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Tokyo Metropolitan Assembly

都市整備委員会速記録第三号

平成二十八年三月十五日(火曜日)
第六委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長中村ひろし君
副委員長北久保眞道君
副委員長曽根はじめ君
理事伊藤こういち君
理事河野ゆうき君
理事鈴木 章浩君
やながせ裕文君
中山ひろゆき君
白石たみお君
谷村 孝彦君
きたしろ勝彦君
藤井  一君
山田 忠昭君
立石 晴康君

欠席委員 なし

出席説明員
都市整備局東京都技監都市整備局長技監兼務安井 順一君
次長浅川 英夫君
技監邊見 隆士君
理事榎本 雅人君
理事佐藤 伸朗君
総務部長今村 保雄君
都市づくり政策部長上野 雄一君
住宅政策推進部長桜井 政人君
都市基盤部長中島 高志君
市街地整備部長奥山 宏二君
市街地建築部長妹尾 高行君
都営住宅経営部長永島 恵子君
基地対策部長筧   直君
企画担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務荒井 俊之君
連絡調整担当部長菊澤 道生君
都市づくりグランドデザイン担当部長小野 幹雄君
まちづくり推進担当部長佐藤  匡君
住宅政策担当部長加藤  永君
民間住宅施策推進担当部長山崎 弘人君
航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務佐々木 健君
防災都市づくり担当部長山下 幸俊君
多摩ニュータウン事業担当部長宮城 俊弥君
局務担当部長森  高志君
耐震化推進担当部長飯泉  洋君
経営改革担当部長臼井 郁夫君
再編利活用推進担当部長建設推進担当部長兼務五嶋 智洋君
営繕担当部長青柳 一彦君
横田基地共用化推進担当部長交通政策担当部長兼務堀   真君

本日の会議に付した事件
陳情の取り下げについて
都市整備局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成二十八年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為 都市整備局所管分
・第十一号議案 平成二十八年度東京都都営住宅等事業会計予算
・第十二号議案 平成二十八年度東京都都営住宅等保証金会計予算
・第十三号議案 平成二十八年度東京都都市開発資金会計予算
・第十六号議案 平成二十八年度東京都臨海都市基盤整備事業会計予算
・第十九号議案 平成二十八年度東京都都市再開発事業会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第五十七号議案 東京都建築審査会条例の一部を改正する条例
・第五十八号議案 東京都文教地区建築条例の一部を改正する条例
・第五十九号議案 東京都建築安全条例の一部を改正する条例
・第百二十号議案 東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例
報告事項(質疑)
・良質なマンションストックの形成促進計画(案)について
・東京における都市計画道路の整備方針(第四次事業化計画)(案)について
・防災都市づくり推進計画の改定(案)について
・東京都耐震改修促進計画の改定(案)について
陳情の審査
(1)二八第一六号
(2)二八第一七号
補助九二号線(五百九十メートル区間)を優先整備路線から除外することに関する陳情

○中村委員長 ただいまから都市整備委員会を開会いたします。
 初めに、陳情の取り下げについて申し上げます。
 お手元配布のとおり、二八第二三号、都市計画道路小金井三・四・一号線及び三・四・一一号線外に関する陳情、二八第二八号、国分寺崖線を分断する都市計画道路都-一一〇及び都-一一一に関する陳情につきましては、議長から取り下げを許可した旨の通知がありました。ご了承願います。

○中村委員長 次に、予算の調査について申し上げます。
 平成二十八年度予算については、予算特別委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について議長から調査依頼がありました。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十八年三月九日
東京都議会議長 川井しげお
都市整備委員長 中村ひろし殿
   予算特別委員会付託議案の調査について(依頼)
 このことについて、三月九日付けで予算特別委員長から調査依頼があったので、左記により貴委員会所管分について調査のうえ報告願います。
     記
1 調査範囲 別紙1のとおり
2 報告様式 別紙2のとおり
3 提出期限 三月十七日(木)午後五時

(別紙1)
都市整備委員会
 第一号議案 平成二十八年度東京都一般会計予算中
        歳出
        繰越明許費
        債務負担行為
都市整備委員会所管分
 第十一号議案 平成二十八年度東京都都営住宅等事業会計予算
 第十二号議案 平成二十八年度東京都都営住宅等保証金会計予算
 第十三号議案 平成二十八年度東京都都市開発資金会計予算
 第十六号議案 平成二十八年度東京都臨海都市基盤整備事業会計予算
 第十九号議案 平成二十八年度東京都都市再開発事業会計予算

(別紙2省略)

○中村委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、都市整備局関係の予算の調査、付託議案の審査、報告事項に対する質疑及び陳情の審査を行います。
 これより都市整備局関係に入ります。
 予算の調査、付託議案の審査、報告事項に対する質疑及び陳情の審査を行います。
 第一号議案、平成二十八年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、都市整備局所管分、第十一号議案から第十三号議案まで、第十六号議案、第十九号議案、第五十七号議案から第五十九号議案まで及び第百二十号議案並びに報告事項、良質なマンションストックの形成促進計画(案)について外三件並びに陳情二八第一六号及び陳情二八第一七号を一括して議題といたします。
 本案及び報告事項につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料及び陳情二件について理事者の説明を求めます。

○今村総務部長 去る二月十五日の当委員会で要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元に配布しております都市整備委員会資料(二月十五日要求分)の表紙をおめくりいただきまして、目次をごらんください。
 平成二十八年度当初予算(案)関係の資料が六件、良質なマンションストックの形成促進計画(案)関係の資料が二件、東京における都市計画道路の整備方針(第四次事業化計画)(案)関係の資料が一件ございます。
 それでは、三ページをお開き願います。1、都営住宅、公社住宅の十年間の建設実績でございます。都営住宅、公社住宅の別に、平成十七年度から平成二十六年度まで年度別の建設戸数を記載してございます。
 四ページをお開き願います。2、都及び区市町村が実施している耐震診断、耐震改修の助成一覧でございます。(1)の耐震診断につきましては、対象となる建築物、補助限度額、補助率をこの四ページから一四ページにかけまして記載してございます。
 また、(2)耐震改修につきましては、対象となる建築物、融資限度額または補助限度額、利子補給率または補助率を一五ページから二二ページにかけまして記載してございます。
 続きまして、二三ページをごらんください。3、分譲マンションアドバイザー派遣助成についての区市の実施状況及び実績でございます。耐震アドバイザー派遣事業、マンション管理アドバイザー制度、マンション建替え・改修アドバイザー制度について、区市ごとの助成制度の実施状況及び実績を記載してございます。
 二四ページをお開き願います。4、首都高速道路に対する出資金・貸付金の推移(過去十年間)でございます。平成十七年度から平成二十六年度までの出資金及び貸付金について、年度別に記載してございます。
 二五ページをごらんください。5、基地対策に係る支出でございます。平成二十二年度から二十六年度までの支出の概要及び金額を年度ごとに記載してございます。
 二六ページをお開き願います。6、横田基地の軍民共用化に係る経過でございます。平成十五年以降の主な動きの概要を記載してございます。
 次に、良質なマンションストックの形成促進計画(案)関係の資料につきましてご説明いたします。
 二九ページをお開き願います。1、マンション啓発隊の訪問実績でございます。平成二十四年度から平成二十七年度までの棟数及び訪問した区市を年度ごとに記載してございます。
 三〇ページをお開き願います。2、過去十年間の超高層マンションの区市町村別の棟数一覧でございます。平成十七年度から平成二十六年度までの棟数を区市ごとに記載してございます。
 次に、東京における都市計画道路の整備方針(第四次事業化計画)(案)関係の資料につきましてご説明いたします。
 三三ページをお開き願います。1、第三次事業化計画における優先整備路線のうち、第四次事業化計画における優先整備路線(案)に位置づけられなかった路線とその理由でございます。(1)には区部の路線一覧、おめくりいただきまして、次のページ(2)には多摩の路線一覧について、番号、路線名及び区間を記載してございます。また、その下(3)には、理由を記載してございます。
 以上で資料説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○中島都市基盤部長 それでは、整理番号1、陳情二八第一六号及び第十七号、補助九二号線(五百九十メートル区間)を優先整備路線から除外することに関する陳情についてご説明いたします。
 お手元の資料2、請願・陳情審査説明表の一ページをお開き願います。
 本陳情は、陳情二八第一六号が、荒川区の補助九二号線を考える会共同代表の高橋重徳さん、陳情二八第一七号が、同じく北区の共同代表の坪山倭士さんから提出されたものでございます。
 陳情の要旨でございますが、都において、平成二十七年十二月に公表されました東京における都市計画道路の整備方針(第四次事業化計画)(案)におきまして、優先整備路線に選定されたナンバー都-四四、路線名、補助九二号線、区間、補助九三から環状四、所在地、北、荒川、延長五百九十メートルにつきまして、以下のことを実現していただきたいというものでございます。
 一、補助九二号線(五百九十メートル区間)を、ひとまず優先整備路線から外すこと。
 二、その上で、普通整備路線として、今後、時間をかけて、道路を整備することの必要性、課題、効果等を、廃止も含めて見直し、検証することというものでございます。
 現在の状況でございますが、補助第九二号線は、北区西ヶ原一丁目地内から台東区下谷一丁目地内に至る、延長約四千七百八十メートル、代表幅員二十メートルの都市計画道路でございます。
 このうち、北区田端一丁目の補助第九三号線から荒川区西日暮里四丁目の環状第四号線までの延長約五百九十メートル区間は、平成十六年三月に策定された区部における都市計画道路の整備方針(第三次事業化計画)において優先整備路線に選定されております。
 東京における都市計画道路の整備方針(第四次事業化計画)(案)の策定に当たっては、学識経験者の意見も踏まえながら、区市町とともに、将来都市計画道路ネットワークの検証を行い、その結果、本区間につきましては必要性を確認しております。また、地域の安全性の向上に資する路線として、引き続き優先整備路線に位置づけているところでございます。
 また、東京都建設局は、本区間の事業化に向けまして、平成二十七年六月及び七月に事業及び測量説明会を実施したところでございます。さらに、荒川区の地元町会からの要望を受け、九月及び十二月に個別の説明会を行うなど、丁寧な対応に努めております。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願いいたします。

○中村委員長 説明は終わりました。
 これより先ほどの資料を含めまして、本案及び本件に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○鈴木委員 それでは、私の方から質疑をさせていただきます。
 東日本大震災、あの未曽有の震災から五年がたちました。時の経過とともに日常を取り戻すことができている人も多い反面、いまだ都内への避難者が、ことし二月現在で六千八百七十六人と、まだまだ困難な状況に置かれている方々がたくさんいらっしゃいます。私たちも先日の追悼式において、改めて命の重さをかみしめ、一日も早い復興への祈りをささげさせていただきました。
 また、政府主催追悼式における安倍総理の、多くの犠牲のもとに得られた教訓を決して風化させず、防災対策を見直していくとの誓いのように、都の防災対策への決意を新たにさせていただきました。
 いつ起きてもおかしくないといわれる首都直下地震では、改めて被害想定が引き上げられ、死者二万三千人のうちの八割が地震直後の火災が原因になると想定されており、まさに災害に強い安全な東京を実現するため、木密地域の改善を進めていくことが重要であります。
 この件については、さまざまな機会で議論させていただいておりますが、不燃領域率七〇%の目標年度が五年と迫る中、新たな予算のもと、その取り組みについて伺います。
 都は、広域自治体として、震災時に延焼や建物倒壊のおそれが特に高い整備地域を対象に、木密対策を重点的、集中的に実施してまいりました。さらに、前回改定した平成二十二年以降、東日本大震災後には、都は、木密地域の不燃化を加速するため、木密地域不燃化十年プロジェクトを立ち上げ、不燃化特区五十二区を指定するなど、区とともに踏み込んだ取り組みを進めてまいりました。
 そこで、今回、防災都市づくり推進計画改定に当たり、現行による取り組みの結果、整備地域の不燃化がどの程度進んだのか、また切り札として始まった不燃化特区導入の効果について、改めてお伺いいたします。

○山下防災都市づくり担当部長 これまで延焼遮断帯の形成や木密地域における不燃化の取り組みを進めてきた結果、平成十八年時点で五六%であった整備地域の不燃領域率が二十六年時点で六一%となり、八年間で五ポイント上昇しております。
 平成二十五年度の不燃化特区開始前後を比較いたしますと、開始前は年間〇・六ポイントの上昇であったものが、特区開始後は年間〇・九ポイントの上昇となっており、特区導入の効果が確実にあらわれてきております。
 具体的には、再開発など不燃化に効果の高いコア事業である品川区の荏原町駅前地区防災街区整備事業が今月完成し不燃化が進んだことに加え、今後も豊島区東池袋地区の市街地再開発事業などの進捗による不燃領域率のさらなる向上が見込まれます。
 また、当初十二地区であった不燃化特区が、平成二十七年度には五十二地区にまで増加しており、区の木密地域の改善に向けた意欲が向上してきております。

○鈴木委員 今ご答弁いただきましたように、切り札として始まった不燃化特区の取り組みとあわせて、不燃化が着実に進み、効果も数字上であらわれてきております。これは特区による手厚い支援によるものだけでなく、地域ごとの課題解決に向けて、まちづくりの専門家を複数回派遣するなど、きめ細かい支援を強化した結果であると私は思います。
 しかし、指定地域の広さから、まだまだ目に見えて改善が進んでいるとはいえなく、さらなる改善が求められるところであります。
 そこで、今回の防災都市づくり推進計画改定の狙いと区の取り組みを支援する二十八年度予算の計上の考え方についてお伺いいたします。

○山下防災都市づくり担当部長 今回の改定では、東日本大震災の発生後に開始した不燃化特区や特定整備路線の取り組みを新たに計画に位置づけ、重点的に整備することといたしました。
 さらに今回、整備地域の不燃領域率を平成三十二年度までに七〇%とするため、延焼遮断帯に囲まれた市街地の新たな取り組みとして、緊急車両の通行等に有効な狭隘な道路の拡幅計画を区と定め、計画的に拡幅しながら、沿道建築物の不燃化、耐震化を加速することといたしました。
 来年度の予算については、不燃化特区において積極的に取り組む区を支援するため、これまでの全戸訪問などで得られた住民の意向を踏まえた、きめ細やかな対応を図ることにより、設計費や除却費の助成件数の向上を見込み、不燃化特区の予算として四十四億円を計上してございます。
 また、新たに防災生活道路の整備費や沿道の建てかえに対する工事費の一部助成など、約一億七千万円を計上し、不燃化、耐震化を加速してまいります。

○鈴木委員 木密の不燃化を加速するため、区の踏み込んだ取り組みを支援する不燃化特区の予算を手厚く計上するとともに、新たな生活道路の拡幅と沿道の不燃化、建てかえを進めるための支援策を用意したことは、予算面ではある程度評価いたします。
 しかし、冒頭申し上げましたように、平成三十二年度までには、あと五年しか残されておらず、着実に不燃領域率七〇%の目標を達成するためには、これまで以上に都と区が総力を挙げて、あらゆる手だてを講じることでスピードアップを図っていく必要があります。また、これまでの成果はマンパワーを十分使った、きめ細かい取り組みによるところが大きいわけであります。
 区の道路整備により建てかえを促し、不燃化、耐震化を進めるには、さらなる人手を考える必要があると思います。そこで、合意形成への新たな手段を講じるとともに、行政職員は限られておりますので、効果的な事業を進めるための工夫に加え、区による民間活用への支援を図りながら、事業をさらに進めていくことが必要と考えられます。
 今後、区とともに防災生活道路などの取り組みを進めていく上で、こうしたことを踏まえて、しっかりと防災都市づくりを進めていっていただきたいと思います。
 本日の質疑においては、主に延焼遮断帯に囲まれた内側の市街地の改善に向けた取り組みの強化策について取り上げましたが、災害に強い都市を実現するためには、延焼遮断帯の着実な形成も極めて重要であります。
 この延焼遮断帯の着実な形成に対しては、防災の名のもとに強引に道路整備を進めるという、命の重さを顧みない的外れな批判をする人もおりますが、首都直下地震などの大地震の際には、冒頭に述べましたように、延焼遮断帯となる道路こそが延焼被害を食いとめ、救出救助活動の基軸となることで、都民の何よりも重い生命と大切な財産、さらには首都機能を守るものであります。
 そこで、いつ起きてもおかしくない大地震に備え、都は今後どのような防災都市づくりを進めていくのかお伺いいたします。

○山下防災都市づくり担当部長 燃え広がらない、燃えないまちを実現するためには、延焼遮断帯の形成と、それに囲まれた市街地の不燃化の双方を着実に進めていくことが不可欠でございます。
 理事からもお話がありました延焼遮断帯を形成する特定整備路線については、都民の生命と財産を守るため、用地取得に当たっては、関係権利者一人一人の生活再建に向けて丁寧に折衝を進めるとともに、地元の沿道のまちづくりとも連携しながら、平成三十二年度までの整備に向けて全力で取り組んでまいります。
 一方、延焼遮断帯に囲まれた市街地につきましては、防災生活道路の整備及び沿道の不燃化、耐震化に向けて、区が地区計画などにより具体的な地域の将来像を示し、住民の理解と協力を得ながら進めることが重要であり、都は技術的、財政的に区の取り組みを後押ししてまいります。
 あわせて、不燃化特区は、平成三十二年度までの特別な支援を有効に活用して、区と連携して、住民に不燃化の建てかえを一層促進し、整備地域全体にその改善効果を波及してまいります。
 こうした取り組みを粘り強く行うことにより、震災時に延焼や建物倒壊のおそれが特に高い整備地域の改善を加速させるとともに、良好な住環境の形成も図ってまいります。

○鈴木委員 不燃化を加速させるためには、新たな生活道路の積極的な整備の取り組みを開始し、整備に当たっては、地区計画に位置づけ、住民の総意を形成しながら進めていくということでありますが、この地区計画の策定において総意を図ることは、どこの地域においても大変に時間と労力がかかる困難なことであります。
 今後、区とともに防災生活道路などの取り組みを進めていく上で、都と区が連携して、しっかりとした防災都市づくりを進めていただきたいというふうに思います。世界で一番の都市として、災害に強い安全な東京を実現していくことが、今、東京にとって急務であるというふうに私は思います。
 最後に、東京をどのような形で安全な都市にしていくのか、都技監の決意をお伺いいたします。

○安井東京都技監 ただいま鈴木理事のお話もございましたけれども、都市整備局の事業はどれも優しいものではないんですが、中でも防災都市づくりというのは重要であり、かつ、とてもやっぱり推進が、なかなか忍耐力において困難な事業だというふうに考えてございます。
 住宅の耐震化、それから緊急輸送道路沿道の耐震化、これも自助努力というのは原則でございますけれども、東京の市街地全体から見て放置できないような地域、ここには、一軒一軒訪問して、行政の話を聞いてもらうというところから進めなきゃいけませんので、そういった意味で、粘り強くやる必要があるというふうに考えてございます。
 ちょっと私自身の経験で恐縮でございますけれども、最初に課長で赴任したところでは、防災道路をつくるという事業が行われておりまして、私が行ったところは六メーター道路に拡幅する最後の一軒が残っていて、これが私の仕事だったわけですけれども、おすし屋さんをやっていたので、夕方から夜にかけて当然話は聞いてもらえませんし、午前中に行っても寝ておりますし、午後に行っても非常に寝起きで機嫌が悪かったりと、会ってもらうことはなかなか困難で、そのうちもう何度も何度も足を運びながら、最後は人間関係で信用してもらうようなところまでいかないと、なかなか事業に協力してもらえない。そういうことが多分一軒一軒きっとあるんだと思うんですね。
 それから、これはもう一つの例でございますけれども、私どもは、この防災都市づくりを進める上で、東大の加藤孝明先生という方にいろいろご指導を受けているんですけれども、その方に、中国の留学生に木密を見せたというお話がございまして、そのときの感想を聞いたところ、これはどれぐらいやっているんですかといったら、二十年、三十年かけてやっています。なぜなんですか。これは中国だったら、一度にばっと壊してやっちゃいますよという話なんです。そうはいかないところが日本の、東京の社会体制のもとですので、ここはそういったことを前提に、お金をかけるだけ、あるいは時間もかかることもしようがないということでございます。
 緊急性がある、しかしながら時間と手間もかかる事業、しかも効果が目に見えて顕在化するものはございません。ですから、区のやる気にも温度差が見られ、都が金を積めば積むだけで事業は進まないということは、承知しながらやっているわけでございます。
 緊急輸送道路沿道の建築物を例にとりますと、耐震化の状況さえわからない状況での当初の目標設定がございました。その実現に必要な予算の計上に、残念ながら現実の取り組みは追いついていなかったというのが事実でございまして、その結果、先ほど、これらの防災関係事業費の執行率、今年度予算案の減額補正について、これはもう反省しなきゃいけないと考えてございます。
 さはさりながら、緊急輸送道路の条例が可決したのは、東日本大震災の当日でございました。それから診断結果を義務化して、まだ約四年でございます。それから不燃化特区、これも震災直後から制度を検討いたしまして、先行モデル事業の開始から約三年でございます。
 理事のお言葉にもありましたけれども、成果としてはまだまだ道半ばでございますけれども、私自身の経験からしても、区の職員、都の職員、建てかえの専門家のアドバイザーなどが地道な努力を積み重ねて、耐震化、不燃化率の向上に取り組んでいく、これしか道はないだろうというふうに思っております。
 来年度の予算案につきましては、これまでの取り組みのどこが足りなかったか。また、金と時間をかけるならば、どうすればより効果的、効率的なのか。こういったことをよく分析し、反省いたしまして、新たな取り組みの工夫をいたしまして、必要な予算を計上しているところでございます。改めて、よろしくご審議をお願いしたいというふうに考えてございます。
 今お話ししたような困難な事業でございますけれども、今後とも現場を抱える区とよく連携いたしまして、広域自治体として真に必要な、特定緊急輸送道路沿道であるとか木密の整備地域であるとか、あるいは特定整備路線であるとか、こういったところに財源とマンパワーを集中させて、それから、都市計画道路も別途ご審議があるかと思いますけれども、これは防災にとっても必要な事業でございます。そういったところのスピードも加速いたしまして、都民や、東京に集まり活動する人々の生命や財産、それから首都機能維持を都の使命と受けとめまして、防災都市づくりを積極的に進めてまいります。

○鈴木委員 技監、ありがとうございます。
 今、技監の言葉の中で、本当に私たちに見えないご努力や、そして、さまざまな達成に対する決意、思いというのが本当に伝わってまいりました。しかしながら、本当に、期間というのは、もうあと五年という目標の中で、やはりそれに向かって取り組んでいくということが、今求められているんではないかなというふうに思います。
 都の防災都市づくりにかかわるさまざまな取り組みというのは、ただ住環境の向上というだけでなく、冒頭申し上げました命の重さをかみしめて、東日本大震災の教訓を次の世代に伝えていく、私は大切な取り組みであるというふうに思います。そうしたことも考えて、今いただいた決意のもと、防災都市づくりを進めていただきたいと思います。
 次に、東京における都市計画道路の整備方針案についてお伺いいたします。
 我が党は、本定例会や予算特別委員会において、新たな整備方針に関する質問をしてまいりましたが、この方針は、今後の東京の都市づくりに関する重要なものでありますので、改めて質問させていただきます。
 都市計画道路は、改めていうまでもなく、都市活動を支え、災害時の救援救護活動に大きな役割を果たす重要な都市基盤であり、他の都市とは異なり、首都東京のさらなる発展に欠くことのできないものであります。
 これまで都は、三度にわたり事業化計画を策定し、都市計画道路の整備を進めてきておりますが、まずこれまでの成果についてをお伺いいたします。

○中島都市基盤部長 都はこれまで、区市町と連携しながら、おおむね十年間で優先的に整備すべき路線を定めました事業化計画に基づきまして、区部環状道路や多摩南北道路など、都市計画道路の整備を計画的かつ効率的に進めてまいりました。
 区部におきましては、例えば環状八号線が平成十八年に全線供用され、それによりまして、杉並区四面道交差点から北区岩淵町までの所要時間が四十七分短縮されております。
 また、多摩地域におきましては、多摩南北主要五路線のうち三路線が平成二十六年度末時点で全線供用されまして、そのうち調布保谷線によりまして、甲州街道から埼玉県境までの所要時間が三十分短縮されております。

○鈴木委員 今のご答弁の中でいろいろ成果をいただきましたけれども、その成果を踏まえて、新たに公表された整備方針案の特徴をお伺いいたします。

○中島都市基盤部長 整備方針の案におきましては、環状四号線や新五日市街道などの骨格幹線道路や外環ノ2などの補助幹線道路とともに、近隣県と連携して進めていく都県境の道路や区部と多摩地域の連携に資する道路などを優先整備路線として示しております。
 今後、この方針に基づく道路整備の推進によりまして、都市計画道路全体の完成率は約八割となります。その結果、交通渋滞の緩和はもとより、ゆとりある歩行者空間の創出や災害時における広域的な救援救護ルートの確保などが可能となります。また、今回の整備方針案では、広域的な都市間の連携強化などの観点から、新たに検討を進める都市計画道路につきましても提案しております。
 今後とも関係自治体と連携し、ゆとりある生活と経済活力が両立した都市を支える都市計画道路のネットワークの早期形成を図ってまいります。

○鈴木委員 ただいまお話しいただいた、こうした地道な取り組みによりまして、道路の混雑解消だけでなく、災害時の避難や救援活動など、都民の命を守る一般道路の整備が本当に大変重要であるということがわかりました。現在、都市計画道路の完成率というのは六二%となっており、今後も地元区市としっかりと連携して、都市計画道路ネットワークの早期形成を目指していただきたいと思います。
 次に、現行の整備方針が策定されてから約十年が経過しておりますが、都市計画道路について、その必要性を改めて確認していくことが、まず必要だと考えます。
 そこで、新たな整備方針において、どのように取り組んでいくのかお伺いいたします。

○中島都市基盤部長 今回の整備方針の策定に当たりまして、東京の都市計画道路を取り巻く状況の変化、現況の課題や地域特性などを踏まえまして、交通処理機能の確保や緊急輸送道路の拡充など十五の検証項目により、改めて都市計画道路ネットワークの必要性の検証を実施しております。
 これらの検証項目の設定はもちろんのこと、検証に当たりましては、学識経験者で構成する専門アドバイザー委員会におきまして、専門的見地からの助言を受けるとともに、地元の状況を把握しております区市町と議論を重ねながら検討を進めてまいりました。
 その結果、検証項目のいずれの項目にも該当しない路線として、九路線、約四・九キロメートルの見直し候補路線を示しております。

○鈴木委員 今お話しいただきましたけれども、今回の整備方針案では、前回の区部における都市計画道路の整備方針にはなかった新たな都市計画道路の検討が示されておりますが、これが新たに追加された考え方についてお伺いいたします。

○中島都市基盤部長 人口減少の時代にあっても、将来にわたり東京を持続的に発展させていくためには、広域的な交流、連携や高度な防災都市、個性的で活力ある地域づくりなどを支える道路ネットワークのさらなる充実が不可欠でございます。
 このため、今回の整備方針案におきましては、学識経験者などの意見も踏まえまして、都県境をまたぎ都市間の連携強化や災害時の広域的な応急対応能力の強化を図る道路や、品川など新たな拠点形成を支える道路など、新たに必要となる都市計画道路九カ所を示しております。整備方針策定後、計画の具体化に向けまして、関係自治体と調整し検討を進めてまいります。

○鈴木委員 具体的に、新たに追加された考え方の検討の一つとして、私の地元であります羽田空港跡地地区と殿町地区の中央部に両地区を結ぶ新たな橋梁の整備に向けた検討を進めていくとしておりますが、この箇所の検討を行うこととした理由について、どういった理由があったのかお伺いいたします。

○佐々木航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 羽田空港跡地につきましては、国、都、大田区等で策定した羽田空港跡地まちづくり推進計画に基づきまして、平成三十二年の概成を目指し、まちづくりに取り組んでいるところでございます。
 また、多摩川対岸の川崎市殿町地区におきましては、ライフサイエンス、環境分野の研究開発拠点の形成が進んでおり、両地区の連携を強化し、国家戦略特区における東京圏のビジネス機能を支える成長戦略拠点の形成を目指しております。
 このため、国、都、大田区等で構成する委員会におきまして、両地区を結ぶ新たな橋梁の整備に向けた検討が進んでおり、整備方針案にも示したものでございます。

