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Tokyo Metropolitan Assembly

都市整備委員会速記録第七号

平成二十四年六月十五日(金曜日)
第四委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十三名
委員長泉谷つよし君
副委員長滝沢 景一君
副委員長神林  茂君
理事田中  健君
理事橘  正剛君
理事遠藤  衛君
関口 太一君
斉藤やすひろ君
小山くにひこ君
大島よしえ君
谷村 孝彦君
林田  武君
川井しげお君

 欠席委員 なし

 出席説明員
都市整備局局長技監兼務飯尾  豊君
次長長谷川 明君
技監安井 順一君
理事松井多美雄君
理事藤井 寛行君
総務部長田崎 輝夫君
都市づくり政策部長町田 修二君
住宅政策推進部長鈴木 尚志君
都市基盤部長石川  進君
市街地整備部長遠藤 正宏君
市街地建築部長砂川 俊雄君
都営住宅経営部長瀧本 裕之君
企画担当部長邊見 隆士君
連絡調整担当部長細渕 順一君
景観・プロジェクト担当部長永島 恵子君
住宅政策担当部長香山  幹君
民間住宅施策推進担当部長高田  茂君
航空政策担当部長外かく環状道路担当部長兼務山下 幸俊君
防災都市づくり担当部長藤塚  仁君
防災都市づくり調整担当部長加藤  隆君
多摩ニュータウン事業担当部長栗岡 祥一君
耐震化推進担当部長小野 幹雄君
経営改革担当部長笹沼 正一君
再編利活用推進担当部長上野 雄一君
建設推進担当部長山田 雅史君
営繕担当部長妹尾 高行君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 都市整備局関係
報告事項(質疑)
・東京都建築物液状化対策検討委員会検討報告「中間のまとめ」について
請願陳情の継続審査について
特定事件の継続調査について

○泉谷委員長 ただいまから都市整備委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員から、お手元配布のとおり、意見書一件を提出したい旨の申し出がありました。
 本件については、本日の理事会において協議した結果、調整がつかなかった旨、議長に報告すべきであるとの結論になりました。
 お諮りいたします。
 本件については、理事会協議結果のとおりとすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○泉谷委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。

○泉谷委員長 本日はお手元配布の会議日程のとおり、都市整備局関係の報告事項に対する質疑並びに請願陳情及び特定事件の閉会中の継続審査及び調査の申し出の決定を行います。
 これより報告事項、東京都建築物液状化対策検討委員会検討報告「中間のまとめ」についてに対する質疑を行います。
 本件については、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、要求委員と理事者との調整の結果、取り下げられておりますので、直ちに質疑を行います。
 発言を願います。

○田中委員 今回出されました液状化検討委員会の中間のまとめについて質問をさせていただきたいと思います。
 それに先立ちまして、東京の新たな被害想定の報告書の中にも、この液状化の危険度の分布ということで示されておりました。この中の予測方法においては、いわゆるボーリングを使ったFL法、PL法という形式がとられて、危険度予測もされていたということであります。
 今回の検討委員会の中では、この液状化の判定には新しくスウェーデン式のサウンディング試験というのが検討されたということであります。この試験は、どのような目的でされたのかをまずお聞きしたいと思います。

○砂川市街地建築部長 スウェーデン式サウンディング試験は、ボーリング調査と比較して、簡便で安価に地盤の調査を行えることから、住宅など小規模建築物について地盤の状況を調べるために広く用いられております。
 このため、検討委員会では、ボーリング調査にかえて、スウェーデン式サウンディング試験と土質試験を併用し、液状化の判定を行うことができないか検証する必要があるとの提言がなされました。
 この提言を受けまして、スウェーデン式サウンディング試験と土質試験を併用して液状化の判定を行ったところ、ボーリング調査と比較して、ほぼ同様の判定結果が得られたことから、検討委員会からは、一定の有用性があるとの評価が示されたものでございます。

