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Tokyo Metropolitan Assembly

都市整備委員会速記録第十一号

平成十九年七月十日(火曜日)
第五委員会室
   午後一時一分開議
 出席委員 十四名
委員長秋田 一郎君
副委員長松下 玲子君
副委員長東野 秀平君
理事林田  武君
理事川井しげお君
理事柿沢 未途君
高倉 良生君
村松みえ子君
石森たかゆき君
吉田康一郎君
植木こうじ君
小沢 昌也君
こいそ 明君
立石 晴康君

 欠席委員 なし

 出席説明員
都市整備局局長只腰 憲久君
次長泉本 和秀君
技監福島 七郎君
理事河島  均君
総務部長安藤  明君
都市づくり政策部長野本 孝三君
住宅政策推進部長松村 光庸君
都市基盤部長升 貴三男君
市街地整備部長宮村 光雄君
市街地建築部長金子 敏夫君
都営住宅経営部長小林 計代君
住宅政策担当部長瀬良 智機君
外かく環状道路担当部長遠藤 正宏君
民間開発担当部長座間  充君
多摩ニュータウン事業担当部長今井  光君
都市景観担当部長安井 順一君
建設推進担当部長山室 善博君
参事中山 正雄君
参事瀧本 裕之君
参事宇多田裕久君
参事庄司 貞夫君
参事小澤  弘君
参事並木 勝市君
参事清水 文夫君
参事荒川 達夫君

本日の会議に付した事件
 都市整備局関係
報告事項(説明・質疑)
・第百七十八回東京都都市計画審議会付議予定案件について

○秋田委員長 ただいまから都市整備委員会を開会いたします。
 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、都市整備局関係の報告事項の聴取を行います。
 なお、報告事項につきましては、説明聴取の後、質疑を終了まで行いたいと思いますので、ご了承願います。
 これより都市整備局関係に入ります。
 初めに、理事者の欠席について申し上げます。村尾企画担当部長は公務出張のため、本日の委員会に出席できない旨の申し出がありました。ご了承願います。
 次に、理事者から報告の申し出がありますので、これを聴取いたします。

○只腰都市整備局長 来る九月十一日火曜日に開催予定の第百七十八回東京都都市計画審議会に付議を予定しております案件につきましてご説明いたします。
 今回、東京都決定案件が全部で十三件ございまして、その内訳は区部で五件、市町村部で八件ございます。このほかに産業廃棄物処理施設の用途に供する特殊建築物の許可案件が一件ございます。本日は、これらのうち、主な案件といたしまして、幹線街路環状第二号線の変更につきまして、ご説明を申し上げます。
 また、今回の都市計画審議会には付議いたしませんが、いわゆるアセスの前合わせ案件といたしまして、環状第二号線新橋・虎ノ門地区第二種市街地再開発事業がございます。
 それでは、引き続き担当部長から説明いたしますので、どうかよろしくお願いいたします。

○升都市基盤部長 それでは、私の方から東京都市計画道路環状第二号線の変更に関する案件と、それに関連する案件についてご説明させていただきます。
 まず、環状第二号線の変更についてでございますが、資料は白表紙の提案事項概要二二ページ及び茶色表紙の事前説明会資料五九ページから六六ページでございます。
 本件は、東京都環境影響評価条例の対象事業であり、今回はいわゆる後合わせで東京都決定の案件でございます。
 環状第二号線は、江東区有明を起点とし、中央区、港区などを経て、千代田区神田佐久間町に至る延長約十四キロの幹線道路でございます。
 このうち、江東区有明二丁目から港区東新橋二丁目までの約四・七キロの区間については、臨海部と都心部の連絡強化、広域道路ネットワークの強化及び地域内交通の円滑化を図るため、平成五年七月に都市計画決定を行ったものでございます。
 茶色表紙の六一ページをごらんください。平成五年七月に決定した当時は、中央卸売市場築地市場が現在地で再整備する予定だったため、中央区晴海四丁目から築地五丁目については地下式としたものでございます。
 その後、平成十三年十二月に築地市場の豊洲移転を盛り込んだ第七次東京都卸売市場整備計画が策定され、築地市場の移転が決定いたしました。
 これに伴い、環状第二号線の地上化が可能となったことから、築地市場跡地における土地利用の増進、築地、勝どき、晴海地区間の連絡強化、勝どき地区における避難ルートの拡充による防災性の向上などの観点から、当該区間における構造形式を既定計画の地下式から地表式及びかさ上げ式に変更し、環状第三号線とは立体交差とするものでございます。
 この構造形式の変更に伴い、中央区晴海三丁目から銀座八丁目までの区間において線形及び幅員を変更いたします。
 また、晴海地区と勝どき地区とのアクセス機能を有していた支線1は、今回の構造形式の変更に伴い、環状第二号線本線がその機能を担うことから、廃止することといたしました。
 スクリーンをごらんください。環状第二号線が計画されている築地、勝どき、晴海地区の航空写真でございます。赤い線が環状第二号線でございます。
 次に、茶色表紙の六五ページに参考図を載せておりますので、ごらんください。
 なお、この変更に合わせて、全線につきまして車線の数を四車線及び六車線と定めてまいります。
 事業につきましては、東京都施行を予定しており、平成二十七年度の完成を目指しております。
 続きまして、環境影響評価についてご説明いたします。
 お手元にございますクリーム色の表紙の環境影響評価についての要約をごらんください。
 昨年九月の前合わせ時に、本路線の実施が周辺環境に及ぼす影響につきまして、都市計画を変更する上で支障ないと判断し、環境影響評価書案を提出いたしましたが、この評価書案に対しまして、本年三月に知事より評価書案審査意見書を受けたところでございます。
 その内容は、要約、クリーム色の表紙でございますが、六ページから八ページまでの左側の欄に要約してございます。
 この中で、本事業の評価書案における調査、予測及び評価は、おおむね東京都環境影響評価技術指針に従って行われたものと認められております。
 環境影響評価書を作成するに当たりまして留意すべきとされた主な事項についてご説明いたしますと、大気汚染については高所における予測も検討すること、騒音については、高さ方向の騒音の状況をより適切に把握し、その結果を踏まえて道路交通騒音の一層の低減を図ることなどでございます。
 これらの事項につきましては、大気汚染につきましては、予測結果に高所における将来濃度を複数地点で検討した結果に関する記載を、また騒音につきましては、予測結果に高さ方向の騒音の状況を確認した結果についての記載をそれぞれ追加いたします。
 その他指摘のあった事項につきましても、その内容及び表現をさらに明確にし、環境影響評価書を作成しているところでございます。
 環境に及ぼす影響の評価の結論につきましては、要約二ページから五ページに記載したとおり、いずれの項目につきましても、予測結果は環境基準等の評価の指標を満足しております。
 以上のことから、本事業の実施が周辺環境に与える影響については、都市計画を変更する上で支障はないというふうに判断しておるところでございます。
 続きまして、環状第二号線の変更に伴いまして、関連する変更案件四件についてご説明いたします。
 資料は、白表紙の二三ページから二九ページ、茶色表紙の六七ページから七八ページでございます。
 初めに、茶色表紙の六八ページをごらんください。勝どき六丁目地区地区計画の区域内に計画されている環状第二号線の線形及び幅員の変更に伴い、公共施設である広場2号の規模について変更いたします。
 次に、茶色表紙の七二ページをごらんください。勝どき六丁目地区第一種市街地再開発事業についても、先ほどご説明した地区計画と同様に、広場2号について変更するものでございます。
 続いて、茶色表紙の七六ページをごらんください。臨海部開発土地区画整理事業の区域内に計画されている環状第二号線の幅員の変更に伴いまして、土地区画整理事業で定める公共施設の配置を変更するものでございます。
 最後に、茶色表紙の七八ページをごらんください。東京都公共下水道勝どきポンプ場について、環状第二号線の幅員の変更に伴いまして、施設計画の検討を進めた結果、区域を変更するものでございます。
 以上でご説明を終わらせていただきます。

○宮村市街地整備部長 私からは、環境影響評価手続開始案件である環状第二号線新橋・虎ノ門地区第二種市街地再開発事業と、これに関連する地区計画の変更案件をご説明申し上げます。
 お手元の提案事項概要、白表紙の三七ページから四二ページ、事前説明会資料、茶表紙の八七ページから一〇一ページに記載してございます。
 この二件は、東京都環境影響評価条例の対象事業で、今回はいわゆる前合わせであり、東京都決定の案件でございます。今後、条例に基づく環境影響評価を行った後に、東京都都市計画審議会に付議するものでございます。
 それでは、茶表紙八七ページの位置図あるいは画面の航空写真をごらんください。本地区は港区の北東部に位置し、環状第二号線の新橋駅南側の第一京浜国道から虎ノ門の外堀通りまでの区間と、これに隣接する街区とで構成された面積約八ヘクタールの区域で、都施行により事業中でございます。
 この再開発事業の目的は、環状第二号線の整備に合わせて、周辺を含めた一体的なまちづくりを行い、都市機能の更新や魅力ある複合市街地の形成等を図るものでございます。
 本地区のほぼ中央に位置しております都市計画道路環状第二号線は、昭和二十一年に都市計画決定はされましたが、本地区内の約一・三五キロメートルが未整備となっておりました。しかし、平成元年に施行されました立体道路制度を活用することにより、市街地再開発事業と一体的に道路整備をすることで地元の合意が得られ、平成十年に市街地再開発事業と地区計画の都市計画決定を行っております。
 次に、現在までの進捗状況でございますが、用地取得につきましては、必要な面積のうち約六四%の用地を取得しております。
 また、施設建築物につきましては、三つの街区のうちⅠ街区は平成十九年四月に特定建築者の公募を行っており、Ⅱ街区においては、特定建築者により再開発ビルが完成し、本年四月から入居が開始されております。
 次に、白表紙の三七ページと三八ページ並びに茶表紙の八九ページの計画図2と、九〇ページの計画図3をごらんください。
 今回の変更は、Ⅲ街区の建築物を四棟から二棟に集約し、文化・交流施設を配置することにより、大規模なオープンスペース、緑地の創出や国際性豊かな交流ゾーンの形成を図るものであり、環状第二号線の街路樹と周辺の大規模緑地とのつながりのあるグリーンロードネットワークの形成にも資するものでございます。
 具体的には、区画道路一号線の幅員を十五メートルから十八メートルに拡幅し、Ⅲ街区の建築物の高さの限度を、高層部については二百十メートルから二百五十メートルに変更するとともに、建築物の建築面積、延べ面積、主要用途、建築敷地の面積などを変更いたします。
 Ⅲ街区の計画建物パースを茶表紙の九一ページに載せてございますので、ごらんいただきたいと思います。
 続いて、環境影響評価についてご説明いたします。
 今回の再開発事業の都市計画変更によるⅢ街区にかかわる事業につきまして、(仮称)環二再開発(Ⅲ街区-虎ノ門街区)建設事業といたしまして、環境影響評価条例に従い環境影響評価書案を本日知事に提出いたしました。
 お手元の草色表紙の環境影響評価書案の概要にその要約を挟み込んでおりますので、その要約版をごらんください。
 環境に及ぼす影響の評価の結論につきましては、二ページ目から五ページ目に記載してございますが、大気汚染、騒音・振動を初め、予測結果は環境基準等の評価の指標を下回るか、事業による環境への負荷率が小さいことから、環境への影響は少ないと考えられ、都市計画を変更する上で支障はないと判断いたしております。
 次に、地区計画の変更でございますが、白表紙の三九ページから、茶表紙では九二ページからでございます。
 白表紙の四〇ページ、主要な公共施設の配置及び規模の項目、及び茶表紙の九四ページの計画図をごらんください。
 環状第二号線の地上部街路の街路樹と連続した、まとまりのあるオープンスペースの配置による都市環境の向上に資するため、広場の面積を約三千平方メートルから約六千平方メートルに拡張いたします。
 また、白表紙四一ページの建築物の容積率の最高限度の項目をごらんください。Ⅲ街区における都心居住の促進に資する住宅整備の評価や、主要な公共施設である広場の拡充を図るなどの見直しを行った結果、Ⅲ街区の容積率を九三〇%から一一五〇%にするなどの変更を行います。
 以上で説明を終わります。

