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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第三号

平成十六年三月十七日(水曜日)
第七委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十三名
委員長藤井  一君
副委員長山加 朱美君
副委員長大山とも子君
理事鈴木あきまさ君
理事初鹿 明博君
東村 邦浩君
柿沢 未途君
かち佳代子君
大河原雅子君
河西のぶみ君
田代ひろし君
古賀 俊昭君
佐藤 裕彦君

 欠席委員 一名

 出席説明員
福祉局局長幸田 昭一君
総務部長吉川 和夫君
生活福祉部長笠原  保君
高齢者部長福田  豊君
子ども家庭部長白石弥生子君
障害福祉部長有留 武司君
保険部長野村  寛君
参事並木 勝市君
参事清水 克則君
参事朝比奈照雄君
参事岩井 令雄君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 福祉局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成十六年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 福祉局所管分
・第五号議案 平成十六年度東京都母子福祉貸付資金会計予算
・第六号議案 平成十六年度東京都心身障害者扶養年金会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第九十号議案 東京都保育士関係手数料条例の一部を改正する条例
・第九十一号議案 東京都立老人医療センター条例の一部を改正する条例
・第九十三号議案 社会福祉協議会の行う事業の補助に関する条例を廃止する条例
・第九十四号議案 東京都授産場条例を廃止する条例
報告事項(質疑)
・都立生活実習所及び福祉作業所の民間移譲について

○藤井委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、傍聴人の数についてお諮りいたします。
 本委員会の定員は二十名でありますが、傍聴希望者が定員以上でございますので、さらに二十名を追加したいと思います。これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○藤井委員長 次に、予算の調査について申し上げます。
 平成十六年度予算は、予算特別委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長から調査依頼がありました。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成十六年三月十六日
東京都議会議長 内田  茂
厚生委員長 藤井  一殿
予算特別委員会付託議案の調査について(依頼)
 このことについて、三月十六日付けで予算特別委員長から調査依頼があったので、左記により貴委員会所管分について調査のうえ報告願います。
     記
1 調査範囲 別紙1のとおり
2 報告様式 別紙2のとおり
3 提出期限 三月二十二日(月)午後五時

(別紙1)
厚生委員会
第一号議案 平成十六年度東京都一般会計予算中
歳出
債務負担行為 厚生委員会所管分
第五号議案 平成十六年度東京都母子福祉貸付資金会計予算
第六号議案 平成十六年度東京都心身障害者扶養年金会計予算
第二十号議案 平成十六年度東京都病院会計予算

(別紙2省略)

○藤井委員長 次に、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書五件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○藤井委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、福祉局関係の予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 これより福祉局関係に入ります。
 予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第一号議案、平成十六年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、福祉局所管分、第五及び第六号議案、第九十及び第九十一号議案、第九十三及び第九十四号議案並びに報告事項、都立生活実習所及び福祉作業所の民間移譲についてを一括して議題といたします。
 本案及び報告事項につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 要求資料について理事者の説明を求めます。

○吉川総務部長 過日の厚生委員会で要求のございました資料につきまして、お手元の厚生委員会要求資料にまとめてございますので、説明をさせていただきます。
 資料は、目次にございますように、全部で十一項目となっております。
 それでは、順を追って説明させていただきます。
 まず、一ページをお開き願います。福祉局予算、決算額の推移といたしまして、平成十一年度から十六年度までの各項別の予算額、決算額を記載してございます。
 二ページをお開き願います。民間社会福祉施設サービス推進費補助の再構築による推計に基づく各施設種別の増減額及び増減率といたしまして、現行制度における交付実績、再構築による推計額、増減額及び増減率につきまして、各施設種別ごとに記載してございます。
 三ページをごらん願います。生活福祉資金貸付事業実績の推移といたしまして、平成五年度から十四年度までの貸付決定件数と貸付決定金額を記載してございます。
 四ページをお開き願います。都立授産場、心身障害者生活実習所、心身障害者福祉作業所の在籍者の状況といたしまして、(1)には平成五年度から十四年度までの各施設ごとの在籍者数を、五ページに参りまして、(2)には平成十六年一月現在の区市町村別の在籍者数を記載してございます。
 六ページをお開き願います。児童相談所の一時保護所における入所状況の推移でございまして、平成五年度から十四年度までの各一時保護所ごとの年間保護実人員、年間保護延べ日数及び一日平均延べ人数を記載してございます。
 七ページをごらん願います。東京都における里親制度の概要といたしまして、養育家庭、専門養育家庭、親族里親及び養子縁組里親につきまして、目的、実施内容、主な要件などを記載してございます。
 八ページをお開き願います。養育家庭制度におけます実績の推移といたしまして、平成五年度から十四年度までの登録家庭数、委託家庭数及び委託児童数を記載してございます。
 九ページをごらん願います。フレンドホーム制度における実績の推移でございまして、平成十年度から十四年度までの夏休みと冬休みにおけます交流家庭数、交流児童数及び交流延べ日数などを記載してございます。
 一〇ページをお開き願います。心身障害者(児)ホームヘルプサービス事業の実績でございます。平成十五年四月から九月までの身体障害者、知的障害者、児童につきまして、(1)にはサービスの決定者数及び利用者数を、(2)にはサービスの決定時間数及び利用時間数を記載してございます。
 一一ページをごらん願います。吃音者発声訓練事業実績の推移でございまして、平成十年度から十四年度までの講習会等延べ出席者数及び決算額を記載してございます。
 最後でございますが、一二ページをお開き願います。介護給付費都負担金の推移といたしまして、平成十二年度から十六年度までの予算額、決算額を記載してございます。
 以上、要求のございました資料につきまして説明を申し上げました。よろしくお願い申し上げます。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び報告事項に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○田代委員 いよいよ介護保険見直しの時期に入ってまいりまして、国の方でも検討が続けられているわけですけれども、このたびの見直しの中で、要介護度一、それから要支援を一つくくってという考え方があって、介護給付の対象から除外して、新たに予防サービスの利用を義務づける、いわゆる介護予防をしていかなくちゃいけないということですね。当然これは当たり前のことなんですけども、見直しの中で、悪く見直されちゃ困るので、いい見直しになることを期待はしているんですが、介護保険の制度自身がまだまだ都民の皆さん方にご理解いただいている状況ではないと思うんですね。
 たまたま審査委員会の方に我々の医師会も出ておりましても、審査委員会に出ている委員の中でも、細かいところでは介護保険がまだしっかり理解できない方もいらっしゃるような状況ですから、これが現実に見直されてくるということになってくると、都民の方々から大変不信というか、不満、あるいは不安を持つことが出てくるんじゃないか。お金だけ取られて、何もやってもらえないんじゃないかというところだけが強調されたりすると困るものですから、それで、東京都としては、混乱を避けるために、都民向けのPRなど、ある程度わかりやすいものを今のうちに用意して、制度の見直しが終わると同時、あるいは終わる前にでもある程度の情報が来るわけですから、それに対応するようなサービスに努めたらいかがなものかと思うので、お考えを伺わせていただきたいと思います。

○野村保険部長 ご指摘の軽度者に対します介護サービスの制限と予防サービスの導入が国において検討されているということは私も承知しております。確かに心身の状態の維持改善に効果的な予防サービスの開発普及は必要でございますが、またその一方で、軽度者の介護、生活援助サービスの利用を一律に制限すべきではなく、むしろ生活の質を確保しつつ状態の維持改善を図ることこそが重要であると考えております。
 いずれにいたしましても、この問題は、現在、国において検討中でございまして、その動向を踏まえまして、ご提案のPRも含めまして、適切に対処してまいります。

○田代委員 今もお答えの中にありましたように、一律に制限して考えるというのは、やはり都民にとって、この制度に対する不信感を招くこともあるわけですから、しかも、余り遅くなってからではしようがないので、なるべく早目、早目にそういう処置はしていただきたいと思うんですが、今、介護予防についてお話しいただきましたけど、東京都はどういうことについて介護予防に関して取り組みをしているのか、お尋ねしたいと思います。

○福田高齢者部長 健康な生活を維持し、またそれを取り戻すためには、科学的な根拠に基づく効果的な介護予防事業の実施が重要であると考えております。このため、都は、これまで国や都の包括事業により、区市町村の介護予防事業に係る経費を助成するだけでなく、老人総合研究所が長年にわたって研究成果として開発、実証してきた介護予防メニューを活用し、人材の育成や普及啓発などを通して、区市町村における取り組みを支援しております。
 さらに、来年度から新たに、特定の区市町村を指定し総合的な介護予防事業を展開する介護予防推進モデル地区重点支援事業を実施していく予定でございます。この成果を踏まえ、介護予防システムを確立し、全区市町村への普及拡大に努めてまいる所存でございます。

○田代委員 これからどうするかということの決意を伺ったわけですけど、介護予防を含め、しっかり取り組んでいただきたいんですけど、現実に今行われている介護保険で、苦情処理の委員会があって、それぞれがそれを承っているわけです。そして、最後に国保連合会という形で集約されているわけですけれども、私の地元の世田谷でも、金額的なことの問題ですとか、ケアマネジャーの問題、それからホームヘルパーの問題ですとか、いろいろ聞いてみると、一方的な話ですから必ずしもそれを一〇〇%信じるわけじゃないんですけれども、いろいろな苦情が今出ているわけです。
 区市町村には介護保険に対する苦情が今申し上げたように集まっているわけですけど、それに対して、都としてそれらの苦情をまずどういうふうに把握をしていただいて、そして、内容がどんなもので、どういう対応をしていくかということを教えていただきたいと思います。

○野村保険部長 都におきましては、都民が安心して介護サービスを利用できますよう、保険者でございます区市町村や苦情処理機関でございます国保連合会とも連携いたしまして、相談・苦情対応のネットワークを構築してきたところでございます。
 この取り組みの一環といたしまして、区市町村、東京都及び国保連合会に寄せられました苦情等の状況を国保連合会が毎月取りまとめておりまして、これを平成十二年度以来、毎年、苦情の事例などを盛り込んだ苦情相談白書として編集して発行しているところでございます。
 苦情の主な内容といたしましては、ホームヘルパーが頻繁にかわり過ぎるとか、家事サービスが雑だと。また、ケアマネジャーについては、なかなか連絡がとれないとか、希望を聞いてくれないとか、特養の入所者からは、転倒して骨折したが、施設の対応に誠意がないといった苦情が寄せられてございまして、これらについても、この苦情を承って誠実に対応してまいります。

○田代委員 一つ一つ誠実に対応していただきたいんです。大変なことは大変だと思うんですけども、この介護保険という制度をしっかりと構築していくためには、やはり誠意ある態度というものが一番基本にあると思いますので、ご苦労が多いと思いますけど、重ねて、進めていっていただきたいと思うんです。
 この苦情の中で、世田谷区でもそうですけど、どこの区、あるいは市町村でも、その場で解決できるものはいいんですけれども、どうしてもその場での解決が難しい、市とか区、あるいは村とか町での対応が難しいという事例があるということを聞いているんですけれども、東京都としては、こういう困難事例に対する支援というのは行っているんでしょうか。また、行っているとすれば、どのように行われているんでしょうか。

○野村保険部長 都におきましては、国保連合会におきまして区市町村の相談・苦情処理担当者をメンバーといたします介護サービス窓口担当者連絡会を設置いたしまして、適切な苦情対応ができるよう、区市町村職員の資質の向上を支援しております。
 また、例えば、介護中の事故に伴う損害賠償など、いわゆる対応困難事例につきましても、この担当者連絡会の中で、実際にあった事故事例をもとにケーススタディーに取り組むほか、苦情相談白書の中にこうしたさまざまな困難事例への対応状況を掲載することなどによりまして区市町村を支援しているところでございます。

○田代委員 今申し上げましたように、なかなか区あるいは市町村で対応できないものもありますので、さらに積極的に東京都は支援体制をとっていただきたいと思っております。
 最後になりますけれども、いわゆる家族介護慰労金、一年間何もお世話を受けない場合には十万円という、この制度がいい悪いということはちょっと別な話として、でも、現実にこの制度があるわけですから。たまたま私の区では、まだ一けた台なんですね。医師会の方で往診なんかに行って話を聞いてみますと、そういう制度を全く知らない人がかなり--ほかの区のことは私わからないんですけど、私の区では、そんなものがあるんですかという、もともとは介護保険がよくわからないから、まだ認定も受けてないという方たちですけど、受ければ多分四とか五になるだろうなということが想像できる人たちで、しかも、慰労金の話を聞いてない。わからないと。当然それは区も都もPRに努めたことは間違いないんですけれども、やはりまだ周知徹底してないというわけで、せっかくこの制度があるわけですから、この制度の是非はともかくとして、もう少し積極的に周知をすべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

○福田高齢者部長 家族介護慰労金の支給は、介護保険制度の円滑な導入のために実施された国の特別対策の一環として、国の包括補助事業であります介護予防・地域支え合い事業のメニューに加えられたものであり、都は、区市町村が事業を実施する場合に補助をしております。
 事業内容は、先ほどお話がありましたように、要介護四または五に相当する市町村民税非課税世帯の在宅高齢者であって、一年間サービスを受けなかった家族に対し、慰労として年額十万円までを支給するというものでございます。
 本来、できるだけ介護サービスを利用してもらうということが介護保険制度の趣旨ではありますが、中には、このように家族による介護だけで一年間を過ごされる方もいらっしゃいます。こうした家族に対し慰労金支給事業の制度があることを周知することは、ご指摘のとおり大切なことと考えております。
 都としましては、制度の周知について、事業主体であります区市町村に対し、事業説明会や補助協議等を通して今後も働きかけていく所存でございます。

○初鹿委員 私からは、認証保育所を含めて、保育について何点か質問をさせていただきます。
 何度も議論になっておりますけれども、大都市のニーズに対応するということで認証保育所が設置をされました。かなり実績を上げているということで、私も率直に評価するところなんですが、ところで、大都市のニーズとか大都市の特性ということがうたわれているんですけど、それは一体何なのかということをもう一回考えていきたいなと思うんですよ。
 認証保育所の設置のルールとして、十三時間開所というのが挙げられていますね。果たしてこの十三時間で本当にいいのかどうかということをきょうはちょっといいたいなと思うんですね。
 何でかといいますと、先日、二十四時間保育をやっている認可保育園のエイビイシイ保育園に行ってまいりました。いろいろ園長先生とお話をさせていただいたんですが、認可になるに当たってかなり悩んだそうなんですね。悩んだ結果、結果として認可を選んで、今やっていて、それはそれでよかったというんですけれども、私、いろいろお話を聞きながら、どういうお母さんたちがいるんですか、どういうお父さんたちがいるんですかと話を聞いていったときに、多分、園長先生が目指していたのとは、認可になったらちょっと違う方向になったんじゃないかなというのを感じたんです。
 というのは、子どもを預けているお母さんたちの職業が、例えばお医者さんだったり、高級官僚、国の官僚だったり、東京都の職員の方もいたような気がしますが、キャリアを積んでいる方が多いんですね。当然そうなってしまうんだと思います。区役所を通じて申請を出して、それで入ることになるわけですから、そういう仕事の方が優先的になってしまうのかなと思うんですが、果たしてそれが東京にとって大都市のニーズなのかなと。確かにそういう人のための保育をする環境を整えるというのも私は必要だと思います。しかし、本当に一番行政が手助けしなければいけないところはそこなのかなというのが私の疑問なところなんです。
 というのは、何がいいたいかといいますと、東京はいろんなサービス業がありますよね。例えば、スーパーなんかは、今、深夜、それこそ終電までやってますというところがたくさんあります。イトーヨーカ堂さんとか、十一時までやってるとかいうところが多いですね。そこで働いている人は非常に女性が多いですね。そういうところで働いている女性のニーズをとらえるためには、十三時間の開設時間だけで間に合うのかというと、厳しいんじゃないかなと思います。
 また、それだけじゃありません。私の住んでいる江戸川区でも、繁華街があるんですが、繁華街に行くと、私の地元だと小岩というところがあるんですけど、そこに行くと無認可の保育室が三カ所あります。だれが預けているかというと、母子家庭で、子どもさんがいて、そして夜、飲食店で働いている、そういう人たちが預けている。
 私は実は、エイビイシイ保育園をつくった保育士の園長さんもそうだと思うんですが、そういう一番ぎりぎりの生活をして頑張っているお母さんたちのために何とかしてあげたいという思いでやり始めたんではないかなと思うんですよ。そこがいまいち欠落をしているというか、欠けているのかなと思うんです。
 私は、一生懸命働いてたくさん給料をもらっているお母さんたちのためにやることも必要だけれども、母子家庭で、本当に苦しくて、それで水商売で働かざるを得ない人たちにまだ手が差し伸べられてないのは残念で仕方がないんですよ。
 ですから、二十四時間の認証保育所、何カ所かあるそうですけれども、なかなか難しいかもしれませんが、二十四時間とはいわなくても、そういうできる限り遅い時間の認証保育所を進めていくべきではないかなと思いますが、現状、例えば十時までやっているところは幾つか、二時までやっているところは幾つかという数も含めて現在の状況と、あと、今後そういう夜遅くまで開設する認証保育所の設置を促進するということについてどのようにお考えになっているか、お聞かせください。

