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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第五号

平成十四年三月二十日(水曜日)
第七委員会室
   午後一時八分開議
 出席委員 十四名
委員長曽雌 久義君
副委員長野田 和男君
副委員長吉田 信夫君
理事河西のぶみ君
理事古賀 俊昭君
理事佐藤 裕彦君
東村 邦浩君
山加 朱美君
柿沢 未途君
萩生田光一君
山口 文江君
小松 恭子君
樋口ゆうこ君
野村 有信君

 欠席委員 なし

 出席説明員
福祉局局長前川 燿男君
総務部長上條 弘人君
衛生局局長今村 皓一君
総務部長櫻井  巖君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 予算の調査(意見開陳)
 ・第一号議案 平成十四年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為 厚生委員会所管分
 ・第五号議案 平成十四年度東京都母子福祉貸付資金会計予算
 ・第六号議案 平成十四年度東京都心身障害者扶養年金会計予算
 ・第二十一号議案 平成十四年度東京都病院会計予算
 付託議案の審査(決定)
 ・第八十三号議案 東京都介護福祉士等修学資金貸与条例の一部を改正する条例
 ・第八十四号議案 老人総合研究所の助成等に関する条例の一部を改正する条例
 ・第八十五号議案 東京都立ナーシングホーム条例の一部を改正する条例
 ・第八十六号議案 東京都養護老人ホーム条例の一部を改正する条例
 ・第八十七号議案 東京都立老人医療センター条例の一部を改正する条例
 ・第八十八号議案 東京都女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例
 ・第八十九号議案 社会福祉事業振興資金貸付条例を廃止する条例
 ・第九十号議案 東京都医療保護施設条例を廃止する条例
 ・第九十一号議案 東京都立板橋看護専門学校条例を廃止する条例
 ・第九十二号議案 東京都衛生局関係手数料条例の一部を改正する条例
 ・第九十三号議案 理容師法施行条例の一部を改正する条例
 ・第九十四号議案 美容師法施行条例の一部を改正する条例
 ・第九十五号議案 東京都准看護婦試験委員条例の一部を改正する条例
 ・第九十六号議案 東京都看護婦等修学資金貸与条例の一部を改正する条例
 ・第九十七号議案 東京都立看護専門学校条例の一部を改正する条例
 ・第九十八号議案 東京都動物の保護及び管理に関する条例の一部を改正する条例
 請願陳情の審査
 (1)一三第二一九号 都立小児病院の存続等に関する請願
 (2)一三第二二五号 都立病院の統廃合及び民営化等の反対に関する請願
 (3)一三第八七号 都立清瀬小児病院の存続と建替え・施設整備に関する陳情
 (4)一三第九九号 都立病院における膠原病医療に係る診療科の存続等に関する陳情
 (5)一三第二三〇号 総合的なウイルス肝炎対策と医療費助成に関する請願
 (6)一三第二五〇号 ウイルス肝炎の総合対策と医療費助成に関する請願
 請願陳情の継続審査について
 特定事件の継続調査について

○曽雌委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 さきに理事会にご一任いただきました意見書中、小児救急医療体制の充実強化に関する意見書、ホームレスの自立支援に関する特別措置法の制定に関する意見書につきましては、お手元配布の案文のとおり調整いたしました。
 案文の朗読は省略いたします。

   小児救急医療体制の充実強化に関する意見書(案)
 近年、小児救急患者に対する受入医療施設の「たらい回し」や患者搬送の遅延によって、患者が重篤な事態に至るなど、小児救急医療体制に係る深刻な問題が全国各地で発生している。
 現在、小児医療の不採算性等から小児科医が減少傾向にある。加えて、開業医の高齢化等に伴う診療施設の閉鎖や、医師の居宅から遠いビル診療所等の増加などで、休日や夜間における地域の小児救急医療体制の不備が大きな社会問題となっている。
 また、専門医が常駐する大病院志向と、共働き世帯の増加に伴う休日・夜間診療のニーズの増大が、大病院に勤務する小児科医等の過重な負担を招く結果となっており、それが更に小児科医志望者の減少傾向に拍車を掛けていることが指摘される。
 こうした事態に対し、厚生労働省は、平成十一年度から三箇年計画で、全国三百六十地域の第二次医療圏ごとに、二十四時間、いつでも子どもを診療することができる小児専門救急医療体制の整備を目指した「小児救急医療支援事業」をスタートさせた。しかし、平成十二年度末時点での本事業の実施は、十八県五十一地域(全体計画の一四%)にとどまっており、平成十三年十二月末時点でも二十五県百地域(全体計画の二七・七%)に過ぎない。その最大の要因は、全国各地における小児科医の大幅な不足であり、それが小児救急医療の体制整備を極めて困難にしている。
 よって、東京都議会は、昨年十二月の「小児医療体制の充実強化に関する意見書」の提出に引き続き、国会及び政府に対し、これまでの小児救急医療体制の整備の在り方を抜本的に見直し、次の事項を早急に実現するよう強く要請する。
一 小児救急医療及び小児医療にかかわる社会保険診療報酬の引上げを図ること。
二 二次医療圏(圏域の平均人口三十五万人)における二十四時間対応の小児専門救急医療体制の早期整備を進めるため、「小児救急医療支援事業」の抜本的な見直しを図るとともに、国の助成を拡大すること。
三 地域における初期小児医療を担う「かかりつけ医」機能を強化するため、研修制度を創設し、平日・夜間の診療体制を支援するなど、小児の初期救急医療体制の強化策を講じること。
四 都道府県における小児医療のセンター的機能を担う中核的小児医療機関の整備を計画的に進めること。
五 大学の医学部における小児専門医の養成と臨床研修の充実を図ること。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成十四年三月 日
         東京都議会議長 三田 敏哉
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
厚生労働大臣 あて

   ホームレスの自立支援に関する特別措置法の制定に関する意見書(案)
 厚生労働省の発表によると、全国の路上生活者、いわゆるホームレスの数は、平成十三年九月現在で、約二万四千人に及んでいる。
 ホームレス自身の生命や健康の危機に加え、公園や河川敷等の占有による地域住民の利用阻害、少年による襲撃事件に見られる地域社会とのトラブルの発生など、ホームレス問題は、もはや放置できない深刻な社会問題となっている。
 都内においてもホームレスの数は、平成十三年八月現在、二十三区内で五千六百人を数えるほか、一部の市においてもホームレスが多数見受けられる地域がある。
 こうした中で、都は二十三区と共同で、これまでの応急援護中心の対策から総合的対策への転換を図り、本人の自助努力を基本としつつ、自立支援センターなどを中核とする一貫した処遇システムを構築し、ホームレスの自立促進を図っているところである。
 しかし、ホームレス問題は、深刻な景気低迷による失業者の増加といった社会経済状況が底流にあり、大都市を中心に地方都市にまで広がる広域的問題である。また、雇用や所得保障など社会全体のセーフティネットの在り方にもかかわることであることから、第一義的には国の責任において問題解決に向けての対策がとられるべきものである。
 国がその責務として、就労、住宅、福祉、保健・医療などの総合的な対策に踏み出すとともに、財政措置の抜本的拡充を行うことが、全国レベルでの問題解決に向けての不可欠な要件である。
 よって、東京都議会は、国会及び政府に対し、ホームレス問題が解決に向けて前進するよう、次の抜本的対策を講ずることを強く要請する。
一 ホームレスの自立支援に関する特別措置法を早期に制定し、実効性ある対策を講ずること。
二 雇用機会の確保、職業能力開発等の就労対策の充実、安定した居住場所の確保、感染症対策の強化を始めとした保健・医療の充実など、総合的かつ抜本的な対策を講ずること。
三 ホームレス自立支援事業等について、全国の関係地方公共団体と連携し、地域の実情に応じた事業が実施されるよう、制度及び財政措置の抜本的拡充を図ること。
四 自立支援事業等との連携を図りながら、公園等の公共施設の適正な利用が確保されるための措置を講ずること。
五 ホームレス問題に対する国民の理解の促進に努めること。
 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
  平成十四年三月 日
         東京都議会議長 三田 敏哉
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
厚生労働大臣 あて

○曽雌委員長 本件は、議長あて提出手続をとりたいと思いますので、ご了承願います。
 なお、その他の意見書につきましては、調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりましたので、ご了承願います。

