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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第七号

平成十六年五月二十八日(金曜日)
第七委員会室
   午後一時四分開議
 出席委員 十四名
委員長藤井  一君
副委員長山加 朱美君
副委員長大山とも子君
理事鈴木あきまさ君
理事初鹿 明博君
理事野村 有信君
東村 邦浩君
柿沢 未途君
かち佳代子君
大河原雅子君
河西のぶみ君
田代ひろし君
古賀 俊昭君
佐藤 裕彦君

 欠席委員 なし

 出席説明員
福祉局局長幸田 昭一君
総務部長吉川 和夫君
生活福祉部長笠原  保君
高齢者部長福田  豊君
子ども家庭部長白石弥生子君
障害福祉部長有留 武司君
保険部長野村  寛君
参事並木 勝市君
参事朝比奈照雄君
参事岩井 令雄君
参事清水 克則君

本日の会議に付した事件
 福祉局関係
第二回定例会提出予定案件について(説明)
・東京都女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
・東京都知的障害者援護施設条例の一部を改正する条例
報告事項(説明)
・都立知的障害者更生施設(町田福祉園)の民間移譲について
・都立福祉作業所(調布福祉作業所)の民間移譲について
請願陳情の審査
(1)一六第四号 年金制度の「改悪」反対、拡充を求める意見書提出に関する請願
(2)一六第一三号 民間社会福祉施設サービス推進費補助の再構築前の水準での存続に関する陳情

○藤井委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、本委員会の担当書記に交代がありましたので、ご紹介いたします。
 議案調査課担当書記の久保藤次君です。よろしくお願いいたします。
   〔書記あいさつ〕

○藤井委員長 次に、第二回定例会中の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程表のとおり申し合わせをいたしました。ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、福祉局関係の第二回定例会提出予定案件及び報告事項の説明聴取並びに請願陳情の審査を行います。
 なお、第二回定例会提出予定案件及び報告事項につきましては、本日は、説明を聴取した後、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中に行いたいと思います。ご了承願います。
 これより福祉局関係に入ります。
 初めに、先般の人事異動に伴い、幹部職員に異動がありましたので、幸田局長から紹介があります。

○幸田福祉局長 福祉局長の幸田でございます。
 委員長初め委員の皆様方には、平素から当局の事業につきましてご指導、ご鞭撻を賜り、まことにありがとうございます。
 福祉局では、都民の皆様が安心して暮らせる利用者本位の新しい福祉を実現するため、全力を尽くしているところでございます。どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。
 四月に人事異動がございまして、当局幹部職員の交代がございました。新任幹部職員を紹介させていただきます
 次世代育成担当で参事の清水克則でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
   〔理事者あいさつ〕

○藤井委員長 紹介は終わりました。

○藤井委員長 次に、第二回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○幸田福祉局長 平成十六年第二回東京都議会定例会に提出を予定しております福祉局関係の議案につきましてご説明申し上げます。
 お配りいたしました資料は、平成十六年第二回東京都議会定例会議案と平成十六年第二回東京都議会定例会条例案の概要でございます。
 それでは、条例案の概要に沿いましてご説明申し上げます。
 今回ご審議をお願いいたします議案は、条例案二件でございます。
 まず、一ページをお開き願います。東京都女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例でございます。
 東京都女性福祉資金貸付事業は、国の寡婦福祉資金貸付事業に準拠しながら実施しているものでございます。
 今回の改正は、第一に、修学資金について、国立または公立の高等専門学校に就学する期間中及び私立の高等専門学校に就学する期間中の貸付限度額を引き上げるものでございます。
 第二に、就学支度資金について、私立の高等学校、高等専門学校または専修学校の高等課程へ入学する場合及び私立の大学、短期大学または専修学校の専門課程へ入学する場合の貸付限度額を引き上げるものでございます。
 この条例は、公布の日から施行し、平成十六年四月一日から適用することとしております。
 二ページに貸付限度額の新旧対照表を記載してございますので、ごらん願います。該当する箇所に下線を付してお示ししてございます。
 次に、三ページをごらん願います。東京都知的障害者援護施設条例の一部を改正する条例でございます。
 今回の改正は、第一に、都立福祉施設改革に伴い、東京都調布福祉園を社会福祉法人に移譲するため、廃止するものでございます。
 第二に、施設の管理事務を委託できる社会福祉法人などにつきまして、主たる事務所の所在地の要件を撤廃するものでございます。
 この条例は平成十六年十月一日から施行することとしております。
 条例案の詳細な内容につきましては、お手元配布の資料、平成十六年第二回東京都議会定例会議案をご参照いただきたいと存じます。
 以上で提出議案の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言願います。--それでは、資料要求はなしといたします。

