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Tokyo Metropolitan Assembly

都市整備委員会速記録第一号

平成二十九年二月十七日(金曜日)
第五委員会室
午後一時一分開議
出席委員 十四名
委員長あさの克彦君
副委員長白石たみお君
副委員長神野 次郎君
理事栗林のり子君
理事神林  茂君
理事桜井 浩之君
やながせ裕文君
西沢けいた君
大松あきら君
松村 友昭君
山田 忠昭君
林田  武君
小磯 善彦君
高橋 信博君

欠席委員 なし

出席説明員
都市整備局東京都技監都市整備局長技監兼務邊見 隆士君
次長別宮 浩志君
技監都市づくり政策部長事務取扱上野 雄一君
理事佐藤  敦君
理事航空政策担当部長事務取扱佐藤 伸朗君
総務部長今村 保雄君
住宅政策推進部長桜井 政人君
都市基盤部長外かく環状道路担当部長兼務中島 高志君
市街地整備部長選手村担当部長兼務奥山 宏二君
市街地建築部長青柳 一彦君
都営住宅経営部長営繕担当部長兼務永島 恵子君
基地対策部長山口 祐一君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務佐々木 健君
連絡調整担当部長菊澤 道生君
都市づくりグランドデザイン担当部長五嶋 智洋君
まちづくり推進担当部長山崎 弘人君
住宅政策担当部長田中 敬三君
民間住宅施策推進担当部長木村 宣代君
防災都市づくり担当部長山下 幸俊君
多摩ニュータウン事業担当部長宮城 俊弥君
局務担当部長齊藤  敏君
耐震化推進担当部長飯泉  洋君
経営改革担当部長八嶋 吉人君
再編利活用推進担当部長渡辺 正信君
建設推進担当部長草野 智文君
横田基地共用化推進担当部長交通政策担当部長兼務堀   真君

本日の会議に付した事件
都市整備局関係
第一回定例会提出予定案件について(説明)
・平成二十九年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 都市整備局所管分
・平成二十九年度東京都都営住宅等事業会計予算
・平成二十九年度東京都都営住宅等保証金会計予算
・平成二十九年度東京都都市開発資金会計予算
・平成二十九年度東京都臨海都市基盤整備事業会計予算
・平成二十九年度東京都都市再開発事業会計予算
・平成二十八年度東京都一般会計補正予算(第三号)中、歳出 都市整備局所管分
・東京都市計画事業北新宿地区第二種市街地再開発事業施行規程を廃止する条例
・東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例
・都営住宅二十八CS-一〇一東(港区北青山三丁目・港区施設)工事請負契約
・都営住宅二十八H-一〇七東(江東区豊洲四丁目)工事請負契約
・都営住宅二十八CH-一〇二西(村山・武蔵村山市施設)工事その二請負契約
・都営住宅二十八H-一〇四東(江東区南砂三丁目)工事請負契約
陳情の審査
(1)二十八第一三五号 都営住宅の新規建設を求めることに関する陳情
(2)二十八第一四〇号 日米地位協定第十七条の改定等を求める意見書の提出に関する陳情
報告事項
・東京都住宅マスタープラン(案)について(説明)
・第二百十七回東京都都市計画審議会付議予定案件について(説明・質疑)

○あさの委員長 ただいまから都市整備委員会を開会いたします。
 初めに、本委員会の会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、都市整備局関係の第一回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取、陳情の審査及び報告事項の聴取を行います。
 なお、本日は、提出予定案件及び報告事項の東京都住宅マスタープラン(案)については、説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は会期中の委員会で行い、報告事項、第二百十七回東京都都市計画審議会付議予定案件については、説明を聴取した後、質疑を終了まで行いますので、ご了承願います。
 これより都市整備局関係に入ります。
 初めに、第一回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○邊見東京都技監 本日は、平成二十九年第一回東京都議会定例会に提出を予定しております都市整備局関係の案件をご説明いたします。
 提出予定案件は、予算案が二件、条例案が二件、契約案が四件でございます。
 初めに、お手元の資料1、平成二十九年度当初予算説明書に沿いまして、予算案の内容についてご説明を申し上げます。
 一ページをお開き願います。都市整備局所管全会計の予算総括表でございます。
 当局は、一般会計、特別会計及び公営企業会計を合わせまして、六つの会計を所管してございます。
 都市整備局予算の基本的な考え方でございますが、耐震化や木密対策など災害に強い都市づくりの推進や、国際競争力の強化等に資する市街地やインフラの整備、快適な都市環境の形成、豊かな住生活の実現に向けた施策、これらを積極的に展開するとともに、二〇四〇年代の都市像を実現するための取り組みを進めるための予算を編成してございます。
 二十九年度の会計別予算額について、表の上から順に申し上げます。
 まず一般会計は千四百三十五億三千三百万円でございます。
 次に、特別会計ですが、都営住宅等事業会計は千七百八十億三千八百万円、都営住宅等保証金会計は十六億五千四百万円、都市開発資金会計は二十一億九千六百万円、臨海都市基盤整備事業会計は三十億三千四百万円でございます。
 次に、公営企業会計ですが、都市再開発事業会計は十四億九千二百万円。
 これら全ての会計の合計は三千二百九十九億四千七百万円でございます。
 以上の平成二十九年度予算の主なポイントについて、一言申し上げます。
 まず、防災関連でございます。
 木造住宅密集地域の改善を促進するために、引き続き、特定整備路線の整備や不燃化特区における支援に積極的に取り組むとともに、新たに老朽建築物からの住みかえに対する助成を行います。
 建築物の耐震化促進は、特定緊急輸送道路沿道建築物について、引き続き、設計は最大全額、改修費用に対し最大九割を助成するほか、区市町村による住宅への全戸訪問やマンションの耐震化について、補助の拡充を行います。
 次に、二〇二〇年大会に向けた取り組みでございます。
 鉄道駅のバリアフリー化については、補助を拡充し、ホームドアやエレベーターの設置を促進してまいります。
 選手村の整備については、大会時に宿泊施設として使用する住宅棟の建設にあわせて、道路などの基盤整備を本格化させてまいります。
 次に、住宅関連でございます。
 老朽マンションの再生については、まちづくりと連携して、建てかえを進めるための新たな制度を創設いたします。
 都営住宅については、年間三千八百戸の建てかえとともに、耐震改修を着実に進め、創出された用地をまちづくりに活用してまいります。
 最後に、将来を見据えた取り組みでございます。
 都市づくりのグランドデザインを策定し、二〇四〇年代の都市像の実現のための取り組みを進めてまいります。
 次に、平成二十八年度補正予算案についてご説明を申し上げます。
 お手元の資料2、平成二十八年度補正予算説明書の一ページを開き願います。平成二十八年度都市整備局補正予算総括表でございます。
 この補正予算案は、主に、現時点で執行しないことが明らかな事項について、不用額を精査いたしまして、必要な予算上の対応を行うものでございます。
 表の中央、縦の列にございます補正予算額欄をごらんいただきたいと思います。
 平成二十八年度補正予算額は、一般会計においてマイナス二百三十二億二千七百万余円でございます。
 続きまして、条例案についてご説明を申し上げます。
 お手元の資料3、平成二十九年第一回東京都議会定例会提出予定条例案説明資料をごらんいただきたいと思います。
 まず、東京都市計画事業北新宿地区第二種市街地再開発事業施行規程を廃止する条例案でございます。北新宿地区の事業の終了に伴い、条例を廃止するものでございます。
 次に、東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例案でございます。建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律の施行等に伴い、所要の手数料を新設するほか、規定を整備するものでございます。
 最後に、契約案についてご説明を申し上げます。
 お手元の資料4、平成二十九年第一回都議会定例会提出予定工事請負契約議案の概要についてをごらんいただきたいと思います。いずれも、都営住宅を建設いたします工事請負契約議案四件でございます。
 私からの説明は以上でございます。
 引き続き詳細な内容につきまして、総務部長からご説明を申し上げます。ご審議のほど、どうぞよろしくお願いを申し上げます。

○今村総務部長 まず初めに、平成二十九年度当初予算案につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料1、平成二十九年度当初予算説明書をごらんください。
 都技監から先ほど総括的にご説明申し上げましたので、主な事業の概要につきまして、一般会計から順にご説明申し上げます。
 五ページをお開き願います。都市整備局一般会計総括表でございます。
 歳出でございますが、一番上の段、都市整備費の欄をごらんください。
 二十九年度予算額は一千四百三十五億三千三百万円、二十八年度予算と比較した増減率は、一番右に示してありますとおり、マイナス八・〇%でございます。
 次に、歳入でございますが、一番下から二段目、計の欄をごらんください。
 二十九年度予算額は七百九十九億九百万余円、増減率はプラス〇・四%でございます。
 続いて、主要事業につきましてご説明申し上げます。
 八ページをお開きください。表の左上、枠の外に予算科目、款項目節の項を記載してございまして、このページは第一項、都市整備管理費でございます。
 表の一番上の段、第二目、企画調査費は、二十九年度の事業費十一億三千万余円を計上し、前年度比較五千六百万余円の減となっております。
 表の左側、中ほどには、特定財源及び差引一般財源を記載しておりまして、以下、各事業とも同様の形で記載をさせていただいております。
 表の右側、概要欄には事業の詳細を記載してございます。このうち、(2)の都市づくりのグランドデザイン(仮称)検討調査は、二〇四〇年代の都市像を描き、その実現に向けた道筋を示すため、都市づくりのグランドデザインを行政計画として策定するものでございます。
 その下の(3)から(5)は、新規事業でございます。
 (3)の東京における土地利用に関する基本方針策定調査は、東京の将来の都市像に基づいた総合的な土地利用施策の展開を図るため、基本方針の策定に向けた調査検討を行うものでございます。
 (4)、都市計画区域マスタープランの改定は、将来の都市像を具体化するため、法定計画である都市計画区域マスタープラン改定に向け調査検討を行うものでございます。
 (5)、緑の保全・活用に関する検討調査は、都市における緑の機能を踏まえ、効果的に緑を保全、活用するための具体的な方策について検討を行うものでございます。
 一〇ページをお開き願います。第三目、水資源対策費につきましては、事業費六億九千百万余円を計上しております。
 これは、主に八ッ場ダム建設に伴って必要となります水没関係住民の生活再建や生活環境、産業基盤の整備などの事業に対して、必要な経費を負担するものでございます。
 一三ページをお開き願います。第二項、都市基盤整備費の第二目、都市基盤調査費は、事業費十億四千万余円を計上しております。
 (7)、東京の都市計画道路網の検討調査は、第四次事業化計画で優先整備路線として選定されなかった路線の今後のあり方などを検討する調査でございます。
 一四ページをお開き願います。(12)と(14)は新規事業でございます。
 (12)の広域交通の快適な利用に関する実施運営等業務は、都民が快適に鉄道を利用できるよう、交通やライフスタイルなど、さまざまな観点からの取り組みを推進するものでございます。
 (14)の自動運転技術を活用した都市づくりへの展開に関する調査は、自動運転技術の普及に向け、都市の道路交通や道路空間に与える影響や効果などにつきまして、調査を実施するものございます。
 右方、一五ページをごらんください。第三目、都市基盤施設等助成費は二百一億百万余円を計上しております。
 概要欄(1)、都市高速鉄道建設助成等は、交通局及び東京地下鉄株式会社の大規模改良や耐震補強に対し、補助等を実施するものでございます。
 一六ページをお開き願います。(8)、鉄道駅総合バリアフリー推進事業は、鉄道駅のホームドアやエレベーターの設置を促進するため、整備費の一部に対して補助等を行うものでございます。
 カの鉄道駅洋式トイレ整備促進事業は、新規事業で、トイレの洋式化を促進するため、鉄道事業者に対して補助を行うものでございます。
 恐れ入りますが、一八ページをお開き願います。第三項、市街地整備費でございます。
 第一目、管理費は、事業費三十七億七千七百万余円を計上してございます。
 概要欄(4)、市街地整備事業に関する検討調査のうち、都市整備における無電柱化推進検討調査は、新規事業でございまして、まちづくりの機会を捉え、狭隘道路の無電柱化を推進する方策を検討するものでございます。
 右の一九ページをごらんください。第二目、都市防災施設整備事業費は、事業費七十五億九千六百万余円を計上してございます。
 概要欄(4)、防災密集地域再生促進事業は、木造住宅密集地域において、住宅の建てかえや共同化等により不燃化を促進する事業でございます。
 このうち、ウの不燃化特区制度は、特区内において、区に対して、専門家の派遣に対する支援や老朽建築物の建てかえや除却に対する助成、都税の減免措置などの特別な支援策を実施するものでございます。
 その下、(5)、災害時業務継続施設整備事業は、新規事業でございまして、都市機能が集積している地域のエネルギーネットワーク整備に対して補助を行い、災害時の業務継続性を確保するものでございます。
 二三ページをお開き願います。第六目、都市改造費は、事業費四百三十億四千八百万余円を計上してございます。
 概要欄(2)、都施行区画整理は、汐留、六町など五地区において、都施行の区画整理事業を実施するものでございます。
 (4)、地域と連携した延焼遮断帯形成事業は、特定整備路線の整備でございまして、まちづくりの取り組みと連携しながら、延焼遮断帯の形成を図るものでございます。
 二四ページをお開き願います。(8)、オリンピック・パラリンピック選手村の整備でございますが、二十九年度は、街路築造工事に着手するなど、基盤整備を本格化させてまいります。特定建築者が行う建築工事も含め、着実に整備を進めてまいります。
 二七ページをお開き願います。第四項、建築行政費でございます。
 第二目、建築指導費は、事業費九十七億四千三百万余円を計上してございます。
 概要欄(3)、耐震改修促進事業は、アからカのとおり、建築物の耐震化を促進するための支援を実施するものでございます。
 このうち、ウの区市町村耐震化促進普及啓発活動支援事業では、耐震性を満たしていない戸建て住宅に対して全戸訪問を行う区市町村への支援を拡充しております。
 また、カの整備地域内の建築物の耐震化のための助成制度では、国や区と協調して、耐震改修助成の新たな加算を行ってまいります。
 三一ページをお開き願います。第五項、住宅費でございます。
 第三目、地域住宅対策費は、事業費四十七億六千九百万余円を計上してございます。
 概要欄(1)の区市町村住宅等供給助成事業のうち、サービスつき高齢者向け住宅供給助成等は、高齢者が地域で安心して暮らし続けることができるよう、緊急時対応や安否確認等の生活支援サービスなどを提供する高齢者向け賃貸住宅の供給を図る事業でございます。
 三二ページをお開き願います。第四目、民間住宅対策費は、事業費二十七億四千二百万余円を計上してございます。
 (2)、民間住宅助成事業のエ、マンション再生の促進は、区市が取り組むまちづくり計画策定の経費や、管理組合による建てかえの検討、区分所有者間の合意形成などに要する経費に対して、補助を行う新たな制度を創設するものでございます。
 カ、空き家活用等支援事業は、区市町村が行う空き家対策計画の策定や、空き家改修工事助成等に対して、都が補助を行うものでございます。
 恐れ入りますが、少し飛んで、三九ページをお開き願います。繰越明許費でございます。
 事業の性質上、年度内に支出が終わらない見込みのものにつきまして、あらかじめ繰越明許費として予算に定めておくものございます。地下高速鉄道建設助成等、合計六十九億九千六百万円を見込んでおります。
 続きまして、四三ページをお開き願います。債務負担行為について記載してございます。
 債務負担行為は、複数年にわたる工事費等につきまして、翌年度以降の債務の限度額を期間を限ってあらかじめ決定しておくものでございます。六町地区街路整備工事等、計八項目につきまして計上しております。
 以上で一般会計の説明を終わらせていただきます。
 続きまして、特別会計についてご説明申し上げます。
 四七ページをお開き願います。都営住宅等事業会計総括表でございます。
 歳出については、表の一番上、都営住宅等事業費の欄をごらんください。
 二十九年度予算額は一千七百八十億三千八百万円、増減率はマイナス〇・二%となっております。
 歳入につきましては、表の一番下、計の欄に記載のとおり、歳出と同額となっております。
 五〇ページをお開き願います。第一項、都営住宅等事業費の第二目、住宅管理費は、事業費五百五十二億五百万余円を計上してございます。
 右側、概要欄の(1)、都営住宅等の管理運営では、二十九年度における都営住宅等の管理予定戸数二十五万九千六百八十八戸に係る管理運営経費を計上してございます。
 右側の五一ページをごらんください。第三目、住宅建設費は、事業費七百四十八億五千九百万余円を計上してございます。
 概要欄(1)、公営住宅建設事業等におきまして、三千八百戸の都営住宅の建てかえを予定してございます。
 (2)、都営住宅耐震改修事業は、都営住宅耐震化整備プログラムに基づき、平成三十二年度までに耐震化率を一〇〇%とする目標に向け、計画的に都営住宅の耐震化を進めているものでございます。
 少しページが飛びます。恐れ入りますが、五七ページをお開きください。繰越明許費につきまして記載してございます。
 また少し飛びまして六一ページになりますが、債務負担行為につきまして記載してございます。
 続きまして、六五ページをお開きください。都営住宅等保証金会計総括表でございます。
 この会計は、都営住宅等の入居者からお預かりする保証金の経理を行っているものでございます。
 二十九年度の歳出の計は十六億五千四百万円、歳入の計は七十億一千万円を計上してございます。
 続きまして、七五ページをお開き願います。都市開発資金会計総括表でございます。
 この会計は、都市施設の整備に要する用地の先行取得に係る経費の経理を行うものでございます。
 二十九年度の歳出歳入とも二十一億九千六百万円を計上してございます。増減率はマイナス七四・五%でございますが、これは、土地売り払い収入の減少に伴い、一般会計繰出金が減少するためでございます。
 八三ページをお開きください。臨海都市基盤整備事業会計総括表でございます。
 二十九年度の歳出は三十億三千四百万円、増減率はマイナス六四・六%でございます。また、歳入は四十四億百万余円、増減率はマイナス五八・七%でございます。
 続きまして、八六ページをお開きください。晴海、豊洲、有明北の三地区における開発費、合わせて二十八億七千百万余円を計上してございます。
 また、続きまして八九ページは、繰越明許費について記載してございます。
 以上で特別会計の説明を終わらせていただきます。
 続きまして、都市再開発事業会計についてご説明申し上げます。
 九三ページをお開き願います。都市再開発事業会計総括表でございます。
 この会計は、公営企業会計でございますので、収益的収支と資本的収支に分けて記載しております。
 まず、収益的収支でございますが、二十九年度の支出の合計は一千六百万円、前年度と比較して一千四百二十九億九千二百万円の減となっております。この収益的支出は、主に施設建築物や公共施設の完成、引き渡しに伴い、処分原価を営業費用として計上しますが、平成二十八年度で環状二号線地区の整備が完了することに伴い、二十九年度は大幅な減少となっているものでございます。
 同じページの下段、資本的収支でございますが、一番下の段の支出は十四億七千六百万円、前年度と比較して二百万円の増、プラス〇・一%でございます。
 少しページが飛びますが、九八ページをお開き願います。第一款、資本的支出の第一項、都市再開発事業費でございますが、支出計は十四億七千六百万円でございます。
 これは、九九ページに記載してございますとおり、泉岳寺駅地区における都市再開発事業費などでございます。
 二十九年度は、泉岳寺駅地区におきまして、施設建築物の基本設計、測量、用地補償に向けた物件調査を行ってまいります。
 平成二十九年度当初予算案の説明は以上でございます。
 続きまして、平成二十八年度補正予算案についてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料2、平成二十八年度補正予算説明書の二ページをお開き願います。一般会計の都市整備局補正予算総括表でございます。
 補正予算額を表の中央、縦の列で示してございます。
 上の表、1、歳入予算の合計欄をごらんください。歳入の補正予算額合計はマイナス三十一億七千五百万余円でございます。
 また、下の2、歳出予算の一番上の段になりますが、歳出の補正予算額合計はマイナス二百三十二億二千七百万余円でございます。
 続いて、事業の内容についてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、七ページをお開き願います。第一項、都市整備管理費の補正予算額はマイナス二億四千七百万円でございます。
 内容は、右側概要欄に記載しておりまして、利根川・荒川水源地域対策基金等事業費負担金の執行状況を踏まえて減額するものでございます。
 続きまして、八ページをごらんください。第二項の都市基盤整備費の補正予算額は二億七千六百万円でございます。
 このページから九ページにかけて記載しておりますとおり、総合治水対策事業などの執行状況を踏まえて減額するとともに、東京地下鉄株式会社からの配当金の増配分を社会資本等整備基金に積み立てるものでございます。
 一〇ページをごらんください。第三項、市街地整備費の補正予算額はマイナス百四十一億二千二百万余円でございます。
 このページから一五ページにかけて記載しておりますとおり、防災密集地域再生促進事業などの執行状況を踏まえて減額するものでございます。
 これは、主に老朽建築物の建てかえや除却に当たりまして、関係権利者との調整に時間を要したり、合意に至らなかったことによるものでございます。
 続きまして、一六ページをごらんください。第四項、建築行政費の補正予算額はマイナス六十二億九千万円でございます。
 これは、耐震改修促進事業の執行状況を踏まえて減額するものでございます。
 これは、主に耐震改修工事に伴う所有者とテナントの交渉や、分譲マンションの区分所有者間での合意形成が難航したことなどによるものでございます。
 右側、一七ページをお開き願います。第五項、住宅費の補正予算額はマイナス二十八億四千四百万円でございます。
 このページから二〇ページにかけて記載しておりますとおり、区市町村住宅等供給助成事業などの執行状況を踏まえて減額するものでございます。
 平成二十八年度補正予算案の説明は以上でございます。
 続きまして、お手元の資料3、平成二十九年第一回東京都議会定例会提出予定条例案説明資料をごらんください。
 恐れ入りますが、三ページをお開き願います。東京都市計画事業北新宿地区第二種市街地再開発事業施行規程を廃止する条例案の概要につきましてご説明申し上げます。
 1、廃止の理由でございますが、東京都市計画事業北新宿地区第二種市街地再開発事業の終了に伴い、条例を廃止するものでございます。
 2、条例案の概要でございますが、東京都市計画事業北新宿地区第二種市街地再開発事業の施行規程を廃止するものでございます。
 四ページには条例案文などを記載してございます。
 続きまして、七ページをお開き願います。東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例案の概要につきましてご説明申し上げます。
 1、改正の理由でございますが、建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律の施行等に伴い、建築物エネルギー消費性能適合性判定等に関する手数料に係る規定を設けるほか、規定を整備するものでございます。
 2、条例案の概要でございますが、建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律の施行等により、建築物エネルギー消費性能基準への適合義務等が創設されることに伴い、建築物エネルギー消費性能適合性判定等に係る手数料を新設するほか、規定を整備するものでございます。
 続く八ページから二五ページにかけましては条例案文等を、二六ページから五〇ページにかけましては新旧対照表を記載してございます。
 最後に、契約案につきましてご説明申し上げます。
 恐れ入りますが、お手元の資料4、平成二十九年第一回都議会定例会提出予定工事請負契約議案の概要についてをごらんください。
 一ページから二ページにかけましては、今回の契約案四件につきまして、件名、工事場所、契約の相手方、契約金額、工期、契約の方法、工事概要、提案理由をそれぞれ記載しております。
 三ページをお開き願います。都営住宅二十八CS-一〇一東、港区北青山三丁目・港区施設工事の概要でございます。
 中段に記載しておりますとおり、住宅の戸数は三百二戸、構造等は鉄筋コンクリートづくり、一部鉄骨づくり地上二十階建て一棟でございます。
 契約の相手方は、長谷工・株木・石川・武家田建設共同企業体、契約金額は六十億三千七百二十万円、工期は平成三十一年八月三十日までとなっております。
 四ページには案内図と配置図を、五ページには平面図と断面図を添付してございますので、それぞれごらんいただきたいと存じます。
 続きまして、六ページをお開き願います。都営住宅二十八H-一〇七東、江東区豊洲四丁目工事の概要でございます。
 中段に記載のとおり、住宅の戸数は百四十三戸、構造等は鉄筋コンクリートづくり地上十三階建て一棟でございます。
 契約の相手方は新日本・西野建設共同企業体、契約金額は十六億一千八百九十二万円、工期は平成三十一年四月二十二日までとなっております。
 七ページに案内図と配置図を、八ページには平面図と断面図を添付してございますので、それぞれごらんいただければと存じます。
 九ページをお開き願います。都営住宅二十八CH-一〇二西、村山・武蔵村山市施設工事その二の概要でございます。
 中段に記載のとおり、住宅の戸数は百十三戸、構造等は鉄筋コンクリートづくり地上九階建て一棟でございます。
 契約の相手方は青木あすなろ・三和建装建設共同企業体、契約金額は十六億百六十四万円、工期は平成三十年十一月十三日までとなっております。
 一〇ページには案内図と配置図を、一一ページから一二ページにかけましては平面図と断面図を添付してございますので、それぞれごらんいただきたいと存じます。
 恐縮ですが、一三ページをお開き願います。都営住宅二十八H-一〇四東、江東区南砂三丁目工事の概要でございます。
 中段に記載のとおり、住宅の戸数は、B棟九十六戸、C棟六十三戸、計百五十九戸、構造等は鉄筋コンクリートづくり地上十二階建てのB棟が一棟、地上七階建てのC棟が一棟でございます。
 契約の相手方は株木・武家田建設共同企業体、契約金額は十六億四千四百八十四万円、工期は平成三十一年五月三十日までとなっております。
 一四ページに案内図と配置図を、一五ページにB棟の平面図と断面図を、一六ページにはC棟の平面図と断面図を添付してございますので、それぞれごらんいただきたいと存じます。
 以上で、平成二十九年第一回東京都議会定例会に提出を予定しております案件の説明を終わらせていただきます。ご審議のほど、どうかよろしくお願い申し上げます。