○曽雌委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、予算の調査、付託議案の審査、請願陳情の審査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出に対する決定を行います。
 これより予算の調査を行います。
 第一号議案、平成十四年度東京都一般会計予算中、歳出、債務負担行為、厚生委員会所管分、第五号議案、第六号議案、第二十一号議案を一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 これより意見の開陳を行います。
 順次、発言を願います。

○萩生田委員 私は、東京都議会自由民主党を代表して、当委員会に付託された平成十四年度予算関係議案について意見の開陳を行います。
 初めに、各局共通事項について申し上げます。
 現下の都財政は、三年連続の財政赤字や七兆円を超える都債残高に加え、一兆円を超える隠れ借金など、大変厳しい状況にあります。さらに、十四年度は景気が一段と悪化することが予想される中で、都税収入についても大幅な減少が見込まれております。財政再建道半ばにある今日、都財政の構造改革に一層の進展がなければ、都政のさまざまな施策の実行に支障が生じかねません。
 その一方で、東京は国内外の厳しい都市間競争にさらされており、この中で生き残っていかなければ、東京だけでなく、我が国自体の衰退につながるものであり、都市基盤の整備や少子高齢社会への対応、景気対策、環境危機や治安悪化への対応など、都政の重要課題への取り組みが急がれています。
 こうした取り組みを通じて、首都東京を何としても再生し、都民一人一人が夢や希望を持ち続けられるような輝かしい社会をつくり上げていくことが、我々の責務であります。新しい時代にふさわしい施策の再構築や歳入確保努力など、財政構造改革の実行がますます重要になっております。
 知事は、平成十四年度予算案を、東京が直面する危機に積極的に対応する予算と位置づけ、編成をされました。内容を見ますと、歳出面においては、財政再建推進プラン三年目の予算として、引き続き職員定数の削減など内部努力や施策の見直し、再構築に取り組んでおります。
 また、都民生活の不安に対しては、緊急地域雇用創出特別基金事業や中高年リストラ対策などの雇用対策や、中小企業制度融資の充実や商店街活性化事業などの中小企業対策を迅速に進めることとしております。
 首都圏再生に向けては、区部環状道路や多摩南北方向の道路など幹線道路の整備に取り組むとともに、りんかい線などの公共交通網の整備を進めることとしております。また、交通渋滞の解消策として、新たに効果満点道路事業に取り組むとともに、鉄道の連続立体交差を推進することとしています。
 環境面では、東京の森再生プロジェクトに新たに取り組むとともに、自動車公害対策についても充実をさせております。さらに、我が党が強く主張してきた福祉改革についても、認証保育所の一層の拡充や暮らしの福祉インフラ緊急整備など、きめ細かく対応されております。
 このように、厳しい財政状況にあっても、首都東京の再生に向けて、ハード、ソフトの両面からしっかりと対策が組まれております。
 一方、歳入面においては、都市基盤整備を推進するため、国庫支出金の確保に努めるとともに、都民間の負担の公平を図る観点から、使用料、手数料について必要な見直しがなされております。しかしながら、税源の移譲など地方税財政制度の改善については、この予算案では具体的な改善が図られませんでした。今後も引き続き、税源移譲を初めとする地方税財政制度の改善を強く国に働きかけ、地方主権の時代にふさわしい財政自主権を実現していかなくてはなりません。
 景気の先行きについて速やかな改善が期待できない中、都財政の運営に当たっては、常に財政再建の初心に立ち返り、引き続き財政再建推進プランに基づき、財政構造改革へのなお一層の取り組みを行い、明るい展望が得られるよう努力を積み重ねていただきたい。
 なお、予算の執行に当たっては、各局とも一層効率的な事業運営に努め、都民の期待にこたえるべく、最大限の努力を重ねられるよう強く要望いたします。
 次に、各局関係に移ります。
 まず、福祉局関係について申し上げます。
 一、社会経済の成熟化等に伴う都民ニーズの多様化、高度化に的確に対応し、利用者本位が徹底された、地域での自立を支える新しい福祉を実現するため、福祉改革推進ステップ2に基づく施策の展開を強力に推進されたい。
 二、介護を必要とする高齢者が、地域の中で暮らし続けられるよう、痴呆性高齢者グループホームの大幅な増設に努めるとともに、民間企業への整備費補助を実施し、多様な事業者の参入を促進されたい。
 また、痴呆性高齢者等の地域居住支援の仕組み調査、検討を実施し、痴呆性高齢者グループホームの質の向上と安定的運営のための実態把握や改善に向けた検討に取り組まれたい。
 三、身近な地域で介護等の相談、支援などを行う在宅介護支援センター事業補助を拡充するとともに、整備計画に基づいた特別養護老人ホームの着実かつ地域バランスのとれた設置促進に努められたい。
 なお、ゆがんだベッド確保による各自治体の既得権については、自区内を除き、今後の整備の中で精査できるよう実態把握に努められたい。
 四、痴呆性高齢者及び看護、介護を必要とする高齢者に対し、総合的なサービスを提供する江東高齢者医療センターの一次開設に向けた準備を着実に進められたい。
 五、介護保険制度において重要な役割を担う介護支援専門員を総合的に支援するため、ケアマネジメントリーダーの養成研修及びケアマネジメントリーダー等相談窓口設置事業を実施し、介護支援体制の充実を図られたい。
 六、介護保険事業支援計画及び高齢者保健福祉計画の改定に当たっては、制度の実施状況や実態を踏まえた実効性のある計画策定に努められたい。
 七、地域や家庭の養育機能の低下や虐待などに対応し、子ども家庭支援センターの増設や、子どもと家庭に関する在宅サービス事業を充実するとともに、児童虐待防止市区町村ネットワーク事業を実施されたい。
 八、さらに児童相談所の相談、支援体制を一層強化するため、児童福祉司の大幅な増員や専門性強化のための特別研修を実施するとともに、虐待により、親子分離した家族の円滑な家庭復帰を支援する家族再統合のための治療援助事業を実施されたい。
 九、社会的養護を必要とする子どもが家庭的雰囲気の中で健やかに育ち、自立できるよう、養育家庭の規模の大幅な拡大を図るとともに、養育家庭への支援体制の強化に向け、児童相談所の指導、支援の強化や日常的な相談に応じる体制の整備、相互交流等を行う拠点の整備、研修の充実などに取り組まれたい。
 十、保護者の就労形態の多様化などにより、高度化する保育ニーズにこたえるため、大都市特有の保育ニーズに柔軟に対応する、都独自の基準による認証保育所A型を大幅に拡充すると同時に、認可保育所におけるゼロ歳児保育対策や延長保育事業を拡大し、大都市東京にふさわしい保育の推進と保育サービス総体の質の向上に努められたい。
 なお、サービスの拡大にあわせて、低下の心配される親の自覚、教育力の強化についても十分な善後策を講じられたい。
 十一、障害者が地域の中で自立して暮らす環境を整備するため、知的障害者の地域生活移行支援事業の実施や、生活寮の支援体制の充実を図るとともに、体験型生活寮モデル事業を拡充し、自立した地域生活へと円滑に移行できる仕組みの構築に努められたい。
 また、平成十五年度に施行される予定の支援費制度への円滑な移行に向けた必要な準備を着実に進められたい。
 十二、障害者が自分のライフスタイルに合った住まい方を選択できる基盤づくりをさらに強力に進めていくため、知的障害者生活寮や重度生活寮、重度身体障害者グループホームを大幅に拡大するとともに、心身障害者施設緊急整備三カ年計画を着実に推進されたい。
 十三、障害者の地域での自立生活を支えるため、総合的な相談や各種の情報提供等を行う障害者地域自立生活支援センターの設置促進を図るとともに、就労支援と生活支援を一体的に提供する市区町村障害者就労援助モデル事業や緊急保護事業、小規模法内通所授産施設への補助の拡大を図られたい。
 十四、未利用の土地や建物を有効活用し、痴呆性高齢者グループホームや生活寮などの整備を進める市区町村を援助する暮らしの福祉インフラ緊急整備を実施し、障害者や高齢者が地価の高い東京において地域での生活が続けられるよう支援されたい。
 十五として、利用者が安心してサービスを選択できる仕組みづくりを推進していくため、サービス内容や評価などの情報をインターネット等で提供する福祉情報総合ネットワーク事業や、市区町村が福祉サービスの利用援助、成年後見、苦情対応などを総合的、一体的に行う福祉サービス総合支援事業を創設するとともに、福祉サービス第三者評価システムの構築を強力に推進されたい。
 十六、多様な事業者が参入し、利用者志向のサービス向上が図られるよう、事業者ガイドラインの策定や福祉NPO等運営強化支援事業を行うとともに、社会福祉法人の経営体質の強化、改革を支援する社会福祉法人経営改革推進事業を実施されたい。
 十七、高齢者、障害者が身近な地域の中で社会参加できるよう、市区町村における福祉のまちづくりの推進を支援する福祉のまちづくり地域支援事業や、だれにも乗り降りしやすいバス整備事業、鉄道駅エレベーター等整備事業を大幅に拡充し、バリアフリー化の環境の飛躍的な整備に努められたい。
 十八、利用者本位の新しい福祉サービス提供の仕組みの核となる市区町村の自主的な取り組みを積極的に支援するため、福祉改革推進事業及び高齢者いきいき事業の包括補助制度や、地域福祉推進事業補助を着実に推進されたい。
 次に、衛生局関係について申し上げます。
 第一番目として、東京全体の医療サービスの向上と患者中心の医療を一層推進するため、都立病院改革マスタープランの早期実現に努められたい。
 二、小児を初めとする医療の充実を図るため、都立病院や大学病院などの高度専門的な医療機関が身近な地域の医療機関と機能を分担しながら連携するネットワークを構築し、東京全体の面の整備に努められたい。
 三、小児医療を中心とした救急医療体制の一層の充実を図るため、休日及び夜間帯において、常時小児科専門医師が診療に当たる休日・全夜間二次救急医療体制の充実を図るとともに、市区町村が実施する小児初期救急医療事業が円滑に実施されるよう支援に努められたい。
 四、不足が懸念されている小児医療の基盤確保の重要性を考慮し、特に改革マスタープランで統廃合を前提とする既存病院の関係自治体とは、今まで果たしてきた都立小児病院の役割を再認識し、議会を通じ指摘されている地域事情をよく精査し、行政医療としての小児医療の特殊性もかんがみ、地元自治体と十分な対応策を検討されるよう強く望むとともに、開業医師に対する研修事業を創設するなど積極的な基盤整備を図られたい。
 五、療養病床の東京都全体の整備目標達成に引き続き、介護保険制度の基盤を強固なものとするため、整備がおくれている介護療養型医療施設への転換整備を積極的に誘導されたい。
 六、ウイルス肝炎について、医学の進歩に伴う早期治療の重要性を十分に認識し、早期発見から早期治療を推進する新たなウイルス肝炎総合対策を創設し、都民の生命と健康を守る先進的な取り組みを着実に実施されたい。
 七、精神科救急医療体制について、現行の措置入院を中心とする緊急医療体制に加え、夜間、休日における初期及び二次救急医療体制の拡充を図るとともに、精神科救急に関する二十四時間体制の医療相談業務に着手するなど、精神障害者が地域で安心して暮らせるための医療体制の充実強化を図られたい。
 八、精神障害者が地域で生活し、就業することをなお一層促進するため、地域生活支援センターや通所授産施設等の社会復帰施設の整備を、全都のバランスに配慮しながら計画的に進められたい。
 九、昨今の食品及び医薬品に係る重大事件の多発にかんがみ、食品、医薬品に関する先行的な調査研究から、監視、指導並びに情報発信を一元的に行う総合的な危機管理体制の整備を図られたい。
 十、新たな健康づくりの施策の展開を図るため策定した東京都健康推進プラン21に基づき、市区町村等との連携を深めながら、生活習慣病と寝たきりの予防に取り組み、プラン達成に向け着実な取り組みを図られたい。
 十一、ディーゼル車排気ガスと花粉症との関連に関する調査研究を推進し、大気汚染と花粉症との因果関係の解明に努め、都民の不安解消に努められたい。
 以上をもちまして、私の意見開陳を終わります。

