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Tokyo Metropolitan Assembly

都市整備委員会速記録第九号

平成二十九年九月二十九日(金曜日)
第五委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長たきぐち学君
副委員長白石たみお君
副委員長馬場 信男君
理事小林 健二君
理事森澤 恭子君
理事神林  茂君
後藤 なみ君
滝田やすひこ君
森口つかさ君
星見てい子君
木下ふみこ君
山口  拓君
藤井  一君
秋田 一郎君

欠席委員 なし

出席説明員
都市整備局東京都技監都市整備局長技監兼務邊見 隆士君
次長佐藤  敦君
技監上野 雄一君
理事今村 保雄君
理事佐藤 伸朗君
総務部長桜井 政人君
都市づくり政策部長久保田浩二君
住宅政策推進部長佐々木秀之君
都市基盤部長中島 高志君
市街地整備部長選手村担当部長兼務山下 幸俊君
市街地建築部長青柳 一彦君
都営住宅経営部長小野 幹雄君
基地対策部長青山 忠幸君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務佐々木 健君
連絡調整担当部長土屋 太郎君
都市づくりグランドデザイン担当部長五嶋 智洋君
まちづくり推進担当部長山崎 弘人君
住宅政策担当部長田中 敬三君
民間住宅施策推進担当部長木村 宣代君
航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務伊佐 賢一君
防災都市づくり担当部長安部 文洋君
多摩ニュータウン事業担当部長宮城 俊弥君
局務担当部長齊藤  敏君
耐震化推進担当部長飯泉  洋君
経営改革担当部長八嶋 吉人君
再編利活用推進担当部長渡辺 正信君
建設推進担当部長妹尾 高行君
営繕担当部長村居 秀彦君
横田基地共用化推進担当部長交通政策担当部長兼務堀   真君

本日の会議に付した事件
都市整備局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百三十三号議案 東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例
・第百三十四号議案 宅地建物取引業法等関係手数料条例の一部を改正する条例
・第百三十五号議案 東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例の一部を改正する条例
報告事項(説明・質疑)
・第二百十九回東京都都市計画審議会付議予定案件について
・「築地再開発検討会議」の設置について

○たきぐち委員長 ただいまから都市整備委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、都市整備局関係の付託議案の審査並びに報告事項の聴取を行います。
 これより都市整備局関係に入ります。
 初めに、付託議案の審査を行います。
 第百三十三号議案から第百三十五号議案までを一括して議題といたします。
 本案については、既に説明を聴取しておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○後藤委員 よろしくお願いいたします。
 私からは、先日の代表質問でも、各会派より質疑に上がりました、本年十月からスタートする住宅セーフティーネット法の法改正と施行について、より中身の伴った実効性のある制度運用となるために、論点としたい点を四つほどご質問をさせていただきたいと存じます。
 ご存じのとおり、住宅セーフティーネット法とは、高齢者、障害者、子育て世代、低所得者など、住まいの確保に困難を抱えている人たちを住宅確保要配慮者と位置づけ、その受け皿として空き家を活用するという制度であります。
 十月からの法改正に当たっては、各都道府県が、家主が保有する空き家を入居を拒まない賃貸物件としてバンク登録をする制度の創設、これと同時に、登録の促進に向けた支援策として、家主が不安に感じる家賃の滞納の課題については、一戸当たり月額最大四万円の補助を行うということであったりですとか、または、生活トラブルに関する不安ということに関しては、新たに居住支援団体というものを創設しまして、見守りや自立支援のプランのサポートなどを行うということで担保していくこと、さらには、登録基準を満たすためにかかる空き家改修のコスト、こういったことに関しては費用補助を行うということで、登録を推進していくといった制度でございます。
 しかしながら、十月の施行のスタートが迫っているにもかかわらず、国からオープンにされている内容というのは、制度に関する概要についての記載にとどまっているということでございまして、詳細な運用体系、また制度設計については、東京都が抱える検討マターとなっている割合が非常に大きいというふうに考えております。
 また、国は、二〇二〇年までに十七万五千戸の登録住宅確保というものを目標に掲げておりますけれども、目標達成に向けたマイルストーンの制定に当たっては、具体的な明示がまだ示されておらず、地域性などを考慮しながらも、東京都としての方針を示す必要があるというふうに考えております。
 そこで、質問の一点目に関しては、本年十月からスタートする住宅セーフティーネット法に関して、今後どのようなことを検討し、取り組んでいくのか、改めて見解を問いたいというふうに思っております。
 また、登録数をふやしていくための施策として、家主や利用者側、双方への周知策についても、あわせて見解を問いたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。

○田中住宅政策担当部長 都は、十月下旬の法施行に合わせまして、住宅確保要配慮者の入居を拒まない住宅の登録制度を開始することとしており、それに向けて、このたび手数料条例の改正を提案してございます。同じく法改正にあわせて国が導入することとした家賃低廉化等への支援制度の活用につきましては、区市町村の動向を踏まえ、検討してまいります。
 これとともに、目標とする戸数や登録基準、要配慮者の範囲や、それらを内容とする供給促進計画を検討し、今年度末を目途に取りまとめてまいります。
 一方、住宅の登録を着実に進めていくため、不動産団体等と協力しながら、さまざまな広告媒体を活用し、貸し主に対し、制度の内容に関する周知活動を実施してまいります。
 また、要配慮者等利用者に向けましては、区市町村を通じて制度の内容を周知し、登録住宅や居住支援等に関する情報を丁寧に提供するとともに、区市等が実施する住宅相談等におきまして、本制度の周知をしてまいります。

○後藤委員 今のご回答では、まさにこれから本制度のスタートを行うに当たって、四つのステップ、まず一つ目は登録制度を創設していくということ、二つ目は、家賃支援制度の具体的な方向の検討を行っていくということ、三つ目は、目標設定や要配慮者の範囲設定のお話、そして最後に、周知や啓蒙の活動についてという点をご説明をいただいたと思っております。
 今年度末までに詰めなければいけない内容、非常に多岐にわたるというふうに考えておりますことから、スピーディーな制度設計を要望すると同時に、私からは、この四つ目の本制度のPR、周知の部分に関しては、特に利用者側のニーズにも着目をして施策検討をいただきたいということを申し上げておきたいというふうに思います。
 本制度のスタートに当たっては、本年度からこの制度がスタートとなるということもございまして、現在住宅政策として行われているような都営住宅等々に比較をいたしますと、まだまだ認知度が、利用者側からすると低いというのが現状だというふうに考えております。利用者側からすれば、住宅セーフティーネット法の制度を目的として利用したいというふうにおっしゃってこられる利用者は数少ないということが想定されるのではないでしょうか。
 現在、東京都としては、パンフレットの配布あるいは関係機関への周知ということを、既に対策としてされていらっしゃるということではありますけれども、対象者となり得る方からの相談があった際に、各関係窓口が案内できるためのスクリプトの作成であったりとか、あとは、利用者目線でのPR方法をぜひご検討いただきたいというふうに思いまして、二問目の質問に移らせていただきたいと存じます。
 そして、二点目に関しては、住宅要配慮者の定義についてお伺いをしたいと思っております。
 今回の法改正においては、既に国の対象者として定める低額所得者、高齢者、障害者、子育て世代、被災者、外国人という対象に加えて、都道府県独自にその対象を定めることができるという規定が加えられております。
 一口に住宅確保要配慮者というふうに申し上げましても、非常にその対象の幅が広いということがあるということに加えて、今回、都独自の設定基準を設けることは可能であるということであれば、どの対象者を要配慮者にするかによって、本制度の施策内容等々も変わってくるのではないかというふうに考えております。
 そこで、二つ目のご質問は、国が定める住宅確保要配慮者は、高齢者、障害者、被災者、低所得者、外国人など非常に幅広いが、その要配慮者の範囲にかかわる都の見解について、お伺いをしたいと思います。

○田中住宅政策担当部長 住宅確保要配慮者につきましては、改正住宅セーフティーネット法におきまして、低額所得者、被災者、高齢者、障害者、子供を養育している者、その他省令で定める者とされており、また、パブリックコメントされました省令案におきましては、外国人やDV被害者などが例示されているほか、都道府県及び区市町村が供給促進計画で定める者とされてございます。
 今後、要配慮者の範囲につきましては、供給促進計画の取りまとめを行っていく中で、国の動向等を踏まえながら検討してまいります。

○後藤委員 ありがとうございました。
 先ほどのご回答では、住宅確保要配慮者の範囲についてということでございますが、国の動向を踏まえて、今後検討をされていくというようなご回答がございました。
 先ほども申し上げたとおり、一口に住宅確保要配慮者と申し上げましても、それぞれに全く異なる住まいの課題がございまして、例えば高齢者であれば、既に定められている見守りなどのニーズに加えて、階段を上る際のつまずきや入浴時の転倒、さらには、従来の介護サービスとの併用をどのように行っていくかなども、運用に当たり検討が必要になりますし、例えば外国人であれば、言語における対応というのも、制度の運用に関しては必要となってくるかと存じます。
 ぜひ、本制度の運用設計に当たっては、それぞれの対象が抱える住まいの課題に関する洗い出しというものを、自治体や住宅支援協議会との中での話し合いだけで行っていくのではなく、福祉従事者や利用者、想定者などの当事者からぜひヒアリングを行った上で策定をされていただきたいというふうに思っております。
 また、都独自の設定基準というお話もございました。その地域に応じた住宅確保要配慮者を設定できるというところから、既に省令に示されておりますホームレスと、省令にも例示をされていないLGBTの二つを、私からは都独自の対象者として認定されることを提案させていただきたいというふうに思っております。
 まず、一つ目のホームレスということに関してですけれども、東京都のホームレス数は、平成二十八年度厚生労働省の調査によれば千四百七十三名と、大阪府に次いで二番目に多い数となっている現状がございます。
 実際に、私がホームレスの生活支援を行うNPO団体に話を伺いましたところ、住所がないために、最低限の基盤となる住民票の発行や健康保険の加入がままならないこと、さらには、身元不明瞭ということによってなかなか就職先にたどり着けないというような、住まいが解決できるホームレスの方々の課題は非常に大きいというふうに話を受けました。
 また、LGBTに関しては、平成二十七年度、電通ダイバーシティ・ラボの調査によれば、日本人口の七・六%がLGBTであると想定をされております。これだけ多くの方々がいらっしゃるにもかかわらず、こうした方々への社会的配慮や基盤の構築というものは、私自身、まだまだ道半ばであるというふうに感じておりまして、実際にこの当事者の方々にお話を伺ったところ、家主からの偏見、こういったものによる入居の断りというものであったり、あとは住まいを選ぶ際に、同性同士の入居基準というものが設定されていないことによって、入居先を探すのに非常に苦労するというような、住まいに関する非常に多くの課題を頂戴いたしました。
 ぜひ、こうした当事者の実態を踏まえ、今回新たに追加ができる対象者のご検討をいただければというふうに要望したいと思います。
 さらに、住宅確保要配慮者というネーミングに関しても、一点ご提案をさせていただきたいと思っております。
 このネーミングに関しては、サービスを利用する側から見ると、一体何のことなのかというものが、一言でなかなかわかりづらいのかなというふうに思っております。ですから、この言葉を理解しやすい言語に置きかえて普及啓発をしていくということは、利用促進を加速していくためにも必要不可欠であるというふうに考えております。
 例えば住宅困窮者やハウジングプアなど、わかりやすい通称名というものを新たに設定されることも、ぜひご検討いただきたい事項として追加をし、次の質問に入らせていただきたいというふうに思っております。
 そして、三点目に関しては、本制度の運用に関する各関係機関との連携に関してのご質問でございます。
 本制度は、住宅確保要配慮者に対して、ハードとなる住まいのあっせんということだけではなく、ソフトとなる生活支援もあわせ持った制度という特徴から、都市整備局だけではなく、福祉保健局、そして各不動産団体、さらには関係自治体との横断的なかかわりというものが必須になってくるかと存じます。
 現時点で、各関係機関との相互連携の体制についてどのように都として取り組んでいくのか、見解を問いたいと思っております。

○田中住宅政策担当部長 住宅の登録を着実に進めていくためには、庁内関係局や関係団体、区市町村との連携が重要でございます。
 都はこれまで、都の居住支援協議会の場などにおきまして、区市町村による居住支援の取り組みが進むよう、不動産関係団体や福祉団体等と連携し、関連する住宅、福祉サービスの内容や、他の自治体の事例を紹介するなど、各区市町村別の協議会の設立に向けて支援をしてまいりました。現在は、十一の自治体で協議会が設立されるに至っております。
 今後、福祉保健局や関係団体、区市町村等と連携しつつ、区市町村協議会の設立を進め、新たな住宅セーフティーネット制度も生かしながら、高齢者等が地域で安心して暮らせるように取り組んでまいります。

○後藤委員 ご回答ありがとうございました。
 先ほどのご回答では、東京都としては、包括的、技術的な支援として、各区市町村別の協議会の設立に向けた促進を支援されるといったようなご回答がございました。
 現在、都内十一の市区町村で協議会が設定されているというふうなお話がございましたが、私はここで、本制度自体が既にスタートした十年間の間で、都内十一カ所の市区町村への展開にとどまってしまっているという点に着目をすべきであるというふうに考えております。
 本制度の改定に当たっては、家賃補助として、国の二分の一という補助に加えて、さらに東京都から四分の一、そして区市町村から四分の一ということで、それぞれが家主の家賃負担というものを自治体が負担するというような形で、負担の割合が検討されているというふうにお話を伺っておりますが、市区町村からすれば、本制度の導入が進めば進むほど財政を圧迫するということがございますので、導入促進に消極的になる市区町村も今後出てくるのではないかということが予測されるのではないかというふうに思っております。
 つまり大事なのは、実行機関となる市区町村がいかに本気を出していくかということが、制度の促進における鍵となります。そして、その点を東京都としてどう側面支援していくかということが、大事なポイントとなっていくというふうに考えております。
 ですので、セミナーの開催、そして制度の案内等々に関しては、既に東京都として行っているというふうにお話を伺っておりますが、都独自の具体的な協議会設立の目標設定を早急にされること、そして、そのための個別対応、こういったものについても各区市町村に行っていくなど、東京都としても攻めの姿勢で、ぜひ協議会設立支援をリードされることを望みます。
 また、制度実行におけるインセンティブの導入、こういったものも、自治体が動きやすくなるための制度として、あわせて検討していくことも重要ではないでしょうか。
 上記二点の要望を踏まえ、最後の質問とさせていただきたいと思います。
 最後の質問は、今回から新たに制定される居住支援法人の指定制度についてのご質問となります。
 本制度の改定に当たっては、制度のあり方を検討する居住支援協議会の設置というものに加えて、住宅確保要配慮者の生活支援を行う組織である居住支援団体の創設というものが可能になりました。
 これによって、入居者の物件紹介から相談、そして見守りなどの生活支援までを、居住支援法人が主体となって行うことが可能となりますので、より地域によってのきめ細かなサービスの提供ということが期待をされるのかなというふうに思っております。
 そこで、住宅の登録制度の創設とあわせて、居住支援法人の指定制度について、都の今後の対応について見解を伺いたいと思います。

○田中住宅政策担当部長 改正住宅セーフティーネット法におきましては、都道府県知事は、住宅の登録制度を実施するほか、家賃債務保証や生活支援等を担うNPO等を居住支援法人として指定できるとされております。
 住宅確保要配慮者の居住の安定のためには、住宅相談など住宅入居時の支援や、見守りなどの生活支援等、居住支援法人の果たす役割が重要であると認識してございます。
 今後、国や区市町村の動向も踏まえ、居住支援法人の活用につきまして検討してまいります。
 なお、先ほど委員から国の導入した支援制度についてご指摘がありましたけれども、この国の支援制度の活用につきましては、区市町村の動向を踏まえまして、今後検討してまいります。

○後藤委員 ありがとうございました。
 先ほどのご回答では、居住支援法人の指定制度の活用策を検討されるというようなお話がございました。
 国のガイドラインでは、居住支援法人は、NPO法人や社会福祉法人など居住支援を目的とする団体とし、その指定は各都道府県で行うことができるというふうに示されております。
 ここで私が問題認識をしておりますのが一点、その認定の基準ということでございます。同ガイドラインではその基準を三つ定めてございまして、一つ目が登録住宅への入居者の家賃債務保証、これが一点目、そして二点目は、入居者に対する情報提供、物件の情報提供という点、そして三つ目は見守りなど要配慮者への生活支援、この三つを満たすことが条件となっているというふうに示されております。
 現行の制度では、このいずれかを満たすことではなく、全てを満たすことが基準になっているという点が問題だというふうに認識をしておりまして、つまりこれは、居住支援法人と想定されるNPO法人や社会福祉法人では、生活支援のサポートというものは行うことができたとしても、不動産仲介のプロでは決してございません。全ての基準を満たす団体が指定の基準となってしまえば、実行可能な機関がかなり制限されることから、指定団体に名乗りを上げる機関自体が非常に少なくなってしまうのではないかなというふうに、非常に懸念をしております。
 今後、制度を詰めていくに当たって、選定基準の緩和、そして機能の細分化、こうしたものを自治体が例えば担保していく、こういったことも検討材料に踏まえていただきながら、制度のチューニング、こういったものを要望として、私からの質問を終了とさせていただきます。

○小林委員 私からも、第百三十三号議案、東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例案について、何点か基本的なことを確認をさせていただきたいと思います。
 今、既に後藤委員の方からもさまざま質疑がございましたので、趣旨が重複する点については割愛をさせていただきたいというふうに思います。
 今回の条例改正案は、住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律、いわゆる住宅セーフティーネット法の一部改正に伴い、住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅を都が登録していく制度を新設していくということに伴うものでありますけれども、私も今日まで、所得の低い方や高齢者世帯、障害者の方々などから、住宅の確保に関するご相談を数多くいただいておりまして、今回の法律改正というのは、大変重要なものというふうに認識をいたしております。
 住宅に困窮した方からは、都営住宅に入居をしたいというご相談を圧倒的に多くいただいているわけですけれども、住宅を確保していくために配慮を必要とする方々が民間の賃貸住宅に円滑に入居できるよう取り組んでいく、このたびの登録制度を実効性のあるものに高めていかなければならないというふうに思います。
 そのために、住宅セーフティーネット法の第十条にある居住支援協議会の設立が大事な役割を果たしていくものと思います。第十条には、住宅確保要配慮者または民間賃貸住宅の賃貸人に対する情報の提供等の支援その他の住宅確保要配慮者の民間賃貸住宅への円滑な入居の促進に関し必要な措置について協議するため、居住支援協議会を組織することができると規定をされているわけでございますけれども、まず、都内における区市町村における居住支援協議会の設置の詳細な状況と、設置に向けた今日までの東京都の取り組み、改めて確認をさせていただきます。

○田中住宅政策担当部長 住宅確保要配慮者の居住の安定のためには、入居あっせん等の具体的な取り組みを行う区市町村の役割は重要でございます。このため都は、都の居住支援協議会を設置し、全国の活動事例等の情報提供や活動経費への補助等により、区市町村協議会の設立や活動を支援してございます。
 区市町村における協議会は、平成二十三年度に設立された江東区を皮切りに、昨年度までに豊島区、板橋区、調布市、八王子市、千代田区、杉並区、世田谷区、日野市で設立されました。今年度は、多摩市及び文京区が加わりまして、現在、十一の自治体におきまして協議会の設置に至ってございます。

○小林委員 今ご答弁ございましたとおり、七つの区と四つの市に設置されているとのことですが、都内の区市町村が六十二あることを考えれば、まだまだ取り組みを加速していかなければならないと思います。
 居住支援協議会の設置の推進については、私ども都議会公明党の代表質問でも、今日まで繰り返し取り上げて求めてきたところでございますので、ぜひともさらなる設置推進に向けた取り組みの支援、こちらの強化をお願いをしたいと思います。
 また、このたびの登録制度の創設に当たっては、やはり何より貸し主の方々がこの制度の趣旨を理解して、入居を拒まないという住宅の登録をしていただけるよう、協力をしていただくことが非常に重要であると思います。
 そうした中で、都として、貸し主の方々へのまず理解を深めていく適切な周知、取り組んでいくことが大変重要だと思いますけれども、都の今後の取り組みについてお伺いをいたします。

○田中住宅政策担当部長 住宅の登録を着実に進めていくためには、貸し主などへの制度の普及が重要でございます。
 このため都は、今後、関係団体等の協力をいただきながら、ホームページや案内チラシを含めまして、さまざまな広告媒体を活用しながら、制度の普及に向けて、効果的に周知活動を実施してまいります。

○小林委員 ただいまご答弁ございましたとおり、さまざまな広報媒体を通じて周知活動を実施していくとのことでございますけれども、今後、制度の本格的なスタートがなされた後に、住宅の登録状況等を注視しながら、貸し主への周知、理解を深めていく必要があるというふうに思います。
 今回、私もこの法改正等を勉強させていただく中で、要配慮者の入居を拒まない住宅として登録するといっても、例えば十戸あるアパートを登録住宅とする場合、五戸は要配慮者の入居を拒まない住宅、残りの五戸は一般の方も入居できるという形で住宅を登録するのと、十戸全てを要配慮者向けに専用住宅化して登録するのでは、改修費補助が受けられるか、低所得者の入居負担軽減の措置が受けられるかなど、経済的支援の有無にかかわってくるものでもありますので、貸し主に対し正しく制度の内容が行き届いていくよう、必要あらばさらなる周知の強化をしていくなど、登録促進に向けた大切な課題として取り組んでいただきたいと思います。
 またさらに、この登録制度は、実際に住宅の確保に不安を感じておられる方々にも、当然のことながら知っていただく必要があります。登録住宅への入居促進に向けて、住宅確保要配慮者に対する登録制度の周知、広報、これもあわせて行うことが必要でありますし、特に、その第一の窓口となる区市町村に対し、丁寧な周知を行うべきと考えますけれども、都の見解をお伺いいたします。

