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Tokyo Metropolitan Assembly

都市整備委員会速記録第十二号

平成二十六年十一月二十六日(水曜日)
第五委員会室
午後一時開議
出席委員 十四名
委員長島田 幸成君
副委員長高橋 信博君
副委員長大島よしえ君
理事舟坂ちかお君
理事野上 純子君
理事神林  茂君
栗山よしじ君
石川 良一君
白石たみお君
上野 和彦君
谷村 孝彦君
菅野 弘一君
尾崎 大介君
立石 晴康君

欠席委員 なし

出席説明員
都市整備局局長技監兼務安井 順一君
次長浅川 英夫君
技監佐野 克彦君
理事櫻井  務君
理事西倉 鉄也君
総務部長細渕 順一君
都市づくり政策部長上野 雄一君
住宅政策推進部長今村 保雄君
都市基盤部長佐藤 伸朗君
市街地整備部長鈴木 昭利君
市街地建築部長久保田浩二君
都営住宅経営部長永島 恵子君
基地対策部長筧   直君
企画担当部長福田  至君
連絡調整担当部長黒川  亨君
景観・プロジェクト担当部長小野 幹雄君
まちづくり推進担当部長佐藤  匡君
住宅政策担当部長加藤  永君
民間住宅施策推進担当部長山崎 弘人君
航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務山下 幸俊君
防災都市づくり担当部長佐々木 健君
多摩ニュータウン事業担当部長太田 誠一君
局務担当部長臼田  仁君
耐震化推進担当部長佐藤 千佳君
経営改革担当部長臼井 郁夫君
再編利活用推進担当部長建設推進担当部長兼務五嶋 智洋君
営繕担当部長青柳 一彦君
横田基地共用化推進担当部長交通政策担当部長兼務牧野 和宏君

本日の会議に付した事件
都市整備局関係
第四回定例会提出予定案件について(説明)
・平成二十六年度東京都一般会計補正予算(第四号)中、債務負担行為 都市整備局所管分
・東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例
・宅地建物取引業法等関係手数料条例の一部を改正する条例
請願陳情の審査
(1)二六第一四号 多摩都市モノレール上北台・箱根ケ崎間の延伸整備の早期実現に関する請願
(2)二六第五〇号 都営住宅の平成二十六年度収入認定通知書兼使用料決定通知書の不当性に関する陳情
(3)二六第五二号 国内の米軍のオスプレイ全機を平成二十六年十二月末までに都へ誘致することに関する陳情
(4)二六第五三号 都営東砂七丁目アパートのインターホンの設置に関する陳情
(5)二六第六一号 東日本大震災に係る応急仮設住宅の供与期間に関する陳情
報告事項(説明・質疑)
・東京都営住宅条例の一部を改正する条例について
・東京都特定公共賃貸住宅条例の一部を改正する条例について
・第二百八回東京都都市計画審議会付議予定案件について

○島田委員長 ただいまから都市整備委員会を開会いたします。
 初めに、本委員会の会期中の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承を願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、都市整備局関係の第四回定例会に提出を予定されております案件の説明聴取、請願陳情の審査及び報告事項の聴取を行います。
 なお、提出予定案件につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求をするにとどめ、質疑は会期中の委員会で行い、報告事項につきましては、説明を聴取した後、質疑を終了まで行いますので、ご了承願います。
 これより都市整備局関係に入ります。
 初めに、第四回定例会に提出を予定されております案件について、理事者の説明を求めます。

○安井都市整備局長 本日は、平成二十六年第四回東京都議会定例会に提出を予定しております都市整備局関係の案件をご説明いたします。
 提出予定案件は、予算案が一件、条例案が二件でございます。
 初めに、平成二十六年度補正予算案についてご説明申し上げます。
 この補正予算案は、世界一の都市東京の早期実現に向けて必要な取り組みを加速させるという都の方針に基づきまして、当局において、債務負担行為につきまして必要な補正を行うものでございます。
 続きまして、条例案についてご説明申し上げます。
 お手元の資料2、平成二十六年第四回東京都議会定例会提出予定条例案説明資料をごらんください。
 まず、東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例案でございます。
 住宅性能評価を受けなければならない性能表示事項を定める件の告示の改正を踏まえまして、設計住宅性能評価書を添えて行う長期優良住宅建築等計画認定申請手数料に係る規定を設けるものでございます。
 続きまして、宅地建物取引業法等関係手数料条例の一部を改正する条例案でございますが、宅地建物取引業法の一部を改正する法律の施行等に伴い、宅地建物取引士証の再交付申請手数料に係る規定を設けるものでございます。
 私からの説明は以上でございます。
 引き続き、詳細な内容につきまして総務部長より説明いたします。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○細渕総務部長 ただいまの局長の概要説明に続きまして、本定例会に提出を予定しております案件につきましてご説明申し上げます。
 初めに、平成二十六年度補正予算案につきまして、お手元の資料1、平成二十六年度補正予算説明書によりご説明申し上げます。
 一ページをお開き願います。都市整備局補正予算総括表でございます。
 今回の補正予算案は、一般会計における債務負担行為のみに係るものでございますので、平成二十六年度の当局所管の各会計の補正予算額はゼロ円でございます。
 二ページをお開き願います。
 一般会計の総括表でございますが、ただいま申し上げたとおり、債務負担行為のみに係る補正予算でございます。歳入予算、歳出予算及び一般財源充当額につきましては、変更ございません。
 次に、債務負担行為についてご説明申し上げます。
 五ページをお開き願います。債務負担行為のⅠ、特定整備路線の整備に伴う物件調査委託でございます。
 期間は平成二十七年度、限度額は四百三十二万三千円でございます。
 債務負担の対象は、補助第二九号線、品川区を予定しております。
 これは、特定整備路線の整備を早急に進めるため、用地取得に係る物件調査事務において債務負担行為の設定を行い、年度末から年度当初にかけて切れ目のない事業推進を図るものでございます。
 続きまして、お手元の資料2、平成二十六年第四回東京都議会定例会提出予定条例案説明資料をごらんください。
 まず、三ページをお開き願います。東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例案の概要につきましてご説明申し上げます。
 1、改正の理由でございますが、住宅性能評価を受けなければならない性能表示事項を定める件の告示の改正を踏まえ、設計住宅性能評価書を添えて行う長期優良住宅建築等計画認定申請手数料に係る規定を設けるほか、規定を整備するものでございます。
 2、条例案の概要でございますが、住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく住宅性能表示制度の一部改正を踏まえ、設計住宅性能評価書が提出された場合の長期優良住宅建築等計画認定申請に係る手数料を定めるものでございます。
 四ページから八ページにかけましては条例案文等を、九ページから一六ページにかけましては新旧対照表を記載してございます。
 次に、一九ページをお開き願います。宅地建物取引業法等関係手数料条例の一部を改正する条例案でございます。
 1、改正の理由でございますが、宅地建物取引業法の一部を改正する法律の施行等に伴い、宅地建物取引士証の再交付申請手数料に係る規定を設けるとともに、規定を整備するものでございます。
 2、条例案の概要でございますが、宅地建物取引主任者が宅地建物取引士に改称されること等に伴い、別表中に宅地建物取引士証の再交付申請手数料に係る規定を設けるとともに、所要の規定を整備するものでございます。
 二〇ページから二二ページにかけましては条例案文等を、二三ページから二六ページにかけましては新旧対照表を記載してございます。
 簡単ではございますが、以上で平成二十六年第四回東京都議会定例会に提出を予定しております案件の説明を終わらせていただきます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○島田委員長 説明は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○島田委員長 なければ、資料要求はなしと確認させていただきます。

○島田委員長 次に、請願陳情の審査を行います。
 初めに、請願二六第一四号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○佐藤都市基盤部長 整理番号1、請願二六第一四号、多摩都市モノレール上北台・箱根ケ崎間の延伸整備の早期実現に関する請願についてご説明いたします。
 請願・陳情審査説明表の一ページをお開きください。また、あわせまして二ページにも案内図がありますので、ごらんください。
 本請願は、武蔵村山市のモノレールを呼ぼう!市民の会会長、米原義春さん外一万四百十人から提出されたものでございます。
 請願の要旨でございますが、多摩都市モノレール上北台-箱根ヶ崎間の延伸を早期に実現する観点から、交通政策審議会答申に向けた調査検討を進めることというものでございます。
 現在の状況でございますが、多摩都市モノレールの上北台-箱根ヶ崎間の延伸については、現在開業中である多摩都市モノレールの上北台駅からJR八高線の箱根ケ崎駅までを結ぶ延長約七キロメートルの路線であり、平成十二年一月になされた運輸政策審議会答申第十八号において、二〇一五年までに整備着手することが適当である路線、A2路線として位置づけられております。
 現在、国においては、答申の目標年度が近づいていることから、本年五月に交通政策審議会の中の鉄道部会を開催し、東京圏における今後の都市鉄道のあり方などについて議論を始めており、平成二十七年度中に次期の答申を取りまとめる予定でございます。
 都としても、今年度、都における今後の鉄道ネットワークのあり方などについて調査検討を進めており、次期答申に向け、多摩都市モノレールの延伸については需要予測や事業採算性などの調査検討を今年度実施しております。
 以上で請願の説明を終わります。

○島田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○谷村委員 それでは、ただいまご説明をいただきました請願二六第一四号について質問をさせていただきます。多摩都市モノレールの箱根ヶ崎への延伸に対する請願であります。
 この請願につきましては、ご案内のとおり、モノレールの延伸を悲願とされております大勢の武蔵村山市民の方々が、一万人を超える署名簿を添えて提出されました。もちろん、荒井前市長、現在の藤野市長も、行政の最重要課題として位置づけて取り組んでおられます。私自身も紹介議員を務めさせていただき、本請願が提出される運びとなったわけであります。
 この署名活動が行われて初めて、都議会に請願として提出されるということを踏まえまして、今期久しぶりに都市整備委員会に所属させていただいた経緯もあります。
 昭和四十四年から八期三十二年間にわたり都議会副議長までお務めになられました萩谷勝彦さんが、この多摩都市モノレールの整備を推進しておられました。その萩谷勝彦元副議長の後を受け継いだ者といたしましては、この十三年間で、一つには多摩都市モノレール株式会社の経営健全化のための都による約三百億円の追加出資、二つ目には当初の目標としておりました一日当たりの利用者十一万六千人の突破、三つ目にはモノレールの軌道空間となる新青梅街道拡幅工事のスタート等の環境整備を推進してまいりました。
 昨夜は、私どもの会に野澤社長もお越しくださり、最大の敬意をお伝えさせていただきましたが、この間の多摩都市モノレール株式会社の徹底した経営合理化にも本当に頭の下がる思いでおります。そして、十五年間待ちに待った次の交通政策審議会での位置づけがいよいよ来年度に控えた今、武蔵村山市だけでなく、東大和市、あるいは瑞穂町の都民の皆様と心を一つにして延伸要望の声を上げているところであります。
 そこでまず、そもそも都が全長九十三キロメートルに及ぶ多摩都市モノレールの全体構想を打ち出した経緯について、現在の都市整備局の見解を改めてお伺いをいたします。

○佐藤都市基盤部長 多摩都市モノレールの全体計画は、都が昭和五十七年に長期計画で発表したものでございます。長期計画では、東京の都市構造を一極集中型から多心型に転換していくこととしておりました。そのため、多摩の心(しん)となる八王子、立川、町田などにおいて業務や文化などの諸機能を育成し、職と住の均衡ある都市圏を形成することにより、多摩地域の自立性を向上させることを目的としておりました。
 多摩都市モノレールは、これら多摩地域の心(しん)だけではなく、北は箱根ヶ崎や南は多摩ニュータウンなどと連絡する中量輸送機関として計画されたものでございます。