○河西委員 私は、都議会民主党を代表して、当委員会に調査を依頼された平成十四年度予算にかかわる議案について意見の開陳を行います。
 平成十三年度予算は、企業収益の改善や銀行業等に対する外形標準課税の導入などにより、法人二税の大幅な伸びを見込み、三年ぶりの増額予算となりましたが、十四年度予算案は、アメリカ経済の急減速の影響もあり、法人二税の大幅な減収を見込むマイナス予算となっています。
 そうした中にあっても、既存の施策を聖域なく見直すとともに、重要施策を選定し、財源を重点的に振り向けることによって、めり張りのある予算編成を行っている点は評価できるところですが、重要施策の選定基準や財源が不明確だったため、選定された事業が総花的な嫌いがあります。今後も同様の手法を講じられる場合は、目標、基準、財源を明確にして取り組まれるよう求めるものです。
 また、政策的経費である一般歳出を四兆三千七百六十三億円確保し、福祉と保健に七千六十七億円、教育と文化に九千七百五十八億円を充て、それぞれ構成比を高めるなど、限られた財源を都民福祉の向上に重点的に投じていることは評価されてよいと考えます。
 しかし、さまざまな工夫にもかかわらず、二千五百七十七億円の財源不足が生じ、減債基金の一部計上見送り、七百二十三億円、基金の取り崩し、一千三百五十四億円、借入金の返済繰り延べ、三百億円などを余儀なくされています。この結果、減債基金の積立不足額四千六百七十四億円を初めとした隠れ借金が、一兆円を超えることとなっています。
 十四年度予算案では、都職員一千四百十七人削減、管理職給与削減、五十五歳昇給停止、八十八事業の廃止、休止など、引き続き徹底した内部努力や施策の見直し、再構築などの財政再建の取り組みを進めていますが、事業評価にバランスシートが活用し切れていないなど、十三年度から本格的に実施された行政評価制度の活用が不十分で、施策の見直し、再構築に的確に反映できたとはいえません。
 今後、施策の見直し、再構築を都民とともに考え、実行していくためにも、事業ごとに行政コスト計算書や貸借対照表などの事業別バランスシートを作成し、行政評価制度に組み込んでいくことが必要だと考えます。
 いずれにしても、東京都の財政は都税収入の主要な部分を法人二税が占めるため、景気動向に大きく左右されています。地方税財政制度の抜本的改革が強く求められているところですが、同時に、今後の都政の安定的運営を確保するために、バブル崩壊以降のこれまでの経験を総括し、財政運営の基本原則を定める条例の制定をも視野に入れるべきであります。検討を求めるものです。
 以上、私たちの総括的な見解を述べ、以下、各局にかかわる事項について述べます。
 まず、福祉局についてです。
 一、福祉サービスの質の向上を図るため、第三者評価の実施に向け、評価機構の信頼性の確保のため十分な方策を講じること。
 一、子ども家庭支援センターの全区市町村設置等、子育て支援体制を充実させること。
 一、保育サービスの充実として、ゼロ歳児保育の充実や保育時間の延長、駅前型保育所の一層の整備、障害児保育、病後児保育の拡充を図るとともに、保育の質の確保と向上を図ること。
 一、子どもの権利保障を進めるため、児童福祉施設のサービス評価事業を実施するとともに、子どもの権利条例の検討を含め、具体的な施策を充実させること。
 一、児童虐待防止ネットワークやカウンセリング強化など、児童虐待防止対策の充実を図るとともに、深刻化する虐待に対応するため、市区町村を含めた各関係機関の専門能力の一層の向上に努めること。
 一、配偶者等暴力被害者の一時保護、自立支援に当たっては、被害者の意向を踏まえ、きめ細かな対応ができるよう、関係機関、関係部署との緊密な連携を図るとともに、被害者の具体的支援を行う人材を女性相談センター等に配置するなど、自立支援策を充実させること。
 一、要養護対策として、養育家庭の研修対策、支援体制を整備し、家庭的養護の拡充を図ること。
 一、心身障害者(児)の在宅サービスを充実するとともに、緊急保護事業についても拡大すること。
 一、ひとり親家庭を支援するために、ホームヘルプサービス事業や総合支援事業、医療費助成事業を実施すること。また、休養ホームや女性福祉資金の貸付金の所得制限の見直しについては、関係団体と十分協議すること。
 一、心身障害者施設緊急整備三カ年計画に基づき、障害者入所施設、通所施設などの整備を進めること。
 一、障害者の親亡き後の生活を支えるため、生活寮等の、地域の中で生活できるための自立支援対策を一層充実させること。
 一、障害者の社会参加促進のため、区市町村障害者就労支援事業の規模を拡大するとともに、ガイドヘルパー派遣事業を実施すること。また、障害者の情報バリアフリー化を推進することにより、情報通信機器を活用した障害者の就労支援を図ること。
 一、福祉のまちづくりを推進するために、すべての鉄道駅にエレベーター等を設置するよう取り組むとともに、だれにも乗り降りしやすいバスの導入を拡大すること。
 一、福祉活動を行うNPO等に対して、団体運営のノウハウ提供や人材確保、自立支援に向けた手だてを講じること。
 一、区市町村の創意工夫による地域福祉が推進されるよう、福祉改革推進事業を充実すること。
 一、福祉人材を養成、確保するに当たっては、ケアマネジャーの養成を初め、介護保険や障害者を含め、これからの総合的な福祉に対応できる多様な福祉人材の養成に取り組むこと。
 一、介護保険制度について、東京都での制度課題や問題点の把握に努め、必要な見直し等を国に働きかけること。また、低所得者対策など、東京都として改善に取り組むこと。
 一、高齢者施設等で身体拘束ゼロの早期実現のため、取り組みを充実させること。
 一、高齢者が地域で安心して住み続けることができるように、ケアリビングを推進すること。
 一、路上生活者対策として、自立支援センターの設置を進めるとともに、自立支援のプログラムを充実させること。
 一、国民健康保険事業は、現行の補助水準を維持すること。
 次に、衛生局について述べます。
 一、東京都として、注意欠陥多動性障害、いわゆるADHD対策に早急に本格的に取り組むこと。
 一、引きこもりや家庭内暴力など思春期における心の問題に対応するため、相談体制の充実、思春期心の相談センターの設置、専門性を持った相談員の養成を行うこと。
 一、母子保健医療対策として、周産期医療システムを整備すること。また、乳幼児健診における育児支援や相談体制の強化や聴覚障害が疑われる子どもを早期発見する検査モデル事業を実施するなど、母子保健事業を充実すること。
 一、重症心身障害児への支援として、民間通所施設を新たに整備するとともに、東部療育センター(仮称)の整備を着実に促進すること。
 一、精神保健福祉対策の充実を図るため、精神科夜間・休日救急医療(身体合併症を含む)など、二次救急医療体制を整備し、準夜間及び休日昼間における初期救急医療体制を整備すること。また、救急医療相談などについて対応する精神科救急医療情報センターの機能を整備すること。
 一、精神障害者の生活支援対策として、地域生活支援センターの整備やホームヘルプ事業の拡大を図ること。また、保証人制度の創設を検討すること。
 一、難病対策として、医療費公費助成の対象疾病を拡大するとともに、在宅難病患者対策を充実すること。
 一、内分泌攪乱化学物質(環境ホルモン)やダイオキシン類に対する各種調査、研究を引き続き実施し、環境保健対策を充実すること。
 一、結核・感染症対策として、B、C型肝炎ウイルス感染者に対し、早期発見から早期治療につなげるウイルス肝炎総合対策を実施し、また、エイズ対策、結核対策の充実に努めること。
 一、環境保健対策として、大気汚染公害認定患者に出張相談や指導等各種の支援を行い、患者の健康回復の促進を図ること。
 一、薬事衛生対策として、薬物乱用の防止や医薬分業の推進を図ること。
 一、都立病院の再編整備については、地域での医療機能が十分に確保されるとともに、地域住民の理解が得られるよう十分な対策を講じること。
 一、救急医療対策として、休日、準夜間に加え、平日の夜間帯における初期救急患者に対する診療体制を整備すること。また、小児救急については、小児初期救急医療体制のモデル事業を多摩地域を含め地区拡大を図るとともに、小児科医の休日、全夜間の診療体制を確保すること。
 一、小児医療対策として、不足が懸念されている小児医療を担う医師の確保に具体的に取り組むこと。
 一、安心できる医療のために、病院機能評価の受審促進を図るなど、医療の安全確保及び質的向上を図ること。
 一、都立病院の東京ER整備を進め、ERの専門的訓練を受けたスタッフを養成し、配置すること。
 一、災害時の医療活動の拠点となる後方医療施設に対して、二十四時間対応可能な緊急体制を確保するなど、災害時医療対策を充実すること。
 以上で、都議会民主党を代表して、私の意見開陳を終わります。