○田中住宅政策担当部長 住宅確保要配慮者にこの登録制度を周知していくためには、地域の実情に応じて、きめ細かい居住支援を行う区市町村の役割が極めて重要でございます。
 都はこれまでも、区市町村に対しまして、新たな住宅セーフティーネット制度の内容につきまして情報提供を行ってきたところでございます。
 今後、都や先進自治体の取り組み等につきまして、さらに丁寧に情報提供、周知を行うことによりまして、区市町村が行う住宅相談や入居あっせん等が円滑に進むよう取り組んでまいります。

○小林委員 さまざまな事情によって住宅確保に困窮された方がまず相談する地域の区市町村の窓口において、こうした制度を知って、活用できる方向に向け、丁寧に対応していくということが、安心につながっていくものと思いますので、区市町村ともよく連携をとりながら推進をしていただきたいと思います。
 最後に、今後の取り組みについてですけれども、このたびの法改正の第五条には、国が示す住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する基本的な方針に基づいて、都道府県は、当該都道府県の区域内における住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する計画を作成することができると規定をされておりますが、今後の登録制度の着実な普及を図っていくためにも、要配慮者向け住宅の供給促進計画を都としても策定をしていく中で、実効性あるものに高めていくべきと考えますけれども、都の見解をお伺いいたします。

○田中住宅政策担当部長 住宅確保要配慮者向け住宅の登録制度を普及させていくためには、その目標戸数を定め、また、東京の実情に応じた登録基準等を定めることが必要でございます。
 今後、目標戸数や登録基準、また、住宅確保要配慮者の範囲等につきまして検討を進めまして、今年度末を目途に供給促進計画を取りまとめてまいります。

○小林委員 住宅セーフティーネット法が制定されて本年で満十年となるわけですけれども、この十年で、ますますこの法律の目的の重要性が高まってきていると思います。
 今ご答弁にもありましたように、計画策定において、要配慮者向けの賃貸住宅の供給目標や要配慮者の範囲などを検討していくとのことですが、東京都の実態に即した有益な計画を策定していただきたいと思いますし、私も、今後の進捗に心をとどめて、また、現場の方からの声もしっかりとお聞きをしながら、今後さらに議論を深めていきたいと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

○星見委員 それではまず、今回出されています住宅セーフティーネット法の一部改正に伴う新たな手数料を新設する条例にかかわってご質問させていただきます。
 今回の法改正で、住まいの困難、そして問題拡大、これに対応して、増大が見込まれる住宅確保要配慮者の住宅確保を、空き家や民間賃貸住宅を活用して行うために制度化するということで、対象になる住宅確保要配慮者について、最初にお伺いをいたします。
 東京都独自に変更、追加することが可能というふうに、法の説明でもなってきています。今、幾つかご質問でもありましたけれども、この部分についての追加、そして変更については、今後どのようにされていくのか、まず第一問、お聞きいたします。

○田中住宅政策担当部長 住宅確保要配慮者につきましては、改正住宅セーフティーネット法におきまして、低額所得者、被災者、高齢者、障害者、子供を養育している者、その他省令で定める者とされており、また、パブリックコメントされました省令案におきましては、外国人やDV被害者などが例示されているほか、都道府県及び区市町村が供給促進計画で定める者とされております。
 今後、要配慮者の範囲につきましては、供給促進計画の取りまとめを行っていく中で、国の動向等を踏まえながら検討してまいります。

○星見委員 今回、こうした新たなセーフティーネットという形で、住宅問題に足を出したことは評価できると思っています。東京都では、格差拡大の根底にある大きな問題の一つが、この住宅問題の解決であろうと考えるからです。
 この対策に乗り出す内容だということですけれども、この対象者については、ぜひ東京の現実に合わせた形で、必要に応じて拡大をしていただきたいと思っています。
 特に、先ほどもLGBTの方のお話が出ておりました。これ、渋谷区や世田谷区では、パートナーシップを認めている自治体として、公的住宅に入ることができるようになっていますが、都営住宅を初め多くの自治体の公的住宅、公営住宅では、この対象から外されているという現実も一方であります。
 今回、この対象者については、東京都、そして、その現状に合わせ、さまざまな拡大を試みることができるというのでありますので、今いいましたLGBTの方の公営住宅についての整合性もあわせた形での対象者の検討や、それから、例にも出ていましたDV被害者、それともう一つ、災害被害者の居住年数の延長も、今、具体的に東京都で問題になっています。三年という、東日本大震災の被災者の皆さんの住宅の延長措置が、ちょうど、困難な方については決まったということも受けておりますけれども、こうした、その都度必要に応じてぜひ拡大するよう、対応を今後求めていきたいと思います。
 それから、次の質問なんですけれども、今回、法改正に伴って、新たな住宅セーフティーネット、出てきたんですけれども、国交省は、新たな住宅セーフティネット検討小委員会を立ち上げてきました。そして、二月十日に発表されました最終の取りまとめで、家賃低廉化措置の制度を設けることが盛り込まれました。今さまざま質問があった内容です。
 ただ、家賃低廉化については、三つ、ちょっとお聞きしたいことがあります。
 その一つは、住宅セーフティーネット法には、家賃の低廉化や家賃補助の明文規定が入っていないということです。今回は予算措置によって出てくるというふうになっています。東京都としても、恒常的に家賃補助をしっかり担保させるという必要があると思うんです。
 ぜひ国に、法にこの部分について何らかの形で明記するよう働きかけるべきだと思いますが、この点はいかがでしょうか。

○田中住宅政策担当部長 地方公共団体みずからが整備を行う公営住宅など、公的関与の度合いが強い制度と異なりまして、今般の登録制度は、入居を拒まない賃貸住宅を広く対象とするものであること、また、登録住宅全てについて助成がなされるものではないことから、法定補助ではなく予算補助として措置されたものと理解してございます。
 法施行に合わせまして国が導入することとしたこの支援制度の活用につきましては、今後、区市町村の動向を踏まえまして検討してまいります。

○星見委員 予算措置の弱さというのは、例えば政権がかわるとか、それから、そのときのさまざまな政策変更で、来年はどうなるかわからないという部分にあるわけですね。ぜひ、今後、実施しながら、状況を見ながら、国に対しては物をいっていただきたいということを再度申し上げておきます。
 それからもう一つ、家賃補助は、国と地方で最大二万円ずつを家主に給付の措置となっています。地方の負担については、今後どのような調整を市区町村と東京都は行っていくのか、お聞きいたします。

○田中住宅政策担当部長 法施行に合わせまして国が導入することとした家賃低廉化等への支援策の活用につきましては、今後、区市町村の動向も踏まえまして検討してまいります。

○星見委員 今ご答弁ありましたとおり、区市町村の動向を踏まえてということを繰り返しご説明を議会としては受けております。
 今回の条例改正で、新たな住宅セーフティーネット制度による賃貸住宅の登録が、今度出る条例で十月からスタートします。登録は十月からスタートするんですが、家賃低廉化がどうなるかが見えません。これでは、貸し主さんも、利用者、入居される方も、制度の拡大が進まないのではないかというふうに心配されます。
 区市町村の動向を踏まえることは否定しませんけれども、財政的にも東京都がイニシアチブを発揮して、今年度中に制度のスタートを進めることが必要と思います。
 ぜひ、東京都が補正予算や予備費などを活用して、市区町村の動向を見ながら、よく相談をして、早急に家賃の低廉化制度が利用できるように強く要望いたします。
 三つ目、この家賃の問題で、低廉化でご質問したいのが、この家賃補助は家主に給付という形になっています。実際、家主に給付された場合、家賃が低廉化になったのか、なかなか検証が難しいのではないかと思います。
 家賃補助を住宅困窮者自身に対し給付するよう検討、研究してはいかがと思いますけれども、この点についてのご見解を伺います。

○田中住宅政策担当部長 借り手に対します家賃補助につきましては、国も、対象世帯の範囲、民間家賃への影響、財政負担等の点を指摘しているなど、多くの課題がございます。
 都といたしましては、入居を拒まない賃貸住宅の登録を促進する観点から、国が導入することとした家賃低廉化等に対する貸し主への支援策の活用につきまして、区市町村の動向も踏まえながら検討してまいります。

○星見委員 これは研究課題かなと思いますが、東京都でやれる裁量の中で、ぜひ研究してください。
 今回の法改正の新たな住宅セーフティーネットの対象は民間賃貸住宅です。
 ただ、対象者である年金生活の方や、また障害を持っている方、所得が大きく減っている方というのは、UR住宅や公社住宅の中にも今たくさん生まれておりまして、これが問題になっています。同じセーフティーの対象になるという意味では、賃貸であるという部分については、平等感からいうと、ここをどうするのかというのも研究課題だというふうに私は思います。
 UR住宅や公社住宅の中でも、国のさまざまな制度を利用しながら、家賃を引き下げるという制度を公団自身が使っているというのも、調べてみたら出てきました。UR住宅、公社住宅も、民間住宅の対象と同じように参入できれば、解決の意義は大きいと思うんです。ぜひ東京都の中でこうした問題意識も持って、実態調査をしながら、活用できるかどうか進めていただけないかと。国ともぜひ相談したいということは要望して、今お話ししていましたセーフティーネット、新しい住宅についての質問は終わります。
 次に、もう一つの条例で出ています宅地建物取引業法等関係手数料条例の一部を改正する条例の問題について、質疑をさせていただきます。
 今回の手数料条例の改正で追加されるのは、不動産特定共同事業法改正に伴って整備されるものです。なかなか不動産特定共同事業法なるものが、非常に理解するのに難しいなと思いました。改正前は、事業者の参入を規制するため、資本金は一億円以上の基準でありましたが、これを一千万円以上から可能と、小規模な規模でも新たに入れると規制緩和したものです。
 国は、全国で空き家、空き店舗が増加する中で、地域に根差した民間事業者の活躍を広げていくことは不可欠であると。また、小口資金を集めた空き家、空き店舗等の再生のための制度の創設を行い、まさに地域に根差した不動産会社の参入を促進したい、この共同事業は最低資本金一千万円となるので、全国で八百社の参入を目標としていると説明しています。
 これまでは、資本金一億円以上の事業者が、企業やプロ投資家などを呼び込んで事業が展開されてきました。それでも、不動産特定共同事業者に対する業務停止命令処分が、大阪で二件、東京で一件起きています。
 東京での内容をご報告ください。質問いたします。

○佐々木住宅政策推進部長 東京における処分事例の内容でございますが、事業者である都市綜研インベストバンク株式会社、これは処分当時の名称でございますが、同社において、不動産特定共同事業法で定められております書類の記載に不備があったことから、平成二十四年八月二十二日に、不動産特定共同事業に係る業務の一部停止三十日間及び事業参加者への十分な説明などを内容とする指示を行ったものでございます。

○星見委員 今までは、資本金一億円以上と大きな企業が行う事業についてでしたけれども、これが今度は、一千万円以上の規模の事業者でも行えるように変わってきます。
 不動産の物件の活用への投資になるわけですから、例えば、火災や災害などで物件が途中で消失してしまったりとか、それから、当然、事業者が破綻する、一千万円程度の大きさからの事業者ですからね、さまざまなリスクがあります。ですから、元本の保証はないということになります。
 一般投資者にとって、投資の特例事業の仕組みは、非常に理解するのは容易ではないというふうに思いました。私も、この条例を一生懸命勉強するのに、とにかく大変な苦労をいたしました。不動産の活用だとか再生においての優良事業を一般の投資家が見分けるスキルを身につけるというのも、極めて困難なことかなというふうに思います。
 一方では、本改正で、インターネット上でクラウドファンディングによる資金調達が可能になり、手軽に投資に参加できるようになります。
 こうしたリスクを伴う取引で、一般投資家をどうやって保護するのかという観点についてお聞きいたします。

○佐々木住宅政策推進部長 都はこれまでも、事業者に対しまして、事前審査の段階から、事業リスクの説明の徹底、投資家への定期的な情報提供等につきまして、法に基づいて適切に指導監督を行ってございます。
 今回の法改正によりまして、電子取引には、既に許可を受けている業者も変更の認可が必要となってございます。クラウドファンディングにおきましても、事業者の財務状況や事業の状況などをインターネットを通じて閲覧できる措置を求めてございます。また、誤解を招くような断定的な内容を伝えたり、威迫、不当な勧誘行為を行うことも、従来からの書面における取引と同様に禁じられております。
 これらの規制によりまして、適正な取引を促進し、投資家の保護が図られているものと考えてございます。

○星見委員 これはかなり、一人最高で百万円の資金運用までしか入れられないという枠がついています。しかし、百万円だったら自己責任で失敗してもいいというものでもないのではないかというふうに思います。
 それから、次の質問ですけれども、今回、事業資金一千万円以上となりまして、まちの不動産業者やまちづくり会社など地域の不動産事業に加えて、これまで不案内であった投資事業にも、まちの不動産会社が参加できるようになるということもあり得ます。空き家や空き店舗の活用事業の確実性というのは不明であるまま、さまざまな事業が拡大される可能性もあります。
 こうした場合、登録事業者や事業に問題が出たときなど、調査や監督はどうやって行っていけるのか。それから、当然これ、東京都が今回は、条例で手数料を取って、新たな登録をすることになるんですけれども、東京都の役割や責任はどうなっているのか、その部分についてお聞きいたします。

○佐々木住宅政策推進部長 登録事業者に対しましては、各事業につきまして、事業年度ごとに実績、決算書を報告することが法律により義務づけられてございます。また、今回創設される小規模不動産特定共同事業の登録制度は、五年ごとの更新が義務づけられておりまして、事業者として適正か否かを更新時も審査することとなります。
 なお、契約時に事業者から投資家への適切な情報提供がなされていないことや、事業契約約款どおりの契約が行われていないなどの法違反、また、事業参加者へ損害を与えたときや与えるおそれがあるときは、許可登録行政庁であります都は、その状況を調査した上で、指示や業務停止命令などを行うなど、適切に対応していくこととなります。

○星見委員 もともと、法改正でつくられました共同事業法なるものは、バブル期に投機目的で不動産を取り扱う事業者が増大いたしまして、バブルの崩壊後、脆弱な事業者が次々と倒産して、多くの投資家に被害が発生したため、十分な規模の事業者以外はこうした事業に参入することを制限する、こういう趣旨で制定されたものでした。
 ところが、この間、二回にわたって規制緩和がされてきて、これが今回三回目ということで、ついに一千万円からこの事業をまたできるようにするというふうに解禁されてしまうという、これまでの規制に全く逆行するものになっています。それで、そもそも土地基本法四条では、土地は投機の対象にされてはならないということが書かれておりまして、こうした考え方にも逆行するなと思います。
 特に、今後、この条例改正、法が改正されまして、手数料条例なので、それを自動的に東京都が手数料として条例を今回出してくるんですけれども、この手法に、東京都も、先ほどお話がありましたように、調査や監督に対する責任を持つことになってくるとなると、私はさまざま大変な事態だなというふうに思っています。
 一般の投機家を巻き込みながら、こういう形のものがふえていくことに対して非常に危惧を覚えるのと同時に、それから、これまで行われてきた不動産特定共同事業法によって、一体お金が何に使われてきたのかということも、一つの問題だと思っています。結局、大手ディベロッパーの都市再開発の資金調達や不動産投機をあおるための資金として利用し、使われてきたということです。
 ぜひ、こういう問題が起きないように私は厳しく取り締まるべきだということを意見として申し述べまして、私の質問を終わります。

○山口委員 私も、新たな住宅セーフティーネット制度について幾つか質問させていただきたいと思います。
 都営住宅については、抽せんによって入居者が決定をされるわけでありますが、その応募倍率は高い状況に常にあり、都営住宅に入れる方と入れない方との不公平感が生じている状況に置かれています。
 一方、空き家の数は、都内約八十二万戸あるといわれており、賃貸用の空き家がそのうち約四十九万戸ある中で、そのストックを有効活用していくことは、極めて重要ではないかというふうに考えております。
 住宅セーフティーネット法の改正に伴い、民間住宅の空き家、空き室を活用し、住宅セーフティーネット機能を強化する制度が開始されることとなったわけでありますが、これを機に、民間住宅を活用し、住宅確保要配慮者の居住の安定を図っていくべきと考えますが、見解を伺いたいと思います。

○田中住宅政策担当部長 住宅確保要配慮者の居住の安定確保のためには、公共住宅に加え、民間住宅も含めた重層的な住宅セーフティーネット機能を強化していくことが重要でございます。
 このため、高齢者、子育て世帯、障害者など住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度を創設し、その情報を円滑に提供することにより、こうした方々の居住の安定を図ることといたしました。この制度は、超高齢化が進む中、さらに増加することが予想される空き家を有効活用することにもつながると考えております。
 住宅の登録を着実に進めていくため、関係団体等と協力しながら、制度の周知を図ってまいります。

○山口委員 民間賃貸住宅においても、真に困窮する低所得者の家賃の支払いに係る負担感を軽減をしていく必要があると考えます。
 新たな制度の開始に当たって、貸し主に対して登録住宅への家賃低廉化補助を行う制度が導入されたわけでありますが、都としても、この制度を活用して、民間賃貸住宅に住む低所得の方々の居住の安定を図るべきと考えますが、都の見解を伺いたいと思います。

○田中住宅政策担当部長 法施行に合わせまして国が導入することとした家賃低廉化等への支援制度の活用につきましては、区市町村の動向を踏まえまして、今後検討してまいります。

○山口委員 これは、私たちもこの都議選に当たって大変強く求めてきたところでもありますし、一日も早く導入をされ、都民の皆様のためになることを願っているところでありますが、少子高齢化が急速に進んでいく中で、高齢者や子育て世帯等が、地域の中で安心して暮らせる社会の実現を目指していくことが大変重要であると考えています。
 そのためには、登録制度の創設に加えて、住宅と福祉との連携による取り組みを強化していくべきと考えますが、都の見解をお伺いいたします。

○田中住宅政策担当部長 新たな住宅セーフティーネット制度を生かして、居住の安定を図るためには、住宅と福祉の緊密な連携が重要でございます。
 東京都におきましては、都の居住支援協議会の場などにおきまして、福祉保健局や関係団体等と連携しながら、見守りサービスなど各種の生活支援サービスや、空き家の利活用などの情報を区市町村協議会に提供するなど、その活動を支援しております。
 今後とも、この区市町村協議会の設立促進を図りまして、高齢者等が地域で安心して暮らせるよう取り組みを進めてまいります。

○山口委員 公営住宅法の第一条には、国及び地方公共団体が協力して、健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を整備し、これを住宅に困窮する低所得者に対して廉価な家賃で賃貸し、または転貸することにより、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的とすると定められているわけであります。つまり、都営住宅の事業というのは福祉の事業であるということが、この一条には明確に示されているわけであります。つまり、この福祉にやっぱり差があってはなりませんし、何といっても、不公平感が伴ってはならないと私は思っております。
 安定的に供給していくために、東京都でできる手をしっかりと尽くしていくべきだと思っておりますし、都営住宅の不足、今いわれているこの社会背景を考えていけば、これからさらに必要とされる方々、困窮される中で住宅を必要とされる方、たくさん出てくるわけでありますから、しっかりとこの点を踏まえ取り組んでいただきますよう強く要望して、質問を終わります。

○木下委員 私の方からも、宅地建物取引業法等関係手数料条例の一部を改正する条例についてご質問させていただきたいと存じます。
 宅地建物取引業法等関係手数料条例に、小規模不動産特定共同事業の登録、更新の手数料が盛り込まれるとのことですが、そもそも不動産特定共同事業がどのようなものであるのか、確認のためお伺いいたします。

○佐々木住宅政策推進部長 不動産特定共同事業でございますが、これは、不動産特定共同事業法に基づきまして、事業参加者から出資を募って、出資を受けました事業者が売買や賃貸借などの不動産取引を行いまして、その結果生じました収益を分配するものでございます。

○木下委員 今回の手数料改定につながった小規模不動産特定共同事業、こちらの創設の目的について、確認のためお伺いいたします。

○佐々木住宅政策推進部長 今般、不動産特定共同事業法の一部を改正する法律の施行によりまして、事業者の資本金が一億円以上から一千万円以上へと引き下げられ、また、事業規模が一億円までと上限を設けられることによりまして、地域の不動産事業者等が幅広く参入できるようにするものでございます。
 また、この小規模不動産特定共同事業制度の導入に当たりまして、例えば国では、地方創生を目的として空き店舗や古民家などの再生を行う際に、地域に根差した不動産業者等による地域づくりのための資金調達の多様化を図ることとしたと聞いてございます。

○木下委員 全国に対する国の制度ということでございますが、東京都内であれば、区部においては、商店街などにある小規模な空き店舗や小規模な住宅の利活用、そして、東京都内西多摩地域、島しょ地域においては、古民家や観光施設、地域交流施設などの遊休施設の利活用などが考えられます。
 地元の不動産業者や、そして最近は、非常に若い人たちがこちらの領域に取り組んでいるというふうに認識しておりますが、地域活性化に取り組むNPO、ソーシャルビジネスなどがかかわりやすいと感じました。地域に根づいたまちづくりが活性化することを期待しております。
 次に、新たな住宅セーフティーネット制度についてお伺いいたします。
 新たな住宅セーフティーネット制度に基づく住宅確保要配慮者の入居を拒まない住宅の登録制度は、住宅政策と福祉政策を横断する課題解決として、非常によい発想と感じております。
 しかしながら、制度の設計者サイドとしてはすばらしいものだとしても、住宅の所有者、オーナーが当制度のメリットを感じなければ、登録制度への登録件数は伸びないと予想できます。
 都内に、現に空き家のままで、それでも金銭的に困っていることがないので、あえて手間をかけて他人に貸し出すことをよしとしない方々も多くいらっしゃるというふうにお伺いしております。実際、そのような店舗や住宅がシャッター通りを形成したりしている現実もございます。住宅確保要配慮者への提供となれば、さらに及び腰になることも想定されます。
 当該登録制度の普及のためには、そういった想定されるオーナー等が一体誰になるのか、きちっとターゲットを想定した上で、PR広報を実施したり、登録に向けた丁寧なニーズの掘り起こし、それに寄り添った支援を検討、実施するなど、オーナー側のモチベーションを高め、それを後押しする施策を展開する必要があると考えております。
 そこで、都として、当該登録制度の着実な普及に向け、今後どのように取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。

