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Tokyo Metropolitan Assembly

都市整備委員会速記録第三号

平成十七年三月十六日(水曜日)
第六委員会室
   午後一時三十四分開議
 出席委員 十二名
委員長和田 宗春君
副委員長矢島 千秋君
副委員長曽根はじめ君
理事長橋 桂一君
理事川井しげお君
理事吉野 利明君
相川  博君
東野 秀平君
いなば真一君
立石 晴康君
渡辺 康信君
大西 英男君

 欠席委員 一名

 出席説明員
都市整備局局長梶山  修君
次長中路 有一君
技監小林 崇男君
技監杉浦  浩君
総務部長村松  満君
都市づくり政策部長森下 尚治君
住宅政策推進部長安藤  明君
都市基盤部長成田 隆一君
市街地整備部長石井 恒利君
市街地建築部長野本 孝三君
都営住宅経営部長小林 計代君
連絡調整担当部長加藤 英夫君
住宅政策担当部長水流潤太郎君
外かく環状道路担当部長道家 孝行君
多摩ニュータウン事業担当部長酒井 洋一君
参事飯尾  豊君
参事金子 敏夫君
参事中沢 弘行君
参事山室 善博君
参事小山  隆君
参事渡辺  滋君
参事今井  光君
参事安井 順一君
参事石井 一夫君
参事庄司 静夫君
参事松村  進君

本日の会議に付した事件
 都市整備局関係
予算の調査(質疑)
・第一号議案 平成十七年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為都市整備局所管分
・第十二号議案 平成十七年度東京都都営住宅等事業会計予算
・第十三号議案 平成十七年度東京都都営住宅等保証金会計予算
・第十四号議案 平成十七年度東京都都市開発資金会計予算
・第十七号議案 平成十七年度東京都多摩ニュータウン事業会計予算
・第十八号議案 平成十七年度東京都市街地再開発事業会計予算
・第十九号議案 平成十七年度東京都臨海都市基盤整備事業会計予算
・第二十二号議案 平成十七年度東京都都市再開発事業会計予算
付託議案の審査(質疑)
・第六十八号議案 東京都屋外広告物条例の一部を改正する条例
・第六十九号議案 東京都都市整備局関係手数料条例の一部を改正する条例
・第七十号議案 東京都営住宅条例の一部を改正する条例
・第七十一号議案 東京都福祉住宅条例の一部を改正する条例
・第七十二号議案 東京都引揚者住宅条例の一部を改正する条例
・第七十三号議案 東京都特定公共賃貸住宅条例の一部を改正する条例
・第七十四号議案 東京都地域特別賃貸住宅条例の一部を改正する条例
・第七十五号議案 東京都小笠原住宅条例の一部を改正する条例

○和田委員長 ただいまから都市整備委員会を開会いたします。
 初めに、予算の調査について申し上げます。
 平成十七年度の予算は予算特別委員会に付託されておりますが、本委員会の所管分について、議長から調査依頼がありました。
 公文の写しは、お手元に配布してあります。
 朗読は省略いたします。

平成十七年三月十五日
東京都議会議長 内田  茂
都市整備委員長 和田 宗春殿
予算特別委員会付託議案の調査について(依頼)
 このことについて、三月十五日付けで予算特別委員長から調査依頼があったので、左記により貴委員会所管分について調査のうえ報告願います。
     記
1 調査範囲 別紙1のとおり
2 報告様式 別紙2のとおり
3 提出期限 三月二十二日(火)午後五時

(別紙1)
都市整備委員会
第一号議案 平成十七年度東京都一般会計予算中
歳出都市整備委員
繰越明許費
債務負担行為会所管分
第十二号議案 平成十七年度東京都都営住宅等事業会計予算
第十三号議案 平成十七年度東京都都営住宅等保証金会計予算
第十四号議案 平成十七年度東京都都市開発資金会計予算
第十七号議案 平成十七年度東京都多摩ニュータウン事業会計予算
第十八号議案 平成十七年度東京都市街地再開発事業会計予算
第十九号議案 平成十七年度東京都臨海都市基盤整備事業会計予算
第二十二号議案 平成十七年度東京都都市再開発事業会計予算

(別紙2省略)

○和田委員長 本日は、お手元配布の会議日程のとおり、都市整備局関係の平成十七年度予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 これより都市整備局関係に入ります。
 予算の調査及び付託議案の審査を行います。
 第一号議案、平成十七年度東京都一般会計予算中、歳出、繰越明許費、債務負担行為、都市整備局所管分、第十二号議案から第十四号議案まで、第十七号議案から第十九号議案まで、第二十二号議案及び第六十八号議案から第七十五号議案までを一括して議題といたします。
 本案につきましては、既に説明を聴取しております。
 その際要求いたしました資料は、お手元に配布してあります。
 資料について理事者の説明を求めます。

○村松総務部長 二月十八日の当委員会で要求のございました資料につきましてご説明申し上げます。
 お手元に配布しております都市整備委員会資料二月十八日要求分の表紙をお開きいただき、目次をごらんください。
 資料は、1の高さ百メートル以上の大規模ビルの建設状況から、10の防災センターを設置している都営住宅団地と設備の配置状況までの十件でございます。
 それでは、まず一ページをお開き願います。1の高さ百メートル以上の大規模ビルの建設状況でございます。
 平成十四年度から平成十八年度までの建設状況を、年度別に名称、高さ、延べ面積について記載してございます。
 次に、三ページをお開きください。三ページから五ページにかけまして、2のセンター・コア内の主な開発計画と推定就業人口、推定自動車交通量でございます。
 開発計画を事業手法別に、区名及び地区名、地区面積、延べ面積、就業人口、自動車発生集中交通量を記載してございます。
 六ページをお開きください。3の都市整備局所管の出資金及び無利子貸付金の推移と今後の計画でございます。
 当局が所管しております出資金及び無利子貸付金につきまして、年度別、事業別に記載してございます。
 七ページをごらんください。4の市街地再開発事業助成の推移でございます。
 十年間の推移につきまして、補助金、負担金別に記載してございます。
 八ページをお開きください。5の首都高速道路の事業費、進捗状況及び交通量でございます。
 上段に事業費、進捗状況を路線別に記載してございます。また、下段には交通量を年度別に記載してございます。
 九ページをごらんください。6の都内の新設住宅着工戸数でございます。
 過去五年間につきまして、所有関係別に戸数を記載してございます。
 一〇ページをお願いいたします。7の既設都営住宅のエレベーター設置状況及び未設置住宅の棟数でございます。
 上段にはエレベーターの設置状況を年度別に記載してございます。また、下段には未設置住宅の棟数を記載してございます。
 一一ページをごらんください。8の都民住宅の応募状況でございます。
 過去五年間につきまして、新築、空き家別に募集戸数、応募者数、平均倍率を記載してございます。
 一二ページをお開きください。9の都民住宅の契約家賃改定(引き下げ)の実績でございます。
 供給方式別に契約家賃の引き下げ団地数などを記載してございます。
 最後になりますが、一三ページをごらんください。10の防災センターを設置している都営住宅団地と設備の配置状況でございます。
 住宅名、所在、主な防災設備を記載してございます。
 以上で資料説明を終わらせていただきます。どうぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。

○和田委員長 説明は終わりました。
 ただいまの資料を含めまして、本案に対する質疑を行います。
 発言を願います。

○立石委員 屋外広告物条例の改正につきまして質問をいたしたいと思います。
 基本的にはこのことが必要であることはわかるわけでありますけれども、これがいわゆる規制の強化につながっていくのではないかなと思われる、そういう立場の方もおられると思います。そこで、確認を含めて、改正案の内容につきまして幾つか質問をいたしたいと思います。
 初めに、今回の改正では条文がふえ、条例の構成もかなり変わっておりますが、広告物審議会での議論を踏まえ、条例を提案したと説明を受けましたが、広告物審議会ではどのような形で十分に審議されたのか、まず初めにお伺いしたいと思います。

○安井参事 広告物審議会での審議をどのように進めてきたかということのご質問でございますけれども、平成十四年十月に東京における今後の広告物規制のあり方について諮問いたしまして、十七年一月の答申まで二年四カ月にわたり、本審議会を八回開催してございます。
 この間、特に重要なテーマについては十分審議する必要があるということから、審議会の中に、車体利用広告検討委員会、また、今後の広告物規制のあり方検討委員会の二つの委員会を設けまして、前者については委員会を四回、後者については七回の審議を重ねて、最終の答申案をまとめたところでございます。

○立石委員 かなりのタイトな審議会をされたというふうに理解いたしております。
 そこで、今度の改正で地域ルールという言葉が出てきますけれども、この地域ルールという新しい考え方が、私は非常にいい考えだなと思うわけであります。そこで、この地域というのは、どういう形でゾーンを切るのか。区切るというか、範囲を定めるのか。
 また、都バスなどはラッピングバス、空港のターミナルバスもラッピングバスを使っておりますけれども、非常に広告効果のある、パンチのきいた、私はいい広告だと思います。移動する広告物は、この地域ルールということに関してはどういう範疇に入るのか、このことをお聞きしたいと思います。

○安井参事 地域ルールについて二つのご質問がございました。
 一点目は、その地域をどのように区切るのかということでございますけれども、現在のところ想定しているのは、都からデザイナーを派遣していろいろ景観のまちづくりをやっているような地域であるとか、これは地元のまちづくり協議会のエリアなんかが対象になるかと思います。それから、もちろん商店会で、もう少し我々の地域の広告をこうしようじゃないかというようなまとまりがあれば、そういった区域は対象となるのではないかというふうに考えてございます。
 それからもう一つ、そういった地域ルールを策定した中での、移動媒体によるバスなどのラッピング広告についてのご質問でございますけれども、地域ルールは、いわゆる広告といわれるような固定されたものについてのルールを想定してございまして、バスのラッピング広告などは地域ルールの対象外と考えてございます。しかしながら、バスは、ご案内のとおり、既に東京屋外広告協会などによりまして自主審査というような取り組みをやってございますし、また、安全面の配慮から路線バスに限るというようなことで、別途そういった基準をつくって運用しているところでございます。