○あさの委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○白石委員 資料要求をさせていただきます。
 一点目、都営住宅、公社住宅の十年間の建設実績。
 二点目、都及び区市町村が実施している耐震診断、耐震改修の助成一覧。
 三点目、分譲マンションアドバイザー派遣助成についての区市の実施状況及び実績。
 四点目、首都高速道路に対する出資金、貸付金の推移、過去十年間。
 五点目、基地対策にかかわる支出。
 六点目、横田基地の軍民共用化にかかわる経緯。
 七点目、東京都が提供する応急仮設住宅に入居している避難者の世帯数及び人数の市区町村別内訳、そのうち避難指示区域外からの避難者の内訳。
 八点目、東京都が提供する応急仮設住宅に入居している避難者の世帯数及び人数の、都営住宅、国家公務員宿舎、民間借り上げ住宅など住居種別の内訳を、よろしくお願いいたします。

○あさの委員長 ほかにございませんか。--ただいま白石副委員長から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○あさの委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○あさの委員長 次に、陳情の審査を行います。
 初めに、陳情二八第一三五号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○田中住宅政策担当部長 お手元の資料5、請願・陳情審査説明表の一ページをお開き願います。
 整理番号1、陳情二八第一三五号、都営住宅の新規建設を求めることに関する陳情についてご説明申し上げます。
 陳情者は、豊島区の東京都生活と健康を守る会連合会会長、坂口忠男さんでございます。
 陳情の要旨は、都において、都営住宅を新規に建設していただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、都営住宅については、住宅セーフティーネットの中核としての機能を的確に果たせるよう、現在のストックを最大限に活用し、高齢者や子育て世帯等に対する優先入居を行うなど、適切な供給に努めております。
 また、住宅確保要配慮者の居住の安定確保のためには、民間住宅も含めた重層的なセーフティーネットの機能が重要であり、住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律の趣旨を踏まえ、区市町村による入居促進の取り組みが進むよう、都は、区市町村居住支援協議会の設立や活動への支援に努めております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○あさの委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○栗林委員 それでは、意見を述べさせていただきたいと思います。
 生活のやはり一番の安定は住宅の確保でございます。特に、二〇三〇年には高齢化は深刻でございまして、四人に一人が高齢者となる見込みである中、また、社会状況が変化する中で、安定した住宅というものは生活の基盤でありますことからも、住宅の確保が大変重要な課題になってきております。特に、東京都における公営住宅の応募倍率も、平均二十二・八倍ともいわれておりまして、住宅対策は喫緊の課題になっております。
 そうした中で、住宅確保に配慮が必要な方々の居住の安定を確保するためには、既存の住宅ストックの活用を進めていくということも、重層的なセーフティーネットを強化していくということになります。これも大変重要ではないかと思います。
 ちょうど今、国の方で新たな住宅セーフティーネット制度、これが検討されておりまして、今国会で関連法案などを成立させて、この制度ができましたら、ことしの秋ごろから実施される見通しにもなっております。
 この新たな住宅セーフティーネット制度といいますのは、国土交通省が、高齢者や障害者、子育て世代などのうち、住宅を確保することが困難な人たちを支援するための住宅セーフティーネットでございます。これを、増加する民間の空き家、また空き室を活用して、そこに家賃補助や家賃の債務保証、この支援をしていくということで、また、そこを耐震化するに当たっては、持ち主に対しての補助制度、こういったことも仕組みとして考えられているところでございます。
 案としては、地方自治体に専用住宅として登録された空き家、空き室に高齢者や子育て世帯の方たちが入居する際に、国から最大月四万円の家賃補助をするという内容で、月収十五万八千円以下の方を対象にするという案にもなっているようでございます。
 また、受け入れる家主に対しては、耐震化に向けて、改修費などで一戸当たり最大二百万円補助するという、そういう内容になっております。
 この制度ができるまでには、昨年一月に、我が党、公明党の国会議員が参議院の本会議で、空き家を活用した低所得者向けの住宅について、安定的かつ必要な戸数を供給できるよう、法制度化を見据えた取り組みが必要であるという、この質問が出発となりまして、この制度がいよいよできつつあるところでございます。
 今まで都営住宅に申し込みされている方が、一つこだわっていらっしゃるのは、住みなれているところで住み続けたいと。そこで、やはりなかなか倍率が高い地域になりますと入居が困難。かといって、じゃあ遠いところの比較的倍率が低いところに越したいか、それはやはり難しいということで、住みなれた近くで住宅の供給ということも求められていることもございます。そうしたことを考えますと、この新しいセーフティーネット制度が確立されますと、大変有効ではないかと思っております。
 都としても、区市町村居住支援協議会の設立、そして活動支援を通じた居住支援の取り組み強化、これを行っていただいております。こうした新たな住宅セーフティーネット制度の活用を通じて、住宅確保に配慮が必要な方々の居住の安定確保のため、さらに推し進めていただきたいと思います。
 いよいよこうした制度もこの秋から実施される見通しでございます。住宅のセーフティーネットは、今までより以上に重要な制度であることからも、現状の都営住宅の数は一戸たりとも減少させることはなく、その上で新たなセーフティーネットを活用していただきたい。そのことを意見として申し述べさせていただきます。
 以上です。

○白石委員 私からも質問させていただきます。
 都営住宅の新規建設を求める陳情にかかわって何点か質問させていただきたいと思います。
 本陳情は、東京都生活と健康を守る会連合会会長の坂口忠男さんから出されたものです。
 この陳情の趣旨、理由の中にも入っておりますが、現状は、相次ぐ社会保障の切り捨てや年金の削減、非正規雇用の増大などによる低賃金化など、住まいの貧困は深刻な状況が広がっております。そのもとで住宅のセーフティーネットとして中核をなしているのが都営住宅です。
 しかし、都営住宅の新規建設は、二〇〇〇年から十七年間、ただの一戸も新規建設はされておりません。それが今の東京都の現状です。そのことにより、都営住宅の応募倍率は高どまりが続いております。住宅支援が必要と位置づけられている高齢者や低所得者などの実態は、さらに深刻さを増しております。
 そこで、初めに伺いたいと思いますが、昨年度の単身者と世帯向けの都営住宅の応募倍率はどのぐらいだったのか、伺いたいと思います。

○八嶋経営改革担当部長 昨年度の応募倍率は、地区によりさまざまでございますけれども、平均すると、単身者向けで五十七・八倍、世帯向けで二十七・〇倍となっております。

○白石委員 今答弁されたのは、あくまでも平均の倍率です。
 昨年度五月の一般世帯向けの最高応募倍率は、千代田区の都営住宅で二千八百倍、次いで応募倍率が高かったのが、私の地元品川区の西五反田地域にある都営住宅で二千五百倍となっております。
 この品川区に限って見てみますと、この時期、四棟十戸の募集に対して四百八十名の方が申し込んでおられます。圧倒的多数が都営住宅で落ちるという現状が明らかです。
 昨年度一年間で、単身者向け都営住宅は、二度の応募で計四百三十戸の募集がありましたが、これに対し、申し込んだ都民の方は合わせて二万四千八百四十二人に及び、先ほどもありましたが、倍率は五十七・八倍に上ります。
 簡単な質問をさせていただきますが、この倍率について、都は高いと思うのか、それとも低いと思うのか、端的にお答えいただきたいと思います。

○八嶋経営改革担当部長 都営住宅の募集における応募倍率は、詳細に見てみますと、地区によりさまざまでございまして、例えば、利便性が高く建築後の年数が浅い住宅では、応募倍率が相対的に高くなる一方、倍率が低い住宅もございます。

○白石委員 私が質問したのは、高いか低いか、その認識を伺っているんです。はっきりと答えられないと。つまり、都営住宅に入りたければ、利便性が低い、古い都営住宅に応募すればいいじゃないかと、このような答弁です。とんでもないというふうに思います。
 なぜ倍率が低いところがあるのか。それは、単身世帯に応募される方の多くが高齢で、病などを抱えていたりする方も多いため、先ほどもありましたけれども、かかりつけの病院に近い場所で暮らしたいなど、切実な実態を抱えているからなんです。また、顔なじみがたくさんいる住みなれた土地で暮らしたいということなんです。ぜいたくな考えではないんです。
 先ほどの答弁は、つまり、住めればどこでもいいじゃないかと、ぜいたくいうなと、このようにいっているのと同様の意味になります。そういう姿勢にこそ、本当に都のひどい姿勢が今の発言でもあらわれていると思います。
 都営住宅には倍率の高い住宅も低い住宅もあると、このように先ほど答弁されました。
 それでは、都がいう倍率が低いとは、具体的にどれくらいだというふうな認識なんですか。また、そうした低い倍率の都営住宅の募集戸数は、昨年度でいうと何件くらいあったのですか。それぞれお答えいただきたいと思います。

○八嶋経営改革担当部長 先ほども答弁いたしましたが、都営住宅の募集における応募倍率は、詳細に見てみますと地区によりさまざまでございます。
 例えば、平成二十八年二月の単身者向けの募集を見ますと、最も低い倍率は一倍、最も高い倍率は三百五十三倍となっております。
 なお、応募倍率一倍の住戸は四戸、応募倍率五倍以下の住戸は十六戸となっております。

○白石委員 質問に全く答えていないんですね。先ほど倍率が低いとおっしゃられました。その低いというのは一体何倍なのかということを私は質問しているんです。答えられると思うんですね、先ほどおっしゃったんですから。
 おおよそでいいですから、もう一度お答えいただきたいと思います。低い倍率というのは何倍かということです。よろしくお願いします。

○八嶋経営改革担当部長 繰り返しになりますけれども、都営住宅の募集における応募倍率は、詳細に見てみますと地区によりさまざまでございます。
 平成二十八年二月の単身者向けの募集で見ますと、最も低い倍率で一倍、最も高い倍率で三百五十三倍となっているところでございます。
 都といたしましては、募集結果について、地区ごとに公表するとともに、募集パンフレットに前回の応募について倍率が高かった地区、低かった地区を掲載するなど、わかりやすく状況をお知らせしているところでございます。