○田中住宅政策担当部長 新たな住宅セーフティーネット制度の目的を達成するためにも、住宅登録制度を広く普及していくことは重要でございます。
 とりわけ、耐震性を有する等、一定の基準に適合する住宅を供給するという重要な役割を担う貸し主の方々に対しまして、制度の内容について周知を図るとともに、貸し主の抱えるさまざまな懸念の解消に向けて支援を行うことが効果的であると考えております。
 今後、貸し主に対しまして、制度に係る情報を円滑に提供できるよう、不動産団体へのヒアリング等を通じまして、効果的な周知方法について検討してまいります。その上で、各種の媒体を活用しながら、この登録制度の周知活動に取り組むなど、登録制度の普及に向けた取り組みを総合的に推進してまいります。

○木下委員 制度あれども登録者なし、利用者なしということにならないよう、特に住宅所有者、オーナーのモチベーションを高めることが可能となる創意工夫のある施策の設計、立案、すなわち、行政にこそマーケティング発想の必要性を強く訴えさせていただきまして、私からの質問を終わらせていただきます。

○たきぐち委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○たきぐち委員長 異議なしと認め、付託議案に対する質疑は終了いたしました。

○たきぐち委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
 第二百十九回東京都都市計画審議会付議予定案件についての報告を聴取いたします。

○邊見東京都技監 来る平成二十九年十二月二十日に開催予定の第二百十九回東京都都市計画審議会に付議を予定しております案件につきましてご説明をいたします。
 今回、東京都決定・変更予定案件が、区部で八件、市町村部で二件ございます。
 本日は、これらのうち主な案件といたしまして、日本橋一丁目中地区、芝浦一丁目地区、浜松町二丁目四地区及び虎ノ門一・二丁目地区の四つの都市再生特別地区と、その関連案件につきましてご説明をいたします。
 それでは、引き続き担当部長からご説明いたしますので、よろしくお願いを申し上げます。

○久保田都市づくり政策部長 付議予定案件ナンバー1の東京都市計画都市再生特別地区日本橋一丁目中地区につきましてご説明をいたします。
 資料は、お手元の資料の2、白色表紙、提案事項概要五ページから二三ページまで、資料3、薄茶色表紙、事前説明会資料五ページから一九ページまででございます。あわせて、資料4、薄オレンジ色表紙、都市計画(素案)日本橋一丁目中地区もご参照ください。
 今回の変更は、国家戦略特別区域法に基づき、東京都の都市計画審議会に付議が予定されているもので、事業主体は、日本橋一丁目中地区四番から十二番街区再開発準備組合、三井不動産株式会社、野村不動産株式会社でございます。
 資料3、事前説明会資料五ページの位置図とあわせてスクリーンをごらんください。
 本地区は、中央通り、永代通り、昭和通りの幹線道路と日本橋川に囲まれ、都営浅草線日本橋駅並びに東京メトロ東西線及び銀座線日本橋駅に隣接する約三・九ヘクタールの区域でございます。また、特定都市再生緊急整備地域である東京都心・臨海地域内に位置しております。
 資料3、事前説明会資料九ページの参考図1とあわせてスクリーンをごらんください。
 本計画は、国際競争力の強化に資する金融、ライフサイエンス拠点の形成、日本橋川沿いの連続的な水辺空間と歩行者ネットワークの整備、防災対応力強化など、当該緊急整備地域の地域整備方針に沿うものであり、かつ都市再生の効果が高いものとなっております。
 具体的な都市再生への貢献につきましては、主なものとして、まず都心型複合MICE拠点を整備いたします。約一千五百平方メートルの大ホールと、約一千三百平方メートルの多目的ホールを中心とするカンファレンスに加え、ホテルやサービスアパートメントなどの宿泊滞在施設を約二万四千七百平方メートル、ビジネス支援施設を約七千五百平方メートル併設することとしております。
 また、日本橋川沿いでは、名橋日本橋の橋詰めに面して建つ日本橋野村ビル旧館を免震化、耐震化することにより、八十年以上にわたって記憶されてきた日本橋地区の風格ある景観を保存するとともに、舟運機能強化のための船着き場の拡張や親水広場を整備するなど、アフターコンベンションとしての機能充実も図ることとしております。
 資料3、事前説明会資料七ページの計画図2とあわせてスクリーンをごらんください。
 都市再生特別地区の都市計画変更の内容についてご説明いたします。
 容積率については、本計画の都市再生への貢献内容を適切に評価した上で、最高限度を一六〇〇%とし、一部を交流施設及び宿泊滞在施設等といたします。高さの最高限度は、高層部を二百九十メートルなどといたします。
 資料3、事前説明会資料一〇ページの参考図2とあわせてスクリーンをごらんください。完成予想図でございます。
 参考といたしまして、国家戦略特別区域法に基づき、国家戦略特別区域会議から中央区都市計画審議会へ、別途付議が予定されております都市計画について、順にご説明をいたします。
 事前説明会資料の一一ページから一五ページ、あわせてスクリーンをごらんください。
 日本橋・東京駅前地区地区計画の変更についてでございます。都市再生特別地区の決定とあわせて、地区施設として広場や貫通通路などを追加をいたします。
 次に、資料3、事前説明会資料一六ページから一八ページ、あわせてスクリーンをごらんください。
 日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業の決定についてでございます。
 都市再生特別地区を定める地区からD街区を除いた範囲におきまして、土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図るため、市街地再開発事業を決定いたします。
 続きまして、日本橋一丁目特定街区の変更について説明をいたします。
 資料3、事前説明会資料一九ページの計画図とあわせてスクリーンをごらんください。
 都市再生特別地区の決定にあわせて、約〇・八二ヘクタールの区域に指定されております特定街区の都市計画を廃止いたします。
 付議予定案件ナンバー1の説明は以上でございます。
 続きまして、付議予定案件ナンバー2、東京都市計画都市再生特別地区、芝浦一丁目地区、付議予定案件ナンバー3、東京都市計画特定街区、芝浦一丁目特定街区、付議予定案件ナンバー4、東京都市計画都市再生特別地区、浜松町二丁目四地区の三件につきましては、相互に関連する案件のため、一括してご説明をいたします。
 資料は、お手元の資料2、白色表紙、提案事項概要二四ページから三四ページまで、資料3、薄茶色表紙、事前説明会資料二〇ページから四一ページまででございます。あわせて、資料5、藤色表紙、都市計画(素案)芝浦一丁目地区もご参照ください。
 今回の変更は、国家戦略特別区域法に基づき、東京都の都市計画審議会に付議が予定されているもので、事業主体は、野村不動産株式会社、NREG東芝不動産株式会社、東日本旅客鉄道株式会社でございます。
 資料3、事前説明会資料二〇ページの位置図とあわせてスクリーンをごらんください。
 本地区は、JR浜松町駅の南側に位置し、芝浦運河などに接する約四・七ヘクタールの区域で、特定都市再生緊急整備地域である東京都心・臨海地域内に位置しております。
 資料3、事前説明会資料二四ページの参考図1とあわせてスクリーンをごらんください。
 本計画は、周辺開発と連携した回遊性の高い国際ビジネス、観光拠点の形成、防災対応力強化と環境負荷低減など、当該緊急整備地域の地域整備方針に沿うものであり、かつ都市再生の効果が高いものとなっております。
 具体的な都市再生の貢献内容につきまして、主なものといたしまして、歩行者専用道や浜松町駅の東西自由通路など、回遊性を強化する歩行者ネットワークを形成するとともに、船着き場や水上テラスなど、にぎわいを形成する親水空間を整備いたします。また、国際競争力を強化する導入機能として、国際ビジネス、観光に対応したホテルや住宅などを整備いたします。
 資料3、事前説明会資料二〇ページから二五ページとあわせてスクリーンをごらんください。
 都市再生特別地区芝浦一丁目地区の都市計画変更の内容についてご説明いたします。
 容積率につきましては、本計画の都市再生の効果を適切に評価した上で、最高限度を一一二〇%といたしまして、一部をホテルやビジネス交流施設などといたします。高さの最高限度は、高層部を二百三十五メートルなどといたします。
 資料3、事前説明会資料二五ページの参考図2とあわせてスクリーンをごらんください。完成予想図でございます。
 次に、参考といたしまして、国家戦略特別区域法に基づき、国家戦略特別区域会議から港区都市計画審議会へ、別途付議が予定されております都市計画についてご説明いたします。
 資料3、事前説明会資料二六ページから三一ページまでとあわせてスクリーンをごらんください。
 芝浦一丁目地区地区計画の決定についてでございます。
 都市再生特別地区の変更にあわせて、土地の合理的かつ健全な高度利用と魅力ある複合市街地の形成を図るため、新たに地区計画を決定いたします。
 次に、資料3、事前説明会資料三二ページとあわせてスクリーンをごらんください。
 港歩行者専用道第一号線及び第八号線の変更についてでございます。
 浜松町駅周辺における汐留地区から芝浦一丁目地区に至る歩行者ネットワークの強化と、緑とにぎわいが連続する歩行者空間の形成を図るため、港歩行者専用道について、スクリーン上、赤で示す部分を新規に追加し、黄色で示す部分を廃止いたします。
 続きまして、付議予定案件ナンバー3、芝浦一丁目特定街区の変更についてご説明いたします。
 資料3、提案事項概要資料三三ページと三四ページとあわせてスクリーンをごらんください。
 都市再生特別地区の変更にあわせて、スクリーン上の航空写真にて黄色で示す、約三・五ヘクタールの区域に指定されている特定街区を廃止いたします。
 次に、付議予定案件ナンバー4、都市再生特別地区浜松町二丁目四地区の変更についてご説明いたします。
 資料3、事前説明会資料三五ページから四一ページとあわせてスクリーンの航空写真をごらんください。
 都市再生特別地区芝浦一丁目地区において、地域の回遊性を強化するため、浜松町駅南口の東西自由通路を追加整備することとしております。
 この東西自由通路の一部は、都市再生特別地区浜松町二丁目四地区の敷地内に整備することとなるため、道路と敷地が重なる重複利用区域を定めることとし、都市再生特別地区の都市計画の変更を行います。
 付議予定案件ナンバー2からナンバー4の説明は以上でございます。
 最後に、付議予定案件ナンバー5の東京都市計画都市再生特別地区虎ノ門一・二丁目地区とナンバー6の東京都市計画地区計画虎ノ門一・二丁目地区地区計画は、相互に関連する案件のため、一括してご説明をいたします。
 資料は、お手元の資料2、白色表紙、提案事項概要三五ページから四五ページまで、資料3、薄茶色表紙、事前説明会資料四二ページから五六ページまででございます。あわせて、資料6、若草色表紙、都市計画(素案)虎ノ門一・二丁目地区もご参照ください。
 まず、都市再生特別地区の変更についてご説明をいたします。
 今回の変更は、国家戦略特別区域法に基づき、東京都の都市計画審議会に付議が予定されているもので、事業主体は、虎ノ門一・二丁目地区市街地再開発準備組合、森ビル株式会社、独立行政法人都市再生機構、東洋海事工業株式会社でございます。
 資料3、事前説明会資料四二ページの位置図とあわせてスクリーンをごらんください。
 本地区は、国道一号線、通称桜田通りと環状第二号線の幹線道路に近接する約二・四ヘクタールの区域であり、地区内では、交通結節機能の強化に向けて、地下鉄日比谷線虎ノ門新駅の整備が進められております。
 本地区は、特定都市再生緊急整備地域である東京都心・臨海地域内に位置しております。また、周辺には大使館や外資系企業が集積し、外国人が多く居住するなど、国際性豊かな地域特性となっており、複数の都市開発が進められております。
 資料3、事前説明会資料四六ページの参考図1とあわせてスクリーンをごらんください。
 本計画は、新駅整備と連携した都市基盤の強化拡充、国際競争力を高める都市機能の導入、防災機能の強化など、当該緊急整備地域の地域整備方針に沿うものであり、かつ都市再生の効果が高いものとなっております。
 具体的な都市再生への貢献につきまして、主なものとして、まず新駅の改札となる地下二階から地上、デッキレベルをつなぐ立体的な駅広場の整備や、新駅と周辺市街地を結ぶ地上、地下の歩行者ネットワークの整備を行うとともに、隣接する虎ノ門ヒルズのオーバル広場とあわせた、まとまりある広場の整備を行います。また、グローバルイノベーションの創出に向けたビジネス発信拠点や、国際水準の宿泊施設の整備などを行います。
 資料3、事前説明会資料の四三ページから四五ページとあわせてスクリーンをごらんください。
 都市再生特別地区の都市計画変更の内容についてご説明をいたします。
 容積率については、本計画の都市再生への貢献内容を適切に評価した上で、最高限度をA-1街区については一九九〇%とし、一部をビジネス発信拠点や宿泊施設といたします。高さの最高限度は、高層部を二百六十五メートル、中層部Aを百メートルなどといたします。
 資料3、事前説明会資料の四七ページとあわせてスクリーンをごらんください。完成予想図でございます。
 参考といたしまして、国家戦略特別区域法に基づき、国家戦略特別区域会議から港区都市計画審議会へ、別途付議が予定されております都市計画についてご説明いたします。
 資料3、事前説明会資料の四八ページから五一ページ、あわせてスクリーンをごらんください。
 虎ノ門一・二丁目地区・第一種市街地再開発事業の決定についてでございます。
 都市再生特別地区を定める地区のうち、A-1からA-4街区において、土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図るため、市街地再開発事業を決定いたします。
 続きまして、付議予定案件ナンバー6の虎ノ門一・二丁目地区地区計画の決定についてご説明いたします。
 資料3、事前説明会資料五二ページの位置図とあわせてスクリーンの航空写真をごらんください。
 対象区域は、都市再生特別地区の区域を含んだ、スクリーン上、オレンジ色で示す約三・三ヘクタールの区域です。今回、都市再生特別地区の変更にあわせて、新たに地区計画を決定いたします。
 資料3、事前説明会資料五三ページの計画図1とあわせてスクリーンをごらんください。
 地区計画には、計画的複合市街地を形成するため、目標や土地利用の方針、再開発等促進区などを定めるとともに、適正かつ合理的な土地利用の実現を図る観点から地区内を区分いたします。
 資料3、事前説明会資料五四ページの計画図2とあわせてスクリーンをごらんください。
 主要な公共施設として、駅広場や広場などを位置づけます。また、建築物等に係る事項として、建築物等の用途の制限などを定めます。
 付議予定案件ナンバー5及びナンバー6の説明は以上でございます。

○たきぐち委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○滝田委員 本日の説明では省略されましたが、私からは、八王子都市計画区域区分の変更につきまして四点質問いたします。
 八王子市にて進めている川口地区物流拠点の整備に当たり、市では、区画整理事業にあわせて、地区計画の指定、用途地域の変更等を行います。それにあわせ、都としては、区域区分の変更を行い、当該区域を市街化調整区域から市街化区域へ編入を行います。市街化調整区域は、市街地の無秩序な拡大を抑制するために指定しておりますが、必要な要件を満たせば市街化区域に編入することが認められます。
 まず、基本的な質問となりますが、都としての市街化区域への編入基準と、当該案件の妥当性についてお伺いをいたします。

○久保田都市づくり政策部長 都は、平成十四年七月に策定をいたしました市街化区域及び市街化調整区域の設定方針等におきまして、市街化区域の設定基準を定めております。
 具体的には、都市計画区域マスタープラン等で位置づけられた土地区画整理事業等をおおむね三年以内に着手することが確実な区域で、当該事業に関する都市計画が、市街化区域と市街化調整区域との区分の変更と同時に定められる区域などに該当していることなどを要件としてございます。
 本件につきましては、平成二十六年十二月に一部改定をいたしました都市計画区域マスタープランにおいて、市街地整備の見通しが明らかになった段階で、市街化調整区域から市街化区域に編入すると位置づけられておりまして、また、本地区において、組合施行による土地区画整理事業が三年以内に着手することが確実になったこと等から、設定基準に合致をしてございます。

○滝田委員 ご説明いただきました都の定める市街化区域及び市街化調整区域の設定方針等には、多摩地域について、人口、産業及び住宅宅地需給の現況及び将来の見通しを踏まえて市街化区域を設定するとの方針も記載があります。
 一方、そもそも多くの都市計画の決定権が基礎自治体にある中で、区域区分については都道府県が定めることとされています。これは、広域的な見地から判断する必要があるためと制度的な趣旨を理解します。
 ついては、当該地区の整備において、物流環境を踏まえた都としての広域的な位置づけについてお伺いをいたします。

○久保田都市づくり政策部長 東京都西南部は、相対的に流通業務施設の立地が少なく、流通機能が不十分であることから、都が平成十八年二月に策定をいたしました総合物流ビジョンにおいて、多摩地域の物流機能強化の考え方について位置づけられたところでございます。
 都は、平成二十年五月、東京都西南部の流通業務施設に関する整備方針を定め、当地区を検討する候補として示しております。これに基づきまして、八王子市が物流拠点の整備に関する検討を行ってきてございます。

○滝田委員 ご説明いただきました広域的な位置づけにある東京都西南部の流通機能の強化という目的がしっかりと実現するように、ぜひ地元自治体と連携して進めていただきたいと思います。
 周辺では都道整備が計画されており、地元市と建設局の間で協議されていると理解します。当該物流拠点の整備進捗、流通や防災上の広域的な役割、地域交通環境への影響なども鑑みて、早期整備の必要があれば遅滞なくお願いいたします。
 いずれにしましても、取り組みを点ではなく面にしていけるように、連続的、重層的な仕掛けを進めていただきたいと思います。
 次に、防災の観点から質問いたします。
 前回定例会にて、多摩地域に物流拠点を整備していくことは、災害時の救援活動を行う上でも重要とお答えいただいておりますが、災害時の拠点活用に関して、どのように地元の計画に落とし込まれているか、ご説明をお願いいたします。

○久保田都市づくり政策部長 平成二十七年三月に策定をいたしました第二次八王子市都市計画マスタープランを踏まえ、今回、市が決定する地区計画におきまして、災害時に救援物資などを輸送するための防災拠点としての機能強化や、広域的な防災機能の強化がなされるというふうにされているところでございます。

○滝田委員 最後に、緑地や自然環境への配慮について伺いたいと思います。
 今後、都においても、中長期では人口減少へと転じることが想定される中で、市街地の安易な拡大は好ましくありません。また、都や基礎自治体の各種計画においても、緑地や自然環境の量的な確保、質的な向上がうたわれております。
 そのような中で、当該地区の整備に関して緑地をどのように確保していくのか、お伺いいたします。

○久保田都市づくり政策部長 平成二十二年三月の八王子市みどりの基本計画では、本地区において緑と調和したまちづくりを進めることが重要とされてございます。
 こうした方針を踏まえ、土地区画整理事業の実施により、自然環境の保全とあわせて、自然環境と触れ合うことのできる散策路の整備など、多面的な機能の導入を図るため、計画地の約六割に相当する都市計画公園が整備をされます。あわせて、道路等の公共施設や造成のり面の緑化により緑の確保が図られます。
 市は、流通業務用地において、屋上緑化等を含め、市条例の基準以上の敷地内緑化の実施を進出企業に指導し、緑の確保に十分配慮された計画とすることとしてございます。

○滝田委員 里山としての環境を整え、自然への影響を最低限に抑える、また、物流拠点として使う部分にも緑化を進めていく、こうしたことで、地元八王子市の方でも、緑地総量を極力減らさない取り組みをかなり踏み込んで実施しようとしているものと理解しております。
 都としても、先日発表した都市づくりのグランドデザインにおいて、二〇四〇年代に向けて、中長期では緑地の総量を減らさない方針を掲げております。
 首都東京の国際競争力強化のために、必要な開発は進める必要があります。しかしながら、開発に当たっては、緑地を維持するために最大限の配慮をする。他方、新たな緑地整備も計画的に進めていくことが肝要と考えます。
 長期的には、緑地の総量を減らさないということを実現するために、強い意思を持って、規律を緩めることなく、都としても取り組んでいただきたいと思います。
 また、当該物流拠点整備の上位計画となっている都の総合物流ビジョンは、制定の平成十八年から十年以上経過しております。その間に、供給面では、圏央道周辺の物流拠点整備が相当程度進んでいます。また、需要面も、物流は増大傾向にありますが、ニーズも変化してきております。一方で、大規模災害への備えという観点も、当時の想定とは異なるものがあります。
 改めまして、総合物流ビジョンの見直しの要否については、ぜひ検討をお願いいたします。
 以上で私からの質問を終わらせていただきます。

○星見委員 私からは、ナンバー7の八王子市内川口町ほか各区域内の八王子都市計画区域区分の変更について質問をいたします。
 本件は、圏央道の八王子西インターチェンジ近くにある里山天合峰地域の市街化調整区域を市街化区域に変えるものです。対象は百七十・六ヘクタールの広大な地域です。この市街地地域への編入で、天合峰の北側八十六・八ヘクタールは公園緑地に、南半分の八十四・二ヘクタールは、大きく削って盛り土し、物流の業務施設等にする予定です。ここに東京ドーム十個がすっぽり入る業務施設地区、四十七・五ヘクタールですが、こういう巨大な物流拠点を整備する計画になっています。
 一つ目の質問なんですけれども、この里山天合峰地域の市街化区域への編入を、平成十六年四月に東京都は既に検討して位置づけていますが、その理由を、何かということをお聞きいたします。

○久保田都市づくり政策部長 平成十二年に東京都が策定をいたしました東京構想二〇〇〇におきまして、多摩地域の物流拠点の形成を図る考えが示され、これらの上位計画などを踏まえ、平成十六年四月に、自然環境に配慮しながら、都市計画区域マスタープランに位置づけられたところでございます。

○星見委員 今ご説明ありましたように、今回の市街化区域への変更は、既に十三年も前の平成十六年から、市街化地域に編入する方針を東京自身も掲げていたということだと思います。
 二つ目なんですけれども、東京都はこれまで、流通業務や物流拠点を進める取り組みを計画してきています。今回の八王子西インターチェンジ北地区地区計画、こうした取り組みの一環として、東京都が八王子市と連携、調整しながら進めていると考えてよいでしょうか。

