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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第二十号

平成十五年十二月十一日(木曜日)
第七委員会室
   午後一時四分開議
 出席委員 十三名
委員長藤井  一君
副委員長山加 朱美君
副委員長大山とも子君
理事鈴木あきまさ君
理事初鹿 明博君
東村 邦浩君
柿沢 未途君
大河原雅子君
河西のぶみ君
田代ひろし君
渡辺 康信君
古賀 俊昭君
佐藤 裕彦君

 欠席委員 一名

 出席説明員
福祉局局長幸田 昭一君
総務部長吉川 和夫君
生活福祉部長笠原  保君
高齢者部長福田  豊君
子ども家庭部長白石弥生子君
障害福祉部長有留 武司君
保険部長野村  寛君
参事並木 勝市君
参事清水 克則君
参事朝比奈照雄君
参事岩井 令雄君
健康局局長平井 健一君
技監長岡 常雄君
総務部長浅井 憲彦君
企画担当部長酒井 洋一君
医療政策部長奥田  匠君
医療サービス部長梶山 純一君
食品医薬品安全部長中井 昌利君
地域保健部長齋藤  進君
事業調整担当部長海老原 繁君
参事桜山 豊夫君
参事木村 豊彦君
参事小松 博久君
参事丸山 浩一君
病院経営本部本部長碇山 幸夫君
経営企画部長押元  洋君
サービス推進部長菅原 眞廣君
経営戦略・再編整備担当部長宮川 雄司君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 請願の取り下げについて
 福祉局関係
  付託議案の審査(質疑)
  ・第二百二十六号議案 東京都養護老人ホーム条例の一部を改正する条例
 健康局関係
  付託議案の審査(質疑)
  ・第二百二十七号議案 保健所の設置等に関する条例の一部を改正する条例
  ・第二百二十八号議案 東京都大気汚染障害者認定審査会条例の一部を改正する条例
  ・第二百二十九号議案 東京都感染症の診査に関する協議会条例の一部を改正する条例
  ・第二百三十号議案 東京都結核診査協議会条例の一部を改正する条例
  ・第二百三十一号議案 東京都立重症重度心身障害児者施設条例の一部を改正する条例
  ・第二百三十二号議案 食品衛生法施行条例の一部を改正する条例
  ・第二百三十三号議案 食品製造業等取締条例の一部を改正する条例
  ・第二百三十四号議案 東京都ふぐの取扱い規制条例の一部を改正する条例
  ・第二百三十五号議案 東京都健康局関係手数料条例の一部を改正する条例
 病院経営本部関係
  付託議案の審査(質疑)
  ・第二百三十六号議案 東京都立病院条例の一部を改正する条例
  陳情の審査
  (1)一五第六二号 都立大久保病院の公社化を中止し都立で存続させることに関する陳情
  (2)一五第六八号 都立大久保病院の公社化を中止し都立で存続させることに関する陳情
  (3)一五第六九号 都立大久保病院の公社化を中止し都立で存続させることに関する陳情

○藤井委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり意見書二件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○藤井委員長 次に、請願の取り下げについて申し上げます。
 お手元配布の一四第二号、骨髄バンク利用における医療保険の適用に関する請願につきましては、取り下げを許可した旨議長から通知がありました。ご了承願います。

○藤井委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、所管三局関係の付託議案の審査及び病院経営本部関係の陳情審査を行います。
 なお、陳情につきましては、本日は質疑を行い、決定は十二月十五日の付託議案の採決とあわせて行うことといたしますので、ご了承願います。
 これより福祉局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第二百二十六号議案を議題といたします。
 本件につきましては、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○田代委員 東京都は、平成十二年に東京都福祉改革推進プランというのを策定いたしまして、選択、競い合い、地域の三つのキーワードをもとに利用者本位の新しい福祉の構築を目指す、福祉改革の基本理念と全体展望をそのときに明らかにしたわけですけれども、その後、平成十四年に、推進プランで明らかにした改革のコンセプトをさらに発展させるということで具体化させたTOKYO福祉改革ステップ2というのを策定したわけですね。
 都民の皆さんが住みなれた地域の中で質の高いサービスを安心してみずから選択し、利用できるように、この東京という大都市の特性に即した新しい東京方式ともいうべき福祉システムの構築を目指しているということで、今仕事に皆さん方は取り組んでいらっしゃるわけです。
 今回、この条例提案によって、二つの都立養護老人ホームの民間移譲を行おうとしているわけですけれども、今までこのように都立施設として機能してきたものを民間に任せるという形をとる、この基本的な理念というものがどこにあるかということを最初にお伺いしたいと思います。

○岩井参事 戦後、復興期に制度の基礎がつくられました措置制度に代表されるこれまでの福祉システムのもとでは、行政自身や行政から委託を受けた社会福祉法人などが福祉サービスを提供することを基本としてまいりました。都もこうした立場から、施設が不十分な時代には、みずから施設を整備し、直接サービスの提供を担い、重要な役割を果たしてきたところでございます。
 しかし、福祉を取り巻く状況が大きく変化する中で、福祉ニーズは高度化、多様化し、これに的確にこたえる上では、行政主導の仕組みは、柔軟性や効率性など、さまざまな面で限界に直面いたしました。今日、都の責務として求められているのは、これまでの福祉の仕組みを転換し、利用者みずからが選択し利用する利用者本位の福祉を実現していくことにございます。
 そのためには、これまでのサービス提供の担い手としての役割を見直し、都としては、福祉サービス全体のインフラ整備や利用者保護のシステムを適正に維持していくことなどを中心として力を注ぎ、全体として福祉水準の一層の向上に努めていくことが必要でございます。
 今回条例提案申し上げました吉祥寺老人ホーム及び大森老人ホームについては、こうした考え方を踏まえまして、社会福祉法人へ施設の設置運営を移譲することによりまして、当該法人みずからが創意工夫や自主性を発揮し、そのノウハウ等を生かした特色あるサービスが提供できるようにするものでございます。

○田代委員 東京都としても限界があるということですけれども、限界が見えてきたので民間というわけでは困るわけでありまして、最後にお話しいただきましたように、創意工夫や自主性が発揮できるような、そういうようなことを東京都の方もしっかりとサポートしていかなくちゃいかぬわけですね。ただもう限界に来たから渡しますという形にならないようにしていただきたい。
 東京都の福祉改革において、今回の高齢者施設のように、民間移譲という方式を既に実施したような分野はあるのでしょうか。あるいはこれからも行おうとしている分野があるのでしたら教えていただきたいと思います。

○清水参事 都立福祉施設改革については、昨年七月の取り組み方針に基づきまして、高齢者、児童、障害の施設について、利用者のサービス水準の確保など条件整備を行い、順次民間移譲等の改革を進めてまいります。
 この対象施設のうち、改革の第一弾といたしまして、養護老人ホームであります大森、吉祥寺の両老人ホームについて、広く公募を行いまして、厳格な審査を経て、最も適切な社会福祉法人を選定し、民間移譲を行うものであります。
 なお、現在、知的障害者更生施設である調布福祉園の民間移譲に向けまして、公募を実施しているところでございます。

○田代委員 ということは、民間移譲を今からも進めていくということでありますね。先ほど申し上げましたように、地域での自立を支える新しい福祉、これを目指して、行政が広範囲にわたってコントロールする今までの福祉の世界というものを、福祉を利用する方、利用者本位の福祉へと転換する上で、福祉サービスの提供主体の改革、これは当然行っていかなくちゃならない。民間事業主体が、かなり大きくなってはいるわけですけれども、まだまだ完全とはいえないわけで、そこをしっかりと行政は見据えながら、サポートしながら、福祉施設を東京都が直接に運営する時代というものから転換を図っていくことが今必要とされているわけです。
 先ほども申し上げましたけれども、効率的、効果的運営を確保していくために、民間にできるものは民間に任せていくのですが、しかし、限界に来たからすぐ渡しちゃいますという形ではなくて、だれが見ても移譲してよかった、そういうものが見えるような形のこれからの施策を展開していただくことを要望いたしまして、終わります。

○大山委員 東京都養護老人ホーム条例ということで、吉祥寺と大森の老人ホームですけれども、これは旧養育院の分散改築ということで、大森と吉祥寺につくられ、運営の時点から民間に委託するということで始まったわけですけれども、今度、それを移譲するということですね。この民間移譲ということでは、この間も委員会の中では質疑はしてきましたけれども、特に受託したところに問題があるとか不都合があるとかということではないということはいわれてきて、実際、受託したところというか、移譲を受けるところは今まで運営をしていた法人だというわけですね。
 この東京都吉祥寺老人ホーム、そして東京都大森老人ホームということですけれども、今までずっと都の施設として、議会との関係でもきちんとチェックをできたり、それから、運営についての議会での議論というのはできていたわけです。今回、移譲するということで、土地や建物は無償で貸し付けるということですけれども、この点で議会との関係というのはどうなるのでしょう。

○岩井参事 吉祥寺老人ホーム及び大森老人ホームにつきまして、社会福祉法人に施設の設置運営を移譲するのは、このことによりまして、当該法人みずからが創意工夫や自主性を発揮しまして、また、そのノウハウを生かしながら特色あるサービスが提供できるようにするためのもので、こうした中で、施設のサービス水準も維持向上していくものと考えてございます。
 今回の移譲により、両施設が民間社会福祉施設となることから、都におきましては、他の社会福祉法人と同様に、必要な運営指導や指導検査を今後とも適切に行っていくものでございます。したがいまして、議会との関係というお話でございますけれども、私ども、他の社会福祉法人と同様に取り扱っていく方向で考えておりますので、今後特段今までのような議会に報告等の件を考えてはございません。

○大山委員 土地や建物は都民の財産であります都のものを無償で貸し付けるということですし、ずっと継続して東京都がやってきたということでは、年に一回ぐらいは議会に報告をしていくような方向を検討してもらいたいと思うんですけれども、どうですか。

○岩井参事 ただいまご答弁申し上げましたように、お話のような仕組みをつくることは考えてございません。

○大山委員 考えはないということですけれども、五年を区切りとして更新をするということですけれども、その五年の時点では少なくとも報告はあるということなんですか。

○岩井参事 今回の公募によりまして、公募要項上、財産の貸付期間五年というふうに設定してございます。五年後、運営している法人から継続の運営の申請が出されれば、一般公募は行わずに、これまでの五年間の運営状況並びに今後の計画等を再び提出していただきまして、継続に適していることを審査いたしまして決定していくことを考えてございまして、特段議会にその審査内容等を報告する考えは持ち合わせてございません。

○大山委員 せめてきちんと五年後どうなのかということぐらい報告するぐらい、責任を持つべきだというふうに思います。結局、都の強みは現場を持っていることだとかいいながら、民間に委託をし、そして、移譲をするということで、東京都の施設をそぎ落としていくという方向ですから、そうはいっても、都民の入所している、措置されている施設ですから、きちんと責任を持って、そして議会も責任を持てるような形になるようきちんと検討していってもらいたいという要望を述べて、終わります。

○藤井委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、ご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で福祉局関係を終わります。

○藤井委員長 これより健康局関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第二百二十七号議案から第二百三十五号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料はお手元に配布してあります。
 要求資料について理事者の説明を求めます。

○浅井総務部長 去る十一月二十八日の本委員会におきましてご要求のございました資料についてご説明を申し上げます。
 お手元配布の厚生委員会要求資料をごらん願います。資料は、目次にございますように、七項目から成ってございます。
 まず一ページをお開き願います。1、都保健所再編に関する市町村議会等からの要望でございます。
 平成十三年十月に「二十一世紀の東京都保健所-多摩地域の保健サービスの再構築に向けて」を策定いたしましてから、これまでに、市町村議会等から都に寄せられた要望とその要旨を一覧にしてございます。上の表には、市町村議会議長名での要望を、下の表には、東京都市長会を初め、その他の団体からの主な要望を記載してございます。
 次に、二ページをお開き願います。2、都保健所の専門職員定数の推移でございます。
 平成八年度から十五年度までの東京都保健所における専門職員の定数を職種別に記載をしてございます。
 次に、三ページをごらん願います。3、感染症発生時保健所活動フローチャートでございます。
 SARSなど法の規定によって行政対応が必要となる感染症が発生した場合に、保健所が実施いたします調査や蔓延防止のための措置等を流れ図の形でお示しをしたものでございます。
 続きまして、四ページをお開き願います。4、結核新登録患者数の推移でございます。
 平成十年から十四年までの各年におきまして、一年間に新規に登録された結核患者数を東京都と全国とでお示しをしてございます。
 次に、五ページをごらん願います。5、HIV感染者及びAIDS患者報告数の推移でございます。
 平成八年から十四年までの各年におけるHIVウイルス感染者及びエイズ患者の報告数を東京都と全国とでお示しをしてございます。
 続きまして、六ページをお開き願います。6、都道府県別二次医療圏数、保健所数、人口及び面積でございます。
 各都道府県における二次医療圏の数、保健所数、人口、面積をそれぞれ記載してございます。
 なお、保健所数につきましては、その内訳といたしまして、設置主体である都道府県、指定都市、中核市、政令市、特別区に区分して保健所数をお示ししてございます。
 次に、七ページをごらん願います。7、指定管理者制度の概要でございます。
 本年六月に地方自治法が改正されたことによりまして、公の施設の管理につきましての指定管理者制度が設けられました。これは、住民サービスの向上や効率的運営を図ることを目的として、公の施設について、その管理を民間事業者を含む地方公共団体が指定する法人その他の団体に行わせる制度でございます。資料は、本年七月に出されました総務省自治行政局長通知に基づきまして、指定管理者制度の概要をまとめたものでございます。
 以上、簡単でございますが、ご要求のございました資料についての説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○田代委員 まず最初に、東部の療育センターの設置条例案についてお伺いいたします。
 この江東区に設置される東部療育センター、これは重症の心身障害児施設でありまして、ご家族や関係者の方が大変長い間待っていた、東京都でどれほどこれが不足して苦労なさった方がたくさんいらっしゃるかということを思うと、大変待ち望まれた方が喜ばれていることだと思うのです。
 私自身が、仕事の中で、こういうご家族の方あるいは障害を持つ方々とお会いして、今まで皆さん方のご苦労を聞いて、まだまだこれで足りているものとは私は思っていないのですけれども、まず早急にしっかりと東京都がこれに向かって施設をつくっていく。これは大至急進めていただきたいことだと思うのですけれども、まず、重症の心身障害児施設というものを都立の施設として建設する--先ほども民間移譲云々の話も出たんですけれども、意義というものは何であるのか、これをお話しいただきたいと思います。

○梶山医療サービス部長 少子化が進行する中にあっても、心身に障害を持つ子どもの数は減っておらず、障害の程度はむしろ重度化、重症化する傾向にございます。このため、都は、在宅で生活をしている重症心身障害児の療育生活を支えるとともに、早期に施設入所を必要としている方々に対応するために、都立東部療育センターを建設することといたしたところでございます。

○田代委員 東部療育センターの建設地というのは江東区なんですけれども、この場所を決めた理由、そして、どのぐらいの方の利用というんですか、範囲を含めて、具体的にわかることがあれば教えていただきたいと思います。

○梶山医療サービス部長 江東区を中心といたしました区東部地域には、これまで重症心身障害児のための療育拠点となる施設がなく、また、障害を持つ方々やそのご家族からの要望も強いことなどから、この地域に新たに重症心身障害児施設を建設することとしたものでございます。
 この施設ができましても、施設入所を待機している児童は約一千名ほどまだございますので、引き続き施設の充実に努めてまいりたいというふうに考えております。

○田代委員 それだけ多くの方が待っていらっしゃる、それがやっと一つの形になってできてくるわけですけれども、まだまだこれでこの仕事が終わるわけではありません。
 それから、交通アクセスについては、江東区の場所について、何か特に配慮なさっていることはあるんでしょうか。あれば教えてください。

○梶山医療サービス部長 この施設を利用する方々はいずれも重症の心身障害児の方々でございますので、施設利用に当たりましては通所バスなどを整備してまいりたいというふうに考えてございます。

○田代委員 今までも通所バスというのがあった施設はいっぱいあるんですけれども、その中で送り迎えで細かい配慮が足りなかったりということもよくあるものですから、そこのところはよく考えて、しっかりとミスのないように、細かいところのフォローをしていただきたいなと思います。
 ところで、今回提案されている条例改正では、業務を指定管理者に行わせることができるという規定が盛り込まれておりますけれども、なぜ東部療育センターに指定管理者制度を導入するのでしょうか。お答えいただきたいと思います。

○梶山医療サービス部長 平成十五年六月の地方自治法の改正により、地方公共団体が設置する公の施設の管理につきましては、新たに指定管理者制度が導入されることになりました。この制度は、公の施設の管理受託者につきましては一定の制限があったこれまでの制度にかえて、広く民間事業者の中から、議会の議決を経て、地方公共団体が指定した指定管理者が施設管理を代行することができるという制度でございます。
 東部療育センターの運営につきましては、民間事業者の持つノウハウを活用することにより、より弾力的、効率的な運営を行うことが期待できることから、この制度を導入することとしたものでございます。

○田代委員 民間の活力を導入する、これは、確かに結構な考えだと思うんですけれども、先ほどから申し上げておりますように、大変多くの方が、しかも重度の方が待っていらっしゃる東部療育センターというのは、医療機関として、障害児の方に専門的な医療というのを提供していかなくてはならないわけです。指定管理者を選ぶと簡単におっしゃいますけれども、簡単に民間のノウハウを活用するからというだけで事業者を選定するということはないと思いますけれども、そこのところは何か工夫をなさっていらっしゃるんでしょうか。

○梶山医療サービス部長 東部療育センターは、重症心身障害児施設であることから、社会福祉法の規定により、都が指定管理者として指定することができるのは、民間事業者のうち社会福祉法人に限られております。この指定管理者の指定に当たりましては、重症心身障害児への医療的ケアや療育サービスが適切に提供できることなどを選定基準とし、都立施設の管理運営を代行することにふさわしい事業者を選定してまいりたいと考えております。

○田代委員 中に入る方は弱い立場の方ですから、人間の尊厳がしっかり守られるような、そういうような医療を提供できる、そういう民間の業者というものをしっかりと東京都は責任を持って選定していっていただきたいと思いますけれども、先ほどのお話にありましたように、まだまだ足りない障害児の方々の施設、東京都の政策の中で、短期的に、あるいはまた長期的にビジョンを、東京都がどうやって整備を進めていくのか、そういうビジョンがあるのか。必要でありますから、当然お持ちだと思いますけれども、これからの重症心身障害児施設の整備というものを東京都はどのように進めていこうとお考えなのかを教えていただいて、質問を終わります。
 その後で、多摩の保健所の方に移ります。

○梶山医療サービス部長 心身に重度の障害を持つ児童の方々などの療育を支える上で、重症心身障害児施設の果たす役割は大変大きなものがあるというふうに認識しております。このため、今後とも、施設の利用者の状況などを踏まえ、また、都議会のご理解もいただきながら、整備のあり方について検討を重ねてまいりたいというふうに考えております。

○田代委員 それでは、次に、多摩地域の保健所の再編についてお伺いしたいんですけれども、多摩地域の保健所再編については、今回の定例会の代表質問において、我が会派の樺山政調会長から基本的な事項について質問を行いました。公衆衛生機関である保健所の機能や役割、そして、その所管区域については、その時々の社会経済状況でありますとか、保健医療施策にかかわる都道府県と市町村の役割の分担、また、地域における保健医療資源の充足の状態、また、国の政策動向などによって当然変遷していくわけですけれども、今回健康局がこれらの要素について、市町村と設置した検討会で議論を重ねて検証して、二次保健医療圏ごとに再編するという結論に至ったわけです。
 この保健所再編についての評価、メリットということについて、今回健康局と質疑をする中で、この再編は本当に十分に合理性があったということが明らかになるとありがたいのですが、保健所再編というのは、何も東京都の専売特許ではなくて、全国的にも大変再編は進んでおりまして、都の保健所は、平成九年以降七年ぶりの再編ですけれども、全国的に見ますと、平成九年以降十四年度までの期間で一八%、そして、特別区保健所では実に三九%という削減率で保健所が統廃合されているわけです。
 保健所を時代時代の役割に見合った形で再編するということは、全国的にもこのように行われているわけですが、まず、東京都が平成九年度に多摩地域の都の保健所を再編しましたけれども、その結果、今までどうであったのか、評価ですね、ご自分たちでごらんになって、こういうところがよかった、こういうところは悪かった、あるいは、地元の方あるいは利用者の方々から大きな問題提起もあったと思うんです。こういうところがまずかったんじゃないか、こういうところは改めてほしかったんじゃないか、そういうことがありましたらお答えいただきたいと思います。

○齋藤地域保健部長 平成九年度におきます地域保健法の全面施行や、あるいは母子保健事業の市町村移管という、国、地方を通じての大きな政策の変化あるいは流れを踏まえまして、都は、多摩地域におけるそれまでの十七保健所、十四の保健相談所を、現行の十二の保健所に再編したところでございます。
 この再編によりまして、都の保健所は、感染症対策や精神保健あるいは難病などの専門的な対人保健サービスや、食品衛生、環境衛生など保健サービスを重点的に実施することになり、また、新たに企画調整、調査研究機能などの役割を果たすことが可能になったと考えてございます。
 また、再編によりまして廃止された保健所あるいは保健相談所の施設は、市町村に譲渡の上、それぞれ保健福祉総合センターなどとして整備され、市町村におきます保健事業に有効に活用されていると考えているところでございます。
 このようにして整備されました市町村の保健福祉総合センターにおきまして母子保健事業が実施され、その定着が図られました。その結果、それまで既に実施されておりました老人保健事業とあわせまして、市町村を単位に生涯を通じた健康づくり体制が整備されてきたと考えているところでございます。
 このように、平成九年度の保健所再編を契機にいたしまして、多摩地域における保健サービスの推進体制は着実に進展していると認識しているところでございます。

○田代委員 何か問題がなかったかということをお伺いしたんですけれども、ということは、余り問題の認識がなかったようですけれども、中には保健師さんなどが直接赤ちゃんの訪問ができなくなる。もうちょっと詳しく問題点も解き明かしていくということが必要かなと思うんですけれども、逆にそれとは別に、専門性を生かして、二次医療圏を単位にいろいろな施策を市町村や医師会や、あるいは福祉機関と連携して推進をするという可能性が大変強くなってきたということで、住民の方あるいは保健所の職員の中でも、賛成する声も私も聞いておりますので、結果を検証するということはとても大切ですから、一つ一つもうちょっと詳しく、いいことだけではなくて、問題と提起されたものは一つ一つそれに対して対応できるようなことで進めていっていただきたいと思うんです。
 今回、七年ぶりに保健所の再編をするわけですけれども、なぜまた再編するかということは、当然ごくごく一般都民にとって不思議だなと思う気持は強いと思うんです。少なくとも多くの都民の皆さん方に、再編というのは都民にとってメリットがあるんだと、そこをご理解いただくということは大変重要なことだと思うんですけれども、今回の保健所再編のメリットというのは、都民にとって何があるんでしょうか。

