ロゴ 東京都議会

Tokyo Metropolitan Assembly

都市整備委員会速記録第十五号

令和元年十月三十一日(木曜日)
第五委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長馬場 信男君
副委員長奥澤 高広君
副委員長和泉なおみ君
理事古城まさお君
理事秋田 一郎君
理事伊藤 ゆう君
菅野 弘一君
清水やすこ君
森口つかさ君
関野たかなり君
村松 一希君
中村ひろし君
東村 邦浩君
曽根はじめ君

欠席委員 なし

出席説明員
都市整備局東京都技監都市整備局長兼務佐藤 伸朗君
次長総務部長事務取扱桜井 政人君
技監上野 雄一君
理事中島 高志君
都市づくり政策部長小野 幹雄君
都市基盤部長山下 幸俊君
市街地整備部長選手村担当部長兼務安部 文洋君
市街地建築部長青柳 一彦君
基地対策部長高原 俊幸君
連携・連絡調整担当部長八嶋 吉人君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務朝山  勉君
担当部長小口 新吾君
まちづくり推進担当部長吉野 敏郎君
まちづくり調整担当部長木村 宣代君
景観・プロジェクト担当部長山崎 弘人君
交通政策担当部長森  高志君
航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務新谷 景一君
防災都市づくり担当部長三宮  隆君
多摩ニュータウン事業担当部長松崎 浩一君
局務担当部長奥秋 聡克君
耐震化推進担当部長青木 成昭君
横田基地共用化推進担当部長泉水  一君

本日の会議に付した事件
都市整備局関係
事務事業について(質疑)

○馬場委員長 ただいまから都市整備委員会を開会いたします。
 初めに、今後の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、都市整備局関係の事務事業に対する質疑を行います。
 これより都市整備局関係に入ります。
 事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○桜井次長 十月十五日の当委員会で要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元に配布しております資料1、都市整備委員会資料の表紙をおめくりいただきまして、目次をごらんください。資料は五件でございます。
 一ページをお開き願います。1、横田基地におけるパラシュート訓練の通告状況(過去五年間)でございます。
 都へ通告のあった訓練期間、訓練内容及び降下人員数を、一ページから二ページにかけまして年別に記載してございます。
 三ページをお開き願います。2、羽田新飛行ルートに係る一期から五期までの住民説明会において、住民から出された意見でございます。
 国が開催した(1)、第一フェーズから、(5)、第五フェーズまでの住民説明会における来場者からの主な意見を記載してございます。
 五ページをお開き願います。3、「都市計画道路の在り方に関する基本方針(案)」に対するパブリックコメントの状況でございます。
 (1)、実施期間、(2)、意見数及び(3)、意見の主な内容について記載してございます。
 六ページをごらんください。4、横田基地におけるオスプレイの離着陸回数等でございます。
 (1)、離着陸回数及び(2)、平成三十年四月以降の国による離着陸状況の把握方法等について記載してございます。
 七ページをお開き願います。5、神宮外苑地区についての調査件名と予算及び支出額でございます。
 (1)、調査件名及び(2)、予算及び支出額について、年度別に記載してございます。
 以上で資料説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○馬場委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○森口委員 まずは、防災都市づくり推進計画について伺います。
 昨今、絶え間なく発生している自然災害への脅威に対し、被害を最小限に抑える都の防災力の強化が喫緊の課題であります。
 南海トラフ地震、首都直下地震の発生が年々懸念される中、燃えない、燃え広がらない、そして倒れない防災都市づくりを推進するべく、都は今年度、防災都市づくり推進計画及び耐震改修促進計画、この二つの計画の改定に向け、検討が進められています。
 防災都市づくり推進計画は、東京都震災対策条例に基づき、不燃化、耐震化、延焼遮断帯の形成、緊急輸送道路の機能確保、安全で良質な市街地の形成、避難場所等の確保など、さまざまな都の防災施策を推進する計画であります。
 昨年六月に、防災都市づくり推進計画検討委員会やその部会が設置をされ、防災都市づくりの施策の調査検討がされていますが、これまで具体的にどのような検討が行われ、今後どのような取り組みにつながっていくのか伺います。

○三宮防災都市づくり担当部長 都は、昨年六月に、防災都市づくり推進計画検討委員会を開催するとともに、防災都市づくり推進検討部会を設置し、防災都市づくり推進計画の改定に向けて、不燃化の進捗状況などの把握や現状の課題整理を行うとともに、不燃化の促進策の検討を行っております。
 具体的には、建てかえが進まない街区の改善策や、木造住宅を東京ならではのまち並みに再生していく方策の検討などを行っております。
 部会などの検討結果は、今後、防災都市づくり推進計画の改定や、改定計画に基づく取り組みへ反映していく予定でございます。

○森口委員 令和二年度末に改定となるこの防災都市づくり推進計画ですが、検討委員会での検討を踏まえ、まずは基本的な考え方が示されることになります。
 緊急輸送道路沿道の耐震化など、耐震改修促進計画の内容も一部包含をするため、今年度末改定される耐震改修促進計画の動きにも連動するものだと思われます。
 緊急輸送道路沿道の通行機能確保につきましては、これまでの建物の耐震化率といった指標だけではなく、新たな評価指標の活用が検討されており、防災都市づくりに伴う政策目標やこの取り組みにも、そういった点がしっかりと反映されるよう要望いたします。
 これまで都は、防災都市づくり推進計画に基づき、木密地域の不燃化や特定整備路線の整備に取り組んできました。それぞれの整備状況と目標達成に向けた今後の取り組みについて伺います。

○三宮防災都市づくり担当部長 これまでの木密地域におけます不燃化の取り組みによりまして、整備地域における平成二十九年度末の不燃領域率は、推定値で六二・五%まで改善しております。
 特定整備路線につきましては、十月一日時点で、用地の取得割合が約五割、また、十区間で工事に着手しております。
 不燃化の一層の促進を図るため、現在、防災都市づくり推進計画の改定に向けた検討を進めており、今後、計画の基本的な考え方を示し、それを踏まえ、区市町と連携しながら、来年度に整備プログラムを取りまとめてまいります。

○森口委員 令和二年度末までに、整備地域の平均不燃領域率七〇%を目標にしていますが、整備が進まない課題の一つとして、事業実施主体である区が、事業計画の策定、個別訪問による普及啓発、建てかえ等の相談対応、用地買収の折衝、交渉、住民からの助成金の申請受け付け、助成金の交付など、多岐にわたる業務に取り組まなくてはならず、人員不足であるといった点が指摘されております。
 円滑な事業実施に向けては、区の業務をサポートしていくことが必要と考えますが、区の事業推進体制の強化としてどのような支援を行っているのか、これまでの実績と今後の取り組みについて伺います。

○三宮防災都市づくり担当部長 都は、不燃化特区において、区が行う老朽建築物の除却、建てかえなどへの助成や、全戸訪問による機運醸成に対する支援などを行っております。
 今年度からは、住民へのまちづくりコンサルタント等の専門家派遣や機運醸成のための全戸訪問に対する補助について、回数の要件を撤廃するなどの制度を拡充させており、老朽建築物の除却や不燃建築物への建てかえの促進に取り組んでおります。
 さらに、区が人員不足を補うためにUR都市機構や都市づくり公社などを活用する場合に、都として補助を行っており、今年度は十区の整備地域において実施しております。
 今後も、これらの取り組みにより、区を支援し、不燃化の取り組みを進めてまいります。

○森口委員 区に対する支援として、さまざま取り組みを行っていることがわかりました。引き続き、目標達成に向けて取り組みを進めていただきたいと思います。
 次に、耐震化について伺います。
 都はこれまで、緊急輸送道路の機能確保に向けた沿道建築物の耐震化や住宅の耐震化など、耐震診断、耐震改修を進めてきました。
 本年第一回定例会にて、小池知事より、耐震改修促進計画の改定に着手するとの施政方針が示されておりますが、その経緯と目的について伺います。

○青木耐震化推進担当部長 平成十九年三月に、法に基づき耐震改修促進計画を策定し、これまで、計画の実施状況等を踏まえ見直しを行いながら耐震化を促進してまいりました。
 前回改定した平成二十八年三月以降、このたびの耐震化推進条例の改正も含めた状況を踏まえ、さらに耐震化を促進するため、計画を改定することといたしました。

○森口委員 耐震改修の促進に関する法律に基づき、都は、平成二十九年度末に、耐震診断が義務づけられている建築物の耐震診断結果を公表しております。公表された三割の建物が、震度六強以上の地震により倒壊するおそれがあると明らかになりました。
 耐震化の推進には、診断結果の公表は非常に有効と考えますが、具体的にどのような効果があったか伺います。

○青木耐震化推進担当部長 平成三十年三月、耐震改修促進法に基づき、耐震診断が義務づけられている特定緊急輸送道路沿道建築物や不特定多数の方が利用する大規模建築物などを対象として、東京都が所管する建築物の診断結果を公表いたしました。
 対象の約八百五十件について、それぞれの建物名や住所、安全性の評価などを公表したことによって、耐震改修工事等に結びついた例もございます。
 これまでに、耐震改修工事が完了し、耐震性能を満たしたものが十七件、現在工事中のものが七件、改修工事や補強設計の予定が決まったものが四件、建てかえなどのために取り壊したものが九件となっておりまして、建物所有者等の取り組みを促す効果があったと考えております。

○森口委員 都は、建物所有者への支援として、建築士や専門家を派遣するアドバイザー制度を進めております。
 一方で、建物の耐震改修には、所有者だけではなく、テナントの協力が不可欠であり、都は、平成三十年度末に耐震化推進条例を改正し、テナントなどの占有者も耐震化に協力するよう、占有者の責務を新たに規定をいたしました。
 占有者に協力が得られるよう、丁寧な働きかけが必要であると考えるが、具体的にどのように占有者に働きかけていくのか伺います。

○青木耐震化推進担当部長 条例改正後、個別訪問の際などに、建物所有者に条例改正の内容を周知し、占有者への働きかけを行うよう促してまいりました。
 今後、所有者の求めに応じ、例えば占有者への働きかけに関するアドバイザーによる支援や、必要に応じて、占有者に対し、所管する行政庁による指導を行ってまいります。

○森口委員 一昨日、会計検査院が十四都道府県の耐震診断を行った建物について調査を行い、これまで耐震性が不十分と判定された建物のうち約四割が未改修のままで、耐震化が進んでおらず、そのうち約三割については、自治体が一度も指導や助言をしていなかったとの報告がされております。
 それを受けて、国は、自治体に対し、耐震性が不十分と指摘された建物について、改修の実施状況を定期的に把握するように促したい、改修していなければ所有者に指導なども行うよう周知するとのことであります。
 都におきましても、所有者、占有者への働きかけを今後も丁寧に進めていただきますよう要望いたします。
 耐震改修促進法令の改正を受けて、特定緊急輸送道路沿道の建築物に附属するブロック塀についても耐震診断が義務づけられました。地震によるブロック塀の倒壊や道路閉塞を防ぐものであります。
 都においても、ブロック塀の倒壊に歩行者が巻き込まれるという痛ましい事故が起こらないよう、速やかな取り組みが必要と考えますが、ブロック塀の耐震診断義務づけをどのように進めていくのか伺います。

○青木耐震化推進担当部長 政令改正により、耐震診断を義務づける対象にブロック塀が追加されました。これを受けまして、自治体は、耐震改修促進計画にブロック塀の耐震診断義務づけに関する事項を位置づけることとなりました。
 具体的には、対象路線、塀の長さや高さ、耐震診断期限などを定めることとなっておりまして、現在、その具体的内容について、区市町村と協議しながら検討しているところでございます。

○森口委員 耐震改修促進計画検討委員会での検討のもと、促進計画素案が策定され、今年度末に改定がされることになります。この改定に当たっては、特定沿道の通行機能確保に着目をした耐震化状況の見える化を行うとともに、機能確保に向けた新たな目標の設定と施策が提示されることになります。
 これまで、特定緊急輸送道路沿道の機能確保に向けて、倒壊危険性の高い建物を解消するとともに、耐震化率九〇%以上を実現することで通行機能を確保できるといった考え方のもと、耐震化を進めてきました。
 検討委員会では、区間到達率など新たな指標を検討しているようでありますが、この新たな指標の特徴や、この指標を用いることによる利点について見解を伺います。

○青木耐震化推進担当部長 お話のありました区間到達率とは、学識経験者による検討委員会で新たな指標として提案されたものでございまして、都県境の入り口から特定緊急輸送道路上の任意の地点への到達可能率を示す指標でございます。
 この指標によれば、これまでの耐震化率ではあらわすことができない通行機能確保の観点からの耐震化の進捗状況を的確にあらわすことができるとされております。

○森口委員 緊急輸送道路の通行機能確保に、新たに区間到達率といった指標を用いることが検討されているようであります。
 区間到達率を用いることで、病院や役所、防災拠点などに緊急車両がどの程度到達可能か判断できるようになるわけであります。さらに、都市部においても、道路が閉塞をし、緊急車両が到達できない孤立地域が判明をすることで、新たな施策にもつながる大変有効な指標であると期待をいたしております。
 緊急輸送道路の通行機能確保、向上には、特定緊急輸送道路だけではなく、一般緊急輸送道路の通行も、本来、加味をしていかなければなりません。一般緊急輸送道路沿道の耐震化は、令和七年九〇%、その後一〇〇%と目標が定められておりますが、そもそも耐震化の状況の報告を義務づけておらず、現時点の耐震化率や建物ごとの状況も把握ができておりません。
 今後、一般緊急輸送道路沿道の建築物の耐震化状況の把握を進めていくべきと考えますが、見解を伺います。

○青木耐震化推進担当部長 一般緊急輸送道路沿道建築物の耐震状況については、特定緊急輸送道路沿道建築物と異なり、耐震化状況の報告を義務づけていないため、正確な耐震化率は把握できていませんが、助成実績や区市町村からの照会などから把握に努めており、引き続き、こうして得られた情報を蓄積することなどにより、把握に努めてまいります。

○森口委員 昨年開催された都の防災まちづくり推進計画検討委員会において、一般緊急輸送道路はそもそも耐震診断が義務化されていないので状況がわからない、特定緊急輸送道路のやや強い指導を一般緊急輸送道路全体に広げて、少なくとも耐震診断と建てかえ計画の開示を促すべき、条例を改正しなければいけないとの指摘がされております。
 より実効性ある通行機能確保、向上に向けて、一般緊急輸送道路沿道の建築物の耐震化についても、取り組みや支援を強化することを要望いたします。
 次に、特定緊急輸送道路沿道の耐震化に当たり、耐震性が不足している建物が日影規制により高さ制限が発生をするなど、建てかえにより容積が減少するため、居住者間の合意形成が進まず、建てかえが進まない課題があります。
 特定沿道建築物の耐震化の推進に向けて、近隣に与える日影が建てかえ前と同程度であれば建てかえを認める新たな制度が必要と考えるが、見解を伺います。

○青木耐震化推進担当部長 耐震化を進めるに当たり、日影規制につきましては、将来の都市像や現状の市街地との関係調整等を踏まえ、土地利用規制との整合を図りながら、適切に運用していく必要があると考えております。

○森口委員 また、特定緊急輸送道路沿道において、日影規制により既存不適格になっている建築物及び建てかえる前の容積を回復できないため建てかえが困難となっている建築物について、都内の実態を調査する必要があると考えますが、見解を伺います。

○青木耐震化推進担当部長 個別訪問によるヒアリングなどから、耐震化が進んでいない建物では、改修等を進めるに当たってさまざまな課題があると認識しておりまして、今後も、アドバイザー派遣や個々の建物への助言などの機会を通じて、実態把握に努めてまいります。

○森口委員 耐震化が進んでいない建物に対して、その個々の事情に応じた対策を進めるためにも、実態調査をしっかりと進めていただきますよう要望いたします。
 都は、耐震化や不燃化といった防災都市づくりに加え、被災後のスムーズな復興につながる事前復興の取り組みを全国に先駆けて行っております。
 昨今の全国各地で頻発している自然災害も踏まえ、本年六月には、都市復興の理念、目標及び基本方針が策定されております。また、今年度末には、行政職員向けの東京都震災復興マニュアルが修正されます。これは、地震の後に豪雨が重なって発生する大規模水害も想定に加えるなど、復興マニュアルの改善を行うものであります。
 基本方針やマニュアル策定とともに、都市の一日も早い復興には、行政だけでなく、自助や共助を担う都民の理解と協力が不可欠であります。
 都市復興に対する都民への普及啓発が大変重要と考えますが、都の取り組みを伺います。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 都は、被災後の都市復興のあり方や手順、執行体制をあらかじめ検討し、都民等と共有を図る都市の事前復興の取り組みの一環としまして、都市復興の理念、目標及び基本方針を策定しておりまして、この基本方針等を被災後に活用するだけでなく、平時から都民や企業等へ周知していくこととしております。
 この基本方針等や復興の手順を示した東京都震災復興マニュアルの内容につきましては、防災展などにおける都市復興に関するパネル展示や、都民向けの震災復興シンポジウムの開催などを通じて、都民への普及啓発を行っております。
 また、今年度から、民間団体や区市町村が基本方針等の内容を都民などに周知するためのセミナー等を開催する場合に、支援を行っております。
 東京が被災した際に自助や共助を担う都民の理解と協力を得ながら、一日も早い都市復興が実現できますよう、都市の事前復興の取り組みを積極的に進めてまいります。

○森口委員 次の質問に移ります。鉄道駅のホームドアやエレベーターの整備など、バリアフリーの取り組みについてです。
 会派としてこれまで、鉄道駅ホームドア整備に当たり、利用者数だけではなく、駅ごとに異なる課題を精査し、優先整備を行うべきであると要望を行ってきました。エレベーターの整備につきましても、高齢者、障害者、ベビーカーなど多様な利用者の視点に立った複数ルート整備の必要性を要望してきました。
 ことし九月に、鉄道駅バリアフリーに関する優先整備の考え方について、新たな発表がされておりますが、その内容について伺います。

○森交通政策担当部長 鉄道駅バリアフリーに関する優先整備の考え方では、基本となる考え方や優先整備の考え方、今後の進め方を示しております。
 基本となる考え方においては、新たな取り組みとして、ホームドアでは利用者十万人未満の駅に、エレベーターでは複数ルート、乗りかえルートの整備に補助の拡大、充実を図り、取り組みを加速することとしております。
 優先整備の考え方においては、さらなるバリアフリー化を進めるため、特別支援学校や病院などの駅周辺の特性及びホームの狭さなどの駅の特性を考慮した優先整備の視点を提示しています。
 今後の進め方においては、この優先整備の視点を踏まえ、都や区市町と調整しながら、鉄道事業者に整備計画の策定を求めていくことを示しております。

○森口委員 今後、鉄道事業者に整備計画の作成を求め、ホームドアに関しては二〇三〇年までに未整備駅の半数の駅への設置を目指すとしておりますが、東京メトロや都営地下鉄に比べ、特段、JRの整備が進んでいない課題があります。
 そこで、JRのホームドア整備に向けて、どのような課題認識のもと、今後どのように進めていくのか、見解を伺います。

○森交通政策担当部長 利用者の安全性を確保するため、ホームドアの整備を促進するには、鉄道事業者の積極的な取り組みが不可欠でございます。都は、国とともに、地下鉄駅に加え、JRや私鉄の駅などを対象に補助を行ってきています。
 こうしたことにより、JRについては、平成三十一年三月末現在、利用者十万人以上の駅では約四割で設置されている一方、十万人未満の駅の整備率は一割未満です。
 本年九月、さらなるバリアフリー化に向けて、鉄道駅バリアフリーに関する優先整備の考え方を取りまとめました。
 今後、この考え方を踏まえ、十万人未満の駅についても整備を進めていくよう、JRに対しても積極的に働きかけてまいります。

○森口委員 さまざま要因があるとは思いますが、JRにおいて、十万人未満の駅のホームドア整備率が一割未満とのことであります。整備の進んでいない鉄道駅では、転落事故や接触事故がいまだ発生しており、今回の優先整備の考え方に基づく新たな補助スキームにより整備が進むよう、さまざま働きかけや工夫をしていただきたいと要望いたします。
 鉄道駅のバリアフリーの取り組みとして、外国人、高齢者、障害者、子供連れなどさまざまな移動制約を抱える人たちが、スムーズに公共交通を乗り継ぎできるよう、公共交通施設のユニバーサルデザインの推進も大変重要です。
 東京二〇二〇大会に向け、ターミナル駅における案内サインの整備が計画されておりますが、ビル管理、鉄道事業者、商業事業者など関係者が多岐にわたるため、整備実施に向けた協議や調整が課題であります。
 そこで、ターミナル駅の案内サインの整備をどのように進めているのかお伺いをいたします。

○森交通政策担当部長 新宿駅では、平成二十七年に、東京二〇二〇大会を見据え、新宿ターミナル協議会を設置し、交通事業者や施設管理者と連携して、複雑なターミナルを誰もがわかりやすく利用しやすくなるような取り組みを進めております。
 こうした新宿駅での取り組みを参考にして、平成二十九年三月、利用者の視点に立った東京の交通戦略推進会議の取りまとめにおいて、乗降客数、路線数など一定の条件を満たすターミナル駅のうち、関係区市の意向を踏まえ、改善に取り組むターミナル駅として、新宿駅に加えて渋谷駅、池袋駅など八つの駅を選定いたしました。
 各ターミナル駅において協議会などを立ち上げ、事業者ごとで異なっていた案内サインについて、表記の統一性、表示内容の視認性を調査した上で、対応方針を整理し、基本ルールを取りまとめました。
 現在、このルールに基づき、順次整備を進めております。

○森口委員 大規模ターミナル駅であります新宿、渋谷、品川、東京、池袋における案内サインの整備状況について伺います。

○森交通政策担当部長 新宿駅においては、おおむね完了しております。渋谷駅、池袋駅では昨年度から、品川駅では今年度から、案内サインの整備に着手しており、東京駅においては、現在、関係者間で整備に向けた協議を行っています。
 これら五駅について、東京二〇二〇大会までに案内サインの整備を完了することとしております。

○森口委員 新宿駅につきましては、鉄道事業者、ビル管理、商業事業者、行政、専門家などがターミナル協議会を設立し、ピクトグラムを活用した案内サインの活用、利用者目線のターミナルマップ、また、デジタルサイネージによる案内、多言語対応など、ほかのターミナル駅に先駆けて取り組みを進めてきました。
 また、東京二〇二〇大会前に、駅東西の回遊性を高めるべく、東西自由通路が完成することにもなります。
 さらに、二〇四〇年代に向けては、新宿駅は、駅の改良や駅ビルの機能更新を進め、新宿グランドターミナルとして再編が行われるわけであります。
 今後、段階的な都市計画の変更が進んでいくことになりますが、現時点の取り組み状況とその特徴について伺います。

○山下都市基盤部長 新宿駅周辺では、ターミナルの再編を契機といたしまして周辺のまちづくりを進め、新宿のまち全体の機能更新を促進し、地域の回遊性を高めるとともに、観光、商業、業務など、多様な機能の充実強化を図ることとしております。
 先行して再編する新宿駅直近地区につきましては、東西の移動がしにくい、人の滞留空間が不足している、駅や駅ビルの老朽化が進んでいるなど課題を抱えてございます。
 このため、東西のまちをつなぐ歩行者空間の確保や東西駅前広場の再編などにつきまして検討を重ね、現在、区と連携いたしまして、東西自由通路や駅前広場などの都市計画手続に着手しているところでございます。
 こうした公共施設の整備を進めるため、駅改良や駅ビルの機能更新と連携しながら、都が施行者となりまして、土地区画整理事業を実施してまいります。

○森口委員 駅中央に人々が集うセントラルプラザを設け、東西デッキで東口と西口をつなぎ、南北四百メートルにわたる空中回廊、スカイコリドーを設けることで、新たなにぎわいが生まれ、駅周辺一帯が歩行者中心の空間として広がっていくことになります。
 新宿は今後、歌舞伎町一丁目ミラノ座跡地に複合エンターテインメントビルが建設され、高層ビルが建ち並ぶここ西口におきましても、西新宿三丁目に五ヘクタールの再開発事業が決まっているなど、大規模な再編や更新が進んでいくわけであります。
 駅周辺では、自動運転やICT、5Gの積極的な導入も検討がされており、今の子供たちが社会で活躍をしている二〇四〇年代、この新宿グランドターミナルを中心に、世界中から人材、資本、情報が集まる、にぎわいのある国際的な拠点として再編していくよう、都としましては、地元区、事業者、関係機関と連携をし、引き続き取り組みを進めていただきたいと要望いたします。
 次に、都における舟運の活性について伺います。
 東京都は、二〇一五年度から、学識経験者や地元区、舟運事業者等から成る水辺空間活用のワーキンググループを設置し、舟運活性化の具体的な方策を検討するなど、新規航路の社会実験を順次進めてきました。
 まず初めに、これまでの舟運活性化の取り組みの経緯について伺います。

○森交通政策担当部長 舟運が身近な観光、交通手段として定着することを目指し、二〇一六年度から、新規航路の開拓、認知度の向上、魅力の向上、利便性の向上の、舟運活性化に向けた取り組みを展開しています。
 新規航路の開拓につきましては、観光、交通手段を目的に、二〇一六年から二年間で八航路の社会実験を実施し、延べ約四千人の方に乗船いただきました。このうち、お台場発着の周遊航路、朝潮運河と有明とを結ぶ航路などで、民間事業者による運航が開始されています。
 認知度向上の取り組みとして、東京舟旅のホームページの開設、PR動画の配信、パンフレットの配布など、魅力向上の取り組みとして、水辺のイベントと連携した臨時便の運航を行いました。
 また、利便性の向上の取り組みとして、管理者により異なっていた表記ルールの統一など、船着き場に係る案内サインの改善を実施いたしました。

○森口委員 また、今年度から、都内で初めて実施をした通勤等で船を利用した社会実験の特色と内容について伺います。

○森交通政策担当部長 スムーズビズの集中取り組み期間中である七月二十四日から八月二日までの平日八日間、日本橋から晴海トリトンスクエア前の朝潮運河間で、都内で初めて、朝の通勤等の交通手段として船を利用した社会実験を実施いたしました。この区間は、鉄道やバスと比較して所要時間等に大差がないことや、潜在的な需要が期待できることから選定しました。
 実験の内容は、七時三十分から九時までの通勤時間帯に十五分間隔で運航し、所要時間は乗降時間を含めて三十分から四十分程度であり、全席着席で、日本橋、朝潮運河間を双方向にノンストップで結ぶものです。乗船費用は無料とし、今後の交通手段としての舟運の可能性を探ることを目的としたアンケート調査に協力いただきました。

○森口委員 今回の社会実験に参加された方の声は、今後実現化していく上で大変参考になると思われますが、今回の社会実験のアンケート結果とその評価について伺います。

○森交通政策担当部長 社会実験では、八日間で延べ二千八百名を超える方に参加いただき、アンケート調査にも六割以上の方から回答をいただきました。
 アンケート結果では、社会実験の内容について、満足とまあ満足との回答が八割以上を占めました。また、今後の利用動向については、利用する、多分利用するが六割近くを占めました。一方、船舶への屋根の設置、船の速度の向上、夕刻や夜間での運航などの意見もありました。また、許容できる運賃については、三百円程度と五百円程度を合わせて約九割、希望する目的地については、羽田空港方面、お台場、臨海副都心方面が多数を占めました。
 今回の社会実験につきましては、これらのアンケート結果から、実現に向けてさまざまな感触が得られたと考えております。

○森口委員 利用者の満足度が高く、六割の方々が今後も利用したいとのことであり、高い評価であったといえるのではないでしょうか。
 交通としての舟運の活用は、ニューヨークやロンドンなど海外の主要都市が先行していると認識をいたしております。通勤や観光として市民が日常的に利用しており、東京の舟運においても参考になることが多いと思われます。
 都は、こうした海外などでの舟運の取り組みについて、どのように把握をしているのか伺います。

○森交通政策担当部長 昨年度の調査業務において、舟運を公共交通として利用し、年々利用客数を伸ばしているニューヨーク、ロンドンにおける事業背景や利用状況等について調査を行いました。
 両都市において共通していることは、公共としての関与が強いことであり、例えば、ニューヨーク市では、航路の選定や継続的な運航に対する支援、船着き場などの整備や船着き場までのシャトルバスの運行などを行うことで、定常的に利用者をふやしております。

○森口委員 ニューヨーク、ロンドンにおいては、観光や通勤の交通手段として舟運が拡大しており、船着き場のにぎわいや交通結節点の活用など、都においても参考になるものと思われます。
 都における舟運の活性化については、来年、東京二〇二〇大会を見据えながら、舟運事業者や関係する地元区等とともに、引き続き取り組んでいく必要があると考えますが、今後の舟運活性化の取り組みの方向性について伺います。

○森交通政策担当部長 今年度は、新たな航路の実現可能性について検討していくこととともに、イベントなどと連携した臨時便の運航や、案内サインの効果的な整備に向けた施設管理者等との調整を着実に進めていきます。
 また、来年度は引き続き、新規航路の開拓などの舟運活性化の取り組みを着実に実施していくとともに、これまで五年間の取り組みを検証していく予定でございます。
 東京二〇二〇大会、さらにその先に向け、舟運が身近な観光、交通手段として定着し、水辺のにぎわいを創出するよう、関係局と連携して取り組みを進めてまいります。

○森口委員 二〇四〇年代の東京の都市像を描く都市づくりのグランドデザインにおいては、水辺を楽しめる都市空間を創出する取り組みとして、観光や身近な移動としての船旅を定着させると掲げられております。
 来年度、これまでの取り組みを検証していくとのことでありますが、社会実験から得られた成果をもとに、都における舟運のあり方や将来像をしっかりと定め、新たな取り組みを進めていただくことを要望いたします。
 都内で騒音や景観の支障となるアドトラックの規制について、次は伺います。
 アドトラックとは、車の側面や背面に、店舗名や商品、サービス名など巨大な広告物を掲示し、音声や映像を流しながら繁華街を繰り返し低速走行し、宣伝を行っている広告宣伝車であります。都内有数の繁華街を有するここ新宿区におきましても、さまざまな広告宣伝車が走っており、住民や観光客にとって迷惑な問題となっております。
 そこで、広告宣伝車の対策として、これまでどのような取り組みを行ってきたのか伺います。

○山崎景観・プロジェクト担当部長 自動車の車体広告物については、自動車登録された都道府県等の屋外広告物条例に従うこととなります。
 都内ナンバーの車については、都の条例によって、発光や反射により運転者を幻惑させるおそれがある広告物等を禁止しております。また、デザインの質の確保を図るため、表示内容などに関して、公益社団法人東京屋外広告協会による自主審査を受けることを求めております。
 都内を走行いたします都外ナンバーの広告宣伝車につきましても、同協会による自主審査を受けられる体制を整備しており、その活用に向け、リーフレットを作成し、近隣県や関係事業者への協力要請を行うなど、関係機関と連携して対応しております。

○森口委員 都はこれまで、騒音に関しては環境確保条例で規制を行うとともに、広告宣伝車のデザインについては、屋外広告物条例や自主審査制度を導入するなど対策を進めていますが、広告物条例は他県ナンバーには適用ができないため、いまだ他県ナンバーの広告宣伝車が数多く都内を走っております。
 そういった対策として、都は、近隣の自治体と現状認識や取り組み状況について情報共有を図り、屋外広告物の規制強化に努めるべきと考えますが、見解を伺います。

○山崎景観・プロジェクト担当部長 広告宣伝車に係る規制につきましては、これまでも、東京都及び近隣県市の屋外広告物行政主管部署で構成されます関東甲信越屋外広告物協議会などにおいて、取り組み状況などの情報共有等を行っております。この協議会等を活用いたしまして、広域的な規制のあり方などについても、近隣県市と協議等を図ってまいります。

○森口委員 他県の協力が得られないと解決しない課題でもありまして、近隣県市へのさらなる働きかけを要望いたします。
 次の質問です。
 新宿、浅草、銀座など都内の主要観光地におきましては、観光バスが路上に駐停車をすることで、交通渋滞や交通事故、騒音、排気ガス等、さまざまな交通環境の悪化が問題となっております。駐車場や乗降場所の不足、観光バス事業者や運転手のマナーやモラルの問題など、その要因はさまざまであります。
 そこで、これまで都は、どのような観光バス駐車対策の取り組みを行っているのか伺います。

○森交通政策担当部長 観光バスの駐車場が不足する地区では、地域の実情を踏まえ、地元自治体が主体となって対策を行う必要がある一方、観光バスは都内各地を巡回することから、広域的な視点に立った対策が必要です。
 このため都は、観光バスの駐車場が不足する新宿、浅草、秋葉原及び銀座の四地区について、駐車状況等の調査を行うとともに、観光バスの運転手に対するヒアリングを行い、駐車場の利用意向について確認を行いました。
 これらの結果を踏まえ、平成三十一年三月、観光バス駐車対策の指針となる観光バス駐車対策の考え方を策定し、地元自治体に周知することにより、対策を促進しています。
 また、駐車モラル向上の環境づくりを進めていくため、国、警視庁及び地元自治体等と連携し、駐車場マップを配布するなどの観光バスマナーアップキャンペーンを実施しています。

○森口委員 本年、都は、観光バスの駐車対策として、安全で快適な交通環境確保、また、都内の魅力ある観光地づくりを促進するべく、観光バス駐車対策の考え方を策定したわけでありますが、地元自治体が実施する観光バス駐車場の整備に対して、今後どのような支援を行っていくのか伺います。

○森交通政策担当部長 観光バス駐車場の整備や有効活用を効果的に進めるためには、国、警視庁及び地元自治体等の関係機関が連携することが重要です。
 このため、都は、観光バス駐車対策の考え方において、国と連携し、地元自治体の観光バス駐車場整備に対する補助制度の活用を促すとともに、用地確保が困難な場合等は、既存駐車場等の有効活用策を示しています。
 引き続き、こうした取り組みを促すとともに、学識経験者や関係機関で構成する観光バス駐車対策分科会において、最新の取り組み状況等の情報共有を行うなど、地元自治体が取り組む観光バスの駐車対策を支援してまいります。

○森口委員 新たな補助制度として、区市町村が策定する観光バス受け入れ計画のもと、駐車対策に伴う現地調査や整備計画の策定にかかわる費用、また、駐車場を整備する際の設計費、施設整備費などを支援していくものであります。
 関係機関が連携を強化し、観光バス駐車対策が進んでいくよう、引き続き、区市町村への支援を要望し、私の質疑を終わります。

○東村委員 それでは最初に、バリアフリーのハード整備について何点か伺いたいと思います。
 いよいよ東京オリンピック大会まであと二百六十七日、東京パラリンピック大会まであと二百九十九日、その中で、この八月二十五日には東京パラリンピック大会一年前イベントが行われました。
 その際、国際パラリンピック委員会のドゥエーン・ケール副会長から、本当に、我々に対するメッセージというか、アドバイスというか、示唆がございました。その文書を一部読みたいと思います。
 東京大会が、過去のどのパラリンピック大会よりも社会を変革する力を持つと確信しております、私は、東京二〇二〇大会が日本社会を永遠に変え、障害の有無にかかわらず、全ての世代にとって大きなレガシーを残すものになると確信をしておりますと、こういうお話をされました。大変すばらしい挨拶であって、この思いを受けて何点か質問したいと思います。
 先ほども質問がありましたが、鉄道駅のホームドアの整備について、委員長から重複を避けるようにと話がありましたので、重複は避けて質問したいと思います。
 先ほど、平成三十一年三月末現在、都内の利用者十万人以上の駅で、おおよその数字をいわれたんですが、正確に申しますと、JRが四四%、私鉄が五九%、地下鉄が六八%です。
 JRが非常に進んでいないという話は出ましたが、じゃあ、なぜJRの整備率がこんなに低いのか、これについての質問はありませんでしたので、まずこの点についてお伺いしたいと思います。

○森交通政策担当部長 ホームドアの整備に当たっては、扉位置の異なる列車への対応や、狭隘なホームでの設置スペースの確保、また、多額の費用などのさまざまな課題がございます。JRではこのほか、車両の増結などに伴う駅改良工事を実施しており、ホームドアの整備との調整が必要となるなどの事情もあります。
 こうした状況の中で、JRは、まずは利用者十万人以上の駅を優先して整備しつつ、二〇三二年度末までには、東京圏の在来線の主要路線全駅にホームドアを整備することとしております。

○東村委員 JRは特に、車両の扉の位置が異なる列車が多い、中には二階建てもありますし、さらには駅の形状、多額の費用がかかると、こういう話をされました。なかなかそういう意味で進捗していないと。
 確かに、十万人以上を優先してという話なんですけど、結局のところ、列車の形状を整えるまで待っていたら、かなりの年数を私は要すると思います。
 そういう中で、JR拝島駅で昇降式のホームドアが平成二十七年三月から試験運用され、清水委員の地元だと思いますが、これは車両の形状を整える必要がなくて、既存のホームドアよりも工期が短いし、さらにコストも安い。特にJR西日本はこのやり方をされていますけれども、障害者団体からは、昇降式だと手を出して危ないんだという話があったんですが、非常に工夫されていまして、昇降式のホームドアに近づくとセンサーで注意を喚起してくださる。したがって、視覚障害者も近づいたときに必ずレスポンスがあるわけですから、大変これは有効な方法だと私は思いました。
 コストも安いし早くできるし、JRの車両の形状を整えなくてもいい。ぜひとも都としても、この試験運用の成果を踏まえて、これは積極的に推進して、少しでも早くホームドアの設置を進めていただきたい、このように考えるんですが、いかがでしょうか。

○森交通政策担当部長 ホームドアの整備に当たり多額の費用がかかることから、コスト縮減に向けて各社でさまざまな軽量型の新型ホームドアの技術開発が進められています。
 都も、こうした状況を注視しながら、国や鉄道事業者と連携し、ホームドア整備の促進を図ってまいります。

○東村委員 ぜひとも知恵と創意工夫をして、スピード感を持って早くホームドアを設置すべきだと私は思いますので、都としてもしっかりとまた働きかけをしていただきたいと思います。
 その上で、二〇一七年の予算特別委員会で、私は、駅のホームドアの設置は、乗降客の多寡ではなくて、多い少ないではなくて、本当に危険なところから設置すべきだと、こういう提案をいたしました。具体的には、盲学校の生徒が通っている最寄り駅で真っ先にやるべきなんじゃないかと、こういう話をしました。
 当時、最寄り駅の児童生徒は、文京盲学校で六十九名、久我山青光学園で二十五名、八王子盲学校で四十名、これだけの生徒が通っていました。私も実際に、西八王子駅の点字ブロックの上に立って、特急「あずさ」や「かいじ」が通過するのを目をつぶってずっと待っていました。物すごい風圧で、結果的に後ろに後ずさりしました。
 当時、このことを都市整備局の方に、何とか優先順位というのは考えられないのかと話をしたら、まだまだ当時は恐らく十万人以上の駅でも進捗していなかったということもあると思うんですけれども、まだそういう考えはないという話でした。
 そこで私は、児童生徒の安全の観点から教育庁が動くべきじゃないかという質問をしましたら、中井教育長からは、児童生徒の通学の安全性を一層高めるため、関係局と連携して、視覚障害特別支援学校の最寄り駅など必要の高い駅に優先的にホームドアを設置するよう鉄道事業者に対して要望してまいりますと、こういう話がありまして、実際に、教育庁は鉄道事業者の方に働きかけをしていただきました。
 今回、ようやく鉄道駅バリアフリーに関する優先整備の考え方が発表されたことは、私は、本当に画期的なことであり、評価をしたいと思います。
 ただ、この優先整備の考え方も、教育、ビジネス、文化、観光などかなり幅広い分野で、優先整備の考え方が入っています。そういう中で、ぜひとも、さらにこの優先整備の中でも優先順位をつけて、本当に危険な駅からホームドアを設置していくべきなんじゃないかと、このように考えますが、東京都技監の見解を求めたいと思います。

