本文へ移動

ロゴ 東京都議会

Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第二号

平成十六年三月八日(月曜日)
第七委員会室
   午後一時二分開議
 出席委員 十四名
委員長藤井  一君
副委員長山加 朱美君
副委員長大山とも子君
理事鈴木あきまさ君
理事初鹿 明博君
理事野村 有信君
東村 邦浩君
柿沢 未途君
かち佳代子君
大河原雅子君
河西のぶみ君
田代ひろし君
古賀 俊昭君
佐藤 裕彦君

 欠席委員 なし

 出席説明員
福祉局局長幸田 昭一君
総務部長吉川 和夫君
生活福祉部長笠原  保君
高齢者部長福田  豊君
子ども家庭部長白石弥生子君
障害福祉部長有留 武司君
保険部長野村  寛君
参事並木 勝市君
参事清水 克則君
参事朝比奈照雄君
参事岩井 令雄君
健康局局長平井 健一君
技監長岡 常雄君
総務部長浅井 憲彦君
企画担当部長酒井 洋一君
医療政策部長奥田  匠君
医療サービス部長梶山 純一君
食品医薬品安全部長中井 昌利君
地域保健部長齋藤  進君
事業調整担当部長海老原 繁君
参事桜山 豊夫君
参事木村 豊彦君
参事小松 博久君
参事丸山 浩一君
病院経営本部本部長碇山 幸夫君
経営企画部長押元  洋君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 健康局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百五十四号議案 平成十五年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳出 健康局所管分
 福祉局関係
報告事項(説明)
・都立生活実習所及び福祉作業所の民間移譲について
付託議案の審査(質疑)
・第九十二号議案 東京都地域福祉振興基金条例を廃止する条例
・第百五十四号議案 平成十五年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳出 福祉局所管分
 付託議案の審査(決定)
・第九十二号議案 東京都地域福祉振興基金条例を廃止する条例
・第百五十四号議案 平成十五年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳出 厚生委員会所管分

○藤井委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、委員の所属変更について申し上げます。
 去る二月二十三日付をもって、渡辺康信議員が、本委員会から都市・環境委員会に変更になりました。新たに、かち佳代子議員が本委員会に所属変更になった旨、議長から通知がありましたので、ご報告させていただきます。
 この際、新任のかち佳代子委員をご紹介いたします。

○かち委員 かち佳代子です。よろしくお願いいたします。

○藤井委員長 なお、議席につきましては、ただいまご着席のとおりといたしますので、ご了承願います。

○藤井委員長 次に、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり意見書を提出したい旨の申し出がありました。
 本件については、本日の理事会において協議の結果、調整がついた旨、議長に報告すべきであるとの結論になりました。
 案文の朗読は省略いたします。

社会福祉施設等の整備費の国庫補助(負担)に係る協議基準等に関する意見書(案)
 先般、厚生労働省から突然、平成十六年度における社会福祉施設及び保健衛生施設等の整備に関する国庫補助(負担)に係る協議基準等の内容変更が示された。その内容は、特別養護老人ホームについては、初年度の進ちょく率が五割以上であることを条件とした上で、国への補助協議額に上限を設けるとともに、介護老人保健施設については、二か年にわたる施設整備事業そのものを国庫補助協議対象外とするとしている。これは、大規模な社会福祉施設の整備が二か年事業として行われているという実態を無視した、極めて遺憾なものと言わざるを得ない。また、大都市加算を始めとする各種加算を廃止するなど、事業者に負担増をもたらす内容となっている。
 事業者において資金計画や整備計画がほぼ固まった段階に至っての一方的かつ大幅な協議基準等の変更は、事業計画の見直しを迫られるにとどまらず、計画自体の断念を余儀なくされるなど、東京の福祉基盤整備の推進に重大な支障を与えるものである。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、次の事項を速やかに実現するよう強く要請する。
1 特別養護老人ホーム等の老人福祉施設について、平成十六年度新規協議額を、十五年度実績の三分の二以内に制限することなく、地域の実情や個別事業の内容に応じて事業を採択すること。
2 介護老人保健施設について、平成十六年度新規協議対象事業を単年度事業に限ることなく、十六年度から十七年度にわたる二か年事業も対象とすること。
3 大都市加算やユニットケア加算等を廃止しないこと。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成十六年三月 日
東京都議会議長 内田  茂
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
厚生労働大臣 あて