○立石委員 今ご答弁いただいたわけでありますけれども、範囲の問題で、例えばシンボルロード、外堀通り、西銀座通りがおかげさんできれいになりましたよね。外堀通りなどのような割と長い感じの商店街とか、銀座でいえば中央通りのようなきれいな景観のある商店街--商店街というのか商店会というのかよくわかりませんけれども、そういうところは具体的に個々の地境という感じで、別に範囲は定められていないわけですか。
 例えば、今度、板橋の常盤台だとかあるいは柴又の帝釈天の商店街とか、非常にわかりやすくていいなという感じがするんですけれども、そこら辺のもう少し、その範囲で、一般常識的という判断なのか。例えば、西銀座通りと我々はいっているんですけれども、外堀通りではかなり長い距離ですよね、外堀通りというとずっと続くわけだから。そこら辺はちょっとどうですか。

○安井参事 地域ルールについての区域のご質問でございましたけれども、今委員が例に挙げられました、例えば西銀座通りでありますが、大体そういうときは商店会や何かあるかと思いますけれども、そういったときに、特にその商店会のエリアと必ずしも一致しなくても構わないと思いますけれども、例えば表通りから一ブロック入った両側のところで、ここではルールを決めようじゃないか、そういったことは当然想定されるところでございまして、銀座などもスカイラインが整っていますから、ぜひそういう地域ルールが今後できればというような期待は持ってございます。

○立石委員 こだわるわけじゃありませんけれども、金太郎あめ的に、どこの商店街もかなり個性がないようなまちの状況になっていますよね。しかし、個性のある、今いう柴又の帝釈天の商店街だとか板橋の常盤台だとか、非常にいいイメージのあるところ、もちろん銀座でも浅草でもそうですけれども、そういうところの、必ずしもこだわった区切りではなくて、一般的にだれもが考えてこれは常識的だという、この地域ルールの中ではそういう範疇までは、もちろん広告物審議会なんかでは議論がありましたか。

○安井参事 特に広告物審議会の中で、こういったエリアを想定するべきだということはなかったと記憶してございます。
 ただ、もちろんルールをつくることですから、皆がわかりやすいような、道路であるとか区画であるとか、そういった一定の広がりの中でルールが定められることが必要なんじゃないか、このように考えてございます。

○立石委員 先ほど金太郎あめといいましたけれども、まちのブランド的な要素を持つ浅草とか上野とか銀座とかといったときに、御徒町の商店街もそうでしょうけれども、非常に魅力的ないいイメージがわいてきますよね。一種のブランドだと思うんですよね。ところが、最近は商店街、都心に限らず地方でもそうでしょうけれども、どこでも金太郎あめ的なまちになってしまった。そういう意味で、この地域ルールをつくっての改正案は、私は非常にいいなというイメージを今持っております。
 例えば、ファミリーチェーンというんですか、あるいは居酒屋チェーンというんですかね、そういうのを見ると、浅草だろうが銀座だろうが、みんな同じようなイメージのものがどんどんでき上がっていくのには、ちょっとこれでいいのかと。個性のないもの、そういう看板類ですね。例えば、名前を挙げちゃいけませんからいえませんけれども、まちを見ればすぐわかるよね。何とかチェーンというのがいっぱいありますよね。そういうチェーン店の真っ赤な看板だとか、見ているだけで目が痛くなるような、社会的に評価されないような消費者金融ですね。消費者金融が悪いわけじゃありませんけれども、消費者金融の事件を起こしたり、そういうのがこの間もありましたよね、何とかというのが。そういうような場合に、テレビであれば即座に、何とか広告機構ですか、非常にぱっと変わっちゃうじゃないですか、イメージがね。何か事件を起こして、おかしなものは、またそれがどんどん流れたらマイナスイメージですよね。そういうときに、公共広告機構ですか、そういうようなものにぱっとカラーが変わりますよね。カラーというか、スポットが。そういうように、今度のこういう何か社会的なマイナスイメージを起こしたようなときには、何かペナルティーといいますか、考えておられるか。
 また、いろいろ議論が局の中や条例を検討する中でありましたかどうか、ちょっとお聞きしたいと思います。

○安井参事 ただいま委員のご質問の中に二つほどあったと思うんですけれども、前段のいろいろチェーン店の派手な広告、こういったことについてまずお答えします。
 広告物というのは、最近とみに景観の一部だというような受けとめられ方が大変強くなってきまして、私どもも、昨年制定されました景観法というものを活用して、これでは建築物だけではなくて広告物のような工作物についても、構造とか意匠だとか色彩についていろいろ変更命令を出せることになってございます。そういったものをあらかじめつくって、今回の地域ルールなんかも有効に活用しながらやっていく必要があるのかなというふうに考えてございます。
 また、社会的な批判のある業種とか企業だとか、そういったものの広告のペナルティーということについては、なかなかそういったところまで含めた議論は審議会の中ではなされなかったというふうに記憶してございますけれども、特定の用途の立地だとか広告物の表示、そういったものについては、できれば事前に地区計画だとか広告物の地域ルールをつくっておくなり、あるいは、別途広告物以外の体系の中で対応しなくてはなかなか片づかないのかなという問題かというふうに受けとめてございます。

○立石委員 今、屋外広告物条例それから景観法、こういう形の中で、地区計画という言葉が出ましたね。これは非常にいいことだと思うんですよ。地区計画で、例えば銀座ばかり出しておかしいけれども、身近なところなんで、銀座で突出した高いものを建てようというような動きがあったら、あの街並みは変わってしまいますよね。そういうようなことも頭に置いて、この広告物条例の、拡大解釈というのはおかしいけれども、範囲の中で考えられるのではないか。
 それはどういうことかというと、例えば大きな温泉地で、ばかでかい巨大な温泉会館みたいなのができちゃうと、おみやげ屋さんも朝市もみんなそこでできちゃいますよね。カラオケだとか娯楽もすべて、二次会、三次会もみんな一つのホテルの中ででき上がっちゃう。しかし、例えば山形県の銀山温泉だとかあるいは城崎温泉なんかは、外湯式になっているんですね。そうすると、みんなが、お天気のいい日ならば外湯を、浴衣に着がえてまちを歩く。これは非常に、城崎温泉は自分も行って感じたんですが、こういうまちをつくれば回遊性が出て、まちが発展する。しかも、非常に古い景観が残っていて、とても旅へ出たという感じがする。同じように、どこのまちへ行っても金太郎あめみたいな商店街では何の意味もない。しかし、銀座の例ばかりいっておかしいけれども、銀座のようなまちであれば、そこに突出してばかでかいものがひょこんと飛び出したら、何か違和感を感じますよね。
 今、安井さんがいわれたそのことで、地区計画という話が出ましたけど、ちょっとひっかかる。いいことだというふうに思いながら、そこら辺はどういうふうに整合されているのか、質問したいと思います。

○安井参事 地区計画と広告物規制の関係とか整合というご質問だというふうにお受けいたしましたが、地区計画の中では、従来、広告物についても規定することができましたけれども、それは建築基準法に基づく条例で担保できないという限界がございました。したがって、また、街並みと調和した広告をつくるようにというような非常にあいまいな形での、いわばそれはいい面でもありますけれども、きちっとした客観的な基準としての規制ができなかったわけでございます。
 広告物規制によりますれば、これは今後私たちも、別途景観のあり方を検討する中でまた議会にお諮りしたいと考えてございますが、客観的な基準で色彩をコントロールする手法を地域ルールとして定めていただいて、そういうものを地区計画とあわせて運用することによって、建築物、街並みそれ自体と広告物が調和された、そういったまちができることを期待したいというふうに考えてございます。

○立石委員 目立てばいい式の広告がみんなまちの中に出ていますよね。真っ赤にしてみたり、そういうことで、統一したまさに金太郎あめの広告をしていますけれども、どこへ行っても、ファミリーチェーンだとか何とかチェーン、居酒屋チェーンはみんなそういう形で、同じ統一でしょう。コンビニエンスもそうですよね。そういうような形で個性がどんどんなくなってしまって、おもしろおかしくない。魅力を失っていくと私は考えているんですけれども、そういう意味で、今いうように、まちの自主ルールといいますか、そういうようなものが、自主的にルールづくりをして地域をやっていこうということは、非常に魅力ある、個性のあるまちができるのではないかというふうに期待しているわけです。
 しかし一方、業界の方の心配は、規制の強化につながって、よりややこしくなるのではないか。本当に経費をどんどん節減して競争が激しい時代に、余計な手間が--役所の悪口をいうわけじゃありませんけれども、役所の方は優秀だから、文書を書くのも届け出をするのも非常に簡単にやるわけだけれども、一般の零細中小企業の方は、書類が一つふえても大変な労力がかかるわけですね。そういうような意味から、規制の強化を心配する声というものは、届け出制にかわって今度は登録制になるわけですよね。そこら辺で事務作業の量は、旧来、届け出制であれば一〇〇だった、今度、登録制にしたら二五〇になるのか七五〇になるのかわかりませんけれども、どんなあんばいになるんですか。ちょっと心配なのでお聞きしたいと思いますけれども。

○安井参事 規制強化についてのご懸念だと思いますけれども、そういったことはやはりあらかじめ十分配慮しなければいけないというふうに考えてございまして、条例が認められた後には、半年ほどはきちっと周知期間をとって各業界に説明したいと考えてございます。
 特に登録制度につきましては、従来なかったものでございますけれども、一応、営業審査であるとか、それから各営業所に責任ある業務の主任者を置いていただくとか、そういったものを審査しなければいけませんので、若干お手数をかけることになろうかと思いますけれども、事前に業界や何かに回ってご理解いただいた段階では、個別にやるとやはり大変であるので、業界が詰めて、窓口として事前に、施行前から受け付けるような、そういったいろんな工夫をやってもらえないかというご要望を聞いてございます。そういったことを受けまして、できるだけご負担のないような形で運用を開始したいというふうに考えてございます。