○白石子ども家庭部長 現在、百九十九カ所ありますが、そのうち三十三カ所の認証保育所が夜十時まで開所しております。また、そのうち一カ所が深夜十二時まで、二カ所が午前二時まで、一カ所が二十四時間開所しております。これらの認証保育所は、夜間の保育ニーズの高いところに設置、運営されているというふうに考えております。
 開所時間についてでございますけれども、事業者が地域の保育ニーズを把握した上で、区市町村ともよく連携しまして、事業者の判断で設定しているものでございまして、都としては、こうした事業者の自主的な取り組みにより対応していくべきだというふうに考えております。

○初鹿委員 あくまでも設置する事業者さんがどれぐらいニーズがあるかというのを独自に調査をして、その上でということになるんでしょうが、なかなかその実態はつかみづらいと思うんですよ。ですから、市区町村にもよくそういう実態を話をして、自分の自治体に、二十四時間やっている無認可の、保育室になるのかベビーホテルになるのかわかりませんけれども、そういったものが幾つあるのか把握して、そこで何人子どもがいて、そういう潜在的なニーズというのもあるんじゃないのというのをしっかりつかむように指導をしていただければなと思うんです。今のままですと、結局、一番経済的に大変な思いをしているお母さんたちが、その保育料を払うために余計長く働かなきゃいけないという悪循環になっているような気がするんですね。
 私も何人か母子家庭のお母さんたち知ってますけれども、例えば、夜、仕事をしていて、十二時までのお店で働くんですよ。そこで、子どもを引き取って帰れればいいんですけれども、保育料が高いから、保育料を払うために十二時からまた別の店に行って、朝四時まで働くんですよ。そこで保育料の分を賄うという、そういうおかしな状況になっちゃってるということをぜひ知っていただきたいんですね。
 そういう生活をしていると、なかなか貯金もできないし、もっとちゃんとしたところに住みたいといっても住めないし、将来、子どもが大きくなったときにも、やはり教育上余りよくないと思いますよね。そのことをぜひ考えていただいて、今後どうやって進めていくのかということを検討していただきたいと思います。
 続いて、今、全部で百九十九カ所というお話がありました。認証保育所の話をするときに、よく反対をする方は、保育士の勤続年数が短いんじゃないか、ころころかわっているんじゃないかとか、経験の長い人がいないからレベルが低いんじゃないかとか、そういう批判があります。確かに認証保育所は、百九十九もあると、場所によってばらつきは出てきているんじゃないかなと思うんですね。しかし、そのばらつきをそのまま、いいところは確かにすごくいい保育をやっているけれども、悪いところは適当にやっているところもあるなと思ってしまって、それを見逃してしまっていてはよくないと思うので、できる限り都が保育士のレベルを上げるようなことも考えていただきたいなと思うんです。
 そういう意味では、保育士に対する研修をぜひ東京都が行っていただきたいなと思うんですが、いかがでしょうか。

○白石子ども家庭部長 認証保育所におきましても、もちろん職員の資質の維持向上は重要な課題だというふうに認識しております。研修などによるレベルアップは、基本的には事業者の責務でございまして、事業者の団体である東京都認証保育所協会などが積極的に取り組んでいただくことが望ましいというふうに考えております。
 東京都といたしましても、こうした取り組みが軌道に乗りますように、来年度、認証保育所の従事者の研究発表などのために四百万円を予算計上したところでございます。このような取り組みを通しまして、認証保育所のレベルアップを図っていきたいと思います。

○初鹿委員 ぜひ四百万円有効に使って、職員のレベルがばらつきがあるんじゃないかとか、そういう指摘を受けないようにしっかりやっていただきたいなと思います。
 その研修を行うなどしていくことによって、ある程度成果が出てくると思うんですけれども、その成果というのをしっかりと判断していかないといけないと思うんですね。そういう意味では、やはり都の指導監督というのが非常に重要だと思うんです。指導監督をしっかり行うべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

○白石子ども家庭部長 認証保育所に対する指導監督でございますけれども、まず、すべての認証保育所につきまして、区市町村と連携して、開設した翌年度中には、立ち入りの上、運営指導を実施しております。さらに、その翌年度からは、同じく区市町村と連携いたしまして、毎年一回以上、定期的にすべての施設に立入調査を行いますとともに、必要に応じて特別立入調査を行うこととしております。
 また、行います指導監督の基準でございますけれども、これは認可保育所の検査基準に準ずるものとなっておりまして、厳正な指導に努めているところでございます。

○初鹿委員 では、実際に立入検査をした、その実施状況というのはどうなっていますか。

○白石子ども家庭部長 本年度、十五年度は、平成十四年度に開設いたしました八十六カ所の認証保育所について運営指導を行いました。また、平成十三年度中に開設したものなど四十八カ所の認証保育所につきまして立入調査を行っております。

○初鹿委員 ぜひしっかりと指導を行っていただきたいのと、一つ、これは提案なんですけど、指導監督をするだけではなくて、いろいろ中身を見ますよね。それで、特別な特色のある取り組みをしていたり、また、第三者評価もしていくと思うんですが、その評価の結果、非常によい評価が出ているようなところを積極的に公表していって、例えば上位十カ所とか二十カ所とかをホームページに載せるなどして公表することによって、いい意味での競争を起こさせるような工夫というのをしていただければなと思うんです。多分、これからどんどんふえていけばふえていくほど、上と下のばらつきが出てくると思うんですけれども、それをみんながどんどん上に上がるようにするためには、何か意欲を持てるようにするべきだと思うんですね。そこに、例えば補助金を上乗せするとか、そういうやり方じゃなくて、やる気を起こせるような方法というと、やはりそうやって公表していって、都が評価をしていくということも必要だと思うので、ぜひ検討をしていただきたいと思います。
 最後になりますけれども、保育室というものを、今、B型の認証保育所に移行させていこうというのが基本的な方向だと思うんです。ところが、保育室の中に、認証自体を嫌だよと否定をして、ならないというところも一部にあると思いますが、そうではないけれども、認証保育所に移行しないところがある、できないのかもしれませんけど。そのしない理由、できない理由というのはどういうものがあるんでしょうか。

○白石子ども家庭部長 初めに、今どのぐらい移行しているかを申し上げますけれども、認証保育所制度発足後現在まで、保育室からA型の方に十六カ所、B型の方に六十カ所で、計七十六カ所移行しております。なお、百八十六カ所が移行していないという状況になっています。
 移行しない理由というものは、幾つか考えられるんですけれども、まず第一には、認証保育所の方の児童一人当たりの面積基準が保育室の方より広いために、定員の見直しとか施設の拡充が必要になるということがあります。
 また、二番目としては、保育室の開設時期が古くて、現在の建築基準法による保育所の基準に達していないものがあるということ。
 さらに、設置者がご高齢で、新しい制度への移行を望まないというようなこともあります。
 さらに、区市町村によりましては、保育室に対して独自補助があるところがありまして、認証保育所に移行しますと補助金が減るという場合もあると。こういうようないろいろな理由があるというふうに考えております。

○初鹿委員 一つ、ここでまたご提案させていただきたいんですが、基本的に自分から望んでないところはともかくとして、できれば移行していきたいなと思っているにもかかわらず、今お話がありましたように、面積の基準がクリアできないとか、あと、施設が建築基準法の基準に達しないような状況になっているとか、そういったところの場合、例えば、場所を変える、または今ある施設を改築するということで移行ができるとした場合、そういうことに対する補助制度があれば、進むんじゃないかなと思うんですよ。改築費や施設を変わるところの引っ越し移転費というんですかね、そういう資金の補助というのができれば、進むんではないかなと思うんです。
 例えば、A型で駅前につくる場合は、開設準備経費というのが補助が出ますよね。それと同じような形で、保育室からB型に移行したい、条件が整わないというところに何らかの補助をつくることができないのかなということを最後にご提案をさせていただいて、質問を終わらせていただきます。

○東村委員 それでは、最初に、今定例会に提案されています議案のうち、東京都授産場条例を廃止する条例について伺いたいと思います。
 さきの委員会での本条例の説明では、シルバー人材センターの充実など、授産場にかかわる社会情勢の変化に伴い廃止すると、こういう説明がございました。その後、予算特別委員会でのさまざまな質疑がありましたけれども、所在市と合意を得たとしておりますが、今般の合意に至った経緯について伺いたいと思います。

○福田高齢者部長 地域住民の日常生活に密着した事務は基礎的自治体である区市町村が処理するという昭和四十九年の改正地方自治法の趣旨に基づき、都立授産場などの移管について、区市町村との検討、協議を行ってまいりました。その中で、特別区につきましては、昭和五十五年に都立授産場二十七施設を移管しましたが、市につきましては、移管についての検討が継続されておりました。
 その後、平成八年の行政改革大綱に基づき、市との協議を重ね、平成十四年度には、廃止を含めた今後の具体的な方策について、所在市と個別協議を行うことで市長会と合意し、さらなる協議を重ねました。
 この結果、各市におけるシルバー人材センター事業の充実などにより、これまで果たしてきた一定の役割が終了したため、平成十五年度末をもって廃止することとし、今般、所在市と合意を得たものでございます。

○東村委員 そこで、確認の意味なんですけれども、この都立授産場は、そもそもどういう目的で、いつ設置されたのか、これについて伺いたいと思います。

○福田高齢者部長 都立授産場は、昭和二十五年に、就業が困難な低所得者を対象に、就労、または技能の習得のため、必要な仕事や作業室、設備を提供し、もってその自立を助長することを目的として設置されました。その後、高齢化の進展などに伴い、昭和四十九年に、老人の利用を主体とした現在の位置づけに改めたものでございます。

○東村委員 そこで、当初、就業が困難な低所得の方を対象にやっていたのが、四十九年から老人を主体にやるようになったと。この辺のことは結構誤解をされているので、改めて聞いたんです。
 それで、提案の説明の中で、社会情勢の変化に伴いという説明があったと思うんですけれども、ここで、社会情勢の変化というのは具体的にどのようなことを指しているのか、これについて伺いたいと思います。

○福田高齢者部長 平成十二年の社会福祉法の改正や介護保険法の施行もあり、地域のデイサービスなど、在宅サービスや生きがい対策などが近年大幅に充実してきております。また、高齢者の生きがい対策を含めた仕事の提供につきましても、シルバー人材センターの事業が大幅に充実してきております。
 具体的には、シルバー人材センターの事業につきましては、行革大綱を出した平成八年度と平成十四年度の都内全域で比較しますと、就業実人員で五割増、契約金額で三割増などの充実が図られ、また、平成十二年からは、それまでの臨時的、短期的就業だけでなく、そのほかの軽易な継続的業務にも従事できるようになるなど、就業範囲も拡大しております。
 さらに、生きがい事業につきましては、例えば、平成十二年度から開始されました生きがい活動支援通所事業は、現在、多摩二十六市すべてで実施され、二百カ所以上で運営されております。

○東村委員 今、一つは、老人主体になってきた段階で、この十二年の介護保険の施行もあったと。そこで、地域のデイサービスなどの在宅サービスや生きがい対策なども大幅に充実し、かつ、高齢者のシルバー人材センターの事業が大幅に拡大して充実をしてきた、こういう説明がありました。
 そこで、この高齢者のシルバー人材センターと授産場の現状での違いというのは本当にあるのか。どれくらい今相違してきているのか。これについて伺いたいと思います。

○福田高齢者部長 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律では、シルバー人材センターの目的は、就業の援助と福祉の増進としております。また、授産場の設置目的は、仕事の提供による生活の安定と福祉の向上でありまして、ほぼ同様であると考えております。
 また、授産場の実態としまして、利用者の主な利用目的は、平成十三年度の調査によりますと、生きがい、健康保持、余暇利用が最も多く、働くことと生きがいとを結びつけたシルバー人材センターの機能においても、これは充足されるものと考えております。

○東村委員 今説明ありましたように、ほぼ同様であると。しかも、調査によって、約八割が生きがいや健康保持、余暇利用、こういったことを目的にやられていると。そういう意味で、私は、シルバー人材センターでもほぼこれは充足していけるんじゃないかと、説明を聞いている中で感じたんですけれども、先ほど、お話の中で、区部にあった授産場を昭和五十五年に各区に移管をされています。この区に移管された授産場、現在はどのようになっているのか。また、その状況について教えていただきたいと思います。

○福田高齢者部長 区部におきましては、多摩地域に先行して移管を進め、昭和五十五年に都立授産場二十七施設を移管しました。そのうち十四施設は既に廃止されましたが、その中の十一施設は、シルバー人材センター等の作業場に転換しております。また、現在も授産場として存在しております十三の施設につきましても、そのうち九施設はシルバー人材センター等に委託されて運営しております。

○東村委員 区部に移管されたその後の経緯を見ても、私は、今の流れの中で、現在の都立授産場事業は、シルバー人材センターの事業などで担っていくことができるんじゃないかということがよくわかりました。しかし、ただ、廃止ということだけをとらえれば、現在の利用者にとっては非常に不安であり、さまざまな情報が錯綜していますので、混乱しているわけなんですね。
 こうした状況を解決するために、東京都は経過措置事業というものを行うと、このようなことなんですけれども、この事業においても、今までのような受注の確保や作業内容等はきちっと担保されるのか。また、利用者に不安を与えることのないように、くれぐれも十分な対応をとってもらいたい。そこで、東京都は具体的にどのような対応を考えているのか、これについて伺いたいと思います。

○福田高齢者部長 授産場条例を廃止するに当たりましては、現在授産場を利用している方々が、地域のシルバー人材センターや生きがい事業などに円滑に移行できますよう、経過措置事業を行う予定でございます。
 事業の内容は、現在の施設におきまして、現在とほぼ同様な簡易な手内職作業を行いながら、利用者の進路などについての相談を行っていこうというものでございます。
 経過措置事業実施におきましても、利用者の作業内容は現在と同様であり、また、受注の確保につきましても、これまでと同様に発注していただけるよう、業者さんに対して説明と依頼を行っております。
 さらに、シルバー人材センターなどの委託先に円滑に事業が引き継げるよう、事前の説明はもとより、既に現場に入っての引き継ぎ準備などを進めております。
 今後とも、できるだけ利用者の方々が不安を持ったりすることがないよう、十分な説明を行うとともに、経過措置事業を円滑に実施していくつもりでございます。

○東村委員 受注確保や作業内容等はしっかりと担保していくと。また、十分な今後の引き継ぎも含めた対応をしていくという、非常にしっかりとした答弁をいただきました。そこで、今後とも利用者に不安を与えないよう、くれぐれもさらに十分な対応をとっていただきたい、このように思うわけでございます。
 この質問の最後に、急速に進む高齢社会にあって、高齢者が地域で生き生きと暮らしていけるよう、区市町村が主体となってさまざまな施策を進めていく必要があると思います。東京都も、こうした区市町村の取り組みを広域的な立場で支援していく必要があると考えますが、今後、都はどのように取り組んでいくのか、これについて伺いたいと思います。

○福田高齢者部長 お話のように、高齢者が地域で生き生きと暮らし続けていくためには、区市町村が、地域のニーズを踏まえ、高齢者の生きがいや社会参加、あるいはさまざまな就業などについて柔軟な取り組みを進めていく必要があると思います。
 都は、広域的な立場から、地域におけるサービス基盤整備などを促進するとともに、生きがい対策や介護予防、社会参加などの区市町村の取り組みを積極的に支援していくつもりでございます。

○東村委員 次に、重度身体障害者児の住宅設備改善給付事業について伺いたいと思います。
 都では、重度身体障害者児の住宅設備改善給付事業を現在実施しておりますが、この事業の趣旨及び実績について伺いたいと思います。

○有留障害福祉部長 重度身体障害者(児)住宅設備改善費給付事業は、重度身体障害者児がお住まいの家屋につきまして、住宅設備の改善に要する費用を給付し、障害者の日常生活上の利便の向上、自立の促進を図ることを目的といたしまして、東京都が昭和六十年度から先駆的に実施しているものでございます。
 給付内容ですが、住宅内の手すりの取りつけや段差の解消などのための工事に対し、八十四万一千円を限度とする補助を行っているほか、屋内移動設備につきまして、百三十三万二千円を限度とした補助を行っております。
 なお、国の基準では、平成十二年度に開始した補助限度額二十万円の小規模改修のみを認めているところでございます。
 本事業の実績でございますが、平成十四年度におきましては、八百三十九件、一億五千万円を補助しております。

○東村委員 国が小規模改修の二十万を限度にしているという中で、東京都は、屋内移動設備については百三十三万二千円までを限度に補助事業をやってくれているということに関しては、非常に評価も高いんです。
 そこで、障害者や高齢者の在宅支援をするために、住宅のバリアフリー化を積極的に進めていく必要があると思います。これまで、この住宅設備の改善費給付事業、制度の見直しということについては東京都は行ってきたのか、これについて伺いたいと思います。