○谷村委員 首都の発展というのは、どの国の首都であっても、中心部から放射線状に発展するため、交通機関や道路も放射線状に形成されるわけであります。しかし、新世紀に入って都が発表した多摩の将来像二〇〇一では、それまでの区との格差の解消を求めるだけの多摩の発展ではなく、あるいは都心部に依存した形での発展をするのではなく、当時は三百万都民、現在は四百万都民を擁する多摩地域は、これから自立した発展を目指す方針を明らかにしております。この考え方は全く正しいと思います。
 であるがゆえに、道路でいえば、多摩の南北主要道路五路線の整備、あるいは三環状道路の整備が進められているわけで、鉄軌道の整備においても、これは例外ではありません。
 多摩地域の新たな山手線、私はこれを多摩の手線と呼ばせていただいておりますが、この多摩都市モノレールの整備は、これからの多摩の発展には必要不可欠な存在であります。
 これまで多くの先輩、諸先生方のご努力によりまして、多摩センターから上北台まで開業しておりますが、これにより周辺にどのような効果があったとお考えか、ご見解を伺います。

○佐藤都市基盤部長 多摩地域の公共交通は、先ほど委員からもお話がございましたけれども、都心から放射状に延びる鉄道網とバス路線で構成されておりました。これに対しまして、多摩地域を南北方向に連絡する多摩都市モノレールが整備されたことによりまして、移動時間の大幅な短縮が図られ、地域内相互の連携強化に大きな効果をもたらしております。また、多摩都市モノレールの整備に当たっては、区画整理などの市街地開発事業と一体的に推進してまいりました。沿線では、現在も住宅開発、商業開発等が進むなど地域の活性化にも貢献しており、多摩地域の発展に不可欠な都市基盤となっております。

○谷村委員 これは、もう既にお亡くなりになりましたけれども、前の武蔵村山の荒井三男市長がよく口にしておられました言葉であります。かつて武蔵村山市とお隣の東大和市では人口はほぼ同じ数であったが、上北台までモノレールが延伸したことにより、今やその人口差は一万人も開いてしまったと。
 これから超少子高齢社会の行き着く先には人口減少社会を迎えていくわけでありますが、であるがゆえに、多摩の核となる地域、あるいは業務中核都市などを定めて、さまざまな行政サービスなども集約しつつ、その実効性を高めるためにも、また担保するためにも、多摩の地域と地域を結ぶ都民の足としての公共交通機関を整備していかなければならないわけであります。
 今回の請願にも、平成二十七年度中に国が予定している交通政策審議会答申に向け、武蔵村山市民の思いを適切に反映できるように東京都として調査検討を進めていただきたいとありますが、この交通政策審議会の答申に鉄道路線が位置づけられるというのはどういう意義があるのか、署名をしてくださった都民の皆様にわかりやすいように改めてご説明をしていただきたいと思います。

○佐藤都市基盤部長 運輸政策審議会答申は、東京圏の鉄道整備に関する基本的な計画とされております。昭和三十一年の都市交通審議会答申第一号に始まりまして、平成十二年の運輸政策審議会答申第十八号まで計六回の答申に基づいて東京圏の鉄道整備が進められてきております。
 これらの答申に位置づけられた路線の中から、関係機関により事業主体や事業スキーム、事業採算性等について協議が調ったものから順次事業化がされてきたということになっておりまして、十八号答申では東京メトロ副都心線や日暮里・舎人ライナーが開業に至るなど、平成二十七年までに開業することが適当とされた都内の十六路線については、既に開業、または事業中となっております。
 次期答申についての全体像は明らかにされておりませんが、十八号答申と同様の意義を持つものと理解しております。

○谷村委員 ありがとうございます。ご存じのとおり、武蔵村山市は都内で唯一、鉄軌道駅がない市であります。そのために、通勤や通学等にも定時性が保たれないバスや自家用車に頼らざるを得ない状況にあります。
 超高齢社会を迎え、今後さらに高齢者の数がふえていく中で高齢者の移動手段を確保し、活力にあふれ、誰もが生き生きと暮らせるまちを実現するためにも多摩都市モノレールの上北台から箱根ヶ崎への延伸は待ったなしの状況にあります。
 この区間は、平成十二年に国が出した運輸政策審議会の答申では、二〇一五年までに整備着手することが適当な路線、いわゆるA2路線として位置づけられております。その目標年次がいよいよ来年に迫ってきたわけであります。国は、次期答申に向けて交通政策審議会を設置し、前回からちょうど十五年後に当たる明年平成二十七年度中には、答申を取りまとめるとしております。
 そこでまず、多摩都市モノレールの箱根ヶ崎までの延伸について、次期答申に向けた現在の東京都の取り組みについてお伺いします。

○佐藤都市基盤部長 国は、運輸政策審議会答申第十八号の目標年次が近づいていることから、本年五月から交通政策審議会鉄道部会におきまして、東京圏における今後の都市鉄道のあり方などについての議論を開始しております。平成二十七年度中に次期答申を取りまとめるとしております。
 都としても、今年度、都における今後の鉄道ネットワークのあり方等について調査検討を進めており、多摩都市モノレールの延伸について、年度内を目途に調査検討を進めているところでございます。
 現在、都市モノレールに関する設計条件等の確認や過年度に実施した検討内容の検証を初め、需要予測や事業採算性算出のための将来人口の設定など、設定条件等の整理を行ったところでございます。
 今後は、年度末に向けまして需要予測、事業採算性の検討を実施してまいります。

○谷村委員 十八号答申ではA2路線として位置づけられた多摩都市モノレールの箱根ヶ崎への延伸でありますが、この延伸を確実なものとするためには、次期答申において目標年次までに開業することが適当である路線、十八号答申でいうところのいわゆるA1路線として位置づけられるよう国に求めていくべきであります。
 そこで、国の次期答申は各路線をどのように評価し、位置づけていくのか、また、都は各路線をどのような基準で判断し、ランクづけを行うのかお尋ねをします。

○佐藤都市基盤部長 国は、交通政策審議会鉄道部会の小委員会におきまして具体的な議論を進めております。これまでに小委員会を六回開催しております。
 具体的には、空港アクセスに限定し、事業者などにヒアリングを実施したほか、相互直通運転の影響等による遅延対策のワーキンググループや、バリアフリーや耐震化などの駅空間、防災等ワーキンググループを設置し、検討を行っております。
 首都圏の鉄軌道ネットワークについては来年度議論すると聞いておりまして、個別路線に対する具体的な手法やスケジュール等は現時点では明らかにされておりません。
 一方、東京都では独自に、各路線の評価を単に事業採算性だけではなく、拠点間ネットワークの強化など都市づくりにおけるさまざまな効果などもあわせて、総合的に評価を実施しているところでございます。

○谷村委員 今ご答弁いただきましたけれども、単に事業採算性だけでなく、拠点間ネットワークの強化、都市づくりなどさまざまな効果を総合的に評価をしていると、実施しているということでございますけれども、私も公共交通機関というものは単に事業採算性だけで論じるものではないと思います。
 事業採算性だけを問うならば、全て民営化をすればいいわけでありまして--極論になりますけれども。特に民主党政権の時代にしでかした事業仕分けなどは愚の骨頂であったと思っております。パフォーマンスのみで政治を進めてはならないというよい教訓にはなりましたが、その陰で築地市場の関係者、八ッ場ダムの関係者などは、結局、政治利用に振り回されてしまいました。沖縄県の米軍基地移設問題も同じことがいえると思います。
 話を戻しますけれども、多摩都市モノレールの一日の利用者数は、二〇〇八年に都営交通として開業した日暮里・舎人ライナーの一日利用者数を大きく超えております。多摩都市モノレールは、来年一月に全線開業から十五年を迎えます。開業以来、多摩地域を南北に結び、地域住民の利便性の向上はもとより、沿線地域の活性化にも貢献するなど、今や多摩地域の発展に決して欠くことのできない重要な都市基盤となっております。
 騒音も少ないし、天気のいい日には富士山がくっきり見えます。局長はご利用になられたことありますでしょうか。--ありがとうございます。安心いたしました。いずれ舛添都知事にもご利用いただきたいと思っております。
 この多摩都市モノレール株式会社も、開業当初は重い債務負担による危機的な状況に陥っておりましたが、沿線自治体や都による平成二十年の経営支援等もあり、三百億円の出資であります、経営状況は安定軌道に乗ってきたようにも思います。輸送人員につきましても、繰り返しになりますが、数年前には当初の目標であった十一万六千人、これはもう本当に高い目標と思っておりましたけれども、それを超えることができました。今もなお、乗客数がふえ続けております。
 そこで、多摩都市モノレール株式会社の現在の状況について、都の認識を改めてお伺いします。

○佐藤都市基盤部長 多摩都市モノレール株式会社は、開業以来、多摩地域の重要な公共交通機関としての役割を果たしてまいりました。しかし一方で、委員から今ご紹介あったとおり、当初多くの債務負担ということもございまして、平成二十年に沿線自治体や都による財政支援などを受け経営の再建を図りまして、平成二十年度決算において累積欠損金を解消するとともに黒字を計上しました。多くの長期債務を抱えているものの、その後も沿線自治体との連携や地元の観光資源を生かした利用促進など、会社のこれまでの努力の積み重ねにより、一日の平均乗車人員は昨年度には十二万九千人を超え、沿線自治体などの継続的な支援もあり、平成二十五年決算までに六期連続の黒字を達成しており、会社の経営は堅調に推移していると認識しております。

○谷村委員 繰り返しになりますが、多摩都市モノレール構想は、昭和五十七年の長期計画において、総延長が九十三キロの全体構想を都として都民に示したものであります。本来であれば、都政の主人公である都民が、都に対して早く延伸してくださいと請願するものではありません。むしろ、東京都、あの長期計画から三十年が過ぎているがどうなっているのかと、こう問いただすのが本来の民主主義のあるべき姿であろうと思います。都市整備局がお代官様みたいに、まだこの調査によれば延伸は相ならぬという立場ではないと思っております。どこまでも主権在民であります。
 また、運輸政策審議会答申第十八号での位置づけだけでなく、平成四年十二月に多摩島しょ振興推進本部会議において、箱根ヶ崎-上北台間は事業化すべき路線としても位置づけられております。軌道空間の確保につながる新青梅街道の拡幅もスタートし、今月には残りの区間でも説明会が開催されるなど、沿線住民の期待はより一層高まっております。
 東京オリンピック・パラリンピックの開催に合わせて横田基地の軍民共用化が大きく進むことになれば、それこそ多摩都市モノレールの存在価値は一層大きくなっていくばかりであります。
 多摩都市モノレールの延伸実現に向け、まずは次期答申において上北台-箱根ヶ崎間が適切に位置づけられるよう、都としても国に全力で力強く求めていただきたいと思います。
 最後に、次期答申に向けた都の今後の取り組みについてお伺いをいたします。

○佐藤都市基盤部長 これまでも長年にわたり、沿線自治体や沿線住民の皆様から要望活動をお受けいたしております。延伸に対する切実な思いは私どもも肌で感じてきております。多摩都市モノレールの箱根ヶ崎延伸につきましては、整備の必要性が高い路線との基本認識のもとに、事業採算性の観点だけでなく、鉄道不便地域の解消や多摩地域の移動手段確保など、さまざまな観点から延伸整備について検討し、総合的に判断してまいります。
 今回、一万人以上もの方々から請願を提出いただいたことも受けとめ、国の次期答申に向け、都の検討結果が適切に反映されるよう国に求めてまいります。

○谷村委員 ありがとうございます。各党におかれましては、一万人の方々の熱い思いを、そして武蔵村山市民の皆様の悲願をお酌み取りいただき、本請願が採択されますよう、本請願紹介議員としてご理解とご協力を賜りますよう心からお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○白石委員 私からも多摩都市モノレール上北台・箱根ケ崎間の延伸整備の早期実現に関する請願の意見表明を行いたいと思います。
 多摩都市モノレール上北台から箱根ヶ崎間、約七キロの延伸は、地域住民や自治体から切実な要望が出されています。我が党の武蔵村山市議団が行った市政アンケートでは、四百通を超えるアンケートの返信がありました。
 要望が高い順に見ますと、高齢者福祉の充実、医療福祉の充実に次ぐ三番目に交通対策の充実が望まれているというアンケート調査の結果となりました。
 そのアンケートの中からは、都バス、青梅車庫から東大和市駅、西武柳沢駅行きの本数が減らされ、かかりつけの病院にかかれなくなってしまったというような声や、七十歳を過ぎて運転免許証を返上したら、近所にスーパーや病院もなく、週末に娘に車で来てもらって買い物などを済まし、何とか生活しているというような実態が出されています。
 中には道路渋滞が多いため、休日には他市から大型ショッピングモールを目指す車も影響し、移動ができないと。救急車も目的地にたどり着かないなど緊急車両にも影響が出ているという声も出されています。また軌道交通がないため、車を主な移動手段にしている市民が多いという調査も出ています。
 原付、軽自動車所有に関して、多摩部二十六市平均が五軒に一台保有しているのに対し、武蔵村山市は二軒に一台軽自動車などを保有しているというような調査も出ているように、その背景からも、平成二十三年度から毎年のように東大和市長、そして瑞穂町長などからも都に要望書が提出されています。あわせて、武蔵村山市議会でも全会派一致で多摩モノレールの延伸を早期に求める決議が上がっています。
 交通不便地域を中心にモノレール延伸を早期に望む市民の願いと要望をさらに都も受けとめて、交通政策審議会答申に向けて調査検討や国に働きかけを強め、多摩都市モノレール上北台から箱根ヶ崎間の延伸を早期に実現することを強く訴え、この請願を採択することを求め、意見表明といたします。

