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Tokyo Metropolitan Assembly

都市整備委員会速記録第八号

平成二十三年六月二十八日(火曜日)
第六委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長いのつめまさみ君
副委員長関口 太一君
副委員長高橋 信博君
理事淺野 克彦君
理事神林  茂君
理事吉倉 正美君
加藤 雅之君
遠藤  守君
佐藤 由美君
大島よしえ君
滝沢 景一君
遠藤  衛君
林田  武君
大塚たかあき君

 欠席委員 なし

 出席説明員
都市整備局東京都技監都市整備局長技監兼務河島  均君
次長中西  充君
技監升 貴三男君
理事松井多美雄君
理事都市づくり政策部長事務取扱安井 順一君
総務部長石野 利幸君
住宅政策推進部長鈴木 尚志君
都市基盤部長藤井 寛行君
市街地整備部長遠藤 正宏君
市街地建築部長砂川 俊雄君
都営住宅経営部長瀧本 裕之君
企画担当部長邊見 隆士君
連絡調整担当部長田崎 輝夫君
特命担当部長須藤  栄君
景観・プロジェクト担当部長石川  進君
住宅政策担当部長香山  幹君
民間住宅施策推進担当部長高田  茂君
航空政策担当部長山下 幸俊君
外かく環状道路担当部長野崎 誠貴君
民間開発担当部長藤塚  仁君
多摩ニュータウン事業担当部長五十嵐 誠君
耐震化推進担当部長町田 修二君
耐震施策担当部長小野 幹雄君
経営改革担当部長笹沼 正一君
再編利活用推進担当部長上野 雄一君
建設推進担当部長荒川 達夫君
営繕担当部長永島 恵子君

本日の会議に付した事件
 意見書について
 都市整備局関係
付託議案の審査(質疑)
・第百七号議案 平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出 都市整備委員会所管分
・第百八号議案 平成二十三年度東京都都営住宅等事業会計補正予算(第一号)
報告事項(質疑)
・東日本大震災の発生に伴う都市整備局の被災地・避難者への支援状況について

○いのつめ委員長 ただいまから都市整備委員会を開会いたします。
 初めに、意見書について申し上げます。
 委員からお手元配布のとおり、意見書二件を提出したい旨の申し出がありました。
 お諮りいたします。
 本件については、取り扱いを理事会にご一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○いのつめ委員長 異議なしと認め、そのように決定いたします。

○いのつめ委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、都市整備局関係の付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 これより付託議案の審査及び報告事項に対する質疑を行います。
 第百七号議案、平成二十三年度東京都一般会計補正予算(第一号)中、歳出、都市整備委員会所管分及び第百八号議案並びに報告事項、東日本大震災の発生に伴う都市整備局の被災地・避難者への支援状況についてを一括して議題といたします。
 本案及び本件につきましては、いずれも既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○石野総務部長 去る六月十五日の当委員会で要求のございました資料について、ご説明申し上げます。
 お手元に配布してございます都市整備委員会資料(六月十五日要求分)の表紙をおめくりいただきまして、目次をごらんいただきたいと思います。
 平成二十三年度補正予算案関係の資料は、1の耐震診断と耐震改修等の当初予算、執行額、執行率、件数から6の既存建築物におけるはめ殺し窓ガラス及び外壁タイル等の改善指導実績まで六件でございます。
 また、東日本大震災の発生に伴う都市整備局の被災地・避難者への支援状況関係の資料は、東日本大震災等による避難者の受入れ実績の一件でございます。
 それでは、まずは二ページをお開き願いたいと思います。二ページから三ページにかけまして、1の耐震診断と耐震改修等の当初予算、執行額、執行率、件数でございます。
 木造住宅、緊急輸送道路沿道建築物、マンション、耐震シェルターにつきまして、平成二十年度及び平成二十一年度の当初予算額、執行額、執行率、件数を記載してございます。
 四ページをお開き願いたいと思います。2の都営住宅・公社一般賃貸住宅の耐震診断、耐震改修工事の実績でございます。
 都営住宅及び公社一般賃貸住宅につきまして、平成二十年度及び平成二十一年度分の耐震診断及び耐震改修工事の実績を記載してございます。
 五ページをごらんいただきたいと思います。3の東日本大震災発生時における都営住宅の主な被害内容と被害件数、都営住宅のエレベーターの設置数と停止数、地震時閉じ込め防止策の実施率でございます。
 (1)では、都営住宅の主な被害内容と被害件数を区部と市部に分けまして記載してございます。(2)では、都営住宅のエレベーターの設置数と地震直後の停止数、(3)では、都営住宅のエレベーターの地震時閉じ込め防止策の実施率をそれぞれ記載してございます。
 六ページをお開き願いたいと思います。4の戸建住宅、共同住宅の木造・非木造ごとの耐震化率でございます。
 平成二十二年三月三十一日現在の戸建住宅、共同住宅につきまして木造、非木造ごとの耐震化率を記載してございます。
 七ページをごらんください。5の高さ六十メートルを超える建築物の棟数でございます。
 建築物の用途別に、平成十一年度以前と平成十二年度以後に分けまして、棟数を記載してございます。
 八ページをお開き願いたいと思います。6の既存建築物におけるはめ殺し窓ガラス及び外壁タイル等の改善指導実績でございます。
 はめ殺し窓ガラス及び外壁タイル等につきまして、平成二十年度、二十一年度及び二十二年度に改善された棟数等を記載してございます。
 最後になりますが一〇ページをお開き願いたいと思います。一〇ページから一一ページにかけまして、東日本大震災等による避難者の受け入れ実績を記載してございます。
 (1)では、都営住宅等の入居世帯数及び旧グランドプリンスホテル赤坂の入居者人数の推移、(2)では、都営住宅等への入居世帯数の住宅別内訳、(3)では、都営住宅等への入居世帯数の区市別内訳を記載してございます。
 以上で資料説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○いのつめ委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、これより本案及び本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○滝沢委員 それでは、まず初めに、都市計画地理情報システム、GISについて質問をしていきたいと思います。
 今回の補正予算では、GISを活用して敏速な復興、復旧に役立つデータマップを作成するということでございますけれども、災害対策を進める上でGISは有効なツールであるという話は聞きますけれども、今回、GISを活用して災害対策のためのデータマップを作成した場合、どういったメリットがあるのかお伺いしたいと思います。

○安井理事 地理情報システム、いわゆるGISは、地図とデータベースを融合したもので、複数の地図情報を重ね合わせて表示いたしまして、また最新の情報に更新したり、編集して必要な情報のみを取り出すことができるデータシステムでございます。
 都市整備局では、このGISを生かした都市計画地理情報システムを構築してございまして、二千五百分の一の地形図をベースにいたしまして、用途地域や都市計画道路、都市開発諸制度の適用地区などを重ね合わせたマップを作成し、日常の業務に活用してございます。
 このようなGISの機能は、災害時等の被災状況を即地的に表示したり、また既存のインフラの状況も一覧の地図情報として示すことができるために、災害時におけます庁内や行政機関間の情報共有などにも極めて有効でございまして、また復旧、復興にも役立てることができます。
 こうしたことから、今回の補正予算では、都市計画地理情報システムを災害対策にも活用していくという目的で、例えば都市計画情報だけでなく、災害拠点病院の位置であるとか病床数、備蓄保管場所やその備蓄リスト、電力などのライフラインなども表示できるデータマップを作成するための調査費を計上してございます。
 今後、このデータマップを活用いたしまして、刻々と変化する災害の状況と被災せずに機能可能な災害拠点病院やライフラインの供給エリアなどの相互関係を把握したり、また、あらかじめ、被害想定に基づきまして、仮設住宅の建設可能エリアであるとか瓦れき処理の可能エリア、こういったことの検討に役立てるなど、災害時の迅速な復旧、復興に役立ててまいります。

○滝沢委員 今回の東日本の大震災を見ても、正確な情報をいかに早く確認するかということでGISを使って東京都内をしっかりと情報把握されるということでございます。
 東日本大震災においては、今回カーナビゲーションシステムという車についているGPSを利用したものが動いていることによって、どの道路が走れるのか、走れないのかということが公表されたこともありました。どのデータベースがよくて正確かということもいろいろ情報収集しながら、やはり首都直下型があるという中での備えは必要になってくると思いますので、データの更新時期もあるでしょうし、今後とも全庁的な情報収集に努めていただきたいと思います。
 次に、今回補正予算に計上されました首都高の耐震化の促進について、質問を移らせていただきます。
 耐震化がまだ終わっていない東日本大震災において被災した首都高湾岸線の荒川湾岸橋の本復旧工事を行うと聞いておりますけれども、荒川湾岸線においては仮復旧までに十一日を要して、その間、一般道路の渋滞も引き起こしていたということでございます。一日に百万台を超える利用を支える首都高速道路において、急ぎで耐震対策を完了させるということが必要だと考えますけれども、耐震化の状況についてお伺いしたいと思います。

○野崎外かく環状道路担当部長 東日本大震災では、主要な高速道路が短期間で通行可能となりまして、地震発生後の物資輸送に大きな役割を果たしたことから、復旧、復興における高速道路の重要性が広く認識されたところでございます。
 首都高速道路は、東京の旺盛な都市活動を支え、また震災時には緊急車両の通行やその後の救援物資の輸送などを担う重要な都市基盤でありまして、耐震化の推進は非常に重要でございます。
 首都高速道路株式会社では、阪神・淡路大震災で高架橋の橋脚を中心に被害が生じたことを踏まえまして、緊急的に実施すべき耐震化工事として、これまで橋脚の耐震補強約七千二百基、けたの落橋防止約三万二千カ所の対策をすべて完了するなど、震災時に重大な被害が生じないよう対応を進めてまいりました。
 現在は、道路橋示方書の改訂などを踏まえまして、長大橋上部工の変位を抑制する補強やトンネルの壁や柱の補強などの耐震化等を進めておりまして、長大橋については五橋中、荒川湾岸橋を除く四橋、トンネルについては十五カ所中、十二カ所までが既に完了しております。
 お話の荒川湾岸橋を含む残りの箇所につきましては、平成二十四年度までに耐震対策を完了する計画となっております。
 都といたしましても首都高速道路株式会社と連携いたしまして、耐震対策ができる限り早期に完了するように取り組んでまいります。

○滝沢委員 ただいまとさきの答弁でもいただきましたけれども、災害発生に敏速な復興、復旧を進めるために、都市計画地理情報システムを活用としたデータマップを作成していくことや首都高を初めとする東京都の主要道路を、今回の震災で被災した首都高湾岸線の復旧も含め、首都高の耐震化を進めていくというのは、やはり首都東京としての大変必要な対応だというふうに考えます。
 今回の東日本大震災は、阪神・淡路が三十秒ぐらいの揺れという中、東日本は三分を超える揺れがあったということで、強度など、いろいろな面で情報収集したり、今後の首都直下型に対応する、そういったことも必要になってくるでしょうし、都として本年三月の第一回都議会定例会においては、特定緊急輸送道路の沿道建築物の耐震診断の義務づけと耐震化に要する費用を助成する内容とする東京における緊急輸送道路沿道建築物の耐震化推進条例を制定し、建築物の耐震化にこれまでより一歩踏み出したわけでございますが、折しもこの直後に想定をはるかに超えた大震災が発生いたしました。その深刻な被害を目の当たりにした今日、この取り組みをまた一層進めていく必要があると考えます。
 今回の補正予算は、先ほど質問した項目も含め、近い将来、いつ起きても不思議ではない巨大地震に対する首都としての備えを万全にしていくための予算であり、そこでこうした観点から改めて今回の補正予算の趣旨、目的を踏まえ、今後の取り組みについての所見を都技監よりお伺いしたいと思います。

○河島東京都技監 今お話にございましたけれども、今回の東日本大震災というのは、私どもが全く経験したことのない大災害をもたらしておりまして、今都民の方々は大変不安な気持ちが募っている、そういう状況ではないかと思います。
 東京都、特に私ども都市整備局といたしましては、将来の東京の安全性の確保、防災性の向上に大変大きな責任を負っていると考えているわけでございます。そういった観点から、私どものやるべきこと、役割というのは大変大きなものがあると改めて身の引き締まる思いで仕事に今取り組んでいるところでございます。
 今回の補正予算では、東日本大震災を受け、予想される首都直下型地震などの発生に備えまして、首都東京に存在する防災上脆弱な部分への対策を加速させるという考えのもとに、直ちに着手すべき対策に必要なそういう事業、そういったものに要する経費を計上しております。
 例えば、今お話ございましたけれど、特定緊急輸送道路沿道建築物につきましては、新たな条例により耐震診断を義務化するという新しい枠組みをつくりまして、耐震化促進のための実効性ある制度を創設したわけでございます。今回の大震災を受け、木造ばかりではなく非木造の建築物を対象とした技術者の育成であるとか、あるいは建物の耐震性の確保に対する都民の意識、それがぜひ自分たちが進んで取り組んでいかなければならない、そういう課題であるという気持ちをこれから大きく盛り上げていかなければならない、そんなようなこともございますので、耐震性のある建物に対するマーク表示制度の創設など、こういったことに要する経費なども今回の予算に盛り込んでいるところでございます。
 また、首都高についてのご質問ございましたけれども、従来から耐震化に向けての計画的な取り組みを進めていたわけでございますが、今回まだその途中の段階にあった荒川湾岸橋におきまして、今回の震災によって被災した箇所も生じており、それに対しては本格的な復旧を早急にやっていくことが必要なことから、今回の補正予算での対応を考えているところでございます。
 また、燃えないまち、壊れないまち東京を実現していくためには、戦前以来の住宅がまだ残っているような、そういう木造住宅の密集地域の解消であるとか、あるいは東京には特にそういう共同住宅が多いということから、マンション耐震化の取り組みということがますます重要になっているわけでございまして、そういったこれから東京が防災性を高めていくためにぜひ取り組んでいかなければならない、そういった事業の進め方、なぜ今まで必ずしも十分に進んでいない面があったかというようなことも検証しながら、まちづくりや税制などさまざまな施策を組み合わせ、これからの取り組みというものについては、必ず前に進められるようなそういう実効性ある方策を編み出して、耐震化を具体的に進めていきたいというふうに考えているところでございます。
 ぜひ今回の補正予算をご決定いただいた上で、こうした緊急に着手すべき対策に直ちに取り組んでいきたいというふうに考えておりますので、ぜひよろしくお願いしたいというふうに思います。

○滝沢委員 ただいま都技監からも答弁をいただきました。今回の大震災を踏まえて、首都東京の持つ脆弱な部分を一刻も早く解消するということが必要でもあり、都民が安心・安全に暮らせるように今後とも着実に取り組みを進めていただきたいということを申し述べまして、私の質問を終わります。

○神林委員 私の方からは、東日本大震災の発生に伴う避難者の支援という観点から五点ばかり伺わせていただきます。
 このたびの大震災発生直後から、都市整備局では、応急仮設住宅建設への協力や被災建築物の応急危険度判定などを行うため、被災地へ職員を派遣するとともに、東京へ避難された方々を都営住宅や旧グランドプリンスホテル赤坂へ受け入れるなど、迅速な被災地、避難者支援を行ってまいりました。
 一方、課題として東京に避難されている多くの方々の帰郷の目途がいまだ立っておらず、東京での生活はさらに長期化することが見込まれております。
 こうした中で、明後日の六月三十日に被災者の避難先である旧グランドプリンスホテル赤坂が閉鎖されますけれども、今後も既に都内の親類の家や民間住宅などに避難されている方が安心して東京に滞在できるようにしていくことが重要でございます。
 今後も東京での避難生活が長期化せざるを得ない被災者に対しては、住宅面での対応として、都営住宅などへの受け入れを適切に行っていくべきと考えますが、見解をまず伺います。

○瀧本都営住宅経営部長 都営住宅等につきましては、東京に避難されている被災者の方を受け入れるため、これまで三次にわたり約千世帯の受け入れを行いました。このたび、旧グランドプリンスホテル赤坂が閉鎖されるに当たりまして、被災地に戻ることが困難な避難者については、旅館、ホテルへの受け入れとともに、都営住宅等に約七十世帯を受け入れることとしております。今後は、既に東京に避難されている方について避難生活の長期化が見込まれるなど、必要な場合には都営住宅等への入居について個別に相談に応じられるような対応を図ってまいります。

○神林委員 引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
 それから、次に質問することは、私どもの方にじかに来た要望でもあったんですが、被災者支援には住宅面での対応にあわせまして、東京での就業の場を確保し被災者が自立できる環境を整えていくことが不可欠でございます。都営住宅への被災者の受け入れを行うに当たっては、例えばでございますけれども、職住近接に配慮するなど就業の視点に立った取り組みも重要だと思います。そういう意味では、都市整備局だけではなかなか対応できない部分はあると思いますので、産業労働局などとも連携しながら取り組みを進めるべきと考えますが見解を伺います。