○有留障害福祉部長 本事業につきましては、昭和六十年度に開始してから、これまでも社会状況やニーズに応じて制度の見直しを行ってまいりました。昭和六十三年度からは、屋内移動設備の補助を新たに実施いたしました。また、平成五年度から、対象者を、それまでの肢体不自由の障害者に加えまして、補装具として車いすの交付を受けた内部障害者に拡大するなど、制度の充実を図っております。さらに、平成十四年度には、それまで浴場、玄関、居室、台所などの場所別に補助していたものを、制度を利用しやすくするために、補助限度額内で必要な改修を選択するメニュー方式に改めております。

○東村委員 特に、十四年度に選択できるようなメニュー方式に変えていただいたというのは、まさにそれぞれの事情に応じて使いやすくなったということで評判がいいんですけれども、また、六十三年に、先ほどいいました百三十三万二千円を限度とする屋内移動設備の補助を新たに実施していただきました。
 ただ、これ、私も現場に行って、いわれてみて初めてわかったんですけど、エスカレーターというんですかね、階段に移動設備をつけて上り下りする、これには補助対象になっているんですけれども、エレベーターは補助対象になっていないんです。あの補助の昇降機、私も乗ってみたんですけど、健常者が乗ってもかなりしんどいんですね。しんどいし、時間がかかるんです。あげくの果てには、これは車いすの人が対象ですから、車いすの人が下に入ってきて乗りかえる。車いすを置いておく。上に上がったらまた車いすが必要なんです。その車いすをどうしているかというと、介護の人が一生懸命また持ち上げているんです、上まで、二人がかりで。中には、それが大変だからといって、わざわざ、下は電動いすで、上は電動でない車いすを用意している。これが今の現状だということをどうか認識してほしいんです。
 確かに昔はエレベーターというのは高かったんですけれども、私、いろんなところで資料を取り寄せまして、これは標準じゃないかもしれないんですけれども、直線型の今いった昇降機は大体六十万ぐらいで済むんです。曲線になると、百二十万ぐらいかかるんですね。エレベーターはどうかなと思ったら、今、いろんな技術革新があって、オープン型というのがあって、これなんか百五十万で設置できるんですね。中には高いのは二百四十万かかるのもあるかもしれない。
 ぜひともこういった時代状況の変化に即応した、せっかく国に先駆してこのようなすばらしい制度を東京都はやってくれているんですから、もっともっと--利用者の方に聞くと、エレベーターの方に補助が出れば、やっぱりエレベーターの方にするよという話なんですよ。結構大変なんですね。これをぜひとも東京都で検討して、エレベーターを屋内移動設備の給付項目に加えていただきたい、このように要望するわけですけれども、いかがでしょうか。

○有留障害福祉部長 重要なご提案であると考えますけれども、今後、家庭用エレベーターの需要の動向、普及の状況や性能、事業を実施した場合の経費とその効果、他の施策とのバランス、また、事業の実施主体は区市町村でございます、これらの意向等について十分調査させていただきたいというふうに考えております。

○東村委員 十分調査ということは、今まで東京都はなかなかエレベーターについては考えてなかった、こういうことだと思うんです。初めの第一歩になるかもしれないんですけど、十分調査して、その上できちっと検討していただきたいということを要望いたします。
 次に、福祉のまちづくりについて伺いたいと思います。
 東京都は、障害者や高齢者、子育てをしている人などが本当に安心して暮らしていける福祉のまちづくりを進めるために、平成十二年度から十六年度までの五カ年にかけて、バリアフリー化緊急整備事業を実施しています。これによって、まちづくりに第一義的に責任を負っている区市町村や事業者などの意識も随分変わりました。これは本当に大きいことだと思っています。
 また、具体的に目に見える形で、それまで取り組みがおくれていた歩道の段差解消や、公園におけるだれもが利用しやすいトイレ、それから建築物の出入り口の整備等、公共施設などのバリアフリー化がかなり進展してまいりました。私は、この流れをさらに加速していかなければいけないんじゃないかと思うんですね。そうした観点から、大きく二つの項目について質問したいと思います。
 まず、一点目は、鉄道駅のエレベーター等整備事業です。これは非常に好評で、今まで、鉄道事業者にやれといっても、鉄道事業者単体ではなかなかできなかった。区市町村にやれといっても、区市町村は財源が限られているからなかなかできなかった。これに国と都、それから市区町村、そして鉄道事業者がかんだ、まさに私は四位一体だと思っているんですけど、この四位一体の事業が始まりまして、平成二十二年度までに地下鉄を除くJR、民営鉄道のすべての駅を対象に必要な整備を行うということを国も方針として打ち出しているんですね。国では、我が党が推進をして交通バリアフリー法というのもできたわけなんですけれども、そこで、現在のこの東京都における整備状況について、まず伺いたいと思います。

○笠原生活福祉部長 都内には、平成十五年度現在で六百九十六の鉄道駅がございます。このうち地下鉄を除きますJR、民営鉄道は四百六十四駅でございまして、そのうち今年度末における整備数は二百八十一駅となってございます。また、地下鉄は、二百三十二駅のうち百五十七駅でございます。都内全体で、合わせて四百三十八の駅に対しましてエレベーター等が設置されて、整備率は六三・〇%になってございます。

○東村委員 今年度末までに六割強の鉄道駅の整備がされたということで、かなりの進捗状況だと思うんですが、ただ、やっぱりまだ未整備な鉄道駅が三分の一残っているんです。これからが私は大変だろうなと思っているんですけれども、そういうような中で、国は、全国的な流れとして、東京都だけじゃなくて、全国的にバリアフリー化を推進していかなきゃいけないということで、なるべく多くの駅に対して補助を行っていきたい、このように方針をある意味で変えてきたというんですか、できるところからじゃなくて、できればどんどん大きく広げていきたいということで方針を変えてきて、これまでの補助のあり方というのを平成十五年度から変更してまいりました。
 どういう変更かといいますと、今まで国は全事業費の三分の一を負担していました。ただ、これからは、駅の一日の利用者十万人以上は、基本的には事業者の自主整備だと。国の負担はありませんよと、こういうことになったんですね。それから、一万人以上十万人未満は事業費の約四割相当額を自主整備として、残りの六割について三分の一を負担しましょう。すなわち、実質五分の一負担すると。こういう形になりました。利用者が一万人未満の駅については、従来どおり、三分の一負担をしましょうと。どっちかというと、これは地方に広げていこうという意図がありありなんですけれども、私は、都はこれでは困ると思うんですね。
 圧倒的に、これから残された三分の一の駅については、一日の利用者が一万人以上であるところがほとんどだと思うんです。このまま国の方針を受け入れてしまうと、都内の駅のほとんどはその影響を受けてしまう。私も、この話を聞いて、早速、JRの本社に行きまして、JRの副社長さんや部長さん、課長さんなんかとお会いしてきました。で、率直な話を聞いてまいりました。
 JRにとってはどうですかというと、やはりJRも、計画していた目標をこのままでいくと下回るかもしれない、厳しいと。特にこれからが大変なんで、これまでどおりの補助をお願いしたいと、こういう話がありました。また、都なども、国が削減したから都も削減するということだけはぜひともやめてもらいたいんだと。そうしたら、JRが全部負担しなきゃいけないことになって、なかなか進まないんだと。そこで、ぜひとも都も国に右へ倣えじゃなくて、やはり都はこれだけ福祉のまちづくりをやってきたんだから、今後も継続してやってもらいたいという要望を受けました。
 そこで、この国の変更に対して、まず都はどのような対応をしたのかということと、それから、これまでどおり積極的な支援を変わらずやっていくのかどうか、これについて答弁を求めたいと思います。

○笠原生活福祉部長 東京都といたしましては、大都市東京の実態、あるいは利用者の切実なニーズ、こういったものを考慮しない一方的な国の方針変更に対しましては、従来どおりの補助を実施するよう、平成十五年度の平成十六年度国に対する提案要求、この中で新たな事項として盛り込むなど、働きかけを行ってまいりました。今後とも、国との協議の場などさまざまな機会を通じまして、これまでどおりの支援を要望してまいりたいというふうに考えております。
 一方、都の支援についてでございますけれども、都としては、都としての責任を適切に果たしていく、こういう観点から、これまでどおり区市町村の負担分の二分の一、総事業費の六分の一以内の負担を行っていくつもりでございます。

○東村委員 ぜひとも都は継続していただきたいと思いますし、今後とも強く財政支援の強化を国に要望していただきたいと思います。
 それで、この福祉のまちづくりの中で、もう一つ、平成十六年度から新たに取り組みます福祉のまちづくり特区のモデル事業、これについて伺いたいと思うんです。
 国も、構造改革特区の中に福祉の特区というのはあるんですけれども、今回のこの福祉のまちづくり特区モデル事業とはどのような事業なのか。国の福祉の特区とどう違うのか。これについてまず伺いたいと思います。

○笠原生活福祉部長 国の構造改革特区とは、構造改革特別区域法における特区として、地方公共団体が当該地域の活性化を図るために自発的に設定する区域でございまして、当該区域の特性に応じた特定事業を実施し、またはその実施を促進するものをいう、こういうふうに法律がなってございます。つまり、ある特定の地域にだけ全国一律の規制とは違う制度を認めることによって、その地域の経済社会を活性化させようという仕組みでございまして、教育、物流、研究開発、社会福祉などがその対象となってございます。
 これに対しまして、今回都が新たに取り組む福祉のまちづくり特区モデル事業は、例えば、区市町村が駅だとか商店街等を中心とした特定のエリアを特区として指定し、高齢者、障害者を含むすべての人の社会参加を促進するために、地域が主体となって、ユニバーサルデザインの視点に立った福祉のまちづくりを進めていこうという事業でございます。
 これは、これまでの福祉のまちづくりが、建物や歩道、公園などの個々の施設整備、いわば点としての部分的な整備にとどまっていたために、これを、連続性があり、一体的、面的な広がりのある整備へと拡充していく目的で実施するものでございます。

○東村委員 今、区市町村が実施主体となって進めていくと、こういう答弁がございました。そこで、具体的にモデル事業を今後どのような形で展開をしていくのか。また、事業の進め方、それから対象区市町村の選定の仕方、あるいは現時点における区市町村の反応はどうなっているのか。これについて都の見解を伺いたいと思います。

○笠原生活福祉部長 事業の実施主体でございます区市町村が、地域のニーズを踏まえまして、例えば段差のないまち、だれにもわかる案内表示のあるまちなどの取り組みテーマを設定いたしまして、それを事業計画として具体的にプランニングしたものを都に応募し、それを都が選定するというものでございます。
 選定につきましては、公正を期すために、選定委員会のようなものを設置することを検討いたしまして、厳正に審査の上決定していくつもりでございます。こうした選定したものに対しまして、その事業費を都が補助するものでございまして、事業の実施期間は三年間、それから、十六年度は二自治体を予定してございます。
 都といたしましては、今後、こうした特区モデル事業を通じまして、先駆的な福祉のまちづくりの取り組みが都内全域へと波及していくことを期待してございます。
 また、この特区事業についての区市町村の反応でございますけれども、既に多くの区市が積極的な関心を寄せているというふうに思っております。

○東村委員 最後に話していただいた中で、多くの区市町村が興味を示していると。私の地元の八王子もかなり意欲を見せておりまして、この福祉のまちづくり特区のモデル事業というのは、二事業だけじゃなくて、もうちょっと事業を拡大して、その上で評価をすることが大きく広げていく原動力になるんじゃないかと思いますので、今後、この辺のこともよく検討していただきたいなと思います。
 続いて、児童虐待について、何点か伺いたいと思います。
 さきの予算特別委員会におきまして、我が党の木内議員の質問に答えて、一時保護所の子どもへの学習権の担保、この担保のために、教育経験者の再雇用職員を二名配置いただけるという、非常に前向きな答弁をいただいたところであります。
 また、一時保護所のもう一つの問題として、虐待を受けた子どもたちと、非行などにより保護されている子どもたちとがともに一時保護所に一緒の生活環境にいる。それが、虐待を受けた子どもにとっては大きな不安であり、心理的負担になっていることも以前指摘をさせていただきました。
 今回、墨田児童相談所と立川児童相談所の一時保護所を移転改築すると、こういうことなんですが、統合して新しく建設される一時保護所、石神井という話を聞いているんですけれども、これについては、先ほどいいました--一概に非行の子どもが攻撃的とは限らないと思うんですね。非行の子どもも過去に虐待を受けたというケースがかなり多いわけですから、限らないんですけれども、虐待を受けた子どもと、それに対して、他者を攻撃する攻撃的な子ども、この子どもが生活をともにすることから起因するさまざまな問題を少しでも軽減すべきじゃないかと、こう考えるんですけど、まず都の見解を伺いたいと思います。

○白石子ども家庭部長 虐待を受けた子どもたちにとりましては、特にそれまでに受けた心の傷をいやし、心身ともに安心して生活できる場が必要であるというふうに考えております。
 今回、老朽化している墨田児童相談所と立川児童相談所の一時保護所を統合いたしまして新しく整備する一時保護所につきましては、これまでの二つの相談所の定数を合わせて三十二名といたしまして、規模を大きくすることによりまして、生活空間を広げ、そのことによりまして、虐待を受けた子どもと攻撃的な子どもを同一の保護所内で分離して対応できるようにしたいというふうに考えております。

○東村委員 今、今までになかった新しい提案として、虐待を受けた子どもと攻撃的な子ども、これを分離する、こういう答弁をいただきまして、ぜひとも、今後新たに展開していく場合にはこのような形をとっていただきたいと思うんですね。
 ところで、今、一時保護所は常時満員だと聞いています。先日、私も、都議会公明党として、足立児童相談所と東京都の児童相談センターに行かせていただきました。児童虐待の子の緊急保護にこの一時保護所も対応していることを考えれば、定員が満員だから受け入れることができない、こういった事態があってはならないと考えるんです。そうした事態に対応するために、これから統合して新しくつくる保護所においても、このような事態を想定して、やはり何らかの対策をとる必要があるんじゃないか、こう思うんですけど、これについてはいかがでしょうか。

○白石子ども家庭部長 ご指摘のとおり、一時的な一時保護需要変動に柔軟に対応できる体制を確保する必要があるというふうに認識しておりまして、そのために、定員の三十二名以外に、八名分の余分の居室を用意したいと思っております。
 また、一時保護する子どもの男女別とか年齢別の構成が変化しても柔軟に対応できますように、幼児用、それから学齢児用のトイレなどを整備するのはもとより、居室の間仕切りを変更できるようにしまして、弾力的な構造としたいと思っております。

○東村委員 最後にいっていただいた、間仕切りを可動式にするというのはいい提案ですよね。おっしゃるように、必ずしも女性が何名、男性が何名と、定員が決まって入ってくるわけじゃないですから、そのときの状況に応じて部屋を移動させるというのはいい考え方だと思いますし、ぜひともやっていただきたいなと思います。
 そこで、この八名分余分に居室を用意する、これは非常にありがたいことなんですね。墨田と立川の児童相談所の一時保護所は、対象は幼児なんですけれども、学齢対象の一時保護所が、仮に、例えば足立の方で満員になったと。その分、余分の居室で、今いった八名のところで受け入れる場合もあると思うんですね、余分にとっていただいているわけですから。そういう場合に、学校に通っている子どもは、一時的にでもその一時保護所に連れられてくるわけですから、その期間、学習できなくなります。虐待を受けたから学習をしなくていいというわけじゃありませんから、やはりきちっと学習する体制をとってあげてほしい。
 その上で、予算特別委員会でうちの木内議員が質問して、二名の教職員経験者を再雇用するという、これはありがたいことなんですけれども、私は、足立児童相談所と、比較して申しわけないんですけど、新宿の東京都の児童相談センター、両者を見させていただいて、一番驚いたのが、学習環境なんです。新宿は、さすがセンターだけあって、すばらしい。まさに学校の教室みたいになっているんです。これに対して、申しわけないですけど、足立は、職員の方は本当に一生懸命やられていますし、所長も本当に全力でやられていて、それが肌で感じるくらいすばらしかったです。
 ただ、施設整備の環境という部分が、非常にかわいそうだなと。一時保護といえ、こういうところで勉強させられるというのは、やはりちょっと考えてあげなきゃいけないんじゃないかということを思ったんですけど、足立児相を増改築するというのはやっぱり無理なんですね。いろんな人に話を聞いて、いろんな条件聞いたけど、やっぱりなかなか難しいと。
 そうであれば、今度できる一時保護所は、いわゆる幼児対象なんですけれども、余裕分で万が一学齢対象を受け入れたときに、学習できる、そういった環境も整備する必要が私はあるんじゃないかと。起きてからやるんだったら遅いんですね。いろんなことを想定して、先に手を打つのが行政だと思いますので、この点について見解を伺いたいと思います。

○白石子ども家庭部長 先ほども申し上げましたように、新しい一時保護所におきましては、八名分の余裕分をつくりまして、場合によっては学齢児を受け入れることもあるというふうに考えております。
 そういう場合に、一時保護という環境に置かれている子どもたちにとっても、教育を受けることは非常に重要でございますので、新しく建築する一時保護所におきましては、学齢児の受け入れを想定いたしまして、学習室、それから教材室等を整備して、環境の充実に努めていきたいと思っております。