○藤井委員長 お諮りいたします。
 本件については、理事会の協議結果のとおりとすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○藤井委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、健康局及び福祉局関係の付託議案の審査並びに福祉局関係の報告事項の説明聴取を行います。ご了承願います。
 これより健康局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百五十四号議案、平成十五年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳出、健康局所管分を議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、ご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で健康局関係を終わります。

○藤井委員長 これより福祉局関係に入ります。
 初めに、都立生活実習所及び福祉作業所の民間移譲について、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○有留障害福祉部長 お手元の都立生活実習所及び福祉作業所の民間移譲についての資料に基づき、今後の取り組みについてご説明させていただきます。
 対象施設でございますが、心身障害者生活実習所は、重度の身体障害者または知的障害者に対し、必要な訓練を行い、生活の充実と社会的自立を支援することを目的として、また心身障害者福祉作業所は、身体障害者または知的障害者で一般就労が困難な者に対し、就労の場を提供し、自立を支援することを目的として設置したものでございます。
 施設の箇所数と定員については記載のとおりでございます。
 これまでの経緯でございますが、平成八年七月に、東京都市長会に対しまして、それぞれの施設を施設が所在する市に移管することを提案いたしました。
 平成十四年十一月には、市長会に対しまして、施設が所在する各市と東京都との間で個別に協議する方法へと移行することを提案いたしましたが、平成十五年七月、現時点では個別協議に移行することを承認することはできない旨の回答がございました。
 その後、都として対応を検討してまいりましたが、本年二月、市長会に市移管協議を取り下げることを提案いたしまして、了承されたところでございます。
 次に、都としての方針でございますが、社会福祉法人の創意工夫を生かした弾力的かつ効率的な運営により、利用者サービスの一層の向上を図る観点から、現在は条例に基づくいわゆる法外施設であるものを、法律に基づく通所施設とした上で、民間移譲を行うことといたします。
 今後の予定でございますが、施設所在市等の意見を聴取しながら、移譲先法人を公募により選定させていただく予定でございます。
 以上、ご報告申し上げます。よろしくお願いいたします。

○藤井委員長 報告は終わりました。
 ただいまの報告事項に対して資料要求のある方は発言を願います。

○大山委員 一つだけお願いします。
 生活実習所、福祉作業所、各事業所別の居住地別の利用者数の推移を十年間でお願いします。
 以上です。

○藤井委員長 ほかにございますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 なければ、ただいま大山副委員長から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、提出をお願いいたします。

○藤井委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第九十二号議案、東京都地域福祉振興基金条例を廃止する条例及び第百五十四号議案、平成十五年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳出、福祉局所管分を議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料はお手元に配布してあります。
 要求資料について理事者の説明を求めます。

○吉川総務部長 過日の厚生委員会で要求のございました資料のうち、本日ご説明申し上げますのは、平成十五年度東京都補正予算に関連する資料一項目でございます。
 お手元配布の厚生委員会資料をお開き願います。
 地域福祉振興事業実績の推移といたしまして、平成五年度から平成十四年度までの補助額及び主な見直しの内容を記載してございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○田代委員 この基金条例の廃止についてなんですけれども、質疑は簡潔に、時間もむだにならないように、手短にやらせていただきたいので、答えも簡潔にお願いしたいんですが、これは社会情勢、経済情勢、いろいろ問題があって、当然国会の方でも、きょう、各決をやりながら、この基金の問題は随分出ていました。
 そういう中で、廃止する説明はせんだって伺ったんですけれども、もう一度、簡単にその話をしていただき、そして、当然事業はしっかりと続けていただけるのかどうかを答えていただきたい。
 これについては、この基金をつくるときにかなり反対した政党もあったわけですけれども、当然そういう政党とすれば、この基金廃止というのは大変喜ばしいことだということになるんだと思うんです。政党の継続性は、常識のある政党であれば持っているわけですけれども、そういうことがないようにならないことを私は強く望むわけでありますけれども、簡潔な答えをしっかりとご答弁いただきたいと思います。
 以上です。