○東村委員 私は、都議会公明党を代表して、平成十四年度東京都予算に対する意見開陳を行います。
 長引く経済不況のもと、都税収入が前年度に比べ、三千六百億円減少するという厳しい財政状況下で編成された平成十四年度東京都予算案は、一般会計で五兆九千七十八億円、前年度比四・八%マイナス、施策経費である一般歳出も前年度比二・四%マイナスという緊縮予算となりました。
 こうした中、都は本予算を、東京が直面する危機に積極的に対応する予算と位置づけ、今日の最大課題である雇用、中小企業対策、都市再生などの重要施策には新たな編成手法を導入し、財源を優先的に配分する一方、都民生活を守る観点から、生活環境分野では四・七%増、保健福祉分野では〇・三%減ながら、構成比においては過去最高の一二・〇%となるなど、評価できるものであります。
 また、投資的経費においては、十年連続のマイナスながら、効果の高い事業に重点化し、めり張りをつけており、努力の跡が伺われます。
 行政改革においても、千四百十七人の定数削減を初め、監理団体の統廃合、団体職員の削減など、我が党の主張に沿う形で推進され、その結果、財政再建推進プランの取り組み目標を八割達成している。今後も引き続き都の財政改革を進めなければならないとし、とりわけ税財源の移譲は、これまで以上に取り組みを強めなければなりません。都財政は今後さらに厳しい事態が予想されており、都債の実償還額も急増する中にあって、予算案では減債基金の積み立てを本来額の四分の三にとどめた事情は理解はするものの、予算本来のあり方として、今後の課題と位置づけるべきであります。
 今後、予算案の執行に当たっては、より一層都民の期待にこたえられるよう、丁寧に、スピーディーに行われるよう強く要望するものであります。
 初めに、福祉局関係について申し上げます。
 一、高度化、多様化する福祉ニーズに的確かつ柔軟に対応し、高齢者や障害者など、だれもが地域の中で暮らし続けることができる利用者本位の、地域での自立を支える新しい福祉の実現に向け、福祉改革ステップ2に基づく施策の具体化に全力を傾注し、サービス水準の向上に努められたい。
 一、痴呆性高齢者グループホームの大幅な増設に向け、民間企業への整備費補助を初め、補助の充実を図るとともに、グループホームの質の向上と安定的な運営のための実態把握や改善に向けた検討を実施し、ケアを必要とする高齢者が地域の中で暮らし続けられるよう支援されたい。
 また、身近な地域で介護等の相談、支援を行う在宅介護支援センターへの補助を拡大されたい。
 一、介護保険制度を円滑に運営していくため、ケアマネジメントリーダー養成研修の実施など、制度の中核的役割を担う介護支援専門員を総合的に支援するケアサポート体制を充実するとともに、介護保険事業支援計画と高齢者保健福祉計画の改定に当たっては、制度の実施状況や実態を踏まえた実効性のある計画とされたい。
 一、江東高齢者医療センターの一次開設準備を着実に進め、痴呆性高齢者や、医療、看護、介護を必要とする高齢者のさまざまなニーズに総合的にこたえる先駆的、モデル的施設とされたい。
 また、特別養護老人ホームについては、整備計画に基づき、引き続き着実な整備を進めるとともに、身体拘束廃止推進員研修の充実を図り、施設等での身体拘束廃止実現の取り組みを推進されたい。
 一、子どもの健やかな成長に向け、子育て相談、支援体制を強化するため、児童福祉司の大幅な増員や特別研修の実施などを行うとともに、虐待により、親子分離した家族の再統合のための治療援助事業を実施し、児童相談所の機能を強化されたい。
 同時に、子ども家庭支援センターの全区市町村での実施に向けた増設支援、及び子ども家庭在宅サービス事業補助や学童クラブへの助成を充実するとともに、児童虐待防止区市町村ネットワーク事業を実施し、区市町村における子育て支援の取り組みを強化されたい。
 一、高度化、多様化する保育ニーズに柔軟に対応するため、大都市の特性に着目した都独自の基準による認証保育所を大幅に増設するとともに、延長保育事業、ゼロ歳児保育対策を拡大し、必要とするすべての人が安心して子どもを預けることができる保育環境を整え、仕事と子育ての両立を支援されたい。
 また、区市町村が行うひとり親家庭への総合支援事業に対し助成を行い、ひとり親家庭の自立を支援されたい。
 一、養育家庭の規模の大幅な拡大を図るとともに、児童相談所による相談、支援の強化及び日常的な相談、援助体制等の整備を進めることにより、養育家庭への支援体制を強化し、社会的養護を必要とする子どもたちが家庭的環境で健やかに成長し、自立できるよう支援されたい。
 一、障害者が住みなれた地域の中で、自分に合った住まい方を選択して暮らせるよう、知的障害者生活寮や重度生活寮、重度身体障害者グループホームを拡大するとともに、障害者の親亡き後の安心を確立するため、入所、通所施設等の整備を促進する心身障害者施設緊急整備三カ年計画の着実な推進を図られたい。
 また、平成十五年度施行予定の支援費制度のために必要な準備を着実に進め、円滑な移行に努められたい。
 一、知的障害者が自立した地域生活に円滑に移行できる仕組みの構築を図るため、生活寮の安定的運営に向けたバックアップ体制の強化や、体験型生活寮モデル事業の拡大を図るとともに、親元や施設から地域生活へ移行するための支援に取り組まれたい。
 一、障害者の総合的な相談等を行う障害者地域自立生活支援センターの着実な設置促進を図るとともに、障害者が必要な援助を受けながら就労するための区市町村障害者就労援助モデル事業や、小規模授産事業の法内施設への移行を促進するための助成を拡充し、障害者が地域において自立した生活を送れるよう支援策を促進されたい。
 一、多様な事業者の参入促進が望まれる福祉サービスの分野において、すべての事業者が利用者本位のサービスの向上を図っていくよう、NPO等運営強化支援事業を初め、社会福祉法人経営改革推進事業や事業者向けガイドラインの策定を強力に推進されたい。
 同時に、利用者が生活実態に合わせて安心して必要な福祉サービスを利用できるよう、区市町村がワンステップで相談を受けとめる福祉サービス総合支援事業や、評価システムの試行や評価サポート機構の設置など、福祉サービスの第三者評価システムの構築に向けた取り組みを行うとともに、選択を支える情報提供のため、福祉情報総合ネットワーク事業に取り組まれたい。
 一、バリアフリー化緊急整備を積極的に推進し、福祉のまちづくり地域支援事業や、だれにも乗り降りしやすいバス整備事業、鉄道駅エレベーター等整備事業の大幅な拡充を図るなど、高齢者、障害者を初め、すべての都民にとって優しいまち東京の実現に努められたい。
 一、利用者本位の地域での自立を支える新しい福祉の実現に向け、区市町村が地域の実情に応じて柔軟に施策を推進することを支援するため、包括補助制度である福祉改革推進事業及び高齢者いきいき事業や地域福祉推進事業補助の着実な推進に努められたい。
 一、障害者や高齢者が、大都市東京で住みなれた地域での生活が続けられるよう支援するため、暮らしの福祉インフラ緊急整備事業を実施し、区市町村が未利用の土地建物を有効活用して、痴呆性高齢者グループホームや生活寮などの設置を促進していくことを支援されたい。
 次に、衛生局関係について申し上げます。
 一、都立病院改革の具体的道筋を示したマスタープランは、今後の病院改革の出発点となるものであることを十分に認識すること。その上で、個々の病院の機能や規模については、あくまでも都民の側に立って検討されたい。
 一、都立病院改革に当たっては、都民の命と健康を守るという行政としての責任を果たすため、地元自治体や地域住民のニーズに配慮し、きめ細やかな対応を行われたい。
 一、小児病院の統合に当たっては、地元自治体や地域の医療機関等と十分に協議を尽くし、密接な連携をとることによって、地域に必要な小児医療の確保に万全を期すように努められたい。
 一、保健医療計画の改定に当たっては、小児医療の充実を最重要課題の一つとし、検討の場である推進協議会での議論を深めながら、関係機関の意見も聞き、小児医療の一層の充実に向けた具体的な施策を盛り込み、その実現を図られたい。
 一、都内における肝炎ウイルス感染者が二十万人から三十万人と推計され、自覚症状のないまま、肝硬変、肝がんに移行することもあるウイルス肝炎について、予防から早期発見、早期治療に至る一貫した総合対策を創設されたい。
 一、東京都特殊疾病対策協議会の報告を踏まえ、対象疾病の拡大を図るなど難病医療費助成制度の拡充に努められたい。
 一、休日昼夜間及び平日夜間昼間の診療体制の拡充が求められている小児救急医療について、固定・通年制の診療体制を確保するとともに、減少が見込まれる小児科医師の確保対策を講じるなど小児医療基盤の整備に努められたい。
 一、複雑化、多様化する精神科医療ニーズに対応するため、初期救急医療体制の整備に着手するなど、新たな精神科救急医療体制の構築を図られたい。
 一、聴覚障害児の早期療育の重要性にかんがみ、新生児等聴覚検査のモデル事業を実施し、都として有効な方法を分析し、全都的な普及に向け一層の努力を図られたい。
 一、乳幼児健診時における個別相談やグループワークの充実強化を通じ、親の育児不安の解消、虐待の早期発見につながる乳幼児健診強化推進事業に取り組まれたい。
 一、十三年六月に発表されたアレルギー性疾患対策の在り方最終報告を踏まえ、総合的なアレルギー性疾患対策の推進に資する人材の育成に着手するなど、成人の三人に一人が持つといわれるアレルギー性疾患について、具体的な対策の展開を図られたい。
 一、子どもの健康被害を未然に防止するため、食物や室内空気など、日常的に接する物質に含まれる有害化学物質が健康に与える影響を把握し、化学物質使用に関する子どもガイドラインの策定に取り組まれたい。
 一、都民の生命と健康に直接影響する食品及び医薬品に関して、総合的な危機管理体制の強化を図る新たな取り組みである東京FDAを着実に実施されたい。
 一、保健医療計画の改定に当たっては、東京都の地域特性を適切に反映し、二十一世紀最初の保健医療計画としてふさわしい長期展望を踏まえたものとなるよう真摯に取り組まれたい。
 一、高次脳機能障害対策について、リハビリテーションプログラムの研究を進めるなど、全国に先駆けてこの課題に取り組んだ自治体として、今後もさらなる施策の充実を図られたい。
 以上で、私の意見開陳を終了いたします。

