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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第十六号

平成十六年十一月二十九日(月曜日)
第七委員会室
   午後一時三分開議
 出席委員 十二名
委員長前島信次郎君
副委員長鈴木あきまさ君
副委員長大山とも子君
理事小美濃安弘君
理事初鹿 明博君
理事佐藤 裕彦君
山加 朱美君
かち佳代子君
藤井  一君
田代ひろし君
馬場 裕子君
大河原雅子君

 欠席委員 一名

 出席説明員
福祉保健局局長幸田 昭一君
次長帆刈 祥弘君
技監梶山 純一君
総務部長吉川 和夫君
指導監査室長岩井 令雄君
医療政策部長菅原 眞廣君
保健政策部長丸山 浩一君
生活福祉部長笠原  保君
高齢社会対策部長野村  寛君
少子社会対策部長朝比奈照雄君
障害者施策推進部長吉岡 則重君
健康安全室長中井 昌利君
企画担当部長野口 宏幸君
感染症・環境安全担当部長小松 博久君
参事杉村 栄一君
参事桜山 豊夫君
参事大村 信夫君
参事長谷川 登君
参事清水 克則君
参事浅井  葵君
参事佐藤 恭信君
病院経営本部本部長押元  洋君
経営企画部長奥田  匠君
サービス推進部長徳毛  宰君
参事織戸 正義君

本日の会議に付した事件
 病院経営本部関係
報告事項
・契約の締結及び財産の処分について(説明・質疑)
・多摩広域基幹病院(仮称)及び小児総合医療センター(仮称)整備等事業のPFI事業としての実施について(説明)
陳情の審査
(1)一六第八八号 都立梅ヶ丘病院の廃止計画に関する陳情
 福祉保健局関係
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例
・東京都立老人医療センター条例の一部を改正する条例
・東京都養護老人ホーム条例の一部を改正する条例
・東京都結核診査協議会条例の一部を改正する条例
・東京都三宅島災害被災者帰島生活再建支援条例
請願陳情の審査
(1)一六第二七号 安楽寺小平玉川上水苑(仮称)の建設計画に関する請願
(2)一六第四九号 百人町三丁目知的障害者グループホームへの建設補助金交付の中止に関する陳情
(3)一六第五〇号 ホームドクター人工透析制度の導入に関する陳情
(4)一六第五八号 引きこもり問題を抱える家庭への支援に関する陳情
(5)一六第六四号 引きこもり問題を抱える家庭への支援に関する陳情
(6)一六第六五号 引きこもり問題を抱える家庭への支援に関する陳情
(7)一六第六九号 引きこもり問題を抱える家庭への支援に関する陳情
(8)一六第六二号 年金改革法の実施中止を求める意見書の提出に関する陳情
(9)一六第七八号 知的障害者グループホーム及び居宅介護支援費の充実に関する陳情
(10)一六第九三号 抗がん剤治療の制約に対する改善措置を求める意見書提出に関する陳情
(11)一六第九四号 乳幼児医療費助成制度の充実に関する陳情

○前島委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、傍聴人の数についてお諮りをいたします。
 本委員会の定数は二十名でありますが、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに二十名を追加したいと思います。これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○前島委員長 異議なしと認め、そのように決定をいたしました。

○前島委員長 第四回定例会中の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきましてお手元配布の日程表のとおり申し合わせをいたしました。ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、病院経営本部関係の報告事項の聴取及び陳情の審査を行った後、福祉保健局関係の第四回定例会提出予定案件の説明聴取及び請願陳情の審査を行います。ご了承願います。
 なお、病院経営本部関係の契約の締結及び財産の処分についての報告事項は、説明を聴取した後、直ちに質疑を行いたいと思います。
 また、その他の報告事項及び第四回定例会提出予定案件につきましては、説明を聴取した後、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行いたいと思います。ご了承願います。
 これより病院経営本部関係に入ります。
 初めに、理事者から契約の締結及び財産の処分について報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○奥田経営企画部長 資産の売り払い契約及び動産の買い入れ契約につきまして、お手元にお配りをしてございます資料1、契約締結報告書に基づきご報告申し上げます。
 恐れ入りますが、一ページをお開き願います。資産の売り払い契約一件、動産の買い入れ契約二件について、この総括表に基づきましてご説明をさせていただきます。
 まず第一に、都立大久保病院の移管に伴う資産の売り払い契約でございます。
 財団法人東京都保健医療公社へ移管いたしました旧都立大久保病院に係る資産の売却でございます。
 第二に、都立大塚病院において使用いたします放射線治療システムの買い入れでございます。
 契約の方法につきましては、一般競争入札後随意契約でございます。
 第三に、都立荏原病院において使用いたします磁気共鳴断層撮影装置、MRIの買い入れでございます。
 契約の方法につきましては、一般競争入札でございます。
 なお、契約の概要につきましては二ページ以降に記載してございますので、後ほどごらんをいただきたいと存じます。
 以上、まことに簡単ではございますが、契約事項のご報告を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○前島委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○田代委員 急で申しわけないんですけれども、こういうものは、高い、安いということよりも、よく、うまく使っていただくということが大切なんですね。どんなに高く買ってもとは、僕、いいませんけれども、買わなくちゃならないんですが、えらく待たされていつだかわからないというのが、一番患者さんも困るし、オーダーを出す我々の立場も非常に困るので、今、二十四時間の大都市ですから、そこのところよく考えていただいて、だれでも、いつでも、どこでもというユビキタスの医療にするためのご努力をお願いしたいと申し上げて、終わります。

○前島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りをいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○前島委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了をいたしました。

○前島委員長 次に、理事者から、多摩広域基幹病院(仮称)及び小児総合医療センター(仮称)整備等事業のPFI事業としての実施について報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○奥田経営企画部長 多摩広域基幹病院(仮称)及び小児総合医療センター(仮称)の整備につきまして、お手元にお配りしてございます資料2、多摩広域基幹病院及び小児総合医療センター整備等事業のPFI事業としての実施についてに基づきご報告申し上げます。
 恐れ入りますが、資料2をごらんいただきたいと存じます。
 多摩広域基幹病院及び小児総合医療センター整備等事業につきましては、PFI手法で行うこととし、検討を進めてまいりました。
 内容は、1、事業の概要のとおり、民間事業者が病院を建設した後、その所有権を都に移管した上で、建物管理、医事事務等の医療周辺業務を行うBTO方式とし、病院及び看護宿舎の設計、建設とあわせ、病院経営支援や病院施設等維持管理業務等の運営委託業務を平成二十二年三月から平成三十七年三月三十一日まで行うものでございます。
 本事業は、2、PFI事業で実施するメリットにございますとおり、PFI事業として実施することにより、都が直接実施する場合と比較して、事業期間全体で財政負担を二・三%程度削減することが期待できます。
 また、都と民間の役割分担により、医療サービスの向上、長期包括契約による診療周辺業務の効率化と患者サービスの向上、設計、施工及び運営を一体として実施することによる施設整備や運営の効率化、都と民間の協働による事業運営の効率化が期待でき、サービス水準の向上が図れることとなります。
 このため、都といたしましては、本事業をPFI事業として実施していきたいと考えており、今後、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律第六条に規定する特定事業として、年内に都民に公表してまいりたいと存じます。
 以上、簡単ではございますが、説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○前島委員長 以上、報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言願います。

○大山委員 二つお願いします。
 一つ目は、バリュー・フォー・マネーの評価に当たって、算定の根拠とした要素をお願いします。
 もう一つは、実施計画を公表して、寄せられている質問などの主な内容をお願いします。
 以上です。

○前島委員長 ほかにございませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○前島委員長 ただいま大山副委員長から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求にすることにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○前島委員長 異議なしと認め、理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、提出願います。

○前島委員長 これより陳情の審査を行います。
 一六第八八号、都立梅ヶ丘病院の廃止計画に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○奥田経営企画部長 お手元配布の厚生委員会付託請願陳情説明表に沿ってご説明させていただきます。
 一ページをお開き願います。整理番号1、陳情一六第八八号につきましてご説明申し上げます。
 この陳情は、都立梅ヶ丘病院患者家族代表池崎吉次さん外一名から提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都立梅ケ丘病院の廃止計画に関し、次の二項目の内容を実現していただきたい。
 一、梅ケ丘病院の地(世田谷区松原六丁目)に入院、外来、デイケア、院内分教室及び相談窓口等の機能を残し、入院及び通院患者の受け入れ体制が十分にできるようにすること、二、患者家族の意見を十分に尊重することというものでございます。
 現在の状況でございますが、都立梅ケ丘病院は、都立病院改革に基づく再編整備の一環として、清瀬小児病院及び八王子小児病院と統合し、小児総合医療センターとして新たに府中キャンパス内に移転、整備することといたしました。
 先般、この具体的整備計画である多摩広域基幹病院及び小児総合医療センターの整備についてを策定したところでございます。
 小児総合医療センターにおきましては、小児医療に関し、心から体に至る、総合的で高度、専門的な医療を提供することとしております。高度な小児救急医療、障害児医療への対応など、都における小児医療の拠点として整備を進めることにより、小児医療の充実を図ってまいります。
 移転、統合に当たりましては、患者様の医療ニーズを十分に踏まえるとともに、区部におけるデイケアや相談を含む小児精神科の外来機能を大塚病院に整備いたします。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○前島委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○田代委員 この都立病院、いろいろ、これからの時代に向けて新しく変えていかなくちゃならない、それはよくわかるんですけれども、そういうものを変えていく中で、やはり患者さんたち、家族の方々に対しての配慮というものをしっかり持っていかなくちゃいけない診療科目というのがあるんですね。成育医療センターというのが私のところにありますけれども、それと同じように、この梅ケ丘の病院も長い歴史を持って、地域の中の病院としても働きをしてきたし、また都内、都外に対しても一つの働きをしてきたわけです。
 そういう意味で、ただ便利になるために、よくなるためにと、これはとても重要なことですけども、診療科目によっては、便利さのために動くこと自身がマイナスになるという科目も中にはある--これがどうだこうだということではないんですよ。ですから、ぜひとも患者さん、家族の方々が診療を受けるときに安心して受けられるような形のフォローをしっかりしていただきたい。
 また、せっかくこういう社会的資源である病院があるわけですから、これをむだに、このまま朽ち果てるような形にならないように、地元あるいは医療団体、あるいは行政、患者さん方、皆さん方が同じ視点で見れるような協議会などをつくっていただいて、あそこの施設自身がむだにならないような、そういう努力をしていただきたい。そして、重ねて申し上げますが、患者さん方に対してマイナスにならないような努力をしっかりと進めていただきたいということを申し上げて、終わります。

○大山委員 幾つか質問しながら、意見も述べていきたいというふうに思っています。
 この陳情ですけれども、現在の地に入院、外来、デイケア、病院内分教室及び相談窓口を残して、入院及び通院患者の受け入れ体制が十分できるようにしてほしいということと、患者、家族の意見を十分に尊重してくださいという、本当に当たり前のというか、要望だというふうに思っています。
 先ほど説明がありましたけれども、現在の府中のキャンパスに移転、整備をすることとしたという説明ですけれども、小児医療の充実だというふうに説明されたわけですけれども、やはり全く陳情者の願いにはかみ合ってない説明なんじゃないかというふうに考えています。私、陳情の原本もいただきましたけれども、この中身を見れば、陳情者の願いというのは、まさに病気を持ったお子さんと親御さんにとって梅ケ丘病院はなくてはならない病院なんだということをるる述べていらっしゃるわけですよね。小児総合医療センターを云々しているわけではなくて、現在の場所になくてはならない入院や外来やデイケアや病院内教室、相談窓口を残してほしいということを陳情しているわけですね。
 この代表者の方の陳情理由の中でも、私もADHDと高機能自閉症の二人の子どもを抱え、梅ケ丘病院に通い続けるために世田谷区に引っ越してきました、こうした家族はほかにもたくさんいますというふうに書かれているんですね。まさに通うために引っ越してくる人もいらっしゃる、それから、本当にここがよりどころになっているということで、悩みに悩んでやっとたどり着いたこの病院を取り上げてしまうということになると思うんです。
 このような、例えば通い続けるために引っ越してきたとかという患者の方々や、それから家族の皆さんの実態といいますか、そういうのを把握していらっしゃるんでしょうか。

○織戸参事 患者、家族の方々の個別の事情については、今のところ把握をしてございません。

○大山委員 個別の事情は把握していないということなんですけれども、本当に保育園だとか幼稚園だとか学校の中で、集団生活の中で問題行動があったり、不登校だったり、家庭内暴力だったり、不眠だとか拒食症だとか自傷行為だとかあって、とにかく何とかしたいって、ようやくたどり着いたのが梅ケ丘病院だという、本当に患者さんの実態、それから家族の実態というのは、これだけ大きな変化をさせる--五十年かかって地域と患者さん、家族、それから病院でつくってきたものをなくしてしまうという計画をしている段階で、患者さんたち、家族がどうなっているのかというのは、やはりきちんと実態を把握する責任が東京都にはあると、病院経営本部にはあるというふうに思っています。
 同時に、大塚にデイケアなどをつくる、設置する、大塚病院に整備するというふうに説明されましたが、この整備する予定にしている内容というのはどういうことなんでしょう。今の梅ケ丘での内容や規模がきちんと保障されるものなんでしょうか。

○織戸参事 梅ケ丘病院の移転時期に合わせまして、新たに大塚病院におきまして、小児精神科の外来部門、これはデイケア、相談も含むわけですが、それを整備をいたしまして、区部における小児精神医療機能を確保するとしてございます。
 移転後は、大塚病院の外来部門か小児総合センターに通うことになりますけれども、その運営に当たりましては、小児総合医療センターの医師と十分連携をいたしまして、医療確保に万全を期していく次第でございます。