○齋藤地域保健部長 今回の保健所の再編によりまして、都の保健所は、広域的、専門的、技術的な機能をより効率的、効果的に発揮していくことが可能となると考えております。具体的には、例えば再編によりまして、広く分散している保健師さんですとか、あるいは食品衛生監視員の方、あるいは環境衛生監視員など専門職や機能を集約化して配置することによりまして、新たな感染症対策、食品の安全問題、あるいはNBCテロへの脅威など、必ずしも発生頻度は高くなくても、発生時におきましては、従来にも増して専門的あるいは広域的な高度な対応が必要とされる健康危機の予防や拡大防止にも的確に対応できる体制が、他の保健医療施策との整合性も図りながら、圏域単位に整備できるようになると考えております。
 また、基本的な対人保健サービスの実施主体となりました市町村に対しまして、人的、技術的な支援に加え、新たに創設いたします包括的な財政支援制度によりまして、都の保健所が総合的に支援していきます。これによりまして、身近な市町村におきまして、都民の方、住民の意向や地域特性を十分に踏まえた独自のきめ細かな保健施策あるいはサービスの充実強化を図ることが可能となると考えてございます。
 このように専門的な機能を強化いたしました都の保健所と、各地域におきまして基本的サービスを担う市町村の取り組みがおのおの相まって、多摩地域の保健サービスを総体として向上させることができ、都民サービスの充実が図られると考えているところでございます。

○田代委員 要は、今のお話では、今の時代というのは保健サービスというものは今までのようにひとり保健所だけで行うものではなくて、市町村と連携なしに保健サービスの質の向上はできないということなわけですね。都の保健所は、健康危機管理など、まさしく時代にあって要請される機能に見合った形に整備していって、そのためには、箇所数も絞りましょう、また、その分住民にとって身近な市町村の新しい保健サービスの支援も行っていきましょうという、話としては非常に合理性のある、都民にとってもそこの部分はわかるんですが、しかし、保健所の再編により、実際には今までの利用者が具体的にアクセス、もろもろのことに対して不便になる。何かあったときには、保健所が非常に遠くなってしまうという地域も当然出てくるわけです。こういう不安があるという意見、これは皆さん方もよく聞かれていると思うんですけれども、こういう不安が幾つかあるわけです。今回のこの保健所の再編による保健所所管区域の広域化が今大変問題になっているわけですけれども、この対応策はどうなっているんでしょうか。

○齋藤地域保健部長 保健所所管区域の広域化に伴いましてサービスの低下を来さないように十分配慮する必要があると考えているところでございます。再編後の所管区域の状況に応じまして、精神保健福祉、難病対策など、専門的な分野の相談につきましては、保健所内で行う専門相談のほか、患者やご家族からの連絡を受けまして、家庭訪問あるいは身近な場所に出向いての相談を行うなど、適切な対応を図ってまいります。
 また、管轄区域外のどの保健所でも各種の申請や届け出を受け付ける、いわゆる域外受け付けの充実や電子申請の活用、身近な会場を利用した講習会、衛生教育の実施など、利用者の利便性に十分に配慮していきます。
 さらに、保健所再編にかかわる市町村の地域特性等を勘案いたしまして、関係自治体と十分に調整協議の上、分室的機能の存置などの対策を適切に講じてまいります。

○田代委員 今までも相談窓口みたいのがあったんですけれども、今度は特別に不安解消のためにも、そういう相談窓口みたいなものを設ける予定はあるんでしょうか。今までどおりの形でやるんでしょうか。お答えいただけたらお話しいただきたいと思います。

○齋藤地域保健部長 平成九年度の保健所の再編に際しましても、こういった所外での事業あるいは出張事業等により、距離が遠くなるということに対するご不安あるいはご不満に対しては適切に対応してきたところでございますが、今後、そうした域外、所外、あるいは出張訪問等の活動、さらに市町村とも連携を密にしながら適切に対応していく、そういうことでございます。

○田代委員 僕が聞いたのは、適切にやりたいということではなくて、具体的にどういう方法でやっていくかということをお聞きしたかったわけですけれども、まだ整備ができていないのであれば、しっかりとそれをやっていくことが、こういう再編のまず第一歩だと思うんです。都民の不安を残しながら、いいことだからと進めていっても、これは何にもならないのでありまして、一緒に広報活動をしながら、都民の理解を得ながら再編していかなくちゃならないわけですけれども、保健所の再編に際しては、広域化対策ですとか激減緩和策とか、地方によっては支所の設置だとか、さまざまな対策がとられることがよくあるわけですけれども、今回健康局が実施する対応策も、多摩の地域性をよくよく考えて、市長会などとの関係もあって、熟慮していただかなくてはならない。
 そういう形で結論も出ているんでしょうけれども、そこは大変大切なんですが、しかしながら、今お話しいただいたように、二次保健医療圏を単位にこの保健医療施策を進めるという保健所の再編の大きなねらいもあるわけですから、これをよく考えて、分室的機能などの設置については、地域特性とか事情があって、本当に真にやむを得ないなという場合に限って設置すべき、安易に設置すべきではない、ここをよくとめておいていただきたいなと思います。
 平成十三年の十月に再編策が出されてから既に二年以上が経過しました。この時間の重みというものをしっかりと受けとめていただいて、新たな保健所には、地域の健康危機管理、これは、先ほど申し上げましたように、全く今の問題でありますから--困難な健康課題の解決、これも成人病、いわゆる生活習慣病など、大変多くのものが問題になっているわけでありまして、地域保健の専門家集団として都民の信頼がしっかりと得られるように、これは先ほどから申し上げていますように、説明がなくてはいかぬわけですから、わかりやすい説明、対応策を一つ一つ提案しながら、緊張感を持って、機能的に、しかも機動的に活動していただきたい。強く申し上げて、終わります。

○河西委員 それでは、私も保健所再編と地域保健サービスについてお伺いをいたします。
 ただいま、今回の再編の意義ですとか、総論的なご質問にお答えがありまして、それを前提にしながら、一歩具体的なところに質問を移してお答えをいただきたいというふうに思っています。
 多摩地域の今回の保健所の再編につきましては、過日の厚生委員会の事務事業の質疑の中で、再編に伴います市町村への対応策を中心にお伺いをさせていただいたところですが、きょうは、その後の状況も含めて、引き続き市町村への具体的な方策を中心に何点かお伺いをさせていただきます。
 今回、多摩地域の保健所が二次保健医療圏を基本的な所管区域として再編整備されることになりました。二次保健医療圏は東京都の保健医療施策を展開する圏域として定着化が図られつつあるということもいえるかと思いますし、また、国の指針の考え方にも沿うものであるということで、基本的には再編について理解ができるというふうに私も思います。 しかし、いかに市町村が対人保健サービスの主要な担い手になったといっても、いまだ東京都からの指導ですとか助言ですとか、こういうものに依存する部分がかなり大きいということも片方の実態であろうかというふうに思います。
 そこで、再編によりまして、東京都と市町村の距離感が大きくなり、相互の連携に支障を来すのではないか、こういった懸念の声も現実的に聞かれるわけです。再編によりまして保健所の所管区域が広域化する来年度、市町村に対して人的支援、あるいは技術的支援、具体的にどのような方法で実施していくのか、お教えいただきたいと思います。

○齋藤地域保健部長 委員ご指摘のように、今後多摩地域の保健サービスを向上させていく上で、身近な保健施策を担う市町村への支援と連携が極めて重要であると認識しております。今回の保健所再編にあわせて創設いたします総合支援制度におきまして、都の保健所は市町村に対し、都からの移譲事務などにつきまして、市町村からのご要請に基づき人的支援を実施することとしております。
 既に今年度から、市町村に事務移譲されました精神保健福祉に関する一般相談につきまして、都の保健師が定期的に市町村に出向いて、助言や指導、あるいは患者ご家族への市町村保健師と一緒の同行訪問など、さまざまな支援を行ってきたところでございます。来年度も、市町村における事業の実施状況等を踏まえまして、十分にご協議の上、必要に応じ、出張等によりまして適切に支援してまいります。
 また、市町村職員への研修ですとか、個別なケースについて、あるいは困難な事例等についての共同の事例検討会の開催などの技術的支援につきましては、二次保健医療圏単位に強化することとし、開催場所や内容に工夫を凝らし、充実を図ってまいります。

○河西委員 前回の質問でも申し上げたんですけれども、平成九年度の再編のときに、私が今住んでおります狛江市の保健相談所が廃止をされ、調布保健所と統合されました。それ以来、母子保健、精神保健衛生についても、それぞれの自治体が、かつてに比べますと対人保健分野での対応能力といいますか、こういう力は高まってきているということもいえるわけですが、ただ、実情はさまざまであるというふうに認識しています。
 そこで、具体的には市町村の要望等をしっかりお聞きいただいて、きめ細かな人的あるいは技術的支援策を講じていただきたいということを重ねてお願いをいたしておきます。
 それから、所管区域の広域化の中で、利用者への対策として、市長会等との整理の中でも盛り込まれました分室的機能の存置の問題です。この内容につきましては、前回の質疑では、今後該当する市町村と個別に協議していくというご答弁をいただいたわけですけれども、十月末の決着から一カ月半経過をしております。具体的に市町村から、分室的機能の存置等のニーズがあるのかどうか、時期的にはいつごろを目途に協議を行うのか、お伺いをいたしたいと思います。

○齋藤地域保健部長 保健所再編にかかわる市町村の地域特性等を踏まえた措置については、その後の関係する市などとの意見交換の中で、分室的機能の存置や出張所、所外事業の拡充などの要望が提示されつつある状況にございます。今後、分室的機能の存置や出張事業の拡充などの措置につきまして、保健所が再編される十六年四月に向けて、地域特性等を十分に勘案しながら、該当する市町村と協議し、適切に対応してまいります。

○河西委員 来年四月の保健所の再編に向けて、三カ月とちょっとしか期間が残っていないという状況になってまいりました。分室的機能の内容等については、それぞれの市町村の地域特性ですとか、また意向を十分に把握、また精査をされた上で、的確な対応をお願いしておきたいと思います。
 次に、財政的支援についてなんですが、今回市町村の保健サービスへの支援策として、保健所再編にあわせて包括的な補助制度を創設するということが打ち出されております。その考え方については前回の質問でお伺いいたしましたが、その後、この制度に関し、市町村の意向の把握も進んでいるのではないかというふうに思います。十六年四月から開始されます包括補助制度の補助メニューとして、具体的にどのような事業が考えられるのか、その例示についてお考えを聞いておきたいと思います。

○齋藤地域保健部長 包括的補助制度につきましては、十六年度からの制度発足に向けまして、現在都と市町村との検討会におきまして実務的な検討を行い、その中で全市町村を対象に事業メニューなどについての意向調査を実施したところでございます。
 その中で、例えば虐待予防を目指した親と子のメンタルケア相談事業、あるいは地域の薬局等を健康相談の場として活用する街角保健室事業、また、講習、相談、普及啓発など、市による多角的なアレルギー対策の推進などなど、各市町村から住民要望や地域の健康課題を踏まえました意欲的な事業メニューの案が提出されているところでございます。こうした市町村の意向を参考にしながら、市町村のきめ細やかな保健サービス推進に寄与する制度となるよう努めていきます。

○河西委員 包括補助制度ですから、市町村にとって活用しやすい、余り縛りを強くしない、そんな制度としてぜひスタートさせていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 保健所再編の市長会等との協議の中で、保健所再編に係る市町村の地域特性を勘案した措置として、圏域の状況に応じた分室的機能の存置と並んで、もう一つ市の要望のある場合、廃止保健所の土地、建物の譲渡が示されたわけです。前回の質問でこのことが明らかにされたところですけれども、そこでお伺いいたします。廃止される保健所の譲渡を受けることを希望している市は現在あるのかどうか、今後どういう形になるのかについてもお伺いをいたします。

○齋藤地域保健部長 廃止保健所の土地、建物の譲渡につきましては、今後該当する市と個別に協議していくこととなってございますが、これまでの意見交換等の中で、幾つかの複数の市から譲渡の意向が示されている段階でございます。今後、十分協議していくことになろうかと思います。

○河西委員 保健所の施設というのは、場所によっては非常に交通の便がよかったり、結構使える建物があるというような中で、市町村のみならず、地域においてさまざまな保健福祉活動をしている団体がございます。こういう団体にとっても、廃止後地元に還元されるのかどうか、どう活用されるのかということが非常に大きな関心事になっております。そこで、廃止保健所の市への譲渡に際しての条件面、これについて基本的にどのようなお考えを持っているのか、お伺いしておきます。

○齋藤地域保健部長 一般的に都の公有財産の譲渡に当たりましては、市町村が公共施設として利用する場合には、五〇%を限度として減額することができるという取扱基準がございます。今回廃止されます保健所の土地、建物につきましては、今後譲渡を希望する市から具体的な活用計画をお聞きし、その用途や効果などを精査の上、関係局とも十分に調整審議の上、条件が定められていくものと認識してございます。健康局といたしましては、今回の保健所再編の趣旨等を踏まえ、適切に対応してまいります。

○河西委員 前回も申し上げましたように、各市とも多摩の地域、いずれも財政的状況は非常に厳しい状況にございます。再編によって廃止される保健所の施設が市民のために有効活用されるのであれば、健康局がおっしゃっている総体としての保健サービスの向上にも寄与するはずだというふうに思っています。譲渡の条件につきましては、もちろん財務局への働きかけもあわせてお願いをしたいのですけれども、保健所再編の趣旨を踏まえて、市の意向も十分に勘案して、ぜひ柔軟に対応していただきたいということを申し上げて、質問を終わります。

○渡辺委員 私は、東部療育センターについてお伺いをしたいと思います。
 今日、少子化傾向が一向に改善されない、むしろ進行しているという状況の中で、重症心身障害児は増加の一途をたどっている。このような状況の中にあって、入所あるいは通所施設を求める声は従来に増して大きくなっているわけであります。ご存じのように、重症心身障害児の施設への入所待機児者は約一千名にも上るといわれていることから見ても、施設整備がいかにおくれているか、このことを示していると思います。
 このような中で建設される東部療育センターは、長い年月がかかりましたが、待ちに待った施設として関係者から大変喜ばれているものであります。今回提案されている東部療育センター建設は、重症心身障害児者を初め、東部療育センターをつくる会を中心とした父母の会あるいはPTA、そして障害者団体など、多くの団体、都民から、一日も早い建設が求められてきたものであり、関係者のご苦労が実ったもので、その取り組みに敬意を表したいと思います。
 いうまでもなく、重度心身障害児者の入所、通所施設は、高い医療技術や医療ケア、介護ケアなどが求められており、我が党は、高い医療技術、医療ケア、介護技術などが求められる施設には、それにこたえられる専門家を配備し、重症心身障害児者や父母のニーズに積極的にこたえていくことが必要だと考えています。そのためにも、本来都立直営でやるべきであるということを我が党は繰り返し申し上げてきたところであります。その立場を改めて明らかにした上で、今回の条例案に盛り込まれた指定管理者制度についてお伺いをしたいと思います。
 今回提案された東部療育センターの管理運営でありますが、新しい制度である指定管理者制度を適用し、管理運営を民間社会福祉法人に代行させるというものであり、しかも、東部療育センターはその第一号であります。そこで、まず条例の中身について質問をいたします。
 指定管理者の指定についてでありますが、条例第九条二項では、指定管理者になりたいと申請があったときは、都の掲げる基準により最も適切な管理を行うことができると認める者を指定管理者として指定するとしています。そして、九条二項の一号の中には、第二条第二項各号に掲げる事業に関する業務について、相当の知識及び経験を有する者を当該業務に従事させることができることとありますが、石原知事さえも、民間に渡して採算のとれる問題ではない、これは、やはり公が相当、鋭意を持って事に当たらなければならない、こういう答弁もしております。
 業務について相当な知識や経験を有するというが、具体的にはどのようなものを指すのか、そして、どのような内容のものかということをひとつお聞きしたいと思います。

○海老原事業調整担当部長 ご案内のように、第一号では、人材に関する基準というものを設けております。福祉施設におきまして、必要な人材を確保できるかどうかということは、施設運営の成否にかかわる重要な課題であるため、基準の第一号に掲げたものでございます。
 必要な人材の中でも、とりわけ東部療育センターの院長と施設の経営責任を負うこととなる幹部職員には、重症心身障害児の療育に関して熱意と高い識見を有し、相当の経験のある者を充てることができること、また、重症児施設において処遇に従事する職員には専門的な知識が必要でございます。療育サービスの質の向上を図るために、職員の育成、研修を的確に行う体制が整備できるかなどについて審査をし、判断する予定でございます。

○渡辺委員 指定管理者として適切か否かを判断する、こういうことですけれども、第九条二項の四号に「前三号に掲げるもののほか、規則で定める基準」とあるが、この判断基準というものの中身についてはどういうものであるか、ちょっとお聞きしたいと思います。

○海老原事業調整担当部長 判断する基準、選定の際の基準の詳細についてでございますけれども、これは現在策定中、検討中でございます。参考までに申し上げますと、法人の人材確保や育成計画が適正であるかなどについて判断できる基準を掲げていく考えでございます。

○渡辺委員 代行させる管理者への条件を厳格に守らせること、これは極めて重要でありまして、絶対条件でなければならないというふうに思います。
 次に、九条二項の二号で、安定的な経営基盤を有しているというけれども、効率性だけを追求する余り、人的配置に不足が出たり、あるいは基準にも達していないような状況をつくっては、即サービス低下に直結するということにもなりかねないということがあります。この安定的経営基盤とは何を基準にしていえるのか、これもまたお聞きしたいと思います。

○海老原事業調整担当部長 安定的な経営基盤についてでございますけれども、重症児施設が恒常的に良好なサービスを提供するためには、指定管理者となる法人の経営が安定している必要がございます。そのためには、明確な経営、運営理念を打ち立てまして執行体制を確立しているかどうか、さらに、安定的な施設運営の裏づけとなる社会福祉法人の財務、経営状況、運営している福祉施設の決算状況等を審査いたしまして、健全な経営が行われているかどうかを判断する予定でございます。

○渡辺委員 今も申し上げましたように、これはあくまでも効率性だけを追求する余りサービスの低下につながることのないように、ひとつ取り組んでいただきたいと思います。
 次に、第九条の二項の三に「児童福祉法その他の関係法令及び条例の規定を遵守し、適正な施設運営ができること。」とあるけれども、これはどのように判断したらいいのか、これもまた、お聞きしておきたいと思います。

○海老原事業調整担当部長 適切な施設運営についてでございますけれども、重症心身障害児施設は、児童福祉施設であると同時に、障害児医療を提供する医療法上の病院でございます。この二つの役割を担いながら、関係法令等の規定を遵守して運営を行うことが求められております。このため、法人が現在運営する福祉施設において、関係法令や通知に定められた職員配置基準や設備基準を満たすとともに、適切な運営を維持しているか、あるいはまた、入所者に対する適切な処遇が行われているかなどについて審査をし、東部療育センターの指定管理者となった場合に適切な運営管理が期待できるかどうかを審査し、判断する予定としております。

○渡辺委員 次に、第九条の三項、前項の規定による指定をするときは、安定的な療育環境の確保及び効率的な施設運営を考慮し、指定の期間を定めることができるとありますけれども、この契約期間についてはどれぐらいの期間を考えておられるんでしょうか。

○海老原事業調整担当部長 指定の期間でございますけれども、法律あるいは条例上、特に指定期間についての定めはございませんで、施設の実情に応じて決めることになるものと思われますが、重症児施設の場合、施設利用者に対して安定的に適切な療育サービスを提供するためには、短期間のうちに指定管理者が交代することは好ましくないことと考えております。
 また、その一方で、余りにも長期にわたる指定期間では、施設の効率的な運営に向けた法人の努力が期待しにくくなる懸念がございます。これらのことを総合的に勘案をしまして、適切な運営ができる期間を定めていきたいというふうに考えております。具体的には、今後検討してまいります。

○渡辺委員 次に、第十二条第四号に掲げる指定管理者が業務に関連して取得した利用者の個人に関する情報を適切に取り扱うこととなっておりますけれども、この適切に取り扱うというのは一体どういう内容なのか、これもお聞きしておきたいと思います。

○海老原事業調整担当部長 条例の第十二条第一項四号では、利用者のプライバシーは万全に保護することを規定しております。東部療育センターは、先ほども申し上げましたけれども、福祉施設と病院という二つの側面を持っておりまして、個人情報の保護は、種々の法令等によりまして個人情報保護義務が職員には課せられております。指定管理者制度の導入に当たりまして、改めて規定を設けたものでございます。

○渡辺委員 次に、議会におけるチェック問題でありますけれども、仮にも指定管理者が議会からの資料要求を拒否するということがあってはならないと私は思います。知事への事業報告の提出が地方自治法で義務づけられていますけれども、これを議会に報告することと、資料要求などには積極的にこたえさせるというような指導、これをすべきだと思いますけれども、どうでしょうか。

○海老原事業調整担当部長 指定管理者制度における資料要求等についてでございますけれども、指定管理者による管理代行が行われましても、施設そのものは都立施設でございます。したがいまして、事業実績等については、他の都立施設と同様に、可能な限り情報は公開していくこととしております。資料等の提供についても、同様に対応してまいります。

○渡辺委員 さらに、公募により代行する管理者を選定するときに、公平、中立、透明度をはっきりさせるために、原則公開制ということにすべきだと思うし、また、選定に当たっての委員会には、利用者代表として、今回の東部療育センターの場合、一貫して建設を推し進めてきた、つくる会代表も入れて、利用者の意見を十分に反映させることのできるような選定委員会にすべきと思いますけれども、これについてはどうでしょうか。

○海老原事業調整担当部長 指定管理者を選定するに当たりましては、施設運営能力や財務状況などの審査を行うことから、選定委員会には学識経験者等の専門的知識を有する外部委員等を構成委員に加えることとしております。選定委員会では、プライバシーにかかわる法人の人事案件、あるいはまた財務状況、経理状況など、公にすることがふさわしくない事項も俎上にのせて検討、審査するため、公開することは適切ではないというふうに考えております。