○立石委員 自分も零細企業をやっていた経験からこういう心配をしているんですが、役所の皆さんは立派な正確なものをつくって、漏れるというか条例の網をくぐるようなことのないように、よりしっかりしたものをつくられるわけですけれども、自分が若いころに経験した記憶だと、まあ何てこんなややこしい書類を出させるんだと。本当に一人で親方やって、一人でトラックの運転しながら、一杯船主じゃないけれども、一杯トラックの運転手みたいな形で、同じような形で広告業界もあると思うんですね。そういう方々にとって負担のないように、これは要望しておきます。届け出制から登録制になったということで、負担がかからない--事務量だよ。これは非常に大事なことなんですよ。これを本当に、よくまあこんなことをする、出させるな、同じような書類を難しくして、わざわざ代書屋さんが書かなければならないようなことにならないように、ひとつこれは強く要望しておきます。
 次に、業務主任者という形の今度改正がされますよね。新たにつくられるわけですけれども、これも私は思うんだけれども、やたらに難しくして、頭でっかちといっては失礼だけれども、何かそういうペーパーで、やった人がすぐ回答ができて、実際には実務ができる人が、経験者が、こんなの一々煩わされていない、手を汚して汗をかいている人だから、そういう人たちが困るようなことであっては大変だなと。
 悪口になるかもしれませんけれども、業務主任者の設置が新たな規制になるような、また受験屋が繁盛するような、受験屋が繁盛のところにOBが天下りして、受験屋を助長するようなことになるわけはないと思うけれども、そういうことのないように、こういう新しい、より複雑な、より難しい業務主任者の設置は新たな規制につながらないように、これはちょっと配慮してほしいなと。その辺どうですか。

○安井参事 先ほどの登録制度のご懸念と同じような趣旨だと思っておりますけれども、登録制度自体は、これはむしろ業界から強い要望を受けまして、できるだけ健全な業界をつくっていきたいということで、法律が改正されて、条例もそれを受けて提案したものでございます。
 この登録制度と業務主任制度は、ある意味では一体の目的でご提案しているものでございまして、従来でも、都が実施する屋外広告物講習会の修了者などを各営業所へ置くことを都の条例で義務づけてきております。条例が改正されたといたしましても、従来の講習会の修了者などは、新たな資格を取得することなしに業務主任者に移行できることとされてございます。
 また、今後、これまで同様に都の講習会、これは条例の周知であるとか、今回は大きな改正がございますから、そういったことも含めていろいろ講義をさせていただくわけでございますけれども、そういう講習会を修了すれば業務主任者になるということで……(立石委員「一週間とか一カ月でやるの」と呼ぶ)二日間でございます。ですから、講義を聞いていただいて、最低限の専門知識とかを持っていただくということですので、新たに特別な負担がふえるということにならないのではないかなと、このように考えてございます。

○立石委員 時間が来たので、最後に、快適なまちをつくるために、景観の重視というのは大変大切なことだと思います。屋外広告物の規制はもちろん大切ですけれども、一方で、この間の委員会のときにもちょっと話しましたけれども、緩和してもいいようなものもあるじゃないか。それこそ、だれの目にも、これは緩和してもいいんじゃないかというものがあると思うんですね。例えばパラリンピック、あるいはこの間の長野のスペシャルオリンピックスですね。あるいは中越地震とか今度の愛知万博、あれは三十年ぶりですか、何十年ぶりか知りませんけれども、一世代一回の万博があるわけですね。そういうようなときには、特別な--特別な例外というんじゃなくて、これはだれが考えても不自然じゃない。
 しかも、愛知万博のような、自然との共生、環境とか、非常に大切な話題ですよね。日本で行われたのは随分昔の話でしょう。大阪万博、あれ以来今度何十年ぶりにやるわけですね。そういうようなときに、今までの規制としてはこういうものはだめだったけれども、しかし、この期間は愛知万博、長久手といいましたか、あそこでやっているよということは、国を挙げて、あるいは東京都も応援をして、愛知県だから関係ないわけじゃなくて、やっぱり大事な自然との共生とかそういうことですから、世界じゅうから大勢のお客様も見えるわけだし、大変なお金をかけてやるわけですから、そういうようなときには例外的に、例外というかな、だれの目にも何の不都合もない。
 先ほどから攻撃している屋外広告物の中で、本当にひんしゅくを買うような消費者ローン、その隣に多重債務云々の解決の手法が、一人で悩むな云々なんて書いてある。だれが見ても、本当にこれは何を考えているんだ、都民、国民、市民のために考えている広告なのかという範疇のものも、ひんしゅくを買うのはあるよね。
 そういう意味からも、スペシャルオリンピックスにしてもそうですね。いわゆるオリンピックのすばらしさはわかりますよ。一秒の百分の一ですか、何か知りませんけれども、競争する、あるいはみんな一生懸命努力をして積み上げていくオリンピックのすばらしさ、だれでも感動しているわけですね。しかし、同時にまた、スペシャルオリンピックスなんかに参加したボランティアの方に聞くと、むしろ手伝うつもりが教わった、そういう話も聞きますね。そんなときに、その費用が足りなかったとするならば、応援をするのも一つの方法ではないだろうか。
 あるいは、都バスなんかもそうですけれども、僕もさんざんいってきましたけれども、一番は接近表示のゲージがわからないのですね。さんざん待たされたけれどもだんご状だとか、タクシーに乗ったらだんご状になっちゃったとか、そういうようなときに、例えば、ここではちょっと場違いかもしれませんけれども、エレベーターの何階というのがわかるように、五つ前だとか、三つ前の駅まで来ているよとか、二つ前だ、一つだ、ジャストアライブだ、そういうようなことがわかれば、もっともっとみんなが使ってくれるんじゃないか。そういうようなときにこれらを応援できるような、交通局の都バスの赤字はすごいでしょう。そういうようなことに応援できるような仕組みを何か考えて、ただ、だめだというだけじゃなくて、局の皆さんが判断されて応援するような仕組みをやるべきだ。
 こういうことをしゃくし定規に考えないで、今いうような話の中でやるべきだというふうに私は思いますので、意見は求めませんけれども、ぜひ検討していただきたいなと要望して、質問を終わります。

○長橋委員 それでは、私の方からも、今立石委員がご質問されました屋外広告物条例の改正について質問をさせていただきたいと思います。
 私も、この広告については昨年の十月に、同じ本委員会で違法看板、これについて取り上げさせていただきました。東京都広告物審議会の答申を受けて今回の改正になるわけでありますが、今議論をされました地域ルールの導入と違反対策の強化、そしてまた業者の登録制度、こういうものが提案をされているわけであります。地域ルールについては、今種々細かく質疑がありましたので、簡単にお伺いをしたいと思います。
 まず、この地域特性を生かす、それぞれ青山と銀座と、その地域ではそれぞれ景観も、また地域の生い立ちも違うわけで、そういったものを生かすためにこの地域ルールが導入されるということで提案に書いてありますので、まずはこの導入の背景についてお伺いをいたします。

○安井参事 地域ルール導入の背景についてのご質問でございますけれども、現行の屋外広告物条例との比較でご説明したいと思います。
 現行では、住居系地域、商業系地域の用途地域の区分に従いまして、都内一律、画一的な基準に基づき、面積、高さなどの広告物の規格のみを審査対象としているわけでございます。今回ご提案の地域ルールは、こうした従来の規制に加えまして、駅前商店街であるとか計画的なまちづくりが行われる一定の区域などにおいて、地権者が合意し、広告物の色彩、デザイン、面積などに関するルールを定めた場合には、これを必要な場合には条例上の許可基準とできることとするというような提案でございます。
 地域特性に対するきめ細かな対応が従来必ずしも十分ではなかったというような制度にかわりまして、良質な広告を通じてまちの個性や魅力を補い、良好な景観の形成を促すことを期待するものでございます。

○長橋委員 従来の画一的な基準だけではなくて、デザインとか大きさなども含めて、このルールを決めていく。さっきは範囲についてありました。導入地区は、具体的にどのような地区が導入をされるのか。また、いわゆる都が指定をする場合、それから手を挙げて我が地域も、区市町村がこの地域は地域ルールを導入したい、そういったことが可能なのかどうか、あわせてお伺いします。

○安井参事 二つのご質問がございました。一つは、地域ルールの導入はどのような地区を考えているのかということと、地元が要望した場合にはそれは可能なのかというようなことだと思います。
 まず一番目の、どのような地区という具体的なイメージで申しますと、これは今回の本会議でもご質疑がありましたが、しゃれた街並みづくり推進条例に基づきまして、東京都は専門の街並みデザイナーを派遣している地区がございます。既に常盤台だとか、先ほども委員から名前が挙がりました葛飾柴又など、こういったところでは広告物を含む景観まちづくりが進められてございます。こんな地区が一つ。
 もう一つは、これまでも地元に計画的なまちづくりの取り組みが見られる地区でございまして、例えば、いわゆる大・丸・有地区なんかでは仲通りのイメージに沿った広告のルールづくり、それから原宿の表参道では既に地区計画が定められているわけでございますけれども、街並みと調和した屋上の広告物のあり方などがルールづくりの対象になるんじゃないかなというふうに思っています。さらに、東京都が関与する拠点地区であるとか、特に良好な景観の形成が望める地区では、都も方針を示しまして、ルールづくりを促したいと考えてございます。
 それから、地域がそういったルールづくりを発意してもよろしいのかというようなことでございますけれども、この制度の趣旨からいうと、ぜひそういう形で幾つか出てくることで、この制度が普及拡大していくことを目的としているものでございます。