○大山委員 外来部門にということは、入院や、それから、それに伴う院内の分教室だとかということは考えていないということなんですか。

○織戸参事 大塚病院の方に設置いたしますのは、先ほど申し上げましたとおり、外来の一部のみでございます。

○大山委員 外来は大塚で、それから入院は府中でということだというふうに思うんですけれども、陳情者の皆さんの声などを、意見などを聞きますと、やはり一体のものとして、入院も外来もその場にあるということは非常に重要なことだというふうに思っているんですね。
 特に、デイケアで通っていて、じゃ、入院だといえば府中、通いなれないところに行かざるを得ないということですし、親御さんのところでも、親御さんの声もここで紹介されているんですけれども、例えば、家で荒れているときに梅ケ丘病院に入院させてもらい本当に助かりました、六カ月で退院し、現在、四年目のデイケアと通院を休まず続けています、近くに梅ケ丘病院があったので努力を続けることができましたとか、それから、九カ月入院して、その後デイケアを受けている、それから、十年間梅ケ丘病院の医師との交流のおかげで人間の信頼関係のつくり方を身につけつつありますというふうに、入院をして、そして、そこでデイケアにその後通うという形、それから、四年目だとか十年間だとかというふうに、非常に時間も、長い期間通わなくちゃいけないということなんですよね。例えば大塚だって、小田急線の梅ヶ丘の駅から考えれば、新宿まで出て、また山手線ということで、生活圏も違う、それから医療圏も違うということでは、今、梅ケ丘にいる方が本当に通い続けられるのだろうかということ自体が不安になるのは当然だというふうに思っています。
 入院がないところでは、結局、府中に入院しなければならないわけですし、わざわざ梅ケ丘、現在あるところをなくして、大塚に外来部門だけをつくる、本当に東京都の都民の立場から見たら、現在あるものをなくして、新たに、しかも今の規模よりももっと外来しかないようなところをつくって、しかも子どもたちに大きな負担をというか、余分な負担を負わせることになるということは、これはだれが見てもおかしいというふうに思うわけですよね。どうして大塚につくるんだったら現在あるところを存続させないのかというのが当然の疑問だと思うんですけれども、それはどういうことなんですか。

○奥田経営企画部長 梅ケ丘病院の入院及び外来の患者さんでございますが、その大多数は、広く区部もしくは他県も入れまして、多摩・島しょ、全般に広くお住みでございます。世田谷区の患者さんはそのうちのごく一部ということでございますが、このたび、医療の質を向上させると同時に、小児総合医療センターのほかに区部に、大塚病院に小児の精神外来を整備するということで、都民全体にとりまして小児精神医療のサービス水準が大幅に向上するというふうに考えております。
 また、入院につきましては、大塚病院にそういう機能はございませんが、必要に応じて個別のケースにきめ細かく対応しながら、小児総合医療センターと緊密に連携をして、いささかもサービスが低下することがないように対応していく考えでございます。

○大山委員 いささかもサービスが低下することがないなんていうのは、全くの詭弁といいますか、おかしいですよ。だって、大塚病院にわざわざつくるわけですよね。じゃ、残せばいいじゃないかというのは当然のことですし、もしも各地域に、二次医療圏に一つずつ必要だというんだったら、それこそ梅ヶ丘にも残す、それから大塚にもつくる、ほかの医療圏にもつくる、そして小児総合医療センターは府中につくるということがあって初めて充実する、それから、都民の皆さんの医療要求にこたえられるということだというふうに思います。
 同時に、患者、家族の意見を十分に尊重することというふうに要望がありますけれども、これについては当然のことだと思いますが、どうですか。

○織戸参事 小児総合センターへの移転後におきましての患者さんに対しますそういう患者さん、ご家族の要望については、これまでどおり十分に適切に対応してまいりたいと考えております。

○大山委員 もう聞くのは、患者さん、それからご家族の皆さんの意見をきちんと聞いて、そして梅ケ丘病院を、廃止を前提ではなくて、声を聞くというのは、聞いて聞きっ放し、聞き流せばいいというものじゃなくて、きちんとこういう意見だとかを生かすということが、やはり本当に聞くということだと思いますので、廃止を前提ではなく、きちんと、今おっしゃったみたいに、患者さんや家族の皆さんの意見を十分に聞いて、尊重してもらいたいということを述べて、終わります。

○大河原委員 私も陳情一六第八八号について意見のみ申し上げます。
 既にこれまでの質疑でも申し上げてきましたが、都立梅ケ丘病院は、五十年の歴史を持つ我が国最大規模の小児精神科の専門病院として、子どもたちの心の悩みや心の発達の問題に対応し、多くの子どもたちとその家族の信頼にこたえてきました。社会的な偏見もいまだ根強い中で、陳情文書にもありますとおり、患者である子どもたちとその家族にはなくてはならない存在です。
 子どもたちの心と体の成長と発達とともに、症状の安定は難しいといわれております。子どもたちの治療にも、地域諸機関、関連機関、特に家族を中心に教育、福祉、医療などの連携が重要とされております。そのために、患者さんとそのご家族がご自分たちの住みなれた生活圏の中で生活し、社会的な諸資源を活用することがさらに重要になるとは、病院自身が説明をしてきたところであります。そのためわざわざ世田谷区内に転居されてこられた方があることも事実であり、今回の移転、統合計画がどれほど驚きと不安をもたらしたかは想像に余りあります。
 少子化の流れが進む中でも、子どもたちの心の悩み、不適応、情緒・行動障害は年々増加しております。今後とも梅ケ丘病院の役割はさらに重要になるものと考えております。
 今回の陳情は、当事者の子どもたちとの日々の暮らしの中からの切実な保護者の方々の声であり、患者、家族の意見を尊重することは当然のことですが、いまだ十分な説明がされているとは思えません。今回の陳情にあります提案にも、納得のいく対応を求めて、生活者ネットワークの意見といたします。

○前島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りをいたします。
 本件中第二項は趣旨採択とすることにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○前島委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一六第八八号中、第二項は趣旨採択と決定をいたしました。
 以上で陳情の審査を終わります。
 以上で病院経営本部関係を終わります。

○前島委員長 これより福祉保健局関係に入ります。
 初めに、理事者の欠席について申し上げます。
 狩野参事は、公務出張のため本日の委員会に欠席する旨の申し出がありました。ご了承を願います。
 次に、第四回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○幸田福祉保健局長 平成十六年第四回東京都議会定例会に提出を予定しております福祉保健局関係の議案につきましてご説明申し上げます。
 お配りいたしました資料は、平成十六年第四回東京都議会定例会条例案と平成十六年第四回東京都議会定例会条例案の概要でございます。
 概要に基づきましてご説明申し上げます。
 今回ご審議をお願いいたします議案は、条例案五件でございます。
 一ページをお開きいただきたいと存じます。整理番号1、東京都福祉保健局関係手数料条例の一部を改正する条例でございます。
 薬事法の改正に伴いまして、医薬品製造販売業の許可などに関します手数料に係る規定を設けるものでございます。
 この条例は、平成十七年四月一日から施行することとしておりますが、医薬品製造販売業の許可などにつきまして、改正薬事法の施行日の前に申請を行う場合に係る手数料につきましては、公布の日から施行することとしております。
 整理番号2、東京都立老人医療センター条例の一部を改正する条例でございます。
 都立病院の再編整備に伴い、施設の運営を移管するため、東京都多摩老人医療センターを廃止するものでございます。
 この条例は、平成十七年四月一日から施行することといたしております。
 二ページをお開き願います。整理番号3、東京都養護老人ホーム条例の一部を改正する条例でございます。
 多摩老人医療センターの廃止に伴いまして、東村山老人ホームの施設内に診療所を設置するため、使用料及び手数料の額、その他必要な規定を設けるものでございます。
 この条例は、平成十七年四月一日から施行することといたしております。
 整理番号4、東京都結核診査協議会条例の一部を改正する条例でございます。
 結核予防法の改正に伴いまして、条例の題名を改めるとともに、協議会の定員を定めるなど、所要の規定を整備するものでございます。
 この条例は、平成十七年四月一日から施行することとしております。
 三ページをごらん願います。整理番号5、東京都三宅島災害被災者帰島生活再建支援条例でございます。
 このたびの三宅島災害につきましては、村民が四年を超える長期にわたりまして避難生活を余儀なくされており、住宅等の生活基盤に著しい被害を受けております。
 こうした状況にかんがみ、経済的な理由などによりまして自立して生活を再建することが困難な村民に対しまして、その帰島に際し、東京都が住宅の修繕等の経費として、一世帯当たり百五十万円を限度に支援金を支給することにより、その生活再建を支援するものでございます。
 この条例は、公布の日から施行することとしております。
 条例案の詳細な内容につきましては、お手元配布の資料、平成十六年第四回東京都議会定例会条例案をご参照いただきたいと存じます。
 以上で提出議案の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○前島委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言願います。

○かち委員 まず、大久保病院における今年度各月の経営指標。
 二番目に、多摩老人医療センターにおける過去五年及び今年度の各月の経営指標。多摩老人医療センターの医師の推移と、病棟看護夜勤体制と外来看護基準の推移、過去五年間。それから、多摩老人医療センターの外来診療担当医の中の非常勤医師の推移、過去五年間。多摩老人医療センターにおける医師、部長級の医師の異動、退職状況、過去五年間。全国の老人医療専門病院の設置状況についてお願いします。

○大山委員 四つお願いします。
 三宅島の関係で、大規模災害時の他県の住宅再建など個人補償の制度を一覧表でお願いします。それから、住宅再建の対象となる基準と対象戸数を、三番目には、高濃度地域の住宅戸数、四番目は、被災者の人たちが使える制度一覧を、国や都や村の制度でお願いします。

○前島委員長 ただいまかち委員、大山副委員長から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求にすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○前島委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、提出を願います。

○前島委員長 これより請願陳情の審査を行います。
 初めに、一六第二七号、安楽寺小平玉川上水苑(仮称)の建設計画に関する請願を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○小松感染症・環境安全担当部長 整理番号1、請願一六第二七号につきましてご説明申し上げます。
 この請願は、小平市の墓地計画反対協議会代表馬場政孝さん外十四人の方々から提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、安楽寺小平玉川上水苑(仮称)の建設計画許可申請に対し、東京都条例(東京都墓地等の構造設備及び管理の基準等に関する条例)の運用に当たっては、地元小平市の意向を最大限尊重していただきたいというものでございます。
 現在の状況についてでございますが、本請願の対象となっている宗教法人安楽寺が計画している墓地建設については、現時点において、墓地経営許可申請書は提出されておりません。
 申請予定者は、墓地等の構造設備及び管理の基準等に関する条例に基づき、墓地経営許可申請の事前手続として、平成十六年五月一日に標識を設置いたしました。
 また、墓地の区画数等を変更したため、標識の記載事項を変更し、七月二十九日に届け出をいたしました。
 隣接住民等に対する説明会については、七月二十八日に開催されましたが、隣接住民等の出席はありませんでした。
 平成十六年九月十六日の本委員会での請願審査以降、再度説明会を開催するため、申請予定者と隣接住民とで話し合いが行われております。
 なお、隣接住民等から条例に基づく意見の申し出は出されておりません。
 よろしくご審議のほどお願いいたします。

○前島委員長 説明は終わりました。
 本件について発言願います。

○小美濃委員 それでは、何点か質問させていただきます。
 墓地の造営につきましては、旧厚生省の生活衛生局長名で出されました、平成十二年十二月六日付の墓地経営・管理の指針等について、これが一つの基本的な考え方になっているのかな、こんなふうに思っております。
 東京都といたしましては、この墓地経営・管理の指針等について、これをどのように位置づけて取り組んでいらっしゃるのか、まず冒頭、お伺いをいたします。

○小松感染症・環境安全担当部長 お尋ねの墓地経営・管理の指針は、平成十二年十二月の厚生省生活衛生局長通知により、地方分権の推進の中で、墓地の指導監督事務が団体委任事務から自治事務に変わったことを背景に、知事あてに示されたものでございます。
 この指針の性格は、墓地行政に係る国の技術的助言として、各都道府県が地域の実情等を踏まえながら必要な条例等の規定を整備していく上での参考となるものでございます。

○小美濃委員 ただいまご説明のありました墓地経営・管理の指針等について、この指針は、こう書いてあるんですね。「墓地に関する指導監督事務を行う際のガイドラインであり、かつ経営者が適正な経営を行う上でも参考となるものである。」また、それにあわせて、いわゆる所管する市町村及び墓地経営者に対する周知につきご配慮願いたい、こういうふうにこの指針には書いてあるわけであります。
 平成十二年に出された指針でありますので、現在平成十六年、ちょうど、十二月に出されましたから、もう四年ぐらいたつわけですね。当然、この経営者であるお寺さんは、この指針について趣旨、内容を理解していると考えてよろしいでしょうか、お尋ねをいたします。

○小松感染症・環境安全担当部長 墓地経営・管理の指針は、国からの通知を受けた際、墓地経営者に対し周知をしております。
 新たな墓地経営者に対しては、都は指針の趣旨、内容を盛り込んだ改正条例で許可をしており、指針の内容については墓地経営にも反映されているものと考えております。

○小美濃委員 当然お寺の経営者は知っていると、こう考えるべきだと思っております。
 この指針にはこう書いてあるんですね。文章が長いですから、抜粋をして引用させていただきますけれども、周辺の生活環境との調和などの公共の福祉との調整が重要である、こう書いてあるわけでありまして、その割には、本件の該当物件の近くには幼稚園がありましたり、また、一方通行で交通渋滞の懸念がされておりましたり、また、この請願書にも書いてありますけれども、玉川上水べりでありまして、落ち葉が大変多い地域であるわけでありまして、落ち葉火災の懸念等が指摘をされているところであります。
 また、敷地面積が三百坪、一般住宅でしたら広いですけど、墓地としてはいかがなものかと思っているんですが、三百坪の、墓地としては余り広いとはいえない敷地の中に二百五十基を建設を予定されているということを考えると、玉川上水のあの緑の多い景観を想像しながらそういうものを想像すると、どうも景観的にも余りよいものができるというのは、私は考えがたいわけであります。経営者といたしましてもこの辺のところは十分考慮していただきたいなと、こんなふうに、これは私の個人的な見解ですけれども、思っております。
 また、こうも書いてあるんですね。個々の利益でなく、周辺の生活環境との調和を、知事が許可するか否かの判断材料の一つとして考慮することは差し支えないということが書いてあるわけでありまして、都としても、この辺のところもよくよく考慮いたしまして、先ほど私がるる指摘をさせていただきました墓地計画においては、この指針でいう公共の福祉と照らし合わせると、私は問題が多々含まれていると思っておりますので、十分慎重に取り扱っていただきたいなと、まずは申し上げておきたいと思います。
 さて、この問題は大規模な住民運動に発展をしておりまして、きょうも多くの傍聴の方がいらっしゃっているんではないかと思っております。(実物を示す)先ほど私もちょうだいしたんですが、こういった墓地建設反対という、こういったシンボルマークもつくって、かなり大々的な運動展開をされているやに聞いております。その運動の成果が、小平市や、また小平の市議会に対してさまざまな働きかけを行うことによって、例えば市議会が都知事あての意見書を採択したり、また、この件ではないですけれども、小平市に今後つくられる墓地に対する小平市の指針をつくられるなど、かなり住民運動の成果が生まれているんではないかと、こんなふうに思っております。
 そこで、東京都は、小平市が定めた墓地造営に関する指針及び、保健所から意見照会を出されているんですね、こういったものに対してどう受けとめるのか。また、都の立場として、都条例の改正に当たり、条例の運用に当たっては区市町村の意向を配慮すること、こういうふうに書いてあるわけでありますが、この配慮の内容、こういったものについてはどうお考えになっているのか、お伺いをいたします。