○田中委員 今まで液状化というと、どうしてもボーリング、大規模な工事ということがイメージされましたが、今回、この検討委員会の中で、簡便でまた安価でということ、今いってもらいましたが、そのようなことが、有効だということが認められたということでありますので、これが広く、これから、特に小規模の建築物、つまり自分の家とか、今現実建っているものに対しても、適用できるだろうということで、好ましいかなとは思っております。
 しかしながら、今回、液状化が発生した敷地や道路などでボーリング調査をしてこの報告書を出しましたが、行ったのは八カ所、その被害があった八カ所のみであります。
 液状化というのはもちろん噴砂して表に出てきたところが液状化の被害ということでありますが、地下では何が起こっているか、地下の中でも大きく液状化が起きて地盤が揺らんでいるという可能性もあります。噴砂した場所だけではなく、この地下内部で液状化した可能性も考えられると思うんですが、今回、そのような可能性についてはどのように考えているか見解をお伺いします。

○砂川市街地建築部長 都は、東日本大震災で液状化により、建物被害が発生した地区において地盤調査を実施し、土地の履歴や地盤特性などについて把握いたしました。その結果について、検討委員会では、臨海部及び内陸部ともに、地下水位よりも下の埋め土や盛り土の地層で液状化が発生した可能性があるが、その下に位置する砂質土層においても液状化が発生した可能性は否定できないとの意見が示されております。
 今回の調査は、液状化の可能性を予測するものではなく、建て主や建物所有者が液状化による建物被害に備えるため、対策の指針を作成し、地盤調査の実施方法や対策工法について情報提供することを目的としたものでございます。

○田中委員 今いってもらいました液状化の可能性は否定できないということで、そのような危険性はあるということであります。
 さらに今回のこの中間のまとめは、それに対する対策をこれから示していくということであります。そうなりますと、新たな被害想定で出されたように、危険度の分布が、かなり、城東やまた城南地域にびっちりと赤く、また青く示されているのが現状で、私もその一部の大田区でありますが、そこに住んでいる者からすると、実際、液状化に対して何かしなければという思いがあるかと思います。もしも自分の住んでいる地域がこの危険度が高く、また液状化の心配があった場合、今度は、実際に、私たちはどのような対応ができるのか、また、現時点ではどういうことができるのか、それについてをお伺いします。

○砂川市街地建築部長 検討委員会では、建て主や建物所有者が敷地の地盤の状況を把握し、液状化の発生の可能性や建築物への影響などについて、設計者などの専門家と相談しながら、適切な対策を検討していくことが重要であり、そのためには、安心して液状化対策について相談できる環境を整えていく必要があるとの提言がなされております。
 このため都は、今後、地盤状況の把握や対策工法などの液状化対策を行う上で必要な知識を有するアドバイザーの育成や具体的な相談体制について検討を進めるとともに、液状化対策の指針を作成し、都民にとってわかりやすい形で情報提供を行ってまいります。

○田中委員 情報提供を、さらにはアドバイザー制度をつくって、都民の相談を聞くというのがまず第一歩かとは思うんですが、一方、それに対して対策を進めるには、やはり助成の制度についても検討していかなければならないかとは思っております。
 耐震改修の助成制度については、自治体によって広がりつつあります。しかし、この液状化対策の被害、また対策費用についてはまだ制度が整っていない面があります。
 このたび、江戸川区、また葛飾区では、被災者ではありますが、この被災者支援という目的で助成制度ができたということを伺っておりますが、一方、やはりこの大地震が発生する前から液状化の対策をしていくことが重要であると思っております。
 そこで都は、こうした液状化対策の助成という面についてはどのようにお考えでしょうか。

○砂川市街地建築部長 建築物を対象とした助成につきましては、都では、震災時の避難、応急活動の大動脈となる緊急輸送道路沿道建築物の耐震化や防災都市づくり推進計画に定める、特に老朽化した木造建築物が集積し、震災時に被害が想定される整備地域における木造住宅の耐震化など、公共性を備えている場合に的を絞って行っております。
 こうしたことを踏まえますと、建て主や建物所有者が行う液状化対策について助成を行うことは困難であると考えており、建て主などが液状化による建物被害に備えていくために、地盤調査の実施方法や対策工法について情報提供をしていくことが重要であると認識しております。

○田中委員 助成は難しいという答弁でありますが、やはりこの液状化においても、耐震化と同じで事前の対策、また事前の取り組みがすごく重要になってくると思っております。このように、液状化のマップを示して危険度が高いと、さらに、いろんな手段があるからということを示すのは大切なことでありますが、さらにそこから一歩進んで、自分たちがやろうと思うインセンティブを高めるには、やはりその全部をもちろん自助、共助、公助の中でまず自助が大事でありますから、自分で取り組まなければなりませんが、調査だけでも、まず自分のところは本当に大丈夫なんだろうかと調べるのに対しての助成は考えられるかと思いますし、それに対しての土壌改良や、また建築すべてに私も助成を出すというわけではありませんが、ぜひ、今回は、まだそこまで検討が行かず、まず情報提供、さらにはサポーターの制度、アドバイザー制度というのをつくるということでありますが、検討していただいて、この液状化対策も前進ができるようにしていただきたいことを最後に要望して私の質問を終わります。ありがとうございました。

