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Tokyo Metropolitan Assembly

厚生委員会速記録第十九号

平成十二年十一月二十九日(水曜日)
   午後一時十二分開議
 出席委員 十二名
委員長野村 友子君
副委員長近藤やよい君
副委員長和田 宗春君
理事曽根はじめ君
理事石井 義修君
理事矢部  一君
樺山 卓司君
藤田 愛子君
小松 恭子君
曽雌 久義君
古賀 俊昭君
松本 文明君

 欠席委員 なし

 出席説明員
福祉局局長高齢者施策推進室長兼務前川 燿男君
次長藤堂 義弘君
総務部長上條 弘人君
地域福祉推進部長小山 園子君
生活福祉部長岡本 宏之君
山谷対策室長上野 純宏君
子ども家庭部長福永 富夫君
障害福祉部長谷川 健次君
国民健康保険部長井出 勝也君
企画担当部長村山 寛司君
連絡調整担当部長中村 憲司君
高齢者施策推進室福祉局長高齢者施策推進室長兼務前川 燿男君
高齢政策部長金内 善健君
介護保険室長吉川 和夫君
保健福祉部長若林 統治君
施設事業部長反町 純夫君
高齢施設企画担当部長笠原  保君
衛生局局長今村 皓一君
技監荻野  忠君
総務部長櫻井  巖君
企画担当部長齋藤  進君
健康推進部長上間 和子君
生活環境部長河津 英彦君
医療計画部長友松 栄二君
医療福祉部長長岡 常雄君
薬務部長山川 洋平君
病院事業部長押元  洋君
参事菊地 輝雄君
参事山下 征洋君
参事矢口 貴行君
参事大塚 孝一君

本日の会議に付した事件
 衛生局関係
  第四回定例会提出予定案件について(説明)
  ・東京都環境衛生適正化審議会条例の一部を改正する条例
  ・東京都動物の保護及び管理に関する条例の一部を改正する条例
  請願の審査
  (1)一二第四五号 医療機関での結核の集団感染及び医療ミスの防止対策に関する請願
  (2)一二第四七号 結核治療の医療機関として国立療養所東京病院及び都立府中病院の整備等に関する請願
  (3)一二第四八号 厚生省の結核緊急事態宣言に対応した医師の養成とベット確保に関する請願
  (4)一二第四九号 低肺者を流行性感冒から守るためのインフルエンザ予防注射の公費助成に関する請願
 高齢者施策推進室関係
  請願の審査
  (1)一二第三六号 医療費の高齢者定率一割負担の導入反対等に関する請願
  (2)一二第三七号 介護保険の改善と国の財政措置に関する請願
 福祉局関係
  第四回定例会提出予定案件について(説明)
  ・平成十二年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、福祉局所管分
  請願陳情の審査
  (1)一二第四二号 在宅低肺者の酸素濃縮器に対する電気料金の公費負担の保障に関する請願
  (2)一二第四三号 低肺者の社会参加と自立を援助するための実態調査に関する請願
  (3)一二第四四号 ホームへルパーの資質改善に関する請願
  (4)一二第五六号の一 三宅島島民の避難生活への支援策等に関する陳情

○野村委員長 ただいまから厚生委員会を開会いたします。
 初めに、会期中の委員会日程について申し上げます。
 理事会での協議の結果、お手元配布の日程とすることを申し合わせいたしました。ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、初めに、衛生局関係の第四回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取及び請願の審査、次に、高齢者施策推進室関係の請願の審査、次に、福祉局関係の第四回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取及び請願陳情の審査を行います。
 なお、提出予定案件につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求を行うことにとどめ、質疑は付託後に行いたいと思います。ご了承願います。
 これより衛生局関係に入ります。
 初めに、第四回定例会に提出を予定しております案件について、理事者の説明を求めます。

○今村衛生局長 平成十二年第四回定例会に提出を予定しております衛生局関係の議案につきましてご説明申し上げます。
 ご審議をお願いいたします議案は、条例案二件でございます。
 お配りいたしました資料は、平成十二年第四回東京都議会定例会条例案と平成十二年第四回東京都議会定例会条例案の概要でございます。
 それでは、条例案の概要をごらん願います。
 一ページをお開きください。整理番号1の東京都環境衛生適正化審議会条例の一部を改正する条例についてでございます。
 これは、東京都環境衛生適正化審議会の審議事項の範囲を拡大し、名称を東京都生活衛生審議会に改めるとともに、環境衛生関係営業の運営の適正化に関する法律の一部を改正する法律等の施行に伴い、規定を整備するものでございます。
 なお、この審議会と機能が重複する東京都興行場法、旅館業法及び公衆浴場法運営協議会は廃止いたします。
 本条例は、法律の施行に合わせ、平成十三年一月六日から施行いたします。
 続きまして、整理番号2の東京都動物の保護及び管理に関する条例の一部を改正する条例についてでございます。
 これは、動物の保護及び管理に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴い、引用されている法律名を改めるほか、規定を整備するものでございます。
 本条例は、公布の日から施行いたします。
 以上で説明を終わらせていただきます。
 条例案の詳細な内容につきましては、お手元配布の資料、平成十二年第四回東京都議会定例会条例案をご参照いただきたいと存じます。

○野村委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言願います。

○曽根委員 一点だけお願いします。
 今度の条例改正案に係る審議会の関係業種といいますか、新旧の審議会、若干適用範囲が変わるようなので、新旧の関連業種がわかる資料をお願いします。

○和田委員 動管法に関する条例制定についてです。
 昨年十一年からほぼ一年かかってようやく施行されるわけでありますけれども、その間、施行前の動きを、ぜひ全国的な規模でお知らせいただきたいと思います。それは、地方公共団体の措置というのが新法律の中では第七条にありますけれども、それが、従前、どのような形でこの地方自治体の措置がなされてきたのかという今までの経緯、実績でございます。
 それから、同じく条例による措置、これは都道府県の場合の責務なのですが、動物の健康及び安全を保持するため、必要があると認めるときは、飼養施設を設置し、動物取扱業を営む者に対して云々というのが十四条にありますけれども、これは従前どうなっていたのかということです。
 それからもう一点、新しい法律の第二十一条に動物愛護推進員というのがありますが、新法ではそうなっておりますけれども、従前これに類似した方々はどのような動きをしてきたのか、これは東京都の段階の動き、前二点は全国的な調査をぜひお願いしたいと思います。
 以上です。

○野村委員長 そのほかございますでしょうか。--ただいま、曽根理事、和田副委員長から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野村委員長 異議なしと認めます。理事者においては、要求されました委員と調整の上、提出をお願いいたします。

○野村委員長 これより請願の審査を行います。
 請願一二第四五号及び請願一二第四七号から請願一二第四九号までは、いずれも内容が関連しておりますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○友松医療計画部長 請願一二第四五号につきましてご説明申し上げます。
 この請願は、東京都患者同盟会長小島貞夫さんから提出されたものでございます。
 なお、次の請願一二第四七号から第四九号までの三件につきましても、同様に東京都患者同盟会長小島貞夫さんから提出されたものでございます。
 第四五号の請願の趣旨は、医療機関における結核の集団感染及び医療ミスの防止対策を強化するようにというものでございます。
 医療事故防止対策につきましては、都は、東京都医師会と協力いたしまして、病院管理適正化推進事業や病院管理講習会等、あらゆる機会を活用して徹底を図っているところでございます。また、医療法に基づく病院への立入検査の際にも、医療事故防止の観点から、医療事故対策委員会の設置状況、医療事故対策マニュアルの作成状況、医療事故等発生時の報告制度の有無、職員研修の実施状況等を聴取し、指導を行っているところでございます。
 さらに、結核の集団感染の防止につきましては、院内感染の防止をテーマとした医療機関向けの講演会を実施しているほか、結核感染予防の普及啓発のための冊子を作成し、結核予防法に基づくすべての指定医療機関に配布するなど、対応の強化を図っているところでございます。
 次の請願一二第四七号から第四九号につきましては、医療福祉部長からご説明申し上げます。

○長岡医療福祉部長 続きまして、請願一二第四七号についてご説明申し上げます。
 請願の趣旨は、国立療養所東京病院及び都立府中病院を結核治療の医療機関として整備し、都民に周知徹底するようにというものでございます。
 国立療養所東京病院の整備につきましては、厚生省が発表しました国立病院・療養所の再編成についての平成十一年見直し計画におきまして、国立療養所東京病院の充実が図られることとなっており、平成十二年五月には病棟の改築が完成し、新病棟での診療が開始されております。
 また、現在、都立府中病院におきましては、結核病床四十八床を設置しております。同院の総合診療機能を活用しつつ、他の疾患を併発した重症の結核患者等の治療を行っており、平成十一年度からは結核病棟に専用の透析設備を整備するなど、結核医療の一層の充実に努めております。
 都民への周知につきましては、両病院を含む都内での結核病床を有する病院の一覧が掲載されております「結核医療の手引」を、保健所、医療機関、区市町村等に配布することにより、周知徹底を図っております。
 続きまして、請願一二第四八号につきましてご説明させていただきます。
 請願の趣旨は、各病院に結核の診療ができる医師及び結核患者用のベッドを確保することというものでございます。
 結核の診療ができる医師の確保につきましては、都において、全指定医療機関を対象に医師向けの結核予防冊子を配布し、医師の資質向上に努めております。また、年に二回結核予防講習会を実施し、医学的知識の付与に努めるとともに、これから医療に携わる医学生、看護学生にも結核予防冊子の配布を行うなど、結核に関する知識の普及を図っております。
 結核病床の確保につきましては、診療報酬の改善など結核医療確保のための施策の充実を国に提案するとともに、医療施設近代化施設整備事業による老朽病棟の改築などに取り組んでおります。また、結核を疑われる患者が一般の救急病院でも受け入れ及び治療ができるように、平成十二年度から結核患者緊急一時入院施設整備事業を進めているところでございます。
 請願一二第四九号につきましてご説明をさせていただきます。
 請願の趣旨は、重度呼吸器機能障害者が感冒の流行期にインフルエンザの予防注射を受ける際には、公費で負担していただきたいというものでございます。
 現在、インフルエンザの予防接種につきましては、任意接種であることから、公費負担を行っておりません。
 なお、国においては、最近の高齢者におけるインフルエンザの発生状況を考慮しまして、インフルエンザを予防接種の対象疾病とする法改正が検討されております。都におきましては、今後、国の法改正に基づき、対応してまいります。
 以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○野村委員長 説明は終わりました。
 本件について発言をお願いします。

○小松委員 第四五号については、結核の集団感染について伺いたいと思います。
 結核は、かつては不治の病として大変恐れられていたわけですが、戦後発達した医療技術や薬、こうした中で、特にストマイなどの効能で、近年まで激減してきたわけです。しかし、減少の一途であった結核の患者数が再び増加していると聞きます。昨年七月には、厚生省が結核緊急事態宣言を発表いたしまして、再興感染症ということで注目を集めているところです。院内感染などという問題も発生しております。
 そこで、まず、最近の我が国、そしてまた都におけます結核患者数の動向について伺いたいと思います。