○小松感染症・環境安全担当部長 市の指針は、墓地の造営に際し、市民生活における良好な環境を確保するために策定されたものと受けとめております。
 市の意向につきましては、都の条例改正時の付帯決議の趣旨を踏まえ、市に意見照会し、把握をしております。このことから、都は市の施策、意向等について、申請予定者に対し、小平市への事前相談を強く指導しております。

○小美濃委員 今回、市の施策、意向などにつきまして、先ほどご答弁がありましたとおり、小平市の指導を、申請者に対して強く指導をしていただきたいと思っております。と申しますのも、なかなか、聞くところによりますと、話し合いがうまくついてないようでありますので、この指導については徹底をしていただきたい、そう思っております。
 また、墓地経営・管理の指針では、知事は正当かつ合理的な理由があれば許可しないことができるということが書いてあるわけであります。玉川上水苑につきましては、小平市も保健所の意見照会に対して、公衆衛生、公共の福祉、その他もろもろの見地から支障があるという回答をしているわけでありまして、このような事情を統合いたしますと、墓地経営・管理の指針でいう正当かつ合理的な理由に該当するのではないか、こうも考えられるわけでありますが、ご見解をお伺いいたします。

○小松感染症・環境安全担当部長 正当かつ合理的な理由に該当するか否かについては、行政の広範な裁量にゆだねられているのではなく、法、条例、規則に基づいた厳格な行政判断が必要であると認識しております。
 今後、墓地経営許可申請書の提出があった場合、公衆衛生その他公共の福祉の見地も十分に勘案し、慎重に審査してまいります。

○小美濃委員 最後、意見をいわせていただきたいと思いますけれども、まだ申請書が出ているわけじゃないので、都としてもなかなか具体的なことが答えられないという面は理解をしております。しかし、今後、住民との話し合いがどうなるかわかりませんけれども、申請予定者であるお寺から申請書が出されるかもしれません。そうした場合、今後も小平市の意向を十分に踏まえるよう、なお一層強いご指導をお願いしたいと思っております。
 最後に、本請願につきましては、現在、墓地経営許可申請に先立つ説明会について、申請予定者である寺と本請願者の住民の方々と事前の打ち合わせが行われていると聞いているわけであります。この内容がどうなるかわかりませんけれども、引き続き状況の推移を見ながら審議をしていかなくてはいけないかなと、私はこう考えているわけでありまして、どうぞこれからも東京都の慎重な対応を切にお願いいたしまして、質問を終わりたいと思います。

○初鹿委員 私もこの問題について、前回、九月十六日の委員会での請願が出た際に引き続きまして質問をさせていただきます。
 何度か質疑がされているので、幾つかもう問題点は明らかになっているんですが、やはりこの計画をしている宗教法人と住民との間の信頼関係が損なわれているのが最大の要因ではないかなというふうに思っております。特に、請願の理由の中にも書いてありますけれども、最初、墓地の区画が二百という予定だったのが、突然--五月に最初、計画が出されて、七月に急遽二百五十に変更になるということですから、やはりこれについて住民も疑問を持ったんではないかなと。それと、先ほどの質問の中にもありましたけれども、非常に狭い敷地の中に、果たして二百五十も墓石が並んで大丈夫なのかなという不安をさらにあおっているのかなというふうに思います。周辺の景観との一体感というものが必要にもかかわらず、どうも周辺との調和がとれないように感じるんですけれども、その点について、東京都としてはどのように考えているのか、お伺いいたします。

○小松感染症・環境安全担当部長 都条例では、墓地の景観や良好な環境を保持するとともに、周辺環境との調和を図ることを目的に、墓地の中に緑地を設けることや墓地の境界には垣根等を設けることを定めております。
 また、隣接住民等から所管の保健所に対し、墓地の構造設備と地域の環境との調和について意見申し出があった場合、その意見に正当な理由があると認められるときは、申請予定者に対し隣接住民等と協議を行うよう指導しております。

○初鹿委員 やはり都としても周辺の環境との調和は非常に重要だなということだと思います。
 ところで、この計画予定地ですけれども、請願の理由の中にもありますけれども、まず、東京都が指定した玉川上水景観基本軸や第二種風致地区のほかに、小平市の緑の基本計画の中で緑化重点地域に指定をされている、さらに小平市都市計画マスタープランにおいては低層低密度住宅地域となっているということで、地域としての東京都や小平市がかけている制限というんですか、そういうものが非常に強い地域だなというふうに感じます。確かに、じゃ、墓地はつくっちゃいけないのかというと、そこまでは書いていないわけですけれども、そうはいっても、やはりまちづくりの観点というものも重要であると思います。こうした小平市の都市計画事業やまちづくりに関する計画について、都として配慮は行えないのかどうか、お伺いいたします。

○小松感染症・環境安全担当部長 小平市の緑の基本計画や小平市都市計画マスタープラン等については、所管の保健所から意見照会を行い、把握してございます。こうした市の土地利用計画を踏まえ、申請予定者である宗教法人に対し小平市への事前相談を強く指導し、墓地計画との調整を図っております。

○初鹿委員 この請願の理由のところにも、こういう形で墓地が建設されるとなると、住宅地の真ん中であろうが、学校や幼稚園、病院の近所であろうが、どこでも建設されるようになってしまうというようなことが書かれておりますけれども、この点については、都としてはどのように考えているのか、お聞かせください。

○小松感染症・環境安全担当部長 都条例では、墓地の設置場所について、住宅、学校等から墓地までの距離をおおむね百メートル以上とることとしていますが、専ら焼骨のみを埋蔵する墓地であって、知事が公衆衛生その他公共の福祉の見地から支障がないと認められるものについては、この規定は除かれています。
 本件墓地計画については、支障があるかどうかは、経営許可申請が出された段階で、法、条例にのっとり適切に判断してまいります。

○初鹿委員 今、法、条例にのっとり墓地の設置場所についても適切に対処していくというお答えであったと思います。当然、行政の立場からすると、法や条例にのっとって事務を行うということは当然のことでありまして、遵守しなければならないと思っております。しかしながら、本件では、現在申請が出ていないということですけれども、これから住民との話し合いが行われる予定である、また、都もいろいろな形で指導をしている最中であるということですから、十分その経緯を見きわめた上で、これから決断をしていかなければならないのかなと思っております。
 最後になりますけれども、現在の墓地条例の改正に当たっては、付帯決議で、条例の運用に当たっては区市町村の意向を配慮することというものを付して採択をしておりますので、十分にこの点を配慮して実行していただきますようお願いをいたしまして、質問を終わります。

○藤井委員 前回、我が党の東村議員がこの請願について住民説明会を中心に質問を行いました。引き続き私からも何点かお伺いをしたいと思います。
 まず、今回の墓地問題につきましては、最初に間に入ったブローカー的な人が大変乱暴な説明を住民の方に行ったということで、まずそこからがボタンのかけ違えもあるということで、さらに現在では弁護士が入って交渉しているそうでございますけれども、いずれにしましても、やはり住民の方に対してきちっとした説明が行われ、なおかつそれぞれのご意見が十分に話し合われることが重要じゃないかというふうに思います。
 話し合いが行われ、説明会の開催の方向に現在進んでいるというふうに聞いておりますけれども、前回の請願審査以降どのように進捗しているのか、まずお伺いしたいと思います。

○小松感染症・環境安全担当部長 最初の説明会では隣接住民等の出席がなかったため、現在、申請予定者と隣接住民等との間で改めて説明会を開催するための事前の打ち合わせが行われています。所管の保健所では、申請予定者である宗教法人に対し、誠意を持って引き続き隣接住民等に説明をするよう指導をしてございます。

○藤井委員 事前の打ち合わせが精力的に開催されているということでありますけれども、それでは、説明会は、どのような内容であれば、いわゆる説明会をやったというふうに判断されるのか、お伺いしたいと思います。

○小松感染症・環境安全担当部長 説明会を含めた事前周知制度の趣旨は、墓地等の建設工事の開始に当たって、計画を知らされていない、環境が悪化するなどの理由による周辺住民とのあつれきを未然に防止することにあります。
 説明会では、隣接住民等全員に対し、条例施行規則第十二条に定められた施設の規模、維持管理の方法、工事の方法等の八項目について説明を行うことが必要でございます。

○藤井委員 今、八項目というふうにお話がございましたけれども、もう一度、その八つの項目を詳しく教えていただきたいと思います。

○小松感染症・環境安全担当部長 八項目でございますが、一番目、申請予定者、二番目、墓地等の名称、三番目、墓地等の所在地、四、墓地等の敷地面積、建築面積及び構造設備の概要、五、墓地等の維持管理の方法、六、墓地等の工事着手及び完了の予定年月日、七、墓地等の工事の方法、八、条例第十八条第一項に基づく意見の申し出の方法、以上でございます。

○藤井委員 ただいま八項目の説明が必要だということでございましたけれども、くれぐれも形式的な説明会というふうにならないように、ぜひ都として寺側に指導をしていただきたいというふうに思います。
 この説明会を含めまして、墓地の許可申請までには、ほかにもさまざまな事前手続というのが必要だというふうに聞いておりますけれども、今後の手続としてはどういうふうなものが必要なのか、お伺いいたします。

○小松感染症・環境安全担当部長 本件の場合、現在行われている説明会に向けた事前の打ち合わせの後、説明会が行われます。説明会が終了した後、隣接住民等から申請予定日の三十日前までに所管の保健所へ意見申し出がなされた場合、申請予定者に対し、隣接住民等と事前協議を行うよう指導いたします。事前協議の終了後、申請予定者は墓地経営許可申請を提出することとなります。

○藤井委員 今回の請願では、住民の皆さんの声として、墓地建設予定地が東京都の景観条例に基づく玉川上水景観基本軸、これに定める範囲内にある、それにもかかわらず墓地ができることに大変大きな心配と疑念を抱いていらっしゃるわけですけれども、この東京都景観条例では、東京の自然を生かし、歴史と文化を継承し、地域の個性と多様な魅力を発展させるために、景観づくりを総合的かつ計画的に進め、美しく潤いのある東京をつくることを目的とするというふうにうたっておりますけれども、今回の場合、この点について配慮しないのかどうか、お伺いいたします。

○小松感染症・環境安全担当部長 都市計画や土地利用計画の内容は墓地の条例に規定されておりませんが、墓地の経営許可に当たっては、考慮すべき行政指導の内容として、申請予定者である宗教法人に対し、東京都景観条例を所管する部局への事前相談と当該法令の遵守を指導してございます。

○藤井委員 今ご説明がありましたけれども、今後、事前相談と法令の遵守を指導するということでございます。この条例ですが、平成十二年に改正されたわけですけれども、そのときに付帯決議がついております。どういう内容かと申しますと、条例の運用に当たっては区市町村の意向を配慮することというふうに付帯決議がついております。今回の墓地問題の場合、地元小平市の意向はどうなっているのか、伺います。

○小松感染症・環境安全担当部長 小平市の意向は、保健所長から小平市長への意見照会の回答と小平市議会から知事あての意見書により承知してございます。
 意見照会に対する回答においては、主なものは四点で、一、生活環境及び住環境の観点から考え、支障がある、二、当該地区が風致地区、玉川上水景観基本軸及び小平市の緑の基本計画における緑化重点地域に指定されていること等から、当該地区内の墓地設置についてはふさわしくない、三、今後新たに設置される市内の宗教法人が経営する墓地については、主として小平市民を対象としたものに限定するよう指導すること、四、小平市内における墓地造営に関する指針を定めたので、墓地の経営許可に当たっては市の考え方に十分配慮をしていただきたい等の見解が示されてございます。
 なお、小平市議会から知事あての意見書では、条例の許可、運用、取り扱いについて、周辺住民の意向を十分に反映するよう要望してございます。

○藤井委員 小平市の意向では、まちづくりの観点から支障があるということを多く述べているわけですけれども、本来、墓地行政というのは、まちづくりと一体となって進めていかなければいけないんじゃないか、こういったものが必要だというふうに思います。
 東京都では、二十三区内におきましては、墓地の許可事務というのはそれぞれ区に移譲されているわけでございまして、多摩地区の市町村については、今回のように東京都が行っております。そういう意味では、まちづくりと一体となっていないためにこうした問題が出てきているんじゃないかと思います。
 私の地元大田区でも、かつて宗教法人が台東区の方から墓地をつくりたいということで、地元でもいろいろ問題になりました。結果的には、その土地を取得できなかったために宗教法人は断念をして、区には来なかったわけですけれども、そういった意味では、さっきいいましたように二十三区と多摩の墓地の許可事務が違うということがあるのかなというふうに考えます。
 そこでお伺いいたしますが、都道府県で市町村に墓地の許可事務を移譲している状況というのはどうなっているのか、お伺いいたします。