○石川委員 多摩都市モノレールは、先ほど来の質問にもございましたが、全体構想が九十三キロですが、現在多摩センター駅から上北台駅十六キロメートルが二〇〇〇年一月から開業したわけでございます。上北台から箱根ヶ崎については質疑を通じまして理解が深まったわけでありますけれども、全体構想九十三キロに対して十六キロというのが余りにも数字が小さ過ぎて、逆にさまざまな議論を呼ぶのかとも思っているわけでありますけれども、改めて、まずこの九十三キロの構想路線の全体計画とはどのようなものなのか、お伺いをいたします。

○佐藤都市基盤部長 多摩都市モノレールの全体計画は、都が昭和五十七年に長期計画で発表したものであり、具体的には、開業済み区間や運輸政策審議会答申第十八号に位置づけのある三区間のほかにも、是政や羽村、秋川方面への延伸など多摩地域を八の字を描くようにルートが設定されております。長期計画では、多摩の心(しん)となる八王子、立川、町田などにおいて職と住の均衡ある都市圏を形成することにより、多摩地域の自立性を向上させることを目的としており、多摩都市モノレールは多摩の心(しん)などを結ぶ中量輸送機関として計画されたものであります。

○石川委員 昨年、私はこの場におきまして、多摩都市モノレール延伸問題について、武蔵村山や瑞穂町について鉄道系交通が極めて弱いことから、延伸を推進すべきという立場で質問をさせていただきました。
 前回の私の質問に対する答弁の中で、需要動向や事業採算性、投資効果等の検討が必要という答弁をいただいたわけでありますけれども、改めて今回請願を審議しているわけでありますけれども、多摩都市モノレール上北台からの延伸をめぐっての需要動向、事業採算性、投資効果について、今年度都で実施している調査検討の進捗状況についてお伺いいたします。

○佐藤都市基盤部長 今年度の調査の検討状況についてでございますが、現在、需要予測や事業採算性算出のための設定条件や、町田方面延伸や八王子方面延伸については導入空間の確保状況等についても整理を行ったところでございます。
 今後は、年度末に向け需要予測、事業採算性の検討を実施してまいります。

○石川委員 多摩センターからの延伸については、十月の二十八日、八王子市は多摩都市モノレール八王子ルートの実現に向けて東京都宛ての要望書を提出しております。多摩センターから多摩ニュータウンの小田急多摩線唐木田駅付近、京王相模原線南大沢駅付近、多摩美術大学付近を経由いたしまして、八王子ニュータウン横浜線八王子みなみ野駅付近を通ってJR八王子駅へ至る十七キロメートルの路線を要望しております。
 一方、町田市は二〇一三年二月に、町田市と市内関係団体で多摩都市モノレール町田方面延伸促進協議会を設置し、運動を開始しております。多摩センター駅から町田駅間の十三キロのうち七キロが、導入空間が確保されており、道路計画がない区間が二キロなど具体的な道路路線を示しながら、市民を巻き込みながらの誘致運動が始まっております。
 これらの動きは、平成二十七年度に答申が予定されている交通政策審議会をにらんでの活動というふうに思いますが、A1は既に着工しているカテゴリーであり、多摩都市モノレール上北台-箱根ヶ崎はA2に位置づけられ、八王子、町田、多摩センターはBのカテゴリーとなっております。
 今後都は、国の次期答申の中で位置づけられた路線にどのように取り組んでいくのか、見解をお伺いいたします。

○佐藤都市基盤部長 運輸政策審議会答申第十八号は、東京圏の鉄道整備に関する基本的な計画とされており、都は、国や鉄道事業者などと連携し、事業スキームや事業採算性について協議し、答申に位置づけられた路線の実現に取り組んでまいりました。
 次期答申についての全体像は明らかにされておりませんが、十八号答申時と同様に適切に対応していく所存でございます。

○石川委員 東京都市長会も毎年、多摩都市モノレールについて要望書を東京都に提出しております。それによりますと、特に多摩都市モノレールの次期整備路線に位置づけられている武蔵村山、瑞穂町等の地域については、早期実現のための都市計画決定とその事業化を図られたい。多摩センターから八王子、町田方面の延伸については、今後整備について検討すべき路線に位置づけられているが、検討にとどまっている状況である。多摩南部の交通結束点としての機能充実が求められていることから、二十七年を目標年度としている運輸政策審議会答申第十八号にかわる新たな答申に位置づけられるように、国及び交通事業者に働きかけられたい。さらに構想路線については、現構想の早期具体化を図るとともに核都市整備や業務核都市整備をにらんだ路線の延長を検討し既存の鉄道と接続させるなど、交通政策システムのネットワーク化を確立されたいというふうに表現をしているわけでありますけれども、同感でございます。
 本請願に賛意をあらわすとともに、多摩都市モノレールの延伸が具体化し、着工する日が来ることを願いまして、質問を終わります。

○島田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○島田委員長 異議なしと認めます。よって、請願二六第一四号は採択と決定いたしました。

○島田委員長 次に、陳情二六第五〇号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○臼井経営改革担当部長 請願・陳情審査説明表の三ページをお開き願います。
 整理番号2、陳情二六第五〇号、都営住宅の平成二十六年度収入認定通知書兼使用料決定通知書の不当性に関する陳情についてご説明いたします。
 陳情者は、武蔵野市の植田魅具さんでございます。
 陳情の要旨でございますが、原爆暦七十年(平成二十六年)二月七日付で東京都知事代理副知事名で都営住宅の入居者に対し不当な決定がなされている。内容は、家賃を高額にするといったもので、日本国憲法に明記された生存権を侵害する人権を無視した居住権侵害である。また、不当な決定通知書には住宅の明け渡しを求める文言があり、我が国が批准している経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約に反する人権を無視した居住権侵害である。
 よって、都議会として、国、政府、関係各省庁等関係団体、都に対し、このような不当通知の撤回を求めるよう議決していただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、都営住宅は住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃(使用料)で賃貸される住宅でございます。
 都営住宅の家賃につきましては、公営住宅法及び公営住宅法施行令により、毎年度入居者からの収入の申告に基づき認定する収入額の区分に応じた家賃算定基礎額に、住宅の規模や立地などに応じた数値を乗じた額とするものと規定されております。
 また、公営住宅法におきましては、引き続き三年以上居住し、かつ一定の基準を超える収入のある入居者を収入超過者とし、明け渡し努力義務を課すとともに、同法施行令において、家賃についても収入等を勘案した割り増し家賃にし、最終的には近傍同種の住宅の家賃とすることが規定されております。
 都営住宅の使用者に対しましては、東京都営住宅条例の規定により、収入認定額、収入超過基準の超過の有無、その他必要な事項を収入認定通知書兼使用料決定通知書により通知しているところでございます。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○島田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○島田委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、不採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○島田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情二六第五〇号は不採択と決定いたしました。

○島田委員長 次に、陳情二六第五二号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○筧基地対策部長 お手元の請願・陳情審査説明表の五ページをお開き願います。
 整理番号3、陳情二六第五二号、国内の米軍のオスプレイ全機を平成二十六年十二月末までに都へ誘致することに関する陳情についてご説明申し上げます。
 陳情者は、武蔵野市の植田魅具さんです。
 陳情の要旨は、現在沖縄県に米軍基地の七割が存在している。そして、危険きわまりないオスプレイが配備されている。よって、沖縄県の米軍基地負担軽減のために都にオスプレイ全機を誘致すること。
 また、沖縄県民に対しては、我が国が批准している経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約に反する人権を無視した居住権侵害が横行しており、それを軽減し、なくすためにも都が手を挙げるべきである。
 よって、都議会として、国の関係省庁や都に対し、平成二十六年中にオスプレイの誘致を行うことの議決をすることというものでございます。
 現在の状況ですが、米軍機の配備につきましては、我が国及び周辺地域における安全保障上の必要性等を踏まえ、日米両政府間で協議、決定されております。
 また、米海兵隊のMV22オスプレイは、老朽化したCH46ヘリコプターの後継機として、平成二十四年に沖縄県の普天間基地への配備が決定され、現在二十四機が運用されております。
 なお、配備決定に当たりましては、日本政府が主体的に安全性の検証を行っており、また、地元に配慮した運用を行うことが日米間で合意されております。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○島田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○島田委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件は、不採択とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○島田委員長 異議なしと認めます。よって、陳情二六第五二号は不採択と決定をいたしました。

○島田委員長 次に、陳情二六第五三号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○青柳営繕担当部長 請願・陳情審査説明表の七ページをお開き願います。
 整理番号4、陳情二六第五三号、都営東砂七丁目アパートのインターホンの設置に関する陳情についてご説明いたします。
 陳情者は、江東区の久保涼太郎さんです。
 陳情の要旨は、都において、年齢に関係なく都営東砂七丁目アパートにインターホンを設置していただきたい、平等を貫くため、というものでございます。
 現在の状況でございますが、老人福祉法におきましては、原則として六十五歳以上の者に対し、その心身の健康の保持及び生活の安定のために必要な措置を講じ、もって老人の福祉を図ることとしております。
 そのため、インターホンが設置されていない都営住宅につきましては、六十五歳以上の高齢者や身体障害者が入居している住宅を対象といたしまして、その日常生活を少しでも容易なものにするため、住宅使用者の申し出を受けまして、非常警報機能つきインターホンを設置しております。
 なお、平成元年度以降に設計した住宅につきましては、非常警報機能つきインターホンを設置しております。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○島田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○大島委員 それでは、東砂七丁目のインターホンの設置に関する陳情について質問させていただきます。
 先ほどの説明の中で、平成元年度以降に設計した住宅に非常警報機能つきインターホンを設置していると、このように説明されましたが、その理由は何でしょうか。

○五嶋再編利活用推進担当部長建設推進担当部長兼務 非常警報機能つきインターホンは、住戸内で万が一の非常事態が発生した場合に、押しボタン等により外部に通報する機能を有するインターホン設備でございます。
 昭和五十九年に住宅部品の認定機関である財団法人ベターリビングが優良住宅部品としての認定基準を定め、平成元年ころには集合住宅への普及も進んできておりました。
 都は、こうした状況を踏まえ、非常の場合に外部に通報できる機能が、特に高齢者や身体障害者に対する安全性向上の効果が見込まれることから、平成元年度以降に設計する都営住宅に順次、非常警報機能つきインターホンを設置することといたしました。

○大島委員 つまり、平成元年ごろには一般的な集合住宅への普及も進んできたと。そして、優良住宅部品として認定されて安全性も確認できるようなものであるということ。また、非常の場合に外部に通報できるという、そういう機能もついていて、安全性のことから設置することが大変必要だと認めて、平成元年度以降に設計した住宅にはみんな、ついているわけですね。ある意味標準仕様というか、そういうことになっているんですけれども、それでは、なぜこのインターホンの設置が既存住宅全てに設置できないのか、その理由についてお尋ねをいたします。

○青柳営繕担当部長 住宅用設備の技術開発は進展を遂げておりまして、都営住宅においても当然、建設年度により設備水準は異なっております。常に新築住宅と同様の設備水準に既存住宅全てを改善することは、技術的にもコスト的にも現実的ではございません。そのため、非常警報機能つきインターホンの設置を初めといたしまして、住戸内への手すりの増設などの住宅設備改善については、高齢者や身体障害者に対しては改善を行うなど、真に必要としている方に対し、適切に対応しているところでございます。

