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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第五号

平成十五年二月二十六日(水曜日)
第七委員会室
   午後一時三分開議
 出席委員 十三名
委員長森田 安孝君
副委員長吉田 信夫君
理事松原 忠義君
理事青木 英二君
理事佐藤 裕彦君
東村 邦浩君
山加 朱美君
柿沢 未途君
萩生田光一君
山口 文江君
田代ひろし君
大山とも子君
小林 正則君

 欠席委員 一名

 出席説明員
健康局局長長尾 至浩君
技監長岡 常雄君
総務部長浅井 憲彦君
医療政策部長奥田  匠君
医療サービス部長金田麻里子君
食品医薬品安全部長河津 英彦君
地域保健部長齋藤  進君
参事酒井 洋一君
参事梶山 純一君
参事海老原 繁君
参事木村 豊彦君
参事丸山 浩一君

本日の会議に付した事件
 健康局関係
  予算の調査(質疑)
  ・第一号議案 平成十五年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 健康局所管分
  付託議案の審査(質疑)
  ・第八十四号議案 東京都ふぐの取扱い規制条例の一部を改正する条例
  ・第八十五号議案 東京都動物の愛護及び管理に関する条例の一部を改正する条例
  ・第八十六号議案 東京都立衛生研究所関係手数料条例の一部を改正する条例
  ・第八十七号議案 東京都立看護専門学校条例の一部を改正する条例
  ・第八十八号議案 と畜場法施行条例
  ・第八十九号議案 理容師法施行条例の一部を改正する条例
  ・第九十号議案 美容師法施行条例の一部を改正する条例
  ・第九十一号議案 旅館業法施行条例の一部を改正する条例
  ・第九十二号議案 公衆浴場の設置場所の配置及び衛生措置等の基準に関する条例の一部を改正する条例
  ・第九十三号議案 東京都立療育医療センター条例の一部を改正する条例
  ・第九十四号議案 東京都立重症重度心身障害児者施設条例の一部を改正する条例
  報告事項(質疑)
  ・東京都保健医療計画(平成十四年度改定)について

○森田委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、健康局関係の予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 これより健康局関係に入ります。
 予算の調査、付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第一号議案、平成十五年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、健康局所管分、第八十四号議案から第九十四号議案まで及び報告事項、東京都保健医療計画についてを一括して議題といたします。
 本案及び報告事項につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 要求資料について、理事者の説明を求めます。

○浅井総務部長 去る一月三十日の本委員会におきまして要求のございました資料についてご説明申し上げます。
 お手元配布の厚生委員会要求資料をごらん願います。
 資料は、目次にございますように、1の都立看護専門学校の授業料、入学料、入学試験料の推移から、7の看護職員等の保育援助制度の概要まででございます。
 それでは、まず、一ページをお開き願います。1の都立看護専門学校の授業料、入学料、入学試験料の推移でございます。
 平成五年度から十四年度までの都立看護専門学校の授業料、入学料及び入学試験料を記載してございます。
 なお、注書きにもございますとおり、平成五年度の授業料は平成三年度から、同じく入学料、入学試験料は昭和六十二年度からの適用でございます。
 次に、二ページをお開き願います。2の精神障害者社会復帰施設等の施設数及び整備目標でございます。
 表に記載の各種精神障害者社会復帰施設につきまして、平成十四年十月一日現在の補助対象施設数と、東京都保健医療計画によります十八年度までの整備目標を記載してございます。
 次に、三ページをごらん願います。3の小児の救急搬送人員の推移でございます。
 東京消防庁の資料に基づきまして、一年間に救急搬送した人員の総数と、そのうち十四歳以下の小児の人員を、平成四年から十二年まで隔年で記載してございます。
 続きまして、四ページをお開き願います。4の都内の小児科医師数及び小児科標榜医療機関数の推移でございます。
 上の表は小児科医師数の推移で、平成四年から平成十二年まで、都内の小児科医師数及び医師総数を隔年で記載してございます。
 また、下の表は小児科を標榜します医療機関数の推移で、都内において小児科を診療科目として標榜する病院及び診療所の数を、一般病院、一般診療所の総数とともに、平成四年から平成十二年まで隔年で記載してございます。
 次に、五ページをごらん願います。5の区市町村別、二次保健医療圏別の病床数と人口に対する比率でございます。
 区部及び多摩地域については、各二次保健医療圏ごとと区市町村別に、島しょ地域につきましては、島しょ保健医療圏の人口及び域内病院の病床数並びに人口十万人当たりの病床数を指数の形で記載してございます。
 続きまして、六ページをお開き願います。6の都道府県保健所数と配置保健師数及び人口に対する比率でございます。
 都道府県が設置いたします保健所数及びその管内人口、並びに都道府県の保健所に配置されている保健師数、そして、それらの数値から算出いたしました保健所一所当たりの人口、保健師一人当たりの人口をそれぞれ千人単位で記載してございます。
 最後に、七ページをごらん願います。7の看護職員等の保育援助制度の概要でございます。
 都内医療機関に従事する職員のための保育施設の運営に対しまして助成しております院内保育事業運営費補助について、補助事業の内容、目的、事業開始年度、補助基準及び補助率を記載してございます。
 以上、簡単でございますが、ご要求のありました資料についての説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○森田委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び報告事項に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○田代委員 まず私は、都立の公衆衛生看護専門学校の廃止についてお尋ねしたいと思います。
 今回、都立公衆衛生看護専門学校の廃止が提案されているわけですけれども、我が国では大変急速な少子化が進みまして、養成所への入学年齢である十八歳の占める人口比率が大変減っているわけですね。減少の一途をたどっているわけですけれども、しかし、これから二十一世紀というのは、介護を中心とした医療、福祉が非常に充実を求められている時代に入っていくわけですけれども、その中で質の高い看護職員というものを安定的に提供していかなくてはならない。ということは、養成していかなきゃならないわけです。新たに質の高い看護職員を養成していく規模、あるいは、そういうシステムなんかを一つ一つ見直していかなくてはならない時代に入ってきているわけですが、まず、この看護学校再編に向けて、東京都が持っている基本的な考え方について教えていただきたいと思います。

○奥田医療政策部長 十八歳人口が急激に減少する中にありましても、都といたしましては、医療技術の高度化や多様化します保健医療福祉ニーズの変化に対応するため、引き続き質の高い看護職員を養成していく必要があるというふうに考えております。このため、魅力ある看護学校づくりに向けて、都立看護専門学校の中核となっております三年課程校の教育機能を一層充実強化しながら、養成規模を適正化して再編整備をすることとしたものでございます。

○田代委員 看護学校の再編についてのいわゆる基本的な考え方、方向性はわかったわけですけれども、こうした考え方の中で、准看護師のためのいわゆる進学コースといわれる二年課程の都立の公衆衛生看護専門学校、これは廃止するということですけれども、その理由をもう少し具体的にわかりやすくお示しいただきたいと思います。

○奥田医療政策部長 都立の二年課程校につきましては、都内全体で准看護師そのものの養成数が減少していること、あるいは受験者数が著しく減少していることなどを踏まえまして順次廃止することとしており、今回、特に建物の老朽化の著しい都立公衆衛生看護専門学校を廃止することとしたものでございます。

○田代委員 続いて、院内保育についてお尋ねしたいと思います。
 今、看護職員が、平成十八年ですか、東京都が要望している看護技術者の数としては、ちょうどバランスがとれるという予測があるわけですけれども、しかし、それまでには、まだまだ充実した看護というものの状況ができていない中で、看護職員が資格をせっかく持っていながら、結婚や育児、もろもろの看護職員を取り巻く状況によって、働き続けられない、貴重なマンパワーを生かし切れないということが今いわれているわけです。子どもを持ちながら安心して働き続けるためには看護職員の勤務環境の整備というのが急がれるんだと思うんですが、その中で、とりわけ子どもさんを持つ看護職員にとって、病院における院内保育の整備というのは喫緊に行っていかなくてはならないことであろうと思っております。
 そこで、今、東京都には約七百の病院がありますけれども、看護職員のために二十四時間保育を初め院内保育を実施している状況はどういう状況であるかを教えていただきたいと思います。

○梶山参事 平成十三年度には、都内における病院のうち、約百六十病院が院内保育を実施しております。このうち、都では五十八施設に対し院内保育施設の運営に対し補助を行いました。なお、このうち、二十四時間保育を実施しているのは補助対象施設の約八割、四十五病院でございました。

○田代委員 やはり数からしても、院内保育を実施していない病院が多いような感じがするんですけれども、これらの病院が院内保育を実施していない--できないというんですかね、この主な理由は何でしょうか。

○奥田医療政策部長 中小病院の多くは看護職員も少ないということで、院内保育を必要とするような子どもさんが少ないと。あるいは、院内に保育所を設置するような適当な場所がないというようなさまざまな理由が考えられるかと思います。

○田代委員 院内保育を必要とする対象者が少ないのが先なのか、あるいは、逆に院内保育がしっかりしていないために応募してくる人たちが制約されてしまうのか、これは鶏と卵で、どっちだか、よくわからないところがあると思うんですね。それぞれの病院の事情というのがあって、その中で行政が手助けすることによってそういう制度を充実させて、逆に、資格を持っていながら、そこに勤めることができないというような人たちが出てこないような形をつくっていかなくちゃならないと思うんです。
 それから、院内保育所を運営していても、いわゆる補助基準に満ちていないために補助を受けられない場合、あるいは、病院それぞれの考え方はあるんでしょうけれども、やはり補助額が満足できる状態ではない、病院自身の負担が大変大きくなるという実態もあるんだと思います。
 こういう状況の中で、都財政も大変厳しいわけですけれども、院内保育事業に対して、先ほど申し上げましたように、鶏と卵が逆にならないような形で、どのような対応を東京都は考えていくのか、お考えをお示しいただきたいと思います。

○奥田医療政策部長 看護職員が子どもさんを持たれても安心して働き続けることができるように、看護職員の定着対策を充実していくことが今後ますます重要になるわけでございますが、先生ご指摘の院内保育の体制整備ということは、その中でも非常に大切な施策でございまして、今後、病院における育児休業の取得状況等を見ながら、引き続き補助制度の充実を国に提案するなど、きめ細かな対応をしてまいりたいと考えております。

○田代委員 少子化の中で新たに看護職員を養成するということはなかなか難しいと思うんですけれども、今後、看護職員を安定的に確保するために、なお一層の定着対策や再就業対策が重要であろうと思います。そういうことを実現するために、東京都としても、子どもを持つ看護職員が安心して勤務が続けられるよう、二十四時間保育を初め保育所の運営に対する支援の充実を要望したいと思います。
 さっき、私、看護学校のことでお尋ねして、申しわけないんですけれども、少し聞き忘れたことがあるので追加して伺いたいんです。
 二年課程の受験者が減少しているというお話がさっきあったんですけれども、減少しているというんですけれども、具体的にはどのぐらい減少しているのか、それを教えていただきたいんです。

○奥田医療政策部長 都内の二年課程校の受験者数でございますが、十年前、平成四年が約六千人ございました。平成十四年では約三千人となっておりまして、ちょうど半分まで減ったということになってございます。

○田代委員 大変減っているわけですけれども、今回のこの看護職員の、先ほども申し上げましたとおりに、看護婦さんたちの病院における院内保育を初めとする制度整備をきちっと進めていかなくちゃならない。それでも、平成十八年には需要と供給のバランスがとれるといわれてはいるんですが、この都立看護専門学校を再編して規模を縮小していく。当然、受験する人が減っていくということもあるんでしょうけれども、そういうことを進めていって、まして職員が勤めづらいような環境がもし続くとした場合に、看護職員の確保というのは東京都の中でどうなるんでしょうか。大丈夫なのかどうか、その辺について、将来的な需要を予測しながらお答えをいただきたいと思います。

○奥田医療政策部長 東京都は看護職員の現在の就業等の実態を踏まえまして、さらに将来の状況変化等も予想しながら看護職員確保対策を進めるということで、東京都の看護職員需給見通しというものを策定してございます。各種施策を実施いたしまして、前回の平成十年に策定いたしました需給見通しによる目標数は、平成十四年にほぼ達成をいたしました。
 今回策定いたしました需給見通しでは、新たに看護職員の育児休業の延長であるとか、あるいは勤務条件の改善等々の需要を見込みまして、一方で供給につきましては、今後の都内養成施設の新設、廃止というようなものも既に見込んだものとしております。少子化の進行で就業人口が急速に減るということが予想される中で、都といたしましては、これまで以上に離職の防止であるとか、あるいは再就業促進を図りまして、平成十八年には看護職員の需給が均衡するように、引き続き施策を推進してまいります。

○田代委員 育児休業の延長ですとか、それから、これからの供給の状況が、都内の養成施設の新設や廃止の予定をもう既に見込んで、そして離職防止や再就職の促進を図る、これはそのとおりに進めていただきませんと、先ほど申し上げましたように、これからの介護を中心とした二十一世紀を乗り切っていけないわけです。これからの介護、看護、医療、福祉、こういうものを取り巻く状況が大変大きく変化する中で、今後とも都立の看護専門学校は、都立病院だけではなくて、東京都におけるもろもろの医療機関、いろんなやり方の医療機関が今からふえていくんでしょうけれども、幅広く人材を供給することによって、そのバランスがとれていくわけです。
 これからも魅力ある学校づくりに向けて、都立看護専門学校の中核となっている三年課程の教育機能を一層充実していただいて、養成規模を適正化して再編整備を進めて--急に進めたために足りなくなっても困るわけです。当然、多くなり過ぎることが必要なわけではないわけですけれども、都民が一番必要とする質の高い--これからは量よりも質。量も必要ですけれども、やはり質が非常に担保されなくちゃならないわけですから、そういう看護師をしっかりと養成していただくことを要望いたしまして、終わります。

○東村委員 私の方からは、東京都の保健医療計画に関連して、大きなテーマで二題ほど質問させていただきたいと思います。
 一つは、古くからある問題で、なかなか対策が進んでこなかったアレルギー疾患対策について、まずお伺いしたいと思います。
 東京都は保健医療計画で、平成十八年度の目標で指標を出されています。アレルギー性疾患の人口千人当たりの傷病者数ということで、ぜんそくは平成十年度現在で十一・四人、それから、アレルギー性鼻炎は同じく平成十年度現在で十二・六人。これを、ともに平成十八年度までにふやさないんだという指標をつくられています。私は、大きな指標が出てきて、保健医療計画でどこまでこれが具体化されて対策が講じられているのかということを詳しく読ませていただきました。
 国も、ここ数年なんですけれども、相模原の国立病院で、ようやくアレルギー性疾患の研究を行うようになってまいりました。これは古くからあるんですけれども、取り組みはやはり遅かったわけなんですね。また、根治治療もなかなか確立されてないという、そういう部分もあったりして、これは人によっても症状が多種多様で、なかなか難しい分野だということは本当によく理解をしております。その上で、このアレルギー性疾患の対策を進めていく上で、どうしてもきちっとした基礎研究というか、いろんな調査も含めた研究をしていかなきゃいけないんじゃないかと思うんですが、まず初めに、都では現在どのような研究が行われているのか、お聞きしたいと思います。

○齋藤地域保健部長 アレルギー性疾患に対する質の高い医療や保健サービスを提供するため、都は、これまでもアレルギー性疾患に関する研究を進めてきたところでございます。具体的には、財団法人東京都医学研究機構におきまして、アトピー性疾患等に関する研究を実施しております。
 また、都立衛生研究所におきましては、ディーゼル排ガス等とアレルギーとの関係にかかわる研究等も行っているところでございます。
 そのほか、花粉症対策の一つといたしまして、治療法開発の委託研究も実施しているところでございます。

○東村委員 アトピーの疾患に対する研究や花粉症の、これはまだ結論は出てないんでしょうけれども、複合的な要素による疾患なんじゃないかということで、ディーゼル排ガスとの関係なんかも今調査されているということなんですが、もう一方、具体的に、現在どの辺のレベルまでそれぞれの疾患に対する研究が進んでいるのか、この辺についてお聞きしたいと思います。

○齋藤地域保健部長 先ほどお話し申し上げました医学研究機構におきましては、世界初のアレルギーモデルマウスの作製に成功いたしまして、アレルギーの発症に関与する遺伝子の解析や、あるいは都立病院と連携した治療法開発に向けた基礎研究を進めているところでございます。
 また、衛生研究所では、動物実験によりまして、ディーゼル車排出ガスやその粉じんがアレルギー症状を悪化させることなどの研究成果を得ているところでございます。
 また、委託研究では、花粉症治療のための経口腔減感作療法というのがございますが、その治療法の評価を行いつつ、現在、臨床試験を継続しているところでございます。

○東村委員 今、花粉症治療のために、経口腔減感作療法ですか、非常に難しい名前なんですけれども、こういう治療法の評価を行っているという話がありました。ちょうど今ごろからスギ花粉に悩まされる人がふえてくるわけなんです。私も実は花粉症なんですけれども、非常につらいわけなんですね。
 先日、私の家内が子どもを耳鼻科に連れていったときに、たまたま妊婦の方、妊娠をされている方がいらっしゃっていて、花粉症で悩まされている。しきりにその先生に、何とか薬を出してくれないかということを頼んでいるんですよ。それくらい苦しいんだと。その先生は大したものだなと思いました。だめだと。子どものためには出せないんだということでずっと拒絶をされておりましたけれども、そういう話を聞きました。それくらい苦しい。私の場合まだ軽いんですけれども、人によっては眠れないくらい苦しくて、この時期が来るとノイローゼになってしまうという人がいるくらい。私は、この花粉症の根治治療法が確立されれば、本当に多くの人が幸せになれるんじゃないかと。中には花見も行けないという人がいるぐらい苦しいらしいんですね。
 そこで、今、ある意味で、経口腔減感作療法ですか、これが確立されるようになれば、従来の注射に比べて、私の素人学問で申しわけないですけれども、口の中の舌の下にドロップみたいなのを入れて、それをなめることによって免疫をつくっていくような方法だと聞いたんですけれども、これがもし確立されていけば、私は非常に多くの人が幸せになれるんじゃないかということを感じているわけなんです。
 そこで、この療法の研究はどのようなもので、現在どこまで進んでいるのか、ちょっと教えてもらいたいと思います。