○佐藤東京都技監 高齢者、障害のある方を初めとして誰もが生き生きと活躍できる社会を実現するためには、安心して快適に移動できる環境整備は不可欠でございます。
 鉄道利用者の安全を確保する上でホームドアの整備が重要ということでございまして、視覚障害のある児童生徒の通学の安全対策につきましては、ホームからの転落事故が危惧されるということで、お話もございましたように、教育庁と連携いたしまして、視覚障害特別支援学校の最寄り駅になっている鉄道事業者に対して、ホームドアを整備するよう教育庁と一緒になって要望を行っております。
 加えて、そのことからつながって、今回、駅のバリアフリー化の充実に向けて、障害者団体のヒアリングなどを踏まえて、駅周辺における特別支援学校などの立地状況などを考慮して、鉄道駅バリアフリーに関する優先整備の考え方というのを取りまとめたということです。
 これから、鉄道事業者に整備計画の作成を求めるとともに、ホームドアについては利用者十万人未満の駅に補助の拡大を図ってまいりますが、今後とも、整備計画の作成などの機会を通じて、鉄道事業者と意見交換を行って、お話のありました視覚障害特別支援学校の最寄り駅を含めて、関係者と連携してホームドアの整備に積極的に取り組みを働きかけてまいります。

○東村委員 ぜひとも視覚障害者の特別支援学校、この実態をもう一度都市整備局としても見ていただいて、積極的に進めていただきたいと思います。
 次いで、宿泊施設のバリアフリーについて質問したいと思います。
 また、これも第一回定例会において、高齢者、障害者等が利用しやすい建築物の整備に関する条例を改正し、法で設置が義務づけられている車椅子使用者用の客室とは別に、法の義務対象でない一般客室を対象に全国で初めてバリアフリー基準を設けて、ホテル等の宿泊施設における車椅子対応を大いに進展させるものとして期待をしております。
 条例案については、都議会公明党は、中を見て、障害者団体などから寄せられた声を踏まえ、直接、知事に対し当初案の見直しを求めました。
 結果、浴室の出入り口の幅については七十センチメートルとする最低限の義務基準を規定するとともに、JIS規格上限の幅広の車椅子でも出入りできるよう、バスルーム等の間口で七十五センチ幅への対応も努力義務として条例本文に反映されました。さらに、さまざまな改善を見据えた三年後の見直しの検討が条例本文の附則として追加されました。
 条例の施行は本年九月ということですが、改善を見据えた三年後の見直し検討は、条例の施行状況や宿泊施設の利用状況を勘案するとともに、使い勝手などの面については、早いうちから検証していくべきと考えております。
 このため、私は先日、メーカーの研究所、これは神奈川県にあったんですが、直接出向きまして、今回の条例改正後のメーカーにおける取り組み状況について視察をしてまいりました。
 そのメーカーでは、ユニットバスのサイズ別に、浴室等の出入り口の幅を七十五センチメートルにした場合の検証を行っておりました。
 現場で感じた感想としては、出入り口を七十五センチメートルにしても、比較的大き目の千四百十八サイズのユニットバスは、JIS規格上限の幅の車椅子でもスムーズにトイレやバスなどが利用できました。しかしながら、小さ目の千二百十六サイズのユニットバスは、車椅子が奥まで入ることができず、スムーズにトイレやバスなどが利用できませんでした。
 残念なことに、お聞きしたら、ビジネスホテルの約七〇%はサイズが小さい千二百十六サイズのユニットバスを使用している。逆だったらよかったんですが、小さ目の方を七割ホテルが使用していると。
 したがって、ぜひとも三年後を見据えて、都でも、今後さまざまな現場検証をして検討し、こういったせっかく七十五センチの間口を確保しても、中に入ったら使い勝手が悪いという、こういうことをなくしていくべきだと考えますが、都の見解を求めたいと思います。

○青柳市街地建築部長 将来的な望ましい整備のあり方につきましては、条例の施行状況や宿泊施設の利用状況の把握を踏まえ、さまざまな角度からの検討が必要でございます。
 その際、例えばご意見のとおり、使い勝手の面からの検証も含め、七十五センチの扉幅と両立し得るユニットバスの規模、形状の検討や、ユニットバスの出入り口周辺の室内通路幅の関係に関する検討、さらに、宿泊料金にかかわる客室全体の面積との関係に関する検討などを、障害者団体やホテル業界など関係者の意見を聞きながら行ってまいります。

○東村委員 おっしゃるように、これは非常に、障害者団体と使う方と、それからホテル業界という、やっぱりホテルの売り上げにもかかわってくる問題もあると思いますので、そこは丁寧に説明をしながら理解をいただいて、三年という期間がありますので、しっかりとこの辺のところも取り組んでいただければと思います。
 次いで、高速道路上の本線料金所の撤廃について何点か質問したいと思います。
 これは第三回定例会の代表質問でも取り上げましたが、現在、首都圏の圏央道の内側の高速道路上の本線料金所は二十八カ所、都内区間に至っては七カ所ございます。この本線料金所がボトルネックとなって高速道路の慢性的な渋滞が発生をしております。
 高速道路を利用する際に、車に一〇〇%ETCが搭載されれば、入り口と出口において料金を把握すればよくなり、高速道路の本線料金所を撤廃することが可能となります。
 そこで、まず、高速道路の本線料金所撤廃に向けた現在の進捗状況の説明を求めたいと思います。

○山下都市基盤部長 首都高速道路の旧料金圏の継ぎ目に位置します本線料金所につきましては、現在、二カ所で運用を停止し、東京二〇二〇大会までの完全撤去を目指して工事が進められております。
 一方、異なる高速道路会社間の境目にございます本線料金所につきまして、都は、本年六月、その撤去につきまして積極的に取り組むよう国に提案要求するとともに、本線料金所の撤去のためにはETCの普及促進が不可欠となるため、八月には、普及促進の強化などにつきまして九都県市共同で国に要望活動いたしました。
 国は本年九月、高速道路における安全・安心基本計画を策定し、高速道路料金の支払いをETC限定とすることにつきまして、戦略的な料金体系の導入が容易になることも踏まえ、必要な実験、検証を進めながら、法制上や運用上の課題につきまして検討を進めることといたしました。

○東村委員 先ほども申し上げましたが、ETCが一〇〇%になればそんなに難しいことではないんです。また、国も基本計画で高速道路料金の支払いをETCに限定することも想定しているという話もあったんですが、実はこれ、意図的にETCをつけないだけではなくて、いろいろお聞きしたところ、社会的な事情でクレジットカードが作成できないと。クレジットカードが作成できないとETCカードを持てないわけでありまして、こういう方が、残りの--先ほど申し上げました首都高だと、自家用車だと九六%が今ETCで、業務用車両だと九九%。業務用車両ではこういうことはないと思うんですけど、自家用車両の残りの四%の中には、こういう方が少なからずいらっしゃるということも明らかになってきました。
 そこで、都議会公明党は第三回定例会で、ETCカードを持てない方を救済するために、SuicaやPASMOなどの--もう鉄道事業者はSuica、PASMOを導入しております、プリペイドカード方式による決済方式を提案しました。
 このプリペイドカード方式は、現在シンガポールで実施されておりまして、シンガポールは大変進んでいるなと思いましたら、このシステムを開発したのが、企業名はいいませんが日本の会社だということがわかりまして、当初、シンガポールへ行こうかと思ったら日本の会社に聞けばわかるということで、私はこの会社に行って、このシステムの内容を聞いてまいりました。
 このことを我が党は第三回定例会で提案をしまして、小池知事は、さまざまなICT技術の活用についても提案するなど、本線料金所の撤廃に向け取り組んでいくと答弁されました。
 都として、今後の取り組みについてどう取り組んでいくのか、見解を求めたいと思います。

○山下都市基盤部長 ご提案のありましたプリペイドカードにつきましては、ETCカードとは情報の読み取りや通信の方式が異なり、システムの大幅な改修などが必要となりますが、クレジットカードを持つことができない方などへの対応に資する手法の一つと考えております。
 都といたしましては、国や高速道路に対し、本線料金所撤去のために不可欠となるETCの普及啓発を働きかけるとともに、クレジットカードを持つことができない方などへの対応も含めて、今後、さまざまなICT技術の活用を提案するなど、本線料金所の撤廃に向け、取り組んでまいります。
 また、国は、高速道路会社と協力し、現金車の通行を確保しつつ、ETCの能力をフル活用するためのバーのない新設計料金所の導入に向けて、圏央道等の入り口料金所で運用実験を行っております。
 本線料金所撤廃までの間、このような新しいシステムを導入することなどを働きかけてまいります。

○東村委員 今、そういうさまざまな技術を活用するとあったんですが、シンガポールの技術というのは、料金所がなくて、上にガントリーというバーがあるだけなんですね。このバーは、何と時速百八十キロまで通過データを読み込むことができる、これは日本で開発されたんですが。
 私は今考えたように、異なるシステムという話があったんですが、ETCのガントリーを一つつけて、その後ろにSuica、PASMOをつけておけば、どちらかでそれを感知すれば、走行スピード百キロでも感知できるんじゃないかと。このAIといわれているような時代にあって、いつまでも検討していきます、検討していきますじゃなくて、やっぱり知事がやるといったからには、スピード感を持ってやっていただきたいなと思っております。
 実はこの問題は、私は都議会議員になって十八年なんですけれども、十八年間、代表質問、一般質問、予算特別委員会で取り上げてきました。残念ながら、十八年の議員生活の中で十四年間、警察・消防委員会だったものですから、なかなか都市整備委員会に来れなくて、今回、念願かなって都市整備委員会にようやく入れていただきました。
 そういう中で、当時から本線料金所で渋滞が激しかったのが羽田空港から都心に向かう際の大井南料金所。せっかく海外から、また国内から、羽田に帰ってきたと思ったら、大井南で車が大渋滞でつかまる。さらには、中央道から首都高四号線の結節点である永福料金所、ここも今も慢性的な渋滞であります。
 このうち、大井南料金所は、先ほど答弁がありましたように、既に運用が停止し、完全撤去に向けて工事が進められております。すばらしいことだと思います。次は、永福料金所でございます。
 今回、歴代の知事で初めて、小池知事が、本線料金所の撤廃に向けて取り組んでいくということを本会議場で答弁をしました。ようやく時が来たなと実感いたしました。さまざまなICT技術の活用は、まさに新しく副知事になられた宮坂氏の専門とするところであります。宮坂副知事とも連携をして、スピード感を持って、本線料金所の撤廃に向けて取り組んでいただきたいと思います。
 そこで、質問の最後に、本線料金所の撤廃に向けた取り組みに対する佐藤東京都技監の決意を伺いたいと思います。

○佐藤東京都技監 首都圏の交通問題としては、本線料金所の撤廃というのは非常に重要なことでございます。
 そのためには、先ほど来議論いただいているとおり、ETCのさらなる普及、それから新技術の活用と、両面で検討を進める必要がございます。ETCのさらなる普及拡大には、日ごろ高速道路を利用していない方にもETCを使ってもらうということで、民間駐車場においてETCを決済システムとして使うという試行運用も行われ始めました。今後、こうした取り組みも注視してまいります。
 また、高速道路の利用に当たり、クレジットカードを持つことができない方などの対応として、ETCとは別のICT技術の活用ということもあります。既存のETCシステムと組み合わせるためにはどうしたらいいか、そういった技術面の対応というのが非常に重要でございます。
 まずは海外の事例なども参考に研究を進めていきたいということでございますが、いずれにしても、東京都では、国、それから高速道路会社に対して、ETCの普及啓発を働きかける、そして庁内では、宮坂副知事とも連携して、さまざまなICT技術の活用を検討して提案するということで、本線料金所の早期撤廃に向けて積極的に取り組んでいきたいと考えてございます。

○東村委員 このことは喜ばない都民はいないと思います。ぜひともスピード感を持ってやっていただきたいと思います。
 しかも、外環道が永福の手前の高井戸で結ばれたときには、今の永福の渋滞はさらにふえると思っております。そういう意味でも、この結節までに何とか永福の料金所の撤廃というものを取り組んでいただきたいと思います。
 最後に、羽田空港への鉄道のアクセスについて何点か質問したいと思います。
 東京が海外から人、物、お金を呼び込み、国際競争力を高めるためには、羽田空港へのアクセスを強化していくことが重要であります。
 平成二十八年の国の交通政策審議会においては、空港アクセスの向上に資するプロジェクトとして、羽田空港アクセス線と新空港の二路線が位置づけられております。このうち羽田空港アクセス線については、JR東日本が整備に向けて取り組んでいくことを表明するなど、動きが見られます。
 そこで、羽田空港アクセス線の現在の取り組み状況について説明を求めたいと思います。

○山下都市基盤部長 羽田空港アクセス線につきましては、委員からお話ありましたように、平成二十八年の国の答申におきまして、田町駅付近から羽田空港までの東山手ルート、大井町駅付近から羽田空港までの西山手ルート、そして、東京テレポート駅から羽田空港までの臨海部ルートの三つのルートが示されてございます。
 このうち東山手ルートにつきましては、本年五月にJR東日本が環境影響評価手続に着手しまして、現在、現況調査を実施してございます。JR東日本からは、環境影響評価等の手続期間に約三年、工事期間は約七年と聞いております。

○東村委員 延べ十年かかるということですが、十年というのはあっという間だと思います。
 そういう意味で、東山手ルートの位置づけもよくわかったんですが、これ実際工事する区間というのが、今、田町駅からとありましたけど、田町駅から大井の新幹線の車庫と、それから貨物線の車庫、ここまではもう線路がつながっております。いわゆるこの車庫から、あとは海の下を通って羽田空港まで線路をつなげる、この工事なんですね。
 もう一つ、東山手ルートとともに重要になってくるのが西山手ルートでございます。
 この西山手ルート、九月にJRの担当幹部の人とお会いしてきたら、実際は東山手ルートとほぼ同時に社内では検討も始めていくと、こういう話がございました。これが実はでき上がると、新宿駅まで羽田空港から何と二十三分で行ける。
 具体的にはどこを通るかといいますと、大崎の駅までは今、線路があります。大崎の駅から臨海高速鉄道というのがございます。これは東京都が九二%出資をしている鉄道で、ほぼ東京都の範囲にあると思います。この臨海高速鉄道の大井町と品川シーサイドの駅、この間はトンネルですけれども、トンネルの中から、先ほど申し上げましたJRの大井町の車庫、この間が大体二百メートルぐらいでございまして、そんなに距離はないんです。ただ、トンネルからつなぐということで技術が難しいということですが、これができれば物すごい効果が広がります。
 新宿までではなくて、実は、今、中央線を走っております「あずさ」や「かいじ」、これは新宿どまりなんです。この新宿どまりの「あずさ」や「かいじ」を、これを通すことによって羽田空港までつなぐことができる。
 つまり、今、中央線沿線の多摩都民は、どんなルートを使っても二回乗りかえなきゃいけないんですが、ある意味で特急停車駅ですけど、乗りかえなしで羽田空港まで行くことができる。非常に経済効果が大きいし、場合によっては山梨の人も一本で行けるという物すごい経済効果が私はあると思っております。
 そこで、都として西山手ルートの効果をどのように捉え、今後どのように進めていくのか、佐藤東京都技監の見解を求めたいと思います。

○佐藤東京都技監 東京は世界に類を見ない鉄道都市でございます。鉄道によりこれまでもさまざまな拠点を結びつけることによって、東京は発展してきたというふうに考えてございます。
 そして、先ほど十年はあっという間とおっしゃいましたけれども、この十年、二十年、非常に東京の鉄道にとって大事な時期だと思います。羽田空港のアクセス線が羽田空港と国際競争力強化の拠点を結ぶ、そして広範囲にわたる空港アクセス利便性を大きく向上させるということで、東京はまた一段と飛躍するのではないかと考えてございます。
 このうち西山手ルートにつきましては、りんかい線や埼京線など既存の路線と接続することで、お話のとおり、多摩方面から羽田空港への新たなアクセスルートが確保されるということでございまして、今後、東山手ルートの進捗状況等を勘案しながら、本ルートの事業スキームの具体化に向けた国や鉄道事業者など関係者との協議、調整を進めてまいります。

○東村委員 JRの関係者の話ですと、最後はどうしても臨海高速鉄道の部分からJR貨物の方につなげる、そのときにはやはり東京都の協力が不可欠だということでございますので、そのときにはぜひとも積極的なご協力をお願いしたいと思います。
 また、もう一つの空港アクセス線である新空港線について質問したいと思います。
 地元大田区が熱心にこの問題に取り組まれております。先日、大田区議会において、都の財政的支援などについての意見書を議決したと聞いております。また、蒲田周辺の地域住民からは、まちづくりを進める上でも新空港線の早期整備をしてほしいと我が党にも要望が多数来ております。
 このように、地元からの要望も強い新空港線について、現在の取り組み状況と今後の見通しについて見解を求めたいと思います。

○山下都市基盤部長 新空港線は、平成二十八年の国の答申におきまして、東急東横線等との相互直通運転を通じまして、国際競争力強化の拠点でございます新宿等や東京都北西部、埼玉県南西部と羽田空港とのアクセス利便性が向上するとの効果が示されてございます。
 一方、同答申におきまして、関係地方公共団体、鉄道事業者等におきまして、費用負担のあり方等について合意形成を進めるべきとの課題が示されてございます。
 このため、大田区や鉄道事業者など関係者と連携して、事業費の精査や採算性などの課題につきまして検討を行ってまいりました。
 引き続き、大田区が想定しております都市鉄道利便増進事業を活用した場合の費用負担のあり方などの課題につきまして、関係者との協議、調整を進めてまいります。

○東村委員 ぜひとも積極的に大田区さんと協議をしていただいて、前に進めていただきたいということをお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。

○秋田委員 私の方からはまず、屋外広告物の規制について、規制を強化すべきという話と緩和すべきという話と、二つお話をさせていただこうと思っておりました。
 規制を強化すべきという話の方は、皆さんもいろんなところでごらんになったことがあると思いますけど、渋谷駅とか新宿駅とか、あるいは池袋駅周辺で、長い長いロングのトラックが、ホストやキャバクラの広告を掲載しながら大きな音量でゆっくりと駅周辺を走っているという車の話でございます。
 これは規制を強化すべきという話をさせていただこうと思いましたが、偶然にも森口委員と全く同じになっているようでございましたので、この部分についてはカットをさせていただいて、その上で、しっかりとオリンピック・パラリンピックに向けて、海外の人も見ているわけでございますから、しっかりと強化をしていくことを要請させていただくだけにとどめさせていただきたいと思います。
 緩和についての方ですが、タクシーの車体利用広告については余り活用が進んでいないように思います。広告収入が運転手の賃金改善や利用者へのサービス向上につながるのであれば、規制を緩めるべきだと考えます。
 タクシーの車体広告は、現状、ドア部分と屋根の上の部分に限られております。最近よく目にするようになったジャパンタクシーのドア部分なんかは、今、オリ・パラの広告があるところですね、ここに限られていますので、広告表示範囲の規制を緩和すべきと考えますが、いかがでしょうか。

○山崎景観・プロジェクト担当部長 都は、平成十五年にタクシーの車体広告を認めることといたしました際、周囲の景観との調和やタクシーの識別性などを懸念する意見も踏まえまして、広告物審議会の答申を受け、デザインの自主審査を行うことなど一定の条件を付して、広告表示ができることといたしました。
 その後のデザインの質の向上などを勘案いたしまして、改めて広告物審議会に諮り、広告表示の基準について再検討してまいります。

○秋田委員 都バスなんかはラッピング広告をされて、リア部分についても広告をしているわけですから、公平性という観点からも、しっかりと緩和の方向でご努力をいただきますようお願いをさせていただきます。
 次に、航空政策について伺わせていただきます。
 ご案内のとおり、国の方では、二〇二〇年三月二十九日から新航空経路の運用を開始し、羽田空港において国際線を年間三・九万回増便することとしております。羽田空港の増便によって、人や物や、あるいはお金が動いていくことは、東京の経済にとっても、もちろん日本の経済にとっても、非常にいいことだと思います。けれども、一方で空港周辺のインフラ整備は案外進んでいないというのが現状でございます。
 国の方では、ご案内のとおり、二〇二〇年に訪日外国人旅行者数が年間四千万人になることを目指しており、そのうちの大ざっぱにいうと大体半分ぐらいは東京を訪れていくことになるんでしょうし、現状でも、ことしも三千万人超えて、その半分近くが東京を訪れているということですから、いずれにせよ、現状でも、また来年四千万人を達成したとしても、東京の人口よりも多い方々がここ東京を訪れるわけでございます。
 羽田空港を利用する外国人旅行者も、今申し上げたように、東京の人口を超えるような方が利用されるわけでございますから、円滑に移動できるように進めていくことが肝要でございます。
 そこで、来年の国際線増便に向けた空港周辺の整備の状況について伺います。
 まず、空港周辺の駐車場の整備の状況について伺わせていただきたいと思います。
 羽田空港内の駐車場は、夏休みとなると朝早くから満車となって、繁忙期における駐車場容量が十分でないように見受けられます。
 私も実際、繁忙期に駐車場を利用したところ、当然のごとくというべきか、大変な待ち時間を強いられました。ご存じの方はご存じだと思うんですけど、羽田空港の駐車場には、ライブ映像がスマホとかでも見れるようになっておりまして、私は事前にそれを見て行ったんですが、それでも、もうその時点で既に混んでいました。その時点というのは何時かというと、朝の六時だか六時半です。その時点でもう既に車が並んでいたわけです。こういった状況は、ぜひ改善していただかなければならないんだと思います。
 そこで、駐車場に関して今後どのような対応になるのか、質問をさせてください。

○新谷航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 羽田空港の現在の駐車場容量は、国内線地区で約一万二百台、国際線地区で約三千台、合計約一万三千二百台でございます。また、ゴールデンウイークやお盆などの混雑時には約四百台の臨時駐車場を、国内線地区の駐車場近傍にありますバスプール用地などに用意し、日帰りの車を対象に開放しておりますが、駐車場待ちの車両が発生することもございます。
 こうした状況の中で、国際線増便によるさらなる駐車場需要が見込まれるため、空港周辺におきまして、国際線地区近傍の羽田空港跡地第二ゾーンの開発で、来年春までに約五百台の駐車場が整備される予定でございます。あわせて、第一ゾーンの開発で、東京二〇二〇大会開催までに約三百台の駐車場が整備される予定でございます。これらによりまして、合計約八百台の駐車場が羽田空港の周りに新たに確保されることになります。

○秋田委員 今の回答だと、現状でも混雑時には約四百台の臨時駐車場を開放していると。さらに、来春には五百台の駐車場を整備して、オリ・パラまでには三百台、合わせて八百台ふやすということでございます。
 現状これがベストということだと思うんですが、現状ベストでも今後どうなるかはわからないわけですし、そもそもこれで足りるのかどうかというのは、来年になってみないとわからないわけですよね。わからないわけですよね。しっかりと、来年それで足りるのか足りないのか、ちゃんと見きわめていただいて、お昼の出発便に朝の六時に駐車場に行くようなことがないようにすることが、私は何よりも肝要だと思いますので、しっかりと対応していただきたいと思います。
 次に、宿泊施設の状況について伺います。
 海外の主要空港、シャルル・ド・ゴールでも、あるいはヒースローでもジョン・F・ケネディでも、大体、海外の主要空港というのはホテルが空港周辺に幾つもあるというのが、普通、世界標準だと思います。到着した旅客者たちの皆さんの宿泊や休憩に利用されていたりというのが普通だと思います。
 羽田にもホテルが併設されてはおりますが、果たしてそれで十分なのか。先ほどの駐車場の話と一緒です。果たしてこれで十分なのか。
 聞くところによると、大体どこもかなり満室に近いという実態があるようでございますが、これについては今後どのようになっていく予定でしょうか。

○新谷航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 羽田空港に併設されているホテルは三件ございまして、客室数を合計いたしますと八百六十四室ございます。いずれのホテルも稼働率は八割から九割と高い状況にございます。
 現在、羽田空港跡地第二ゾーンでは、二〇二〇年春の開業を目指し、ホテルが建設中でございまして、総客室数は約千七百室でございます。これにより、客室数は現在の約三倍になります。

○秋田委員 これも駐車場の話と全く同じことを申し上げなくちゃいけないのは、約三倍になると。それ自体は大変すばらしいことだと思います。けれども、じゃあ三倍で実際足りるのか足りないのかというのは、時期が来ないと、そのときになってみないとわからないわけでございますから、しっかりと、それも需給を見詰めて、推移を見守って、そしてしかるべき対応をしていただければと思います。
 次に、空港アクセスの状況について伺います。
 本来であれば、鉄道などの大規模輸送手段によるアクセス強化が望ましいと考えます。この点については、先ほど東村委員の方からもお話がございましたが、それには実現までに時間がかかるわけでございます。
 当面の国際線増便に対応可能なアクセス手段としては、現実的にはバスや乗用車、タクシーなどがあると思いますが、このうち利用者の割合が大きいバスについて、どのような対応になっているのか教えてください。

○新谷航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 平成二十七年度国際航空旅客動態調査によりますと、空港へのアクセス交通として、国際線の旅行者の約四五%が鉄道を利用し、約二五%が空港直行バスを利用しております。
 現在、羽田空港を発着する空港直行バスは八十路線ございまして、一日当たり三千二百四十九便が運行してございます。
 今般の国際線増便時の対応につきましては、バス事業者から、航空ダイヤの確定後に可能な範囲で増便する意向というふうに聞いております。

○秋田委員 関連して、レンタカーの状況についても伺わせていただきたいと思います。
 私も、海外に行った場合はレンタカーを使うことが結構ございます。特に、昔と違ってカーナビができて、そしてスマホでグーグル等を利用して、大分便利になって以来、カーナビで、知らない土地でも車を、レンタカーを利用できるように多分なったんだと思います。
 それゆえ、海外の空港に着きますと、飛行機をおりた後、バスで空港の近くにある大規模なレンタカー会社に赴き、そこで手続をして、そこから乗り入れる、行きたいところに行くというのが、いわゆるフリークエントトラベラーみたいな方の行動なのではないかなと思います。今後、外国人の旅行客の皆さんがふえると、レンタカー利用も今まで以上にふえる可能性が私は強いんだと思います。
 そこで、現在、空港内ではどのような対応になっているのかを教えてください。

○新谷航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 羽田空港のレンタカー利用の対応につきましては、国内線ターミナルでは、レンタカー会社五社が空港外の営業所まで車で送迎を行っております。また、国際線ターミナルでは、バスの乗車券受付カウンターから連絡を受けた国内線ターミナルのレンタカー会社が同様に送迎を行っております。どの会社も、車の引き渡しまでの時間は、送迎車による移動も含めまして四十分から六十分要すると聞いております。
 また、当日の申し込みは車の在庫状況で対応できないことが多いため、事前の申し込みでも受け付けております。

○秋田委員 ぜひとも、このレンタカーの部分でも世界標準になるべくご努力をいただきたいと思います。
 私の私見ではございますが、実は新千歳とか沖縄の那覇の方が、このレンタカーの部分では、私は個人的にはすぐれているんじゃないかと思います。それは必然性に迫られた結果なのかなと。
 ご案内のとおり、北海道は大きい。大きいから、旅行するのでも、車があった方が自然も楽しめるし、いいと。あるいは沖縄は交通網が東京のようには鉄道網も含めてなかなか発達していないという部分もあって、車社会であるという部分があるのかもしれないし、あるいはいろんな海を見たいというのもあるのかもしれませんが、いずれにせよレンタカーという部分ではこの二空港の方が、もしかしたら羽田よりすぐれているのではないかと思いますし、ぜひ世界標準になるべく、この部分でもご努力をいただきたいと思います。
 次に、外国人旅行者がふえると、空港を利用する外国人の方々の国籍も多様になると思います。実際、従前はアジアの方が多かったと思いますが、今もまだ開催中のラグビーのワールドカップに伴って訪れた訪日外国人の方は、アジアというよりは、私が聞いた話では、一番がイギリス人、二番がフランス人だったと聞いております、ラグビーワールドカップ関連で訪日をされた方はですね。
 そういったように、来年のオリンピック・パラリンピックを控え、国籍も本当に変わってくる。従前のアジアの方が多いという様子から変わってくるんだと思います。そういったことも含めて、空港内の案内にも多言語対応が必要になると考えます。
 現在、空港の多言語対応について、今後も含めてどのような対応になるのか教えてください。

○新谷航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 二〇一八年の出入国管理統計によりますと、羽田空港から入国した外国人の国別割合では、一位が中国で約二八%でありまして、以下、韓国が約一三%、米国が約一〇%、台湾が約九%、そして五位が香港で約四%でございます。
 現在、羽田空港の案内表示につきましては、日本語、中国語、韓国語、英語の四カ国語を基本としてございます。
 また、国際線ターミナルにおけます案内スタッフにつきましては、四カ国語以外にも、スペイン語、フランス語、タガログ語などによる対応を行っております。また、案内カウンターでは、タブレットを用いた通訳サービスによる十カ国語ほどの言語及び手話の対応を行っております。
 今後、国際線増便に向けまして、訪日外国人への情報提供、案内につきましては、空港ターミナル管理者において、さらなる対応を検討する予定というふうに聞いております。

○秋田委員 この航空政策の推進に関する質問の最後に、先ほども申し上げた来年の東京二〇二〇大会時の話をさせていただきたいと思います。
 来年の東京二〇二〇大会の開催時期は、空港のまさに繁忙期と重なるわけでございますが、これまで質問した事項について、どのような対応になるのかを教えていただければと思います。

○新谷航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 東京二〇二〇大会時の駐車場やバスなどの対応につきましては、航空機の容量に限りがあることから、空港を最大限活用する繁忙期とほぼ同様の対応になるものと想定してございます。
 今後、何らか特別な対応が必要となるかも含めて、現在、組織委員会が関係者と詳細について詰めているところと聞いております。

○秋田委員 ぜひとも組織委員会でもちゃんと連携をして、ご努力をいただきますようお願い申し上げます。
 次に、多言語対応、バリアフリー対応について伺わせていただきます。
 各ターミナル駅の案内サイン表記というのは、日英表記が基本となっているようでございます。ここは日本ですから日本語はいいですよね。英語も、国際標準は今、英語になりつつあるんでしょうから、それはそれでよろしいのかと思いますが、まさに先ほど羽田空港の話の中で、羽田空港は、国別割合で一位が中国、二位が韓国、三位がアメリカ、四位が台湾、五位が香港と、こういった実情を踏まえて、日中韓英の四カ国語を基本とされていると、こういう答弁がございました。
 羽田空港のように、ぜひ各ターミナル駅においても、私は利用実態を考慮した形でやるべきだと思います。
 私、調べていないし知らないですよ。知らないですけど、例えば新宿駅は中国の方、韓国が多いんだとしたら、中国語や韓国語も加えるべきでしょうし、仮に東京駅に、スペイン語をしゃべる方はかなり人口が多いというのは皆さんご存じのとおりでございますから、スペイン語圏の方が多ければスペイン語を加えるとか、そういった需給がしっかりとマッチングするような状況に、羽田空港のようにすべきだと思いますが、そういった利用実態は考慮しているのでしょうか。

○森交通政策担当部長 新宿駅では、平成二十八年三月に、新宿ターミナル基本ルールを策定いたしました。この中で、視認性を考慮する、日本語に英語を併記するということを基本とし、あわせてピクトグラムを使用しております。他の駅につきましても、新宿駅を先導的モデルとして、同様の整備を行っております。

○秋田委員 ぜひ羽田空港のように需要と供給がマッチした形の表記を進めていただくよう、ここではお願いをさせていただきたいと思います。
 バリアフリー対応についても、利用者ニーズに対応することが必要と考えます。
 車椅子の利用者が使用するエレベーターの位置についての情報提供について伺わせていただきます。

○森交通政策担当部長 新宿駅では、車椅子利用者が利用できるエレベーターの位置を記載した案内地図を作成し、全ての鉄道事業者の改札窓口や観光案内所などで配布しております。また、東京都のホームページにも掲載をしており、スマートフォンでも閲覧可能となっております。

○秋田委員 これ、ほんの二、三年前のことだったと思いますが、例えば新宿駅の出入り口が幾つ民間も含めてあるかというのは、行政も実は把握されていなかったんです。私、当時そのことを聞いて、把握していないという事実を知ったんです。
 その後、車椅子の方と一緒に、新宿駅周辺を見学というか、視察をさせていただきました。車椅子の方と同じ目線に、高さに立って見させていただいて、しみじみとわかったことというのは、やっぱり人間というのは残念なことですけど、自分がその身になってみないとわからないことって多分多いんだと思います。
 重篤な病気になって初めてわかることがあったりとか、大きな事故があって初めてその立場というのがわかったりすることがあると思うんですけれども、いずれにせよ、車椅子の方にとっては移動が大変なわけですから、どこの出入り口が車椅子対応かというのは非常に重要なことでございます。
 事前に知っていれば、そこを目指して地上に上がる、地下におりるということが可能でございますから、ぜひとも、新宿駅だけに限らず他の駅でも、なるべく早く車椅子対応のエレベーターがどこにあるのかという情報を必要な方と共有できるように進めていただきたいと思います。
 特に、来年はパラリンピックもあるわけでございます。車椅子を利用される方も大勢いらっしゃるんだと思います。それはターミナル駅だけじゃなくて、観光地も行かれるんだと思いますから、ぜひともなるべく早い段階で、他の駅についてもお願いをさせていただきたいと思います。
 さて、私の質問の最後に、今申し上げた多言語対応やバリアフリー対応は、観光地や宿泊施設に近接する駅など、都が取り組んでいる主要ターミナル九駅以外への展開も必要だと考えますが、いかがでしょうか。

○森交通政策担当部長 平成二十九年三月、利用者の視点に立った東京の交通戦略推進会議の取りまとめにおいて、乗降客数、路線数など一定の条件を満たすターミナル駅のうち、関係区市の意向を踏まえ、改善に取り組むターミナル駅として、新宿駅に加えて渋谷駅、池袋駅など八つの駅を選定しました。
 現在、来年に迫った二〇二〇大会に向けて、主要ターミナル九駅の整備を進めることに注力しております。この取り組みを大会のレガシーとして定着させ、大会後は、他のターミナル駅へ展開していくことが重要であると考えております。

○馬場委員長 続いて発言を求めます。

○曽根委員 私からは最初に、東武東上線大山駅付近の連続立体交差事業について質問します。
 本件は、九月十二日の本委員会で、次回の十一月二十日の都計審に付議される予定案件として報告をされ、私が質疑を行ったものです。
 そこでも明らかにしましたが、この案件の主要な問題、二つあります。
 第一に、それまで地元板橋大山駅付近の圧倒的な強い要望でありました地下化方式から一転して、昨年二月に、高架化による立体化方式と、また唐突な駅前広場の計画が提案され、地元の商店街や自治会、住民の中に大きな不安や混乱が広がっていることです。
 第二に問題なのは、地下方式と高架方式を三つの条件で比較して、総合的な判断で高架方式を採用したといいますが、立体化によって例えば騒音や日影がどういう影響を受けるのかという環境条件の比較を行ったはずなんですけれども、東京都による住民説明会においても、区による区議会等への説明においても、全くそのことが示されていないまま計画を決定しようとしていることであります。
 最初に、第二の問題の方からお尋ねしますが、私たちも九月に情報公開の請求をしてから一カ月半待たされましたが、今回その地下方式と高架方式の比較の資料をようやく入手いたしました。
 先日の本委員会で、高架化と地下化の諸条件を比較したこの資料を事業者側で全く公表しないまま、高架方式が優位だという結論を出そうとしている、これは問題があるじゃないかということをただしましたが、その後、板橋区議会や関係住民に環境条件も含めて比較したこの資料が示されたかどうか、都は知っているでしょうか。

○山下都市基盤部長 東武鉄道東上本線大山駅付近の連続立体交差の構造形式の選定に当たりましては、高架方式、地下方式の二案を検討しまして、地形的条件、計画的条件、事業的条件の三つの条件を総合的に判断し、高架方式を選定してございます。
 住民へは、平成三十年二月に都市計画素案の説明会、平成三十年十二月に都市計画案の説明会を実施したほか、オープンハウスを開催し、構造形式の選定の考え方を、スライド、パンフレット等を用いて丁寧に説明してございます。
 なお、板橋区におきまして区議会にどのように説明しているかは、関知してございません。

○曽根委員 東京都は丁寧に説明したといいますけれども、このとき示されたスライドやパンフレットを見ても、地下と高架で環境条件がどう違うのかという記載は全くありません。結局、いまだに都は示していないということじゃないかと思います。
 区の方はどうかというと、いまだに区の側から板橋区議会や地元住民にもこれは示されていない、こうした情報隠しのやり方も、事業者側への不信感を招いていることになっていると思います。
 しかも、入手した資料を見ても、地下方式と高架方式の検討は、率直にいって大変大ざっぱで不十分だといわざるを得ません。
 そこで、先日、十月二十五日、板橋区議会で、我が党の議員が決算委員会で質問いたしましたが、区の担当部長はこの答弁の中で、地下方式、高架方式の比較検討は、まず、地元の要望はどっちが強いのかについては比較の対象とはしていないと言明しました。また、騒音や日影などの環境条件は、定性的な比較しか行っていないと認めたというふうに聞いています。
 東京都としては、このような比較の程度で十分な検討が済んだと捉えているんでしょうか。

○山下都市基盤部長 東武鉄道東上本線大山駅付近の連続立体交差化の構造形式の選定に当たりましては、高架方式、地下方式の二案を検討いたしました。
 この二案につきまして、鉄道周辺の地形などの地形的条件、除去する踏切数などの計画的条件、事業費や事業期間などの事業的条件の三つの条件を総合的に判断し、高架方式を選定してございます。

○曽根委員 今のご答弁だと、とにかく都が決めた三つの条件での比較は、てこでも動かさないということですよね。したがって、地下方式の場合、例えば側道をつくる、つまり仮線を現在の鉄道線の横につくるという必要がなくなるために、住宅などの立ち退き件数が大きく減らせることや、また、例えば線路の地下化をすれば、その上部に空間ができて、その後のまちづくりや防災などの自由度が大きく広がって、近隣住民にとって大きなメリットになるわけですけれども、こういうことは比較検討の対象外とされているわけです。これでは地元の理解が得られるはずがありません。
 私が質問に立った九月十二日と同じ日に、板橋区の都市計画審議会でこの案件が審議されましたが、極めて異例の状況になったと聞いています。
 区内の有力な住民や経済の団体から、当日の採決で決定してしまうことにも、また計画自体にも、強い反対の声が上がったことなど、本件についての板橋区の都市計画審議会の審議経過は、東京都は認識しておられますか。

○山下都市基盤部長 本年九月十二日に板橋区都市計画審議会が開催されまして、東京都市計画都市高速鉄道東武鉄道東上本線の変更につきまして諮問されたことは承知してございます。
 区からは、当日の審議内容につきまして、その概要については取りまとめの最中と伺っておりまして、取りまとめ次第、情報を共有することになっております。
 また、都市計画法第十八条第一項の規定に基づきまして、都から板橋区に対し意見照会を行っております。これに対し、区は、本年十月十一日付けで案のとおり決定することに異議なしとの回答を得てございます。