○吉川総務部長 地域福祉振興基金を廃止する理由についてのお尋ねでございます。
 在宅福祉の推進などによりまして地域福祉の振興を図るため、これまで地域福祉振興基金の運用益などを活用してまいりました。
 しかし、近年の超低金利のため、運用利子をもって事業を行うという基金の仕組み自体が効果を発揮できない状況にございまして、基金としての役割を果たせない状況にございます。
 このため、基金条例を廃止するものでございます。
 なお、先生ご指摘のございました今後も必要な事業につきましては、一般財源を充当いたしまして、より効果的、効率的に実施していくこととしております。よろしくお願いいたします。

○大山委員 地域福祉振興基金を廃止するということですね。私たちは、基金事業について、過日、運用方については果実次第だということで、限界がありますので、昭和六十二年に提案されたこの地域福祉振興基金の設置には反対しました。
 しかし、地域福祉振興事業は行革大綱以来大きな問題になってきたものです。それは皆さんご承知のとおりです。
 今回、基金の廃止ということに対しては、関係団体は本当に心配しているというのが今の実情です。それはなぜかといえば、東京都が第二次財政再建推進プランを出して、その矛先がすべての補助金に向いているときだからだということなんです。第二次財政推進プランは、少額の補助金も、それから長期にわたる補助も、それから高率の補助も、すべて見直しの対象にしていますね。
 この地域振興基金を受けている団体が心配しているのは、根っこになっている基金がなくなってしまったら、真っ先に見直しの対象になるのではないか、事業ができなくなってしまうのではないかということなんですね。
 ですから、この観点から幾つか質問をし、意見を述べます。
 先ほど、基金の廃止をするのは、運用益だとか、超低金利の中で基金としての事業ができなくなった、これは私たちが最初に指摘していたとおりだといわざるを得ません。団体には、基金がないんだ、元金を取り崩しているんだということをいっているようですけれども、今年度、基金を廃止して、清算する額は幾らになりますか。

○並木参事 昭和六十二年に基金設置後、運用、取り崩しを行ってきた結果、平成十四年度末の残高は五百六十二億一千四百七十万四千円となっておりましたが、これに、十五年度における運用益見込みを加えますと、五百六十五億三千三百七十万四千円になります。
 このうち、二百六十五億三千三百七十万四千円は平成十五年度の当初予算で繰り入れることとしておりましたことから、今回の基金条例の廃止に伴って、補正予算において一般歳入として繰り入れる額は、残額の三百億円でございます。

○大山委員 残高の三百億円だということですけれども、基金の状況というメモをもらいましたけれども、最終的には、十五年度の取り崩し額、これが五百六十五億三千四百万円ということになっていますね。積立額というのは、六十三年に三百億、元年が四百億、そして二年が五百億で、その後、平成八年度に五百六十億になって、ずっと積立額というのは五百六十億で推移しているわけですね。
 さっきおっしゃったように、その間、平成四年に三百億円を一般会計に貸し付けて、利息を受け取っていたということなんですね。
 きょうの資料でいただきましたけれども、補助額というのが平成五年から出していただいています。この補助額に対して、各年度で取り崩した額というのはそれぞれ幾らになっていますか。