○瀧本都営住宅経営部長 避難者の方に対する都営住宅等の入居説明会に際しましては、産業労働局と連携し、雇用、就業のための相談コーナーを設けているほか、避難者を対象とした就職面接会の開催のお知らせを受け入れ世帯に郵送するなど、避難者に対する就業支援を実施しております。
 また、受け入れを行う都営住宅等を決定する際に、勤務場所との関係で具体的な希望が避難者から寄せられた場合には、その希望を踏まえて対応しております。
 今後、都内に避難されている被災者の方を都営住宅等に受け入れるに当たりましては、ご指摘のございました職住近接などの視点にもできる限り配慮いたしまして、関係局や地元区市と連携を図りながら、避難者が東京で自立した生活を送れるよう支援してまいります。

○神林委員 次の質問も、これもいうなれば善意が重複してしまったということなのかもしれませんけれども、大震災により避難を余儀なくされた被災者の方々を都営住宅に受け入れるに当たっては、入居の日からなれない土地で不自由なく生活が始められるよう、ぜひきめ細かな対応を行うことが必要と考えております。
 その中で、今もお話ししましたとおり、東京都は都営住宅への受け入れに当たりまして必要な電化製品などの設置を迅速に決定し、速やかに都営住宅などへの配備を進めたこと、これは高く評価できることだと思います。
 一方、たびたびいうようでございますが、日本赤十字社では海外からの義援金を活用し、被災者に寄贈していると聞いております。中には重複するものもあるように聞いておりますけれども、これにより都が備えつけた電化製品がむだになることはあってはならないと考えますが見解を伺います。

○永島営繕担当部長 都では、都営住宅等に避難者の方の受け入れを行うに当たり、生活を始める上で不可欠となる照明器具、ガステーブル、冷蔵庫、テレビ、布団を備えつけることとし、三月下旬から設置の作業を行い、避難者の受け入れを開始した四月一日には設備を設置してございます。また、今回都営住宅等について避難者の方々を受け入れた当初の時点から応急仮設住宅として位置づけることとし、応急仮設住宅の標準装備であるエアコン、カーテン、網戸についても現在設置の準備を進めております。
 一方、日本赤十字社では、冷蔵庫、テレビ、洗濯機、電子レンジ、電気ポット、炊飯器の六家電を応急仮設住宅に入居している避難者に寄贈することとしております。この寄贈は、五月上旬に被災県から都に依頼がありました。これを受け、都では避難者に意向調査を実施し、電化製品ごとに必要とするものが適切に寄贈されるよう配慮しながら、被災県を通して日本赤十字社への申請手続を進めております。
 また、日本赤十字社からの寄贈に当たり、都が設置した設備のうち避難者にとって必要がなくなるものにつきましては、今後、都が回収を行う予定でございます。
 日本赤十字社からの寄贈は、入居後少なくとも一カ月以上を要することから、都営住宅に入居してすぐに生活を始めることができるよう、重複する電化製品も新たな受け入れに際して都営住宅に設置しておくことが必要です。その際、回収した設備を使用するなど、有効に活用してまいります。

○神林委員 今お話がありましたとおり、いうならば善意の重複ということだと思うんですけれども、せっかく多くの皆さんが思いを込めていただいた義援金等でございますので、やはり有効に使うということは当たり前のことだと思いますので、ぜひこういう意味でむだなだぶつきがないような形で、担当としてはご配慮いただきたいと思います。
 さて、今被害者支援のことをずっとお話ししてまいりましたけれども、当然我が身にも及ぶことでございまして、被災者の支援に加えて、東京が被災した場合も想定した取り組みも同時に進めていかなければならないということだと思っております。
 今回の被災者の受け入れでは、建てかえ事業により建てかえられた住宅を活用することで震災後の早い時期に被災地の出身自治体別にまとまって受け入れを行うなど、コミュニティに配慮した取り組みを進めることができたと聞いております。そのため被災対策を行う上でも老朽化した都営住宅の建てかえを着実に実施すること、これが必要なことだと思っております。東京が被災した場合に備え、応急仮設住宅の建設や都民住宅の提供が的確に行えるよう取り組みを進めるべきと考えますが見解を伺います。

○瀧本都営住宅経営部長 応急仮設住宅の建設、都営住宅の提供ということでございますが、東京が被災した場合には、被災された都民に対して都営住宅等の空き家の活用を図るとともに、応急仮設住宅を建設いたしまして、一時的な住まいを迅速に提供することが必要でございます。
 都営住宅の提供につきましては、お話のございましたとおりコミュニティにも配慮いたしまして、被災者が同じ団地にまとまって入居できるようにすることが重要でございます。震災対策の視点も持って建てかえ時の推進を図ってまいります。
 応急仮設住宅の建設につきましては、地域防災計画に基づき、都内の区市町村に対し、毎年調査を行い、応急仮設住宅の建設可能な用地を把握するとともに、プレハブ建築協会と協定を締結いたしまして、建設資材の確保に向け連携を図っております。
 今後、応急仮設住宅の建設適地や資材数量の一層の確保に努め、また被災地に応急仮設住宅建設支援のために派遣された職員を講師とした研修を実施するとともに、応急仮設住宅建設の具体的な手順や計画を整えまして、震災に即応できるよう取り組んでまいります。
 さらに、都営住宅や応急仮設住宅に被災された都民の受け入れを行うに当たりましては、募集や受け入れ事務を円滑に行うことが必要でございます。今回の震災において実施した各種業務の経験を踏まえまして、東京が被災した場合にも迅速かつ的確に対応できるよう取り組みを進めてまいります。

○神林委員 今ご答弁にありましたとおり、我が党としても東京が被災した場合、受け入れ体制についてしっかりとした備えをしておくことを改めて要望させていただきます。
 また、我が党は、かねてより東京の都市づくりを推進する立場から都営住宅の建てかえ戸数の拡大を要望してきました。今後、都営住宅の建てかえに当たっては、建物の耐震化とともに建ぺい率ですとか容積率を高率に使っていただいて用地の創出を図りながら、地震に強い東京の都市づくりや都市機能の充実に積極的に貢献するという姿勢を持って取り組みを進めていただきたいと思います。
 本会議におきまして、我が党の質問に対し石原知事からは、地震に強い東京の都市づくりについて力強いご答弁をいただきました。都政の中で都市づくりの中心的な役割を担うのは、都内約二十六万戸の都営住宅の建設管理という直接都民と接する現場を持ち、さらに都市づくり政策の立案や都市基盤の整備など、東京の防災都市づくりを総合的にリードすることができる、まさに都市整備局であると考えております。
 今後、首都直下地震に加え、東海、東南海、南海三連動地震のような大地震はいつ起こるかわかりません。このたびの東日本大震災の発災後における被災地への職員派遣や都営住宅を活用した一連の被災者支援など、これまでの局の取り組みについては私どもも高く評価しているところでございます。
 このような被災者の方に対して行ってきた都の支援活動や被災地での都職員の経験を十分に生かし、東京の防災対策の充実を広げていくことが今回の震災における多くの被災者の願いにも通じるものと考えますので、最後に、東京都技監の見解を伺います。

○河島東京都技監 今回、都市整備局といたしましても、被災地での復旧、復興であるとか、あるいは避難者に対する良好な環境での避難生活を送っていただけるためのご支援であるとか、いろいろな面で私どもの持っているストック、今お話にございましたけれども、都営住宅二十六万戸あるがゆえに、こういった対応ができたという面もあるのではないかという思いもしております。そういった私どもの持っているストックなども、そしてまた人的資源というものもフルに活用いたしまして、被災地、そして避難者に対する支援ということを私どもとしても最大限、実際に被災された方、避難されている方のお気持ちを十分しんしゃくしながら対応する、そういう姿勢でやってきたつもりでございます。
 都市整備局といたしましては、東日本大震災の発生直後から被災地における宅地、建物の応急危険度判定や応急仮設住宅の発注、工事監督、検査等の支援を行うため被災地に職員の派遣を行っております。
 さらに、道路、河川の設計から工事監督までの災害査定業務に関する職員の長期派遣でありますとか、あるいは東京都みずからが被災した場合にどういう形で復興につなげていけばいいかということをあらかじめ震災復興マニュアルというのを作成しておりましたが、こういった資料が今回の被災された現地で役に立つのではないか、そういうことが当然考えられますので、震災があって一週間ぐらいしてから職員に指示をして、こういった資料があるのでもしお使いになるなら、ぜひ参考にしていただきたいというようなことで資料提供などもしておりました。そういった流れの中で、宮城県の方からぜひ一度話を聞きたいというようなお申し出もあり、私どもの職員を現地に派遣して、震災復興マニュアルの説明、そういったようなことも行っております。その際には、阪神・淡路大震災のときに二年間にわたる長期の派遣で現地の復興作業に実際に携わった職員も今回の被災された現地に赴かせまして、その経験を現地の方にお話をさせ、そういうようなことが現地の方たちからすれば大変役に立ったというお話をいただいたというふうにも聞いております。そういったようなことで、我々としてもできる限りの被災地の復旧、復興に向けた取り組み支援を行っているところでございます。
 また、東京に避難された被災者の方々につきましては、これまで約千五百世帯、四千五百人を都営住宅等や旧グランドプリンスホテル赤坂に受け入れを行っております。
 過去に例のない原発事故の被災者、避難者への対応、そういったようなことも今回生じたわけでございまして、そういった方々に一体どういう形で対処すればいいのか、私どものその力をうまく使って支援すればいいのかというようなことは、全く今までのそういったマニュアル類には記載がないようなことばかりでございまして、現場を持つそういう立場から手探りで臨機応変に知恵を凝らしながら対処し、被災者が安心して東京での避難生活を送ることができる、そういう状況を早くつくろう、そういうことで相対して対処をしてまいりました。それによって、東京においては避難された方々がプライバシーの確保された良好な生活環境、そういった中で避難を送れるような状況をかなり早い段階からつくることができたかなというふうにも思っております。
 これら被災地や被災者への支援につきましては、都市整備局のみならず関係局が一丸となって現場で培ってきた人材、経験、手段を総動員いたしまして取り組んでいるところでございます。
 今回の大震災は、東京を高度な防災都市へとするために大変多くの教訓をもたらしたというふうに考えております。また、お話のように被災地や被災者への支援で得た職員の貴重な経験、そういったものは、いざ都が被災した際に必ずや役に立つのではないかというふうに私も考えているところでございます。
 先ほど阪神・淡路大震災の経験者の話というのは非常に役に立ったというお話を申し上げましたが、そういう形で、いずれや東京が被災した際に私どもの職員が大いに力を発揮できるであろうというふうに思っております。これらの教訓や経験を踏まえまして、私ども現場を知るがゆえの発想や知恵、技術や知識を生かしましてかつ部門を超えた組織の連携を図ることによりまして、実効ある東京の防災対策に今後とも取り組んでまいりたいと思います。

○加藤委員 それでは、今定例会また当委員会の大きなテーマであります震災対策について、順次質問を行います。
 私はことしの一定の本委員会におきまして、都営住宅の耐震化について質問をいたしました。その中で、都は平成二十七年度に耐震化率九〇%以上の目標を掲げ事業を進めていますけれども、改修すべき戸数と実施済みの戸数の答弁をそのとき聞きまして、改修工事のピッチを上げていかなければ目標達成は非常に難しいんではないか、そのように感じたんです。その後、東日本大震災があり、耐震化の重要性がさらに増してきております。目標を前倒しで達成するということは難しいと思いますけれども、今後は、都営住宅の耐震化に取り組むスピードを加速することが必要だというふうに思います。
 そこで、都営住宅の耐震化を今後どのように進めるのか伺います。

○永島営繕担当部長 都営住宅の耐震化についてでございます。東京都耐震化促進計画を踏まえて、平成十九年度末に策定した都営住宅耐震化整備プログラムでは、都営住宅全体のうち新耐震設計基準で設計された建物と建てかえ対象の建物を除いて耐震診断を平成二十四年度までに行うとともに耐震基準に満たないと判定された住宅について改修工事等を順次実施し、平成二十七年度までに都営住宅の耐震化率を九〇%以上とすることとしております。
 都営住宅の耐震診断につきましては、目標達成のために建物の耐震性能をできるだけ早期に把握し、着工時期を早めることが必要なことから、耐震診断の完了時期を当初の予定より一年早め、今年度で完了させる予定でございます。
 耐震改修事業につきましては、事業を開始した当初は、保育園などの施設つきの住棟を優先して耐震改修を実施したため、調整等に時間を要した状況がありましたが、平成二十一年度以降は改修工事の取り組みを加速させております。
 これまでの診断結果から、耐震改修が必要となる建物の棟数は、現在の計画で想定する棟数を上回ると見込まれております。こうした状況に対し、今後、耐震化整備プログラムを改定することにより、建てかえや耐震改修工事の工事量の増加に的確に対応し、平成二十七年度の目標である耐震化率九〇%の達成を目指してまいります。

○加藤委員 今回の震災で建物内外に亀裂が入って、居住者は相当不安に感じておりますので、ピッチを上げながらかつ着実に推進をお願いいたします。
 次に、平成十七年に千葉県北西部を震源とする地震によって首都圏で約六万四千台のエレベーターが運転停止し、七十八件の閉じ込めが発生したということがありました。そうしたことから、私も以前からエレベーター閉じ込め防止システムの開発推進を行うべきだというふうに主張しておりました。都営住宅にとってもエレベーターはバリアフリー化において重要な設備であるとともに、エレベーターの安全運行は高齢者を初め、都営住宅居住者の安全・安心の確保のために極めて重要だと思います。
 地震時における閉じ込め防止装置は、いまだすべての都営住宅のエレベーターに設置されていないと聞いておりますけれども、まず、地震発生直後に閉じ込めがないよう、一刻も早くこれらの装置を設置すべきであります。今後の取り組みについて伺います。

○永島営繕担当部長 エレベーターの地震時における安全性を確保するため、平成十九年度から五カ年計画で、既存住宅のエレベーターに地震時の閉じ込め防止装置の設置を進めております。
 この装置としては、初期微動を感知した際にエレベーターを最寄り階に停止させ、本震が来る前に利用者が逃げられるようにするP波感知型地震時管制運転装置と地震時に途中階でエレベーターが停止した際に、自動的に安全を確認してから最寄り階に停止させ、利用者が逃げられるようにするリスタート運転機能でございます。
 これらの閉じ込め防止装置を、今年度末までに都営住宅のすべてのエレベーターに設置することを目標としており、鋭意取り組みを進めてまいります。

○加藤委員 今、今年度末までに都住すべてのエレベーターに設置する目標で進めているということですので、安全・安心な取り組みをよろしくお願いしたいと思います。
 次に、停電時の対策も大切です。さきに行われた計画停電で閉じ込めが発生したと聞いております。今回の補正予算で都営住宅における地震対策として、停電時自動着床装置が上げられています。今回の補正では百基ということなんですが、これでは少ないんではないかと思います。もっと取り組みを加速することが必要です。停電時自動着床装置の設置の現状と今後の取り組みについて伺います。

○永島営繕担当部長 停電時自動着床装置は、停電時にエレベーターのかごに設置されているバッテリーが働き、最寄り階にかごをとめ、利用者がエレベーターのかごの中に閉じ込められることなく、安全にかごの外に避難ができる装置でございます。
 都営住宅のエレベーターにおきましては、平成二十年度以降に建てかえに着手した住棟のエレベーター及び既存の住棟に後づけで設置したエレベーター、さらには平成二十一年度以降に大規模な改修を行ったエレベーターについて本装置を設置し、現在までに三百七十六基設置しております。
 今回の震災を契機として、既存のエレベーターを対象に停電時自動着床装置の設置を進めていくことといたしました。
 設置に当たって、エレベーターメーカー各社にヒアリングを行った結果、今年度は緊急の対応として設置可能な基数である百基について、本装置の設置を行うことといたしました。
 来年度以降はさらに基数を拡大しながら取り組みを進めてまいります。

○加藤委員 ぜひその対策をよろしくお願いしたいというふうに思います。
 次に、民間建築物においてもエレベーターの閉じ込め事故を防止するには、最寄り階に安全に停止するためのP波感知型の装置を設置することが必要であります。しかし、都内に設置されているエレベーターには、この装置のついていないものが多いというふうに聞いております。
 民間建築物におけるエレベーターの地震対策について、補正予算で行う実態調査の内容を伺います。

○砂川市街地建築部長 今回の地震における民間建築物のエレベーターの閉じ込め事故でございますが、エレベーター事業者の大部分が会員となっている社団法人日本エレベーター協会による三月十二日時点での調査によりますと、都内で八十四件の事故が発生しているということでございます。
 こうした閉じ込め事故を防止するためには、本震が到達する前の初期微動、いわゆるP波を感知して減速し、最寄りの階に安全に停止するP波感知型の地震時管制運転装置の設置が必要でございます。
 この装置は、平成二十一年度以降、建築基準法施行令で設置が義務づけられておりまして、エレベーターメーカーの調査によりますと、都内の約十五万台のエレベーターのうち、少なくとも三割には既に設置されているということが確認されております。残りの約七割のエレベーターにつきましては、P波感知型が設置されていないと推定されることから、都といたしましては地震時管制運転装置などの設置状況を調査するとともに、今回の地震による閉じ込め事故などの実態もあわせて把握してまいります。
 これらの調査結果などを活用いたしまして、建築物の所有者に対して、閉じ込め事故の発生状況や改修事例などを周知いたしまして、エレベーターの閉じ込め防止対策に取り組むように促してまいります。