○曽根委員 私は今の質問で、きょうは採択すべきではないとか、また、計画には反対だという意見が噴出したこの審議会の経過について認識しているのかというふうに聞きましたが、お答えがありませんでした。
 板橋の審議会では、聞いてみますと、まず、当日採決するかどうかをめぐって動議が出されたそうです。出席した都市計画審議委員の会長を除く十六人のうち、半数の八人がきょうは採択すべきでないと反対したそうです。
 ちょっとわかりやすくするためにパネルにしてみましたが、反対した人が青印、欠席した人がグレーです。欠席者も相当多かったんですが、白いところが賛成者なんですけれども、当日採択することに反対した人は、青が少し薄くなっていますけど、八人いるわけです。
 それで、この中で、例えば、会長さんは採決には最初加わりませんので、学識経験者の中で出席した三人のうち二人は反対しているんです。採決することに反対していると。区議会議員は五人中二人が反対し、住民団体に至っては五人出席された中で四人が、当日採決すべきでないという方に手を挙げているわけです。
 つまり、大体この賛成した人たちというのは、区議会議員の与党の会派の方と、それから行政の関係者であって、住民関係の、住民の団体の方々は大半が採決すべきでないというところで、八人の方が反対したと。
 当然、可否同数になりましたので、会長さんが裁定して採決をするということにしたわけです。採決の結果は多数が賛成に回りましたけれども、こういう異常な結果があって、私、率直にいって、こういう話、聞いたことありませんので、前代未聞の事態じゃないかと思います。
 都市計画の決定そのものについても、二回目の採決でも、例えば板橋区の地元団体枠から選出されております商店街連合会、この代表の方も反対、それから婦人団体協議会、これも反対、産業連合会も、代表は反対と、団体の意思を反映しているわけですから、区の、このほかでいいますと長期計画などを策定するのにかかわっている名だたる団体から、高架化計画に対しての明確な反対の態度が示されたということは、これは高架化計画への深刻な不安と怒りが板橋区中に相当広がっているということを反映しているといわざるを得ません。
 改めて質問しますけど、住民団体の代表を初め審議会委員の相当数が、きょうは採決すべきでない、計画には賛成できないとしたこの審議の経過について、東京都は全く知らないということでよろしいんですか。

○山下都市基盤部長 先ほどもご答弁いたしましたように、区からは、当日の審議内容につきまして、その概要につきまして取りまとめの最中と伺っておりまして、取りまとめ次第、情報を共有することとなっております。

○曽根委員 さすがに全く知らないとはおっしゃらなかった。何らかの形で聞いているはずですよね。違いますか。知らないで済まされない問題ですよ、この状況は。
 十分な議論や計画の周知もないままの決定や、区内の各分野の団体が反対の声を上げている現状では、少なくとも十一月の都計審に付議することは見送るべきだと考えますが、いかがですか。

○山下都市基盤部長 東武鉄道東上本線の連続立体交差化計画は、大山駅を中心として約一・六キロメートルの区間について鉄道を高架化し、道路と鉄道を連続的に立体交差化するものでございます。これらの計画の実施によりまして、補助第二六号線などの八カ所の踏切が除却され、踏切での交通渋滞の解消、道路と鉄道それぞれの安全性向上を図るものでございます。
 さらに、鉄道により分断されていた地域が一体化され、都市計画道路などの整備とあわせて推進することにより、安全で快適なまちづくりが実現されます。
 本路線につきましては、地元から、構造形式にかかわらず鉄道立体化を図るよう強い要望が出されております。
 住民の方々への説明につきましては、平成三十年二月に都市計画素案の説明会、平成三十年十二月に都市計画案の説明会を実施したほか、オープンハウスを開催しまして、さまざまなご質問に対応しております。
 また、令和元年九月十二日に開催されました板橋区都市計画審議会開催後、都市計画法第十八条第一項の規定に基づく意見照会に対しまして、区からは、案のとおり決定することに異議なしとの回答を得てございます。
 これらを踏まえまして、都市計画法に基づき、都市計画審議会に付議することといたしました。

○曽根委員 今、るる東京都が説明会を開いて丁寧に説明してきたとお話しになりましたが、しかし、都市計画案への膨大な数の意見書が出されているなど住民は納得しておりませんし、地元からは、構造形式にかかわらず鉄道立体化を図るよう強い要望があるとおっしゃいましたけれども、板橋区都市計画審議会において、住民団体の代表の多数が採決するのは反対だと、計画に反対だというふうに意見を述べているわけです。この現実について、東京都は、目を塞いだまま十一月二十日の都市計画審議会に付議しようとするのは絶対に許されないと思います。
 大体、前回の質疑でも申し上げましたが、連続立体交差事業は、今後五十年、百年後のまちの将来にかかわる問題です。住民や区内の各団体からこれだけ異論が出ているのに、行政の手続にのっとれば何でも決められるというやり方は、いずれ大きな破綻を招くことになります。
 改めて、地元での住民を含めた意見交換を保障して、住民が納得できる計画への見直しを求めておきます。それまでは都計審での審議は見合わせるべきです。このことを申し上げて、次の質問に行きます。
 次に、米軍横田基地の現状について何点か質問させていただきます。
 昨年七月に全国知事会が、在日アメリカ軍の訓練飛行や事故、犯罪等に対し、国内法を適用することを求める提言を全会一致で決議しまして、小池知事も我が党の代表質問に、提言の実現を目指すことを表明されました。
 さらに、ことし七月の全国知事会では、玉城沖縄県知事が、みずから作成し、全国に送付した他国地位協定調査について、現状と課題というのを説明しまして、これに呼応して、岩手、秋田、長野、高知、滋賀、兵庫の各県知事が次々と発言をしました。
 このとき残念ながら都知事からの発言はなかったんですが、東京都は、この知事会の議論をどう受けとめ、どのように行動するつもりかお聞きします。

○高原基地対策部長 日米地位協定は、締結以来一度も改定をされておらず、補足協定等により運用改善は図られているものの、国内法の適用や自治体の立ち入り権がないなど、我が国にとっては依然として十分とはいえない状況にございます。
 このため、都は、国への提案要求や、米軍基地所在の都道府県で構成する渉外知事会の要望等を通じ、国に対して見直しを求めており、今後も、知事会等を通じて、他の自治体とも連携をし、日米地位協定の見直しを国に要請してまいります。

○曽根委員 今、今後も知事会等を通じてということで、昨年の提言が決議されて以来、知事会の役割は重要になっていると思います。
 そして、ことしの七月の知事会の各県知事の発言は、私、極めて重要だと思います。
 議事録をいただいて読んでみたんですが、例えば高知県の知事は、高知県でも米軍機の低空訓練で、子供が外に飛び出して泣き出すなど、いかに住民被害が発生しているかを述べ、秋田県の知事さんは、米軍機の訓練実態を地元の自治体が全くつかめていない状態に対する不安を述べ、岩手県知事さんは、いかに被害を防止すべきか、同時にこれは基地のない県も含め日本全体の問題であり、知事会がさらに取り組むべきだなどなど、極めて積極的な発言がありました。
 米軍の東日本最大の航空基地を抱える東京こそ、みずからの役割と責任を明確にし、知事会の提言実現の先頭に立つべきであります。
 オスプレイの配備に続きまして、ことしは、米軍の最新鋭無人偵察機、グローバルホークが四機、暫定配備されまして、専用駐機場も横田の方に整備されています。
 また、米軍輸送機のC130というのも、実は大型の六枚プロペラの最新鋭機に順次更新されて、このために騒音も飛行回数も格段にふえてきています。横田基地の昨年の飛行訓練回数は、前年の約一万回から、一万三千回を記録しています。
 昨年四月に陸揚げされ、十月に横田に正式配備されたCV22オスプレイは、本年七月には特殊作戦中隊として正式発足しました。訓練空域は横田空域をはるかに越え、全国を飛び回り、また国境も越えています。いつ重大事故が起きても不思議でない現状です。
 それで、横田配備のCV22オスプレイの訓練空域については、どの範囲まで及んでいるのか、東京都は把握しておられますか。

○高原基地対策部長 平成二十七年二月、オスプレイの横田飛行場配備に伴う重要な環境問題を特定するため米国が作成をいたしました環境レビューでは、オスプレイは、横田飛行場に配備されている他の航空機と同様、既存の訓練空域、訓練場を使用する予定であるとし、東富士演習場、群馬県や長野県等にまたがるホテル地区、三沢対地射撃場、沖縄の訓練場及びグアム・アンダーセン空軍基地、韓国烏山空軍基地周辺ピルサン・レンジにおいて訓練を行う旨の記載がございます。

○曽根委員 ホテル地区というのは、いわゆる横田空域を中心とする、新潟県まで含む広大な訓練空域ですよね。
 オスプレイの訓練内容というのは、はっきりいって、これまで輸送基地とされてきた横田飛行場の役割を大きく逸脱しているというふうに見ざるを得ないんじゃないでしょうか。いかがですか。

○高原基地対策部長 横田基地は、西太平洋地域の米軍の空輸ハブ基地としての役割を担っており、輸送部隊が駐留をしております。
 国は、オスプレイの配備はこうした輸送拠点としての機能の範囲内で行うものとしており、横田基地におきましては、人員や物資を空輸する能力を常に保持するための訓練を行っていると聞いております。
 都は、配備後においても、横田基地の空輸基地としての役割は変わらないものと認識してございます。

○曽根委員 都はいつもそういうお答えになるんですけれども、しかし国も、さすがに昨年四月にオスプレイが横須賀から横田に上陸をしてから、配備されるオスプレイの危険性について都民や国民の不安や関心が非常に高いということを受けて、これまでの対応では不十分だと考えたからこそ、昨年四月の上陸以来、政府自身が監視活動を続けてきたわけです。それは、六ページに資料でも出していただきました。
 ところが、事もあろうに防衛省が、これまで休日を除き連日行ってきたオスプレイの監視と周辺自治体への報告を中止してしまったわけですよね。
 都として、このオスプレイの監視の中止の問題についてはどのように対応しているのかお聞きします。

○高原基地対策部長 横田基地におけますオスプレイの離着陸状況につきましては、国は、本年一月、毎日実施をしておりました目視情報の提供を月一回に変更し、さらに、お話のとおり、十月には、オスプレイが常駐機として配備後一年を経過したことを理由として、目視情報の提供を中止いたしました。
 米軍基地の運用に関する情報は、国の責任において提供されるべきものであり、都は、横田基地におけるオスプレイの離着陸状況について、国に対し、引き続き情報提供を行うよう求めております。

○曽根委員 これでは、先ほどの知事会での秋田県知事の発言を紹介しましたが、大変墜落する確率の高いといわれているオスプレイが、何機、どういう時間に、どこで訓練をしていて、もし何かあった場合にこれがどういう原因によるのかということを、地元の自治体として把握することが非常に困難になってしまうわけです。
 都民がオスプレイの危険性を不安に思って暮らしているという、この角度から見ても、監視は当然継続されるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

○高原基地対策部長 国からは、本年九月の二十六日に、十月以降、目視によるオスプレイの離着陸情報の提供を中止する旨の通告がございました。
 しかし、横田基地におきましては、二〇二四年ごろまでにさらに五機のオスプレイの追加配備が予定をされており、依然、周辺住民の関心も高い状況にあることから、横田基地に関する東京都と周辺市町連絡協議会では、九月三十日、国に対し、引き続き目視による情報提供を継続するよう要請をいたしました。

○曽根委員 こういうふうにどんどん後退をしていくということに対して、国には厳しく抗議をするとともに、目視と情報提供を再開するよう強く求めていただきたい。再開するまでの間は、都民の不安に応え、都独自でも目視監視を行うなど、情報提供するよう求めておきます。
 昨年から、オスプレイの後部デッキをあけて、機関銃の銃口を地上に向けたまま離発着する訓練が繰り返されています。これは、ことし五月二十日に我が党の吉良よし子参議院議員が国会で、基地周辺住民に銃口を向け不安を与える訓練など絶対にあってはならないと追及しましたとき、当時の岩屋防衛大臣は、米国側に安全面への最大の配慮を求めていきたいと答えていますが、その後も同様の訓練が少なくとも九月末まで繰り返されています。
 都は、オスプレイが住民に銃口を向けて飛行していることを、最新はいつなのかも含めて把握しているかどうか、それをどう考えるか、その点をお聞きします。

○高原基地対策部長 日時までは承知しておりませんけれども、新聞報道などにより、オスプレイが後部ハッチをあけ、固定された銃が見える状態で飛行訓練をしている場合があることは認識をしております。
 このことにつきましては、国を通じ米軍に確認をいたしましたところ、銃を機体内に固定をし、ハッチをあけた状態での飛行は、オスプレイの訓練時における標準飛行の一つである、また、銃弾は込められていない状態であり、横田基地のオスプレイ並びに全ての航空機は、航空機運用に関連する日米両政府の合意に従って運用されているとのことでございました。

○曽根委員 特殊作戦部隊を輸送するというCV22オスプレイの、この軍用機から銃口を向けられた都民の不安はいかほどのものかということを、やっぱり都もしっかり考えるべきなんです。
 しかも、今の米軍の話だと、CV22は住宅地上空で訓練として銃口を住宅地に向けているというのが、通常の訓練だということになるわけですよね。
 東京都は、平成二十七年に米国が作成した環境レビューでは、オスプレイは既存の訓練空域、訓練場を使用する予定だと、東富士演習場、ホテル地区、つまり横田空域全域ですね、それから三沢対地射爆場、沖縄の訓練場、グアム・アンダーセン空軍基地、韓国の烏山空軍基地周辺ピルサン・レンジにおいて訓練を行う旨が記載されているとおっしゃいました。
 いつから、横田基地の上空ばかりか横田基地周辺の住宅地までもが銃口を地上に向けて飛ぶ米軍の訓練空域になったのか、とんでもない認識だと思うんです。
 この点は、東京都は、このような米軍の発言に断固として抗議をすべきではないのかと、やっぱり物をいうべきじゃないかというふうに思いますが、いかがですか。

○高原基地対策部長 本来、安全保障にかかわる事項というものは国の専管事項でありますけれども、都といたしましては、米軍の運用は周辺住民の生活環境に対しても十分配慮すべきであるというような考えから、国への提案要求並びに防衛省等への要望に当たりましては、十分安全対策の徹底等を図るよう常日ごろから要望しているところでございます。

○曽根委員 訓練空域等の日米合意すら確認されていない状況です。
 また、住宅地で我が物顔で無法な訓練を行う米軍の横暴勝手を許していては、都民、住民の命と財産を守る自治体としての使命を果たすことはできません。
 さまざまな安全対策を求めているというお話ですが、銃口むき出しで訓練を横田基地周辺の住宅街で行っているということ自体にも、明確に、個別の問題にもきちんと物申すということを求めておきたいと思います。
 こういう低空訓練や傍若無人の訓練を中止させること、そのことを東京都として正式に申し入れることが大事です。
 事故率も軍事的危険性も高いCV22の部隊が住宅密集地域の横田に配備されていること自体が、余りにも異常なことであって、一刻も早く解消するよう、精力的に東京都として行動することが求められていると強く主張しておきます。
 さらに、ここのところ事態がまた動いていまして、国を通じて、今月二十八日から十一月にかけて、サムライ即応監査という訓練を行うとの情報が寄せられていますが、これはとんでもない代物です。
 二十四時間体制でこの訓練は実施され、航空機が十一月四日の夜から十一月五日の早朝にかけて深夜に訓練をすると。また、十一月六日未明の午前三時から四時までは、PAS、前はジャイアントボイスと呼ばれていた大音量を流す訓練が行われるということがもう予告されています。
 当然、横田基地周辺市町基地対策連絡会は、米軍に対し、深夜、早朝に航空機の運用やPASの使用を行うな、使うなということを要請していますが、東京都はこのことを知っているでしょうか。都としての対応はいかがでしょうか。

○高原基地対策部長 お話のサムライ即応監査とは、テロや基地への攻撃等を想定いたしました有事における即応体制の維持強化のための訓練でございまして、その内容は、航空機の運用のほか、PASと呼ばれる大音量の出るスピーカーを使用したサイレンや広報、煙幕を使用した訓練などを行うものでございます。
 横田基地では、このサムライ即応監査のほか、火煙を使用した消火訓練、基地内警戒態勢の訓練、滑走路被害復旧訓練など、基地運営に必要な訓練が毎年定期的に実施をされてございます。
 今回のサムライ即応監査につきましては、国から今月の十八日に、その期間と内容等についての情報提供がございました。
 都では、こうした訓練等の情報は、提供があり次第速やかにホームページや米軍基地情報に関するツイッターを活用し、都民に周知することとしており、本件についても直ちにホームページに掲載をいたしました。

○曽根委員 この深夜のPAS、以前はジャイアントボイスというわかりやすい表題でした。今までも昼間に大音量を流す訓練はあったそうなんですけれども、福生の方にお聞きしたら、深夜の午前三時ですよ、こういう時間にやるのは今回初めてだと。そのことが通告されていると。これは本当に、知らない方も当然たくさんいるんでしょうから、深夜にこういう大音量がまちじゅうに流れるという大迷惑を受けると思います。
 東京都は、周辺自治体と連携して、きっぱりと中止せよと申し入れるべきだと思います。この点についてはいかがでしょうか。

○高原基地対策部長 安全保障に関することは国の専管事項でございますけれども、訓練を含む米軍の運用に当たっては、周辺住民の生活に最大限の配慮は払わなければなりません。
 先ほどもお答えをしましたとおり、都は、今回の訓練につきましては、国から情報提供を受けて、直ちにホームページに掲載をし、都民に周知をいたしました。
 さらに、このサムライ即応監査につきましては、横田基地に関する東京都と周辺市町連絡協議会が実施しております横田基地対策に関する要望において、PAS等の使用に当たっては設置場所や音量に配慮するなど、基地の外に影響を与えないよう必要な措置を講じることとして、毎年、国や米軍に対して要望をしてございます。

○曽根委員 深夜から早朝にかけて航空機を使ったり、今回は大音量を深夜、未明に流すという訓練が予告されているという点で、私、これまでとは別次元の訓練が行われようとしているというふうに見ざるを得ないと思います。これまでの延長線上では済まされないと、緊急にやめさせるべき問題だと思います。
 東京都は、都民の安全を守る立場から、オスプレイはもちろん、このサムライ即応監査などの傍若無人な訓練を直ちに中止させるとともに、CV22部隊の横田配備を早期に解消し、横田基地の返還に精力的に取り組むべきだということを申し上げておきます。
 やはりこういうことを見ますと、とんでもない訓練を平気で通告してくるのを本当に食いとめるためには、やっぱり地位協定の見直しで、国内法でいうならば条例や法律にたくさんひっかかるような深夜の大音量などの訓練を、非常識なこういうやり方を、日本社会の法、秩序、条例などの規定に基づいてきちんと規制する、させるということが、やっぱりどうしても必要になってきていることを痛感せざるを得ません。米軍にも日本社会の最低限の良識を守らせる、国内法の適用を何としても実現させるしかないということは申し上げておきます。
 さらにまた新たな動きがありまして、十月二十九日に、沖縄の米軍が日米合意に反して、伊江島に集約するとされていたパラシュート訓練を嘉手納基地で三回も実施したと。同時に、伊江島でも降下訓練を行い、そこでは米軍兵士が基地外に降下する事故も起こしたと。これには政府も、河野大臣が合意に反するとして中止を申し入れましたが、これはアメリカ側に受け入れられなかったと報じています。日米で合意した事項さえ平気で破られている重大事態です。
 しかも、一方横田では、資料もいただきましたが、八年前から大規模なパラシュート訓練が繰り返され、パラシュートや物資が落下する事故も相次いでおります。これ自体が住宅密集地域での危険な訓練であり、日米合意があろうがなかろうが、沖縄とともに、やめさせるべき訓練だと思います。
 横田基地周辺市町基地対策連絡会は、ことし九月二十五日夕刻に、北関東防衛局から、三十一年、つまりことしの一月八日、九日に連続して発生したパラシュート訓練事故と同型のパラシュートを使用した訓練を九月二十六日から再開するとの情報提供に対して、口頭の要請を行い、その中でこう述べています。人員降下訓練は、一歩間違えれば基地外へ影響を及ぼし、人命にかかわる重大事故につながりかねず、多くの住民は、基地で行われる訓練の大小を問わず、常に不安を感じていると述べています。
 東京都は、人員降下訓練、つまりパラシュート訓練に対し、一歩間違えれば基地外へ影響を及ぼし、人命にかかわる重大な事故につながりかねない、この認識、また、多くの住民が人員降下訓練に対し常に不安を感じているんだという認識を持っているかどうか、この点を確認したいと思います。

○高原基地対策部長 横田基地のパラシュート降下訓練は、空輸基地としての能力を維持するため実施するというふうに聞いております。
 いうまでもなく、パラシュート降下訓練における落下事故は、人命にかかわる重大な事故につながりかねず、あってはならないことであります。
 このため、都はこれまでも、地元自治体とともに、国や米軍に対し安全対策の徹底を求めてきており、今後も必要な働きかけを行ってまいります。

○曽根委員 落下事故があってはならないことなのは、部長さんの答弁のとおり、当たり前のことです。
 問題は、パラシュート降下訓練自体が落下事故につながりかねず、これは人命にかかわる重大な事故につながりかねないんだ、そういう訓練なんだという認識を持っているのかということです。
 この人命というのは、当然都民のまず命ですよと。そういう認識をお持ちかということをお聞きしています。いかがでしょうか。

○高原基地対策部長 繰り返しになりますけれども、安全保障というものは、そもそも国の専管事項でございます。その中には、基地の配置及び軍備並びに訓練内容等も含まれるものというふうに理解はされるところであります。
 都といたしましては、横田基地のパラシュート降下訓練は、空輸基地としての能力を維持するため実施しているというふうに聞いてございます。
 また、国は、米軍の練度の維持向上、即応体制の維持は、我が国の安全保障の観点からも重要であり、必要な訓練であるというふうにしてございます。

○曽根委員 東京都は、今回、申し入れに、口頭要請に加わっていなかったんですけれども、このパラシュートの連続事故というのはことし一月八日、九日に起きて、このときは私もびっくりしましたが、奇襲作戦用の訓練のパラシュートなんですね。普通は丸いパラシュートが多いんですが、今回は四角いパラシュートなんです。それが八日に事故を起こしたということで、申し入れに東京都も行かれたんですよね。行ったら、そのとき同時に、九日にまた起きたということで、しばらくは同型のパラシュートは使わないというふうになっていたんですが、九月からまた再開したということなんです。だから、パラシュート事故というのは、連続事故が起きていて、それ自体、大変リスクの大きい訓練だということを明らかにしています。
 しかも、奇襲攻撃用のパラシュートを使って連続事故を起こしながら、いまだに米軍側は、原因究明や再発防止を明らかにしないうちに、また訓練を再開すると。アメリカ軍は、はっきりいって日本との合意など破ってはばからない状態です。
 やはり地位協定の抜本的な見直しと、横田基地については整理、縮小、撤去を求める本格的な取り組みこそ、切実な課題だということを申し上げて、私の質問を終わります。

○馬場委員長 この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後三時二十九分休憩

   午後三時五十分開議

○馬場委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 発言を願います。

○中村委員 それでは、都市整備局の事務事業への質疑で、初めに災害に強いまちづくりについて質問します。
 災害が頻発する中で、都民の方々も、非常に関心が高まっています。都の方も、防災都市づくり推進計画の改定を検討しているなどさまざま取り組みがあると思いますが、具体的には、都は、整備地域と重点整備地域を定めて不燃化に取り組んでおりますが、町丁目ごとに公表している総合地域危険度ランクでは、ランクが高くても整備地域などに入らないところもたくさんあります。
 多摩地域では高くて四ということではありますが、指定されてはおりません。こうしたところはどのように対応していくのか伺います。

○三宮防災都市づくり担当部長 都は、整備地域以外の木造住宅密集地域等につきましても、区市が地区計画の策定に取り組む際に財政支援を行っております。このような取り組みによりまして、震災時にも安全な市街地の形成を推進してまいります。

○中村委員 最初により危険な地域を支援していくということなんだろうと思いますし、財政的支援という点で行っていただけるのはわかりますけれども、そういう財政的な支援という点であれば、区部よりも市町村というのは大変厳しいところもあります。災害対策そのものは終わりはありませんので、一定の段階になったら、そういった範囲の拡大等をすることも検討していただきたいというふうに思います。
 さて、不燃化の促進のために設けられた新たな防火規制区域について、現在、十九区と、多摩地域では三鷹市の一市でしか指定されておりません。戸建てを建てる際には費用がかかってしまうとの声もありますが、不燃化に有効な手段でもあり、より適用すべきでもあると思います。
 この新たな防火規制を活用した不燃化に関して、今後の都の取り組みを伺います。

○三宮防災都市づくり担当部長 都は、防災都市づくり推進計画におきまして、整備地域について、原則として新たな防火規制区域の指定を行うこととしており、一部を除き指定してきております。
 また、都内には、整備地域以外にも老朽木造住宅の密集地などがあり、こうした地域につきましても、新たな防火規制区域の指定を促すこととしております。
 今後も、このような考えに基づき、区市に対して指定を働きかけてまいります。

○中村委員 先ほど私も指定をしてほしいという話はしたものの、指定をされると最低でも準耐火建造物にしなければならないということで、費用がかかるという話をさせていただきました。
 どのくらいかかるかというふうにも思ったんですけれども、なかなか一概にはいえないということではあるんですけれども、いずれにしても地域全体の安全の問題なので、住民の理解を得なければいけないということもありますし、場合によっては、所得が低い方への補助なども検討することも必要かというふうに思っています。
 まち全体での不燃化ということを考えていくときには、迅速に進めていただきたいということもあるんですが、丁寧に進めていただきたいという思いもあります。
 さて、新耐震以前の木造住宅の耐震化の促進については、計画では平成三十七年度ですが、令和七年度の末に、耐震性不足の住宅のおおむね解消を目標としていますが、現在、耐震化率はどのくらいなのでしょうか。また、達成するためにはより一層の支援が必要ですが、どのように取り組みますか伺います。

○青木耐震化推進担当部長 まず、耐震化率ですが、平成二十八年三月の耐震改修促進計画の改定時に推計した平成二十七年三月時点の値ですけれども、住宅全体の耐震化率は八三・八%となっております。
 住宅の耐震化を促進するためには、所有者がみずからの問題として認識し、備えることが不可欠でありまして、所有者が主体的に取り組むよう働きかけることが重要であります。
 戸建て住宅などにつきましては、かねてから整備地域内の住宅への助成や普及啓発の取り組みを進めており、平成三十年度からは、所有者への積極的な働きかけを行う区市町村を対象に、整備地域外にも助成を拡大しております。
 こうした取り組みを通じ、住宅の耐震化を促進してまいります。

○中村委員 民間の建物の耐震化ですので、都がみずからやるわけにいかないということなので、なかなか難しいところもありますし、以前、緊急輸送道路の沿道の耐震化については、なかなか計画どおりいかなくて、一回延期したしたこともあったんだと思います。
 今後、この新耐震以前の木造住宅に関しても、そうはいっても早く進めなければならないところもありますから、こちらの方も引き続き、できれば計画に間に合うように、しっかり取り組んでいただきたいというふうに思っています。
 また、木造密集地域などでは狭隘な道路が数多くあり、緊急車両等が入れないところも数多くあります。セットバックをする場合に助成する制度はできないのか伺います。

○三宮防災都市づくり担当部長 都は、整備地域におきまして、区が道路拡幅を行う場合の用地費や整備費の支援を行っております。
 また、その他の地域につきましても、狭隘道路の拡幅整備に要する費用に対する国の補助事業があり、区市町村に対し、その周知を図っております。

○中村委員 こちらの方も区の方には支援していただいて、多摩の方はその他の地域ということになるんだろうと思いますけれども、こちらの方も区だけではなくて、範囲の拡大をして支援をしていただきたいというふうに思います。
 また、せっかくセットバックをしても、所有権がそのままであれば、そこに物を置いてしまうという問題があります。いろいろと話題にはなったんですが、杉並区の方の条例では、こういったセットバックをしたところに花壇とか自動販売機など支障物を置くことは禁止をするといった条例もあるようです。
 まあ、国の法律で解決した方がいいこともありますので、こういった事例等を見ながら、都の方としても、国に対しては何らかのこういった取り組みを求めていただきたいというふうに思っています。
 また、そもそもこういった狭い地域の中で、適法な建築物であるのは当然なんですけれども、既存不適格なもともとの住宅を増改築するときなどで、そのまま違反建築になってしまっているものはないのかどうかということが見落とされがちなところもありますので、より徹底したパトロールや指導なども行っていただきたいというふうに思っています。
 また次に、ブロック塀の倒壊対策についても質問いたします。
 これは、大阪の北部地震で、小学生の女の子がブロック塀の倒壊で亡くなられたということがあって、全国的にも大きな課題になりました。昨年の十二月に補正予算を組んで、このブロック塀の倒壊対策についても取り組むことになっております。
 都は、その際には、国産木材の活用のために木塀を補助対象にもしましたが、燃焼の危険もあるんではないかということをそのときも議論して、心配もされておりました。
 そこで、この実績がどのくらいあったのか伺います。

○青柳市街地建築部長 工事が完了しました木塀は、現在、二件でございます。
 なお、防災都市づくり推進計画に定めます整備地域において木塀を設置する場合には、市街地の安全性確保の観点から、建築基準法の延焼防止の考え方を踏まえ、幅員六メートル以上の道路に面し、かつ同法の防火規定に適合する木塀を対象に、補助することとしております。

○中村委員 もともとブロック塀の倒壊の対策をするということなので、国産木材活用ということが本来の趣旨ではなかったんでしょうけれども、この機にということだったんだろうというふうに思います。
 結局、まだ年度の途中ではあるんですけれども、二件ということ、燃え広がってしまっては困るということなので、当時の委員会の中でも整合性をということだったので、要件をつけたということもあるので少なかったということもあるのかもしれませんけれども、いずれにしても安全対策は安全対策でやっていただきたいし、もし国産木材の活用ということについては、余り進まないのであれば、それは本来であれば産業政策の方になるわけでしょうから、そちらの担当の局の方でしっかりやっていただくということにはなるかと思っています。
 むしろ、このブロック塀の対策の方をしっかり進めていかなければならないということですから、こういった適用の対象を拡大したりとか、補助をという点もあるんですけれども、例えば絞って通学路の沿道などを義務化していくなど、早急に安全対策を進めていくべきではないかと思いますけれども、見解を伺います。

○青柳市街地建築部長 補助対象や補助率の設定につきましては、地域の実情に応じて区市町村が判断することとなっております。
 都は、区市町村の主体的な取り組みを技術的、財政的側面から支援し、ブロック塀等の安全対策の促進を図ってまいります。

○中村委員 もちろん地域のことなので、区市町村を重視していただきたいという思いはあるんですけれども、例えば避難経路等であれば、ある意味で、災害が起きた後、ひょっとしたら倒れた後なのかもしれませんけれども、順番的には、もともとこれは小学生が亡くなったということで始まった話ですから、全ての都民を守っていくというのはもちろん大事なんですけれども、とにかく順番にということであれば、まず子供たちを守っていただくということで、本当に通学路等含めて見ていただいて、積極的にこういったところを取り組んでいただきたいというふうに思います。
 さて、災害上危険が強いというふうな地域の宅地化というのは、規制をもっと強化をして、地震に備えての耐震化や、例えば水害の場合に備えていくのであれば垂直の避難ができるように確保するなど、災害に合わせた設備になっていないと建てられないようにするなどの検討をすることも必要なのではないかと思います。
 とりわけ、崖地の開発は制限すべきではないかと考えますが、見解を伺います。

○三宮防災都市づくり担当部長 平成十一年に発生した広島災害をきっかけといたしまして、平成十二年に、いわゆる土砂災害防止法が制定されております。
 都では、この法に基づき、土砂災害の危険性のある区域を明らかにする土砂災害警戒区域及び土砂災害特別警戒区域の指定を進め、ことしの九月までに都内全域の指定を完了しております。
 土砂災害特別警戒区域におきましては、住宅や社会福祉施設等の建築にかかわる開発行為に制限が設けられているとともに、土砂災害の発生を防止するため、建築物の構造耐力に関する基準が定められております。

○中村委員 いろいろな土砂災害等が頻発する中で、都内全体の指定を完了していただいたというのは、一歩前進だとは思ってはいるんですが、かなり要件はあるんだと思うんですけれども、急な崖地等の規制ということかと思っています。
 都内には、そこまでいかないまでも比較的急な斜面があるんですが、そういうところは規制になっていなかったりもしているように見受けられますので、今後、そういった点、もう少し検討してもいいのかなと思っています。
 とりわけ、これから人口減少社会ということになっていき、まち全体を考えていくべきこともあるかと思っています。空き家等もたくさんある中で、そういった崖地等を含めて開発する必要性があるのか、また、災害だけではないかもしれませんけれども、本当に緑地、農地等の開発等をしていく必要性があるのかどうかということもあるんだろうと思っています。
 なかなか個人の所有権との兼ね合いがあるので、難しいところはあるんだろうと思っていますが、とりわけ災害への備えという点からしても、そういった点を検討していただきたいというふうに思っています。
 次に、水害への備えという点で、堤防をつくるとかいろいろ、東京都のような行政しかやっていけないということもあるんですけれども、これだけこうした台風等が頻発すると、一般の方でも関心を高く持っていただいています。
 そういった点では、個人で取り組めるという点では、住宅とか民間などのそういった施設に雨水の貯留や浸透施設を設置することも必要だと思っていますが、その補助として、雨水流出抑制事業についてなんですけれども、取り組む区市を支援しているということなんですが、まだこの自治体の方に温度差があるやに感じられます。
 都として支援を拡大して促進すべきですけれども、見解を伺います。

○山下都市基盤部長 都は、総合的な治水対策を推進するため、関係区市等とともに東京都総合治水対策協議会を設けておりまして、その中で各種補助制度の内容について説明を行い、雨水浸透ます等の設置促進を働きかけております。
 また、別途、区市等に対しまして、補助制度に関する説明会を実施しております。取り組み事例を紹介することにより、制度への理解を深めてもらうとともに、制度に対する意見や要望を聞く機会として活用しております。
 こうした取り組みを積み重ねながら、引き続き制度の充実に努めてまいります。

○中村委員 本当に災害の対策というのも、いろんな細かなことの積み重ねも大切なこともありますので、ぜひ区市町村の方にも理解をいただいた上で、また、住民の皆様にもご協力いただけるような制度をつくっていただければというふうに思っています。
 さて、都市整備局の方では、望ましい水循環の形成といったことも取り組まれていると思っています。下水道事業は下水道局なんですけれども、計画という点では大きく都市整備局もかかわるところがあるので、この場で質問もさせていただきます。
 現行の多摩川・荒川等流域別下水道整備総合計画については、どのような内容か、また、今後改定の予定はあるのか伺います。

○山下都市基盤部長 多摩川・荒川等流域別下水道整備総合計画は、下水道法に基づく下水道整備に関する基本方針でございまして、水質汚濁防止のために流域別に定めることとなっております。この計画では、人口や産業の予測を踏まえた計画汚水量や、東京湾の水質を改善するために、窒素、リンなどの目標水質を設定しております。
 今後の計画の改定につきましては、国が改定を予定しております東京湾流域別下水道整備総合計画の見直しの動向を踏まえ、関係自治体等と連携を図りながら、適切に対応してまいります。

○中村委員 これから見直しもしていくということではあるんですけれども、もともとの計画の中でも、これまでも、単独処理区の流域下水道への流入ということを進めてまいりました。
 多摩地域では三市あるんですけれども、ようやく八王子と立川の方では流域化が進んできまして、あと三鷹市だけが残りました。こちらについても早期の対応が必要だと思いますけれども、見解を伺います。

○山下都市基盤部長 多摩川・荒川等流域別下水道整備総合計画では、多摩川等の公共用水域の水質管理などを一層推進するために、八王子市、立川市、三鷹市の単独処理区について、流域下水道の処理区へ編入することを定めております。
 本計画に基づき、八王子市の単独処理区については令和二年度を目標に、また、立川市の処理区につきましては令和五年度を目標に、流域下水道の処理区への編入事業を実施してございます。
 お話にありました三鷹市単独処理区の流域下水道への編入につきましては、現在、流域下水道本部とともに、実施に向けて関係市などの理解が得られるように情報交換等を行っております。
 引き続き、流域編入につきまして、関係市などの理解が進むよう努めてまいります。

○中村委員 自治体ごとに下水道の事業をやっているんですけれども、こういった行政を超えてやっていくことによって東京湾の水質を改善していこうということなので、都と各自治体が一緒になって取り組んでいるわけです。
 ただ、いろいろと経過もあって三鷹市だけが残ってきたわけですけれども、ある意味で先に編入している自治体からすれば、もう終わってしまう話になってしまうんですけれども、今回、三鷹も含めたところで新たに野川処理センターをつくっていこうと思ったときに、そういった点では、範囲に入っている自治体も負担をしなければならないので、なかなかその自治体間だけではやりとりが難しいところもあって、もう少し三鷹市の方で取り組んでくれないかということだけにはいかないんだろうというふうに思っています。
 下水道局にもたびたび質問していても、大もとのところは都市整備局だということをいうので、いろいろどちらに話しても、あちらだ、こちらだになってしまうんですけれども、できれば都市整備局と下水道局と、協力していただいた上で、三鷹市だけではなくて地元の関係市とも協力しながら、前に進めていただくようにお願いをしたいというふうに思っております。
 とりわけ、予定されている調布の基地跡地のところも、そこの利用計画そのものも、これはもう都市整備局の業務になっていくわけですから、そういった点でも、都市整備局にとっては大いにかかわるところでもございますから、ぜひともこれを進めていただくよう、リーダーシップを発揮していただきたいというふうに思っています。
 また、次に、下水道の関連なんですけれども、下水道事業の維持管理費を初めとする財源は、多摩地域については、汚水について、受益者の負担の原則に基づいて下水道使用料金で払っていますが、雨水については一般会計からの繰入金であることから、市町村の財政を圧迫しているところもあります。
 そこで、維持管理にかかわる雨水処理経費の財源確保に係る都の支援について、所見を伺います。

○山下都市基盤部長 市町村における維持管理に係る雨水処理経費の財源につきまして、国は交付金の拡充を図っております。
 具体的には、国は、平成二十八年度に、下水道ストックマネジメント支援制度を設け、市町村が実施する定期的な点検調査や改築に要する費用を支援してございます。
 都は、国の交付金に合わせた補助を行うとともに、管径の小さい管渠の改築など、交付金の対象とされていない維持管理に要する費用につきましても補助しております。
 引き続き、維持管理に要する国の交付金及び都費補助金の確保に努めてまいります。

○中村委員 多摩地域の市長会とか、議会で構成される三多摩上下水道及び道路建設促進協議会から、毎年要望が出ているんですけれども、特にこれから人口減少社会となっていくと、下水道料金の方が減っていくことになってしまいます。ただ、雨水の方は減るわけではありませんから、結局、その維持管理をしていこうと思うと、負担金を上げなきゃいけないという話になってしまいます。
 そうなった場合には、特に多摩格差ゼロということをよく知事もいっているわけですけれども、今後のそういった財政の負担等も含めて考えたときに、都市整備局の方で新たな支援の枠組み等をつくっていただければというふうに思います。
 さて、今、人口減少社会という話もさせていただきましたけれども、そういった点で、国土交通省が、人口減少社会の到来に向けてコンパクトシティーということを打ち出しています。都としても、都市づくりのグランドデザインでも集約型の地域構造の再編へということも書いています。
 そういった中で、都市計画道路について伺うわけですけれども、先般、都の都市計画道路の見直しをしたわけですけれども、そうした考え方が入った上で加味されてやっているのかどうか、そういった点を伺います。