○藤井委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○有留障害福祉部長 お手元の都立知的障害者更生施設の民間移譲についての資料に基づき、今後の取り組みについてご説明させていただきます。
 対象施設は、東京都町田福祉園でございます。
 施設の所在地、定員等は記載のとおりでございまして、現在、東京都社会福祉事業団に管理運営を委託しております。
 次に、目的でございますが、社会福祉法人の自主性や創意工夫を生かした弾力的かつ効率的な施設運営により、利用者サービスの向上を図るものでございます。
 運営予定法人の選定等につきましては、選定基準を定め、公募により適切な社会福祉法人を選定し、同法人に運営させることといたします。
 財産上の取り扱いでございますが、建物については、当面、無償貸付するものとし、将来的には無償譲渡について検討いたします。
 今後のスケジュールにつきましては、平成十六年度中に法人を公募、選定し、平成十七年度以降に東京都知的障害者援護施設条例の改正を提案させていただき、選定した社会福祉法人による自主運営の開始を予定しております。
 引き続きまして、お手元の都立福祉作業所の民間移譲についての資料に基づき、今後の取り組みについてご説明させていただきます。
 対象施設は、東京都調布福祉作業所でございます。
 施設の所在地、定員等は記載のとおりでございまして、現在、東京都が直接運営を行っております。
 次に、目的でございますが、社会福祉法人の自主性や創意工夫を生かした弾力的かつ効率的な施設運営により、利用者サービスの向上を図るものでございます。
 運営予定法人の選定等につきましては、選定基準を定め、公募により適切な社会福祉法人を選定し、同法人に運営させることといたします。
 財産上の取り扱いでございますが、建物については、当面、無償貸付するものとし、将来的には無償譲渡について検討いたします。
 今後のスケジュールにつきましては、平成十六年度中に法人を公募、選定し、東京都心身障害者福祉作業所条例の改正を提案させていただいた上で、平成十七年度以降に、選定した社会福祉法人による法内施設としての自主運営の開始を予定しております。
 以上、ご報告申し上げます。よろしくお願いいたします。

○藤井委員長 報告は終わりました。
 ちょっと速記をとめていただきたいと思います。
   〔速記中止〕

○藤井委員長 速記再開、お願いいたします。
 この際、資料要求のある方は発言願います。

○かち委員 三点お願いします。
 町田福祉園、調布福祉作業所の現在の人員配置と年間予算、また、現在の入所者、通所者を前提とした場合、支援費とサービス推進費の合計はどうなるのか。
 二つ目は、町田福祉園を事業団委託したときの根拠やねらい、その理由について。
 三番目は、町田福祉園、調布福祉作業所の事業団運営、直営と民間移譲のメリット、デメリットをそれぞれお願いいたします。
 以上です。

○藤井委員長 ほかにありませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 ただいまかち委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、提出願います。

