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Tokyo Metropolitan Assembly

都市整備委員会速記録第十四号

令和二年十一月五日(木曜日)
第五委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長米川大二郎君
副委員長鈴木 章浩君
副委員長和泉なおみ君
理事高橋 信博君
理事上野 和彦君
理事小山くにひこ君
藤井とものり君
保坂まさひろ君
斉藤れいな君
森口つかさ君
曽根はじめ君
中山 信行君
ひぐちたかあき君
鈴木 邦和君

欠席委員 なし

出席説明員
都市整備局局長技監兼務上野 雄一君
次長桜井 政人君
技監福田  至君
理事安部 文洋君
総務部長木村 健治君
都市づくり政策部長小野 幹雄君
都市基盤部長特命担当部長兼務谷崎 馨一君
市街地整備部長選手村担当部長兼務朝山  勉君
市街地建築部長山崎 弘人君
基地対策部長三木 暁朗君
連携・連絡調整担当部長水野  剛君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務三宮  隆君
まちづくり推進担当部長吉野 敏郎君
築地まちづくり推進担当部長木村 宣代君
景観・プロジェクト担当部長中山  衛君
交通政策担当部長先端技術調整担当部長兼務三木  健君
航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務新谷 景一君
地域公共交通担当部長江端 治朗君
防災都市づくり担当部長鈴木  理君
多摩ニュータウン事業担当部長八嶋 吉人君
局務担当部長奥秋 聡克君
耐震化推進担当部長青木 成昭君
横田基地共用化推進担当部長泉水  一君

本日の会議に付した事件
陳情の取り下げについて
都市整備局関係
事務事業について(質疑)

○米川委員長 ただいまから都市整備委員会を開会いたします。
 初めに、陳情の取り下げについて申し上げます。
 お手元配布のとおり、二第七四号の二、建設現場従事者に対するPCR検査の体制強化と予算措置に関する陳情につきましては、議長から取り下げを許可した旨の通知がありましたので、ご了承願います。

○米川委員長 次に、今後の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、都市整備局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより都市整備局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○木村総務部長 十月二十日の当委員会で要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元に配布しております資料1、都市整備委員会資料の表紙をおめくりいただきまして、目次をごらんください。資料は四件でございます。
 一ページをお開き願います。1、横田基地におけるパラシュート訓練の通告状況及びパラシュート訓練に伴う事故の状況(過去五年間)でございます。
 (1)、パラシュート訓練の通告状況及び(2)、パラシュート訓練に伴う事故の状況につきまして、一ページから二ページにかけて記載してございます。
 三ページをお開き願います。2、羽田新飛行ルートの実機飛行確認による都内各騒音測定局の騒音の実測値の平均(機体サイズ別)及び最大値でございます。
 都内各騒音測定局における騒音の実測値の平均を機体サイズ別に、また、実測値の最大値を記載してございます。
 四ページをごらんください。3、横田基地におけるオスプレイの離着陸回数等でございます。
 (1)、離着陸回数及び(2)、平成三十年四月以降の国による離着陸状況の把握方法等について記載してございます。
 五ページをお開き願います。4、都市計画区域マスタープラン原案に対する都民の主な意見でございます。
 (1)、パブリックコメント・公聴会の実施状況及び(2)、意見の主な内容について記載してございます。
 以上、資料説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○米川委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○鈴木(邦)委員 私からは、新型コロナウイルスを受けて、交通と、そしてまちづくりの転換という二つの大きなテーマで質疑をしたいと思います。
 まず初めに、交通についてです。
 最初は、鉄道について少しお話をしたいと思います。
 今、鉄道業界は、まさにコロナの影響を受けて大変厳しい経営状況にあります。ちょうど緊急事態宣言下で、平時の鉄道営業収入の大体三割から五割にとどまり、そして今も七割前後という状況だと聞いております。これがコロナの影響が仮になくなったとしても、最終的にはこれまでの八割程度までしか戻らないんじゃないかというのは、今の鉄道業界の見立てです。
 こうした中で、特にこの鉄道業界の中でも、JR東日本が非常に積極的な転換を始めていまして、例えば、終電時間を繰り上げるですとか、あるいは新幹線の空きスペースを利用して荷物を輸送するとか、そして、きょう私が取り上げさせていただく時間差料金制についても検討を表明しているという状況です。この時間差料金制は、もちろん満員電車の解消という目的のみならず、鉄道業界のこれからを考えたときに、非常に重要な転換の鍵となる制度だと私は考えています。
 これまで、私もさまざまな機会でこの時間差料金制の提案をさせていただいて、そして、会派としても提案を繰り返しまして、そうした考えにこうした形で、都の方も鉄道事業者との研究会、満員電車解消のための研究会を立ち上げて、その中の検討項目の一つとしてこの時間差料金制というものを検討を進めていただいているという状況です。コロナ禍の以前から、東京都は検討を進めてきたということは、私は今非常に大きな意味を持っていると思います。これは、鉄道業界にとっても非常に大きな意味があると思っています。
 今回、まず初めに、確認をしたいんですけれども、この鉄道の混雑緩和に向けた鉄道事業者との研究会におけるこれまでの成果と、今後の取り組み内容について聞かせてください。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 都では、スムーズビズに取り組み、オフピーク通勤等を促進しておりますが、これに加えて、輸送力の強化や通勤時の利用者のさらなる分散の観点から、鉄道事業者によるさまざまな対策を進めていくことが必要でございます。
 昨年七月に有識者や鉄道事業者とともに立ち上げた研究会において、各事業者によるこれまでの混雑緩和の取り組みを整理するとともに、海外での無線式列車制御システムや、時間差料金制についての事例調査を行っております。
 今年度は、無線式列車制御システムの導入による運行本数増発の検証や、時間差料金制を東京で導入した場合の料金変動による混雑緩和効果の試算等を行うこととしてございます。
 混雑緩和の取り組みは、新型コロナウイルス感染症対策としても有効でございます。引き続き、鉄道事業者と連携を密にしながら、対策の充実を図ってまいります。

○鈴木(邦)委員 今、研究会の中で、大きく、無線式の列車制御システムと、そして時間差料金制という二つの施策を検討していただいているという答弁でしたけれども、私がコロナ禍でも特に時間差料金制の話をずっとこれまで提言し続けてきたのには理由がございまして、これ、コロナの話とも重なるので、ちょっとここでご説明したいと思いますけれども、一例として、交通局が事業をやっています日暮里・舎人ライナーというものがございます。
 これ、二〇〇八年に開業して、今十二年目になるんですけれども、当初の事業計画を大きく上回る利用者がいるにもかかわらず、大赤字となっているんです。これはどこに原因があるかと申しますと、ピーク時の利用者とオフピーク時の利用者の差が物すごく大きいと。ここに非常に大きな原因があります。
 これ、何が鉄道事業者にとって困るかというと、やっぱりピーク時に合わせて鉄道の車両を全部購入して鉄道を走らせるわけですよね。一両大体一億円ぐらいかかるものを何両にも編成して、そして一時間にそれを二十本とか二十五本とか走らせるという、そういう状況なわけです。
 それは、オフピーク時になってしまうと、もうほとんどが車庫で寝てしまうわけです。そういう意味で非常に満員電車というのは、ピークとオフピークの差が大きければ大きいほど、鉄道事業者にとっても物すごく経営効率の悪い、投資効率の悪い、非常に厄介な問題なんです。こういう状況がもともとあって、それでさらに新型コロナウイルスの影響によって、より経営状況が悪化しているというのが今の鉄道事業者の状況です。
 こうしたときに、満員電車解消のために大きく二つアプローチがあります。一つは輸送力を増強する。もう一つは需要を分散させる。この輸送力の増強というのは、もう東京の鉄道において私は無理なんじゃないかと思っているわけです。これ以上、一時間二十五本走っているところ、例えば三十本走らせるというのは、鉄道事業者にとってもさらに大きな投資になるし、非常に厳しいんじゃないかなと。
 一方で、まさに都市整備局さんが今まで進めていただいた時差ビズもそうですけれども、やっぱり需要の方を分散させて、なるべく需要を平準化していく。そうすることによって、鉄道事業者にとっても満員電車を解消し、かつ経営効率としてもよりよいものになっていくという、そういう意味で、やっぱり私は、次の未来を見据えたときに、この時間差料金制というのは、一つの大きな重要な議論をすべき制度なんじゃないかなというふうに考えてきたわけです。
 ただ、今まで、これは鉄道事業者の事情を申し上げたんですけれども、本来この時間差料金制というのは、やっぱり利用者の声を丁寧に聞いて、利用者と合意を形成して進めていくものだと思います。
 そこで、今研究会で時間差料金制についても検討していただいていますけれども、今年度、この料金変動による混雑緩和効果の試算を行うということですが、検討に当たって、利用者の意見を聞きながら、ぜひシミュレーションを行うべきだと考えますが、見解を伺います。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 料金変動による混雑緩和効果の試算に当たり、研究会において有識者等の助言を受けながら、利用者等に対するアンケート調査を行うこととしております。
 具体的には、ピーク時間帯やオフピーク時間帯など、時間帯に応じた料金の設定に伴う利用者のオフピーク時間帯への転換の意向を調査することでございます。その結果を用いて交通推計を行い、都内及びその周辺での混雑状況の変化を試算することとしてございます。
 今後とも、適切に利用者等の意見も聞きながら、シミュレーションを行ってまいります。

○鈴木(邦)委員 今、ご答弁の中で、利用者に対する意向調査もしっかりと行った上で、このシミュレーションを実施するということで、これ、非常に有意義だと思います。
 海外では、時間差料金制は非常に一般的ですけれども、日本でやっぱり導入を検討していく上で、非常に課題だなと思うのは定期です。通勤定期、かなり利用者が多くて、これが制度を複雑にしているなと思います。
 私もコロナ禍以前に、混雑定期というものをつくったらどうかというような提言をさせていただいているんですけれども、この間JR東日本の社長もちょうど、オフピーク定期をつくると、つくったらどうかというような表明もされていました。かなりこの分野、今物すごいスピードで動いていて、鉄道事業者にとっても本当に死活問題ですので、すごいスピード感で動いていると。
 その中で、私は東京都の役割は非常に重要だと思っているんです。特に、今回まず、シミュレーションを行うということ、これも、鉄道事業者にとっては非常に大きなデータですし、やっぱり今後、都民との合意形成、都民だけじゃない首都圏の皆さんも含めてですけれども、合意形成をしていく上で、東京都の役割というのは非常に重要なわけです。ここは鉄道事業者さんも期待しているところだと思います。
 もちろん、まだこれからこれが本当に実現できるかどうかというのはわからないですけれども、ぜひこの検討をこれから進めてもらって、日本の鉄道業界の転換を都市整備局としてもぜひ担っていただきたいと思います。
 次に、地域公共交通について質疑をします。
 主にバスですけれども、鉄道だけではなくてバスも、都内では非常に厳しい状況にあります。これもコロナ禍以前から既にあった問題として、やはり私は一番課題だと感じているのは、バスの運転手の不足の問題です。今、東京よりも先に全国の地方の方で問題になっていますけれども、バスの運転手が不足をしていて、例えば黒字の路線バスですらも、運転手が足りないがために廃止せざるを得ないというような事例も出ているんですね。
 これがどのぐらい深刻かと申しますと、私は都営バスの方で調査をしてみたら、都営バスは、今後十年間で現存する運転手の半数の方が定年退職されるわけです。十年間で半減するわけです。もちろん新規採用はしているんですが、とてもそれでは追いつけないぐらいの方々がいなくなってしまうと。都営バスは、それでもまだいい状況にあります。というのは、都営バスは待遇面で恵まれているので、ほかの民間バス事業者さんから都営バスの方に転職される方が多いわけです。
 ただ、民間のバス事業者は、都営バスと同じような状況であり、しかも都営バスに運転手が流れてしまうということで、より深刻な問題になっています。これはコロナで経営状況が悪化しているという問題と合わさって、本当に私、今後この十年間で東京の路線バスというのは危機に陥るだろうというような課題意識を持っております。
 これは、私も交通局と都営バスの問題はずっと議論してきたんですけれども、なかなかやはり都営バスだけの話でもなくて、やっぱり東京全体の問題として捉えて、課題を解決していかなければいけないと思っています。そういう意味では、やっぱり都市整備局さんの役割というのは非常に重要だと思っています。
 今年度、地域公共交通のあり方を検討する検討会というものを立ち上げられたということなんですけれども、この検討に当たって、ぜひ、運転手不足、そして利用者減などといった、こうした課題にしっかりと向き合って検討していただきたいと考えますが、見解を伺います。

○江端地域公共交通担当部長 誰もが移動しやすい利便性の高い都市を実現していくには、地域の特性に応じて、路線バスやコミュニティバスに加え、運行ダイヤや、発着地などを柔軟に運用するデマンド交通など、さまざまな交通を組み合わせて効率的な地域公共交通ネットワークの形成を促進する必要があります。
 このため、都は、先月、学識経験者、国、区市町村等で構成する検討組織を新たに立ち上げ、地域公共交通のあり方などに関する検討に着手いたしました。第一回の検討会では、今お話のありました人口減少、少子高齢化に伴う公共交通の利用者減少や交通サービスの担い手不足などに関する状況を示した上で、検討の進め方などについてご議論いただいたところでございます。
 地域特性に即した地域公共交通の目指すべき姿や、都が講じるべき支援策の方向性等について検討を進めてまいります。

○鈴木(邦)委員 今のご答弁、しっかりと受けとめていただいていたと思います。私は今回、この検討会を都が立ち上げた意義は非常に大きいと思っています。
 ただ、この最後のご答弁にありました都としての支援策、何ができるかというところで、やはり私は、もう少し長期的なことを考えたときに、例えば運転手の給与を補助するというような政策には、余り行くべきではないんじゃないかと思っております。今、やっぱり世界の交通の議論を見てみると、例えばMaaSであるとか自動運転であるとか、やっぱり新しい技術を活用した、十年後、二十年後の未来を見据えた公共交通の再構築というものが始まっています。やっぱり私としては、この検討会でこの課題に対して向き合っていただいた上で、やっぱりソリューションとしては、これまでの補助的な政策ではなくて、しっかりと技術を活用してソリューションをつくっていくべきだと思うんです。
 そこで、ちょっと繰り返しになりますけれども、検討会の中で、交通課題のソリューションの一つとして自動運転やMaaSなども積極的に検討していくべきだと考えますが、見解を伺います。

○江端地域公共交通担当部長 自動運転技術は、渋滞の解消や交通事故の減少が期待できるほか、高齢化に伴う移動制約者の増加や深刻化する運転手不足への対応など、多くの社会的課題を解決する可能性があります。
 また、MaaSは、鉄道、バス、デマンド交通などを組み合わせて目的地までの最適な交通手段を提示するほか、周辺の魅力を発信するなど、移動の利便性や付加価値を高めるものであります。いずれも、全国各地で社会実装に向けた実証実験が盛んに行われております。
 第一回の検討会では、論点の一つとして、自動運転、MaaSなどを活用した移動のさらなる最適化による速達性の確保や、移動の高付加価値化の追求の必要性を示したところであり、関連するさまざまな取り組みを注視しつつ、こうした技術の活用による地域公共交通の充実化策について検討を深めてまいります。

○鈴木(邦)委員 MaaSについては、我々も会派としてずっと提案をしてまいりまして、今、戦略政策情報推進本部の方で実証実験の二年目に入っています。幾つかのエリアでやっているんですけれども、そのうちの一つのエリアは、どうも事業化できるんじゃないかと、そのぐらいまで一応、収支として見込めそうだというような状況だと今聞いています。
 また、自動運転についても、私は昨年、都の実証実験で箱崎から丸の内まで、都心の本当に非常に難しいエリアですけれども、乗車させていただいて移動しましたけれども、大通りの右折以外はもう全く人の手を介さずに走行することができました。
 そういう経験を踏まえて、やっぱりかなりこの分野の技術革新のスピードって速いなと思いまして、当初はなかなか十年後とか二十年後は難しいんじゃないかというような話もありましたけれども、私としては、やっぱりその可能性も十分にあるんじゃないかなというふうに思っているわけです。ぜひ、こうした新しい技術も活用しながら、この東京の地域公共交通の新しいモデルというか、転換を進めていっていただきたいと思います。
 交通の転換というのをテーマに、今、鉄道とバスのお話をさせていただきましたけれども、よりもう少し身近なレイヤーで、モビリティーも結構変化しております。最近では、高齢世代の足として自動車椅子であったり、それからラストワンマイルをまさにつなぐシェアサイクル、電動キックボード、このあたりも注目されています。こうした新しいモビリティーの実装には、やっぱり実証的なエリアをしっかりと設定して取り組んでいくことが重要だと思います。
 先月末に、スマートシティーの先行実施エリアである南大沢地区において、東京都は、南大沢スマートシティ協議会というものも地元自治体と地元企業などと連携して設立をされました。このスマートシティ協議会の中で、私はぜひ、この電動キックボードなど、新たな交通手段の社会実装に向けた取り組みを検討していただきたいと思いますけれども、見解を伺います。

○朝山市街地整備部長選手村担当部長兼務 スマート東京実施戦略において、南大沢地区は、最先端の研究とICT活用による住民生活の向上が融合した持続可能なスマートエリアを目指すこととしてございます。
 この実現に向けまして、先月、地元市や都立大学、地元企業、団体とともに南大沢スマートシティ協議会を設立いたしまして、先端技術を活用したまちづくりの検討を行っております。
 この中で、地域の特性や課題、ニーズに応じた新たな交通手段の社会実装に向けた検討を行うこととしてございまして、今年度は、高齢者等の移動支援として、自律走行可能なモビリティーの実証実験などを実施する予定でございます。電動キックボードなど、その他の交通手段の活用につきましても、協議会において検討してまいります。

○鈴木(邦)委員 ぜひ検討を進めるとともに、この先行実施エリアの実証を踏まえて、都内のほかのエリアへの展開というところにもつなげていただきたいと思います。
 新型コロナウイルスの影響はまだまだ予断を許さないんですけれども、ある意味では、いろんな業界が転換をしていく機会だとも思っております。この交通というのも、一つ非常に大事な分野です。ぜひ二〇四〇年、そして二〇五〇年を見据えて、今から取り組みを進めてまいりたいと思います。
 次に、まちづくりについてです。
 最初は、歩行者中心のまちづくりについて質疑をしたいと思います。
 新型コロナウイルスを踏まえて、国土交通省の方で、もう大分前になりますけれども、沿道飲食店などの路上利用の占用許可基準ですか、これを緩和されました。なので、飲食店が少し歩道に張り出してお店を営業してもいいよというような、今状況にはなっています。
 ただ、私もその後、地元の武蔵野市の状況をいろいろと意見交換をして、で、今、武蔵野市の市内では、三事業者が一応この取り組みをやりたいということで手を挙げて、市役所と調整をしているんです。ただ、その実態を見てみるとなかなか厳しいなと思っていまして、どの店舗も基本的に狭い歩道の中で、かつ、その歩道の先に車道があって、そこを車が非常に激しく往来しているようなところで、この路上営業というのを少しやろうとしているという状況です。これは私は、やっぱり、本来まちづくりともう少し一体的に、路上へのお店の展開とかというものを考えていかなきゃいけないんじゃないかなと思っています。
 ヨーロッパでは、そもそもお店がかなりテラス営業とか、路上に張り出したりはされていますけど、そこは余り車が通らないようにしていたりしますよね。今、日本の道路のネットワークは非常に充実していて、私、大変すばらしいなと思うんですけれども、ほぼほぼ全ての道路に車が今入れるようになっているわけです。
 この状況だと、正直この取り組みってなかなかうまくいかないなというふうに思っていて、もう少し、例えば都内そうですけれども、道路を、例えばこっちは、これは歩行者中心にもう組みかえてしまうとか、それと一体として、もう少しまちづくり、路上への店舗の展開とかを考えていくとか、やっぱりそういう、少し考え方を転換していくことが重要かなと思います。
 そこで、コロナの影響を踏まえて、都として、沿道飲食店の路上利用など歩行者中心の道路空間を活用したまちづくりをさらに積極的に進めていただきたいと思いますが、都の見解を伺います。

○三木交通政策担当部長先端技術調整担当部長兼務 都は、車中心から人中心へのまちづくりの一環といたしまして、道路空間を活用した、人が歩いて楽しむまちを創出する取り組みを推進いたしております。こうした取り組みは、新しい日常の定着にもつながるものと認識いたしております。
 道路の活用に当たりましては、地元の主体的な取り組みが不可欠であり、コロナ以前でも関係機関との連携のもと、丸の内の仲通りや池袋グリーン大通りなどで地域団体等による取り組みが進められてきているところでございます。
 こうした取り組みの成果やコロナ禍の状況を踏まえまして、本年十月から、各地区における取り組みをパーク・ストリート東京として都が一体的に取りまとめて広報、周知し、その活動を後押ししていくことといたしました。現在、八自治体十一地区が参加いたしておりまして、今後、東京二〇二〇大会を目標に都内で順次展開してまいります。
 都は、魅力ある歩行空間のさらなる創出に向けまして、ロゴマークを活用しながら、公式サイトやツイッター、ポスター等で情報発信をするとともに、地域団体や区市町村の実施に向けた助言なども積極的に行ってまいります。

○鈴木(邦)委員 私は、専門の一つがDXなので、よくヨーロッパの先進都市としてバルセロナの例を研究しております。バルセロナは、もう都市整備のプロの皆さんに今さらいうことではないと思いますけれども、スーパーブロック構想というものをつくっております。
 バルセロナ、結構、まちが碁盤の目のように道路が走っていて、九つのブロックを一つの単位にして、その道路の周辺の道路だけ車が通るようにすると。中は、基本的にはもう歩行者を優先したというか、歩行者専用の道路にすると。こういう形でスーパーブロック構想、もう多分二十年ぐらい前からずっと取り組みをしていて、今さまざま、歩行者中心の魅力的な空間を創出してきております。
 さらに、今コロナを受けて、車道の一部を何かこうペイントして歩道専用に切りかえるとか、まあ、本当にちょっと場当たり的なようにも見えるんですけれども、より歩行者空間のまちづくり、道路の活用というものに転換していこうという動きをやっています。
 これはバルセロナに限らず、世界の、海外都市では、やっぱり今こういう潮流なのかなと思います。先日、我が会派の代表質問でも、この感染拡大防止と社会経済活動の両立を図る新しい都市づくりを進めていくという、我々の質問に対してそういうご答弁ありましたけれども、コロナを受けた歩行者中心のまちづくりを進める上では、ぜひこの海外の主要都市の先進事例などを参考にしながら取り組みを進めていただきたいと思いますけれども、見解を伺います。

○三木交通政策担当部長先端技術調整担当部長兼務 ご指摘のバルセロナや、パリ、ロンドンなどの歩行者空間の整備を推進してきた海外の主要都市では、今回の感染症を受けまして、より一層の歩行者利用を促進するため、交通規制による道路の歩行者専用化や歩道の拡幅、オープンテラスの拡張などが進められております。
 都といたしましても、このような海外の主要都市の事例も参考にしつつ、区市等と連携し、各地域の特性を考慮した上で、新しい日常の定着を図りながら、歩行者中心のまちづくりに取り組んでまいります。

○鈴木(邦)委員 先月、アメリカで少し話題になっていたのは、テンミニッツウオークです。全ての住民が徒歩十分以内に公園なり緑地にアクセスできるようにするという構想、これもコロナを受けて今提言されているものです。やっぱりかなり海外の都市では、日本も今かなり議論は進んでいますけれども、このコロナを踏まえた新しい都市づくりの議論が進んでいるなと思いますので、ぜひこの海外の事例も研究していただいて、魅力的なまちづくりを進めていただきたいと思います。
 次に、デジタルツインについてです。
 新しい都市づくりを進めるに当たって、私、我々会派としてもずっと提案してまいりましたけれども、デジタルツインの活用というのは非常に重要だと思っています。この分野の先進事例として知られるシンガポールでは、国土全体を全部3Dデータ化して、都市の計画とか開発に役立てているわけです。
 私は、このデジタルツインは、都市の開発だけではなくて、それはもちろん重要なんですけれども、いろんな分野への活用が期待できると思っています。
 例えば、私は、先日少し一般質問でもお話をさせていただいたのは、サーモグラフィーの画像データと組み合わせることで、そのエリアで、どういう温度とか、水蒸気とかがどういう風で動いていくだとか、結構、エリアの暑熱環境を詳細にシミュレーションすることができるわけです。それを踏まえて、例えば、じゃあここに遮熱性舗装をするとか、ここに壁面緑化をするとかということが一番ヒートアイランド対策として効果があると。そういうことがプランできたりするわけです。これだけではなくて、本当にさまざまな活用の仕方が考えられる、非常に行政にとっても民間にとっても重要なデータプラットホームだなと思っています。
 ただ、私このデータの構築に当たって、やっぱり非常に気をつけなければいけないと思っていることは、東京都だけではないです、行政がこれまでオープンデータの取り組みをさまざま進めてきたんですけれども、なかなか民間事業者さんからすると使いにくいというか、使うのは難しいというお声をいただくことが大変多いです。
 それはなぜかと申しますと、大きく二つ理由がありまして、一つは、やっぱりデータをどう活用していくかということを余り念頭にないまま、データを出してしまうということ。そしてもう一つが、それを余り考えられずに、まあ、ある意味ではデータを出す側の都合で形式を決めてしまって出してしまうと。そうすると、これを活用するのは非常に難しいという、こういう状況になってしまうわけです。
 これ、せっかく東京都は今デジタルマップをつくるという非常にいい取り組みなので、やはりぜひこの行政にとっても民間にとっても活用できるいいものにしていただきたいなと思うので、ぜひこの3Dデジタルマップの検討に当たって、今後の利活用を見据えて、ニーズを踏まえたデータ収集やマップの構築を進めていただきたいと思いますけれども、見解を伺います。

○小野都市づくり政策部長 都市の3Dデジタルマップにつきましては、都で進めるデジタルツインの推進、すなわち建物や道路などのインフラなどをサイバー空間上に双子のように再現する取り組みの情報基盤となるものでございます。
 その構築に当たりましては、委員からもただいまご紹介がありましたが、幅広い分野において活用されるよう、今後の利活用を見据え、利用者側のニーズを踏まえたものにしていくことが重要であると考えております。
 このため今年度、3Dマップへの知見を有する学識経験者、地図などのデータの保有やそのデータを活用したサービス提供事業者などをメンバーとする産学官のワーキンググループを設置するとともに、デジタルツイン実現プロジェクトを推進する戦略政策情報推進本部とも連携しながら、都が整備する3Dマップに関するニーズを的確に踏まえつつ、その構築に向けた検討を進めてまいります。

○鈴木(邦)委員 先行するシンガポールで、実際にこのデジタルマップの構築を担った事業者さんに話を聞いてみると、実は、東京での構築は、シンガポールよりもはるかに容易なんじゃないかというお話を聞きました。その理由は、東京の民間の事業者、ディベロッパーさんがかなりこういう3Dデータを既にもうお持ちなんじゃないかと。それを組み合わせてつくることで、より低コストに迅速につくれるという、そういうお話でした。
 ただ、私、この民間企業のデータを引き出すというのは大変なことだと思っております。ちょうど一昨年ですかね、東京都の交通局さんと一緒に、交通局が保有しているデータのオープンデータを一緒に取り組んできたんですけれども、公営企業ですら、データを出すということは物すごいハードルが高いわけです。
 民間企業にとっては、データというのは本当に企業資産ですので、よほどのメリット、インセンティブがないと、とてもこのデータを提供するということはできないだろうと私は思っています。ただ、やっぱりこのデータをしっかりと活用して3Dマップに反映していくということが、極めて重要だなと思います。
 そこで、都市の3Dデジタルマップをより効果的なものにしていくために、民間活力やその保有データを引き出す仕組みが重要だと考えますが、見解を伺います。

○小野都市づくり政策部長 都市の3Dデジタルマップの構築に当たりましては、行政が保有する地形や道路など精緻な二次元の地理情報の上に、民間が保有する建物、地物などの情報を効果的に組み込むことで、より精度の高いバーチャル東京の形成に資することから、個人情報の取り扱いなどの課題に関する合意形成などを踏まえ、民間の保有データについて引き出す仕組みが重要であると考えております。
 このため、先ほどお話しさせていただきました今年度設置します産学官のワーキンググループにおいて、こうしたデータを保有し、自動運転の実証実験など、先駆的にさまざまな取り組みを行う民間事業者などとの具体的な連携のあり方などについての議論を進め、より効率的かつ効果的な3Dデジタルマップの構築に向けた検討を進めてまいります。

○鈴木(邦)委員 この3Dデジタルマップ、デジタルツインは、本当に、新しい都市づくりをしていく上でも非常に重要なデータ基盤だと思いますので、今ご答弁いただいたところをしっかりと留意していただいて、検討を深めていただきたいと思います。
 最後に、緑の再生について伺います。
 東京の緑は、これは議会でもこれまで多く議論されてきましたけれども、今、減少傾向にあり、その中で、どうやってこの緑の保全、創出をしていくかということは重要な政策課題です。都市整備局さんとしても、特にこれまで大規模開発の際に、都市開発諸制度を活用して容積率を緩和するという、そのエリア内で緑をつくると容積率が一部緩和するよというような制度を通じて緑の創出、保全というものに取り組まれてきました。それ以外にもたくさんの施策をやってこられて、その成果は私は着実に出ていると思います。
 今後、この問題というのはさらに深刻になるだろうという中で、より東京全体で緑をふやすという広い視点に立ったときに、やっぱり再開発のエリアだけではなくて、例えば、その周辺の場所にも緑をつくったら、同じように容積率を緩和するというような都市開発諸制度も、あわせてぜひ、私は検討していただきたいと思っています。
 そこで、今後は開発区域のみならず、開発区域周辺における緑の保全、創出の取り組みを公共貢献とみなす新たな仕組みについて検討を加速し、緑を一層充実させていくべきだと考えますが、見解を伺います。

○小野都市づくり政策部長 都は、二〇四〇年代の都市像を描いた都市づくりのグランドデザインにおいて、東京の緑の総量を減らさないことを目標に掲げ、あらゆる場所で緑を感じられる都市をつくるとの方針を出しております。
 都市づくりのグランドデザインの実現に向けた東京都都市計画審議会からの答申において、これまでの丘陵地や崖線などの保全、再生などに加え、都市開発諸制度等の活用による大規模な民間開発による緑化空間の充実など、緑の厚みとつながりを強化することなどが示されております。
 このため、開発の機会を捉えて、厚みとつながりのある緑の保全、創出が図られるよう、都市開発諸制度活用方針等の見直しを引き続き行ってまいります。

○鈴木(邦)委員 今回、交通とまちづくりの転換という観点で質疑をさせていただきました。この間、各担当の方ともお話をさせていただいて、かなりやっぱりすごくですね、本当に、東京の未来を見据えて転換をしていくというようなお考えを相当お持ちで、実際に取り組みを始められているという認識を私は持ちました。
 ぜひきょう申し上げたようなことはしっかりと踏まえていただいて、また、私としても、この転換が進むように議会側からできることをやって、提言をしてまいりたいと思います。ぜひこれからの取り組みに期待を申し上げて、私の質疑を終わります。

○鈴木(章)委員 それでは私から、今、緑の話もございましたけれども、都市整備局さんが東京のグランドデザインでも示されておりますように、さまざまな都市政策の中で、いろんな事業を行っております。そこには、やはり東京の課題に対する取り組みがもちろんそこに込められている、課題解決が求められているわけですけれども、今後の中で不可欠なのがESGへの取り組みだというふうにも思います。そうした観点で、緑について、今回、この事務事業の中で質疑をさせていただきたいなというふうに思います。
 現在、世界的にも、気候変動による影響が深刻となっていまして、二〇一八年、公表されたIPCC、国連の気候変動に関する政府間パネルによる評価報告書の中で、世界の気候システムの温暖化には、もう疑う余地がないと。そして、世界の平均気温は、産業革命以降百年の中で約一度は上昇しているだろうと。気温上昇を二度上昇よりリスクの低い一度未満に抑えていくために、二〇五〇年までに、世界全体の温室効果ガスの排出を森林吸収分などを差し引いた実質ゼロの必要があると公表されたわけです。
 この間、二酸化炭素濃度は、工業化以前より四〇%も増加しているといわれている中で、海水温の上昇、また、海の酸性化、生態系の変化、異常気象など、近年、こうしたことに起因するだろうといわれる深刻さが増しております。
 日本は、温暖化対策の国際ルール、パリ協定に対して、これまで実質ゼロの具体的な年限を示してきませんでしたけれども、今回、二〇五〇年、実質ゼロと決めたことによりまして、これまで以上にゼロエミッション東京の実現、エネルギーの大消費地である東京の責任が本当に大きくなってきたといえます。
 こうした中で、この気候変動の影響抑制という視点だけでなく、成熟都市においては、このほかにもゆとりや潤いある生活を実現するという視点から、多面的な機能を持つ緑の重要性というのが高まっております。都市の緑の現状というのはいうまでもないんですけれども、一九六五年から二〇〇三年の約四十年間に、都市公園自体は一・六万ヘクタール増加したといわれておりますけれども、農地、林地が約二十一・九万ヘクタール、これ二十一・九万ヘクタールというと、山手線の内側の部分三十四個分というふうにいわれているんですけれども、その部分が減少したと。一九八五年から二〇〇三年の約二十年間でも、農地、林地が約六・六万ヘクタール、これは山手線内側に例えると、約十個分が減少したといわれております。
 こうした中で、国においては、平成六年、緑の政策大綱が決定されて、二十一世紀初頭までに、道路や公園などの公的空間において、樹木を初めとする緑のストックをまず三倍にふやすことを基本目標としました。
 具体的には、市街地において、歩いて行ける範囲に公園整備を推進し、植樹面積の増加に努めること、そして長期的には、一人当たり都市公園などの面積を二十平方メートルとすると。また、都市の良好な自然環境を保全するため、緑地保全地区の面積を一万一千ヘクタールとすると。以上の公的空間における施策の展開を図るとともに、民有緑地について、風致地区制度などのその他の緑地の保全、創出施策の活用を図って、市街地における永続性のある緑地の割合を約三割以上確保して、緑豊かな市街地の形成を推進すると示したわけです。
 都においては、じゃあ、どうなっているかといいますと、緑についてこれまで、緑の東京計画を平成十二年に、緑の東京十年プロジェクト基本方針を平成十九年に策定しました。公園緑地の整備を初め、緑の東京募金の立ち上げや、街路樹百万本計画を達成して、校庭の芝生化なども促進して、緑の施策の推進を図ってまいりました。
 さらに、東京では、限られた財源を用いて効率的に緑を確保していくために、区市町村と連携して、平成十八年には、都市計画公園の十年間の事業化計画を示した都市計画公園・緑地の整備方針を、そしてまた平成二十二年には、減少傾向が著しい民有地の緑を保全する十カ年計画である緑確保の総合的な方針を策定しております。
 本年七月に、この二つの方針を改定したというふうに聞いているんですけれども、まず、そこで、この都市計画公園・緑地の整備方針について、平成二十三年の改定後から今日まで、どのような取り組みがあって成果があったのか、お伺いいたします。

○小野都市づくり政策部長 都と区市町は、平成二十三年改定の整備方針において、優先的に事業を進める区域である優先整備区域を定め、計画的な事業の進捗に取り組んでまいりました。
 これまでの成果として、平成二十三年に設定した優先整備区域約四百三十三ヘクタールのうち、平成三十年度末現在で約三百十六ヘクタール、約七割で事業に着手しており、そのうち供用したのは約百九ヘクタールとなっております。

○鈴木(章)委員 この十年間に七割が事業に着手して、実際に供用しているのも百九ヘクタールだという話でした。
 今年、そうした状況の中で七月に改定した都市計画公園・緑地の整備方針について、これまでの取り組みの状況と、今後どうなっていくのかというのが大変大きなことになっていくというふうに思いますけれども、今後の取り組みについてをお伺いいたします。

○小野都市づくり政策部長 本年七月に改定した都市計画公園・緑地の整備方針では、改定前より約九十七ヘクタール多い、約五百三十ヘクタールを新たな優先整備区域として設定しており、都は、区市町とともにこの優先整備区域での事業を計画的に進めていくこととしております。
 このたびの改定では、事業を加速するため、優先整備区域拡大のルールを明確化したほか、都市計画区域内の地権者の負担軽減や、建物更新による防災性向上のため、優先整備区域内の建築制限の緩和を行っております。
 また、新たな手法としまして、都心部の開発ポテンシャルを生かした公園まちづくり制度の推進や、地権者の協力を得やすい換地手法の活用などにも取り組んでいくことで、都市計画公園、緑地の整備を今まで以上に推進してまいります。

