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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第十号

平成十六年九月十六日(木曜日)
第七委員会室
   午後一時四分開議
 出席委員 十三名
委員長藤井  一君
副委員長山加 朱美君
副委員長大山とも子君
理事鈴木あきまさ君
理事初鹿 明博君
理事野村 有信君
東村 邦浩君
柿沢 未途君
かち佳代子君
大河原雅子君
田代ひろし君
古賀 俊昭君
佐藤 裕彦君

 欠席委員 なし

 出席説明員
福祉保健局局長幸田 昭一君
次長帆刈 祥弘君
技監梶山 純一君
総務部長吉川 和夫君
指導監査室長岩井 令雄君
医療政策部長菅原 眞廣君
保健政策部長丸山 浩一君
生活福祉部長笠原  保君
高齢社会対策部長野村  寛君
少子社会対策部長朝比奈照雄君
障害者施策推進部長吉岡 則重君
健康安全室長中井 昌利君
企画担当部長野口 宏幸君
感染症・環境安全担当部長小松 博久君
参事杉村 栄一君
参事桜山 豊夫君
参事大村 信夫君
参事狩野 信夫君
参事長谷川 登君
参事清水 克則君
参事浅井  葵君
参事佐藤 恭信君
病院経営本部本部長押元  洋君
経営企画部長奥田  匠君
サービス推進部長徳毛  宰君
参事織戸 正義君

本日の会議に付した事件
 福祉保健局関係
報告事項(説明)
・東京都多摩老人医療センターの公社移管について
請願陳情の審査
(1)一六第一七号 安楽寺小平玉川上水苑(仮称)の建設計画に関する請願
(2)一六第二〇号 ウイルス肝炎対策の拡充に関する請願
(3)一六第四一号 ホームレス地域生活移行支援事業の取組に関する陳情
 病院経営本部関係
報告事項(説明)
・多摩広域基幹病院(府中病院)及び小児総合医療センターの整備について
・都立豊島病院の板橋区移管に関する基本的方向について
請願の審査
(1)一六第一八号 都立梅ヶ丘病院の移転統合計画の中止と小児医療の充実に関する請願

○藤井委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、傍聴人の数についてお諮りいたします。
 本委員会室の定員は二十名でありますが、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに二十名を追加したいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○藤井委員長 次に、第三回定例会中の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきましてお手元配布の日程表のとおり申し合わせを行いました。ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、福祉保健局及び病院経営本部関係の報告事項の説明聴取及び請願陳情の審査を行いたいと思います。よろしくお願いいたします。
 なお、報告事項につきましては、本日は、説明を聴取した後、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中に行いたいと思います。ご了承願います。
 これより福祉保健局関係に入ります。
 初めに、八月の組織改正により、新たに福祉保健局が設置されました。
 幸田局長からあいさつ並びに幹部職員の紹介があります。

○幸田福祉保健局長 福祉保健局長の幸田昭一でございます。
 委員長を初め委員の皆様方には、日ごろから当局の事業につきましてご指導、ご鞭撻をちょうだいしております。まことにありがとうございます。
 ただいま委員長のご案内にもございましたように、去る八月一日に、少子高齢化社会に対応し、健康に対する都民の不安を払拭するため、福祉局と健康局とを統合し、新たに福祉保健局が発足いたしました。これまでの利用者本位の福祉を目指した福祉改革と患者中心の医療の実現に向けた医療改革に引き続き取り組みながら、保健、医療、福祉の一体的な施策を推進し、一足す一が三にも四にもなるように、職員一丸となって取り組んでまいる所存でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 組織統合後初めての委員会でございますので、当局幹部職員を紹介させていただきたいと存じます。
 初めに、次長の帆刈祥弘でございます。技監の梶山純一でございます。総務部長、吉川和夫でございます。指導監査室長、岩井令雄でございます。医療政策部長、菅原眞廣でございます。保健政策部長、丸山浩一でございます。生活福祉部長、笠原保でございます。高齢社会対策部長、野村寛でございます。少子社会対策部長、朝比奈照雄でございます。障害者施策推進部長、吉岡則重でございます。健康安全室長、中井昌利でございます。企画担当部長、野口宏幸でございます。感染症・環境安全担当部長、小松博久でございます。事業調整担当参事、杉村栄一でございます。医療改革推進担当参事、桜山豊夫でございます。地域保健担当参事、大村信夫でございます。連絡調整担当参事、狩野信夫でございます。施設調整担当参事、長谷川登でございます。次世代育成担当参事、清水克則でございます。食品医薬品安全担当参事、浅井葵でございます。感染症危機管理担当参事、佐藤恭信でございます。最後に、当委員会との連絡に当たらせていただきます総務課長、藤田裕司でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○藤井委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。

○藤井委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○菅原医療政策部長 東京都多摩老人医療センターの財団法人東京都保健医療公社への移管につきましてご報告いたします。
 本報告書は、都立病院改革マスタープランに基づき、財団法人東京都保健医療公社に運営を移管する東京都多摩老人医療センターの移管後の運営方針や医療機能等について、関係各局で設置した公社化検討委員会で、地域のご意見を最大限尊重し、取りまとめたものでございます。
 お手元に厚生委員会報告資料といたしまして、資料2、多摩北部地域病院(仮称)の医療機能等についてと、その概要をまとめました資料1をお配りしております。資料1の概要に基づいてご説明させていただきます。
 一ページをお開きください。1、基本方針でございます。
 北多摩北部保健医療圏の中核病院として、診療対象を従来の高齢者に限らず、小児から一般成人までに拡大し、地域の医療機関と積極的に連携を図りながら、地域住民に適正な医療を提供してまいります。
 2、運営理念でございます。
 基本方針に基づき、次の四つの運営理念を掲げております。地域ニーズにこたえるため、地域医療連携を強力に推進してまいります。患者の人格を尊重した患者中心の医療を実践してまいります。常に医療の質の向上を図り、患者に安全で納得のいく医療を提供してまいります。良質なサービスを継続して提供するため、健全な経営基盤を確立してまいります。
 3、診療規模でございます。
 入院規模は、現行許可病床数と同じ三百四十四床でございます。外来規模は、現行の外来規模を踏まえつつも、紹介予約制の推進を図るという基本的方向の中で規模を設定してまいります。平成十七年度は六百五十人程度を予定しております。
 4、医療機能でございます。
 北多摩北部保健医療圏を基本に、近接する医師会などとも引き続き連携を図りながら、主として二次医療機能を担ってまいります。重点医療といたしまして、二次救急を中心とした救急医療と、低侵襲医療に重点を置いた特徴あるがん医療の二つに取り組んでまいります。
 診療機能は、基本的に現行の診療機能を継続してまいりますが、特に留意すべき点は、次に申し上げるとおりでございます。
 平成十七年度の公社移管と同時に、小児科を新設してまいります。最大四十床程度の稼働を想定しながら、当面は需要に応じ段階的に稼働してまいります。
 二ページをごらんください。循環器科については、急性心臓疾患に対応を図ってまいります。
 感染症科につきましては、呼吸器科など主に内科系各科で対応してきた実績を踏まえ、内科系診療科と統合いたします。
 精神科につきましては、精神疾患を有する身体合併症患者に引き続き対応してまいります。
 歯科・口腔外科については、高齢者歯科など、地域の歯科医療機関では取り扱いが困難な患者に対応してまいります。
 構内福祉施設の健康管理及び一次医療については、利用者の利便性を考慮し、基本的に各福祉施設で対応してまいります。
 救急告示医療機関やエイズ診療協力病院など、行政からの要請により実施している機能は引き続き継続してまいります。
 特色ある医療については、高齢者医療の機能を継続するとともに、専門外来の充実として、現在実施中の専門外来は継続し、新たな専門外来の設置は、地域の意見を踏まえ、検討してまいります。
 患者が地域で一貫性のある医療を継続して受けられるよう、かかりつけ医と病院医師とが共同で診療できる開放型病院として診療を開始してまいります。
 地域医療連携を推進し、移管後数年以内の地域医療支援病院化を目指した病院運営を行ってまいります。
 5、医療連携の推進でございます。
 登録医制度の仕組みづくりとともに、確実な紹介や返送等を実施することで、地域医療機関と信頼関係の構築に努めてまいります。
 また、紹介予約制、院外処方、共同診療・医療機器の共同利用等の推進に取り組むとともに、緊急入院に対応する院内体制の整備推進に努めてまいります。
 地域の意見を把握するため、運営協議会を院長の諮問機関として設置してまいります。
 地域医療機関に係る情報収集など、地域医療連携室の機能の充実を図ってまいります。
 6、その他でございます。
 公社への移管日につきましては、患者や都民に対するわかりやすさ、会計年度区分などを勘案し、平成十七年四月一日といたします。
 移管後の病院の名称につきましては、これまで地域で老人医療センターや医療センターという名称で親しまれてまいりましたが、一方、公社移管後は、診療対象を小児や一般成人にまで広げること、また、多摩北部地域の中核病院として運営を行うことから、財団法人東京都保健医療公社多摩北部医療センターとすることで、公社と調整してまいります。
 病院運営上の医療機能、医療連携等に係る具体的な課題につきましては、今後も地域医師会等の協力を得ながら検討してまいります。
 以上が多摩北部地域病院(仮称)の医療機能等についての報告でございます。
 今後は、この内容に基づいて、受け入れ先である公社と十分連携をとりながら円滑な移管を行ってまいりますので、当委員会の皆様のご指導をお願い申し上げる次第でございます。
 以上、甚だ簡単ではございますが、報告事項の説明を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。

○藤井委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○かち委員 多摩老人医療センターが来年公社に移管されるという関係で一つお願いしたいのは、大久保病院がことし四月から公社に移管されたわけですけれども、この四月から八月までの月ごとに昨年比で出していただきたいんですが、外来患者数、紹介の状況、それから、入院ベッドの利用率、在院日数、収益など。また、職員の職種別定員と実績、非常勤の場合は常勤換算で、八月一日現在で出していただきたいと思います。
 それから、都立病院の診療報酬体系上の看護基準と公社病院の看護基準の比較。
 三番目は、多摩老人医療センターの各科診療科目の外来診療体制、一日に何単位あるのか、週何日あるのか、医師は常勤か、非常勤かなどということがわかるようなものを、今の状況と公社に移った後にどうなるかというのが一覧でわかるものですね。
 それから、多摩老人医療センターを公社化して、地域医療支援病院を目指すとなっておりますが、そうなった場合の患者負担の変化。差額ベッド料とか、駐車場代とか、外来初診加算--保険外負担のことですが、それから、初診時紹介患者加算、入院時診療加算などについてわかるものを出してください。
 最後に、公社化に当たっての関係医師会へのアンケート調査を行われたようですけれども、その調査結果もよろしくお願いいたします。
 以上です。

○藤井委員長 ほかに資料要求のある方。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 それでは、ただいまかち委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、提出願います。

○藤井委員長 これより請願陳情の審査を行います。
 初めに、一六第一七号、安楽寺小平玉川上水苑(仮称)の建設計画に関する請願を議題といたします。
 まず、理事者の説明を求めます。

○小松感染症・環境安全担当部長 整理番号1、請願一六第一七号につきましてご説明を申し上げます。
 この請願は、小平市の墓地計画反対協議会代表、馬場政孝さん外三千九百五十一人の方々から提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、安楽寺小平玉川上水苑(仮称)の建設計画について、宗教法人安楽寺の墓地建設申請を許可しないようにしていただきたいというものでございます。
 現在の状況についてでございますが、本請願の対象となっている宗教法人安楽寺が予定している墓地建設計画については、現時点において、墓地経営許可申請書は提出されておりません。
 また、申請予定者は、墓地等の構造設備及び管理の基準等に関する条例に基づき、墓地経営許可申請の事前手続として平成十六年五月一日に標識を設置いたしました。
 隣接住民等に対する説明会については、平成十六年七月二十八日に開催されましたが、隣接住民等の出席はありませんでした。
 なお、現時点において隣接住民等から条例に基づく意見の申し出は出されておりません。
 よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○初鹿委員 我が会派の小林正則議員が紹介議員になっておりますので、何点か確認を含めて質問させていただきたいと思います。
 まず、安楽寺小平上水苑という名前になるんでしょうか、建設予定地ですけれども、文化財保護法に基づいて史跡として指定されている玉川上水の真横にあるわけですね。また、予定地のすぐ後ろ側というんでしょうか、隣接地には小平市の保存樹林があるということで、大変緑豊かで、自然環境に恵まれた非常にすばらしいところだということです。
 地域の住民は、この景観と自然環境を維持しようという意識が非常に高くて、また、地元の小平でも、この墓地の造営に関して指針を策定したということであります。
 こういう場所に墓地を建設するということについて、都としてどういう見解を持っているのかも含めて、何点か確認させていただきたいと思います。
 まず、墓地の建設予定地ですけれども、玉川上水の横にあります。この玉川上水沿いの道路というのは、周辺環境に対する配慮ということもあって、玉川上水を挟んで、片側一車線、上りと下りと一方通行になっているわけですね。そういうところに墓地が開発されてしまうと、当然、お墓参りの時期というのは、お彼岸とかお盆の時期に集中するわけですから、一方通行の道路に車が集中して、路上駐車や渋滞などを引き起こすということが容易に予想されるわけであります。
 都として、このような墓地が建設されることによって引き起こされる交通渋滞についてはどのように考えているのか、まず、ご見解を伺います。

○小松感染症・環境安全担当部長 墓地が建設された場合に予想される交通渋滞についてのお尋ねでございますが、都の墓地等の構造設備及び管理の基準に関する条例では、墓地の構造、設備基準の中で駐車場の設置を義務づけております。また、墓参りの人が多くなる時期の対応につきましては、ほかの墓地の例では、交通整理員を配置したり、一時的に近くに駐車場を借りるなどしているところもあると聞いております。
 いずれにいたしましても、今後、申請予定者に対しまして、隣接住民等と十分話し合い、その中で具体的に解決を図っていくよう指導してまいります。

