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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第十九号

平成十五年十一月二十八日(金曜日)
第七委員会室
   午後一時八分開議
 出席委員 十三名
委員長藤井  一君
副委員長山加 朱美君
副委員長大山とも子君
理事鈴木あきまさ君
理事初鹿 明博君
理事野村 有信君
東村 邦浩君
柿沢 未途君
大河原雅子君
河西のぶみ君
田代ひろし君
古賀 俊昭君
佐藤 裕彦君

 欠席委員 一名

 出席説明員
福祉局局長幸田 昭一君
総務部長吉川 和夫君
生活福祉部長笠原  保君
高齢者部長福田  豊君
子ども家庭部長白石弥生子君
障害福祉部長有留 武司君
保険部長野村  寛君
参事並木 勝市君
参事清水 克則君
参事朝比奈照雄君
参事岩井 令雄君
健康局局長平井 健一君
技監長岡 常雄君
総務部長浅井 憲彦君
企画担当部長酒井 洋一君
医療政策部長奥田  匠君
医療サービス部長梶山 純一君
食品医薬品安全部長中井 昌利君
地域保健部長齋藤  進君
事業調整担当部長海老原 繁君
参事桜山 豊夫君
参事木村 豊彦君
参事小松 博久君
参事丸山 浩一君
病院経営本部本部長碇山 幸夫君
経営企画部長押元  洋君
サービス推進部長菅原 眞廣君
経営戦略・再編整備担当部長宮川 雄司君

本日の会議に付した事件
 病院経営本部関係
  第四回定例会提出予定案件について(説明)
  ・東京都立病院条例の一部を改正する条例
  報告事項(説明・質疑)
  ・契約の締結について
 福祉局関係
  第四回定例会提出予定案件について(説明)
  ・東京都養護老人ホーム条例の一部を改正する条例
  請願陳情の審査
  (1)一五第二六号 杉並区今川二丁目「二十四時間型地域生活支援施設」の設置の推進に関する請願
  (2)一五第六一号 杉並区今川二丁目における二十四時間型地域生活支援施設建設計画の検討に関する陳情
  (3)一五第四七号 板橋区板橋一丁目のホームレス等宿泊所の開設中止及び規制に関する陳情
  (4)一五第六五号 障害を持つ人の豊かな地域生活の保障に関する陳情
 健康局関係
  第四回定例会提出予定案件について(説明)
  ・保健所の設置等に関する条例の一部を改正する条例
  ・東京都大気汚染障害者認定審査会条例の一部を改正する条例
  ・東京都感染症の診査に関する協議会条例の一部を改正する条例
  ・東京都結核診査協議会条例の一部を改正する条例
  ・東京都立重症重度心身障害児者施設条例の一部を改正する条例
  ・食品衛生法施行条例の一部を改正する条例
  ・食品製造業等取締条例の一部を改正する条例
  ・東京都ふぐの取扱い規制条例の一部を改正する条例
  ・東京都健康局関係手数料条例の一部を改正する条例
  請願の審査
  (1)一五第四一号 医療法人徳洲会病院の設立反対に関する請願

○藤井委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、議席の変更について申し上げます。
 議席につきましては、ただいまご着席のとおりといたしますので、ご了承願います。

○藤井委員長 次に、第四回定例会中の委員会日程について申し上げます。
 先ほどの理事会におきまして、お手元配布の日程表のとおり申し合わせをいたしました。ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、所管三局関係の第四回定例会提出予定案件の説明聴取及び病院経営本部関係の報告事項の聴取並びに福祉局及び健康局関係の請願陳情の審査を行います。ご了承願います。
 なお、報告事項につきましては、本日は、説明を聴取した後、直ちに質疑を行います。
 また、第四回定例会提出予定案件につきましては、説明を聴取した後、資料要求をすることにとどめ、質疑は付託後の委員会で行います。ご了承願います。
 これより病院経営本部関係に入ります。
 初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○碇山病院経営本部長 平成十五年第四回東京都議会定例会に提出を予定しております病院経営本部関係の議案につきましてご説明を申し上げます。
 お手元に配布しております資料は、平成十五年第四回東京都議会定例会条例案と、平成十五年第四回東京都議会定例会条例案の概要でございます。
 それでは、条例案の概要をごらんいただきたいと存じます。
 今回ご審議をお願いいたします議案は、東京都立病院条例の一部を改正する条例の一件でございます。
 都立病院の再編整備に伴い、病院の運営を移管するなどのため、都立大久保病院と都立台東病院を廃止するものでございます。
 この条例は、平成十六年四月一日から施行することといたしております。
 条例案の詳細な内容につきましては、お手元配布の資料、平成十五年第四回東京都議会定例会条例案をご参照いただきたいと存じます。
 以上、提出議案の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議の上、ご決定くださるようお願い申し上げます。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○大山委員 三つお願いします。
 一つ目は、大久保病院、多摩南部地域病院、東部地域病院、それぞれの医療費、薬剤費その他の患者一人当たりの負担の比較を五年間でお願いします。
 二つ目は、大久保、多摩南部、東部、それぞれの保険外の患者負担の種類と単価、年間の実績を過去五年間でお願いします。
 三つ目は、都立の総合病院の病床利用率を、十四年四月から十五年十月まででお願いします。
 以上です。

○田代委員 各都立病院の処方せんの発行枚数と、それに関して何かトラブルがないか、あるいは苦情がないか、要望がないか、それがあれば教えていただきたいと思います。

○藤井委員長 ほかにいらっしゃいますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 それでは、大山副委員長、田代委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認めます。理事者におきましては、要求された委員と調整の上、提出をお願いいたします。

○藤井委員長 次に、理事者から契約の締結について報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○押元経営企画部長 動産の買い入れ契約につきまして、お手元にお配りをしております契約締結報告書に基づきましてご報告を申し上げます。
 今回ご報告を申し上げますのは、二億円以上の動産の買い入れ契約一件でございます。
 恐れ入りますが、表紙をお開きいただきまして、一ページをごらんいただきたいと存じます。
 一ページ目には、総括表をお示ししてございます。この総括表に基づきましてご説明をさせていただきます。
 今回契約いたしましたのは、都立駒込病院におきまして使用をいたしますコンピューテッドラジオグラフィー、略称CRでございます。
 契約の方法につきましては、一般競争入札により契約しております。
 なお、契約の概要につきましては二ページに記載をしておりますので、ごらんいただければ幸いでございます。
 以上、まことに簡単でございますが、契約事項のご報告を終わらせていただきます。

○藤井委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○佐藤委員 このCRだけの問題じゃないんですが、よく聞く話で、今回大分安く買いましたと、定価の五割だ六割で買いましたと、こういう話を、MRIのときも聞くし、いろいろね。大変安く買うのは結構だと思いますけれども、果たして、じゃ定価って何なんだということなんですよね。常時たたき売りするみたいな、安くしろというと、じゃ四割引きましょうとか五割引きましょうとか、もともと定価というのはどうやってついているんだと。そういうことは、都として文句いわないの。

○菅原サービス推進部長 ただいまのご質問でございますが、大変難しいこともございます。私ども、財務局の方の契約を担当する部署が契約を取り仕切っております、その中で、予定入札価格と申しますか、そういうものを設定しておりまして、それにつきまして高い低いということを申す立場じゃございませんので、ただいまの先生のご意見については、関係局に調べさせていただきたいと思います。

○佐藤委員 別にくどくどいうつもりはないんですが、世間の一般の常識として、定価で買う。それは、たまに半分になるということはあるだろうけれども、ほかのもので常時半分になっちゃうというのは、まずないと思うんですよ。この医療機器の業界の常識が日本国じゅうの非常識なのかどうかわかりませんけれども、やっぱり一般常識に照らしておかしいなということをはっきりいうべきなんじゃないかなと、これを申し上げて、終わります。

○藤井委員長 ほかに発言はありませんか。--発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、ご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認めます。本件に対する質疑は終了いたしました。
 以上で病院経営本部関係を終わります。

○藤井委員長 これより福祉局関係に入ります。
 初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○幸田福祉局長 平成十五年第四回東京都議会定例会に提出を予定しております福祉局関係の議案につきましてご説明申し上げます。
 お配りいたしております資料は、平成十五年第四回東京都議会定例会議案と平成十五年第四回東京都議会定例会条例案の概要でございます。
 それでは、条例案の概要をごらんいただきたいと存じます。
 今回ご審議をお願いいたします議案は、東京都養護老人ホーム条例の一部を改正する条例案一件でございます。
 都立福祉施設改革に伴い、東京都吉祥寺老人ホーム及び東京都大森老人ホームを社会福祉法人に移譲するため廃止するものでございます。
 この条例は、平成十六年四月一日から施行することといたしております。
 条例案の詳細は、お手元配布の資料、平成十五年第四回東京都議会定例会議案をご参照いただきたいと存じます。
 以上で提出議案の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 それでは、資料要求はなしといたします。

○藤井委員長 これより請願陳情の審査を行います。
 初めに、一五第二六号、杉並区今川二丁目「二十四時間型地域生活支援施設」の設置の推進に関する請願並びに一五第六一号、杉並区今川二丁目における二十四時間型地域生活支援施設建設計画の検討に関する陳情は、それぞれ関連がありますので、一括して議題といたします。
 それでは、理事者の説明を求めます。

○有留障害福祉部長 お手元にお配りしてございます請願陳情審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 整理番号1と2につきましては、内容に重複する部分がございますので、あわせてご説明させていただきます。
 整理番号1、一五第二六号、杉並区今川二丁目「二十四時間型地域生活支援施設」の設置の推進に関する請願は、障害者の地域生活支援を進める会世話人代表古野利明さん外二名の方から、整理番号2、一五第六一号、杉並区今川二丁目における二十四時間型地域生活支援施設建設計画の検討に関する陳情は、今川二丁目施設建設問題対策委員会代表川上隆さん外七百一名の方から提出されたものでございます。
 請願一五第二六号の趣旨は、障害者の地域における自立生活を推進するために、杉並区今川二丁目に建設が計画されている二十四時間型地域生活支援施設の設置促進について、積極的な助力をしていただきたいというものでございます。
 陳情一五第六一号の趣旨は、全障害者の地域での自立生活実現のため、杉並区今川二丁目における知的障害者入所更生施設を含む二十四時間型地域生活支援施設建設計画の十分な検討を行っていただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、本件は、杉並区における保健福祉計画及び実施計画に基づき、社会福祉法人東京都知的障害者育成会が、杉並区今川二丁目に定員五十名の知的障害者入所更生施設及び市町村障害者生活支援センター建設を計画しているものでございます。
 本計画は、杉並区では初めての入所施設の建設計画でございまして、入所施設をいわば生活型施設から地域生活支援型施設へと転換し、自活訓練事業やユニットケアを実施するなど、現在東京都が重点事業として推進している障害者地域生活支援緊急三カ年プランに合致した計画でございます。また、施設には市町村障害者生活支援センターが併設されることとなってございます。
 この計画につきましては、昨年九月以降、住民説明会や近隣住民との話し合い等が重ねられてきましたが、一部隣接住民の理解が得られず、本年一月、設置者は計画を延期することとし、国庫補助協議書の申請を取り下げました。
 現在、杉並区及び設置者は、地域住民に対し詳細な計画内容や施設建設の意義などについて説明を行い、理解を得られるよう努めております。
 また、東京都は、広域的な立場から本件施設整備のための助言、協力を行う等、積極的に関与しております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○田代委員 私は、この杉並区の隣の世田谷区なんですけれども、たまたま同志であります野田議員からもお話を伺いました。また、それと同時に、私自身が、過去十二年間にわたって精神神経科病院の診療部長として知的障害者の方々の運動で大変苦労した思い出があるものですから、しっかりと東京都で取り組んでいただきたいということで、要望を含め意見を述べさせていただきたいと思うんですが、前回の請願陳情審査においても議論されたところですけど、まだ反対の声が上がっていると。これは大変残念なことだなと思っております。
 戦後の我が国では、知的障害者を抱えたご家族が、今のようなさまざまなサービスがなくて、今自身でも十分であるとは思っておりませんけれども、かつ、今より障害者の方々への理解というものは社会的に進んでいなかった中で、非常に苦労して障害者の方々の生活を支えてきて、いよいよこれ以上支え切れない、こういう状態になったときに、よりどころとなるのが入所施設であったわけです。最初のうちは施設の数も大変少なくて、重度の方の入所が難しいので、非常に利用が制限されているという面があったわけですけれども、昭和四十年代に都立の重度の知的障害者のための施設ができて、その後、次第に民間施設も徐々にでき始めてきた、まだ充実しているとは到底いえないわけですけれども。しかし、今でも区部には、都立を含めても五カ所あるだけでありまして、身近な地域の施設に入所できる人というのは、ほんのわずかでしかないわけです。
 都内には、ことし八月末現在の数ですけれども、千四十六名の方が待機者として施設入所を待っていらっしゃるわけでありまして、在宅での援助が困難で非常に苦しい暮らしを強いられている方々のことを思えば、施設の設置促進を図ることは最重点課題ではないかと考えております。
 ですから、東京都がやっと、本当に遅いと思いますけれども、障害者福祉に光を当てて、障害者の地域生活支援緊急三カ年プランというものを策定し、サービス基盤の充実を図ろうとしている、これはとても重要な政策であるわけですけど、私も、この施設に対する理解が得られて整備が促進される、これを強く要望するものであります。
 当然地域の方々との話し合い、あるいは、始めてみたけれども何か問題があったとか、後からこういうものをつくったことによって大きなトラブルがありますと、稚拙につくった云々という、行政にとっても、また関係者にとっても、せっかく善意で真剣に取り組んでいることがマイナスの評価を受けることになるのは大変残念なことですから、当然そういうことはあっては困るわけですが、当然地元住民の方々あるいは関係者の方々の十分な話し合い、ご理解、そしてまた一般都民の方々に対しても、知的障害者の方々に対する対応というもののご理解を深めていただく。これは、当然行政としては力いっぱい取り組んでいただかなくてはならないんですけれども、この一年間、既に延期されている。
 こういうことで、具体的に、入るべき人、入る順番を待っていらっしゃる方々の中で、どのような、あえていいますけれども、不幸な、大変お気の毒な事態が生じているのか、そういうことがあれば教えていただきたいと思います。