○小松感染症・環境安全担当部長 現在、四十七都道府県中、一部の市町村への移譲も含めまして、三十五都道府県で墓地の許可事務が移譲されてございます。
 移譲の仕方は、すべての市町村に一斉に移譲する方式、移譲を希望する市町村に移譲する方式、一定規模の墓地に限って市町村に移譲する方式など、各都道府県の実情に応じてさまざまでございます。

○藤井委員 ただいま答弁にありましたように、それぞれまちづくりの中で判断されるべき問題でありまして、本件の墓地についても、いまだ寺側から墓地経営許可申請が出されていないわけですけれども、今後、小平市の意向に十分配慮した条例の運用をお願いいたしまして、私の質問を終わります。

○かち委員 質問が多く出されましたので、そしてまた、前回、陳情が出されたときに私も質問しておりますので、今回は意見を述べさせていただきます。
 一つ一つの墓地建設計画が墓地条例の規則や基準を満たしているからということだけで許可を出すということになると、墓地のミニ開発や大規模開発など、依然としてトラブルが起きる現状を解消できません。墓地条例に基づいて知事が許可を出す際には、他の景観条例やまちづくり、また公共の福祉などと照らし合わせ、その整合や調整ということが大変重要な課題だと考えます。だからこそ、平成十二年に東京都墓地条例を制定した際にも、区市町村の意向を配慮するということが付帯決議として上げられたわけです。
 本件との関係でも大きく影響する小平市では、本年七月二十六日施行で墓地造営に関する指針が出されており、市議会や市長からも、本件に対する許可については非常に認めがたいという内容であります。これらを十分尊重することは当然のことです。
 よって、本請願については趣旨採択を求めます。
 以上です。

○前島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りをいたします。
 本件は、継続審査とすることにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○前島委員長 異議なしと認めます。よって、請願一六第二七号は継続審査といたします。

○前島委員長 次に、一六第四九号、百人町三丁目知的障害者グループホームへの建設補助金交付の中止に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○吉岡障害者施策推進部長 整理番号2、陳情一六第四九号、百人町三丁目知的障害者グループホームへの建設補助金交付の中止に関する陳情についてご説明させていただきます。
 この陳情は、新宿区の百人町三・四丁目街づくり検討会事務局の方から提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、新宿区百人町三丁目の戸山酒店跡地に建設される知的障害者グループホームに対して、東京都は建設補助金を交付しないでいただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、本件は、社会福祉法人新宿区障害者福祉協会が、新宿区百人町三丁目の区有地を活用して、新宿区では初めて定員六名の重度知的障害者グループホームの建設を計画しているものでございます。
 建設に当たりましては、本年五月に区及び法人が地元町会役員等近隣住民へ事業計画を説明するとともに、法人は都に対して施設整備費の補助を申請しております。
 また、法人主催で六月以降八回の住民説明会を重ね、近隣住民に理解を得られるよう努めております。
 都では、障害者地域生活支援緊急三カ年プランにより、グループホームの整備に重点的に取り組んでおりまして、運営法人に対しては、地域の理解を得て適正な事業運営を実施するよう指導しております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○前島委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○大山委員 私、新宿で地元でもありますので、質問をしながら意見も述べたいというふうに思っています。
 この地域というのは、中曽根民活の第一号として、タワーホームズの建設から始まって、防災不燃化地域として区主導のまちづくりが行われているところなんですが、非常に中途半端になっていて、空き地があちらこちらにあったりしている地域なんですね。ですから、住民の皆さんはまちづくりに対して不満を持っていらっしゃったという地域です。当該の土地についても、かつて購入したいと希望される方もいたようなんですけれども、事業用地だということで断られているというような経過もあります。地元住民の皆さんにしてみると、今のような経過がありますので、まちづくりでは苦労してきたし、区への不信感もあるわけですね。
 そんな中で、住民にとっては突然出てきたということになるわけです。このことは、新宿区の区議会の質疑の中でも、担当部長さんが、結果論としていえば、まだもう少し丁寧にやればよかったということがいえるのではないかと思っておりますというふうに答弁しているんですね。説明会自体は、法人単独のもの、それから区も同席したものと合わせて九回開かれて、法人はその都度、議事録を地域の皆さんに個別に配布をするという努力もされてきました。知的障害者やグループホームに対しての理解が不十分だということも否めません。地域で暮らすということについては、私自身も積極的に進めていかなければならないことであると思いますし、暮らしていく中でお互いに地域の皆さんとグループホームの居住者の皆さんと理解を深めていく、深め合うということは可能だというふうに思っています。既に建設も始まっているわけです。
 新宿区の状況を見ますと、やはり知的障害者のグループホームの建設というのは、非常に緊急の課題になっています。区内だと、グループホームを希望していらっしゃる方が現在八十人程度いらっしゃるんですね。しかし、現在、新宿区内には二カ所のグループホームしかありませんから、十人程度の居住者しか受け入れられないという状況ですから、圧倒的に不足しているというのが現状です。知的障害者児を持つお母さん、お父さんも高齢化が進んで、八十歳を超える方もいらっしゃるという状況ですから、非常に急がれる事業だというふうに認識しています。
 緊急三カ年の計画が十七年度で一区切りになるということで、もちろん整備費の補助率が高いこの期間に建設したいというのは当然のことだというふうに思います。今回のケースも、やはり十七年度だと最終年度だから集中して、予算の関係で本当に大丈夫かどうかというのも不安だし、今年度につくった方がいいですよというようなことも勧められましたので、急いだわけですね。そんな状況ですから、不足している、しかも三カ年で区切るというのは、なかなか、つくる側としても大変な仕事になっちゃうわけですね。ですから、やはりきちんと、つくる側も見通しを持って、ことしだめだったらもう絶対だめだというようなせっぱ詰まった状況にならないためにも、緊急三カ年計画は引き続き継続することが必要だと考えるんですが、どうですか。

○吉岡障害者施策推進部長 私どもは現在、平成十五年度から平成十七年度までを計画期間といたします障害者地域生活支援緊急三カ年プランを策定いたしまして、グループホームの重点的な整備に取り組んでおるところでございます。この計画の達成に全力を尽くしてまいりたいと考えております。

○大山委員 計画の達成に全力を尽くすということはもちろん重要なことだと思うんですけれども、例えば、そうしましたら、目標に対する到達というのはどうなっているかということなんですが、十五年度と十六年度、十一月時点での目標と到達を教えてください。

○吉岡障害者施策推進部長 知的障害者グループホームの整備状況についてご報告いたします。
 まず、平成十五年度におきましては、目標が二百五十人分を整備する計画でございまして、これに対して二百八十二人分の整備をいたしました。
 また、十六年度、十一月一日現在のグループホームの設置状況でございますけれども、三百三十五カ所、定員で一千六百二十人となってございます。

○大山委員 十五年度の目標に対する到達はよくわかったんですけれども、十六年度の目標に対する到達、それから、今年度で到達目標をクリアできるのかどうかということなんです。

○吉岡障害者施策推進部長 十六年度の目標数が三百五十人でございます。これに対して十一月一日現在の達成状況が二百六人でございます。私どもは、この三百五十人の年度内達成を目指して、さらに努力を重ねてまいりたいと考えてございます。

○大山委員 目標に対して頑張ってやってもらうというのは、もちろん当然なんで、一層力を尽くすことが必要なんですけれども、それにしても、やはり、さっきも申し上げましたけれども、適切な土地を見つけるというのは非常に大変なことなんですね。今回も区の土地を提供してもらったということですから、そこでできるわけですけれども、例えば、新宿区内だって土地は高いわけですよね。ですから、その土地を調達する、見つけること自体が困難な中で、やはり三年ということを区切るんじゃなくて、さらに延ばしていくこと、それから、土地を--今、三百五十の目標に対して二百六だということですから、結構厳しい状況なんですね。ですから、促進するための手だてといいますか、それはさらに考えていらっしゃるんでしょうか。

○吉岡障害者施策推進部長 私どもは本年四月から、局長を本部長といたしましたグループホーム設置促進事業本部を設置いたしまして、区市町村や運営事業者初め、不動産取引団体、企業など、土地の提供にあずかっているような方々にも訪問を精力的に行いまして、補助制度などの周知とグループホームの設置運営などを働きかけているところでございます。
 また、昨年度より、都有地を活用したグループホームの設置にも取り組みの依頼をしているところでございます。

○大山委員 都有地の貸し付けということも始まったわけですけれども、なかなか絶対量も足りないという中で、もちろん周知徹底ということも重要です、さらに促進させる対応と、期間を区切らないで、やはりきちんと充実させていくということをさらに要望をしておきます。
 そして、積極的に進めるということと同時に、やはり住民の皆さんの理解を得るような丁寧な対応ということも含めて、地元の自治体、それから都と一緒になって取り組んでいっていただきたいというふうに考えています。
 この陳情には賛成することはできないということで、意見を述べておきます。

○前島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りをいたします。
 本件は、不採択とすることにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○前島委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一六第四九号は不採択と決定をいたしました。

○前島委員長 次に、一六第五〇号、ホームドクター人工透析制度の導入に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○丸山保健政策部長 整理番号3、陳情一六第五〇号につきましてご説明申し上げます。
 この陳情は、町田市の野口陽子さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、人工透析制度を一元化し、ホームドクター透析制度を導入していただきたいというものでございます。
 現在の状況についてでございますが、都内において人工透析が可能な医療機関は都内各地域に存在しており、東京都医療機関案内サービス「ひまわり」では、三百六カ所が登録されております。人工透析を必要とする方は、「ひまわり」や保健所などに照会することで、透析医療機関を選定することとなっております。
 また、都の医療費助成制度につきましては、都内すべての透析医療機関が助成の対象となることから、人工透析を必要とする方は通院しやすい医療機関で受診できる仕組みとなっております。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願いいたします。

○前島委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○田代委員 透析を受ける患者さんの立場からすれば、やはり一番近くて、安心して透析が受けられる、そういう状態が一番好ましいのでありまして、都内に何軒あろうと、どこにどうあろうと、自分が信用できる先生がそばにいる、これが一番ありがたいことではあるんですね。
 これは現実の問題でありますけれども、透析は、最初に当初始まったときには、今とは違ってかなりまだまだ精度の低いものでしたから、余命率も高くない、しかも、その当時はほかに方法がないということで、ある意味では画期的な治療法ではあったんですけれども、逆にいうと、ある部分、絶望的な治療法であって、透析を何十年か前に--三十年以上前になりますけれども、スタートするということは、終わりがほぼいつだかわかってしまうような、そういう治療法の一つでもあったわけですね。
 ところが、今は大変精度もよくなりまして、技術も進みまして、確固たる治療法の一つとして成功しているわけですけれども、やはり透析を受ける状態になる前がどうであるのかということが今一番議論されるべきことであって、それが全くなされていないということは、大変、この医療大国である日本にとって恥ずかしいことであるかなと思います。
 きょうそれを申し上げたいわけではないんですけれども、でもそれは、東京都としては、いつでも、どこでも、だれでもが透析を受けられるということが理想ではなくて、だれもどこでも透析を受けない状態を最初からつくり上げていく方法--例えば糖尿病なんていうのは、非常にコントロールがしやすい病気でありながら、行政的にまだうまく進んでいない。これは、我々医者も説明が足りないとおっしゃられれば、まさしくそのとおりだと思うんですけれども、やはり打つべき手は幾つもあるような気がいたします。
 本件に関してですけれども、この方は透析を行うために町田から新宿まで週三回通われているということですね。健常者とは異なり、定期的に通院するというのは肉体的にも精神的にも大変ご苦労があると思いますけれども、そのために、かかりつけ医に診てもらうようなホームドクター透析制度、これは当然お考えになることはわかるんですけれども、逆にいうと、診療所にすべてそういうものをつくってしまって、便利ではあるんですけど、それが将来、例えばクローン技術で腎臓ができてしまったときどうするんだとか、いろいろなことも出てくるんですよね。経済的な問題、一つ一つ挙げれば、なかなか現実味としては難しいところがあると思うんですけども、この方のいらっしゃる町田市の透析患者さんの数というのはどのぐらいなのか、また、東京都内で透析を受けている方はどのぐらいなのか、教えていただきたいと思います。

○丸山保健政策部長 都内全体で人工透析を必要とする腎不全患者の方の認定数は、十五年度末一万五千五百十三名であり、町田市では五百六人であります。

○田代委員 この方が在住している町田市において、透析を行う医療機関数とベッド数はどのぐらいあって、それは患者数に対応できているのかどうか、教えていただきたいと思います。

○丸山保健政策部長 町田市内においては四医療機関が透析を行っております。ベッド数としては百六十五であります。透析機器を一日二回稼働させ、一日置きに透析を受けると考えますと、最大としてベッド数の四倍である六百六十人まで対応することが可能であり、町田市内の患者さんのすべての方に対応できると考えております。
 また、東京都全体で見てみますと、平成十三年度の調査では、一日当たり透析対応の最大可能数はおよそ一万一千人であり、同様に考えますと、都内の透析可能数は二万二千余りとなりまして、十分に透析患者さんの方々の対応が可能であると考えております。

○田代委員 数的には合っているということで、ある程度は納得はするんですけれども、私自身も人工透析の大きな病院、幾つか、友人あるいは知り合い、あるいは患者さんを通じて話を聞くんですけれども、その方たちの話、現実にどこまでどうなのかわかりませんけど、やはり大変病院によっては差があるような話が、患者さんのネットワークの中であるわけですね。こういうことがないように--人工透析って、そんなに大きな手技的な差があるものではないんですよ。ですから、やはり機械の精度をある一定以上にする、古いものは新しく変えるように指導する、それに対しては補助金が必要であれば、その分はやむを得ず、ある程度国も都も努力をなさっていただきたいと思うし、今、現実に透析を受けている方の負担というものが少しでも減るように、人間的な自由な時間が一分でも一秒でもふえるように、東京都に努力をしていただきたいことを申し上げて、終わります。