○齋藤地域保健部長 読みにくい減感作療法ということでございまして、これは花粉の抗原を与えることによって、だんだん花粉に強い体質をつくっていくということのようでございますけれども、現在、花粉症のそういった減感作療法として通常用いられている方法は、年間を通じて週二回程度通院をされ、その抗原を皮下注射するという治療法でございます。成功率は約六割ともいわれておりますが、通常、三年ないし四年という通院が必要でもございます。
 現在、都が委託研究で行っている研究は、杉の抗原を、注射ではなくて、口の粘膜を通して吸収させる、舌下投与の治療法でございます。これができれば、通院の負担ですとか注射の苦痛の軽減が期待できますが、実際の治療に用いられるには、まだまださまざまなステップを踏む必要がございまして、治療法の評価も含め臨床試験を続けている、そういう段階でございます。

○東村委員 ぜひとも頑張って取り組んでもらいたいなと思うんです。医学研究機構の臨床研でやっている花粉症マウス、これとともに、ぜひとも全力で頑張ってもらいたいなと思います。
 今、アレルギーというのが、平成十一年度の東京都の実態調査で、三歳児の約五人に二人が何らかのアレルギー性疾患であると。これは、これから非常に大きな問題になってくるんじゃないかと思っているんですね。これは環境的な要素もあるし、親の責任の部分もあるんじゃないかとも思うんですけれども、今日、年少者だけでなくて、青年や成人、高齢者に至るまで、すべての年齢に、このアレルギーというのがいろんな症状でどんどん出てきているわけです。したがって、この対応もさまざまな対応で、一概にアレルギーといっても、一くくりにできないのが非常に難しい部分だと私は思うんです。
 特に青年期や成人期に発病した場合には重症化して、かなり大変なところまでいくという、そういう意味で、専門的な医療機関をきちっと整備していくというか、そういう体制をとっていく必要が私はこれから非常に重要だと思いますし、東京都の、平成十三年六月に出された、都におけるアレルギー性疾患対策のあり方最終報告、これが最終報告というのは、もうちょっと頑張ってもらえないのかなという思いもあるんですけれども、最終報告というのが出ました。ここでも課題の一つとして、いわゆるニーズに応じた医療供給体制の整備が必要なんだということをおっしゃっています。
 そこで、現在、これについて東京都はどこまで取り組んでいるのか、まずお聞きしたいと思います。

○齋藤地域保健部長 アレルギー性疾患患者への医療は、小児科、内科、皮膚科等、診療科目が多岐にわたる場合が多いことから、アレルギー性疾患にかかわる各医療機関の連携ですとか、あるいは診療機能の充実が重要であると考えております。
 都におきましては、都立病院の小児科や内科を中心にアレルギー性疾患患者の診療を行っているほか、専門外来といたしまして、広尾病院ほか二病院でアレルギー外来を、また荏原病院でアトピー外来を、府中病院ほか五病院でぜんそく外来を、そして大塚病院ほか一病院で呼吸器外来を設ける等、アレルギー患者の診療体制を整備しているところでございます。

○東村委員 今、都立病院がそれぞれ専門外来を実施しているというような話がありました。さっきもいったんですけれども、小児のアレルギーだけじゃなくて、成人のアレルギーが年々増加してきているということがいわれているわけなんですが、特に成人のぜんそく、これが今増加傾向にあって、グラフを見たら、六十を超えてくると死亡率も急カーブになっていて、亡くなられる方も多い。
 ぜんそくというのは、確かに呼吸器の本当に苦しい発作だけじゃなくて、死に至らしめる。中には、ぜんそくというのは本当は寝かしちゃいけないにもかかわらず、救急車で寝かしちゃって、詰まって亡くなったという方もいるわけなんですね。これから成人のぜんそくについて、特に現代はストレスがどんどんたまってきているわけで、成人のぜんそくの一つの要因、これはお医者さんから聞いたんですけれども、体質もさりながら、ストレスとか、さまざまな外的要因も結構あるんだと、こういう話がありました。
 そういう意味で、私はぜひとも、重症化しやすいといわれる、特に死に至るケースもあるといわれている成人のぜんそく患者の実態把握について、しっかりと東京都は取り組んでいく必要があるんじゃないかと、このように考えるわけですけれども、いかがでしょうか。

○齋藤地域保健部長 ただいま先生のお話にございましたぜんそく死につきましては、現在、東京都アレルギー性疾患対策検討委員会におきまして調査研究を進めているところでございます。ご指摘の成人ぜんそく患者全般の実態把握につきましては、調査の手法などを含め検討しなければならない事項もあろうかと思いますので、今後の課題とさせていただきたいと思います。

○東村委員 さまざまな調査の手法に難しい部分が結構あるというのはよくわかるんですけれども、アレルギー性疾患に対する対策というのは、私は、ほかの部分に比べておくれてきているんじゃないかと。こういう課題もあるんですけれども、もっともっと積極的に取り組んでいっていただきたいなと思っているんです。
 その上で、もう一つ、アレルギーの人にとって、今、自分がどういう症状で、どういうお医者さんにかかればいいのかという問題とか、さまざま相談をしなければ、いきなりそのお医者さんへ行っても、そこに適合しない場合だってあるわけなんですね。そういった意味で相談体制を強化していくということが必要だと。さっきの最終報告にも相談体制の強化ということが書かれていましたけれども、この相談体制の強化について、まず、都は現在どれくらい取り組んでいるのか、お聞かせいただきたいと思います。

○齋藤地域保健部長 先ほど委員のお話にございましたとおり、アレルギー性疾患は症状や病態がさまざまでございますので、そうした患者の多様なニーズにこたえる相談体制の整備が重要であるというふうに考えております。都は、これまでも保健所等におきまして、保健師や栄養士、あるいは環境衛生監視員等の専門職が連携いたしまして、患者やご家族の相談に対応してきているところでございます。
 また、平成九年度からは、区市町村など身近な地域で相談できる人材を育成するための研修を行ってきております。

○東村委員 今、最後におっしゃってくださった身近な地域での相談体制というのは、これは本当に大事な部分でございまして、ここをしっかりやってもらいたいとともに、アレルギーで悩む患者さんが適切な治療が受けられる体制を行政としてもとっていってあげなきゃいけないんじゃないかと思うんですね。いろんな人の話を聞いていると、いろんな病院にかかっているけれども、なかなか治らない。十カ所目を回って、初めて自分に合った薬、自分に適合する薬を調合してもらって、今、ようやく症状が落ちついている人というのがいるわけなんです。
 そういった意味で、私は、さっき挙げたニーズに応じた医療供給体制の整備と、もう一つ、相談機関の強化、これが今度は連携をして、地域にネットワークをつくっていくことが非常に大事になってくるのではないかと思うんですね。そのためには、それを連携させる人材というのはつくっていかなきゃいけない。東京都は、いわゆるアレルギー対策の事業の核となるアレルギー事業推進員研修みたいなものを進めようとされているんですけれども、この辺のことを踏まえて、現在、どのような取り組みを行っているのか、お聞かせ願いたいと思います。

○齋藤地域保健部長 ご指摘のように、身近な地域において患者を取り巻く関係機関等が連携し、支援するネットワークづくりが重要であると認識してございます。このため、今年度から、保健師を対象に、地域のネットワークづくりやアレルギー対策事業の核となる人材の育成を目指しまして、専門的知識と、さらに地域保健活動推進に係る企画立案能力の習得を図るアレルギー事業推進員研修を開始したところでございます。

○東村委員 このアレルギー事業推進員研修って、私、これは名称がよくないと思っているんですよ。アレルギー事業推進って、何かアレルギーを推進しているみたいで、正しくはアレルギー対策事業だと思うんですね。その辺の名称のこだわりようなんですけれども、どうも聞いていてアレルギーを推進しているような気がして仕方ないので、アレルギーを対策する事業を推進する、それがまさに大事なんじゃないかと。余計なことかもしれませんけれども、読んでいて感じたわけです。
 やっぱり身近な地域の保健医療行政の中でアレルギー性疾患に対するサービスの供給体制を整備していくということが今後の大きな課題だと思うんですけれども、自治体によっては非常にまちまちで、全くといっていいほど、そういうところに関心を向けないような自治体もあるんです。そういう意味で、私は必ずしも現在の状況で十分じゃないということをいいたいわけなんですね。
 その要因は、専門的な知識を持った人的な配置がなされてないんじゃないか。ここが大きな欠陥じゃないか。できれば私は、市区町村の職員の人にもどんどん専門的な研修を受けてもらえるように--東京都は、申しわけないんですけれども、こういう制度をつくりました、こういう仕組みをつくりました、はい、来てくださいよ、そういう姿勢が余りにも多いような気がしてならないんです。積極的に進めるのであれば、対策をするなら、もっと市区町村に呼びかけて、こういう研修を受けてくださいよということをもっともっと積極的に東京都はやっていくべきなんじゃないかと思うわけなんですね。これについて、突然かもしれないんですけれども、局長、どうでしょうか。

○長尾健康局長 ご指摘のとおりでございまして、どうしても私どもは、行政区域が広く、区市町村という多くの団体がございますので、準備をして、さあ、お願いいたしますという嫌いがないともいい切れません。今後、もう少し積極的にこちらから働きかけて、政策が実効性あるものになるように努めてまいりたいと思います。

○東村委員 力強い答弁、本当にありがとうございました。そういう姿勢で積極的に取り組んでいただければ少しでも改善されると思うので、この分野について、なかなか古くて進まない分野なんですが、頑張ってもらいたいなと思います。
 次に、小児救急医療体制の整備についてお伺いしたいと思います。
 まず、小児救急医療について伺いたいと思います。
 私は、この小児救急医療の問題についてはたびたび議会で取り上げさせてもらいました。東京都も保健医療計画の改定に当たっては小児医療の充実を最優先課題として取り組んでいくべきであるということも申し上げましたし、また、東京都もそういう方向で保健医療計画を改定していくということをおっしゃってくださいました。
 また、昨年の予算特別委員会で、現実に診療に当たっている小児科医師を東京都保健医療計画推進協議会に招いて、東京都において小児医療の現状及び課題について聴取して検討審議をしていくべきだということも申し上げましたし、現実に東京都は招いて、その審議を行ってくださいました。これは非常に評価をしているんですが、この計画の中で、通常の救急医療体制に加えて、新たに休日、夜間などにおける小児救急医療について記載がなされました。これについても非常に評価しております。
 そこで、何点かお伺いしたいと思います。この保健医療計画の中で、小児の二次救急医療対策としては、引き続き小児科の休日・全夜間診療事業を実施して、固定・通年制で、常時、小児科医師による対応が可能な体制を確保する、こういうことが書かれております。
 そこで、現在の東京都全体における確保状況と、それから、区部と多摩地域のそれぞれの確保状況についてお伺いしたい。それが一つ。
 もう一つは、あわせて、その現状を東京都はどのように認識しているのか、お伺いしたいと思います。

○奥田医療政策部長 平成十三年度に開始いたしました小児科の休日・全夜間診療事業でございますが、都全体で六十施設、七十床が整備目標ということでございますが、現在は四十七施設、七十三床でございまして、そのうち区部が三十一施設、四十七床、多摩地域が十六施設、二十六床となってございます。都全体で必要な病床数は一応確保されておりますが、施設数は整備目標に達しておりません。事業実績の動向であるとか地域の医療機関の実情等を勘案しながら、引き続き参画施設の確保に努めてまいります。

○東村委員 東京都全体では必要な病床数が確保されていると、こういう話なんですが、二次保健医療圏ごとに見ていけば、地域的なアンバランスもあるんじゃないかと。特に都立八王子小児病院と都立清瀬小児病院が統廃合された場合、南多摩保健医療圏と北多摩北部の保健医療圏は非常に厳しい状況に置かれるんじゃないかと、こう感じるわけなんですが、ぜひとも施設の確保に努めていただくように要望したいと思うんですね。
 その上で、この事業が平成十三年度に新たに開始されたところなんですけれども、その実績を踏まえた上で、今後の課題についてはどのように認識しているのか、お伺いしたいと思います。

○奥田医療政策部長 平成十三年度の実績を見ますと、患者の取り扱い総数は約二十七万人。このうち、入院を必要としない軽症のいわゆる初期救急患者は約二十五万五千人ということで、全体の約九五%を占めております。入院患者を対象といたしました二次救急医療機関に軽症の初期救急患者が多数集中しているというのが現状でございまして、都といたしましては、区市町村が実施主体となっております、小児のための初期救急医療の充実が急務であるというふうに考えているところでございます。

○東村委員 全体の九五%ですか、初期救急だというお話があったんですけれども、二次救急医療機関、確かに非常に過剰な負担を強いられているというのがいろんなところで報道されているのも現実です。その一つの方策として、小児初期救急医療の充実を図ることは、私はやっぱり大事なことではないのかと考えるわけなんですが、身近な地域でこういう施設を早急に拡充するということも、これからどんどんやっていかなきゃいけないことだということも認識をしています。ただ、地域の医療資源が減少して救急医療体制の構築が非常に厳しくなっていく中で、健康局はあえて平成十八年度という目標を立てて、全区市町村において小児初期救急医療体制を整備するという目標を保健医療計画で掲げられました。
 そこで、現在の都の取り組み状況と区市町村における実施状況及び今後の課題について伺いたいと思います。

○奥田医療政策部長 今年度から新たに、平日、夜間に固定施設で小児の初期救急医療事業を実施する区市町村に対しまして運営費の補助をするという事業を開始したわけでございますが、この事業の平成十五年度予算では十四区市町村での実施を目標としております。現在までのところでは、江東区、品川区、中野区、杉並区、葛飾区、練馬区、それから町田市の六区一市が実施しておりまして、この四月からは世田谷区が新たに事業を開始する予定となってございます。
 各区市町村とも財政上の問題等もあろうかと思いますが、基本的には都内の小児科医師の減少傾向が続いていること、それから、他の診療科の医師に比べて高齢化していることであるとか、事業を担う小児科医師の人材確保が大きな課題であるというふうに考えているところでございます。

○東村委員 今部長がおっしゃったように、最後、行き着くところは小児科医師の減少と、この事業を担う小児科医師の人材確保、ここがやっぱり一番大きな課題になってくるんだと思うんですね。恐らく東京都もここが一番頭を悩まされている部分じゃないのかと私は思います。
 昨年の第二回定例会で、そういった意味で、東京都が平成十四年度から新たに内科医等の開業医に対する小児科医療の研修を開始するという、こういうことを私も質問させていただきましたし、十四年度から実施するということを答弁していただいたんですけれども、まだ十四年度から始まったばっかりなんでしょうけれども、現在の実施状況と、その上で事業のどういう効果があるのかということを--中には、余り意味がないんじゃないかといっている人もいるんですよ。そこで、どういう事業の効果があるのかということをぜひともお聞きしたいと思います。

○海老原参事 まず、事業の実施状況でございますけれども、区部におきましては十一区、三十五名、多摩地域におきましては二市、六名の計四十一名が受講をし、小児科の休日・全夜間診療事業を実施している病院のうち、十七カ所の病院において研修を行ったところでございます。
 事業の効果でございますけれども、研修修了後、研修受講者へのアンケートを実施いたしましたところ、ほとんどの方が小児初期救急医療事業への参加に意欲を見せているところでございます。したがいまして、本事業は、地域における小児医療基盤整備のための支援策としても有効なものというふうに考えているところでございます。

○東村委員 有効なものだというのはわかったんですけれども、今話を聞いている中で、多摩は二市、六名しか参加していない。二十六市三町一村あるのが多摩でございます。そこから二市しか参加していないというのは、多摩地域からの参加者が非常に少ない。これはどういう原因なのかなと。
 むしろ、さっきの話じゃないですけれども、もっと積極的に多摩地域からの参加者をふやしていくように、東京都は、人材確保はできないといっているわけですから、人材確保できないということで、いろんな医療資源を統合して小児総合医療センターというのをつくろうという流れになっているわけですから、そういう意味で、統合だけしておいて、人材確保をするために用意しましたよというのはわかるんですけれども、多摩地域からの参加者をもっとふやしていかなきゃいけないんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

○海老原参事 開業医小児医療研修事業は、研修修了後におきまして、小児初期救急平日夜間診療事業等への参加を前提として実施をしているものでございます。多摩地域におきましては、小児初期救急医療に関する新たな取り組みを計画している地区が比較的少ないため、研修参加者も少なかったものというふうに受けとめているところでございます。
 今後は、小児初期救急平日夜間診療事業等の実施と組み合わせまして、多摩地域の研修参加者の拡大に向けて働きかけを行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。

○東村委員 計画していないということはないと思うんですよ。だから、ぜひともよく市区町村と連携をとって--多摩地域の医療というのは、どうも手薄になってきている。何か一つ大きなものをつくれば事足りるんじゃないかという発想になってきているんじゃないかと危惧しているわけなんですけれども、多摩地域のそれぞれ市区町村の実情があって、その実情に合わせて医療計画というのはきちっと考えているわけですから、できれば、その辺の状況をよく連携をとって、多摩地域からもっともっと参加者がふえるように取り組んでもらいたいなと思うんです。
 手薄だという話をしたんですけれども、その上で東京都におけるNICUの整備計画についてちょっとお聞きしたいんですけれども、今年度改定された東京都保健医療計画の中では、平成十八年度までに二百床整備するとしているんですね。現在の整備状況は、都全体で百六十八床。地域別で見ると、区部が百四十一床で、多摩地域が二十七床なんです。平成十九年度に府中に開設が予定されている小児総合医療センターができた場合、あわせて八王子と清瀬の統廃合という問題も出てくるわけなんですけれども、そのとき、都内のNICUの病床数はどういうような状況に変化するのか、この辺についてお伺いしたいと思います。

○海老原参事 NICUの数でございますけれども、都立病院以外のNICUの数に変動がないということにいたしますと、小児総合医療センターができることによりまして、都全体で百七十四床、地域別に見ますと、区部百三十八床、多摩地域三十六床となる予定でございます。

○東村委員 二十七から三十六になって、九はふえるんですけれども、本当に区部に比べて多摩地域というのは手薄なんですね。それでいて、面積と地域というのはだだっ広いわけなんですよ。こういう現状を、ただ単に医療圏を分けているから、医療圏ごとで、はい、わかりましたという従来の発想じゃなくて、やっぱり地域の実情とか、交通網の整備とか、その辺のこともよく考えて、私はNICUの整備なんかもやってもらいたいなと思うんです。小児総合医療センターができるということで若干ふえるんですけれども、どうしても少ない。
 そこで、やはり東京都は多摩地域のNICUの整備に向けて、もっと努力をしていただきたいということを思うわけなんですけれども、いかがでしょうか。

