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Tokyo Metropolitan Assembly

都市整備委員会速記録第十四号

平成二十七年十二月十一日(金曜日)
第六委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長中村ひろし君
副委員長北久保眞道君
副委員長曽根はじめ君
理事伊藤こういち君
理事河野ゆうき君
理事鈴木 章浩君
やながせ裕文君
中山ひろゆき君
白石たみお君
谷村 孝彦君
きたしろ勝彦君
藤井  一君
山田 忠昭君
立石 晴康君

欠席委員 なし

出席説明員
都市整備局東京都技監都市整備局長技監兼務安井 順一君
次長浅川 英夫君
技監邊見 隆士君
理事榎本 雅人君
理事佐藤 伸朗君
総務部長今村 保雄君
都市づくり政策部長上野 雄一君
住宅政策推進部長桜井 政人君
都市基盤部長中島 高志君
市街地整備部長奥山 宏二君
市街地建築部長妹尾 高行君
都営住宅経営部長永島 恵子君
基地対策部長筧   直君
企画担当部長オリンピック・ パラリンピック調整担当部長兼務荒井 俊之君
連絡調整担当部長菊澤 道生君
都市づくりグランドデザイン担当部長小野 幹雄君
まちづくり推進担当部長佐藤  匡君
住宅政策担当部長加藤  永君
民間住宅施策推進担当部長山崎 弘人君
航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務佐々木 健君
防災都市づくり担当部長山下 幸俊君
多摩ニュータウン事業担当部長宮城 俊弥君
局務担当部長森  高志君
耐震化推進担当部長飯泉  洋君
経営改革担当部長臼井 郁夫君
再編利活用推進担当部長建設推進担当部長兼務五嶋 智洋君
営繕担当部長青柳 一彦君
横田基地共用化推進担当部長交通政策担当部長兼務堀   真君

本日の会議に付した事件
意見書について
都市整備局関係
土地信託議案の調査
・第二百三十一号議案 土地の信託の変更について
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○中村委員長 ただいまから都市整備委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書一件を提出したい旨の申し出がありました。
 本件につきましては、本日の理事会において協議した結果、調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりました。
 お諮りいたします。
 本件については、理事会の協議結果のとおりにすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○中村委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○中村委員長 次に、土地信託議案について申し上げます。
 土地信託議案は財政委員会に付託されておりますが、本委員会所管分について、議長より調査依頼がありました。
 本件については、調査結果を財政委員長に報告することになっております。
 公文の写しはお手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成二十七年十二月九日
東京都議会議長 川井しげお
都市整備委員長 中村ひろし殿
   土地の信託に関する議案の調査について(依頼)
 左記の議案について調査し、財政委員長にご報告願います。
     記
1 調査議案
 第二百三十一号議案 土地の信託の変更について
2 提出期限 平成二十七年十二月十一日(金)

○中村委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、都市整備局関係の土地信託議案の調査並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 なお、先ほどの理事会協議の結果、土地信託議案については、本日調査を終了し、その結果を財政委員長に報告することを申し合わせてあります。ご了承願います。
 これより都市整備局関係に入ります。
 初めに、土地信託議案の調査を行います。
 第二百三十一号議案、土地の信託の変更についてを議題といたします。
 本案については既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○今村総務部長 十一月二十七日の当委員会で要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元に配布しております都市整備委員会資料の一ページをお開き願います。
 勝どきサンスクエアの信託報酬、信託配当(予定・実績)、支払利息の実績の推移でございます。
 信託報酬、信託配当、支払い利息について、年度ごとの実績を記載しております。
 以上で資料説明を終わらせていただきます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○中村委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○立石委員 勝どきサンスクエアの土地信託の変更について、二、三ご質問いたします。
 中央区勝どきの信託事業が延長されることを知り、事業が始まってから既に二十五年を経過したのかという感慨が込み上げてきました。当時、私は都議会議員になったばかりのころであり、地元の先輩区議が、この地域における問題の解決がいかに困難であるか、平たくいえば、やけどするから余り関心を持つなというような先輩の議員さんの忠告をいただいたことが思い出に残っております。つまり大変難しいことだよと、こういうことでありまして、当時、血気盛んだった私は、ようしという気持ちになりました。
 それはそれとして、中央区の当時の人口を振り返ってみると、平成八年の建物竣工時には、昭和三十年代初頭十六万四千人をピークに、当時の人口は七万二千人と減少の一途をたどっていました。つまり満員電車に揺られる、一時間半もかかるようなご苦労の多いサラリーマン、ビジネスマン、ウーマンの皆さんがたくさんいらっしゃるというような状況の中で、都心の一等地があいていたということに非常に矛盾を感じたわけであります。
 そこで、東京都とともに、何か解決する方法はないだろうかと、本事業を考えてきたわけであります。大変熱心な東京都の、当時は住宅局といっておりましたが、住宅局の局長を初めとする皆さんが真剣に解決の手法を編み出してきたわけであります。当時、そういう状況の中にあって、地方自治法の改正まで図ってきたということでございます。これはどういうことかというと、公有地の土地信託制度が可能になるようになったということであります。
 そこで、もろもろ難しいといわれていたこの事業を、公有地の土地信託制度のもとに解消する方法を見出してきたというわけでありまして、つまりそれはどういうことかというと、お住まいになっておられる、あるいは都有地をお借りして事業をしていらっしゃる方が、それぞれ自分の資本を投下しながらいろいろな工夫をされて土地を支えてきたという一面もあったわけであります。
 しかし、これをほかの方法を使うということはなかなか難しかった、そういうような状況の中でこの問題を捉えております。
 そこで、質問として、この事業の土地信託制度を採用し、今回これを延長するに至った理由について、まず質問の一番としてお聞きしたいと思います。