○加藤委員 後でマンション対策についても触れますけれども、分譲マンションでは修繕積立金に余裕がないとなかなか対策に乗り出せないと思いますので、助成等も含めた今後の検討を要望したいと思います。
 次に、液状化対策について伺いたいと思うんですが、今回の震災では、地盤の液状化現象による被害が東北から東京湾沿岸にかけて極めて広範囲で発生し、都内でも被害が発生いたしました。私ども都議会公明党としても都内の被災現場に赴きまして、家々が傾くなどの実態を視察してまいりました。そこで、都が把握している都内の建築物の被害状況についてまず伺います。

○砂川市街地建築部長 都内の建築物における液状化の被害の状況についてでございますが、都は、東北地方太平洋沖地震発生後、直ちに建築物への被害状況を把握するため、区市町村に対して報告を求めております。被害の発生した区市では、住民からの通報などにより、現地の状況を確認するなどして継続的に被害状況の把握を行っております。
 区市からの報告によりますと、建築物における液状化による被害は、六月二十三日時点で江東区、葛飾区、江戸川区など五つの区において合計で五十六棟あり、臨海部の埋立地や内陸部のかつて田んぼや池などを宅地化した地域において被害が発生したことが確認されております。
 被害を受けた建築物は主に戸建て住宅などでございまして、液状化に伴う地盤沈下により、建築物の傾斜や周囲のコンクリート床の亀裂などの被害が生じてございます。

○加藤委員 水道管や道路などライフラインへの被害とともに、こうした住宅被害というものは住み続けていく上での精神的苦痛だけでなく、建物の補修など経済的負担も強いることになります。しかも、都内は被災者生活再建支援法の対象外でありまして、補助制度による救済措置もないのが実態であります。
 都は、今回の事態を受けて、平成二十四年度に液状化予測図の修正を行うことを表明いたしました。この予測図を活用して、建築確認審査時にしっかりと液状化対策を指導して、後々のトラブルのないようにしていくことが重要です。
 そこで、都は、液状化のおそれのある地域において、建築確認審査時にどのように指導を行っていくのか伺います。

○砂川市街地建築部長 建築基準法におきましては、昭和五十三年の宮城県沖地震や平成七年の阪神・淡路大震災によりまして多くの液状化被害が発生したことから、くい基礎や直接基礎についての地盤の液状化に対する規定が順次整備されてきております。
 この規定に基づきまして構造計算を行った建築物につきましては、液状化に対する一定の安全性が確保されております。しかしながら、本年三月に発生した東日本大震災では、区部東部において液状化により住宅が傾くなど、都内においても木造住宅などを中心に被害が発生いたしました。
 このため、都は、七月末を目途に設置する検討委員会におきまして、都内における液状化の被害を調査し、地盤特性に応じた対策を検討してまいります。
 この検討結果を踏まえまして、液状化のおそれのある地域において、区市と連携し、建築確認審査の際に、建物の建て主や設計者に対しまして、必要な液状化対策の情報を提供するとともに、地盤調査の実施や地盤改良などの対策を的確に講じるよう促してまいります。

○加藤委員 注文住宅であれば施主が施工会社に対して、事前に液状化対策を依頼することは可能であると思うんですけれども、建て売り住宅となると業者任せとなりそうもいかないというふうに思います。また、中古住宅の売買であれば、なおさら液状化対策を加味することは困難ではないかと推察されます。将来、年月の経過とともに、液状化の問題が風化したり、都外から移り住んで来る買い主が液状化予測地域かどうか、その対策をどうするかということについては関心が低くなるおそれがあり、いざというときにトラブルに発展しかねないのではないかと危惧しております。
 こうした問題が将来にわたって発生しないように、都としても今後の検討課題として取り組んでいただくように要望しておきます。
 次に、木密地域の解消対策についてですけれども、先日の都議会代表質問におきまして、我が党の谷村議員が木造住宅密集地域を解消し、地域の防災性、東京の安全性を高めていくためには、都みずからが住民に対して迫りくる直下型地震の危険性を示し、住民みずからが危機意識を持つことが重要であると質問をいたしました。これに対し、河島都技監から木造住宅密集地域の現地に出向いて、防災の専門家などとともに建物の倒壊や火災による焼失の恐ろしさをリアルに伝える場を設けていくとの答弁をいただきました。
 これまで区が主体となって地元住民への意識啓発活動を行ってきたことはありましたが、都が地元に出向いていくというのは初めてのことではないかと考えます。耐震化や震災復興に関する講演会などが新宿の都庁で開かれることがあっても、なかなか都庁までは行けないという方々も多かったのではないかと考えますが、今回は、都がみずから地元に出向き、地域の危険性やまちづくりの情報を都民に直接伝える場を設けることは、画期的な取り組みであり高く評価するものであります。
 そこで、都が行う意識啓発について、現時点でどのように考えているのか伺います。また、危機意識を醸成するだけではなく、そこに住む方々の建てかえやまちづくりに対する個別の相談にも対応すべきと考えますが、あわせて都の考え方を伺います。

○遠藤市街地整備部長 都民への意識啓発についてのお尋ねでございます。
 これまで都は、地震の揺れによる建物倒壊や火災の発生による延焼の危険性を町丁目ごとに明らかにしました地域危険度、これを昭和五十年に初めて公表いたしまして、以後、おおむね五年ごとに改定を行ってまいりました。また、平成十二年からは、毎年、震災復興シンポジウムを都庁で開催しておりまして、震災後のまちづくりについて都民と行政が認識を共有するための取り組みを行ってまいりました。このほかにも、復興模擬訓練を平成十年から実施しておりまして、震災後の速やかな復興に向けまして、区市町村の職員の技術の習得に努めてまいりました。
 今回の大震災を踏まえますと、東京において、木造住宅密集地域の早期解消を図ることが喫緊の課題でありまして、防災都市づくり推進計画で計画しましたさまざまな取り組みを加速させていく必要がございます。
 そのためには、お話にございましたように、木造住宅密集地域に住む一人一人が我が身に迫る地震の危険性をみずからの問題として認識することが必要でございます。
 このため、東京緊急対策二〇一一では、木造住宅密集地域の整備促進等に向けた都民への意識啓発が計画として位置づけられたところでございます。
 局といたしましては、地元自治体とも連携いたしまして、防災の専門家や阪神・淡路大震災、あるいは新潟県中越沖地震などで実際に被災を体験された方と一緒に木造住宅密集地域の現地に出向きまして、直接住民に建物の倒壊や火災による焼失の怖さを伝えてまいりますとともに、まちづくりの必要性あるいはまちづくりの進め方などにつきまして、意見を交わす場を設けていきたい、このように考えてございます。
 都民の実践的な行動を引き出せるよう、できるだけ多く現地に足を運びまして、お話にございました個別相談につきましても、きめ細かく対応してまいります。

○加藤委員 ぜひともよろしくお願いしたいと思います。危機意識を高めると同時に、具体的な相談を受けることによって初めて前に動き出すと思いますので、取り組みをお願いいたします。
 また、代表質問で答弁のあったモデル事業についても、例えば先ほど答弁にもありましたが、私の地元の墨田三丁目が地域危険度ナンバーワンという状況ですので、施策を総動員して、新たな手法で危険度の解消に努めていただきたいことを要望いたします。
 次に、マンションの耐震化についてお聞きしたいと思います。
 都は、マンション白書で築四十年以上の物件が二〇〇八年の五万四千戸から二〇一八年には四十二万八千戸に達すると予測し、老朽マンションの数が年々増加傾向にあることを示しました。このまま改修や建てかえが進まずに首都直下型地震などが発生した場合に、老朽マンションの倒壊によって居住者のみならず、周辺にも大きな影響を及ぼすおそれがあります。こうしたことから、都は、緊急対策二〇一一の中で高度防災都市づくりを進める上でマンションの耐震化を大きな柱と位置づけ、都内マンションの実態把握と学識経験者などから成る専門家会議を設置し、耐震化促進のための新たな実効性ある方策を検討していくことを表明しました。
 そこでまず、都は、マンションの耐震化を図るために、これまでどのような取り組みを行ってきたのか伺います。

○高田民間住宅施策推進担当部長 都はこれまで、ガイドブックや耐震化のための普及啓発パンフレットによる情報提供や関係団体と連携した耐震セミナーなどの開催とともに、昨年度からは、千代田区、港区と連携して管理組合を訪問して理事会等に直接普及啓発を行うなど、建物の所有者の意識啓発に努めてまいりました。
 また、都は、関係団体と東京都マンション耐震化促進協議会を設立して無料相談窓口を設置するとともに、都の耐震化総合相談窓口を設置するなど、耐震化に取り組みやすい環境の整備に努めております。
 分譲マンションにつきましては、耐震アドバイザー派遣、耐震診断、改修工事に対する助成を行ってまいりました。さらに、今年度からは、従来は対象としていなかった一千平方メートル未満の小規模なマンションも補助対象とするとともに、耐震化のために建てかえを行う場合には、耐震改修相当分を補助するなど助成を拡充し、管理組合の取り組みを財政的に支援してまいります。
 このように、さまざまな支援策を重層的に実施し、マンションの耐震化の促進に努めているところでございます。

○加藤委員 今説明されたように、都は、これまでもさまざまな取り組みを行ってきたということですけれども、都民の生命と財産を守る上でマンションの耐震化は焦眉の急といえます。今回、緊急対策二〇一一により、マンションの耐震化を徹底的に行うとのことですが、具体的にどのように進めていくのか伺っていきます。
 今答弁の中でいろいろとその進め方、こういうことをやってきたというお話があったわけですけれども、それで、その今回二〇一一にのっていますこの実態把握、これまで合意形成の難しい分譲マンションの実態把握を行ってきた経緯はあるものの、賃貸マンションについては実は調査の対象になっていなかったと。賃貸マンションが、近年、都民の主要な居住形態の一つとなっている現状を考えると、より詳細な分譲マンションの調査に加えて、賃貸マンションについても新たに実態を把握する必要があると考えますが、見解を伺います。

○高田民間住宅施策推進担当部長 これまで分譲マンションについては、合意形成の困難さなどから耐震化が進まない状況にあるため、都は都心五区のアンケート調査の実施や国と区市が実施した調査結果などにより、その実態の把握に努めてまいりましたが、旧耐震基準マンションの耐震化状況などは十分に把握できておりません。また、賃貸マンションについても、オーナーの意思で耐震化を実施することが可能であるとの判断から、今までデータの把握をしてきておりません。
 しかし、近年、賃貸マンションが増加している現状の中で、今後の東京の都市防災の向上や安全の確保を図っていくためには、賃貸マンションの実態を把握する必要があると考えます。
 そのため、今回の補正予算に分譲マンションだけでなく、賃貸マンションも含めた調査費を計上し、旧耐震基準マンションの耐震診断や耐震改修の実施状況、実施していない場合の理由など、実態を正確に把握し、今後のマンション耐震化施策に資することとしております。

○加藤委員 合意形成が困難な分譲マンションだけでなく、賃貸マンションもオーナーの高齢化や経営環境の悪化などで改修や建てかえが困難となっています。今回の大震災でも大きな亀裂が入ったある老朽賃貸マンションが、オーナーの諸事情でなかなか修繕が進まず、不安の中で生活を送っている賃借人もいらっしゃいます。
 そこで、分譲マンションだけでなく、賃貸マンションオーナーへの相談体制も整備する必要があると考えますが都の見解を伺います。

○高田民間住宅施策推進担当部長 お話のとおり、賃貸マンションについて、オーナーの高齢化などにより改修や建てかえが困難になっている現状をかんがみると、賃貸マンションのオーナーが耐震化を進めていくための環境を整備していく必要があると考えます。
 賃貸マンションの場合、建物の管理や改修等に必ずしも精通していない個人オーナーの存在や多数の居住者を説得する必要があることから耐震化を進めていくのは容易でないと推測されます。
 都では、これまで耐震化総合相談窓口を設置し、賃貸マンションオーナーが相談できる体制を整備し、耐震化の技術的支援を行ってまいりましたが、耐震化は、管理と密接にかかわってくるため、維持管理に対しても適切にアドバイスしていく必要があると考えます。
 そのため、財団法人東京都防災・建築まちづくりセンターが実施している分譲マンションの管理組合を対象とした管理や建てかえ、改修のアドバイザー制度を賃貸マンションオーナーも対象とするよう検討してまいります。

○加藤委員 前向きな答弁をいただきましたので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 また、実態調査を調査のための調査に終わらせず、結果を活用していくことが重要と考えます。調査で得られたデータは、今後のマンション施策を検討する際の基礎資料として活用することのほか、こうしたデータベースを活用し、個々のマンションに合った支援策を紹介するなど、管理組合等からのアプローチを待っているだけではなくて、行政から積極的に出向き、マンションを支援していくべきと考えますが見解を伺います。

○高田民間住宅施策推進担当部長 マンションの耐震化等を促進し、マンションを常に良好なストックとして維持していくためには、個々のマンションの課題に応じた支援策を提供することが重要であると考えます。このため、都内全域のマンションについて、所在、規模などの基本的な情報を把握するとともに、旧耐震基準マンションについては、ヒアリング等により耐震化の取り組み状況を把握してまいります。
 これにより得られた情報をデータベース化することにより、効果的なマンション施策の検討に活用するとともに、個々のマンションが必要とする情報を区市町村と連携して的確に提供してまいります。

○加藤委員 区市町村との密な連携で耐震化の促進をお願いいたします。
 最後に、東日本大震災という未曾有の災害を経験し、マンションの耐震化は一刻の猶予もならない状況だと改めて認識いたしました。これまでの枠組みにとらわれない大胆な対策とスピード感が求められています。今後、都は、マンションの耐震化にどのように取り組んでいくのか、河島都技監の見解をお伺いいたします。

○河島東京都技監 現在、都内に居住しておられる約六百万世帯の約半数近くの方々がマンションに住んでおられる、そういう状況にあります。東京は、全国の中でもマンションという住まい方が一番早く進んでいるわけでございまして、必然的に旧耐震基準によって建てられたマンションも全国の中でも特に多いという状況にあるというふうに考えられます。そうしたマンションが、もし震災に遭って倒壊した場合には、居住者だけではなく周辺に及ぼす影響も大きいことから、マンションの耐震化というのは首都東京の安全・安心を確保する上で、やはり重要な課題であるというふうに考えているわけでございます。
 今、質疑にもございましたけれども、都はこれまで分譲マンションに対して耐震診断や改修工事に対する助成を行ってきたわけでございますが、権利者が多いことから、なかなか管理組合における区分所有者の間での合意形成が難しく、耐震化を進める上でなかなか容易には進まない、そういう現状があるわけであります。
 また、賃貸マンションにつきましても質疑がございましたが、賃貸マンションは事業用資産ではございますけれども、その中には個人のオーナーがその土地を生かしてつくって賃貸に供しているようなそういうものもあるわけでございまして、そういったケースの場合にはなかなか知識とか情報の不足などから、その耐震化が進まないといった状況もあるのではないかと考えております。
 こうした状況を打開していくために、先ほども申し上げましたが、実態調査でその状況をよく把握して、その上で専門家会議における専門家の方々の知見も生かして、このマンションの耐震化を進めるための新たな方策を検討する必要があるというふうに考えております。
 マンションをめぐるそういう課題には、法律的な枠組みというものも必ずしもまだそれを応援するのに十分ではないという問題もございます。例えば、建てかえをしようとするときには区分所有法で五分の四以上の特別多数議決が必要であるとか、あるいは共用部分に手をつけることになる耐震改修工事を実施しようとすると、四分の三以上の特別多数議決が必要であるというような制度になっておりまして、耐震化を進めるのに何で四分の三も必要なのだという、私などはもっとそのハードルを低くして、どんどん議決できるようにするのは当然ではないかといったような思いもございます。そういったことから、国に対してもそういう法制上の課題の改善を早急に進めて、東京に数多くある既存不適格の耐震性が必ずしも十分でないマンションの対処ということができるような、そういうこともやっていかなければならない。そういった法律的な枠組みの改正というようなことも含めながら、実効性のある方策を講じまして、今後のマンションの耐震化を強力かつ迅速に進めてまいりたいというふうに考えております。

○加藤委員 建物の耐震化ということでは、この木密の解消、それから今回のマンションの耐震化、そして緊急沿道の建物の耐震化と大きな三本柱がありますけれども、ぜひ局の総力を挙げて前に進めていただきたいことを最後に要望して質問を終わります。ありがとうございました。

○大島委員 私からは、まず最初に避難者への支援状況のところから質問をさせていただきたいと思います。
 都内に避難し入居を希望する方については、すべて受け入れができていると考えていると今回の報告の中にもあります。今回の避難者について、都の避難所以外にも区市町村でも独自の避難所を設けたところもたくさんありました。こうした避難所に避難していた方たちについては、どのように対応したのでしょうか。