○小松委員 日本共産党都議団を代表しまして、二〇〇二年度予算関係議案に対して意見開陳を行います。
 戦後最悪の不況とリストラのあらしに加え、医療保険を初め社会保障制度の連続的改悪など、小泉政権が進める構造改革のもとで、都民の暮らしはかつてない深刻な事態に追い込まれています。それだけに、来年度予算に当たっては、都民の暮らしと福祉、健康を守ることを最優先するという自治体本来の原点に立ち返った予算編成が求められました。
 しかし、予算案は、環境や少子化対策などで改善が見られるものの、全体として、石原知事が進める大型公共事業中心の都市再生に重点的に配分され、福祉や教育など切実な都民要求には冷たい予算となっています。
 とりわけ、福祉、医療の分野で重大なことは、幾つかの施策での充実はあるものの、老人福祉手当の廃止に向けた一層の削減など、福祉十事業の切り捨ては計画通りに進めるとともに、新たに十六の都立病院を八つに統廃合する都立病院改革マスタープランに基づいて、母子保健院の廃止や慢性肝炎への通院医療費助成の廃止、また、障害者ホームヘルパー派遣事業の有料化の拡大など、新たな切り捨てを進める予算となっています。
 しかも、都民の命や健康に直結する問題でありながら、都民や自治体などとの十分な協議もなく、一方的に進めようとしていることは見過ごせません。厳しい財政状況のもとでも、大型開発に偏った税金の使い方を切りかえることで、切り捨てられた福祉を取り戻すことを初め、福祉、医療の拡充を図ることは可能です。
 以下、各局別に予算案の具体的事項に対する意見を申し上げます。
 福祉局。
 一、老人福祉手当の廃止、削減はやめること。シルバーパスは無料に戻し、老人医療費助成制度は六十五歳からの制度に戻すこと。
 一、介護保険料の減免を行うこと。国の特別対策に基づく利用料軽減策の事業者負担の減免や対象者要件を緩和すること。区市町村が取り組む軽減策を支援する本格的な利用料減免制度をつくること。
 一、特別養護老人ホームを初め、介護基盤整備を促進すること。施設運営に対する支援を拡充すること。また、老人保健施設の機能強化に取り組むこと。
 一、伊豆山老人ホームは存続し、養護老人ホームの拡充を図ること。
 一、痴呆性グループホーム等への用地費の支援を行い、設置促進と利用者負担軽減を図ること。痴呆のあるなしにかかわらず、利用できるグループホーム制度の創設を初め、ケアリビングを推進すること。
 一、介護予防対策を抜本的に強化し、パワーリハビリの普及促進へ区市町村を支援すること。生きがいデイサービス、住宅改造助成を拡充すること。
 一、乳幼児医療費助成制度は所得制限を撤廃すること。ひとり親家庭医療費助成、児童育成手当はもとに戻し、ひとり親家庭への総合的支援策を強化すること。
 一、公立を初め認可保育園増設の年次計画をつくり、整備を促進し、待機児解消を図ること。延長保育やゼロ歳児保育などを推進すること。保育室制度を存続、拡充すること。
 児童虐待対策を拡充し、児童相談所への専門職員の配置など体制強化を図ること。市町村での虐待防止ネットワークづくり、家族再統合のための事業を促進すること。
 一、児童養護施設の機能強化を図るとともに、情緒障害短期治療施設の整備を行うこと。養育家庭支援センターを存続し、養育家庭制度を拡充すること。
 障害者(児)医療費助成制度は無料に戻すとともに、所得制限をもとに戻すこと。障害者福祉手当や重度手当など福祉手当は、所得基準をもとに戻すこと。
 一、ホームヘルパー派遣事業は、ⅢからⅣ階層への自己負担導入を行わないこと。休養ホーム事業は付添人への負担を導入しないこと。
 一、盲聾者に対する通訳介護者の養成講習を実施すること。派遣単価の引き上げを図ること。
 一、心身障害者施設の緊急整備事業を確実に推進するとともに、目標の引き上げを図ること。用地取得や施設整備への補助を拡充すること。小規模授産施設への支援を強めること。障害者福祉会館の充実を図ること。
 一、体験型生活寮、重度生活寮を初め、生活寮や身体障害者グループホームの運営を充実し、地域における生活の場の確保をさらに推進すること。生活寮の重度加算を実施すること。
 一、支援費制度により、障害者の負担の増加やサービスの低下が起きない万全の対策をとること。
 一、民間社会福祉施設サービス推進費補助を拡充すること。
 一、地域福祉振興事業、地域福祉推進事業を拡充し、NPO団体、住民参加型団体への支援を強めること。
 一、特別区、市町村及び国保組合など、国民健康保険に対する補助を拡充すること。保険証の未交付や資格証明書の発行など行わないよう、区市町村に働きかけること。
 一、低所得者対策を総合的に強化すること。生活保護の急増に対応できるよう体制を強化するとともに、都独自の助成策を拡充すること。三宅島村民への生活支援策を図ること。ホームレスへの総合的対策を強化すること。
 一、区市町村に対する包括的補助を拡充すること。
 一、鉄道駅のエレベーターやノンステップバスなど、福祉のまちづくり、バリアフリー化を推進すること。
 衛生局。
 一、都立病院マスタープランに基づく都立病院の統合、廃止、民営化は中止し、専門医師、地元自治体、都民参加で抜本的に再検討すること。母子保健院は廃止しないこと。
 一、慢性肝炎、肝硬変、ヘパトームへの医療費助成を通院、入院ともに継続すること。早期発見から治療までの一貫した肝炎対策を強化すること。
 一、難病、精神障害、公害病患者などへの医療費及び入院食事代の自己負担をなくすこと。
 一、小児科医育成奨学金制度の創設など、小児専門医の養成、確保を推進すること。
 一、子どもの救急医療センターを二次医療圏に一カ所ずつ整備すること。周産期母子医療センターの整備を促進すること。
 一、東京ERの体制強化を図ること。初期救急診療体制や救急救命センターの拡充など、救急医療を拡充すること。
 一、地域リハビリテーション支援センターの整備を進めること。
 一、難病患者の居宅生活支援事業及び神経難病ネットワーク事業を拡充すること。
 一、被爆者に対する福祉事業を拡充すること。
 一、精神保健福祉事業の区市町村への移管に当たり、財政、技術面での支援を図ること。社会復帰施設の整備を図るとともに、運営費補助を拡充すること。授産施設運営費補助の級地格差を解消すること。
 一、精神障害者に対する福祉サービスを拡充すること。精神障害者の都営交通パスを他の障害者と同様、民営バスで利用できるようにすること。
 一、精神障害者の自立促進のため、地域生活支援センターの設置を促進すること。
 一、引きこもりや家庭内暴力に対応する相談体制を整備拡充するとともに、総合的な支援対策をとること。
 一、成東児童保健院の廃止をやめること。医療を伴う児童福祉施設は都立直営を堅持すること。
 一、重症心身障害児の通所事業、訪問看護、緊急一時保護を拡充すること。
 一、多摩の保健所の統廃合は行わず、拡充を図ること。
 一、アレルギー事業推進員の育成、配置を進めること。花粉症対策を強化すること。ディーゼル排出ガスや環境ホルモンなどの影響調査を推進すること。
 以上です。