○桜井住宅政策推進部長 本事業の対象地区は用地の大部分が都有地でございましたが、不法占有状態にあった民間住宅や不適正な使用のあった旧都営住宅などが建っていたことに加えまして、建物の老朽化、非効率な土地利用など、地区全体の住環境の整備が必要な地域でございました。
 こうした問題を解決するため、昭和四十年代ごろから再三、地区内関係者と協議を進めてまいりましたが、住民折衝は難航し、この地区を適正化するための事業は円滑に進みませんでした。
 昭和六十一年の地方自治法の改正によりまして、公有地で土地信託ができるようになったため、信託銀行の総合的な能力を活用して、錯綜した権利関係の調整やテナント振興対策、資金調達など、事業の円滑な進捗を図るため、再開発事業に土地信託を導入いたしました。
 今回、土地信託契約の満了を迎えまして、信託物件について、引き続き延長、売却、都への返還の三つの点から、専門家の意見も踏まえながら検討を行いました。
 その結果、今までの運用実績は良好で、信託期間の延長により引き続き健全な資産運用が可能であることから、土地信託を五年間延長することが適切と判断いたしました。

○立石委員 ただいま答弁を聞いていて、当時の風景が目に浮かんでまいりました。終戦直後、日本橋かいわいで育った私が目にした風景といえば、夕日に映える日本橋三越の建物の一部と富士山で、あとは文字どおり焼け野原の焼け跡でありました。
 その後、バラックが建ち並び、まち並みを徐々に、日本橋かいわいは東京の中心部としての復興を遂げていきました。
 一方で、当時の勝どきは、戦災を逃れた木造住宅、木造都営住宅、終戦直後に建てられた木造の飲食店とか小売店が雑然と密集しており、まさにこの当時の混沌としたまちの姿がそのまま残っているというような状況でありました。
 本事業によってまちの様子は一変し、洗練された姿に大きくさま変わりをいたしました。勝どきから銀座へと延びる晴海通りを、私の言葉でよくいっていたことは、東京のシャンゼリゼ通りだという意味で、しょっちゅう話をしておりました。
 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、今やこの地区は、海外からの来訪者にも注目をされるエリアとして期待されるような状況になりました。
 事業開始前のこの地区は、都心の銀座と臨海地区の晴海を結ぶ重要な路線に面するとともに、都営大江戸線の開通後には、駅直結の場所となることを予定されており、当時から将来性を秘めた地域でありました。
 本土地信託事業は、このような土地のポテンシャルの高さを生かしながら、民間の知恵や経験等のノウハウを活用し、土地の持つ収益力を十分発揮してきた事業であります。
 そこで、本件土地信託の収益について、次にお伺いいたします。

○桜井住宅政策推進部長 勝どきサンスクエアの信託における収益につきましては、都に対する当初の信託配当を二十九億円と見込んでおりましたが、平成二十五年度決算累計では二億一千万円余でございました。
 ただし、将来信託財産が返還された際に、引き続き価値のある財産として有効活用していくための備えが必要であると判断をいたしまして、信託配当として受け取るのではなく、積み立ててきたものが平成二十六年度末現在で約二十二億二千万円余存在いたします。この積立金は、信託が終了した時点で信託財産とともに都に返還されることになります。

○立石委員 今の説明で、将来に向けての積立額が約二十二億、配当実績の二億円余と合わせて約二十四億円強となっていることがわかります。これらを合わせると、当初の信託配当予想二十九億に占める割合は八割以上となっていることになります。
 当時の状況から、バブル崩壊後、日本経済は長い低迷を続けてきましたが、そのような中にあっても、これだけの収益を上げてきたということを考えると、本信託事業は十分成功をおさめることができたのではないかと思います。
 また、当時のこの土地が抱えていたさまざまな問題を解決して、ここまで信託事業を進めてきたことに、あわせて大いに評価すべきであると考えます。これまでの関係者の努力の結晶が、現在の勝どきの信託ビルそのものであると私は考えます。
 最後に、本土地信託事業について、都としてどのように評価しているかをお伺いいたします。

○桜井住宅政策推進部長 本土地信託事業は、地価が高騰する中で、その要因とならない都有地の有効活用や、民間の知識、経験を利用した土地活用を図ることができ、また毎年着実に収益を上げております。
 これに加えまして、この地域の抱える課題解決のため、市街地再開発事業を行い、老朽化した建物が混在する都有地の権利調整と有効活用を図ることにより、良好な都市環境の再生に寄与したと考えております。
 具体的には、良質な公的賃貸住宅の供給、晴海通りにおける拡幅用地の整備、大江戸線の出入り口を設置したことなどでございます。
 これらのことから、本土地信託は大変意義のある事業と考えております。