○東村委員 ぜひとも、今答弁いただいたように、前向きに取り組んでいただきたいと思います。
 この虐待と必ず関連していく養育家庭制度についてもちょっと伺いたいんですけど、昨年の十一月十三日の厚生委員会におきまして、私も幾つかの質問をさせていただきました。その際、私は、養育家庭をサポートする仕組みは、児童相談所の支援を子ども担当から親担当中心に変えていくことが必要であると、こういうことを申し上げまして、部長も、私の提言を踏まえて、今年度中に親担当中心の仕組みに改めるとお約束をいただきました。
 そこで、どのような仕組みに改めたのか、これについてまず伺いたいと思います。

○白石子ども家庭部長 委員のご提言のように、養育家庭が居住する地域の児童相談所、いわゆる親担当児童相談所が中心となった、そういう仕組みとすることが大切だということで、ことしの二月から、各児童相談所に所管地域の養育家庭を担当する児童福祉司を複数指名いたしまして、地域の養育家庭からの相談を受けとめて支援を行う、そういう仕組みにいたしました。

○東村委員 速やかに、親担当中心の仕組み、これにしていただいたことについては非常に評価をしております。しかし、一方で、児童福祉司さんは、虐待や非行などさまざまなケースに忙殺されているというのが日常であると聞いております。確かに忙しそうでした。養育家庭に対して果たして十分な支援ができるのか、この辺について非常に心配しているわけなんですけれども、私は、家庭的養護を拡充するには、養育家庭をふやすとともに、安心して養育家庭が養育できるような、職員増を図って、定期的に家庭訪問を行うなどの方法によったきめ細やかなサポート体制を児童相談所として整備していく必要があるんじゃないか、このように考えるんですけども、これについて東京都の見解を伺いたいと思います。

○白石子ども家庭部長 養育家庭が安心して子どもを養育していくためには、きめ細かなサポート体制を整備することが不可欠だというふうに思います。今お答えいたしました養育家庭担当児童福祉司に加えまして、平成十六年度からは、各児童相談所に専任の非常勤職員で養育家庭専門員というものを一名ずつ配置することといたしました。これらの職員が、養育家庭に対する定期的な訪問、家庭状況の把握、問題が起きたときの迅速な対応などを行うことによりまして、養育家庭に対してきめ細やかな支援を行っていくということにいたします。

○東村委員 ぜひとも今答えていただいたことを着実に実行していただいて、成果を上げていただきたいと思うわけであります。
 最後に、介護保険制度の見直しに向けた都の対応について何点か伺いたいと思います。
 介護保険制度の施行後五年の見直しの議論が今行われております。毎日いろんな新聞がこのことを取り上げて、一方的に負担がふえるだとか、これまで利用できたサービスが利用できなくなるんじゃないか、こういった報道がなされております。この記事を読んで、非常に今、高齢者の方も不安になっているんですね。一方、保険者である区市町村も、この制度見直しがどういう方向に動くのかということは、財政に影響してきますから、非常に注目をしているわけでございます。
 そこで、先般、我が党は、都議会として、都内の区市町村の介護保険担当課、行政の方に対して、介護保険制度の見直しに関するアンケート調査というものを実施いたしました。その結果、区市町村によっては意見の分かれる項目も幾つかあったんですけれども、大部分の区市町村が一致して改善を求めているということもわかりました。
 そこで、こうした都民の不安や区市町村の声を真摯に受けとめて、都としても独自の制度改善提案を行うなど、介護保険制度の見直しに向けた議論に積極的に参加していくことが重要だと考えます。そのような立場から、何点か質問したいと思います。
 まず、福祉局では、昨年十月、見直し提案の試案を公表して、パブリックコメントを求められました。その後、どうなっているのか。まずこれについて伺いたいと思います。

○野村保険部長 昨年十月に公表いたしました試案に対しまして、都民、事業者、保険者などから多数のご意見をいただき、さらに、本年一月には、東京の介護保険を育む会を臨時に開催いたしまして、公募委員の方を初めとしまして、各委員から貴重なご意見を多数いただきました。
 また、介護保険に関するこれまでの都議会でのご議論、本定例会でのご審議やご提案を大変重く受けとめているところでございまして、現在、こうしたさまざまなご意見を踏まえまして、都としての提案書の取りまとめに向けまして、鋭意検討しているところでございます。

○東村委員 鋭意検討しているということなんですが、確かに、さまざまな方からの意見をいただいてこの試案を出したと思うんですけど、五十八項目にわたっているわけなんですね。かなり細かい提案も含まれております。先ほど私もいいましたけれども、アンケートの中でも、これだけはというのは一致しているわけなんですから、もう少し重点化した方がいいんじゃないかと思うんですね。数撃ちゃ当たるじゃないですけれども、五十八だけ出すんじゃなくて、これだけは東京都として必ず必要なんだと、利用者の立場にとっては必要なんだということを重点化しなきゃいけないと思います。特に、介護支援専門員への支援や第三者評価の普及、不正事業者対策など、強調すべき問題が幾つかあると思うんです。このように強調すべき問題を重点化することがまず第一じゃないかと思うんですけど、どうでしょうか。

○野村保険部長 昨年十月の試案におきましては、保険者である区市町村の意見を踏まえまして、今、委員からもお話ございましたように、実務的な内容も含めまして、幅広く提案したところでございます。
 しかしながら、最終提案におきましては、ただいまのご提案の趣旨も踏まえまして、都として、これまで国や他の自治体に先行して実施してきましたケアマネジメントの充実や第三者評価の制度化、さらにはまた介護サービス適正化のための仕組みづくりなどについて、重点的に提案していきたいと考えているところでございます。

○東村委員 ただいまの答弁にありましたケアマネジメントの充実、これについては、やはり何といっても、制度の見直しの課題と並んで、現在、個々のケアマネジャーが作成しているケアプランの質を向上させていく、この取り組みが非常に重要なんじゃないかと考えるわけです。
 そこで、福祉、保健、医療、この専門職がチームを組んで、ケアプランを評価し、その結果に基づきケアマネジャーを指導する、ケアプラン指導チームの取り組みを充実すべきじゃないかと考えるんですが、これについてはいかがでしょうか。

○野村保険部長 ケアプラン指導チームの運営につきましては、本年度、モデル事業といたしまして、七区市で実施しているところでございます。このモデル事業の成果を踏まえまして、介護支援専門員によります自己評価及び利用者評価を含めた総合的なケアプランの評価手法をケアプラン評価標準システムとして確立したところでございます。来年度におきましては、この評価標準システムを積極的に活用いたしまして、実施地区を大幅に拡大するなど、ケアプラン指導チーム運営事業を本格実施してまいります。

○東村委員 来年度はこのケアプラン指導チームを本格実施していくという、力強い言葉をいただきました。ぜひとも積極的に進めていただきたいと思います。
 そこで、最後に、国は介護保険制度の見直しに向けて、六月ごろには社会保障審議会の答申を受け、秋ごろまでに厚生労働省の案を取りまとめる、こういう予定であると聞いております。都としての提案については、先ほどの答弁では、都民などからの意見を踏まえて取りまとめている最中であると、こういうことなんですけれども、大事なことは、私は時期を逸してはいけないなと思っているんです。確かに、賛否いろんな議論があります。賛否議論があるから、余り都として触れないんだと、こういうスタンスでいってしまうと、六月にこの審議会の答申が出た後に、都としてはこうすべきだったんじゃないかということを騒いでも、私は、後の祭りになるんじゃないかと思います。
 そういう意味で、どうか時期を逸することなく、国へ提出するとともに、もう一つは、試案のときと同様に、やはり広く都民に向けて公表、発信をしていただくことが必要なんじゃないか、こう考えるわけです。ぜひともこのことを要望として最後に申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。

○かち委員 最初に、第九十一号議案、東京都立老人医療センター条例の一部を改正する議案について、二、三お聞きします。
 東京都江東高齢者医療センターがその対象になっているわけですが、これは、高齢者福祉・医療の複合施設として、二〇〇二年六月に、江東区新砂の都有地に、病院、介護、老人保健施設、特養ホームが整備されたものなんですね。特に痴呆性高齢者に対する専門的な医療、看護、介護サービスを総合的に提供するモデル施設として、ここでの治療やケアをもとに、地域に開かれた症例検討会、研修会を実施し、医療センターはこのような複合施設において中核的な役割を果たすということが位置づけられた施設でした。東京都における第三の老人医療センターとして、条例上も、板橋の老人医療センター、多摩老人医療センターと並んで位置づけられてきたものです。スタートしてからたった二年で、なぜ今この医療センターを東京都から削除しなければならないのか、疑問をぬぐえません。
 この医療センターは、三つの施設のうち老人保健施設も特養ホームも民営施設であるのに対し、東京都が建てた公設民営施設です。開設時に公募して、学校法人順天堂が最初の二年間は運営受託、その後は自主運営ということになっていたわけですけれども、その当時、自主運営になるということが東京都から外れることだということが確認されていたのでしょうか。また、その外すことができる理由は何でしょうか。

○岩井参事 江東高齢者医療センターにつきましては、民間のノウハウを生かし、より効率的な経営とすぐれた医療サービスの両立を図るため、当初から民間事業者による運営とする計画としていたところでございます。開設から二年間は委託方式により確実な事業運営を図り、三年目以降、民間事業者による自主運営方式に転換することとし、議会でご審議をいただきました。
 今回、管理運営委託施設としての江東高齢者医療センターは廃止し、普通財産の貸し付けにより運営事業者がみずから開設者として病院を運営していくことになるため、都立老人医療センター条例に規定する必要がなくなるものでございます。

○かち委員 結局、この間、国の規制緩和の中でできる規定になったからということなんですよね。看板からも、条例上も東京都から外れるということになるわけですけれども、これは都民にとっては大変わかりにくい状況だと思うんです。しかし、今後、大規模修繕や、あそこは広大な敷地がありますけれども、そういうものの管理というのはだれがやるのでしょうか。
 また、今回、自主運営ということで、委託料というものはなくなるわけですけれども、この医療センターには、高度痴呆性医療とかリハビリテーション、二次救急などという位置づけがありまして、今後も補助金がつぎ込まれると思うんですけれども、年間どれぐらいの額がそこに投入されるのでしょうか。

○岩井参事 病院の建物及び底地は、普通財産といたしまして、運営事業者に貸し付ける予定でございまして、建物の大規模修繕については都が実施することとしております。公募要件の中で、通常の維持管理、修繕等は運営事業者が実施するものでございます。複合施設敷地全体の中では、中庭など、病院、特別養護老人ホーム、老人保健施設等が共通に利用する部分につきましては、三者が共同管理をすることとしているほか、緑地がございますが、そこにつきましては都が直接管理を行うこととしております。
 次に、自主運営化後における同医療センターの運営費につきましては、基本的には、一般の民間病院と同様に、主として診療報酬等の収入によるものでございますけれども、平成十六年度予算案においては、痴呆性高齢者の専門医療、身体合併症医療、二次救急医療、リハビリテーション医療等の行政的医療に対する補助金、五億円程度を予定してございます。

○かち委員 東京都の敷地の上に東京都が建物をつくって、それで東京都の行政的医療をやるという約束のもとで、今後も五億円相当の補助金が投入されると。そして、しかも、敷地については、中庭は三者で整備していくけれども、そのほかの広大な緑地については東京都が整備する。長期修繕も東京都がやる。一体これで東京都との関係が切れるというふうにいえるんでしょうか。この一般財産運用というやり方は、公的なものと私的なものとの境がわからなくなってくるという状況だと思うんですね。都民から見ても、全くこれは東京都の建物で、東京都が一定程度管理するこの医療施設については、東京都高齢者福祉センターということであって何ら不思議はないわけです。
 江東地域には大変期待も高い建物でできたわけですけれども、この江東医療センターの医療実績というものはどういう状況だったのか。開設当初における外来数や紹介率とかベッド満床率の目標と現況というのはどうなっているでしょうか。

○岩井参事 開設時、平成十四年度の計画でございますが、平成十四年六月に一次開設といたしまして診療を開始いたしました。入院病床数は百八十床、病床利用率八五%、外来は一日四百十六人の計画でございました。これに対しまして、実績は、病床利用率四四・五%、外来患者数一日当たり百人、紹介率六三・六%。
 十五年度の計画でございますが、十五年度から全面開設いたしまして、入院病床数三百二十床、病床利用率八五%、外来は四百十六人の計画でございました。十五年度の四月から二月までの実績でございますが、病床利用率七七・八%、外来患者数延べ六万九千三十九人、一日当たり二百六十八人、紹介率六一・五%でございます。また、直近二月の実績を見ますと、患者数もふえまして、病床利用率八七・四%、一般病棟九一・六%、痴呆病棟八〇・五%、外来患者数は一日当たり三百十一人となってございます。

○かち委員 江東地域に住んでいらっしゃる方から、私、苦情をいただいたんですけれども、痴呆の親を入院させてほしいと来院したんだけれども、つれなく断られた。こんな状況とか、なかなか受け入れてくれないというような、そういう声も聞いています。
 今のお話では、満床率が八七・四%、紹介率が六一・五%というような状況になっているわけですけれども、現在は、個室管理料というものも都立の病院並みという約束になっています。
 また、今後どういうふうになっていくかということですけれども、自主運営ということになれば、この病院自身が収益を生み出さなければ回っていかないということにもなるわけです。
 先日、私、伺ったときにパンフレットをもらってきたんですけれども、その中には、今後は地域医療支援病院として、紹介制でやっていくんだということが書かれていました。そうなってきますと、外来単価も高くなり、紹介状がなければかかれなくなる、こういう病院となって、地域の皆さんにとってもますます敷居の高い病院になってしまうんではないか。それから、当初の行政的な役割という位置づけ、こういうものも、東京都から離れてしまうということでは、全く独自の歩みをするという可能性も出てくるわけですね。
 そういう意味で、当初の目的から離れてしまう可能性を持つこのような高齢者医療センターということでいいのかという大きな疑問を持ちます。スタートしたばかりであり、今後どういうふうになっていくかということをまだまだ見定めなければならない、こういう状況の中で、今、東京都からこれを外すということはやめるべきだということを申し上げておきます。
 次に、里親制度について伺います。
 先ほどもご質問がありましたけれども、昨今の社会的な行き詰まり、いろんな親の問題とか、離婚とか死別とか、いじめや虐待など、さまざまな子どもをめぐる問題が渦巻いている中で、児童相談所の相談件数はウナギ登りとなって、社会的養護を必要とする子どもたちも約三千人と聞いております。こうした中で、少しでも家庭的環境の中で育つ条件整備として、十四年に、STEP2で、社会的養育制度として位置づけられ、再構築された里親制度があります。資料にもありますけれども、新たな形態も加わってきていますが、都は、当面、家庭的養護の目標を、ケアを必要な子どもの二割から三割としたいというふうにおっしゃっていましたけれども、現時点での到達点はどうなっているでしょうか。

○白石子ども家庭部長 家庭的養護の達成状況でございますが、平成十六年一月現在、養育家庭で生活する子どもは二百九十三人、それからグループホームで生活する子どもは百九十八人、計四百九十一人の子どもが家庭的な環境のもとで生活しており、社会的養護全体に占める割合は約一六%でございます。制度改正前の平成十三年度末現在では、養育家庭で生活する子どもが二百二十四人、グループホームで生活する子どもが百五十六人、計三百八十人で、社会的養護に占める割合は約一二%でございましたので、目標達成に向け着実に伸びていると考えております。

○かち委員 順調に伸びているとおっしゃいましたけれども、この実績の推移を見てみますと、平成十三年から十四年にかけては若干の伸びが感じられますけれども、やはり長い十年間の経過で見てくると、なかなか普及してこなかったという現状があると思うんです。そういう点では、局としてはその要因をどのように分析されているでしょうか。

○白石子ども家庭部長 今、委員の方からは伸びていないというお話がございましたけれども、制度を改正いたしましたのは平成十四年度からでございますので、そういう意味では、その以前に比べまして伸びているというふうに考えております。
 また、なかなか伸びにくい理由ということでございますけれども、やはり我が国の状況におきましては、まだまだ里親というものにつきましての理解というものが不足しているところがあるのではないかというふうに考えております。

○かち委員 私は、大いにもっと伸ばしていきたいという立場から質問しております。
 それで、今、日本の風土でなかなかそういうものが根づいていないというお話がありました。青山学院の庄司教授のお話にもあります。日本では欧米諸国に比べて社会的養育思想が普及してこなかった。ノーマライゼーションのおくれ、そして里親制度の普及啓発のおくれ、さらに里親制度についての研究が進んでいないことなどが指摘されています。都は、養育家庭のコーディネートからフォローなど、養育家庭センターがやっていたものを児童相談所が直接担当するとのことで再構築されましたけれども、どのような体制強化をされてきたのでしょうか。

○白石子ども家庭部長 先ほども申し上げましたが、養育家庭を支援するために、ことしの二月から、各児童相談所に養育家庭担当の児童福祉司を指名しました。また、来年度から、養育家庭専門員、非常勤職員でございますが、これを配置いたしまして、定期的な訪問、家族状況の把握により、適切な対応を行っていくものでございます。