○渡辺委員 公開すべきでない、こういうふうにいいましたけれども、多くの方々はそれを望んでいるということで、再度これは検討していただきたい、こういうふうに思います。
 今、私は、この条例の提案の各条項に沿っていろいろと質問をして、そして、確認というか、そういうことをさせていただきました。今ご答弁がありましたけれども、そういう内容でこの東部療育センターそのものの運営についてはしっかりと取り組んでいただきたい、こういうふうに思うところであります。
 次に、東部療育センターへの期待は極めて大きいものがあると思います。重症心身障害児等家族は、必要な医療は基本的に東部療育センター内で受けられるようにしてほしいと強く求めております。そのための医療スタッフ、医療機器等を備えて、入所者や通所者、そして、外来としての受診者が安心して生活できる条件を東部療育センター内に基本的にぜひしてほしい、こういう強い要望があるわけですけれども、これにはこたえられているんでしょうか。
 そしてまた、当初から設置を強く求められていた外科の問題ですけれども、これについてはどうなるのでしょうか。これについてもお聞きしたいと思います。

○海老原事業調整担当部長 東部療育センターに対するさまざまな要望への対応についてでございます。東部療育センターを充実した医療機能を持つセンターとして整備するよう、重症心身障害児を持つご家族が要望していることは、さまざまな機会を通じて、都としても承知をしているところでございます。
 東部療育センターに設置する診療科あるいは医療機器などの詳細につきましては、今後さらに検討していくこととなりますが、可能な限りご要望にこたえられるよう努めてまいります。

○渡辺委員 できるだけ積極的にこたえられるように取り組んでいただきたいと思います。
 今後の問題になりますけれども、重症児を持つ東部療育センターをつくる会や、父母会などのご意見は次のようなものであります。重症児者はすべて重症心身障害児施設へとは考えていませんといっております。医療ケアの必要のない重症児はもとより、比較的軽度の医療ケアが必要な重症児は、地域の通所施設を利用し、必要な場合重症児施設を利用することが妥当と考えます。そうした地域施設の利用を可能にするためには、都と区の協力体制の確立、とりわけ通所施設への支援が不可欠と考えています。東部療育センターを地域療育支援事業として積極的に展開し、地域への支援を具体的に進めていくものにしてください、こう述べておるわけです。
 要するに、葛飾、江東、江戸川、墨田などのエリアには、通所施設は葛飾の東大和療育センターよつぎ分園という通所施設一カ所だけという、東京都の姿勢がここにもはっきりとあらわれているというふうに思いますが、そういう状況です。しかも、よつぎ分園も、発足当時から見れば、通所者は在籍で倍加しています。外来は三倍化しておるわけです。通所在籍者がふえれば、週五日の通所も週三日になり、二日になっていくという状況にあります。分園としても、ふやしたいのはやまやまなんだけれども、ふやせない状況にあるということも話しております。
 また、外来もなぜ三倍化になっているかといえば、重度や重症心身障害者の場合、一般の病院では対応してもらえない、こういうような現状があるからだということも話しておられました。よつぎ分園で外科などを初め対応できないときは、他の病院へ搬送するようですけれども、受け入れ病院を探すだけでも二時間、あるいはまた最悪の場合は二時間以上もかけて東大和療育センターに搬送しなければならない、こういうふうになっているようであります。
 このような状況のもとで、東部療育センターを文字どおり東部の療育センターとして、通所施設のない地域によつぎ分園と同じようなブランチとしての通所施設を設置すべきだと私は思います。同時に、外来という医療施設を併設することはいうまでもございません。都のこの点についての考え方をお聞きいたしたいと思います。

○海老原事業調整担当部長 東部療育センターの機能の一つといたしまして、障害児の身近にある施設に対しまして技術支援を行うことなどによりまして、障害児の身近な施設への通所が可能となるよう、地域の障害児施設あるいは区市町村との連携を図っていきたいというふうに考えております。
 また、新たな通所施設の整備についてでございますけれども、平成十六年度には西多摩療育センター、平成十七年度には東部療育センターの通所事業が開始される予定でございます。これらの施設の利用状況を含めた通所事業全体の利用状況を見ながら検討していく課題であるというふうに考えております。

○渡辺委員 積極的にこの問題についても取り組んでいただきたいというふうに思います。
 先ほどもいいましたけれども、重度重症心身障害児施設は、都も認めているように、本当におくれているところであります。東部療育センターが開所したとしても、この東部地域ですぐ、近い将来重症心身障害児施設が足りないという声が起こることが予想されます。現在のよつぎ分園でも、あるいはまた城北分園でも、入院できる施設はありません。緊急時の入院の受け入れ先を探すのも大変なことです。地域における民間の医療機関でも、診療や入院の受け入れもできるようなネットワークづくり、そういうシステムを都が責任をもって開拓していくべきというふうに思いますけれども、この点ではどうでしょうか。

○海老原事業調整担当部長 連携のネットワークづくりについてでございますけれども、障害者が安心して地域で暮らし続けるためには、必要なときに入院できる体制をつくっておくことは大変重要なことと考えております。入院を必要とする場合の体制づくりにつきましては、これまでも都としては取り組んできたところでございますが、今後とも円滑な入院を確保できるよう各施設と地域の医療機関との連携に努めてまいります。

○渡辺委員 もう一つ、東部療育センターでは、入院治療というのも可能ですけれども、手術など、東部療育センターで対応できないもの、あるいはまた、そのほかでも、急を要するようなもので対応できない場合も出てくるというふうに思います。その際、墨東病院とか、あるいは東部療育センターに近いところの民間病院、こういうところとのふだんの連携、これが非常に重要だというふうに思います。そういう点でも、システムづくりというんでしょうか、こういう点でどのようにお考えになっているのかお聞きしたいと思います。

○海老原事業調整担当部長 東部療育センターと地域の医療機関との連携でございます。障害児に適切な医療を提供するためには、専門医療機関や関係機関との連携が重要であると考えております。東部療育センターにおきましても、利用者にとってよりよいサービスを提供できるよう関係する医療機関と十分に連携を図ってまいります。

○渡辺委員 最後になりますけれども、これも先ほどもいいましたけれども、すぐ近い将来、いや今でも、重症心身障害児の施設は強く求められているわけであります。都としても、中長期的な立場から、必要な重症心身障害児の施設建設計画を早期に検討する必要があるというふうに思います。
 そして、その計画の立案と同時に、立案したらすぐ具体化して取り組むべきではないか、こういうふうに私は思いますし、また、関係者の方々もそういう要望を非常に強く求めておるわけなんです。この点についてはどうでしょうか。施設建設ということの内容について、ひとつ最後にお聞きをしておきたいというふうに思います。

○海老原事業調整担当部長 さらなる重症児施設の整備をということになるかと思いますけれども、現在、東部療育センターに着工したばかりでございまして、私どもとしては、大きな力を注いで現在努力しているところでございます。さらに東部療育センター開設後の重症心身障害児施設の整備につきましては、施設利用者の状況等を踏まえまして、そのあり方も含めまして今後検討していきたいというふうに考えております。

○大河原委員 私も東部療育センターについてから、まず質問したいと思います。
 本当に重症心身障害児の施設入所、待機者が多いということから、この解消を図り、在宅の重症心身障害児に対する通所の支援を進める、こういうことは、本当に長年待たれてきたものです。開設が本当に待ちに待ったものでございますけれども、これまでも質疑がありましたが、指定管理者制度という新しい制度を導入するということで何点か伺っていきたいと思います。
 先ほども出てきましたが、いま一度はっきり、利用者へのサービスを提供するという役割を、直営ではなくて自治体が指定管理者に代行させる、このメリットというのは何でしょうか。

○梶山医療サービス部長 都立の重症心身障害児施設である東部療育センターの運営を指定管理者に代行させるメリットといたしましては、民間の社会福祉法人が持つノウハウを活用することにより、療育手法の改善に柔軟かつ適切に対応しやすく、また、さまざまな創意工夫による弾力的、効率的な施設運営が期待できることなどが挙げられ、こうした点を考慮して指定管理者に管理を代行させることといたしたものでございます。

○大河原委員 今のお答えにある創意工夫による弾力的、効率的な運営ということですが、本当に利用者の視点、利用者中心のサービスが得られるように、そして、利用者の保護者に当たる方々、ご家族など、こういった方々にも十分な配慮ができるサービスがあってほしいというふうに思うわけなんです。例えば親のレスパイトなどということもあると思うのですが、親支援のためにも、例えばNPOやボランティアとも組んだ、そういった対策、対応も必要ではないかと思います。新しい方式で運営が行われるわけですので、今お答えにありました創意工夫、弾力的、こういうところに大きな期待を持っていますので、ぜひご努力をお願いしたいと思います。
 今度のこの施設ですが、重度心身障害者施設ですから、社会福祉法人を指定管理者として規定していく方向ということでした。委託業務として、医療部門も含むわけですから、対象者はおのずと限定されていくことになります。そして、指定管理者制度は公募で行うことなので、対象となる法人が少ない中、万が一応募がなかった場合の対応、この場合はどのようなお考えがあるのでしょうか。

○梶山医療サービス部長 指定管理者の公募につきましては、この条例案が議決されました後、「東京都広報」に登載するとともに、都のホームページにも掲載し、広く募集を行っていくこととしております。
 万が一応募者がないという場合は私どもは想定しておりませんが、募集に当たりましては、重症心身障害児の療育に強い熱意を持つ多くの社会福祉法人からの応募があるよう積極的にPRに努めてまいりたいと考えております。

○大河原委員 着々と準備が進んでいる中で、心当たりというか、確実にお願いできるようなところも、もちろん想定されているわけです。でも、こういった意味では、一応公募という形をとるわけなので、そういった意味では、この制度を知っていただく、また、東部療育センターのことをより社会にオープンにしていく、そういう意味合いも持っているものだと私は思っていますので、ぜひその辺のこともご配慮いただきたいと思います。
 先ほど、指定するに当たっての選定に公正さが求められておりますけれども、選定委員会の構成ということをお尋ねになった方がおられましたが、指定の手続というものはどういうふうになっているのでしょうか。

○梶山医療サービス部長 指定管理者となります社会福祉法人を選定するための委員会の設置につきましては、先ほどもご説明をいたしましたが、重症心身障害児の療育に造詣の深い学識経験者などの外部委員も含めた構成をする予定でございます。そして、応募がありました社会福祉法人の重症心身障害児に対する療育方針や、これまでの経営状況、また、東部療育センターの運営計画案などを総合的に判断した上で、最適と考えられる事業者を選定してまいりたいというふうに考えております。
 また、指定管理者としての指定の手続に当たりましては、都議会の議決が必要となりますため、都が選定した社会福祉法人が指定管理者として適切か否かについて、平成十六年第一回定例会でご審議をいただくことを予定しております。

○大河原委員 いうまでもありませんが、社会福祉法では、事業に関して不当に営利を図ってはならないことなどの規定が設けられています。都立施設で公平かつ質の高いサービスを提供していくことが当然のことなんですが、指定管理者制度になって、効率的な面だけが優先されていくということのないように、結果として質の低下につながったということがあっては絶対にならないというふうに思うわけです。
 特に、都議会の議決を必要とするということは、私たち都議会の責任が非常に重いわけですから、指定あるいは指定の解除、こういったところでも都議会にどのような情報が提供されるのか。経営状況などは本当にデリケートな問題がたくさんあるわけです。公開にふさわしくないと先ほどもご答弁の中にありましたけれども、実はそういうところこそが問題の種になっている部分で、私はいささか懐疑的になっている部分がございます。このところ、別の分野ですけれども、発注をしていた先がつぶれてしまったり、開発許可をやっとの思いでとったところが、許可をとってから途端に解散したり、信用ならないことが数々起こっているという事実を私たちは忘れてはならないというふうに思っているんです。
 そして、質の高いサービスというのは、利用者にとって本当に使い勝手のいいサービスなのかどうか、満足がいくものなのかどうか、そのことがまず第一なんですから、入所者あるいは入所者の保護者、家族、こういった方々にも定期的にモニタリングしていただいて、満足度調査など、定期的なこういった調査によって、ぜひサービスの質の向上、もっとより高めていく、そういう方向に努力されていってほしい、そのように求めておきたいと思います。
 次に、保健所の設置に関する条例の一部改正について何点かお尋ねをさせていただきます。
 先ほど質問の中にもありましたけれども、平成九年度の保健所再編と今回の保健所の再編と、どこが違うのか。どういう目的でどのような改編になったのか、あわせて伺わせていただきたいと思います。

○齋藤地域保健部長 まず、平成九年度におきます保健所再編についてでございますけれども、この平成九年度におきましては、母子保健事業など、住民に身近な保健サービスが平成九年四月から市町村に移管されることなどに対応いたしまして再編整備を行うこととしたところでございます。
 再編整備後の都保健所につきましては、地域保健に係る広域的、専門的技術拠点として、企画調整機能や調査研究機能の強化を図るほか、専門的サービスや市町村が実施する保健サービスに対する支援機能を充実することとしたところでございます。あわせて、先ほどもお答えいたしましたけれども、市町村保健福祉総合センターの整備など、市町村の実施体制の充実により地域保健サービスの向上を図ったところでございます。
 お尋ねは、今回の保健所再編ということでございますけれども、その後、平成九年の母子保健事業の移管以降も、介護保険事業の開始ですとか、あるいは精神保健福祉事業の一部移譲など、さらに地方分権が進みまして、住民に身近な市町村で基本的な対人保健サービスを提供できる体制が整備されてきたというところでございます。
 一方、SARSなど新たな感染症や食品の安全問題など、より広域的、専門的な対応を必要とする健康危機課題も発生しております。こうしたさらなる地域保健を取り巻く環境の変化を踏まえまして、都の保健所を二次保健医療圏を基本的な所管区域として再編整備し、一層市町村への支援ですとか健康危機管理などの機能を効率的、効果的に発揮していくこととしたものでございます。
 なお、今回の二次保健医療圏を所管区域とするということは、都におきます保健医療施策を遂行するための基本的な地域単位として二次保健医療圏の定着が図られていることから、再編後の保健所の所管区域はそれと整合を持たせたというところでございます。

○大河原委員 私は、二十三区の世田谷区というところで、もう既に保健所は区がやっているというところからも、多摩の保健所の再編問題というのは、数の面で減ってくるというところからは、保健所の機能がどんどん重要性を増しているために、非常に心配に思ってしまう部分があるんです。当然今のような分権の流れからすれば、市が自前で運営をしていく。そういうところになればいいですけれども、本当に人とか財源とか、それから、技術的なところも一番心配なところなんです。
 十三年度の保健所再編に反対した市長さんたちが今回了承したという中にはどのような要因があるのか、その点についてはどうでしょうか。

○齋藤地域保健部長 今回の保健所の再編整備につきましては、平成十四年の四月に、市長会から、保健所の再編は市町村の意見を聴取の上策定すべきとのご要請を受けました。その後、市長会、町村会と協議の上、昨年六月でございますけれども、都と市町村の部課長級から成る多摩地域保健サービス検討会を設置いたしまして、保健サービスのあり方などにつきまして、鋭意意見交換、検討を行ってきたところでございます。合計十回、一年以上に及びます意見交換、検討を行う中で、都と市町村の役割分担や、保健所が果たすべき機能につきまして、真摯に議論を重ね、その結果として最終報告を取りまとめたところでございます。
 その検討結果を踏まえまして、都として多摩地域の都保健所を二次保健医療圏を基本的な所管区域として再編整備すること、また、全市町村を対象とした市町村保健サービス総合支援制度を構築すること、さらに、再編にかかわる市町村の地域特性を勘案した措置を講ずることとし、具体的には今後該当する市町村と十分に協議する。この三点から成る都の再編の考え方を市長会、町村会に説明いたしました。市長会、町村会におきましては、この内容につきまして慎重にご協議、ご検討されました結果、保健所再編についてはやむを得ないものとすると結論が得られたものでございます。

○大河原委員 再編によって、保健所の数も減ることになって、私は、食品監視の面から、非常に危惧を抱いていたわけです。国に基本法ができて、東京都も今いよいよ条例をつくろうとしているわけですが、例えば食品監視指導計画、こういったものも幾つかの市に分かれている。その一つの保健所がそれを全部つくる。一つ一つの市に合わせた、その地域の状況に合ったものを丁寧にきめ細やかにつくっていただけるのかどうか。それが一遍に圏域をまとめた形でつくられてしまうのか。そういったところを私は非常に注目をしているわけなんですけれども、食品監視についてどのような対応を行うのでしょうか。

○齋藤地域保健部長 再編によります食品監視の管轄区域の広域化に対しましては、これまで、仕出し屋さんですとかレストランなどの飲食店、あるいはめん類の製造業ですとか食肉販売業などの業態別に一律に定めていた監視の回数等につきまして、食中毒等の発生状況や施設の管理状況等に応じまして監視回数を設定するなど、より効率的、計画的、重点的な監視指導を実施することによりまして対応していくと考えております。
 さらに、都といたしましては、保健所以外にも、広域流通食品につきましては健康安全研究センターの監視部門で、また、食品の流通拠点でございます市場の監視につきましては市場衛生検査所で行うなど、東京都全体としての重層的な体制で食の安全を確保してまいります。

○大河原委員 一番住民に身近な自治体がそういった計画づくりにもしっかりと意見を出していけるよう、特に住民も市民参加でつくれるような、そういった食品監視体制、指導計画、こういったものを私は求めていきたいというふうに思います。ぜひこの点でもご努力ください。
 対人保健サービス、特に精神保健福祉の分野では、家族会など、団体との連携が不可欠だというふうに考えています。この点についてどのような対応が図られていくのでしょうか。

○齋藤地域保健部長 都保健所では、これまで家族会に保健師などが出向き助言を行うとともに、専門医等による家族向けの講演会を実施するなど、市町村の精神保健福祉担当者の方とともに、家族会を支え、支援してまいりました。今後とも、精神障害者の方が地域でさまざまなサービスをご利用し、安心して生活し続けられますよう、家族会はもとより、市町村、関係機関とネットワークを構築いたしまして、一層の支援に努めてまいります。

○大河原委員 対人サービスをどんどん地域に、自治体に移していくということは、分権の流れの中でも当然のことだと思いますけれども、担い切れない部分も出てくる。そこで、東京都と自治体の役割分担が出てくるわけで、そこでの綿密な連携もぜひ図っていただきたいと思います。
 この保健所の再編問題は大きな不安を生み出すばかりで、なかなか情報が正確に提供されていないのではないかと思われる節も私は感じております。その点についても、具体的に今整備の形が決まって見えてきたわけですから、今後のPRなどにぜひ力を入れていただきたいとお願いを申し上げまして、質問を終わります。

○大山委員 私も保健所の統廃合問題について質疑をしたいというふうに思います。
 保健所の統廃合について、一昨日の代表質問でも、それから、昨日の一般質問でも、統廃合での危惧がかなり出されていたわけです。東京都は、ちょっとさかのぼりますと、平成九年に、そのときまではおおむね十万人に一カ所の保健所という保健所法から地域保健法に変わって、そのときに、このときも都民の大きな反対があったわけですけれども、多摩の地域、十七の保健所と十四あった保健相談所を、現在の十二カ所の保健所のみに統廃合してしまったわけです。
 そのとき、九四年の六月二十一日の参議院の厚生委員会で、保健所の設置は都道府県の権限だから、保健所を減らしたくない都道府県は逆に保健所をふやすことはできるのかという議員の質問に、政府委員は、理論的にはそういうこともあり得るというふうに答弁をしているんです。つまり、そのときも、無理に保健所を減らすという必要はなかったわけです。そのときも、利用者や市町村、それから議会とも統廃合は反対だったわけです。
 しかし、さらに十三年の十月には、都は新たな保健所統廃合計画を出しました。市長会を初め、市議会も、町村会も、議会も、住民の皆さんも、統廃合反対の大きな運動が起こり、そして、二年間は実施させずに来たというところでした。しかし、十月二十七日の市長会では、やむなく了承するという結論に至ったわけです。
 都民の暮らしや健康を取り巻く状況というのは、自分の責任では解決できない問題が山積みしているといえます。例えば今も食品の問題が出ましたけれども、多発する食の安全を脅かす事件もあります。それから、SARSだとか西ナイル熱などの新興感染症、それから、資料を出していただきましたけれども、結核などの再興感染症がまたふえている。先進国で唯一エイズ患者や感染者が増加しているといわれています。水だとかシックハウスだとかアレルギーだとか、ますます保健所の役割が大きくなっているというふうにいえるわけです。このようにますます大きくなる役割に対して、広域化で対応できるのでしょうか。

○齋藤地域保健部長 都民の健康と安全を守るために、地域における中核施設といたしまして、都の保健所の機能強化が必要なことは共通の認識であろうと思っております。地方分権のさらなる進展や地域における健康危機の発生など、地域保健を取り巻く環境の変化を踏まえ、多摩地域の都の保健所を二次保健医療圏における総合的な保健医療施策の拠点として再編整備するというのが今回の保健所の再編でございます。保健所と身近な保健サービスの実施主体でございます市町村や地域の関係機関等が、適切な役割分担のもと、十分に相互の連携を図りながら、総体としての保健サービスの向上を図ることを主眼としたものでもございます。
 委員ご指摘のSARSなどの新興感染症や食の安全問題など、さまざまな健康危機あるいは健康課題への取り組みといたしましては、再編によりまして、保健師さん、食品衛生監視員さん、環境衛生監視員さんなど専門職を集約化いたしまして、平常時には専門性を培いつつ、効率的、重点的な監視活動等により備えを万全にいたしまして、また、健康危機発生時には、その状況に応じまして、重点的に人員を投入するなど、再編のスケールメリットを生かし、迅速かつ効果的な対応を図っていくとしているところでございます。