○立石委員 冒頭申し上げましたとおり、事業開始から四半世紀を経過し、信託開始当時の状況と変わってきているものもありますが、今後、建築年数の経過に伴い、大規模な修繕なども当然必要になってくると思います。これらのリニューアルに適切に対応するとともに、運営面でも必要な改善がなされるよう、さまざまな工夫を凝らし事業を進めていくことを要望し、私の質問を終わります。ありがとうございました。

○曽根委員 私からも、この土地信託の延長の議案について質疑をさせていただきます。
 幾つかダブりもありますので、若干省略もさせていただきたいと思います。
 都の土地信託事業は、バブル経済真っ最中の八七年に契約されました新宿モノリス以来、五カ所で行われまして、バブル崩壊が始まっても、コスモス青山、両国シティコア、ハイジアと次々計画されて、九一年の勝どきサンスクエアが最後の土地信託になります。五カ所とも、都が期待した予想信託配当の目標を実際の配当は大きく下回っただけでなく、五カ所のうち一カ所では建設のための銀行借り入れを残す結果となっております。
 また一方で、信託銀行は、契約で貸出残高の解決も都から保障されており、また貸出利息と信託料で着実に利益を上げ、五カ所のうち勝どきを含めて四カ所では、都への配当分よりも多い額を受け取っております。
 すなわち、都としては、大事な都有地を都民のために全面的に活用することを放棄して銀行に委ねてしまった上に、バブル崩壊で全く見通しが狂ってしまった。さらに、オフィス床があいてしまうと、その穴埋めに都の出先事務所が入居して、結構高いテナント料を負担するという事態も起きております。
 また、バブル崩壊直後に建設したビルについては、いずれも着工までに地価やテナント料の下落が明らかになりつつあっただけに、踏みとどまるチャンスがあったはずだということで我が党は批判してまいりました。
 こうした経過について明確な総括もないまま、土地信託を安易に延長するやり方は認められないし、今後のあり方は、改めて都民的活用の立場で見直すべきということで、この間、これまで四カ所の信託の延長もしくは再延長に反対してまいりました。
 これらの基本点を踏まえて、勝どきサンスクエアについて、このサンスクエア独自の問題がありますので、幾つか質疑をしておきたいと思います。
 まず、この勝どき一丁目の土地信託、サンスクエアビルについて、土地信託にふさわしかったのかどうかについて、土地信託の具体化され契約して以来の長年の経過について、所管局としてちゃんと総括を行ったのかどうか、そしてこの事業の評価について、見解を伺いたいと思います。

○桜井住宅政策推進部長 本土地信託事業は、地価が高騰する中で、その要因とならない都有地の有効活用や、民間の知識、経験を利用した土地活用を図ることができ、また毎年着実に収益を上げております。
 これに加えまして、この地域の抱える課題解決のために市街地再開発事業を行ったことで、良好な都市環境の再生に寄与したと考えております。
 これらのことから、本土地信託は大変意義のある事業であると考えております。

○曽根委員 私たち議会として判断する上で、担当局としての明確な総括の内容が示されていないことも含めて、この事業の評価についてはもっともっと明確にしていく必要があるということをまず申し上げておきたいと思います。
 データを見る限り、今お話のあったように、ほかの大幅な赤字を出しているビルに比べて、バブル崩壊後に建設されたにしては総体的には利益を上げております。
 ただ、勝どきの場合は、借金の返済は早目に終わっているにもかかわらず、都への配当額は予定額二十九億円の一割以下の二億円程度にとどまっており、銀行が受け取った信託料や利息の方が多くなっております。この点についてはお聞きしようと思いましたが、今、前の方が質問されて、このほかに二十二億円余りの積み立てを行っているというお答えがありました。
 この積立金を、本来であれば、都への信託配当に加えることも十分できたにもかかわらず、なぜ都は--協議をしたということですので、信託銀行と協議して、これを積み立てにしたのか、この点についてお聞きします。

○桜井住宅政策推進部長 まず、この事業の総括、評価ですけれども、総括につきましては専門家の意見を聞きながら実施をしております。
 その結果、建設に要した借入金は平成十八年に完済をしていること、建物、設備は適宜修繕を実施して良好であること、賃料設定はおおむね市場水準を維持していること、入居率は現時点で一〇〇%であることから、今後、より安定した資産運用が見込めると考えておりまして、専門家からも同様の評価を得ております。
 それから、積立金でございますけれども、将来、信託財産が返還された際、その財産を引き続き価値のあるものとして有効活用していくためには、環境性能や情報通信など、使用者のニーズに応えるための費用がかかる可能性が高いと考えております。
 このため、信託銀行とも協議をいたしまして、将来への備えが必要であると判断し、信託配当として受け取るのではなく、積み立ててきたものでございます。