○並木参事 地域福祉振興事業には平成十四年度までに百二十四億八千五百四十一万三千円を事業費として充当してまいりました。毎年毎年の累計といたしまして、百二十四億八千五百四十一万三千円の充当でございます。(大山委員「各年度でと、今、私、聞いたんですけど」と呼ぶ)各年度ですか。平成……(大山委員「五年から。この資料に出ている……」と呼ぶ)
〔「何で発言を許しているんだよ。不規則発言だよ、そんなのは。」と呼ぶ者あり〕

○大山委員 今の質問は、各年度で資料の表に出ている補助額に対応する取り崩し額は幾らですかという質問です。

○並木参事 平成五年度、十億一千九百万、平成六年度、十一億一千万、平成七年度、十億四千八百万、平成八年度、十一億七千三百万、平成九年度、十一億四千六百万、平成十年度、十二億三千二百万、平成十一年度、十一億九千七百万、平成十二年度、十億九千九百万、平成十三年度、九億四千四百万、平成十四年度、三億七千四百万、平成十五年度、四億二千八百万の以上でございます。

○大山委員 それは補助額ですね。補助額をいっていただいて、それは資料のとおりの数をいっていただいたんですけれども、その年度の取り崩し額は幾らですか。

○並木参事 取り崩し額ですが、平成五年度から申し上げますと、平成五年度、十五億八千八百万、平成六年度、十九億一千五百万、平成七年度、二十七億六千二百万、平成八年度、二十八億二千八百万、平成九年度、二十六億一千万、平成十年度、二十五億五千五百万、平成十一年度、四十三億、平成十二年度、四十億二千三百万、平成十三年度、十一億四千五百万、平成十四年度、三億七千四百万、平成十五年度、二百六十五億三千四百万の以上でございます。

○大山委員 今おっしゃっていただいたのは、取り崩した額が、例えば平成五年は十五億八千八百万、補助額は十億一千九百万で、例えば平成八年度ですと、二十八億二千八百万円を取り崩して、十一億七千三百万円を振興事業のために使ったということなんですね。
 この取り崩し額、地域福祉振興基金の事業以外に使っているということだと思うんですけれども、例えばどれに、どういうことに使っているんですか。

○並木参事 この基金の充当額につきましては、毎年度の予算の中で、当該年度の財政状況等を勘案しまして充当しておりまして、地域福祉振興事業以外に、福祉人材対策でありますとか、ボランティア、まちづくり等々に充当している事例がございます。

○大山委員 それで、結局取り崩しがたくさんできるときには、振興事業以外にも、振興基金のための事業以外にも充当しているわけですね。実際、人材対策だとかをやるなということではありませんよ。しかし、振興基金以外の事業にも充当してきたというのが経過なわけです。
 そうやって元金を取り崩したんだというわけですけれども、十五年度、元金を取り崩したということですけれども、幾ら取り崩して、何に使ったんですか。

○並木参事 十五年度の充当ですけれども、まだ充当予定でございますけれども、地域福祉振興事業に四億四千九百七十八万九千円、それから、例えばだれにも乗りやすいバス整備事業に一億四千二百七十八万五千円、その他二百三十一億三千二百五十一万二千円となってございます。

○大山委員 団体に対しては、元金まで取り崩さざるを得ないんだというふうに、ないんだ、ないんだといっておきながら、元金を取り崩して、元本を取り崩して使ったのは、振興事業には二百六十億のうちの四億五千万円だけなんですね。振興事業以外が二百六十億だということなんですけれども、団体は、本当に振興事業にも事欠くようになっちゃったのかなというような印象を持っているわけですよ。
 十五年度の団体への助成額が、それぞれの上限額が四百十四万円だということなんですけれども、もともとの要綱では幾らで、来年度は幾らの予定なんですか、上限額は。