○有留障害福祉部長 この施設の建設計画の延期により、知的障害者入所更生施設、ショートステイ、市町村障害者生活支援センターの建設がおくれました結果、利用を希望する多くの障害者の期待にこたえられていない状況にございます。
 ご指摘のとおり、都全体の待機者は、本年八月末現在で一千四十六人でございますけれども、杉並区内にも七十名余りの待機者がいらっしゃいます。本年度新規開設した入所施設の申込状況を例にとりますと、受け入れ枠四十六名に対し五百十五名の申し込みがございまして、実に十一倍を超える厳しい競争率でございます。在宅の待機者の中には、介護している家族の方が倒れ、障害者、家族ともに在宅生活が困難になるなど、非常に深刻なケースが多い状況にございます。

○田代委員 こういう施設というのは、いろいろな考え方がありまして、東京都の交通網、インフラを見てみますと、放射状というのはある程度整備されているんですけど、環状方向、南北方向というのはなかなか整備されないことが多いんですね。ですから、先ほど申し上げましたように私は世田谷ですけど、世田谷は、隣にできても、じゃすごく利用しやすいかというと、やはりそれはそれで問題があるわけです。
 ですから、まだまだ数が足りないというところで、五カ所しかないということが、いかに--今お話のありましたように、こういうものの競争率というのは、あっていいわけじゃないわけですから、早く解消していただきたいわけですけど、いまだに近隣住民の一部から強い反対の意見が出されているという記述が提出された請願の中にあるわけですけど、反対している住民の本音というのは、どういうことなんでしょう。ある意味ではおっしゃりづらいことだと思いますけれども、東京の福祉発展のために、あえて勇気ある発言をいただいておきたいと思います。

○有留障害福祉部長 反対派の建設に反対する理由といたしましては、二十四時間型地域生活支援施設の計画があいまいであるとか、あるいは施設の目的、機能についての説明が住民の納得できるものでないこと、利用者の退所後の受け皿等が具体的に示されていないこと、用地の選定経過が説明不十分であることなどが挙げられております。
 しかしながら、この計画については、杉並区や設置予定法人あるいは私ども東京都も含めまして、説明会等の場において再三説明するとともに、住民からの質問には、文書回答を重ねております。この過程で、説明会あるいは説明会の質疑の場であるとか反対派住民の方の要望書等の中では、具体的に、入所施設の利用者である知的障害者や併設される自立生活支援センターに相談に見える精神障害者などが地域住民とトラブルを起こすのではないか、あるいは近隣の不動産価格が下落するのではないか、あるいは障害者施設ができることによる環境の変化などに対する不安、このような、率直に申し上げまして障害者に対する理解の欠如に起因すると思われるさまざまな懸念が繰り返し示されております。こうしたことも反対する理由であるというふうに認識しております。

○田代委員 本当にいまだにそのような差別や偏見があるというのは、全く嘆かわしい限りであると思います。今回の請願では、限られた一部の方の了解が得られないことによって、社会的に必要な計画、事業が著しく滞るようなことがあってはならないと述べられておりますけど、全くそのとおりだと思うんです。障害者の方々の施設は、人間の尊厳を守るためにも大変大切な施設でありまして、数ある公共的な施設の中でも、私の考えとすれば、最も優先的につくられるべきであろうと考えております。
 少数の反対者--少数であるかどうかはともかくとして、反対者がいることを理由に、いつまでもこの計画が進められていないようでは、施設の完成を待ち望んでいる方、関係者、そして当然都民の一人として、これからの福祉を考える人間にとっては耐えられないことだと思うんですね。
 そこで伺いますけれども、今回の施設建設の手続において、地域住民の方々の同意はどの程度必要と福祉局は考えていらっしゃるのか、伺いたいと思います。

○有留障害福祉部長 都は、地域住民の理解と協力を得て施設整備を円滑に進めるため、補助対象法人の審査基準の中に、原則として地元の反対がないことという要件を設けておりまして、具体的には、地元住民を代表する町会長の同意書などの提出を原則としております。
 しかしながら、過去の事例では、近隣の同意書は得られませんでしたけれども、施設の必要性や住民対応に地元区が責任を持って当たる旨の地元区長からの副申を受けまして補助対象事業とした例がございます。
 今回の計画につきましては、設置予定法人や杉並区が住民等に対し延べ二十二回に及ぶ説明会、懇談会、見学会、さらに現在、近隣への戸別訪問ということで説明を続けております。また、計画を一年延期するとともに、定員を当初の六十名から十名減といたしまして、施設運営上の安全確保であるとか、あるいは緑化に努めるなど、住民の要望等に十分配慮しておりまして、住民の皆さんの理解を得るための努力を一生懸命行っているというふうに考えております。
 都といたしましては、少数でも反対があれば必要性、緊急性が極めて高い施設の整備をいつまでも先送りする、このような考え方には立っておりません。杉並区議会に提出された施設設置促進の請願に一万四千人を超える多数の区民の署名が添えられていることを重く受けとめまして、今後とも地域住民の方々の一層の理解、協力が得られるよう、杉並区や設置予定法人と連携しながら、都としても、計画の早期実現に向けて不退転の決意で取り組んでまいります。

○田代委員 都民の福祉に絶対必要な施設の建設について、いつまでも反対者の方がいるというのは大変残念ですけれども、そのことについては、在宅で知的障害者を抱えることの大変さがいかに膨大な負担を家族、関係者に与えているかということが理解されていない、こういうことが一因になっているのかもしれません。そうだとすれば、そこは行政の怠慢を責められるべきであり、また、我々医師も、精神科、神経科領域にかかわる立場として、当然専門職の一人としてこういうことを啓蒙していく、これがまた我々自身も怠慢であったということを責めていかなくてはならないと思うんです。
 東京都は、だれもが他人に対する思いやりを大切にするように、今、心の東京革命を進めておりますけど、このことは教育の分野などだけにとどまることではなくて、当然福祉の分野でも必要な取り組みであるわけです。もう一度この心の東京革命の理念を心に刻んで事業を進めていくべきと考えますけれども、所見を伺って、終わります。

○有留障害福祉部長 委員ご指摘のように、自分のことだけでなく、他人のことにも心をかけられる思いやりの心が重要であるとする心の東京革命の理念は、福祉の精神にも通じるものでございます。だれもが思いやりの心を持って障害者福祉を身近な問題としてとらえ、障害者やその家族の方々を支えていくことが大切であるというふうに考えております。実際に、先天性障害のほか、病気や事故あるいは加齢などにより、だれでもが障害者となる可能性があるわけでございまして、このような意味で、障害者福祉はだれにとっても身近な問題でございます。
 都は、これまで、障害者への正しい理解が進むよう、先般開催いたしました障害者芸術・文化祭、あるいは毎年実施しております障害者週間などのあらゆる機会をとらえて、普及啓発を行っております。また、本件のような個々の施設整備のプロジェクトについて地域に理解を求めていくことによっても、障害者理解が一層促進されるものと考えております。
 本計画につきましては、十六年度着工に向けまして、近隣住民の方々の一層の理解、協力が得られるよう、今後とも杉並区や設置予定法人と連携しながら、都として全力で取り組んでまいります。

○初鹿委員 私からも、この二十四時間型地域生活支援施設の設置の推進の立場で何点か質問をさせていただきますが、今の質疑の中で、ある程度の話が、答えが出てしまっているので、ごくごく簡単にさせていただきます。
 まず、二十四時間型地域生活支援施設という単語なんですけど、こういう言葉があるのかどうかちょっと疑問なんですけれども、具体的に何をやるのか、どういう施設なのかということが恐らくきちんと理解されていないことが反対の原因にもなっているのかなと思いますので、具体的にどういう施設なのかということと、福祉局として、この施設の建設の意義をどのように考えているのか、お答えください。

○有留障害福祉部長 本施設は、定員五十名の杉並区で初めての知的障害者入所更生施設でございまして、さまざまな先駆的な施設を併設することになっております。具体的な中身を申し上げますと、グループホーム的な処遇を可能とする、全室個室によるユニットケアの導入、地域生活への移行を実現するための自活訓練事業の充実、在宅で生活している障害者や家族を支援するためのショートステイ事業の実施、これは八床を予定しております。それから、地域の生活寮を将来設置して支援すると。それから、障害者を抱える家族への相談、支援などに加え、これを二十四時間体制で支援する障害者地域自立生活支援センターの併設、さらに、ボランティアの育成や障害者への理解の促進を図るための地域交流スペースの設置などの機能を備えております。
 こうした、いわば地域生活支援型の入所施設の整備は、都が進める障害者福祉施策の基本理念と一致しておりまして、全国的に見ても先駆的であり、極めて意義が高いものと考えております。

○初鹿委員 今の答弁を聞かせていただきますと、入所施設でありながらグループホーム的なものであったり、地域の生活寮も目指す、また、自活訓練ということで地域生活への移行も進める、また、ショートステイもやるということですから、入所施設といいながらも、地域生活を支援するという非常に意義があるもので、全国でも珍しい非常に先駆的なもので、これは積極的に進めるべきであるなということをつくづく感じるんです。
 そうはいっても、やはり反対の声が上がっているわけですから、先ほど答弁の中で、いつまでも先送りする立場ではないというようなお答えがありましたけれども、当然そうではありますが、やはり十分に説得をして理解を得る努力というのも必要だと思うんですね。
 いざ建設が決まりました、じゃ建設工事にかかりますといったときに、実力行使のような形の反対が起こってしまったら、元も子もないですし、また、完成した後にもいろいろな意味でトラブルなどが生じるような原因を、やはり建設の前から絶っておくことが必要だと思うんです。
 そうはいいながらも、やはりスケジュールでの制約というものがあると思います。このスケジュールの制約ということも考えながら、今後この施設を実現することに向けて、福祉局としてどのように対応していくのか、ご見解をお伺いして、質問を終わります。

○有留障害福祉部長 この計画については、先ほど申し上げましたけれども、これまでも二十二回の説明会、懇談会、見学会などを行い、十分に説明を重ねております。また、計画の延期であるとか定員の縮小など、住民の要望等に配慮した計画へと見直しを行ってまいりました。それから、一万四千人という多数の区民の方々の署名を添えた障害者施設の早期建設を求める請願が、杉並区議会において満場一致で採択されているところでございます。
 また、この計画は、東京都にとりましても、重点事業として推進しております障害者地域生活支援緊急三カ年プランに合致した計画でございまして、都としても、この計画を進めることが障害者の地域での生活の実現につながっていくものと考えております。
 都といたしましては、こうした経緯を踏まえまして、十六年度の着工に向けまして、今後とも設置予定法人、杉並区と連携して説明等を行い、地域住民の方々の理解、協力を得るための努力をぎりぎりまでしてまいりたいというふうに考えております。

○藤井委員長 ほかに発言がなければ、初めに、請願一五第二六号についてお諮りいたします。
 本件は、採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認めます。よって、請願一五第二六号は採択とすることに決定いたしました。
 次に、陳情一五第六一号についてお諮りいたします。
 本件は、不採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一五第六一号は不採択と決定いたしました。

○藤井委員長 次に、一五第四七号、板橋区板橋一丁目のホームレス等宿泊所の開設中止及び規制に関する陳情を議題といたします。
 まず、理事者の説明を求めます。

○笠原生活福祉部長 お手元にお配りいたしました請願陳情審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 整理番号3の一五第四七号、板橋区板橋一丁目のホームレス等宿泊所の開設中止及び規制に関する陳情についてでございますが、これは板橋区の板橋東町会会長佐藤義夫さん外二十二名から提出されたものでございます。
 その趣旨は、板橋区板橋一丁目に設置が計画されている宿泊所に関しまして、地域住民の安全、安心が脅かされることのないよう、次のことを実現していただきたいというものでございます。
 内容について順にご説明をいたします。まず、第一項でございますが、当該ホームレス等宿泊所の開設事業者に対して開設中止を求めることというものでございます。
 第二項は、同種施設の新設や既存の施設に対して、条例制定などによる規制等の整備を早急に行うことというものでございます。
 第三項は、国に対して、関連する法制度の改正を求めることというものでございます。
 現在の状況についてご説明をいたします。
 まず、第一項及び第二項でございますが、宿泊所は、社会福祉法上届け出施設でございまして、開設後一カ月以内に都道府県知事に事業開始の届け出を行えばよいこととなってございます。しかし、都といたしましては、宿泊所におけるサービス水準の向上と適切な事業運営を目的といたしまして、平成十一年十一月に、全国に先駆けまして宿泊所ガイドラインを制定いたし、それに基づき、設備水準や利用者に対する処遇等について指導を行ってまいりました。
 また、本年四月には、このガイドラインを全面的に見直し、居室の最低面積基準の設定、経営の公開、宿泊所開設前における行政や近隣住民への説明等を新たに盛り込んだ宿泊所設置運営指導指針を策定し、事業者に対する指導を強めております。
 本件につきましても、事業開始前に近隣住民の理解を得るよう指導してきておりまして、こうした指導を受け、事業者はこれまで、近隣住民に対し数回にわたる説明会を実施しております。
 一方、都といたしましても、近隣住民の要望に応じまして、地元板橋区とともに、町会主催の会合において、宿泊所事業や指導指針の内容について具体的な説明を行っております。
 次に、第三項でございますが、宿泊所は、社会福祉法上第二種社会福祉事業とされております。第二種社会福祉事業は、一時的居所や通所、短期入所などの事業でございまして、事業者の自主性や創意工夫による事業を展開できるよう、経営主体に制限を設けず、事業の開始は届け出制となっております。
 都といたしましては、こうした法の趣旨を踏まえまして、区市町村とも協力しながら、宿泊所開設事業者に対して指導指針に基づく指導を徹底し、サービス水準の一層の向上と適正な施設運営が図られるよう努力してまいります。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○大河原委員 ホームレス問題は、先ほどの障害者施設をつくるに当たっての理解がなかなか進まないことより以上に、さらに理解が得られない問題でもあるかと思います。ホームレス問題、先進国共通の大都市問題でございますけれども、経済の悪化の中で、その数は、近年急増しております。関係する自治体の悩みも大きいわけですが、まず、東京都のホームレスの現状と対策について伺います。