○初鹿委員 あと、墓地の建設予定者ですけれども、墓地の場所が小平市であるにもかかわらず、この安楽寺さんというお寺は墨田区にあるということなんですね。常識的に考えて、随分離れたところにつくられているなということなんですけれども、普通、我々イメージすると、そこのお寺さんにお墓があって、お寺のご住職さんなどが、落ち葉を掃除してくれたり、供えた花などもきれいに掃除してくれて、日常的にお墓の管理を行ってくれるんだなというふうに思うと思うんですけれども、小平市に墓地ができて、かなり離れたところにあるお寺さんがそういうものをつくるという。都内に寺があれば、どこにでも墓地をつくっていいということで、本当にいいのかなという疑問を持つんですけれども、この点を確認したいんですけれども、都内の寺であれば、都内どこにでも墓地をつくっていいのか、ご見解を伺います。

○小松感染症・環境安全担当部長 墓地を経営するお寺についてのお尋ねでございますが、都の条例では、都内に墓地を経営しようとする宗教法人は、事務所所在地が、都内またはその経営しようとする墓地等の存する特別区もしくは都内の市町村の区域に隣接する都外の市町村の区域に有するものと規定しております。したがいまして、申請予定の宗教法人は該当いたします。
 また、墓地の経営には、墓地の施設の維持管理とともに、墓地の使用者の納骨、改葬等の手続が支障なく行われるための十分な管理が必要でございます。このため、管理事務所を設けることを義務づけております。

○初鹿委員 やはり管理がしっかりと行われないと、墓参りに来るとごみも出ますし、また、お供え物をしたり、そこに鳥がたかったりするわけですね。また、ろうそくとか、線香を立てるわけですから、火のところに枯れ葉などが飛んでくると火災の危険もあるということですから、管理を徹底するということが一番重要なんだと思うんですね。恐らく反対されている周辺の住民の方も、墓地をつくる予定者の方がかなり遠くにいるということで、管理がちゃんと行えるのかどうかということを非常に懸念しているのではないのかなと思います。
 そこで、墓地の管理について都としてはどのように考えているのか、ご見解をお伺いします。

○小松感染症・環境安全担当部長 墓地の管理についてでございますが、条例では、廃棄される供花、供物等を衛生的に管理するため、ごみ集積設備の設置を義務づけるとともに、カラス等による飛散や供物等の放置による悪臭を防止することも指導しています。また、線香、ろうそくなどからの火災の危険性や不審者の立ち入りなどについては、墓地の構造設備とともに、管理上の問題として、申請予定者に対して、隣接住民等と十分話し合った上、管理がなされるよう、指導してまいります。

○初鹿委員 最初にも申し上げましたけれども、まず、この墓地の建設予定地ですけれども、周辺の住民の方は、玉川上水の景観や緑豊かな自然環境という、ここを安住の地として非常に親しみを持っているということなんですね。そこで、申請予定者は、墓地の規模や適切な管理運営方法などについて、周辺の住民の意見を十分に取り入れて、理解が得られるように、丁寧に取り組みをするべきだと思うんですね。
 先ほどのお話ですと、説明会を開いたけれども、だれも集まらなかったということですね。ということは、実際に住民の方にはまだ説明をしていないということだと思うんです。都としては、今後、住民と建設予定者の間の理解をどうやって深めていくかということについて、都として建設予定者をどのように指導していくのか、ご見解を伺います。

○小松感染症・環境安全担当部長 所管の保健所では、この墓地の建設計画等について、隣接住民等から意見の申し出があった場合、この意見に正当な理由があると認められるときには、申請予定者に対して、隣接住民等と誠意を持って協議を行うよう指導してまいります。
 なお、隣接住民等、その他の意見につきましても、墓地開発の申請予定者から提出される説明会の報告書により把握をしてまいります。

○初鹿委員 最後に、繰り返しになりますけれども、申し上げますけれども、まず、建設予定地は、非常に緑豊かで、自然が残る地域で、この環境と墓地との調和を図ることが求められると思うんです。また、現状ですと、許可申請も出していないですし、説明会も正式な形で開かれているわけじゃないですから、まだ住民の方には十分に周知がされていないと思いますので、これから関係者と住民の方としっかりと話し合いをしていただきたいなと思います。その上で、住民の方々が求めているようなことを建設予定である安楽寺さんがしっかりと受け入れていけるように、都としてしっかりと指導をしていくというんでしょうか、そういうことを積極的に行っていただきたいと思います。
 以上のことをぜひ東京都として配慮していただくことを希望しまして、私の質問を終わらせていただきます。

○東村委員 今、緑豊かな潤いある自然環境と墓地は相入れないという話があったんですけれども、墓地を建設した後の環境への配慮をやらなきゃいけないことは確かなんですね。貯水池をきちっとつくって、周辺の住民への環境も考えなきゃいけない。
 ただ、私は八王子の選出なんですけれども、八王子は墓だらけでございまして、確かに緑豊かなところに墓が軒並み建設されているわけなんですね。こうやって、都内のどこでもだめだといわれたら、結局、だんだん墓は八王子に来るということで、本当に墓場通りみたいになっているんですよ、土日になると車が動かないというくらい。
 そういう中で、確かに気持ちはよくわかるんですけれども、このような理由だけで墓をつくっちゃいかぬというのはもう少し考えなきゃいけないのかなと思うんです。そういう意味で、ちょっと角度を変えて、毎回墓地問題が起きると、先ほど話も出ていましたけれども、説明会を開いたのか、開かなかったのか、こういう声が必ず起こってくるわけでありまして、もう一度確認の意味で、墓埋法上というか、墓地建設における説明会というものはどのような意義を持っているのか、これを確認したいと思います。

○小松感染症・環境安全担当部長 説明会についてのお尋ねでございますが、都条例では、隣接住民等とのあつれきを未然に防止する目的から、事前周知の手続を規定しており、その一つとして、申請予定者が説明会の開催等を行うこととしております。説明会は、申請予定者が、墓地経営許可申請に先立って、施設の規模や構造設備、工事の方法など、墓地の建設計画について隣接住民等に説明を行うものでございます。

○東村委員 このあつれきを未然防止するために事前の説明会を開くということなんですが、私は、代表の方とお会いして、いろいろな経緯の話をお伺いしました。
 その中で、先ほど墨田区にお寺があるという話がありました。私は、別に墨田区にあっても構わないと思うんです。住職が管理しなくても、住職にかわる人がきちっと管理を立てれば、それは別に問題ないだろうと思っているんですね、規模の問題もあるでしょうから。ただ、どうしても交渉の過程で、今回、住職でない方が間に入ったらしいんですけれども、誠意がなく、時には暴言も吐かれて、それがゆえに住民の人も、こういうところが進出してきて本当に大丈夫なのか、そういう不安を述べられている。こういうのが現状じゃないかと思うんです。
 そこで、七月二十八日に開催された説明会では住民側の出席はなかった、こういうことなんですけれども、東京都は、隣接住民と申請予定者との関係はどのようになっていると認識しているのかについてお伺いしたいと思うんです。

○小松感染症・環境安全担当部長 これまで申請予定者と隣接住民は、説明会の開催に向けましてお互いに調整を行っていましたが、過去三回、お互いの都合がつかずに説明会を延期した経緯がございます。
 七月二十八日の説明会については、隣接住民等と申請予定者との間で開催についての条件が折り合わない中で行われたため、隣接住民等の出席が得られなかったと聞いております。

○東村委員 私の認識はちょっと都と違うんですね。都は表面上の、条件が折り合わなかったという話をされていますけれども、今回の事例に関しては、かなり一方的に向こうが、お寺側が出てきた。かなり強硬ないい方をされたし、進め方をしようとしているという話を聞きました。恐らく、住職が出ていらっしゃって、懇切丁寧に話をしていけば、人間と人間の話し合いですから、わかり合える部分があるんじゃないかと思うんですけれども……。
 そこで、大事な部分なので確認したいんですが、出席者がだれもいない説明会は、事前説明会として認めるのかどうか。まずこれを確認したいと思います。

○小松感染症・環境安全担当部長 説明会は、その経過の概要を所管の保健所に報告しなければなりませんが、現時点では、まだ説明会の報告書を受けていないため、説明会が開催されたと認める段階ではございません。
 しかし、七月二十八日の説明会については、出席者もいないこともあり、この説明会のみでは十分ではないと認識してございます。

○東村委員 十分でないと認識をされている、それをお聞きして安心したんですけれども……。
 そこでお伺いしたいんですけれども、東京都が両者の間に入ってどのような動きをされているのかということと、説明会の開催に向けて、今どのような現状になっているのか、今後の動きも含めて伺いたいと思います。

○小松感染症・環境安全担当部長 七月二十八日以降、所管の保健所では申請予定者に対して説明会を再度開催するよう指導したところ、九月に入ってから申請予定者と隣接住民等との間で事前打ち合わせ会が開催されたと聞いております。
 今後とも、申請予定者に対して、引き続き誠意を持って隣接住民等に説明を行うよう指導してまいります。

○東村委員 今、保健所が間に入って、事前打ち合わせ会が行われたとおっしゃってくださいました。そういう意味で、東京都も一生懸命汗をかいていただいているなということを感謝いたしております。
 墓地を建設する、この墓地の建設は、隣接住民の皆さんが安心できることが何よりも大事なわけなんですね。
 これから墓地ができるというところは、今どういう状況かというと、旅荘なんです。いわゆる旅荘というやつです。ここがあるわけで、決して環境がいいとはいえないわけなんですね。そういう意味で、どっちがいい悪いは別にして、何か物をつくっていく、建設していく。周辺の方の同意を得ていくことが、建設された後もきちっとした運営ができる一つの大前提だと思いますので、今後、両者の合意形成が図られるよう、さらに東京都として、調整機能をいかんなく発揮されたい、このことをお願いしまして、質問を終わりたいと思います。

○かち委員 私からも、安楽寺の墓地建設計画に関して何点かお聞きします。
 今もお話がありましたけれども、大変難しい問題ではあると思うんですね。だれもが迎える死後の処理というか、埋葬とか墓地、そういうものをどのようにつくっていくのかということは、行政にとっても大変重大な課題だというふうに思います。
 一方、墓地造成と都市計画とか、まちづくりとか、環境問題との調整、それから、地域住民との合意形成ということも欠かせない問題だと思います。その辺を行政がイニシアチブをとって行っていくべき問題ではないかと思います。
 近年、墓地造成に当たって、開発業者が参入して、大規模開発、あるいはミニ開発を強行して、近隣住民とさまざまなトラブルを起こしていたり、そういうことから、自治体からもいろいろな意見が上がっているのが現状です。
 こうした中で、日本共産党は反対しましたけれども、東京都は、平成十二年十月に、いわゆる墓地条例を改正しました。その内容は、構造整備基準の規定の拡充とか、経営主体を明記するなどという点では一定の改善もあったのですが、肝心な近隣住民との承諾書の添付条項をなくすということになりました。それにかわって、標識の設置、周辺住民への周知徹底とか、事前協議制などということになったわけです。
 これでは、説明会を幾ら重ねて、また、事前協議をしても、両者の意見が合わない、平行線のままで合意形成ができないということもあるわけですね。そういう場合に、最終的には知事が許可をおろすわけですから、その点での行政側の視点というのが問われることになると思うんです。公衆衛生的、あるいは公共の福祉にかんがみてどうかという点では、広く深く検討して、きちんと対応しなければならないというふうに思うんですね。
 この条例改正に当たっては、付帯決議として、自治体の意向を尊重するというようなことも添えられておりますので、そうした背景を踏まえて、何点か……(「付帯決議に共産党は反対したじゃない」と呼ぶ者あり)条例自体を反対したのね--何点かお聞きします。
 この環境保全地域に指定されている本件の設置予定の玉川上水、この川のほとりに建つ予定ということですけれども、この位置関係をちょっと確認したいんですけれども--私は大田区に住んでおりますので、玉川上水の川べりからどのぐらい離れているのか。それから、隣接の民家との距離はどのぐらい、何メートル離れているんですか。

○小松感染症・環境安全担当部長 墓地建設予定地は、玉川上水から道路を挟んだ向かい側に位置しており、道路幅は三・四メートルでございます。また、道路建設予定地の周囲は、東側は隣接して住宅、西側は幅六メートルの道路、南側は小平市の保存樹林となってございます。

○かち委員 最近というか、ほとんどが焼骨、火葬した骨ということで、川とか、隣接住居から何メートル離れなければいけないというような問題は、一応公衆衛生上はクリアできるということになるかもしれませんけれども、公共の福祉の見地から問題ないと知事が認めた場合許可されるというふうになっているわけですね。そういう意味では、単に今も焼骨だからこの問題はクリアできるんですというふうにだけはいえないと思うんです。
 先ほどもさまざま意見が出されましたけれども、その周辺、その町全体の公共の福祉にとってどうかということを総合的に判断して許可を出す、そういう役割、責任が知事に課せられているというふうに思います。
 それで、小平市の都市計画や環境保全の基本方針なども十分に検討すべき問題だと思いますが、小平市は、墓地造成について、六月二十七日ですか、指針をつくりました。墓地造成に当たっては、風致地区や百メートル以内に学校や病院や児童施設や老人介護施設などがある区域には造成しないことというように、かなり厳しいトーンになっておりますけれども、こういうふうに書かれているわけですが、本件の場合はどのような現況にあるのでしょうか。

○小松感染症・環境安全担当部長 周りの状況でございますけれども、墓地建設予定地の状況については、予定地の一部は第二種風致地区内にあり、また、予定地から東約三十メートル離れた場所には私立幼稚園が存在いたします。

○かち委員 小平市の指針に照らしてみると、これはそこにひっかかってしまうという物件になるということですね。
 本件について、保健所から小平市に意見照会しておりますけれども、その中身について、私も見てみましたけれども、五項目にわたって書かれていますけれども、いずれも、公共の福祉の観点から見ても、具体的支障の有無についても、墓地経営についても、用地の競合等、非常に問題があると。この計画は認めがたいというような内容で意見が出されています。この件については、局としては承知しているでしょうか。