○秋田委員長 報告は終わりました。
 これより本件に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○川井委員 今ご説明をいただいた環二新橋・虎ノ門の再開発事業について、何点かお聞きをさせていただきます。
 この再開発事業は、立体道路制度を活用し、環状二号線と関連する街区を一体的に整備することにより、都心の交通渋滞緩和や地域の活性化を図ることなどを目的として、平成十年に都市計画決定されております。
 このことによって、昭和二十一年の都市計画決定以来、長い間整備が実現しなかったこの区間の環状二号線も、ようやく動き出したといえるんだろうと思っております。
 その後、再開発事業は、平成十四年には事業計画も決定し、今では多くの権利者が一日も早い事業の完了を望んでいると聞いております。
 きょうは、この再開発事業についてお聞きするわけですが、都市計画決定から既に九年が経過し、その間都市再生の必要性がかつてないほど求められている一方、環境に対する都民の意識も高まるなどさまざまな社会状況の変化があるわけであります。
 また、権利者も当時とは意見が変わっていることも考えられる。今回変更に際して、それらの変化をいかに反映させてきたのかということも重要であると思います。
 そこで、お聞きするわけですが、今回都市計画変更を行う背景あるいは理由をご説明いただきたいと思います。

○宮村市街地整備部長 今回の変更は、平成十年の都市計画決定以来の社会状況の変化や地権者要望などを反映いたしまして、都市機能の更新や魅力ある複合市街地を形成するために行うものでございます。
 例えば、平成十四年には東京都内で当地区を含む七地区が都市再生緊急整備地域に指定され、多様な機能を備えた国際性豊かな交流ゾーンとするとともに、緑豊かな潤いのある都市空間を形成するとされました。
 また、都においても、東京の新しい都市づくりのための都市開発諸制度活用方針が策定をされました。その中で、当地域は都心等拠点地区に位置づけられ、文化・交流施設や商業施設などが地域の育成用途と定められております。
 さらに、地権者からも、建物を集約して広場を大きくすることや魅力ある計画とすべきとの意向が示されました。
 これらのことから、この地域をより活性化させるとともに、緑の空間を極力拡幅しようと今回の都市計画変更を行うものでございます。

○川井委員 再開発事業は、社会状況の変化はもとより、権利者の要望にも対応しなければならず、そのため計画内容はそれらを考慮して定めなければならないと思います。しかし、一方で、再開発事業は、よりよいまちづくりを実現するための有効な手法であり、事業の実施により地域の望ましい将来像を実現しなければならないわけであります。
 また、昨年末、東京都は「十年後の東京」を策定したが、その中で環状二号線の本区間をグリーンロードネットワークの一環として位置づけており、緑豊かな空間とすることとされております。この地域に、都市機能だけでなく都市環境という要素も求められており、この再開発事業によってそれらを実現しなければならない。それらの視点から都市計画の変更内容について、お伺いをいたします。
 今回の変更の具体的な内容はどのようなものなのか。また、そのことによって地域の将来像はどのようになってくるのか。特に、地域の将来像というのは、地域との整合性をどうとっていくのかとか、あるいはこの計画そのものがどれだけ地域貢献できるのか、そういうことを含めてお答えいただければありがたい、こう思います。

○宮村市街地整備部長 都市計画の変更内容でございますが、現在四棟計画しております建物を二棟に集約し建物配置をすっきりとさせ、ビル同士の見合いを解消することや、敷地内のオープンスペースをこれまで以上に確保するということといたしております。
 床の用途には、これまでの業務、商業、住宅に加え、地域の活性化に寄与する文化・交流施設としてホテル及びカンファレンスを追加いたします。
 また、建物の集約化、高層化によりまして、ビル周辺のオープンスペースとなる広場は、現在の三千平方メートルから二倍の六千平方メートルに拡大をいたします。
 このような都市計画変更によりまして、当街区には複合市街地が形成され、既定計画よりも魅力と活力のあふれた地域が形成され、周辺への影響も同様な影響を波及していくものではないかというふうに考えております。
 また、さらに、都心部に貴重な緑のオープンスペースが創出されますので、この緑地は、同時に整備いたします環二の地上部道路とともにグリーンロードネットワークを形成することとなると考えております。

○川井委員 確かに、かなりオープンスペースが広くなる。これをどういうふうに--地域に使っていただけるようなことを計画の中に含めていけるのか。あるいはせっかくこういうものを提供するのであるからして、このオープンスペースが防災面でどういうような役割を果たせるのか。例えば、スツールやベンチがそのままかまどになったり、トイレになったり、あるいはこれだけの大きな計画ですから当然緊急時の自家発電を持つんだろう。それが緊急時に近隣の街灯の電気まで対応できるとか、そういう計画を地域貢献という形の中で、こういうものをぜひ利用してやっていただけたらありがたいなという思いも述べておきます。
 魅力あふれた地域の再生は大変好ましいことでありますが、建物が大きくなると、地球温暖化やヒートアイランドへの影響が懸念されるわけであります。大規模な緑地の確保はわかったが、それだけでは不十分なのではないだろうかなと。都は、特に先月、東京都気候変動対策方針を作成し、都市開発における、エネルギーの需要やCO2の排出量の増加抑制をさらに積極的に進めることとしており、開発に伴う環境への負荷の抑制は力点を置いていただいているし、これから大変重要なこととなっていくんだろう、こう思っております。
 そこで、今回の建物の計画において環境上どのような配慮を考えているのか、お答えいただきたいと思います。

○宮村市街地整備部長 大規模建築物における環境問題の対策は当然必要なことと認識しており、大規模な緑地の確保等もその一つでございますけれども、建物についても環境への負荷の低減を行うこととしております。
 今回変更する建築物には、エネルギー効率の高い省エネ機器の採用などにより、ビルから発生する熱量を減少させることとしており、単位面積当たりのCO2発生量をできる限り削減することとしております。
 また、下水再生水の利用などによる資源の消費削減や、建物のライフサイクルコストの低減などによる負荷の排出抑制にも努めてまいります。このように地球温暖化やヒートアイランド対策についても十分配慮してまいりたいと考えております。

○川井委員 九一ページの参考図を見ると、すばらしい建物になって、また緑につながる状況が見てとれるわけですけれども、最後に、本事業は、関係住民も一日も早い事業の完成を願っているとお聞きしております。そういう中で、施行者はその期待にこたえるべく努力をしなければならないと思います。
 その一つとして、民間活力をより一層活用すべきではないかと思います。都は、地域全体まちづくりについては、多くの経験や知識を持っているわけでありますが、ビルの魅力度を高めることや、保留床の販売などは必ずしも得意分野ではないんだろうと思うわけであります。民間活力の活用について、都は既に事業協力者制度を活用しているようだが、そのことにとどまらず、民間の持つさまざまなノウハウを活用しいい開発をと、こう思っております。
 そこで、事業の実施における民間活力の活用をどのように考えそして取り組んでいるのか、お伺いをしたいと思います。

○宮村市街地整備部長 一日も早い事業完了を行うことは施行者としての重要な責務であると考えており、そのために都としてもさまざまな努力、工夫を行っておりますが、民間活力の活用もその一つでございます。
 現在、事業の早い段階から、民間の経験とノウハウを活用できる事業協力者という制度を活用いたしまして、ビルの需要に対する市場調査や権利者の生活再建に向けた代替地の情報提供などを行っております。
 さらに、今後は、Ⅲ街区におきましても、都にかわってビル工事と保留床の処分を行う特定建築者制度も活用いたしまして、事業費の圧縮や保留床処分にかかわる事業収支のリスク回避などを図ることを考えております。
 今後とも民間の持つノウハウや活力を一層活用いたしまして、着実な事業推進を図ってまいりたいと考えております。

○川井委員 この地域は、これまで長い間、環状二号線の整備が実現しなかったため、都市計画制限により、都心部に位置しながら建物はごく小規模で密集しておる地域であります。また、老朽化しているものも数多くあるところであります。その雰囲気を残すべきという意見も一部にあるようでありますが、都市の活性化や防災性、緑などの環境の面から、やはり課題がある地域といわざるを得ないと思っております。
 本事業は三つの街区にありますが、最も規模の大きいⅢ街区はまちづくりに与えるインパクトも大変大きいわけであります。これまでの答弁で、今回の都市計画変更により、この地域が、都心にふさわしい土地利用をされるとともに今や都心では確保が難しい緑地や空間を多く創出できることが、質疑の中でわかってきたわけであります。できるだけの努力をしていただきたい、こう思うわけでございますけれども、初めにも述べたわけでありますが、この地域の権利者の方々が一日も早い完成を望んでいる事業であります。そういう意味から早期完了に向けてご努力をぜひしていただきたい。
 同時に、この開発が、やってよかったんだ、本当にこれだけのオープンスペースを、緑をこの地域に与えてくれて、その与えられたものを地域住民がふんだんに活用ができて、この計画自体が大変大きな地域貢献をもたらした。そればかりか、環境においてもこういうような大きなものを残したんだ、そういう計画にすべく努力を強く要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

○小沢委員 それでは、私からは、環状二号線の築地-晴海間の整備について何点かお伺いをいたします。
 今回の都計審の報告では、築地-晴海間の環状二号線を、これまで地下構造で計画していたものを地上化に変更することが盛り込まれております。しかしながら、ソウルの清渓川(チョンゲチョン)や東京の外郭環状線の大深度化、また日本橋川上の首都高速道路の撤去や地下化の動きなどを見ても、地下で計画されていた道路を地上化するのは時代に逆行しているのではないか、このように考えております。
 東京都は、なぜ地上化するのか。地下化に比べ、地上化のメリットははるかに小さいと考えますが、東京都の見解をお伺いいたします。

○升都市基盤部長 環状第二号線のように、都市の中の一般的な街路の構造につきましては、高速道路などの自動車専用道路とは異なりまして、沿道利用や歩行者の利用などの観点、さらには避難路としての防災機能、市街地を形成させるための機能などの観点などを勘案して決めるものでございます。
 環状二号線の晴海-築地間でございますが、築地市場の豊洲移転の決定に伴いまして地上化が可能となりました。築地市場跡地における土地利用の増進、築地、勝どき、晴海地区間の連携強化、勝どき地区における避難ルートの拡充など防災性の向上などの観点から、既定計画の地下式から平面、高架構造に、道路構造を変更することとしたものでございます。