○朝比奈参事 まず、現状についてご説明申し上げます。
 全国におけるホームレスは、平成十一年度の約二万人から平成十四年度の約二万五千人と、二五%増加をしております。他方、東京二十三区内のホームレス数は、平成十五年八月の路上生活者概数調査では約五千五百人であり、平成十一年八月調査の五千八百人をピークに、以後、四年連続で漸減状況となっております。
 次に、対策についてでございます。
 都は、都区合意に基づきまして、二十三区と共同で自立支援事業をスタートさせ、心身の健康回復と以後の処遇方針を明らかにする緊急一時保護センターと、就労活動による自立を支援する自立支援センターを、それぞれ二十三区内に五カ所ずつ設置する計画を進めてきたところでございます。
 この対策の効果といたしまして、依然として厳しい雇用労働情勢のもとで、路上生活者の増加を食いとめていると考えております。

○大河原委員 私も、駅から都庁へ来る間の地下道を、通路を通ってきているわけなので、その点で、かなりのホームレスの数が減ってきたということは感じておりますが、やはりこの議会棟の一階にも、常時、うつむきかげんでずっとうずくまっている方々を見ます。非常に胸の痛むことなんですけれども、ホームレスの自立支援等に関する特別措置法ができまして、昨年の八月に公布、施行されております。
 これを踏まえて、東京都としてもホームレス対策を強化するおつもりと思いますが、その点はいかがでしょうか。

○朝比奈参事 ホームレス問題の解決には、現行の自立支援システムをベースにしつつ、就労、住宅、福祉、保健医療、地域環境対策など総合的な対策が必要であると考えております。ホームレス問題につきましては、都と二十三区が一体となって取り組むべき課題であると考えております。
 また、本年七月に示されました国の基本方針を踏まえまして、都といたしましては、ホームレス問題を所管する関係各局と連携を図り、また、関係団体の意見も聞きながら、総合的な対策を盛り込んだホームレスの自立支援等に関する自主計画を策定し、これに基づき、計画的に施策を推進していく考えでございます。
 その際、都は広域的な観点から、区市町村が実施する各種施策が円滑に進むよう、区市町村における自主計画の策定や各種施策の取り組みに関する情報提供を行うなどの支援を積極的に行い、都全体としての取り組みを強化していく考えでございます。

○大河原委員 二十三区とともに取り組むということでございますけれども、きょうの陳情の宿泊所、これについてお聞きしていきたいんですが、ホームレスにとって、公設の社会福祉施設などの利用ということは非常に難しい、そういう現状にあるかと思います。一時的な居住の場として、こうした民間事業者によって運営されている宿泊所が利用されているわけですけれども、東京における宿泊所の現状といったもの、これについて伺いたいと思います。

○笠原生活福祉部長 本年七月から八月にかけまして実施いたしました宿泊所の実態調査からその現状を申し上げますと、平成十五年七月一日現在で開設している宿泊所の数は百四十八カ所、定員は五千七十三名でございます。このうち回答のあった施設百四十三カ所、定員五千三十名で、それに対します利用者は四千三百人、利用率八五%と相なってございます。
 また、このうち生活保護受給者が八三%と、生活保護受給者の保護適用の場として宿泊所が活用されている、こういう実態がございます。
 また、設置主体別に見ますと、NPO法人が百七カ所と、全体の約四分の三を占めております。これらの法人の開設年次は、平成十年度以降と比較的新しいものがほとんどでございます。
 規模別では、定員百名以上の施設が九カ所ございますが、そのほとんどは公設のものでございます。全体の約七割、これは三十名未満の小規模なものでございまして、NPO法人のものも、多くがこの中に含まれてございます。
 運営形態別に見ますと、ホームレスを初めとする生活困窮者の緊急の受け入れ先となっているものが数の上では多いわけでございますけれども、グループホーム的なもの、DV被害者のシェルター的役割を担っているものなど、特色ある運営をしている事業者も見られます。

○大河原委員 NPO法人の活躍がかなり目立ってきておりまして、この利用者の方々にもDV被害者のシェルター的利用があるということも、私、今回のこのことで改めて、別方面の対策もしなきゃいけないというふうに思ってきております。
 この宿泊所に関して、東京都は、全国に先駆けて宿泊所の届け出に関するガイドラインを策定して対応してきておられますけれども、この春には全面的に見直しを行ったというふうに伺いました。新たな指針も策定しているわけですが、この見直しの背景と、どんな点を改善してきたのか、その点についてお聞きしたいと思います。

○笠原生活福祉部長 先生が今お話しのとおり、平成十一年十一月に、全国に先駆けまして宿泊所のガイドラインを制定いたしたわけでございます。しかしながら、その後、宿泊所の開設が急増いたしてございます。例えば制定当時四十カ所、約二千五百名だったものが、ことし、平成十五年の七月には百四十八カ所、五千七十三名、箇所数では約百カ所、定員ではほぼ倍増いたしてございます。
 これに伴いまして、例えば一つとして、近隣住民との開設に当たってのトラブルが相次いで発生する、あるいは建築基準法、消防法といった法令の遵守が必ずしも図られていないものがある、さらには、居室スペースが狭小で、利用者の居住水準としては問題があるものなど、さまざまな問題が出てきております。
 こうしたことから、サービスのより一層の向上、あるいは地域に根差した利用者本位の事業運営の推進、こういったことを目的に、ガイドラインを全面的に見直すことといたしたものでございます。
 主な改善点についてでございますけれども、こうした見直しの趣旨に即しまして、一つとして、三・三平米という最低居住面積の設定、建築基準法、消防法の遵守といった設備面の規定、第二点目といたしまして、収支報告の提出、利用者の健康管理や衛生管理の徹底、誇大広告の禁止といった運営面の規定、三点目といたしまして、施設開設前における都、区市等への事前相談、協議の実施や地域住民の理解を取りつける等の規定など、こういったものを新たに盛り込んだ内容といたしました。

○大河原委員 また、宿泊所のそういったサービスの水準の向上というようなところまで、都民はなかなか知るところがなかったわけですが、とにかくこのガイドラインを新しくして、事業者に対する指導もかなり丁寧に行っていらしたというふうに私も認識し、評価をしたいと思います。
 ところで、このガイドライン、新しいガイドラインに基づいて指導に当たってきたんですけれども、依然として、きょうの陳情もありますように、地元住民とのトラブルというのは絶えないわけです。より近隣住民に対する丁寧な説明が必要だと思いますけれども、この陳情者の方がおっしゃっているような、規制を法的に整備するというのは、私は余り適切ではないのじゃないかというふうに思う立場です。
 しかし、住民が具体的に不安を抱えてしまう、こういうことがあるわけなので、丁寧な説明とともに、もちろん対応策、具体的なものが必要だと考えております。苦情の窓口の設置ですとか、また、安心できるさまざまな材料、対策が必要だと思いますけれども、事業者にとっても、宿泊所の事業を地域で展開するに当たって、地元の住民の方たちの理解を得ること、協力を得ることというのは不可欠であるわけですが、今回の陳情の件で、事業者もこれまで東京都の指導を受けてきたわけですが、具体的にはどのような努力をなさってきたのでしょうか。

○笠原生活福祉部長 宿泊所事業の実施に当たりましては、地域の理解と協力を得て行われることが必要だというふうに私ども思ってございます。特にこの案件につきましては、事業者は、住宅に困窮している高齢者等の受け入れ先として利用を考えておるということでございますので、地域住民側にとってみれば、さまざまな心配あるいは不安が出てくる、これはしごく当然だろうというふうに思っております。
 したがいまして、事業者として、まず開設に当たりまして、事前にこうした心配あるいは不安を取り除くための十分な話し合いをするなど、努力をしていくことが大切だろうというふうに思っております。
 このため、都といたしましては、指導指針を踏まえまして、地元板橋区とともに、事業者の当然の責務として、地域住民の理解と協力を得る最大限の努力を図るように指導をしてまいりました。これを受けまして、事業者は現在、地域住民の理解を得るためのさまざまな対応をいたしておるところでございます。具体的に申し上げますと、七月から十一月にかけて、地元町会など地域住民に対する住民説明会を、これまで延べ六回実施してまいりました。それから、地域住民の生活環境に影響を及ぼさないようにとの配慮から、協定案等を町会に提示いたしております。こういった地域住民の理解を得るように事業者としても努力をいたしているわけでございます。
 都といたしましては、今後も引き続き、地域住民への説明や理解を得るための努力、これを最大限払うように指導してまいりたいというふうに思っております。

○大河原委員 説明会を重ねても、なかなか気持ちの問題もありまして難しいかと思いますが、特に地域ルール、協定を住民の方と事業者が結ぶ、その内容にさまざまな不安解消の材料を盛り込むというようなことは大変重要なことではないかというふうに思いますので、ぜひ丁寧に進めていただきたいと思います。
 行政の手の届かない部分に民間が手を差し伸べている事業だというふうに理解をするわけですが、こうしたさまざまなトラブルや批判が出てきております。
 ちょっと戻るようですけれども、近年、宿泊所の急増で、その経営実態が必ずしも明らかになっていない、あるいは、宿泊所の利用者が、もちろん元ホームレス、あるいは今伺った中でも、八三%の方々が生活保護受給者ということで、結果として、生活保護費という公費が宿泊所に多く流入している、こういう状況があると思います。
 いろいろないい方で批判もされていたりしますけれども、こういう中で東京都は、全国初の宿泊所実態調査を行ったわけです。調査の結果から何が見えてきたのか、見えてきた課題を伺いたいと思います。

○笠原生活福祉部長 調査結果から浮かび上がってきた課題、これはいろいろございます。その中で、特に重要な課題として認識している点は三点ございます。
 一つは、ガイドラインで示しました一人当たりの最低居住面積、三・三平米でございますけれども、これを下回る居室が約七%ございます。また、十畳程度の大部屋に多くの人を住まわせる例も見受けられます。こうした居住環境面で問題のある施設、これをどう改善していくかということが課題の一つ目でございます。
 二つ目といたしまして、一時的居所として活用されているものの、一年以上の入居者、これが約四割を占めております。こうした利用期間の長期化を解消し、地域での自立に向けた支援機能をどう強化していくかということが二つ目の課題だろうというふうに思っております。
 三点目といたしまして、経営の透明性をより一層高めまして、第二種社会福祉事業としての本来の法の趣旨に沿った事業運営に努めるよう、事業者に対しさらなる自覚を促すこと、これが第三点目の課題だろうというふうに思っております。
 都としては、今後、指導指針に基づきまして、こうした課題の解決に向けて、指導をより強化してまいりたいというふうに思っております。

○大河原委員 ホームレスの方たちの高齢化という問題がかなり大きくて、高齢化によってなかなか自立に結びつかない、結果的には一時的な住まいがかなり長期化する、そういう現状があると思いますが、基本的にはホームレスの自立を支援する、このことがまず重要だろうと思います。そして、それには個々のニーズに応じた的確な相談の体制、一貫したシステムのもとでの継続的な支援が不可欠です。
 そのために、自立支援システムの整備を着実に進めていく必要があると思いますけれども、この設置に当たって、問題点もあろうかと思います。その点についてはいかがでしょうか。

○朝比奈参事 まず、自立支援システムの整備についてでございますが、平成十三年八月の都区合意に基づき、二十三区と共同で取り組み、各区持ち回りで緊急一時保護センター及び自立支援センターを設置することとし、現在、施設の整備を進めているところでございます。
 この施設の整備に当たりましては、近隣住民の理解と協力が不可欠なわけでございますが、自立支援システムの整備の必要性についての全体的な理解が得られても、身近な地域には反対という意見が出されることも多く、計画年度におくれている施設もございます。
 都といたしましては、路上生活者問題を抜本的に解決していくためには、これらの施設の設置が不可欠であること及び地域の理解を得ながら社会全体で取り組むことが重要であると考え、施設の設置に当たりましては、都と当該区が一緒になって地域の住民の皆様に説明をし、理解を求めているところでございます。

○大河原委員 こうした一時保護センターや自立支援センターも計画化されて、多少はおくれておりますけれども、着実に支援の仕組みはつくられつつあるというふうに理解をいたします。自立を志した人が、就職先が見つからずに再びホームレスに戻るということがないように、的確な就労支援を行うこと、そして多様な就労先の確保、これが必要かと思います。
 同時に、ホームレスの方々が持っている能力、資格、技術、この活用をするための再訓練、新たな資格を取得するための支援プログラム、こういったものが必要かと思いますが、この点についてもご見解はいかがでしょうか。

○朝比奈参事 ホームレス対策は、さまざまな事情からやむを得ずホームレスになった人たちが、みずからの社会復帰に向けた努力を支援するのが基本であります。このためには、就労の機会を確保することが最も重要であると考えております。
 都と二十三区と共同で始めました自立支援センターから、これまで約三千人を超えるホームレスの方々が退所し、そのうち半数の約千五百人が、定職と住居を得て社会復帰をしております。新たに本年七月より自立支援センターにおいて、また、十一月より緊急一時保護センターにおいて、就労機会の増加と常用化を図ることを目的といたしまして、職業訓練や技能資格の取得に必要な講習を始めたところでございます。