○長岡医療福祉部長 我が国全体で、平成十一年の一年間に新たに登録をされました結核の患者数は四万八千二百六十四人となっておりまして、平成九年以降、増加傾向が見られます。また、東京都で、平成十一年の一年間に新たに登録された患者数は四千九百三十八人となっております。平成に入って以降ほぼ横ばいでございましたが、平成十年以降、増加傾向が見られる状況でございます。

○小松委員 このように結核の患者数が再び増加傾向を示す中で、新聞、テレビ等でも集団感染の事例が報道されているのを目にします。そこで、結核の集団感染について伺うわけですが、都内におけます結核の集団感染の発生件数はどのくらいでしょうか。また、院内感染といわれる数はどのくらいでしょうか。その原因についても伺うものです。

○長岡医療福祉部長 結核につきましては、同一の感染源が二十人以上に感染した場合を集団感染と定義をしております。
 最近五年間の都内におきます集団感染事例の発生状況は、平成七年に六件、平成八年に七件、平成九年に十二件、平成十年に四件、平成十一年に十一件、合計四十件となっております。そのうち、病院におきます発生件数は七件でございます。なお、診療所の発生が一件ございました。
 次に、集団感染の原因でございますが、戦後急速に結核が減少した我が国におきましては、結核に感染をしていない未感染の若い世代がふえており、結核の発病者が出ると、これらの未感染者の人が感染しやすいため、集団感染が発生すると考えられております。

○小松委員 都内でも集団感染の事例が少なからず発生していることがわかったわけですが、このような集団感染または院内感染の対応策として、都はどのような取り組みをされてきているのでしょうか。

○長岡医療福祉部長 都は、感染予防につきましては、先ほどご説明しましたとおり、講演会の開催であるとか、普及啓発のための冊子の作成、配布などを行っております。また、医療機関に対しましては、結核についての専門知識の普及がとりわけ重要でございますので、感染予防等の詳細を解説したハンドブックを配布しております。
 さらに、集団感染発生時には、保健所を中心に、初発患者の調査や接触者の健康診断を実施するなど、感染拡大の防止のための対応の強化を図ってきております。

○小松委員 そういうことで、結核は再興感染症としてその対策の重要性が増しているわけで、特に院内感染は、患者自体が抵抗力が弱くて、健常者の集団とは異なりますので、特別な対応策を求め、先ほどいろいろ説明がありましたそれらをさらに積極的に取り組んでいただきたい、このような要望をいたしまして、当請願に趣旨採択の意を表明して、これは質疑を終えます。
 次には、四九号の、低肺者を流行性感冒から守るためのインフルエンザ予防注射の公費助成に関する請願でございますが、インフルエンザ予防接種は任意接種でありますから、公費負担を行っていない、このような説明であったわけですが、低肺者にとって、感冒、特にインフルエンザは命取りにもなりかねない恐ろしいものでありまして、その予防接種は、任意であっても、ほとんどの方が受けざるを得ないといわれているわけです。低所得者が多い低肺者にとりましてその負担が大変大きいというわけですが、負担のことはいっていられないという状況があるわけです。
 そこで伺うわけですが、この予防注射の一人当たりの負担、どのくらいかかり、これを公費にしますと、総額どのぐらいになるのでしょうか。

○長岡医療福祉部長 低肺機能者全体の数でございますけれども、身体障害者福祉法におけます呼吸器機能障害者におおむね該当するものと考えられております。都内の呼吸器機能障害者に対します障害者手帳の交付数は、平成十二年六月現在で八千七百七十五人となっております。ですから、この方々が対象になろうかと思います。
 それから、現在、インフルエンザの予防接種は任意接種として行われておりまして、おおむね一回当たりの接種は五千円前後かかっております。したがいまして、これは一回接種か二回接種かに分かれますが、全員に一回接種をしてその全額を公費助成した場合につきましては、総額で約四千四百万円程度の費用が見込まれるところでございます。

○小松委員 先ほど、このインフルエンザ予防接種に対しまして、今、高齢者における発生状況を考慮して法改正が検討されていると、都は、その国の法改正に基づいて対処していくんだというご説明があったわけですが、国におけます予防接種法の改正の動向について、どうとらえていらっしゃるでしょうか。

○長岡医療福祉部長 現在、インフルエンザの予防接種は、予防接種法の対象から外れております。しかしながら、高齢者がインフルエンザにかかると重症化しやすいことなどから、高齢者のインフルエンザを対象疾患に含める予防接種法の改正案を、国は次期通常国会へ提出する予定というふうに聞いております。

○小松委員 命にかかわる問題は時を待てないわけですね。私の周りにもインフルエンザで命を落とされた低肺の方がおられますが、後ほど伺った話では、生活保護のボーダーラインの方で、予防注射を受ける余裕がないからと頑張っておられたということです。たった一本の予防注射が低肺者の命を救うわけですので、国に早急な実施を求めると同時に、都も独自に検討すべきことを強く要望いたしまして、当請願に採択の意を表したいと思います。

○野村委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 初めに、請願一二第四五号、請願一二第四七号及び請願一二第四八号を一括してお諮りいたします。
 本件は、いずれも趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野村委員長 異議なしと認めます。よって、請願一二第四五号、請願一二第四七号及び請願一二第四八号は、いずれも趣旨採択と決定いたしました。
 次に、請願一二第四九号を起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○野村委員長 起立少数と認めます。よって、請願一二第四九号は不採択と決定いたしました。
 以上で請願の審査を終わります。
 以上で衛生局関係を終わります。

○野村委員長 これより高齢者施策推進室関係に入ります。
 これより請願の審査を行います。
 初めに、請願一二第三六号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○金内高齢政策部長 お手元に配布いたしました厚生委員会請願陳情審査説明表に従いましてご説明させていただきます。
 一二第三六号、医療費の高齢者定率一割負担の導入反対等に関する請願についてご説明申し上げます。
 この請願は、東京社会保障推進協議会会長阿部孝平さん外百九人の方々から提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、医療費に関する次の事項について国に対して意見書を提出するようにというものでございます。一番目は、高齢者の医療費一割負担の導入など、新たな患者への負担の取りやめ、二点目といたしまして、医療保険への国庫負担の増額、三点目といたしまして、薬代の二重取りの取りやめと健康保険の本人一割負担への変更、以上でございます。
 現在の状況についてご説明申し上げます。
 まず第一項でございますが、第百五十回臨時国会に提出されました健康保険法等の一部を改正する法律案は、医療保険制度の安定的運営を確保し、あわせて給付と負担の公平性を図ることを目的としております。その内容は、薬剤一部負担の廃止、月額上限つきで定率一割負担制の導入等でございます。
 第二項でございますが、都は、国に対しまして、医療保険制度の改革に当たり、将来にわたって十分な財政措置を講ずるよう提案要求しております。
 なお、国におきましては、高齢者医療制度を平成十四年度をめどに抜本的な見直しを行うこととしております。
 第三項でございますが、ふえ続ける医療費の適正化を目的として、平成九年九月に薬剤一部負担制度の導入、社会保険の自己負担率の改正等が行われました。現在国において審議中の老人保健法改正案では、薬剤一部負担は廃止することとしております。
 以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○野村委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○曽根委員 私からは、この一二第三六号の中の、特に高齢者の医療費一割負担の導入をやめることという問題について、何点か簡潔にお聞きしたいと思います。
 この定率一割負担の導入というのは、もうあすにも国会で採決をされそうになっていますけれども、全体として見ると、若干の上限額は設定されているとはいっても、国でいえば七十歳以上の、東京都ではマル福、そして障害者のマル障にも連動するということで、いずれも定額負担から定率負担に移っていくという大きな転機となります。
 七十代の高齢者はもちろんですが、六十代の後半になりますと、また障害者についても、有病率や受診率がともに他の年齢や階層に比べて極端に高いというのが特徴であることは、昨年来我が党が明らかにしてきたとおりです。一方で、これらの階層の方々の負担能力は限られています。したがって、応分な負担という点からも、また社会保障全体で必要な医療が受けられるようにするという観点からも、定額負担を定率負担に変えることは重大な影響を及ぼすと思います。
 この点で、まず、東京都の場合はマル福を管理しておりますので、マル福対象の方の一人当たりの平均の医療費は今どれぐらいで、そのうち今本人負担がどれぐらいなのか、この一割負担が連動して導入されますと、その自己負担はどの程度になるのか、これをお聞きしたいと思います。

○若林保健福祉部長 マル福対象者の十一年度決算の平均負担額から推計いたします、入院、外来等を含めてでございますけれども、一月当たりの一人の負担額でございますけれども、制度改正になりますと、現行のマル福制度を受けている方々については、現行のままの場合は二千二百三十四円、一割負担ということになりますと、三千二百九十九円でございます。そのように推計しております。

○曽根委員 千円、率にしますと五割ぐらいの大幅アップになるわけです。一部負担が、四十万人のマル福対象者は平均して二千二百三十四円ということですから、大体月に三回以上は診療所なり医療機関に行っているということになりますので、これはあくまで平均ですから、病院にかかっていない人ももちろんいるでしょう、元気な方もいるでしょうから、かなりの方がやはり週に一回ぐらいは病院に行っている割合が高いということはこの数字からも明らかで、その方にとって、一割負担になって、現行の行っている回数がそのままであっても三千円以上、これが病院に行かなければならない回数がふえれば、その分基本的には制限なく上がっていくと。いろいろな上限はありますけれども、本人の負担能力から考えて、非常に大きな、深刻な問題を引き起こすことは明らかだというふうに思います。
 実は東京都も、昨年の今ごろ、福祉、医療の見直しの検討の中で、まだ国の方では一割負担が導入されていないにもかかわらず、マル福について一割負担を導入することを検討しているということを発表したことがあります。図らずもその後、この問題については、国会では二転三転しまして、総選挙前には決まらなかった。結局今日になったわけですが、いわば東京都は国の動きを一年も先取りして動こうとしたわけで、今度の制度改定、老健法の一割負担導入について、こうした動きを示した東京都としては、思惑どおりということになるのでしょうか。

○若林保健福祉部長 昨年の八月十三日でございますけれども、国の医療保険福祉審議会から、高齢者の医療費の負担について、次のような答申、意見が厚生大臣に提出されております。急速な高齢化の進行に伴い、今後高齢者の医療費の増加が不可避な一方、低成長経済化で若年者の負担がさらに重くなることを考えれば、公的医療保険でカバーする医療費についても、極力適正化、合理化を図っていく必要がある。このため、高齢者にも応分の患者一部負担を求めるなど、高齢者が医療についてコスト意識を持てるような仕組みとすることが不可欠である。これらを踏まえた場合、当面、高齢者については、診療に要した医療費の一割程度の患者一部負担を求めることが必要であると、昨年の八月十三日でございますけれども、厚生大臣あてに提出されたところでございます。
 都としても、こうした国の動きは承知していたところでございます。

