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Tokyo Metropolitan Assembly

都市整備委員会速記録第十三号

平成二十二年十一月九日(火曜日)
第六委員会室
   午後一時開議
 出席委員 十四名
委員長いのつめまさみ君
副委員長関口 太一君
副委員長高橋 信博君
理事淺野 克彦君
理事神林  茂君
理事吉倉 正美君
加藤 雅之君
遠藤  守君
佐藤 由美君
大島よしえ君
滝沢 景一君
遠藤  衛君
林田  武君
大塚たかあき君

 欠席委員 なし

 出席説明員
都市整備局東京都技監都市整備局長技監兼務河島  均君
次長中西  充君
技監升 貴三男君
理事松井多美雄君
理事都市づくり政策部長事務取扱安井 順一君
総務部長石野 利幸君
住宅政策推進部長鈴木 尚志君
都市基盤部長藤井 寛行君
市街地整備部長遠藤 正宏君
市街地建築部長中島 俊明君
都営住宅経営部長瀧本 裕之君
企画担当部長宮良  眞君
連絡調整担当部長田崎 輝夫君
景観・プロジェクト担当部長石川  進君
住宅政策担当部長香山  幹君
民間住宅施策推進担当部長山口 幹幸君
航空政策担当部長邊見 隆士君
外かく環状道路担当部長野崎 誠貴君
民間開発担当部長藤塚  仁君
多摩ニュータウン事業担当部長五十嵐 誠君
耐震化推進担当部長町田 修二君
耐震施策担当部長小野 幹雄君
経営改革担当部長岡沢  裕君
再編利活用推進担当部長室木 眞則君
建設推進担当部長荒川 達夫君
営繕担当部長永島 恵子君

本日の会議に付した事件
 都市整備局関係
報告事項(説明)
・豊洲土地区画整理事業における建設発生土の受け入れに関する調査報告書について
事務事業について(質疑)

○いのつめ委員長 ただいまから都市整備委員会を開会いたします。
 初めに、今後の委員会日程について申し上げます。
 お手元配布の日程のとおり、理事会において申し合わせましたので、ご了承願います。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、都市整備局関係の報告事項の聴取及び事務事業に対する質疑を行います。
 なお、報告事項につきましては、本日は説明を聴取し、資料要求をすることにとどめ、質疑は十一月二十四日の委員会で行いますのでご了承願います。
 初めに、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○中西次長 今般、豊洲土地区画整理事業における建設発生土の受け入れに関する調査報告を取りまとめましたので、ご説明させていただきます。
 お手元の資料1が調査報告書の概要版、資料2が調査報告書でございます。恐れ入りますが、資料1の概要版をごらんください。
 まず、この調査の経緯と目的についてでございますが、新市場予定地におきまして平成十四年度から十八年度までに行った建設発生土の受け入れで、化学性状試験の実施頻度の基準二千立方メートルごとに一回を満たさずに土を受け入れたものがありました。当局はこの事態を重く受けとめ、八月二十七日に調査チームを立ち上げ、当時の土の搬入状況や仕事の進め方など、徹底的な調査を行ってまいりました。
 この調査結果に基づき、受け入れ基準が守られなかった原因及び今後の講ずべき対策について明らかにいたしました。
 次に、2、調査の方法をごらんください。
 今回の調査では、計量証明書や搬入計画書などを改めて整理し、徹底的に調査、分析を行いました。必要に応じて、搬出元へのヒアリングや資料の確認を行い、正確な状況の把握に努めたところです。また、盛り土工事に関係した職員等を対象に幅広くヒアリングを行い、より正確な情報を収集いたしました。
 次に、3、土の搬入状況の再検証についてでございます。
 土を搬入した工事百四十八件のうち、受け入れ基準を満たした工事が百十四件、受け入れ基準を満たしていない工事が三十四件でございました。八月二十四日の都議会の連合審査会の場では、受け入れ基準を満たした工事は百四件と報告いたしました。このたびの調査で十件ふえたこととなりますが、その内訳は精査の結果、基準を満たすことが明らかとなった工事が十五件、その一方で基準を満たしていないことが明らかとなった工事が五件でございます。
 次に、受け入れ基準を満たしていない工事三十四件につきまして、その原因を分析すると、〔1〕から〔4〕の四種類に分類されます。受け入れ基準を満たさなかった理由、経緯と搬入土の安全性の検証につきまして、それぞれの区分ごとにご説明させていただきますので、恐れ入りますが、次のページをごらんください。
 まず、〔1〕、搬入整理券から算出した土量によれば基準を満たさないが、現地における掘削前の状態での土量によれば基準を満たす工事でございます。
 今回の検証におきましては、化学性状試験の必要回数を搬入整理券の枚数から算定した土量をもとに設定しておりますので、設計段階の土量との差によって試験の必要回数が事前協議時よりも増加する場合がございます。これらの工事については、設計土量に対しては必要な試験回数を満たしていることから、安全性に問題はないと考えているところでございます。
 次に、〔2〕、搬出元の工事の特性を踏まえ、協議により基準を変更して搬入を認めた工事でございます。
 このうち、aの化学性状試験の実施頻度について協議した工事は、トンネル工事におきまして三百メートルごとに一回としたものでございます。これは、人為的な影響が少ない深い地層を掘削するトンネル工事でございまして、試料採取の都度、掘削機を停止させることは工程管理上非効率であることや短時間に大量の土が発生するといった工事の特質に応じ、受け入れ側と搬出元との協議により認めたものでございます。
 シールドトンネル工事は、地下の深い箇所を水平方向に掘り進むことから、人為的な汚染の可能性が低いため、これらの工事により搬入した土の安全性は確保されていると考えております。
 次に、bの試験項目数について協議した工事でございますが、これはダイオキシン類の検査を初回のみとした工事でございます。ダイオキシン類は人の活動に伴って発生する化学物質であって、本来環境中には存在しないものとされており、深い地層に存在することは通常考えられないため、受け入れ側と搬出元との協議により認めたものでございます。ダイオキシン類のこうした特質から、これらの工事から搬出された土についても安全性は確保されていると考えております。
 続いて、〔3〕、搬出元が他の基準を準用したが、その事実をチェックできなかった工事でございますが、このような工事が二件ございました。
 これらの工事は、受け入れ側が、試験頻度については私どもの豊洲の受け入れ基準に、試験項目については埠頭公社の受け入れ基準に基づいて化学性状試験を実施することを求めておりましたが、搬出側が試験頻度についても埠頭公社の基準を準用してしまったため、試験実施回数が豊洲の受け入れ基準に満たなかったものでございます。豊洲の受け入れ基準には、試料の採取場所など具体の運用方法が定められていないため、それらが定められております埠頭公社の受け入れ基準を準用するよう指示したと考えられます。
 これらの工事から受け入れた土は、少なくとも埠頭公社が搬入している土と同等の安全性は確保されていることに加え、一件は環境確保条例に定める手続により汚染のおそれがないことが確認されており、残り一件は条例に基づき作成された環境影響評価書におきまして土壌汚染が懸念される地区は存在しないとされております。
 最後に、〔4〕、チェックが十分でないため、結果的に試験頻度の基準を満たさない土を搬入した工事でございますが、このような工事が十六件ございました。
 これらは受け入れ基準を満たさなかった理由や経緯について、具体的な状況を明らかにするまでには至りませんでしたが、搬入手続のいずれかの段階でチェックが不十分なために生じたものと考えております。
 この十六件のうち九件は、環境確保条例に定める手続により汚染のおそれがないことが確認され、五件は法または条例に基づき作成されました環境影響評価書において土壌汚染が懸念される地区は存在しないとされており、残りの二件も現場の土地利用履歴や工事の状況等を精査したところ、汚染の可能性は極めて低いと考えております。
 以上、受け入れ基準を満たしていない工事三十四件につきましても、搬入された土の安全性については一定の確認ができました。
 恐れ入りますが、この二ページの右上をごらんください。
 土を搬入した工事百四十八件の中に基準値を上回る物質が検出された工事が二件確認されましたが、いずれも搬出を取りやめる措置をとり、安全性が確認された土のみを搬入しております。搬入につながった化学性状試験の試験結果すべてにおいて、受け入れ基準に示す基準値を上回る物質は検出されておりません。
 受け入れ基準を満たした工事百十四件とあわせまして、新市場予定地等に搬入された土の安全性は確保されていると考えております。
 恐れ入りますが、一ページにお戻りください。最後に、4、今後の対策についてでございます。
 まず、〔1〕、受け入れ基準と運用方法の見直しでございますが、土の安全性の確保を最重点に据えつつ、工事の実態に対応した合理的な受け入れ基準を策定し、その運用方法についても明確にしてまいります。この点に関しましては、九月二十九日に豊洲地区土地区画整理事業における建設発生土の受け入れ基準等検討委員会を設置し、検討を進めております。
 次に、〔2〕、事務処理マニュアルと執行体制の整備についてでございますが、事務処理マニュアルがないため、具体的な事務処理方法が明確になっていなかったことを踏まえ、今後はマニュアルを作成するとともに、それを確実に履行するための執行体制を構築してまいります。
 次に、〔3〕、文書による事務手続と適切な文書管理でございますが、受け入れ基準が平成十六年十月まで書面化されておらず、搬出元に対して口頭により試験頻度の指導がなされていたなどの手続上の問題がございました。今後は、文書実務研修を実施し、重要な事案決定は必ず文書で行うことなどを徹底してまいります。
 次に、〔4〕、職員の意識改革でございますが、職員は公共工事からの搬出土のため、当然受け入れ基準を満たした土が持ち込まれていると認識していたことなどから、結果的に受け入れ基準を守る意識が不十分となってしまいました。今後は、安全な土を搬入することの重要性を再認識するため、局内で研修を実施するとともに、コンプライアンスに対する意識啓発を図ってまいります。
 最後に、〔5〕、組織的管理体制の強化についてでございますが、必要な情報や指示が組織内で的確に伝達されなかったことを反省材料に、組織内のコミュニケーションの重要性を改めて認識し、風通しのよい組織を確立するよう努めてまいります。
 以上が報告書の概要でございます。
 最後になりますが、みずから定めた試験頻度を満たさず、新市場予定地に土の受け入れを行ってしまったことを改めて深くおわびするとともに、二度とこのようなことがないよう職員一丸となって取り組んでまいります。

○いのつめ委員長 報告は終わりました。
 この際、資料要求のある方は発言を願います。

○大島委員 六点の資料をお願いしたいと思います。
 まず最初に、本文の一五ページにあります首都高速道路株式会社の、(高負)SJ六二工区(一)トンネル(その二)工事の土壌汚染調査結果、これは調査地点と調査結果、調査日時などを教えていただきたいと思います。
 二番目に、この報告書の九ページにあります受け入れ基準を満たしていない工事三十四件について、四分類ごとのすべての工事件名を明らかにしていただきたい。
 三つ目は、新宿区百人町四丁目都営住宅第四工事の土地履歴調査報告書をお願いします。
 四点目は、同じく新宿区百人町四丁目都営住宅第四工事のナンバー2の地点のダイオキシン検出の要因について、たき火等による可能性があると判断をした根拠資料。
 五番目は、土の搬入状況の再検証後の搬出元の工事、搬入量及び試験の実施状況についての一覧表。これは事業者ごとの搬出元の工事件名、土砂の搬入回数、搬入量及び試験の実施状況などについての一覧表をいただきたいと思います。
 六点目は、参考資料でついております5の試験項目等が不足する計量証明書、この精査結果として搬入していないとした根拠となるすべての資料をお願いいたします。
 以上です。

○いのつめ委員長 ほかには……。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕

○いのつめ委員長 ただいま大島委員から資料要求がありましたが、これを委員会の資料要求とすることにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○いのつめ委員長 異議なしと認めます。理事者におかれましては、要求された委員と調整の上、ご提出願います。

○いのつめ委員長 次に、事務事業に対する質疑を行います。
 本件につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○石野総務部長 十月十四日、当委員会で要求のございました資料についてご説明申し上げます。
 お手元に配布してございます都市整備委員会資料3の表紙をおめくりいただきまして、目次をごらんいただきたいと思います。
 資料は、1の都営住宅、公社住宅のエレベーター設置状況から14の八ッ場ダム計画に係る都の支出額までの十四件でございます。
 それではまず、一ページをごらんいただきたいと思います。1の都営住宅、公社住宅のエレベーター設置状況でございます。
 過去五年間のエレベーターの設置状況を既設都営住宅及び公社住宅について、年度別に記載してございます。
 二ページをごらんいただきたいと思います。2の平成十九年八月二十五日以降の都営住宅使用承継事由発生件数、申請件数及び使用承継が認められた件数でございます。
 平成十九年八月二十五日以降発生した使用承継の件数のうち、使用承継申請件数、使用承継許可件数及びその内訳数について記載してございます。
 三ページをお開き願います。3の公営住宅使用承継制度厳格化の実施状況でございます。
 都道府県と政令市ごとに実施状況を記載してございます。
 四ページをごらんいただきたいと思います。4の都営住宅入居収入基準引き下げにより収入基準を超える現入居世帯数でございます。
 入居収入基準の引き下げにより新たに引き下げ後の基準を超える世帯数について記載してございます。
 五ページをお開き願います。5の都営住宅、公社住宅における入居者の年齢別世帯数の状況でございます。
 都営住宅、公社住宅の別に、名義人の年齢区分が六十五歳未満、六十五歳以上の世帯数及びその割合を記載してございます。
 六ページをごらんいただきたいと思います。6の都営住宅建てかえによる型別供給実績でございます。
 過去十年間の都営住宅建てかえによる型別供給実績を年度別に記載してございます。
 七ページをお開き願いたいと思います。七ページから八ページにかけまして、7の都営住宅の応募状況を記載してございます。
 (1)では、世帯向けに実施した抽せん方式、(2)では、単身者向けに実施した抽せん方式、(3)では、ポイント方式による募集について、過去五年間の応募状況を年度別に記載してございます。
 九ページをお開き願います。8の都営住宅の管理戸数、空き家戸数(事業用、募集用)、募集停止戸数でございます。
 都営住宅の管理戸数、事業用、募集用別の空き家戸数及び募集停止戸数を記載してございます。
 一〇ページをごらんいただきたいと思います。9の公社一般賃貸住宅及び都民住宅の空き家状況でございます。
 公社一般賃貸住宅と都民住宅の空き家状況を年度別に記載してございます。
 一一ページをお開き願いたいと思います。10の都内分譲マンションの着工戸数の推移でございます。
 過去五年間の都内分譲マンションの着工戸数を年度別に記載してございます。
 一二ページをごらんください。11の都施行土地区画整理事業における地区別の状況を記載してございます。
 会計区分ごとに地区名、施行面積、総事業費、各年度事業費及び進捗率について記載してございます。
 一三ページをお開き願いたいと思います。12の外環及び外環ノ2の整備に関する計画の経過と今後の予定でございます。
 外環及び外環ノ2の整備に関する計画の経過と今後の予定について記載してございます。
 一四ページをごらんいただきたいと思います。13の首都高速道路に対する出資金、貸付金の推移でございます。
 過去十年間の首都高速道路に対する出資金及び貸付金について、年度別に記載してございます。
 一五ページをお開き願いたいと思います。14の八ッ場ダム計画に係る都の支出額でございます。
 過去十年間の八ッ場ダム計画に係る都の支出額につきまして年度別に記載してございます。
 以上で資料説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○いのつめ委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含め、これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○大塚委員 まず、昨年から引き続き都市整備委員会で議論をさせていただきますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 東京の国際競争力を強化し、環境に配慮しつつ、その魅力と活力の向上を図るためには陸、海、空のそれぞれの整備が必要といわれております。二〇〇一年に東京の新しい都市づくりビジョンが策定され、鋭意、都はまちづくりに取り組んでまいりましたけれども、昨年七月にそうした取り組みに一層弾みをつけるために、改定版が発表され、それぞれの分野でハード、ソフト、両面でのまちづくりが具現化されてまいりました。その延長線上として、その出来事として、空については皆様ご承知のとおり、先月二十一日に羽田空港の四本目の滑走路が供用開始、国際空港としての第一歩を踏み出すことができました。
 今回の質問のテーマではありませんが、海については東京港の整備とともに隣接港との連携強化が進められております。そして、陸については外環道に象徴されるように、首都圏三環状道路の整備を進めるとともに、都心部と臨海部とを結ぶ環状第二号線の整備が都政の重要課題になっておりますし、私も地元の案件なので、たびたび本会議や都市整備委員会で取り上げてまいりました。そして、最近、虎ノ門・新橋地区を歩いていますと、道路部分と再開発地区の両方がいよいよ本格的に始まるという雰囲気が一段と高まっているのがよくわかります。具体的には、虎ノ門街区が来年度に着工する運びと伺っております。地元権利者や近隣町会、地元の商店街の皆さんの長年のご苦労が実るときがやっと来たわけでございます。
 そこで、環状二号線新橋・虎ノ門地区再開発事業のスケジュールについての確認と再開発ビル建設や道路の整備における現在の進捗状況と今後の予定についてお伺いをいたします。

○遠藤市街地整備部長 環状第二号線新橋・虎ノ門地区の市街地再開発事業でございますけれども、この事業は根幹的な幹線道路でございます環状二号線の整備にあわせまして、従前権利者が入居する再開発ビルの建設や周辺のまちづくりを一体的に進める事業でございまして、お話にございましたように、東京の都市再生に大きく寄与する大変重要な事業でございます。
 この地区の環状二号線につきましては、計画区域内の権利者に現地に住み続けたいという希望がございまして、長い間事業化できなかったわけでございますけれども、平成元年に、いわゆる立体道路制度が創設されたことを契機といたしまして、地元合意が急速に進みまして、平成十四年度に事業着手に至ったものでございます。
 お尋ねの再開発事業の進捗状況と予定でございますけれども、地区内に三棟の再開発ビルを予定してございまして、このうちの青年館街区につきましては平成十九年に完成、入居済みでございます。また新橋街区につきましては、今年度末に建物が完成する予定となってございます。残る虎ノ門街区につきましては、地域のシンボルとなる再開発ビルと地下の部分に環状二号線の本線を抱き込む形で一体的に整備する計画となってございまして、敷地のクリアランスにつきましては年明けに除却を予定しております一棟を残しまして、ほぼ完了してございます。現在、権利者の意向も反映した魅力ある建築計画へと変更手続を進めているところでございまして、これが終了し次第、来年度早期に建築工事に着手することといたしております。完成予定につきましては、平成二十六年度でございます。
 続きまして、環状二号線の道路整備についてでございますけれども、地下の本線部分と地上部の二層構造の計画となってございますけれども、本線部につきましては建設局施行の事業でございまして、平成十九年度から順次工事に着手したところでございます。他方、地上部の道路につきましては、都市整備局が整備を行うこととなっておりまして、来年度から本線部分のトンネル工事の進捗に合わせまして順次工事に着手してまいります。新橋から虎ノ門までの地上、地下をあわせました全区間の道路の完成は平成二十五年度を予定してございます。

○大塚委員 今の答弁で環状二号線の整備、ほぼ予定どおりのスケジュールで進められているのがよくわかりました。引き続き完成に向けてよろしくお願いをしたいと思います。
 私は、かねてからこの地域の都市再生によるまちづくりは、地元の皆さんの要望でもありますが、再開発事業区域だけが新たなまち並みに生まれ変わるのではなくて、地元港区や民間の隣接する地域の土地所有者の皆さんと有効利用や優良な景観形成などが連担性を持ってバランスよく図られていくことが重要であると指摘してまいりました。
 そこで伺いますが、環状二号線の整備が着実に進む中、再開発事業者としての取り組み状況について確認したいと思います。特に環状二号線の沿道のまちづくりの進捗状況の取り組みについてお伺いをいたします。

○遠藤市街地整備部長 環状二号線の地上部道路の整備効果をより高め、地域に活力とにぎわいを創出するためには、地上部道路の整備にあわせまして沿道のまちづくりを一体的に進めていくことが重要であるというふうに考えてございます。
 新橋・虎ノ門地区の環状二号線につきましては、先ほども答弁させていただきましたけれども、広域交通を担う地下のトンネル部分と地域内の交通を担う地上部の道路の二層構造となってございます。地上部の道路につきましては、計画幅員が四十メーターございまして、このうち車道部分は二車線となってございます。したがいまして、残りの部分は歩道空間に充てることができるわけでございます。このたぐいまれな広い歩道空間を活用いたしまして、グリーンロードネットワークにふさわしい緑豊かで魅力ある道路として整備していく考えでございます。このため、都は地元港区や沿道の地権者らを交えました地上部道路検討会を設置いたしまして、地上部道路の整備案の検討を進めてまいりました。
 一方、地元におきましても、環状二号線の用地取得が進みまして工事が本格化してきたことに伴いまして、まちづくりの機運が高まってきております。沿道の地権者らによるまちづくり協議会が一昨年に設置されてございまして、道路整備を契機としたまちづくりの検討が行われているところでございます。
 また、環状二号線を中心といたしましたより広い範囲におけますまちづくりにつきましては、昨年地元の港区におきまして、関係の町会やまちづくり協議会などが参加する勉強会が発足しておりまして、都もこれに参画してございます。港区では、今年度中を目途といたしまして、まちづくりのガイドラインの素案を取りまとめるというふうに聞いてございます。
 都といたしましては、地上部の道路の整備が沿道や地域の周辺のまちづくりに重要な役割を担いますことから、引き続き整備案について検討を進めてまいりますとともに、これらの協議会や勉強会に対しまして、整備案や事業の進捗状況の情報などを逐次提供いたしまして、地元区とも連携いたしまして、まちづくりを支援していく考えでございます。

○大塚委員 今指摘をしました地元のまちづくりについては、再開発事業者として都も積極的に取り組んでいることが確認できました。今のご答弁のとおり、環状二号線の地上部道路部分は車道が二車線のみで、歩道が今までに前例がないほど広い幅員になっております。この特徴を生かして、沿道のまち並みと一体になって、にぎわいのある道路空間として活用されるべきと考えます。
 先日、私は国土交通省にヒアリングに行ってまいりまして、国においてオープンカフェなどの道路空間の利用拡大や広告などの規制緩和の検討がされております。東京都や、あるいは全国から注目を浴びている象徴的な道路事業ですから、そのような国の動向も参考にしながら、後世に残る夢と魅力にあふれた地上部道路の創造に取り組んでいただくことを要望しておきます。
 次に、空についてでありますけれども、先ほど触れたように羽田空港の国際化、二十四時間化を受けて、羽田空港への往来の交通アクセスの要所として京浜急行を利用する方々の品川駅、モノレールを利用する方々の浜松町、二カ所の駅周辺の基盤整備について伺います。
 まず品川駅周辺整備については、平成十五年の東海道新幹線品川駅の開業に伴い、品川駅東側は人の流れが大きく変わり、朝夕の駅利用者が年々ふえ、周辺インフラ整備もあわせて進んでまいりました。さらに現在、下水道局が推進しております芝浦水再生センターの上部利用も環境影響評価書案の地元に対する説明会が近々開かれ、いよいよ来年度中には着工する運びと聞いております。一層の品川駅東口の発展が期待されます。その反面、西口の高輪口は国道により東西に地域が分断され、西口の駅前広場に十分なスペースがないなどの課題を抱えているせいか、まちづくりについては東口に比べおくれをとっているように思います。
 そこで伺いますが、冒頭申したとおり、羽田空港の国際化を受けて、世界の多くの国々とのアクセスの飛躍的な向上により、国内外の玄関口としてのポテンシャルが高まりつつある中で交通利便性の高い品川駅周辺の、平成十九年の品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドライン策定後の課題解決へ取り組みと今後の取り組みについてお伺いいたします。

○藤井都市基盤部長 品川駅周辺地区は、羽田空港や新幹線などへのアクセスの利便性が高く、重要な交通拠点となっておりまして、平成十三年に定めた都市づくりビジョンにおきましても、多様な機能が集積する新拠点として位置づけられております。
 新拠点としての将来像を具体的かつ効果的に実現していくため、平成十九年には、この地区の整備方針となる品川駅・田町駅周辺まちづくりガイドラインを策定し、東西連絡性の強化、改善、新たな顔づくりによる結節点整備などの整備課題を示しました。
 これらの課題に対応するため、昨年、都では国及び区、鉄道事業者と品川駅周辺基盤整備・まちづくり検討会を設置し、都市基盤やまちづくりのあり方について検討してきております。
 今後、検討をさらに進めた上で新たに学識経験者を加えた検討委員会を設置し、世界に誇れる先進的な都市の実現に向け、平成二十三年度の基盤整備まちづくり計画の取りまとめを目指してまいります。

○大塚委員 最後に、品川駅同様にモノレールによります羽田空港との重要な交通アクセス拠点であります浜松町駅についてですが、新橋から汐留地区の開発が進み、オフィスや高層住宅が立地し、JR、都営地下鉄などの利用者が徐々にふえ続け、朝夕は大変混雑している状況であります。そのようなことから、羽田の国際空港の開業前でも混雑によります乗降客の利便性向上の声や安全面に心配があるわけでありますけれども、羽田空港の国際化によって、品川駅同様に今後羽田発着の国際定期便が来年に向けて増便される中で、混雑がさらに激しくなることが予想されます。モノレール、JR、都営地下鉄、そして高速バスのターミナルなどの浜松町は交通結節機能の向上が期待されます。
 そこで、浜松町駅及び周辺の交通基盤整備について今後どのように取り組んでいくかをお伺いをいたします。

○藤井都市基盤部長 お尋ねの浜松町駅は、JR、地下鉄、モノレールなどとの乗りかえ駅として一日約六十万人が乗降する主要な交通結節点でございます。
 都市づくりビジョンでも、浜松町地区につきまして魅力ある複合拠点の形成や空港アクセスの改善のため、駅周辺街区を含めたデッキレベルでの歩行者ネットワークの整備や乗りかえ利便性の向上など、交通結節機能の強化などを図ることとしております。
 また、運輸政策審議会答申第十八号では、東京モノレール浜松町駅の複線化による改良が位置づけられております。
 現在、港区では、交通結節機能強化のため、汐留地区などの周辺街区と連携した歩行者ネットワークの形成を図ることとし、JR線路を横断する東西自由通路などの検討を実施しております。
 都は、浜松町地区の交通基盤整備に向け、引き続きこうした関係機関の取り組みに対し、支援してまいります。