○白石委員 結局、先ほどから答弁で、低いところもありますよと。じゃ低いのは何倍なんですかというふうに質問しても、その倍率は何もいうことができないと。真面目に倍率が高いか低いかすら考えていないということが、もう明らかだと思います。みずから述べた発言に責任を持っていただきたい。
 低い倍率というのは一体何倍というふうな認識を持っているのか、もう一度お答えいただきたいと思います。(「一倍といっていますよ」と呼ぶ者あり)一倍なら一倍といってください。(「二度いっている」と呼ぶ者あり)一倍からでしょう。

○八嶋経営改革担当部長 先ほども申し上げましたけれども、例えばですが、平成二十八年二月の単身者向けの募集を見ますと、最も低い倍率は一倍、最も高い倍率は三百五十三倍となっておりまして、なお、応募倍率一倍の住戸は四戸ございました。

○白石委員 これ、国も当時あるんです。一応の考え方が出された時期があります。今から十年前、二〇〇七年に、国土交通省が、公営住宅に応募できる収入基準を二十万円から十五万八千円へと収入基準を切り下げました。それを国は何と説明をしたかと。収入基準が高いので、全国では九・九倍、東京では三十二倍になって、国が考える住宅に困窮する多数の方が入居できない状況があると。だから収入基準を引き下げて、公営住宅を住宅困窮者に公平、的確に供給できるようにするのだと、このように説明をしております。
 対象者をさらに狭めて倍率を低くする制度改悪には反対するものですけれども、国も、この九・九倍に対して高倍率だと、こういう問題意識を持っていたんです。
 ちなみに、国が考える住宅に困窮するといった場合の収入基準というのは、収入が低い方から数えて四分の一に入る人たちを指しております。
 そして、国土交通省の説明資料では、この収入基準の引き下げなどによって、全国の応募倍率はそのときの、先ほどいった九・九倍から、最小で四倍になるだろうと。この収入基準を切り下げれば四倍になるんだと、だから切り下げるんですというふうな説明をして、予想もされていました。
 つまり、この考え方からすれば、十倍という倍率であっても非常に高いということに考え方としてはなります。住宅に困窮する多数の人が入れないと。国は四倍というのが許される倍率だなと、このように考えていたということがわかります。
 都でも同じように説明をしております。都の監理団体で都営住宅を管理する東京都住宅供給公社が発行している「すまいのひろば」二〇〇九年二月号でも、入居基準引き下げの説明として、国の説明をほぼ同じように引いて、公営住宅の応募倍率が全国的に上昇し、住宅に困窮する多くの入居希望者の方が入居できない状況になりました、このため、収入基準を現在の十五万八千円に引き下げて、真に住宅に困窮する世帯により的確に公営住宅を提供できるようにすると説明をしております。
 ですから、都でもこのときは、倍率が高いことが理由で、住宅に困窮する多くの入居希望者が入居できない状況だというのは、この当時、問題意識として持っていたんです。だから収入基準を切り下げたということになります。
 では現在、どうなったのかというのを見る必要があると思います。
 入居収入基準を十五万八千円に引き下げた結果、都営住宅の応募倍率が下がったのかといえば、単身世帯向けでは毎回平均で五十倍以上、世帯向けも平均で二十二倍から三十倍程度と、この高倍率がずっと続いている状況です。
 その結果、一回の募集で、単身者向けではおおよそ一万二千人、世帯向けでは三万五千人から四万人の方が入居できていないのが現在の状況なんです。セーフティーネットの中核である都営住宅の供給量が少ないのが根本的な原因であることは、もう明白なんですね。
 質問に正面からお答えいただきたいというふうに思いますので、今度は、倍率ではなく単純に数の問題として伺いますが、単身者向けで一万二千人、世帯向けで三万五千人以上の方が、数万単位ですね、入居できないという状況を都はどのように認識しているのか、見解を伺いたいと思います。

○田中住宅政策担当部長 都営住宅の募集におけます応募倍率につきましては、先ほど来ご答弁申し上げておりますように、地区によりさまざまでございまして、利便性や建築後の年数などの条件によって違いがございます。
 募集の結果につきましては、応募者それぞれの方がみずからの選択に基づいて応募した結果であると認識してございます。
 一方で、高齢者や子育て世帯など住宅確保要配慮者の居住の安定には、公共住宅に加えまして、民間住宅を含めた重層的なセーフティーネットの機能が重要であると考えてございまして、今後ともその強化に向けた施策の充実を図ってまいります。

○白石委員 先ほども質問しましたけれども、数万という規模の住宅の支援を要する都民の方々が、入りたくても入れないというのが今の現状なんです。それを全く直視せず、低いところもありますよと答弁をしたり、さらに今の答弁では、応募者がみずから選択した結果なんだと、このような自己責任論を振りかざすと。これらの答弁でもわかるように、都の認識不足と姿勢のひどさというのが、もう本当に浮き彫りだということを強く指摘したいというふうに思います。
 私、二〇一六年の単身者向けの抽せん状況を見ましたが、先ほど来からいっていますが、国が高いとした九・九倍よりも少なかった物件、すなわち倍率が一桁台の物件を数えてみました。二月の募集で二十二戸、八月の募集で三十戸と、本当に微々たるものです。
 比較的倍率が低そうな物件に応募したらどうかといって、先ほどいっていましたように、一万二千人の方が、入れなかった方がここに殺到したら、ほぼ一万二千人の方は入れないという状況になるんです。変わりはないんです。低いところがあるから、だからいいんだという話ではないんです。
 そこで、これから今後日本がどういうふうになっていくのかという認識も伺いたいと思いますが、住宅確保要配慮者に位置づけられている高齢者などは、今後増加する見込みなのか、それとも減少傾向となる見込みなのか、伺いたいというふうに思います。

○田中住宅政策担当部長 平成二十八年十二月に策定されました二〇二〇年に向けた実行プランにおきましては、高齢化率につきまして、二〇一五年は二二・七%でございますが、二〇二五年には二三・三%、二〇三〇年には二四・三%になると予測されております。

○白石委員 ふえていくよというふうなことを答弁でおっしゃられました。
 国交省の資料によれば、二〇一〇年では、高齢者の単身、夫婦世帯は、今後二十五年間で約一千万世帯から一千四百万世帯に増加して、さらに、住宅確保要配慮者の数は増加傾向だと資料でも明記をしております。だとすれば、必然的に、都営住宅の入居対象者となる住宅確保要配慮者も、今後増加することは容易に想定ができます。
 民間住宅なども活用して重層的なセーフティーネットが重要と、このように答弁もされましたが、日本賃貸住宅管理協会の調査によれば、高齢者の入居に拒否感があると答えた大家さんは約六割となっております。民間賃貸住宅での住宅確保は困難というのが今の現状となっております。それでも民間任せだけにすれば、さらに現在の事態が悪化するということは、もう明白な事実です。
 都営住宅に入れる資格を持っているけど入れないという方が、どういう実態なのかと、ここをしっかりと東京都はやっぱり認識すべきだと思います。
 私、お話を伺いました。七十代の女性の方は、年金暮らしで、家賃五万五千円のアパートに住まわれています。年金だけでは到底やっていけないので、夜七時に電気を全部消し、お風呂も週三日程度しか入らないと。食費を浮かすために、スーパーの閉店間際の時間を狙って半額のお総菜を買って、それを二日分に分けて食費も節約をしていると。切実な実態です。
 同じく七十代男性の方は、病気を抱えているため病院通いですが、医療費が高く、節約しないと生活が送れないため、病院から処方された一週間分の薬を二週間分に分けて飲んでいると。命をも削るような節約をして、ぎりぎりの生活で暮らしているのが実態なんです。
 この方々は、それでも何度も何度も都営住宅に応募されています。この状況を、今、本当に東京都が認識をして、住宅政策のセーフティーネットの中核をなす都営住宅の新規建設に踏み出さないと、住宅支援が必要な方々というのは、さらにぎりぎりの生活に追い詰められていくという状況に変わりはありません。
 この方々、最後にいったのは何かというと、今、水光熱費や医療を削っていると。最後に削るのは、あとはもう命だけだと、このような切実な実態、訴えがありました。
 現在、都営住宅に応募があるのは、住宅に困窮する収入の低い方々です。この方々が多く入居できないような状況を抜本的に変えるため、国は収入基準を引き下げた。しかし、国が問題だと考えているような高い応募倍率、宝くじでも当たらないとされるような応募倍率は、全く状況は変わっていない。それならば、都営住宅を新規建設して都営住宅そのものをふやして、応募倍率が下がる状況にすること、住宅に困窮している方が入れる状況をつくり出すよりもう方法はないというふうに思います。
 改めて伺いますが、都営住宅を新規建設して、都営住宅そのものをふやすことが抜本的な解決だと考えますが、いかがでしょうか。

○田中住宅政策担当部長 都営住宅につきましては、これまでも、既存ストックの有効活用を図り、適切な供給や管理の適正化に努めてまいりました。
 今後とも、社会経済情勢が変化する中で重要な役割を果たしている都営住宅につきまして、既存ストックの有効活用を図り、住宅セーフティーネットの中核としての機能を的確に果たせるよう取り組んでまいります。

○白石委員 全く姿勢は変わらない、本当に冷たい姿勢だなというふうに思っています。
 きょう傍聴の方も、都営住宅に入りたい方も来ていらっしゃいます。そういう実態を抱えている中で、中核をなすセーフティーネットの都営住宅の新規建設こそ、今のこの実態の抜本的解決を図る有効な施策だというふうに思います。
 東京都は、現在の応募倍率の高さを問題にしないというふうなかたくなな姿勢も持っていることが、これまでの質問でも明らかとなりました。
 住まいというのは、人が暮らしを営む上で一番の拠点です。社会生活や、例えば働く上でも、さらに交友関係を結ぶ上でも必要となる一番の基盤です。生活の一番の基盤である住まいの確保が、現在、格差、貧困などが広がるもとで一層深刻となっていることを、改めて東京都は認識すべきだと強く指摘をしたいと思います。
 また、その上で、今こそ新規建設に踏み出すべきであること。あわせて、全会派の皆さんにこの陳情を採択することを強く呼びかけて、私の質問を終わります。

○やながせ委員 私からも、新規建設を求めることに関する陳情について、何点か聞いていきたいと思いますけれども、まず、この陳情の理由の中に、都営住宅の総戸数抑制策ということが書かれているんですけれども、こういった抑制策という策を都としてとっているのかどうか、この点についてお伺いをしたいと思います。

○田中住宅政策担当部長 平成十三年五月に出されました住宅政策審議会答申におきまして、都営住宅につきましては、将来の余剰ストックとなる事態を回避するため、既存ストックを有効活用し対応していくことを基本とすべきとされてございます。
 この答申を受ける形で、平成十四年二月に策定いたしました東京都住宅マスタープランにおきまして、都営住宅につきましては、現在あるストックの維持管理に重点を移し、供給、管理戸数を抑制していくということを明らかにいたしました。
 今後とも、社会経済情勢が変化する中で重要な役割を果たしている都営住宅につきまして、既存ストックの有効活用を図り、住宅セーフティーネットの中核としての機能を的確に果たせるよう取り組んでまいります。

○やながせ委員 ありがとうございました。
 通告していないんで大変申しわけないんですけれども、都としては、この国の方針に従って抑制策をとっておるということ、これが確認できたというふうに思います。
 それで、問題は、今、白石さんがおっしゃっていましたけれども、東京に安心して住み続けたいという趣旨が書かれています。もう本当におっしゃるとおりだと思いますし、私のところにも非常に多くの方から、都営住宅に入りたいんだけど入れないという声は、たくさん聞いております。
 その方が、さきの白石委員の試算だと、かなり、数万の数になるだろうということでありまして、ここはしっかりと私たち考えていかなければいけないところなんだろうというふうに思うんですけれども、じゃあそれをどうやって対処していくのかといったときに、私は、都営住宅の新規建設というのは非現実的だなというふうに思うわけであります。
 先ほど余剰ストックということがありましたけれども、地方では、公共住宅が、高齢化してその後空き家化していって、余分な、ただの箱物になってしまっているということで、その処理をどうしていくのかということで、非常に負の遺産となって、次の世代に引き渡されてしまっていると、こういった現状があるわけであります。
 ですから、私たちは今この問題に対処するに当たって、やっぱりそれは、先ほど栗林先生がおっしゃっていましたけれども、今既存ストックがあるわけですね。空き家が、これは小池知事もよくおっしゃっていますけれども、八十二万戸という巨大な数の空き家があるということでありまして、これから都営住宅を、じゃ一万二千人分つくるのかというと、それはすぐにできることではないですし、早急に対処する策ではないわけです。
 今ここにいる困難な状況にある人たちにどう対処するのかといったときに、国の考えているこの既存ストックを民間活用していこうというのは、正しい方策なんだろうというふうに思うわけであります。
 この空き家の状況について、都はどのように認識しているのかお伺いしたいと思います。

○田中住宅政策担当部長 国の住宅・土地統計調査によりますと、平成二十五年の都内の空き家総数につきましては、ただいま委員のご指摘がございましたけれども、約八十二万戸存在しておりまして、空き家率は、平成十年以降、約一一%とほぼ横ばいで推移してございます。

○やながせ委員 ありがとうございました。
 空き家がそれだけ膨大な数があるということで、入居者がなかなか入らないということで困っている大家さんもたくさんいらっしゃるわけであります。ここをいかにマッチさせていくのかということが、今、都に求められている大きな課題なんだろうというふうに思います。
 先ほどお話に出ていたとおり、大家さんの中には、そういった方を入れたくないというようなことであったりとか、これは大きな問題なんです。ですから、そこをうまく活用して、ミスマッチがないように民間の空き家をうまく活用して、今、困難な状況にある人たちにこれを供給できるようなシステムをつくっていくということ、これが、今、東京都がすべきことなんだろうというふうに思います。
 これを強く求めまして、簡単ではありますけれども、質問を終わります。
 以上です。

○あさの委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○あさの委員長 起立少数と認めます。よって、陳情二八第一三五号は不採択と決定いたしました。

○あさの委員長 次に、陳情二八第一四〇号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○山口基地対策部長 お手元の請願・陳情審査説明表の三ページをお開きいただきたいと思います。
 整理番号2、陳情二八第一四〇号、日米地位協定第十七条の改定等を求める意見書の提出に関する陳情についてご説明申し上げます。
 陳情者は、板橋区の坂井正明さんです。
 陳情の要旨は、公務外で犯罪を起こした米兵らの身柄引き渡しを認めるよう、日米地位協定第十七条五(c)を改定し、また、重要事件以外の刑事裁判権を放棄した一九五三年の政府声明及び刑事局長通達を撤回することを求める意見書を都議会として国に対し提出していただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、日米地位協定第十七条五(c)では、日本国が裁判権を行使すべき合衆国軍隊の構成員または軍属たる被疑者の拘禁は、その者の身柄が合衆国の手中にあるときは、日本国により公訴が提起されるまでの間、合衆国が引き続き行うとされています。
 刑事裁判手続に関しましては、日米合同委員会において、平成七年に、殺人または強姦という凶悪な犯罪の特定の場合に日本国が行うことがある被疑者の起訴前の拘禁の移転についてのいかなる要請に対しても好意的な考慮を払う。その他の特定の場合は、日本側が重大な関心を持ついかなる犯罪も排除しない旨合意されるなど、運用の改善が行われております。
 昭和二十八年、西暦では一九五三年になりますが、その年の十月に、法務省刑事局長から、日本側において諸般の事情を勘案し実質的に重要であると認める事件についてのみ第一次の裁判権を行使するのが適当である旨の通達が出されております。
 また、同月、日米合同委員会の裁判権小委員会刑事部会において、日本側代表が、日本国にとって実質的に重要であると考えられる事件以外については、第一次の裁判権を行使する意図を有しない旨発言しておりますが、平成二十三年八月二十五日の日米合同委員会におきまして、この発言は日本側代表の一方的な発言でございまして、両国政府間の合意ではないことが確認されております。
 日米地位協定について、国は、協定そのものに加え、数多くの日米合意を含んだ大きな法体系でありまして、手当てすべき事項の性格に応じて、日米合同委員会を通じた取り組みなどにより不断の改善が行われているとしており、平成二十七年には環境に関して、二十九年には米軍属の範囲について、それぞれ補足協定も締結されています。
 都はこれまでも、日米地位協定及びその運用について、社会状況の変化に対応した見直しを行うよう国に要請しておりまして、他の自治体とも連携をしながら、今後も必要な見直しを求めてまいります。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願いいたします。

○あさの委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○松村委員 今現在の状況の説明で、一番最後の6のところで、都はこれまでも、日米地位協定及びその運用について国に要請しているとのことです。
 では、具体的にどのような要請をしているのか、もう少しお答えいただきたいと思います。

○山口基地対策部長 都は、日米地位協定及びその運用につきまして、社会状況の変化に対応した見直しを行うよう、国の施策及び予算に対する提案要求などで、国に対し要請をしております。
 また、基地が所在する十五都道府県で構成する渉外関係主要都道府県知事連絡協議会、通称渉外知事会と申しますが、こちらでは、日米地位協定第十七条に関しまして、日本が第一次裁判権を有する場合に、米国は被疑者の拘禁の移転に応ずることを要請しております。
 なお、陳情では、ほかに刑事局長通達の撤回について触れられていますが、この刑事局長通達につきましては、都として国に撤回を要請したことはございません。