○藤井委員長 これより請願陳情の審査を行います。
 初めに、一六第四号、年金制度の「改悪」反対、拡充を求める意見書提出に関する請願を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○並木参事 整理番号1の請願一六第四号をお開き願います。
 これは、年金制度の「改悪」反対、拡充を求める意見書提出に関する請願で、東京地方労働組合総連合女性センター議長渡辺礼子さんから提出されたものでございます。
 その要旨は、一、年金保険料の引き上げ及び年金給付の削減を行わず、安心できる年金制度を確立すること、二、直ちに基礎年金に対する国庫負担割合を二分の一に引き上げること、三、全額国庫負担金による最低保障年金制度を創設し、無年金者や低額年金者をなくすことというものであります。
 現在の状況についてご説明申し上げます。
 初めに、第一項でございますが、公的年金制度は、年金を受給する高齢者と保険料を負担する現役世代の世代間扶養によって成り立っており、確実な給付を確保するとともに、将来の世代の負担が過重なものとなることを防ぎ、持続可能な制度とするための改正法案が、現在、第百五十九回国会に提出されているところでございます。
 なお、平成十五年十月、東京都議会は国に対して、安定した公的年金制度の確立等に関する意見書を提出しております。
 次に、第二項でございますが、改正法案においては、平成十二年の改正法附則に規定された基礎年金の国庫負担割合を二分の一へ引き上げることについて、平成十六年度から平成二十一年度までの間に段階的に実施することを定めております。
 最後に、第三項でございますが、改正法案においては、就職が困難あるいは失業等により低所得である若年者に保険料の追納の機会を用意するための保険料納付猶予制度や第三号被保険者としての保険料納付済み期間に関する届け出の特例等を定めております。
 なお、平成十二年三月の法改正において、学生の方が保険料未納により障害無年金者になることを防ぐ趣旨から、社会人になってから保険料を納める制度が創設されました。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○かち委員 二月の委員会でも、年金についての意見書を求める請願について意見を述べていますので、今回は、請願趣旨の一に関連して意見を述べたいと思います。
 今国会に提案されている年金改革法案は、現在参議院で議論されていますが、日本共産党の小池晃参議院議員の質問により、衆議院では説明されなかった新たな事実が明らかになりました。
 衆議院での政府答弁では、保険料には上限がある、年金は現役世代の手取り収入の五〇%以上に維持するということを説明してきたわけですけれども、それが偽りであったということが明らかになりました。
 その事実とは、保険料の上限というのは、物価も賃金も固定して上がらないことが前提であり、上がればそれに連動して保険料も上がるということです。国民年金の保険料は、現在一万三千三百円、これが二〇一七年には一万六千九百円になり、これが上限だとずっと説明されてきたわけですけれども、実は、物価、賃金上昇率にスライドすると、二〇一七年には二万八百六十円になる、十年後には二万五千六百八十円、二十年後には三万一千六百十円と上がっていくんだということです。
 厚生年金の受給額はどうかといいますと、確かにモデルケースでは、六十五歳の時点では、現役世代の五九・三%を受けることができますが、十年後には五一・三%、二十年後には四三・二%に下がってしまいます。
 現在四十五歳の世代では、六十五歳で五〇・二%、これが八十五歳になりますと四〇・五%まで落ち込んでしまうんです。モデルケース以外では、それが三割、二割台にもなるというケースも出てくるんです。そういうことが昨日の参議院厚生委員会で明らかになりました。
 同様の給付水準の削減で、国民年金の場合は、満額受給者の場合は、月六万六千円が四万五千円に、平均受給額四万六千円の場合は三万二千円に減ることも明らかになりました。これでは、老後の生存を根底から脅かすことになります。生存権を壊すことになるんです。
 小泉首相は、高齢者は消費水準がだんだん下がっていくから当然だというような答弁をしていますが、全国消費実態調査の九九年度調査によりますと……(「質問なの、意見表明なの、どっちなの」と呼ぶ者あり)質問ではありません、(発言する者あり)六十代後半の消費水準を一〇〇とすると、七十五歳以上の人は九三であり、消費水準に大差なく、それ以前の調査と比較すると、その格差はだんだん縮まっているという現状です。それとともに、高齢になれば医療費や介護など社会保障費の負担がふえていくことが必然ではありませんか。
 国民年金法の第一条には、年金制度は憲法二十五条に基づく制度であると明記されています。生存権を脅かすような改革は、到底認められません。
 現在、年金に対する国民の怒りと関心は高く、マスコミの調査でも六割、七割の人が、今国会ではこの法案を通すべきでない、見送るべきだと答えています。
 日本共産党都議団は、国民の声を真摯に受けとめて、本法案を撤回するよう国会に意見書を出すことを、案文を議運に提案しているところです。よって、本請願については趣旨採択をお願いしたいと思います。
 以上です。