○大河原委員 今回の陳情は、民間事業者がつくる宿泊所ということですが、もちろん自立支援システムをつくろうということで東京都並びに区市町村が計画化をしている施設に対しても、理解を得るのはまだまだ難しいというふうに思います。総論賛成、各論反対というのが世の常でございますけれども、ぜひとも一つ一つ丁寧に、そしてホームレス問題というのは、いわゆる働く意欲がない人にお金を出してもしようがないんだというような意識ではなくて、今、治安の面から非常に不安をあおるような報道もありますし、それに触発されてしまうような少年事件も出てきてしまっております。
 でも、近年増加しているホームレス、これは本人の力ではどうしようもない、雇用状況とか経済の変化による望まれないホームレスというものも多いわけです。家庭や地域の相互扶助を得られない、受け入れられない、そういう状況にある方々に対して何らかの援助をすることは、もちろんこの、大都会ではありますが、東京の暮らしやすい、住みよいまちづくりの上でも重要なポイントかと思います。
 特に、こうしたホームレスに対する一般都民の意識改革、こういったものも本当に必要になってくると思いますが、その点ちょっと微妙で、東京都がいい施策をすればするほど、東京にそういう状況が、ホームレスの数がまたふえるというような危惧をする方も実はおられます。でも、やはり着実に東京都が施策を進めること、このことが大きな意識醸成を促すことにつながると確信をしておりますので、ぜひ今後とも積極的に進めていただきたいと思います。
 それで、ホームレスの自立支援法もできたわけですが、理解の浸透という点では、地域住民の方がもっと安心を得るような形、例えばアメリカなどでは、企業がその社会的な責任という形でホームレスの自立支援を行う、そういうようなことまで出てきておりまして、逆にそういうことがあるから一般の意識も高まる、そういうようなことも出てきていると思います。東京も日本で二番目に、大阪に次いでホームレスの多い大都会でございますので、ぜひこの点、地域のまちづくりの課題としても一致協力して事に当たっていただきたいとお願いをさせていただきまして、質問を終わります。

○大山委員 私、意見だけ述べたいと思います。
 宿泊所については、第二種社会福祉事業でありながら届け出だけで済む施設であることから、各地域でトラブルが起こっています。東京都は、宿泊所ガイドラインを四月に全面的に見直したということですけれども、不十分だからこそ、ことし五月には、荒川区で荒川区宿泊所の設置等に関する指導要綱、荒川区宿泊所設置運営指針を制定して、そして八月には、文京区が文京区宿泊所の設置等に関する指導要綱をつくっています。
 したがって、二項と三項の要求であります条例及び法の整備は必要なことです。同時に、そのような状況の中で住民の皆さんの納得を得るということは前提ですので、趣旨を酌みたいと思います。
 以上です。

○藤井委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○藤井委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一五第四七号は不採択と決定いたしました。

○藤井委員長 次に、一五第六五号、障害を持つ人の豊かな地域生活の保障に関する陳情を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○有留障害福祉部長 整理番号4、一五第六五号、障害を持つ人の豊かな地域生活の保障に関する陳情についてご説明させていただきます。
 この陳情は、大田区の障害をもつ子どものグループ連絡会代表岩塚道枝さん外七百九十八名の方から提出されたものでございます。
 陳情の趣旨は、都において次のことを実現していただきたいというものでございます。順を追ってご説明します。
 まず、グループホーム関係でございます。第一項でございますが、運営費補助を大幅に増額することというものでございます。
 現在の状況でございますが、都はこれまで、物価や人件費等が高いなどの大都市特性を踏まえ、運営費補助として、国庫補助単価に加えて都独自の加算を行っております。平成十五年度からは、運営費補助を増額して九万三千七百円とし、生活寮運営の安定化を図っております。
 第二項でございますが、入居者に対する家賃補助を大幅に増額するとともに、収入による制限をなくすことというものでございます。
 現在の状況でございますが、生活寮の家賃につきましては、地域生活に伴い本来必要な経費として、自己負担を原則としておりますが、負担ができない状況に対応するため、都独自の施策として、収入区分により、二万四千円、一万二千円の家賃助成を実施しております。
 第三項でございますが、入居者のうち重度障害者に係る運営費補助については、すべて重度知的障害者生活寮の場合と同額とすることというものでございます。
 現在の状況でございますが、都の重度生活寮の運営費は、入居者四名以上が重度障害者であることを前提として積算したものでございまして、重度の入居者四名に対して十分な支援が可能となる三名以上の世話人が配置できるよう、二十一万四千七百円を重度生活寮の単価としております。
 第四項でございますが、生活寮の世話人に健康保険等の社会保険と有給休暇を利用できるようにするとともに、代替職員を配置できるよう補助を増額することというものでございます。
 現在の状況でございますが、生活寮の運営費補助は、世話人の休日の代替職員経費等を考慮したものとなっております。生活寮の世話人の身分は、原則として、生活寮を運営する社会福祉法人等と契約を結んだ私人であり、保険等につきましては、法人との間で適切に対応されるべきものでございます。
 第五項でございますが、都内の極めて厳しい重度の支援費認定を緩和するよう区市町村を強く指導することというものでございます。
 現在の状況でございますが、グループホームの利用者の障害程度区分につきましては、国の判断基準に基づき、区市町村が決定しております。都は、区市町村の求めに応じて専門的助言等を行っております。
 第六項でございますが、グループホームの開設に当たっての土地の取得や建物の建築、改造費等に対する補助金の上限を引き上げるとともに、件数も大幅にふやすことというものでございます。
 現在の状況でございますが、都は、生活寮について独自の施設整備助成を行っております。また、障害者地域生活支援緊急三カ年プランで、平成十五年度から十七年度までの三年間で、生活寮で千人の増員を目標としており、設置者負担の二分の一を特別に助成しております。
 次に、居宅介護支援費関係でございます。第一項と第二項でございますが、支援費制度において、従前までのホームヘルプサービスの利用時間を減らすことのないよう区市町村を指導すること。また、新規利用についても、今まで受けていた人と差が生じないよう区市町村を指導すること。知的障害者が、事情によってホームヘルプサービスを週二回程度ではなく毎日利用できるよう区市町村を指導することというものでございます。
 現在の状況でございますが、支援費制度によるサービス支給量につきましては、障害者児の障害状況等を勘案し、区市町村が決定することとなっております。
 第三項でございますが、知的障害者のガイドヘルパー派遣事業を都内全区市町村で実施するよう指導することというものでございます。
 現在の状況でございますが、支援費制度におきましては、指定事業者によりサービスが提供されているため、全区市町村で移動介護は実施できることとなっております。
 第四項でございますが、すべてのグループホームにおいて居宅介護支援費を使用できるようにし、ホームヘルパー、ガイドヘルパーの利用を容易にするとともに、家庭での利用より条件を厳しくしないよう区市町村を指導することというものでございます。
 現在の状況でございますが、グループホームなどでは、居宅介護支援費の利用が認められております。サービス支給量につきましては、障害者児の障害状況等を勘案し、区市町村が決定することとなっております。
 第五項でございますが、知的障害者の居宅介護支援ができるホームヘルパーの養成を行うことというものでございます。
 現在の状況でございますが、都は、広く養成研修を実施できるよう研修事業者を指定してございまして、指定された事業者により、サービスに従事できるヘルパーの養成が図られております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○大山委員 生活寮のことですけれども、本当に知的障害者の皆さんの自立、それから、地域で暮らすということにとってはなくてはならないものだというふうに認識しています。この陳情の1のグループホーム関係というところの(6)にありますように、まだまだ生活寮は不足していて、例えば私、新宿ですけれども、アパートを借りようとしても、改修するということになりますと、なかなか大家さんと話がつかなかったり、じゃ自前でというふうに思っても、土地は高いしということで、父母の皆さんは、本当に四苦八苦して探しているという状況です。住宅取得だとか借りるというその額が家賃に直接反映してしまいますので、何とか安くしたいというのは本当に切実なところなんです。だからこそ、土地建物の取得や建築への大幅な助成というのは重要だというふうに考えています。
 さて、生活寮の家賃助成について伺いたいんですけれども、所得制限や額、また、どれぐらいの方が利用しているかなど、概略を教えてください。

○有留障害福祉部長 生活寮の家賃につきましては、地域で自立した生活を送るに当たりまして本来必要な経費として自己負担を原則としておりますが、利用者に経済的な事情がある場合には、都独自の施策として家賃助成を行っております。収入月額が七万三千円未満のものに対しては月額二万四千円、収入月額が七万三千円以上九万七千円未満のものに対しては月額一万二千円を助成しております。
 助成の状況でございますが、区部は財調算入でございますので、全体の正確な実数は把握しておりませんけれども、収入状況等から推計いたしますと、平成十四年六月現在で、利用者九百六十四人中三四%、約三百三十人が助成を受けているというふうに考えております。

○大山委員 上限が二万四千円と一万二千円という区別があり、なおかつ、九万七千円以上収入があれば家賃助成は受けられないということで、結果的には入居者の三四%の方しかこの家賃助成を受けていないというところなんですね。
 家賃ですけれども、もちろん安いところから高いところまであると思いますけれども、平均の家賃というのはどれぐらいになっていますか。

○有留障害福祉部長 平成十四年六月現在でございますが、生活寮利用者が負担する家賃の平均額は、月額約三万四千円でございます。

○大山委員 三万四千円ということですね。平均がその額で、九万七千円以上の収入があれば家賃補助はしないということですから、例えば四万円の家賃を払ったら、手元に残るのは五万七千円ということですから、これは衣食住の住の部分だけで、食事だってしなきゃならない、服だって必要だということでは、本当に最低文化的な生活が保障できるんだろうかという状況だというふうにいえると思います。
 その収入ですけれども、生活寮の入寮者の収入、ほとんどの方は、障害基礎年金と福祉的な就労をしていたり一般就労していたりということだと思いますが、平均の収入というとどれぐらいになりますか。

○有留障害福祉部長 平成十四年六月現在で申し上げますと、障害基礎年金の収入、賃金、手当等合わせた平均収入月額は、十四万七千円でございます。

○大山委員 十四万円の収入ということですけれども、平均四万円ぐらいの家賃を払えば、十万円しか手元に残らないわけですね。私、さっきもいいましたけれども新宿ですが、生活寮は二カ所しかないんですね。そのうちの一カ所は、家賃が五万円ぐらいになっているんです。最近、一Kのようなアパートをずらっと借りたりするというケースがふえている。一軒家でたくさん部屋があるという建物が少なくなってきているということも影響しているようなんですけれども、そういうアパートをずらっと借りるようなケースですと、どうしても家賃は四、五万の額になってしまうというふうにいわれています。
 現在、家賃が四万円以上のところというのは、どれぐらいの割合になっているんでしょう。

○有留障害福祉部長 現在の家賃の状況でございますが、定員ベースで申し上げますと、約三七%、三百五十七人の方の入っている生活寮が四万円以上と。これも平成十四年六月現在の数字でございます。

○大山委員 今、三七・〇三%の方、約四割の方たちは、昨年の調査でも四万円以上の家賃を払っているという状況だと。この家賃補助の大幅な増額と収入による制限をなくすということは、収入の状況、それから家賃の支払いの状況といいますか、家賃の額の状況を見ても、非常に重要なことだというふうに思うんですね。実際、例えば家賃がどうしても高くなってしまう場合に、本人の収入が比較的低いと、なかなか払い切れないわけですね。家賃助成からも過ぎてしまうというところでは、親御さんたちも高齢になりますので年金生活になってくるわけです。ですから、親御さんが現金で負担しなければならないというのは本当に大変なことなんですね。
 たしか昨年、福祉局は、十五年度の予算の見積もりに、家賃補助の単価を三万五千円と二万円に引き上げようということを出されていたと思いますけれども、査定で切られてしまいましたね。来年は現行と同額の予算要求のようですけれども、一度切られたらあきらめてしまうのじゃなくて、せめて引き続き要求することが必要なんじゃないかと思うんですけど、どうですか。

○有留障害福祉部長 物価や家賃が高いという大都市の特性を踏まえまして、都では、生活寮利用者に対し独自の家賃助成を行っております。障害者の地域における安定した生活を支援するため、家賃助成に当たっての収入算定方法を他制度に準ずる形式に変更することなどにより、家賃制度の充実について検討しているところでございます。

○大山委員 単価のことはさておいて、今度は対象者をふやそうかということにしたということですけれども、それで試算すると、どれぐらい対象者がふえますか。

○有留障害福祉部長 大ざっぱな数字でございますが、約五〇%程度が対象となるというふうに考えております。

○大山委員 努力はされているということですけれども、ご答弁されているように、大都市の特性、家賃が高いとかということも含めて、安定した生活のためには、家賃の補助額の増額と対象者をふやすということは不可欠だというふうに思いますので、引き続き努力してもらいたいというふうに思いますし、大幅に見直してもらいたいと思います。
 もう一つ、一般の生活寮に重度の障害者が入寮しているときには、その重度生活寮の入寮者と同額の補助が必要なんだということについてです。これも非常に切実で、東京都の制度ですと、重度生活寮に認定されるには、重度の方が四人以上入寮していないとだめだということになっていますが、補助というのは、重度の方が入寮していても一般の生活寮には重度の加算はないんですね。そのために、世話人さんの人数を、重度の方が一人、二人、三人入っていたとしても、ふやすことができないと。結局、世話人さんの家族が一緒に住んでいれば、もう総出でお世話しているというような状況になっているところもあるわけです。
 重度の生活寮を東京都が制度としてつくったということは、重度の方が、それだけ手がかかったり、きめ細かな対応が必要だからということで重度の生活寮をつくったんじゃないでしょうか。

○有留障害福祉部長 都は、重度の知的障害者も地域で暮らせるよう、一般の生活寮よりも世話人体制を充実させました重度知的障害者生活寮制度を独自に設けまして、整備を進めております。
 都の重度生活寮の運営費は、入居者四名以上が重度障害者であることを前提として積算しておりまして、重度の入居者四名に対して三人以上の世話人と。一般の場合は一人以上でございますが、そういう十分なケア体制を組んでおります。このように、一般の生活寮での生活が可能な重度の入居者に対して、重度生活寮の単価をそのまま適用するのは適切ではないと考えております。
 なお、一般の生活寮を重度障害者が利用する場合でも、国基準では、中軽度の利用者より高い支援費が支給されております。都のスタンスといたしましては、重度障害者の生活の場といたしましては、十分な支援が可能となる重度生活寮において対応することが基本であるというふうに考えております。