○松村委員 今、都は、日米地位協定及びその運用について、社会状況の変化に対応した見直しを行うよう国に対し要請しているといいますが、日米地位協定は、日米を取り巻く安全保障体制や我が国の社会経済環境が大きく変化しているにもかかわらず、締結後五十年以上も見直されておりません。
 また、一昨年、二〇一五年九月には、日米地位協定の環境補足協定だけが日米両国政府間で締結され、それ以外の日米地位協定及びその運用については、社会状況の変化に対応した見直しを行う必要があるということにとどまっております。
 また、都も参加する渉外知事会として、日米地位協定第十七条に関し、日本が第一次裁判権を有する場合、米国は被疑者の拘禁の移転に応ずることを要請しているとのことですが、実際、この十七条関係においても、一定の改善は図られているとしていながら、米国に最終決定権を保留した合意内容では不十分であり、日本国が要求する全ての場合において、被疑者の起訴前の拘禁移転が速やかに行えるよう明記すべきだと考えるというのが、渉外知事会の外務省や防衛省に対する立場となっております。
 以上のことを考えてみれば、この陳情がいわんとしている趣旨は同じ方向性を持っております。ぜひ議会としても趣旨採択を行って、議会としての意見を上げるべきだというふうに考えております。
 以上です。

○あさの委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○あさの委員長 起立少数と認めます。よって、陳情二八第一四〇号は不採択と決定いたしました。
 以上で陳情の審査を終わります。

○あさの委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
 初めに、東京都住宅マスタープラン(案)についての報告を聴取いたします。

○田中住宅政策担当部長 東京都住宅マスタープラン(案)につきましてご説明申し上げます。
 お手元の資料7が本編、資料8が別冊でございますが、資料6として概要版をおつけしておりますので、こちらでご説明させていただきます。資料6をごらんください。
 まず、1の計画の目的、位置づけ等でございますが、この計画は、昨年十一月の東京都住宅政策審議会答申を踏まえ、豊かな住生活の実現と持続を目指し、既存ストックの有効活用や、区市町村、民間事業者等との連携、地域特性を踏まえた対応を重視し、施策を総合的かつ計画的に推進するため策定するものでございます。
 計画期間は、今年度から平成三十七年度までの十年間でございます。
 次に、2の今後十年間の目標と主な施策展開でございますが、ここでは、(1)、生涯にわたる都民の豊かな住生活の実現と、(2)、まちの活力・住環境の向上と持続の二つを住宅施策の目指す方向といたしまして、それぞれ四つずつ、計八つの目標を設定し、具体的な取り組みを記載しております。
 まず、目標1ですが、住まいにおける子育て環境の向上です。
 東京都子育て支援住宅認定制度による認定住宅の供給促進や、都営住宅における子育て世帯の入居促進、公社住宅における親子世帯等の近居支援の実施等に取り組んでまいります。
 目標2は、高齢者の居住の安定です。
 介護事業者との連携や一般住宅との併設等、多様なサービスつき高齢者向け住宅の供給促進や、住宅のバリアフリー化や断熱改修に対する支援等に取り組んでまいります。
 目標3は、住宅確保に配慮を要する都民の居住の安定です。
 住宅に困窮する都民への公平かつ的確な都営住宅の供給や、区市町村の居住支援協議会の設立を促進し、民間賃貸住宅への入居を支援すること等に取り組んでまいります。
 目標4は、良質な住宅を安心して選択できる市場環境の実現です。
 長期優良住宅等の質の高い住宅の普及啓発や、既存住宅の建物状況調査、瑕疵保険、住宅履歴情報の活用促進等に取り組んでまいります。
 目標5は、安全で良質なマンションストックの形成です。
 管理不全の兆候のあるマンション等に対し、予防、改善を図る支援等を行う仕組みの構築や、まちづくりと連携して建てかえを促進する、仮称マンション再生まちづくり制度の創設等に取り組んでまいります。
 目標6は、都市づくりと一体となった団地の再生です。
 都営住宅の建てかえ等により創出される用地を活用した公共公益施設の整備促進や、エリアマネジメント組織の設立など、団地活性化に向けた取り組みへの支援策の検討等に取り組んでまいります。
 目標7は、災害時における安全な居住の持続です。
 耐震改修促進計画に基づく耐震診断、耐震改修の促進や、防災都市づくり推進計画に基づく木造住宅密集地域の改善等に取り組んでまいります。
 最後に、目標8は、活力ある持続可能な住宅市街地の実現です。
 空き家を用途転用する際の課題等について、区市町村等と情報共有し、共同で対応を検討することや、都営住宅の共用部等における照明器具のLED化等に取り組んでまいります。
 以上がマスタープラン(案)の概要でございます。
 現在、本計画案について、パブリックコメント及び区市町村への意見照会を行っており、お寄せいただいた意見等も踏まえ、年度内に計画を策定する予定でございます。
 説明は以上でございます。

○あさの委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○あさの委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○あさの委員長 次に、第二百十七回東京都都市計画審議会付議予定案件についての報告を聴取いたします。

○邊見東京都技監 来る平成二十九年五月十九日に開催予定の第二百十七回東京都都市計画審議会に付議を予定しております案件につきましてご説明を申し上げます。
 今回、東京都決定・変更予定案件が、区部で十件、神津島村決定の付議予定案件が一件ございます。
 なお、今回の都市計画審議会には付議をいたしませんが、計画段階環境影響評価対象案件が一件ございます。また、その他の付議予定案件が一件ございます。
 本日は、これらのうち主な案件といたしまして、八重洲二丁目中地区と虎ノ門・麻布台地区の都市再生特別地区及び虎ノ門・麻布台地区地区計画並びに東京都市計画道路幹線街路環状第四号線につきましてご説明をいたします。
 それでは、引き続き都市整備局技監及び担当部長からご説明いたしますので、よろしくお願いを申し上げます。

○上野技監 付議予定案件ナンバー1、東京都市計画都市再生特別地区八重洲二丁目中地区につきましてご説明いたします。
 資料は、お手元の資料10、白表紙、提案事項概要五ページから一九ページまで、資料11、薄茶色表紙、事前説明会資料五ページから二〇ページまででございます。あわせて、資料12、薄オレンジ色表紙、都市計画(素案)八重洲二丁目中地区もご参照ください。
 今回の変更は、国家戦略特別区域法に基づき、東京都の都市計画審議会に付議が予定されているものでございまして、事業主体は、八重洲二丁目中地区再開発準備組合、三井不動産株式会社、鹿島建設株式会社、ヒューリック株式会社でございます。
 資料11、事前説明会資料五ページの位置図とあわせてスクリーンをごらんください。
 八重洲二丁目中地区は、JR東京駅、東京メトロ銀座線京橋駅に近接し、外堀通りなどの幹線道路に接する約二・二ヘクタールの区域でございます。
 本地区は、特定都市再生緊急整備地域である東京都心・臨海地域内に位置しております。
 今回の都市再生特別地区の変更は、中央区による地区計画の変更及び都市計画自動車ターミナルの変更並びに市街地再開発事業の決定とあわせて行うものでございます。
 事前説明会資料の九ページとあわせてスクリーンをごらんください。
 本計画は、市街地再開発事業による街区再編とあわせて、東京駅前の交通結節機能の強化、国際競争力を高める都市機能の導入、環境負荷低減と防災対応力強化を図るなど、当地域の都市再生緊急整備地域の整備方針に沿うものでございまして、かつ、都市再生の効果が高いものとなっております。
 具体的な都市再生の貢献内容につきましてご説明いたします。
 まず、羽田空港や地方都市を結ぶバスターミナルを本地区にて約五千平方メートル、七バース整備するとともに、東京駅と八重洲地下街、京橋駅等を結ぶバリアフリーの地上、地下歩行者ネットワークを整備しまして、交通結節機能の強化を図ります。
 また、国際競争力を高める導入機能といたしまして、外国人にとっての生活環境を向上させるためのサービスアパートメントやインターナショナルスクールを整備いたします。
 このほか、隣接地区とも連携した電力、熱融通等による環境負荷低減、コージェネレーションシステムの導入による防災対応力の強化を図ってまいります。
 資料10の提案事項概要の五ページと六ページ、あわせてスクリーンをごらんください。
 都市再生特別地区の都市計画決定の内容につきましてご説明いたします。
 八重洲二丁目中地区につきましては、容積率の最高限度を一六七〇%とし、一部をサービスアパートメント等といたします。高さの最高限度は、高層部を二百四十メートルなどといたします。
 事前説明会資料の一〇ページとあわせてスクリーンをごらんください。完成予想図でございます。
 参考といたしまして、中央区決定の都市計画につきまして順にご説明いたします。
 まず、資料10、提案事項概要の七ページから一七ページとあわせてスクリーンをごらんください。
 日本橋・東京駅前地区地区計画の変更につきましては、地区施設として、広場や貫通通路、歩道状空地等を追加いたします。
 次に、提案事項概要の一八ページとあわせてスクリーンをごらんください。
 東京都市計画自動車ターミナルの変更についてでございます。
 東京の玄関口にふさわしい国際化に対応した東京駅前の交通結節機能の強化を図るため、都市計画第八号八重洲二丁目バスターミナルにつきまして、既に決定しております部分とあわせて、合計で一・〇ヘクタール、十三バースのバスターミナルへ変更いたします。
 次に、提案事項概要の一九ページとあわせてスクリーンをごらんください。
 第一種市街地再開発事業の決定についてでございます。
 都市再生特別地区を定める地区におきまして、土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図るため、市街地再開発事業を決定いたします。
 付議予定案件ナンバー1の説明は以上でございます。
 続きまして、付議予定案件ナンバー2の東京都市計画都市再生特別地区虎ノ門・麻布台地区とナンバー3の東京都市計画地区計画虎ノ門・麻布台地区地区計画は、相互に関連する案件のため一括してご説明をいたします。
 資料は、お手元資料10、白色表紙、提案事項概要二〇ページから三二ページまで、資料11、薄茶色表紙の事前説明会資料二一ページから三六ページまででございます。あわせて、資料13、藤色表紙、都市計画(素案)虎ノ門・麻布台地区もご参照ください。
 まず、都市再生特別地区の変更についてご説明をいたします。
 今回の変更は、国家戦略特別区域法に基づき、東京都の都市計画審議会に付議が予定されているものでございまして、事業主体は、虎ノ門・麻布台地区市街地再開発準備組合、森ビル株式会社でございます。
 事前説明会資料二一ページの位置図とあわせてスクリーンをごらんください。
 虎ノ門・麻布台地区は、日比谷線神谷町駅、南北線六本木一丁目駅に近接し、外苑東通りなどの幹線道路に接する約八・一ヘクタールの区域でございます。
 本地区は、特定都市再生緊急整備地域である東京都心・臨海地域内に位置しております。
 事前説明会資料の二五ページとあわせてスクリーンをごらんください。
 本計画は、ビジネス交流拠点の形成に向けた都市基盤の整備、外国人にとっても暮らしやすい生活環境整備、防災対応力の強化と都市環境の向上など、当地域の都市再生緊急整備地域の地域整備方針に沿うものでございまして、かつ、都市再生の効果が高いものとなっております。
 具体的な都市再生の貢献内容につきましてご説明をいたします。
 まず、ビジネス交流拠点の形成に向けた都市基盤の整備といたしましては、当地域の骨格となる地区幹線道路一号、同じく二号を整備するとともに、地下鉄神谷町駅と六本木一丁目駅とを結ぶ地下歩行者通路等の整備を行います。また、地形を生かした緑地や大規模な広場の整備も行います。
 次に、外国人にとっても暮らしやすい生活環境整備といたしましては、インターナショナルスクール等の整備や、多様なニーズに対応した居住、滞在施設の整備などを行います。
 このほか、コージェネレーションシステムなど自立分散型エネルギーの導入、先進的な環境技術の導入等も行います。
 提案事項概要の二〇ページから二三ページとあわせてスクリーンをごらんください。
 都市再生特別地区の都市計画決定の内容につきましてご説明いたします。
 容積率の最高限度を、A街区については一五〇〇%とし、一部をインターナショナルスクール等といたします。高さの最高限度は、高層部Aを三百三十メートルなどといたします。
 事前説明会資料の二六ページとあわせてスクリーンをごらんください。完成予想図でございます。
 参考といたしまして、港区決定の都市計画につきましてご説明いたします。
 提案事項概要の二四ページと二五ページ、あわせてスクリーンをごらんください。
 虎ノ門・麻布台地区第一種市街地再開発事業の決定についてでございます。
 都市再生特別地区を定める地区におきまして、土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図るため、市街地再開発事業を決定いたします。
 続きまして、ナンバー3の虎ノ門・麻布台地区地区計画の決定につきましてご説明いたします。
 事前説明会資料の三〇ページの位置図とあわせてスクリーン上の航空写真をごらんください。
 虎ノ門・麻布台地区地区計画の区域は、都市再生特別地区の区域を含んだ、スクリーン上ダイダイ色でお示ししております約十・九ヘクタールの区域でございます。
 今回、都市再生特別地区の変更にあわせて、新たに地区計画を決定いたします。
 事前説明会資料の三一ページの計画図1とあわせてスクリーンをごらんください。
 地区計画には、計画的複合市街地を形成するため、目標や土地利用の方針、再開発等促進区などを定めるとともに、地区内を立地特性に応じて区分をいたします。
 事前説明会資料の三二ページの計画図2とあわせてスクリーンをごらんください。
 主要な公共施設といたしまして、先ほど申し上げました骨格的な地区幹線道路一号などを位置づけいたします。
 また、建築物等に関する事項といたしまして、壁面の位置の制限や、D街区についての容積率の最高限度などを定めます。
 なお、本地区計画の決定にあわせ、港区におきまして、高度地区、防火地域及び準防火地域の変更を行います。
 付議予定案件ナンバー2及びナンバー3の説明は以上でございます。

○中島都市基盤部長外かく環状道路担当部長兼務 続きまして、ナンバー飛びまして、提案事項概要ナンバー12、東京都市計画道路幹線街路環状第四号線についてご説明いたします。
 資料は、お手元の資料10、白色表紙の提案事項概要の八九ページ、資料11、薄茶色表紙の事前説明会資料の九三ページから九八ページと、資料14、黄緑色表紙の冊子、特例環境配慮書の概要となります。
 本案件は、東京都環境影響評価条例に基づきます計画段階環境影響評価の対象となっております。
 計画段階環境影響評価におきましては、対象計画につきまして複数案を策定することとなっております。このため、今回、都市計画変更素案といたしまして二案作成し、これをもとに環境影響の予測、評価を行いまして、特例環境配慮書として取りまとめましたので、ご報告いたします。
 なお、今後、条例に基づく環境影響評価手続を経まして一案に絞りまして、東京都都市計画審議会に付議することとなります。
 それでは、資料11の事前説明会資料の九三ページの位置図をごらんください。スクリーンにも同じ図を映しております。
 環状第四号線は、港区高輪三丁目から江東区新砂三丁目に至る延長約二十八・八キロメートルの都市計画道路でございまして、都市の骨格を形成する区部環状方向の幹線道路の一つとして、放射方向の幹線道路と連絡して都心に集中する交通を分散するなど、重要な役割を担っております。
 今回の変更対象区間を赤色の点線で表示しておりますが、このうち、品川駅西側、放射第一九号線、第一京浜から、放射第三号線、目黒通りまでの区間は、都市計画が決定されております。
 品川駅周辺地区は、国際化が進む羽田空港に近接し、リニア中央新幹線の開業も見据え、さらなる拠点性の強化が期待されております。
 今回、東西の連絡を強化するため、環状四号線につきまして、線路をまたいで東側に延伸しまして、これに伴い起点を、放射第一九号線から、同じく骨格幹線道路であります放射第一八号線、海岸通りに変更いたします。
 なお、延伸区間のうち、放射第一八号線から補助第一四六号線、旧海岸通りまでの区間につきましては整備が完了しております。
 このため、今後、事業を実施する区間は、事業予定区間として青色の引き出し線で表示しております補助第一四六号線から放射第三号線までの区間となり、この区間が、東京都環境影響評価条例に基づきます計画段階環境影響評価の対象となります。
 次に、計画の内容についてご説明いたします。
 資料11の事前説明会資料の九七ページの参考図1をごらんください。
 今回の変更区間のうち、一番西側の放射第一号線、桜田通りから、放射第三号線までの白金台区間におきまして、標準幅員につきまして、既定計画の二十五メートルとしたA案と、三十メートルに拡幅しましたB案を作成いたしました。
 A案、B案ともに、車線数を往復四車線とするとともに、自転車、歩行者の通行空間を確保し、植樹帯などを設置いたします。
 一方、B案は、A案と異なりまして、既定計画を拡幅することによりまして停車帯を確保するとともに、植樹帯を広くとり、歩行者と自転車の通行空間の間に配置しております。また、B案では遮音壁が不要となりますが、A案では中央帯に遮音壁が必要となります。
 放射第一号線から東側、放射第一八号線までの区間につきましては、同じ案となっております。
 この区間につきましては、右下の縦断図に示しますとおり、高低差の大きい東西の地形などを考慮いたしまして、鉄道と放射第一九号線との交差部分を高架式による立体交差といたしまして、補助第一四六号線との交差点に平面で接続させます。また、西側の高台から放射第一九号線へのアクセスを確保するため、側道を設けます。
 次に、恐縮ですが、事前説明会資料の九四ページから九六ページの計画概要図1から3にお戻りください。
 これまで説明した内容に基づきまして、環状第四号線につきまして、起点位置、延長、一部幅員や構造形式を変更するとともに、車線数を四車線に決定いたします。
 あわせて、九四ページに示しますとおり、高浜運河への現況の歩行者動線を考慮いたしまして、一部区域の変更も行います。
 なお、環状第四号線の延伸に伴いまして、区域が重複いたします補助第一六号線や補助第一二三号線につきまして、起点、終点位置の変更や延長の変更を行います。
 次に、事業区間におきまして作成いたしました特例環境配慮書の概要につきましてご説明いたします。
 お手元の資料14、黄緑色表紙の冊子、特例環境配慮書の概要に挟み込んでおります概要版をごらんください。
 まず、二ページから八ページには、環境影響の程度の評価の結果を掲載しております。
 白金台区間につきましては大気汚染など六項目、高輪・港南区間につきましては日影なども加えました十項目につきまして、予測、評価を行っておりますが、例えば、騒音軽減のために、一部区間に遮音壁を設置するなど環境保全措置を講じることによりまして、いずれの項目も環境基準などの評価の指標を満足することから、環境への影響は少ないと考えられ、都市計画を変更する上で支障はないと考えております。
 次に、九ページから一二ページをごらんください。
 環境配慮目標の達成の程度の評価を掲載しておりますが、今回の計画内容は、それぞれの環境配慮目標を考慮したものとなっております。
 次に、一四ページの複数の対象計画案の総合評価をごらんください。
 白金台区間のA案とB案につきまして比較評価を行っております。その結果、環境面では両案に大きな差はございませんでした。
 一方、社会、経済面では、A案は拡幅を伴わないため、B案と比べまして、利用者の視点の快適性の項目において、植樹帯が狭いこと、歩行者と自転車の通行空間が視覚的分離であることや停車帯がないことといった点で異なっております。
 また、同じく生活者の視点では、A案は、既定計画を変更しないため、関係権利者が変わらないこと、さらに、事業者の視点で、事業費、維持管理費が安いことといった点で、B案と異なる結果となっております。
 最後に、事業の予定でございますが、東京都施行によりまして、平成四十四年度の完成を目指しております。
 提案事項概要ナンバー12の説明は以上でございます。