○笠原生活福祉部長 財団の助成金交付実施要綱上における助成限度額、これは五百二十五万円でございます。
 ただ、先生、これはあくまで財団が助成することのできる上限を要綱で定めたものでございますので、実際に幾ら助成するか、これは、当然のことながら、都から交付されます補助予算の範囲内で決定をいたします。
 その結果といたしまして、十五年度の各団体等に対する助成限度額、これは四百十四万になってございます。それから、十六年度は三百九十万七千円、こういう金額になってございます。

○大山委員 額も、どんどん上限額を減らしてきた。それぞれの団体を見ますと、ほとんどが上限額まで受けている団体ですね。その上限を減らすわけですから、実質的に補助金を減らされてきた団体が圧倒的多数だということが一つです。
 それから、新規の申請も受けなくなりましたけれども、それはいつから受けなくなりましたか。

○笠原生活福祉部長 地域福祉振興事業の新規申請の受け付けを取りやめましたのは、平成十三年度からでございます。

○大山委員 地域福祉振興基金といいながら、余力があるときにはほかの事業にも回して、回しているんだけれども、基金事業そのものは、額は上限を減らす、それから新規も認めないというふうに縮小してきたわけですね。まさに、これは果実活用型の基金事業の限界だというふうにいわざるを得ません。
 しかし、実際に活動している団体というのは、助成額が徐々に減らされて、団体の運営は非常に厳しくなっているんですね。このことについては、どう考えているんですか。

○笠原生活福祉部長 景気が長期に低迷しておるわけでございます。そうしたことから、厳しい経済情勢でございます。予算編成方針によりまして、マイナスシーリングが毎年方針が示されておるわけでございます。
 地域福祉振興事業につきましても、こうした方針に基づきまして減額いたしたものでございます。
 しかしながら、私どもといたしましては、利用者サービスに低下を来すことのないように、事業実施団体に対する補助額につきましては、その影響を最小限にとどめる努力を積み重ねてきております。こうした努力の結果、厳しい財政状況のもとでございますけれども、各団体に対する個別の補助額につきましては、今年度は前年度と同額、それから十六年度につきましては、実質おおむね五%の減少にとどめてございます。
 一方、本事業につきましては、先駆的、開拓的な在宅福祉サービス事業に対します奨励的な補助の位置づけでございます。したがいまして、事業者は、こうした本事業の趣旨に沿いまして、みずからが自立的な経営の促進が図れるように、都といたしましては、これまで財団を通じまして、経営ノウハウの付与、それから法人格の取得支援、あるいは会計処理、税務関係処理支援などにつきましてのきめ細かな経営相談や運営指導を行ってきたわけでございます。
 今後とも、引き続き、事業者の自立的経営の促進が図られるよう、団体の経営基盤の安定化、それから事業運営の効率化、こういったものが図れますように支援してまいりたいというふうに思っております。

○大山委員 事業者の利用者へのサービス低下を来すことなくだとか、それから奨励的にやったんだから、自立していくように促しているんだというふうにおっしゃっているわけですけれども、実際受けている団体というのは、非常に小さな団体が多いわけですよね。
 例えば、新宿区内で障害者の自立訓練を中心に活動している団体は、マンションの二軒分を借りて、重度障害者も含めて宿泊もして自立訓練をしているわけですね。家賃は、一軒分で十四万円です。結局、一軒分は、主宰者というか、会長さんが個人負担せざるを得ない状況なんですね。
 既に自分たちのお金を注ぎ込んでいるわけです。その会長さんは、地域にって東京都はよくいっているんだけれども、補助を少なくしてどうしろというんでしょうか、五百万円あった補助金が三百九十万円では、百万円以上減ったことなんですと。これをどうするかといったら、結局人を減らすしかないというんですね。そうしたら、やはり内容がどんどん下がってしまうし、これ以上どう努力していけというのか、十分努力しているんですというふうにおっしゃっています。
 さっき、経営基盤の安定化というふうにおっしゃっていましたけれども、立ち上げに支援するというけれども、もうかる仕事ではないんだから、十年やったら自分たちでできる、自立しなさいといわれても、できるものじゃないんですというふうにおっしゃっているわけですよね。
 それが大方のところの状況です。この団体だけではありません。来年度は百七団体ですか、に助成するわけですけれども、例えば新宿身障まちづくりの会というのは、障害者が在宅で暮らすための調査研究を、この基金ができて以降、二十年近く調査研究をしてきて、毎年報告書を出しています。車いすでまちを歩いてみて、どうだったとか、ここを改善しようとか、障害者の生活実態はどうだとかということで、ずっとやってきました。
 この基金事業は、なかなか一般財源では事業化しにくいものも、事業としてできたということでは評価していました。調査研究を二十年近くの間、この基金事業で行ったことによって、フットワーク新宿という、介護保険と支援費で運営する介護派遣の団体を立ち上げることができたんだと。非常に大きな役割を果たしたし、新宿ではこういうふうに立ち上げることができたけれども、ほかの自治体だって、地域だって、こういうことは今後必要だというふうにいっているわけですね。
 障害者自立支援プログラムだとか、その他サービス提供事業というのは、障害者だけではなくて、難病患者もいるし、いろいろ多種多様なんですね。これらの団体をどう評価しているんですか。