○鈴木(章)委員 これまでも、優先整備地域がいろいろとあるわけですけれども、このルールが明確化されたというのは、本当にある意味ではよかったというふうにも思います。
 さらに、新たな手法として、やはりインセンティブをつけていくためにも、都市部の開発ポテンシャルを生かした公園まちづくりの制度を推進して、地権者の協力を得やすい換地手法の活用という話になっているんですけれども、ぜひ、こういった新たな手法を活用して、しっかりと実績につなげていっていただきたいなというふうに思います。
 そうしたことで、東京のまちが発展して成熟した都市になるにつれて、暮らしのゆとりや快適性が求められるようになったわけですけれども、都市公園の整備も進んで、こう増加をしてきたわけですけれども、しかしながら、先ほどお話しさせていただいたように、都市の緑全体では、やはり大きく減少しているというのが現実であります。
 そこで、東京都は、緑確保の総合的な方針が策定されているんですけれども、これについて、これまでどのように取り組んで、どういった成果になっているのか、お伺いいたします。

○小野都市づくり政策部長 都と区市町村は、緑確保の総合的な方針を平成二十二年に策定し、減少傾向にある民有地の緑の計画的な保全に取り組んでまいりました。本方針において、屋敷林や農地など、計画期間内に保全すべき緑を確保地として位置づけ、特別緑地保全地区などに指定することにより、確保してまいりました。
 これまでの成果としまして、確保地に位置づけた樹林地や農地約四百三十九ヘクタールのうち、約三百十五ヘクタールを確保しております。
 また、比較的まとまった農地や屋敷林が残る地域においては、農地や屋敷林で形成された特色ある風景を次世代に継承していくため、農の風景育成地区としての指定を区市や農地所有者などとも連携しながら進め、現在四区市計五地区で指定を行っております。

○鈴木(章)委員 減少傾向にある民有地の既存の緑を、まちづくりの取り組みの中で計画的に確保する目標に向けて、確保することが望ましい緑を明確にして公表してきたわけです。平成二十二年に策定された、この緑確保の総合的な方針を七月に改定されて、今日に至っているという話であります。
 今回の改定によって、緑あふれる東京の実現に向けて、将来引き継ぐべき樹林地や農地の保全を推進するとされ、新たな確保地の設定と施策を提示され、確保の水準として特定生産緑地を新設して、生産緑地を保全すべき農地として明確にされてきたことは重要なことでありまして、この計画をぜひ実現していっていただきたいなというふうに思うわけですけれども、そこにはやはり、しっかりと都民に新たな改定された計画の意味というものを伝えていく、そして、都の実現に向けての強い意思というものが求められるというふうに私は思います。
 私は、これからの都市政策の中で、成熟した都市のゆとりや快適性だけでなく、そこにやはり地球温暖化への危機意識を持った取り組み、やはりESGへの取り組みというものをしっかりと明確に持って、取り組んでいっていただきたいというふうに思います。この考え方というのは、世界的にもういわれている中で、EUの中でも特にドイツなども、今まで以上にこうした先導的な取り組みを推進しております。
 アジアにおいてもシンガポール、これは建国の父といわれていますリー・クアンユー首相が、熱帯で、しかも人口稠密な国の暮らしにくさを和らげようと、シンガポールをガーデンシティーにするという強い意思を国民に示して、そして、暑さに強い植物の研究に力を入れながら、世界から新しい植物をシンガポールに取り入れながら、この新しい生物が生育すれば、気温が下がり、過ごしやすくなり、今とは違うシンガポールになると国民に訴えながら、国民の緑に対する意識を変えて、今日でもシンガポールの国づくりとその緑化政策というのは唇歯輔車との関係といわれるように、限られた国土の中で、将来の人口増加という条件下で緑化政策を進めている。
 私は、これは本当にこの東京も学ぶべきところが大変多いというふうに思います。合理的なきめ細かい体制のハード面の整備とあわせて、やはりこれからは都民の意識づくりというものがポイントである。
 これは、国民の意識づくりがポイントであると伝記に述べていられるんですけれども、ぜひそうした思いで取り組んでいただきたいなというふうに思います。
 先ほどお話しさせていただいたように、この緑について、環境については、環境局が規制局としていろいろと担われている。そして、実行部隊としては建設局や港湾局もあるわけですけれども、やはりその根本でグランドデザインをしっかりと提示してつくって、そしてまた、都市政策の中で取り組まれている都市整備局さんが一体となって、都の本気度というものをぜひ示していただきたいというふうに思います。
 ゼロエミッションの実現に向けては、緑による二酸化炭素の吸収のほかに、二酸化炭素の排出を減らす、このこともまさに重要であります。
 東京においては、民間の活力を生かして先駆的なまちづくりを推進していくことが重要なんですけれども、こうした民間の大規模な開発における建物の環境機能向上への都市開発諸制度が今つくられておりますけれども、その考え方についてお伺いいたします。

○小野都市づくり政策部長 都市開発諸制度を活用した大規模都市開発では、環境負荷低減など、都市づくりの先導的役割を果たすこととしております。
 このため、都市開発諸制度の適用に当たりましては、一定レベル以上の建築物の環境性能を満たすこと、また、既存の地域冷暖房と近接するエリアでは、利用検討を行うことを義務づけております。
 さらに、緑化率に応じた容積率の評価や、総合設計制度においては緑の質を評価するなど、環境負荷低減への取り組みを誘導しております。

○鈴木(章)委員 今お話しになられた都市開発の諸制度で、実際に本制度の活用によってどのような実績になっているのかお伺いします。

○小野都市づくり政策部長 都市開発諸制度の環境性能確保の取り組みにつきましては、平成二十年改定から義務づけておりまして、これまでの実績は、再開発等促進区で三十三地区、高度利用地区で四十地区、特定街区一地区、総合設計七十七件となっております。

○鈴木(章)委員 平成二十年の改定から義務づけたということなんですけれども、東京二〇二〇大会に向けた再開発機運が本当に高まっている状況の中で、こうした制度を改定されて義務づけたというのは、大変有効であったなというふうにも思います。
 実際に、数字的にもある程度の実績が出ているんだろうというふうにも思うんですけれども、この都市開発諸制度を適用する開発について、建築物の環境性能の確保に加えて、緑の保全や創出の取り組みをこれまで以上に進めていくことが本当に重要だというふうに思うんですけれども、その点についての見解をお伺いいたします。

○小野都市づくり政策部長 都市開発諸制度の適用に当たりましては、これまでも通常よりも高い緑化率を設定し、都心などを中心に多くの緑を生み出してまいりました。
 都は、二〇四〇年代の都市像を描いた都市づくりのグランドデザインにおいて、東京の緑の総量を減らさないことを目標に掲げており、グランドデザインの実現に向けた東京都都市計画審議会からの答申において、丘陵地や崖線などの保全、再生などによる緑の厚みとつながりを強化していくこと、その実現手法の一つとして、都市開発諸制度等の活用により、大規模な民間開発による緑化空間の充実などを図ることが示されております。
 このため、開発の機会を捉えて、厚みとつながりのある緑の保全、創出が図られるよう、都市開発諸制度活用方針等の見直しを引き続き図ってまいります。

○鈴木(章)委員 この緑の保全に対する取り組みというものも進んでいるという話なんですけれども、公共貢献ということで、容積緩和とかさまざまなインセンティブが与えられるんですけれども、実際にこの緑化の中で、樹木と芝、これ全部、ある意味緑化の一つになっているというふうにも伺っております。
 実際に、先ほどの地球規模の温室効果ガス削減、ゼロを目指す中では、芝と樹木、実際どのような割合が必要なのかということも、やはり今後この取り組みの中では、ぜひ検討に入れていただきたいなというふうにも思うんですね。
 実際に、この都市開発諸制度を活用して、まちづくりが本当に快適になった、住みやすくなったというお話はよく聞くんですけれども、その中で、環境に対する貢献というのがどのような状況になっているのかということを、しっかりと都民に説明していく、発信していくことも求められるんではないかなと。
 そのためにも、環境に配慮しているために芝生というよりは、どちらかというと芝生というのは、ゆとりとか快適性というような感じで皆さん受けとめる方が多い中で、これから国の方針が温室効果ガスゼロというような方針になった状況の中では、やはり樹木の割合と芝の割合も、ぜひ、環境貢献の中に組み入れていただきたいなというふうにも思います。
 このゼロエミッション東京の実現に向けて、緑の保全、創出や、民間の都市開発における取り組みなど、環境の負荷の少ない都市づくりというものが本当に重要になってまいります。この部分においては、これからまさに都市整備局さんが本当に真剣に各局を引っ張っていただいて、ぜひ、このゼロエミッション東京の実現にリーダーシップを発揮していただきたいなというふうに思うんですけれども、そのために、今後どのように局として取り組んでいくおつもりなのか、局長の見解を聞かせていただきたいなというふうに思います。

○上野都市整備局長 東京都は平成二十九年九月に策定いたしました都市づくりのグランドデザインにおきまして、少子高齢、人口減少社会となります二〇四〇年代に向けまして、多くの先端技術も駆使しながら、環境への配慮、社会への貢献、都市のマネジメント、いわゆるESGの概念も取り入れた都市づくりを進めていくことが重要であるといたしました。
 今後、公共や民間、NPOなど多様な主体が、東京の緑の骨格であります丘陵地、崖線などの緑の厚みとつながりを強化し、同時に、都内全域での緑の量的な底上げと質の向上に取り組むことによりまして、あらゆる場所で緑を感じられる都市を実現してまいります。
 また、特に農地につきましては、環境や防災の機能も持ちました貴重な緑の空間でございまして、特定生産緑地の指定の推進など、将来にわたり保全、活用してまいります。
 さらに、民間によります都市再生特別地区や、都市開発諸制度の活用によりまして、最先端の省エネ技術ですとか再生可能エネルギーの導入、地区、街区単位での地域冷暖房施設の導入、接続などによりまして、エネルギーの面的利用を促進してまいります。
 また、高い緑化率や質の高い緑を創出する優良な民間プロジェクトを誘導することによりまして、都市全体でエネルギー負荷を減らすまちづくりを推進してまいります。
 こうした取り組みによりまして、ゼロエミッション東京を目指しまして、地球環境との調和を図りながら、持続的に発展可能な都市づくりを推進してまいります。

○鈴木(章)委員 ぜひ、今局長が語られたその決意を実際に示していただきたいなというふうに思います。よく都市公園を見ると、公園というのは都市の窓であり、市民の肺である、そして、その都市の品位、美観を保持するだけでなく、都民の保養に欠かすことのできないオアシスとして、このまちがどのように取り組んでいるのかということが示されているというふうにいわれておりますけれども、ぜひそうしたことも踏まえて、これからこの緑、ただ快適さ、そして潤いだけでなく、新たな世界の環境に対する取り組みということも、ぜひ、これから東京がリーダーシップを発揮して示していただきたいなというふうに思います。
 次に、決算委員会でも私、触れさせていただきました、私の地元の羽田空港の機能強化について、改めてきょう、事務事業の中でもお伺いをさせていただきたいなというふうに思います。
 日本の経済、この社会を発展させていくために、諸外国との結びつきを深めていくことがまさに重要であって、日本の玄関口である羽田空港の機能強化は、本当に必要だというふうに私は思っております。今コロナ禍において、インバウンド、空港を利用される方が大変減ってしまって、今それが、日本の消費が減少している大きな要素だともいわれているわけですけれども、しかし、それをしっかりと回復していくためにも、やはりこの玄関口の機能を強化するということが何よりも大切だというふうにも思います。
 国は、首都圏の国際競争力の強化のため、羽田空港において新飛行経路の運用を開始しましたけれども、上空を航空機が飛行する住民の立場に立ちますと、この航空機騒音については、しっかりと対応を行っていただきたい。私も何度もこれはお願いをさせていただいております。
 新飛行経路では、南風のときに、A滑走路への着陸は一時間当たりに十四便、C滑走路への着陸は一時間当たり三十便とされております。また、北風、そして南風のときの離陸、これが実際地元に対しては大変大きな負担になっているんですけれども、B滑走路からの離陸が一時間当たりに二十便とされて、離陸時の機体の上昇のエンジンの出力を上げるために、騒音が大変な状況になっているということです。
 そこで、今回、羽田空港の騒音対策についてお伺いするんですけれども、航空機騒音の環境基準、これはどのような考えで定められているのか、内容とあわせてお伺いいたします。

○新谷航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 国は、生活環境を保全し、人の健康の保護に資する上で維持することが望ましい基準といたしまして、環境基本法に基づき、環境基準を規定しております。
 航空機騒音にかかわる環境基準は、地域類型としてⅠとⅡに分かれておりまして、主に住居地域が該当する地域類型Ⅰが五十七デシベル以下、主に商業地域が該当する地域類型Ⅱが六十二デシベル以下であり、いずれも年平均のLdenの値でございます。なお、年平均のLdenとは、航空機騒音を夕方及び夜間の騒音に重みづけをして算出した年間の全測定日の値を平均したものでございます。

○鈴木(章)委員 ぱっと聞かされても、なかなかわかりづらいところもあるんですけれども、実際に住民説明会の中で、環境基準を満足させるということはもちろん当然なんですよ。しかしながら、運用開始前、住民の方からは、飛行する航空機の音がどのように聞こえるのかについて関心を持っているという方も大変多かったです。こうした声も踏まえて、国は、新飛行経路について都民の皆様に対して、いろんな説明会などで情報を提供してきたというふうにいわれております。
 そこで、昨年国が新飛行経路の導入を決定した後、運用開始前に開催した第六フェーズのオープンハウス型説明会において、都民の皆様に対して、予想される騒音影響の予想値についてはどのように説明をされたのかお伺いいたします。

○新谷航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 昨年十一月から本年一月までに実施した第六フェーズのオープンハウス型説明会におきまして、国は、実際の騒音の値、騒音値は、離陸重量などの運航条件や風向きなどの気象条件により変動すると説明してございます。
 その際、新飛行経路における騒音影響につきましては、全国の空港周辺で、大型機、中型機、小型機の機体サイズごとに、それぞれ複数の機種について測定した最大値である最大騒音レベルを平均した値、すなわち推計平均値を示してございます。

○鈴木(章)委員 国が都民に対して、騒音がどのぐらいの大きさになるかということについては説明したということですけれども、運用開始の後、国は、騒音測定を行っておりますけれども、運用開始前に住民に説明した推計平均値と比べて、直近の測定結果というのは実際、じゃ、どうなっているのかお伺いします。

○新谷航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 新飛行経路運用開始後、国が本年十月に公表いたしました測定結果によりますと、測定している都内十六カ所の固定騒音測定局における測定結果におきまして、七月から八月の機体サイズ別の実測値の平均は、推計平均値以下及び同等が約九割、推計平均値以上が約一割であったとしております。
 また、測定結果につきましては、新型コロナウイルスの影響によりまして、通常より便数が少なく、かつ小型化、軽量化の状況下での結果であることに留意する必要があるとしてございます。

○鈴木(章)委員 先ほども、着陸時よりも離陸時、特にそのときの気温によっても随分違うらしいんですけれども、やはり今の答弁でも、推計平均値以下及び同等が九割というと、一割は平均以上だという話なんですけれども、実際に九割、一割といわれても、住民の方々は今までなかったところに新たにこういった騒音が発するようになって、一体これどうなっているんだということで、本当に大変に皆さん心配されております。
 直近の測定結果というのは、こういう形だというふうにわかるんですけれども、ぜひ、国に対しては推計平均値、これ超えないように、ぜひ、各航空会社にも含めて取り組んでいただきたいなというふうにも強くいっていただきたいというふうに思います。
 そのために、騒音影響を軽減するための取り組みもさまざま行っていくということが大事だというふうに思いますけれども、国がこれまで行ってきている騒音影響の軽減について、どのような取り組みが行われているのかお伺いいたします。

○新谷航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 国は、騒音影響の軽減策といたしまして、これまで、飛行高度の引き上げや低騒音機の導入促進、学校、病院などの防音工事に対する助成制度の拡充など、さまざまな取り組みを実施してまいりました。
 運用開始後、国は、品川区や地元区議会の意見などを踏まえまして、騒音軽減などの観点から、羽田新飛行経路の固定化回避にかかわる技術的な方策について多角的に検討する会を本年六月に開催しております。
 さらに、騒音発生状況のきめ細やかな把握などのため、都内十六カ所の固定騒音測定局に加えまして、都内十三カ所で、九月下旬から二週間にわたる短期的な騒音測定を実施しております。
 国は、新飛行経路の騒音測定結果のデータにつきまして、分析の結果、実測値の平均がこれまでご説明してきた推計平均値を著しく上回る結果となった場合などには、原因究明を行うとともに、必要に応じてさらなる騒音対策を検討する予定としてございます。

○鈴木(章)委員 これまで、軽減策として飛行高度の引き上げを行ったとか、低騒音機の導入促進といったような話と、防音対策の工事に助成金をつけた、これらは今までも行っている話でありますし、飛行高度の問題というのも、今まだ実際に、これから訓練もしていかなきゃいけないというような課題もあるというふうにも伺っています。
 一番大事な部分というのは、運用開始になって、コロナ禍で、実際には余り便が飛んでいないんですけれども、住民の方々は、このテスト飛行のときにもいわれたわけですけれども、やはり離陸のときの音というのは本当にすごいと。実際に私も体験して、このすごさは感じましたので、ぜひ、騒音測定の結果のデータについて、先ほどいった推計平均値を超える状況とか、今後騒音がさらにひどくなっていく状況の中では、しっかり原因究明を行って、必要に応じた対応というものもぜひ検討していただけるように、国に強くいっていただきたいなというふうに思います。
 こうしたことも情報提供が大事になってくるんですけれども、新飛行経路の運用開始以降、こうした騒音対策の取り組みに関する都民への情報提供について、国自身はどのように取り組んできたのか。今後、都の取り組みについてもお伺いをいたします。

○新谷航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 運用開始後、現在国は、各騒音測定局における機体サイズ別の騒音の測定結果などにつきまして、二カ月ごとにホームページで公表することなどに加えまして、都及び関係区市からの意見を踏まえまして、騒音測定結果の速報値を一カ月ごとに公表するなど、新飛行経路の運用につきまして定期的に情報提供を行っております。さらに、先ほどご答弁させていただきました短期的な騒音測定の結果につきましても、国は、今後公表する予定としております。
 都といたしましても、運用開始後における関係自治体との新たな情報連絡体制といたしまして、本年三月に羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会に分科会を設置し、新飛行経路の運用などにつきまして定期的に関係区と情報共有や意見交換を行い、内容につきましては、後日、ホームページで公表しております。
 都といたしましては、引き続き、国に対しまして、都民の理解がさらに深まるよう、丁寧な情報提供や騒音対策の着実な実施を求めてまいります。

○鈴木(章)委員 大都市東京の上空を飛行経路とすることから、安全対策、もちろんなんですけれども、騒音対策や地元への丁寧な情報提供というものも、今後しっかりと進めていただきたいというふうに思います。
 国と都が、同じ歩調、目線で進めていくことが何よりも重要であって、以前のように、固定化回避のための検討会が行われた後に皆さんが知るというようなことがないように、そしてまた、都民に対して直ちに情報提供が行えるような取り組みにしていただきたいというふうに思います。
 今後とも、国が責任を持って対策の実施や情報提供に取り組むよう、都からも引き続き強い要望をしていただきたいというふうに思います。
 次に、羽田空港の駐車場について二点お伺いいたします。
 現在、コロナウイルス感染症の拡大によって、航空機の減便が続いて利用者が減少したが、以前から、羽田空港の利用者より、駐車場の混雑状況や、そこへの案内がわかりにくいなどの声が寄せられておりました。例年、特に繁忙期には、駐車場を利用する場合に大変な待ち時間を強いられる状況になっていたわけですけれども、本年七月に、空港跡地第一ゾーンに羽田イノベーションシティが先行開業して、羽田空港周辺の利用者もますますふえることが今予想されております。
 私としては、羽田空港周辺地域における駐車場の利便性の向上をもっと図っていかなくてはいけないというふうにも思うんですけれども、この現在の羽田空港及びその跡地の駐車場の整備状況についてお伺いいたします。

○新谷航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 羽田空港の現在の駐車場容量は、国内線地区で約一万二百台、国際線地区で約三千台、合計約一万三千二百台でございます。
 また、例年、ゴールデンウイークやお盆などの混雑時には、約四百台の臨時駐車場を国内線地区の駐車場近傍にありますバスプール用地などに用意いたしまして、日帰りをされる方の車を対象に開放してございます。
 羽田空港跡地では、本年七月に、第一ゾーンで約百九十台の駐車場が運用開始されました。また、今後、第二ゾーンの開発で約四百五十台の駐車場が運用開始される予定でございます。これらによりまして、合計約六百四十台の駐車場が新たに確保されることになります。

○鈴木(章)委員 六百四十台新たに確保されるという話なんですけれども、しかしながら、そこにはホテルもできるし、千五百室ぐらいの大きなホテルもできますし、羽田イノベーションシティも先行開業するという状況の中では、私は今の状況では本当に、オリンピックがどうなるかわからないですけれども、大変な状況になるというふうにも予想されるというふうに思います。これからそうしたことも踏まえて、既存のストックの駐車場をしっかりと運用していくために、さまざまもっと取り組みが必要ではないかなというふうに思います。
 羽田空港というのは、各方面から駐車場に向かう空港内の自動車の動線がふくそうするということもあって、同じ方面からでも、高速道路を利用してくる自動車と、国道三五七を利用してくる自動車では、駐車場までの動線が異なって大変わかりにくい。そして、一回その駐車場を越えてしまうと、また一周するだけで大変な時間を強いられるという状況があります。
 そうしたことを考えると、案内サインを、この混雑状況を適切にお知らせするような、効率的な運用にできるようなサインの出し方というのがこれから求められるというふうに思うんですけれども、この駐車場への適切な案内誘導のために、今後都は、どのように取り組んでいくのか見解をお伺いいたします。

○新谷航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 都心に近い羽田空港の機能を最大限発揮させるためには、道路や駐車場などの利便性向上が重要でございます。これまで駐車場利用者の声も踏まえまして、国は、維持改修や施設名称の変更の機会などを捉えまして、路面のカラー舗装や道路標識による案内誘導表示の改良を行ってまいりました。
 また、駐車場利用の平準化による混雑緩和に向けまして、駐車場管理者のホームページにおきましても、駐車場の混雑状況をリアルタイムで、満車、空車などの情報提供を行うとともに、国内線地区にあります第二及び第三駐車場では、利用状況などのライブ映像配信をするなどの取り組みを行っております。
 国内外に豊富なネットワークを有する羽田空港における駐車場の利便性向上を図るため、今後とも、国や駐車場管理者に対しまして、より一層わかりやすい案内誘導を行うよう働きかけてまいります。

○鈴木(章)委員 コロナ後の経済の活性化をしていくためには、やはりしっかりとインバウンドの需要を取り組んでいくことが何よりも大事だという状況の中で、東京の国際競争力を確保するためにも、ぜひとも羽田空港の利便性向上のためにも、この駐車場の利用がしやすい、そしてわかりやすいような整備にしていただきたいなということを要望いたしまして、私の質問を終わります。

○中山委員 私から、何点か質問させていただきたいと思います。
 初めに、私は、旗ざお地の規制に関する条例改正についてお伺いしたいと思います。
 私は、狭隘通路の先に広がる空地に、地域防災の必要性を顧みることなく賃貸などの大規模長屋を建設する事例がふえていることに苦慮する、私の地元の足立区などの要請を受けまして、我が党の国会議員とも連携して国の対応の変更を導くとともに、都市整備局に対しても都条例の改正を求め、実現に至った経緯がございます。
 具体的に国の方におきましては、平成二十九年の二月二十三日の衆議院の予算委員会で、我が党の高木美智代議員が質問いたしまして、このときは、準耐火建築物とした場合の長屋の住戸数の制限が、現在、都の安全条例になく、二メートルの敷地内通路に対して多数の狭小住戸を建設可能になっているという状況を踏まえて、戸数制限等の条例改正というのが可能かどうかということを質問したわけでありまして、国の方は、改正が可能であるということでいただきました。
 また、翌月の三月十五日には、参議院の予算委員会で竹谷とし子議員が質問いたしまして、三月十日に公明党の東京都本部から、重層長屋の現状についての対策の要望というものを国に出したことを踏まえて、石井国土交通大臣からは、国といたしましても、関係する地方公共団体と連携をいたしまして対策を講ずる必要があるものと考えておりまして、多数の狭小住戸から成る大規模重層長屋に関する検討会を立ち上げて早急に対策を検討することといたしましたといった旨の国会答弁があったところであります。
 今、我が党側の、実現に至った経緯というものについての国会質疑のところを紹介させていただきましたけれども、改めて、この際の経緯というものを都市整備局に確認をしておきたいと思います。

○山崎市街地建築部長 いわゆる路地状敷地における大規模長屋の建築をめぐっては、区独自の規制等により、一旦は事態の鎮静化が見られたものの、一部の区で再び紛争が起きていたことや、平成二十八年十二月に足立区議会から東京都建築安全条例に基づく長屋規制の見直しを求める意見書が提出されたことなどから、都は、平成二十九年二月、区と市の関係部課長会に対し、大規模長屋に関する見解を取りまとめるよう依頼をいたしました。
 その後、国から、火災時において危険性のある大規模重層長屋については、敷地内の通路等を十分確保することが有効であり、地域の実情に応じて、建築基準法に基づく条例等により対応することが考えられるとの考え方が示されました。
 これを踏まえて、区市の部課長会において、都による統一的な規制を求める旨の見解が取りまとめられ、平成三十年一月までに都に報告がございました。これを受けて都は、大規模長屋について建物の安全性の確保や居住者の避難等の観点から、平成三十年十月に建築安全条例を改正いたしました。

○中山委員 そこで、ちょっと申しわけないんですが、ゆっくり答弁していただいて結構ですので、この際の建築安全条例の改正の内容、これをかいつまんでで結構ですから、ちょっと振り返って紹介してみてください。

○山崎市街地建築部長 建築安全条例の改正内容につきましては、まず一つとして、建物規模に応じた通路幅を確保すること、また、建物規模にかかわらず一定の通路を設けること、また、主要な出入り口から道路までの敷地内の通路延長三十五メートルを超える場合、その幅員を四メートル以上とすることなどの改正を行っております。
 そのほか、建築物の周囲の空地の状況その他土地及び周辺の状況により知事が安全上支障がないと認めるものについては、それらの規定によらないこともできる旨も追加しております。

○中山委員 済みません、ご答弁いただいてありがとうございました。
 足立区としても、そうした改正をしていただいて、本来、足立区側の条例の改正も必要じゃないかということを考えていたんですけれども、都条例の改正によって、空地の通路の幅とか、そういうところについて厳しく制限を設けていただいたので、足立区独自の条例改正というのは必要はないけれども、建築指導がしやすくなったということで大変喜ばれてはおりました。
 そこで改めて、条例改正後、旗ざお地の大規模長屋の問題に苦慮していた都内自治体の対応はどのように進展していたと東京都として把握しているのか。そして、今後さらに都として、自治体と連携して、この問題の解決のさらなる進展に向けてどう取り組んでいくのかということで、見解を求めたいと思います。

○山崎市街地建築部長 条例改正後、大規模長屋に関しまして、建築件数の多かった七区からは、紛争などは生じていないと聞いております。
 今後とも、区市と連携しながら適切な運用を図ってまいります。

○中山委員 山崎部長、重ねて申しわけないんだけれども、七区というのは具体的に名前をいえますか。ちょっと教えてください。

○山崎市街地建築部長 ただいまご答弁申し上げた七区につきましては、具体的に申し上げますと世田谷区、練馬区、足立区、杉並区、江戸川区、中野区、目黒区でございます。

○中山委員 事ほどさように、自治体が抱えるさまざまな課題というものは、ある面では都市計画という手法も含めて、建築指導も含めて、東京都との連携のもとで解決していく可能性がある問題というのをたくさん抱えているわけです。
 ただ一方では、そうした問題の専門家といいますか、そういったものが自治体側にはなかなか育ちにくい、そういう状況もあって、一つ一つの問題について東京都としっかり連携しながら、問題の解決を図っていく必要があります。
 近年の大きな話題としては、大規模水害の被害を未然に防ぐ努力の必要性というのが大変高まってきているわけであります。例えば、大規模集客施設などの新築や建てかえなどの際に、地下に駐車場をつくるんじゃなくて、立体駐車場化というものを進めて、特に東部低地帯、足立区も、またこの委員会に属している上野委員もそうですけれども--局長じゃなくて上野委員なんですけれどね。車両の水没を免れる施設の誘導や、都民の垂直避難できる場所というものをどうふやしていくかといったことというのは、大事な課題なわけであります。
 大規模な水害被害が万一発生した場合における、その後の復旧の迅速化を導くためにも、個々の建物の配電や電源の設け方、仮に一階部分が水没したとしても、二階、三階以上に避難して、電気を使っての避難生活というのができるかどうかというのは、そういう、大きな避難施設に避難しなくてはならない住民がふえるかふえないかということにおいても、大変な大きな問題につながってまいります。特に二世帯住宅などでは、できれば電気系統をしっかり分けて、一階部分が水没しても二階以上で暮らせるといったような生活を導く工夫といいますか、そういうものが必要だと思います。
 こうした取り組みが、都民一人一人や、あるいは都内の企業や団体の自主的な努力で進むことは大変すばらしいことだと思いますけれども、そうした自発性を期待するための周知啓発ということだけで、果たして広域行政としての責任を果たせるのかということは、高い目的意識に立てば、いろいろ疑問に問われるところでもありますし、これに応えていかなくちゃいけないと思います。
 それで、建築指導や都市計画手法などで、現状効果を上げられそうな取り組みは可能なのか、それぞれについて見解をいただきたいと思います。

○山崎市街地建築部長 私から、建築指導における取り組みについてご答弁申し上げます。
 昨年秋の台風十九号では、首都圏の高層マンションの地下部分に設置されていた電気設備が冠水し、停電が発生したため、エレベーターや給排水などのライフラインが一定期間使用不能となる被害が発生しております。
 こうした被害を防ぐため、都は、総合設計などの許可制度を有効に活用し、開発事業者が水害リスクのある区域において高層建築物を計画する場合、電気設備や自家発電設備などを浸水の影響の少ない地上階に設置するよう誘導しております。
 こうした取り組みをさらに進めるとともに、戸建て住宅等においても地域特性を踏まえた効果的な浸水対策が進むよう、住宅立地の規制誘導策など都市計画手法との連携も考慮し、区市や関係団体等の意見も聞きながら、必要な検討を行ってまいります。

○小野都市づくり政策部長 都市計画手法についてのご答弁でございますが、気候変動の影響により頻発、激甚化する自然災害への対応としまして、災害に強いまちづくりの推進が重要でございまして、浸水想定区域などの災害ハザードエリアなどを踏まえつつ、都市計画マスタープランや立地適正化計画の策定など、安全・安心に資する、区市町村と連携した長期的、計画的な取り組みを進めていく必要がございます。
 一方、東部低地帯におきましては、現在都は国と連携し、高台まちづくりに向けた検討を進めておりまして、この具体的な方策の一つとしまして、大規模氾濫が発生しても、命の安全、最低限の避難生活水準が確保され、さらに社会経済活動が一定程度継続することができるよう、開発の機会を捉えて、避難スペースの整備や避難デッキの整備など、高台まちづくりの促進に向け、都市開発諸制度活用方針の見直しについて検討を行ってまいります。

○中山委員 ありがとうございました。まず、建築指導の分野では、区市等の意見も聞きながら必要な検討を行っていくということでございまして、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 また、都市計画手法につきましては、都市開発諸制度の活用方針の見直しを検討するということでございますので、内容の充実をご期待申し上げたいというふうに思っております。
 そうした事柄を詰めていくことによりまして、根本的には、河川等があふれたりしないような大きな取り組みというのが一日も早く進捗していく。具体的にいいますと、荒川などでいえば埼玉県内に整備が進められております第二、第三調節池の整備が十年ほどかかるということですけれども、荒川に関しては、それをいかに前倒しをして、早期に効果を発揮できるようにしていくかということですとか、あるいは、多摩川の方ですと、この間、我が党の質問でも取り上げましたけれども、小河内ダムの治水活用ということでの事前放流とかを的確に行っていくとか、いろんなことが、都内の地下調節池等を踏まえて、大事なことがあるかと思っております。
 その上で、容積率の緩和等の都市開発におけるベネフィットというのがありますけれども、防災問題とはまた別の観点から、区市町村が抱える地域の課題というものを解決していくために、都心区といいますか、そういうところは放っておいても、放っておいてもって失礼ですけれども、民間資本がどんどん導入するといいますか、手を出していくと。
 ただ、周辺区ですとか、多摩地域ですとか、あるいは島しょ地域とかにおいては、ある程度意図的にそういうものを導かないと、なかなか行政の財力だけでやるとかいうことにおいては非常に限界がある。かといって民間の取り組みというものも、ベクトルがどこに向いているかということについて、それぞれ利益を第一に考えて開発していくということになってしまっては、地域住民の利益に必ずしもかなうとはいえないということがあろうかと思います。
 そこでお尋ねしますけれども、容積率緩和などのベネフィットの手法は、いつごろから何の目的で登場して、これまでどういった変遷を経て、現時点の内容に至っているのか。また、ベネフィットを認める場合の事由で、時代に合わせた概念を検討する場合の手順などについて、基本的なことを確認させていただきたいと思います。

○小野都市づくり政策部長 都におきましては、敷地内の有効な空地の整備などにより市街地環境の改善を図ることなどを目的として、都市計画法などに位置づけられた特定街区、高度利用地区、再開発等促進区を定める地区計画、総合設計の四つの制度を都市開発諸制度と総称しており、古くは昭和三十六年に特定街区が制度化されております。
 これらの制度を活用し、戦略的に都市づくりを進めるため、制度適用に当たっての基本的な考え方や運用方針を定めた都市開発諸制度活用方針を、平成十五年に策定しております。
 都市開発諸制度活用方針につきましては、国の技術的助言や、都市計画審議会からの答申を受け、パブリックコメントなどの手続を経て策定された都の上位計画などを踏まえ、関係各局とも調整を図りながら、必要な見直しを行ってまいりました。
 具体的には、平成二十年に、環境基本計画の策定に伴う環境性能確保の義務づけ、平成二十五年に、東京都帰宅困難者対策条例の制定に伴う一時滞在施設の整備に応じた容積緩和、平成三十年に、東京都無電柱化推進条例の制定に伴う開発区域内の無電柱化義務づけなどについて改定を行っており、今後も都市づくりに関する計画の策定や社会的要請を踏まえ、適宜適切に見直しを行ってまいります。

○中山委員 今、大変わかりやすくご説明いただいて、環境確保という点での緑の問題ですとか、あるいは帰宅困難者への対応のことですとか、あるいは無電柱化の推進ですとか、さまざまな事柄について、しっかりそれに対応して、ベネフィットの点での取り組みを充実させてきたということはよく理解できました。その都度、議会としても、我が党も積極的に提案をし、あるいは応援をさせていただいて、各党も協力をしてきたところではないかというふうに思います。
 その上で、かつては、それは非常に社会的貢献度の高い取り組みとしてベネフィットを与える事柄が、当時は非常に、都民としても期待が集まるような事柄であったとしても、次第次第に社会全体の認識の変化といいますか、そういうものが進んで、例えば、省エネというのは、全然そういう取り組みがまだ話題になっていなかったときには、あえてそれをベネフィットを与えて導く必要があったかもしれませんけれども、省エネに貢献するということは、もう資産価値として、ある面ではある程度の経済性というものをきちっと追求する開発であるならば、どうしても必要だと。
 あるいは、緑の取り入れというのは、これはすばらしいことだし、これからもさらに進めていかなきゃなりませんけれども、それは同時に、やはりその建物、空間としての資産価値を高めることにもつながったりするし、それが果たして容積率の緩和ということについて、社会的に価値が皆さんから認められるかどうかというのは、これから今後どんどん変わっていく可能性はあろうかと思います。むしろベネフィットよりも、そういうものに対して取り組みがおろそかであるということであるならば、ペナルティーを科してもいいぐらいな話になってくる可能性すらあると思います。
 一方で、放っておくと全然、地元自治体あるいは住民が、欲しい、ふえてほしい、そういう施設であっても経済性に合わないとか、あるいは場合によっては、どちらかというと迷惑施設っぽく認識されているとか、そういったものであるために、駅前から遠いところとかには開発できるかもしれないけれども、駅前とか、そういう施設を必要とする方々にとって利便性の高いところには、どうしても無為自然には誕生しない。そういった施設などもどうやって導いていくかということが、非常に大事な課題になってくるんではないかと思います。
 都市計画的手法の活用によりまして、社会的課題の解決に資する施設の整備を今後進めていくための都の取り組みについて、改めて見解をお伺いしたいと思います。