○神林委員 私の方からは、中間のまとめということもございますので、検討委員会の検討報告について、総括的に考え方とか取り組み方針等を中心に何点か伺いたいと思います。
 まず初めに、都は、東日本大震災で液状化により建物被害が発生した地区において地盤調査を実施しましたが、その結果について検討委員会では、総括的にどのような見解としてまとめられたのか伺います。

○砂川市街地建築部長 昨年三月の大震災で液状化による建物被害が発生した五区において地盤調査を実施し、建物被害が発生した地点における土地の履歴や地盤特性などを把握いたしました。
 その結果、検討委員会では、建物被害について、臨海部では昭和三十年代以降に埋め立てられた比較的新しい埋立地で発生し、また、内陸部では荒川沿いや江戸川沿いの、かつての池や水田を埋め立てた場所でそれぞれ発生したことが確認されております。
 また、臨海部及び内陸部とも、地下水位よりも下の埋め土や盛り土の層で液状化が発生した可能性があるが、さらにその下に位置する砂質土層においても液状化が発生した可能性は否定できないことが確認されております。
 こうしたことから、液状化対策を検討していくためには、土地の履歴や地盤の特性を把握していくことが重要であるとの検討委員会の見解が示されたものでございます。

○神林委員 今ご答弁いただきましたとおり、検討委員会の見解をうまくまとめていただいたわけでございますけれども、そのポイントは、大震災における液状化による建物被害は、土地の履歴や地盤の特性に関係しているということをまとめていただいたと思っております。
 これらの結果を踏まえまして、液状化対策を検討していく上で、都の認識をまず伺います。

○砂川市街地建築部長 都は、検討委員会の見解を踏まえまして、液状化による建物被害に備えていくためには、建て主や建物所有者が、敷地における地盤の状況を把握し、液状化の可能性や建築物への影響などについて、設計者などと相談しながら、適切な対策を講じていくことが必要であると認識しております。
 このため、建て主、建物所有者、設計者などに対しまして、都や区市などが蓄積している地盤調査データを情報提供してまいります。
 また、液状化対策の指針を作成し、地盤調査の実施方法、液状化対策方法などについて、広く情報提供してまいります。

○神林委員 今、最後の部分でも、都や区市等に蓄積している地盤データなどについての情報提供をしていくというような部分のご答弁がございましたけれども、ここからちょっと一、二点危惧していることや意見等を申し上げさせていただきます。
 まずは、公表された地盤調査データがいたずらに曲解されたり、誇張されたりして悪用されれば、風評被害ですとか、不動産売買に悪影響を与える結果ともなります。
 そこで、だれもが現状を正しく理解して評価できるよう工夫すべきだと考えておりますが、都の考えを伺います。

○砂川市街地建築部長 地盤調査データは、建て主や建物所有者が液状化対策を検討する上で、基礎的な資料として活用されるべき重要な情報でございます。
 現時点において、地盤調査データにつきましては、公共建築物や道路構造物の公共工事の施工の際に作成されたデータなどを対象として考えており、情報の提供に当たっては、データの適正な管理に努めてまいります。
 また、地盤調査データの見方や活用の仕方などについて、丁寧な説明を付して情報提供するとともに、液状化対策の指針において、液状化発生の仕組みや地盤調査データの取り扱いについて記載するなど、液状化について適切な理解が得られるよう工夫してまいります。