○笠原生活福祉部長 先生お話のとおり、この二事業というのは多種多様な事業でございます。そういった意味から、地域のさまざまな福祉ニーズに、柔軟できめ細かくこたえる福祉サービスの基盤の充実に貢献しているというふうに私も考えてございます。
 具体的に申し上げれば、多様な福祉サービス事業者によるきめ細かなサービスの提供であるとか、あるいは福祉サービスの選択の幅を広め利用者本位の福祉の推進を図るであるとか、さらには住民の主体的な地域福祉活動への参加促進などが図られておりまして、これらの団体が行ってきた事業、これは一定の役割を果たしているものというふうに考えてございます。

○大山委員 重要な役割を果たしてきたし、これからも果たしていくということですけれども、十六年度は一般財源で予算はつけられていますが、既に来年度は五・六%の削減です。今後、どういうふうにしようということなんでしょう。

○笠原生活福祉部長 厳しい財政事情にあるわけでございますけれども、各団体に対します個別の補助額につきましては、先ほど来申し上げておりますように、今年度は前年度と同額、それから十六年度におきましては、大変厳しい状況の中でございますけれども、私どもとしては、実質おおむね五%程度の減少に何とか食いとどめております。
 地域福祉振興事業というのは、先駆的、開拓的な在宅福祉サービス事業に対しまして、立ち上げ奨励的な助成を行うことをその趣旨としております。事業の性格上、一定の時期におきまして事業効果というものを検証し、そのあり方について検討が必要である、こういうふうに考えております。

○大山委員 検討が必要だということですね。
 予算がこれ以上削減されたら、団体が行っている事業自体が縮小したり、それ自体なくなってしまう、できなくなってしまうというのは、先ほどの事例も含めて、そういう状況なんですね。ですから、一般財源できちんとつけることが基本なわけです。
 既にこの残っている二事業以前に、有償家事援助サービスと毎日食事サービス、それからミニキャブ運行システム、これは地域福祉推進事業ということで、振興事業からは切り離されたわけですけれども、区市町村との協議の結果というのはどうなっているんですか。

○笠原生活福祉部長 区市町村との協議の結果でございますけれども、移行に関する区市町村の協議につきましては、十三年度末、正確に申し上げますと十四年三月でございますけれども、区市町村に既に同化、定着していると、こういうことを踏まえまして、区市町村主体の事業となるということで合意いたしております。
 その際、団体の運営に影響を与えないように、激変緩和措置といたしまして、五年間の経過措置、これを設けまして、十六年度から定額助成、十九年度から本則適用、こういうふうになってございます。
 私どもといたしましては、地方自治の本旨から申し上げるならば、住民に身近なサービス、これは最も住民に身近な自治体によって地域の多様なニーズにこたえていく、対応していく、これが基本だろうというふうに思っております。こういう考え方に立ちまして、地域福祉推進事業は、区市町村が地域の実情に応じ、創意工夫を凝らして地域の社会福祉資源を活用し、そして事業展開していくことに対して、地域福祉の一層の推進を図るという観点から都が支援していくものでございます。
 団体に対する補助につきましては、実施主体である区市町村が、財政状況であるとか、それから地域福祉の取り組み方針、こういったものを踏まえまして、主体的に判断して対応していくべきものというふうに考えております。