○大山委員 食の安全の問題についても、感染症についても、効率的に効果的にやっていくんだ、それから、地域と連携をとっていくんだということをおっしゃったわけですけれども、食の問題でいえば、O157だとか、偽装表示、それから冷凍ホウレンソウなどの農薬の問題、本当に食品の安全問題というのは重要なことになっていると思うんです。都保健所における環境監視及び食品監視の在り方検討会、食品分科会報告、これは、保健所の係長さんたちの実務者を中心にして検討したと。一番現場を知っている皆さんが検討したものです。
 この文書の中には、保健所再編後は、食品監視について対象施設が全国で比べると保健所ベースで二・五倍、監視拠点ベースで三・五倍、特別区と比較しても対象の施設が一・二倍、監視拠点ベースで一・六倍にもなるということが明らかになっています。そのもとになるのが、この報告書の案です。これは本当に率直に意見が出されています。例えば、従来からの既定業務と、新たな課題への対応が必要であるというふうに分類しているんです。
 既定業務の問題点としては、例えば食品関係施設に対する営業許可に伴う現地調査、監視指導、各種調査、処理等は、地域における食品関係事業者や一般都民との密接な関係において執行されるものであるが、新基幹型保健所への移行は、結果として保健所所管区域の大幅な拡大をもたらし、食品関係事業者や一般住民との物理的な距離が遠のくことになるとるるいって、さらに、消費者の権利意識の高まりなどから、遅滞ない対応が求められるため、現状において監視指導や自主管理支援事業などの計画的事業にしわ寄せが来ている現状にあるというふうにいっているんです。
 食中毒などに関しては、所管区域の拡大などにより、現場到着に時間がかかることになるというふうに率直にいっています。さらに、住民の視点に立った事業運営というところでは、営業者等を対象とした講習会についても、例えば旧保健所所管内というのは--現在のということですね--会場設定を行うなどして、遠隔地から保健所に来所しなくても済むような措置を講じない限り、受講者の減少は避けられないだろうというふうにいっているんです。
 さらに何といっているかというと、広くなっちゃうから、機動力が必要だというわけです。保健所に現在配備されている自動車はほとんどが軽自動車なんだけれども、所管区域の広域化や代行運転の現状などを考慮すると、より安全性の高い自動車の配備が必要なんだと。運転できない人もいるから業務に支障を来しますよというふうにいっているんです。このことが、監視指導件数の低下を招くという面があり、このこと自体の問題性もあるけれども、当面は保健所に配布されている旅費の大幅増額が必要であり、場所によってはタクシー利用についても考慮されるべきであるというふうに述べているんです。このように広域化することでの問題がたくさん率直に出されているわけです。
 例えば、最後にいいましたけれども、タクシー利用、これも考慮されるべきですといわれていますけれども、実際予算要求は来年度しているんですか。

○齋藤地域保健部長 広域化の対応に対しての予算要求の考え方についてのご質問かと思いますけれども、再編後に所管区域が拡大する保健所には、庁有車の配置をふやしまして、必要な機動力を確保していく考えでございます。
 また、委員おっしゃられましたタクシーや、あるいは場合によっては自転車の活用を図り、緊急現場へ急行する場合や、公共交通機関から離れた場所への出張などにも対応していくよう予算上の要求をしているところでございます。

○大山委員 結局、そうやって予算要求していますということは、ここでいっていることを、ある程度こういうことが問題があるんだということを認めているからこそ、予算要求をしているということだと思うんです。保健所を少なくして、明らかに都民サービスの低下をさせておいて、タクシー代をふやすだとか何だとかということ、都民にとってはいかがなものかなというふうにいわざるを得ません。
 内部でこれだけ問題点があるということが指摘され、そして、局もそうやって認識されているにもかかわらず、都民には、大丈夫なんですよ、大丈夫なんですよと、議会でも答弁をしているわけです。都民にもいっているわけです。全く情報も出さない。心配ないようなことを話す。全くフェアなやり方ではないというふうにいわざるを得ません。
 食品の安全問題だけではありません。SARS対策にしても、地域の医療機関に協力をしてもらうためには、日ごろの人間関係は欠かせないことなんだということは、それぞれの保健師さんというのは口々におっしゃるわけです。したがって、地域に密着した活動が重要だというふうにいわれているわけです。
 また、ここに課題別地域保健医療推進プラン報告書というのが出されていて、報告会も行われたようですけれども、本当にいい実践があります。この中で、例えば妊婦の喫煙をゼロにするという取り組みでは、まず、市の担当者のところに行って、ぜひやりましょうよというふうに誘うわけです。六市の担当のところに全部行ったわけです。子どもの食の教育という点では、栄養士さんが地域の保育園だとか幼稚園だとかのお父さん、お母さんや職員の人たち、それから、関係機関だとか関係団体に働きかけているわけです。ここでも、共労という、ともに働く体制をつくるためのネットワーク構築の基礎をつくることができたというふうにいっています。
 子どもの虐待予防にしても、地元の市、地域の関係機関との連携が重要ですね。区市町村の保健センターだとか、福祉だとか、子育ての関係者、地域の医療機関などの人と人との信頼関係をきちんとつくるということがいろいろな保健所活動をしていく上では不可欠なんですということなのです。
 今後、きのうの答弁でもいろいろありましたけれども、介護や福祉のこともやらなきゃいけないということでは、ケアマネジャーさんだとかケースワーカーさん、それから、引きこもりのことも本会議ではご答弁していますけれども、そうなれば、学校との連携というのも不可欠だというふうにいえるわけです。
 人と人との関係ですから、日ごろの人間関係ができていなければ、よい仕事はできないということで、今も保健所の保健師さん、栄養士さんたちは苦労してやっているわけです。例えばさっきのたばこの妊婦の喫煙をゼロにするという取り組みでは、六市に聞き取り調査をして、やりましょうということで誘ったんですけれども、結局二つの市しか取り組めなかったということも報告されています。
 実際、この平成九年に、多摩地域の二十一の保健所、保健相談所を十二保健所に統廃合して市町村への事務移譲をしたということで、実際総体としてのサービス向上をするんだということをいっていたわけですけれども、本当にサービス向上になったんだろうかということなんですが、例えば職員です。平成八年度と十五年度の保健所の定員、総定員でいいですけれども、それぞれ何人ですか。

○齋藤地域保健部長 多摩地域の都保健所の職員の定数でございますけれども、平成八年度が八百八十二名、平成十五年度は五百六十一名となってございます。定員が減員となっておりますけれども、その主な内訳といたしましては、母子保健事業ですとか狂犬病予防業務、あるいは精神保健福祉事業の市町村等への移管、事務移譲など、制度的な改正に伴うものがそのうち二百三十九名でございます。
 また、管理部門を中心として集約化いたしました見直しですとか、あるいは事業動向の変動ですとか、事業実施方法の改善等によるものがそのうち八十二名ということになってございます。
 なお、この間、市町村において、保健師等の増加が図られてきているところでもございます。

○大山委員 今まで述べたように、保健所の仕事というのは、ますます多様化するし、それから広域化する。これまでも職員が三百二十一人減って、事務移譲なんかもしたんだけれども、結局事業実施の云々というのは、統廃合による職員の減員というのが大きいわけです。広域化で、まず保健所は遠くなったわけです。統廃合した後に、人的支援をするということを再三おっしゃるわけですけれども、現場に密着していない都の保健所がどうして現場のニーズに合った支援ができるのかということなんです。
 先ほどから報告書のことはいっていますけれども、例えば各市のたばこ対策の状況を聞き取る。保健所と市が共同して取り組むことによって、一緒にたばこ対策を検討することができ、市のニーズに応じた支援となったというふうに書かれています。こうやってきちんと一緒に現場で苦労するということがあって、初めて専門職としての支援だとか援助だとかということが生きてくるというふうに思うんです。
 平成九年以前、統廃合される以前は、きちんと市町村に行って連携をしてきたわけです。仕事量はふえ、で、現場の仕事が、出る仕事が引き揚げられてしまう、なくなっていく中で、現場で一緒に苦労して支援するということが必要だというふうに思っているわけです。統廃合で、まさか職員を減らすなどということはないでしょうね。

○齋藤地域保健部長 職員の配置につきましては、今回の都保健所再編の趣旨を踏まえまして、効率的、効果的な執行体制のもと、適正な人員を確実に確保してまいりたいと考えてございます。
   〔発言する者あり〕

○大山委員 とんでもないことですよ。今いったように、より仕事はふえる、そして、連携をとらなきゃいけない。そして、連携をとるには、遠くまで行かなくちゃいけない。人と人との人間関係が重要なんだ。それから、さらに新しい仕事もふえるという時点で、都民へのサービス低下は明らかです。
 次に、保健所再編に伴う事務移譲の問題です。
 平成九年の統廃合以降、さまざまな事業が廃止されてきました。受験のときだとか就職するときの健康診断の廃止、それから、エイズの抗体検査、これは、拠点化されて、十二カ所から現在は三カ所になりました。エイズ患者の感染者がふえている状況の中で、検診さえも都民から遠のかせてしまうというのは問題だというふうに思っています。(「近所でやらないよ」と呼ぶ者あり)たくさんあれば、ほかのところに行けるのです。
 精神のデイケアというのは、今年度から廃止されました。平成八年六月二十一日の厚生委員会の議事録をもう一回見てみましたけれども、九年の統廃合前の質疑、企画部長は、このとき何といったかというと、さまざまな教室あるいは相談について、廃止される保健所におきましても、市町村と協議しながら従前どおりの対応ができるよう各市と協議しているというふうに答弁しているんです。
 しかし、そうやって縮小したり廃止したり、また、各種事業だとか出張の窓口相談というのは、十年度以降順次廃止されているわけです。出張相談をやればいいというふうにいっていますけれども、例えば精神の方なんかは、今相談したい、今必要なときに相談に行けないというのは、結局役に立たないわけなんです。それは出張相談では対応できないというわけなんです。
 さらに、今回、市町村に九事業の事務移譲を提案しているようですけれども、市への提案などはどうしているのでしょうか。経過と今後の見通しはどうなっているのか。そして、どのレベルで協議しているのかというのを答えてください。

○酒井企画担当部長 現在提案している九事業の移譲につきましては、平成十四年四月に提案いたしましたが、保留という扱いになりましたので、改めて平成十五年十月の市長会、町村会における保健所再編決着を、市につきましては市企画財政担当部長会に再提案し、同部長会から市福祉主管部長会へ下命され、検討が再開されました。また、町村につきましては、町村分権等調査部会に再提案し、検討が再開されました。
 現在、市及び町村の各協議体で検討をしていただいているところであり、市側はこれまで二回の会議を開催しました。それぞれの場に都側から出向いていきまして、移譲事務の内容等についてご説明を行ったところでございます。
 今後、市側の会議の開催状況に応じて、私ども、ご説明等対応していきたいと考えております。

○大山委員 ことしの十月に改めて企画部長会に提案をして、十一月に福祉担当のところの部長会に提案をされたということですね。都として、いつ移譲するというのが目安というのがあるんですか。

○酒井企画担当部長 市側への提案内容としましては、十六年四月一日に移譲を予定しているという形でお願いをしています。

○大山委員 十一月に福祉の担当の部長さんのところに行って、今度の四月ということですよね。本当に目前なわけです。
 同時に、部長会に提案をしているというふうにいいますが、今年度から精神の一般相談を移譲しましたが、このときはどのレベルで協議して、どのぐらい時間をかけたんですか。

○酒井企画担当部長 精神保健一般相談につきましては、平成十四年四月、市企画財政担当部長会に提案し、同部長会から下命された市福祉主管部長会で約半年間検討がなされ、最終的には平成十四年十月の市長会、町村会で事務移譲が了承されました。この経過の中で、都は市側の求めに応じまして、福祉主管部長会等で事務内容につきましてご説明を行ったところでございます。

○大山委員 十四年の四月とおっしゃっていますけれども、実際には十三年から、担当者のレベルでの、現場レベルでの協議だとか検討をしてきたということはあるんですね。それで半年論議をして--十三年の最後の方からですから、半年以上かけて、一年近くかけて、現場レベルでの協議も検討もしてきたということなんですね。事務を移譲するというのは、事業の位置づけだとか、保健所が積み重ねてきたこと、それもきちんと受けとめてもらう。一度受けとめてもらう。そして、市でどういうふうに対応していくかというのは、それは市の自主性にあると思うんですけれども、それをきちんと伝えていくということは重要なことだというふうに思いますし、それでも精神の移譲については受けたところはなかなか大変だったというところも聞いているわけです。
 例えば、今回九事業ということで提案されているわけですけれども、大気汚染被害者や難病患者の方々などの受理の事務だというんですね。医療券などの受理の事務、それから再交付などの事務--難病患者の方々のものです。それぞれこれからの療養生活、どうしていくのかという相談だとかも必要になってくるわけですね。今だと、病院で、保健所で詳しく聞いてくださいというふうにいっているようなんですけれども、それも保健所がきちんと対応しているわけです。例えば未熟児、二千グラム未満というと、やはり虐待のリスクも大きくなってくるわけですね。だからこそ、専門職の丁寧な対応が必要だというふうに思っています。
 重症心身障害児者に対する訪問事業というのは、これは訪問看護師につなげる仕事だということなんですね。若いお母さんが、重症心身障害児を持ったということ自体、お母さんやお父さんにとってもショックなことですし、お母さん自身が自分を責めたりしてしまうということでは、まず親自身が、子どもが重い障害を持っているということを受容するというか、受け入れることが大変なことだし、それなくしては前に進めないということがあるわけですけれども、それをきちんと援助するというのは、この重症心身障害児者への訪問事業の実施に関する事務ということになるわけです。
 最低年に一回は更新をしますから、状況を把握する、どんな援助を必要としているのかとか、どういう働きかけをするということも必要になってくるわけです。ですから、これが申込用紙ですから必要なことを書いてくださいということだけでは済まないというのは、この九事業ほとんどでいえることだというふうに思っています。
 最低必要なことが漏れがないようにマニュアルをつくっておくということは、もちろん必要なことだというふうに思いますけれども、それは、十分なことではないというふうに考えます。その事業の内容を理解をして、相談も訪問もできなければならないというふうに思うわけです。だからこそ、今部長会で話し合っているということですけれども、現場レベルでの協議が必要ではないかというふうに思いますが、どうですか。

○酒井企画担当部長 市側の方で、現在いろいろご検討をいただいております。検討の中で必要な資料やデータの求めがありましたら、それらに的確に対応していきたいというふうに考えております。

○大山委員 市側と、それから実際にやっている保健所と、実務レベルというか、現場のレベルでちゃんと引き継ぎをするというか、どういう中身なのかというのをきちんと伝え合わなきゃいけないというふうに思うわけです。この現場レベルでの協議が必要だというのは、各市の担当者にも私、聞いてみましたよ。何といっているかというと、都との実務上の話し合いが各市とも必要と予想されるとか、それから、難病手当のときも、受理だけだと都はいっていたが、実際には違っていた、こういう意見もあります。
 それとか、難病申請や被爆者認定など、一つ一つがとても大変な内容となっているので、移譲については丁寧な対応を求めたい。都にはそのことを強くいっていく、こういう意見がそれぞれ出ています。申請に来る人は悩みを持っているのではないか。単純な申請受理だけでは済まないのではないかというふうに市の皆さんも心配されているわけです。しかも、それを来年の四月から市町村に移譲というのでは、時間的にもとても無理だというふうに思いますけれども、どうやって重心だとか未熟児訪問の保健師などが四月から対応できるんでしょう。

○酒井企画担当部長 残された期間は限られておりますが、市町村に必要な資料やデータを提供しますとともに、市町村の疑問にこたえるなど、移譲についての理解が得られるよう努力をしていきたいと考えております。また、引き継ぎ等につきましては、ご了承が得られましたらば、移譲するまでの間に、現場の職員の方々に市の方へ出向いていただく、あるいは保健所の方に来ていただく等々の対応をとりながら、抜かりのないようやっていきたいというふうに考えております。

○大山委員 理解が得られたらといったら、一カ月ぐらいしか残っていないわけです。その中で、保健師さんをふやさなきゃいけないでしょうから、採用したり、それから、内容もきちんとどうしたらできるのかというのは、とても四月一日からなんていうのはとんでもないというふうに思いますし、私だけがいっているのではないですよ。
 これは、ある市は、市長は四月一日では受けられないといっているというふうに担当者はいっていますし、それから、ほかの市の担当者は、市町村に移譲の場合、当然窓口は保健関連窓口には限らないし、それから、都の人的支援には限度があって、過去の例から、都のいうとおり受け取れないとか、それから、市としては人的配慮なくして専門的機能の強化はやれないとか、いろいろやって、四月一日移譲には無理があるというふうにはっきりいっているわけです。
 しかも、この事務処理特例条例での事務移譲というのは、本来は都がやる仕事を市町村に移譲するということですよね。保健所が遠くなるから、本来保健所で行う都の仕事を市町村に移譲するということなんです。
 ある市の担当者は、こういっているんです。これだけ保健所がなくなってきている状況では、市民に不便を押しつけることになる。遠くの保健所まで行ってくれというわけにはいかない。そんなことをしたら、市民の皆さんが大変だ。あくまでも都の事務だが、こういう状況では実際は市がやらねばならない。こういうふうにいっているんです。全くそのとおりだというふうに思います。
 保健所の統廃合という、都民のことを考えたら全く不合理なことを強行する。だから、それに伴って出てきたこと。保健所が身近なところにあればいいわけです。市町村と保健所と連携をとれば、より充実した保健サービスが提供できるわけです。東京都事務処理特例条例では、市町村との協議が調わなかったら移譲はできないということになっていますね。

○酒井企画担当部長 市町村に事務を移譲するためには協議が必要でございますので、引き続き移譲について市町村の理解が得られるよう努めてまいります。

○大山委員 合意がなければできない。それは明らかなんです。四月一日実施のために、期限を切って実施する。まず四月一日があって、結論を押しつける、そういうことになってしまうわけです。まずは期限をきちんと引っ込めて、ちゃんと実務者レベルでの協議をきちんと積み重ねて、市町村がきちんと納得できるような--四月一日、何が何でも実施というのは、とにかく今は無理だという意見がかなり市から出ているわけですから、きちんと引っ込めるべきだというふうに思いますが、どうですか。

○酒井企画担当部長 先ほどもご答弁申し上げましたが、残された期間は限られておりますけれども、市のご理解をいただけるよう引き続き努力をしてまいります。

○大山委員 残された期間は少なくなっているというのは、勝手に東京都が決めているだけです。都民サービスのきちんとした円滑な移譲、それは、市に行けば身近なところでできますから、それは重要なことです。それは、重要なことなんだけれども、東京都が保健所を統廃合するために遠くになっちゃうから、それは市でお願いしますよという仕事に対して、それを東京都が責任を持って現場の方たちの質問だとか意見だとか疑問だとか、そういうのを解決しながら、市町村が納得して移譲しなかったら、こんなのはうまくいくわけがない。来年四月一日にこだわらないで、時間をかけて現場レベルでの協議検討を尽くしてから移譲することを再度いっておきます。
 やむなしというふうに市長会がした文書だという中に、分室的機能の存置というふうになっていますが、市長会と合意している事項というのは何ですか。具体的にいってください。

○齋藤地域保健部長 保健所再編につきましては、都から市長会、町村会に対しまして、多摩地域の都保健所を二次保健医療圏を基本的な所管区域として再編整備する。全市町村を対象にした市町村保健サービス総合支援制度を構築する。さらに加えまして、再編にかかわる市町村の地域特性を勘案した措置、分室的機能の存置、あるいは保健所土地、建物等の譲渡等を例示としてございますが、それらを講じることとし、具体的には、今後該当する市町村と十分に協議する、この三点から成る再編の考え方をご説明し、市長会、町村会におきまして、この内容について協議検討した結果、了承するとの結論が得られたものでございます。
 したがいまして、お尋ねの分室的機能などの存置の内容等につきましては、再編にかかわる市町村の地域特性等を踏まえながら、該当する市町村と個別に協議していくこととされたところでございます。

○大山委員 ほとんど具体的な中身は決まっていないと。例えば、どのような人員体制だとか、組織的にはこの位置づけにするとか、分室としては、こういう市だったらどのような仕事をするとか、そういう点ではどうですか。

○齋藤地域保健部長 ただいま申し上げましたように、分室的機能につきましては、今後該当する市町村の地域特性を精査いたしまして、協議の上、実施内容等を決定していくものであり、内容等は現時点では未定ではございますが、そうした前提に立ちまして申し上げますと、設置する場所といたしましては、市町村の施設ですとか、あるいは都の施設の有効活用などが考えられるかと思います。
 また、協議を行う市町村でございますけれども、今回の保健所再編により廃止される保健所が所在する市町村のうち、地域特性等を勘案した上で、必要と認める場合に協議していくということになろうかと思います。
 また、人員体制ですとか、組織上の位置づけ等もあろうかと思いますけれども、これらにつきましては、協議を経て、分室的機能が存置される場合に、その事業内容等を踏まえて検討してまいります。
 さらに、分室的機能を活用して実施していく事業についてでございますけれども、都としては、保健所所管区域の面積、人口、地理的要件等を勘案いたしまして、保健所の所外に窓口や拠点を設けることが効率的な事業というものを想定しているところでございます。

○大山委員 人員体制や組織上の位置は不明だと、これから協議をするということですね。四月一日からは、保健所は統廃合。その不十分さを補うための対応はこれから協議。きょう、十二月ですからね、全く手がついていない。内容も場所も、市町村との協議もこれから。まずは、とりあえずすべての市町村に対して意向を聞くところから始めるというのが求められているのではないかと思いますけれども、その点はどうですか。

○齋藤地域保健部長 先ほどのご質問で、市長会と合意した内容はどうかということでご説明したところでもございますけれども、今回の保健所再編にかかわる分室的機能などの個別措置につきましては、再編にかかわる市町村の地域特性等を勘案し、個別に協議の上措置していくことを市長会、町村会にご説明し、了承を得られたところでございます。都としては、この整理を踏まえまして、適切に対応していくところでございます。

○大山委員 東京都から市町村に、どうですかということをきちんと意向を聞いてもらいたいというふうに、そこから始めてもらいたいというふうに思います。
 ある市の担当者は、例えば精神や医療を考えると、医者を最低一人とスタッフを常駐させてほしいというふうに述べているんです。きちんと対応してほしいというところに対しては、先ほどから出張だとか、よくわからないわけですけれども、常駐させてほしいというところに対してはきちんと対応するとかいうふうに考えていますけれども、それについてはどうですか。

○齋藤地域保健部長 先ほどもご説明させていただきましたが、分室的機能存置の趣旨を踏まえまして、都としては、これはあくまでも例外的な措置でございますので、市町村の意向を踏まえながらも、個別に意見交換、協議していく課題であると考えております。

○大山委員 きちんとそれぞれの市町村の意見を、東京都のを押しつけるのではなくてやっていかなきゃいけない問題だというふうに思います。
 次は、補助金の問題です。地域保健サービス総合支援制度ということで、それの包括補助ですよね。具体的にはどのような事業で、予算はどれぐらい見積もっていますか。