○小松感染症・環境安全担当部長 平成十六年五月十七日付、保健所からの意見照会に対する小平市の回答については平成十六年八月二日、小平市議会からの意見書は平成十六年七月一日でございます。
 小平市は、保健所からの意見照会の回答におきまして、おっしゃるとおり、支障がある旨の見解を示してございます。

○かち委員 七月一日付で、市議会からも建設に関する要請書は都知事あてに出ているわけですね。それもやっぱり同じような内容で、この計画については認めがたい、こういう内容だということです。
 そういうことを見ても、今回の計画は、全体状況から見ても大変厳しい状況ではないかと思うんですね。私も代表の方からお手紙をいただきました。先ほどのような状況があったわけですけれども、だれも参加できなかったというか、経過の中で参加できない状況があったわけです。そして、説明会が終わった翌日に、九百数十平米の広さの中に二百区画の墓地をつくるという標識が出ていたわけですけれども、それが一晩にして二百五十基にふえてしまったというようなことがありましたけれども、こんなことが簡単にできるものなのかということと、都としては、どういう時点で、どのような理由で変更を認めたのでしょうか。

○小松感染症・環境安全担当部長 五月一日に設置された標識の記載事項のうち、墓地の区画数について、申請予定者から条例施行規則に基づき記載事項変更届が七月二十九日に所管の保健所に提出されたものでございます。

○かち委員 要するに、届け出が出れば、それは都としても認めるということでよろしいんでしょうか。最後のところ、確認したい。

○小松感染症・環境安全担当部長 これは五月一日に設置された標識の記載事項の変更でございまして、申請予定者が変更がある旨を届け出たというものでございます。

○かち委員 まだ、都として認めるとか、そういう段階ではないということなんでしょうけれどもね。
 しかし、これは意外というのではないんですけれども、こういうふうに業者が限られた敷地の中に墓地をつくるという計画を進める上で、中をどのように変更しても、それは何の縛りもない。その事業者が届け出すればできてしまうという状況だというふうに思うんですね。これはほかの墓地を幾つかつくってきた経過を見ても、決して広くはない。九百九十二平米の中に二百五十区画ということで、大変手狭な状況だと思うんですね。その中に管理棟もつくる、道路もつくる、駐車場もつくるという中で区画をするわけですから、こういうふうなミニ開発が車を呼び込むというようなことで、それだけではなくて、周りの環境全体も壊すという状況を生み出す問題だということで、その辺は総合的に判断すべき問題だというふうに思うんです。
 管理形態のことなんですけれども、お寺が墨田区にあって、小平に墓地をつくるということになりますと、これはどういう事業形態というふうにいえるんでしょうか。
 それから、管理棟をつくるわけですけれども、この管理形態はどのようにすると提起しているでしょうか。

○小松感染症・環境安全担当部長 本件墓地の経営形態でございますけれども、檀信徒と宗派を問わない人の両者を対象とした墓地の経営を予定していると聞いてございます。
 また、管理については条例で管理事務所の設置を義務づけてございます。具体的な管理形態については現在のところまだ決まってございません。

○かち委員 幾つかの墓地の状況を見ますと、お寺と付随して墓地がある場合には、お寺さんがちゃんと管理するという形態にはなっているんでしょうけれども、このような公益事業--宗派を問わないで、土地があれば、そこにお墓をつくって、オーナーはお寺さんであるけれども、実際には、別の人が管理するというようなことになるわけですね。
 このように小さな墓地というふうになりますと、二十四時間三百六十五日管理するということはなかなか困難でしょうね。こういう形態の場合は、ほとんどのところが日中のみというところが多いんですね。そうなったときに、請願の文章の中にありましたけれども、緑の広葉樹が多い、そういう環境の中では、落ち葉が落ちたり、また、お線香の火が火災のもとになるというようなことも非常にわかるわけですけれども、その辺の管理が十分にいかないという問題も出てくるんだろうと思うんですね。そういうことも含めると、きちんとした管理体制がとれるかどうか、また、環境に与える影響がどうなのかということを十分に吟味する必要があるというふうに思います。
 今回の場合も、一応、申請者は安楽寺ということになっておりますけれども、そこに不動産業者らしき方が介在して、住民との関係でも、非常に不誠実、また、約束を守らない、さまざまなことをやってきたわけで、そこに信頼関係を壊してしまったとかがあるわけですね。公共性の高い墓地造成というのは、永続性とか、非営利性の観点で設置するべきものだと考えます。使用者保護の観点も含め、今回のような実質的な事業主体の適格性については厳格な審査を行うべきだと思います。
 墓地造成を否定するものではありませんが、場所の選定や規模や、周辺住民との合意形成は最低必要だと思います。本件は、それらの観点から見ても、小平市、市議会挙げて反対しているという事実状況から見ても、条例上問題ないからといって進めるわけにはいかないと思います。よって、本件は趣旨採択をお願いしたいと思います。

○藤井委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認めます。よって、請願一六第一七号は継続審査といたします。

○藤井委員長 次に、一六第二〇号、ウイルス肝炎対策の拡充に関する請願を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○丸山保健政策部長 二ページをお開きいただきたいと思います。
 整理番号2、請願一六第二〇号につきましてご説明申し上げます。
 この請願は、新宿区の東京肝臓友の会代表、中島小波さん外三千九百九十一人から提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、ウイルス肝炎対策に関して、次の三つの点について実現していただきたいというものでございます。
 第一に、平成十四年度から実施されている肝炎ウイルス検査の受診率向上のため、区市町村と十分協議を行い、マスメディア等を活用した東京都の広報等により周知徹底を図ること。
 第二に、患者、キャリアの療養や日常生活に関して、週一回、肝臓病専門医による相談窓口を設置すること。
 第三に、都の新たなウイルス肝炎総合対策で、平成十四年十月から実施された慢性肝炎、肝硬変・ヘパトームの既認定患者のうち、経過措置として三年間、現行の医療費助成制度が適用される住民税非課税世帯について、期間中--平成十四年十月から平成十七年九月までは、いつでも申請できるようにすること。また、経過措置期間を延長することというものでございます。
 現在の状況についてでございますが、まず第一につきましては、東京都と実施主体である区市町村が連携し、それぞれの立場から広報活動を行っております。
 都では、広域的観点から共通に活用できるリーフレットの配布や研修会等を実施しており、区市町村では広報紙を各戸へ配布するなど創意工夫を凝らし、地域の実情に即したさまざまな広報を行っております。
 第二につきましては、患者、キャリアの療養や日常生活に関する相談については、都や特別区の保健所において、医師や保健師が日常的に電話、来所による相談に応じるとともに、専門的な対応が必要な場合には医療機関を案内しております。
 第三につきましては、慢性肝炎、肝硬変・ヘパトームについては、医学の進歩等から、原因のほとんどがB、C型肝炎ウイルスであることがわかり、東京都特殊疾病対策協議会等で検討した結果、難病医療費助成制度から対象外となりました。その際、ウイルス肝炎の予防と早期発見から早期治療に至るまでの一貫した流れを重視したウイルス肝炎総合対策を新たに構築しました。
 既制度の対象者のうち平成十四年九月末日時点で住民税非課税世帯の方については、新制度への移行に伴う急激な変化を避ける等のため、既制度を三年間延長する経過措置、平成十四年十月一日から平成十七年九月三十日までを設けたものでございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願いいたします。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○大山委員 ウイルス肝炎対策の拡充に関する請願ということで、紹介議員が全会派にわたっているということでは、非常に重要なことだというふうに思っています。
 一つ一つ質疑しながら意見もいいたいというふうに思っていますけれども、まず一つ目の肝炎ウイルス検査の受診率向上についてです。
 ウイルスの検査は一回やればいいということですので、老健法の五年ごとの節目検診に一緒に行っているということは重要だというふうに思っています。
 広報については、リーフレットの配布や研修会というふうにおっしゃっていますけれども、実際の受診率というのはどうなっているんでしょうか。十四年度と十五年度でお願いします。

○丸山保健政策部長 受診率のご質問でございますけれども、肝炎ウイルスの受診率、これは節目検診ということでの受診率です。平成十四年度が三五%、十五年度が四六・二%ということでございます。

○大山委員 十四年度は三五%、十五年度は四六・二%ということですけれども、五年ごとの節目検診ですから、毎年はやるけれども、一人の人にとっては一回しかチャンスがないわけですね。節目のときに受け損なったという方もいらっしゃると思うんですが、その方たちもきちんと受けられるようにするということは重要だと思いますけれども、どうですか。

○丸山保健政策部長 今先生のご指摘のように、五年でオーバーオール、全員が受けられるというシステムでスタートしました。もう一点は、節目外ということで、この対象の方としましては、大きな手術をした方、妊産婦、出血を伴うというような形の方を対象とし、ということで、数字としましては、節目の方が五十五万、そのうち受診者が約二十万ということでございます。
 そしてまた、節目外の方は十一万人ぐらいが検診を受けている。今、先生のご指摘で、節目のときに受けられなかった方たちをどう検診につなげるかというようなこと。これは区市町村で、それぞれ個々に対応していると思います。五年後を待つのか、それとも節目外という形で包括的に対応するか。それは区市町村で対応していると思います。

○大山委員 ぜひ節目外でも、区市町村と相談して、積極的に受けられるようにという方向でやっていただきたいというふうに思っています。
 先ほど、十五年度は四六・二%の受診率だということですけれども、それでよしということではないと思うんですね。節目外にも受けられますよとか、節目で受けられるということ自体も知らないという方もいらっしゃるわけですね。ですから、もちろん区市町村での広報も相談しながらやっていくということ。それから、区市町村では、より詳しい情報を都民に広報するということが受け持たれているというふうに思うんですね。
 東京都としては、区市町村でウイルス肝炎の検査が受けられるんですとか、感染者の多くが無症状で、病態が無症状のうちに進行して、その方たちは高率でがんに移行することが多いんですということも明らかになってきているわけですから、ふだん、より多くの都民の皆さんにお知らせするという役割がやっぱり東京都にはあると思うんですね。だからこそ、ここの請願の中にもありますように、マスメディア、例えばテレビとかラジオなどでスポット的にでも宣伝するというのは、関心を持っていない方が、あ、できるんだと耳で聞いてわかるというところでは啓発という点でも非常に重要だと思うんですが、どうですか。

○丸山保健政策部長 十四年十月にスタートする前の段階で、広報に周知した経緯がございます。その後、この事業そのものが区市町村事業ということからしますと、東京都の役割としてはその後方支援ということで、リーフレットとか、関係者たちに対する研修会とか、そういう形での区市町村支援をしているという形でやっております。
 ということで、先生のご指摘のテレビ、ラジオというようなことの周知ツールは今考えておりません。

○大山委員 今は考えていないけど、そのうち考えていただいてもいいわけで、より広範な方たちに関心を向けるということからも、東京都として、区市町村とは違った、より広範な広報ということは検討していただきたいと。検討というか、しなきゃいけないというふうに思っています。
 次に、実際に検査をして、治療につながっているのかということは非常に重要なことだというふうに思うんですね。区市町村での検査で、二次検診が必要だというふうにいわれた方がどれぐらいいて、その方たちがきちんと二次検診を受けているのか。そして、受けてウイルスの感染者ですということがわかった方が、ちゃんと治療につながっているのかというのはどうですか。把握していますか。

○丸山保健政策部長 対象者の五十五万九千六百二十八名のうち十九万百六十三名が受診されまして、千九百九十五人がB型、C型のウイルス陽性というようなことでございます。それから、節目外の方では、先ほど申し上げましたように、ハイリスクということで陽性率も高うございますけれども、十一万二千三百四十四名の方が受診されまして、二千七百二十二名の方が陽性だと。十五年に関しましては、節目の方は二十一万八千十六名、二千二十七名の方が陽性、節目外の方では五万三千七百九十八名の方が受診されまして、千百八十六名ということで、陽性率にしますと、十四年が一・〇五%、節目外の方では二・四%。十五年に関しましては〇・九三%と二・二%というのが陽性率でございます。
 その後に、先生のご指摘のように、陽性の患者さんを医療機関にどうつなげたかというようなことに関しましては、精密検診事業というものが十四年に立ち上がってございます。その数は一部でございます。結果を説明された後の行動ということに関してはさまざまな行動をとられると思います。ということで、一部は精密検診受診という形でのカウントはしてございますけれども、全体が見える形で把握してはございません。

○大山委員 二次検診を受けてくださいよといって、一次検診が陽性の方たちの数は把握しているけれども、その方たちが本当に二次検診を受け、それから、二次検診で陽性になった方が治療につながっているかということは把握されていないということなんですね。
 二〇〇二年度から東京都が、慢性肝炎、肝硬変・ヘパトームの通院医療費を医療費助成から外して肝炎総合対策にしたわけですね。この総合対策について、二〇〇二年の第一回定例会では論議されたわけですが、当時の衛生局長は、本会議で、総合的なウイルス肝炎対策として予防から早期発見、早期治療までの一貫した体制へというふうに答弁しているんですね。しかし、今答弁されたように、二次検診を受けている人の実態も把握していない。ましてやウイルス感染者がきちんと治療を受けているのかということもわからない。区市町村で検査はしているけれども、早期発見、早期治療に結びついているかという評価さえできないという状況だというふうにいわざるを得ないわけです。どうしてこれで効果的な対策だというふうにいえるのかということなんです。
 先日、大阪府に私たちは調査に行きました。がんの死亡率が高いということで、がんでの死亡をなくそうということで、総合対策があり、それから、その一環として肝炎、肝がん緊急総合対策というのがありました。その中で肝炎フォローアップ事業というのを始めたというんですね。
 これは、どういう目的かというと、市町村が行う老人保健法に基づく肝炎ウイルス検診及び大阪府保健所が行う肝炎ウイルス検診を、肝がん対策として効果的なものにするため、検診で肝炎ウイルスに感染している可能性が極めて高いと判定された府民が、継続的な治療状況の把握や保健指導により、肝炎の適切な最新医療を確実に受け、肝炎による健康障害を回避し、症状を軽減し、進行を遅延させ、もって肝がん及び肝硬変等を予防することを目的としているというんですね。
 府自身がきちんとシステムをつくって、ウイルスの感染者を早期治療にまで結びつけるような、報告も含めて、がん登録も含めて、責任を持っているという状況なんですね。これは重要だというふうに私は思っているんです。
 大阪府がきちんと肝がん対策として府民に責任を持ってフォローアップしているという状況から見ても、せっかく同じように、老人保健法に基づく検査はしているわけですから、責任を持って東京都もフォローするということが必要だというふうに思っています。
 肝炎総合対策だといって、早期発見、早期治療に結びつけるといっておきながら、結びついているのか、いないのかということさえも判断できない。把握できない。これは無責任だというふうにいわざるを得ないと思います。ですから、まずはきちんと検査して、その人たちがどうしているのか、きちんとフォローアップする。まずは把握するということが必要だというふうに思いますが、どうですか。