○神林委員 今ご答弁いただきましたとおり、大事なことでございますので、ぜひお願いをしたいと思います。
 ここで、若干意見も含めて発表させていただきたいと思います。
 液状化予測図などによる液状化の可能性があると判断される地域においては、都や区市、指定確認検査機関が、建設確認などの手続の機会をとらえ、設計者などに的確な対策を講じるよう促すことが効果的と考えており、例えば、対策を講じるよう促すときにアドバイザー制度の紹介をするなど、アドバイザー制度との連携を深めることが重要であると考えております。
 また一方、本年四月に公表した新たな被害想定では、首都直下地震である東京湾北部地震が発生した場合、全壊と半壊合わせまして約六万四千棟もの建物が液状化により被害を受けると想定されており、昨年の東日本大震災における都内での被害とは比べ物にならない被害が発生すると報告されております。このことについては、あおってはいけないことでございますが、震度五強しか経験してない大半の我々都民にとっては、震度六強や七の地震が発生した場合に、我が家が建っている場所は一体どうなるのかなどは、都民が最も求めている情報でもあります。したがって、液状化が起こることによって、具体的に都内がどのような被害状況になるのかさらに分析を進め、その対応策をまとめて、一日も早く実効性がある対策に結びつけていくことが重要であることを、ここで意見を表明させていただきます。
 最後になりますけれども、ただいま申し上げたように、建て主や建築所有者が、首都直下地震などによる液状化に備えていくためには、この中間報告を実際に有効に活用し役立てていくことが重要でございます。
 東京都としては、今後どのような取り組みや対策を検討していくのか伺います。

○砂川市街地建築部長 現在、都は、検討委員会から報告を受けました中間のまとめについて、パブリックコメントを行っております。検討委員会では、パブリックコメントにおける都民の意見などを踏まえまして、地盤調査データを活用した情報提供や具体的な対策事例、アドバイザーの育成など、相談体制の整備について今後さらに検討を進め、来年三月、最終のまとめを都に報告する予定でございます。
 都は、その報告を踏まえまして、速やかに、地盤調査の実施方法や対策工法などについて、都民にとってわかりやすい液状化対策の指針を作成し、区市と連携して都民に広く情報提供してまいります。

○橘委員 私の方から、初めに、都民への情報提供、この課題から質問いたします。
 液状化に関する情報提供につきましては、現在、建設局所管の東京都土木技術支援・人材育成センター、ここで公表しております公共事業の際にボーリングした地盤調査のデータ、七千本のデータを公表してインターネットで情報提供を行っていると、この体制になっております。
 私もこのデータをインターネットで、開いてみましたけれども、この液状化地域の分布、これはわかりやすく地図に落としてありますので、ある程度わかりやすく、私でもわかる内容になっていると思います。ただし、調査データの七千本というボーリングのデータ、これについては、やはり、専門的な知識がないとなかなか理解できないなというふうに思いました。また、理解できたとしてもそれがどういう地盤に影響するのか、震度によってどう変化するのか、その辺のことも読み取ることはできませんでした。したがって、この中間のまとめでいっているように、もっとわかりやすい体制が必要だという指摘もその辺にあるのかなというふうに思います。
 都民が容易に閲覧できるということがやっぱり自分の財産とも関係してくるし、これから建物を建てるという上でも大変重要になってまいりますので、その辺の情報については、わかりやすさというのが非常に大事かと思います。
 東京都として、今後、地盤調査データの情報提供について検討を行っていくというふうにしておりますけれども、わかりやすいという観点に絞って、この方向性について、ある程度概要といいますか、その辺のことについて見解を伺いたいと思います。

○砂川市街地建築部長 検討委員会では、地盤調査データの情報提供について、都民が容易に閲覧できるようにしていくべきとの意見が示されております。
 このため、情報提供の検討に当たっては、パブリックコメントで寄せられた都民の意見を踏まえながら、都民が地盤調査データを閲覧しやすいよう、具体的な提供方法などについて検討を進めてまいります。
 また、液状化による建物被害に備えていくという観点から、地盤調査データの見方や活用方法などについて丁寧な説明を付すなど、区市とも連携して都民にわかりやすい情報の提供について検討してまいります。