○小野都市づくり政策部長 今、委員からもお話がありました社会課題の解決に資する社会的に必要不可欠な施設につきましては、区市が都市計画マスタープランに位置づけ、合意形成を図りながら、都市計画の手続を進めるほか、特定行政庁の建築許可によって整備を図ることとなっており、都は、そうした整備が円滑に進むよう、さまざまな段階で技術的支援などを行うこととしております。
 一方、民間の力を積極的に活用し、開発に合わせて地域に必要な機能を導入していくことも重要でございまして、都では、都市開発諸制度を戦略的に活用することとしております。
 具体的には、防災備蓄倉庫の整備義務づけや、子育て支援施設の整備について地元自治体との協議を義務づけるなど、市場では供給されにくい施設の整備を図るほか、育成用途につきましては地元自治体が必要とする用途を設定できることとしております。
 また、都市開発諸制度の適用に当たりましては、都におきましても、計画の検討段階から地元自治体や事業者との協議を行い、地元のまちづくり計画などに基づき、必要な施設等の整備を誘導しております。
 今後とも、地元自治体とも緊密に連携しながら、都市計画手法を積極的に活用し、地域の実情に応じた社会課題の解決を図る地元のまちづくりを支援してまいります。

○中山委員 今のご答弁によりまして、地元自治体、地域が必要とする施設等を導くための用途の設定であるとか整備を誘導する取り組みというのが可能であるということでございました。
 その上で、問題は、そうした、例えば経済効率的にはなかなか進んでは着手してもらえない施設、あるいは迷惑施設といったものにベネフィットを与えますよということを設けることは十分できるんだけれども、それが一つの選択肢として提示はされているけど、実際にそれが選択されるかどうかということが非常に大事な課題になってくる。そこをどう誘導して導くかということが大事だと思います。
 この点については、新しい課題でもありますから、これから検討していただかなくてはいけないんだと思うんですけれども、どういうプロットで取り組めば誘導が可能になってくるということを、一つのいろんなシミュレーションをして自治体に対して示していくということも、自治体のいろんな反応を伺いながらの話だと思いますけれども、これから取り組まなければいけないことじゃないかと思います。
 制度はつくりましたよというだけにしているわけでは当然ないと思いますけれど、制度を使って、それがどういうふうに、いかに実効性があるものとしていくかということについて、自治体と寄り添いながら、効果的なプロット、モデルケースみたいなものをシミュレーションして示していただくことも、一つ検討していただきたいというふうに思います。
 続きまして、都市計画手法の活用の一つの話題として、地区計画についてお話をさせていただきたいと思います。具体的には、商店街の問題などであります。
 商店街は、いろんな意味で、地域のコミュニティの核として非常に大事な存在でもありますし、大きな意味では、身近なところにあってこそ、高齢者等にとって買い物難民みたいなものが発生しないで済む状況もあり得るわけであります。
 しかし、実際には、空き店舗になったり、あるいは店舗が普通の一般住宅になったりとかいう形で、商店街がどんどん衰退していっているということもあります。私は、全ての商店街をというわけにはいかないと思いますけれども、例えば、地元の区市がここの商店街は何としても維持させたいとか、あるいはその地域の方々が特にその思いが強いという場合などにおいては、地区計画の設定などで、一階部分は貸し店舗とかするにしても、二階部分以上を居住空間とか貸し部屋的なものにする、さらには、景観的に一つの統一性のある景観をつくって、一つのアベニューというものを目につく形にしていくとか、そうした取り組みというのも、どんどん採用されていっていいんじゃないかなというふうには思っております。
 商店街の維持、存続や再生を図るための地区計画の事例は、これまで何件ぐらいあるのか。それらの地区計画の内容はどういったものであるのか。また、課題はどのようなことになるのか。さらに商店街の再生を図る必要が今後あると考えておりますけれども、まちづくりの観点から、今後の都の取り組みをお伺いしたいと思います。

○小野都市づくり政策部長 例えば、竹ノ塚駅前や十条駅前、戸越公園駅などの商店街を含む区域におきまして、直近五年間で十三区四市町約六十件の地区計画を決定、変更しております。
 地区計画の検討の際には、地域の将来像や実情に応じたさまざまな課題に対応して、適切な手法を活用し、まちづくりを進めていく必要がございます。地区計画におきましては、老朽建物の建てかえに合わせた店舗などのにぎわいの導入や壁面後退による歩行者空間の確保などを位置づけ、商店街の活性化と魅力の向上などを図っております。
 例えば、壁面の後退による店舗面積などの減少などが合意形成の課題となるが、にぎわい機能の導入などを条件としまして、建築物の高さ制限や容積率を緩和し、従前床面積を確保することなどで合意形成を促進しております。
 一方で、地区計画の策定実績が少ない区市などでは、ノウハウの不足などの人材育成上の課題が考えられるため、都は、今後、研修会などにおけます地区計画の事例の提供などを行いながら、地区計画策定の個別相談などにより、区市などと連携しまして、商店街再生などのまちづくりの取り組みを積極的に進めてまいります。

○中山委員 今指摘がありました地区計画の策定実績が少ない区市というところは、非常に大事な視点だというふうに思います。やっぱり、一旦そういうもので成功した成功体験というものが伝統として引き継がれていくようになれば、そこに人材もどんどん育ってきますし、次の工夫というのが生まれていくと思うんですけれども、そういうものの取り組みというものに参考となる事例というものが、先例というものがなかなか自分の自治体にはないというところだと、第一歩を踏み出すのは大変な努力が要ると思うんですね。
 したがって、制度の説明をする第一段階の研修に加えて、今お話があったような、寄り添っていただいて、具体的な事例について、東京都の専門の職員の方々と区市の担当の職員の人たちが同じテーブルに着いて、定期的に意見交換をしながら勉強して、具体的な実例についての有効な策を練っていくというような取り組みも非常に、今お話がありましたけれども、これは大事な取り組みじゃないかなと思いますので、ぜひ具体化をしていっていただきたいというふうに思う次第であります。
 続きまして、最後になりますけれども、質問として、大きな話題としては最後になりますが、先ほど申し上げました二十三区でも周辺区あるいは多摩部、市町あるいは島しょ地域というのはなかなか、地域性にもよりますけれども、民間資本による大きな大規模開発というのはなかなか経験がありませんし、今後もそんなに、放っておいても期待できるものではないのかもしれません。
 ただ、もちろん交通不便地域の解消とか、そういったものの取り組みによってそういうものが導かれるとか、あるいは、ある程度の面積の不燃化対策というものがきちっと活動し、機能を発揮して面的に開発されるとか、そういったことがあれば別かもしれませんが、都市計画手法の活用が何年かに一回とか、そういうことになると、ノウハウの引き継ぎも難しいことがあって、地域の課題解決のためにまちづくりに取り組みたいと思っても、何から取り組んでよいかわからないといった声も、私は聞いているところであります。
 そこで、私はかつて予算特別委員会で、そのときは稼ぐ力ということが一つのキーワードでしたけれども、都内全体がやはり利益を上げていかないと都税収入のアップにつながらない。それは民間もそうだし、自治体も同じだと。そういう面で、経済的な問題だけじゃありません、これは社会的課題の解決も含めてですけれども、ゼロベースで都市計画的手法をいろんな形で駆使して、みずからの地域が抱える課題というものを解決するために、ゼロベースから相談できる対応というものを東京都はとっていただきたいと。
 そういう面では、いわゆる一般的な許認可業務というのは、法令に適しているかどうかということが一番大事なポイントですから、そういう面では、当然申請があったときには判断するということになるわけですけれども、この社会問題を解決するこのニーズを果たすために、どういう手法をどういうふうに組み合わせてやっていくことがいいのかということの、ゼロベースからの相談事に対応していくということも、東京都の新しい取り組みではないかと思っております。
 区市町村のまちづくりが円滑に進むよう、取り組みが芽吹きの段階であるところから寄り添って相談に乗っていくべきだと思いますけれども、この点について見解をお伺いしたいと思います。

○小野都市づくり政策部長 地域のまちづくりを進めるに当たりましては、地元区市町村が主体となっておりますが、経験のない区市とか、あるいは困った担当者の方から、都に相談が寄せられることがございます。
 そうした場合には、それぞれの課題に応じまして、各所管において適切に対応しますとともに、必要に応じて組織を横断的に連携するなど、区市町村のまちづくりが円滑に進むよう支援しております。
 なお、まちづくりの初動期に係るような一義的な相談は都市づくり政策部で受けておりまして、また、区市の担当者を集めた研修会の実施によりまして、人材育成なども図っております。
 さらに、区の開発担当課長会などの場を活用しまして、地域別の担当を細やかに周知していくことや、地域別に担当者との定期的な意見交換を実施するなど、区市のまちづくりの取り組みに寄り添った対応に引き続き取り組んでまいります。

○中山委員 今お話がありました地域別の担当というのは、これは非常に大事な視点だろうと思います。
 ある面では、自分たちがどこに相談していいかということを、やっぱり人間関係、とても大事ですので、相談できる先が東京都庁内にしっかり見えていると。それは、ある程度仕上げてからでないと相談できないとか、そういうことじゃなくて、本当にゼロベースから相談していけるんだということを、地域の事情とかそういうものをよくわかっていただいている担当者がいて、それがそのノウハウが引き継がれていくということはとても大事なことだろうと思いますし、今回質問に当たっての調整をしながら、都庁の職員の都市整備局の方が、決して待ちの姿勢ではなくて、一生懸命頑張っているんだということはよく理解した次第でもあります。
 ただ、都議会議員として区民の方々と接していますと、都議会議員というものもそうですけれども、都庁というものが一体どういうふうに都民の生活にかかわっているのかというのが、なかなか実感してもらえないところがあります。
 国の話題とか、国会議員の動きとか、そういうのはテレビで報道しますし、区市町村議員のことは身近な形になるんですけれども、ただ、東京都の役割というのは、区市町村を仲介に挟んだりとかするので、具体的に東京都がどういうふうに働きかけたりしているのか、例えば、区市町村に対してどういう提案しているのかとか、そういったものも、最終的な成果じゃないとわからないし、途中経過でいろんな意見交換があったということも見えてこないので、そこら辺の部分をまちづくりということに関しても、今まで積極的にせっかく努力されているわけですから、そうしたことをある程度、相手側の意向にもよりますけれども、スケルトンにしていって、やはり地域住民の方々の関心を呼ぶということはとても大事だと思います。
 都市計画に精通する人材がふえていく、大学で専攻をするときにそういう専攻を選んでいただけるような、そういう方がふえていくようなことにもつながっていくと思います。
 都市計画的な手法によってこれだけ多くの課題が、社会的課題の解決が図れる可能性があるんだということを、若い人たちに知っていただくというのも大事だし、または都民にとって、都庁がしっかり機能しているんだということを理解していただくためにも、大変大事なことだと思います。
 そういう待ちの姿勢ではないかという誤解を払拭するためにも、都は、区市町村のまちづくりに積極的な働きかけをさらに行っていくと同時に、それをやはり都民の方々にしっかり理解していただけるようにしていくことがとても大事だと思いますので、最後に局長の決意をお伺いしたいと思います。

○上野都市整備局長 都市づくりのグランドデザインでお示ししております将来像を実現するためには、都民に身近なまちづくりを担う区市町村と広域的観点から、東京の都市づくりを推進する東京都が連携して取り組んでいくことが不可欠でございます。
 都は、例えば、都市計画区域マスタープランを策定いたしまして、東京全体の将来像並びに地域ごとの将来像などをお示しするとともに、用途地域等に関する指定方針、指定基準を策定するなど、東京全体のまちづくりに共通的な方針や基準を整備いたしまして、区市町村のまちづくりを誘導しております。
 さらに、地域の実情に応じた規制緩和メニューによります柔軟なまちづくりが可能な仕組みでございます街区再編まちづくり制度の活用などにつきましても、地元自治体への積極的な働きかけを行っているところでございます。
 また、木造住宅密集地域の改善などの防災都市づくり、あるいは水害対策などにつきましても取り組むとともに、区市町村に対するさまざまな技術的支援や、必要な財政支援等を行っておるところでございます。
 さらに、都といたしましては、人材育成の点でも、区市町村向けの研修会の実施ですとか、区市町村との人材交流などを行っております。それらに加えまして、都の政策連携団体でございます東京都都市づくり公社に、都市づくりを支援事業として行います相談窓口を設置するなど、区市町村の人材育成、あるいは技術的支援等にも積極的に取り組んでおるところでございます。
 今後とも、都市計画決定権限、あるいは都の関与のあり方にも留意した上で、都といたしましても、技術力をさらに磨きをかけるとともに、各局や区市町村とも連携いたしまして、東京の都市づくりに積極的に取り組んでまいります。

○中山委員 局長から力強く述べていただきました。ありがとうございました。
 きょうは触れませんでしたけれども、事前復興の問題なども、当然、災害が起きた場合の状況に合わせて取り組むしかないわけですけれども、ただ、目指すべきものは何かといったらグランドデザインとか、そういう描かれたものであるわけですよね。ところが、それがしっかり住民の方々に理解していただいたり、自治体の方々に常に意識していただいていないと、事前復興のベクトルはどこに向かっているのかということも、何か突然、都が吹っかけてきたんじゃないかみたいな話になりかねない。
 そうしたものについて、やはり都民の関心を呼ぶために、やはり都側の動きをよく見えるようにしておくと。関心を持っていただくようにするということは、とても大事なことだと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 以上でございます。

○米川委員長 この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後三時休憩

   午後三時二十分開議

○米川委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○和泉委員 日本共産党都議団の和泉なおみです。よろしくお願いいたします。
 三月十七日の本委員会で、私は神宮外苑のまちづくりの問題について取り上げ、今進められようとしている計画は、世界に誇れるスポーツクラスターをつくるといいながら、今あるほとんどのスポーツ施設をなくしてしまう計画であるということを明らかにしました。
 これまで神宮外苑には、神宮球場、第二球場、秩父宮ラグビー場、軟式野球場六面--ちょっとこれを見ていただきましょうか、(パネルを示す)軟式野球場六面、バッティングドーム、フットサルコートを兼ねたテニスコートは四面、そして、テニスコートが一面、屋外テニスコート二十一面、屋内テニスコートが八面、そして、ラグビー場の北側にも屋内テニスコートが七面あるわけですけれども、開発後に残るのは、新たな野球場とラグビー場、会員制の高級テニスクラブのテニスコートだけで、神宮第二球場、そして、軟式野球場六面、バッティングドーム、フットサルコート兼テニスコート四面、テニスコート一面、ラグビー場の北側にあるテニスコート七面、これが全部なくなるわけです。
 また、都は、二〇一八年十一月に、東京二〇二〇大会後の神宮外苑地区のまちづくり指針を策定して、この地区の開発について公園まちづくり制度の活用を要件にしています。
 公園まちづくり制度は、センター・コア・エリア内で都市計画法の都市施設として公園、緑地に決定されていて、かつ供用されていない二ヘクタール以上の土地を都市計画公園から外して、民間が一定の緑地などを確保することを条件に超高層ビルの建設を可能にするというものです。
 この制度を使った計画で、本来公園になるはずの場所に高さ八十メートル、百八十五メートルの複合施設が二棟、百九十メートルの事務所棟が一棟林立するということになります。
 さらに、本来この計画では、六割以上の緑地などが生まれることになっている。てっきり六割以上が緑地になるのかというふうに思いきや、その大半が緑地ではなく歩道状空地だということも明らかになりました。
 それがこの図です。未供用となっているこの区域、四・八ヘクタールありますが、この面積の範囲で都市計画公園から除外した後、これが四・八ヘクタールの開発になりますけれども、この水色の部分が建物が入っていない緑地等というふうに東京都が説明しているものですが、これがほとんど緑地ではなくて歩道状空地だということなんです。
 このようなことができてしまう公園まちづくり制度というのは一体何なのか、この点に関してきょうは質疑したいというふうに思います。
 この制度の対象となるのは、あくまで都市計画公園区域に指定されていながら未供用である都市計画公園、緑地を含む区域ということですが、実施要綱には供用の定義しかありません。したがって、供用されていないところが未供用ということになるんだと思いますが、では、供用というのはどういうことか。
 公園まちづくり制度実施要綱では、都市公園、児童遊園等を広く一般に開放することと定義しています。これは法令などに何か準拠する定義が存在しているんでしょうか。

○小野都市づくり政策部長 東京都公園まちづくり制度実施要綱は、平成二十五年十二月に公園まちづくり制度の対象や要件などを定めるために都市整備局で決定、公表したものでございます。
 本実施要綱におきましては供用について定義をしておりまして、行政法学上の公物管理で用いる公用と同様の意味合いで使用しておりまして、広く一般の使用に供される状態を指しております。

○和泉委員 公物法通則等の公用と同様の意味合いでというご答弁ですけれども、公物法というのは法規範体系のことで、公物法という法律があるわけではない。道路法や河川法などのように公物に係る関係法令をカテゴライズして公物法というふうにいっているということです。
 ですから、供用にも法律的な定義はなく、公物も公物法も、ともに学問上の概念だということになります。
 この公物の中でも、都庁や学校などのように国や地方公共団体が直接公の用に供するもの、これを公用物と。また、道路や河川、公園など直接公衆が利用するものは公共用物とされているということです。
 そこで、この公共用物とは何かということについてもあわせて調べてみました。直接一般公衆の共同使用に供されるものとか、直接公衆の使用に供される公物というふうな説明があります。共同使用とか、使用に供されるとか、表現に若干の違いはあっても、直接というところは共通しています。
 都は先ほど、供用というのは広く一般の使用に供される状態というふうにおっしゃいましたけれども、公物法通則等の公用と同様の意味合いだとも答弁されましたので、直接公衆が使える状態になっている、これが供用である、このことを押さえておく必要があると思います。
 では、神宮外苑が果たして供用されているといえるのだろうか、この点について伺います。
 公園まちづくり制度実施要綱では、供用の定義である都市公園、児童遊園等を広く一般に開放すること、この参考例の一つに国民公園等都市公園に準ずるものを挙げていますが、誰がどのような基準に基づいて選定したのかについて伺います。

○小野都市づくり政策部長 都は、平成二十五年十二月に本実施要綱を定め、国民公園等都市公園に準ずるものにつきましては、東京都都市計画公園緑地等調書において、国民公園や行政機関等が管理する公共的な施設で公園に準ずるものに該当するものを設定しております。
 具体的には、皇居東御苑、皇居外苑、北の丸公園、千鳥ケ淵戦没者墓苑、新宿御苑、国会前庭、明治神宮外苑、国立科学博物館附属自然教育園及び東京大学大学院理学系研究科植物園を設定しております。

○和泉委員 国民公園等都市公園に準ずるについては、東京都都市計画公園緑地等調書で行政機関等が管理する公共的な施設で公園に準ずるもの、これをそのまま列挙したという答弁です。
 続けて伺いますけれども、この国民公園等都市公園に準ずるものに神宮外苑が選定されているのはどのような理由に、またはどのような基準によるものでしょうか、伺います。

○小野都市づくり政策部長 明治神宮外苑は、東京都都市計画公園緑地等調書におきまして、行政機関等が管理する公共的な施設で公園に準ずるものに該当するとされていたことから設定しております。

○和泉委員 行政機関等が管理する公共的な施設で公園に準ずるもの、この規定に基づいて幾つかの公園、公園的なもの、これを供用されているものとして列挙したと。その中に神宮外苑も含まれていると、このような答弁です。
 そうしますと、行政機関等が管理する公共的な施設となっていますが、神宮外苑は明治神宮が所有しています。ですから、必ずしも行政機関が管理していなくても、この公園に準ずるものとして供用されているというふうに都としては選定していると、このようなことになろうかと思います。
 昭和五十年には、東京都都市計画公園緑地等調書で明治神宮外苑が都市公園に準ずるものとして設定されているんだというふうに伺いましたけれども、この東京都都市計画公園緑地等調書、これが都市整備局のホームページで私、探すことができなかったものですから、建設局の公園調書を調べてみました。その面積は二十七万九千百九十八・八四平方メートル、新宿区側が二十万九千百十・二〇平方メートル、港区側が六万九千八百九十一・六四平方メートル、また、渋谷区側が二百二十七平方メートルというふうにあります。
 もしお答えできたらで結構なんですけれども、お手元に資料があったらで結構ですが、これは、今回の公園まちづくり制度を活用することとしている神宮外苑の供用面積と同じ面積ということになるんでしょうか。

○小野都市づくり政策部長 今、副委員長からお話があった内容につきましては、ちょっと手持ちにございませんので、ちょっとご答弁はできません。

○和泉委員 では後ほど、資料がありましたらちょっと持ってきていただきたいというふうに思います。
 さらに、この神宮外苑の中にある会員制テニスクラブ、神宮球場ですけれども、これが供用区域に入るのかということを伺います。
 なぜ、会員紹介がなければ入れず、高額な入会金や使用料を徴収する会員制のテニスクラブや、高額な使用料が必要な上に一般募集の機会が極めて限定されている神宮球場、これが直接公衆が共同使用する供用というカテゴリーに入るのか、それについて伺います。

○小野都市づくり政策部長 明治神宮外苑にかかわらず、基本的には、供用、未供用につきましては、都市計画公園区域内の土地所有者単位で判断しております。

○和泉委員 供用、未供用は土地所有者ごとの判断であって、施設ごとに供用、未供用を判断するのではないと、このような内容の答弁です。
 では、明治神宮が土地所有者となっている神宮外苑、この土地全体について伺いますけれども、都が作成した神宮外苑地区のまちづくり指針にも記載のあるとおり、神宮外苑は、各施設の敷地間に--これもパネルを用意しました、各施設の敷地間にフェンスや塀などが設けられていて、ピンクのところですね、濃いピンクで書いてあるのがフェンスや柵ということになります。縦横無尽にこのようなフェンスや壁が設置されているということで、施設の敷地の中には勝手に入ることはできません。歩行者が自由に移動、散策できる空間が少ないと、都自身がまちづくり指針の中でもこのように記載しています。
 果たしてこの状態が、都がいうところの供用、直接公衆が共同使用している状態といえるんでしょうか、伺います。

○小野都市づくり政策部長 繰り返しの答弁になりますけれども、明治神宮外苑にかかわらず、基本的には、供用、未供用につきましては、都市計画公園区域内の土地所有者単位のその状態で判断しているものでございます。

○和泉委員 施設ごとにフェンスや柵で覆われていて自由に出入りできない状態だと。それでも、直接公衆の用に供する供用に該当するんだというただいまの都の答弁でした。
 都自身がみずから、自由に移動したり散策できる空間が少ないと認めていても、それでも直接公衆が共同使用している状態だと。私は、とてもそうはいえないんではないかというふうに思います。
 明治神宮外苑が供用区域であるということが前提になった計画なわけですけれども、仮に明治神宮を供用されている状態だというふうにするのであれば、なぜ未供用となっているラグビー場は供用にならないんでしょうか。この問題についてちょっと伺っていきたいと思います。
 まず、なぜ公園まちづくり制度を使ってわざわざ民間ディベロッパーを入れる必要があるのかということについてです。
 現在未供用となっていて都市計画公園から外す計画となっている四・八ヘクタールのうち、秩父宮ラグビー場となっている部分の面積について伺います。

○小野都市づくり政策部長 独立行政法人日本スポーツ振興センターの公式ホームページによれば、約三・五ヘクタールとなっております。

○和泉委員 先ほど、行政機関が直接管理していなくても、神宮外苑の場合には供用になっていると。そして、施設の中を自由に散策できなくても供用としているということであれば、この秩父宮ラグビー場、なぜ供用扱いにならないんでしょうか。三・五ヘクタール、これがなぜ供用扱いにならないのかということについて伺います。

○小野都市づくり政策部長 供用、未供用につきましては、基本的には都市計画公園区域内の土地所有者単位で判断しております。

○和泉委員 この未供用になっている土地は、ラグビー場と、それからTEPIAの敷地だというふうに思います。このラグビー場を含むこの土地についての所有者は誰になっているんでしょうか、伺います。

○小野都市づくり政策部長 恐れ入ります、先生、質問がちょっと聞き取れなかったので、もう一度おっしゃっていただけますか。済みません。(和泉委員「ラグビー場のある底地については、土地の所有者は誰になっていますか」と呼ぶ)JSCが所有者となっております。

○和泉委員 JSCということでした。つまり日本スポーツ振興センターが所有している土地だということになろうかと思います。
 ラグビー場を含めて、北側にあるテニスコート、ラグビー場の周辺、三・五ヘクタールを超えて広い低地がありますけれども、敷地がありますけれども、これはJSCが土地所有者なのだということになれば、少なくともこの土地所有者ごとに、土地所有者単位で供用、未供用を判断すると。未供用のままにしないで供用に入れるということも可能ではありませんか。改めて伺います。

○小野都市づくり政策部長 先ほどもご答弁させてもらいましたが、都は、平成二十五年十月に本実施要綱を定めまして、国民公園等都市公園に準ずるものにつきましては、東京都都市計画公園緑地等調書において、国民公園や行政機関等が管理する公共的な施設で公園に準ずるものに該当するものを設定しております。

○和泉委員 私が今伺ったのは、日本スポーツ振興センターが所有している未供用となっている土地について、少なくともこのJSCが所有している土地を供用にすることは可能だったのではありませんかという質問です。なぜ未供用になっているんでしょうか。

○小野都市づくり政策部長 先ほど副委員長からもお話がありましたが、東京都都市計画公園緑地等調書には、少なくとも昭和五十年から明治神宮外苑については供用、あるいは秩父宮ラグビー場につきましては未供用という判断をしております。
 そういったことから、未供用という扱いに、秩父宮ラグビー場につきましてはそのような扱いをしております。

○和泉委員 そもそもこの公園まちづくり制度を活用するに当たって、供用されているとみなす、公園に準じていて供用されていますよというふうにみなすのは確かに限定列挙されているかもしれない。けれども、都市計画法で都市計画公園として設定しているところが未供用となっている。これを供用にするためにこの間、東京都はいろいろ努力をされてきたのではないんですか。それを、土地の所有者ごとに、土地の所有者単位で供用、未供用を判断するんだというふうに先ほどおっしゃった。
 であれば、JSCが持っているこのラグビー場の底地に関しては、少なくとも神宮外苑が供用となっているのであれば、同様の意味合いから供用とされてしかるべきではないかということを聞いているんです。もう少し明確にお答えいただけますでしょうか。

○小野都市づくり政策部長 先ほどもご答弁させてもらいましたけれども、東京都都市計画公園緑地等調書では昭和五十年からそういった区別をしております。ちょっと今となっては、その昭和五十年当時の判断というのはわかりませんけれども、例えば、明治神宮は、創建当時から緑地等を伴うオープンスペースとなりまして、常時一般開放されております。
 一方、秩父宮ラグビー場は、当初はかつて学習院の学校があったと聞いておりますが、その後、敷地としては一般開放されていない、そのような状態を勘案して、供用、未供用、そのような扱いをしております。

○和泉委員 やっぱりお答えになっていないんです。昭和五十年に東京都都市計画公園緑地等調書、これで公園に準ずるものとして選定をしたのは、神宮外苑は確かにそうです。だけれども、それ以外の未供用となっている土地については、この神宮外苑に限らずですよ、昭和五十年に公園に準ずるものとして認定されたもの以外は全て未供用として、このラグビー場も含めて、今の理屈でいうと、今後も供用区域に含めるということはできないんだということになってしまうんではありませんか。
 なぜこの一筆の土地としてJSCが持っているこの土地について、未供用のまま今回の公園まちづくり制度に踏み切ったのか、そこに対する根拠となるような明確な答弁は残念ながらありませんでした。
 先ほど、施設ではなく土地所有者単位で判断するのだという答弁でしたから、私はそのように伺ったわけですけれども、東京都側からまともな答弁がない。
 では、秩父宮ラグビー場ですけれども、移転後は国民公園等都市公園に準ずるもの、こういうふうになるんでしょうか。なるとすれば、それはなぜでしょうか、JSCの了解は得ているんでしょうか、伺います。

○小野都市づくり政策部長 移転後の供用の取り扱いにつきましては、審査、検討中でございます。

○和泉委員 おかしいじゃありませんか。神宮外苑は土地所有者単位で供用しているというふうに先ほどお答えになりました。新しいラグビー場は、その神宮外苑の土地の中に移るんです。それがなぜ供用にならない、なるかどうかはまだ審査中でわからない、そういうことになるんでしょうか。もう少しわかるように答弁いただけますでしょうか。

○小野都市づくり政策部長 今回の公園まちづくり制度につきましては現在進行中の事業でございまして、さまざまな検討、審査を行っている段階であります。
 そういったことから、供用の取り扱いにつきましては審査、検討中とお答えしたものでございます。

○和泉委員 確かに公園まちづくり制度は現在審査、検討中かもしれませんけれども、この公園まちづくり制度を使うようにと、まちづくりに当たって要件をつけているのは東京都の側です。そして、神宮外苑は供用になるんだというふうにも先ほど答弁がありました。新しいラグビー場はこの供用の中に移転するわけです。当然供用になるはずだというふうに思いますが、それが答えられないというのはおかしいんじゃないでしょうか。
 先ほども、土地所有者単位で判断するというふうにおっしゃっているわけですから、神宮外苑が国民公園等都市公園に準ずるものであるならば、秩父宮ラグビー場も移転した先がそこであれば、その中に入らなければおかしいんじゃありませんか。もう一度伺います。いかがですか。

○小野都市づくり政策部長 今回の事業につきましては現在進行形ということで、大規模な施設の配置転換が行われます。そういったことから、移転後の供用取り扱いについては現在審査中とお答えさせていただいたものでございます。

○和泉委員 結局、今未供用になっているラグビー場の土地、これを未供用であるということにさしたる根拠がないといわざるを得ません。最初から土地所有者と協議をすれば供用にできたんじゃないでしょうか。今ある土地に新しい神宮球場をつくる、ラグビー場は今ある第二球場のところに持っていく、土地所有者間の協議でできることではありませんか。わざわざ未供用区域に設定をして、公園まちづくり制度で都市計画公園から外して超高層ビルなどを建てなくても、土地所有者間の調整で、より都市計画公園としてふさわしい、そしてスポーツクラスターにふさわしい、そういう空間にすることは十分可能だったんじゃないでしょうか。
 なぜ神宮外苑地区のまちづくりに公園まちづくり制度を活用しなければならなかったのかについて伺います。

○小野都市づくり政策部長 公園まちづくり制度は、開発ポテンシャルの高いセンター・コア・エリア内の未供用の区域がある都市計画公園を対象として、民間開発の機運を捉え、まちづくりと公園、緑地の整備を両立させ、まとまった広さの緑地を早期に確保することを目的とした制度でございます。
 都は、平成三十年十一月に民間が事業主体となって進めるまちづくりを適切に誘導するため、東京二〇二〇大会後の神宮外苑地区のまちづくり指針を策定し、公園まちづくり制度の活用要件を本指針に位置づけております。本指針に基づき、公園まちづくりの活用につきましては事業者が提案するものでございます。

○和泉委員 事業者が提案するものだというふうにいいますけれども、先ほどもいいましたが、この神宮外苑地区のまちづくりについて、公園まちづくり制度を活用することを要件づけしているのは東京都の側なんです。今のご答弁ですけれども、公園まちづくり制度の目的と制度そのものですね、公園まちづくり制度そのものの目的と、都がその制度を活用することをまちづくり指針の中に位置づけたという経過の説明であって、なぜこの制度をこの地区に活用しなければならないのか、その理由にはなっていません。
 もう一度伺います。なぜ神宮外苑地区のまちづくりに公園まちづくり制度を活用しなければいけないんですか。

○小野都市づくり政策部長 都心部におきましては、民間事業者による大規模なまちづくりが進み、緑とオープンスペースを備えた快適な都市空間が創出される一方、事業化が進まない都市計画公園、緑地の区域では未整備の状態が続きますとともに、都市計画制限などにより市街地の更新も進んでいない現状がございます。
 そこで、都市開発のポテンシャルが高い地域における未供用区域を含みます都市計画公園、緑地を対象に、まちづくりと公園、緑地の整備を両立させる仕組みとして平成二十五年に創設したものが公園まちづくり制度でございます。

○和泉委員 公園まちづくり制度の説明はわかりました。何度もご説明をいただいています。私も資料を取り寄せて読ませていただきました。なぜこの地域に公園まちづくり制度を活用しなければいけないのかという質問に対しては相変わらず答えていません。
 結局、この公園まちづくり制度によってほとんどのスポーツ施設がなくなってしまう。そして、六割以上緑が確保されるはずの未供用の土地についても、そのほとんどは歩道状空地であって緑地ではない。ラグビー場の土地が未供用じゃないと公園まちづくり制度は使えません。未供用の土地を含むことになっていますから、ラグビー場の土地が未供用じゃないと公園まちづくり制度は使えないんです。そうすると、超高層ビル建設のための種地がない。
 結局、開発の機運を捉えるというのは、国立競技場の建てかえに乗じて、ラグビー場の土地を未供用区域のまま開発行為の種地にして、神宮外苑と一体で開発させるというのがこの計画の本質ではないですか。このようなもくろみで、長年自分たちが誇りとしてきた場所を壊されようとしていることに地域住民が納得できないのは当然のことなんです。
 ことしの一月二十三日と二十六日に行われた住民説明会が紛糾したことは三月の質疑でも述べましたけれども、説明状況報告書では、説明会で出た主な意見や質問、回答についてどのように報告をされているでしょうか、伺います。

○小野都市づくり政策部長 住民説明会につきましては、令和二年一月二十三日と二十六日に行ったと聞いております。この際の状況は報告を受けております。
 例えば、イチョウ並木の景観への影響や導入施設計画等についての意見がございまして、事業者として計画の趣旨などを説明したと聞いております。

○和泉委員 私もこの説明会に参加していたんです。説明会が始まってから二時間を過ぎても、住民の怒りはおさまるどころかますます強くなって、これで住民説明会を打ち切ることは許されない、そういうのが説明会に参加した方の大半の意見でした。イチョウ並木の景観への影響や導入施設計画等について意見があったとのことですけど、そのような淡々としたものでは決してなかったんです。
 ことし三月の質疑から七カ月以上が経過した現時点での進捗状況について伺います。

○小野都市づくり政策部長 一月二十三日と二十六日の説明会以降の経過でございますけれども、その後、八月の三日と二十四日に関係権利者を対象としまして、地区計画に関する意見交換会を事業者の方で実施したと聞いております。
 なお、現在は事業者におきまして計画の内容を検討中であると聞いております。

○和泉委員 これも答えられたらで結構ですけれども、その説明会は何の目的で、事業者はどのような説明を行ったんでしょうか。参加した地権者については何人いたんでしょうか、なぜ北青山二丁目七番地区という極めて狭い範囲の方たちを対象にした意見交換だったんでしょうか、伺います。

○小野都市づくり政策部長 八月三日の説明会では十五権利者二十一名の方が参加され、二十四日の説明会では十二権利者十五名の方が参加しております。私どもとしましては、事業者から地区計画の範囲をできれば拡大したいというお話を聞いておりまして、そうした趣旨から、スタジアム通りと青山通りを挟みましたちょうど三角地帯の区域を対象に説明会を開いたと聞いております。

○和泉委員 計画を拡大したいということだと、これから計画の練り直しが入ってくるということになるんでしょうか。
 この八月三日と八月二十四日、極めて狭い範囲で地権者を対象にして意見交換を行った。
 で、この後、例えば、その計画を拡大したいというようなものについて、事業者はどのように地域住民に対して説明をする予定なのか、都としては何か情報が入っているんでしょうか。