○大島委員 つまり、一気に全てつけるということについてはコスト的にも現実的でないというお話ですけれども、それでも既存住宅についても高齢者や障害者の方にはつけているんですから、つけられない住宅だということにはならないわけですよね。ですから、そういう意味では、この既存住宅にもつけてほしいという要求が今回の陳情の中にあらわれているわけです。
 高齢者や障害者、この方たちであればインターホンが設置できると。その高齢者というところですけど、陳情者は、六十五歳で線を引く理由がわからないと、こう述べているんです。じゃ、なぜ六十五歳で高齢者という形で線を引いたのか、お伺いをいたします。

○青柳営繕担当部長 六十五歳で線を引いたところでございますが、老人福祉法の趣旨にのっとりまして、六十五歳で線を引いてございます。

○大島委員 今は東京都は、六十五歳を老人福祉法を引いて高齢者と捉えているからだということで、六十五歳にしたんだというんです。でも、この高齢者の線引きというのは非常に曖昧で主観的な部分があって、判断は容易ではないと一般的にはいわれています。
 例えば、国連では六十歳以上、それから国連の世界保健機構、WHOの定義では六十五歳以上の人のことを高齢者としているわけです。ここでも五歳の差があるんです。また、定年退職者や老齢年金給付対象以上の人をいうということも考えられます。何歳で定年になるかって、まあ、六十歳というのもありますし、六十五歳というのもあるわけです。
 それから、高年齢者等の雇用の安定等に関する法律における高年齢者等とは五十五歳以上で、四十五歳以上五十五歳未満の方は、中高年齢者となっているんです。だから、何歳から高齢者かという決め方も非常に難しいものがあります。
 現在都は、非常警報つきインターホンは必要だという判断から設置しているわけですから、この東砂七丁目アパートだけでなくて、既存住宅には全て設置すべきです。
 しかし、全ての住宅ということになりますと、二十六万戸もあるんですから、一度に設置するというのは難しいということは理解できます。せめて、六十五歳になっていなくても--この方は、陳情者は六十一歳なんです、六十五歳になっていなくても、希望があって必要と認められる理由のある世帯には設置すべきだと考えます。
 よって、本陳情は採択したいと思います。

○島田委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○島田委員長 起立少数と認めます。よって、陳情二六第五三号は不採択と決定いたしました。

○島田委員長 次に、陳情二六第六一号を議題といたします。
 理事者の説明を求めます。

○臼井経営改革担当部長 請願・陳情審査説明表の九ページをお開き願います。
 整理番号5、請願二六第六一号、東日本大震災に係る応急仮設住宅の供与期間に関する陳情についてご説明いたします。
 陳情者は、西東京市の天野敬也さんでございます。
 陳情の要旨でございますが、都において、平成二十六年に東日本大震災の被災県との協議によって応急仮設住宅の供与期間の延長が行われたが、供与期間の延長を柔軟に対応していただきたいというものでございます。
 現在の状況でございますが、都は、東日本大震災による被災県からの避難者の方々に対し、被災県からの要請に基づき、応急仮設住宅として都営住宅等及び民間賃貸住宅を供与してまいりました。
 応急仮設住宅の供与期間は原則として二年以内とされておりますが、その延長につきましては、平成二十五年四月二日付の国の通知、東日本大震災に係る応急仮設住宅の供与期間の延長についてに基づき、被災県が被災地における復興状況や被災者の実情等を踏まえて、一年を超えない範囲で供与期間の延長を判断することとなっており、都は、被災県からの要請を受けて延長を実施しております。
 本年八月、都は、被災県であります岩手県、宮城県、福島県からの要請を受けまして、応急仮設住宅の供与期間を一年延長することといたしました。
 この延長により、応急仮設住宅の現在の供与期間は、岩手県及び宮城県からの避難者につきましては入居日から五年間、福島県からの避難者につきましては入居日から平成二十八年三月末日までとなっております。
 説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○島田委員長 説明は終わりました。
 本件について発言を願います。

○大島委員 東日本大震災に係る応急仮設住宅の供与期間に関する陳情について意見を述べます。
 東日本大震災で被災され、応急仮設住宅に入居されている方は、一日も早く災害公営住宅等の恒久的な住宅に移りたいと考えていると思います。被災県では、建設労働者の不足や建設資材の高騰で、復興住宅の建設も思うように進んでいないのが現状です。都内で応急仮設住宅として都営住宅や民間賃貸住宅などに入居している被災者の皆さんにとっては、いつまで入居できるのかという不安から解放されることはないと思います。被災地における復興状況や被災者の実情等を考えますと、応急仮設住宅の供与期間を延長する必要があると判断して、この間、延長がされてきました。また、被災県からの要請を受けて供与期間を延長すれば、必要となる追加的な費用は災害救助法による国庫負担の対象となります。知事の判断で存続期間の延長が可能なので、都内の応急仮設住宅で生活している被災者の方々の不安解消のためにも、被災県との情報交換などを密接に行って、適切な対応をお願いしたいと思います。
 よって、本陳情については趣旨採択といたします。

○島田委員長 ほかに発言がなければ、これより採決を行います。
 本件は、起立により採決いたします。
 本件は、趣旨採択とすることに賛成の方はご起立願います。
   〔賛成者起立〕

○島田委員長 起立少数と認めます。よって、陳情二六第六一号は不採択と決定いたしました。
 以上で請願陳情の審査を終わります。

○島田委員長 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。
 初めに、東京都営住宅条例の一部を改正する条例について外一件の報告を聴取いたします。

○臼井経営改革担当部長 それでは、平成二十六年第四回東京都議会定例会に提出を予定しております東京都営住宅条例の一部を改正する条例(案)及び東京都特定公共賃貸住宅条例の一部を改正する条例(案)につきましてご報告申し上げます。
 お手元の資料4、平成二十六年第四回東京都議会定例会提出予定条例案説明資料によりご説明いたします。
 まず三ページをお開き願います。東京都営住宅条例の一部を改正する条例(案)の概要でございます。
 改正の理由でございますが、マンションの建替えの円滑化等に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴い、都営住宅の公募の例外等に関する規定の一部を廃止するほか、規定を整備するものでございます。
 条例案の概要でございますが、マンションの建替えの円滑化等に関する法律の改正に伴い、公募の例外等に関する規定の一部を廃止し、これに伴う規定整備を行うほか、定期使用許可の条文中におきまして、同法の題名が変更されたことに伴い、規定を改めるものでございます。
 四ページから六ページにかけましては条例案文等を、七ページから一一ページにかけましては新旧対照表を記載してございます。
 施行日は、平成二十六年十二月二十四日としてございます。
 続きまして、一五ページをお開き願います。東京都特定公共賃貸住宅条例の一部を改正する条例(案)の概要でございます。
 改正の理由でございますが、マンションの建替えの円滑化等に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴い、特定公共賃貸住宅の公募の例外等に関する規定の一部を廃止するものでございます。
 条例案の概要でございますが、マンションの建替えの円滑化等に関する法律の改正に伴い、公募の例外等に関する規定の一部を廃止するものでございます。
 一六ページから一七ページにかけましては条例案文等を、一八ページには新旧対照表を記載してございます。
 施行日は、平成二十六年十二月二十四日としてございます。
 説明は以上でございます。ご審議のほどよろしくお願い申し上げます。

○島田委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を一括して行います。
 発言を願います。

○大島委員 意見を表明させていただきます。
 これまでは、都営住宅条例でマンション建てかえの勧告制度により建てかえが行われた際、公募の例外として都営住宅に入居できることや、都営住宅の使用料減額ができることになっていました。また、特定公共賃貸住宅条例では、マンション建てかえの勧告制度により建てかえが行われた際、都施行都民住宅に公募を行わなくても入居できることになっていました。
 ところが、今回、国のマンションの建替えの円滑化等に関する法律の一部改正があり、これまでの危険または有害な状況にあるマンションの建てかえの勧告制度を廃止し、居住者に対する代替建築物の提供等の行政関与を弱めました。同時に、区分所有者の五分の四の決議で敷地売却が可能となる制度の導入で、残り五分の一の区分所有者、賃借人は、みずからの意思に反して、いわば強制的に売却または建てかえをされることになり、高齢者や賃借人などの住居の確保が困難になることなど、生活基盤が失われることも予測されます。
 こうした状況のもとで、国の勧告制度がなくなったことにより、マンションの建てかえにより住居の確保が困難になる高齢者や賃借人を都の条例で都営住宅や都施行都民住宅に入居させることができる例外規定や都営住宅の使用料の減額規定をなくすことは、今後、老朽マンションの売却、建てかえにより住居の確保が困難になる高齢者や賃借人の居住の安定の確保ができなくなります。
 よって、国の法律の規定の削除だけでなく、マンションの売却、建てかえにより居住の安定を確保する条項を条例に追加し、改正することを強く求めておきます。
 以上です。

○島田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これに異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○島田委員長 異議なしと認め、本件に対する質疑は終了いたしました。

○島田委員長 次に、第二百八回東京都都市計画審議会付議予定案件についての報告を聴取いたします。

○安井都市整備局長 来る平成二十七年二月六日に開催予定の第二百八回東京都都市計画審議会に付議を予定しております案件につきましてご説明いたします。
 今回、東京都決定案件は四十六件でございます。その内訳は、区部で十件、市町村部で三十五件、区部と市町村部にまたがる案件が一件でございます。
 また、その他の付議予定案件が一件ございます。
 本日は、これらのうち、主な案件といたしまして、竹芝地区の都市再生特別地区及び環状第二号線新橋・虎ノ門地区の地区計画につきまして、ご説明申し上げます。
 引き続き担当部長からご説明いたしますので、よろしくお願いいたします。

○小野景観・プロジェクト担当部長 付議予定案件ナンバー1、都市再生特別地区、竹芝地区の変更についてご説明いたします。
 資料は、お手元の資料6、白色表紙、提案事項概要五ページから一〇ページまで、資料7、薄茶色表紙、事前説明会資料五ページから一六ページまででございます。
 あわせまして、資料8、桜色表紙、都市計画素案竹芝地区もご参照ください。
 今回の変更は、国家戦略特別区域法に基づき都市計画審議会に付議されるもので、事業主体は、東急不動産と鹿島建設が設立しました株式会社アルベログランデでございます。
 スクリーンをごらんください。都におけます特定都市再生緊急整備地域の指定状況でございます。
 本地区は、東京都心・臨海地域内に位置しておりまして、地域整備方針では、業務、商業、文化、交流機能や生活、業務支援など多様な機能を備えた国際性豊かな交流ゾーン、内外の企業が魅力を感じられる国際競争力の高いビジネス拠点の形成、浜松町駅から竹芝ふ頭に至る歩行者動線の強化などが掲げられております。
 資料7、事前説明会資料五ページとスクリーンの位置図、航空写真をごらんください。
 本地区は、区域面積約二・四ヘクタールで、JR山手線、京浜東北線、東京モノレールの浜松町駅、都営交通大江戸線大門駅の東側に位置し、新交通「ゆりかもめ」竹芝駅や竹芝ふ頭に近接しました交通利便性の高い地区でございます。
 一方で、本地区は首都高速道路や海岸通りにより、浜松町駅方面と地域が分断されているとともに、劇場やふ頭等の観光資源があるものの、にぎわいの核となる施設や空間が乏しいという課題を抱えております。
 今回の計画は、こうした課題を踏まえつつ、東京都の公募により選定された民間事業者が、老朽化した都立産業貿易センターと民間施設を一体的に整備するものでございます。
 資料7、事前説明会資料の九ページとスクリーンをごらんください。
 本計画は、官民合築、連携による産業振興とにぎわいの創出、浜松町駅と竹芝ふ頭を結ぶ歩行者デッキの整備、防災対応力強化と環境負荷低減など、当地域の整備方針に沿うもので、かつ都市再生の効果が高いものと判断しております。
 具体的な都市再生の貢献についてご説明いたします。
 産業貿易センターと民間施設を一体的に整備し、民間施設で整備するビジネス交流施設や起業支援施設等と連携することで、産業貿易センターの機能の高度化を図りますとともに、民間施設において、大学と連携したコンテンツ産業の研究開発、人材育成機能の整備、スモールオフィスやサービスアパートメント、外国人にも対応した子育て支援施設等の整備により、国内の産業力や国際競争力の強化を図ってまいります。
 また、浜松町駅、竹芝駅、竹芝ふ頭を結ぶ歩行者デッキの整備により、首都高速、海岸通りによるまちの分断を改善し、安全で快適な利便性の高い歩行者ネットワークを形成いたします。
 さらに、事業者は地域の関係者と連携し、エリアマネジメント組織を立ち上げ、今回整備します施設や竹芝ふ頭など周辺施設とも連携し、島しょ振興のイベントの開催など、まちのにぎわいの創出を図ってまいります。
 このほか、帰宅困難者滞在施設やコージェネレーションシステムの整備等による防災対応力の強化、地域冷暖房施設の整備や立体的な空間を活用した緑化の推進等による環境負荷低減を図ってまいります。
 参考としまして、港区の都市計画審議会に付議します地区計画と都市計画道路についてご説明いたします。
 今回の都市再生特別地区の変更にあわせまして地区計画を決定することにより、地元のまちづくりとも整合、連携した都市再生を進めてまいります。
 資料6、提案事項概要七ページから一〇ページまで、資料7、事前説明会資料の一一ページから一六ページまで、あわせましてスクリーンをごらんください。
 地区計画を決定する区域は、都市再生特別地区の区域と竹芝ふ頭等とのデッキ接続部を合わせました面積約二・四ヘクタールの区域でございます。地区計画には、地区計画の目標、広場、歩道状空地等の地区施設などを定めます。
 また、浜松町駅から竹芝ふ頭を結ぶ歩行者デッキの整備を港歩行者専用道第八号線、幅員六メーターとして定めます。
 資料6、提案事項概要の五ページと六ページ、あわせましてスクリーンをごらんください。
 都市再生特別地区の主な内容としまして、容積率の最高限度を一一〇〇%とし、一部をビジネス支援交流施設や起業支援施設などといたします。
 高さの最高限度は、高層部Aを二百十メートル、高層部Bを百メートル、低層部Aを四十五メートルなどといたします。
 最後になりますが、資料7、事前説明会資料の一〇ページとスクリーンをごらんください。完成予想図でございます。
 付議予定案件ナンバー1の説明は、以上でございます。