○鈴木住宅政策推進部長 このたびの三月十一日の東日本大震災の発生を受けまして、東京都におきましては、被災県の意向を踏まえながら被災地から都内に避難された方々に対しまして、三月十七日から味の素スタジアムなどの一時避難場所での受け入れを行うとともに、四月一日以降につきましては、プライバシーも確保できる居住空間を提供するために、都営住宅等、あるいは旧グランドプリンスホテル赤坂を提供いたしまして、これまで四千人を上回る方々の受け入れを実施してまいりました。
 具体的には、都営住宅等におきましては、大震災による住宅の喪失など避難が長期化するおそれのある方を中心に受け入れを行い、旧グランドプリンスホテル赤坂におきましては、六月三十日までという期間も考慮いたしまして、プリンス側からの申し出も踏まえまして、福島県からの避難者で比較的避難が短期で終了するという可能性のある方を中心に受け入れてまいりました。
 これまで、都内の親戚、知人宅に避難された方、あるいは都が設置した避難所を利用された方に加えまして、お尋ねの区市町村が設置した避難所を利用している方々も対象として受け入れを実施してきたところでございます。
 区市町村の避難所からの受け入れに当たりましては、それぞれの区市町村と連携をいたしまして、受け入れの内容や手続につきまして、各避難所において館内掲示や館内放送を行うなど、避難している方々への周知に努めまして、都営住宅等及び旧グランドプリンスホテル赤坂に約四十世帯を受け入れるなど、きめ細かく対応してきております。
 これら一連の取り組みによりまして、都内に避難している方々につきましては、区市町村が独自に設置した避難所に避難していた方を含めまして、希望される方につきましてはほぼすべて受け入れることができたというふうに考えております。
 なお、この間、通学、通院、介護といったさまざまなご事情によって都営住宅等に入居されなかった方々につきましては、民間賃貸住宅を活用した受け入れを行うことといたしまして、去る六月二十日に発表いたしております。

○大島委員 いろいろな手だてを打っていただいたということについては、本当に感謝しております。ただ、我が党の各区市町村の議員団を通じまして、避難者の方たちの実態とか住宅の問題での対応などについていろんな要望が寄せられました。例えば、豊島区では都営住宅の募集の情報が入らなかったとか、被災者に知らされていなかったというような声があったり、北区からは都営の第二次募集で応募したけれども、該当する区に北区がなかったと。交渉してやっと北区内に提供されたんだけれども、その場所は小学校まで四十分もかかり無理と判断してあきらめたと。さまざまな事情でなかなか住宅が確保できなかった事例というのは、かなりあったようです。で、各区市では、みずから区営住宅とか区立住宅とか区民住宅とか市民住宅ですか、こういったものを初め、無料で提供できる民間アパートなどをあっせんして受け入れられる範囲で住宅を提供してきたといっています。また、品川区では区民住宅二十二戸を提供するとして募集したところ、わずか三日間の募集期間であったにもかかわらず、百四十七世帯が申し込まれ、抽せんになったということでした。
 今、全国避難者情報システムというのはあるんですけれども、これは任意の情報提供であり、またこうしたシステムがあることさえ知らない人たちが多いために、避難者の正確な情報を把握するということがなかなかできずに、避難者の住宅の希望についてもきちんと把握することができなかったのかなと思います。
 四月三十日には、厚生労働省の社会・援護局長の名前で、被災三県の知事あてに東日本大震災に係る応急仮設住宅としての民間賃貸住宅の借上げの取扱いについてという文書が出されました。そして、応急仮設住宅の供与に当たって、民間賃貸の借り上げによることも差し支えないと書いてありまして、注意書きで、この取り扱いについては、県外への避難者についても同様とすると書き加えられてありました。そして、五月八日付で福島県知事から、五月十一日付で宮城県知事から各都道府県に対して、福島県外における応急仮設住宅としての民間賃貸住宅の借上げの取扱いについてという依頼文書が出されております。区市の担当者の中には、こうした文書が都に来ていることさえ知らなかったとか、また東京都が決定しないから応急仮設という取り扱いはなかなかできないという担当者もいたそうです。民間の賃貸住宅、応急仮設住宅として提供するということは、被災者にとってはよい制度だと思いますし、もっと早く導入すべきだったと思っております。
 都は、今後も原則は都営住宅等で受け入れるというふうにいっておりますけれども、今後の都営住宅等の受け入れはどのように行っていくのかお聞きします。

○瀧本都営住宅経営部長 今回の震災におきましては、非常に短期間の中で、三月十一日にこの震災を受けまして極めて限られた短い時間の中で、私ども東京都、都市整備局そして住宅部門としまして、できる限りの取り組みを進めまして、この都営住宅には器具なり家電製品なりございません。これは、できる限りそういうものも短期間のうちに調達し設置いたしまして、そして一方、この募集に当たっては被災されて避難されている方々のご希望についてもできる限りお聞きして、対応してきたところでございます。その結果、今回の受け入れというものができたわけでございます。
 先ほどもご答弁いたしましたけれども、都営住宅等につきましては、東京に避難されている被災者の方々を受け入れてきておりまして、これまで三次にわたって約千世帯の受け入れを行ってございます。また、このたび旧グランドプリンスホテル赤坂が閉鎖されるのに当たりましては、都営住宅等に約七十世帯を受け入れることといたしております。
 今後は、既に東京に避難されている方について、避難生活の長期化が見込まれるなど必要な場合には、都営住宅等への入居について個別に相談に応じられるような対応を図ることといたしてございます。

○大島委員 ぜひ、まだ東京に避難されている方のいろいろな状況もあると思いますけれども、個別の相談などに丁寧に乗っていっていただきたいなというふうに思っています。
 東京都も先ほどご答弁ありましたけれども、六月二十日から、今後、都内の民間賃貸住宅を借り上げて応急仮設住宅として受け入れていくということや既に受け入れている都営住宅等も応急仮設住宅と位置づけるということが発表されました。これについては、いつから切りかえていくのか。また、応急仮設住宅と位置づけることによって、これまでの対応とどのように違うのか教えてください。

○笹沼経営改革担当部長 都営住宅等につきましては、今回、避難者の方々を受け入れた当初の時点から応急仮設住宅として位置づけることといたしました。
 また、既にプレス発表いたしましたとおり、応急仮設住宅として位置づけることによりまして、当面六カ月としている受け入れ期間について、すべての受け入れ世帯で、当面、来年七月末までとするとともに、応急仮設住宅の標準設備であるエアコン等を設置することとしております。

○大島委員 資料を見ますと、第一次受け入れが四月一日なので、四月一日からこの応急仮設住宅と設定するということだというふうに思います。
 個別の事情があって都営住宅で対応できない方は、応急仮設住宅として借り上げた民間の賃貸住宅で受け入れるといっておりますが、個別の事情については通学、通院、介護等と書いてあるんですけれども、こういったものに限定せずに、それぞれの実情に応じて幅広く認めると聞いているんですが、ぜひ柔軟に対応していっていただきたいというふうに思います。
 この応急仮設住宅として借り上げる民間の賃貸住宅の月額の家賃が七万五千円以内、五人以上で十万円以内という制限があるということなんですね。被災三県あての厚生労働省からの通知を見ると、民間賃貸住宅の借り上げによる応急仮設住宅の家賃についての柔軟な対応を要請されているんです。仙台などは、民間賃貸住宅のこの借り上げの限度額ということで、入居世帯人数と標準的な間取りによる月額賃料の上限額を決めておりまして、一人世帯というか、単身用は一DKで六万二千円、二人、三人の方は二LDKで八万八千円、四人以上の方は三LDKで八万九千円ということなんです。それで、なぜ東京の賃料の上限額が仙台より低く設定されているのかなというふうにも疑問に思いました。また、この家賃とか、その他の条件があるんですね。民間住宅の中でエアコンとかコンロとか照明器具、給湯器、カーテン、こういったものが設置しているというのが、物件として応急仮設住宅として貸し出せる住宅ということなんですが、この家賃の問題とその他の条件というのをかみ合わせてみますと、こうした物件を見つけるのはなかなか困難ではないのかなというふうに思います。この家賃等の条件というのは一体どうやって決めたのか。また、これ求償することができるということなんですけれども、求償のときの条件があるのかお伺いいたします。

○鈴木住宅政策推進部長 まず、民間賃貸住宅を借り上げまして応急仮設住宅として都内に避難されている方々を受け入れるという取り扱いでございますが、そもそも被災県からの依頼に基づき実施することとしたものでございます。家賃等の条件につきましても、被災県それから厚生労働省と協議を行って設定したものでございます。
 家賃限度額の根拠でございますが、私ども決して安い、低いものとは考えてございません。福島県では、県内で応急仮設住宅として民間賃貸住宅を借り上げる場合の月額家賃については六万円を上限として五人以上の世帯については九万円を限度ということにしております。東京都におきましては、民間賃貸住宅の家賃相場の実態を考慮いたしまして、民間賃貸住宅一平方メートル当たりの平均家賃が二千五百円弱でございます。また、応急仮設住宅の標準面積が約三十平方メートル、このことを踏まえまして、掛け算いたしまして切り上げますと七万五千円ということになりますので、七万五千円を月額家賃の限度額といたしたところでございます。
 また、都内の五人家族の平均家賃は九万六千円でございますので、世帯構成員数が五名以上の場合は十万円を限度としたところでございます。
 ちなみに、都内の民間賃貸住宅の半分以上が月額家賃七万五千円以下となっておりますので、決して見つけるのが困難というふうには考えてございません。

○大島委員 私もちょっと心配だったので、都内の家賃というか、それはどのくらいなのかなと。ホームページにいろいろ出ているんですよね、賃貸住宅をやっている業者の方が出しているんでしょうか、住宅不動産の関係のとか、リクルート社が出しているSUUMOだとか、いろいろ私調べました。でね、確かにないということではないんですよ。ただ、賃貸マンションで七万五千円というところを見ますと、一LDKとか二Kとか二DKというのを見ると、二十三区では全くなかったんです、七万五千円以内で入れるというのは。最低でも足立、私は足立なんですけれども、七万九千円だったんです。二LDKとか三Kとか三DKの広さで十万円以内で入れるというのは、二十三区では足立区の九万九千円ということで、足立は非常に住みやすくていい場所なんで、来ていただけたら温かく迎えますよという気持ちはあるんですけれども、それで賃貸のアパートを見てみましても同様で、一LDKとか二Kとか二DKで七万五千円以下で入れるのは二十三区の中で、台東、墨田、足立、葛飾、江戸川だけだったんです。こういうことを考えますと、やっぱりもっと柔軟に被災県との交渉の中で、仙台で八万八千円というのがあるんですから、もっと基準を高くすることができなかったのかなというふうに思っています。既に自分で民間賃貸住宅を借りて生活している人たちもいるんです。そうすると、家賃が基準以内で大家さんの同意があれば都の借り上げ契約に切りかえることができるというふうにしているんですけれども、これは借りた時点にさかのぼって切りかえることができるのか。また、既に民間住宅を借りて生活している避難家族の方々の家賃というのは、入居時にさかのぼって支払われるのかというようなところがちょっとわからないんですけれども、福島県では入居時にさかのぼって支払われているんですね。それから、応急仮設住宅の標準設備になっているエアコンとかコンロとか照明器具、給湯器、カーテン、こういったものを既に自費で設置している場合は、設置した費用を都が負担すべきではないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。

○鈴木住宅政策推進部長 都内に避難している方々に対しまして、東京都が民間賃貸住宅を借り上げて応急仮設住宅として提供することにつきましては、被災県の要請を受けて実施することとしておりまして、その条件につきましても、すべて被災県と協議して決定しているものでございます。
 具体的には、既にみずから民間賃貸住宅を借りて生活をされている方々につきましては、借り上げ契約を過去にさかのぼって切りかえるというのではなくて、今後に向かって東京都が借り上げる契約を締結して、応急仮設住宅として提供することとなります。
 この場合、東京都が借り上げる前の費用につきましては、福島県は直接避難された方々に支払うこととしております。したがいまして、東京都が応急仮設住宅として借り上げる前に自費でエアコンなどを設置した場合の費用を被災県が負担するか否かということにつきましては、被災県の判断ということになります。
 なお、都が新たに民間賃貸住宅を借り上げる場合には、エアコン等が設置された住宅を借り上げてあっせんすることとしております。

○大島委員 厚生労働省からの通知の中で都道府県が民間住宅を借り上げて、現に救助を要する被災者に対して提供した場合、災害救助法の対象となり国庫負担が行われること及び発災以降に被災者名義で契約したものも同様とするという旨を、被災三県に四月三十日に通知されています。また、エアコン等の附帯設備については、通常は家賃等の中で当該費用相当を上乗せすることとなっているんですが、これにより対応が困難な場合で、住宅の所有者や管理者に対して相当の設置費用を支出した場合には国庫負担の対象とすることとして差し支えない旨を、各都道府県あてに五月三十日通知されているということなんです。
 先ほども述べたように、既に民間賃貸住宅に自分で契約して入っている人たちが、この基準以上の家賃で契約しているということになりますと、今住んでいるところを出なければならないという判断も一つあるわけです。それから、また新しい住宅に引っ越ししなくてはならないという、これまでもこうした方たちは避難生活を続けてきまして、その過程で今の民間住宅に入らなければならなかった事情があったわけです。家族の通院とか子どもの学校とか、だから、都営住宅などにも移転が困難だという話も聞いておりますし、都が新しい住居を紹介しても移転費用も出ないということですから、引っ越しはなかなか困難になると思います。ぜひこうした避難者の方たちの実情に即した血の通った支援をこれからもぜひお願いしたいと思います。
 次に、補正予算の関連で幾つか質問をさせていただきます。
 まず東京都は、耐震改修促進計画で二〇一五年度までに、住宅の耐震化率を九〇%にするという目標を掲げておりますが、その進捗率は低く、目標達成は容易なものではありません。とりわけ、木造の耐震化の促進が必要だと考えています。改修が進まない原因はどこにあると考えているのでしょうかお聞きします。

○町田耐震化推進担当部長 木造住宅の耐震化につきましては、建てかえ等によります自然更新も進んでいることから、その耐震化率は平成十七年度末から二十一年度末の四年間で約六ポイント上昇しております。住宅全体の上昇率が約四ポイントございますので、これを上回っている上昇率ということでございます。
 一方、二十一年度末での木造住宅の耐震化率そのものは約七一%でございますので、住宅の耐震化の目標九〇%を達成するためには、建てかえとともに耐震改修による耐震化も進めていく必要があると認識しております。
 木造住宅の耐震改修が進まない理由といたしましては、一つには、建物所有者の耐震化に取り組まなければならないという認識が低いということ、また、耐震改修の方法によりましては多額の費用がかかるということもございます。さらに、耐震化に取り組むか否かは最終的には所有者の意思にゆだねられているということがございます。こういったことが考えられます。

○大島委員 耐震問題では東海地震というのが非常に切迫しているということで、静岡県では木造住宅の耐震補強工事助成実績日本一、こういうことを誇っているんです。しかし、そこに至る道のりというのは非常に長くて、相当の努力で積み重ねてきたようです。阪神・淡路大震災後に静岡県の地震対策推進条例というのを制定し、住宅の耐震性の確保を県民の責務というふうに規定したそうです。しかし、それでも既存住宅の耐震化は期待どおりに進まなかった。そこで、耐震改修等促進方策検討委員会というのを設置しまして、住宅の倒壊から命を守るということを基本理念として検討を進め、二〇〇一年一月に報告書をまとめたと聞いています。この中で県民アンケートというのをとったらしいんですが、耐震対策が進まない理由として一番に挙げたのが補強に対する費用が高いから、二番目は補強しても地震の被害を避けられないと思うから、三番目は補強のやり方がわからないから、四番目は手間がかかるから、五番目は工事をどこに頼んだらいいかわからないからだとホームページに書かれているんですけれども、その中で、今さらそのような大事業に取り組むのがおっくうだと考える高齢者世帯も見逃せないとしています。
 そこで、既存木造住宅耐震改修等を促進させる二十の提案というのを静岡県ではまとめているんです。今回の補正予算では、木造住宅密集地域について新たな実効性ある促進策をこれから検討すると、こういうふうになっているんですけれども、何をどのように検討していくのでしょうか。

○藤塚民間開発担当部長 木造住宅密集地域につきましては、都は、区と連携いたしまして、防災都市づくり推進計画を策定し、重点整備地域等を定めて延焼遮断帯となる道路の整備や建物の不燃化、耐震化に取り組んできたところでございます。
 その結果、重点整備地域の不燃領域率は、平成八年からの十年間で四八%から五六%に向上するなど、着実に改善が図られてきており、平成二十一年度の計画改定では、それまでの目標を五ポイント引き上げまして、平成二十七年度までに延焼による焼失率がほとんどゼロとなる六五%を目指すことといたしました。
 しかしながら、木造住宅密集地域は、権利関係が複雑で合意形成に時間を要することなどから更新が進まず、従来のまま残されている地区もございまして、その解消には至っておりません。こうした地区の不燃化、耐震化を進めるため、今回の補正予算では、木造住宅密集地域の整備促進に向けた検討に必要な委託調査の経費を計上しております。
 今後、まちづくりや税制などの施策を組み合わせた効果的な手法によりまして、地区を選定し、モデル事業を行うなど、新たな実効性のある整備促進策を検討してまいります。