○小野都市づくり政策部長 先ほどご答弁しました八月の説明会でも、一般的な公園内におけます計画の概要とか地区計画の一般的な考え方、そういったものを説明したと聞いておりまして、今後の予定については承知をしておりません。

○和泉委員 では、都は事業者から公園まちづくり計画の提案を受けたら、その後どのような手続を行うことになるんでしょうか。また、都民はその審査過程についていつどのように知ることができるんでしょうか、伺います。

○小野都市づくり政策部長 東京都公園まちづくり制度実施要綱には、事業者から公園まちづくり計画が提案された場合、検討会及び審査会を設置し、検討及び審査を行うこととなっております。審査の手続が終了次第、都民に公表してまいります。

○和泉委員 一月の住民説明会では、このまま住民説明会をたった二回で幕引きにするのは到底納得ができない、そのような意見が続出しました。事業者もそれ以降コロナの関係もあって、進捗がそれほど進んでいない、まちづくり計画についての提案もいまだに東京都に対して上がっていないというふうに聞いておりますけれども、私は、このまままちづくり計画の提案がされるということは到底地域の住民の皆さんは納得しないだろうというふうに思います。
 ましてや、未供用の区域で緑地等となっているのが歩道状空地であるということは、説明会では何ら説明がされていないんです。事業者側が説明に使った資料は何十ページものスライド資料でしたけれども、住民に配布されたのはわずか六ページです。そして、住民の方から当然、説明された資料とは別のものですから、参加した方たちが手元の資料とは違うスライドで延々と説明を受けるということになったわけです。そのスライド資料の配布を求めても事業者は拒否しました。
 さらに、三月の質疑でも述べたとおり、未供用の面積の範囲で超高層ビルの建設を可能とする区域に設置される緑地は歩道状空地だと。それ、当日説明されていませんから、もしこの説明がされたら恐らくもっと紛糾しただろうというのは、三月の議会でもいいましたけれども、火を見るより明らかだというふうに思うんです。その説明がなくても大変に紛糾したんです。
 私は、いつもいっていますけど、そのまちのありようというのは、住んでいる人、なりわいを立てている人とともに決めていく、これがまちづくりに欠かしてはならない視点だというふうに思っています。まちを愛しているからこそ、乱暴な開発の手法で自分のまちが壊されようと。そういうことには我慢ができない、それを神宮のまちづくりで住民の方たちは示したんです。
 公園まちづくり制度そのもののあり方についても改めて見直すこと、今回の計画については仕切り直して、地域の住民とともに考え、歓迎されるようなまちづくりを進めること、ここに事業者を誘導することこそが都の責務だということを改めて申し述べて、質疑を終わります。

○藤井委員 よろしくお願いいたします。
 まず、鉄道の関係についてお伺いをいたしたいと思います。
 先日、JR東日本より、来年三月のダイヤ改正で終電を三十分程度繰り上げるという発表がございました。他の複数の鉄道事業者も追随をして繰り上げを検討するということも報道されているところであります。
 この鉄道のダイヤ変更は、都民生活に与える影響も極めて大きいものがあると思いますが、都として、こうした鉄道会社の動きをどのように受けとめておられるのか伺いたいと思います。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 鉄道は、都民の生活や事業活動を支える重要な公共交通であり、終電時刻の繰り上げなどの運行ダイヤの変更は、都民の暮らしや経済に影響を及ぼす可能性がございます。
 このため、繰り上げを行う鉄道事業者に対しては、利用者に丁寧な説明や周知を行うこと、また、車内が三密にならないよう、換気などの感染予防対策に引き続き取り組むことなどを働きかけてございます。

○藤井委員 利用者の中には、エッセンシャルワーカーなど業務上の理由等により終電の利用を余儀なくされている方も少なからずいらっしゃることと存じます。
 今後も終電を繰り上げる鉄道会社がふえていけば、影響範囲も広がっていくことと存じます。終電繰り上げを行う鉄道事業者に対しまして、利用者に丁寧でわかりやすい説明を行うように、都市としてもしっかりと促していただきたいということをお願いしたいと存じます。
 次に、混雑対策についてお伺いをいたしてまいります。
 都はこれまでも、スムーズビズなどで混雑対策に取り組んでおられますが、現在は新型コロナウイルスの影響により、期せずして、混雑が相当程度緩和をされていることと思われます。
 現在の鉄道の利用状況がどうなっているのか、都の見解を伺います。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 国土交通省の資料によりますと、本年十月第五週のピーク時間帯における首都圏の主なターミナル駅の利用状況は、テレワーク、時差出勤呼びかけ前の二月第四週、すなわちコロナ感染症拡大前の状況でございます、に比べまして二六%の減となってございます。

○藤井委員 コロナ禍である現在は、利用者がみずからピークを避ける動きをしていることから、結果的に混雑は緩和されていると思いますが、コロナが終息した後に混雑の状態に戻ってしまわないように、ピークの平準化に取り組む必要があろうかと思います。
 先月には、JR東日本がラッシュ時間帯には使えないかわりに価格を安く設定をするオフピーク通勤定期の導入を検討するとの報道もございました。こうした時間差料金制は混雑緩和に有効と考えるわけでありますが、現在の検討状況についてお伺いをいたします。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 都では、鉄道の混雑緩和等に向けスムーズビズに取り組み、オフピーク通勤等を推進しているが、これに加えまして、鉄道事業者によるさまざまな対策を促進していくことが必要でございます。
 このため、有識者や鉄道事業者とともに研究会を立ち上げ、最新の技術動向等を踏まえた対策とその課題、実現可能性などについて検討を進めているところでございます。
 この中で、時間差料金制については、昨年度は海外事例の調査等を行っており、今年度は東京で導入した場合の料金変動による混雑緩和効果の試算等を行うこととしております。

○藤井委員 この時間差料金制については、先ほど他会派さんからもご質疑がございましたけれども、このコロナ以前の混雑対策という目的は引き続きあるものの、コロナ以後は、各鉄道会社さんにとっては、需要を平準化していくことにより供給能力に係る維持コストを削減していくという、どちらかというと生き残り戦略としての検討に移ってきているのかなというふうにも思います。実質的には値上げにつながるんじゃないかだとか、そういった不安の声も聞かれていると思います。
 いずれにしても、ユーザー、都民の方の理解があって、この時間差料金というのは進むものだと思っておりますので、都の研究というものがそういった事業会社さんとかにおける経営のサポートにもつながっていくと思いますので、しっかりと引き続き検討をしていただきたいことを要望いたしまして、次の質問項目に移らせていただきます。
 続きまして、生産緑地におけるいわゆる二〇二二年問題についてお伺いをいたしてまいります。
 生産緑地制度とは平成四年に定められた制度でございまして、最低三十年を農地として維持するかわりに税制優遇等が受けられるという土地であります。
 その平成四年に指定された生産緑地は、その指定から三十年後を迎えるのが二〇二二年ということでございますが、特定生産緑地の指定を行わない限り、相続税の納税猶予だとか固定資産税の優遇というものもなくなってしまうことから、農地が売りに出されてなくなってしまうんじゃないかということが懸念をされているわけであります。
 この特定生産緑地の指定手続は、現在どのような進捗状況にあるのか伺いたいと思います。

○小野都市づくり政策部長 本年十月一日時点で生産緑地を有する九割以上の区市が所有者の同意の手続を開始しているほか、板橋区、足立区、日野市など三区五市において既に特定生産緑地指定の公示を開始しております。

○藤井委員 私の地元である練馬区は農地面積は二百ヘクタールございまして、農業者の方々も四百戸を超えるということで、特別区の中ではいずれも一番の数字になっておりますので、この問題というのは非常に重要であり、かつ切実な問題でもあるといえるわけであります。
 この私の地元練馬区において、この特定生産緑地の指定手続はどのような進捗状況であると都として把握をされているのか、認識を伺いたいと思います。

○小野都市づくり政策部長 委員からもご紹介ありましたけれども、練馬区には生産緑地地区が約百七十八ヘクタールございまして、そのうち一部は先月の都市計画審議会の意見聴取を経まして、今月中旬に指定の公示を行う予定であると聞いております。
 具体的には、練馬区都市計画審議会の資料によりますと、今月指定を行うのは約百七ヘクタールで、これは、今回対象となる平成四年、平成五年指定の生産緑地の約七割に相当する、また、来年度指定を予定しております約三十一ヘクタールを合わせますと、指定対象の九割以上の申請を既に受け付けていると聞いております。

○藤井委員 九割以上も申請があって、特定生産緑地に移行していくという答弁でございました。逆にいえば、一割程度、一割弱が生産緑地の指定から外れてしまうということでもございますので、その要因等についても区市としっかりと連携をして原因の把握、こういったものにもぜひ努めてサポートしていっていただきたいなというふうに思います。
 都は、こうした特定生産緑地の指定の推進に向けて、これまで区市とともに取り組んでこられたと思うわけでございますけれども、具体的にどのようなことに取り組んでこられたのか伺いたいと思います。

○小野都市づくり政策部長 都は、区市や農業委員会などと連携しまして、制度の周知や指定のメリットの説明など、農家の方々への丁寧な情報提供を行っております。
 区市は、新型コロナウイルスの感染拡大状況を受けまして、説明会を開催するかわりに、予約制の個別相談を行ったり郵送での手続を行うなど、工夫しながら指定手続を進めております。
 また、都は、区市の手続の進捗状況を把握しまして、手続に関する課題と対応の共有化を図るよう、情報提供や意見交換の場の設定など、引き続き技術的な支援を行ってまいります。

○藤井委員 都として、周知に取り組んでいかれるという、これまで周知に取り組んでこられましたし、周知に取り組んでいかれるというご答弁であったと思いますが、この周知だけではなくて、ぜひ都としての支援をお願いしたいというふうに思います。
 区市においては、都市計画公園内で営農継続が困難になった生産緑地を買い取るという制度があって、都としては、これはパイロット事業として実施をされていると伺っておりますけれども、こうした生産緑地公園に対する補助の制度があると思いますが、これまでの成果と今後の取り組みについてお伺いをいたします。

○小野都市づくり政策部長 平成三十年度から令和元年度の二年間で、三区四市において八公園合計約一・三ヘクタールの生産緑地の買い取りに対して助成を行っております。
 具体的には、練馬区では、高松農の風景公園や土支田二丁目農業公園に対し助成が行われ、地域住民が農と触れ合う場となり、地域に親しまれるオープンスペースとして引き継がれることとなりました。
 都は、引き続き区市の生産緑地保全の取り組みを支援してまいります。

○藤井委員 最後に要望をさせていただきたいと思いますが、今のご答弁ありましたとおり、地元ではさまざまな取り組みが行われていることは私も承知をしております。こうした取り組みに対して、さらに都として支援をしていただきたいと思いますが、その一方で、現在の補助の制度というのは生産緑地公園というものが前提となっている、都市計画がかかっているもの、まあ、都市計画公園に対する補助に限定をされているものでありますので、もう大部分はそれ以外の農地ということでございます。
 こうした農地に対する支援をしてほしいと、こういった声も地元練馬区から聞こえてきております。多分、同様の状況というのは、ほかの市区町村でもあろうかと思いますので、この公園以外の農地というものに対する支援もしっかり行っていただくような制度をぜひ都としても今後考えていただきたいということを申し上げまして、私からの質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○斉藤委員 私からは、まず、多摩ニュータウンの再生について伺わせていただきます。
 先日、多摩市、稲城市の三十代また四十代くらいの比較的若い世代の方たちと多摩ニュータウンについて意見交換をする会に参加をさせていただきました。もともと生まれがここだという住民の方と、また、新たに結婚や出産を機に入ってこられた住民ともに、地域の緑豊かな自然に恵まれた環境や、住みやすい環境には大変満足されている方がたくさんおられまして、実際そのときのご意見でも、なぜ多摩ニュータウンが再生を必要としているのか、どの部分に再生が必要なのかというところを知りたいというようなものもたくさんありました。
 再生という言葉には、復興するとか、復活をするとか、再び活気づくというような意味が込められているんだと理解しますけれども、例えば、多摩ニュータウンが初期入居の時期を最盛期として、そのころの活気を取り戻すんだというようなことを今の地域住民が望んでいるのかというと、どうなんだろうと感じてしまう部分がございます。それほどに、今のこの地域は住民の方に大変愛されていると感じている次第でございます。
 地域にはもちろん新たな課題もさまざまに生じておりますけれども、大切なのは、地域住民が愛する緑の多い環境を守りながら、具体的には、子育て環境や働きやすい環境づくり、また、交通の維持確保など、ソフト面で暮らしの利便性を高めていくことであると考えています。
 そこでまず、なぜ今多摩ニュータウンの再生が必要なのか、改めて、初期入居地区を初めとする地域の課題についての都の認識を伺います。

○八嶋多摩ニュータウン事業担当部長 都は、国などと大量の住宅を供給するとともに、道路や公園などの都市施設を計画的に整備し、多摩ニュータウンのまちづくりを進めてまいりました。
 しかし、多摩市などの初期入居地区では入居から約五十年が経過し、少子高齢化への対応や老朽化した住宅、施設の更新などが課題となってございます。
 また今後、南多摩尾根幹線の整備やリニア中央新幹線の開通などにより多摩ニュータウンのポテンシャルがさらに高まることから、新たな産業等の立地を促進するまちづくりが求められてございます。
 こうした多摩ニュータウンの将来のまちづくりに影響を及ぼす社会変化に的確に対応することが課題となっております。

○斉藤委員 課題の認識をありがとうございました。
 少子高齢化や住宅の老朽化など、これは、多摩ニュータウンに限るものではなく、今後恐らく日本全国で同じような課題を色濃く持つ地域は散見されるようになっていくと思いますけれども、だからこそ、特に国の計画により一気に開発が進められたこの多摩ニュータウンの再生について、都と地域が一体となって取り組んでいくことが重要と考えております。
 例えば、今ご答弁をくださった南多摩尾根幹線の整備に対する地域住民の期待は大変大きなものがありますけれども、尾根幹線だけを整備したとしても、多摩市や稲城市を通過していってくださる方々はふえるものの、そのとき、市や周辺エリアに立ち寄ってくださる方々やその地域の魅力を感じてくださる新たな方々をふやすには一体どうしたらいいのかと、今この整備一つに関係しても、さまざまな主体がアイデアを出しながら、地元ではいろいろと議論、検討が重ねられております。
 地域の魅力としてどこを守り育んでいったらいいのかということも含めて、どうしたらこの南多摩尾根幹線の整備が地域の活性化につながっていくんだろうかという部分は、ぜひ、都市整備局の広い視野からさまざまなご助言、また、ご調整をいただきたいと考えております。
 平成三十年二月に多摩ニュータウンの再生に向けたまちづくりの方針や基本的な考え方などを示す地域再生ガイドラインを策定し、地域の再生に取り組んでいますが、都は、このガイドラインも踏まえ、多摩ニュータウンの再生に向けた課題の解決にどのように取り組んでいるのか、また、地域住民等と取り組んでいこうとしているか、伺います。

○八嶋多摩ニュータウン事業担当部長 都は、多摩ニュータウン地域再生ガイドラインを踏まえ、住宅の更新や南多摩尾根幹線などの道路の整備等に取り組むとともに、地元市などによるまちづくりを技術支援しております。
 特に多摩市におきましては、多摩市ニュータウン再生推進会議に委員として参画し、広域的な観点からガイドラインの具体化に向けた検討を支援しております。
 また、団地の活用を促すための空き店舗の改修や、高低差の大きい地域性を踏まえた高齢者等の移動円滑化の実証実験に基づく最適な交通手段についての検討など、時代状況に応じた先進的な取り組みも行っております。
 今後も、都として、地元市や民間事業者などさまざまな主体と緊密に連携し、多様な世代が豊かに暮らすことのできる活力あるまちの実現に向けて、多摩ニュータウンの再生に取り組んでまいります。

○斉藤委員 南多摩尾根幹線の整備やその沿道のまちづくりについても、まさに今、多摩市ニュータウン再生推進会議などでその方向性についても検討が進められているところですが、こちらは委員として東京都も参加をくださっているということでした。
 この話し合いにおいては、今後、地域住民や多摩市、また、関係事業者それぞれの希望や期待を生かしつつ、最もこの地域のポテンシャルを生かすことができるまちづくりのためには、尾根幹線の整備を直接管轄する建設局さん、また現在、尾根幹線脇に大きな都営住宅用地を持つ住宅政策本部さんも含めて他局の連携が必須だと考えておりますので、これについてはぜひ幅広い知見をお持ちの都市整備局から強くご助力をいただきたいと考えております。
 先日意見交換をした地元市の方々を初め、地域住民の方々は、愛する多摩ニュータウンが持続可能な、さらに魅力あるまちとなって成長していけるよう、行政に対しても大きな期待を寄せてくださっています。ぜひ、東京都と地元自治体、企業、各種団体、そして地域住民が一体となって多摩ニュータウンの再生を進めていっていただきたいと思います。
 次に、水害への備えについて伺います。
 東京都の総合治水対策について、特に私からは、地元の多摩地域を含めた流域対策について伺わせていただきます。
 東京都は、豪雨対策アクションプランを策定し、流域対策はモデル事業などを区市等と連携し取り組むということで、雨水浸透ます等雨水流出抑制施設の設置を目指していくということを伺っております。
 まず、流域対策について、都はこれまで、どのように区市を支援しているのか伺います。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 都は、東京都豪雨対策基本方針を策定し、これまで甚大な浸水被害が発生した流域を選定し、総合治水対策の強化の一環として、貯留や浸透により雨水の流出を抑制する流域対策などに取り組んでおります。
 区市への支援といたしましては、区市が学校や公園などの公共施設に一時貯留施設などを設置する場合、その対策費用の補助を行ってございます。また、個人住宅の敷地に雨水浸透ますなどを設置する際、その費用を助成する区市に対し補助を行ってございます。

○斉藤委員 流域対策でどう区市を支援しているのかをお答えいただきました。
 それでは、流域対策における昨年度の補助実績について伺わせてください。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 補助実績でございますが、令和元年度の実績は、一時貯留施設等について二区二市の五件に補助しており、交付額は約四千六百万円でございます。
 また、雨水浸透ますなどについては十一区十一市に補助しており、件数は四百一件、交付額は約三千四百万円でございます。

○斉藤委員 ありがとうございます。
 実績をお答えいただいたんですけれども、流域対策をさらに促進をすることが必要と考えているんですけれども、都の取り組みを伺います。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 都は、本年一月、おおむね五年間の豪雨対策の行動計画として策定したアクションプランでは、貯留や浸透により雨水の流出を抑制する流域対策についてさらなる促進を図るための取り組みをまとめました。
 それを踏まえ、昨年度末には、地元自治体における対策の実績や十年後の目標値を見える化し、その達成に向けた技術支援などを行ってございます。
 また、流域対策の促進を図るため、個人住宅に関しては、平成三十年度に補助率の引き上げを行い、公共施設に関しては、今年度から補助対象施設の規模要件を撤廃しております。
 今後とも、地元自治体との連携を密接に行い、流域対策の促進を図ってまいります。

○斉藤委員 ありがとうございます。個人住宅の雨水浸透ますについては補助率の引き上げを行ってくださって、また、公共施設の貯留浸透施設は規模要件を撤廃されて流域対策を都として促進する取り組みを行ってくださっているということがわかりました。
 一方で、実際、例えば雨水浸透ますの補助について伺ってみたところがあるんですが、雨水浸透ますの設置を普及する活動をする方々がいるにもかかわらず、町田市の方では実はこの実績の方、四件であったとか、大変まだまだ普及という点には課題があるなと思わざるを得ない状況でございます。
 環境施策における設備補助等と違いまして、水害対策、豪雨対策としての施設整備や補助というのは、いまいち、今のところその意義や波及効果というところが意外にインセンティブが少なく、取り組みの必要性や重要性を実感していただける部分がやや弱いのかなというふうに考えております。
 多摩市では、ここ数年は、集中的な豪雨の際に駅近くの道路が冠水をするようなエリアが多く見られることや、多摩川沿岸周辺に住む方たちからはかなり前から、豪雨対策へのご要望とご不安の声を伺ってきておりました。
 東京都で行ってくださっている流域対策について本日は伺いましたけれども、そもそも総合治水対策で補助対象となっている流域が、神田川、渋谷川・古川、石神井川、目黒川などの九流域とそこに係る区市となっておりますけれども、多摩地域の一級河川についても対象としてくださるよう検討を行っていただきたいということを要望しまして、次の質問に移らせていただきます。
 次に、水の有効利用の促進について伺います。
 東京都は、渇水の防止や安定的な水資源の確保のためにも水資源の有効活用は大変重要と考えております。東京都は、この水資源の有効活用についてもパンフレットを作成して事業者の方々への普及啓発にも取り組んでおりますが、まず、雑用水利用施設の都内の設置状況について伺います。

○小野都市づくり政策部長 雑用水の利用には、一度使用した水を循環利用する循環利用方式、建築物とその敷地内に降った雨を集めて利用する雨水利用方式、工業用水を利用する工業用水道利用方式の大きく分けて三つの方式がございます。
 雑用水利用施設の都内の設置件数は、令和二年三月末現在で、循環利用方式が八百三十六件、雨水利用方式が千七百五十六件、工業用水利用方式が二百七十二件、合計二千八百六十四件となっております。

○斉藤委員 ありがとうございます。着々とふえているんだなというところがわかるところですけれども、総数をまずお答えいただきました。
 次に、学校やスポーツ施設等も含めた都有の施設における雑用水利用施設の設置状況について伺います。

○小野都市づくり政策部長 学校やスポーツ施設などを含めた都有施設におけます雑用水利用施設の設置状況は、令和二年三月末時点で、学校関係としましては東京都立大学、スポーツ施設などとしまして東京体育館、庁舎関係としまして東京都庁など四百三十四件となっております。

○斉藤委員 具体的に都立大や東京体育館、また、東京都庁などを初めとして四百三十四件ということで、さすが東京都は資金力があられるなというふうに思うところなんですけれども、先ほどの雨水浸透ますと同じく、この雑用水利用の導入については、とはいえ、初期投資としての施設整備費が大きくかかるということや維持管理費もかかってしまうことなどもありまして、かなり余力がある大企業や東京都ほどでないとなかなか手を出せないといった課題もあるということも伺っております。
 効果や意義等を周知するだけでは実際には手が出せないといった企業や施設設置者に対してどう支援を行っていくかという点は、国への要望を含め、都としてさらに積極的に行っていただきたいというふうに考えております。
 そこで、水の有効利用の促進に向けた都の取り組み状況について伺います。

○小野都市づくり政策部長 都は、水の有効利用を促進し、環境と共生する都市の形成に寄与することを目的とし、平成十年四月に東京都雨水利用・雨水浸透促進要綱を定め、さらに平成十五年七月には、雑用水利用の観点も含め、水の有効利用促進要綱を策定しております。
 この要綱に基づき、都内で計画されております大規模建築物や開発事業を対象に、都市の貴重な水資源を有効に利用していただくよう雑用水利用施設の設置をお願いしております。
 具体的には、延べ床面積が一万平方メートル以上の大規模建築物や開発面積が三千平方メートル以上の市街地再開発事業などを対象としまして、基本計画段階、建築確認などの申請前に雑用水利用施設の設置を働きかけております。
 都は、要綱に基づく事業者への普及啓発に加えまして、内容説明や先進事例における導入効果や雑用水活用フローなど、設置の参考となります情報をパンフレットやホームページで紹介するなど、引き続き、雑用水利用の普及啓発を図り、水の有効利用に取り組んでまいります。

○斉藤委員 地元の事業者さんも含めて、私も今、周知に努めさせていただいているんですけれども、実際には、これってどんなメリットがあるのというところがいかに伝わるか、そして理解をしていただけるかが非常に重要だと考えております。
 一例ですけれども、私の地元市で大型の施設の改修を考えている事業者さんがおりまして、古井戸を今廃止して、来年以降の改修に当たっては上水を、初めて活用を考えているというふうな話を伺ったんですけれども、これまではかかっていなかったその上水の水道費、こちらが今後は来年から年間約数千万プラスでかかってしまうということは大変に痛いということを悩んでおりまして、ご相談くださっているところに本事業をお伝えしたところ、あ、そういうことがあるんですねと興味を持ってくださるような事例もありました。
 こういった、例えば福祉施設などは、違う局や違う部署でご対応されている中にも本事業に興味を持ってくださる例もあるということで、ぜひ、効果的に連携を行いまして、積極的に事業の周知を行っていただきたいと考えております。
 次に、災害対策について伺います。
 昨年、令和元年に東京都は、都市復興の理念、目標及び基本方針を策定されました。これは、全国各地で発生した大災害の教訓等を考慮するとともに、都民、学識経験者などの意見も伺いながら策定をしたということです。また、今後東京が、地震や豪雨、暴風、火山噴火などによる自然災害等により被害を受けた場合に、計画の策定や事業実施の指針として活用すると伺っております。
 私自身は、個人的に、東日本大震災で被災をしました岩手県釜石市の観光親善大使、また、もちまき大使というのに任命させていただいておりまして、ことしはコロナのことで無理だったんですけれども、毎年現地に伺ってイベント開催や出演をさせていただいております。
 釜石市の震災前と震災後は、やはりかなりまちは大きく変わったといっていいと思います。新しく設置された建物や舗装された道路などでまちは大変きれいに復興はしつつあるんですけれども、一方で、当時四万人いた人口は十年間で約八千人減少してしまっているというのが今の現状でございます。
 やはり、一度都市機能や産業に大きなダメージを受けると、復興には大変長い時間と大変な労力がかかるということも考えられておりまして、改めて、事前の都市復興の準備は非常に重要だというふうにご意見を伺っているところもございます。
 そんな中でも、現地の旅館の方や、例えば、飲食店事業者の方々を初め、東北の方では来年の十年目を大きな節目と捉えまして、今年度からイベント開催の準備などを進めているところもありまして、東日本の震災を風化させずに、東京都でも東北各自治体との連携をさらに進めて、我が事として震災復興を考えて、ともに取り組んでいっていただきたいと願うところでございます。
 来年は東日本大震災から十年、都の積極的な震災復興についての議論、検討を行っていただきたいと考えますが、取り組みを伺います。

○朝山市街地整備部長選手村担当部長兼務 都は、迅速かつ計画的な都市復興を実現できるよう、都市復興のあり方や手順、執行体制をあらかじめ検討し、行政と都民で共有を図る取り組みを進めております。
 平成十三年に震災復興グランドデザインを策定し、その中で都市復興の計画の策定などの指針となる復興の理念、目標及び基本方針を示しており、その後、東日本大震災を初め、全国各地で発生した大災害の教訓等を考慮し、昨年六月に改めて都市復興の理念、目標及び基本方針を策定いたしました。
 また、都や区市町村職員が参加する都市復興訓練や震災復興シンポジウムの開催に加えて、昨年度から、都民等が都市復興プロセスを学べる民間団体によるセミナー等への支援を始めたところでございます。
 今後とも、都民や関係機関と連携しながら積極的に取り組みを進めてまいります。

○斉藤委員 今、都民の方が復興プロセスを学べるセミナーなども実施をしてくださっているというお話でご答弁いただいたんですけれども、まさにその災害に備えるためには、事前復興に対する都民の意識啓発が大変重要と考えております。
 特に、コロナ禍を踏まえまして、都民等が事前復興を学ぶためにどのように支援を行っていくのか伺います。

○朝山市街地整備部長選手村担当部長兼務 都市の事前復興に関する都民への普及啓発を図るため、令和元年度より地域協働復興にかかわる補助を実施しております。
 今年度は、都民向けの復興に関するセミナー動画を都内の会場で放映するとともに、ウエブ配信を行う事業を採択し、実施後も局のホームページを通じて閲覧できるようになっております。
 引き続き、このような民間等の取り組みに対して支援を行ってまいります。

○斉藤委員 演劇の形式で親子など幅広い世代に向けて事前復興の取り組みについて周知を図るような、こういった取り組みが採択をされてきた本事業ですけれども、今年度はコロナのことも踏まえて、現地に行った方だけではなく、この動画を同時に配信をするという事業を採択されたということで、さらに多くの方に、この事前復興の必要性が理解されるためにこちらの動画が今後届けられていくこと、また、このような取り組みが広がっていくことを期待したいと思います。
 欲をいえばなんですが、他局の事業で申しわけないんですが、アートにエールを事業でもそうなんですけれども、東京都のホームページにある、東京都のホームページ内の動画リンクというのがなかなか再生回数が上がっていかない、伸び悩むということがございまして、こちらの動画の波及効果の重要性を加味した上で、いかにその動画を届けていけるか、多くの人の目に触れさせることができるかという視点から、例えば、民間のユーチューブなどへアップロードをしていくことも今後は検討していただきたいと考えております。
 実際に災害が発生したときに備えた準備も必要です。東京都や区市町村向けに復興訓練を行ってくださっているとのことですが、コロナ禍の中でもスムーズに都市復興が進むようにどのように取り組むのか伺います。

○朝山市街地整備部長選手村担当部長兼務 都市復興を短期間で実現するためには、平時から復興時を想定した取り組みを進めることが重要でございます。
 このため、都は、毎年異なる地域の被害を想定し、都職員向けには東京都都市復興基本方針などを、また、区市町村職員向けには復興まちづくり計画などを作成する図上訓練を行っております。
 今年度は、コロナ禍を踏まえ、訓練が三密状態とならないようウエブ会議方式を試行的に導入しているところでございます。コロナ禍のような状況においても、こうしたICTを活用した訓練を行うことで、迅速かつ計画的な都市復興が図れるものというふうに考えてございます。

○斉藤委員 ありがとうございます。こちらの訓練については、対面での開催がなかなか従来どおりに進まないという、今年度は大変ご苦労されていることと思います。
 復興まちづくり計画の策定などに向けて、従来であれば、地図を広げて皆さんで指差しながら、ここで共有をしながら、この地域はどうだこうだとお話をされると思うんですけれども、ウエブ開催となると、ふだんとはかなり違う難しさがあるのではと想像しております。
 昨年は対面の形で府中市で四日間、今年度は三鷹市の方でウエブ会議方式でということで、この毎年開催される地域については東京都の方で被害の想定なども踏まえて選定をしていらっしゃるということなんですけれども、この訓練の重要性や必要性についてはぜひ、開かれている以外の地域、全ての地域に共有をしていっていただきたいと要望して、次の質問に移ります。
 都市づくりのグランドデザインについて伺います。
 コロナ禍で東京都が果たす役割として、多様な人々や文化の交流を育む都市課題の解決モデルを構築することなどが挙げられております。
 東京都は、世界都市ランキングで総合三位を継続こそできているものの、経済では北京に抜かれて四位、文化交流ではパリに抜かれて四位となりまして、総合もパリとの差がかなり縮まってきているとの指摘がございます。
 経済では、法人税の減税を進める北京との比較でグローバル企業がほとんど北京に移ってしまっていることから、東京都が後塵を拝しているという指摘もありますし、文化交流については、コロナ禍における文化活動継続支援の物足りなさや、また、機運醸成、そして、ナイトタイムエコノミーの未発達さというのが世界の中での競争力を阻害する要因の一つとなっているという指摘もございます。
 こうした観点から、コロナ後を見据えて、東京の活力をさらに高めるための取り組みを進めることが重要と考えております。
 そこで、都市づくりの観点から、国際的な都市間競争に打ち勝つために、具体的にはどのような取り組みを行っているか伺います。

○小野都市づくり政策部長 東京を新たな価値を生み続けられるような活動の舞台として世界中から選択される都市とするため、これまで、高度な都市機能が集積する拠点形成や、国際競争力を高める都市基盤の充実を図っております。
 具体的には、持続的な成長を生み、活力にあふれる拠点形成に向け、大・丸・有地区、品川、新宿など、複数の国際ビジネス拠点の機能更新を順次進めてまいりました。
 また、人、物、情報の自由自在な交流に向け、羽田空港の機能強化と空港アクセスの充実、三環状道路など高速道路ネットワークの着実な形成など、都市インフラの整備を進めてきているところでございます。

○斉藤委員 国際ビジネス拠点の機能更新、また、羽田空港の機能強化など、先ほどほかの委員の方の質疑にもあったんですけれども、非常に重要なことを取り組みを進めてくださっていると思うんですけれども、まちづくりを行う上で、地域のみならず、その地域での取り組みが都全体、また、日本全体に及ぼす影響について丁寧に都民の方に発信をしながら、ぜひ慎重に、そして積極的に進めていっていただきたいということを要望いたします。
 次に、都市づくりのグランドデザインの目指す将来像に向けた取り組みについて、コロナ禍を踏まえるとどのような変化があるか伺います。

○小野都市づくり政策部長 今回の感染症を契機に、テレワークの進展や人々の生活などへの意識の変化が見られたことから、都市の持つ集積のメリットを生かしつつ、三つの密を回避し、感染拡大防止と経済社会活動の両立を図る、新しい日常にも対応した都市づくりが求められております。
 このため、例えば、先端技術を活用しながら、多様なライフスタイルに対応した住まいや働く場の整備、身近な緑とオープンスペースの拡大、人中心の歩きやすい空間の創出などを推進してまいります。
 こうした取り組みによりまして、新型コロナ危機を契機として生じた変化にも対応しながら、活力とゆとりある都市づくりを進めてまいります。

○斉藤委員 自分の方から聞いておいて何なんですけれども、コロナ禍で今逆に東京都が転入より転出が超過をしているという話であったりとか、テレワークを開始した企業のうちの三割がテレワークを中止するというようなニュースも出ているところがございます。今お答えいただいた新しい日常というものが、私の感覚ではまだ発展途上であるというふうにも感じておりまして、日常というのは行政ではなく、また、事業者ではなく、人の毎日が決めるものだというふうにも考えております。
 短期的な視点ではなく、中長期的に捉まえて、ぜひ長い目線で将来像を描いていってほしいと申し上げて、次の質問に移らせていただきます。
 先日、多摩市で開催をされた子供参画のまちづくりについての勉強会に参加をしてきました。まちづくりにおいては、これまで三十年余りの間の議論で、それまで社会的弱者であった障害者及び高齢者の方々がまちづくりの対象者として主体的に社会的に位置づけられたということがありまして、バリアフリーやユニバーサルデザインの考え方、こういう新しい概念が制度としても導入をされてきたという経緯がございます。
 このユニバーサルデザインの考え方には、本来、子供の視点も入るもの、入るべきと考えているんですけれども、まだ日本では子供に配慮したまちづくりという発想が少なく、子供の問題は個人もしくは家族の問題、または学校教育という狭い分野に限定されてしまうことが大変多いという現状がございます。
 一方で、ドイツの方を初めとしまして、子供参画のまちづくりを進める欧米諸国の方では、持続可能性という視点には、目先の経済発展や活性化にとらわれない子供の視点の発信の議論は大変重要であるという認識で、官民が連携した取り組みが進められているところが多くございます。
 東京都のグランドデザインの第7章でも、さまざまな主体の参画、連携によるまちづくりという項目があるんですけれども、残念ながら、子供を重要な主体として取り組みが行われている内容があるのかどうかはここからはうかがうことができませんでした。
 そこで、まちづくりの計画などに、子供たちを初め多様な主体の意見を反映するためどのような取り組みを行っているか伺います。

○小野都市づくり政策部長 都市づくりの計画策定におきましては、通常、広く都民の意見を反映する観点からパブリックコメントを実施しております。その際、幅広い周知を図るため、ホームページやツイッターの活用など各種の広報活動に取り組んでおります。
 さらに、都市づくりのグランドデザインの策定に当たりましては、都立高校への出前授業などを実施しまして、二〇四〇年代の社会の中核を担う世代の意見を反映するための取り組みを行っております。