○小沢委員 今のご答弁で、土地利用の増進ですとか、防災性の向上、こういったメリットがあるというふうにお答えいただきましたけれども、今答弁にはありませんでしたけれども、一般的には事業費を軽減するために地上化にしたと思われているのではないでしょうか。そこで、確認をさせていただきますが、地上化への変更によって、この区間の環状二号線の整備費は既定計画で幾ら、そして今回変更した計画案ではどのようになるのでしょうか、お伺いいたします。

○升都市基盤部長 この区間の環状二号線の整備費でございますが、既定計画では約一千九百億円、今回の変更案でございますが、の計画で約一千三百億円と試算しているところでございます。

○小沢委員 そうしますと、事業費が約六百億円削減されるということは非常に結構なことなんですけれども、そもそも環状二号の地上化は、開発試算の二分の一を担う臨海会計の負担軽減のものであって、事業費の削減のために環境対策をなおざりにしたのではないか、このような意識も強く感じられます。
 また、環状二号の整備スケジュールについて、東京都は平成二十七年の供用開始を予定しておりますけれども、豊洲市場の開場に合わせて平成二十四年には暫定供用を開始したい、このように説明をされております。一方で、豊洲市場の予定は、土壌汚染の問題でそのスケジュールが約一年半ほどおくれるのではないか、このようにいわれておるところです。
 豊洲市場の整備とこの暫定供用との整備スケジュール、この基本的な考え方についてお伺いをいたします。

○升都市基盤部長 環状二号線の整備につきましては、地元及び関係機関の理解と協力を得て、早期に事業着手いたしまして、豊洲新市場の開場に合わせた暫定整備を行うこととしているところでございます。

○小沢委員 そうしますと、新市場の開設に合わせた暫定供用とのことですけれども、築地部分は、特に右側の青果の卸売場、そして水産仲卸の売り場の一部、この構造物を撤去しなければ供用が難しいのではないでしょうか。
 暫定供用するには、それ以前に市場内の構造物を一部撤去する必要が出てくると思うんですけれども、これに伴う移転の補償、これはどのようになっておるのか、また、都の中ではどの部署が担当するようになるのか、ちょっとお伺いいたします。

○升都市基盤部長 環状二号線の暫定供用に関する具体的な整備の方法につきましては、今後事業の段階で検討していくことになると考えております。
 それから、暫定供用に伴う補償などでございますが、事業予定者である建設局でございますとか中央卸売市場など関係部署間で、詳細に今後調整していくものというふうに考えておるところでございます。

○小沢委員 今後検討する課題がまだまだあるようですけれども、この環二の地上化について、地元の中央区でさえ、まだ必ずしも了承していない、このように聞いております。東京都は中央区の状況をどのように把握されておるのか、そして中央区の都市計画審議会のスケジュールはどのようになっておるのか、お伺いいたします。

○升都市基盤部長 中央区の状況と区計審のスケジュールということでございますが、現在、本計画案につきましては、都市計画法に基づきまして中央区の意見を聞いているところでございます。
 区といたしましては、回答するに当たり、区の都市計画審議会に諮る予定とのことでございますが、具体的な都市計画審議会のスケジュールについては、中央区で調整を行っているというふうに聞いてございます。

○小沢委員 本来であれば、都計審の前に、区長の意見を集約するために地元の区の都市計画審議会が開催されるのが一般的であります。中央区は地上化に反対する意見が非常に多いと聞いておりますし、そういった面で区の都市計画審議会のスケジュールに東京都の方がもっと関心を寄せていただかないといけないんじゃないか、このように思っております。
 そして、地元中央区では、築地地区以上に勝どき地区で地上化に反対する声が大きいと聞いております。きょうの最初の答弁で、構造形式の変更理由として、築地、勝どき、晴海、この地域間の連絡強化をその理由として挙げられておりますけれども、勝どき地区では、十メーターほどのところに高架がかかって、その上に四メーターぐらいの遮音壁が載った構造物がこの地区を横断するわけですけれども、かえってこの地域の分断につながるのではないか、このようにいわれることもあります。
 そういったことにつきましては、都としてどのようにお考えになっておるか、お聞かせください。

○升都市基盤部長 本路線の勝どき地区でございますが、本線部を高架構造とすることによりまして、通過交通を高架部に転換できること、地表部の交通量や交差点部の交通集中を緩和できることなどから、地域の一体性の確保でございますとか、円滑な交通処理が図られるというふうに考えておるところでございます。

○小沢委員 高架構造にすることによって、地域の一体性の確保というご答弁を今いただきました。しかし、この環二がもともと地下化の計画であった、それと比べてどうかということを質問させていただいたわけでありますけれども、少なくとも清澄通りとの交差点部分、この辺は掘り割りなど半地下化ができなかったのか、お伺いをいたします。

○升都市基盤部長 本路線と清澄通りとの交差形式でございますが、隅田川や朝潮運河に挟まれた勝どき地区の地理的条件から、本路線が急勾配のアップダウン構造になってしまうこと、また道路両側の地域の一体性の確保という点からも劣るということなどから、本計画変更案である高架構造の方が適しているというふうに考えているところでございます。

○小沢委員 今、高架が適している、このように答弁いただきましたけれども、一方で、新交通の「ゆりかもめ」なんですけれども、現在新橋から臨海副都心を経由しまして豊洲まで接続しておりますけれども、豊洲から勝どきへの延伸、これは国の運輸政策審議会の答申において平成二十七年までに開業することが適当である路線と位置づけられております。この「ゆりかもめ」がもし予定どおり実現した場合、清澄通りと環状二号の交差点部分、この十メーターの高さ、そして先ほどいいましたけれども、さらに四メーターの遮音壁が載っておる構造物、さらにその上に「ゆりかもめ」、これが通るようになるのか、この辺の整備を見越して高架にされたのか、その辺のところをちょっとお伺いいたします。

○升都市基盤部長 「ゆりかもめ」の豊洲から勝どきまでの延伸でございますが、現時点では「ゆりかもめ」の延伸に関する具体的な計画は未定でございます。延伸した場合の「ゆりかもめ」の構造等につきましては、将来、計画を具体化することになった段階で詳細な検討を行っていくということになろうかと思います。

○小沢委員 また中央区からは、都心部と臨海部を結ぶLRTなどの公共交通の整備の要望が出ております。環状二号線の地上化、高架化は、こうした新たな公共交通機関の整備について対応が可能なのかどうか、お聞かせください。

○升都市基盤部長 LRTの導入につきましては、導入空間の確保、自動車交通への影響、需要の確保、事業主体などの課題を解決する必要がございます。
 今後、環状第二号線の取り組みを進めながら、LRTや連接バスなど地域にふさわしい公共交通につきまして、地元中央区の主体的な検討と連携し、さまざまな可能性を含めまして幅広く研究していく考えでございます。

○小沢委員 さらに、勝どきの地区では、平成二十七年時点で、環状二号が予定どおり供用されて環状三号が豊海から港区の海岸一丁目までつながりますと、清澄通りの将来の交通量は、予想では最大、現況の一・五倍、一日当たり三万台と推測をされております。そうした場合、第三次事業化計画の優先整備路線に含まれていないこの交差点わきの新島橋は、計画幅員四十三メーターに対して、現行の幅員が二十二メーターとボトルネック状態になっております。周辺地域の開発状況などを考えて、環二の整備に合わせて新島橋のかけかえ及び交差点部の整備を同時に進めるべきであると考えますが、東京都のご見解をお聞かせください。

○升都市基盤部長 今お話しのありました新島橋、環状二号線の交差点のすぐわきになる橋でございますが、この橋は現在中央区の区道というふうになってございます。この新島橋のかけかえにつきましては、環状第二号線の事業者である建設局と、それから新島橋の管理者でございます中央区とが調整を図っていくべきものというふうに考えているところでございます。

○小沢委員 確かに建設局と地元区の問題になるのかと思われます。しかしながら、地元の連合町会からも、東京都によるかけかえ整備の要求が出ておることも確かでございます。
 きょうは、いろいろと質問させていただきましたけれども、築地市場での補償の考え方やスケジュールの整備あるいは中央区との関係、勝どき地区での諸問題などまだまだ検討すべき事項も多いと思われます。
 環状二号線の都市計画道路の変更については、こうしたさまざまな課題を踏まえながらさらに慎重な対応が必要であるということを申し述べ、私の質問を終わらせていただきます。

○村松委員 私は、八王子の都市計画地区計画大船町地区地区計画と稲城市の南山の開発に関する二点について質問いたします。
 まず、八王子の大船地区計画ですけれども、これ、確認させていただきたいんですが、茶表紙の五〇ページ、この今回の開発と前回の開発、これは地権者と事業者は同一なんでしょうか。

○野本都市づくり政策部長 前回の区域の開発者と今回の区域は同一人でございます。

○村松委員 事業者と地権者、地主さんも同一ということでよろしいんですか。

○野本都市づくり政策部長 開発事業者は同一でございますけれども、地権者は何人かに分かれております。

○村松委員 その何人かに分かれているうちに、ここに係る今回の計画の中の人は入っているんですか。

○野本都市づくり政策部長 入っております。

○村松委員 それではもう一個確認しますが、この〔1〕の右側にあります緑地、残された緑地といいますか、この緑地の部分については、今回の開発の地権者と同じ地主さんでしょうか。

○野本都市づくり政策部長 同じだと聞いております。

○村松委員 今回の開発予定地と前回の開発予定地を分離した理由というのをお示しください。

○野本都市づくり政策部長 各開発におきましては、地権者の意向あるいは地元市の意向、そういったものを総合的に勘案して決めることになっておりますので、結果としてそういうふうになったということでございます。

○村松委員 なぜこういうことを聞いたかというと、小出しに開発を出してくるということはあってはならないことだというふうに思うんです。この残された緑地といいますか、崖線なんですが、これは残る保証はあるんですか。

○野本都市づくり政策部長 ご指摘のところは、今回の開発の境界の反対側のところかと思いますけど、そこについては今回の地区計画の中に入っておりませんので、将来の土地利用等については明確に申し上げることはできないということでございます。

○村松委員 これだけ地球温暖化の問題がある中で、こういう形でどんどん開発されてしまったら、この間、環境軸の問題をこの中でも議論しましたけれども、緑の軸がつながるということとか、それから守るということからどんどん後退しちゃうんじゃないかというふうに思うんですよ。
 私は、この間の東京都のやってきたことというのは、口では環境、環境といっていますけど、一番、地球の温暖化を防ぐ効果のある緑地問題、本当に消極的だなというふうに思うんです。この間の東京都の制度としても、保全地域公有化や都市公園の整備、里山保全など取り組んできたものも、それでも予算をどんどん削っているということがいえると思うんです。
 例えば、保全地域の公有化予算というのは、平成七年度が百億円だったのが、これが十九年度になれば十五億円と大激減しているというふうに思うんです。
 こうした姿勢を改めることが大事だということと、これまで環境問題に貢献してきた地主さん、今多摩地域の緑を持っている地主さんたち、そういう人たちに対して税金を軽減するなどのいろんな対応を考えていくべきだというふうに思います。
 次に、稲城市の南山開発に関連して何点か伺いますが、まずこの案件なんですけれども、市街化調整区域から市街化区域に変更するわけですけれども、そもそもこの市街化調整区域と市街化区域の違いはどこにあるのか、お答えください。