○鈴木委員 これまでも、さまざまな検討の中で、この整備路線というのが決定していくわけであります。やはり今、三十二年に向けてというお話をいただきましたけれども、この地区の道路整備において、この地区だけではないんですが、この整備方針の中で一番必要な部分というのは、区市もそうですけれども、先ほどの技監のお話にもありました、地域のご理解をどこまでいただけるかというような取り組みも、本当に重要になってくるんではないかなというふうに私は思います。
 この羽田空港跡地の第一ゾーンにおいては、地元大田区で整備計画がもう示されている中で、十分なスペースがないんではないかというふうにもいわれております。ぜひ、そうした状況も踏まえながら、地元の計画と十分な調整をお願いしたいなというふうに思います。
 これまでの答弁によりまして、新たな整備方針案の特徴などが改めて明らかになりました。この整備方針案に基づき、将来にわたる東京の持続的な発展を支える都市計画道路網の早期形成に向けて、取り組みをしっかりと進めてもらうとともに、都市計画道路の整備には地元の理解が重要であり、都施行の道路であったとしても、地元をよく知る区市町と十分連携の上、事業を進めていただきますよう要望しておきます。
 次に、都営住宅の併存店舗についてお伺いいたします。
 併存店舗は、都営住宅の一階部分に民間店舗が建物の権利を所有する形で併設されたものです。都営住宅が約二十六万戸、一千六百団地ある中で、現在百十団地の約百五十棟に千百区画ほどの店舗があるとのことで、平均しますと一棟に七区画ほどあるということになりますが、この併存店舗が問題なのは、このうちの一区画でも反対する店舗があると建てかえが進まなくなるという事実があることです。
 都営住宅は、都民のかけがえのない住宅セーフティーネットであり、適切に建てかえを進め、機能を維持し更新していくことが何よりも重要です。また、都営住宅の耐震化率は、現在八八%と聞いておりますが、それを平成三十二年度までに、あと五年で一〇〇%として、安全・安心を確保するという目標を達成するためにも、建てかえを推進することが非常に大事であります。そうした中で、併存店舗権利者が反対すると建てかえがとまってしまうということは、地域のまちづくりの面からも大変大きな問題であると私は考えます。
 そこでまず、どのような理由で都営住宅の併存店舗が設置されたのか。そして、その併存店舗に対し、都はどのような問題意識を持って、どのような方針で臨んでいるのかをお伺いいたします。

○五嶋再編利活用推進担当部長建設推進担当部長兼務 都営住宅の併存店舗は、昭和三十二年度から平成三年度まで、居住者の利便等に資するために低層階に店舗を建設し、借地権つきで分譲したものでございます。
 併存店舗につきましては、例えば店舗部分が転貸借され関係権利者が多岐にわたるなど、区分所有建物特有の権利関係の複雑さや調整の困難さがあることから、都営住宅の建物の維持管理において問題となる場合も多くなっております。
 このため都では、併存店舗の附属する都営住宅につきましては、建てかえを行う場合に、店舗所有者の協力を得ながら権利を買い取ることを基本に対応しております。

○鈴木委員 基本的には、今お話しいただきましたけれども、店舗所有者の協力を得ながら買い取って出ていっていただくということはわかりました。しかし、買い取りの折衝だけでは、営業を継続したいと考えている店舗所有者に対しては余り有効ではないかもしれませんし、また、店舗所有者の善意のみに頼った折衝では、時間がかかってしまうため、建てかえや耐震化の目標達成も危ぶまれるおそれがあるのではないかと思います。
 例えばこれに似た例で、今、マンション建てかえ円滑化等に関する法律というものができましたけれども、この建てかえの決議を、五分の四の決議で可能になるという、今そうした新しい仕組みができたわけでございますけれども、こうした法律も参考にしながら、ぜひ法的対応も検討の余地があるのではないかなというふうに私は思います。
 今、都営住宅を申し込むと、倍率が二十五倍だとかというふうにもいわれている。そしてまた、今さまざまな社会的なニーズの中で、このまちづくりの中で、ぜひ都営住宅の敷地を、建てかえでできる敷地を利用したい。また、そういった部分を利用したいというふうな思いがある中で、なかなかそのことすら進まないという今の状況では、一店舗の反対で続いてしまうという状況が放置されるわけです。
 この併存店舗が設置された都営住宅の建てかえを計画的に進めるために、併存店舗対策をより一層進めるべきと考えていますけれども、今後の取り組みについてをお伺いいたします。

○五嶋再編利活用推進担当部長建設推進担当部長兼務 併存店舗につきましては、これまでも機会を捉え、個別訪問等により権利の買い取りに向けた働きかけを行っておりますが、所有者との折衝が難航し、併存店舗が附属する住棟の建てかえが困難となる事案も発生しております。
 敷地内で民活事業を実施する場合におきましては、民間事業者と店舗所有者との間の権利売買を通じ、新たに建設する民間建物に権利を提供するなどの手法で店舗の移転を進めております。
 今後、これらの手法に加え、権利の買い取りを円滑に進めるための法的手段など、実効性のある対応方策につきまして、専門家の意見を聞くなどしながら検討を進めてまいります。

○鈴木委員 所有者の財産権の問題と、そしてまた、建てかえによる耐震化とか、そういったことを含めた命の大切さというか、そちらをどのように考えるかという話になるんだというふうに思いますけれども、この併存店舗の問題というのは、ただ権利者との折衝が難航したり、また権利関係が多岐にわたったりと大変課題も多いわけでありまして、そういったものに対して、しっかりと今後取り組んでいくことが本当に今求められているんではないかなというふうに思います。
 都には、ぜひ強い覚悟で知恵を絞っていただいて、汗をかいて都民の期待に応えていただきたいと思います。効果的な併存店舗対策の実施による建てかえ推進を強く求めて、質問を終わります。

○伊藤委員 私からは、本委員会に報告されております良質なマンションストックの形成促進計画案に関連して質問をしてまいります。
 都民にとって安心の生活の源は、住まいであります。近代東京の都市形成の中で重要な役割を果たしてきたのは集合住宅であり、今後も、少子高齢、人口減少が見込まれる諸課題の中にあって、良質なマンション、そして安全・安心のマンションストックの形成は、都政の重要な課題であると考えます。昨年の事務事業質疑でも取り上げましたけれども、緊急輸送道路沿道ではなく、一般のマンションの耐震化について伺います。
 都が平成二十三年度に実施した実態調査によれば、都内には約五万三千棟のマンションがあり、そのうち二割強に当たる約一万二千棟が昭和五十六年以前に建築された、いわゆる旧耐震基準のマンションとなっております。私の地元の品川区内にも四百九十一棟あります。
 一般的に、マンションは規模が大きく、多くの都民の生命と財産を守る観点からも、耐震性の確保は喫緊に取り組むべき重要な課題であると思います。都は、平成十八年度より、マンション耐震化促進事業として、順次、耐震診断や耐震改修工事に対する助成を始めるとともに、平成二十四年度からは、耐震促進普及啓発の取り組みとして、マンション啓発隊活動を実施してまいりました。しかし、予算の執行状況から見ても一般マンションの耐震化は余り進んでいないようであります。
 そこで、まず伺いますけれども、特定緊急輸送道路沿道のマンションと一般のマンション、それぞれの耐震化の進捗状況と助成制度の違いについて伺いたいと思います。

○山崎民間住宅施策推進担当部長 まず耐震化の進捗状況でございますが、特定緊急輸送道路沿道で耐震診断義務化の対象になっているマンションは約千二百棟ございまして、平成二十七年五月現在、耐震診断の実施率は約九六%、耐震化率は、診断により耐震性を満たすと判断されたものも含め約二割となっております。
 また、特定緊急輸送道路沿道に立地するものも含めた旧耐震基準のマンション約一万二千棟を対象に都が平成二十三年度に実施した実態調査によれば、アンケートに回答のあった約二千三百棟の耐震診断実施率は約一七%、耐震改修実施率は約六%となっております。
 次に、助成制度でございますが、特定緊急輸送道路沿道のマンションについては、基本的には、耐震診断は全額助成、耐震改修は補助率九割でございます。緊急輸送道路沿道以外のマンションにつきましては、耐震診断は補助率三分の二、耐震改修は補助率二三%でございます。

○伊藤委員 特定緊急輸送道路沿道については、耐震診断の義務化と、また手厚い助成制度によって、耐震診断はほぼ完了するなど大きく進んでいると思います。
 しかし、一般のマンションは今答弁にあったように、まだ耐震診断にも至っていないものが非常に多いわけであります。耐震改修が行われたのも、今、六パーセントという答弁でありましたけれども、非常に厳しい状況でございます。
 公共性の違いから助成制度に差があることは理解をしますけれども、一般のマンションについても、さらなる促進策が必要であると考えます。
 都の今後の取り組みを伺います。

○山崎民間住宅施策推進担当部長 平成二十四年度から実施してまいりましたマンション啓発隊による戸別訪問を通じて、耐震化に関心のあるマンションにおいても、費用負担や居住者の高齢化等により合意形成が難しいことや、設計図書がないことで耐震診断ができないなど、耐震化を進める上での課題が明らかとなりました。
 このため、来年度は耐震化に関心のあった約二千棟を対象に啓発隊が再度訪問し、例えば金融機関とも連携して費用面の相談に具体的に応じるなど、個々のマンションの課題に応じたきめ細かな対応を行うとともに、設計図書の復元費用についても助成の対象とするなど支援を拡充し、耐震診断の実施を強く促してまいります。
 さらに、診断結果を踏まえた改修が進むよう、耐震アドバイザーの派遣や助成制度の活用等により管理組合の取り組みを支援し、マンションの耐震化を促進してまいります。

○伊藤委員 答弁いただきました。来年度からは、設計図書の復元費用、これについても支援を拡充していくということでありました。
 旧耐震基準のマンションというのは、四〇年以上たっているわけでありますので、その間、管理組合が変わっていく中で、また理事長等もかわっていく中で、この設計図書がないというマンションについては、もう初めから諦めてしまうところも多いと思います。来年度からのこの都の支援、大変に有益だと思いますので、ぜひ促進をしていただきたいというふうに思います。
 また、昨年の事務事業でも申し上げましたけれども、耐震化の究極の手段として、これは建てかえがあります。建てかえにより、規模を大きくして、その売却分を事業費に充てることで、少しでも所有者の費用負担を軽減したいと考えるところも多いと思います。しかしながら、現行の容積率制限に適合しないことによって、建てかえれば今の規模どころか規模が小さくなってしまうところも多く、これでは合意形成が進まないのは当然であります。
 国も、この問題を放置できないことから、太田前国交大臣のときにマンションの建替え等の円滑化に関する法律を改正して、マンション敷地売却制度及び容積率の緩和特例制度が創設されましたが、都としてこの制度をどのように活用していくのか、活用状況を伺いたいと思います。

○山崎民間住宅施策推進担当部長 まずマンション敷地売却制度でございますが、この制度を活用するためには、除却の必要性に係る特定行政庁の認定とマンションの買い受け計画に関する区市の認定を受けた上で、管理組合内において区分所有者の五分の四以上の賛成により、マンション敷地売却決議を行う必要がございます。
 こうした手続や合意形成には相当の時間を要するため、いまだ売却決議に至ったマンションはございませんが、区市への相談は何件か寄せられておりまして、手続を進めているマンションもございます。
 一方の容積率の緩和特例制度につきましても、除却の必要性に係る認定を受けた上で、建てかえ計画について特定行政庁の許可を受ける必要があります。
 都は、いち早く許可要綱を制定し、昨年四月より運用を開始しております。しかしながら、マンションの建てかえに当たりましては、容積率の問題だけでなく日影規制等にも適合させる必要がある上、敷地の規模や形状によっては、この制度の活用が難しい場合もあることなどから、こちらも今のところ許可申請に至った案件はございませんが、都を含め特定行政庁には、事業者からの相談が複数寄せられているという状況でございます。

○伊藤委員 制度の活用に向けて少し動きが出てきたということはわかりました。都としても、引き続き制度の周知に努めるとともに、区市に対する技術的支援を行うなど、活用促進に向けて積極的に取り組んでもらいたいと思います。
 一方、こうした新たな制度を活用してもなお建てかえが難しい場合もあると思います。単独敷地で建てかえが難しいマンションについては、周辺敷地との共同化や他のマンションを取り込んだ再開発など、まちづくりと連携して建てかえを進めることも必要であります。
 しかし、現実問題として、マンション管理組合から、周囲の住宅や土地所有者に対して、一緒にやりましょうということは、なかなかいい出せるものではないと思います。
 まちづくりと連携してマンションの再生を進めるためには、管理組合任せではなくて、行政も主体的にかかわることが重要だと考えますけれども、所見を伺います。

○山崎民間住宅施策推進担当部長 都は、老朽マンションが一定程度集積し、防災性や活力の低下などが見られる地域を対象に、まちづくりと連携してマンションの再生を促進する仮称マンション再生まちづくり制度を来年度中に創設することを目指しまして、現在、品川区の大崎西口駅前地区など三地区で先行モデル事業を実施しております。
 この制度では、区市が主体となって老朽マンションの建てかえ等を含む再開発などのまちづくりの計画を策定し、それに基づき都市計画の規制緩和や再開発事業などの活用を図りながら、マンションの再生を促進していくことを想定しております。
 都としては、こうした取り組みを行う区市に対して、都市計画や再開発事業などを所管する部署が連携した相談体制の整備や、事業を推進するためのノウハウの提供、補助制度の活用等により支援を行うなど、都も積極的に関与しながら、まちづくりと連携したマンションの再生に取り組んでまいります。

○伊藤委員 マンションは多くの人が生活をしております。また、多くの命があるわけであります。一たび倒壊すれば大惨事になるわけでありますので、このマンションの耐震化促進に向けて、さらに、都市整備局、技監を中心に全力で取り組んでいただきたい、このように思います。
 次に、東京の最大の弱点といわれる木造住宅密集地域対策について伺います。
 本委員会には、防災都市づくり推進計画の改定案が示され、木密地域のうち、特に大きな被害が想定される整備地域の改善を加速するため、新たな施策を提示しております。
 その中で、重点整備地域、不燃化特区については、平成二十六年度の不燃化領域率五四%から平成三十二年度には七〇%以上に目標値を引き上げ、対策を加速化させるとしております。また、平成二十八年度予算から見ると、木密地域不燃化十年プロジェクト予算の約百七十三億七千六百万円中、不燃化特区制度については約四十四億円が予算計上されております。
 首都直下地震、南海トラフ地震などの巨大地震の発生の切迫性が高まる中、防災都市づくりは、都政の最重要課題であるわけであります。
 先日の補正予算審議の際にも述べましたけれども、都の首都直下地震被害想定によりますと、私の地元品川区だけ見ても、首都直下地震発生時の火災発生想定件数は四十件と、これが延焼して区内での想定死者数は約八百人、八百人のうち約五百二十人が焼死によるものという恐ろしい想定となっております。
 これを踏まえて、品川区では、不燃化特区地域が九カ所と、二十三区でも最も多くの地域が指定されているわけであります。何としても、被害を最小限に食いとめるためにも、都は総合的な対策強化を急がなければならないと改めて申し述べておきます。
 そこで、品川区における不燃化特区のこれまでの実績について、まず伺いたいと思います。

○山下防災都市づくり担当部長 不燃化特区は、再開発事業などの不燃化に効果の高いコア事業を設定するとともに、平成三十二年度までの特別な支援として、老朽木造建築物の建てかえや除却に対する助成や、固定資産税の減免などにより、強力に市街地の不燃化を図る取り組みでございます。
 ただいま理事お話しのとおり、品川区におきましては、東中延地区や大井地区などの都内で最多となる九地区が不燃化特区に指定されてございます。特区のコア事業といたしまして、本年二月に品川区中延地区で新たに〇・七ヘクタールの共同化事業が始まり、今月には、荏原町駅前で地上十八階の共同化ビル工事が竣工を迎えるなど、事業が進捗してございます。
 また、これまで約一千七百件の全戸訪問を実施し、老朽建築物除却の助成申請は平成二十五年度三十一件に対して、平成二十六年四十件、平成二十七年一月時点で六十三件と増加しており、市街地の不燃化は着実に進んでございます。

○伊藤委員 答弁いただいたとおり、確かに着実に不燃化特区の取り組みは進んでいるというのを実感しております。しかし、建てかえ資金の不足や、建てかえ意向があっても、借地権に関する調整が困難であったりとか、あるいは親族の了解が得られないなどの理由で、建てかえには至らなかったケースが多いとの状況から、先般は二十七年度、今年度予算について、本委員会で大幅な減額補正の議決を行ったところであります。
 一方、例えば地元品川区では、木密地域不燃化十年プロジェクト促進支援事業として、区の取り組みでありますけれども、都の補助事業より一歩踏み込んだ促進支援策を来年度から開始するとしております。それは、仮住まい先への引っ越し費用や礼金、権利金などの諸費用に加えて、家賃の一部を助成する住みかえ支援助成や、不燃化特区内で老朽木造建築物を除去して新たに建物を建築する場合に、耐火、準耐火構造に係る不燃化費用について助成するなどの品川区独自の施策であります。
 こうした施策は、同じ都内であっても、区によって地域特性や優先すべき施策の状況が違うことから、一律的な都の不燃化特区制度では要件が十分に当てはまらずに、区独自で取り組まなければならないことがうかがえるわけであります。これは、品川区にとどまらず、お隣の大田区であったり、あるいは墨田区であったり、葛飾区であったり、木密地域を抱える他の区にとっても同じ状況があると私は思います。
 そこで、都は先般の大幅な減額補正を踏まえて、区など現場の声や地域特性を十分に踏まえ、区にとって、より使いやすい柔軟性のある不燃化特区制度の運用を図っていくべきと考えますけれども、所見を伺います。

○山下防災都市づくり担当部長 不燃化特区につきましては、今年度から戸建て建てかえの設計費助成額を延べ床面積に応じて定額化するなど、区や住民など現場の声を踏まえ、より使いやすい制度といたしました。これにより、あらかじめ住民が助成額を把握できるとともに、設計費が工事費の中に含まれている場合でも、住民が確実に助成を受けられるようになりました。
 今後、各区から制度運用の状況につきまして聞き取り調査を行うなど、これまで以上に区と緊密に連携しながら木密地域の不燃化に取り組んでまいります。

○伊藤委員 ご答弁いただきましたとおり、各区の状況をしっかりと聞き取り調査をしていただけるということでございます。この不燃化特区制度、ぜひ区にとって、その地域特性をしっかりと踏まえた使い勝手のいい制度として発展をしていただきたいと、このように思います。
 ぜひとも区と十分に調整をして、この不燃化特区制度、そしてまた、燃えない、燃え広がらない東京をつくっていく、この取り組みを全力で進めていただきたいことをお願いして、質問を終わります。

○曽根委員 きょうは、テーマがたくさんありますので簡潔なご答弁をお願いして、私は最初に、今回出されております陳情二八第十六、十七号、補助九二号線の五百九十メートル区間を優先整備路線から除外することを求める陳情について質疑をしたいと思います。
 本陳情は、昨年の秋に環境・建設委員会で、同じく九二号線にかかわる陳情が審議された状況も踏まえ、またその後、地元荒川区議会などでも同趣旨の陳情が審議をされ、また、昨年十二月には、新たな第四次の道路整備の方針が出されたことを踏まえて、今回提出をされております。
 いわゆる道灌山通り、環状四号線より北西側が優先整備路線に今回選定をされると同時に、逆に東南側、上野駅に向かう部分については、路線が廃止ということが提案されているわけです。これに対して、道灌山通りを挟んで東南側の計画は廃止、反対側は優先整備という全く異なる位置づけにしたのには、大きな矛盾があるのではないか。少なくとも優先整備から外して、位置づけを検討し直すべきだという趣旨だと受けとめております。
 今回の方針案で、この環状四号線、道灌山通りより東南側を、見直し候補路線だったものを今回廃止提案に変更したことの理由は何でしょうか。また、それについて地元区、荒川、台東などだと思いますが、これに意見はあったのか、その内容はいかがでしょうか。

○中島都市基盤部長 本陳情区間の南東側、補助九二号線の日暮里、谷中地区につきましては、平成十六年三月の区部における都市計画道路の整備方針第三次事業化計画におきまして、都市計画道路網の必要性の検証を行いました結果、都市計画の見直し候補区間として選定しております。
 これを受けまして、地元の荒川区や台東区などとともに、地域の特性を踏まえまして、周辺の都市計画道路ネットワークの形成が進んでいく中で、地域における交通、安全、防災の観点から検討した結果、都市計画道路としての必要性が低いことを確認いたしまして、昨年十二月、全区間を廃止する方針を公表したところでございます。

○曽根委員 南東側の道路ネットワークがここで切られるという決定を行いながら、この道灌山通りから田端駅前通りまでの部分については、今回、優先整備に位置づける、この意義はどういうことでしょうか。

○中島都市基盤部長 本陳情区間につきましては、東京における都市計画道路の整備方針案の策定に当たりまして、学識経験者の意見を聞きながら、区市町とともに検討を進めました将来都市計画道路ネットワークの必要性の検証の結果、必要であるという確認をしております。
 本陳情区間の整備によりまして、本郷通りから道灌山通りをつなぐ道路を初めといたしまして、周辺の不忍通りですとか、あるいは本郷通りですとか、そうした道路との道路ネットワークの形成が図られまして、交通の分散によります渋滞の緩和、あるいは住宅街などへの通過交通の流入抑制により、地域の安全性の向上に資する路線といたしまして、引き続き優先整備路線に位置づけているものでございます。

○曽根委員 この道灌山通りの両側で、片やネットワークの必要性は低く、一方は高いというのは、通過交通の流入抑制、生活道路に入ってくるとか、ほかの道路との分散とかというふうな説明がありましたが、これは上野側についてでも同じようなことがいえると思うんですね。やっぱりあっちも道が--広い通りが余りありませんので、流入はあるわけですし、ほかのネットワークも当然ながらあり得るわけです。
 しかし、どうしてその両者が、これほど雲泥の差があるのか。一方は計画そのものを廃止するわけですから、一方は十年以内に事業着手する優先整備と。この何が本質的に違うのかということが、今のお話を聞いても、形式論はわかりますけれども、いろんな方の意見も聞いた、地元の区の意見も聞いた。しかし、説明としては中身はよくわからないということだと思うんです。
 あえていうならば、南東側には谷中の霊園や寺社仏閣が大変多く、谷中、根津、千駄木、通称谷根千といわれる地域で、歴史的、文化的価値が最近注目されるようになってきた。北西側は民家が集中しているだけで、そういう意味での抵抗がないんじゃないかと行政側が判断したんじゃないかという勘ぐりが起きてしまうわけです。
 しかし、優先整備路線に選ばれた部分についても、今回、私も地元へ行ってまちを回りましたが、ここは戦前からまちづくりが行われていた地域なんですね。そういう意味では、道はそんなに広くありませんが、割合まちづくりは整然と行われてきた。そういう地域も含まれるなど、いずれも長い住民のコミュニティの歴史があるということで、それを例えば片方はお寺や霊園がたくさんあるということと、住民が住んでいる地域であるということの優劣は、絶対に、これはつけられないというのは当然だと思います。しかし、実際には、もう扱いに大きな差が出ている。そういう点で、地元の住民の方が憤るのは、私は当然じゃないかと思います。
 九二号線の荒川区部分については、区議会への地元町会こぞっての計画見直しを求める陳情に対して、区が、やはり住民合意は重要であると表明しておりますし、直近の議会でも繰り返し住民合意の重要性を表明するとともに、強引に計画推進をしないよう都に働きかけると区が答弁したとも聞いております。
 都はそのことを承知しておられるでしょうか。

○中島都市基盤部長 先ほど南東側のお話がございましたけれども、先ほどもご答弁いたしましたとおり、今お話のありました寺社などが多いという、そういう地域特性も踏まえているということももちろんございますけれども、地元の荒川区や台東区などとともに、周辺の道路ネットワークの形成が進んでいく。そういった中で、この地域において、交通ですとか安全ですとか防災の観点から必要かどうか検討した結果、廃止ということで方針を出しているものでございます。
 また、今回の陳情区間でございますけれども、本陳情区間につきましては、地元区市町ですとか、あるいは学識経験者などの意見も踏まえまして、南東側から北東側に行く道路ネットワークが必要ということで、その必要性を検証し、優先整備路線に選定しているところでございます。
 今、ご質問のありました荒川区議会のお話ですけれども、昨年十二月に荒川区議会におきまして、補助第九二号線に関する陳情が趣旨採択となったこと、あるいは地元には整備に対する反対意見があることなどは、区から聞いております。

○曽根委員 今、荒川区は客観的に反対意見があるというふうな話だというようなご答弁でしたが、とんでもない話なんです。
 実際に、荒川区の方に出された陳情の中には、地元の声ですので、地元町会ですね、これはひぐらし文化会という町会の方々の中で、反対の意思を表明している署名に応じた方が七割以上と。あとは公共施設や学校が多いですから、ほとんど真っ赤っ赤という状態。これだけの反対の声が上がっているからこそ、荒川区は、これは住民の合意が重要だといわなければならないわけですよ。
 しかも、先ほどネットワークの重要性について、西日暮里側が高いというようなことがいわれましたが、これは前回、十年前の見直しのときに出された資料なんですが、都市計画道路としての整備の必要性、ずっとこの項目はありますが、例えば自動車交通の混雑緩和への寄与はどうか、都市再生拠点整備の推進の上での役割はどうか、それから、一日の交通量だとか、さまざまな基準があって、それは、ほとんどこの九二号線の今回の部分については余り効果は期待できないと。ほとんどないんですね。
 最後に、地域のまちづくりの支援となるというところだけが丸がついて、これが都市計画道路として残ったわけですよ。しかも、これが十年間での優先整備となっている。これは丸が一個だけですよ。しかも、まちづくりへの支援になると。
 実際に、先ほどのご答弁でまちづくりの支援になるという話は一言もなかったんで、何でここで客観的に判断された資料とご答弁が違うのかなという疑問も湧いてきます。こういう点では、やはり本当に荒川区が住民の皆さんの声を受けて、この間どういう対応をしてきたのかも十分に尊重して、これは都施行ではありますが、荒川区、地元区の対応を無視しては絶対これはうまくいきませんので、それは最大限尊重することをまず求めておきたいと思います。
 それから、荒川区の区議会での答弁の中で、これは、この道路が整備された場合、道灌山通りが都市計画道路の終点になりますので、王子方面からの車の流入でボトルネックとなって新たな渋滞が発生する懸念があるとも答弁しているようです。
 明らかに、都が先ほどいわれた認識との違いもあるかと思いますが、こういう九二号線の道路整備で、むしろ自動車が流入してくる、ボトルネックになってしまう危険性、懸念というのを区が表明していることについては、都はご存じですか。また、それについて、もしコメントがあればお願いします。

○中島都市基盤部長 今のご質問の前に、必要性の検証、これは第三次事業化計画のときの、十年前の検証のお話がございましたので、それについて補足させていただきます。
 この補助九二号線につきましては、地域のまちづくりの支援という観点から必要だということになったわけでございますけれども、その地域のまちづくりの支援の内容ですけれども、地域で暮らす人たちの日常的な自動車利用、地域開発や大規模住宅の建設に伴って発生する自動車の円滑で安全な処理、歩行者の安全性や快適性の確保、地域の防災性の向上のために必要な都市計画道路は、今後も地域のまちづくりの観点から必要ですということで、かなり幅広い観点から区市町とともに検討して、必要であるということになったものでございます。
 ただいまございました区の意見でございますけれども、区からは、先ほどご答弁させていただいたとおり、区議会において陳情が趣旨採択になったということと、地元には整備に対する反対意見があると、この二点についてお聞きしているということでございます。

○曽根委員 やはりこの道路の整備によって、生活道路への車の流入を防ぐというよりも、むしろ道路が広がってでき上がっていくことによって、流入しやすくなるというおそれを荒川区も認めているし、地元の住民の方はそこを一番、今後心配をされているわけで、その点では、東京都の今の認識と、荒川区民の皆さん、地元住民の皆さんや区の認識とに大きなずれがあると、こういうふうにいわざるを得ないので、ここのところは、やはり当然ながら、きちんと地元の方々の声を聞くということが何よりも不可欠かと思います。
 そして、今まちづくりの支援のことを、十年前のときにはいろいろ検討し、その後もやってきたというようなお話でしたが、まちづくりのあり方についていうならば、なおのこと地元の住民の方々が参加できるやり方があるだろう。これは後ほど意見として申し上げますが、道路を整備することが、これに大きく寄与するとは到底思えないし、地元の住民の七割が反対している、こういうところで反対意見を押し切って計画を推し進めたというような例は、私も、東京広しといえどもなかなかこれは聞いたことはありません。そういう点では、これについては、当然ながら見直しを強く求めていきたいと思います。
 また、こういう心配が、やっぱり私は現実になってくると思うんですが、今後十年間、都が優先整備にこだわることによって、このままでは地元住民の方が、例えば自分のうちは耐火建築に建てかえたいとか、それから、改修をしたい、建てかえをしたい、また耐震補強などに踏み切ることが困難になってしまうということを心配しているんですが、その点についてはどう考えますか。

○中島都市基盤部長 優先整備路線ですけれども、都市計画道路を計画的かつ効率的に整備していくために今後十年間で優先的に整備すべき路線を選定しているものでございまして、従来からある都市計画制限に影響を与えるものではございません。建物の耐火建築への建てかえ、あるいは改修、あるいは耐震補強などは、それぞれの建物所有者による判断ということになるかと考えております。
 なお、本陳情区間につきましては、先ほど来説明しておりますとおり、都市計画道路ネットワークを形成し、地域の安全性の向上を図る上で整備が必要な道路と考えております。
 事業者であります建設局におきましても、事業及び測量説明会のほか、さまざまな機会を捉えて道路の必要性について説明するとともに、地元の皆様の声を聞くなど、時間をかけて丁寧に対応していくということとしております。