○かち委員 今までのところは担当者を決めたというところであって、ようやく来年から一名非常勤要員を投入するということになっていると思うんですが、今までの二つの支援センターという限られた場所ではなくて、より身近な児相に相談できる人、定着した人がいるということが、里親にとっても信頼関係を形成しやすい、こういう状況だと思うんです。
 しかし、一名増員といっても、非常勤であり、十分な体制とはいえないのではないでしょうか。
 実際現場で働く児童福祉司さんの話は、先ほどもありましたけれども、一人で百七十数名も抱えて、毎日毎日、受ける仕事に忙殺されて、とても里親さんのところに訪問に行くとか、出かけていく対応ができない、こういうふうに私も聞いております。
 国の厚生労働省においても、被虐待児の急増する中で、来年度から児童福祉司の増員を行うと発表もされています。不交付団体である都に直接反映するものではありませんけれども、これが今、国の流れでもあります。東京都として、児相体制のさらなる拡充をすべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

○白石子ども家庭部長 児童福祉司のさらなる充実ということでございますが、東京都は、十四年度に児童福祉司を百六人から百二十八人へと大幅増員を行っております。また、来年度はさらに十人増員を行い、百三十八人定員といたします。また、独自に、十二年度には、虐待対応協力員を十二名置き、十五年度には、児童福祉司と連携して家庭復帰を支援する非常勤職員を十一名配置しております。さらに十六年度には、先ほども申し上げました、養育家庭を支援する専門員を非常勤で十一名配置するということでございます。このように定数抑制の厳しい中で増員を図っており、児童相談所の体制強化に努力しております。

○かち委員 努力されていることは重々わかっているんですけれども、それに追いつかないほど需要がある、必要性があるという状況にやはり対応せざるを得ないというふうに思うんですね。今後もふえ続けるであろう虐待を受けた子どもへの対応や、親がいても、虐待を認めなかったり、子どもを返せと迫ったり、実の親との関係を形成していくことも大変難しい課題だと思います。虐待によって心が傷ついたりゆがんでしまった子どもの心のケアという点でも、児童心理やカウンセリング、小児精神科医など、専門家の助言などを随時受けられる体制づくりも必要だと思います。里親のフォロー体制と学習、研修の機会も必要です。里親制度の社会的な周知と理解、啓蒙活動の強化が求められています。
 さらに、養育家庭のあり方も多様化すべきだと思います。都においては、少人数におけるグループホームなどにも取り組んでいますけれども、こういう取り組みをもっとふやしていくためにはどういう課題があると思われるでしょうか。

○白石子ども家庭部長 グループホームをふやすための課題ということでございますが、グループホームにつきましては、東京のような大都市におきましては、家賃が非常に高いとか、それから、土地の取得をいたしますと非常に高いとか、そういうような課題があるというふうに考えております。それに対しましては、東京都独自に、都のグループホーム制度というものでそういうものに対応することもしておりますので、これから、関係者の努力によりましてふえていくというふうに考えております。

○かち委員 財政的な負担ということもあるわけですけれども、形態として、これは法律の壁もあるようですけれども、里親さんが一人の子を責任を持って二年間養育しなければならないという状況から、数人の方がグループホームのような形で支援できる体制、そんなことも今後検討していただきたいというふうに思います。
 養育家庭の認定条件についても、形而的なものではなくて、内容で検討すべきだと思います。欧米では、子育てを終え、離婚した女性でも、車いす生活の人でも、意欲と条件が合えば里親になれるし、期間も、二泊三日とか週単位でも可能というように、柔軟な取り組みがされているようです。すそ野を広げるという意味でもこのような柔軟性が求められていると思いますけれども、いかがでしょうか。

○白石子ども家庭部長 養育家庭の認定基準につきましては、東京都の里親認定基準で定めております。今、委員のご指摘のような、単独の女性でも--子育てを終えた女性でしょうか、そういう女性でもできるのではないかということでございますが、東京都の里親認定基準におきましても、配偶者がいない人でも、児童養育の経験や保育士等の資格を有し、十八歳以上の子または父母等が同居していれば認定基準を満たすということで、ひとり親家庭とか、あるいは独身の女性とか、そういうものにつきまして、基準を満たしていれば養育家庭となることができますので、排除しているわけではございません。
 また、短期間の利用というようなことでも考えるべきではないかということでございますが、養育家庭制度といいますのは、養護に欠ける子どもさんを家庭的な中で育てるということを目的としておりますので、今おっしゃいました、ご指摘の短い利用につきましては、既に区市町村が実施するショートステイサービス等の在宅サービスがございますので、そういうものを利用していただきたいというふうに考えております。

○かち委員 排除しているわけではないとおっしゃいましたけれども、インターネットなんかで見ても、要件、要項がこういうふうになっていますという点では、ひとり暮らし、単身の方というのはそういう対象になっていないということもありますので、そういうことができるんだという条件をもっと広げていただきたいというふうに思います。
 最後ですが、今後、養育家庭制度をもっと普及させていく上でも、児童相談所、区市町村や養護施設などと里親との連携が不可欠です。里親養育が社会的養育を必要とする子どもたちにとってより望ましい選択肢であることは確認しつつも、それを成功させるためには、多くの機関、人と協力し、パートナーシップを構築していくことが重要であり、そのためには人もお金ももっとかける必要があるということを述べて、質問を終わります。

○大河原委員 私からは、次世代育成支援について、子育て支援について伺っていきたいと思います。
 昨年の七月に、国が次世代育成支援対策推進法を制定いたしまして、児童福祉法の一部も改正しておりますけれども、いよいよこの子育て支援、子育ち支援というものに対して重点化が始まるというふうに期待をしております。
 予算を見ても、この行動計画づくりの一年ということがあると思うんですが、急速な少子化の進行を踏まえてのものと聞いておりますけれども、これまでも実はエンゼルプランをつくってきたという経緯もあって、新旧のエンゼルプランや少子化対策、こういうものを次々と打ってはきたわけなんですね。それで、また改めてこの次世代育成支援対策推進ということがあるんですが、これまでの対策とどう違うと東京都がご認識になっているのか、その点、伺いたいと思います。

○白石子ども家庭部長 これまでのエンゼルプランや少子化対策は、子育てと仕事の両立支援を中心とした環境整備に力点を置いたものでございました。しかし、少子化傾向に変化がありませんで、ということがありました。また、平成十四年の一月に発表されました日本の将来推計人口によりますと、これまでの少子化の主たる要因であった晩婚化に加えまして、夫婦の出生力そのものの低下という新しい傾向が認められたということでございます。
 このような少子化の流れを変えるために、今回、次世代育成支援対策推進法に基づく行動計画では、今までの保育に関する施策等の子育てと仕事の両立支援に加えまして、男性を含めた働き方の見直し、それから地域における子育て支援、社会保障における次世代支援、子どもの社会性の向上や自立の促進という四つの柱に沿って、総合的な取り組みを推進するものでございます。

○大河原委員 国は、九九年の第二次エンゼルプラン、そして、それに続いて少子化対策プラスワンというものを示しました。本当に男性も大変ですよね。一時期は、子育てをしない男を父とは呼ばないみたいな、ああいうポスターが出たり、この忙しいのにどれほど子育てにかかわれるのか、それはすごく大きなジレンマがあったと思うんです。そこで、男性を含めた働き方の見直しを求めてきたということがあるんですが、なかなか実効性は上がらなかった。出生率の向上というところは展望できなかったという総括があるのだと思います。
 そして、今回の法制定の中で、子育て支援の総合支援対策として、この対策に期待が向けられるわけなんですが、もちろん、地域によっては、子ども総合計画というような形で、既に一歩進んだことを始めているところもあるかと思いますけれども、何よりこの少子化問題というのを次の世代を担う子どもたちの問題としてとらえていること、特に、そのことを通じて、この日本の国をどんな国にしていくのか、私たちが住んでいる地域、自治体がそれをどういうふうにとらえて、考えて、それに対してどういう責任をとろうとしていくのか、そういうことが問われている計画なんだと思います。
 その中で、地域内のきめ細やかな取り組みが必要とされるわけです。それを応援するのが東京都の役割ということなんだと思いますが、東京都の行動計画づくりの準備状況、これは今現在どうなっているでしょうか。

○白石子ども家庭部長 都は、関係各局の連携によります行動計画を策定いたしますために、平成十五年十二月に、次世代育成支援地域行動計画策定協議会を設置いたしまして、既に第一回の会合を行い、現在、行動計画に盛り込むべき個別事業の調査を各局で行っているところでございます。
 また、区市町村に対しまして、行動計画の策定に当たり必要な保育事業や在宅サービス事業などの目標事業量を算出するためのニーズ調査を依頼しているところでございます。

○大河原委員 今、関係部局による全庁的な検討体制というふうにお答えいただいているんですけれども、地域行動計画の中でも、特に連携を図らなければ、強化しなければならないところもあると思いますし、その中には、教育委員会という、子どもたちが一番接触の多い場所といったらいいんでしょうか、学校というものがあるんじゃないでしょうか。それで、教育委員会を含めた横断的な組織づくりが求められているというふうに思いますけれども、もう一度、確認になりますけれども、都の行動計画、この策定に当たって、庁内組織をどのようにつくられているのか、お願いいたします。

○白石子ども家庭部長 都の地域行動計画策定に当たりまして盛り込むべき項目は、福祉、保健、医療、教育、労働、まちづくりなど、多岐の行政分野にわたりますことから、先ほどお話しいたしました次世代育成支援地域行動計画策定協議会の構成員は、ご質問の教育庁を含めまして、十一の関係局により構成されております。

○大河原委員 次世代育成支援地域行動計画策定協議会のメンバーですか、福祉局長が委員長で、名簿というか、いただきましたけれども、福祉局、健康局、この担当の方たちの参加の厚みというものもありますが、ちょっと見せていただきますと、やはり今お答えになった教育庁は、教育政策室政策担当の課長さんまでということで、もう少し幅が広いんじゃないかなと。これは教育庁の方でも私ども求めていることですけれども、やはり全庁的なんだということを特にこの協議会の中でもぜひ発信していただいて、ここに集まってくる担当の方々にも幅広い人材を求めていただけないかというふうにお願いをしておきたいと思います。
 それで、地域行動計画の策定には教育委員会を入れていただきましたけれども、なぜこれをいうかというと、国から、行動計画をつくるときの策定の基本的な視点というのが示されておりまして、その第一は、こうしたサービスを受ける当事者でもある子ども自身、その権利擁護も要請されているわけですけれども、子どもの視点が必要だと。それから、この子どもたち、特に、次世代という、次の親になる世代ということの視点がかなり強く出されていたんだと思うんです。そういった意味では、ぜひこの部分、重要だと思いますので、ご確認をいただきたいと思います。
 それで、計画策定段階には、ぜひとも現役の子育て世代、それから、これから子育てをする、それが間近い世代といいますか、若い世代ですよね、こういう人たちの意見反映が重要だと思うんです。子育てをすることの意味とか、あるいはそれがどれだけ責任のあるものなのか。同時に、楽しみもあるんだというふうなこと。自分がどういうふうに育ってきた、それを確認するといったこともあるかと思うんですが、やはりこれらの若い世代の意見を聞くこと、それから、策定のプロセス、ここの過程における情報公開、こういったことが行政の責務だというふうに思いますけれども、これはどのように実施されるんでしょうか。

○白石子ども家庭部長 東京都の行動計画の策定内容につきましては、学識経験者等の幅広い分野の方から意見をいただきますために、次世代育成支援地域行動計画策定検討懇談会というような、これは仮称でございますが、懇談会を来年度に設置いたしまして、その委員の中には都民公募の委員も含める予定でございます。
 また、今お話の現役の子育て世代や、これから子育てを担う若い世代を含めまして、幅広い住民の意見を計画の策定段階において聴取するために、広くパブリックコメントを求めていく予定でございます。

○大河原委員 幅広い意見聴取をしていただきたい。パブリックコメントもとるということですし、各種の調査なんかでも、実は、十代で親になった人たちの、そういう調査報告書も出ています。そういったところからも、若くして親になった人たちがどんな苦労をしながら今子育てをしているか、そういったこともかなりリアルにここの計画の中に意見が盛り込まれると、それは東京らしいものになるんじゃないかなと期待をいたしますので、そういうところに届くような広報をしていただきたい、そういうふうに思います。(発言する者あり)ご紹介はすぐいたしますけれど。
 それで、今、区市町村が行動計画づくりをしておりまして、いろんな調査をしたり、当事者参加ということでやっておりますけれども、区市町村の行動計画と東京都の行動計画との関係、そしてまた、東京都の役割として、特に認識されている役割というものを確認させていただきたいと思います。

○白石子ども家庭部長 都道府県の行動計画と区市町村の行動計画は別々のものでございますけれども、国の計画策定指針におきましても、都道府県と区市町村は、行動計画の策定に当たりまして、お互いに密接な連携を図るべきとされております。
 また、都道府県の役割でございますが、区市町村に対しまして、区市町村行動計画を策定する上での技術的な事項についての必要な助言その他の援助に努めるということになっておりますので、東京都としてもそのように理解しております。

○大河原委員 昨年の十二月二十四日に、東京都福祉局の児童環境づくり推進協議会が提言を出されまして、少子社会における東京の子育て支援、子育てに希望と連帯感の持てるまち東京の実現をということで、私もこれ読ませていただいたんですが、ここに入っている提言の実践力というんでしょうか、今の現実に合っている、その思いがとても伝わってくるもので、本当にこれはうれしい提言だと思います。
 この中には、九つの提言と、子育て支援策を充実する上で配慮すべき七つの視点というのが出されているわけで、まさに時代と東京の地域性をつかんで、少子社会の基本的な考え方も納得、共感できるものと、私は評価をしております。
 そこで伺いたいんですが、この児童環境づくり推進協議会の位置づけと、この提言がどのように生かされるのか。その点はいかがでしょうか。

○白石子ども家庭部長 今お話の児童環境づくり推進協議会は、東京の現在の子育て環境、それから子育て支援施策の現状、こういうものを踏まえまして、少子化が進む中で、東京の特性に合った子育て支援策のあり方を幅広い視点から検討するために、平成十五年の三月に発足し、約半年にわたる検討を踏まえまして、十二月二十四日にまとめて出していただいたものでございます。
 その内容は、具体的な子育て支援策につきまして、例えば、在宅の子育て家庭も含めたすべての子育て家庭への積極的な支援、あるいは若い親が親として成長するための支援など、九つの提言。それから、施策を充実する上で配慮すべき視点といたしまして、これまでの施策の検証ときめ細かなニーズ把握を行うこととか施策間の連携の推進など、七つの視点を提案していただきました。
 この提言は、少子社会におけるこれからの子育て支援策や、子どもの健全育成の施策の充実について、多岐にわたり提案されておりまして、来年度、東京都が行動計画を策定するに当たって大変参考となるものでございまして、計画策定に当たって生かしていきたいと思っております。

○大河原委員 この児童環境づくり推進協議会のメンバーの方たち、ジャーナリストの方も、大学の先生も、それから企業の方もいらっしゃるわけですけれども、ご自分の経験からも、やっぱりこういうものが必要なんだということをかなり具体的に、そして率直におっしゃっていて、それは子育てをする同じ親の立場、子育てをしている者としても本当に共感できるものでした。ぜひ今後の行動計画の策定に生かしていただきたいというふうに思っています。
 それで、私たちは、この二月、地域の行動計画づくりがどういうふうに進んでいるのか、地域を調査する、聞き取りをいたしました。私が所属しております生活者ネットワークというのは、東京都内三十四の自治体に仲間がおりますが、そのうちの三十三しか調べられなかったんですけれども、一応、聞き取り調査をしたり、いろいろ行動の書式でお答えいただいたりしているんです。その結果、まとめをしてみましたけれども、とにかく自治体によってかなり意識が違うんだなというふうに、率直な感想を持っています。実施に向けた準備状況から実は差ができているんじゃないか、そういうことがうかがえる内容でした。
 行動計画をつくることがすべての自治体に義務づけられたということは、それだからこそ、その計画を着実に推進する、そういう仕組みがなければ、そこに暮らしている親と子は、結果的に受ける支援に差ができるんじゃないかと、そういう不安も持つわけなんです。かなりこれは自治の問題もありますけれども、こういう点、東京都はどういうふうに考えていらっしゃるんでしょうか。

○白石子ども家庭部長 区市町村に対しましては、昨年の九月にこの行動計画の策定につきまして説明会等を行いまして、取り組むように指導したところでございます。それぞれの各区市町村におきましていろいろなやり方があると思いますので、それはそれぞれの区市町村ごとで対処していくべきであるというふうに考えております。