○曽根委員 それは半分お答えいただいたんですが、残り半分の、今回の制度改定についての評価はどうなんでしょうか。

○若林保健福祉部長 私どもといたしましても、医療保険制度の安定的な運営を確保し、あわせて給付と負担の公平を図るという点から、検討をする必要があったというふうに考えております。

○曽根委員 この問題は、昨年八月に出された厚生大臣あての審議会の答申が、ことしの初めぐらいに通常国会でこれは通過するだろうというふうに見越して出されたものが、実際には通らなかったわけですよ。総選挙でこれが大きな争点になれば、国民の大きな支持を失うということをおそれて、結局それが持ち越しになってしまった。それだけ国民の批判の厳しさ、特に高齢者自身の当事者の声が、やはりこれに対する抵抗が非常に強かったというのは、だれもが感じていることだと思うんです。
 私、昨年とことし、来年度予算についての対政府要望というのを見てみたんですが、東京都は、この医療保険制度の改革については全く同じ文章をことしも出しているんです。国民医療保険制度の抜本改革は、本格的な少子高齢社会に向けて国民負担が漸増することに懸念を抱く国民はもちろんのこと、地方公共団体の行財政にとっても重大な影響が予想される。改革に当たっては、国民に信頼され、長期的に安定した医療保険制度を実現するため、以下三項目ということで要望を出されています。
 ここには、国民の中に負担の増大に対する懸念があるということも、東京都の要望の中でも触れられておりますし、国民に信頼される改革でなければならないということもうたっているわけです。総選挙でもやはり避けて通らざるを得なかったような、国民の、特に高齢者の批判の強いこの制度改定について先取りまでするという東京都の態度、また、今度の制度改定についても、基本的にはこれを評価するという態度は、私は、全く都民の実情を無視したものだというふうにいわざるを得ないと思います。
 こういう政府要望を出しておいて、これは都民の、特に高齢者自身の了解が得られると--障害者にも連動するんですが、高齢者施策推進室ですから、マル福に連動すると、せっかく制度に残った現在六十六歳以上の方についても、制度に残ったといっても、その額がまたふえてしまうということについて、本当に都民の、特に当事者の理解が得られると思っていらっしゃいますか。

○若林保健福祉部長 先ほど国への要望について触れられましたけれども、私どもとしましては、国に対しましては、必要な医療サービスを国民のだれもが受けられるよう低所得者に十分配慮されたい、こういうことで要望を申し上げたところでございます。
 今回の改正につきましては、先ほど答弁申し上げましたけれども、医療保険制度の安定的運営を確保し、あわせて給付と負担の公平を図るために、医療保険福祉審議会で十分審議をされ、さらに薬剤の一部負担金の廃止であるとか、老人一部負担金の見直しとか、高額療養費の見直し等を行うものということで、国会で現在十分審議されているところでございます。そういう意味では、十分意見がその場で反映されるというふうに考えているところでございます。

○曽根委員 これで終わりにしますけれども、ちょうどそのマル福の医療費負担額を見ると、三万二千円ぐらいですから、介護保険の自己負担額とほぼ同じぐらいなんですね、医療費総額では。介護保険は一割負担で、やはり大きな負担が出るということで今非難が出ているということから見ても、医療までこれを一割負担にそろえるということがいかに高齢者を締めつけるものかということは明らかであって、私たちは、この請願は、確かに国会ではもうこういうところまで来ていますけれども、趣旨を酌んで採択をすべきだということを申し上げたいと思います。

○石井委員 この医療費の高齢者定率一割負担の導入に反対する請願に関連して、お尋ねをいたします。
 負担する高齢者の方々にとっては、まことに身につまされる問題であるし、これは、私たち公明党としても重大な関心を持っております。そこで、できればこういうことはしたくないわけであります。
 きのうの朝日新聞を見ますと、老人医療費が重荷になって、三百四十の健康保険組合が解散のおそれがあるという記事が出ておりました。健康保険組合が来年度予算の編成時期を前に危機的な財政状況にあると。この高齢者医療費の、それぞれの拠出する保険組合に対する割合とか負担とか、その辺の背景を一言説明していただきたいと思います。

○金内高齢政策部長 まず、全体の医療費の動向についてお話しいたしますと、厚生白書によりますと、国民医療費の総額は現在約三十兆円、そのうち、老人医療費は約十兆円と見込まれております。
 国の老人医療費の助成制度は老人保健制度でございますが、それに要する経費は、政府管掌を含めまして、健康保険組合で七割、国、都、区市町村で三割を負担しております。その公費負担のうち、都は、六分の一に当たります五%を負担しているところでございます。
 都の負担額をちょっと申し上げますと、平成二年度、これは決算額でございますが、九十七万人に対しまして、二百四十二億円でございました。平成十一年度の決算見込みでは、百十七万人、四百九十二億円でございます。なお、平成二十二年度、これから十年後でございますが、百七十五万人、五百三十六億円と見込まれております。

○石井委員 今、金内部長からお話がありましたように、現在、老人医療費、本人の診療窓口の負担を除いて、七割が健康保険組合、また政府管掌保険組合、そして国民健康保険組合の拠出金になっているわけであります。残りの三割が、今お話がありましたように、国、都、区市町村が負担すると。
 こうした制度ができた昭和四十年代中ごろは、十四・七人で一人の高齢者を支えていた。現在は四・七人で一人の高齢者を支えなければいけない。あと十五年たって平成二十七年になると、二・六人で一人の高齢者を支えなければならないという、これはもう超高齢化社会になっていくわけであります。
 そうした将来を見据えたときに、現在のままでのこの老人医療費で果たしていいのだろうかということで、今この健康保険組合が大変な危機感を持っているわけだし、今のまま続けたら、老人の比率の少ない、一般のサラリーマンが加入している健康保険組合や政府管掌保険組合は破綻してしまう。そうしたら、それこそ税金で投入しなければならないということになったら、今日の保険制度はめちゃくちゃになっちゃうわけであります。したがって、そうした将来を見据えながら、いかにいい方向に持っていくかということで、今回の医療制度の改正があるんじゃないかなというふうに私たちは考えているわけでありますが、そうはいいながら、やはり社会的に弱い方については守っていかなきゃいけないということも大事だと思います。
 そこで、先ほどもちょっとお話がありましたけれども、低所得者に対する配慮というのはどういうことが行われるのか、お尋ねをします。

○若林保健福祉部長 今回の老人保健法の改正にかかわるご質問でございますけれども、低所得の方々に十分配慮しつつ、制度の安定的運営を確保し、また、給付と負担の公平を図るために提出されたというふうに聞いているところでございます。
 お尋ねの低所得の方々への具体的な配慮としましては、一つ目でございますが、入院した場合の負担限度額、現行では、一般の方は月額で三万七千二百円でありますが、住民税非課税の方は三万五千四百円でございます。それを、本案では、二万四千六百円に引き下げる、減額をするというふうな案になっております。さらに、住民税非課税世帯で老齢福祉年金受給者の方々につきましては、これまでどおり一万五千円を続けるということになっております。
 また、二つ目でございますけれども、今回の改正で、老人保健法の中に新たに高額医療費支給制度が設けられたところでございます。同一世帯で複数の高齢者、お二人の、例えば夫婦とも入院したという場合でございますけれども、その費用を合算し、負担額を軽減する措置も講じられたところでございます。少し具体的に申し上げますと、合算して、自己負担額が三万円以上、お二人で六万円以上負担をしているという場合には、それを三万七千二百円に減額をして世帯の負担を少なくすると。さらに、住民税非課税世帯の方につきましては、お一人が二万一千円、二人で四万二千円になりますか、その一人分の限度額である二万四千六百円に減額をして世帯の負担を軽減するということが含まれております。
 さらに、三番目でございますけれども、食事療養費や、これまでありました高額療養費の自己負担限度額につきましても、一般の方は一部引き上げられているところでございますけれども、低所得の方々につきましては従前どおりの額に据え置かれて、配慮がされております。
 つけ加えまして、マル福制度の中では本人負担となっておりました薬剤の一部負担につきましても、老健法に準拠していくということになりますので、老健法での廃止により本人負担はなくなり、その分をマル福で助成をするということになるわけでございます。

○石井委員 そこで、弱い立場の高齢者の方々に対しては、やっぱりできるだけの配慮をした上で、将来の、現在の納税者である若い方々にツケを残さないということからすれば、この方向性はやむを得ないのかなと思います。しかしながら、感情的な問題等もあるでしょうから、東京都としては、このように弱い方々については、制度の上からも十分配慮しているんですよ等々、そうしたPRをしっかりやっていただきたい。前川室長、いかがでしょうか。

○前川高齢者施策推進室長 今るるご議論がございましたが、高齢者の医療保険制度をどうするかというのはなかなか難しい問題であると我々も考えております。残念ながら、公費で賄うにせよ、最終的には国民の負担でありますし、当然、健康保険組合であっても、国民の負担であるわけでございます。こういう中で、医療保険の財政の悪化に歯どめをかけなくちゃいけないという危機意識を強く関係者が持っているところでございます。
 今もお話がありましたように、こういう長期的な方向の財政負担の、財政状況の悪化に歯どめをかけていくということは避けられないと私ども認識をしておりますが、今回の改正の中では、今お話がありましたような低所得者についての配慮もなされているわけでございます。こういう点について、東京都としても、ご指摘がありましたように、きちんとPRをしていきたいと考えております。

○野村委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○野村委員長 起立少数と認めます。よって、請願一二第三六号は不採択と決定いたしました。