○大島委員 本当に実効性のある促進策をつくるために頑張っていただきたいというふうに思います。
 静岡県の先ほどいいました木造住宅の耐震化を促進するための二十の提案の中では、高齢者など災害弱者の住宅は行政が出前診断をする、それから、老朽木造住宅密集地域では行政主体で簡易診断を実施する、また、専門家による相談ルートを確立するなど、非常に多様な方策が示されていました。また、費用負担の軽減の問題につきましても、横浜市ではことし四月から緊急措置として、木造住宅の耐震改修工事への補助限度額を一般世帯でこれまでの百五十万から一気に二百二十五万に引き上げ、非課税世帯では二百二十五万円を三百万円に引き上げました。都は、たびたび財源を効率的、効果的に活用する観点から、引き続き整備地域に的を絞って重点的に木造住宅の耐震化助成を行っていくとしておりまして、さきの我が会派の代表質問でもこのように答えました。
 そもそも木造耐震助成の予算というのは、年間わずか一億一千百万円、二千八十二億円にも上る都市整備費のわずか〇・〇五%を占めるにすぎません。効率的といっておりますけども、この程度だということです。
 横浜市では、当初予算で三億九千四百万円、さらに大震災を受けた補助金の引き上げで、補正予算で一億五千三百五十万円を上乗せし、合計五億四千七百五十万円の予算をつけています。東京都の四分の一の世帯数しかない横浜市が東京都の五倍の予算をつけているんです。静岡県は横浜市よりも世帯数は少ないんですけれども、今年度七億六千五百万円の予算を積んでいます。東京都の約七倍です。東京都の木造住宅耐震化助成の予算というのは余りにも少な過ぎると思います。横浜市や静岡県と比べて、ぐっと少ない都の木造耐震助成ですが、効果的に活用するといわれながら、大幅に予算を減らした昨年度を除き、毎年一割程度しか執行されていません。一方、静岡県は昨年度八割くらいの執行率です。結局、都は助成地域をごく一部の地域の対象に絞り、一件当たりの助成額も横浜市などに比べるとずっと少ないために予算も余り使われず、効果を発揮できていないのが実情ではないでしょうか。
 都内の区市町村では、毎年、都の何倍もの耐震改修を都の補助を入れずに行っていて、私どもの調査では、二十三区の担当者の実に二十区までが対象地域の拡大を求めています。待ったなしの耐震化を促進するために、整備地域に限定せず、都内全域を助成対象にして耐震診断、耐震改修助成を引き上げる考えはないか伺います。

○町田耐震化推進担当部長 都と区市町村は、おのおのの役割に応じて施策を展開しているわけでございます。特に、都は広域的な視点からの取り組みに大きな役割を担っているというふうに考えております。このため、先般、緊急輸送道路沿道建築物に対する新たな施策も構築したわけでございます。
 木造住宅につきましては、広域的な都市防災の観点に立ちまして、所有者に対する診断、改修助成だけではなく、区市町村が実施する普及啓発事業への補助や相談窓口での適切なアドバイスなどを実施しております。
 総合相談窓口では、最近の相談件数では月々八百件を超える件数となっております。そういった総合的な施策を展開しているわけでございます。特に、木造住宅につきましては、震災時に大きな被害を想定されます防災都市づくり推進計画に定めます整備地域を対象といたしまして、重点的に施策を展開しております。
 このような地域では、震災時に住宅が倒壊した場合、避難、応急活動が妨げられ、大規模な市街地火災につながるおそれがあるため、区と連携しまして、耐震診断や改修に対する公的助成を行っているわけでございます。
 貴重な財源を効率的、効果的に活用すること、これは行政の使命でございますので、この観点に立ちまして、都といたしましては引き続き整備地域に的を絞り、重点的に耐震化助成を行っていくとともに、耐震化に向けた建物所有者の積極的な行動を促すため、普及啓発を初めといたしました各種の施策に積極的に取り組んでいく考えであります。
 したがいまして、助成額の引き上げは考えておりません。

○大島委員 区と連携をとってというのは当然のことだと思います。区の方からの要望などもぜひ聞き入れていただいて、総合的に人命を守るという観点から耐震化のための助成を行っていっていただきたいというふうに思います。
 最低限人命だけは守る、この基本に立ち返るということは非常に大事だと思います。寝室のみの耐震改修とか、倒壊しても一定の空間が確保できるような補強方法や家具転倒防止器具の設置など、完全ではないけれども次善の策として住民のニーズに応じた利用しやすい耐震措置を組み合わせて、実行可能なものから実施していくという考えはないでしょうか。

○町田耐震化推進担当部長 都が実施しております木造住宅の耐震化助成は、防災都市づくり推進計画に定めます整備地域を対象に実施しております。これは、倒壊による道路閉塞を防ぐということを目的としているものでございます。
 お話の寝室のみの耐震改修などでは住宅の耐震性能が十分向上せず、地震の発生時に住宅が倒壊し、道路閉塞を引き起こす可能性がございます。こういったことから助成対象としては適切でないと考えております。
 都は、阪神・淡路大震災で多数の高齢者や障害のある方が犠牲になっていることを踏まえまして、住宅の倒壊から高齢者や障害のある方などの生命を守る観点から、耐震シェルター及び防災ベッドの設置費用の助成を既に実施しております。
 また、木造住宅の改修助成につきましては、建物全体の耐震性が将来的に確保されることを前提に、段階的な改修に対する助成を行うことを可能としております。こういったことから都民が利用しやすい助成制度としているところでございます。
 都といたしましては、現在の施策に積極的に取り組んでまいります。

○大島委員 建物倒壊で交通が遮断されるという問題はありますけれども、まず人の命を救うというか、守るということがやはり大事かなというふうに私は思います。
 今回、東京でも住宅の全壊、半壊、一部損壊を合わせると二千七百カ所を超えていると聞いています。こうした住宅を修繕するにも収入の少ない方はとても賄えず、都としても耐震診断や改修だけでなくて、震災被災者の住宅改修のための緊急補助を行うべきだと思いますので、ぜひ検討していただきたいと思います。
 分譲マンションの耐震化が進まないその原因として、まず第一は資金不足、これはマンションの修繕積立金などが少ないということです。二つ目は、マンション居住者の合意形成が困難であること。三つ目は、容積率が超過するなど不適格住宅となっていること。四つ目は、住宅居住者の高齢化などが指摘されています。
 今回、耐震化促進に向けてマンションの実態把握を行うという予算が一億四千万円ほどついておりますが、どのように実態を把握し、耐震化促進にどう生かそうとしているのかお聞きします。

○高田民間住宅施策推進担当部長 これまでも都は、都心五区のアンケート調査の実施や国と区市が実施した調査結果などにより、分譲マンションの実態把握に努めてきたところでございますが、旧耐震基準マンションの耐震化の状況を十分に把握するには至っておりません。今般、東京緊急対策二〇一一にありますとおり、マンションは震災時の倒壊などにより、居住者のみならず地域に及ぼす影響が大きいことから、耐震診断や耐震改修の実施状況など耐震化の実態を把握し、この調査の結果などをもとに専門家会議での意見を踏まえながら、耐震化を促進するための実効性ある方策を検討してまいります。

○大島委員 ぜひよろしくお願いします。
 マンションの居住の実態を正確につかむということがどうしても必要です。区市町村の協力も得てマンションの悉皆調査を行うべきだと思っています。耐震基準や建築年度別のストックデータとか老朽化の状況とか耐震改修の原資となるべき修繕積立金がどのくらい積み立てられているかなどのデータも把握して蓄積するように要望しておきます。
 高層マンションでは、大地震に際して構造体そのものに影響が出なくても、ライフラインが切断した場合や復旧には時間がかかり、そのマンションでの生活が困難になる、こうした事態を防ぐためにも、構造体そのものの補強だけでなくて、高置水槽とか水道管などの設備を耐震化するための助成もすべきではないかと思いますがいかがでしょうか。

○高田民間住宅施策推進担当部長 老朽化等により耐震上問題がある高置水槽など設備の更新については、都は、既にマンション改良工事助成制度を設け、利子補給を行い、支援をしているところでございます。

○大島委員 利子補給じゃなくて直接助成ということも含めて、ぜひ考えていただきたいと思います。
 あと今回の予算で超高層建築物等に対する長周期地震動対策として調査費が計上されています。都庁舎も長周期地震動対策を講じるというのですけれども、今後どのような調査を行って、どんな対策を講じていこうとしているのかお伺いします。

○砂川市街地建築部長 超高層建築物等における長周期地震動対策について、国は、昨年十二月に対策試案を示しましたが、さらに検討が必要であるとしております。都は、長周期地震動に対する都民の不安を解消するため、一日も早く取りまとめるよう強く国に求めてまいります。
 こうした取り組みと並行して、都内の超高層建築物等の実態を把握し、専門家の知見を踏まえまして、家具転倒防止などの対策について検討していきます。このための調査費を計上しているところでございます。
 この検討結果を踏まえまして、建物所有者などに対し、民間建築物における補強方法などの事例についての情報提供や民間の確認検査機関などへの普及啓発を行うことにより、長周期地震動対策を進めてまいります。

○大島委員 私も長周期地震動の問題では、全くの素人でよくわからなかったんですけれども、大成建設に行って住宅センタービルの制震装置というのを見て、説明してもらいました。既存の超高層ビルに制震設備をつけたのは、ここが世界で初めてだといっていました。窓側にオイルダンパーというものを設置するということで、エネルギーを吸収し、建物の変形を抑えるということでした。何か二十億円ほどかかっているということですけれども、こうした技術とか、今回、都庁でも長周期地震動対策をするわけですから、こういったことも紹介しながら、都も先進的な役割を果たしていっていただけたらと思います。
 次に、都営住宅の耐震化の問題でお聞きします。
 都営住宅の耐震化プログラムでは、都営住宅の耐震化について二〇一五年度末までに耐震化九〇%にするとしているんです。しかし、その中には建てかえ対象住宅等の約千二百棟については建てかえるということが前提なので、この耐震の診断の中に入っていないんです。二〇一五年までにすべて建てかえられて、耐震性を満たす住宅数の中にはカウントされているんです。そういうことを考えますと、この二〇一五年度までの建てかえ計画というのを明らかにすべきではないかと思いますがいかがでしょうか。

○荒川建設推進担当部長 都営住宅の耐震化につきましては、耐震改修や建てかえなどによりまして、平成二十七年度までに耐震化率九〇%を達成するように取り組んでいるところでございます。
 都営住宅耐震化整備プログラムでは、建てかえにより耐震化を図る住宅を約千二百棟、二万五千戸としておりますが、プログラム策定後、建てかえを進めてきましたことにより、平成二十二年度末の時点では今後の建てかえにより耐震化を図っていく住宅は約六百棟、一万六千戸となってございます。
 これらの住宅につきましては、建物の老朽化の度合い、居住者の移転先の確保の状況、地域のまちづくりとの連携などを勘案しながら建てかえを進めてまいります。

○大島委員 建てかえの年次計画がほとんど出されていないので、建てかえ対象の住宅の方は耐震診断もやられず、耐震改修もやられず、建てかえを待っているという状況ですので、ぜひ建てかえ計画は早目に明らかにしていただきたいなというふうに思います。
 都営住宅のエレベーターの対策なんですけど、今回、停電時自動着床装置を百基つけるということが予算化されています。何年度以降設置したエレベーターにはこの装置が設置されているのか。また、今後の設置計画を明らかにしていただきたいと思います。

○永島営繕担当部長 先ほどもご答弁いたしましたけれども、都営住宅のエレベーターにおいては平成二十年度以降に建てかえに着手した住棟のエレベーター及び既存の住棟に後づけで設置したエレベーター、さらには平成二十一年度以降に大規模な改修を行ったエレベーターについて本装置を設置し、現在までに三百七十六基設置しております。
 今回の震災を契機として、既存のエレベーターを対象に停電時自動着床装置の設置を進めていくことといたしました。
 設置に当たって、エレベーターメーカー各社にヒアリングを行った結果、今年度は緊急の対応として設置可能な基数である百基について本装置の設置を行うことといたします。
 来年度以降は、さらに基数を拡大して取り組みを進めてまいります。

○大島委員 いただいた資料によれば、都営住宅に設置されている三千三百二十九基のエレベーターがすべて安全装置が働いて、地震直後には停止したということです。このP波感知型地震時管制運転装置、それからリスタート運転機能を持ったエレベーターは既に八〇%になっているということです。また聞くところによれば、今年度中には一〇〇%になるということなので、今後の地震のときの安心というのは非常に高まったと思うんです。そういう点では、今回の停電時自動着床装置の設置というのは、計画停電のときとか停電のときの閉じ込め事故を解消するということになりますので、来年度以降も計画的に設置していっていただきたいと思います。
 最後に、首都直下型地震による東京の被害想定では、東京湾北部を震源地にマグニチュード七・三の地震が発生すると、エレベーター約十四万五千台のうち、約九千二百台で閉じ込めが発生すると想定されています。二〇〇五年七月に千葉県北西部を震源とする最大震度五強の地震が発生したときに、首都圏では約六万四千台のエレベーターが運転停止となり、七十八件の閉じ込めが発生したと都の防災ホームページに掲載されています。
 今回の東日本大震災でも閉じ込め事故が起きたと聞いています。今回の地震などで閉じ込め事故が発生した件数は把握されているのか。また、民間建築物のエレベーターにおける地震対策予算が五百万円計上されておりますが、民間建築物のエレベーター対策は何をどのように検討するのかお聞きします。

○砂川市街地建築部長 今回の地震における民間建築物のエレベーターの閉じ込め事故は、エレベーター事業者の大部分が会員となっている社団法人日本エレベーター協会による三月十二日時点の調査では、都内で八十四件発生しているということでございます。民間建築物におけるエレベーターの地震対策としては、P波を感知して減速し、最寄りの階に安全に停止するP波感知型地震時管制運転装置などの設置が必要でございます。
 この装置は、平成二十一年度以降、建築基準法施行令で義務づけられておりまして、それ以前のエレベーターについては設置されていないことが推定されます。都としては、既存エレベーターにおける地震時管制運転装置などの設置状況の調査を行うとともに、今回の地震による閉じ込め事故の実態を把握してまいります。
 これらの調査結果などを活用して、建築物の所有者に対して具体的な改善事例などを周知し、エレベーターの閉じ込め防止対策に取り組むように促してまいります。

○大島委員 いずれにいたしましても、今回の震災を機にいたしまして、都民の防災に対する意識が非常に高まっています。こういうところで、ぜひ東京都が今回の補正予算も含めまして、これから新たな一歩を踏み出していって、もっともっと積極的にこういう対応をしていただきたいということを強く要望して、質問を終わります。

○いのつめ委員長 この際、議事の都合により、おおむね二十分間休憩いたします。
   午後三時二分休憩

   午後三時二十分開議

○いのつめ委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○佐藤委員 私からは、三月に発生した東日本大震災、津波、原発事故に伴って避難を余儀なくされている方、この方々が生活を取り戻して回復していけるように、一人一人のために何を続けていくべきなのか、その観点から本日の補正予算審議に当たって質疑を行いたいと思います。
 まず旧グランドプリンスホテル赤坂の位置づけについて確認をします。

○鈴木住宅政策推進部長 旧グランドプリンスホテル赤坂の位置づけということでございますが、東京都におきましては、緊急避難施設として提供いたしました味の素スタジアムなどの一時避難場所に対しまして、プライバシーの確保された居住空間を提供する避難施設として位置づけておりまして、株式会社西武プロパティーズ及び株式会社プリンスホテルと東京都との共同事業として実施しております。前二者が主として施設管理者の役割、それから東京都が居住者の入退去ですとか生活相談などの役割を担っております。

○佐藤委員 今答弁がありましたように、第二次の避難所、災害救助法令上の避難所に当たるということになります。また資料によると、補正予算において旧グランドプリンスホテル赤坂のホテル運営経費は一億九千九百万円と計上されて、また食事も三千万円とあります。その内訳と算定根拠についても確認します。

○鈴木住宅政策推進部長 旧グランドプリンスホテル赤坂の運営経費についてでございますが、今の経費につきましては警備ですとかエレベーター保守等の施設維持管理費用として約一億五百万円、光熱水費として約九千五百万円を計上し、それらの合計が約二億円ということになっております。
 これらは必要額を精査いたしまして概算額を定めているものでございまして、それぞれ主要実績に基づいて精算を行うこととしております。また、食事提供代につきましては、朝食分を一食三百円、昼食と夕食がそれぞれ一食五百円として、同じく利用実績に基づいて支払うこととしております。