○海老原参事 多摩地域におきますNICUが少なく、早急な整備が必要であるということは私どもも十分認識をしているところでございます。周産期医療体制整備の推進につきましては、病院経営本部とも一体となった検討の場を設けまして、検討を具体的に進めていくこととしております。
 今後とも、多摩地域の医療機関に関し、周産期母子医療センターとして整備するよう、各医療機関には積極的に働きかけを行ってまいりたいというふうに考えております。

○東村委員 最後に意見だけいわせてもらいたいんですけれども、今いったように、圧倒的に多摩地域のNICUの整備状況が少ないわけです。距離的にも長いわけです。だから、私は一般質問でも、ドクターカーを八王子小児病院がカバーしている地域にきちっと残さなきゃいけないよということを申し上げたわけなんですけれども、検討を具体化するよう、これから努力するという話があったんです。
 府中というのは、多摩の地図を見てもらえばわかりますように、ほとんど二十三区に近い地域なんです。圧倒的に二十三区に近い。ただ、あそこは二十三区に近づけば近づくほど、杏林大学病院だとか、世田谷の方に行って、今度、国立成育医療センターの方にまで行っちゃうわけです。そういう状況を考えて、こっちへ来れば来るほど、だんだんなくなっていくわけなんですね。
 そういうことを考えたときに、やはりこれだけ格差があるわけですから。医療資源が少ないからといっても、そこはさっきの研修制度だとか、大学病院に少なければ、これから打って出ていって働きかけていくことも私は大事なんじゃないかと思うんです。座して待っているんじゃなくて、少なければ大学病院に働きかけていって、どんどんふやしていく。いろんなことを提言していくことも大事なんじゃないかと思うんです。
 余りにも、府中まで行っちゃうと、こちらの地域が本当に手薄になってくるわけですから、私はぜひとも八王子の地域周辺に、特に八王子にNICUだとかドクターカーをきちっと整備した、特に二次もできるきちっとした病院をこれから残していく必要があると思いますし、これから東京都もぜひとも市と協議をしながら、そういう努力をしていただきたいということを要望して、質問を終わりたいと思います。

○青木委員 私は、児童福祉施設の福祉サービス第三者評価と精神障害者保健福祉施策について、大きく分けて二点お伺いをしたいと思います。
 まず最初に、児童福祉施設の福祉サービスの第三者評価の方からお伺いをしたいと思いますが、一点目は、この福祉サービスの第三者評価の目的はどこにあるのか、まず、ここから伺いたいと思います。

○海老原参事 福祉サービス第三者評価の目的でございますけれども、利用者本位の福祉を実現するために、サービスの内容や質に関する情報を利用者に的確に提供することを通じて、サービスの質の向上に向けた施設側の取り組みを促すことにございます。そのためには、第三者評価機関が専門的かつ客観的な立場からサービスの内容や質、経営等の評価を行うことが必要であり、都としての評価のための基準を策定する予定でございます。

○青木委員 それでは、健康局が第三者評価基準を策定する児童福祉施設の種別、どういう種別になるのか、これを二点目に伺いたいと思います。

○海老原参事 健康局が福祉サービスの第三者評価基準を策定する予定の児童福祉施設といたしまして、重症心身障害児及び肢体不自由児を対象とする療育施設でございます。

○青木委員 第三者評価機関になるにはどういう要件を必要とするのか、基本的な考え方をお伺いしたいと思います。

○海老原参事 第三者評価機関でございますけれども、これは福祉局が所管をいたしております高齢者研究・福祉振興財団の中に設置されました東京都福祉サービス評価推進機構というのがございますけれども、その機構から認証を受けた機関を想定しております。評価機関として認証を受けるためには、法人格を有すること、あるいはまた専門的な研修を修了した評価者が所属をしているなど、定められた要件を満たすことが必要となっております。

○青木委員 障害児施設は専門的な施設でもありますから、外部から非常にわかりづらい面もあるわけです。第三者評価を導入することは大変評価しますけれども、基準を厳しくし過ぎて施設の柔軟な活動を妨げるというおそれが一方にあるわけです。第三者評価基準の策定に当たっては十分このことを配慮し、施設の意見もある程度は反映させるなどの配慮が私は必要だと思いますけれども、この点、ちょっとお伺いをしたいと思います。

○海老原参事 評価基準の策定に当たりましては、障害児療育の専門家等の外部意見を踏まえ、さらには障害児施設の特性に考慮して検討を行っていくということを考えております。
 また、施設での評価の試行--試みの実験を行いまして、第三者評価の対象となる施設からの意見も参考としていきたいというふうに考えているところでございます。

○青木委員 それでは、もう一つの大きな項目の精神障害者保健福祉施策についてお伺いしたいと思います。
 今、精神障害者の施策については、さきの精神保健福祉法の改正によって、十四年の四月から、身近な市町村に、通院医療費等の申請受理事務や社会復帰施設等への利用相談、それからまた、助言、あっせん調整事務が移譲されるなど、大きな変化があったわけです。東京都は精神障害者施策を進めていく上で、区市町村や関係機関、団体等との連携をより一層強化していくという必要があるかと思います。こういった点に立って、精神障害者の施策について何点かお伺いをしたいと思います。
 まず最初に、多摩地区の小平市は、精神病院があることもあり、近隣地域に比べまして多くの精神障害者が在住しております。十四年四月からの精神保健福祉法の改正に基づく事務移譲に加えて、平成十五年の四月からは一般相談も市町村に移譲されるというふうに聞いていますが、その趣旨、ここをまず最初に伺っておきたいと思います。

○金田医療サービス部長 さきの精神保健福祉法の改正によりまして、平成十四年四月から、社会復帰施設についてのあっせん調整や各種申請受理事務が市町村に移譲されました。この各種申請受付にあわせて生じる一般的な精神保健相談についても、市町村の窓口で一体となって実施することにより住民の利便性の向上が図られることから、市町村とも協議の上、移譲することとしたところでございます。

○青木委員 この移譲に当たっては、当然、東京都が財源措置というのはなされるというふうに聞いておりますけれども、これは全市町村に一律に措置されるのではなくて、事務量に合った形で財政措置がされるのかどうか、ここをちょっと確認しておきたいと思います。

○金田医療サービス部長 財政措置についてでございますけれども、移譲に当たりましては、市町村に対し事務処理特例交付金を支払うこととしております。その算定でございますけれども、相談窓口設置に当たる基本的な経費に加えまして、通院患者数を指標として、その業務量に応じて加算する仕組みというふうにしております。

○青木委員 精神障害者が病院から退院して地域で生活をしていくためには、社会復帰のための訓練の場としての社会復帰施設の整備とともに、最終的には就労を含めた考え方が大事だというふうに思います。東京都は、この精神障害者の就労支援策、これをどういうふうに考えているのか伺います。

○金田医療サービス部長 障害者の一般就労対策につきましては、国の事業が円滑に進むよう、労働行政の一環として行われておりますジョブガイダンスやジョブコーチにつきまして、精神保健福祉センター等が協力しているところでございます。
 都では、将来就労を希望する精神障害者を対象といたしまして、通所授産施設や共同作業所等の自立に向けた訓練の場の整備や社会適応訓練事業を実施してきました。今後とも国の事業に積極的に協力していくとともに、精神障害者が地域で自立した生活ができるよう、引き続き社会復帰施設の整備等に努めてまいります。

○青木委員 精神障害者が地域で安心して暮らせるよう、区市町村を初め教育などの関係機関や民生委員、それからボランティア団体などが協力し合って精神障害者を温かく見守る、また、支援していくシステムというのは非常に重要だというふうに私どもは考えておりますが、この辺の見解を伺いたいと思います。

○金田医療サービス部長 先生のご指摘のとおり、東京都といたしましても、精神障害者が地域で安心して生活できるよう温かく見守り、支援していくことは重要と考えております。
 また、精神障害者の分野におきましても、各種の福祉施策につきましては、区市町村を実施主体とする流れにございます。障害者に身近な区市町村を中心とし、地域の関係機関が連携して精神障害者を地域で支えていくための仕組みづくりについては、都としても検討してまいりたいと考えております。

○青木委員 平成十三年の精神病院の入院日数、全国平均で三百七十三・九日あります。東京都の場合、二百六十二・四日ということで、百日ほど短くなっています。特に平成九年が三百十日ですから、東京都も五十日さらに短くなっているというふうにはなっております。
 ただ、外国の状況を見ますと、例えばOECD諸国、フランス、イギリス、アメリカ、韓国等々を見ますと、平均の入院日数が数日から一週間、多くても百日を超えないというようなデータも出ています。統計ですから、いろんなとり方があるので、これは一概に比較はできませんけれども、どちらにしても、日本の入院の日数、これは皆様方もご承知だと思うんですが、ぬきんでて長い状況になっています。
 特に、社会的入院といわれる長期入院を解消して社会復帰の促進を図るために、いろいろな地域での生活資源を用意するということは極めて重要なことだというふうに思います。条件さえ整えば退院可能な方が長期入院されているということは、これは本人の人生にとっても決していいことではないと思いますし、また、社会にとっても貴重な活力を失っているという、二つの面からいっても大きな損失だというふうに思います。社会復帰施設の整備や就労の支援、また、生活の場や地域での見守りといった条件整備を、ぜひこれからも一層積極的に整えていく、このことを強く要望して、質疑を終えたいと思います。

○大山委員 私は、大きくは二つです。公衆衛生看護専門学校の廃止と看護学校の授業料値上げの問題、そしてもう一つは女性外来の問題について質問したいと思います。
 まず最初ですけれども、都立公衆衛生看護専門学校の廃止と都立看護学校の授業料値上げについてです。この看護師養成と、それから看護師不足の問題というのは、切っても切れない関係だというふうに思っています。
 まず、最初に伺いたいんですけれども、公衆衛生看護専門学校を廃校にするということは、どこで決まったことでしょうか。

○奥田医療政策部長 東京都では、平成十二年に衛生局のアクションプランというものをまとめてございますが、その中で今後の看護需要等を見込みまして、看護学校の新しい姿というものを描いて行政計画化しているところでございます。

○大山委員 都における看護職員養成に関する検討会の報告が、十二年の四月に、都における看護職員養成のあり方についてということで最終報告が出されて、それで十二年の八月、これが衛生局改革アクションプラン。それで、専門学校の統廃合計画がここの中に出ているわけです。最終報告が出されて、四カ月後にはその統廃合計画が出されているわけですけれども、十一ある都立の看護学校のうち、今議案になっている公衆衛生看護学校、大塚の看護学校の廃校、それから豊島と板橋は統廃合、松沢と府中、南多摩、そして青梅は縮小ということ、それから北多摩は大学へ移行ということになっているわけですね。公衆衛生看護学校の廃校というのは、統廃合計画の中で廃校するのは、まず初めの一校になるというふうにいえると思うんです。
 このように廃校だとか、統合だとか、縮小していって、今後、都立看護学校での看護師養成の見通しはどうなるんでしょう。

○梶山参事 保健科学大学を除きました都立看護専門学校の一学年養成定員は、平成十三年度で千三百人でございますが、今回策定いたしました需給見通しの最終年である平成十三年度では、六百五十人程度となる予定でございます。

○大山委員 十三年度が千三百人、それから十八年度が六百五十人ということですから、半分以下に大幅に減ってしまうわけですね。東京都は看護師の需給計画を立てていますが、需給の計画数と実際の供給について伺いたいと思うんです。二〇〇一年には看護師数の実態調査を行っていますけれども、供給の計画数と実際の人数を教えてください。

○梶山参事 前回、平成十年に策定いたしました需給見通しでは、平成十三年時点での供給計画数を十万一千百人としておりました。これに対しまして、平成十三年に実施した実態調査により把握いたしました看護職員数は九万八千四百十人と、計画に対する達成率は九七%以上であり、ほぼ計画目標を達成したと考えております。

○大山委員 九七%を超える達成率で、ほぼ達成なんだということなんですけれども、実際の人数は三千人弱の乖離があるわけですね。この乖離というのは、実際に現場に看護婦が足りないということなんです。
 東京都医療関連労働組合協議会は、医療事故をなくすために看護師の実態調査を行いました。この中には自由記入欄などもあって、切実な声だとか、まさに悲鳴のような声がたくさん出ています。この調査は、東京医療関連協所属のすべての病院や診療所、つまり国立も都立も公立も、それから大学病院も一般病院も、そして精神科の病院と診療所に勤務する看護師や保健師などに調査をしたわけです。五十四の職場、六千八人分の調査ですから、かなりの規模のものです。
 人手不足だとか多忙、それから疲労や労働条件が原因とされる記述というのが多くて、欠員が出ても補充してくれない。いつ事故が起きても不思議ではない。ケアの濃度がかなり高くなっている。患者詰め込み型の体制で看護業務が多くなっている。在院日数短縮化を叫ぶのはいいのですが、そのために看護婦の業務がふえていることを病院は無視している。日勤の終わりが夜の七時、八時になる。疲れが残って次の日に差し支える。人の集中できる時間は限られているのに、十二時間から十六時間の長時間夜勤などという逆行は人間の生活ではないと思うなどなど、挙げたら切りがないほど、人手不足で看護師の皆さんが疲れ切っているということがよくわかる実態調査なんです。
 需給計画はほぼ達成などということではなくて、現場では圧倒的に看護師が不足しているというのが実態なんですね。需給計画の計画数ですけれども、九一年の計画のとき、それから九八年の計画も比較的なだらかな需要を見込んでいましたけれども、二〇〇二年の需要計画というのは、かなり大きな伸び、急激な伸びになっていると思いますけれども、この要因は何でしょう。

○奥田医療政策部長 看護職員需給見通しは、看護職員の就業実態であるとか、あるいは勤務条件の改善も含めまして、見込める限りの将来的需要を予測しながら、看護職員確保対策の各種施策の指針とするために都独自に策定しているものでございますが、今回策定いたしました新しい需給見通しでは、いわゆる育児・介護休業法の改正で、育児休業の期間を一年から三年に延長することができるようになったことに伴う需要でございますとか、あるいは、いまだ達成されてない複数夜勤の全病棟実施というものを全施設で実施できるような配置数、こういったものを見込んだために、需要数が上方修正されるということになっております。

○大山委員 さっき声を紹介したように、本当にぎりぎりの状況で看護師さんたちが働いているわけですから、今ご答弁された育児・介護休業法の改正での保障のための増員、これは定着対策ということでは、なくてはならないことだと思いますし、それから複数夜勤をするという、本当に最低限度のことを保障するということでは、医療事故を防ぐということでも非常に重要な目標だというふうに思います。だからこそ、需給計画を本当に達成することが求められているわけですね。
 ところが、都立は、さっき見たように看護学校の統廃合で、四年間で看護師数を大体半分にしてしまう。それから、国立だとか都立、民間合わせても、都内の養成数は、〇一年から〇五年で比較しますと八五%に減少します。今おっしゃってくれた需要の計画は、二〇〇五年までに十一万五千三百人ですから、現在の一一七%に増加しなきゃいけないわけですけれども、養成数は逆に減少させるという計画なわけですね。積極的に養成することがかえって求められているんじゃないかと思うんですけれども、どうですか。

○梶山参事 都内の准看護師養成数の減少傾向は続いており、二年課程の応募者数も確実に減少しているのが現状でございます。このため、民間の二年課程の養成規模の状況も勘案しながら、都立の二年課程は順次廃止していくとしたところでございます。今後、少子化の進行や准看護師養成数の減少などを考慮いたしますと、学生の質を確保、あるいは向上させていくためには、現行の養成規模を維持していくのは困難と考えられます。

○大山委員 二年課程だからということですけれども、二年課程ではなくて、質をより高めていくということだったら、例えば三年課程に移行するとかということも考えられるわけですよね。新人の養成ということと同時に、看護婦の確保の対策。二年が要望がなくなったから、ただ下げるというんじゃなくて、そういうふうに転換していくということと同時に、再就職だとか定着、さっきの需給計画にも定着の計画がありましたけれども、それにも力を入れていかなきゃいけないと思うわけですが、定着対策の予算がどうかというと、平成十年度では十三億八千万ですね。十四年度で五億九千万です。これもやっぱり半分ぐらいに減って、それから再就業対策、これも平成十年度は五億八千万ですけれども、十四年度では二億四千九百万になってしまっているということですから、新人の養成も減少させる。それから、定着や再就職は重要だといっているわけですが、その予算も減らすということなわけですね。ですから、統廃合だとかということではなくて、准看護婦の養成の学校だから、やめちゃうというんじゃなくて、きちんと、三年課程にするとかのことなども含めて工夫することが必要なんじゃないかというふうに思います。
 しかも、授業料ですけれども、今回の提案は一・五倍もの値上げです。今、物が下がっているという中で一・五倍ですから大変な率なわけですけれども、国の学費の値上げに連動するというふうに説明されましたが、国の授業料の値上げの状況というのはどうなっているんでしょう。

○梶山参事 国立の看護専門学校の授業料は、平成五年度から平成十四年度まで、最近十年間で五回の値上げがされております。特に平成十二年度からは三年連続で値上げをされ、現在は年額十四万四百円でございます。また、平成十五年度についても値上げをする意向であるというふうに聞いております。

○大山委員 本当にこの国立の看護学校の授業料というのは大変な状況ですよね。十二、十三、十四、十五と値上げをするということですけれども、この国の値上げは何を根拠にしているというふうにいっているんでしょう。

○梶山参事 私ども東京都といたしましては、国から直接その理由を聞かされたことはございませんが、原価計算を当然のこととして行っているものと思っております。
 また、平成十二年度から十四年度にかけて三年連続で毎年改定を行いましたのは、民間の看護学校の授業料等の値上げの状況を踏まえて改定したものというふうに思われます。

