答弁の中で、都民の財産であるから正当な形に戻さなくてはいけない、不法でない形で処理されないといけない、こう発言をされているわけですね。そうした関連の予算が今上程されているという、極めて異常な私は状態だろうと思うんですね。
 私は、予算案というものは、適正な内容を前提として提案すべき、あるいは提案されている、こう考えるべきものであるということを申し上げて、終わります。

○藤井委員 関連で何点かお聞きしたいと思います。
 今回の社会福祉事業団に対するいろいろな細かい点については、今後、百条委員会の方で精査をされるものと思いますけれども、特に私は、この当福祉保健局に関します、いわゆる都福祉保健局から事業団に対して補助がされている、具体的には建設費補助ですけれども、これについて確認をしたいと思います。
 現在、福祉保健局から東京都の社会福祉事業団に対して建設費が補助されておりますが、十六年度、今年度の執行についてはどうなっているのか。聞きますと、四分割、四期に分けて補助金が福祉保健局から福祉事業団に支給されているということでございますけれども、この支出の状況について確認をしたいと思います。

○吉川総務部長 建設費補助の執行状況というお尋ねでございますが、十六年度につきましてというか、基本的にこの支払いにつきましては、年四回支払い期限が参りますので、その都度その都度お支払いをしておりますが、十六年度につきましては、昨年の八月、九月、それからまたことしの二月という形で、三回については既に支払い済みでありますが、三月末の支払いについては現在支出をしていない状況にございます。

○藤井委員 何で支出をしないのか、その理由について明快に答弁をお願いします。

○吉川総務部長 私どもの方からは、いわゆる事業を所管している局からは、出納長室の方に支出命令書を持ち込んでおりますが、包括外部監査報告に対する改善計画について出納長室に提出されるまでは執行できない旨の連絡を受けている状況にございます。

○藤井委員 出納長に福祉保健局として正式な手続をしたけれども、出納長室としては執行できない、そういうことで今四期目の補助金が出ていないということだと思いますが、それでは、具体的に福祉保健局としては、その建設費補助金の支出の意思決定をしたというその時点ですね、いわゆるいつこの意思決定をしたのか、その時期についてお伺いをいたします。

○吉川総務部長 先ほども申し上げました、四回目のいわゆる三月の償還分でありますが、ことしの、十七年二月二十八日に、これは課長決定で通例行っておりますので、所管の課長が決定をしたところでございます。

○藤井委員 その課長決定をしたいわゆる書類を、支出命令ですか、それを出納長室に持ち込んだ日にちはいつですか。

○吉川総務部長 十七年三月二日、出納長室の方へ持ち込みました。

○藤井委員 それではちょっとおかしいですよね。予算特別委員会が行われた日は三月二日以降でございまして、先ほど佐藤委員からありましたように、濱渦副知事が民主党さんの答弁に対して答えた内容、先ほどありましたけれども、いわゆる社会福祉事業団に対しての補助金に対して不当な内容が、土地、建物を含めて、財産が正当な形で、不当でない形で処理されなくてはいけないというふうに答弁されたわけですけれども、その答弁をする前に、出納長室が福祉保健局に対する補助金の支給をとめているわけですよね。何で出納長がとめたのか、お伺いいたします。

○吉川総務部長 その点は先ほども答弁申し上げましたが、ちょっと出納長室側から連絡を受けた日付については、今私のところに報告は上がっていないので、それはお答えできないんですが、包括外部監査報告に対する改善計画が出納長室に提出をされるまでは当該支出は執行できないという旨の課長からの連絡を受けているということでございます。

○藤井委員 福祉保健局に聞いてもご答弁は苦しいと思うので、これ以上はいいませんけれども、いずれにしてもこういった問題があります。予算委員会が行われる前に、現場ではそういった正規の手続が福祉保健局から出納長室に行われたにもかかわらず、出納長室がその支出をやめたという問題があるわけですから、この問題についてはぜひ百条委員会で詳しく出納長を証人喚問するなり、やっていただくよう要望して、終わります。

○大河原委員 私からも一つ意見と申しますか、少しお伺いもしたいと思います、一点だけ。
 今のように包括外部監査、そしてまたそれへの対応というところで、十六年度の補助も執行されていない中で、十七年度の予算が立てられ、私どもには何の補助的な説明もなく、審議をしなきゃならない立場になったわけですね、今回、この厚生委員会の。そのことについて私は非常な不信感を抱いているわけなんです。百条委員会が立ち上がりましたので、そこできちんとやっていただかなきゃなりませんけれども、そういった意味では、このような予算を審議をしなければならない厚生委員会に対して、申しわけないんですが、局長はどんな感想をお持ちなんでしょうか。

○幸田福祉保健局長 今回、包括外部監査を受けまして、包括外部監査人からのご意見と、それからご指摘がございました。これを踏まえて、局としては、当然のことながら、先ほどご質問にございましたように、改善計画案を立ててしかるべき対応をする、こういう前提に立ってございます。
 予算につきましては、先ほどもご質問の中でございましたけれども、建設資金の、これは市中銀行からの借り入れと、それに対する東京都のいわゆる債務保証がついているわけでございまして、この支出、それからまた来年度に向けての予算については、私ども局としては、当然のことながらの予算編成をして、予算案という形で取りまめて、委員会の方にご審議をお願いをしておる、こういう認識でございます。