○長橋委員 地域ルールということで、ルールを決めるということですから、ある程度規制をかけるということでありますけれども、従来のようにどこの地域も同じ規制ではなくて、個々に合わせてやっていく。そうしますと、やはりそのまちの魅力がアップする、そういうことになると思います。
 また、私の地元もそうでありますけれども、やはり広告物のはんらん、違法看板、捨て看板、こういったことが日常的に繰り返されて、撤去してもすぐに出てくる。この地域ルールを導入することによって、そういった悪質な、いわゆる青少年に不健全なものであるとか、また道路を遮断するぐらいのもの、違法看板であるとかそういったことが、やはりこういった地域ルールを導入することによって、こういった違法のものが出しにくいような街並みもできてくる、こういうふうに思うわけであります。
 今、参事からお話があったとおり、ぜひ地域からも手を挙げていただきたい、そういうふうなものにしていきたい、こういうルールをそういったことで拡大をしていきたい、こういうご答弁でありました。そういったことで、やはり地域では、現状ある中にあって、一部の業者、一部の不届き者といいますか、そういうものが違法看板、捨て看板の設置を繰り返して、その撤去をイタチごっこをしている。ああいうことで、この地域ルール導入とあわせて違反対策の強化ということが挙げられております。
 まずは、今回の改正で提案されている違反対策の強化の取り組み、これについてお伺いをします。

○安井参事 今回の条例改正でご提案している違反対策についてのご質問でございます。
 いわゆる捨て看板などにつきましては、まちの景観を損ね、歩行者の安全を妨げるということで、従来からも条例で禁止しているところでございます。しかし、条例に基づきまして区市などが撤去している看板は、年間二百万件を超えているというような実情でございまして、違反対策の実効性を高めるということが私どもの課題でございました。
 今回の改正では、除却命令などに従わない者の氏名を公表するということと、道路上に捨て看板を繰り返し設置する者に対しては、裁判の手続なしに迅速に科すことができる過料というものを導入いたしました。また、屋外広告物業については、先ほどもご質疑がございましたが、従来の届け出制にかえて登録制を導入することによりまして、例えば違反を繰り返すような悪質な業者については営業の一時停止などのペナルティーを科せるような、そういった制度の導入を提案しているところでございます。

○長橋委員 業者の氏名等の公表をする、また過料を科す、こういうことで強化をする。これを実効性を高めていく、このために、今回提言の中に違反広告物対策強化地区、これを指定する、こういうことがあります。やはり集中的に取り締まる、こういうことであろうかと思います。どういった地区を集中的に取り締まるのか、この強化地区というのはどういうところを指定するのか、お答え願います。

○安井参事 違反対策強化地区についてのお尋ねでございますけれども、この地区は、本年一月に出されました広告物審議会の答申の中で提言されているものでございます。具体的な例示といたしまして、窓をふさぐなど防災上危険な違反広告物、あるいは歩行者の交通を著しく妨げる違反広告物が多いような地区であるとか、逆に地元の環境美化活動が熱心な地区、こういった地区が挙げられてございます。
 こういった地区につきましては、地元区市や警察署、道路管理者などの関係行政機関、また地域のボランティアなどと連携いたしまして、違反パトロールや集中的な除去活動、是正指導などを実施すべきだというような提言になってございます。

○長橋委員 今お話をお伺いしますと、集中的に取り締まる、防災上危険な地域とか公序良俗に反する違反広告物が多い地区、そうしますと、私の地元の、前回取り上げましたけれども、池袋周辺の商店街なんかも、私も一緒に何回か商店街の方と夜歩きますと、どうしてもやはりそういったものが目立つわけでありますし、そういったところを指定していくのかな、こういうふうに思うわけであります。
 今、またご答弁の中に、地域のボランティアの、いわゆる商店街の役員の方々との共同といいますか、ボランティアの活用、こういうことがいわれましたし、提言の中にも、違反対策の強化のまず項目に、都民の方のボランティアと共同して、そういった方々にも大いにやっていただこう、こういうことでございます。
 前回も、ボランティアでやりたいというようなことがあっても、なかなか線引きがあって難しい部分があったわけでありますけれども、まずはこのボランティアの活用、これを促進する具体的な取り組みについてお伺いします。

○安井参事 ボランティア活動を促進するための取り組みについてのお尋ねでございますが、都内では既に五区八市がボランティアと連携した捨て看板の撤去活動を行ってございまして、こうした取り組みは効果も大きく、さらに普及させることが私どもとしては重要であるというふうに考えてございます。
 このため、都は、今後他の区市においてもボランティア活動が促進されるように、例えば受任する都民の資格要件、委任範囲の明確化、ボランティア保険の加入、また安全の確保など、委任に当たっての基本的な考え方をまとめまして、他の区市にも示していきたいというふうに考えてございます。
 今後とも、区市が違反広告物を撤去する際には、都としましても、各警察署や道路管理者に協力を要請するなど、ボランティアと連携した取り組みができる環境の整備に努めてまいりたいというふうに考えてございます。

○長橋委員 いわゆるボランティアの方々と協力をしていただいて、ボランティアに委任をして除去をしていく、こういうことであります。前回の委員会でもちょっとお話ししたんですが、それではこの違反の広告物は除去してもすぐにまた同じような状況になってイタチごっこだ、こういう話をしたわけで、それはもう皆さんもよくご認識であるわけであります。そうした場合に、シールなり警告のステッカーを張ったらどうか。そうしたら、なかなか難しい、警告のステッカーもシールも、これはまた広告に当たるから、広告の上にまた広告を張るんだったら、これはだめだ、こういう話になるわけであります。
 しかしながら、屋外広告物の手引というのがあって、それを読んだらば、前回もいいましたけれども、警告のステッカーやシールを違反広告物に張ることができるのか、こういったら、張ることができる、こういうふうに書いてあるわけであります。これは、だれができるんですか。

○安井参事 違反広告物への警告ステッカー、シールについてのお尋ねでございますけれども、こうした警告シールによる指導、これは指導だと思いますけれども、違反状態を都民に示しながら、違反者の自主的な撤去を促すことを目的とするというものでございまして、自治体などの職員が行政指導の一環として実施しているものというふうになってございます。

○長橋委員 そうしますと、民間の方には、撤去は委託をしてお願いする、シールはだめです、いろんな危険があるから、こういうことがあるわけであります。撤去できるけれどもステッカーはできません、こういうことであります。
 私も経験がありますが、車は、駐車違反、そうしますと、よく警察の方がチョークで印をつけたり、また駐車違反のステッカーを張っていく。ところが、パーキングメーターなんかでとめている場合には、これは、委託をされて民間の方がこういった、これは警察からもらったのですけれども、駐車違反というんですね。料金未納とかチケット不掲示だとか時間外、時間超過ということで、そういった方が車にはこういったものをはさむことができるわけです。また、自転車の駐輪、これも私の地元では、シルバーの人材センターの方が委託を受けて活用して、そういったシールというんですか、ステッカーというんですか、張ることができる。しかしながら、この違反広告物についてはそれはできない、こういうことであるわけであります。
 やはり撤去してもすぐにまた出てくるのであれば、あなたがここに出したことは違法ですよ、この広告物はここに置いちゃいけませんよと、そういった警告のシールを張ることができるというんですけれども、私もそれはまちの中で余り見たことが、局の方には先ほどから、こういうのがありますと写真は見せてもらいましたけれども、実際まちの中では余り見たことがない。地域の商店街の中で、道路が非常に狭い中で出た場合に、そういったシールを張ることによって見せしめになるといいますか、やはり恥ずかしいわけですし、駐車違反だって、自分の車にそういったものが張られれば、今度はここはとめちゃいけないとか、今後は気をつけよう、こうなるわけです。撤去されたらもちろん大変ですけれども、そういったことで考えると、そこら辺が僕は可能ではないか、こういうふうに思うわけであります。
 そうすると、もう一つは、シールのがすぐにできないという話ですけれども、では通報制度、やはり自分でどけるのは危ないから、また、そういったことは非常に悪質業者等があるので危ないので、通報制度を設けたらどうかというお話も地元から聞きました。この点についてはどうでしょうか。

○安井参事 違反広告物に対する通報制度についてでございますけれども、捨て看板などの撤去は、都の条例に基づき区市などが実施しているものでございますけれども、住民などから通報があった場合には、実質的には可能な限り職員が現地に出向いて除却を行っているというふうに聞いてございます。しかし、多くの区や市において、担当職員数に限りがある中で、都民からの通報に基づく除却をさらに充実させていくということは、これに対応する区市の体制整備など現実的な課題があるんじゃないかなというふうに思います。
 都としては、過料の導入であるとか違反者の氏名公表など、今回提案しております施策の活用とともに、一部の区市で実施してございます地域ボランティアの連携、これを普及促進させることによりまして、違反対策の実効性を高めていきたいというふうに考えてございます。

○長橋委員 では、この広告物改正については最後の質問にいたしますが、統一的にそういってやることは難しいというのはよくわかります。今回提案があった地域ルールの中であるとか、また提言の中にあった違反広告物対策強化地区、そういった中で今の通報制度についても、最終的にはボランティアの方との連携が重要である、こういう答弁もあったわけであります。
 こういった地域ルールを設ける地区や違反対策強化地区、こういったところでぜひとも警告のステッカーとかシール、またこの通報制度について、そういった地域に限ってでも導入を検討すべきじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。

○安井参事 地域ルール地区などでのステッカー、シールの張りつけなどについてでございますけれども、地域ルールというのは、先ほどもご説明いたしましたが、地権者の合意を前提として広告物のデザインなどへルールを定めるものでございまして、制度の創設の趣旨から、違反対策を通じてというよりも、むしろ地元合意に基づき地域の基準が重視されることを期待するものでございます。
 また、違反広告物対策強化地区につきましては、審議会からの提言を受けた段階でございまして、今後、地区の指定の考え方、ただいま委員からご提案がありましたその取り組みなどについて、区市と協議、調整していく必要があると考えてございます。
 いずれにしても、今ご質問の趣旨は十分私たちも重要だと考えてございますので、今回の条例に基づきまして、できるだけ違反対策についても実効性を上げていきたいというふうに考えてございます。