○大山委員 四人以上いれば、十分なケア体制が必要だから、重度生活寮の加算なんだというか、補助なんだということなんですけれども、一般の生活寮で生活できている重度の障害者だから、補助は増額する必要はないのだというふうな答弁だと思うのですよ。
 しかし、無理して、必死になって世話人さんだとかが家族総出でやったり、大変な中をやっているからこそ、やはり一人重度の方がいても、二人でも三人でもきめ細かな対応が必要だからこそ、世話人さんたちは必死になってやっているわけですし、人手が必要だというのは、今何とかなっているからいいじゃないかという話ではないというふうに思っているのです。
 だから、重度の人が入寮したら、重度生活寮の単価と同じになるように重度加算してほしいというのは、この団体だけではなくて、育成会などの皆さんからも毎年いわれることですよね。ですから、私は実態できちんと重度加算を行うべきだというふうに考えています。
 もちろん、私たち、重度生活寮の制度を否定しているわけではありませんよ。重度の方に支援が必要だから十分な体制を--今十分かどうかというのは手放しではいえませんけれども、東京都もそういう制度をつくったわけですよね。そうしたら、重度の障害者には国基準が高く設定されているのだというふうにおっしゃっていましたけれども、支援費の制度に移りましたから、一人一カ月十三万二千六百五十円ですよね。重度の障害者に対して、重度生活寮だったら、それに加えて一人当たり八万二千五十円、都が加算していますね。しかし、一般の生活寮に重度の方が入寮しても、この都の加算は全くゼロです。ですから、一人当たりそれだけの、八万二千五十円の加算がついて、違うわけですね。
 これだけあれば、たとえ一人の分があったとしても、世話人さん一人だけじゃなくて、補助的な人が雇用できたり、それから二人重度の人がいれば、ちょっと安いけれども、正規でやってくれるとかという方も出てくるわけですよね。まずはそれが必要なんだというふうに私は思っています。
 しかも、重度生活寮でやっているのだということをいうわけですけれども、結局、手厚い支援が欲しかったら、今、一般の生活寮に入っている人も重度の生活寮に移ればいいじゃないかというふうにいっていることに等しいというふうに思うわけです。制度に合わせて入寮者を動かすというのは、それはちょっとおこがましいことだと思いますよ。やはり実態から出発することだというふうに、私は主張したいと思います。
 (4)の世話人さんの社会保険と有給休暇ですけれども、これも重要で、同時に代替職員を配置できるようにするということも切実です。いまだに一人の世話人さんで行っているところは、冠婚葬祭に行くのも、自分でかわりの人を見つけて、一日五千円くらい払ってお願いするのだというふうにいうわけですよね。本当にこういう現場の人たちの頑張りで支えてもらっているようなところを、実態できちんと改善していくということが求められているというふうに思います。
 ですから、これらの切実な願いを、私はきちんと趣旨を酌み取るべきだというふうに思っています。
 以上です。

○藤井委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○藤井委員長 起立少数と認めます。よって、陳情一五第六五号は不採択と決定いたしました。
 以上で請願陳情の審査を終わります。
 以上で福祉局関係を終わります。

○藤井委員長 これより健康局関係に入ります。
 初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○平井健康局長 平成十五年第四回定例会に提出を予定しております健康局関係の議案につきましてご説明申し上げます。
 ご審議をお願いいたします議案は、条例案九件でございます。
 まず、保健所の設置等に関する条例、東京都大気汚染障害者認定審査会条例、東京都感染症の診査に関する協議会条例及び東京都結核診査協議会条例のそれぞれ一部を改正する条例でございます。
 これらは、東京都の保健所を広域的、専門的及び技術的拠点としてさらに強化するために再編整備を行うことといたしまして、保健所の名称及び所管区域等を改め、あわせて保健所に設置されている大気汚染障害者認定審査会等の名称、位置及び所管区域を改めるものでございます。
 次に、東京都立重症重度心身障害児者施設条例の一部を改正する条例でございます。
 これは、重症心身障害児の施設入所待機者の解消を図り、在宅重症心身障害児に対する通所等の支援を強化するために、新たに東京都立東部療育センターを設置するとともに、施設の管理運営に地方自治法に基づく指定管理者制度を導入するため、規定を改めるものでございます。
 最後に、食品衛生法施行条例、食品製造業等取締条例、ふぐの取扱い規制条例及び東京都健康局関係手数料条例のそれぞれ一部を改正する条例でございます。
 これらは、食品衛生法等の一部を改正する法律の施行による食品衛生法の改正に伴い、引用規定を改めるなど、規定を整備するものでございます。
 なお、詳細につきましては引き続き総務部長からご説明申し上げます。よろしくご審議のほど、お願い申し上げます。

○浅井総務部長 条例案の内容につきましてご説明を申し上げます。
 お配りいたしました条例案に関する資料は、平成十五年第四回東京都議会定例会条例案と、平成十五年第四回東京都議会定例会条例案の概要でございます。
 条例案の概要をごらん願いたいと存じます。
 一ページをお開き願います。まず1、保健所の設置等に関する条例の一部を改正する条例についてでございます。
 これは、東京都保健所を広域的、専門的かつ技術的拠点としてさらに強化するために、平成十六年四月に多摩地域の十二保健所を七保健所に再編整備することといたしまして、名称、位置及び所管区域を改めるものでございます。
 二ページをお開き願います。2から4までの、東京都大気汚染障害者認定審査会条例の一部を改正する条例等についてでございます。
 これらはいずれも、東京都保健所の再編整備に伴いまして、東京都大気汚染障害者認定審査会等の設置保健所名、名称、位置及び所管区域を改めるものでございます。
 以上四条例は、平成十六年四月一日から施行を予定してございます。
 次に、三ページをごらん願います。5、東京都立重症重度心身障害児者施設条例の一部を改正する条例についてでございます。
 これは、重症心身障害児者の施設入所待機者の解消を図りまして、かつ在宅重症心身障害児者に対する通所等の支援を強化するため、新たに都立療育センターを設置するため、その名称、位置について新たに定めるものでございます。また、地方自治法に基づきます指定管理者が療育センターの管理を行うことができるようにするために、規定を改めるものでございます。
 東部療育センターの設置に関する規定につきましては、公布の日から起算して二年四カ月を超えない範囲において、東京都規則で定める日から施行することとし、その他指定管理者に関する規定等は、公布の日から施行いたしたいと考えております。
 次に、6から9までの食品衛生法施行条例の一部を改正する条例等についてでございます。
 これらはいずれも、食品衛生法等の一部を改正する法律の施行に伴い、引用規定を改めるなど、規定を整備するものでございます。
 なお、これら四条例は食品衛生法等の一部を改正する法律の附則第一条第三号の施行の日から施行することとし、平成十六年二月末を予定しております。
 以上ご説明いたしました条例案の詳細につきましては、お手元配布の平成十五年第四回東京都議会定例会条例案をご参照いただきたいと存じます。
 以上が条例改正の概要でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方はご発言願います。

○大山委員 七つほどお願いします。
 一つ目は、保健所統廃合計画の発表以来、東京都に来ている要望書などの一覧表を、主な内容を記入してお願いします。
 二つ目は、平成八年度から十五年度までの職員定数の推移を、職種別にお願いします。これは保健所です。
 三つ目は、SARSが発生した場合の保健所の役割を、流れでわかるようにお願いします。どのような職種がどのようにかかわるのかということです。
 四番目は、結核感染者の推移を平成八年度以降、お願いします。
 五番目は、エイズ患者、感染者の推移を、やはり八年度以降、お願いします。
 六番目は、都道府県別保健所数。これはその保健所の内訳を都道府県、政令都市、中核市、政令市、特別区のように分けていただくことと、それから保健センターの数もお願いします。それから二次医療圏の数と人口、面積もつけてください。
 七番目は、指定管理者制度の仕組みがわかるようなものをお願いします。
 以上です。

○藤井委員長 ほかにいらっしゃいますか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 ほかになければ、ただいまの大山副委員長の資料要求について、資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求された委員と調整の上、提出願います。

○藤井委員長 これより請願の審査を行います。
 一五第四一号、医療法人徳洲会病院の設立反対に関する請願を議題といたします。
 まず、理事者の説明を求めます。

○奥田医療政策部長 お手元配布の厚生委員会付託請願審査説明表をごらんください。
 整理番号1、請願一五第四一号についてご説明申し上げます。
 本件は、社団法人東京都医師会会長、唐澤祥人さん外二名からの請願でございます。
 請願の趣旨は、武蔵村山市から昭島市へ開設地変更届を提出した医療法人徳洲会病院による平成十一年十二月六日の事前相談に基づく病院開設申請を不許可としていただきたいという内容でございます。
 現在の状況でございますが、都におきましては、東京都保健医療計画との整合を図り、病床の適正配置の実現を目的として、病院開設許可申請に先立ち、事前相談制度を設けております。
 医療法人徳洲会から、平成十一年十二月六日、武蔵村山市内を開設予定地とする五百九十七床の病院開設に関する事前相談計画書の提出がありました。当時、武蔵村山市の属します北多摩西部保健医療圏は、病床不足地域であったため、十二年四月十四日、申請を是とする事前相談結果通知書を交付いたしました。
 その後、武蔵村山市議会の動向や市長交代など、病院建設計画をめぐる客観情勢が大きく変化する中で、十五年八月十八日、徳洲会から、武蔵村山市と同一保健医療圏である昭島市内に建設地を変更したい旨の、事前相談の一部変更に係る計画書の提出があったため、内容を審査し、真にやむを得ない事情があると判断して、九月九日付で変更を是とする事前相談結果通知書を交付いたしました。九月十六日には、病院開設許可申請書の提出があり、現在、審査中でございます。
 なお、東京都保健医療計画では、二次保健医療圏単位で病床を整備することになっており、同一保健医療圏内での病院開設地の変更については、真にやむを得ない場合に限り認めております。
 続きまして、本請願に関します資料につきまして、お手元配布の附属資料としてまとめてございますので、説明させていただきます。
 資料の一ページをお開き願います。徳洲会病院建設計画の経緯でございます。ただいま現在の状況ということで触れさせていただきましたが、この詳細を記載したものでございます。
 平成十一年十一月二十六日、武蔵村山市と徳洲会は土地貸付に関する協定書を締結しました。内容は、武蔵村山市は、市内小学校跡地の土地を徳洲会に賃貸し、徳洲会は当該土地を仮称武蔵村山徳洲会病院の建設用地として武蔵村山市から借り受けることとするというものでございます。
 十一年十二月六日、徳洲会から事前相談計画書を受理し、十二年四月十四日には、計画どおり申請してくださいという事前相談結果通知書を交付いたしました。
 十二年七月十三日、武蔵村山市と徳洲会は、徳洲会病院設立に関する協定書を締結しました。その内容は、一般病床--急性期の総数は三百床とし、療養型病床の総数は二百床として、一般病床として使用しないというものでございます。
 十三年三月から十四年一月には、武蔵村山市議会で病院建設用地の提供に関連いたしましていろいろご議論があったようでございます。十四年五月十九日、武蔵村山市長選で、徳洲会病院誘致反対派の荒井氏が当選いたしました。十四年八月八日、荒井市長が徳洲会理事長に、協定書の解約並びに徳洲会病院進出の白紙撤回についてを通知しました。徳洲会は、武蔵村山市に早期の協定履行を求める一方で、市の動向を踏まえ、開設地の変更についても検討を開始いたしました。
 十四年十二月二十六日、東京都保健医療計画が改定され、北多摩西部二次保健医療圏の基準病床数も変更されました。
 二ページをお開き願います。徳洲会に対しまして、都は再三にわたって計画の具体化を指導してまいりましたが、最終的な意味合いで、十五年八月六日、病院開設許可申請を提出するか、または計画を断念するよう、期限を付して文書で通知いたしました。
 そうしたところ、八月十八日、徳洲会から、武蔵村山市と同一保健医療圏である昭島市内に病院開設予定地を変更したい旨の事前相談の一部変更に係る計画書の提出があり、都はこれを受理いたしました。
 八月二十一日、昭島市に意見照会を送付したところ、九月一日、昭島市から、基本段階から再検討し、市医師会等との協議が必要との意見書が提出され、同日、昭島市医師会から内容証明郵便--通知書が送付され、都はこれを収受いたしました。
 通知書の概要でございますが、一、武蔵村山市における事前相談は既に効力を失っている。二、開設地の変更を認める基準がどのような場合か、全く示されていない。三、北多摩西部保健医療圏は既存病床数が基準病床数を上回っている。四、開設許可した場合は、あらゆる法的手段その他の手続をとらざるを得ないというものでございます。
 九月九日、開設地の変更を認める事前相談結果通知書を交付いたしました。
 九月十六日、徳洲会から病院開設許可申請書の提出があり、都はこれを受理し、現在審査中でございます。
 十月三日、東京都医師会外二名から、本日ご審議をいただきます徳洲会病院設立反対に関する請願書が、都議会議長あて提出されました。
 十一月二十一日、都は、昭島市医師会が東京都を被告とする徳洲会病院開設許可差しとめ請求訴訟の訴状を受理いたしました。
 三ページをお開き願います。昭島市医師会が提起いたしました病院開設許可差しとめ請求の概要でございます。
 十一月二十一日に、東京地方裁判所より、社団法人昭島市医師会外六十二名が東京都知事を被告として提起いたしました病院開設許可差しとめ請求訴訟の訴状が送付されました。訴訟の概要を記載してございます。
 四ページをお開き願いたいと存じます。北多摩西部二次保健医療圏における病床数の推移でございます。上から二つ目の表、徳洲会の事前相談申請時における病床の状況でございますが、表の右、差引欄にありますように、当時は九百八十五床の不足でございました。次の平成十四年十二月の保健医療計画改定後における病床の状況は、同じく表の右、差引欄にありますように、二百三床の過剰となっております。その下には、保健医療圏と基準病床数を踏まえた病床数の考え方を、東京都保健医療計画から抜粋して記載してございます。
 五ページをお開き願いたいと存じます。医療法等についてでございます。開設(変更)許可、許可の制限等、基本的事項について、参考として記載させていただきました。
 まず、開設許可についてでございますが、病院開設の申請があった場合、都道府県知事は、その構造設備や人員が基準に適合しているときは、許可を与えなければならないとされております。
 次に、許可の制限についてでございます。保健医療計画上の基準病床数を超えようとする場合、許可を与えないことができるのは、都立など公的病院に限られております。
 勧告についてでございますが、例えば病床が過剰な圏域で病院開設許可申請が提出された場合も、医療法上では、構造設備や人員が基準に適合しているときは許可を与えなければなりませんが、医療計画の達成のために必要がある場合には、開設者に対して、都道府県医療審議会の意見を聞いた上で、病院の開設中止などを勧告することができることとなっております。仮に、勧告を無視して開設した病院は、保健医療機関の指定を受けられないことがございます。
 医療計画、それから医療計画上の基準病床数の算定、医療計画上の既存病床数の補正につきましては、後ほどごらんをいただきたいと存じます。
 事前相談についてでございますが、医療法に基づいて定める医療計画との整合を図り、病床の適正配置を実現するため、都独自の制度といたしまして、要綱に基づき、病院開設事業者は事前に相談するよう指導しております。
 六ページをお開き願いたいと存じます。昭島市及び福生市の病院の現在の配置状況を黒丸で、徳洲会の開設予定地を黒印で、参考までに地図でお示ししてございます。
 以上、附属資料につきましてご説明申し上げました。よろしくご審議のほど、お願い申し上げます。