○野本都市づくり政策部長 市街化区域と市街化調整区域のお答えをする前に、さきの大船地区の緑化の考え方についてお答えしたいと思います。本計画では、開発で基盤を整備するとともに、地区計画の活用によりまして、最低敷地面積あるいは壁面の位置の制限等を決めまして、緑豊かな丘陵地の景観と相まってゆとりある住環境を備えた住宅地の形成を図っていく、こういうものでございます。
 本地域では、環境局の指針もありまして、丘陵地の緑の維持を図る目的として区域面積の二〇%以上の緑地を確保しなきゃならない、こんなふうになっているわけですけれども、実際にはそれを上回る二五%の緑地あるいは公園を確保した、それを市が土地を所有しまして管理も行うということでございます。そういったかなり緑化への努力をしているということをぜひご理解いただきたいと思います。
 それから、今お尋ねの市街化区域あるいは市街化調整区域についてでございますけれども、市街化区域は、既に市街地を形成している区域及びおおむね十年以内に優先的に、計画的に市街化を図るべき区域でありまして、市街化調整区域は市街化を抑制する区域ということでございます。

○村松委員 先ほどの大船の地域の問題は、あくまでも、これまでずっと山林で緑地だったものを緑地を残すといっても二五%、これは事業者あるいは市にとっては残した方だといいたいんでしょうけれども、現在の地球温暖化の問題を見れば、ただそれだけでいいのかな、これからこの右側の緑地を本当に残す気があるのかなという思いが私はあるんです。そういう点でも、もっともっと東京都が、積極的に、こういう場合にはいろんなことを工夫しながら緑地を残してほしい、そういう要望あるいは指導を乗り出してやるべきだというふうに思います。
 南山の問題なんですが、市街化調整区域と市街化区域の違い、これは今ご答弁の中でもはっきりありましたが、市街化区域ではそのエリアごとに指定された用途に応じて、建築物の用途が制限されるのに対して、市街化調整区域では建築物の建築等が一般的に制限されている。そのため、購入する土地が市街化区域内なのか、市街化調整区域なのか、また建築物の用途制限に合っているかどうかが土地取引の際の重要な条件になります。特に、市街化調整区域においては、家屋つきの土地を購入しても再建築ができない場合があるので、慎重に判断する必要があります、こういうふうになっているんですね。
 今度の南山の方は、調整区域を市街化区域に変えようというふうになるわけですが、この面積は、今度の面積〇・七ヘクタールを入れると、南山の開発は合計、全体がどのくらいの面積になるんでしょうか。

○座間民間開発担当部長 南山東部地区の区画整理事業の施行面積でございますけれども、現在の施行面積は約八十六・八ヘクタールでございます。今回の都市計画変更を踏まえまして〇・七ヘクタールを超えることによりまして、施行面積の合計は約八十七・五ヘクタールになります。

○村松委員 その南山開発事業は現在どういう段階に来ているのか、お答えください。

○座間民間開発担当部長 この南山東部土地区画整理組合につきましては、昨年の四月に組合を設立いたしまして、現在仮換地の指定あるいは工事の着工に向けて測量調査あるいは換地の設計等を行っております。今回の市街化区域の都市計画変更後は、事業計画変更にかかわります諸手続に着手いたしまして、平成二十年度に事業計画の変更を行う予定にしております
 また、平成二十年度の仮換地指定に向けまして、引き続き換地設計並びに換地に関する地権者の合意形成を進めるとともに、工事着手に向けた調査、設計を行っていくよう検討しております。

○村松委員 今そういうふうにすいすいいくような状況でないんじゃないかなというふうに思うんですが、宅地造成工事の検討委員会というのが今つくられていると思うんです。その宅地造成工事検討委員会というのは、どの開発行為でも行われるんですか。これまでそういう検討委員会というのはあったのかどうなのか、どうでしょう。

○座間民間開発担当部長 宅地造成にかかわります検討委員会につきましては、過去には青梅の永山地区について宅地造成の検討委員会が設置された経過がございます。

○村松委員 いろんな開発があるけれども、過去、永山丘陵、その検討委員会がつくられたと。この南山はどんな理由で検討委員会がつくられたんでしょうか。

○座間民間開発担当部長 この南山東部土地区画整理事業につきましては、現地が高低差約四十メートルの盛り土を行うなど大規模な宅地造成の工事の実施を予定しております。この南山東部区画整理組合では、こうした大規模工事の安全性を検討することを目的に、昨年二月に学識経験者で構成いたします南山東部土地区画整理事業造成工事検討委員会を設置いたしました。

○村松委員 大規模な盛り土、切り土、そういう工事があるということと、それから稲城砂層という特殊な土壌があるということと、この間の地震の際の、阪神・淡路、中越地震、そういう中での液状化、側方流動、そういう問題があって今度の検討委員会が設置されたというふうに思うんですね。これの報告が出るということなんですが、東京都の方にはもう出されていますか。

○座間民間開発担当部長 先ほどの検討委員会では、これまでの検討結果を組合に報告されたと聞いております。東京都にはまだ提出されておりません。

○村松委員 この南山の開発の問題は、いろんな意味から問題があるということで、さっきの土壌問題もあれば、環境問題もあれば、それから今から私がいう住宅問題もあるので、この検討結果については、東京都の方に来たら、ぜひ一般都民にも公開していただきたい、そのことをお願いしておきます。
 では、この地域、多摩ニュータウン地域なんですが、直近で、ニュータウンの未利用地、これが今どのくらい残っているのか。URと東京都の土地についてお答えください。
 それから、当初の東京都の住宅建設の目標、URの住宅建設の目標に対して今どんな状況なのかもお示しください。

○今井多摩ニュータウン事業担当部長 東京都とURのまず未利用住宅用地でございますけれども、東京都につきましては、全体の造成した事業用地は四百八十八ヘクタールですが、十八年度末で未利用住宅地は約十四ヘクタールでございます。
 また、都市再生機構につきましては、全体の事業用地は八百九十ヘクタールですが、十八年度末の未利用地は約四十ヘクタールでございます。
 それから、供給計画と実際の供給戸数でございますが、多摩ニュータウンにおける住宅建設計画によりますと全体計画は約六万四千戸でございます。十八年度末までに約六万二千戸が供給されております。

○村松委員 今のお答えで、未利用地が合わせて五十四ヘクタール、住宅戸数が二千世帯にまだ達していないということなんですけれども、私、先日、稲城市の向陽台とか長峰、若葉台、この住宅を見てきました。ちょうど南山の開発の近くなんですけど、そこの住宅の空き家状況を見てきたんです。一つの階段八戸あるんですが、そのうちの四戸まるまるあいているとか、下の方にポストがあるんですが、そのポストをわっとふさいでいるのを数えても、相当あるんです。
 これは、地元の人たちが自治会で調べた戸数があるんですけれども、昨年十月に地元自治会が空き家の調査をしたんです。そうしますと、ビスタノーレ向陽台百八十八戸のうち五十戸あいていた。リベレ向陽台三百八十四戸のうち七十六戸。ビュープラザ向陽台二百十四戸のうち四十戸の空き家がある。それこそ一九%から二六%もの空き家率になっている。多摩市の豊ヶ丘六丁目住宅、これも昨年の十二月とことしの六月の空き家調査、これは共産党市議団と住民の皆さんでやったんですが、三百二十八戸の住宅のうち、昨年の十二月で百五戸あいていた。ことしの六月でも百七戸あいていたんです。こうした問題をほうっておいて、私は、緑地を破壊して住宅開発を進めるというのは本当におかしいなというふうに思うんです。
 東京都が、これまで都営住宅の新規建設はしない--そういう理由だった、住宅戸数が世帯数を上回っている、そういう理由からやってきたんですが、そういう理屈からしてもおかしいんじゃないかなと思うんです。
 その点についてはどうですか。今まで東京都がいってきたことと、今回の開発を許可して今いろんな問題がある。住宅の問題でもこういう問題があるんですが、この点についての認識はいかがでしょうか。

○座間民間開発担当部長 今回の南山東部の開発につきましては、稲城市の都市計画マスタープランにおきまして、多摩ニュータウン地区において良好な居住環境の維持と自立的な生活圏の形成を目指すとともに、南山東部地区において、都市防災上危険ながけ地の解消や既存樹林地、社寺林を生かしたまちづくりを目指すことが位置づけられております。
 南山東部土地区画整理事業につきましては、この都市計画マスタープランにのっとりまして、公園緑地等を適切に配置し、周辺環境と調和したまちづくりを実現するものでございます。

○村松委員 全く質問に答えていないなというふうに思うんです。これだけの未利用地はある。私も見てきたんですよ。未利用地もちゃんと見てきたし、空き家もちゃんと見てきた。これまで東京都がいってきたことと違うんじゃないのというふうにいっているんですよ。
 今、稲城の市民の皆さんの動き、どういう動きがあるかということを皆さんご存じなんですかね。稲城の里山と史跡を守る会というところがあるんですが、南山丘陵ハイキングとかシンポジウムを開催するなど、この間、十数回集まりを持っているんです。
 ことし四月の二十九日に、春のハイキングというのを、南山のハイキングをやったんですが、何とそこに三百五十人が参加して主催者がびっくりしたというんです。その集まる場所へ行ったら、何かの団体の間違いじゃないかというぐらいに稲城の市民が本当に三百五十人集まって、それで一緒に南山をずっと登って歩いてきたというんです。
 この間の六月二日、私もシンポジウムに参加したんですけれども、ここでは市議会議員が七名参加していました。共産党議員三名ですけれども、そのほか四名、超党派の議員がここには参加しておりました。ここでも、七十名の人が会場いっぱいに、シンポジウムで、いろんな問題点があるということで注目が集まっているんです。
 稲城の市民の皆さんが、このままでいいのかというふうに今なっているということを紹介したいと思います。
 それから、つい最近なんですが、稲城の里山と史跡を守る会の役員さんのところに地権者から手紙が来ているんです。
 この人がどういうふうにいっているかというと、私はこの開発に基本的には反対であります。緑豊かな稲城で生まれ、稲城で育ってきた者として、多摩ニュータウンの向陽台、長峰、若葉台の存在すら、正直に申せば不快であります。今から四十年ほど前からでしょうか、生活様式の変化から、利用価値や資産価値が低くなってきた山林に対して、払い切れない固定資産税や相続税から、農家は南山を宅地開発しようという意思を固めたと思います。そのことで固定資産税はさらに一層上がり出し、一九九一年のバブルがはじけたころには、土地評価の逆ざや現象が発生して、実質的売買価格に対して評価額が高過ぎる状況から、土地のすべてを売っても相続税が払えない時期があったわけです。一例として、評価額が一千万円の土地を売りに出しても、百万円でもだれも買い手がつかない時期が続いており、現在もそうかなと思います。記憶では、南山の固定資産税は一平米当たり五十円の評価額だと思います。これは安いようですが、山林といえば一筆三千平米くらいが普通かと思いますから、年間の固定資産税は約十七万円で、相続が発生しますと軽く一億五千万円はいくと思います。この一億五千万円を払うために当該地を売ろうとしても、だれも買い手がつかないのが現状かと思います。となると、平場の土地を手放す算段をしなければなりませんが、こちらはもっと高い相続税が課せられると思います。平均すればこういうことです。ということで、組合の中心的な人たちの所有する面積は恐らく軒並み一万から二万平米、あるいはそれ以上でしょうから、五十万から百万円以上の固定資産税に相続が発生すれば、五億から六億円くらいは軽く来ると思います。この数字はあくまでも私の想像です。
 ということですが、こういうふうに地権者の人は、本当は、自分が生まれ育った、先祖代々の農地は手放したくないというのが本音なんだと思うんです。しかし、今、こういう人たちを苦しめているのは、やっぱり固定資産税であり相続税である、そういうことを考えれば、さっき答弁にありました八十六・八ヘクタールという広大な緑地を、開発するんじゃなくて、税金対策なんかを本当に軽減しながら、守っていくという方向にこそ、今、私はそういう立場にこそ立つべきだというふうに思います。
 南山の開発を見直すように東京都として指導すべきと思いますが、最後にお答えください。