○上野都市づくり政策部長 付議予定案件ナンバー9、環状第二号線新橋・虎ノ門地区地区計画の変更についてご説明いたします。
 資料6の白色表紙、提案事項概要は六二ページから六八ページまで、資料7の薄茶色表紙、事前説明会資料は九三ページから一〇二ページまでとなります。
 資料7、事前説明会資料九三ページの位置図とあわせてスクリーンの航空写真をごらんください。
 本地区は、JR新橋駅の南西約二百メートルに位置する面積約十三・八ヘクタールの区域でございます。
 平成十年、都は立体道路制度を活用し、環状第二号線とその上空及び路面下の建築物等の整備を一体的に行い、魅力と個性ある複合市街地の形成などを図るため地区計画を決定し、その後、順次段階的な開発整備が進められております。
 資料7、事前説明会資料の九三ページの位置図とあわせてスクリーンをごらんください。
 平成二十四年三月、港区は環状第二号線の整備を機に周辺のまちづくりを計画的に推進するため、環状二号線周辺地区まちづくりガイドラインを策定いたしました。
 また、このガイドラインに沿って沿道の老朽化した建築物の更新や壁面をそろえることなどによりまして、にぎわいと統一感のあるまち並みの形成を図るため、東京都は平成二十五年三月に、スクリーン上、赤色の実線で示す区域につきまして、東京のしゃれた街並みづくり推進条例に基づく街並み再生地区に指定するとともに、まちづくりの方向性などを街並み再生方針として策定いたしました。
 本年三月の環状第二号線の交通開放を契機といたしまして沿道において建てかえの機運が高まってきたことから、その建てかえを適切に誘導するため、今回地区計画を変更し、地区計画の区域を街並み再生地区を含む区域に拡大するとともに、街並み再生方針の内容を地区整備計画として定めます。
 あわせて、開発計画が具体化した八-一街区につきましては、より詳細な地区整備計画を定めます。
 次に、地区計画の変更内容についてご説明いたします。
 資料6、白色表紙、提案事項概要の六二ページから六八ページまで、資料7、薄茶色表紙の事前説明会資料は九六ページの計画図3とあわせてスクリーンをごらんください。
 街並み再生方針を踏まえ、四街区など街並み再生地区として指定されている街区につきまして、統一感のある魅力的な沿道景観を形成するため、地区整備計画に建築物等の用途の制限、壁面の位置の制限、建築物等の高さの最高限度などを定めます。
 また、八-一街区につきましては、より具体的な建築物等の用途の制限や建築物の容積率の最高限度、敷地面積の最低限度などを定めます。
 付議予定案件ナンバー9の説明は、以上でございます。

○島田委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○神林委員 私はここ数年、引き続き都市整備委員会に所属させていただいておりますので、外環、外かく環状道路の進捗状況につきましては、随時、確認させていただいてきたところでございます。そこで、今回も変更の案件が出ておりますので、確認の意味で、基本的に二点ばかり質問させていただきたいと思います。
 我が都議会自由民主党は、超党派による都議会外かく環状道路建設促進議員連盟の主体となって、整備推進に向け、国土交通大臣への積極的な要請活動を行ってまいりました。その結果、関越道から東名高速までの区間については、平成二十四年度に本格着工に至り、現在大泉側と東名側の両方のジャンクションにおいて発進基地となる立て坑工事が進められるとともに、本年四月には本線シールド工事が契約されたとのことでございます。
 今回の変更は、地中拡幅部といわれる区間について、安全性をより一層高めるための取り組みであると聞いております。そこで、今回の変更理由についてまず伺います。

○山下航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 外環の地中拡幅部は、関越道から東名高速までの区間に八カ所あり、この部分の本線シールドトンネルを地中で拡幅し、地上からの連結路トンネルを接続することとしております。
 この地中拡幅部については、平成十九年に外環の都市計画を地下方式に変更した際、当時の技術で施工可能としたパイプルーフ併用NATM工法の馬蹄形断面を想定しておりましたが、国など事業者は、その後も工法の技術開発等の動向を踏まえて検討し、より安全性や健全性の高い円形断面を基本とすることといたしました。また、地中拡幅部のトンネル外周において止水性能を一層向上させるため、地盤改良する範囲を十分厚く設けることといたしました。
 こうした検討結果を踏まえ、都は事業者からの要請に基づき、地中拡幅部の幅員と立体的な範囲の都市計画を一部変更するものでございます。

○神林委員 外かく環状道路は、当然のことでございますけれども、首都圏の大動脈として永続的に使われるわけですから、工事中はもちろんのこと、完成後についてもより確実な安全性が求められるわけでございます。
 今回の変更に当たり、施工時の安全性だけでなく、完成後の構造物の健全性を高めるため、最新の技術を踏まえて検討されているということを、今、私も答弁で確認させていただいたところでございます。
 さて、今回の変更で、地中拡幅部のトンネル断面はやや大きくなるようですが、それに伴う環境影響を検討しているのか、伺います。また、外環の関越から東名間については、二〇二〇年早期の開通に大きな期待があるわけですが、工期やコストに影響はないのか、あわせて伺います。

○山下航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 外環の関越道から東名高速までの区間につきましては、平成十九年に、地下方式に都市計画変更する手続とあわせて、法に基づき、大気質、騒音、振動など十八項目の環境影響評価を実施してございます。
 国など事業者は、今回の地中拡幅部の変更に伴い、条例に基づく事後調査の一環として、影響変化がある水循環と廃棄物等の予測評価を行っております。水循環の予測評価では、地中拡幅部を変更しても、地下水の水位や水質が保全されているとしております。また、廃棄物等についても、実行可能な範囲内で、できる限り環境影響を回避または低減しているとしており、これらの予測評価は、本年七月、東京都環境影響評価審議会で報告、了承されております。
 また、今回の変更がコストに与える影響につきましては、現在の総事業費の中で整備が図られるよう、民間企業の技術提案を募り、コスト縮減にも努めながら工法を検討するとしており、あわせて工期短縮にも努めると事業者から聞いております。
 外環は、首都圏の交通混雑の緩和、環境の改善、都市再生などに寄与することから、早期整備が不可欠でございます。都は、コスト縮減、環境影響への配慮、工事の安全管理徹底を求めつつ、二〇二〇年早期の開通を国に働きかけてまいります。

○神林委員 今、二点ばかり質問させていただきましたけれども、今回の変更に関する基本的に大事なことについて二点ばかりお伺いさせていただいたわけでございます。
 こうした取り組みは、外環沿線にお住まいの方にとっても安心感が高まり、円滑な事業実施にもつながると、私は考えております。引き続き、地元にも検討内容を丁寧に説明しながら、二〇二〇年早期に開通することを強くお願いしておきます。
 さらに、国際空港としての羽田空港の利便性を高め、外環の環状道路としての機能を発揮するためにも、東名高速から湾岸道路までの計画を早期に具体化していく必要があります。外環は、東京だけではなく首都圏の、ひいては日本にとって重要な道路であるということを改めて主張させていただきまして、私の質問を終わります。
 以上でございます。

○白石委員 私からも、外環道の地中拡幅部変更案について、幾つか質問させていただきます。
 まず、今回の都市計画変更は、外環のトンネルのうち地上部から来るトンネルと外環本線のトンネルをつなぐ拡幅部の工事並びに整備後について、安全性や健全性を確保するために形状を変え、さらに止水領域を設けるものとなっています。これは、ことし六月に出された東京外環トンネル施工等検討委員会の提言を受けたものだとされていますが、「とりまとめ」の中心点について、まず簡潔に説明をしていただきたいと思います。

○山下航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 国など事業者は、有識者等から成る東京外環トンネル施工等検討委員会を設置し、工法の技術開発等の動向を踏まえ、地中拡幅部の構造等について検討を進めてまいりました。
 本年六月、同委員会から「とりまとめ」が公表され、地中拡幅部については、より確実な安全性や健全性の確保が可能な構造として円形形状を基本とし、十分な止水領域を確保することが提言されました。
 今回の変更は、こうした提言を受けた事業者からの要請に基づき、地中拡幅部の幅員と立体的な範囲の都市計画を一部変更するものでございます。

○白石委員 現行の計画では、安全性や健全性について十分に安心とはいえないと。ですから、連結部の形を馬蹄形から円形にして、水が漏れてくるのを防ぐために十分な止水領域を確保するということだと思います。
 では、この連結部のあたりではどれくらいの水量が出ると予想されているのか、伺います。

○山下航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 先ほどの現行の構造でございますけれども、これについては、平成十九年にこの工法で適用可能ということで、国は判断してございます。
 国など事業者は、地中拡幅部の漏水を防止するため、ひび割れが生じにくい円形断面を基本とするとともに、トンネル外周の地盤改良範囲を十分厚く設けることにより、止水性能を一層向上させることといたしました。これらの対策は漏水防止のために講ずる措置であることから、事業者は、トンネル内への漏水を見込んでございません。

○白石委員 今、答弁で、漏水は見込んでいないといいましたが、漏水を見込んでいないのであれば今回の変更はしなくてもいいということになります。
 私が聞いたのは、まず現段階で、連結部あたりでどのくらいの水量が出る予想かと聞いているんです。十分な止水領域を確保するということをいっても、どれくらいの水量があるのか見当がなければ、確保できるはずがありません。
 もう一度お聞きしますが、どのくらいの水量がここのところで出ると予想されているのか、そして、検討がどのように行われているかも含めて伺いたいと思います。

○山下航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 事業者からは、地中でトンネルを拡幅工事するためには止水措置を講じることが不可欠と聞いております。止水を目的に実施しておりますので、トンネル外周に新たな水道(みずみち)は発生しないと考えるとしております。このため、トンネル内への漏水は見込んでおりません。