○あさの委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○西沢委員 私から、都市計画案件の報告事項で、地元のことが少しあるので、ここで少しだけ質問させていただきたいと思っております。
 中野駅周辺のものなんですが、位置関係的にいうと、資料11の四三ページを見ると、大体の感覚がわかりますが、前回の都市整備委員会で質問した中野四季の都市ということと関連がありますが、今回、用途地域の変更を予定しているこの中野三丁目、そして、ここは南北通路で将来つながることという形になっているわけであります。
 この西側の南北通路というのは、中野駅周辺の回遊動線の確保を図るとともに、さらなる来街者の増加や地域生活の利便性の向上を図る重要な通路となると、こういうふうに聞いております。かなり楽しみにしている人も多くいらっしゃいます。
 かなり大きな開発になる、開発といいますか、やることになるのかなというふうに皆さんも思っているし、私もそういう感じがありますが、まず最初に、この位置関係について確認したいと思います。西側南北通路と今回の用途地域変更の区域、これの位置関係について確認したいと思います。

○上野技監 大変恐れ入りますけれども、資料11の事前説明会資料の四五ページの計画図1とあわせてスクリーンをごらんいただきたいと存じます。
 お話のございました西側の南北通路は、A地区内のJR及び東西線の線路上空をつなぐ中歩2でございまして、現在、街路事業で整備中でございます。その南側に中野駅西口広場が都市計画決定されておりまして、この広場を整備することにより、新しい改札からの歩行者を受けとめるとともに、新たな玄関口を確保することができます。
 この中野駅西口広場につきましては、地区計画で地区区分されましたB地区及びC地区における一体的な土地区画整理事業により整備することとしております。
 今回の用途地域の変更は、駅から連続したにぎわいの創出拠点を形成するため、B地区などにおいて行うこととしております。

○西沢委員 今答弁いただきましたけれども、この南北通路の受け口となる部分については、かなり大きな基盤整備というものが必要になるというように思われるわけであります。
 そして、この開発については、さまざまな手法があると思いますが、市街地再開発事業等ではなく、今回は土地区画整理事業を選択したということであります。大きな事業であれば、こうした全体の中の都市再開発という形でやると思いますが、今回、なぜ土地区画整理事業を選択したのか、その理由をお伺いいたします。

○上野技監 本地区につきましては、現状、大規模な桃丘小学校跡地がある一方、小規模な敷地も多い中で、中野駅西口広場の整備や街区再編、道路の整備を行い、地域の防災性、利便性の向上を図るとともに、従前権利者の方々の個別建てかえによる生活再建も図ることとしておりまして、事業手法としては土地区画整理事業が適していると、都市計画決定権者である区において判断したものでございます。

○西沢委員 区がもちろん判断をするということですが、おっしゃるようにこの場所は、一本入っただけで道もすごく狭くなりますし、木造住宅がたくさんある中で、防犯上、防災上も危険じゃないかという声をいただくこともあります。一本出たところで急に、中野駅の周辺、開発がすごく進んでいる中で、人もたくさん来ているというところで、その落差といいますか、濃淡がすごくはっきりする場所でもあります。
 そんな中で進められるということで、今答弁ありましたけれども、地域の権利者の方々に配慮しているというところがあるので、十分理解できるようなことなのかなというふうに思います。
 こうした形で、今後、基盤が整備されて、さらに用途地域を変更することによって、将来的に中野駅南口の西側の区域、どのようなまちとなるのか、お伺いをしたいと思います。

○上野技監 中野三丁目地区につきましては、中野区の都市計画マスタープランなどにおきまして、駅直近のにぎわいや文化が後背の落ちついた住宅街につながり、利便性と良好な住環境が調和したまちを目指すこととしております。
 当地区におきまして、土地区画整理事業や今回の用途地域の変更などを行うことで、魅力ある中野の玄関口が形成されるとともに、駅を中心とした回遊ネットワークが形成され、また、土地の有効利用などが促され、商業、業務、住宅など多様な都市機能から成る文化的なにぎわいと暮らしが調和した複合市街地の実現を図ることができます。

○西沢委員 今答弁いただきましたが、単純にきれいになるとか、利便性が向上するだけではなくて、今回は、文化的でにぎわいのある暮らしが調和されるというようなところがポイントだとも思っております。
 そうした中で、区の方が頑張っていろいろとやっていくと思いますけれども、この開発、二丁目、三丁目、四丁目、先ほどの図を見ていただくとわかるように、連動しているというところがありますから、開発の手法の違いなどによって連動しないようなことがないように、ぜひ気をつけていただきたいということ、このことを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

○あさの委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後二時四十四分休憩

   午後二時五十五分開議

○あさの委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○白石委員 私からは、まず虎ノ門・麻布台地区の都市再生特区にかかわって質問をさせていただきたいというふうに思います。
 森ビル提案のこの計画を、都はさまざまな都市再生に貢献すると評価をしまして、容積率を一挙に三倍にする、そして一〇〇〇%近くに容積率を引き上げると。このようになっております。これによって、敷地面積約八・一ヘクタール、東京ドーム一・七個分の広大な土地に、高さ三百三十メートルの超高層ビルなどが建設されるという、このような計画案になってございます。
 貢献の一つとして、提案の五〇ページに記載をされておりますが、提案書の五〇ページを見ていただきたいと思いますが、道路の不足から、区道一〇三二号線や城山通りなどで渋滞が発生しているなど、円滑な自動車交通に課題を抱えていると、それを解決するために二本の地区幹線道路をつくると、このように書かれております。
 そこで伺いますが、どのように渋滞をしているのか伺います。また、その根拠となる指標はどのようなものか、示していただきたいと思います。

○上野技監 渋滞につきましては、個別の指標をもって判断しているものではございませんけれども、地元港区が作成しております六本木・虎ノ門地区まちづくりガイドラインにおきましては、道路ネットワークが当地区では不十分であり、自動車交通の円滑な処理ができていない。区道一〇三二号線付近は自動車交通量が多く、混雑が見られるなどの課題が挙げられているところでございます。

○白石委員 今の答弁ですと、簡単にいえば、根拠となる指標はないと。港区のガイドラインで書かれておりますと、このような答弁でした。
 素案の写真を見ると、相当な渋滞が発生しているような、このような写真が載っております。私もこの目で確かめるために現地調査を行いました。
 現地に行って驚いたんですけれども、この写真に載っていないんですけど、この車の列の先に交差点があって、単に赤信号で待っているだけと。青信号になったらこの車は、私が見に行ったときは、もう全部一回でさばけるというふうな状況でした。
 渋滞が発生しているというふうに明記をして、貢献度の評価の項目にも入っているということなんですね。一体これのどこが渋滞だというのか。いうまでもありませんけれども、どの程度道路が混雑をしているかは、調査手法も確立をされておりますし、道路交通センサスや交通量調査などもこれまでも行われていますので、渋滞の定義も定められています。定量的にはかることは可能なのに、根拠もなく、何もなく、この写真だけで、渋滞をしていると、あとはガイドラインに書いてあるからだと、このような答弁でした。
 伺いますが、なぜ、定量的にはかることが可能なのに、ここのところでは調査をしていないのか、調べていないのかという、その理由を伺いたいと思います。
 また、根拠となる指標がないもとで、渋滞が発生していると都はなぜ判断できたのか、お答えいただきたいと思います。

○上野技監 繰り返しになりますけれども、渋滞につきましては、特段の個別の指標をもって判断しているものではございませんけれども、地元区の港区が作成しております六本木・虎ノ門地区まちづくりガイドラインにおきまして、当地域は道路ネットワークが不十分であって、例えば、区道一〇三二号線付近は自動車交通量が多く、混雑が見られるなどの課題として認識されているということでございまして、都においても、そのようなものとして認識をしているところでございます。

○白石委員 何の根拠もなく、ガイドラインに書かれているからと、調べもしないで、一枚の写真からこの渋滞が描き出されていて、それに基づいて都は、具体的な検証も行わず、貢献として評価して容積を与えるというような、これが都市再生の貢献度の評価をするという実態だと思います。
 質問を進めますが、ここに、東西方向の道路不足から渋滞が発生しているとしていますが、東西道路や南北道路の整備によって、現況からどの程度渋滞が解消されるのか、または緩和されるのか、具体的根拠を示していただきたいと思います。

○上野技監 港区の六本木・虎ノ門まちづくりガイドラインにおきましては、当地域では道路ネットワークそのものが不十分でございまして、地域の骨格となる東西、南北道路の整備を形成することとしております。
 この方針に沿いまして、今回の再開発事業によりまして、東西方向については、現在、幅員が三メートルから四メートルになっております区道四〇六号線につきまして、これを整備によりまして、幅員七メートルの地区内の車路として整備するとともに、地区内の北側には、地区幹線道路二号といたしまして幅員十二メートルの道路を整備して、道路ネットワークを強化するものでございます。
 例えば、現状では、西側の放射一号線に出る道路で、現況、一日約一万台通過しております自動車交通量が、この区道一〇三二号線について、外苑の東通りまでのネットワークを完成することによりまして、交通量が約一割減少することが見込まれているなど、地区全体の自動車交通の円滑化が図られる計画となっております。

○白石委員 そもそも現況を調べていないという中で、渋滞もしくは混雑度がわかっているのに調べていないということなんですから、渋滞がどの程度解消されるかというのは、当然答えられないんですね。
 今、幅員が広がるからネットワークが形成されますとか、それから、交通量が一日一万台、減少していくと、このようなこともいわれましたけれども、それでは、あえてこれを渋滞だと仮定したいと思います。果たしてこの計画によって渋滞が緩和するのかと。今、技監も答弁されましたけれども、緩和するのかという角度から見ると、素案の一〇四ページをごらんいただきたいというふうに思います。
 区道一〇三二号線の車が並んでいる先には、信号が、飯倉入口、城山通りの車が並んでいる先の神谷町交差点の、これ、交差点の需要率が示されております。
 先ほど、五〇ページのところでは、渋滞が発生しておりますと、このように書いてあるわけですね。一方で、一〇四ページの交差点の需要率を見ますと、まず、飯倉入口で現況〇・五五〇から〇・六四七に、要するに悪化するわけですね。神谷町では〇・四四三から〇・四九三へと、今回の計画によって車がふえることとなっております。ということは、現在よりもさらに交差点が混む数字になっているんです。
 先ほど、交通量が減りますよと、このようなことを技監は述べましたけれども、結局、混雑をしているのか、それともこれから混雑をするのか、この数字、交差点の需要率を見れば、これからさらに混雑がふえていきますよというふうに、上がっていきます、需要率。
 これ、一体どちらなのかというふうなところが非常に疑問なんです。これはどうなんですか。具体的に説明をしていただきたいと思います。

○上野技監 繰り返しになりますけれども、個々の渋滞につきまして、個別の指標をもって判断するということではございませんで、あくまでもこの地域におきましては、道路全体のネットワークを形成する、これを強化していくことが重要だということになっておりまして、大街区といわれておりますけれども、この放射一号から外堀通り、それから桜田通り、外苑東通りに囲まれているところを大街区といっておりますけれども、ここ全体で囲まれる、大幹線で囲まれております地区内の道路ネットワーク強化を図ること自体が重要でございます。
 そういった意味で、この開発の機会を捉えて、このネットワークを強化していくことが重要でございまして、今お話のありました一〇四ページのものにつきましては、これは、そういった開発が行われた後におきましても、指標である〇・九という数値は下回っていて、問題がないということを示しているものでございます。

○白石委員 まあ説明を聞いてもよくわからない。貢献度を評価した、要するに渋滞が、ここでは、五〇ページでは発生していると。しかし、一〇四ページの交差点需要率では、これからどんどん需要がふえていく、すなわち車がふえていきますというふうな数値になっています。
 この開発がどんどん進んでいくと、もっと交差点が混むことが示されていますし、この辺の開発の多くが、森ビルによる超高層ビルの建設によるものです。さらには、その他の超大手のディベロッパーやホテルによるものが大きいと思いますが、それらの開発で、何と一日三万三千三百九十台、これから自動車がふえると、このようにしております。そのうち、今回の森ビルの提案の計画は、何と一日一万六千六百五十台もの自動車がふえると、このようにされております。
 この地域の周辺で十四の開発計画がありますが、その中で、ふえる自動車量の半分の量が、今回の森ビルから提案されている計画なんです。この開発一つでふえるというんですから、この計画はとんでもない巨大開発だというふうに思います。
 そうやって、超巨大ディベロッパーが自分で自動車交通量をふやしておきながら、自動車の混雑を解消する道をつくるからといって、都市再生の貢献度を評価して、容積率を、ボーナスを与えると、ディベロッパーのこれもう自作自演に都が報酬を与えると、こんなやり方を認めていいのかというのが問われています。
 次に、幹線道路を結ぶ……(発言する者あり)ちょっと黙ってくださいね、いいですか。
 次に、幹線道路を結ぶ南北、東西方向の二本の道路を整備するとしていますが……(発言する者あり)自転車についての記載がありませんが、自転車は地区幹線道路のどこを通るのか、伺いたいと思います。ちょっと黙って聞いていただけますか。(「ちゃんと委員会に沿った質問をやってください」と呼ぶ者あり)やってますから。

○上野技監 自転車につきましては、自転車は軽車両でございまして、基本的には車道を走ることとなります。
 この計画におきましては、ゆとりある歩道状空地を確保するなど、安全な自転車走行にも配慮しているところでございます。

○白石委員 道路構造令では、自動車及び自転車の交通量が多い第三種、第四種の道路には、自転車道を道路の各側に設けるものとしています。
 では、交通量が多いという判断はどのようにするかといいますと、現在は各自治体に任されているようですけれども、かつて国が目安として、自動車で一日五百から一千台以上、自転車では五百台から六百台以上というふうにしていました。
 二本の道路のうち、地域幹線道路第一号は自動車が一日約一万台、第二号は五千五百台と予測をしていますから、この目安をはるかに上回る交通量だということが見てとれます。本来なら、標準で二メートルとされる自転車道路をつくって当然ではないかと、このように指摘もしたいと思います。
 この計画でつくろうとしている道路は、車道部分の幅員がそもそも狭い。七メーターしかありません。一日一万台を超えるような道路では、東京都の条例でも、車道部分では、車のための幅員は一車線当たり三・二五メートル、二車線で六・五メートル、その他に路側帯として片側〇・五メートルずつなので、合計で一メートル幅、全部合わせて七・五メートル幅を求めています。要するに、そもそも車道が狭い構造となっています。
 自転車は、自転車専用道を設けない場合は、基本、車道を走ることとされていますが、森ビルがつくり、容積率、ボーナスの対象となっている二つの地区幹線道路は、大変危険な道路となってしまうのではないかというふうな懸念が出てきます。
 そこでちょっと伺いたいんですけれども、この貢献度を評価するとした場合に、自転車道の設置など、安全性の確保という点から、森ビルの提案に対して都は検討されたのかどうなのか、伺いたいというふうに思います。

○上野技監 今お話のありました、整備される道路の幅員は幅員七メートルであるというご指摘ですけれども、幅員七メートルとして整備いたしますのは、現道三メーターから四メーターの区道四〇六号線、それが現道三メーターから四メーターの幅員でございますけれども、その代替地のところに幅員七メートルの地区内の車路を整備することとしております。これはむしろ、地区内のサービス用の車などを通すことを主眼にしておりますけれども、まずそれを整備することにしております。
 今お話のありました容積の基本として、評価対象の基本となるものとして、地区幹線道路一号と二号がございます。これにつきましては、当地区内の骨格的な幹線道路といたしまして、現道がないところ、あるいは現道が五メーターから六メーターぐらいのところ、そういったところにつきまして、十二メートルの車道として整備するものでございます。
 この十二メートルの車道の中に、両側に歩道幅員二・五メートルの歩道を設けるとともに、さらに敷地内側、民地側に四メートルの歩道状空地を設けまして、場所によっては六・五メートルの歩道空間を整備することとしております。
 こういった空間を活用しながら、ゆとりある歩道状空地を活用しながら、安全な自動車走行にも配慮した計画としているものでございます。

○白石委員 済みません。私が質問したのは、自転車道の記載がないという中で、やはりこれだけ交通量が多くなるというふうな中で、七メーターというのが非常に危険になってしまうのではないかという懸念があると。自転車道の設置など安全性の確保という観点から検討されたのかというふうに伺っているんです。いかがですか。

○上野技監 特段、自転車専用道路としての検討を行っているわけではございませんけれども、ただいま申し上げましたように、現道がないところ、あるいは狭小な幅員のところで、しっかりとした道路をつくって、そこでゆとりのある歩道状空地もつくって、安全な自動車走行にも配慮している計画でございます。