○佐藤委員 次に、この旧グランドプリンスホテル赤坂に避難されている方の年齢及び男女別の状況についてお伺いいたします。
 また、世帯の観点から、子どものいる世帯、高齢者世帯数もあわせてお伺いいたします。

○鈴木住宅政策推進部長 これまで旧グランドプリンスホテル赤坂では、千二十三人の方が登録していらっしゃいますが、その後、この時期でございますので、一部退去された方などもいらっしゃいますので、六月二十四日、先週の金曜日時点で七百九人となっております。その年齢構成等につきましては、二十歳未満の未成年者が百四十八人でございます。また六十五歳以上の高齢者が百十七人、七十五歳以上が四十三人となっております。
 それから男女別でございますが、男性三百三十七人、女性三百七十二人となっております。
 次に世帯数でございますが、同じく六月二十四日現在で三百十二世帯となっております。このうち未成年の子どものいらっしゃる世帯が九十世帯、六十五歳以上の高齢者のいらっしゃる世帯が八十八世帯となっております。

○佐藤委員 今の未成年の子どもなんですが、そのうちのゼロ歳から四歳までと小学生、中学生相当の人数は何人ですか。

○鈴木住宅政策推進部長 今のお話でございますゼロ歳から四歳は五十六人でございます。それから、五歳以上十四歳以下ということで答えさせていただきますが、六十二人となっております。

○佐藤委員 今ご答弁をいただきましたように、四人に一人が高齢の方で半数の世帯が子どもを抱えて避難してきた方々という状況にあります。多くが災害時における要援護者であって、避難所における支援において特別な配慮を必要とされている方々と思います。
 今回のこの宿泊施設を活用した避難所はプライバシーの保護になる一方、小さな部屋で起きていることに目が行き届かないという短所があります。避難所の運営に当たって、教育機会の確保、健康の維持に関して、どのように体制を構築して支援してきたのかお伺いいたします。

○鈴木住宅政策推進部長 施設におけます教育機会の確保、健康の維持に関する体制と支援といったご質問でございますが、まず施設の運営に当たりましては、施設管理者でございます株式会社西武プロパティーズ等を初めといたしまして、千代田区、あるいは消防庁、警視庁などを含めた関係機関、それから東京都の関係局、支援団体等と緊密に連携をとりながら、また協力を得まして、万全を期して行ってきたところでございます。
 まず教育機会の確保につきましては、千代田区による説明会、個別相談会の実施により、必要な世帯には速やかに区内小中学校への転入手続を行いましたほか、東京弁護士会が設置いたします学習室の運営によりまして、転校までの間ですとか、放課後の学習のサポートをしてまいりました。
 さらに、旧グランドプリンスホテル赤坂退去後も小中学生につきましては、転校しなくて済むように、一学期終了までは近隣の公的宿泊施設のご協力を得て、都の費用負担で入居していただくとともに、その後も千代田区内の国家公務員住宅等を応急仮設住宅として提供するということとしております。
 また、健康の維持に関しましては、医師会等で構成する健康相談コーナーでの相談、体操、それから全日本鍼灸マッサージ師会によるマッサージ、それから精神保健福祉士協会などによる心の支援等を実施していただいているほか、毎週東京都の職員と株式会社プリンスホテルの職員が全室の個別訪問を実施いたしまして、安否確認ですとか、特に高齢者の健康状態のチェックなどを行っているところでございます。

○佐藤委員 事前にいただいたほかの担当局の資料になりますけれども、この避難所から都内の小中学校に通う子どもの人数は、三十七名というふうに聞いております。四月からこの避難所が開設してからこの期間、学齢期にありながら学校に通う様子もなく避難所で過ごしている子どもが見られるという心配の声も聞きました。避難登録されていたすべての子どもたちが、小中学校のみならず高校生等も含めて、いずれの土地においても、まあもとに戻った方もいるかもしれませんが、子どもが、本当に素早くそうした学習環境の学校教育に確かに戻っているか、ぜひ関係局と連携してきめ細かに確認しフォローをしていっていただければと思います。
 また、医療に関しては、適切な時期に緊急事態にも対処できる医療関係者の確保が必要という中で、環境の変化に影響を受けやすい子ども、障害者、高齢者、病者等、健康管理には特に注意を払いながら健康を保つ最低限の要素、栄養素に配慮することが国連総会決議に基づいて設立したフォーラムが策定したガイドライン、自然災害発生時の被災者保護に関する運用ガイドラインにも明記されているところであります。
 今回この災害時要援護者である高齢者が二五%占めている中、また乳幼児、ゼロ歳児もいる中で、その配慮、例えば食事内容はどうであったか、確認をさせていただきます。

○鈴木住宅政策推進部長 食事の内容ということでございますが、例えば、複数のメニューの中から選べるようにするなど、利用者の栄養のバランスなどを考慮した食事内容とするように配慮しているほか、特に高齢者等につきましては、要望を踏まえましておかゆの提供といったことも行っております。また、乳幼児に対しましては、離乳食を提供しております。

○佐藤委員 今のその離乳食とか成人食は、最初から用意されていたものになりますか。

○鈴木住宅政策推進部長 利用者の実態を踏まえまして用意したものでございますが、例えば、離乳食につきましては、千代田区のご好意により提供していただいているものでございます。

○佐藤委員 災害救助法の二十三条に都道府県知事が被災者に対して行うべき救助として、避難所の提供に加えて、食品の給与が上げられています。提供する食品の質についてまでは定めてはいませんけれども、先ほどの挙げましたガイドラインの中では、特別なニーズを有する人、高齢者、妊婦、授乳する母親、幼児、そうした特別なニーズを有する人々のニーズに応じた食料や栄養を、緊急時を過ぎた後には、変化するニーズに応じて提供していく旨が定められているところでございます。
 そうした中で、離乳食の調達について千代田区の支援物資、千代田区からの協力を得て提供したというご回答がありました。都と赤プリとの協定で今回の避難所運営をされてきたことは先ほどの答弁にあったとおりではありますけれども、自治体間で格差が生じないように最終的に国で負担をして、災害救助、食の調達の費用も含まれている中で、今回そういった善意があって、そうした寄附で離乳食の提供が行われたということですけれども、そうした善意の寄附、あるいは基礎自治体とかが現場のニーズをつくって、物資を調達して提供したのであれば、災害救助法の趣旨に基づいて最終的に都が被災県に求償して、最終的に国の負担を求めていくべきであると思います。今後、その財源についてはこれからの検討になるかもしれませんが、改めてそのあたり検討を続けていただければと思います。
 次に、入所者の同意があったとしても、家族といえども、入所者以外は一階のエレベーターホールから中に立ち入ることを禁止していたというふうに聞いています。その趣旨を伺います。

○鈴木住宅政策推進部長 旧グランドプリンスホテル赤坂につきましては、施設管理者であるプリンス側も避難施設を提供する東京都といたしましても利用期間中、利用者が安心して生活できるようにその安全を確保するということが第一だと考えております。万が一にも事件、事故等が発生することがないように万全を期しております。
 入居者以外に対する施設館内の立ち入りについてでございますが、利用者のセキュリティー確保のために施設利用者であることを証明する身分証を持っていない方につきましては、施設の構造上、一階エレベーターホール内への立ち入りを制限しております。しかし、高齢者の介護ですとか、子どものお世話といったやむを得ない事情のあるケースにつきましては、一時的な入館を許可する入館証を発行したり、あるいは利用頻度によっては身分証を発行して、居室への立ち入りを認めるなど配慮しておりまして、利用者の安全確保に万全を期しつつ、できる限りご不自由を与えないように配慮しているところでございます。

○佐藤委員 そうした形で入館証や身分証を発行してきたということなんですけれども、おばあちゃんと一歳の孫の二人で避難をされている方がいらっしゃったと。そして、その孫のご両親は福島県内で仕事のために避難ができなかった。週末に赤坂プリンスホテルに我が子の顔を見に来るんだけれども、避難者じゃないから泊まってはいけないというふうな話も聞いております。セキュリティー、安全を確保することはもちろんですけれども、そうした入館証、身分証の発行、また当事者の必要としている必要性の判断が都の方にあるために、当事者がその事情とかを都に説明したり、そうした入館証とかの発行の手続に負担とか制限がかかっていたのは、今後、もし何か東京であった場合とか、避難所の運営については一つ課題ではないかなと思います。
 また、郵送された手紙、外部との通信についてですが、郵送された手紙はよいんだけれども、受付に、伝言というか手紙を持参した場合には受け付けないといった対応があったとも聞いております。また面会方法と称して、面会コーナーで面会と場所を指定するほかに、事前に約束をしていなければ再度来所を求めたり、あるいは連続して面会する場合にも一回ごとに面会手続を踏むことを求めたり、面会時間十分前までは敷地に立ち入れない、申請した入居者以外に声をかけてはいけないなどさまざまな制限をしていると聞いております。即刻、こうした形は廃止すべきと考えますが所見を伺います。

○鈴木住宅政策推進部長 ただいま入館証について、何か課題があるというようなお話がございましたが、私どもは安全第一ということでやっておりますので、万が一にも事故があると困りますので、その辺は課題とは思っておりません。今後とも、そういうことはしっかりやっていかなければいけないと考えております。
 それから、ただいまのご質問で手紙を含む利用者への預かり物につきましては、受付において掲示をしてお知らせしておりまして、後刻取りに来ていただけるようにしております。受付に手紙を持参した場合に受け付けないといったような取り扱いはしておりません。
 それから、面会方法につきまして、利用者の中には何らかの事情で現在そこにいるということ自体、公表されたくないと。あるいはいろんなDVとかの危険もあるということも私どもとしては考慮しておかなければいけませんので、面会者と名乗られても、私たちは不用意に利用者と面会させるということはしておりません。そこは大変神経を使っております。
 先ほど申し上げましたように、利用者の安全・安心の確保に万全を期すということが第一というふうに考えておりますので、それと、実際に、ある支援団体と居住者との間でトラブルが発生して利用者から苦情が続いたといったこともございます。そうしたことから、一定のルールを設けているものでございます。
 六月三十日まで残りわずかでございますが、引き続き利用者の方々の安全・安心の確保を最優先としていきたいと考えております。

○佐藤委員 面会者だと名乗ったから立ち入らせない、DVの危険とかもあるからだ、それはそうだと思いますが、当事者が入室することを同意していたとしても、避難者ではないから泊まってはいけないというようなのは過度な制限ではないかと考えます。
 そもそも被災者による避難所の運営とか意思決定の参画については、厚生省作成の大規模災害における応急救助の指針についてにも明記しているところです。自由を制限されることが、正当な矯正施設等ではないですから、施設管理の観点とはいえ、だれと会うか、またどこで会うか、原則、当事者の判断にゆだねられるべきだと考えます。
 犯罪等の行為の発生を防ぐために、建物構造上の工夫であったりとか、巡回警備であったりとか、そうした対策を優先すべきで、個人の自由を制限する方法は最終最後に位置づけられるべきと考えます。
 こうした自主組織の形成も促さずに、また、こうした外部の接触にも制限を課す中で支援につながる機会が狭められていたというふうにも見ることはできます。避難所におけるボランタリー組織の重要性については周知のとおりです。避難者のニーズ調査を実施しようとしていた大学もあったと聞いていますが、避難者のニーズをどういうふうに把握して、また被災者の必要とする支援を提供したのか、支援団体の活動に対しての姿勢を伺います。

○鈴木住宅政策推進部長 私どもは、利用者の方の意思を無視して行動を制限しているようなことはございませんし、外部でいろいろな面会をすることについても全くご自由でございますので、その辺は誤解のないようにお願いしたいと思いますが、ただいまのご質問で、被災者の必要とする支援の提供ですとか、活動への姿勢ということでございます。まずボランティアの方々の善意につきましては、避難者の方々の快適な生活のために大きく貢献しているということで、実際、旧グランドプリンスホテル赤坂におきましても、多くの団体のご協力をいただいているところでございます。
 お尋ねの大学の調査についてでございますが、施設の管理運営に支障の生じない範囲で利用者回収箱の設置に協力をしているというものでございます。恐らくお尋ねのところは、何か子どもさんたちの事故が起きることのないように移動したとか、そういうことを指しているというふうに考えております。そういうことでボランティアの方々につきましては、私どもとしては利用者の方々に最大限貢献しているということで、広く活用させてご協力をいただいております。

○佐藤委員 先ほどのおばあちゃんと孫で避難している方も一つですけれども、そうした形で仕事をする父親が現地に残って母子で避難している世帯が多くあるというのが、この赤坂プリンスホテルの避難所の大きな特徴ではないかと思います。
 説明会が最終最後、閉鎖に伴っての説明会に行ったりとかいう中でも、小さな子どもを抱えながら動き回らなければならなかったという状況の中で、先ほどの面会方法という名のもとで子ども預かり等のボランティア行為は許可なくできませんとわざわざ明記している実態があります。きめ細かなそうした支援とか、ボランティアと積極的に連携することについては、先ほどの厚生省が作成した大規模災害における応急救助の指針においても明記されています。こうした方向の姿勢であったのか、検証していく必要はあるのではないかと思います。
 人の接触を制限すること、あるいは情報の過疎に陥らせてはならないと思います。被災者の回復においては、孤立をさせずに自己決定できる環境を整えることが求められていると思いますが、情報提供のあり方についてお伺いいたします。

○鈴木住宅政策推進部長 ボランティアにつきまして、さらにご質問がございましたが、改めてお答えしますが、施設利用者への支援の提供につきましては、これまで利用者のニーズに応じまして、衣類、文房具ですとか問題のない食品などの支援物資を受け入れてきたほかに、食事提供やコンサートやバスツアーといった招待などについても利用者にご案内して提供に努めてきております。また、多くの団体等からご協力をいただきまして、行政機関や各種支援団体による就労、住宅、法律問題などに関する相談窓口を設置いたしましたり、マッサージや理髪サービス、あるいはラジオ体操やストレス対処のためのリラックス体操の実施ですとか、児童に対する学習室やキッズルーム、プレールームなどの設置など、利用者のニーズに合わせて、きめ細かく多くの団体との協力を得ながら、施設の円滑な運営に努めてきたところでございます。
 なお、これまで支援団体の中には利用者のニーズに必ずしも合致しない、あるいはトラブルを引き起こした事例などもございましたことから、千代田区や社会福祉協議会等とも協議しながら一部お断りしている例もございますけれども、基本的な姿勢として、利用者のニーズに沿って各種支援団体の善意をありがたく受け入れておりまして、先ほどもお答えしましたが、実際にさまざまなご支援をいただいております。したがって、被災者の方々にとって必要な支援を受ける機会を狭めているというようなことはないというふうに考えております。
 次に、情報の関係でございますが、ご案内のとおり、必要な情報提供を行うために二階の掲示コーナーにさまざまな就労、住宅を初め、あらゆる提供情報を掲示しているほかに、施設外での食事の提供ですとか、イベントの実施など、ボランティアからの支援情報も掲示いたしまして、実際に壁にほとんどすき間ないような状態で掲示が出ている状態でございます。また、一階には都の情報交流センターを設置いたしまして、被災地の行政情報や都からのお知らせ等を掲示しております。ここもまた福島県のご協力などもいただきながら、ボードに張り切れないほどの印刷物を置いております。さらに、適宜、館内会議場等を利用して、例えば、今後の住宅等に関する説明会、相談会などを実施しておりまして、開催に当たりましては事前の告知を十分に行うほか、必ず参加していただきたい説明会の際には利用者の生活サイクルに配慮いたしまして、平日、休日の二回にわたって開催するなどの工夫をいたしまして情報の提供を徹底しております。
 このように、情報過疎といったことが生じないように最大限の配慮をしておりまして、利用者の方々からも特段の苦情等はないというふうに考えております。

○佐藤委員 六月の三十日に閉鎖しますけれども、以降の移転先の状況はどうなっているのか。また、未確認の方にどのように対応していくのかお伺いいたします。

○鈴木住宅政策推進部長 六月三十日以降の移転先ということでございますが、直近の数字として六月二十六日現在で申し上げます。三百十八世帯中、ホテルとか旅館、あるいは都営住宅等に移転先が決まった方が二百二十世帯余、帰宅される方等が約八十世帯、未確認世帯が約十世帯という状況になっております。この移転先を決めかねているといった未確認世帯につきましては、六月三十日までに移転できるよう鋭意連絡をとりまして、移転先の紹介、あるいは相談をいたしまして決めていただくよう促しているところでございます。

○佐藤委員 避難場所から、これから応急仮設住宅に移っていく。そうした中、高齢者、乳幼児、子どものふだんの生活に当たっての生活する環境については特別な配慮が必要ですが、これまで入居の際、どのように配慮をしたのかお伺いいたします。

