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Tokyo Metropolitan Assembly

都市整備委員会速記録第七号

令和二年六月四日(木曜日)
第五委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長馬場 信男君
副委員長奥澤 高広君
副委員長和泉なおみ君
理事古城まさお君
理事秋田 一郎君
理事村松 一希君
菅野 弘一君
清水やすこ君
西郷あゆ美君
森口つかさ君
関野たかなり君
中山 信行君
中村ひろし君
曽根はじめ君

欠席委員 なし

出席説明員
住宅政策本部本部長榎本 雅人君
技監久保田浩二君
住宅企画部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務佐々木秀之君
住宅政策担当部長澁谷 浩一君
民間住宅施策推進担当部長飯塚 佳史君

本日の会議に付した事件
住宅政策本部関係
付託議案の審査(質疑)
・第百十三号議案 令和二年度東京都一般会計補正予算(第六号)中、歳出 住宅政策本部所管分

○馬場委員長 ただいまから都市整備委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、住宅政策本部関係の付託議案の審査を行います。
 これより住宅政策本部関係に入ります。
 付託議案の審査を行います。
 第百十三号議案、令和二年度東京都一般会計補正予算(第六号)中、歳出、住宅政策本部所管分を議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○西郷委員 私からは、新型コロナウイルス感染症の影響により、苦境のさなかにある方々への住宅支援について、何点か質問させていただきます。
 先月二十五日、全国的に緊急事態宣言が解除され、都においても、かつての日常を取り戻す第一歩としてロードマップが示されるとともに、感染症への緊急対応として補正予算が編成されました。
 住宅政策本部の関連では、住宅確保要配慮者の入居を拒まないセーフティーネット住宅、いわゆる東京ささエール住宅の整備、導入に要する経費一億円も新たに計上されているところです。
 住宅は生活の基盤であり、都民生活の安定に向け、この東京ささエール住宅を有効に活用していくことが重要です。都としても、平成二十九年十月に制度発足以来、さまざまな取り組みにより、登録促進を図ってきたと思います。
 そこで、東京ささエール住宅の登録を促進するに当たり、区市町村や貸し主に対し、これまで都は、どのような支援を行ってきたのか、確認のため伺います。

○飯塚民間住宅施策推進担当部長 都は、東京ささエール住宅の改修費や家賃低廉化に要する費用を補助するなど、区市町村に対する財政的支援を着実に実施してございます。
 また、住宅確保要配慮者の入居に対する貸し主等の不安を軽減するため、入居者の死亡に伴い貸し主に生じる損失を補償する保険料や、見守り機器の設置費を補助するなど、都独自の取り組みも進めてまいりました。
 加えまして、不動産事業者等の登録意欲を高めるため、本年四月から空き家等を専用住宅に登録することなどを条件に、貸し主や事業者に対して、それぞれ一戸当たり五万円の報奨金を交付する制度を開始したところでございます。
 このように、都はこれまでも、登録促進に向けた取り組みを積極的に展開してございます。

○西郷委員 都は、独自の先駆的な施策を実施するなど、登録促進に向けて精力的に取り組んできたことがわかりました。こうした努力もあって、都内では現在二千三百戸が登録されており、ここに来て、戸数は着実に増加したものと受けとめています。
 しかし、一方では、都も含め、全国的に登録が伸び悩む傾向にあるとも承知しています。
 都は、二〇二五年度までに三万戸という登録目標を掲げていますので、これを達成するためには既存の政策だけではなく、住宅の魅力を高めるなどの新たな施策を実施することも必要でないかと考えます。
 そこで、補正予算に計上された設備導入補助がどのようなものなのか確認させていただくとともに、この補助がどのように登録促進につながっていくのか伺います。

○飯塚民間住宅施策推進担当部長 東京ささエール住宅の登録を促進するためには、住宅としての質を高めていくとともに、それに対する支援を行っていくことが重要でございます。
 このため、東京ささエール住宅の貸し主がヒートショック対策設備やエアコン、宅配ボックス等の住宅設備を導入する場合、一戸当たり十万円を上限に、導入費用の三分の二を貸し主に直接補助する予定でございます。
 これによりまして、要配慮者の安全性や住宅の利便性の向上を図るとともに、先ほどの報奨金等の取り組みもあわせまして、貸し主等の東京ささエール住宅への登録意欲を高めることにより、登録を一層促進してまいります。