○山下都市基盤部長 現行の第四次事業化計画では、東京が目指すべき将来像としまして、集約型の地域構造への再編等を掲げ、その実現に向けて検証項目を設定し、都市計画道路の必要性を検証してございます。その結果、九路線約五キロメートルの見直しを行うべき路線を示してございます。
 なお、今般のあり方検討についてでございますが、この検証を前提といたしまして、優先整備路線を除く未着手の都市計画道路を対象といたしまして、概成道路における拡幅整備の有効性の検証や立体交差計画の必要性等、新たな検証項目を設け、検証を行ったものでございます。

○中村委員 コンパクトシティーということになったとして、駅前だけが栄えて地方がそうでもないということでもないとは思っているんですけれども、現実的にこういった道路の計画等を見てみたときに、見直すべき路線というのは非常に数が少なく、今後のあり方の検討の中でもさほど多いというわけではありません。
 しっかりできるんだったらいいんですけれども、そうでないのであれば、例えば、既存の道路があったりして、そこに代替という案もあるようなんですが、やっぱり幅が足りないということでなかなかそうなっていないんですけれども、何らか制度を工夫していくことの中で、既存の道路の拡幅等も考えていくなど、新たなまちづくりを進めていく必要性があるんだろうと思っています。
 駅前だけが栄えていけばいいということではなくて、むしろ周辺なんかにも付加価値があって、より住みやすいまちになっていくとか、自然が多いとか、そういったいろんなありようもあると思っていますので、もちろん全体の中で考えていく話だと思っていますが、都市計画道路のありようもぜひ考えていただきたいというふうに思っています。
 また、都市計画道路の進め方のことにも関連してくるんですけれども、都市計画道路の区域の中に住んでいる人にとっては、よくいわれるのが、やるのかやらないのか、どちらでもいいから決めてほしいと。事業をやるんだったら早く買ってほしいとか、いろんなことをいう人もいます。こうした人の土地を買うことができないのか伺います。

○山下都市基盤部長 都市計画道路につきましては、おおむね十年間で優先的に整備すべき路線を定めた事業化計画を策定し、事業の推進に努めてきております。
 都は、現行の第四次事業化計画に合わせまして、優先整備路線を対象に機動的な用地取得を図るため、地権者の申し出により事業認可前から用地を取得する制度を設けてございます。この制度の対象は、都施行の優先整備路線の区域内で更地となっている土地でございます。
 こうした制度を活用しつつ、地元の理解と協力を得ながら、必要な都市計画道路の整備を着実に進めてまいります。

○中村委員 先ほどは見直しという話もしたので、都市計画道路だから全部買うというのも、少しいっていることが私も矛盾しているところもあるとは思うんですけれども、ただ、結局、だから、優先してつくるところと廃止をするというところの間に、これからまだまだどうしますかというところは多いので、そこの部分が決まっていかないところもあるんだろうと思っています。
 ともかくも、優先整備路線に入ったところを買うことができるようになったのは一歩前進だとは思うんですけれども、今後も、こういった中途半端になってしまっている人たち、地権者の方々、困っている方々も多いので、きめ細かな対応をしていただけるようにということをお願いしたいと思っています。
 さて、先ほど来議論があったので少し簡単に質問しますけれども、駅のホームドアの話も一問だけ質問させていただきます。
 私たち、もうこの問題、ずっとテーマにしておりましたので、さきの定例会の代表質問の中で質問もさせていただいて、早期のホームドアの整備ということを求めさせてもいただきました。また、その後でも、目の不自由な方々が相次いでホームから転落をするということだったので、知事にも要望書も出させていただきました。
 改めて、取り組んでいらっしゃるとは思うんですが、ホームドアの設置をもっともっと急ぐ必要があると思いますので、見解を伺います。

○森交通政策担当部長 利用者の安全を確保するため、ホームドアの整備を促進するには、鉄道事業者の積極的な取り組みが不可欠でございます。
 都はこれまで、鉄道事業者に対する補助を行い、これにより、利用者十万人以上の駅のうち、半数を超える駅でホームドアが設置され、整備が進みつつあります。
 さらなるホームドアの整備に向けて、本年九月、ホームの形状などの駅の特性や、駅周辺における盲学校などの立地状況を考慮した鉄道駅バリアフリーに関する優先整備の考え方を取りまとめ、これに基づき、利用者十万人未満の駅に補助の拡大を図ってまいります。
 こうした取り組みにより、今後、ホームドアの整備を積極的に促進してまいります。

○中村委員 定例会で質問した後でも、その考え方の取りまとめが行われて、少しずつ進んでいるというのはわかります。
 ただ、本当にこれはもっともっと、やっぱり乗る方の安全ということもありますし、そもそも知事も満員電車ゼロといっているんですけれども、こういったホームドアがなくて、転落をして事故が起こると、電車がおくれていると余計に混んでしまいますから、やはりこれは早急にやっていただきたいと思います。
 もとより、都の方も支援をするんですが、国に対してもより積極的に支援をするように求めていただきたいと思いますし、また、例えば、鉄道の方も連続立体交差事業等をやったりして駅のホームをいろいろ変えたりしているので、そういう機会も含めてホームドアを設置できないのかということを、より強く鉄道会社にも求めていただきたいというふうに思います。
 さて、交通の関係でもう一つ、タクシーの問題についても質問します。
 タクシーは、高齢者や障害者の方も利用されます。公共交通機関であるというふうに私も思います。以前、いろいろと議論もあったようなんですが、バリアフリー新法等が定められて、明確にこれは公共交通機関となったのだと思いますから、もっともっと利用しやすいようにというふうに思います。
 駅前の開発などでタクシー乗り場の利便性向上が必要と考えますが、所見を伺います。

○山下都市基盤部長 駅前広場の整備は、区市などの事業者が駅周辺の再開発事業などに合わせて、バス、タクシーなどの交通事業者の意見や利用状況の調査などを踏まえつつ、国の駅前広場計画指針などを参考としながら、限られたスペースの中で乗降場所を適切に整備しております。
 また、都市計画運用指針では、今後の高齢化の進展等に配慮し、バリアフリーのために必要となる幅員や施設に配慮した規模、構造となるよう、計画を定めることが望ましいとされております。
 こうしたことを踏まえまして、駅前の再開発などに当たりましては、駅前広場が全ての人々にとって利用しやすい施設となるよう、引き続き、地元区市や交通管理者等と連携をしながら取り組んでまいります。

○中村委員 なかなか、バス停はいいところにあっても、タクシー乗り場が駅前を見ても探さないとないとかいうこともあるんですけれども、先ほどもいいましたけれども、高齢者の方や障害者の方もいらっしゃいますので、より利用しやすいようにという思いもあります。特にまた、ユニバーサルデザインタクシーなどの導入もありますし、車椅子の方が乗るのには時間もかかったりしますから、それだけの場所の確保ということも必要になるかと思っています。
 さきのラグビーワールドカップでは、交通規制が厳しくて、味の素スタジアム近辺ではなかなかタクシー等の利用というのが難しかったという話もありました。今後、オリンピックもありますから、そういったイベントについても検討していただきたいわけですし、先ほども述べたように、今後、駅前の開発等があったときには、利便性が向上されるよう、特にそういういった配慮が必要な方々が利用される場合もありますので、ぜひこれは進めていただきたいというふうに思っています。
 さまざま質問等もさせていただきましたが、人口減少社会ということ、また少子高齢化、高齢者や障害者への配慮、いろんな課題が出てきておりますので、そういったことも鑑みながら、まちづくり、交通政策を行っていただきますことを要望いたしまして、質問を終わります。

○奥澤委員 私からは、具体的な事業というよりも、事業を進める体制であったり仕組み、あるいは姿勢、心持ちといった、そういったことを中心に聞いていきたいと思っています。
 今、東京都では、二〇四〇年代の東京を見据えた長期計画の策定に向けて議論が進められています。成熟した都市としての機能をさらに高めていくようなまちづくり、まちとしての機能の変化を求められているまちづくり、あるいはベイエリアなどの先進的なまちづくり、今後の東京都においては、多様なまちづくりが展開されていくものと思います。
 まだ見ぬ未来のまちを行き交う人々の姿を想像して、それぞれのまちの魅力をより一層高めていくためには、全体を俯瞰して、国と区市町村あるいは民間との間を取り持つ調整役である東京都の役割、そしてその仕組みが非常に大きいというふうに考えております。
 ことしに入って、シンガポールと中国の北京、上海のまちづくりを、私、視察させていただきましたが、計画を決めたら一気に進めていくスピード感では、正直いってかなわないということを感じました。
 しかし、これは政治システムの違いが大きいということはいうまでもありませんで、では、その熾烈な都市間競争の中で、東京都はどういうふうに競合都市との差別化を図っていけばいいのかということを真剣に考えていかなければいけないと思っています。
 その鍵は、私は多様性にあると考えています。
 東京のまちづくりにおいては、丁寧な合意形成を図っているというふうに私は認識をしています。確かにスピード感は出ないところがありますけれども、その中で出てくるさまざまな意見を取り入れていくこと、あるいは近接する地域に異なるカラーのまちが共存しているということは、世界にも類を見ない魅力であるというふうに考えています。
 先日、ベイエリアビジョンの策定に向けて官民連携ワーキンググループの提言が出されましたけれども、そのテーマもイレブンカラーズということで、さまざまな色合いを持たせるようなイメージが語られているのかなと思っています。これまでの行政と民間の関係性を超えて官民の知見を持ち寄ることが、東京のポテンシャルを最大限高めることにつながると確信しております。
 そこで、きょうは、これまで東京都がまちづくりに参画してきた、あるいは今も参画しているプロジェクトについて、その取り組みにおける課題と成果を確認することで、今後のまちづくりに生かしていくような質疑とさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 まず、汐留地区の区画整理事業についてお伺いします。
 汐留地区では、多くの地権者が存在する中で、官民連携のあり方についても、当時、さまざまな議論がなされたと聞いています。中でも、エリアマネジメントについては、地区のまちづくり協議会で協議の上で、地権者が設立した一般社団法人が主体であるとのことであります。
 その設立経緯とエリアマネジメントの仕組みについてお伺いしたいと思います。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 汐留地区の土地区画整理事業におきましては、地域の自主的なまちづくりのための意見交換や、行政との連絡調整を目的とした地権者、都、地元区による汐留地区まちづくり協議会が、平成六年度の事業着手後速やかに発足しておりまして、都は、事業当初から、この協議会を通じて地権者と連携して整備を推進してまいりました。
 同協議会では、地権者が要望するグレードの高い公共施設の維持管理についても協議されておりまして、グレードアップ分の維持管理費用を地権者が負担することや、日常的な維持管理を地権者が行うことなどを合意し、平成十四年度に地権者が共同で維持管理を担う中間法人を設立いたしました。その後、中間法人は一般社団法人へと移行しております。
 地権者が設立した法人が公共施設の管理を担い、地権者からの負担金、地区内の広告料収入などをその活動に充てる仕組みは、国内におけるエリアマネジメントの先駆けとなり、同法人は、現在も良好に維持管理を継続するとともに、地域のイベントを取り仕切るなど、まちのにぎわい創出にも寄与しております。
 こうした取り組みによりまして、地区の環境美化や魅力的なまちづくりが実現しております。

○奥澤委員 国内におけるエリアマネジメントの先駆けであるという旨のご答弁がありましたけれども、時代が急速に変化していることもあってか、賛否両論、さまざまな意見が聞こえてくるようになっていると思います。
 そこで、汐留地区のまちづくりについては、東京都としてはどのように今評価をしているのか、お伺いしたいと思います。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 汐留地区は、複数の民間事業者に対して、国鉄清算事業団の所有する広大な旧汐留駅跡地の売却が予定される中で、同地区を都心と臨海部を結ぶ交通の重要な結節点と位置づけ、土地の有効利用と都市機能の更新を図ることを目的としまして、土地区画整理事業を実施したものでございます。
 土地区画整理事業におきましては、環状第二号線などの都市計画道路を整備し、「ゆりかもめ」や大江戸線の導入空間を確保するとともに、ゆとりある地下歩道と、地権者が土地を提供して設けられたサンクンガーデンとをシームレスに接続するなど、官民一体となって、憩いの空間と安全でバリアフリーにも配慮した歩行者ネットワークを形成し、便利で魅力的なまちづくりを実現いたしました。
 事業によって生み出されたまちには、都民の暮らしを支える居住機能はもとより、東京の国際化に寄与する業務機能を持つ企業ビルや飲食店、劇場、テレビ局、ホテル、国際的なコンベンション施設などがつくられ、文化発信や国際交流の場としても活況を呈しております。
 また、地区の西側地域におきましては、地権者が中心となって、イタリアをイメージした街並み景観ガイドラインを作成し、建築物の外観を統一するなど景観に配慮したまちづくりが進められました。
 汐留地区は、地権者の皆様からも高い評価をいただいておりまして、事業を実施した都といたしましては、エリアマネジメントも含めまして、多くの地権者のご協力のもと、魅力的なまちづくりが実現できたと考えております。

○奥澤委員 今のお話で、地下歩道とサンクンガーデンのシームレスな接続といった官民連携、あるいは地権者からの高い評価についてのお話がございました。また、東京都としても評価しているというお話だったんですけれども、一方で、まち全体のにぎわいづくりという観点で見てみると、ちょっと私は疑問かなと思うところを持っています。
 今回、こういうやりとりさせていただいて、改めて周辺を歩かせていただいたんですけども、確かにゆとりのある区間、あるいは一筆書きで歩いていけるような歩行ルートというのは、地権者の方々あるいはそこで働く人々にとっては大変快適なんだろうなというふうに感じた一方で、ほかのオフィス街と比べてみると、通路と建物がばらばらに存在しているような感覚といいますか、つまり、通路によってまちのそれぞれの区画が分断されてしまっているような、そういうような印象を私は正直いって持ちました。連動性がないという感じを持ちました。
 私が今感じている感覚、当然これは人によって違うところがあると思いますし、今さらいってどうこうする問題ではないというのはわかっておりますけれども、そこからいろんなことを学んでいかなければいけないと思っています。
 汐留地区の区画整理事業から学ぶべき要素、あるいは今後に生かしていける要素というのは何かというふうに考えていくと、一つは、多様な地権者の取りまとめ役としての東京都が果たした役割だと思っています。
 ただ、これからのまちづくりにおいて求められていくのは、そういった調整役という部分を超えて、まちとしての価値を高めるためのファシリテートをしていく、そういった役目が求められていると思います。
 中でも、これから始まる築地のまちづくりにおいては、開発後はフォローアップ組織がリーダーシップを発揮していくというようなお話があったと思いますので、本格的な計画段階から、フォローアップ組織が参画していくべきであるということを指摘しておきたいと思います。
 次に、羽田空港跡地第一ゾーンの整備事業についてお伺いしたいと思います。
 世界で一番ビジネスのしやすい国際都市づくり特区として、国家戦略特区に指定されて、土地は大田区が所有したまま定期借地で民間事業者に貸し付けて、エリアマネジメントは羽田みらい開発株式会社が行うということで、今後の事業の進展に期待を持って注視させていただきたいと思っています。
 一方で、東京都が果たしてきた役割、そして今後果たすべき役割という点では、もう一度確認しておきたいなと思っています。羽田空港跡地の整備事業、これまでの経緯と東京都が担ってきた役割についてお伺いしたいと思います。

○新谷航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 羽田空港の沖合展開事業により生じた空港跡地につきまして、都が事務局を務め、国及び大田区、品川区で構成する羽田空港移転問題協議会におきまして、平成二十二年、空港と一体となったまちづくりに資するよう、羽田空港跡地まちづくり推進計画を策定いたしました。推進計画では、第一ゾーンなどの土地利用や基盤施設、まちづくりの進め方などについて取りまとめております。
 これを踏まえまして、平成二十七年には、大田区が第一ゾーンの整備方針を作成し、基盤整備につきましては土地区画整理事業により行うことといたしました。翌年には、国家戦略特区の特例措置を活用し、この土地区画整理事業が都市計画決定され、独立行政法人都市再生機構が事業認可を取得し、現在工事を進めております。
 建物整備につきましては、産業交流施設などの整備、運営を行う羽田みらい開発株式会社と大田区が事業契約を締結いたしまして、令和二年のまちづくり概成を目指して工事を進めております。
 都といたしましては、国家戦略特区の提案を国に行うなど、第一ゾーンのまちづくりに必要な支援を行ってきております。

○奥澤委員 今のご答弁の中で、国家戦略特区としての提案を行うという役割、これが非常に重要で、都にしかできない役割だと思います。特に、今後の臨海部の開発においては、さまざまな面で国への働きかけが必要になる場面が出てくるというふうに思います。
 また、先ほどもちょっと引き合いに出しました築地のまちづくりについても、これまでにない手法によって、公益性と収益性を両立させていく、魅力の最大化を図っていく、そのためには、今ある制度では難しいケースもあるかもしれません。今の制度に照らし合わせてできないというふうに断じてしまうのではなくて、どうしたらできるのかという発想で臨んでいただきますようお願いを申し上げておきます。
 まちづくりは、そのどれもがオーダーメードであることは理解をしておりますけれども、だからといってぶつ切りにしてしまうのではなくて、これまでのまちづくりにおいて得られたノウハウ、成功した要素、課題となった事項の解決策、こういったものを結集していかなければいけないというふうに思います。
 きょう取り上げた二つの事例に見られたステークホルダーの調整をしてきたこと、そして制度面での国への働きかけといった東京都にしか担うことのできない役割をもう一度捉え直して、これは強みですので、官民の強みを互いに発揮できるチームとなって、まちづくりに取り組んでいただきたいと強く要望しておきます。
 加えて、世界一のまちを目指そうと、東京を目指そうということであるなら、そのまちづくりを主体的に行う都市整備局の皆さんには、ぜひ国内外の最新のまちづくりの事例を実際に見に行っていただきたいと思います。やっぱりその現地に行って話を聞いて、見て感じるものというのがたくさんあると思います。その手法も、テーマにしているような事柄も、どんどん日進月歩で変わっている、これに敏感になっていただきたいと思います。
 民間のまちづくり事業者とか、あるいはNPOの方々とたくさん話をしている中で、彼らの情熱には本当に驚かされます。参考にしなきゃいけないと思った翌週には、実際に例えばポートランドに行ってしまったりだとか、シンガポールに行ってしまったりだとかした結果を、また我々の方にフィードバックしてくると。そういったぐらいの情熱をぜひとも皆さんに持っていただいて、これからの東京の旗振り役となっていただきたいということをお伝えしておきたいと思います。
 ここからは今の話とも関連しますけれども、海外から人、物、金を呼び込むために重要な要素でありますけれども、安全性、そして暮らしやすさについて伺いたいと思います。
 まず、安全性、特に災害対策という観点から伺います。
 この東京にあっては、災害は起こるものであるという前提のもとで対策を講じなければなりません。その点、私たちが大切にしているのが、レジリエンス、つまり災害を受けとめて、より早く都市機能を回復させることのできる力です。
 先般、都市復興の理念、目標及び基本方針を策定されたところでありますけれども、レジリエンスを高める上で重要な視点だと思っております。机上の空論とならないように、財政的な備え、それから、さまざまな主体が連携したシミュレーションが必要であると考えています。
 まずは、この策定におけるプロセスで、どのような体制でどのような議論を重ねてきたのか伺いたいと思います。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 都市復興の理念、目標及び基本方針の策定に当たりましては、学識経験者や区市の担当部長を委員とした東京都都市復興基本計画検討委員会や、関係各局による庁内都市復興連絡会などを通じて検討を進め、本基本方針等の案を取りまとめました。
 特に検討委員会では、新しい時代の課題に対応した都市復興の視点から、迅速な都市復興を図るためには多様な主体の連携により取り組むことが必要であることや、被災後に地域のコミュニティを育むために、オープンスペースを確保することが必要であることなどのご意見をいただき、こうした知見を本基本方針等の案に反映いたしました。
 本年五月に本基本方針等の案を公表した後、約一カ月間パブリックコメントを実施し、都民や区市町村等から、災害時にエネルギーを安定供給するためのエネルギーインフラの整備や暮らしの復興との連携を記載することなど、十一通の意見をいただきまして、それを踏まえて本基本方針等を本年六月に策定いたしました。

○奥澤委員 さまざまな主体が連携していくことの重要性を意識して議論を重ねてきたということだと思います。
 私、先日、釜石を視察してきたんですけれども、災害があった後に、津波で流されてしまった後にまずやったことは何かといったことが、市民の方々とのタウンミーティングだったと。どういったまちをつくっていくのかというのをそこに住まう方々とお話をしていく、そういった姿勢をぜひともこれからも大切にしていただきたいなというふうに思います。
 ただ、これはちょっといろいろ、各局と実は都市復興についてやりとりをさせていただいてきたんですけれども、復旧段階においては全体の仕切りは総務局、財政的な備えについては財務局、産業復興は産業労働局というふうに、縦割りの文化をかなり強く感じてしまいまして、実際の災害が起きた後に、本当に連動した対応がなされるのかと不安を覚えたのも事実です。
 先日の各会計決算特別委員会において、同じ会派の森澤都議から財務局に対して、財政的な備えをすべきとの質疑をしたところでもありますけれども、常に関係局と情報を共有してシミュレーションを重ねて、今後さらに組織横断での取り組みを進めるべきと考えておりますけれども、見解をお伺いしたいと思います。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 現在、総務局が主体となって、首都直下地震等の発災後の復興手順や執行体制を定めた東京都震災復興マニュアルの修正作業を進めております。
 都市整備局では、マニュアルの修正に当たりまして、庁内関係部署や職員向けの都市復興に係る図上訓練の訓練生から、復興時の望ましい体制等の意見を聞いた上で、その具体化に向けて関係部署と協議を行っております。
 その結果につきまして、今後、マニュアルの修正に反映しまして、迅速かつ計画的な都市復興を実現できるよう、庁内で連携を図りながら取り組んでまいります。

○奥澤委員 今の話で、いろいろ図上訓練を行いながら、その訓練生の話も聞いて、その内容についても関係局で協議するなど、庁内連携に取り組んでいるというご答弁がございました。
 先ほどもいったように、都市整備局以外の各局とのやりとりをしてきた中では、やっぱり連携面、課題があるのかなと感じたのも事実でして、何がそこの原因にあるんだろうと、何が課題として横たわっているんだろうと考えていくと、それぞれの局が役割を全うしようとする姿勢は物すごく強いなと。そこの部分は安心できるところであるし、すばらしいなと思う一方で、やっぱりその組織の縦割りというか、局を超えてどう連携していくのかということを考えていくと、日ごろからお互いの業務から一歩外まで気にかけてカバーし合っていくということ、気づいた人が率先して問題提起をしていくという姿勢が重要なんだなと思います。災害対策には想像力が重要だといわれます。一人一人の想像力が全庁的に共有されていくような組織風土を醸成していただきますよう強く要望しておきたいと思います。
 ここで、同じ災害なんですけれども、先ほども中村委員からの質疑がございました雨水流出抑制事業について、簡単に触れたいと思います。
 先ほどの中村委員と同じような意見になるんですけれども、やはり今後は都民一人一人の意識が大変重要です。各家庭における雨水浸透ますの設置、これは全体から見れば決して効果は大きくないのかもしれませんけれども、一人一人の心理面、特に変化を促すという面では期待をしていきたいと思っています。
 そこで、雨水浸透ます設置補助について、これまでの実績をお伺いしたいと思います。

○山下都市基盤部長 都市整備局では、総合的な治水対策の一環といたしまして、雨水流出抑制のため、個人住宅の敷地に雨水浸透ますなどを設置する際に、その費用を助成する区市に対して補助を行っております。
 平成十九年度の補助制度開始から平成三十年度までの実績としましては、十一区十一市に補助いたしまして、件数は約六千百件でございます。
 なお、平成三十年度より、補助率をこれまでの二七・五%から四五%に引き上げ、地元自治体の取り組みを一層支援することといたしました。

○奥澤委員 年平均でいうと五百件強の補助実績ということで、若干物足りないかなという印象を受けます。本年度から補助率を引き上げたとのことですから、確かに区市町村から見ると手を挙げやすくなるのかなというふうに思います。
 しかし、やはり住民の方にその意義を理解していただくことがより重要だということも、ここで一つ指摘をしておかなければいけないかなと思います。
 実は、町田の事例で恐縮ですけれども、とある市民の方から、雨水浸透ます、これはすばらしい、グリーンインフラをやっていきましょう、ぜひ東京都でも補助を拡大してくださいというような要望を受けて、じゃあ、まず町田市ではどれだけあったんだろうかというので調べてみたら、年間で一件だけだったんですね。
 じゃあ、この一件って誰なんだというと、それをいってきたその方だけだったんです、実は。その意義を知って、これはすばらしいことだとわかった方にとっては、魅力的な事業であるし、自分の安全性も高めていけるという、すばらしいことだとわかるんだけれども、なかなかわかりにくいし、それが広まっていないというのが、多分現状なんだと思います。
 だから、もちろん区市町村に対しての働きかけも重要なんですけれども、そこから区市町村の先にいる、住まわれている方々一人一人に、どうやったらこの意義が届くのかということをしっかりと見据えた事業設計をしていっていただきたいなというふうに思います。
 これは他局で恐縮なんですけれども、環境局において太陽光パネルの設置の促進事業をやっております。これは企業から各家庭に売り込みをかけていくような、そんな流れができているなというふうに感じていて、こうした取り組みも参考にしていただきたいと思います。住民一人一人の意識が変わっていく、そのために、雨水浸透ますの設置、これを強力に進めていただきたいということをお願いしておきたいと思います。
 最後に、暮らしやすさという観点から、一問だけお伺いをしたいと思います。
 暮らしやすさを高めるという観点では、快適な移動環境の確保、これは非常に重要です。来年のオリンピック・パラリンピックを一つの目標として、都市整備局を初めとした各局が連携をしてスムーズビズの取り組みを進めていること、そして一定の成果を上げていることは承知をしています。
 しかし、これを一過性で終わらせないということが最も重要なことです。つまり、これまでに取り組んできた内容、これは効果検証が非常に重要であるということです。結局のところ、何が有効で、どこに課題が残るのかといった検証を丁寧に行って、二〇二〇年以降につなげていくこと、これがレガシーになるというふうに私は考えます。
 そこで、スムーズビズの効果検証について、現在の取り組み状況をお伺いしたいと思います。

○山下都市基盤部長 都は、東京二〇二〇年大会時の交通混雑緩和に加え、企業の生産性向上にもつなげるため、交通需要マネジメントやテレワーク、時差ビズ等の取り組みをスムーズビズとして一体的に進めております。
 ことしの夏には、大会本番を想定しまして、交通混雑緩和に向けた取り組みを試行するスムーズビズ推進期間を設け、多くの企業に取り組みを実施していただきました。
 推進期間中の効果検証に当たりましては、道路や鉄道の交通状況を把握するとともに、企業に対し、取り組み内容についてのアンケートを実施いたしました。
 その結果、期間中の道路、鉄道の交通量は一定程度減少したものの、さらなる交通量の低減が必要であり、大会本番に向けては、さらに多くの企業、個人の協力が必要であることがわかりました。
 また、アンケートの結果からは、大企業では一社当たりの取り組み人数の増加、中小企業では取り組み企業の拡大が、物流に関しましては取り組みの加速が必要であることがわかりました。
 今後も、さらなる機運醸成や企業の参加促進に向けまして、検証結果を踏まえまして、取り組みの強化を図りながら、大会本番に向けた準備を進めてまいります。

○奥澤委員 さまざまな取り組み、あるいはアンケート等を通じて、今、効果検証も行いながら進めているということは認識をいたしました。中でも、企業への働きかけが今のところは功を奏しているのかなと推測ができるご答弁だったかなと思います。
 一方で、二〇二〇年以降も企業にお願いをし続けるというのは、かなり無理がありますし、何より一年を通じての効果としては得にくいというのが現実だというふうに思います。
 これは関係各局、さまざまな局あるいは民間事業者も一緒になって取り組んでいることですけれども、来年は本当に、まずは東京二〇二〇大会の成功に向けての交通混雑の緩和、これは一つの大きな目標になる一年であると同時に、今後、より暮らしやすい東京をつくる種を植えていかなければいけない一年になると私は考えています。
 ぜひ、来年の一年間取り組むこと、これは、一つ一つの事業がどういった効果が出たのかということを、定性的な部分だけじゃなくて定量的にも捉えるようなことをしていただいて、それをまた二〇二一年以降の予算に反映させていくというようなことをやっていただきたいと思っています。
 今まさに予算編成の作業もやられていると思いますし、来月には来年度予算も概算要求が始まってくると思いますけれども、その決意が示されるような内容が出てくることを期待しまして、質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございます。

○伊藤委員 私からは、まず、築地について伺いたいと思います。
 既に、四段階に分けて築地は今後開発をしていくということが東京都の方から示されております。広大な二十三ヘクタールという敷地でもありますので、段階を分けて開発することは適当な判断だというふうに考えておりますけれども、今、ゼロ段階のところはともかくとしても、一、二、三段階において見ますと、例えば環二の道路のところで街区が分かれているような、そうしたまちづくり方針というものが示されております。
 もう既に、前回の委員会でも指摘をさせていただいておりますけれども、虎ノ門ヒルズを初めとして、道路をまたいで建物が建つというようなまちづくりも都内では実現をしています。
 先般も私は仁川に行って、仁川のIRを拝見してきましたけれども、三十ヘクタールという広大な敷地に対して、一つの建物を中心として映画館からカジノ、あるいはまたさまざまな商業施設が集積をしておりました。そういう意味では、道路で街区を分けるという発想自体が古いのではないかということを再三指摘させていただいたところでございます。
 改めてですけれども、せっかくある二十三ヘクタールという、東京都内、いってみれば唯一かもしれません、大きな敷地の最大限の有効利用を考えるに当たっては、一体的な開発、それはやはり何といっても一つの事業者なのか、あるいは一つの企業体、グループでも結構だと思います。とにかく街区で事業体を分けてしまうということがないように、事業化に向けて検討をしていただきたいと思うんですけれども、その検討状況について、まず伺いたいと思います。

○木村まちづくり調整担当部長 築地の開発予定地は広大な土地でございまして、地区内を環状第二号線が横断する計画となってございます。
 築地まちづくり方針では、環状第二号線を境界としているおもてなしゾーンと交流促進ゾーンの一体性や歩行者ネットワークの連続性が確保できるよう、ゾーン相互をつなぐ歩行者デッキなどに関する方針イメージを示してございます。
 方針で示すイメージを踏まえまして、環状第二号線を横断する歩行者デッキなどを検討するに当たりましては、歩行者交通量など地区内の交通計画等の検討を行う必要がありまして、現在、そのための条件整理などを行ってございます。

○伊藤委員 これから民間事業者に対して、どういう形で事業化に向けてのまちづくり方針を示していくのか、まさに今検討されているというふうに思いますが、やはり事業体が分かれると、同じコンセプトで、あるいは事業体同士で連携をとり合うといっていても、どうしてもそこは一体性というものが損なわれやすいというふうに思います。そういう意味で、一体的な事業ができるように、やっぱり一グループということを改めて申し上げたいというふうに思います。
 あわせて、築地再開発の計画と、そして今まさに策定をされていますベイエリアビジョンは、切っても切り離せない関係にあろうかと思います。
 ベイエリアビジョンについては、本来十二月には、港湾局さんを中心としてその方針が示されるということではありましたけれども、長期計画などとの関係性の中で、これが少し先延ばしされて、恐らくより長期計画と整合性をとった形で発表されるんだろうというふうに理解をしています。
 築地の再開発もまた、このベイエリアビジョン、そしてまた長期計画と一体となって策定をされるべきだというふうに考えますけれども、所見を伺わせていただきたいと思います。

○小野都市づくり政策部長 東京ベイエリアビジョン(仮称)につきましては、築地や豊洲、台場などの各エリアを有機的につなぎ、特色を生かしながら、世界でも最先端のまちづくりを進め、新たな産業や投資を呼び込むこととしております。
 一方、築地まちづくり方針では、土地利用の機能導入の考え方において、臨海部など周辺地域におけるさまざまな機能とも有機的なつながりを図りながら、相乗効果を生み出していくこととしております。これらの方針に沿って築地まちづくりが進められるよう、東京ベイエリアビジョンの検討とも連携してまいります。
 東京ベイエリアビジョンの検討につきましては、官民連携チームからの提案を十分参考にしつつ、長期戦略との調整を図りながら、来年度の策定に向けて検討を進めてまいります。

○伊藤委員 今、この東京ベイエリアビジョンの策定については、都市整備局からも若手の職員、出していらっしゃいますよね。ということで、各局からも若手の職員を募って、大きな視点でのビジョンが策定されるというふうに理解をしています。
 特にこの築地は、まちづくり方針の中でも結節点というふうに表明を東京都がされているだけに、その結節点としてのいわば都市基盤というものをしっかりこれから整備していかなければならないというふうに思います。
 特に築地は、いわゆる大・丸・有と、そして臨海部をつなぐ要所になろうかと思いますが、東西についていえば、大江戸線とか日比谷線とかが通っていらっしゃると思いますけれども、南北という意味では本当に弱い今の交通インフラだというふうに理解しています。
 既につくばエクスプレスの延伸等も話題には上がっているかと思いますけれども、まさに大きな視点に立って、このベイエリアビジョン、また長期戦略の中で、この築地の再開発を見据えながら、つくばエクスプレスの延伸等を検討していただきたいということを要望しておきたいと思います。
 また、築地には、都民に開かれた舞台と表現をされる、いわゆる箱が用意されるというふうに聞いています。多くは展示会場になるのではないかというような理解をされている方もいらっしゃいますが、いわゆる展示会場は展示会場としてビジネスゾーンの方につくられると。そしてもう一つ、都民に開かれた舞台が用意されるということが示されているわけでございます。
 この都民に開かれた舞台ですけれども、広さからもエンターテインメント会場として利用可能な場所であり、また広さではなかろうかと思っており、特に例で挙げればニューヨークにあるマディソン・スクエア・ガーデンのような、スポーツ、エンターテインメントの表現の場が、都民に開かれた舞台になっていくのではないかと期待をしております。
 まず、マディソン・スクエア・ガーデンですけれども、一つの例示ではありますが、まさにニューヨークの真ん中に位置をしていて、今回の都民に開かれた舞台のイメージとしては想定として挙げられるのではないかと思いますので、伺いたいと思います。
 マディソン・スクエア・ガーデンのまず区域の広さと、築地まちづくり方針で都民に開かれた舞台の導入が想定されている区域の広さの比較と、立地条件、また客員収容人数はどのようになっているか伺いたいと思います。

○木村まちづくり調整担当部長 マディソン・スクエア・ガーデンは、ニューヨークの都心部にあり、その区域面積と考えられる広さは、図測によれば約二・五ヘクタールでありまして、アリーナの収容人数は約二万人となってございます。
 築地地区は、東京の都心部に位置してございます。同地区におきまして、都民に開かれた舞台ともなる大規模集客、交流施設の導入を想定してございます交流促進ゾーンがある地区中心部の区域面積は、図測によりますと約十三ヘクタールでございます。収容規模については未定でございます。

○伊藤委員 マディソン・スクエア・ガーデンは、広さは約二・五ヘクタールで二万人の収容人数だということがわかりました。片や、都民に開かれた舞台の想定されているゾーン全体の広さは約十三ヘクタールであるということもわかりましたので、どこまでこの十三ヘクタールをどういう形で使うかは、まさにこれからの検討だと思いますけれども、やっぱり都が公益性を求めながら開発をしていく以上、多くの方々が楽しく、そしてまた楽しみにして過ごせる空間ができるということは、望ましい姿ではないかと思います。ビルやオフィスビルが林立してしまうというようなまちづくりでは、大変残念なまちづくりになりますので、こういうマディソン・スクエア・ガーデンのような、多くの方々が回遊をされたり、あるいはまたスポーツ、エンターテインメントを楽しむことができる場所というのは、大変喜ばれるのではないかというふうに思います。
 そういう意味では、もう一度伺いますけれども、マディソン・スクエア・ガーデンは現在どのように利用されているのか確認しておきたいと思います。

○木村まちづくり調整担当部長 平成三十年度の川崎市の海外視察調査報告書によりますと、マディソン・スクエア・ガーデンは、アリーナ、シアター、駅などから成る複合施設とされてございます。また、NBAのチームのホームアリーナとして利用されておりまして、コンサートやイベントなども開催しているとのことでございます。

○伊藤委員 特に、NBAの試合が行われるというのが割に有名なんじゃないかなというふうに思います。そういう意味では、ニューヨークにおけるまさに都心の一等地で、最高峰の選手たちが集まる人気のNBAの試合が見れるとか、あるいはレディー・ガガのように世界的に有名なアーティストの方々がそこに来られて、エンターテインメントを繰り広げるというようなこともあるというふうに聞いています。
 もし、仮にもこうしたアリーナをこれからつくっていくということが今後想定をされるならば、一つ念頭に置いておいていただきたいことがございます。
 先般も、アーティストを抱えるいわばエンターテインメントの企業さんたちにお話を聞かせていただきましたが、例えば東京ドーム、何万人という集客をすることができますけれども、残念ながら音響の部分は、有名ですが、余り整備としてよくないということです。これは有名だと思うんですけれども、もう一つ大きなポイントとして、バックヤードが非常に重要なんだということをこの間教えていただきました。
 アーティストの方々が来られて、そこに備えつけのスピーカーや照明だけを使われるわけではなくて、十トントラックの中に設備を積んでやってくると。そういう中にあって、十トントラックぐらいのトラックが横づけできるようなアリーナでないと、せっかく立派な箱をつくっても、使い勝手が悪いというようなことになりかねません。
 現に、例えば東京ドームなどでは、十トントラックが入り込んでこれないので、小さなトラックに積みかえをして何度も何度も往復をするということで、大変な人件費と手間がかかっているということだそうです。
 そういう意味では、まだこれから、まちづくりについては先の話になるかとは思いますけれども、そうした都民に開かれた舞台をまさに計画していくに当たっては、民間が開発することとはいえ、都市基盤そのものは皆様のお仕事になろうかと思いますので、こうした観点が重要ではないかと思います。
 都としてのバックヤードの設計の重要性についての見解を伺いたいと思います。

○木村まちづくり調整担当部長 築地地区では、公募型プロポーザル方式による都有地活用事業を想定しておりまして、民間事業者を公募し、企画提案を募りまして、事業者を決定することとしてございます。
 公募に当たっての条件として、募集要項に示す具体的内容につきましては、他地区のプロジェクトの例では、例えば国際競争力強化に向けた先進的な業務支援機能について提案することなどという導入機能の方向性、考え方についてや、主要施設の規模について示しておりまして、当地区においてもこうした基本的な条件を示していくと考えてございます。
 当地区におきましては、大規模集客、交流施設の収容規模などの検討に当たりましては、物流動線などに関する車両の通行機能の確保などの観点からも概略的な検討を行うこととしてございます。