○齋藤地域保健部長 先ほど河西先生からのご質問にある程度具体的なメニューのイメージをご説明させていただいたかと思いますけれども、保健所再編に合わせまして創設する予定のこの包括的補助制度、仮称で市町村地域保健サービス推進事業でございますけれども、これは、身近な地域保健サービスの実施主体である市町村が、地域の実情に合わせてきめ細やかな事業を展開できるよう財政支援するもので、補助メニューから市町村が事業を選択し実施する、いわゆるメニュー補助方式を想定しているところでございます。
 実施規模につきましては、局としては約五億円を要求しているところでございます。

○藤井委員長 速記をとめてください。
   〔速記中止〕

○藤井委員長 速記を始めてください。

○大山委員 来年度の包括補助というのは、今おっしゃったように、局の予算の見積もりでは五億円を要求しているのだということですね。新しい包括補助をつくるんだということをいっているわけですけれども、その一方で、市町村への補助というのは、第二次財政再建推進プランの中で、大きな補助だということで見直しが名指しされているわけです。
 既に市町村に補助金の廃止や補助率の見直しの提案がされているわけです。全体は二十八項目あるわけですけれども、その中で何があるかというと、例えば健康局関係だったら、健康診査、これは廃止する。定期予防接種補助事業、これは廃止する。市町村公立病院運営費補助は補助のやり方を変えるとか、休日診療の事業補助は三分の二の補助を二分の一にするとかということが出されているわけです。
 さっき五億円というふうに、新しい包括補助はその額だといっていましたけれども、例えば定期予防接種補助事業、これは廃止と提案されていますけれども、これだけでも八億円ですからね。定期予防接種については二十六市すべてが廃止に反対だということを表明しているわけです。二十八のうち健康局が七つありますけれども、これを合わせても影響額は合計四十二億円です。結局新しい補助をつくるといっても、その一方で今まで行っている必要な補助を廃止を含めた見直しをするということなわけです。自分の局の中で、あちらを削ってこちらに持ってこよう、そういうことで、しかも、額も減らしてしまうということになるわけです。
 まさか、地域保健サービス総合支援制度の包括補助は、何年限りなんていう期間限定というのはよくやるわけですけれども、そんなことはないでしょうね。

○齋藤地域保健部長 今回創設する包括補助制度でございますけれども、保健所の体制を効率的、効果的な体制にすることによりまして、管理部門等が縮小になるわけですが、その財源を市町村のきめ細やかな保健サービスの後押しのために活用するという考え方でございますので、先ほど委員は定期予防接種との関連でご発言されたようですけれども、私どもはそういう考え方に立って創設する制度であるということをまず冒頭いわせていただきたいと思います。
 それから、一般的に、すべての行政施策というのは、未来永劫ということはございません。時代の変化、ニーズの変化等を踏まえて、適切な時期に適切に見直していくことは、どんな制度施策にしても、むしろ当然だというふうに考えてございます。しかしながら、そういった行政運営の基本原則に立ちながらも、局としては、身近な市町村による保健サービスを後押しし、効果的に地域の実情に応じたきめ細かな都民、市民サービスの向上を図っていくという観点から、この制度については市町村にとって使い勝手のよい魅力のある制度として創設いたしまして、今後適切に運用していきたいと考えているところでございます。

○大山委員 予防接種とこれは違うのだといっても、結局総体としてって皆さん好きですけれども、総体としては保健行政なんです。その中で、一方でいかにもやるみたいに五億円ですといっておきながら、片やこっちでは削ろうとしているわけですから、それこそ総体としてどうなるのかということです。
 今まで質疑したように、保健所を統廃合するということについては、都民にとって有益なことはありません。また、統廃合先にありきで、都民サービスの低下する部分をどうするのか、全く具体的にも考えていないし、実践もしていない。市町村と現場レベルでの話し合いを重ねて、十分な納得と合意を得るまでは統廃合するべきではありません。補助金と分室についても十分な人員配置を行うことを再度求めて、質問を終わります。

○藤井委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、ご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で健康局関係を終わります。
 この際、議事の都合によりおおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時二十三分休憩

   午後三時四十一分開議

○藤井委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 これより病院経営本部関係に入ります。
 付託議案及び陳情の審査を行います。
 第二百三十六号議案並びに陳情一五第六二号、陳情一五第六八号及び陳情一五第六九号を一括して議題といたします。
 なお、本日は関係する健康局の理事者にもご出席をいただいておりますので、ご了承願います。
 付託議案につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 要求資料及び陳情について、理事者の説明を求めます。

○押元経営企画部長 まず初めに、去る十一月二十八日の本委員会におきましてご要求のございました資料につきましてご説明を申し上げます。
 それでは、お手元にお配りをしてございます厚生委員会要求資料をごらんいただきたいと存じます。資料は、目次にございますように、1の都立病院の処方せん発行数(平成十四年度)から、4の都立総合病院の病床利用率(平成十四年四月-平成十五年十月実績)まででございます。
 恐れ入りますが、一ページをお開きいただきたいと存じます。
 都立病院の処方せん発行数(平成十四年度)でございます。各都立病院における平成十四年度の外来処方せん及び院外処方せんの発行数と、院外処方せんの発行率について、それぞれ記載をしてございます。
 恐れ入りますが、二ページをごらんいただきたいと存じます。
 大久保病院、東部地域病院、多摩南部地域病院の診療単価の推移(過去五年間)でございます。各病院における平成十年度から平成十四年度までの患者一人一日当たりの診療単価について記載してございます。
 三ページをごらんいただきたいと存じます。
 大久保病院、東部地域病院、多摩南部地域病院の保険外収益の実績(過去五年間)でございます。各病院における平成十年度から平成十四年度までの使用料と手数料の実績について、それぞれ記載してございます。
 四ページをごらんいただきたいと存じます。
 都立総合病院の病床利用率(平成十四年四月-平成十五年十月実績)でございます。各都立総合病院における平成十四年四月から平成十五年十月までの病床利用率について記載をしてございます。
 以上、簡単でございますが、ご要求のございました資料の説明を終わらせていただきます。
 引き続きまして、都立病院に関する陳情につきましてご説明を申し上げます。
 お手元にお配りをしてございます請願陳情審査説明表をごらんいただきたいと存じます。
 陳情一五第六二号、六八号、六九号の三件でございます。これらは、いずれも都立大久保病院の公社化に関する陳情であり、六二号につきましては東京社会保障推進協議会会長村林彰さんから、六八号につきましては東京の保健・衛生・医療の充実を求める会代表四谷信子さんから、六九号につきましては都立大久保病院を存続させる会代表田中光春さんから、それぞれ提出されたものでございます。各号とも同一の内容でございますので、一括してご説明を申し上げます。
 恐れ入りますが、一ページをごらんいただきたいと存じます。
 陳情の趣旨でございますが、都立大久保病院の公社化を中止し、都立病院として存続していただきたいというものでございます。
 下の段、現在の状況にございますように、都立大久保病院は、平成十三年十二月に東京都の行政計画として発表いたしました都立病院改革マスタープランに基づき、地域医療の一層の充実を図るため、その経営主体を、地域の医療機関との連携に関するノウハウや実績を有しております財団法人東京都保健医療公社に変更することといたしました。平成十五年九月には、地域の意見や要望等を踏まえまして、公社移管後の大久保病院が提供する医療機能などについて行政として取りまとめ、本委員会においてもご報告を申し上げた上で、現在開催中の平成十五年第四回都議会定例会に都立病院条例改正案を上程させていただいているところでございます。
 ご説明は以上でございます。
 よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより付託議案及び陳情に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○鈴木委員 それでは、付託議案、東京都立病院条例の一部を改正する条例に関連して質問をいたします。
 都立大久保病院の公社移管については、これまでもさまざまな議論が行われてきました。その質疑の中でも言及されておりましたが、私は、都民に適切な医療を提供していくためには、さまざまな医療機関がそれぞれの役割に応じた機能を発揮していくことが必要であると考えています。限りある医療資源を有効に活用していくためには、住民に身近な地域で開業している診療所、それを支援する地域の病院、高度で専門的な医療を提供する病院などが連携しながら、患者さんの症状に合った適切な治療を行っていくべきです。その意味で、高度医療が充足しているという地域の実情を踏まえて、大久保病院の運営を公社に移管し、地域医療の充実を図るということは、大変意義あるものと考えています。
 さらに、私は、この公社移管は、もう一つ大きな意味を持っていると考えています。それは、生活習慣病に関してです。既にさきの健康局の事務事業質疑の中でも明らかにされたところですが、少子高齢化が進展し、疾病構造の変化が進む中で、都民が生涯を通じて健康で生き生きと暮らし続けるための環境整備はますます重要になってきており、とりわけ生活習慣病に対する対策を重視していかなければならないと考えております。地域に密着した医療を提供し、地域医療を支援する中核病院としては、当然、生活習慣病に関する確固たる視点を持って運営していくことが必要であります。もちろん、疾病の治療を行うことが病院の本来の目的であるわけですが、地域における生活習慣病の予防活動を支援する面も忘れてはならないのではないでしょうか。
 以上のような観点から、何点か質問させていただきます。
 まず、全国的に見ても生活習慣病の患者が増加しているわけですが、大久保病院における生活習慣病の患者の推移はどうなっているのか、お伺いをします。

○押元経営企画部長 お答えを申し上げます。
 がん、心臓病、それから脳血管疾患、さらには糖尿病といった代表的な生活習慣病にかかられました入院の患者さんの全入院患者数に占める割合について比較をいたしますと、平成十年には四一%だったものが、平成十四年には五〇%に増加をしているという傾向がございます。とりわけ糖尿病の疾患につきましては、三・五%から九・八%と大幅に増加をしているという状況でございます。

○鈴木委員 大久保病院でも生活習慣病の患者が増加をし、何と、今伺いましたように、平成十年で四一%だったのが、十四年度には五〇%に増加している。何と五割もの方が生活習慣病で受診している事実からも、予防対策の重要性が明らかであると思います。特に大幅に増加しているという糖尿病は、脳血管疾患や虚血性心疾患などの発症や進行に深く関与する病気であり、簡単にいいますと、だれもがわかりやすくいうと、脳や心臓や目に来る、こういうことですが、適度な運動により肥満を予防し、バランスのとれた食事をとるなどの予防策が非常に重要な役割を持っています。また、発症後も、血糖値をコントロールすることにより、進行の危険や合併症の発症を減少させることができます。健康は都民一人一人がみずから守っていくべきものですが、それを支援していく仕組みづくりがますます重要になってきています。
 そこで伺いますが、移管後の大久保病院は、生活習慣病を重点医療として取り組むとのことですが、生活習慣病を防止するため、これまでどのようなことに取り組んできたのでしょうか、伺います。

○押元経営企画部長 大久保病院の生活習慣病関連の取り組みといたしましては、糖尿病の教育入院が挙げられます。この教育入院では、医師や看護師、栄養士、薬剤師など各分野の医療スタッフによります病気の解説や指導などを通じまして、糖尿病に関する正しい知識や予防策、あるいは療養方法などを患者さんに身につけていただいているというものでございます。また、禁煙外来、あるいは脳ドックといった専門外来も実施するなど、大久保病院は生活習慣病の防止に取り組んでいるところでございます。

○鈴木委員 ただいま答弁をいただきましたように、治療と予防、あるいは予防と検診といったような医療サービスこそ、住民の継続的な健康管理を支えていくためにぜひとも必要なものであり、住民に身近な地域においてこそ提供していくべき医療サービスであります。そして、その充実を図っていくために、大久保病院の公社への移管は、またとない契機になると思います。
 そこで伺いますが、公社に移管された後の地域病院としての大久保病院でも、ぜひこうした生活習慣病の予防策も含めた取り組みを継続して充実を図っていくべきだと考えますが、見解を伺います。

○押元経営企画部長 ただいまご答弁申し上げました糖尿病の教育入院につきましては、公社への移管後も、地域の医療機関からぜひ実施を継続してほしいという大久保病院に対するご要望がございますので、これにおこたえをいたしまして、今後も継続をしていく予定でございます。
 また、国の健康増進法に基づきまして数々の施策が進められてまいります中で、禁煙外来のニーズもますますふえていくものと予想されます。公社移管後も、大久保病院のこうしたこれまでの実績を生かしながら、生活習慣病に対する取り組みをさらに充実をさせてまいりたいと存じます。

○鈴木委員 ぜひ積極的な取り組みをお願いしたいと思いますが、その際に忘れてならないのが地域の医療機関との連携だと思います。生活習慣病は未然に防止することが一番ですが、万が一病気にかかっても、早いうちに適切な治療を受ければ重症化を防止できる、このように考えております。生活習慣病は日常的な管理が重要であり、ふだんは身近な診療所で受診し、適宜、大久保病院のような地域の中核となる病院で検査などを実施するといった、医療機関相互の連携に基づいた仕組みづくりが必要だと思います。
 そこで、大久保病院の公社移管は、こうした面でも非常に大きな効果が期待できるのではないかと考えておりますが、その点についても見解をお伺いしたいと思います。

○押元経営企画部長 大久保病院の公社移管後につきまして、生活習慣病などについて地域の医療機関との医療機能連携を重視をいたしました仕組みを構築することによりまして、サービスの充実、向上を目指してまいりたいと考えております。大久保病院では、これまでも、地域の医療機関との紹介、あるいは逆紹介、さらには地域の医師の先生方に対する研修の実施など、医療連携を推進をしてきたところでございますけれども、今後は、こうした連携関係を基礎といたしまして、さらに生活習慣病への取り組み、対策を充実させてまいりたいと考えております。

○鈴木委員 しっかりとした仕組みづくりをつくっていただきたいというふうに考えております。
 さて、次なる都立病院の公社移管として、平成十八年度には荏原病院が予定されております。荏原病院の公社移管後の医療内容等詳細につきましてはまだ明らかにされておりませんが、私は、大久保病院と同様に、生活習慣病に対する重点的な取り組みを期待しているところです。現在の荏原病院では、生活習慣病に関連してどのような実績を持っているのか。その点、伺いたいと思います。

○押元経営企画部長 荏原病院における生活習慣病の実績でございますが、がん、心臓病、脳血管疾患、さらには糖尿病といいました代表的な生活習慣病におかかりになった患者さんの数は、大久保病院と同様に、全患者の約五割に上っております。中でも荏原病院が重点医療として取り組んでおります脳血管疾患につきましては、救急からリハビリテーションに至ります一貫した治療を行っておりまして、患者さん全体の約二割を占めているという状況でございます。

○鈴木委員 荏原病院におきましても五割を超えているということで、都会病というか、まさに国民病ともいうべきこの生活習慣病であるわけなんですが、私は、公社移管後の荏原病院においても、これだけの一貫した治療という生活習慣病に関する治療実績を有している病院の機能を十分に活用していくべきであると考えています。
 そこで、荏原病院の場合も大久保病院の場合と同様に、基本的に現行の医療機能を継承していくという方針で医療機能を考えていくのでしょうか。その点、お伺いします。

○押元経営企画部長 都立病院改革マスタープランにおきましては、荏原病院につきましても、公社移管に当たっては基本的に現行の医療機能を踏まえながら検討を行っていくとしております。具体的には、現在移管の準備を進めさせていただいております大久保病院における検討手法にならいまして、地区の医師会や地元の自治体などの関係者から構成をされます運営協議会を立ち上げまして、地域の意見、あるいは医療ニーズを十分に把握しながら、医療機能などを検討していくことになります。

○鈴木委員 基本的に現行の医療機能を踏まえていくということですが、そうであれば、荏原病院の公社移管に向け、現行の医療機能をさらに充実させるべく、今から準備をしていく必要があると思います。この点についてどのように考えているのか、お答えください。

○押元経営企画部長 公社移管に当たりまして医療機能の向上に努めていくべきであるということは、鈴木理事ご指摘のとおりでございます。本年十月からでございますが、荏原病院におきましては、神経内科と脳神経外科を中心にいたしまして脳卒中専門の病床を設置いたしまして、院内の放射線科、リハビリテーション科、看護科、それから医療ケースワーカーなどの医療チームを編成をいたしまして、患者さんに対する総合的な治療あるいはケアを実施できますよう体制を整えたところでございます。今後とも荏原病院の公社移管に向けた検討を行いつつ、現行の医療機能の充実に向けた取り組みを続けてまいりたいと存じます。

○鈴木委員 荏原病院は、専門外来として、脳神経外科からリハビリテーション科まで、こういうような非常に特徴がある専門外来を持っている病院であるわけで、そんな中で、新たにこのたび脳卒中専門病床を設置されたということは、大変これは心強いことですし、生活習慣病の取り組みにつきましても、非常に的を射ている施策だと思っておりますが、これは何床程度おつくりになっているんでしょうか。

○押元経営企画部長 十月から、八床を脳卒中専門の病床として運営をいたしております。

○鈴木委員 これから寒くなりますと、この病床に患者が殺到するというようなことも予想されますが、そうなってほしくないとも思いますけれども、ますますこういうような機能というものを今後充実をしていく、まさに今から現行の医療機能を充実をしていくという点では、非常に的を射ていることだと思います。ぜひとも、荏原病院の公社移管に当たっては、生活習慣病に関する医療機能をさらに充実されるよう要望をしておきたいと思います。
 ところで、移管後の名称につきましては、我が党の松原議員が、もし公社移管後の大久保病院が大久保地域病院という名称になったとしたら、住民の方々に、これまでの病院と全く異なる特別な病院になるのではないかとか、それから、サービスが限定されてしまうのではないかというような、いってみれば大久保病院の機能を発揮できなくなってしまうのではないかという危惧をされた発言があったかと思います。第三回定例会の厚生委員会では、大久保病院が公社に移管された場合の名称について要望が出されたところであります。病院の名称は非常に重要な意味を持っているわけですから、住民や関係団体の意見を十分踏まえるように、そういうような要望でしたけれども、この点、どのようにお考えになっているか、いま一度伺っておきたいと思います。

○押元経営企画部長 公社移管後の大久保病院の名称につきましては、さきの厚生委員会でのご意見を踏まえまして、関係の皆様方のご意見なども最大限に尊重しながら公社の評議委員会で検討いたしました上、理事会において決定をしていくことになります。さきの本委員会においてもご議論のありましたように、地域の皆様に十分ご理解をいただける病院名となるように、今後十分検討させていただきたいと存じます。

○鈴木委員 長きにわたって地域住民に親しまれている、広く知られている、この大久保病院という名称をぜひ残していただきたい、そのように改めて要望させていただきますとともに、荏原病院についてはこれからですが、荏原病院という名称についても、ぜひ残していただきたい、このように要望をさせていただきたいというふうに思います。
 それと、名称につきましては、やはり広報活動というのが非常に大事だと思っておりますし、より都民に、公社化される大久保病院の特徴、それから機能等々、本当に広く知っていただきたい。そのために、この公社化検討委員会のまとめにも書いてありますけれども、都の広報媒体のみならず、関係各区における区報や地区医師会の広報紙等々、また、各種の媒体、交通機関等々、バスとか鉄道とかあると思いますけれども、そういうものを利用した幅広い広報活動が必要になってくると思いますので、その点にもぜひ力を入れていただきたいというふうにお願いをしておきたいと思っております。
 さて、大久保病院と荏原病院の公社移管に関連して質問、議論を進めてまいりましたが、地域病院として新たに生まれ変わる病院に期待するのは、やはり都民に対するより一層のサービスの向上と、安心、信頼できる医療サービスの提供だと思います。特に、冒頭にも申し上げましたとおり、高齢化が急速に進む中で、生活習慣病への対策はますますその重要性を増しており、地域の中核を担う病院の責任は重大です。医療サービスの質の向上とともに、生活習慣病の予防という側面からのアプローチもぜひ忘れないでいただきたいというふうに思います。
 そこで、最後に、この点も踏まえた公社移管についての基本的な考え方を、再度となりますけれども、本部長にお伺いして、質問を終わります。

○碇山病院経営本部長 都では、現在、ご案内のとおり、都立病院改革を着実に一歩一歩ずつ進めておるわけでございます。幾つかの観点がございますけれども、その一つとしまして、都立病院を広域基幹病院--都道府県としての広域にわたります総合基幹病院を設置するということ。二番目としまして、センター的機能病院、これは専門特化を中心としまして、高度医療に対応していくために、東京都がみずから病院を運営してまいるというようなことになろうかと思います。さらには地域病院という、この三つにすみ分けしておるわけでございます。これによりまして、現在、再編整備を鋭意進めておるわけでございますが、何よりも私ども、一番その底辺に置いておりますのは、この再編整備なり病院改革によって医療の低下があってはならないということで、現状の医療をよりよくしていくということ、それぞれのすみ分け、役割分担に応じた病院が、それぞれの機能を発揮していくということに一番重きを置いておるわけでございます。
 地域病院として位置づけました大久保病院の公社移管でございますが、こうした役割分担に基づいたものとして考えております。
 大久保病院でございますが、これまでも病床規模、あるいはその医療内容からしまして、地域性がやはり高い病院であったわけでございますが、公社移管によりまして、さらに一層地域に根差した医療を提供していくという考え方でございます。特に、お話にございました生活習慣病、これはまさに地域病院として地域医療機関との連携の中で取り組むべき大きな課題であるというふうに認識してございます。地域の医療機関との中核病院として今後寄与していくように私ども考えておるわけでございますが、今回、こういう意味で条例の改正のご審議をお願いしておるわけでございます。先ほどお話にもございましたような荏原病院なども続いてまいるわけでございますので、これなんかも十分に念頭に置きまして、新たな大久保病院が地域医療の中核病院として機能していくように、先ほどご指摘にもありました、広報の面も含めまして、関係局一体となって積極的に取り組んでまいりたい、かように考えてございます。