○藤井委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○藤井委員長 起立少数と認めます。よって、請願一六第四号は不採択と決定いたしました。

○藤井委員長 次に、一六第一三号、民間社会福祉施設サービス推進費補助の再構築前の水準での存続に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○並木参事 整理番号2の陳情一六第一三号をお開き願います。
 これは、民間社会福祉施設サービス推進費補助の再構築前の水準での存続に関する陳情で、社会福祉法人村山苑つぼみ保育園父母の会会長中島美和さん外千四十一名の方から提出されたものでございます。
 その要旨は、民間社会福祉施設サービス推進費補助を再構築前の水準で存続させること、二、民間社会福祉施設サービス推進費補助の再構築について、施設利用者に対して十分な説明を行うことというものであります。
 現在の状況についてご説明申し上げます。
 初めに、第一項でございますが、民間社会福祉施設サービス推進費補助は、施設の定員規模、利用者数、平均経験年数に基づいて画一的に算出されていた補助方式を改め、平成十六年四月から、都として望ましいサービス水準を確保し、サービスの向上に向けた施設の取り組みに応じた補助方式に再構築を行っております。
 次に、第二項でございますが、再構築の検討に当たっては、現場で利用者のニーズや状況を把握している施設の代表者との懇談会において、平成十四年八月から十二回にわたる意見交換を積み重ね、平成十五年十二月に最終合意を得たところでございます。
 また、平成十六年二月から三月にかけて、施設種別ごとに、今回の再構築の目的や内容を周知するための説明会を開催いたしました。
 現在、利用者を初め都民の方々に対して、施設の方々と連携しながら、再構築の目的や内容について情報提供に努めているところでございます。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○大山委員 この陳情については、二つ項目がありますけれども、一つは、再構築前の水準で存続させること、もう一つが、利用者への十分な説明、これ、二つとも、もっともですし、ごく当たり前のことだというふうに思いますので、これはもう賛成です。
 一昨年来、サービス推進費の変質、経験年数を加味しないものにしてしまうということに関して、保育団体の皆さんの調査でも、それから、私たち昨年行った調査でも、経験年数を加味しないということでは、圧倒的に反対意見が多かったわけですね。にもかかわらず強行したことは許しがたいということを改めて表明します。
 今、きちんと見ておかなければいけないことは、サービス推進費の変質、改悪が行われて、保育園は今どうなっているのかということです。専門性を重視して保育内容の充実のために働き続けられる保育園をつくってきたところがとりわけ大きな影響を受けているわけですね。
 今年度は五百万円、そして来年度は一千万、そして再来年度は一千五百万ということですから、最高で、三年間で合計三千万円の減額ということになるわけです。これは、職員の努力などでは補い切れないということは、もう明らかです。
 ところで、福祉局は、四月以降、サービス推進費の再構築という変質を行われたわけですけれども、保育園が実際どうなっているのかということを調査しているんでしょうか。