○神林委員 このところは空港関連の質問が大分花盛りになりそうでございますが、私も地元でございますので、何点か質問させていただきたいと思います。
 皆さんもご存じのとおり、羽田空港は四本目の滑走路と国際線施設が供用開始され、まさに日本の表玄関として、そして首都圏活性化の起爆剤として大きな期待が寄せられております。
 そこで、本日は空港が持つポテンシャルを最大限引き出していくためには、空港への交通アクセスの整備や空港周辺地域での大規模開発などのまちづくりが当然重要な課題となりますので、本日この点について何点か質問させていただきます。私の地元の課題が中心となりますが、ひとつご容赦願いたいと存じます。
 ことしの三月二十九日、松原大田区長より石原知事あてに東京国際空港国際化、再拡張に伴う周辺道路交通対策について(緊急要望)が提出されました。この緊急要望の中では、空港の国際化、再拡張前の時点から常に空港周辺市街地の幹線道路主要交差点で交通渋滞が発生するとともに、生活道路への大型車両を含めた通過車両の進入など、地域住民の安全や生活環境に影響が出ているなど、抜本的な対策が必要なことが述べられております。そして、緊急要望事項の一として道路整備について、国道三五七号の川崎方面延伸の早期実施、大鳥居交差点の改良及び早期立体化、環状八号線首都高速道路羽田ランプ交差点の改良と三カ所の具体的な整備を一刻も早く取り組むことが要望されております。
 私は、これはどれ一つとっても即刻できる内容とは思いませんけれども、要望への取り組みに向けた方針を一日も早く定めて、実施に向けた準備を一つずつ積み上げていくことが肝心であると考えております。
 そこで一つ質問をいたしますが、大田区から提出された道路整備についての緊急要望を踏まえ、羽田空港周辺の交通対策について、東京都の今後の取り組み方針をまず伺います。

○邊見航空政策担当部長 羽田空港は先月本格的な国際空港としてスタートしましたけれども、引き続き発着枠は段階的にふえていくことから、よりスムーズな交通処理が図られるよう、対応を順次図っていくことが重要でございます。
 京浜急行本線、空港線の連続立体交差事業では、本年九月に環状八号線などの踏切が除却され、平成二十四年度には残りのすべての踏切が除却される予定でございます。空港アクセスとして重要な役割を担う首都高中央環状品川線につきましては、都みずからも事業者となって平成二十五年度の開通に向けて鋭意整備を進めてございます。
 区の要望にあります国道三五七号につきましては、東京港トンネル部で、本年度、本体工事に着手することとなっておりまして、引き続き多摩川トンネル部についても早期に事業着手するよう国に強く働きかけてございます。
 これらの対策のほか、都では本年度、羽田空港の発着回数の増加による自動車交通への影響や主要な交差点の改良に関して調査を実施し、検討を行ってございます。引き続き羽田空港周辺の交通対策について、区の要望の趣旨も踏まえながら、国や区と連携して取り組んでまいります。

○神林委員 いらっしゃる皆様の中で羽田空港から遠い方は具体的にいわれてもなかなかわかんない部分もあるかと思うんですがね、実はこの要望と同趣旨の要望が十月十三日大田区議会でも全会派一致で国土交通大臣、東京都知事あてに意見書が提出されております。まさに議会、行政含めまして大田区全体がいかに重要な緊急課題としてとらえているのか、その辺の重みをしっかりと感じていただいて対応していただければと思います。
 次に、この緊急要望内容の二点目の首都高速道路無料化などについてですが、実はこれは私が区議会時代に提案したことでもあるんですけれども、道路整備が行われる間の代替処置として、首都高速道路の高速湾岸線の羽田空港と浮島の一区間及び高速神奈川一号横羽線の羽田と大師の一区間の暫定的な無料化など、料金の見直しが要望されております。私が特に強調したいのは、首都高速道路の高速湾岸線の羽田と浮島の一区間なんですね。なぜかといいますと、東京湾岸道路は東京湾岸を結ぶ大動脈でございます。羽田まではしっかりと一般道で国道三五七号線が整備されておりますけれども、多摩川を渡って川崎方面へ行くには、高速道路料金を払って有料道路を通らなければいけないわけでございます。そのため、業務用車の大半は空港から環状八号線や羽田の生活道路を通って川崎側に向かうことになります。ですから、私はどう頑張っても多摩川トンネル部の一般道路が急にはできないでしょうから、せめてできるまでの暫定処置としてこの区間を無料にすれば、羽田の市街地の交通渋滞を大きく緩和することができると確信しております。
 緊急要望が提出されてから既に七カ月以上が経過して、事態はますます悪化しております。この高速道路の暫定的な無料化など、料金の見直しについて東京都の見解をお聞かせください。

○野崎外かく環状道路担当部長 お尋ねの両区間につきましては、首都高速道路の東京線、神奈川線の料金圏の境界に位置しておりまして、例えば、羽田ランプをまたいで利用する場合は基本的に両方の料金が徴収されることとなります。
 ただし、両区間のみ利用する場合は、現在普通車の特定区間割三百円などの割引料金が適用されているところでございます。
 高速道路の料金見直しにつきましては、現在、国において料金圏の撤廃や対距離を基本とする新しい料金体系の検討を進めているところでございます。
 都といたしましては、引き続き多摩川トンネルの早期事業化を国に強く働きかけるとともに、国の高速料金の見直しの動向を注視しながら検討してまいりたいと考えております。

○神林委員 未来永劫やってくれといっているわけではございませんで、あくまでも異常なまでの交通渋滞を解消するために、何とか多摩川トンネルができるまでの暫定処置としてぜひともお願いしたい、こういうことでございますので、それぞれ連携機関に働きかけていただきたいと思います。
 続いて三点目でございますが、空港直行バスの利便性向上の取り組みについて伺います。
 先日、東京都は国際定期便の就航に合わせ、空港と主要駅を結ぶ空港直行バスに公共車両優先システム、PTPSを導入したことを聞きました。このシステムは、航空機の離発着に対応したバスの円滑な走行を確保する上で有効なものだと考えております。今回の導入は、新宿駅周辺などの三地区ですが、今後も現場の交通状況も考慮した上で、JR蒲田駅と羽田空港間を初めとする空港にアクセスするほかの路線へも本システム導入を拡大していくべきと考えます。
 そこでシステム導入の考え方と今後の取り組みについて伺います。

○藤井都市基盤部長 公共車両優先システム、いわゆるPTPSは、バスなどの公共車両に対しまして優先的な信号制御を行うことにより、所要時間の短縮を図るなど、その円滑な走行を確保することを目的として導入されるものでございます。
 十月三十一日から開始した羽田空港での国際定期便の就航に合わせ、空港直行バスとして運行本数が多く、導入の効果が見込まれる新宿駅地区など都内三地区におきまして本システムを導入いたしました。
 今後は、三地区の導入効果などを具体的に検証しながら、対象地区の拡大を図ってまいります。

○神林委員 今もありましたけれども、効果という部分と他の交通機関に影響を与えるという部分の負の部分も出る可能性もあるんですよね。ですから、ぜひ、やはりそういうしっかりと検証を行っていただいて、そういう地域の実情が許すところについては、できるだけこういう形で進めていただきたいと思います。
 次に、まちづくりの点から伺います。
 首都直下地震の切迫性を踏まえて、防災都市づくり推進計画がことしの一月に改定されました。改定計画では、重点整備地域における平成二十七年度までの不燃領域率や燃焼遮断帯形成率の目標値を引き上げ、市街地の不燃化などを加速するとしています。
 こうした中、今回の改定で羽田空港に隣接する産業道路以東の羽田地域が新たに整備地域に指定されました。
 そこで、改定された防災都市づくり推進計画で掲げた目標の実現に向けて、どのような取り組みを進めているのか伺います。
 さらに、羽田地域については具体的にどのような検討が進められていくのか、あわせて伺います。

○藤塚民間開発担当部長 二点のご質問のうち、まず防災都市づくり推進計画の取り組みでございますが、これまでの事業の進捗や効果を踏まえ、重点整備地域における平成二十七年度までの不燃領域率や延焼遮断帯形成率の目標値をそれぞれ五ポイント引き上げ、六五%とし、スピードを上げて市街地の不燃化などを進めているところでございます。
 目標の着実な実現に向けまして、地元自治体と共同して策定いたしました整備プログラムに基づき、沿道一体整備事業や防災街区整備事業等の整備効果の高い事業に積極的に取り組み、延焼遮断帯の早期形成や老朽建築物の不燃化、共同化を促進しております。
 また、都市再生機構との連携などにより、主要生活道路の整備を推進し、避難経路の確保や沿道建物の建てかえを進めてまいります。さらに、大田区の大森中地区を初め、重点整備地域全体で新たに五百九十ヘクタールの区域で防災街区整備地区計画等の規制誘導策を積極的かつ重層的に活用し、市街地の不燃化や良好なまちづくりを促進することとしております。
 次に羽田地域でございますが、羽田空港の西側から産業道路以東までの当地域は細街路が多く、老朽木造建物が密集した地域でございます。このうち、約五十ヘクタールにつきましては、不燃領域率も四五%にとどまり、平成二十年二月の調査結果において地域危険度が高いことなど、震災時に特に大きな被害が想定されることから、今回の改定で新たに整備地域に指定したものでございます。
 この羽田地域におきましては、地域全体の防災性の向上とともに、良好な住環境の形成を図るため、先般まちづくり協議会の準備会が発足したところでございます。今後、区では地元との調整を踏まえながら、木造住宅密集地域整備事業等と地区計画等の規制誘導策の導入を検討していくこととしており、都といたしましても、このような地域の取り組みを支援してまいります。
 今後とも、都は防災都市づくり推進計画に基づき、地元自治体を初め、さまざまな主体と連携し、災害に強い東京の実現に取り組んでまいります。

○神林委員 今ご説明にありましたとおり、まちづくりにおいて防災の視点というのは大変重要な課題でございますので、ぜひ一つずつ着実に進めていただきたいと思うわけです。
 ただ、二点目で聞きました羽田地域の防災都市づくりの推進、これについては従来の防災の視点に加えて、せっかくまちづくりということで携わるわけですから、それに加えて空港隣接地域としてのまちづくりも視野に入れた取り組みを進めてほしいと考えるわけです。
 例えばどんなことがあるかといいますと、やはり日本の表玄関にふさわしい水や緑の創出ですとか、あるいは通過車両が、先ほども交通緩和の問題がありましたけれども、通過車両が市街地内に流入しないような工夫ですとか、また、今あの地域ではワンルームマンションとか物流施設なんかが乱開発されようとしているんですが、そういうものに対して、やっぱりある程度一定の規制をかけていくとか、こういうものもせっかくさまざまなことでまちづくりをやられるわけですから、空港隣接地にふさわしい、また機能が発揮できるようなまちづくりも同時に加味していただいて計画を進めていただくことを要望させていただきます。
 次の質問に移ります。
 現在、羽田空港に隣接する羽田旭町地区では大規模開発が進められており、東京都大田区、ヤマト運輸、鹿島建設、都市再生機構を構成員とする羽田旭町地区のまちづくりに関する連絡会議が立ち上げられております。そこで、年内の締結を目標に調整が進められているとのことですが、その見通しや主だった内容について伺います。

○安井理事 羽田旭町地区には、海老取川を挟みまして羽田空港の対岸に約十七ヘクタールの大規模な工場跡地がございました。平成二十年二月には、この跡地の過半に当たる区域を物流事業者が取得したことから、都は同年十二月、地元大田区や地権者などとともにまちづくりの協議会を設置いたしました。
 この協議会では、空港隣接地という特性を生かした地権者による開発計画を円滑に進めるとともに、地権者の協力を得ながら羽田旭町地区全体のまちづくりについても推進されるように協議を重ねてきたところでございます。
 その結果、本年十月、国際物流ターミナルの施設計画の具体化にあわせまして、地区に隣接する都市計画道路の拡幅や地元が求める体育館や託児所などの施設を併設する計画がまとまったところでございます。
 お尋ねがございましたまちづくりに係る協定でございますけれども、約十七ヘクタールの大規模工場跡地について、これまでの協議会におけます検討内容を踏まえまして、今後大田区と地権者が相互に協力し、羽田旭町地区の良好なまちづくりを推進することを目的とするものでございまして、年内に締結する方向で調整が進められてございます。
 協定の主な内容でございますが、国際空港に隣接している立地特性を生かした諸施設の整備など、まちづくりの目標とともに、海老取川沿いの水と緑の散策路の整備、都市計画道路補助三八号線整備などについて定める予定であると聞いております。

○神林委員 ただいまの答弁の最後の部分の具体的な内容の中に呑川沿いの水と緑の散策路整備という部分があったと思うのですが、当地における散策路整備というのは、羽田空港と市街地に挟まれた海老取川沿い護岸に当たりまして、東京都建設局が進めています武蔵野の路のいわゆる未整備地域でもあるわけでございます。
 羽田空港跡地まちづくり推進計画の中では、海老取川護岸については東京都が主体的に検討する、こういうことになっておりますことから、羽田旭町地区のまちづくりに関する連絡協議会と、そして東京都の都市整備局と、さらには建設局が協力して三者が一体にそろったというのでしょうか、海老取川両護岸地域を整備するまさに千載一遇のチャンスが来たんではないかというふうに感じるわけでございます。海老取川護岸地域整備に関する東京都の取り組みについて伺います。

○邊見航空政策担当部長 羽田空港の跡地につきましては、先月、羽田空港移転問題協議会、いわゆる三者協において、跡地利用の具体的な方向性を示す羽田空港跡地まちづくり推進計画を取りまとめました。跡地の土地利用を進めるには、高潮から跡地などを守る護岸の整備が不可欠でございます。
 推進計画では、お話しのように海老取川については、跡地利用の具体化を踏まえ東京都が主体的に検討を行っていくとしてございます。
 今後、国、地元区などとも連携しながら、護岸を含め、跡地のまちづくりの具体化を図ってまいります。

○神林委員 実は、もうこの海老取川の整備については、既に海老取川河川整備計画が策定されておりまして、羽田空港の跡地利用計画の進捗を見ながら対応を検討していく、こういうことで計画対象期間が何とおおむね二十年から三十年という形で書かれておりまして、これじゃ全く話にならない、もう空港も既にでき、さまざまなものができてからということになっては全く話にならないわけでございまして、本日は都市整備局の事務事業質疑ですので、これ以上は質問しませんけど、ぜひ建設局と連携して一日も早く整備が進むようにここで要望をしておきます。
 先ほどの羽田旭町地区のまちづくりに関する連絡協議会は、本協定の締結をもって休止するとのことですが、今後、その北側でございます鹿島建設の開発計画も進められていくでしょうし、また臨海部も含めた空港周辺の再開発もこれからいろいろと想定されてくると思います。
 そこで、今後こうした空港周辺地域の開発に関して、東京都はどのような方針を持って指導を進めていくのかお聞きして、私の質問を終わります。

○安井理事 都が昨年改定いたしました東京の都市づくりビジョンでは、羽田空港及び空港跡地を都心や副都心とともに、東京の経済活力などを支える新拠点として位置づけてございます。
 この新拠点の形成とともにお話しのございました羽田旭町などの空港周辺地域におきましては、空港との近接を生かした産業の集積や東京湾岸道路などの広域交通インフラの整備を進めることにより、新たな産業、ビジネス空間の創造を図ることとしてございます。
 また、地元の大田区におきましても、本年三月空港臨海部グランドビジョン二〇三〇を公表いたしました。ここでは、空港跡地や羽田旭町の開発とともに埋立島部の再構築、水と緑のネットワークの形成などの課題が示されてございます。
 都は、都市づくりビジョンなど、こうした位置づけを踏まえまして、このたび国際物流ターミナル計画がまとまった地区に隣接し、いまだ具体的な利用が固まっていない低未利用地などを対象とする開発につきましても、今後とも土地利用転換を適切に誘導していくことが重要であると考えてございます。
 こうした考え方に基づく取り組みを通じまして、地元区と連携しながら、高度な技術力を持った産業集積と空港や都心にも近接する地域特性を生かした新たな新拠点が形成されるように都市づくりを進めてまいります。

○加藤委員 私からは、防災都市づくりの関係と住宅関連の課題について取り上げます。
 去る八月二十三日に墨田区の鐘ヶ淵、京島周辺地区を中心としまして防災議連の視察がありました。
 京島については、木造住宅密集地域における道路や公園の整備事例とともに、京島三丁目地区の防災街区整備事業の予定地を視察いたしました。地元としても、この取り組みには大変期待をしております。
 私も昨年の事務事業質疑や防災都市づくり推進計画の改定などに際し、京島地区を取り上げてきましたけれども、そうしたことも踏まえて何点か質問したいと思います。
 まず、防災街区整備事業の特徴と京島三丁目地区におけるこの事業の取り組み状況と効果について伺います。

○藤塚民間開発担当部長 防災街区整備事業でございますが、市街地再開発事業に準じた権利変換方式による土地、建物の共同化を基本としつつ、防災性能を備えた建築物の整備及び主要生活道路等の公共施設の整備を一体的に行う事業でございます。土地から土地への権利変換も可能であり、市街地再開発事業に比べ、さらに柔軟な対応が可能な制度となっております。
 京島三丁目地区では老朽住宅が密集しており、更新もなされないことから、共同化による防災性の向上を目指し、区は防災街区整備事業の導入を検討してまいりました。その後、地元地権者のおおむねの合意形成が図られたことから、区及び都が本年三月に都市再生機構に対し施行要請を行い、その後、都市再生機構は八月に国から認可を得て、平成二十五年の完了を目指し、事業を進めているところでございます。
 当地区における防災街区整備事業の効果といたしましては、第一に〇・二ヘクタールの区域において、十一棟の老朽建築物を除却して共同化が図られること、第二に主要生活道路の拡幅整備を行うことにより、当地区の主要生活道路のネットワークの形成が促進され、地区の防災性が向上することが挙げられます。

○加藤委員 京島のような木造住宅密集地域では、事業を進める上で高齢者など、地域の人々が住み続けられるような配慮が必要ですけれども、この事業においては、どのような対応を考えておりますか。

○藤塚民間開発担当部長 木造住宅密集市街地の整備に当たりましては、委員ご指摘のとおり、高齢者などの地域住民の居住継続にも配慮しながら事業を進めていくことは大変重要でございます。
 当地区の防災街区整備事業におきましては、現在、都市再生機構は、権利変換計画を検討中でございまして、区と連携して関係地権者との協議を行っております。
 居住継続といたしましては、共同化する建築物への戻り入居が基本でございますが、今回、都市再生機構及び区は土地から土地への権利の変換が可能である防災街区整備事業の特性を生かし、事業地区内の区有地に定期借地権を設定し、借地人などが継続して事業地区内に居住できる仕組みを検討しております。
 また、これまで京島地区や近隣に整備してきたコミュニティ住宅の活用も可能でございます。
 このように、さまざまな選択肢を用意することで地域に住み続けながら事業の推進が図られると考えております。

○加藤委員 防災街区整備事業は、木造住宅密集地域におけるまちづくりを進める上で大変有効な手法と考えます。当地区も含めた、今後の防災街区整備事業の取り組みの予定について伺います。

○藤塚民間開発担当部長 今後の防災街区事業の取り組み予定でございますが、京島三丁目地区につきましては、本年度じゅうに権利変換の認可を得て、平成二十四年度に共同化建物の着工の予定でございます。現在事業中の地区といたしましては、このほかに、足立区の関原一丁目中央地区がございまして、来年度着工を予定しております。今後も都は両地区の事業が円滑に進むよう技術的、財政的支援を行ってまいります。
 防災街区事業は防災都市づくり推進計画にも位置づけました事業効果の高い事業でございます。先日は、都内初の事業地区でございます板橋三丁目地区が竣工いたしました。都は、今後もこの事業を積極的に推進していきたいと考えております。
 しかしながら、事業化に当たりましては、採算性の確保とともに地権者の合意形成を図ることが不可欠でございます。そのためには、木造密集地域の地域整備に取り組む区が根気強く地元との調整を進めていくことが重要でございます。
 都といたしましては、このような区の取り組みに対して、コンサルタント派遣費の助成などによる適切な支援を行い、防災街区整備事業の具体化に積極的に取り組んでまいります。

○加藤委員 防災街区整備事業は、老朽建築物の共同化と主要道路のネットワーク化を進める大変効果のある事業と考えます。古くから住んでいる人たちが安心して住み続けられるまちづくりとして進められていることからも、地元としてこの事業の着実な推進を期待しています。
 また、今後も当事業の一層の活用を図り、京島を初め、木密地域の防災性の向上が図られるように取り組んでいただきたいというふうに思います。
 次に、京島と同様、八月の防災議連で視察した補助一二〇号線鐘ヶ淵通りについてお聞きします。
 補助一二〇号線鐘ヶ淵通りについては、私の地元の路線でもありますが、これまでも当委員会で何度か進捗状況等について伺っておりますけれども、事務事業質疑ということで改めて質問をさせていただきます。
 現在、水戸街道側から約三百七十メートルの区間で沿道一体整備事業が行われ、用地取得も着実に進んでいるようですが、進捗状況と今後の取り組みについて伺います。

○藤塚民間開発担当部長 沿道一体整備事業は、都市計画道路の整備にあわせて民間活力を誘導しつつ、残地を取り込んだ共同化や土地の交換分合などさまざまな手法を活用し、沿道のまちづくりを進め、合理的な土地利用を促進するとともに、建物の不燃化と延焼遮断帯の早期完成を図るものでございます。事業中の当該区間は、平成十七年に事業認可を受け、二十一年度末までに約五割の用地を取得しております。今年度、既に三件契約し、年度末までには約六割に達することを目標に取り組んでいるところでございます。
 本地区は土地の権利関係が大変ふくそうしており調整に時間を要しておりますが、引き続き関係権利者の理解と協力が得られるよう努めてまいりますとともに、一定区間の用地を確保した段階で歩道部の先行整備など、事業効果を実感できる取り組みをして進めてまいります。
 一方、地区内での生活再建を目指した沿道まちづくりでございますが、残地を集約した協調建てかえが一件実施され、本年十二月に建物が完成する予定となってございます。
 都といたしましては、引き続き地元区と連携し、関係権利者の意向を十分踏まえ、合意形成に努めるとともに、土地の有効活用などに関する民間のノウハウを積極的に活用するなど、さまざまな方策を駆使し、沿道一体のまちづくりの推進に取り組んでまいります。

○加藤委員 現場を見ますと、大分用地があいてきたというふうに感じを受けまして、都の取り組み実績を評価いたします。関係権利者の方々は、さまざまな意見や考えを持っていますので調整には大変苦労されているかもしれませんが、粘り強い対応を期待しております。このまちづくりと連動した補助一二〇号線整備の効果は、鐘ヶ淵地区の活性化や防災性向上だけではなく、震災時の避難場所である白鬚東地区、それから亀・大・小といわれる亀戸・大島・小松川地区の防災拠点へ避難するための道路として、多くの都民の生命を守る役割があります。
 また、墨田区では東京スカイツリーの開業を見据え、平成二十三年度からコミュニティバスの導入を予定しており、この鐘ヶ淵通りも区内循環バスルートとしてバスが通ることになっていると聞いております。
 そうなると、慢性的な交通渋滞を招いている東武伊勢崎線十七号踏切の早期解消が必要です。ちょっと古いデータですけれども、平成十八年度、国交省の踏切交通実態総点検のデータでは、ピーク時には踏切遮断時間が一時間の中で四十三分というあかずの踏切です。また、踏切は歩道が狭い上に、鐘ヶ淵通りを含め、七差路となっていることから、人、自動車、自転車が錯綜し、危険な状態となっています。
 こうしたことから、現在事業中の区間だけではなく、白鬚東地区までの残りの区間についても早期事業化を目指していただきたいというふうに思います。全線九百メートルの一日も早い整備に向け、引き続き都の積極的な取り組みを強く要望いたします。
 次に、都営住宅ストックの適切な維持管理について、何点か伺います。
 まず、環境対策についてです。都営住宅を建てかえる際には、これまでも屋上に太陽光発電設備を設置するなど温暖化対策に取り組んでいますが、既設の都営住宅における取り組みを推進していくことも建てかえの場合と同様に重要な課題であります。
 本年三月の当委員会において、既設の都営住宅への太陽光発電設備の設置について、我が党の質問に対し、二十二年度、今年度中に試験的に設置していくとの答弁がありましたが、具体的にはどこで試行をするのか伺います。

○永島営繕担当部長 地球温暖化対策のためには、都営住宅を建てかえる際に、太陽光発電設備を設置するだけでなく、既設の都営住宅にも取り組みを拡大することが重要と考えております。
 既設の都営住宅に設置するためには、建物の構造耐力や太陽光発電設備の設置方法、施工上の課題などについて検証を行う必要がございます。このため、太陽光発電設備の試行的な設置を行うこととしておりまして、今年度は既設都営住宅の中から区部で一住棟、多摩地域で一住棟の選定を考えています。

○加藤委員 既設の都営住宅の屋上に太陽光発電装置を設置するとなると、重量の問題や新築とは違い施工上の課題などがあるとのことですけれども、太陽光発電設備を試行設置する住棟の具体的な選定の考え方はどのようなものか伺います。

○永島営繕担当部長 既設の都営住宅に太陽光発電設備を試行設置する住棟につきましては、原則として昭和五十年代以降に建設された建物で耐震性能を有していること、既存敷地での作業が可能な大きさのクレーン車を使用するため、九階建て以下であること、電力会社の買い取り条件から一定規模以上の住棟であること、具体的には、一棟で百戸以上の規模があることなどの条件に適合する住棟から選定することを考えております。

○加藤委員 既設の都営住宅への太陽光発電設備の設置を本格的に進めてほしいと考えますが、今年度試行設置した後、今後の取り組みについて伺います。

○永島営繕担当部長 今年度試行設置した後は、十階建て以上の建物などへも設置可能となるよう発電設備の設置方法などにつきまして、メーカー等と連携してコスト、施工性などの両面から、さらに検討を進めてまいります。
 こうした試行や検討を行った後、結果を踏まえまして、既設の都営住宅に計画的に太陽光発電設備を設置できるよう取り組んでまいります。