○大山委員 原価計算だとか、それから民間の学校--民間の学校というと、今でも平均でも三十四万八千円ですか、都内の看護学校の授業料。国が授業料値上げをしたからといって、唯々諾々と追随していいのかということなんですよね。都としての授業料に関する方針というのはきちんと持つべきだと思いますし、これだけ現場で看護師が足りない、それから、みずからの需給計画もきちんと引き上げているということから考えても、供給体制をしっかりとつくるということ。それは統廃合でもないし、授業料値上げでもなくて、より学びやすい環境をつくることだというふうに思うわけです。
 看護師が圧倒的に足りない状況のもとで医療事故にもつながることが明らかになっているわけですから、東京都は都民の命を守る、それから医療事故を防ぐということ、医療関係者が健康に働くことができる環境をつくることが求められているわけです。それとは反対に、その看護師の養成は半減、授業料は値上げ。それは、看護師需給計画を着実に実行する道とは逆行してしまうというふうに思います。ですから、今回の条例には賛成することはできません。
 もう一つ、女性外来ですけれども、女性外来の開設がこの間相次いでいるわけです。国内では鹿児島大学病院が最初に開設したというふうにいわれているわけですけれども、都道府県立病院では、千葉県が県立東金病院で初めて開設をして大変好評なわけですね。千葉県では、県内のどこに住んでいても利用できるようにということで、県立病院だけじゃなくて、公市立の病院で開設を目指しているということなんです。既に県立では三カ所、それから市立では二カ所、国保病院で二カ所、開設をしています。
 更年期以後の四十年近い年月を、いかに生活の質を高めて健康に生きることができるか追求する必要があると、千葉県の東金病院で女性外来の充実を目指している天野恵子さんは語っておられます。東京でも、墨東病院でも診療している対馬ルリ子医師がアメリカで女性専用の病院があるということに出会って驚いて、女性の性差に着目する医学、医療というのは医学、医療全体を大きく変えるに違いないということで、生涯健康を考える女性専門家の会をつくって、女性外来の展開のために活動されています。
 女性外来への共感の高さというのは、予約の多さと同時に、二百八十九名の受診者のうち、二百二名が満足しているという女性外来受診者アンケートでも明らかだというふうに思います。女性外来の特徴は、女性医師が話をじっくり聞いてくれることと、女性の生涯健康を目標にということで、産婦人科だとか内科、精神科、乳腺診断、それから泌尿器科などの女性医師、カウンセラーやソーシャルワーカー、看護師、助産師、薬剤師など、私、びっくりしたんですけれども、やはり総合的なチーム医療で、全人的な医療だということなんですよね。やっぱり多くの女性が、これを待っていたんですという、そういう医療だというふうに思います。
 まず、伺うんですけれども、女性外来の必要性や役割について、どのような認識を持たれているでしょう。

○梶山参事 女性には女性特有の疾病や健康課題があり、女性専用外来はこうした課題などに対応するため、女性医師を初めとした女性職員が、同性ならではのきめ細やかな対応を行うものであると考えられます。各医療機関が患者の多様なニーズにこたえ、医療サービスを向上していくために、特色ある医療を主体的に提供することは大変に望ましいことであるというふうに考えております。

○大山委員 非常に望ましいことだという認識なわけですけれども、私もそう思うんですね。これらは、現在の医療制度のもとでは時間がかかる、それからチーム医療であるということで、不採算であるということは明らかだと思うんです。だからこそ、千葉県でも自治体が積極的に開設するわけですね。ですから、公設で都立でやると同時に、民間の開設に支援することというのは求められていることだと思うんです。
 千葉県では、マンモグラフィーと骨密度測定器などの設備投資に、県立病院二カ所分で二億百万円の予算を使ったということなんですけれども、民間でもできるように、県が補助して運営費補助をつけています。東京都でも、都立病院でやるということは表明されているわけですけれども、それだけではなくて、民間病院への支援が必要だというふうに思うんです。せめて当面、二次医療圏に一つぐらいの目標というのを立てて、都立病院で取り組むことはもちろん、民間病院への支援というのも提案したいんですけれども、どうでしょう。

○奥田医療政策部長 近年、自治体、あるいは民間医療機関で女性専用外来などのさまざな取り組みが実施されているということでございますが、こうした女性専用外来は、その診療体制であるとか、あるいは診療内容、さまざまでございまして、今後、都立病院の取り組み等を見きわめた上で研究をしていきたいというふうに考えております。

○大山委員 もちろん都立病院で取り組むということは十分重要ですし、それもやっていっていただきたいわけですけれども、民間で積極的に取り組みたいというところへは、都としてもやはり積極的な支援が必要だと思いますし、女性外来が女性に本当に待たれている医療、求められている医療だということと同時に、今は不足しているということも明らかなわけですね。
 例えば、民間の支援を今いいましたけれども、地域病院という性格からいっても、公社の病院、東部地域病院だとか多摩南部地域病院、これで女性外来に取り組むということは本来の役割にふさわしいことだというふうに思うわけですが、ぜひ公社病院での女性外来の開設にも道が開けるように、都として支援することが必要ではないんでしょうか。

○奥田医療政策部長 公社病院での女性外来の試みというお話でございますが、公社病院は地域医療支援病院ということで、他の医療機関から紹介された患者さんを中心に、これに医療提供するというシステムになってございます。したがいまして、女性専門外来等をやる場合も、その趣旨を貫徹するんだとすれば、地域における女性医療の提供体制というのがあって、これと連携をしてやっていくというのがその姿になるのかなというふうに考えているところでございます。公社病院の体制、現実に女性医師がかなり少ないという状況もございますので、いずれにいたしましても、公社の病院が抱えております運営協議会等でご審議をいただくことになると思いますが、そういった場で検討させていただくということになろうと思います。

○大山委員 ぜひ東京都も積極的に取り組んでいっていただきたいということと、病院だけじゃなくて、例えば千葉県では、県内の十五カ所の保健所で女医さんが担当する女性健康相談窓口の開設だとか、性差を踏まえた保健医療を行うために疫学調査も実施して、総合的に女性医療を推進することになったということなんですね。これは都立病院だけじゃなくて、性差を踏まえた女性の生涯の健康、それから全人的に把握するということでは、窓口の敷居を低くするということや研究ということ、総合的なことを含めて、やはり都民の健康という点では、健康局がしっかりと本腰を入れていただきたいということを要望して、終わります。

○山口委員 第九十一号議案、それから第九十二号議案に関連しまして、私はレジオネラ症の発生防止について何点か伺います。
 過日、クルーズに参加した七十代の男性と女性が、船内の大浴場の浴槽水によりレジオネラ菌に感染したというニュースがありました。厚生労働省により、新版レジオネラ症防止指針が平成十一年十一月に出されていましたが、これに基づき適切な維持管理がなされていれば、このような事故の発生は防止できたのではないでしょうか。
 レジオネラ症はレジオネラ属菌の感染により起こる疾患であり、レジオネラ肺炎と、肺炎にならない自然治癒型のポンティアック熱の二つの病型があるということです。感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律において四類感染症に指定され、患者をレジオネラ症と診断したすべての医師は、診断後七日以内に、患者の年齢、性別、病状、診断法等について最寄りの保健所へ届け出なければならないこととなっています。
 そこで、都内における平成十一年からこれまでのレジオネラ症感染者数の発生状況について伺います。

○齋藤地域保健部長 都内におきますレジオネラ症の患者数は、感染症発生動向調査によりますと、平成十一年は六人、十二年は十人、十三年は十七人、そして十四年は十九人となってございます。

○山口委員 先ほどの例は浴槽水による感染でしたけれども、これまでの感染源について、その他ありましたらお伺いします。

○齋藤地域保健部長 レジオネラ症を引き起こす感染源でございますけれども、原因菌であるレジオネラ菌は、土壌ですとか河川、あるいは湖、沼など自然界に広く生息しております。一般に二十ないし五十度で繁殖し、三十六度前後が最も繁殖に適した温度といわれております。このため、循環式の浴槽ですとかビルの空調用の冷却塔、あるいは噴水などの衛生管理において不十分性がございますとレジオネラ属菌が繁殖し、感染源となるというものでございます。

○山口委員 では、レジオネラ属菌の衛生基準について伺います。

○齋藤地域保健部長 国が示しました指針では、一〇〇ミリリットル中に十個以上検出された場合は、設備の清掃や、あるいは消毒等の対策を講じることとなってございます。

○山口委員 家庭で使用されている、いわゆる二十四時間ぶろは循環式浴槽であり、循環式浴槽はレジオネラ症の主な感染源となっている現状からも、不適切な維持管理を行うことによってレジオネラ属菌が発生するおそれがあり、注意が必要です。都民への周知を図っていくことが必要と思いますが、見解を伺います。

○齋藤地域保健部長 都民への注意喚起、大変重要だと考えております。都では、レジオネラ症の発生防止の観点から、平成九年三月、都民向けのパンフレットを作成し、保健所等を通じて配布するなど、循環式浴槽の維持管理方法などにつきまして注意喚起を図ってきたところでございます。
 また、新たな国の指針を盛り込むなどパンフレットを改訂するとともに、ホームページにも掲載し、平成十四年度でいいますと、六万件を超えるアクセスがあるなど、普及啓発に努めてきたところでございます。今後とも都民への周知徹底を図り、レジオネラ症の発生の未然防止に努めてまいります。

○山口委員 汚染と感染は、設計、設置及び管理維持を徹底することで未然に防止することができます。今回、旅館業法施行条例の一部を改正する条例、公衆浴場の設置場所の配置及び衛生措置等の基準に関する条例の一部を改正する条例が上程されておりますが、これが効果が期待できるものであると思っています。
 では、次に、東京都の保健医療福祉計画にもありますターミナルケア支援について何点か伺います。
 今、医療が発達しまして、延命治療ということも進んでいるわけですけれども、その中にあっても、生き方と同様に死に方というのも、やっぱり最後まで尊厳を持って自分らしい人生を終えたいという方たちがふえていまして、そういう中では、今、あえて延命治療を望まずに、緩和ケアをという人たちもふえていると思います。緩和ケアの基本は、ありのままのその人を受け入れるところにあり、自己決定権とそれぞれの個別性を尊重した緩和ケアの提供が望ましく、一方で、最後は家で死にたいと願う人も少なくありません。
 しかし、家で亡くなるより、病院で亡くなる人が多いというのは周知のことです。幾つかの条件が重ならなければ、十分に家で最後までみとることはできないというような状況です。在宅を支援する医療スタッフがいることが第一は必要ですし、近年、訪問看護ステーションが整備をされてきています。各市町村単位で設立されるようになりましたことから、開業医などとのネットワークづくりが重要であると考えます。ターミナルケア対策の一環として、東京都は人材育成事業を実施していますが、医療従事者及びボランティアの研修状況について伺います。

○金田医療サービス部長 ターミナルケアの普及のためには、その知識や技術を備えた医療従事者などの育成が必要不可欠であります。このため、都では、医師や病院、診療所などの看護師を対象とした研修とともに、ボランティアの育成研修も実施しております。さらに、ターミナルケアの専門病棟である緩和ケア病棟を有する病院において、医師や看護師の実務研修を行う専門研修も実施しているところでございます。

○山口委員 この研修事業は平成六年度から実施され、参加された人々にアンケート調査も実施しているということですが、創意工夫し、研修内容の充実に生かすことはもちろんですが、研修後も実際に地域で資源として活用できるように、今後、特に医療従事者を対象に、ステップアップした内容の研修を行っていくべきではないでしょうか、見解を伺います。

○金田医療サービス部長 先生から今ご指摘のございましたように、研修の受講者の中にはターミナルケアの経験者もおり、受講後のアンケートによりますと、研修内容のレベルアップを望む声がございます。このため、今後、受講者の知識や経験の度合いに合わせた研修内容の充実など、実施方法にも工夫を講じてまいります。

○山口委員 また、東京都保健医療計画において、ターミナルケア対策の課題に対する取り組みとして、緩和ケア病棟の整備と地域がん診療拠点病院の整備を通して、地域支援機能の強化や医療機関のネットワークづくりを図っていくとありますが、緩和ケア病棟などの整備状況と今後の整備に向けた計画について伺います。

○金田医療サービス部長 緩和ケア病棟でございますけれども、緩和ケア病棟は二次保健医療圏を中心に整備を進めることとしておりまして、現在、島しょ地域を除く十二医療圏のうち、十医療圏に十三病院が整備されております。また、地域がん診療拠点病院についても同様の考え方で、既に六病院の指定を行っております。今後とも、新たな保健医療計画に沿って着実な整備に努めてまいります。

○山口委員 今後、ターミナルケア対策の一層の充実に向け、これまで実施してきた事業についても検証し、新たな切り口での施策展開が必要であると考えます。既存のターミナルケア実施施設の利用状況などについて実態調査をするなどし、今後のネットワークづくりなどに生かしていくべきではないでしょうか。

○金田医療サービス部長 先生ご提案のように、既存施設の病床利用状況や地域支援への取り組み状況等の実態を調査することは、今後のネットワークづくりなど、ターミナルケア対策の充実に資するものと考えております。このため、調査の内容やその方法等を含め、今後検討してまいります。

○山口委員 先ほどもお話ししたように、それでも、まだまだ病院での緩和ケアというか、ターミナルケアが中心になっていますけれども、がん告知も、まだまだおくれているとはいいながら、今、既に三五%ぐらいの告知がされているという中で、また、さらに病院の緩和ケアから在宅へということで、在宅での最期、よく日本人がいいます、畳の上で死にたいという一言に尽きるかと思いますが、ぜひ在宅ホスピスについてもあわせて検討していただくことを要望しまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○柿沢委員 私からは、医療機器安全性情報ネットワークについて伺います。
 この医療機器安全性情報ネットワーク、去年の六月からスタートしているようですけれども、十二月には健康局で初めて東京スピリット賞というのをいただいた事業になったということでございます。いわゆるスピード・コスト意識と成果重視の経営感覚醸成の一策として、職員の抜群の功績に対して、時期を失せず表彰することにより、職員の士気を高め、その功績を庁内外に明らかにすることを目的とする。抜群の功績ということで、スピリット賞を健康局、あるいは衛生局が初めてご受賞をされたという事業だというふうに聞いております。
 近年、医療機器のふぐあいによる事故が幾つか続いていて、社会問題になっているわけでございます。東京都におきましても、都立の豊島病院で、一昨年ですか、小児用の麻酔器具と他社の器官切開チューブを組み合わせて使ったところ、吐いた息の逃げ道がふさがれて呼吸ができなくなってしまって、乳児が二人、相次いで死亡するという、器具のふぐあいによる大変痛ましい事故が相次いだわけでございます。
 今、民事訴訟の進行中でございますので、別段、このことについてどうこう申し上げるつもりはありませんけれども、聞くところによると、この事故が豊島病院において起きる以前にも、愛媛大学の医学部の病院で同じような形の事故が起きていて、学会でも発表されていた。そういう意味では、この愛媛大学医学部の学会発表の論文を皆さんが情報として共有化をしていれば、もしかしたらですけれども、この事故は防げたかもしれないということもいえるわけでありまして、医療機器のふぐあいによる事故情報、あるいは、ふぐあいのそのものの情報、それを病院、メーカーが共有化するということは大変大事なことだということが、この点にもあらわれているんじゃないかと思います。
 通常、医療機器のふぐあいに関する情報というのは、メーカーから厚生労働省の方に報告をされて、検討された上で公表されるという運びになるわけですけれども、こうした仕組みは非常に時間がかかる。発表されるまで、世にこういう問題点があったんだということがわかるまで大変時間がかかってしまうということがある上に、公表されるのは、機器に関する非常に構造的な欠陥が明らかなものに限られてしまう。実際の事故には至らない、いわゆる、今よくいわれるヒヤリ・ハット、こうしたことに関する事例については報告義務がないわけでありまして、ある意味では重大な事故が起きてから、ようやく厚生労働省に報告をされるというようなことになってしまっているのが実情であります。
 そういう意味で、健康局ではこの点に着目をして、主に看護師さん等が操作する人工呼吸器、人工透析装置、輸液ポンプ、除細動器、この四つの機器を中心に、使用頻度の高い医療機器を対象にして、病院、メーカー、行政をネットワークで結ぶことで、機器に関する疑問やふぐあい、ヒヤリ・ハットに関する初期情報を関係者が共有して事故を未然に防ぐ医療機器安全性情報ネットワークを去年六月に立ち上げたわけでございます。
 これは全国でも初めての事業であって、先ほど申し上げたとおり、東京都全体でもスピリット賞をいただくというような大変大きな注目を集めている事業であります。ネットワークができてから九カ月がたったわけですけれども、改めてこの医療機器安全情報ネットワークについて何点か質問したいと思います。
 運用開始から九カ月たちましたけれども、これまでの運用状況をまずお聞かせください。

○木村参事 医療機器安全性情報ネットワークの運用状況についてでございますが、昨年六月から本年一月末までに、この情報ネットワークに書き込まれた件数は八十七件、一カ月平均十一件でありました。内容としましては、医療機器のふぐあい情報、改善、改良への提案、機器の使用方法に関する情報等でございます。
 また、参加機関は、当初、十五病院、医療機器メーカー二十七社で発足いたしましたが、現在、参加病院は二十七病院に増加しております。さらに、現在、参加機関が協力し、書き込み情報をもとに、四種類の医療機器のうち、使用頻度の高い輸液ポンプの取り扱いマニュアルを作成中でございます。

○柿沢委員 今お話がありましたとおり、一カ月平均十一件の書き込みがあって、今、輸液ポンプの取り扱いマニュアルを、この医療機器安全性情報ネットワークを通じてつくろうという動きが出てきているということであります。
 では、運用開始されて以降、このネットワークを通じて事故防止につながった具体的な事例というのはあったのかどうか、お伺いします。

○木村参事 事故防止につながった事例といたしましては、昨年十月、人工呼吸器と、それとともに使われるカテーテルが、組み合わせによっては人工呼吸器を破損させるというふぐあい情報がございました。このため、メーカーの添付文書に、組み合わせについての注意書きを記載するよう求めたところ、メーカー団体は、本年一月に添付文書の改訂を行った事例等がございます。

○柿沢委員 人工呼吸器の破損につながるような事例がこのネットワークでの情報によって防がれたというか、注意書きの改訂を行ったということでありまして、人工呼吸器といったら、本当に命の支えですから、ある意味では大変大きな事故防止につながったということがいえるんじゃないかと思います。
 今現在、先ほどお話にありましたとおり、参加医療機関は当初十五病院だったのが二十七病院にふえているということですけれども、東京都内の病院の数からいったら、二十七病院というのは決して多い数ではないと思うんですね。広く情報を集めて検討する上では、いろんな病院から情報が集められて、それが共有化されることが非常に大事だと思います。そして、メーカー側の参加の数もふやしていかなければいけないと思いますけれども、この点はどうでしょうか。

○木村参事 ご指摘のとおり、この情報ネットワークを充実させ、検討内容を広く共有していくためには、参加医療機関をできるだけふやしていくことが重要でございます。しかしながら、参加医療機関は情報ネットワーク上に的確な情報を書き込む必要があり、このための医療機器管理体制が整っている病院は必ずしも多くないのが現状でございます。
 こうしたことから、今後は、関係団体とも連携を深めることにより、少しでも多くの医療機関が参加できるよう努めてまいります。