○長橋委員 検討するということで、ぜひこのことについて、地域の声でありますので、活用を含めて検討をお願いしたいと思います。
 次に、耐震対策についてお伺いをいたします。
 今回、第一回定例会で我が党は、代表質問におきましても、予算特別委員会におきましても、この耐震対策については質疑をさせていただきました。阪神・淡路十周年、いよいよ一歩踏み込むべきだ、こういうことでやりましたし、我が党の石井幹事長の代表質問では、予算委員会でも取り上げる、常任委員会でも取り上げると代表質問で本会議場でいいましたので、この委員会でもこの耐震対策については取り上げたいと思いました。
 まず初めに、耐震フォーラムが行われました。我が党の提案で、阪神・淡路十周年、一月十一日から十六日、この耐震フォーラムが開催をされて、これについては予算委員会でも質疑がありました。評価をするわけでありますし、私も実際に都民ギャラリーでやっているところへ見に行きました。説明も行きましたし、すばらしいパネル展示がございました。お伺いをすると、予算が全くない中、市街地建築部の職員の方が大変苦労して、夜中まで残って作成をした。すばらしい展示だったと思います。また、フォーラムについても、私は参加をさせていただきました。これについては非常に評価をいたしますし、ぜひ引き続きこういったことについては、予算がかからないわけでありますので、本当はかかるのを無理してお願いしたところもあるでしょうけれども、一回で終わることなく、やっていただきたいと思うわけであります。
 これについて、そのときにお伺いしたら、アンケートもとっておりました。このアンケートはどのような声があったのか、お伺いします。

○野本市街地建築部長 耐震フォーラムのアンケート結果でございますけれども、耐震フォーラムを実施した際には、四千五百名ほどの方が来場していただきまして、そのうち三百名の方からアンケートをいただいております。幾つかの内容を説明いたしますと、アンケート回答者の自宅の建築年次は、約半分の方がいわゆる強度が少ないといわれている昭和五十六年以前の建物だったということ。それから、自宅の耐震対策は何もしていないという方が、やはり半分ぐらいございました。それから、耐震対策を行わない理由として、例えば耐震上問題があるとは思っていないとか、あるいは耐震診断や耐震改修のことがよくわからない、こんな回答が多うございました。
 こんなことからしますと、耐震対策の必要性の啓発、あるいは耐震改修等に関する適切な情報の提供が重要であると改めて認識しております。

○長橋委員 四千五百名の方が来場した、アンケートをとった結果が、今の部長がお話ししたとおりでありますが、部長がこのアンケートの結果で、あえていわなかったのかどうかわかりませんけれども、耐震診断・改修を行わない主な理由で一番多かったのは、耐震診断・改修工事の費用がない、わずか三百人のアンケートでありますけれども、こういうのが多かったわけであります。それに対する意見というのが、やはり助成制度の整備が必要であるとか金額のバックアップとか、こういった費用の面で進まない、耐震診断・改修を行わない、こういう声がこのアンケートでも明らかになっているわけであります。
 やはりまだまだ、アンケートをとっても、どこに相談したらいいのかわからないとか、どうやればいいのかわからないとか、耐震診断というのはどうすればいいのか、どれぐらい費用がかかるのか、改修すると莫大な費用がかかるのではないだろうか、こういうふうにまず思うわけでありまして、もっともっと簡易な診断、また、住宅によっては簡易に費用が安く済む改修、補強の工事があるわけでありますけれども、そういったことがまだまだ周知されていない。東京都がやったわけでありますので、引き続き各区市で、特に地域危険度が高い地域、これについては継続的に取り組んでもらいたい。
 予算委員会でも取り上げてありますけれども、東京都がやって、基本的には耐震対策、耐震診断・補強、これは各区市の取り組みが重要になってくるわけであります。区市が直接相談を受けて診断をする、補強を促すための施策を展開していかなければいけないわけでありまして、各区市に継続的に取り組むような方法を、具体的な取り組みをどのようにやっていくのか、お伺いをいたします。

○野本市街地建築部長 耐震フォーラムの継続的な取り組みでございますけれども、東京都といたしましては、今後とも防災週間などの催しにおきまして、住宅の耐震化に関する情報提供を行っていくことを考えております。
 このような催しは、東京都だけでなくて、都民に身近な、ご指摘のような区市においても実施することが必要と考えております。昨年、都と区市町村によりまして、耐震改修促進行政連絡協議会というものを設置しております。こうした場を活用しまして、区市とともに取り組みを検討していきます。

○長橋委員 この間の答弁では、東京都のほかにも新宿や杉並など五区で実施をしている、私の地元の豊島区でも防災フォーラムを開催する、こういうことでございまして、やはり耐震対策に非常に取り組んでいる区市においては、東京都の取り組みをぜひ我が区でもという思いがあるんだろうと思います。ぜひ野本部長、各区市に乗り込んで、この耐震対策、フォーラム、またこういった啓発に乗り込んでやっていただきたい、こう思うわけであります。
 この間の本会議の答弁で、知事は、住宅の耐震化は絶対に重要、必要である、このように答弁をされました。予算委員会で、住宅の耐震改修について、関係各局が連携をしてソフト、ハードの両面から住宅の耐震改修を促す検討会を設置します、こういう答弁がありました。
 そこで、まずこの検討会をいつ設置するのか、ご答弁をお願いします。

○野本市街地建築部長 検討会の立ち上げでございます。木造住宅の耐震化を促すためには多方面からの検討が必要でありまして、検討内容、あるいは構成メンバー、それからスケジュール、こんなことにつきまして関係各局と調整の上、できるだけ早い時期に検討組織を立ち上げたい、こんなふうに考えております。

○長橋委員 できるだけ早い時期というのは、十七年度の早い時期ですか。十七年度ですか。お答え願います。

○野本市街地建築部長 十七年度のできるだけ早い時期に立ち上げたいと考えております。

○長橋委員 十七年度、もう来月は十七年度で、早々にということで、もう既にその検討に入っているということであると思います。関係各局と連携をとって、我が党を含めて自民党も、各党それぞれこの耐震対策については都政の最重要課題の一つとして取り上げているわけであります。検討会を立ち上げて、その検討会も、いつまでも検討しているのではなくて、国も夏までには、この被害想定を発表した後、目標値を出すといっておるわけですから、それに負けない結果を検討会で出していただきたいと強く要望するわけであります。
 そして、関係各局の中に、やはり身近な区市町村が、実際に地域の特性に合わせて、我が地域の危険度、また我が地域の震災のさまざまな課題については一番知悉しているわけでありますので、この検討会に区市町村も入れるべきと考えますが、いかがでしょうか。

○野本市街地建築部長 検討会への区市町村の参加等でございますけれども、検討組織の立ち上げに当たりましては、住民に身近な区市町村の役割は大きいと考えております。こうしたことから、区市町村の参加についても検討していきたいと考えております。

○長橋委員 東京都と区市町村が一体となってこの震災対策に取り組んでいく、こういうことであるかと思います。
 検討会を設置する、こういうことで答弁があったわけでありますけれども、検討会で何をやるのか、やはりここが大事であります。検討会の具体的な検討課題についてお答え願います。

○野本市街地建築部長 木造住宅の耐震化を促すための検討項目、大きくは三項目を考えておりまして、一項目目が、都民に耐震化の必要性を認識していただくことが最も重要と考えていることから、都民への効果的な普及啓発の方法。それから二点目には、耐震化についてだれに相談したらいいかわからないという都民の声もありますし、また、悪質な改修業者によってだまされて被害を受けた都民もいる。こんなこともありまして、信頼できる技術者あるいは信頼できる工務店の育成、紹介、こんなことも検討していきたいということです。それから三点目には、耐震化が進まない理由の一つとして、改修費用の負担感が大きいということ、先ほどご指摘があったところかと思うんですけれども、こうした負担感の大きいことに対しまして、経済的負担を軽減するための工夫、こんなことについて検討していきたいと考えております。

○長橋委員 具体的に三点の検討項目を検討するということであります。普及啓発、これは今話した耐震フォーラムを開催して、これを各区と連携をとってやっていくということであろうかと思います。また、信頼できる技術者や工務店の育成、これもやはり、悪徳業者、悪質な業者にだまされないためにもどうしても必要でありますし、これについてはぜひやっていただきたいと思うわけであります。
 三点目の経済的負担を軽減するための工夫、これがもう少し、要するにいろいろ民間は、私もある建設会社の方と話したら、こうやれば非常に費用も安く済むというような工法を今競い合ってやっているわけであります。それを都が認定をするといいますか、こういう工法は都も推奨するとかいうこともあろうかと思うわけですけれども、それだけでは進まないと思うわけであります。
 この経済負担を軽減する工夫、これは今いったさまざまな工法の活用とあわせて、やはりいろんな形での支援、誘導策というのも検討しなければいけないと思うんですが、この経済的負担の工夫、今部長はどういうふうに考えておりますか。

○野本市街地建築部長 都民の改修における経済負担を軽減する方法、これが実は非常に難しいところで、まさにこれからの検討会での重要な検討項目なのかなというふうに思います。
 ただ、今できそうなことといたしましては、委員のご指摘にもございましたけれども、各社で相当たくさんの工法が開発されておりまして、その中には、従来よりも何分の一かの費用でもって改修、強度の増加ができる。それから時間も、従来は例えば一カ月、二カ月かかったものが、場合によったら一週間でできるような工法もある。すべての家に使えるわけじゃないんですけれども、そんなものもあるということで、こういうことについては早急に実施できる経済負担の軽減ということなので、まず身近でできるようなことから、できるだけ都民のお役に立つようなことをやっていきたい、そのことをこの検討会で検討していきたいなと、こんなことを考えております。

○長橋委員 もう少し歯切れよく、やはり公的支援ということがどうしても、後で話をしますが、課題になってくるわけでありまして、これはもう既に真剣に議論をされているのであると思います。そういう中で、もう既に各区市では、耐震診断、耐震改修助成制度を始めている区があるわけであります、東京においても。
 東京の中で、区市で耐震診断、耐震改修助成制度、これをやっている区はどこですか。