○白石委員 検討していないということなんですね。
 先ほどもいったように、自動車がこれからどんどんふえていくという中で、車道を自転車が走行していきますよと、このような状況で危険はないのかと。本来、貢献度をはかる際に、このような観点もしっかりと検討する、当然の都の責務だというふうに思います。この角度からも具体的な検討がされていないということです。
 次に、歩道について質問を進めたいというふうに思います。
 道路構造令では、自動車及び歩行者の多い道路には、自転車歩行者道、つまり自転車も歩行者も通れる道路を四メートルの幅でつくると、このようにしています。歩行者が多いという目安として、かつて国の指標では、先ほどもありましたけれども、一日五百から六百人以上と、このようにしておりました。
 それでは、今回つくろうとしている道路では、歩行者がどれくらい通ることを想定しているのかといいますと、一つはピークのとき、一時間だけで二千七百人、もう一つは二千二百人、一時間だけで目安の四倍くらい歩行者が通るんです。
 ところが、歩道というふうなところでは幅は二・五メートルしかありません。四メーターには全く足りていないという状況です。車椅子や傘を差している人がすれ違うだけで二メーターの幅が歩道には必要なんだと。自転車には一メーターの幅が必要ですと。それだけでは到底成り立たないという、不十分な歩道をつくるということになります。車椅子が必要な方や、自転車との衝突事故を心配しながら歩いている高齢者や障害者のことを配慮されていないのではないかというふうにしか思えません。
 都は、新しく策定した実行プランで、道路などのバリアフリー化を着実に進め、誰もが安全で円滑に移動し、安心して過ごすことができる魅力ある都市を実現すると、このように掲げています。果たして、この精神に、容積率のボーナスを与えるような今回の道路計画というのがかみ合っているのかということも、指摘をしておきたいと思います。
 環境負荷の低減についても評価をしておりますが、今回の計画のような超高層ビルによる環境への影響は、果たしてないのかというふうな角度からも、質問をさせていただきたいというふうに思います。
 超高層ビルなどが他の地域に与える環境影響を、貢献度の評価を加える際に検討されたのかどうか、ちょっと伺いたいと思います。

○上野技監 ただいまのご質問の前に、先ほどの歩行者関係でございますけれども、歩行者通路につきましては、先ほど申し上げたように、地区幹線道路内におきまして、車道における歩道のほか、敷地、民地を活用しまして幅員四メートルの歩道状空地を確保して、全体として六・五メートルの歩道空間を確保していくという計画だということと、それとは別に、地下鉄の神谷町駅から地下鉄の六本木一丁目駅に至る地上、地下を活用した東西の歩行者通路を別途つくっていくことになっておりまして、こういったものを活用して、全体の歩行者サービスの向上を図っていくこととしております。
 それから、ただいまのご質問の環境影響についてでございますけれども、周辺への環境影響につきまして、そのうち、都市再生特別地区の評価の中におきましては、周辺への環境影響のうち、大気環境への影響については特段の検討対象にはしておりませんけれども、交通処理計画のほか、風環境や日影などについて予測、評価を行っておりまして、これにつきましては、支障はないものとなっております。
 なお、本事業につきましては、東京都の環境影響評価条例の規定によります高層建築物の新築に該当しているため、大気汚染などの環境影響につきましては、別途調査することとなっております。

○白石委員 いろいろおっしゃられましたけれども、私がちょっといいたいのは、この環境のまず影響についていいますけれども、局所的大雨の発生を予測しようと研究を続ける首都大学東京の高橋日出男教授は、東京における集中豪雨は、夏の特徴である東風と南風時に、風下の地域で集中豪雨の頻度が高まると、このような研究結果を発表されております。
 その原因は、大気が不安定で、雷雨がつくられやすい大気環境の場合、超高層ビルに風がぶつかって、その結果、上昇気流が生み出され、その一押しによって積乱雲が局所的に発達し、風下に位置する地域で集中豪雨の頻度が高まると、このようにしております。
 例えば、夏季の東風時に、再開発が進む湾岸地域の高層ビルなどにぶつかって、上昇気流が生み出され、風下側に当たる品川区や中野区で、近年、集中豪雨の発生が高まっていると、このような結果も出されております。
 このことからも、都市再生の名で高層ビルを乱立させることで、他地域に与える影響が甚大となるという危険性をこの研究結果は示している。
 やはりこういう観点からも、この一つ一つの都計審で、都市再生特区であれば、これだけすごいものができるから都市再生なんだと、このようにいいますけれども、いろんな角度から環境影響だって評価しなければいけないと。結局、森ビルが提案されたそのままうのみにして、どんどん容積率が上がれば、超高層ビルなどが乱立して、このような集中豪雨の問題なども発生することが懸念されるということだと思います。
 私がさらに驚いたのは、容積率をボーナスとする都市再生の貢献に、海外の富裕層を対象とした占用面積一千平米を初めとした超大型住宅をつくることが、貢献度の評価に入っているということです。一千平米といえば、約三百坪、畳六百畳分です。
 分譲される場合の価格、あるいは賃貸として提供される場合の家賃は、一体どのくらいになるのでしょうか。ちょっとお聞きいたします。

○上野技監 ただいまのご質問の前に、先ほどの環境対策の件でございますけれども、大気環境対策につきましては、都市再生の貢献としては見てございません。
 それとは別に、今の治水対策の関連としては、関連でご説明いたしますけれども、雨水流出の抑制施設を当地域の中では整備することとしておりまして、全体として約三千八百立方メートル相当の雨水貯留施設の整備をすることとしております。
 さらに、ゲリラ豪雨対策としても、東海豪雨の約一時間分である約一千立米を目標に貯留を行うように、都内の地区の貢献の中身の一つとして検討しているものでございます。
 それから、今のご質問の住宅の価格の件でございますけれども、これにつきましては、事業者によれば、現在は権利変換前の段階でございまして、分譲価格や家賃に関しての設定はしておりませんで、今後、事業の進捗にあわせて設定する予定と聞いております。
 なお、当地区につきましては、国家戦略特別区域に関する区域方針におきまして、世界で一番ビジネスのしやすい環境を整備することにより、世界から資金、人材、企業等を集める国際的ビジネス拠点の形成を図ることとされております。
 本計画では、これら上位計画に沿いまして、サービスアパートメントなどを整備いたしまして、外国人ビジネスワーカーやその家族などが暮らしやすい環境を創出する計画となっております。

○白石委員 今、私、集中豪雨の件をいいましたけれども、別にここに降るといっているわけじゃないです。超高層ビルに大気がぶつかって、そしてそれが、積乱雲が集中的にある地域で発達して集中豪雨が発生する、これが研究結果として出されていますと。要するに、この地域で一千平米は、先ほどいったように、貯水槽があるとか、そういうことをいっても、他地域のところでこういうふうな問題が起こるということが、今、研究がどんどん進められているということなんです。
 だから、こういうふうなところも見ないで、結局、森ビルをうのみにして、どんどん容積率を与える、どんどん高いものをつくっていくということをやっていくというのは、本当に私、いかがなものかというふうに思っております。
 今、私がいったところですが……(発言する者あり)ちょっと黙っていただけますか。質問中なんです。委員長、ちょっと注意してもらっていいですか。(「ちゃんとした質問してよ」と呼ぶ者あり)ちゃんとした質問しているでしょう。(「していないよ、さっきから」と呼ぶ者あり)

○あさの委員長 不規則発言はともにやめていただいて、質問に集中していただくとともに、周りも質問を聞くようにしてください。お願いいたします。

○白石委員 そうですね。質問はちゃんと聞いていただきたいというふうに思います。

○あさの委員長 余計なことはいわないでください。

○白石委員 先ほど分譲の価格のことを質問いたしましたけど、とある会社の社長が、近くの超高層マンションの最上階の四部屋を二十六億円で買って話題になりました。この部屋の面積はおよそ五百から六百平米くらいと想像されます。その場合の近くの大きさが一千平米というふうなものになります。
 また、森ビルが最近開発した虎ノ門ヒルズの家賃は、一平米当たり一万円くらいになります。同じぐらいの家賃を取るとなると、一千平米ですから、単純計算で月一千万円の、一年間で何と一億二千万円にもなるということであります。とてつもない金額です。これだけの分譲収入や家賃収入が入ると。それに加えて、容積率がボーナスで与えられて、さらにテナント料や家賃が入ってくると。異常な優遇だというふうに見てとれます。
 一方、この開発によって、地域内の地権者、借家人は、どのぐらい再開発後の住居に残ることができるのか、伺いたいと思います。

○山下防災都市づくり担当部長 地権者、借家人の再開発建物への入居または転出につきましては、都市計画決定後の組合設立認可や権利変換計画認可などの手続の過程で合意を形成していくものであり、現時点では未定でございます。
 再開発組合は、今後、地権者などと生活再建の話し合いを重ね、入居または転出の希望に応じて適切に対応していくこととしており、都といたしましても、区と連携し、十分な話し合いがなされるよう指導してまいります。

○白石委員 まだ計画段階でわからないということですが、この付近で都と森ビルが一緒になって手がけた虎ノ門ヒルズなどを建設した環状二号線新橋・虎ノ門地区の開発では、地権者四百五十八人、借家人四百八十四人のうち、入居された地権者は百七人と二割弱でした。借家人に至ってはわずか六人、一%ちょっとしか残れないというふうな結果となっております。
 私も現地を視察したときに、ここに二十五歳のときから住んで半世紀以上になるという七十八歳の方からもお話を、道で会いまして聞きました。そのお方はこんなこともいっていました。家がなくなるのは何ともいえない気持ちがすると、このように語ってくれました。
 今度の開発によって、長い間この地で暮らしてきた方の多くがいなくなると。さらに、今後はよほどの超富裕層しか住めない地域に、まち全体が変貌してしまうのではないかと。
 私たち日本共産党は、外資系企業が日本に来て、ルールを守って、大いに経済を活性化し、日本の中小企業との連携を強めたり、雇用をふやしてくれることは、大歓迎をいたします。
 しかし、そのための手段は、大手ディベロッパーにぬれ手でアワの容積率のボーナスをすることで外国の富裕層に至れり尽くせりのサービスをふやしたり、都民の貴重な税金を費やし道路や空港を整備することなのかということも、一点述べておきたいと思います。
 紹介したいのは、経済産業省が毎年行っている外資系企業動向調査です。先ほど技監からも、この都市再生特区で手がける森ビルの効果というのは、世界一のビジネスの拠点にもなるんだと、このような趣旨のこともいっておられました。
 この外資系企業動向調査ですが、ここでは三千三百社ぐらいある日本にいる外資系企業のうち、二千九百社近くから聞いていますから、本格的な調査になります。
 この中で、日本でビジネスを進めていく上での阻害要因は、十四ある項目のうち五個選んでくださいというものがあります。交通や情報通信などのインフラが未整備という項目に丸をつけた外国の企業というのは、最新の調査でもわずか〇・四%にすぎないと。断トツで最下位なんですね。逆に、日本で事業展開をする上での魅力は、インフラが充実をしていることだと、このようにもう既に評価をしてくれているんですね。これが二位です。ですから、道路や空港などのインフラ整備に不満があるわけではないと。
 では、日本で事業展開する上での魅力のトップは何か。所得水準が高く、製品、サービスの顧客、ボリュームが大きいということ。これを見れば、都民や国民の生活が豊かになるよう後押しして、購買力を高めていくことこそ、外国企業を誘致する上でも大事だということを、この調査は教えてくれているのではないかというふうに思います。
 都は、都市再生の貢献を評価するとして、基準容積率に加えて、さらに六四〇%の容積率を割り増ししております。しかし、なぜ六四〇%となったのか、具体的な評価の内訳も全く示されておりません。
 そこで、根拠となる資料と、これまで森ビルとの協議内容や、評価を加えるための会議資料など、記録は残っているのか伺いたいというふうに思います。

○上野技監 ただいまの質問につきましては、日々の業務におきまして、さまざまな事前相談を受けておりまして、記録は、その業務を進める中でその都度更新しているところでございます。
 そういったことから、それ以前のものは残っておりませんけれども、そういったことを踏まえまして、最終的な協議結果として、今お手元にお示ししております事業者の意思表示がされたものとして、都市計画の素案が取りまとめられているところでございます。

○白石委員 記録は一切残っていないという答弁でした。
 これまでの質疑を通しても、例えば先ほどの渋滞の問題や歩行者の安全性、環境についても、具体的な検証が行われず貢献度の評価をしていることが、非常に露呈していると思います。これでは、森ビルがいっていることをうのみにしているといわざるを得ないと強く指摘したいと思います。
 科学的根拠をもって貢献度を評価したのであれば、その裏づけとなる資料やデータ、また、そこに至るまでの会議資料や議論の経過の記録が一切残っていないというのが、非常に理解ができないというふうに思います。
 やはり都民への説明を果たすためにも、記録を残すことは当然だというふうに思うんです。なぜ記録を残さないのか、その理由を伺いたいというふうに思います。
 また、これから、貢献度を評価した過程をチェックできるように、会議資料や議論の経過などの記録を残していただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○上野技監 ただいまご答弁申し上げましたように、協議した結果につきましては、最終的なものとしては、今お手元にお示ししております最終計画の素案として取りまとめられているところでございます。
 この最終結果が取りまとめられるまでの過程におきまして、これまでの事前相談などにつきまして、その都度、受けた協議資料などにつきましては、新しいものに適宜更新されているものでございまして、その最新のものへ更新された姿として、今お手元の都市計画の素案としてお示ししているものでございます。
 今後の記録の保存につきましては、透明性の確保の観点から、民間提案の創意工夫を最大限引き出すという都市再生特別地区の制度の趣旨も勘案しながら、十分検討してまいりたいと考えております。

○白石委員 今、非常に重要な答弁だったと思います。やはり議会としても、こういうふうな特区、要するに特例ですから、例外です。こういうふうな貢献度を評価して、容積率をどんどん与えていくと。じゃその貢献度は一体どうであったのかチェックするといった場合に、しっかりとこの経過の記録なども含めて保管するということは、当然の立場であって、やはりチェックする側としても、それがなければ、この結果だけで判断してくださいというものでは、全てうのみで横流しになってしまうというふうな懸念もあります。
 今、技監がおっしゃられた答弁をしっかりと踏まえていただいて、これから、特区関係も含めてしっかり公文書を残していただいて、透明性を図っていただきたいというふうに思っております。
 以上、これら質問も行ってきましたが、都市再生に貢献するというふうな根拠がなかなか示されていないというふうな中で、巨大開発を進める本計画に反対を表明して、このテーマでの質問を終わりたいと思います。
 次の質問に移ります。
 次に、環状四号線の特例環境配慮書についてです。
 今回の配慮書の対象となっている東京都市計画道路幹線街路環状四号線は、現在の計画を延伸させ、JRの線路をまたいで東西をつなぐとともに、現在は、現道のない低層の多い閑静な住宅街を貫く計画となっております。
 そもそも、区部の都市計画道路の大半がそうであるように、戦後直後に都民不在で決定された戦災復興計画によって定められ、地元からも声を聞きましたが、その後七十年間、道路がなくても何の不自由もなく生活してきたということです。
 それが近年になって急速に動き出したのはなぜか。この配慮書の一八ページにその一端が書かれておりますので、ぜひごらんいただきたいと思いますが、国と都で、都市再生として、あるいは国家戦略総合特区として、品川駅、田町駅周辺を大規模に開発する、羽田や臨海部や六本木を開発する、その開発に伴って大幅に交通が増加する、それをさばくには大型道路が必要だと、このようになっているのではないかなと思います。
 現道のない住宅地への大型道路建設では、少なくない住居が、道路のために土地や家を削られたり、立ち退かなければならなくなります。
 この配慮書には、道路の幅員が二十五メートルのA案、三十メートルのB案について検証がされております。A案とB案、それぞれ道路にかかる住宅は何棟あるのか、初めに伺いたいと思います。

○中島都市基盤部長外かく環状道路担当部長兼務 計画区域にかかる建物棟数につきましては、都市計画決定後、現地に入り、測量を行った段階で確定するものでございます。
 なお、航空測量による二千五百分の一の地形図に基づいて算出いたしますと、計画道路にかかる建物の棟数は、A案、これは既定計画どおりで、今お話ありましたように、昭和二十一年都市計画決定された区域でございますが、こちらの場合は、そこも含めまして百八十棟、また、B案の場合は約二百棟となっております。

○白石委員 二百棟近くの方が何らかの形で住宅を削られるということです。
 それでは、道路をつくるための総事業費は、二つの案でそれぞれどれくらいと想定されているか伺いたいというふうに思います。

○中島都市基盤部長外かく環状道路担当部長兼務 事業費につきましては、今後、測量による用地取得面積の確定、道路設計や施工計画、建物調査に基づきます補償の検討など、事業計画の具体化を図る過程を経て、詳細が定まっていくものでございます。
 今回、二案の比較のために、これまでの事例も参考に、概算で事業費を算出したところ、A案の場合は約六百七十億円、B案の場合は約七百億円となっております。
 ただし、現段階では、新たに用地買収の対象となりますマンションなど堅牢な建物の補償の対象範囲が明確ではないため、それを除いた額として算出しております。