○加藤委員 太陽光発電は地球温暖化対策に欠かせない取り組みであり、都営住宅二十六万戸でその取り組みを推進することは環境負荷の低減に大きな効果をもたらすと思いますので、ぜひ設置を進めていただきたいと思います。また、太陽光発電設備を設置した場合、売電収入があり、都営住宅の整備に活用していると聞いていますが、今後は売電収入についても避難場所ともなる団地の外灯照明使用料など、公共性の有無等も踏まえながら、ぜひ居住者サービス向上に一層活用してほしいと思います。要望をしておきます。
 次に、都営住宅のエレベーター設置について伺います。
 このところエレベーターの設置は六十基前後で推移しているのに対し、昨年度は三十一基と少なくなっているとのことでありますが、その理由についてまず伺います。

○永島営繕担当部長 既設都営住宅へのエレベーター設置につきましては、平成三年度から取り組みを開始しておりまして、現在までに約千二百基設置しているところでございます。
 エレベーターの設置基数が少なくなったのは、これまで相当数設置を進めてきた結果、設置の対象となる住棟が少なくなってきたことが挙げられます。
 さらに、日影規制等に対し、既存不適格であるなど、敷地の条件が難しい住棟や耐震改修とあわせて進める必要がある住棟などからの要望が多くなっており、調整や調査に時間がかかり、実施に至っていない住棟が増加していることが理由として挙げられます。

○加藤委員 設置基数が減っている理由は今わかりました。このままでいくと、エレベーター設置基数がふえていく可能性は少ないのではないかと思いますけれども、こうした中で、我が党は九人乗りに比べ、設置費用の安い小型四人乗りエレベーターを小規模な住棟に設置できないかとの提案を行ってきました。これにこたえ、本年第二回定例会で都は今後必要な基準の見直しを行うと答弁されました。その結果、小規模な住棟へのエレベーター設置に踏み出したわけですが、改めてこの設置基準について確認させていただきたいと思います。
 あわせて居住者の反応や具体的な住棟での検討状況について伺います。

○永島営繕担当部長 ご指摘のように、エレベーター設置につきましては、これまで設置できなかったより小規模な住棟にエレベーターを設置できるようにするため改定を行ったものでございます。
 この基準改定は階段室型住棟に設置している小型四人乗りエレベーターを廊下型住棟に設置できるよう、住宅部品の認定機関やエレベーターメーカーとともに技術、コストの両面から検討を進め、一住戸当たりの建設費が従来と同等の廊下型四人乗りエレベーターを開発できることが確認されたことにより実現できました。
 エレベーター設置基準につきましては、これまで廊下型住棟の場合、四、五階建て二十四戸以上の住棟を対象としてきましたが、改定後は三階建て、十戸以上の住棟を対象としてエレベーターを設置するものでございます。より小型な住棟に設置できるようになり、見直しを行って以降、自治会や居住者から多くの問い合わせや要望が寄せられております。現在、問い合わせや要望があった住棟について、一つ一つ敷地の形状、建物の構造、建築基準法上の規制などの検討を行っております。
 今後は、設置可能と確認できた住棟のうち、居住者全員の合意が得られたものから、順次、設計を行い、設置の手続を進めてまいります。

○加藤委員 都営住宅居住者の高齢化が進んでいる中で、エレベーターの設置は今後ますます重要になっていくと考えます。都においては、引き続き設置に向けて力強い取り組みをお願いします。
 最後に、高齢者向け優良賃貸住宅の助成等について伺います。
 高齢化が急速に進行する中、高齢者が安心して住むことができる住宅の確保が必要であり、今後、バリアフリー化など、住宅のハードと生活支援サービス等のソフトを組み合わせた高齢者向け賃貸住宅の供給を促進していくことが求められます。
 これまでも高齢者向け優良賃貸住宅については、整備費や家賃減額に対する助成などの支援が実施されてきたところですが、なかなか供給が拡大されてこなかったと認識しています。
 今後、一層の供給促進を図るためには、助成の実施主体である区市町村の積極的な取り組みが不可欠であることから、区市等の負担を軽減する方向で都の支援を強化することが重要と考えますが、見解を伺います。

○山口民間住宅施策推進担当部長 高齢者が多様なニーズに応じた居住の場を選択できるようにするため、バリアフリー化され緊急時対応や安否確認などのサービスの利用が可能な高齢者向け優良賃貸住宅について、都は国とともに助成事業の実施主体である区市を支援し、さらに供給を促進していくことが重要であると認識しております。
 こうした認識のもとで、区市町村の取り組みへの支援を強化する観点から、高齢者向け優良賃貸住宅の整備費や家賃減額等に対する助成につきまして、今年度から供給されるものにつきましては、区の負担を五%軽減いたしまして、三二・五%から二七・五%としたところでございます。
 高齢者向けの賃貸住宅の供給促進は、都としても重点的に取り組むべき課題でありますことから、今後とも区市町村の取り組みを積極的に支援してまいります。

○加藤委員 都と区市等の負担割合が見直されたことは、区市等の取り組みを後押しするための取り組みとして評価をいたします。また、高齢者が住みなれた地域で安心して住み続けるために、まず地域の高齢者の窓口となるのは地元区市町村であり、高齢者向け賃貸住宅の供給を促進するためには、区市町村との連携が大変重要です。加えて、事業者となり得る法人などに対し、制度の活用のための普及啓発も必要です。
 こうしたことから、今後、高齢者向け賃貸住宅の供給促進に向けて、区市等の連携の強化や事業者へのPRが必要と考えますが見解を伺います。

○山口民間住宅施策推進担当部長 高齢者がニーズに応じまして居住の場を選択できるようにするためには、地域の実情を把握している区市町村の役割が大変重要でございます。また、高齢者が身体状況等に応じまして必要なサービスを受けることのできる環境の整備に向けまして、高齢者向け賃貸住宅と介護などの関連施設との併設を促進する上では、住宅、福祉の連携とともに、区市町村との連携が不可欠でございます。
 そこで、それぞれの地域のニーズを踏まえた適切な高齢者向け賃貸住宅を供給するためには、助成制度のさらなる活用を促す必要がございます。
 このため、東京都と区市町村との連絡会により情報や意見を交換するとともに、区市町村への個別の働きかけを行うなど、緊密な連携を図りながら取り組みを強めていきたいと考えております。また、民間事業者等の関係団体に対する都の施策のPRや個別相談への対応などもあわせて実施してまいります。
 今後、こうした取り組みを積極的に行いながら、高齢者の居住の安定を確保するため、高齢者向け賃貸住宅の供給の促進に努めてまいります。

○加藤委員 さらに地価の高い東京の特性をかんがみ、高齢者の負担を軽減することも必要であり、整備費の助成のみならず、家賃減額に対する助成も極めて重要です。
 生活支援サービスが提供される高齢者向け賃貸住宅の供給促進に当たっては、高齢者が適切な負担で利用可能な住宅をふやすために助成制度の拡充に向けて努めていただくよう要望し、質問を終わります。

○大島委員 私の方からも、まず最初に耐震診断補強工事の地震対策を兼ねて、この問題からお聞きしてまいります。
 東京都の耐震改修促進計画では、二〇一五年度までに住宅の耐震化率を九〇%以上にするという目標を掲げています。二〇〇五年度の推計値では耐震性が不十分な住宅というのは約百三十二万戸あって、都内の住宅全体の耐震化率は七六%、木造戸建て住宅で六四%、木造共同住宅で六八%ということでした。住宅の耐震化率九〇%というこの目標を達成するためには、およそ三十四万戸の耐震化を図る必要があるとしています。
 二〇一〇年度の耐震化率についてお聞きしようと思って資料要求もしたんですけれども、まだ何か集計中ということで五年ごとにしか何か集められないというお話だったので、いずれにしても、この二〇〇五年度からの十年間で三十四万戸の耐震化を図るというのは、もう大変な努力が要るなというふうに思います。ところが、都の耐震助成の制度は整備地域内が対象地域となっております。これは、二十三区全域の面積がおよそ六万二千ヘクタールに対して、助成対象面積というのはおよそ七千ヘクタールでわずか一一%という非常に狭いエリアしか助成の対象になっていないんですね。
 都の耐震診断と耐震改修助成の実績を見てみますと、二〇〇六年度から二〇〇九年度までのこの四年間で耐震診断は千七百四件、年平均で四百二十六件、耐震改修は二百二件で年平均で五十件ぐらいしかないと。
 我が党が各区市町村の担当者の協力も得て行ったアンケート調査では、各区市町村が整備地域以外も独自に助成対象として診断でおよそ都の助成件数の八倍、改修でもおよそ十倍、この事業補助を行っていたということがわかりました。
 しかし、こうした区市町村の努力に任せて、都の助成のエリアを拡大しなければ、今後五年間で改修が進むというのは、単純計算ですけれども、二千五百から三千件くらいかな。このペースで三十四万戸の耐震化を図れるのか、そこが非常に疑問になるわけです。住宅の耐震化率九〇%以上という目標を目指して耐震化の事業を進める上では、区市町村との連携は欠かせないけれども、整備地域以外に助成対象を拡大してほしい、こういう区市町村からの要望が非常に強いんです。
 助成対象は、都内全域に拡大すべきだと思っておりますが、せめて東京都が定めている地域危険度の高い木造住宅の密集地域、また国が定める重点密集市街地は助成対象地域に加えるべきではないかと考えますがいかがでしょうか。

○町田耐震化推進担当部長 都の木造住宅耐震化助成につきましては、特に老朽化した木造建物が集積をした区域が連担するなど、震災時に大きな被害が想定される整備地域を対象としております。
 この地域では、震災時に住宅が倒壊した場合に道路閉塞や出火によりまして避難、応急活動が妨げられるとともに、大規模な市街地火災につながるおそれがあるため、公的助成を行っております。
 助成対象地域を整備地域外に拡大いたしますと、限られた財源が薄く広く分散されることになるため、都といたしましては財源を効率的、効果的に活用する観点から、今後とも重点的に取り組む必要のある整備地域に絞って、木造住宅の耐震化助成を行ってまいります。

○大島委員 その被害が想定される、そういう木造密集の地域、そこを整備対象地域として実施しているというのはわかるんですよ。でも、その地域が余りにも狭過ぎて、もっと耐震化率九〇%というのは、何もこの整備地域内だけが九〇%になるという話ではなくて、東京全体が九〇%ということですから、そうなると、かなりの力が要る仕事だなというふうに思っているんですね。しかも地震というのはいつ起こるかわからないといわれるものですから、一日も早くと。
 今、広く薄くになってしまうというんですけど、薄くする必要はなくて、ここの予算をふやせば別に薄くはならないというふうに私は思っているんですね。この耐震診断について考えますと、整備地区内の対象の戸数が約五万棟あると聞きました。
 耐震改修については、整備地区内の、しかも六メートル以下の道路に面する住宅に限定していると。助成対象は約二万二千戸。さらに、あと五年でこの耐震化率九〇%の目標を達成するための三十四万戸の耐震改修ということを考えれば、整備地区内の助成対象住宅がすべて改修終了したとしても、これまでの取り組みだけでは目標達成は難しいということはもう明らかではないかと思います。せめて、国と都が定めた危険度の高い地域を加えても、重複もありますからね、四千から五千ヘクタールぐらいのエリアが広がるだけなんですね。
 私は足立に住んでおりますけど、足立の地域でも国が定める東京都の重点密集市街地地域というところでダブらない部分でいうと、例えば足立区の千住地域とか関原三丁目、こういう地域というのは非常に木造密集地域でありまして、確かに東京都がいわれるように大きな被害が想定される地域なんですよ。でも、ここが外されているために、足立区は独自に制度をつくっておりますけれども、こういうところに応援をしていただければ、さらにもっと広い地域に足立区は手を広げることができる、こういう関係になっているというふうに思うんですね。
 この目標を達成しようというふうに本気で考えていらっしゃると思うんですけれども、そのためには助成地域の拡大というのはぜひ検討していただきたいと思うんですが、もう一度いかがでしょうか、その辺考えていただけないでしょうか。

○町田耐震化推進担当部長 木造住宅の耐震化助成につきましては、都と区市町村、それぞれの応分の役割がございます。その役割に基づいて都といたしましても、現在、特に震災時に大きな被害が想定される整備地域を対象としております。財源を効率的、効果的に活用する大事な観点と認識しております。
 今後とも重点的に取り組む必要のある整備地域に的を絞って木造の耐震化助成を行ってまいりたいと考えております。

○大島委員 二〇一五年まであと五年ということなんですけど、耐震化率九〇%、これを目指して、取り組みをさらに強めていただきたいとは思いますが、その点についても、ぜひ助成地域の拡大は検討していただきたいと思います。
 助成地域の拡大とともに、助成金額、これを引き上げるということも重要だというふうに思っています。耐震診断とか改修工事に係る費用面での資金繰りの困難さ、これが建物所有者に耐震診断や改修の意思があったとしても、改修や診断をしようという行動になかなか結びつかないというのが現状なんですね。こうしたことが都の助成実績に反映しているんじゃないかというふうに考えます。
 東京都の耐震ポータルサイトでも耐震診断には、木造一棟当たり、建設当時の設計図がある場合でおよそ十万から二十万円かかり、改修費用では、木造で百五十万円から二百万円くらいかかる、こういうふうに書かれていました。都の耐震診断助成は診断で一棟十五万円と見込み、自己負担が三分の一、都の負担は六分の一で補助の上限額は二万五千円。耐震改修助成は一棟当たり百五十万円と見込んで、自己負担が半分、都の負担は全体の二七・五%で二十一万円が上限となっています。
 今、年金暮らしの高齢者や障害者そして非課税世帯など低所得の世帯では、耐震改修したくても負担が重くて改修が進まないというのは当たり前ではないでしょうか。せめてこうした低所得世帯への助成額をふやす考えはないかお伺いいたします

○町田耐震化推進担当部長 住宅の耐震化につきましては、自助、共助、公助の原則を踏まえまして、まず建物所有者がみずからの問題としてかつ地域の問題であることを認識していただき、主体的に取り組むことが不可欠でございます。
 しかしながら、特に老朽化した木造建築物が集積をした区域が連担する防災都市づくり推進計画に定めます整備地域におきましては、震災時に住宅が倒壊した場合、道路閉塞や出火によりまして避難、応急活動などが妨げられるとともに、大規模な市街地火災につながることから公的助成を行っております。
 また、阪神・淡路大震災等で多数の高齢者の方々などが犠牲になっていることを踏まえまして、住宅の倒壊から高齢者や障害のある方等のその生命を守るために緊急に対応すべき施策として耐震シェルター及び防災ベッドの設置費用助成を実施しているところでございます。
 都といたしましては、耐震化に向けた建物所有者の意識を高め、積極的な行動を促すため、普及啓発にさらに取り組むとともに、各種施策を着実に実施していく考えでおりまして、お話しのような助成額や助成割合の引き上げについては考えておりません。

○大島委員 そういう施策を続けていると三十四万戸の耐震改修というのは、なかなか進まないというふうに私は思うんですね。特に、低所得者の方たちについていえば、シェルターというのも確かにあるんですけれども、そうじゃなくて、やっぱり住んでいる家をちゃんと耐震化したい、こういう願いがあるわけですから、そのための助成額を引き上げて、全額といっているわけじゃないんですよね。だから、そういう意味では、そういう部分の考えというのも今後検討しないとこの耐震改修というのはなかなか進まないんじゃないかなというふうに思っています。
 今年度から段階的に実施する木造住宅の耐震改修工事への助成というのを開始しているということなんですけれども、一部屋改修などの部分改修についても助成できないかお伺いをいたします。

○町田耐震化推進担当部長 木造住宅の段階的な改修に対する助成につきましては、震災時に住宅の倒壊による道路閉塞を防止するため、建物全体の耐震性が将来的に確保されることを前提として実施をしております。
 お話しのような一部屋改修などの部分改修につきましては、住宅の耐震性能が十分に向上するとは限らず、地震発生時に倒壊し、道路閉塞を引き起こす可能性があることから、助成対象としては適切ではないと考えております。

○大島委員 部分的に、段階的にという方法も考えていっていただきたいなと思うんですね。先ほど障害者や高齢者の命を守るためのシェルターというのをいっておりましたけれども、シェルターも、シェルターが設置してあるところは多分大丈夫なんですよね。でも、その周りは倒壊してしまうので、そういう意味でいったら一部屋補強と余り変わらないんじゃないかというふうに私は思っているんですね。道路閉塞を起こすとか逃げることができるその道をふさいでしまうというようなことも同じような条件だと思うんですよ。
 でも、シェルターは国の地域住宅交付金制度を活用して、国が四五%、それから二七・五%を都と区市町村がそれぞれ負担をするということで、本当に負担が少ないんですね。だから、こういうことを考えますと、やっぱり段階的にでも改修したい、また、一部屋ずつでも徐々に、お金の関係もあるのでという人については、その要求をぜひ酌み取っていただきたいなというふうに思います。
 とにかく首都東京の地震対策というのは待ったなしです。逃げないですむまち、安全で安心して住めるまちの実現に向けて施策の見直しや拡充を行ってほしい、これをまた要望をしておきます。
 次に、都営住宅の問題についてお聞きをいたします。二〇〇〇年度から都営住宅の新規建設が行われなくなりました。現在建設されているのは、建てかえ住宅だけです。建てかえ後に建設される住宅は入居者の世帯人数に合わせるといって一DKとか二DKの小規模居室の型別供給、これが中心で、子育て世帯向けの住宅供給は極めて限定されたものになっています。今、年間およそ三千戸程度の建てかえを行っているということですが、建てかえ後の住宅で一人用、二人用、この部屋の割合はきょういただいた資料の中にもあるんですけども、これを合わせますと全体の九〇%を占めるんですね。そうすると、本当に子育てファミリー用の居室というのは少なくて、これでは本当に今高齢化が大変になっている中でますます若い人たちが住み続けられないような、住めないような都営住宅になってしまうんじゃないかと思うんですけれども、子育てファミリー用の居室をふやす考えというのはないんでしょうか。

○荒川建設推進担当部長 都営住宅の建てかえに当たりましては、従前居住者の世帯構成に応じた住宅を適切に確保する観点に立って基準を設けまして、それぞれに対応する規模の住宅を供給しているところでございます。
 子育て世帯に対しましては、既に若年ファミリーや多子世帯向けに期限つき入居を実施しているほか、優遇抽せんやポイント方式により、入居機会の拡大を図っているところでございます。

○大島委員 きょういただいた資料を見ますと、都営住宅の六十五歳以上の割合が五七・八%ということでおよそ六割を占めているんですね。これは名義人の年齢区分ですから、この方が単身だとはいえません。でも、建てかえ住宅の場合は、今住んでいる方がまたそこに入るということが前提になっていますので、ひとり暮らしとか高齢者の夫婦というのは一人か二人という、そういう小さな部屋に入ることになるわけです。従前入っていた人数、世帯数と、次に建てられる世帯数というのはほぼ同じですから、しかも全体で総戸数を抑制しようという政策が働いていますから、いつまでたっても小さな間取りの部屋しかふえない、こういう関係になってしまうんじゃないでしょうか。
 特に、平成十五年度からは型別供給ということで、一人の方は一DKよ、二人の方は二Kか小さい二DKよともう決まっちゃっているので、そういう住宅ばっかりがふえていくというのは必然ですよね。だから今いったみたいに九〇%ぐらいが一DK、二DKの部屋になるんだということですよ。だから、こういう中で一人、または二人用の一DKの面積というのがまた小さいんですね。
 今三十二平米、これは最低居住面積水準というのは上回っているんですけれども、都市の居住型誘導面積水準というのは単身者で四十平米あるんですね。これは大きく下回ります。都の住宅マスタープランでも二〇一〇年までに誘導居住面積水準を全世帯の五〇%という目標を掲げているだけに、単身用でも四十平米は確保できるように居住面積を引き上げる考えはないでしょうか。

○荒川建設推進担当部長 建てかえで供給する住戸の面積につきましては、都営住宅が都民共有の住宅セーフティーネットであることから、入居対象世帯の人員に応じた最低居住面積水準を確保するとともに、バリアフリーなどを考慮して設定しておりまして、一DKについて四十平方メートルに拡大することは考えてございません。

○大島委員 東京都の住宅政策の関係では、かなりこの誘導居住面積というよりも最低居住面積を確保すればいいというように傾いてしまったのかなというふうに思います。やっぱり住まいは人権といわれるくらいに、住んでいて本当に安心して暮らし続けられるということが大事なんですね。そこには人々の暮らしがあるんですよ。
 私、住戸専用面積の推移というのを前にいただいた資料を見ましたら、平成五年までは一DKで三十五平米から四十三平米あったんです。平成十一年度でも、三十三平米から四十三平米。ところが平成十五年、型別供給が始まったこの年から三十二平米になってしまったんです。だから、今空き家住宅の募集なんかを見てみますと、一DKでも結構三十七、八平米というのがあるんですね。それから、二DKでもそのくらいのものがあるんですけど、こういうところを見てみますと、やっぱりだんだんだんだん居住の面積を少なくしてきた、こういう流れが見えてくるんですよ。やっぱりここは改善をしてもらいたいというふうに思っています。
 同じ規模の面積でも、例えば、皆さん行ったことあるかどうかわかりませんけど、一DKの三十二平米ですと、介護用のベッドを置くと、その隣に車いすで入れないんですね。そのくらいの狭さなんですよ。巡回の入浴車が来まして、そこでおふろ入れようとすると、ベッドの横におふろが入らないんですよ。どうやってこれを入れたらいいのかと。ベッドをベランダに出しておふろ入れるのか、このくらいもう本当に切実な問題になっているんです。
 それから、今入っている住宅は、例えば二部屋の場合はふすまで仕切られていて、そこを取ってしまえば一つの大きな面積になるのでどうにか介護ができたけど、新しい二DKは南側と北側に一個ずつ部屋があって、真ん中は廊下のようなダイニングがつながっているということで、これは車いすで行き来はすることはできるんですけれども、とにかく狭い、こういうことで使い勝手が悪いという苦情が本当に多いんですね。
 この建てかえ後の間取りのパターンというのは一体どのくらいあるのか、また居住者の意見を取り入れて、こういう設計をするということはできないのか、この点についていかがでしょうか。

○荒川建設推進担当部長 先ほどもご答弁を申し上げましたけれども、都営住宅の建てかえに当たりましては、居住者の世帯構成に応じて基準を設けまして、適切な間取りの住宅を供給しております。
 現在の基準は、一DKは一人世帯または二人世帯、二人用の二DKは二人世帯、三人用の二DKは三人世帯、三DKは四人世帯以上としております。
 この基準につきましては、都において費用対効果を勘案しながら、住みやすい間取りとなるように設定するとともに、適宜見直しを行っております。

○大島委員 適切な間取りとか住みやすい間取りといっているんですけど、実際に入っている人は住みやすくもないし適切でもないといっているんですよ。むしろ古いときの間取りの方がよっぽど使いやすかった、あれでいいといっているんですよね。やっぱりそういう点を考えると、居住者の皆さんの声というのを取り入れるような、確かに効率的に一つの設計があって、同じようなものを幾つもつくっていくというのは一番使いやすいでしょうし、お金もかからないでしょうが、でも、幾つかのパターンを用意して選べるようにしてあげる、同じ面積でもつくり方で違ってくると思うので、そういう点についてはぜひ検討をしていただきたいというふうに思います。
 次に、エレベーター設置の要求について、先ほどもありましたけれども、今年度から設置基準が緩和されて非常に歓迎されています。ただ、なかなかつかないと。
 先ほどのこの資料を見ると、二十一年度は三十一基、二十年度までは大体六十基ぐらいずつつけていたのに、半分ぐらいになったという中で、なかなか時間がかかるというお話もありました。大体どの程度の期間がつけられるまでにかかるのか。
 また、設置基準についても、その住棟に一人の反対者がいてもつけられないというのですが、その理由は何なのかお伺いをいたします。

○永島営繕担当部長 エレベーター設置につきましては、自治会からの設置要望を受けた後、敷地の形状、建物の構造、建築基準法上の規制などを検討し、設置可能と確認できた住棟のうち、居住者全員の合意が得られたものから、順次、設計を行い、必要な法的手続を経て工事着手となります。
 通常の場合、設置要望を受けてから工事着手までおおむね一年半から二年程度の期間を要しております。
 また、エレベーター設置に当たりましては、設置後に使用料の改定、共益費や電気代の負担が発生するため、居住者全員の同意を求めているところでございます。

○大島委員 この一人の反対者というのはなかなか大変で、普通にお話ができるような方だったらまだいいんですけど、なかなかほかの方とコミュニケーションとりにくいような方というのもいるんですよね。そういう場合は本当大変だと思うんですが、せんだってもエレベーター設置ができるよという話があって、全員の判こをもらって東京都に申請したんだけれども、つくまでの間に実際にはその方のうち一人が亡くなっちゃって、その後に入った方がどうも心の病のある方らしくてコミュニケーションがとれずに反対しているというんですよね。そして、そこの共益費だとか電気代とか自治会費は全くその方は納めていなくて、それはみんな自治会でお金出し合って、その号棟の方がお金出し合って払ってるというんですよ。こういう方のために圧倒的多数の方が不自由な生活を強いられているという状況があるんです。こういう点については、もっと柔軟に判断をしていただくということはできないんでしょうか。いかがですか。

○永島営繕担当部長 エレベーター設置後に使用料の値上げや共益費、電気代の負担が発生するために、居住者全員の同意を求めているところでございます。なお、必要に応じて、居住者間の合意形成に向け説明も行っているところでございます。

○大島委員 ぜひ間に都市整備局の方に入っていただくか何かしてやらないと、なかなか進まないというのもあるんですよね。つけるところが問題がいろいろあってつけられないというのは、上の方に住んでいる高齢者にとっては大変な話なので、ぜひよろしくお願いします。
 次に、都営住宅の高齢化というのも非常に深刻になってます。十月に都営住宅で病死等で発見がおくれた住宅とか自殺等があった住宅の直接受け付け募集というのがあったんですけども、いわゆる孤独死で亡くなる居住者というのは年間何人ぐらいいらっしゃるんでしょうか。また、こうした都営住宅における孤独死対策というのを都市整備局としてはどのように考えているのでしょうかお聞きします。