○柿沢委員 それでは私は、都議会民主党を代表し、都立大久保病院の公社移管に関して意見だけ述べさせていただきます。
 先日、十二月の八日ですけれども、私を含め、初鹿理事、河西委員を含めて、都議会民主党の五人で大久保病院を視察してまいりました。この質疑があることを前提に、改めて視察に伺ったわけですけれども、さまざまな疑問点について、現場を見た上で、病院のスタッフにも直接お聞きすることができました。この問題については、都議会においても、これまで質疑をさんざん積み重ねてまいりましたし、大久保病院の公社移管に関する議論というのは、もはやほぼ出尽くしたという感じがいたしているわけですけれども、少しおさらいみたいな形になりますけれども、お話しをさせていただきたいと思います。
 大久保病院については、この九月の第三回定例会において、公社移管後の運営方針や医療機能などについて、公社化検討委員会のまとめが報告されているわけですね。この間、都議会においてもさまざまな論議がされたわけですし、公社移管についてもいろんな論点が既に明らかになっています。これまで大久保病院が提供してきた医療機能については、公社に移管された後も基本的に継承されるということ、また、腎透析などの大久保病院らしい特色ある医療については、これまでのノウハウを生かしながら引き続き提供していくということ、そして新たに、今、鈴木理事よりお話がありました生活習慣病、そして二次救急が重点医療として提供されることなどでございます。
 また、なぜ公社に移管するのか、公社移管にどういうメリットがあるのかということについては、当時厚生委員会にいらっしゃいました同僚の小林議員が、九月三十日の委員会において行った質疑によって明らかになった--当時は、同僚じゃなかった、考えてみたら(笑声)ややこしいですから、まあそこはおいといて、今や同僚の小林議員が、九月三十日の本委員会において行った質疑において明らかになっております。
 大学病院など高度専門医療を行う医療機関が周辺に数多く存在する大久保病院の立地条件を考えますと、現在の大久保病院が担っている医療機能や、その地域性に着目をして、地域の中核病院として充実をさせて、地域全体の医療サービスの向上を図る道を歩むことの方がより適切であって、また、その方面での実績がある保健医療公社にその運営を移管するという選択肢にも理解できるものがあるわけでございます。これで大久保病院が地域の中核病院となることによって、ふだんのかかりつけのお医者さん、そして大久保病院の病院医師と共同の診療ということが可能になるわけで、患者から見れば、いわば二人の主治医が持てることになるわけです。その二人が連携をして、必要な診察処置から入院、退院、そして退院後の健康管理まで、一貫性ある医療を継続して受けられるということになるわけで、これは歓迎すべきことだと思います。
 大久保病院では、現在、試験的に在宅医療支援用の医療連携ベッドとか、医療連携在宅療養患者短期入院を立ち上げて、今後、在宅医療にも一層力を入れていくそうですけれども、今後の地域医療のニーズというのは、まさにこういうところにあるというふうに私も考えておりますので、それもまた正しい方向性だと思っております。
 ただ、ここから先はちょっと私自身の個人的な見解で、この間視察をした上で思ったことを少し述べさせていただきますけれども、大久保病院の立地条件を考えますと、歌舞伎町の真ん真ん中にあるわけですね。大久保病院というから、大久保になるかと思ったら、歌舞伎町の真ん中にある。どうもそういう意味で、今まで話してきたような一通りの話ではなくて、もっともっと特色ある医療を、実はここの病院は展開すべきなんじゃないかという気がしました。
 例えば、重点医療の一項目にもなっています二次救急ですけれども、先日私たちが大久保病院を訪ねたときにも、重い急性アルコール中毒の患者の処置にいかに苦労しているかというお話を、婦長さん、看護部長さんですか、されておりました。そういう患者が、この大久保病院には、地理的必然性としてたくさんかつぎ込まれてくるわけですね。また、ホームレスの人も多い。外国人も多い。そういう人たちの中には、不法滞在者とか、無保険状態にある人も多いはずでしょう。あるいは、性同一性障害というんですかね、男名前なのに、見かけは完全に女だ、こういう人も結構たびたび来るんだそうです。これもまさに歌舞伎町だなという感じがするわけですけれども、そういう見かけは女性なのに名前を見ると男性である、そういう人たちに不快な思いをさせずに入院療養をしてもらうということについては、多分特別な配慮が必要なんだろうと思うんですね。それらのことは、まさにこの大久保病院が実は持っている地域特性そのものなんじゃないかと思うんです。
 そして、一般の病院や診療所では、こういうイレギュラーといいましょうか、こうした患者に対する十分な対応というのはなかなかできないわけでして、これこそまさに都立にせよ、公社にせよ、行政が関与する病院の引き受けるべき重要な医療機能だと私は思うんです。これはまさに大久保病院も、スタッフの方からお話を聞きましたけれども、今までもやってきたことだと思うんですけれども、今後は、生活習慣病のことも大事です、また、腎透析の機能をより充実させていくことも大事です、それと同時に、こうしたある意味で特殊な事情を抱えておられる、まさに地域特性としてここにかつぎ込まれてこられる方々に対する特別な目配りというものを意識をしていただいて、今まで以上にこうしたことに積極的に取り組んでいただきたいというふうに思います。
 以上は私の個人的な見解でしたけれども、そのことを視察を踏まえて要望しておきまして、私並びに都議会民主党の意見とさせていただきます。どうもありがとうございました。

○東村委員 それでは、大久保病院の公社化について、先日、十一月十日の消印で、私の自宅に、都立大久保病院を存続させる会から、都民の皆さんからの一言、大久保病院を都立で存続させてくださいという、この小冊子が送られてきました。ほかにもいろいろ皆さんの手元にたくさんのものが送られてきたと思います。それから、もう一つ、同時に、このような、都立大久保病院を都立として存続させてくださいというはがきが来ました。私は、多くの都民の方から要望をもらうのはいいんですけれども、これ、表は私の住所が全部印刷されていまして、裏も全部印刷されている。要は、組織的に、これをやれという形でどうもやられているという感じが非常にして、一言も、中には真摯な一言はあるんですけれども、残せとか、中には、赤字で、無責任な人だねと、私は会ったこともないんですけれども、赤字で書かれている。これはうちの子どもも見ていて、ひどいはがきだねということをいっておりました。皆さんが困っている声を届けてもらうのはいいんですけれども、どうもこういう組織的なやり方というのは、私は余り感心しないなということを感じました。
 ただ、この冊子も、せっかく送ってくださったんですから、全部読まなきゃいけないということで、私、読ませていただきました。この中に、都知事選に勝利し、都立病院を守ろうとか、また、現知事が再選するか否かより、現知事が何をしたか、もっと都民に報じない記者たちに疑問を持ちますという、どちらかというと、これは選挙のときに声として集められたんじゃないか、そういう感じもしないではないんですけれども、ただ、やはり都民の声ですから、声として真摯に受けとめたい、このように思うわけです。
 先ほど話もありました大久保病院の公社化の問題に関しては、既にこの九月に開催された本委員会で、私はもう議論がし尽くされたと思っておりました。そこで、公社化後の病院が担う機能や医療機能についても、これはもう明らかにされたということで理解をしていたんですが、このような冊子やはがきが相当送られてきたということに関して、やはり中には誤解をしている人もいるんじゃないか。自分の意思とは違う中で、こうだよといわれて、ああそうだった、大変だなということで誤解をして、これを書いた人もいるだろうし、送ってきた人もいるんじゃないか、このように思いますので、これが最後の議論として、改めてこの場をかりて、この問題について審議をしたいと思います。
 まず、このはがきの文面を見ると、こう書かれてあるんです。公社病院では補助金も少なく、もうける医療とならざるを得ない、こう断定をされているんですけれども、そこで伺いたいんですが、病院運営に関する一般会計からの補助金はどのようになるのか。その結果、医療サービスの後退を招くようなことはないのか。まず、このことについて伺いたいと思います。

○宮川経営戦略・再編整備担当部長 既存の公社病院に対します都からの補助金は、都立病院の運営に対します一般会計からの補助金に比べて少なくなっておりますけれども、その主な理由につきましては、公社病院の土地、建物などが都の一般会計から無償貸与をされているため、都立病院のように、減価償却費であるとか、あるいは、施設の賃借料、改築の際に借り入れた企業債の利息といった一般会計からの補助金の対象となる経費が、公社病院では発生しないためでございます。
 公社病院は、都立病院のように全都を対象とするような行政的医療は担ってはおりませんが、地域の医療サービスを向上するために地域医療システムを構築するという重要な課題を担っていることから、都の補助金が交付されておりまして、都立病院を公社に移管することによって、医療サービスそのものが後退を招くというようなことはございません。

○東村委員 私もこういう専門家ですから、土地がただで貸されて、建物がただで貸されたら、いわゆる減価償却なんて発生しないわけです。さらに、賃借料も要らない。また、改築の際に借り入れたような企業債の利息も発生しない。そのとおりだと思います。したがって、こういう事実がやっぱり明らかにならない、その中で議論をされていて、補助金が減ったという事実だけを見て、これは医療サービスが後退になるんだという断定の仕方というのは、私はやり過ぎたいい方ではないかと思うんです。事実、補助金が減るのは、ただで借りているんだから、その分は要らないということなんで、私は、今おっしゃったように、補助金の問題に関してですよ、補助金の問題と医療サービスの後退を結びつけるということは、余りにも拙速なやり方ではないのかと思います。
 その上で、この中にも結構入っていたんですけれども、この冊子の中に、公社、民営化になれば医療費も高くなりますので、ぜひ都立大久保病院をなくさないでください、こうあるんです。恐らく公社化されたら医療費が高くなりますよ、高くなりますよといわれているんだと思うんですけれども、事実として、公社化されると、患者の医療費は高くなるのか、この点についても伺いたいと思います。

○宮川経営戦略・再編整備担当部長 医療費につきましては、診療報酬制度のもとで、基本的には同じ診療行為に対しては、日本全国どこでありましても、同じ額が請求されます。したがいまして、病院の運営主体が都から公社にかわったからといって、医療費が高くなるというようなことはございません。

○東村委員 当たり前だという声が、多くの委員から出ていました。確かに医療費については、診療報酬に基づくために、公社化されたからといって高くなるということはないわけなんですね。したがって、この冊子の中で書かれているような不安の声、これはまた一つ、私は誤解が解けたんではないかと思います。
 次に、このはがきの中に、今までの都立大久保病院の地域医療に果たしてきた役割を維持するために、都立直営の運営を守るためにご尽力をお願いいたしますということを印刷されているわけなんですけれども、ここで伺いたいんですけれども、都は、都立病院改革で大久保病院をどう評価し、また、どのような目的のために公社化を行おうとしているのか、これについて考えを伺いたいと思います。

○宮川経営戦略・再編整備担当部長 大久保病院が存在いたします区西部保健医療圏には、大学病院などのように高度専門医療を提供いたします特定機能病院が複数あるなど、保健医療圏内の高度医療は充足をいたしております。このため、医療資源の有効活用の観点から患者の動向を見ますと、地域性が高く、診療所などとの連携関係が良好な大久保病院は、その特性を生かしまして、主として二次医療を担う区西部地域の中核病院として、地域の医療機関との積極的な連携を図りながら、地域住民の方々に適正な医療を提供する地域病院として位置づけまして、地域医療サービスのより一層の充実を目指すことといたしました。
 したがいまして、地域の中核病院となります大久保病院につきましては、その運営主体を、地域病院の経営ノウハウや実績のある財団法人東京都保健医療公社へ移管することといたしております。

○東村委員 何度も多くの人がこのことを聞いてきたと思うんですね。これはまさに地域医療の一層の充実を目指すためにこのような公社化をしていくという一つの目的を、やはり理解しなければならないと思うんです。
 ただ、この地域には不足している医療サービスもあるわけでございまして、我が党は第三回定例会で、女性専用外来の新設や、在宅医療患者のための緊急ベッドの確保、これについて強く提案をいたしました。都も、しっかりとこの問題を、女性専用外来については新設をし、在宅医療患者のための緊急ベッドについては確保していく、このように積極的に答弁していただきました。
 さらに、現在の大久保病院は、先ほども話の中に出ていましたが、質の高い腎医療やリハビリ医療を提供しています。これらの医療については、実際に診察を受けている患者さんからすれば、公社化後の病院において、医療機能がどうなるのか、やっぱり非常に切実な問題なんだと思うんです。この冊子の中でも、都立大久保病院は、透析医療、リハビリ医療など、都民の皆さんに良質で安心な、行き届いた医療を提供しましたと書かれていますし、このはがきにも、やはり、腎不全センターとしては都立病院の中では唯一のもので、合併症を持つ透析患者さんからは、都内全域から大変頼りにされていますと書かれているんです。
 そこで伺いたいんですが、大久保病院がこれまで提供してきた腎医療やリハビリ医療については、公社化後も引き続き提供されるのでしょうか。直営でなくなったために、これらの医療の質が低下するということはないのか。これについて改めて答弁を求めたいと思います。

○宮川経営戦略・再編整備担当部長 東京都から公社へ運営を移管することを境に、大幅な医療機能の変更を伴うということは、これまで大久保病院が提供してまいりました医療に関する継続性と医療の質の安定性から見まして、好ましくないと考えております。
 また、地域の医療ニーズや意見を把握するために、主に地元の自治体や地区医師会の関係者を構成メンバーとして設置をいたしました運営協議会準備会におきましても、現行の医療機能を踏まえた形での病院運営を求める報告がなされております。
 これを受けまして、行政側の検討機関であります公社化検討委員会におきましても、大久保病院で提供しています腎医療やリハビリ医療など、現行の医療機能につきましては、公社移管後も原則として確保、継続するものといたしておりまして、さきの第三回都議会定例会におきます本委員会にご報告をさせていただいたところでございます。

○東村委員 今、公社化後も確保、継続する。しかも、これは第三回定例会の委員会でもきちっと報告されております。ここにわざわざ、それを受けてでもやっぱり書いてくる、こういう組織的なやり方というのがあるんだろうと思うんですけれども、私は、都立だから医療の質がよくて、公社だから医療の質が落ちるというのは誤りだと思うんですね。実は、この冊子の中にも驚くべき事実が書いてあったんですけれども、私の父は都立大久保病院で殺されました。看護婦が強心剤と麻薬を間違えて注射してしまいました。三分後、死亡しましたということが書かれてあるんですね。この中にはいろんな人の声が書かれているんでしょうけれども、要は、私は、医師と看護師の質の問題だと思うんです。
 そこで、改めて聞きたいんですけれども、医師や看護師などのスタッフの問題について聞きたいんですが、冊子の最後のページにも、わざわざビラまでついてあるんですね。ビラが貼付されていまして、このビラの中に、人件費抑制のために医師、看護師などの職員数が減らされて、医療サービスが低下になります、こういうことが堂々と書かれています。こういうことをビラに書かれたら、やっぱりみんな不安になるわけなんですけれども、これは本当なのか、これについてお伺いしたいと思います。

○宮川経営戦略・再編整備担当部長 高度専門医療の提供を目的といたしております都立病院と、地域の医療の向上を図ることを目的といたしております公社病院では、人員配置の考え方は異なります。また、公社病院の固有の職員につきましては、公務員制度の枠に縛られない弾力的な任用が可能でありまして、業務量に見合う非常勤職員を活用いたしました配置管理も考えられるわけでございます。
 具体的な人員配置につきましては、これまでの医療の継続性を確保することを踏まえた上で、大久保病院が地域の中核病院として提供いたします医療機能に必要な人員を確保していくこととなります。したがいまして、患者サービスの低下を招くようなことはございません。

○東村委員 根本的に目指しているものが変わってくるわけですから、当然今いったように人員配置の考え方も変わってくるわけです。非常勤の職員の方を活用するというと、どうも常勤がよくて非常勤がよくないという声も中にはあるんですけれども、私はむしろ非常勤の人でいろんな病院を経験してきた人の経験、ノウハウを生かすということも、非常勤の職員としては大事なんじゃないかと思いますし、ただ、非常勤の人ですから、いきなり常勤になるときに、いろんな意味で、病院のシステムや現状に適合しない場合もあるかもしれない。
 そこで、適正に非常勤の看護師や医師等が配置される場合に、公社病院は責任を持って研修を行っていく、これをやはりやっていく必要があるんじゃないか。それによって、患者の皆さんや、これから公社化される大久保病院の今の職員の人たちの不安を払拭することができるんじゃないかと思うんですけれども、これについて健康局の見解を伺いたいと思います。

○奥田健康局医療政策部長 公社病院におきましては、非常勤職員の果たす役割は大変大きく、このために、雇用に当たりましては、面接等を通じまして、その経験であるとか適性、あるいは能力を十分見きわめて、雇用後は、業務につきましてオリエンテーションを初めといたしまして一週間以上のマン・ツー・マンの指導を実施して、必要に応じて適宜研修も行うというような形で業務に十分習熟させて、その上で配置をしているところでございます。
 移管後の大久保病院におきましても、ただいま先生からご指摘がありましたように、非常勤職員の他病院での経験を生かすというようなことにも留意いたしまして、同様の取り組みを徹底いたしまして、患者サービスの一層の向上に努めてまいります。

○東村委員 ぜひとも、常勤だからいい、非常勤だからよくないという、こういういろんな不安を払拭するための手だてというか、研修というものを、やっぱり公社もしっかりと責任を持ってもらいたい。そのために、都も後押しをしていただきたいと思うわけでございます。
 最後に、一番最後のさっきいったビラのところに、こういうことも書かれていまして、これも非常に不安になっているという話が今出ております。外来受診に紹介状が必要で、紹介率八〇%以上を目標とするために、紹介予約制が徹底されます。さらに、今までのように都民が安心して気軽に利用できなくなります。こういうことがビラに書かれているんですけれども、本当に紹介状がなくては受診ができなくなるのか、これについて明らかな答弁を求めたいと思います。

○宮川経営戦略・再編整備担当部長 現行の大久保病院でも、他の都立病院と同様に紹介予約制を原則としておりますけれども、救急医療のような緊急性を要する場合には、どなたでも直接受診することができます。この点につきましては、公社移管後も変わりはございません。
 また、紹介予約制を基本といたしました地域医療連携の推進に当たりましては、地域の方々に十分ご説明いたしまして、その理解をいただきながら進めていくことといたしております。そのためには、何よりも時間が必要でありますので、公社移管により直ちに紹介予約制を徹底するというような考えはございません。
 さらに、公社移管後も、病院運営の安定性及び医療の継続性を確保するという観点から、当分の間は、医師、看護師等の医療スタッフを派遣いたしまして、現行の診療体制を確保していくことといたしております。
 なお、今後は、予約について不安を感じていらっしゃるような患者さんなどには、実際はかかりつけ医を通じて必要なときに簡単に予約ができるなど、公社病院を安心してご利用いただくための正確な情報を積極的に提供してまいります。

○東村委員 皆さんにいきなり急激な変化を感じさせないために、継続性という観点から、当分の間、医師、看護師等の医療スタッフも現行の診療体制の中で派遣をして確保していくという答弁がありました。
 今、何点かにわたって、私はあえてやる必要はないと思ったんですけれども、はがきがわざわざ送られてきて、本当に毎日毎日自宅に送られてきまして、送る方も大変でしょうけれども、これを送られてきて読む方も大変なわけで、私はこれはやっぱりきちっとしておかなきゃいけないと思いまして、このはがきの文言を読ませていただきました。かなりかかりましたけれども、小冊子の中身について議論をさせていただきました。
 本当にさまざまな不安に対して、一つ一つ私は今疑問が解けたと思うんですが、大久保病院が公社化になっても、医療機能が低下するどころか、地域病院として地域に不足している医療が充実する、こういうことも明らかになったわけなんですね。
 そこで、私は、大久保病院の公社化まで残すところあと三カ月余り、そのような中で、この公社化に関しては、都立病院の公社化イコール医療の後退という特定の団体の扇動によって、都民や患者が巻き込まれているという現実も、やはり東京都はしっかり知った方がいいんです。その上で、公社化するのであればきちっと責任を持って広報、周知を図る、これは都の責務として今後努力をしてもらいたい、このことを要望いたしまして、私の質問を終わります。

○大山委員 私も、大久保病院の公社化の問題で質疑をしたいというふうに思います。
 今回、都立病院から大久保病院を外してしまうという条例ですけれども、先月の厚生委員会でも紹介した、今もお話ありましたけれども、私のところにもたくさん来ています。きのう数えてみたら、二百を超えるはがきが来ていて、ちゃんと切り抜いて、切手を張って、それでじっくりと--本当に切実なものなんですよね、本当にきちんとした。初めて知った、大久保病院が公社化になるんだ、そんなことは初めて知ったという方もいらっしゃるわけですよ。しかも、これだけ手間かけて、はさみで切って、切手を張って、しかも、あて先書いて、一言書いて、そして、見ず知らない私のところにというか、皆さんのところに(発言する者あり)私がこれだけ知っていたら、もう大変なものですよ。これだけ、二百を超える、本当にこれは、ちゃんと、真摯に受けとめるべきですよ。組織的がどうだとかこうだとかいうんじゃなくて、きちんと都民の声に耳を傾けるべきだと、私は、まず最初にそれは(発言する者あり)印刷している--ちゃんとあて名を書いてありますよ、皆さん。見てくださいよ。ほら、見てごらん、これ。これは大変な手間ですよ。
 で、新宿だけじゃないんですね、これ。練馬とか、杉並とか、中野とか。だから、大久保病院を使っていらっしゃる方が、実際にお母さんも使って、自分も使って、それから、おばあちゃんも使ってというようなことで、やっぱり百二十年の歴史を持っているからこそ、大事な病院だということで、初めて知ったということでは本当に切実な声があるわけですよね。
 その中には、いろんな意見がありました。病院に対する東京都の姿勢を問うものというのが多くあって、大久保病院に安心して信頼してかかっているということだとか、それから、命にかかわるところの予算を切るのは、削るのはやめてほしい、何でも経営優先だとか利益優先の姿勢を、それはおかしいんだということで批判しているものも多かったですよ。この都民の皆さんの指摘は当たっているというふうにいわなければなりません。
 十一月に第二次都庁改革アクションプランが出ましたね。それで、実施計画の中に、監理団体改革という項目があります。その現状と課題という項目の一ページの中に、簡素、効率的な経営、コスト、サービス両面での民間との競争、それから、サービス意識、コスト意識、経営努力へのインセンティブなど、およそ医療とは無縁なような単語が並んでいるわけです。
 具体的な実施計画では、都財政支出額の削減といって、監理団体に対して--公社は監理団体ですよね、十五年度比で、十八年度までに四百五十億円の削減、職員は十八年度までに九百八十人の削減、そういうことが都庁改革推進アクションプランに書いてあるわけですね。
 さらに、東京都保健医療公社が名指しされて、都からの補助事業について、団体の経営努力へのインセンティブを高めるよう、補助制度を見直しますというふうになっています。この補助制度の見直しというのは、現在はどういう補助をやって、どのように見直そうとしているんですか。

○奥田健康局医療政策部長 現在の公社病院に対します補助でございますが、実態といたしまして、収益と支出の差を補助することになっておりまして、必ずしも公社の経営努力が反映できない、反映しない仕組みになっております。このため、見直しを行いまして、団体の経営努力へのインセンティブが働くような仕組みにする必要があるというふうに考えているところでございますが、どのような見直しになっていくかということにつきましては、今後の検討課題であろうと思っております。