○久保田都市づくり政策部長 ただいまのお話のとおりでございます。
 平成二十年五月に策定されました東京都西南部の流通業務施設に関する整備方針などを踏まえ、平成二十六年十二月に都市計画区域マスタープランが策定されてございます。
 当該地区計画は、これらの上位計画との適合が図られていることについて、八王子市と十分協議を行いながら、内容の調整を進めてきたものでございます。

○星見委員 圏央道の八王子西インター周辺についての東京都の物流拠点整備の候補というのは、十六年前の平成十三年から掲げられているものを見ました。
 先ほどのご回答でもお話がありましたように、平成十八年には東京都の総合物流ビジョンが制定されまして、平成二十年五月に、都市整備局が東京都西南部の流通業務施設に関する整備方針を決定しています。東京都と八王子が連携しながら進めてきた計画であり、今、八王子市、中核都市ではありますけれども、八王子市のみならず東京都にも、この計画を推進している大きな責任があると思います。
 一方、今回の都市計画で新たに市街地地域に編入する天合峰は、東京都のみどりのフィンガープランの対象地域に指定されています。このプラン、どういう内容かお伺いいたします。

○久保田都市づくり政策部長 みどりのフィンガープランは、丘陵地の自然環境の保全と活用を図るとともに、自然環境との調和を図った秩序ある開発が行われるようにすることを目的といたしまして、平成元年十二月に東京都が策定した計画でございます。

○星見委員 今お話ありましたように、天合峰を丘陵地として位置づけているみどりのフィンガープランについてなんですが、制定された当時、当時の鈴木俊一元知事が、緑豊かな丘陵地を目指してという題で、東京都の書物で、丘陵地の緑を将来にわたって保全し、都民が憩い、英気を養うことができる場所として、積極的に活用するとともに、自然環境に十分配慮した秩序あるまちづくりが行われるように制定と書いています。
 そして、この丘陵地の自然は、多くの人々の英知とたゆまぬ努力によって守られてきましたと指摘しております。このまさに多くの人々の努力の一つとして、地元住民からことし二月に、里山天合峰を東京都の里山保全地域に設定し、都民の貴重な自然を保全するよう要望しますという要望書が東京都に出されています。都市整備局はこの内容を承知していますでしょうか。

○久保田都市づくり政策部長 お話の要望書につきましては、ことしの二月七日、環境局に提出されたもので、その内容については承知をしてございます。

○星見委員 内容をご承知だということで、よかったなと思います。
 少し抜粋して紹介しますと、要望書を提出したのは、二十五年以上八王子市の西部地域の自然と生活環境を守る運動をしてきた三団体が連名で出されております。
 内容ですけれども、八王子市の西北部、圏央道西インター近くに天合峰という里山があります、標高三百メートルの丘陵地で、縄文時代から周辺住民の生活とともに歴史を歩んできた里山です、地域固有種を含む多様な動植物が生息する自然環境は、八王子市の貴重な財産で、都民の身近な自然との触れ合いの場としても貴重な空間となっていますと特徴を書き、最後の方では、天合峰の経緯と環境保全及び災害上の見地からの問題を述べました。計画地の隣地に住む者として、都民として安心して暮らせる住環境を守り、また、八王子の宝であり、開発から唯一残っている里山天合峰の自然を守るためにも、里山天合峰を東京都の里山保全地域に指定し、末永く天合峰の自然が守れるよう強く要望いたしますと結ばれています。
 今回、市街地区域に編入されれば、この天合峰は開発にさらされます。八王子市の豊かな自然と里山への住民の思い、どのように受けとめていらっしゃるかお聞きいたします。

○久保田都市づくり政策部長 今回の要望につきましては、先ほどご答弁いたしましたように、所管局の方で対応していると認識をしてございます。
 法定の手続以外でも、住民から寄せられた意見や質問については、随時、傾聴、検討するなど、丁寧に対応していると市からは聞いてございます。
 なお、本土地区画整理事業につきましては、都市計画決定権者でございます市が環境影響評価を実施することとしており、当該手続において、計画内容について出された住民等の意見を踏まえ、市において十分に調整が図られているものと認識をしてございます。

○星見委員 住民の皆さんからは、この天合峰、良好な自然環境を有し、動物では一千六百九十七種、植物は九百四十七種が生息しています。高尾山でも発見されていないクロムヨウラン、これは南側に多く見られますが、この南側は、三本の大きな沢が全て埋め立てられてしまいます。
 今、天合峰の北側は、都市公園として緑地を残すという計画になっているといわれておりますけれども、実はこの北側も、十五カ所で土砂の防災工事を行うことが決まっているというふうに書かれています。都市公園に指定し、さまざまなレクリエーション施設の建設の案も出されています。北側の水生生物の生息環境も大きく破壊されることが心配されています。貴重な里山の生態系が消えかねないという状態です。
 こういう中で、現在、市街化地域に編入されることで取り組みが始まる川口土地区画整理事業の環境影響評価書は、先ほどもご答弁ありましたように作成中です。
 東京都は、この環境評価準備書に対して意見書を提出しています。その中には、住民生活にとって重要な指摘もありますけれども、都市整備局は意見書の内容を把握していますでしょうか。

○久保田都市づくり政策部長 お話の意見書については、公表されてございまして、その内容につきましては、総括的事項及び大気質等の個別事項について意見が記載されていると承知をしてございます。

○星見委員 私もこの東京都の意見書を読みました。
 南側の造成工事では、三つの大きな沢を含め、山を切り崩し、盛り土をし直します。その結果、盛り土を盛った後は、調整池から、地べたから、池をつくったところから四十メートルまで土が積まれて、山側の切り土もその上に、四十六メートルにもなります。原形をとどめるものは何もないという状態になります。住民が心配しているのは、自然破壊だけではありません。安全面への不安も増大しています。
 この点から東京都の意見書を読むと、地下水の変化について触れている箇所があります。四十メートルもの盛り土をした造成後に、地下水は盛り土に吸い上げられるため、造成後モデルの地下水位は五メートルから十五メートル程度上昇すると予想している、井戸の利用に支障が来した場合は速やかに適切な対策を講じることと書いてありますけれども、高さ十五メートルというと、福島第一原発を襲った津波の高さを私は思い出します。高さ四十メートルの盛り土の下段の部分、ここにたっぷりと地下水が下からしみ込んでくるという予想がされているんですね。
 加えて、東京都の意見書には、三次元水循環モデルにおける降水量の予測条件について、既往最大渇水年である昭和五十三年の日降水量を用いた理由が不明確と指摘しています。つまり、雨のとき、盛り土された造成地と周辺地域への水の循環がどうなるかという予想が、この間、最も雨が降らなかった年の降水量を条件にしてつくられているということです。
 また、東京都の意見書、続いて地震時における斜面の安全性の予測結果についても書いています。これについては、宅地防災マニュアルの盛り土のり面の安全に必要な最小安全率と同値またはわずかに上回る程度しかなく、環境保全措置を徹底し、斜面の安全性に与える影響の低減に努めることと述べています。
 加えて、盛り土で造成されたB、Bダッシュ断面での斜面崩壊の最小安全率、これを導き出した過程が不明で、検証し直してほしいという意見が出ております。この地震時における斜面の安全性についても、さまざまな意見がついているということです。
 ことしは、北九州での豪雨災害など、想像をはるかに超えた豪雨で、あちこちで大規模な災害が起きていることが問題になっています。最も雨が少ない年のデータで予測が出ている。また、首都直下地震が高い確率で発生するとされている中で、地震時の斜面の安全性も最小率の根拠も不明となると、住民が不安に思うというのはもっともかなと思います。大地震の発生や長雨や台風、豪雨が続いたらどうなのか、さらにそれに複合したらどうなるのかという不安があるわけです。
 私、実は地元の方から、八王子の古い話があるというので聞かされました。昭和十二年七月十七日の東京日日新聞の一面で、これは戦前ですけれども、地域で、八王子、青梅、そして五日市、この地域で豪雨と大水害が起こったということが載っていました。七月十五日の午前十時から七月十六日の午前十時、一日で八百九十六ミリ雨が降ったと。これ、題が、古老をも知らぬという恐ろしい降雨量と書いて、各地に山津波、八市で浸水五百戸というような内容でした。八王子では、戦前のこういう大水害の話が住民に受け継がれているんだなということを聞いて思いました。
 そして、こうした状況のもとで、昨年、八王子市は、川口土地区画整理事業の環境影響評価準備書及び都市計画の案についての説明会、行っていますけれども、予定時間九十分間のうち、六十分が市の説明で、質疑応答はわずか三十分で打ち切り、参加者の抗議、要望にも耳を傾けることなく終了したと聞いています。市民からは、アリバイづくりかと怒りの声がいまだに上がっています。
 今回の指定地域の市街化地域への編入は、この八王子市の川口土地区画整理事業と対になっています。
 住民への丁寧な説明と納得は、非常に重要な課題だと思いますが、どうお考えでしょうか。

○久保田都市づくり政策部長 本案件の説明会につきましては、八王子市において、環境影響評価法に基づく説明会が計六回実施されたほか、都市計画変更に伴う素案説明会が二回実施されるなど、法令に基づき、適正に行われていると認識をしてございます。

○星見委員 今、適切な説明を行っているとの答弁でしたが、住民の理解と納得については、残念なことに説明がございませんでした。
 一度破壊した自然や環境を回復するためには、百年単位の時間がかかります。まして山を崩せば戻せません。約百七十ヘクタールもの里山を、市街化調整区域から市街地地域に変更することが何をもたらすか、東京都自身が責任を持っているということは重大な内容だと思います。
 八王子市の計画、そして区画整理事業の責任、それは確かに当事者としてあると思いますけれども、先ほどの経過を確認したとおり、例えば都市整備局自身も、平成二十年五月に、東京都西南部の流通業務施設に関する整備方針を決定していて、この中で、物流センターをこの地域につくるということを進めてくる方針を打ち出してきたわけです。こうした方針と地元の問題について、自覚を持ってしっかり対応していただきたいなと思います。
 圏央道周辺には、他県を含め既に大きな物流センターがどんどんと集中し、さまざまな物流拠点、大小合わせると千カ所にもなろうとしているところです。八王子市民と都民の大切な財産である里山を破壊し、そして、地域の自然環境と安全を犠牲にしてまで、物流拠点をつくる必要性があるのかという疑問の声が上がっています。
 また、これだけの最大級の開発で、八王子市、東京都、国、一体、大きな財政負担がどう生じるんだろうかと思いますが、住民説明会での市民の質問に八王子市は答えず、その財政負担の規模も推測にしかすぎません。
 今回、市街地地域への変更が、八王子の宝であり、開発から唯一残る里山の大規模な自然破壊を引き起こすことは必至です。また、住民の生活安全に対しても疑義があります。住民の願いや不安を置き去りにしたまま変更というのは、許されないということを申し上げて、私の質問を終わります。

○たきぐち委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後二時五十二分休憩

   午後三時五分開議

○たきぐち委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○山口委員 それでは私は、虎ノ門一・二丁目計画について幾つかお伺いをさせていただきたいと思います。
 この計画の周辺は、環状二号線、新橋-虎ノ門区間の開通、日本初の立体道路を足元に抱える虎ノ門ヒルズの竣工を経て、その両脇のタワーマンションも着工しているなど、複数の開発が行われているところであります。これらのプロジェクトが集大成として、このエリア一帯で複合的な都市機能を確保することとなるわけであります。
 治安のよさ、まちのクリーンさなど、東京が持つアドバンテージに、開発で得られる虎ノ門、六本木エリアの機能、魅力がプラスをされ、世界の都市と闘えるビジネス環境となっていくことが期待をされています。こうしたことは、人口減少、都市ストックの老朽化時代を迎える東京にとっては欠かせないものであり、私としても、特区のソフト対策、インキュベーションなどの施策とリンクさせることで、大きな成果が都民に還元されることと期待をしているところです。
 本件は、地下鉄日比谷線新駅と一体となった交通結節空間の整備、周辺の開発と連携した歩行空間ネットワークの形成、街区再編による緑の確保、多くの人が集まり、住まう、都心ならではの防災機能の強化など、当該地域の利用、都市機能の集積を一層高めるだけにとどまらず、東京が抱える数多くの課題をクリアした、時代に応えた特徴を持っており、早期完成が望まれております。
 また、安全で安心、快適で、なおかつ風格ある都市景観をつくり出すため、さまざまな対応が求められるところです。そうした前提に立って幾つか質問させていただきたいと思います。
 発展し続けるこのエリアにおいて、安全で安心、かつ環境に配慮したスマートエネルギー都市を政策として掲げている立場から、虎ノ門一・二丁目地区の計画についてはどのように考えているのか、お伺いをしたいと思います。

○久保田都市づくり政策部長 都は、二〇二〇年に向けた実行プランにおきまして、スマートエネルギー都市を目指し、地域におけるエネルギー利用のスマート化の推進を図ることとしてございます。
 今回の計画では、建物内に大規模高効率コージェネレーションシステム及び地域冷暖房プラント施設の整備を行い、電力と熱を供給するシステムによる開発区域内での総合的なエネルギー効率の向上を図ってまいります。
 さらに、先行して開発が進められております虎ノ門一丁目地区の区域内のエネルギープラントと連携し、両地区のエネルギー融通を効率化することで、地下鉄日比谷線虎ノ門新駅などを含めた区域全体のエネルギー利用の効率化や環境負荷低減に取り組んでまいります。

○山口委員 東京の力は、圧倒的な集積と多様で高度な選択肢が存在をしていることだと思います。丸の内エリア、渋谷エリア、さらに虎ノ門、六本木とつながっていくこのエリアが、それぞれの特徴を生かしたまちづくりを展開することによって、世界の高度人材、企業を受けとめることができるという意味でも、注目も期待も高いエリアになっていくんだろうと考えているところであります。
 そんな中で、クリアをしておかなければならないのが、震災、災害時の対応であります。
 建築物については、当然、耐震性が確保されて、震災時にも機能停止しないものとなっているわけでありますが、当該地域への通勤者、来訪者などが帰宅困難者になることが想定をされ、この点へのしっかりとした対策が必要であると考えます。
 新しい駅ができるということもあって、計画地には多くの帰宅困難者が集まることが考えられますが、この対策についてどのようにお考えになられているか、伺いたいと思います。

○久保田都市づくり政策部長 本計画におきましては、帰宅困難者の一時滞在施設や防災備蓄倉庫等の整備、自立分散型エネルギーシステムの導入などにより、周辺地域を含む防災対応力の強化を図ることとなってございます。
 帰宅困難者対策につきましては、一時滞在施設として、駅広場を初め全街区合計で約九百五十人分のスペースを確保する計画となってございます。また、帰宅困難者の受け入れに対応した三日分の災害用備蓄品を備える防災備蓄倉庫の整備や、一時滞在施設への約七十二時間分の電力確保を初め、災害情報を発信するデジタルサイネージ等の整備を行うなど、災害支援機能の確保を図ることとしてございます。

○山口委員 事業者になられる森ビルさんは、港区内だけでも、もう既に二十七万食の非常食を備蓄されていると伺っています。訓練や設備を拝見したこともあるわけですが、災害対策への認識、貢献意欲は非常に高いと私は思っております。
 虎ノ門、六本木エリアの魅力は、住宅も含めた複合機能が存在をし、東京のビジネスエリアのど真ん中にあり、アクセスが極めてよい点であります。しかし、災害時を考えると、住民、来訪者、在勤者など、さまざまな特性の方に対応した対策が求められる地域であることは間違いありません。
 こうした地域の特性に対応するためにも、事業者と連携した準備、訓練が欠かせないと思いますので、相乗効果が高まっていくよう、協力して進められていくような体制を考えていただきますよう要望しておきたいと思います。
 さて、本計画の最大の特徴は、地下鉄日比谷線虎ノ門新駅との一体の整備事業にあることだと思います。それゆえに、都市再生機構が共同事業者となっているわけでありますが、新駅の開業は、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックの開会の前となるわけであります。そのため、何といっても予定どおりの開業は必須となるわけでありますが、進捗状況を伺っておきたいと思います。

○久保田都市づくり政策部長 地下鉄日比谷線虎ノ門新駅につきましては、二〇二〇年の供用開始時には、ホーム及び暫定の改札口を地下一階に設置することとしてございまして、それに向けて、昨年二月に工事が開始され、着実に工事を行っているところでございます。

○山口委員 完成も待ち遠しいところでありますが、この計画のもう一つの注目点であるところは、桜田通りの上に歩行者デッキがかかるところにあると思います。これによって、虎ノ門ヒルズから虎の門病院、オークラ、またアメリカ大使館などに向かって、歩車完全分離、バリアフリーで行き来ができるようになるわけであります。
 大通りが縦横に通るまちでは、ともすると歩行者などにとっては、長い信号待ちだったり、車道と歩道の段差など、さまざまなストレスやバリアがあるわけであります。この点は、虎の門病院もあるため、なおさら重要な課題となります。
 バリアフリーの観点から、周辺開発と歩行者ネットワークの整備をどのようにお考えになられているのか、お伺いをしたいと思います。

○久保田都市づくり政策部長 特定都市再生緊急整備地域でございます環状第二号線新橋・虎ノ門周辺地区の整備計画における方針では、誰もが安全・安心に利用できる歩行者ネットワークを整備し、地区間や公共交通などへのアクセス、利便性の向上を図ることとしてございます。
 本地区においても、この方針に基づき、周辺開発と連携し、地上レベル、地下レベル、デッキレベルの重層的な歩行者ネットワークを整備いたします。
 具体的には、地上レベルでは、計画地南側に接する赤坂・虎ノ門緑道を中心として、既存の沿道建物と一体となった歩行空間を形成いたします。
 地下レベルでは、三つの街区でそれぞれ駅広場を整備することにより、その駅広場間を連絡する歩行者ネットワークを形成いたします。
 また、デッキレベルでは、周辺の開発とつながる歩行者デッキを整備することとしてございまして、全体としてバリアフリーの重層的な歩行者ネットワークを形成いたします。

○山口委員 先ほどもお話をしましたが、風格ある都市景観を形成するためには、緑の確保、ネットワークの形成は欠かせません。また、世界に誇れる美観都市東京という観点からも、人が歩くグラウンドレベルでの計画は、大変重要であると考えています。
 その中でも、緑あふれる空間整備は重要なわけでありますが、今回の計画において、その点についてはどのようにお考えになられているのか、お伺いをしたいと思います。

○久保田都市づくり政策部長 本計画地は、都及び区のガイドラインにおきまして、環境軸及び緑の軸上に位置しており、緑豊かな道路として整備することが求められてございます。
 本計画では、環状第二号線と赤坂・虎ノ門緑道を主な軸として、道路空間を含めた沿道空間を一体的に整備することとしてございます。
 具体的には、環状二号線の軸につきましては、沿道の緑化を行うこととしており、さらに、新駅に近いA-四街区に、来場者が快適に集い、交流もできる公園約七百五十平米を整備いたします。
 赤坂・虎ノ門緑道の軸につきましては、敷地内の歩道状空地と歩道をあわせ、幅員約九メートルの歩行者空間を整備し、虎ノ門ヒルズから赤坂一丁目地区まで続く一体的な緑豊かな歩行者空間の形成を図ってまいります。

○山口委員 本当に完成が待ち遠しい、完成が目に浮かぶようなお話だったわけでありますが、さらに、都政の重点政策でもある電線類の地中化について、この開発についてはどのように取り組まれるのでしょうか、お伺いしたいと思います。

○久保田都市づくり政策部長 本計画におきましては、細分化した敷地の集約化と幅員の狭い道路の再編を一体的に行う街区再編による大街区化などによりまして、無電柱化を実現してまいります。

○山口委員 何点かに絞って、駆け足でありましたが、お伺いをさせていただきました。
 先ほどから申し上げておりますとおり、都心の真ん中にあり、交通アクセスが抜群であること、エリア内に住宅を含めた機能を持つことなど、世界の都市と比べて遜色のない、むしろ、安全かつ快適性という日本の美点がある有意な地域として、しっかりと我が国経済を牽引していける地域となりますよう、遅延なく進めていただくよう、また、この地域ならではの特徴がしっかり生かされるよう、理事者の皆様にお願いして、本件の質疑とさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

○森澤委員 私からは、大崎駅西口地区地区計画について四点ほど質問をさせていただきます。
 品川周辺は、羽田空港の機能強化、山手線新駅、リニア新幹線開通など、大きな注目が集まっております。一方、エリアとして隣接している大崎も、山手線のみならず、りんかい線を含め、複数の鉄道路線が乗り入れているとともに、羽田空港、成田空港を結ぶバスターミナル機能が新たに強化されるなど、利便性が高まっている地域でもあります。
 大崎駅周辺は、都の副都心、区の広域活性化拠点に位置づけられ、都市基盤施設の整備やオフィス、店舗、住居など多様な都市機能がつくられ、ポテンシャルを生かした計画的な拠点整備が行われてきています。
 そのような中で、今回の大崎駅西口地区地区計画の変更の目的を伺います。

○久保田都市づくり政策部長 大崎駅周辺につきましては、平成十三年に、品川区のまちづくり方針におきまして都市活性化拠点に位置づけられ、平成二十五年には、まちづくりマスタープランにおいて、今回の大崎三丁目の区域が、さらなる開発事業の促進を図る区域として追加をされました。
 また、平成二十九年には、大崎駅西口地区デザイン・ガイドラインの対象を大崎三丁目の区域まで拡大をし、新たに歩行者デッキネットワークを形成する方針が追加をされました。
 こうした上位計画を踏まえまして、開発計画の具体化などにあわせ、地区計画を変更し、F地区を対象区域に追加するとともに、関連する歩行者デッキを地区施設として新たに位置づけるなどを行うものでございます。