○野本市街地建築部長 各区市の取り組み状況でございますけれども、住宅の耐震診断につきましては、十七区八市で診断費用の補助あるいは診断技術者の派遣、こんなことを行っております。また、住宅の耐震改修につきましては、二区五市で改修費用の補助を行っているほか、十一区で利子補給や融資あっせんなどを行っております。

○長橋委員 既に東京でこれだけの、診断については十七区八市で、改修についても二区五市。これは現在ですから、中には十七年度から新たに取り組む、こういう区もあるというふうに聞いております。しかしながら、東京都は--東京都ももちろん全然やっていないというわけではなくて、一覧いただくと、マンションとか学校、こういうところはあるわけでありますが、住宅の耐震診断・改修については踏み込んでいない、こういうことであります。この検討会の中で、ぜひ検討をしていただきたい。
 これはやはり、もうさんざん予算委員会、代表質問でいったとおり、予防対策と復旧対策、復旧対策の費用対効果を考えたら予防対策が必要だ。ただ、個人財産に公的支援を入れるのはどうか、こういう議論をしてきたわけでありますけれども、既に住宅被災の復旧については、完全に公的支援が一歩踏み出しているわけであります。これは、阪神・淡路大震災、中越地震、その前の雲仙普賢岳の災害、三宅島もそうであります。住宅被災の復旧については、被災者生活再建支援法が成立して、かなり一歩踏み込んできているわけであります。しかしながら、この復旧よりも大事なのは、やはり予防的対策であろうかと思います。
 この予防対策というのは、今、東京都、私自身もそうかもしれませんけれども、やはり今、私自身も地域の中で、首都直下型地震はいつあってもおかしくない、これは同じ認識であるかと思います。これは阪神・淡路大震災があってから、いざ東京に起きたら物すごい被害が出る。この間、国の防災会議が発表したとおり、一万三千人、百十二兆円の被害を受ける、こういっていますけれども、これが来るぞ来るぞといっておきながら--オオカミ少年のように東京都はいっているんですけれども、東京都はその村人のように、オオカミ少年のいっていることを信じない村人状態になっているんじゃないか。これは、私がいっているんじゃなくて、今そういった心配をされて、いっている方の話なんです。要するに、その方がもっといったのは、新潟中越地震の最大の教訓は何か。それは、地震は来ないと思っているところに来た、これが最大の教訓である、こういっているわけです。東京都もどこか、中に、もしかしたら来ないんじゃないかというふうに思っているんじゃないか。そういったところに起きた場合に大変な被害が出るわけであります。
 そうすると、何回も議論していますけれども、やはり公的支援、耐震診断、耐震改修への公的支援が、個人資産への助成ではなくて、都市生活の安全を確保するための投資だ、このように思うのでありますけれども、この私の考えについてはどうでしょうか。

○野本市街地建築部長 被災前の耐震対策、こういったものは、人命尊重あるいは被害の軽減からも大変重要と考えております。このため、これまでも都といたしましては、木造住宅密集地域等の整備改善、こんなことを進めると同時に、住宅の耐震診断、耐震改修につきましても、簡易な自己耐震診断方法の普及であるとか、あるいは耐震診断技術者の育成、あるいは先ほどご紹介しました耐震フォーラムの開催、こんなことを行い、住宅の安全確保に取り組んでまいりました。

○長橋委員 ここで助成に踏み込むべきだといっても答えは返ってこないので、質問しませんけれども、この間質問した中に、総務局長は、今回の国の被害想定を踏まえて、来年度、十七年度に東京都防災会議において被害想定や地域防災計画の見直しに着手し、新たな対策について盛り込む、このように前向きな答弁をしているわけであります。
 そこで、住宅の耐震化を含む都市整備局が作成しました防災都市づくり推進計画、防災計画を見直すといっているわけでありますから、この防災都市づくり推進計画も改定をすべきじゃないかと思うんです。
 私も都市整備委員ですから、この本はいただいておりますし、見ますと、耐震対策はもちろん項目としては入っておりますが、不燃化事業だとか防火規制とか、そういった火災に対する比重が高い。やはり不燃化対策と耐震対策というのは両極でありますし、不燃化を進めれば、それはもちろん耐震対策につながるのはよくわかるわけであります。改定したばかりなので、またすぐ改定しますという答えは返ってこないと思いますけれども、やはり将来にわたってこの検討会の中で、この防災都市づくり推進計画を、住宅の耐震化を含めた改定をすべきである、このように思いますが、部長、どうでしょうか。

○渡辺参事 防災都市づくり推進計画の改定でございますけれども、これは昨年三月に改定してございまして、三つの基本方針に基づいて取り組みを行うこととしております。第一に、災害に強い都市構造を確保するための延焼遮断帯の形成や避難場所の確保。第二に、地域の防災性の向上を図るための建物の不燃化や公共空間の確保。そして第三に、個々の建築物の耐震性、耐火性の向上を図るということでございます。
 この推進計画に基づきまして、都は現在、木造住宅密集地域整備促進事業や街路事業などを初めといたしまして、各種施策を展開しておるものでございます。この施策を進めることによりまして、建てかえが促進され、耐震性、耐火性にすぐれたまちの形成につながるものと考えております。したがいまして、都としては、今後ともこれらの施策の推進に全力を尽くしてまいりたいと考えております。

○長橋委員 もう時間でありますので、最後にしたいと思います。
 今のご答弁で、改定はしないという答弁であったわけでありまして、なかなかやはり、去年三月に改定したから、また改定というわけにはいかないということなのかもしれませんけれども、やはりこれだけ大きな課題になってきて、都民の安心・安全と生命、これを守っていくにあって、この耐震対策は、知事がいったとおり、絶対に重要、必要、こういうふうにいっているわけであります。それを中心的に進めるために昨年の四月に都市整備局ができた、私はこういうふうに思うわけであります。これは、ひとえに梶山局長を中心とした優秀な都市整備局の皆さん方が知恵を出して、一歩踏み出すべきであると思います。やはり梶山局長の強いリーダーシップが、東京都の安心・安全、都民の安心・安全と生命を守る大きな原動力になると思いますので、局長、いってはおりませんでしたが、その決意をひとついっていただいて、質問を終わりたいと思います。

○梶山都市整備局長 住宅の耐震性につきましては、今回の議会でもう何遍もご答弁申し上げておりますので、その重要性についてはもう十分認識しております。
 局としては、これまでも木造住宅密集地域の防災性の向上に向けて、いわゆる老朽木造住宅耐震不燃化に取り組んできましたし、いわゆる木密事業に取り組んできましたし、また、先ほども市街地建築部長がご答弁しましたように、耐震フォーラムなどソフトな政策、そんなものにも積極的に取り組んできました。
 そのアンケートの結果、ここで少しわかってきたのが、都民が耐震化の必要性をまだ十分に認めていないというか、認識していない。あるいはまた、これは別の方がいわれていることですが、都民も自分の家は壊れないんじゃないかと、こういうふうに思っているんじゃないか。そういうことから、やはり都民への普及啓発、それを持続的、継続的に進めていくことがまず私は大切だと思います。
 そういうことで、これについては進めていきたいと思っておりますが、今後とも我が局が中心となり、関係各局と連携をとって検討の場を立ち上げ、積極的に住宅の耐震化を促してまいります。

○曽根委員 私からは、最初に都営住宅の高齢化対策の問題と、それから指定管理者制度が今度提案されておりますので、その内容について何点か聞きたいと思います。
 都営住宅の制度は、都民を対象に、実は年齢階層で見ると、非常に対象の範囲が差がありまして、固定資産を持っている人は別なんですが、持っていない方の中で、若年層でいえば二割弱ぐらいの方しか申し込み自体ができないと思いますけれども、高齢者では八割ぐらいの方が申込資格を持っていると思います。そういう意味では、制度をそのまま自然に運用していくと、どんどん高齢化していくということが必然的に起こってきます。既に、団地によっては高齢化率が五割近くになり、もしくは五割を超えようという団地も生まれています。
 そういう中で、東京都でも既に住宅局当時に都営団地の高齢化対応について検討されたことがあると思いますけれども、今日現在の東京都の都営住宅における高齢化対策というのはどういうものがあるでしょうか。

○石井参事 都営住宅居住者の現在におきます高齢化対策ということでございますが、現在、都営住宅の建てかえに当たりましては、住戸内の段差の解消などバリアフリー化に努めているとともに、平成十三年度には、高齢化する都営住宅及び周辺地域の活力の維持向上を図るため、若年ファミリー向け期限つき入居制度を全国に先駆けて導入したところでございます。
 さらに、居住者の高齢化に対し現地管理を充実させるため、平成十四年度から巡回管理人制度を導入しているところでございます。