○大河原委員 もちろん私たちも適正な予算案をいただいていると思って審議に当たっているわけです。昨日の財務局長のご発言についても、私は、えっと首をかしげざるを得ないようなところがあるわけなので、東京都庁、オール都庁の中で、やはりきちんとした意思を確認をする、共有をするというところがどうなっているのか、都民にも明らかになるような形で、今後百条委員会での審議にお答えいただきたいというふうに求めておきます。

○前島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りをいたします。
 本案及び報告事項に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○前島委員長 異議なしと認め、本案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。

○前島委員長 次に、議員提出議案第二号及び第三号を一括して議題といたします。
 本案について、提出者の説明を求めます。

○大山委員 厚生委員会に付託されました議員提出議案第二号、東京都重度要介護高齢者手当に関する条例及び第三号、老人の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例について、提案者を代表して提案理由の説明をいたします。
 小泉内閣により、国民、都民に大変な大増税、負担増が押しつけられようとしています。とりわけ高齢者に対しては、既に老年者控除の廃止、公的年金控除の縮小で、一、二月の年金から、今まで非課税だった方も所得税が新たに徴収され、大きな怒りと不安の声が上がっています。しかし、これだけにとどまりません。今後、低所得者に対する非課税措置の廃止も計画されています。さらに、次は住民税が増税となり、それに伴う介護保険料、国民健康保険料の増加、シルバーパスの負担増など、高齢者に対し雪だるま式に次から次へと負担増が襲いかかってきます。これまでも高齢者に対しては、医療費の一割負担の導入、介護保険料の引き上げ、年金給付の物価スライドによる減額など、大きな負担が実施されてきました。
 こんな中、都内高齢者の老齢基礎年金受給額の平均はわずか五万三千円で、九九年度の全国六位から、二〇〇三年度には十八位にまで落ち込んでいます。年金が中心の高齢者世帯の家計は赤字で、貯金の取り崩しがふえています。今東京で起こっている事態は、都が二〇〇〇年度に経済給付的事業の一斉見直しをしたときには想定していなかったものです。このような新たな事態のもとで、今こそ高齢者への経済的支援の重要性、必要性がより一層増しています。このときに、私たちは緊急で切実なものに限って条例提案をいたしました。
 議員提出議案第二号、東京都重度要介護高齢者手当に関する条例は、介護度四と五の高齢者に対して、月額一万円の手当を支給する条例を新設するものです。
 条例第一条に規定していますが、手当を支給する目的は、重度の要介護状態にある高齢者の福祉の増進です。この中には経済的負担の軽減と、介護サービスの利用促進、生活の安定などが含まれています。介護度が重いほど経済的負担は重く、介護サービスの支給限度額に対する利用率は伸び悩んでいます。要介護四の方は五六・三%、要介護五の方も六一・一%の利用率ですから、必要な人が必要なサービスを使っていないということです。私たちの調査でも、利用料が払えないので、限度額まで使っていないという方々がいらっしゃいました。この介護手当は、必要な介護サービスの利用を促進させるためにきっかけとなる手当であります。額は一万円ではありますが、各区市町村が独自に上乗せすることができる条例となっています。
 同時に、介護保険制度になって、行政の役割が後退しているという声がよく聞かれますが、東京都が手当を支給することによって、重度の要介護高齢者が置かれている実態、社会的な状況を把握することに役立ち、より実態を反映した施策の実現につながるものです。
 このような介護手当を実施している自治体は全国的にも多く、五県二政令市で実施しており、実施している県内の自治体はもちろんのこと、そのほかにも百を優に超える全国の市町村が独自の努力で実施しています。
 所要額は平年度ベースで約五十六億四千万円です。
 なお、特別養護老人ホーム、老人保健施設、療養型施設のいわゆる介護三施設に入所している方は支給の対象外です。重い介護が必要な方は、医療的ケアを必要としているため、これらの介護施設に入れず、入院を余儀なくされている場合が少なくありません。この方々には支給されます。介護保険料はしっかり払いながら、サービスは利用できないという事態に置かれており、お世話料や差額ベッド料などの入院費の重い負担に苦しんでいるだけに、支援が必要だと考えます。
 第三号議案は、老人医療費助成制度を現状のまま存続させる提案です。
 現在、都の老人医療費助成制度、いわゆるマル福は、昨年六月三十日時点で六十七歳から六十九歳の方が対象となっています。このままにしておけば、来年度六十八歳と六十九歳だけになり、二〇〇七年六月末で完全廃止になってしまいます。しかし、都内の六十五歳から六十九歳の受療率は、都内の他の年齢の受療率の減少の割合よりも、全国平均の同年齢の減り方より激しくなっています。まさにマル福の段階的縮小がこの年代の都民を医療から遠ざけているといえます。
 このことは、京都府が老人医療費助成の事業評価をしたときに指摘した、所得の少ない高齢者にとって、医療費にかかる経済的負担から受診抑制につながりかねず、高齢者の健康の保持、増進に支障を来すことが考えられるということを証明してしまったということです。高血圧や糖尿病、心臓病など、継続して治療が必要な病気がふえてくる年代だけに、受療率の低下は深刻です。京都府はこの事業評価によって、老人医療費助成は六十五歳から六十九歳の制度として継続されています。
 東京都でも、今後六十五歳からの制度に戻すことが必要ですが、今回の条例は当面の措置として、これ以上の縮小、廃止は中止して、六十七歳から六十九歳までの制度を継続するものです。
 所要額は平年度で五十八億六千万円です。
 皆様方のご賛同を心からお願いいたしまして、趣旨説明といたします。

○前島委員長 説明は終わりました。
 これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○前島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもちまして終了したいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○前島委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で福祉保健局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後七時十四分散会

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