○座間民間開発担当部長 南山東部の区画整理事業でございますけれども、先ほどご答弁いたしましたとおり、稲城市の都市計画マスタープランにおきまして、土地区画整理事業を通じて、都市防災上危険ながけ地の解消や、既存樹林地、寺社林を生かしたまちづくりを目指すことと位置づけられております。これにのっとりまして、今回、区画整理事業を推進するものでございます。

○村松委員 担当部署といいますか、都市整備局というところは、本当に今の地球温暖化の深刻な状況というのを考えているのかどうか、本当に疑問を持ってしまいます。今の南山の問題一つとっても、多分皆さん行っているかと思うんですが、あれだけの広大な、見事な緑を残すということが、これからの子孫に対して、本当に貴重な、重要な問題だというふうに思うんです。
 私はやっぱり、再度、これからの環境問題、その問題を考えれば、南山の緑はぜひ残す方向で再検討をしていただくように要望して、質問を終わります。

○野本都市づくり政策部長 南山地区での緑の保全についてですけれども、市街化調整区域でありましても樹木の伐採等の規制ができず、必ずしも緑地保全につながらないと考えております。
 今回、事業区域周辺の既存の緑を事業区域に取り込み、土地区画整理事業により緑地等として一体的に整備するといったことで、そういうことから、区域区分を変更し当該地を市街化区域に編入するものでございます。
 なお、当該緑地、公園につきましては、今後、地区計画等で改めて担保していくという予定でございます。

○村松委員 私も最後に一言いいたいんですが、今回の市街化調整区域を市街化区域にするということは、やっぱり今後開発の方向に行くということをとめられないというふうに思うんです。そのことをもう一回見直すべきだということ、それだけ表明して今度は終わります。

○立石委員 環状二号線の晴海-銀座間の都市計画変更について何点か質問をいたします。
 昨年九月のいわゆる前合わせ段階において、本委員会でも意見を私は述べましたが、長年にわたり地元の皆さんと一緒に、この環状二号線の地上化に対しては断固反対の立場をとってまいりました。しかし今、この都市計画の変更案がいよいよ、いわゆる後合わせとして九月の都市計画審議会に諮られ、計画決定されようとしています。現在、築地市場の移転先である豊洲が土壌汚染問題で大きくクローズアップされており、今また地元も、市場移転の是非について再び議論がなされ、大きく揺れ動いております。
 これに対し、さきの都議会定例会では、知事は、築地の現在地での再整備は、敷地面積が限られており、市場機能を満たすことができないなどの理由から不可能である、土壌汚染対策専門家会議の提言を踏まえ、必要な措置を確実に実施し、豊洲新市場をできるだけ早く開場させていくと表明したところであります。
 このような状況の中で、単に反対、反対と繰り返し唱え、理想論だけ主張している人々もおりますが、何もせず、手をこまねいているだけでは何も結局生まれず、これほど区民、都民にとって不幸なことはありません。この現実を踏まえて最善の策をとることが、結果として、まちのため、地域のため、都民のためになる、これが私の信念であります。
 私は、この地域を代弁する責任ある立場の一人として、この当面する現実を見定め、判断していかなければならない局面にあると考えております。この環状二号線の都市計画がこのまま進められるのであれば、地域の将来を見据え、子々孫々の世代に至るまで、これで結果よかったといえるようなまちづくりを進めるべきであると考えます。
 そこで、質問いたしますが、環状二号線をどうしても地上化するのであれば、すばらしい立派な橋、道路をつくるべきであると考えます。都はどのようなコンセプトでこの道路をつくろうとしているのか、まずお伺いをいたします。

○升都市基盤部長 環状二号線をどのようなコンセプトでつくっていくのかというご質問でございますが、今回の都市計画変更にかかわる対象区間のうち隅田川にかかる橋梁は、先月、重要文化財に指定されました勝鬨橋の下流に位置する新たな第一橋梁となるものでございます。このため、首都東京のウオーターフロントの新たなシンボルとして、隣接する勝鬨橋や周囲との景観的な調和、観光資源としての役割などを考慮いたしまして、すばらしい橋梁として整備していくということを考えているところでございます。
 その他の区間につきましても、都市景観や周辺環境に最大限配慮し、この地域にふさわしい、次世代にも誇れる道路として整備していくこととしているところでございます。

○立石委員 観光の上からでも、景観の上からでも、すばらしい道路をということでありますけれども、その道路につながっていくその地域のまちづくりがさらによくならなければ意味がないわけでありますが、環状二号線の整備に伴う周辺のまちがどのように変わっていくのか、お答えを願います。

○升都市基盤部長 環状二号線は都心と臨海部を結ぶ重要な路線でございまして、勝どき地区や晴海地区のアクセスは大きく改善されるものでございます。このうち築地市場の跡地となる区域は、本路線の地上化によりましてポテンシャルが向上し、さまざまなまちづくりの可能性を秘めたエリアとなるものと考えております。
 また、勝どき地区におきましては、環状二号線の整備を契機といたしまして、公有地を活用した再開発が予定されており、良好なまちづくりの進展と防災性の向上が図られるものでございます。
 さらに、沿道には、オリンピック関連施設といたしましてメディアセンター、メーンスタジアム、選手村の整備が予定されており、我が国を代表する国際色豊かなまちへ生まれ変わるものと考えられます。
 このほか、環状二号線は、前回の常任委員会でもご報告いたしました環境軸の推進地区に位置づけることとしており、道路整備に合わせまして、厚みと広がりを持った緑に満ちた空間の創出に努めていく考えでございます。
 このように、本路線は、地域の発展を誘発する大きな可能性を秘めた路線というふうにいえると思っております。

○立石委員 去年の八月、地元を代表する方々が、都民全体の交通利便性の見地から、苦渋の選択としてこの案を容認することになるならばとした上で、中央区の総合的な地域環境の改善にかかわる要望書を知事に提出いたしました。当然、私も立ち会い、昨年の委員会の席でも、この要望のすべての項目について確認をさせていただきました。
 そこで、この地元要望はどのようなものであったのか、改めてここで再確認をいたしたいと思います。また、都は、この要望に対しどのような認識を持ち、どのように対応しようとしているのか、ご質問をいたします。

○升都市基盤部長 ご指摘のご要望につきましては、環状二号線の周辺の月島、佃、勝どき・豊海、晴海、各地区の四つの連合町会から、昨年八月、環状第二号線の都市計画変更に関する要望書としていただいているものでございます。
 具体的な要望事項は、総合的なまちづくりビジョンの提示に関する事項、築地市場跡地の活用に向けた整合性の確保に関する事項、交通環境の改善に関する事項、地域活性化の推進に関する事項の四項目で構成されております。
 東京都といたしましては、この要望は地域住民の方々で構成されている連合町会としての要望であり、大変貴重なご意見、ご要望と深く受けとめているところでございます。
 要望内容は、広範、多岐にわたるため、関係局とも連携いたしまして検討を進めておりますが、検討に期間を要する事項も多いことから、昨年九月に、まず取り組みの方向性をお示しし、十一月には、今後の取り組み時期などについて地元にお示ししたところでございます。
 今後とも、関係局及び地元中央区と連携してさらなる検討を進めまして、地元の方々のご理解とご協力を得られるよう努めてまいります。

○立石委員 さまざまな地元要望がある中で、特に、LRTなどの地域における新たな公共交通基盤の整備や、築地移転の跡地となる地域の再開発を強く要望していることと思います。
 これに対して具体的にどのように取り組んでいこうとしているか、お尋ねをいたします。

○升都市基盤部長 地域の交通を担う公共交通といたしましては、LRTでございますとか連接バスなど、さまざまな方式がございます。このうちLRTの導入につきましては、導入空間の確保、自動車交通への影響、需要の確保、事業主体などの課題を解決する必要がございます。
 今後、環状第二号線の取り組みを進めながら、LRTや連接バスなど地域にふさわしい公共交通につきまして、地元中央区の主体的な検討と連携いたしまして、さまざまな可能性を含め幅広く研究してまいります。
 また、築地市場跡地利用でございますが、オリンピック期間中のメディアセンターの施設を計画しておりまして、大会終了後には、コンベンションホール、オフィス、商業施設としての活用が想定されているところでございます。
 跡地利用の基本的な方向性につきましては、都民全体の貴重な財産として東京のまちづくりに貢献するものとなるよう、中央区や地元地域を初め、広く都民のご意見を聞くなど、関係機関と十分調整して検討してまいります。
 その他のご要望につきましても、地元区や地域の方々の意見を十分尊重し、真摯に対応していくというふうに考えておるところでございます。

○立石委員 道路をつくると決めたからには、百年先を見据えて、地元に愛されるすばらしいものにすることを約束してほしいと思います。そして、環状二号線はまちを生まれ変わらせたといえるぐらいのことを必死でやってほしいと地元は願っています。
 今後、環状二号線の整備を進めるに当たり、局長の決意をお伺いいたします。

○只腰都市整備局長 環状二号線でございますが、幹線道路の一環としまして、東京の都市計画道路ネットワークの一部を形成するとともに、都心部と臨海部を直接結ぶ重要な幹線道路でございまして、地域の将来のまちづくりはもちろん、東京全体の発展のためにも不可欠な路線であるというふうに私ども確信をしてございます。
 環状二号線は、今回の変更区間を含めまして、虎ノ門から有明まで、ちょうど湾岸道路まで六キロございます。この六キロの中には、先ほど市街地整備部長から説明いたしました虎ノ門から新橋間の再開発事業、それから汐留の区画整理事業、その他、臨海部の三カ所にわたる区画整理事業、いずれもこれは都の直轄事業、都施行事業でございまして、また、あわせまして、橋梁部の建設局の事業を含めまして、東京都が総力を挙げて取り組んでいる道路といって過言ではございません。今後、既成市街地の道路として、このような大きなプロジェクトは出てこないかもしれないというふうに思っている次第でございます。
 整備に当たりましては、ご指摘のように、百年先を見据えまして、首都東京のウオーターフロントのシンボルとなるような道路、また、歴史と伝統のある地域にふさわしい道路、また、緑あふれる質の高い道路をつくるということをよく認識しまして、取り組んでまいりたいというふうに考えております。
 さらに、環状二号線の沿道でございますが、私ども開催を目指しておりますオリンピックを契機にいたしまして、国際色豊かなまちに生まれ変わるものと考えられます。
 今後とも、先生からお話しがありました地元の皆様のご要望を十分に踏まえまして、中央区とも連携を図りながら、周辺のまちづくりにも大きく貢献するプロジェクトとして、建設局ともども、早期完成を目指して全力で取り組んでまいります。