○伊藤委員 今、最後に、まさに大規模集客施設の収容規模などの検討に当たっては、通行機能の確保も概略的な検討を行うということですので、ぜひ国内にある、逆に動線がしっかり確保されていて使い勝手がいいといわれる施設などをよく検証していただきたいと思います。
 そういう意味では、私が聞くところ、さいたまスーパーアリーナは、国内でも有数のすぐれた会場だというふうに聞いています。動線もしっかりしているし、そしてまた収容人数の変動に合わせて、いってみれば観客席を伸縮するというんですかね、することができるというふうにも聞いています。
 そういう意味では、都としても、こうした国内の事例というものをまずは参考にしておくべきではないかと思いますが、見解を伺いたいと思います。

○木村まちづくり調整担当部長 築地まちづくり方針では、コア施設の一つとして、都民が多様な創造的活動などを行うことができる、都民に開かれた舞台ともなる大規模集客、交流施設を導入することとしてございます。その際、民間事業者募集に向けまして、大規模集客、交流施設の収容人数などの規模につきましては、国内外の事例調査も踏まえ、検討することとしてございます。

○伊藤委員 よろしくお願いいたしたいと思います。
 続いて、建物等のバリアフリーについて伺いたいと思います。
 宿泊施設については、先般もバリアフリー条例が新たに規定をされました。条例が策定をされ、ホテルなどのバリアフリー規制というんですか、設置の義務化が常々設けられてきているわけですけれども、一方で、いまだにシティーホテルなんか行ってエレベーターに乗りますと、一台はちゃんと車椅子用の鏡がついている。ところが、隣のエレベーターに乗ると鏡がついていないというようなことがございます。これはホテルのみならずで、大規模集客施設なんかでもよくそういうことがございます。
 これ、恐らく設置基準としては最低一台はつけなさいよということになっているんだと思うんですけれども、車椅子利用者からしてみると、例えば、あけてみたら鏡がない、また、隣のエレベーター、あけてみるまでわからないということでは大変不便だと思いますし、それからまた、先般もディベロッパーの方にも伺いましたけれども、自分たちも全部に鏡がついているんだろうと思っていたら、あけてみたら意外と一個だけついていて、開発事業者としても大変残念に思うことがあるというふうにいっていました。
 つまり、ディベロッパーも設計士任せ、あるいは建築家さん任せにしていて、建築家の方は、いってみれば最低基準をやっておけばいいのかなというような設計をされることが間々あるそうです。ただ、鏡はあっても別にデザイン性を壊すものでもありませんし、私からすれば、全てのエレベーターに一台つけられるのであれば、つけておけばよろしいんじゃないかなというふうに思いますが、まずは、最低限やればいいということではなくて、全てのエレベーターに鏡を設置することが望ましいという私の考えに対する都としての見解をまず伺いたいと思います。

○青柳市街地建築部長 バリアフリー法ではエレベーターのかごの中に鏡を設置する基準はございませんが、国のガイドラインにもございますように、鏡を設けることにより、車椅子使用者がかごの中で回転しなくとも戸の開閉状況が確認できるようになるため、都としてはなるべく鏡を設けることが望ましいと考えております。

○伊藤委員 まさに、なるべく鏡を設けることが望ましいというお考えなんですよね。それはそのとおりだと思います。
 そこで、やはり実際に設計をされたりするのは、建築家の方だったり設計士の方だろうと思います。
 現在、東京都には、建築物のバリアフリー化を進めるためにという啓発パンフレットがあって、特に先般、先ほど申し上げた条例改正がありましたので、この辺のパンフレットは特によく読まれていらっしゃるんじゃないかなというふうに思いますが、ここはやっぱり、中を見ていくと法と条例に定める建築基準などは本当にわかりやすく紹介されているんですけれども、いわば最低限守ってくださいというルールの解説なんですね。ここにやっぱり、法や条例には規定していないけれどもできればこうしてほしいという努力目標、条例では書いていないけれどもこうしてほしいという理想像というんですか、というのを東京モデルとして書き込んで、事業者の皆さんに周知していくということが望ましいのではないかというふうに思いますけれども、所見を伺いたいと思います。

○青柳市街地建築部長 都では、建築物等におけるバリアフリー化の推進に向けまして、高齢者や障害者を含めた全ての人が安全・安心、快適に暮らせるまちづくりを進めるように、公共施設も民間施設も対象として、関係局が連携して福祉のまちづくり条例施設整備マニュアルを策定しております。
 当該マニュアルには、バリアフリー法令に基づく最低基準のほかに、努力基準等が示されております。
 関係局においてホームページを通じて周知がなされているところでございますが、都市整備局といたしましても、当局のホームページを活用するなど、さらなる周知に努めてまいります。

○伊藤委員 ちょっと確認をしますけど、私も事業者の方といろいろ話をすると、これはよく知っているんですよ、この間、条例改正もされたので。
 なので、もう一回伺いますけれども、今、答弁がちょっと変わっちゃったというのは、質問に対してのお答えが欲しかったんですけれども、まずは、この建築物のバリアフリー化を進めるためにというところの中に、そういう意味では、最低基準のほかに、今、答弁では福祉のまちづくり条例施設整備マニュアルには努力目標が書かれているんだというふうにいわれていましたけれども、この中には、いわゆる努力目標というんですか、最低基準以外のことが書かれているかを、まずちょっとそこを確認させていただけますか。

○青柳市街地建築部長 委員お持ちのパンフレットの中には、最低基準のみ記載してございます。

○伊藤委員 先ほど答弁いただいた福祉のまちづくり条例施設整備マニュアル、福祉保健局さんなんかもかかわられてつくられているんだと思います。私も先日ちょっと拝見させていただきましたけど、こんな分厚いものでした。きょう持ってくるのを少しはばかられたので置いてきましたけれども、やっぱりわかりやすく--もちろん厚いマニュアルをしっかり読み込んでいただくということも重要なんですけれども。
 例えばさっきの鏡の話であったりとか、あるいは前にもちょっと議論になりましたけれども例えば廊下の幅の話であったりとか、基本的にはやってくださいね、しかし理想的にはこれぐらいやってくださいねということを、少しエッセンスとしてこういうところにも盛り込んでいって、わかりやすくお伝えしていくということが重要なのではないでしょうかということを申し上げておきたいというふうに思います。
 それともう一つは、都有施設のバリアフリーということについても伺いたいと思います。
 やはり民間に求める以上、まず東京都からというところがあろうかと思います。かつて東京都においては、都有施設をつくるに当たってはこういう環境基準をつくりましょうということで指針を出されて、照度センサーだとか、人感センサーだとか、今は新たな建物をつくるときに必ずつけてくださいということを環境局がおつくりになって、徹底されて、それが民間にも広がってきたんだというふうに思います。
 現在、都には、同じようにバリアフリーにおける都有施設のユニバーサルデザインのガイドラインがあるんですかというと、こういうガイドラインがありますよということで教えていただきました。(資料を示す)ここには、いわば条例以上の取り組みというものが盛り込まれているというふうに思います。
 まさしく東京都が基準としているユニバーサルデザインのガイドライン、その基準を、これからは民間の皆さんにもぜひ、これぐらいのことはしてもらえませんかということでお願いしていくという取り組みがあってもいいんじゃないかなというふうに思います。
 先ほど、福祉保健局さんと一緒につくっている、そういうマニュアルがあるんだというお話もありましたけれども、片やこっちの都有施設のガイドラインがございまして、これなんか非常にわかりやすくなっていました。
 そういう意味では、これは財務局さんが主管でつくられているようです。都有施設だからということだと思いますけれども、やはり福祉保健局、財務局ということではなしに、まちづくりということでいえば都市整備局さんが主体となって積極的にかかわっていただくことで、まち全体のユニバーサルデザインが進むというふうに思いますので、その決意を含めて都技監に所見を伺いたいと思います。

○佐藤東京都技監 高齢者、障害のある方を初めとして、誰もが生き生きと活躍できる社会を実現するためには、パブリックスペースだけではなくて、建築物のバリアフリー化などの福祉のまちづくりの推進ということも重要でございます。
 このため、先ほど来ありましたけれども、関係局が連携して福祉のまちづくりというのは進めてきたというふうに考えております。公共建築物及び民間建築物も対象として、より高い水準である望ましい整備水準についても、福祉のまちづくり条例の施設整備マニュアルに位置づけて取り組んでまいりました。
 その中で、お話の都立建築物のユニバーサルデザイン導入ガイドライン、こちらも、東京都福祉のまちづくり推進協議会の提言を踏まえて、公共施設がまず先導的にユニバーサルデザインをやっていくんだと、そういうことで関係各局が連携して策定したものです。
 現在、都立建築物の設計に活用されていますけれども、今後は、パラリンピックも開かれる東京といたしましては、民間建築物においてもこのガイドラインの活用が図られるように、都市整備局としてもホームページなどを活用して、さらに建築関係団体にも案内するなど、周知に努めていきたいと考えてございます。
 引き続き、さらなるバリアフリー化の推進に向けて、関係各局と連携して取り組んでまいります。

○伊藤委員 ありがとうございます。
 大変積極的なご答弁をいただきまして、本当に、ぜひこれを活用して、いろんなところに送っていただきたいと思うんですけれども、ちょっと細かいことなんですけど、ちょうどこのガイドラインの中に、シャワー室のイメージが書いてあるんですね。もちろんカーテンがあったりとか滑りにくい床の仕上げとかというのを書いてあったりとかして、非常によくできているとは思うんです。
 先般、元パラリンピアンの方にお話を聞かせていただきましたら、例えばなんですけれども、自分たちのようにまさに障害を負っている人たちの意見というのを、今も聞いていただいているとは思うんですけれども、より聞いてもらいたいということをお話しになられていました。
 シャワールームにおいていうと、カーテンは二枚必要だと。これも一枚になっているんですけど、見るとね。なぜ二枚なんですかというと、車椅子でそのままシャワールームに入ってきて、シャワーを浴びるわけですよね。そうすると車椅子もぬれちゃうと。そうすると外に出たときに、車椅子のいわゆる椅子の部分は布だったりするので、ずっとぬれたままの状態になっちゃうんですと。これがカーテン二枚が内側にありますと、一枚はもちろん自分の身を隠すんですが、もう一枚は、そのカーテンをお尻に敷いて、車椅子をいわば水から守るというんですか、ぬれないようにすると。これがあるだけでえらく違うんですというお話がありました。
 ですから、細かいことをいうと、多分この中にも、見ていただくと、こういうふうに改善すると、ちょこっとしたことなんだけれどもとても喜ばれますよということがあると思うので、今まで以上に、そういう車椅子利用者の方からぜひ話を改めて聞いていただいて、知見を生かしていただきたいというふうに思いますので、その点については要望を申し上げたいと思います。
 それからもう一点、バリアフリーについては、ホテルについて申し上げたいと思います。
 これは要望にさせていただきますが、現在、オリンピック・パラリンピックを控えて、バリアフリー化されたホテルの客室数というのは、ふえてはきているというふうに思います。それでも公称五百室ぐらいしかない、あるいは実態としては一千室ぐらいしか都内にもないというふうにいわれていますので、ロンドンの数に比べるとまだまだ開きがあるんじゃないかと思いますが、客室数だけの問題じゃなくて、ちょっと困っていることがありますということがわかりました。
 それは何かというと、ネットで検索したときに、どこのホテルに何室バリアフリーの空室があるのかがさっぱりわからないわけです。ですから、一々電話をして確認しなきゃいけない。
 これも一個手間なんですけど、もう一個大きな問題があって、我々も今、エクスペディアとか比較サイトとかあって、ホテルそのものに電話をして予約をするというよりは、できるだけ一番安いところでネット予約をするということが主流になってきていると思うんですけれども、いわゆる車椅子利用者からするとこれができないわけですよね。ネット予約をしたはいいけれども、バリアフリー化された部屋に本当に案内されるかどうかというのは決まっていないので、そういう意味でいうと、非常にハンディキャップをそこでも負うわけです。
 ですので、これはちょっと都市整備局さんに申し上げてすぐに改善する話じゃないのかもしれませんけれども、こういうところも、ちょうどバリアフリーの条例改正が、とりわけて宿泊施設事業者に対して行われたわけですので、その窓口となる局として認識していただきたいと思いますし、何とかうまく連携して、ネット検索で割引が適用されるようにお願いをしたいなと思います。
 続いて、電動車椅子について伺いたいと思います。
 電動車椅子も、これまた日進月歩で、随分進化してきているというふうに理解をしています。
 日本では、電動車椅子は六キロ規制に規制されていますけれども、欧州に行くと、十キロでも二十キロでも出していただいて結構ですよというような国もあるそうです。今後、もちろん日本でも、電動車椅子の時速の規制緩和がなされる可能性はあるなというふうに思っています。
 そういう意味では、ますますこの電動車椅子、高齢化にも伴って販売台数を伸ばしていくのではないかと思うんですが、現時点での局で認識されている電動車椅子の販売台数の推移について伺いたいと思います。

○山下都市基盤部長 道路交通法に規定いたします原動機を用いる身体障害者用の車椅子、いわゆる電動車椅子の国内出荷台数は、電動車いす安全普及協会の調べによりますと、平成三十年度は二万四千七百七十二台でございまして、直近五年間では増加しております。

○伊藤委員 今、販売台数はやっぱり伸びているということがよくわかりました。
 ちょっと、すぐの話じゃなくて将来的な話として伺いたいんですけれども、今現在は、道路という意味でいうと車道と歩道と、それから、だんだん最近では車道に自転車道というのが整備をされてきて、いってみれば、自転車ユーザーからしてみれば、例えば、お子さんとか乗せていて危ないなと思えば歩道の中で走られる方もいれば、まさに車道の中を走る方もいらっしゃると思います。どんどんどんどん車道の、あるいは歩道の設計というのもこの二十年ぐらいで随分変わってきたんじゃないかと思います。
 そういう意味で、電動車椅子も十年、二十年たっていきますと、販売台数が本当にうなぎ登りに上がっていって、将来のあるべき車道、歩道のあり方にも影響を与えるんじゃないかなというふうに想像をいたします。
 近い将来においては、例えばですけれども、車道、歩道のほかに車椅子道、六キロで走っているうちはまだいいですけれども、十キロぐらいで走るとかっていうことになってきたときの走行スペースというのが必要になってくるんじゃないかなと。
 もちろん、なかなか区道だとか狭いところで走れるかというと難しいところがあると思いますけれども、この辺の、ちょっと先々の話ですけれども、将来ビジョンについて所見を伺わせていただきたいと思います。

○山下都市基盤部長 道路交通法では、時速六キロを超える速度を出すことができないなどの基準に適合しました電動車椅子の利用者は、歩行者として扱われるため、歩道を通行することと定められております。海外で規制緩和された事例などを見ますと、速度により、歩道または車道を通行することとされております。
 電動車椅子の取り扱いにつきましては、こうした海外の事例や日本におけます道路事情なども踏まえまして、関係機関により検討されるべきものでございまして、電動車椅子の通行空間につきましてはその動向を注視してまいります。

○伊藤委員 海外では車道を走っているという例もあるということです。本当にそれが安全なのかどうかという問題もあると思いますけれども、必ずしも歩けない人が乗るというものじゃなくなってきているような気もしますので、この電動車椅子についてはぜひ検証していただきたいなと思います。
 あと、あわせて電動車椅子でいいますと、これは要望にさせていただきますが、スーパーなんかで見ていますと、電動車椅子で来られて、歩けるのでスーパーの中ではおりて歩く、だからスーパーの駐輪場のところに電動車椅子を置いたりなんかされる方も、最近はふえてきたんじゃないかなというふうに実感しています。
 ところが、割に横幅があるので、置こうと思っても自転車だけがばあっと並んでいてなかなか置けないという意味では、これからのことかもしれませんけれども、いわゆる駐車場の附置義務って、これまでは車のことをいっていたと思うんですけれども、こういう電動車椅子を置けるようにするとかというのも、これから十年後、二十年後に向けてかもしれませんけれども、必要なんじゃないかなというふうに思いますので、この辺は駐車場の附置義務を扱われている都市整備局の皆様にもご検討をいただきたいというふうに思います。
 続いて、都市計画道路の見直しについて伺いたいと思います。
 先般のこの委員会においても、都市計画道路の見直しについての報告があって、ほぼ全ての会派から、より見直しをした方がいいんじゃないかという意見がなされたというふうに思います。
 確かに、私もその質疑を聞かせていただいていましたが、その見直し距離は決して長くはありませんでした。特にほかの大都市と比べても、東京都の場合はかなり限られているということもあって、質問させていただきたいと思います。
 都の場合には、とりわけて特別区などもあって、特別区との調整を要しますので、簡単に都市計画道路を廃止するということができないんだということは承知をしていますけれども、とはいえ先般の見直しの総延長距離は決して長くございませんでしたので、今後も、こういう何年かに一度、十年か五年かに一度の見直しになってしまうんでしょうかということは、改めて問題意識を持って伺いたいと思います。
 私は、もっと踏み込んで積極的に区市の方にもご理解をいただきながら、やはり選択と集中をしていかないと財源がだんだんなくなっていくという時代だと思いますので、都市計画道路、必要ないといっているわけじゃないんです、必要ないといっているわけじゃないんですが、むしろ都市計画道路を進めていくためにも、必要性の低いところはやっぱり積極的に見直すということが必要なんじゃないかという観点で、今後の方針を伺いたいと思います。

○山下都市基盤部長 これまで都は、都市計画道路の整備を計画的、効率的に進めるため、事業化計画を策定し、あわせて見直しを適宜行ってきております。
 加えて、今回の見直しでは、概成道路におけます拡幅整備の有効性や立体交差計画の必要性など、これまでの事業化計画とは異なる新たな視点に基づき検証を行っております。
 今後は、基本方針案に示しておりますとおり、都市計画区域マスタープラン等の改定を踏まえまして、地域のまちづくりに関連する道路につきまして、区市町と共同でさらなる検証を行ってまいります。

○伊藤委員 さらなるが大事ですので、本当にさらなる検証をぜひ行っていただいて、そしてまた、現行計画策定から十年を待たずして、ぜひ見直しを積極的にしていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 最後に、地元の中目黒のホームドアについて伺いたいと思います。
 中目黒駅では、本当に不幸にして転落死事故が先般ありました。
 これまでにも中目黒駅のホームドアの早期設置を求めてきたところでありますが、その進捗状況を改めて確認させていただきたいと思います。

○森交通政策担当部長 東京メトロ日比谷線におきましては、ドア位置を統一するための車両更新が行われており、その完了後、二〇二〇年度から、順次ホームドアを設置する計画でございます。
 現在、中目黒駅ではホーム補強工事に着手しており、二〇二〇年度の上半期の完成を目指し、工事に取り組んでいると聞いております。

○伊藤委員 来年度の上半期ということですけれども、やっぱり、その上半期の中でも早い方、遅い方があるかと思います。その上半期の中でまた事故があってはなりませんので、上半期でも最も早い時期に設置をしていただけるように、都からぜひ働きかけを強くお願い申し上げたいと思います。
 最後に、これも要望ですが、さっきうちの委員さんからもお話がありました。やっぱり海外にさまざまな好事例というのもあろうかと思います。特に、さっき申し上げたマディソン・スクエア・ガーデンもそうですし--マディソン・スクエア・ガーデン自体、相当古いものなので最新のものというふうにいえないかもしれませんが、しかし、海外、さまざまな事例があると思います。ぜひやっぱり職員の皆さんには海外に行っていただきたいというふうに思います。最近は、若い職員の方々が割に長期間、あるいは少し短期間でも行けるような仕組みを全庁的につくられているというのは承知をしています。
 ただ、私、一番心配しているのは、実は幹部職員の皆さんです。やっぱり幹部職員の皆さんは、一カ月も二カ月も例えば都庁を離れるということが、なかなか議会対策上もできないんだろうと思うんです。ただ、今、若い職員さんたち用の研修期間というのは大体一、二カ月間とかだったと思います。
 私は、一週間行くだけでも随分いろんなことが体で感じ取れるというふうに思いますので、一カ月、二カ月でこういう報告書を出しなさいといういわゆる研修だけではなくて、まさに幹部職員の皆さんが大体一週間ぐらいで行って、そして必ずしも報告量の多さ少なさが問われるのではなくて、どれだけのものを吸収できたかということが問われるような、そういう海外視察がこれから盛んに行われるべきではないかということを改めて申し上げたいと思います。
 正直、多分この中の皆さんにおいて、この五年間で欧米に一回も行っていないよという方が結構いらっしゃるんじゃないかと思いますが、相当、ロンドンもまち並みがオリンピックを通じて変わったと思います。
 そういう意味では、我々もそうですけれども、やはりふだんから海外の事例を学ぶということは、非常にまちづくりにおいて重要だと思いますので、ぜひ萎縮することなくお出かけいただきたいということを申し上げて、質疑を終わらせていただきます。

○古城委員 私からは、都市整備局が所管する事務事業に関連し、持続可能な都市東京を目指して、SDGsの視点も踏まえながら、災害に強い都市づくり、人に優しいまちづくり、外堀の水質改善などについて質問をいたします。
 初めに、災害に強い都市づくりについてです。
 このたびの台風十五号及び十九号は、東京のみならず、首都圏及び信越、東北各地に甚大な被害をもたらしました。改めて、お亡くなりになられましたお一人お一人に謹んで哀悼の意をささげますとともに、ご遺族並びに被災された皆様に衷心よりお見舞いを申し上げます。
 それでは、八ッ場ダムについて質問をいたします。
 まず、台風十九号はどのような被害があったのか、利根川水系のうち、特に八ッ場ダムに関連する範囲での氾濫状況に絞って確認させていただきます。

○小野都市づくり政策部長 八ッ場ダムは、吾妻川の中流部に建設された施設であり、八ッ場ダムが影響する範囲としましては、八ッ場ダムより下流側の吾妻川と、群馬県渋川市で吾妻川が利根川に合流する地点より下流側の利根川本川が主な範囲となります。
 国土交通省が公表した資料によりますと、この範囲において、越水や堤防の部分的な破損は一部で見られたものの、堤防決壊による大規模な河川氾濫は確認はされてございません。

○古城委員 利根川水系の下流域では、破堤などによる大規模災害は免れたとのことであります。
 八ッ場ダムは、利根川の決壊により首都圏でも多くの死傷者を出した昭和二十二年のカスリーン台風を教訓に、昭和二十四年、国が策定した利根川改修改訂計画において位置づけられました。
 そこで、このたびの台風による関東周辺での主な降雨状況をカスリーン台風のものと対比してお答えください。

○小野都市づくり政策部長 一九四七年のカスリーン台風の記録が古いことや、それぞれの計測時間が若干異なる可能性があることから、一概には比較はできませんが、群馬県の水上町では台風十九号が通過した十月十一日から十三日の三日間で百五十一ミリを記録したのに対しまして、カスリーン台風では一九四七年の九月十三日から十五日の三日間で三百八十三ミリと、台風十九号の降雨量がカスリーン台風より小さい地点も確認されましたが、日光市では台風十九号で四百二十七ミリであったのに対し、カスリーン台風では三百八十五ミリであるなど、各地でカスリーン台風を上回る降水量が記録されております。
 また、台風十九号では、箱根町で十二日の日降水量が九百二十二ミリに達して国内最高記録を更新したほか、秩父市で六百三十五ミリ、檜原村で六百二十七ミリなど、多くの地点で観測史上一位の記録を更新しております。

○古城委員 ただいま答弁にあったような未曽有の豪雨にもかかわらず、八ッ場ダムは計画どおりの機能を十分発揮したと考えます。
 そこで、利根川水系上流ダム群と比較して、八ッ場ダムの治水機能がどの程度のものか、説明を求めます。

○小野都市づくり政策部長 利根川本川の上流域における八ッ場ダムを除きます矢木沢ダムなど六ダムの洪水調整容量の合計は、約一億一千万立米でございます。一方、八ッ場ダムの洪水調整容量は六千五百万立米となっておりまして、利根川上流域六ダムの約六割に相当してございます。
 八ッ場ダムは、他のダム群と比較しても相当大きな洪水調整容量を有しており、利根川水系支川のうち、大きな流域を抱えながら洪水調整機能のなかった吾妻川に八ッ場ダムを整備することにより、さまざまな降雨のパターンに対して、首都圏の治水安全度を高めるものでございます。

○古城委員 八ッ場ダムがいかに治水機能が高く、利根川流域の住民の安全な暮らしに大きく寄与するものであるかが理解できました。
 ところで、八ッ場ダムは、台風十九号の通過時には試験湛水を実施していた最中であったとのことですが、このたびの台風では実際にどの程度の貯留効果があったのかお尋ねします。

○小野都市づくり政策部長 国土交通省では、八ッ場ダムの本格的な運用を前に、安全性を確認するための試験湛水を十月一日に開始してございます。台風十九号により、ダムの水位が急激に上昇した十月十一日は、貯留を開始してから十日と貯留量も少なかったため、計画洪水調整容量六千五百万立米を超える約七千五百万立米を貯留することができております。

○古城委員 やはり八ッ場ダムに貯留できなければ、被害はさらに広がっていたとも考えられます。
 都議会公明党は、カスリーン台風級の水害等を教訓に、首都東京及び利根川流域を守るため、整備推進の立場を貫いてまいりました。
 私も先週、二十四日、昨夏に続いて二度目の八ッ場ダムを視察いたしました。その際、国土交通省八ッ場ダム工事事務所副所長から、台風十九号での対応状況や工事の進捗状況、工法、観光誘客の取り組み、工事におけるご苦労などを伺いました。
 ここで忘れてはならないことは、工事が地元住民の皆様や地元自治体の理解と協力なしには、なし遂げられなかったことです。八ッ場ダムは五十年以上の協議を経て本体建設に至りました。地元住民の皆様は、時には政治の都合によって翻弄される中、先祖から受け継ぐ土地や生まれ育った実家を離れ、代替地などに移住する苦渋の選択をされました。この決断に思いをいたし、事業の進展に期待しつつ、地元の方々への補償や地域振興策などを置き去りにしてはなりません。
 そこで、地元に対する補償等について、ダム事業は一般的な公共工事とは異なっているようですが、どのような違いがあり、また、八ッ場ダムではどのような事業について下流都県として地元を支援してきたのかお答えください。

○小野都市づくり政策部長 八ッ場ダム建設事業では、公共事業による一般的な補償のほか、水没地の周辺地域の生産機能や生活環境に及ぼす影響を緩和し、関係住民の生活の安定と福祉の向上を図るための補償を行っております。
 具体的には、水源地域対策特別措置法に基づき、公民館や保育所、公園などの生活基盤の整備や、林道や農産物出荷施設など産業基盤の整備を図る事業など、主にハード面での事業を実施しております。
 また、これらの事業を補完するため、関係都県が設置した利根川・荒川水源地域対策基金により、道の駅など地域振興施設の整備や、移転者が代替地を取得する際の助成など、生活再建を支援する事業を実施してございます。
 都は、こうした事業の実施に当たり、地元の県や町が地域の住民の要望などを踏まえて事業計画を策定したものに対しまして、国や下流県と連携して、その費用を負担することで地元を支援してございます。

○古城委員 八ッ場ダムの事業はいよいよ最終盤となりますけれども、引き続き、地元の皆様の要望、そして地元の状況を踏まえ、適切に対応していただきたいと要望いたします。
 八ッ場ダムに関する質問の最後に、今後の事業予定についてお尋ねをいたします。

○小野都市づくり政策部長 現在、ダムの本格的な運用を始める前に、実際に水をためて、ダム堤体や貯水池周辺の安全性を確認するための試験湛水を実施しております。
 今回の台風十九号に伴う降雨により、十月十五日に満水位に到達したことから、一定の割合で水位を最低水位まで降下させ、ダム本体やダム湖に湛水するのり面などに異常がないことを確認し、試験湛水を完了させます。
 また、現在、試験湛水と並行して進めております非常用洪水吐き巻き上げ機の上屋などの残工事を進め、ダム本体工事に係る全ての工事が令和二年三月までに竣工する予定となっております。
 一方、生活再建や地域振興に係る補償事業につきましては、群馬県や長野原町、東吾妻町が、地元住民の要望等を聞きながら事業を進めておりまして、全ての事業が令和二年度末に完了予定となっております。

○古城委員 来年度には東京二〇二〇大会もあり、整備効果を十二分に発揮することが不可欠です。
 都においては、今年度末まで残りわずかな日程でありますが、国や地元自治体、利根川下流の関係県などと連携し、予定どおりに事業を完了させることを要望させていただきます。
 次に、総合治水対策について質問します。
 水害による被害を軽減するには、河川や下水道の整備を着実に進めるとともに、雨水の流出を抑える流域対策を含めた総合的な治水対策が重要であります。
 昨年度から、補助対象施設の規模要件の緩和や補助率の引き上げを行ったとのことでありましたけれども、都議会公明党は、台風十九号の被害に関連して、都市整備局に対して雨水貯留システムの推進を要望したところであります。
 今後、流域対策のさらなる促進に向けて、どのように区市を応援していくのか、見解を求めます。

○山下都市基盤部長 流域対策につきましては、都市整備局では、区市が学校や公園などの公共施設に一時貯留施設等を設置する場合の対策費用や、個人住宅の敷地に雨水浸透ますなどを設置する際にその費用を助成する区市に対して、補助を実施しております。
 平成三十年度の実績は、一時貯留施設等につきましては三区一市に補助しておりまして、件数は四件でございます。また、雨水浸透ますなどにつきましては十区十一市に補助しておりまして、件数は五百十五件でございます。
 ただいま理事の方からもお話がありましたように、昨年度からは、流域対策のさらなる促進を図るため、補助対象施設の規模要件の緩和や補助率の引き上げなどを行い、地元自治体の取り組みを一層支援することといたしました。

○古城委員 先ほど来の他会派さんからのご質問で重複をしていたものですから、今後の流域対策のさらなる促進に向けてどのように支援していくのかという点をお伺いする予定でございましたので、改めてお答えいただければと思います。

○山下都市基盤部長 今年度でございますけれども、より実効性のある取り組みを誘導するため、地元自治体に対しまして、流域対策の促進におけます実務上の課題につきましてヒアリングを行いまして、その結果、流域対策の認知度向上の必要性などが明らかになりました。
 これを踏まえまして、都が先導的な役割を果たしまして、地元自治体と連携しながら、流域対策の認知度向上に資する支援策を検討してまいります。

○古城委員 次に、応急危険度判定について質問いたします。
 災害時の家屋に関する調査は、罹災証明書交付のための被害調査以外にも複数あります。例えば、被災建築物応急危険度判定は、赤の危険、黄色の要注意、緑の調査済みの三種類の判定ステッカーを建築物の見やすい場所に表示するものです。
 しかし、応急危険度判定で危険と判定された家屋が、必ずしも罹災証明で全壊、大規模半壊または半壊と認定されるとは限りません。各調査の目的を周知し、十分な理解を得る必要があると考えます。
 そこで、今申し上げました被災建築物応急危険度判定制度の目的について、ご説明をお願いいたします。

○青木耐震化推進担当部長 被災建築物応急危険度判定は、地震により被災した建築物について、その後の余震による倒壊の危険性等をできる限り速やかに判定し、その結果を見やすい場所に、ご説明ありましたとおりステッカーで表示し、建築物の使用や建築物に近づいたときの危険性を情報提供することにより、被災後の人命に係る二次的災害を防止することを目的としております。

○古城委員 ただいまの答弁のその目的から、被災建築物の被害状況を調査し、その建築物が使用できるか否かの判定、表示を応急的に行うことが求められています。
 そこで、応急危険度判定活動に関する人材育成が重要であると考えますが、都の取り組みについてお尋ねします。

○青木耐震化推進担当部長 都は、応急危険度判定員の養成、確保のため、毎年、都内在住、在勤の建築士を対象に、判定活動経験のある講師などによる養成講習会を開催しておりまして、平成三十一年三月末現在でいいますと約一万三千二百名が登録されております。
 また、判定を円滑に実施するため、判定員の指導、支援を行う区市町村の職員を対象に、応急危険度判定コーディネーター講習を開催しております。

○古城委員 次に、ブロック塀の安全対策について質問します。
 大阪北部地震の際には、児童が倒壊したブロック塀の犠牲となりました。このような痛ましい事故を繰り返してはなりません。
 都議会公明党は、学校施設のブロック塀の安全対策や通学路の安全対策を訴えてきました。昨年、知事要望や第三回定例会の代表質問で、地震で倒壊するおそれのある民間所有のブロック塀の改修へ迅速な対策を求めました。知事は、緊急性の高い箇所の改修に補正予算の編成も視野に入れ対応すると応じました。
 これを受けた補助事業開始から約十カ月経過したところですが、現在までの補助実績の進捗状況及び今後の見通しについて見解を求めます。

○青柳市街地建築部長 昨年十二月二十日から補助事業を開始し、昨年度末までには約百五十件の実績がございました。
 今年度につきましては、九月末時点におきまして、工事完了したものが約三百件、現在工事中のもの及び補助申請手続中のものは約二百件でございます。このほか、窓口や電話などで相談中のものもあると区市町村から聞いており、さらに件数はふえると見込んでおります。

○古城委員 この補助事業は、民間のブロック塀等の撤去や新設などを行う者に補助金を交付する区市町村に対し都が補助するものです。多くの都民がこの補助金を利用できるように、地元の区市町村における補助事業の体制整備を促すべきと考えます。
 制度開始時点及び現在の補助制度の整備状況と未整備の区市町村への対応について、見解を求めます。

○青柳市街地建築部長 昨年十二月の開始時点では二十九区市でございましたが、現在は四十一区市で補助制度が整備されております。
 ブロック塀の安全対策を進める上で、各区市町村において補助制度が整備されることが重要であるため、都といたしましては、区市町村との行政連絡会等において、補助制度を未整備な自治体に対して、必要な情報提供や整備に向けた働きかけを行ってまいります。

○古城委員 次に、昨年も都議会公明党の委員が都市整備委員会で確認しました特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化について質問します。
 昨年の質疑で、今年度末の耐震化率九〇%との目標達成に向けた具体的な提案がなされておりますけれども、新耐震基準の建築物を含めた耐震化率の目標九〇%を達成するためには、旧耐震基準の建築物の耐震化があとどれくらい進めばよいのかお答えください。

○青木耐震化推進担当部長 今後、約八百棟の旧耐震基準の建築物がさらに耐震化されますと、耐震化率が九〇%となります。
 旧耐震基準の建築物約四千八百五十棟について切り出して見てみますと、耐震性を満たす建築物は現在約二千二百棟、四五・五%でございます。これにこの約八百棟を加えますと、耐震基準を満たす建築物が約三千棟、六一・九%となります。

○古城委員 次に、都市の事前復興について質問します。
 都の都市復興の理念、目標及び基本方針策定に当たって、都議会公明党は、いつ起きるかわからない災害からの復興に向けて、多様な主体との連携や職員の人材育成、技術の継承に、より一層積極的に取り組むことを求めました。大規模自然災害が多発している中、都の都市の事前復興の取り組みにも、随時、被災地の教訓を反映し、技術を継承していくべきと考えます。
 そこで、全国各地で発生している災害による被災地の情報をどのように収集し、東京都の都市の事前復興の取り組みに反映しているのかお伺いをいたします。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 都は、被災後の迅速かつ計画的な都市復興を実現するため、都や区市町村職員等を対象に、さまざまな被害を想定して都市復興にかかわる計画策定等を行う図上訓練や、都民対象の震災復興シンポジウム等のイベントを実施しております。
 被災地で復興まちづくりの計画策定等に携わった講師をそうしたイベントに招き、講演をしていただくとともに、図上訓練等に対する助言や講評をしていただいておりまして、被災地の教訓を随時反映させております。
 あわせて、都市復興に携わる被災自治体の職員へのヒアリングや現地視察を行うとともに、継続的に都職員を被災地に派遣し、被災地への支援を行う中で、復興に関する経験やノウハウを蓄積し、都職員の中で共有化を図っております。
 引き続き、こうしたことによりまして、被災地の情報を都市の事前復興の取り組みに反映してまいります。

○古城委員 被災後の迅速かつ計画的な都市復興に向け、被災地の情報を得て、その教訓を事前復興の取り組みに反映することとともに、関係機関と連携していくべきと考えます。
 そこで、被災後、関係機関と連携して都市の復興を進めるために、平時からどのような取り組みをしていくのかお伺いをいたします。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 都市復興にかかわる計画策定等を行う図上訓練には、都と区市町村職員に加え、復興対策などの専門知識を有する民間の弁護士など士業の方から構成される災害復興まちづくり支援機構からも、訓練生として参加していただいております。
 平時から東京のまちづくりにかかわり、全国各地の被災地で都市復興に携わっていますUR都市機構や東京都都市づくり公社からも、今年度から新たに訓練生として参加していただいております。
 また、本訓練では、災害復興の専門的知識を有する大学教員や民間のまちづくりコンサルタントの方々を講師として迎えております。
 今後とも、平時から関係機関と連携した取り組みを積極的に進めてまいります。

○古城委員 被災後、復興まちづくりの検討などの際には、都民等との合意形成も必要不可欠です。
 そこで、都市復興の計画策定や事業推進について、都民等の理解や協力を得ながら円滑に進めるために、どのような取り組みを実施しているのかお尋ねします。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 被災時の都市復興を円滑に進めるためには、平時から都民や企業などの理解や協力を得られるよう取り組むことが重要でございます。
 このため、本年六月に策定いたしました都市復興の理念、目標及び基本方針を初め、都市復興手順などを、防災展など都市復興に関する展示の場で説明を行っておりまして、今後、毎年開催しております震災復興シンポジウムにおいても紹介してまいります。
 また、区市町村が住民等を対象にした復興まちづくり訓練を効果的に実施できるようにするため、訓練の企画や運営に関する実務能力の向上を図る研修なども、都として行っております。
 さらに、今年度から、都民などを対象にした民間団体や区市町村による都市復興に関するセミナー等への支援も開始しておりまして、既に三回実施されております。
 被災時に都市復興を円滑に進められるよう、こうした都市の事前復興の取り組みを積極的に推進してまいります。

○古城委員 これからも、平時から都民や関係機関等の理解や協力を得ながら、都市の事前復興に取り組むことを求めまして、次のテーマに移ります。
 続いて、人に優しいまちづくりについてです。
 まず、ホームドア、エレベーターなど移動等の円滑化について質問します。
 私は、東京二〇二〇大会にはバリアフリー先進都市を世界にアピールする意義があり、大会の開会式、閉会式などが行われる新国立競技場、オリンピックスタジアム周辺のバリアフリー化も国内外の関心が高いことを訴え、その整備推進に取り組んでおります。
 そこで、新国立競技場周辺駅のバリアフリー化の取り組みについてお尋ねをいたします。

○森交通政策担当部長 新国立競技場周辺の六駅については、東京二〇二〇大会までにエレベーター及びホームドアの整備を完了させる予定でございます。それに向けて、地下鉄の大江戸線国立競技場駅や半蔵門線青山一丁目駅など四駅については、既に整備が完了しております。
 JR信濃町駅では、昨年度、エレベーターの整備が完了し、現在、ホームドアの整備を進めています。
 加えて、千駄ケ谷駅では、引き続きエレベーター及びホームドアの整備を進めております。

○古城委員 新国立競技場、オリンピックスタジアム周辺駅を通るJR中央総武線の乗りかえ駅ともなる四ツ谷駅では、二〇二五年度末を目途にホームドアが設置される予定と仄聞をいたします。
 関連いたしまして、新宿区周辺駅である、同じくJRの市ケ谷駅や飯田橋駅のホームドア整備はどうなるのか、また、新宿駅につきましてもあわせて見解を求めます。