○山口委員 都議会生活者ネットワークを代表して、意見の開陳を行います。
 一般会計の予算規模は五兆九千七十八億円で、歳出規模で四・八%の減となりました。いうまでもなく、都税は法人二税の落ち込みが大きく、前年度に比べて約三千六百億円の減収でした。このため、総額で七兆円、十五年度より約六千億円を超える都債返還のピークを迎えるにもかかわらず、財政調整基金の取り崩しや都債返済のための積み立てを先送るなどの対策も余儀なくさせております。
 本年度は、通常編成に先立ち、重要施策が決定されました。この方式については、時期的なおくれなど再考すべき課題はありましたが、一定の創意工夫として評価できます。
 この中で、厳しい財政の中でも、歳出の面においては、化学物質についての子ども基準の策定やグループホームなどが予算化されたことは評価できます。しかし、一方で、都市再生の名のもとに開発型の投資的経費がかなり予算化されました。こうした傾向は、都債の発行にも影響せざるを得ませんでした。将来の公債費負担の軽減を図るため、抑制基調を保ったと位置づけていますが、結果として、約二百億円もの都債を増加させていますし、今回の最終補正を見ても、より問題は明らかです。
 総じて、従来の右肩上がりの幻想から脱却しておらず、いまだ都の借金体質が変わっていないといわざるを得ず、この体質の改革は重要な課題です。都債発行は将来世代へのツケとして、将来世代の政治選択の幅を狭くするものにほかなりません。返還する都債も事実上の投資的経費であり、短期、中期的にも、環境や福祉などの分野が多い経常経費を圧迫する危惧があります。このような間接的な影響は、現に知事査定以前での局段階での一律カットや予算化見送りとなるなど、施策に影響を与えております。
 また、もう一つの財政改革課題としては、監理団体等の整理統廃合問題があります。バランスシートを事業ごとに展開することや、施策原価を明らかにするための行政コスト計算書をつくることなどとともに、行政評価を参加型に変革することは急務です。ただでさえ、一般会計以外の予算が余りに膨大でわかりにくいことを踏まえれば、都政に関係する本格的な連結決算を導入することにより、都民への説明責任を果たすとともに、改革を進めていく必要があると考えています。
 以上を踏まえ、各局別に意見を申し上げます。
 まず、福祉局関係について。
 一、児童福祉審議会及び青少年問題協議会が提言した子どもの権利条約(仮称)の制定を積極的に進めるとともに、総合的な子どもの施策の推進と、子どもの権利を守る第三者機関の設置を図ること。
 一、試行実施の子どもの権利擁護委員会のオンブズパーソン機能を充実し、人的配置を早急に拡大すること。
 一、児童虐待に対する緊急介入を迅速に進めるとともに、市民団体との連携を進めること。
 一、子ども最優先の原則を確立し、関係局の子ども施策に対する監視機関をNGOやNPOと連携して創設し、評価、点検すること。
 一、利用者の選択のため、保育園なども含め、すべての福祉施設について第三者機関によるサービス評価制度を創設し、都民がアクセスしやすい情報提供システムをつくること。また、このシステムにおいて、NPO、市民事業との連携を図ること。
 一、子どもの居場所を取り戻すため、各施設への子どもの運営参加を進めること。
 一、子ども虐待に対する緊急介入の迅速化を図るとともに、虐待を繰り返す親へのカウンセリング、ピアカウンセリングも含め対応の強化を図ること。
 一、子育て家庭の多様な状況を踏まえ、多様な保育ニーズにこたえる子育て支援のネットワークをつくること。
 一、養護を必要とする子どものため、養育家庭や施設グループホームの拡充を図り、家庭的養護を推進すること。
 一、少年事件への対応を強化するため、法律扶助事業への支援策を強化すること。
 一、障害者の自立支援と社会参加を進める施策の拡充を図ること。
 一、ひとり親の自立支援施策を関係局と連携して拡充すること。
 一、女性センターの相談体制、シェルター機能を充実するとともに、自立策、防止策を講じ、地域間連携、各機関のコーディネート機能を確立し、民間シェルターへの支援を積極的に進めること。
 一、地域福祉振興事業の見直しに当たっては、これまでの成果が生かされるよう配慮し、三事業についての継続分は、当該の条件を踏まえ柔軟に対応すること。また、地域福祉推進事業を拡充するとともに、定着化を図ること。
 一、地域福祉振興事業については、広域的、専門的な事業については継続するとともに、三事業について継続している団体の支援については、市区町村、関係者と十分協議すること。
 一、市区町村の介護保険事業計画を着実に実施していくため、都は市区町村との十分な協議を持ち、支援を進めること。
 一、すべての介護サービスを一〇〇%に近づけ選択できるように、都の基盤整備の目標を早期に達成させること。
 一、介護保険対象外者が日常生活を行うための生活支援事業などを充実させ、高齢者の自立を支援すること。介護保険対象外者への国、都の包括補助制度の充実を図ること。
 一、障害者の自立支援を進めるために、生活寮、重度生活寮、グループホームを拡充すること。
 一、高齢者の立場に立った成年後見制度を確立し、市区町村に任意後見を含めた権利擁護システムをつくるよう支援すること。
 一、福祉のまちづくり条例の地域支援事業やバリアフリー法による区市町村の基本計画を支援し、ユニバーサルデザインに見合った、すべての人に優しいまちづくりの実現を図ること。
 一、NPO、市民事業などとの積極的な連携により、退職者などの人材を活用し、地域に職場と生きがいの場をつくること。
 一、ケアマネジャー、ホームヘルパーなど介護に携わる人の確保と、専門性を高め、質の向上を図るために人材育成を進め、さらに研修、研究を充実させること。
 一、介護保険対象外の日常生活を行うための移送サービス、配食サービスなど、介護予防・生活支援事業を充実させ、高齢者の自立を支援すること。
 次に、衛生局関係について申し上げます。
 一、食品安全確保の基本方針のもとに、食品安全施策の充実を図ること。
 一、遺伝子組みかえ食品、環境ホルモン、ダイオキシンなどに対応する生活実態に合った独自の調査、監視体制を整え、都民の健康を確保するためにも、情報提供、リスクコミュニケーションなどにより、未然防止の観点から効果的な施策展開を図ること。
 一、都の施設給食、学校給食に遺伝子組みかえ食品の使用を避けること。
 一、遺伝子組みかえ食品の独自表示マークを近隣自治体と共有、活用を図ること。
 一、施策決定、展開における市民とのパートナーシップを進め、食品衛生調査会に公募市民を入れるとともに、食品保健懇話会の機能を充実すること。
 一、在宅ターミナルケアが可能になるような地域医療体制の整備、保健医療のネットワーク化を進めること。
 一、保健所機能の強化を図るとともに、各機関との連携を進めること。
 一、医療機関のレベルアップや患者の権利に向け、医療機関が提供するサービス等の情報公開を進めること。
 一、学校などの公共施設にあっては、疑わしきは使用せずの原則に立ち、環境ホルモンなどが溶出する食器などについては使用を控えること。
 一、総合的ウイルス肝炎対策は、患者の現状を考慮し、十分な経過措置を講じること。
 一、難病対策事業の強化を図ること。
 一、都立病院では、環境ホルモンが疑われる塩ビとフタル酸エステル製の医療用具は使用しないこと。
 一、薬物依存対策の拡充に取り組むこと。
 一、血液製剤の適正使用を図ること。
 一、消費者被害を未然に防止するため、健康食品対策に積極的に取り組むこと。
 一、医薬分業を進め、かかりつけ薬局の育成並びに医薬品情報を都民に提供する事業を支援すること。
 一、アトピー性皮膚炎や花粉症疾患等アレルギー疾患の病態、原因の解明、相談機能、情報提供を充実すること。
 一、大気汚染に係る健康被害者に対する医療費の助成事業については、大気汚染の原因者責任を明確にした上で汚染物質が健康に与える影響の解明に努め、認定方法など制度全般にわたる総合的な検討を早急に行うこと。
 一、都立病院独自の評価制度を検討すること。
 一、都立病院ごとに「機能するバランスシート」を作成すること。
 一、クリニカルパスを充実させ、電子カルテシステムの早期導入を図ること。
 一、患者の自己決定に向け、患者への医療機関が提供するサービス等の情報公開を進めること。
 一、患者の声相談窓口の取り組みをさらに充実させ、患者の権利章典の周知徹底を図り、患者の権利保障を明確にし、条例化を検討すること。
 一、小児救急医療体制の充実強化を図ること。
 一、都立病院における再編整備計画は都民参加で進めること。
 以上、意見開陳を終わらせていただきます。