○斉藤委員 私もパブリックコメントを見させていただきました。そのコメントを見た感じなんですけれども、子供、いわゆる小学生や中学生といった学齢期のお子さんたちからのコメントはそんなに多くないのでは--というよりも、漢字や言葉のいい回しを見させていただきますと、恐らく皆さんこれ、大人からのものではと思えるものが大変多かったんですけれども、今のお答えくださったこのグランドデザインについては、都立高校と特別支援学校への出前授業を行われていまして、そこでのパブコメ募集も行われたということで、都立高校十二校、そして特別支援学校五校で、職員の方々が生徒の都市づくりを考えるためのいろいろなご説明をされて、このパブコメを募集してくださったと。これは大変実はとても重要な取り組みだと私は考えております。
 都市づくりの計画は、例えば、子供には理解ができないとか、子供からアイデアが出るわけがないともしお考えの職員さんが多いとすれば、それは大変申しわけないんですけれども、子供たちがわかるように説明をしていない、説明できない、これは職務怠慢ともいわれてしまうおそれがあるとも感じております。わかる人だけで議論をするスタイルや、わかる人だけに伝わる言語を使っていくスタイルが、そもそもこれはユニバーサルデザインではありません。
 道路のつくりで、どこが危なくて、どこが遊びやすくて安心かとか、公園にはどんなものがあったら楽しいかとか、駅の周りにはどんなものがあってほしいかとか、実は子供たちにもさまざまな発想や願いがあるのだということが、このミニ・ミュンヘンということを開いているドイツの方での子供参画のまちづくりの体験のイベントがあるんですけれども、これを行っている取り組みからも実証されております。
 パブリックコメントの募集やホームページでの情報発信だけではなく、このように実際に直接、子供たち、また、学生さんたちに東京都の計画策定に当たり内容を説明して意見をもらっていくような取り組みは、ぜひ今後、全ての都立学校や特別支援学校で継続して行っていただきたいということを要望させていただきます。
 最後に、都市づくりのグランドデザインに示されている戦略7、芸術、文化、スポーツによる新たな魅力創出に関連して伺います。
 この芸術や文化の魅力創出において、例えば、エンターテインメントやサブカルチャーなども含めた文化の魅力を最大限に発出するためにどのような都の取り組みが必要かという点につきましては、本来はこちらの都市整備局のみならず、産業労働局や都民安全推進本部とも連携して、現存する表現規制や放送規制、また、撮影に当たっての公道利用規制の話をしていくべきだというふうに感じているんですけれども、本日はこちら都市整備委員会ですので、そちらは控えさせていただきます。
 都市整備局としては、地域の歴史や伝統、文化をまちづくりに生かすということで、歴史的価値の高い建物や庭園などの保全だけではなく、実際に歴史的建造物のライトアップを誘導されていたり、また、文化芸術やにぎわいの場を都市の中に生み出す取り組みを行われています。
 本日は、この取り組みの中でも地域の景観形成につながる歴史的建造物の保存などについて、都は区市町村等と連携してどのように取り組んでいるか伺います。

○中山景観・プロジェクト担当部長 時代の名残をとどめる建築物や土木構造物などの歴史的建造物は貴重な地域の景観資源であり、これらを保存、活用することは、歴史的景観を育て、都市の魅力を高めていく上で重要でございます。
 都は、歴史的価値を有する建造物のうち景観上重要なものを対象に、東京都選定歴史的建造物として現在九十六件選定しております。選定に当たりましては、区市町村に選定候補として地域の歴史的景観を特徴づけているものなどの推薦を依頼するほか、意見を聞くなど、適切に連携を図っております。
 また、保存、活用に向けて、公益財団法人東京都防災・建築まちづくりセンターと連携し、歴史的建造物の修繕に必要な費用の一部を助成する東京歴史まちづくりファンドを活用した建造物の所有者への支援を行うとともに、歴史的建造物を紹介したパンフレットなどによる周知、歴史的建造物を会場とした講演会などにより普及啓発に努めております。

○斉藤委員 東京都の歴史的建造物に指定をされることの意義や波及効果というのは、実は観光面から見ても大変影響が大きいと感じております。
 現在は、東京都から調査、提案が審議会の方にあって、同意をいただいて選定をするという流れになっていると伺いましたけれども、例えば、多摩地域には古民家などが多く残っているところもありまして、昔ながらの建造物も少なくありません。市民の方からは、そういった地域の財産をもっと保護して、保存をして、そして発信をしていくことができないんだろうかとご相談をいただくことも少なくありません。
 また、今、漫画が原作のアニメ映画、鬼滅の刃の大ヒットで、実は全国各地のお寺や古民家などの歴史的建造物、また、古い日本家屋風の旅館などにも聖地巡礼ということでファンの方、観光客が大変多く詰めかけるという事態が各地発生をしております。とある県の歴史的建造物の担当の方も、大歓迎です、ぜひどんどんいらしてくださいと発信をされたりしているんですけれども、東京都内となれば地の利もありますし、また、改めて歴史的建造物の価値や意義、そして景観の中での存在感が今本当に見直されんとしているこの機運をぜひこの機会に捉まえまして、今後は、例えば所有者の方や地域の方からの歴史的建造物指定へのお申し出なども、もう少しお気軽にしていただけるような体制が整えられるよう、そしてひいては、今のこの文化の盛り上がりを今後のまちづくりにもぜひ生かしていただけるようご検討をお願いしまして、私の質問を終わります。ありがとうございます。

○保坂委員 私からは、まず最初に、防災都市づくり推進計画の基本方針から質問をいたします。
 都は、平成二十三年度から木密地域不燃化十年プロジェクトを策定して、不燃化特区制度の活用や特定整備路線の整備により木密地域の改善に取り組んでおられます。今年度末にプロジェクト期間が十年を迎える中でさまざまな課題があり、期限内の目標達成は難しいことから、都は、ことしの初めに防災都市づくり推進計画の基本方針を取りまとめ、不燃化特区の取り組みをさらに五年間延長することを決めました。
 計画には、不燃化、耐震化、延焼遮断帯の形成、緊急輸送道路の機能確保、安全で良質な市街地の形成、避難場所の確保などが盛り込まれており、東京の防災施策を推進する計画であると認識しています。
 それらの施策の中から、現状の都の認識や、これからの具体的な取り組みについて確認していきたいと思います。
 そこでまず、最新の不燃領域率の実績を伺います。

○鈴木防災都市づくり担当部長 都は、防災都市づくり推進計画に基づきまして、木密地域の不燃化に取り組んでまいりました。
 整備地域全体の不燃領域率は、平成三十年度末の推定値で六三%となり、平成二十三年度から四・六ポイント上昇するなど、成果が着実に上がっております。

○保坂委員 市街地の延焼がほぼゼロとなる不燃領域率七〇%達成に向けて、現状六三%と、数字上はもうすぐであるかのように見えるかもしれませんが、地域によってはかなりのばらつきがあります。
 特に不燃化が進みづらい地域について、さまざまな課題があると思いますが、改善が進まない地域における課題と今後の取り組みについてを伺います。

○鈴木防災都市づくり担当部長 二十八それぞれの整備地域は、生活道路や公園などの基盤整備の状況、老朽建築物の状況などさまざまな地域特性を持っております。また、道路沿道を中心に不燃化が進む一方、道路に面していない敷地が多い街区など、老朽建築物の建てかえが進まず、改善がおくれている地域もございます。
 本年三月に改定いたしました防災都市づくり推進計画の基本方針では、建物の共同化に加えまして、不燃化が進まない街区の改善に向け、敷地整序や新たな道路整備などを行いながら無接道敷地の解消を図っていくこととしております。
 現在、地域ごとの特性に応じた取り組みや不燃化特区制度の効果的な活用などにつきまして地元区と調整を行っており、今年度末までに各地域における新たな整備プログラムとして取りまとめてまいります。

○保坂委員 不燃領域率向上のため、都が、より積極的に現場の各区への支援を拡充する必要があることはいうまでもありません。
 都は、住民へのまちづくりコンサルタントなどの専門家派遣の期間延長や、機運醸成のための全戸訪問の回数制限を撤廃するなど、区の要望に応じて不燃化特区の支援を拡充してきましたが、その効果を伺います。

○鈴木防災都市づくり担当部長 都は、不燃化特区におきまして、老朽建築物の除却、建てかえへの助成などの取り組みを行うとともに、区や住民の声を踏まえながら、コンサルタント派遣の期間延長や全戸訪問の回数制限撤廃など制度を拡充し、不燃化を進めてまいりました。
 こうした取り組みによりまして、不燃化特区におけます建てかえ及び除却件数、執行額は一貫して増加しており、平成三十年度から令和元年度にかけて、助成件数は一千四十一件から一千二百九十三件と約一・二倍に、執行額は約二十億円から約二十一億円に拡大しており、効果があらわれているものと考えております。

○保坂委員 これまでの取り組みや支援の拡充で一定の効果があることは理解ができました。
 木密地域の防災性の向上には、ポケットパークなどの空き地を確保することや不燃化建てかえなどが非常に有効であります。しかし、ポケットパークなどの空き地のある土地の確保に際し、区によっては財政事情などもあり十分に進んでいるとはいえません。
 そこで、区が、より積極的に種地を確保するために、積極的な取り組みを行っている区の成功事例などを各区で共有すべきであると考えますが、見解を伺います。

○鈴木防災都市づくり担当部長 木密地域の防災性の向上のため、平成二十五年度よりUR都市機構によります機動的な土地取得が開始され、現在七区におきまして、これを活用した公園などの整備が進められております。
 都といたしましても、こうした取り組み事例などを、区との調整会議などを通じて情報共有を図り、木密地域の改善につなげてまいります。

○保坂委員 引き続き、さまざまな取り組みにより、防災上の空き地の確保など木密地域の改善を進めていくことを要望いたします。
 一方、空き地の確保のほか、老朽建築物の除却、建てかえを促進することも大変必要であります。しかし、現実には、建てかえが進まない要因となっています無接道敷地、幅員二・七メートル以上、いわゆる建築基準法で定める、道路や通路に接していない敷地での建てかえは進みづらいのが現状であります。
 そのため、本年三月に改定しました基本方針において、木密、木造住宅密集地域の改善を踏まえたきめ細やかな制度運用を検討する区を支援していく方針を打ち出したことは大変評価いたします。
 そこで、区における接道に関する建築基準法の制度の柔軟な運用を促していくために、都としてどのように取り組んでいくのか伺います。

○鈴木防災都市づくり担当部長 改善が進まない無接道敷地を含む街区におきまして建てかえを進めていくためには、一定の規制のもとに建築基準法に基づく接道要件などの制度運用を柔軟に行っていくことが求められます。
 都は、今年度から二カ年にわたり、このような制度運用についてモデル的に検討する区への支援を行っております。
 今後も、不燃化が進まない街区の無接道敷地の解消に向けた区の取り組みを促していくことで、安全な市街地の形成を図ってまいります。

○保坂委員 私の地元もそうなんですが、東京の下町、この場合は特に、もともと敷地面積が小さいため、建てかえに伴ってセットバックするとさらに面積が削られるということになるケースが大変珍しくありません。そのため、狭隘道路にあります家屋は、建てかえよりも新築に近いリフォームを行う家屋もあります。
 都は、そういった現状を認識した上で、例えば、墨田区や足立区が既に取り組んでいる容積率や建蔽率の緩和など、さらに踏み込んだ対策を区に促していくことが必要だと考えますが、見解を伺います。

○鈴木防災都市づくり担当部長 狭小敷地や狭隘道路が多く、建てかえが進まない地域の改善のためには、地域特性に応じて、新防火区域の導入を条件とした用途地域の変更によります建蔽率の引き上げや、街並み誘導型地区計画を活用した道路斜線や前面道路による容積率低減の緩和を行うことなどが効果的でございます。
 これまで、一部の区では、こうした制度を導入することで不燃化建てかえを誘導しており、都は、このような取り組みを他の区にも促すため、地区計画の策定を支援しております。
 今後も、規制誘導策の活用を検討する区を支援することで、安全で良質な市街地の形成を図ってまいります。

○保坂委員 積極的に建てかえを促進させる制度運用の検討を支援していただくことを強く要望します。
 一方で、制度の運用だけにとどまらず、地域のまちづくりの将来像を踏まえ、さまざまな工夫をしながら不燃化を進めることも大変重要です。
 そこで、こうした新しい取り組みを各区に波及させていくべきであると考えますが、見解を伺います。

○鈴木防災都市づくり担当部長 木密地域の改善をより一層促進するためには、建物の不燃化に合わせまして、例えば、下町の路地の風情を残すまち並みを継承するような、魅力的なまち並みの住宅市街地への再生を進めることが重要でございます。
 都は、今年度から二カ年にわたりまして、こうした住宅市街地への再生や建てかえ促進に向けたモデル的な取り組みを行う区を支援しており、今年度は台東区と渋谷区への補助を実施しております。
 今後も、このような先進的な事例を各区と共有しながら取り組みを促していくことで、防災性の向上と地域の創意工夫による魅力的なまち並みの住宅市街地への再生を促進してまいります。

○保坂委員 今、回答をいただきました。防災性の向上と魅力的な住宅市街地への再生を促進していく、その取り組みを各区と共有していくと力強い答弁をいただきました。
 特に、私の地元でもあります台東区谷中は、不燃化特区として、防災と観光地としての下町のまち並み保存という大変難しいテーマに取り組んでおりますが、不燃領域率は実際のところ四八%と厳しい状況であります。
 先月決まりました谷中の都市計画道路の廃止と、それに伴う谷中地区計画の策定は、私自身も区議時代から谷中まちづくり協議会や台東区とともに長年取り組んできました。先日、日曜日には、早速、谷中まちづくり協議会、台東区、そして東京都も共催いただきました防災フェスティバルに多くの地元住民が参加され、改めて防災についてお互いの認識を確認し合いました。
 今回、都のモデル事業を通じまして、東京に残された数少ない江戸下町エリアの保存と防災性向上のため、引き続き都の支援をいただきますよう要望して、次の質問に移ります。
 続いて、緊急輸送道路沿道建築物の耐震化について質問します。
 都では、特定緊急輸送道路沿道建築物について、平成二十九年度に耐震診断結果が公表され、その公表された五割弱の建物が崩壊の危険があることが判明しましたが、公表後の状況を伺います。

○青木耐震化推進担当部長 東京都が所管する特定緊急輸送道路沿道建築物、約四百五十件のうち、平成三十年三月の公表時点では、約二百件において耐震改修が必要でした。
 公表により所有者の取り組みが促されまして、耐震改修工事が完了し耐震性能を満たしたものが九件、現在工事中のものが三件、改修工事や補強設計の予定が決まったものが一件、建てかえなどのため取り壊したものが十一件などとなっておりまして、耐震改修工事等に結びついた例もあります。

○保坂委員 都は、昨年度末に東京都耐震改修促進計画の一部を改定され、特定緊急輸送道路沿道建築物とブロック塀を対象としており、それ以外の住宅や特定建築物などについては今年度に検討し、計画を改定するとしております。
 今回の改定では、特に特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化については、新たな指標として、総合到達率や区間到達率を設定され、公表しております。これにより、これまであらわせなかった都県境の入り口から特定緊急輸送道路上の任意の地点までの到達可能率を示す通行機能確保の視点が示されました。公表されました区間到達率のこのマップを見ますと、二十三区では、都心部から北や西にかけて到達率が低い状況にあります。
 私の地元台東区、そして隣の文京区とともに八〇%に届いていない状況が判明し、緊急時の物資輸送の障害リスクが鮮明化されました。特定緊急輸送道路通行の機能を確保していくためにも、沿道建築物の所有者が抱えるさまざまな課題に対応していくことが重要です。
 そこで、賃貸建築物の耐震化に対する助成を本年度から拡充したところでございますが、初年度の状況を伺います。また、窓口となる自治体と、より連携することによる制度の積極的な周知が必要だとも考えますが、見解を伺います。

○青木耐震化推進担当部長 今年度、賃貸建築物に対する助成額の加算制度を開始しましたのは、新宿区、武蔵野市、調布市の三自治体でございまして、今年度中に補助の執行が見込まれています。
 賃貸建築物の耐震化を進めるため、所有者にこの制度を周知することが重要でありまして、建物の所有者や管理者などの団体などが参加する耐震化推進都民会議などの場において周知を図っています。
 引き続き、他の区市町村に対しても制度の創設、拡充を促していくこととあわせ、区市町村と連携し、パンフレットや耐震ポータルサイトなどにより制度の周知を図ってまいります。

○保坂委員 ぜひ積極的な周知を進めていただくよう要望いたします。
 東京都耐震改修促進計画、一部改定にあります区間到達率を示すマップが公表されておりますが、このマップから認識できますのは、道路ごとに色分けされており、都内全体を見る分にはいいんですけれども、通り別に状況を把握するには十分とはいえません。
 そこで、区間到達率などの公表については、六〇%から八〇%といった幅だけではなくて、各区間の数値を表示すれば都民にさらに関心を持っていただけると考えますが、見解を伺います。

○青木耐震化推進担当部長 区間到達率の図と総合到達率の数値については半年ごとに公表することとしており、直近では令和二年七月に公表を行いました。
 公表に当たっては、路線ごとの通行機能の確保状況を見える化し、耐震化を重点的に進めるべき路線を明らかにするため、都内全体の特定緊急輸送道路を区間到達率により五段階に色分けしました。
 さらに、より詳しい情報を提供できるよう、耐震ポータルサイトの地図上で特定緊急輸送道路をクリックすると、その区間の区間到達率の具体的な値が表示されるよう作業を進めてまいります。
 都民にわかりやすい情報提供を行い、耐震化への関心を高めることで耐震化をさらに促してまいります。

○保坂委員 より見やすく対応していただけると回答いただきましたので、公開の際は事前の周知もぜひよろしくお願いします。
 さて、今回の改定で耐震診断義務となりましたブロック塀についても、来年度までが診断結果の報告期限であります。
 そこで、耐震診断を義務づけされましたブロック塀などについては、耐震報告期限は令和三年度末でありますが、耐震性が不足しているブロック塀の所有者に対しましては、順次速やかに除却や安全な塀への建てかえを促進していくべきと考えますが、見解を伺います。

○青木耐震化推進担当部長 危険なブロック塀の倒壊による人的被害や道路の閉塞を防ぐため、都は、耐震診断を義務づけたブロック塀等について、耐震診断報告の期限を定め、助成制度を活用して除却や建てかえを行うよう促しています。
 診断の結果、耐震性が不十分と判明し次第、速やかに除却や安全な塀への建てかえを行うよう、市町村や関係団体と連携して働きかけてまいります。

○保坂委員 緊急輸送道路の通行機能確保の向上について、一般緊急輸送道路の通行を加味すべきと考えます。
 今後、改定が見込まれます一般緊急輸送道路については令和七年度までの耐震化率九〇%を目指しておりますが、耐震診断の報告義務がありません。現時点の耐震化率が把握できていない、そういう課題があります。
 そこで、一般緊急輸送道路沿道建築物について、現場の窓口となる区市町村とさらに連携することで耐震状況の把握を進めていくべきと考えますが、見解を伺います。

○青木耐震化推進担当部長 一般緊急輸送道路沿道建築物の耐震化状況につきましては、耐震診断の結果報告を義務づけていないことから、アンケート調査やアドバイザーの派遣などによって得られた情報を蓄積するとともに、区市町の行っている耐震改修等の助成実績を定期的に集約するなど把握に努めています。
 都は、こうして得られた情報を区市町と共有を図りながら、各区市町が相互の状況を参考にし、積極的な取り組みを行うよう促してまいります。

○保坂委員 達成目標とする令和七年度まであと五年しかない中で、緊急輸送道路との関連性を考慮すれば、特定緊急輸送道路と同様の取り組みが必要ではないでしょうか。
 そこで、耐震改修などのさらなる支援の拡充も検討を進めていくべきと考えますが、見解を伺います。

○青木耐震化推進担当部長 一般緊急輸送道路沿道建築物について、平成二十年度から耐震改修等への助成を開始し、設計工事費の実態を踏まえ、助成単価の引き上げを随時行ってきました。
 また、平成二十八年度からは建築士や弁護士などの専門家をアドバイザーとして派遣するなど、所有者に対する支援を拡充してきました。
 今後とも、耐震化への支援のあり方について検討してまいります。

○保坂委員 今後の取り組みや支援のあり方について、より実効性ある通行機能の確保はもちろん、建築物の耐震化状況の把握を進めて、都民にも、よりわかりやすく公開していただけますよう要望して、次の質問に移ります。
 次に、水害対策について伺います。
 現在、都は、国との連絡会議、災害に強い首都「東京」の形成に向けた連絡会議で、震災対策とあわせて、東京東部のゼロメートル地帯で大規模な水害が発生した場合の対策について検討を進められております。
 私の地元台東区が平成二十九年に公表しました荒川が氾濫した場合のハザードマップでは、上野駅西側の高台部を除いて区内の大半が浸水する結果ともなっております。昨年の台風十九号では、国が岩淵水門を閉鎖したことで隅田川沿川の浸水被害を免れることができたといわれており、荒川が氾濫した場合の影響ははかり知れません。
 こうしたことから、区民の水害に対する意識も大変高く、区選出の私どもにとりましても、荒川や利根川の氾濫によります東部低地帯の大規模浸水が発生した場合の対策について検討するこの会議には、かねてから注目をしてきました。
 まず、この会議が目指す水害対策の基本的な考え方はどのようなものなのでしょうか、伺います。

○朝山市街地整備部長選手村担当部長兼務 近年、気候変動による大規模水害が相次いで発生してございまして、東部低地帯の災害リスクの軽減を図り、都民の命を守るために、水害に対して安全性の高い高台まちづくりを進めることが有効でございます。
 こうしたことから、本年九月に公表した具体的な方策案では、土地区画整理事業と高規格堤防整備の一体的実施による高台づくりを推進することや、避難スペースを確保した建築物の整備、確保を進めること、また、建築物から浸水区域外へ移動を可能とする通路を整備することにより高台まちづくりを推進することなどを基本的な考え方として示しております。

○保坂委員 堤防などの治水施設の整備を進める一方、万が一に備えて高台などを整備して避難場所を確保するという、ハード、ソフト面での両面での対策を進めるようにするために高台まちづくりを目標としているという答弁でしたが、水害対策の最後のとりでは、やはり高い場所に避難することであり、垂直避難を実現することが大変重要です。
 通常、水害対策で避難施設を確保する場合、学校などの公共施設が多いですが、今後、民間の高層建築での避難施設確保も大変必要であると考えております。まずは、再開発の機会を捉えて避難施設を確保する方策を検討していくべきではないでしょうか。
 そこで、国との連絡会議では、避難場所を確保する方策としてどのようなことを検討しているのでしょうか。特にマンションなどの民間建築での避難施設確保の方策についてどのような検討を進めているのか、あわせて伺います。

○朝山市街地整備部長選手村担当部長兼務 九月に公表した具体的な方策案の中では、まちづくりによる高台化の推進に加え、水害時に域内において命の安全などが確保できるよう、避難スペースを上層階に確保した建築物の整備、確保を進めることとしてございます。
 例えば、共同施設としての避難スペースや電気設備の確保等に対し社会資本整備総合交付金により支援することや、民間開発の機会を捉えて、避難スペースの整備が進むよう都市開発諸制度の見直しなどを検討することとしてございます。

○保坂委員 単に時間をかけて治水施設の整備を進めるのではなくて、避難場所を確保する方策についても検討を進めるなど、バランス感のある内容であることが確認はできました。都は、この会議での議論を急ぎ、事業に結びつけることが重要ではないかと考えます。
 そこで、この会議の進捗状況と、この会議での結論をいつまでに出す予定なのか、伺います。

○朝山市街地整備部長選手村担当部長兼務 連絡会議では、本年九月に具体的な方策案を公表してございます。その後、パブリックコメントを実施したところでございまして、年内にも取りまとめを行う予定でございます。
 引き続き、国や地元区と連携して、災害に強い首都東京の形成に取り組んでまいります。

○保坂委員 会議の取りまとめはこの年末までに行うということですが、災害はいつ起こるかわかりません。しっかりとした仕組みを検討するために、時間をかけるのも時には必要かもありませんが、事災害対策については、できるところからすぐにでも実行に移すことが大変重要です。改めて、おくれることのないようお願いをいたします。
 調節池や高規格堤防などの治水施設の整備には時間を要します。施設の対象となる地域住民などに丁寧な説明と理解を得る努力を事業者が行うことはいうまでもありませんが、国と都、地元区が連携してこの時間軸を短縮する努力も必要です。
 この会議は、国と都の会議ということではありますが、事業化に当たっては地元区との連携が重要となります。今後、この三者の連携のあり方についても議論をいただきたいと要望します。
 また、国との会議ということで、検討の内容については国の補助に関する項目も少なくありません。この機会に少しでも多くの国費を水害対策に向けることができますよう取り組んでいただくことを強く要望します。
 特に、高規格堤防やスーパー堤防の整備はこれまで以上に推進する必要があると考えており、この点についても強く要望して、次の質問に移ります。
 続いて、都心部、臨海地域交通の充実について質問をいたします。
 平成三十一年三月に都が発表しました築地まちづくり方針に地下鉄新線の構想が記されました。築地の旧市場跡地は、東京の持続的成長につながる、人々が集う交流拠点となる新たなまちづくりを行っていくとしています。
 都市基盤整備の方針における交通結節点の形成にかかわる現状は、都心部・臨海地域地下鉄構想があり、二〇一六年の国の交通政策審議会答申で、国際競争力の強化に資する鉄道ネットワークのプロジェクトに臨海部と銀座、東京を結ぶ路線が位置づけられており、東京駅まで延伸計画のあるつくばエクスプレスと相互直通運行を行うことが期待されています。方針としては、地下鉄など基幹交通インフラ整備の具体化を図るとしています。
 さらに、人口増加が著しい勝どきかいわいや晴海の選手村が約一万二千人規模の人口を有する住宅街となることに加えて、現在既に交通需要が供給を上回っている状況を見れば、将来を見据えたこの新線計画は当然の流れといえます。
 既に東京駅までの延伸計画のあるつくばエクスプレスについて、二〇〇五年の開業以来、沿線の宅地開発が進み、二〇一八年度の乗車人員数は一日で約三十八・六万人で、開業当初の約二・五倍まで成長、二〇〇九年度に単年度の黒字化を実現しております。
 つくばエクスプレスの東京駅延伸計画は、二〇〇〇年の運輸政策審議会第十八号答申で今後整備について検討すべき路線として位置づけられており、その後、フォローアップ調査が実施をされました。
 そこでまず、平成十七年に開業したつくばエクスプレスの整備効果と東京駅への延伸計画について、主要株主でもあります都の認識を伺います。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 つくばエクスプレスは、平成十七年の開業以降、JR常磐線の混雑緩和や区部北東部の公共交通網の充実、沿線地域の開発促進に寄与してきてございます。
 本路線の東京駅への延伸につきましては、国の答申において、国際競争力強化の拠点であるつくば国際戦略総合特区を含む沿線地域と都心とのアクセスの利便性の向上などの効果が示されているところでございます。
 また、高度に土地利用が進んだ都心での事業となるため、関係地方公共団体、鉄道事業者等において導入空間にかかわる事業費等を踏まえつつ、事業計画の十分な検討が必要とされております。
 一方、現在、運営会社である首都圏新都市鉄道株式会社では、さらなる利用者の快適性向上を図るため、車両の長編成化について、二〇三〇年代前半の供用開始を目指して事業を進めているところでございます。
 都といたしましては、こうした大規模投資を踏まえた会社の経営見通しや国の答申を踏まえ、国や他の沿線自治体など関係者間で連携を図りながら適切に対応してまいります。

○保坂委員 つくばエクスプレスの秋葉原駅から東京駅への延伸については都も認識しているということが確認できました。
 さまざまな課題がある中で、東京駅までの延伸に加えて、都心部・臨海地域地下鉄構想により課題となっています臨海部の交通需要も解決できる大きな足がかりになると考えますが、この構想の意義と課題を伺います。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 都心部・臨海地域地下鉄構想は、銀座、東京などの都心部と臨海地域を結ぶことで臨海地域の拠点機能を一層強化し、さらにネットワーク面のからも東京全体の公共交通のさらなる利便性向上に寄与することが見込まれております。
 一方、国の答申では、この路線は事業性に課題があり、検討熟度が低く、関係者間において事業主体を含めた事業計画について十分な検討が必要とされております。

○保坂委員 この地下鉄構想は、東京全体の公共交通のさらなる利便性に寄与することはいうまでもありません。ただ、その実現に関しては、国の答申ではまだまだ課題が多いとのことですが、だからこそ、まずは、課題を整理していく必要があると考えます。
 地下鉄新線構想を前に進めるための想定される事業費や採算性などの調査が必要となりますが、今後の取り組みについて見解を伺います。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 本路線は、東京全体の公共交通のさらなる利便性向上に寄与することが見込まれている一方、国の答申では、検討熟度が低く、構想段階であるため、事業主体を含めた事業計画について十分な検討が必要とされてございます。
 都といたしましては、臨海地域における開発動向も勘案しながら、国の答申を踏まえ、構想をより具体化するため、国や地元区など関係者間で連携して取り組んでまいります。

○保坂委員 かつて、つくばエクスプレスの整備計画において、私の地元台東区も駅を誘致すべく、台東区と地元住民が結束して長年運動を展開しましたことで、区内に浅草駅と新御徒町駅の二駅もの誘致を実現できました。当時、私も一緒にこの運動に参加しておりましたが、新御徒町駅にある佐竹商店街や浅草駅周辺の多くの商店街によるすさまじいエネルギーを肌で実感したことを覚えております。
 そこで、新線整備を求めている地元中央区では、今年度、都心部と臨海部を結ぶ地下鉄新線の実現に向けて調査を実施すると発表しておりますが、現在の動きについて都の認識を伺います。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 中央区は、平成二十六年度から、都心部と臨海部を結ぶ地下鉄新線の整備に向けた検討、調査を実施してございます。
 今年度は、本路線の早期実現に向け検討熟度を高めるため、近年の開発動向等を踏まえ需要や採算性の検証を行い、新たな課題の抽出を行うものと承知しております。
 都といたしましては、引き続き、国や地元区など関係者間で連携して取り組んでまいります。

○保坂委員 地元中央区では、地下鉄新線の早期実現を目指して地域が一団結してともに行動し、機運を高めるため、昨年、一昨年に続き三回目となる都心・臨海地下鉄新線推進大会の開催を今月予定しております。私の地元新御徒町駅にある佐竹商店街でも、既につくばエクスプレス新線の推進協議会が立ち上がり、機運がさらに高まっております。
 都は、旧築地市場の跡地について、これまでの築地の食文化や土地の歴史、都心のすばらしいロケーションを最大限に生かしていくことに加え、民間には売却せず、都民の資産として活用していくこととしました。
 築地まちづくりを強力に推し進めるとともに、これまでの臨海地域と都心部への交通課題を解決する地下鉄新構想の実現に向けて、今後、より一層地元中央区と連携されて進めていただきたいと要望して、最後の質問に移ります。
 最後に、都市整備局の建設業許可申請窓口業務について質問します。
 コロナ発生前における都庁舎への来庁者数は週平均二万五千人を超えておりました。しかし、コロナの影響で、四月に入ってから外出自粛要請もあり、都庁全体でのその数は減少し、現在は一万五千人前後を推移しております。
 中でも、特に来庁者の多い第二庁舎の都市整備局の建設業許可申請業務について、当初から我が会派は懸念を抱き、局に対して来庁者数の削減を求めてきました。
 都市整備局では、今回のコロナ対応として、建設業許可の更新申請書類や各種の提出書類の郵便受け付けを始めましたが、まず、具体的にどのくらいの更新申請や提出書類を郵送で受け付けたのか、実績を伺います。

○山崎市街地建築部長 都は、新型コロナウイルス感染拡大防止に向けて、建設業課の窓口への来庁者の抑制を図るため、ことし四月から、許可を受けた建設業者が都に提出する変更届などの書類について、原則、郵送による提出をお願いいたしました。
 これにより、従来は約九割が窓口での提出であったものがほぼ全てが郵送となり、十月末までに約二万件を郵送で受け付けております。
 また、建設業許可申請のうち、五年ごとの更新許可申請について、従来全て窓口で受け付けていたものを、五月下旬から、原則、郵送受け付けに切りかえまして、十月末までに約四千件を郵送で受け付けております。

○保坂委員 今お答えいただきました合計の件数、その数約二万四千件という膨大な郵送件数を審査することは容易ではないということはいうまでもありません。申請方法が郵送に変わったために、以前なら窓口で書類の修正がその都度できましたが、今はそれができないため、書類の間違いが頻発すれば、その修正のために申請者の負担が大きくもなってしまいます。そうならないためにも、東京都行政書士会の協力のもと、建設業課内に設けられています相談コーナーでのアドバイスがより重要になると思いますが、現在は新型コロナの対応として電話相談のみになっていると聞いております。
 そこで、電話相談を適切に行うため、東京都行政書士会とさらに連携していく必要があると考えますが、見解を伺います。

○山崎市街地建築部長 お話の相談コーナーは、新型コロナウイルス感染拡大防止の取り組みといたしまして、四月から対面による相談は休止しておりますが、電話相談を継続して行っております。相談員にとっては書類を見ることができないなど、電話相談特有の難しさはございますものの、都は、東京都行政書士会による勉強会やマニュアルの作成に協力するなど相談員の対応力の向上を支援し、相談サービスの改善に努めております。
 今後とも、行政書士会と連携し、適切に申請が行われるよう取り組んでまいります。

○保坂委員 これまで以上に行政書士会の先生方のご協力が重要になってきますが、先生方の負担が大きくならないよう、この蓄積されましたノウハウを共有するなど、今まで以上に連携を密にされて業務を進めていただくことを要望します。
 次に、更新申請の手数料の支払い方法についてです。
 現在は現金書留で建設業課に送付する方法となっております。しかし、現金書留を送付するには郵便局の窓口に行く手間があります。より簡素化した方法、例えば振り込みやコンビニ決済なども今後検討していくべきと考えますが、見解を伺います。

○山崎市街地建築部長 建設業許可更新申請手数料の納付方法につきましては、従来は窓口での現金収納としていたため、郵送受け付けを開始するに当たり収納事務を変更する必要があり、まずは、速やかに対応が可能な現金書留によることとしたものでございます。
 その後、申請者から、より便利な納付方法を求める声が寄せられたことなどを踏まえまして、都は、金融機関のATMやインターネットなどを利用して手数料を納めることができるペイジーによる納付も可能となるよう、許可台帳システムの改修などを進めておりまして、近日中に運用を開始する予定でございます。

○保坂委員 近日中にATMやインターネット決済が可能なペイジー対応の準備をされているとの答弁をいただきました。これにより申請者にとって利便性がさらに向上していくことを期待しております。
 建設業法施行事務、これは、そもそも建設業許可や経営事項審査の手続が書面で行われているため、準備や審査が、申請企業、許可行政庁、地方整備局や都道府県、この双方にとって過大な負担となっております。
 そこで、デジタル化を率先して進めることで事務負担の軽減と申請者の利便性を向上させていく必要があると考えますが、都は、今後どのように進めていくのか見解を伺います。

○山崎市街地建築部長 行政運営の効率化と都民サービスの飛躍的な向上を実現するため、行政手続のデジタル化を進めていくことは重要な課題でございます。
 建設業許可及び経営事項審査のデジタル化につきましては、現在、国が令和四年度の導入を目途に、都道府県も利用できる電子申請システムの開発を進めており、都としては、このシステムを利用することを考えております。
 都は、これらの申請等の取り扱い件数が全国で最も多く、デジタル化によって申請者の利便性を向上させるとともに、審査事務を効率化していく必要がございます。
 今後、国と都道府県による検討の場が設けられる予定でございますので、都は、申請者、許可行政庁の双方にとって、より使いやすいシステムが構築されるよう、国と連携を図りながらデジタル化を推進してまいります。

○保坂委員 今、部長さんより、デジタル化を強力に推進していくという強い決意ある答弁をいただきました。
 国土交通省が二〇二二年に運用を目指しています建設許可申請の簡素化、電子化申請に向けての取り組みに期待するとともに、引き続きその動向を注視していきたいと思います。
 全国で申請数の最も多い東京こそ、より積極的に国に意見を述べることで、現場の意見が取り入れられました利便性の高いシステムとなりますよう強く求めて、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○米川委員長 この際、議事の都合により、おおむね三十分間休憩いたします。
   午後五時三十四分休憩

   午後六時四分開議

○米川委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○高橋委員 初めに、横田基地の軍民共用化について伺います。
 多摩地域の活性化を図る上で、総合的な交通体系を考えると、道路、鉄道に加え、航空も重要な要素であります。
 横田基地における民間航空利用が実現されれば、航空を含めた交通網の充実が図られ、将来展望が広がります。これらの取り組みにより、多摩の活性化のみならず、首都圏、ひいては日本経済の発展に資するものと期待しております。
 来年に控えた東京二〇二〇大会の開催を機に、多摩の新たな発展を加速するため、地域においては、共用化に寄せられる期待は大変大きいものであります。
 この横田基地の軍民共用化について、東京二〇二〇大会開催時の一時利用も含めて所見を伺います。