○曽根委員 この事業の評価は、東京都の側から見ての評価というのももちろんあるでしょうが、現にこのビルに入居しているお店やオフィス、また上に入っている住宅の居住者などにとって、まちづくり全体の中で果たしている役割がどうなのかということは当然あろうかと思います。
 それをある程度は知っておかなければと思って私も現地に行ってみたんですが、このビルは、地下と一、二階まで三フロアがスーパーや商店、また地元の郵便局や食堂や飲み屋さんなどが入居しており、三階から九階までがオフィスフロアで、十階から十六階までは住宅供給公社と中央区による都民住宅、区立住宅、いわゆる中堅所得層向けの公共住宅が入っておりました。全フロアの六割強が賃貸で、残りは区分所有ということでした。お店、オフィスともにほぼ埋まっているという状況なので、確かに経営的には安定しているかと思います。
 ただ、そのオフィスの中の大体二割ぐらいの割合でしょうか、三つの区画に東京都の第一市街地整備事務所が入っておりました。それから、看板ははっきりしなかったんですが、環二の事務所も入っているということでした。
 やはり聞いてみますと、前のテナントが出てしまった後の穴埋めで都の事務所が入居したんじゃないかと思いますが、これは東京都も銀行任せでは赤字が出る危険があるということで協力したということです。したがって、都の配当が目標の二割以下でとどまっていて、一方で積み立てが積まさっているということを放置しておいていいのかという点で、私、大変疑問があります。
 そして、このビルの役割ですけれども、このビルは地下鉄勝どき駅の真上にありまして、勝どき橋交差点の角地であり、晴海、月島への結節点で、今後、東京オリンピックに向けて大変重要な位置にあると思います。また、近隣の地域は、中央区、江東区なども、どちらも人口急増地域でありまして、今、勝どき駅が通勤時に乗客があふれて大変なことになっているということで、地下鉄が動いていない夜中に拡張工事をやっているということも現地でお聞きしました。ビルの入居者、店舗の方々にもかなり騒音などでの影響が出ているということでした。
 このように、まち全体が、状況が動いている中で、このビルの役割、今後どうしていくのかと。やはりこれは銀行任せではなく、オリンピックに向けてのまちのこの地域での役割も含めて、場合によっては市街地整備事務所がそのまま入っているのがいいのか、それとも別の活用が、オフィスビル床の活用があるのかなども含めて、今後の活用を都として積極的に考える余地があるんじゃないかというふうに思います。
 それから、都が信託をやめて返還を求めれば、この二十億円以上の積立金も、このビルとともに都の裁量で今後有効に活用の道も、可能性も開けてまいります。
 以上のことを踏まえると、銀行への信託の延長ではなく、別の活用方法も、まだ何カ月かあるわけですので、十分活用方法を検討する余地があるんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

○桜井住宅政策推進部長 今回、土地信託契約の満了を迎えまして、信託物件について、引き続き延長、売却、都への返還の三つの点から、今後の市況を含めた専門家の意見も踏まえながら検討を行いました。
 その結果、今までの運用実績は良好で、信託期間の延長により引き続き健全な資産運用が可能であることから、土地信託を五年間延長することが適切と判断をいたしました。
 副委員長のお話がありました東京都への返還につきましては、都が直接商業ビルを所有することにより、土地建物だけでなく賃貸借契約も承継することになるため、テナント管理等を都が直接行うこととなり、課題が多いというふうに考えております。

○曽根委員 そのテナントの扱いをどうするかの問題については、ちょっと後で意見をいいますが、この勝どきサンスクエアビル、大変重要な場所にあり、ビルの人に伺いますと、前回のオリンピック誘致の、二〇一六年の方の誘致のころから、ニューヨークタイムズが取材に来たり、アメリカの投資会社のスタッフなどがもう盛んに様子を見に来ているという状況だということでした。これから本気でオリンピックを成功させるために、オリンピックが迫ってから慌てて対処するよりも、今からこの地域の貴重な資源として活用の道を確保すべきじゃないかというふうに思います。
 それから、最後に、現地でこのビルの一階に入っているパン屋さんに、偶然ちょっとパンを買いに寄らせていただきました。そのご主人が、偶然ですが、何年か前までこのビルの商店会の会長さんだった方で、先ほどちょっとお話のありました昭和四十年代からですか、長く続いたこの地域をどうするかについての長い困難な話し合いや、その後の開発の経過について話をしていただきました。この地域で商売していたお店の方、住んでいた方、ビルの入居を条件に再開発に協力してもらったこの経緯、都の側にとっても、商店街や住民にとっても大変難しい開発だったということは、私もよく、想像にかたくない状況でした。
 その後は、このお店に繰り返しこの三井住友、当時は三井、別の銀行名だったと思いますが、繰り返し来て、何度も家賃値上げの話があったと。しかし、商店街の店の決算書を全部突きつけて、みんな赤字なのに値上げとは何だ、店を全部つぶす気かと、この交渉で受け入れずに頑張ってきたという話もされていました。それから、都が建てさせたビルなんだから、なぜ銀行の人ばかり来て都が来ないんだというふうなこともおっしゃっていました。
 これは現地に住んでいる人、入居している人のいい分ですが--都は公ですから、確かに都の職員が出ていくと不公平な家賃の値引きなどはできないという、そういう考え方もあるかもしれません。
 しかし、東京都はこういった理由でこの間ずっとこの事業を民間に委ねることで、こうした民民の問題は解決していくと。東京都として、都民のさまざまな営業や生活の大変さに直接向き合う場面を避けてきたような気が私はするんです。
 しかし、今後はオリンピックを初めとして、こうしたまちづくり一つ一つについて、都民の理解と協力が得られるように、まず都が責任を持つべきものは持つと、腹をくくらなければならないときが私は来ているような気がします。
 私、前に財政委員会におりましたときに主税局に質問をしたことありますが、主税局を褒めるわけじゃありませんけど、都民税や固定資産税を払いたくても払えない零細企業に対して、だったら破産させて従業員を解雇に追いやってまで税金を取り立てるかと、そういうことはさすがにしないわけです。
 ぎりぎりで分割納税や猶予期間を設けるなどのノウハウは、東京都だって持っています。私も交渉に何度も立ち会ってきて、そういう姿を見てまいりました。公だからできないということはないというふうに思っております。
 そういう点でも、今後のこの土地信託のあり方、そして、そこに入居して、店舗をやったりオフィスをやったり、それから上には入居者もいるという複雑なこのビルのあり方について、今後も東京都として全面的な、やはり公的な活用を考える立場で、私は安易な土地信託の延長ではなく、東京都としてもっともっと全面的な検討をすべきじゃないかということを申し上げて終わりたいと思います。