○柿沢委員 私は1/2の会として、代表してではありませんけれども、当委員会に付託された平成十四年度予算関係議案について意見の開陳を行います。
 平成十四年度の東京都予算案では、法人二税が三千億円以上の減収となるなど、都税収入の大幅な落ち込みが見込まれております。その結果、一般会計が二年ぶりに六兆円を割り込むなど、バブル以降で最小規模となる超緊縮型の予算編成を強いられております。財政調整基金の取り崩しや減債基金積み立ての計上の一部見送りなどによって、当面の財源不足をやりくりする、いわば禁じ手を今回も使わざるを得なかったわけです。
 こうした状況の中、一般の投資的経費と経常経費は前年比マイナス八・八%と大幅に削り込む一方で、知事本部が選定した重要施策百二十五事業についてはシーリングを外して重点的に予算を配分する、いわばめり張りをきかせた予算編成を行ったことは、基本的に評価できることだというふうに考えております。
 しかしながら、都財政の恒常的な財源不足は、もはやどうにも手が打ちようもないところまで来てしまっているように、私には思えます。
 財政再建推進プランに掲げられた職員定数の削減目標は、予定より一年早く、おおむね達成される見通しにもなりました。いわゆる銀行税、外形標準課税の導入によって、今年度も一千三十五億円ですか、税収が見込まれています。こうしたことを見ても、都は、決して手をこまねいていたというわけではなくて、歳出の削減も財源確保の努力も、それなりに行ってきたわけです。
 しかし、それでもなお、一月に都がまとめた都財政の収支見通しによれば、これから平成十八年度まで、毎年度ごとに三千億円から四千億円の財源不足が年々生じるおそれがあるというわけです。はっきりいって、どうしたらいいのか、ちょっとわからないという状況なんではないでしょうか。
 かといって、八兆円に迫る都債残高、また、それに加えて一兆円の隠れ借金があることを考えると、減債基金の積み立ての停止のような禁じ手を毎年毎年続けていくわけにもいきません。都財政の危機の手の打ちようにも、もはや万策が尽きつつあるのではないかという感じが否めないわけでございます。
 不安定な法人二税の税収に大きく依存する都の財政構造そのものが、今の財政危機を招いているのは明らかです。今こそ都は、税源移譲を初めとする地方財政制度の根本的な改革を国に対して強く求め、それを実現していくことで、都財政の危機を根本から断ち切るときだというふうに考えます。ピンチを転じてチャンスとなす、都財政の危機ががけっ縁まで差しかかった今こそ、戦略的な発想によって、財政自主権を含めた真の地方主権を確立し、財政危機を脱する根本的な手だてを講じるべきであると考えます。
 次に、福祉局関係について申し上げます。余り総花的になってもいけませんので、これだけはというものだけ、ポイントを絞って何点か申し上げます。
 一、福祉改革ステップ2の基本理念に基づき、福祉サービスの各分野において、NPOや民間企業を含めた多様な経営主体の参入を促すことで、競い合いによって、福祉サービスのコストパフォーマンスの向上に努めてください。
 二、大都市の保育ニーズに対応し、またはゼロ、一、二歳児のミスマッチを解消するため、認証保育所、特にA型の設置をさらに推進してください。
 三、時間延長の拡大や運営費補助の充実など、学童クラブのさらなる充実を図ってください。
 四、ケアの必要な子どもたちが家庭的な雰囲気で育つことができるように、養育家庭制度を充実してください。それに伴って研修など、養育家庭へのサポート体制の整備に努めてください。
 五、心身障害者緊急整備三カ年計画の着実な実施を図るとともに、障害者の地域での自立した生活をバックアップする体験型生活寮などの整備に取り組んでください。
 六、江東高齢者医療センターの開設、運営に当たっては、地域の高齢者のニーズにも十分配慮した医療サービスの供給に努めてください。
 七、高齢者が地域で孤立することなく生き生きと暮らせるように、移送サービスの利用など、高齢者の地域生活に対する支援を拡充してください。
 八、今後、民間主導の福祉の基盤として大きな役割を担うことになる有料老人ホームについて、支援の体制をさらに整備してください。
 九、福祉サービスの第三者評価システム及び福祉情報総合ネットワークの施行に当たっては、利用者本位という観点に立って、利用者が利用しやすいシステムを構築するとともに、機器の開発や普及にも努めてください。
 次に、衛生局関係です。
 一、東京ER・墨東の常勤、非常勤の医師の定員を早期に満たすよう努力してください。また、広尾病院、府中病院のER開設に当たっては、現場への過重な負担をもたらさないよう、人員体制に万全を期してください。
 二、都立病院における精神科救急の体制拡充に努めるとともに、民間病院などによる休日、夜間の初期・二次救急体制を拡充してください。
 三、都立病院への電子カルテの導入と、電子カルテを活用した周辺医療機関との医療連携のモデル事業を立ち上げてください。
 四、小児科医の休日・全夜間対応可能な診療体制の確保に努めるとともに、そのための開業医の小児医療研修を充実させてください。
 五、母子保健院の廃止に当たっては、国立成育医療センターなど周辺医療機関の協力体制を確実に整備するとともに、周産期医療施設のさらなる整備に努めてください。
 六、中高年の潜在患者が多く、また、早期発見による効果が著しい緑内障について、肝炎ウイルスの検査と同様、基本健康診査における検査の実施を検討してください。
 七、東部療育センターの建設計画を予定どおり、着実に実施してください。
 以上で、意見開陳を終わります。