○野村委員長 次に、請願一二第三七号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○金内高齢政策部長 一二第三七号、介護保険の改善と国の財政措置に関する請願についてご説明申し上げます。
 この請願は、東京社会保障推進協議会会長阿部孝平さん外百二十二名の方々から提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、介護保険に関する次の事項について国に対して意見書を提出するようにというものでございます。まず一点目は、低所得者の保険料、利用料の減免でございます。二点目、低所得者の在宅介護利用料の三%への引き下げ、三点目は、高齢者の保険料徴収の延期、四点目といたしまして、要介護認定の総合的な状況に基づく認定方法への改善、五点目は、国の負担割合の引き上げ等、六点目、介護予防・生活支援事業の枠の拡大等、七点目、特養ホーム等の基盤整備の緊急促進、以上でございます。
 それでは、現在の状況をご説明いたします。
 まず、第一項でございますが、保険料につきましては、災害や失業等を理由として個別に減免する仕組みや低所得者への配慮が必要な場合には、所得に応じた五段階の保険料設定を六段階にできるという仕組みが法令上認められております。
 また、利用料につきましては、一般世帯の上限額が一カ月三万七千二百円のところを、低所得者の場合には軽減されております。例えば、老齢福祉年金受給者で世帯全員が住民税非課税の場合につきましては、この上限額が一万五千円となります。
 第二項についてでございますが、在宅サービスのうちホームヘルプサービスにつきましては、利用者の多くの方がこれまで負担が無料で利用していたということから、激変緩和の観点に立った経過措置といたしまして、一割の利用者負担を三%に軽減する措置がとられております。
 第三項の第一号被保険者の保険料につきましては、特別対策といたしまして、四月から半年間は徴収せず、この十月から一年間は半額とする措置がとられているところでございます。
 第四項の要介護認定につきましては、訪問調査に基づきます当該被認定者の介護に要する時間を基準といたしました一次判定と、保健、医療、福祉の専門家が主治医の意見書などを参考にして行う二次判定により実施されております。
 なお、痴呆性高齢者の要介護認定が困難であるとか、在宅の介護実態が反映されていないなどの関係者による指摘もございまして、国は、要介護認定における調査項目の見直しを検討中でございます。
 第五項についてでございますが、法令の定めによりまして、現在、国の負担割合は、介護給付及び予防給付に要する費用の額の二五%となっております。
 第六項の介護予防・生活支援事業は、高齢者が寝たきりなどにならないようにするとともに、自立した生活が送れるよう必要な支援を行う事業でございまして、都では平成十二年度から実施し、予算額は四十八億円でございます。
 第七項についてでございますが、特別養護老人ホームにつきましては、平成十二年三月に策定いたしました東京都介護保険事業支援計画及び東京都高齢者保健福祉計画に基づきまして整備を行っております。また、ホームヘルパーにつきましては、都は、これまでも区市町村と協力して養成に努めており、今後も計画的に養成してまいります。
 以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○野村委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○近藤委員 この第四項というのは、採択もしくは趣旨採択というところから外れるわけですけれども、あえてこの四項について発言をさせていただきたいと思います。
 私どもの会派は、不採択ではなく保留、私、個人的には趣旨採択でもいいのではないかなというふうに思うんですけれども、この四項については、最後の文面が、認定方法に改めることということで、大分きつい、確定的ないい方なので、あえて趣旨採択ではなく保留という形にさせていただいたわけです。
 といいますのは、私どもが介護の認定についてご相談を受ける中で、住環境とか家族の状況が全く今の要介護の認定には反映されないと。例えば、今は純粋に要介護というのは、高齢者の身体的な状況だけで認定されるわけですから、全く同じ状態の高齢者の方が二人いらして、片方は親一人子一人というような中で、面倒を見ていらっしゃる家族の方たった一人が働きに出なければならないというような状況の方と、大家族で、昼間、その高齢者の方を、例えば寝たきりと仮定しましても、寝たきりの高齢者の方を面倒を見る家族の手がたくさんあるというような二通りの高齢者がいた場合でも、全く純粋に身体的状況が同じならば、要介護度は同じと判定されるわけです。
 ですけれども、やはり親一人子一人というような状況の中の方と、面倒を見る方がたくさんいるというような状況の方、もしくは、家が、こういっては失礼ですけれども、大きいおうちに住んでいて、その寝たきりの高齢者の方のために純粋に一部屋を提供できるような住環境で生活していらっしゃる方と、その寝たきりの高齢者のために一部屋を純粋に割けないような住環境で生活しているような方がいらした場合にも、要介護度が一緒。
 現場では、そういった家族の状況ですとか住環境もある程度運用して、どちらかといえばそういった条件が悪い方を優先的に施設入所しているというような現場の運用はあるんだというようなお話を聞いているわけですけれども、運用するにしても、高齢者が持っている家族状況ですとか住環境についての情報がその現場に届かなければ運用しようもないわけです。
 今の介護保険制度の中で、こういった、「本人の総合的な実態」とここにありますが、住環境や家族状況といったものをある程度書きとめておけるような、最終的に運用をする場までその書類が行くような、その実態が把握できるような資料というのは、現場まで行くのでしょうか、行かないのでしょうか。

○吉川介護保険室長 要介護認定についてのお尋ねでございまして、要介護認定は、介護サービスの必要度、すなわち、どのぐらい介護サービスを行う必要があるかどうかを判定するものでございまして、先生の方から家族状況等のお話がございました。第一次判定と第二次判定の二段階で行っておりまして、第一次判定では、先生ご指摘のとおり、客観的で公平な判定を行うため、コンピューターによる判定となっております。その中では、家族状況等は反映する項目はございません。
 また、第二次判定につきましては、その第一次判定の結果を原案といたしまして、保健、医療、福祉の学識経験者等の集まった審査会で行うわけでございます。国の示しております介護認定審査会運営要綱によりますと、介護認定審査会においては、住宅環境や施設入所・在宅の別、あるいは家族介護の有無といった心身の状況以外の状況を根拠に一次判定の結果は変更することはできないとされております。ただし、特記事項や主治医意見書に記載されている内容に基づきまして、住宅環境等が原因で介護に要する時間が延長または短縮していると判断される場合は、一次判定の結果を変更することは可能とされております。
 それから、先生、最後の段階で、くだりのところでの、審査会の中で、例えば被保険者の要介護状態の軽減または悪化の防止のための必要な療養に関する事項等について、そういうことが必要だなということで審査会として意見を付した場合につきましては、最終的には保険者である市町村の方へそれが届きます。で、仮に市町村の方で、サービス種類について指定を行うことができるようになっているところでございます。

○近藤委員 一つ確認したいんですけれども、今、審査会で意見を付すことができるというふうにおっしゃいましたけれども、審査会に出席する方々に、その個人的な家族状況ですとか住環境の情報が提供されるんですか。そういうものがどこかで担保されているのでしょうか。

○吉川介護保険室長 認定審査会には、先ほど申し上げました一次判定の結果等も行きますが、要は、認定調査票というのが出ますけれども、その中には大きく三つございまして、概況調査という欄と基本調査とあとは特記事項というところがございまして、概況調査欄を見れば調査対象者等がございますし、その概況調査欄の一つの欄として、調査対象者の家族状況、住居環境等について記入欄がございます。

○近藤委員 介護保険の先進国といわれているドイツの制度も、この住環境等については要介護については考慮されないということを、係の方、担当の方から伺ったわけですけれども、欧米と日本では住宅状況が全く違いますし、住んでいる家の大きさですとか、夜中、二十四時間、ヘルパーさんが、寝ている家族の頭の上を通ってその高齢者の寝ている部屋に行かなきゃならないというような状況も聞く中で、ドイツの制度でとられていないから日本も必要ないんだということには、横並びにならないような気がします。
 先ほど部長のご答弁の中に、国も調査項目の変更を今検討しているというようなお話もございましたけれども、今回は、ほかの会派の方は不採択というようなお話もございましたけれども、そういった現場では、この住環境ですとか家族の状況もある程度考慮してほしいというような声が、現場といいますか、実際に介護保険を受ける方の要望として多いんだということを改めてこの席でお話しさせていただいて、国の変更項目の中に入るかどうかわかりませんけれども、興味深くというか、慎重にその辺のところを担当の方にも見守っていただいて、もしそういった方向で、住環境、家族状況等を考慮していこうというような流れが出てくるようなことがあれば、またご報告いただきたいということを申し添えて、この件についての質問を終わります。

○藤田委員 この介護保険の改善と国の財政措置に関する請願ということは、いわゆる苦情処理、全般に申し上げて苦情処理ということだと思うんですが、苦情の中にも、要介護認定のこと、それから基盤整備を含めたサービスの提供状況、それから制度自身についての問題等があろうかと思いますが、今、東京都の場合には、いわゆる国保連合会の方に苦情処理の流れというものは行くようになっているように聞いております。そして、実際には、その中で、苦情処理がこの国保連合会の中にどのような状況でどれだけ来ているのかということをお尋ねしたいと思います。

○吉川介護保険室長 介護保険制度についての苦情の点でございますが、国保連合会は、先生ご案内のとおり、介護保険法の百七十六条第一項で、介護サービスの質の向上に関する調査や指定事業者に対する指導助言を行う、いわゆる利用者に対する苦情処理機関という位置づけがございます。
 それで、私どもの方も、国保連とともに、苦情に関する都内全体におけます状況の集約という意味で、区市町村と国保連と東京都、全体ネットワークのシステムを整備いたしまして、先月も四カ月分、それから、今月についてはこの四月以降の六カ月分の苦情全体の状況について取りまとめて、公表いたしたところでございます。
 先生の方から、状況はということでございました。六カ月間の苦情の総件数は五千三百九十七件でございました。そのうち、保険者である区市町村に寄せられたものが約九割で、大変多うございます。内訳でございますが、サービスの提供なり保険給付、これが全体の中の四二・七%で、最も多い苦情の種類となっております。次いで、保険料が二六・三%、それから要介護認定が一〇・二%、これらが主なものでございます。

○藤田委員 その中で、いわゆる介護保険審査会が設けられているわけですけれども、推進室が出している「介護保険ニュース」というものがありますけれども、ここの「裁決について」ということでは、不服申し立ての審理状況というのが、件数として、一カ月でしょうか、四十四件という状況になっているのですけれども、実際にこれだけの件数で、そして、十八件が取り下げというような状況になっておりますけれども、このことについて、少し詳しくどんなふうな状況になっているのかを教えていただきたいと思います。

○吉川介護保険室長 今、苦情とは別な、審査請求のお話がございました。四十四件受け付けをさせていただきまして、その内訳は、要介護認定自体について審査請求がございましたのは三十一、それから、保険料の賦課に関しますのが十三でございます。それで、四十四のうち、十月末でございますのでちょっと時点が古くて申しわけないんですが、取り下げは十八件ございます。十八件のうち半分は、再申請をされまして要介護度が上昇された、上に上がったということで、ご本人が納得されたということで取り下げがあったものでございます。

○藤田委員 国保連の中における苦情処理と、今の介護認定審査会の中の介護認定のことについて取り上げた部分とで申し上げたわけですけれども、多分この五千三百九十七件の中には、こういう要介護認定についての問題意識を持たれて不服審査まで出された方がいらっしゃるわけですけれども、例えば、私たちの杉並区の中で約一万人が申請をしたというようなことでありますと、大体東京都の中で、高齢化率も違いますからわかりませんけれども、単純計算して二十万人以上が申請をしたというようなところの中で、この四十四件しか取り上げられないというのが、私は異常に低い数じゃないのかなというふうに思うんですね。
 五千三百九十七件、ただその場で説明してあげればもう終わるというような状況も含めて、ご意見をいただいている、あるいは苦情をいただいているというふうに思うんですけれども、なかなかこの辺が、もしかすると、高齢者自身あるいは介護をしている方からも、あるいは民生委員の方からも苦情が上がってくるような状況にはなっているとは思うんですが、ここまで届かないような状況になっているというふうに、この数だけ見ると思うんですけれども、その辺についてはいかがでしょうか。