○かち委員 私も、陳情一六第五〇号、ホームドクター人工透析の導入に関する陳情に対する意見を述べさせていただきます。
 私も現役の時代に透析看護をしていた者の一人として、つぶさに透析医療を受ける患者さんの生活実態に触れてきたところから申し上げたいと思うんですけれども、技術の進歩によって、現在では腎臓移植というようなことで、生涯透析生活というところから一歩脱却できる方向も出てきておりますけれども、まだまだ大方は、一度透析になると生涯透析生活ということで、二十年、長くて二十数年、最長も三十年ぐらいになるのでしょうか、生涯そういう透析生活を強いられるわけですね。大体最高限度というのは一日四、五時間で週三回、一日置きに透析に通わなければならないということで、そういう点では大変、透析通院が負担になるということも本当によくわかります。さらに、高齢になってきたり合併症があったりすると、通院の負担というのは大変重いことだというふうに考えます。
 しかし、ただ単純にどこの医療機関でも一律の透析医療というのはなかなか難しい問題ではないかなというふうに思います。私がいたときには、海外旅行をしても、旅行先で透析をやって帰ってこれたというような状況もありますので、医療機関関係の連携が十分とれていたりすれば、かなりこういう問題は解消できるのではないかなというふうに思います。
 それから、より身近なかかりつけ医で透析ができるということは、当事者にとっては大変理想だとは思いますけれども、小さい診療所なども含めて、そのための機械設定やスタッフの確保など、また採算性の問題等々考えますと、それをやるかどうかは透析医療の提供医療機関側ということになりますので、大変難しい問題があるかなというふうに思います。
 最後に、東京都が補助を行っている透析療法というのは、透析を行う患者さんの負担を少しでも軽くするという意味で大変重要だと考えますので、それをなくすというようなことについては認めがたいということを申し上げて、私の意見といたします。

○前島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りをいたします。
 本件は、不採択とすることにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○前島委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一六第五〇号は不採択と決定をいたしました。

○前島委員長 次に、一六第五八号、一六第六四号、一六第六五号及び一六第六九号、引きこもり問題を抱える家庭への支援に関する陳情は、内容が同一でありますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○大村参事 四ページをお開き願います。整理番号4、陳情一六第五八号外三件につきましてご説明申し上げます。
 この陳情は、小平市の高野英明さん、佐藤叡子さん、東村山市の田村みどりさん、吉川進さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、ひきこもり問題を抱える家庭への個別支援機能を多摩小平保健所に設置していただきたいというものでございます。
 現在の状況についてでございますが、ひきこもり問題の背景には、身体的、心理的、社会的な状況などさまざまな要因があるため、保健所だけでなく、児童相談所、教育相談所などの行政機関を初め、医療機関や学校など多様な機関が連携して支援に取り組む必要があります。
 なお、都の保健所では、ひきこもり問題を抱える家族に対する支援として、保健師による相談、訪問活動や専門医による思春期精神保健相談、講演会や家族教室などを行っています。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○前島委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○初鹿委員 私からこのひきこもり問題について意見をいわせていただきます。
 ことしの第一回定例会の予算委員会でも、ひきこもりについて質問をさせていただきました。その際に幾つか発言をさせていただいたんですが、先ほどの説明の中にありますとおり、ひきこもりの問題というのはさまざま個別の事情が違っておりますし、年齢も異なりますし、また対応の仕方もそれぞれ、その状態によって違うということで、保健所だけではなくて児童相談所や行政機関、さまざまなところがかかわってくるということです。その点についても予算委員会の質問のところで指摘をさせていただきまして、そのとき生活文化局長が答弁に立ったんですが、「ひきこもり等相談事業におきまして、行政、NPO等の連絡会議を設け、都の関係各局、区市町村及び民間団体の間で情報交換を行うこととしておりますし、ネットワークづくりなど、連携のあり方についても検討をしてまいります。」という答えをしております。つまり、現在のところは、福祉保健局も含めた関係局の間で、また市町村などと役割分担や連携のあり方について検討を始めているということだと思います。
 そういう状況を考えますと、現在、ここで書かれているような個別支援機能というのが、具体的にどういうものを指しているのかが、この願意だけではわかりづらいんですけれども、どこがやるのかということをやはりはっきりとしていく必要があるんだと思います。NPOが主体になってやる部分もあるでしょうし、また、市町村が担うべき役割もあるでしょうし、また、皆さん方の福祉保健局がやる部分もあると。この役割分担をしっかりとして、それでまた連携のあり方もしっかりとしていくことによって、じゃ、保健所で何をするべきかということに結論はなっていくと思いますので、現時点ですと、まだまだこの状況を見守っていく必要があるんだろうなと思います。ちょうど今月一日からひきこもりサポートネットというホームページが立ち上がって、インターネットの相談事業に東京都も乗り出したところでありますから、このインターネットに寄せられた相談の内容などを踏まえた上で、連携のあり方などしっかりとつくっていただきたいと要望いたしまして、この陳情については、現時点では継続審議にするべきだと考えておりますので、お願いいたします。

○かち委員 私からもひきこもりの陳情に対して二、三お聞きしたいと思います。
 陳情者の方の理由の中に書かれておりますけれども、全国で百万以上の家庭でひきこもり問題を抱えているということで、まさに現代の抱えている大変深刻な問題だというふうに思っております。
 先日も茨城県で大変ショッキングな事件が起きましたけれども、そこにひきこもりという問題も出されてきております。本当に現代社会においてはだれでもなる可能性があり、また、なった場合に、家族だけの問題ではない、親、本人だけの問題ではない、本当にあらゆる関係機関が総力を挙げてこれに取り組んでいかなければならないという、大変背景は根深くて深刻な問題になっているというふうに思います。
 国においては、平成十三年にガイドラインを打ち出したところですが、我が党は平成十四年の予算委員会の一般質問でこのひきこもり問題を取り上げました。そのときには、背景が多様であり、各部局にわたる問題だから、関係部局間でも連携した対応が必要であり、その体制をつくることを求めたわけですけれども、当時の健康局長は、行政機関を初め多様な機関が連携して支援に取り組む必要があるというふうに答弁をされていたわけです。その後の動きがなかなか見えない中、今日に来ているわけですが、実際、この問題で、生活文化局が幹事局となって関係局の第一回連絡会が開かれたのが、つい先日、十六年の十一月二十六日ということですから、東京都の取り組みが少し遅いのではないかなというふうに思います。
 それにしても、ようやく都としての連携体制が動き出したという点では一歩前進ではありますが、このときに、都の保健所においてもモデル事業に取り組んでいるというふうなお答えがありました。その内容はどういうものなのか、福祉保健局としてのこれまでの取り組みの状況を少しご紹介ください。

○大村参事 これまで都の保健所では、保健師による相談、訪問活動や専門医による思春期精神保健相談を通じまして、ひきこもり問題を抱える家族への支援活動を行ってきております。
 また、平成十三年度以降、多摩小平保健所などにおきましては、ひきこもり問題を抱える親のグループワークに取り組むとともに、関係機関と連絡会や学習会等を設置いたしまして、地域での連携を図っているところでございます。

○かち委員 多摩保健所においては、ひきこもり家族グループへの心理教育を中心にしたグループワーク支援を行っているということでしたけれども、この間、保健所の統廃合なども行われて、多摩小平保健所の把握人口は六十九万人以上ということになっており、大変地域も広域化している中で、家族の相談にそれぞれ応ずる個別相談はなかなかできないというのが実態のように聞いております。
 ひきこもりは、さまざまな年齢層、また症状のあらわれ方も多様です。精神的な病気の範疇に入るのかどうかというのも大変微妙なところであり、その辺の見きわめも専門性を要するところとなっています。だからこそ身近な保健所などで、専門の相談窓口を初め医療、保健の体制を拡充することが求められていると思います。
 同時に、このひきこもりの実態がどういうことになっているのか、実態をまずつかむ必要があると思います。相談事例などの支援をして、どうなったのかということを、研究活動も含めてやっていく必要があると思いますけれども、保健所事業の中でこういうひきこもりの相談件数あるいは支援活動を行っての事例の情報収集みたいなことはやっておられるのでしょうか。その数をつかんでいられるのかどうか。

○大村参事 ひきこもりの実態につきましては、ひきこもっている本人から相談が非常に少ない、家族に関しましても、家族内の問題として抱え込んでいる場合が多い、こういう問題の特性からしまして、トータルな数的な把握というのは困難と考えております。
 また、本人、家族のニーズ等の把握につきましても、本人から直接聞き取り等が困難なこともございまして、その手法そのものも検討課題だと認識しております。
 また、ご家族に対しまして、保健所のみならずさまざまな行政機関、民間団体で相談に応じておりまして、これらが連携、協力していく中で把握に努めていくべきものと、このように考えてございます。

○かち委員 本人の相談が少ないということと、本人が来ないとなかなか実態がつかめないんだ、難しいんだというお答えだったというふうに思います。しかし、NPOも含めていろいろな関係機関ではそれぞれ取り組みをやっているわけですよね。そういうものをやっぱり集約をしていくことから第一歩が進むのではないかというふうに思うんです。
 保健所では難しい、難しいとおっしゃられましたけれども、もう一つの機関、精神保健福祉センターの方では、取り組みをされているわけですよね。ひきこもりに関する相談件数が十五年でどうだったかというのを聞きましたら、中部センターでは三十九件、多摩センターでは六十七件、下谷センターでは五十九件ということで、昨年だけで百六十五件把握されているわけですよね。ですから、保健所でも、今これだけ多くのひきこもり問題が出ている状況にあるわけですから、そして、ガイドラインには、本人が来なくても、家族としても対応するようなことも、細かく書かれているわけですから、こういうものに沿って、ひきこもりの視点を持って、やはり相談にも乗るし、ひきこもりをバックアップするということがやはり今、必要だろうというふうに思うんですね。ですから、ぜひ保健所としても実態把握をするということに足を踏み出していただきたいというふうに思います。
 それで、小平の保健所では、家族支援ということで、相談活動を一カ月に一回やっているようですけれども、それだけではなくて、やはり個別の相談の事例も集めていくということにぜひ足を踏み出していただきたいと思います。
 それから、ひきこもりの概念というのは、まだまだ未解明な部分がたくさんあります。それだけに実践的に支援した事例に対する情報収集と分析が必要なんだと思います。福祉保健局が先進的に取り組まれることを強く求めておきます。
 地域サポートネットワーク、そこがインターネットに出して、取り組みも始まっておりますけれども、実際のネットワーク事業はまだまだ道半ばというところでもあります。そういうところも網羅して、福祉保健局としての取り組み、せめて保健所と精神保健のところがもっと風通しよく連携して取り組んでいただきますことを強く求めておきます。
 この陳情に対しては趣旨採択を求めて、終わります。

○前島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りをいたします。
 本件は、継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○前島委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一六第五八号、陳情一六第六四号、陳情一六第六五号及び陳情一六第六九号は、いずれも継続審査といたしました。

○前島委員長 次に、一六第六二号、年金改革法の実施中止を求める意見書の提出に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○野口企画担当部長 整理番号5、陳情一六第六二号につきましてご説明申し上げます。
 この陳情は、全日本年金者組合東京都本部執行委員長吉田紀夫さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、年金改革法の実施中止を求める意見書を採択し、政府及び関係機関に提出していただきたいというものでございます。
 現在の状況についてでございますが、公的年金制度は世代間扶養の仕組みを基本としており、将来世代の負担が過重なものとなることを防ぎ、持続可能な制度とするため、平成十六年六月に年金改革関連法が成立し、この十月から施行されております。
 改正法においては、平成十二年の改正法附則に規定されました基礎年金の国庫負担割合の三分の一から二分の一への引き上げについて、平成十六年度から段階的に実施し、平成二十一年度までに完了することを定めております。
 また、低所得の若年者に保険料追納の機会を用意するための納付猶予制度の創設や、第三号被保険者期間についての届け出の特例、育児休業中の保険料免除措置の対象の拡大、障害基礎年金等の保険料納付要件の特例措置の延長など、保険料を納付しやすい環境づくりや未納者の発生を防ぐ事項が定められております。
 なお、改正法附則には、政府は、社会保障制度に関する国会の審議を踏まえ、社会保障制度全般について、税、保険料等の負担と給付のあり方を含め、一体的な見直しを行いつつ、これとの整合を図り、公的年金制度について必要な見直しを行うものとすること、公的年金制度について見直しを行うに当たっては、公的年金制度の一元化を展望し、体系のあり方について検討を行うものとすることが定められております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○前島委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○田代委員 公的年金制度というのは、社会全体で世代間の扶養というのを考えて、国民一人一人、老後に向けて自助努力をしようという考え方を組み合わせてつくられている制度である、国民の老後生活を支える仕組みだとか--すなわち社会全体が連帯しながら、収入のあるとき、若いときは保険料を納めることで収入のない人を支えて、収入がなくなったとき、高齢になったときには収入のある人の保険料に支えてもらうという社会保険の仕組み、社会保障の基盤であるような、賃金や物価の上昇なんかの社会経済の変動に対応して、その中で国民の老後生活を確実に保障できる仕組みであると国は説明をしているわけですけれども、毎日毎日出てくる社会保険庁のあの事件、不祥事、いつまで出てくるんだかわからないような、社会保険庁にいわせると、自分たちだけじゃないんで、自分たちがスケープゴートになっているところもあるのかもしれませんけど、それはきょうの問題ではないんですが、現在の年金制度には大きな問題が幾つかありまして、まず第一は、若い世代の人たち、これは大変テレビや何かで問題になっていますけど、現役世代の年金制度への不安感、不信感がまず増大しております。
 本年の年金改革の議論でも問題になりましたように、平成十五年度のデータで見ますと、自営業者や農業、漁業などに従事している第一号被保険者では、約四割が未加入、未納となっています。これは、一番問題は、制度、手続のわかりにくさ、煩雑さ、それから、それに対する強制力などの問題、多くの問題があるわけですね。
 第二は、国民皆年金といいながら、制度自身が、その成り立ちから、厚生年金あるいは共済年金、国民年金と、いろいろな形に分かれて、制度の公平性という観点から不信感が生まれている。
 第三に、財源の問題でありますけれども、日本の年金制度は、社会保険制度といいながら、基礎年金部分に国庫負担、すなわち税金が投入されているわけですけれども、この比率を上げるには、税である以上、その負担をどこに求めるかということは大きな問題になるわけですね。余り後先のことを考えずに、公共事業や軍事費の削減、大企業や高額所得者の増税で賄うという、全く意味のないような、考えのないことをいう政党もあるんですけれども、当然、経済の活性化あるいはグローバル化、また地政学を無視した空論でありまして、そんな簡単なことでこの問題が解決するわけではないわけです。
 今、国民一人一人が抱いている思いは、自分が払った保険料がちゃんと戻ってくるのかな、この単純なことの一番大きな不信感なわけですね。そのためには、根本的には年金制度の必要性を含めた議論を行うことが必要なんですが、国民皆保険、皆年金制度が成立したといわれたのは昭和三十六年、今から四十年以上も前ですけれども、問題がこれだけ大きくなってきたのはつい最近なんで、それまで表に出てこなかった理由というのは、当然バブルがあった、いろいろ国民に見えないところもあった、それから社会保険庁の手際の悪さも見つからなかった、こういうことがあったんですけれども、今、もうそんなことをいっている時代ではないわけですね。時代ではないんですけど、そう簡単に解決できるものではない。
 どういう考え方がいいのかというのは、幾つも幾つも意見が出ているわけですけれども、基本的には、お金を払う人たち、いわゆる若い人たち、今から国を支えていく人たちに信頼されて--そして、先ほど申し上げましたように制度が非常に見づらい、わかりづらい、払う気があってもどうやって払っていいんだかわからないなんていうことが問題になっていたようですね、未納だとか--未納三兄弟なんていう言葉も出たように思うんですけども、制度上わからないことがいっぱいある。現実に小泉総理も何かいろいろな話が出てましたけれども、そういうわかりやすいものをつくっていくということをきちっと進めていかなくちゃいけない。ですから、何でもかんでも反対というのではなくて、どこかから始めなくちゃいけないわけですから、そういう意味での最初の一歩というのが必要だと思うんですけれども、この課題を解決していくということに対しての都の決意、考えをお伺いしたいと思います。