○大河原委員 行動計画の策定は、もちろんその地域の自治が生かされる、その地域の特性を一番把握しているところがリーダーシップを持つのは当然のことだと思いますけれども、やはり東京都としての支援を推進するわけですから、例えば、児童館などの設置状況を見ていても、例えば私は世田谷ですから、ほぼ小学校の二校に一校は配置されているというようなことがあるんですね。ところが、今、多摩の地域でもなかなか遊び場がないというようなこともあって、児童館を求める声は大変高いわけなんです。でも、多摩の地域ではこうした子ども向けの施設、そこに予算がつけられない。そういうことがやっぱり出てくるわけですね。自治体の格差は、次の世代になる子どもたちに確実に影響があるということがあります。(「多摩の子は外で遊ぶんだ」と呼ぶ者あり)外で遊ぶこともあって、それでつくらないというのは、またそれは別の話だと思いますね。
 それで、この法は、すべての自治体と、従業員数が三百一人を超える企業に対して行動計画の策定を義務づけているわけですけれども、その企業、三百一人以上というところは国が直轄して行動計画を策定するということで、東京都はその報告を国から受ける、そういうことぐらいしか直接的にはないんだと思うんですが、三百人以下の企業の方が圧倒的に多いわけですから、そうした企業に向けても、こういった次世代育成の支援計画、こういったものを企業が考えなくてはならない時代に来ている、こういうことの発信はできるんじゃないかというふうに思っています。
 そして、むしろそういうところへの情報提供ですとかサービスの提供を地域からバックアップする、これは官民こぞっての計画なんだということをアピールすることが東京都の責任じゃないかと思います。
 そして、東京都自身も特定事業主として独自の行動計画の策定を求めているわけで、昨日、私、総務局にヒアリングをいたしましたら、これはこれから取りかかります、先日国の説明会があったばかりですということだったので、職員の皆さんの行動計画もこれからつくられるわけですが、そこにはやはりこの問題の担当者である福祉局が連携を持って、自治体計画のモデルになるようなものを東京都がつくったといわれるようになるのがいいんじゃないかなと思っております。
 これについては、こちらで伺えないのが残念ですけれども、東京都という極めて大きな自治体の中でどんな行動計画がつくられるのか。もちろん、働く方たちの権利と、それから将来に向けての展望を持たないとできないことなので、ぜひ注目をしていきますので、連携のほどよろしくお願いいたします。
 それで、この次世代育成支援対策推進法、これは十年の時限立法です。この十年を、一般の地域では五年ずつですか、二期に分けてするというようなことでつくっていくわけなんですけれども、やはり集中的に、総合的に、子育て、子育ちを応援する、これを集中的にやりましょうよと。そして、これが見える形で行われることがいいと思うので、実は、子ども関連の予算がトータルに見えることが必要じゃないかなというふうに考えているんです。
 きょうの資料要求の中に、福祉局としての子ども家庭福祉費というくくりがありますけれども、予算はどこからどこまでをするか。子どもにかかっているものといったら、本当に幅広いので、逆に全部を積み上げてしまって中身がわからなくなるというのはマイナスだと思うんですけれども、やはり策定の協議会をつくっているわけですから、そこで各局が、この次世代育成の、これがうちの局の目玉だというようなことも核に積み上げながら、予算が見えるように、全庁で、関連局で工夫をしていただけないかなと思うんです。
 ことしの予算要求を見ていても、既に局要求から、例えば、触れ合い交流事業の中で、中高生の居場所づくり、こういったものが、局要求はしたけど、予算査定に入らなかったと。あるいは、中高生用の児童館の整備も、局は必要だと思っていたけれども、通らなかったというようなことも出てきていると思うんですけれども、やはり東京都が子育て支援に、子育ち支援にどれだけ予算をつけていくのかという中には、そういうものがリストになっているということが財務局に対しても大きな力になるんじゃないか、そのように思います。また今後も予算面でも注目をしていきたいと思うので、一工夫できるものならお願いしたいと思います。
 それで、行動計画の策定においては、先ほども申し上げましたように、基本的な視点の第一というのは、子育て支援サービスを受ける、あるいは影響を受ける子ども自身です。それで、もちろん子どもの最善の利益が尊重されるということ、そこへの配慮が求められるわけですけれども、先ほども、市町村の子どもの意見反映のアプローチというところで私たちが調べた中でも、乳幼児を育てている若い親世代とか、あるいは小学生、中学生本人というところにはアプローチしているんですけれども、いわゆるハイティーンですね、高校生の部分、そこへどのように意見反映のアプローチをするかというのは、かなり自治体で差がありました。それで、住民としての十八歳までの子どもたち、特に高校生ということですが、ここの参加保障をどのようにするかということが課題だというふうに思っているんです。
 それで、ここの高校生の意見反映については、東京都として、都立高校もありますし、そういった意味で、先導的な役割を果たせるんじゃないか。私学のこともありますし、さまざまあると思うんですが、このハイティーンの世代、ここへのアプローチについて、東京都の先導的な役割があるのか、その点、どうでしょうか。

○白石子ども家庭部長 子育てにつきましては、まず、大人の親の世代が責任を持って考えるということが大事だというふうに思っております。そういう意味では、子育て世代、あるいは子育てを経験した世代の意見を幅広くとることは非常に重要だと思っております。
 また、今、委員がご指摘の若い世代の意見ということでございますが、先ほども申し上げましたけれども、行動計画の策定に当たりましては、そのような世代も含めまして、幅広くパブリックコメントを求めていくということを予定しております。

○大河原委員 くどいようなんですけれども、これまでの子育て支援というのは、乳幼児から小学生といった小さな子どもを持つ親への支援の色が濃いわけです。それで、子どもの年の上限に近い子どもたち、いいかえれば一番大人に近い子どもたちへの支援が薄い。そのことが、東京の施策を見ていてもあるんじゃないか。そこが一番目立つ部分になると、どうしても健全育成というようなところに施策を立てざるを得ないようなことがあるんだと思うんです。
 それで、前述の協議会の提言の六に、子どもを自立した大人に育てるために、青少年期の育成支援の充実を図るべきというふうにあって、居場所づくりや、さらに進んでは、青年の自立を助ける制度の充実というのが提言されているんです。
 私も前から、日本の子どもはどうしても親に頼って、自立がとても遅いというふうにいわれていますし、現実面でも、なかなか子どもが親のもとを離れられない、そういう現実があるんですね。親に頼らずに夢を子どもたちが実現するための、例えば奨学金だとか、その他の自立支援貸付金の創設だとか、新銀行のこともありますけど、こっちこそ、次の世代を元気に育てる……(「新銀行は子どもに貸さないよね」と呼ぶ者あり)そうなのよ。そういう子どもたちが本当は親以外のところから支援を得るということも非常に大きなことで、例えば、家を出たくても、東京の家賃は物すごく高いです。ですから、やはりその東京の家賃の高さに自立がかなわない青年たちが多い。そういったことも、親とのトラブルの原因になる。例えば、十七、十八だったら、自立して、仕事をして、働いていける、そういう状況があるわけなんです。
 この子どもたちへの、特に大人に近い子どもたちへの自立支援、これを具体的な制度としてつくるという、この提言には、私はすごく我が意を得たりというふうに思ったんですけれども、その世代の子どもたちへの支援というのは、なかなか行政もアイデアがないところだったと思いますし、こういったことが自由に発言されているということで、私はこの提言を評価したいと思っています。
 それで、子どもに関する自立というイメージは、なかなかほかの局ではないんです。それは、私は福祉局というところは、社会的な養護を必要とする子どもたちの自立を助けてきた。だから、人として自立するために必要最低限の条件をクリアするため、その支援を福祉局はやってきたから、そういった意味で、条件的な能力を持っているんだというふうに思っています。福祉局長がこの策定の協議会のトップでいらっしゃるので、そういった意味で、この次世代育成、幅広くとらえていただけたらうれしいです。
 最後の質問になりますけれども、この次世代育成、推進行動計画とともに、保育計画とひとり親、母子家庭、要するに寡婦自立支援計画も策定されるわけです。策定のスケジュールと手法についてお答えをいただきたいと思います。

○白石子ども家庭部長 児童福祉法に基づきます保育計画、それから母子及び寡婦福祉法に基づきますひとり親自立支援計画につきましては、それぞれの法令に基づきまして、平成十六年度中に策定するということになっております。保育計画、ひとり親自立支援計画につきましては、学識経験者や関係団体の代表を構成員とする計画策定委員会を設置して、計画の内容について検討する予定でございます。

○大河原委員 何か局長、感想がおありなんでしょうか。よろしいですか。
 ちょっと長々と次世代育成支援のことについて質問させていただきましたが、とにかくこの一年で初めての計画づくりをするわけです。ぜひきょうお尋ねしたこと、また、これから先求められるコメントをしっかりと反映をさせていただきたいというふうに思います。
 最後に一問だけ、組織改革のことでお尋ねをして、終わりたいと思いますが、福祉医療改革を進める政策推進のために、今回、組織体制を整備する。福祉局と健康局が統合されます。健康局は、もともと衛生局時代からも規制行政の側面が色濃くて、福祉局も措置行政、強い権限を持っているというところがありますから、それをサービス提供行政に変えていく、そういう転換期にあるかと思います。それぞれの部分でいいところも悪いところもあると思いますけれども、今回健康局と統合することで、福祉局として何が解決できるのか、何が期待されていることなのか、その点について伺って、終わりたいと思います。

○吉川総務部長 少子高齢化社会に対応し、健康に対する都民の不安を払拭するため、ことし八月、福祉局と健康局を統合して福祉保健局を設置するということで、既に組織条例につきましては先般の本会議で議決をいただきました。
 今、福祉局として何を期待しているのかということでございますが、今回の統合によりまして、例えば、児童福祉、母子保健、小児医療など、子どもに関する施策を総合的に実施をいたします少子社会対策部、それからもう一点、身体障害者、知的障害者及び精神障害者に関する施策を一体的に行う障害者施策推進部などを新たに組織的に設置をいたしまして、福祉、保健、医療に関する施策をより総合的、一体的に推進する体制が整備できるというふうに考えております。
 私事ですが、おととい、朝七時のNHKのテレビを見ていまして、一歳にならない小さなお子さんの難病のニュースが流れておりましたけれども、今までは私、余り身を乗り出して見ていたわけじゃないんですが、そういう意味では、こういう立場になりましたので、真剣に見させていただきましたけれども、いずれにしましても、今回の統合を契機として、より一層都民サービスの充実、向上に努めてまいりたいというふうに考えております。

○大河原委員 大変大きな局になるわけですので、きめ細やかなサービス提供というところでの配慮を重ねてお願いいたします。

○藤井委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後三時十五分休憩

   午後三時二十八分開議

○藤井委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○大山委員 私は、保育について、まず最初に質問をいたします。
 一昨日の予算特別委員会の中でも、保育の問題を取り上げました。そのとき、知事は、子どもたちを豊かにはぐくむことを保育行政の基本に据える必要があることを認めるのかというふうに私が質問したことに対して、当然だというふうに答弁いたしました。それを前提に私は質問をいたします。
 夜間保育のことも含めて、長時間になればなるほど、人員の配置も個別の対応なども含めて、質の高い保育が必要だというのは、先ほど紹介されましたけれども、エイビイシイ保育園の方々も入っている夜間保育所の団体だとか、研究者を含めた研究結果でもいわれていることです。夜間働かざるを得ない方々の子どもたちの保育を保障することも、国と地方自治体の役割です。子どもたちの豊かな成長、発達を保障することを保育行政の基本に据えることが、ここではますます重要になっているというふうに思っています。
 見過ごせないのは、予特の論議のところから、保育者の経験年数と保育内容の質の問題への認識なんですね。サービス推進費の補助金の大幅削減と、経験を加味しない制度への改悪に対して、職員を育てる努力をして、保育の質を高める努力をしてきたところほど大幅削減になるという批判と疑問の声が一斉に噴き出しています。
 予算特別委員会のとき、私が、保育内容の質の質問をしても、福祉局長は、それにはまともに答えずに、十三時間開所とゼロ歳児保育の実施率のことしか答弁しませんでした。これらの十三時間開所だとかゼロ歳児保育の実施だとかというのは、保育の事業の一つ一つのことであって、それらを含めた保育内容を充実させるためにも、サービス推進費に経験を加味するということが不可欠なんだというのが、公私格差是正事業、それから、それはかわりましたけれども、サービス推進費補助にかわったときも、それは貫かれていたことですね。
 確認しておきたいんですけれども、福祉局長、長い経験者のすべてが質の高い保育士だなどとはだれもいっていないんですね。しかし、保育や福祉関係者の間では、質の高い保育士になるには経験は不可欠ですよ、そういうふうにいっているんです。局長、それは認めるんでしょうね。

○幸田福祉局長 そもそも保育サービスとは何なのかなんですね。それで、就学前の児童について、保護者が家庭において保育することができない場合、保護者にかわって保育することを保育サービスという、これは先生方もよくご承知のとおりだと思います。保育サービスの多くは、施設で提供されますけれども、家庭に出向いて行うものもある。ただし、保護者が家庭において保育することができる場合であっても、例えば、育児疲れだとか、あるいは所用のために必要とする時間単位のものだとか、あるいはまた、これは幼稚園で実施されておりますけれども、預かり保育ということで、臨時的に幼稚園の四時間の後、プラスアルファで行うようなものもあるわけでございます。
 こういう意味では、保育サービスというのは、非常に広義に、大変広いものがございます。特に、東京のように大都市の場合は、就労形態というものも、先ほどのご議論の中にもございましたけれども、大変幅が広いものがございます。都では、都民の皆様方が非常に望んでいらっしゃる、そういう新しい需要、ニーズにこたえる保育サービス、こういうものを、良質な形で、そしてまた安価に、あるいはまた利便性の高いところでというニーズが高い。これに、従前の認可保育所とは別の形態での認証保育所ということを都として進めているわけでございます。
 私の方が一番大事に思っていることは、これまでの予算の審議の中でも、それから第四回の定例会に伴いますところの委員会でもお話ございましたけれども、大山委員のお話は、どちらかというと供給側からのお話が非常に強いわけでございます。私どもは利用者側の立場に立ってのお話をしているわけでございます。
 今回のサービス推進費の組み立て方は、大きく分けて、いわゆる従前のA経費に相当する部分が一つベースにございます。それで、さらに、これからいわゆる保育所のいろいろな形態の中で、都民の皆さんが望むいわゆる保育所、そのサービスというものを追加していただければ、それに伴う費用を補助という形で支出をする。これは公費でございます。
 そういう形でお話をこれまでしてきているんでございますけれども、私のフルネームで、最近は、今、机の上にもございますけれども、いろいろなビラを私もちょうだいしております。これは、どうもどれ一つ見ても、正確にご理解いただいていない。あるいはまた、非常に一側面からどうもご理解されているような節がある。ここはきちんと、予算審議の中でも申し上げてきたつもりでございます。

○大山委員 全く局長は、質問に対してまともに答えられない。答えてないのか、答えられないのかわかりませんよ。私は何を聞いたのか。(「見解が違うんだから」と呼ぶ者あり)見解の違いも何もないんですよ。何を聞いたのかといえば、質の高い保育士になるには、経験は必要ですよね、それを聞いてるんですよ。どうなんですか。端的に答えてください。局長です。局長です。

○藤井委員長 白石子ども家庭部長。(「局長の認識を聞いてるんです」と呼ぶ者あり)局長、いいですか。では、幸田局長。

○幸田福祉局長 サービスの質の向上には経験年数が必要だと。現在のサービス推進費補助は、施設の定員規模、それから利用者数、平均経験年数に基づく画一的な仕組みになっているわけですね。これはもうこれまでも、委員会の中でも十分お話ししてきたところでございます。
 ご主張は、保育の質の問題は、子どもの健全発達という観点から、職員の経験が必要だということなんだと思うんです。経験のみが質を規定しているとは私は考えていない。経験のみがですね。それで、経験の長い職員のすべてが質が高いとはいいがたいというふうに私は思っております。また、では経験年数の長い職員のいる施設が提供するサービスが質が高いかと。保育の質は、行政や施設の職員のご都合ではなくて、先ほども申し上げましたけれども、利用者である子どもや保護者に対しどれだけ満足のいくサービスが提供されているか、こういう観点から考えるべきものだとこれまで申し上げているわけです。