○桜井住宅政策推進部長 当該ビルの管理運営や賃料水準などにつきましては、東京都と受託者が密接に意見交換を常日ごろより行っております。
 また、本土地信託は、民間の知識や経験を利用して土地活用を図ることを目的としております。事業の委託者である東京都が、当該土地の利活用やテナント管理に直接関与するということは考えておりません。

○曽根委員 その直接入居しているお店やなんかの人たちと交渉しているのは、確かに今までは三井住友だったんですよ。結構本社の人が来て、そのパン屋さんの話では、パンも買って、いろいろと話をしながら、何とかその家賃問題のお互いの合意をしようということで、相当向こうも苦労していたということは認めていました。
 今度、その三井が引っ込んでみずほにかわるわけですよね、主たる信託相手が。本当にみずほにかわって、みずほの銀行の人が行くんでしょうけど、大丈夫かなと。地元にはもう相当長年のいろんな問題がたまっているし、商売だって楽じゃないと。店も、どんどん年をとって廃業になっているという状況の中で、本当に大丈夫かということはちょっと心配でした、私は。
 そういう点、東京都が直接は交渉することはないというこの仕組みについて、私は直接東京都が全面的に出ていけということはいっているんじゃなくて、例えば東京都の外郭団体も含めて活用するとかいう方法はほかの地域でもやっているわけですから、そういった手法も含めて検討すべきだということを申し上げたわけで、その点申し上げておきたいと思います。終わります。

○中山委員 私からも勝どきサンスクエアについてであります。
 当該地域については、都市環境向上あるいは都民の利便性という視点で大きな役割を果たしてきたこと、また果たしていることから評価をする立場で質問をいたします。
 先ほど立石先生の方からも質問がありまして、中央区の表も裏も全てを知り尽くしている立石先生でありますので、ほぼ総括されているというふうにも思っておりますし、曽根副委員長においては現地まで足を運ばれたということで、私もあそこのパン屋さん、一回入ったことがある、思い出したわけでございますが、本当に、当時のこと、先ほどお話ありましたとおり、いろんなご苦労があったんじゃないかと、そのように私も目に浮かんだわけでございます。
 さて、これまでコスモス青山などの土地信託契約の延長が財政委員会に報告され、会派としてもその都度、これまでの検証と総括を求めてまいりました。いずれもバブル崩壊の影響により、配当がかなり少なくなっているようであります。
 また今回、本委員会に調査依頼されたのは、中央区勝どき一丁目所在の勝どきサンスクエアでありますが、他の土地信託は都内の一等地で権利関係もまとまっているということに対して、勝どきサンスクエアは、先ほどお話がありましたとおり、権利関係が複雑だとも聞いております。
 そこで、今回の変更点は、他の土地信託と同じく五年間の信託期間延長であります。他の土地信託と異なる点、これは、受託者から代表行である三井住友信託銀行が抜け、みずほ信託銀行単独になるという点であります。
 まずはこれらの変更の理由について、お伺いしたいと思います。

○桜井住宅政策推進部長 土地信託契約の満了を迎えまして、信託物件について検討を行った結果、今までの運用実績は良好で、信託期間の延長により引き続き健全な資産運用が可能であり、また、不動産市況等にも柔軟に対応できることから、土地信託を五年間延長することが適切と判断をいたしました。
 また、信託の受託者につきましては、今回、三井住友信託銀行株式会社から、信託期間満了をもって受託者を辞任したい旨の申し出があったため、みずほ信託銀行株式会社の一社による受託に変更することといたしました。

○中山委員 今ご答弁をいただきましたが、できれば三井住友信託銀行がなぜ抜けたのかということを聞きたかったわけですが、企業の事情ですから、一々公の場で出せるものではないと認識しておりますので、よしとしたいというふうに考えております。
 次に、先ほども答弁ありましたけれども、当初見込んだ配当と実際の都の配当、その差が生じた理由はどのようなものであるのか、伺います。また、銀行の信託報酬額についてもあわせて伺います。

○桜井住宅政策推進部長 勝どきサンスクエアの信託配当につきましては、当初二十九億円と見込んでおりましたが、平成二十五年度決算累計では二億一千万円余でございました。この差につきましては、バブル崩壊後の長期にわたる景気の低迷などの影響によるものと考えております。
 一方、将来、信託財産が返還された際に、引き続き価値のある財産として有効活用していくための備えが必要であると判断をいたしまして、信託配当として受け取るのではなく積み立ててきたものが平成二十六年度末現在で約二十二億二千万円余存在し、最終的には都に帰属することになります。
 また、銀行の信託報酬額につきましては、平成二十五年度末の累計で約二億円余でございます。