○柿沢委員 今お話がありましたとおり、情報ネットワーク上に的確な情報を書き込めるぐらい、ちゃんと医療機器を管理している病院というのは必ずしも多くないんだ、少ないんだと、非常に正直なお話がありました。とりもなおさず、大多数の病院では医療機器の管理の体制そのものがしっかりつくられていないという、これは証拠みたいなものじゃないかというふうに思います。逆にいうと、この医療機器安全性情報ネットワークにつながるように病院を仕向けることで、医療機器の安全性管理について一種の意識を持ってもらって、逆に責任分担、あるいは情報の集約、共有化というものを病院内で促進をさせるような効果もあるんじゃないかと思いますので、ぜひとも参加病院の数の増加に努めていただきたいというふうに思います。
 東京都が全国に先駆けてこうした医療機器の安全情報、共有化をするメカニズム、ネットワークというものをつくったということは、大変評価すべきものだというふうに私は思います。しかしながら、これは東京都だけでやっていても、ある意味ではしようがないわけで、実はこれは全国の病院が、自分たちのところで機器を使っていたらこういうことが起きたということを幅広く集約をするメカニズムというのが、本来ならば東京都だけじゃなくて、全国的に展開をされる必要があるんだと思います。
 既に国に対しては、こうした都がやっているようなネットワークをつくるよう、構築するように働きかけているというふうに聞いていますけれども、こうしたことも、国に対する働きかけも大事ですけれども、東京都で今運用中のネットワークの中でどういうことが報告をされ、情報として上がってきているかということを、全国の病院、あるいはメーカー、医療機関、関係団体、そうしたところに周知、知らしめていく努力も必要ではないかと思います。その意味で、この医療機器安全性情報ネットワークに集められた情報を積極的に活用し、公表していく努力が必要だと思いますけれども、その点、見解を伺います。

○木村参事 この情報ネットワークで得られた情報の活用についてでございますが、現在、得られている情報のうち医療機器の改善等が必要と思われる内容につきましては、メーカー及びメーカー団体に対し迅速に情報提供を行い、医療機器の改良、改善を指導しております。また、得られた情報を広く医療機関で活用してもらうために、ヒヤリ・ハットなどの事例集や点検取り扱いマニュアル等を作成する予定でございます。
 今後とも、医療機器の安全対策を積極的に推進してまいります。

○柿沢委員 ぜひここで集まった情報が事故防止につながるような具体的な努力を進めていただきたいと思います。事業が始まってまだ九カ月程度ですけれども、先ほどお話ししましたとおり、人工呼吸器のふぐあいについて、ここでの情報を通じて改善につながった事例などもあるようですので、医療の現場では本当に多種多様な機器が使われているわけでありまして、医療機器に関する安全性の向上--医療機器のふぐあいによって結果的に事故につながってしまっては、本当に患者の皆さんにとっては悔やんでも悔やみ切れないことになってしまうと思いますので、ぜひともこの事業を通じて、患者中心の医療というか、こうした東京都の理念にもつなげていただきたいというふうに思います。
 その意味で、ぜひとも関係各機関が、メーカー、医療機関、あるいは看護師会、そうした機関が連携を深めることで、都民が安心して医療を受けることができるような環境を実現してもらいたいというふうに要望して、この質問は終わります。
 もう一点、私の地元の東部療育センターのことについて、幾つか簡単に伺っておきたいと思います。
 この東部療育センターについては、建設経費がいよいよ平成十五年度予算に計上されることになりました。以前、私も既存の重身の施設を見学しましたけれども、重度の知的障害と重度の肢体不自由をあわせ持って、特に手厚い医療的ケアが必要な重度心身障害児の療育に携わる皆さんの熱意というのを非常に感じまして、心を動かされた次第でございます。私の地元の江東区も含めた区東部地域にはこうした重身を対象とした施設がなかったわけで、この地域にあって障害児とともに暮らしている多くのご家族は、本当に長年この整備を待ち望んできたわけでありますね。今回、待望の施設がようやくできるということになって、地域の方は本当に喜んでいるというか、完成を待ち望んでいますし、都内のすべての障害児とそのご家族も、その開設を心待ちにしているんだろうというふうに思います。
 そこで、改めて何点か確認のために伺ってまいりたいと思いますが、十三年度に基本設計、十四年度には実施設計を行うというふうに聞いておりますけれども、施設整備の現在の進捗状況を改めてお伺いしたいと思います。

○海老原参事 東部療育センターでございます。現在、実施設計に取り組んでいるところでございまして、今年度末までに取りまとめを行うこととしております。今後は、平成十五年度に工事に着工、平成十七年度の開設に向けまして着実に準備を進めてまいりたいと考えております。

○柿沢委員 ぜひとも着実な準備体制の整備をよろしくお願いします。
 重度心身障害児の皆さんというのは、先ほども申し上げたように、さまざまな医療的なケアを必要としている場合が多いわけで、医療的なサポートが不可欠ですね。また、ご家族の都合などで一時的に家庭での療育ができなくなった場合に、短期間の入所というのも必要不可欠な要素であろうと思います。東部療育センターについては重度心身障害児のこれらの多様なニーズに対応していくべきではないかと思いますけれども、その点はどのようになっているでしょうか。

○海老原参事 東部療育センターにおきましては、入院、入所機能につきましては、いわゆる措置入所のほかに、短期入所事業や医療入院にも対応していくこととしております。また、その他の機能としては、外来診療、あるいは通所事業を実施し、重症心身障害児の在宅療育の支援に努めてまいります。あわせまして、地域の障害児施設等への専門的な支援も行うなど、総合的な療育施設としていきたいというふうに考えております。
 施設の規模でございますけれども、入院、入所が百二十床、通所が一日当たり三十人、外来が一日当たり百人を予定しているところでございます。

○柿沢委員 地域の障害児療育のセンター的な機能を持つ施設としていきたいというお話がありました。本当にそのとおりになってもらいたいものだというふうに思っております。
 東部療育センターの整備に当たっては、そうした不可欠な要素というものをクリアしなければいけない、これは当然だと思いますけれども、入所者に対するいわゆるQOL、クオリティー・オブ・ライフ、アメニティー、こうしたものについても十分配慮していただきたいと思うんですね。重症心身障害児の皆さんというのは、ある意味では本当に視覚、あるいは聴覚、触覚、そうした感覚的なもので外部との接触をしているわけで、言葉を通じたコミュニケーションというのが必ずしもできるわけではありませんので、目で見て、あるいは音で聞いて、そうしたことで気持ちが和らげられて、ある種のコミュニケーションが図られるという部分が大変重要なんではないかというふうに思うんです。
 その点、先般の母子保健院の絡みの質疑の前に、国立成育医療センターの方を私もちょっと拝見をいたしましたけれども、病院を訪れた子どもの心の不安を和らげて、治療や療養というのを少しでも楽しくできるようにいろいろ工夫がされていて、これはなかなかいいんじゃないかと思いました。殺風景になりがちな待合室ですけれども、木や空の絵がかかれていたりとか、動物の乗り物のいすが置かれていたりと、非常に子どもが楽しめるというと、病院ですから楽しめるといういい方が正しいかわかりませんけれども、そんな内装が施されていたりとか、あるいはエックス線の機器が、子どもたちが怖がらないようにお菓子の形をしていたりとか、いろんな工夫をしておりました。
 成育医療センターというのは国の施設で、いっちゃいけないけれども、本当に潤沢な予算があったんだろうと思いますし、大変豪華にできているんで、こういう形の施設を必ずしもつくれるわけではないだろうとは思いますけれども、金を使えばいいものができるというわけでも必ずしもないとは思いますが、こうした、ある意味では、色使いとか、そうしたところを細やかな気遣いをして、障害児の皆さんの療育にふさわしい施設になるように工夫をしていくべきではないかと思いますけれども、その点に対する目配りはどうなんでしょうか。

○海老原参事 長期にわたって入所している方々の生活が単調にならないように、居住空間に変化を持たせる、あるいは屋上庭園を取り入れるなど、季節感の感じられる質の高い施設を目指していきたいと考えております。外来棟の利用者が過度に緊張したり不安を持つことがないよう、色調、色合いや材質、採光、光に工夫するなど、親しみが持てる施設としていきたいと考えております。

○柿沢委員 ぜひさまざまな工夫を凝らして、本当に療育を受ける、療養される子どもたちが元気を取り戻せるような施設にしていただきたいと思います。
 先ほど申し上げましたように、東部療育センターについては、区東部の地域の皆さんが本当に待望していた施設だというのはもとより、都内すべての重度心身障害児の皆さんが、また、ご家族の皆さんが心待ちにしていた施設だと思います。施設の建設に当たっては、障害児やご家族が利用しやすく、安心して生活ができる施設にするために、利用者の声を可能な限り反映をさせていくべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

○海老原参事 建設に当たりましては、外来の方々も手軽に利用できる車いすの洗浄場所を設けるなど、これまでも関係団体等のご要望をできるだけ取り入れてきたところでございます。今後とも、関係者のご意見を伺いながら着実に整備を進めてまいりたいと思います。

○柿沢委員 重症の心身障害児は、治療や処遇には特有の難しさがあるということを聞いています。地域の障害児者が安心して治療を受けられて、ご家族が安心して子どもを託すことができるような、温かみがあって明るい、心のよりどころになるような施設になるようなことをぜひご期待申し上げたいと思います。着実な整備をこれからもスケジュールどおり進めていくというお話がありましたけれども、まずはそれが何よりも大事なことだと思いますので、平成十七年度の開所に向けて、よりよい施設となるように要望を申し上げまして、この質疑を終わらせていただきたいと思います。
 あと一点だけ、ちょっと意見を申し上げさせていただきます。それは電子カルテの問題についてでございますけれども、質疑というわけではなくて、私の意見だけ申し上げさせていただきたいと思っております。
 昨年の第一回定例会の厚生委員会の質疑におきまして、私も自分で見に行った用賀アーバンクリニックという地域の診療所のケースをひもといて、医療連携のツールとしての電子カルテの活用ということを取り上げさせていただきました。その後、皆さんの事業として、地域の医療連携のツールとしての電子カルテの活用モデル事業というのが来年度予算で盛り込まれたわけでありまして、私、それについては大変結構なことだと思っております。
 この電子カルテの中身については、後ほど詳しく質疑があるということを聞いておりますので、それに譲りますけれども、一点だけ、薬剤のオーダリングのシステムについてだけ、ちょっと私の意見というか、要望をお伝えしておきたいと思います。
 今度の電子カルテのメカニズム、システムについては、恐らく薬剤の処方のオーダリングについても電子化をされていくというふうに思うんですけれども、ここで前回、事務事業で私も病院経営本部関係で取り上げた後発医薬品の処方というのを何とかこれで推し進めていただきたいというふうに思うんですね。先日の質疑でも出ましたとおり、後発医薬品の使用の促進が医療費の抑制には大変資するということは、ある意味では数字によっても明らかですし、まだまだ東京都内においても、この取り組みというのは緒についたばかりだというふうに思いますので、この機会にぜひとも、今度構築する電子カルテのシステムにおいて後発医薬品の選択ができるような薬剤のオーダリングのシステムというのをつくっていただきたいというふうに思うんです。
 といいますのも、今、後発医薬品の使用の促進に大変な障害になっているのは、お医者さんの皆さんが銘柄で処方して、医薬品の一般名を余り知らないということが大変大きな障害になっているというふうにいわれております。皆さん銘柄は知っていても、この薬はこの名前というのは、一番ポピュラーな製品名で覚えていても、その薬の一般名はなかなか知らない。だから一般名の処方がなかなかなされない。それによって、ある意味で、一番普及した銘柄と同じ効能を持っているけれども、後発なのでよく知られていない、そうした医薬品が普及をしないということがいわれています。
 これは、電子化をすれば、例えば今一番ポピュラーな薬剤を電子カルテ上で、システム上で選んだとして、それが例えば即座に一般名に置きかわるとか、あるいは同じ効果を持つ後発医薬品も含めて、いろんなリストが出てきて、その中から選べるようになるというようなシステムをつくってもらえれば、例えば患者さんにお諮りをして、この関係の薬だったらこれが一番ポピュラーだけれども、もっと安い後発医薬品でこういうのもあるんだけれども、どっちがいいですかと聞いてみることもできるようになるわけですし、ある意味では患者さんの側の自己選択にもつながると思いますし、何よりも、やはり同じ効果があるんだったら、安上がりの方が患者さんにとってはいいに決まっているわけですから、そちらが選ばれて、結果的に後発医薬品の使用促進につながって、それがまた医療費全体の抑制にも幾らか資するということになっていくと思いますので、ぜひ具体的な電子カルテのシステムの構築に当たっては、ここのところを念頭に置いてつくっていただきたいと思うんですね。
 医師会さんと連携をして、地域医療の医療連携のツールとしての電子カルテをつくっているということですので、今の医師会さんのスタンスでいうと、なかなかこれを右から左へ今すぐやれということも難しいんだろうというふうには思うんですけれども、やはり一つの国家的課題として後発品ということがいわれつつある昨今であります。東京都さんが全国にもモデルとなるような電子カルテを核とした医療連携というのをやられることになるわけでありますので、ぜひこの点についても視野に入れてお取り組みを進めていただきたい。一度できたシステムというのはなかなか変更できませんので、最初の時点でこれをいっておいてやってもらうことが非常に大事なことだというふうに私は思っておりますので、特に今現在で具体的な答弁を求めてもなかなか難しいでしょうから、これは意見にとどめておきますけれども、このことをぜひ念頭に置いていただきたいというふうに思っております。
 病院経営本部でも病院情報システムの中での電子カルテというのがありまして、前回、後発医薬品についても病院経営本部関係の質疑でやりましたので、明日またこの件については詳しく質疑で取り上げさせていただく予定になっておりますので、余り詳しくは入っていきませんけれども(「十分詳しかった」と呼ぶ者あり)十分詳しかった--でも、あしたやります。ぜひこの点を要望として意見を述べさせていただきまして、私の質疑を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。

○森田委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後三時十三分休憩

   午後三時三十分開議

○森田委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○松原委員 私の方からは、食品衛生自主管理認証制度と情報開示・地域医療連携推進モデル事業、いわゆる電子カルテですけれども、この二つについて順次質問をさせてもらいます。
 これは食品衛生の方も関係業界の方々からいろいろ関心を集めていまして、どういうふうになっていくのか、こういうふうなことがありますので、順次質問をさせていただきたいと思います。
 昨年の十一月に発表になりました知事の重要施策の中に、都民の食品に対する不安を消すための施策の一つとして、食品関係事業者によります食品衛生自主管理認証制度の導入が挙げられています。この制度は、事業者の自主的な衛生管理を促進することにより食中毒などを未然に予防するものだと、これまでそういう説明がされてきました。しかし、実際にこの制度に参画し、事業を行っていく現場の事業者の方々からは、制度の概要が明らかではないことなどから、制度導入に不安の声が上がっていることも事実であります。私もことしの新年会で各種食品関係の方々ともたくさんお会いしましたけれども、どういうことなのかというふうな不安の声がたくさんありました。
 そこで、この制度について幾つか質問をしていきたいと思いますが、最初に食品衛生自主管理認証制度について、創設の趣旨を改めてご説明いただきたいと思います。

○河津食品医薬品安全部長 食品の安全確保を図るためには、行政による監視、指導とともに、事業者みずからが行う自主的衛生管理の徹底が不可欠でございます。
 こうした事業者の自主的衛生管理は、当然のことながら、これまでもそれぞれの努力で行ってきておりますが、消費者の側からは見えにくく、評価されることが少ないものでございました。今回の食品衛生自主管理認証制度は、このような食品衛生に関する事業者の努力を積極的に評価する仕組みをつくることにより、食品営業施設全体の衛生管理水準の向上を図ろうとするものでございます。具体的には、施設や食品の衛生管理方法に関して新たに都独自の基準を設け、その基準を満たしている施設を申請により認証し、広く都民に公表していきたいと考えております。

○松原委員 昨年の第四回定例本会議で我が会派の代表質問--宮崎政調会長だと思いますが、そのとき局長が、本制度は、食品の製造、販売等を行う事業者がみずから実施する衛生管理の内容が都の定める基準を満たしている場合に、認証機関の審査を受けて取得できるようにするものと答えましたが、ここでいう認証機関とはどういうものなのか、お伺いをいたします。

○河津食品医薬品安全部長 食品の製造、販売等を行う事業者を審査するための認証機関でございますけれども、都が直接行うのではなくて、民間の機関を考えております。すなわち、民間の機関に申請をしていただきまして、一定の衛生指導の実績を有することなど、都が定める指導基準に合致するかどうか、これを都が審査をいたしまして指定をいたします。その上でこの認証機関は認証を受けようとする事業者からの申請を受けまして、一定の指導を行いながら、都の定める認証基準に従い審査をし、合格すれば認証書を交付する、こういう仕組みになります。
 なお、認証機関は一つに限定するという考えではなく、申請があれば複数指定していく予定でございます。

○松原委員 今の答弁ですと、都の指定基準に合致する民間の機関、それもある程度複数ということであるんですが、これは例えば例示するということは今ここでできますか。

○河津食品医薬品安全部長 既に一定の実績のある機関というのは、例えば指定検査機関のようなものが都内にも幾つかございますけれども、相手側のある問題でございまして、まだ申請を受けている段階ではございませんので、具体的な予測というものは今の段階ではまだ申し上げられないところでございます。

○松原委員 それでは次に、認証を受けようとする事業者の負担についてお尋ねいたしたいと思います。
 現在、都が検討している認証制度について、多くの事業者が関心を持っているところでありますが、その一方で、認証を申請する際に多額の申請費用が必要となるのではないかということなんですが、今日のような不況の中で新たな負担増となることを心配しているようであります。そこで、具体的な額についてはまだ明らかにできないとは思いますけれども、申請費用がどのような考え方によって定められるのか、また、事業者にとって大きな負担とならないか、この辺が大事だと思いますので、お伺いいたしたいと思います。

○河津食品医薬品安全部長 申請費用それ自体は、審査に要する経費をもとにしまして、それぞれの認証機関が定めるものでございます。しかしながら、都は、認証機関が行うべき認証事務の内容を示すとともに、費用の算出根拠を明示させるなど、費用算定の透明性を確保するように指導してまいります。こうしたことから、申請費用は認証を受ける事業者にとって大きな負担とはならないものと考えております。