○橘委員 今の答弁の中で幾つかの大事なキーワードがあったかと思います。例えばデータの見方、それから活用方法についての説明、また、区市とも連携、こういうふうなキーワードが大事かと思います。これによって組み立てていくことがこれから必要になってくると思います。検討が進んでいくと思いますけれども、特に説明、説明をつけるということ、これがあれば随分違うなというふうに思います。それから、今はインターネットで検索するのみのルートしかありませんけれども、近くの区や市の機関、そういうところでも閲覧することできる、見ることができる、確認することができる、そういうふうになれば、インターネットについたデータよりも、生で見るということも大事かと思いますので、この辺のキーワードを中心にして今後の対応を組み立てていっていただきいと思います。
 次に、中間のまとめの中で、建て主や建物所有者による液状化対策の相談環境を整えるために必要な知識を有するアドバイザーを育成しという文言があります。これは実施機関、この中間のまとめの報告の二十一ページに、相談体制のイメージ、イメージという言葉を使って、それで実施機関の中にアドバイザーを入れるというふうにしております。これは、この段階でどういうふうな形になるかというふうに聞いても酷だと思いますけれども、私は、実施機関というのが、ある程度信頼の置ける、また実効のある機関にしなければ信頼性が失われるというふうに思います。その辺のことについて見解を伺うんですけれども、この方向性について、まず、ある程度権威を持たせた、そういう実施機関にしなければならないと思いますけれども、それについて見解を伺います。

○砂川市街地建築部長 検討委員会では、建て主や建物所有者による液状化対策などの検討を支援していくためには、アドバイザーの育成など都民が安心して液状化対策について相談できる環境を整えていくことが必要であるとの意見が示されております。
 今後、都は、検討委員会での地盤工学の専門家などの意見も踏まえながら、実施機関なども含めまして具体的な対応策について検討を進めてまいります。

○橘委員 今回の東日本大震災で建築物関係の被害といいますと、この液状化もございます。それから津波の被害もすごく大きかったわけです。津波災害については、この津波被害の警戒区域内なのか、区域外なのか、これにつきましては、昨年十二月に施行となりました津波防災地域づくり法の制定に基づきまして、土地、建物を売買する際、不動産事業者は、対面で説明しなければならないという重要事項となっているわけです。しかし、一方で、液状化対策というのは、根拠法がないために、不動産事業者に説明義務がないわけですね、説明しなければならないということがないわけです。かといって、今、不動産事業者に、この専門的な知識を有して説明しなさい、対面で説明しなさいというそういう根拠法もなければ、その不動産事業者に専門的な知見に基づいた説明を求めるというのは、これはやはりちょっと酷だと私は考えております。
 したがいまして、今申し上げましたアドバイザーの役割が非常に大きくなってくるわけです。この実効ある相談機能を果たすためには、この資格要件、アドバイザーの資格要件であるとか、研修内容であるとか、それから、先ほどいいました実施機関、こうしたしっかりした体制をつくるべきと考えますが、この点について見解を伺います。

○砂川市街地建築部長 建て主や建物所有者が地盤の状況を把握し、対策工法など液状化対策を検討していくためには、専門的な知識を有する建築士などと相談しながら検討していくことが必要でございます。
 このため、都は、都民が安心して相談できるよう必要な専門的知識を有したアドバイザー育成や具体的な内容について検討を進めてまいります。

○橘委員 続いて、液状化対策工法について質問いたしますけれども、先ほどの質疑の中で、来年の三月ごろには最終の取りまとめで報告するというふうに答弁がございました。その内容ですけれども、これからの段取り、対策工法の段取り、それから情報提供、体制、それをどのようにして都民に情報として提供していくのか、その辺のことについて伺いますけれども、例えば耐震工法でありますと、家屋の耐震工法についてはさまざまな工法が開発されまして、そして、東京都の方ではその耐震工法がこのようなものがありますよということで、都内各所で、この議会棟でもやりましたけれども、都内各所でわかりやすく、目に見える形で展示したわけです。それがやはり理解が進む要因となったと思います。そうした方法も検討して、都民に理解を求めていく、また普及させていくべきと考えますが、この点について見解を伺います。

○砂川市街地建築部長 液状化に備えていくためには、建て主や建物所有者が、敷地の地盤の状況を把握し、建物の構造や敷地の状況などに適した対策工法を的確に選定することが重要でございます。
 このため、都は、東日本大震災で液状化により建物被害が発生した自治体と情報交換をするとともに、国の液状化対策に関する取り組み状況を把握し、対策工法の事例や過去の地震による被害での施工例などについて情報を収集してまいります。
 検討委員会では、都民が適切に液状化対策を講じていくことができるよう対策工法についての検討を進め、来年三月、最終のまとめを都に報告する予定でございます。
 都は、その報告を踏まえまして、速やかに、液状化対策工法などについて都民にわかりやすい液状化対策の指針を作成し、区市と連携して、都民に広く情報提供してまいります。