○丸山保健政策部長 老健法の事後指導、事後把握ということに関して、これはがんも含めてということですけれども、東京都の医療機関のリソースの多さ等々で、なかなかがん登録ということも難しい。そしてまた、今回の陽性の方たちに対して医療機関に受診勧奨まではしているということは確認されておりますけれども、その後の受診行動ということに関しては把握し切れないのが東京都の実情だと思います。

○大山委員 都民一人一人がどうなっているのかというのが大きい自治体だから把握できないということは、都としてはいいわけしちゃいけないというふうに思うんですね。だから、どうするのかということは、もちろん難しい問題がいっぱいあると思いますので、それはぜひ検討していってもらいたいというふうに思っています。
 実際、二〇〇二年の予算特別委員会で、当時の衛生局長は、検診後の早期治療を促すため、新たにウイルス肝炎に対する入院医療費の助成を行うとともに、専門医と地域のかかりつけ医との連携のもと、一貫した治療ができる医療体制の整備を図ってまいりますと、いかにもここで発見された方はきちんと治療までつなげられるんですよというふうに答弁しているんですね。しかし、それがどうなっているかということも把握していないというのは、やはり問題があるというふうに思っています。
 二番目の専門医による相談窓口の設置についてですけれども、請願を出されている東京肝臓友の会などでも電話相談を行っているわけですけれども、もちろん、ピュアカウンセリングというのは重要だし、必要だというふうに思います。保健師さんなどの相談も必要です。同時に、専門医による相談については、団体からも要望が出されているわけです。十月一日に相談支援センターが開所しますというご案内をいただきましたけれども、ここには、この請願でいっているように、例えば週一回など定期的に専門医が配置されるというようなことはあるんでしょうか。

○丸山保健政策部長 今先生がご指摘のセンターの事業として、医療相談会をテーマを決めてやっております。年八回やっておりまして、その一回が肝臓専門医による相談を実施しているというような状況でございます。

○大山委員 難病全体で八回のうち一回が肝炎ですということなんですけれども、専門医さんに相談したいという方、ぜひそういう要望も解決できるように、受託団体とも相談していただきたいというふうに思っています。
 三項目の、経過期間の延長、それから、経過措置と同じ条件の人は新たに申し込めるようにということに関してですけれども、当事者にとってはこれは大変重要なことだというふうに思っています。
 ウイルス性の肝炎というのは、そもそも旧厚生省がWHOの勧告をおざなりにして、注射針とか注射器の使い回しを多年にわたって放置したということとか、輸血や血液製剤によって感染が広がったものであるということは明らかで、患者には全く責任がないばかりか、ずさんな衛生行政の被害者であるということは明確になっていることですね。
 十二年度の衛生年報で、十一年度の慢性肝炎の延べ助成件数は約三十三万七千件で、うち外来が三十二万八千件で、外来患者数は九七%だと。額でいっても、十八億のうち外来は十四億四千万ですから、約八〇%ですね。既に外来の助成をなくしたときから、件数も額も圧倒的に通院医療費の割合が高かったということは、通院医療費を廃止する道理は全くないというふうに私たちは指摘してきたわけです。
 現在、新しい治療法がいろいろと開発されているようですけれども、承認もされているようですけれども、それが世の中に出てきても、平均的な収入がある方々でも医療費が高額なためにその治療を受けることをためらってしまうという方もいらっしゃるということなんですね。まして現在の経過期間中の方々は、住民税非課税世帯なんですね。住民税非課税世帯の総収入はどれぐらいなのかということなんですけれども、いろいろ控除だとか、モデルにしないとわからないんですが、例えば夫婦で給与所得だったら、一年間百二十四万円です。全部合わせて百二十四万ですから、一カ月十万程度、その程度しか収入のない世帯ですね。
 十五年度の決算で医療費助成を見てみますと、四億一千二百万円ですから、患者数の三千四百二十五人で単純に割り返してみますと、一人当たり年間十二万円、一カ月にして一万円ぐらいかなというところですけれども、もちろん収入の高い人が一万円というのだったら大したことないやという人もいるでしょう。しかし、一カ月十万円程度の生活をしていらっしゃる方々の中で、それだけでぎりぎりですよね。それで、平均して一カ月一万円程度、そこから出すということがいかに大変なことかというのは想像に余りあるというふうに思っています。
 しかも、実際に治療費を支払うことが困難で治療をあきらめてしまったら、非常に高い確率で肝臓がんに進むということがわかっているわけですね。そういうことがわかっていながら、基本的な認識を聞きますけれども、肝炎の方が経済的な問題で治療をあきらめるというようなことがあっていいと考えているのかどうかということをまず聞きたいです。

○丸山保健政策部長 今の質問のお答えをする前に、先ほどの陽性の方が精密検診をどのくらい受けたか、一部受けたという話をしましたけれども、その数字だけご説明させていただきたいと思います。
 平成十四年十月から十五年三月までが四百四十八件、十五年四月から十六年三月分が五百三十八件。陽性の数からしますとほんの一部ということで、多分、直接医療機関等々でかかっているものと思います。これはあくまで契約している九十の医療機関からのカウントということでご理解いただきたいと思います。
 それから、今のご質問ですけれども、そのために経過措置をつくりまして、激変緩和の三年間の時限ということでやっております。患者さんが途中で治療を中断していいというようなことは毛頭考えてございません。

○大山委員 中途で中断していいとは考えていないということでは、本当にほっとしました。そのために経過措置を設けたんだ、経過期間を設けたんだというわけですね。しかし、非課税世帯というラインというのは変わらないわけですね。非課税世帯の収入が、非課税の額が多くなるかといったら、そうでもないわけですから、経過期間を設けたといっても、十月一日ですか、かわる次の日から収入がふえるというわけでも何でもないわけです。生活が全く変わらないわけですね。
 肝臓友の会の方たちは毎日電話相談を行っているわけですけれども、経過措置期間が終わったらどうしたらいいのかという相談が実際に何件か入っているというんですね。現在、既に非課税世帯というところで、払うのが困難だという人のところに医療費助成、そこだけしかないという制度になっているんですね。絞り込まれちゃっているんです。ですから、経過措置を延長するということは最低限の対応ではないかというふうに思います。
 同じ電話相談には、低所得のため生活費でいっぱいで、医療費が払えずに、病状の悪化を知りながら病院へ行けないという相談があったり、また、肝臓がんというのは早期発見が大切だといわれているのに、そのための定期検診を間引かざるを得ないというような話も多く寄せられているというんですね。
 さっき、経済的理由で治療中断というのはしてはいけないんだというふうにご答弁されましたけれども、実際に経過期間の措置の中に入らない低所得の方もいらっしゃるわけですね、後から発見されたりして。ですから、実際、経済的な理由で治療をあきらめたり、検査も間引かざるを得ないという人がいらっしゃるということなんですね。それはさっきのご答弁とも違ってしまうということじゃないかというふうに思います。
 ですから、経過期間、経過措置を延長することと、同じような経済状況の方は医療費助成を受けられるようにするというのは当然だというふうに思います。
 長野県は、肝炎医療費助成制度を継続しているんですね。薬害肝炎の明確化や国のC型肝炎緊急対策の発足も踏まえて、長野県の制度を長野モデルとして全国に発信をというふうに議会で我が党も質問したわけですけれども、知事は何と答えたかというと、ウイルス肝炎は、治療方法が進歩したとはいえ、まだ治癒するとまではいえないことから、難病に近い病といえるということで、医療費助成を継続しているということなんです。
 長野では、そうやって独自の肝炎対策として継続しているし、そのほかにも、一部ではありますけれども、愛知県だったり、岩手県の紫波町ですか、東京都としても、難病ではないというんだったら、それに準ずるものとして新たな助成制度をつくることこそ求められているというふうに思っています。
 十三年度の補助額が二十七億六千八百八十万円ですね。患者数はそのとき三万一千八百二十七人いらっしゃいました。十五年度は、先ほどいったように、助成を受けている患者数は三千四百二十五人、四億一千二百二十三万円。対象者は約一割になって、額は一四%に激減しているんですね。約四億ですから、額からしても、都財政を圧迫するなどということはとてもいえなくて、中央環状新宿線四メートルちょっと分あればできるということですから、ぜひこれは支持したいというふうに……(発言する者あり)わかりやすいでしょう。

○丸山保健政策部長 経過措置期間は、制度改正に当たり、新制度への移行に伴う急激な変化を避けるため、既制度を平成十四年十月一日から平成十七年九月三十日まで、時限的な措置として三年間延長したものでございます。経過措置の対象は、平成十四年九月末時点で住民税が非課税の世帯、なおかつ、その時点で認定基準を満たした方に限定したというようなことでございます。

○大山委員 今、私もずっと述べてきましたけれども、経過期間が過ぎたからといって収入がふえないんですから、経過期間、時限措置を延長するということは合意があればできるわけですから、それはやりましょうよということです。
 以上です。

○藤井委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件中、第一項及び第二項は趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認めます。よって、請願一六第二〇号中、第一項及び第二項は趣旨採択と決定いたしました。

○藤井委員長 次に、一六第四一号、ホームレス地域生活移行支援事業の取組に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○狩野参事 整理番号3の一六第四一号、ホームレス地域生活移行支援事業の取組に関する陳情についてでございますが、これは渋谷区の太田治さんから提出されたものでございます。
 その趣旨は、ホームレス地域生活移行支援事業について、次のことを実現していただきたいというものでございます。
 内容について順にご説明いたします。
 まず第一項でございますが、公聴会等の手段を講じて、多数のテント居住者及び一般市民からの意見聴取を行うことというものでございます。
 第二項は、入所者に対する東京都及びその協力者の責任の所在を事業計画書の中に明文化することというものでございます。
 第三項は、入所対象者の一カ月当たりの生活費及び家賃三千円の算出基準と入所後に予想される収入状況について、処理判断基準を明確化した上で提示することというものでございます。
 第四項は、前述の三項目を踏まえた上で、本事業の執行状況を明らかにするとともに、それまでの間は事業執行を停止することというものでございます。
 第五項は、本事業の根本的な見直しを都議会の場で議論することというものでございます。
 現在の状況についてご説明いたします。
 東京都は、平成十三年から全国に先駆けて、特別区と共同して、緊急一時保護センターや自立支援センターを設置し、ホームレスの自立支援に積極的に取り組んでまいりました。今年度からは、こうした取り組みに加え、公園で生活しているホームレスに対して、借り上げた住居を低家賃で提供し、あわせて就労支援や生活相談などを行うホームレス地域生活移行支援事業に特別区と共同で取り組んでおります。この事業は、ホームレスが地域での自立した生活へ移行できるよう支援するとともに、公園の適正管理を図ることを目指すものでございます。
 まず、第一項でございますが、本事業を実施するに当たっては、事業内容についてホームレス自身の理解を得ることが必要でございます。したがいまして、事業に着手する際には、対象となるホームレスに対する事業説明会を開催し、本事業の周知を図るとともに、事業の進め方や就労支援に関することについて要望等を聞く機会を設定しております。
 また、都のホームページや「広報東京都」等のお知らせを通して、本事業を広く都民に周知し、事業に対する理解を求めております。さらに、本事業も含め、東京都のホームレス自立支援策を体系的にまとめた、ホームレスの自立支援等に関する東京都実施計画の策定の際には、計画を素案の段階で公表し、広く都民の意見を募集した上で、本年七月に作成しております。
 次に、第二項でございますが、本事業を効果的かつ円滑に行うために、居住、就労、生活に関する支援業務については、ホームレス支援に実践的なノウハウと専門知識を有する民間団体に委託し、事業を実施しております。
 次に、第三項でございますが、本事業における支援の内容は、借り上げ住居を提供する居住支援、就労支援、社会生活に必要な生活サポートでございます。したがいまして、借り上げ住居の入居者の生活費については、入居者みずからの責任のもとに賄われるものであります。
 また、借り上げ住居の家賃については、借り上げ住居に入居している期間中は、自立に向けた準備期間として位置づけているため、自立を支援していくという趣旨に沿って、支払い可能な負担額として設定しているものでございます。
 次に、第四項及び第五項でございますが、本事業は都立、区立の五公園について事業を実施する計画でございます。都立戸山公園と区立新宿中央公園の二公園においては、本年六月に事業に着手し、対象となるホームレスに、それぞれ三回ずつ事業説明会を開催したのに引き続き、七月からは民間団体による個別面接、相談を開始しております。健康状態、就労希望等の確認をした上で、順次計画的に借り上げ住居への移行を図っております。今後、他の公園につきましても準備が整い次第着実に事業を実施してまいります。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○大山委員 ホームレス地域生活移行支援事業ということで九月から始まった事業ですね。やっているところが戸山公園と新宿中央公園ということで、私、地元でもありますので、新宿区とか、この事業を受託している、面接相談とか生活サポート、就労支援とか居住支援を委託されている団体の方々にも話を伺ってみました。
 この事業の受けとめなんですけれども、全く支援がなかったところに支援の制度ができたということは歓迎しているということなんですね。この事業をきっかけにして自立したいという意欲が出ている人が多い。そりから、現状では自分はチャンスはないだろうというように思っている人が多いわけですけれども、チャンスがあればやり直せる人も多いんだということなんですね。ホームレスになった期間が短い人ほど自立しやすいし、新宿とか渋谷というと、建設業だけじゃなくて、サービス業、飲食関係などでも多職種に及ぶんだと。あくまで失業者という立場で自立を支援してほしいんだということもおっしゃっていました。この観点は重要だというふうに思っています。
 それだけに、自立したい、チャンスを生かしたいという方たちに、きめ細かい、本当の自立支援になる事業展開が求められているというふうに思います。
 支援団体、委託された団体の皆さんからもいろいろとお話を伺った中で、自立を支援するために重要なことというのは、仕事と住まい、これは大きな柱だということはわかりました。
 この事業というのは、公園で生活している人たちに借り上げ住宅を提供して、半年間は基金事業で東京都が公園や霊園などの清掃などの臨時就労を提供して、その間に新たな就職先を見つけ、自立していくというものですけれども、まず伺いたいのは、臨時就労についてなんですね。臨時就労で生活をしながら自分の仕事を見つけて、自立していくわけですね。ですから、自立していくためには、生活費だけでぎりぎりだという収入だったら、次の仕事に就職するためには何がしかの蓄えも必要ですから、NPOの方たちも、ぎりぎりで生活できるという収入では困るんだと。都が目標にしている八万円という基準は、生活保護基準で、生活するのが精いっぱいだと。テイクオフしていくためには、生活と転職のための収入が必要なんですということなんですね。現在の臨時就労での収入は平均して六万から七万。九月からの人は、自分で働いている人もいるわけで、何とかなっているんですけれども、十月以降の人は無収入の人がいるらしいんですね。ですから、より臨時就労が重要になってくるんですということなんですね。その臨時就労の仕事が出る月と出ない月、予定があって、九月はいっぱい入っているけれども、十月の後半はすかすかになっちゃっているとか、そういう出る月と出ない月もあるということでは、まずは、都としては、安定的にきちんと仕事出しをするということが必要だと思いますけれども、どうですか。