○秋田委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後二時三十二分休憩

   午後二時四十三分開議

○秋田委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○植木委員 環状二号線について伺いたいというふうに思います。
 今回、環状二号線は、今も質疑がありました築地-晴海間、それから新橋-虎ノ門間と両方にわたっているわけですけれども、この九月には都市計画変更の決定が行われるというスケジュールになっているというふうにお聞きしますから、やはりいうべきことはきちっといっておかなきゃいけないという思いがありますし、一体、環状二号線て何なんだろうと改めて考えざるを得ないというふうに思っています。
 それで、もともとマッカーサー道路といわれたわけですから、大分古い年代から決めてあるものですが、環状二号線というのは一体どこからどこまでを環状二号線といっていたのですか、もともとは。いかがでしょうか。

○升都市基盤部長 環状二号線でございますが、一番最初にご説明いたしましたように、千代田区の神田佐久間町から江東区の有明までの十四キロを環状二号線というふうにいってございます。

○植木委員 千代田区の神田佐久間町から江東区の有明まで、それはちょっとおかしいんじゃないですか。環状二号線のもともとの計画はどこまでですかと聞いたんです。

○升都市基盤部長 失礼いたしました。当初、二十一年三月は、港区の東新橋から千代田区神田佐久間町でございます。

○植木委員 そうしますと、港区の新橋から神田佐久間町がもともとの環状二号線だったというわけですね。
 そうすると、今回、新橋の先、晴海から江東区に抜ける環状二号線というのは一体何なんだろうということなんですが、この事業の目的ではなくて位置づけはどうなっていますでしょうか。

○升都市基盤部長 環状二号線そのものは、大きな役割として、都心部周辺の円滑な交通処理というものを目指してつくられたわけでございますが、今回、臨海部の方に延伸をしたという中では、都心と臨海部の連結というものも大きな機能として担っているところでございます。

○植木委員 私は位置づけといったんですが、目的はそういうことだろうと思うんですけれども、臨海広域幹線道路、こういう位置づけだろうと思うんですよ。臨海広域幹線道路、これは、先ほどの説明、私の質問じゃない、ほかの方の説明のときに都施行というふうにおっしゃったんだけれども、これは、現在、臨海副都心開発の中の進出企業による開発者負担の対象、つまり開発者負担で行う対象になっている、こういうふうに聞いているんですが、事実はどうでしょうか。

○升都市基盤部長 臨海広域幹線道路の一つとして、開発者負担の対象の道路でございます。

○植木委員 そうしますと、先ほど都施行といいましたけれども、開発者負担で行うというのと都施行の関係がよくわからないんですが、総事業費が幾らで、この内訳、つまり開発者負担か都費か国費か、その内訳、これはどうなっていますでしょうか。

○升都市基盤部長 事業費は、本計画区間でございますが、約一千三百億円というふうに考えております。
 また、開発者負担を含めた事業費の考えでございますが、これにつきましては、事業化された後で、事業予定者である建設局、それから開発者負担を所管する港湾局など、関係者間で調整されるというふうに考えているところでございます。

○植木委員 千三百億ですか。千三百億、非常に金額が大きいですよね。
 財政フレームはわからない、これからだというお話なんですけれども、実質的に、臨海開発そのものは、開発者負担の原則というのはとっくに崩れてきていると思うんですよ。だから、どれだけ開発者負担でやられるかというのは非常に疑問なんですけれども、いずれにいたしましても、わざわざ環状二号線、都心部で、こっちでは港区の新橋までだったのを、臨海副都心のために延長したというのが今回の築地以降の道路の、つまり、臨海道路のために何が何でもつくらなきゃいけないということでなってきているというものだと思うんです。
 それで、これは素朴な疑問で悪いんですけれども、環状二号線、延伸したものだから、実は途中で環状三号線と交差しちゃっているんですよね。環状になっていないんですけれども、非常におかしな道路だな。清澄通り、つまり環状三号線と交差しながら環状という名前がついているんですけれども、本当に素朴な疑問ですけれども、これはどういうことなんでしょうか。

○升都市基盤部長 環状三号線、環状二号線という道路をそれぞれ延伸したわけでございます。基本的には、環状二号線、先ほどもいいましたように、東新橋まで来ておりましたものを新橋地区から有明までそのまま延伸をしていった。それから、環状三号線につきましても、清澄通りの方向に伸ばしていったということによりまして、それぞれが交差する形になったということでございます。基本的にはそれぞれが環状の道路だということでございます。

○植木委員 無理やり環状線を延伸していくものですから、環状線の、これまで東京都がいっていた役割とどうも違うような気がするんですけれども。環状線の役割、三環状道路のときも、皆さんが説明して、私たちは反対したり是正したりいろいろいっていますけれども、都心に呼び込む車を環状線で分散させる、こういうことなんだけれども、この環状線は環状が臨海道路につながっている。そうしますと、分散させるというよりも臨海道路の車が都心部に流入する、あるいは、これからオリンピックとか豊洲への移転とかとやっていくと都心を通過する車がふえていく、こういう、道路の考え方からいっても、今までの皆さんの説明とちょっと違うんじゃないかと、この環状道路が。どうなんでしょうか。

○升都市基盤部長 先ほども申し上げましたように、環状道路そのものは、都心部の道路交通を円滑に処理するということでございます。環状二号線そのものは、佐久間町から環状に来ておるものでございますし、都心部の交通状況の改善に資するものというふうに考えているところでございます。

○植木委員 都心の交通の緩和に資する、そうなってほしいという願望はわかります。しかし、臨海道路、臨海部をどんどんこれから皆さん開発をしていこうと、オリンピック、豊洲移転等々考えていくと、どうもそういうことにはならないんじゃないか。もちろん、都心からそちらへ逃げる車も当然あります。しかし、臨海道路の方からずっと来る、当然、便利な都心に来る、そういう呼び込みの道路にもなる。
 臨海副都心は、知事自身が、行くも地獄、引くも地獄、こういわざるを得ないような状況で、開発者負担もどうなるかわからない。千三百億から、とにかく巨額なお金がかかるということです。
 ですから、臨海副都心を救出するために、途中の中央区が、あるいは港区が、いろんな地元区の意見、あるいは苦渋の選択を迫られている中でも、とにかく皆さんは着々と進めざるを得ない、そうしないと臨海副都心も救出されない、こういう関係になっていると私は思っています。
 それで、築地-晴海間のアセス、説明がありました。私も説明会に行ってきましたけれども、これで九月に決定されちゃうというと、住民の皆さんの思いはどうなるのかなというふうに思うんですが、いろんな方がいろんな発言をしておりましたが、私が聞いていて、なるほどなというか感心をした発言は女性の発言でした。
 環状二号線の建設予定地に隣接するマンションを購入して、当時、今はどうかわかりませんけれども、間もなく入居するという女性の発言でした。権利者であるけれども、なかなか情報が伝わってこないということでもいろいろ怒っていましたけれども、一番の怒った原因は、マンションを購入するときのことをいっているんです。
 環状二号線の建設は、地下につくると聞いていたので、影響がないと思って契約した。それが地上になるということを聞いて驚いています。しかも、大変な環境の変化に、何ら問題はないという報告には納得できません。日本橋の上の道路は外すが、勝どきの住民の環境には構わないで進めるというのは納得がいかない。アセスは、地上、地下、高架、それぞれの評価を出してほしい、こういう旨の発言をされていました。
 地下という計画で進められていたのが、目の前に道路が走る。環境基準はクリアしていますよ、クリアしていますよ、こういう説明ばかりで。しかし、その人にしてみればクリアしていますよじゃない。もともと地上にはない道路ができるんだから、とんでもないという思いでいっていたんだと思うんです。
 そのほか、いろんな専門的な方の発言もありましたけれども、私も行ったときには、もうちょっと小さなマンションでしたけれども、その方の家族の方が、七メートル、目の前にできるということで訴えられましたけれども。そういう意味で、地下式でということでいたのが高架で、環境基準は大丈夫だよと。これでは、幾ら皆さんが説明しても、住民が納得できる説明にならないというふうに感じたんですけれども、皆さん、いかがでしょうか。

○升都市基盤部長 お話しのマンション、どこだか、ちょっと私も存じ上げませんが、平成十六年から、今回の計画案につきましては地下から地上化にする素案を出しております。また、マンションの事業者にも説明しているというふうに説明会ではご回答申し上げた、というふうに聞いておるところでございます。

○植木委員 まるでマンション事業者が悪いかのようなお話ですけれども、マンション事業者はともかくとして、住民の皆さんの受けとめる感覚はそうですよ。
 その一例として、騒音の環境基準の特例というのが、私、アセスを読んでいて本当にびっくりしたんですけれども、つまり、幹線道路については特例というのがあって、従来の騒音の基準とは違う、こういうことなんですけれども、この幹線道路の特例というのはどういうものになっているんでしょうか。

○升都市基盤部長 環境基準の特例というお話ですが、幹線道路近接空間に関する特例というものでございまして、平成十年五月の中央環境審議会答申で、騒音の評価手法等の在り方について、という答申がございまして、それを受けまして、環境基本法に基づき平成十一年四月一日から施行されたものでございます。

○植木委員 要するに、普通の道路と違って、騒音の基準は幹線道路の役割から緩くされた、こういうことだろうと思うんです。だから、従来の環境基準で住んでいた人たちが、幹線道路ができることによっていきなり騒音の環境基準が変わってしまう、こういうことですね。最低基準が上がっちゃうということですね。

○升都市基盤部長 幹線道路に近接する空間につきましては、これまでの騒音に関する基準とは別に、新たな特例という形で基準が定められたというふうに私どもは理解をしておるところでございます。