○曽根委員 やはり、実情をきちんと理解しようとしていないんじゃないか。それは、今建てかえに踏み切って、すぐ何年か後に事業化が認可されたとすると、建てかえにかけた費用の全部は戻ってこないんですよ、ほとんどの場合。二重ローンを抱えることになりかねない。そういうおそれがあるから、この道路事業に賛成、反対の態度は別にしても、このように、膠着状態が十年またはそれ以上続いている道路計画の敷地内の方というのは、本当に苦しいわけです。
 そういうことを理解すれば、むしろこのまちの防災力を、また不燃化領域を広げていくためにも、皆さんが納得できる方法による防災や不燃化のまちづくりという道が、ほかにもあるじゃないかということを私は強調したいと思います。
 例えば消防自動車が入れるような生活道路をつくっていくというようなことも、住民合意を前提に整備していくことでやっていく。それに必要な最小限のクランクだとか隅切りなどのところを部分的に改善して--そういう道も考えられるということを強調したいと思います。
 繰り返し指摘をしますが、九二号線は、この地域には過大な道路計画であって、沿道住民の立ち退きでコミュニティが大きなダメージを受けるとともに、かえって自動車が入りやすくなり、しかも道灌山通りの出口で詰まってしまう可能性もあります。以前、九二号線の現在の道路が田端駅前通りに出てくるところで渋滞が発生していた状況は、私も北区の方で見ております。もっと大規模な渋滞が起きかねないというふうに考えます。
 この地元区の懸念を尊重し、少なくとも荒川区も住民も心配しているような強硬な手段は絶対とらないように強く要望して、この問題についての質問を終わります。

○中島都市基盤部長 今、建てかえのお話がございましたので補足させていただきますけれども、あの事業の実施に当たりましては、地権者の方に事業に対する理解を得て、適正な補償をした上で建てかえないし移転していただく、そういう形で事業は進められることとなっております。
 また、本路線につきましては、例えばですけれども、本陳情区間に並行する谷田川通りにおきまして、通勤通学時間帯で歩行者の多い七時から九時の時間で自動車交通量を調べましたところ、二百台の交通があり、そのうち七割が通過交通ということになっておりまして、都市計画道路のネットワークを形成して地域の安全性の向上を図り、またそれが地域の防災性の向上にもつながるものと考えております。

○曽根委員 今お話のあったように、通過交通が入ってくることはあり得ると思いますよ、それは。しかし、それをどういうふうに安全に、まちとして安全性を維持していくかということについては、住民の合意や参加抜きにはできないでしょうと、そのことを約束すべきなんだということを申し上げているんですが、それについてはお答えはありますか。

○中島都市基盤部長 先ほどお答えいたしましたとおり、事業者であります建設局では、さまざまな機会を捉えて道路の必要性について丁寧に説明し、地元の皆様の声を聞きながら、時間をかけて丁寧に対応して事業を進めていくということとしております。

○曽根委員 そういうことが丁寧にやられていれば、こういう陳情は出てこないんですよ。そのことは最後に申し上げておきたいと思います。
 次に、防災都市づくり推進計画について質問いたします。
 これは平成十六年に最初の計画が出されて以来、今回二回目の改定になると思います。これまでの二回の防災推進計画では、木造密集地域の不燃化を進めるためには、特に街路整備を重点的に進めながら、延焼遮断帯の形成や不燃化領域率の引き上げを目指していくという方針が出されていまして、前回の改定のときには、その実績がかなり上がっているということが強調されていたと思います。
 それでお聞きしたいんですけど、街路整備を進めることによって不燃領域率が大きく向上したんだということがいえるのかどうかということですが、いかがでしょうか。

○山下防災都市づくり担当部長 現行計画の平成十八年から二十六年の間では、整備地域内の都市計画道路は、三キロメートルを超える延長の整備が完了し、また沿道建築物の不燃化が進むことで、約十五キロメートルの延焼遮断帯が形成され、空間の確保と不燃化により、不燃領域率の向上に大きく寄与してございます。
 このため、今後とも延焼遮断帯の形成に不可欠な都市計画道路の整備を強力に進めてまいります。

○曽根委員 一般論でいいますと、地域幹線道路や骨格幹線道路の、いわゆる都市計画道路を街路として新しく整備すれば、幅十五メーターとか二十メーターとかそういう幅で、ずっと住宅、建物が除却されますので、その空間はあくわけですから、もう完全不燃化ですよ、これはね。建物がないんですから。それから、その沿道は、当然、防火建築、準耐火建築などが義務づけられますので、そこも不燃化していくということで、道路が整備されれば、その中身や沿道について、これは不燃化が進むだろうということは、もう誰でも想像できます。しかし、その長さがどうかというと、この十年近くの間に三キロですよね、重点整備地域や整備地域の中に限定はされますけれども、私は都市計画道路が計画されている延長距離からいうと、やはりそう長くはないだろうと。
 やはり道路整備というのは、長さに対する不燃化効果は、それ自体は上がりますが、問題は住民の方に立ち退いてもらったり、先ほど局長のお話にもありましたが、大変な、やっぱり住民とのやりとりがありますから、その効果は、やはり全体として見れば限定されるのではないかというふうに私は思えるわけです。
 一方、道路の沿道の不燃化を進める、これは既存の道路も含めてですから、その不燃化を進めるということについては、十五キロの延長がされたと。こちらの方が実際の量的な不燃化という点では大きいんじゃないかなというふうに思うんですが、こういう中で、今回の計画は、新しく防災生活道路ということが打ち出されました。老朽住宅などを買い取って区が生活道路を確保していく、こういうやり方を、これまでも区の方ではそれぞれ取り組んできていると思います。
 私は、道路を余り前提としないで、老朽住宅や空き家になっている、または相続されない住宅などを地元の区や市が買い取って、それでオープンスペースをつくったり道路を整備していくやり方の方が、密集地域の実情に合わせて、住民が希望すれば地域で住み続けられるように、臨機応変に改善を進められるんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

○山下防災都市づくり担当部長 延焼遮断帯に囲まれた木密地域の改善につきましては、これまでも道路整備に当たりまして、代替地の取得など、地域の実情に合わせて道路整備を行ってきております。
 今回の改定では、緊急車両の通行等に有効な狭隘道路の拡幅計画を区と定め、住民の理解と協力を得ながら地区計画にも位置づけ、計画的、重点的に用地を買収し道路整備を行っていくことで、延焼遮断帯に囲まれた市街地の不燃化をさらに加速することといたしました。

○曽根委員 結局、延焼遮断帯に囲まれていることが前提で、そこに接続する防災生活道路という位置づけかと思いますが、今、都が進めている二十八の特定整備路線、これは特に延焼遮断帯効果が大きいということで選ばれて、事業化も急いで進めているんですけれども、ここの中の半分以上が木密地域の周辺を囲むというよりも、木造密集地域の中に新たに幹線道路をつくるというケースが、私が見る限りで半分以上なんですね。そうすると、矛盾が大きいんですよ。細い生活道路や道路がないところに大型道路をつくるということになりますので、大変強引で乱暴なやり方が多いということは指摘しておかなきゃなりません。
 むしろ住民が参加しやすい進んだ例としては、例えば墨田区の京島地区、ここでは強制力を伴わない国の住宅市街地総合整備事業を利用しまして、地域の実情に合わせて小規模のコミュニティ住宅をつくりながら、住民が住みなれた地域内で生活し続けられるようにまちづくりを進めております。
 住民にとっては、この地域内で代替の住宅やコミュニティ住宅が用意される、地域内で移転ができるということで計画に応じやすいという声も出ており、住民合意を前提とした取り組みで木密不燃化十年プロジェクトに取り組みながら、不燃領域率は五三%から七〇%近くまで到達しているという実績も生み出してきているわけです。
 今回、新たに提案された防災生活道路などの事業の進め方として、少なくとも地域の住民との協議の場を設け、ワークショップのように話し合いで計画案を見直しながら、絶対に強制や押しつけを行わない、地区計画を定める場合には、必ず住民合意の上で策定するように進めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○山下防災都市づくり担当部長 先ほど副委員長から延焼遮断帯の話がございましたが、延焼遮断帯は、学校の学区程度を一つの単位といたしまして、市街地を囲むことを基本として形成されてございます。
 ご答弁の方でございますけれども、防災生活道路の整備に当たりましては、緊急車両の通行等に有効な狭隘道路の拡幅計画を区と定め、住民の理解と協力を得ながら地区計画に位置づけることとしてございます。地区計画の策定に係る都市計画手続は、当然のことながら、住民の意見を聞きながら進めていくことになります。
 なお、ワークショップ等の任意の住民との話し合いの方法につきましては、決定権者である区に委ねてございます。

○曽根委員 したがって、まちづくりの推進というのは、私は、東京都のこうした大きな事業の計画を出すと同時に、地元の区市町村の、やはりきめ細かい住民との対話や、それから必要に応じてワークショップや、まちづくり協議会や、さまざまな形での話し合いの場の設定ということは不可欠である。特に木密地域の中の生活を何とか維持しながら、修復型で安全な消防自動車や救急車が入れる道をつくっていく。そういうまちづくりには何よりもそれは欠かせないということは、強調しておきたいと思います。
 それで、最小限の対応として、道路整備による立ち退きとなる住民に対しては、生活圏内で同規模の住宅を確保できるようにするということと、賃貸居住者については特に配慮が必要だと思うんですが、高齢者などが多い賃貸居住者については移転先がなかなか難しいということで、自治体の側でコミュニティ住宅などの提供を進めるようにすべきだと思いますが、この点ではいかがでしょうか。

○山下防災都市づくり担当部長 これまでも、道路の用地取得に当たりましては、足立区や荒川区などで、借家人の移転先として従前居住者用賃貸住宅の整備やあっせんを行っており、都も財政的支援などを行ってまいりました。
 事業者である区は、権利者の生活再建の意向を聞きながら用地取得を進めており、移転を希望する権利者に対しては、代替地のあっせんなどを行ってございます。
 こうした都の取り組みとともに、都は延焼遮断帯を形成する特定整備路線につきましても、権利者の生活再建に十分配慮し、整備を強力に進めてまいります。

○曽根委員 従前居住者の移転先も含めて、大規模にたくさんの方を移転させる大型の道路では、なかなかこういうことは難しくなってしまうので、やはり私は、もう本当に必要不可欠な防災上の機能を、木密地域の中については、特に一つ一つ解決していくということが大事であるということと、それから、従前家賃を超えるような負担にならないような賃貸居住者への配慮も、例えば公営住宅家賃の設定など、配慮をお願いしたいと思います。
 また、高齢者を初め地域住民には、いざというときの防災機能だけではなく、まちづくりに協力することによる日常的なメリットを具体的に示す。まちが住みやすくなったと実感できるようにするために、例えば都市整備局の管轄ではないとは思いますが、コミュニティバスなどが、このまちづくりによって路線が設定できるなど、今後のまちづくりに期待が持てるような、さまざまな事業と連携していくということも大切だということを強調しておきたいと思います。
 時間の関係で、次のテーマに行きます。
 住宅整備に関連して、都営住宅問題について幾つか質問をしておきたいと思います。
 我が党は、都営住宅について、建てかえ事業とともに建てかえによる戸数増を図りながら新規供給に提供すべきことや、借り上げ方式なども活用して都営住宅の新規供給に取り組むよう繰り返し求めてまいりました。
 最近、国の方も民間住宅の借り上げなどで、私もよくわからないんですが、公営住宅や準公営住宅などを供給することを検討しているとの報道もありました。都は、どうも関知していないということらしいですが、都内八十万戸の空き家の中から公営住宅として活用できる住宅は、資源として積極的に活用するよう求めておきたいと思います。
 また、以前から強く要望してきた課題として、都営住宅の全ての住戸についての耐震性確保を二〇二〇年、平成三十二年までに完了させるとの約束を必ず守っていただきたい。
 都は、この計画を見ますと、今年度末までに、建てかえでは一万五千六百戸、耐震改修で四千三百、合わせて一万九千九百戸都営住宅が残されているという計画になっておりますが、三十二年度までの耐震化で、実際にこの計画のテンポどおりに進んでいるのかどうかについて、お聞きしたいと思います。

○五嶋再編利活用推進担当部長建設推進担当部長兼務 都は、平成二十四年に改定いたしました都営住宅耐震化プログラムに基づきまして、平成三十二年度の耐震化一〇〇%達成に向けて、建てかえ、または耐震改修により都営住宅の耐震化を計画的かつ着実に推進しております。

○曽根委員 もちろん二〇二〇年までに都営住宅の耐震化を完了、達成させるとともに、そのためにも、前年度までに必要な建てかえ事業に着手しないと完成までに間に合いませんので、計画を進めていくよう求めておきます。
 同時に、耐震化を完了させるためには、残り一万六千戸弱の建てかえ計画が残っておりますので、あと実質四年間ぐらいで毎年四千戸ずつの建てかえが必要になると思います。これを確実に進めるべきだと思います。
 そこで、次にその耐震化が完了した後についても、今、東京都が持っている年間四千戸の建てかえ事業を進める体制や技術などを生かし、さらに充実させながら、建てかえによる住宅整備を耐震化完了後も進めていくべきというふうに考えますが、いかがでしょうか。

○五嶋再編利活用推進担当部長建設推進担当部長兼務 都営住宅の建てかえにつきましては、昭和四十年代以前に建設された都営住宅を対象に、計画的に事業を進めております。
 東京都長期ビジョンにおきまして、既に都営住宅については、最大で年間四千戸程度の建てかえを推進することとしておりまして、耐震化が完了した後も、都民にとって住みやすい都営住宅の整備、供給に向け、引き続き建てかえ事業を推進してまいります。

○曽根委員 私は、昨年の事務事業質疑の際に、この十年間の北区内の都営住宅の建てかえ事業の中で、現時点ですけれども、六百戸余りの戸数が従前よりふえているということも紹介いたしましたが、可能な、建てかえによる戸数増も、東京都の技術をもってすれば当然できますので、この中で新しい都営住宅の供給もできるということは、強調しておきたいと思います。
 また、耐震化が完了した段階では、建てかえ事業も大きな山を越えるといいますか、一定の余裕が生まれる見通しも出てくると思います。
 そこで、今後、建てかえなどで創出された用地を初め都有地を活用して、例えば住宅ニーズが高い地域については、福祉施設などとの合築も含めて都営住宅を新規につくっていくということも効果的だと思いますが、いかがでしょうか。

○加藤住宅政策担当部長 都営住宅につきましては、住宅セーフティーネットの中核としての機能を的確に果たせるよう、適切な供給や管理の適正化に努めているところでございます。
 今後、人口減少が見込まれる中、都営住宅については、現在の住宅ストックの計画的な建てかえに取り組んでいくこととしております。

○曽根委員 人口減少の中で、建てかえには取り組んでいくというお話でしたが、人口は減ったとしても、東京の場合、都営住宅が必要とされるような低所得や単身高齢者の世帯などは増加していくということは十分予想されます。その際には、国の住宅の基本計画に明記されているように、住宅に困窮している都民に対して居住可能な住宅を供給する責任は、国にももちろんですが、自治体にもあるということを、これは都も、今後は区市町村任せというだけでは済まない場合があるということを私は強調しておきたいと思います。
 一例として、多摩ニュータウンなどのURの賃貸住宅には、一部に空き家率が二割を超えるような団地も見られます。家賃が非常に、URの場合は上がっていきますので、入居希望が低いということによる空き家がふえていると。しかし、長年住み続けている居住者にとっては、そこにコミュニティがありますので、できるだけ住み続けたい、しかし家賃は上がっていくということで、近くに都営住宅があればそこに申し込んでいるんだけれども、なかなか当たらないということから、既に公営住宅の所得階層になっているけれども、収入の半分近い家賃を負担し続けているという例が、かなり見られるわけです。
 つきましては、UR賃貸住宅について、例えば居住者の合意のもとに都営住宅のスーパーリフォームのような方式で、仮移転の上でリニューアルを行い、戻り入居の際に建物やフロアなどで区別して、借り上げ方式もしくは購入によって都営住宅に転換し、所得階層に合った方に供給するということなどは可能だし、また必要とされていると思いますが、いかがでしょうか。

○加藤住宅政策担当部長 都営住宅の供給手法につきましては、既存ストックの有効活用を図るとともに、市場動向に左右されず安定的に供給することが重要であることから、借り上げや購入によらず、計画的な建てかえを進めていくこととしてございます。
 なお、UR賃貸住宅の空き家のお話がございましたけれども、UR賃貸住宅の運営につきましては、住宅管理者である独立行政法人都市再生機構が地域の実情を踏まえ、適切に行うものと考えております。

○曽根委員 URが、その賃貸居住者の実情を踏まえて東京都に要請があるというようなこともないとはいえませんので、そのときには、ぜひ要請にも応える検討をしていただきたいと思います。
 また、公営住宅の供給に当たって市場動向に左右されないということですが、それは市場より高い価格で、例えば借り上げをするというようなことを避けるという点は当然だと思いますが、都が直接、公営住宅を建設するよりもはるかに安い価格で借り上げが可能である場合、しかも中古住宅であっても、旧公団住宅、現在のURの住宅は、この間の大震災でもその耐震性、安全性には定評があるという点からも、極めて合理的な借り上げの仕組みが可能になると私は考えておりますので、これは改めて、また機会を見つけてお話をしたいと思います。
 しかも多摩ニュータウンというのは、都が主導で行った大事業で、結果としてUR賃貸住宅に住んでいる階層と今の住宅家賃のミスマッチが広範に起きている。これは地元の市やURだけの責任で済まされる問題ではないというふうに私は受けとめております。
 都がそのミスマッチの解消にURと連携して取り組むことは、今後避けて通れない課題だと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
 次に、時間が限られておりますが、マンション対策について何点か簡潔にお聞きします。
 マンションの防災対策については、災害時に周辺地域への影響もあるということから、マンションへの指導と支援は重要だというふうに考えております。
 必要な情報や知識を提供するために、私は、区段階ではいろいろやっているんですが、都として、東京中の自治体や、または国の情報なども盛り込んで、すぐれた内容のマンション防災マニュアルというようなものをつくって、これを普及するというようなことを検討することは、大いに意義があるというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○山崎民間住宅施策推進担当部長 マンションの防災対策は、管理組合が主体的に取り組むべきものであり、都はこれまでも、マンション管理ガイドラインの中で、災害に備えて準備しておくべき事項等についても示し普及啓発を図るなど、管理組合の取り組みを促しております。
 なお、お話にもございましたように、区市によっては管理組合による防災マニュアル作成のための手引を作成するなど支援を行っているところもあり、都としては、そうした情報を他の区市にも提供しているところでございます。

○曽根委員 例えば中央区は高層マンションが多いんですけれども、災害時、エレベーターがとまるという場合に、高層階から、いかに高齢者も含めて避難させるかということで、区として、高齢者や障害者を乗せて、階段を一人でおろしていく車椅子を支給しているんですね。
 こういったことは、都内全域のマンションに共通して考えなければならない問題の一つですが、これは一般の住宅ではないことなんですよね。そういう点でも、やはり都がさまざまな情報を集約して、どのマンションにも共通して役に立つというマニュアルをつくることには意味があると思いますので、ぜひ検討していただきたいと思います。
 それから、先ほどの、マンション再生についての話がありましたが、私は大部分のマンションにとっては、建てかえよりも、長寿命化による改修などによる再生を選択することが、やはり現実的な道になるだろうと考えております。
 その点で、耐震性の確保や、給排水管や電気、ガス、またエレベーターなどの設備の更新をどうするか。また、室内の専有部分のリニューアルをいかに住みやすく進めるかなどが大きな鍵を握っていると思いますが、まだ、これに適切なモデルが市場に供給されていないというふうに実感しています。
 その点では、東京都が何らかの形で各分野の専門家を結集して、この長寿命化による再生の、いわばモデル事業的なものを進めていく上で、大きくイニシアチブを発揮すべきだと思いますが、いかがですか。

○山崎民間住宅施策推進担当部長 マンションの再生は、管理組合がみずからの責任と努力により取り組むのが基本でございます。
 室内の専有部分は、区分所有者個人の財産でございますので、そのリニューアルに対して行政が関与すべきではないと考えておりますが、共用部分につきましては、マンションの長寿命化にも資する適正な維持管理や耐震改修等を促進することにより、地域の良好な生活環境の確保や建物の倒壊による道路閉塞の防止を図るなど、公共性の観点から支援を行っているところでございます。

○曽根委員 この分野こそ公共性の観点と同時に、市場の中にこういう多くのマンションが、恐らく今後選ぶであろう専有部分も含めたリニューアル再生の道と、これにふさわしいさまざまなモデル、やり方を提供していくという、これは市場の力もかりて大いにやるべきだと私は思っております。こういう点でも力を発揮していただきたい。
 最後に、私は、マンションの再生の中で、自然エネルギー、再生可能エネルギーの普及が急速に進む可能性があると思いますが、こういった事業に組み込める仕組みづくりを、例えば東京都でいえば環境局などとも連携して検討すべきですが、いかがでしょうか。

○山崎民間住宅施策推進担当部長 都はこれまでも、都市開発諸制度を活用して、マンションの建てかえを行う場合には、再生可能エネルギーの利用に努めるよう誘導しております。また、環境局が実施しておりますマンション環境性能表示や助成制度について、管理組合向けのパンフレットで紹介するなど、連携して、マンションにおける再生可能エネルギーの普及に取り組んでおります。

○曽根委員 最後に、こうした今後のエネルギーの問題などは、私は、都民が多く参加できるようなエネルギーの開発が進められないと、なかなか普及しないだろうと思います。
 そういう点では、都が果たすマンション分野でのエネルギー開発の問題は大変大きいと思いますので、引き続き積極的に、さらに積極的に取り組むよう求めて、質問を終わります。

○中山委員 私からは、大きく四点質問させていただきたいと思います。
 まず貸切バスの路上緩和に向けたマナーキャンペーンについて何点か伺いたいと思います。
 これまで、この貸切バスの駐車場については、地域限定型の課題だったわけでございまして、私の地元台東区なんかでも、東京都が持っている都立産業会館の前にずらっと貸切バスが並んでしまうという大きな問題があったわけなんですが、昨今は、やはり爆買いをするお客さんが出てきたということから、銀座、あるいは秋葉原、こういうところで、この貸切バスの駐車場の停車というものが目につくようになってきたということでございまして、やっとマスコミの中でも、少しずつ話題になってきたということでもあるわけでございます。
 三月一日の読売新聞の記事の見出しで、観光バス混雑対策急務と書かれていましたが、その中の記事で、東洋大学の古屋秀樹教授のコメントが載っておりましたので、ご披瀝しますと、都心部では買い物に大型バスを利用することを想定していなかったため、駐車場の需要と供給の不一致が生じている、乗降と駐車の場所を分けることで土地を有効活用できるが、複数の区にまたがることになり、区同士の連携が必要、国や東京都が積極的にかかわって対策を考える必要があるというコメントをしております。この方は、ホームページを拝見したところ観光交通論を研究されている方であります。
 今回、貸切バスの路上緩和に向けたマナーキャンペーンは、国土交通省、関東運輸局、そして警視庁等、関係機関とともに実施したと聞いておりますが、どの主体が音頭を取って、どのような経緯で行ったキャンペーンなのか、伺いたいと思います。

○中島都市基盤部長 訪日外国人観光客が急増する一方、その移動に利用される貸切バスが路上で混雑していることから、関東運輸局は駐車対策について検討するため、昨年末、都や警視庁、地元自治体、業界団体等から成る会議の場を設置しております。
 今回のキャンペーンにつきましては、関東運輸局の呼びかけに応じまして、検討会議に参加している関係者が協力して実施したものでございます。

○中山委員 従前にも当委員会で申し上げましたとおり、先ほど出ました東京都立の産業会館前にずらっと貸切バスが並ぶわけなんですけれども、浅草小学校という地域の小学校も近くにありまして、大変危険な状況にあるわけですが、先週の土曜日も痛ましい事故がありまして、台東区全体からいえば北部の方になるんですけど、今戸という地域でお子さんがひかれ亡くなる事故も実はありました。
 そういう意味では、台東区内の中でこの観光バスの駐車場問題というのが大きくなりまして、まさにバスが走っているか、あるいは大きなバスがあちこちでとまっているという状況であるわけでございます。
 先ほどのコメントではありませんけれども、国や東京都がマナーキャンペーンを行ったということは、ついに国も東京都もこの問題に乗り出していただいたかと感無量ではあります。
 そこで、今回のマナーキャンペーンでは、職員の方々みずからバスの運転手にビラを配り啓蒙を行ったようですが、実際何台ぐらいの貸切バスに呼びかけを行ったのか、また、どのような声を拾うことができたのか、伺いたいと思います。

○中島都市基盤部長 今回のキャンペーンでございますが、浅草及び銀座におきまして、それぞれ二月四日と十日に一時間ずつ、道路上に駐停車する貸切バス合計約七十台の運転手に対しまして、駐車場を確保した上での運行の実施や、駐停車等に関する交通ルールの遵守などを呼びかけたものでございます。
 その際、運転手の方からは、乗客が集合時間を守らない、あるいは近くに駐車場がない、旅行代理店にいってほしいなど、さまざまな声が聞かれました。

○中山委員 現場の声を聞いたということは、いろんな施策に反映できるのかなというふうに思っております。
 昨今は、よほどバスも足りないのか、普通は会社のペイントがされたようなバスが走っているんですけど、真っ白なバスとか、あるいは全て青に塗られたバスとか、そういうバスも多くなってまいりまして、会社のペイントがされたバスであれば、そんなにはならないんですけれども、やっぱり会社が明確になっていないと、粗い運転が目立ったり、あるいは変なところに駐車してしまうということもあると思います。
 先ほどのキャンペーンが、二月十三日の土曜日の東京新聞に、今回のキャンペーンの記事が載りましたのでご紹介しますと、台東区によると、大型バス用の待機所と駐車場が四カ所、計五十七台分あるが、午前十一時から正午ごろには満車になってしまう、区道に設けられた観光バス用の乗降場は二台分で、足りずに五、六台のバスが並んで、路上で客を乗降させるケースも見られる。これは先ほどの産業会館のところですね。
 都の担当者は、これは都の担当者と書いてあるんですけれども、事故が起きかねない、駐車場や乗降場の増設も課題だが、ツアー料金を抑えるため料金のかかる駐車場を使わないバスもあるということでございまして、先ほどの声の中にも、多分そんな声があったと思うんですけれども、そこで、今回のキャンペーンを行い、どのような認識をお持ちになったか、伺いたいと思います。

○中島都市基盤部長 今、委員からお話がありましたように、道路上に貸切バスが多数駐停車するとともに、歩道上でバスの乗りおりが行われることによりまして、他の車や人の通行が妨げられております。駐車場や乗降場についての課題もございますが、運転手や旅行業関係者等の交通ルールに対する意識も十分でないと感じております。
 引き続き、路上混雑の緩和に向けまして、国や警視庁、地元区など関係者と連携して取り組んでいきたいと考えております。

○中山委員 現場の声を注視していただいて大変ありがたいわけなんですが、港湾局でもこれからクルーズ客船のふ頭なども二〇一九年に完成するわけでございまして、想像するところ、五千人とか六千人のお客さんがそこからおりて、バスをずらっとふ頭に並べて一気に観光に出ていくということも想像されるわけですし、これからこの駐車場においても、先ほどのコメントではありませんが、国や東京都もぜひ区にかかわっていただきたいというふうに思うわけでございます。
 次は、先ほどご質問がありました良質なマンションストックの形成促進計画について伺いたいと思います。
 都は、住宅政策全般にかかわる方針、住宅マスタープランを作成していますが、マンション施策に特化した行政計画は初めてだということでございます。背景には、都内には二〇一四年末時点で、マンションが約百六十八万戸あり、約四世帯に一世帯がマンションに居住しているということです。今後、高齢化、人口減少が進む中で空き家が増加し、生活環境の悪化が懸念されております。
 一方で、建物の老朽化が進んでおり、築四十年以上のマンションは、十年後に現在の約三・四倍になる、四十二・八万戸に急増する見込みのようであります。そして、老朽化したマンションほど高齢化が進み、管理組合の活動が停滞する傾向があるようであります。
 今回、素案では、今後一〇年間のマンション施策の指針となるもので、マンションの適正な管理促進と、この老朽マンションの再生の促進と二つの視点で構成されております。そこで私からは、素案の中に六つ目標があったんですけれども、この目標に沿って質問させていただきたいと思います。
 第一に、目標の一では、管理組合による自主的かつ適正な維持管理の促進とありますが、管理組合が適正な管理を行うための具体的な手順や方法を取りまとめたマンション管理ガイドラインは、平成十七年度の策定以降、一度も改定されておりません。この間、マンションを取り巻く環境は大きな変化をしております。
 そこで、今回の計画ではガイドラインの見直しを図るとしているが、どのような視点で見直しを図っているのか伺いたいと思います。

○山崎民間住宅施策推進担当部長 お尋ねのガイドラインにつきましては、マンションにおける建物の老朽化や居住者の高齢化の進行、東日本大震災を契機とした防災対策への関心の高まりなど、マンション管理を取り巻く状況の変化や、マンション標準管理規約の改正などの国の動向等も踏まえ必要な見直しを行い、今後、内容の充実を図ってまいります。
 具体的には、計画的な維持管理の推進や将来的なマンション再生への備え、管理組合による防災対策やコミュニティ形成への取り組みの促進、組合運営におけるマンション管理士等の専門家の活用といった観点から検討を行ってまいります。

○中山委員 きのう、国交省の規約改正ということで、大きくて、この夏祭りでは使えませんといったような、この管理費ですね、使えませんといったような改正があったようですけれども、これはともかくとして、やっぱり何よりこの実効性が高い、ここが大変重要だというふうに思いますので、管理組合や管理会社が実際実行しやすいものにしていくということが重要であるというふうに思っております。
 目標二では、管理状況の実態把握と管理不全の予防と改善とありますが、建物の老朽化や居住者の高齢化が進む中、役員のなり手不足や管理に対する関心の低下など、管理上の問題を抱えるマンションの増加が懸念されております。放置すればスラム化するおそれがあることから、市区町村と連携した対応が必要となるわけでありますが、一方で、マンションの管理状況は外部からはまさにわかりづらくて、管理不全が顕在化してからでは、その改善にも、時間も労力もかかります。
 そこで、管理不全を未然に防止する観点からどのような取り組みをしているのか伺いたいと思います。