○岡沢経営改革担当部長 二つのお尋ねでございます。初めに、孤独死の数についてということでございますけども、いわゆる孤独死についての明確な定義というのはございませんけれども、居室内でだれにもみとられずに亡くなった単身の方ということでとらえますと、都営住宅において六十五歳以上の高齢者について見ますと、過去三年間、毎年四百人前後で推移しているところでございます。
 次に、都営住宅におきます高齢者への対応についてでございますけれども、都は住宅管理者として巡回管理人を配置いたしまして、希望をいただいている世帯に対して、定期的に戸別の訪問をいたしまして、居住者の方に直接面談をするとともに、申請手続に対する相談でありますとか、取り次ぎを行っているところでございます。
 なお、見守りサービスなどの福祉的な対応につきましては、お住まいの区市によって実施されております。

○大島委員 福祉的な施策については、ここは担当ではないので、余りお聞きするというわけにはいかないんですけれども、でも都営住宅を管理し、それについての住宅政策を持っているこの局としては、そういう孤独死対策を住宅の面から考えていく必要があるのではないかというふうに思います。
 巡回管理人さんのお話が出たんですけれども、大体二カ月に一回ぐらい登録した方のところには来るというお話なんですね。巡回管理人さんたちもなかなか大変だというんですけども、ひとり暮らしで認知症とかになってしまうと、都から来たお知らせだとか、封書なんかについてはあけずにそのままになっているとか、それから家賃の減額手続を自分でとれなくなってしまって、減免が受けられなくなってしまったとか、また収入申告を出さなかったがために近傍同種の家賃がかかって、それが口座からずっと引き落とされて最後は滞納するところまでいってしまったとか、いろんな事例があるんですね。ひとり暮らし、それから認知症対策というのもすごく大事だなというふうに思うんですけれども、この巡回管理人を増員するなどして、相談機能の強化を図る必要があると思うんですが、いかがでしょうか。

○岡沢経営改革担当部長 現在、巡回管理の対象世帯は世帯員全員が六十五歳以上の高齢者世帯と障害者世帯というふうにしております。巡回管理人によります訪問を希望されているのは、現在対象となるのが約十万世帯でございますけれども、約二万世帯でございます。こうした世帯に対しまして、現在、八十六人の巡回管理人を配置いたしまして、おおむね二カ月に一回戸別訪問して、居住者の方と直接面談をするとともに、収入報告書の作成でありますとか使用料の減免とか修繕の申し込みといったさまざまな相談や取り次ぎの依頼にきめ細かく対応しているところでございます。
 今、認知症になったというようなお話も伺いましたけれども、巡回によりまして確認したいろいろな事実、お住まいの方の事実につきましては、必要に応じまして区市の福祉部門の方に提供いたしまして対応をしているといったところでございます。

○大島委員 ぜひ地元の方々と連携をとってもらいながら、見守りもある意味、巡回管理人さんの中でもやっていただけたらなというふうに思っています。福祉的な問題ということになってしまうとなかなかここでは質問しにくいんですけど、高齢者の新たなすまい東京モデルの整備の中で、在宅高齢者のさまざまなニーズにワンストップで対応できる体制というのを確立するために、シルバー交番、これは仮称ですけども、この設置というのが予算化されています。福祉的な予算なのでこことは直接関係ないのかもしれませんが、墨田区では高齢者みまもり相談室というのを都営文花一丁目団地の一階に設けまして、シルバー交番のお金を使ってですけど、包括支援センターと連携して、東洋大学の社会福祉学科に通う大学生の協力も得まして、老人クラブとかボランティアの方々とともに高齢者の見守りを行っているんですね。団地の中で、こういった「みまもりだより」とかいうのを発行いたしまして、大学生がつくったやつなんですけど、非常に好評なんですよ。だから、つまり団地に住んでいる方と地域の方の接点みたいなのをこの文花団地の一階につくっているということなんですね。
 それから、板橋区のUR、これはURなのでこことは関係ありませんけど、高島平団地では、高島平再生プロジェクトというのをやってまして、これは大東文化大の環境創造学科の教員と学生が取り組んでいるんですけれども、少子高齢化が進む高島平の学生入居プログラムというのをつくってまして、大学が学生に家賃補助をして大東文化大の学生が高島平に住んで、ボランティア活動としてコミュニティカフェなんかを運営して、地域の皆さんと大学生とか教諭職員の方々の出会いの広場をつくっているというんですね。団地でもちつき大会なんかをやりますと、今まで高齢者でなかなかできなかったのが若者が入って物すごく活気づくというようなことで、非常にいい活動だなというふうに思っているんです。ここでもそういったしおりやチラシなんかが地域の中に出てまして、非常に有効な取り組みをしているんです。
 私は、こういう活動を都営住宅の一室を、空き室ですね、そういうのを貸していただくとか、集会所なんかを開放するなどして、都市整備局としてもぜひ積極的に取り組む時期に来ているんじゃないかなというふうに思っているんです。ぜひそういう意味で知恵を絞っていただきたいというふうに思います。
 続いて、平成二十年の住宅・土地統計調査資料集でも平成二十年における住宅ストック数、これは総世帯数に対して一・一三倍となっているということで、都内の住宅数は既に世帯数を一割以上上回っている。そのこととか、将来的には人口減少社会の到来を見込んで新規建設をやめている。その一方で都営住宅の入居収入基準が下がっても応募倍率は相変わらず高くて、今空き家募集やってますけど、都営住宅に入居したくても入居できない、そういう都民が多数いるんですね。一方で空き家がふえ、他方で住宅を確保できない人がふえる、この矛盾についてどう認識し、どう克服しようとしているのかお伺いいたします。

○香山住宅政策担当部長 住宅に関する認識についてのお尋ねでございます。都内におきましては、ご指摘のように既に住宅数が世帯数を一割以上上回っております。
 こういった状況の中で住宅に困窮する都民に対しましては、既存の都営住宅などの公共住宅のストックを有効に活用し、住宅に困窮する困窮者に対しまして、居住の安定に努めているところでございます。
 引き続き民間住宅も含めた重層的な住宅セーフティーネットの機能の構築に取り組んでまいります。

○大島委員 つまり、今空き家戸数が世帯数を一割上回っているからもう新規の都営住宅はつくらないよという話でしたよね。でも、あいているところは減っていかないんですよね。こんなに都営住宅に入りたいという人がふえているのに。だから、どうしてそういう矛盾がそのまま残って毎年毎年空き家はふえ、都営住宅に入りたい人は入れないという状況になっているのか、そこのところの認識を私は聞いているんですよ。
 私は、こういうのを解決するためには、やっぱり都営住宅の新規建設、再開すべきだというふうに思いますね。また、東京都も借り上げの公営住宅の制度を活用して、UR住宅とか民間マンション、こういったものを借り上げて、公営住宅の供給量をふやすべきだというふうに思っています。この矛盾をどう解決するかという一つの答えではないかと私は思っているんですが、その点についてはいかがでしょうか。

○香山住宅政策担当部長 お答えいたしましたように、都内におきましては既に住宅数が約六百八十万戸、世帯数の約六百万世帯を一割以上上回ってございます。
 さらに、将来の人口減少社会の到来が見込まれる状況の中で、都営住宅につきましては新規の供給は行わず、既存のストックを活用して、公平かつ的確に供給していくこととしております。

○大島委員 それじゃあ矛盾が埋まらないでしょって私何回も聞いているんですけど、実際に都営住宅に入居資格があっても入居できないでいる方たちには、私は家賃補助などを制度化して、たくさんあいてる部屋を住宅に困っている世帯に配分するようにすれば、大きな政策効果が上がるというふうに思うんですが、この点についてはいかがでしょうか。

○香山住宅政策担当部長 都は住宅に困窮する都民の居住の安定を図るために、都営住宅につきまして既存のストックの有効活用を図りつつ、住宅困窮者に対しまして、公平かつ的確な供給に努めてございます。
 ご指摘の家賃補助につきましてでございますが、生活保護制度との関係、財政負担のあり方など、多くの課題がありますことから、都として実施することは考えてございません。

○大島委員 今東京都は住宅マスタープランの改定を進めています。社会経済状況の変化に応じた施策を検討しているということなんですけれども、私はやっぱり今の実態に目を向けた政策の展開というのが必要だというふうに思うんです。だって一割以上の空き家があるのに片方で入れない人たちが、毎回毎回何千、何万人もいるわけですよ。そして、ストックを有効に活用するといったって、もう二十回、三十回申し込んでも当たらないといっているんだから活用のしようがないじゃないですか。だからそういう点でいうと、やっぱりこの矛盾は、どうしても住宅政策として解決しなきゃいけない問題だというふうに私は思っています。そういう意味で新たな住宅政策の展開、強く要望しておきたいと思います。
 最後に、多摩モノレールについてお聞きします。
 東京都が七九・九%の株を持つこの多摩都市モノレールですが、利用者数は開業以来一貫して高い伸びを示しておりまして、本業の収益性を示す営業収支というのは開業六年目の二〇〇五年に黒字転換を達成し、その後も拡大をしています。初期投資に伴う借入金の返済が経営を圧迫し債務超過に陥ったことから、二〇〇八年四月に東京都と沿道の市町村から二百十億円の追加出資、これなどの経営支援を受けまして、経営基盤の強化が図られてきました。こうした支援と会社の営業努力によりまして、二〇〇八年度に引き続き、二〇〇九年度も約二億円の黒字を計上しています。
 この多摩モノレールというのは、多摩丘陵に進出した中央大学とか帝京大学、明星大学等への通学の足となっています。一日平均の乗客数、それから定期利用者数及びそのうちの通学定期利用者の割合をお伺いいたします。

○藤井都市基盤部長 まず、多摩都市モノレールの乗客数でございますけれども、平成二十一年度における一日平均乗客数は十二万二千五百九十七人となっておりまして、そのうち、定期利用者数は六万八千四百七十二人でございます。定期利用者のうち、通学定期利用者の割合は約五割を占め、利用者全体の約三割となってございます。

○大島委員 多摩モノレールを使って大学に通学するために必要な通学定期、これは主要株主の京王とか西武、小田急、それから新交通システムの「ゆりかもめ」なんかに比べて割引率が低いんですね。今かなり社会経済状況は悪化しておりまして、全国の大学生協の連合会が行った二〇一〇年度の国公立、それから私立の四年制大学及び短期大学に入学した新入生の保護者に行ったアンケート調査でも住まい探しの費用とか生活用品購入など、入学時の費用も切り詰め傾向になっているということが明らかになったと報告されていました。アンケートにはとにかくお金がかかる、年々給料が下がって働く親も老化して疲労もたまる一方だ、子どもが生まれたときから学費の準備は少しずつしていましたが、近年の経済状況で予定も大幅に狂いました、こんな声が寄せられているんですね。こうした学生や学生を抱える家族の負担軽減のために、通学定期の割引率を引き上げてほしいという要求が寄せられております。
 こうした学生の負担軽減のための通学定期の割引率を引き上げる考えはないかお伺いをいたします。

○藤井都市基盤部長 多摩都市モノレール株式会社は、お話のありましたとおり初期投資に伴う借入金の返済が経営を圧迫し、平成十五年度から債務超過に陥っておりました。そのため、平成二十年度に都による二百九十九億円の財政支援など関係機関が経営支援を行ったところであり、平成二十一年度決算では経費節減や増客増収の取り組みにより、二期連続で経常黒字を達成いたしました。しかしながら、いまだ沿線五市は固定資産税の減免などの支援を続けており、人口減少に伴う乗客減や開業十年を経過し、更新投資の増加が予測されるなど、依然として厳しい経営環境にあります。
 現在、多摩都市モノレールにおける通学定期の割引率は六五%であり、他の都市モノレール事業者と比較して、既に高い水準にございます。
 また、先ほどお答えしましたように、多摩都市モノレールにおきましては、通学定期利用者数が全体の約三割を占めていることから、割引率のさらなる引き上げは会社の経営に与える影響が大きく、会社としては慎重に見きわめる必要があると聞いてございます。
 こうしたことから、都としては経営再建の状況などを踏まえ、まずは会社が継続して経常黒字を確保することで、経営安定化を図ることが重要であると考えております。

○大島委員 経営安定化というのは本当に大事だというふうに思います。会社の経営の安定化を図るというならば、シルバーパスを適用するとか、そういうことでやれば--都市整備でお金を出してですよ。利用者はふえるし、高齢者には喜ばれるし、経営は安定するということになると思いますよ。実際に「ゆりかもめ」とか臨海高速鉄道は割引率七一%なんですね。京王電鉄は七六%、西武鉄道では最大八六%の割引率です。もともとの普通運賃が高い多摩都市モノレールですけれども、せめて七一%までこの割引率を引き上げれば、三カ月定期で千五百円から三千円、一年では六千円から一万二千円程度、学生の負担を減らすことができるんです。逆にいえば、現在はそれだけ重い負担を学生とその家族に負わせているということになるわけです。
 通学定期の割引制度というのは教育基本法でうたわれた教育の機会均等等の理念、すなわち親の経済力のあるなしにかかわらず、だれもが安心して大学で学ぶ権利を保障するための制度の一つとしてつくられたものですから、この精神に立って、通学定期の割引率の引き上げの努力を進めることを求めまして、質問を終わります。

○いのつめ委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後三時六分休憩

   午後三時二十分開議

○いのつめ委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○佐藤委員 本日は事務事業質疑に当たって大きく四点、土地の利用、住宅政策の課題、災害対策、そして人の活動を支える都市基盤整備の観点から質疑をさせていただきます。
 まず土地利用についてです。一つの事例を挙げます。ある寺院が既存の墓地のエリアに隣接する住宅地を墓地にするために買い増していった結果、三方が墓地に囲まれるように住宅が残った事例がございました。これらは墓埋法--墓地、埋葬等に関する法律、条例のもとで許可を得て拡張されたものでありますが、しかし、残された住宅は生活をする人から見て快適な生活環境にあるかは大変疑問な状況でありました。今後、高齢化が進み、家族形態も変わっていく中で、墓地の建設は必要なところではありますけれども、一方、近隣住民の生活環境保持については、重ねて陳情や訴訟も提起されていることは周知のとおりです。墓埋法の観点、公衆衛生であったり、墓地の適正な運営管理の観点から許認可を行うことなどを規定する観点とは別に、まちづくりの観点からの取り組みも必要と考えるところです。
 そこでまず都市計画法には都市施設の一つとして墓園がありますけれども、都市計画墓園とはどのような制度かお伺いをいたします。

○安井理事 都市計画に定めます都市計画墓園は、国が定めております都市計画運用指針におきまして、自然的環境を有する静寂な土地に設置する、主として墓地の設置の用に供することを目的とする公共空地と定義されてございます。都市計画道路や都市計画公園などの都市施設と同様でございまして、原則として地方自治体が公共事業として整備するものでございます。
 今お話の中で、区内にある寺院の例が挙げられましたけれども、このような一般的な寺院に附属する墓地は都市計画としての都市施設でなく、寺院が設置、管理しているものでございます。

○佐藤委員 また、重ねて都市計画法には良好かつ安全な市街地の形成、そして無秩序な市街化の防止を目的とした開発許可制度がありますけれども、墓地はどのような位置づけになっているかお伺いをいたします。

○藤塚民間開発担当部長 都市計画法に基づく開発許可制度でございますが、今お話にございましたように、無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図ることにより、安全で良好な宅地環境の整備を図ることを目的として設けられた制度でございます。
 墓地は、開発許可制度におきまして、墓園として、野球場、陸上競技場、遊園地などとともに規模が大規模な一ヘクタール以上のものを第二種特定工作物と規定されております。この第二種特定工作物に該当いたします墓地の建設に当たりまして、道路の新設や変更、または切り土や盛り土による造成など、土地の区画形質の変更に該当する場合は都道府県知事の開発の許可を要することになっております。
 なお、規模が一ヘクタールに満たない墓地開発につきましては、開発許可の対象外でございます。

○佐藤委員 今ご答弁をいただきましたように、区内には住宅の中で一ヘクタール未満の墓地もあるわけですけれども、こうした都市計画法の規制の対象にも当たらないという状況にあります。
 さらに一方、都市計画法上、用途地域が定められているところです。用途地域は、例えばパチンコ店などの遊技、風俗施設は学校の隣ではないところにとか、あるいは穏やかな環境が必要な老人ホームは工業専用地域では建てないとかというような形で、人の暮らしやリズムに応じて、その用途の混在を防ぐことを目的として、環境問題の発生を防止したり、必要とされる都市機能を配置構想に沿って土地利用を誘導する役割があるところでございます。そういう観点で、まちづくりの観点から一般の墓地の立地はどのように取り扱われているかお伺いをいたします。

○安井理事 都市計画法に基づく都市施設となっていない寺院に附属する墓地は、都市計画法による立地規制や誘導の対象外でございます。また、墓地そのものは建築物ではございませんので、用途地域の指定に基づき運用される建築基準法の用途規制の対象にもなってございません。
 なお、一般的な墓地の立地につきましては、墓地、埋葬等に関する法律に基づきまして、地方自治体が許可などを行うこととなってございます。

○佐藤委員 以上の質疑の中だけでも、まちの中にある寺院の墓地は、現在建築基準法にも都市計画法からも抜け落ちていることが明らかになったところです。今後、高齢化が進んで家族の形態が変わっていく今日、墓地建設はこれからますます進んでいきます。そうした中で、墓地に対して都市計画の中で明確な位置づけを与えずに、まちのあいている空間に無秩序に墓地が生まれる現況が望ましい状況とはいえないのではないでしょうか。現在ある用途地域や開発許可制度などの規制が高度成長期における無秩序な開発に対する危機感から整備されてきたように、現在顕在化してきている課題について、改めてその概念を整理し位置づけていく必要があると考えます。人の生死は隣り合わせであるものの、そうした弔いであったりとかが非日常の中で、その近隣の住民にのみそうした負担をさせることなく、生活環境の保持の観点から、改めて墓地の位置づけを整理して、地区区分を明確にする必要があると考えます。
 その取り組みを要望しまして、次に都市計画道路についてお伺いをいたします。
 都市計画道路については、現在、区部で整備率が約六割ということで、現在事業中の路線を除いても、まだまだ多くの路線が未整備で残されているところです。一方で、計画決定から約半世紀が経過して、社会状況も変化をしている中、本当に整備が必要なのかどうか、都市計画の見直しが必要と考えます。
 事業概要によれば、区部では現行の都市計画道路の事業化計画を策定した際に、今後とも必要性が認められるかについて検証を行ったとあります。まず、いつどのように検証を行ったのかお伺いをいたします。

○藤井都市基盤部長 区部の都市計画道路につきましては、平成十六年に新たな事業化計画である区部における都市計画道路の整備方針を策定しておりますが、その中で未着手の都市計画道路につきまして必要性の検証を行っております。
 この事業化計画の策定に当たっては、都と二十三区で合同の策定検討会議を設置し、平成十四年度から十五年度にかけて調査検討を行っております。その際、交通、防災、環境、法律などの分野の学識経験者で構成する専門アドバイザー委員会を設置し、専門的見地からの助言を受けるとともに、パブリックコメントを実施し、広く都民の意見を聴取しております。こうした一連の検討の中で都市計画道路の必要性の検証について実施したものでございます。

○佐藤委員 今ご答弁をいただきましたその必要性の検証、具体的にどのような基準で行ったのか、またその結果どうなったのかお伺いをいたします。

○藤井都市基盤部長 必要性の検証に当たりましては、まず首都東京の抱える道路整備の課題や東京の目指すべき都市像等を踏まえまして、都市計画道路整備における四つの基本目標、活力、安心、環境、暮らしを設定し、これらの基本目標に基づき、自動車交通混雑の緩和への貢献、防災性向上、バス交通を支える道路網、地域のまちづくり支援など、道路の必要性に関する評価項目を設定いたしました。
 この評価項目に基づき、未着手の路線すべてを対象に、一路線ずつ検証した結果、五つの路線を除いて必要性が確認されました。
 明確に必要性が確認されなかった五つの路線につきましては、都市計画の見直し候補として選定いたしまして、現在、安全で円滑な交通の確保などに留意しながら、まちづくりと整合のとれた見直しについて検討を進めております。

○佐藤委員 今ご答弁をいただきました見直しの候補とした路線が五路線というのは全体に比べて割合として大変少ないと考えます。線が引かれているところは権利の制限がかかっているのはいうまでもありません。その間、三階建てまでは建築できるように、都としては制限を緩和しているとはいえ、いずれ取り壊されると思えば建築も見合わせるのが人の動向だと思います。また、地下の方はつくれませんから、例えば地下を利用した駐車場の建設もできない状況で土地の利活用は進んでいないという現状はあるのではないでしょうか。また、不動産取引でも線がかかっていることは当然に影響が出ているところです。また、都市計画道路が整備されることによって、例えばバスの運行の定時性や速達性が確保されて、バス路線の拡充が図られることも期待ができる中、それが進まないことによって事業が停滞している状況もあります。
 一方で、線が引かれているものの時代環境が変わって、車の交通量のその増加を見込んで決定された線も、そうした需要ではなくて、むしろ今現在、緑の遊歩道として生活に定着をしている箇所もあるところです。
 また、事業着手まで賃貸住宅として稼働させているような場合は格別、賃借人の立ち退きを早々に完了して、事業着手されれば、取り壊す費用は事業者負担となるということで、そのまま崩れ落ちるようなアパートも放置されていて、治安が危うい箇所もあります。一義的にはその所有者の責任というのも見解の一つではありますけれども、そうした行動を決定している中には、こうした施策の中で着手されないままになっていることから起きていることも原因の一つと考えます。また、真っすぐに線を引いて、道路の拡幅とは異なって立ち退きが必要であったりとかいう中で実現はますます困難な状況もあると思います。
 十年、十二年ごとに整備に係る方針を決定する際に、パブリックコメントを実施しているとのことですけれども、一路線一路線、地域の住民に対して流通等々必要性について説明をし切れるか、またその描く将来像が住民が望む将来像と一致しているか、あるいは現在の生活環境の課題との対応はどうなっているのか、その地域の率直な住民の意見を反映させる仕組みなども含めて、検証の過程を含めて、さらに見直しを進めるべきと考えますが、見解を伺います。

○藤井都市基盤部長 平成十六年に策定いたしました都市計画道路の整備方針では、その検討の過程におきまして、まず平成十五年三月に道路整備の基本理念と基本目標や道路の必要性の検証を含めた今後の検討の方向性を中間のまとめとして取りまとめ、パブリックコメントを実施しております。
 そこでいただいた都民からの意見を参考に、必要性の検証、優先整備路線の選定、長期にわたり未着手となっている区間への対応方策など、具体の検討を進め、平成十五年十二月に整備方針案として取りまとめ、改めてパブリックコメントを実施いたしました。
 こうした過程に加えまして、地元自治体の意見や学識経験者の助言を踏まえて策定した都市計画道路の整備方針において、必要性が確認された路線につきましては、現時点で見直しを行うことは考えてございません。
 今後とも快適で利便性の高い都市生活の実現に向け、計画的、効率的に都市計画道路網の整備を進めてまいります。

○佐藤委員 都市は本当に私がいうまでもなく白紙に描くのではなくて、これまでの長年の土地利用が反映されているところでございます。田畑が都市になれば、そうした縦横の区画ができますし、古墳の跡地のまちなどでは前方後円墳型に沿った道ができたりしているところです。現在の区画を生かした都市計画道路、時代環境を活用する住民の意見を反映することを次回の方針策定の直前まで検証しないということではなくて、これまで決定をしている、この半世紀経過している中で、なかなかその声を反映させることができなかった住民の意見を聴取するなど、次回の見直しに向けて取り組みを着手していただくことを要望します。
 次に、住宅政策の課題についてお伺いをいたします。
 日本の住宅政策については、住宅金融公庫融資を経由して中間階層に対しての支援が集中してきたといわれます。一方で、低所得者向けの住宅供給は残余的な施策とされてきたといわれています。持ち家セクターあるいは賃貸セクター、その二重構造の中で、また逆に、そうした二重構造、また公営住宅を初めとする住宅供給は少量であり、民営借家の供給を援助する施策、その住宅保証を念頭に置いた入居者に対する家賃補助の制度はほとんどないという指摘があります。まずは東京都における所有関係別の住宅ストックの数及び構成比についてお伺いをいたします。

○香山住宅政策担当部長 平成二十年に総務省が行いました住宅・土地統計調査によりますと、都内の住宅ストックの総数は六百七十八万戸であります。そのうち、居住世帯のありかつ所有関係が判明している住宅数は五百五十六万戸でございます。この五百五十六万戸の所有関係の割合ですが、持ち家が二百六十五万戸、四七・七%。借家が二百九十一万戸で五二・三%でございます。この借家のうち、民営借家が三九・七%、公営の借家が四・九%、都市再生機構、公社の借家が四・一%、給与住宅が三・六%となっております。

○佐藤委員 今ご答弁をいただいたように、持ち家が四七・七%、借家は五二・三%となっているところです。その中で、公営住宅はわずかに五%の中、民営借家は三九・七%となっている現状があります。
 近年、厳しい経済状況、特に若年層での不安定雇用の増大の中、住宅ローンを組むことは非常に困難であり、賃貸住宅はこれまでの持ち家を持つまでのつなぎとしてではなく、ずっと住み続ける住宅になっています。そういう意味で、東京の住宅における民間賃貸住宅の重要性はますます大きくなっていると考えます。
 そこで、東京の民間賃貸住宅の質について、持ち家と比較した場合にどういう状況にあるか、お伺いをいたします。