○森交通政策担当部長 お話のJR市ケ谷駅につきましては、今年度、ホームドア整備に着手しております。
 加えて、JR飯田橋駅につきましては、現在実施中の駅改良に伴う仮駅舎撤去後、設置する予定と聞いております。
 また、JR新宿駅につきましては、新宿グランドターミナルに向けた改良工事の工事工程に合わせて設置する予定でございます。

○古城委員 関連して、新宿駅の利便性向上について質問します。
 新宿駅は、構造が複雑で、乗りかえの経路がわかりにくく、エレベーターを利用するにも遠回りになってしまい不便です。加えて、鉄道や幹線道路、駅前広場を横断できる空間や通路が不足し、駅周辺をめぐり歩くことが困難といった課題を抱えています。
 まずは、東京二〇二〇大会に向けて、障害者や高齢者、ベビーカーの親子連れ、外国人旅行者を初め誰にとっても、わかりやすく利用しやすい新宿駅とすべきと考えますが、複数の交通事業者が乗り入れており、都と関係者が連携して取り組むことが重要です。
 そこで、これまでの新宿ターミナル協議会における取り組みの進捗状況についてお尋ねをいたします。

○森交通政策担当部長 新宿駅では、平成二十七年に、東京二〇二〇大会を見据え、新宿ターミナル協議会を設置し、交通事業者や施設管理者と連携し、複雑なターミナルを誰もがわかりやすく利用しやすくなるような取り組みを進めています。
 具体的には、事業者ごとに表示内容が異なっていた案内サインについて、表示内容やデザインを統一した上、日英表記で整備し、おおむね完了しております。あわせて、地上への出入り口や周辺の建物などを案内した地図を日英中韓の四カ国語で作成し、配布しています。
 バリアフリー化につきましては、乗りかえ動線の段差を解消するためにエレベーター整備を進めており、既に大江戸線と丸ノ内線との間については設置を完了し、京王新線改札前については整備中です。さらに、エレベーターの場所を記載した案内地図も四カ国語で作成し、配布しております。

○古城委員 ただいまの答弁の新宿駅の事例を踏まえて、他の大規模ターミナル駅においても取り組みを進めるべきという観点からの質問を考えておりましたけれども、既にお答えが出ておりましたので、割愛をさせていただきたいというふうに思います。
 バリアフリーに関連して、都議会公明党が第二回定例会で提案した公共交通における障害者への配慮について質問します。
 これは、発行時に本人確認を受け、事前にチャージをしておけば、一般の交通系ICカードと同様に、改札機にかざすだけで障害者割引が適用され、通過することができる障害者用のICカードは、公共交通を利用する際の障害者の負担を大きく緩和することができます。東京圏での導入に向けて、都も積極的にその促進に取り組んでいくべきと考えます。
 そこで、障害者割引に対応したICカードの導入に向けた現在の都の取り組み状況について、見解を求めます。

○山下都市基盤部長 障害者割引に対応したICカードの導入に当たりましては、東京圏では百を超える多くの交通事業者がPASMO、Suicaを利用していることから、これらの事業者の連携した取り組みが不可欠でございます。
 今年度、ICカードの導入について複数の鉄道事業者に確認したところ、各社で割引制度が異なることに加えて、自動改札等の機器やシステムの改善、その費用の負担、機器更新のタイミングを捉えた実施時期など、具体的な課題があることを把握いたしました。
 交通事業者の取り組みを促進していくため、国などと連携して、PASMO協議会やSuicaグループの主要な事業者と課題解決に向けて調整を行ってまいります。

○古城委員 東京都においても、ソサエティー五・〇を見据えたさまざまな取り組みが行われております。そうした中で、5Gの活用であるとか先端技術の活用、こういった点をしっかりと踏まえた上で、障害者の方々の福祉に資するICカードの東京圏での導入に、ぜひとも都市整備局におきましてもリーダーシップを発揮していただきたいと強く求めたいと思います。
 次に、都選定歴史的建造物について質問します。
 新宿区内では、伊勢丹本店本館や紀伊國屋ビルディング、国重要文化財に指定される以前の早稲田大学大隈講堂や明治神宮聖徳記念絵画館などが指定されてきました。多くの観光客に東京の魅力を伝え、文化の発信を行っていく上で、文化財や歴史的建造物を生かしたまちづくりに努めていくべきであると考えます。
 そこで、これら歴史的建造物を保存する意義とこれまでの取り組みについてお尋ねをいたします。

○山崎景観・プロジェクト担当部長 時代の名残をとどめる建築物や土木構造物などの歴史的建造物は、都市の記憶を次世代に引き継ぐ貴重な景観資源であり、これらを保存、活用することは、歴史的景観を育て、都市の魅力を高めていく上で重要でございます。
 都は、歴史的な価値を有する建造物のうち、景観上重要なものを対象に、東京都選定歴史的建造物として、現在、九十六件選定しております。
 その保存に向け、都は、建造物の所在地に由来などを記した説明板を設置するとともに、歴史的建造物を紹介したパンフレットの配布、歴史的建造物を会場とした講演会やコンサートの開催などによりまして、都民などへの普及啓発に努めてまいりました。
 また、事業協力団体である東京都防災・建築まちづくりセンターと連携し、平成二十二年度から十年間を事業期間として東京歴史まちづくりファンドを設立し、歴史的建造物の修繕に必要な費用の一部について助成を行うなど、建造物の所有者への支援に取り組んでまいりました。

○古城委員 平成二十二年度から十年間の事業期間ということですので、東京都防災・建築まちづくりセンターと連携したこの助成事業は、今年度終了してしまうということになります。私は、引き続き歴史的建造物の所有者への支援が必要であると考えます。
 先ほどまでの質疑の中で、耐震に関して公表されたさまざまな建築物、この公表によって、耐震、また改修等を促していく、そういう効果があったという答弁がありましたけれども、そういった中でも、今後、歴史的建造物については、都が選定をされているわけですから、やはり都としても積極的にかかわっていく必要があると、このように考えます。
 そこで、今後、都は、選定した歴史的建造物の保存にどのように取り組んでいくのか、見解を求めます。

○山崎景観・プロジェクト担当部長 助成事業につきましては、現在、防災・建築まちづくりセンターにおきまして、来年度以降の事業継続について検討しているところでございます。
 都といたしましては、引き続き、普及啓発活動を通じ、都民や企業など社会全体で歴史的建造物を保存する機運の醸成を図るなど、地元の区市町村やまちづくりセンターとも連携して、歴史的建造物の保存に取り組んでまいります。

○古城委員 次に、観光バスの駐車対策について質問します。
 新宿区内では、新宿駅周辺に限らず、ここ都庁周辺、さらには新宿御苑至近の路上で、駐停車する貸切バスを数多く見かけます。東京二〇二〇大会を控え、都内への貸切観光バスの流入がさらに増加すると想定されます。
 そこで、貸切観光バスの受け入れ環境を整備するため、バス駐車場が整備されている公園や公共施設等に受け入れを依頼するなどの対策が必要であると考えますが、見解を求めます。

○森交通政策担当部長 平成三十年度に実施した観光バスの運転手に対する意識調査では、乗降場所から駐車場までの利用しやすい移動時間は十分以下、距離は二キロ以下との意見が過半数を占めています。
 このため、乗降場所の近傍にある既存駐車場等の活用が効果的であると考えており、平成三十一年三月に策定した観光バス駐車対策の考え方に基づき、観光バス駐車場の情報提供や受け入れ時間の調整等の利用促進に加え、公共施設や公園等の施設利用者専用駐車場への観光バスの受け入れによる駐車スペースの拡大に向けた取り組みを行っております。
 引き続き、地元自治体や警視庁等の関係機関とともに、既存駐車場等の活用について施設管理者へ働きかけを行ってまいります。

○古城委員 次に、マンションの駐車場附置義務について質問します。
 地価が高い都心区では、維持管理のコストが高くても、附置義務台数を確保するために、機械式駐車場を設置せざるを得ませんでした。機械式駐車場は、定期的な保守点検の実施に伴う維持管理費用の負担がマンション管理上の課題となっています。一方で、家族向けに人気があるファミリーカーは車体が大きく、機械式駐車場には駐車できないことから、その車両台数分の附置義務を賄うことが難しくなっています。また、マンションの経年につれて居住者も高齢化し、車を手放す人がふえた結果、空き区画の分だけ修繕積立金が不足するという事態も生じています。
 そこで、既存の分譲マンション駐車場の附置義務台数の緩和について、どのような取り扱いをしているのかお尋ねします。

○青柳市街地建築部長 既存分譲マンションの駐車場につきましては、居住者の高齢化や自動車保有に対する意識の変化等に伴い、利用率が低下しているものがございます。また、特に都心部で普及している機械式駐車場の維持管理費用がマンション管理上の課題となっているという認識もございます。
 このため、既存の分譲マンションにつきまして、利用実態に応じた駐車施設の維持管理が可能となるよう、昨年度末に、附置義務駐車台数未満に緩和する場合の認定の考え方を整理し、取り扱いの基準を策定いたしました。
 その内容は、過去三カ年程度の駐車場の利用実態を台帳等で確認するとともに、区分所有者等の四分の三以上の議決などを条件に、将来の見通しも勘案した駐車需要を上回る範囲で、駐車台数を条例で定める基準未満に緩和できることとするものでございます。
 その後、ホームページへの掲載や都内行政庁や業界団体との会議の場で、本取り扱いについて説明を行うなど、周知を図っているところでございます。

○古城委員 ただいま答弁におきましてさまざまご説明をいただきましたけれども、利用実態に応じて附置義務台数を緩和できる措置については、各分譲マンションが活用できるよう、区市町村や関係団体とも連携して、マンションの管理組合または管理会社、そしてマンション住民の皆様にも届くように、さまざまな機会を捉えて周知することを要望しまして、最後のテーマに移ります。
 都議会公明党は、外堀、神田川、日本橋川の水質浄化に向けて、いち早く議会で取り上げるとともに、具体的な提案を繰り返し訴えてまいりました。私も、地元新宿区の都議会議員として、その実現に向けて取り組んでおります。
 これらを受けて、都は昨年九月、関係局による検討会を立ち上げるとともに、ことし八月には、未来の東京への論点に、玉川上水など河川の清流復活や外堀の水質改善を盛り込みました。
 江戸の昔、水の都の由来でもあった外堀は、都市化が進み、地下水の供給が少なくなることで湧き水もわずかとなり、また、水道の近代化により、玉川上水からの水の供給もなくなり、今では水の流れは途絶えてしまいました。こうしたこともあり、外堀には毎年のようにアオコが発生し、悪臭を放っており、私のもとには地元からも何とかしてほしいとの声が数多く寄せられています。
 外堀の水質改善について、都市整備局のリーダーシップに期待する一人として、順次質問します。
 まず、このような状況に対して、都としても水質改善に取り組むべきと考えますが、これまでの都の取り組みについて、見解を求めます。

○小野都市づくり政策部長 都は、外堀の水質改善のため、アオコの発生原因となる栄養塩類を多量に含んだ堀底のヘドロのしゅんせつをこれまでに二回行うとともに、現在も今年度末を目途にしゅんせつを行っております。
 また、これまでに、外堀に十二カ所ある全ての下水道のはけ口に、ごみなどの流出を抑制する水面制御装置を設置するとともに、現在、雨天時に放流される汚濁負荷量を削減する合流式下水道の改善も進めております。
 これらに加え、昨年九月に庁内の関係五局による検討会を立ち上げ、外堀の水質改善に資する方策について検討を行っております。

○古城委員 庁内検討会で外堀の水質改善に資する方策を検討しているとのことですが、外堀のような閉鎖性水域での水質改善の方法として、一般的にはどのような対策があるのかお尋ねします。

○小野都市づくり政策部長 外堀の水質改善方策の検討に当たりましては、国土交通省が作成した自然の浄化力を活用した新たな水質改善手法に関する資料集を参考としております。
 これによりますと、改善対象となる閉鎖性水域内の対策として、現在都が実施しておりますしゅんせつを初め、アオコの発生原因物質となるリンや窒素を植物に吸収させて縮減を図る方策、水域内や周囲に機械式浄化装置を設置し、物理的、科学的に水質改善を図る方策、かい掘りを行って、天日による殺菌効果により植物プランクトンを大幅に縮減する方策、さらには河川水などの浄化用水の導入など、さまざまな方策がございます。

○古城委員 ただいまの答弁のような対策に行政が取り組むことで、外堀の水質改善の可能性があるということが、内外に、また地域にも示されます。
 しかし、都がしゅんせつなどを行っているにもかかわらず、その効果は十分ではなかったことから、現在の状況に至っております。さらに必要な対策が実施されてこなかったのは、何かしら対策実施上の課題があったためということでしょうか。
 そこで、さまざまな水質改善策がある中で、外堀に適用が可能かどうか検討する上で考慮すべき要件について、見解を求めます。

○小野都市づくり政策部長 閉鎖性水域の一般的な水質改善方策のうち、それぞれの水域で適用可能な方策を検討するためには、水域の水質や水深のほか、水質汚濁の要因や水域における法的制限の有無などを総合的に勘案する必要がございます。
 外堀におきましては、下水道からの汚水が降雨時に流入し、水域内の水質に大きな変動があることから、植生によるリンや窒素の吸収が追いつかないこと、また、堀全域が国指定の史跡になっていることから、機械式浄化装置のような人工物の設置が難しいことなどを考慮する必要がございます。

○古城委員 ただいまの答弁から、外堀では特に、内堀のように機械式の浄化設備を堀に面して設置するということが難しいと、このことを理解いたしました。これらの要件を一つずつ精査しますと、おのずと外堀での水質改善対策は絞られてくることになるのではないでしょうか。
 私自身も、閉鎖性水域での水質改善について研さんしてまいりましたけれども、水の都の視点から、やはり江戸時代にも通水、また導水をされておりました玉川上水を活用するなど、河川水を導入するしかないのではないかと考えます。
 そこで、日本各地の閉鎖性水域で、河川水を導入し、水質改善を実現している例があるのか確認させてください。

○小野都市づくり政策部長 庁内検討会での調査では、閉鎖性水域の水質改善を目的として、水域の周辺河川から河川水を導水した例を幾つか確認してございます。
 例えば、弘前城では、ポンプにより岩木川から城址を囲む西堀と外堀に河川水を導入しており、また、広島城でも同様に、旧太田川から城址を囲む堀に河川水を導水している例などがございます。

○古城委員 ただいま挙げていただいた例は、いずれも城跡、かつての城の跡でありますけれども、外堀につきましても、かつての江戸城、これの外堀であるわけでございまして、大変に参考になるかと思います。今答弁がありましたとおり、検討会でも、河川水を導入して昔の姿を取り戻したすぐれた事例を踏まえて、外堀への河川水の導入可能性についても検討していただきたいと要望いたします。
 さて、外堀は法定外公共物であるとのことですが、法定外公共物とはどのようなものなのか、また、管理についてはどのようになっているのか、あわせてお尋ねします。

○小野都市づくり政策部長 法定外公共物とは、道路法や河川法での適用または準用がなく、かつ登記上、私権が設定されていない公共物のことで、法務局に設置されておりますいわゆる公図上で赤線や青線と呼ばれております里道、水路、ため池などがこれに当たります。
 法定外公共物は、国の公共用財産としつつ、境界確定や用途廃止などの財産管理に関する事務を都道府県が、また、日常的な維持管理や災害の防止、復旧など機能管理を区市町村が行ってまいりましたが、法的な位置づけを明確にした法令等の規定はございません。
 いわゆる地方分権一括法により、法定外公共物は区市町村が譲与を受けることが可能となりましたが、外堀につきましては地元区が譲与を受けてございません。

○古城委員 法定外公共物とは、国が所有権を持ちながら、都道府県と区市町村が役割を分担して管理に当たっていくものだと理解をしますが、法定外ということで明文化された規定がないわけであります。つまり、機能管理の中に水質管理が含まれるかという点については明確ではないことが、外堀において国、都、区の役割を不明瞭にし、十分な管理ができなかった原因であったということだと理解をいたします。
 こうした状況を踏まえますと、外堀の水質改善には、国、都、区、三者の連携が不可欠であると考えますが、都の見解を求めます。また、あわせて、外堀の水質改善に向けた意気込みについても、東京都技監からお聞かせください。

○佐藤東京都技監 水と緑を一層豊かにし、ゆとりと潤いのあるまちをつくるためには、外堀の水質改善は重要な課題であると認識しております。
 このため、都は、庁内の関係局による検討会を立ち上げ、外堀の詳しい水質などの調査を初め、対策を実施した場合の課題の整理などを鋭意進めてまいりました。
 また、外堀は、それだけではなくて、地元区が国からの財産の譲与を受けていないことや、史跡の指定を受けていることなどから、国や地元区との連携というのも非常に重要でございます。
 これまで情報交換や意見交換を行ってまいりましたが、先月には国との連絡会議も立ち上げました。水質改善方策に係るさまざまな課題について検討を開始しております。
 引き続き、関係者と連携して、外堀に適用可能な方策をしっかりと検討してまいります。

○古城委員 国との協議の場を設置したとのことで、また、都が外堀の水質改善に向けてしっかりと進めていくとの佐藤都技監からの決意表明もあり、大変安心をいたしました。
 外堀の水質改善は、地元住民、町会、商店会、周辺企業の社員、学校に通う学生など、地域の皆さんの希望でもあり、外堀が、東京のシンボルとして日本を訪れる人たちにも誇れる空間であるよう取り組むべきです。
 本日は、わずかな時間ではありましたけれども、答弁から、着実に検討が進められていることや、対策の具体化に向けて国や区とも連携を図っていることが確認できました。
 水と緑の回廊のかなめとなる外堀の水質改善対策の具体化に向け、引き続き検討会での議論を着実に進めていただくことを要望いたしまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。

○馬場委員長 この際、議事の都合により、おおむね三十分間休憩いたします。
   午後六時二十四分休憩

   午後六時五十五分開議

○馬場委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 発言を願います。

○菅野委員 それでは、私の方からは、グランドデザインに描かれた二〇四〇年の東京に向けた都市づくりの取り組みについてと、それから今、やはり災害対策というのは注目されていますので、災害に強い都市づくり、まちづくりというような視点で何点か質問をさせていただきたいと思います。
 来年にはいよいよ東京二〇二〇競技大会が開催されます。そして、現在まさにその機会を捉えた都市づくりが、官民あわせて活発に進められているところであります。
 一九六四年の東京大会は、その後の東京、ひいては日本の成長を支える大きな都市づくりの転機ともなりました。来年の東京大会が将来の東京のさらなる発展につながっていくことを、大いに期待をしている一人であります。
 さて、都市整備局では、一昨年、二〇四〇年代を目標に置いた都市づくりのグランドデザインを策定し、目指すべき東京の将来像とその実現に向けた戦略をまとめています。
 二〇四〇年というと遠い未来のようでもありますが、わずか二十年後の話であります。こうしたまちづくりに携わる皆様にとっては特に感じるかもしれませんが、二十年というのはあっという間であります。今からしっかりと準備を進めなければ間に合わない、そうしたものもあるかと思いますので、その辺でちょっとお聞きしたいと思います。
 その意味では、グランドデザインの策定はまさに今スタートであり、その実現のためには、広範にわたる都市づくりの分野において、多くの関係者のもとでこれらを実行に移して形にしていくことが必要であります。
 そこでまず、都は、都市づくりのグランドデザインで示した将来像の実現に向けて、政策誘導型の都市づくりを掲げていますが、その取り組み状況をお聞かせいただきたいと思います。

○小野都市づくり政策部長 行政計画である都市づくりのグランドデザインについて、都市計画の基本的な方向を定める法定計画である都市計画区域マスタープランに反映するため、現在、その改定に向けた検討を行ってございます。
 また、民間の都市開発を誘導しながら、地域の特性を踏まえた個性ある魅力的な拠点を形成していくため、本年三月には、新しい都市づくりのための都市開発諸制度の活用方針を改定しており、駅とまちが一体となる都市づくりや水辺に顔を向けた都市づくりなどの誘導を図っているところでございます。
 さらに、拠点ネットワークの充実強化や、厚みとつながりのある緑の充実を初め、土地利用の面からグランドデザインの将来像を実現するため、都市計画審議会の答申を踏まえ、先般、用途地域等に関する指定方針及び指定基準を改定いたしました。
 今後、この基準に基づき、区市町村との連携のもと、活力とゆとりある高度成熟都市に向けた適切な用途地域の見直しを行ってまいります。

○菅野委員 二〇四〇年、都市づくりの着実な実現に向けて、それぞれこのグランドデザインの中で立てられた戦略に沿った形で政策方針を掲げて、さまざまな取り組みを進めていることがわかりました。
 特にその中で、今、やはり皆さんが非常に関心を持っている災害リスクへの対応、これに強いまちづくりという点においては、こうした取り組みをさらに一層進めて、大胆な政策の誘導というものも必要になってくるかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、少し絞ってお聞きしたいと思います。
 東京の都心部における拠点については、かつて都心、副都心として位置づけられていましたが、このグランドデザイン以降、例えば私の地元の今大きく変わりつつある品川駅周辺を含めて、中核的な拠点に位置づけられています。
 そこで、こうした中核的な拠点に位置づけられることの意義について改めて確認をさせていただくとともに、かつての都心、副都心に位置づけられていた拠点における現在の状況についてお聞きしたいと思います。

○小野都市づくり政策部長 東京駅周辺など中核的な拠点は、広域的な観点から、国際的なビジネス機能など東京圏と日本の中心的な役割を担う地区であり、国際ビジネス、商業、芸術文化、観光、居住など、地域特性に応じた多様な機能の集積を図ることで、さらなる東京の活力や魅力を高め、持続的な発展を推進していくものでございます。
 現在の状況については、例えば、東京駅周辺では、大手町から日本橋エリアにかけて、国家戦略特区や首都高の地下化を含めた周辺開発を進めており、八重洲地区では、都市再生特別地区の決定を受け、バスターミナルの整備などの開発が進んでおります。
 また、渋谷駅周辺地区では、クリエーティブコンテンツ産業の集積を促進し、先進的な生活文化などの情報発信拠点の形成に向けた開発が進んでおります。
 新宿駅周辺におきましても、線路上空のデッキや駅前広場などの公共施設の整備を行い、新宿グランドターミナルへの一体的な再編を推進するため、現在、都市計画の手続を進めております。
 こうした複数の有力な拠点の更新を計画的に誘導していくことにより、東京の持続的な経済成長を着実に牽引してまいります。

○菅野委員 私の地元の品川駅、田町駅の周辺も、この中核的な拠点などに今位置づけられていますが、来年春に山手線三十番目の駅となる高輪ゲートウェイ駅が開業するほか、リニア中央新幹線が二〇二七年に品川と名古屋駅間で暫定営業する予定であります。
 こうした交通基盤の充実強化に呼応するように、駅周辺では新たなまちづくりが進んで、まちは大きく今さま変わりしようとしています。
 そこで、改めて品川駅や田町駅周辺におけるまちづくりの現在の状況をお聞きしたいと思います。

○小野都市づくり政策部長 東京都では、品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン二〇一四を平成二十六年に策定し、本地域の将来像を、これからの日本の成長を牽引する国際交流拠点品川と位置づけ、優先的に整備する地区を定めて、土地利用や基盤整備、景観、環境形成などについて、戦略的にまちづくりを誘導してまいりました。
 例えば、品川駅北周辺地区では、国家戦略特区の認定を受け、土地区画整理事業による駅前広場や都市計画道路の整備が進められております。二〇二〇年春に高輪ゲートウェイ駅が暫定開業し、東京二〇二〇大会時には駅周辺においてイベント等が開催される予定でございます。大会後は国際競争力を高めるビジネス機能や滞在機能が導入される開発を進めていく予定でございまして、これらと一体となったまちづくりを進めるため、泉岳寺駅地区では、地下鉄駅の改良に合わせ、東京都施行による再開発事業に取り組んでおります。
 また、品川駅街区地区では、リニア中央新幹線の整備を契機とした駅の東西をつなぐ歩行者ネットワークの強化に向けた京急線の連続立体交差事業に伴う土地区画整理事業の事業認可を本年八月に取得しております。
 さらに、品川駅西口地区では、本年七月の環状第四号線の事業認可を得て、沿道まちづくりと街路整備事業を検討しております。
 引き続き、各地区が連携しながら、地域全体の一体性の確保に向けて、交通結節機能の強化を進めるなど国際的な交流拠点形成に取り組んでまいります。

○菅野委員 今お話しいただいたように、さまざま環四も含めて多くの動きがあるわけでございます。各地域のそうした整備が進んでいる一方で、品川駅の東側などでは新たにまちづくりの機運が高まりつつあります。そしてまた、国から品川駅西口において国道上空の活用の取り組みについて掲げられ、これが新聞発表されたりして、そういったことで報告を受けています。
 こうした動きに的確に対応することで、駅周辺のまちづくりが一層盛んに進んで、品川地域が東京のみならず日本の玄関口として発展することを期待しています。
 そこで、日本の成長を牽引する国際交流拠点の実現に向けて、この品川、田町地域のまちづくりに一層取り組むべきと考えますが、東京都の今後の取り組みを伺っておきたいと思います。

○小野都市づくり政策部長 品川駅、田町駅周辺地域では、二〇一四年のガイドライン策定後、先ほど申し上げたように、優先的に整備する地区でのまちづくりが進展する一方で、品川駅西口において国道上空を活用した立体的な広場構想や、品川駅の地下鉄新線の構想が国から示されるなど、新たな動きが出てまいりました。
 こうした状況の変化を踏まえ、地域全体の一体性をさらに高められるよう、品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン二〇一四の改定に向けて検討を進めているところでございます。
 引き続き、関係者と連携しながら、品川駅、田町駅周辺地域のまちづくりを進めてまいります。

○菅野委員 まさにJR、そして東京都、国、また民間も含めて、さまざまな形で同時進行的にまちが大きく変わろうとしている、周辺のまちづくりが進んでいるという中で、やはり大切なのは--中心となるまちはJRが開発していますから、それ自体が多分、一話完結というとおかしいですけど、まちそのものが下手をすると完結した形になっちゃう。そこに入ってきて、そこで帰ってしまう。やはり、そのできるまちと、今開発をしている周辺のまちと、新しい道路とが、しっかりと影響を与え合いながら、連携をし合って一体となるようなまちづくりをしていくのは、都の役割が大きいんじゃないかなと私は思います。
 そうした意味で、ガイドラインの改定とあわせて、ぜひ引き続き関係者と連携をして、品川駅、田町駅周辺のまちづくり、そしてやはり従来から住んでいる区民、またこれから新しいまちの魅力を求めて移り住んでこられる方、またそこで働く方たち、皆さんに喜んでもらえる、将来、それこそ二〇四〇年に、すばらしいまちができたなと思ってもらえるような、そうしたことが実現できるように、着実に計画を進めてもらうことを要望して、次の質問に移りたいと思います。
 それでは、次に、災害に強いまちづくりという意味で、エネルギーの面的利用に対する支援の取り組みについて伺いたいと思います。
 先日の台風十五号、十九号でもそうだったんですが、もちろん都内はそうなんですが、千葉県などは大規模な停電、そうした被害が長期間続いて、住民生活、また社会経済活動に甚大な影響を与えています。
 これがたまたまというか、都心部では比較的そうした影響が出なかったわけですけれども、これも災害の度合い、内容によって、いつ都心においても大きな被害が出ないとは限らないわけであります。多くの機能が集積する東京都心において、災害時における大都市の業務中枢拠点におけるこうしたエネルギーの安定供給の確保は、まさに重要な課題であると思います。
 それで、都市整備局では、災害時における帰宅困難者の安全確保や、業務機能、行政機能継続に必要なエネルギーの安定供給の確保に資するエネルギーネットワーク化による事業として、災害時業務継続施設整備事業に取り組んでいるということです。
 そこで、まず本事業について、改めて内容を確認しておきたいと思います。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 都は、平成二十九年度より災害時業務継続施設整備事業を創設しておりまして、東京の防災性を向上させ、国際競争力を強化するため、特定都市再生緊急整備地域におきまして、国や地方公共団体、事業者等により構成される協議会が、エネルギーの面的利用のインフラとなるエネルギー導管の整備等を行う場合に、国とともに補助を行っております。
 これまで、日本橋室町三丁目地区と丸の内三丁目地区の二地区の事業に対して補助を行っております。

○菅野委員 都市再生緊急整備地域内におけるエネルギー導管の整備などに対して、都が補助を行っているということはわかりました。
 一方で、こうした地域における都市開発においては、民間活力を活用して整備を促すことも可能であるかと思います。
 そこで、こうした地域において都が補助を行う理由は何なのか伺いたいと思います。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 東京が国際都市として世界をリードするためには、絶え間ないビジネス活動を停止させないエネルギー供給網を整備することが重要でございます。それに向け、都は、民間事業者による都市開発の機会を捉え、災害に強い中圧ガスを用いたコージェネレーションシステム等により電気と熱を生成し、エネルギー導管を通じて面的に供給するシステムの整備を促進しております。
 一方で、都市機能が集積し、地下埋設物がふくそうしたエリアで面的に行われるエネルギー導管の整備は、施工の困難性が非常に高く、事業採算性の確保が難しいといった面がございます。
 このため、都は、地域の協議会として一体となって実施する事業に対して、補助により支援をしております。

○菅野委員 中圧ガスを使ってコージェネレーション、これは市街地再開発事業などでもある程度、プロジェクト等によっては独自の発電所を持ったり、そういうエネルギープラントを持って取り組んでいるというのは何件か私も視察したことがあるんですが、今お話を伺ったような大規模な取り組みを今進められているということで、やはり、災害時におけるエネルギーの供給がある程度安定して続けられるという部分では、かなり期待できるものだと思います。
 しかしながら、その一方で、施工の困難性が高くて、事業採算性の確保が難しいということで、その取り組みを地域の協議会が担っていることから、それに対して補助を実施しているということがわかりました。
 冒頭申し上げたように、昨今、例えば北海道胆振東部地震、このときもたしか、その後そうした施設が非常に機能したということを聞いています。台風十五号、十九号など自然災害による大規模な停電被害等が各地で発生しており、東京においても、今後さらに大規模な被害が想定されます。
 そこで、こうした事業はどのような効果を今後もたらしていけるのか、それをどう考えているのかお聞かせいただきたいと思います。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 本事業により、災害等により停電が発生した際にもエネルギーを供給することで、経済活動を継続させるとともに、帰宅困難者を地区の一時滞在施設に受け入れることが可能となるほか、CO2排出量の削減など環境面での効果なども見込まれます。
 先ほど答弁申し上げました二地区では、停電発生時の損失回避便益や一時滞在施設の機能維持に関する便益、さらにはエネルギーの効率化に関する便益などを、定量的に算出しておりまして、日本橋室町三丁目地区では約千五百六十億円、丸の内三丁目地区では約五百六十億円となっております。
 都といたしましても、強靱なビジネス拠点の形成による国際競争力の一層の向上に寄与するものと考えております。

○菅野委員 今お話しいただいたように、こうした都市機能が集積している東京、特に都心部などでは、定量的な目に見える効果だけではなくて、目に見えない大きな効果があることがわかりました。
 そして、昨今の災害からも、災害時におけるエネルギーの安定供給が、やはりこれからも大変重要なことだということを改めて感じましたので、そのことを強調して、次の質問に移りたいと思います。
 最後に、大規模地下街などの浸水対策に関連してお伺いをしたいと思います。
 台風十九号の影響により、都内でも多くの建物の浸水被害が発生したことを受けて、今後、東京における防災への備えを加速していかなければならないと考えます。とりわけ都内ターミナル駅周辺は利用者が多く、地下街や鉄道駅のコンコース、駐車場などが複雑につながり合って、加えてこのような施設に地下でつながっているような隣接ビルも数多くあります。
 このような地下空間が豪雨や洪水により短時間で浸水した場合、水があちらこちらに回りますので、特に大きな被害を受けるおそれがあり、私の地元では、新橋地区などを含めた都内の大規模地下街などにおける浸水対策を促進してほしいと思います。
 そうした促進をするには、やはりハード面の対策はもちろんなんですけれども、それだけではなくて、やはりおのおのの施設管理者がしっかりと連携して、いざというときに行動ができる、誘導ができる、そうした連携して取り組むソフト面の対策が必要であろうかと思います。
 そこで、大規模地下街などの浸水対策について、これまで都市整備局のとってきた取り組みについて伺いたいと思います。

○山下都市基盤部長 集中豪雨から地下街やこれに接続する施設の利用者の安全を確保し、施設などの被害を軽減するためには、地下街等の管理者全てが連携して浸水対策に取り組むことが極めて重要でございます。
 都は、先ほど委員の方からもお話ありました新橋地区を含みます十二地区の大規模地下街等におきまして、地下街や隣接ビルの管理者、鉄道事業者、地元区などの関係者と連携し、浸水対策を取り組むため、協議会を設置しております。
 この協議会を通じまして、平成二十八年度までに全ての地区で緊急連絡体制や避難誘導方法などを定めた浸水対策計画を作成しており、これに基づきまして、各地区の施設管理者の連携を強化するため、毎年、情報伝達訓練を実施しております。

○菅野委員 新橋地区を含めて、都内のこうした大規模地下街などにおいて浸水対策計画を作成して、各施設管理者が連携した情報伝達訓練を実施しているということでありますけれども、今年度はさらに一歩踏み込んで浸水対策を進めているとも聞いています。
 そこで、具体的にどのような取り組みを行っているか伺いたいと思います。

○山下都市基盤部長 今年度は、渋谷地区、上野御徒町地区、浅草地区で先行しまして、地下街等の出入り口について、施設管理者とともに豪雨の際の雨水の流入に対する安全性などの調査を行い、それを踏まえた避難経路の精査を実施しております。
 施設管理者が主体となって、みずから避難経路の精査を行い、その結果を浸水対策計画に反映させることで、施設管理者による円滑な避難誘導を促進し、地下街利用者の一層の安全性を確保してまいります。
 この取り組み内容をモデルケースといたしまして、今後、他の地区に情報提供を行い、それぞれの地区の特性に合った浸水対策計画の充実に向けた取り組みにつなげてまいります。

○菅野委員 ぜひこうしたソフト面における浸水対策を、やはり被害を最小限に食いとめるためにも、さらに広げて、拡大をして充実していただくことを要望して、私の質問といたします。終わります。

○和泉委員 私からは、まず、鉄道駅のバリアフリーについて伺います。
 都市整備局の決算でも取り上げましたけれども、京成立石駅では、十月一日に視覚障害のある女性がホームから転落をして、入ってきた電車に体を挟まれて亡くなるという大変痛ましい事故がありました。
 その後、十月十一日に葛飾区議会は、鉄道駅におけるホームドア設置及び転落事故防止対策を求める決議を全会派一致で上げました。
 また、二十三日の決算特別委員会では、京成電鉄は、事故のあった京成立石駅において、立体交差事業後の設置について関係機関と協議、調整を開始したという答弁もありました。
 ホームドアは、視覚障害のある方にとってだけでなく、高齢者、子供、全ての人の転落事故を防止し、安全を担保するものだというのはいうまでもありません。
 都は、鉄道駅バリアフリーに関する優先整備の考え方を九月に公表しました。十万人未満の駅にも整備を進めていくというだけではなくて、盲学校や特別支援学校、病院や高齢者福祉施設、保育所など、駅周辺の状況と駅利用者の特性を考慮するとした今回の考え方は、大変重要だと思います。
 今後の進め方については、森口委員がお聞きしました。もう既に局からお答えをいただいていますので、重複は避けます。優先整備の考え方を踏まえて、鉄道事業者にこれを踏まえた整備計画作成を求めていくとともに、都として、ホームドア、エレベーター、それぞれで補助の拡大を図っていくということです。
 十万人未満の駅でもホームドア整備を促進するという優先整備の考え方を生かすためには、従来の補助要綱を改定し、補助スキームは拡充することになるんでしょうか、そのための改定作業はどのように行うんでしょうか、伺います。

○森交通政策担当部長 鉄道駅バリアフリーに関する優先整備の考え方を踏まえまして、ホームドアとエレベーターについて補助の拡大を図っていくこととしており、東京都鉄道駅総合バリアフリー推進事業費補助金交付要綱の改定を検討してまいります。

○和泉委員 交付要綱の改定が検討されているということです。二〇年度予算の編成に間に合うように、大いに改定作業を進めていただきたいというふうにお願いしておきます。
 一日当たりの利用者十万人以上の駅が、百四十三駅あるというふうに聞いています。そのうち、ホームドアが設置されていない駅はまだ六十一駅残っているということです。京成線をとっても、三つある利用者十万人以上の駅のうち、設置されたのは日暮里駅だけで、押上駅、高砂駅は未設置なんです。
 考え方では、利用者十万人以上の全駅整備に向け、着実に取り組みを進めるというふうにしていますが、利用者十万人以上の未整備の駅にホームドアの設置をいつまでに進めるんでしょうか、具体的目標は持っているんでしょうか、伺います。

○森交通政策担当部長 二〇四〇年代に向けた将来像を描いたグランドデザインにおきまして、ホームドアの全駅への導入など、鉄道を安心して快適に使える環境をつくることを示しております。
 こうした将来像を踏まえ、鉄道駅バリアフリーに関する優先整備の考え方では、二〇三〇年までに都内の全ての未整備駅の約半数の駅にホームドアを設置することを目指しております。

○和泉委員 国交省の方は、利用者十万人以上の駅の整備目標として、駅ホームにおける安全性向上のための検討会の中間取りまとめにおいて、車両の扉の位置が一定だとか、ホーム幅を確保できる、これらの整備条件を満たしている場合、原則として二〇二〇年度までに整備するという目標を持っているわけです。
 都としても、国や事業者と力を合わせて、十万人以上の駅で未設置の六十一駅については、直ちに具体的な検討に入ることが必要だというふうに思います。条件として、車両の扉の位置が一定というお話もありましたけれども、扉の位置や数が違ってもQRコードを使うことによって車両とホームドアを連動する技術を、東京都交通局と民間企業が共同で開発をして、京成線など複数の鉄道事業者の車両が乗り入れる都営浅草線でも、ホームドアが今月三日、まず新橋駅で運用開始されたんです。
 都交通局が開発したこういう技術などを生かせば、京成線の二つの駅でもホームドア整備が可能だと思います。資金補助の面でも、技術の面でも、ぜひ都として頑張っていただきたいというふうに思います。
 また、都は、オリ・パラ周辺駅では速いスピードでホームドア設置の実績を上げています。オリ・パラ会場周辺駅の設置について、都はどのような重点的な取り組みを行って、急ピッチで進んできたのか伺います。

○森交通政策担当部長 都は、国とともに、地下鉄駅に加え、利用者十万人以上のJRや私鉄の駅を対象に補助を行っています。
 東京二〇二〇大会の会場周辺駅につきましては、利用者の規模によらず、都が区市の負担分も補助を行っており、大会時の需要増を考慮し、エレベーターの増設や大型化、ホームドアの整備を実施しております。

○和泉委員 都の補助率を上げて区市町の負担をなくしたというのは大変重要だったと思います。財政的には、やはり決して豊かとはいいがたい多摩地域の市町を初め、区市の負担は軽くはありません。駅の利用者は必ずしもその地域に住む方だけではないですから、全都的な視点という点で、都の補助率を引き上げ、区市町の負担を軽減する、オリ・パラ会場駅で整備に成功しているやり方をもっと広げていただきたいと思います。
 特に、盲学校や特別支援学校、障害者施設の最寄り駅など、駅の利用者に特別な配慮が必要な駅におけるホームドアの整備では、区市町負担をなくす取り組みを強めていただきたいというふうに思います。
 その際に、ぜひお願いしておきたいことがあります。鉄道事業者と連携して整備計画を作成していくためにも、視覚障害者団体との情報共有、意見交換をしていくことが重要だと考えます。
 例えば、ある視覚障害者団体は、優先整備の考え方の存在を、策定後初めて知ったそうです。
 視覚障害者団体を網羅して、情報共有、意見交換を行うべきだというふうに思いますが、都はどのように行ってきたんでしょうか、また、今後どのように行っていくんでしょうか、伺います。