○中山委員 今ご答弁ありましたが、実際は当初二十九億円を見込んでいたということですけれども、平成二十五年度決算累計で二億一千万円であり、その理由は、価値のある資産として引き続き有効活用するために備えた積み立てが二十二億円でありますということであると思います。
 都有財産であり、二〇二〇年の東京五輪が来ますとさらに注目をされる地域でありますから、いろいろな意味で資産価値が上がるのではないかとも考えられます。
 資産価値をよりよくするための備えとして、この二十二億二千万円があるということでありますので、これはこれで心強いことだというふうに思います。とはいいましても、今後も配当が多いことにこしたことがないわけなんですね。
 そこで、賃料は周辺物件と比べ適切な水準とするなど、収益確保に必要な経営がなされているのか、稼働率はどうか、あわせて伺いたいと思います。

○桜井住宅政策推進部長 収入確保に必要なテナントの賃料につきましては、地域相場に応じた賃料水準によるテナント誘致などの努力を銀行側に求め、実施してきた結果、賃料はおおむね市場水準で推移をしております。
 支出につきましても、維持管理や給水光熱費の効率化などにより縮減に努めまして、収益確保に取り組んでまいりました。
 また、現時点での入居率は一〇〇%でございます。

○中山委員 先ほど、曽根副委員長からもいろいろと周辺状況などもお話ありましたけれども--一日立っていたわけじゃないんですけれども、あそこにいますと、朝は築地の買い出し人などが自転車で通ったり、あるいは通勤客がすごい人数通るわけなんですね。昼ごろになると築地の方々が、仲卸の方々が戻ってくるというようなところで、夜はまた通勤客と、あるいはお買い物客が大変通る地域であります。そういう意味では、あの交差点というのは大変立地がよいということでもありますので、引き続き空き物件が出ないように銀行に求めていただきたいと要望したいと思います。
 それでは最後に、東京都は従来より、専門家チームを発足させて総括、評価をし、しっかりとした出口戦略をつくると答弁されております。
 今回、契約内容を変更せず、五年間の契約期間を延長するという報告がなされたわけですが、五年後に向けて見通しをどのように持っているのか、伺いたいと思います。

○桜井住宅政策推進部長 今回の信託期間の延長に際しましては、二十五年の信託運営の状況を踏まえまして、専門家の意見を聞きながら検討を行ってまいりました。
 その結果、当面は安定的な信託運営が可能であるとの評価を得ており、五年間延長することが適切であると判断をいたしました。社会経済状況や都の行政需要の変化の可能性もあるため、一定期間ごとに改めて検討することが適切でありまして、五年後に改めて検討をいたします。

○中山委員 総括しますと、都の評価は順調だということでありますし、二〇二〇年大会のちょうど大変注目される地域でありまして、晴海だとか、あるいはお台場だとか、そういう面からしても大変いろんな需要が多いところでありますから、そういった評価ということになってくるわけでございます。
 今後も出口戦略も含めてサンスクエアの発展を期待して、質問を終わりたいと思います。

○やながせ委員 私からもこの勝どきサンスクエアの土地信託の延長について、何点かお伺いしていきたいと思います。
 それで、かなり論点かぶっているんで、かなりはしょって聞いていきたいと思うんですが、土地信託というのは、これはかなり難しいなというふうに思っています。これを機に、過去の四つの--これは財務局系の案件ですけれども--についても伺いましたけど、やっぱりローリスク、ハイリターンというのはないんだなというふうに思うんですね。
 ただ、この土地が、さっき立石先生おっしゃっていたように、さまざまな権利関係が複雑で、それをうまく整理していくためには民間の力を使わざるを得なかったということで、この収益に関しては当初予定は二十九億、それに対して配当利益二億、積み立てが二十二億あると。八割をキープしているということを考えると、これはおおむね評価されるものなのかなというふうにも思います。
 ただ、この土地信託、これから採用されることはないだろうというふうには思っているんですけれども、それはやっぱりほかの四つの案件を見ても、都が直接借金を負って建てるわけではないんですけれども、その信託銀行が負っている借金というのは、これはイコール都の借金であって、その事業がうまくいかなければその債務を負わなければいけないと。都が直営することに比べると、信託銀行にある一定の利益をお支払いしているわけですから、上がりが減ると、こういったことも考えて、大きなリスクもあるんだということを踏まえると、今後、この土地信託というようなことに関しては慎重に考えていかなければいけないんだろうというふうに思います。
 ただ、バブル期にあれだけの乱高下がありながらも、これだけをキープしたということは、さまざまな並々ならぬご努力の結果なんだろうというふうに申し上げておきたいと思います。
 それで、私からも、今後どうやってその利益を最大化していくのかという点について話を聞いていきたいというふうに思うんですけれども、私は、売却については、今ちょうどオリンピック前のタイミングだということで、かなり地価は上がってきているという状況です。建物の需要もかなり大きいと。オリンピック後にこの地価が暴落するんじゃないかというようなこともかなりいわれているわけでございます。
 この売却の--オリンピック後、この五年間延長するとちょうどオリンピックの一年後にこれをもう一回検討するというタイミングが来るわけですけれども、オリンピック後の地価の暴落等々のリスクに関してどうお考えであるのかということについて、まずお伺いしたいと思います。