○山崎民間住宅施策推進担当部長 マンションの管理は、管理組合がみずからの責任で適正に行うことが基本でございますが、管理不全に陥った場合、周辺にも悪影響を及ぼすおそれがあることから、その兆候が見られる場合には、悪化する前に改善を促していくことが重要と考えており、都は区市町村とも連携して、マンションの管理状況を把握するための仕組みづくりに取り組んでまいります。
 具体的には、全てのマンションを対象に、建物概要等の基本情報を把握するための登録制度を設けるとともに、一定の築年数の経過したマンションを対象に、管理組合の活動状況等を定期的に報告してもらう制度を導入いたします。
 これらにつきまして、来年度から数区市と連携して試行的な取り組みを開始し、制度設計や運用に当たっての課題の把握、有効性の検証等を行い、実効性のある制度を構築してまいります。

○中山委員 地区というか区の方も、このマンションの問題というのは、余り我々の方には伝わってこないわけで、そこまで手が回らないということもあると思いますが、やはり何といっても地元区の課題だという認識が、この問題は一番大切だなというふうに思っておりまして、市区町村が、ある程度本気になってもらって、あのマンションは危ないんじゃないかというような警鐘を都に伝えてもらわないと、なかなか都もそこまで、私は把握し切れないんじゃないかなというふうにも思っております。
 そういう面でも、我々も大変大きな役割があるんだなというふうな感想を持っておりますが、都においても、区市が本気になってもらえるような、そんな対策をしていただきたいと思います。
 目標三では、管理の良好なマンションが適正に評価される市場の形成とありますが、都民にとっても大変有効的な手段であると認識しております。特に、空き家対策にも有効な手段であります。
 そこで、市場化するためには、東京都優良マンション登録表示制度を業界団体にうまく活用してもらう必要があります。業界団体との連携をどのように図っていくのか、伺いたいと思います。

○山崎民間住宅施策推進担当部長 優良マンション登録表示制度は、建物の性能と管理の両面において、一定の水準を確保するマンションを優良マンションとして認定、登録し公表する制度でございまして、平成十五年度に創設したものでございますが、市場における認知度が必ずしも高くないことなどから、十分に普及しているとはいえない状況でございます。
 そのため、今後は不動産業界団体と連携し、販売広告や物件紹介のホームページ等を通じて、消費者に優良マンションの情報提供を行うことを検討いたします。
 また、制度が市場に普及定着するまでの間、認定取得に対する優遇策についても検討するなど、業界団体等の意見も聞きながら運用の改善を図り、分譲事業者や管理組合に対して活用を促してまいります。

○中山委員 業界団体と密にやっていただきたいというふうに思います。
 目標四では、マンションの状況に応じた適切な再生手法が選択できる環境の整備とありますが、都はこれまでも、毎年マンションの再生セミナーを開催し、専門家による講演会を開催してきたようであります。
 マンションが持ち家という人で意識が高い人が参加することで、同じマンション住人にも、資産を守るという大切な視点から意識改革を促すというきっかけになると考えます。
 そこで、来年度はどのようなセミナーを開催していくのか伺いたいと思います。

○山崎民間住宅施策推進担当部長 マンション再生セミナーは、毎年テーマを設定して専門家による講演会や相談会、現場見学会などを行っておりまして、昨年度は住宅団地の再生、今年度は改修によるマンションの再生をテーマに実施いたしました。
 来年度のセミナーにつきましては、現時点では未定ではございますが、高齢化の進行や国の法改正などマンションを取り巻くさまざまな状況や、セミナー参加者へのアンケート結果なども踏まえ、引き続き管理組合の関心の高いテーマ設定や、具体的でわかりやすい講演などに努めながら適切に実施してまいります。

○中山委員 マンション再生というのは大変難しいというか、大きなハードルはあるとは思います。私もマンション住人でありますけれども、とはいっても、意識が高い住人が何人かいるということだけでも全く違うというふうに思います。この地道な再生セミナーということですけれども、ぜひ充実あるものにしていただきたいと思います。
 目標五では、これも大変難題なんですが、旧耐震基準のマンションの耐震化の促進とあり、一つの課題として、もともとの構造図面、あるいは構造計算書などの設計図書が保管されていないというケースは、それを復元するためには相当の費用が必要になる。
 費用面も含め、構造図面がない、構造計算書がない際に行政はどのような支援を行っていくのか伺いたいと思います。

○山崎民間住宅施策推進担当部長 管理組合が設計図書を保管していない場合であっても、売り主である分譲事業者などが保管している場合もございますので、まずはそちらに図書の存在について確認するよう助言をさせていただいております。
 それでもないという場合には、設計図書を復元する必要がございますので、都といたしましては、耐震アドバイザーの派遣や耐震化総合相談窓口などを通じて、復元の実績のある建築士事務所の紹介などを行っております。
 来年度からは、設計図書の復元費用についても助成の対象とするなど、管理組合への支援を拡充してまいります。

○中山委員 お金的な問題だけではなくて、業界等々にも、この課題というものは、改めてもう一度研究をしてもらうという必要があるんではないかなというふうに思っております。これからの大きな、構造図面だとか、あるいは構造計算書がないというケースも含め、今後期待したいというふうに思います。
 最後は、まちづくりと連携した老朽マンション等の再生とありますが、老朽マンションや旧耐震マンションなどの建てかえ推進には有効性があり、防災、居住、環境等にも有効的な手段だと考えます。
 計画案には、仮称マンション再生まちづくり制度を創設し、重点的な支援を実施していくとありますが、これはどのような支援を想定しているのか伺いたいと思います。

○山崎民間住宅施策推進担当部長 現在検討中の仮称マンション再生まちづくり制度でございますが、この制度は、区市が主体となって老朽マンションの建てかえ等を含む再開発などのまちづくりの計画を策定し、それに基づき、都市計画の規制緩和や再開発事業などの活用を図りながら、マンションの再生を促進していくということを想定しております。
 都としては、そうした取り組みを行う区市に対しまして、都市計画や再開発事業などを所管する部署が連携した相談体制の整備や、事業を推進するためのノウハウの提供、補助制度の活用等により支援することなどを今後検討してまいります。

○中山委員 今回、マンションがスラム化することや耐震化を放置することは、周辺住民にも多大な影響を及ぼすということから、マンションに特化した行政計画を作成したことは多としたいと考えます。
 特に、本質は住民の意識の改善であろうと考えます。確かに都市の問題としては、都の役割は大きいわけですが、一番身近な市区町村が、このマンション問題、地域のマンション問題について深くかかわっていただかないと、これは解決していかないだろうというふうにも思いますので、ぜひ市区町村にも問題提起をしていただきたいというふうに思います。
 このマンションについて質問してきたわけなんですけれども、次の質問は、特定緊急輸送道路も含めまして、このビルの耐震がなかなか進んでいかないという問題点。課題があるわけなんですけれども、まずは先ほども質問がありましたコストという問題が一つだと思いますが、もう二点は、何といっても有効面積が--本当に耐震補強して壁が厚くなったり、あるいは柱が太くなったりしたことによって、飲食店であれば、これは本当に席数が確保できるのかというような課題もありますし、もう一つはテナントさんを出して工事するとなれば、そのテナントさんが戻ってこないということもありますし、そういう面では、よくデパートだとか、あるいは大きいビルだとかということになると、いながら工事ということで、夜間工事をやって全く同じまま朝引き渡すといった工事手法もあるようであります。
 そこで、まずこの耐震設計、改修をする上で、技術面での支援もしていくべきだというふうにも考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

○飯泉耐震化推進担当部長 都はこれまで、建物内部で作業が発生しない工法や制震装置を設置し補強箇所を減らした事例など、創意工夫が見られる事例を募集、選定いたしまして、パンフレットなどで都民に情報提供してまいりました。また、事例見学会では、営業しながら工事を行った事務所ビルの事例を紹介し、工法の特徴や工事の影響などについて、所有者などから話を聞く機会を設けてまいりました。
 こうした中、特に特定緊急輸送道路沿道建築物の所有者に対しましては、こうした取り組み、今までご答弁した取り組みに加えまして、課題解決などを図るためのアドバイザーの派遣なども行ってまいりましたが、来年度からは、具体的に改修計画の作成を支援していくためのアドバイザーも派遣し、設計や改修につなげてまいります。

○中山委員 浅草の一丁目一番地一号というところに神谷バーというのがあるわけなんですけれども、これは大正十年の建物でありまして、あそこはちょうど特定緊急輸送道路の指定を受けまして、そういう意味では、オーナーの決断で改修をしたわけなんですけれども、一番の大きな課題が、客数がまず減らないという条件。そしてもう一つは、浅草ですから三社祭だとかいろいろと物見もあるわけなので、そのときは休めないよという話で、いながら工事の条件があったわけですね。そういう意味では、お金と同時に、そういったビルオーナーにとって関心事の一つかなというふうに思っております。
 そこで、そういった特殊な工法や知見を集めて、施工者への情報提供などをするべきと考えますけれども、見解を伺いたいと思います。

○飯泉耐震化推進担当部長 都は、建築士団体と連携し、定期的に講習会を開催いたしまして、耐震改修に携わる建築士などを対象にして、工法選定上の留意点や特殊な工法の活用例など、技術的観点から必要な情報を提供してまいりました。
 また、先ほど答弁いたしました改修事例のパンフレットでございますが、こちらのパンフレットは、建物所有者だけではなく技術者に対しても役立つものであり、作業時間の制約が少なく短い工期で施工可能な事例を初め、補強計画を検討する際に有効な工法を情報提供しております。
 今後とも、このような取り組みを通じて、建築物の耐震化を促進してまいります。

○中山委員 都においても、積極的にやっているということが明らかになったわけでございます。
 最後に、補助九二号線に関する陳情について何点か伺いたいと思います。
 この四次事業計画全体からするといいんですけれども、各論を積み上げていくと、この九二号線に対する課題というのは、地元の皆さんの声だとか--率直にいって私も本当に近くなので常に見に行ける距離にあるわけですが、そこで地元の声を踏まえながら、ちょっと質疑をさせていただきたいというふうに思います。
 先ほどの曽根副委員長とも、かなり重複する部分があるというふうに思いますので、できるだけ、そこは省略していきたいと思います。
 まず、先ほども曽根副委員長からお話がありましたけれども、まず荒川区議会においては、東京都に見直しを申し入れている陳情に対して趣旨採択の決定がなされました。こうした地元議会の審査結果をまずどのように受けとめているのか質問したいと思います。

○中島都市基盤部長 荒川区議会におきまして、陳情が趣旨採択となったことは区から聞いております。
 一方、北区及び地元町会からは、本陳情区間の早期整備の要望が都に提出されるなど、地元において、さまざまな意見があると認識しております。
 整備方針案の策定に当たりましては、こうした地元の状況も踏まえながら、また学識経験者の意見も聞きながら、地元区とともに将来都市計画道路ネットワークの検証や優先整備路線の選定を行ってきております。

○中山委員 今ご答弁もありましたけれども、北区からも、かなり反対する声も根強いと聞いているわけでございまして、粘り強く、しっかり説明をしていただきたいというふうに思います。
 第四次事業計画案の発表に伴いパブリックコメントが実施されました。補助九二号線については、どのような意見がどれだけ寄せられたのか。また、こうした意見をどのように参考にしていくのか伺いたいと思います。

○中島都市基盤部長 整備方針の策定に当たりましては、平成二十七年十二月十八日に整備方針案を公表し、平成二十八年二月十日まで都民からの意見を募集した結果、約二千八百通の意見が寄せられております。
 現在その内容の整理を行っているところでございまして、いただいたご意見、ご提案を踏まえ、区市町とともに今月末までに整備方針を策定する予定でございます。

○中山委員 二月十日の締め切りから一カ月以上がたつということであります。残り二週間で整備方針を策定するのに、まだ内容の整理中というのはちょっと遅いのではないかなというふうにも思います。そういう意味では、まとまり次第しっかりお示しいただきたいというふうに思います。
 次の質問は、そもそも都市計画道路は、活発な都市活動を維持していくため、移動の円滑性を高めていく必要性があることから、整備計画が策定されているものと認識しております。
 陳情趣旨にもあるとおり、補助九二号線は元来、全区間の四千七百八十メートルの計画だったものが、その半分以上の二千五百二十メートルが廃止区間になったことから、移動の円滑性を高めるという本来の効果は見込めず、目的は少し曖昧になっているのではないかというふうにも考えます。むしろ、終点である道灌山通りで、現状でも発生している渋滞のさらなる悪化が予想されるのではないかと思いますけれども、見解を伺います。

○中島都市基盤部長 今回の整備方針案におきましては、本陳情区間に加えまして、周辺におきまして、お話の道灌山通りとの交差点を含みます不忍通りや西日暮里駅東側の道灌山通り延長約八百二十メートルの区間を優先整備路線として示しております。
 これらの路線の整備によりまして、本郷通りと道灌山通りをつなぐ補助九二号線と相まって、周辺の道路ネットワークが形成され、交通の分散による渋滞の緩和が図られるものと認識しております。

○中山委員 私の地元の地域からも本当に近くなんですが、もともとこの九二号線は台東区下谷が終点とされていたということでありまして、全区間の半分以上にあたる道灌山通りから下谷までは既に整備されない方針が示されている現況において、この道路ネットワーク形成による地域交通の円滑化等が本当に図られるのであろうかということが、私たちも少し疑問な面がありまして、ぜひともその辺も明らかにしていただきたいというふうに思っておりまして、なぜこのネットワークの円滑化が図れるのかということを、ぜひ我々にも、もっともっとわかりやすく示していただきたいというふうに思います。
 補助九二号線が、この優先整備路線として選定された理由は、安全性の向上となっております。しかし、地元の方の話によると、荒川区で希少な第一種住居地域である閑静な住宅街の当該地域が、交通面で危険だという声が上がったことがありません。開成学園や道灌山幼稚園などが立地し、荒川区で最も歴史のある小学校の通学区域でもあることを考慮すると、道路整備による交通量増加に伴い、逆に危険性が向上するのではないかという懸念が根強いと聞いておりますけれども、見解を伺いたいと思います。

○中島都市基盤部長 建設局の調査によりますと、本陳情区間に並行する谷田川通りにおきまして、通勤通学時間帯の朝七時から九時の二時間で約二百台の自動車交通がありまして、そのうち約七割が通過交通でありました。
 本陳情区間の整備によりまして、周辺の都市計画道路ネットワークが形成されることで、交通の円滑化や住宅街などへの通過交通の流入が抑制されることに加えまして、車道と分離された歩道の整備によりまして、歩行者にとって安全な空間が確保され、地域の安全性の向上が図られるものと認識しております。

○中山委員 都の立場は明らかになったわけなんですけれども、地元、あるいは私たちに、もっともっと、なぜやらなければいけないのかということを、もっと明らかにしていただきたいというふうに要望したいと思います。
 最後に、地元の説明会で配布された整備事業のあらましナンバーツーには、三番目の必要性の理由として、防災性の向上を掲げております。無電柱化や幅員二十メートル道路の整備による緊急車両アクセスの活用などは当然の効果だと考えますが、そもそも当該地域は危険度が高い地域ではなく、都が発表する総合危険度ランキングでは、荒川区五十二町丁目ある中、四十二番目であることからも、防災面での緊急性が高い地域とはいえないのではないか。ましてや防災性の向上には、ソフト面での地域の力が必要不可欠だと考えますが、当該地域の町会を物理的に分断してしまうことは、地域力を高めることとは逆行した施策ではないかと考えるわけでありますが、見解を伺いたいと思います。

○中島都市基盤部長 本陳情区間が計画されております荒川区西日暮里四丁目の総合危険度でございますけれども、荒川区の五十二町丁目ある中で四十二番目とのお話がございましたけれども、都内の市街化区域全体では、危険性の高い方から上位四分の一に含まれるランク三に該当しております。また同じく、本陳情区間が計画されている北区田端一丁目では、より厳しい評価となっております。
 本区間の整備によりまして、災害時の電柱倒壊による道路閉塞のない救急救援活動の空間や、避難路、緊急物資輸送路が確保され地域の総合的な防災性の向上が図られることから、お話の地域力向上に逆行した施策ではないと考えております。

○中山委員 いろいろとご答弁が今ありましたが、先ほど曽根副委員長が地図で示されましたけれども、そこの地域に行ってみると、これで本当に可能なのかどうかということで私でも考えてしまうんですけれども、どちらにせよ、この六十件余りが立ち退きを余儀なくされる同計画によって、町会が分断されて地域力の低下や通学路の安全性低下等を心配する声に、ぜひ耳を傾けていただきたい。
 改めて本区間の整備の必要性と妥当性を十分に検証し、強引に事業が推進されないように要望して、私からの質問とさせていただきたいと思います。
 終わります。

○中村委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時二十五分休憩

   午後三時四十分開議

○中村委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 発言を願います。

○やながせ委員 私からも、予算について幾つか質問していきたいと思います。
 私は六十分の通告をしておるんですけれども、かなり論点がかぶっておりますので、できる限りコンパクトに、半分ぐらいで終わらせたいというふうに思っております。
 それで、きょうも何点か同様な質問がありましたけれども、やっぱり首都直下地震にいかに備えていくのかというのが、この都市整備局の大きな課題であろうというふうに考えております。
 その中でも重要な事業は、緊急輸送道路の沿道建築物耐震化促進事業、また、木造家屋密集地域の不燃化事業というふうに認識をしております。内容については、幾つか出てきておりますので、重複を避けて、この事業の進め方について何点か質問をしていきたいというふうに思います。
 それで、まず耐震改修促進事業についてでありますけれども、これは先般、補正をかけました。二百五十億の減額補正ということで、正直、大変驚いたわけであります。
 過去のこの事業の執行の推移を見てみると、二十二年度の執行率二二・三%、二十三年度二一・九%、二十四年度が二八・八%、二十五年度が二七・六%、二十六年度が一四・三%、先般二十七年度は二〇・四%という、軒並み非常に低い、低調な執行率で来ておるということでございます。
 それで、これをどう評価して、ここから何を教訓として学んで、今回の予算に生かされたのかということを聞きたいわけでありますけれども、過去のこの事業について、この低い執行率ということをどう評価して、どのような教訓を得ているのか、この点についてまずお伺いしたいと思います。

○飯泉耐震化推進担当部長 耐震化推進条例により診断を義務づけた結果、特定緊急輸送道路沿道建築物の九割以上で診断が行われ、耐震化状況がほぼ把握できたため、震災時の道路機能に着目した目標や施策の検討が可能となりました。一方で、区分所有者間の合意形成に時間を要している分譲マンションなど、耐震化が円滑に進まない建築物が多いことも明らかとなってございます。
 こうしたことを踏まえ、目標の達成に向け、より効果的な施策展開により、耐震化を促進することが必要であるとの教訓が得られてございます。

○やながせ委員 より工夫をしてやらなければいけないということはよくわかるんですけど、先ほど技監から非常に熱いご答弁がありました。非常に難しい、困難な事業に直面しておるんだということで、その事業を何としてもやり遂げるという、非常に熱い決意表明があったわけであります。私もそれを聞いて非常に感激をしているわけでありますけれども、その事業をやり遂げるためには、過去、どこに問題があったのかということ、これをしっかりと把握して、それを教訓として、この予算の積み上げをしていかなければいけないと思うわけであります。
 ですので、先ほど申し上げましたけれども、過去の執行率ということを考えたときに、どの部分に問題があったというふうに把握をされているのか、この点についてお伺いしたいと思います。

○飯泉耐震化推進担当部長 ただいまのご質問でございますが、過去、執行率が芳しくないということでございますけれども、耐震改修促進計画に基づきまして、必要な額について必要な予算を見積もってまいったところでございます。
 しかしながら、区分所有者間の合意形成に時間を要していることや、事務所ビルでもテナントとの交渉が難航していることなどによって、建築物の多くで耐震化に至っていないという現状がございまして、そうした面をしっかりと受けとめているところでございます。

○やながせ委員 難しい事業だというのはよくわかるんですよ。
 ただ、難しい事業だけれども、これをやらなければ都民の命が危ないということで、これだけの金額を設定している。非常に大きな事業で大切な事業であるというふうに認識をしておるわけであります。ですから、二十七年も三百十億ですか、莫大な予算を計上してきた。しかし、結果としては二百五十億の減額補正となったわけであります。
 ことし初めて、やっぱり何か計画が違ってこうなったということであれば、それはわかるんですけれども、その前の年も執行率一四・三%ということで、百七十億の減額補正をしておるということであります。
 この事業は、ずっと二〇%台の執行率で来ているということでありまして、私は、これを見て思うのは、一つには目標の設定の仕方に問題があったんではないかということ、これは一つの大きな教訓だと思います。
 それでもう一つは、やっぱり目標に--やってみて、これはなかなか進まないなと思ったら、その時点で目標を修正するべきである。それが、五カ年計画で、二十三年ですか、前回目標にこれを組み込んで、二十七年度末の耐震化率一〇〇%という目標を設定したから、もうこれを何が何でも一〇〇%の予算を積み上げなくちゃいけないんだという、ある種の、これは精神論でこういうことをやってきたことが、これだけの不用額を生み出してきたんではないかというふうに思うわけであります。
 この二つを反省点として、今回、来年度予算では、この三百億を百五億にするという非常に現実的な目標設定をして、平成三十二年で九〇%ですか、目標設定をして、できるだけしっかりと、着実にこの事業を執行していくというふうに方向を転換したわけでありますけれども、私は、こういった過去の教訓から、この百五億円というのはどう見積もってきたのかということについてお伺いをしたいと思います。

○飯泉耐震化推進担当部長 百五億円の見積もりでございますけれども、今、改定予定の耐震改修促進計画では、平成三十一年度末までに、まず耐震化率九〇%かつIs値〇・三未満の建築物の解消を目指していこうという目標を掲げてございます。そこに向けた必要な予算、これは診断、設計、改修とございますけれども、そういった必要な予算を計上して、平成二十八年度で百五億円計上してございます。

○やながせ委員 この百五億円という計上の根拠をお示しいただきたいというお話をしたかったんですけど、これはなかなか難しいのかなということで、診断及び補強が千二百八十棟、耐震改修五百七十棟ということをお考えのようであるということなんですけれども、これがしっかりと、これまでの推移からして無理のない数値となっているのかどうかということ、これをよく検証していただきたいというふうに考えて--検証してこの金額を出してこられたんだというふうに思いますけれども、であれば、ことし百五億円ということなんですけれども、こういう質問をするのもなかなか難しいとは思うんですが、私は一人会派でございまして、来年もこの都市整備委員会であるというのは間違いないんですね。そこまでバッジをつけていればということなんですけどね。
 ということで、この百五億円の執行率をどれくらいが妥当だというふうに見込んでいるのかということ、これを、できる限りですとかということなんだろうというふうに思いますけど、一応聞いておきたいと思います。

○飯泉耐震化推進担当部長 ただいまのご質問でございますが、具体的な数字については一概にお答えできませんので控えさせていただきますが、これまでに明らかになった、診断後設計に結びついていないという事実や、今回の改修計画の改定で打ち出した目標であるIs値〇・三未満の解消など、こうした課題に対しまして、効果的な施策を展開いたしまして、予算を着実に執行し、耐震化の目標を達成していきたいと考えてございます。

○やながせ委員 ぜひ、このような執行率がもうないように、そして事業費が足りなくて補正を組むんだ、足りなくて補正を組むんだというような事業になっていただきたいというふうに要望したいと思いますけれども、これ万が一、やっぱり、やってきた目標と現実がなかなか乖離していくということはあり得ると思います。ですので、これは、これまでも目標と現実が乖離していたけれども、その目標に無理やり合わせなければいけないという予算組みだった、ここに大きな問題点があるというふうに私は考えているわけです。
 これから目標と現実が乖離してきたときにどう対処していくのかということをあらかじめ考えておくことは、非常に大事なことだというふうに思いますけれども、この点について見解を伺います。

○飯泉耐震化推進担当部長 これまでの取り組みを通じまして、先ほどご答弁いたしましたけど、診断後設計に結びついていないということが明らかになったことから、建築士を派遣し改修計画の作成を支援することにより、設計や改修につなげてまいります。
 また、東京二〇二〇大会までに震災時における緊急輸送道路の機能を確保するため、Is値〇・三未満の建築物の解消に向けて、改修費に対する助成額をさらに引き上げるなど、重点的に取り組んでまいります。
 こうしたことを通じまして、事業を着実に執行しまして、目標達成に向けて耐震化を促進してまいります。

○やながせ委員 なかなかお答えができないのかなということでありますけれども、やっぱりどこかで目標と現実が乖離しているなということがわかったときには、それを撤退する勇気をしっかりと持っていただきたいというふうに思います。それは、私は非常に大事なことなんじゃないかなというふうに思います。高い目標を掲げるということは大事かもしれませんけれども、それが現実離れしていれば、この目標はもう達成しなくていい目標なんだという意識になってしまう、これも当然のことでありまして、現実に合わせた目標設定をしていく、不断にこれを検証するということが大事なんではないかというふうに思います。
 ということを申し上げまして次のテーマに移りたいんですけれども、同じく不燃化特区の取り組みについてお伺いをしたいというふうに思います。
 木密地域を早急に改善していくことは、先ほどの緊急輸送道路の沿道建築物の耐震化と同様、切迫する首都直下地震に対するリスク対策として、安心できる東京を実現するためには非常に重要な課題であるということで、きょうもさまざま質疑がありました。ですので、前置きは飛ばしたいというふうに思います。
 これについても、来年度予算、四十四億円という金額を積んでいるわけですけれども、この見積もりの根拠、これを教えていただきたいと思います。

○山下防災都市づくり担当部長 不燃化特区は、整備地域のうち、特に重点的、集中的に改善を図るべき地区について、従来よりも踏み込んだ取り組みを行う区に対して、都が平成三十二年までの特別な支援を行うことにより、不燃化を強力に推進する制度でございます。
 来年度、区は、引き続き老朽木造建築物の建てかえや除却、全戸訪問や専門家派遣などに積極的に取り組むこととしており、都は、こうした区の取り組みに要する費用を精査の上、予算計上しております。

○やながせ委員 四十四億円ということなんですけれども、二十七年についても、これも先ほどと同様に減額補正を大幅にしておるということでございまして、その額としては、二十七年では約三十八億円のところ二十八億円の減額補正ということで、十億円の支出程度にとどまっているということであります。
 その十億円を--今回四十四億円の事業をやろうということですので、もうかなりこれはスピードアップをしていくということのあらわれであるというふうに思いますけれども、四十四億円というこの大きなる目標をどのようにして達成していこうとしていくのか、その点についてお伺いしたいと思います。

○山下防災都市づくり担当部長 これまで不燃化特区では、区の職員や専門家が全戸訪問などを行い、不燃化の必要性や緊急性を住民に説明するとともに、建てかえの意向把握に取り組んでまいりました。その結果、建てかえ資金の不足や、建てかえたくても借地権に関する調整が困難、親族の了解が得られないなどの課題が明らかとなっております。
 来年度予算につきましては、こうした住民が直面している課題を解決するため、建てかえや全戸訪問、専門家派遣など、区の取り組みに要する費用を精査して計上しております。
 これに基づきまして、目標に向かって進めていく所存でございます。

○やながせ委員 しっかりと頑張っていただきたいというふうに思うんですけれども、四十四億円というのは今年度の実績の四倍という金額であります。かなり担当部署の皆さんがご努力をしなければ、これを達成するということはできない目標だというふうに私は感じておりまして、来年また不用額が出た、それが半分だったとか、そういったことがないように努力をしていただきたいと思います。
 私は、この事業の中身についてなんですけれども、やっぱり幾つか課題があるなというふうに思っておりまして、先ほど曽根委員、中山委員もお話しされていましたけれども、やっぱり建てかえに関する助成とか、もうちょっとパワーアップをしていくというようなことが必要なんではないかということ、これは答弁は求めません。
 また、私の事務所で、今、大学生のインターン生というのが来ておりまして、不燃化特区に指定されている地域に個別訪問で調査をしてみました。その結果として、なかなか答えてくれないところも多いんですけれども、自分の住んでいるエリアが不燃化特区のエリアであるということをご存じの方というのが、有効回答は大体五十人ぐらい。二日間ぐらいしか調査していないのであれなんですけれども、五十人の中で、その認知が五人ということで、非常に低い認知度であったということでありました。
 聞き方の問題等、バイアスはかなりかかっていると思いますので、この結果をそのまま受けとめるわけにはいかないというふうに思いますけれども、区の方に聞きますと、やっぱり個別訪問を全戸かけているんだ、パンフレットも全戸に入っているんだということをいっています。区はかなり努力しています。だけれどもなかなか認知が上がっていっていないということが現状としてあるということです。
 そこで私は、この問題を解決するためにはどうしたらいいのかなというふうに考えたんですけれども、その中で、私も何人かの方とお話をしたんですけれども、やっぱり自分の問題としてなかなか捉えていないというのが大きな課題ではないかというふうに思いました。
 不燃化特区という言葉は知っているとか、あと、そういう助成をしているということは知っている、ただ自分とは関係ないんだという方が非常に多かったのかなと。ですので、私は不燃化特区の本来の意味ですね、その地域は本当に危険な地域で、燃えやすい地域で、多くの方がそこでお亡くなりになる可能性がある地域なんだということを、やはり理解されていないということが問題なんではないかというふうに思いました。だから私は、例えば目標設定をするならば、自分の住んでいる地域が危険だということを認知しているのかどうかという指標を用いるとか、そういった工夫が必要なんではないかというふうに思います。
 また、各区のパンフレット等々も見させていただきましたけれども、とにかく制度のご案内というパンフレットばっかりなんですね。だから言葉が行政用語で、除却するには何とかですと。一般ピープルとしては除却という言葉なんか使いませんから、除却って何のことやらというようなパンフレットがほとんどであるということからすると、やっぱりこういったアプローチの仕方をもうちょっと変える必要があるんではないか。自分にとって、この建てかえやさまざまな助成を使う--まち全体が、その地域が不燃化していくことが、本当に多くの人の命を救うことになるんだという認識を持ってもらうということが必要だというふうに思います。
 ですから、そういったパンフレットやホームページでの表現を工夫する、そういったことからまずやっていただきたいというふうに考えるわけでありますけれども、この点について所見を伺いたいと思います。