○野口企画担当部長 年金制度のあり方につきましては、田代委員ご指摘のとおり、さまざまな議論や考え方があると承知いたしております。
 世代間扶養の仕組みを基本といたしました現在の公的年金制度は、少子高齢化の一層の進行が見込まれる中で見直しが求められておりまして、今後、社会保障制度改革を進める中で、国全体で十分議論を行い、よりよい制度としていくことが必要であるというふうに認識しております。

○田代委員 先ほども申し上げましたけれども、東京都としては、都民が安心して年金制度を支えていけるような、そういう方向性に誠意を持って進んでいっていただきたいということを要望して、終わります。

○初鹿委員 まず、この陳情書の中で私たち民主党を引き合いに出していただいておりますけれども、認識がちょっと違うと思いますので、一言いわせていただきますが、まず、民主党が目指しているのは、単に年金改革法の実施を中止するということではなくて、あくまでもすべての国民が安心して高齢期を暮らすことができる公平、公正な年金制度の構築であるということですので、そのことをつけ加えさせていただきます。
 私たち民主党は、十一月の十九日に、高齢期等において国民が安心して暮らすことのできる社会を実現するための公的年金制度の抜本改革を推進する法律案というものを衆議院に提出をしております。この場では細かいことまで説明はいたしませんけれども、要点を申し上げさせていただきますと、現在は、働き方や生き方によって制度がばらばらになっておりますけれども、例えば正社員とパート、サラリーマンと自営業者、民間企業の社員と公務員、専業主婦と結婚はしているけれども働いている女性、いずれを選んでも不公平のないような制度にすること、そしてまた、一生の中で私たちはいろいろな事情で職業が変わったり、働き方が変わったり、収入に変動があるわけですけれども、いずれのような状態になっても、引退した後、安心して暮らすことができる基盤となる年金制度をつくり、それを将来にわたって安定して運営できるものとすること、そして、このことを早急に実現するため、年金制度改革の具体的措置を検討する年金制度改革調査会を衆参両院に設け、平成十九年度末までに年金制度の抜本改革を行うこと、これがこの法案の内容でございます。
 この陳情者と私たち民主党との間で、この六月に成立した年金改革関連法案は単に問題の先送りにすぎず、このままでは将来世代の負担が過重なものとなって持続が危ぶまれるという基本認識は恐らく共有できると推測をするわけですけれども、私たち民主党は、国会において、今申し上げたとおり法案の提出をして、建設的な提案を行っております。そういう立場で、立場を異にしておりますので、この陳情については不採択とすべきだと考えます。
 以上です。

○大山委員 賛成の立場から意見を述べます。
 理由に書かれていることはもっともだというふうに考えています。七月五日の、これは日経の世論調査の記事なんですけれども、何が書いてあるかといったら、さきの国会で成立した保険料負担の引き上げと給付水準の引き下げを盛り込んだ年金制度改革法については、評価しないと答えた人が六五%に達し、評価するの一八%を大きく上回った、年金改革法を参議院で審議中だった五月調査では、今国会では成立させるべきではないとの回答が六一%、今国会で成立させるべきは二七%だった、単純比較はできないが、より厳しい評価となったというふうに報道がありますように、世論はもう明らかだというふうに思います。
 さらに、増税が改革法の中の国庫負担の引き上げの中に組み込まれたことが明らかになったというのは非常に重大なことです。十月十八日に我が党の志位委員長の質問で初めて小泉首相は、定率減税の段階的縮小は選択肢の一つと答弁しました。年金改革法の附則の条文では、所要の税制上の措置を講ずるとしか書いていませんでしたので、どの程度の規模になるのか、改悪法案の国会審議でもやみの中だったことです。
 さらに、定率減税廃止に続くのが消費税増税、これも附則にありますけれども、社会保障に関する制度全般の改革の動向に関連させて、所要の安定した財源を確保する税制の抜本的改革を行った上で、基礎年金国庫負担を二分の一へ引き上げるとしています。これが消費税増税を指す言葉でありまして、政府・与党は、昨年十二月に合意した平成十六年度税制改正大綱で、このタイムリミットを十九年度を目途にとしています。そして、政府税調は、先日、二十五日に、〇五年度税制改正答申を出しましたが、所得税、住民税の定率減税を今後二年間で廃止すること、それから消費税の税率引き上げなど、今後数年間にわたる大増税路線を公然と宣言する内容でした。
 定率減税の廃止は総額で三・三兆円もの大増税であり、特に働き盛りの中堅層に重い負担を押しつけることになります。家計の所得は減少を続けているわけです。この増税で家計消費はさらに冷え込むことは必至ですし、さらに消費税について欧州並みの二けた税率というふうにいっているわけですが、仮に一五%まで引き上げられたら、二十五兆円もの大増税です。これは低所得者ほど負担が大きい。定率減税では中堅所得者を、消費税では低所得者に大打撃と、まさに、国庫負担を二分の一にするといっても、国民大増税で行うということでは本末転倒だというふうに思います。
 既に厚生年金の掛金は十一月から、給与から引き上げて天引きされ始めました。むだな公共事業を見直したり、税金の使い方を抜本的に変えること、それから、大企業の優遇税制をもとに戻すことなどで、社会保障、福祉などをヨーロッパ諸国と同じように国の予算の中心に据えることで十分賄えることだという意見を述べて、ぜひ意見書を出そうということで意見を述べました。

○前島委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決をいたします。
 本件は、採択することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○前島委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一六第六二号は不採択と決定をいたしました。
 この際、議事の都合によりおおむね十分間休憩をいたします。
    午後三時休憩

    午後三時十二分開議

○前島委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 審査を続行いたします。
 次に、一六第七八号、知的障害者グループホーム及び居宅介護支援費の充実に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○吉岡障害者施策推進部長 整理番号6、陳情一六第七八号、知的障害者グループホーム及び居宅介護支援費の充実に関する陳情についてご説明させていただきます。
 この陳情は、大田区の障害をもつ子どものグループ連絡会代表岩塚道枝さん外六百十五名の方から提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、知的障害者グループホーム及び居宅介護支援費制度について早急に充実していただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、都は、物価や人件費等が高いなどの大都市特性を踏まえ、知的障害者グループホーム運営費について都独自の運営費加算を行っております。
 また、家賃補助についても都独自の助成を行っており、平成十六年度からは、収入認定方法に生活保護法に準じた基礎控除額を設けたほか、地方自治体が支給する福祉的給付金を収入認定から除くことなど、適用範囲を拡大しております。
 居宅介護支援費の支給につきましては、国が示す適用範囲の基準に基づき、区市町村が障害者児の障害状況等を勘案して決定することとなっております。
 なお、都は、居宅介護支援費に係る国庫補助金の財源確保について、これまであらゆる機会をとらえて国に働きかけております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○前島委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○かち委員 陳情一六第七八号、知的障害者グループホーム及び居宅介護支援費の充実に関する陳情について、意見を述べさせていただきます。
 今の陳情の理由にあります東京都の独自の加算による知的障害者グループホームに対する運営費補助というのが行われているわけですけれども、現行では月額九万三千百円ということですが、高齢者の場合は二十四万円、児童養護施設の場合は二十万円という状況です。いろいろそれぞれの事情や条件が違うというものをかんがみても、やはり知的障害者グループホームに対する運営費補助は、これでは低過ぎるのではないかというふうに思います。そういう意味では、安心して地域で暮らせていく保障として、運営費補助の引き上げということをぜひ検討していただきたいというふうに思います。
 それから、居宅介護支援費の支給は区市町村の事務となっておりますけれども、さまざまその判断基準が各自治体によって異なるようで、非常に厳しいところとそうでないところと、非常にあいまいなところがあるようです。こういう格差を改善して充実させるという点で、都が指導強化をしていく課題だというふうに考えます。
 それから、国庫補助金についてですけれども、居宅支援費の国庫補助については、都としても不十分という立場から、国へ意見を上げているということですが、さらに国に働きかけていただきたいということで、趣旨採択を求めます。
 以上です。

○前島委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決をいたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○前島委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一六第七八号は不採択と決定をいたしました。

○前島委員長 次に、一六第九三号、抗がん剤治療の制約に対する改善措置を求める意見書提出に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○中井健康安全室長 整理番号7、陳情一六第九三号につきましてご説明申し上げます。
 この陳情は、大田区の野村武子さんから提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、抗がん剤の使用における問題点を改善するため、厚生労働省ほか政府等関係機関に対し、次の事項の実現を求める意見書を提出していただきたいというものでございます。
 第一に、欧米諸国において標準治療薬、第一選択薬として用いられている医薬品に関して早急に承認すること、第二に、製薬会社から申請された医薬品については、米国同様、審査期間を半年程度とするよう努力すること、申請がない場合でも、欧州諸国において許可されている医薬品については、希少がんなどにも使用可能となるよう努力すること、第三に、混合診療を解禁し、少なくとも医師の適正な管理のもとに患者が同意した治療に関しては医療保険の適用対象とすることの三事項でございます。
 現在の状況についてでございますが、陳情の対象となっている第一及び第二の事項につきまして、国は、メーカーからの申請に基づき、個々の品目ごとに、抗がん剤等の医薬品についてその有効性、安全性等を審査し、承認しております。このため、欧米諸国において標準治療薬、第一選択薬となっておりましても、メーカーからの申請がなければ承認されておりません。
 そこで、国は、欧米諸国で承認を受けて効能・効果が明らかであると判断される医薬品につきましては、国内での治験データを省略することや承認審査にかかる期間を半年とすることにより、メーカーからの申請を促すとともに審査期間の短縮を図っております。
 第三の事項につきましては、医療保険制度では、特定療養費制度により、保険外の診療であっても保険診療との併用が認められ、保険適用外の医薬品の使用についても、一定の条件のもとでこの制度の対象となっております。
 なお、混合診療の解禁につきましては、現在、国において、特定療養費制度のあり方や対象の拡大を含め、さまざまな観点から検討がなされております。
 よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○前島委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○鈴木委員 現在、日本人の死亡原因の第一位はがんであるわけです。死亡者の三人に一人、約三十万人が毎年がんにより亡くなっております。がん患者や家族は、気持ち的にいえば、わらをもつかむ思いで、症状がよくなるならば、治るならばということで、大変つらいといわれている、そういう治療にも耐えているんじゃないかと思います。それでも三割を超える人ががんで亡くなっているというのが現実でもあります。この陳情は、がん患者を家族に抱えて、残すところ、本当に命のろうそくが一分一秒であるかもしれないという、そんな思いの中で切実なものであるというふうに私自身認識をしているところでございます。
 治療に当たって、がん患者、特に末期の患者は、外国で使用されている薬があると聞けば、日本でも早く使えるようにしてほしいと考えるのは当然のところです。こうした状況を踏まえ、日本で抗がん剤として承認され、治療に使われるようになるまでの手続について、幾つかお伺いをさせていただきたいと思います。
 まず、欧米に比べて日本の方が承認に時間がかかると聞いておりますが、その理由はどういうことなのか、また、現在どのぐらい期間がかかっているのか、まずお尋ねします。

○中井健康安全室長 まず、日本の承認制度についてご説明いたしますと、抗がん剤の製造または輸入の承認事項は国が行っております。国は、承認申請のあったものについて、医薬品としての効能・効果、用法・用量、副作用等に関して、その品質、有効性及び安全性に問題がないことが科学的に証明されているかどうかを審査いたします。
 審査内容は多岐にわたりまして、審査内容の確認に時間を要しております。審査内容は欧米と変わりませんが、審査に当たる人員など、審査体制には差があると聞いております。
 また、審査期間は、行政手続法の標準処理期間で一年とされております。

○鈴木委員 欧米で医薬品として承認を受け、使用実績があるものでも、日本で新たに承認を受けるのに一年もかかっているということなわけですが、最近、アメリカでは、医薬品の開発承認を十年前のほぼ五倍にスピードアップしているといいます。日進月歩の科学の進歩に比べて、日本は、今のままでは薬の承認が追いつかないのではないのか、このように感じるところでございます。
 そこで、期間を短縮するために国が現在何か対策をとっているのか、その点についてお伺いをいたします。