○橘委員 この中間のまとめの中に建て主や設計者による液状化対策を、建築確認審査の機会をとらえて的確な対策を講じるよう促すとあります。建築基準法の規定がない中で、東京都はどういう方法でこの対策を講じるように促すのか、法的には根拠はないわけですね。その中でどういうふうに具体的に講じるように促すことができるのか、その根拠と、それからどういうふうに具体的に考えているのか、見解を伺います。

○砂川市街地建築部長 検討委員会では、液状化の可能性があると判断される地域においては、建築確認審査などの機会をとらえて、設計者などに対して、的確な対策を講じていくよう促していくことが重要であると示されております。
 東日本大震災では、液状化の被害を受けた建築物の多くが木造住宅などでございました。
 このような小規模な建築物の建築確認事務につきましては、一般的には、区市や指定確認検査機関が行うことから、都はこれまでも、検討委員会での検討状況を区市へ情報提供するとともに、今回の大震災で液状化による建物被害が生じた五区と定期的に情報交換を行ってまいりました。
 今後、検討委員会の意見を踏まえまして、建て主や設計者に対して的確な液状化対策を講じるよう促すために、特定行政庁や指定確認検査機関で構成される連絡調整組織を活用しまして、建築確認審査時における具体的な対応を検討していく予定でございます。

○橘委員 今回の東日本大震災では、液状化地域分布、この分布と、それから実際に液状化が発生した地域、必ずしも重なっていないという部分もあるわけですね。想像もつかなかった、想定してなかったところで液状化が発生した、また液状化危険地域、懸念のある地域であるにもかかわらず液状化は発生しなかった、地盤のことですから、そういうふうにした難しさはあると思います。こういったこともございますので、これからの液状化対策の体制については、情報提供であるとか、相談体制であるとか、そういったものをきちっと構築しまして、都民が安心できるような、そういうふうな体制をつくっていただきたいということを要望いたしまして質問を終わります。

○大島委員 今回、東日本大震災による都内の液状化建物の被害というのは、特に区部東部に起きていました。私の住む足立区を初めといたしまして、葛飾、江戸川、江東、墨田、この五区で計五十六棟に液状化の被害が確認されたと報告されております。そのうち、住宅が大きく傾く大規模半壊が十二棟あったほか、半壊も二十六棟に達したということが報告されていました。
 足立区では、今回報告された千住元町以外の住宅でも、液状化によって家が傾いて、立入禁止の赤いステッカーが張られてしまった家などもありまして、私もそこに行ってその方たちの話を聞いたんですけれども、確かに家が傾いていて、その家の中に入ると、その瞬間は別に普通のような感じでいられるんだけれども、中に長くいるとめまいを感じるような状況になって、気分が悪くなってしまうということで、本当に困っているということで、さまざまな相談が私のところに寄せられました。もちろんその家はもう壊れてしまって更地になっているんですけれども、その跡に家を建てるかどうかということについても、今本当に悩んでいるというようなお話をされました。
 この液状化の予測図というのがあったんですけれども、それではまあ大丈夫だと思っていたところでも、今回液状化の被害に遭うということもあって、大変不安になったという声も寄せられております。その点では、専門家の方々が、都内の住宅の被害とか、地盤の状況などを調べて液状化の可能性を正確に判断できる地盤調査の方法とか、それから液状化が起きたときの補強工事とか、専門家の育成、こういったものを盛り込んだ対策を検討し、そしてそれを都民にとってわかりやすい指針にまとめて、そして情報提供していくということについては、大変期待が集まっていると思っています。
 そこでお聞きするんですが、中間のまとめでは、東京都などの行政機関や公益法人などが、公共工事などを行う際に作成した地盤調査データなど、多くの地盤に関する情報を有している、その既存の地盤データなどの情報提供を行うということなんですけれども、東京都としてどのようなデータをどの程度情報提供しているのか、また、今後のデータの収集とか情報提供はどのように考えているのかお聞きします。

○砂川市街地建築部長 都では、土木技術支援・人材育成センターが、公共工事による地盤調査データ約七千本についてインターネットで公開しております。
 今後、都は、行政機関などが公共工事に伴い保有しているデータなどを対象として、その提供方法などについて検討を進めてまいります。