○山下防災都市づくり担当部長 ただいまお話がありましたように、これまでも不燃化特区では、全戸訪問で区の職員や専門家が住民一人一人に丁寧に制度を説明し、理解と協力を求めております。
 お話の、わかりやすいパンフレットやホームページの作成につきましても、区に対して適切に助言してまいります。

○やながせ委員 ぜひお願いしたいというふうに思います。
 そして、やっぱりこれは、区によって大きく取り組みに温度差があるんではないかということを感じています。そのため、いい取り組みをほかの地区に広げていく、こういった取り組みが特に重要なんではないかというふうに思いますけれども、この点について所見を伺います。

○山下防災都市づくり担当部長 これまでも、都と区、都市再生機構など木密対策の担当者会議において、老朽住宅の共同建てかえや道路整備の進め方などの事例を紹介するとともに、現場視察なども適宜行っております。
 今後とも、こうした情報提供や意見交換を関係者間で密に行うことにより、地域の防災力向上に資する先進事例が他にも広がるよう努めてまいります。

○やながせ委員 ありがとうございます。
 そういった、しっかりと危機感を持って、我が事というふうに捉えていただくということが必要ですし、また、その助成のあり方については、もうちょっと思い切った助成の仕方、例えば改修の半分の費用を持ちますよというようなことであったりとか、そういったことを考えていかなければ、なかなかこれは困難な事業だなというふうに思います。
 ただ、困難だからといって、やらなくていいという事業ではないと認識しておりますので、これは鋭意ご努力いただいて、この事業を完成していただきたいということを申し上げたいというふうに思います。
 それで、先般、こういった記事が新聞に載りました。木造密集地の八割が未解消であるということで、これは国交省が公表している地震時等に著しく危険な密集市街地についての新聞記事であるわけであります。
 この、地震時等に著しく危険な密集市街地に、都内ではどのような地域が位置づけられているのか。また、都が指定している整備地域との関係性について教えていただきたいと思います。

○山下防災都市づくり担当部長 ただいまお話がありました国が指定する地震時等に著しく危険な密集市街地は、不燃領域率四〇%未満を一つの指標に定めているものであり、都内では一千百二十六ヘクタールが指定されております。
 一方、都は、延焼による焼失率がほぼゼロとなる不燃領域率七〇%を目標に、都内約七千ヘクタールを対象に整備地域を定めております。国の指定する地域は、おおむねこの整備地域の範囲内に位置しており、整備地域の改善に向けた都と区の取り組みにより解消を図ってまいります。

○やながせ委員 今のご答弁で、国土交通省の地震時等に著しく危険な密集市街地というものがどういったものなのかというのはわかったわけでありますけれども、こういった新聞記事にどう書かれているかというと、二十七市区町で減少ゼロであると。つまり、解消面積がゼロの自治体というのがこれだけあるんだということが書かれているわけですね。
 その中には私の選挙区である大田区も含まれておりまして、大田区は解消面積がゼロの自治体というレッテルがここによって張られてしまっているわけです。やっぱりこういったものが出ると、この木密に対して、都は何もやっていないじゃないかというようなご意見を、私は地元でお伺いしたことがありまして、こういったことに対してしっかりと反論していくことが必要なのかなというふうに思います。
 それで、私の地元の大田区において、この解消面積がゼロだという位置づけになっておりますけれども、現在の取り組み状況と今後の取り組みについてお伺いをしたいと思います。

○山下防災都市づくり担当部長 都は、国が指定する地震時等に著しく危険な密集市街地も含めて、整備地域の改善を区と連携して重点的に進めております。
 大田区内では、国が指定した四地区六十一ヘクタールのうち、蒲田及び西糀谷の二地区については、市街地再開発事業を推進した結果、今年度末に指定を解除する見込みと区から聞いております。
 これにより、蒲田については今回の計画改定で整備地域を外すとともに、西糀谷については引き続き不燃化特区として不燃領域率七〇%を目指し、区の取り組みを支援してまいります。
 残りの羽田の二地区につきましても、既に都が不燃化特区に指定し、区が狭隘道路の拡幅事業や老朽建築物の建てかえ促進等を図っており、今後も、全戸訪問など住民への働きかけを行いながら、不燃化を加速させていく予定でございます。

○やながせ委員 ありがとうございました。
 今のご答弁で非常によくわかりましたけれども、大田区内においても、取り組みは、国交省の指標ではゼロとなっているかもしれないけれども、着実に事業は進んでおるということで、こういったことをしっかりと周知していただきたいなというふうにも思うわけであります。
 首都直下地震対策ということで、木造密集地の問題と沿道の建築物の耐震化の二点についてお話をしましたけれども、さっき技監がおっしゃっていたように、非常に困難な事業だというふうに思います。
 ただ、先ほど申し上げたとおり、じゃ、やらなくていいのかといったら、これは必ずこの目標を達成しなければいけない事業だというふうに思いますので、そのためにはかなりのご努力が必要だと思います。技監の決意は特に聞きませんけれども、ぜひ頑張っていただきたいということを申し上げて、次の話題に移りたいと思います。
 次に、都営住宅について何点か確認の質問をさせてください。
 都営住宅について多くの方からお問い合わせをいただきます。何とか入居したいということなんですけれども、私のところに来た方は、抽せんに外れてしまって、ほとんど入居できないという低所得の都民の皆さんがたくさんいるわけであります。
 そんな中で、先般、高額所得者が都営住宅に入居しておって、明け渡し請求をしておるということが記事になっておりました。
 そこで、近年の明け渡し請求者数というのを調べてみますと、二十三年度は三十六件、二十四年度は二十八件、二十五年度は三十六件、二十六年度に公営住宅法施行令の改正があって百四十八件と増加して、二十七年度八十三件というふうになっているわけでございます。
 都営住宅二十六万戸という規模からすると、明け渡し請求者がこの程度なのかなというようにも感じるわけでありますけれども、都は、高額所得者をしっかりと漏れなく把握できているということがいえるのか、また、把握した高額所得者に対してどのように対応しているのか、この点についてお伺いをしたいと思います。

○臼井経営改革担当部長 都営住宅居住者の所得につきましては、毎年の家賃が所得に応じて決まりますことから、全ての入居世帯に対しまして、世帯員全員の収入の状況につきまして、毎年報告することを義務づけており、都は、その内容を課税証明書等により確認しております。
 都営住宅は、住宅に困窮する低額所得者向けの住宅でありますので、公営住宅法施行令で定める所得を上回る高額所得者に対しましては、高額所得審査会の審査を経た上で、住宅の明け渡しを請求しております。

○やながせ委員 これはしっかりと対応していただいておるということのようでありますけれども、私がびっくりしたのは、この高額所得者というのがどれくらいの所得者なのかということをお話させていただいて、それが今、月額三十一万円なんですよね。ということですよね。もともと三十九万円だったというのが、公営住宅法施行令の改正で月額三十一万円ということになったようでありますけれども、これも私の中では、入居を希望して入居できない方というのは、ほとんど二十万円いかないという方が非常に多いなというふうに実感をしているわけでありまして、月額三十一万円にならないと退去を求められないというのは、制度的にどうなのかということは申し上げておきたいと思います。
 これは法というか、施行令で定められていることということなので、都がどうこうということではないようでありますけれども、制度に若干問題があるのかなということを感じております。
 同じく都営住宅の不正な運用ということでいうと、今、民泊ということが非常に多く騒がれているわけでありますけれども、先般、URで民泊をしていたということが大きく報道されました。こういうことがあると、やっぱり不正な運用がされているんではないか。都営住宅でも、一方ではなかなか当選できないという本当に困難な人たちがいる中で、一方ではそういったことをしている人たちがいるんじゃないかというのは、これは都への信頼に大きくかかわることであるという観点から何点か聞きたいんですけれども、確認ですね。
 都営住宅で、民泊として旅行者を部屋に宿泊させることは、これは転貸の禁止ということからできないということはよくわかるんですけれども、それでは、民泊を行っているかどうか、これはどうやって把握するのか。また、民泊が発覚した場合、どのように指導していくのかという点について、お聞かせをいただきたいと思います。

○臼井経営改革担当部長 転貸に限らず、不正同居、無届け長期不在など、都営住宅の不適正使用がありました場合には、居住者からの通報とか相談、あるいは巡回管理人の巡回報告などによって把握しておりまして、その通報等を受けた後は、さらに現地調査や事情聴取等により実態把握を行っております。
 こうした転貸などの条例違反行為があった場合には、その管理の適正化を図るため、居住実態を調査の上、訪問等による是正指導を行っております。また、再三の是正指導にも従わない悪質な者に対しましては、住宅の明け渡しを求めているところでございます。

○やながせ委員 しっかり対応していただきたいというふうに思うんですけれども、この民泊は、特に海外のサイトであるエアビーアンドビーという、ここを中心に行われているわけですけれども、ここのサイトを見ても、その民泊を提供している人の住所というのが出ていないんですね。ぼやかされている。大体この辺ですよということになっているわけですけれども、そこから住所を特定することはなかなか難しいということであります。
 ただ、今ネット上では、都営住宅の、ここの住宅で民泊がなされているようだとかといううわさというのは、非常に多く広がっておりまして、これは都営住宅の運用、都への信頼というものを著しく損ねるものであると思いますので、しっかりと対処していただきたいというふうに思います。
 また、この民泊を防止する抑止力として、居住者に対して周知をする等々、さまざまな対策を検討するべきというふうに考えますけれども、お伺いしたいと思います。

○臼井経営改革担当部長 都営住宅に入居する全ての方には、入居に先立ちまして、都営住宅条例に違反しないことを誓約する旨の書類を提出していただいております。
 先ほど答弁したとおり、条例に違反する行為を行い、是正指導に従わない者に対しましては、住宅の明け渡しを求めております。
 さらに、都営住宅における住まい方のルールにつきましては、随時、居住者向け広報紙等で周知を図っているところでございます。

○やながせ委員 ありがとうございました。ぜひお願いしたいと思います。
 最後に、補助九二号線を優先整備路線から除外することに関する陳情について一言申し上げたいというふうに思います。
 この陳情書をよく読みましたし、さまざまな方のご意見を聞きました。そこで私が思ったのは、やっぱりこれを優先整備路線に選定するのには、必要性が薄いんではないかという疑義を持っております。
 その観点と、これは安全対策ということではありますけれども、きょうもいろんな話がなされましたけれども、これは本当に安全対策上有効なのかということには疑念を持たざるを得ません。
 また、地元区議会である荒川区議会からも同様の陳情が出されており、見直しをすべしということが趣旨採択されておるといったこともよく鑑みるべきというふうに考えます。
 その観点から、私は、この計画については一旦立ちどまった方がいいんではないかということから、本来であれば継続を望みたいところなんですけれども、趣旨採択を主張しまして、後の採決には臨みたいということ、この意見だけを申し上げまして、私の質問を終わります。

○立石委員 私からは、来年度予算に計上されている選手村の整備について何点か質問いたします。
 選手村については、昨年十二月、都が発表した二〇二〇年に向けた東京都の取組-大会後のレガシーを見据えて-において、コンセプトが既に示されました。また、本定例会における我が党の代表質問に対し、大会後のまちづくりの方向性が示されました。
 私は、都民の貴重な財産である中央区晴海の都有地を、大会時の選手村としての活用はもちろん、大会後には、我が国をリードし先進都市のモデルとなるまちに生まれ変わらせるべきところであると考えております。
 そこで、大会後の選手村をどのようなまちにしていこうと考えておられるのか、改めてお伺いをいたします。

○奥山市街地整備部長 大会後の選手村のまちづくりにつきましては、海に開かれ、都心に近接した晴海の立地特性を生かし、緑に包まれた都市と自然が調和した魅力的な空間を整備し、多様な世代、地域、文化の交流を促す成熟都市東京のモデルとなるまちに生まれ変わらせます。
 住まいにつきましては、単身者、子育てファミリー、高齢者、さらには外国人など、あらゆる人々が暮らし、交流できる居住空間を創出してまいります。
 具体的には、通常の分譲、賃貸住宅のほかに、サービスつき高齢者向け住宅、シェアハウス、サービスアパートメントなど、幅広い暮らし方に対応した住宅を確保してまいります。
 また、商業施設、保育所、クリニックモール、スポーツ施設など、暮らしを支え、にぎわいを生み出す施設を導入いたします。
 エネルギーにつきましては、次世代型の水素エネルギーの技術を導入しまして、災害時にも自立し、エコな暮らしが実現できるまちにしてまいります。

○立石委員 都心に近く、海に囲まれている晴海は、世界に発信する舞台をつくるには最高のシチュエーションであります。ぜひ住んでみたい、引っ越してみたいと考えられる未来のまちに生まれ変わらせてもらいたいものだと思います。
 大会後の選手村は、多様な人々が交流できるまちになるとのことでありますが、以前にもこの委員会でお話ししたように、外国人留学生も住めるまちにし、日本人と親交を深め、卒業後には、晴海から世界に羽ばたくといった人々を輩出できるようにしていきたいと考えております。このような晴海の未来の姿を見据えつつ、まずは選手村を大会に向けて確実に整備していかなければなりません。
 そこで、選手村の確実な整備に向けて、都はどのような方法、体制で進めていこうと考えているかお伺いをいたします。

○奥山市街地整備部長 大会までの限られた時間の中で、選手村の整備を確実に遂行するためには、道路、盛り土などの基盤整備工事と、宿泊棟などの建築物の工事を一体的に工程管理することが重要であり、これが可能な市街地再開発事業により整備を行います。
 本事業につきましては、近々、事業計画を取りまとめ、来年度早々に着手いたします。
 このうち、建築物の整備につきましては、民間事業者の資金と豊富なノウハウを活用する特定建築者制度を適用し、都による事業全体のコントロールのもとに整備を進めてまいります。
 都の体制といたしましては、設計、工事監督を担当いたします第一市街地整備事務所の執行体制を強化し、本庁、事務所一丸となって、大会に向けて確実に整備を進めてまいります。

○立石委員 このような大事業を確実に進めるに当たっては、都の進行管理の重要性は論をまちません。関係職員はもちろん、民間事業者の力もフル動員し、整備を進めていただくようお願いするところであります。
 今後、晴海地区では、選手村の基盤整備工事、建築工事、ライフラインの工事など、さまざまな工事がふくそうするものであります。これらの多くの工事車両の通行が想定され、地元の住民などから海上輸送の検討を考慮する声も上がっております。整備に当たっては、地元の住民や企業の理解と協力が大切であります。
 そこで、工事による地域の住民や企業への影響を抑えるために、可能な限り工夫をするべき必要があると考えますが、この点の考えをお伺いいたします。

○奥山市街地整備部長 選手村の整備地区では、道路、盛り土、ライフラインなどの基盤整備工事や宿泊棟などの建築工事が順次発注され、委員ご指摘のとおり、多くの工事がふくそうすることになります。
 地域の住民や企業に対しましては、これらの工事車両の通行による影響を少なくするため、車両の通行ルート、運搬方法などにつきまして検討を進めているところでございます。
 また、各工事間の工程調整や情報の一元管理を行うため、関係する行政機関、特定建築者、工事受注者から成る会議体を第一市街地整備事務所に設置し、各工事を円滑に進めるとともに、地元の方々に適宜情報提供を行い、地域の皆様の不安の解消に努めてまいります。

○立石委員 選手村のレガシーとなる新しいまちを発展させていくためには、そこに来る人、暮らす人と、今、晴海に住み、働く人々とのコミュニケーションの形成が不可欠であります。ぜひ地元の要請や意見に真摯に対応しながら整備を進めていただくよう、強く要望いたします。
 また、大会後には晴海に住む人、働く人が増大することから、晴海へのアクセスの改善が急務であります。現在、事業化に向けて検討が進められているBRT等の運行など、地域の交通体制の充実に向けて一層の努力を必要といたします。
 大会まであと四年と四カ月に迫ってきた今、世界中のアスリートが晴海に集結する日がいよいよ現実のものとなってきました。晴海は世界のビジネスの中心に近いだけではなく、歌舞伎や能など江戸文化の中心地にも近接しています。例えば現在、松坂屋銀座店の跡地で整備が進められている市街地再開発事業では、能楽の最大流派で観世会の能楽堂である観世能楽堂が配置される予定であります。大会時には、晴海を舞台に世界のアスリートに日本の伝統文化を感じてもらえるよう演出ができたらいいと考えられます。
 残された時間は非常に少なくなってきました。都と民間事業者の経験と知恵を総動員して、すばらしい選手村をつくってもらいたいと考えております。
 我が国は、世界第六位の海洋面積を保有する、まさに海洋国家であります。この海に囲まれた晴海は世界につながっている。この晴海に世界中からアスリートが集まり、日本を体感し、東京の晴海、日本の晴海として、その存在感を世界にアピールするまたとない機会であります。このことを強く期待し、私の質問を終わります。

○谷村委員 それでは、今般、建設業課窓口において新規申請が予約制度になった点に限って質問をさせていただきたいと思います。
 この建設業許可の業務は、まずどういうものなのか、そして、新たに建設業許可を取得しようとされるのはどういう方がおられるのか、まずご説明をいただきたいと思います。

○妹尾市街地建築部長 建設業法では、建設業を営もうとする者が、原則として一件の請負金額五百万円以上の工事の請け負いを行おうとする場合には、建設業の業種ごとに国土交通大臣または都道府県知事の許可を受けることを義務づけております。
 この許可申請は、建設業に関する経営経験や、工事技術指導の経験を有する等の要件を満たす個人または法人が行うことができます。

○谷村委員 建設業に従事されてきた方が、だんだんその技術なり経験を積み重ねて、五百万円以上の工事を請け負おうというときには、この建設業許可を受けていなければならない。多くの場合、個人事業主であったり、かなりの零細企業であったりするわけでございます。そういった方たちが新たに建設業許可を取得するための窓口が、今回、申請方法が大きく変わったということでございます。
 まず、この建設業許可の申請、年間では何件ぐらいありますでしょうか。そして、そのうち新規申請というのはどのくらいありますでしょうか。

○妹尾市街地建築部長 都知事許可について申し上げますと、年間約一万件の申請届け出がございます。そのうち、おおむね二千件が新規の許可申請となってございます。

○谷村委員 それで、今回、申請方法を変更するという旨を発表されておりますけれども、なぜ変更するのか。そして、変更するとどういう制度がどういうふうに変わるのか、ご説明をいただきたいと思います。

○妹尾市街地建築部長 建設業許可に係る審査には、大きく分けまして、審査に時間を要する新規の申請と、比較的短時間で手続が完了する変更届け出がございます。これまでは、新規申請や変更届け出を同じ窓口で一括して先着順で受け付けしていたため、新規申請が連続すると変更届け出をする方々の待ち時間も長くなってしまう、そういう問題も起こってございます。
 そこで、平成二十八年度からは、新規申請の審査に予約制度を導入することといたしました。
 なお、変更の届け出につきましては、従来どおり先着順で審査を行ってまいります。

○谷村委員 申請制度を、特に新規申請については予約制度を導入するということで、今その理由をお伺いいたしましたけれども、その理由として、新規申請や変更届けを一括して先着順で受け付けしていたため、新規申請が連続すると変更届け出をする方々の待ち時間も長くなるという問題があると。その変更申請の場合、随分簡単な手続で変更が済むのに、一時間、二時間もさんざん待たされて、やっと回ってきたかと思ったら五分、十分で終わったという、制度として現状では問題がある、課題があると。これを解決するということを考えれば、予約制度というものをわざわざ導入しなくても、新規申請の窓口と、それから変更申請の窓口を分ければ済む話ではないかというご指摘もありますけれども、いかがでしょうか。

○妹尾市街地建築部長 これまで、新規申請の実績を踏まえますと、変更届けと新規申請というものが非常にばらつきもございます。最も多い月でも、新規の申請件数は二百件余りでございます。一日当たりにしますとおおむね十件程度ではございますが、お話のように、連続した場合、やはり多くの方々を待たせる、そういう問題は非常に大きいと考えてございます。
 そういうことで、予約制度の導入によって、新規の申請の方々は、あらかじめ自分の申請の時期を見通すことができるというメリットもあると考えてございます。

○谷村委員 一応今のご説明を是とした上で質問させていただきたいと思いますけれども、そもそも完全予約制にする必要があるのか。今回の予約制度に変更した点ですね。大きくまず一点目。そして二点目に、一日十件の申請受理しかできないではないか。そして三点目は、予約の方法が都庁の受付窓口に来ないとできない。事前に説明を受けた方からも改めてその質問をしたそうですけれども、ファクスやインターネットでは受け付けないと。そして四つ目、予約をとったとしても、その審査時間というのは一時間に限定している。なので、審査に時間がかかって一時間たつと、はい終わりと、また出直してくださいというふうになっています。そして五番目、周知方法が余りにも稚拙である、唐突過ぎるという、この大きな五点の課題があると思っております。
 その上で、そういう制度になっているということについて間違いありませんか。

○妹尾市街地建築部長 委員からただいまご指摘のございましたような多くの疑問や課題、そういうものも、私どもの今までの制度の説明、周知を行ってきた段階で認識してございます。

○谷村委員 ご認識いただいているということであれば、その前提でお尋ねをさせていただきたいと思いますけれども、まず予約制を実施した場合に、九時半、十時半、十三時半、十四時半、十五時半と、一時間をこの五こまにして、そして窓口は二つしかないというので、先ほど申し上げましたけれども、一日十件しか処理できない、申請を受け付けられない。先ほどのご説明で、新規件数というのは何年幾つありますかとお尋ねしたところ、二千件ということです。この二千件を一日十件で仮に処理するとなると、二百日が必要になってくるという課題があります。
 これは平準化して二百日かかるというようなことであれば、まさに別問題として大きな課題が残るわけですけれども、特に、新規申請というのは、時期によって集中したりあいたりしているようなことがあると伺いましたが、年度末、あるいは年末、決算後ということで、三月、七月、十二月ごろに集中をしているようですけれども、完全予約制にして一日十件では、建設業許可を新たに取得したいと考えておられる方に相当の日数を待たせることになるわけであります。
 こうした問題については、先ほど、制度としてそのように発表されていますけれども、どのように--これは対応していただかなければいけないので、どう改善していただけるか、お答えをいただきたいと思います。

○妹尾市街地建築部長 先ほどもご答弁申し上げましたが、予約制度を導入することによりまして、申請者があらかじめ申請の時期を見通すことが可能になる。また、申請する時期が、予約ということで平準化が図られるということを期待してございます。
 例えば先ほど委員から年間の話がございましたが、週の中で見ましても、週の初めは比較的窓口がすいている、週の後半になると混み合ってくる、そういう意味でも、同じ週の中で平準化を図っていくということも、可能性があるのかなと考えてございます。
 ご指摘の予約枠につきまして、今後の運用でございますが、今後この制度を運用していく中で、柔軟な対応というものも検討してまいります。

○谷村委員 平準化をして助かるのは事務を受ける方であって、申請をしっかり、急いでやらなきゃいけないという申請者側は、必ずしも平準化を求めているわけではないわけですね。お勤めの中で都庁に足を運んで申請を出すわけですから、その申請を受ける側の論理でいけば、今のご答弁、そうなのかなとも思うんですけれども、申請する側からしてみれば、一日も早く申請を出して、一日でも早く許可をいただいてという思いで行くわけですね。だけど仕事の都合上で、行けるのが週末であったり、一週間でいえばそういうことになると思うんですけれども、こうしたことに、予約制、一日十件しか受けない。ただし余裕を持って受けるようにするとなると、例えば金曜日の予約が十件入っているけれども、十一件目が入ってきた。一件程度ぐらいだったら受けるのか、それとも、十件までですので来週にしてくださいというのか、弾力的にやるといってもそう簡単な話ではないと思うんですね。
 既に始まっている制度ですので、こういう運用についてはどのようにされるのか、お尋ねをしたいと思います。

○妹尾市街地建築部長 弾力的な運用というものが可能かどうかということでございますが、今後運用していく中で、申請の集中の状況、そういうものも踏まえまして、例えば従来の先着順でやっていたことを一部やるとか、そういう可能性も検討することを想定してございます。

○谷村委員 ありがとうございます。
 完全予約制ではなく、一部そうした、本当に急いでいる状況として、その枠が入っているけれどもお願いしなきゃいけないというようなことについては、これまでどおり札をとって並ぶという運用も、弾力的の中に入るということでよろしいですね。

○妹尾市街地建築部長 予約制度というものを創設した効果も検証いたしたいと思いますので、そういう状況も勘案しながら、必要に応じて検討していくということを考えております。

○谷村委員 ありがとうございます。
 この制度の課題についてお話を進めさせていただきたいと思いますけれども、予約をする本審査に入る前に、行政書士の方による無料相談コーナーがあって、そこで予備調査が行われます。この予備調査が終わっていることが本審査の予約をとる前提になるわけですけれども、この無料相談コーナー、いわゆる予備調査については、きちんと書類が整っているのか、そして申請する際の書類が順番どおりつづられているのかという、基本的には形式的な調査になると伺っております。この段階でも多くの場合、書類が整わず、もう一度出直してこられることが多いと伺っておりますので、当然、このときには本申請の予約はできないわけであります。
 その次、次回きちんと無料相談を受けて、予備調査でオーケーになれば、そこで判を打って、そこで予約をとればいいわけですけれども、もう一方で、行政書士の方が申請をするに当たっては、この予備調査は免除されています。とすると、この人たち、行政書士の方たちが本審査を予約するためには、現状では都庁に来なければいけない。都内どこからでも、多摩地域からでも、予約のためだけに来なければならないという、今、制度になっております。
 こうしたことについては、新しく発表された表現を使いますと、原則としては、相談コーナーで予備調査を通った後に受付での予約となります。建設業課受付で予約受け付けを行います。変更、取り消しのみ電話でも可能となっておりまして、全ての場合、窓口に来て予約をとらなければならないということになっております。
 しかし、その予備調査で来るケースはいいですけれども、その必要のない行政書士の方が申請する場合においては、都庁に来ないといけないというのが、今、発表されている、運用されている制度になっているわけですけれども、これをしっかりと見直しをしていただいて、わざわざ都庁の窓口に来て予約をとらなくてもいいように改善していただきたいと思いますが、ご見解をお尋ねします。

○妹尾市街地建築部長 委員お話しのとおり、通常のパターンですと、申請書類を添えて来庁していただいた上で、この予備調査というものを受けていただきます。その際に都庁に来庁しているわけですから、あわせて審査の予約を行っていただくと、そういうことを想定してございます。
 ただ、お話のように、行政書士の方が申請を行う場合で来庁する必要がない場合というのもございますので、そういう場合には、今後、より効率的な申請を可能とするように、今までの直接受け付けに加えまして、メールとかファクスですとか、そういうものの活用をした受け付け方法についても検討してまいります。

○谷村委員 その次ですけれども、新規申請の審査時間は一件につき一時間となりますと、発表された制度の紹介、別紙に書かれております。
 新規申請の審査時間というのは、予約制の導入によって一時間に限定をされてしまう。先ほども冒頭に申し上げましたけど、一時間を超えた場合はそこで審査打ちどめとなる。そしてまた都庁に来てください、予約をとってください、その場でもう一回後ろに並んでもいいですよということはいっていますけれども、一時間たったらそこでおしまいと。
 これは、申請者側の書類が不備の場合、事前調査を受けていますので、基本的には、原則的には書類不備というよりは、その中身の課題ではあるわけですけれども、その中身の課題について、担当者によっては早かったり時間がかかったりする、さまざまなケースがあるわけですけど、いかなる理由にせよ、その審査が一時間を超えた場合は、ぴたっとそこでとめられて、はい出直してください、あるいは並び直してくださいというのが、現状発表されているシステムであります。
 この状況を確認いたしましたけれども、本審査になって大体どれぐらいの時間がかかるかというと、一時間で終わるところもあるかもしれませんけど、八十分程度はずっとかかっているのではないかというふうに指摘されている方もいらっしゃいまして、そうすると、八十分が平均だとすると、二千件のうちの大変数多くがまた出直してくる、あるいは後ろに並ぶというのが、現在発表されている、あるいは運用されている制度になっております。
 これにつきましては、六十分で時間を切るのではなく、きちんと予約をとって、場合によっては一カ月前、二カ月前から準備して来ているわけですので、きちんと審査の結果が出るまで取り組んでいただきたいと思いますが、見解を求めます。