○松原委員 ところで、その費用の面で、もう一つ事業者が心配していることがあります。それは、認証を受ける際に特別な設備が必要かどうかということであります。そもそも営業許可を受ける際に食品衛生法や条例の規定に定める基準に合致した施設を設けているはずでありますが、認証を受けるに際しまして、それ以上の設備投資が必要となるかなど、事業者に過大な負担となることはないかということをお伺いいたしたいと思います。

○河津食品医薬品安全部長 事業者の負担ということでございますが、この新しい制度で重視しておりますのは、事業者の日常の衛生管理が適切に行われているかどうかという点でございます。そのための点検表であるとか、それから記録をきちんとつける、こういったことが重要なことになります。このため、認証を受ける際には必ずしも特別な設備投資は必要とはせず、事業者に過大な負担を強いるものとはならないと考えております。

○松原委員 この制度が普及していくためには、多くの事業者が参加する必要があると思います。そして、そのためには、この認証の取得が経営にとってプラスにならなければならないと思います。そこで、本制度の経営上のメリットについてお伺いをいたしたいと思います。

○河津食品医薬品安全部長 認証の取得といいますのは、消費者の側から考えますと、当該営業施設への信頼性を向上させ、より衛生的な店舗を選択する際の一助となるわけでございますが、それが、同時にですけれども、認証を取得しているということは、それだけの安全性を担保しておりますので、食中毒発生のリスクを低減させますし、それからクレームの減少にもつながります。また、記録等によって、いわゆるぬれぎぬに当たるようなものについては弁明もできるわけでございます。さらに、その信用というものが取引先の拡大などにもなりますので、経営上のメリットは十分にあると考えております。

○松原委員 今の答弁ですと、最大のメリットとして消費者の信頼が向上するということと、もう一つ、消費者がより衛生的な店舗を選択するというふうな形にもなるということなんですが、選択する場合に、消費者にとって何か目印になるものとか、そういうものというのは考えているんですか。

○河津食品医薬品安全部長 その点につきましては、これからの検討課題でございますけれども、認証書を交付いたしますので、それを目につくところに張り出すということは当然できるわけでございますが、それ以外のマークのようなものをどうするかについては、これから検討させていただきたいと思います。

○松原委員 私もちょっと資料を見せてもらったんですけれども、都内には飲食店や各種製造業など五十万店ぐらいあるそうですが、そのうちこの対象になるのが、三十万の施設があるといわれております。すごい数なんですが、その営業内容も多種多様であると思います。そこで、事業者の実情を踏まえた着実な制度導入を図るべきと考えますが、この辺をどう考えているのか、お尋ねをいたします。

○河津食品医薬品安全部長 ただいまご指摘のとおり、都内には多種多様の食品営業施設がございます。また、数も多うございます。その中で認証に必要な基準も業種ごとに異なっております。このため、制度の導入は、各業種の特性を踏まえながら、計画的かつ段階的に行ってまいります。具体的には、当面、来年度でございますけれども、集団給食などの業種を対象に現在検討を進めているところでございます。
 なお、実施に当たっては、関係の事業者団体や対象事業者に対しまして、この制度について十分な周知を図っていくようにいたします。

○松原委員 今までの都の指導というのが、どちらかというと指導行政みたいに、食品業界に、何か許可というか、そういうふうな感じで指導行政的にとられてきたと思うんですが、今回のこの認証制度が、いわゆる自分の店を格付していこうということで、食品版ISOみたいな状態で、自分自身が目覚めてやっていくということで、私は大変大きな意義があると思うんです。認証を受けることによって新しい客を開拓していくとか、そういうことも考えられますし、また、自分たち各店舗が元気を出していくということは、それだけ景気対策にもなっていきますので、大変いいことだというふうに思っています。そういった意味では、そういう商店の方々、食品関係の方々の自主性と行政とが一体となって、この食品関係についていろいろ展開していくことは大変すばらしいなというふうに思います。
 そういうことで、総括しますと、これまで伺ってきまして、この食品衛生自主管理認証制度が事業者に過度の負担を強いるものではないということ、それから、事業者の規模にかかわらず、日常の食品衛生の基礎をしっかり行うことにより取得できるものであるということがよくわかりました。本制度においては、都民にとっては食中毒を初めとするリスクを低減させ、食品営業施策に関する不安を解消させるものであります。今後は、多岐に及ぶ食品関係事業者の業態ごとの実情を踏まえ、事業者の十分な理解と協力のもとに導入と普及を図り、ぜひ本制度を成功させていただくよう強く希望をしておきます。
 それでは、次の電子カルテの問題について質問をさせていただきます。医療における情報化に関して、都の平成十五年度重点事業として位置づけられております情報開示・地域医療連携推進モデル事業についてお伺いをいたします。
 医療の情報化、あるいはIT化は、開かれた医療や質の高い医療の実現など、今日の医療課題を解決する上でキーワードになっております。国としては、保健医療分野の情報化を医療制度改革の重要な柱と位置づけて、平成十三年の十二月にいわゆるグランドデザインを発表しました。その中では、電子カルテについて、平成十八年度までに全国の四百床以上の病院と全診療所のそれぞれ六割以上に導入されることを目標としています。
 しかしながら、現在、病院への電子カルテの導入は、国の補助などもあり、ある程度進んでいますが、診療所への普及はほとんど進んでいないと聞いています。医療における情報開示や医療連携を進めるためには、病院だけではなくて、地域医療を担う診療所への電子カルテの普及が必要であることはいうまでもありません。情報開示・地域医療連携推進モデル事業は、医療の情報開示を進めるとともに、地域医療連携を推進することを目的として、診療所に対して電子カルテの導入を支援するものと聞いています。今回、都が都民にとって最も身近な医療機関である--これは各医師会も大変注目しているところですが、診療所に着目し、電子カルテ導入を支援することは非常に意義のあることで、まさに東京発医療改革を具現化するものであると評価したいと思います。
 そこで、この事業を着実に推進するという観点から、何点かお伺いしていきたいと思います。
 まず第一に、今回の事業はモデル事業という位置づけとのことですが、診療所の費用負担の問題も含め、具体的にどのような事業展開を考えているのか、お尋ねをいたします。

○梶山参事 この事業は、診療所への電子カルテ導入を支援し、診療現場におけるインフォームド・コンセントに役立てていただくとともに、主に病院との円滑な医療連携に活用していただくことを目的としております。具体的には、平成十五年度から五年間の事業期間内に二次保健医療圏を単位として都内三カ所のモデル地区を選定し、合計六百カ所の診療所が共通の電子カルテを導入するという先駆的な取り組みを支援していくものでございます。
 また、診療所の費用負担につきましては、共同利用型のシステムとすることで、個別に診療所が導入する場合よりも低く抑えるとともに、さらに、都が初期の経費の半分を補助し、大幅に軽減できるようにしていきたいというふうに考えております。

○松原委員 今のご説明ですと、平成十五年度から五年間の事業期間に二次保健医療圏を単位として都内で三カ所のモデル地区を選定していくということですが、三カ所のモデル地区で実施するということですが、モデル地区の選定の考え方というのがどういうことなのか、お尋ねいたします。

○梶山参事 この事業では、平成十五年度に一モデル地区を選定して事業を開始し、以後、十六年度と十七年度にそれぞれ一カ所のモデル地区で順次実施する予定でございます。具体的にどの地区を選定するかにつきましては、現在、関係団体と事前の調整をしているところでございますが、医療連携がある程度進んでいること、中核病院に電子カルテが既に導入されていること、また、IT化に対して前向きな地域であることなどの条件を考慮して選定する方向でございます。

○松原委員 今回のモデル事業については、地域の医療関係者の間でも強い関心を集めています。私も医師会の先生方と会いますと、大変強い関心を持ってこの行方を見ております。事業を円滑に進める上でも、地区の選定は重要なことであると考えますので、ぜひとも関係者との慎重な検討をお願いしておきたいと思います。
 ところで、地区の選定以外にも、このような先駆的な取り組みではさまざまな課題が生じる可能性がありますので、準備のための十分な検討も必要であると私は思います。そこで、このモデル事業の実施に当たりまして、今後、こうした問題について関係者とどのような形で検討していくのか、お考えを聞きたいと思います。

○梶山参事 今回の事業を円滑に実施するためには、参加診療所を初め多くの関係者の方々の理解とご協力が必要であり、事前の十分な検討や調整が重要であることはご指摘のとおりでございます。このため、現在、モデル地区の選定方法を初めといたしまして、電子カルテに盛り込むデータ内容や今後の事業の進め方などについて、東京都医師会との間で準備段階での協議を進めているところでございます。
 また、来年度からは地域の医療関係者などを加えた新たな協議会を設置し、診療所への参加呼びかけやシステム構築の進め方など、事業を展開するために必要な事項を検討していく予定でございます。

○松原委員 今のご説明ですと、東京都医師会との間で、準備段階ということで、内々でしょうけれども、協議を進めていらっしゃるということなんですが、医師会がどのような受けとめ方をしているのか、その感触というのはいえますか。

○梶山参事 現在、健康局では、東京都医師会の情報化推進委員会の先生方とこの事業につきまして事前の準備段階での調整をしておりますが、先生方の関心は大変高いというふうに考えております。各地区の先生方からも、東京都医師会の担当理事の先生には多くの質問が寄せられているというふうに聞いておりますので、この事業に関しまして先生方の寄せる期待は大変大きいものがあろうというふうに考えております。

○松原委員 関係者との十分な検討は今後ともぜひお願いいたしたいと思いますが、同時に、事業を円滑に進めていくためには、患者の立場に立った電子カルテの活用ということがさらに重要な視点であるというふうに私は思います。どういうことかといいますと、電子カルテの導入に当たっては情報のセキュリティーの問題が大変重要になるわけで、患者にとってもそこが一番心配となるところだと思います。
 昨年の第四回定例会で、私どもの中屋議員がこの点に関する質問をいたしました。そこの答弁が、ITの最新技術を活用し万全を期すという答弁をいただいたわけですが、私も電子情報の安全確保については非常に重要な問題であると考えており、情報の漏えいや破壊の危険に対処したシステムの構築に努めることはもちろん、情報管理に関するルールづくりなどソフト面でも十分に事前に検討を行うよう、この辺は強く要望をしておきたいと思います。あしたも質問しますけれども、我が党は特にこの意見が強い。特に佐藤理事とか、田代委員はみずからお医者さんという立場から、この辺のセキュリティーの問題については大変強い関心を持っていますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
 今回の事業では、患者の診療情報という極めて重要な情報を医療機関の間でやりとりすることになるため、事業の実施に当たっては患者の協力が不可欠であります。このため、事業の内容について患者に十分な説明を行うとともに、自分の情報は自分でコントロールするという視点からも、患者の意見を尊重し、参加や協力を得ていくことが必要であると考えます。
 そこで伺いますが、今回の事業ではどのような患者の理解や同意を得ていくのか、お尋ねをいたしたいと思います。

○梶山参事 今回の事業は、診療情報の開示を促進し、医療連携を円滑に進めるなど、患者サービスの向上を図ることを目的としておりますが、診療情報という患者にとって最も重要な情報を電子化し、医療連携に利用するものであるため、当然、事前に患者へ説明し、その同意を得ることが必要であると考えております。このため、患者が安心して診療を受けられるよう、モデル事業に参加する各診療所に対しましては、このシステムに関する説明を患者に十分行うよう事前に周知徹底した上で事業を進めていきたいというふうに考えております。

○松原委員 この事業がうまくいくかどうかは、セキュリティーの安全性ということが大変大きなポイントになると思います。そういうことで、重ねていいますけれども、万全のセキュリティー確保と、患者の納得の上での事業実施をぜひともお願いしたいと思います。
 さて、先ほどの答弁で都内で約六百の診療所への導入を予定しているとの話でありましたが、この数は、診療所の六割という国のグランドデザインの目標と比べても非常に少ないという印象を受けます。将来的には当然、都内全域の医療機関への普及を視野に入れておくべきであると思います。
 そこで、局長に最後にお伺いいたしたいんですが、都はモデル事業を進めることによって電子カルテを全部に普及させていくことが必要であると考えますが、局長のご答弁をいただきたいと思います。

○長尾健康局長 ご指摘のように、今回のモデル事業の成果を全都に広め、患者中心の医療を推進することが重要であり、より多くの診療所への電子カルテの導入を進めていきたいと考えております。このため、東京都医師会など関係団体と緊密に連携し、事業を着実に進めるとともに、その成果を広く他の地域にも活用してもらえるよう努めてまいりたいと思います。

○松原委員 今回の診療所に対する電子カルテ導入のモデル事業は、まさに患者の視点に立った取り組みであると思います。多くの都民が注目している東京発医療改革を推進するための起爆剤となるように期待をいたします。都は、今後とも患者中心の医療の実現に向けた施策を強力に推進し、東京から全国の医療を変革していくという強い決意でこれからもやっていくことを要望して、質問を終わらせていただきます。

○吉田委員 私は、予算案と、そして東京都保健医療計画に関連して、大きくいって二つのテーマについて質問させていただきます。
 一つは生活習慣改善指導推進事業についてであり、もう一つは精神保健事業に関連して、最後に支援費に関連して一点だけ触れさせていただきたいと思います。
 だれもが病気の予防、あるいは早期発見、早期治療というものを願っておりますし、さらに、医療費の適正な抑制という上からも、この課題というのはますます重要になってきていると思います。病気の予防や、さらに早期発見、早期治療、ヘルスプロモーションというと非常に範囲が広い施策ということになりますが、きょう、その中でも私が質問したいのは生活習慣改善指導推進事業についてであります。
 後でも明らかになると思いますが、これは予算に対する執行率が非常に低いということが浮き彫りになるかと思うんですが、ただ、念のために冒頭述べさせていただきますが、執行が不十分なんだから縮小せよとか、やめてしまえとかという意味でこの問題を取り上げるわけではありません。実情に即して、また今日の状況にふさわしく、健康診断の後の指導体制というものを、もっとフォローを強化すべきだという思いからこの問題を取り上げるんだということをご理解をしていただきたいと思います。
 さて、基礎的なことをまず確認をさせていただきますが、病気の予防や早期発見、早期治療という点では、極めてベーシックな話ですけれども、健康診断と、そしてその健康診断に基づく必要な指導、あるいは治療ということが重要な課題だというふうに思います。老健法に基づく四十歳以上の成人健診ということが行われているわけですけれども、今この受診者はどの程度で健診が行われているのか、また、対象人数に対してそれは何割程度なのかということ、さらに、これは増加傾向なのかどうかということをまずご説明をお願いいたします。

○丸山参事 今先生から老健法に基づく基本健診というようなご指摘だったですけれども、現在、直近で、老健の集積表によりますと、平成十三年度、四十歳以上が五百九十六万、都内でおります。その方たちから、職域ですとか、それから医療等々優先されるものがございますので、それを除きますと、約二百五十三万人が基本健診の対象者となろうかと思います。そして、実際その基本健診を受けていらっしゃる人数ということになりますと、百四十万人、五五%という受診率だと思います。ただ、この受診率は、五年ごとに受診率を調査しております。直近は平成十三年に対象受診率四二・五%になっておりますので、その四二・五%を使いまして、先ほどの対象者五百九十六万人のうち二百五十三万人というような数字が出てございます。
 この受診率だけを時系列的に見ますと、先ほど申し上げましたように、対象率そのものが五年ごとに若干変化しますので、絶対数というわけにはいきませんけれども、大体五〇%台は乗っかっているというような状況だと思います。

○吉田委員 職域等を除いて、全体の約五五%の方々が健診を受けている。もちろんそれは一〇〇%を目指して努力をしていただきたいと思うんですけれども、その問題と同時に、これも基礎的なことで確認をしたいんですが、健診を受けた方の中で、全く異常なし、そして要治療、あるいはその中間の要指導という方々の割合というのは、最新値でどのぐらいになっているんでしょうか。

○丸山参事 先ほどの二百五十三万人、そして百四十万人受診したというこの数字を使いますと、そのうち要指導が五十万人、約三六%になります。この三六%が高いのか低いのかということになりますと、平成四年からの推移を見ましても、要指導の推移は大体そのぐらいで推移しており、三五%、三七%、三八%、三七%、三七%等々ということでございます。要医療の方が若干高うございまして、四〇%は超えているというようなことで、いわゆる異常ありに属する要指導、要医療合わせますと、やはり八割は超えるというような状況でございます。

○吉田委員 要指導、要治療合わせて八割を超える。そういう方々が直ちに治療を受けたり、あるいは、みずから必要な改善なり努力をするということになれば一番いいんですけれども、なかなかそうなっていないのが現実だと思うんです。特に要指導に対する対応なんですけれども、要指導という結果が出て、それに対してどういう施策が、これは東京都だけじゃありませんけれども、されているのでしょうか。仕組みとしてはどうなっているんでしょうか。

○丸山参事 要指導というような状況になりますと、現在、区市町村でやっております健康教育、それから健康相談というものがございまして、これはある程度多数を対象とする健康教育、そしてまた、個人的にフォローするという形での健康相談というものがございます。そして、新たに平成十二年から都の単独事業という形で、先生が冒頭申された生活習慣改善推進事業というような事業が立ち上がったということで、これも要指導を対象にして、その後の事後指導を充実しようというような事業でございます。

○吉田委員 そこで、東京都の施策で、実施主体は各区市町村と医師会等の協力を得てということだと思うんですが、今いわれた生活習慣改善指導推進事業、これの簡単な概要をご説明願います。

○丸山参事 生活習慣病の予防対策の強化という立場から、平成十二年に都の単独事業という形で立ち上げました。これは区市町村が実施します老健法の基本健診をいわゆる生活改善のきっかけの場と位置づけまして、健診の結果、糖尿病、それから高血圧、そして高脂血症等について要指導というような判定をされた方々に対しまして、生活習慣病の発症の予防、そして遅延というようなことを目的としまして、医師が個人の特性に合った個別指導を行うものでございます。
 都におきましては、基本健康診査を医療機関で受診する都民の割合が九割を超えているということが都の特徴であろうかと思います。そのため、医療機関での事後指導を充実するというようなことになりました。

○吉田委員 私は、この生活習慣改善指導推進事業というものが立ち上がったときに、ネーミングそのものは、生活習慣病という規定についてはお医者さんの中でも異論もあったりするということは聞きました。ただ、いずれにしても都がそうした方向で努力をするということは新しい一歩かなというふうに思って、たしか一番最初に手を挙げたのは立川市だったと思うんですね。それで、立川市にも問い合わせをいたしました。注目をしていたんですけれども、ところが、その後の推移を見ますと、予算、あるいは当初の予定する規模に対して執行率が非常に低いということが見られているんですが、今確定しているのは、十四年度は年度途中ですから、十二年度、十三年度だと思うんですが、当初予算で想定した対象規模と実際の執行がどうだったのかということをご紹介願えますか。