○西郷委員 新たに実施されるこの設備導入補助によって、東京ささエール住宅の利便性等が向上していくことと思いますが、重要なことは、この補助によって実際に東京ささエール住宅の登録戸数を増加させ、住宅確保が困難な都民に居住を安定につなげることです。
 先ほどの答弁では、今回の補助は貸し主の登録意欲の向上も目的としているところですが、この補助により、都は、新規登録戸数の増加をどの程度見込んでいるのか伺います。また、登録戸数の増加という目的からは、既に登録されている住宅については補助の対象とはしないのか伺います。

○飯塚民間住宅施策推進担当部長 この補助制度の導入に当たりましては、約七百戸の住宅が新規に登録されることを見込んでございます。
 また、既に登録されている住宅の中には、登録が同じ建物の一部の住戸にとどまっているものもあることから、広範に貸し主の登録意欲を高めるため、既に登録された住宅につきましても同数以上の住戸を新規登録することを条件として、補助対象としてございます。

○西郷委員 一定の戸数までは、既に登録されている住宅について幅広く補助対象になるということが確認できましたが、さて、今回の補助が起爆剤となり、新規登録が大きく進むことを期待しているところですが、貸し主や都民の中には制度をよくご存じない方もいらっしゃると思います。
 そこで、この補助が広く活用されるためにも、広く貸し主を含む都民に向けて、わかりやすい情報提供を行うことが重要ですが、制度の認知度向上をどのように図っていくのか伺います。

○飯塚民間住宅施策推進担当部長 東京ささエール住宅の登録を促進するためには、制度の認知度向上を図り、都民の理解を深め、制度が活用されやすい環境を整備していくことが重要でございます。これまでも都は、わかりやすいパンフレット等を作成し、広く周知を図るとともに、福祉団体や居住支援法人等と連携して、住宅確保要配慮者への情報発信にも積極的に取り組んでまいりました。
 今後もさまざまな機会を捉えまして、都民へのわかりやすい情報提供を継続するとともに、東京ささエール住宅という親しみやすい愛称を活用するなど、広く制度の普及を図り、都民の居住の安定を確保してまいります。

○西郷委員 引き続き、制度の認知度向上のためにも施策を積極的に進めていただきたいと思います。
 そして、今回の新しい補助も含め、東京ささエール住宅がより広く活用され、都民の居住の安定が確保されるように、これからもしっかりと登録促進に取り組まれることを切に要望して、私の質問を終わりにします。

○古城委員 私からも、第百十三号議案、令和二年度東京都一般会計補正予算(第六号)中、歳出、住宅政策本部所管分に関連して質問しますとともに、意見を表明させていただきたいと思います。
 先月二十六日の本委員会でも申し上げましたが、持続可能な社会のあり方として、失業や健康不安、生活苦などで孤立した人が社会に復帰できる社会的包摂が求められており、誰ひとり取り残さないを理念に掲げる持続可能な開発目標、SDGsに着目すべきときであると思います。その目標十一、住み続けられるまちづくりをには、ターゲットとして二〇三〇年までに全ての人々の適切、安全かつ安価な住宅及び基本的サービスへのアクセスを確保し、スラムを改善することが示されています。
 快適な住宅の確保は、暮らしの安心の根幹であるとの観点から、本日は補正予算案に計上された東京ささエール住宅、セーフティーネット住宅設備導入補助事業について質問をいたします。
 都議会公明党は、これまでも住宅確保要配慮者の居住の安定のため、具体的な提案を行ってまいりました。
 二〇一七年十月に開始された住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度、いわゆるセーフティーネット住宅登録制度は、住宅の確保に苦慮する都民の不安の軽減に資するとともに、既存の民間住宅の空き家対策としても有効であります。
 都議会公明党は、国の制度の枠内にとどまらない都独自の積極的な支援や、住宅確保要配慮者を支援するNPOなど居住支援法人や賃貸住宅の持ち主との関係性が深い不動産関係団体との連携を提案してまいりました。二〇一八年八月には、取り組みの強化を求めて、知事宛ての事業改善に関する要望書を提出しました。
 さらに、同年の第三回定例会の代表質問では、我が党の要望を踏まえた登録申請手数料の無料化を図る条例改正を評価した上で、制度普及に欠かせない居住支援法人を利用する際の費用負担の緩和や、不動産事業者へのインセンティブの付与を提案いたしました。
 昨年度からは、住宅確保要配慮者の見守りサービスを提供する居住支援法人向けには、我が党の提案が実り、支援策が予算化されました。改めて、第三回定例会の代表質問において、不動産事業者向けにインセンティブを付与すべきと訴えたところであります。
 また、一昨日の代表質問においても、中山委員から、東京ささエール住宅制度を通した新型コロナウイルス感染症対策を訴えました。
 登録促進には、貸し主が意欲を持てるメリットが必要であると提案してまいりましたが、今年度から報奨金制度をスタートさせたことを評価したいと思います。そして、補助が活用されるためには、まず制度を知っていただくことが重要であります。さきの代表質問に対しては、積極的に制度の周知に取り組むとの答弁がありました。今後の周知に当たっては、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえて対策を立てることが重要であると考えます。
 そこで、感染症の影響により、周知方法が制限、制約される中、効果的に補助制度を周知するためには、不動産関係団体等とも連携し、さまざまな工夫を凝らしていく必要があると考えますが、見解を求めます。