○大島委員 この中間のまとめの二〇ページのところにもイメージ図がありまして、行政機関等で既に公開している地盤調査データ、これは今いわれた七千本ということなんですけれども、そのほかに、公共工事などで作成した地盤調査データ、それから建築確認審査で使用した地盤調査データ、こういったものをまとめて情報提供する、そしてまたそれを都民や、また建て主とか、建築所有者とか、設計者だと書いてありますけれども、都民が閲覧できるような、そうした情報の提供を考えていくということで今回出されているというふうに思うんですけれども、今、土木技術支援・人材育成センターで保有しているという話なんですけれども、そのほかにも、都が直接施工している公共工事で、例えば港湾局とか水道局とか下水道局など、ほかの局で持っているデータ、それから区や市が建築確認審査を行うときにとか、すべての公共工事を行うときに保有しているもの、こういったものを合わせれば、かなりの敷地の地盤の状況を把握することができるというふうに思うんです。
 今、建築確認申請の約七割が民間の確認検査機関に出されているというふうな状況ですから、こうしたところからの情報提供というのはなかなか困難かと思いますが、いろいろ考えていただいて、ぜひ提供できるようにして、そしてそういったデータ、より多いデータを都民が容易に閲覧できるように検討していただきたいというふうに思います。
 次に、この調査結果のまとめでは、液状化発生の可能性を判断するために実施する地盤調査の深さについて明確に示されているわけではありません。地盤の深さを決めていくためには、都が保有しているデータ、これは多ければ多いほどよいと思うんですけれども、これを活用していくということになると思うんです。私なんかが思うと、そういう幾つかのデータを等高線のように引いていけば、大まかな地盤状況というのも把握できるのではないかなというふうに思っているんですけれども、その点でもこうしたデータを活用していくことがより重要だと思いますが、都の見解をお伺いいたします。

○砂川市街地建築部長 都が行った地盤調査の結果について、検討委員会では、臨海部及び内陸部ともに地下水位よりも下の埋め土や盛り土の地層で液状化した可能性があるが、その下に位置する砂質土層においても液状化が発生した可能性は否定できないとの見解が示されております。
 また、地盤調査の深さについては、こうした地盤特性を踏まえて決める必要があるとの見解が示されております。
 都としては、こうした検討委員会での検討を踏まえ、液状化対策の指針において地盤調査の実施方法などを示すとともに、公共工事などで作成した地盤調査データの情報提供について検討を進めてまいります。

○大島委員 ぜひよろしくお願いいたします。
 このまとめでは、土地の履歴とか、それから地盤の特性、こういったことを把握していくことが重要だというふうに書かれています。建物被害が発生した地点と、建物被害が発生していない地点で、その土地の履歴の違いが認められないところもあるというふうに書いてあるんですね。これは、土地の履歴だけでは判断が難しいということなんでしょうか、また、地盤条件の違いをどのように考えればよいのかお伺いいたします。

○砂川市街地建築部長 検討委員会では、かつて水田などを埋め立てたところでは、同じような土地の履歴であっても、建物被害が発生した地点と発生していない地点がある、区域があった、一方、土地の履歴と建物被害が発生している範囲がほぼ一致している区域もあったということが確認されております。
 今回の調査は、液状化の可能性を予測するものではなく、建て主や建物所有者が液状化による被害に備えていくために行っているものであり、検討委員会の中間のまとめでは、都が作成する対策の指針において、土地の履歴や地盤の特性の把握が重要であるということを記載すべきであるとの見解が示されております。

○大島委員 確かに今回の調査というのは液状化の可能性を予測するものではないと、こういうことでありますけれども、今、液状化の予測図というんですかね、液状化マップの見直しを建設局の方で行っているということを聞いていまして、今年度中には新しい液状化マップというのが出されるのではないかといわれております。私などは、こうしたこの予測図が出されると、まずそれが先行してしまいまして、土地の履歴とか、地盤特性の把握というのが十分にされないままに、マップで、もし家が液状化のエリアに入っていたらどうしようかというようなことをどうしても考えてしまいがちだというふうに思うんです。こうした都民の皆さんの要求にこたえていくためにも、液状化対策工法、この検討が必要となってくると思います。今回も今後の検討内容に、液状化対策の具体的な事例と特徴ということで、代表的な液状化対策工法というのがあります。この液状化対策の研究というのはかなり進んでいるというふうに聞くんですね。住宅を新築するときならば、もちろん建築士さんなどとも相談しながら地盤状況というのは把握してつくるのでしょうけれども、より重要なのは、もう既に建っている住宅、既存住宅にどのように適用させていくのかということが重要になってくるのではないかなというふうに思うんですが、そういう点ではどのような方策を検討しているのか、お聞きしたいと思います。
 また、既存住宅へ適用するというときには多額の費用がかかると思うんですね。今、インターネットなんかを見ますと、いろんなところでいろんな工法でやっていますよというのが宣伝のように出されているんですけれども、こうした負担の軽減策ということも考えていく必要があると思うんですけれども、いかがでしょうか。