○丸山参事 今先生のご指摘がありましたように、この事業の執行率というものの数字は非常に低うございます。当初、十二年に立ち上げましたときには八億九千万というような予算がつきまして、執行は〇・二%というような低い数値になっております。対象地区数も六カ所というようなところでスタートしております。その後、十三年に関しましては二十七カ所ということで広がっておりますけれども、区市町村の数は若干ふえていますけれども、対象者数は余りふえていないというような形での執行率は低うございます。

○吉田委員 数は、なかなかシビアな数ですから非常にいいにくいことかもしれませんが、今かすかに聞こえた数だと、十二年度が〇・二%、要するに一%にも満たない執行状況なんですよね。これは、もちろん普及啓蒙の努力ということもあるでしょうけれども、現場でなかなかこうした事業が使いにくい、使いづらいということがやはりあると思うんですよね。そこをきちんとメスを入れないと、今年度の予算のように、つけたけれども、執行残が全部他の財源の穴埋めに吸い上げられてしまうというふうなことにまたなりかねないわけですから、この辺の当初想定したものと現実の大幅な乖離というものがなぜ生まれているのか、そこはどのように検討しているんでしょうか。また、そういうことについて、直接、医師会や区市町村から意見を聞いたりはしていらっしゃるんですか。

○丸山参事 この事業を十二年に立ち上げる前に、十一年の八月から九月にかけまして、都内の基本健診を受けられた一万七千人の住民の方々、そして、委託医療機関は五千八百ぐらいございますけれども、そのうち千をランダムにとりまして医療機関アンケート、そして、その当時は六十三区市町村ございましたので、六十三区市町村のアンケートという形でやらせていただきました。これは基本健診後の事後指導はどういう方向がいいだろうかという趣旨のアンケートだったんですけれども、そのときに出てきたのは、住民からは、基本健診の結果説明を医師から受けるということに対する安心感が非常に高うございます。そして、実際、ドクターの方も、日常診療の中で基本健診の結果説明というようなことをかなりの方々がやっていらっしゃる。そしてまた、この予防事業はこれから非常に重要だという認識を持っている。ただし、時間の問題、それから指導料の問題、それからそれに対する研修ですとか、そういう部分でのまだ未整備があるというような指摘はいただきました。
 そういう形で十二年に立ち上げたわけなんですけれども、十二年、十三年を踏まえまして、医療機関、それから区市町村、そしてまた、この事業にかかわってくださった住民の声をアンケートという形でとらせていただいております。医療機関から、この事業に伴ういわゆる帳票類、それが非常に煩雑であるというようなご指摘は再三受けてございます。そしてもう一点は、住民側から申しますと、六カ月間で要指導という段階で事後指導を受けるという、生活習慣病の予防ということに対する理解がまだ十分ではない、そしてまた、区市町村の方も新規事業に関しましてはかなり慎重であるということ、そしてまた、実際厳しい財源であるということ等々を考えまして、この執行率だと思います。その中で、町村に対しましては説明会、それから医師会に対しまして、もしくは医療機関に対しましてはパンフレット、それから帳票類の簡素化等々を今まで行ってはきております。

○吉田委員 結論的には、この問題であと二問質問させていただきたいんですが、今後この事業は継続をするということで予算もついていると思うんですけれども、しかし、やはりかなり思い切った改善をする必要があると思うんですよね。同時に、この事業だけでそういう要指導となった方々を全部カバーし切れないということがこの間の経過から明らかだと思うんですが、そこは具体的に現時点で検討されている到達点についてご答弁願いたいんですが。

○丸山参事 先ほど申し上げましたような対策に引き続きまして、今後もその帳票類のさらなる簡素化、それから医師会、医療機関に対する事業説明、そしてまた、都民に対するこの事業の周知というような形では進めたいと考えております。いずれにしても、要指導の段階で指導をするということの科学的な根拠というものはある程度はっきりしておりますので、何とか推進したいと考えております。

○吉田委員 だれもがやはり病気予防だとか健康づくりの施策というものは東京都に大いに強めていただきたいということは共通した思いだと思いますし、ますます重要になっていると思うんですよね。ただ、都がこれに直接かかわる分野でいえば、例えば東京都がんセンターの廃止、そして多摩がん一カ所だけになった。この問題で私も利用された方から苦情の手紙をいただきましたけれども、あるいは、健康推進財団が解散をして、事業は医療公社に一本化されている。非常に逆行的な印象を受けざるを得ません。
 冒頭申し上げましたように、こうした事業というのは一朝一夕でできるわけではありませんし、東京都だけでできるわけではありません。しかし、東京都自身が直接的な事業としてやるべきことはやる。同時に、区市町村だとか、あるいは民間の企業だとか学校だとか、全体トータルで必要なイニシアチブを発揮をしてこれを推進していく、あるいはコーディネートをしていく。直接やることと全体を引っ張っていくということと両面から、こういう健康づくり事業というものを展開をしていく必要があるかと思うんですが、この点についてどういうふうに新たな決意で臨まれようとしているのか、ご答弁をお願いしたいんですが。

○丸山参事 国が出しました健康日本21、そしてそれの地方計画である健康推進プラン21というのが十三年の十月に出されております。ここの到達目標は、生活習慣病の予防、それから寝たきり予防というような形で、最終的には健康寿命の延伸、そして自己健康感の満足感というようなことがターゲットになろうかと思います。そしてまた、住民に身近な区市町村の健康づくり施策を支援するため、健康づくりに関する情報、技術、そして技法の提供及び人材の育成等により区市町村、関係団体等を支援するとともに、民間企業や関係機関などと有機的な連携により都民の健康づくりを支える仕組みづくりに取り組んでいきたいと思います。
 今後とも、健康づくりを推進する環境整備など、広域自治体として都に求められる役割と責任を適切に果たすように努めていきたいと思います。

○吉田委員 私は、先ほどいいましたけれども、東京都自身が直接的なイニシアチブを発揮する分野と同時に、全体を束ねて推進をしていくという側面で大いに努力をしていただきたいということを改めて申し上げます。
 次に、精神保健、精神障害者施策について質問させていただきます。
 この問題は、昨年の事務事業質疑でも質問させていただきました。したがって、その後の変化に基づいて、どうしても来年度予算との関係でただしておきたいという点に限って質問させていただきます。
 昨年の事務事業質疑以降、この分野は新しい状況の展開がありました。一つは、国が昨年末に閣議決定で障害者基本計画を打ち出しました。またあわせて、これは障害者施策推進本部決定ですけれども、重点施策実施五カ年計画、略称新障害者プランを出しました。この中で精神障害者施策の位置づけや目標などが新たに示されました。さらに、東京都では、きょう報告、質疑の対象となっております東京都保健医療計画でも新たな目標が出されました。
 そこで質問ですけれども、国の新たな新障害者プランの五カ年計画の到達点とこの保健医療計画の到達点は、平成でいえば十八年度で全く同じゴールなんですよね。しかし、目標数でいいますと、確定的にはいえないかもしれませんが、国の定めた新障害者プラン五カ年計画の達成目標の到達数は、東京の占める比重からすると、東京都保健医療計画の到達目標というものがいささか低いのではないのかという印象を持たざるを得ません。
 例えばグループホームだけを取り出してみれば、国の到達目標は、これは人数分ですが、一万二千人。もちろんこれも低いのかもしれません。ところが、東京都の保健医療計画の達成目標数は百四十四カ所ですよね。一カ所五人としても、八百人程度ということになれば、国の目標の一割にもはるかに及ばないという状況ですけれども、それで、今度の保健医療計画というものは国の新五カ年計画のいわば東京都版としての目標数というふうに理解していいのか、それとも、改めて国の五カ年計画に基づく東京都としての目標を新たに立て直すという計画なのか、そこの関係をまずご説明をお願いいたします。

○金田医療サービス部長 国の新障害者基本計画による重点施策実施五カ年計画におきましては、社会的入院の解消を目指して、前期五カ年分として達成目標を掲げております。一方、東京都の精神障害者社会復帰施設等の整備目標でございますけれども、東京都保健医療計画で定めた目標でございますが、外来患者はもとより、入院患者のうち退院可能な、いわゆる社会的入院患者も含めて策定したものでございまして、国よりも先行して策定いたしております。

○吉田委員 それで、私は東京都の目標と国の目標はちょっと乖離があるんじゃないかと。これは最終的というか、調整するんですか。それとも、もうあくまでも東京都のこれで行くということなのかを確かめたいんですが。

○金田医療サービス部長 東京都保健医療計画は出したばかりでございますし、その定めた目標数で行っていきたいと考えております。

○吉田委員 私も確定的にはいえませんけれども、東京都の計画の方が、多分国が定めた計画よりも若干レベルダウンではないのかなという印象を持ちます。ぜひこれは今後の検討課題としてご検討していただきたい。もちろんすぐこの保健医療計画そのものを変えなさいというふうにいっているんじゃありません。少なくとも精神障害者施策から見れば、もっと国の計画を参考にしつつ引き上げていくことが求められているんではないのかなということであります。
 二つ目に、じゃ、本当にここで定めた計画が達成され得るのか、あるいは達成するためにはどういう努力をしていくことが求められているのかという観点で質問させていただきますけれども、これは昨年の事務事業質疑のときにも指摘をさせていただきました。この保健医療計画が出した目標を見ても、少なくともこの間の施設整備の実績、それの進捗率などを見ると、これまでの努力の倍を超えるような努力ということが求められているというふうに思います。
 わかりやすい例でグループホームを紹介させていただきますけれども、グループホームは、今、年度の途中ですが、今年度を含めた五年間で新たに設置された箇所が、私の計算では二十一カ所です。しかし、この保健医療計画で定めた目標に達成するために新たに整備をしなければならない箇所数は五十六カ所です。同じ五年間ですね。そうすると、やはりこの間の実績の倍以上の努力をしない限り、保健医療計画が定めた目標に到達することもできない。これはまた、単に予算をふやすということだけでできるものじゃないと思うんですよね。そういうことを担う人材なり体制なり、総合的な努力があって初めてこうしたことが可能となると思うんですけれども、この辺はどのような認識を持って、また、今後どう努力をしようとしているんでしょうか、ご答弁をお願いします。

○金田医療サービス部長 東京都といたしましては、その定めた目標数につきまして努力をしていきたいと考えております。そのためには、精神障害者の社会復帰を促進するため、区市町村等に対して運営費補助を行うほか、事業説明会や意向調査などを実施しております。さらに、施設運営を希望する事業者への助言や相談も行い、その整備を積極的に進めているところでもございます。
 今後とも、区市町村や施設を運営する事業者と連携し、計画的な整備に努めてまいりたいと考えております。

○吉田委員 先ほども青木理事からも話がありましたけれども、この分野、市町村に移管をされたんですけれども、市町村自身も限られた財源の中で、予算的にも、あるいはノウハウ、人的にもなかなか現場は苦慮しているというのが状況なんですよね。ですから、私は、予算をつけることは当然まず必要ですけれども、それだけじゃなくて、あらゆる形で全面的な支援、努力ということが必要だというふうに思うんです。
 この問題の最後にといいますか、締めくくる意味で次に質問したいのは、これも先ほどちょっと話題になっておりましたけれども、社会的入院解消策についてです。
 昨年の事務事業質疑のときにも紹介をいたしましたけれども、今回の国の障害者基本計画及び五カ年計画を見ても、重点として社会的入院の解消ということが改めて強調されました。そして、五カ年計画の中では具体的な目標も、これは十年ですか、七万二千人の解消と--これができるのかというような思いがありますけれども、出されました。
 私は昨年の質疑のときに、これは決して簡単にできることではないし、また、安易にやってはならないことだと思うんですよね、それだけに相当な総合的な支援体制を組む必要があるんではないか、そうしたことについて大阪の例も出しました。東京都としてもぜひそうした総合策を検討していくべきだという質問をいたしましたが、そのときには、率直にいって余り、温かいというよりは、ちょっと冷たい答弁だったんですけれども、改めて国自身がこういうことを打ち出したわけですから、ぜひこれは、本当に具体的な課題として東京都に提起されていると思うんですが、いかがですか。

○金田医療サービス部長 社会的入院の解消策についてというようなお話でございますけれども、東京都といたしましても、国の動向や精神障害者を取り巻く状況などの変化も踏まえまして、既に内部において検討を開始しております。

○吉田委員 検討されていることは非常に前進なんですけれども、いつから検討されているかわかりませんけれども、これは何か結論は、その報告書みたいなものは出すんですか。
 それと、まとめて聞きますけれども、内部にと今いわれましたけれども、どういう形かというのはいいませんが、会議にいるかいないかということだけじゃなくて、当事者、関係者の意見が反映をされるということは絶対的に必要です。それはどういうふうに考えていらっしゃるんでしょうか。

○金田医療サービス部長 まず、東京都の内部において今検討を開始しているところでございますが、その検討結果等も踏まえ、また外部の有識者、あるいは当事者、関係者等の意見もお聞きしながら方向性を検討していくことになるのかと思っております。

○吉田委員 ぜひ努力していただきたいと思います。
 最後に、支援費制度実施に絡んで、健康局にかかわる問題について一点だけ意見を述べ、質問させていただきます。
 健康局にかかわる分野というと、ほかにもあるのかもしれませんが、先ほどもこれもちょっと話題になりましたが、重症心身障害児の関係で短期入所、これは東京都自身が施設において行っていますし、また、この短期入所事業というものは東京都の事業としてこれまで行ってきたわけですよね。これが支援費の対象事業になったために、突如、区市町村事業であるということになりました。
 私ども、区市町村の担当者にアンケート調査をして、サービス提供に不安な事業はありますかという設問で出てきたのが、この重身の短期入所なんですね。例えば、ある区は不安の理由として、施設不足及び都からの移管事業であるためノウハウが不足をしている。他の区も、ノウハウが区にない。ショートステイ施設の圧倒的不足がある。これは多摩地域ですけれども、事業者が限られており、緊急時に受け入れられない場合が多く生じる。都において入所調整等充実されたいということが、一例ですけれども、出されておりました。
 これは区市町村の担当者からすれば、ある面では当然のことだと思うんですよね。これは確かに区市町村の事業になったんだからといえば、そうかもしれませんけれども、そうはいったって、全区市町村にこれを確保せよといっても、それはそう簡単なことではないと思いますし、やっぱりある程度オール東京的にこの問題というのは対応していくことが求められていると思いますし、そういう点での東京都、とりわけ健康局の責任というのは引き続き大きいものがあると思うんですが、この点、どういうふうにされようとしているのかということをお答え願いたいのと、あと議案に関連して、都立施設のこの問題での支援費移行に伴って新たな料金設定がされるということがあります。
 ただ、これは意見として述べさせていただきますが、私たち、特にショートステイ、デイサービスが対象となりますけれども、無料なものが新たに有料になる。都立施設だけ無料を継続すればいいという立場じゃ決してありませんけれども、やはりこうした新たな負担は何らかの形で解消するという努力をしていただきたいという意見を持っているということを述べさせていただきますが、そのご答弁をお願いいたします。

○金田医療サービス部長 支援費制度の導入に当たって、区市町村がかなりその移行に向けていろいろ不安を持っているようだということでございますけれども、もう四月一日からでございますので、重症心身障害児の短期入所等の事務につきましては、先ほど先生もお話がございましたように、これまで東京都が直接実施しておりました。ただ、今度四月からの支援費に関しましては区市町村が実施主体でございますので、区市町村への円滑な制度移行に向けまして、これまで都では障害福祉課長会等への事業説明や情報提供を行ってまいりました。また、利用者や施設に対しても随時説明等を行い、制度の周知を図ってきたところでございます。
 今後とも、利用者が適切にサービスが受けられるよう、区市町村や施設等と連携を図り、支援費制度への移行に向けて万全を期していきたいと考えております。

○萩生田委員 私からは、多摩地域における小児医療の確保について、過日、予算特別委員会でも十分な質疑をしましたので、確認の意味で一点だけお尋ねをしたいというふうに思います。
 私は、既に東京都がやらざるを得ない、あるいはやるべき小児医療の確保策というのは、ある程度絞られてきているんじゃないかなというふうに認識をしております。先ほど東村委員からNICUの確保策について要望を兼ねたご質疑がありました。ただ、あの答弁を聞いていますと、そこをやっぱり一歩踏み出さないと問題の解決ができないんだというのが、私も東村委員も全く同じ感想だと思うんです。
 平成九年から、予算のときにも申し上げましたけれども、NICUの整備計画を立てて、多摩地区でたった三床しかふえない。なぜふえないんだといったら、NICUを設置する以前に、多摩地区にはその受け皿となり得る医療基盤がないというのは、もうわかっているわけじゃないですか。さっきの話じゃないけれども、多摩地区の小児の初期医療の研修会を内科医の先生方に啓蒙したいということで呼びかけをしたって、二市六人しか出てこないんでしょう。その三多摩にNICUをつくれつくれ、置け置けといったって、置けるわけないんですよ。置けるわけないのに、相変わらず地元と連携して努力しますといったって、地元と連携なんかする相手がいやしないんです。ですから、その辺を含めて、やっぱりここは政策的に一歩も二歩も健康局は前へ出てくれなければいかぬというのが率直な感想ですよ。これをいつまでも堂々めぐりしていたんでは、結果として大変な事態になるんじゃないかということを私は大変危惧していまして、その点、ぜひ局の奮起をお願いをしたいなというふうに思います。
 例えばNICUの整備について、もし平成九年から東京都が本気でふやそうという考えがあったら、例えば多摩南部病院なんていうのはつくれたんじゃないですか。だって、あそこの経営は公社じゃないですか。東京都が設立した公社で、本来、直営病院よりさらに機能的に、機動的に動けるように、わざわざ直営じゃない公社病院を多摩南部につくった。ここにだって二つ三つふやそうと思ったらできたんじゃないですか。それをなぜしなかったかといったら、八王子小児があったからですよ。南多摩にはとりあえず九床、NICUがあるから、あえて多摩南部につくらなくてもいい、こういう判断になったんじゃないですか。民間病院につくれといったってつくれないけれども、公社病院だったらつくれるじゃないですか。幾らだって組み立てができるじゃないですか。衛生局はそれをしてこなかったんですよ。
 あるいは、これは直接の経営とは関係ないかもしれないけれども、東京都の国民健康保険組合が経営している南多摩病院というのも八王子市内にありますよね。あそこだって十分声をかけれたんじゃないんですか。それは人様がやっている医療法人へNICUを置いてくれ置いてくれといったって置かないかもしれないけれども、少なくとも今私が申し上げた二つの病院ぐらいは、皆さんが本気になってきちんとテーブルに着けさせて、かかる費用をどうやって分担するか、あるいはどのくらいの維持費がかかるかを精査すれば、必ず置けたはずですよ。
 そういう努力をしてこなかったのに、ここへ来て都立病院の統廃合に合わせてばたばたばたばたしている。これは、私、率直に申し上げてみっともないと思います。私どもは、これだけ踏み込んだ議論を繰り返し複数の議員がしているわけですから、この際--予算委員会の中でも、知事が改めて第二ステージというお言葉を使いました。今までの統合案にかかわらず、次のステージに向けて東京の小児医療というのは積極的な施策を展開していくんだ、こういうご発言がありまして、質問をしたかったんですけれども、時間の関係で、私からはできるだけ早くという要望をしたところでございますけれども、改めて、不足をする多摩地区の小児医療の確保について、局としてどういう決意で臨まれるのか、局長の決意を聞かせていただきたいと思います。