○大山委員 身近なところでサービスをするというのは、別に否定しません。しかし、今最後におっしゃったように、それぞれの区市町村の財政状況だとか、その位置づけだとかによって変わってくるんだということですよね。
 本則だったら五百万円が上限だったんだけれども、それを年々減らしていって、十八年度には二百五十万円にする、半分にする。きちんと位置づけをして、二分の一上乗せしますというふうに位置づけしているところは、区市町村はいいですけれども、そうでないところは、結局実質的には、最高額もらっていたところは半分の補助額でやらざるを得ないということなんですよ。
 何を団体の人たちが心配しているかといったら、そういうことなんですよね。きちんと区市町村で出してくれるというふうに約束してくれていないところがたくさんあるということで、今それぞれの団体、三事業の人たちは心配しているわけです。額は減らされて、区からの上乗せがない、そうすると縮小せざるを得ないというふうに三事業の方たちも訴えているわけです。まさに、地域福祉というふうにいいながら、逆行していることだといわざるを得ないというふうに思います。
 先ほど、事業のあり方を検討というふうに答弁されましたけれども、第二次財政再建推進プランの補助金見直しの真っ最中に基金を廃止するというのは、地域福祉振興事業の見直し、それから補助金の見直しで、補助金の見直しといえば、区市町村に移して補助率を下げるとか廃止するとかということが、今の三事業のケースでもそうですけれども、東京都では当然考えられることなわけです。
 これらの見直しを促進するようなことになるといわざるを得ませんので、基金の廃止条例とその基金の廃止の補正予算が入っている十五年度補正予算には反対です。
 基金事業のときには、益金が少なくなってきたからということで、新規の受け付けをやめてしまったり、額を減らしたりして縮小して、とうとう五百六十億円もの基金を崩すと。十五年度の助成の合計額が百八団体で約四億円です。このまま基金にして、それを取り崩していったとしても、五百六十億円ですから、そのままの団体だったら百十二年分の助成額ですよ。当初の助成額で、本則の一団体五百万円で二百団体に拡大したとしても、五十六年分あるということなんです。
 在宅福祉、それから地域福祉の振興に寄与する事業のための基金だったというわけですから、それを充実するために使うことが重要です。
 しかし、福祉局の来年度予算は、昨年に引き続き減額予算になっています。福祉は削って、都市再生や中小企業には役に立たない銀行に注ぎ込む。本来、自治体としてはやらなければならないことを削って、やらなくてもいいことをやっていると批判されても仕方がないことなんですね。
 重要なのは、地域福祉振興事業で活動している団体が、また十三年度以降、新たな申し込みが受け付けられなくなりましたけれども、同様な活動を望んでいる方たちも活動できる保障だと思います。
 基金をなくすという説明会が団体向けに行われたようですけれども、様子を伺ったら、二、三年前から基金はなくすといわれてきたので、もうみんなあきらめているのか、説明会では質問もなかったということなんですね。納得したんではなくて、いっても仕方がないという反映なんです。それは、もうあきらめている、いってもしようがない、そういう東京都なんだというふうに見られているということなんですよね。
 都民から期待されない、こういう行政ではまずいというふうに思っています。そういうふうに指摘せざるを得ません。
 福祉局自身も、先ほどの答弁にあったように、この事業で活動している団体の事業をきちんと評価しているわけですから、活動を引き続き保障していくことを求めて、終わります。