○香山住宅政策担当部長 都内の持ち家と民間賃貸住宅の質の比較についてでございます。
 そもそも持ち家と賃貸住宅では住宅にお住まいになる世帯の人数構成、年齢構成が異なっているため、数字において質を一概に比較することは困難であります。しかしながら、平成二十年に総務省が行いました住宅・土地統計調査によりますと、都内の住宅につきまして、次のような数字となってございます。
 平均床面積につきましては、持ち家の戸建て住宅が百十・七平米、同じく持ち家の共同住宅が六十五・八平米であるのに対しまして、民営借家の平均床面積は三十四・八平米でございます。なお、平均世帯人数は持ち家戸建て住宅が二・八八人、持ち家共同住宅が二・三〇人に対しまして民営借家が一・五九人となっております。
 また、省エネルギーのための二重サッシ、または複層ガラスの窓がある住宅の割合は、持ち家一三%に対しまして、民営借家四・三%でございます。バリアフリー化のための設備がある住宅の割合は、持ち家六六・一%に対しまして民営借家二三%でございます。
 なお、世帯主の平均年齢でございますが、持ち家が五十八・七歳に対しまして、民営借家が四十一・五歳となってございます。

○佐藤委員 今お話をいただきましたように、持ち家と借家については質的な物質的にも差があるところでございます。
 また、最初にまくら言葉として、世帯や世帯構成人数についても違うというお話がありましたけれども、逆にそれは家族を持っている人は持ち家などのその住宅ローンを持てるような、そうした安定した経済状況を持っている一方で、例えば上京をしてきた一人の若者がひとりでその賃貸住宅に住んでいるとか、それは最終的に結婚をして家族を持って持ち家を持っていくという昔のそういう流れであれば格別、今はそうしたひとりで暮らしているという、そして、ひとりで暮らしている中でそうした劣悪な住居で生活をしているという実態も実は反映していると考えております。
 民間賃貸住宅の質の向上が逆にそういう意味では必要になってくると考えますが、そうした質の向上を図っていくためには、質のよい民間住宅がつくられていくよう、その住宅建築に係る助成制度などが必要と考えますが、都の見解を伺います。

○山口民間住宅施策推進担当部長 東京都は政策目的に応じまして、良質な民間賃貸住宅が市場に供給されるよう必要な助成事業を実施してございます。
 具体的には、まず高齢者向けとして、高齢者の安全で安定した居住の確保を目的とした高齢者向け優良賃貸住宅供給助成事業によりまして、区市町村を通じた助成事業を行い、二十一年度末まで約六百戸を整備されており、今後とも拡充に努めてまいります。
 次に、子育て世帯向けとして、子育てしやすい住まいの技術情報を取りまとめた子育てに配慮した住宅のガイドブック、これは本年五月に作成したものでございますが、この考え方に基づきまして、子どもの安全の確保や子育て支援施設の併設などにも配慮した子育て世帯向け優良賃貸住宅供給助成事業をモデル事業として実施することとしております。
 今後三年間で三百戸の賃貸住宅を供給することといたしまして、モデル事業の実施後は区市町村や民間による子育て世帯向けの賃貸住宅の供給を誘導していくということにしております。

○佐藤委員 今年度から子育て世帯に対しての地域優良賃貸住宅制度を活用してのモデル事業を始めているということで、区市町村と今後連携して拡大を図っていくということで期待をしております。
 先ほどの議論の中で高齢者向けに関して、その市区町村の財政負担について改善して拡大を図っていくという議論がございました。そうしたこれまでの取り組みにおける課題も生かしつつ、ぜひ展開をしていただきたいと思います。
 さて、持ち家を有すること、持ち家に住もうということに多くの人々の気持ちが向かうのは高齢になったときなどに明け渡しを迫られる懸念など、安定した居住を確保する、そうした点にも理由があるところです。
 こうした高齢者における賃貸住宅における居住の安定を確保するための施策を図ることも重要と考えますが、都の見解を伺います。

○香山住宅政策担当部長 賃貸住宅における高齢者の居住の安定確保についてでございますが、先ほどの答弁にもございましたように、高齢者向け優良賃貸住宅供給助成事業を実施しているところでございますが、これに加えまして面積要件や設備などの条件を満たし、高齢者等の入居を拒まない賃貸住宅につきまして、高齢者の居住の安定確保に関する法律に基づき、登録及びその情報提供を実施しております。このほか、都独自の取り組みといたしまして、東京シニア円滑入居賃貸住宅情報登録・閲覧制度も実施しているところでございます。

○佐藤委員 今お話しいただきました普及啓発などの施策含めて、また東京都の報告団体である防災・建築まちづくりセンターでは安心居住制度の取り組みをしていらっしゃいます。私はある事例の相談を受けて、そこのセンターを知りましたけれども、高齢者の入居を大家さんが拒む理由として、独居、単独での入居の場合にお葬式の葬儀の片づけであったりとか、残存家具の片づけであったりとか、また生存中の見回りの部分とかで大変不安を抱える大家、貸し主が多いという実態を踏まえて、そうした施策を展開したというふうに聞いております。さまざまな具体的な施策を含めて、高齢者の居住の安定について施策を進めていただきたいと思います。
 また、民営借家の入居者に対する家賃補助は、各市区町村では定住対策として行われているところもありますけれども、住宅保証の不公平を緩和する有力な手段と位置づけられるものでございます。公営住宅に、できる世帯できない世帯双方に、公費の、行政のこの施策が届くことが理由です。建設の支援だけではなくて、家賃補助を使ってストックを利用して公平性を担保する政策として、こうした民間借家の入居者に対する家賃補助についての都の見解を伺います。

○香山住宅政策担当部長 民営借家の入居者に対する家賃補助についてでございますが、住宅政策の基本的な考え方は平成十八年九月に閣議決定されました住生活基本計画の基本方針の中に示されているとおり、豊かな住生活は人々のニーズが反映される市場において、一人一人がみずから努力することを通じて実現されることが基本であると考えております。
 都におきましても、この基本方針にのっとりまして、市場の中で都民が自助努力により、豊かな住生活を実現できるよう施策を進めているところでございます。したがいまして、委員のご指摘のような施策の対象を限定することなく、一般の民間賃貸住宅の入居者に対して家賃補助を行うことは、限りある財政、財源を有効に活用していくという観点からも考えてございません。

○佐藤委員 自助努力ということでお話がありましたけれども、企業の福利厚生の中で提供される住宅であったりとか、家族形態が多様化したり、雇用状況が変化する中で、民間借家の質の向上は住宅の保証にあって不可欠と考えます。
 貸し主の建設、また借り主への補助を含めて総合的に支援をしていくことが、単に物を消費するのと住宅は違いますから、住居の保証という意味で施策が不可欠と考えております。
 持ち家を取得したとしても、その不動産資産の価値が下がる中で無理して持ち家を持ったことによるローン破綻であったりとか、差し押さえ、競売といった事態があることも注視して、民間賃貸住宅の質の向上、そして選択の幅がふえるように一層の施策の推進をお願いして次の質問に移ります。
 民間住宅について、先ほどお伺いをいたしましたけれども、公的な賃貸住宅である都営住宅についても伺います。
 葛飾区においては、多くの都営住宅があって、最近建てかえられた住宅もある一方、しばらく使用していく建物も存在しております。都営住宅の質の向上、維持管理についてどのように取り組んでいるか伺います。

○永島営繕担当部長 都営住宅は、都民の住宅セーフティーネットであり、建てかえや修繕などにより適切に維持更新を図り、真に住宅に困窮する都民に対して公平かつ的確に供給していくことが必要でございます。
 都営住宅の維持管理といたしましては、屋上防水や外壁の改修、手すりの取りかえや鉄部の塗装、流し台やレンジフードの取りかえなど、建物や設備について計画的な修繕を実施しております。さらに、既設住棟へのエレベーターの設置、高齢者や障害者向けの手すりの取りつけやインターホン設置など、バリアフリー化に向けた住宅設備の改善も実施しております。
 また、建てかえにつきましては、老朽化した住宅の建てかえを適切に進め、質の向上を図るとともに、敷地を有効利用して用地を創出し、地域のまちづくりに活用しております。

○佐藤委員 時代に応じた設備、技術を適用し、利用者の視点から質の確保をしていっていただきたいと思います。また、建てかえに当たってできてくるその用地を活用しながら、まちづくりについての課題解決に向けた活用をぜひお願いをしたいと思います。
 そうした都営住宅でございますけれども、都営住宅の入居のあり方についてお伺いをいたします。
 犯罪被害者や自殺者遺族に対しては、現在住んでいる住宅に居住し続けることは全く困難でございます。都営住宅に入居できるよう支援が不可欠と考えますが、現状の取り組みについて伺います。

○岡沢経営改革担当部長 お尋ねの犯罪被害者世帯につきましては、募集に際しまして優遇抽せんの対象といたしまして、五倍の当せん率のある抽せんを実施しているとこでございます。
 また、自殺者のご遺族につきましては、その方々がいわゆるひとり親世帯に当たるという場合には、七倍の優遇抽せんの対象としております。

○佐藤委員 優遇抽せん、抽せんのその倍率を優遇しているといっても、その入居は不確定な状況が今の現状であります。
 火災の被災者については、公募の例外として特定入居が認められると承知しております。犯罪被害者や自殺者遺族についても、きょう、あすにも住宅が必要であることは変わりありません。抽せんによらずに、都営住宅への迅速な入居を認めるべきと考えますが見解を伺います。

○岡沢経営改革担当部長 都営住宅の入居者決定方法でございますけれども、これは公営住宅法におきまして、原則として公募というふうに規定されております。この公募の原則の例外でございますけども、これは法令によりまして災害、不良住宅の撤去等の場合に限定されているものでございます。
 お尋ねの火災の被災者につきましては、災害の場合に含まれて対象となっておりまして、公募原則の例外となってございます。

○佐藤委員 犯罪被害者等に対しては、平成十七年十二月二十六日付で国土交通省住宅局長から犯罪被害者等の公営住宅への入居についての通知も出ているところです。都営住宅への目的外使用も可能としている内容であります。こうした目的外使用も認めることによって、犯罪被害者等の居住の安定を図り、その自立を支援すべきと考えますが見解を伺います。

○岡沢経営改革担当部長 今お話しの国土交通省通知によりますと、犯罪被害者等の公営住宅への入居に関しまして、目的外使用につきましては公営住宅の本来の入居対象者の入居を阻害しないこと等を前提に認めるということになってございます。このため、応募倍率が極めて高い都営住宅の現状を踏まえますと、目的外使用を認める状況にはないと考えているところでございます。

○佐藤委員 今応募倍率が高いというお話をいただきましたけれども、応募倍率が高い中で五倍の優遇倍率をしたところで安定した居住の確保はできないということにもなります。実際、この国土交通省の通知が出たその趣旨は、自治体として持っている手段を活用して、犯罪被害者の被害の回復に対して居所を安定的に提供していくために何ができるのか、その手段の幅を広げるがために、この公営住宅のその使用について、できるのだということを通知したものになっております。緊急で、血のりとかがあって、そこで暮らすことができない犯罪被害者に対してのその目的外使用、一年を超えないとしている中でも、その一年の中で次の居住先なども探すこともできると思います。そうした被害の回復に向けての支援をしていくことを強く求めまして次の質問に移ります。
 次に、災害対策について伺います。
 事前のまず防災都市づくりについて伺います。区部の東部は地盤が弱く、市街化が早くから進み、古い木造建物が多い状況です。加えて、道路が狭く住宅が特に密集した木造住宅地域が広がっています。このような地域では、地震が起きた際、多くの被害が発生すると懸念されます。葛飾区の立石、四つ木地区は高齢化が進み、木造住宅が密集しております。阪神・淡路大震災ではこうした地域での被害が大きかったところです。この改善は、いつ震災が起こるかわからない今、急務の状況であります。
 そこで、都の防災都市づくり推進計画で重点整備地域に指定している立石、四つ木地区のこれまでの整備状況と今後の取り組みについて伺います。

○藤塚民間開発担当部長 立石、四つ木地区でございますが、住工混在の密集地域であり、防災都市づくり推進計画において約百九十二ヘクタールを重点整備地域に指定しております。そのうち、東四つ木地区と四つ木一、二丁目地区の二地区では、木造住宅密集地域整備事業を実施し、老朽建築物の建てかえや道路、公園の整備などを行っております。また平和橋通り地区及び奥戸街道地区などでの都市防災不燃化促進事業や京成電鉄押上線附属街路の整備などにより、延焼遮断帯の形成などを進めております。
 これまでの取り組みによりまして、不燃領域率は平成八年の五三%から十八年には六〇%と七ポイント改善しております。また延焼遮断帯形成率は、平成八年の七〇%から十八年には七六%となり、六ポイント改善するなど、市街地の防災性が向上しております。
 今後の取り組みにつきましては、地元自治体と共同して策定いたしました防災都市づくり推進計画の整備プログラムに基づき、四ツ木駅周辺では区が引き続き主要生活道路や公園の整備に取り組んでまいります。
 あわせて平成二十三年度の都市計画決定を目指し、地区計画等を導入するなど、市街地の不燃化等に効果のある事業や規制誘導策を重層的に実施してまいります。
 また、立石駅から区役所にかけましては、歩行空間や広場の確保などのために地区計画を活用したまちづくりを進めるほか、立石駅周辺では市街地再開発事業などにより、駅前広場などの整備を行うこととしております。
 都といたしましても、引き続き地元区を初め、さまざまな主体と連携し、当地区の防災性向上に取り組んでまいります。

○佐藤委員 地元区と連携して、ぜひ着実に進めていただきたいと思います。
 今ご答弁をいただきました重点整備地域に指定されている立石、四つ木地区に隣接した堀切地区も平和橋通り以西で荒川に挟まれた地区は同様に狭い道路が入り組んでいて、古い建物も多い木造住宅密集地域であります。この堀切地区の今後の整備予定について、お伺いをいたします。

○藤塚民間開発担当部長 堀切地区でございますが、住宅と工場等が混在する地域で細街路や老朽木造建築物が多いなど防災上の課題を抱えており、防災都市づくり推進計画で整備地域に指定しております。
 当地区では、平成十八年に地元住民により設立された協議会がまちづくりについて検討を進め、本年四月にはまちづくり構想を取りまとめ、区に提出したところでございます。
 今後、区では地元の提案を踏まえ、木造住宅密集地域整備事業による整備や地区計画などの導入について調査検討していくこととしております。
 都といたしましては、防災性の向上や良好なまちづくりにつながる、このような地域の取り組みを支援してまいります。

○佐藤委員 堀切地区は、本当に細い道が入り組んでいて車もなかなか入れない地区です。緊急車両が通れる幅員の道路の整備は、災害ばかりでなくて平時としても必要なところです。また、現在荒川付近の地盤沈下が著しい中、治水の一環として荒川橋梁の整備が進められているところです。これを機に、改めて治水とともに震災、災害対策整備に向けて取り組みを進めていただきたいと思います。
 次に、震災後の復興、特に住宅の復興についてお伺いをいたします。
 阪神大震災でも震災後、住宅の復興にはさまざまな問題が生じて時間を要したところですが、都として住宅の震災後の復興に関して、どのような検討を行ってきたかお伺いいたします。

○香山住宅政策担当部長 都では、平成七年に発生いたしました阪神・淡路大震災を受けまして、震災復興に関して調査を行い、この調査をもとに東京都震災復興マニュアルを策定することを目的といたしまして、平成九年度に東京都震災復興検討委員会を設置しております。
 この委員会には都市復興部会、福祉保健復興部会、産業復興部会とともに住宅復興部会を設置いたしまして、その中で住宅再建支援のあり方や住宅再建支援策の体系化などについて検討を行っております。
 この検討の結果を踏まえまして、平成十五年三月に地域による新しい協働復興の仕組みを提案する東京都震災復興マニュアルを策定してございます。マニュアル策定後も状況の変化に応じまして、適宜マニュアルの改訂を行っているところでございます。

○佐藤委員 個別の問題として、例えばマンションであれば、マンション再建の前提となる合意形成に大きな障害があったり、あるいは賃貸住宅でその住宅が倒壊してしまった場合に行き場を失ったり、賃貸人との紛争も生じているところです。
 また阪神・淡路大震災では、仮設住宅の建設に当たっては、生活圏から遠隔地であったり、精神的にそうした中で追い詰められる例もあったと聞いております。
 都として、こういったケースにどのような対策を考えているかお伺いをいたします。

○香山住宅政策担当部長 ご指摘の点につきまして、東京都震災復興マニュアルにおいて掲げられている内容は以下のとおりでございます。
 被災後のマンション再建につきましては、管理組合や区市町村等からの要請に基づき、財団法人東京都防災・建築まちづくりセンターを通じた合意形成の促進に向けてのアドバイザーの派遣等を行うこととしてございます。
 住宅を失った方で自力で住宅を確保できない方々に対しましては、公共住宅の提供を行うこととしてございますが、これに加えまして事前協定に基づき、社団法人東京都宅地建物取引業協会等の協力団体を通じまして確保いたしました民間賃貸住宅の借り上げによる一時提供等により対応していくこととしております。
 また、応急仮設住宅の建設に当たりましては、公有地を初め、個人所有の民有地も含めまして、多様な用地を確保して対応していくこととしてございます。
 これらによりまして、被災者の居住の場の確保に努めることといたしております。

○佐藤委員 ご答弁をいただきました内容の中で、そうしたハード面で実際に住居を確保して居所を提供していくということとともに、経済的な側面、あるいは法的な側面といったソフト面での体制が不可欠なところと考えます。
 神戸の復興の陰では個人が二重ローンを組んで建物を再建したり、あるいは法的な側面でいえば、例えば建物が倒壊した土地では権利関係がふくそうしたりとかして権利関係が確定しなかったりすれば、新たな建物も建たずに迅速な復興の障害ともなっているところです。
 都は、平成十六年に賃貸借に関するガイドラインを策定している、平時に関してガイドラインを策定しているところですけれども、不動産賃貸借関係は通常の立ち退きでも紛争が絶えないところ、災害時は改めてその費用負担について紛争が重なるところです。そうした権利実現に向けた公費負担のあり方や専門家、士業との関係構築など、準備できるところから始めるべきと考えますが取り組みを伺います。

○鈴木住宅政策推進部長 ただいまガイドラインのお話が出ましたが、震災時におきましては平常時と異なりまして、住宅の賃貸借契約に係る紛争を類型化するといったようなことが大変困難でございます。そうしたことから標準的な紛争防止ガイドラインを作成するのにはなじまないと考えております。
 東京都では、先ほど来の答弁にありました震災復興マニュアルの中で、発災後の時間経過に沿って既にさまざまな対応策を考えているところでございます。状況に応じて、東京都、あるいは区市町村に住宅問題の相談窓口も設置することとしております。
 なお、不動産取引に関する紛争解決につきましては、弁護士の方々にはこれまでにも相談窓口のほか、さまざまご協力をいただいております。こうした関係を平常時に限らず、震災時にも活用していきたいと考えております。
 今後とも、いろいろな事例などについて研究をしていきたいと考えております。

○佐藤委員 震災時については類型化がなじまないというお話がありました。そういう意味でも個別の相談窓口などの設置は大変重要なことと考えます。
 阪神・淡路大震災では総合法律支援法もない中で、その弁護士費用などについて公費負担を入れるかどうか、国の方で、それ自体が震災後に議論されたところであります。しかしながら、法律扶助のスキームを使いながら、しかし資力基準を緩和して中間層に国費を入れてその権利実現についてのインフラを整えてきた経過があります。その公共的な必要性についても、事前に関係機関、法務省であったりとかと協議をいただくほか、あるいは今協力いただいている弁護士というお話がありましたけれども、個人の弁護士のみならず、弁護士会、司法書士会、税理士会、さまざまな士業と関係を構築して、迅速にそうした体制を整えられるように従来から関係を構築していただきたいと考えます。
 阪神・淡路大震災では仮設住宅から全員が出られたのは五年後であったと聞いております。そういう意味でも、一時避難場所、仮設住宅の建設の用地確保は大変重要なことで、全庁的に精力的に取り組まれるよう要望するとともに、あわせてソフト面での、そうした関係機関との関係構築、制度の調査など、ぜひ着手をしていただきたいと思います。
 四点目として、人の活動、移動を支える都市整備の観点から、最後に二つお伺いをいたします。
 京成電鉄では、先般、羽田空港、成田スカイアクセスの開業をしたところでございます。この京成線が通る葛飾区の京成高砂駅付近は京成本線、北総線、京成金町線の三線が結節しているため、ピーク時の遮断時間が四十分以上になるあかずの踏切で慢性的な交通渋滞、鉄道による地域分断など多く問題が生じているところです。開業前にこれまでもこの当委員会でも取り上げられている箇所でありますが、変わらない状況が続いているところです。成田スカイアクセスの開業に合わせて京成金町線を高架化するとともに、駅に直結する通路やエレベーターを設置しておりますけれども、こうした踏切の問題は抜本的な解消に至っていない状況です。
 改めて、この京成高砂駅付近の踏切問題の抜本的な解消に向けての進捗状況について伺います。

○藤井都市基盤部長 京成高砂駅付近の踏切対策についてでございますけれども、都は首都東京の魅力向上や国際競争力の強化等を目的として、重点的かつ計画的に多様な踏切対策を進めていくため、平成十六年六月に踏切対策基本方針を策定いたしました。
 お尋ねの京成高砂駅付近につきましては、この中で鉄道立体化の可能性を検討する、鉄道立体化の検討対象区間である二十区間の一つに位置づけております。
 都は、地元区が設置した勉強会に参画し検討を行ってまいりましたが、京成高砂駅付近の道路と鉄道の立体交差につきましては、駅直近にある車庫の取り扱いや駅前広場の整備を含めた地域のまちづくりなどの課題がございます。

○佐藤委員 高砂駅付近の道路と鉄道の立体交差化には車庫の取り扱いや駅前広場などの地域のまちづくりが課題であるとご答弁をいただきました。そこで、こうした課題について、まちづくりについて都はどのように取り組んでいくのかお伺いをいたします。

○遠藤市街地整備部長 高砂駅周辺地区でございますけども、この地区につきましては地元葛飾区が都市計画のマスタープランにおきまして地域生活拠点というふうな位置づけをしている地区でございます。また、都の都市づくりビジョンにおきましては、商業・業務機能の集積や良好な居住機能の整備などにより、回遊性と利便性の高い複合市街地を目指す、このようなことを地区の将来像と示しているところでございます。こうした状況の中で、都はこれまで高砂駅周辺の駅前広場など、まちづくりについてみずから調査を実施いたしますとともに、地元区が設置いたしましたまちづくりの研究会に関係機関とともに参画いたしまして、まちづくりの検討を行ってきたところでございます。
 一方、地元におきましては、平成十四年度に町会や商店会による高砂地区開発協議会が組織されまして、さまざまな活動を経まして、まちづくり基本構想案を取りまとめ、昨年の六月に葛飾区の方へ提案を行っております。この構想案の中で京成電鉄の車庫機能につきまして、現在建てかえ中の都営住宅、高砂四丁目団地の敷地へ移転させることも提案されてございます。
 都営高砂四丁目団地につきましては、一期事業が平成二十三年度、二期事業が平成二十六年度の完成の予定で建てかえ事業が進められておりまして、これにより創出される一定規模の用地の活用につきまして、具体的な検討を始める段階に来てございます。
 都といたしましては、このような状況を踏まえまして駅周辺のまちづくりの推進に向けて引き続き調査を進めますとともに、その情報を適宜提供するなど、地域のまちづくりの取り組みに、区とも連携いたしまして積極的に支援をしてまいります。

○佐藤委員 都営住宅の建てかえ、この機会をとらえて、具体的な解決手段の提示をこれからもしていただきたいと思います。また、地元区においても、この周辺のまちづくりについては、整備の重要性についてランクを上げているところです。ぜひこの踏切問題の解消、また地域のまちづくりに都の積極的な取り組みを進めていただきたいことを要望いたします。
 次に、先般、新聞の中で、猪瀬副知事が副都心線の建設をもって地下鉄の建設は終わったというような発言をされていました。地下鉄の経営の一元化に関連しての発言だとは思いますけれども、区部東部の地域のネットワークを考えたときに、こうした発言が、終わったのかと、いかがかなというふうに思うところでございます。
 そこで、改めてこの東部地域交通ネットワークについてお伺いをいたします。
 地下鉄八号線は、豊洲から住吉、押上、四つ木を経緯して亀有に至る路線であり、十一号線は押上から四つ木を経由して松戸に至る路線です。平成十二年の運輸政策審議会答申十八号で、地下鉄八号線及び十一号線の延伸が平成二十七年までに整備着手することが適当な路線として位置づけられています。改めて、この地下鉄八号線及び十一号線の延伸について、現在の取り組み状況について伺います。

○藤井都市基盤部長 地下鉄八号線及び十一号線の延伸につきましては、沿線区市で構成する地下鉄八・十一号線促進連絡協議会がその実現に向けて調査検討などに取り組んできております。
 この協議会では、昨年度これまでの調査検討の結果を踏まえまして、豊洲-住吉間を第一段階とした整備の検討を進めるなど、今後の取り組みの方向性を確認したところでございます。
 一方、本路線の実現には多額の事業費の確保、事業主体の確立や事業スキームの検討などの課題がございます。都としては、引き続きこれらの課題につきまして関係者とともに検討をしてまいります。

○佐藤委員 地下鉄八号線及び十一号線の延伸についてはさまざまな課題があることを理解いたしました。しかし、豊洲、押上が、掘ることができれば、葛飾から臨海地域への移動も円滑になりますし、また臨海地域に芝浦工科大が来てまた葛飾で開学する東京理科大なども始まるところで、東部として、技術開発の地域であったりとか、そうした地域としてネットワークの構築をしていくことは大変有益であると考えます。
 加えて、区部周辺部の環状公共交通であるメトロセブンの構想については、葛飾区初め、区部東部地域での南北交通の改善にも資する路線になっています。なかなかその実現は、さまざまな課題があると承知をしておりますけれども、例えば武蔵野線が建設をされたことによって、需要が掘り起こされて黒字になっているように、こういったことについても、沿線区とともに検討を行っていくことを要望しまして私からの質疑を終わります。