○瀧本都営住宅経営部長 避難者の方の都営住宅等への受け入れに当たっての配慮ということでございますけれども、住宅使用の申し込みに際して二十三区、多摩地域など入居を希望される地域を申込書に記入していただくとともに、乳幼児、児童や生徒、高齢者などがおられる世帯の状況把握に努めまして、優先的に入居できるよう配慮しております。
 加えて、既に通っている学校や病院など、個別の事情への配慮を希望される場合には、入居申込書に記入していただいているほか、必要な場合には直接お話を伺うなど、きめ細かく避難者の方の個別事情の把握に努めながら都営住宅等の提供を行っております。

○佐藤委員 六月三十日の閉鎖に当たって、ホテル、旅館に百四十八世帯の方が移ることになっています。今度また都営住宅等申し込みをされることもあると思いますので、ぜひ、今後とも丁寧にそうした対応をしていただければと思います。
 また、さて、入居に当たっては備品購入等も予算計上されています。備品は五点というふうに内容を確認しておりますが、一方で似たような事業が先ほども質疑の中で出ていましたけれども、日赤で行っている家電寄贈の事業があります。この日赤の寄贈は四月の頭に陸前高田にもなされているところですが、日赤との連携についてはどうなっているのかお伺いいたします。
 また、過去の都の取り組みの品目がさまざまありますけれども、そうした中でこの五点とした考え方についてお伺いいたします。

○永島営繕担当部長 都は、都営住宅等に避難者の方の受け入れを行うに当たり、生活を始める上で不可欠となる照明器具、ガステーブル、冷蔵庫、テレビ、布団を備えつけることといたしました。避難者の受け入れを開始した四月一日には既に都営住宅等に設備等を設置しております。
 日本赤十字社の寄贈については、都が被災県からの依頼を受け取ったのは五月上旬であります。都では避難者に日本赤十字社の寄贈についての意向調査を実施し、電化製品ごとに必要とするものが適切に寄贈されるよう配慮しながら手続を進めております。
 日本赤十字社からの寄贈に当たり、都が設置した設備のうち、避難者にとって必要がなくなるものについては都が回収を行う予定であり、新たな受け入れに際して有効に活用いたします。
 日本赤十字社からの寄贈は、入居後少なくとも一カ月を要し、日本赤十字社からの寄贈を待っていては避難者の入居時に間に合わないため、都営住宅に入居してすぐに生活が始めることができるよう都営住宅に設置しておくことが必要でございます。

○佐藤委員 この備品購入設置について、どのように調達したのかお伺いいたします。

○永島営繕担当部長 今回の震災においては、一刻の猶予もなく、できるだけ速やかに都営住宅等に避難者の方の受け入れを行うことが必要であり、極めて短期間で大量の設備等の設置の作業を行うことが最優先の課題でした。
 そのため、都営住宅の管理業務や建物、設備の修繕業務を行っており、都営住宅等の建物や設備に精通し、空き家住戸のかぎも管理している東京都住宅供給公社に特命随意契約を行ったものであります。
 住宅供給公社は、都が推進する住宅政策を補完するものとして、都が出資した設立団体であり、今回の震災に対し緊急的な対応が必要となる中で、極めて短期間で迅速かつ的確な対応をなし得たことは、住宅供給公社の取り組みがあればこそと考えております。
 国家公務員宿舎についても住宅供給公社に委託したことと同様に、宿舎の建設、管理を実施している事業者に委託いたしました。

○佐藤委員 東京都が業務委託契約を締結するに当たって、東京都住宅供給公社、また国家公務員宿舎の建設、管理に携わっている業者との契約の金額についてお伺いし、またどのように算定したのか。さらに、購入設置にかかわる業者の選定方法等、適正さの担保についてお伺いいたします。

○永島営繕担当部長 都営住宅等につきましては、東京都住宅供給公社の特命を前提として公社に備品の調達、設置の費用の見積もりを行うよう依頼いたしました。住宅供給公社においては金額の算出に当たり、販売業者の見積もりや公社の積算基準などを参考に調達、設置費用を算出いたしました。
 さらに、都は住宅供給公社の算出費用について、都の積算基準や刊行物の単価等の照合により比較し、適正と確認した上で契約を行っています。今回の補正予算における契約金額は、三百九十世帯分で六千六百七十四万三千円でございます。
 国家公務員宿舎につきましては、設備等の調達を東京都が行い、業務を委託した事業者には設備等の設置を委託いたしました。金額の算定に当たっては、住宅供給公社と同様な手順で設備等の設置の単価を算定し契約を行っております。
 今回の補正予算における契約金額は、四百五十三世帯分で五千八百二十八万一千円でございます。
 業者の選定方法についてのお尋ねでございます。震災直後、ガソリンの不足により輸送手段の確保が極めて困難であったこと、設備メーカーの工場が震災で被害を受けたことなどにより、市場の流通が混乱している中で、速やかに都営住宅等に設置する設備等を極めて短期間で大量に確保することが必要でございました。
 この業務を遂行するために、東京都住宅供給公社は設置する設備ごとに施工業者やメーカー複数社に必要な性能や仕様など、短期間での調達、設置が可能かどうか聴取し、設置が可能であると回答した業者と特命随意契約を行いました。
 今回は、災害時における緊急対応として特命随意契約で行ったものであり、仮に競争入札をしたと考えますと、四月一日の入居時には設備の設置を間に合わせることはできなかったものでございます。

○佐藤委員 先ほども議論がありましたけれども、民間賃貸住宅、これも今のお話にありました都営住宅等々と同様に応急仮設住宅として位置づけられるというふうになっています。
 さまざまな課題があるというふうに、先ほどの議論があっても認識しておりますけれども、今ありましたように、都の方で調達をして設置は別の管理の方に委託したりとか、さまざまなスキームが考えられると思います。ぜひとも応急仮設住宅として、それが民間賃貸住宅であれ、都営住宅であれ、同じような機能が果たせるような形で、避難している方が生活をスムーズに始められる形で、今後とも、これまでのスキーム、課題を振り返りながら実現をしていっていただきたいと思います。
 こうした中で帰郷の見通しが立たないこうした都内に避難されている方々、先ほど出ています資料でも、これまで五月末日現在の段階でも千二十六世帯、また先ほどありましたように、都の方で集約をしていないで親戚の方々のところに避難されている世帯もあるところです。
 私は、三月、福島から避難してきたご家族のお父さんから、これからの生活の見通しが立たない中で、近くに同じ出身のまちの方がいて、きょうは一緒にご飯を食べましょうと誘い合うなど、そうしたことで励まし合っていけることが力になる、知らない土地でもあるからぜひ考えてほしいというお話をいただきました。これを受けて、もとの土地のコミュニティを維持することなどに向けての配慮を求めたところです。
 この点、入居の際どのように取り組んできたのか。また、これからどういうふうに取り組んでいくのかお伺いいたします。

○笹沼経営改革担当部長 避難者の方の都営住宅等への受け入れに当たりましては、例えば国家公務員宿舎東雲住宅では、まとまった住戸数が確保できたことから、福島県の南相馬市、富岡町、浪江町を中心に、二百数十世帯の方々にまとまってご入居いただいておりますけれども、このように同じ県や市町村にお住まいの方々に同じ団地に入居していただくようにするなど、地域のつながりが保たれるよう努めているところでございます。
 避難者の方の都営住宅等への入居の際に、都は、地元区市や自治会の関係者などの出席のもとに説明会を開催し、福祉、教育等の相談を個別に受けたり、暮らしの便利帳の配布を行うなど、避難者の方が地域とつながりを持った中で安心して生活が始められるよう配慮しております。
 また、避難者の方の入居に際して、自治会による炊き出しや自治会や民間団体による支援物資の配布が行われているほか、自治会主催による茶話会などの交流活動も実施されております。
 都といたしましては、今後とも地元区市や自治会等と連携を図り、避難者の方が孤立することなく避難生活を円滑に送れるよう努めてまいります。

○佐藤委員 今お話がありました土地のコミュニティ、もとの出身地、また移った先の土地でのコミュニティ、その中に包まれていくこと。そうしたことと並んで、同じ世帯、同じような境遇にある小さな子どもを持ったお母さんとか、あるいは介護をする方々など、そういった似たような状況、同じ心配を抱えている中で、放射性物質に係る勉強会の情報など、特有の情報や支援を必要としているところです。
 先ほど出ていますこの資料の中でも、市区町村をまたいで、例えばある市には一世帯しか入っていなかったりとかいう方もいらっしゃいます。そうした方々が孤立をしないように働きかけていくことが必要ではないかと思います。同時に、相談窓口をあけているということはもちろんなんですけれども、自分が何を必要とするかわからないとか、また、東京に最初に避難したわけではなくて、いろんなところを転々として今ここに行き着いたという二次避難とかで疲れていらっしゃる方もいる中で、アウトリーチの支援が必要とされています。どこにどういう方が避難しているのか、都からの情報をどういうふうに個別の支援につなげていくか、そこの部分がプライバシーの問題もあるかもしれませんけれども、一つの課題として挙げられると思います。
 基礎自治体によっては、これを、だれが、どこの団地に避難されているとかいうことを広く開いている自治体もあるところですが、そうでない自治体もあります。避難者がどこに行ったかのそうした時間に応じて変化していく支援や情報にリアルタイムに接する機会を格差なくつくっていかなければならないと思います。
 今、こうした形で東京都全域に居を移す今こそ、こうしたそれぞれの世帯を孤立させないための水平的なつながりをつくる取り組みが不可欠と考えますが、所見を伺います。

○笹沼経営改革担当部長 都営住宅等における避難者の方の氏名や住所、年齢や世帯構成等は個人情報であることから、入居時に本人からの同意を得た上で教育や福祉など、避難者支援の観点から地元区市など公的団体に提供しております。
 一方、避難者の受け入れ先の地元区市では、避難者の情報をもとに社会福祉協議会と連携するなどして、避難者への各種情報やサービスの提供を行っていると聞いております。今後とも、地元区市、自治会、民間団体等により、避難者の方が必要とする支援を選択でき孤立することなく、避難生活を円滑に送れるよう都としても協力してまいります。

○佐藤委員 確かに、全国の避難者の登録のシステムなどもありますけれども、任意団体とか、また被災県からのニュースレターが月一回という発行の中で、地元での仮設住宅の抽せんの期日が、申込期間が過ぎてしまったという事態も今もう起きているところです。ぜひとも、そうしたすき間を埋めるような活動とか日常生活に入り込んで支援していける、そうした多様な自治体、基礎自治体はもちろんですけれども、さまざまな、多様な主体が支援していけるそうした形、また三宅島の避難の方々がつながりを、情報の共有をしていたことなど、そうした先例も踏まえて今後の支援につなげていただきたいことを強くお願いを申し上げまして質疑を終わります。

○吉倉委員 液状化の被害について伺います。
 先般、私ども都議会公明党は、東日本大震災によって二十三区東部低地帯の埋立地で発生した液状化現象の被害状況を調査してまいりました。江戸川区清新町では、液状化現象の影響で道路が三十センチも沈んだ住宅地や傾いた家屋などを目の当たりにいたしました。また、江東区新木場では、砂が噴出し、ブロックが陥没した歩道や最大五十センチの落ち込みのある車道などを調査し、改めて液状化のつめ跡の大きさ、被害の大きさを感じたところであります。
 この調査の中で、とりわけ住宅の被害が大きい、そして深刻な江戸川区清新町の液状化現象について、何点か質問いたします。
 最初に、この江戸川区清新町二丁目付近は、都の土地区画整理事業によって造成されたと聞いておりますが、いつどのような経緯で施行されたのか伺います。

○遠藤市街地整備部長 お尋ねの江戸川区清新町二丁目を含みます葛西沖地区でございますけれども、東京都心から約十キロという非常に利便性に恵まれた位置にございまして、昭和三十年代には地元、あるいは民間企業などから次々と埋め立ての構想が発表されました。また、昭和四十年には湾岸道路の都市計画決定がございまして、さらにJR京葉線や流通センターなどの整備構想が出されました。こうしたことから、この地区の開発の機運が非常に高まったわけでございます。その一方で、この地区は地下水のくみ上げによりまして地盤沈下が相当程度進行しておりまして、当時は民有地、約百七十八ヘクタールが水没した状態にございました。このような背景のもと、地元の江戸川区議会から都議会に葛西沖埋立事業を東京都が行うよう請願がございまして、これを受けて、都は、昭和四十七年八月に都施行によります葛西沖開発土地区画整理事業といたしまして、公有水面や水没民有地の埋め立て、これと湾岸道路などの広域的都市施設の整備を一体的に行うことを決定いたしました。
 清新町二丁目付近は、この葛西沖開発土地区画整理事業によりまして埋め立てが行われておりまして、埋立免許に基づく工事の着手は昭和四十八年一月、工事竣功は昭和五十七年五月となってございます。
 なお、土地区画整理事業全体につきましては、昭和六十三年九月に換地処分を行ってございまして、そのうち、清算金の徴収、交付を経まして、平成八年三月に事業を完了してございます。

○吉倉委員 次いで、この事業では民有地等を埋め立て、土地を復元されておりますけれども、そのときの工法はどのような工法で行われたのか伺います。

○遠藤市街地整備部長 工法についてのお尋ねでございます。
 葛西沖開発土地区画整理事業では、葛西沖の海底を掘削したしゅんせつ土を用いまして、埋立造成が行われております。しゅんせつした土を用いるという工法は、この同じ時期に埋め立てが竣功しております大田区の城南島、あるいは江東区青海などと同様でございまして、当時としましては一般的な工法でございました。
 具体的に申し上げますと、ポンプ式しゅんせつ船によりまして、海底の土砂を削り取りまして、これを海水ごとポンプでくみ上げまして、圧送しまして、あらかじめ設置した締め切り護岸の内側に土砂を送り込みまして、海水が排水されるのを待つ、このような工法でございます。
 なお、当初は、このような考え方に基づいて工事が開始されたわけでございますけれども、その後、海底の土砂を削り取ることに伴います生態系への影響、これが指摘されるようになったことから、昭和五十一年以降は海底の土砂にかえて、建設発生土を埋立材として用いるようになってございます。

○吉倉委員 ただいまの答弁の中で海底土砂を採取したとありましたけれども、周辺海底の土砂、すなわち海の砂を採取して埋め立てた理由をお聞かせいただきたいというふうに思います。

○遠藤市街地整備部長 葛西沖地区の当初の埋立免許、これは施工期間が昭和四十八年から五十一年までの三カ年となってございました。この三カ年という非常に短い間に、約二千万立方メートルの大量の土砂を確保し、埋め立てることが必要とされたわけでございます。このため、コスト面も考慮いたしまして、当時としましては、ごく一般的な工法でございますしゅんせつ土を用いて埋め立てるという工法を採用することとしたものでございます。
 現場に近い葛西沖周辺の海底から土砂を掘削することによりまして、大量の土砂を確保しよう、このように考えたものでございます。

○吉倉委員 今、埋め立てた理由は、大量の土砂を確保する必要があった、こういうことですが、それでは、建設発生土を採用することは考えなかったのかどうか。この点いかがでしょうか。

○遠藤市街地整備部長 埋め立てを始めたころ、都内で発生する建設発生土を受け入れられないか、このような相談はございました。しかしながら、当時の葛西沖のこの地区の状況でございますけれども、陸上から搬入路として使える道路がまだ整備されていなかった、また、そうしたところに土砂を運搬するトラックが入るということについて、地元の住民の方々の理解を得ることはできなかった、このようなことなどから、採用には至らなかったというふうに記録されてございます。

○吉倉委員 今答弁いただきました。海の砂は、砂の粒が均一で砂層そのものが液状化しやすいということは専門家の間でよく知られていることであります。
 そこで、海の砂が液状化しやすいという事実について、またこの地盤が地震時に液状化のおそれのある地盤だということについて、都はどこまで認識していたのか伺いたいと思います。

○遠藤市街地整備部長 液状化についてでございますけれども、ただいまお話ございましたように、海の砂など、粒径、粒の大きさですけれども、粒径がそろった砂で構成される地盤でかつ地下水位が高い場合に液状化は起こりやすいというふうにされてございます。
 葛西沖開発の土地区画整理事業におきましては、三十メーターに及ぶ厚さの軟弱な沖積層の上に厚さ五メーターにわたりまして、しゅんせつ土砂や建設発生土を埋め立てることで土地の造成が行われてございます。また、しゅんせつした土砂につきましては、海底を削り取った土砂でございまして、主に細かい粒径の砂で構成されてございます。
 このため、大地震が発生した場合、液状化現象が発生する可能性が考えられましたことから、この区画整理事業におきましては、整備する公共施設のうち、堤防や護岸などの最も重要な構造物につきましては、液状化対策や地耐力低下対策、すなわち堤防や地盤が沈下しないようにということでございますけれども、そうした対策として地盤改良工事を実施してございます。

○吉倉委員 大地震が発生した場合に液状化が発生する可能性についての認識はあったと考えられたというふうに答弁いただきました。では、埋め立てが行われていた当時、この清新町の地盤に住宅を建てることについて、液状化が発生しないように、都は実際にどこまで有効な地盤改良を行ったのか。この点について明確にお答えいただきたいと思います。