○大河原委員 質問が重なりましたので、ごく短く、一問、二問という形で伺いたいと思います。
 初めに確認なんですが、これまでの質疑の中で、基金を、元本を取り崩したという表現があったんですけれども、このことは事実でしょうか。

○並木参事 この基金につきましては、平成十五年度当初予算におきまして、二百六十五億三千三百七十万四千円を繰り入れる予定でございます。今回、基金の条例の廃止に伴いまして、補正予算において一般歳入に繰り入れるものでございます。

○大河原委員 五百六十億円からの基金があるということで、大変東京都にお金のある時代の手法なわけですね、基金事業。特に、果実運用型の基金事業ということで、余力のある時代に、福祉の振興のため、特に地域福祉の振興のためにはパイオニア的な事業を応援するということで、私どももこの地域福祉振興事業基金について非常に大きな期待をしておりましたし、現実問題として、ここで芽が出て枝が伸び始めた、そういうことがあったかと思います。
 ただ、振興基金の状況という資料をいただくと、基金の会計としてオープンに出入りがわかるような形でなかなかこれまで示されてこなかったこともあって、大変わかりにくいということがあるかと思います。こんな基金は、もう今後東京都でつくられるようなことは恐らくないと思うんですけれども、やはり基金に関する情報の公開、それもわかりやすい形でしなければならないということを、その必要性を特に感じました。
 それで、先ほどからありますように、この地域福祉に関しての振興事業、それから推進事業ということになっているわけですが、今後のこの地域福祉振興事業及び福祉推進事業の態様ということを改めて整理してお答えいただきたいと思います。
 特に、三事業は、既に区市町村との合意が調ったということがありますけれども、残っている二事業に関しては、中身も大変広範なものもあると聞いておりますので、その点の説明を含めてご答弁ください。

○笠原生活福祉部長 これまで振興事業の助成対象でございました有償家事援助サービス、毎日食事サービス、それからミニキャブ運行システムの三事業につきましては、区市町村が主体となって実施すること、これで合意が十三年度末に調いまして、今年度から地域福祉推進事業と、こういうふうに移行して実施いたしておるわけでございます。
 今後とも、実施主体でございます区市町村の意向を十分踏まえまして、引き続き適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
 それから、地域福祉振興事業についてでございますけれども、これは先ほど来お話し申し上げているとおり、先駆的、開拓的な在宅福祉サービス事業に対しまして、立ち上げ奨励的な助成を行うことをその趣旨といたしております。事業の性格上、一定の時期におきまして事業効果というものを検証し、そのあり方についての検討が必要であるというふうに考えております。

○大河原委員 障害者自立プログラム、それからその他サービスということで、両方合わせると百事業ちょっとあるかと思いますけれども、やはり中身が多様で、広域的な事業もあるということから、慎重な検討が必要かと思うんです。
 三事業のときにも、地域との、市区町村との合意をとるのに大変時間を要しました。この二事業についても、今お答えいただきましたけれども、特段のご配慮、特にこの事業を行っている方々への丁寧な説明と、それから調整に努力していただきたい。
 また、一般的な財源を使ってこういう事業を応援することをむしろ拡大する方向で検討をぜひしていただきたいというふうに申し上げまして、質問を終わります。

○藤井委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、これをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で福祉局関係を終わります。

○藤井委員長 これより付託議案の審査を行います。
 第九十二号議案及び第百五十四号議案、平成十五年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳出、厚生委員会所管分を議題といたします。
 本案につきましては、既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 第九十二号議案及び第百五十四号議案、平成十五年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳出、厚生委員会所管分を一括して採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○藤井委員長 起立多数と認めます。よって、第九十二号議案及び第百五十四号議案、平成十五年度東京都一般会計補正予算(第五号)中、歳出、厚生委員会所管分は、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時四十八分散会

ページ先頭に戻る