○遠藤(衛)委員 私からもまちづくりに関して、大きく二点について質問をいたします。
 京王線の連続立体交差化事業に関した京王線調布駅周辺のまちづくりと道路整備についてであります。京王線沿線の調布駅、布田駅、国領駅周辺では、連続立体交差化事業が進み、またこれに関連した交通広場の道路の整備も行われているところでございます。利便性、快適性の高い市の中心市街地にふさわしい拠点の形成に向けて、こうした基盤整備にあわせ、駅周辺のまちづくりを進めることが最も重要であると考えております。
 そこで、次の二点についてお伺いをいたします。
 最初に、調布駅周辺についてでありますが、道路状況については旧甲州街道は歩道に電柱が立ち並び景観を損ねるだけではなく、歩行者などの通行の妨げともなり、災害や台風等の災害時には電柱の倒壊や電線の切断等により、避難や救急活動に甚大な支障が生じることなどから、電線の地中化に取り組まなければならないと考えております。このことについて、調布市としては、中心市街地の活性化に関する法律を活用したまちづくりの一環として考えている状況であります。ついては、この法律に対する取り組みの際、都市整備局が関与する場合には、ぜひ協力支援を強くお願いいたしておきます。
 また、都市計画道路はまだ整備されてない部分があるため、歩道についても未整備な箇所が多く、歩行者にとって安全で快適な空間とは今のところなっていない状況であります。土地の利用状況については、戸建ての木造住宅や平面駐車場も多く、商業・業務ビルは老朽化しているなど、新たな駅前広場にふさわしいまち並みが形成されているとはいえない状況にございます。このような課題を持つ調布駅周辺に対し、調布市の中心市街地としての活性化を図るとともに、人や環境に配慮したまちづくりを進めることは、市にとって重要であり、市民の期待も高く、都としても、積極的に支援を行っていただきたいというふうに思っているところであります。
 そこで、調布駅周辺のまちづくりへの取り組みとして、現在予定されている市街地再開発事業の現況と今後の都の取り組みについてお伺いいたします。

○藤塚民間開発担当部長 調布駅付近でございますが、東京の都市づくりビジョンにおいて、道路と鉄道の立体交差にあわせ、駅周辺のまちづくりを進め、商業、文化、教育、福祉などの生活関連機能の集積、集約化を図りまして、利便性にすぐれたコンパクトな生活拠点として整備することとしております。調布市の都市計画マスタープランにおいても同様に位置づけられており、商業・業務が集積する活力ある複合市街地を目指して、地区計画や市街地再開発事業を活用したまちづくりが進んでいるところでございます。
 現在、調布駅周辺では二地区におきまして市街地再開発事業に向けた権利者の同意が進んでおり、再開発準備組合では来年度の事業化を目指しております。
 調布駅北第一地区では、老朽化した建物が新しく再開発ビルに生まれ変わるとともに、調布駅の南北をつなぐ都市計画道路の整備により、歩道が拡幅され、敷地内には駅前広場に接続いたします歩行者通路が整備されることから、安全で快適な歩行者空間が確保されるものとなっております。
 また、調布駅南口東地区は、調布駅の地下化に伴い整備されます駅前広場に面することから、新たな駅前広場の顔として、周辺のにぎわい拠点となる商業施設や市民の生活を支援いたします公益施設を整備する計画としております。
 これらの市街地再開発事業は、地元調布市の中心市街地の活性化や安全・安心なまちづくりに大きく貢献し、東京のまちづくりにも資することから、都といたしましては財政的支援も含めて、市と連携して事業の推進を支援してまいります。

○遠藤(衛)委員 ありがとうございました。一方、国領駅周辺では北口、南口ともに市街地の再開発事業が完了し、駅前広場や狛江通りも整備されてきております。しかし、京王線をまたぐ南北方向の道路は脆弱で、狛江通りへの交通の集中や狭隘、あるいはまた住宅街への通過交通の流入など、改善すべき課題もあります。
 こうした課題解消に向け、都市整備局が都営住宅の建てかえにあわせて都市計画道路調布三・四・七号線の整備を今進めているところでございますけれども、この調布三・四・七号線の整備の進捗状況についてお伺いいたします。

○藤塚民間開発担当部長 当該地域の都市計画道路調布三・四・七号線でございますが、京王線とアンダーで立体交差いたしまして、甲州街道と品川通りを結ぶ延長約五百八十メートルの区間でございます。市内の南北方向の道路ネットワークを形成するとともに、住宅地等の生活道路へ流入する通過交通を解消する重要な路線であり、早期に整備する必要がございます。
 この調布三・四・七号線の整備は、老朽化した都営住宅等の建てかえにあわせ、住宅市街地総合整備事業を活用いたしまして、地元市と連携して行う公園、緑道の整備、区画道路の再整備などと一体的に行うことにより、緑豊かな居住環境や安全でゆとりある歩行者空間のネットワークを形成するなど、地域のまちづくりに大きく寄与するものでございます。
 調布三・四・七号線整備の進捗状況でございますが、平成十九年度に事業着手いたしまして、現在、用地取得は約九七%まで進んでおります。
 また、工事につきましては、京王線交差部では本年一月、京王電鉄と施行協定を締結して、三月から工事に着手しております。その他の区間では、本年度下水管の敷設工事に着手する予定でございます。
 平成二十四年度末の開通を目指し、引き続き事業の推進に全力で取り組んでまいります。

○遠藤(衛)委員 三・四・七号線ですが、これは先ほどいいましたように、国領駅周辺の狭隘道路に流れ込んでいる通行、車の解消にもつながりますので、ぜひひとつ精力的に努めていただきたいというふうに思ってます。
 次に、何人かからも出ておりますけども、都営住宅の建てかえと都市づくりについて質問いたします。
 調布市には、昭和三十年代に建設された千戸を超える大規模な都営住宅団地があります。これは仙川アパートであります。この団地は、かつて都が建てかえを計画して、自治会や居住者への説明に入ったのでございますけども、居住者の意向がまとまらず中断をした経緯があります。しかし、ことしの九月になって自治会から都に対して建てかえの要望が出されたと聞いております。仙川アパートの老朽化はかなり進んでおりますけども、この機を逃さず建てかえを実施すべきであると思っております。しかし、前回の中断したという経過からして、この要望の内容が一方的なものであれば十分検討していかなければならないだろうというふうな考えを持っております。
 この団地は、京王線仙川駅にも近く、利便性にもすぐれており、建てかえに当たって活力ある都市づくりを展開する上で好条件をそろえているところであります。今後、都は、仙川アパートの建てかえにどのように取り組んでいくのかお聞かせいただきたい。

○荒川建設推進担当部長 仙川アパートでございますけども、昭和三十六年度から三十九年度にかけて建設された千百二十六戸の大規模な都営住宅団地でございます。お話にございましたとおり、かつて平成十六年から十七年に団地の建てかえ計画を自治会や居住者に説明しましたが、合意が得られないまま時間が経過してまいりました。こうした中で本年九月に自治会から建てかえの要望書が提出されたところでございます。
 仙川アパートでは建物や設備機器、配管等の老朽化が進行して、エレベーターも設置されていないなど、バリアフリー化も不十分であることから早期の建てかえが必要と考えておりまして、近々に建てかえの地元説明に入る予定でございまして、現在その準備を進めているところでございます。
 今後、仙川アパートでは居住者の合意を得ながら、地元市と連携しまして建てかえ事業の推進を図るとともに創出用地なども活用しまして、必要な施設の導入や緑の充実などに取り組んでまいります。

○遠藤(衛)委員 この仙川アパートは昭和三十年代に建設された大規模団地であり、都は先般、昭和四十年代に建設された住宅団地まで建てかえの対象を広げ、年間四千戸まで建てかえ戸数を拡大すると表明したところであります。そして、既に区部では四十年代の建設団地において本格的に建てかえが始まっています。しかし、多摩地区では四十年代の建設団地の建てかえはまだ緒についたばかりの状況であります。そこで、今後、多摩地区における四十年代の建設団地の建てかえをどのように進めていくのかお聞きいたします。

○荒川建設推進担当部長 都営住宅ストック約二十六万戸のうち、多摩地域には約九万五千戸がございまして、このうち昭和四十年代に建設された住宅は約二万戸でございます。お話にございましたとおり、都営住宅の建てかえにつきましては、四十年代以前に建設した住戸を対象としまして財政状況を勘案しつつ、年間四千戸まで事業規模を段階的に拡大することとしてございます。
 今後、多摩地域におきましても、まだ残っております昭和三十年代建設団地の建てかえとともに四十年代建設団地の建てかえを進めまして、都民の住宅セーフティーネットとしての機能を適切に保持してまいります。
 昭和四十年代建設団地の建てかえに当たりましては、建設年次や老朽化の度合い、設備やバリアフリー化の状況、地域のまちづくりとの連携や周辺市街地の状況等を勘案しまして、敷地の有効活用も図りながら、順次、建てかえの検討を行いまして事業に着手してまいります。

○遠藤(衛)委員 都営住宅団地の建てかえに当たっては老朽化した住宅を更新するとともに、敷地の有効利用を図って用地を生み出し、都市づくりに活用していくことが最も重要であります。
 今後、少子高齢化が急速に進んでいくとされており、これに対して地域コミュニティの活性化を図ることが必要であり、また地球温暖化やヒートアイランド現象など環境問題への対応も不可欠となっている今日、都営住宅の建てかえに当たっては福祉や環境対策を初め、今東京が抱える問題に対応しながら、活力ある都市づくりに貢献していくことが必要であると考えております。
 今後の都営住宅の供給や整備のあり方について、都の見解をお聞きいたします。

○瀧本都営住宅経営部長 都営住宅につきましては、都民の住宅セーフティーネットとしての機能を適切に保持するため、老朽化した住宅の建てかえを進めるとともに、敷地の有効利用により用地を創出し、都市づくりに寄与していくことが重要と考えております。
 これまでも創出用地を活用しまして、地域のコミュニティ活動の拠点となる集会所の整備を行っているほか、地元区市と連携し、保育所や児童館、高齢者在宅サービスセンターなどの整備を進めてまいりました。
 今後、社会経済状況の変化に対応しまして、少子高齢化対策や地域の活性化、環境負荷の低減などへの取り組みを一層重視することが必要と考えております。
 このため、都営住宅の建てかえに当たっては、子育て支援施設や高齢者等の福祉施設の整備を促進するほか、防災施設や広場の整備、緑化の推進を図ってまいります。
 また、民間活力も活用しながら、商業・業務機能を導入するなど、地域のにぎわいや活力の創出を図ってまいります。
 さらに、少子高齢化の進行を踏まえ、都営住宅団地のコミュニティの活性化に向けまして、若年ファミリーや多子世帯向けの期限つき入居の拡大に取り組んでまいります。
 こうした取り組みによりまして、多様な世帯にとって一層住みやすい都営住宅を整備し供給するとともに、活力ある都市づくりを推進してまいります。

○遠藤(衛)委員 都営住宅の建てかえ、いろいろ難しい問題はあると思いますけども、ぜひよろしくお願いいたします。
 最後になりますけども、先ほどお話をしましたように、電線の地中化であります。地中化そのものは建設局の仕事になると思いますけども、中心市街地の活性化法に関する法律、これに基づくまちづくりがぜひスムーズに進行できますように重ねてお願いして質問を終わります。

○吉倉委員 私の方からも都市整備局の事務事業の中で、特に都営住宅の建てかえや入居者募集について、さらに鉄道駅のバリアフリー対策について何点か伺います。
 現在、都が都心居住や地域の活性を目的として進めている南青山一丁目団地などの建てかえプロジェクト、全部で四地区ありますけれども、私は次の理由でこれを高く評価しております。それは、都営住宅の建てかえを、定期借地権を活用して民間の活力で行うことで、都は土地の所有権を留保することができ、さらに民間事業者は、その土地に定期借地権を得て建物を建設する、その中で都営住宅部分については都が譲り受ける、この方式を活用していくと、新たな財政資金を必要とせずに民間の資金とノウハウ、販売力を活用して、都営住宅の建てかえを進めることができるわけであり、大きなメリットがあると考えるからであります。結果的に老朽化した都営住宅の建てかえを一層進めることができますし、また都心周辺部を活性化することができる、さらに、周辺団地の集約で不要となった土地の民間譲渡により、財政収入も見込める、このように考えております。加えて、こうした取り組みは、住民の交流を含めた地域コミュニティの再生を可能とし、地域のまちづくりに貢献していくものと考えております。
 都は、これまで都心部の港区南青山一丁目地区などで民間事業者の参画により、都心居住等を進めるプロジェクトを実施したほか、多摩地域では東村山市本町地区において上質で低廉な戸建て住宅の供給を行うなど、地域の活性化に結びつくさまざまな取り組みを行ってきております。
 そこでまず、これらの事業の成果について、都はどのように評価しているのかお伺いします。

○室木再編利活用推進担当部長 都では、これまで都営住宅の建てかえにより創出した用地において、定期借地権を活用した民間活用事業として四地区でプロジェクトを実施し、うち二地区で事業が完了し供用が開始されており、一地区で戸建て住宅の入居が完了しております。
 実施プロジェクトとして、港区の南青山一丁目地区では、都心居住を推進するとともに、保育園、図書館、高齢者グループホームなどを設置しております。また、同じく港区港南四丁目地区では、中堅所得層ファミリー世帯向け定期借地権つき分譲住宅を供給し、都心居住を推進するとともに、スーパーマーケットや医療施設、保育園などの生活利便施設を整備してまいりました。
 さらに、東村山市の本町地区では、広くて質がよく、建築工事費が都内の平均よりも三割程度安い戸建て住宅を供給するとともに、ゆとりのある美しい住宅市街地の形成を図っております。
 いずれのプロジェクトにおきましても、民間事業者がノウハウや創意工夫を発揮し、都の施策目的の実現とともに、地域の活性化に寄与するなど、成果を上げていると考えております。

○吉倉委員 いずれのプロジェクトも都の政策目標を実現し、地域の活性化に寄与するなど、大きく成果を上げている、こういう答弁をいただきました。私は、ぜひ都はこうしたプロジェクトを積極的に前に進めていただきたい、このように考えております。
 そこで、今後、都営住宅の跡地を活用したプロジェクトを進めるに当たり、その課題は何なのか、この点についてお伺いしたいと思います。

○室木再編利活用推進担当部長 定期借地権を活用した民間活用事業のプロジェクトを進める上での主な課題といたしましては、まず都民の貴重な財産である都有地を活用することによる公共性を確保しつつ、都心居住の推進や少子高齢化への対応など、さまざまな都の施策目的の実現、地域に不足する医療施設や商業施設などの整備など、地域の課題解決を図ることがまず挙げられます。
 また、プロジェクトに参画する民間事業者の知恵や創意工夫が十分に発揮され、かつ民間の事業採算性の確保が図られることが課題として挙げられます。
 民間プロジェクトの実施に当たりまして、特に民間の事業採算性の確保につきましては、地域の特性、創出用地の形状や接道状況、都市計画上の制限、整備する施設の内容、事業を実施する際の経済情勢などについて十分に検討することが必要であると考えております。

○吉倉委員 今答弁をいただきました。また一方で、大規模団地の建てかえに当たっては、民活プロジェクトの導入や中高層化を行うことで、新たな空地、跡地が生まれます。この空地の活用こそ、住民の交流を含めた地域コミュニティの再生のポイントであり、地域のまちづくりに貢献できるものというふうに考えております。これまで私は、この空地に診療所や食品スーパー、コンビニなど、地域の住民にとって必要な施設を誘致すべきであると提案してまいりましたが、現在さまざまな形で推進が図られていることを評価しております。
 そこで、今後の課題として伺いたいのは、都営住宅の居住者を含めた急速な高齢社会への対応についてであります。高齢社会白書を引用するまでもなく、高齢単独世帯、高齢夫婦世帯、ともに極端な右肩上がりになっていることは周知の事実でございます。
 同時に、医療、介護を必要とされる高齢者が急速にふえている中で、地域で対応が不可能となる医療難民、介護難民などという大変痛ましい事態が現実に発生をしております。高齢者が地域で安心して暮らしていくためには、住宅と医療、そして介護の連携が不可欠であり、そのための新たなケアつき住宅が求められております。
 先般、日野市にある医療、介護、住宅が連携した民間の高齢者専用賃貸住宅である風のガーデンひの、ここを視察してまいりました。ここは医療機関が高齢者専用賃貸住宅を事業として進めており、緊急時対応、あるいは相談、見守り体制などを備えた高齢者のための新たなモデル住宅となっております。
 今後、単身の高齢者や高齢者のみの世帯が増加する中で、こうした住宅の供給が一層求められることは明らかであります。ところが、東京二十三区においては、建設の前提となる用地の確保が極めて難しいのが現実です。
 そこで、都は今後、大規模団地の建てかえによって生まれる空地に医療と介護の連携型の、例えば高齢者専用賃貸住宅をモデル事業として建設すべきであります。すなわち、住宅のハードと生活支援サービス等のソフトを組み合わせながら、高齢者向け住宅や高齢者のための福祉施設などの、整備を促進していくことが必要であると考えますけれども見解を伺います。

○室木再編利活用推進担当部長 都営住宅の建てかえに当たっては、老朽化した住宅の更新とともに、敷地の有効利用により用地を生み出し、地域のまちづくりの課題に的確に対応していくことが重要と考えております。このため、これまでも地元区市の要望を踏まえ、民間活力の活用も図りながら、高齢者在宅サービスセンターや特別養護老人ホーム、高齢者グループホームなどの福祉施設の整備に取り組んできたところでございます。
 ご指摘がありましたように、高齢化が急速に進行する中にあっては、高齢者が生き生きと暮らすことのできる環境の整備を図っていくことが一層必要になっていると考えてございます。
 こうした中、今後も地元区市や関係局とも連携しながら、多様な主体による高齢者向け住宅や高齢者福祉施設など、地域に必要な施設の整備を促進してまいります。

○吉倉委員 ぜひ積極的な取り組みを要望しておきたいというふうに思います。
 次に、本年の第三回定例会における我が党の代表質問に対して、都は昭和四十年代に建設した大規模団地の建てかえについて、建設年次や老朽化の度合い等を勘案して、順次、建てかえ計画を策定し、事業に着手していくと答弁いたしました。南青山一丁目地区のような民間活用プロジェクトが可能な昭和四十年代建設の大規模団地は、新宿区の戸山ハイツを初め、都内各所にあります。
 今後、こうした大規模団地において、民活プロジェクトの取り組みを積極的に推進すべきと考えますが、都の見解と今後の取り組みについて伺います。

○室木再編利活用推進担当部長 現在、都営住宅の建てかえによる創出用地を活用した民間活用プロジェクトといたしまして、昭和三十年代を中心に建設された中央区の勝どき一丁目地区で事業を推進中であり、良質な賃貸住宅の供給とあわせ、地域に開放された子育て支援施設、診療所のほか、商業施設などの整備に取り組んでおります。このように、老朽化した都営住宅の建てかえとあわせて、民間活用プロジェクトの実施を図ることにより、にぎわいと活力にあふれたまちづくりの実現が可能となっております。
 ご指摘のありました昭和四十年代建設の大規模団地につきましては、建設年次や老朽化の度合い、設備やバリアフリー化の状況、地域のまちづくりとの連携、周辺市街地の状況などを勘案し、順次、建てかえの検討を行い、事業に着手していくこととしております。その際、敷地の有効利用により創出した用地において、団地の状況や事業性を勘案しながら、民間活力を活用するプロジェクトの実施に向けて積極的に取り組んでまいります。

○吉倉委員 ぜひ今後、民活プロジェクトの取り組みがさらに進められることを期待しております。
 一方、二十六万戸ある都営住宅について、将来、耐用年限を過ぎる住宅が発生することのないよう、建てかえ事業を着実に推進していくことが不可欠であります。
 今後、都営住宅の建てかえ戸数を年間四千戸まで拡大する上で、大規模団地の建てかえを積極的に進めていくと同時に、防災化、不燃化、あるいは土地の有効利用、住環境の整備、地域の活性化の面からも、さらなる建てかえのスピードアップが重要であると考えますが、都の見解を伺います。

○瀧本都営住宅経営部長 都営住宅につきましては、都民の住宅セーフティーネットとしての機能を適切に保持するため、老朽化した住宅の建てかえを進めておりまして、今後、財政状況を勘案しながら、建てかえ事業の規模を年間四千戸まで段階的に拡大してまいります。
 建てかえを進めるに当たりましては、敷地の有効利用を図って用地を生み出し、これを活用しまして、都心居住の推進や少子高齢化への対応、防災性の向上や緑の充実、商業・業務機能の導入など、安全で快適な地域環境の創出や活力あるコミュニティの形成に寄与していくことが重要と考えております。
 こうした取り組みを推進する上でも、まちづくりの拠点となる大規模団地の建てかえを円滑に進めていくことが必要でございます。
 今後、地元区市とも連携しまして、居住者の合意形成を促進し、建てかえ期間の短縮に努めながら、大規模団地を初め、建てかえ事業の一層の推進を図るとともに、可能な場合には、民間活用プロジェクトの導入も図りまして、地域の課題の解決やまちづくりの促進に向けて積極的に取り組んでまいります。

○吉倉委員 ご答弁をいただきました。ぜひ都の住宅政策の重要な柱の一つである建てかえ事業について、積極的な取り組みを進めていただきたい、このように思っております。
 次に、少子化が進行している中で、子育て世帯への住宅支援が緊急に求められております。これまで我が党はたびたび、安全に安心して子育てができる居住環境の必要性、子育て支援策としての住宅政策の重要性を訴えてまいりました。都はこれにこたえて、子育て世帯に対する支援策として若年ファミリー世帯向けの期限つき入居の募集戸数を大きく拡大する取り組みをスタートしております。
 そこで、この若年ファミリー向け期限つき入居について、取り組みの現状と今後の計画について伺います。

○岡沢経営改革担当部長 都営住宅につきましては、子育て世帯を支援する観点などから、平成十三年度から若年ファミリー世帯向け等の期限つき入居の募集を行っておりまして、二十年度までの八年間で合わせて千六百三十一戸の募集を実施したところでございます。
 募集戸数につきましては、二十一年度から十年間で一万五千戸程度とすることといたしておりまして、二十一年度におきましては一千戸の募集を行ったところでございます。二十二年度におきましては、さらに三百戸ふやして千三百戸の募集をしております。
 今後も、若年ファミリー世帯向け等の期限つき入居の募集を着実に進めまして、子育て世帯の支援を行っていくとともに、活力あるコミュニティの形成を図ってまいります。

○吉倉委員 ご答弁をいただきましたとおり、ぜひこの事業を着実に進めていただき、これからも大きく子育て世帯の支援を行っていただきたい、このことをお願いしておきたいと思います。
 次に、鉄道駅におけるバリアフリー対策、特に可動式ホームさくの整備促進について伺います。
 これまでの関係者の取り組みによりまして、エレベーター等の設置による段差解消は一定程度進んでおりますが、安全・安心の観点に基づいたホームからの転落防止対策は十分とはいえません。ことし八月には、京王線新宿駅で電車を待っていた男性が押されてホームから転落し死亡するという大変痛ましい事故があったばかりでございます。
 都は、視覚障害者を初め、だれもが安心して鉄道を利用することができるよう、ホームからの転落防止の抜本的な対策である可動式ホームさくの整備に取り組むことが極めて重要であります。
 そこで、可動式ホームさく等の設置状況と都のこれまでの取り組みについて伺います。

○藤井都市基盤部長 まず可動式ホームさく等の設置状況でございますけれども、平成二十一年度末時点で都内の鉄道駅には都営地下鉄三田線を初め、十二路線、百五十三駅にホームドア、または可動式ホームさくが整備されております。
 次に、都の取り組みでございますけれども、都はこれまで鉄道整備の一環として、国とあわせて都営地下鉄及び東京メトロの可動式ホームさくの整備費の補助を実施してまいりました。平成二十一年度までに東京メトロ丸ノ内線と有楽町線、都営地下鉄大江戸線に補助を行っており、都の補助額は約十三億円でございます。

○吉倉委員 ご答弁をいただきましたとおり、鉄道駅における可動式ホームさくはホームからの転落や列車との接触などの事故防止に大変有効な安全対策の施設だと考えております。ぜひ今後の積極的な取り組みを期待したいと思います。
 現在、都営地下鉄を初め、東京メトロなどの地下鉄には、可動式ホームさくの整備が進められておりますが、事故のあった京王線などの私鉄のホームさく整備はおくれております。
 今後私鉄についても、緊急性、必要性の高い駅から優先的に整備促進を進めるべきと考えますが、都の取り組み状況を伺います。

○藤井都市基盤部長 今後の私鉄についての都の取り組み状況でございますけれども、鉄道駅の可動式ホームさく等につきましては、鉄道運行上の安全性を高める施設であるとともに、高齢者や障害者などの移動の安全性確保に資する施設であると認識しております。
 既存駅の設置に当たっては、車両扉の位置の異なる列車への対応、ホーム幅の減少、停車時間の増大による輸送力の低下など、さまざまな課題があり、可動式ホームさく等の整備が進んでいないのが現状でございます。
 こうした状況をかんがみ、駅のホームにおける安全対策は鉄道事業者がみずから取り組むことを基本としつつ、都においても民鉄事業者における可動式ホームさく等の整備促進に向けた検討を実施してまいりました。
 こうした中で、整備に慎重な鉄道事業者の積極的な取り組みを促すことが必要であることから、バリアフリー施策の一環として、来年度ホームさく等の整備を促進するためのモデル事業に関する予算要求を行ったところでございます。

○吉倉委員 ご答弁をいただきまして、ぜひ私鉄を含めた鉄道駅の可動式ホームさくについて、積極的な取り組みを要望いたしまして質問を終わります。

○いのつめ委員長 この際、議事の都合により、おおむね十五分間休憩いたします。
   午後四時五十七分休憩

   午後五時十五分開議

○いのつめ委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○滝沢委員 私からは核都市等の整備について、まず初めに、お伺いしていきたいと思います。
 核都市及び生活拠点のプロジェクトの中で、多摩の拠点整備基本計画に位置づけられている核都市について、整備状況についてお伺いしたいと思います。