○飯塚民間住宅施策推進担当部長 設備導入補助の周知に当たりましては、説明会など対面での説明が困難な中、その手法や内容を工夫する必要がございます。
 このため、不動産事業者等に対しましては、補助制度をわかりやすく解説したチラシを作成するとともに、不動産関係団体のホームページ上でご紹介いただくなど、団体の有する広いネットワークを生かした広報を展開してまいります。
 また、貸し主に対しましては、不動産専門誌に広告記事を掲載するなど、アピール効果の高い方法による情報提供を実施する予定でございます。
 このようにさまざまな媒体や手法を活用し、今後も制度の効果的な周知を図ってまいります。

○古城委員 ぜひとも各団体の皆様とも緊密に連携をしていただいて、関係者に必要な情報が行き届くよう努めていただきたいと要望いたします。
 一方、登録の促進に当たっては、申請時に不動産業者等の負担が大きいことも課題であります。都議会公明党はこの点についても改善を求めてまいりました。
 昨年の第三回定例会の代表質問でも、本制度の登録に伴う事務作業の負担も多く配慮が必要であり、負担を軽減するための新たな工夫が必要であると訴えました。新たな補助制度の開始に伴い、登録申請もふえることになると思いますが、そうであればなおのこと、こうした負担を軽減することが重要であります。
 そこで、我が党が求めてまいりました負担軽減について、これまでどのように取り組んできたのか、また、今後どのような取り組みを検討しているのか、あわせて見解を求めます。

○飯塚民間住宅施策推進担当部長 東京ささエール住宅の登録促進に当たりましては、登録申請に伴う貸し主の負担軽減を図ることも重要でございます。
 そのため、平成三十年七月の省令改正により、申請書類を簡素化したことを踏まえ、都は同年十月に手数料条例を改正し、登録手数料を無料化いたしました。
 また、令和元年五月には、登録に必要な事項が一括入力できるよう、国の登録システムが改修され、特に管理戸数の多い事業者を中心に負担が軽減されております。
 しかしながら、登録申請に伴う入力事務等の負担がいまだ大きいとの声もあることから、都の居住支援協議会が入力作業を含む登録申請事務を代行できるよう、令和二年度予算に所要の経費を計上しており、今後、申請手続等を精査の上、早期に実施する予定でございます。
 こうした取り組みによりまして、貸し主や不動産事業者の負担を軽減し、東京ささエール住宅の登録を促進してまいります。