○狩野参事 本事業は、先ほど説明いたしましたとおり、これまで東京都と特別区で共同で実施してきました自立支援システムでは対応が難しい、廃品回収等の都市雑業で一定の収入は得ているものの、アパートなどの家賃の支払いが困難であるために公園で生活しているホームレスに対して、借り上げた住居を低家賃で提供し、あわせて就労支援や生活相談などを実施することによって、地域での自立した生活へ移行できるように特別区と共同して支援しているものでございます。
 本事業の就労支援につきましては、再就職や就労機会の拡大に向けての支援に加えて、緊急地域雇用創出特別基金を活用いたしました臨時就労の実施により、より安定した就労へつなげていくこととしております。したがいまして、この基金を活用して実施します臨時就労のあっせんは、その位置づけといたしましては、当面の生活費を補うことを目的としてあくまで臨時的に実施するものでございます。

○大山委員 生活ぎりぎりだったら、その次のステップに行けるように、せっかく自立支援といっているんですから、後押しするというか、ちょっと押し上げるということが必要だと思うんですね。それが、今、公園で生活しているけれども、自立していきたいという方に実質的な支援をしていくことだと思うんです。
 だから、NPOの人たちもいっているように、生活ぎりぎりではなくて、例えば、仕事がそれだけ保障できないんだったら--再就職した場合、常勤雇用になれるということだったら、一カ月分は生活していかなきゃいけないわけですね。だから、生活していけるようなつなぎの費用もなかったら、せっかく常勤雇用が見つかったとしても、そちらに行けないということになっちゃうわけですね。そうしたら、この事業の目的とも違ってきちゃうというふうに思いますので、自立していくための仕事だけじゃないんだったら、そういうステップアップしていくための費用も含めて、それは検討するべきだというふうに思っていますし、仕事についてはぜひ努力してもらいたいというふうに思っています。
 臨時就労の仕事というのが、今おっしゃったみたいに、緊急地域雇用創出特別基金事業で行っているから、その制度だと半年で終了なんだということですね。半年でだれもがすっきりと転職していけばいいですよ。しかし、何とかチャンスを物にしようというふうに頑張っている、せっかく自立しかけたところを阻害するようなことがあっては--半年ですからだめですというふうにぴしゃっと切ってしまっては、せっかく自立しようと思う芽をつぶしてしまうということにもなりかねませんので、基金事業で継続というのが、そうはいかないんだというんだったら、その後の臨時就労の仕事についてもきちんとある程度の一定期間保障することが必要だというふうに思いますが、どうですか。

○狩野参事 先ほど申し上げましたとおり、本事業の就労支援は、再就職や就労機会の拡大に向けての支援に加えて、当面の生活費を補うための臨時就労の実施によって確実な自立へとつなげていくものであります。
 基金事業につきましては、国事業であり、制度上、労働者の雇用就業期間は原則六カ月未満とすることと規定されております。

○大山委員 基金事業では無理でしょうから、そのほかのことを考えなきゃいけないんじゃないですかという質問なんですね。九月からだから、二月の末日で、みんながぴたっと自立していければいいですよ。しかし、微妙な期間の生活というのは、せっかく自立支援だといっても、阻害しちゃいけないというふうに思うんですね。だから、その辺はきちんと検討するべきことじゃないでしょうか。

○狩野参事 安定した収入を得られるよう支援すべきではないかというお尋ねでございますけれども、借り上げ住居移行後の生活費につきましては、ホームレス自身が都市雑業で一定の収入を得ていることから、生活費の不足分については、本事業のさまざまな就労支援施策、例えば技能講習会などを活用して再就職を目指すなど、みずから安定した収入を確保できるよう自助努力をすべきものであります。臨時就労は、あくまで借り上げ住居移行直後の六カ月間に限り、当面の生活費の不足を補うために実施するものです。

○大山委員 自立するということがあくまでもねらいなわけですね。だから、それを阻害するようなことは、きちっと--せっかく自立しかけたところを、自分の理由じゃなくて、また困難になっちゃう状況はあるわけです。今この不況の中で、だれだって、就職はしたけれども、一見安定した仕事につけるかなと思ったけれども、その会社が、自分の理由じゃなくたって、倒産するとかという理由はあるわけですね。でも、半年だからといってぴたっと切るなんていうのは全くこの事業の趣旨とも合わないというふうに思います。
 もう一つ、重要なことは住まいです。住所がなくなるというのは就職ができない。住所を確定することによってやり直そうという気持ちが出てくるんですね。だから、重要な事業なんですよ。これを生かさなくちゃいけないわけですね。この事業では、二年間は三千円という家賃で借り上げ住宅が提供されるということなんですね。アパートを確保することも、居住支援の受託団体もかなり苦労されているようですけれども、生活と就労支援を受託している団体の方は、不安なのは二年後の更新なんですね、更新できるのか、できる場合はどういう基準なのかというのが、今、不明なんだと。二年たったら追い出されてしまうのではないかという不安があるんですね。
 やはりぎりぎりの生活の中で何とか就職を見つけて、家賃が三千円ということだからこそ生活できても、引っ越すことになれば資金も必要ですから、せっかく自立した方々が再び家をなくすようなことがないようにしなくちゃいけないというふうに思うんです。この事業をきちんとやるために更新の制度なども考える必要があると思いますけれども、どうですか。

○狩野参事 先ほど申し上げましたように、本事業は、公園で生活しているホームレスに対して借り上げ住居を低家賃で提供するとともに、あわせて就労支援や生活相談などを実施していくことにより、二年間で地域での自立した生活に移行させることを基本としております。したがいまして、二年の間にホームレスが自立できるよう全力で支援してまいります。

○大山委員 二年間を目標にして、一定の期間を区切ってやっていくというのは重要なことですよ。重要なことだし、しかし、それをやって、せっかく自立しようという方が、いろいろな理由の中で、例えばさっきいったみたいに就職した会社が倒産しちゃった。でも、あと一年くらいいられたら大丈夫だとか、二年たったら追い出されちゃうんじゃないかという不安は解消しなきゃいけないというふうに思っています。私は、きちんと自立していくための事業だからこそ、丁寧に、それから当事者、受託団体の意見もきちんと聞きながら、自立していく意欲、チャンスを生かそうという意欲をそがさせないような、きちんと自立できるような丁寧な対応を求めて、質問を終わります。

○大河原委員 なかなかホームレス対策は課題が新しい。この陳情の趣旨の五番で、本事業の本格的な見直しを都議会の場で議論してほしいというのが趣旨なんですね。実際、いろいろな声が聞こえましたけど、こういうことを、みんなの合意を高める、都民の合意を高める上でも、多分議論を都議会が先頭に立ってやらなきゃいけないというふうに、私も役割を自覚するわけなんです。
 ホームレスの自立支援に関する特別措置法の総則第一条にはこう書いてあります。「この法律は、自立の意思がありながらホームレスとなることを余儀なくされた者が多数存在し、健康で文化的な生活を送ることができないでいるとともに、地域社会とのあつれきが生じつつある現状にかんがみ、ホームレスの自立の支援、ホームレスとなることを防止するための生活上の支援等に関して、国等の果たすべき責務を明らかにするとともに、ホームレスの人権に配慮し、かつ、地域社会の理解と協力を得つつ、必要な施策を講ずることにより、ホームレスに関する問題の解決に資することを目的とする。」
 いうまでもないことですけれども、ホームレス問題は、東京という大都市が抱える、非常に今日的な、しかも根源的な問題であるかとも思います。
 私が都議会議員に初当選した九三年、毎日のように、新宿の地下道を歩くようになりました。その中でも、そこに座り込んで朝からいらっしゃる方たちと、どうしても目が合いますし、どういう状況なんだろうというふうにも考えながら、通行するわけですけど、中には、朝、私がせっせと歩いていると、横でのんびりワンカップのお酒を飲みながら英字新聞を読んでいる、そういう方も確かにいらっしゃいました。(発言する者あり)いや、毎回それが新聞だったり、「ニューズウィーク」だったりするんですよ。だから、その方は、自分の哲学に基づいてそこにいるんじゃないかなという思いを私も持ったんですけれども……。
 この十年の間に地下道にいらっしゃる方たち、大分さま変わりしたと思うんです。それは、もっと身ぎれいになって、それこそボストンバッグ一つ持ってあそこで寝泊まりしている若い人たちが目につくようになった。それはやっぱりこの間の経済状況、本当に身一つで、例えば独身寮に住んでいて、倒産して、そこに住めなくなってしまう。貯金もなくて、また、故郷にもなかなかの理由があって帰れない。あるいは、親戚には頼りたくない。そういったことがあるかもしれません。とにかく身一つで投げ出されるということが日常的に起こってくるということが、現実にあるわけなんです。
 それで、東京都は、路上生活者の多い特別区内の公園を対象にして、借り上げ住宅を二年間で二千戸確保する。また、順次公園で相談を行って、就労支援などの対策を行い、十六年度、今年度は約六億円の予算を組んでおります。
 これらの事業はNPO団体や民間団体への委託事業で実施しているわけですけれども、ホームレスの自立支援法が成立した国の基本方針は、私の目から見ても、具体策に乏しい。それはやはり国ですから、手足を持っておりませんから、地域の事業に関して、そんなに細々と考えられるわけがないんですね。まして地域の事情がそれぞれ違うとなれば、東京都が率先してこれを進めていくしかない。その点では、独自に地域生活移行支援事業を立ち上げられたことを、私は大いに評価できるというふうに思っているんです。
 今後は、新たな取り組み、あるいはほかの施策との連携を拡充すること、こういうことこそ必要であるというふうに考えておりますので、こういった思いを持っていることをベースに質問させていただきたいと思います。
 都は、公園等の施設の適正利用確保のために、区立中央公園、戸山公園を対象にして、ホームレス支援事業についての説明会を実施しておりますけれども、その後、面接を行った結果、約五百名のうち八割がこの自立支援移行事業へ参加を希望したということなんですね。社会復帰を望まれる方がいかに多いかということがわかると思います。
 ところが、一方、残りの二割の方たちは参加を希望しませんでした。参加を希望しなかった二割の人の意向や対応について、都はどのように把握しておられるのか、伺いたいと思います。

○狩野参事 本事業への参加を希望しない理由といたしましては、一つには、現在、収入がないので、アパート生活で必要となる光熱水費等の費用を賄うことができないという不安や、借り上げ住居入居期間二年間の終了後の生活が不安であるというような声が多く挙げられております。こうした意向は事業着手直後の一回目の面接相談の結果であり、事業がまだ十分理解されていないことが影響しているものと考えております。
 こうした結果を踏まえ、都としては、この事業の趣旨を十分理解してもらうため、引き続き面接相談を行い、生活、就労、居住にわたる多様な支援策について、粘り強く説明してまいります。

○大河原委員 借り上げに入居期間というものがあるので、経過期間後のことがやっぱり心配になる。こういうホームレスの生活を送っている方たちは、もちろん経済的、社会的、そういうダメージだけではなくて、メンタルな面でも、本当にやり直せるんだろうかというような大変プレッシャーを感じながら、この事業に参加するかしないか、この面談を受けるのかどうか、そういったことも多分影響しているんだと思います。
 ホームレスになる要因は、先ほどどこかから声もありましたけれども、さまざまございます。仕事の上では安定した職場にあって、正社員だったのに、倒産して仕事を失った。あるいは、もちろん、この大東京ですから、地方から建設業など日雇いで来ているけれども、仕事が切れて、その後、地方に戻るということができなくなってしまった。あるいは、住み込みの仕事があったのに、そこが失職しちゃった。また、家族とのトラブルもあるわけですね。調査によれば、半分の方たちは結婚していたという、そういう経歴もお持ちですから、離婚や実家とのトラブルや、家庭の中で起こったDVとか、虐待とか、さまざまな理由もあると思うんです。
 そして、ホームレスというからには、家を失った、住む場所を失った、雨露をしのぐ場所を失った、こういうことが大きな問題です。それには、もちろん、家賃が払えなくなった、倒産で、また、借金の追い立てで、夜逃げ同然に家を離れる、そういうことが出てきているわけですね。ですから、その背景、本当に大きな経済の変化の中で、常勤の労働者が、終身雇用体制そのものが崩壊しておりますから、なるべくして起きているということだと思いますけれども、余りにもしわ寄せが大きく、また、立ち上がれないような環境も出てきております。
 離婚の増加とか、貧困層における家族関係の変化、それから、クレジット破産などという新しい社会問題、こういったものもあるわけなので、ホームレスと一概にいっても、その方々お一人お一人が背負っているバックグラウンドというのは、余りにも違い過ぎます。ですから、自立支援事業を進めるに当たって、法にも書いてありますけれども、一人一人の人権に配慮する、これは本当に重要なことなんですね。ホームレスになった、その経緯や抱えている問題を丁寧に踏まえた調査を行うこと、このことが不可欠であると申し上げておきます。
 そして、その上で、当事者の立場に立った個別支援メニューを作成すること。継続的な支援を、行政だけでなく、NPO団体とともに連携して行うこと。このことは日本の社会の中にはこれまで余りなかったかもしれません。お役所というところが大きな権限を抱えて、何でもできる時代があったかと思いますけど、今は違います。この点について、このような連携が必要だという点についてご見解を伺いたいと思います。