○吉川介護保険室長 苦情の方は、先ほども申し上げましたけれども、総数の中の五百四十九件が要介護認定でございますし、今、先生おっしゃいましたように、審査請求でいうと、四十四件のうち三十一件ということで、私どもも、約二十万人が要介護認定を受けているという状態からすれば、件数は少ないかなというふうには思っております。
 ただ、このような苦情の受け付けであるとか審査請求の手続ということについては、そういう方法があるんだ、手続があるんだということは十分周知してまいりましたけれども、今後とも十分周知していきたいというふうに思っております。

○藤田委員 地域の中で、オンブズマンといいますか、それぞれの市区町村の中でオンブズマンを設定したところの数はおわかりになりますでしょうか。

○若林保健福祉部長 介護保険サービスに関する利用者からの苦情につきましては、先ほど来お話がありましたように、国保連合会とか、市町村が受け付けて対応しているわけでございますけれども、どうしても事後的な対応が主になるということから、利用者の日常的な不平とか不満とか疑問とか、そういったものを受け付けて、問題の発見や提起、解決策の提案などを通じて苦情が発生するようなことを未然に防止していくというような思いから、国におきましては、介護相談員派遣事業というのを実施しているところでございます。東京都におきましても、十二年度から実施しておりまして、現在実施予定は五区市で、検討中が一市ということでございます。
 この事業を実施するに当たっては、介護相談員養成研修というのを受けましたその上で活動していただくという仕組みになっているところでございます。
 以上でございます。

○藤田委員 相談員のことはわかりましたけれども、オンブズマン制度というものを市区町村でつくったところはありますか。

○吉川介護保険室長 先生、私もちょっと不勉強で、六十三区市町村全部をたぐったわけではありませんが、例えばの例で申し上げますと、足立区は、いわゆる高齢者の方々の中でも、痴呆性高齢者の方々の権利を擁護するというか、そういう観点で、そういう専門のセクションをつくられたというふうに、ですから、オンブズマン機能を持っているという意味で私は理解しておりますけれども、そういう取り組みはあると聞いております。

○藤田委員 やはり、先ほどお話がありましたように、苦情件数としては、市区町村からのものも含め、あるいは先ほどお話があった相談員、民生委員さんが、そういう相談機能を持つ、あるいは今は契約ということであれば、消費者センターにも行くということで、非常に広範なところからの苦情をきちっとまとめられることがまず第一なんですが、市区町村に一番身近なところで問題は提起されるわけですので、そこをまとめて次の見直しのときまでにきちっとした制度として提案できるような、先ほど若林部長もいわれたような、次の制度に、新しくみんなが使いこなせるような制度にしていくためにも、ぜひこの苦情処理のところは、より行きやすく、そしてそこで明快な答えが出るような、あるいはその流れをきちっと酌んで、次の制度へ制度提案ができるような、そういう組織をわかりやすく提言をしていただきたいと思いますし、もしわかれば、ここの中にも、要介護認定の裁決だけじゃなくて、こんな苦情がというのがわかったらいいなと私は思いましたので、そんなPRもぜひお願いしたいということを申し上げまして、終わりにいたします。

○曽根委員 我が党としての意見を申し上げたいと思うんです。先ほどの医療保険の問題もそうなんですが、今回請願に出されております七項目のうち、特に一項目め、二項目め、三項目めにあるように、保険料、利用料の免除、軽減、また三%の在宅介護の利用料引き下げ、保険料徴収の延期、こういうものが出ざるを得ない状況って何なのかということについて、これは先日の事務事業質疑のときに、我が党としてかなり詳細に明らかにしてまいりましたので、ここでは繰り返しませんが、高齢者の負担能力を超えた保険料、利用料の負担がかかっているし、またかかろうとしているという問題があると思います。
 その根本には、五項目めにありますけれども、先ほどご説明があったように、国が保険財政に対して四分の一しか負担をしていない。これはやはり、今までの高齢者に限らず、福祉制度の中では負担率としては最低なわけです。最低レベルだと思うんです。これまで、極めて不十分ではあったけれども、高齢者介護にかけてきた国の負担額といいますか、国の支出額も、さらに介護保険の中で、この保険財政に対する負担によって引き下がってしまったということも生じたわけで、これでは国の責任が余りにも軽んじられているといいますか、責任を、いわば一部放棄しているというふうにいわざるを得ないと思います。
 こういう点で、各項目とも、保険財政を国がもっと責任を持って、ここにありますように、五〇%に引き上げることによって、一、二、三項目めを含めて、今介護保険が抱えている問題のかなりの部分は解決に向かうことが、財政的には可能になります。
 その上で、さらに、東京都として、私たちかねてから求めておりますように、国に対してこういう要望をすべきだし、区市町村がこういう国の改善を待てなくて、減免その他に踏み出したところには、これについて支援をするように求めてきております。
 その観点から、七項目については、全体として私たちも今後とも取り上げていきたいし、また、この社会保障にかかわる団体の方々の趣旨を酌んで採択をすべきだという意見を申し上げて、終わります。

○野村委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件中、第六項及び第七項は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野村委員長 異議なしと認めます。よって、請願一二第三七号中、第六項及び第七項は趣旨採択と決定いたしました。
 以上で請願の審査を終わります。
 以上で高齢者施策推進室関係を終わります。

○野村委員長 これより福祉局関係に入ります。
 初めに、第四回定例会に提出を予定しております案件について、理事者の説明を求めます。

○前川福祉局長 平成十二年第四回東京都議会定例会に提出を予定しております案件の概
要についてご説明申し上げます。
 ご審議をお願いいたします議案は、平成十二年度補正予算案一件でございます。
 本年六月下旬に端を発しました三宅島火山活動及び新島・神津島近海地震等により、三宅村、新島村、神津島村の生活基盤施設や基幹産業に大きな被害が発生し、住民の方々の生活に多大な影響が生じました。とりわけ、三宅島では、全島民が島外避難をし、長期にわたる不便な避難生活を余儀なくされております。
 都といたしましては、こうした事態に対処し、迅速な災害対策を講ずるため、国庫支出金や都債等を適切に活用して財源の確保を図り、補正予算を編成することといたしました。
 福祉局におきましても、発災当初から災害救助物資の調達及び輸送、避難された方々の一時受け入れ施設運営全般への対応を初めとする各種施策を実施してきており、このたびの都の補正予算編成方針に基づき、避難している島民の方々に対する生活必需品の支給や、被災した全世帯を対象とする生活福祉資金貸付の無利子化のほか、災害援護資金貸付の無利子化などに要する経費を予算計上いたしました。
 以上が、本定例会に提出を予定しております議案の概要でございます。
 詳細につきましては、総務部長からご説明申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。

○上條総務部長 福祉局に係る平成十二年度補正予算案の概要についてご説明申し上げます。
 お手元の資料、平成十二年度補正予算概要をごらんいただきたいと存じます。
 今回の補正予算案は、三宅島火山活動及び新島・神津島近海地震等による被害に対応するため、緊急に必要となる経費について補正するものでございます。
 目次の次の一ページをお開き願います。
 このページは、一般会計の総括表でございます。左側の(1)、歳入予算は、8の国庫支出金に二億八千六百四十七万五千円を、13の都債に三千二百万円を、総額で三億一千八百四十七万五千円を補正し、既定予算額と合わせた歳入合計は、四百八十七億七千三百二十九万四千円となります。
 次に、右側の(2)、歳出予算は、7、福祉費の3、生活福祉費に九億八千百九十三万一千円を補正し、歳出合計は、既定予算額と合わせて二千九百七億八千六百九十三万一千円となります。
 この結果、左側の下にございます(3)、一般財源充当額を六億六千三百四十五万六千円増としております。
 また、(4)、債務負担行為限度額を二千四百四十万円増としております。
 次の二ページは、三宅島火山活動及び新島・神津島近海地震等に係る生活福祉資金の特例措置に要する経費を、三ページには、生活必需品の給与、輸送、救援物資の購入、輸送、災害援護資金の貸付等、災害救助に要する経費をそれぞれ計上しておりますので、ごらん願います。
 以上で提出案件の説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○野村委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方はご発言願います。--発言がありませんので、資料要求はなしと確認させていただきます。

○野村委員長 これより、請願陳情の審査を行います。
 初めに、請願一二第四二号及び請願一二第四三号は、内容が関連しておりますので、一括して議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○谷川障害福祉部長 整理番号1番、一二第四二号、在宅低肺者の酸素濃縮器に対する電気料金の公費負担の保障に関する請願についてご説明いたします。
 この請願は、清瀬市第二種社会福祉事業団体東京都患者同盟会長小島貞夫さんから提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、在宅重度呼吸器機能障害者が使用する酸素濃縮器の電気代について、公費による負担をしていただきたいというものでございます。
 重度呼吸器機能障害者の在宅酸素療法において使用する酸素濃縮器は、各種の医療保険制度に基づいて貸与されているものであり、マスク等の消耗品については、各種の医療保険制度が適用されております。
 このようなことから、都は、国に対し、医療保険制度等の充実を図り、在宅療法に伴う負担についても配慮するよう提案要求しているところでございます。
 引き続きまして、整理番号2番、一二第四三号、低肺者の社会参加と自立を援助するための実態調査に関する請願についてご説明いたします。
 この請願は、清瀬市第二種社会福祉事業団体東京都患者同盟会長小島貞夫さんから提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、重度呼吸器機能障害者(低肺者)でございますけれども、社会参加と自立を援助するために、都において実態調査をしていただきたいというものでございます。
 都は、従来から、東京都障害者団体連絡協議会等の場を通じて、障害者の生活実態やニーズの把握に努めてまいりました。
 なお、障害者に対する社会福祉基礎調査の実施に当たっては、障害者団体の代表を含めた検討会を設置するとともに、東京都障害者団体連絡協議会において意見を聴取したところです。
 さらに、国は、五年ごとに身体障害者実態調査及び身体障害児実態調査を実施しており、次回は平成十三年度に実施する予定であると聞いております。都は、この調査の結果についても、障害者の生活実態を把握するための一助としてまいりたい、このように思っています。

○野村委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○小松委員 まず、第四二号について伺います。
 この問題は古くて新しい、新しくて古い問題でもありますが、在宅低肺者にとって、酸素濃縮器というのはまさに命綱になるわけですね。だから、お金がかかるからと、使用をやめるわけにはいかないわけです。そして、これらの方々の大半が、肺結核などを患って、肺切除などの手術の後遺症で肺活量が極端に少ないため、正規の職にもつけない、こうした人も多いわけです。したがって、安定した収入が得がたく、生活も苦しい。その中で、濃縮器は貸与されても、その電気代の負担が大きい。電気代に助成をというこの要求は、既に二十年、それ以上も前から毎年出されております。都として何らかの助成ができないものか、まず都の基本的な考え方を伺うものです。

○谷川障害福祉部長 在宅酸素療法においては、酸素濃縮装置を使用する際に必要となるマスクやフィルター、蒸留水等すべての消耗品について、各種の公的医療保険制度が適用されていることから、酸素濃縮装置を稼働させるための電気代についても、公的医療保険制度の中で解決すべき問題であると考えております。