○妹尾市街地建築部長 効率的な審査を行うため、あらかじめ漏れのない申請書類を用意していただくことも重要でございます。そのため、予約制度の周知に対しての説明資料には、審査時間を一時間と記載するとともに、一時間を過ぎた場合には再来となり、あるいはその場で再度順番をお待ちいただくことも可能ですと記載してございます。
 例えば専任技術者要件において、国家資格者であれば資格者証で確認が可能でございますが、実務経験による要件を確認するためには、十年分の契約書等が必要になるなど、案件によっては審査に時間を要する場合もあるというのも事実でございまして、審査時間につきましては、必要に応じて延長してまいります。
 そのため、審査時間が延長となった場合でも、後の時間帯の予約の方をお待たせすることがないよう、次の予約時間帯については別の担当者が対応する、そういう工夫などを行うことによりまして、円滑な審査の実現に向けて取り組んでまいります。

○谷村委員 申請を受けていただいた中で、どうしてもそこでは、一時間たっても八十分たっても、これはもう書類が足りない、証明ができないというさまざまな状況にあって、今度再来庁してもらなきゃいけないというケースも当然あると思います。
 その再来庁してもらうときに、次に見ていただく方が同じ担当者でないと、もう一回一から、最初から見られる。そうすると、原則は同じ担当者が見てくださるということになりますけれども、この再来庁のときは予約ではなくて、札をとって待つという状況になって、自分の前の担当者がいつあくのかがわからないというような状況も十分に想定をされるわけですけれども、この点についてはどのように対応していただけるんでしょうか。

○妹尾市街地建築部長 これまでも、申請者の方の負担軽減及び効率的な審査を行うために、再審査については原則として初回に審査した担当者が実施してございます。再審査の受け付けのときには、担当者の名前をあわせて申し出ていただくことによりまして、その担当者の手があき次第、他の案件に優先して審査を行ってございます。このような再審査の手続につきましては、予約制度導入後も同様に取り扱ってまいります。

○谷村委員 それで、この予約制度の開始なんですけれども、この制度が変更されたのはいつなのか、そしてどういう方法で発表されてスタートしたのかについて、お尋ねをいたします。

○妹尾市街地建築部長 新規建設業許可の予約制度の導入に当たりましては、昨年の十二月から建設業関係団体との意見交換を行い、その後も引き続き制度の内容について調整を図ってまいりました。
 これを受けまして、二月の初旬には各団体に予約制度の概要を周知し、三月初旬には、具体的な内容について建設業関係団体の連絡会議において説明の上、都の窓口、ホームページで予約制度の周知を開始してございます。

○谷村委員 建設業関係団体と意見交換をされ、連絡会議を持って説明されたという、今ご答弁ですけれども、年間二千件申請される、新たに五百万以上の仕事を請け負おうというふうに思っていらっしゃる方に対して、それでどのぐらい周知できたとお考えでしょうか。

○妹尾市街地建築部長 建設業団体でございますが、行政書士の方が約七割の申請を取り扱ってございます。これらの方、それから、それ以外の建設業の関係団体に周知し、また、ホームページにアップすることによって、かなりの周知が図られたものと認識してございます。

○谷村委員 今ご答弁のとおり、きちんとご苦労されたとは思うんですが、それでもその関係団体に属さない方々もいらっしゃるわけで、問題なのは、ホームページで発表されたのはいつか、そのスタートが、始まったのはいつかというのをお答えいただいていいですか。

○妹尾市街地建築部長 都市整備局のホームページへアップしたのは三月四日でございます。あわせて同日に、案内窓口への掲示ですとかチラシの配布を開始してございます。予約の受け付けの開始は三月七日からということでございます。

○谷村委員 三月四日が金曜日ですかね。七日が月曜日で、営業日的にいうと、前日に発表して、はいスタートというのが、今回のホームページのアップの仕方ですよね。こういう発表の仕方というのはいかがなものでしょうか。
 今でもダウンロードできますけど、新規申請予約制度ってお持ちですよね。--お持ちですか、手元に。ここで予約審査フロー図を説明をしているところがあるんですけど、その中の五ポツ目の〔1〕ですね、相談コーナーにて新規申請予約票を記入していただいた後に予備審査を受けて下さいと書いてあるんですけど、予備審査って何ですか。

○妹尾市街地建築部長 これは、行政書士によって相談コーナーで実施しております予備調査を指してございます。

○谷村委員 そのほかの表現では全部、予備調査、予備調査とあるんですけれども、ここに来てフロー図の説明になると、いきなり予備審査という表現が出てきて、それはどのことを指すのか。いわゆる誤字ですね。
 だから、四日に発表して、七日からスタートして予約を受け付けますよと、その本当に重要なこの予約制度の説明にこういう表現上の--これは用語としてはきちんと使っているわけですよね、予備調査というふうに、局としては。どうしてここまで慌てなきゃいけないのか。
 四月一日から進めるからといっても、もう既に一カ月前を切っているような状況で、ホームページには重要といって書いて、新規建設業許可・経営事項審査の受付方法の変更(予約制度の導入)とホームページにぽんと出ているだけで、こういう発表の仕方--長年ずっと続いてきた建設業許可申請の手続だと思いますけれども、こうしたやり方というのは、局長、ご決裁されていることなんでしょうか。

○安井東京都技監 現場の窓口の対応でございます改善ということなので、私まで直接関与してやるという、そういう性格のものではございません。

○谷村委員 申請制度の変更と、書いて張ったり、あるいはどこかで説明してやるのは簡単かもしれませんけれども、新規申請をしようとする方から見れば、変更に対応するには物すごい負担がかかるわけですね。
 繰り返しで申しわけありませんけれども、三月四日に出して、七日からスタートですみたいなことで、それを見たら誤字もあったり、あるいは局長もごらんになっていないような、そういうやり方で進められていくのは、東京都のこうした窓口行政に対して大きな不信感というものを起こしてしまうと思いますので、今後は--もっといえば、ご説明された業界団体、いろいろあるんだと思いますけれども、許可権限を持っている側が今後こうしますよといわれたら、それに対して、いやこうしてほしい、とんでもないなんていえない立場なんですね。
 でも、その方たちも東京都民ですし、その方たちが本当にいろんな営みをされて都税も支えられているわけですし、そういう意味におきましては、今回のこの分については、本当にちょっと残念なやり方であったかと思います。
 これは、今、何点か変更をご検討いただくということでございましたけれども、いつぐらいまでにはきちんと整えて、皆さんにもう一回周知をしていただくのか、最後にそれだけお尋ねしたいと思います。

○妹尾市街地建築部長 申請方法の運用の見直しという、そういうお話でございますが、先ほども申しましたように、運用の実態を勘案していきたいということもございますので、これから、委員もおっしゃいましたように申請の時期にも波がございます。そういうピークの時点、そういうときの状況も見ながら検討してまいりたいと思います。

○谷村委員 済みません。じゃ、お尋ねの方法を変えます。
 予約の方法で、先ほど七割が行政書士の方というふうにおっしゃっていたかと思うんですけれども、この予約の方法については、わざわざ都庁に来てやることについて、別に様子を見る必要は全くないと思いますけれども、まずこれは即日変更できませんか。

○妹尾市街地建築部長 受け付け方法につきまして、今、どういう問題があるかも検討してございますので、そういうものが判明次第、早急に対応してまいりたいと思います。

○安井東京都技監 今回の窓口のことで、よかれと思って改善したつもりではあると部長も答弁しているんですけれども、結果的にこういうようなご迷惑をかけたのは事実でございまして、それは窓口の業務の改善であるからといっても局の仕事でございますので、その責任は私にあるということ、これはもう当然でございます。
 その上で、四月一日からということ、年度の切りかえでございますので、そこからスタートということでやっているわけでございますけれども、いかんせん周知期間も、これは基本的な窓口の問題としては、相当これは問題があったやり方だったなというふうに私自身も受けとめてございます。
 ということで、四月一日から予約制ということは一部導入はさせていただきますけど、それについては、一定の必要性もあることも理解していただいた上で、やれることからは、ただいまの予約の受け付けだとか、それはやろうと思えばすぐできることですので、すぐ、直ちにやるように、窓口で対応させるようにいたします。

○谷村委員 大変にありがとうございました。ぜひよろしくお願いいたします。

○白石委員 私からも質問させていただきます。
 まず初めに、オスプレイについて質問させていただきたいというふうに思います。
 予算特別委員会では、我が党の清水議員の質問に丁寧にお答えいただいてありがとうございました。
 この欠陥機オスプレイを首都の基地に配備して、ここを拠点に全国で危険な訓練を展開する、さらにはテロ対策などといって無法な作戦を行うとなれば、都民と国民を深刻な危険にさらすとともに、日本と世界の平和にかかわる問題ですので、幾つか質問させていただきます。
 まず第一に、ハワイ墜落事故から何を読み取るかということです。二つあるエンジンはめったに故障しない、また、一つでも生きれば予防着陸ができる、たとえ二つとも動かなくても、オートローテーション、すなわち風の力でプロペラを自動的に回転させて上向きの力を起こして、落下速度を和らげて着陸する機能はあるという、政府のこれまでの説明と大きく矛盾しているのではないかと感じざるを得ない事故でした。エンジン故障で出力を失って、一つは生きていたのに高度を保持できずに、オートローテーションも機能せず墜落したというものです。
 そこでまず、オートローテーションを中心に質問いたしたいというふうに思います。
 予算特別委員会の答弁では、気象条件にも左右されるため、どのくらいの高さでオートローテーションが発揮されるかはそのとき次第だということでした。これ自体とんでもない話だというふうに思います。
 しかし、そもそも離着陸のときのような上下方向に移動するときに、本当にオートローテーションが機能することは確かめられているのかということです。国は、アメリカで、シミュレーションでオートローテーションを体験して、自分たちで機能を確保していることを確かめましたといっています。
 ところが、体験したとされるオートローテーションのシミュレーションは、実はかなり特殊な前提条件でやっているんですね。つまり、前提は飛行速度二百二十二キロという高速の前進速度の設定だと。
 しかし、通常オスプレイが、オートローテーションが必要になるとしたら、空中に停止しているか、ホバリング状態とか、上下方向に移動している離着陸のときです。今度の事故でも、着陸しようとしているときに巻き込んだ砂で、いわゆるエンストを起こし、墜落したのですから、前進速度二百二十キロで飛ばしているというのは、国の言葉をかりていえば、ほとんど想定されない状態ということになります。
 そこでお尋ねをしたいと思いますが、本来想定される前進速度がない、あるいは低速の前進速度でのオートローテーションについては、国はシミュレーションで検証しているのか、それとも、紹介されているケース以外のシミュレーションをしていないのか、検証している場合は、どのくらいの速度でどのように着陸したのかということをお聞きしたいと思います。

○筧基地対策部長 国に照会いたしましたところ、軍用装備の性能の詳細については公開されないものでありまして、オートローテーション機能の詳細な性能についても回答が困難であるが、いずれにしても、MV22がオートローテーション機能を有していることを確認しているとのことでございました。

○白石委員 驚きの答弁なんですね。詳細な性能については回答困難、少しは理解できますけれども、問題は国の方の確認の中身なんですね。国は、アメリカで、オートローテーション機能を、コンピューターシミュレーションではあるものの、みずから確かめたということですよね。そのとき、低速や前進速度がないという条件で確かめたのか。横田基地に着陸するときは、必然的に低速や前進速度がない状態になるわけですから、確かめたか確かめなかったかくらいは、最低東京都が確かめない限りは、とても、安全の保証がないということになります。ここをはっきりさせない限りオスプレイ配備は認められない。
 都としても国に迫ってもらいたいというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

○筧基地対策部長 安全保障は国の専管事項でございまして、米軍機の安全性の確認、確保は、国が責任を持って対応すべきことと考えております。
 国は、先ほど申し上げましたように、軍用装備の性能の詳細は公開されないということですが、いずれにしても、MV22がオートローテーション機能を有しているということを確認しているとしております。
 東京都といたしましては、都民の安全・安心を守る立場から、国に対して安全性の徹底などを求めてまいります。

○白石委員 都民の安全・安心を守る観点からというふうにいわれるんであれば、こういう、例えば前進速度がない低速のときにオートローテーション機能が働くのかどうなのかということを確認しない限りは、その安全性が担保できないということです。
 二百キロ台で飛ぶ、こういう数字はどこから来ているかというと、実はこのデータ、オスプレイを製造したアメリカのベル・ボーイング社が、二〇〇九年に、オスプレイにはオートローテーションがあるというために、オスプレイの情報出版物に書いたデータとそっくりなんですね。ここでは、二百四キロ以上の速度でエンジンが停止しても百十一キロで着陸できますよと書いてあります。
 これについて、元航空ジャーナルの編集長で航空評論家の青木謙知さんは、「徹底検証!V-22オスプレイ」という本の中で、これは滑空によって、すなわちグライダーのように飛んで、主翼に働く上向きの力で飛んで着陸するということであり、その間にローター、プロペラがぐるぐる回っていますよということだというふうな解説をされております。
 つまり、このシミュレーションは、ローターの自動回転で落下速度を和らげるヘリコプター式の緊急着陸ではなくて、翼に働く揚力を使って落下速度を和らげる方法での普通の飛行機の緊急着陸だということなんです。
 そのためには、普通の飛行機のように、かなりの前進速度で飛ばないと揚力が働かないので、落下速度が緩まないんですね。だから二百キロ以上で飛んでいるという前提条件をつけているわけです。ですから青木さんは、これは普通のヘリコプターのオートローテーションと内容が違う、これらを見る限り、前進速度のないホバリング状態での対処方法は見当たりませんと、このように結論をつけております。国やオスプレイの製造会社の出しているオートローテーションデータでは、今度のような、ホバリング中のエンジン出力喪失で助かるための方法は見当たらないということなんです。
 こういうふうなところで、予算特別委員会では、オスプレイのオートローテーションが可能となる高度については、そのときの気象条件などにも影響されるため、特定は困難だと国から聞いているという話でした。
 しかし、これは一般的なヘリコプターに共通することなのか、それとも、今回、オスプレイに固有のことなのか、そこら辺をちょっと伺いたいというふうに思います。

○筧基地対策部長 国からは、オスプレイ以外の回転翼機につきましても、オートローテーションが可能となる高度につきましては、そのときの気象条件等にも影響されるため、特定は困難と聞いております。

○白石委員 オスプレイ以外のヘリコプターも気象条件に影響されるため、特定は困難だと、果たしてそうなのかということなんです。
 それなら、高度によっては命を守る最後の手段であるこのオートローテーションがきかない可能性があるにもかかわらず、一般的なヘリコプターのパイロットは、気象によってこのくらい安全、いやだめと、自分の勘や経験で判断しなければならないということになります。こんな危険な話はないというふうに思います。
 きょう、私、パネルを持ってきました。皆さんにも見ていただきたいというふうに思うんですけれども、このパネルは、一般的なヘリコプターのオートローテーションがどの範囲で可能かということを示したHV図といわれるものです。
 横軸がスピードになります。縦軸が高さというふうなものになります。この網かけの部分がオートローテーションがきかないですよというふうに示された図となっております。こういうふうなところから、運転を避けるべき、ここが網かけの部分ですね、これが領域だというふうに記されています。
 セーフオペレーティングエリアで飛ぶように気をつけてくださいと、これが、網かけ以外のところがセーフオペレーティングエリアだというふうな、こういう形で、オートローテーションも含めて一般的なヘリでは、飛び立つときも、ここのセーフティーエリアを飛んでいくという形でやっているということなんですね。
 気象条件によって多少条件が違うかもしれませんけれども、一般的にはこうだという範囲がもう既に示されているんです。どのヘリコプターでも特定は困難だというのは、全く通用しないというふうなことになります。
 そういう中で、次に、オスプレイ特有の、砂を巻き込んでエンジン出力低下に至るという問題についてお尋ねをしたいというふうに思います。
 国は、オスプレイが事故を起こしたのは、砂じんの中にとどまってはいけないという設計上の時間を超えて砂じんの中にいたために起きた、簡単にいえばパイロットのミスによる事故だというふうにしております。
 それでは、オスプレイのエンジンにおいて、砂じんにとどまってはならないとされる設計上の時間はどれくらいなのかということと、設計上の時間を何秒と決めることは、そもそも可能なのですかということを伺いたいと思います。

○筧基地対策部長 国からの説明によりますと、通常、軍用装備の性能の詳細については公開されないもので回答することは困難であり、一般的に、パイロットには、その時々の気象状況や砂じん等の状況を見きわめ、それに適応した航空機の運用が求められるとのことでございました。

○白石委員 驚きなんですね。ここでもパイロットの状況により判断せよと。
 しかし、事は少し専門的な話になりますけれども、エンジンの内部で、砂ですね、特にカルシウムやマグネシウムのような鉱物性の砂が溶けて、エンジンタービンの翼にくっついて回りにくくなると、それがコンプレッサーサージという現象を起こすという問題なんです。
 パイロットが、エンジンのタービンの翼の状態が運転時にわかるのかというと、わかるわけないんですよ、こんなの。そんな危険なやり方で飛んでいることを国は認めているのかというふうなことなんです。これ、ちょっとお答えいただきたいというふうに思います。

○筧基地対策部長 先ほど申し上げましたように、国からの説明では、軍用装備の性能の詳細については公開されないもので回答は困難ということですが、一般的に、航空機の運用に当たっては、パイロットは、そのときの気象状況とか砂じん等の状況を見きわめて、それに適応した航空機の運用が求められるというふうに国から説明を受けております。

○白石委員 なかなかお答えにならない。これ、そもそも設計上の想定時間なんかも決まっているのか、決めることは可能なんでしょうか。予算特別委員会では、アメリカの権威ある航空専門誌のアビエーションウィークのハワイ事故特集記事について紹介いたしました。
 改めて紹介いたしますけれども、問題は、重要なデータが欠けていることで一層ひどくなっている。オスプレイに搭載されているロールスロイスのAE1107Cエンジンは、砂じんを吸い込んだときにどれだけ対応できるのか検査すらされていないというふうに書かれているんですね。
 さらに問題は、エンジンの飛行時間によっても異なる砂じんが、エンジンのコンプレッサーの--羽根ですね--をむしばんで、オーバーホールを受けるまでに徐々に性能が低下していく。また、場所ごとに砂じんの質も異なるので、エンジンの余裕度も測定することは難しいというふうにしています。
 砂じんによってエンジン機能が低下するのは、徐々に進んでいくんだとも書かれています。その機能低下は、オスプレイごとの飛行時間や飛んでいた場所によっても変わってくるから、どれぐらい余裕があるかは、はかることは難しいというものなんです。
 設計上の想定時間を超えて砂じんの中で飛んでいた--飛んでいたというふうにいうんですけれども、そもそも想定時間など決まるものなのか、これも疑問に思わざるを得ません。
 設計上の想定時間など決まるのか国に問いただしていただきたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

○筧基地対策部長 申し上げるまでもないことなんですが、安全保障は国の専管事項でありまして、米軍機の安全性の確認、確保につきましては、国の責任で行われるべきと考えております。都の役割は、委員がおっしゃるような軍用機の性能の詳細を確認することではなく、国に対して安全対策の徹底などを求めることと考えております。

○白石委員 今、強弁されますけれども、私だってそんなに専門家でもないですよ。だけれども、いろんなところを調べて、オスプレイの欠陥といわれるところ、今の砂じんの問題もそうですよ。それからオートローテーションの機能の問題もそうですよ。そういうのを調べて、これは極めて疑義がある、欠陥機といわれるゆえんの根拠がありますよと、この場で質問しているわけです。
 来年度からオスプレイというのは横田基地に配備をされるわけです。そういう中で、もし都心上空で落下をしたら、もう取り返しのつかないことになる。そういう前の話であって、今、東京都が動かなければ、これは大きな問題になるんではないかということを問いただしているわけです。
 だから、国の専管事項だ、専管事項だといっていて、こういうことを見逃してはいけないということを強く指摘しておきたいというふうに思います。
 次の問題ですけれども、都は、設計上の設定時間を超えてエンジン内に過剰に砂じんが吸い込まれた場合にエンジン出力が失われる現象は、オスプレイや大型ヘリに限らず、全ての飛行機に起こり得るというふうにいいました。果たして砂じんを吸い込んでエンジン出力低下で墜落することは、オスプレイだからこそ起こりやすい事故なのか、それともどんな飛行機でも起こることなのでしょうかとただしていきたいというふうに思います。
 砂じんが巻き上がるのは、ヘリコプターのローターが回転すると、下流気流ですね、専門用語でいうダウンウオッシュが発生するんです。そこで伺いたいと思うんですけれども、オスプレイは、ほかの米軍輸送ヘリと比較して、砂の巻き上げやすさは同じなのか、それとも違うのか。比較が困難である場合はその理由も示していただきたいというふうに思います。

○筧基地対策部長 繰り返しになりますが、国の説明では、軍用装備の性能の詳細については公開されないものであるため、オスプレイやヘリコプターの砂じんの巻き上げやすさを網羅的に比較することは困難であると聞いております。
 なお、砂じんを巻き上げる、いわゆるダウンウオッシュは、オスプレイについてもプロペラの回転により発生するものであり、エンジンが垂直になることによる排気の影響はないと聞いております。

○白石委員 いろいろといわれますけど、大変驚きました。国や都は米軍資料の何を読んできたのか。普天間の環境レビューの一六〇ページ、一六一ページにあります。今いわれた砂じんを巻き上げるダウンウオッシュについて、はっきりと書いてあるんです。これまでの米軍の大型輸送ヘリ、例えばCH46は、高さ約五十メートルでホバリングするときの下流気流は風速約七メートルに対して、オスプレイは同じ高度で風速、何と二十八メートルだということです。(発言する者多し)
 ちょっと待ってください。委員長、ちょっと静粛にさせてくださいよ。質問中でしょう。(「審査に関係ないことです」と呼ぶ者あり)関係あるでしょう。何をいっているんだよ。

○中村委員長 質問を続けてください。

○白石委員 普通より少しだけ強い風と台風並みの暴風、どちらが砂を巻き上げやすいかは明白だというふうに思うんです。
 さらには、オスプレイの下流気流のピークは高度七メートルのときで、何と風速四十一メートルだと。そして、結論としてまとめれば、MV22オスプレイは、CH46より著しく高い下流気流、風速を生じていると。ダウンウオッシュについてはっきり比較しているではないかということなんです。
 もし国がこうしたことをわかっていて、これは網羅的な比較ではなくて部分的な比較だということをいおうとしているなら、東京都を欺く姿勢になるということになるんです。
 ですから、何度も紹介させていただいたとおり、アメリカのアビエーションウィークの特集記事では、オスプレイがやわらかい地表へと着陸するときに、濃い密度となった砂じんがエンジンにダメージを与えるのは、オスプレイの絶え間ない欠陥だといっているんです。
 なぜこんな強い風を引き起こすのか。それはオスプレイのローターの回転面積が重量に対して小さいからなんです。回転面積が大きければ、ゆっくり回してもそれなりの風を動かして上昇できるんだと。しかし、小さいと速く回さなきゃいけないという中で、この風の強さが出てきてしまう。プロペラ機のように水平飛行するためなんです。ヘリのローターとして、小さくてもプロペラ機に対しては大きいと機体が不安となっています。ですからオスプレイのローターは小さく設計されるようになったということなんです。
 先ほどの、オートローテーションが通常のヘリのように確保されていないという問題もその一つですけれども、ダウンウオッシュが大きく砂を巻き上げやすいというのも、こうした問題から生まれてくるんです。ですから、砂じんフィルターでエンジンに入り込む砂じんを取り除かなければならないということなんです。
 ところが、このフィルターには改良が必要で、改良に乗り出したというのが、米軍のハワイ事故調査報告書の大事な柱になっているんです。ということは、現在のフィルターで大丈夫なのかという問題につながってきます。改良がなされるのは二〇一七年で、その後から、そのフィルターを、どうオスプレイに装着するかということに取り組みますと。そうなると、二〇一七年から横田基地に配備されるCV22オスプレイは、現在のフィルターのままになるのではないかという不安がありますし、今既に横田に飛んできているMV22のオスプレイも大丈夫なのかという話なんです。
 改良前である現在のフィルターの安全性について、都は、どういうふうな認識を持っているか伺いたい。

○筧基地対策部長 国からの説明でお答えいたしますが、国は、昨年ハワイで発生したMV22の事故について、主な原因はパイロットのパフォーマンス等の人的要因でありまして、機体の設計に根本的な欠陥があるわけではないことが改めて確認され、飛行マニュアルの改定や教育の徹底により再発防止策がとられ、安全な飛行が確保されているとしております。
 また、エンジンフィルターの改良などの提言につきましては、航空機の長期にわたる運用期間を通じて不断に行われていく一般的な改善措置の一環であり、それらが直ちに履行されなかったからといって、航空機の安全性に問題が生じるといった性質のものではないと聞いております。

○白石委員 設計上の想定時間など決められるものなのか、検査もしたのかと疑われることは、私たち、予算特別委員会で、きょうの質問でも、さんざん追及させていただきました。パイロットに責任を押しつけて、マニュアルの改定などで何とかなるというふうなことではない。フィルターの改善は一般的な改善であって、履行されなくても安全性に問題は生じない。それで都は納得されるのかということなんです。
 都は、オスプレイの現行のフィルターがどのようなものか、国に確認をしていただきたいというふうなことなんです。
 オートローテーション機能の一つのエンジンでの飛行機能、砂じんの巻き込みやすさとか、砂じんを取り除くフィルターの問題、ハワイ事故を通じて、これまでの政府や米軍の説明の根拠は大きく揺らいできている。そして、数多くの疑問に国は回答できていないし、都としても確かめていない。こういうことが浮き上がったというふうに思います。それにもかかわらず、国は、オスプレイの設計に根本的な欠陥があるわけではないと強弁をしている。
 ハワイの事故調査報告について、防衛省のホームページにある参考資料では、MV22オスプレイの設計に根本的欠陥があるわけではないことを改めて確認と書いてありますが、これは米軍の認識を記したものか、それとも日本政府の認識か、また、日本政府の認識である場合は、事故報告書のプレスリリースなど、それ以外の米軍の発言、文書に同様の文言があるかということを伺いたいと思います。

○筧基地対策部長 国からは、オスプレイの設計に根本的欠陥はない旨、米側から説明を受けておりまして、また、ハワイの事故原因等に係る米側の説明を踏まえ、日本政府として、MV22オスプレイの設計に根本的欠陥があるわけではないと改めて確認したと聞いております。

○白石委員 今いろいろこういうふうにいわれていますけれども、この問題というのは、極めて欠陥機に近いオスプレイについて、この安全性がどう担保されるのかという問題なんですよ。この間も都民の請願陳情が出ているわけじゃないですか。そういうふうな中で、国の専管事項、国の専管事項というのはおかしいというふうに思っております。
 そういうふうなところで、これからもしっかりと東京都として取り組んでいただきたいというふうに思っていると。東京都は、事故が起こったらきっちり申し入れますと胸を張るんですけれども、事故が起こってからじゃ遅いんです。今の現時点でこのオスプレイの欠陥の問題を検証していかない限り、本当に落ちたらとんでもないことになる、そういう立場でしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思っております。
 次に、第四次事業化計画について伺いたいというふうに思います。
 都市計画道路の第四次事業化計画について質問いたします。
 第四次事業化計画を見ると、都は、限りある財源のもと、選択と集中で道路整備を進めると、このようにいいながら、わずか九区間、四・九キロ、未整備路線延長距離の〇・四%だけを廃止検討路線にしただけで、ほかは全て存続させて、優先整備路線も、第三次の事業化計画期間中に突然進めた特定整備路線を加えれば、前回と一割程度減らしたくらいで、新たに三百十五路線、延長二百二十三キロの着手を目指しています。
 今後さらに財政が厳しくなる一方で、少子高齢化が進行して社会保障予算を確保しなければならなくなるにもかかわらず、一度決定した道路は、今後、整備が何十年もかかろうと、残して、道路開発を引き続き進める計画になっています。
 まず、この計画書の本文を見て感じるのは、計画を立てる上で基本的なデータが見当たらないというふうなことです。
 第一に、肝心な自動車交通量が現在どうなっているのか、今後どうなっていく見込みなのかと判断できる材料が一切明らかにされていないということです。
 道路ができればさまざまなメリットがある。しかし、デメリットも大いにあります。道路にかかっているたくさんの方が立ち退きになる、排気ガスや騒音は沿道の方々の健康をむしばむ、まちが分断されコミュニティが壊される、整備費に莫大な税金が費やされ、その分だけ少子高齢化対策に回される分は減らされる、こういう中で、たとえ今すぐつくらなくても、存続路線になれば、既に半世紀から七十年も主権が制限されているのに、さらに長きにわたって制限されるということになります。それだけに、計画には緻密さ、丁寧さ、そして必要な情報の公開とそれに基づく都民参加の開かれた議論の積み重ねが必要だと。ところが、車はふえるのか減るのか、道路はすくのか混むのか、これすらわからないということです。
 まずお尋ねしますが、直近二十年の自動車走行量はどうなっているかということを聞きたいと思います。

○中島都市基盤部長 道路交通センサスによりますと、都内において、小型と大型の自動車で、平成二年の数字として六千六百七十六万台キロであったものが、平成二十二年では六千六百三十二万台キロとなっております。