○泉水横田基地共用化推進担当部長 横田基地の軍民共用化は、首都圏西部地域の航空利便性の向上とともに、多摩地域の活性化や観光など産業の振興に資するものでございます。
 加えて、東京二〇二〇大会開催時には海外からの来訪者が見込まれ、多摩にとっても外国の方々を迎える機会となります。
 この問題は外交、安全保障にかかわることから、国と連携して取り組んでいくことが不可欠であると認識しております。

○高橋委員 東京二〇二〇大会は一年延期され、実施内容については、現在、検討されているところでありますが、大会が開催されれば、海外から多くの関係者が訪れることが予想されます。これら関係者のビジネスジェットなどの航空機が飛来することから、羽田空港などでは混雑が見込まれるため、横田基地での共用化がぜひとも必要であります。
 来年に延期となりました東京二〇二〇大会開催時の横田基地の民間航空利用について、現在の取り組み状況について伺います。

○泉水横田基地共用化推進担当部長 都は、東京二〇二〇大会開催時の横田基地の民間航空利用について、毎年、国への提案要求等の機会を捉えて、その実現を国に求めております。
 現在、国と米国との間で、大会開催時の横田基地の民間航空利用に係る協議がなされていると聞いております。
 都としては、今後も国との連携を強化し、多摩地域の発展に資するよう、民間航空利用の実現に向けて取り組んでまいります。

○高橋委員 現在、国がアメリカと協議しているとのことでありますが、将来、恒久的に横田基地の共用化が実現すれば、ビジネスジェットのみならず、一般の航空機の就航も期待でき、多摩地域に新たな産業が発展する可能性をもたらし、雇用も生み、経済効果の創出へとつながっていくと思います。
 東京二〇二〇大会開催時の横田基地の民間利用促進については、地元経済界の声も聞きながら取り組みを進めていくべきと考えますが、所見を伺います。

○泉水横田基地共用化推進担当部長 東京二〇二〇大会開催時の横田基地の民間航空利用については、その実現を目指し、多摩地域の商工会や商工会議所などで構成される多摩地域経済団体横田飛行場民間利用促進協議会が設立され、活動を行っております。
 昨年に引き続き、本年九月には、都は、当協議会から、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会開催時における横田飛行場の民間利用促進に関する要望書を受けたところでございます。
 今後とも、地元の声も聞きながら、多摩地域の発展に資するよう、さまざまな機会を活用し、国に強く働きかけるなど、大会開催時の民間航空利用の実現に向け取り組んでまいります。

○高橋委員 これらの取り組みを進めるため、経済団体からのそういった要望があることも踏まえながら、国との連携を強化し、多摩の活性化のみならず、首都圏、ひいては日本経済の発展に資するよう、引き続き横田基地の共用化の実現に向けて取り組んでいただくことを要望した上で、次の質問に移ります。
 多摩地域における今後の都市づくりの方向性について伺います。
 少子高齢化や人口減少が進行する中においても、身近な地域で誰もが暮らしやすく、快適に暮らすことのできる環境を実現することが求められます。
 多摩地域の駅前再開発においても、マンション開発や駅前広場の整備だけではなく、商業施設や医療、福祉施設、行政サービスなど全体を見て、地域に必要な施設の整備を誘導していくことが必要であります。
 そこで、地元自治体が広い視野を持ってまちづくりに取り組めるよう、都が今後の都市づくりにおいて、留意すべき方向性を示し、誘導していくことが重要と考えますが、見解を伺います。

○小野都市づくり政策部長 今後の都市づくりにおいては、少子高齢化や人口減少が進行する中においても、都市経営コストの効率化を図り、身近な地域で誰もが活動しやすく、快適に暮らすことのできる環境を実現することが必要であり、地域のまちづくりの観点からは、集約型の地域構造への再編に向けた取り組みが重要でございます。
 このため、都は、平成三十一年四月に集約型の地域構造への再編に向けた指針を定め、市区町村の行政界を越えて市街地が連担しているなどの東京ならではの特性を踏まえ、目指すべき集約型の地域構造のあり方、その実現に向けた検討に関する方針、誘導方策や支援策などを示したところでございます。

○高橋委員 今後の多摩地域の都市づくりにおいては、人生百年時代ともいわれる中、高齢者、障害者などのあらゆる人が快適に生き生きと生活できるまちづくりや、新しい動きとして、ICTやデジタル化、5G、6Gなどの高度情報化社会への対応、地域冷暖房施策や省エネルギー、自然エネルギーなどの環境施策、帰宅困難者対策や備蓄対策、非常用電源など災害への備え、バリアフリー対策、駐車、駐輪対策、歩行者動線、交通動線などの移動環境の整備、さらには、質の高い緑化、景観の創出とともに、公共空間やプロジェクションマッピングなど活用したにぎわいの創出など、さまざまな面で施策の充実を図っていくべきと考えます。
 現在、新型コロナ危機を通じてテレワークが進展するなど、大きな社会変化が生じているものと感じております。このため、こうした社会変化にも対応した都市づくりを進めていくことが重要と考えますが、見解を伺います。

○小野都市づくり政策部長 今回の感染症を契機に、テレワークの進展や人々の生活などへの意識への変化が見られたことから、都市の持つ集積のメリットを生かしつつ、三つの密を回避し、感染拡大防止と経済社会活動の両立を図るまちづくりが求められております。
 都は、市区町村と連携し、民間開発の機会も捉え、先端技術を活用しながら、新しい日常にも対応した都市づくりを進めてまいります。
 例えば、多様なライフスタイルに対応した住まいや働く場の整備、都市開発諸制度の活用などによる身近な緑とオープンスペースの拡大、人中心の歩きやすい空間の創出などを推進してまいります。
 こうした取り組みにより、新型コロナ危機を契機として生じた変化にも対応しながら、活力とゆとりある東京の都市づくりを推進してまいります。

○高橋委員 本年九月には、都と国での検討を進める災害に強い首都「東京」の形成に向けた連絡会議が中間まとめを行い、水害対策への取り組みとして、都市開発諸制度を活用した避難スペースの確保等について検討することが示されました。
 この都市開発諸制度においては、これまで開発とあわせて、公開空地の確保、オープンスペースの整備や歩行者デッキの整備などの公共貢献を評価し、容積率を緩和することで、市街地環境の向上を誘導してきました。さらに、積極的にこの都市開発の諸制度の施策を推進していただくよう強く要望し、次の質問に入ります。
 西武新宿線について伺います。
 都内にはいまだ千カ所以上の踏切が残されており、交通渋滞を初めとしたさまざまな問題が発生しております。このため、都は、平成十六年に策定した踏切対策基本方針に基づき、踏切対策の早期実現に取り組んでおります。この踏切対策基本方針では、重点踏切約三百九十カ所、鉄道立体化への検討対象区間二十区間、鉄道立体化以外の対策の検討対象区間八十三区間を抽出しております。
 西武新宿線については、五区間が鉄道立体化の検討対象区間に位置づけられておりますが、鉄道立体化に向けてどのように取り組んでいるのか伺います。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 踏切対策基本方針において、鉄道立体化の検討対象区間に位置づけた区間につきましては、道路整備やまちづくりの熟度を勘案しながら、順次、道路と鉄道の立体化に向けた取り組みを進めてございます。
 このうち、中井駅から野方駅付近及び東村山駅付近については、連続立体交差化の都市計画決定を経て、既に事業に着手してございます。
 また、野方駅から井荻駅付近及び井荻駅から東伏見駅付近については、平成二十八年に新規着工準備区間に位置づけ、このうち井荻駅から東伏見駅付近については、都市計画及び環境影響評価の手続を進めてございます。

○高橋委員 連続立体交差事業は、多数の踏切の除却と新設道路との立体交差を同時に実現するもので、都市交通の円滑化ばかりでなく、まちづくりや都市の発展などの面でも極めて大きな効果が期待できるものであり、整備を積極的に推進していただきたい。
 井荻駅から東伏見駅付近について、連続立体交差化の都市計画及び環境影響評価の手続を進めているとのことでありますが、進捗状況と今後の取り組みについて伺います。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 井荻駅から東伏見駅付近については、平成三十一年二月に都市計画素案の説明会、本年十月に都市計画案及び環境影響評価書案の説明会を実施してございます。
 今後は、環境影響評価書案に対する見解書や環境影響評価書の作成とともに、都市計画案の都市計画審議会への付議などを経て、早期の都市計画決定を目指しております。

○高橋委員 現在の進捗状況や今後の取り組みについてはわかりました。地域の方々からは、一日も早い鉄道立体化を望む声が多くあるため、早期の事業化をお願いしたいと思います。
 田無駅から花小金井駅付近については、同様に、鉄道立体化の検討対象区間に位置づけられており、こちらも早期の事業化が望まれます。
 この田無駅から花小金井駅付近の鉄道立体化に向けた都の所見を伺います。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 田無駅から花小金井駅付近の鉄道立体化については、地域におけるまちづくりと大きく連動することから、地元市が主体となり、地域の将来像や鉄道立体化を契機としたまちづくりの方針などを検討することが必要でございます。
 また、未整備の都市計画道路と二カ所で交差しており、道路整備計画との整合を図る必要もございます。
 都といたしましては、小平市や西東京市が行うまちづくりの取り組みを支援しつつ、その状況や道路整備計画の具体化などを踏まえて適切に対応してまいります。

○高橋委員 小平駅の北口では、市街地再開発事業の準備組合が立ち上がり、小平市の新しい顔づくりを目指したまちづくりが検討されております。
 こうしたまちづくりの動きとあわせて、小平駅付近の鉄道立体化を進めるべきと考えますが、都の所見を伺います。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 花小金井駅から小平駅構内については、踏切対策基本方針において鉄道立体化以外の対策の検討対象区間と位置づけてございます。
 これまでに、交通の円滑化を図る対策として、踏切道のカラー舗装による通行帯の明示や踏切支障検知装置の高機能化などを実施しております。
 一方、小平駅北口地区第一種市街地再開発事業におきまして、ペデストリアンデッキによる小平駅の橋上駅舎及び南口との接続や、駅前広場の整備等により、歩行者、自動車の安全性と利便性の向上を図ることを計画しております。
 道路と鉄道の立体化については、まちづくりの取り組みの方向を踏まえつつ、適切に対応してまいります。

○高橋委員 西武新宿線とそれにつながる拝島線は、新宿と埼玉県川越市や北多摩、西多摩地域をつなぐ、東京圏の鉄道ネットワークを構成する重要な路線であり、私の地元である小平市を含め、区部北西部、北多摩地域における都民の足としても非常に重要であります。
 このため、西武新宿線、拝島線においては、安全性はもとより通勤、通学時の快適性や利便性の向上が大切でありますが、これまでに西武鉄道によりどのような取り組みが行われているのか伺います。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 西武鉄道では、有料座席指定列車、拝島ライナーの運行や車椅子、ベビーカーでの利用に対応したスペースを設置した新型車両の導入を進めることにより、利用者の快適性や利便性の向上に努めております。
 また、踏切の安全性の向上を図るため、道路との立体交差化や踏切支障検知装置の高機能化を進めております。
 さらに、駅ホームの安全性向上のため、西武新宿駅、高田馬場駅においてホームドアの整備を進めており、こうしたホームドアの整備に対しては、都は、国や地元区と連携して補助を行うなど、西武鉄道による取り組みを支援してございます。

○高橋委員 鉄道事業者による新車の導入やバリアフリー化など、多岐にわたるサービス向上の取り組みがなされていることがわかりました。
 しかしながら、西武池袋線は、地下鉄との相互直通運転を行っており、極めて利便性の高い路線である一方、同じ西武鉄道の西武新宿線は、相互乗り入れを行っておらず、高田馬場駅や西武新宿駅での乗りかえが必要であります。
 西武新宿線のさらなる利便性の向上のため、東京メトロ東西線への相互乗り入れを求める声が多数あることをお伝えし、都の前向きな取り組みを要望し、質問を終わります。

○上野委員 私からは、水害対策、首都高、舟運、外堀浄化、築地地区まちづくり、この五項目につきまして、質疑をしてまいりたいと思います。
 まず、水害対策でございますが、私は東部低地帯の江戸川区に住まいを設けておりますが、昨年十月の台風十九号では、江東五区全ての区が、これは戦後初めてだと思いますけれども、避難勧告を発令する事態になったわけでありまして、かつてない水害の恐怖というものを体験したわけでございます。
 そうした中で、利根川は十時間にわたりまして、氾濫危険水位、これを超えておりました。当然に、江戸川の方にも水は流れてくるわけですので、江戸川も非常に危険な水位まで来ておりまして、もう氾濫するのではないかと、こういった恐怖があったわけですけれども、それが、その段階から維持されたと、その効果というのは八ッ場ダムにあるんではないかと、こういうことをいわれる方、結構いらっしゃいます。
 八ッ場ダムは皆様ご存じのように、昨年の六月に躯体が完成して、十月にいよいよ試験湛水をやろうということで始めたばっかりでしたから、空の状態に近い。したがって、そこに約七千五百万トンの貯留ができた。東京ドームにして六十杯分ぐらいですね。それによって守られた、こういった実感があるわけです。
 また一方、荒川におきましても、こちらは観測史上最高水位に達したということで、区の方では避難勧告はこの状況の中で出したわけですけれども、この避難勧告を出した後にずっと維持できたのは、これは荒川の第一調節池、このおかげだともいわれています。三千五百万トンの貯留ができるわけですけれども、これは東京ドームにして約二十八杯分ですか、その分だけの水をためたということで維持できたと。まあ、雨の方もそれ以上降らなかったということもあったわけでございますけれども。
 第二、第三調節池が約十年後には完成するということをいわれています。もっと急いでもらいたいんですけれども、第一から第三調節池まで合わせますと約九千万トンですから、東京ドームにして七十三杯分ぐらいあると思うんですけれども、これが完成すれば、荒川の水位は約八十センチ下がるだろうと、こういうこともいわれているわけであります。こうしたハード対策の重要性というのを、もう実感した台風でもございました。
 一方で、ソフト対策についてはさまざまな課題を出したわけです。広域避難のあり方はどうだったか、分散避難や垂直避難、こうした多様な避難方法、このことにつきましてさまざまな課題が浮き彫りになりました。このような台風が、今後いつ東京を襲うかわからない。こういう状況下にあるのは皆様も感じているところだと思います。今まで以上に、水害対策のハード、ソフト対策への取り組みは重要となっているわけでございます。
 公明党は、このような状況の中、これまでも、国と都に対しまして大規模水害のハード、ソフト対策の緊急提言を行ってまいりました。
 二〇一六年の二月には当時の石井国交大臣とそれから都知事にも出しました。また、先月の十月二十一日には、赤羽国交大臣に、江東五区の大規模水害対策と広域避難等のあり方として提言を行ってきたところでございます。
 そうした中で、私がまず心配しているのは、提言にも述べておりますけれども、先ほどの保坂委員からも触れておられた地下鉄や地下街の避難体制と浸水対策でございます。東京都区部では、地下鉄や地下街が網の目のように広がっております。一旦地下に浸水すると、複雑な地下空間全体に浸水拡大するおそれがあります。大規模水害時には、地下鉄を通じて都心の地下街へ流入し、多くの方の命に危険が及ぶと、そういう可能性が高いわけでございます。
 そのため、集中豪雨や高潮の浸水、河川決壊に伴う地下鉄を通じた浸水など、地域特性に合わせたパターンごとに、このシミュレーションを実施していかなきゃならないと思っています。また、避難誘導システムを構築しなければならないと考えているわけでございます。
 そこで、大規模地下街等における浸水対策の都の取り組み状況について、まず、お尋ねいたします。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 集中豪雨から、地下街やこれに接続する隣接ビルなどの利用者の安全を確保し、施設などの被害を軽減するためには、地下街などの管理者が連携して浸水対策に取り組むことが極めて重要でございます。
 都は、都内十二地区の大規模地下街等において、地下街や隣接ビルの管理者、鉄道事業者、地元区などの関係者と連携し、浸水対策に取り組むための協議会及び地区ごとの部会を設置しております。
 この協議会を通じて、地区ごとに連絡体制や避難誘導方法などを定めた浸水対策計画を作成し、これに基づき、各地区の施設管理者の連携を強化するため、毎年、情報伝達訓練などを実施しております。
 また、昨年度から順次、地下街等の出入り口について、施設管理者とともに豪雨の際の雨水の流入に対する安全性などの調査を行い、それを踏まえた避難経路の精査を実施しております。

○上野委員 地下街などからの避難時には、地上に避難しても、豪雨のさなかであったり、あるいは道路が冠水していたりすることも想定されるわけでございます。
 地下街等からビルなどの高い場所への垂直避難が重要であると考えておりますけれども、このことに関する都の取り組み状況をお尋ねします。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 協議会におきまして、昨年度から避難経路の精査を実施しており、今年度は、有楽町地区、銀座地区において行っております。
 避難経路の精査の際には、施設管理者の理解と協力を得ながら、地下街等からの一時避難先が、極力地下から直接移動できる隣接ビルなどの高い場所となるように取り組んでおります。

○上野委員 避難経路の精査に当たりましては、浸水シミュレーションや東京都防災アプリなどのITの活用も必要と考えておりますけれども、いかがでしょうか。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 避難経路の精査に当たっては、それぞれの地下街の施設管理者が各出入り口の浸水リスクを考慮する必要がございます。
 浸水リスクの確認に当たっては、浸水シミュレーションの結果を図示した都による浸水予想区域図や、国による洪水浸水想定区域図を活用してございます。
 また、東京都防災アプリでは、浸水の深さをわかりやすく表示することが可能となっておりまして、都として各地区の部会においてその周知に努めているところでございます。

○上野委員 大規模地下街等の利用者には、東京に観光で訪れる方や、地下街等に買い物で初めて訪れる方がいらっしゃいます。
 そうした土地勘もない利用者も含めまして、どのように避難誘導したらよいのか、こうしたことについて都の取り組みをお伺いします。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 都が策定いたしました地下空間浸水対策ガイドラインでは、浸水状況の周知などを適切に行うための手法として、電光掲示板などの設置が効果的であるとしております。
 現在、協議会では、デジタルサイネージを活用した避難誘導について検討をしているところでございます。

○上野委員 また、複数の区にまたがっている大規模地下街、東京駅などもそうですけれども、区によって避難誘導などが一つの地下街で異なっていたら混乱する可能性があります。区が違っていても統一した計画を策定するよう、関係区や地下街等の管理者と調整を図るべきと考えますが、都の取り組み状況をお尋ねします。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 複数の区にまたがっている大規模地下街等では、それぞれの地元区が協議会に参加して、浸水対策計画を一体的に取りまとめております。
 例えば、千代田区と港区にまたがる新橋地区では、大規模地下街やそれに接続する隣接ビル、駅など地下空間全体を対象に、両区を含む全関係者による連絡体制を構築し、地下街の構造特性などを踏まえた避難経路を定めております。
 引き続き、地元区や施設管理者などと連携し、地下街等利用者の一層の安全確保に取り組んでまいります。

○上野委員 次に、高規格堤防事業でありますが、堤防の強化はもちろん、地域のまちづくりを推進し、さらに地域によっては木密地域の解消を図ることも可能であります。
 しかし、都内の整備率は約一〇%程度にとどまっていることから、推進策の検討が求められております。
 そこで、先ほどお話があった国と都とのこういった連絡会議、この会議の中で高規格堤防事業の促進のためにどのような議論が行われているのか、お尋ねします。

○朝山市街地整備部長選手村担当部長兼務 高規格堤防は、堤防決壊による壊滅的な被害を防ぐとともに、災害時に避難場所や活動拠点になるなど、多面的な効果を発揮する通常の堤防より幅の広い堤防でございまして、一般的に背後地のまちづくりの機会を捉えて整備されることが多うございます。
 本連絡会議では、土地区画整理事業と高規格堤防整備事業の一体的実施のための方策について検討を行っているところでございまして、具体的には、水害対策として、高規格堤防等の必要性を周知し、住民等の理解を図る方策を初め、既存堤防の市街地側の斜面を盛り土した用地の活用や、双方の事業をより効率的に実施するための事業制度や整備手法などについて幅広く検討を行っているところでございます。

○上野委員 今後実施する高規格堤防事業とあわせて、区画整理事業を区が実施する場合には、区の負担を大幅に軽減することが事業推進のための一つの鍵となると思っております。
 また、当たり前のことでありますけれども、事業を促進するためには、事業対象となる住民等の負担軽減が不可欠だと思います。
 そこで、災害に強い首都「東京」の形成に向けた連絡会議で、事業対象住民等の負担軽減策として議論されている具体的な内容をお尋ねします。

○朝山市街地整備部長選手村担当部長兼務 高規格堤防の整備に当たりましては、現状では、盛り土前に移転し、完成後に戻ってくる二度移転が必要となり、この場合、住民等の負担が大きくなっております。
 このため、既存堤防の市街地側の斜面を盛り土した用地などを種地といたしまして確保いたしまして移転用に活用するなど、二度移転解消につながる手法や仕組みを検討しております。
 また、移転対象者の生活再建が円滑に進むよう、生活再建策を取りまとめたパンフレットを作成するなど、関係機関が一体となって支援対策に取り組むこととしてございます。

○上野委員 また、この会議の議論に当たりまして、地元区の住民の意見はどのように反映されているのか、お尋ねいたします。

○朝山市街地整備部長選手村担当部長兼務 本年九月に公表いたしました具体的な方策案の策定過程において、荒川沿川区などと逐次意見交換を行うとともに、改めて二十三区から意見募集を行っております。
 また、公表後にはパブリックコメントにより広く意見を募集し、年内の取りまとめに向け、その集約を行っているところでございます。
 引き続き、地元区等の意見を聞きながら検討を進めてまいります。

○上野委員 江東五区では、荒川、利根川水系が氾濫した場合、浸水深は五メートルを超え、また、二週間以上水がはけない状況が続く可能性が指摘されているわけであります。
 垂直避難後の避難所や在宅避難者の救出救助や生活支援、また、排水等の体制を整備するということは極めて重要であります。
 そこでまず、連絡会議で、既存施設において避難スペースを確保するために取り組まれている検討内容をお尋ねいたします。

○朝山市街地整備部長選手村担当部長兼務 これまでも地元区等によりまして、公共施設や民間集合住宅などの上層階を避難スペースとして確保する取り組みが進められております。
 こうした取り組みを後押しするため、今回の具体的な方策案の中では、例えば、既存施設については、学校及び都営住宅などを緊急避難先として活用することとしておりまして、また、指定緊急避難場所等の公共施設の改修に対し、防災・安全交付金等により支援することといたしております。
 今後とも、地元区などへの支援策について幅広く検討を進めてまいります。

○上野委員 水害対策の最後に、要望になりますけれども、先ほども、国交省に緊急提言を行ったことをお話ししました。
 この内容の一つに、危険が切迫している状況下においては、首都高速道路を緊急避難場所として活用できるよう検討を進めることと、このことを赤羽大臣に申し入れいたしました。
 東日本大震災では、津波から、高台にある高速道路に逃げて、多くの方が助かっています。事実です。荒川の左岸を通る首都高速中央環状線、足立区から江戸川まで周辺に高層建築物が少ない。浸水時の避難スペースとして、この周辺住民の命を守る上で、首都高速道路は十分な効果があると考えているところであります。ぜひこの施設の活用が図れるよう検討していただきたい。この点をお願いしまして、次の質問に移ります。
 首都高つながりですけれども、首都高の日本橋区間の地下化について質問いたします。
 東京のこれからの都市づくりにおいて、新たな活力と魅力をさらに高めていくためには、これまでの都市化の流れの中で失われてきた水辺、緑、空、都市に取り戻すことが重要であると考えています。
 都心における貴重な水辺空間である日本橋川に沿ったエリアでは、江戸時代の五つの街道の起点である日本橋を中心として、日本橋川に空を取り戻し、その空間を生かした魅力あるまちづくりの実現が必要であります。
 この日本橋に水辺と空を取り戻す首都高日本橋の地下化は、建設から五十年以上経過した首都高速道路の老朽化対策とあわせて、日本橋周辺の都市再生とも連動した重要なプロジェクトでございます。
 そこで、首都高日本橋区間の地下化の効果とこれまでの経緯、さらに今後の見通しについてお尋ねいたします。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 日本橋周辺の首都高の地下化は、品格ある都市景観の形成、水辺を生かした都市の顔づくりなど、東京の価値の向上につながるとともに、都心環状線の連結路を廃止し、都心環状線の機能を八重洲線に転換することにより、江戸橋ジャンクション周辺の渋滞緩和を図ることができます。
 都は、首都高の大規模更新の機会を捉え、国家戦略特区の都市再生プロジェクトなど、日本橋周辺のまちづくりとの連携を図りながら、国や首都高と共同で首都高の地下化に取り組んでまいりました。
 平成三十一年より、地下化に関する都市計画手続を進め、令和元年十月に都市計画を変更し、本年四月に事業認可を行ったところでございます。
 今後、事業者である首都高は、二〇三五年度に既存の高架橋のルートを地下化し、二〇四〇年度の高架橋撤去を目標に事業を進める予定としております。

○上野委員 まさにこれから事業が進んでいくということでございますが、首都高日本橋区間の地下化により、渋滞が激しい江戸橋ジャンクション、この周辺の交通状況が改善するということは、まことに望ましい限りでございます。
 一方、都心環状線の連結路を廃止することで、周辺に影響を及ぼすものと考えられますが、首都高日本橋区間の地下化に伴い、都心環状線から八重洲線へ交通機能を転換することによる課題と都の取り組みについてお尋ねします。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 首都高日本橋区間の地下化に合わせ、交通機能の転換を図る際、既存の八重洲線と接続する東京高速道路は、大型車の通行に対応していないことから、大型車の環状方向の交通機能の確保が課題となります。
 このため、都は、国や首都高速道路株式会社とともに検討会を設置し、大型車の交通が可能となるよう、東京高速道路の構造強化案と別線を地下で整備する案の両案について検討を進めておりました。
 本年三月、別線で整備する案の具体化に向けて調整を進めることとなったところでございます。
 今後とも、新たな都心環状ルートとなる別線の事業化に向けて、国などとともに取り組んでまいります。

○上野委員 首都高日本橋の地下化については、早期整備を進めてもらいまして、日本橋に水辺と空が取り戻され、未来の東京戦略ビジョンにも示されている水と緑を一層豊かにし、ゆとりと潤いのある東京の早期実現を強く要望いたしまして、次の質問に移ります。
 舟運の活性化です。
 この日本橋地区では首都高の地下化ということで川沿いの再開発等によりまして、デッキや船着き場等の水辺空間の整備が進められようとしております。舟運をより一層活用していく必要があると、このように考えております。
 都においては、平成二十八年度から、舟運活性化の取り組みの一環として、舟運を観光や通勤を目的とした社会実験などを実施していますが、都が実施してきた舟運活性化の取り組みについてお尋ねいたします。

○三木交通政策担当部長先端技術調整担当部長兼務 都では、舟運が身近な観光、交通手段として定着することを目指し、新規航路の開拓、認知度の向上など、舟運活性化に向けた取り組みを展開しております。
 例えば、新規航路の開拓につきましては、観光、交通手段を目的に、平成二十八年度から二年間で八航路の社会実験を実施し、お台場発着の周遊航路等で民間事業者による航路が既に開設されてございます。
 昨年度は、朝の通勤等の交通手段として、らくらく舟旅通勤を日本橋から朝潮運河の間で実施いたしまして、船の通勤等への活用の可能性を検証いたしました。
 また、認知度の向上の取り組みといたしまして、東京舟旅のホームページの開設、PR動画の配信を実施いたしまして、昨年度は舟運利用の比較的少ない年齢層をターゲットとしたパンフレットの作成をいたしました。

○上野委員 今答弁のございました日本橋の船着き場は、中央区の防災船着き場となっているところでございますが、防災船着き場は、災害時の輸送の支援などとして活用する大変重要な施設である一方で、平時においては、観光や交通手段として舟運に活用していくことが、いざ災害時に利用する場合でも有効だと思います。
 都は、昨年度の社会実験において、日本橋船着き場等、区の防災船着き場を積極的に利用しておりますが、こうした防災船着き場を利用した理由と、今後の利用についてお尋ねします。

○三木交通政策担当部長先端技術調整担当部長兼務 区が管理する防災船着き場の利用につきましては、船による移動の利便性を高めるために、より多くの船着き場が利用できるようになることが重要でございます。
 昨年の社会実験で使用いたしました日本橋と朝潮運河の防災船着き場は、まちの中心に位置しておりまして、また、周辺のオフィスビルや地下鉄の駅等にもアクセスしやすい場所にあることや、これを結ぶことで鉄道やバスと比較しても所要時間等に大差がないということなどから、通勤等の潜在的な需要が期待できるため、選定いたしたところでございます。
 一方、防災船着き場の一般開放の拡大に当たりましては、その管理体制や地元の理解などの課題がございます。
 今後とも、舟運の利便性や需要などを確認するとともに、課題の解決に向けて関係者との協議を行い、防災船着き場の一般開放の拡大がより進むよう取り組んでまいります。

○上野委員 新型コロナウイルスの影響によりまして、東京二〇二〇大会は来年に延期されましたが、来年を見据えて、舟運の活性化を引き続き進めていくことが重要だと思います。
 また、国際金融都市東京にとっても、水の都東京を世界にアピールしていく上で、舟運を観光や交通手段として、日本橋等の都心から臨海エリア等と結んでいくことが必要だと思います。
 今後の舟運活性化に向けた見解を求めます。

○三木交通政策担当部長先端技術調整担当部長兼務 かつて江戸は、水運が経済や人々の生活を支え、水の都として栄えてまいりました。今もなお、東京には川、海、運河などの水辺があり、その資源を生かして、多くの人々でにぎわう水の都を再生していくため、舟運を活性化することが重要でございます。
 これまでも都心と臨海部で社会実験を実施してまいりましたが、こうした取り組みを踏まえまして、引き続き、東京二〇二〇大会、さらにその先に向けまして、舟運が観光や通勤のための身近な交通手段として定着するよう、積極的に関係局と連携をして取り組みを進めてまいります。

○上野委員 コロナ禍において、舟運利用者が低迷していると聞いておりますが、こうした状況だからこそ、将来を見据えて舟運を活性化していくことが大切ですし、対策を積極的に進めていくことをお願いし、また、応援していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 次に、外堀浄化プロジェクトについて質問いたします。
 先ほどの話がありました日本橋周辺の首都高の高架橋が撤去され、二〇四〇年には、日本橋川が青空戻ってくる。日本橋、日本橋といわれていますけど、その下の日本橋川が、ついに見えてくるということになるわけですが、この日本橋川を含めた舟運の活性化により、にぎわいのある水辺空間を生かした魅力あるまちづくりを進めていくことになりますけれども、その日本橋川が、皆さんもご存じのとおり、夏場にはアオコが流れて悪臭を放つという状況になっている。
 せっかく舟運で気持ちよく乗って走っていても、臭い。アオコが出て悪臭があれば、これはどんな景色がよくても、観光としてはみんな嫌なイメージになってしまう。水の都にふさわしい東京という、こういった構築していくためには、このアオコを何としてもなくさなきゃいけない。きれいな日本橋川にしていきたいと。
 そのアオコの原因が実は外堀にあると。外堀からアオコが流れ、そして悪臭を放っているということでございまして、この外堀は現在、降雨初期、特に汚れた下水を貯留する施設を整備中です。今は、下水の合流管がこのまま外堀の方に流れてきちゃう。だからもう、写真も見ましたけれども、どす黒いのががあっと外堀に流れてくるんです。
 水としては大変な栄養価が高いものだから、当然にアオコとか、また、下にはヘドロがたまるということで、これまたお金を出して、建設局必死に今しゅんせつしたりとかして、一時的には確かにきれいにはなるけれども、恒久的な話にはならないわけであります。
 そうした中で、外堀、今度は水の供給は合流管から出る、その水が供給されたわけですけれども、令和五年度には、今、下水道局必死に頑張ってて、その貯留管が、本当に外堀のすぐ脇につくっているわけですけれども、貯留管が完成する。そうすると外堀には流さない。よっぽど雨が降らない限り出てこない。そうすると、外堀は水の供給がなくなる、いわゆる閉鎖性の公共用水域になってしまう。今以上に、水質が悪化していって、さらにアオコが発生する。
 私は、新たな環境問題になるよと、もう何度も本会議とか委員会において、公明党は警鐘してきてまいりました。そうしたことを、都市整備局、もう二年半ぐらいになりますかね。本当に真摯に受けとめてくれて、しっかりと関連五局、まとめて進めてこられました。現在、外堀に導水し、水質改善を図る外堀浄化プロジェクトを主導しているわけであります。
 私は、このことについて大変に評価しているところでありまして、もう本当に、またしっかりと、局長、お願いいたしますね。頑張っていただきたい。
 先日、広島城に行ってまいりました。行かれた方いらっしゃいますかね。その内堀になりますけれども、広島城の内堀、明治時代には、太田川が近くにありまして、一級河川の。そこから水が入ってきていた。だからきれいだった。ところが、それ以降、開発が進んで、埋められちゃって、ここも先ほどの外堀と同じように、たまり池みたいになってしまって、全く同じような状況です。アオコが発生して、水質が悪くなって、昭和五十一年には大量の魚が浮いちゃって、大変な水質悪化という状況の中で、広島市と国、しっかり協議して、この太田川から、内堀に水を入れて、そして出していくという、こういう一大の事業を開始して完成したわけです。
 見に行きましたけれども、すごいきれいでしたね。外堀に比べますと、本当にきれい。内堀、約七万トンの容積あるんですけれども、毎秒〇・二三トンの川の水を流すそうです。一日二万トン変わっている。したがって、七万トンの内堀は、約三日半ぐらいで入れかわるという状況になる。
 したがって、私も行きましたけれども、もうとにかく、コイが数百匹、きれいな色のコイが泳いでいまして、餌も上げられるというので餌も上げましたけれども、いっぱい寄ってきまして、いやあ、このように外堀もなればなと、もう思ったわけでございます。
 外堀は十六万トンあるといわれていますので、そこに、山田正先生がいわれていましたけれども、毎秒〇・五トン、川の水を持ってくれば、わずか五日間で入れかわることができる。私はそういった広島城の内堀、これが外堀でも実現することは夢ではないと、このように思っているわけでございます。
 そこで、外堀の水質改善について、外堀への導水に向けた現在の取り組み状況についてお尋ねいたします。

○小野都市づくり政策部長 これまで都は、関係局が連携して、外堀の効果的な水質改善方策を幅広く検討し、河川水等の導水の有効性などを確認してまいりました。
 外堀への導水に向けては、水源、水量の確保や玉川上水など既設水路の活用、新たな導水路の整備など、広範で多岐にわたる調査検討が必要でございます。
 このため、関係局が役割分担し、現在、調査委託の実施に向けて手続を進めているところでございます。

○上野委員 それでは、導水に向けて必要な具体的な調査検討内容についてお尋ねいたします。

○小野都市づくり政策部長 水源から外堀までの間で、玉川上水などの既設水路を活用することができるか、あるいは水路がない場合に、新たに設置することが可能かなどの調査を行います。
 具体的には、玉川上水暗渠部などの既設水路について、断面形状や勾配、あわせて管内の堆積土砂の量の調査などを行ってまいります。
 さらに、玉川上水終点の四谷大木戸から外堀までの区間は活用可能な既設水路がないため、地下構造物などの確認や沿道の土地利用の状況などに関する調査を行い、新設導水路のルート検討を実施いたします。

○上野委員 外堀の周辺で十分な水量が確保できない、いわゆる水源がないということは承知しておりますけれども、これまで我が党が提言してまいりました玉川上水、令和四年度に廃止となる工業用水道施設です。こういったものの施設を活用するとともに、清流復活事業などの既存事業を活用することも有効であると、このように考えております。
 そこで、水源について、どこから導水を検討しているのかお尋ねいたします。