○森交通政策担当部長 鉄道駅バリアフリーに関する優先整備の考え方の策定に当たっては、障害者団体等の意見も聞きながら取りまとめました。
 具体的には、東京都福祉のまちづくり推進協議会の構成団体を中心にヒアリングを行い、七月にパブリックコメントを行う際に、参考として団体などからいただいた意見を取りまとめてホームページに掲載しております。

○和泉委員 私は、優先整備の考え方で、都が踏み込んだホームドア整備の考え方を示したのは大いに評価するんですが、視覚障害者団体から連絡を受け、この団体が優先整備の考え方の存在を知らなかった、案が出されていることも、パブリックコメントを募っていることも知らなかった、こういったことには大変ショックを受けました。事前に知って、みずからの団体やメンバーの意見を出す機会を得ることができなかったんです。
 そして、視覚障害者の方々が自分たちにかかわる情報を得ること自体が大変難しいということを改めて痛感しました。ホームドアは全ての都民のための施設とはいえ、何よりも待ち望んでいるのは視覚障害者の方々です。そして、その方々の要求にかない、使い勝手のよい整備を進めていくということが大切です。
 視覚障害者の団体には都が積極的に出向いて意見を募り、さまざまな計画に反映させていただくことを強く求めておきます。
 新しい考え方では、駅の利用客数だけで優先整備を決めるのではなく、周辺の特性にも配慮するというふうになっているわけですが、都内には五つの盲学校を初めとした特別支援学校があります。その最寄り駅でのホームドアの設置状況について、都はどのように把握しているか、今後どのように整備を進めていくのか伺います。

○森交通政策担当部長 五つの盲学校の最寄り駅のうち、地下鉄の駅については、一カ所を除きホームドアが設置されています。一方、JR、私鉄については、多くが利用者十万人未満であり、ホームドアは未設置です。
 先月取りまとめた鉄道駅バリアフリーに関する優先整備の考え方は、優先整備の視点として、駅周辺における盲学校を含む特別支援学校などの立地状況を考慮しています。
 この考え方を踏まえ、今後、鉄道事業者に整備計画の策定を求めるとともに、ホームドアについては、利用者十万人未満の駅に補助の拡大を図ってまいります。

○和泉委員 資料をいただいたんですけれども、このように、五つある盲学校の最寄り駅については、地下鉄駅以外の最寄り駅は、ほとんど整備されていない状況ですので、優先整備の考え方を積極的に生かして整備を進めていただきたいというふうに思います。
 エスカレーター、エレベーターの音声案内、鳥のさえずる声で案内をする音サイン、JIS規格に適合した点字ブロック、ホーム先端への防護柵の設置など、視覚障害者のバリアフリーについて多様な整備が求められていると思いますが、都の認識を伺いたいと思います。
 また、これらの整備についても、ホームドア、ツールート目のエレベーターの整備計画の検討の際に検討し、充実していくということが重要だと思いますが、都の見解や意向についてもあわせてお聞かせください。

○森交通政策担当部長 各鉄道事業者は、公共交通機関の旅客施設に関する移動円滑化整備ガイドラインや東京都福祉のまちづくり条例施設整備マニュアルなどを踏まえて、駅のバリアフリー化に取り組んでいくべきと考えております。バリアフリー化を促進するためには鉄道事業者の積極的な取り組みが不可欠であり、都は、補助制度を設け、鉄道事業者によるホームドアやエレベーターなどの整備を支援しております。

○和泉委員 我が党は、都議会でもさまざまな機会に鉄道駅のバリアフリー化の充実を求めていますが、この分野では鉄道事業者の中では非常に積極的にやってきたといってもよいであろう都営地下鉄であっても、エスカレーターの音声案内にしても、老朽化して更新する機会に、あるいは白杖や足裏でもわからないくらい摩耗してきている点字ブロックにしても、ホームの改修工事などの機会に、本体の工事との抱き合わせでやるという答弁が返ってきたりします。それだけに、都市整備局としては、事業者の積極的な行動を促す呼びかけや後押しがどうしても必要だというふうに思います。
 誰もが安心して過ごすことができる、安全に、かつ円滑に移動できる、そのための交通機関、公共空間等のバリアフリー化を着実に進める。そのために都の果たす役割がいかに大きいかということは、既にこの間の実績が示しています。ぜひ今ご答弁のあった認識のもと頑張っていただいて、駅のバリアフリー化を進めていただくようにお願いしたいと思います。
 続いて、新宿駅周辺の再整備について伺います。
 まず、新宿駅直近地区の再編整備における事業費ですけれども、どのぐらいを見込んでいるんでしょうか。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 新宿駅の再編整備のうち、駅直近地区につきましては、線路上空のデッキや駅前広場などの公共施設を都施行の土地区画整理事業で整備する予定でございます。
 この土地区画整理事業の事業費につきましては、今後事業計画を策定する中で算定してまいります。

○和泉委員 では、関連事業者、東京都、国、区はどのような任務を負うことになるんでしょうか、それに応じてどのような費用分担を行うんでしょうか、それぞれ伺います。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 都と区は、平成三十年三月に策定しました新宿の拠点再整備方針の実現に向け、新宿駅直近地区におけるデッキなどの都市施設や地区計画、用途地域、土地区画整理事業の都市計画について手続を進めております。
 土地区画整理事業につきましては、都が施行者となる予定でございまして、国に事業認可申請をすることとなります。また、地権者である鉄道事業者による駅の改良や駅ビルの機能更新と連携しながら進めていくこととなります。
 土地区画整理事業の費用分担につきましては、現在検討中でございます。

○和泉委員 現段階ではどのくらいの事業費になるのか、おおよその見通しもわからないというんでしょうか。区画整理事業についても、負担区分について、おおよその見通しくらいは示されるべきだというふうに思います。
 公共施設の整備などでは一定の財政負担が都や区にもかかるでしょうから、全体像が明らかにならないまま十一月二十日には都市計画審議会にかけようとしている、これでは、住民はとても困ってしまう話ではないかというふうに思うんです。
 十月二十五日に行われた新宿区の都市計画審議会では、公募の委員から、この駅周辺の再整備と今後増加が見込まれる利用者をさばき切れるのか、そのような趣旨の質問が出されたというふうに聞いています。都は、新宿駅の乗降客数は将来的にどのくらいふえると見込んでいるんでしょうか。

○山下都市基盤部長 朝のピーク時の新宿駅の乗降客のうち、駅とまちとの流動につきましては、二〇一七年のデータをもとに二十年後の交通量を試算したところ、約一割増加する結果が得られました。歩行者は増加するものの、新宿グランドターミナルの再編により新たな歩行者ネットワークが整備されることから、主要な通路、歩道においてサービス水準の改善が見込まれます。

○和泉委員 主要な通路、歩道においてサービス水準が改善という答弁ですけれども、九月の質疑のときにも、将来歩行者交通量推計の結果、主要な通路、歩道においてサービス水準が改善と都は答弁されています。
 このサービス水準の改善の中身について、もう少し具体的に説明していただけますでしょうか。

○山下都市基盤部長 将来の歩行者交通量につきましては、現地で実測した交通量をもとに、新宿駅周辺の昼間人口の伸びを見込むとともに、国が策定した大規模開発地区関連交通計画マニュアルに基づき、開発交通量を想定して推計しております。
 その結果、現在の朝のピーク時間帯における主要通路では、最も混雑が激しい西口地下の東京メトロ丸ノ内線の改札付近は、人を追い抜くことができない水準から、普通に歩ける水準まで改善いたしました。他の箇所につきましても、同様の改善が見込まれます。

○和泉委員 歩行者交通量は一割増加するけれども、新たな歩行者ネットワークの整備でサービス水準は改善をされる。どう改善されるかについては、人々を追い抜くことができない水準から普通に歩ける程度にということです。推計の詳細については、ぜひ資料で提出していただくことを要望しておきます。
 新宿駅の再編整備事業を通じて、新たにビルの建てかえなどは行われるんでしょうか。その際、業務床の増加は見込まれているのかについても伺います。

○小野都市づくり政策部長 新宿駅直近地区内の駅ビルは、過半が築五十以上の老朽化した建物でございます。東京都、新宿区が平成三十年三月に策定しました新宿の拠点再整備方針では、駅ビルの建てかえを契機として当地区の再編整備を進めることとしております。このうち、新宿駅西口地区につきましては、本年五月の国家戦略特別区域会議で都市再生プロジェクトに位置づけられております。
 そこでは、新宿駅の再編整備に合わせた重層的な歩行者ネットワークの形成や、立地特性を生かしたビジネス創業発信施設の整備を行うこととされております。
 現時点で、駅ビルの建てかえ等の具体的な計画内容は未定となっております。

○和泉委員 まず、駅ビルは建てかえになる、さらに、それを契機として西口は都市再生プロジェクトとして位置づけるということですから、相当な高層ビルが建設されることが想定されます。
 容積率は、現在でも一〇〇〇%というふうになっています。わざわざ今回一〇〇%アップするという理由はどのようなものなんでしょうか、その必要性はあるのでしょうか、伺います。

○小野都市づくり政策部長 本地区の上位計画では、都と区が策定した新宿の新たなまちづくりにおいて、当地区について、交流機能と新宿の顔を備えた交通結節拠点の形成を図ることとしており、また、区が策定した新宿駅周辺地域まちづくりガイドラインでは、世界から人々を呼び込み、まちへ人を送り出す拠点として、高度利用によるさらなる機能集積、まちを結ぶ回遊動線の形成などを図ることとしております。
 これらを踏まえ、当地区の将来像を実現するため、基幹となる都市基盤として、歩行者優先の駅前広場、東西のまちをつなぐ線路上空のデッキ、南北のまちをつなぐデッキについて都市計画変更を行うとともに、容積率について一〇〇〇%から一一〇〇%に変更するものでございます。

○和泉委員 新宿は、旧淀橋浄水場を利用した西新宿のまとまった超高層オフィスビル街を除くと、商業のまちとして発展をし、既に現在、世界からたくさんの人を呼び寄せています。
 世界から人々を呼び込み、まちへ人を送り出すという言葉は余りにも抽象的で、現在の新宿のまちの姿との結びつきも、なぜ容積率を一〇〇%ふやすのか、どういう計算に基づくものなのか、さっぱり見えてきません。
 新宿区決定の地区計画での建築物等の整備の方針では、駅ビルの更新においては二百六十メートル程度までの高さを可能とし、西新宿超高層ビル地区と一団となってと記載されていますから、今後、新宿駅西口で計画をされるビルの更新というのは、いずれも二百四十メートルを超える超高層ビルとなる可能性を示唆しています。そうなると、容積率は、今後さらに緩和される可能性もあるということです。新宿に限らず、私は、まちづくりのあり方を本当にいま一度考えるべきだというふうに申し上げておきます。
 駅の再編整備では、九月の都市整備委員会の質疑のときに、タクシーの利用者は地上階にあるタクシー乗り場に移動することで、ほかの歩行者動線との交錯が解消されるとのことでしたけれども、新宿駅からタクシーを利用する方は、歩くのが大変な方も多いんじゃないでしょうか。
 その方たちに負担のない動線の確保については、どのような検討が行われているのか伺います。

○山下都市基盤部長 新宿グランドターミナルの再編に当たりましては、東西駅前広場に歩行者空間が不足していることから、人の交流やにぎわいを生む歩行者空間を拡大することとしております。
 このうち、西口広場の地下一階は主要な駅改札口があるため、歩行者が集中し混雑しております。そこで、中央にあります地下と地上を結ぶループ車路を撤去することで歩行者空間を拡大させ、滞留空間を創出することといたしました。
 一方、地下のロータリーが小さくなることから、タクシーの乗降は地上一階を利用することといたしましたが、これによりまして、現状と比べて駅から遠くなるため、今後、改札から乗降場まで円滑に乗りかえができるよう、関係者間で調整してまいります。
 高齢者や障害者などの移動制約者につきましては、地下二階の都市計画駐車場内の乗降場を活用することで、バリアフリー経路を確保してまいります。

○和泉委員 タクシーの乗り場が今よりも改札から遠くなることについては、円滑な乗りかえのために関係者間で調整を図るということです。
 また、JR東口の地上への移動について、民間ビルのエレベーターしかなくて夜間が利用できない、そのような声が上がっていることについては、どのように対応するんでしょうか。

○森交通政策担当部長 新宿駅では、新宿ターミナル協議会を設置し、交通事業者や施設管理者と連携して案内サインの改善やバリアフリーの推進に取り組んでいます。
 このうち、バリアフリーの推進については、乗りかえ動線の段差を解消するためにエレベーター整備を進めており、既に大江戸線と丸ノ内線との間は設置を完了し、京王新線改札前については整備中です。
 一方、JR東口の改札階と地上階を結ぶ駅ビルのエレベーターについては、営業時間内の利用に限られていたため、新宿ターミナル協議会の働きかけにより、エレベーターの利用時間を始発から終電まで対応していただき、駅利用者の利便性向上を図っております。
 引き続き、東京二〇二〇大会を見据え、誰もが利用しやすいターミナル駅の実現を目指してまいります。

○和泉委員 新宿駅の再整備に伴って、交通の流れを変えることによって周辺の道路の将来交通量はどうなるのか、渋滞を引き起こさないのか、どのような調査が行われているのか、その結果はどのようなものなのか伺います。

○山下都市基盤部長 将来の新宿駅周辺の自動車交通量につきましては、先ほどの歩行者と同様、国が策定しました大規模開発地区関連交通計画マニュアルに基づきまして、新宿駅周辺の開発交通量を想定して推計しております。
 この結果、新宿駅周辺の甲州街道や青梅街道では、環状五の一号線や放射二三号線など道路ネットワークの整備効果により、将来交通量は現況より少なくなる結果が得られております。
 また、駅周辺の主要な交差点におきましては、現地で実測した交通量調査結果を用いて検証を行い、ピーク時間においても円滑な交通処理が可能との結果が得られております。

○和泉委員 実測した交通量調査結果を用いて検証を行って、円滑な交通処理が可能との結果だという答弁ですけれども、今後どのような再開発が行われるのか、駅ビルの具体的内容についても未定だということです。少なくとも、区の地区計画から見ても、超高層ビルが建ち並ぶ計画になるであろうことが予測される中で、それによる人や自動車の動向の変化まで見越したものになっているかどうか、これは疑問が残るところです。これについても、ぜひ詳細がわかる資料を提出していただくよう要望しておきます。
 駅の再整備で人の動線や混雑が解消され、利用しやすい駅になるのは望ましいことですけれども、これ以上の超高層ビルが必要だろうか、二百四十メートルから二百六十メートルでそろえるスカイラインというのは一体誰のために必要なんだろうかと、そういう思いは拭い切れません。
 私は、十一月二十日に都市計画審議会にこの案件を付議するには、まだまだ検討中、未確定、その要素が多過ぎる、付議するのは待つべきだということを申し上げておきたいというふうに思います。
 最後に、都施行再開発事業について伺います。
 都がみずから施行している再開発事業ですが、選手村の再開発、晴海五丁目西地区の再開発では、特定建築者に周辺公示価格の十分の一、一平米当たり十万円を切るという都内ではほとんど見られないような破格の安値で十三ヘクタールもの広大な都有地を売却したことが、ディベロッパー優遇ではないかと我が党も指摘してきましたし、各種メディアでも取り上げられています。
 再開発でつくられる住宅には、都営住宅どころか、アフォーダブル住宅と呼ばれる低家賃の住宅も一つもなく、売り出しが始まった選手村のマンション、晴海フラッグは、多くが七千五百万円から一億円といった高価格の住戸が大半で、庶民には向かないまちといわれ、これが自治体が取り組むべき再開発のあり方なのかということも問われざるを得ません。
 再開発を手がけるディベロッパーのもうけ過ぎも指摘される中、都は、ディベロッパーの増収分の半額は都に追納するという合意をディベロッパーと交わすという新しい動きも生まれています。こうした動きを見ますと、これまでの都施行再開発はどうだったのかも、選手村再開発のスキームの是非を考える上でいま一度検証してみることが求められていると考え、日本共産党都議団として、近年の都施行再開発事業について、開示請求もかけてきました。
 まず、お尋ねします。
 大橋地区、新橋・虎ノ門地区、北新宿地区の特定建築者の管理処分に関する計画書、資金計画書について、共産党都議団として開示請求をしましたが、管理処分に関する計画書や資金計画書そのものは、いずれも開示されませんでした。これはなぜでしょうか。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 開示請求されました管理処分に関する計画書及び資金計画書は、都市再開発法の規定に基づき、大橋地区一-一棟、環状第二号線新橋・虎ノ門地区三-一棟及び北新宿地区一街区、それぞれの地区の特定建築者が、応募の際に施行者である東京都へ提出した書類でございます。
 大橋地区一-一棟につきましては、敷地譲渡金額の変更が生じたため、変更後の金額が確定した時点で、また、環状第二号線新橋・虎ノ門地区三-一棟につきましては、敷地譲渡金額の変更を行わないことを確認した時点で、それぞれ事務遂行上不要となったことから、既に廃棄しておりまして、開示請求に対して不存在といたしました。北新宿一街区につきましては、敷地譲渡金額の変更にかかわる条項を設けていないため、特定建築者が決定した時点で事務遂行上不要となったことから、既に廃棄しておりまして、開示請求に対して不存在といたしました。

○和泉委員 大変驚きました。要するに、大橋地区、新橋・虎ノ門地区では、特定建築者となったディベロッパーのもうけが一定確定した時点で、都としては業務上不要だからといって廃棄してしまったと。北新宿地区に至っては、特定建築者が決まった時点でもう廃棄してしまったと。
 都の特定建築者募集要領を見ますと、ディベロッパーが都に出す資金計画書には、収入、利潤、原価などがわかるように作成してくださいと書いてあります。つまり、この資金計画書を見れば、ディベロッパーがマンションなどをつくるのに幾らぐらいかかると見ていたのか、売却などを通じて幾ら収入が上がるのか、そして差し引きで幾らもうかるか、見通しが見えるんです。
 再開発事業でディベロッパーに譲渡する土地は、選手村のような広大な都有地だったり、再開発の対象となった地域の地権者の土地です。都市計画としての市街地再開発は、防災上課題のある土地などで細分化された土地をまとめ、燃えにくく地震にも強い共同建築物に建てかえることにより、地区内に不足している公園や道路なども整備し、安全で快適なまちをつくっていこうという公的な性格を持った事業です。ディベロッパーのもうけを第一義として取り組む事業ではありません。
 よって、ディベロッパーがかかわる際においても、公正さや節度が求められるのは当然です。それを検証するために、資金計画書は不可欠です。
 資金計画書は、特定建築者がどれくらいの利潤を得ようとしていたのか、敷地譲渡価格のスライド条項が妥当か、正確に履行されたかなどを検証するためにも重要な公文書だと考えますが、都の見解を伺います。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 大橋地区一-一棟及び環状第二号線新橋・虎ノ門地区三-一棟、いずれにおきましても、スライド条項の適用について特定建築者と協議した際の文書は保存しておりまして、その妥当性を判断する上で資金計画書は必要ございません。

○和泉委員 どれくらいの利潤を得ようとしていたのかを検証するためにも重要な文書ではないかと尋ねたことについては、ご回答がありませんでした。
 なぜ私がこういうことを聞くかといいますと、大橋地区では、特定建築者に名乗りを上げるディベロッパーがあらわれず、東京都は当初予定していた価格を下げ、最終的には赤字覚悟でディベロッパーのいい値で土地を売却せざるを得なかったからです。
 新橋・虎ノ門地区では、大橋の二の舞になることを恐れて、初めから下げた価格で売却したというふうにも聞いています。そうやってあらかじめ土地価格を大幅値下げをしたわけですから、スライド条項を適用する以前にディベロッパーは大もうけする資金計画になっていたのではないか、そのために、逆に都民にとっては貴重な都有地などを安値で売却する計画になっていなかったのか、そういうことが疑われるんです。
 もう一度お尋ねしますが、ディベロッパーの利潤を検証するためにも資金計画書は重要な公文書なのではありませんか。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 スライド条項の適用につきましては、特定建築者との間で締結しました敷地譲渡契約を締結した後に結びました確認書がございまして、その確認書に基づき、条項の適用の有無を判断しているところでございます。
 つきましては、そのスライド条項の適用について特定建築者と協議した際の文書は保存しておりまして、その妥当性を判断する上で、資金計画書は必要ないと考えております。

○和泉委員 今の答弁も、都の都合を表明したというにすぎないんですよ。
 ここに、日本共産党都議団が開示請求で入手をした三井不動産レジデンシャルなど大手ディベロッパーグループが作成した選手村の資金計画書を持ってきました。一目瞭然ですが、スライド条項が発動する前、すなわちディベロッパーの利益が確定するまでは、ほとんどの部分が黒塗りなんです。
 しかも、都のお話ですと、ディベロッパーの利益が確定して、スライド条項の適用の有無について確認ができれば、資金計画書は廃棄されると。そうすると、都民にとっては、この資金計画書を精査するチャンスは全くないということになってしまいます。情報公開が一丁目一番地という話はどこに行ってしまったのか。これではブラックボックスです。今後もこのようなことを続けるんでしょうか。管理処分に関する計画書や資金計画書については、保存せず廃棄するのか。今現在続いている選手村の再開発、泉岳寺の再開発について、都はどのように考えるんですか。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 晴海五丁目西地区、こちら選手村でございますが、及び泉岳寺駅地区におきましても、東京都文書管理規則に基づき適切に対応してまいります。

○和泉委員 私は、適切ではないんじゃないんですかということを申し上げているんですよ。とんでもない答弁だと思います。
 これだけ晴海五丁目西地区、すなわち選手村再開発で、ディベロッパー優遇が取り沙汰されているのに、これでは闇に葬ろうとしているといわれても仕方がないじゃありませんか。
 あわせて、選手村の資金計画書についても聞いておきます。
 選手村の特定建築者募集要領では、資金計画書には、収入、利潤、原価、東京都オリ・パラ局が支払う利用料がわかるように作成してくださいと書いてありますが、開示された資金計画書には、利潤という項目がありません。
 都は、どの項目をもってして利潤がわかるようになったんでしょうか。利潤が明確にされていない場合、資金計画書は問題があると思いますが、いかがですか。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 いわゆるスライド条項におきましては、資金計画上の総分譲収入、こちらをもとに増額金額等々を算定するということになっております。お話の利潤につきましては、そうしたものとは直接関係はございません。
 なお、都は、本事業の施行者として、資金計画書が提出された時点で民間事業者に対しヒアリングを実施しておりまして、項目の中の事業経費というところに利潤が含まれているということを確認しております。この利潤につきましては、都市再開発法及び同規則に基づきまして、資金計画書につきましては、いわゆるバランスを確認するため、収支予算を明らかにして定めなければいけないと規定されていることを踏まえて提出させたものでございまして、そうした確認ができたということで、資金計画書に問題があるとは考えておりません。

○和泉委員 これも私、本当に大変驚くんですけど、利潤がわかるように書けと募集要領で書いておきながら、その記載がない資金計画書でも書類不備にならない。出し直しを求めることもしない。ヒアリングだけで済ますと。ヒアリングで済まされるんだったら、何のための資金計画書なのかといわざるを得ません。
 ちなみに、私どもの開示請求では、資金計画書だけが開示されただけで、ヒアリング結果はついていませんでした。ということは、ヒアリング結果については記録として残していない、もしくは廃棄されてしまったということなんでしょうか。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 先ほども申し上げましたとおり、いわゆるスライド条項の適用の有無につきましては、資金計画書上の利潤ではなく、総分譲収入や経費率などをもとに算定しておりまして、この資金計画書の中の利潤につきましては、そうしたところには直接関係ないということでございます。
 なお、民間事業者の聞き取りによりまして、先ほど申し上げましたように、事業経費に利潤が含まれていることを確認しておりまして、特段記録としては残しておりません。

○和泉委員 質問に答えていませんよ。利潤についても書きなさいというふうになっているにもかかわらず、その利潤については書いていない書類を受理した。
 そして、必要だからヒアリングを行ったんではないんですか。開示した請求に、そのヒアリングした結果が記されていないのはどうしてですか。
 私は、その記録が残っていない、もしくは破棄されてしまったということですかというふうにお聞きしました。もう一度お答えください。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 先ほども申し上げましたとおり、資金計画書が提出された時点で民間事業者に対しヒアリングを実施しているということで、そこで資金計画書の中の事業経費に利潤が含まれているということを確認してございます。そういったことで、資金計画書、それからそこに記載が明確にないということだとしても、特に問題があるとは考えておりません。

○和泉委員 そのヒアリング結果について、記録として結局残していない。私は、これでは資金計画書の不備を行政が追認して放置したということになるんじゃないかというふうに思います。問題ない、問題ないと先ほどからご答弁なさっていますけれども、とんでもないことだというふうに思います。
 選手村については、当初からディベロッパーが利潤を隠し、都が追随している、そういわれてもおかしくありません。
 改めて、選手村の土地価格についてお尋ねします。
 選手村の土地価格の委託調査においては、調査日に近い平成二十八年四月一日時点で、対象の土地を一括購入するときに、代金は幾らかという調査を行っています。代金を払った後、選手村のマンションの売却はずっと先、具体的には平成三十六年三月末になるため、費用を回収するのがおくれます。その間の分を、投下資本収益率といって、借入金利率や開発利潤率、危険負担率を加えた一定の割合で割り返しています。このことが、選手村の土地価格が通常よりも大幅に低い大きな要因の一つとなっています。
 けれども、実際には、再開発では土地を購入するディベロッパーは契約時点で土地代を一気に支払わなくてもよく、土地代の一部を契約保証金として支払うだけで、残りの大半の土地代を支払うのは、マンションをつくり終えたずっと後でよいという仕組みになっています。
 土地価格調査では、契約時に土地代を全部支払うことを前提として計算しながら、実際に最初に支払うのは一部で、大半は後払いである。これだと、土地価格調査のときは契約時に土地代を手に入れるための借入金の利率も入れて計算しているのに、実際には大きな借金はしなくてもよい、よって利子を払う必要もないということになると考えられます。土地価格調査のスキームと実際の土地代金支払いのスキームには、ずれがあるんです。
 まず、最初に払うとされる契約保証金について聞いておきます。
 日本共産党都議団で調査したところ、都施行の再開発事業では、契約保証金を敷地譲渡金額の三割支払うとする事業と、一割しか支払わなくてもよいとする事業があります。選手村の再開発は一割になっていますから、再開発の中でも負担が軽くなっています。
 契約保証金はどのような役割を持つのか。敷地譲渡金額に対する割合はどのように定められるのか。なぜ事業によって違いが生じるんでしょうか。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 都における契約保証金は、契約上の義務の確実な履行を目的に、契約締結時に相手方に納付を求めるものでございます。契約保証金の割合は、東京都契約事務規則第四十条におきまして、契約金額の百分の十以上と定められております。
 都が施行する公共団体施行の市街地再開発事業では、地権者の生活再建が重要であることや広域的な基盤整備が伴うなど事業の公共性が高いことを踏まえ、万が一に備えまして、特定建築者との敷地譲渡契約におきまして、契約保証金の割合を敷地譲渡金額の三割としております。
 一方、個人施行の晴海五丁目西地区、選手村でございますが、こちらにつきましては、都有地のみで行う市街地再開発事業でございまして、都以外の地権者が存在する場合と異なることなどから、契約保証金の割合を敷地譲渡金額の一割としております。

○和泉委員 仕組みはわかりました。仕組みのいいか悪いかはとりあえず置いておくとして、他の再開発は最初に土地代の三割を支払うことが求められたのに対して、選手村再開発においては一割と、負担が軽いということがわかりました。
 次に、お尋ねしますけれども、土地価格調査において、借入金利率や開発利潤率、危険負担率を考慮した投下資本収益率の割引が行われ、その分、価格が引き下げられます。しかし、敷地譲渡金額の支払いが再開発ビルの工事完了公告の直前である場合、敷地譲渡金を借り入れる必要がなくなるのではないか、また、危険負担率や開発利潤率も後払いすることに伴うリスクが減少するなど変化するのではないか、それぞれ伺います。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 都施行を初めとします市街地再開発事業におきまして、都市再開発法に基づいて特定建築者を活用する場合には、特定建築者の公募時に敷地の予定価格を定める必要がございます。
 このため、不動産鑑定士が、国土交通省が定めた不動産鑑定評価基準等に基づきまして、その時点の土地の価格を適正に算定しております。
 不動産鑑定評価基準等におきましては、不動産の取引における支払い条件に関して規定されておらず、加えまして不動産鑑定士によれば、不動産の鑑定評価等におきまして、不動産価値と支払い条件とは峻別されるべき事項であり、求めるべき土地価格につきまして、その取引における代金の支払い時期を考慮する余地はないとしております。
 なお、土地価格を算定する際に用いる投下資本収益率等につきましても、こうした考えをもとに、不動産鑑定士によって適正に査定されることになると認識しております。

○和泉委員 今ご答弁ありましたのは、まず第一に、不動産鑑定基準においては支払い条件に関して規定をされていないということ、そして第二に、不動産鑑定士によれば、不動産鑑定評価等において不動産価値と支払い条件とは峻別される事項であり、当該求めるべき土地価格に応じてその取引における代金の支払い時期を考慮する余地はないという答弁です。
 第一の意味するところはわかりますが、第二のところがよくわかりません。不動産価値と支払い条件とは峻別される事項だというふうにおっしゃいますけれども、なぜ峻別されるべきなのか、理由が全く述べられずに断定されています。ここは大変大事なところだと思いますので、峻別される理由について、都がヒアリングした不動産鑑定士の方の見解をお答えください。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 先ほど答弁申し上げました、不動産鑑定士によりますと、不動産鑑定評価等において求める価格は、価格時点における不動産の経済価値を査定するものであるところ、不動産取引における支払い条件は、支払われる売買代金の受け取りに関する取り決めをあらわしたものであることから、不動産の経済価値とは峻別されるべき事項としております。

○和泉委員 そうしますと、結局この晴海の土地の売却について、選手村に使われる、そして売買契約は結んだけれども実際に譲渡をされる時期が相当期間が延びてしまう、その契約保証金については全額払うのではなくて契約保証金だけを最初に払う、こういった事情が考慮されないまま、譲渡価格が決められているということになるんじゃないでしょうか。
 先ほどの不動産鑑定士の方の言葉というのは、不動産鑑定士が行う土地価格鑑定の一般的なあり方について話しているんだというふうに私は感じました。しかし、今回の場合は、先ほど申し上げましたように土地代金の納入にタイムラグがある。しかも、通常よりも長期になるという再開発。特に選手村ならではの独自の条件があるわけですから、不動産鑑定士の行う土地価格調査は調査として捉えつつも、都として独自の条件を加味した算定が必要になるんじゃないでしょうか。
 また、選手村の裁判では、原告側が証拠として提出をされた不動産鑑定士による意見書では、支払い条件を加味した独自の土地価格調査結果を報告しているようです。ですから、不動産鑑定士の資格保有者の中にも、峻別されると考えない方もいらっしゃるということを指摘しておきたいと思います。
 敷地譲渡金額の設定においては、敷地譲渡金額の支払い時期を考慮した修正が行われるべきだというふうに考えますが、いかがでしょうか。修正を行わない場合は、その理由についてもあわせてお答えいただきたいと思います。

○安部市街地整備部長選手村担当部長兼務 先ほどもお答えしましたとおり、敷地譲渡金額の設定に際しましては、不動産鑑定士が、国土交通省が定めた不動産鑑定評価基準等に基づいて、その時点の土地の価格を適正に算定しているところでございます。
 支払い時期を考慮した敷地譲渡金額の修正につきましては、こちらも先ほど申し上げましたとおり、鑑定基準等におきましては支払い条件に関しての規定はございませんし、加えまして、先ほどの不動産鑑定士によりますと、あくまでも鑑定評価で求める不動産の価格につきましては、価格時点における経済価値を査定するものであるということでございますので、いわゆる支払い条件とは異なるということで、峻別されるべき事項であるというふうにしておりまして、こうしたことから、支払い時期につきましては考慮するものではないというふうには考えております。

○和泉委員 都施行の再開発をめぐって、都がどのような措置をとり、また、選手村の土地価格調査についてどのように考えて調査したのか、その一端を知ることができたことは大変有意義だったというふうに思います。
 都施行再開発で、ディベロッパーが過去に出した資金計画書を廃棄してしまったこと、今後も廃棄しようとしていることは重大ですし、選手村の資金計画書については、わかりやすく書くことが求められている利潤の記載がなく、ヒアリングで済ましていて、その記録もないという、これもまた重大な事実もわかりました。
 一方、土地価格調査では、これまで不鮮明だった土地価格調査の考え方が一部ですが見えてきたので、きょうの都の答弁を参考に、日本共産党都議団としてさらに研究していきたいというふうに思います。
 私の質問は以上で終わります。

○清水委員 私からは、五点ほど。まず木密地域の整備促進、そして二つ目は宅地や建物の危険度判定実施体制について、三つ目は工事監理者の完了検査の虚偽申請について、四つ目は下水道整備、そして最後五つ目は地籍調査についてお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
 まずは、木密地域の整備促進について伺います。
 東京都は、令和二年度までに整備地域六千九百ヘクタールの不燃領域率を平均で七〇%以上とすることを目標に掲げ、地区ごとに整備プログラムを策定して、不燃化に取り組んできたところでいらっしゃいますが、これまでの取り組みのペースから、今後の不燃化の進捗はどれぐらいを見込めるのか、まず伺います。

○三宮防災都市づくり担当部長 平成二十九年度末の整備地域の不燃領域率は、推定値で六二・五%であり、平成二十三年度からの六年間で四・一ポイント上昇しております。仮に、その後も同様のペースで不燃領域率が改善した場合、令和二年度末には約六五%となります。

○清水委員 ありがとうございます。
 東京都は、不燃領域率七〇%を目標に取り組まれていますが、具体的な状況を把握しなければ、単に結果としての不燃領域率を把握するのみで、例年どおり予算を計上するだけになります。
 建てかえが進まない要因として、地域ごとの事情や建築規制により建てかえられない事情、高齢化、さまざまな理由が考えられます。柔軟な政策を打ち出すために、多角的な視点からの検証と地域ごとの取り組みへの反映をすべきと考えますが、いかがでしょうか。

○三宮防災都市づくり担当部長 整備地域は、それぞれ生活道路や公園などの基盤整備の状況、老朽建築物の状況、権利関係の複雑さ、高齢化の状況など、さまざまな地域特性を持っております。
 都は、毎年不燃領域率の算出をするとともに、地域の状況に応じて整備プログラムを毎年度更新するなど、きめ細かな進捗管理を行い、それを踏まえて予算要求を行っております。
 引き続き、不燃化の一層の促進に向け、それぞれの地域特性を踏まえ、地元区と連携しながら、課題に対応した事業の進捗を図ってまいります。

○清水委員 整備プログラムを毎年更新するなど工夫が見られました。地権者の方が住まいを建てかえるためには、借り入れなど大きな負担を伴います。その負担があって、木密地域が改善され、不燃領域率が向上し、まち全体がよくなっていきます。
 一方、建てかえに取り組めない地権者の方もたくさんいらっしゃると思います。例えば高齢者の方、借地人、借家人や権利関係が複雑な方々に対して、都はどのように具体的に取り組んでいくのか伺います。

○三宮防災都市づくり担当部長 建てかえの取り組みを加速させるため、都は、重層的かつ集中的に取り組みを行う不燃化特区において、資金面や権利関係の調整など課題解決に適した専門家の派遣を行う区を支援するなど、住民の建てかえ意欲の向上を図ってきており、年々その内容を充実させてきております。
 また、借家人に対して都営住宅のあっせんなども行っており、今後も、こうした取り組みを通じてきめ細かに住民の課題に対応し、不燃化を強力に推進してまいります。

○清水委員 ありがとうございます。
 せんだって、こんなテレビを見ました。既存の木材に不燃の薬剤をしみ込ませ、実証実験を行っている報道です。東京都は、この政策に取り組み、数十年と伺っております。今までの基準も大事とは思いますが、一方で、ゴールは不燃領域率七〇%にはとどまらず、発災時などいかに被害を食いとめるかだと思います。
 建てかえに意欲はあってもさまざまな理由で実行に移せない住民がいらしたり、そういう方に目を向けて政策を打つなど、柔軟に対応されることを望みます。
 では次に、危険度判定実施体制の整備について伺います。
 地震などの大規模災害の発生時には、被災した宅地や建物の危険度を判定し、二次災害の防止と住民の安全の確保を図ることが重要であると思います。
 十月十二日に都内に上陸した台風十九号によって、あきる野市では秋川が増水し、川沿いの宅地が削り取られ、家屋が崩壊するなど、重大な宅地の被害が発生しています。
 早速ですが、台風十九号による都内の宅地の被災件数をまずお伺いいたします。

○三宮防災都市づくり担当部長 台風十九号による宅地の被災件数につきましては、十月二十五日時点の集計でございますが、八自治体において九十五宅地が被災したとの報告を受けております。

○清水委員 東京都では、地震や豪雨などの災害により、宅地が大規模かつ広範囲に被災した場合に、その被災状況を調査するため、これまでに二千三百十四名の被災宅地危険度判定士を養成、登録し、被災時には速やかに派遣する体制を整えているとのことでいらっしゃいますが、東京都に登録されている判定士の所属の内訳及びこれまでの活動実績についてお伺いいたします。

○三宮防災都市づくり担当部長 現在、都に登録されております、今お話ございました判定士二千三百十四名の所属の内訳でございますが、区市町村職員が二千百三十三名で最も多く、都の職員が七十一名、公社の職員が四十三名、民間が六十七名となっております。
 これまでの主な活動実績でございますが、平成二十三年の東北地方太平洋沖地震において、仙台市に対し、都に登録されている判定士延べ八十二人日を派遣いたしました。また、平成二十八年の熊本地震におきましても、延べ百三十五人日を現地に派遣し、宅地の危険度判定を実施いたしました。こうした広域的な支援を通しまして、都の登録判定士にも実地における判定の経験が蓄積されているものと認識しております。

○清水委員 これまでの実績を生かして、今回の台風十九号による宅地の被災状況の調査も速やかに行うことにより、二次災害を軽減、防止し、住民の安全の確保が図られていることがわかりました。
 ところで、台風十九号による都内の宅地の被災に対し、東京都はどのような対応を行っていらっしゃるか伺います。

○三宮防災都市づくり担当部長 台風十九号による宅地の被災状況を踏まえ、都内では、あきる野市が被災宅地危険度判定実施本部を設置し、判定作業に着手したほか、稲城市で判定を実施したとのことでございます。そのほか、複数の宅地が被災した自治体では、危険度判定の実施について検討中ということでございます。
 これに対しまして、都としましては、区市町村から要請があった場合に速やかに支援できるよう、都市整備局内に支援本部を設置いたしました。また、都内の区市町村に対し、被災した宅地における二次災害の軽減、防止と住民の安全の確保のため、危険度判定を積極的に実施するよう呼びかけるとともに、必要な場合は都が支援することを伝えております。