○曽根委員 高齢化のために、卑近な話でいえば、もう共用廊下や階段の清掃もままならない、草取りもままならないというようなところも生まれてきております。また、私の身近にも都営団地がかなりあるんですけれども、精神障害者の方が住んでいたりすると、壁じゅう落書きだらけというような場合や、それから大きな団地になると、必ず毎年何軒かのお宅で孤独死が発見されるというようなこともあって、毎年事故住宅という形で募集をしていますけれども、数十件募集になるわけです。それだけの数が東京じゅうの都営団地で、住宅の価値としては極めて下がってしまうということになるわけです。
 私は、率直にいって、高齢化がこれ以上進んでいくと、公共財産としての価値そのものに大きなマイナスになりかねない団地が出てきている、これからますますふえていくんじゃないかという危惧を持っているわけです。したがって、巡回管理人制度も今大体一巡したところでしょうか、来たという話をお聞きしているんですけれども、次にいつ来るのか、年に一遍来るか来ないかという形で運営しているだけで、二十六万戸に及ぶ公共財産としての都営住宅を維持保全していくことは大丈夫だろうかと、これは公的な立場から考えなければならない問題だと思うんです。
 そういう意味で、これは繰り返し求めてきておりますので、ちょっと質問はしませんけれども、やはり団地ごとに、一定の規模以上の団地には固定的な管理事務所なり窓口を置くとか、管理人を置くとか、かつてとっていた制度の復活も含めて考えてみる必要があるということを要望しておきたいと思うんです。
 さらに、具体的にこういう場合があるんですね。超高層またはそれに近い都営住宅が、もう既にたくさん都内にも建てられるようになってきました。そういう場合には、その建物の中に防災センターを置くということが、これは消防法で義務づけられていると思うんですね。二十四時間対応で職員が派遣されている、常駐しているということになります。また、その規模の都営団地には、大体どこにもシルバーピアが何十戸か入っていますので、それのお世話をするライフサポートアドバイザーですか、LSAの方が住んでおられる、世話に当たっているという形で、何人か、東京都の職員ではありませんけれども、公社とかなんとかの委託で職員がいるわけです。
 例えば、火災のときにはもちろん防災センターが動くわけですが、そうじゃない場合にも、これは住んでいる居住者にとっては非常にありがたいことであって、緊急通報で、インターホンが各戸についていますから、ボタン一つでセンターにつながるわけですね。緊急事態が起きた、例えば倒れた、ぐあいが急に悪くなった、これは事実上緊急通報できるようになっているわけです。それで救急車を呼んで、一命を取りとめたという場合も現にあるんですね。火災なんかはほとんど起きないような大体建物になっていますから、少ないにしても、そういうことはかなり日常的にあるわけです。
 そこで、これは東京都自身がやるとなると、団地によって機能が違いますから難しいでしょうけれども、地元の区市町村が主体となって、そういう機能を持った団地については、高齢化対応で、緊急の事態の場合、介護や医療の面でも緊急対策をとれるようなネットワークをつくるというようなことを、東京都はそこに財産を持っているわけですから、区市町村がやるということになれば、協力することはできると思うんですが、こういったことをモデル的にでも始めようという場合には連携をとる必要があると思いますが、いかがでしょうか。

○松村参事 これまで都では、高齢者住宅対策の推進を図るため、高齢者向けの集合住宅であるシルバーピアを整備してまいりました。シルバーピアでは、居住者の安否確認や緊急時の対応に加え、地域での自立した生活を支援するため、市町村がワーデンやLSAなどを配置し、連携して施策を推進しております。
 高齢者の介護予防、生活支援については、区市町村が主体となって行うべきでございます。お話しのネットワークづくりを都が主体となって実施することは考えてございません。

○曽根委員 都が主体となるのは、団地ごとにいろいろな例が違いますから難しいとしても、地元の区市町村がやろうというような場合については、協力することはできるでしょう。いかがですか。

○松村参事 仮定の話でございまして、また、区市町村がということでお答えしにくいわけでございますが、もし区市町村の方でそうした方針が出てくるというようなことがあれば、これは一般論として、またその時点で都としての対応を判断することになろうかと思います。

○曽根委員 私は、ちょっと不公平な話になってはまずいんですけれども、しかし、せっかく、こうした団地によっては日常的に、私の知っている大きな団地の場合も、その超高層の建物自体が高齢化率が七割を超えているんですね。ほとんどの世帯に高齢者がいるという状態ですよ。ですから、そういう意味では、それが本当に火災のときや地震のとき、それはもうごく限られた場合であって、日常的には高齢者の救急車その他の緊急対応などに力を発揮しちゃっているわけですね、現実に。そういうことをもっと積極的に行政の課題として取り組むという可能性は十分にあると思いますので、ぜひその際には連携を強めていただきたいということを申し上げておきます。
 それから、先ほど若い世帯向けの期限つき入居の話がありましたが、私たちは、期限つきではなくて、本格的に若年ファミリー向けの都営住宅なり、場合によっては都営住宅を超える収入基準の方への公共住宅の提供をということをいい続けてまいりました。どうしても期限つきというのは、二十六万戸の戸数が今、新規建設なしですから、ふえていきませんので、一定の枠の中で一定の戸数を確保するとなると、十年ごとにローリングしていくということで、どうしても期限つきになってしまう。こういう制限がついてしまうので、取り組むからには本格的に若年世帯の入りやすい制度の見直しを検討すべきじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

○石井参事 若年世帯が入りやすいような見直しということでございますが、今お話がございましたように、収入基準の見直しにつきましては、これは公営住宅法の方でもって決められてございまして、都においては裁量の余地はないということが一点ございます。
 ですから、現行制度の中での工夫ということでございますが、現在、若年ファミリー世帯向けに特別枠を設けるとともに、先ほど申し上げましたが、期限つき入居募集を実施しているところでございます。また、十八歳未満のお子さんが三人以上いる、いわゆる多子世帯に対しましては、優遇抽せんあるいは優先入居といった優遇措置を実施しているところでございます。

○曽根委員 これから若年世帯が入りやすいように、募集方式その他、さらに工夫をしていただきたいのですが、やはり都営住宅が高齢化しているということで、商店街など地域の活力という点でも若い人に入ってほしいという要望が強く出ているわけで、これは地域全体の課題にもなっているわけです。そういう点でも、ぜひ努力をお願いしておきたいと思います。
 次に、都営団地の指定管理者の制度について幾つか聞きます。
 指定管理者制度そのものの導入の基本的な目的は何かということと、それから、公営住宅についてこの制度の対象としたわけですが、私から見ますと、都営住宅など公営住宅はかなり長期にわたって計画的に維持保全をしていかなければならないという点から、その管理をほとんど全部担っていくというふうな指定管理者が、例えば二年とか三年によって更新をどんどんしていくということで、ちゃんと安定的に管理できるのかなというような疑問もあるわけですけれども、公営住宅がこの対象になった根拠といいますか、その二つについてお聞きします。

○石井参事 指定管理者制度の目的でございますが、当該制度創設の際に総務省から通知が出ております。そこでは、指定管理者制度の目的といたしまして、住民サービスの向上、それに経費の節減を挙げているところでございます。
 また、同じ総務省通知によりますと、指定管理者制度は、地方公共団体が指定する法人その他の団体に公の施設の管理を行わせようとする制度というふうにされてございまして、さらに国土交通省通知におきましては、公営住宅は公の一つに該当するものとしているため、公営住宅は指定管理者制度の対象となるというところでございます。

○曽根委員 法律をそのまま適用するとそういうふうになるわけですが、既に、数は少ないですが、この制度を公営住宅に導入した自治体では、それまでの、東京では住宅供給公社に当たるようなものですね、そういう団体をそのまま指定管理者に指定しているということらしいんですが、これは制度上可能だということですか。

○石井参事 指定管理者の選定につきましては、先ほどの総務省の通知によりますと、複数の申請者に事業計画書を提出させ、選定することが望ましいとされていますが、公募によりがたい特別な理由が存在すれば、制度上は可能とされているところでございます。

○曽根委員 今回の条例案は、都として指定管理者に委任する業務を三つに絞っているわけです。その理由は何かということと、それから、これをいきなり全戸に適用するのかどうか、いつまでにどの範囲の戸数まで公募にかけて、実際に民間も含めて複数の対象に広げていくのか、その残りについてはどうするのかについてお聞きします。

○石井参事 今回の条例案におけるところの指定管理者の業務は、日常的な管理業務を中心として、使用料の徴収などの住宅や共同施設の適正な使用の確保に関する業務、それに駐車場の利用に関する業務など入居者に直接対応する業務、また、法令等に基づきまして、エレベーターや消防設備等について定期的に行う設備の保守点検に関する業務としているところでございます。
 指定管理者の公募は、指定管理者制度を平成十八年四月から開始できるよう実施するということでございまして、具体的な地域、スケジュールは、現在検討中でございます。また、残りの地域についてはどうかということでございますが、それは、その実施状況を踏まえて順次公募していきたい、そのように考えてございます。

○曽根委員 そうすると、広げるまでの残りの地域は、現在の住宅供給公社の指定管理になるわけですね。指定管理制度そのものは全部に適用するということになりますよね。わかりました。
 それで、現状で住宅供給公社に出している仕事、委託の業務の委託料が総額どれぐらいあって、今回三つの業務を指定管理に回す、これが金額的にどの程度の規模、今の公社の委託している分についてはどれぐらいの額になっているのか、その点についてお聞きします。

○石井参事 平成十六年度予算におきましては、全体で約三百五十億円でございます。そのうち指定管理者の業務とする三つの業務にかかわる部分は、間接経費等の振り分けが非常に難しいのですが、ごく大まかな計算でございますが、約九十億円でございます。

○曽根委員 公社に出している仕事のうちの三分の一弱、四分の一ぐらいですかね、ということになります。私は、この四分の一部分を指定管理で公募にかけていくと、だんだん広げていくつもりだと思いますが、やっぱり受け皿として、民間企業で一体どういう形で都営住宅を管理する受け皿があるのか、私たちにはまだ全く見えない状態です。
 多くの自治体も、恐らくしばらくは慎重な姿勢をとるだろう。可能であれば、公社の指定管理に切りかえるだけで済むわけですから、そういう対応をとる自治体が多いんじゃないか。東京都が率先して、たとえ三業務に限ってとはいえ民間に明け渡していくという中で、どういう問題が起きてくるのか。法律で既に決まったこととはいえ、ここはやっぱり十分な見きわめが必要じゃないか。場合によっては、もちろん全部じゃないですけれども、九十億円分についても公的なお金が民間に直接投入されるということになりますので、混乱も起こりかねません。そういう点で私は慎重であるべきだということを、この点については申し上げておきたい。
 それからもう一つ、これはお聞きしてもまだはっきりしないでしょうから聞きませんけれども、例えばこれで経費節減になるよ、幾ら幾ら浮きましたといったときに、都民や、それから都営住宅に期待をしている都民だとか居住者から見て、そのお金が別の都営住宅関係の事業に活用されていく、全体として都営住宅事業が充実していくものに使われるというならば納得いくんだけれども、全部吸い上げだというような事態になったのでは、これは何だか都営住宅が、結局は指定管理者によって東京都のお金を全体として吸い上げていくのに使われてしまうというのでは、やっぱり納得いかない部分があると思うんです。こういうことも危惧しているということを申し上げておきたいと思います。
 それからもう一つ、この目的の中に公的サービスの向上ということがいわれているわけですね。この指定管理者を具体的に公募にかけてやることによって、例えばさっきちょっといったような清掃などは、今、東京都が団地の清掃なんかをやるということは考えられないわけですけれども、やっていないわけですけれども、そういうこともサービスしますよというようなことは、提案はあり得るわけですか、業者によっては。