○白石委員 七百億円近くの税金が投入される事業となるということです。
 最初にも述べさせていただきましたが、環状四号線などでさばこうとする大量の自動車交通を発生させる品川、田町駅周辺の開発計画は六百三十ヘクタール、東京ドームが百三十四個分も入ってしまうというような広大な地域で、八つもの開発を集中的にやろうという、本当にとてつもない計画です。
 山手線新駅とあわせて、JR東日本の開発だけで、報道だけが先行しておりますが、百六十メートルの規模の超高層ビル、オフィスビルで五棟、マンションで三棟も建てる計画だといわれております。開発される地区で働く人の人数は、六本木ヒルズの三倍以上の十万人規模になる見通しだと、このようにしています。
 今回出されている虎ノ門・麻布台地区の開発は、ビルの高さは異なりますけれども、超高層ではオフィス系で一棟、マンション系で二棟でも、一万六千台もの自動車交通量を生み出すと、先ほどの質問でも明らかとなっています。
 山手線新駅の開発で生み出される自動車量は、さらにすごいものになることが想定をされます。幹線道路一本分の道路がそれだけで必要になるような量ではないかというふうに思います。
 それだけではないんですね。西武ホールディングスの社長は、品川駅西口で総事業費四千億円規模の再開発を進める意向を表明しております。京急はグループで品川駅周辺に六万平米の土地を所有しており、これを二〇二〇年以降に開発する意向も示しております。
 国家戦略特区による開発プロジェクトラッシュについて、副知事在任時は都市再生の先頭に立ってきた青山やすし明治大学教授でさえ、この一年間に国家戦略特区などで都市計画決定された再開発プロジェクトが、丸の内ビル二十棟から三十棟分に上回り、オフィスビルが供給過剰に陥る懸念があると、このように警鐘も鳴らしております。
 このような警告に耳を傾けて、異常な開発ラッシュに歯どめをかけ、都市の成長を管理することこそ必要ではないかと思います。
 環状四号線は、品川駅、田町駅周辺の開発だけではなく、さらには、今回の虎ノ門・麻布台地区のような六本木方面の開発や、羽田の拡張などで生まれる交通もさばくとされております。
 今回の配慮書には、環状四号線の交通量は三万台から四万台と予測をされていますが、この交通量はどのようにして決められたのか伺いたいと思います。
 先ほど述べた山手線新駅とあわせた再開発プロジェクトによって生まれる交通量は、その中に入っているのか。入っているとすればどのような計算をしたのか、具体的にお話を伺いたいと思います。

○中島都市基盤部長外かく環状道路担当部長兼務 環状四号線の将来交通量でございますが、平成二十一年に公表されました第五回東京都市圏パーソントリップ調査のデータに基づきまして、交通機関分担、発生集中交通量、分布交通量、配分交通量の四つの計算段階に分解して予測いたします四段階推計法により推計しておりまして、これは広く一般に用いられている予測手法でございます。
 お尋ねの開発により発生する交通量につきましては、発生集中交通量の中で見込んでおります。発生集中交通量は、一般的に、広域における交通計画を立案する上での基本となるゾーン、計画基本ゾーンと呼んでおりますが、そのゾーンごとに、将来の人口や開発計画を見込んで推計しております。
 港区の場合でございますが、五つの計画基本ゾーンに分割されておりまして、このうち、環状四号線を含みます品川駅周辺のゾーンの発生集中交通量につきましては、ターミナル駅に近接するなど、この地域のポテンシャルを加味して推計しております。
 なお、環状四号線でございますが、性格といたしまして、開発に伴う交通量を担うという面がある一方で、広域的な交通ネットワークを担う路線でございます。将来交通量の予測に当たっても、個々の開発地区ごとではなく、ある程度まとまったエリアでの発生集中量をもとに予測を行うということは、適切であると考えております。

○白石委員 加味されていると、このような答弁でした。
 先ほど紹介したような新駅開発に伴うプロジェクトは、マスコミが報道しただけで、JRは、どんなビルを何棟建てるかも全く今明らかになっていないというのが現状です。西武や京急の開発にしても、開発の意向は示しておりますが、その具体的な中身はまだ決まっていないという状況です。
 そして何より、その前提となるような地区計画は定まっていないという状況の中で、容積率の制限なども決まっていないのではないかとも思います。正式な都市決定もないまま、予測交通量だけが定められて、どんどんどんどん進めてしまうというのは、やはりどうなのかというふうに思います。
 なぜこの問題をいうかといいますと、この配慮書では、道路ができれば、例えば、代表的な地点である閑静な住宅街の白金台での騒音は、昼間で六十九デシベルと、このように書かれております。環境基準の七十デシベルぎりぎりにおさまることになっているということなんです。
 しかし、開発の規模が予想をはるかに上回るものになれば、交通量もふえ、騒音も環境基準を超えるくらいにまでなってしまうのではないかというふうにも思います。
 現在、この地域は四十四デシベル、図書館に近いくらいの静かなところです。それが七十デシベル近くになると、窓をあけていると会話が成り立たなくなる、そういう生活が強いられてしまうのではないかという不安も広がっています。それすら超える可能性も、先ほどの開発のラッシュによってあるということは、指摘をしておきたいと思います。
 しかし、それを予測する前提もいまだ定まっていない中で、この配慮書が進められようとしているのは、やはり問題ではないかというふうに思います。
 さらにいえば、この沿道には、幼稚園と中学校、高校という学校施設があります。今回の質疑に当たって、私たち議員に配布された概要には書いていないんですけれども、資料編という冊子があります。
 ここでは、これらの学校については、学校衛生基準で、教室内の等価騒音レベルは、窓を閉じているときは等価騒音レベル五十デシベル以下、窓をあけているときは等価騒音レベル五十五デシベル以下であることが望ましいとしていることが書かれております。
 ところが、教室内の騒音レベルがどうなるかというのは、この配慮書では予測値がなく、道路をつくる段階で個別に協議を行って、適切な騒音対策を実施すると、このようなところにとどまっているということです。
 道路をつくれば、沿道は、昼間は七十デシベルになろうとしているのに、学校ではどうなるかと、学校衛生基準におさまるか予測も示さずに、後で協議すると、このようにしているというのは、これはやはり不誠実ではないかというふうに思います。
 環状四号線の計画は、過剰なオフィス開発などによって生まれる交通量をさばくために、巨額な税金を投入される、地域の住民にさまざまな被害を与える計画だと。その上、その開発自体がどれくらいの規模になるかも未決定であり、したがって、交通量も予測する前提条件にかけた中で計画を進めるために配慮書がつくられようとしています。
 住民の声を聞いて見直すことこそ大事であり、配慮書をつくって、なし崩し的に進めるべきではないという意見を申し上げて、質問を終わりたいというふうに思います。
   〔中島都市基盤部長外かく環状道路担当部長兼務発言を求む〕
   〔白石委員「質問してない」と呼ぶ〕

○中島都市基盤部長外かく環状道路担当部長兼務 若干補足説明をさせていただきます。
 環状四号線でございますが、幹線道路であることから、地域に一定程度の影響を与えるということは確かでございますが、そのために、環境影響評価の手続を行いまして、適切な環境配慮に対する対策を実施すると。そうしたことによりまして、この地域がよりよくなるようにということで努めていくという方針でございます。
 また、この道路の性格でございますが、先ほど、広域的なネットワークを形成するということで、都心に集中する交通を分散するといったような効果がございますけれども、さらに、地域レベルで見ましても、例えば、港南地区と品川駅西側にあります災害拠点病院、これはNTT東日本関東病院ですとか、高輪病院ですとか、そうしたところへのアクセスが向上することによりまして、緊急車両の速達性が向上するとともに、また、生活道路に流入いたします通過交通の減少ですとか、あるいは歩行者と自転車の通行空間の分離、また、火災の延焼を防ぐ延焼遮断帯の形成や、広域避難場所へのアクセスの向上など、地域の安全性が向上することから、地域レベルで見ても重要な道路であると考えております。
   〔「白石委員発言を求む〕

○あさの委員長 もう終わったといったでしょう。

○やながせ委員 それでは私からも、引き続きまして都計審案件、虎ノ門・麻布台地区の都市計画と、八重洲二丁目中地区について質問していきたいというふうに思いますけれども、私は、都市再生の考え方というのを非常に理解している一人だろうというふうに考えています。
 首都圏の再生に向けて、首都機能を高め、国際競争力や都市の魅力の向上につながる民間プロジェクトの重点的な誘導を図るということでございまして、容積率の緩和、これを武器として大きな開発をしていくということだろうというふうに思います。
 これを私は理解するものなんですけれども、ただ、この容積率の緩和についてなんですけれども、これは、都市再生特別地区については積み上げ型ではないと。それは柔軟な発想をもたらすために、一律の基準ではなくて個別に審査するんだよというもとに、容積率緩和がどれくらい可能なのかということを決めているわけです。
 まず最初に、虎ノ門・麻布台地区では六四〇%、そして八重洲二丁目中地区では八七〇%の容積率緩和、これを評価しているわけですけれども、これの根拠をですね、なぜこういう数字なのかということ、これをまずお聞かせいただきたいと思います。

○上野技監 都市再生特別地区の容積緩和につきましては、今お話にございましたように、都市再生特別地区の制度の趣旨を踏まえるとともに、高度利用地区などにおける東京都の評価方法も考慮しながら、民間提案につきまして一件ごとに審査し、都市再生への貢献内容を総合的に評価、判断し、容積率を定めているものでございます。
 虎ノ門・麻布台地区につきましては、今回、都市再生特別地区のほか、再開発等促進区を定める地区計画もあわせて、併用しております。虎ノ門・麻布台地区の容積率につきましては、都市再生特別地区で提案されております地区幹線道路などを再開発等促進区を定める地区計画に基づき見直し相当容積率として、まず二五〇%設定いたしまして、さらに、再開発等促進区を定める地区計画の運用基準なども考慮しながら、地区全体の緑化率五七%に寄与する質の高い大規模な広場の整備、地下鉄連絡広場の整備、東西歩行者通路の整備、あるいは外国人にとっても暮らしやすい生活環境として、インターナショナルスクールを約一万四千平方メートル整備する、あるいはサービスアパートメント約九千平方メートルを整備する、こういった都市再生の貢献内容を総合的に評価いたしまして、評価容積率をさらに三九〇%緩和しているものでございます。
 また、八重洲二丁目中地区につきましては、容積率の評価対象といたしまして、羽田空港や地方都市を結ぶ大型バスターミナルを約五千平方メートル、七バース整備する。あるいは八重洲二丁目北地区の、北側の再開発でございますけれども、そこのバスターミナルとの接続道路の整備、東京駅と八重洲地下街から京橋駅等を結ぶ地上、地下の歩行者ネットワークの整備、あるいはサービスアパートメントを約一万三千平方メートル整備する、インターナショナルスクールを約七千七百平方メートル整備するといった都市再生の貢献内容を総合的に評価いたしまして、容積率を八七〇%緩和しているものでございます。

○やながせ委員 今、るるお話をいただいたんですけれども、虎ノ門・麻布台地区だとビジネス交流拠点の形成に向けた都市基盤の整備で二五〇だと、それ以外で三九〇であろうということでした。
 それで、この八七〇%の方は、特に何らかの内訳が示されていたわけではないんですけれども、私たち、都議会としてこれをどういうふうに見ていけばいいのかという中で、私はやっぱり、チェック機能としての役割が今非常に問われていまして、そのチェック機能としての役割をどう果たせばいいのかという視点で、容積率の緩和を見たいわけです。
 そうすると、この六四〇%という数字が本当に妥当なのかどうかというのを我々は判断しなければいけないと。都計審で判断をすることなんだろうというふうに思いますけれども、私たちも一定の合理的な理解をしたいということなんです。
 そういった意味でいうと、今の二五〇%、三九〇%の妥当性、合理性、それから、八重洲でいうならば八七〇%の妥当性、合理性、これをやっぱりある程度示していただかなければいけないのかなというふうに思うんです。
 これは確かに、都市再生特別地区の考え方で、積み上げ型ではないんだよということで、柔軟にやっておるんだということはわかるんですけれども、じゃあ何でこれ、八八〇%でなくて八七〇%なのかという、ある程度の経緯も含めてお話をいただかなければ、これを妥当だというふうに我々が判断することはできないのではないかというふうに思うわけですけれども、そのことについてはいかがでしょうか。

○上野技監 おっしゃるように、都市再生特別地区の趣旨からいたしまして、全体的な概括的な説明になるんですけれども、都におきましては、都市再生特別地区の容積率の設定に当たりましては、先ほど申し上げましたように、再開発等促進区を定める地区計画の運用基準なども参考にいたしまして、プロジェクトごとに評価対象をまず特定いたしまして、容積率の評価をいたしております。
 さらに、日影ですとか交通処理、航空規制などの周辺地域への影響、あるいは周辺開発との、既存の、既に決定されている開発とのバランス、そういったものも考慮いたしまして、容積率の最高限度を設定しておるものでございます。
 そういった中で、虎ノ門・麻布台地区につきましては、先ほど申し上げました都市再生の貢献内容を評価した上で、ここの場合は、周辺の北側への日影ですとか、あるいは航空規制、これによりまして容積率の最高限度を設定しているものでございます。
 また、八重洲二丁目中地区につきましても、先ほど申し上げました都市再生の貢献内容を評価した上で、北側は既に先行して都市計画決定しております。そのプロジェクトとのバランスを勘案して、容積率の上限を設定しているものでございます。

○やながせ委員 いろんなことを勘案しているんだというのはわかるんですけど、でも、それでこの数字が、これが妥当なのかどうかというのは、ちょっと判断できないんですよね。だから、これは極めて不親切なペーパーで、この六四〇%は、これこれこういう考え方だから六四〇%なんだと、ある程度の数値もやっぱり出していかなければいけないんじゃないかというふうに思うんですよ。
 最後は総合的な勘案だということ、それはわかるんですけれども、六四〇%、これ、八〇〇%でもいいんじゃないですか、という議論がありますよね、これは。
 もう一つは、本来は五〇〇%ぐらいしか認められないのに、じゃあ森ビルに、さっきもそういう発言がありましたけれども、便宜を図っているんじゃないかというような疑義を持たれかねないわけですね。そういった疑義に対してはどう答えていくのかということ、これを問いたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

○上野技監 この容積率の設定を最終的に判断するに当たりましては、事業者からの提案を受理するに当たりまして、庁内に設置されました幹部職員から成る都市再生特別地区審査会ですとか、あるいは地元区を交えた検討会におきまして、その提案内容の適切、妥当性について確認しているところでございます。

○やながせ委員 それはわかるんですけど、じゃあ一応確認をしておきますけど、例えばこういった容積率の緩和について、誰か外部の人間から、例えば議員でもいいんですけれども、この容積率をもうちょっとアップしたらいいのではないかみたいな提案があったときに、それはどう対処していくのか、そういった提案があったことがあるのかないのか、それを一応お伺いしたいと思います。

○上野技監 今のお話のあった点につきまして、私の知る限りでは存じ上げません。

○やながせ委員 容積率の緩和、ここでさらっと流れていく話なのかもしれませんけれども、これは非常に莫大な金額にかかわってくることなんですね。この容積率が一〇%違うということによって、この事業者さんは、多分何億円の利益というようなことになってくるんだろうというふうに思うんです。
 そうすると、その一部が還元されて、それが利権につながっているんじゃないかというような、今、都庁全体、そして我々都議会全体が、そういったブラックボックスの中で、何かいかがわしいことをしているんじゃないのという疑義を向けられているという中で、私たちは、やっぱりこれに合理的な説明責任を果たしていかなければいけないんだというふうに思うんです。
 そういった意味でいうと、この法の趣旨というのはよくわかるんですけれども、この八七〇%にしても六四〇%にしても、ある程度の妥当な、合理的な考え方、なぜこの数値がこうなるのかということ、こういったことを、これから示していく、透明化していくということが必要なのではないかと思いますし、また、そのことをしっかりとやっていただきたいということ。
 これ以上議論してもあれですよね--ということを要望いたしまして、私の質疑は終わります。

○松村委員 都計審付議案件について、まずナンバー1の都市再生特別地区の変更、八重洲二丁目中地区について伺います。
 国家戦略特別区域法に基づく都市再生の付議案件ですけれども、既に隣接する八重洲一丁目地区、二丁目地区の都市計画同様に、建物の高さが二百四十メートルと、巨大な超高層ビルを建設する計画になっております。
 そこで、まず初めに、今回の提案の八重洲二丁目中地区の地権者などの合意、準備組合への加入状況などの合意状況がどうなっているのか。また、今後、都はどのように対応していくのかを伺います。

○山下防災都市づくり担当部長 再開発準備組合によりますと、本地区の権利者は、土地所有者が四十七人、借地権者が十五人、計六十二人でございまして、そのうち四十三人が準備組合に加入しており、加入率は約六九%と聞いております。
 準備組合におきましては、引き続き事業推進に向け、権利者と、より一層の調整、合意形成を図っていくとしており、都といたしましても、市街地再開発組合の設立に向けて、技術的な指導助言を行うなど、準備組合を適切に支援してまいります。

○松村委員 私も都計審委員のときに、既に都市計画決定された八重洲一丁目、それから二丁目地区の審議をした経験があるんですけれども、このときの八重洲一丁目地区の都市計画決定するときの地権者の合意状況も、準備組合の参加状況も約六八%と、今回と同じような状況でした。
 八重洲一丁目の準備組合への加入の六八%というのは、その後二年間過ぎましたけれども、直近の同意状況はどのような状況になっているのか、お聞きしたいと思います。