○白石子ども家庭部長 四月以降の状況でございますが、再構築を実施いたしました後、保育所の経営者で構成いたします各保育団体の行政説明会などの場を活用いたしまして、サービス推進費補助の再構築の目的、内容について説明をいたしますとともに、意見交換を行い、その中で現場の状況についても伺っております。
 また、平成十六年度における当初申請内容によりまして、大まかな取り組み状況を把握しております。これを見ますと、確実に利用者へのサービス向上に向けた取り組みが推進されている内容となっております。例えば、比較ができます平成十四年度決算状況と今回の当初交付申請状況を比較いたしますと、二時間以上の開所時間の延長につきましては、平成十四年度は十七カ所の実施にすぎなかったものが、平成十六年度に七十二カ所と、四倍にも増加しております。
 また、病後児保育や一時保育につきましても、実施箇所がほぼ倍増にふえております。
 そのほか、地域支援が今回の目玉でございますが、地域の子育て家庭に対する支援策につきましては、例えば小中高生の育児体験受け入れをする保育所が三百三十三カ所、あるいは保育所体験を行う保育所が二百三十一カ所など、多くの保育所が地域の子育て家庭に対する支援に取り組む予定だということがわかっておりまして、全体では五百八カ所の保育所が何らかの子育て支援策を行うことになっております。
 このように、混乱はなく、むしろ二時間以上の開所時間の延長や地域支援の取り組みが進むなど、新しい仕組みに順調に移行できているというふうに認識しております。

○大山委員 職場の状況、各園の状況も調査しないで、そうやって出てきたメニューだけで判断をするということ自体、非常に皮相なことだというふうに思いますよ。表面的だというふうに思っています。
 今、メニューをかなり並べましたけれども、それがどういう状況で行われているのかというのをきちんと把握しないこと自体、無責任だというふうにいわざるを得ません。
 私、ほんの一部ですけれども、意見や状況を聞いてみました。それで、例えば、そのメニューをやるとポイントがふえるから、それに伴ってサービス推進費がつくわけですよね。それをどういう状況でやっているかということですよね。例えば、乳児の保育園ですけれども、ことし四百万の減額になってしまうので、ポイントを稼がないとやっていけない、それで、いろいろと育児講座だとか子育てサークルだとか、みんなで検討してやろうということで、やっていますけれども、常勤職員はふやせませんから、パート職員の増と職員の超勤で補うしかない、しわ寄せは結局、中の子どもたちに行くのかということです。
 それから、例えば、今年度五百万円の減額だったんだけれども、ポイント加算の項目を七つ新しくやることにして、マイナス四百万円に抑えたんですよね。しかし、事業はふえるけれども--事業がふえるということは、当然、人が必要なんですよね。事業はふえるけれども、人はふえない、園長先頭にサービス残業でやっている、そうしかやれないんだ、そういう状況ですよね。
 それから、例えば退職した職員が出た保育園なんかは、三月末でパート職員と正規職員と一人ずつ退職したけれども、とても補充できない状況だと。主任がクラス担任を持つことになった。主任というのは何やっていたかといったら、事務処理だとか全体の把握だとかをしてたわけですよね。そういう事務量が膨大になっても、主任はクラスの担任を持つ。年長組を持つ。で、職員の超勤、膨大になってしまうわけですから、それを減らすために、今までは全員の家庭訪問をしていたけれども、新しい子だけにしたんだ--家庭訪問というのは、今、子育ての状況がこんな中で、本当に重要な仕事なんですよね。しかし、それが新しい子だけにしか行けない状況になっているんだ。しかも、全体的に余裕がなくてぎゅうぎゅうして、職員の疲れが出てきている。人と人とのコミュニケーションをとらなければならないのが保育園なのに、親とも、それから職員同士でも話し合わなければならないのに、本当にその時間をつくること自体が困難になっているんだということなんですよね。
 で、そんなことをやっていてどうなっているかというと、ほかの園ですけれども、それまでチームワークがよかった保育集団だったんだけれども、だれがやめるんだろうということで、だんだんきしみのようなものが生まれて、それが子どもたちの保育に影響していくような気がするというふうにして、本当によい保育ができるんだろうかというふうに心を痛めているわけですよね。だから、当然事業がふえるのに人は減る、そんな中で、結局、職員の努力、頑張りで何とかもっているというのが今年度なんですよね。恒常的なサービス残業、それから長時間労働、だれもが疲れ切っていて、これでいい保育ができるかというふうに心配しているわけですよね。例えば、一人そういう状況の中で病気にでもなったら、次々に倒れていくというのは、いろいろなところで経験済みのことだというふうにいわざるを得ないわけですね。結局、しわ寄せが来るのは子どもたちということなんです。これが今の保育園の状況ですよ。
 ちょっと聞きますけれども、五月の六日、七日で、四回に分けて、福祉局総務部主催で東京都民間社会福祉施設経営改革推進事業説明会があったというふうに聞いていますけれども、ある園長に聞いたら、必要性がないと思って申し込まなかったら、出席確認の連絡が来て、欠席ならば子育て推進課にも連絡するようにということだったんで、まあ出席したということなんですが、この社会福祉施設経営改革等推進事業、これはどういう位置づけですか。