○大山委員 もっと経営努力しなさいということなんですね。それで、都庁改革アクションプランの一〇八ページには、「財務、サービス面から見た監理団体の分類」という表、これは座標になっていますけれども、あります。ここに入っているわけですけれども、医療公社と一緒に入っているのは何かというと、首都圏の開発を担当している東京都新都市建設公社、それから、清掃だとかリサイクルを事業としている東京都環境整備公社、それと並んで東京都保健医療公社などというふうになっているんです。この座標はどうなっているかというと、こっちが行政補完的サービスが中心、こっちの方が自主財源比率大というふうな枠の中に入っているわけです。
 この大久保病院も医療公社化するということですから、ここに入れようというわけですね。アクションプランのこの位置づけについて、病院経営本部と健康局、それぞれどのように受けとめていますか。

○奥田健康局医療政策部長 公社病院は都内で唯一の地域医療支援病院を運営しておりまして、医療連携の推進に先導的な役割を果たすという意味で、まさにそこに書かれておりますとおり、行政補完、代替的サービスを行っているということがいえようかと思います。
 一方で、病院は、公、私立を問わず、収支を安定させる努力を行うべきことは当然でございまして、公社病院も、医業収益の確保や経費の節減を図るなどの努力を行ってまいりました。
 今後とも、良質な医療サービスを地域住民に継続的に提供していくために経営基盤の強化に努めてまいります。

○宮川経営戦略・再編整備担当部長 先生の今お話ございました表におきましては、保健医療公社は、重視すべき方向性といたしまして、収入の確保や経費の削減などによる収支の安定重視、そういう項目に含まれております。
 病院は、都立病院、公社病院を問わず、良質な医療サービスを提供するには、何よりもまず経営基盤が安定していることが前提でございます。経営の改善努力を積み重ねることは当然であると受けとめております。
 なお、経営改善は、単なる収支上の改善にとどまるものではなく、医療サービスの向上も含めた病院経営全般にわたる改善としてとらえるべきものと考えております。

○大山委員 改善していくということと、自主財源比率が大きい、それから、行政補完的サービスだ、これは確かにそうだということです。
 その枠の中で、今もおっしゃいましたけれども、肩のところに星印で「収支の安定重視」と書いてあって、「収入の確保」そして「経費の削減など」というふうに書いてあります。
 これはどういうことかといったら、自主財源比率を高めるために病院がより収入の確保をして経費の削減をするんだということですから、どうなるかといったら、やはり患者の負担はふえて、人件費--圧倒的には、経費を削減しようとしたら、人間が人間を治療する場ですから、人件費が一番大きいわけです。おのずとそうならざるを得ない方向だといわなければならないというふうに思います。
 例えば、資料で出してもらいましたけれども、大久保病院と東部病院、それから多摩南部病院の診療単価の推移です。これは一人一日当たりの診療単価ですから、これにそれぞれの、国保だったら三割ということで掛ければ自己負担の額ということになるわけです。
 これを見ますと、大久保病院よりも公社病院の方が診療単価は高いわけです。公社病院の方が医療費の自己負担も統計的には大きいということですが、これはどうしてなんでしょうか。

○宮川経営戦略・再編整備担当部長 医療費につきましては、三つの病院とも、国の診療報酬制度に基づきまして、それぞれの患者ごとに行いました診療行為により請求するものでございます。各病院では、重点医療を初め、提供いたします医療内容や患者さんの状態、動向などが異なりますので、患者がご負担いただく医療費につきましては、一概に診療単価のみでの比較はできないものと考えております。
 例えば入院単価で見てみますと、婦人科や眼科などでは大久保病院の方が公社病院よりも高くなっております。それから、東部地域病院は、循環器科それから心臓血管外科、この診療科に重点を置いておりますので、自然と重症患者の方々も多くなります。大久保病院の診療単価の一・五倍から二倍強となっているような状況でございます。
 したがいまして、公社病院になったから診療単価が上がるというようなことはございません。

○大山委員 事実を今いっているわけです。国の診療報酬でもちろん決めるわけですから、診療報酬ですから、検査をやったり手術をやったりすれば診療報酬は高い、そして、リハビリなどは安い単価になっているわけです。診療単価についてはそうなんだということです。
 そんな中で、紹介制のことがありましたけれども、紹介というのはやはり敷居を高くすることなんです。非紹介患者の紹介というのは四千円だということですね。結局、紹介制で敷居を高くして、選別して、公社病院では検査などはできるわけです、紹介で来れば直接検査に行けるわけですから。しかし、都民の願いというのは、所得の低い人でも安心して診てもらえるというのが非常に重要な要素になっているわけです。
 それで、はがきにも、経済的な安心というのは、非常に切実な実感としてたくさんの方が書いていました。例えば、主人が他界し、年金も半分以下になり、病院に行くこともできませんという方とか、四年間の間に、娘さんはひざの手術をして、本人は口腔外科にかかった方は、スタッフもすぐれ、何より経済的な負担が少なくてというお話があったり、それから、低収入の身で本当に助かっていますというふうに、やはり庶民の味方というのが実感なんです。
 収入がどんどんふえていくという時期ではなくて、ことしは年金も実額で減りましたし、来年も減らすのかというようなことがいわれていましたけれども、年収も全体的に減少する。本当に安心してかかれる病院、これはなくてはならないことなんです。
 改革会議でもマスタープランでも、将来的に完全な民営化を前提に経営形態を検討するというふうにいっているわけですが、それは生きているんですか。

○宮川経営戦略・再編整備担当部長 将来的に完全な民営化を前提にしている、これが生きているのかどうかというお尋ねでございますけれども、都立病院改革会議で方向性が示された後、都立病院改革マスタープランでは、公社化病院につきましては、将来的には、地域医療のシステム化の進展等を踏まえながら、順次、完全な民営化を図ることを前提に経営形態を検討するとございます。
 都内の地域医療のシステム化につきましては、まだ多くの課題が残されております。民営化につきましては、その着実な進展を踏まえて検討すべきだろうと考えております。

○大山委員 公社に移して、自主財源比率を高めて、収入をふやして、経費を削減するというふうに、限りなく民営化に近い方向に持っていって、その先は検討するということをおっしゃいましたけれども、文字どおり民営化への道を歩むということなんです。今回の公社化というのは、やはり民営化への通過点だというべきものだというふうに思います。
 先ほど補助金のことがありましたけれども、実際の補助金はどうなるかということなんです。大久保病院の今年度の補助金額と--予算でいいですね、今年度ですからね、それと、来年度の、公社病院になったときの予算要求はそれぞれ幾らなのかというのを聞きたいんですが、その中で、大久保病院は信託のための家賃が入っていると思いますので、それは抜いた、純粋な運営に対する補助の額でお願いします。

○奥田健康局医療政策部長 公社病院は都立病院と異なりまして、先ほどの当方からの説明にありましたとおり、土地、建物は一般会計から無償で貸与されておりまして、医療機関につきましては、その都度、更新に合わせて補助金が交付されているということから、都立病院におけるような減価償却、あるいは、改築時のための企業債利息、施設の賃借料などの費用が生じません。当然のことながら、公社化後の大久保病院の補助金につきましては、こうした費用を算入する必要がなくなるために、都立病院である十五年度の大久保病院の予算額、これが約二十六億円なのに対しまして、移管後の十六年度の予算要求額では約十億円と算定しているところでございます。
 これは単に会計処理方式の違いから生じた差でございまして、地域病院に求められる医療サービスにつきましては、地域の医療ニーズを踏まえまして、今後とも引き続き充実させていく考えでございます。

○大山委員 いろいろつけましたけれども、私が聞いたのは、運営費、比較できる額で聞いたわけです。それが今年度は二十六億円、来年度は十億円で、これで比較していいということなんですよね。

○奥田健康局医療政策部長 建物の賃料については別途一般会計の方から負担するということで、これは別に除外をされております。

○大山委員 ちゃんと答えてください。除外をしたから、この二十六億と十億は対等に比べていい基準で算出したものですよねということをいっているんです。

○奥田健康局医療政策部長 そのとおりでございます。

○大山委員 結局、そうやっていろいろなものを除外して、純粋に比較できる額で比べても、今年度は二十六億円、来年度は十億円、半分以下だということなんですよね。
 では、行政的医療というのは、現在と、次、来年はどうなりますか。

○宮川経営戦略・再編整備担当部長 行政的医療についてのお尋ねでよろしゅうございますでしょうか。

○大山委員 はい。

○宮川経営戦略・再編整備担当部長 現在、大久保病院では、行政からの要請に基づきまして、救急告示医療機関、エイズ診療協力病院、それから災害拠点病院の指定を受けておりまして、必要な医療を提供しております。これらの医療は公社移管後も引き続き提供していく考えでございます。
 また、マスタープランなどで現状において量的に不足している医療といたしまして示されております休日・全夜間の二次救急医療、それから専門リハビリ医療につきましても引き続き提供していく考えでございます。
 今後は、行政からの要請にも的確にこたえつつ、地域医療連携を推進いたしまして、地域医療のシステム化を図ることに対してより重点を置いた病院運営をいたしてまいります。

○大山委員 実額でも二十六億から十億、そして診療科目は同じ、そのまま、そして行政的医療もそのまま、さらに充実しますということですから、結局中身が薄まるということに違いないと多くの都民が心配しているわけです。結局、補助金を削減しているわけです。
 実際、ベッド数は同じ東部地域病院で補助金の推移を出してもらったことがあります。平成二年、出発したときは十六億八千三百万円でしたけれども、十四年度の決算額は三億六千九百万円です。実際、公社病院でも、発足当時から比べて二二%に、一つの病院で見たって補助金が激減しているということなんです。
 例えば、先ほど、医療連携をするんだから公社の方がいいんだというような話がありました。公社の目玉だということです。
 実際、大久保病院は、新宿の地域でも医療連携をして、開業医さんとの連携もちゃんととってきました。実際、開業医さんからもはがきが来ています。歌舞伎町の開業医さんです。私どもは、昭和三十五年から四十年以上、当地に診療所を開いておりますが、その間、大きな事故なく開業を続けてこられたのは、入院が必要な場合、都立大久保病院で地域の患者さんをきちんと快く引き受けてくれたからこそ、経済的にも患者さんたちにも負担をかけずに、安心して開業が続けられてきた。こんな昭和三十五年からずっとやっている開業医さんが医療連携をずっと積み重ねてきたというわけです。公社化しなくたってちゃんとやっているわけですから、それで引き続き継続すればいいということなわけです。
 医療事故のこともありましたけれども、それはもう今は社会問題になっているわけです。なくそうとすることこそどうするのかというのが、私たちの議会や行政の役割だというふうに思いますし、残念ながら東部地域病院の医療事故のときも、小児科医の不足ということが指摘されていたということは記憶に新しいところだというふうに思われるわけです。
 看護師の配置の問題ですけれども、大久保病院が公社化を前提に、今年度、看護師の定員が三十一人減ったというのはもう既にわかっていることですけれども、公社病院と同じように非常勤の人数がふえていること、これもこの間の事務事業のときに明らかになりました。
 非常勤と常勤、非常勤の職員が能力が低いというふうにいっているわけではないんです。それは、人と人とのかかわり合いであり、それから、チームで仕事をするということから、より重要になるわけです。
 前に紹介しましたけれども、日本医療機能評価機構というところの評価では、何が看護の評価で高いのかといったら、大久保病院の看護部は、多数の職員を包括し、意欲的な活動により病院の中心的役割を果たしている。看護婦は都の職員としての身分保障があり、退職者は少なく、定着率が高い。これに対して東部地域病院は、看護部門の理念は職員に十分周知されているとはいえない。看護基準、看護手順も定期的に見直し、クリティカルパスなどを積極的に導入し、さらなる看護ケアの質の向上が望まれる。定着率の高さというのが高い評価の要因になっているわけです。
 公社病院が、これも頑張ってやっているわけです。何が問題かといったら、非常勤も常勤と同じ位置づけにして、同じ仕事を--同じ仕事というか、常勤者のかわりにしよう。例えば二対一の看護基準は、公社病院では正規職員と非常勤職員を合わせて二対一。都立は正規職員が二対一。そして、その不足を補う部分で非常勤がついている。それと、正規のかわりに非常勤を入れるというのとは根本的な違いがあるわけです。
 ですから、非常勤と常勤と同じ仕事をさせるというんだったら、それはもう常勤職員を雇用するべきなんです。わざわざ不安定雇用の労働者をふやすというのは、職場の……(発言する者あり)非常勤も常勤として同じ仕事をする、それを望むんだったら、常勤で雇用するわけです。非常勤で働きたいという方は当然います。そういう方は常勤以外の補完的な役割としてきちんと雇用する。
 非常勤の職員というのは、超勤手当も、それから特殊勤務手当もありませんよね。ちょっと答えてください。

○押元経営企画部長 東京都の非常勤職員の扱いについては、今おっしゃいましたように、報酬という形で支払われているものがすべてでございます。
 ちなみに、先ほど来お話に出ております日本医療機能評価機構の非常に高い評価を受けている病院が全国に多数ございますけれども、そういった病院では非常勤職員を有効に活用して看護体制を組んでいることを申し添えたいと思います。

○奥田健康局医療政策部長 先ほどお尋ねの都立病院及び公社に対する補助金の相違につきまして、誤った答弁をいたしましたので、恐れ入ります、訂正をさせていただきたいと存じます。
 十五年度、大久保病院に対しましては二十六億円程度の補助金が入っているわけですが、これは大久保病院の賃料が費用の部に計上されておりまして、この賃料に対するものも含めて、賃料も含めて二十六億円の補助が出ているということです。これに対しまして、来年度、公社病院につきましては十億円。これは、現物を一般会計の方で提供されるという前提で十億円を予算要求している。
 これを差っ引いて数字を比べますと、ほぼ同額。ことしでいいますならば、大久保病院の不足額は約十一億円。これと同様の性格の数字に置きかえまして、公社病院は十億円ということで、ほとんど同額を補てんするという形になろうかと思います。
 数字を間違えまして、大変恐れ入ります。

○大山委員 では、二十六億、きちんと賃料が幾らでどういうふうにといってください、中身を、内訳を。

○奥田健康局医療政策部長 私が持っておりますのは十五年度の大久保の執行計画でございますが、経費の中で建物賃借料は約二十五億円ということになっておりまして、そのほかに減価償却等が入って二十六億円を受取利息及び配当金ということで計上しているところでございます。

○宮川経営戦略・再編整備担当部長 補足をさせていただきます。
 要するに、先生が先ほど来おっしゃっておられます二十六億円のベースを公社病院ということで考えますと十一億円であるということでございまして、何ら、二十六億から十一億になったから、いわゆる補助金が実質的に消えたというものではありません。
 今お話しの賃借料につきましては約二十億円でございます。

○大山委員 賃借料は二十億円ですけれども、信託の配当が入ってくるわけです。それを差し引いていないんじゃないですか。(「結論としては何を聞こうとしているの」と呼ぶ者あり)結論としては二十六億でしょうということですよ。

○宮川経営戦略・再編整備担当部長 先ほど建物賃借料でお答えいたしましたけれども、基本的にはその考え方でよろしいわけでございますが、先生のお尋ねの信託の方の受取利息及び配当金、これはいわゆる減価償却費と基本的には額的にほとんど変わりませんので、行って来いの部分で、したがいまして、先ほど申し上げました賃借料二十億、これを前提にお考えいただきたいというふうに思います。

○大山委員 ちょっと今の数字があいまいだと思いますので、きちんと、後でいいですから、数字を明らかにしてください。後でいいです。
 何を話していたかというと、正規職員と同じ働きをする非常勤職員は非常勤職員じゃないんだと。非常勤職員というのは正規職員の補完をするためですねと。エイズだとかの特殊勤務手当もないわけです。それから、超過勤務手当もないわけです。行政的医療なのはエイズの拠点病院だということもあるわけですから、当然そういう仕事はできないということなわけです。
 それで、看護師の問題ですけれども、実際どうなっているかというと、看護師の人数が減っていますけれども、手術件数は変わらないで、ベッド稼働率は、資料で出していただきましたけれども、昨年よりも高くなっています。
 そんな中で、体をふく清拭なんかが、今まではちゃんと毎日できていたのが、点滴をやったり注射をやったり、そういうことは優先せざるを得ないことだから、一日置きになっちゃったりということが本当につらいということが出ているわけです。
 しかし、これは患者さんにとっては、回復していくということにとっては非常に大きなことなわけです。着がえるとか起きるとか入浴するとか歯磨きをする、体をふく、これは新陳代謝を促すということでは大変重要なことだし、病気を治すということでも重要なことなわけです。まして、清潔にしないと、尿路感染だとか、口の中は肺炎のもとにもなるわけです。きちんと手をかけないと、対応しないと、患者さんは元気にならないというふうにいわれているわけです。病気になって自信をなくしている人は、励ましたりする中で自信が回復していくわけですし、そういう体制が必要なわけです。
 実際、この一、二年というのは、収入の低下、それから医療費負担の増大で、本当に悪くならないと病院に来ないというケースがかなりふえているわけです。ですから、重症化して来ますから、なおさら手をかけなきゃいけないということです。ひとり暮らしの中高年の方なんかは、本当にぐあいが悪くて、自分で食事もできなかったり、それから、着がえも入浴もつめ切りもできなくなっちゃって来るということですから、そうやって来た方には、まず清潔にするというところから、新陳代謝を促すというところから始まるわけですから、それができる体制を整える。それが今、安心の医療というところでは重要なわけです。
 公社病院になれば、こういう今の大久保病院の大変な状況というのはなくなるわけですか。

○押元経営企画部長 ただいま患者さんの清拭などについて大山副委員長からお話がございましたけれども、現在、大久保病院は、医療に必要な患者さんの清拭を初めとして、院内感染の防止ですとか、あるいはそれ以外の事故防止などについても職員は万全を期しております。また、それができるだけの体制をとっているということをここで改めて申し上げておきたいと思います。
 また、公社病院になりましても、職員の体制は、非常勤職員等を活用はいたしますけれども、そうしたことのないような状況にできるわけでございまして、先ほど先生がおしゃいました患者さんの所得の低下ですとかそういったことは、どこの医療機関にかかるということであっても同じでありまして、特別に大久保病院が医療費の割り引きをしているというようなことではございませんので、よろしくその辺のところをご理解いただきたいと思います。

○大山委員 実際の医療現場で毎日二時間も三時間も超勤をせざるを得ない状況になっているというのが現状になっていたわけです。それはなぜかといったら、公社化が前提だということで看護師を減らしたということがもとになっているわけです。明らかにサービス低下が起こっているわけです。病院というのは、安心して、信頼してもらってこそ成り立つものなんです。現在信頼されている状況を継続してこそ、東京の自治体としての役割が果たせるというふうに思います。
 このことを、先ほどもいいましたけれども、圧倒的多くの都民の皆さんが知らないというのはおかしいことなんです。都民の財産のことです。知った人ははがきを書いてくれたりしているわけです。
 東京都としては、きちんと都民に、決める前に知らせる、そして合意を得るということが基本的なことだと。都民の合意を得るということ、これを行うべきじゃないんですか。

○押元経営企画部長 先ほど大山副委員長の方から、一日二時間あるいは三時間というような超勤が常態であるというふうなお話がございましたけれども、これは既に当委員会などでもたびたびお話しを申し上げているところでございますが、平成十四年度における大久保病院の看護要員の超勤数は月当たり〇・七時間、約四十分程度ということでございまして、これは平成十五年度になりましても大筋で変わってはおりません。したがいまして、二時間ないし三時間の超勤が常態であるというような事実はございません。

○大山委員 十四年度のことをいっているんじゃないんです。私は、十五年度で職員を減らしたために、看護師などの超勤が、今、無資格の看護助手まで雇用せざるを得ない状況になったということをいいたいわけです。非常勤職員はふやす、無資格の看護助手を雇用する、それが事実でしょう。それで看護師さんは超勤をしている。十四年度の話じゃないわけです。十四年度から十五年度に職員を減らしたわけです。(発言する者あり)もちろん無資格の看護助手は直接看護には当たりませんよ。周辺の整理をするんでしょう。(「そんなことは当たり前だよ」と呼ぶ者あり)ですから、そうせざるを得ない状況に陥って、そして超勤だって、今の状況の中で、人数が減ったという中で、今ふえているわけです。疲れ切ってトイレの中で倒れていたという人もいるわけです。十四年度の超勤がそれだったら、十五年度の現在の状況は非常に多くなっているということなんです。
 ちゃんと聞いたことに答えてくださいよ。合意を得ることが基本なんじゃないんですか。

○宮川経営戦略・再編整備担当部長 先生の今のお尋ねは、都民の合意を得るべきだという点についてのお尋ねということでよろしゅうございますでしょうか。

○大山委員 そうです。

○宮川経営戦略・再編整備担当部長 大久保病院の公社移管を含みます都立病院の再編整備につきましては、公募による都民代表を含む外部委員で構成されました都知事の諮問機関でございます都立病院改革会議が原点までさかのぼって議論を積み重ねた結果を、平成十三年七月に報告書として取りまとめ、公表いたしております。
 これを受けまして、都は、平成十三年十二月に都立病院改革マスタープランを策定いたしまして、広く都民に改革の道筋を明らかにしております。さらに、平成十五年一月には都立病院改革実行プログラムを策定いたしまして、再編整備後の病院の姿を含めまして、都立病院改革の具体的な進め方を明らかにいたしております。
 この間、都議会におかれましては、ご議論をいただくとともに、各方面からさまざまなご意見などもちょうだいしているところでございます。加えまして、地域の医療ニーズを踏まえた上で、大久保病院の公社移管後の姿を示しました公社化検討委員会のまとめをこの九月の第三回定例会にご報告をいたしております。
 このように、大久保病院の公社移管につきましては、長い時間をかけまして、都議会を初め、さまざまな機会を通じてご議論をいただいてきたところでございます。そして、今回の都議会におきまして、公社移管のための条例改正をお願いいたしているところでございます。

○大山委員 私は都民的な議論が必要でしょうといっているわけです。今の段階になってもこれだけの、皆さんのところにもそうでしょうけれども、はがきが来る、それから陳情が出るという事態で、とても合意されているというふうには思えないわけです。
 例えば、封書で来ましたよ、この方は。十九年前に都立大久保病院で出産しました。妊娠初期からぜんそくの発作があり、月は満ちて、機能は異常なかったものの、娘は低体重児として生まれ、すぐに小児科の無菌室に移されました。私自身も、出産後もぜんそくで苦しみ、内科の先生に大変お世話になりました。娘の入院は約一カ月でした。主人が就職二年目で金銭的にも余り余裕がないとき、持病を持つ私が無事出産をするということができたのは、都立という公立の総合病院の優秀な先生方、スタッフのおかげと今でも感謝しています。少子化が進む中、女性の不安を少しでも減らすためにも、都立としての存続を願っています。この方は、十九年も前のことですけれども、きのうのことのように覚えているんだと思うんです。これこそ、自治体の病院としての役割を果たして、都民の安心と信頼を得てきた源泉ではないかというふうに、本当に誇るべきことだと思いますよ。都民の宝ともいうべきものなんです。
 このような積み重ねができてきた大久保病院を、ただ効率化だとか経営努力だとか経費削減だとかいって、公社化そして民営化への道を歩み出すことは絶対に反対だということを述べて、終わります。
 それから、先ほどの数字については、きちんと正確に内訳も示して、後でいいですから。