○白石委員 結局、質問に答えていただけないんですね。要するに、結局漏水がどれぐらいあるか想定されていないということなんです。これでどうして漏水が防止できるかということを強く指摘したいと思います。
 それでは次に伺いますが、止水領域は高さ、幅、約四十メートルから最大で五十四メートルにもなります。外環本線はもともと十六メートル、すなわちマンション五階以上に相当する高さの大きな壁を十六キロにわたってつくるものです。止水領域が新たに施されることになる拡幅部に至っては、マンションの高さでいえば十三階から十六階と、さらに巨大なものとなります。
 こうした壁ができれば、地下水への影響はさらに大きなものになると考えられますが、この影響についてどのように考えられているのか、お答えください。

○山下航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 地下水への環境影響について、国など事業者は、環境影響評価の事後調査手続の一環として、地中拡幅部の構造変更を反映した上で、深層地下水の水圧低下量を予測してございます。
 深層地下水の水圧が大きく低下すると、井戸の取水量が減少するなどの影響がございますが、予測結果によりますと、水圧低下量はこれまでと同様わずかであり、年間の変動幅内におさまっているため、地下水は保全されていると結論づけてございます。
 都といたしましては、この予測評価は、法に基づく手続を経て選定された手法を用いて適切に行われていると認識しております。

○白石委員 馬蹄形の断面と比べても影響が変わらないというふうにいわれているんですけれども、外環をつくったら地下水がどうなるかについては、東京外環地下水検討委員会という別の委員会が設置されています。
 では、この委員会の検討状況はどうかといいますと、九月三十日にまだ第三回の会議が開かれたばかりです。地下水がどうなるか、どうすれば万全な体制が、対策がとれるのかは、まだ検討の真っ最中ということなんですね。それなのにどうして影響がないなどといえるのかということを強く指摘したいと思います。
 大深度のトンネル検討委員会でも、これで万全とはしていません。大深度トンネル検討委員会がまとめた、「とりまとめ」という文章でも、長期的な構造物の健全性を満足するよう、地質や地下水などの外環固有の条件を踏まえ、十分な検証を行う必要があると。このため、事業者が工事の発注に先立ち、各ジャンクションやインターチェンジの地質、地下水、断面形状などの施工条件に適した工法を選定し、技術の実証などを通じた検証を行う必要があると、このようにしています。
 つまり、地下水などに適した工法についてはこれからということではないかということです。それなのに、馬蹄形と影響は変わらないといって見切り発車で進めるのは、余りにも無責任だといわざるを得ません。
 外環の東名-関越間の区域は、世田谷区では野川に沿い、三鷹市の井の頭池、杉並区の善福寺池の下を通って、練馬区では石神井公園、三宝寺池の脇を抜け、水源地帯を貫通いたします。三鷹市、調布市、武蔵野市は、水道水の六から七割を地下水に頼っています。それだけに環境、飲料水、住宅への影響が強く心配されているということです。
 では、次に伺いますが、こうした拡幅部ができることによって、地上部の住宅などに地盤沈下や建物への損傷などの影響は考えられないのか、お答えいただきたいと思います。また、地上部の住宅への影響が生じた場合、どのような補償がなされるのか、お答えください。

○山下航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 先ほど委員の方から、馬蹄形と今回の変更は同じというようなご指摘がございましたけれども、今回の変更につきましては、従前のものよりもより安全で健全性を高めるための変更と考えております。
 地盤沈下等の影響についてでございますけれども、国など事業者が実施した予測評価によりますと、深層地下水が存在する地層は非常にかたく、深層地下水の水圧低下量はわずかであるため、地盤沈下はほとんど生じないとしております。
 なお、トンネル工事に起因して地上部の住宅に損害が発生した場合、その状況に応じて適切な補償がされることになります。また、補償期間は、基本的には工事完了後一年と聞いております。

○白石委員 補償内容を、もう少し例を挙げて具体的に伺いたいと思いますが、いかがですか。

○山下航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 これは一般的な例でございますが、建物等の損傷箇所を補修する方法、また構造物を矯正する方法、建物を復元する方法等が考えられます。

○白石委員 先ほどの答弁で、地盤沈下はほとんど生じないというようなことでした。ほとんどということは、生じることもあるということになります。
 そのことを示す動きが、ことし十二月から国が家屋調査を行うという通知が出されています。本線トンネル工事に伴う家屋調査というのを行って、あらかじめ外環の上や周辺に建つ建物がどうなっているかを調べておき、工事後に損害があった場合に賠償するための準備をしておくというものです。地下四十メートルもの深さのところの工事でも、地下水がせきとめられたりすると、せきとめられる側は水がたまって水圧が高まり、地盤が隆起すると。逆に、水が来なくなる方は地下水がかれてしまって陥没すると。こうしたトンネル事故というのはこれまでも起こっています。ですから、国も心配で、家屋調査をやるということになります。
 しかもその範囲は、外環道の真上だけではありません。本線を中心に、幅何と百二十メートルにわたって、十数キロの範囲が家屋調査の対象です。それだけ多くの建物に影響を及ぼすことに国も備えておかなければならないのが、この大深度のトンネル工事です。
 しかも、実際に被害が出た場合の補償の仕組みも不十分です。大深度法第三十七条には補償の仕組みが書かれていますが、そこでは、補償の請求期間は一年以内に限るとされています。つまり、それ以降は知らないというふうなことになります。ところが、この地域は、地下水は西の奥多摩から東の東京湾へゆっくりと流れており、しかも大深度であるから、影響は時間がかかって出てくるということが予測されます。こうした重大な問題点を抱えた工事が十分な検証もないまま進められることは許されないということを、強く訴えたいと思います。
 では次に、東名ジャンクション部南行き部分について、拡幅部強化の工事が必要なのはなぜかということ。本線と思われる大深度地下部分がそのまま南方向に進んでいっていますが、このトンネル部分の存在理由は何か伺います。
 また、立て坑から先も、東名以南方向に外環道が伸びていることが、この説明資料の図、一〇八ページにも示されていますが、その部分は何を示しているのか、その先の外環道計画とどのような関係があるのか、伺いたいと思います。

○山下航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 東名ジャンクションの立て坑から直近の地中拡幅部までのトンネルの区間につきましては、今回の変更対象ではなく、既定計画のとおり整備することとしております。この区間について、国など事業者は、工事中は土砂搬出などのために利用することとともに、開通後においては緊急車両等の走行路や避難路として必要な施設であるとしております。
 また、ご指摘の東名ジャンクション南側の区域は、今回の変更対象ではございませんが、昭和四十一年に東名高速からの南進を見据えて、既に都市計画決定がなされております。
 都といたしましては、当然のことながら、外環の東名高速から湾岸道路までの区間について、外環の環状道路としての機能を発揮させるため、国に対し、早期具体化を求めているところでございます。

○白石委員 緊急車両の走行路に必要ということですが、どういうことか、もう少し具体的にお答えいただきたいと思いますが、いかがですか。

○山下航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 お尋ねの区間のトンネルにつきましては、上下二本ございまして、途中で連絡路が設けられることになります。本線トンネルで発災した場合、緊急車両は非発災側、発災していない側のトンネルから、お尋ねの区間を経由いたしまして、Uターンすることにより発災側のトンネルに到達することができます。
 このように、緊急時の避難路や走行路を多重化することができると考えております。

○白石委員 トンネル内の災害に対し必要な安全対策を行うということは当然大事だと思います。しかし、このようにわざわざUターンする道を、まず一・五キロ、二本合わせて三キロも掘って、さらに連結部の安全性が不安だから、高さ五十四メートルにもなる止水壁に囲まれた連結部を膨大なお金をかけてまでつくらなければならないのかについては、疑問があります。
 首都高中央環状線の大井ジャンクションとつながる部分については、このような緊急車両が通るためのUターン部分をわざわざつくってはいません。本線がそのまま地上に上がっておしまいです。
 では、Uターン部分はどのようにつくられているかというところでは、中央環状線の地下部分、池袋から大井までに十六個、二本のトンネルを結ぶ連結部をつくって、火災や事故が発生した場合は、緊急車両がその連結部を通じて反対側のトンネルに渡り、Uターンするようになっており、文字どおりここではUターン路というふうに呼んでいます。
 外環では、実際、大深度トンネルの技術検討委員会の資料に、緊急車両連結路などが今後検討が必要な内容として挙げられています。緊急車両連結路があれば、外環をさらに先の方に伸ばす必要がないと思われます。そうした検討をしっかり行った上で計画がつくられるのが、本来あるべき姿です。
 そもそも地下部分の延長、先ほどいいました一・五キロ、緊急車両の通行のために計画されたものでしょうかということです。
 平成十七年九月に都と国土交通省がこれまでの意見を聞きながら取りまとめたという、東京外かく環状道路についての考え方、計画の具体化に向けてという文章に添えられたイメージ図です。きょう手持ちの資料で持ってきましたが、ここには、東名高速に向けた外環道本線、こちらが先ほどいった一・五キロの部分ですが、平成十七年度のこの資料では、具体的には、このトンネルというのは全く書かれていないということです。
 ところが、そのわずか五カ月後、都の都市整備局と国交省の関東地方整備局が発表した平成十八年二月の東京外かく環状道路、環境への影響と保全対策という文章に出てくるイメージ図が、見えにくいですが、こちらになります。これは、説明資料と書かれているとおり、トンネルがこのわずか五カ月間の間で書かれるということになっているという経緯があります。このわずか五カ月間の間に、緊急車両の通行路について計画が整ったというふうなことなのかということです。
 それなら、先ほど述べたように、大深度トンネルの検討委員会などで、引き続き災害時の避難や救援のための検討が続いていることと整合性がとれないということになるのではありませんか。
 先ほどの答弁で、都は東名高速以南の早期具体化を国に求めているというふうにありましたが、まだ計画路線が検討もされていない。そして、実際に整備するとなれば、さらに一兆円を超える費用がかかる外環の東名以南の部分について、この部分、手がかりをつくっていく狙いがあるのではないかという指摘もされています。
 では、拡幅部の変更によってどのくらい整備費がふえると考えられるのか、整備の増加費用は、国、都、それぞれどのように負担されるのか、伺います。

○山下航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務 先ほど委員からご指摘がございました二つのトンネルを結ぶ連絡路でございますけれども、既に都市計画している段階から、これにつきましては、沿線十六キロメートルにおきまして数キロメートル置きに、ちょっと数字はあれなんですけれども、設置することになっておりまして、きちんと安全対策を施すことと当初からなってございます。
 拡幅部のことでございますけれども、国など事業者は、今回、都市計画変更する範囲で、民間企業の提案を募った上で最適な工法を検証することとしており、地中拡幅部の整備費については現時点で未定であると聞いております。

○白石委員 整備費用の検討はされていないと。この連結部の工事費用は、国だけでなく、都も四分の一負担するものです。今でも二千五百億円以上とされて、都の負担がさらに大きく膨らむ危険があります。
 東京外環道は、東名高速から関越自動車道間について、ことし三月、国交省が大深度の地下の使用と都市計画事業を認可いたしました。その決定に、現在、一千人を超す沿道住民が異議申し立てを起こすなど、道路の必要性と住環境への影響に対して、改めるように声が上がっています。それにもかかわらず外環の整備を行うと。
 しかも、今回の都市計画は、単なる道路の位置にとどまらず、連結部分の補強という技術的な問題にかかわる内容です。ところが、地下水がどうなるかもわからない。百二十メートル幅で十数キロにわたって住宅に影響を及ぼすおそれがあるが、それもやってみないとわからない。連結部の一つは避難路という位置づけでしたが、その理由が成り立つかも疑問があると。
 こうした重大な問題を幾つも抱えた都市計画変更はそもそも出すべきではないということを強く指摘して、このテーマでの質問を終わりたいと思います。
 次に、都市再開発の方針、住宅市街地の開発整備の方針について、質問を一件、行いたいと思います。都市再開発の方針、住宅市街地の開発整備の方針についての意見表明も行います。
 都市再開発の方針では、市街地における再開発の各種施策を長期的かつ総合的に体系づけたマスタープランであり、都市づくりビジョンや都市計画区域の整備、開発及び保全の方針を実効性あるものとするため、再開発の適正な誘導と計画的な推進を図ることが策定の目的だと記され、一号市街地や二号地区、二項地区、誘導地区と、それぞれ区域や地区の選定をして、再開発を誘導していく方針となっています。
 また、住宅市街地の開発整備の方針は、良好な住宅市街地の開発整備を図るための長期的かつ総合的なマスタープランとして、住宅市街地開発整備の構想を明確化する方針となっています。
 そこで、確認の意味で質問をいたしますが、都市再開発の方針で、一号市街地、二号地区や二項地区、誘導地区に指定されると、その地区内に住んでいる住民には、合意がなくとも強制的に立ち退きを迫られるような法的な強制力や規制がかかることがあるのか、伺います。また、住宅市街地の整備方針で重点地域、重点地区に定められた場合においても、同様に法的な強制力や規制がかかるのか、あわせて伺いたいと思います。