○古城委員 これまで手続や費用の両面において、負担軽減が図られてきているということを理解させていただきました。ただいまの答弁で言及されました登録の代行申請についても、早期の実現を要望したいと思います。
 新型コロナウイルス感染症の影響もあり、住宅確保要配慮者の居住の安定にとって、東京ささエール住宅の役割はますます重要となります。貸し主等の登録意欲を高める登録報奨金に加え、東京ささエール住宅の魅力を高める今回の設備導入補助、また、さらなる負担軽減につながる代行入力など、さまざまな施策を総合的に活用して、登録が促進されることを期待いたします。
 さて、本補正予算案は、新型コロナウイルス感染症と都民生活や経済等への影響に対する東京都緊急対策(第四弾)に掲げる施策のほか、感染症防止と経済社会活動との両立を図るための施策等を実施するために編成されました。
 今、新型コロナウイルス感染症の影響により、失業等に伴って戦後最悪の暮らしの危機といわれるほど生活に困窮する方々がふえ、住む場所に困る方々への配慮が一層求められています。
 そこで、都の住宅政策に関連して意見及び要望を申し述べます。
 まず、福祉保健事業にはなりますけれども、TOKYOチャレンジネット事業について、四月の臨時会、特別委員会や、一昨日の代表質問でも改善を求めたところであります。
 この事業では、緊急的な一時宿泊場所の後の居住の場となる一時利用住宅について、利用期間を原則三カ月から四カ月に延長するとともに、民間不動産会社等との連携に加えて、都営住宅も追加提供されています。
 チャレンジネットを利用された方が、コロナ禍の終息にめどが立つまでの間、適切な支援を受けられるようにするために、引き続き住宅政策本部としてもご尽力いただきたいと要望いたします。
 次に、家賃支援について申し上げます。
 三月二十五日に行われた知事の緊急会見では、感染拡大の重大局面にあるとの認識のもと、都民、事業者に対して、不要不急の外出の自粛や自宅勤務等が要請されました。社会経済活動にも影響が及ぶ中、公共料金等では企業の休業や失業などにより支払いが困難な者に対して特別措置が始まりました。
 都議会公明党は、三月二十六日、このような状況に鑑み、知事宛ての要望として、都営住宅に居住する居住者の不安を取り除くため、家賃の取り扱いなど特段の配慮を行うこと、加えて、政策連携団体である東京都住宅供給公社に対しても特段の配慮を要請することを求めました。
 これを受けて、速やかに都営住宅、公社住宅の使用料、家賃の徴収猶予や、都営住宅においては収入再認定による使用料の変更、減額制度の再周知などの対応がなされました。
 榎本本部長を初め、住宅政策本部の皆様の感染症対策への迅速果断な対応を評価させていただきます。
 関連して、住居確保給付金について申し上げます。
 この給付金は、国の生活困窮者自立支援制度で行う事業の一つです。世帯の収入や預貯金が一定額を下回るなどの要件に当てはまれば、求職活動の実施を条件に、原則三カ月、最長九カ月の間、給付金が貸し主側の口座に振り込まれるという制度でありました。
 収入が減って、家賃が支払えない人に家賃相当額を支給するこの住居確保給付金をめぐっては、これまで離職または廃業から二年以内の人が対象でありましたが、公明党が政府に申し入れた提言を受け、四月二十日からやむを得ない休業などに伴う収入減で、離職、廃業と同程度の状況にある人も対象になりました。
 その上で、四月三十日から、さらに使いやすい制度とするため、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた当分の間の特例措置として、支給要件であるハローワークへの求職申し込みを撤廃する措置が講じられることになりました。離職後にアルバイトなどで収入を得ている人やフリーランスでも要件に当てはまれば申請することができる。このようになっているところであります。
 その上で、都営住宅等の家賃にも充当できることが余り知られておりません。厚生労働省による住居確保給付金の支給事務の取り扱い問答には、公営住宅に入居しようとする者、または入居している者は支給対象となるのかとの問いに対して、支給対象となるとの答えが明示されています。既に都営住宅においても活用例があると仄聞をいたします。
 そこで、都営住宅においての失業等に起因する家賃の負担増の緩和に、住居確保給付金も活用できることを積極的に周知することを要望させていただきます。
 最後に、ウイズコロナともポストコロナとも形容される時代にあって、SDGsの視点に立った誰ひとり取り残さない住宅政策こそ、都民生活の基盤であり、未来の東京の柱となります。
 都営住宅を初め、各種公的住宅の適切な戸数と質の確保や、民間住宅、マンション等の取得や入居がしやすい仕組みなど、誰もが安心して住むことのできる骨太な住宅政策を改めて求めまして、質問を終わります。ありがとうございました。