○中井健康安全室長 国は、外国で既に承認され、その承認に添付された資料が入手できる場合や、国際的に信頼できる学術雑誌に掲載された論文等があるような場合には、臨床試験の一部または全部の省略を認め、承認期間の短縮を図っております。
 また、平成十四年七月の薬事法改正で審査体制の強化が図られまして、具体的には、平成十七年四月から、独立行政法人医薬品医療機器総合機構におきまして承認申請を直接受け付けて審査を行うことになり、審査に当たる人員等をふやすなど、承認期間の短縮に向けた取り組みが進められております。

○鈴木委員 抗がん剤といっても多くの品目があり、個々の品目ごとに使用できる効能・効果、用法・用量が決められているわけです。新たな抗がん剤として承認を受けるには一年、効能や用法を追加する一部変更で、優先審査の対象となったものでも半年はかかる、こういうようなことです。しかし、がん患者は、先ほども申し上げましたように、毎日苦痛に耐え、治療を受けているのが現実です。患者も医師も、少しでも効能・効果があると思われる薬があれば使ってみたい、そして、患者からは使ってもらいたいと思っているのではないでしょうか。
 既に日本で承認を受けている抗がん剤を、承認を受けた効能以外の、ほかの種類のがんに使用することはできないものでしょうか。その点お伺いをいたします。

○中井健康安全室長 医師がその責任におきまして、薬事法が承認した効能とは異なる適用外の使用を行うことは可能でございます。しかし、現実には、他の種類のがんに関して国内審査を受けていない抗がん剤について、医師個人が外国での使用実態や文献等を調査しまして、効能・効果、副作用、使用上の注意等の情報を的確に把握するには相当な困難が伴うものと考えられます。
 このため、国は、適用外使用について、それが広く一般に行われ、科学的、倫理的な妥当性が認められるような場合には、原則として製薬メーカーに対して承認をとるよう指導しております。
 なお、医療保険制度では、特定療養費制度により、保険外の診療であっても保険診療との併用が認められております。保険適用外の医薬品の使用についても、一定の条件のもとで特定療養費制度の対象となります。

○鈴木委員 医師が患者の治療のために使った方がよいと判断すれば、医師の責任で承認を受けていない医薬品を使っても構わないが、保険はきかないということでございます。患者とその家族にとって、がんに侵されているというだけでも精神的に大変なのに、保険がきかないということになると、経済的負担に対する不安から治療に専念することができないおそれもあるわけでございます。
 薬には必ずリスクというものとベネフィットというものがあるといわれております。リスクを少しでも低くするためにも高度な臨床試験が必要です。例えば、早期に国内で認めるよう要望がありまして、日本人が服用して約四百人もの副作用による死亡、こういう副作用死を出した抗がん剤イレッサという例があったわけなんですが、確かに副作用の危険性は、承認までのスピードを上げると高まるというふうにもいわれます。例えば風邪の薬のような一般薬の場合は、危険性に十分過ぎるほどの配慮が必要だと思います。しかしながら、抗がん剤の場合は、薬を服用しないことの危険性を最大限重視すべきです。抗がん剤による副作用で死に至る確率が一%あったとしても、効く確率が二〇%あったとしたら、その薬を使ってみたいと考えるのが患者心理だと考えます。
 先ほどの答弁にもございましたように、本年七月、厚生労働省は、海外で既に確立された抗がん剤の使用法については、治験なしで早期承認する方針を打ち出しております。これも患者団体などが長年要求してきたことに遅まきながらこたえたものといえると思います。患者自身が命をかけて行動を起こさなければ何も変わらない、何も変えないということであってはならないと考えております。患者とその家族の不安を少しでも軽くするために、都議会として国に対して、抗がん剤の早期承認と承認後速やかに保険適用することを要望していくことが必要であると考えます。
 一方、混合診療の問題は、国レベルでの検討が進められているところでもあり、その推移を見守りながら審議をしていく必要がありますので、きょうのところは継続ということにさせていただきたいと思います。

○かち委員 私からも意見を少し述べさせていただきます。
 一六第九三号の抗がん剤治療の制約に対する改善措置を求める意見書提出に関する陳情ということで、今も質疑がありましたけれども、がん患者を抱えた家族にとっては、少しでも何とかなる治療薬があるならということで、本当にわらをもつかむ思いだと思うんですね。今日の日進月歩の医療の発展の中で、また、情報もかなり、患者、家族自身が収集できる状況がありますので、そういうところから外国の承認されている薬を使ってほしいという要求が出るのも当然のことだというふうに思います。
 今のお話では、アメリカと日本の承認期間が一年と半年ということで、二倍の差があるわけですが、その主な要因は陣容、体制だということもいわれておりましたので、国民の大変切実な願い、要望にこたえるために、国も体制を整えて、迅速かつ、しかし慎重に承認をするということをやってもらうということを都議会として意見を上げていくことについては、私も賛成です。
 ただ、混合診療についてなんですけれども、この要約文のところには「混合診療を解禁し、少なくとも、医師の適正な管理の下に患者が同意した治療に関しては、医療保険の適用対象とすること。」というふうに書いてあるんですが、原文を読ませていただきますと、混合診療の認可についてという表題で出ているわけで、文章を読みますと、現在保険適用外の医薬品を使用した場合、抗がん剤の費用のみならず、入院費、診察料、検査料などすべて自己負担となる、自由診療になってしまう、余りにも自己負担が多く、治療をあきらめざるを得ないケースが多く、経済的弱者には容認できない、少なくとも医師の適正な管理のもとに行われ、患者が同意した治療に関しては保険適用としていただきたいという願意になっているわけですね。
 これは、混合診療を解禁してやってほしいというふうには踏み込んで私は読み切れない問題だろうというふうに思うんですね。願意が少しまだ定まり切れていないかなというふうに思うので、今回のところ、この陳情については継続で扱っていただきたいと思いますけれども、混合診療については、日本の国は保険診療が基本となっております。そういう中に保険のきかない医療を混合させる、同時に行うということに、解禁してしまうということは、保険のきかない分野がどんどん広がる可能性も広がってくるわけで、そういうことが患者負担をさらに困難にするという状況を生み出す懸念が多分にありますので、私どもとしては、混合診療については認めがたいということを意見として申し上げておきます。

○田代委員 米国で使われている抗がん剤のうちで、日本で約三割が未承認のために、一般臨床で使用できてないんですね。私も、せんだってですけれども、非常に残念なというか、七年間診ていた患者さん、アメリカに行った白血病の患者さんが治って帰ってきて、日本の体制がかなりおくれているなという感じがしたんですけど、例えば大腸がんに対するオキサリプラチンとか多発性骨髄腫に対するサリドマイド--あのサリドマイドですね、血管新生阻害のアバスチンですとか、COX-2阻害剤であるセレコキシブ、また、抗がん剤を使用した後に白血球をふやす特効薬であるPEGのフィルグラスチムなどが未承認薬になっているわけですね。
 それからまた、今もお話ありましたように、承認されている薬でありますけれども、使用できるがんの種類が限られていて保険がきかない、ほかのものには適用外であるということで、前立腺がんや肉腫に対する効果というのは、タキソテールというのは随分欧米では使われて、効果が認められているんですけれども、なかなか日本ではほかに使えない。
 こういうことが多々あるものですから、これだけ世界で冠たる、アメリカと並んで、ヨーロッパと並んで医学の進んでいる国で、実際現場で使われてないというのは、いろいろな理由はあるんですけど、一番大きな問題は、いわゆる旧厚生省ですね、薬事審議会に関係したその関係者たちの話では、かなり前に起きたあの汚職事件と、それから、今度のエイズの血液製剤の問題、いろいろあったわけですね。右へ振れたり左に振れたり、簡単に認め過ぎたから事故が起きちゃった、時間がかかり過ぎたからだめになっちゃったみたいな、いろいろなことがあったものですから、これはなかなか--すぐに決めることは難しいと思うんですね。全部何でもかんでも決めろというわけにいかない。ただ、やはり現実、今お話ありましたように、きょうのことで困っているわけですから、その患者さんたちの立場というものをよく考えてやっていただきたい。
 きょう、たまたま新聞に我々が長いこと望んでいた意見が出て、それで前進したわけじゃないんですけど、我々のように再建外科、乳がんの再建をする人間からすると、やはり、きょうの新聞にも出ていましたように、ある程度うそを書かないと保険が通らないんですね。ほかのものを入れて--プロテーゼを入れてしまうと、それは保険が通らない。そうすると、入れるものは別の値段として、皮弁をつくるという形だけをまた別の病気でつくっていく、テクニックが非常に--テクニックといっても完全にうそなわけです、はっきりいってね。これはどこの医学部でも、形成外科、再建外科をやっているところはそうやらざるを得ないんで、お金が患者さんにないものを無理にやめさせるわけにいかない。特に乳がんの患者さんというのは、非常に精神的に、男性がわからないほど、片方の、あるいは両方の乳房を失ったときに対する精神的な落ち込みというのは物すごく大きいんですね。残念ながら我々、理解はできないんですけど、とてつもない落ち込みがある。それを再建してあげると、全く人が違うほど元気になられる。
 こういうこともあって、この混合診療、いろいろ問題はあると思いますけど、まず制がん剤、抗がん剤について、例えば東京都だけは医療特区のようなものをお考えになっていただいて、何しろがんだけは東京都から撲滅しようという決心をしていただきたいと思うんですが、そのところ、何かご意見ございましたら教えていただきたいと思います。

○菅原医療政策部長 我が国の健康保険制度におきましては、必要な医療サービスは現物給付として受けられることになっております。その例外といたしまして、ただいまご議論ございましたような特定療養費制度における、例えば差額ベッドなどの選定療養あるいは臓器移植などの高度先進医療に限りまして、追加的な負担を求めることができることとなっております。
 ただ、この制度は、個別具体的な承認であるため、承認までに時間がかかり、患者のニーズに即応できないことなどから、問題があるといわれております。
 こうした状況を踏まえまして、国におきましては、先生から先ほどご指摘がございましたような医療特区の問題も含めまして、規制改革・民間開放推進会議におきまして議論されているほか、中央保険医療協議会におきましても、関係団体の意見を踏まえながら議論がされておりまして、都といたしましてはその動向を見守ってまいりたいと考えております。

○前島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りをいたします。
 本件は、継続審査とすることにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○前島委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一六第九三号は継続審査といたします。

○前島委員長 次に、一六第九四号、乳幼児医療費助成制度の充実に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○丸山保健政策部長 整理番号8、陳情一六第九四号についてご説明申し上げます。
 この陳情は、渋谷区の新日本婦人の会東京都本部会長、上伸子さん外千七百五十三名から提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、乳幼児医療費助成について次のことを実現していただきたいというものでございます。
 第一に、三歳未満までの所得制限を撤廃すること、第二に、対象年齢を小学生まで引き上げること、第三に、入院時食事療養費の自己負担分を助成の対象とすることというものでございます。
 現在の状況についてでございますが、乳幼児医療費助成制度は、少子社会において子育てを支援する福祉施策の一環として、区市町村に対し都が補助を行っているものであり、対象年齢につきましては、義務教育就学前まで段階的に拡大してまいりました。
 所得制限の基準は国における児童手当に準拠しており、一定の所得制限を設けることは必要であると考えております。
 また、入院時食事療養費の標準負担額は、在宅患者との負担の公平性確保の観点から自己負担としております。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○前島委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を求めます。

○田代委員 先ほどのがんもこれも、私にとってはライフワークなんで、少し意見を申し上げたいと思うんですけど、所得制限というのは、やはり直間比率をもう一回見直していかないと、税制に入っていかないと、これはもうしようがないんだろうなと。今、一カ月の家賃が五百万近いような六本木ヒルズのところで、大変若い社長で野球チームを買うとか買わないとかといっている人のお子さんが、差別、区別するわけじゃないんですけど、補助をもらうと、やっぱりみんな何となく不思議だなと思っちゃうかなという気がしますね。家賃だけで六千万円出せるというのは、そう簡単にいないと思うんですね。ただし、今お話あったように、税金を払ってるんですよ、お金持ちもね。だから、そこを余り感情に流されてやるというのは、僕は問題があるなというのは一つあるんです。ただし、それは税率をもう一度見直さないと、そこまで話はいかないだろうなと思いますね。
 特に、これは個人的な考え方ですけれども、義務教育というのは、日本もそうならざるを得ないと思いますけど、アメリカ式に高校まで義務教育にして、義務教育、今、中学ですけれども、中学までは、僕は無料であるべきだと思っています。ただし、それには、医療の内容のもう一回精査--大変残念ですけれども、組織に入らない一匹オオカミの医者の中で、不正請求という言葉が暗躍していることがないわけではない。そういうものはEBMをちゃんとつくって、日本のEBMをつくって、アメリカのまねをする必要は全くありませんけれども、きちっとした見直しをしながら適正に払われていくことは、やはり教育と福祉というもの、教育と医療というものは、どんな国になっても、社会保障のいわゆる基盤ですから、これはやっていかなくちゃならない。
 ただし、そのときには税制の見直し、いわゆる三位一体といわれていますけれども、これはもう早くしっかりやってもらわないと、東京都にすべての権限をとはいいませんけど、ある程度の地方分権というものをしっかり進めていただかないと、なかなかこれはやっていけない。逆にいうと、港区に住んでいるとよくて、世田谷区に住んでいると悪くてとなっちゃう状態だと、大変私も困るし、二十三区の中で違って、しかもまた三多摩の地区の方々がまた違う、これもおかしな話、千葉県が違って静岡県が違う、これもおかしな話で、やはりこれは当然全体で進んでいかなくちゃならないことだと思うんですが、やはりお子さんたちをしっかりと病気から守っていくというための制度というものは、何かきちっとしたものが必要だと思うんですね。
 それから、入院時の食事の療養費、これは今、大変介護保険でも問題になっていまして、じゃ、在宅はどうするんだと、低きに合わせた方がいいのか、高きに合わせるのか、これもまた難しいところがあるんですけど、これは整合性が全く今のところ一つに落ちついてないものですから、もう仕方がないかなと思うんですが、やはり小児医療の中で、医療費助成というのは当然大切であることは、皆さん方ご承知だと思うんですけど、それ以上に小児医療の重要性というものをしっかり局としては認識しておいていただきたいと思うんで、その点について見解を求めて、終わります。