○小松委員 確かに、酸素濃縮装置そのものが医療保険制度に基づいて貸与されているものですから、基本的には国が医療保険の中で対応してくれればそれでよいわけですが、いまだやらない国へのアクションとしても、都でやってもらえないものかというんです。人数的にもそう多くないはずです。
 そこで、在宅酸素療法をしている方の実数は把握していらっしゃるでしょうか。

○谷川障害福祉部長 在宅療法を受けている方々の実数は把握しておりませんが、厚生省が平成六年度に調査した全国在宅酸素療法実施症例の結果から推計すると、東京都内に二千三百人程度いるものと思われます。
 在宅酸素療法には、酸素を供給する方法により、酸素濃縮装置による方法、酸素ボンベによる方法、液化酸素による方法の三つがございます。このうち、今回の請願の対象である酸素濃縮装置の使用者は、同じく厚生省の調査結果における酸素供給源の比率から推計すると、都内に二千人程度いるものと見込んでおります。

○小松委員 それでは、この二千人の方々がどのくらいの負担を、先ほどありましたけれども、していらっしゃるのでしょうか。

○谷川障害福祉部長 在宅酸素療法については、昭和六十年から各種の公的医療保険制度が適用されておりますが、酸素濃縮装置の稼働に要する電気代は、一カ月当たりおおむね三千円から四千五百円、一日当たりに直しますと、百円から百五十円程度であると推計しております。

○小松委員 三千円から四千五百円ぐらい。これでも、高齢者が多く、収入が少ないこれらの方々にとっては、重い負担なんですよ。もし、電気料金を助成するとすれば、総額どれくらいになりますか。

○谷川障害福祉部長 装置の利用者全員を対象に、機器の消費電量から算定した電気料金全額の助成を想定した場合、年間の所要額は一億円強かと推計されます。
 また、所得税非課税世帯に限定した場合、対象者は三百八十人程度となりまして、助成に係る年間の所要額は二千万円程度と推計しております。
 なお、生活保護法による被保護者を助成の対象から除外した場合には、助成に係る年間の所要額は一千二百万程度だと推計しております。

○小松委員 例えば、全部でなくても、非課税世帯では二千万、生保受給者を除けば、一千二百万程度で実現できるわけですね。そうしますと、財政上の問題とはいえないんではないでしょうか。国がやるまで都としてやっていく姿勢はないんでしょうか。

○谷川障害福祉部長 自治体が助成制度を実施することについての法的な問題があるとは考えておりません。しかし、酸素濃縮装置は医療保険制度に基づき貸与されていることから、この稼働にかかわる経費について自治体が助成を行うことは、保険適用との関係、あるいは解決すべき問題があると考えており、現状では困難であると思っております。

○小松委員 保険適用との関係で困難ということですが、全国でも、北海道では平成十年から在宅難病患者等酸素濃縮器使用助成事業実施要綱に基づいて実施しているわけですね。都内でも、私の住む東村山市では、今年度から実施に踏み切ったところです。ただ、東村山の場合も、電気代助成という名目ではなくて、在宅酸素療法をしている人に対して、助成金として補助しております。こうした形で都も助成できないでしょうか。
 そして、さらにこうした実施自治体に対して都が補助することもぜひ考えていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。

○谷川障害福祉部長 東村山市で事業実施について検討しているとは聞いております。ただ、詳細については把握しておりませんので、今後その事業内容については把握してまいりたいと思っております。
 それから、区市町村において、各地域の実情等に応じ、さまざまな単独事業を現在実施しております。東京都が行う補助については、都と区市町村の役割分担あるいは財政的支援の必要性、他施策との均衡を総合的に勘案した上で判断しているところでございます。したがいまして、市の助成事業であっても、都が直ちに助成することは困難だというふうに考えております。

○小松委員 役割分担や他施策との均衡などという、こういうことをおっしゃっていたら、何もできないのではないでしょうか。結局は、やればやれるんだけれど、やる気がないというか、やろうとしないだけではないかと申し上げたいと思います。
 質疑を通じて都の姿勢がはっきりしてきたわけですが、最後に、それでは、せめて国に対しては積極的な要望をすべきだと思われるんですが、いかがでしょうか。

○谷川障害福祉部長 東京都といたしましては、従来から、国に対し、医療保険制度等の充実を図り、在宅療法に伴う負担についても配慮するよう提案要求してきたところでございます。今後とも、あらゆる機会をとらえて引き続き提案要求を行ってまいります。

○小松委員 国に対して強く要望すると同時に、都独自としても取り組んで、また実施している区市町村への支援も強く求めまして、当請願に採択の意を表明し、次の質疑に移ります。
 四三号につきましては、まず、在宅酸素療法をしている人も含めて、低肺者の実態は、都としてどのようにとらえていらっしゃるんでしょうか

○谷川障害福祉部長 東京都といたしましては、今回の請願を提出した東京都患者同盟を含む各障害者団体からその要望について聴取する機会を設けておりまして、在宅酸素療法を受けている呼吸器機能障害者の生活の実態については、あらゆる機会を通じて聞いておるところでございます。

○小松委員 聞いているところでという、その低肺者の実態をお聞きしたわけです。
 低肺者は、身体障害者の内部障害ということになるわけですが、同じ身体障害者でも、肢体不自由、すなわち、一般体幹障害者と比べますと、外見上は健常者と全く変わらない。しかし、毎日の生活では非常に大変な思いをされている。例えば、私の近所にもこうした方がいらっしゃいます。その気持ちがわからないので、尋ねてみました。どういう状況か、私にわかるように話してみてくれない。で、その方はおっしゃいました。あなたも赤ちゃんを産んだことがあるだろうけど、九カ月ごろになると、非常に息苦しいというか、そういう思いになるでしょう。そういう思いが四六時中あるんだと。だから、階段をタンタンと上れないとか、布団を上げおろしできないとか、そういうことなのよといわれて、これは大変なことだなという思いをしたことがあります。
 こうした実態をきちんと調査すべきと思いますが、いかがでしょうか。

○谷川障害福祉部長 東京都におきましては、従来から、東京都障害者団体連絡協議会等の場を通じまして、障害者の生活実態やニーズの把握に努めてきております。
 また、障害者に関する社会福祉基礎調査の実施に当たっては、障害者団体の代表を含めた検討会を設置するとともに、東京都障害者団体連絡協議会において意見を聴取したところでございます。
 平成十年度には、身体障害、知的障害、精神障害の各障害種別ごとに調査を実施し、このうち、身体障害については、視覚障害、聴覚障害、音声言語機能障害、肢体不自由、内部障害の五つに分かれていることから、これらの障害種別ごとに結果の取りまとめを行ったところでございます。
 さらに、国は五年ごとに身体障害者実態調査及び身体障害児実態調査を実施しており、次回は平成十三年度に実施予定であることから、都は、この調査結果についても、障害者の生活実態を把握するための一助としていく考えでございます。

○小松委員 都と国が五年ごとに交互で行っているということで、この調査報告、実によくできておりまして、見せていただいておりますが、この調査の基本分類、今おっしゃったように、あくまで三障害ということであって、低肺者も身体障害者の中に入りまして、その中で、内部障害というところまでは出てくるんですが、低肺者となると、全くわからないわけですね。その低肺者がまた他の内部障害とは違うということでもありますので、来年実施予定の国の調査の中で低肺者独自の項目を加えるよう要請してもらうか、または、都がこれに便乗する形でやっていくのか、何らかの検討をしてもらうということはできないのでしょうか。

○谷川障害福祉部長 来年度の国の調査に対して、既に調査の設計に入っているかと思いますが、機会があれば申し伝えてみたい、このように思っております。

○小松委員 都内に八千五百人弱生活しておられる低肺者の社会参加と自立を援助するため、そしてまた社会福祉充実のためにも、国への要望を強めていただくと同時に、都としても独自調査実施の検討、これらも、福祉局だけでなく、衛生局と一緒になってやっていただきたい、このことを求めまして、本請願に採択の意を表し、質疑を終わります。

○野村委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 請願一二第四二号及び請願一二第四三号は、一括して起立により採決いたします。
 本件は、いずれも採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○野村委員長 起立少数と認めます。よって、請願一二第四二号及び請願一二第四三号は、いずれも不採択と決定いたしました。

○野村委員長 次に、請願一二第四四号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○谷川障害福祉部長 整理番号3番、一二第四四号、ホームヘルパーの資質改善に関する請願についてご説明いたします。
 この請願は、清瀬市第二種社会福祉事業団体東京都患者同盟会長小島貞夫さんから提出されたものでございます。
 請願の趣旨は、ホームヘルパーの資質を改善するための指導、監督制度を実現していただきたいというものでございます。
 都は、良質なホームヘルプサービスの供給の確保は、障害者の生活にとって必要なことであると認識しており、ホームヘルプサービス事業の実施主体である区市町村において、利用者本意のサービスが確保されるよう取り組んでまいります。

○野村委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○近藤委員 一点確認したいと思って伺います。
 ホームヘルパーの資質を改善すると書いてあるんですけれども、下の理由のところは、嫌々作業をしたり、粗暴な態度をする人がいると。これは、資質という前のごくごく基本的なことであって、資質なんていう御大層なことではないと思うんです。わざわざこの程度のことをいうのに請願をしなければ、ホームヘルパーが嫌々作業したり、粗暴な態度をとる、こういうことが改善されないような梗塞的な状況というのはどうなっているんだろうというふうに、にわかには信じられない。それが実態だとしたら、ゆゆしき問題だというふうに思うんです。
 後半の、ホームヘルパーの中には、嫌々作業をしたり、粗暴な態度をする人がおり、障害者にとって安心して訪問活動を受けられない状況にある、こういうふうに書いてあるわけですけれども、実情は一体どうなんでしょうか。東京都はどのように把握していらっしゃるのか、その辺のところを一つ伺います。

○谷川障害福祉部長 都といたしましては、良質なホームヘルプサービスの確保は、障害者にとって絶対重要なものだというふうに認識しております。ホームヘルプサービスに関する苦情は、利用者の方から直接都に寄せられることもございます。この場合、東京都といたしましては、実施主体である当該の区市町村と連絡をとり、事実を確認の上、その是正に向け、適切に対応するよう努めているところでございます。

○近藤委員 今、部長のお話の中で、良質なサービスということがありましたけれども、粗暴な態度をとるというのは、良質か良質じゃないかという以前の基本的な問題であって、ですから、こういった状況かどうかということを一々チェックするような機関というのがないのかどうか。今、直接都にいろいろ実情をいってくる人もいるというようなお話がありましたけれども、そういう場合には、都はどういう対応をとっているのでしょうか。