○狩野参事 ご指摘のとおり、ホームレスになる経緯や抱えている問題はホームレスによってさまざまであると認識しております。このため、この事業を進めるに当たっては、ホームレス支援にノウハウのあるNPO等に事業を委託して、ホームレス一人一人の状況や希望を聞いた上で、生活相談や健康相談などの支援を行っております。また、借り上げ住居入居後もNPO団体等と連携して、借り上げ住居を巡回して実施する生活サポートなどを通じて、きめの細かい支援を実施してまいります。

○大河原委員 海外を見渡しても、東京で見かけるようなホームレスの方たちを、ニューヨークやローマやロンドンや、そういう場所で余り見かけません。それはなぜかというと、各国の社会的な、伝統的、歴史的なバックグラウンドが違う。例えば、イギリスなどでは教会関係、宗教というところが、すごく大きなホルダーになっていて、そういう人たちを受けとめてきたという長い伝統がありますし、人権意識の強い人権擁護グループ、そういったものが実際にシェルターを持ったり、具体的な活動をお金を自前で集めながらやってきた。そういうこともあるようです。
 日本と大きな文化的な差がありますけれども、今変わろうとしている、その中で東京都の事業がある、そういうふうに私は理解していきたいと思っているんです。行政にはできない役割を明確にすること、民間、NPO法人など、こういったところとの連携を進めることが必要ですけれども、例えば就労支援に、東京都独自の方策として、職業訓練メニューを豊富化することが必要ではないかと思っております。例えば、少なくなりましたけれども、都市農業の先進地と東京を位置づければ、農業や里山保全、森林保護、こういった作業実習も位置づけて、新たな農業の担い手としての保全活動など、--農業というのは非常に幅広い、小さな作業から大きな作業までさまざまあります、働き続けるということでかなり期待のできる就労メニューではないかと思うんですが、こういったことを検討されてはいかがでしょうか。
 それから、就労機会の拡大ということを考えれば、自治体、NPO、企業とも、ともにこれを図っていくことが必要だと思いますけれども、今はまだ東京都の段階で、恐らく基礎自治体という小さな単位ではなかなかここまで考えてはいないかと思いますけど、そのリーダーシップをとっていただくのはやはり東京都かと思います。ご見解を伺います。

○狩野参事 この事業による就労支援は、臨時就労支援と再就職支援から成っております。臨時就労支援としては、当面の生活費を補うものとして、本年度、庁内関係各局からの臨時的な仕事出しをして、実施しております。
 一方、再就職支援としては、常用雇用へつなげるための再就職セミナーや各種の技能講習会等を実施しております。
 ご指摘の就労機会の拡大につきましては、NPO団体と連携し、雇用先の開拓や多様な技能講習を実施するなど、創意工夫を凝らした取り組みを行ってまいります。

○大河原委員 ジェンダー問題を含めて、日本という社会は非常に大きな社会的な欠陥があると私は思います。例えば、働けるうちは働きたいというふうに思っても、日本で五十歳以下の健康な男性がなかなか仕事が見つからないという状況が出てきている。その中で、仕事を見つける、あるいは、それが全然できなくて、生活保護を受けたい、そう思うこと自体が、世の中のお荷物というような感じで見られている。なかなか自分が失敗したことを、もう一度頑張れる、再チャレンジできるような社会になっていないので、やはりそういった意味では、非常に大きなジェンダーギャップがあると思っています。
 それで、例えば働けるうちは働く。こうした就労に重点を置くことは、本当に大きなことだと思うんです。よく聞いてください。都の調査によると、ホームレスの年齢、平均五十歳から六十四歳です。どうですか。そんなに働けない年じゃないと普通は思う。だけど、やっぱり仕事がない。そういったところでは、この課題にどうやって取り組むか、知恵を絞らなきゃなりません。
 働き続けるためにはもちろん健康問題も大きいわけで、就労への自立支援だけではなくて、健康や高齢化と、この年代で考えなきゃいけないということ。既に健康を病んでいる方たちもいるということを含めながら考えれば、この健康問題、高齢化に対応する問題、このことによって就労が難しくなる。こういう状況を踏まえた施策が必要になってくるというふうに思います。この点についての見解はいかがでしょうか。

○狩野参事 この事業では、事前にホームレスの健康診断や健康相談を実施し、一人一人の健康状況を把握しております。借り上げ住居への移行後においても、巡回訪問を通じて、個々の状況の把握に努め、高齢、傷病などの理由により就労することが困難となった場合には、福祉事務所等と連携して対応してまいります。

○大河原委員 これは「ビッグイシュー」という雑誌なんですけど、ご存じでしょうか。イギリスで始まりまして、今、同じ表紙で、全世界で、これを扱う団体がいるところは売っています。今、都庁に通じる新宿からの街路の周辺でホームレスの方たちがこれを売って、これが支援のお金になるわけなんですけれども、大阪のNPOが始めて、市民パトロン、あるいは定期購読者を募集したり、その都度二百円を払って買ってくれる人を探したりしていますけど、中身は、一面に出ているスターも無料でこれに参加して、ホームレスの人たちの対応をする。もう二十冊近く出回っていますけれども、表紙は毎回著名なスターが担っています。
 そして、今月から月二回の発行になっていますけれども、そういう今までの行政が考えられなかったような支援の方法というのを、いろいろな人が考え出すんですね。これはその一つです。いろいろな人が支援をする、支援しやすくする選択肢をふやすということで、一応ご紹介したわけですけれども、これまで東京都が、例えば生活保護関連の施策やら、自立支援の施策やら、知恵を絞っていらしたことは私もよく知っております。ですから、路上生活者対策というのを実施してこなかったとはいいません。でも、非常に難しい成果の上げ方、効果がなかなか出せなかったということもあるんじゃないかと思います。でも、時限ではありますけど、法律ができて、我々市民の、地域に暮らす者の目も変わってきている。そういうことも踏まえて、施策の展開が必要であるというふうに思います。
 今回、私は、施策として評価するというふうに申し上げますけれども、今後、しつこいようですが、NPOなどとの連携を含めて、どの程度実行できるのかが課題だと考えております。ホームレスの自立支援事業には参加したものの、その後の継続が困難になって、再びホームレス生活に戻ってしまう。こういう人が出てくることが一番望まれないことですから、NPOの知恵もかり、それから、例えば税金の使い方、局だけの予算でやるのは難しいかもしれません。そうしたときに、東京都が先頭になって、都民から寄附を募るような新たな形といったものも工夫ができるはずです。例えば、都民税の一%を、こうした活動をする、あるいは都民がここぞと思うNPOに寄附ができるような仕組みをつくっていくこと。これは市川市が今度試みることになりましたので、注目したいと思いますけれども、さまざまな知恵を絞る時期に来ているということで、都の施策も大いに進めていただきたいと申し上げまして、質問を終わります。

○佐藤委員 余計な質問はすまいと思っていたんですが、今のお話を聞いていまして、ちょっと気にかかることが幾つかあったので、お尋ねしますが、まず、ホームレス、ホームレスというんですが、いつから東京都はホームレスという言葉を公認しちゃったの。路上生活者という言葉に統一していたんじゃないですか。横文字をやめよう、ホームレスなんて、きれいごとの言葉をやめようといって、路上生活者に統一したんじゃなかったんですか。いつからホームレスという言葉を公式に使うようになったの。

○狩野参事 ご指摘のとおり、従前、東京都は路上生活者という用語を使用してまいりましたけれども、国におきましては平成十四年にホームレスの自立の支援等に関する特別措置法を施行いたしましたので、国の法律に合わせましてホームレスという用語を使用しております。

○佐藤委員 変なところまで国に追随しなくていいと思うんだけどね。東京都は東京都で、路上生活者ということで来たわけですから、その辺、もう少ししっかり物を考えた方がいいと思いますが。
 それはそれとして、今質疑を聞いていまして、路上生活者の問題というのを、やけに美化したような感じにとれたんですね。確かに生活支援、自立支援の問題というのは大事な問題であるし、きょうまで大分東京都も力を入れてきたのは事実です。それは私も認めますが、その前、路上生活者になっちゃう理由として、いろいろあるでしょう。だけど、今の日本の国の社会保障制度の中で、道路で暮らさなきゃいけない状況というのは、どうやったら出てくるの。その辺が私はわからないんですね。病気だ何だって、あるかもしれない。失業だってあるかもしれないけれども、まず真っ当にやっていけば、それなりの支援が、路上生活者になる以前にあるんじゃないかなと思うんですが、その辺どうですか。私、ずっと前に福祉局長に聞いたことがあるんだけども、今の日本の国の中で、路上生活者になる必然性というのはあるのか、ないのか、その辺どうですか。

○狩野参事 平成十五年二月にホームレスの実態に関する全国調査というのを行っておりますけど、その結果では、路上生活に至った理由としては、仕事が減ったというのが三五%、倒産・失業が三二%、病気、けが、高齢で仕事ができなくなったが一八%となっております。また、路上生活の直前の職業としては、建設業関係の仕事が五五%を占めており、雇用形態は、常勤職員、従業員が三八%と、大きな割合を占めております。日雇いはほぼ同じ程度の三六%となっております。このように、ホームレスとなる要因としては、病気、けが、家族問題などの個人的な要因に加えて、長引く経済不況に伴うリストラや倒産による失業など、社会経済的な要因が複合してホームレスに至っていると考えられます。

○佐藤委員 参事、それはよくわかるんだけれども、そうなっちゃったときに、道路に寝ちゃう前に、何かSOSを出せるんじゃないの。それに対して行政というのはきちっとこたえられる制度が今日本にあるんじゃないかと聞いているわけ。その辺どうですか。

○狩野参事 基本的に生活に困窮した場合の相談の窓口といたしましては、福祉事務所があろうかと思います。基本的には、そういった生活困窮に陥り路上生活に至る前には福祉事務所の方で相談していただくのが筋道かと思います。
   〔発言する者あり〕

○佐藤委員 その辺の声は、それが取り上げてもらえないからそうなっちゃうんだと、こういう話なんだけども、例えば生活保護というのがありますね。道路に行っちゃう前に、生活保護の申請ってできないんですか。

○笠原生活福祉部長 先生からの今のお話でございますけれども、いろいろな状況の中で、ご本人が福祉事務所の窓口へ行って、現在の状況の中で、生保の適用を申請すれば、その状況をいろいろな形で調査して、その結果、生活保護に該当するということであれば、現在の日本の制度は、最後のセーフティーネットとして生活保護制度があるわけでございますから、その制度の中で救っていく、こういう制度になってございます。

○佐藤委員 話がかみ合わないからやめますけど、日本には古来から、過ぎたるは及ばざるがごとしという言葉がありますが、その辺はひとつ念頭に置いていただいて、自立支援の問題に取り組んでいただきたい。
 以上であります。

○藤井委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一六第四一号は継続審査といたします。
 以上で請願陳情の審査を終わります。
 以上で福祉保健局関係を終わります。ご苦労さまでございました。
 この際、議事の都合によりおおむね十分間休憩いたします。
   午後三時九分休憩

   午後三時二十三分開議

○藤井委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 これより病院経営本部関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、病院経営本部長に押元洋さんが就任されました。また、幹部職員に交代がありましたので、押元本部長からあいさつ並びに紹介があります。

○押元病院経営本部長 七月十六日付で病院経営本部長に着任いたしました押元洋でございます。よろしくお願い申し上げます。
 藤井委員長を初め委員の皆様方には、日ごろから病院事業につきましてご指導、ご鞭撻を賜りまして、まことにありがとう存じます。
 病院経営本部におきましては、平成十五年一月に策定いたしました都立病院改革実行プログラムに基づきまして改革を着実に推進しているところでございます。皆様方のさらなるご理解、ご協力をよろしくお願いを申し上げます。
 さて、去る八月一日付で幹部職員の人事異動がございましたので、この機会をおかりいたしましてご紹介させていただきます。
 初めに、経営企画部長の奥田匠でございます。次に、サービス推進部長の徳毛宰でございます。次に、経営戦略・再編整備担当参事の織戸正義でございます。最後に、当委員会の連絡員を務めます総務課長の和賀井克夫でございます。
 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○藤井委員長 あいさつ並びに紹介は終わりました。