○長尾健康局長 少子化が進む中で、小児医療の充実、これは都政の重要課題でございます。多摩地域の小児医療体制の整備に向けまして、私ども病院経営本部とも一体となった検討の場を設け、新たな支援策の必要性も含め、具体的に検討してまいります。
 先般、予算特別委員会で知事が答弁申し上げましたとおり、今後とも市町村と連携して、多摩地域の小児医療の拡充に向けて積極的に取り組み、都としての役割を果たしていきたいと考えております。

○萩生田委員 その返答の域を出ないのは、現段階ではやむを得ないと思うんですけれども、病院経営本部とも連携したというお言葉もよく使いますよね。私が不仲じゃないかと、こういうことをいったから、意識してお話しされているのかというふうに思うんですけれども、例えば、私は資料要求しましたけれども、提出は求めませんでした。今、吉田副委員長からお話があった東京都の保健医療計画は、本来だったら来年改定すればいいのを、わざわざ一年前倒しにしたんでしょう。確かに保健医療計画というのは都立病院の問題や小児医療の問題だけじゃないですから、早く仕事をして怒られることはないわけですよ。だけれども、少なくとも今東京都の保健医療にかかわる、その状況というのは、今と来年の今ごろじゃ物すごく変わるはずじゃないですか。
 私、資料要求は、もし東京都が目指す医療改革が順調に進んだとすれば、五年後にはこれをどういうふうに改定版をつくらなきゃならないか、現時点で出してくれというのが資料要求だった。それをまともにもらったら何十枚にもなっちゃうから要らないといったんですけれども、そのくらいに本来はこの一年というのは局にとって大事なときなんじゃないんですか。この一年で都民の皆さんに安心をきちんと与える。東京都が目指す医療というのはどんなものなのかということの指針を都民の皆さんに示す。本当はこの一年が大事なのに、一年前倒ししちゃって十八年までほおかぶりして、十八年までは大した変化はないんです、十九年になると突然病院があっちもこっちもなくなるんですと、これは都民の皆さんに対しては、ある意味ではだまし討ちみたいな話ですよ。その辺をやっぱり両局が、もともと一つの局なんだから、多分局長が衛生局にいた時代というのは、八王子小児というのは周産期センターとして拡充するんだという、そういう話をしていませんでしたか。今、帰ってきて浦島太郎状態じゃないですか。いつの間に府中へ引っ越すことになっちゃったか、そんな感じが多分すると思いますよ。
 私も東村さんも地元の議員なんですよ。もう既に発言を聞いていてわかるように、移転を前提に皆さんに議論を求めているじゃないですか。もしお望みだったら、五年間、最後まで断固反対で、むしろ旗立てたってやりますよ。だけれども、それでは結果として都民にどんな迷惑がかかるかわからないから、大山さんに笑われたけれども、我々はあえて一歩も二歩も踏み込んで移転を前提に話をしているんですよ。吉田先生みたいにいい先生ばかりじゃないから、我々はまた赤旗に書かれるかもしれない。自民も公明も早々と退散、八王子小児は--もう既にあの二人は東京都に寝返ったなんていわれるかもしれない。
 そうじゃなくて、次のステージで東京都が都立の直営病院のあり方と地域の医療の確保のあり方というのはセットで都民に出すから、我々は都立の小児病院については府中に統合して、三次医療に機能できるようなセンター的な新しい最高の病院をつくろうということで同意をして、そのあいた穴を地元として頑張って埋めなきゃならない部分、どんなに頑張っても埋められなくて、やっぱり東京都が新たな政策として支援メニューとして出してこなかったら解決ができない、その部分の精査を一日も早くしましょうよというのが我々が今出している提案なわけです。
 長尾局長が局長になられて、せっかく地元の議員が二人もいるんだから、私も八王子の医療実態をぜひ見たい、ちょっと時間をつくって一緒に一回りしてくれぐらいの迫力が本当は局としてあっていいと思いますよ。そんなに小児病院がなくなったら困るんですかというぐらいの、そのぐらいの(「高尾山も見せてやれ」と呼ぶ者あり)高尾山はもういいですから、そのくらいの迫力で局が臨んでもらいたいなというのが僕は率直な意見ですよ。もう時間がないんです。
 繰り返しますけれども、多摩地区の小児医療の確保については、まさに東京都が目指す病院改革とセットでやらなきゃならない。そのときに、短期間の中でどうやって市民や都民の皆さんに不安を与えない、東京都が目指す新しい小児医療のあり方というのを出せるかというのは、まさに局にかかっています。
 余計なことだけれども、私は保健所の統廃合だって全然うれしくないんだけれども、でも、統廃合は結果として進めなきゃならない。そうなってくると、多摩地区で所長が何人も余ってくるじゃないですか。うちの所長には、うちの所長じゃなくなったらドクターとして小児科医で戻ってくれと、僕は自分でそういうふうに保健所の所長に頼んでいますよ。それはやりゃしないかもしれないけれども、そのくらいきめ細かくこの時期はきちんと前向きな対応をしていただきたいなと。決して我々は病院がなくなることを歓迎しているんじゃなくて、東京都が新たな施策として、この病院がより機能的に、地域にまた新たな医療機能が存続できる方法というのをともに考えていただける、手を差し伸べていただける、都が責任を果たしていただけることを期待しているわけですから、このことは検討、検討といわないで、ぜひ短い期間に結論を出していただくように強く要望して、質問を終わりたいと思います。

○山加委員 今、大変厳しく、そして、でも当たり前のことであると思います、萩生田議員からの質問がございましたけれども、私はやや優しく質疑をさせていただきたいと思います。
 私は、六月に、第二定におきまして本会議で一般質問をさせていただきました。私自身は、本当に急速に高齢社会が世界に類を見ない速さで進んでいるこの首都東京でありますけれども、まさに高齢社会、そして出生率の低迷、しかし、あすは我が身なんだという、自分自身が大きな、ある日突然の事故によって中途障害を持ち、機能欠損も持ち、そして歩行弱者としての立場の中から、昨年度はまさに心のバリアフリーの涵養、そして、まちを歩くワンルート確保の中からのバリアフリー、そして生涯福祉という標榜をさせていただきました。
 そして、健康局におきましては、昨年度、局長に私はリハビリテーションの充実、質の確保、そしてリハビリテーションの連携システムについて質問させていただきましたけれども、質問をさせていただきましたからには、その後どうなっているのかをいま一度伺わせていただきたいと思います。その視点に立って何点か質問させていただきます。
 まず、今さまざまな議員から質問がございましたけれども、十二月に改定をされました東京都保健医療計画、我が国の保健医療をめぐる環境には、まさに保健、医療、福祉の連携がなお一層求められているわけでございます。また、疾病構造が変化していく中でも、都民の医療ニーズに適切に対応していくためには、都民が身近なところでまさに適切な保健医療サービスを受けられる仕組みづくりが必要となってまいります。このような保健医療を取り巻く状況の変化の大きい中では、保健医療計画の改定が行われなければならないわけでございますが、しかし、今回の改定について、基本的な考え方がどうであるのか、それがまず大切だと思いますので、そこから伺わせていただきます。

○酒井参事 都民の命と健康を守る保健医療につきましては、都民のだれもが地域でいつまでも安心して暮らしていけるような保健医療システムの構築を目指していかなければならないと考えております。
 今回の改定に当たりましては、医療法の改正を初めとする医療を取り巻く環境の変化や、これまで取り組んできました東京発医療改革などの今後の方向性を踏まえまして、医療提供体制、健康管理体制、サービス選択体制の三つの変革に取り組んでいくことといたしました。

○山加委員 三つの変革、この計画を着実に推進し、変革を進めていただくためには、都や区市町村はもとより、医師会など医療関係団体を初めとして、広く都民、そしてまた、さまざまな各種団体とのまさに協働及び連携が必要と考えますが、どのようにしていくか伺います。

○酒井参事 保健医療計画の推進に当たりましては、今後、学識経験者、医療関係団体、医療を受ける立場としての都民代表から構成されます東京都保健医療計画推進協議会におきまして、達成状況の評価や計画、事業の進行管理を行うとともに、健康局ホームページ等でそれらの内容を公開して、広く都民を初め区市町村や関係団体の理解と協力を得ながら本計画を推進してまいります。

○山加委員 ホームページといいましても、若者にとっては大変身近でありますけれども、まだ高齢者にとっては身近な存在ではないと思います。ホームページできちんと公表されているということ、まずそれを発信して、その告知を啓発することの方が大切だと思いますので、ぜひ保健医療計画を着実に推進してほしいと思います。
 次に、この保健医療計画の内容についてですけれども、都民が安心して暮らしていける地域の医療サービスの提供体制の充実、その観点から何点か伺わせていただきます。
 まず病床規制についてですけれども、今回の医療法の改正により、療養病床及び一般病床における基準病床数の算定方法が変更されたことなどから、都全体としては基準病床数が前回の改定時に比べまして約九千床減少し、病床が過剰である圏域が多くなったわけでございます。しかし、私の住む練馬区を含む区西北部の保健医療圏も、前回の計画では必要病床数が一万五千四百二十三床でしたが、今回の改定計画では基準病床数が一万三千七百七十一床に減少し、病床過剰圏域となったわけでございます。
 しかし、圏域全体では過剰であっても、区ごとに見ますと、病床数には大変なアンバランスがあります。練馬区は隣接する板橋区と比べますと、かなり病床が少ないといいますか、区の中ではまさに最低であります。練馬区は今、約六十七万人の人口に対し、人口十万人に対し二百六十。人口が半分であります千代田区は、人口十万につき八千床以上の病床数を持っているわけですから、こういった圏域内の病床の地域偏在を克服していただき、そして医療関係相互の機能連携を進め、それぞれの医療機関が持つ診療機能が十分に活用できる仕組みをつくることが、まさに求められていると思います。
 また、私自身、都民の視点からも、自分が住んでいる区市町村だけでなく、二次保健医療圏内の自分に合った医療機関をスムーズに選べるように、医療機関に関する情報の十分な提供が必要であると考えますが、所見を伺います。

○梶山参事 都は現在、都民の医療機関選択を支援するため、現行のシステムよりも詳細な医療機関の情報を提供する医療機関情報システムを構築しているところであり、平成十五年度からの稼働を予定しております。この新しいシステムでは、インターネットを通して、医療機関の所在地や診療科目などの基本的な情報に加えて、在宅医療や日帰り手術の実施状況、女性医師の配置など、自分に合った医療機関をさまざまな視点から選択できるよう、診療機能に関する詳細な情報を提供することとしております。また、新たに自宅や最寄り駅を中心として区境を越えた医療機関の検索も可能になり、さらに地図表示もされるなど、都民にとって親しみやすく、利用しやすいシステムの構築を目指しております。
 なお、インターネットが利用できる環境にない方々に対しましては、電話による医療機関案内を通じまして、このシステムが提供するサービスを受けることができるようにしてまいりたいと考えております。

○山加委員 やはり都民はあすは我が身であって、その立場になりましたときに、どの病院に行っていいんだろうか、どこの病院がいいんだろうか、以前、田代先生の方からもそんな質疑がございましたけれども、実は私ごとですけれども、うちの父が昨年の夏にちょっとした段差で転びまして、背骨にひびが入りました。年齢がもう八十九歳でありますから、若ければ背骨にひびが入っても、ほんの数週間で元気になると思うんですけれども、救急車で運ばれまして、自宅のすぐ近くの病院に入りまして、そして二週間たったんですけれども、動けないものですから食べることができない。食べることができないので、今度は看護婦さんの数、お医者様の数が足りないということで、胃に穴をあけて、そこで流動食を通されました。つまり、自分の口から食べることができなくなって、胃に直接流動食を通せば、当然心拍数が弱まってまいります。
 そうこうしている間に三カ月たちまして、たらい回しが始まりました。でも、提携先の病院にそのままでは行けないわけですから、心拍数が落ちて、じゃ、ペースメーカーの手術をしましょうということで次の病院に回されることになったんですが、そこで私は田代先生から、患者の権利があるんだよという話を伺いまして、ほかの病院を選択いたしました。そうしましたら、その移った病院先では、まず九十近くなって体力の弱まった人間にバイパス手術をするなんていうのは、これはまさに体力が、もしかしたらこのまま葬式になってしまう。ですから、それよりもまず自分の口でかむことから始めましょう。それで流動食を、まず管を胃から取りました。そして無理やりでも自分の口で、時間がかかっても食べるようにいたしました。
 そうしましたら、わずか数週間で自分の口から物が食べられるようになり、ペースメーカーの手術もしなくて済み、そして車いすに乗って退院をいたしました。ですから、病院の選び方一つ間違えば、まさに本当に葬式であったかもしれない。それが元気で自宅に戻れるわけでございます。やはり医療のこの連携情報システムに私は期待をしております。また、稼働後も、都民などからの要望に応じて、どうか随時、内容の追加、変更を行っていくことを強く希望いたします。
 そして次に、地域で暮らす高齢者が多くなっていく中で、寝たきりにならずに、さまざまな生活の質の確保を図っていくことが大切であり、今後は地域の医療サービスの中でも特に、私自身も中途障害の体験の中から、リハビリテーション対策の充実が極めて重要になってくると考えております。もちろんこのリハビリテーションというのは、きちんと医療に裏づけをされたリハビリテーション、精神カウンセリングであると思っております。
 この保健医療計画の中では、地域ケアシステムの確立として第一にリハビリテーション対策を取り上げ、その変革プランにおいては、平成十八年度までに島しょを除くすべての二次保健医療圏に地域リハビリテーション支援センターを整備することとなっております。現在は第一号といたしまして平成十三年に都立のリハビリテーション病院が指定されておりますが、この支援センターについては本年度内にもう一カ所、また、平成十五年度の予算案では新たに二カ所の指定を行うと聞いております。
 ところで、国が示している支援センターの指定要件では、基本的に総合リハビリテーションの施設基準を満たしている施設とのことですけれども、まず、現在、この施設基準の承認を受けている医療機関は都内に何カ所あり、また、そのうち民間病院が幾つあるのか伺います。

○金田医療サービス部長 総合リハビリテーション施設として都内で承認を受けております医療機関は三十四施設ございまして、そのうち都立や国立を除きました民間病院等は十九施設でございます。

○山加委員 総合リハビリテーション施設としての承認には、常勤の医師、そして理学療法士などの職員配置、また、施設整備の点でも相当高い基準を満たす必要があり、ただいまの答弁では、民間病院にもすぐれた病院が都内にあることがわかりましたけれども、私としては、都立病院が支援センターに名乗りを上げ、積極的に地域支援に取り組むことは高く評価するものですけれども、今後の着実な整備、特に二次保健医療圏ごとにという地域的な点を考えた場合、限界があるのではないかと思います。そこで、今後の指定に当たっては、幅広く民間病院についても積極的に指定をしていく必要があると考えますが、いかがでしょうか。

○金田医療サービス部長 先生ご指摘のように、地域リハビリテーション支援センターの着実な整備のためには、意欲と能力を有する民間病院等の活用を図っていく必要がございます。このため、都内リハビリ実施機関の状況を的確に把握し、すぐれた医療施設に関しましては、指定に関し積極的に働きかけを行ってまいります。

○山加委員 ところで、既に指定を終えている他県などでは、保健所や保健センターを指定している例があると伺います。確かに国が示している基準ではこのような施設も対象となり得るもので、それぞれの県の考え方、医療資源の実態等を踏まえて指定しているものと思いますが、しかし、保健所等の施設は本来、支援センターをサポートする立場にあるべきもので、地域からの期待に果たしてこたえ切れるのか不安な面もございます。都としてはどのような方針のもとで今後の指定を行っていくのか、所見を伺います。

○金田医療サービス部長 地域リハビリテーション支援センターには、地域リハビリ支援のかなめとして、継続的にその役割を果たし得る施設である必要がございます。このため、国基準に加え、総合リハビリテーション施設を中心に、後方医療機関の地域における医療活動の状況や他の保健医療機関との連携実績など、都独自の評価の視点も踏まえた指定を検討しております。また、都では東京都リハビリテーション協議会のもとに専門部会を設置し、当初指定に際しての審査はもとより、指定機関の活動を定期的に評価、指導することとしております。

○山加委員 高齢化の進展に合わせまして、そして一口にリハビリといっても、急性期、回復期、維持期と、リハビリがまさに継続して提供される仕組みづくりが大切であると思います。今後、リハビリテーションに対する需要は着実に増加をしてまいります。特に維持期のリハビリにおきましては、機能欠損を背負った人々にとってはまさに生活の一部であります。地域のリハビリ関係者から大きな期待が寄せられている、この支援センターについては、着実にその整備を進めていただきたいと思います。
 その際、都内には公民のすぐれたリハビリ専門医療機関が数多くあるわけですから、どうかこれらを活用し、また、都独自の支援策も講じながら、全国に誇れるように、そして世界に--といっても、世界の中ではこの日本は、リハビリテーションに関しては今のところ大変大きなおくれをとっているわけでございますから、どうか質の高い地域ケアシステムづくりを、この東京から進めてほしいと思います。私も障害を持つ体験者の一人として心からそう願います。
 以上です。

○森田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び報告事項に対する質疑はこれをもって終了したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○森田委員長 異議なしと認め、本案及び報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で健康局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時五十九分散会

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