○小野都市づくり政策部長 現在進めております調査委託を踏まえまして、外堀へ導水するための水源としましては、下水再生水や荒川の河川水を検討してまいります。

○上野委員 ぜひ、下水の再生水もきれいでありますけれども、栄養価が高いものですから、これだけだとまたアオコが出てくる可能性がある。
 そこで、しっかりと、自然の河川水、河川の水というのが極めて重要でありまして、先ほども答弁にありましたように、荒川の河川水を検討しているという、これは初めて答弁されたことと思います。
 多摩川しか、我々は余り頭になかったんですけれども、今度は荒川から持ってこようと。そのルートの関係についてはこれから検討されることと思いますので、しっかりと応援してまいりたいと思います。
 そういった意味での、先ほどの外堀の浄化、これを実現するために、水と緑を一層豊かにして、ゆとりと潤いのある東京の実現の一環として行う外堀浄化プロジェクトに取り組む都市整備局長、同じ上野さん、よろしく。決意を聞きたいと思いますので、よろしくお願いします。

○上野都市整備局長 都市の豊かな水、そして緑は、気候変動の影響を抑制し、安らぎや潤いのある快適な都市環境の形成に寄与するものでございます。水と緑を一層豊かにし、ゆとりと潤いのある東京を実現するには、水辺空間を生かした魅力ある都市の顔づくりを進めていくことが重要でございます。
 未来の東京戦略ビジョンにお示ししておりますとおり、水を多摩川から引き、かつての玉川上水の姿によみがえらせる可能性を長期的に展望しながら、まず、外堀の浄化を進めるプロジェクトを開始したところでございます。
 今後、地元自治体や関係機関と連携しながら、外堀に導水するための水源、水量の確保及び暗渠区間の改良や導水路の新設に係る整備方法等について検討するなど、外堀に導水する事業を着実に進め、水の都にふさわしい、まちに潤いを与える東京を実現してまいります。

○上野委員 もう大分長くなりましたので、質問をカットいたしまして、少しでも短くしていきたいということで話をさせていただきました。
 最後になります。最後に、築地まちづくりについて質問をしていきたいと思います。
 築地地区は、緑豊かで江戸情緒が漂う浜離宮恩賜庭園、国際的なビジネス拠点である大・丸・有地区、成熟した商業地である銀座、食文化の拠点である築地場外市場、都市発展の歴史を育んできた隅田川や、東京湾といった魅力的な資源に隣接する地域でございます。
 また、本地区に関連する計画として、都市高速道路晴海線や、都心部・臨海地域地下鉄構想などがあります。将来的に人々の交流がより一層盛んになっていくものと思われる、そういう地域でございます。
 今後のまちづくりに当たりましては、こうした立地に恵まれたポテンシャルを生かして、東京二〇二〇大会後の東京の発展の起点となる開発とするべきであると、このように強く申し述べておきます。
 そこで、築地地区については、都有地での開発となりますが、初めに、都有地活用事業では、事業者の募集や決定、工事の着手といった手続についてどのように進めていくのか、お尋ねいたします。

○木村築地まちづくり推進担当部長 これまで都市整備局におきましては、公募型プロポーザル方式による都有地を活用したまちづくりを進め、その多くにおいて定期借地権を設定し、事業を推進してまいりました。その際は、事業実施方針、募集要項等を公表し、民間から企画提案を募り、事業予定者を選定してございます。
 主な進め方としては、事業実施方針として、方針や実施条件などを示し、その後、募集要項として記載内容を充実し、詳細な手続なども示し、あわせて契約条件書、審査基準なども示します。
 要項に基づき、民間の応募者が具体的な企画提案を行い、計画や貸付料などについて審査委員会において審査し、都は、その結果を受けて事業予定者を決定します。その後、事業予定者は、都と基本協定を締結し、定期借地権設定契約などを経て、工事などを進めていくこととなります。

○上野委員 先般、東京都では、築地地区まちづくりの事業者募集の方向性について、先行整備と本格整備の事業者を一体的に募集する方向で検討していくことを公表しておりましたが、事業者を一体的に募集することとした理由についてお尋ねいたします。

○木村築地まちづくり推進担当部長 今回、東京二〇二〇大会の延期という状況の変化を踏まえまして、民間のさらなる創意工夫を引き出し、より効果的なまちづくりを行うべく、先行整備とそれに続く本格整備の事業者を二〇二二年度に一体的に募集する方向で、実施方針を検討していくことといたしました。
 民間の力も最大限活用して、東京、そして都民の価値の向上を図ってまいります。

○上野委員 また、今回の公表によりますと、事業者募集の時期は二〇二二年度とのことでございますが、今後の事業者募集に向けてどのような取り組みを行っていかれるのか、お尋ねいたします。

○木村築地まちづくり推進担当部長 築地地区における土壌汚染や埋蔵文化財についての状況を把握するため、引き続き調査を実施してまいります。
 また、築地まちづくり方針に示した地区内に必要な都市基盤や導入施設などについて、委託調査を実施することとしております。
 こうした調査を進めながら、事業実施方針や事業者募集要項に示す具体的な条件を検討してまいります。

○上野委員 今後の事業者の募集に当たり検討していくとのことでございますが、私が気にしているのは、築地地区における土壌汚染の状況であります。当地区の土壌汚染調査については、これまでも都市整備局を含めまして、関係局、各局で実施してきております。
 築地地区全体を調査するには相当な時間を要すると考えますが、そもそも築地市場跡地において調査が必要な地点は何カ所あるのか、また、これまでの調査箇所数と調査結果について、関係局の調査も含めお尋ねいたします。

○木村築地まちづくり推進担当部長 土壌汚染調査につきましては、環境局が作成した手引に基づき、十メーターメッシュで調査地点を設定することになります。
 地区全体の調査箇所数を試算いたしましたところ、環状第二号線部分も含めまして、約二千二百地点になると見込んでございます。都は、昨年度までに五百四十八地点で土壌汚染調査を行っており、このうち百七十二地点で土壌汚染対策法などに基づく基準値を超過してございます。
 なお、都市整備局におきましては、船着き場周辺のエリアで百四十六地点の調査を実施しており、このうち四十八地点で基準値を超過してございます。

○上野委員 築地地区の全体から見ますと、一部の区域ではありますけれども、今回、基準値を超過している地点というのが、先ほどの話からいくと約三割、その他の区域においても同様に基準値を超過するという可能性、まあ結果があったわけですね。引き続き土壌汚染の調査を行っていかなければならないと思います。
 そこで、今年度、都市整備局が調査を実施する箇所や箇所数をお伺いするとともに、その後の取り組みについてもお尋ねいたします。

○木村築地まちづくり推進担当部長 今年度の土壌汚染調査については、東京二〇二〇大会の車両基地の盛り土部分や、施設に支障のない範囲等で行っていくこととしておりまして、調査の箇所数といたしましては五百四地点を予定してございます。
 次年度以降につきましては、市場の解体工事や車両基地の撤去工事等と調整を図りながら、順次調査を進めてまいります。

○上野委員 ご答弁で今年度、東京二〇二〇大会の車両基地の盛り土部や、施設に支障のない範囲で調査を行っていくということでございますけれども、土壌が汚染されていると、かねがねいわれている場所がございます。
 それは米軍接収時期のクリーニング工場跡、ここの地域、今回の調査範囲に入っているのでしょうか、お答え願います。

○木村築地まちづくり推進担当部長 米軍接収時期のクリーニング工場は、車両基地の盛り土部や施設に支障のない範囲等に含まれていると考えられますが、現場の状況も確認した上で、今年度の具体的な調査箇所を決定してまいります。

○上野委員 今年度の土壌汚染調査、その範囲の中にクリーニング工場は含まれている、一部だと思いますけれども、という答弁でございました。
 それでは、今年度の調査結果はいつまとまって、今後いつ公表するのか、お尋ねいたします。

○木村築地まちづくり推進担当部長 今年度の土壌汚染調査の結果につきましては、年度内を工期としております土壌汚染状況調査委託に基づきまして、内容の取りまとめを行い、適宜公表してまいります。

○上野委員 今まで土壌汚染調査の話もしてまいりました。今年度の土壌汚染調査が完了すると、全体二千二百カ所といわれていましたけれども、そのうちの約千二百カ所、半分程度が調査を終えると、今年度終えるという計算になるわけでございますが、この二〇二二年度の事業者募集の際には、先ほどのスケジュールからいくと、土壌汚染の状況も民間事業者に示していく必要があると。示していく、そういった方針をつくっていく、要項もつくっていく、こういう流れだと思うわけでありまして、一番心配しているのは本当に間に合うのかなと。
 都としては、残り約千カ所あるわけです。土壌調査が千カ所。土壌汚染調査を完了できるように進めていかなければならないわけでございまして、私もしっかり応援していきたい。
 だけれども、あと残り千カ所が、その二〇二二年の事業者募集までに、調査もやって、ボーリングもやって、埋文もやってといろんなことが起こってくるわけですけれども、本当に間に合うのかと、このあたりについて非常に心配しております。
 これまでの土壌汚染調査をやったところは、いわゆる汚染度が激しいだろうといわれるところを外されている。そうしたところでも約三割が汚染が確認されていて、ボーリングをやっているわけです。調査の後にボーリングをやらなければいけませんから、超過していますので、基準値を超過している。
 今回もまた約三割が基準値を超過しているともし仮定したならば、約百五十区画、ここでボーリング調査を行うことになっていくわけです。何も出なければいいわけですけれども、このボーリング調査も、今までも豊洲でもそうですけれども、経験したことありますけれども、高いですよね。
 一台で、大体一日にできる区画というのは二、三区画ぐらいですよね。そんなに台数というものがなくて、ぼんぼんぼんぼん台数、準備できればいいですけれども、今からしっかりそのボーリング調査をするための、その機械の台数をしっかりと把握しながら、スピード感を持ってやっていくためには、これからそうした企業をある程度調べて準備しておかないと、いざボーリング調査しなきゃならないという結果が出てから探してみても、なかなか出てこない。
 私もそういう経験がございまして、やっぱり早目にそういったこともしっかりと確保できるようなことも考えていかなければならない、そう思っているわけでございます。
 また、築地地区は、今までもやっていますけれども、地下構造がわからないんですね、あそこは。ご存じのとおり、地下構造はどういう構造になっているか、わからないものだから、ボーリングをやったときに進まなくなっちゃって、かたいものが出てきて、そういったことが起きたという事実もあるわけですので、これからまたどういうふうになるかわからないので、これが非常に懸念材料としてまたあるわけでございます。
 そして、その後に埋蔵文化財がある。これは必ずやらなきゃならない。出ると、こういわれているわけですから、埋蔵文化財を実施するに当たっては、汚染土壌の調査が終わったところでないと。それで、どのぐらいの汚染されているか、このことを埋蔵文化を調査する調査員の方々は知っておかないと、しっかりとその汚染対策をですね、服なんかも違いますので、また、飛散しないようにしなきゃならない。
 したがって、手掘りでやるというふうなことで、これがまた時間がかかる。これも本当思った以上にまた時間がかかってくる、埋文は。しかも汚染土ですから、掘削したのをそこにぽんと置けばいいという、そういうものではないですよ。ちゃんと置き場所も考えなきゃいけない。このぐらい神経を使う、そういった場所であるということでございます。
 さらには、埋立地は地下水が高いんです。恐らく海面と同じぐらいまで地下水が来ているんじゃないかと思うんですけれども、掘削すると流動します。要するに汚染が拡大するわけです。そんなことあっちゃいけない。
 あそこは公共用水域の隅田川がすぐそばにある。頑丈な護岸ができているかと思いきや、そうではないですね。建設局の方にも聞いてみましたけれども、あそこはまだ耐震護岸でもないです。スーパー堤防の計画はあるわけです。
 そうした中で、恐らく下がると公共用水域に流れていく、汚染が。そうなると、それをとめるという遮水壁を施さなきゃならなくなる。その区画だけの遮水壁になるのか。全体で出ていれば、全体を遮水壁で囲わなきゃならない。まるで豊洲みたいになる。
 だから、私が心配しているのは、豊洲で痛い思いをしましたから、築地では二度とそういった戻るような痛い思いをしないように、今からしっかりとそういったことも体制を整えていただきたい、そのことを強く要望するところでございます。
 それでは、最後の質問になりますけれども、築地地区における隅田川の護岸、先ほど話をしました。このスーパー堤防とあわせて、築地地区はどのように進めていくのか。建設局はあわせてやっていきたいと、調整してやりたいというふうな話をしておりましたけれども、このことについて具体的な見解を求めます。

○木村築地まちづくり推進担当部長 都では、地震に対する安全性と河川環境の向上を目的として、東部低地帯を流れる隅田川等の主要河川において、スーパー堤防等の整備を進めてございます。
 スーパー堤防は、後背地の開発に合わせて一体的に整備されることを想定してございます。このため、築地まちづくり方針においても、スーパー堤防の活用等により、水辺沿いの歩いて楽しい歩行者ネットワークを形成することとしており、今後、官民の役割分担も含め、事業実施方針等で具体的な条件を示してまいります。

○上野委員 都議会公明党では、築地まちづくりにつきまして、地元区との連携を重視しつつ、都民の夢と希望を育み、世界の主要都市に類のないロケーションを生かしたまちづくりとすることを訴えてまいりました。
 ぜひともそのようなまちづくりが実現するよう取り組みを進めてもらうことを要望いたしまして、私の質問を終わります。

○曽根委員 それでは、質問をさせていただきます。
 まず最初に、米軍横田基地の返還を目指し、また、現に起きている横田基地による都民の安全や環境に対する影響、被害を解消する立場から質問をいたします。
 横田基地で泡消火剤などの主成分として大量に使用され、また、今も保管されている有機フッ素化合物、以下、略してPFOS等と呼ばせていただきますが、これについて質問いたします。
 昨年、横田基地でPFOS等の、消火訓練で大量に使われていたものが基地外に漏れ出している可能性がある、こうした経過を報道がされて以来、この間、米軍のPFOS、PFOAなどをめぐり、次々と新たな事態が起きております。
 国もようやくことし三月末に水質管理の暫定目標値を一リットル中、五十ナノグラムというふうに決めました。
 まず、ことし三月に米軍と自衛隊の基地内にあるPFOSなどの保管状況について、我が党の赤嶺衆院議員が質問主意書を出したのに対して、政府は、自衛隊の保管場所と保管量については答弁がありましたが、米軍の保管分については、現時点で答えることは、米側との信頼関係を損なうおそれがあることから差し控えたいというふうに答弁を拒否したわけです。
 自衛隊の保管量は示しても、米軍の保管量と場所については、米国との信頼関係を理由に答弁を差し控えるとしまして、米側に情報公開を要請もしないという態度です。環境汚染による自国民の安全が脅かされていることより、米側との関係を重視するという、とんでもない姿勢です。
 それでは、この問題について、東京都としては、米軍に対し情報公開を要求したのかどうかについてお聞きします。

○三木基地対策部長 都は、本年五月の渉外知事会緊急要請におきまして、在日米軍基地におけるPFOS等を含む製品の数量や管理の状況について、日米両国政府の責任で実態を調査し、公表することを要請しております。

○曽根委員 さすがに東京都としては、日米両政府の責任でこの実態を調査し公表するように要請したというのは当然だと思います。と同時に、東京都の環境局は、既に横田基地周辺の井戸水について、PFOS等の調査を行っているわけです。
 これについて、最初都市整備局にお聞きした段階では、このことは答えの中になかったんですが、その後、東京都は、環境局だけではなく、水道局などについても調査をしていることが明らかになりました。
 新聞等で報道されているとおり、この調査というのは、かつて航空燃料が横田基地で大量に漏れ出した事故があって、それを機に横田基地周辺の化学物質の調査を東京都がやるようになったわけですよね。そのときに対象物質ではなかったんですけれども、PFOS等の調査も始めたと。
 さらに、十年前にこれが毒性のある物質というふうに認定されて、使用、製造が禁止されてきた中で、東京都は、十年前から改めて立川など基地周辺の井戸の水を調べるようになりました。
 この経過があって、ですから、都市整備局は基地対策部として、環境局や、また、水道局などが水質の問題として、それぞれが調査をし、いろんな蓄積をしている。この連携が私、大変重要だと思っています。
 というのは、十年前に環境局が調査したデータをいただくと、一番高いところで千百三十ナノグラムという、基準の二十倍以上の汚染があったと。これも大変ショッキングな話で、十年前ですから、これは。
 しかし、昨年、環境局が、やはり多分同じだと思うんですが、調べたところ、立川市の井戸ですけれども、両物質、PFOS、PFOA、両方合わせて換算して、千三百四十ナノグラムを検出していると。十年間で減っていないどころか、量的にはふえてきていると。
 つまり地中に漏出したと思われる、私たちは横田基地からだろうというふうに推定していますが、その有害な化学物質が十年間ずっと基準の二十倍ぐらいの濃度でたまっていると、もしくはふえてきているという実態があることを基地対策部としてもきちんと踏まえて、米軍並びに日本の政府に対しても、この対策は、基地の問題の一つとして、重要な問題として、基地周辺の住民の健康、安全にかかわる問題として、きちんと対処していく必要があるということを申し上げておきたいと思います。
 ところで、沖縄タイムスという新聞社が九月二十四日付で、米議会が既に全米軍基地でPFOS等の保有を段階的に減らし、二〇二四年十月までに全面禁止するよう定めていると報道しています。あと四年も、いってみれば、基地内に保管されることになるということです。
 恐らく、米国本土は優先的に処理を進めるでしょうが、日本の米軍基地は後回しになる可能性が高いと私は思います。その間にも事故の危険が続く。少なくとも、基地内での保管場所や数量の公表をさせるということは、これは都としては不可欠のことだと思いますので、重ねて要望しておきます。
 私、心配なのは、今、横田基地内に保管されていることを米側も認めているPFOS等の保管状態で、一番問題なのは、いざというときに作動する形でスプリンクラーに充填されていることなんですね。
 これは、米側は正式に認めたという情報は持っておりませんが、少なくともことし四月十日に沖縄の普天間基地で午後の四時ごろだということですが、スプリンクラーが突然作動し、PFOS等が大量に飛散して、基地の外に泡となって飛び出したと。子供たちの通園や通学、道行く人たちに、泡のようなものが風で吹き飛んで飛散してきたということで大騒ぎになりました。
 訓練には使わないといっていますが、横田でも同じように、いざとなれば作動するような形でスプリンクラーに充填されているんではないかと。この点について東京都はご存じでしょうか。

○三木基地対策部長 国からは、在日米軍施設において、PFOSを含む製品の製造禁止等の規制が始まる前に製造された泡消火剤は、現在も、火災などの緊急時に使用するために消火設備に充填されたものや、廃棄のために保管されているものが残っていると承知していると聞いております。

○曽根委員 米側もそういうふうに認めているということは、普天間基地と同じように、漏出事故が起きる可能性が横田の場合も十分にあるということです。
 ここで、普天間の基地でなぜスプリンクラー、作動したか。これは余り知られてないんですけれども、実際は火災事故ではなかったそうです。アメリカ軍の兵士が、当時四月、既に患者が出ていて、基地内から外に外出が禁止されたということで、格納庫の中でバーベキューをやっていたと、アメリカ軍の兵士が。そのバーベキューの煙を感知して、スプリンクラーが作動したということらしいんですね。
 しかも、そこの格納庫の扉を慌てて閉めようとしたが、閉まらなかったと。それで、格納庫から物すごい量の泡が風に乗って飛散したというのが実態だということです。
 したがって、国も米軍のPFOS等にかかわる問題の対応について、日米間で包括的に検討中であるということを、我が党の議員の文書質問にも答えております。
 この包括的な検討の中で、本来は、直ちにアメリカ軍の基地内に保管している分を米国本土に持ち帰って処分させるというのが、日本側のとるべき態度だと思いますが、現実的に、少なくとも国は、自衛隊の持っているPFOS等についてはこれから順次安全な方法で処分していくというふうに答えておりますので、アメリカ軍のものも、アメリカ軍側の負担でもって、日本が合わせて処理をする、処分するというようなことは、少なくとも大至急やらせることはできるし、また、東京都としては、国に一日も早く基地内のこの化学物質を安全な方法で処理、処分するよう積極的に働きかけるべきではないかと思いますが、いかがですか。

○三木基地対策部長 国からは、米軍ではPFOS等を含まない製品への早期の交換を進めていると聞いております。
 本年五月及び八月の渉外知事会の要請におきましても、代替品への交換の早急な完了、交換を終えるまでの間の適切な保管、点検による漏出防止策の安全管理、適切な処分及び処分までの間のPFOS等を含む泡消火剤の不使用を求めておるところでございます。

○曽根委員 廃棄に向けた保管とは違って、スプリンクラーの充填というのは明らかに不使用ではありません。ちょっとした熱や煙を感知すれば、直ちに作動して大量に空中に放出されるわけですから、このスプリンクラー装置への充填剤は一刻も早く抜き取って、少なくとも安全な保管方法に切りかえることぐらいは直ちに行うよう強く求めるべきだと思いますので、指摘をしておきます。
 さて次に、横田基地での訓練ですけれども、この飛行訓練などがますます数的にも質的にも拡大強化されていることについて聞いておきたいと思います。
 横田基地の米軍用機の飛行回数がこれまでのこの間、年間大体一万回程度だったものから、昨年は一万四千回以上にふえているとの調査がありますが、都は把握しておりますか。

○三木基地対策部長 軍用機の飛行回数など、米軍の運用に関する情報は、国の責任において取得し、提供されるべきものでありますが、国からは、把握しているとは聞いておらず、提供もなされておりません。

○曽根委員 これは福生市の調査なんですけれども、昨年一年間の米軍用機の飛行回数が一万四千八十九回という調査が福生市から出されております。
 かつては大体一万回という前後だったんですが、これだけ訓練飛行がふえているのに、地元自治体としては、国がやるべき調査をやらないから自分たちもわからないということでは、都民、市民に説明がつきません。
 都がどちらを重視すべきかは明確であります。都として、横田周辺自治体と連携しながら、可能な調査を積極的に取り組むべきだというふうに思います。
 例えば、東京都の環境局などが行っている騒音測定の調査地点は、まだ極めて不十分ですので、この調査地点をふやすことや、市町などが持っている情報を共有して、全体として横田基地の訓練の拡大、強化の実態を積極的につかむよう求めておきたいと思います。
 しかも、訓練の中身も、ますます大規模で軍事的な重みを増してきているように思います。
 きょう資料でいただきましたけれども、例えばパラシュート訓練は、二〇一二年に始まったものですけれども、年々拡大、強化されており、しかもこの数年間、年に複数回のパラシュートの事故、これはまだ人身事故には至っておりませんが、さまざまな物品やパラシュート自体が落下するという事故を繰り返しております。
 沖縄では、かつて各基地でやっていたパラシュート訓練で事故が相次ぎ、住民の犠牲者が出て、伊江島に限定する協定がようやく結ばれたと聞いています。これも今かなり破られてはいるんですが、東京都の場合、横田基地のパラシュート訓練については、そういう協定もないと思います。それがないまま拡大されているという状況です。
 また、横田基地にたしか十四機ぐらいだと思いますが、C130の輸送機、配備されておりますが、この間、全て、機能が増強された新型機に入れかえられております。
 このほか、オスプレイももちろん配置され、それから、これも最近の十月二十日の新聞報道にありましたが、米軍機が約束の時間外、夜十時以降、朝の六時前に飛行しているという回数が、横田を含め四つの基地で年間千百五十二回もあったという報道がありました。横田の場合は六十四回だそうです。
 東京都は、横田基地を初め、都内の米軍施設の整理、縮小、返還の目標を掲げておりますが、現状を見る限り、その実現は日々遠ざかっているとの危機意識を持つべきじゃないかと。地元住民や自治体とこの危機意識を共有し、基地対策の抜本的な強化を図るべきじゃないかと思いますが、いかがですか。

○三木基地対策部長 都は、都民の生活環境を改善し、地域のまちづくりを推進する観点から、都内米軍基地の返還の可能性が検討され、整理、縮小、返還が促進されるよう、提案要求を通じて国に要請しております。
 今後も引き続き、基地の整理、縮小、返還に向けて取り組んでまいります。

○曽根委員 今、大統領選が真っ最中で、結果はまだわからないですけれども、いずれにしても、アメリカ政府はますます在日米軍基地の負担を日本に押しつけてくる動きであります。
 政府がそれをのめばのむほど、アメリカ軍は日本に駐留しやすくなり、米軍基地は強化されていく。また、全国知事会や渉外知事会の求めている地位協定の見直しだとか、自治体の調査権、国内法の適用などは、やはり遠のいてしまう危険が大きいと思います。
 最大の米空軍基地を抱える東京都として、沖縄の知事さんを初め、基地公害に悩む全国の知事さんと連携して、都民の安全と暮らしを脅かす米軍の野放図な訓練や軍事行動の増強に断固として立ち向かい、地位協定見直しによる自治体権限の強化と基地返還の目標を目指すべきであるということを申し上げたいと思います。
 また、あわせて、横田の返還目標と両立し得ない軍民共用化はきっぱりと断念すべきことを指摘して、次の質問に参ります。
 次に、羽田空港の新空路問題で幾つか質問をさせていただきます。
 実は私自身、北区の赤羽台に住んでおりますが、新型コロナの影響で乗客が激減しているにもかかわらず、実際、南風のときには驚くほど正確に、二分置きに新空路を飛行機が飛んでくるようになりました。我が家の上空は一千メートル以上の高度ということですが、騒音も意外に大きいし、さらに、都心から羽田にかけては騒音や落下物、そして重大事故も心配されると思います。
 そこで、最近、港区が新飛行経路の固定化回避を求める意見書が区議会で全会一致で採択されましたが、この内容については把握しておられますか。

○新谷航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 港区議会におきまして意見書が原案可決されたことは承知しております。

○曽根委員 港区議会の意見書ですが、港区議会は、国土交通省に対し、騒音の現状と区民からの不安の声を真摯に受けとめ、港区の上空を低空飛行する新飛行経路の固定化回避のため、空港の管制方法の見直しや地方空港への分散などの選択肢を早急かつ具体的に検討することを強く求めるものですというふうに明記されております。
 つまり、国の有識者会議がありましたが、この会議と違って、この意見書における新飛行経路の固定化回避という言葉は、現在の新飛行経路を前提とせず、飛行経路そのものの固定化を回避するよう求めており、飛行ルートを変えてほしいという趣旨で出されたものです。
 新飛行経路そのものの固定化回避を迫っているという国に対する意見書ですが、この意見書の趣旨について、東京都の受けとめはどうですか。

○新谷航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 港区議会におきまして意見書が原案可決されたことは承知しております。

○曽根委員 いや、今、事実確認をさっきしたんですけど、これは事実確認の質問ではなくて、都のこれに対する評価と受けとめを聞いております。
 しかも、これは全会一致なんですよ。港区議会は、意見書や決議は全会一致が大原則ですから、ただの一人の議員も反対しなかったということですよ。
 都の評価と受けとめは、この意見書の内容について、飛行経路の変更を求めているんですから、これについての受けとめをお聞きしているんです。いかがですか。

○新谷航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 東京都といたしましては、引き続き、国に対し都民の理解がさらに深まるよう、丁寧な情報提供や騒音対策の着実な実施を求めてまいります。

○曽根委員 港区議会の意見書そのものに対する都の受けとめを答えられないというのは、ある意味で、東京都が、港区区民を初めとして、区議会も初め、地元の説明会ではほとんどの住民の方が反対の意見を上げているという実態とかけ離れた、大方の地元の理解が得られたというような評価を国に与えて、大臣決定にお墨つきを与えたわけですから、ここに大きな踏み間違い、間違いの大もとがあるといわざるを得ないと思います。
 実態は、羽田空港に最も近い区の一つである港区の区民を代表する区議会で、実機飛行半年間を踏まえて、全会一致で新空路の固定化に異を唱えたということなんです。
 この意見書の本文には、区独自の騒音測定が、区内の高陵中学校と本村小学校で行われ、これは五月二十五日から六月二十三日までの約一カ月間のうち、南風運航が行われた二十二日間について測定されていますが、その最大値は七十七デシベルを超えているというふうに本文に明記されており、また測定した中で、八割の測定、実測値が国の測定値を超えているとも述べています。
 ここまで地元区の独自調査が、国の測定値と食い違っているということですから、東京都は、港区の測定のデータをもとに、騒音の実態について改めて調査し、飛行経路の承認について再検討すべきではないかと思いますが、いかがですか。

○新谷航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 港区が騒音測定を実施したことは承知しております。
 将来にわたりまして、東京が国際競争力を持って持続的な発展を続けていくためには、国内外に豊富なネットワークを有する羽田空港の機能強化を図ることが不可欠でございます。
 都といたしましては、引き続き、国に対し都民の理解がさらに深まるよう、丁寧な情報提供や騒音対策の着実な実施を求めてまいります。

○曽根委員 私、申し上げましたように、国の測定値と港区の測定値が大きく食い違っているにもかかわらず、東京都の姿勢は、国の測定値だけを根拠にして、そして住民の理解を進めてほしいと。これでは肝心の地元の住民、港区民を初めとして、羽田空港に近いところは特にこの騒音に悩まされておりますので、理解できるはずはないと思います。
 この港区の測定も九月中に、九月までで終わっているんですけれども、実はその後も南風は結構吹いておりまして、私、調べてみたら、十月中も新飛行ルートで飛行機、飛んでいるんですね。
 飛行ルートの直下にあります、先ほど名前を出した高陵中学校では、ついこの間、十月二十四日に、コロナ禍のもとですが、学校と生徒さんが工夫して、体育発表会、いわゆる体育祭を実行しているわけです。もちろんグラウンドを使っているわけで、ただこの日、幸いなことに新空路は北風で飛ばなかったようですので、ほっとしたんですけれども、翌日はまた新飛行ルートで飛んでいるんですね。一日ずれましたけれども、これは運がよかったと思いますが、もし、体育祭の当日に南風だったら、七十デシベルか、もしくはそれ以上の騒音が二分置きに来るんですから、相当、体育祭の邪魔になったと思います。
 こういうことをずっと気にしながら、都がいうところの国際競争力に協力しなければならないのかと。これが港区に、都民全体に突きつけられている問題です。
 ですから、都が、この飛行ルートの本格実施を認めるというのならば、二分置きに七十五デシベルという騒音にさらされ続ける小中学校など教育施設や福祉施設、住宅街を、本当に納得させる見通しを持っているのかということをお聞きしたいと思います。

○新谷航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 航空機騒音にかかわる環境基準は全国一律の基準となっておりまして、地域類型としてⅠとⅡに分かれ、主に住居地域が該当する地域類型Ⅰが五十七デシベル以下、主に商業地域が該当する地域類型Ⅱが六十二デシベル以下でございまして、いずれも年平均のLdenの値でございます。なお、年平均のLdenとは、航空機騒音を夕方及び夜間の騒音で重みづけして算出した年間の全測定日の値を平均したものでございます。

○曽根委員 港区の測定結果の一覧表を見る限り、実測値は、全て今おっしゃった五十七デシベルを大きく上回っているわけです。にもかかわらず、Lden値ですか、年間平均すると五十七デシベル以下になるという、これは一体どういう計算で、実測値が全部六十以上、七十以上になっている中で、平均すると五十七デシベル以下になるのか、これはまさにマジックだと思います。
 区民の皆さんにとっては、騒音がやってくる、飛行機の騒音の一番高いところの騒音が一番印象に残るわけで、それが二分置きに次々来るわけですから、この中で、いや、年間平均すれば五十七以下だといって納得する人はどれぐらいいるでしょうか。
 さらに、今、落下物の危険も非常に心配されています。大体この地域だと高さ四百メートルぐらいでしょうか、そこから落下してくる場合、まあ、いろいろ風によっても違いますが、大体、高速道路で走る車ぐらいのスピードで落下物が落ちてきますので、例えば五百グラムぐらいの氷の塊が落ちてきたとしても、それだけでも、建物や、ましてや人体には重大な損傷を与えます。取り返しのつかない事故になりかねません。
 既に品川区では、地元住民の声を反映させようという運動が大きく広がっておりまして、区議会には住民投票条例を求める直接請求が出されております。実現すれば、都民世論を無視して、国の方針をうのみにした都の姿勢が改めて厳しく問われることになります。
 都として、都民の安全・安心を最優先する立場から、きっぱりと新空路見直しを国に要望するよう求めておきます。
 それでは最後に、都市計画区域マスタープランの原案について、簡潔にお聞きします。
 私の見解は、既に前回の都市計画審議会で述べましたが、その際に都の見解を十分聞けなかった二点について、ここでお聞きします。
 一点目ですが、都心の開発拠点の地域に住む皆さんから、恐らく東京都にも出されているであろう意見についてです。
 それは、都心の地域というのは、いずれもかなり古い歴史がありまして、江戸時代の城下町としての歴史から、地域ごとに住んでいた武士や町人の仕事や住まいなどを反映して、まちの特色を今もかなり色濃く残しておりました。こうした歴史と特色を今後にも生かしていくには、今日の都心で行われている市街地再開発などの手法によるまちづくりは、余りに画一的ではないかという意見がよく聞かれております。
 こうした地域ごとにそのまちの歴史や特色を生かしながら、まちづくりを進めたいという意見について、東京都はどのように応えていくのか、この見解を伺います。

○小野都市づくり政策部長 東京が成熟都市として一段と質の高い成長を遂げるためには、際立った特色となる芸術、文化、産業、商業の集積など、多様な地域特性を最大限に活用し、個性的な拠点を各所に生み出し、地域の魅力を磨き上げていくことが重要であると考えております。
 これまでも都では、地域の魅力向上に資するまちづくりを地元自治体や住民とともに進めてきており、例えば千代田区内神田一丁目地区の都市再生特別地区では、地元の声を踏まえまして、鎌倉河岸としてにぎわいを有した歴史性を踏まえた空間形成を行うこととしております。
 今後も、区市町村や民間事業者などとも連携し、こうした個性ある地域のまちづくりを推進してまいります。

○曽根委員 内神田地区の開発については、かつてのこの委員会でも我が党、取り上げましたし、この間の都市計画審議会で私も幾つか質疑をさせていただきましたが、確かに水辺の空間をつくるなどについて、一定のまちづくりの方向は出されていますが、それはごく一部であって、中心は、何といっても高さ百三十メーターの開発ビルの建設が中心になっております。
 ここで例えば、千代田区の番町、麹町地域のあり方について要望を出された番町の町並みを守る会という、勉強会といっていますけれども、そこの方から区議会宛てに出された意見なんですけれども、ここはやっぱり番町とか麹町など、また、平河町や紀尾井町などの個性豊かな地区のまちの歴史をきちんと守るという上で、今までの区域マスでは、それがかなり尊重された表現になっていたのが、今回原案として出されたものは、どちらかというと、番町のまちを都心化していく、丸の内やなんかと大体同じようなまちの方向、拠点となる駅を中心とした開発やビルの高層化、それによるオープンスペース、それから職住近接、都市機能の誘導などの都市の魅力を出していくということで、どこでも同じような開発という形になってしまうんじゃないかという危惧を持っておられました。
 これは非常に重要な問題ということで私も先日意見を述べましたが、こうしたまちの歴史やまち並みを保存したり、生かすというのは、東京都の都心地区の場合はかなり難しい課題があると思います。したがって、地元に住んだり、そこで仕事をしておられる方々と本当に時間をかけて話し合わなければならない問題だと思います。
 地方に行けば、まち並みを保存したり、それから、かつてあった水路を復活させるなどの特色あるまちづくりが結構行われているんですが、都心ではなかなかそういう、ビル街が連担しておりますので、そういうことが難しいと。
 ならば、ここで何ができるのか。場合によっては、大きく建物を建てかえないで、今の建物を耐震化などで補強しながら、まち並みを残す方がよいという場合もあると思うんです。こういう問題についてのやっぱりきちんとした配慮が必要だということが一点です。
 もう一つは、環境問題の解決との両立についてです。
 先ほど内神田のお話が出ましたが、内神田の開発の場合、確かに最新鋭の地域熱供給の施設を導入し、また、最新の省エネのビルを建てるということのようですけれども、しかし、現在ある古い小規模なビルに比べて、私の計算でいうと、年間二千トン程度の炭酸ガスの発生量が、東京都の調査では四千四百トンにふえてしまうということですので、やはりどうしてもCO2の発生を初めとして、環境への影響は二倍以上になってしまうと。これはなかなか都心での開発では避けられません。
 そういう意味では、超高層を中心にした再開発のあり方っていうのは、環境問題、特にゼロエミッション東京、そして国の方も政策を出しておりますCO2実質ゼロを目指すという点では、かなり厳しい目標ということになります。
 この点でもう一つつけ加えますと、この環境、区域マスの原案に出されている開発拠点の数が非常にふえているということです。
 ここに一覧表を出していただきましたが、現行の区域マスでは、環状七号線の内側の都心の開発拠点は三十二カ所、名前が挙がっておりました。それが今回は八十五カ所にふえております。三倍近いわけです。
 例えば私のいる北区では、現行の区域マスでは、王子と赤羽だけが名前が挙がっているんですけど、今度は板橋、田端、王子、十条、東十条と五つにふえています。お隣の荒川区の場合、現行の区域マスでは、開発拠点に名前がないんですけれども、新しい原案では日暮里、西日暮里、南千住、町屋と四カ所も挙がっています。
 このように、環状七号線内側でいうと、大体JRの駅名とか地下鉄の主な駅名などが網羅されるほどの八十五カ所の開発拠点が掲げられており、この一つ一つについて開発を誘導していったら、本当に東京全体、開発ラッシュになってしまって、ビルの過剰供給になりかねないという危惧を私は持っておりますので、この点は特に今後にまた議論をしていきたいと思います。
 以上で私の質問を終わります。