○幸田福祉保健局長 小児医療の重要性についてどう認識しているかというお尋ねでございますが、少子化が進行する中で、小児科医師の不足、あるいはまた小児科標榜の医療機関の減少など、小児医療を取り巻く環境というのは極めて厳しい状況にあることは、十分承知をしております。子育て世代の不安を解消して、また安心して子どもを育てていくためにも、小児医療の充実というものは都政の重要課題の一つでございます。
 都はこれまで、小児初期救急平日夜間診療事業の開始、あるいはまた、固定・通年制で常時小児科医師が対応する小児二次救急医療体制の確立、あるいはまた、地域で開業する医師に対しまして小児医療に関する研修の充実、また本年度から、小児救急などの電話相談を受け付けますシャープ八〇〇〇を開始したほか、離職しております小児科医師に対する再就職支援事業の実施も予定しているところでございます。
 次代を担う子どもたちを健全に育成することは、親はもとより社会全体の責務であると考えております。子どもの急病に対する親の不安を解消し、安心して子どもを育てるためにも、引き続き小児医療の対策の充実に向けまして積極的に取り組んでまいりたいと存じます。

○大山委員 採択ができるんじゃないかなというような期待もあるような発言でして、三つの項目とも賛成の立場で質疑をしたいというふうに思っています。
 先ほどの説明の中で、一定の所得制限を設けることは必要だというふうに説明されましたけれども、なぜ所得制限を設けることが必要なのかということを聞きたいんですけれども。

○丸山保健政策部長 本制度は、少子社会における子育てを支援する福祉施策の一環として、区市町村に対し都が補助を行っているものであります。
 所得制限の基準は国における児童手当に準拠しており、一定の所得制限を設けることは必要と考えております。

○大山委員 いやいや、一定の所得制限を設けることは必要だというふうに、どうして、根拠なのか、つまり福祉施策の一環だから所得制限は必要なんだということなんですか。

○丸山保健政策部長 先ほど局長の答弁の中にありましたように、子育て支援に対する経済的な支援というのは福祉施策の一環という立場でやっております。

○大山委員 福祉施策だから所得制限を設けることが必要だというのは、これはちょっと、それは合理的ではないというか、と思うんですね。すべての子育て家庭を支援するというのは立派に福祉施策でありますし、子育て支援において経済的な支援は非常に大きな部分を占めているということは私は認識しているんですけれども、例えば十四年度の社会福祉基礎調査、子どもと家庭では、やはり経済的な支援という要求は高いわけでして、福祉保健局としては、子育ての経済支援は要望としては大きいというふうな認識にあるんだということでいいんでしょうか。

○丸山保健政策部長 認識というご質問ですけれども、先ほど申し上げましたように、少子社会における子育て支援をする福祉施策の一環として都が区市町村に補助するという観点でやっております。

○大山委員 所得制限をするということは、低所得者対策だということの一つなんだという認識なんじゃないかなというふうに思うんですけれども、例えば、次世代育成支援法の中で、都庁も特定事業者として計画を立てなくてはいけないので、総務局が調査をしましたね。十一月五日のこの都政新報にも記事が載っているんですけれども、既婚者一人当たりの子どもの平均人数は一・六四なんですね。子どもの理想人数はというふうに聞きますと、平均で二・四五人なんです。実際に持つつもりの子どもの数は何人ですかといったら、平均で一・七七人ということで、理想の人数よりも下回っているんです。理想とする人数よりも少ない理由を聞いたところ、子育てや教育の金銭的負担ということが五一・二%で、最も高いということなんですね。ですから、比較的安定している都庁の職員でさえも、子育てや教育の金銭的負担ということが大きいので、理想の人数よりも少ない子どもを持つつもりなんだということなんですね。
 子育て支援の一環なんだということですけれども、きちんとそこを、子育て支援の一環なんだ、だから所得制限は持たないということ、すべての子どもたちにということを見なきゃいけないというふうに思っています。
 都の所得制限だと、乳幼児医療費助成を受けられるべき年齢、つまり小学校へ入学する前までの乳幼児のうち何割の子どもたちが現在受けているのか、そして、例えば、モデル世帯でいいんですけれども、子ども二人で片働き、四人家族の場合、給与収入だと年間幾らぐらいが所得制限の値になりますか。

○丸山保健政策部長 先生の二点の質問にお答えさせていただきます。
 一つは、何割ぐらいの方がその対象となっているかということですけれども、平成十六年一月の住民基本台帳に基づく人口を基礎に算定しますと、十六年三月時点で対象年齢層の約七〇%が受給しております。
 一方、モデルということで、サラリーマン世帯の扶養三人という場合はどのくらいかということですけれども、収入額が七百八十万、それに対します所得制限額は五百七十四万となっております。

○大山委員 対象とする年齢の子どもの七割しか--三割の子は受けることができない、そして、今、所得制限の額で、サラリーマン世帯だと大体、四人家族で収入は七百八十万円だということなんですね。東京都社会福祉基礎調査で、六百万から二百万刻みで世帯の年間収入というのがあります。これは子ども家庭ですから、十五歳以下の子どもを養育する世帯の収入ですね、六百万から八百万未満という所得層が二一・一%なんです。ですから、この所得層の中で七百八十万円の方々がいるわけですね。この二一・一%というのは、ほかの所得階層に比べても二番目に大きな幅がある。しかし、その幅の中でも、一円でも多くなってしまえば、ことしは受けられたけれども、来年は受けられなくなってしまうというようなことも含めて、起きてくるわけですね。
 都内の自治体を見ても、東京都は所得制限をしていますけれども、それぞれ単独で上乗せをしていて、二十三区のうち二十二区は、所得制限は全くありません。市町村でも徐々になくしています。ですから、同じ東京の子どもでも、住んでいる自治体によって受けられる子、そして受けられない子が出てくるということなんですね。つまり、所得制限することが不公平感を増すことになるというふうに思うんですけれども、どうですか。

○朝比奈少子社会対策部長 先ほど来、所管部長の方から答弁申し上げておりますように、この医療費助成制度は、私どもといたしましては、福祉的な側面を追いつつも、やはり経済的な支援だというふうに認識をしております。
 したがいまして、東京都といたしまして、全都的な水準を図るという視点から一定の所得制限を導入しているものでございます。

○大山委員 経済支援は、さっきいったように、一定の所得がある人でも、東京都庁の職員の皆さんも金銭的な負担は大きいんだ、そして今、それぞれの自治体が実施しているけれども、こっちの自治体にいたときは所得制限がなくて受けられたけれども、こっちに引っ越したら所得制限で受けられなかったということもあるわけですね。全都的な水準を示している、それは重要なんです。しかし、それをもっと引き上げていくということも含めて充実していくことが必要なんです。
 そして、経済的支援だから所得制限をするんだというふうにいっていますけれども、私たち、都内の全区市町村にこの乳幼児医療費助成制度のことでアンケート調査をいたしました。所得制限をなしというふうにした自治体もしくは一部緩和した場合、どうして緩和したのか、もしくはなしとしたのか、そして、その効果への評価はどうですかというふうに聞きました。そうしましたら、理由としては、子育て家庭への支援を挙げているわけです。それは東京都も同じですね。その効果では、等しく医療費助成を享受することにより少子化対策に寄与する、毎年受給資格が変わることなく安定的に医療を受けることができる、これは先ほどからいっているような所得制限ぎりぎりの世帯が見通しを持って安心して生活できる、それから公平性が担保される、それから経済負担の軽減と不公平感の是正が図れた、同じ年齢の乳幼児家庭間の差異が生じない、すべての子どもが平等に無料で医療を受給できる、所得に関係なく医療が平等に受けられるなどの評価が圧倒的に多く寄せられています。子育て支援、すべての家庭に、すべての子どもたちに公平にというのが多くの自治体の評価なんですね。だからこそ、東京都も所得制限はなくすという方向を進むべきだというふうに思っています。
 ある市では、区部からの転入者には、四歳以上で所得制限があるんですね、この自治体は。で、非対象となった場合に、多数の疑問の声がありというふうに書いてくれています。(資料を示す)この中ですけれども、ほとんどの自治体は、所得制限をなくしたいというふうに考えているんですね。しかし、できない理由について聞きました。そうしましたら、市の部分で、すべての市が、所得制限を撤廃できない、緩和できないという理由は、財政問題が理由なんだ、財政状況が厳しいとか、財政的に困難とか、財源不足とか、そのようにすべての市が財政問題を理由に挙げているということなんですね。ですから、東京都がきちんと都の制度として、全都の子どもたち、すべての子どもたちに所得制限をなくすということ、これはもう拒否する理由はないというふうに思います。これは都の制度として所得制限を撤廃することが求められているんだというふうに思いますが、どうですか。

○朝比奈少子社会対策部長 今ご議論いただいている乳幼児医療費助成制度の問題、それから児童手当の問題を含めまして、私どもといたしましては、経済的支援ということで、都といたしまして限られた財源を有効かつ効果的に使うためには、一定限度の所得制限をしていくということが合理的であり、かつ都民の理解も得られているのではないかというふうに考えております。
 お話の中にございました自治体ごとに違うのではないかということにつきましては、各自治体は、それぞれ置かれました財政状況等を勘案しながら政策判断をするということで、各市が個別に対応しているというふうに認識をしております。

○大山委員 子育て支援、次世代育成だということだったら、今、各市の状況も、財政問題なんだ、財政が賄えない自治体に住んでいる子どもは医療費助成を受けられないということになるわけですよね。だから、東京都としてやる意義というのはそこなんです。
 経済支援、同時に対象年齢を引き上げるということですけれども、子育て支援の観点からいえば、子育て世帯の要求からいっても重要ですし、年齢を拡大するということは重要だというふうに思います。年齢を引き上げることが求められているわけですが、これについてはどうですか。

○丸山保健政策部長 対象年齢につきましては、義務教育就学前まで段階的に拡大してまいりました。さらなる対象年齢の拡大は考えておりません。

○大山委員 やはりこの陳情にもありますように、港区は小学校卒業までですね。北区では中学校を卒業するまで医療費助成を始めています。私たち、調査しましたら、台東区では中学校卒業まで、それから、品川区と目黒区は小学校卒業まで、奥多摩町でも小学校三年生まで所得制限なしで実施を予定しています。都内でも広がりつつあるというのが流れですね。
 全国的にはどうかというふうに見ました。そうしたら、小学生、中学生、高校生への医療費助成、何と百十五自治体に広がっているんですね。小学校、中学校、高校生まで実施しているというところは圧倒的に所得制限がないというのが特徴です。
 世界的に見ればどうかということですけれども、フランスもドイツもイギリスもイタリアもカナダも、皆、成人を含めて無料です。先進国の常識というか、医療費は無料というのは常識だということですから、ぜひこれは子育て支援、次世代育成ということの観点で、きちんと福祉保健局も検討してもらいたいという要望をして、終わります。

○佐藤委員 ちょっと教えてほしいことがあるんですが、今、いろいろな年齢制限の話とか所得制限の話がある中で、資料がお手元にあるかどうかあれなんですが、例えばゼロ歳の子どもは年間平均幾ら医療費がかかっているとか、一歳は幾らとか、二歳は幾ら、三歳は幾ら、四歳は幾ら、五歳は幾ら、六歳は幾らというのがあれば--もっと大きなくくりでも結構です、もしそういう段階的なものがあれば、ちょっと教えていただきたい。

○丸山保健政策部長 先生のご質問の一歳刻みというのは、申しわけございませんが、ゼロ歳から四歳まで、これは年平均五万三千七百九十円、全医療費の収入から割り出しますと一・六%ということで、やはりゼロ歳から四歳までの医療費がかかる。それから、五歳から九歳までは約三万六百六十円、十歳から十四歳に関しましては二万三千二百八十円ということで、やはり家計支出に占める医療費の割合はゼロ歳から四歳が高いと。これは家計消費者状況、平成十四年のデータでございます。

○佐藤委員 ご答弁いただいて、今まさに部長がおっしゃったとおりで、学校へ入る前は銭がかかるんだよと、こういう話、よくわかります。
 たまたまこの中に品川の話が出ているんで、あれなんですが、品川区は来年の一月から所得制限も全部撤廃をいたしまして、小学校卒業まで入院、通院も全部助成をする、こういうことになりました。これは、実は初年度四億円ぐらいかかるんですね。四億円ぐらいかかっておりますが、所得制限を当初は一千百万という線を引いたんですが、それも撤廃をいたしました。一千百万を撤廃することによって何人新たに助成を受けられるんですかと聞きましたら、七十七人、その一人が私だったわけでありますけれども(笑声)それはそれとして、何でもかんでも助成すればいいというんじゃないんじゃないかと思うんですよ。それはどういう意味かというと、売薬を買うより、ちょっとした病気でも医者へ行っちゃった方がというような、ただだから行っちゃえという風潮になったとき怖いね、もう一つは、非常にお金がかかるお子さんたちがみんな品川へ来たらどうするのという話も、実は、ざっくばらんな話、しました。恐らく最終的には年間倍ぐらいまでかかるんじゃないだろうか、要するに八億円から十億円ぐらいまで年間かかってくるんじゃないかということを区の当局は覚悟している。正直いって、これは大変な負担だろうと思うんですね。今はいいけれども、後年度負担というのは大変なものになってくるんじゃないだろうかと、我々ちょっと危惧をしておりまして、もう少しきめの細かい助成をすべきなんじゃないだろうか。例えば慢性疾患、アトピーなんかは助成をしてあげるとか、何でもかんでも、転んじゃった、足すりむいたまで、すべった転んだ、腹痛いまで医者へ行けというのは、どうもちょっと趣旨と違ってくるんじゃないだろうかなと思いまして、区の方にも若干進言したことがあるんですが、その辺も含めて、いろいろと各区市町村にご事情もあるようでありますから、保留にしてください。お願いします。

○前島委員長 ほかに発言がなければ、お諮りをいたします。
 本件は、継続審査とすることにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○前島委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一六第九四号は継続審査といたします。
 以上で請願陳情の審査を終わります。
 以上で福祉保健局関係を終わります。
 なお、本日審査をいたしました請願陳情中、採択と決定いたした分につきましては、執行機関にこれを送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承をいただきたいと思います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時六分散会

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