○曽根委員 それでは、私からも、今回の補正予算の中で提案されたささエール住宅の設備導入への補助制度について、この制度がなかなか伸び悩んでいるセーフティーネット住宅の供給の促進になるのかという点で、二つの側面からお聞きしたいと思います。
 その一つは、この制度の導入を機にささエール住宅の登録がふえていくのかどうかということについてです。今回、補助対象の設備は、例示されているもの以外にもどういうものがあるのか、具体的に紹介をしてください。

○飯塚民間住宅施策推進担当部長 今回の住宅設備補助の対象となる設備でございますけれども、具体的には、ヒートショック対策設備やエアコン、宅配ボックス等でございまして、そのような住宅設備を対象としたものでございます。

○曽根委員 ヒートショック対策設備というのはどういうものかとか、宅配ボックスなどの設備の前に、もうちょっといろいろと欲しいものがあるんじゃないかなと思っていたんですが、エアコンもオーケーなわけですよね。エアコンも。
 そうすると、例えば、一棟で十戸のアパートを経営している大家さんがいたとして、そのアパートの中で今までは一戸だけをこのセーフティーネットに登録していたが、これを機に登録を十戸全部にふやして、そしてその全戸にこの補助制度を使って各室にクーラーをつけると。最大十万円まで出るわけですので、それなりのものがつくと思うんですが、こういう制度の活用というのはできるんでしょうか。

○飯塚民間住宅施策推進担当部長 ただいまの委員のご質問は、既に登録された住宅に対しても、この補助が適用されるのかということと理解をさせていただきますけれども、既に登録された住宅につきましても、同数以上の住戸を新規登録することを条件といたしまして、補助の対象としてございます。

○曽根委員 今までお聞きしたところでは、持っているアパートの全部を登録するのではなく、部分的に登録している方が結構大家さんでいるという話も聞いておりますので、そういう方にとっては、例えば一戸なら一戸以上、二戸登録している方は三戸以上になるんですか。今まで登録した数よりも多い数を新規登録することを条件にして、全部にこの補助が適用できるということになりますよね。
 そういう点でいいますと、今回の制度は大家さんにとっては一定のメリットがあるということで、登録がふえる可能性はあるというふうに私も思います。
 ところで、この都のささエール住宅の供給実績というのは、開始年度からどれぐらいになっているのか。また、供給の目標というのはいつまでに何戸を登録するということになっているんでしょうか。

○飯塚民間住宅施策推進担当部長 東京ささエール住宅は、令和七年度までに三万戸の登録を目標とし、平成二十九年十月に制度が開始されて以来、平成三十年度末時点で二百九十六戸、令和元年度末時点で二千二百四十戸が登録されております。

○曽根委員 昨年度から少し伸びてきたとはいえ、まだ五年後までの目標三万戸の一割に届いていないという段階です。
 しかも、この登録住宅というのは、住宅確保要配慮者の入居も拒まないけれども、要配慮者専用の住宅というのは、この二千二百四十戸ですか、この中の一部ですよね。数百戸だと聞いています。したがって、それ自体が、都全体として見ればまだまだ少ないという段階だと思います。
 さらに、その中で家賃低廉化補助を行っている自治体と実績はどれぐらいあるか伺います。

○飯塚民間住宅施策推進担当部長 令和二年度に家賃低廉化補助を設けている自治体は、墨田区、世田谷区、豊島区、練馬区、八王子市の四区一市でございます。
 また、これらの区市におけます令和元年度の補助実績につきましては、世田谷区で三戸、八王子市で二十三戸、計二十六戸となってございます。