○白石委員 これだけ聞くとほとんど変わらないというふうなことですが、その間に実は増減がありまして、ピークは平成十一年の七千二百四十一万台キロです。ですから、十年で一割も減っているということになります。
 ちなみに、都の環境局でもこの調査をとっています。環境審議会に出された環境基本計画のあり方中間のまとめによると、都内の旅客自動車と貨物自動車を合計した十二時間当たりの走行台キロは、ピークは平成十四年度の五千五百三十一万台キロで、最も新しい調査の平成二十四年度では三千七百十八万台キロと、ピーク時の三分の二まで減っておりますというふうなデータもあるということです。そうなると、人口減が進む将来はさらに減る可能性が高いので、交通量予測は今回の計画検討において行ったのかということになります。
 まずお尋ねしますが、平成十七年センサスに基づけば、交通量や速度、混雑率の計算は可能だと思いますけれども、いかがでしょうか。

○中島都市基盤部長 平成十七年度道路交通センサスに基づきまして、交通容量など諸条件を設定し、算出可能でございます。

○白石委員 将来の路線ごとの予測は、道路計画の基礎データになると思います。しかし、どうも今回の事業計画では、当初はコンサルに交通予測調査を委託する際、路線ごとの交通量であったり、速度、混雑度の調査もやるということも踏まえて、二千万円以上の委託費を計上して調査委託をしているようですけれども、結果として、路線ごとの交通量で一日当たり六千台を超えるかどうかということのみを出しただけにとどまっているようです。
 交通量、速度、混雑率は、調査、予測をされたのかどうか伺いたいというふうに思います。

○中島都市基盤部長 将来交通量、あるいは混雑時の平均旅行速度、混雑度などについて算出いたしまして、今回の整備方針の案では、それをもとに優先整備路線の整備効果として示しております。

○白石委員 そうすると予測はしているということですね。
 優先整備路線の整備効果という形では、その予測を生かしていると。ところが、路線や区間ごとのどうなるかについては全く現時点で不明ですと。私たちも情報公開請求で委託調査の報告書を入手しましたけれども、どうもシミュレーション結果を受け取ってすらないようだというふうに見てとれるんですね。将来交通量も速度も混雑度もわからないという中で、どうしてそれぞれの区間が今後必要なのか、また、整備して効果が高いかがわかるのかというふうなことになると思います。
 基本的なデータも手にしないで、貴重な都民の税金を投入して整備したり、将来必要かもしれないといって地権者の権利に縛りをかけて存続させたりとしたものの、結局、効果は上がらなかったということになりかねないという問題です。
 しかも、シミュレーションには二千万円以上もの都民の税金が使われております。都民にとっては調べたくても到底出せないお金を払って、路線ごとに交通量も速度も混雑度も、計算はしてもらったんですから、データは要りませんでは済まされないということになります。
 委託先からデータをもらっていただいて、第三者でもわかるように、すなわち都民にわかるように公開をしていただきたいというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

○中島都市基盤部長 今回の整備方針の策定に当たりましては、東京の都市計画道路を取り巻く状況の変化ですとか、あるいは現況の課題、地域特性等を踏まえまして、交通処理機能の確保、あるいは緊急輸送道路の拡充など、十五の検証項目におきまして、改めて都市計画道路のネットワークの必要性の検証を行っております。この十五の項目につきましては、全て数字が必要なものとは限らないということでございます。
 お話の六千台を超えるかどうかということですが、これは交通処理機能の確保ということで反映をしておりますが、それを算出するに当たりまして、将来交通量ですとか混雑度ですとか、そういったことを算出し、それをもとに、優先整備路線、あるいは都市計画道路ネットワークの評価を行っているということでございます。

○白石委員 確認なんですけれども、このシミュレーションにおいて、将来交通量や速度や混雑度というのは、委託調査の中でやられているということでよろしいですか。

○中島都市基盤部長 実際に算出しております。

○白石委員 やられているということであれば、都民に公開するということは当然だというふうに思います。
 国政においても、道路の整備効果を業者委託して出してもらったにもかかわらず、その詳細を国交省が受け取らず、委託先がデータを消去してしまったということで、国会が請求してもデータが出てこないということが大問題になったことがあります。
 会計検査院も、国民の税金から高い委託料を払っているのに、データをとっておかないということは何事かと、今後は第三者に説明できるようにちゃんととっておくようにと是正を求めました。
 都政でも同様のことが問われているというふうに思います。路線ごとの交通量、速度、混雑度を出したシミュレーション結果を業者からもらって、あるということなので、都民に明らかにしてもらいたいというふうに思いますけれども、いかがですか。

○中島都市基盤部長 将来交通量等のデータにつきまして、それをもとにいろんな計算をしております。整備効果ですとか、そういったものを計算しておりまして、それを整備方針の案におきましても示しているところでございます。

○白石委員 私が今いったのは、その、もとデータですね。各路線ごとで将来交通量の予測もされているというふうなことですので、それをしっかりと提出していただきたい、明らかにしてもらいたい。でなければ検証ということにはならないので、そういうふうなことで公開をしていただきたいと思いますが、いかがですかということです。

○中島都市基盤部長 データにつきましては、かなり煩雑になっております。それをもとに、わかりやすく整備効果等としてあらわしているものでございます。

○白石委員 質問に答えていただいていないんですね。煩雑になっているかどうかとか、そういうことをいっているんじゃなくて、もとのデータでやっているんですから、ちゃんと出してくださいよということなんです。
 高いお金を払って、道路が将来どうなるかというシミュレーションをしてもらったんですから、しかし、委託先から結果をもらっていないとか、第三者が見て検証しようがないというふうな状況になってしまうと、先ほどの問題と一緒になってしまうんですね。
 都民にとってだけでなくて、都にとっても道路計画の基礎中の基礎のデータを手にしているわけですよね。そういうふうなところで、今後は何十年も都市計画の縛りをかけられる道路整備に着手して、多額の税金を投入されるということは許されないということなので、まず委託してやったものを後でいただきたいというふうに思うんですけれども、いかがですか。

○中島都市基盤部長 繰り返しになりますけれども、データを使って算出して、わかりやすい形でお示ししたということでございます。
 なお、検証に当たりましては、学識経験者で構成いたします専門アドバイザー委員会において、専門的な見地からの助言を受けながら行っております。

○白石委員 何かブラックボックスになっているんですよね。やっぱりそこでちゃんと出していただきたい。何度聞いても答えられないというふうなところですので、やっぱりそこをしっかりと指摘をさせていただきたいというふうに思います。
 次に進みたいと思いますけれども、近年、都も政府も、国際都市間競争を理由にしてインフラ投資をあおっています。第四次事業化計画でも、激化する国際競争という節を設けて、アジア有力都市が急速に競争力を伸ばして東京の地位は脅かされつつありますとか、東京の弱点である渋滞の解消などと、このように書いてあります。
 これを読むと、いかにもこのままでは大変だ、道路をつくらなきゃという気分が急がれてしまうんですけれども、世界やアジアの大都市と比較して、東京の交通渋滞が弱点になっていることがわかる世界都市ランキングなどの指標はあるのかということを聞きたいと思います。
 また、世界都市の道路密度、混雑時旅行速度を都として把握していらっしゃいますか。把握していらっしゃる場合には、そのデータをお示ししていただきたいというふうに思います。

○中島都市基盤部長 渋滞に関してでございますけれども、都内の混雑時の旅行速度は、全国平均の毎時三十五・一キロメートルに対しまして、都内では十八・七キロということで、低い数値となっております。
 また、国等で構成されます首都圏ボトルネック対策協議会の資料に示されておりますとおり、渋滞の著しい箇所として、主要渋滞箇所が都内には約四百三十カ所存在いたします。これらのことから、交通渋滞が東京にとっての弱点というふうに考えております。
 例えば首都圏における三環状道路の整備率は七四%と低い数値になっておりますが、中央環状品川線の完成により、都心環状線の利用交通量が五%減少して、中央環状線の内側におきましても、渋滞による損失時間が五割減少しております。
 また、先ほど鈴木理事の質疑のときにもありましたけれども、調布保谷線の整備によりまして、府中街道から埼玉県境まで大幅な移動時間の短縮があったということから見ましても、道路整備のおくれにより渋滞が発生しているということは明らかであると考えております。
 なお、世界とアジアの主要な都市とのデータにつきましては、統計のとり方などを含めまして、同じ条件に立って比較したデータというものは、都としては把握してございません。

○白石委員 アジア有力都市が競争力を伸ばして東京の地位は脅かされつつあると一方で書きながら、質問されると、比較は、今の答弁では、ないというふうなことをいわれているということなんです。
 つまり、渋滞は東京の弱点とはいうものの、別に世界と比べて劣っているとか、こういう意味ではなかったと、そういうことでよろしいんですか。

○中島都市基盤部長 渋滞の発生によりまして移動時間に長時間を要するということで、渋滞による時間損失等が大きく発生をしております。これにより、国際競争力等にも影響しているというふうに考えております。

○白石委員 今、データがありますかというのを最初に質問させていただきましたが、そういうふうな、一概に比較できるようなデータはありませんということでした。
 結局、世界都市の道路密度、混雑時旅行速度も、都として把握していらっしゃるというふうなことはなかなか答えていただけないということなんですね。
 要するに、欧米の都市と比べて、あたかも東京では自動車速度が遅くて劣っているかのような資料は何だったのかということなんです。それだけではない、長期ビジョンでも、ソウルや北京と環状道路の整備率の比較をやっていますよと。都は、本来一概には比較できないと知りながら、特定の物差しをつくって比較したということになるのではないかということです。結局、都民の不安をあおって、一度決めた道路にしがみついて、道路整備をとにかく進めようと前のめりになっているということになってしまうんじゃないかということなんです。
 その中で、都は必要性の検証を行ってきましたと。私たち共産党都議団では、これは必要性の検証というよりも、残すための検証になっていると指摘をしてきました。
 十五項目ものチェックリストを設けていますが、これに一項目でも該当すれば残すということでよろしいですか。

○中島都市基盤部長 検証についてでございますけれども、都内の未着手の都市計画道路を対象にしまして、学識経験者の意見も踏まえ、また、区市町とともに設定いたしました十五の検証項目に照らして必要性を確認しておりまして、いずれか一項目に該当すれば必要というふうに判断しております。

○白石委員 中でも問題なのが、一日当たり六千台の交通量があればいいという項目です。一万二千台通しても渋滞しない道路容量がありながら、わずか六千台でよいとするということなんです。混雑率は〇・五と計算ができますから、随分とすいた道路だということになってしまうんじゃないか。こういう緩い基準があるから、第三次のときは、この項目にほとんどの道路が該当して、廃止検討路線に入れられるのを免れているということになります。六千台通らないとされたのは、区部では二十九区間だけだったということです。
 検証項目は、メリット、デメリットではからなければならないというふうに思いますけれども、六千台という基準は交通処理の確保から必要だとされていますが、六千台を超える道路が廃止される場合、地域にはどういうデメリットが生じるのか伺いたいと思います。

○中島都市基盤部長 六千台についてでございますけれども、都市計画道路の最低限の規格として二車線道路を想定いたしまして、その担うべき交通量の目安として、その二車線道路の交通容量の半分である一日六千台というのを設定しております。
 この台数以上の需要がある地域で都市計画道路が整備されない場合には、周囲の交通の渋滞が緩和されず、また、住宅街などに通過交通が流入し、自転車や歩行者の安全が確保できなくなると考えております。
 また、都市計画道路は多様な機能を有しておりまして、道路の計画が廃止されることで、例えば延焼遮断帯が形成されない、あるいは救急医療施設へのアクセスが向上しない、また、バス交通が確保されないなど、さまざまなデメリットが生じるというふうに考えております。

○白石委員 六千台通る道路ができなければ、並行する道路の渋滞は緩和されないと。やっぱりそれこそ検証すべきだなというふうに思うんです。
 例えば北海道は、検証対象になる道路が廃止された場合、周辺にある道路が混雑率一・二五を超えないようであれば、その道路が代替機能を果たすのだから、検証対象の道路は廃止候補にしていいと、こういうふうな検証をされております。
 都も、並行する道路の渋滞が緩和されないかどうかは、つくらなければ渋滞になるかシミュレーションして、渋滞にならないならば廃止にすればいいというふうに思うんです。何も機械的に六千台通れば存続にしなくていいということだというふうに思います。
 財政事情も厳しく、また、つくれば一定のデメリットも伴うこともわかっている時代であるにもかかわらず、東京都は、北海道のような節約型の検証ではなくて、なるべくつくるようなタイプの検証になっていると、このように指摘せざるを得ないと思います。
 また、生活道路に通過交通が流入して、自転車や歩行者の安全が確保できなくなると考えると、このようにいいますけれども、そのために、それぞれの地域のまちの成り立ち、歴史、町会のあり方とか関係なく、幹線道路でまちを勝手に分断して、幹線道路の中に囲まれた地域が安全になりさえすればいいというふうになるのかということなんです。地域主権の時代というときに、余りに一方的な上からの押しつけのやり方ではないかというふうに指摘したい。
 次に、検証項目十五、地域のまちづくりとの協働です。
 地域のまちづくりとの協働という以上、地元の要望は重要です。都は、この項目に照らして区市町から意見を募ったようですけれども、その際、沿線住民や自治会、商店会などから要望を聞くように当該区市町に求めたか、伺いたいと思います。

○中島都市基盤部長 ただいまの質問の前に、先ほどの六千台の話で補足させていただきますけれども、大体幅員が五、六メートルのいわゆる歩車が分離されていない道路ですと、その可能な交通容量、目いっぱい車を通せる容量というのが一日当たり数千台でございます。したがって、数千台レベルの交通需要があれば、そこに車が集中する可能性があるということでございます。
 それから、区市町に対する意見の話でございますけれども、整備方針案の策定に当たりましては、地元の状況を把握しております区市町と連携して検討を進めてきております。
 また、パブリックコメントやオープンハウスなどを通じまして、地域の住民だけでなく、広く都民や企業の声を聞いております。
 さらには、各区市町におきましても、パネル展示や説明会を通じて、市民の意見の把握に努めているところでございます。

○白石委員 だからこそ、今、答弁で六千台の話をされましたけれども、だったらやっぱり検証すべきだというふうに思うんです。シミュレーションを使ってどうなるのかというふうなところで明らかにしていただきたいというふうに思っています。
 地元から要望を聞くことに努めるように区市町に要望したと、このようにいっておりますけれども、果たしてそうなのか。都民からパブリックコメントで聞いているかのようにいいますけれども、それは皆さんが検証し終わって、案を出してからの話であって、検証中には、直接の話を聞くなど全くやっていないということになるんじゃないですか。
 私は、地域のまちづくりとの協働をうたいながら、検証の作業中に地域の声を聞かないようでは、やはり検証項目も泣くというふうに思うんです。
 そうしたことから、深刻なあつれきが生まれているのが、きょう、先ほど曽根都議からも質疑がありましたけれども、陳情にかかった補助九二号線の荒川区部分だと思います。
 この路線は、前回の第三次の検証では、先ほどパネルでもありましたけれども、地域のまちづくり以外に、ただの一つも検証項目にひっかかっておらない。一項目のみに該当してようやく廃止を免れた路線なんですね。そんな路線が優先整備路線にまで格上げされてしまって、実際につくってみようとしたら、地元の十五の自治会全てが反対する、まちの人もそろって反対署名をするというのが現在の状況だと思います。
 それで、直接声を聞くとおっしゃるなら、少なくとも九二号線の状況は、地域のまちづくりには当てはまらない。第三次のときは、この一項目だけで存続になった九二号線だったんですけれども、直接声を聞いてみれば、地域のまちづくりには該当しなかったと、そういうふうに--先ほどのパネルも、部長も見たと思いますけれども、なるんじゃないかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。

○中島都市基盤部長 今回の整備方針案の策定に当たりましては、学識経験者からの助言を受けるとともに、地元の状況を把握しております区市町と議論を重ねながら、必要性の検証や優先整備路線の選定を実施しております。
 また、パブリックコメント、あるいはオープンハウス以外にも、例えば昨年の五月でございますが、中間のまとめで出したものに対する都政モニターアンケートですとか、あるいは区市町におけるパネル展示や説明会などを行いまして、都民の意見の把握に努めております。
 これら幅広い都民や企業などから寄せられた意見も参考に、整備方針案の取りまとめを行っているものでございます。

○白石委員 これだけ圧倒的多数の地元の反対がありながら、地域のまちづくりに当てはまらないということすら認められないというのでは、いろんな形で直接声を聞いているといっても、それは結局、形ばかりにすぎないのではないかというふうに強く指摘したいと思います。
 十五の検証項目のうち、二つだけでもとにかく存続させるためになっている。地域のまちづくりの名をかりながら住民の意向を受けとめない。大変問題を抱えていることを指摘せざるを得ないなというふうに思います。
 しかも検証の詳細、つまりそれぞれの路線ごとに、十五の検証項目のうち、どの項目が当てはまって、どの項目が当てはまらなかったのかも、今に至って明らかにされていないということなんです。
 私たちも、今回の質疑に当たって、路線ごとの検証結果を明らかにするよう開示で求めましたが、まだできていないと、こういうふうにいわれてしまいました。検証の過程が全くもってブラックボックス化されていまして、結果だけで、ここは存続路線ですとか、ここは廃止路線、廃止検討路線ですと押し切ってしまってよいのかということなんです。路線ごとの検証結果を明らかにして、都民の意見を広く仰ぐべきだというふうに思います。
 そうやって何とか存続させた路線から優先整備路線を選んで、来年度の予算では、二千億円近くの予算をつけて都市計画道路の整備を進めていくと。しかし、そこまでのお金をつぎ込んで東京に道路をつくらないと東京は立ち行かないのかというふうなことも、一つ、やっぱり論点としてあるというふうに思うんです。
 きょう、もう一つパネルを持ってきました。このパネルは、警視庁が毎年作成している東京の渋滞調査に基づく資料です。ピンク色の部分が、警視庁の定義でいう渋滞区間になります。
 二〇一三年度はそれなりに、確かに渋滞は存在をしておりましたが、裏面ですけれども、二〇一四年度には劇的に減っているわけです。この赤が渋滞と、わかるとおりなんです。一年後にはこういうふうに減っているというのが、東京の渋滞調査というところで明らかになっております。
 こんなに劇的に渋滞が減っているという上で、今後さらに自動車交通量が減っていく可能性がやはり高いというふうな想定もできるわけですから、渋滞はますます減っていくという可能性が高いということがあると思います。
 日本共産党は、私たちは、道路の意義を全否定しているわけじゃないんです。膨大な費用を費やして道路を整備しなくてはならなかったのかということが問われることになりかねないということなんです。しかも、道路をつくっても、都内の走行速度は十分に速くなるわけではないということなんです。
 今回の第四次優先整備路線の整備効果の検証では、毎年一千億円から二千億円近く予算を組んで道路をつくり続けても、二十年後、二〇三五年でも、区部ではようやく時速十九・八キロ、二十キロになるということです。
 実は、国土交通省の国総研の道路研究室の研究員の平成二十二年度の交通センサスに基づいた調査もあるんですけれども、(パネルを示す)これも見ていただきたいというふうに思うんです。
 道路一キロ当たり五カ所の信号があると、制限速度が時速三十キロから四十キロの道路はもちろん、この紫が六十キロの制限速度の道路になりますけれども、こういうところでも何と、信号が多いと、時速が、要するに三十キロ、二十キロ近くにまで落ち込んでしまうという、こういう指標もあるということなんです。
 車の走行速度は、信号密度で限りなく二十キロに近づいていくんだよというふうな、これは指標になります。一キロ当たり五カ所の信号というと、二百メートルごとに信号が一カ所あるという計算ですから、地域に住む人にとっては、横断するのもかなり大変な、不便な道路だということです。それでも、速度は二十キロ近くに落ち込むとしたら、東京ではまち中で走行速度を上げるのはそもそも大変なことだというふうに思うんです。
 信号のコントロールをすることで車の流れをスムーズにするハイパースムーズ作戦に力を入れることの方が、都内の渋滞解決や交通の円滑化に安価で効果が上がる可能性があると思います。実際、ハイパースムーズ作戦によって、環状八号線のピーク時の旅行時間は、車の交通量がふえているにもかかわらず、四十五分二十七秒から三十七分四十秒へと八分近くも短縮いたしました。
 都は、外環道を進めるときに、外環ができれば通過交通が排除され、渋滞が解消するとよく主張されておりますけれども、国のシミュレーションでも、外環ができて時間が短縮するのはわずか五分となっております。
 ハイパースムーズ作戦に取り組んでいる青少年・治安対策本部と警視庁、また建設局などと、渋滞解消に向けてどのような協議が行われてきたのか伺いたいというふうに思います。また、第四次事業化計画にどのように反映されているのか伺いたいと思います。

○中島都市基盤部長 ハイパースムーズ作戦でございますけれども、信号予測を変えたり、あるいは荷さばきの駐車場を設けたりという施策により渋滞の緩和に効果はあるかと思います。
 ただし、抜本的には都市計画道路の形成が不可欠であり、都内の交通渋滞を解消していくためには、都市計画道路網の形成による交通の流れを大きく転換していくことが必要かと思っております。そうした認識に立ちまして、第四次事業化計画、今回の整備方針の案につきましても、関係局と連携しながら策定作業を進めてきているところでございます。
 また、都市計画道路は、もちろん交通渋滞、交通の円滑化だけでなくて、いろんな効果がございます。延焼遮断帯の形成ですとか、あるいは救援救護活動のためのルートの形成、あるいは災害に強い都市づくりなどがありますし、また、ゆとりある歩行者空間や街路樹の提供などを通じて、都市環境を向上させるといったような、いろんな効果があるかと思います。
 人口の話もありましたけれども、人口減少の時代にあっても、将来にわたり東京を持続的に発展させていくためには、やはり広域的な連携、交流や、高度な防災都市、個性的で活力ある地域づくりなどを支える都市計画道路のネットワークの充実が不可欠だと思っております。
 こうしたことを鑑みて、今回の整備方針案、学識経験者の意見を聞いたり、地元の区市町と一緒になってつくったり、また、いろんなところの意見を聞きながらやってきているわけですが--いろんな意見を聞いておりますけれども、やはり賛成、反対の数ではなくて、必要なものはしっかり整備していくということが必要であるというふうに思っております。

○白石委員 必要なものはしっかりやっていくと。やっぱりその必要性がどこにあるのかという具体的な検証が必要だというのを、これまで質問でも指摘をしてきました。
 渋滞が減っているのは道路ができたからだろうと、その要因も多少はあると思います。否定はしません。しかし、自動車の走行量が減っていることの方がもっと大きいと思われます。
 というのは、都市計画道路というのは対前年比で毎年一%程度ふえるにすぎません。
 しかし、平成二十六年のみで見ると、自動車走行台キロ、すなわち自動車の走行量は前年比四・三%も減っているんです。こう見ると、道路の新設と車の走行量の減少、どちらが主役なのか、主要因なのかというのは明白ではないのかなというふうに思っています。
 また、先ほどの答弁でも--ハイパースムーズ作戦のところでは協議を進めていただきたい。来年度、ハイパースムーズ作戦の予算は三億四千百万円だというふうな、やはりまだまだ低い水準になっています。都市計画道路の予算は一千九百四億円と二千億円近くであり、五百数十倍の差がついているということですね。
 ハイパースムーズ作戦では、これまでの対象をさらに広げて、都内の主要渋滞ポイント四百カ所の中から対策を講じていくそうです。都市計画道路予算の一部を振り向ければ、先ほどもあったとおり、効果が非常に大きいこのハイパースムーズ作戦にもしっかりと力を入れて、都市整備としてもいろいろ協議を進めていってもらいたいなというふうに思っております。
 以上、質問してきましたけれども、都は、第四次事業化計画を今年度中にも決定しようとされているということです。パブリックコメントを締め切ってわずか二カ月足らずで事業化計画を決定してしまおうということなので、せめて都民からの意見で反対が多い優先整備路線や存続路線については、決定を凍結して再検証されるべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○中島都市基盤部長 先ほどもお答えしておりますけれども、今回の整備方針案につきましては、学識経験者の意見も聞きながら、また、地元区市町と一緒になって、都市計画道路ネットワークの必要性の検証、あるいは優先整備路線の選定と、そういう作業を行っております。ここで選定してきたものは、当然、我々としては必要だという認識に立っております。
 都市計画道路は、繰り返しになりますけれども、都市活動を支える基幹的な施設でございます。人や物の流れの円滑化はもとより、防災性の向上ですとか、あるいはゆとりの向上ですとか、さまざまな効果が発揮されるものでございます。また、そうした都市計画道路の整備に当たりましては、やはりネットワークとして整備することにより効果を発揮いたします。放射、環状、あるいは東西南北などの広域的な交通を担う骨格的な幹線道路や、それに接続して地域レベルの交通を担う補助幹線道路が一体的なネットワークを形成することにより、交通の分散化による渋滞の緩和ですとか、あるいは住宅街などへの通過交通の排除、災害時の救援救護ルートの複数化による防災性の向上などが図られるというふうに思います。
 これだけ広範に市街地が連担する大都市東京にあっては、安全で快適な都市活動を確保するために、基幹的な施設である都市計画道路ネットワークを充実させることが不可欠であり、賛成、反対の数ではなく、必要な道路は着実に整備を図るべきというふうに考えます。

○白石委員 都民の声を聞いているというようなことをいっておりますけれども、やはりこういうところで都の姿勢があらわれてしまう。しかも、最初指摘したとおり、将来交通量の予測をみずから出しているにもかかわらず、それを公表もできないと、答弁なされなかったということです。これは終わった後にですが、この将来交通予測量とか混雑度とか、委託にかけた調査に関しては、情報開示請求もかけてとりたいというふうに思いますので、適切に出していただければというふうに思っています。
 住民犠牲で膨大な都民の税金を投入しながら、基本的なデータも明らかにされない。必要性の検証についても課題だらけで、住民や議会の意思も十分に入る仕組みになっていないという、こうした計画を三月末までに決定することは到底認められないというふうなことを主張しまして、ここでもう時間が迫ったので、耐震改修促進計画についても質問がありましたけれども、これで終わらせていただきたいと思います。

○中村委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後六時五分休憩

   午後六時二十分開議

○中村委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 発言を願います。

○山田委員 それでは、私から、予算調査、あるいは報告事項に関する質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、道路のネットワークの形成についてお伺いいたしたいと思います。
 私は、かねてより、多摩地域のさらなる発展のためには、人や物は地域を越えて交流することが重要であり、そのためには都市間の連携を強化することが必要であると主張してまいりました。
 そして、私の地元では、昨年の夏に南北方面の都市計画道路調布保谷線が開通をいたしました。この調布保谷線は、稲城、そして調布、三鷹、武蔵野、西東京の五市を経由し、埼玉県境に至る延長十四・二キロメートルの多摩東部地域の交通の骨格幹線道路であります。
 また、西東京市の地域内におきましては、三・九キロメートル、これは平成十二年に事業認可をいただきまして、昨年の、今申し上げましたように、八月二日に供用開始と、全線開通をしたところでもございます。
 西東京市管内だけでも約六百九十億円の事業費をかけて完成をして、約十五年の月日を、歳月をかけて完成した都市計画道路であります。
 私も自宅から事務所まで毎日調布保谷線を利用させていただきながら通っておりますけれども、土曜日、日曜日になりますと、多くの市民の皆さんが調布保谷線の自転車道、あるいは緑地帯をジョギングしている姿をよく目にいたします。西東京市民の皆さんも、地域の住民の皆さんも、この調布保谷線ができてよかったということで本当に高く評価をされております。皆様方のご努力に感謝申し上げたいと思いますし、また建設局の皆さんも、本当に用地買収から道路工事、先ほどもいろいろお話がありましたけれども、中でご苦労いただきながら、地域住民の皆さんの声をしっかりと聞いていただいて、この調布保谷線が完成できたということを大変私はうれしく思っているところであります。
 しかし、調布保谷線は、先ほども申し上げましたように、稲城市から私どもの西東京市、埼玉県境まで完成をいたしましたけれども、その先の埼玉県については、いまだ整備がされておりません。今、埼玉県としては、接続する都市計画道路、これは保谷朝霞線というんですが、それについての早期の事業化に向けて、今準備といいますか、検討をされていると聞いております。
 このような都県境を越えた広域なネットワークを形成することによって、私は初めて骨格幹線道路として機能が十分に発揮されると思いますので、この埼玉県の事業化について大いに期待をいたしているところであります。
 そこで、新たな整備方針、第四次事業化計画、道路整備計画でありますが、その新たな整備方針において、西東京市と埼玉県との連携強化に資する路線について、どう取り組んでいくのかをお伺いいたしたいと思います。

○中島都市基盤部長 都県境を越える道路ネットワークの形成は、近隣県との交流、連携を図るために重要でございまして、また災害時における円滑な救援救護活動や緊急物資の輸送にも不可欠でございます。
 今回の整備方針案におきましては、西東京市の調布保谷線から分岐して、新座市を経由し所沢市方面につながる新東京所沢線などを優先整備路線として示しております。
 今月末には整備方針を策定し、埼玉県など関係の自治体と連携いたしまして、お話の保谷朝霞線なども含めました埼玉県境の道路ネットワークの形成を図ってまいります。