○ひぐち委員 地元で区民、事業者の皆さんを回っていますと、これまでにないほど厳しい局面に直面しておられると痛感しております。
 夜間人口が六万七千人である千代田区は、昼間人口が八十万人以上と大変大きな需要でにぎわい、これまで活気がありました。
 しかし、コロナ禍のもと、インバウンドの激減だけではなく、在勤、在学の方たちの減少、消費の抑制、急激な働き方や活動形態の変化により、小売や飲食などテナントの売り上げ減、また、オフィスの縮小など、そこかしこでまちの活力が失われています。
 何よりもまず、深く傷ついたまち、あるいは地域経済、地域コミュニティを復興させなければならないと考えています。
 また、コロナは必ずや克服しなければならないのでありますが、このピンチをチャンスに変えまして、復興のその先には、さらに大きく新たなにぎわいをつくっていかねばなりません。そのためには、今までのような観光、通勤、通学に加えて、多様な目的で訪れる、かつ幅広い年齢層から成る交流人口の抜本的な拡大を目指すべきだと私は考えています。
 既に、豊島区のように芸術文化を核にしたまちづくり、あるいはスポーツを核にしたりと特色あるまちづくりが各地で進められています。
 総務省が推進しているのは、ICT利活用による交流人口の拡大です。交流人口の抜本的な拡大のためには、5G環境整備でさらなるICTの利活用をすることに加えて、訪れる人々の交流を支える移動手段の充実整備が不可欠だと思います。私は、夢のある移動交通手段として、大いに水運を促進すべきと考えています。
 そうした観点から、本日はポストコロナにおける地域の特色を生かしたまちづくりについて伺っていきます。
 まず、私も、上野理事、保坂委員からもありました築地、舟運について伺っていきます。
 まず、築地です。日本の食文化を支える築地ブランド、そして、東京湾の一番奥、水の玄関口ともいわれる隅田川河口など、ポテンシャルを生かした、世界に類を見ない特色あるまちづくりが期待されます。
 築地場外では、食文化の拠点として、活気やにぎわいを継承すべく取り組まれています。私、現地に何度も何度も伺ってきましたが、根底で支えるのは、やはりプロ向けであることだと認識しています。そして、駐車場、荷さばき場、配送センター、車、ターレのスムーズな動線など、業務用の物流機能が極めて重要だと感じています。
 また、この物流機能は、築地場外のためだけではなく、築地、豊洲間で働かれる市場業者の皆さんの集荷、荷さばき、配送に使われるなど、有機的に結びついているわけであります。
 実際に、市場跡地の一部を区が都から借り受け、駐車場などに使用していますが、その貸付期限は令和三年九月までであります。
 また、今、築地に隣接する区の千社額棟、第一駐車場も使われていますけれども、こちらの老朽化、建て直しという課題も伺っております。
 私は、築地再開発においては、特に築地場外など、地域の皆さんとしっかりと呼吸を合わせること、これが大切だと考えています。
 そこで、食文化の活気やにぎわいが継承されるようにまちづくりを進めるとともに、場外の物流機能の確保や施設の建てかえといった課題に関する地域からの要望にはしっかりと対応していただきたいと考えますが、都の見解を伺います。

○木村築地まちづくり推進担当部長 築地まちづくり方針では、食文化の拠点として築地が育んできた活気とにぎわいに鑑みて、新たなにぎわい、集客を創出することとしております。さらに、場外市場などとのつながりにも配慮しながら、交通結節点にふさわしいにぎわいを創出することとしております。
 築地の再開発を進めるに当たっては、民間事業者の提案を受けるとともに、地元区と連携し、まちづくりの具体化を図ってまいります。
 また、荷おろし場など、場外市場の物流等について、地元区からも要望をいただいておりまして、関係局と連携を図りながら適切に対応してまいります。

○ひぐち委員 物流とともに築地場外と再開発後のまちを行き交う人の流れ、その動線づくりも極めて大事です。
 都心の水の玄関口となる船着き場は、今はまだ想像しにくいですけれども、将来は大小さまざまな船が行き交い、羽田から来た大型船から隅田川、内部河川向けへの小型船へと乗りかえる、あるいは陸から船、もしくは船から陸上交通へと乗りおりをする一大ターミナルとなり得ます。
 それを実現するためには、今、建設局が計画している防災船着き場に加えて、定期の水上バスから屋形船、クルーズ船、また、オンデマンドの小型水上タクシーに至るまで、さまざまな舟運事業者にとって使い勝手のいい船着き場が、大小合わせ複数必要だと考えています。
 加えて、そうした活気やにぎわいを呼び込む基盤として、船客待合所の整備、場外などへ人が相互に流れ込むネットワークを検討すべきです。都の見解を伺います。

○木村築地まちづくり推進担当部長 築地まちづくり方針では、当地区の防災船着き場について、平常時の利用拡大を図り、地域のにぎわい創出に寄与し、舟運ネットワークのかなめとなるよう整備、運用することとしております。
 また、浜離宮恩賜庭園側の敷地にも船着き場を整備するなど、浜離宮恩賜庭園とも連携した、地域の回遊性を高める舟運ネットワークの導入を図ることとしてございます。
 加えて、場外市場など周辺のさまざまな資源とのつながりを図り、楽しく周遊できる歩行者ネットワークを形成していくこととしております。

○ひぐち委員 舟運については、舟運事業者、特に屋形船事業者を筆頭に今大変厳しい状況に置かれています。我が会派は、事業者の皆様からヒアリングを行いまして、小池都知事に緊急要望を重ね、河川、港湾の占用料の納付猶予、また、防災船着き場、公共桟橋の料金引き下げ、家賃支援給付の適用、周知など、具体的な支援を実現してまいりました。
 しかし、今なおコロナ禍が長期化し、利用客が大幅に減少した中小の舟運事業者には、まだまだ厳しい局面が続いています。
 私も実際先日、屋形船、また、小型船など幾つか乗りまして、感染防止対策の状況を確かめてきました。現場では、しっかりとガイドラインに基づいて対策に努めておられます。我が会派が要望を出しているとおり、ぜひとも都が率先して、こうした事業者の皆さんの地道な取り組みをアピールし、舟運を積極的に応援していくべきだと思います。
 そこで、もともと今年度予定していたものの、コロナにおいてペンディングとなっていた舟運の社会実験、企画船やイベントを再始動、実施することで、安全に楽しめることを大いにアピールし、舟運事業を盛り上げていくべきと考えますが、都の見解を伺います。

○三木交通政策担当部長先端技術調整担当部長兼務 昨年度実施いたしましたらくらく舟旅通勤の社会実験におけますアンケート調査の結果なども参考にいたしながら、東京二〇二〇大会、さらにその先に向けまして、舟運が身近な観光、交通手段として定着するように積極的に取り組んでまいります。
 また、これまでも舟運事業者において、感染予防のPRを行ってまいっておりますが、都におきましても、イベントの機会などを通じまして、舟運事業者による感染予防の取り組みを周知してまいりたいと考えております。

○ひぐち委員 ぜひ今年度、もう間もないですけれども、早々の実施、お願いいたします。
 昨年の社会実験で利用した晴海にある区の朝潮運河船着き場についても伺います。
 通勤便など交通手段としての定着を考えますと、やっぱり、今は限定されていますが、朝、午前など使用時間の拡大も必要だと考えています。
 都は、使用時間の拡大が進むように働きかけるとともに、拡大後は舟運事業者が朝潮船着き場をより一層活用していくべきと考えますが、都の見解を伺います。

○三木交通政策担当部長先端技術調整担当部長兼務 朝潮運河船着き場は、区が管理する防災船着き場でございます。区が管理する防災船着き場の利用に関しましては、船による移動の利便性を高めるために、より多くの船着き場が利用でき、また、その利用時間を拡大していくことが重要であると考えてございます。
 一方で、防災船着き場の一般開放の拡大につきましては、その管理体制や地元の理解などの課題がございます。
 今後とも、舟運の利便性や需要などを確認するとともに、課題の解決に向けて関係者との協議を行い、防災船着き場の一般開放が拡大するよう取り組んでまいります。
 その上で、一般開放が拡大されることを見据えまして、社会実験やPRなどの取り組みを通じまして、舟運事業者に対しましても、一般開放された船着き場を活用するよう働きかけていくことが重要であると考えてございます。

○ひぐち委員 それでは、神田川沿いの外神田一丁目地区について伺います。
 本地区を含む秋葉原駅前は、電気街、サブカルチャー、昨今ではeスポーツと、こちらもまちの核となるコンテンツ、地域資源が集積しており、そして、南には神田川が流れ、神田明神も近く、神田祭りでは大いににぎわうなど、文化資源も有しています。
 一方で、当地区は、建物が老朽化し、狭い道路が多く、また、敷地の細分化などにより、駅前の立地にありながらも、土地の有効活用がなされていません。加えて、区の斎場である万世会館や清掃事務所、都の行政施設など、都民生活を支える重要な施設がありますが、ほかの建物と同様、老朽化が進んでいます。
 こうした状況を踏まえ、当地区には都有地もあります。都も区も地域に協力し、地域資源の有効活用や、こうした課題解決を図る一体的なまちづくりをぜひとも進めていただきたいと考えますが、都の取り組み状況を伺います。

○小野都市づくり政策部長 千代田区が策定しました外神田一丁目計画基本構想では、親水性の高い水辺の空間の形成など、神田川と一体的なまちづくりを図るとともに、歴史的な魅力や秋葉原周辺の国際的な観光地を生かしたまちづくり、防災性の向上などを目指しております。
 このため、区は、地域の課題解決や地域資源の活用などを図りながら、地区の段階的な機能更新を図るため、街区再編まちづくり制度を活用し、神田明神のお祭りにも活用できる、水辺を生かした親水広場や船着き場の整備、南北を結ぶ歩行者デッキなどの整備、サブカルチャー系など秋葉原らしい店舗の導入、災害時の船着き場の活用などにより、にぎわいの形成や防災性の向上などを図るため、都有地や区有地を含む街区一体となった市街地再開発事業を進めることとしております。
 都は、こうした地域の課題の解決や将来像の実現に向けた区のまちづくりを支援するため、地域に即した容積率などの緩和が可能な仕組みとして、街並み再生方針を策定し、地域の創意工夫を生かしたまちづくりを推進してまいります。

○ひぐち委員 ありがとうございます。
 先日、もしかするとそうかなと、ふと思い至りまして、私、神田明神に行ってきました。神田明神と水辺の関係をちょっと直接伺ってきたんですけれども、みこしで有名な神田祭り、実はもともとは水路を活用した船渡御であったなどなど、さまざま宮司様からご教示いただきました。
 江戸初期は、当時鎮座されていたのが今でいう大手町、将門公の塚がありますけれども、そこから掘り割りを通じて、べか船にみこしを乗せて、氏子の日本橋まで回っていたということであります。
 こうしたことも、今ご答弁いただきましたとおり、柔軟に活用できる船着き場や親水広場が整備されれば、神田祭りの日には、神田川から船渡御のみこしが続々と上がっていくような、そのような江戸の古いまちの原点を思い起こさせるものが、この外神田の地域で楽しめるようになります。大変夢のある話だと私は思います。ぜひとも特色のあるまちづくりの一つとして応援いただくようお願いいたします。
 では続いて、飯田橋駅周辺の基盤整備について伺います。
 こちらも本年三月、予算特別委員会でも質疑しましたけれども、飯田橋駅周辺は、鉄道五路線が乗り入れるなど利便性が高い一方で、階段しかない飯田橋歩道橋、また、駅周辺の狭隘な歩道など、さまざまな問題があります。
 JR飯田橋駅については、ホームが西側へ移設され、西口では駅構内の店舗や駅前広場が整備され、とってもきれいになりました。
 しかし、他方で、東口から見ますと、ホームが遠くなり特段の整備もされないままであるため、地域の皆さんからは、東口にぜひ光を当ててほしいといった声を多く伺っています。
 そこでまず、確認いたします。都は、昨年十一月に飯田橋駅周辺の都市基盤の再整備に向けた検討会を設置していますが、これまでの検討状況について伺います。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 都は、飯田橋駅周辺の道路や鉄道駅、地下の乗りかえコンコースなどの都市基盤について、駅周辺のまちづくりと連携して、その充実強化を図るため、千代田、新宿、文京の三区や鉄道事業者とともに昨年十一月に飯田橋駅周辺基盤整備方針検討会を設置したところでございます。
 本年九月までに五回の会を開催いたしまして、まちづくりの動向も踏まえて、各都市基盤施設が抱える課題や再整備のあり方などについて議論するとともに、パブリックコメントも行った上で、基盤再整備の方向性を示す飯田橋駅周辺基盤再整備構想を策定し公表したところでございます。その後も検討会を継続し、構想の具体化を現在進めております。

○ひぐち委員 ありがとうございます。
 その再整備構想にて取り組むべき課題の一つ、それがJR飯田橋駅東口であります。
 駅構内が狭く、面した目白通りの歩道も狭いため、高架下も含めて、利用者にとっては非常に窮屈な空間であります。雨降りの朝の通勤時間帯は、もう本当に、傘がぶつかり合い、上からは雨が滴るようなひどいものです。
 これを改善するには、現在の狭い駅構内の中での改良工事にとどまらず、駅周辺のまちづくりと連携し、その協力も得ながら、駅構内に新たな空間を生み出すといった大がかりな取り組みが必要になります。
 現在、東口の周辺では、複数の再開発準備組合が設立されています。そして、本年七月、八月には、千代田区が地域住民との意見交換会を開催するなど、まちづくりの動きも具体的に進んできました。
 飯田橋の地域の皆さんにとって、駅周辺の景観とともに、にぎわい、利便性、安全を確保した再整備は長年の悲願と伺っています。今回こそ、早期に構想を具体化させ、再整備に向けた具体的な取り組みを積極的に進めるべきと考えますが、今後どのように進めていくのか伺います。

○谷崎都市基盤部長特命担当部長兼務 複数の都市開発と連携した一体的な都市基盤整備の実現に向けて、計画内容、スケジュール、事業手法、役割分担、費用負担等について、地元区や鉄道事業者などと調整や合意形成を進め、再整備構想を具体化した基盤整備方針を取りまとめていくこととしております。
 現在、検討会では、歩行者流動を初めとした交通量の実態調査を実施するとともに、委員お尋ねのJR飯田橋駅の東口を初め機能強化が必要な各施設について、その規模やまちづくりと連携した改良のあり方などの検討を進めているところでございます。
 引き続き、周辺開発などの動向を注視しながら、飯田橋駅とまちが一体となった便利でにぎわいのある交通結節点の整備に取り組んでまいります。

○ひぐち委員 ありがとうございます。こちらJR飯田橋駅東口を大がかりに改良するには、本当、柔軟な発想が必要なのではないかなと考えています。
 例えばではありますけれども、西口に駅の機能が移っているならば、東口の駅構内を駅ビルにつくりかえるなどで新たな空間を生み出せないか。また、改良に当たり、複数の民間開発と連携するには、開発事業者と自治体、JRで協議会を組織し、その協議会が整備主体になるというやり方はできないかなど、さまざまな視点から整備計画を検討いただきたいんです。
 いずれにしましても、改良する際には、JRとともに線路、ホームを支えている擁壁、いわゆるいいだべえを所有しているJR貨物の協力が不可欠と聞いています。
 調整が必要な関係者は多岐にわたりますし、三区にまたがるこの飯田橋駅でありますから、ぜひとも広域自治体である東京都がしっかりとリーダーシップを発揮することを引き続き求めます。
 大変な事業になりますけれども、当局におかれましては、今まさに動いている駅周辺のまちづくりと連携するよう、また、時期を逸することがないよう、これまでの取り組みをより一層加速し、整備計画の具体化、関係者との調整を迅速に進めるよう強く要望いたします。
 さて、もう一つ取り上げたいのが神田神保町です。
 こちらも地域の建物の更新時期を迎えておりまして、路面店である古本屋さんたちが軒を連ねている古書街、商業の集積という個性を生かすべく、回遊性の向上、看板建築といった景観の保全継承、くつろげる空間の整備、そして、代々古書店というなりわいの継続、こういった四つの観点で、本のまち神保町の将来像、まちづくり方針に向けて、地域主体で検討が進んでいます。
 神保町地区もコロナ克服後には、新たなにぎわいを呼び込む個性豊かなまちの一つとして、東京の貴重な財産になると私は考えています。ただ、やっぱり、建物ごとに駐車場を整備すると、せっかくの連続した古書のまち並みを継承できなくなるので、神保町の特性に合わせて地域ルールを策定し、駐車場の計画的な整備や配置を行うことが重要です。
 調べましたところ、都内の地域ルールの導入事例は十地区、このほかにも検討中もあると伺っています。つまり地区ごとの地域ルールの特徴や、それぞれの課題への対応策などについては、都が広く把握しておられるものと思います。
 そこで、今後、神保町地区が地域の特性や個性を生かしたまちづくりを目指す中、駐車場の地域ルールの策定に向けて、区などから都へ相談があった場合には、地域の駐車場の利用実態に応じた附置義務台数の低減だけではなく、まちづくり方針と連携した地域ルール策定の事例など幅広い経験を持って、都が支援を行うべきと考えますが、見解を伺います。

○山崎市街地建築部長 都はこれまでも、地元の区や権利者、学識経験者、警視庁などから成る協議会に参加し、地域の実情に合わせた附置義務基準の設定や駐車施設の配置等について技術的助言を行うなど、地域ルールの策定等に向けた取り組みを支援してまいりました。
 例えば池袋地区の事例では、サンシャイン通りなど歩行者を最優先する道路沿いの建物については、附置義務駐車場を当該道路沿い以外の場所に設けることを推奨するなど、まちづくりと連携した駐車場附置に関するルールづくりがなされております。
 今後、神保町地区について、地元区などから相談があった場合には、こうした事例の紹介や地域ルールの策定、運用上のノウハウの提供を行うなど、必要な支援を行ってまいります。

○ひぐち委員 ぜひ都の知見、ノウハウを生かして、神田神保町のこれからあるまちづくりにおいては、本のまちの魅力が存分に発揮されるよう積極的な支援をお願いいたします。
 さて、附置義務により駐車場の整備は進み、都心部では、むしろ空き駐車場が目立つ地区もあるように思います。
 今となっては、駐車場が需要を上回って整備され、余剰が発生している地域も見受けられる中で、地域の実態に即した地域ルールを適用できる区域を広げる必要があると考えますが、都の見解を伺います。

○山崎市街地建築部長 現在、地域ルールを策定できる区域は、都心部などの駐車場整備地区や都市再生緊急整備地域などに限られておりますが、近年、それ以外の区域でも、駐車場の需給のアンバランスなどが見られることから、地域ルールを策定できる区域の拡大などについて検討が必要であると認識しております。
 このため、今年度、有識者による検討委員会を設置し、条例の改正も見据えた検討を行うこととしております。

○ひぐち委員 関連して、マンションの空き駐車場についても伺います。
 平成三十一年三月からの緩和の取り扱い、この策定については評価をしています。
 ただ、どこまで実際の動きが出てきているかと確認したいので、この一年八カ月の間に附置義務の緩和の認定を受けたマンション管理組合件数、また、相談件数について伺います。

○山崎市街地建築部長 昨年三月にマンションの附置義務駐車場に関する緩和の取り扱いについて定めて以降、本年十月までに都及び区市において五件の緩和認定が行われ、四件が協議中もしくは申請中となっております。
 そのほかに、約百件の問い合わせをいただいております。

○ひぐち委員 緩和認定の相談、約百件ということですが、都内、広いわけであります。これはまだまだ氷山の一角ではないかと私は考えています。
 というのも、地域のマンション管理組合の方々とも話しても、問題ではあるが、まだまだ相談までは至っていないと考え悩んでいる、こうした管理組合の方々はとっても多いような認識であります。
 例えば、空き駐車場を需要が見込めるトランクルームに転用しても、容積の対象となってしまうため、結局転用が難しかったり、また、セキュリティーの問題も含め、外部に貸し出すかについてのマンション内での合意形成、また、貸し出した場合の収益、これに課税がされる場合、運用や事務コストなど共通するような悩ましい課題は多くあります。
 都は、附置義務の緩和にとどまらず、管理組合のソフト、ハード両面からのこうした相談にも丁寧に対応し、課題解決していくべきと考えますが、都の見解を伺います。

○山崎市街地建築部長 都はこれまでも、マンションの駐車場の一部を用途変更する場合などの建築基準法及び関係法令に係る管理組合等からの相談につきましては、建築指導の窓口などで随時対応してきたほか、相談内容によっては、必要に応じて住宅政策本部が所管いたします分譲マンション総合相談窓口の案内や、マンション管理アドバイザー制度の紹介なども行ってまいりました。
 今後とも、住宅政策本部と連携し、管理組合などからの相談には丁寧に対応してまいります。

○ひぐち委員 今まで、水運を中心に移動手段、交通手段の観点から、特色あるまちづくりについて質疑してまいりました。
 最後に、もう一つ大切なのは、冒頭申し上げたとおり、総務省も推進しているICTの利活用による交流人口の拡大についてであります。
 デジタルの力で東京のポテンシャルを引き出す、都民が質の高い生活を送るのはもちろん、交流人口が拡大できるよう、特色あるまちづくりを実現するためには、やはり5Gアンテナ基地の設置など通信環境の整備が重要でありまして、公開空地の活用の幅を広げていくことも新たに検討すべきと考えますが、見解を伺います。

○小野都市づくり政策部長 都市全体がスマート化して、全ての人が快適に暮らし、働くことができるスマート東京の実現に向けては、5Gを初めとするICTインフラの整備を促進していく必要がございます。
 お話の公開空地につきましては、不特定多数の者が自由に通行または利用することが必要でございますが、社会的な要請に応える必要がある場合には一定のルールを定めて、例外的な活用を図っております。
 具体的には、無電柱化のための地上機器、区市町が実施する自転車シェアリング事業のサイクルポート、エリアマネジメント活動などに資する広告物など、公共交通に資する用途の活用を認めてございます。
 今後は5Gアンテナ基地などICT利活用促進に資する公開空地の活用も視野に入れ、検討を進めてまいります。

○ひぐち委員 ありがとうございました。
 いろいろと資料などを商量していますと、先ほど神田祭りは江戸初期には船渡御だったと申し上げましたけれども、時代によって、祭りの形には変遷があるんですね。
 江戸中期以降、江戸市中に幕府ないし関係大名が、道や橋などが整備されると、今度は陸の高さ五メートルもある大きな山車祭りというふうに形が変わっていきます。そして、明治の文明開化以降、東京に電線がクモの巣のように張りめぐらされますと、今度は大きな山車が通れませんから、今なじみ深いおみこしの祭りへと変わっていったわけです。
 つまり考えてみますと、まちの祭礼も、文化も、地域コミュニティも、江戸の昔から都市の基盤整備とともに変遷し、そのたびに新たな文化の蓄積、その地層が積み重なってきたわけであります。
 そういう意味で、これからも都市整備局のまちづくりにおいては、文化や暮らし、コミュニティ、全てに大きく影響するわけでありますから、ぜひとも後世末代まで耐えられる、後々の人まで喜ばれる、大切にされる。新たな時代には、新しい文化的な蓄積がなされるための基盤の整備、創造に向けて、大いに頑張っていただくようお願いしまして、質問を終わります。

○森口委員 私からは、新型コロナウイルス感染症を踏まえた新たな都市づくりについて伺います。
 本年、新型コロナウイルス感染症により、世界のあらゆる都市において社会変容が進み、ウイズコロナ、ポストコロナ時代の都市づくりの挑戦が始まっております。
 都においても、感染症による人々の行動変容や三密対策の必要性に伴い、多様な働き方の推進やデジタル化を加速させるとともに、緑やオープンスペースの重要性がますます高まるなど、コロナ禍を踏まえた新たな都市づくりが必要不可欠であります。
 我が会派はこれまでも、新型コロナウイルス感染症を踏まえ、歩行者優先のまちづくりや自転車のさらなる活用、緑やオープンスペースの拡充、グリーンインフラの整備、5G、AI、IoTなど、データや新技術を活用したまちづくりなど、感染拡大防止と社会経済活動の両立を図る新たな都市づくりの必要性を都に求めてきました。
 本年第三回定例会にて我が会派の代表質問に対して、都は、新型コロナ危機として生じた変化にも対応しながら、国際競争力のある、世界に選ばれる都市をつくり上げていくため、例えば、先端技術を活用しながら、クリエーティブ人材を引きつける機能の充実、多様なライフスタイルに対応した住まいや働く場の整備、身近な緑とオープンスペースの拡大、人中心の歩きやすい空間の創出など、感染拡大防止と経済社会活動の両立を図る新しい都市づくりを推進していくと答弁をいただいております。
 そこで、コロナ禍を踏まえた都市づくりを推進していく上で、ご答弁いただいたそれぞれの取り組みについて伺ってまいります。
 まずは、先端技術を活用した都市づくりについて伺います。
 コロナ禍を踏まえ、都市のデジタル化をスピード感を持って進めていくことが重要です。都は、スマート東京実施戦略のもと、今年度、都市の3Dデジタルマップやビッグデータを活用した都市政策のデジタルトランスフォーメーションを推進しているわけでありますが、その取り組み状況について伺います。

○小野都市づくり政策部長 都は、進展するICTなどの情報技術の活用とあわせ、蓄積されたさまざまなデータを使うことで、都市活動の利便性や安全性が飛躍的に向上した都市空間を実現していくこととしております。
 現在、建物や道路などを仮想空間上に再現する、いわゆる都市のデジタルツインの基盤となる都市の3Dデジタルマップの検討を進めておりまして、今年度は学識経験者や民間企業などと連携したワーキンググループを設置し、導入スキームや運用手法、活用方策の検討などを進め、実装に向けた仕様構築を図ることとしております。
 また、スマート東京戦略で先行実施エリアに位置づけられる西新宿地区におきましては、人の流れ、人流データなどを利活用したまちづくりの推進に向けた調査検討を進めております。
 こうした取り組みを通じまして、デジタル技術を生かした都市づくりを進め、都民へのサービスや生活の質の向上につなげてまいります。

○森口委員 コロナ禍を踏まえた経済社会情勢の変化に対応するため、国は先日、国家戦略特区の基本方針を一部変更することを決定しております。
 これは、幅広い分野でデジタル技術を活用して、企業や行政の仕組みを変革するデジタルトランスフォーメーションを推進し、新型コロナウイルスを踏まえた新たな生活様式を実現するため、規制改革を進めるものであります。
 こういった動きも捉え、都のデジタルトランスフォーメーションを推進し、全ての人と物をIoTでつなげ、医療、防災、交通、経済、環境、まちづくりなど、都民生活に広くデジタル技術を浸透させ、東京が世界で最も選ばれる都市へと進化をするべく、スピード感を持って取り組んでいただきたいと要望いたします。
 先ほどご答弁にあったスマート東京戦略で先行実施エリアとして、都市のデジタル化を進めていく西新宿や、また、新宿駅周辺においては、二〇四〇年代に向けた駅周辺の一体的な再整備が計画されております。
 本年九月には、国家戦略特区として、小田急電鉄と東京メトロが計画をしている新宿駅西口地区の開発計画が発表されており、こういった多様な人々の集まるターミナル駅周辺の再開発などの機会を捉え、新たにクリエーティブ人材を引きつける機能の充実や、多様なライフスタイルに対応した働く場の整備を推進していくべきと考えますが、その新宿西口開発を含む新宿グランドターミナルにおけるオフィス機能のあり方について伺います。

○小野都市づくり政策部長 新宿グランドターミナルのオフィス機能のあり方につきましては、平成三十年三月に都と区で策定しました新宿の拠点再整備方針においてお示ししております。
 整備方針では、新宿グランドターミナルのコンセプトとしまして、駅、駅前広場、駅ビルなどが有機的に一体化した次世代のターミナル、誰にとっても優しい空間がまちとつながり、さまざまな目的を持って訪れる人々の多様な活動にあふれ、交流、連携、挑戦が生まれる場所を掲げてございます。
 また、コンセプトを実現する方針としまして、例えば、誰もがチャレンジできる環境を用意することがございまして、具体的には、訪れる人々に多様な活動やサービスを提供するラボ機能の導入や、オールラウンドに発信を行える多様性を持ったショールーム機能の導入、新たな価値を生み出すイノベーション機能の強化などを図ることとしております。

○森口委員 ありがとうございます。
 魅力的な働く場や交流の場を都心にふやしていくとともに、世界から多様な人材を集める上でも、職住近接に対応した住環境を整備し、文化、芸術、エンターテインメント、また、魅力的な食を提供する機能などもあわせて充実させることが重要と考えます。
 コロナ禍においても、引き続き、都市のメリットを生かしつつ、感染症対策を加味したコンパクト・プラス・ネットワークを推進し、人、物、資本を集め、国際競争に勝ち抜く都市づくりをしっかりと進めていただきたいと要望いたします。
 次に、緑とオープンスペースの確保について伺います。
 コロナ禍で多くの人が自宅周辺で過ごす時間がふえ、生活圏の貴重な屋外空間として、公園や緑地を含めたオープンスペースの価値が高まっております。
 新たな都市づくりにおいては、多世代の多様な利用ニーズに対応した魅力的な公園や緑地、オープンスペースを創出し、人々の健康づくりや幸福度の向上につなげていくことが重要です。
 そこで、都や区市町村は身近な緑の創出に積極的に取り組むべきと考えますが、その取り組み状況について伺います。

○小野都市づくり政策部長 都はこれまで、区市町とともに都市計画公園、緑地の計画的な整備や民有地の既存の緑の計画的な確保に取り組んでまいりました。
 都は、本年七月に事業の進捗などを踏まえ、都市計画公園・緑地の整備方針と、緑確保の総合的な方針を区市町と合同で改定し、身近な緑の創出にも取り組んでまいりました。
 身近な緑の創出に当たりましては、区市町の取り組みが重要であるため、緑あふれる東京基金も活用しながら、区市町が進める緑の保全、創出の取り組みを強力に後押しする方策について、庁内横断で検討を進めております。

○森口委員 ご答弁のような基金も活用し、都内の身近な緑の創出に向けて、区市町村に対する人的、また、財政的支援を拡充していくことを要望いたします。
 東京が目指す将来の活力とゆとりある高度成熟都市の実現に当たっても、多様なニーズに応じ、柔軟に活用できる公園、緑地、水辺、街路空間など、緑とオープンスペースの創出は大変重要な取り組みであると考えております。
 そこで、オープンスペースの拡充に向けては、公園、緑地といった公共空間とともに、民間開発による公開空地等の確保や、その活用も重要と考えますが、その取り組み状況について伺います。

○小野都市づくり政策部長 都はこれまで、民間開発などの機会を捉えまして、都市開発諸制度などの活用により、都市空間にゆとりや憩いをもたらす緑地や広場、公開空地などのオープンスペースの整備を誘導してまいりました。
 また、東京のしゃれた街並みづくり推進条例に基づく、まちづくり団体登録制度により、公開空地などを活用したイベントの実施やオープンカフェの設置などを認めるなど、地域のにぎわい創出活動に資する取り組みも支援しております。
 さらに、今般のコロナ禍を踏まえ、本年六月五日の国の通知に基づき、十一月三十日までの時限的な緩和措置として、まちづくり団体登録がなくても、公開空地などにおけるオープンカフェやテラス営業などを認めるなど、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける飲食店などを支援しております。
 引き続き、良質な民間開発の誘導やまちづくり団体登録制度によるにぎわい創出活動への支援など、ハード、ソフトの両面からオープンスペースの拡充や利活用を促進してまいります。

○森口委員 公開空地を活用したオープンカフェやキッチンカーなどによるテークアウトの販売を、コロナ禍を受け実施しているわけでありますが、これまで行ってきたまちづくり団体による音楽イベントやスポーツイベントなど、地域のにぎわい創出とエリアの魅力を拡大させる取り組みにつながるよう、緑地や公開空地等のオープンスペースの柔軟な活用や整備に引き続き努めていただきたいと思います。
 都においては、コロナ禍を踏まえ、道路や都立公園においても、暫定的に占用許可基準の緩和を行っており、こういった取り組みを都市全体で進め、身近な緑や魅力的なオープンスペースを創出し、新しい日常におけるにぎわいとゆとりある都民の生活の質の向上につなげていただきたいと要望いたします。
 最後に、人中心の歩きやすい空間の創出について伺います。
 今回の感染症を踏まえ、三密の回避やテレワークの普及により、良質なオープンスペースの創出とともに、ゆとりある歩行者空間がこれまで以上に求められております。
 都においても、未来の東京戦略ビジョンに、将来の東京のまちづくりにおいては、道路や駅周辺を車中心から人中心の空間へと転換し、歩きたくなるウオーカブルなまちづくりを進めていくと掲げております。
 そこで、都が昨年より検討会を設置し、活用策の検討を続けている東京高速道路、KK線においては、銀座、八重洲、有楽町、新橋などにも隣接する立地条件を生かし、拠点の回遊性を高め、地域の連続的なにぎわいを創出する人中心の新たなまちづくりに資する整備を進めていくべきであるとこれまで会派としても求めてきましたが、その取り組み状況について伺います。

○吉野まちづくり推進担当部長 KK線につきましては、学識経験者等から成る東京高速道路(KK線)の既存施設のあり方検討会を昨年十月に設置し、検討が開始されました。
 検討会では、KK線の既存施設を保全、撤去等の形態に係る三つの観点と、歩行者系とモビリティー系を合わせた機能に係る三つの観点との九つの組み合わせについて、ネットワーク、にぎわいなど六つの項目から比較評価を行いました。
 その評価結果を踏まえて、検討会としては、KK線の既存ストックを保全し、新たな用途として、歩行者系機能等へと転換する方向で検討を進めることが確認されました。
 その検討した結果として、本年九月の第五回検討会では提言書の素案が取りまとめられ、その主な内容として、KK線のあり方の目標としては、東京の新たな魅力を創出するため、KK線上部空間を歩行者中心の公共的空間として再生することとしてございます。
 また、目指すべき将来像としては、高架道路の形態を生かした広域的な歩行者系ネットワークの構築などの三点が示され、この将来像実現のための整備、誘導の考え方として、歩行者系ネットワークの形成、緑とオープンスペースの形成などの五点が示されてございます。
 今月には検討会から最終提言を受け、さらに都として検討していく予定でございます。

○森口委員 KK線の整備に当たっては、車中心から人中心への転換による開放的な歩行者ネットワークの創出、そして、人と緑が共存共栄した高度成熟都市のシンボルとなるグリーンインフラの形成といった、まさにコロナ禍を踏まえた新たな都市づくりの象徴的な方針が示されております。
 今回、新型コロナを踏まえた新たな都市づくりに関して質問させていただきましたが、都は、来年のオリ・パラを起爆剤として、多様性や包摂性あふれる持続可能な高度成熟都市の実現に向けたさまざまな施策を加速させていくとともに、このたびの新型コロナウイルス感染症による新たな日常を踏まえた都市づくりを進めていくことで、東京が世界の諸都市に先駆け、感染拡大防止と経済活動の両立をともに実現し、将来にわたり国際社会から選ばれる都市となるべく、引き続き、積極的に都市づくりに努めていただくことを要望し、質問を終わります。

○米川委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○米川委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で都市整備局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後八時五十四分散会

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