○森澤委員 今ご説明いただいた目的を踏まえ、大崎駅西口地区全体の計画における、今回地区計画変更を行う区域の位置づけについて伺います。

○久保田都市づくり政策部長 品川区のガイドラインでは、大崎駅西口に関する空間イメージといたしまして、大崎駅を起点として、外周部方向に順にエントランスゾーン、ビジネスゾーン、アーバンライフゾーンを位置づけてございます。
 今回整備計画を定める地区は、アーバンライフゾーンに位置しており、多様な居住ニーズを満たす都市型住宅や生活サポート施設等を整備することが位置づけられてございます。

○森澤委員 今お話があったように、土地を有効に活用することで、質の高い都市空間を形成し、歩行者ネットワークを整備していくという計画、大事だと考えます。
 一方で、複数の建物の高層化もありまして、西口エリアでは、現状でも風が強い箇所があるという声を聞いておりますが、今回の開発に伴う風の対策はどのようになっているのか伺います。

○久保田都市づくり政策部長 計画建物の建設後の風環境につきましては、事業者が行いました風洞実験のシミュレーションでは、高木等による防風植栽の対策を講じることなどによりまして、住宅地相当もしくは低中層市街地相当の環境が確保されることとなってございます。

○森澤委員 風の対策もしっかりとやっていただきたいと思います。
 さて、大崎駅の乗降客数は、開発の進展に伴い増加をしております。そこで、開発に伴い増加する歩行者への対応をどのように考えているのか伺います。
 また、今回、区域を拡大するF東地区は、まちづくりと連携したマンション再生制度の構築に向けた先行モデル事業の実施地区に位置づけられています。
 今後、F東地区の開発を想定した場合、歩行者動線をさらに充実する必要があると思いますが、どのように考えているのかお伺いいたします。

○久保田都市づくり政策部長 地区計画におきます公共施設等の整備の方針では、大崎駅と地区西側市街地との高低差を解消し、駅への円滑なアクセス通路を確保するため、歩行者デッキネットワークを形成することとしてございます。
 今回のF南地区、E西地区では、この方針に基づき、歩行者ネットワークや歩道状空地等を整備することとしてございます。こうした整備を踏まえ、事業者が開発による歩行者交通の検討を行っており、自由な歩行に支障のないサービス水準を確保する計画となってございます。
 F東地区につきましても、今後、開発計画の具体化にあわせ、大崎駅への歩行者ネットワークを充実していくと聞いてございます。

○森澤委員 今後、F東地区が開発される場合は、大崎駅北口から直接駅に接続されるような歩行者動線の確保がなされると、ネットワーク、さらに利便性も高まり、充実されると考えます。
 最後に、大崎駅周辺では、エリアマネジメント組織が設立され、複数の街区間で連携した施設管理やまちづくり活動、イベント開催など、地域が一体となったエリアマネジメントが行われています。
 再開発後のまちの価値や魅力を高める意味からも、また、防災、災害時の自助、共助という観点からも、新旧住民の交流も含めたエリアマネジメント活動の継続的な展開は、まちづくりとしてとても重要だと考えております。
 事業者が施設を整備した後のまちに対して、エリアマネジメント活動が継続的に行われるよう、都からもしっかりと促していくことを要望し、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○白石委員 私からも、都市再生特別地区として提案をされている日本橋一丁目中地区、芝浦一丁目地区、虎ノ門一・二丁目地区の三つの特区にかかわって、幾つか質問をさせていただきます。
 初めに、環境負荷低減の角度から質問をしたいというふうに思います。
 これら三つの地区だけで二百メートルを超える超高層ビルが四つ、日本橋一丁目中地区は高さ二百八十七メーター、そして、通常の超高層ビルの二倍の高さのビルを建てるということになります。芝浦一丁目地区は高さ二百三十五メーターと少し低いですけれども、これも通常の超高層の二倍ぐらいの高さのビルだと。ここはツインビルになりますから、二本建てるということになります。虎ノ門一・二丁目地区も二百六十五メーター。ですから、この三つの計画で、通常の超高層なら八つ分ぐらいのオフィス用途を中心としたビルを建てようというのですから、大変大規模な計画だということは一目瞭然だというふうに思います。
 今回の提案では、いずれの地区も、環境負荷の低減への取り組みを評価されて、容積率を大幅にアップされております。これだけ大規模なビルを一気に建てるとなると、当然、CO2の排出量が大幅にふえる。環境負荷の低減どころか、逆に大変な増大となる計画なのではないかと思わざるを得ません。
 そこで、まず初めにお伺いをしたいというふうに思いますが、CO2の排出量について、三つの特区それぞれの計画地の現在と開発後の総排出量はどのくらいとなるのでしょうか、お答えいただきたいと思います。

○久保田都市づくり政策部長 現在のCO2排出量につきましては、芝浦一丁目地区においては、既存施設も大規模な建築物であり、環境局に届け出ている実績値によると、年間約一万五千百九十トンとなってございます。
 他の二地区におきましては、日本橋一丁目中地区のD街区の既存ビル以外は中小規模の建物でございまして、現在のCO2の排出量は、エネルギー実績等が把握できないため、算定ができないところでございます。
 各地区で計画をしております建築物のCO2排出量は、日本橋一丁目中地区では、現存するD街区の既存ビルの実績値約一万二千トンを含め約三万八千トン、虎ノ門一・二丁目地区では約一万八千五百トン、芝浦一丁目地区では約三万五千三百七十五トンを想定してございます。
 その根拠は、新築建物のうち、事務所用途については、想定床面積に、目標CO2排出原単位でございます五十三キログラムCO2・パー・年・平方メートルを乗じ、宿泊用途及び商業用途については、平成二十三年度の省エネカルテによるCO2排出原単位の平均値を用いており、それぞれ百十六・一キログラムCO2・パー・年・平方メートル、百十・二キログラムCO2・パー・年・平方メートルに想定床面積を乗ずることなどによりまして算出をしてございます。

○白石委員 芝浦一丁目地区だけで、現在の一万五千トンから、将来の想定では三万五千トンへと、約二万トン、二・三倍にCO2がふえるというふうなことだということです。
 二万トンというと、これを緑をふやして吸収しようとすると、一体どれくらいになるかというと、二千ヘクタールもの植樹が必要になると。
 港区にあるこの芝浦一丁目地区の敷地は約四ヘクタールにすぎません。一方、港区の面積が二千三十七ヘクタールですから、この四ヘクタールの土地の開発のために増大するCO2を吸収するには、港区全体の面積に匹敵するような広大な土地をどこかに見つけて、植栽をしなければ、カバーができないというふうにいわざるを得ないということです。
 日本橋一丁目中地区、虎ノ門一・二丁目地区に至っては、現況も把握できていないというお話ですが、環境負荷の低減を都市再生への貢献としてアピールをしていながら、実際には、環境への負担では最も注目すべき指標であるCO2排出量の増減についても掌握できていないと。余りにもお粗末といわざるを得ないと思います。
 しかし、いずれの計画も格段にCO2がふえる計画であることは、もう誰が見ても、火を見るより明らかだというふうに思います。
 私、これらの都市再生貢献と称して環境に深刻な負荷を与える計画は、やはり改めなければいけないというふうに強く指摘をしておきたいと思います。
 次に、日本橋一丁目中地区と首都高の地下化との関連について伺いたいというふうに思います。
 東京都と国は、七月二十一日に突然、東京日本橋の真上を走る首都高速道路を地下に移すため、具体策の検討を始めると発表をいたしました。日本橋の上を覆う首都高速道路が景観に非常に大きな悪影響を与えているのは明らかですが、首都高速の老朽化対策としてのこの区間の改修方法については、もともとは地上部で大規模更新するという計画でした。その案を都議会でも審議をされております。
 費用の面では、地上部での更新案で一千億円以上ですから、地下化をすれば、それを大幅に上回ることになることは想定できます。ある新聞解説では五千億円という試算もあると、このように報道もされております。それは都民や国民の負担増となって返ってくるということにつながりますので、ある日突然、地下化にしましたでは済まされないと。首都高をどのように改修するかについては、慎重で詳細な検討と、都民や国民の合意や納得が必要になるというふうに思います。
 それだけではないと。巨大な都市施設の変更ですから、都市計画の変更を諮り、都民の縦覧にかけて意見を募ることにもなります。環境への影響も大きいわけですから、環境アセスにかけることも考えられます。こうした都市基盤のあり方や環境影響についても、検討が今必要だという状況です。
 ところが、東京都のプレスリリースでは、日本橋周辺のまちづくりと連携し、首都高速道路の地下化に向けて取り組みますとして、平成二十八年には、日本橋周辺で検討が進むまちづくりの取り組みが、国家戦略特区の都市再生プロジェクトに追加をされました。この機会を捉えて、民間の発意によるまちづくりの展開と連携して、首都高を地下化することによって、国際金融都市にふさわしい品格のある都市景観の形成、歴史や文化を踏まえた日本橋の顔づくり、沿道環境の改善など、さまざまな効果が期待されますと、このようにしております。
 一地域の開発計画が認められたから、それに連動して首都高の地下化への取り組みが決められると。費用負担問題や都市施設のあり方や環境影響の検討が後に来るというのでは、これは問題があるというふうに指摘せざるを得ません。
 そこで伺いますが、首都高地下化については既に決定事項なのか、また、首都高地下化による費用負担の割合は、国、都、首都高で協議されているのか、それぞれ伺いたいというふうに思います。

○中島都市基盤部長 本年七月でございますが、今お話ありましたとおり、国、都、それから首都高速道路株式会社は、共同で、今回提案されています日本橋一丁目中地区を初めとして周辺のまちづくりが具体化しつつあると、そういったことを踏まえまして、日本橋周辺のまちづくりと連携して首都高の地下化に向けて取り組む、そういう決定をしたところでございます。
 地下化する際の線形や構造あるいは対象区間、それに加えまして事業費にかかわるスキームなどは、今後、関係者間で検討し、その結果を踏まえて、必要な手続を行っていくということになります。

○白石委員 どこにどのような道路をつくるのか、そしてその費用はどれくらいかかるのか、誰が負担をするのか、その骨格というのは現在不明だという答弁です。場合によっては、先ほどもいったように数千億円規模の事業になるかもしれないと。その辺も不明のままという状況です。とにかく地下化に取り組むやり方は、もう余りにも強引であり、何もわかっていない中で進めていくというようなことは、やはり大きな問題があると指摘せざるを得ません。
 それでは、この日本橋再開発計画は、首都高の地下化を前提とした計画なのか伺いたいと思います。また、三井不動産、野村不動産が提案するこの再開発計画によって、首都高の地下化が推進されるということになるのか、あわせて伺いたいと思います。

○久保田都市づくり政策部長 本計画は、首都高の地下化に向けて取り組むことを前提とした計画でございます。
 先ほどの答弁がありましたとおり、本年七月に、国、都、首都高速道路株式会社は、共同で、日本橋周辺のまちづくりと連携して首都高の地下化に向けて取り組むことを決定いたしました。
 なお、地元中央区では、昨年度より、地元地権者と協議会等を通じて、首都高地下化に向けた検討を進めてきたと聞いてございます。また、地権者でもございます三井不動産や野村不動産につきましては、本計画の事業協力者として、計画の具体化に向け取り組んできたところでございます。

○白石委員 この計画は地下化が前提で進められるというふうな答弁でした。そして、この計画、どんどん進んでいるからというような口実となって地下化に拍車がかかると、私は、このやり方は、あと進め方ですね、本当に逆転をしているというふうに思います。
 まず、都や国、首都高が高速道路の線形や構造、対象区間、費用、環境へのおおよその影響などについてまず検討すると。そのときには、地下化だけでなく、例えば韓国ソウルのように高速道路そのものをなくすこともできないかも含めて検討して、そして都民、国民に示して意見を聞くなど、こうした手続がないまま、一方的に首都高地下化と連動した水辺のまちづくりに貢献するからといって計画を進めて、容積率を大幅にボーナスを与えるというやり方は、やはり賛成はできません。
 次にお尋ねしますが、この日本橋一丁目中地区の素案、このオレンジ色の五三ページに、水辺空間の整備イメージを見ると、いかにも日光が差して、にぎわいが形成されているかのように描かれております。
 そこで伺いますが、素案の中にも日影調査の結果が示されております。この調査において、にぎわい広場や日本橋野村ビル旧館では、そこでは何時間日影となっているか、伺いたいと思います。

○久保田都市づくり政策部長 お話の場所は、どちらも計画区域内でございますので、日影規制の適用を受けることはございませんが、参考のために、冬至日において、平均地盤面から高さ四メートルでの八時から十六時までについての日影の影響を検証したところ、にぎわい広場及び日本橋野村ビル旧館においては、八時間の日影時間となってございます。

○白石委員 つまり、歴史的景観のシンボルとされるこの日本橋野村ビル旧館や、この中を見ますと書いてありますが、イベントやお祭りなどの開催を想定しているにぎわい広場では、再開発をされた後、冬至では朝八時から夕方四時ごろまで八時間日影になるということになります。
 潤いとにぎわいに囲まれたパブリックスペースとか書かれております。エリアの象徴となる交流スペース、このようにうたいながら、一日中、二百八十七メーターの超高層を初めとした今回の開発によって日影となるということです。これが果たして貢献ということになるのかと、本当に貢献しようというならば、首都高を撤去した空間に明るく日が差すような計画が策定されるべきではないかというふうに申し上げたいと思います。
 次に、容積率緩和の算定根拠にかかわって幾つか質問したいと思います。
 これまでただしてきたように、環境への負荷についても、水辺の空間創出についても、果たして適切に評価をされているのかという、この疑問が残ると思います。
 こうした提案と評価がどのように決められているのか、決定過程が不透明であることについても、我が党は都議会で繰り返しただしてまいりました。
 二〇〇二年に公表された東京都における都市再生特別地区の運用についてでは、公共貢献の評価や緩和の設定に関する透明性、公平性、公正性を確保するために、民間事業者などとの打ち合わせを事前の相談から記録を作成する、このように明記をされております。
 そこで伺いますが、事業者との事前協議内容や打ち合わせをした内容の記録は、現在保存されているのか伺いたいと思います。

○久保田都市づくり政策部長 当該三地区につきましては、今年度より、いつ、誰と、どのような項目について協議を行ったのか、その概要について記録を残してございます。

○白石委員 我が党がこの打ち合わせ記録について開示請求をしたときには、記録は不存在であると。すなわち、そもそも事前相談の打ち合わせ記録をとっていないと、このように説明をされておりました。これまで記録はとっていたのかいなかったのか、伺いたいと思います。

○久保田都市づくり政策部長 日々の業務におきまして、さまざまな事前相談を受け、数多くの協議を重ねており、打ち合わせ記録を作成していなかったということは事実でございます。
 ただ、先ほどご答弁申し上げましたように、今年度より、いつ、誰と、どのような項目について協議を行ったのか、その概要について都において作成をし、記録として残してございます。

○白石委員 そうすると、これまで、運用についてでは打ち合わせ記録を作成すると、先ほどいいましたが、されていたにもかかわらず、打ち合わせ記録はとっていなかったと、これは本当に重大だというふうに思います。
 私も、この件についてはたびたび、記録を残すことを指摘してきました。今、答弁では、これからは記録をしていくということですから、ようやくですけれども、一歩前進したというふうに思える答弁でした。
 打ち合わせ記録は、公共貢献の評価や緩和の設定に関する透明性、公平性、公正性を確保することを目的として作成されるというのが都の考え方だというふうに思います。であるならば、今年度から行うというこの記録は、公共貢献の評価や緩和の設定に関する透明性、公平性、公正性を確保することという考え方を体現するような記録でなければならないというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

○久保田都市づくり政策部長 まずは現在、取り組みを続けるということが必要かというふうに思います。その上で、先ほどのお話にございました透明性の確保の観点から、民間提案の創意工夫を最大限引き出すという都市再生特別地区の制度の趣旨も勘案しながら、工夫が必要か考えてまいりたいと思います。

○白石委員 今、答弁で透明性の確保というふうなことを使われました。そのためには記録の内容が大事だということなんです。
 先ほど、いつ、誰と、どのような項目について協議を行ったのかを記録すると、このようにいっておりましたが、単に項目だけを記載するだけでは、透明性、公平性、公正性は確保できません。
 公共貢献の評価や緩和の設定について協議を行った場合、その事実と内容について記録を残すということをはっきりとさせていただかないと、この透明性の担保というのはできないというふうに思うので、この事実と内容について記録を残すというふうに、はっきりといっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○久保田都市づくり政策部長 繰り返しになりますけれども、もちろん透明性の確保という観点からも重要でございますけれども、民間提案の創意工夫を最大限引き出すという都市再生特別地区の制度の趣旨も勘案しながら、今やっている取り組みに工夫が必要かということについては、これから考えてまいりたいというふうに思います。

○白石委員 透明性の確保の観点で、今やっている取り組みを進めながらも、工夫が必要か、これから検討していきますというふうなご答弁でした。
 既に記録を、項目であったり、いつ、誰とというのは、もう実行に移しているという話なんですから、あと内容を記録すればいいだけの話なんです。
 都の文書で、先ほどいいましたように、公共性の評価や緩和の設定の透明性、公平性、公正性を確保する、ここに一番の肝があるということなんです。ただ項目だけ、公共性の評価について話し合いましたと記録されていても、それを見たから、じゃあこの透明性が確保できるかといったら、それは透明性にはならないということは、誰が聞いても明らかだというふうに思います。
 公共性の評価や緩和の設定について、何をどう話し合ったのかを記録することを強く求めておきたいというふうに思います。
 都市計画審議会の決定文書は、都民に縦覧できるよう長く保存されています。この記録も一年程度で破棄するのではなくて、長く保存することを求めるものですけれども、いかがでしょうか。

○久保田都市づくり政策部長 文書の保存につきましては、法令の規定に基づいて適切に管理をしていきたいというふうに考えております。

○白石委員 済みません、確認ですが、この記録の保存期間というのは、ちなみにどのぐらいの期間というふうに指定されていますか。

○久保田都市づくり政策部長 規定では一年ということでございます。

○白石委員 やっぱり余りにも短過ぎます。
 都市整備委員会では、協議資料については新しいものに適宜更新されていると、このように答弁されました。更新とは、すなわち、それまでの協議資料などを廃棄したり返却していることと思われます。これらについても、民間業者と協議し、打ち合わせ記録の附属資料として保存することをあわせて求めておきたいというふうに思います。
 今回の都市再生特別地区として提案されている日本橋一丁目中地区、芝浦一丁目地区、虎ノ門一・二丁目地区の三つの特区は、いずれも超高層の複合施設をつくって、東京、特に都心三区への一極集中を加速させるとともに、多大な負荷を与えます。オフィスの過剰供給を促進するおそれも非常に強くあります。日本橋一丁目中地区については、この計画を口実に、一方的に首都高の地下化が進められる危険性も出てきています。また、容積率の評価についても不透明です。
 よって、これらの計画については反対であるということを改めて表明したいと思います。
 あわせて、知事も情報公開を強調しているんですから、これまで大変おくれていたこの打ち合わせ記録についても、繰り返しになりますけれども、公共貢献の評価や緩和の設定に関する透明性、公平性、公正性を確保できるようなものとして作成し、都民がいつでも見ることができるようにすることを強く求めて、質問を終わりたいというふうに思います。

○たきぐち委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○たきぐち委員長 異議なしと認め、報告事項、第二百十九回東京都都市計画審議会付議予定案件についてに対する質疑は終了いたしました。

○たきぐち委員長 次に、報告事項、築地再開発検討会議の設置についての報告を聴取いたします。

○山崎まちづくり推進担当部長 築地再開発検討会議の設置についてご説明させていただきます。
 お手元の資料7をごらんください。
 この会議は、今月二十二日に設置したものでございます。
 まず、1の目的でございますが、築地の魅力を最大限に生かした再開発に向けて、各分野でご活躍の方々から、自由な発想で幅広いご意見をいただき、築地まちづくりの大きな視点として整理することを目的としております。
 次に、2、委員等でございますが、委員は、経営、文化、まちづくりなどさまざまな分野でご活躍されております、ごらんの十名の皆様でございます。事務局は、都市整備局及び政策企画局でございます。また、オブザーバーとして、地元の中央区にもご参加いただくこととしております。
 次に、3、第一回検討会議の開催についてでございますが、第一回検討会議は、来月十二日木曜日に都庁にて開催する予定でございます。内容といたしましては、築地の魅力やポテンシャルなどに関する意見交換等を予定しております。
 説明は以上でございます。

○たきぐち委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○森澤委員 今ご報告のありました築地再開発検討会議についてお伺いをいたします。
 先日の臨時会で中央卸売市場会計の補正予算が成立をし、築地再開発検討会議の設置が決定しました。これを受けて、先週二十二日、知事からも、構成委員や一回目の開催概要についての発表がありました。
 先ほどもありましたように、第一回検討会議では、築地の魅力やポテンシャルなどに関する意見交換を行うこととしています。
 築地の魅力やポテンシャルというところにつきましては、臨時会での経済・港湾委員会や先日の本会議でもたびたび取り上げられてきましたが、これまで、さまざまな再開発事業を担ってきた都市整備局として、築地市場跡地という土地についてどのように考えているのか、その評価を改めてお伺いします。

○山崎まちづくり推進担当部長 築地は、将来の東京にとって極めて重要な役割を担うエリアであると認識しております。
 築地は、築地エリアが有する食文化、浜離宮の景観、水辺の魅力など、さまざまなポテンシャルを有しております。また、銀座や都心にも近接した一等地であり、東京駅周辺や環状二号線でつながる虎ノ門駅周辺あるいは臨海部などで、現在、首都東京の成長を支える拠点機能の充実強化に向けたさまざまな開発プロジェクトが進められております。
 築地再開発につきましては、こうした周辺のまちづくりの動向も視野に入れながら、築地のまちの魅力と付加価値をそれぞれ高め、東京の持続的な成長にとってよりよいものとなるよう、しっかりと検討を行ってまいります。