○石川景観・プロジェクト担当部長 核都市における整備プロジェクトの整備状況についてですが、多摩の拠点整備基本計画では、八王子、立川、多摩ニュータウン、青梅、町田の五つを核都市として位置づけておりまして、これらの核都市の計画的、重点的な整備を進める上で重要な事業を整備プロジェクトとしております。
 この整備状況は、全部で五十五あるプロジェクトのうち、計画段階にあるものが、立川基地跡地昭島地区の整備など二十のプロジェクト、実施段階にあるものが、今月下旬に竣工予定の八王子駅南口地区の市街地再開発事業など三十五のプロジェクトでございます。
 都としては、引き続き地元市などと連携協力を図りながら、活力と魅力にあふれ、自立して一層の発展を遂げる多摩地域の実現に取り組んでまいります。

○滝沢委員 ただいま核都市の整備状況について基本計画をお伺いしましたけれども、この十一月に八王子は、南口の地区の第一種の市街地再開発がいよいよオープンをいたしまして、市民会館や市役所の総合事務所や、スーパーや住宅を含めた中で開設することになりました。いろいろと地域によっては、まちづくり、自治体が東京都と連携をとった中でまちづくりを進めていく、そんな時代も、八王子はまた旭町や明神町も、この後も質問させていただきますけれども、まちづくりで出てきますので、今後とも、まちづくりに対する東京都の協力体制をぜひお願いしたいと思います。
 次に、高尾駅北口の駅前広場及び南北自由通路の整備についてお伺いしたいと思います。
 平成二十一年度には、調査設計をJR東日本へ依頼し、自由通路や駅のレイアウトを策定し構造形式や施工方法等を検討して、概算事業費を含めた整備の概要についてまとめておりますけれども、駅前広場について、都市計画変更に向け、東京都など関係機関との協議を詰めて計画案を策定しておりますが、東京都としてのかかわりをお伺いしたいと思います。

○藤井都市基盤部長 高尾駅北口の駅前広場につきましては、八王子市が都市計画決定を行う都市施設でございます。市が都市計画決定をしようとする場合につきまして、都市計画法第十九条第三項に基づきまして、都知事に協議し、その同意を得なければならないこととされております。
 本件に関しましては、八王子市長から平成二十二年三月八日付で協議を受け、同年三月十六日に都知事の同意を既に行っているところでございます。

○滝沢委員 八王子からも、事業主体主ということでの申請が出されたということで、国からは平成二十二年度より個別事業に対する補助金、いわゆるひもつき補助金が原則廃止されました。新たに創設された社会資本整備総合交付金に一元をされたことから、八王子市は高尾駅南北自由通路等の整備についてもこの交付金を導入するということでありますけれども、ぜひ先ほどのまちづくりの中での多摩の拠点整備基本計画にもありましたとおり、同じような形で地元自治体との協力を要望したいと思います。
 次に、地区開発の推進についてお伺いしたいと思います。
 「十年後の東京」への実行プログラム二〇〇九に位置づけられました八王子市が整備する産業交流拠点整備に合わせた八王子市旭町と明神町地区の地区開発については、平成二十年度より、東京都と八王子市において連絡会議を設置して検討を進めてきました。
 東京都においては、平成二十年度と二十一年度に調査委託を実施していただきましたけれども、平成二十二年度も調査委託を実施いたします。
 中心市街地の活性化のために旭町と明神町地区は非常に重要な拠点として、中心市街地にふさわしいにぎわいと活力にあふれた創出をさせたいというふうに考えておりますので、ぜひ旭町、明神町開発の推進に向けて、まちづくりの考え方と今後の進め方についてお伺いしたいと思います。

○石川景観・プロジェクト担当部長 旭町、明神町地区は、多摩の拠点整備基本計画において、核都市八王子の整備エリアの中で、中心市街地を活性化する重要な整備プロジェクトとして位置づけられております。あわせて地元市においても、この地区の周辺を含むまちづくり構想を検討しており、都と市が連携してまちづくりに向けた取り組みを進めています。
 このため、まちづくりに当たっては、産業交流の活性化に資する産業交流拠点の整備や、駅前地区にふさわしい業務機能の拡充、集客力のある商業機能の立地誘導のほか、京王八王子駅とJR八王子駅北口を結ぶ歩行者空間の確保などに取り組み、周辺の多様な機能との相乗効果を創出する魅力ある駅前空間の形成を図ることとしています。
 都は、引き続き地元市とともに旭町、明神町地区の開発の検討を進め、その後、都市計画などの手続を経て事業化を図ることにより、産業交流拠点を中心として、多摩シリコンバレーの一翼を担うとともに、核都市の顔となる市街地を形成してまいります。

○滝沢委員 地元市と協力してということでありまして、旭町、明神町地区というのは、京王八王子とJR八王子駅北口の間の、本当に駅の目の前の空間でありまして、保健所は東京都から八王子市に移管されまして、その後ろには繊維試験場、合同庁舎等もあって、本当に駅の目の前というか中心市街地です。今後とも地元調整等も必要となりますので、地区開発の推進を現実的なものとするために、都としての協力をぜひお願いしたいと思います。
 既に調査委託等の実施をしていただいているところではありますけれども、今ご答弁にもありましたとおり、多摩シリコンバレー構想の一角を担う重要な拠点としての整備を計画どおりに推進し、あわせて旭町、明神町地区の地区開発について引き続き事業化に向けた具体的な検討をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、地下利用計画についてお伺いしたいと思います。
 都市における土地利用の高度化及び魅力ある都市空間の形成のため、限られた土地を有効活用し、地下空間の利用を効果的に進めていくことが重要になっていくと考えます。
 大深度地下空間については、都市基盤施設等に新たな導入空間として有効と考えております。平成十三年四月に大深度地下の公共的使用に関する特別措置法が施行された。今後、こうした状況も踏まえて、東京の地下空間の計画的利用を図るために、課題及びその対応について検討していくと事業概要に記されておりますけれども、都の取り組みの状況についてお伺いしたいと思います

○藤井都市基盤部長 お話のありました平成十三年四月に施行されました大深度地下の公共的使用に関する特別措置法、いわゆる大深度地下使用法は、三大都市圏における地下四十メートル以深の空間につきまして、公共性を有する道路、鉄道、電気などの事業者に対し、事前に補償を行うことなく使用権設定をすることができることとしている法律でございます。
 この法律に基づき、公共の利益となる事業の円滑な遂行と大深度地下の適正かつ合理的な利用に必要な協議を行うために、三大都市圏ごとに大深度地下使用協議会が設置されており、都も国や他県とともに首都圏の大深度地下使用協議会に参画しております。
 この協議会は、これまで平成十三年の第一回から第六回まで、必要に応じ適宜開催されているところでございます。
 都内初の大深度地下を利用した事業である東京外かく環状道路につきましては、平成十五年三月に大深度地下を活用する方針を公表し、平成十九年六月の第六回大深度地下使用協議会において他事業との調整などを行ったところでございます。

○滝沢委員 今後、東京都と都市における土地の有効活用等もいろいろと検討していかなければいけないということもありますし、民地の下なのか、都の所有する都道とか国道とか、公共的なものが持つものとか、いろいろ区別するところもあると思いますけれども、今後取り組みについて注目していきたいと思います。
 次に、圏央道の事業促進についてお伺いしたいと思います。
 平成元年三月十三日に都市計画決定した首都圏中央連絡自動車道、圏央道は、都心部の交通渋滞を緩和しCO2の削減など環境改善に資するとともに、多摩地域にあっては、不足する南北の新たな幹線道路として周辺都市との連携を強化するなど、地域発展に欠かせない都市基盤であります。
 平成十九年六月二十三日にあきる野インターチェンジから八王子ジャンクション間九・六キロの開通で中央自動車道と関越自動車道が結ばれたことにより、交通量が大きく増加するとともに、並行する国道一六号を初めとした周辺道路の渋滞緩和をするなど、道路のネットワークの効果が発揮され始めています。
 このような中、圏央道については、残る区間を早期に整備し、「十年後の東京」に掲げる多摩シリコンバレー構想を具体化することにより、首都圏を中心に産業の活性化を図り、我が国の経済復活の社会基盤とすることが重要となりますけれども、圏央道の都内区間と全体の現状の進捗状況についてどうか、お伺いしたいと思います。

○野崎外かく環状道路担当部長 圏央道の都内区間二十四・六キロメートルのうち、埼玉県との都県境に位置します青梅インターから八王子ジャンクションまでの二十・三キロメートルが平成十九年六月までに開通しております。
 国土交通省によれば、残る都内区間四・三キロのうち、八王子ジャンクションから八王子南インター間約二・二キロにつきましては、平成二十三年度開通を目標としております。
 また、八王子南インターから神奈川県との都県境までの二・一キロメートルにつきましては、神奈川県区間の整備に合わせまして事業が進められております。この区間の開通目標は平成二十四年度とされておりますが、国土交通省において現在改めて検討中と聞いております。
 圏央道全体の進捗状況につきましては、平成二十二年十月現在、全長約三百キロメートルのうち百七キロメートルが供用されておりまして、供用区間は全体のおおむね三分の一となっております。

○滝沢委員 ただいま圏央道の説明をいただきましたけれども、圏央道事業に対する東京としての取り組みをお伺いしたいと思います。

○野崎外かく環状道路担当部長 圏央道は、外環や首都高中央環状線とともに首都圏の骨格を形成する三環状道路として、交通渋滞の解消や環境改善を図り、首都圏の機能向上に資する極めて重要な路線でございます。このため、圏央道事業につきましては、かねてより首都圏三環状道路を中心とした首都圏の高速道路整備の一環として、国に対する都の提案要求や関東地方知事会議での提案など、あらゆる機会をとらえて整備促進を要望しているところでございます。

○滝沢委員 道路整備の中で、引き続き圏央道に対して、東京都の取り組み等いろいろあると思います。
 次に、国道二〇号と八王子南バイパスの事業促進についてお伺いしたいと思います。
 平成九年二月二十四日に都市計画決定した国道二〇号八王子南バイパスでありますけれども、このうち国道二〇号から都道町田街道までの約二・六キロが本年七月に開通いたしました。
 この八王子南バイパスは、発展著しい八王子市南部地域の根幹となる幹線道路となるだけでなく、首都圏中央連絡自動車道、圏央道と一体となって、広域道路のネットワークの一翼を形成するものでもあります。その整備により、地域の発展はもとより、並行する国道二〇号や都道北野街道の混雑を緩和し、環境の改善や交通事故の削減など、都民の安心・安全な暮らしに欠かせない都市基盤となりますが、七月の開通により整備効果はどのようになっているのかお伺いいたします。

○藤井都市基盤部長 八王子南バイパス開通による効果についてでございますけれども、国土交通省の資料によりますと、圏央道の仮称八王子南インターチェンジに接続する八王子南バイパスの国道二〇号から町田街道までの区間の開通により、国道二〇号の高尾駅前を通過し、相模湖方面と町田方面を行き交う交通が同バイパスに転換されました。
 この結果、並行する国道二〇号の交通量が約一八%減少し、このうち大型車につきましては約三五%減少しております。また、交差する町田街道の交通量も約六%減少しており、この地域における渋滞ポイントである東浅川交差点におきまして、最大渋滞長が千百五十メートルから約三百五十メートルへと約八百メートル減少するなど、朝夕の渋滞が緩和されており、国道二〇号と町田街道を結ぶ生活道路の交通量も約二割減少しております。
 さらに、八王子南バイパスと国道二〇号の交差点付近から町田街道付近に位置する東京医科大学八王子医療センターへの所要時間が開通前の約十五分から開通後は約四分となり、約十一分短縮されております。

○滝沢委員 南バイパスは私も開通式に出席をさせていただいたんですけれども、圏央道を含め、国道二〇号そして都道であります町田街道を含め、交通渋滞の緩和になったとともに、高尾駅の先に最近テレビで大変有名になりました高尾山がありまして、八王子南バイパスを逆に甲州街道から迂回して、国道二〇号の渋滞を避けて通れるということもありまして、高尾山に電車で来られる登山客や、車で来られて渋滞に巻き込まれたりということで、駐車場の整備もいろいろあるんですけれども、地域にとっては一つ南バイパスの交通の流れによって変わってきたということがあります。
 次の質問に移っていきたいと思います。
 八王子南バイパスは東八道路の一部でありますけれども、東八道路全線整備状況、今後の取り組みをお伺いしたいと思います。

○藤井都市基盤部長 東京八王子線は、三鷹市牟礼一丁目の放射五号線の終点部から八王子市南浅川町に至る延長約三十四キロメートルの都市計画道路であり、全体のうち約五〇%が整備済み、約四二%が事業中、約八%が未着手となっております。このうち、国立市の甲州街道から都心側につきましては、一部の区間を除き都道として既に整備が完了しております。
 また、この未整備の区間につきましても、現在都が事業中もしくは平成二十三年度の事業着手に向け、都市計画変更手続を進めております。
 一方、甲州街道から西側につきましては、国直轄事業として整備が進められており、一部、日野バイパスの部分が整備完了しております。また、日野バイパスから八王子市南浅川町の国道二〇号を結ぶ区間につきましては、暫定的に整備されている箇所を除き、国により事業中、もしくは都市計画変更が予定されております。
 現在、これら国直轄事業の区間につきましては、提案要求などにおきまして、国に早期整備を要望しているところでございます。

○滝沢委員 圏央道から八王子南バイパス、東八道路も含めた中での道路事業についてお伺いしたわけでございます。
 次に、多摩都市モノレールについて、軌道敷についてお伺いをしていきたいと思います。
 立ちおくれている多摩地域の幹線道路や多摩都市モノレールの延伸や鉄道の立体交差化事業の整備の推進を図ることで、都市基盤整備を進めていかなければならないと考えています。多摩地域の持続的発展に向けた都市基盤整備について、都の取り組みの状況をお伺いしたいと思います。

○藤井都市基盤部長 東京圏の中核拠点として八王子を初めとする核都市を整備し、活力と魅力あふれる多摩地域を実現するためには、都心部や他県の諸都市との交流を活発にするとともに、核都市などの拠点相互や拠点と周辺地域の結びつきを強化する交通基盤の整備が重要です。そのため、これまで多摩都市モノレールやJR中央線の連続立体交差化、南北道路などの整備を進めてまいりました。
 今後とも、多摩地域の活力と魅力の向上に向け、広域的な交通ネットワークなど都市基盤整備に取り組んでまいります。

○滝沢委員 ぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思うんですけれども、多摩都市モノレールは、多摩センターと上北台の十六・二キロについて、東京都と多摩都市モノレール株式会社によって、平成十二年一月、全面開通したところであります。
 現在、交通、住宅、環境などにさまざまな課題を抱える東京都心への一極集中の都市構造に対し、この多摩都市モノレールは、環境メガロポリス構造の骨格を構成する核都市連携都市軸を支える交通網等となるとともに、多摩地域の公共交通を充実させ、多摩自立都市圏の形成を図るために重要な施設と認識しておりますけれども、東京都の見解をお伺いしたいと思います。

○藤井都市基盤部長 先ほどご答弁しましたとおり、活力と魅力にあふれる多摩地域を実現するためには、立川、多摩センターなどの拠点間の結びつきを強化する南北道路を初めとした幹線道路など、交通基盤の整備が重要でございます。
 多摩都市モノレールは、多摩地域を南北に貫く広域的な公共交通機関であり、通勤通学を初め、一日十二万人を運ぶ大切な足として大きな役割を担っているものと認識しております。

○滝沢委員 重要な交通網として担っているということで、そこでお伺いしていきます。
 現在、事業化に向けて導入空間の確保に着手すべき路線に位置づけられている多摩センターとJR八王子駅間については、核都市における整備エリアや機能展開地区に選定されたJR八王子駅周辺、八王子ニュータウンを結ぶ路線でもあることから、早期に整備すべきであると思いますけれども、東京都はどのように進められるのか伺います。

○藤井都市基盤部長 多摩都市モノレールの八王子、町田から多摩センター間につきましては、平成十二年の運輸政策審議会答申第十八号におきまして、今後整備について検討すべき路線に位置づけられております。
 その整備に当たっては、まず多摩都市モノレール株式会社の経営の安定化が重要でございます。多摩都市モノレール株式会社につきましては、平成二十年度、沿線自治体や都による金融支援を含む経営健全化の対策を講じたところであり、今後も輸送需要の動向や会社のさらなる経営努力を注視していく必要があると考えております。
 その上で、八王子方面への延伸につきまして、需要動向や事業採算性、投資効果を含め、さまざまな角度からそのあり方を検討することが必要であると考えております。

○滝沢委員 多摩都市モノレールについて、最後の質問にしますけれども、駅周辺の自転車駐車場用地の確保は、良好な歩行環境の確保にとっても重要と考えられるわけでございます。放置自転車対策は基本的に区市町村が行うものとされておりますけれども、都としても所要の支援を行うよう、要望していきたいと思います。
 もともと多摩都市モノレールは東京都の出資ということでもありますし、近隣の自治体は財政支援をしているところもあります。
 本来、モノレールの下は道路ができていて、周りのところは案外土地の方が有効活用ということで、自治体が空間を確保することもなかなか難しいということです。東京都もいろいろな形での補助もあるでしょうし、建設当時に道路の下に駐輪場を整備して、地元自治体に貸し出すなど、いろいろな形での方法論をとらないと多摩都市モノレール自体の乗客をふやすという意味では、地元自治体や乗客の方に利便しやすい環境をつくることも必要だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、多摩ニュータウン事業についてお伺いします。
 多摩ニュータウンの事業は、一部の道路整備を除き平成十七年をもって終了しておりますけれども、今後のまちづくりや少子高齢化やライフスタイルの変化等、新たな時代の要請にこたえることが求められております。
 まちづくりは、地域経営の主体である地元自治体へと移行していますけれども、地元自治体の多摩ニュータウン事業に対する課題が出た場合には、都としてつくったらつくりっ放しではなくて、積極的に地元自治体の相談に乗り解決していくべきであります。
 都は、多機能複合都市の育成に貢献するとともに、広域自治体としての調整機能を最大限に果たさなければならないと思いますけれども、東京都の考えをお伺いしたいと思います。

○石川景観・プロジェクト担当部長 多摩ニュータウンは、昭和四十一年の事業開始以降、住宅のほか、業務、商業、文化施設の充実など、多様な機能を備えた先導的なまちづくりが進められてきました。
 その一方で、入居開始から約四十年が経過し、この間、高齢化への対応や地域の活性化など、さまざまな課題への対応が求められていると認識しております。
 都としては、東京の都市づくりビジョンや多摩の拠点整備基本計画を踏まえ、地元市などとの適切な役割分担を基本に、相互に連携を図りながら、まちづくりに関する課題に引き続き取り組んでまいります。

○滝沢委員 ぜひ、多摩ニュータウンについても、三多摩地域の自治体についてもいろいろな課題があると思いますけれども、東京都としてぜひ手を差し伸べていただいて、地域の課題を解決するようお願いいたしまして、私の質問を終わります。

○遠藤(守)委員 平成十七年に初当選いたしまして、都市整備への所属は今回が初めてであります。一生懸命調査研究してやりますので、どうかよろしくお願いいたします。
 先ほど、地元、同じ大田区の神林理事からもお話がございましたが、私からは、本日は羽田を中心とした都市づくり、そして住宅政策、この二点についてお伺いをしたいと思います。
 十月三十一日で国際化となり、大きなニュースとなりました。それに先立ち、私たち都議会公明党は、十月六日に都市整備の皆さんにもアレンジをいただきまして、現地国際ターミナルを視察してまいりました。率直な感想、この国際線ターミナルとしてはいささかコンパクトでありますけれども、モノレールを初め鉄道駅との連結が、接続が非常にすぐれている点や、またターミナル内の上下移動というものが少ないなど、利用者視点では使い勝手のいいターミナルであるなという印象を受けました。
 しかしその一方で、周辺の跡地開発についてはほとんど手についておらず、この点については、率直にいって落胆をいたしました。
 そこで、今後の本委員会での質疑等の議論に資するため、改めて、この羽田空港並びに跡地に関する東京都のこれまでの構想や、または関連計画について整理をしておきたい、このように思います。
 まず第一点目です。東京都は、東京が目指すべき都市像として、環状メガロポリス構造、この構築を掲げております。東京圏すなわち一都三県、東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県、この一都三県、東京圏全体を視野に入れた都市構造の実現を目指しているわけでありますけれども、この環状メガロポリス構造の基本的な考え方についてお伺いしたいと思います。

○安井理事 東京は、東京圏全体で首都機能を担い圏域内の約三千四百万人を超える人口や諸機能と密接なかかわりを持ちながら、活発な都市活動を展開しております。
 このような状況から、平成十二年十二月に策定いたしました東京構想二〇〇〇では、それ以前のような都内に限定した都市構造の考え方ではなく、新たに首都圏全体を対象とした広域的な視点に立った都市構造として環状メガロポリス構造を示しました。さらに、翌十三年には、東京の新しい都市づくりビジョンを策定いたしまして、この中で、この構造の構築による将来像や、その実現に向けた取り組みについて明らかにしているわけでございます。
 具体的に申し上げますと、首都圏の交通ネットワーク、とりわけ空港、港湾や三環状道路などの広域交通基盤を強化いたしまして、拠点相互間の連携など、圏域の活発な交流を実現いたします。また、業務、居住、産業、文化など、多様な機能を地域や拠点が分担し、広域的な連携により首都圏が一体的に機能を発揮できる多機能集約型の都市構造を目指すこととしております。

○遠藤(守)委員 今答弁がありましたけれども、都内に、東京都に限定しない、これは東京都の計画でありながら東京都に限定しない、そういった意味では、よい意味で、私は非常に野心的な大胆な取り組みである、このようにいえます。ただ、その裏返しとして、やはり他の三県との協調というか、これも大変必要だと思いますので、ぜひ東京都はさらにリーダーシップを発揮していただきたいと思います。
 次いで、この環状メガロポリス構造では、神奈川県の横須賀から、そして私ども地元大田区を通り、千葉県の木更津に至る東京湾沿岸地域を、東京湾ウオーターフロント都市軸として位置づけております。では、この都市軸で、都が目指しているものは何かお答えいただきたいと思います。

○安井理事 環状メガロポリス構造は、我が国の政治経済などの中核を担うセンター・コア、またさいたま新都心を初めとする五つのコアに加えまして、東京、神奈川、千葉の臨海部を結ぶ東京湾ウオーターフロント都市軸などにより構成されるものでございます。
 このうち、東京湾ウオーターフロント都市軸は、国際化されました羽田空港や国際コンテナ戦略港湾に指定されました京浜三港などを通じまして、国内外との人、物の活発な交流や首都圏の発展に必要な新たな機能の導入を図ることにより、国際的な魅力の創出などを目指すこととしてございます。
 なお、昨年改定いたしました都市づくりビジョンでは、東京湾ウオーターフロント都市軸におけます中核拠点として、これまでの臨海副都心に加えまして、新たに羽田空港及び空港跡地を新拠点として位置づけているところでございます。

○遠藤(守)委員 一連の答弁では、まず環状メガロポリス構造があり、そのもとに東京湾ウオーターフロント都市軸があり、そして昨年ですか、羽田空港並びに跡地を新拠点として位置づけた、このような三層構造になっていると。
 それに関連して、三点目になりますけれども、この十月二十七日、国、東京都、大田区、そして品川区、この四者、三者協といわれておりますけれども、この三者協におきまして、羽田空港跡地まちづくり推進計画が合意されました。
 そこで、今、答弁がありました羽田新拠点、こことこのまちづくりの推進計画、当然リンクをしていると思いますけれども、具体的にどのような関連性または整合性があるのか、答弁をいただきたいと思います。

○邊見航空政策担当部長 昨年改定しました都市づくりビジョンでは、羽田空港が再拡張、国際化され、今後、センター・コアを中心とする東京の活力に極めて大きなインパクトを与えると考えられることから、空港及び跡地を含む羽田を、多様な機能を備えた複合拠点として育成する新拠点に位置づけました。
 このため、新拠点の一翼を担う跡地については、国際空港に隣接する地区にふさわしい機能の導入を早期に図っていく必要がございます。
 お尋ねの羽田空港跡地まちづくり推進計画は、こうした考え方に基づいて、羽田空港が本格的な国際空港として生まれ変わるのにあわせまして、新たなまちづくりについてもスタートさせようということで、羽田空港移転問題協議会、いわゆる三者協におきまして、先月取りまとめ、公表したものでございます。
 この計画では、羽田空港をサポートし、これと一体となった土地利用を図るとともに、立地のポテンシャルを生かした宿泊機能、複合業務機能、産業、文化交流機能などを導入していくこととしてございます。
 この推進計画に基づきまして、国や地元区と連携して跡地利用の早期実現を図るとともに、空港それ自体についても、さらなる機能強化を国に働きかけることによりまして、世界に開かれたにぎわいのある新拠点の実現に取り組んでまいります。

○遠藤(守)委員 私も読みましたけれども、この計画によりますと、まちづくりがおおむね完成するのは十年後の二〇二〇年、このように書かれております。しかし、私はもっと前倒し、スピード感、これが大切だと思います。
 実は昨日、私たち都議会公明党、日本総研の高橋進先生からさまざまなご講演をいただきました。その中で、この高橋先生はこんなことをいっていました。今やこのアジアの核は、東京都とか上海とかまたは香港、ここではなくて、シンガポールや、またタイのバンコクに移りつつあって、そして近い将来はインドである、このような発言、分析をされておりました。ですから、まさに日本は極東、アジアの極東というような指摘をされて、そのとおりだなと思いました。
 今後十年でこの跡地の開発を進めると、このようになりますけれども、ぜひ一年でも二年でも、三年でも四年でも、ぜひ前倒しして実行されるように、都として強力なリーダーシップを発揮してもらいたい、このように思います。
 なお、この推進計画とは対象外でありますけれども、第三回定例会の代表質問で、我が党は、広い意味でのこの羽田地域と臨海副都心の関係について言及をいたしました。提案をいたしました。概要はこうした中身であります。羽田地域と臨海副都心は相互に連携、機能分担しながら、首都東京の国際競争力を高めていくことが重要である。例えば、世界規模の物流拠点の整備や都税減免による外資系企業の誘致、さらには世界市場を視野に入れた高度医療の提供など、より具体的な取り組みを進めるべきです。大要、こんな質問です。
 それに対して、都からは、こうした立地特性、すなわち羽田と臨海副都心ですけれども、こうしたそれぞれの立地特性を踏まえて、ご提案のような機能についても今後検討を加えてまいる、このような答弁をされました。ぜひ、答弁は結構ですけれども、十分に検討協議して、この我が党の提案の中身について全力で進めていただきたい、このように要望をいたしておきます。
 次いで、住宅政策について質問させていただきます。
 単身の高齢者や、また高齢者のみの世帯が急増する中、その方々の生活の基盤となる住まいの安定的な供給は、東京都政の最重要課題である、このように認識しております。高齢者や、またその家族の多様なニーズにこたえるには、これまでのような老人ホームなどの施設かまたは在宅かの二者択一ではなく、住宅政策そして福祉政策の連携がこれまで以上に重要であると考えます。
 こうした観点に基づいて、東京都は本年九月、高齢者の居住安定確保プラン、これを策定、公表いたしました。ちょうど第三回定例会の期間中であったわけでありまして、このプランについては、これまでに質疑の土俵に上がったことがない、このように説明が事前にありました。さらに、今後このプランが東京都の高齢者の住宅政策のいわばキーになるものである、このように認識しておりますので、まずこのプランの性格、そして都市整備局としての主な取り組み概要についてお伺いしたいと思います。