○砂川市街地建築部長 都は、引き続き検討委員会の検討を踏まえながら、新たに住宅を建てる場合や既存住宅において対策を立てる場合を想定いたしまして、建て主や建物所有者が地盤の状況などに即して的確な対策が講じられるよう、具体的な対策事例などについて情報提供をしてまいります。
 また、建築物を対象とした助成につきましては、都では震災時の避難、応急活動の大動脈となる緊急輸送道路沿道建築物の耐震化や防災都市づくり推進計画に定めます、特に老朽化した木造建築物が集積し、震災時に大きな被害が想定される整備地域における木造住宅の耐震化など、公共性を備えている場合に的を絞りまして行っております。お話のような助成については困難であると考えております。

○大島委員 インターネットなんかで見てみますと、液状化対策の工法もいろいろあるみたいで、その工法によって、またその地盤の条件によってですけれども、二百万から一千万ぐらいのお金が必要だというふうに書かれていたんですね。これは本当に大変な負担だなというふうに思うんですけれども、液状化による被害をより少なくするためにも、耐震化助成のように、液状化対策の助成も必要だと思います。ぜひ検討していただきたいと思います。
 次に、中間のまとめでは、アドバイザーの育成や派遣、これについて、検討の必要性が示されています。液状化についての専門の知識を持つアドバイザーは必要です。アドバイザーとして、建築の専門知識だけではなくて、地盤工学とか土木関係の知識も有する総合的なアドバイスができる人材が必要だというふうに思いますけれども、育成などの体制をどのように考えているのか、お伺いいたします。

○砂川市街地建築部長 検討委員会では、建て主や建物所有者による液状化対策などの検討を支援するためには、アドバイザーの育成など、都民が安心して液状化対策について相談できる環境を整えていくことが必要であるとの意見が示されております。
 今後、都は検討委員会の意見を踏まえまして、アドバイザーに求められる専門的知識や育成方法、相談体制の整備などについて検討してまいります。

○大島委員 ぜひ、このアドバイザー派遣も無料でできるような支援もしてほしいなというふうに思います。また相談会なども気軽に行けるような場所で開いてもらえたらいいなというふうに思っています。
 私も、この検討委員会を最初傍聴したんですね。後のほうは専門家の方々のお話だったので、何か聞いていてよくわからないので、その後は余り傍聴に行っていないんですけれども、その中で、委員の方が、この民間建築物の液状化対策の中に、宅地内のガスとか水道施設は入っているのかという質問をしました。それに対して、都は、建築物本体だけでなく、宅地内のガスとか水道施設についてどのような対応をしていくべきなのかについても意見をいただいて検討していく予定だと答えていました。宅地につながる、敷地でいえば、隣に道路があったりということで、その道路に上下水道なんかがつながっているわけですから、この耐震化と液状化対策というのは、切っても切れない関係にあるんではないかなというふうに思うんです。それぞれの局で検討されているとは思いますけれども、宅地だけ切り離しての液状化対策では十分ではないのかなというふうに思っています。
 今回の中間のまとめを読んでみましたら、そこまでの検討には至らなかったようですけれども、住宅のインフラ施設の液状化についても、今後ぜひ検討していただきたいというふうに思います。
 また、今、都民の皆さんからの意見募集もしているということで、六月十八日までですかね、やっているということなので、こうした意見も踏まえて、より液状化対策の指針がまとめられていくということについて期待をしております。
 以上で質問を終わります。

○泉谷委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○泉谷委員長 異議なしと認め、報告事項に対する質疑は終了いたします。

○泉谷委員長 次に、請願陳情及び特定事件についてお諮りいたします。
 本日まで決定を見ていない請願陳情並びにお手元配布の特定事件調査事項につきましては、それぞれ閉会中の継続審査及び調査の申し出をいたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○泉谷委員長 異議なしと認め、そのように決定いたしました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後一時四十九分散会

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