○藤井委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○奥田経営企画部長 まず、多摩広域基幹病院及び小児総合医療センターの整備につきましてご報告申し上げます。
 本報告書は、都立病院改革マスタープランに基づき再編整備を計画しております多摩広域基幹病院及び小児総合医療センターの運営理念や整備の手法等について取りまとめたものでございます。
 お手元に厚生委員会報告事項といたしまして、資料1、多摩広域基幹病院(府中病院)及び小児総合医療センターの整備についてと、その概要をまとめました資料2をお配りしてございます。時間の都合もございますので、資料2の概要に基づいてご説明させていただきます。
 初めに、第1章、多摩メディカル・キャンパスの整備でございます。
 1、運営理念でございます。多摩メディカル・キャンパスでは、多摩広域基幹病院、小児総合医療センターを初めとするさまざまな施設が相互に連携協力し、人材や技術などの集積のメリットを活用することなどを通じ、多摩地域の医療水準の向上、医療を支える人材の育成を目指し、未来を開く新たな医療の姿を創造し、全国に向かって発信してまいります。
 2、整備に当たっての基本的考え方でございます。多摩広域基幹病院及び小児総合医療センターは、密接に連携、協力した運営を行っていけるよう、現在の府中病院に隣接する土地に一体的に整備してまいります。整備に当たっては、より効率的に事業を推進していくため、PFI手法の導入を目指し、手続を進めてまいります。
 3、整備スケジュールでございます。昨年九月にまとめました、多摩地域における小児医療体制検討会の報告を受け、特に小児総合医療センターにおいて、高度な小児救急医療への対応など、より一層の機能強化を目指すことといたしました。このため、施設規模を拡大することとし、キャンパス内を縦断している超高圧送電線を移設するなどいたしまして、開設時期を平成二十一年度末といたします。
 また、府中療育センターなど、キャンパス内の他の施設の具体的な整備時期などにつきましては、今後関係局と協議しながら確定してまいります。
 次に、第2章、多摩広域基幹病院の整備でございます。
 1、整備基本方針として二点掲げております。多摩広域基幹病院は、三次救急医療を含む東京ER、精神科救急、結核医療など、複数のセンター的機能を有する病院として整備してまいります。また、キャンパス内の他の施設との連携等を密にし、高度専門医療機能のより一層の向上を目指してまいります。
 恐れ入りますが、二枚目をお開き願います。2、施設整備方針でございます。
 患者や家族が安全で快適に過ごすことができ、将来の医療環境等の変化に弾力的に対応できる構造の施設として整備してまいります。小児総合医療センターと密接に連携した運営を行っていけるよう一体的な施設とし、また、災害医療拠点として迅速な被災者対応が可能な施設を整備してまいります。
 3、主な医療機能でございます。まず、センター的医療機能として、三次救急医療、結核医療、精神科救急医療の三点に取り組んでまいります。また、重点医療課題として、がん医療、難病医療、骨髄移植医療など八つの医療課題に取り組んでまいります。
 4、整備規模でございます。現行の府中病院の診療実績を踏まえ、入院規模を七百五十床、外来規模を一日当たり千五百人程度といたします。
 5、医療サービスの向上として六点を掲げてございます。心臓病救急医療体制の充実、特色ある専門外来の設置による医療サービスの充実、日帰り手術センターの設置、周産期医療への積極的支援、医療連携の強化、災害時の医療提供体制構築でございます。
 6、スケジュールでございます。今後の整備スケジュールは、平成十八年度までにPFIに関する手続を行い、設計、建設、開設準備と進め、平成二十一年度末の開設を計画しております。
 恐れ入りますが、三枚目をお開きください。第3章、小児総合医療センターの整備でございます。
 1、整備基本方針として二点掲げております。小児総合医療センターは、都における小児医療の拠点として充実を図ってまいります。また、周産期医療の充実を図るとともに、心と体の診療部門が連携した総合的な医療を提供してまいります。
 2、施設整備方針でございます。快適性に考慮した、プライバシーが守られるような施設を整備いたします。また、将来の医療環境等の変化に弾力的に対応できる構造の施設とし、多摩広域基幹病院と密接に連携した運営を行っていけるよう一体的な施設として整備いたします。
 学齢期の患者の教育機会を確保するための分教室、患者家族の利便を図るための家族宿泊施設を整備いたします。
 3、主な医療機能でございます。まず、センター的医療機能として、小児専門医療、小児救急医療、小児精神医療、周産期医療の四点に取り組んでまいります。また、重点医療課題として、小児結核、小児難病医療、小児骨髄移植医療、小児臓器移植医療、思春期医療、障害児歯科医療、キャリーオーバー医療に取り組んでまいります。
 4、整備規模でございます。現在の三つの都立小児病院の診療実績等を踏まえ、入院規模を六百床、外来規模を一日当たり七百五十人程度といたします。
 5、医療サービスの向上といたしまして、九点掲げてございます。
 まず、総合診療部と心、体の各専門診療部の設置でございます。恐れ入ります。四枚目をお開き願いたいと存じます。
 医療サービスの向上として、小児救急医療体制の充実、総合周産期母子医療センターの整備、ドクターカーの整備、人材育成と地域支援等の整備、患者、家族を支える機能の強化、医療連携の強化、日帰り手術の実施、養護学校分教室等の整備を挙げてございます。
 6、スケジュールでございます。開設までのスケジュールは、多摩広域基幹病院の章でご説明いたしました内容と同じく、平成二十一年度末の開設を計画してございます。
 7、再編整備に当たっての今後の課題と対応でございます。清瀬小児病院、八王子小児病院移転後の対応といたしまして、関係市が地域の小児医療確保に主体的に取り組めるよう、都は必要な支援策を講じるなど、医療実態、地域特性を踏まえた小児医療の提供体制を整備してまいります。
 引き続きまして、都立豊島病院の板橋区移管に関する基本的方向につきましてご報告いたします。
 お手元に資料3、都立豊島病院の板橋区移管に関する基本的方向について-「都立豊島病院の区移管に関する板橋区と東京都との協議会」中間のまとめと、その概要をまとめた資料4をお配りしてございます。時間の都合もございますので、資料4の概要に基づいてご説明させていただきます。
 まず、「はじめに」で、本報告書の位置づけを記載しております。東京都と板橋区は、都立豊島病院の区移管に関する板橋区からの要望に基づきまして、本年三月、都立豊島病院の区移管に関する協議会を設置し、さまざまな課題について検討してまいりました。本報告書は、区移管に関する基本的な方向性を取りまとめたものでございます。
 なお、行政的医療の取り扱い、資産の取り扱い等につきましては、今後さらに検討を重ね、年内を目途に結論を出していく予定でございます。
 1、移管に向けた基本的考え方でございます。板橋区の区立病院に対する方針を運営に反映させ、地域医療機関との信頼関係の上に地域医療の充実を図り、区民の医療ニーズにこたえていくこととしております。
 また、これまで豊島病院が提供してきた地域医療との継続性を確保するよう配慮してまいります。
 さらに、都区双方の努力により、互いに過度な負担が生じないよう円滑な移管を目指し、東京都といたしましても必要な支援を検討してまいります。
 2、区移管後の病院が担うべき医療でございます。基本的な病院機能や診療科目等につきましては、平成十四年九月に板橋区が区立病院の目指す基本的な方向について取りまとめた中間報告の方針や、学識経験者など外部委員を含め検討している板橋区病院検討委員会での検討を経て、今後、板橋区が決定してまいります。
 なお、現在、豊島病院が提供しております緩和ケア医療などの重点医療につきましては、区立病院として確保する医療機能の中で対応を検討してまいります。また、広域的な医療政策の観点から確保が必要であると考えられる精神科救急医療や感染症医療などにつきましては、東京都が担うべき役割を踏まえ、板橋区も可能な協力をするという方向で協議を行ってまいります。
 3、運営形態についてでございます。区は、指定管理者制度の活用を視野に入れた運営形態とすることとし、詳細については引き続き検討し、確定してまいります。
 4、職員の取り扱いでございます。移管時の職員の取り扱いにつきましては、区立病院の運営形態に応じて適切に対応してまいります。
 また、板橋区は病院運営全般に関する知識やノウハウを有する職員を育成、確保していく必要がございます。そのため、都としても必要な支援を行ってまいります。
 5、資産の取り扱いでございます。豊島病院が都民の貴重な財産であること、財政事情を踏まえた板橋区の意向があることなどから、さらに十分検討してまいります。
 最後に、6、移管時期でございます。住民の皆様に一刻も早く充実した地域医療を提供することができますよう、平成十八年度中の板橋区への移管を目標として、協議、検討をさらに進めてまいります。
 以上が都立豊島病院の板橋区移管に関する基本的方向についてのご報告でございます。
 今後は、この内容に基づきまして、都立病院改革の推進に努めていく所存でございますので、当委員会の皆様のご指導をお願い申し上げる次第でございます。
 以上、簡単ではございますが、報告事項の説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

○藤井委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言願います。

○大山委員 私からは、多摩広域基幹病院、小児総合医療センターに関連して五点お願いします。
 一つは、当初の計画と今回の計画の変更点を、その内容と規模でお願いします。
 二つ目は、都民や各自治体から寄せられた意見の一覧表をお願いします。
 三番目は、PFI導入検討結果報告をお願いします。
 四番目は、清瀬小児、八王子小児、梅ケ丘病院のそれぞれの内容をお願いします。
 五番目は、PFI事業の手続のスケジュールをお願いします。
 以上です。

○田代委員 家族の宿泊の施設の資料があったら、それと、小児の医療情報センターの資料がありましたら、その二点をお願いしたいと思います。

○大河原委員 小児総合医療センター計画地の概要、周辺状況のわかるもの、例えば道路とか、その他住宅、お願いします。地図でも結構です。
 それから、超高圧送電線の移設にかかわる手続、それから、そのスケジュール、また、移設費用の見積もりなどお願いします。

○かち委員 三点お願いします。
 現行の都立豊島病院の概要と利用状況のわかるもの。
 豊島病院における起債残高と償還計画。
 豊島病院の補助金、負担金の内訳をお願いします。

○藤井委員長 他にございますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 ただいま大山副委員長、田代委員、大河原委員、かち委員から資料要求がありました。これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、提出願います。

○藤井委員長 これより請願の審査を行います。
 一六第一八号、都立梅ヶ丘病院の移転統合計画の中止と小児医療の充実に関する請願を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○奥田経営企画部長 それでは、お手元配布の厚生委員会付託請願陳情説明表に沿いましてご説明させていただきます。
 一ページをお開き願います。整理番号1、請願一六第一八号につきましてご説明申し上げます。
 この請願は、梅ヶ丘病院の存続と小児医療の充実を求める会代表、内山祥隆さんから提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、都立梅ケ丘病院について、次の二項目の内容を実現していただきたい。
 一、移転統合をしないこと。
 二、小児科を新設し、広く都民が利用できるようにすることというものでございます。
 現在の状況についてでございますが、一、二につきまして、都立梅ケ丘病院は、都立病院改革に基づく再編整備の一環として、清瀬小児病院及び八王子小児病院と統合し、小児総合医療センターとして新たに府中キャンパス内に移転整備することといたしました。このたび、その具体的整備計画である多摩広域基幹病院及び小児総合医療センターの整備についてを策定したところでございます。
 小児総合医療センターでは、小児医療に関し、心から体に至る総合的で高度専門的な医療を提供することとしており、高度な小児救急医療、障害児医療への対応など、都における小児医療の拠点として整備を進めることにより、小児医療の充実を図ってまいります。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○田代委員 梅ケ丘病院の移転ということですけれども、先ほど資料要求もしましたように、これからの府中の方の多摩メディカル・キャンパスとか広域基幹病院と非常に密接に関係するので、それが先に聞けて、どういうものであるかという説明があると、話は先が見えやすいと思うんですが……。
 まず第一に、梅ケ丘にあります大変歴史の長い病院、小児のいわゆる神経、精神の疾患に対する専門病院として大変長い期間、しっかりとした仕事をしてきた上に、外来、入院を含めて、今大変多くの希望者がふえている、そういう現実があるわけですね。関西だけではなくて、九州でも、あるいは各県で、子どもたちを含む、被害者にもなる、あるいは事件の中心にもなるような、多くの精神疾患が取りざたされている事件、こういうものは、じゃ、子どもだけの問題かというと、後でキャリーオーバーの話にも触れますけれども、子どもというのは、いつか大人になるのであって、その人が持っている病気がそこだけで特定されていくものではないわけですけど、日本の医療機関というのは、意外と、それぞれ専門病院というのはあるんですが、全部で総合的にやっていく--多摩メディカル・キャンパスなんかそうですけど、我々医療に携わるものにとって、一番大きな問題、患者さんからの苦情は、一人の診療科目に行ったときは、説明がわかるんだけど、ほかの関係が全くされない。極端なことをいうと、よくたらい回しという言葉でいわれるんですが……。
 今、佐賀医大が実験的に行っている、内科と外科だけをつくって、患者さんが真ん中にいて、周りを医者が回るという方式が、まだ日本では定着してないものですから、患者さんが、あっちへ行け、こっちへ行けといって、一日じゅう病院の中を回されてしまう。
 これは、医者が悪い、システムが悪いという話に帰結するとはいえませんけど、どっちかが悪いといえば、システムがうまくできてないわけですね。そのシステムをちゃんとしていかなくちゃならないときに、小児の精神科医療を今まで重点的に、特に患者さんの中で三分の一から四分の一は、入院、外来が東京都じゃないということは、それだけ首都圏においても、梅ケ丘の力というか、実績というか、期待度、依存度が非常に高いわけですから、こういう中で、さらに小児の医療というものを総合的に進めていく。しかも、キャリーオーバーとして--これは世田谷区に同じようにあるんですけど、ナショナルセンターで、成育センターというのがあります。国はもうそれを始めているわけですね。周産期の疾患が大人になったら関係ないのか、高齢者になったら関係ないのか。そんなことはないんで、ずっと一生持ってついてくることがあるわけですから。
 それに対して、患者さんのその病気を診るというんじゃなくて、患者さんの人生をしっかりとフォローしていくという医療に変えていかなくちゃならないときには、ただ、精神、あるいは神経だけの病気を、ある場所だけで、特定にやっていけばいいという、そういう時代じゃないことはよくわかるんですが、しかし、先ほど申し上げたように、東京都の中心でもある、あるいは首都圏の中心でもあるものが軽々に動くとすれば、どのようなビジョンがあるかということが非常に大切であって、これが先ほど申し上げました広域基幹病院の理念とうまくマッチしていかないと、そちらの方に進んでいかないと思うんです。
 まず、東京都の中で、二十三区と三多摩、島しょ、地域で分けたときに、二十三区の精神、神経の疾患対象が、向こうに行くことによって弱まるのでは困るわけですから、呼応して大塚病院がどれほどしっかり、後のフォローといったらおかしいんですけれども、まず、地域割りで対処できるようにしていくかということを都民にもっと知らせていただかないと、不安が増大する一方で、今から、あそこがなくなっちゃったらどうすればいいんだという声が聞こえるということは、それだけアカウンタビリティーが果たされてないということなんですね。
 いつも申し上げるように、医療とか福祉というものは、どんなにいい制度をつくっても、それが都民に広報されていかなきゃ意味がないわけですから、その広報をしっかりやっていただきたい。
 そして、あわせて、このメディカル・キャンパスの中で、移ったときに、これほどよかったんだと。ある年齢だけの、小児科領域だけの問題ではなくて、成人科領域になったときに、医療として移ったためにこれだけのフォローができたんだという実績が上がらなくちゃならないわけですから。先ほど申し上げたように、たらい回しにならない。理念だけで、医者を同じ施設にぎゅっと押し込めて、みんなで仲よくしろといったって、学閥もありますし、いろいろなシステム上の問題があるので、そう簡単にはいかないわけですから、そこを改善していくというのが公的病院の必然性のあるところで……。
 ちょっと話があれですけど、都立病院の公社化に僕が反対している部分というのは、よくなるような形に変わっていくならいいんだけれども、悪い病院だからつぶしちゃえというような形の公社化は困りますよといつも申し上げているように、変わったためによくなったということが見えてこなくちゃいけないんですね。
 今度の梅ケ丘の問題は、非常に特定されている、年齢が特定されている疾患だけに、そのお子さんがかかるなら、それはまだいいんですけれども、大人になって、ほかの病気にもなるというときに、きちっとした充実した医療を患者さんが享受できるようにしようということであれば、それが結果として見えてこなくちゃならない。それをしっかりとやっていただくと同時に、三多摩と二十三区を分けるわけじゃないんですけど、大塚病院と府中の方が協力し合いながら、お互いに柔軟性を持って、こっちはこっちでなきゃだめ、あっちに住んでいる人はあっちでなきゃだめみたいなことではなくて、協力し合いながらできる体制ができているのかどうか。
 それから、最初から申し上げているように、梅ケ丘で、今までずっと病院に通っているご家族の方、ご本人を含め、あるいはそれを取り巻く周辺の支援する方々たちが心配を持たないような形の、しかも、現実に今まで医療が行われてきたわけですから、どこかに大きなものに集約されればいいだけじゃなくて、そこであいた穴というものを埋めていかなくちゃいけないわけですから。世田谷のあの場所にある--世田谷区のためにあるわけではないんですけれども、当然、世田谷区の区民の方たちもたくさんお世話になっているんですね、五・六%ということですから。あるいは、外来では一一%、一割以上の人が来ているわけですから。大変多くの方がお世話になっているわけですけど、城南地区、城西地区を含めて、小児の疾患、しかも、キャリーオーバーを考えるような総合的な医療機関が経済的な理由だけでなくなってしまうというのは非常に心配であるわけですから。
 先ほどの板橋の例にありますように、地域の医療、福祉を守っていくためには、東京都と世田谷区が力を合わせて、あいた後、ある日気がついたら全然関係ないマンションになっていましたじゃ困るのでありまして、医療、福祉、保健、介護に関係するような、しかも、伝統ある場所で医療というものを守ってきた場所ですから、地域である世田谷区と、あるいは周辺の自治体とのしっかりした話し合いのもとで第二の形をつくれるような、医療というものが--お子さんだけの問題ではないんですよ。ただ、あいていく小児医療に対しても必ず補完をしていただかなくてはならない。
 初期救急というのは、私の医師会が今自治体と一緒にやっているわけですけど、小児の初期救急というのを日本で初めて自治体と協力し合って始めたわけですけど、それでもまだまだ十分といえるわけではない。少子化対策の中でやらなくちゃならない小児医療というものがあるわけですから、それを含めて、梅ケ丘病院が移転した後の穴があかないように、地域との話し合いをしていっていただかなくてはならない。と同時に、行ったときに、行ってよかったといえるような形のものをしっかりつくっていただくことが非常に重要だと思います。
 そういう点を含めて、これからこの移転に対していろいろな話が出てくると思うんですけれども、まず、地元に対してというより、患者さんの関係者に対しての不安が取り除かれるような説明責任をちゃんとすることと、もうちょっとはっきりとしたビジョンを示すことを強く要望いたしまして、質疑を終わります。