○山田委員 今ご説明いただきましたけれども、地元の意向として、ぜひ埼玉県境の道路ネットワークの早期整備に向けて、関係機関で着実に調整を進めていただきたいと思います。
 それで次に、東西道路であります新五日市街道線についてお伺いいたしたいと思います。
 都はこれまでも、多摩地域におきましては、南北方向の主要な幹線道路であります南北道路の整備に重点的に取り組んできていただいております。これによりまして、交通の円滑化など一定の成果を上げてきておりますが、多摩地域の魅力をより一層高めるためには、東西道路の整備も進め、骨格幹線道路ネットワークを拡充することが重要であると思います。
 東西道路については、新青梅街道や東八道路等の整備は進められておりますけれども、特にかなめとなる新五日市街道の整備は、他の主要な東西道路と比べて大きくおくれていることから、私はこれまでも、委員会、あるいは一般質問も含めまして早期整備を求めたところであります。
 そして、今回の整備方針案では、私の地元の西東京の区間について、新たに優先整備路線に位置づけられました。
 そこで、新五日市街道の整備により、具体的にどのような効果があるのかを改めてお伺いいたしたいと思います。

○中島都市基盤部長 新五日市街道線は、西東京市からあきる野市に至ります多摩地域の主要な東西方向の骨格幹線道路でございまして、今回の整備方針案におきましては、西東京市及び福生市の全区間、小平市及び立川市の一部区間を優先整備路線として示しております。
 本路線の整備によりまして、並行する新青梅街道や五日市街道などの交通が分散されまして、西東京市内におきましては、新青梅街道と所沢街道が交差する北原交差点などの周辺道路の渋滞の緩和や、住宅地への通過交通の排除による安全性の向上などが図られると考えております。
 年度内には整備方針案を策定いたしまして、交通の円滑化はもとより、多摩地域の広域的な連携や防災性向上に資する本路線の早期整備に向け、取り組んでまいります。

○山田委員 今、部長より新五日市街道の早期整備に向けて取り組んでいくという力強いご答弁をいただきました。
 まさに今お話がありました北原交差点は、幾つもの道路が入り組んだ北多摩地域を代表する渋滞の名所であります。その交差点を抱える西東京市にとっても、今回、西東京区間が優先整備路線に選定されたことは大変喜ばしいことであると思っております。
 また、本路線は新五日市街道線でありますけれども、路線全体で多摩地区を広域的に横断する幹線道路であるとともに、これは西東京市のまちづくりにとっても大変重要な路線であると思っております。特に、西東京市の南部地域の道路ネットワークといいますか--大変大きな効果が期待されることから、ぜひ積極的にこの整備を進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたしたいと思います。
 それでは次に、区部と多摩地域の連携についてお伺いいたしたいと思います。
 前回の事務事業質疑におきまして、区部と多摩地域を連携する道路ネットワークの形成に向けた取り組みについて伺いましたところ、今回の整備方針は、区部と多摩地域をあわせた東京全体の方針とし、区部、多摩の連携を図る道路ネットワークの形成にも配慮して優先路線を設定していくとの答弁をいただいております。
 そこで、今回の整備方針の優先整備路線において、区部と多摩地域の連携に資する路線として、具体的にどのような路線を選定しておるのかお尋ねいたします。

○中島都市基盤部長 今回の整備方針案におきましては、西東京市の保谷と練馬区の大泉学園とを結ぶ補助第一五六号線など、区部、多摩をつなぐ六ルートを優先整備路線として示しております。これらの整備により、区部と多摩地域のさらなる交流、連携強化を図ってまいります。

○山田委員 私の地元であります西東京市は練馬区とも接しておりまして、練馬区とは同一の生活圏で暮らす同じ都民でもありますので、このような道路整備についても、区部、多摩地域で分けるのではなく、区部と多摩地域の活発な交流に資する、このような整備を着実に進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 それでは次に、事業認可前の用地の機動的な取得についてお伺いをいたしたいと思います。
 さて、これまで具体的な路線について伺ってきたところでありますけれども、計画を立てるだけで終わるのではなく、それをどう具現化していくのかということが大変重要だと思います。
 我が党の今定例会での代表質問におきまして、都市計画道路の早期整備に向け、来年度から、事業認可前であっても機動的に道路用地を取得していくとの答弁がございました。
 そこで、その制度導入に当たっての趣旨を改めてお伺いいたしたいと思います。

○中島都市基盤部長 都市計画道路の整備に当たりまして、道路沿道のマンション建設や宅地分譲などが発生いたしますと、用地取得に了解が必要な権利者の数が増加いたしまして、結果として事業の進捗に影響のある事例が生じておりました。
 このため、今回の整備方針の策定を機に、都市計画道路の整備を加速化させるため、優先整備路線の区域内におきまして、建物がなく更地の状態で、すぐにでも道路用地として確保できる土地がある場合には、道路整備に必要な用地として機動的に取得することといたしました。これにより道路ネットワークの早期形成を図ってまいります。

○山田委員 都市計画道路の早期整備を図るためには、このような、地権者がふえてしまう前に用地を買い取ることは効果的であると思います。地権者から見ても、今までは事業に協力したくても、事業認可前であることから行政に買ってもらえず、やむを得ずミニ開発を行ったという事例も私も数多く聞いております。
 機動的に用地を取得することは、私は、大変評価できることだと思います。今後、この制度を活用し、道路ネットワークを早期に形成することを要請いたしたいと思います。
 それでは、また、次の質問に入ります。
 次に、都営住宅の建てかえについてお伺いいたしたいと思います。
 都内に二十六万戸ある都営住宅については、建てかえにより機能更新を図り、あわせてまちづくりに活用が可能な用地を創出することが重要であると考えております。都は、年間約三千八百戸の建てかえを進めているということであり、毎年数多くの団地でたくさんの工事が発注されております。
 都営住宅の建てかえ工事は、居住者にとって住みやすい住宅になるという側面に加えて、都内の中小企業に対しても多くの受注機会が得られるという面から、極めて重要な意味を持っていると思います。
 そこで、改めて、都営住宅の工事に伴う中小企業の受注機会の確保の意義について、都の考え方をお伺いしたいと思います。

○五嶋再編利活用推進担当部長建設推進担当部長兼務 都は、地域社会の活力創出に資する中小企業の受注機会確保のため、分離分割発注の推進を図っておりまして、都営住宅の建てかえにおきましても、積極的に取り組んでいるところでございます。
 分離分割発注は、業種ごとに工事を分離発注することで事業者の専門性が発揮されるとともに、発注ロットを適切に分割することで、参加可能な事業者の範囲が広がり、競争環境が生じてまいります。このことは、入札契約に求められる透明性、競争性、品質確保という社会的要請を満たすものでございます。
 平成二十六年度におきまして、都営住宅の建てかえ工事で中小企業が受注した割合は、五百五十二件中五百十一件、九二・六%となっております。

○山田委員 都営住宅の建てかえ事業に多くの中小企業が公正に参加できる機会を与えられるということは、大変望ましいことであると思います。そして、受注機会の提供は、中小企業の経営を支えるのみならず、都内の建設業にとっても、安定的な需要の提供と人材育成、あるいは技術伝承の場にもなっており、今後も分離分割発注など適切かつ柔軟に進めていただきたいと思います。
 また、他方、このように分離分割により建てかえ工事を発注した場合は、大規模な都営住宅団地では建てかえ工事を何期かに分けて順次発注することになることから、団地全体の建てかえスケジュールが長期にわたることもあり得ると考えます。
 建てかえ工事が長い期間となりますれば、例えば従前の住戸戸数と実際の入居戸数との間に差が生じる場合もあると思われます。
 そこでお尋ねでありますけれども、事業全体について、工夫によりファミリー世帯など、より入居しやすい仕組みを調整すれば、高齢化の進む都営住宅が活性化し、団地にとっても地域にとっても好ましいことになると考えますが、その見解をお伺いいたします。

○五嶋再編利活用推進担当部長建設推進担当部長兼務 少子高齢化が進展する中で、住宅に困窮する子育て世帯などを都営住宅に受け入れるとともに、団地の活性化を図ることは重要でございまして、これまでも入居者の募集に当たりましては、子育て世帯の当選倍率の優遇制度や若年ファミリー向けの期限つき入居を実施してまいりました。
 今後は、建てかえ事業で供給する住宅におきましても、従前居住者の戻り入居の状況など実情を踏まえた工夫によりまして、ファミリー世帯用住戸の整備をさらに進め、子育て世帯の入居促進に一層取り組んでまいります。

○山田委員 ぜひ工夫により、団地に若い世帯を呼び入れてほしいと思うものであります。
 若者世帯が家賃負担や住宅の狭小さから結婚や出産をちゅうちょすることがないよう、都営住宅は、こうした世帯に安心して生活できる住まいを提供するということが、その大きな役割だと考えているものであります。
 都営住宅の建てかえ事業を計画的に進めて、都民生活の向上を図っていただくよう求めて私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

○河野委員 私からは、不燃化特区と特定緊急輸送道路について、まずはお聞きしたいと思っております。
 先ほど来、この二項目はかなり活発な議論がされておりますし、重複を避けたいと思いますが、技監から先ほど強い決意をいただきましたので、かなり満足はしているんですけど、質問をさせていただきたいと思います。
 来年度は、四十四億円を区への支援事業として当初予算に計上しております。不燃化特区の支援制度について、これまでの実績をお伺いしたいと思います。

○山下防災都市づくり担当部長 不燃化特区は、整備地域のうち、特に重点的、集中的に改善を図るべき地区について、従来よりも踏み込んだ取り組みを行う区に対して、都が平成三十二年度までの特別な支援を行うことにより不燃化を強力に推進していく制度でございます。
 これまで約二万五千件の全戸訪問を実施するとともに、五カ所の相談ステーションの設置、約四百件のファイナンシャルプランナーや弁護士などの専門家の派遣を行ってきております。
 こうした取り組みにより、建てかえや除却の助成申請については、昨年度実績約三百件に対して、今年度の現時点で約五百七十件と着実に増加してきております。

○河野委員 不燃化特区における建てかえや除去の取り組みは進んでいるというふうなお話ですが、実際地元でまちを見ていても、まだまだ建てかえが進んでいないというふうな気持ちもありますし、我々も木密不燃化十年プロジェクトが立ち上がったときに相当期待したものですから、すごいことが進んでいくんだろうなと思ってはいるんですけど、なかなかライフステージに合わせて建てかえというのはありますので、本当にこれは難しい問題で、課題があるかと思います。
 不燃化特区の目標である平成三十二年度末までに、燃えないまちを実現するため、建てかえや除去をもっと強力に進めていく必要があると考えますが、都は区が進める不燃化特区の取り組みをどのように後押ししていくのか。
 これは、先ほど議論の中で全戸訪問というふうなことがありましたけど、これについても、区から聞くと、もっと取り組みを深くしていきたいというふうな話もありますので、その点についてもよろしくお願いします。

○山下防災都市づくり担当部長 これまで、不燃化特区におきましては、老朽木造建築物の建てかえや除却を促進するため、全戸訪問などにより、住民への制度の周知や意向の把握を行ってまいりました。しかし、区が全戸訪問の取り組みを行っていく中で、一戸当たり一回の訪問では建てかえに向けて住民の理解が進まないなどの要望があり、それを踏まえ、来年度から一戸当たり三回まで訪問できることといたします。
 今後、全戸訪問で得られた情報を活用し、資金面や権利関係の調整など課題解決に適した専門家を派遣するなど、住民に対して積極的にサポートしていくよう区に促し、確実に不燃化建てかえに結びつけてまいります。
 こうした取り組みを通じて、不燃化特区は、平成三十二年度までに燃えないまちとなるよう、全力で取り組んでまいります。

○河野委員 ありがとうございます。
 三回まで訪問ができるというふうな形にしていただくということで、技監からも、人間関係が非常に必要だということをお話しされておりましたけど、我々も戸別訪問をしても、一回ではなかなか支援していただけないことがありますが、何度も何度もやっていただくことによってこれは進んでいくと思います。ぜひとも(「戸別訪問だめだよ」と呼ぶ者あり)そうですね。ぜひともそういう取り組みを行っていただきたいと思います。
 不燃化特区という木密地域の改善を強力に進めていく仕組みを期間限定でせっかくつくったのですから、ぜひとも有効に活用されるよう、あらゆる工夫を続けていただきたいと思います。
 また、現在、不燃化特区に指定している地域外にも、特別な支援により改善すべき地域が存在すると思っております。
 そこで、不燃化特区の拡大を図っていく必要があると考えますが、所見をお伺いいたします。

○山下防災都市づくり担当部長 昨年十二月、不燃化特区の一つである北区赤羽西地区では、特定整備路線補助八六号線の整備に伴い、区の沿道まちづくりの方針が定まったことから、一部区域を拡大いたしました。
 今回改定する防災都市づくり推進計画で定めた整備地域の中で、特に改善が必要な箇所については、今後も区からの提案に基づき特区に指定し、その効果を整備地域の改善に波及させてまいります。

○河野委員 ありがとうございます。
 特区の拡大ということで、私の地元も、特区の整備地域に指定されていないところでも肌感覚的にちょっと危ないなと思うような地区がたくさんありますので、そういったところも含めて将来的には拡大をしていただければと思っております。
 不燃化特区の支援制度は平成三十二年度まで残り五年ということですが、区から不燃化特区の指定の提起があれば、区の危機感、意欲をそぐことなく対応していただきたいと思います。
 続きまして、特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化についてお伺いします。
 今月末に改定予定の耐震改修促進計画では、特定緊急輸送道路沿道建築物についての新たな目標や施策を位置づけ、都はこれに基づき耐震化を進めていくことになりますが、改めて目標の設定の考えと来年度予算の見積もり方について伺いたいと思います。

○飯泉耐震化推進担当部長 耐震化推進条例により診断を義務づけた結果、特定緊急輸送道路沿道建築物の九割以上で診断が実施され、耐震化状況がほぼ把握できたことからシミュレーションを行ったところ、特に耐震性が低い建築物を解消し、かつ、耐震化率を九〇%とすることで、震災時における道路機能が確保できることが明らかになりました。
 このことを踏まえ、耐震改修促進計画の改定案では、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック開催までの新たな耐震化の目標や、最終的に耐震化率一〇〇%を目指す目標年次を定めてございます。
 平成二十八年度予算案は、計画の改定案に示す目標を達成するために必要な額を計上したものであり、緊急輸送道路沿道建築物耐震化促進事業等として約百五億円を計上してございます。

○河野委員 これは先ほども議論がありましたけど、大幅な減額補正をされたりとかいろいろありました。来年度については、とにかくできるだけ使い切るように努力していただきたいと思いますし、これは区市町村、区ごとによって対応というのが違いますし、区が一〇〇%やっていただかないと、都全体としても一〇〇%いかないわけですので、これは引き続き区との調整をしっかりしていただいて、この前の補正のときにもお話ししましたけど、補助額が違うということもありますので、そういったことも含めて将来的にいろいろ考えていただきたいと思います。
 特定とか特区とかついているわけですので、これは裏返せば、特区に入らなかった、もしくは特定に入っていない--国道から一本入ったところでは全く制度が違うわけですので、そこでは不公平感が当然あるわけです。しかし、それを指定したというのは、道路閉塞をなくすという大前提があるわけですので、これを達成しなければ、不公平感というので理解していただいている方たちにもいいわけが立ちませんので、ぜひこれは、大変苦労されているということは理解しておりますけど、頑張ってやっていただきたいと思っております。
 現状の耐震化状況が耐震ポータルサイトで公表されていますが、これを見ると、私の板橋区内も含め、区部西部などにおいて耐震化率の低い路線が見受けられます。また、地震時に倒壊の危険性が特に高いIs値〇・三未満の建築物も区内には十九棟あると伺っております。沿道建築物の耐震化を着実に進めていくためには、こうした路線や構造物などにも着目して取り組む必要があると思いますが、見解をお伺いいたします。

○飯泉耐震化推進担当部長 東京二〇二〇大会までに計画の改定案で定める耐震化の目標を確実に達成していくためには、理事お話しの耐震化率が低い路線に存在する建築物や、特に耐震性が低いIs値〇・三未満の建築物を対象として、重点的、集中的に耐震化を進めていく必要がございます。
 このため、青梅街道など耐震化率が低い路線の中からモデル区間を設定し、都や区市町村の職員が直接訪問し、個々の建築物において耐震化の障害となっている課題を把握した上で、解決に向けて具体的に検討してまいります。
 また、特に耐震性が低い建築物の早期解消に向け、改修費用の助成額をさらに引き上げるなど所有者の支援強化を行い、沿道建築物の耐震化を加速させてまいります。

○河野委員 ありがとうございました。
 続いて、補助九二号線の陳情についてお伺いします。
 補助九二号線のうち、本陳情区間の北側では整備が進んでいると聞いておりますが、現在の取り組み状況について改めてお聞きしたいと思います。

○中島都市基盤部長 補助九二号線の起点から陳情区間に至ります延長約一・五キロメートルにつきましては、平成二十四年度末に交通開放された区間も含めまして、約一・二キロメートルが完成しております。
 また、北区田端五丁目から田端三丁目地内の約〇・一キロメートルが現在事業中でございます。残る約〇・二キロメートルのJR山手線の交差部の区間につきましては、早期の事業化に向けまして、事業者であります建設局がJR東日本と交差構造などの協議中でございまして、本陳情区間と同様、引き続き整備方針案におきまして優先整備路線として示しております。

○河野委員 補助九二号線のうち、本陳情区間の北側の区間においては事業中、あるいは事業化に向けた取り組みが着実に進められていると。特にJRとのクロスのところについてもさまざま困難があると思いますけど、ぜひとも、これは建設局のことですが、進めていただきたいと思います。
 本陳情区間も含め、今回優先整備路線に示された区間が整備されることで、補助九二号線の起点となる本郷通りから本陳情区間の南側の道灌山通りまでつながり、周辺の幹線道路の交通が分散されて、交通の円滑化が進むというふうに理解をしております。
 私も隣の板橋区に住んでいるものですから、環七とか、それから王子の飛鳥山の方から浅草方面に抜けていくときに、本郷通りから不忍通りを通ってぐるっと回っていかなきゃいけないところが、これがつながることによって大変スムーズになるんだろうなというふうなことを期待しております。
 一方、本陳情区間より南側の区間は、平成十六年三月に策定された区部における都市計画道路の整備方針において、日暮里谷中地区として見直し候補区間に選定され、昨年十二月、この区間について廃止の方針と聞いておりますけど、同じ補助九二号線について、一方は廃止の方針が出ているにもかかわらず、本陳情区間については必要性が確認され、その上で優先整備路線に選定されており、その位置づけが大きく異なるように思いました。
 そこで、補助九二号線における見直し候補区間と本陳情区間について、その両区間の違いについて改めて伺いたいと思います。

○中島都市基盤部長 見直し候補区間として選定いたしました陳情区間の南側の区間でございますが、寺社地を中心といたしました歴史的、文化的資産などが存在する地域の特性を踏まえて見直しを検討することとしております。
 その後、地元の荒川区などとともに、周辺の道路ネットワークの形成が進む中で、地域における通過交通の削減や、来街者など歩行者の安全確保、地域の防災性の観点から検討いたしまして、都市計画道路としての必要性が低いことを確認したために廃止とする見直し方針を定めたものでございます。
 一方、本陳情区間でございますが、田端二丁目付近土地区画整理事業の区域が一部重複してございまして、区画整理事業による、まちづくりを踏まえた道路整備の必要性や道路ネットワークの形成により、交通の分散による渋滞の解消や通過交通の流入抑制による地域の安全性向上を図るとともに、地域の防災性向上に資するとして必要性を確認し、優先整備路線として示しているものでございます。

○河野委員 本陳情区間の整備の必要性、重要性は理解しました。
 一方、本陳情区間の地元からは、道路整備に伴う地域の分断が発生し、結果として町会などの活動に支障を来すのではないかという懸念を持たれている方もいると聞いております。
 本陳情区間の北側では、平成二十四年度末に交通開放している区間があるとのことですが、これまで、補助九二号線の整備により地域が分断され、町会活動などに支障を来したかどうか、その点についてお伺いします。

○中島都市基盤部長 陳情区間の北側では、例えばでございますけれども、土地区画整理事業により補助九二号線が整備された区間におきまして、自治会の区域を横断している箇所もございますが、自治会による防災訓練などの活動が継続して行われております。

○河野委員 理解しましたが、引き続き地元のさまざまな声に対して丁寧に対応していただきたいと思います。
 陳情の願意については、既に都と区市町により、学識経験者の意見を踏まえた上で、補助九二号線についても十分な検討が行われております。見直すべき都市計画道路は、本陳情区間の南側に位置する日暮里谷中地区の見直し候補区間のように見直されるべきでありますが、本陳情区間のように、都市計画道路ネットワークとして、その整備効果も含め、必要性が確認された箇所については、引き続き着実に整備が図られるべきだと考えます。
 本陳情区間は、第三次事業化計画の優先整備路線であり、事業者である東京都建設局も丁寧な対応に努めることであります。
 また、本区間については、整備計画及び事業の見直しを求める陳情が環境・建設委員会においても審査された結果、平成二十七年十二月の定例会で不採択になっております。よって、本陳情については不採択にすることが適当だと考えております。
 以上で私の質問を終わります。

○北久保委員 それでは、六問質問させていただきます。
 小金井三・四・一号線、小金井三・四・一一号線について伺います。
 そもそも都市計画道路は、活発な都市活動を支えるとともに、都民の安全・安心を確保する上で極めて重要な役割を果たす都市基盤であり、ネットワークを形成することで、その機能が十分に発揮されると認識しています。
 小金井三・四・一号線、小金井三・四・一一号線についても、予算特別委員会における我が党の木村議員の質問により、小金井市のみならず、隣接する市も含めた広域的なネットワークを形成する上で重要な路線であることを確認したところであります。改めて両路線の必要性を確認したいと思います。
 そこでまず、小金井三・四・一号線が優先整備路線に選定された理由について伺います。

○中島都市基盤部長 小金井三・四・一号線は、隣接する三鷹市内の連雀通りや国分寺市内の都市計画道路と一体となって、区部と多摩地域を東西に結ぶ広域的な道路ネットワークを形成する路線でございます。
 現在、連雀通りと東八道路との間では、東西方向の都市計画道路が十分に整備されていないことから、連雀通りと小金井街道との交差点などで渋滞が発生しております。
 また、はけの道など、周辺の道路に交通が進入することによりまして、地域を安心して歩くことができない状況となっております。
 本路線の整備によりまして、東西方向の広域的な道路ネットワークが形成され、交通が分散されることによる小金井街道などでの渋滞の緩和や生活道路への通過交通の排除によります地域の安全性の向上などが図られることから、優先整備路線として選定したものでございます。

○北久保委員 次に、小金井三・四・一一号線が優先整備路線に選定された理由について伺います。

○中島都市基盤部長 小金井三・四・一一号線は、接続する府中三・四・一六号線と一体となって、五日市街道から甲州街道に至る南北の広域的な道路ネットワークを形成する路線でございます。
 現在、天文台通りと小金井街道の間は約三・六キロメートルであり、南北方向の都市計画道路が十分に整備されていないことから、小金井街道や新小金井街道などで渋滞が発生しております。
 また、広域避難場所である武蔵野公園や小金井公園への避難路も十分に確保されておりません。
 本路線の整備によりまして、南北方向の広域的な道路ネットワークが形成され、交通が分散されることによる小金井街道や新小金井街道などでの渋滞の緩和や、広域避難場所である武蔵野公園や小金井公園へのアクセス向上が図られることから、優先整備路線の案として示したものでございます。

○北久保委員 両路線とも広域的な道路ネットワークを形成する上で重要な路線であり、早期に整備していくべきと考えます。
 とはいえ、両路線は、小金井崖線や野川を横断しています。両路線が都の景観計画において、国分寺崖線景観基本軸として指定されている区域にあることなどから、道路の計画について見直しが必要なのではないかという意見もあるようですが、そもそも景観基本軸と道路整備との関係についてはどのように考えるのか、都の見解を伺います。

○上野都市づくり政策部長 景観基本軸につきましては、東京都景観計画におきまして、東京全体の景観構造の主要な骨格となり、景観形成上特に重要である丘陵地や崖線、臨海部などを指定いたしまして、建築物等の良好な景観形成を誘導しております。
 一方、道路などの公共施設につきましては、景観計画におきまして、人々の暮らしや企業活動を支える基盤となるだけでなく、都市に風格を与えることができる社会資本でもあることから、機能性や安全性の確保を前提として、積極的に地域の景観形成に資するよう整備していくこととしております。
 景観基本軸は、必要な道路の整備を排除するものではなく、既に国分寺崖線におきましては、府中所沢線や調布保谷線などが整備されております。小金井三・四・一号線、小金井三・四・一一号線の二路線につきましても整備を行うことは可能でございまして、景観や環境に配慮しながら適切に対応していくこととしております。

○北久保委員 景観基本軸であっても、東京都景観計画のもとで、環境に配慮しながら必要な道路整備を行うことができることがよくわかりました。
 そこで、小金井三・四・一号線、小金井三・四・一一号線の整備に当たって、具体的にどのように自然環境等に配慮しているのか伺います。

○中島都市基盤部長 予算特別委員会でもご答弁しておりますが、整備方針の決定後、両路線の事業化を検討する際には、国分寺崖線や野川など、現地の地形や自然環境などを踏まえまして、整備形態などについて適切に対応していくこととしております。

○北久保委員 さきの予算委員会で、地元の木村議員が国分寺崖線や野川をとても大切に思う気持ちはよくわかりました。事業化に当たっては現地を十分に確認し、住民に対して丁寧な説明をお願いいたします。
 繰り返しになりますが、都市計画道路は、つながってこそ機能を発揮いたします。まさに小金井三・四・一号線、小金井三・四・一一号線の整備の行方が多摩地域や区部も含めた広域的な道路ネットワークの形成を左右するといっても過言ではありません。賛成、反対の意見、当然いろいろあるでしょうが、整備に当たっては環境への配慮もなされているということであります。
 以上のことから、現在の都市計画に基づき、一刻も早く両路線を事業化すべきと意見を表明して、次の質問に移ります。
 次に、個別の都市計画道路について質問いたします。
 予算特別委員会において、多摩地域全体や北多摩地域と埼玉県を結ぶ道路ネットワーク形成に向けた取り組みについて質問いたしましたが、今回、私の地元の新青梅街道の整備について伺います。
 新青梅街道は、多摩地域と都心とを結ぶ東西方向の幹線道路であり、市民生活を支える重要な都市インフラであります。古くより江戸と多摩を結んだ歴史ある道路であり、昭和三十年代から四十年代にかけて現在の形に整備され、地域の交通を支えてきました。
 しかし、東村山市と東大和市の市境付近の約一キロの区間においては、都市計画で定められた幅員で整備されておらず、歩道の幅が約一・六メートル程度と大変狭く、車道との間にガードレールを設置する空間がない区間もあることから、歩行者や自転車の通行において安全上の課題があります。
 そこで、本区間について、安全性向上のため早期整備を図る必要があると考えますが、見解を伺います。

○中島都市基盤部長 新青梅街道は、多摩地域における東西方向の主要な骨格幹線道路でございまして、災害時の円滑な救援救護活動を支える緊急輸送道路にも指定されております。
 お話の区間でございますが、車線数は確保されているものの、歩道の幅員が二メートルに満たないため、歩行者のすぐ近くを車両が走行するなど、安全性が確保されておりません。
 このため、今回の整備方針の案におきまして、整備済みの前後区間と同様に、歩行者が安心して歩けるよう歩道を拡幅することとし、優先整備路線として示しております。

○北久保委員 新青梅街道は、多摩地域を支える重要な道路であります。今回、優先整備路線に示された区間が整備されることにより、安全性や走行性が向上することから、ぜひとも早期整備に努めていただきたいと思います。
 最後の質問になります。
 次に、東村山三・四・九号線について伺います。
 本路線は、西武新宿線の東村山駅と西武多摩湖線の武蔵大和駅を結ぶ路線として計画されており、地域の活性化や住みやすいまちづくりに寄与し、市民が生活する上で整備効果の高い道路であります。
 現在は、計画道路に並行している都道一二八号線により両駅がつながっていますが、歩道が狭く、電柱が車道脇に立っていることから、歩行者や自転車が車道に出て通行せざるを得ないなど、とても危険であります。そのため、地元からも都市計画道路の整備を望む声が上がっております。
 そこで、東村山三・四・九号線の早期整備を図る必要性があると考えますが、見解を伺います。

○中島都市基盤部長 東村山三・四・九号線は、お話の東村山駅と武蔵大和駅を結ぶ延長約二キロメートルの路線でございます。本路線の整備によりまして、駅へのアクセス性が向上し、拠点の形成や連携強化に寄与するとともに、歩道と車道の分離によります安全な歩行空間の確保などが期待できます。
 このため、今回の整備方針の案におきまして、連続立体交差事業が進んでいる東村山駅西口から二百六十メートルの区間を東村山市施行の優先整備路線として示しております。

○中村委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○中村委員長 異議なしと認め、予算案、付託議案、報告事項及び陳情に対する質疑は終了いたしました。

○中村委員長 次に、陳情の審査を行います。
 初めに、陳情二八第一六号及び陳情二八第一七号を一括して議題といたします。
 本件につきましては、既に質疑を終了しております。
 これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、いずれも趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○中村委員長 起立少数と認めます。よって、陳情二八第一六号及び陳情二八第一七号は、いずれも不採択と決定いたしました。
 以上で陳情の審査を終わります。
 以上で都市整備局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後七時九分散会

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