○宮川経営戦略・再編整備担当部長 お答え申し上げます。
 先ほど無資格の看護助手の配置という点でお話ございましたが、私どもの方は、それぞれの病棟におきます医療課題や患者実績に基づきまして、必要な看護師定数を算定の上、適正な人員を配置しておりまして、十分な患者サービス水準を達成しております。
 看護助手につきましては、必ずしも有資格者が行う必要のない補助業務を行うために配置しているものでございまして、最近の大久保病院の病床利用率の向上にも配慮いたしまして、看護師の職員定数を十人上回る過員を措置した上で、さらにそうした助手を配置しているところでございます。
 それから、大久保病院の看護師の超勤でございますけれども、夏休みが多くて働く効率が高い、いわゆる繁忙期といいますか、個人にとっての逆の繁忙期でございますけれども、二百二十五人の看護師さんにとりましては二百五十八時間ということで、平均いたしますと一・一五時間ということになってございます。
 信託配当につきましては、補助金算定の対象外になっておりまして、二十六億円の計算にはそもそも入ってございません。

○大山委員 さっきの数字は内訳をきちんと持ってきてください。
 それから、無資格の看護助手を雇用せざるを得なくなったというのは、結局、全体の人数を減らした結果であるわけです。三十一の定数を減らさなければきちんと運営できる。今までは看護助手を雇用することなどなかったわけですから、それは、定数を減らし、そして現場の実数を減らしてきた結果だということをいっておきます。

○大河原委員 私は、大久保病院の公社移管については、既に議論は出尽くしているというふうに思いますので、一言意見を申し上げます。
 九月の当委員会でも、そしてまたきょうの質疑の中でもさまざまな議論がありましたが、都立病院改革の、特に都立病院の再編整備という点については、残念ながら都民の不安と大きな危惧を集めている、そういうことはあると思います。しかし、来年度から予定されている大久保病院の公社移管については、私の前任者である生活者ネットワークの委員も、患者中心の医療サービスなどについて質疑でただし、都民のための改革になるよう求めてきたところです。
 都立大久保病院の公社移管によって、今後は、区西部地域の中核病院として地域の医療機関と積極的に連携を図りながら、まさに地域住民に適正な医療サービスを提供していくことになる、こういうことを委員会の質疑の中でも繰り返し局は答弁されているわけで、私たちは、大久保病院の運営理念を初め、地域支援病院化、また専門外来の充実、取り組むべき課題は既に都立病院改革実行プログラムや公社化検討委員会のまとめに詳細に書き込まれておりまして、ぜひとも、ここに書かれているすべての項目を着実に、確実に実現するよう強く求めておきたいと思います。
 病院経営本部は、現行の医療機能は確保する、医療サービスの低下を起こすことはない、こういう答弁を繰り返されたわけですから、そこへの最大の努力、これは惜しまないでいただきたい、そのように思います。
 やはり私も多くのはがきをいただきました。そして、都民の皆さんの不安にこたえる、そういうことはきょうの質疑の中でも多く解消されたんだというふうに私は思いますので、ぜひ、きょうの議論など、どういう議論があったのかということも都民にお知らせいただきたい。正確な情報を知らせていただきたいと思うんです。例えばホームページに、医療費が公社化になったら高くなるんじゃないかという問いに対して、答えをきちんと、理由をもって書く、そういった丁寧な作業が必要だと私は思います。
 大久保病院の医療提供については、これまでと変わらないといっても、単に保健医療公社の大久保病院に変わるだけ、そういうことじゃなくて、実は、都立ではできなかったこと、都立では実現できなかったことが公社化されたことによってできる、こういうふうに思うような改革でなければならないというふうに思います。
 ぜひとも、医療連携の強化、専門外来の充実、在宅医療への支援策を拡大する。その一環として、土地柄、外国人の患者さんの診療、こういうケースは多くなると思うんです。ボランティアとの連携を得て、複数言語による診療、もちろん、情報センターの体制や患者支援センター、こういったものも運営を図っていくようなユニークな支援策を望みたいと思いますし、今後は、在宅のターミナルケア、こういったものも、東京都は計画をしていながら、なかなか進んでいない分野です。こういったことにも地域病院だからこそ取り組める、こういうところにぜひ力を注いでもらいたいと思います。
 地域病院となってよかった、そういうふうに思うような、そんな評価を受けるように努力していただきたいという意見を述べさせていただきまして、終わります。

○田代委員 私、院外処方についてお伺いしたいと思ったんですけれども、その前に、東村委員からお借りした先ほどのこの小冊子、なかなかおもしろいことが書いてあるので、これに対してどうお考えなのか、ちょっと一、二質問させていただきたいんですけれども、元勤務医という人が、都立病院は労組の力が強い、人件費が高過ぎる、医師は給料の割に他と比べて働かない、何でも反対するのではなく、経営状態をもっと見直すべきだ。都立病院の今までのあり方は余りよくないといっているんです。
 それから、もう一つ出ているのは、民間でできることは民間の力で。医療も同じです。都立病院は必要ありません。都はきちんとした指導のもとに私立病院をチェックすること。役人に金銭感覚なしなんということが書いてあるんです。
 それから、これは本当だったら大変なことだけれども、私の父は都立大久保病院で殺されました。昭和三十八年十二月のことです。肺がんで入院していたが、死期の迫った患者には看護婦も--当時は看護婦ですね、医師も、生命ではなく物扱いだった。その日に呼吸困難に陥ったけれども、薬を間違えて注射して、三分後に死んでしまったと。
 こんなことがあった病院が、もしも公社化になってよくなるんだったらありがたいと思うんですけれども、今の議論を聞いていますと、一番みんなが不安に思うのは、やはり説明が足りな過ぎる、理解を皆さんに求める努力が足りな過ぎるというところにあると思うんです。都立病院が持っていた問題点というのは確かにいっぱいあるんです。今まで、戦後五十八年の間に都立の病院が持っていた問題が--ない方がおかしいので、あって、それをよくするために公社化するんだということをしっかりやっていかなくちゃいけない。
 今、大河原委員から地域性をというお話がありましたけれども、これもとても大切なことなので、やはり新宿は新宿というその特性を持った患者さんたちを診るということが今までできていなかったわけですから、都立病院から公社化したときに、内容が変わるのであって、質が変わっちゃいけないわけです。
 その内容を変える理由というものを、新宿にあるという特性から、周りに医科大学が幾つか--幾つかの医科大学で最近いろいろな事件が出ちゃって困っていますけれども、こういうものも含めて、地域の医師会とどういうふうにやっていくかという新しいビジョンをしっかり示していけばいいんですけれども、どうも公社化の後ろに、何か、病院を民間に重荷になったから売っちゃえばいいんだというような話が見え隠れしているようなことをいわれるものですから、皆さんが疑心暗鬼になっちゃうので、きちっとそこのところを説明したらどうかなと思うんです。
 基本的には、公社化に対して、ある程度きょうはお話をなさったんですけれども、今いろいろな委員からお話がありましたけれども、きちっとこれからも報告をしていく。どこがどういうふうによくなったかということがみんながわかるように、都民がわかるような広報というものを進めていかなくちゃいけないんじゃないかなと思います。
 先ほど申し上げました医薬分業ですけれども、理念的なことは今まで各委員の先生が話されたから、これを重ねることはしませんけれども、具体的にどういうところが変わっていくかということを一つ一つやっていかなくちゃならないんです。
 今問題になっている薬の問題、AとBとCとそれぞれの診療機関あるいは病院に行くと、同じような薬が複合的に出されてしまう。それに対してのチェックができない、患者さん自身は副作用もよくわからないなんということがあるわけで、それを予防するために、かなり前から、昭和四十七年から厚生省が医薬分業を進め始めて、もう二十四回にわたって通達を出しているんですけれども、なかなか日本ではそれが進んでいかない。
 日本の話はともかくとして、東京が中心となってそれを進めていかなくちゃならないんですが、今の大久保病院での院外処方、こういうものが一つの手本となって、これから公社化されたときに一〇〇%医薬分業が行われて、患者さんがいつでも安心して、自分が飲んでいる薬が何であるか、何のために飲まされているのか、どうしてこの薬が必要なのか、あるいはまた、いつまで飲まなくちゃならないのか、これは患者さんの当たり前の権利なんです。我々医者が薬を出すときに、はい、これを飲んでおいてというけれども、それは患者さんにしてみれば、じゃ、先生、これはいつまで飲むのとだれでも聞きたいと思うんです。
 ところが、今の雰囲気では、医療がサービス業であるということを時々忘れている医師がいるものですから、どうも患者さんが聞きづらいところがある。やはり公的な病院というものは、一つの手本として、病院のあり方あるいは医療のあり方、こういうものをしっかりと都民に示していく、これが公社化の役立つ一つのポイントになると思うんです。
 ですから、公社化すると何でもかんでも悪くなる、悪くなるという考え方ではなくて、中身をよくしていくためには具体的にどうすればいいのか、そして、それには公社化がこういうところで必要なんですという説明があれば、こんなむだな時間は要らないわけです。そして、ある部分、説明が足りないところを補うことだけをしていけばいいんですけれども、その説明が全くすぽんと、抜けてはいないんですけれども、話し方が余りにも紋切り型であるのか、あるいは広報活動がまだ足りないのかわかりませんけれども、そういうところが非常に本日話を聞いていても問題点だなと思います。
 質問に戻りますけれども、院外処方の処方せんの発行率、今大久保病院は一番高いんです、ほかの病院に比べて。八七・一二%。高いんですけれども、だからいいわけじゃないんですよ、一〇〇になっていないわけですから。一番大久保病院が院外処方せんの発行率が高い理由はどういうことにあるんでしょうか。

○菅原サービス推進部長 院外処方せんについてでございますが、大久保病院では開設当初から、医師に対し院外処方の周知徹底を図るとともに、患者さんに対しましても、院外処方への理解と協力を強く求めてまいりました。また、病院と隣接する建物内に調剤薬局があり、患者に負担感が少ないことなども高い発行率の理由と考えております。

○田代委員 先ほどもちょっと申し上げましたけれども、薬に対する患者さんの悩みというのは非常に大きなものがありまして、日本の医療費というのは、総医療費大体七十兆円といわれているんです。国が発表しているのは大体三十兆円から三十三兆円ぐらいなんですけれども、残りの四十兆円近い値段はどういうところに使われているかというと、例えば水晶玉でありますとか足の裏診断であるとか、医者が信用できない、薬でひどい目に遭ったから、そっちへ行っちゃうわけです。
 そういう状態の中で、医療に今一番求められているものの一つで、薬の情報というものを患者さん方が非常に強く求めているわけですから、薬の情報というものをきちっと、公社化するときに患者さん方にわかるようなシステムをつくっていく。これはまさしく院外処方しかないわけですから、処方せんを切るしかないわけですから、そして、その処方せん薬局が、いらした方たちに、都の指導を受けてしっかりとした説明を、アカウンタビリティーを果たしていくということを指導していく。それで、地域の医師会あるいは大学病院、そして公社化された病院、そして薬局、三位も四位も一体になって医療システムというのをつくっていかなくちゃならないわけです。
 残念ながら、そうあるべき、公的な一つの手本を示すべき都立病院が、今のところ、都立病院全部での処方せんというのは約六五%、六割ちょっとしかないわけですけれども、将来的には、都立病院どこを見ても、当然、公社化する病院だけではなくて、すべてを一〇〇%にすべきだと思うんですけれども、どのようにお考えでしょう。

○菅原サービス推進部長 院外処方の普及拡大は、医薬分業推進の観点からさらに推進すべきものと考えております。東京ERなど、夜間、休日の院外薬局の対応や、がんなどの専門薬、あるいは小児科の特殊薬の調剤、こういった課題もございますので、こういった課題を解決しながら、一〇〇%を目指して、院外処方の積極的な拡大に取り組んでまいりたいと思っております。

○田代委員 先ほど申し上げましたけれども、医療改革というのはいろいろな方法があって、公社化するだけではなくて、中の人員整理もある、そして質も高めていかなくてはならない。それから、この投書にあるように労組の力が強過ぎる。
 うちの病院でも--それが決していいというわけではないですけれども、日本の医療システムとアメリカの医療システムというのは本当に百八十度違うほど違うんですが、向こうもこちらも、医者も看護師も、規定の時間の、いってみれば二倍なんというのは当たり前にみんな働いているわけです。それがいい悪いという前に、それを望んで働いている者も中にはいるので--それが必ずしもいいと僕はいっているわけじゃないんです。ただ、時間的にすべてくくって、これ以上働いちゃだめだということになると、今度はその医療費はどこから持ってくるんだということになるわけです。
 先ほど申し上げましたけれども、七十兆円の医療費、これは非常に恥ずかしいことで、三十兆円しか、薬、歯医者さん、医師が扱っていないということは、半分以上のお金が、一般国民から見ると、どうも医療よりも何かほかの方がいいんじゃないのと思っている。自分の体を守るためには水晶玉の方がいいんじゃないかと思っている人がいるわけです。
 現実にこういうものがあるわけだから、それを改善していくためには、一つ一つ見直しをしながら、公社化をしていくときに、例えていえば、院外処方一つとっても、しっかり進めていくという目標を挙げて、こういうところで改善していきますということをやっていっていただきたいと思うんです。
 最後になりますけれども、いろいろな議論がされてきましたけれども、サービスが低下する、あるいは医療の質が低下するという話がありましたけれども、これは当然もうおわかりのとおり、名前を変えたからこうなる、ああなるというものじゃなくて、中で勤めている事務職、看護職、それから医師、こういう者の問題、それがちゃんと意識を持って仕事をしていけば、幾らでも質はよくなっていくわけです。そういうことをお手伝いするのが行政の立場ですから、ただただ机の上で数を合わせてこうなりましたということではなくて、こういう計画によって働いている人たちの心を変えていくんだと。
 今いろいろなところで問題があって、南部病院も東部病院も決して、地元から見ると物すごくいい評判かというと、そうじゃないところもあるんです、実際は。だから、公社化したらすべていいとはいえないところもあるんだけれども、でも、現実に、決まっている医療費の中で質のいいものを提供していくためにこういうことをやるんだということを、もっとわかりやすい言葉で説明していただきたい。
 それから、先ほどからいろいろ委員から出ているように、これからの報告というものをしっかりと議会にも、あるいは都民に対しても、当然のことながらわかりやすい言葉で広報していただくことを要望いたしまして、終わります。

○渡辺委員 私は都立台東病院について若干お伺いをしたいと思います。
 都立台東病院が都立病院として平成八年から事業を休止しておるわけですが、台東区の方が新たに新台東病院等整備計画というようなものを打ち出されてきておりますけれども、これまでの経緯についてちょっとお聞かせをいただきたいと思います。

○桜山健康局参事 旧都立台東病院でございますが、老朽化、狭隘化が著しくなり、将来にわたって、高度、専門、行政的医療という都立病院としての役割を果たしていくことが困難となりましたため、平成七年の都立産院等問題検討委員会報告を踏まえまして、平成八年三月末をもって都立病院としての事業を休止いたしました。
 病院としては地域医療に一定の役割を果たしており、休止に当たっては存続を求める地元の強い要求がありましたため、休止後の施設のあり方について、地域医療を確保する観点から地元台東区と協議を行うことといたしまして、平成八年に都及び台東区等の関係者から成ります旧台東病院あり方検討委員会を設置し、平成九年にはこの委員会の報告がなされました。
 この報告では、新たな病院は、高齢者医療を中心に提供し、地域との医療連携、福祉関係機関との連携機能を持つものとされ、運営主体は財団法人東京都保健医療公社を中心として検討することとされました。

○渡辺委員 概略、今答弁があったわけですが、休止後は、答弁のとおり、台東区と当時の衛生局との間で検討会を持って取り組んできたわけです。しかしながら、東京都の方が、具体的に進めるという点では、財政難というか、そういうものを口実にしてなかなか動かないということの中で、台東区がしびれを切らしたというようなことだと思うんです。そういう点で、今回の事態ということで発展してきているということだと思います。
 それで、台東区が今後設置しようとする病院、これは東京都と一緒にということですけれども、どのような機能を持つ病院なのか、これもちょっと聞かせておいていただきたいと思います。

○桜山健康局参事 台東区が本年七月に策定いたしました新台東病院等整備計画によりますと、新病院の基本的なあり方として、高齢者の慢性期医療を中心に提供すること、高齢者の在宅生活を支援し、慢性期医療連携の中核的な役割を担うことが掲げられております。また、老人保健施設等の高齢者施設を併設することとしております。

○渡辺委員 台東区の計画は、本来ならば東京都が公社化の方向で設置しよう、こういうようなことでいたわけですよね。
 それで、今度の台東区の出された整備計画案ですけれども、これは東京都のかわりに設置するというものだ、こうした経過から、東京都は区に対してどのような支援策をとるのかということについてちょっとお伺いしたいと思います。

○桜山健康局参事 台東区の設置いたします病院につきましては、都の病院整備構想を継承するものであるという経緯も踏まえまして、跡地の活用などについて支援や配慮を行ってまいります。

○渡辺委員 東京都と台東区が交わした覚書、これは二つあるわけですけれども、都立産院を廃止したときの覚書、それから最近では、ことしの七月十五日に覚書を取り交わしておるわけですけれども、この一番新しい覚書を見ると、区に土地を譲渡する、こういうことになっております。
 これまでの経緯を踏まえて、私は無償で譲渡すべきだというふうに思うんですけれども、この辺はどうでしょうか。

○桜山健康局参事 跡地の譲渡につきましては、今後、都条例に基づき、財務当局が手続を進めていくことになりますが、区が公共用に使用する財産となることから、一定程度の減額が可能と考えております。

○渡辺委員 一定程度の減額というのは、これは当たり前のことなんです、正直いって。公共用にするということについての場合は大体決まっておるわけです。そういうことではなくて、ことしの七月十五日に取り交わした覚書、ここでも明確に書いてありますけれども、第五条、新病院の整備に当たっては、東京都は、これまで東京都が病院を整備するとしていた経緯等を踏まえ、必要な支援及び最大限の配慮を行うものとする、こういう条文というか内容が入っておるわけです。
 したがいまして、東京都が本来つくるべきものということが強調されているというか、うたっている、そういう点からいって、今度台東区がそれにかわってつくろうとしているわけですから、やはりこの覚書の立場に立って、この経緯を踏まえて、しかも、必要な支援、あるいはまた最大の配慮ということを書いてあるわけですけれども、土地の問題では、一律的、一般的なことではなくして、東京都がみずからつくるということになれば、それは無償譲渡ということになったって決しておかしい話ではないと私は思うんですけれども、もう一回、どうでしょうか、その辺は。

○桜山健康局参事 台東区からはまだ譲渡時期などの具体的な要望は聞いておりませんけれども、これまでの経緯を踏まえ、十分な配慮をするよう財務当局と調整してまいりたいと思います。また、台東区から具体的な要望があれば、財務当局にも伝えてまいります。

○渡辺委員 もう一回いいますけれども、一般的な減額ということではないですよと。必要なものについては、財務局でもいろいろ政策的判断というものがあるわけです。財産価格審議会でいろいろ議論する。そして価格が出されますよね。その上に立って政策的な判断というものがあるわけです。
 これは正直に申し上げておきますけれども、例えば秋葉原の駅前の開発、あそこで鹿島建設に対してはどういう政策的判断をとったかというと、東京都が買い上げた土地の価格の十分の一で、政策的判断で払い下げたんですよ。そういうことを考えたら、この問題については、東京都が本来やるべき仕事であるにもかかわらずやらなかった、だから台東区がその内容でやろうとしているわけですから、これはもう当然のこととして無償で譲渡したっておかしくない話だ、私はそう思うんです。
 これは、いろいろと、さっき答弁ありましたけれども、財務局にもお話しする、財務局ともまたこれから話を詰めていくということにもなるだろうと思いますので、その辺はぜひひとつそういう立場に立って事を進めていただきたい。これは強く要望しておきたいというふうに思います。
 それからもう一つは、整備運営についての問題ですけれども、市町村の公立病院に対する補助制度というものがございますね。この内容についてちょっと聞かせてください。

○桜山健康局参事 多摩地区及び島しょ地区におきましては、市町村が設置管理する公立病院に対しては施設整備と運営費に対する補助制度がございます。

○渡辺委員 市町村公立病院整備事業費償還補助、こういうものと、それから市町村公立病院運営費補助ということで、施設整備費と運営費補助というのがあるわけです。多摩地区ではそういうことがあるんですけれども、今回の場合は、二十三区で初めてそういうものをつくられるということになるわけです。
 ですから、そういう点では、二十三区にはそういう制度はないんだといえばそれまでの話ですけれども、先ほども申し上げましたように、覚書の第五条というところの内容です。必要な支援及び最大限の配慮、こういうものが出されている状況のもとで、施設整備費と運営費補助、こういうものをどのようにお考えになっているか、ちょっとお聞かせいただけませんか。

○桜山健康局参事 都は、不足している医療機能の整備を誘導する目的で、民間病院も含めてさまざまな補助を行っております。現行の制度では、区が病院を整備するような場合にも、基本的にはこれらの補助制度で支援を行うことになりますが、これまでの経緯から、台東区に対しては必要な支援や配慮を行っていく考えでございます。
 具体的には、台東区の詳細な建設計画等を踏まえて、今後検討してまいります。

○渡辺委員 この覚書の重みというものをしっかりと踏まえていただいて、それで取り組んでいただきたいというふうに思います。もちろん二十三区で初めてということでありますから、きちんとした立場で検討していただきたいというふうに思います。
 そして、これは要望にしますけれども、これからの計画の中でいろいろ具体的に出てくる問題がある、その中でいろいろと対応していきたい、こういうお話でしたけれども、具体的な計画が出てきた段階で、今ご答弁ありました内容でしかるべき整備費と運営費補助、これをぜひひとつ実現させていただきたい、取り組んでいただきたいということをお願いして、私の質問を終わります。

○藤井委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 付託議案及び陳情に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認め、付託議案及び陳情に対する質疑は終了いたしました。
 以上で病院経営本部関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時五十五分散会

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