○森澤委員 今お話のありました将来の東京にとって極めて重要な役割を担うエリアということで、私たちもその認識を共有しているところです。
 検討会議の委員には、再生建築、都市づくり、食文化、金融アナリスト、築地本願寺代表役員、ブランドの社長など、多彩な顔ぶれが並んでいます。知事は会見で、文化、まちづくりのコンセプチュアルなところでご協力いただける方々と述べられております。
 この委員の人選は、どのような観点、基準で行ったのか。また、知事がみずから行ったのか、都市整備局として選定に当たったのか、お伺いをいたします。

○山崎まちづくり推進担当部長 築地再開発におきましては、築地の地域特性やポテンシャルなどを十分に生かし、東京の持続的な成長につながる、よりよいものとしていくことが重要でございます。
 検討会議の委員には、そうした観点から、自由な発想で幅広いご意見をいただけるよう、経営、文化、まちづくりなど、さまざまな分野でご活躍されている方々を選定しております。
 委員の人選につきましては、事務局である都市整備局と政策企画局が、知事とも相談しながら候補者を選定しております。

○森澤委員 人選に関しては、都市整備局と政策企画局が知事と相談しながら選定したとのお話をいただきました。幅広い専門家の中から候補者を選定されたのだと推察いたしますが、お一人お一人の経歴や実績から、各界で活躍されているスペシャリストであることがわかります。
 さて、都は先日、都民による事業推進制度を発表しました。これは、都民ファーストの視点に立って、都政の喫緊の課題に対し、都民が提案し、都民が選ぶ仕組みを構築するもので、従来の発想にとらわれない新たな発想の活用や、都民の都政への参画を目指すものです。まさにきょうから十一月七日までが募集期間ということでありますが、注目すべき取り組みだと考えております。
 この都民の関心が高い築地再開発のコンセプトを都民が提案できるとなれば、これも非常に意義のあることではないかと考えますが、都民のアイデアを募集するなど、都民が参画できる仕組みを検討してはどうかと考えますが、見解を伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 築地の再開発については、検討会議における幅広い観点から検討をスタートさせ、来年度にかけて、民間からのヒアリングなども行いながら、都としてまちづくりの方針を取りまとめる予定でございます。
 民間からのヒアリングなどの実施時期や方法については、検討会議での議論なども踏まえながら、今後検討してまいります。

○森澤委員 現段階でアイデア募集とまでは、なかなかお答えいただけないかもしれませんが、民間からのヒアリングを実施していくということで、スペシャリストによる議論の中に都民のアイデアが生かされる機会をつくることによって、夢のあるまちづくり事業となる可能性もございます。ぜひ都民の声が反映されるような仕組みもご検討いただければと思います。
 さて、今回の築地再開発に当たっては、将来、築地に戻ることを希望する仲卸業者への対応が大きな課題となっています。
 委員には食文化の専門家は入っておりますが、市場の関係者は入っておりません。こうした方々の声はどう生かすのか、見解を伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 築地の再開発におきましては、築地の地域特性やポテンシャルなどを十分に生かし、東京の持続的な成長につながる、よりよいものとしていくことが重要でございます。検討会議では、そうした観点から、自由な発想で幅広いご議論をいただけるよう、メンバーを選定しております。
 なお、築地の再開発については、検討会議での議論を踏まえ、ステップを踏みながら検討を進めることとしておりまして、こうした動きの中で、築地に戻ることを希望する仲卸業者の方々に応えるためのさまざまな方策につきまして、豊洲市場への移転後の状況を踏まえながら検討を進めていくこととしております。

○森澤委員 先日の我が会派の代表質問で、市場関係者の声にどのように向き合っていくのかという問いに対し、中央卸売市場長から、市場関係者のさまざまな思いに真摯に向き合っていくとの答弁がありました。やはりこの課題に対しては、市場当局との十分な連携が必要になってくると考えます。
 また、さきの経済・港湾委員会において、これまでの市場問題PTや市場のあり方戦略本部、関係局長会議に関連してさまざまな議論がなされ、市場会計の持続可能性や資金面、財政面なども議論なされました。
 都市整備局としては、当面、この築地再開発検討会議における議論をまちづくりの観点から取りまとめながら、豊洲移転後の状況把握を行い、二〇二〇年に向けた整備と並行して都市計画につなげていくことになろうと思います。
 市場にかかわる諸課題に対して、今後、市場当局や財政当局など関係各局で、しっかりと横串を刺した対応を進めていただくよう、改めて要望いたします。
 来月、十月十二日に第一回目の検討会議が開催されるということです。今後、検討会議をどのくらいの頻度で行い、成果物はどのようにまとめられるのか、そして、それをどのように位置づけ、まちづくりの計画に結びつけていくのか、見解を伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 検討会議のスケジュールにつきましては、来月十二日に開催いたします第一回の会議において、委員の意見も聞いた上で検討してまいります。
 精力的に検討を進めながら、来年五月ごろに、築地まちづくりの大きな視点として整理していくという予定でございます。その後、これを踏まえまして、開発コンセプトなどを具体化しながら、来年度に、都としてまちづくりの方針を取りまとめてまいります。

○森澤委員 スケジュールについてもこれから検討ということでした。
 きょうは、築地再開発検討会議の立ち上げに対して、基本的なことを確認させていただきました。議会としては補正予算を可決させたわけですから、豊洲市場における追加安全対策の着実な実行と速やかな移転とあわせて、都市整備局において、築地のあり方について、今後課題を抽出しながら、前向きで建設的な議論を行っていくことが求められると思います。
 検討会議の議論は、まさにこれからスタートを切るというところで、今後の議論に期待をし、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○小林委員 この築地再開発については、お尋ねしたいことは山ほどあるわけですけれども、今回は、検討会議の設置に関してということでございますので、今、森澤理事の方からもさまざま質問がございました。重複を避けて二問お聞きをしたいというふうに思っております。
 八月の臨時会において、豊洲市場への移転と築地再開発に向けた補正予算の審議が行われましたが、都議会公明党の代表質問では、築地再開発に向けた問題の所在や前提条件を整理して議論を進めていかなければ、考慮に入れるべき事項を過小評価したまま検討がスタートしてしまい、後々、取り返しのつかない事態になりかねないと申し上げました。
 八月二十五日の経済・港湾委員会において、都市整備局より、築地再開発については五年以内の着工を目指すとの表明があったわけですが、土壌汚染対策や埋蔵文化財の調査という懸案もあります。資金面、財政面をどうするのかという課題もあります。今から取り組んでも、再開発には十年以上かかることも考えられるのではないかと懸念をしておりますが、いずれにしても、このたび設置された築地再開発検討会議での丁寧な議論が必要となってくると思います。
 今後のスケジュール感につきましては、先ほどご答弁がございましたので、この検討会議、さまざまな懸案事項があるわけですけれども、検討会議において具体的にどのような検討がなされていくのか、お伺いをいたします。

○山崎まちづくり推進担当部長 築地の再開発に当たっては、築地エリアが有する食文化や浜離宮の景観、水辺の魅力など、さまざまなポテンシャルを生かしながら、東京の魅力をさらに高めていくことが重要でございます。
 検討会議では、そうした築地の魅力やポテンシャルなどについて、経営、文化、まちづくりなどさまざまな分野でご活躍の方々から、自由な発想で幅広いご意見をいただき、築地まちづくりの大きな視点として整理してまいります。

○小林委員 先ほども申し上げましたが、このたびの再開発には十年以上かかるのではないかとも考えられるわけでございますけれども、五年以内の着工を目指すとされております。目標を定めて検討を重ねていくことはもちろん大切ですけれども、逆に、この五年以内という期限を切ってスタートしたことによる懸念もあるのではないかと思います。
 五年以内に着工するとしたことによって、今後の検討内容が制約を受けてしまうことになってしまうのではないか、この辺、ご見解いかがでしょうか。

○山崎まちづくり推進担当部長 検討会議では、先ほどもご答弁申し上げましたとおり、築地の魅力やポテンシャルなどについて、自由な発想で幅広いご意見をいただきたいというふうに考えております。
 いただいたご意見につきましては、築地まちづくりの大きな視点として整理いたしまして、これを踏まえ、築地のまちの魅力と付加価値をそれぞれ高め、東京の持続的な成長にとってよりよい再開発となるよう、しっかりと検討を進めてまいります。

○小林委員 六月二十日の知事の記者会見で、豊洲市場に移転した後、希望があれば業者の築地復帰も考えていく、仲卸業者への経営支援について検討していくとの発言がありましたが、今回の検討会議の事務局は都市整備局と政策企画局の二局で、中央卸売市場は入っておりませんが、今後の議論によっては、中央卸売市場も含めた体制も必要になってくることも考えられるかと思います。また、検討会議の議論を踏まえたまちづくりの方針の策定というのも重要になってまいります。
 さきの臨時会の都議会公明党の代表質問でも申し上げましたが、これだけ都民にご心配をおかけをしている課題であるからこそ、検討会議での丁寧な議論を継続していく必要があります。そして、議会としてのチェック機能を果たしていくためにも、検討会議での議論を議会に適宜報告すべきであるとたださせていただいたところでございます。この点、改めて強く要望したいと思います。
 ほかにもさまざまお聞きしたいことございましたけれども、趣旨も重なりますので割愛をいたしまして、以上で私の質問を終わります。

○神林委員 ここ数日の報道から、ここにいらっしゃる多くの方々が感じていることがあると思います。それは、九月二十五日、小池知事は希望の党を立ち上げ、代表として活動していくことを発表いたしました。既に小池知事の目は国政に向いており、言葉とは裏腹に、都政に対する思いは薄れていると思われるということでございます。
 この一年間、みずからとその側近だけで豊洲市場移転を延期し、関係者や都民、議会などとの十分な議論や情報提供もなく、都庁各局には、新たな方針に基づいた実行と責任だけを押しつけております。成功したらみずからの手柄、失敗したら職員や議会のせいにするつもりなんでしょうか。知事は、最後までご自分の発言に責任を持って都政を実現していく覚悟はあるのかどうなのか。本日の当委員会に知事は出席しておりませんので、そう尋ねたいという思いがいっぱいでございます。
 これまで我々都議会自民党は、小池知事に対して、都民のために賛成すべきは賛成し、豊洲市場移転延期や築地再整備などのように、他の施策への影響や関係者の誠実な取り組みを無にしかねない問題については、しっかりと是正を求めてまいりました。こうした姿勢で臨んできました。築地の再開発についても同じ姿勢で臨んでまいります。
 これから順次質問してまいりますが、立場上お答えしにくい点もあるかと思いますが、ぜひ誠意を持って回答していただきたいと思います。
 まず第一に、先ほどもちょっと若干触れられましたけれども、築地の再開発は、臨時会まで開いて予算措置を求めた以上、少なくとも各定例会ごとに、その経過や課題を都市整備委員会に報告すべきでございます。もちろん、緊急の動きがあったときには、閉会であっても遅滞なく、一日も早く報告すべきと考えますが、局の見解を求めます。

○山崎まちづくり推進担当部長 築地再開発検討会議につきましては、透明性を確保するため、改正された附属機関等設置運営要綱に基づき、原則として会議を公開しながら検討を進めていく予定でございます。
 検討会議の状況につきましては、その進捗に応じ、節目節目において、都市整備委員会に報告させていただきたいと考えております。

○神林委員 どうもありがとうございます。
 ただ、このことについては、本会議に所属する委員の皆さん一人一人も同じ思いであると思います。ぜひ、状況に応じて適宜的確なる報告をお願いいたします。たきぐち委員長、委員会としての取りまとめの方をよろしくお願いいたします。うなずいていただければそれで十分でございます。
 さて、十月十二日に、築地の魅力を最大限に生かした再開発に向けて、築地再開発検討会議の第一回の会議が開催されます。三十年五月に意見を取りまとめ、三十一年三月に都のまちづくり方針策定と伺いました。
 検討会議の目的と委員のメンバーを見ると、オブザーバーとはなっているものの、地元の中央区などがメンバーになっていません。なぜでしょうか、お答え願います。

○山崎まちづくり推進担当部長 検討会議は、築地の魅力を最大限に生かした再開発に向けまして、各分野でご活躍の方々から、自由な発想で幅広いご意見をいただき、築地まちづくりの大きな視点として整理することを目的として設置したものでございまして、中央区については、オブザーバーとしての参加を予定しております。
 再開発の検討や実施に当たっては、地元区との連携協力が不可欠でございますので、中央区とは、適宜意見交換などを行うなど、区の意見を踏まえて検討を進めていきたいと考えております。

○神林委員 今、いい答弁いただきましたけれども、築地の魅力やポテンシャルを引き出すことは大いに結構なことだと思います。五年後の着工に向けて、現場や地元の実情を知り、大きな影響を受ける中央区の意向や考えを反映しなくてよいのかということを十分思っていただきたいと思います。
 それでは、その築地再開発に当たり、地元の中央区にはどのような説明を具体的にしてきたのか、伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 築地再開発に関しまして、中央区には、市場当局とともに区役所を訪問し、六月二十日の基本方針発表後の経過及び築地再開発検討会議の設置案、すなわち会議の目的やメンバー、会議の進め方などの案について説明をしております。あわせて、検討会議へのオブザーバーとしての参加についてお願いいたしまして、了解をいただいたところでございます。

○神林委員 六月二十日、知事は、築地に食のテーマパークを設置することを公表しましたけれども、中央区が場外市場エリアに設置した築地魚河岸と再開発で整備しようとしている食のテーマパークは競合しないのか、伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 食のテーマパークという表現は、基本方針の中で、築地のポテンシャルを生かした再開発の一つの考え方として示されたものでございます。この基本方針を都としての具体的な取り組みにつなげていくため、関係局長会議において、行政としての取り組みの方向性を整理しております。
 一方、築地魚河岸は、築地市場が豊洲に移転した後も、築地の活気とにぎわいを将来に向けて継承することを目的といたしまして、中央区が設置したものでございます。
 築地再開発については、築地エリアが有する食文化などのポテンシャルを生かしながら、東京の魅力をさらに高めていく観点から検討してまいります。

○神林委員 私はやっぱり、築地の名前を聞いたり、この辺の再開発ということになりますと、これ、食という部分は外せないと思うんですよ。どう見ても競合しそうだと思いますね。
 一歩譲っても、豊洲市場の千客万来施設も含めて、おのおのの施設のにぎわいの創出、これだけは十分担保していただきたいと思うんですけれども、その点についてお願いいたします。

○山崎まちづくり推進担当部長 お話のように、築地エリアにおける食文化というのは、築地の非常に大きな魅力の一つというふうに考えております。
 再開発に当たりましては、そうしたポテンシャルを生かしながら、東京の魅力をさらに高められるよう検討してまいります。

○神林委員 先ほど来から、具体的なスケジュールについては出ていますので、これについては、ぜひ詳細を適時報告していただきたいと思います。
 次に、平成二十六年十二月に策定された東京都長期ビジョンでは、都市機能の充実強化を図るエリアとして、丸の内、八重洲、六本木など十九地区が上げられ、その一つとなっている築地地区は、隅田川や浜離宮庭園などの観光資源や築地の伝統文化を踏まえ、活気とにぎわいのあるまちを形成するとし、豊洲への市場移転後の土地利用の方向性及び土地活用方策を検討する上、具体化し、まちづくりを推進するとされております。つまり、検討会議で豊洲市場への移転後の土地利用について検討することは、既定路線なのであります。しかし、それだけに拙速さは避けなければなりません。
 六月二十日の知事方針で築地再開発が公表される以前、都はこのエリアのまちづくりをどのようなものとして、また、スケジュールをどのように考えていたか、局の見解を伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 都は、平成二十四年一月に策定されました東京都卸売市場整備計画の第九次計画におきまして、豊洲市場への移転の時期が明示されたことなどを受けまして、平成二十四年度から平成二十六年度にかけて業務委託を行い、築地市場の跡地及びその周辺のまちづくりを進めるに当たっての課題の整理や、地域特性を踏まえたまちづくりの方向性の検討などを行っておりました。
 業務委託の成果につきましては、庁内関係各局の実務的な検討の場での素材としておりました。検討の場では、築地市場跡地の利活用の方向性や財産処理のあり方について検討し、さまざまな課題の整理を行っていたところでございます。そうした中で、豊洲市場への移転延期が決定されたということでございます。
 また、まちづくりのスケジュールにつきましては、検討するには至っておりませんでした。

○神林委員 今答弁いただいた中でね、整理がつかないうちに豊洲市場への移転延期が決定されたとか、まちづくりのスケジュールは検討するに至らなかったということだと思います。
 新聞などでは、先ほどもちょっとありましたが、五年以内に着工との見出しが躍っており、曖昧にしておくことは好ましいことではございません。
 九月一日に開催された経済・港湾委員会において、築地の再開発について、五年以内に着工を目指すとしたことについて質疑が行われましたが、具体性のある答弁は余りなかったように思います。
 四週間後の今日、検討が大分進んでいるものと思います。そこで、五年以内の五年の根拠について伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 築地再開発については、来月から、検討会議において、築地のポテンシャルなど幅広い観点から検討をスタートさせ、来年度には、まちづくりの方針を取りまとめる予定でございます。
 その後、民間からの提案募集やそれに基づく必要な設計、都市計画等の手続、土壌や埋蔵文化財の調査などを行うことを想定しておりまして、これらに要する期間については、これまでの大規模民間開発あるいは都有地を活用した開発の事例を参考に、おおむね三年程度をかけて進めることを想定しております。
 それらの状況によっては、工事着手まで早まることも、さらに期間を要することもあり得るわけでございますが、こうしたステップを踏みながら、五年以内のできる限り早い時期に再開発に着工することを目指すこととしたものでございます。

○神林委員 本当に急ピッチで頑張っているんだなという気に、させていただきますけれども、これ、ちょっと老婆心なんですけど、もし知事や東京都の顧問に五年だといわれているのであれば、そういっていただきたいと思うんです。どうでしょうか。

○山崎まちづくり推進担当部長 築地再開発につきましては、六月二十日の基本方針の中におきまして、五年後を目途に再開発するというようなことを知事が発言されております。

○神林委員 ちょっと微妙な表現で、よく私も聞き取れなかったんですけど、地元の方々や中央区は、築地がどうなっていくのかという点に大きな関心を寄せております。築地で商いを営む事業者にとって、着工時期がいつになるか経営に大きな影響を与える重大な問題でございます。悪影響が生じる事態となれば、死活問題にもなることは必至でございます。先行きが見えない不安定な状況に放置することは、厳に避けなければなりません。
 こうした意味で、五年以内に着工というお約束は築地地区に大きな影響を与えますが、実現しなかった場合も含めて、真剣に考え抜いた上での発言なのか、改めて伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 先ほども申し上げましたとおり、五年以内の着工につきましては、これまでの大規模な開発の事例などを参考に、着工までに要する期間の目標を示したものでございまして、埋蔵文化財調査等の状況によっては、早まることも、さらに期間を要することもあり得ると考えております。

○神林委員 余り同じことを何度も聞いてもいけないんですが、ちょっと角度を変えてお尋ねしますけど、やはりまちづくりの議論には地元の合意形成が必要であり、相応の時間が必要でございます。五年以内の着工を目指すということですが、いつからの五年以内で、着工して何年で築地の再開発は完了する見込みなのか、伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 築地再開発の検討につきましては、検討会議を設置し、幅広い観点から検討をスタートし、まちづくりの方針を取りまとめ、その後、事業者の募集、必要な設計、都市計画等の手続、土壌や埋蔵文化財の調査などを経て着工することを考えております。こうした一連のステップを五年以内に行うことを目指すものでございます。
 再開発の完了時期につきましては、建物の規模や事業の進め方を含め、今後の民間提案の内容などによることになります。

○神林委員 ただいまちょっとご答弁いただいたこと、これは大切なことなんで、一つだけ確認させていただきますけれども、一連のステップの初めに、十月十二日の検討会議を設置しということが回答にあったと思うんですね。ということは逆にいえば、五年以内に着工のスタートは、もう既に始まったということでよろしいんでしょうか。確認です。

○山崎まちづくり推進担当部長 繰り返しの答弁になりますが、五年以内というのは、先ほどご答弁申し上げた一連のステップに要する期間を示しているものでございます。

○神林委員 今、ちょっと繰り返しになるのでこれ以上はいいませんけどね、今、一連のステップの中でまずいわれたのが、十月十二日の検討会議を設置しということは、もう既にスタートしているということでいいわけですよね。それだけを確認したかったわけでございます。
 築地はどういうまちになるかが明確に決まっていないわけですから、工事の完了見込みなどは、はっきりいえないのは当然のことだと思います。逆に、一度着工してしまえば、当初描いた将来のまちの姿に変更を加えることは至難のわざであることは、想像にかたくはございません。
 そうであれば、後々、取り返しのつかないことにならないように、この際しっかりと議論を積み重ねていくことが望ましいと思います。そのための有職者の会議だと思っております。
 築地に食のテーマパークを設置する方針が明らかにされていますが、食を標榜するならば、土壌汚染対策は、豊洲市場並みに行う必要があります。
 ちなみに、この豊洲の部分については、土壌汚染対策、約三年ちょっとですね、八百六十億円ぐらいの経費がかかって、汚染土壌の浄化ですとか掘削などをやってきたわけでございます。豊洲市場の土壌汚染対策は法を超える対策をとっています。こうしたことを踏まえれば、築地が単に土壌汚染対策法にのっとっただけでよいというわけにはいきません。それでは豊洲に厳しく築地には甘い、まさにダブルスタンダードとなってしまうわけでございます。
 築地の地歴を照らせば、再開発工事に先立ち、環境確保条例に定める土壌汚染状況調査を敷地全域で実施する必要があると思います。
 局は、築地市場の土壌がどのようなものであると理解しているのか伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 市場問題プロジェクトチームの第一次報告書によりますと、築地市場用地は、かつて日本海軍関連施設や米軍の洗濯工場、ガソリンスタンドが設置されていたことから、土壌汚染のおそれがあるとされております。
 築地市場の土壌汚染調査につきましては、今後、関係各局とも連携しながら、地歴を初め、調査の内容や方法などについても検討してまいります。