○清水委員 ありがとうございます。
 おとといだったと思うんですけれども、地元にお伺いしたときに、被災した建物の危険度判定で、赤や黄色のステッカーを実際に張ってあるところを拝見しました。要望なんですけれども、逆にそのことによって空き巣に狙われるなどの二次被害、二次災害も、地元の方は非常に警戒しています。引き続き、行政機関や関係団体と連絡を取り合って、被災者の方のトータルでの安全・安心を守るため、連携をされるよう望みます。
 次に、工事監理者による完了検査等の虚偽申請について伺います。
 早速ですが、先般、レオパレスによる不適切施工が発覚しました。約一年半経過しますが、この間、東京都ではどのような対応をしてきたのか、まずお伺いいたします。

○青柳市街地建築部長 昨年の問題発覚以降、レオパレス21から調査状況を報告させ、不適合状況、違反の有無を確認するとともに、是正方法について同社の相談に応じ、適切な是正を行うよう指導しております。

○清水委員 不適切施工がなされた件数と現在の進捗状況について、都の見解をお伺いいたします。

○青柳市街地建築部長 レオパレス21における不適切な施工につきましては、大きくは昨年四月及び五月に発覚した小屋裏等の界壁が施工されていない、またはすき間があるといった界壁の施工不備と、本年二月及び五月に発覚しました界壁、外壁及び天井の仕様が、建築基準法または国土交通大臣の認定で定められた仕様と異なるといった仕様規定違反がございます。
 進捗状況についてでございますが、レオパレス21へのヒアリングによる速報値によりますと、昨年四月及び五月に発覚いたしました界壁の施工不備につきましては、不備のおそれのある調査対象四千八十三件のうち三千五百九十二件が調査完了しておりまして、調査時点で解体済みまたは解体予定のものは百四十六件、不備のないものは九百三十七件、あるものは二千五百九件で、改修工事に着手または改修工事完了のものは五百六十九件でございます。
 本年二月及び五月に発覚した仕様規定違反につきましては、違反のおそれのある調査対象七百十七件のうち六百三十三件が調査完了しておりまして、調査時点で解体済みまたは解体予定のものは七件、不備のないものは四百七十七件、あるものは百四十九件で、改修工事に着手または改修工事完了のものは二件でございます。

○清水委員 都内で不備があるものが合計で二千六百棟、これは賃貸物件ですので、一自治体当たりで平均で四十棟を超えている。見過ごせない数字かなと私は感じています。このような仕様規定違反があるわけです。
 そこで、なぜ今回の不正を防ぐことができなかったのか、適正に検査が行われていなかったのではないか、東京都の見解をお伺いいたします。

○青柳市街地建築部長 建築基準法では、工事完了時に建築物が適法にできているかを確認する完了検査という手続が定められております。完了検査では、施工状況について検査申請図書と現場とを照合するとともに、隠蔽部分は建築士の資格を有する工事監理者による工事監理状況の報告をもとに確認を行っているところでございますが、今回の不正は、その工事監理者による工事監理が不十分であったことにより生じたものでございます。

○清水委員 工事監理者による工事監理が不十分であったということを伺いました。その工事監理状況の報告に基づいて確認を行っていたということは、報告内容と現場の状況が異なっていたということを認識いたしました。
 それでは、本件にかかわった工事監理者である一級建築士、そして二級建築士は、具体的に何名だったのか、そして処分は行ったのか伺います。

○青柳市街地建築部長 都内の調査対象物件に工事監理者として関与した一級建築士は四十九名、二級建築士は三十五名、うち都知事登録が十二名でありまして、都においては、この十二名に対しての処分を検討することとなります。
 現在、都内各特定行政庁におきまして、レオパレス21の調査報告に基づき、対象物件の事実確認を順次進めており、その調査結果を踏まえ、適切に対応してまいります。
 なお、一級建築士の処分は国が行うことになります。

○清水委員 ありがとうございます。
 不適切施工が発覚してから、一級、二級建築士の八十四人が続行して、完了検査申請を行えている状態にあるわけです。処分を検討しているということで伺いました。
 さて、同業者による本案件のような事案に係る再発防止策について、東京都はどのように考えていらっしゃるのか伺います。

○青柳市街地建築部長 今回の不適合事案が発生したことを受けまして、国土交通省では、工事監理を適正化するため、工事監理者の責務、業務内容について、具体的な方法を例示したガイドラインを策定し、関連団体への周知を図っております。
 都といたしましても、工事監理者に対し、完了検査時には隠蔽されて確認できなくなる界壁の施工状況の写真の提示を求めることとし、再発防止に努めてまいります。
 また、こうした取り組みにつきまして、都内の他の特定行政庁、指定確認検査機関とも情報共有を行い、再発防止策を徹底するよう働きかけてまいります。

○清水委員 ありがとうございます。
 完了検査虚偽申請は約二千六百棟に及び、事によっては命にかかわる状況です。また、その命にかかわる入居者に加えて、金銭負担を強いられているのは施工業者や建築士ではなく、オーナーや入居者の皆さんです。個々の申請時に建築士まで記入されるのですから、スピーディーに対処していただくよう要望いたします。
 そして、四つ目の質問にまいります。雨水流出抑制事業について伺います。
 先日の台風十九号で、私の地元西多摩地区では、あきる野市を流れる秋川の堤防が決壊し、浸水被害が発生するなど、現在もなお、その爪跡が残っています。
 今後、河川の改修や下水道の雨水管の整備等を進める必要がありますが、それに加えて、対策強化流域以外の一般の流域の自治体にも、雨水流出抑制事業の補助の対象を拡大し、取り組みを支援するべきと考えますが、まず見解を伺います。

○山下都市基盤部長 都はこれまで、東京都豪雨対策基本方針の対策強化流域におきまして、個人住宅の敷地に雨水浸透ますなどを設置する際、その費用を助成する区市に対して補助をするなど、地元自治体の取り組みを支援しておりまして、昨年度は対策をさらに促進するため、補助率の引き上げを行ったところでございます。
 委員からお話ありました対策強化流域以外の一般の流域におけます支援につきましては、雨水浸透ます等の設置状況や対策強化流域での事業の進捗等を踏まえ、今後、地元自治体と連携して適切に対応してまいります。

○清水委員 ありがとうございます。
 次に、下水道整備について伺います。
 東京都の多摩地域全体では、下水道の普及率はおおむね一〇〇%に達していますが、西多摩や八王子など山間部の市町村においては、いまだ三万人の都民が下水道の恩恵を受けることができない状況にございます。
 国は、令和八年度を目途に汚水処理を規制させる方針を明示しており、多摩地域の下水道の未普及解消のためには、こうした市町村に対する財政的支援が必要だと考えますが、東京都はどのように取り組んでいるのか、まずお伺いします。

○山下都市基盤部長 平成二十九年度末現在で、多摩地域全体の下水道普及率は約九九%に達しております。一〇〇%の普及に向けましては、管径の小さい枝線の整備が必要となりますが、現行の国の補助制度では、整備に必要な全ての管渠が補助交付対象とされていないため、下水道の未普及エリアを抱える自治体にとりましては、費用負担が重いものとなっております。
 このため、都は、国に対しまして、市町村施行の下水道事業に対する交付要件の緩和や国費率の拡充を働きかけるとともに、東京都都市づくり公社による受託整備など市町村に対する技術的な支援を行っており、早期整備完了に向けまして、引き続き、必要な財源確保や技術的支援に努めてまいります。

○清水委員 ありがとうございます。国に対して働きかけているのはわかりました。
 下水道の未普及解消を実現するためには、現在二・五%という市町村に対する都費の補助率を引き上げることも不可欠でありますため、強く要望してまいります。
 最後になりましたが、地籍調査事業について質問をさせていただきます。
 地元の西多摩地区で何が起きているかと申しますと、森林の土砂崩れは、地元の皆さんは復旧をできればさせたい、そして、川で護岸を削られて流されているところも復旧したいという状況です。
 ところが、民有地のうち、例えば百五十年以上所有者が変わっていない土地、そして例えば空き地が隣にあるけれど誰が所有者かわからない、または分収林などの名残で現所有者に移転登記されていない山林など、さまざまな所有者のわからない土地が点在しています。
 そのような土地が、今回崩れたり流されたりした場合に有力なのが、地籍調査によるデータです。地籍調査は、災害時の迅速な復旧に役立つ重要な事業です。
 しかし、東京都の平成三十年度末の進捗率は、全国平均の五二%に対し、二三%と低い状況です。なぜこのように低い進捗率なのか、その理由について、まずお伺いいたします。

○小野都市づくり政策部長 地籍調査は、土地の境界や権利関係を明確にし、災害後の迅速な復興やまちづくりの推進を図る上で重要であり、区市町村が主体となって事業を実施しております。
 現在、都内では四十一の区市町村が事業に着手しておりますが、委員ご指摘のとおり、全国の進捗率五二%に対し約二三%にとどまるなど、進捗率が低い状況にあります。
 これは、地方都市に比べ都市化が進んでいる東京におきましては、土地が細分化され、権利関係がふくそう化するなど、事業がなかなか進まない事情がございます。

○清水委員 東京の特殊事情はわかりましたが、近年の進捗率では三年で約一%程度です。このペースでは、単純計算で事業終了まで二百三十年ほどかかります。一方で、今後三十年間の間に七〇%の確率で首都直下型地震の発生が懸念されている中、(「三十年じゃない」と呼ぶ者あり)五十年でしたっけ。(「二十年」と呼ぶ者あり)二十年でしたか。はい。このようなペースで進めている状況でよいのか、さらなる促進策を講じるべきではないでしょうか、都の見解を伺います。

○小野都市づくり政策部長 都は、国と連携し、事業主体である区市町村に対し財政支援を実施するとともに、一筆ごとの境界確認にかわり、道路などの官民の境界で囲まれた街区単位での調査を先行させるなど、東京の実情を踏まえ、事業の促進を図ってまいりました。
 加えて、地籍調査の必要性や調査内容をわかりやすく解説したリーフレットを作成し、事業主体である区市町村を通じて権利者に配布するなど、事業の普及啓発も実施しております。
 また、国においては、次期十カ年計画の策定作業を進めており、その中で、土地所有者情報へのアクセスの円滑化や、所有者の所在が不明等のため確認が得られない場合に筆界案の公告等により調査を実施するなど、地籍調査の迅速化に向けた手続の抜本的な見直しを検討していると聞いております。
 都は、引き続き、財政支援や普及啓発を図るとともに、国の動向を踏まえて適切に対応し、地籍調査の一層の推進に努めてまいります。

○清水委員 例年、予算規模で申しますと十億ほどの事業です。都も、その四分の一の約二億五千万円程度を負担するなど相当な額の税金を投じていますが、地籍調査の実施により、どのような効果があるのでしょうか。

○小野都市づくり政策部長 地籍調査は、国土調査法に基づく国土の基礎調査であり、土地の境界や権利関係を明確にすることにより、災害後の復興やまちづくりを迅速かつ効率的に進める上で重要な調査でございます。
 また、土地の取引や境界をめぐるトラブルを未然に防止できるなど、個人資産の保全にも有効でございます。
 都は、引き続き、国と連携して区市町村に対し財政支援を実施するとともに、普及啓発に係るパンフレットを活用するなど、地籍調査のさらなる促進に向けて取り組んでまいります。

○清水委員 せんだっての台風十九号の影響の関係で、連日、地元では建設局主催による説明会が行われています。私も何度も通っています。時には二十三時近くまでかかるなど、住民の皆さんの焦りや不安を非常に感じます。
 土砂災害の関係は建設局マターではありますが、災害復旧という観点からは、地籍調査の重要性について、非常に喫緊の課題と私は感じています。
 土地の境界が確定しないと、復旧に向けたその後の政策が打てません。また、多摩地区は森林も多く、多くの土砂災害も発生しています。これらの土地の境界確定も重要な課題です。
 先ほどのご答弁にもありましたが、国土交通省の方でも次期の計画策定に向けて動きがあると伺いました。事業主体である区市町村や国土調査法を所管する国はもとより、建設局など庁内の関係各局ともしっかり連携して地籍調査の促進を図ってもらうよう要望して、私の質問を終わりにいたします。
   〔青柳市街地建築部長発言を求む〕

○青柳市街地建築部長 先ほど答弁いたしましたレオパレス21の不適切施工でございますが、違反の件数を申し上げました。件数でございまして、棟数ではございません。一棟で複数の違反のあるものもございますので、件数と棟数は一致しませんので、その点、申し上げておきます。

○清水委員 わかりました。

○村松委員 きょうの質疑の中で答弁をいただいたものや前振りは割愛して質問をさせていただきますので、よろしくお願いします。
 まず初めに、生産緑地についてお伺いします。いわゆる二〇二二年問題です。
 二〇二二年に生産緑地の減少が懸念されておりますが、これに対応するため、特定生産緑地制度が導入されました。特定生産緑地の指定は区市が行うものと承知しておりますが、指定の促進について、都としても区市をバックアップすべきと思っておりますが、都の取り組みについてお伺いします。

○小野都市づくり政策部長 東京の生産緑地は、環境や防災の機能を有する貴重な緑の空間でございますが、その多くが、二〇二二年に指定から三十年が経過いたします。これらの生産緑地を保全するためには、買い取りの申し出期間が延長され、従前と同様の税制が適用される特定生産緑地に指定することが重要でございます。
 都は、区市や農業委員会等と連携し、制度の周知や指定のメリットの説明など、農家の方々への丁寧な情報提供を行っております。また、指定が確実に行われるよう、区市の手続の進捗状況を確認するとともに、区市の間で課題の共有化を図り、適切に対応できるよう、情報提供や意見交換の場の設定など技術的な支援を行っているところでございます。

○村松委員 二〇二二年まであと二年と少し、今後も区市や農業委員会等と協力し、都市農地の保全にご尽力いただきたいと思います。
 都市農地保全策として、都は、農の風景育成地区制度を推進しておりますが、これまで三つの地区を指定されております。地区指定後にどのような取り組みが行われているのかお伺いいたします。

○小野都市づくり政策部長 都は、農地や屋敷林などがまとまって残る地区を農の風景育成地区に指定し、地域のまちづくりと連携しながら、農のある風景の保全、育成を推進しております。これまでに、世田谷区、練馬区、杉並区において合計三地区、約百六ヘクタールの区域を指定しております。
 農の風景育成地区では、農業関係者や地元自治体により、地域の特性に合わせた特色ある取り組みが行われております。
 例えば高松一・二・三丁目農の風景育成地区では、農業者の発意によるマルシェの開催や、地区内の農の学校における農家の支え手となる農サポーターの育成などが行われ、地域の活性化や都市農業の支援に寄与しております。
 また、平成二十八年には、地区内に点在する生産緑地などを都市計画公園として決定し、農的空間としての保全、活用を図っていくこととしております。

○村松委員 農の風景育成地区に指定されますと、地域の取り組みも変わってきます。地域住民からすると、今までは、ただある農地でしたが、農のあるまちとして一体的に捉え、地域愛も育まれます。
 練馬区では、ことし十一月、十二月と、世界都市農業サミットの開催を予定しております。都市農業への関心がさらに高まるものと感じております。
 二〇二〇実行プランでは、二〇二〇年度までに農の風景育成地区を四カ所という目標を掲げられておりますので、地域住民と地元自治体が協働で農のある風景を将来に引き継いでいく取り組みをさらに拡大していくことを期待しております。今後の取り組みについてお伺いいたします。

○小野都市づくり政策部長 先ほど申し上げました高松一・二・三丁目農の風景育成地区内の都市計画公園では、平成三十年度に、都の生産緑地公園補助制度を活用して用地を公有化し、今後は農業公園として整備を進める予定でございます。
 また、練馬区では、年度内の指定に向け、南大泉地区において約七十ヘクタールの新たな地区指定の検討が進められております。
 都は引き続き、地元区と連携し、農地や屋敷林が持つ地域の魅力を生かした農の風景の保全、育成に向けた取り組みを進めてまいります。

○村松委員 練馬区内二カ所目、南大泉地区に新規指定予定ということで大変期待をしております。地域の方や区と連携し、着実に進めていただきたいと思います。
 また、さらなる指定に向けて、今までの活用事例を紹介するなど積極的にPRしていただくよう要望いたします。
 次に、保育施設併設による容積率の緩和についてお伺いいたします。
 都民ファーストの会の公約でもあり、待機児童解消の推進に向けて取り組んでいるところでありますが、ことし七月に出された東京都福祉保健局の報告によると、四月一日現在の待機児童数は、いまだ三千六百九十人の待機児童がいるものとされております。
 事業概要での都市開発諸制度の積極的活用の項目を見ると、平成二十六年度と二十八年度に子育て支援施設に関する改定を行っております。具体的な改定内容について確認させてください。

○小野都市づくり政策部長 都市開発諸制度は、優良な民間プロジェクトに対して、公開空地の整備など公共貢献に応じて容積率を緩和することにより、地域特性に応じた機能の誘導を図る制度でございます。
 この都市開発諸制度につきましては、子育て支援施設の整備促進を図るため、平成二十七年三月に活用方針の改定を行いました。具体的には、子育て支援施設を整備した場合の割り増し容積率の拡充や、子育て支援施設整備に係る区市町村との協議を民間事業者に対して義務づけております。
 さらに、平成二十九年三月に、容積率の割り増しを受けた子育て支援施設について、将来における需要の変化を踏まえ、区市町との協議に基づき、他施設への転用を可能とし、将来ニーズに応じた運用が図れるよう改定を行ったところでございます。

○村松委員 平成二十九年の改定で容積率割り増しを受けた子育て支援施設について、その需要がなくなった場合などは、区市町村との協議を踏まえ、施設の転用が可能になるということで、より使いやすい制度になっているかと思います。これまでの実績についてお伺いいたします。

○小野都市づくり政策部長 平成二十七年度以降の四年間で、都市開発諸制度を活用して子育て支援施設を併設した実績は三十件でございまして、改定前の四年間の実績六件と比べて大幅に導入件数は増加しております。
 今後も、待機児童の解消に向けて、民間開発の機会を捉えた子育て支援施設の整備促進に取り組んでまいります。

○村松委員 社会的課題の解決と事業者の利害の一致する制度だと思いますので、積極的に活用を促していただきたいと思いますし、より使いやすい制度になるよう、ぜひ見直しを進めていただきたいと思います。
 次に、鉄道ネットワークの充実について質問します。
 東京には、世界でもトップレベルの高密な鉄道ネットワークが発達し、通勤通学を初めとする多くの人々が利用する主要な公共交通として、東京の都市活動を支えております。引き続き、国際競争力の強化や交通不便地域の解消等の観点から、鉄道ネットワークのさらなる充実を図っていく必要があります。
 都市整備局ではこれまで、国の交通政策審議会の答申の中で事業化に向けて検討などを進めるべきとされた大江戸線の延伸を初めとする六路線を中心に、調査検討を行っております。
 そこで、平成三十年度は都市整備局においてどのような検討を実施したのかお伺いいたします。

○山下都市基盤部長 鉄道ネットワークについて、都は、国の答申において事業化に向けて検討などを進めるべきとされました六路線を中心に、採算性などの課題の解決に向け、地元自治体や鉄道事業者などの関係者と連携して検討を進めております。
 昨年度の調査の概要といたしましては、国勢調査や人口推計値、鉄道の輸送実績などについての最新の統計データを用いた需要予測、それを踏まえた需要確保策の検討、これらに基づく採算性の検証などを行い、答申路線の効果や課題を確認いたしました。

○村松委員 最新の人口データに基づく需要予測を踏まえた課題の確認を行ったということですが、その結果を各路線の事業化に向けた後押しとして今後どのように活用していくのかお伺いいたします。

○山下都市基盤部長 都は、国の答申に位置づけられました六路線それぞれの取り組み状況に応じて、需要予測や採算性などの調査結果を活用し、需要の確保や収支改善策、事業スキームなどについて、関係者間で検討の深度化を図っております。
 引き続き、各路線の課題解決に向け、関係者と協議、調整を進めてまいります。

○村松委員 答申に位置づけられた路線の早期実現に向け、速やかに関係者との協議、調整を調えてもらうことをお願いいたします。
 また、練馬区では、交通空白地域の改善や地域の活性化に資する路線として、大江戸線の大泉学園町への延伸に大きな期待が寄せられております。
 先日の知事と区長との意見交換においては、知事から、引き続き地元区と連携し、大江戸線延伸の事業化について検討していくとの心強い発言をいただきました。
 事業化については、交通局が具体的に検討を進めるものと認識しておりますが、事業の実施に向けて、都市整備局はどのような役割を担い、取り組んでいくのかお伺いいたします。

○山下都市基盤部長 都市整備局は、大江戸線の延伸に向けて、地元区の沿線まちづくりの取り組みや事業者である交通局の収支採算性の検討などに対しまして、技術的支援を行っております。
 また、事業の実施に先立ち、事業者と連携して都市高速鉄道の都市計画を定めるとともに、事業の実施が周辺に及ぼす影響につきまして環境影響評価を実施いたします。

○村松委員 引き続き、早期実現に向けて取り組んでいただきたいと思います。
 次に、スムーズビズについて伺います。
 先ほど取り組み状況については答弁がございましたので、アンケートの結果とわかったことを伺います。

○山下都市基盤部長 スムーズビズの企業の取り組み状況に関するアンケート結果によりますと、例えば時差出勤では、ことし取り組みを実施した企業と来年に向けて取り組みを検討している企業等を合わせますと回答総数の六割程度となり、大会に向けた準備を行う企業が多数存在していることがわかりました。
 また、大企業におきましては、一社当たりの取り組み人数の増加が必要であることや、中小企業におきましては、取り組み企業数の拡大が必要なこともわかりました。
 さらに、時差出勤などの取り組みの本格化に向けては、社内外の関係者の調整や就業規則の見直し、機器の調達等、事前に入念な準備が必要とのご意見もいただいております。

○村松委員 私もアンケートの結果を見させていただきました。今回は取り組まなかったが取り組みを検討している企業は、四割程度あり、まだまだ伸び代があると感じました。
 また、中小企業の参加が少ないことや、従業員数が三百一人以上の企業の取り組み割合についてもまだまだ伸び代があると感じましたので、さらに取り組みを拡大していく必要があると思いますが、どのように行っていくのかお伺いします。

○山下都市基盤部長 参加企業の拡大に向けましては、引き続き、スムーズビズとしてのイベントや広報の一体的な展開により機運醸成を図るとともに、企業向け説明会、経済団体等と連携した周知活動、支援メニューを活用したテレワーク導入や、大会時のアクションプラン作成などの働きかけを行ってまいります。
 これらに加えまして、来月には、推進期間にすぐれた取り組みを行った企業を表彰し、ホームページなどで発信することにより、企業の取り組み意欲の向上を図るなど、機運醸成に努めてまいります。

○村松委員 推進期間中の交通状況分析によれば、重点取り組み地区十六地区合計の鉄道の駅利用者数は、取り組みのピークを合わせた七月二十四日の朝八時台で約三%減少したということでありますが、ほかの日にちでは、数値を見ると減少が見られませんでした。ただし、これは前年同月同曜日の比較であり、全体の利用者数の伸び率も計算に入れないと効果検証はできないと思います。TDMを実施していない日の平均伸び率は二%増ですので、全体としてスムーズビズの効果はあったといえると思います。
 しかしながら、実際の混雑率緩和には、さらなる取り組みが必要と感じます。これは、来年のオリンピック・パラリンピックの開催期間だけにとどまることなく、大会のレガシーになるように取り組むべきと、いつも申し上げております。決意をお伺いいたします。

○山下都市基盤部長 スムーズビズは、都民や企業による交通行動の工夫やテレワークの推進などを通じて、大会時の交通混雑緩和はもとより、快適な通勤環境や企業の生産性の向上にもつなげていくための取り組みでございます。こうした取り組みを総合的に進めることで、大会のレガシーとしてスムーズビズを社会に定着させて、全ての人々が生き生きと働き、活躍できる社会の実現を目指しております。
 引き続き、広くスムーズビズの周知を図るとともに、大会をきっかけに多くの企業や個人の皆様に多様な働き方等を実践していただき、その効果を体感していただけるよう取り組むことで、大会後の定着と広がりにつなげてまいります。

○村松委員 次に、東京BRTについて伺います。
 大きな目的として、増大する交通需要に速やかに対応し、公共交通を利用しやすくすること、都心と臨海地域とを直接結ぶことで、おのおのの地域の活性化に寄与すること、道路を走行する公共交通の安全・安心を高いレベルで実現し、普及発展に貢献すること、バス交通における新たな基準となるような徹底したバリアフリーを実現することが挙げられており、大変期待しているところです。
 来年のプレ一次運行に向けての準備状況と新会社の設立状況についてお伺いします。

○森交通政策担当部長 東京BRTにつきましては、東京二〇二〇大会前からの先行的な運行開始に向け、現在、停留施設工事を実施するとともに、運行計画等について、運行事業者である京成バスも含め、関係機関と調整を進めています。
 また、東京BRTの魅力や運行情報等を内外に幅広く発信するため、コンセプトやルート、運行ダイヤ、停留施設の位置情報等を紹介するホームページを、運行事業者と協力して今年度中に作成するとともに、SNS等を活用して積極的に情報発信をしてまいります。
 運行を担う新会社については、本年七月に、京成バスが一〇〇%出資し、東京BRT株式会社を設立しました。
 今後、新会社は、東京二〇二〇大会後に京成バスと共同で運行を開始し、二〇二二年度以降の本格運行時には全ての運行を担う予定で準備を進めております。

○村松委員 新会社、東京BRT株式会社が京成バスの一〇〇%出資で設立されたということで、このBRT事業における都と京成バス株式会社の役割分担についてお伺いをいたします。

○森交通政策担当部長 BRT事業に関する都と運行事業者である京成バスの役割分担については、平成二十七年に両者間で締結した基本協定において具体的に定められています。
 この中で、BRTの運行に関することや施設整備のうち、車両の調達、車庫、整備場等の整備、新会社の設置等については、京成バスが実施主体となっています。
 また、上屋やバスベイなどの停留施設の整備、車庫用地の確保や国際展示場駅等の交通ターミナルの整備等については、都が実施主体となっております。

○村松委員 運営は新会社ということですが、都がこれだけ準備をしてきた路線であり、普及展開に貢献する路線と目的に掲げていらっしゃいますので、その運営状況については、しっかり指導監督すべきと思います。
 そして、新たな基準となるような徹底したバリアフリーを実現することも目的に挙げられておりますので、バリアフリーの対応についてもお伺いいたします。

○森交通政策担当部長 BRTのバリアフリー対応については、停留施設において乗客が快適に利用できるよう、可能な限り上屋やベンチを設置するとともに、車椅子使用者などあらゆる人がスムーズに乗りおりできるよう、車両と停留施設とのすき間を小さくする正着性を高める縁石などを設置していきます。
 加えて、多言語で運行状況、周辺案内などの情報提供を行うため、デジタルサイネージなどを設置し、誰もが使いやすい停留施設の整備を進めてまいります。

○村松委員 正着性を高める縁石を設置するということで、東京初の試みで、バスの乗車場にほぼすき間がないと承知しております。車椅子やベビーカーなどが乗りやすくなると思いますが、さらに、近年ふえる二人乗りベビーカーへの対応も進めていただくよう要望いたします。
 最後に、本格運行に向けて、速達性等と定時性の確保について及び運賃収受の方法についてお伺いいたします。

○森交通政策担当部長 BRTの本格運行時での速達性と定時性を確保するため、全ての扉での乗りおりや新たな運賃収受方式により停車時間の短縮を図るとともに、交差点でのバスの通過を優先させるシステム等の導入などを図ってまいります。この新たな運賃収受方式とは、現金による利用者に対して停留施設において乗車券の事前販売を行うなど、車内での現金収受を実施しない方法でございます。
 これらの取り組みにより、LRTや新交通並みの速度を目標とし、速達性、定時性を確保してまいります。

○村松委員 公共交通策を考える上で、今後、東京BRTがモデルに扱われるようになると思います。来年のプレ運行から本格運行まで、全国、世界に誇れるBRTになるよう推進していただきたいと思います。
 以上です。

○関野委員 それでは、質疑させていただきます。
 本日、多くの方からあったブロック塀に関する質疑でありますが、ちょっと違う観点からですのでご了承をいただければと思います。
 区市町村における補助事業の整備が進んできましたが、民間ブロック塀の安全対策を進めていくためには、所有者にブロック塀の安全対策の必要性をしっかり理解し、みずから問題として認識してもらい、撤去等の具体的な取り組みにつなげていく必要があると考えております。
 小平市では、エクステリア協会の専門家を講師としたブロック塀対策に関する勉強会を行っております。ブロック塀の倒壊事故があった場合には所有者の管理責任が問われるため、しっかり安全対策を講じる必要があることをわかりやすく説明するとともに、工事の事例紹介や具体的な工事の相談を受けるなどの機会を設け、市民のブロック塀の安全対策の取り組みを促し、補助事業の周知を徹底、また伝えるなどと聞いております。
 地元区市町村における補助事業の整備が進んできている中、次の段階として、着実にブロック塀の撤去等の安全対策を進めていくには、このような業界団体など専門家の活用も含め、都民への普及啓発が重要と考えておりますが、都の見解をお伺いいたします。

○青柳市街地建築部長 ブロック塀の安全対策を進めていくには、都としても所有者等への普及啓発が重要であると認識しております。
 このため、六月に実施いたしました区市町村との行政連絡会等におきまして、効果的な取り組みを実施している自治体の事例を紹介し、未実施な自治体に取り組みを促しております。
 効果的な取り組みの例といたしましては、ブロック塀の安全対策に関する勉強会や相談会、ブロック塀等の実態調査、補助事業等のパンフレットのポスティング、広報への掲載等がございます。さらなる普及啓発を図るために、業界団体など専門家の活用も有効であると認識しておりまして、先行している自治体の取り組みも踏まえまして、引き続き、区市町村への支援を行ってまいります。

○関野委員 ありがとうございます。
 都では、ブロック塀の安全対策とあわせて、国産木材の活用推進の観点から、ブロック塀の撤去後に木塀を設置する場合は、一定額以上は都が全額補助するとして、木塀設置を推奨しているとなっていますが、なかなか実績が上がっていないというふうに聞いております。
 これは、都民が、木塀設置した場合に木塀が腐りやすく維持管理がしにくいのではないかと危惧して、選択されていないのでないかというふうに考えておりますが、都の見解をお伺いします。

○青柳市街地建築部長 木塀の設置につきまして、日野市など四市では、既に木塀に対する補助制度を整備しており、工事完了した木塀もございます。
 こうした中、さらに木塀設置を促進するためには、区市町村において補助要綱を制定してもらうなどの環境整備が重要であり、引き続き、区市町村に対して取り組みを促してまいります。
 一方で、普及を図るためには、ご指摘のような都民の懸念にもしっかりと対応していくことが重要であると認識しております。

○関野委員 ありがとうございます。
 懸念を払拭する一つとして、例えば、木塀といっても、支柱を鋼製とすることで長くもたせることができるなどは、余り都民には知られていないことなのかなというふうには思っております。補助制度の内容だけでなく、これら具体的な工事や維持管理の内容についても広く都民に知ってもらうため、区市町村による住民説明会などを通じて普及啓発を行っていくことが、木塀設置を含め、ブロック塀の安全対策の促進につながると考えますが、都の見解をお伺いします。

○青柳市街地建築部長 木塀の普及を図る上で、所有者等の理解を得ることは重要でございます。
 ご指摘の点につきましては、都は、本年三月に、木塀の腐りやすさを考慮して、支柱部分を鋼製とすることなどの標準的な仕様等をガイドラインとしてまとめ、都民や民間企業が木塀等を整備するための参考資料として、財務局ホームページで掲載しております。
 都は、補助制度の周知も含め、引き続き、所有者等への普及啓発を図っていくとともに、区市町村に対しても、住民説明会などを通じて広く周知していただくよう促してまいります。

○関野委員 ありがとうございます。財務局ホームページで掲載しているということですが、周知がされていないのかなというところもありますので、いろいろと試行錯誤していただければなというふうに思っております。
 私は、市議会議員のときからこのブロック塀はずっといっておりまして、ある意味、ブロック塀ではなくて生け垣にしたらどうかなというような考えを持っておりました。生け垣といっても一メートル以下の生け垣にしてもらえると、ある意味、子供たちの安全にもなるのかなと、そういったことで市の方ではいったんですが、正直、市ですので財源がなく、なかなか実現がしなかったというところではありますが、今回のブロック塀の安全対策の補助事業では、ブロック塀を撤去し生け垣にする場合なども対象になるのか、今度はこの点についてお伺いをさせていただきます。

○青柳市街地建築部長 昨年度の補助要綱では、ブロック塀撤去後に生け垣を設置する場合は補助対象外でございましたが、今年度の補助要綱では、ブロック塀撤去後に生け垣を設置する場合も補助対象となるよう、見直しを行っております。

○関野委員 ありがとうございます。危険なブロック塀を撤去した後にどのような備えをするのがよいのかと都民が選択できる幅が広がったことは、安全対策を進める上で効果があると考えております。
 このため、生け垣とする場合も補助対象に加えたことは、評価できるものです。
 今後も、都民の視点に立って、効果的にブロック塀の安全対策を進めていただきたいと同時に、ブロック塀、生け垣、木塀などの違いなど、都民への理解と普及啓発を、区市町村はもちろんのこと、業界団体などの専門家の活用も含め、引き続き、推進についても要望しておきます。
 次に、多摩都市モノレールについてです。多摩都市モノレールの経営状況について、まずはお伺いをさせていただきます。
 多摩を南北につなぐ地域の重要な足である多摩都市モノレールは、来年で全線開通から二十年を迎えます。沿線の開発などから利用者は増加してきていますが、開通当初は車両基地の土地代などが負担となり、厳しい経営状態だったと聞いております。
 平成二十年には、資金ショートの可能性があるなどの話がありましたが、どのような対応により問題解消したのか、当時の支援と現在の経営状況についてお伺いをいたします。

○山下都市基盤部長 多摩都市モノレール株式会社は、平成十年の開業以来、多摩地域の重要な公共交通機関の担い手としての役割を果たしてまいりました。
 一方で、開業当初の債務負担の重さもあり、平成二十年に、都からの追加出資や都及び沿線自治体からの借入金の返済期間の延長などの財政支援を受け、経営の再建を図り、平成二十年度決算において累積欠損金を解消するとともに黒字を計上いたしました。
 現在も多くの長期債務を抱えているものの、平成三十年度における一日平均乗車人員は十四万四千人余りと過去最高を更新しておりまして、同年度の決算は、営業収益が八十八億円、当期純利益が八億五千万円となりました。
 会社の努力の積み重ねとともに、沿線自治体などの継続的な支援もあり、十一期連続の黒字を達成するなど、会社の経営は堅調に推移していると認識しております。

○関野委員 ありがとうございます。会社の経営努力があり、出資や借入金のリスケなどの支援を受けて、現在は十一期連続黒字との答弁で、経営が重要ということで安心はいたしました。
 そこで、今度は多摩都市モノレールの延伸についてお伺いをいたしますが、多摩都市モノレールには延伸計画も位置づけられており、さらなる経営基盤の強化が重要と考えております。
 この多摩都市モノレールの延伸計画は、平成二十八年四月の交通政策審議会の答申で示されたものですが、検討を進めるべきとされた路線としては、上北台から箱根ヶ崎と多摩センターから町田の二つのルートが位置づけられております。
 私は、北多摩一区というところで、ここに関係すると上北台、武蔵村山というところが関係するんですけれども、このことにより、上北台-箱根ヶ崎の沿線三自治体においては、三十年度十二月にモノレール沿線まちづくり構想というものも作成されるなど、今まで以上に地域の機運も高まっているところであります。また同時に、この二つの路線に関しては多摩の発展に資するものであり、地元の期待も大きいところです。
 そこで、多摩都市モノレールの上北台から箱根ヶ崎と多摩センターから町田の二つのルートの意義と現在の取り組み状況についてお伺いをいたします。

○山下都市基盤部長 多摩都市モノレールの箱根ヶ崎方面及び町田方面延伸は、その実現により、開業区間と一体となって南北方向の拠点が結ばれ、多摩地域の活力や魅力がさらに向上いたします。
 事業化に向けましては、多摩都市モノレール株式会社の経営状況を踏まえるとともに、収支採算性の確保に向けたコスト縮減策や収入確保策などの検討を行う必要がございます。また、町田方面延伸につきましては、導入空間となり得る道路整備の課題もございます。
 都は、沿線市町、多摩都市モノレール株式会社とともに連絡調整会議などの場を活用し、これらの課題について検討を進めてございます。
 引き続き、関係者との協議、調整を進めてまいります。

○関野委員 ありがとうございます。
 皆様、ご存じの方、ご存じじゃない方おられるかもしれませんが、東京の中で武蔵村山市は、駅のない市というところがあります。そういう意味では武蔵村山市は、もう本当にこれは何とかという思いが強いので、皆様もご協力いただければなというふうに思っております。
 今の答弁の中で、私も実はこれ一般質問させていただいたんですが、そのときには、今後、関係者の協議を進めていくという答弁だったんですが、ある意味、今回の答弁では、連絡調整会議の中で課題について検討中ということで、何回か議論がされているのかなというところに関しては、以前より進んでいるという部分では評価させていただきます。
 今後も、先ほどの答弁のとおり、引き続き協議などを進めていくことを再度要望いたします。
 次、最後になります。
 先日、官民連携チームからの提案の東京ベイエリアビジョンが庁内検討委員会に提出されました。ベイエリアを初め、東京の価値と魅力を高める提案となっていたと私は感じております。
 ベイエリアの強みの一つは豊かな水辺であり、これを生かした水辺に顔を向けたまちの空間づくりや、訪れたいと思わせる水辺空間の実現について大きな関心を持っており、実現に向けた検討をぜひ進めてほしいと考えております。
 一方、先日の大規模水害を鑑みると、平時からの災害への備えや災害時におけるまちの自立性も大きなテーマになってくると考えますが、こうした観点も踏まえた東京ベイエリアビジョンの現状についてお伺いをいたします。

○小野都市づくり政策部長 委員お話しの水辺を生かしたまちづくりや災害対応につきましては、庁内検討委員会の資料において、水辺と緑を生かした魅力と楽しさあふれる空間整備や、災害リスクと環境問題に先導的に取り組むサステーナブル都市モデルを発信が戦略として示されているところでございます。

○関野委員 ありがとうございます。いろいろこれは正直、議論がしたかったんですけど、まだ(仮)というところの部分もありまして、聞いてもなかなか答えられないなというところがありましたので、この程度にいたします。
 ただ、一言申し上げさせていただきます。
 東京ベイエリアにおいては、豊かな水辺以外にも、国内外の玄関口を有することや、二〇二〇大会のレガシーが集積するなど、多くの強みがあると考えます。
 また、資料の中身を見ると、なかなかおもしろい内容となっており、正直な意見、本当に実現ができるのかなと思うほど、夢のある内容だなというふうには感じております。
 もちろん、今後は、現在の法や条例など規制と照らし合わせながら実現に向けた流れとなり、計画をつくるための長期計画になるのかなと、反映されるのかと思いますが、できることであれば、規制緩和や特区制度なども活用しながら実施していただきながら、実現に向けたご努力をお願いするとともに、こうした強みを生かし、東京ベイエリアが東京と日本の成長を牽引するビジョンが策定されるよう要望して、私の質問を終わらせていただきます。

○馬場委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○馬場委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 以上で都市整備局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後九時二十三分散会

ページ先頭に戻る