○大山委員 だれもね、経験のみがいい保育を提供できるなんて、だれもいってないですよ。(「いってるじゃないか」と呼ぶ者あり)どうして。ちゃんと聞かなきゃだめですよ。
 最初に私が質問したのは--ちゃんと聞いていてくださいよ、長い経験者のすべてが質の高い保育者などとはだれもいっていませんということを前提にいって、質を高くするためには経験は不可欠ですねという確認をしたわけですよ。そうしたらば、局長は、今、経験年数も必要だということを答弁したわけですよね。しかも、さっき、利用者側に立ったものだというふうにいってますけれども、利用者というのは、昨年の予算特別委員会でも明確になりましたけれども、子どもと保護者なんですよね。それは福祉局長が答弁したことです。その利用者、子どもの立場に立ってないというのを改めていうほかないですよ。
 それで、経験も必要だということを認めるわけですよね。だからこそ、私が訪ねた、例えば多摩市の保育園では、ニュータウン造成のころから、地域住民の要望を聞くアンケートに取り組んで、通勤時間の長さに対応するためにいち早く延長保育を実施しました。産休明け保育も実施しました。最近は、団地の中で、子どもたちの遊び集団を取り戻す試みとして、年齢別クラスだけでなく、一歳からゼロ歳まで縦割りのクラス編成を行う、ユニークな保育実践にも取り組んでいます。これ、積み重ねて六年ですよ。そのような保育は、職員集団としても成熟して初めて実践できることなんです。一人一人のより高い専門性が必要とされます。若い人を育成することも含めて、だれもが働き続けられる保障は最低限のことです。それは経験も必要だということを認めるわけですから、それはもう最低限のことです。
 こうやって成熟している--成熟しているというか、先進的な努力をしている保育園が、サービス推進費の改悪でどうなるかといえば、三年間で総額三千万円、最大規模の削減となるんですよ。努力しているところが大幅な削減をされる。おかしいじゃないですか。この保育園の職員の平均経験年数は十五年程度です。短大を出て就職して、三十五歳ですよ。保育士は国家資格となりましたけれども、子どもの命を預かって、子どもを育てる専門職の経験年数として、長過ぎるとは私は思いません。
 父母への説明の問題も大きい問題です。代表質問で、福祉局長は、私たちの質問に答えて、サービス推進費補助は事業者に対する補助だから、保護者会に説明する必要はない、こういうふうに答弁したんですね。さっきの答弁と全く違うじゃないですか。予算特別委員会で明らかにしましたけれども、さっきは利用者側に立ったものだといってたんですよ。
 私、予特でも明らかにしますけれども(資料を示す)これは、皆さんが二月九日にすべての認可保育園を呼んで、サービス推進費補助金交付要綱、説明の資料、私、いただきましたけれども、ここに何と書いてあるかといったら、目的ですね。第一の目的に、社会福祉施設利用者の福祉の向上を図ることを目的とする、ちゃんと書いてあるんですね。当然ですよ。それなのに、福祉局長は、サービス推進費補助は事業者に対する補助だから、そういうふうに答えているわけですね。
 局長、直接的には事業者に補助を出すけれども、それは利用者の福祉の増進のためですということじゃないんですか。

○吉川総務部長 何点か先生から論点がありましたけれども、都民に対する説明については、局長も、本会議の場では、情報提供には努めるというふうに明確に答弁をしております。
 それから、本補助金については、先生の方が十分ご存じだと思いますけれども、これは間違いなく施設に対する補助金なんですね。ですから、たしか事務事業質疑のときも、私、申し上げましたけれども、十一年の見直しの際に、全党一致で付帯決議というのがつきまして、そこでいわれたのは、事業者の皆さんと十分話し合いなさいと。それから、現に共産党の吉田幹事長が、当時、予算特別委員会の中でも、知事に対して、十分事業者に説明しなさいというふうに質問されてますよ。だから我々は、事業者と十二回にわたって、かなり精力的に説明というか協議をしてきたわけです。
 議会で予算が承認いただければ、今後、十分、局長答弁したように、情報提供に努めるというふうに答弁しておりますので、ご理解いただきたい。
 それから、先ほど来、先生の方で、経験、経験というお話がございましたけれども、これも前に私、答弁しましたけれども、今いいましたように、経験のみでという話はもう局長答弁のとおりでありますが、私どもは、一年生の保育士さんから、経験豊かな保育士さんだって、全部プロですから、すべての保育士が最高のサービスを提供してもらいたいという意味で、九十億を超える都税を使っております。

○大山委員 一年目は一年目の専門性を身につけ、短大を卒業したり専門学校を卒業したりして、専門性を身につけて職員集団の中に入るわけですよね。二年目は二年目、三年目は三年目、そうやって、子育てというのは、もちろん皆さんご存じのとおり、マニュアルどおりに育つものじゃないですよ。一歳になったらどうして、二歳になったらどうして、この日はこうしてと、マニュアルどおりに育つわけじゃないわけ。だからこそ、その発達段階に応じてどういうふうに働きかけをするのか、それが子どもたちを豊かに成長させることなんですよね。だから、一年目の人もずっと育っていって、そして、若い人から経験を積んだ人までバランスよくいられるように保障する、それが経験年数を加味したサービス推進費なわけなんですよ。
 そして、もう一つ、サービス推進費は施設に対する補助です。それは、物理的には施設に対する補助だけれども、結局は、利用者のための補助。子どもや……(「施設の目的は当たり前だ」と呼ぶ者あり)そうですよ。だから、目的にあるのに、利用者に対して説明もしない、意見も聞かない。大体、決まる前にきちんと意見を聞く。そんなに説明できないほど、利用者に説明できないほど、自信がないんですか。

○吉川総務部長 先生のおっしゃっている部分で、まさに専門性というか、資質の高い人材は、コア人材加算というので、今回の見直しのポイントです。そういう措置はちゃんととっております。
 それから、説明、説明とおっしゃいますけれども、私どもは必ずしも拒んでいるわけじゃありません。ですから、事業者さんに正しく理解をいただいて、新年度からスムーズに、円滑に本事業を進めたい。その中で、事業者の方と意見も調整して、必要があれば情報提供していくということは、先ほど来答弁をしております。

○大山委員 コア人材というのは、一握りのマネジメントするような人のことをいってるわけですよね。それが答弁ですよ、前回の。それで、結局はマニュアルで保育する。一年目の人も、二年目の人も、三年目の人も、同じようなサービス水準にしようと思えば、マニュアルつくりなさい。第三者評価、見てくださいよ。ホームページにちゃんと出してますよね。どんどんマニュアルつくりなさいよということをいってるじゃないですか、評価機関が。それと育てるというのは違うんですよね。
 それで、拒んでいるわけではないというけれども、そうしたら、決める前にきちんと利用者の意見を聞くんですか。

○吉川総務部長 その点も、たしか四定のときの厚生委員会でも答弁しておりますが、大変、私どもの方に各種団体からいろいろなご要望書もいただいております。それから、どうも画一的なはがきでございますけれども、大変多くのはがきも私どもにいただいておりますので、それらは私どもとしてはきちっと受けとめているつもりであります。

○大山委員 今どきね、何かを決めるといったら、国でさえもパブリックコメントとりますよ。それぐらいするのが今の状況だし、よっぽど自信がないかと思いますよ。
 保護者の皆さんは、安心して子どもたちを--もしもちゃんと自信があるんだったら、三十二の保護者会、子どもの数にして三千名を超える保護者が説明会を求めているんだったら、納得を得る自信があるんだったら、さっさとやればいいじゃないですか。保護者の皆さんは、安心して子どもを預けられる保育園が私たち働く親の一番の願いですといっているんですよ。本気で子どもたちの心を育てるつもりがあるなら、保育園にかけるお金を削るなんて絶対にできないはずですとお母さんたちはいってるわけですよ。局長はこの言葉をどういうふうに受けとめるんですか。保護者の求めにこたえて説明会を開いて、納得と合意を得ることが必要なんじゃないですか。

○白石子ども家庭部長 先ほどから何回もご説明をしておりますけれども、サービス推進費の再構築におきましては、現場で利用者のニーズとか保護者からのニーズと状況を把握しております施設の代表者と十分懇談会で意見交換を重ねまして、そこにおいてそういう利用者の声も聞かれているというふうに考えております。さらに、私どもの方としても、保育園の代表者に説明会等を開催しております。
 このサービス推進費の再構築の中身を受けて、各保育園がどのように自分の保育園で運営していくかということを考えた上で、それで保護者の方に説明していただけなければ、再構築による影響というのはなかなか説明しづらいのではないかと思いますので、私どもといたしましては、それぞれの施設の保育園の方が、自分のところでどのようにするかを考えた上で説明するべきだというふうに思っております。
 ただ、これまでもご答弁しておりますけれども、再構築の目的、内容というものは、これまでの議会の審議を通じまして十分都民の方にも周知いただきたいんですけれども、その上にさらに、この再構築が決まりましたらば、都民の方に対するPRも、パンフレット等を通じまして、施設の方々とも相談してやっていきたいというふうに思っております。

○大山委員 施設の人が説明するなんて、それは東京都の責任放棄だというふうにいわざるを得ないですよ。東京都が出している補助金、そして、利用者のための補助金だといってるのに、それで、施設の人だって、ちゃんと納得してるかといったら、してないじゃないですか。それなのに、その施設に説明をさせるなんていうのは、責任放棄だし、それから、本会議で、知事だって、利用者本位のサービスのあり方を都から全国に発信していきたいといったんですよ。利用者が求めている説明会を拒否して--拒否してというか、何が利用者本位の改革なのかというふうにいわざるを得ません。
 パンフレットだとかというふうにさっきおっしゃいましたけど、ちゃんと説明会を開くつもりはないんですか。

○吉川総務部長 繰り返し答弁をさせていただいておりますが、先生が、利用者さん、利用者さんとおっしゃるのであれば、私どもは、今回のこの再構築は、サービス向上に向けた施設における努力というものを基本的な考え方に置いているわけですから、利用者さんに対しては、施設がこれだけ努力をすると。もしくはこれだけ努力して、いい保育サービスにしたという自信があるんだったら、施設側できちっと説明するというような形の方が、よっぽど利用者本位の福祉になると思っております。私どもはあくまで施設に対して補助金を出しておりますので、その筋道だけは正しくご理解いただきたい。

○大山委員 ねらいの中で、利用者の福祉の向上といってるのに、どうして利用者に説明できないんでしょうね。私は改めて、中身もやり方も全く道理がないサービス推進費補助の見直しはやめて、職員の経験年数に応じた加算を存続すること、保護者への説明会を開くことを改めて強く求めるものです。
 これだけの反対がある中で、東京都がサービス推進費の改悪と削減にこだわるのは、認可保育所の役割を小さくして、認証保育所を中心にしていこうという大きなねらいの第一歩だということは、先ほど局長自身も話していましたね。私は、そうではなく、最初に確認した、何よりも子どもたちをどのように豊かに育てるのかという視点から、認可保育所の増設と充実を中心に据えて、認証保育所は、多く待機児がいる中で、認可保育所の不足を補完する役割とすべきだというふうに思っています。
 保護者は、認証保育所を選ぶのか、認可保育所を選ぶのかということは、予特のときには、認証保育所の利用児童数が、昨年の十一月付のを見ても、二歳児では九割、三歳以上だったら約六割の利用率ですよ。認可保育園は、十月一日付で、九百三十七人も定員をオーバーしているわけですね。それなのに待機児も八千八百三十人です。
 それだけじゃありません。例えば、私、新宿ですけれども、新宿には三カ所の認証保育所があります。二カ所は何とか、年が明けて、二月になったら、定員どおり入所していますけれども、一カ所は、二月になっても、三十人定員で十七人しか入っていません。半分ですね。なぜかといえば、歩いて四、五分のところに私立の認可保育園があります。歩いて五、六分のところに区立の保育園があるんです。保護者が認可保育園をまず選ぶというのは明確じゃないですか。

○白石子ども家庭部長 それぞれの地域で、それぞれの保護者が、認可保育所を選ぶか、認証保育所を選ぶかということにつきましては、それぞれの考え方がありますので、それに従っていると思いますが、ただ、認可保育所につきましては、ゼロ歳児、特に産休明け保育が実施されている率が非常に低かったり、あるいは二時間延長等をやっている保育所も非常に少ないというようなことがありまして、なかなかニーズにこたえていないのではないかというふうに考えております。

○大山委員 認可保育園ががらがら、公立保育園ががらがらだったら、そういう理屈は立ちますよ。しかし、十月の時点で九百三十七人も定員オーバーしてるんですよ。片や、ここの真ん中にある認証保育所は半分しか埋まってないけど、両方にある認可と公立は四月からいっぱいなわけですよね。どっちを選ぶかなんて、もう当然じゃないですか。
 保育内容の質ということでも……(発言する者あり)それも大きな要素なんですよ。保育内容の質ということで、もう一つ、確認しておきたいことがあります。欠かすことができないのは、人員配置の問題です。子どもたちの保育は、長くなればなるほど、丁寧に、安心できる保育を提供することが必要になるのは当然ですね。だからこそ、開所時間帯のどの時間帯でも、正規の保育者がきちんと対応して、子どもたちに対する保育士の人数も、昼間と変わらないようにしようと。時間が長くなれば、交代勤務をするために保育士をふやすということが必要です。しかし、認証保育所は、国基準の配置だからいいんだということですね。
 新宿の、これは区立の保育園ですけれども、産休明け保育を実施して、朝七時十五分から夜八時十五分までの十三時間の開所をしています。ゼロ歳児九人、一歳児十人、二歳児十五人、三歳児十六人、四歳児十五人、五歳児十五人、合計八十人の保育園です。ここは、園長、主任、一人ずつ、そして保育士がそのほかに十四人、保健師一人、調理員が三人、用務員が一人、合計職員は二十一人です。もしもここの保育園が認証保育所だったら、人員配置は何人ですか。

○白石子ども家庭部長 今お話しのゼロ歳児九人、一歳児十人、二歳児十五人、三歳児十六人、四歳児十五人、五歳児十五人の八十人定員で仮に認証保育所の基準でございますけれども、認証保育所の基準でいきますと、施設長一人、保育士十一人、調理職員二人の合計十四人となります。ただ、認可保育所の基準につきましては、今、先生の方は二十一人というふうにおっしゃいましたが、今の基準でいきますと、施設長一人、保育士が十二人、調理員等が四人、保健師が一人ということで十八人だというふうに私どもの方では把握しております。

○大山委員 現に、今やっている産休明け保育、二時間の時間延長、十三時間をやっている認可の保育園が二十一人ですよ。今いいましたけれども、余りにも国の基準が低いから、区だって、きちんと加算もするわけですよ。余りにも人員配置が国基準じゃ低いというのはもう常識になっているというのはそうだし、二十一人と十四人ですよ。二時間の十三時間といったら、夜の八時十五分ですよ。夕食だって必要なんです。ですから調理員だって必要ですね。それから、同じ時間帯の保育士が、時間が長くなるんだから、当然、薄くなっちゃいますよね。しかも、認証保育所だったら、六割--正規の職員と、それから資格を持っている保育士は六割でいいんだということなんですね。どちらが子どもたちにとっていい保育ができる条件があるでしょう。

○白石子ども家庭部長 今のお話ですけれども、例えば、調理職員等につきましては、認可保育所の場合には、今、規制がありまして、短時間勤務というのを認められておりません。ところが、認証保育所におきましては、短時間勤務でも大丈夫でございます。食事の調理につきましては、特に保育所においても、やはりお昼とか、それから延長をやりますと夕方とか、限定された時間に必要だというふうに思います。そういう意味では、三人の調理職員がずっといるというようなことではなくて、認証のように短時間の勤務をそのところに充てるということで十分対応ができると思います。
 認証保育所につきましては、利用者からも、むしろ認可よりも認証の方が申し送りなどの対応が丁寧だとか、あるいは認可ではやる気のない保育士が目立つけれども、認証では教育が徹底していて安心できるとか、非常によい、高い評価を得ているのが事実でございます。

○大山委員 だれを中心に置くかというのを全く外してるとしかいいようがありませんよ。子どもたちを全くそっちのけにしている論議じゃないですか。きちんと子どもたちの二十四時間をとらえれば、短時間でこまをはめ込むような保育というのは、条件からして劣悪だというのは、これはもう予特のときに、アメリカでの保育の質を評価するということを紹介しましたけれども、そのときは、離職率の高さが保育の質の低さを示す重要な指標だというのを紹介しました。同じこの研究では、離職率の低さとともに、保育の質を評価する要素として、人的配置を挙げています。発達に合ったグループの人数と保育者の人数。少人数の子どもたちを保育している保育者は、個々の子どもたちのニーズに合わせて保育を展開しているというふうになっているわけなんですね。
 ですから、こういう到達点、どうしてこれでアメリカが発達するかといえば、市場に開放されちゃっているわけですから、保育の質をきちんと保つということが大問題になっているわけですよね。そこで、何を保育の質を評価する条件にしているかといえば、離職率のこと、それから有職率がきちんと長いのかどうかということと、人員をきちんと配置しているか。それもきちんと年齢に合った集団まで規定しているというのが、ヨーロッパやアメリカで行われている保育の質の評価の仕方なんです。
 先ほど、認可保育所の保育士はなってないみたいなことをいいましたけれども、とにかく撤回してもらいたいですね、そういう全く根拠のないいい方。だからこそ、子どもたちのニーズに合わせて、子どもたちを中心にすれば、認可保育園を中心に整備をする。待機児を解消するということが当たり前だと。大体、きちんと、私が質問した、どっちが子どもたちにとっていい保育ができる条件があるといえるのかといった質問に対しても、全くまともに答えられないということからも、それはごまかしでしかないということだというふうに思っています。
 待機児の解消について、移ります。
 平成十二年の十二月に、福祉改革推進プラン、つくりましたね。平成十六年度までに、保育所のゼロ、一歳児の待機児解消を目指して受け入れ枠の拡大を行うというふうに明記しています。六千百六十人分の枠をふやすんだというふうに目標に掲げています。ゼロ歳児と一歳児の受け入れ枠は何人ふえたんですか。