○山下防災都市づくり担当部長 お話のありました八重洲一丁目東地区の組合設立につきましては、準備組合によりますと、現在の加入率は七四%と聞いております。

○松村委員 それで、八重洲の一丁目の方は、まだ組合認可申請も出せないような状況だと。当時の六九%程度から少しは上がっていますけれども、今回のこの八重洲の二丁目地区も、やはり同じような準備組合の加入状況で、反対される方なども多くいるように見受けますし、私も現地に改めて行ってみましたけれども、今回のところは、八重洲ブックセンター、今は近くにありますけれども、あそこしかない本屋なので貴重で、私もよく行った経験があるんですけれども、さらに飲食店だとか、いろんなさまざまな、後でも触れますけれども、成り立っているというか、本当に古い、先祖代々から営々としてやってきた方々が、さまざまなこの計画についての異論を出している状況も、現在も続いている中での都市計画決定ということを、非常に私も懸念しております。
 そこで、建築物の容積率の最高限度の考え方、今も前の方から質問がありましたから、ダブらないようにしたいと思いますけれども、別冊資料の三三ページに、基準容積率を八〇〇%から都市再生への貢献の評価で八七〇%と、容積率の最高限度を一六七〇%にするという考え方が載っておりますが、この評価として、今説明があったとおりですから繰り返しませんけれども、東京駅前の交通結節点、バスターミナル、今度は七バースですか、前が七バース、六バース、七バースで、これで二十バースになって、そこがつながるんだと。あと、国際競争力を高める都市機能とか環境負荷低減、防災対応力強化などというのはもう当然のことで、これが評価というような形になるのかなという思いですけれども、私がちょっと聞きたいのは、私も審議した、前の八重洲一丁目の六地区と八重洲二丁目の一地区、このときの容積率の最高限度の考え方。
 こちらは、皆さんはないと思うんですけれども、四一ページに、当時、八重洲一丁目六地区が、基準容積率が八六〇%から、都市再生への貢献八一〇%と、それで一六七〇%を最高限度にしているんですね。八重洲二丁目一地区は、基準容積率が八七五%で、七九五%、それで結論的には最高限度を一六七〇%と。同じように全く貢献度の評価が三つ、この別冊の資料を見てもあるんですよね。
 よく中身を聞くと、今いったみたいに、地下通路でさらに結ぶんだとか、インターナショナルスクールだとか、そういうことも評価の対象にしているようですけれども、先ほど質問があったように、よくわからないんですよ。最高限度の考え方で全く三つ同じ、両方ともそういうことがかけてあって、なぜそれが、一方は八一〇であったり、今度は八七〇であったり、それで容積率の最高限度は、いずれもこの三つの建物が一六七〇%で足並みそろえているんですね。
 だから、何かちょっとうがった見方をすると、一六七〇%、それこそ平等じゃないけれども、それを与えるためにいろんなこと、いろんなことといっては失礼ですけれども、提案されていて、それが評価できるんだと。こういうふうに受け取られかねないような、出された提案書や説明について、私もやはり、透明化というか、きちっと都民のというか、都民だけではないと思うんです。同じような事業をやる方々にとっても、そういう不公平というか、公正性が保てるものになっていなければならないし、皆さん方、さっきの答弁でも、それはきちんとやっているんだというんですけれども、私たち審議するというか、議会の立場からも、しっかりした答弁というか、基準を示してもらいたいということですが、重ねて、同じような答弁になるかもしれませんけれども、その点について伺いたいと思います。

○上野技監 先ほど申し上げたことと同じになるところが多いんですけれども、まず、都市再生特別地区につきましては、本制度の趣旨を踏まえるとともに、高度利用地区などにおける東京都の評価方法も考慮しながら、民間提案について一件ごとに審査して、都市再生への貢献内容を総合的に評価、判断し、容積率を定めているものでございます。
 そういった中で、各全体の中の評価内容を評価した上で、さらに、日影ですとか周辺地域への影響、あるいは周辺開発のバランスなども考慮して、容積率の最高限度を設定しているものでございまして、八重洲二丁目中地区については、先ほど申し上げましたように、都市再生への貢献内容を評価した上で、既に先行して決定しております二つのプロジェクトとのバランスを勘案して、容積率の上限を設定しているものでございます。
 そうした中で、若干評価内容に異同があるのではないかということでございますけれども、この違いにつきましては、項目についてはほぼ同じでございます。バスターミナルあるいは歩行者ネットワークを強化する、あるいは国際競争力を高めるための機能導入、こういった項目についてはほぼ同じでございますけれども、具体的な整備内容、規模あるいは位置、形状などが違っております。
 例えば、バスターミナルについてはバース数が違うとか、八重洲地下街などに至る地下の接続箇所数が違うとか、空地として整備される広場の整備の面積が違うとか、あるいは個々の導入機能が、一方はサービスアパートメントがあったり、一方はカンファレンスセンターがあったり、あるいは一方はビジネス交流のサポート機能が入ったりと、そういった形の違いがありまして、それに伴っての床面積の差などがあります。そういった違いが、それぞれの評価の容積率の数字の違いとして反映されていったものでございます。

○松村委員 今答弁がありましたけれども、私は、その三棟、いろいろさまざま違うと思うんですよね。
 それで、結論的にいうと、容積率の最高限度が一六七〇%になっているということで、だから、さまざまな計画に、じゃあこういう点がといえば、それを見ましょうということで、何か結論先にありきというふうにどうしても思えるというか、そういう見方もされるようなことがないように、ないようにというか、その点は本当に強く、やっぱり問題点があるんじゃないでしょうかということを指摘したいと思うんです。
 それからもう一つ、今回の計画です。二丁目中地区の既存の建築物の、私、お聞きしたいのは、延べ床面積が幾らで、それから計画建築物、これが一六七〇%最高限度になるとどのぐらい延べ床面積がふえるのか、この点をお聞きしますけれども、今ご答弁できますか。

○上野技監 容積率ということでご答弁させていただきたいと存じますが、当地区の既存建築物の容積率は、登記されている既存の延べ面積と地積面積から計算いたしますと、約八四〇%となります。
 今回の計画建築物の容積率につきましては、都市計画において最高限度を一六七〇%とするために、それと同規模の延べ床面積の建物ができ上がるというふうに想定しているものでございます。

○松村委員 その上で、それに立ってお聞きしたいことは、当然、都市計画を今準備されて、チェックしているんですから、そのデータは把握していると思うんですけれども、今ある延べ床面積がどのぐらいで、それがどのぐらいのボリュームがこの許可によってふえるのかと。もうこの地域は、前の計画のときに、私、指摘しましたけど、オフィスビルとか延べ床が過剰地域なんだという指摘もしたわけですけど、またこのビルによって、どれだけの事務所だとかオフィスだとか、そういうのがふえるのかということを知りたいわけです。

○上野技監 面積換算ということでございますけれども、現状の面積がほぼ、先ほどの基準容積率八四〇%で建っている規模が大体十四万平方メートルの床面積でございます。これに対しまして、計画で、延べ床面積として計画されておりますのが四十一万八千平方メートルということございますので、その差分がふえるということでございます。

○松村委員 そうしますと、八重洲の中央口から出たところに、今、十四万平米から四十一万平米になると。八重洲一丁目六地区と八重洲二丁目一地区のときには、七万から二十四万、それから二丁目が十一万から三十二万で、合計十八万平米が五十六万平米になるんですよね、三倍以上。今の十四万を足すと--この地域、まだ全然、建物、私、きょうも見てきましたけれども、同じですよ、まだ始まっていませんから。それが、三十二万平米が九十七万平米、九十七ヘクタールの巨大な延べ床面積になるボリュームが一気にでき上がるという、本当に驚くべき状況の計画だということを指摘しなければなりません。意見は後で述べます。
 さらに、資料の別冊一七ページのところに、アジアヘッドクオーター特区域内ビジョンでは、将来像の中に、歴史と伝統、文化、潤いのまち並みを再生とうたってあるんですね。大変いいことだと思うんですけれども、一方で、国家戦略特区の区域方針の世界で一番ビジネスのしやすい環境の整備として、先ほど出されましたバスターミナル整備が目玉とされているんです。
 一方では、先ほどいった潤いと伝統というので、江戸の昔から引き継がれてきた歴史と伝統、誇り高い文化を生かした潤いと風格のあるまち並みを再生すると、これをどういうふうに両立するのか、お考えをお聞きします。

○上野技監 ただいまのご質問の前に、先ほどの東京駅前に巨大な床面積の建物ができるということについてでございますけれども、当地区につきましては、戦後いち早く復興したまちであることから、小規模宅地が多く存在するとともに、建物の老朽化が進み、防災性が低下するなど、東京駅前にふさわしい十分な土地利用がなされていない状況でございます。
 加えて、周辺道路の歩道上には高速バス等の停留所が分散しておりまして、路上での乗降により歩行者の円滑な歩行を妨げるとともに、外堀通り沿いによる分断などから、東京駅との乗りかえ利便性の低下などの問題を抱えているところでございます。
 こうしたことから、土地の集約化と街区再編等によりまして、土地の高度利用を行いながら、上位計画に位置づけられたバスターミナル整備などのインフラの整備をするとともに、国際競争力を高める居住、滞在機能等の整備や、防災力の強化などを図っていく必要があるものでございます。
 また、世界において都市間競争が激化する中、日本経済を持続的に成長させるためには、東京が日本の経済を牽引し続けていく必要がございます。それによって発展し続けていく必要がございます。
 このため、東京各地でそれぞれの地域特性に応じた拠点形成をしていく必要がございまして、そういった意味で、東京駅前において、それにふさわしい都市再生を推進していく必要がございます。
 また、ただいまのご質問につきましては、当地区内、アジアヘッドクオーター特区域内の将来像といたしまして、歴史と伝統、文化を生かした潤いと風格あるまち並みの再生のほか、国際的な業務、金融、商業機能の誘致を図ることとしております。
 中央区のガイドラインにおきましては、八重洲側の顔づくりや、個性豊かな通り景観の形成などを図ることとしております。
 具体的には、スカイラインの形成や歴史的建造物等による周辺のまち並みと調和に配慮した表情線の形成を図ることとしておりまして、本地区の計画は、このガイドラインの方針に沿ったものでございます。

○松村委員 この中の権利者とも、私もいろいろ対話というか、お話を聞く機会を持ちましたけれども、先祖代々からやってきた文字どおり地権者で、誇りあり、事業も十分成り立っている中で、三棟一遍にまとめることが、幾ら世界一の国際ビジネスセンターにするといっても、中小オーナーも立派に事務所とかそういう形で成り立っているし、やってきているし、もっとそれを生かした個々のまちづくりの仕方を模索し、提案したり追求している声も聞きました。
 だから、そういう声もしっかり踏まえながら、本当に八重洲のここにふさわしい、言葉だけではない歴史と伝統、文化、潤いのあるまち並みの再生と。全体を見ればといっても、今までそういうにぎわっていたり、本当に生かされるような庶民的なにおいもするところを、一気に二百四十メートル、二百五十メートルの超高層ビルに集約することは、いかがなものかということを、そういう意見もあることをよく踏まえながらやっていただきたいと思います。
 それからもう一つ、中央区緑の基本計画がここにも書かれております。二〇ページです。風の道の機能の充実が挙げられていますが、しかし一方では、九三ページの再現模型を見ると、東京駅は超高層ビルに囲まれてしまうんではないかというふうに思いますけれども、この風の道の機能、これがどう確保されるんですか。

○上野技監 本地区の開発の計画におきましては、外堀通りの街路緑化の充実、あるいは鍛冶橋通りの広場空間の形成など、中央区の緑の基本計画における風の道の機能を充実させる計画となっております。
 具体的には、外堀通りなどにおきまして、幅員約六メートルの歩道空間に対しまして、建物壁面をセットバックさせて街路の緑化の形成を図るなど、より風の流れにも配慮した潤いのある良好な環境を形成できる計画となっております。

○松村委員 風などの影響も、例えば、今、東京などでも問題のヒートアイランド、海風がそういう高層ビルに遮られて、ヒートアイランド問題などが東京の大きな問題となっておりますけれども、実際地権者からも、東京駅内の鉄道会館が東京湾からの海風を遮り、都内の温暖化の原因となっており、それを壊して風の道を確保するということがありましたと。幅百三十八メートル、十二階建て、五十メートルの建物がどれほど影響があるかとは思いましたけれども、鉄道会館を壊したというぐらい、そういう地元の取り組みをよく知っている方々が、そう一方ではやりながら、なぜ、三棟もの本当に巨大なビルが建ったら、どれだけの--既存ビルと風力が、風力は大して変わらないというような記述を読みましたけれども、全体から見た東京のヒートアイランドだとかそういうのが、今度のあれによってどれだけ大きな影響を与えるかというのは、先ほども質問ありましたけれども、よくこういう意見も耳にして、そういうヒートアイランド現象を起こすか起こさないかも、地権者も専門家も含めて知見を得てからの計画とすることの必要性も十分感じました。
 最後に、この件については意見を述べておきたいと思います。
 八重洲の一丁目、二丁目地区のときにも意見を申し上げましたが、八重洲の繁栄、まちの文化は、中小企業がひしめき合って成り立っています。先祖代々この土地で企業活動をしてきた老舗も多いと聞きます。そのまち並みを多国籍企業や不動産投資を呼び込むまちにつくりかえるのは、全くふさわしくありません。
 駅前に二百四十メートルから二百五十メートルの超高層ビル三棟も建てる。既に供給過剰になっているオフィス床を、先ほども指摘しましたけれども、巨大な床面積をふやす計画となります。
 素案の一七ページに掲げられている将来像が、面的、計画的に据えられないまま、国際ビジネスの拠点形成を目指し、民間主導のまちづくりを進めることは、東京一極集中是正という課題にも反するものであり、五月の都計審にかけるのは時期尚早だということを申し述べておきます。
 それから、あともう少し時間が、あと二件ばかり。ナンバー5の中野区中野三丁目用途地域変更について、もうちょっと一、二伺い、意見を述べたいと思います。
 土地区画整理事業の権利者数はどうなっていますか。また、中野区施行の区画整理事業がどういう計画なのか。事業の区画整理の進捗についても、全然これから見えてこないのでお聞きしておきます。

○山下防災都市づくり担当部長 お尋ねの区画整理の権利者数でございますけれども、現在、土地所有者が二十二人、建物のみの所有者が三人でございまして、ほかに借家人が七十五人であると、施行者である都市再生機構から聞いております。
 この事業につきましては、中野区から都市再生機構に対しまして、区画整理事業の施行を依頼しているものでございます。
 なお、大多数の地権者の方々が早期の生活再建を望んでおりまして、土地区画整理事業の推進を望んでおります。それを後押しするために、今回、用途変更が必要でございます。

○松村委員 区画整理事業に伴う東京都の用途地域、建蔽率や容積率、その他を変える計画ですから、やっぱりそこをよく、しっかり踏まえた判断が必要だというふうに、私、思います。
 それで、今、土地所有者数が二十二人、建物所有権者数が三人とのことですけれども、現地に行ってみると、敷地の大半が旧桃丘小学校の土地で、現在、アニメ関係の学校が使っているようですが、その状況についてもご説明いただきたいと思います。

○山下防災都市づくり担当部長 お尋ねのありました場所につきましては、将来、まちづくりのにぎわい拠点といたしまして活用することを想定いたしまして、平成二十七年四月二十一日付で、中野区から都市再生機構に土地が売却されたと聞いております。
 状況でございますけれども、中野区が建物占有者との間に結んだ協定を解除して、施設の明け渡しと損害賠償を求める訴えを提起し、現在係争中と聞いてございます。

○松村委員 本当にその大半が小学校跡地で、それで、一昨年ですか、三月にURに売却したとの話ですけれども、現在、裁判というか、係争中になっていると。果たしてこの区画整理事業の見通しがあるのかどうなのかということも、しっかり踏まえなければならないと思いましたし、さらに、新たに中野駅西口広場をつくる計画もありますが、それにつながるA地区については、駅ビルとの一体整備が計画されています。
 しかし、区民合意は得られていないと地元区議団からも聞きました。
 しかも、中野区は、駅ビルを一体で整備することによってJRとの共有部分が発生するため、費用負担の軽減が図られることも述べていましたが、当初七十一億円としていた橋上駅舎、南北通路の費用の区負担分が百十九億円に膨れており、今後もふえる可能性もあるとしていますと。こういう状況のもとで、そこと一体となった駅前広場を新たにつくるからと、それに隣接するところの区画整理で、その敷地、三つに割った敷地にどういう建物が計画されるのかということも、全く話としては出てこない中で、B、C地区の整備は急ぐ必要はなく、今回の用途地域の変更も、これまた時期尚早だという意見を述べておきます。
 それから最後に、ナンバー8、三田三、四丁目地区地区計画の決定です。
 まずこれも、三田三、四丁目地区の地権者の状況について、初めに伺います。

○山下防災都市づくり担当部長 再開発準備組合によりますと、本地区の権利者は、土地所有者が二十人、借地権者が二人、計二十二人でございまして、そのうち十九人が準備組合へ加入しておりまして、加入率は約八六%と聞いております。
 また、借家人につきましては百十四人と聞いておりまして、その生活再建につきましては、都市計画決定を経て、組合設立認可や権利変換計画認可などの手続の過程におきまして、再開発組合などが借家人の意向を確認し、対応していくこととなります。
 都といたしましては、今後も組合に対しまして、借家人を含めた地区内の権利者の生活再建が適切になされるよう、区と連携して指導してまいります。

○松村委員 意見を述べておきます。
 先ほど出た借家人が非常に多いということからも、その対応をしっかりやっていただくよう、都としても、組合や区と連携して、今もお答えがありましたが、やっていただきたいと思います。
 この地域の大きな地権者は東京電力。ここもやはり小学校ですか、学校跡地を東京電力の土地と交換して、東京電力が現在、学校跡地を取得して最大の権利者となっております。その東京電力、それから住友不動産、大林組、学校法人聖徳学園、港区で、国家戦略特区の名で二百十五メートルもの超高層ビルを建てる予定です。
 同意状況の答弁はありましたが、私も現地に行ってみましたけれども、この地域にはマンションや小さな建物が多くあり、区分所有建物別の同意状況では、三つありまして、六十五人共有の建物Aと三十七人で共有する建物B、十六人で共有の建物Cで、その同意率はそれぞれ、八三・〇七%、七五・六七%、八七・五〇%でした。さらに、住宅や事務所などで借りている借家人が百十四件という区の資料を見せていただきました。
 大企業の再開発で、借家人が一方的に追い出されることがないようにすることが求められます。そのためにも、事業を急ぐのではなく、借家人、借地人、零細権利者が納得と合意をすることが大前提であることを強く求めておきたいと思います。
 以上です。

○あさの委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○あさの委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で都市整備局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時三十一分散会

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