○藤井委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○野村委員 東京都は、徳洲会に対して平成十二年四月に武蔵村山市内での病院開設を認める事前相談結果通知書を交付していますが、今ご説明がございましたとおり、諸般の事情により、武蔵村山市内での病院建設が困難になりました。
 三年以上経過したことしの八月に、昭島市内への計画地の変更申請がなされ、都はそれを許可しております。請願の趣旨に沿いながら幾つか質問をし、私の意見を申し述べさせていただきます。
 まず初めに、病院開設予定地について、武蔵村山市内から昭島市内への変更をなぜ認めたのか、お伺いいたします。

○奥田医療政策部長 病院開設予定地の変更は、計画内容の重大な変更でございまして、原則としては認めておりません。ただし、事業者側に真にやむを得ない事情が生じたときは、保健医療圏に必要な病床を確保するという大目的と、個々の事情を個別にしんしゃくいたしまして、これまでも例外的に認めてきたところでございます。
 本件の場合、武蔵村山市長と徳洲会理事長との間で締結いたしました小学校跡地利用に関する協定が有効に成立している中、病院誘致に対して全く反対の立場の市長が就任した結果、方針が百八十度転換して賃貸が事実上困難になるなど、事業者側の全く関知しない状況で、同地での病院建設が事実上不可能となったという事情等を総合的に勘案いたしまして、同一保健医療圏であれば計画地を変更することもやむを得ないというふうに判断したものでございます。
 なお、こうした場合には、再度改めて事前相談の提出をするということはなく、手続的には、事前相談内容の一部変更として認めているところでございます。

○野村委員 事前相談では、病院開設予定地が確保されていることが条件であるとされておりますが、武蔵村山市の計画地について、都は何を根拠に確実に確保されたと判断されたのですか。

○奥田医療政策部長 事前相談計画書の提出時に添付されます土地利用の権利に関する書類としましては、土地の売買契約書もしくはこれらの仮契約書、または協定書等に類する書類の提出を義務づけております。
 本件の病院開設予定地に関しましては、武蔵村山市長と徳洲会理事長の間で締結いたしました小学校跡地利用に関する協定書の写しを提出させて、確認したところでございます。

○野村委員 武蔵村山市と徳洲会との小学校跡地利用に関する協定が依然として有効との見解でございますが、新市長が平成十四年八月、徳洲会理事長に対して、書面、協定書の解約並びに徳洲会病院進出の白紙撤回についてを送付した段階で、土地利用の権利は失効したと考えるべきではないでしょうか。

○奥田医療政策部長 市長が交代いたしました後、市側に賃貸する意思がない以上、病院建設が事実上困難となっていたことは事実でございます。
 しかし、当然のことながら、協定を解約するには双方の合意あるいは法的な決着が必要でございます。協定の解約について、いまだ双方の合意には至っておらず、都といたしましては、平成十一年十一月の武蔵村山市と徳洲会との協定は失効していない、したがって、法律的には建設用地確保に関する根拠が市側の申し入れの時点で全く失われたということにはならないというふうに判断しているところでございます。

○野村委員 真にやむを得ない場合は開設地の変更を認めるとの説明でございますが、どのような場合が真にやむを得ない場合なのか、明確な基準を示していただきたいと存じます。また、過去に開設予定地の変更を認めた事例をお示しいただきたいと存じます。

○奥田医療政策部長 基本的には開設地の変更を認めておりませんが、保健医療圏に必要な病床をできるだけ確保するため、行政上の目的や開設地変更に至る経緯など、個々の事情を総合的にしんしゃくいたしまして、極めて例外的ではございますが、認めているものでございます。
 過去には、開設地の変更について、武蔵村山市と練馬区の事例二件について認めた経緯がございます。

○野村委員 昭島医師会等々も指摘されておりますが、なぜ東京都は三年半以上も経過している結果通知が有効との判断をされるのか、お伺いいたします。

○奥田医療政策部長 各二次保健医療圏に必要な病床を速やかに確保するためには、事前相談の状態のまま漫然と時間を経過して病院開設が実現しないという状態は、好ましくございません。
 こうした考え方から、昨年改正いたしました新要綱では、事前相談結果通知書交付後六カ月以内に病院開設許可申請書を提出しないとその効力を失うというふうにいたしました。
 しかし、本件が申請されました平成十二年当時の要綱には、事前相談結果通知から許可申請に至る期限につきまして、明確な定めを設けておりませんでした。不利益的効果を持つ改正は遡及適用は行わないという行政上の一般原理につきましては、他の病院のケースと同様、本件についても妥当するものであり、結果的に、いまだに有効だというふうに判断しているところでございます。

○野村委員 事前相談の要綱においては、旧要綱に問題があったからこそ改正したのだと思います。そこで、新要綱と旧要綱と、どこを変えたのか、説明を願いたいと存じます。

○奥田医療政策部長 医療法に基づきまして定めます医療計画との整合を図り、病床の適正配置を実現することを目的として制定いたしました、病院の開設等の許可に関する事務取扱要綱についてでございますが、旧要綱には、事前相談の結果通知を受けた相談者が一定期間許可の申請を行わなかった場合、報告を求め、正当な理由がないと認めるときは都が事前相談の結果通知を取り消すことができるという規定はございましたが、期間の明示がございませんでした。
 昨年改定いたしました新要綱では、事前相談の状態で漫然とその時間を経過することがあってはならないという考え方から、その期間を六カ月以内とするように改めたところでございます。

○野村委員 期間の設定のない旧要綱で認められた病床が現在あるなら、到底認めることができないケースであるにもかかわらず、事実上認められたままになっていること自体、極めて大きな、指摘すべき問題であろうかと思います。
 徳洲会病院について、事前相談結果を受けて半年が経過した平成十二年十月以降、都はどのように対応を行ってきたのか。また、事実上用地の確保が困難になった以上、事前相談の計画自体を取り下げるよう指導すべきであったと思いますが、どのように取り組んでこられましたか、お伺いします。

○奥田医療政策部長 協定締結後の病院建設計画をめぐる武蔵村山市議会の動きは極めて流動的でございまして、また、市長交代後は事態がさらに大きく変化していきました。都としては、その間も頻回に事業者に報告を求めまして、繰り返し計画の具体化を促してまいりました。
 こうした流れの中で、本年八月に最終的な意味合いを持たせて、期日までに病院開設許可申請を提出するか、または事前相談結果通知を辞退されたい旨、文書通告をしたところでございます。

○野村委員 昨年十二月に改定されました東京都の保健医療計画では、武蔵村山市を含む北多摩西部保健医療圏の既存病床数は四千六百六十一床となっておりますが、徳洲会の五百九十七床が既に含まれております。
 厳密にいえば、新市長が徳洲会に協定書の解約と徳洲会病院進出の白紙撤回を求めていた時期から一定期間は、新たな建設予定地を確保することなく、事実上、病院建設がとんざしていたはずであります。
 そのような状況にもかかわらず、一貫して既存病床数にカウントし続けているのでは問題ではないかと存じますが、いかがでございましょうか。

○奥田医療政策部長 都といたしましては、武蔵村山市の小学校跡地における建設が事実上困難な状況にはなっておりましたものの、一方で、武蔵村山市長と徳洲会理事長との間で締結した小学校跡地の利用に関する協定が依然として有効に成立している中、病院建設計画が断念されていない状況を繰り返し事業者にも確認をいたしまして、既存病床数に算入してきた次第でございます。

○野村委員 この間、医療計画そのものが改正されまして、北多摩西部保健医療圏の基準病床数は引き下げられ、四千四百五十八床となりました。現在では、病床数が二百三床もの病床過剰地域になっている現実がございます。
 この事実一つとらえても、徳洲会の五百九十七床がそのままいつまでも有効ととらえるのは、やはり指摘すべき問題ではなかろうかと思いますが、いかがでございましょうか。

○奥田医療政策部長 事前相談計画に基づいて結果を通知します際には、その時点での保健医療計画の基準病床数の範囲内で病床数を配分しております。徳洲会から事前相談計画書を受理いたしました平成十一年十二月当時、北多摩西部保健医療圏は九百八十五床もの病床不足地域でございました。
 申すまでもなく、病院を建設するには、規模によって長短はございますが、一般的には相当の期間が必要となってきます。その間に、保健医療計画の改定で基準病床数が減少した場合には開設許可申請を一律認めないというようなことになれば、計画を具体的に進めている大規模な病院建設の中には、とんざすることになってしまうケースも出てくることになろうかと思います。
 こうした事態を防ぐため、事前相談結果通知において配分いたしました病床は、これまでもすべて保健医療計画上の既存病床にカウントしてまいりました。

○野村委員 事前相談を受理しますと、地元自治体の意見を意見照会という形で聞いておりますが、これはどういう目的で行っていらっしゃるのか。また、許可に際してどのように意見を反映させているのか、お伺いいたします。
 過去の事例で、多くの事業者の申請に対しまして、設置場所の自治体の同意が出ない場合、なかなか受理されないケースが多いのでございます。そういうのを我々かいま見ておりますが、今回のケースに照らし合わせて、お答えをいただきたいと思います。

○奥田医療政策部長 事前相談手続は、都と事業者の間でもって直接行われておりまして、この手続に地元自治体が関与することは、基本的にございません。
 一方で、地域医療の確保あるいは調和ということを考慮いたしますと、都と事業者だけで話を進めるのは非常にまずいわけで、都独自の取り組みといたしまして、意見照会という形で市に情報提供をしているということでございます。
 地元自治体から意見が付されたような場合でございますが、その内容は、結果通知に際しまして、事業者に通知をいたしまして、地元自治体と十分調整するよう、これまでも促してきたところでございます。

○野村委員 現在、昭島市には六病院六百六十五床がございます。このような状況で徳洲会病院が進出すれば、地域医療の連携秩序を乱すことになると同時に、病床の偏在化を招くことは明らかでございます。
 都は、このような事態をどのように認識されているのでしょうか。

○奥田医療政策部長 東京都保健医療計画では、医療法に基づき二次保健医療圏単位で基準病床数を設定いたしまして、地域医療に必要な病床を整備することといたしております。
 事業者には、地域の医療機関等と調和を図り、医療連携を推進していくことが期待されることは当然のことでございまして、都といたしましても、そうした指導を行ってまいりました。
 ただ、純粋に法律的には、病床が不足している保健医療圏であれば、事業者は自由に適地を見つけて病院建設をすることが可能な状態でございます。

○野村委員 平成十四年度改定の東京都保健医療計画によりますと、病床の整備に当たっては、圏域内の医療資源の配置や医療機関相互の機能連携の状況等、地域の実情を十分踏まえるとともに、関係区市町村や民間医療機関等々と緊密な連携を図りながら進める必要があるとの記載がございます。
 先ほどの附属資料もごらんいただきたいと存じますが、法律上はともかく、まさに地域の医療事情に合った体制が構築できるよう、行政としてはもっと時間をかけて積極的に関与すべきではなかろうかと考えますが、いかがでございますか。

○奥田医療政策部長 現実には、ほとんどの事業者が事前に地元区市町村や関係機関と調整しながら計画を出しているというのが実態でございますが、都といたしましては、今後とも病院事業者に対しまして、これまで以上に区市町村や関係機関と密接に連携するよう、指導してまいります。

○野村委員 現在、昭島市医師会は、このような不当な処分をやめさせるため、都を相手取って病院開設許可の差しとめ訴訟を起こしております。都は、このような状況でも開設許可を交付される予定でございますか。