○鈴木市街地整備部長 お尋ねの二つの方針についてまとめてお答えいたします。都市再開発の方針並びに住宅市街地の開発整備の方針は、計画的な再開発や良好な住宅市街地の開発整備を図るため、目標や方針、地区などを定めるものでございまして、直接、直ちに住民の方々の権利に影響を及ぼすものではございません。

○白石委員 この方針により地区を指定されたからといって、法的な縛り、強制力や規制がかかるということではないということです。個別の事業や再開発は、それぞれの地域や個別事業として決めていくことという関係性になります。
 そのもとで、それぞれの地域に意見を聞きました。都市再開発の方針並びに住宅市街地の整備方針には、積極的な賛成という意見は余り出されませんでしたが、反対するものではないという意見の地域もありました。しかしながら、都市再開発の方針では、駅周辺に拡大することは新たな大規模開発を誘導するものとなる可能性があるという反対の意見や、不要不急の大型公共事業で借金が膨らみ、市の財政を圧迫し、市民サービスの削減に拍車がかかるおそれがあるというような反対の意見も出されました。
 このような意見からも、問題が含まれているというふうな方針になっていることを指摘して、この部分での意見表明を終わりたいと思います。
 次に、有明北地区の用途地域変更について意見表明をさせていただきます。
 臨海副都心有明北地区計画変更について、意見を述べます。
 今回の有明北地区の用途地域の変更は、学校を建設するに当たり用途地域を変更するもので、賛成の立場です。しかしながら、現在、有明北地区の人口を見ますと、七千六百四十七人となっています。都は今後、三万八千人もの居住人口を誘導するというようにしています。これから約五倍に人口がふえる想定となります。
 そのようになれば、有明北地区の人口密度は、面積が百四十一ヘクタールですから、一平方キロメートル当たり二万六千九百五十人、二十三区の人口密度の約二倍というふうになります。二十三区で一番の高密都市豊島区が、一平方キロメートル当たり二万六百七十三人ですから、これを六千人以上上回るということとなります。
 これほどの過密都市をつくろうという計画自体に大きな問題があります。例えば、災害時に住民の安全は確保されるのかなど、さまざまな懸念が想定されます。しかも有明北地区は、現在、次々とマンションが建設され、この四年間だけを見ても人口が倍以上になるなど、居住人口が増加し続けているにもかかわらず、小学校と中学校の建設以外のその後の公共施設の設置予定が決まっていません。隣接する敷地は都有地となっており、仮設のオリンピック・パラリンピックの施設が建設予定ですが、その後の活用は、民間に売却し、マンションなどの住宅だけがふえていくことが考えられています。
 そのような活用ではなく、公共施設、例えば病院、保育所、特養老人ホーム、地区の集会所などの公共施設が確保されることが、現在望まれています。都として、公共施設が幾つ必要か目安をつくるなど、人口だけを増加させるようなむやみな計画ではなく、住民生活の向上を基本とした計画を具体的に持っていくことが求められています。また、入りたくても入れない都営住宅を抜本的にふやすことなど、都有地活用を積極的に策定していくべきです。
 また、この地域の主な公共交通は、「ゆりかもめ」と都バスです。今後、公共交通対策を考えていかなければ大変なことになることが、もう想定されています。例えば豊洲駅では、人口がふえたために、地下鉄有楽町線の改札に利用者が入り切れず、あふれる事態が起こりました。東京メトロが改札を増設するなど、後づけでさまざまな対策を行っているのが現状です。都として、住民が生活していけるよう、公共施設、公共交通のことなどを検討しながら、有明北地区のまちづくりを住民参加で考えていくことを強く求めておきます。
 また、江東区議会では、人口三万八千人に見合う公共施設のスペースを都として確保して、無償提供すべきだという意見も出されていますので、あわせて要望して、意見表明とします。
 以上です。

○石川委員 江戸川区北小岩一丁目の土地区画整理事業とスーパー堤防事業について、既に本年六月に当委員会で事業を促進すべきとの意見を申し上げました。
 しかし現実には、北小岩一丁目東部土地区画整理事業では、一部の住民の反対などによりまして、事業におくれが生じてきたのが実情であります。このような事業のおくれにより、権利者と施行者双方にとってデメリットが生じてしまうのではないかというふうに思われます。
 そこで、施行者にとって、また権利者にとって、土地区画整理事業が遅延するデメリットについて、都の見解を伺います。

○鈴木市街地整備部長 土地区画整理事業は、道路、公園等の公共施設と宅地を一体的、面的に整備する総合的なまちづくり手法でございまして、災害時の避難路などを整備することで、防災性の向上、居住環境の改善などの効果が期待される事業でございます。
 北小岩地区では、三方を盛り土に囲まれておりまして、幅員四メートル未満の狭隘道路がほとんどでございまして、木造家屋が密集するなど、生活環境や防災面での課題があることに加え、江戸川区内の約七割がゼロメートル地帯であり、防災性の向上を図る必要があることから、国が行うスーパー堤防事業と共同で、区は土地区画整理事業を実施することとしておりまして、事業が遅延しますと、これら課題が解消されない状態が続くことになります。
 また、このほかにも、事業が遅延する場合、既に移転のために仮住まいをしている権利者の方々につきましては、仮住まいの期間が当初の予定より延伸するため、生活再建の予定を変えざるを得なくなるなど、負担が大きくなるとともに、施行者につきましても、その分の補償費用が増加することになります。

○石川委員 高規格堤防については、人命を守るということを最重視し、そのために必要な区間として、人口が集中した区域で堤防が決壊すると甚大な人的被害が発生する可能性が高い区間について整備するとの方針が示され、従来の区間、約八百七十二キロメートルから、今後の区間、約百二十キロメートルへの大幅に絞り込みがなされ、北小岩一丁目地区は、こうした方針に合致し、高規格堤防整備の見直し後の整備区間に位置づけられたものであることは、本年六月のこの委員会の中でも明らかにされたところでございます。北小岩一丁目は、スーパー堤防を含めて土地区画整理事業として整備することが当然のことだというふうに思っております。
 私が住んでおります稲城市では、大丸北土地区画整理事業と河川沿いの北緑地公園の整備事業とを一体的にスーパー堤防事業として、約千メートルにわたって実施し、公園から河川敷、水辺へとオープンスペースが連続し、広々とした開放的な公園となっております。特に、堤防に桜を植えることができるようになり、新しい桜の名所として生まれ変わっていることも、既にお話をさせていただきました。土地区画整理事業だけでは改善できなかった浸水の危険性の高い低地部についても、安全なまちを実現することができたわけであります。
 江戸川区は、本事業推進のために努力をし、また、そのことを理解されました多くの住民も、さまざまな権利の制約を受け入れながら、事業に協力してきたわけであります。同じ区画整理でも、組合施行の土地区画整理事業というものを想像していただければ、例えば金融機関からお金を借りる、あるいは事務所を設置したり、借りたり、そのための人的な配置をしてそれを維持していく、借入金については、これは利子も返済しなきゃいけないわけで、時間がたてばそれだけ利子の返済もふえてくるわけでありまして、時間がかかれば、それだけ余計なコストや権利制限を生ずるということになるわけであります。
 公共団体施行の区画整理といっても、基本的な考え方は同じわけでありまして、本事業がスムーズに進んでいきますように、都も強い支援をしていただくことを求めて、質問を終わります。
 以上でございます。

○菅野委員 私はこれまで、港区から全力投球というスローガンで、東京をもっと輝くまち、そして災害に強い安全なまち、そして活力と魅力に満ちたまちにするために、さまざまな政策に取り組んできました。今回提案されている竹芝地区、そして虎ノ門四丁目地区のプロジェクトは、まさに港区の大プロジェクトであり、東京の都市再生に貢献するものだと思います。さらに、国家戦略特区の都市計画法の特例を活用して進める第一弾のプロジェクトでもあります。
 そこで初めに、計画について少しお聞きしておきたいと思います。
 竹芝の都の施設は、都計量検定所やかつての東京都公文書館など、産業貿易センターの一部を除けば、どちらかといえば、これまでまちには開かれた施設ではなかったわけですが、これが民間施設と一体的に整備されることで、これまでの産業支援の機能が高まるだけではなく、地域にも開かれ、にぎわいや交流の拠点になると聞いています。都の土地を活用して、民間によりこうした施設ができるのは、画期的なことだと思います。
 そこで、にぎわいや交流の拠点を形成するには、やはり周辺との連携が大切であると思いますが、今後どのような取り組みを行っていくのか伺いたいと思います。

○小野景観・プロジェクト担当部長 本計画では、事業者が広場やアトリウム、スキップテラス等を整備することになっており、これらの空間を活用し、竹芝ふ頭や劇場など周辺の施設とも連携したイベントの開催など、地域の交流やまちのにぎわいを創出する取り組みを実施することとなっております。
 また、本年、平成二十六年九月には、竹芝地区まちづくり協議会が設立されており、事業者や周辺の企業、ホテル、都立芝商業高校、東京都などが、公共施設の維持管理、イベントの開催、地域の美化、防犯、防災などのエリアマネジメント活動について検討を行っております。
 こうしたまちづくり協議会や、今後事業者が設立する事業運営組織を活用しまして、地域が一体となってまちのにぎわいを創出するエリアマネジメントに取り組んでまいります。

○菅野委員 次に、虎ノ門四丁目の計画についてですが、計画地の周辺の東西方向の通りには、汐見坂通りと城山通りしかなく、慢性的な渋滞が起きています。また、神谷町駅の交差点も、歩行者が多いにもかかわらず、歩行者がたまるようなたまり場がない状態であります。
 そこで、今回のプロジェクトによって、道路や歩行者通路が整備され、どのように変わるのかを伺いたいと思います。

○小野景観・プロジェクト担当部長 委員ご指摘のとおり、計画地周辺では、桜田通りと六本木通りを結ぶ東西方向の道路が十分に整備されていないため、道路が混雑し、日比谷線神谷町駅前では歩行者と自動車がふくそうしているなどの課題を抱えているところでございます。
 このため、桜田通りからホテルオークラ方面へつながる東西方向の地区幹線道路を幅員十二メートルで新設整備し、周辺道路に集中している交通量を分散させることで、交通混雑の緩和を図ることにしております。また、神谷町駅からつながる地下歩行者通路や駅前広場、敷地内の歩行者通路等を整備し、周辺市街地と連携した安全で利便性、回遊性の高い歩行者ネットワークを創出してまいります。

○菅野委員 虎ノ門四丁目地区の資料にもありますが、港区は、総人口の約八%に当たる一万八千人の外国人が在住しております。また、日本全国の約半数に当たる八十二カ国の大使館があります。まさに港区は、国際社会とさまざまなかかわりが持てるエリアだといえます。
 六年後のオリンピック・パラリンピックの開催に向けて、国際競争力の向上に資する都市再生を進めることが一層重要となっています。そのためには、今回の二地区を含め、国家戦略特区のプロジェクトとして選定された十地区のプロジェクトを、東京の国際競争力強化のために効果的かつ迅速に進めていかなければならないと思います。
 そこで最後に、この竹芝地区と虎ノ門四丁目地区を、国家戦略特区のプロジェクトとしてどのように進めていくのかを伺いたいと思います。

○小野景観・プロジェクト担当部長 今お話がありましたが、計画地周辺では大使館や外資系企業、外国人居住者も多いことから、こうした地域特性を生かし、国の政策にも沿って国際的なビジネス拠点の形成を図っていくことが、東京の都市づくりにおいて重要でございます。
 具体的には、竹芝地区、虎ノ門四丁目地区では、国内外とのビジネス交流、情報発信、起業支援などの施設を積極的に整備しますとともに、医療や子育てなど外国人の生活を広くサポートする機能を導入するなど、外国人の暮らしやすい環境を創出してまいります。
 また、今回のプロジェクトと周辺のまちづくりを連携させることで、歩行者ネットワーク、緑やにぎわいの連続、良好な景観の形成など、二つのプロジェクトの効果が地域全体として発揮されるよう、都としても積極的に取り組んでまいります。
 さらに今後、東京都、港区などの関係部局による調整会議を設置することなどにより、協議調整の円滑化を図り、スピーディーに事業化を図ってまいります。