○遠藤市街地整備部長 土地区画整理事業は、土地の入れかえを行いながら公共施設と宅地等を一体的に整備しようとする事業でございます。葛西沖開発土地区画整理事業におきましては、公共施設として道路、公園、堤防、護岸などを整備しておりまして、このうち、とりわけ重要な構造物であります堤防や護岸につきましては、先ほど申し上げましたように液状化対策やこの地区を高潮から守るための沈下対策といたしまして、地盤改良を実施してございます。
 一方、宅地につきましては、換地の引き渡しを受けた権利者の方が土地利用の計画に応じまして、必要があればみずから地盤改良などの対策を講じる、このことが基本でございまして、土地区画整理事業者でございます都は、特段の対策は実施してございません。
 なお、当該地区におきましては、埋立工事を終えた後、沈下の進行が落ちつき、安定した地盤となるよう一定期間、土地をそのまま存置した上で換地の引き渡しを行ってございます。

○吉倉委員 堤防、護岸等の重要構造物について液状化対策のための地盤改良を行っている、こういう答弁でございます。これは当然であります。堤防、護岸等の公共施設についてだけではなく、宅地についても液状化が発生する可能性があるわけですから、その点についての対応をお聞きしたわけであります。しかも、この地域は都が作成した液状化予測図では、液状化の発生が少ないとされていたところであります。
 さらに伺いますけれども、昭和五十三年、当時の建設省住宅局建築指導課長より特定行政庁建築主務部長あての通知には次のようにあります。
 地震時に液状化するおそれのある地盤についてという項目の中で、次のイからニまでに該当する砂質地盤は、地震時に液状化するおそれのある地盤として取り扱うこととしております。イとして、地表面から十五メートルの深さ以内にあること、ロ、純粋な砂層で、粒径が均一な中粒砂から成ること、ハとして、地下水位下にあって、水で飽和していること、ニ、N値がおおむね十五以下であること、なお、この地盤を建築物の支持基盤とすることは適当ではないので、この地盤を支持基盤とする建築計画に対しては、締め固め等、有効な地盤改良を行うか、または液状化のおそれのない地盤を建築物の支持基盤とするよう指導するものとする、このように明確に述べた上で通知しております。
 これはご承知のとおり、昭和三十九年の新潟地震で初めて液状化現象が発生し、昭和五十三年の宮城県沖地震で再び液状化が発生したことを踏まえての通達であります。
 そこで、都市整備局は造成を行った責任者として、この地域がまさにこのイからニまでに該当する砂質、砂の地盤ですね、砂質地盤だという認識があり、この通達内容を知っていたのであれば、換地の引き渡しを行う際に土地の造成について適切に情報提供をすべきではなかったかと思っております。この点について答弁を求めます。

○遠藤市街地整備部長 葛西沖地区でございますけども、繰り返しになりますけども、区画整理事業によりまして宅地の造成を行っております。この造成した宅地につきましては、従前の権利者の方々に換地し、すなわち宅地の引き渡しをしてございます。
 したがいまして、換地を受けた権利者の方々は、引き渡しを受けるその土地の由来、あるいはその状況につきましてはよくご存じの方ばかりでございます。また換地の引き渡しに当たりましては、更地の状態で現地に直接地権者の方ご本人に立ち会いをいただきまして、間口とか、あるいは奥行きの形状などについて確認をいただいた上で引き渡しを行ってございます。そういった点で、きちっとした情報提供をしたというふうに考えてございます。

○吉倉委員 ちょっと誠意がないような気がするんですよね。土地の状況についてよく知っているから、情報提供を……。まあ不十分だというのはちょっとおかしな話だと思うんですよね。
 今回、液状化の被害を受けた住宅の持ち主は深刻なんです。液状化により家が傾き、住めなくなり、そして新たな借り入れが必要となる二重ローン問題が発生しております。東北の被災地、被災者と同様、都内のこうした液状化被害の方々の悲痛な叫びを政治は真っ正面から受けとめなければならない、このように感じております。加えて、造成事業を行った都市整備局についても、社会的責任の大きさを受けとめるべきだ、このように考えております。
 そこで、都は、今後液状化を繰り返さないための地盤改良技術を検討すべきであり、さらに被災者に対して誠意ある対応、誠意ある支援策を講ずるべきであります。
 既に江戸川区は区独自の緊急災害対策をまとめ、液状化の被害を受けた住宅の修復費用の補助をすることを決めております。こうした区の対応について、都はさらに応援すべきであります。見解を伺います。

○遠藤市街地整備部長 葛西沖開発土地区画整理事業は、既にすべての事業は完了しておりまして、また工事につきましても適正に実施されたものというふうに考えてございます。
 被災者への生活再建支援という点に関しましては、今定例会の代表質問におきまして、福祉保健局長から、都としては同一の災害で被災したすべての地域が対象となるよう、被災規模に関する適用条件の緩和や支援対象世帯の拡大を国に提案要求していく、これらが実施するまでの間の被災世帯への支援については、地元自治体の意向も踏まえ、連携しながら今後具体的に検討していく、このような答弁をされているところでございます。
 今後の取り組みに関しましては、当局でございますけれども、木造住宅におきます液状化対策の取り組みといたしまして、木造住宅を含む建築物を対象として、地域の地盤特性に応じた対策を検討し、都民にとってわかりやすい液状化対策の指針を作成した上で、広く情報を提供していくこととしてございます。
 また、区画整理事業者といたしましても、今回の大震災におきまして、液状化に起因すると思われる住宅家屋への被害が生じたことを踏まえまして、土地の引き渡しを受けた権利者が適正に土地利用ができるよう、造成工事に関する情報を的確かつきめ細かく提供するように努めてまいります。

○吉倉委員 今答弁いただきまして、適切な土地利用が図れるよう土地の造成に関する情報提供に努めていく、こういう答弁がございました。
 そこで、福祉保健局が国に対して、被災者生活再建支援法の支給要件の緩和を求めるのであれば、事業者である都市整備局は、土地の造成に関する情報提供だけではなくて、みずから被災者住宅の救済を図るべきであり、あるいは被災者支援を積極的に国に訴えるべきであります。最後にこの見解を伺い質問を終わります。

○遠藤市街地整備部長 被災者への生活支援につきましては、先ほどご答弁申し上げたとおりでございます。都市整備局では、このほかに家屋の被害によって居住が困難となりましたこの地区の四世帯の方々に対しまして、早期の生活再建ができるように近隣の都営住宅を利用していただく、このような支援もしてございます。被災者の生活再建につきまして都市整備局といたしましては、今後、福祉保健局とも連携しながら、積極的に対応してまいります。

○遠藤(守)委員 私からも引き続き液状化対策について、何点かお伺いします。
 といいますのも、やはり今回の大震災で首都圏の住民、そして都民、さまざま、将来のリスクを負っておりますけれども、中でもこの液状化というのは大変大きな課題だと思いますので、さきの代表質問の都技監の答弁を踏まえて質問させていただきます。
 その前に、先ほど我が党の加藤委員の答弁、都が掌握している液状化の被害の状況がありました。六月の二十三日の時点で江東、葛飾、江戸川など五区において、合計五十六棟の被害がある、こういう答弁でした。しかし、さきの代表質問で、福祉保健局は同じような質問をしたときに、被害状況は六月十三日、すなわち今答弁がありました二十三日の十日前ですけれども、全壊が十一棟、そして大規模半壊と半壊合わせると百二十八棟、合計百三十九棟の被害が出ている、このように答弁されているんですけれども、もしもわかれば、その違いを冒頭ちょっと教えていただければと思います。

○砂川市街地建築部長 先ほど私の方からご答弁申し上げましたのは、液状化による被害でございます。恐らく福祉保健局の方から発表されたものは、いわゆる地震動、それから液状化、その他もろもろの、いわゆる地震による半壊、または大規模半壊、全壊という被害の全貌をいったものだというふうに理解しております。

○遠藤(守)委員 わかりました。じゃあ、都の見解として、今回の大震災によって液状化の被害は五十六棟であるという数字が固まったということで理解させていただきます。
 その上で質問に入りますけれども、さきの代表質問におきまして、液状化の今後の都の対策を検討するに当たって七月の上旬か下旬だったかと思いますけれども、めどとして、検討委員会を設置する、このように答弁がございました。具体的内容についてお伺いいたします。

○砂川市街地建築部長 液状化に備えていくためには、建物の所有者や建て主が敷地の状況を把握し、適切な対策を講じていくことができるように、必要な情報を提供していくことが重要であると考えております。
 このため、都は七月末を目途に設置する専門家を含めた検討委員会において、今回の地震で生じた液状化の被害や地盤の状況についての調査を行い、木造住宅を含む建築物を対象に、地域の地盤特性に応じた基礎の補強方法や地盤改良などの具体的な対策について検討を行ってまいります。
 この検討結果を踏まえまして、都民にとってわかりやすい液状化の対策の指針を作成し、区市とも連携いたしまして広く情報提供をしてまいります。

○遠藤(守)委員 私は、この液状化のさまざまな検討委員会、多分国でもつくっているのか、つくると思いますけれども、都においてのこの検討委員会、大変重要な役割になると思います。まだ専門家の先生も決まっていないようですけれども、大変重要な会議でありますので、ぜひこの会議、議論を透明化して、場合によっては議論も公開して、多くの知見を得ながら、将来の液状化の対策に役立てていただきたい、このように思います。
 次いで、この液状化対策を推進するに当たって、さきの代表質問、都技監の答弁はこのようにございました。すなわち、都民にとってわかりやすい液状化対策の指針を策定した上で広く情報提供をしていくと。ここまでは、多分、今部長が答弁したものと一緒だと思うんですけれども、その後に都技監は、また技術者の育成やアドバイザーの派遣など都民が安心して対策に取り組めるような環境整備についても検討していくと。このなどともが非常に私は大事だと思います。今回、都が新たに打ち出しました情報提供並びに技術者の育成、アドバイザーの派遣など、新しい方針を打ち出したことについては高く評価をいたします。しかしながら、こうした取り組みによって、都民の皆さん、また事業者の皆さんが我が家、また我が事業所、液状化の懸念ありだなとこう悟った場合、次に必要になってくる、求められてくるのは、やはり確かな技術、または能力を有した信頼のできる工務店なり団体なり、そういったところに見てもらいたいなという欲求が出てくるんだろうと思います。
 対象は違いますけれども、木造耐震診断を都民が受ける場合に信頼できる事業所を紹介するということで、東京都は木造耐震診断事務所登録制度というものを創設して、都民が安心して一定水準の技術があると認められるところで、この木造耐震診断の診断を受けられる、こういうスキームをつくっておりますけれども、私は液状化の診断に当たっても、このような同じようなスキームをぜひつくるべきだ、今から検討すべきではないか。またさらに、この検討会の中でこうしたものも議論のテーマにのせるべきであると思いますけれどもどうでしょうか。

○砂川市街地建築部長 液状化による建物被害は住民の生活に大きな影響を与えることから、建築物の所有者や建て主が事前に対策を講じ、液状化に備えていくことが重要でございます。
 このため、検討委員会での検討を踏まえまして、液状化対策の指針を作成し、液状化の可能性や対策の必要性などについて広く情報提供をしていくとともに、アドバイザーの派遣やご指摘の登録制度など、都民が安心して対策に取り組めるような環境整備についてもあわせて検討してまいります。

○遠藤(守)委員 いい答弁だと思います。ご指摘を踏まえて、しっかりやっていただくということなので、ぜひ。何もこの木密のスキームだけをやってくださいといっているわけじゃなくて、これに類似して、結果として、都民が安心して一定水準以上のところで受けられるというスキームをぜひつくっていただきたいと思います。
 次いで、関連しますけれども、いいところで診断を受けたと。じゃあ、うちも、我が社もやりたいといったときに、やはり問題となってくるのがお金の問題であります。私は、液状化対策、この既存住宅を対象とした液状化についての診断費用の一部を助成する制度もあわせてつくるべきではないかと思いますけれどもいかがでしょうか。

○砂川市街地建築部長 耐震診断などの建物の助成につきましては、建物の倒壊による道路閉塞の防止を目的とした緊急輸送道路沿道の建物建築物や防災都市づくり推進計画に定める、特に老朽化した木造建築物が集積した区域が連担するなど、震災時に大きな被害が想定される整備地域における木造住宅など、極めて高い緊急性や公共性を備えている場合に的を絞って行っているところでございます。
 こうした現状を踏まえますと、既存の住宅を対象として地盤の液状化に対する診断について助成を行うことは困難であると考えております。液状化被害を防止するためには、建物所有者や建て主が事前に対策を講じるよう、的確な情報提供を行うことが重要であると認識してございます。

○遠藤(守)委員 困難であるということであります。しかしながら、今、都市整備局さんの大きな主要事業になっています木造の建築物の耐震診断、また耐震助成、これも当初我が党のもう引退しましたけれども、石井義修さんがぜひやるべきだといったときには、なかなかいい答弁いただけなかったようでありますけれども、現在では都の耐震化対策の大きな取り組みの一つとなっておりますので、これについては今回は困難だということで、これまでずっと私と都市整備局さんの見解はほとんど一致していたんですけれども、これについてはいささか認識に違いがありますけれども、重大な関心を持って今後も取り組んでいきたいと思う。といいますのも、今回の地震というのは、私たちが想定している首都直下型地震ではなかったわけであります。多くの人が多分、首都直下が起これば、さっき答弁ありました五十六世帯では絶対済まないだろうなと。これは、けたが幾つも違う液状化が起こるだろうなというのは、多くの都民が心のどこかで感じていることだと思いますので、さっき吉倉委員の質問にありましたけれども、やっぱりこうした都民の皮膚感覚というか、この思いをそんたくしていくべきだと思います。
 次いで、別でありますけれども、超高層ビルの耐震化と地震が起こった場合の火災、この対策について一問だけお伺いいたします。
 今回の補正予算には長周期地震動、これに対する対策が盛り込まれておりますけれども、私は、改めて長周期地震動対策も大事ですけれども、首都直下、この地震に対して、建築基準法上、この超高層ビル、構造的に十分なのか。そして、さらに首都直下地震が発生した場合、火災の懸念もあるわけであります。これが発生した場合、避難路、非常階段、こうしたところの備えというものは従前にされているのかどうか、この一点だけ確認をしたいと思います。

○砂川市街地建築部長 超高層建築物は、その構造方法について、建築基準法に基づきまして国土交通大臣の認定を受けることが義務づけられておりまして、平成十二年の六月以降につきましては、認定に際しまして、東京湾北部地震などの直下型地震として想定されている地震動を設計に用いておりまして、構造上の安全性が確保されております。
 平成十二年五月以前につきましては、首都直下型地震の地震動は用いておりませんが、強さがほぼ同等である地震動を設計に用いておりましたため、一定の安全性が確保されております。
 次に、火災対策についてでございますが、建築基準法では、火災の拡大を防ぐため、防火区画や内装材料の制限などに関する基準や安全な避難を確保するため、各室から階段までの距離や階段の配置などに関する基準が整備されております。
 特に、超高層などの建築物につきましては、安全性をより確保するため、防火区画及び内装材料の制限の強化や煙が入らないように配慮した特別避難階段の設置など、より厳しい基準が設けられております。
 さらに東京都建築安全条例では、すべての共同住宅につきまして、各階のバルコニーから避難を確保することなど、安全性の向上を図っているところでございます。
 また、避難路などを含めた建築物の維持管理が適正に行われるよう、所有者に対して、建築士などによる調査報告を定期的に求め、必要に応じて是正を指導しているところでございます。

○遠藤(守)委員 幾重にも基準を設けてバリアをしている、このような答弁だったと思います。全く前提は違いましたけれども、ナインイレブンでは、二つのビルに飛行機がぶつかって、その衝撃は物すごかったですけれども、それに付随して火災が発生し、避難路がすべてふさがれて、ぶつかった以上の上の人たちが、ほとんどビルの倒壊とあと焼け死んだ、こうしたケースもあります。
 こうしたことは二度と起こらないとは思いますけれども、消防庁ともよく連携をしながら、超高層ビルにおける火災対策もしっかりやっていただきたいと思います。
 最後に、感謝も込めて一言申し上げたいと思います。
 先ほど民主党の滝沢委員の方からもお話がありましたけれども、GIS、きのう私も皆さんにお世話になって、都市整備局のシステムを拝見させていただきました。これまで、このGISは都市計画地理情報システムということで今回の大震災を踏まえて、それに災害後の復旧だとか復興のために情報をのせていくと、これ新たな取り組みだと思います。ぜひスピードアップをして、より精度の高いものをつくっていただきたいと思います。
 あわせて、同じようなシステムは総合防災部にも、またライフラインをつかさどっている水道局、下水道局にもあるようでありますので、そこでもしっかりと連携をとりながら都庁全体として、最高のGISをつくっていただきたい、このように要望して終わります。ありがとうございました。

○いのつめ委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本案及び本件に対する質疑は、いずれもこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○いのつめ委員長 異議なしと認め、本案及び本件に対する質疑はいずれも終了いたしました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後四時四十二分散会

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