○奥田医療政策部長 法律的には、開設許可を行わなければならないものと考えております。

○野村委員 何点か疑問点を指摘させていただきたいと存じます。
 まず、法に基づく措置とおっしゃいますが、今の保健医療計画は二次保健医療圏単位で基準が設定されて、市町村ごとの実態は全く考慮がされていないという点がございます。
 病院開設の許可をする場合、二次保健医療圏のみを考慮して、地元自治体の意向や地域の医療ニーズの状況がきめ細かく反映されないのは、やはり問題ではなかろうかと存じます。特に区市町村を広域自治体として指導監督する立場の都としては、ぜひこういった役割も将来に向けて必要なことではないかと、指摘をさせていただきます。
 三年以上も放置し、しかも何の相談もなく予定地を変更されたことによって、昭島市には忽然と大規模病院が進出することになったわけであります。地元昭島市や昭島市医師会が長年地域住民のために培ってきた地域医療や連携秩序を全く無視しており、地元から反対の声が上がるのは当然のことと思います。
 都の立場は、法に基づいて処理しているのでございましょうが、そもそも国が医療法によって定めた保健医療計画の枠組みは極めて機械的であり、それに基づく病床管理は地域の実態に合っていないと申し上げてもよろしいかと存じます。今のやり方には大いなる不満がございます。強い憤りを感じているところでございます。
 建設予定地の変更に当たっての事前相談など、都は市や医師会との調整に関与する機会がいろいろあったはずでございます。特に、徳洲会から昭島市への建設地変更の求めがあってから、それを都が承認するまでの期間は余りに短く、こういう状況の中で調整を図ること自体不可能であり、大きな問題でございます。
 例えばもっと時間をかけて、せめて現在の医療計画をクリアする病床数まで調整を行うなど、都としても地元医師会や徳洲会に対して積極的に働きかけを行うべきではないか、今後の対応について、局長の見解をお伺いいたしたいと思います。
 なお、今回の請願の問題点は、やはり三年半経過し、かつ設置場所が変更され、この間、新しい医療計画が改定された。新しい医療計画に基づいて、改めてこれが医療法に基づく保健医療計画に適合する事例かどうか、その部分をクリアすれば、この請願者等々皆様の疑義が晴れるわけでございまして、ぜひこの辺、今までおっしゃった、法に基づいた東京都の対応であると、正しいとおっしゃいます、その面の理解についてはやぶさかではございませんが、やはり新しい医療計画で改めて見直して対応していく、そういう一歩踏み込んだご答弁があれば、多くの関係者も了解できるのではなかろうかと思います。ぜひ局長のご答弁をお願い申し上げます。
   〔「趣旨採択でもいいですよ」と呼ぶ者あり〕

○平井健康局長 私ども都の医療行政を担う立場といたしまして、関係する医療機関が密接に連携協力しながら、地域医療全体を向上させていただけることが大変重要であると考えております。
 本件に関しましては、今後残された時間はそれほど多くはございませんが、請願者でございます東京都医師会も含め、関係団体や事業者とも協議をいたしまして、医療機関相互の機能の分担と連携により住民のための医療資源の有効活用を図るという新保健医療計画の趣旨や病床数との整合性にも十分配慮しながら、でき得る限りの必要な調整を行ってまいりたい、このように考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○野村委員 ぜひ、ただいまの局長のご答弁のように、一定期間をかけて、連携を図りながら結論をお出しいただきたいと同時に、新しい、改定された医療計画に基づいた病床の判断を下していただきたいと思うのでございます。
 それからなお、新しい事務取扱要綱で、申請が出て六カ月以内に処理すべきと、また行政手続法七条で、行政の作為があってはならない、ゆえに早く結論を出さなければならないという規定もございますが、自治体が許可権者でありますので、許可権者の裁量権の範囲内で、事業者に対しまして一定程度の時間をとらせていただいて、地元自治体、また医師会等々との調整に十分な時間をかけていただきたいと思うのでございます。
 事業者、ご不満があって、いろいろ早く結論を出せという文書も、私ども議会に届いているようでございます。また、法的に医療法で許可すべきものを議会の請願に諮るというのはとんでもないというご指摘もありますが、請願者から見れば、憲法で保障された請願権というものもございますので、私ども議会としては、その憲法に保障された請願権に基づいて審査をさせていただいているわけでございます。どうか事業者にも、法律を振りかざしたそのような構えでなく、お互いじっくり話し合おう、そういう姿勢を導き出していただきたいと思います。
 最後に意見を申し上げて、後ほど補充質問で田代委員に引き継いでいただきます。
 都知事は、東京から日本の医療を改革することを標榜し、着実に取り組みを進められてきております。法律ではこうなっているということでなく、知事がかつて、保健医療計画を自治体に完全に任せるべきだとおっしゃったことがございました。まさにこのような勇気を持ってこの事態に対処されるよう、また、こうした不合理がまかり通ることのないよう、強力に取り組まれるよう強く要望して、私の質問を終わります。

○田代委員 それでは、野村理事のお話を受けて、今、友党からも趣旨採択でいいというお話、大変人道的な立場からお話をいただきましたので、私は勤務医の一人として、医師の良心として、ひとつ野村理事と同じく強く採択を求める立場で意見を開陳していきたいと思いますが、後ほど都民の良心の代表として、佐藤委員からもいろいろまた意見開陳をいただいて、しっかり問題を洗い直してみたいと思います。
 まず問題は、今度のこの問題、一番おかしいなとみんなが普通に思っているのは、徳洲会病院というものが入ってくるとき、何でこういう問題が起きるのかなんですね、一つ。飲み屋さんのツケだって三年半たつとどうなるのか、これは後ほど都民の良心の代表として佐藤先生からもお話をいただくと思いますけれども、そういうことはともかくとして、これだけ長いことほうっておいたものがどうなのか。そして、行政として、法律のため、あるいは条例のための医療法ではなくて、都民の健康を守る医療ネットワークをつくるということが基本である条例でなくてはならないのですが、ともすると、その法律、条例に手足が縛られ決まっていくという形が、都民に果たして理解できるのか。逆にいえば、徳洲会の人たちにとっても、大変不幸なことになるのじゃなかろうかなと思います。
 まず、先ほどの資料の中で、四ぺージにあります保健医療計画改定(平成十四年十二月)後における病床の状況、これが一番皆さんよくわからないと思うのですけれども、〔2〕の既存病床数、今ちょっとお話しいただきました四千六百六十一というのの中に、まだでき上がっていない、それこそ、くい打ちもされていない徳洲会病院の病床数が入っているのか入っていないのかを、先にお答えいただきたいと思います。

○奥田医療政策部長 徳洲会病院の五百九十七がカウントされてございます。

○田代委員 当初の状況は、今お話しいただきましたが、当初は九百強足りなかった、これはあるわけですけれども、いろいろな時点でこの状態が変わってきた。まあ、気がついてみたら七五三が終わっちゃった、八歳になったのだけれども、もう一回七五三やりますかといったときに、本当にやるかやらないかということですわね。過ぎちゃったもの、二次的に十四年度にこうやって制定した新しい計画の中では、要らないものまで入れてしまうことの是非というのは、今、野村理事からお話しいただきましたから、これは重ねて申し上げませんけれども、非常にここが、一般常識から見たら不可解であるなというのが一つ。
 それから一番大切なことは、今地方自治が大切であるといわれている。この武蔵村山の中でこれだけ大きな問題になっている、ある意味ではACボタンが押されたという理由が、全くここでは取り扱われていない。東京都からしてみれば、武蔵村山市なんというのは市でもないのだという態度に、あたかも見えてしまうような、地方自治を無視したような形というのは、非常に不愉快だなと思いますね。
 やはり何でそうなったのかということがわかれば、我々も、なるほどそれなら、そういう理由があったのなら仕方がない、これはやむを得ないということになるのかもしれませんけれども、市議会があれだけもめて、市長がかわるという異常事態が起きたことが何でもないようにさらっと過ぎてしまうことは、東京都のある意味では手落ちというかおごりというか、そういうそしりを免れないことにならないでいただきたい。そして、それに対して、徳洲会病院の方も不利益を得たのだとすれば、きちっとその点は、行政の立場として手を差し伸べておいていただきたいと思います。
 幾つかあるのですが、基本的には何で徳洲会かという、問題が何で徳洲会に限定されてしまうのか。ほかの病院だと余り問題にならない、徳洲会で問題になるということが、今申し上げましたような武蔵村山で起きたことの一番の争点だったと思うのですが、ここが洗い直されないでこの話が進んでいくというのは、都民にとってはとても不安ですし、また徳洲会病院としても本意ではないのじゃなかろうかと思います。
 幾つかの徳洲会病院の建設について難しいなと思うのは、全国チェーンの大病院が新たに地域に建設されることによってどういう影響が起きてくるのか、こういうものを、きちっと一度見直していただきたい。
 それから、地域の住民ニーズに基づいて、自治体あるいは医師会などによって構築されてきたこの医療福祉ネットワークが、ゆがみが生じないのかどうかを、しっかりと責任を持って見ていただきたい。
 それから、今なお残っている大病院志向により、これは随分厚生労働省が取り組んで改善はしているのですけれども、患者さんの集中が起きたときどうするのか。また、地元のかかりつけ医というものを一生懸命皆さん方進めているのですけれども、このかかりつけ医というものをどういうふうに考えていくのか、とても大きなゆがみが出てくるのじゃないかという心配があります。
 また、総合的な機能を有する医療機関に医療従事者が集中しやすくなってくる結果、今医療従事者が非常に問題になっているわけですけれども、地域の医療機関への医療従事者の不足に拍車がかかることによって、またゆがみがネットワークで出てくるのじゃないだろうか。
 これはいろいろな意味で大型店舗と商店街の関係に似てくるので、同じような轍を踏んでいただきたくない。やはり商店街がいかに日本という文化をはぐくんでいくのに必要であるか、やっと今ごろになってわかってきた。安かろう、二十四時間ならよかろう、確かにそのとおりですけれども、それがある日突然なくなったときにどうするか。医療なんか、ある日突然なくなっちゃったら困るわけです。ですから、これが大きな問題であるということですね。
 それから、当然医療機器の稼働率が下がることによって、地元病院の適切な医療機器の整備が、不可能にはならないでしょうけれども、かなりそごを来してくるのではなかろうか。これらの影響によって、地域になくてはならない、いわゆるお年寄りだけを相手にするとか、お子さんだけを相手にするとか、はたから見ると非常に非効率かもしれないけれども、医療というものは実際は非効率なものですから、そういうような医療機関の経営が立ち行かなくなってしまった場合の危険性をどうやって回避していくのか。
 それから、徳洲会病院、この新しい病院を中心とした広い診療機関の構築により、住民の医療へのアクセスに利便性を欠く懸念が出てくるわけですから、それにどうやって対応していくか。
 また、これは問題なんですけれども、何で三年半もほうっておいたものに急に話が出てくるかというと、三流記事からいわせると、知事と理事長との関係云々なんていわれたら、知事も迷惑ですし、また徳田虎雄さんにしても、非常に迷惑な話になると思うのです。
 こういう力を持っている国会議員の政治活動というものがいつでもいわれているわけですけれども、病院の職員が使われているとか、病院のお金が使われているとか、いろいろな問題が出てきているわけです。特に鹿児島県では、精神障害の人たちの認定に対して、家族、本人の同意がなかったというような問題も起きているわけですから、こういうことに対してどういうふうに説明できるのか、説明は非常に難しいですけれども、李下に冠を正さないような形で決着を見る方法を考えていただきたい。
 そして最後に、やはり一番大切なことは、皆様方ご存じないと思いますけれども、ご当地のいわゆる国保の状態、今、介護保険の中で介護施設に入所が非常にしづらいという中で、いろいろな問題が起きているわけです。ご存じのとおりに、介護保険料と国保の保険料は同一に徴収されますので、当然、国保の徴収率というのは非常に低いわけです。一〇〇%じゃないところが多いわけです。
 そうなったときに、地域医療でもしもキャッチボールのようなことが始まって、あそこの診療所でもここの病院でもというサテライトの中で、同一の意識のある中で、医療の患者さんのキャッチボールがもしも始まったときには、国保の圧迫というのは、物すごいものが出てくるわけです。
 ですから、少なくとも皆様方の責任で、この昭島市の将来の国保財政に対しては、徳洲会病院ができることによって圧迫されることが絶対ないのだという、だれかの首でもかけたような保証でもあるのであれば、これは地域医療のためにいい病院ができることはとても大切ですし、当然のことながら、徳洲会病院だからだめだとか、医師会はほかの診療所が出るから、病院が出るからだめだと、そんなばかなことをいっているわけではなくて、医療がよくなればどこでもいいのです。逆にいえば、医師会には関係ないような、医師会と敵対するような、まあ敵対することはないでしょうけれども、同じような病院でも全然構わないわけであって、医療さえよくなればいいわけですから、医療がよくなるために徳洲会病院があるのだという説明をひとつつけていただけたら、大変ありがたいなと思います。
 以上、意見を申し上げまして、これからしっかりと取り組んでいただきたい、特に採択に向けて強く取り組んでいただきたいということで、佐藤委員にまた続きをお願いしたいと思います。

○佐藤委員 何か重大な問題が起こりますと、奥田さんばかり集中砲火でお気の毒だなと思いますが、医療政策部長というのは大変重い立場だということで、頑張っていただきたいと思います。
 我が党の誇る野村ドクターと田代ドクターから、非常にプロフェッショナルな面での質問がありまして、難しいことはともかくとして、我々一般都民の目線から考えますと、幾つか不可解といいますか、何でなのという点がありますので、それをちょっとお聞きしたいなと思います。
 まず、徳洲会、徳洲会というのですが、全国で幾つこういう病院というか診療所があるのですかね。東京近郊は、幾つかあるのでしょうか。

○奥田医療政策部長 徳洲会でございますが、国税庁が公益性の高い法人として法人税率を軽減している特定医療法人徳洲会、これを中心といたしましたグループで構成をされております。
 この徳洲会グループということであれば、北海道から沖縄まで、全国に約五十の病院、病床数にして約一万床、それから診療所、訪問看護ステーションで合わせて約百ということで、グループ全体の人員は約一万人ということでございます。
 関東ということでございますと、病院は十一病院ということでございます。

○佐藤委員 大変なこれは一大医療グループだなと思いますが、どういうわけか、あそこはいい病院だという話は聞いたことがないのだね。東京近辺に余り身近にないからかもわかりませんけれども、どうも悪い話ばかり我々には聞こえてくる。何でこんなに嫌われるのだろうかと思うのです。
 私も厚生委員会に長くいますけれども、病院の建設とか、あるいは老人施設の建設とか、反対というのはまずないのですよね。どういうわけか、徳洲会というと反対が出てくるというのは、何が問題なんだろうかと思うのです。それこそ市長選の選挙の争点になっちゃって、徳洲会だめよといった人が勝っちゃったような状況にもあるわけで、どうしてそこまでこの徳洲会というのは嫌われるのだろうか、問題があるのだろうか。
 先ほど野村先生の話にもありましたけれども、都議会議長や我が藤井厚生委員長あてに何かくだらない手紙をよこして、議会の審議を妨げるようなことを平気でするような、私、つまびらかに見ておりませんから、内容はわかりませんけれども、ざっと見ると、何で議会がそんなことをやるのだというようなことを平気でいうような神経だから嫌われるのかどうかわかりませんが、何で反対するのですかね。何が一番嫌われているのですかね。