○並木参事 経営改革等推進事業は、利用者本位の福祉を実現するため、利用者支援のための取り組みを進めるとともに、社会福祉施設における経営改革を推進することを目的に補助するものでございます。
 具体的には、施設が取り組む、一つは苦情対応経費というものでございまして、社会福祉事業の経営者が利用者等からの苦情に、適切な解決に努めていくための苦情対応経費でございます。
 二つ目には、サービス評価経費でございまして、利用者サービスの向上を図るために、第三者が客観的にサービス内容や質を評価するための第三者サービス評価の受審経費を補助するものでございます。
 三番目に、経営改革経費でございまして、福祉サービスの提供主体として社会福祉法人等が、その時々の社会経済状況や事業体を取り巻く外部環境に対応しながら、利用者一人一人のニーズに対応できるよう、施設の組織基盤を強化し、利用者本位の高いサービスを提供していくための経営改革を実施するための経費に対して補助するものでございます。

○大山委員 民間社会福祉施設サービス推進費補助の一つなんだということですけれども、本当にこれで利用者、つまり子どもたちと保護者の役に立つのかということなんですね。これは(資料を示す)そのときの資料をもらいましたけれども、今、内容というのは、おっしゃったとおり、経営改革のための第三者評価だとか経営コンサルティングを受けることなどについて、QアンドAという冊子もありますけれども、経営コンサルタントなどに相談しながら行う経営改革促進には、三年間で八百万円、これは上限だといいますけれども、出るということになっているわけですね。
 さっき聞いてた園長先生は、サービス推進費を削って、コンサルティング会社に都民の税金が行くのかと怒っているわけです。その方だけじゃなくて、いろいろな方が、いろいろな園長先生が同じような発言、怒りを持っているわけですね。
 福祉サービス提供主体経営改革に関する提言委員会というのが十三年の十二月に設置されて、十五年の一月に答申を出していますね。経営改革の意義というところがその答申にあるわけですけれども、経営とは、経営資源--人、物、金を効果的、効率的に活用することというふうになっていて、都の役割というところで、経営改革をやろうにも人材がいないから、何らかのサポートをと提言を出しているわけです。この提言委員会、六人の委員のうち三人は企業の出身、つまり経営コンサルタントなどの人で、現場の代表は全くいないということで話題になった委員会ですね。この提言に沿って、こういう経営改革等推進事業なわけでしょうけれども、だれが望んでいるのかということなんです。経験を加味しないという補助にして、だれもが働き続けることができる前提を壊して、補助金を大幅に減額しておいて、その一方で、お金がなくても効率的な経営をしなさいと、福祉の現場とは全く縁のない企業中心の経営コンサルに、経営改革だといって予算を回すということですから、まさに本末転倒だというふうにいわざるを得ません。
 二つ目の陳情項目の、施設利用者に対して十分な説明をということですけれども、これも、この間ずっと問題になってきたことです。ことしの第一回定例会で、都の答弁は、三つあるわけですけれども、サービス推進費については施設への補助で、代表者との話はついている、二つ目は、利用者へは施設が説明するべきだと、三つ目は、パンフレットなどを使って都民に周知するということですけれども、保育園から、父母の皆さんからこうやって出ている要望というのは、どうして保育園の--保育園からは保護者の皆さんは話を何回も聞いているわけですよね、施設からは。それでもやはり東京都に聞きたいというのは、保護者の人たちは、どうして保育園の職員をこんなに困らせて、子どもたちの保育士や調理師を初め職員が働き続けられないことを東京都がやるのか、子どもたちにとって心配だから、再構築だといって補助金削減をやる東京都自身に説明してほしいんだというのが要望ですよね。だからこそ粘り強く説明会を求めているわけです。
 その後、父母の皆さんの要望について、東京都として何か進展したことはあるんですか。