○植木委員 定められたからそういう特例ができたというのは、それは先ほどの説明でわかったんですよ。問題は、基準が緩和されたために、普通の住宅街なら当然基準がクリアしないものが、幹線道路の空間のところに住む人たちは、環境基準の高い騒音のところで住まなきゃいけない、こういうことなんですよ。だから、今のはちょっととんちんかんな説明なんですけれども、これでは、住民、私、この面でも納得できないというのは当然だと思うんです。
 中央区では、東京都大気汚染条例による認定患者の数が、平成八年度は百六十二名だったのが、十八年度には三百三十名と年々ふえていると聞いています。とにかく環境基準はクリアしているよというんですけれども、現状でもこうやってふえている、それがどうなるのかという心配をしているわけです。この間も、大気汚染裁判ということで、東京都の責任と原因者責任の裁判がありましたけれども、常にこの環境問題というのは道路建設にはつきまとうものですから、単にクリアしているからということで住民の大気が--患者さんがふえていいということには絶対ならないわけです。そういう配慮が本当にあるのかどうかというのは、この前、私、質問しましたけれども、正確な答弁はなかったですね。
 それから、もう一つは築地の移転です。これはもう余り説明する必要はないと思うんですけれども、土壌汚染が非常に深刻で、都知事選挙でも争点の一つになり、専門家会議も持たれました。この専門家会議には環境問題の専門家が入っていないなどの欠陥はありますけれども、いずれにしても検討せざるを得ない状況です。
 二定の知事答弁でも、豊洲市場について、いつ開場するかという問題については、いつになるかわかりませんが云々といってとにかく開場するという答弁でしたけれども、いつになるかわからない、こういうことも一方でいわざるを得ない。こういう状況の中で、もともとは臨海副都心のためだといっていたのが、地上化するときの理由として築地移転を挙げてきているんですけれども、こういう現状についてはどのように認識しているでしょうか。

○升都市基盤部長 築地市場の移転の現状ということだと思いますが、中央卸売市場につきましては、生鮮食料品を扱う豊洲新市場において、食の安全・安心を確保する観点から、現在、土壌汚染対策について専門家による検証、提言を行うための会議を発足させて、検討がなされているというふうに認識しておるところでございます。
 また、本年秋には専門家会議の提言が予定されておりまして、これを踏まえて必要な措置を確実に実施し、豊洲新市場をできるだけ早く、都民が安心できる市場として開場させていくと知事も発言されたというふうに認識しているところでございます。

○植木委員 秋には検討がなされるというお話ですけれども、知事自身、いつになるかわからないといっている面もあるわけです。しかも、築地関係の六団体の中でもだんだん異議を唱える方々がふえてきている。一般都民の間でも、この土壌汚染の問題、非常に関心が高まっていることは事実です。
 そういう意味では、むしろ、これを踏まえてと先ほど答弁がありましたけれども、踏まえるならば、都市計画決定の変更も当然それを踏まえてからで十分いいんじゃないかというふうに思うんですが、いかがですか。

○升都市基盤部長 ただいまお答えいたしましたように、豊洲新市場は、できるだけ早く、都民が安心できる市場として開場させていくこととされております。
 また、今回の都市計画変更に関する環状二号線の環境影響評価書案の予測結果は、いずれの評価項目におきましても環境基準等の評価の指標を満足しております。都市計画を変更する上では支障はないというふうにご説明したところでございます。
 環状二号線は、るる申し上げておりますように、都心部と臨海部の連絡強化、広域道路ネットワークの強化及び地域内交通の円滑化などの観点から、早期整備が必要な路線というふうに考えております。本路線の都市計画手続を引き続き着実に進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。

○植木委員 築地関係、本当にこれは都民の台所の問題として非常に大きな課題ですし、それを理由に地上化ということが出てきていることははっきりしているわけですから、そこのところは、何が何でも進めるという立場でなくて、立ちどまる、こういう必要があると思うんです。
 いずれも環境基準をクリアしているというけれども、先ほどいいましたように、幹線道路の特例なんていうのは、大体、住民の目の前に幹線道路がいきなり通るなんていうこと自体が想定されていない人たち、幾ら説明してもこれは納得できないと思いますよ。そういう住民の中での強い声があるということで、私は強くこのことを述べたい、つまり、九月の決定はすべきでないというふうに思うんです。
 いずれにいたしましても、この環状道路、築地-晴海間、巨額な税金を使う。それで、さっき、千三百億というお話でしたけれども、フレームがまだ決まっていないということでしたけれども、ちょっと聞くのを忘れましたが、開発者負担についてはちゃんと履行できるという方向で進んでいるんでしょうか。

○升都市基盤部長 開発者負担の履行についてでございますけれども、先ほども申し上げましたように、今後事業化された後に、事業予定者である建設局と開発者負担を所管する港湾局など、関係者間で調整がなされるというふうに考えておるところでございます。

○植木委員 これはいずれ明らかになることですけれども、既に臨海副都心の本体のところでは、開発者負担制度そのものが大幅に崩れているということをはっきり認識していただきたい。そのことによって直接都民の税金の投入がふえてくるわけですよ。こういう道路事業ですと、国あるいは道路特定財源が入るのかわかりませんけれども、いずれにしても、都負担、半分程度あるということも当然予想されるわけですから、そういう意味でこの問題は指摘をしておきたいというふうに思っています。
 同じ環状二号線の新橋・虎ノ門の関係でありますが、これも、臨海副都心が動き出すと同時に、それまでとまっていた新橋・虎ノ門の開発事業が動き出した。道路の地上、地下、両方使用できるという法律もできたということも利用して、これが都施行の市街地再開発事業として行われる、こういうふうに説明を受けております。
 地権者の方々はⅠ街区からⅢ街区に入居してもらう、こういうことで進めていると思うんですが、Ⅲ街区について今回出されていますのでお聞きしますが、Ⅲ街区、都施行で、現時点の計画とそれから今回の提案の計画と、高さ、延べ床面積、どのように変わるのか教えていただきたいと思います。

○宮村市街地整備部長 Ⅲ街区の既定計画では、延べ床面積は約二十万平方メートルで、一番高い建物としては二百十メートルというふうにしております。今回の計画では、先ほどご説明しましたように、地域の活性化に寄与する文化・交流施設や住宅などを追加し、四棟の建物を二棟に集約するとともに、地域交流の場ともなる緑豊かな広場面積を拡大し、あわせて周辺への日照にも配慮した結果、延べ床面積は約二十五万平方メートル、超高層棟の高さの限度を二百五十メートルとするものでございます。

○植木委員 まず、高さの問題ですが、二百五十メートルというと都庁第一本庁舎より高い。それから、この間視察をしてきた東京ミッドタウンよりも高いという設定になっておりますけれども、都が率先して東京で一番高い建物を建てると、こういう計画ですか。

○宮村市街地整備部長 先ほどご答弁いたしましたが、高さの限度を二百五十メートルとするということでございます。
 今考えていますのは、ミッドタウンが今一番東京では高いわけですが、それよりは低くする予定で、今細部を詰めております。

○植木委員 いずれにしても、都施行で二百五十メートル、示されている図面は二百五十メートル目いっぱい使っておられるわけですから。
 じゃ、容積率の方ですけれども、地権者の方々が移る、その面積は当然必要だというふうに思いますけれども、この建物のもともとの指定容積率は何%で、その後どういうふうになって今回どうなったのか、お示しいただきたいと思います。

○野本都市づくり政策部長 当地区の容積率でございますけれども、もともとの指定容積率は六二八%でございます。平成十年の都市計画決定でもってⅢ街区では九四〇%になりまして、平成十八年の一月に見直しがありまして九三〇%、今回の変更で一一五〇%ということでございます。

○植木委員 六二八が一一五〇。ですから五二二%ふえる。実に驚きです。
 じゃ、権利床はそのうちどのくらいなんでしょうか。権利床はかなりとるんでしょうか。いかがでしょうか。権利床と保留床の割合。

○宮村市街地整備部長 既定計画におけるⅢ街区の権利床の割合は、平成十四年の事業計画決定時におよそ二割と想定し、資金計画を策定しております。結果的にそれの引き算が保留床ということになります。
 ただ、この数字は、入居希望者の従前資産、土地の価格等の変動や入居権利者の意向の変化等により権利床の割合は変動するものであり、今後、都市計画変更、事業計画変更、管理処分計画決定の段階を経て確定していくものでございます。

○植木委員 平成十四年度の試算で権利床が二割、保留床が八割。今回、約五万平米の床面積がふえたわけですから、金銭的にはこれからだからわからないというんですが、単純に考えれば保留床の割合がふえる、こう見て間違いないと思うんです。
 なぜこんなに保留床をとるのかということですけれども、なぜ八割以上保留床をとらなきゃいけないんでしょうか。

○宮村市街地整備部長 再開発事業の仕組みとして、実際の事業計画の中で当然収支を整えていかなきゃいけないということがございます。一般的な話で申し上げますと、転出する方が多くなれば、その分、保留床がふえてまいります。しかしながら、一方ではそのための補償をしておりますので、その分の資金を回収する必要があります。したがって、そこは保留床で回収をするという仕組みがございます。
 一般論はそういうことでございますが、今回のⅢ街区につきましては、床面積、従来約二十万だったわけですが、五万平米ふえているということでございます。このうち増加した部分の床面積は、容積対象としては三万六千三百平方メートルになるわけですが、これの約六割が文化・交流施設ということで、こういう地域の活性化に資するものを入れていくということから、最初にご答弁したようなことで高さと床面積を決定しているということでございます。

○植木委員 僕は事実と違うと思うんです。一般的には確かに、用地買収だとか補償金とか、そういうもののために保留床を使う。今回は全然事業手法が違うわけでしょう。事業協力者方式及び特定建築者方式という仕組みを今回は使っているわけです。その仕組みに、実は保留床の--だれが売ることができるのかというのは違ってきちゃうわけですよ、今までのと。
 この事業協力者方式と特定建築者方式というのは、どういう仕組みで、どういう役割を持っておられるんでしょうか。

○宮村市街地整備部長 事業協力者制度及び特定建築者制度は、いずれも、民間活力を活用して再開発事業の円滑な実施を図ることを目的としており、当地区の事業においても導入をしております。
 事業協力者制度は、法律上位置づけられている制度ではございませんが、事業の早い段階から民間の豊富な経験とノウハウを活用して、まちづくりに関する企画提案や権利者の生活再建に関する情報提供を受けて、事業の早期完成及び権利者の円滑な生活再建の実現などを図ることを目的に、公募により決定をしております。このことにより、施行者である都は事業スピードの向上などのメリットがあり、権利者にとっても、早期の生活再建の実現や資産価値の向上が期待できることになります。
 先ほどもご答弁したところですが、特定建築者につきましては、この制度は都市再開発法に位置づけられた制度でございまして、施行者である都が決定した計画に従って、再開発ビルの建築及び保留床の処分を行うこととなっており、街区ごとにやはり公募をしておるというものでございます。この制度を活用することによって、事業費の圧縮を図ることができるとともに、保留床の処分リスクを軽減することが可能となるものでございます。
 先ほどご質問の中で、昔と違うではないかというお話、ここは違うんじゃないかというお話がございましたけれども、あくまでも東京都は直接保留床を売りませんけれども、保留床に相当する土地を特定建築者に売却をして、特定建築者はその土地をみずから負担して取得して、建物はみずからの負担で建てて、その床を保留床として売る、そういう仕組みですから、基本的な流れは全く同じでございます。

○植木委員 基本的な流れは一緒だというんですけれども、土地は限られていますよね。土地の価格も当然決められて、そのときの価格で決めていく。上がるか下がるかっていうのは、それはわかりませんけどね。
 しかし、保留床というのは、容積率をふやしていくと、保留床の割合は、単純にいえば、さっきもいいましたけれどもふえるのは当然ですよね。じゃ、その処分のお金は東京都に入るかというと、そうじゃないはずですよ。東京都はあくまでも、地べたの、しかも売却しなくていい地権者を除いた面積の土地代、これしか入らないんじゃないですか。