○白石子ども家庭部長 平成十二年の四月一日と十五年の四月一日で比較いたしますと、ゼロ歳児では一千百二十七人、一歳児では一千四百九十五人、合計二千六百二十二人増加しております。これは認可保育所でございます。なお、認証保育所は、開設以来今日まで、約二年半で百九十九カ所開設されておりますが、その中で、ゼロ歳児が一千四百三十六人、一歳児が一千五百十二人の合計二千九百四十八人の定員となっております。

○大山委員 これ、十二年ですね。十二年ですから、待機児解消の目標の中には、認可保育園に入所しているということ、これはそのときの数え方だったんですね。それで、わざわざ、今、認証保育所の数も入れましたけれども、認可保育所でいえば、二千六百二十二人分の枠が増加したのみです。半分にも満たない。ゼロ、一歳児だけで、昨年の十月一日時点で何人待機してるんですか。

○白石子ども家庭部長 十五年の十月一日現在の待機児童数でございますけれども、ゼロ歳児で二千四百四十九人、一歳児で二千六百七十五人でございます。

○大山委員 合計五千百二十四人、いまだに五千人以上がゼロ歳と一歳だけで待機しているわけです。しかも、認可保育所は、今年度も九月以降は定員がオーバーしている。定員オーバーして入れているわけですね。施設を選べるどころじゃないということです。
 保育所整備予算についてですけれども、福祉改革推進プランで、待機児解消を掲げた十二年度から十六年度まで、五年間で、合計すると、東京都は幾らになりますか。

○白石子ども家庭部長 平成十一年度以降十六年度までで、合計七十八億円。とりわけ十六年度につきましては、二十二億の整備費を確保しております。

○大山委員 約七十八億円ということですけれども、政令市を持つ他県も調べてみました。大阪府は百十六億円、千葉県は八十一億円、実額でも大きく引き離されています。しかも、待機児、びっくりしますね、東京都が五千二百八人に対して、大阪は千五百九十一人、千葉県は八百七十人です。(発言する者あり)だから、ちゃんと予算をふやさなきゃいけないということなんですよ。それなのに、他県の待機児が少ないところよりも整備費を低い予算しかつけていない。これでは東京の待機児解消が進まないのは当然だというふうにいわざるを得ません。
 大都市特有の保育ニーズ、これが切実な東京だからこそ、保育所整備予算を大幅にふやして、都有地の無償貸与を初めとした活用など、あらゆる努力を尽くして、認可保育所の増設と充実を求めておきます。
 授産場です。(「いいっ放しじゃないか。答弁しっかりさせてあげなさいよ」と呼ぶ者あり)今はまとめなんだから。(「まとめじゃないよ。それは全然まとめになってない」と呼ぶ者あり)
 授産場です。授産場を廃止するという条例ですけれども、資料の4、五ページの計というところを見ますと、現在、四場合わせて、通ってくる人が九十六人、自宅で作業を行っている方が三十九人います。合わせて百三十五人の方々が現在利用しているところを廃止してしまうということですね。
 私は、立川の授産場に行ってみました。作業所の中で、高齢者の方が、箱の中仕切りをつくっているんだということで、組み立てていました。そういう方たちがいて、それから、ある方は、紅茶の袋をたたんでいるんだということで、そういう方もいました。働いている方たちの姿は生き生きとしてるんですね。七十歳過ぎの人も多くて、それから、あの人はもうすぐ九十歳なんですよなんてという方もいました。利用者の平均年齢は幾つになってますか。

○福田高齢者部長 授産場で働いている場内の方々の平均年齢は約七十六歳でございます。

○大山委員 平均で七十六歳ということですから、七十代、八十代という方が通ってきているということなんですね。私が伺った立川の授産場にも、脳卒中の後遺症だということで、片側が麻痺して、手や足がちょっと不自由な方も三人ほどいらっしゃいました。
 現在利用している方たちへの対応はどうするのかという質問に、先ほど答弁されていたのは、三年間の経過措置期間の間に進路の相談をするんだということですけれども、シルバー人材センターだとか、デイサービスだとか、高齢者のクラブだとか、そういう生きがい事業を紹介して、そちらに移ってもらうということですね。とりわけ類似のものとしてはシルバー人材センターだという理解でいいんでしょうか。

○福田高齢者部長 これからまだいろんな形で働きたいという方の場合には、シルバー人材センターの会員になって働くということが非常に有力な手段であると思います。

○大山委員 シルバー人材センターと授産場ということなんですけれども、東京都授産場条例というのを見てみましたら、その第一条に、「東京都の区域内に居住する老人及び低所得階層に属する者にそれぞれの能力に適した技能を授け、設備を提供して仕事を与えることにより、その生活の安定と福祉の向上を図るため、授産場を設置する。」というふうに書いてあります。これは条例で、その事業概要をもらいましたら、そこには、事業の目的に、安定した工賃、それから健康の保持、生きがいの高揚を運営の基本方針にしていますというふうにはっきり書いてあるわけです。シルバー人材センターの目的ですけれども、どうなってますか。

○福田高齢者部長 先ほどもお答えいたしましたが、シルバー人材センターにおきましても、法律では、就業の援助と福祉の増進ということをうたっておりまして、基本的には大きな違いはないと思います。

○大山委員 一見似ているように見えるんですけれども、授産場は、生活の安定が目的の一つにあって、そのために安定した工賃が一番最初の要素になっているように、これは重要なことなんですね。国民年金だったら、多くても五万円だとか三万円だとか、無年金の方もいらっしゃいます。年金改悪で、ことし、実額で下がって、さらに給付が下げられようとしているわけですね。このような中で、平均の工賃が、現在は一万六千円程度だというふうに聞いていますけれども、安定的な収入でこの額です。もちろん、十分じゃないですよ。でも、なくてはならないものになっているというふうにいわざるを得ません。
 幾つかのシルバー人材センターのホームページをのぞいてみましたけれども、共通しているのは、臨時的、短期的な仕事が中心というふうに書いてあります。ということと、毎月幾ら支払うというように収入保障はしていないということ。これがシルバー人材センターのホームページの共通していることです。授産場とはここが根本的に違うというふうにいわなきゃいけない。
 実際の授産場で、片側が不自由な方が箱の中の中仕切りというものを組み立てていましたけれども、不自由な手で一生懸命組み立てているわけですよ。その方に聞いたら、頭も使うし、片手が不自由だけど、ここならできるんですというふうにいってますし、別の人は、具合が悪くても、ここに来ると治っちゃうというふうにいう方もいます。まさに授産場に来てみんなと一緒に作業をすることがリハビリそのものだし、介護予防になってるんですよね。九十歳になろうという方も、自分で体調を調整しながら、元気なんですよ。授産場のこのような役割をどのように考えていますか。

○福田高齢者部長 授産場も、そういったいろんな面はあるかもしれません。しかしながら、シルバー人材センターでも、八十歳以上の方が元気で働いておられる例はたくさんございます。しかも、残念ながら、授産場は、一人当たり月約十四万かかるというような、そういった運営をせざるを得ない状況にございます。しかし、シルバー人材センターは、多摩の地域で見ますと、一人当たり四千円ということで、しかも、会員も多摩では全体で三万人、それから区部も入れますと七万四千人の方が、おおむね六十歳以上ということで働いておられますし、その平均年齢は七十歳を超えております。そういう点では、そんなに大きな授産場との差はございませんし、先ほども説明しましたが、区部の授産場につきましても、半分以上はシルバー人材センターなどの作業場等に転換したという事実を見ましても、決して今回の措置が何か奇異なものであるということはないと思います。

○大山委員 一人当たり十四万円かかっているから、こんな大事なものも切り捨てちゃうんだというのは、本当に自治体としては情けないことだと思いますよ。生きがい事業だとか、区部でもシルバー人材センターに委託してるんだというふうにいいますけれども、新宿なんかも委託してますけれども、結局、みんな、来ている方に、品質の点検から何から全部やりなさいといわれて、結局やめざるを得ない方が出てきちゃったりという、そういう矛盾があるわけですよ。生きがい事業なんかも、もちろん必要ですよ。いろいろな面もありますけれども、ここに来ている人たちが求めていることというのは、きちんと仕事をするということなんですよね。ある利用者は、職員さんは仕事には厳しくしてくれるというんです。それは必要なことなんだというんですね。だって、ちゃんとしたものをつくらないと仕事が来なくなっちゃうというふうに、仕事に誇りをもっている、これが伝わってくるんですよ。職員は、どのような役割を果たしているんですか。

○福田高齢者部長 授産場には、事務職員と福祉職員がおりますが、事務職員はもちろん事務的なことをやっておりまして、福祉職員につきましては、作業管理とか作業の指導等をやっております。

○大山委員 シルバー人材センターだって、さっき、七十代超えた方も、八十代の方もいらっしゃるというふうにおっしゃいましたけれども、高齢者でも、それから授産場に来ている方は、さっきいったみたいに脳卒中の後遺症があっても、誇りを持って仕事ができているわけなんですよ。わずかではあるけれども、本人にとっては重要な安定的な収入があるんです。何よりも、これが生きていくそのものだというふうにいえるし、それが実現できるのは、高齢者でも、体が弱くても、そして障害があっても、こういう誇りを持った仕事が実現できるというのは、しっかりした職員に支えられているから、だから初めて実現することなんですよね。
 通ってる方は、ひとり暮らしの方も多いし、家族と一緒でも、行くところがなかったらどうするのかというふうに心配しています。シルバー人材センターの役員さんに私も聞いてみました。授産場の方々は会員になれそうですかというふうに伺いましたら、シルバー人材センターは健康な方ということなので、難しいとおっしゃっていましたよ。七十代、八十代、九十代という方々が、これから進路を相談していくんだというふうにいいますけれども、ほかのところがあるんだというふうにいっても、七十代、八十代、九十代の方が、もう長い人は二十年来通ってきている人もいるわけですよ。そういう方が新しい人間関係をつくるというのは、これは、絶対できないこととはいいませんけれども、かなりのエネルギーが必要なんですよね。行くところがなくなってしまえば、引きこもりの原因にもなりますよ。
 福祉局は、よく選択だとか、地域というふうに、キーワードだというふうにいいますけれども、現在は授産場を選択している人たちを、その選択肢をなくしてしまうわけですから。授産場というのは、通うこともできるし、自宅でやることもできるわけですよね。その選択肢をなくしておいて、よく選択だとかいえるわねというふうに思いますけれども、引きこもりだとか要介護をつくり出すものだというふうにいわざるを得ません。廃止どころか、拡充することこそ、今の時代の要請だというふうにいわざるを得ません。
 市に移管しようと思って協議を重ねてきて、市は受け取れませんというふうにいわれたら、廃止だ。本当に乱暴な話ですよ。福祉局が、自治体がやるようなことではないというふうに--廃止をですよ、やるようなことではないというふうに意見を述べて、質問を終わります。

○吉川総務部長 ずっと保育から今の授産まで伺っていて、先生に共通してらっしゃるのは、何か物を変えることがだめだということに終始されているようなんですね。
 社会福祉法人の有名な法人さんの中ででも、こういう表現がございますよ。社会福祉法人は、措置制度から介護保険制度などの契約制度に移行して、原則として予算を使い切ることから、できるだけ効率的に物事を実施するという発想に転換しなければならない。だから、今求められているのは、最少経費で最大効果ということで、絶えず福祉行政でも見直していく必要があるということを我々は検討をして、かなり慎重に検討して、授産場も今日に至っております。
 そういう意味で、先生がおっしゃっている、例えば見直しの中で、代替手段がない、絶対行政でやらなきゃいけないというならまだしも、先ほど来高齢者部長が答弁しているように、他の代替手段もあって、地域ではそういうふうに動いているという中で、今回こういう対応をすることになったわけでございますので、ぜひコストパフォーマンスといいますか、費用対効果というか、そういう視点でご検討いただければと思います。

○大山委員 物を変えるのはだめだとかといってるんじゃないんですよ。きちんと価値を認める。それから、いつも福祉局は、時代とともに役割をきちんと担ってきたものをどんどん切り捨ててきたじゃないですか。この授産場だって、最初は、貧困層の人たちの授産だったわけですよね。それがちゃんと時代とともに高齢者の授産をする。障害者も、体の弱い人もできる。そういうふうに時代とともにきちんとその役割を果たしてきたわけですよね。そして今、生活の保障が重要、それから介護予防が重要、生きがい対策が重要、それをきちんと総合的にできているものを、効率をその口実にして、効率を錦の御旗にして、そして切り捨てるなんていうのは、やってはいけないことだというふうに厳しくいっておきます。
   〔幸田福祉局長発言を求む〕

○大山委員 やめてください。質問していません。とまらなくなりますよ。

○藤井委員長 福祉局長。最後です。

○幸田福祉局長 先ほど、認証保育所は劣悪だというご発言があったので、私はそれは撤回をしてもらいたい。あなたはそういったんですよ。認可保育所は云々といった。その後、認証保育所は劣悪だと。認証保育所が劣悪だというのは、大変私どもとしては聞き捨てならぬ発言でございますので、ここのところは、もう一度私の方から申し上げますけれども、保育行政の基本というのは、都民の多様なニーズに的確にこたえるということなんですね。
 それから、私どもが今回のサービス推進費の中でも、都民のいわゆるニーズの中で、加算項目として挙げている内容というのは幾多ございます。例えば、ゼロ歳児保育、かつ産休明け保育を実施する場合、あるいはまた延長保育事業を行う場合、あるいはまた病後児保育事業を行う場合、休日保育事業を行う場合、一時保育事業を行う場合、これは都民の皆様方の強いニーズなんです。私どもは、こういうことをぜひご協力願いたいということで、事業者の皆様方にお願いをしている。
 それから、保育の質に関しましても、要は、保育の質というのはサービスの中身で決まるんだろうと私は思っております。ですから、サービスも、いわゆるベテランの保育士さんがやる、それも結構だと思います。私もその一面はあると。否定はしていません。
 しかし、サービスの内容というのはそれだけではございませんで、対人サービスという全般にいえることでございますけれども、サービスの内容の提供なり案内があるか。あるいは、サービス開始時の対応はどうか。あるいはまた、標準的サービス水準の確保はなされているか。先ほど、マニュアルというふうなお話ございましたけれども、これは多分ここら辺に当たるんだろうと思います。それから、個別対応の重視。特に保育園では、子どもと親に対してどうなのか。さらには、安全の管理、あるいは親御さんからの要望なり苦情なり、あるいはまた万が一のトラブルへの対応、こういうものが適切になされているか。あるいはまた、今、子育てのお母さん方がいろいろご苦労なさっている、例えば幼児情報なんていうのもあるわけでございます。そういうものに関しましても、保育所の地域子育て支援加算という項目もございまして、例えば、世代間交流をやったらどうか。あるいはまた、異年齢児と交流をしたらどうか。こういう項目が幾多あるわけでございます。
 私は、そういう意味では、保育のいわゆるサービス内容というのは、あくまでも都民の皆様方が求めるものを適時的確に提供していく必要がある、これを申し上げてきているわけでございます。
 念のためでございますが、先ほどの認証保育所劣悪というのはぜひ撤回をしていただきたいというふうに思っております。

○大山委員 委員長。

○藤井委員長 今の答弁についてですか。

○大山委員 もちろんですよ。委員長。

○藤井委員長 質疑時間が過ぎておりますし、まとめていただきたいと思いますが。

○大山委員 これでおしまいにしてください。
 すべての認証保育所が劣悪というふうに聞こえたら、それは違います。それは撤回します。すべてのとはいいません。しかし、私たちの調査でも、五割は、ビルですね。事務所ビルですよ。それはね、保育園は、子どもたちのためにつくった、保育の中身を考えてつくった保育園と、ビルの中の認証保育所、これ、どっちが劣悪ですか。ベランダもない。それから、窓もあかない。(発言する者あり)実態がそうなんです。ですから、それはどっちが劣悪なんですかということですね。
 人員配置についても、先ほど明らかになったように、人員配置だって低いわけです。そして、先ほどから、いろいろな安全の管理だとか、案内だとか、対応だとかありましたけれども、それは別に、やればいいことなんです。否定はしませんよ。それはやればいいわけですね。しかし、今、問題の努力加算というのは、さっき局長がいったのは、ゼロ歳児保育、それから相談やったら、何件で幾ら、延長保育何人いたら幾ら、それは実績払いだから、多くの施設長さんたちは、不安定な補助なんだ、だから不安定な雇用しかできないじゃないですか。それは不安定雇用の労働者をふやすということになり、質は低下しますよというふうにいわれるわけですよ。
 だから、私がさっきからいっているのは、ゼロ歳児、産休明け保育、延長保育、それから病児保育、何をやるにしても、そういうサービスを提供するにしても、それを、中身を向上させるのは、先ほど局長も否定できないように、経験は条件になるわけですよね。それはもう十分だというふうに思っています。だから、評価の仕方も、第三者評価を見ると、保護者の評価、この園に対してどう思うかという非常に主観的な評価での第三者評価になっていますけれども、この評価の仕方は、今のアメリカ、ヨーロッパのレベルの評価基準から見ても、これは違いますねということをいっているわけです。
 まあこれでいいでしょう。

○藤井委員長 お諮りいたします。
 本案及び報告事項に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認め、本案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で福祉局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時三十分散会

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