○押元病院経営本部長 お答え申し上げます。
 ただいま田代委員の方から大変貴重なご提言をちょうだいいたしました。患者さんに対するアカウンタビリティーの問題とか、あるいは区部、あるいは多摩地域、バランスのとれた小児精神を含めた小児医療の提供、それから、行ってよかったとだれしもが思えるような、そういう病院にしてほしい、そういうようなお話がございました。大変貴重なご意見を承り、大変ありがとうございます。
 また、跡地の問題につきましても、基礎的な自治体であります区の方で地域医療に主体的に取り組みたいというような、具体的な申し出などがありますれば、私ども東京都としても十分検討してまいりたいと存じます。ありがとうございました。

○かち委員 梅ヶ丘病院の移転計画の中止と小児医療の充実に関する請願ということでお伺いしますが、私、今、田代委員のお話を聞いていて、かなりの部分を共感を持ってお聞きしていたんですけれども、移転した後に本当によかったといえるのかどうかという点では、事前に十分に議論を尽くさなければならない、十分な検討をしなければならないということだと思うんです。それについては、また本会議の委員会の中でやられるということではあるんですけれども……。
 今回の請願、この請願書の署名の数なんですけれども、五万百六十七人という大変多くの方の賛同を得られているわけですが、この小児病院そのものは、一般的な小児病院ではありません。先ほどいわれましたように、心の病、小児の精神を専門とする特域領域の病院がそこに存在していたということであるにもかかわらず、このような大きな賛同を得るという点では、この病院が五十年の歴史をそこで培ってきたということと、この地域の中で梅ケ丘病院が町の中に飛び込んで、地域の医療機関や福祉施設とも連携をとって、育んできたという役割が非常に大きいんだなということをつくづくと感じております。
 この病院は、幼児から発達途上の思春期における子どものための精神病院ということで、全国的に見ても大変まれな存在であり、全国からの問い合わせや入院もあるようです。信頼も高い病院と聞いておりますが、同種の病院は全都、全国に一体あるのでしょうか。都として梅ケ丘病院をどのように位置づけているのでしょうか。まずお聞きします。

○織戸参事 国内にある小児精神の専門病院でございますけれども、先ほどかち委員がおっしゃいましたとおり、世田谷区にある、我が都立梅ケ丘病院二百四十二床のほか、三重県立小児診療センターの百四床がございます。このほか、精神病院や子ども医療センターの一部の病床で小児精神医療に対応していると聞いてございます。
 また、数々の署名といいますか、請願をいただいてございますけれども、これについては、私ども、今までの梅ケ丘病院が果たしてきた役割というものを十分評価してございまして、それらを受けとめて、地域住民からの声として真摯に受けとめていきたいと思っております。

○かち委員 ご説明いただきましたが、極めてまれな専門病院ということなんですね。私、以前テレビでちょっと見たんですけれども、三重のあすなろ学園のことだったかもしれないんですが、小児を対象にした専門病院というのは本当になくて、なぜ重要かというと、成長過程の中で、心、精神を病んでいる子どもたちがどう変化していくのか。そのフォローを、研究、研さんを進めていかなければならないという意味で、大変専門性を要求されるということだったんですね。体が大きくなったから成人と一緒に診ればいいということではないということなんです。
 そういう意味では、電話相談を含め、いろいろな講習会などもここが中心になってかなりやっていますね。今の社会環境の中では、ADHDとか、多動児とか、いろいろな適応が難しい子どもたちも大変多くなっている。そういう中でも、こういう病院が期待されるという役割を果たしている病院だというふうに思うんです。
 現在、梅ケ丘病院は二百四十二床ということですけれども、それが府中の小児総合医療センターの一角に統合されるということですけれども、新しくなって、大きくなるからいい、総合診療の中で見ればいいというふうに果たしていえるのかなと思うんですね。
 じゃ、実際、小児センターに行ったときに、今のベッド数は確保されるのでしょうか。その辺はどうですか。

○織戸参事 小児総合医療センターの小児精神に対応する病床でございますが、救急に対応する病床も含めまして、二百二十六床となってございます。現在が二百四十二床でございますから、若干減少したように見えるんですけれども、これにつきましてはキャリーオーバー等が現実に入ってございますので、今までの実績等を勘案いたしまして、十分な病床数を確保していくという計画になってございます。

○かち委員 救急対応ということで二床ありますので、今の病院から比べると、二十床ぐらい減ってしまうということになるわけですね。大きくなって遠くなる。新しくなるけれども、今の需要にもこたえられないという状況が生まれるということです。
 それから、今の梅ケ丘病院がなぜ利用者にとっても大変いい病院だと思っていただいているかというと、あの環境だと思うんですね。私も一度見学させていただきましたけれども、広い敷地、緑に囲まれた敷地の中で、低層の二階建てということですね。体育館があったり、リハビリ施設があったり、分教室の環境がある。そういうことが大変重要な問題だと思うんですね。それから、子どもたちも日常生活にいかに適応していくかということでは、いつもリハビリ的な観点で、地域との触れ合い、地域に出ていける、そういう状況というのも非常に大事だし、ここの中で培ってきたものだと思うんですけれども、今度の府中病院の中ではなかなかそういうことが実現できそうだというふうにはイメージとしても浮かんでこないわけですね。
 分教室もつくりますとか、先ほど説明はありましたけれども、他の科の子どもたちとここにいる子どもたちの教育のあり方というのは全く違うと思うんです。そういうことが本当に十分に保障されるのかどうかという点でも大変危惧を抱くものです。
 それから、先ほど小児医療のことがありました。母子保健院が廃止されて、当初は計画になかった成育医療センターでも、二十四時間対応の夜間救急医療を受けております。そういう状況。それから、世田谷区、医師会の先生方の大変なご努力というのを私は本当に評価したいと思うんですけれども、今のそういう救急医療を含めた世田谷の小児医療実態というのはどういうふうになっているでしょうか。

○織戸参事 現在の世田谷区の方の初期救急の状況でございますけれども、実績といたしまして、国立成育医療センターで患者数は三万近く。それから、世田谷区の独自で行っております子ども初期救急診療事業、患者数が約六千五百人。それから、参考になりますけれども、母子保健院が、平成十三年度になりますけれども、約三千八百でございますから、それをかなり超えまして、現在の世田谷区が地元で行っております初期救急診療事業の方で十分対応させていただいているところでございます。

○奥田経営企画部長 先ほど病床の関連で少し説明が不足していると思いますので、補足させていただきます。
 精神科医療というのは、これまでの入院中心から、地域の中で生活しながら治療をしていくという大きな流れに変わりつつあるということがございます。基本的には、可能な限り在院日数を短くして、病床を有効に活用しながら治療に当たっていくことでもって、現在の機能を維持することは十分可能である。
 また、福祉施設との連携、具体的には過年児の問題等ございますが、こういったものにつきましても福祉施設と連携するということで、今まで以上の効率的で充実した医療を提供することができるというふうに考えてございます。
 それから、環境が悪くなるかのごとくお話がございましたが、現在の梅ケ丘病院は二十年近くたっているということで、これまでさまざまな補修とか改善を行ってまいりましたが、ご案内のとおり、かなり老朽化が進んでいるという状況でございます。
 小児総合医療センターでは、基本的に今梅ケ丘が持っておりますグラウンドとかプール、体育館等に加えまして、患者の家族の皆さんも泊まれるような施設を整備するというようなことで、子どもさんの療養にとってはさらに快適な環境が確保できるんじゃないのかなというふうに考えておりますので、補足させていただきました。

○かち委員 精神科病院から地域へということは全くそのとおりであります。そういう条件が整うならば、どんどん地域に返していくことが必要だし、やっていると思うんですけれども、実際、今、加齢をかなり経ている方々もいらっしゃるという状況ですね。その方々がすぐに出ていけないという福祉関係施設の整備の不足という現状もあるわけですね。そういう中で、新しくなったときに、この人たちが本当にフォローされるのかどうか。その辺も大変危惧される問題です。
 先ほど数字をいっていただきました。初期救急について、今二十四時間三百六十五日診れるというのは、世田谷区では成育医療センターだけなんでしょうか。三万近くの患者さんが来ている。そのほかも含めてかなりの数が救急医療を求めているというのが現状だと思うんですね。こういうことを見れば、世田谷に小児科が多いといっても、需要がそれ以上に高いということを示しているのではないかなというふうに思うんです。そういうことを思うと、小児科のきちんとした医療をあの地につくっていくということが、本来、望ましい姿ではないかなというふうに思います。
 先ほどからいわれていますように、梅ケ丘病院は五十年の歴史があって、地域の中で、福祉のまちづくりの中心的な役割を果たしてきた病院です。そういう意味では、区の助役さんも、守る会の方からの要請を受けて、みずから足を運んで、福祉のモデル地区としての全国的にも知られた梅ケ丘病院は大変重要な施設だと認識しているとコメントもされています。施設も、緑豊かな自然環境の中で、二階建ての低層の建物であって、地域商店街や地域医療機関との連携を育んできた病院。子どもの通院、入院の見舞いなどにも欠かせない交通アクセスという問題もあります。
 あの病院は、各駅からバスは出ているというけれども、実際、通院している患者さんのご家族の方が、行ってみたら、駅からおりてバスに乗って、十分なり十五分かかるという点でも、今の条件とは大分違うということをおっしゃっていました。
 それから、大塚に小児医療ということですが、外来ですよね。外来はこっち、入院はあっちという点でも、患者さんにとっては大変不自由な状況をつくるのではないかというふうに考えられます。
 そういう意味では、梅ケ丘を統合するのではなく、梅ケ丘に小児医療を併設する、そういうことこそ必要だと思います。
 これらのことから、本件については趣旨採択を望みたいところですけれども、今ご説明があったように、連動する府中小児医療センターの計画の報告質疑が次回の委員会の中で行われるということもありますので、本日のところは継続審査とさせていただきたいと思います。

○藤井委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、継続審査とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認めます。よって、請願一六第一八号は継続審査といたします。
 以上で請願の審査を終わります。
 以上で病院経営本部関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願陳情中、採択と決定いたしました分につきましては、執行機関にこれを送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時五分散会

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