○桜井住宅政策推進部長 専門家の意見によりますと、不動産価格はこの後数年でピークに達するものの、当該物件については信託を延長しても当面は安定的な収益が見込まれるとのことでございます。
 本物件は勝どき駅直結の極めて貴重な都有地でありまして、現時点では売却することは考えておりません。

○やながせ委員 おっしゃっていることはわかるんですけれども、私はやっぱり資産価値が高いときに売りどきということもしっかり考えなければいけないだろうというふうに思っています。
 ですので、これ五年後に検討する際にはかなり早い段階でこれを売るのかどうかということも、やはりいきなり売るということには当然いかないでしょうから、これは後でも申し上げますけれども、相当早いタイミングで出口戦略を検討していただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 その利益の最大化をするためには何が必要かということなんですけれども、入りの部分は賃貸収入であるということ、この賃貸収入を上げていかなければいけない。コストをカットするという意味でいうと、管理費が大部分を占めているわけでございまして、この管理費をどれだけ落とせるかということ、また、信託報酬もコストですので、これをカットできるのかどうかということ、こういったことを考えなければいけないと思うんです。
 そういった意味ではこの管理費の部分、この売り上げが二十六年度に関していうと三億二千万の賃貸収入に対して管理費が一億二千七百万であるということで、約四割をこの管理費で占めておるということであります。その妥当性についてはいろいろとお伺いしました。平米単価が六千五百円余りなので、妥当ともいえるんではないかということでありますけれども、どうやら聞いてみると、この管理をみずほから委託している会社というのは、ずっとこの二十年間にわたって同じ会社であるというふうに聞いております。そういったことを考えると、やっぱりこの契約更新を契機にしっかりと管理費を、コスト削減していくという努力が必要だろうというふうに思います。
 ぜひ、指導権限は都にあるということですので、みずほがしっかりと、そのコストの安い、けれどもクオリティーは高いというところを選ぶように指導していくべきと、競争入札等々に付すべしというふうに考えますけれども、この点について見解を伺いたいと思います。

○桜井住宅政策推進部長 管理会社の選定は受託者が行うことでございますが、管理費の節減につきましては、維持管理や給水光熱費の効率化などについて報告を受け、銀行と協議しながら実施をしてまいりました。
 今後も都民の財産が有効に活用されますよう、引き続き信託銀行とこれは協議をしてまいります。指導ということではなくて、協議をしてまいりたいというふうに考えております。

○やながせ委員 ぜひしっかりと協議をしていただいて、この管理費がもう少し--ずっと一億二千七百万円近辺で推移していますので、ぜひこれをお考えいただきたいというふうに思います。
 それから、この賃料収入についてなんですけれども、これ過去十五年間を見てみると、大体平成十年が三・二億円、それからだんだん上がってきて、十六年、十七年、三・六億円ぐらいで推移して、十九年、二十年、四億、そこからまただんだん下がってきて二十五年に三・三億というような数字になっておるということであります。
 それで、この賃料収入をしっかりとキープすることが大事なんですけれども、そのためには、みずほ信託銀行がどれだけ頑張ってくれるのかということになると思うんですが、三井住友信託銀行が撤退した、さっき中山委員の方からは、その理由は聞かないということでありましたけれども、私、推測するに、やっぱりこれは見合わないんだろうなというふうに思うんです。
 そもそもこの信託銀行の収益としては、この信託報酬と利息の二つ、ダブルインカムだったわけですけれども、この利息が、もう借金を返し終わっているので信託報酬しかないということで、みずほはこれから毎年、三・二%の契約ですので一千万程度の収入しかないということになると思うんですね。毎年一千万の収入で大きなさまざまなリスクを背負いながら、この賃貸収入の適切な確保をしていかなければいけないというのは、これはかなり厳しいことなんだろうというふうに思うんです。だから、これを二つの銀行で分けたら当然五百万ずつになりますから、とても事業的には見合わないなということになって、三井住友さんはもういいですわということになったんだろうというふうに思うんですね。
 この三・二%というのは、賃貸収入の三・二%を信託報酬として信託銀行が受け取るということなんですが、例えばこの賃貸収入が三億二千万から三億五千万に上がったとしても、この信託報酬が上がる金額というのはもう本当に微々たるものであるというふうに思います。そういう意味でいうと、余りこれ、インセンティブが銀行側に働かないんじゃないかというふうに考えるわけであります。
 みずほ信託銀行がしっかりとこの賃貸収入のために努力をしていく、そのために都としてどういうことをしていくのかと、この点についてお伺いをしたいと思います。

○桜井住宅政策推進部長 土地信託契約は契約の方法の一つでありますので、双方が対等の立場で合意をするものでございます。当合意に基づきまして、信託契約における銀行の信託報酬は賃料の三・二%と決まっておりまして、その信託報酬の上げ幅の大小の評価ということはお答えしかねますけれども、基本的には賃料収入と連動する仕組みとなっているということでございます。