○曽根委員 セーフティーネット、ささエール住宅の登録は不十分ながらも二千戸を超えたものの、住宅確保要配慮者向けに、私たちとしてはとりわけ決定的となる、家賃を引き下げる補助を行っている住宅は都内でまだその程度の数、二十六戸とお話ですが、制度を設けていても実績がないところもあるという段階で、なぜ進まないのかということです。
 まず、これが国か、もしくは区市町村の制度に、家賃の引き下げの制度がなっていると、その自治体に居住支援協議会などの設置が前提となっていると思いますので、都内の広域で活用されにくいことや、また、広報媒体が少なく普及が進まないこと、大家さんにとってはメリットよりリスクが多いことなどの問題を抱えております。
 少し前に、私、世田谷区の、先ほど三戸というお話がありましたが、その中のひとり親世帯向けの家賃低廉化住宅を苦労して実施している担当課長の方にお話を聞いたことがありますが、世田谷区は、率直にいってほかの地域より家賃が高いので、大家さんは無理に家賃を低廉化しなくてもアパートの需要は多いと。だから、無理にこの制度に協力してくれる方が、まずなかなかいないと。逆に、入居者側の条件としては、多くの場合、ひとり親家庭は女性が仕事と子供の保育園や学校などとの間で懸命に走り回って、区から情報を得る間もなかったり、そういう住宅が生活圏内にないとマッチングできないと。遠くのところの住宅を供給されても、世田谷区内といえども、なかなかそこに住みかえるということが難しいということなど、さまざまな困難があることを聞かされました。
 今回、コロナウイルスの影響で失業や、また休業などで、新たな仕事を探す場合、東京都内ですと世田谷区内とは限らないという場合もかなり出てまいります。より広域的に住宅を提供する仕組みが必要な場合が出てくるんではないかというふうに思います。
 こうした条件を考えれば、ひとり親世帯などの住宅確保要配慮者へのセーフティーネット住宅の家賃低廉化というのは、区市町村段階での制度だけでは限界があり、やはり広域自治体である東京都が行う必要もあるんじゃないかというふうに思われるんですが、この点ではいかがでしょうか。

○飯塚民間住宅施策推進担当部長 都は、子育て世帯を含む要配慮者向けのパンフレット等におきまして、広域的に活動して入居相談を行う居住支援法人を案内するなど、要配慮者の円滑な入居に必要な情報提供を行っているところでございます。
 加えまして、要配慮者と住宅の適切なマッチングが実現できるよう、居住支援法人の指定を適切に進めるとともに、区市町村における居住支援協議会の設立を支援するなど、相談体制の充実にも努めております。
 今後もこうした取り組みを継続していくほか、区市町村や福祉団体等とも緊密に連携し、要配慮者の円滑な入居に向けて取り組んでまいります。

○曽根委員 今お聞きした二つの側面、一つは大家さんにとってこの制度のメリットがあって、登録がふえるかどうか。この点では一定の効果があるというふうに思われるし、またその制度の普及が必要だと思いますが、もう一つの側面、つまり本当に住宅確保要配慮者、しかもコロナウイルスの影響で、かなり厳しい状況に置かれている方にとって、その方が求めている、安心できる家賃で住めるような、このセーフティーネットの住宅が、その人の求めている場所に提供されていくのかということを考えると、なかなかこれはまだまだ課題が多いなというふうにいわざるを得ないと思います。
 今いろいろ努力をされているというお答えありましたが、円滑な入居先を探すといっても、まだ二千戸程度の登録住宅、しかもその中での要配慮者のみの専用住宅は数百戸、さらにその中で家賃補助が出ているのがほんのわずかというのが現状です。
 このように、民間の協力を得ながら、ひとり親家庭など今本当に厳しい状況にいる都民への住宅を可能な家賃で提供しようと、本腰を入れて考えるとするならば、東京都がやっぱり思い切って財政の投入もして補助制度をつくるか、もしくは民間マンション等の借り上げによる公営住宅、さらには都が直接都営住宅の提供を、こういう世帯に思い切ってふやすということが必要不可欠ではないかと思います。
 最近の相談では、例えばひとり親家庭の場合、都営住宅の申し込みに優遇枠がありますけれども、これで、やっと都営住宅に当せんしたというふうに思ったら、進んでいるはずだった夫とのDV問題での家庭裁判所の離婚調停が、この間コロナウイルス関係で裁判所が動かなくなっちゃって、この影響でストップしたままで、ほかにもさまざまな相談先、例えばひとり親の相談センターとか警察とかに一筆書いてもらっても、これが公的な証明にならないということで、いまだに都営住宅の審査段階で合格できていないという相談事例もありました。
 今回の補助制度は、もちろん改善の一つですけれども、本当に今までよりさらに追い詰められた現役世代の要配慮者が、みずから安心して住める住宅にたどり着けるよう、さらなる制度の改善を強く求めておきたいと思います。
 以上で質問を終わります。