○宮村市街地整備部長 今のご質問にお答えいたしますけれども、今、植木委員がおっしゃっているのは、特定建築者が保留床を取得することになるので、あるいは売却することができるので、それで特定建築者だけが利益を得るのではないかというふうなご趣旨かと思います。
 そういうことではありません。特定建築者につきましては、今までもそうですけれども、このⅢ街区につきましても、Ⅲ街区として公募をいたしまして、総合評価方式で決定をしてまいります。その際には、先ほど申し上げた保留床分の土地価格については、私どもからの最低限の価格は提示しますけれども、その価格に対して、いかに--入札のような形で、幾らで買うかという金額と、それから、そのほかのまちづくりにかかわるようないろんな計画の両方を総合的に評価して決定をするというものでございます。
 結果的には、ざっくりしたいい方で恐縮ですけれども、あえて申し上げれば、保留床でどれぐらい資金が回収できるかというところが土地の評価にはね返る。すごく短絡的ないい方で恐縮ですけれども、そういう面からしますと、必ずしも委員のおっしゃっていることとは当たらず、基本的には従来と同じではないかと思っております。

○植木委員 納得いかないですね。
 それじゃ、後で聞こうと思ったんですけれども、事業費の中に財産処分収入というのがありますけれども、これには保留床の分は反映されるんですか。

○宮村市街地整備部長 この環状二号線の事業計画においては、東京都が平成十四年より前に行っていた東京都施行の再開発事業と違って、法律が改正されたことから、いわゆる改正特建者というのをすべて導入することにしています。つまり、権利床があっても特定建築者というのを導入することができるようになりまして、そういう形でこの計画はできております。
 ここでは、当然、事業計画では、私どもが直接保留床を売るわけではありませんので、土地代の収入を一応財産収入という形で計上しているものでございます。

○植木委員 やっぱり僕の方が正しかったですね。財産収入には入っていないんですよ。地価に反映されるといった。それは、容積率をどんどん上げて地価を高くしようというのならそういう考え方も成り立つけれども、事実は違いますよ。それは絶対違う。
 それから、事業協力者、特定建築者の役割についてお話ありましたけれども、事業協力者と特定建築者のかかわり合いというんでしょうか、関係ですが、事業協力者には森ビルと西松建設グループとその他グループが一つ入っている。西松建設のグループの会社なんでしょうけれども。というふうにお聞きしていますけれども、この事業協力者の公募資格、そして実際のビルを行う事業者との関係、これはどのようになっていますでしょうか。

○宮村市街地整備部長 事業協力者につきましては、森ビルと西松建設のグループ、今、その二つのグループが環状第二号線地区の事業協力者になっております。
 今、手元に細かい資料を持っていませんけれども、基本的には、将来特定建築者になることも希望しておられて、実際に、資力、信用なり、それから経験、こういう再開発事業についてのですね。地区にも多少違いはありますけれども、例えば超高層をやるのであれば、超高層なんかを含めた経験とか再開発事業の経験だとか、私どもが、事業協力者として、先ほどご答弁しましたような役割を果たしていただけるのにふさわしいいろんな基準をつくりまして、それで公募をいたして、応募された方から選定をする、そういう仕組みでございます。
 それから、さっきおっしゃった、建物を実際に、というのは特定建築者のことでございましょうか。建てる人のことですか。

○植木委員 特定建築者。

○宮村市街地整備部長 先ほどもご答弁いたしましたが、事業協力者というのは、あくまでも任意の都としてつくっている仕組みですけれども、特定建築者というのは、法に基づいて公募により選定することになっています。もちろん、事業協力者が特定建築者になることを否定するものではありませんけれども、事業協力者が即なれるものでもございません。あくまでも公募の中で決めていくということでございます。

○植木委員 そうしますと、都施行で今回やるわけですけれども、このⅢ街区の大きな地主さんとして森ビルがある。それから、事業協力者にも森ビルが入っている。それから、特定建築者を希望するような企業に事業協力していただいているということで、森ビルが特定建築者になる可能性も否定できない、こういう関係になっているというふうに思いますけれども、違いますか。

○宮村市街地整備部長 特定建築者については資格が一定ございまして、こちらの定める資格を、資力、信用等がきちんとあるということがまず第一条件ですし、それから、その後はいろんな条件の中で公募をして決めていくということです。
 森ビルが地主だからとかそういうことは関係ありませんけれども、可能性としては、あるかないかと聞かれれば、可能性はないわけではありません。

○植木委員 いろんな事業者が進出していいわけですけれども、森ビルが現に地主の一人、土地持ちの一人であり、事業協力者であるということは事実ですし、特定建築者になる資格を持っていらっしゃる、こういう点は否定できないということだと思うんです。
 それで、結局、先ほどちょっと数字をあれしましたけど、六二八から五二二、容積率のパーセンテージを上げて、高さも二百五十メートルと五万平米の容積率の引き上げをやって、保留床の処分も八割を超える可能性がある。至れり尽くせりの事業になってきているというふうに思うんです。それで、計画段階から森ビルが入って、当然、事業者が積極的に採算のとれるビルを建てるというのは普通だと思うんですけれども、当然それに保留床をどんどんふやしてきたということも事実だと思うんです。
 そういう意味で、ある方にお聞きしましたら、不動産関係者でしたけれども、森ビルによる森ビルのための森ビル建設だ、こういうことをいっていらっしゃる方もおられました。そういう意味で、この仕組み自体が、事業協力者方式というのは法律では定められていないということですが、今回、非常にぴったりといいましょうか、そういうものとして進められているということで私は驚いています。
 それから、この事業費ですけれども、新橋・虎ノ門街区の市街地再開発事業、現時点で事業費はどのくらいになって、事業費の内訳はどうなっていますでしょうか。

○宮村市街地整備部長 現在の既定計画で算出しました再開発事業費は約千四百五十四億円、それに起債利子及び事務費を加えますと、約一千五百三十八億円でございます。このうちの大半は、都市計画道路の環状第二号線の整備のための用地費等、公共施設管理者負担金でございましてそれが約九百十九億円でございます。これは国庫補助金と東京都の裏負担ということになります。それから、再開発ビルの権利床分の共用部などへの補助など、その他で残りが六百十九億円ございます。
 総額の千五百三十八億円の内訳でございますけれども、国費が約五百七十六億円、それから、都費が約七百十三億円、財産収入が約二百四十九億円となっております。

○植木委員 今のお話は一千四百五十五億円ということでありますが、当然、起債だとか事務費もかかってくると思うんですけれども、最終的な金額は幾らになるんでしょうか。

○宮村市街地整備部長 今ご答弁いたしましたが、再開発費の一千四百五十四億円に起債利子及び事務費を加えますと、約一千五百三十八億円でございます。

○植木委員 一千五百三十八億円、都費が七百十三億円その中にあるということですね。
 現時点で計算し直しますと、これは何割ぐらい変わってくるんでしょうか。

○宮村市街地整備部長 今回変更しようとしている計画については、まだ事業費は算出しておりません。今後算出してまいりますので、現時点では未定でございます。
 それから、もし特定建築者のことで変わっているのではないかということであれば、当初から、特定建築者は、さっきご説明したとおり、環状二号線については改正特建者を入れるということになっていますので、変わりません。

○植木委員 つまり、これはたしか先ほどのと同じだろうと思うんです。平成十四年ぐらいの試算ではないか。間違っていたら指摘してほしいんですけれども。ですから、大分年月がたっていますから、最近の地価の高騰で負担がどうなってくるのか。かなり変動してくるだろうと思うんです。
 これは地上部分、いわゆる市街地再開発事業の総事業費ですから、地下部分は入っていないと思いますけれども、地下部分の事業費と内訳はどんなふうになっていますでしょうか。

○宮村市街地整備部長 地下の環二本線の整備につきましては建設局が所管をしております。私どもとしては、事業費については承知しておりません。

○植木委員 これは前の都市整備委員会でも教えてもらったことがありますので、いえないことはないと思うんですけれども、五百四十億というふうに聞いています。これも、道路財源か都費か、正確な内訳は建設局に聞かなきゃわからないんですが、いずれにしても、先ほどの局長の答弁でも、これだけの規模の事業はもう今後ないだろうといわれるほど大変な金額ですよね。
 先ほどの築地-晴海間が一千三百億円、それから今回の新橋・虎ノ門が千五百三十八億円、これに起債を加えますと、起債が百十七億円。一覧表なんかを見ると一千六百五十五億円というふうに出ていますので、大変な金額になってくる。それから地下の道路の五百四十億円。とにかく合わせますと三千四百億円以上という計算になります。たしかに巨大な事業ですよ。これだけの事業はもうないだろうと。
 しかも都費が、きょうの答弁で出されたのは七百十三億円。これが市街地再開発事業の都費。それから、築地-晴海間は、正確にはまだわからないといいましたけれども、半分程度を入れたとして、それから地下部分も半分程度を入れたとすると、実に巨額な三千七、八百億円、こういう金額になる--失礼、都費の部分は千五百億円前後になる。正確な数字は答えがなかったので間違っていたら後で訂正しますけれども、いずれにしても、一千億から一千五百億円規模の都費になる。実に大変な金額であります。こういう点で、今度の事業というのが金額的にもすごいものであるということがいえます。
 もう時間もなくなりましたので、あとは、質問はちょっと、準備していましたけれども、私の方からお話しして終わりにしたいと思いますが、いずれにしても、これは環境問題でもそうですよね。道路の問題だけじゃなくて、二百五十メートルのビルを建てる、延べ床面積約二十五万平米。これは前の都市整備委員会でお聞きしたデータでちょっと計算してみました。約二十五万平米の平均的なビルで計算すると、年間のCO2の排出トン数が二万四千六百五十一トンと計算ができます。
 どれだけ引き下げるかわかりませんけれども、いずれにしても、これだけの巨大なビルが出てくるということでは、それこそ東京ミッドタウンとほぼ同じぐらいの床面積ですから、あのぐらいのCO2の排出量が出る。カーボンマイナス東京十年プロジェクトでも、世界で最も環境負荷の少ない都市にということで、二〇二〇年までにマイナス二五%にする。こういう観点からしますと、やっぱり巨大なビルで五万平米もプラスしたということがいいのかどうなのか、こういうこともあるかと思います。
 いずれにしても、都市のまちづくりとか道路というのは非常に難しい問題がありますけれども、やはり環境問題あるいは道路そのものの考え方についても、最初に指摘しましたように、改めて考え、見直していかなければならないものがあると思います。特に環境問題は、都内、三多摩も含めて東京都として率先してやると、こうおっしゃっているわけですから、積極的にやるためにも、都市整備局としても、カーボンマイナスに大きく--最も都市のあり方をやっているところですから、事業所ビルが一番多いわけですから、やっていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わりにいたします。

○秋田委員長 ほかに発言がなければ、お諮りいたします。
 本件に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○秋田委員長 異議なしと認めます。よって、報告事項に対する質疑は終了いたしました。
 以上で都市整備局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後三時四十三分散会

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