○白石子ども家庭部長 サービス推進費は、あくまでも事業者に対して補助しているものでございます。利用者への説明についてでございますが、今回の再構築は、施設の努力が真に報われる補助となるような仕組みとしたものでございますので、各保育所が事業主体として施設をどのように改革し、どのような努力を行っていくかを十分検討した上で、利用者に対して説明していただくべきものと考えております。そういう意味で、事業者に対しまして一層理解をいただくことが肝要であるということで、これは四月以前でございますが、二月九日に事業者向け説明会を開催し、説明を行いましたし、さらに五月の六日、七日には、経営改革等推進事業について、事業者向け説明会を開催しております。
 また、保育所の経営者で構成します保育団体の行政説明会などの場でも、このサービス推進費補助の再構築の目的、内容を説明しておりますし、保育の実施主体である区市町村に対しても説明を行っているところでございます。
 先ほどもいいましたように、サービス推進費は、利用者のサービス向上に向けました施設に対する補助金でございますから、施設の運営やサービス内容について利用者へ情報提供することは、一義的に事業者の責任であると考えております。
 しかし、都議会でのご審議も踏まえまして、今回、再構築の目的や内容などをわかりやすく説明いたしました都民向けのリーフレットを作成いたしました。このリーフレットは、全体を扱ったものでございますが、保育所にも区市町村を通じて送付いたしますとともに、都民の目に触れやすい窓口等にも置くことにしております。
 また、保育所の経営者で構成する各保育団体に対しましても、リーフレットを送付いたします。
 さらに、四月の下旬から、福祉局のホームページに、保育所に係るサービス推進費補助金交付要綱を掲載いたしまして、広く都民の方が補助内容を見ることができるようにしております。

○大山委員 利用者のサービス向上のための事業者に対する補助金で、直接は、利用者の福祉が向上できるのかどうかということなんですよね。だから説明を求めているわけですし、そして、パンフレット、中身についてはいろいろ意見はありますけれども、これをつくったわけですから、きちんとこれを持って説明に行けばいいじゃないですか。本当に説明できないほど都民に対して顔向けができない、保護者に顔向けができないようなことをやってるんじゃないのというふうにいわれたって仕方がないと思うんですよね。だからこそ、こうやって説明をしたら、質問だってしたくなりますよ。保育園では何回だって、お母さんたち、聞いてるわけだから、説明会してもらってるわけだから、それでもこういう状況になっちゃうのは、やっぱり、もとはといえば東京都の補助金じゃないか、じゃ、東京都の施策について都民が説明してくれって--説明責任も果たせないというのは、これはもうおかしいというふうにいうしかありません。ですから、これに対してきちんと、求めますというふうにやっているんだから、そんな逃げないで、きちんと説明をするべきだということを述べて、この請願には、採択してもらいたいということで、意見をいって、おしまいにします。

○藤井委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○藤井委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一六第一三号は不採択と決定いたしました。
 以上で請願陳情の審査を終わります。
 以上で福祉局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時四十四分散会

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