○中村委員 それでは、補正予算の東京ささエール住宅、セーフティーネット住宅設備導入補助への質問をします。
 今回の補正予算は、新型コロナウイルス感染症の影響により、生活に困窮する住宅確保要配慮者を支援するため組まれたとしています。仕事を失う人もいて、生活保護への申請がふえたとも報道されています。以前、リーマンショックのときには派遣切りといわれ、多くの非正規雇用の方が職を失い、住み込みや社宅の場合には仕事とともに住まいも失いました。当時、日比谷公園に年越し派遣村が設立され、社会に大きな衝撃を与えました。
 生活の支援は福祉とはいえ、住まいは生活の基本です。都市整備局から独立した住宅政策本部は、住宅をハードとしてだけ捉えるのではなく、ソフトとしての支援も行うことがその意義だと私は理解しています。今まさに住宅に困窮した方々への支援策を行うべきです。
 そのため、質問に当たって、新型コロナウイルス感染症の影響で住まいについてどのような状況が出ているかと現状を伺ったところ、福祉保健局のチャレンジネットで取り組んでいるとのことでした。
 今後、コロナの問題が終息したとしても、住宅政策本部としても住宅困窮者の現状把握をしていただくよう要望します。
 一方、今回、福祉保健局がインターネットカフェの営業自粛による、いわゆるネットカフェ難民の方が居場所をなくした場合への対応として、宿泊施設を確保しました。宿泊された方々を施設から支援につなぐ先は各自治体の福祉事務所になるんですが、中には住まいさえあれば自立することができる人もいると思いますが、現住所が定まらないとなかなか新たにアパートを借りるのも難しいのが現状です。
 先ほども述べましたが、住宅政策本部が役割を果たすべきときです。入居を拒まないセーフティーネット住宅が量を確保でき、役割を十分に発揮できれば多くの方が助かります。
 都が二〇一八年三月に策定した東京都住宅確保要配慮者賃貸住宅供給促進計画における目標では、二〇二五年度までに三万戸の登録を目指すとしていますが、まだまだ先が見えてきません。
 今回の補正予算では、従来何戸あった登録住宅がどのくらいまでふえる見通しなのか伺います。

○飯塚民間住宅施策推進担当部長 令和元年度末現在、東京ささエール住宅は二千二百四十戸が登録されており、今回の補正予算に盛り込んだ東京ささエール住宅への設備導入補助によりまして、約七百戸の住宅が新規登録されることを見込んでございます。

○中村委員 これまでもセーフティーネット住宅について議論してきましたが、今回の補正予算がどこを目指しているのかをはっきりさせるためにも、そもそもの目標設定について伺います。
 住宅確保要配慮者賃貸住宅供給促進計画において、住宅セーフティーネット法に基づく登録住宅の供給の目標が、二〇二五年度までに三万戸を目指すと設定されています。改めて計画を見てみましたが、三万戸とは書いてあっても、どういう根拠なのかというのが少しわかりませんでした。
 そこで、改めてこの考え方について伺います。

○澁谷住宅政策担当部長 お話の計画は、二〇二五年度までを計画期間といたしまして、平成三十年の三月に策定をしたものでございます。
 この計画におけます登録戸数の目標設定に当たりましては、総務省の平成二十五年住宅・土地統計調査をもとに推計を行いました。
 住宅確保要配慮者のうち、計画期間中に新たに住居を必要とする者は、年収が著しく低く、高い家賃を負担している若年単身者約九千世帯、そして、狭小な賃貸住宅に居住し、公営住宅の収入基準以下の高齢者世帯など、これが約二万世帯、このように推計をいたしまして、これらを合わせました約二万九千世帯をカバーして、居住の安定を優先的に図るよう、二〇二五年度までに三万戸と設定をしたものでございます。