○やながせ委員 それはわかっているんですけどね、賃貸収入の三・二%が信託報酬であるということで、それだとトータル金額が少ないので、余り頑張って一〇〇%埋めていこうというようなインセンティブが働かないのではないかと。ですので、これは都としては、今一〇〇%という良好な状況をキープされているということですので、その状態を維持できるように、しっかりとみずほ信託銀行と協議をしていただきたいというふうに思います。
 それで、最後に、今後、五年間でどれくらいの収益を考えているのか、この点について聞いておきたいと思います。

○桜井住宅政策推進部長 収益につきましては、今のような状況が続くと仮定すれば、一年間の信託配当が約一千四百万円でありますので、五年間の累計で約七千万円と試算をしております。

○やながせ委員 これは、配当としては七千万円というのはわかるんですけれども、本当の利益というのは、さっきの積み立てた二十二億円の原資になったように、当期信託利益金というのがあって、これが毎年、二億三千万、四千万という金額が出ているんですね。
 これをどれくらいの規模で今後五年間で稼ごうとしているのかと、その点についてお聞かせいただければと思います。

○桜井住宅政策推進部長 信託利益金についてでございますが、今のような社会経済状況が続くと仮定すれば、一年間の利益が毎年約二億円から三億円で推移しておりますので、五年間の累計では約十億円から十五億円になると試算をしております。

○やながせ委員 これは市況によるということもよくわかるんですけど、この最初の信託を始めるときには二十九億の収益を予想しているんだということ、これははっきりいっているわけです。ですから、二十四億円で八割をキープしたねと、それを評価するということができるわけでありまして、これはしっかりと目標で、これだけの収益を上げるんですよということを明示していただきたいと思います。重ねて問いはしませんけれども、ぜひその目標数値を持って、そこに向かって進んでいけるようにお願いしたいというふうに思います。
 ごめんなさい、最後もう一問ありました。
 五年後の出口戦略についてなんですけれども、これはいつからどのようにこの戦略を策定していくのか、この点についてお聞かせください。

○桜井住宅政策推進部長 土地信託の今後のあり方につきましては、社会経済状況や都の行政需要の変化の可能性もあるため、一定期間ごとに改めて検討することが適切でありますので、五年後に改めて検討いたします。そうしたことも含めまして、受託者等との関係者と意見交換を行っております。

○やながせ委員 その五年後にこれ検討していては当然遅いですので、すぐに検討を始めていただきたいというふうに思います。
 今回の土地信託の延長は、これは適切な判断であったんだろうというふうには思うわけですけれども、ただ五年後にリスクとしては--またみずほ信託銀行がこれだけの報酬で例えば信託の延長を受け入れるのかどうかといったら、それはかなり厳しいんではないかということも考えられます。そのときには、売却をするのか、都が直営で使うのかということを考えなければいけないわけですから、それには余り時間がないかなというふうに思います。
 ですので、すぐに、この信託の延長が始まったら、この五年後にどういった形で使っていくのかということの検討を始めていただきたいと。そして、都民の財産がしっかりと有効的に活用されるように努力をいただきたいということを申し上げまして、質問を終わります。

○中村委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○中村委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 この際、本案に対して意見のある方は発言願います。

○曽根委員 土地信託の変更議案についての日本共産党都議団の意見を述べます。
 都の土地信託は、勝どきを初め五カ所で行われましたが、いずれも信託配当が目標を大きく下回るとともに、信託銀行は貸出利息と信託料で着実に利益を上げ、勝どきを含め四カ所では、都への配当分より多い額を受け取っております。
 都としては、都有地を都民のために全面的に活用することを放棄して銀行に委ねた上に、バブル崩壊で見通しが狂い、オフィスが埋まらなければ都の事務所が入居してテナント料を負担する事態になっております。
 こうした経過について明確な総括もないまま、土地信託を安易に延長するやり方は認められないし、今後のあり方は、改めて都民的活用の立場で見直すべきであります。
 勝どきサンスクエアについては、ほかに比べて利益を上げておりますが、都への配当額は予定額の二十九億円に対し二億円程度で、一方で、約二十二億円余の積立金を蓄えております。信託をやめて返還させれば、この積立金も都の裁量で有効に活用の道が開けます。
 このビルは勝どき駅の真上にあって、今後のオリンピックなどに向けて重要な位置にあります。近隣地域は人口急増地域であること等も踏まえて、都民利用の観点から、今後の活用を都として再検討すべきであります。
 以上の点から、土地信託の安易な延長には反対いたします。
 以上です。

○中村委員長 発言は終わりました。
 お諮りいたします。
 本案につきましては、ただいまの意見を含め、委員長において取りまとめの上、財政委員長に報告いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○中村委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 以上で土地信託議案の調査を終わります。
 以上で都市整備局関係を終わります。

○中村委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○中村委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○中村委員長 この際、安井東京都技監から発言を求められておりますので、これを許します。

○安井東京都技監 一言お礼のご挨拶を申し上げます。
 中村委員長初め委員の皆様方におかれましては、数々のご指導、ご鞭撻をいただきまして、まことにありがとうございました。
 この間頂戴いたしました多くの貴重なご意見、ご指導などにつきましては、今後の事務事業の執行に十分反映させ、万全を期してまいりたいと存じます。
 今後とも一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう心からお願い申し上げまして、大変簡単ではございますが、お礼のご挨拶とさせていただきます。まことにありがとうございました。

○中村委員長 発言は終わりました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後二時二分散会

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