○谷川障害福祉部長 具体的な苦情があった場合には、その是正に努めておるところでございますが、東京都といたしましては、平成十二年六月に地域サービス評価システム検討会を設置いたしまして、ホームヘルプサービス等の在宅サービスを中心とした地域福祉サービス評価の具体的な実施方法について、現在検討しております。
 このサービス評価を通じて、障害者のホームヘルパーの資質の向上あるいは苦情への適切な対応ができるようなシステムの構築を急いでいきたい、このように考えております。

○近藤委員 障害者にとっては、文句をつけると次からサービスを受けられなくなるんではないかというような受け身の思いがあると思いますので、その辺のところをきちんと、そういったことで文句がいいづらくならないような、そういったところの気持ちを吸い上げられるような制度にしていただくようにお願いをして、この件については質問を終わります。

○石井委員 同じように、障害者のホームヘルプサービスなんですが、従来のホームヘルプサービスは、措置制度からサービス提供事業者による競争の原理というんですか、あちらの事業所よりこちらの方がよりよくやっていこうという、そういう競争の原理が取り入れられるようになったわけだけれども、もしこういう粗悪な、いいかげんなホームヘルプサービスをやった場合には、きちんとしたオンブズマン制度というんですか、監査制度をきちんとしていくことが大事だと思うんだけれども、もう一回、同じ質問かもしれませんが、重ねて、そうした安全対策というんですか、どうなっているのか、お尋ねします。

○谷川障害福祉部長 ただいま申し上げましたサービス評価システムのきちんとしたもの、そのような利用者本意のサービス評価ができるような形を構築していきたい、そのように思っております

○石井委員 ここに、ヘルパーの中には、嫌々作業をしたり、粗暴な態度をとる人がいる。障害者にとって安心して訪問活動を受けられない、こうあるんだけれども、この実態は調べましたか。

○谷川障害福祉部長 ホームヘルパーの派遣事業そのものは、実施主体としては区市町村でございます。区市町村においてきちんと対応しているものと、このように考えております。

○石井委員 しかしながら、実態としてはこういう苦情が出てくるわけだから、直接は区市町村がサービスの実施主体なんだけど、こういう陳情が東京都に出てくるわけだから、東京都は、都の立場からきちんと指導して、こういうことがないようにすべきだと思いますが、いかがでしょう。

○谷川障害福祉部長 東京都といたしましては、区市町村にどのような苦情が行って、どのような対応をしているか、それについては機会あるごとに話をしていきたいし、また話を聞きたい、こう思っておりまして、東京都のホームヘルパーの派遣については、利用者がいかに満足できるかということについて、常に気を使って、気を配って対処していきたい、このように思っております。

○石井委員 そうして、住民の要望に沿わないようないいかげんな事業者は、それこそ営業停止するぐらいの対応をしていかなきゃいけないんですね。サービス提供ではなくて、利用する方々が嫌がるようなことをやった場合には、それを停止するぐらいの強い権限を持って、よりよいサービスをつくるためにやるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○谷川障害福祉部長 ただいま委員がおっしゃいました業者の事業停止等の権限は、東京都に最終的にはございますので、余りにもひどければ、そういうことも生じてこようかと、こういうふうに思っております。

○石井委員 最後に、この障害を持つ方々にとってよりよいサービスを提供していくことは、福祉の再構築、また障害者医療の見直し、再構築の中でも一番力を入れているところだと思うんだけれども、今後、こうした障害者に対するホームヘルプサービスの量の展開、質の展開はどうなっているのか、最後にお尋ねします。

○谷川障害福祉部長 東京都においては、障害を持つ人がいつでも必要な在宅サービスが使えるように、今年度からホームヘルプサービス事業の拡充を図ってございます。ちなみに、今年度の予算は二十四億強でございます。具体的に申しますと、障害者の二十四時間巡回型ホームヘルプサービスを開始し、早朝でも夜間でも、必要なときいつでもサービスが受けられるように、予算額といたしましては、一億八千万程度を確保し、八月現在十五区八市が実施してございます。
 また、知的障害者に対するホームヘルプサービスを、中軽度の障害者まで対象を拡大いたしまして、地域で一人で暮らせるように家事援助等のサービスが受けられるようにいたしました。平成十二年度予算額で申し上げれば、身体障害者分も含め、二十二億六千九百八十八万でございます。
 なお、中軽度の知的障害者ホームヘルプサービス事業は、八月現在で十一区十二市で実施しているところでございます。

○石井委員 最後に。我が党の萩谷議員がこの紹介議員になっているものですから、お話しいたしました。障害者に対して、今さまざまな福祉サービスが拡大されようとしているわけであります。障害者医療が切り捨てられたとか、石原知事は都民いじめだとか、我々に対してもいう人たちがいるわけです。こうしたさまざまな要望、ニーズに対応するきめ細かな対策が行われているわけだから、こういうことを東京都がやっていますよということを、障害を持つ方々や、またその家族の方々にもよく知っていただくように、東京都のPRをしっかりやって、安心して、そのようなチラシがまかれても惑わされないように、しっかりした対応をすべきだと思いますが、局長、お尋ねします。

○前川福祉局長 ホームヘルプサービスの問題でございますが、基本的には、高齢者の場合には、ご案内のとおり、介護保険制度でいわば規制が緩和されて、いろんな競争が行われているわけでございます。その結果もありまして、サービス総量も拡大していっているわけですが、残念ながら、障害者の場合には、まだホームヘルプサービスの提供自体が不十分であるという現実があるかと思います。これがサービスの質の問題とも関連をしている。そういう意味で、私どもとしては、先ほど部長が答弁いたしましたが、まずホームヘルプサービスの量の拡大に積極的に努力をしていきたい、これが第一点でございます。
 あわせて、事業者のサービスを評価する仕組みをつくっていきたい。それがきちんと利用者に届くような、どういう事業者がどういう評価を受けているか、そういう情報が届くような仕組みをつくっていきたいというのが第二点でございます。
 あわせて、今、石井委員からご指摘もありましたが、都としてこういった事業をきちんとやっていることを、広い意味で都民の皆さんに積極的にPRをしていきたい、こう考えております。

○野村委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野村委員長 異議なしと認めます。よって、請願一二第四四号は趣旨採択と決定いたしました。

○野村委員長 次に、陳情一二第五六号の一を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○岡本生活福祉部長 整理番号4、一二第五六号の一、三宅島島民の避難生活への支援策等に関する陳情についてご説明申し上げます。
 この陳情は、文京区の日本労働党東京都委員会委員長秋山秀男さんから提出されたものでございます。
 その趣旨は、三宅島島民の避難生活への支援策として、要旨の欄記載のことを実現していただきたいというものでございまして、具体的には、第一に、収入のない島民に当面の生活資金を無償で支給すること、第二に、希望者に特別生活支援金制度をつくること、第三に、国民健康保険料の支払い猶予、減額免除措置制度や生活保護制度について周知することの三点でございます。
 三宅島島民の避難生活への支援につきましては、当面の生活資金として十万円の生活福祉資金の特例貸付を行うことといたしました。貸付に当たりましては、国制度の利息三%を都が助成し、無利子としております。
 また、東京都と日本赤十字社東京都支部、東京都共同募金会が受け付けている東京都島しょ災害義援金につきましても、第一回の配分を平成十二年十月二十日に決定し、三宅村に七億五千万円を既に配分したところでございます。
 なお、災害弔慰金の支給等に関する法律に基づく災害援護資金の貸し付けにつきましては、国制度の限度額三百五十万円を、百五十万円上乗せして、限度額を五百万円とするとともに、利息を都と村で負担し、無利子で貸し付けることといたしました。
 今後の生活支援等につきましては、村と協議をしてまいります。
 次に、国民健康保険料または税に係る支払い猶予、減額免除措置につきましては、基本的に区市町村が自治事務として自主的に行うものでありますが、今般の災害の特殊性にかんがみ、三宅村とも情報を交換しながら、必要に応じて、都の広報媒体も積極的に活用してまいりたいと考えております。
 生活保護制度の周知につきましては、既に各区市福祉事務所長等に対しまして、生活保護法第十九条第二項により、窮迫した状況下にある場合の保護として、避難先の福祉事務所において保護を適用するよう通知するなど、適切な保護の実施について周知したところでございます。
 なお、説明表には記載されてございませんが、昨日、三宅村から都知事に被害報告が提出されました。都といたしましては、直ちに国や関係機関に協議、報告をしまして、被災者生活再建支援法の適用について、現在手続を進めているところでございます。
 以上で説明を終わらせていただきます。

○野村委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○近藤委員 今、岡本部長の方からご説明がありました最後の部分、被災者生活再建支援法の適用のことについて、何点か伺いたいと思います。
 そもそも、被災者生活再建支援制度というものは、阪神・淡路大震災の教訓から制定された制度だということは聞いているんですけれども、今回、この三宅の災害について、これが適用になるのかどうかということをまず最初に伺います。
 もし、適用になるとすると、現金が支給される場合には、最高幾らを上限として支給されるのか。
 その二点のところについて、これからの適用の手続等についても言及してお答えいただければ、大変ありがたいと思います。

○岡本生活福祉部長 今回の三宅島噴火災害へのいわゆる支援法の適用については、九月以降の噴火活動に伴う火山ガスの影響で、その前提となります住宅損壊の認定というのは非常に困難な状況であったわけでございますけれども、十一月二十一日までに、東京都と村が合同で、同法に定める被害住宅の認定のために、建築の技術的見地から現地調査を実施したところでございます。
 その調査の結果では、全壊世帯が十一世帯、半壊五世帯、一部損壊十二世帯、そういった被害が確認をされまして、同法の定める自然災害に該当するという状況であったわけでございます。その後、村がその調査内容につきまして精査をした上で、昨日、都に対し被害報告があったということでございます。
 都といたしましては、直ちに国等関係機関に報告、協議をいたしまして、支援法の定める公示、周知の手続を開始した、こういうことでございます。
 なお、同法が適用になりますと、全壊した世帯に対しましては、いろいろ要件はございますけれども、最高で百万円の支援金が支給されるということになります。

○近藤委員 ちょっと説明が長くて、もう一度何点か確認をしながら伺います。
 まず最初に、この法律の定める自然災害、同法に定める自然災害の規模に合致してというお話がございましたので、この法律に定める自然災害ということで定義される建物の損壊の規模というのは、何戸以上のことをいうんでしょうか。

○岡本生活福祉部長 同一の市町村におきまして、全壊家屋が十戸以上、十世帯以上というふうに定まっております。

○近藤委員 そして、今回の三宅の場合は、今のご答弁でもおっしゃったように、全壊が十一ということですから、部長がおっしゃったように、生活再建支援法の適用の枠にかろうじて入っていくわけですけれども、そうしますと、この全壊の十一戸につきましては、おっしっゃた最高の百万円という金額が全部に対して支給されるんでしょうか。

○岡本生活福祉部長 先ほど申しましたのは、最高百万円ということでございまして、世帯主の年齢であるとか、あるいは前年の世帯収入によりまして、あるいは単身かどうかといったような基準がございまして、最高百万円、最低ですと三十七万五千円ということになるわけでございます。