○中村委員 公営住宅の収入基準以下の高齢者ということなんですけれども、場合によっては、年齢によってその収入を上回っていてもなかなか入居が拒まれて入れない方もいらっしゃるでしょうから、ぜひそういったところを幅広く見ていただいて対応していただきたいと思っています。
 とにかく戸数をふやして困窮した方を支援するということだと思いますが、そもそも全体も少ないのですが、要配慮者のみが入居可能な専用住宅は少ないのが現状です。登録住宅も要配慮者が申し込めば拒めないのですが、要配慮者でない方が申し込んでも入れます。
 先ほどの現状把握にもつながるのですが、これまでセーフティーネット住宅で要配慮者の方はどのくらいの方が入居されたのでしょうか。要配慮者を拒まないとしながらも、公の支援で住宅の質が上がれば一般の方の入居も進みます。ただ、要配慮者のための制度であれば、実際に困窮した方が入れないのでは役割を果たせてはいません。
 セーフティーネット住宅にどのくらいの要配慮者が入れたのか調査して把握すべきですが、現状を伺います。あわせて、今回の補正予算でどのぐらいの要配慮者の入居を見込むのか、見解を伺います。

○飯塚民間住宅施策推進担当部長 国の登録システムにおきましては、登録に際して入居状況の入力が任意となっておりまして、実際に多くの事業者等が入力しないことなどを踏まえますと、その時々の東京ささエール住宅への入居状況を的確に把握することは困難でございます。
 一方で、調査のため、事業者に対しまして入居状況を的確に報告するよう求めることは、過度な負担を生じさせることになりかねず、事業者等が東京ささエール住宅の登録にかえって消極的になるおそれもございます。
 こうしたことから、現時点におきましては、入居状況の把握よりも、まずは要配慮者向けの住宅の受け皿を拡大していくことが重要であると考えており、今回の補正予算におきましても、要配慮者の入居見込みは設定してございません。

○中村委員 事業者の方々に協力していただいているという側面も確かにはあるんですけれども、税を使って、こういった制度も使っておりますので、特に過大な負担ということではあるんですけれども、実際に困っていらっしゃる方がどのくらい入れているのかどうかという現状を把握していくというのは必要なことだと思いますので、ぜひ今後、検討していただきたいというふうに思っております。
 さて、私たちの会派の方では、住宅政策として現在ある都営住宅も重要ですが、老朽化の建てかえだけで膨大な費用がかかることや、また、民間賃貸住宅の空き室、いわゆる空き家も多くあることから、家賃補助制度の創設を提案してきました。
 セーフティーネット住宅も、専用住宅には家賃、家賃債務保証料低廉化への補助もあるため、一部採用されている部分もありますが、今回の補正予算では、コロナで困窮した方という目的での編成ですから、登録住宅をふやすためだけではなく、専用住宅をふやす予算にすべきだと思います。
 予算の執行に当たり、専用住宅をより促進する取り組みが必要ですが、見解を伺います。

○飯塚民間住宅施策推進担当部長 都民の居住の安定を確保するためには、専用住宅のみならず、東京ささエール住宅全体の登録を促進していくことが重要でございます。
 都は専用住宅におきましては、家賃低廉化補助のほか、空き家等の登録を条件に報奨金を交付するなどの支援を行ってございます。また、登録住宅におきましても、貸し主が一定の住宅設備を導入する際の補助を今回の補正予算に盛り込むなどの登録促進策を講じているところでございます。
 引き続き、これらの取り組みを総合的に進め、専用住宅を含む東京ささエール住宅の登録を促進してまいります。

○中村委員 住宅の問題で困窮している人を救うためには登録数をふやすということは大変大事だとは思っているんですけれども、今回東京都としても、財政状況が大変これから厳しくなるにもかかわらず、全体でかなり大きな金額をコロナ対策の予算として補正予算を組んでいます。
 その中で、今回の項目も新型コロナウイルスの対策ということで組んでいるわけですから、このコロナで本当に困っている人がいるのであれば、その方々を本当に最優先して救済することが大切なんだと思っています。
 そのためにも、先ほども述べましたが、やはり現状を把握して、それをもとに政策をしっかりつくっていくということが大切であって、そのことが本当に困窮した人の救済につながると思いますので、ぜひそういった予算の執行をやっていただきたいということを要望しまして、質問を終わります。

○馬場委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○馬場委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で住宅政策本部関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時四十四分散会

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