○神林委員 築地の再開発で将来に禍根を残してほしくないと、私はそういうふうに強く思うわけでございます。築地の土壌汚染対策は、慎重な姿勢で臨むべきだと思っております。
 私の方で築地市場について調べたところ、現在は、二千三百メッシュのうち、ボーリング調査前の表面調査が百十カ所とのことでございました。
 今答弁にありましたように、築地の地歴上、日本軍の研究所や米軍のクリーニング工場があったのですから、土壌汚染調査はもちろん、本格的な土壌汚染対策も実施すべきだと思いますが、所見を伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 土壌汚染対策につきましては、今後行われる調査なども含め、関係局とよく連携しながら、対策の実施主体等についても検討してまいります。

○神林委員 ちょっと答弁、短かったですね。
 諸事情を考え合わせると、築地では大規模な土壌汚染対策が必要となると思います。このため、あらかじめ調査や対策にどれくらいの時間や経費がかかるのか精査することが欠かせません。その上で具体的なまちづくりを検討しなければ、検討プロセスとして適切さを欠きます。
 そこで、大規模な土壌汚染対策が着工前に必要なのではないかと思いますが、五年以内に着工は実現性のある話なのでしょうか。改めて見解を伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 土壌汚染や埋蔵文化財調査などの不確定要素もありまして、状況によっては、工事着工までさらに期間を要することもあり得るものと認識はしておりますが、さまざまな先行事例も参考にしながら、今後、事業の進め方や事業者との役割分担等について検討し、民間の知恵やノウハウも活用しながら、さまざまな工夫を行い、できる限りの早期の着工を目指してまいります。
 土壌汚染の対策工事につきましては、本体工事を進める中で、掘削除去や封じ込めなどの対策を実施することが通例でございます。

○神林委員 今答弁にありましたとおり、本体工事を進める中で、掘削除去ですとか、封じ込め対策だとか、本当に、そのほかさまざまな高いハードルを越えていかなければならないわけでございますから、そう簡単なことじゃないということをぜひご認識いただきたいと思います。
 今回、元文化庁長官が検討メンバーになっております。埋蔵文化財への造詣も深いと思います。そこで、局は築地の埋蔵文化財がどのようなものであると把握しているのか、伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 本年四月に開催されました第二回市場のあり方戦略本部におきまして、築地市場の敷地は、文献等の資料から、江戸幕府の老中であった松平定信邸などの大名屋敷があったことが知られており、地下に埋蔵文化財が発見される可能性が高い土地であるとされております。

○神林委員 都市整備の局事業、例えば、都営住宅や都市再生プロジェクトなどでの埋蔵文化財の調査の実績として、どのようなものがあるかお示しください。

○山崎まちづくり推進担当部長 埋蔵文化財調査を行いました最近の事例といたしまして、例えば、北区赤羽三丁目にございます都営桐ヶ丘アパートの建てかえの際の実績について申し上げますと、約一・二ヘクタールの敷地を対象に埋蔵文化財の試掘調査を行ったところ、縄文、弥生時代などの竪穴住居跡などの遺構が発見されたことから、約一ヘクタールの範囲で本掘調査を行った事例がございます。
 ちなみに、試掘調査の期間は約一カ月、本掘調査のうち、現場での掘削に要した期間は約十カ月であったと聞いております。

○神林委員 何かやけに短い工期のやつを出してきたなという感じが強くするんですけどね。この築地の地歴によれば、もうご存じだと思いますけど、江戸の三大改革である寛政の改革を進めた松平定信が晩年過ごした屋敷跡であったようでございます。松平定信について新たな発見、知見が得られれば、日本史の教科書が書きかえられる可能性は十分考えられます。
 こうした意味で、江戸東京の歴史を語る上で重要な埋蔵文化財調査になると思います。このため、詳細かつ丁寧な埋蔵文化財調査を実施する必要もありますが、見解を伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 埋蔵文化財調査は、文化庁の通知によりますと、保存すべき埋蔵文化財を破壊することとなる開発事業者が行うこととされております。
 当地区の具体的な調査の実施主体などにつきましては、教育庁とも相談しながら、今後検討してまいりたいと考えております。

○神林委員 先ほど山崎部長が短い方の工期のやつをお示しいただきましたので、私は長い方のをちょっと出させていただきたいと思うんですが、汐留の埋蔵文化財の調査は九年かかっていると聞いているんですよ。そして、江戸東京を語る上で、松平定信の屋敷跡には重要な埋蔵文化財がある可能性が十分あるわけでございます。こうしたことを織り込んで計画を立てるべきであると思います。
 築地再開発は、今から五年以内の着工としていますが、埋蔵文化財の事情を十分織り込んでいるのかどうか、見解を伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 埋蔵文化財調査は不確定要素ではございますが、お話の汐留地区の開発におきましては、地区内を複数の街区に区分し、街区ごとに埋蔵文化財の調査を実施しております。最初に調査を開始した街区から通算すると、地区全体の調査期間は、お話のように九年程度となっておりますが、発掘調査が終了した街区から順次、土地を事業者に引き渡すことによりまして、先行街区では早期の着工を可能としております。
 また、東京ミッドタウンでは、複数班体制を組んで調査を行うなど工夫を行いながら、一年三カ月程度で調査を終了しております。
 築地再開発では、こうした事例も参考にしながら、今後、事業の進め方や事業者との役割分担等について検討し、民間の知恵やノウハウも活用しながら、さまざまな工夫を行い、できる限り早期の着工を目指してまいります。

○神林委員 今のお言葉の中で、不確定要素という言葉が出てきましたけれども、本当に、土壌汚染対策にしても埋蔵文化財の調査についても、こういうものを一つずつ不確定要素として入れていきますと、私は、五年以内に着工は実務的に本当に難しいんではないのかなと、こういうことを強く思わせていただきます。
 しかも、まちづくりの議論を進めるのですから、当然、地元住民や中央区との合意をとりながら、十分な時間をかけた取り組みが必要であると思いますが、見解を伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 繰り返しの答弁で恐縮でございますが、五年以内の着工につきましては、これまでの大規模な開発の事例などを参考にし、着工までに要する期間の目標を示したものでございます。
 土壌汚染や埋蔵文化財調査などの不確定要素もあり、状況によっては、工事着手までさらに期間を要することもあり得るものと認識はしておりますが、先行事例も参考にしながら、今後、事業の進め方や事業者との役割分担等について検討し、民間の知恵やノウハウも活用しながら、さまざまな工夫を行いまして、できる限り早期の着工を目指してまいります。

○神林委員 本当に、私は将来に禍根の残らないような形にぜひしていただきたいと思うんですね。
 築地と豊洲は約二キロ程度しか離れておらず、至近距離にあります。豊洲市場の隣地に、地元江東区が待ち望んでいるにぎわい施設である千客万来施設が建設される予定となっております。しかし、六月二十日の日に、築地に食のテーマパークを設置する方針が示されてから、千客万来施設と食のテーマパークが競合し、共倒れになる懸念が示されております。
 これについては、大分、経済・港湾委員会でお話があったところでございますが、そこで、築地再開発検討会議で食のテーマパーク構想を議論する際に、先に構想された千客万来施設と共存共栄するような前提で議論を進めるべきと考えますが、これについての見解を伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 先般の都議会本会議で中央卸売市場長がご答弁申し上げましたとおり、千客万来施設事業は、江東区が豊洲市場を受け入れる際に示された条件の一つであり、豊洲ならではの活気やにぎわいを生み出す、豊洲市場にとって必要な事業であり、築地再開発につきましては、市場移転に関する関係局長会議の中で、豊洲市場の千客万来施設事業との整合を図りつつ、開発コンセプト等を具体化していくこととしております。こうした考え方に基づき、築地と豊洲の双方が共存共栄できるよう、事業を進めていくこととしております。

○神林委員 この辺については、本会議でも若干触れられているんで、回答は要点だけで結構なんですが、非常に大事な点なんで、本当に簡潔で結構ですので、一、二点お答えをいただきたいと思います。
 築地再開発検討会議で、千客万来施設の事業者から意見を聴取し、築地再開発の構想に反映させることが必要だと思いますが、局はどのように考えているのか、また、整合性をどうとろうと考えているのか、見解を伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 築地再開発検討会議では、築地の魅力やポテンシャルなどについて、さまざまな分野でご活躍の方々から自由な発想で幅広いご意見をいただき、築地まちづくりの大きな視点として整理してまいります。来年度にかけて、民間からのヒアリングを行うなどステップを踏みながら、開発コンセプトなどを具体化してまいります。
 千客万来施設事業と築地再開発との整合性につきましては、先ほどご答弁したとおりでございます。

○神林委員 この辺ね、非常に大事なところなんですよ。ぜひその辺をご理解いただきたいと思います。
 ぜひ、築地再開発に当たっては、千客万来施設の経営に極力悪影響を及ぼさないように、真に共存共栄の道を模索してほしいと思います。あわせて要望させていただきます。
 ここ、幾らこれ以上いっても、余り答弁を引き出せないようでございますから、次に移りますけれども、築地再開発検討会議のメンバーに東京都顧問が入っております。どのような理由によるものでしょうか。顧問行政の混乱と分断の反省を踏まえれば、メンバーをご遠慮いただくことが必要ではないのかなと考えますが、見解を伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 築地の再開発においては、築地の地域特性やポテンシャルなどを十分に生かし、東京の持続的な成長につながる、よりよいものとしていくことが重要でございます。検討会議の委員には、そうした観点から、経営、文化、まちづくりなどさまざまな分野でご活躍されている方々に就任を依頼し、自由な発想で幅広いご意見をいただくことをお願いしております。
 お話の東京都顧問につきましては、宇田左近氏でございますけれども、この宇田氏につきましては、ビジネス・ブレークスルー大学副学長でございまして、経営コンサルティングを専門としているとともに、国の郵政民営化有識者会議の委員としての実績なども踏まえて選定したところでございます。

○神林委員 確かに局の皆さんの立場からすれば、これは質問に答えづらい立場なのかもしれませんけど、先ほども説明の中で、やっぱり選考には局の皆さんも加わっているんですよ。その辺をしっかりと認識していただきたいと思います。
 東京都の顧問の任命権者の知事には、顧問行政に対する批判に耳を傾け、築地の厳しい現実から目を背けずに、真剣に状況把握してもらいたい、そう強く思うものでございますから、今、発言をさせていただきました。
 次に、報告資料によれば、築地再開発検討会議の事務局は、都市整備局と政策企画局と記載されております。都市整備局と政策企画局の役割分担はどのようになっているのか、所見を伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 検討会議では、築地の魅力やポテンシャルなどについて、さまざまな分野でご活躍の方々から、自由な発想で幅広いご意見をいただき、築地まちづくりの大きな視点として整理することを目的としておりますことから、都市整備局及び政策企画局が事務局を行ってまいります。
 築地再開発の検討は、主にまちづくりの観点から進めるものでございますので、検討会議の事務局につきましては、都市整備局が中心を担ってまいります。また、検討会議では、さまざまな局が所管する課題について議論が及ぶことも想定されますことから、政策企画局を事務局に加え、関係局相互の連絡調整等を担うこととしております。

○神林委員 ちょっとこれから私の発言が少し長くなりますけど、ご容赦いただきたいと思うんですが、築地市場は世界有数の水産物市場であり、銀座にも近く、国内外から生鮮食料品が集まってまいります。その築地市場の底地は、卸売市場用地として市場会計に属する行政財産になっております。
 しかし、卸売市場法に縛られる市場会計よりも、一般会計である方が、民間開発に制約が少ないことも事実でございます。具体的には、卸売場、荷さばきを初めとする市場施設の建設などに限定される市場会計に対し、一般会計は、基本的に施設の使い道、用途に細かい制約はないはずであります。どの会計の土地かによって、再開発議論の幅や深みに大きな違いが出てくるのは必定であります。
 まず、築地再開発検討会議の中で、市場機能や市場会計の収益確保策など市場問題を切り離して、本格的な築地地区のまちづくりについて議論されるべきだと、私たち都議会自民党は考えております。そのことは、先般の本会議の定例会の代表質問で、ここにもいらっしゃいます我が党の秋田幹事長が主張したとおりでございます。
 これからちょっと、私なりに少し補足をさせていただきたいと思います。
 築地市場の跡地を民間に貸して、五十年間にわたり毎年百六十億円の収入確保を図る、このこと自体、本当に現実性があるのか、私自身は疑問に思っております。
 これからの東京は、残念ながら少子高齢社会に突入し、人口が減少してまいります。借りる企業にとっては、中期的な十年程度の経営の見通しは当然あるでしょうが、その五倍の五十年、つまり半世紀先までの状況の見通しと経営上の決断をできる企業は、そうそうあるものとは思えません。まして、市場機能まで持たせた上でという条件までついてはと思っております。
 五十年前に現在の経済社会状況が見通せなかったように、五十年という期間は余りに変動要素が大き過ぎて、夢や理念ならいざ知らずに、現実の経済行為である契約や取引となるとリスクが大き過ぎます。
 一方、市場会計は、この十年間のうちに、総額約三千六百億円余りの借金を返済する必要があり、平成三十二年度、つまり三年後には約六百億円、そして、平成三十七年度には約千三百五十億円の返済が迫られております。
 独立採算の原則からいえば、市場会計の資産である土地を一般会計に時価相当で有償所管がえして現金を得て、借金を返済させ、豊洲市場や大田市場を初めとする十一市場全体の運営資金に充て、市場運営を堅実に行っていく、これが確実な市場会計の持続性確保であって、しかも、一般会計の所管となった築地の土地は、それこそ貴重な都民の財産として、本格的なまちづくりを検討していけばよいのではないでしょうか。
 その際、都が所有したままがよいのか、民間に貸して収益を確保するのか、売却して民間開発を誘導していくのかは、まちづくりの姿によって最もよい方法をとればよいだけだと私は思います。
 このような意味で、我々は、市場機能の話や市場会計の話をこの築地再開発とは切り離すべきと主張しているのであります。
 真っ当な正論が通らなくなっているのは、全て老朽化著しい築地市場にこだわる余り、豊洲市場では市場会計が破綻するとして、豊洲市場への移転を渋ったあげく、都議選前に決められない知事として追い詰められ、築地も豊洲もという八方美人的な方針を持ち出した結果なのであります。そして、このことこそが将来に大きな禍根を残す種であると、我々は、都議会自民党は考えている次第でございます。
 そこで、検討会議の委員候補に就任依頼をする際に、市場会計の持続性を担保することを前提に再開発の検討を進めるよう話をしているのでしょうか、伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 築地の再開発におきましては、築地の地域特性やポテンシャルなどを十分に生かしながら、東京の魅力を高め、持続的な成長につながる、よりよいものとしていくことが重要でございます。検討会議の委員には、そうした観点から、さまざまな分野でご活躍されている方々に就任を依頼し、自由な発想で幅広いご意見をいただくことをお願いしております。
 なお、築地の再開発につきましては、検討会議での議論を踏まえ、ステップを踏みながら検討することとしておりまして、こうした動きの中で、都において、資金面、財政面からの検討を行い、市場会計の持続可能性を担保してまいります。

○神林委員 先ほども申しましたけど、一般的にまちづくりの議論というのは、ある程度時間を要するわけです。こうした中で、拙速にまちづくりの議論を進めるべきではありません。
 築地再開発検討会議においては、市場機能などの問題を切り離し、早期に有償所管がえで決着をつけて、本格的なまちづくりの議論に専念すべきでございます。
 委員の就任依頼に際して、市場機能を築地に残すことを前提に依頼したのか、伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 先ほどのご答弁と繰り返しになってしまいますが、築地の再開発におきましては、築地の地域特性やポテンシャルなどを十分に生かし、東京の持続的な成長につながる、よりよいものとしていくことが重要でございます。検討会議の委員には、そうした観点からさまざまな分野でご活躍されている方々に就任を依頼し、自由な発想で幅広いご意見をいただくことをお願いしております。

○神林委員 市場関係業者を初め、東京の食文化を担う多くの方々の努力により、脈々と築かれた築地のブランドや、築地エリアが有するポテンシャルを引き続き活用し、東京の魅力をさらに高めていこうとする小池知事の気持ちや期待の表明を、私どもは否定するものでは毛頭ございません。しかし、責任ある行政の長である知事ですから、責任を持って、再開発経費や地代収入などの財源、収支フレームについてもお示しいただきたいと思うわけでございます。
 この委員会は所管外でありますので、本日はあえて伺いませんけれども、本来ならば、知事のいうポテンシャルには土地の収益力のことも含み、五十年間毎年百六十億円の地代収入が入ることと理解してよいのか、それこそ見解を伺いたいところでございます。
 そもそも半世紀先の収支を見通すことは困難でしょう。よって、五十年で毎年約百六十億の賃料収入が得られるのかどうかは、現時点でも誰も答えられないのではないでしょうか。
 先ほども触れましたけれども、市場会計では、平成三十二年度に六百億円の起債償還の時期が来ますが、築地再開発が仮に五年以内に着工されたとしても、ここでの収入では返済できないということになると思います。この五十年間毎年百六十億円は、市場のあり方戦略本部で担当局が知事に説明していた数字であります。比較的長期で経営を考える鉄道事業でも、このような超長期の経営見通しを検討することはないと思います。
 いずれにしても、資金面、財政面の検討が十分なされないまま、知事の独断が先行している状況は否めません。
 基本方針の公表は、都議選直前の六月二十日でございました。もう既に三カ月がたっています。当然、都市整備局だけでできることではございませんけれども、都庁内全体で、早急に資金面、財政面も含めての検討を進めていただく必要があると考えますが、いかがでしょうか。

○山崎まちづくり推進担当部長 築地の再開発につきましては、検討会議での議論を踏まえ、ステップを踏みながら検討を進めていくこととしておりまして、こうした動きの中で、都において改めて資金面、財政面からの検討を行うこととしております。

○神林委員 臨時会における代表質問や経済・港湾委員会での議論を改めて議事録で確認してまいりました。大変な作業でございましたが、全部読ませていただきましたが、この築地の再開発は、市場移転問題に答えを出さなければならないというせっぱ詰まった状況で知事とその側近がまとめたため、実務上の欠陥ばかりでございます。
 豊洲市場横にある千客万来施設との関係、そして、築地市場跡地としてのまちづくりスケジュールの捉え方、市場会計と強引に関連させた収益確保の問題など、いずれも整理されておりません。
 築地市場跡地のまちづくりは、もともと都として取り組むべき課題でございます。そして、まちづくりの検討をするに当たっては、市場機能や市場会計を前提とせず、問題を切り離して検討すべきもので、重ねて申し上げさせていただきます。
 私たち都議会自民党は、こうした考えのもと、この都市整備委員会で築地再開発問題を議論していくつもりでございます。
 最後に申し上げさせていただきたいと思います。
 都議会直前の六月二十日、知事は豊洲移転と築地再開発を決めたものの、その判断プロセスは記録になく、最後の決めは、人工知能、回想録には残せるかもしれないとの趣旨の発言で煙にまき、ばかにされているのではないかという不信感を多くの都民は持ったものだと思います。
 局の皆さんのもとには、決定事項をひたすら実行せよと知事から指示がおりているのではないかと思います。私は日ごろ、局の皆さんは本当に真面目にお仕事をされているということはよくわかっております。そして、苦しい立場にあるのも、今、十分、重々承知しているところでございます。
 本日はさまざまな観点から質問を行いましたが、難しいものは難しいという勇気をぜひ持っていただきたいと思います。そうしなければ、冒頭申し上げましたとおり、成功すればよいのですが、失敗をした場合には、職員の皆様に責任がかぶせられることになりかねません。老婆心ながら付言させていただきます。
 以上をもって私の質問を終わります。

○たきぐち委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後四時五十九分休憩

   午後五時十分開議

○たきぐち委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○白石委員 私からも、築地再開発検討会議の質問をさせていただきます。
 本日は、築地再開発検討会議について初めての質疑になりますので、基本的には、このA4の一枚の報告用紙になりますので、これに基づいて一つ一つただしていきたいというふうに思います。
 まず初めに、我が党は、築地市場を更地にして再開発することについては、そもそも反対であり、築地市場の現在地再整備こそ、食の安全と築地ブランドの核となる仲卸業者を守ることになっていくと考えております。
 そして、再開発については、この間の都議会での質問で、知事が基本方針で述べた、築地は守る、市場としての機能を確保するという言葉は影を潜め、民間ディベロッパーによる開発の話ばかりが前面に出てきていることに大変大きな問題を感じております。そうした立場とその角度から質問をさせていただきます。
 まず初めに、築地再開発検討会議は、誰の発議で、どこの部局が設置したものですか。会議設置決定は誰が行ったのか、それぞれ伺いたいと思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 築地再開発検討会議は、八月十日に発表いたしました補正予算案の知事査定の際に、都市整備局が知事に説明いたしまして、設置することとしたものでございます。

○白石委員 つまり都市整備局が主導しているということです。
 では、委員の選出は、いつ、誰が、どのような会議で検討され、決まったものか、その選出に当たっては誰が候補者を出したのか、委員の選出では市場関係者も候補となっていたのか、また、委員の追加は今後可能なのか、それぞれお答えいただきたいと思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 検討会議の委員につきましては、事務局である都市整備局と政策企画局が知事とも相談しながら、候補者を選定しております。
 候補者につきましては、事務局から提案しておりますし、知事からも提案がございました。最終的には九月二十二日に決定し、プレス発表を行ったところでございます。
 委員に選出しなかった候補者については、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。
 なお、委員の追加については予定しておりません。

○白石委員 済みません、一つ確認ですが、委員の追加は可能ですかという質問です。お答えいただきたいと思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 この検討会議の組織などにつきましては、要綱で定めておりまして、この要綱におきましては、委員は知事が委嘱するとしておりまして、委員の人数については特に定めがございません。
 したがいまして、知事が委嘱をすれば委員の追加は可能ということでありますけれども、現時点で追加をすることは予定しておりません。

○白石委員 委員の追加は可能だということです。
 知事からも候補者の提案があったとご答弁されました。その上でお尋ねをしたいと思います。何も候補者名を明らかにしてほしいといっているわけではありません。
 知事自身が築地や築地ブランドを守るといい、築地ブランドの核をなすのは目ききの力を持つ仲卸業者だと、基本方針の記者会見では述べたわけですから、築地の再開発検討においては、仲卸業者を初めとする市場関係者は欠かせないはずだと思います。
 改めてお聞きしたいと思いますが、候補者に市場関係者は入っていたのかいないのか、お願いいたします。