○奥田医療政策部長 地域であるとか市民の目から見まして、個々の病院についてはさまざまな評価が当然あるわけでございますが、先ほど申し上げました五十の病院のうち、約半数は医師会にも入っておりまして、(「半分入らないのは異常なんだ」と呼ぶ者あり)徳洲会の病院だから運営上基本的にこういうところが問題だというようなことについては、私どももはっきりとは聞いておりません。
 ただ、開業医の先生であるとか、あるいは病院の医師なんかと話をしておりまして聞いたところではということなんですが、地域の医療事情に対する配慮に乏しいのじゃないか。具体的には、地区医師会等に事前に何の連絡もなしに、行政だけを相手にして、病院開設に当たっていきなり許可申請に及んでくるとか、あるいは、経営重視の病院運営で、地域の患者を囲い込んでいるのじゃないかとか、そのような話を聞いてございます。

○佐藤委員 今、田代先生から、半分入らないのは異常だと、こういう話があったのですが、確かに私の地元なんかでも大学病院ありますけれども、その中の大学病院の医師会があって、きちっと地域のそれぞれの医師会にも協力をして、同一歩調をとって地域医療の確保に当たっている感じがありますけれども、確かに半分、入れてもらえないというのか、入らないのか知りませんが、そういうことがあるということは、やはり何か大きな問題があるのじゃないかなと思います。
 たまたま今のご答弁の中に、地域の医師会とか地元を相手にしない、お役所だけを相手にするのだと、こういう話がありました。例えばことしの八月六日、附属書の二ぺージにありますけれども、徳洲会にどうするのと、聞いてくれているのですよね。すごい親切だなと思うのですよ。普通だと、もう期限が切れたら--これは許可をしたときには期限がなかったのだろうけれども、今は、あしたで締め切りだけれども、おたくの病院からは書類出ていませんよと、恐らくほかのところにいわないでしょう。そういうところを見ると、何かおかしいなと思うのですよね。これはご答弁要りません。
 また、九月一日に昭島市も、基本段階から再検討をし、市の医師会との協議が必要であるという意見書が出た。それを受けて、東京都の方は九日に、事前相談結果通知書の中で、申請に当たっては昭島市及び関係機関と十分協議されたい、こういう意見がついた書類を交付しているわけですね。
 先ほどの局長の答弁の中で、これから協議をいたしましてというような感じの答弁をされたのですが、九月にこういう文書を渡して、まるきり無視されちゃったわけですか。

○奥田医療政策部長 こうした内容につきましては、長い時間の中で、その都度注意喚起をしてまいりました。今回開設許可申請を出したということで、かなり話が具体化したという段階になったので、重ねてこういう形でもって注意喚起をしたということですが、現在のところは、まだそういう形で具体的な取り組みをしているということは聞いてございません。

○佐藤委員 それ自体も、ちょっと普通の病院の開設とは趣が違うなという感じがいたしますが、要するに今の徳洲会の昭島に建てようとしている病院というのは、建物でいうと、現状不適格で、現行法ではだめだけれども、ちょっといじったらもう建てかえられないよ、こういう状況と思っていいわけですね。いわゆる現状不適格の建物を建てかえようというのと同じだと思っていいわけだね。どうなんですか。

○奥田医療政策部長 先ほどもご答弁申し上げましたが、申請当時の医療計画に基づいて承認をするということで、旧医療計画時代には当然余裕があった。その状態で申請を承認した形で、あとは事実関係が相当長引いたので、結局新医療計画の時代に食い込んだわけですが、これも先ほどお話し申し上げたとおり、医療計画が変わるたびにそこでおしまいだということになれば、大きな病院の建設等に重大な影響が、他の病院にも重大な影響を及ぼすということも広く考えまして、結果的に、現在もなお有効だというふうに判断しているところでございます。

○佐藤委員 いろいろお話を聞いていますと、医師会のいうことに理があるような私は気がしてきましたが、これ以上細かな質問をしてもしようがないのでやめますけれども、要は、適正な地域医療の確保というのはどういうことかということをしっかりと念頭に入れていただいて、あくまでも現状をしっかりと認識していただいてこの問題については対処をしていただくということをお願いするしかないなと思います。
 今、国保という話が出ましたけれども、よくいわれるのは、徳洲会が来るとその地域の国保はつぶれちゃう、破綻しちゃう、こういうようなことも聞いておりますけれども、そういった場合はどうしていくのだろうかと、ちょっと私も目の前が暗くなるような気もいたしますが、とにかく先ほど申し上げましたように、ひとつ現状認識をしっかりと持っていただいて、適正な地域医療とは何かということを改めて問いただしていただいて、徳洲会の昭島の問題については、先ほどの平井局長のご答弁のとおり、新しい段階に入ったのだということで対処していただきたい、このように思います。

○初鹿委員 先ほどから厳しいご意見、ご質問が出ておりますけれども、私は医師でも専門家でもないので、住民の立場で、何点か質問させていただきます。
 先ほど来、徳洲会病院という、病院自体についてのご意見がいろいろ出ております。私も聞いたところによると、いろいろなところでトラブルを起こしていて、医師会にも加入していないところが半分くらいあるということで、非常に地域の医師会と対立をしているケースが多いようであります。
 東京近郊ですと、先ほど関東で十一といいましたかね、埼玉で二病院、千葉で三病院、神奈川で五病院、隣接する三県で十病院あるということで、そのうち四つの病院は地元の医師会に加入をしているということですね。加入をしていないところでも、加入の意思があって、ただ一部の幹部の方からの反対があって、入りたくても入れないという状況にあるということで、これは徳洲会が悪いのか、どちらが悪いのか、私もよくわかりませんけれども、加入の意思が全くないということでもない。うまく連携がやれている病院も中にはあって、要するに医師会としっかりと話し合いが持たれて、連携がとれれば、うまくいくのではないかなと思うのです。
 住民にとっての患者さんの方からの評判というと、先ほど佐藤委員からは、余りいい評判ばかりじゃない、悪い評判ばかり聞くといいましたけれども、必ずしも地域の方からすると、そうでもないのではないかな。やはり二十四時間救急をやっている点などは、評価をしている患者さんもいないことはない。
 ですから、はっきりいって病院の評価というと、個々それぞれ患者さんによって判断が分かれるでしょうから、一概にこれはいい病院か、悪い病院かというのは、なかなか難しいのではないかなと思うのです。
 そういったことも踏まえて、ちょっと何点か質問させていただきます。
 請願の理由の中で、先ほども質問が出ましたけれども、昭島市内では六病院、六百六十五床ある。新しい病院が進出すると病床の偏在化を招くということが書いてありますけれども、一般の住民からすると、保健医療計画とか二次医療圏とか、余り関係ないと思うのですよ。そういうのを意識して病院を選んでいくわけでもないと思うのです。実際にこの昭島市ということで考えたら、病床、病院の数は多い方なんでしょうか。

○奥田医療政策部長 東京都保健医療計画では、恐れ入りますが、二次保健医療圏ごとに基準病床数を設定しているということで、区市町村ごとに比較するというのは、必ずしも適当な方法じゃないのじゃないかなという感じがいたしますが、仮に人口で比較いたしました場合に、東京都の人口が約千二百万人、病床数は一般病床で約十万八千床ということになりますので、人口十万人当たりでは、単純に約九百床ということになります。
 これで昭島市の人口約十一万人ということでぶつけてみますと、十一万人に対しては約千床くらいが必要ということになるのかなと。その意味では、必ずしも病床数が多い市であるということはいえないというふうに感じております。

○初鹿委員 余り区市町村ごとの比較は適当ではないということですけれども、実際、住民からすれば、二次保健医療圏ということで、北多摩西部は立川、昭島、国分寺、国立、東大和、武蔵村山ということですけれども、交通の便から考えると、同じ医療圏だからといって、必ずしも医療圏の中にある病院が行きやすいというわけではないですよね。隣の医療圏からの患者の方が多い病院というのもあるような感じもするのです。
 そういうことを考えると、余りこの医療圏にこだわり過ぎてしまってもいけないのではないかなというのを、まず感じるのです。今、昭島市という一自治体で考えると、決して病院や病床が多いわけではないということですから、二次医療圏ということではなくて、昭島市ということを考えても、病院が新しくできることが、住民にとってはどちらかというといいことなんではないかなというふうに、私は感じるのです。
 先ほどから質問等を聞いておりますと、徳洲会自体のよしあしということがいろいろお話がされたり、手続の不備についての質問がされておりますけれども、昭島に開設しようとしている徳洲会病院自体の性格とか、どのような病院か、そういうお話が全然されていないので、ちょっとお伺いいたしますが、事前相談結果を通知しているわけですから、おおよそどういう病院をつくろうとしているのか、把握されていると思います。この昭島につくる徳洲会病院の特徴をお答えください。

○奥田医療政策部長 徳洲会から受けている説明によりますと、三百六十五日二十四時間体制の救急医療を初めといたしまして、地域医療機関との相互協力に基づきます病病連携、病院間連携、それから病診連携に力を入れまして、また地域の開業医等に高度医療機器であるとか、あるいは研修、カンファレンスなどの病院機能を一部開放する、セミオープンシステムを導入するというふうにいわれております。

○初鹿委員 今のお話を聞きますと、まず二十四時間の救急をやるということですから、これは住民にとってみればかなり期待が大きいと思うのです。その次に、地域医療機関と病病連携や病診連携をする、また地域の開業医に医療機器の研修とか、カンファレンスなどの病院機能を開放するセミオープンシステムというのですか、それを導入するということをいっているのですが、そうなると、やはり地元の医師会としっかり話し合いをしないとできないわけですよね、病診連携、病病連携なんというのは。
 地元の医師会と徳洲会と話し合いが持たれているのか、説明に行ったりしているのかどうか、その状況はどうなんですか。

○奥田医療政策部長 地区の医師会に徳洲会の関係者が行ったとは聞いておりますが、具体的に運営体制であるとか、あるいは診療内容等について詳しく説明をしたというような事実は聞いておりません。

○初鹿委員 行ったけれども、話し合いはしていないということですね。徳洲会の方はしたいのかもしれないけれども、医師会の方が門前払いしているのか、その辺はどうかわかりませんけれども、だからこういう訴訟になったり、請願が出たりしてくるのだと思うのですね。はっきりいって異常事態ですよね。話し合いも持たれない中で、請願で、許可を出すな、また訴訟まで起こすということで、じゃあ実際に、これで許可を東京都の方が差しとめするということになったら、今までほかの地域での例を見ていると、恐らく徳洲会の方が東京都を訴えるというケースになってしまうのではないかなと思うのです。
 これもまた裁判の結果がどうなるかはともかくとして、住民にとって全く関係のないところで--住民の多くは病院ができることを決して反対はしないと思うのですよ。それにもかかわらず、住民が不在で訴訟合戦になって、どこかで中傷合戦みたいなところにまで発展していくというのは、余りいいことではないと思うのです。できれば、やはり十分に医師会と徳洲会との話し合いの場を持てるような努力もする必要があると思うのです。
 また、この徳洲会病院の開設予定地ですけれども、青梅線の拝島駅に近いところだということですよね。拝島駅というのは、青梅線が五日市線に分かれていくところで、八高線もあり、西武拝島線の終点でもあるということで、先ほどもいいましたけれども、二次医療圏では別になりますけれども、隣になる西多摩の方からも非常に来やすく、便利なところですから、やはり地域、またちょっと広げて近隣の市区町村の住民の方にとっても、非常に期待が高いのではないかなと思うのです。
 せっかくこういう大きな病院、また高度な医療、二十四時間救急もやる病院ができるわけですから、この病院がうまく機能するように、やはり地域の医師会と連携がとれるような体制をしっかりつくって、それで開設をするという方向に向かっていただきたいと思うのです。
 恐らく、医師会の方も徳洲会の方も、地域の住民の生命とか健康とかを守るという使命感に燃えて仕事をされているということでは一致していると思うのです。同じ方向を向いているのですから、話し合いがうまくいかないということにはならないと思うのです、ちゃんと話をすれば。
 ですから、今、裁判、出ていますけれども、この結果が出るということだけではなくて、やはり東京都がもう少し主体的になって、中心になって、お互い当事者同士話をさせるような場を持っていって、その結果どうなるかという状況を踏まえて、判断をするべきではないかなと思うのです。
 ですから、私は、余りこの請願自体なじまないなと思うのですけれども、保留ということでお願いしたいなと思います。
 以上で終わります。

○大山委員 私は、請願について意見を述べます。
 最初に、私たちは国や都が進めている病床規制には反対の立場であり、住民の医療要求に積極的にこたえることが必要だという立場を明確にしておきます。
 しかし、この請願にかかわる病院建設の問題は、武蔵村山市で建設ができない状況になって三年半も放置されたまま、突然違う場所への移動が出されてきたわけです。昭島市と武蔵村山市というのは、同じ二次医療圏といっても、電車の路線も違うし、住民の生活圏も医療の実績も全く違うところですから、今回のような突然の、そして一方的な変更に強い反発の声が出るのは当然です。手続的にも、法には違反しないといいますけれども、法の網の目をくぐるようなやり方ではないでしょうか。
 同時に、地元自治体に対する事前の相談など、十分な情報提供をしてこなかった東京都の責任が厳しく問われていることを指摘しておくものです。
 地域医療のことを考えれば、地元自治体や医師会などとの円滑な関係は欠かすことができず、十分な協議を行い、合意なしに見切り発車のようなことにならないよう、求めておきます。

○藤井委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、保留とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○藤井委員長 異議なしと認めます。よって、請願一五第四一号は保留といたします。
 以上で請願の審査を終わります。
 以上で健康局関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願陳情中、採択と決定しました分につきましては執行機関にこれを送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時五十四分散会

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