○菅野委員 ぜひ周辺のまちづくりの連携や関係者との調整を円滑に行っていただき、地域全体、そして東京全体が発展するよう事業を進めていただきたいと思います。
 そのことをお願いして、質問を終わります。

○大島委員 私は最初に、都市再生特別地区、竹芝地区、虎ノ門四丁目地区について質問をいたします。
 昨年十二月、国家戦略特別区域法が成立し、ことし六月には、東京圏における国家戦略特別区域として都内九区が指定され、区域方針を決定しました。十月一日には国家戦略特別区域会議が開かれ、区域計画素案が作成されました。さらに、十月二十一日には、区域会議のもとに東京都都市再生分科会が設置され、竹芝地区及び虎ノ門四丁目地区に係る事業について審議されたと聞いています。大変なスピードで、都市計画審議会にかけるところまで来たわけです。
 この二つの地区は、国家戦略特別区域法に基づく付議となっておりますが、規制緩和のどのメニューを使ったのか、また、これまでの都市計画の手続とどこが違うのか、お伺いいたします。

○小野景観・プロジェクト担当部長 竹芝地区と虎ノ門四丁目地区では、国家戦略特別区域法第二十一条に基づき、都市計画法の特例を適用いたします。一般的な都市計画の手続では、都知事または区長が都市計画を決定いたしますが、国家戦略特別区域法では、国、関係自治体、民間事業者で構成されます国家戦略特別区域会議の同意を得て、内閣総理大臣の認定により都市計画が決定されたとみなされます。
 国家戦略特別区域法におきましても、都市計画審議会への付議など、都市計画を定める手続につきましては、これまでと同様に進めてまいります。

○大島委員 この第一回の国家戦略特別区域会議が開かれたその冒頭で、石破茂内閣府特命担当大臣が、二〇一五年度までの残り一年半を集中取り組み期間として、いわゆる岩盤規制に突破口を開かなければなりませんが、一年半というのはあっという間に来るのであり、相当のスピード感を持って臨んでいきたいと考えていると述べています。さらに、この区域会議はミニ政府的な役割を持つものですが、この区域会議の役割を強化していかなければならないとまで述べています。このミニ独立政府とされる特区会議で、事業計画と規制撤廃の検討が続いているといわれています。
 内閣府のホームページを見ますと、都市計画法等の特別措置として、ワンストップ処理を行うために国家戦略特別区域会議が設置され、そこで必要な都市計画決定や許認可等について協議し、その内容を特別区域計画に記載して、内閣総理大臣の認定を受けることによって、都市計画の決定等や事業に係る許認可等がなされたものとみなすこととすると、こうあります。これでは都市計画審議会が形骸化されてしまうのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○小野景観・プロジェクト担当部長 先ほどもご答弁させてもらいましたが、国家戦略特別区域法に基づき、都市計画法の特例を適用した場合でも、これまでと変わらず、都市計画審議会に付議し、審議会の議を経ることになっております。都市計画審議会が形骸化するということはございません。

○大島委員 ただいま国家戦略特別区域法によって進められる計画についても、都市計画法に基づく手続についてはこれまでどおり行われ、都市計画審議会にかけられ判断されるということで、審議会が形骸化されることはないという答弁でした。
 都市計画法の運用指針では、都市計画変更や決定については十分な情報開示と住民の意見を聞くことが指摘されています。今回提案の竹芝地区及び虎ノ門四丁目地区の都市計画法等の特例に係る計画案等を、東京都都市再生分科会を設置して検討したといっておりますが、住民の意見はどのように反映されたのか、お伺いいたします。

○小野景観・プロジェクト担当部長 お話の分科会は、国、東京都、地元港区、民間事業者が事業に関する共通認識を図るとともに、事業実施に向けた課題の抽出や対応方針の調整を行う場として設置、開催したものでございます。分科会によって何か都市計画の手続を省略するというようなことも全くなく、国家戦略特別区域法の場合でも、一般的な都市計画決定の手続と同様に、都市計画に係る説明会の開催、都市計画案の公告、縦覧、意見書の提出などにより、住民の意見を適切に反映できるようになっております。

○大島委員 都市計画決定に係る基本的な考え方の中では、住民がみずから暮らすまちのあり方についてもこれまで以上に関心が高まっており、都市計画に対して、住民みずからが主体的に参画しようとする動きが広がっていることを踏まえ、これまで以上に都市計画決定手続における住民参加の機会の拡大、都市計画に係る情報公開及び理由の開示等に意を用いていくべきであると書かれています。
 ところが、この住民参加や情報公開どころか、第一回東京圏国家戦略特別区域会議に東京都が提出した資料には、東京を世界に開かれたグローバルビジネス都市へと大改造する目標を掲げ、都市再生、まちづくり分野で、竹芝、虎ノ門四丁目地区を含め十地区が示され、いずれも区域計画の決定目途が明示されています。都は、こうした目標達成に向けてスピーディーに対応するとしておりますが、これでは、事業主体がみずからの提案でどんどん事業を進める手助けを都が行うということになるのではないでしょうか。お伺いいたします。

○小野景観・プロジェクト担当部長 繰り返しのご説明になりますが、国家戦略特別区域法に基づき都市計画法の特例を適用した場合でも、住民説明会の開催、都市計画案の公告、縦覧、意見書の提出、都市計画審議会への付議など、適正な手続を経ることになっております。
 なお、東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、また世界における厳しい都市間競争の中で東京が打ち勝つためには、都市計画の適正な手続を確保した上で都市再生をスピーディーに進めていくことが必要であり、都としては都市再生を積極的に進めてまいります。

○大島委員 都市計画法による手続はするので、事業者の提案でどんどん事業を進めることはあり得ないと、こういっておりますので、ぜひ適正な手続で進めていっていただきたいと思います。
 ただ、東京圏国家戦略特別区域会議は、都内十カ所で、三井不動産などが主導の大型開発事業を掲げ、柔軟かつ大胆な容積率の設定を打ち出し、いずれも二〇一五年度中に都市計画決定などを行う目標で進めています。このままでは、まちを壊す乱開発に歯どめがかからない危険があります。
 この会議では、三菱地所会長がさらなる手続の短期化を求めました。大企業のもうけ最優先で国民生活を脅かし、地域を破壊する方向は鮮明です。事業者からの提案に都が追随し、大企業の大プロジェクトをどんどん進めていくことは、健康で文化的な都市生活を確保するという都市計画の意義に反するものです。地域住民の意見を取り入れる仕組みのない国家戦略特区は、国民の願いに応えることはできません。
 今後、東京都は、国家戦略特区の指定区域の拡大を目指すといっておりますが、大胆な容積率緩和で超高層ビルを乱立させて、都心への一極集中を強めるという特区の有害ぶりが浮き彫りとなっています。大企業の勝手放題に拍車をかける都市再生特別地区の変更には反対するものです。
 次に、地区計画環状二号線新橋・虎ノ門地区について、意見を述べます。
 立体道路制度を利用して、環状二号線の上に、地上五十二階、二百四十七メートルの虎ノ門ヒルズが誕生し、環状二号線の沿道には東京シャンゼリゼプロジェクトを立ち上げております。環状二号線沿道部分に、二〇一三年三月に東京のしゃれた街並みづくり推進条例に基づく街並み再生地区の指定がされ、これまでなかなか具体的なまちづくりが進まなかった地域で積極的に都市再生を進めていくために、街並み再生方針が定められました。
 今回提案の地区計画の目標では、環状二号線沿道の老朽化した建築物の更新や細分化した敷地の統合を図り、にぎわいと統一感のあるまち並みを形成するとあり、今回、街区を九街区に細かく分けて地区計画を定めています。
 しゃれた街並みづくり推進条例では、都市計画の提案は、原則として〇・五ヘクタール以上の区域で行うこととされていますが、特に必要があると認められるときは、条例で〇・一ヘクタール未満の規模でもできるよう、規模要件を引き下げています。こうして指定された街並み再生地区では、地域内で地権者が都市計画を提案できる面積要件を事実上撤廃した上、容積率や斜線制限も緩和し、また、十分な話し合いや合意がなくても、数の上で区域内の土地所有者等の三分の二を確保すれば都市計画を提案できる仕組みとなっています。
 今回、八一街区は、約〇・〇五ヘクタールの面積しかありませんが、この仕組みによって地区整備計画が提案され、容積率八〇〇%に引き上げられます。さらに、建築物の敷地面積の最低限度は二百五十平米となっています。こうした制度を進めれば、ミニ再開発を推進することになりかねませんし、高層ビルの建ち並ぶ地区ができてしまいます。借家人などは話し合いの対象外であり、細分化した敷地の統合を図ることを推進すれば、弱小地権者などは、取り残されるか、大手ディベロッパーに取り込まれてしまうことも危惧されます。開発の競い合いや住民間でのあつれきや矛盾を生み出す可能性がある、こうした地区計画の変更はやめるべきです。
 最後に、都市計画事業北小岩一丁目東部土地区画整理事業の事業計画変更に伴う意見書の審査について、意見を述べます。
 六月六日の本委員会で、北小岩一丁目東部土地区画整理事業の事業計画変更に伴う意見書の審査と口頭陳述の聴取の件について、質疑をさせていただきました。十五人程度の口頭陳述ですから、ぜひ都市計画審議会で直接聞き取りをしていただきたいと強く要望しておきましたが、その後開かれた都市計画審議会では、大変残念ですが、都の職員が聴取し、口頭陳述録取書にまとめて、次の都市計画審議会で審議されるということになりました。
 国の都市計画運用指針では、法第十六条第一項で公聴会の開催を例示しているのは、住民の意見を反映させるための措置として、住民の公開の場での意見陳述の機会を確保すべきという趣旨であることを明示しています。また、公聴会の開催が形式に流されることなく、真に住民の意見を反映させる場として機能させる観点から、例えば公述人において希望がある場合は、都市計画の案を作成する都道府県の担当者と、あるいは公述人相互間において質疑、議論を行うことなども考えられる、さらに、住民の意見については、それがどのように都市計画の案に反映されたかなどについて、都市計画審議会に報告することが望ましいとされています。
 こうした指針の観点から、今回示された口頭陳述録取書や意見書を見てみますと、やはり事業計画変更に反対、事業全体が納得できないというだけでなく、その手続も含め、怒りや不安が大変大きいと感じました。
 今回の変更内容は、国土交通省による高規格堤防整備事業との共同事業化に伴い、造成計画の変更、資金計画の変更のほか、施行期間などの変更です。江戸川区は、スーパー堤防が一旦廃止になってから、区画整理事業の中で単独で盛り土を行うという事業計画を決定してきました。今回、国との共同事業で高規格堤防をつくるということになるわけですから、造成計画で盛り土の範囲などが変わらないということであっても、規格が変わるという、大変大きな変更になります。
 高規格堤防を整備した上に区画整理事業が行われると、土地は自動的に河川区域になり、高規格堤防特別区域として通常の土地利用が行えるよう、規制が緩和されるとはいいますが、個人の土地であっても、堤防地として国の管理下に置かれ、いざというときには、堤防の上に乗っている宅地については堤防よりも優先されません。みずからの生活の問題、地域のコミュニティの問題、住民と大企業への態度の違いなどなど、こうした不安を抱え、事業に対する理解も納得もされていない住民の方がいるのに、一度に立ち退きを迫る催告書や再催告書が送られるという強権的なやり方が行われていることにも、大きな怒りの声が上がるのも当然です。
 今回の事業計画案について修正を求める住民の意見は理解できるものであり、採択すべきであることを述べ、質問を終わります。

○島田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○島田委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で都市整備局関係を終わります。
 なお、本日審査いたしました請願陳情中、採択と決定いたしました分につきましては、執行機関に送付し、その処理の経過及び結果について報告を請求することにいたしますので、ご了承願います。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時十九分散会

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