○近藤委員 新聞等の報道を見ますと、東京の方に避難してくる、島外に避難している世帯数というのは、千九百、二千近い世帯が避難をしているということを聞いているわけですけれども、金額の多少はあるとしても、二千に近い世帯数の中で、この法律の対象になるのはわずか十一世帯という状況を見ると、本当に焼け石に水以下というような気がするんですけれども、何かこの法律をうまく運用して、全壊した十一世帯以外の避難生活を強いられている方々にも、同法の適用というのはないんでしょうか。

○岡本生活福祉部長 被災者生活再建支援法による支援金の支給対象というのは、基本的に、まず住宅が全壊した世帯ということでございますけれども、同法の施行令第二条、少々長いんですけれども、ちょっと引用させていただきますと、火災流等による被害が発生する危険な状態が継続することにより居住不能となり、かつその状態が長期にわたり継続することが見込まれる世帯、いわゆる長期避難世帯と申しておりますけれども、それも対象とするというふうに定められているところでございます。
 したがいまして、今回の三宅村の場合には、全島避難している、その状態が、法の定める長期化ということになりますと、全世帯が長期避難世帯として法の適用対象となるということになろうかと思います。

○近藤委員 今、住居を追われて島外に避難しているわけですから、家が全壊か半壊か、または損害がないかということは、今の生活には直接かかわってこないわけですから、住居の倒壊の被害の状況だけでなくて、今おっしゃったように、危険な状態が長期にわたるというようなことに何とか適用していただいて、なるべく多くの方がこの法律の対象になっていただけるようにと思いますけれども、今おっしゃった危険な状態が長期にわたるという、この長期というのは、具体的にどのくらいの期間を指すんでしょうか。

○岡本生活福祉部長 同法によります長期避難世帯の認定は、おおむね六カ月の避難期間が必要とされているところでございます。

○近藤委員 その六カ月というのは、いつを起点として六カ月ですか。

○岡本生活福祉部長 国と現在協議している状況で、国の見解は、いわゆる強制的な避難がされた九月初旬を起点としてというふうに解釈をしております。

○近藤委員 全島避難の九月からですと、もうかれこれ三カ月がたってくるわけですけれども、これが六カ月たたないと、長期というふうに認定されないのか。現段階で、先が見えない、避難生活が長期化することは余儀なくされざるを得ないんではないかというような見込みがある中で、実際に六カ月たたなくても、今の段階で長期化する見込みがあるんだったら、前倒しの状態でこの法律を適用できないかと思うんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。

○岡本生活福祉部長 法律によります長期避難世帯の認定はおおむね六カ月ということでございますけれども、ただいま先生ご指摘のように、三宅村の被害状況とか、あるいは避難期間が既に三カ月となっているといったようなこともございます。
 都といたしましても、一刻も早い長期避難世帯の適用が必要である、このように考えて、現在、長期避難世帯として速やかに適用となるように、国など関係機関等と協議をしているところでございます。

○近藤委員 なるべく早く適用になるように、さらなる努力をよろしくお願いしたいと思います。
 もし万が一長期適用になるとした場合でも、先ほど家屋の全壊とおっしゃったときの金額、前年度の所得等が勘案された、最高百万、最低が三十七万五千円とおっしゃったでしょうか、この適用金額というのは同じなんでしょうか。

○岡本生活福祉部長 長期避難世帯と認定されますと、最初の、いわゆる全壊世帯と同様の取り扱いとなるわけでございますが、ちょっと補足して説明いたしますと、支援法では、支援金の対象者には、世帯主の年齢であるとか、前年度の世帯収入が例えば八百万円以下という要件がございます。これを満たしていく必要もあるということでございます。
 現段階では、その要件を満たしている世帯がどのくらいで、満たしていない世帯がどのくらいあるか、ちょっと不明でございますけれども、例えば、昨年度の年収が八百万円を超える世帯というのは、法の適用にはなりますけれども、支援金の支給対象にはならない、このような制度になっております。

○近藤委員 ただ、前年度の収入が八百万を超えても、今実際には仕事を追われて、島外に避難している状況の中では、ことしの収入というのは全くないわけですから、前年度の収入といった画一的なことをおっしゃるばかりでなくて、もし八百万を超えるような世帯であって、例えば金額はこれからいろいろ調整していかなければならないのかもわかりませんけれども、八百万円を超えたらもうゼロというようなことではなくて、前年度の収入が八百万を超える世帯であっても、ある程度の金額が支給の対象となるような方向で、国とこれから協議していただくようなご意思というか、おつもりは、都の方にはないんでしょうか。

○岡本生活福祉部長 現行法のもとにおきましては、先生ご指摘のような問題も生じると考えられるわけでございます。私どもといたしましては、避難生活の状況を踏まえまして、国や村と十分協議をいたしまして、必要な対応について検討していきたいというふうに思います。

○近藤委員 今、必要な検討ということでお言葉を濁されたように感じたわけですけれども、同じ東京都民の方のことでございますので、私たちの会派としても、前年度の収入が八百万を超えるような方にも、ある程度の補助といいますか、支援金が支給されるように、なるべく皆さん方、国と調整していただけるような形で、私どもがバックアップできることは会派を挙げてやらせていただくというようなことで、鋭意協議を、なるべく早い段階で結果が出るように、よろしくお願いしたいということを最後に申し上げて、質問を終わります。

○曽根委員 近藤副委員長とダブらない範囲で。
 私たちは陳情者とは縁もゆかりもないわけですが、この陳情の趣旨についていえば、とにかく今全島避難になって、仕事も生活もままならない状態なんだから、とにかく、ここでは月々になっていますが、生活資金を提供してあげるべきだという大きな趣旨をとらえてのことなんですけれども、今の法の適用については、かなり詳細に質問がありましたので、省略しますけれども、私はやっぱり、全壊のおたくだけに百万円を限度に支給されるとすれば、同じ全島避難で来ているほかの世帯については、どうしても不公平が出てしまうと思うんです。したがって、長期避難という認定を一日も早くする必要がある。
 有珠山の噴火の場合は、たしかこの法が適用になったと思うんですが、噴火で避難してからどれくらいで適用になったんでしょうか。

○岡本生活福祉部長 実質三カ月強、四カ月に入ってというふうに承知しております。

○曽根委員 あのとき、たしか火山予知連絡会の方から、この噴火は長期化する可能性が高いというような発表があったんで、それを根拠にして、前倒しで適用になったわけですよね。実際には、その後かなりの方が、直近以外は戻られたわけですが、あのときやっぱりそういう根拠のある学会の方からの話があったということで、繰り上げ適用になったということですから、今回の場合も、既に、ガスがかなり長期にわたるだろうという話がかなり確度の高い形で出ているわけですから、一日も早く全島避難している方全体に適用できるようにお願いしたいと思います。
 その上で一点お聞きしたいんですが、北海道の場合、有珠山の法の適用のほかに、道として、実際は虻田町という地元の自治体がやったという話ですが、生活支援を道が全額補助してやったという話を聞いているんですが、どの程度の事業が行われたんでしょうか。

○岡本生活福祉部長 先生お尋ねの事業は、平成十二年三月に発生した有珠山の噴火災害によって被災して避難生活を余儀なくされている世帯を対象にして、北海道の虻田町が実施しているいわゆる有珠山噴火災害生活支援事業のことと存じますけれども、この事業は、収入が一定額以下の世帯に対しまして道庁が生活費を支給するというものでございまして、十二年七月より十二月まで実施される、このように聞いております。
 また、その事業に対しまして、北海道が財政補助を実施している、このようにも伺っているところでございます。

○曽根委員 世帯人数が例えば四人だとすると、どれくらいの金額が支給されるのかということと、たしか補助は、北海道が全額補助だと思うんですが、いかがでしょうか。

○岡本生活福祉部長 判定基準額は、世帯人数掛ける三万円プラス三万円となっております。したがいまして、世帯四人ですと、十二万円プラス三万円で十五万円という判定基準になります。その十五万円の判定基準から、認定収入額、これは、給与所得とか事業所得、賃金、年金等ですが、それを差し引いた金額が支給される、こういう仕組みになっております。
 なお、補助の規模でございますが、北海道が十分の十補助をしているというふうに聞いております。

○曽根委員 全国でも一、二を争う財政の厳しい北海道が、虻田町の事業ではあるけれども、十分の十、実質的に北海道の単独事業として、額はまだまだ十分とはいえないかもしれないが、四人家族で十五万円限度ぐらいで補助制度をつくったというのは、避難者に対する姿勢として、私は自治体としてあるべきものだと思うんです。
 三宅村が今回商品券を二万円分支給することになったという話を新聞で聞いたんですが、これに対して、東京都として、せめて北海道並みの、できればもう少し額的にも国の制度に上積みしたぞといえるくらいの制度を全額負担してやるというようなことは考えられないでしょうか。

○岡本生活福祉部長 三宅村が、いわゆる冬季対策として二万円の商品券を配布するというふうな事業を行っているのは承知しております。東京都では、これまで、生活必需品の給与であるとか、あるいは生活福祉資金の特例貸付、緊急就労対策など、さまざまな支援対策を実施してきておりまして、また、長期化している島民の方々の避難生活の一助としていただけるように、全国より寄せられた義援金を早期に配布するとともに、先ほど申し上げましたように、現在、被災者生活再建支援法の迅速な適用に向けて鋭意取り組んでいるところでございまして、この早期適用に現在全力を尽くしてまいりたいというふうに考えております。

○曽根委員 法の適用を急ぐことは当然で、頑張っていただきたいと思います。
 しかし、村の事業ですから、二万円が本当に精いっぱいということですよね。しかし、二万円ということになれば、ストーブ一台と、冬物のコート一枚買えば終わりです。全島避難するときには、本当に着るものもほとんど持てない状態で避難せざるを得なかったという話は避難の方々から聞いているところで、何とかならないのかという、制度はいろいろあるでしょう、あるでしょうが、とにかく何とかならないのかという思いは、都民全体のものだと思うんですよ。
 それと、もう一つ、これは要望にとどめておきますけれども、鳥取県で地震があったわけですが、鳥取県では、これも県の単独事業として、全壊家屋に三百万円の再建資金を出すと。これも、国は融資ですけれども、返済の必要のない額として出すということを県の単独事業として踏み切ったというふうに聞いています。
 三宅はまだ戻れないので、家の再建はまだ先の話になりますけれども、東京都としてこの点もぜひ検討の材料に加えていただきたいことを申し上げて、終わります。

○野村委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件中、第一項(3)は、趣旨採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○野村委員長 異議なしと認めます。よって、陳情一二第五六号の一中、第一項(3)は、趣旨採択とすることに決定いたしました。
 以上で請願陳情の審査を終わります。
 以上で福祉局関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願陳情中、趣旨採択を含め採択と決定した分で執行機関に送付することを適当と認めるものについては、これを送付し、その処理経過及び結果について報告を請求することといたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時二十七分散会

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