○香山住宅政策担当部長 本年九月に策定いたしました高齢者の居住安定確保プランでございますが、高齢者の居住の安定の確保に関する法律に基づく計画として位置づけられるものであると同時に、東京都住宅マスタープラン、東京都高齢者保健福祉計画などを踏まえながら、都市整備局と福祉保健局が共同で策定したものでございます。
 本プランは、生活の基盤となる住宅や老人ホームなどの住まいにつきまして、住宅施策と福祉施策が連携し、総合的、計画的に推進するため、基本的な方針と実現のための施策を示したものでございます。
 都市整備局における主な取り組みでございますが、多様なニーズを持つ高齢者が安全・安心に暮らせる住まいの選択肢をふやすため、生活支援サービスが提供される高齢者向け賃貸住宅の供給促進や、高齢者の入居を拒まない住宅の登録を促進し、こうした住宅の情報を高齢者に広く提供することによる民間賃貸住宅への高齢者の円滑な入居のための対策などでございます。
 今後とも住宅部局と福祉部局で連携しながら、高齢者の居住安定確保に取り組んでまいります。

○遠藤(守)委員 私も読ませていただきましたけれども、プランの期間はかねがね五年間ということで、その中で、住宅については民間住宅、そして都営住宅、さらには公社住宅などによる取り組みが、よくいえば総合的に、意地悪ないい方をすれば総花的に書かれております。今後、これを具体的にどうスピード感を持って具体化をしていくかが重要であると思っております。
 プランに基づく施策を実現、実施していくために、今ご答弁がありました福祉保健局との連携は、当然のことながら、事業の、例えば優先順位を定めるとかまたは担当の組織をしっかりと体制を強化するとか、このようにして進めていくべきであると考えますがいかがでしょうか。

○香山住宅政策担当部長 今後、高齢化が急速に進む中で、特に高齢者の単身世帯、あるいは夫婦のみ世帯が増加することが予想されます。また、家族や地域から支えがない高齢者の増加されることが見込まれるものでございます。このような高齢化の動向を踏まえながら、本プランの施策を着実に実施する必要があると認識しております。
 具体的には、プランに示されました施策のうち、バリアフリー化され、緊急時対応や安否確認などの生活支援サービスが利用可能な高齢者向け賃貸住宅につきましては、「十年後の東京」への実行プログラムに位置づけ、積極的にその供給を促進しているところでございます。
 また、多様なニーズに対応し、高齢者の入居を拒まない住宅の登録を促進するため、高齢者円滑入居賃貸住宅の登録、閲覧制度を補完するものといたしまして、都が独自に実施する東京シニア円滑入居賃貸住宅情報登録・閲覧制度を創設し、高齢者等に広く情報提供を行っているところでございます。
 さらに、住宅において提供される生活支援サービスの質の確保を図っていくというために、高齢者の入居を拒まない賃貸住宅の登録、閲覧制度におきまして、新たに福祉保健局と連携し、サービスの内容について届け出を求め、公表することとしたところでございます。
 今後、プランの実現に向けまして、高齢者のニーズや国の動向等を踏まえつつ、福祉保健局や区市等と積極的に連携するとともに、事業の推進方策の充実などを図り、高齢者の居住の安定確保に向け、施策を推進してまいります。

○遠藤(守)委員 種々、取り組み方策について答弁をいただきました。
 私は、高齢者の住まいの問題はまさに時間との戦いである、競争であると思っております。そういった意味では、端正なこの理論を整えるということももちろん重要でありますけれども、それ以上に高齢者や家族の将来不安を払拭する、この政治的なメッセージがそれ以上に私は重要である、このように思っております。
 その上で、繰り返しになりますけれども、ここにこのプランに盛られた事業をめり張りつけて、優先順位を決めるとかまたは事業を着実に進めるための工程表をつくるとか、さらには、先ほど答弁がありました福祉保健局との共管だといいましたこの施策推進の司令塔をしっかりと置くなど、まさにこの時間軸を意識した実効性ある取り組みが不可欠である、このように思います。私はぜひ、福祉保健局長とはいわずに、都技監が強烈なリーダーシップを発揮して本プランを着実に実現していただきたい、このように思います。
 今、東京都、東京都だけではなくて、国が目指している、この、いってみればハードとソフトの連携でありますけれども、これについて、よく住宅そしてこの地域ケアのモデルは北欧だといわれております。そうした中で、よく上がるのはスウェーデンの話なんですけれども、私もそうだと思っていたら、実はそうした取り組みの元祖はデンマークであるということをある席でお伺いして、そこの席で松岡洋子さんという方が記されたデンマークの高齢者福祉と地域居住、こういう本を目にしました。副題として、最期まで住み切る住宅力、ケア力、地域力、このような副題をつけて、デンマークの高齢者福祉と地域居住について、実態をルポした本であります。
 デンマークは何と一九八八年、今から二十年前の一月一日をもって、日本でいう特別養護老人ホーム、向こうではプライエムと呼んでいるようですけれども、そのプライエムの新規建設は、法律でこの一九八八年一月一日をもって禁止しました。その代替として、高齢者住宅が今日に至るまで続々と建設されているということであります。
 この本の中でいう高齢者住宅とは、在宅ケアを利用して暮らしている高齢者の身体的そして精神的な特性を配慮した住宅である、このように定義をしているわけです。一言でいうと、施設から高齢者住宅で、そこで地域力を使ってケアをする、こういうことであります。
 デンマークの首都コペンハーゲンは、人口約五十万弱であります。日本と人口規模、当然ながら税制または文化や価値観というのは全く違うわけですから、直ちに当てはまるというわけには当然いかないと思います。
 しかしながら、今申し上げました高齢者のこうした住宅というのは、一九八八年以降、年間三千戸のペースで建築が進んでいる、日本の高齢者人口比でそれをいいかえると、年間八万戸に相当するペースで、高齢者の住宅建設を進めているということであります。
 一方、ケア力といいましたけれども、地域のケアというのは、百人の在宅ケア利用者に対して、十人前後のヘルパーと、二人から三人の訪問看護師がチームを編成しているといって、この百人の方々を中心に在宅ケアを展開していると。この在宅ケアも日中巡回、すなわち朝の七時から昼の三時、そして夜間として三時から夜の十一時、そして深夜として二十三時から翌朝の七時ということで、これで二十四時間巡回、介護、看護をしながら、高齢者がまさに最期まで住み切る体制を整えているということであります。
 先ほど繰り返しになりますけれども、日本とはそもそも違うもの、たくさんありますから、直ちにというわけにはいきません。しかしながら、東京または日本が目指すべきベクトルとかなり一致しているという側面もあると思いますので、ぜひ、私もこの先研究してまいりますけれども、皆様方もこの取り組みについても調査研究をしていただきたい、このように思います。
 次に、高齢者のことを話しましたので、子育て、この子育て向け住宅政策について、何点かお伺いをいたします。
 子育て世帯には一定の広さの住宅が必要でありますけれども、都内の民間賃貸住宅においては、こういったファミリー世帯向けの賃貸住宅は家賃が高くなる傾向があります。そのため、中堅所得層であっても入居しづらい、一方、提供する側の民間事業者にとっても市場に参入しづらい、このように状況があるわけであります。
 こういった中で、先ほども一部質疑がありましたけれども、都が子育て世帯向けの民間賃貸住宅のモデル事業の事業方針を発表しました。そして事業を開始した、このように聞いておりますけれども、その内容についてお伺いをいたします。

○山口民間住宅施策推進担当部長 子育て世帯向けのモデル事業は、子どもの安全の確保や子育て支援施設の併設に配慮しつつ、適切な負担で良質かつ一定以上の広さの民間賃貸住宅をモデル的に供給し、民間市場における子育て世帯向け賃貸住宅の供給促進につなげていくことを目的として実施するものでございます。
 ただいま委員からお話があったとおり、この十月六日に事業の概要を示した事業実施方針を発表したところでございまして、年内には事業者向けの募集要項を発表し、募集を開始する予定でございます。
 このモデル事業におきましては、本年五月に、安心・安全で健やかに暮らせる住まい、子育てしやすい便利で機能的な住まいなど四つの視点から、四十八項目にわたって整理した整備基準に基づき作成いたしました、子育てに配慮した住宅のガイドブック、この考え方を踏まえまして賃貸住宅の供給を図ることとしております。
 なお、整備に当たりましては、国の地域優良賃貸住宅制度、これを活用いたしまして建設費の助成を行うこととしております。

○遠藤(守)委員 では、そのモデル事業の全体計画、そしてその成果の活用、あわせてこの事業実施に当たっての関係部局との連携方策、この三つについてお答えいただきたいと思います。

○山口民間住宅施策推進担当部長 まず、全体計画とその成果の活用についてでございますが、モデル事業全体の計画につきましては、今年度から平成二十四年度までの三カ年で、新規供給と既存ストックの改良を合わせて三百戸をモデル的に供給するものでございまして、今年度につきましては、新規供給四十戸、既存ストック改良で二十戸の募集を予定してございます。
 なお、新規供給に当たりましては、子どもの転落や転倒の防止など、子育て世帯向けの設備の整備等に加えまして、保育所など子育て支援サービスを提供する施設の併設を条件としてございます。
 モデル事業におきましては、設置した子育て世帯向けの設備や支援サービスなどによる効果、これを検証いたしまして、成果として取りまとめ、その後、これを踏まえて、区市町村や民間による子育て支援賃貸住宅の供給を誘導し、広く普及促進を図っていくこととしております。
 それから、連携方策についてでございますが、モデル事業では、整備の基準などハード面だけではなくて、併設施設等により提供される子育て支援サービスも重要な要素でございます。ハード、ソフト両面から関係部署が連携を図り、事業を推進していく必要があることから、事業の実施に当たりまして設置した検討委員会には、学識経験者などの専門家だけではなくて、福祉保健局、国土交通省、区及び市も参加してございます。さらに、事業実施に当たりましては区市町村の協力が不可欠なことから、住宅所管部署だけではなく、保育所等の施設を担当する児童福祉所管部署にも協力の要請を行うなど、連携を図りながら事業を推進してございます。

○遠藤(守)委員 福祉保健局また区市町村とよく連携をとって、このモデル事業を着実に進めていただき、民間市場での供給促進に努めていただきたいと思います。
 ただ、この民間市場云々といいましても、子育て世帯向けの民間賃貸住宅の整備促進というのは、理想はあるけれどもなかなか進まないと。これまでの議論にありましたとおり。
 ですから、あわせて都が主体となって、公共住宅の供給主体として都が積極的に子育て世帯への支援を進めていくべきである、このように考えております。具体的には、子育て世帯が公社住宅に入りやすくなるように、住宅の供給を進めていくというのはもちろんのことですけれども、具体的な入居支援策を拡充したりすることも重要である、このように思っております。
 この四月、少子高齢対策室を設置して以来、これまでの成果と今後の取り組みについて伺いたいと思います。

○鈴木住宅政策推進部長 東京都住宅供給公社におきましては、公社のアクションプランの中でも、ご指摘の少子高齢社会への対応を今後の取り組みの中の大きな柱の一つとして位置づけております。
 お尋ねの、子育て世帯を公社住宅に入りやすくするための支援策といたしまして、新築募集に際しまして、公募抽せん時の当せん確率を五倍に優遇する子育て世帯倍率優遇制度を実施しているほか、この十一月からは、子育てに適した住宅につきまして、募集開始から七日間は子育て世帯等が優先的に申し込みをすることができる子育て世帯等優先申し込み制度、通称ファミリーウイークと呼んでおりますが、これを導入しているところでございます。
 また、現在、公社の少子高齢対策室を中心といたしまして、先ほども出ました都の子育てに配慮した住宅のガイドブックに即しました子育て世帯向け住宅の供給について、子育て支援施設の誘致も含めて検討を行っているところでございます。
 今後、公社では、公共住宅の供給主体として、ご質問にもありましたように、市場では十分に供給されにくい子育て世帯向け住宅の供給など、子育て世帯への支援について公的な役割を積極的に果たすこととしております。

○遠藤(守)委員 最後になりますけれども、東京都住宅供給公社では、平成十五年度以来、一般賃貸住宅に定期借家制度を導入しております。そこに住まわれている方から、期限の到来を控えたこうした方から、私のもとに、引き続き住み続けることはできないだろうか、このような問い合わせをお受けいたします。
 この期限つき入居は、人気の高い公社住宅を必要としている方々が公平に活用できるように導入されたものであります。制度をつくったというその趣旨はよくわかります。
 しかし、その一方で、入居当時には想定していなかった生活の変化によって、現在居住している方が引き続きこの場所で住みたい、このような心情、気持ちもよくわかるわけであります。
 そこで、今後の制度のあり方について一考すべきだ、このように考えますけれども、いかがでしょうか。

○鈴木住宅政策推進部長 公社における定期借家制度でございますが、ただいまのお話にもありましたように、新築で立地条件がよく、人気が集中して高い倍率となってなかなか入りにくいといったような公社一般賃貸住宅につきまして、特定の居住者が長期にわたって占有するのではなくて、広く都民に利用機会を拡大するという趣旨で導入しているものでございまして、現在でもこの考え方は変わっておりません。しかしながら、ご指摘の点も踏まえまして、実態をよく調査した上で検討させていただきたいと考えております。

○遠藤(守)委員 答弁がありました。よく調査して検討していただきたい、このように思います。
 終わります。

○淺野委員 既にたくさんの質問が出ているところでございますけれども、私の方からは、できるだけ重ならないように、大きな視点に立って、今までの慣例等に流されないで見直してほしいという意味での質問を簡単にさせていただきたいと思います。
 まず初めに、都市計画道路についてでございますけれども、昨今のこの予算削減の中で、特に聞いたところによりますと、平成四年以降、道路事業にかかわる予算というのは削られてきているという中で、選択と集中をさらに強めていかなければならない、そういった事情にあると思います。
 都市計画道路については、先ほども質問の中でもありましたけれども、都市計画決定されてから長期間、事業着手されていない、そういった路線というのもまだたくさんあるようでございます。
 完成率は、都市計画道路の全体でいくと約五六・九%、そういった状況でございますが、整備がおくれることによって交通渋滞の原因になってしまうこともありますし、また、地域の住民の方々、特にその整備を強く望んでいる住民の方にとってみれば、整備時期がはっきりしないということが非常に過度なストレスを生むことにもつながってくるといったこともあるのではないかと思います。
 この事業概要によれば、都は都市計画道路の事業化計画というのを策定した後、計画的そして効率的な整備を進めているということになっておりますけれども、その内容について伺いたいと思います。

○藤井都市基盤部長 都市計画道路の計画的、効率的な整備についてでございますけれども、都は、区部につきましては平成十六年に、多摩地域につきまして平成十八年に、先ほど申し上げましたけれども、都市計画道路の整備方針を策定し、首都東京の抱える道路整備の課題や東京の目指すべき将来都市像などを踏まえ、活力、安全、環境、暮らしの四つの基本目標に照らして、各路線の必要性の検証を行った上で、優先的に整備すべき路線を抽出し、各路線の事業者の明示などを行っております。
 定められた各事業者におきましては、優先整備路線に抽出された個々の路線について、事業効果や周辺の開発状況、財政状況等を踏まえ、順次事業化を図るなど、計画的、効率的な事業化に努めているところでございます。
 一方、優先整備路線以外の区間につきましては、事業化までに相当程度の期間を要することから、都では都市計画法による都市計画道路区域内の建築制限につきまして緩和規定を設けて、事業に着手するまでの間の地権者の負担に配慮しております。
 今後とも快適で利便性の高い都市生活の実現に向け、都市計画道路網の早期整備に着実に取り組んでまいります。

○淺野委員 今、適切にやっていくというお話がありました。
 今のお話の中にありました区部における平成十六年、確かに都市計画道路の整備方針というのをまた策定して、この概要版がありますけれども、その中でも、都施行の分だけでも百三本の道路、区施行分を合わせますと二百八本の道路が優先整備路線として載っているわけであります。その前の平成十六年までの約十年間の間に整備すべき、この同じように優先的に整備すべき路線だったというところは、実績としまして六割程度の整備着手率だったということを伺っております。
 ということであれば、この後、この優先整備路線というのはもちろん、都としては、この十年の間、平成二十七年までには必ず終えるというつもりはあるんでしょうけれども、やはり見ている側からすると、本当に全部終わるのかなという疑問が生まれるのは払拭できないのではないか。私といたしましては、その中でもこういう優先整備とそれ以外という分け方だけではなくて、少なくともこの優先整備路線の中から、さらに、何が何でも整備するよ、あるいはさらに早期に、例えば十年間を設けているんでしたら、前半五年の間に何とか整備着手に入りたい、そういったものを意思表示するなど、もっともっと都としての意思というものをはっきり示し、そして、その意思を示すことによって地域の住民やあるいはその自治体への協力を促していく、そういった流れもつくっていっていいんじゃないかと思っておりますので、ぜひその辺も考えていただければと思います。
 そして、私の地元の練馬区におきましては、そういった都市計画道路の中にも、外環ノ2というのがよく話題に上ってくるわけであります。これにつきましては、これまでもさんざん議論をされているところであると思いますけれども、私も一言だけこれには申し上げておきたい。
 というのは、私自身、外環本線というものはやはり早期に整備を進めてほしいものだと思っておりますし、それについては協力もしていきたい思いがありますが、それが地下化にされたことによりまして、本来、地上部にあったときには、その側道のような形で整備をされるものだったものが、そのままの形で、今、計画上残っているわけであります。
 さまざまな理由はあるでしょうし、もともと必要な道路だといっているんですから、それを否定するつもりはありませんけれども、やはり一般の目から見て、地上でつくることによって住民負担が発生するのを防ぐために地下に入れますといった外環の本線と全く同じルートを、地上部で街路として都道が通るというのは、なかなかやっぱり理解されづらいんじゃないかという気がいたします。
 また、この外環道の横、特に大泉学園の駅から、外環ノ2といわれる道路と並行する形で補助一三五号線というのも計画路線としてあるものですけれども、ここの部分については、そんなに離れていない距離のところを並行した二つの道路が都市計画道路として残っている形になっています。
 こういったことをかんがみますと、現在のこの都市計画のルートで固執して考えることなく、こういった隣接する部分については統合してしまって、一つのまた新しい計画としてつくり上げるということも、場合によっては、地域住民の理解を得る上でも、また効率化という意味でも、意味のあることになるのではないかと思いますが、この補助一三五号線の統合などの検討を進めるべきということに対しての考えを伺いたいと思います。

○野崎外かく環状道路担当部長 外環ノ2は、お話しの補助第一三五号線などの都市計画道路は、東京の都市計画道路ネットワークを構成するものでございまして、交通、防災、環境などさまざまな機能を有し、地域の利便性や沿線のまちづくりに寄与する道路でございます。
 外環ノ2につきましては、外環本線を地下化する方針が出された後、都は三つの方向で検討することを基本的な考え方として示しました。
 第一の方向は、現在の都市計画を活用して、緑豊かな道路を整備する、第二の方向は、都市計画の区域を縮小して車道と歩道を整備する、第三の方向は、代替機能を確保して都市計画を廃止するというものでございます。
 この基本的な考え方をもとに、沿線の区市ごとに、外環ノ2の必要性やあり方等について広く意見を聞くため、現在、練馬区、武蔵野市で、地元住民と話し合いを進めているところでございます。
 今後、話し合いの場における意見などを踏まえまして、外環ノ2の検討を進め、都市計画に関する都の方針を取りまとめてまいります。

○淺野委員 今、地域住民の声を聞いてということがありました。もちろん、住民の声を聞いていただくことは非常に大切なことだと思います。しかしながら、今までの、例えば補助一三五号線も、これは区施行の道路でありますけれども、これは昭和二十一年に計画をされて、いまだに道路になっていないというか、完成ということになっていないという道路だということも、ちらっとお聞きいたしました。
 さまざまな事情があるにせよ、やはり計画したものは早期に実現していくべきだと思いますし、それを進めていくためには、今の手続その他において、なかなか時間がかかってしまうところも柔軟に、どうやったら変えていけるのか、それは時には法制度を変えなければいけないという部分もあるかと思いますが、これからの時代は、まさにそういったところを大きく変換をしていかなければならないのではないか、また、計画そのものについても、今の三つの方向性というのがありましたが、別に廃止しろといっているわけではありませんので、例えば緑豊かなの部分についても、練馬におきましては縦のラインといわれるところがなかなか弱い部分がありますから、そこに歩道と車道だけではなくて自転車の専用道をつくってみるなど、柔軟な発想が、住民が思いつかないようなところからでも出していく。それも都の仕事だと思いますので、ぜひこれからも強く検討をしっかりとしていただきたいということを要望したいと思います。
 最後に、住宅、特に都営住宅についてのお話をさせていただきたいと思います。
 きょうは、これまでもさんざんお話が出ているようでございますが、私は、かなり大なたを振るうというか、大きな観点でちょっと見させていただきたいと思いますが、私が聞いたところによりますと、都営住宅というのは、耐用年数、結構長いもので、七十年ということもあるようでございますけれども、私が今三十六歳、七十年後で百六歳でございます。私が百六歳、生きているかどうかわかりませんが、そのときに東京都の人口あるいは社会情勢がどうなっているかというのは、現時点で読むのは相当難しい状況だというのは、もう皆さんも認識していただけるところだと思いますが、少なくともハードである建物は、建ててしまえばその後、そう簡単に更新あるいは改良するというのはそんなに簡単なことではありません。それに比べてソフトというところ、つまりソフト面での整備というのは、実は時代の流れや社会情勢の変化にかなり柔軟に対応していけるものだと私は思っております。
 まさにハードの時代からソフトの時代というのが、もう十何年以上前からいわれているところでございますが、この公共住宅というものに対する考え方も、建てかえの更新時期が今、迫っている中で、かなり柔軟に考えていっていいのではないかと私は思います。
 具体的に申し上げますが、都営住宅というのが、本当に都が建物と土地を持って運営しなければならないか、つまり、直接供給をするという形でやってい続けなければいけないのか、それとも、場合によっては、先ほどお話に出ていました家賃の補助制度を導入するなどといった建てかえを契機にさまざまな可能性を、今までの慣例に従うことなく、本当にゼロから、今の時点からのさまざまな可能性を検討していくべきだと私は考えております。
 そういった議論を、今後行っていく考えがあるかどうかについて伺いたいと思います。

○香山住宅政策担当部長 都営住宅でございますが、住宅市場におきまして、自力で適正な水準の住宅を確保することが困難な世帯に対しまして住宅供給を行う中心的な施策としての役割を担ってきたものでございます。
 このため、都におきましては、その都営住宅のストックを有効に活用し、管理の適正化の取り組み等により、真に住宅に困窮する世帯に対して公平かつ的確な供給に努めてきたところでございます。
 また、都営住宅の建てかえに当たりましては、創出された用地の活用などによる子育て世帯の居住に適した民間住宅の供給促進などにも取り組んでまいりました。
 都営住宅を初めとした住宅政策全般の今後の展開につきましては、現在、審議中の住宅政策審議会におきまして議論が行われておりますが、今後、審議会の議論の経緯や財政負担のあり方などを踏まえまして、時代に即した住宅政策を総合的に展開していく考え方でございます。

○淺野委員 まさにその住宅政策審議会において議論が行われている最中ということでありますが、私は今この手元に、平成十八年の六月に出されました住宅政策審議会の答申というものがありますけれども、そこにはっきりと書いてあるんですね。住宅が量的に充足し、民間住宅市場が発達した今日においては、さまざまな変化、特に居住ニーズの多様化に柔軟かつ的確に対応し、そして都民の生活、住まいの安心を確保すると。そのためには、公的住宅に加えて、民間住宅も対象とした重層的な住宅セーフティーネットを構築することが必要であるという答申が、十八年の時点で出されております。
 今後の答申の行く末はもちろん見守っていただきたいですし、そういった議論を踏まえてやっていただきたいと思いますが、少なくとも、今現在、二十六万戸ある都営住宅をそのまま未来に残せという答申は、十八年の時点では出ていないわけですね。私もまっさらにしろというつもりはありません。
 ただ、例えば、先ほどから話も出ている若年層の話についても、この事務事業の資料の中に、若年層向けの募集住宅あるいは倍率が物すごく高い、一例ですと九百三十四倍なんていう一般募集住宅もありますが、一方で、募集しても応募者のない住宅もあるわけですね。ハードというのは、そこにつくってしまえばその場所に縛られますから、当然その場所が気に入らなければ応募者がないところというのも出てきてしまう。ソフトという形でつくっていけば、住みたい場所の中で、自分が住宅を探して、そして自分が払える範囲で、そして都の補助との間でつくるとかということも可能になってくるのではないか、そういう柔軟な対応ができるような制度をぜひとも導入することを、今後、強く検討していただく。もちろん、政策審議会の答申を踏まえた上で、東京都としてもぜひ検討していっていただきたいということを私からお願い申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。

○いのつめ委員長 発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○いのつめ委員長 異議なしと認め、事務事業に対する質疑は終了いたしました。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後六時二十九分散会

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