○曽雌委員長 以上で予算に対する意見の開陳を終わります。
 なお、ただいま開陳されました意見につきましては、委員長において取りまとめの上、調査報告書として議長に提出いたしますので、ご了承を願います。
 以上で予算の調査を終わります。

○曽雌委員長 次に、付託議案の審査を行います。
 第八十三号議案から第九十八号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては、いずれも既に質疑を終了しております。
 この際、本案に対し、発言の申し出がありますので、これを許します。

○吉田委員 付託議案の採決に当たり、意見表明を行います。
 第八十五号議案、都立ナーシングホーム条例の一部を改正する条例及び東京都動物の保護及び管理に関する条例の一部を改正する条例など、第九十一号から第九十八号議案には賛成するものですが、それ以外の議案には反対するものです。
 第八十三号議案は、介護福祉士の債務返還条件を三年から七年に延長するものですが、他の看護師などの場合には現行三年となっており、引き続く人材確保の促進からも、現行条件を継続すべきと考えます。
 八十四号議案は、地域福祉財団と財団法人老人総合研究所の統合一体化に伴う規定整備ですが、研究所の性格からして固有財団がふさわしく、職員派遣の規定も削除すべきではないと考えます。
 八十六号議案は、伊豆山老人ホームの廃止をするものですが、現実に待機者が一定数存在するもとで廃止すべきではないと考えます。
 八十七号議案は、江東高齢者医療センターの開設に伴う規定整備ですが、福祉局所管病院として初めて個室料を盛り込むものであり、賛成しかねます。
 八十八号議案は、女性福祉資金の貸し出し対象を生活困難な女性に狭めようとするものですが、女性の自立と参加の促進を図るという現行の理念は後退させるべきではないと考えます。
 八十九号議案は、社会福祉施設整備のための無利子貸付制度を、国制度をもって廃止をするものですが、急速な施設整備が求められているときだけに、継続すべきと考えます。
 第九十号議案は、ホームレスなどの医療保護施設としては都立として唯一の病院を廃止するものです。廃止後も、施設売却予定の法人が事業を継続することが売却契約に盛られると伝えられていますが、不採算が避けがたい事業でありながら、委託料を廃止し、病院側の経営努力にゆだねることは、患者対応の後退の危険をはらむもので、反対です。
 以上です。

○曽雌委員長 発言は終わりました。
 これより採決を行います。
 初めに、第八十三号議案、第八十四号議案及び第八十六号議案から第九十号議案までを一括して採決いたします。
 本案は、起立により採決いたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することに賛成の方はご起立を願います。
   〔賛成者起立〕

○曽雌委員長 起立多数と認めます。よって、第八十三号議案、第八十四号議案及び第八十六号議案から第九十号議案までは、いずれも原案のとおり決定いたしました。
  次に、第八十五号議案及び第九十一号議案から第九十八号議案までを一括して採決いたします。
 お諮りいたします。
 本案は、いずれも原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○曽雌委員長 異議なしと認めます。よって、第八十五号議案及び第九十一号議案から第九十八号議案までは、いずれも原案のとおり決定いたしました。
 以上で付託議案の審査を終わります。

○曽雌委員長 次に、請願陳情の審査を行います。
 請願一三第二一九号、請願一三第二二五号、陳情一三第八七号、陳情一三第九九号、請願一三第二三〇号及び請願一三第二五〇号を一括して議題といたします。
 本件は、いずれも既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 初めに、請願一三第二三〇号を採決いたします。
 お諮りいたします。
 本件は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○曽雌委員長 異議なしと認めます。よって、請願一三第二三〇号は趣旨採択と決定いたしました。
 次に、請願一三第二五〇号を採決いたします。
 お諮りいたします。
 本件は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○曽雌委員長 異議なしと認めます。よって、請願一三第二五〇号は趣旨採択と決定いたしました。
 次に、請願一三第二一九号、請願一三第二二五号、陳情一三第八七号及び陳情一三第九九号を一括してお諮りいたします。
 本件は、いずれも保留とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○曽雌委員長 異議なしと認めます。よって、請願一三第二一九号、請願一三第二二五号、陳情一三第八七号及び陳情一三第九九号は、いずれも保留といたします。
 なお、本日審査いたしました請願陳情中、採択と決定いたしました分につきましては、執行機関にこれを送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承を願います。
 以上で請願陳情の審査を終わります。

○曽雌委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○曽雌委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 また、閉会中に会議規則第六十条の規定に基づく委員の派遣が必要となった場合につきましては、その取り扱いを委員長にご一任いただきたいと思います。ご了承願います。

○曽雌委員長 この際、所管二局を代表して、前川福祉局長から発言を求められておりますので、これを許します。

○前川福祉局長 当委員会所管二局を代表して、一言御礼のごあいさつを申し上げます。
 本定例会にご提案申し上げました各議案につきまして、ただいま、それぞれご決定を賜り、まことにありがとうございました。
 ご審議の過程でちょうだいいたしましたご意見、ご指摘等は貴重な糧といたしまして、都民の期待にこたえる福祉・保健・医療行政の一層の推進に力を尽くしていく所存でございます。
 引き続き、委員長を初め、各委員の皆様のご指導、ご鞭撻のほどをお願い申し上げて、お礼の言葉にかえさせていただきます。ありがとうございました。

○曽雌委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時二十六分散会

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