○山崎まちづくり推進担当部長 繰り返しになりますが、委員に選出しなかった候補者については、お答えを差し控えさせていただきます。

○白石委員 答弁を差し控えるということです。
 市場関係者を入れることは、せめて候補者選定の検討には話題になってしかるべきだというふうに思います。それすら明言できないようでは、築地を守るというふうな立場がそもそも問われてしまうということを改めて指摘をしたいと思います。
 では、次に伺います。市場関係者、とりわけ築地ブランドの核をなす目ききの力を持つ仲卸業者は、なぜ委員に入っていないのか伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 築地再開発においては、築地の地域特性やポテンシャルなどを十分に生かし、東京の持続的な成長につながる、よりよいものとしていくことが重要でございます。検討会議の委員には、そうした観点から自由な発想で幅広いご意見をいただけるよう、さまざまな分野でご活躍されている方々を選定したものでございます。

○白石委員 築地の地域特性やポテンシャルを最も知るのが市場関係者ではないのかというふうに指摘をしたいと思います。
 東京の持続的な成長につながるとおっしゃいますが、それは一つの柱にはなり得るかもしれませんが、築地を守るという大事な柱がすっぽり抜け落ちていると、これも指摘せざるを得ないと思います。
 それでは、築地再開発検討会議の性格や目的について、これから一つ一つ聞いてまいりたいと思います。
 まず、この築地再開発検討会議は公開で行われるのでしょうか。

○山崎まちづくり推進担当部長 検討会議は、附属機関等設置運営要綱の規定に基づきまして、原則として公開をする予定でございます。

○白石委員 検討会議の性格や目的を定めるには、先ほどいわれました要綱が策定される必要があると思います。
 要綱は策定され、決定されているのか、改めて確認したいと思います。決定されたとしたら、いつの日付になっているか教えてください。

○山崎まちづくり推進担当部長 検討会議の設置要綱は、九月二十二日付で決定しております。

○白石委員 では、要綱が決定されている場合、設置の目的について具体的に伺いたいというふうに思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 目的につきましては、設置要綱の第二条に規定しております。
 具体的に申し上げますと、会議は、築地の魅力を最大限に生かした再開発に向けて、各分野で活躍している有識者、専門家等から自由な発想で幅広い意見を聴取し、まちづくりの大きな視点として整理することを目的として設置するとしてございます。

○白石委員 幅広い意見を聴取して、まちづくりの大きな視点で云々かんぬんと、このように今答弁もされました。
 そもそも現在の市場についての方向は、その是非はともかく、知事の基本方針に基づいて行われるはずだと思います。築地再開発検討会議では、知事の基本方針に沿った検討が行われるのか伺います。また、基本方針は検討会議をどれぐらい拘束するものなのかも伺います。さらに、あるいは基本方針は関係なく独立してまちづくりの検討がされるのか、それぞれ伺いたいと思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 知事の基本方針を都としての具体的な取り組みにつなげていくため、七月の関係局長会議におきまして、課題や取り組みの方向性を整理し、築地の魅力を最大限に生かした再開発への取り組みを開始することとしたものでございます。これを踏まえ、検討会議において検討を行うものでございます。

○白石委員 ちょっと待っていただきたいんですが、今の答弁には、知事の基本方針に沿ってという言葉はありませんでした。その上で、六月二十日の知事の方針を七月の関係局長会議で方向性を整理したということですから、改めて整理をし直したというふうに聞こえてしまいます。
 現在、築地の再開発を進める方針は、知事の基本方針ではなく、方向性を整理した関係局長会議の内容だということでしょうか。ちょっとこれ大事な点なので、具体的にお答えいただきたいと思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 検討会議の検討につきましては、七月の関係局長会議における整理を踏まえて行うものでございます。

○白石委員 済みません、ちょっと確認なんですが、今のご答弁だと、関係局長会議で改めて整理し直したと、そこから始まっていきますよというふうな理解でよろしいですか。

○山崎まちづくり推進担当部長 知事の基本方針を都としての具体的な取り組みにつなげていくため、関係局長会議において課題や取り組みの方向性を整理したものでございます。

○白石委員 答弁の繰り返しになっていますね。
 お答えの話だと、知事の基本方針を整理し直した関係局長会議の線に沿って進めていくとしか、どうも聞こえないと思います。
 この関係局長会議では、築地は守る、豊洲を生かすから、築地も豊洲も生かすに、何かすりかわってしまって、築地は守るという言葉は既に消えてしまっているというふうに申し上げたいと思います。そこにこそ重大な問題があると改めて指摘をしたいと思います。
 基本方針に沿った場合、知事のいう築地の市場機能のあり方についても検討がなされなくてはならないと思います。築地の市場機能の確保のあり方についても検討がされるのか、伺いたいと思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 検討会議では、築地の地域特性やポテンシャルなどについて、自由な発想で幅広い議論を行っていただきたいと考えております。
 なお、築地の再開発につきましては、検討会議での議論を踏まえ、ステップを踏みながら検討を進めることとしておりまして、こうした動きの中で、築地に戻ることを希望する仲卸業者に応えるためのさまざまな方策につきまして、豊洲市場への移転後の状況を踏まえながら検討を進めていくこととしております。

○白石委員 今ご答弁で、豊洲市場への移転後の状況も踏まえながら、今後検討を進めていくといわれました。この移転後の状況の中に仲卸業者も入るということでよろしいのか、また、仲卸業者も入る場合はヒアリングなんかもするのか、伺いたいと思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 築地に戻ることを希望する仲卸業者に応えるためのさまざまな方策につきまして、豊洲市場への移転後の状況を踏まえながら、検討を進めていくということでございます。

○白石委員 ちょっとよくわからないので整理していいますが、この豊洲市場への移転後の状況を踏まえながら、今後検討を進めていきますという答弁でした。この状況を踏まえながら、今後の中には、仲卸業者は含まれているのかということなんです。それから、その後、仲卸業者も入る場合は、ヒアリングなんかもその場では行うのかということをあわせて聞いているので、それぞれお答えいただきたいと思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 築地の再開発につきましては、検討会議における幅広い議論から検討をスタートさせまして、来年度にかけて、民間からのヒアリングなども行いながら、都としてまちづくりの方針として取りまとめていく予定でございます。
 民間からのヒアリングなどの対象者や実施時期、方法等につきましては、検討会議での議論なども踏まえながら、今後検討してまいります。

○白石委員 よりわからなくなったなというふうな感じなんですが、私が聞いているのは、要するに、豊洲市場への移転後の状況という、この状況の中に仲卸業者が入るのかどうなのかというところを聞いているんですね。そこの一点のみで、ちょっともう一度お伺いしたいんですが、どうですか。

○山崎まちづくり推進担当部長 豊洲市場への移転後の状況というのは、ご答弁申し上げておりますのは、将来築地に戻ることを希望する仲卸業者に応えるための方策のことでございますので、移転後の状況というのは、移転後の仲卸業者の方々の状況ということでございます。

○白石委員 そうすると、入るということですね。
 では、改めて検討会議本体についてお伺いいたしますが、会議では、委員以外の者についても呼んで、意見を述べてもらうということはあるのかどうなのか伺いたいと思います。
 知事は、先日の我が党の代表質問に対して、民間からのヒアリングを行うと答弁をされております。この民間という人はどういう人を想定しているのか伺いたいと思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 検討会議の設置要綱におきまして、座長は、必要があると認めるときは、委員以外の者を会議に出席させることができると定めております。
 民間からのヒアリングの対象者などにつきましては、先ほどもご答弁申し上げましたが、今後検討してまいります。

○白石委員 いろんな人を入れられるということですね。
 では、検討会議の委員には選ばれませんでしたが、市場関係者の意見を聞く、それくらいのことは最低限必要だというふうに思いますが、そこら辺はどうでしょうか。

○山崎まちづくり推進担当部長 民間からのヒアリングの対象者などにつきましては、今後検討してまいります。

○白石委員 何度聞いても、市場関係者の意見を聞くということは明言されていないということです。それでも、否定しなかった以上は、ぜひ真剣に検討して、実現もさせていただきたいというふうに思います。
 先ほど設置要綱の目的のところで、自由な発想で幅広い意見を聴取し、築地まちづくりの大きな視点として整理するということをおっしゃられました。この整理とは、具体的には、指針や報告書などをまとめるということになるのかどうなのか、それとも出てきた意見を幾つか併記するというふうなことになるのか、また、それを整理するといった場合に事務局が行うのかどうなのか、それともほかの、委員側がやるのかどうなのかというのを、ちょっとそれぞれ伺いたいと思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 検討会議における整理の仕方などにつきましては、今後、検討会議の場において検討してまいります。

○白石委員 我が党の開示請求を通じて、政策企画局や都市整備局が、築地地区まちづくりの委託調査やヒアリングを行って、報告書を作成していたことが判明をいたしました。海外VIP向けの高級ホテルやオフィスビル、国際会議場などを建設する方向が検討されていたことが波紋を呼んでおります。これらは検討会議においてどのように扱われるのか、伺いたいというふうに思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 検討会議の議論を踏まえながら、過去の委託の成果につきまして、生かせるものは生かしていきたいと考えております。

○白石委員 都は、市場関係者から意見を聞き取り、築地再開発の方針に反映させることについては、全くこれまでも明言しないのに、民間主導で高級ホテルやオフィスビルをつくることについては、生かせるものは生かしたいという、方向性が間違っていると強く指摘をしたいというふうに思います。
 検討会議では、定期借地やPFIなど、土地や建物の開発や管理運営の手法についても話し合うのでしょうか。整理にはそのようなものも含まれるのか伺いたいと思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 検討会議における整理の仕方などにつきましては、今後、検討会議の場において検討してまいります。

○白石委員 では、整理されたものは、どの程度築地再開発の方針や内容を縛るものになるのか伺います。

○山崎まちづくり推進担当部長 再開発の具体的な姿については、検討会議における整理を踏まえ、ステップを踏みながら、開発コンセプト等を具体化してまいります。

○白石委員 検討会議の事務局についてお尋ねをしたいというふうに思います。
 事務局は、どこがこの検討会議を行うのか。事務局にも委員にも中央卸売市場が入っていないのはなぜか、伺いたいと思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 検討会議は、築地まちづくりの大きな視点として整理することを目的としておりますことから、都市整備局及び政策企画局が事務局を行ってまいります。

○白石委員 答弁で、市場としての機能を守るということは、今ご答弁であった大きな視点ではないのかと。小さな問題だということなのか、認識を伺いたいというふうに思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 築地まちづくりの大きな視点につきましては、まさにこれから検討会議の中で議論いただきまして、整理していく内容でございます。別に、市場機能が小さな視点とか、そういうことを申し上げているわけではございません。

○白石委員 市場機能は小さな視点ではないということです。
 では、大きな視点には、この市場機能というのは入るんですか。お伺いします。

○山崎まちづくり推進担当部長 築地まちづくりの大きな視点につきましては、検討会議において、さまざまなご意見をいただく中で整理をしていくものでございます。

○白石委員 大きな視点にも小さな視点にも入らないと。一体どこへいってしまったのかということになるんですね。
 改めて次に伺いますが、事務局は、各局のどこの課がこの検討会議を担当するのか、伺いたいと思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 事務局につきましては、まず都市整備局は都市づくり政策部の土地利用計画課でございます。それから、政策企画局は調整部政策課でございます。

○白石委員 検討会議はどのぐらいのペースで開催されるものなのか、取りまとめの目途というのはいつぐらいを今考えられておられるのか、お聞きします。

○山崎まちづくり推進担当部長 検討会議のスケジュールにつきましては、来月開催いたします第一回の検討会議におきまして、委員の意見を聞いた上で検討してまいります。
 取りまとめの目途でございますけれども、来年五月ごろに、築地まちづくりの大きな視点として整理していきたいと考えております。

○白石委員 検討状況については、さきの我が党の代表質問に対し、水産仲卸などの業界団体に対しても適切に情報を提供すると答弁をされました。検討会議の開催のたびに報告を行うのかどうなのか、伺いたいと思います。
 そして、報告に際して、水産仲卸など業界団体から出された意見は、検討会議にどのように伝えられるのか、伺いたいと思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 検討状況につきましては、水産仲卸などの業界団体に対しましても、適切に情報提供などを行っていくこととしております。
 意見が出された場合は、市場当局とも相談して、適切に対応してまいります。

○白石委員 補正予算では、築地の再開発に向けた検討に二千万円の予算がつけられております。これは検討会議の運営のためのものなのか、伺いたいと思います。その場合、外部に調査委託などは行うのかどうなのか、検討会議の運営以外の使い道は考えられているということなのか、お答えいただきたいと思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 検討会議の運営費のほか、調査委託に充てることを見込んでおります。

○白石委員 外部に調査委託をするというふうなことが今答弁されました。
 確認ですが、調査委託は、検討会議の中で調査委託するということなのか、それとも別個に調査委託をされるのか、そこら辺、ちょっと確認をしたいと思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 調査委託につきましては、検討会議と連携を図る形で行っていきたいと考えております。

○白石委員 済みません、ちょっと私、聞き逃したかもしれないんですけれども、連携を図るというのはどういう意味なのか、具体的に伺いたいと思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 調査委託を活用いたしまして、検討会議の検討に必要な資料の作成を行うことなどを想定しております。

○白石委員 済みません、確認ですが、検討会議に出すための資料として調査委託をかけていくというふうなことなんですか。ちょっとよくわからないので、もう一回整理してお願いします。

○山崎まちづくり推進担当部長 調査委託につきましては、今後発注をしていきますので、まだ内容としては確定しているものではございません。

○白石委員 今後発注をかけていくというふうなことにとどまっているということですね。
 要するに、調査委託をこれからかけていくと、発注をかけていくという、その発注というのは、一体どういうふうな機関、名前はいえないかもしれないですけど、どういう分野のところになるのか、ちょっと伺いたいと思うんですが。

○山崎まちづくり推進担当部長 その委託先の予定につきましては、どういう会社とか、どういう業種の会社とか、そういうことを決めて発注しようとしているわけではございません。

○白石委員 ちょっとなかなか--まず、調査委託は今考えているよと。発注を考えているよというふうなのがご答弁であったんですね。なので、その先が、調査委託というのはどういうような調査をするのか、そういう分野も含めて今考えられているんですかということなんです。どうですか。

○山崎まちづくり推進担当部長 調査委託につきましては、今後発注してまいります。

○白石委員 これだと問答になってしまいますので、ただ、発注をするということは考えているということは、頭の中には何を調査するのかとかというのは、もう入っているというふうにいわざるを得ないかなと思います。
 最後に、検討会議での整理以降のスケジュールについてお伺いをいたしたいというふうに思います。
 知事は、再開発の具体的な姿は、検討会議の整理を踏まえ、段階的に検討を進めと答弁をいたしましたが、検討会議の後にどのような段階を踏むことを想定しているのか、伺いたいと思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 検討会議での整理の後、まちづくり方針の取りまとめを行います。その後、この方針を踏まえた民間からの提案募集や事業者選定など、ステップを踏みながら、再開発の姿を具体化してまいります。

○白石委員 今、そのステップの具体的なところが出されました。
 本日の質疑を通じて、改めて、築地は守る、築地ブランドを守る、市場機能を確保するということが、市場問題での課題や方向性から外れてきているということ、再開発の検討会議でも同様の姿勢で進められようとしていることが、今いよいよはっきりしてきたと思います。
 また、市場関係者は委員から外し、意見を聞くことも明言をしない。一方で、民間のための再開発は熱心に進めている姿勢が浮き彫りになったというふうに思います。
 今必要な検討は、専門家や市場業者、都民の英知を結集して、食の安全と築地の仲卸業者を初めとした目ききの力を守るための方策の検討であること、また、築地の現在地再整備の検討であることを改めて強調して、私の質問を終わりたいと思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 先ほどの調査委託の点で、恐縮なんですが、ちょっとお答えが不十分でしたので、補足させていただきます。
 調査委託の内容等につきましては、入札にかかわることでございますので、しかるべきときに公表してまいります。

○山口委員 九月五日の臨時会の討論でも述べさせていただきましたが、私たち都議会民進党は、平成二十四年度の市場会計予算に対して、築地での食文化の拠点が継承されるよう最大限協力することなどとした付帯決議を提案し、成立をさせてまいりました。
 したがって私は、東京都が築地での食文化の拠点継承に向けて取り組むことに対しては、積極的な立場であるわけであります。付帯決議は、市場会計予算に付されたものではありますが、都市整備局も重く受けとめるべきと考えております。
 築地市場のある中央区は、長年、築地市場の移転反対を訴えてこられました。江東区は、豊洲市場を迷惑施設と捉え、広域幹線道路や千客万来施設の整備を受け入れ条件としてまいりましたが、中央区にとっての築地市場は、場外と一体となった食文化の拠点をなす、いわば門前町の仏様のような扱いになっているわけであります。江東区にとって千客万来施設の整備が受け入れの条件であるならば、中央区にとっても、食文化の拠点継承は、移転を容認する絶対条件となるのではないでしょうか。
 中央区は二〇〇四年、万が一、市場が移転してしまった場合に備え、築地地区の活気とにぎわいビジョンを発表し、その後、二〇一〇年十月二十七日にも、当時の石原知事に対して築地市場移転問題への要望書を提出され、その中で、区の考え方をまとめた別添資料も提出をされています。
 付帯決議でも、中央区の要望でも、築地の食文化の継承が重要だとしているわけであります。私ももちろん重要だと思います。
 これは、都市整備局として築地の食文化についてどのように認識をされているのかを、あらかじめ伺っておきたいと思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 築地は、歴史や文化、地の利など、さまざまな魅力やポテンシャルを有しております。中でも、築地エリアが有する食文化は、築地市場や場外市場とともに、長年にわたり培われてきた大きな魅力の一つであると認識しております。
 築地の再開発に当たりましては、こうした食文化を初め、さまざまなポテンシャルを生かしながら、東京の魅力をさらに高めていくことが重要と考えております。

○山口委員 先ほどからの答弁の中にもありましたが、中央区の意見反映について、築地再開発検討会議において、中央区はオブザーバーという位置づけであるというご答弁でありました。
 これは委員と同じように、会議の中で意見を述べられるという立場になるのか、単なる陪席か、オブザーバーの意味合いとは、また中央区の意向、要望はどのように反映されるのか、お答えをいただければと思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 検討会議は、築地の魅力を最大限に生かした再開発に向けまして、各分野でご活躍の方々から、自由な発想で幅広いご意見をいただき、築地まちづくりの大きな視点として整理することを目的としたものでございまして、中央区については、オブザーバーとしての参加を予定しております。検討会議において、議論の状況によっては、中央区の意見を求めるということも想定はされようかと思います。
 築地再開発の検討や実施に当たりましては、地元区との連携協力が不可欠でございますので、中央区とは適宜意見交換等を行うなど、中央区の意見を踏まえて検討を進めていきたいと考えております。

○山口委員 本日夕方、中央区長名で小池知事に要望書を提出されると伺っております。要望書の内容については、築地での食文化の拠点継承にとどまらず、市場移転時期の明確化や環状二号線の早期整備、BRTや地下鉄の整備など、多岐に及ぶものと想像ができるわけでありますが、やはりその根幹は、地元区である中央区の要望を十分に聞いてほしいということだと考えます。
 築地の再開発にとどまらず、交通インフラの整備などを初め、勝どき、晴海など、快適な都市づくりに向けて、地元区と十分に協議、連携しながら取り組むべきと考えますが、都市整備局長の見解をお伺いをしたいと思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 お話のございました中央区からの要望書につきましては、都に提出する意向があるということは区からお聞きしております。都に提出されるということであれば、受理した後に、内容を確認した上で、適切に対応してまいります。

○山口委員 まだ確認がされていないということで、局長からの答弁はもちろんいただけないのは、仕方がないことかなとは思いますが、いずれにしても、築地再開発検討会議のメンバーは多様なわけでありますが、多くの専門家、都市づくりの専門家を初め、文化政策や食文化に造詣の深い方が委員に含まれており、より洗練された開発コンセプトが提案をされるのではないかと期待をしているところでもあります。
 しかしながら、コンセプトを練っていく段階において、水産仲卸の団体など直接的な利害関係者をあえてメンバーに入れる必要はないということは理解をします。しかし、一方で、検討の前提として、築地に戻ることを希望する仲卸業者に応えるための方策に関する検討も、同時に行っていかなければならないわけであります。検討会議での議論は、こうしたことには留意をされないのか、確認をしたいと思います。

○山崎まちづくり推進担当部長 築地の再開発におきましては、築地の地域特性やポテンシャルなどを十分に生かし、東京の持続的な成長につながる、よりよいものとしていくことが重要でございます。検討会議では、そうした観点から、自由な発想で幅広いご議論をいただきたいと考えております。
 なお、築地の再開発については、これも再三ご答弁申し上げておりますとおり、検討会議での議論を踏まえ、ステップを踏みながら検討することとしておりまして、こうした動きの中で、築地に戻ることを希望する仲卸業者に応えるための方策について、豊洲市場移転後の状況を踏まえながら検討を進めていくこととしております。

○山口委員 重複をしております質問に関しては、割愛をさせていただきますが、これまでの答弁をさまざま拝聴しておりましても、まだ全く内容がわからない、どのような議論がされていくかわからない。さまざまなものを憶測の部分で質疑は重ねられないわけでありますから、やはり適宜ご報告をいただいて、しっかり検討を、議会の中でも質疑もさせていただきたいと、そのように思っているところでもございます。
 この都市整備委員会においても、その役割は十分大きなものだと思っておりますので、どうかその場面場面をきちっと設定をしていただきますように要望して、質疑を終わります。

○たきぐち委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○たきぐち委員長 異議なしと認め、報告事項、築地再開発検討会議の設置についてに対する質疑は終了いたしました。
 以上で都市整備局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時五十七分散会

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