○石井参事 公募によって競争原理が導入されるために、多くの事業者からいろんな提案があるというふうには期待してございますが、具体的なお話につきましては、審査に関することでございますので、今の段階ではお答えできないと考えます。

○曽根委員 少なくとも目的の中でサービスの向上といっている以上は、そういった具体的なわかりやすいサービスの拡充がなければ、何だ、導入しても前と全く変わりないじゃないかということでは、この点でも制度の導入の意味が余りなくなってしまうと思うんです。
 最後にですが、この公募によって、今九十億円分の仕事のかなりの部分は、実際には委託で、例えば保守点検の業者とか、そういうところにさらに公社から出ていると思うんですね。そういう下請といいますか、公社から仕事を請け負っている事業者の扱いは、例えば公社のかわりに民間企業がその部門に入ったという場合にはどうなるのでしょうか。

○石井参事 指定管理者が実施するところの三つの管理業務のうち、これまで公社が再委託を行っていますのは、設備の保守点検でございます。この業務を直接実施するか、または業者を選定し再委託をするかは、指定管理者が判断するところになろうかと存じます。

○曽根委員 私は、たとえ部分的であっても、今公社からは地元の中小零細の建設関係の業者にかなりの仕事が出ているわけです。その大きいところは入札でやっているわけで、今回は入札にかけているような仕事の部分は、大きいものは指定管理者にしないということになっているようですが、部分的であっても、今まではそれでかつかつに食べている地元の業者がたくさんいると思うんですね。そういうところが結局民間にとられちゃって、民間は系列を持っていますから、それでみんな持っていかれるというようなことが起きてはならないだろう。そこに対する手当ても私は考えておかなければ、安易な導入というのは、やっぱり地域の中小企業つぶしになりかねないということを申し上げておきたいと思うんです。この点は指摘をしておきます。
 次に、マンション対策について、簡単に何点か聞いておきたいと思うんです。
 マンションについては、以前から、分譲マンションの管理組合などが取り組んでいる長期の修繕計画づくりとか耐震診断・補強だとか大規模修繕についてのさまざまな支援、日常的な管理の支援について提案をしてまいりました。
 きょうは、マンションが今次々と建設をされている中で、マンション購入を希望している都民、または都内に住みたいと思って探している方にとっては、物すごい量の情報がチラシだとかいろんな形で出てくるわけです。この中に、公的情報というのは非常に少ないと思うんですね。
 今回たまたまですが、環境確保条例の中に分譲マンションについても、省エネに取り組んだマンションについての、一定の東京都の、マル適マークなんですかね、あれは。優良なあれを出すということが盛り込まれていますね、提案の中に。こういったものも含めて東京都が一定の基準を持って、このマンションは、これは新築、中古に限らず、例えば防災対策はこの手の水準はやっていますよとか、それから管理組合についてはちゃんと適切な規約を持っていたり、修繕積立金もちゃんと持っているとか、それから環境対策、省エネその他でいい仕事をしているというようなことについて、買いたいと思う人たちに知らせるというのは、行政のサービスで今まで余りそういうことは考えられなかったことかもしれませんが、今日的には都民向けの非常にすぐれたサービスの内容になっていくと思うんです。
 既に一部は都の外郭団体が取り組んでいるというふうに聞いているんですが、その現状と、それからそれを充実させていくという点でのお考えを聞いておきたいと思います。

○山室参事 お尋ねの優良なマンションの情報提供についてでございますが、都は既に東京都優良マンション登録制度を平成十五年度に創設いたしまして、東京都防災まちづくりセンターにおきまして、住宅の性能や維持管理等が一定の基準を満たした場合に、優良マンションとして認定し、登録する仕組みを用意してございます。
 また、その情報につきましても、ホームページ等で情報提供しているところでございます。

○曽根委員 私もその話を聞いて、早速見たんですが、地味なんですよね。私も知らなかったんですけれども、購入希望者で、東京都の関連、防災まちづくりセンターですけれども、ここがやっている、そういう情報を出してくれているということを知っている人はほとんどいないと思うんです。せっかく情報を出しているんですけれども。
 私は、このまちづくりセンターでも構わないんですけれども、できれば東京都が直接、もっと具体的にかかわって、ホームぺージでもいいと思いますけれども、本格な情報提供の場をつくり、宣伝もするということと、今度の環境確保条例のような、都市整備局以外の局でもいろんなことを、マンションに対して付加価値をつけるような基準が出る場合があると思うので、それを加えてグレードアップする。マンションを買いたい人は、東京都のあのホームぺージを見るとわかるよ、知りたいことがわかる。業者の宣伝じゃない、いわば本当に知りたい真実の情報がわかるよというふうにしていくことは大いに可能だし、これだけマンションがいっぱい建っているときですから、やるべきだなということを提案しておきたいと思います。
 それから、既に取り組んでいることなんですけれども、相談マニュアル及び維持管理ガイドブックというのが何年か前に出されました。新しい制度や何かができたときに逐一ページの差しかえをしているということなんですが、一般向けの相談マニュアルについては、もっときめ細かな、例えば分譲マンションでよく問題になるのが浴室。実はこれは専用部分じゃなくて、共用部分で勝手な改修はできないというふうに一般にされていながら、しかし、そこを改修するというのはなかなか管理組合全体の仕事にはならないという非常に微妙な部分なんですね、浴室というのは。水漏れ事故が起きると、だれの責任かというので大問題になることがよくあるわけで、こういった一つ一つの、マンション居住者特有の悩みや相談にぱっとこたえられるようなものにぜひ改訂をすべきじゃないかというふうに考えているんですが、相談マニュアルや維持管理ガイドブックの改訂についての考え方をお聞きしたいと思います。

○山室参事 分譲マンションの相談マニュアル及び維持管理ガイドブックについてのお尋ねですが、分譲マンション相談マニュアルにつきましては、区市町村の窓口にお越しになる管理組合の方や居住者の方、そういった方に対する相談を受け付けるということで、これにつきましては、平成十年に発行しまして以来、毎年改訂をしております。この趣旨は、その一年間につきましていろいろなご意見をいただいている、そういったことをきめ細かくこのマニュアルに反映していくということでございます。
 それから、ガイドブックにつきましても、国の標準管理規約が改定になりましたので、それに合わせて現在改訂を行っているところでございます。

○曽根委員 毎年改訂はしているんだと思いますが、私も今まで、余り具体的にこれについて意見をいったことがないんですけれども、ぜひこれから積極的に--私も分譲マンション居住者なものですから、ついこの間もあるお宅のお風呂が水漏れしまして、原因を調べていったら、排水管に何かキャップみたいなものが詰まっていたんですけれども、それが縦管に詰まっていたんですね。横管に詰まっていれば、横管は各戸の中にありますから、そこで詰まっていたお宅の責任ですよね。しかし、縦管まで行くと、どのお宅から落ちたキャップかわからなくなるので、責任は管理組合に来ちゃうわけですね。そういう微妙なところの問題点というのが、やっぱり日常茶飯事にマンションでは起きるわけです。こういった問題にきめ細かくこたえられるマニュアルになればすばらしいなと思いますので、私自身も提案をしながら、よりいいものにしていっていただければと思います。
 最後に、マンションの問題で、ここはどうしてもいわなきゃならない、先ほども長橋さんからもお話があったんですが、耐震の助成の問題なんですね。
 私は、個人住宅も助成が必要だということは、この間の本会議でも、河野議員からも一般質問でいわせてもらいました。分譲マンションについては、神戸のときにビルごと倒れたのがあるんですね。これはマンションじゃなかったかもしれませんが、住宅兼建物で、道路に倒れ込んだわけですよね、ビルごと。これはやっぱり、一定の戸数規模以上のマンションの場合には、そのマンションが居住者にとって大変な問題というだけではなくて、地域に与える影響が出てくるということは、大きな震災などの場合、避けられないと思うんです。そういう意味では、社会に対する建物や財産の維持保全の社会的責任というものも私はあるんだと思うんですよ。
 一定規模のマンションというのは、今は法的に管理組合が義務づけされておりますし、率直にいって、自治体などから、維持管理が悪過ぎる、または建物が傾斜しているなどの場合、その原因を明らかにして安全対策をとることや必要な耐震補強を行うことなどについては、例えば昭和五十六年以前の古い基準のマンションについては、勧告指導がやっぱりやられなきゃならない場合があると思うんですね。
 そういうことも考えながら、同時に、それをやるのであれば、一方で耐震補強などに対する助成が行われてしかるべきであろうという点で、今も一定の制度では何らかのカバーをしているとは思いますが、耐震診断、耐震改修工事について、こうした危ないマンションについての指導や勧告とあわせて援助もやるというような自治体の姿勢が必要だと思いますが、どうでしょうか。

○野本市街地建築部長 マンションの耐震診断、耐震補強でございます。
 昭和五十六年以前のマンションにつきましては、東京都は、これまでも所有者に対し、パンフレットや窓口等で耐震診断の必要性について普及啓発を行っているところでございます。また、マンションの耐震診断、耐震補強工事に対する助成につきましては、都は既に、マンション改良工事助成制度においてその費用への支援を実施しております。

○曽根委員 余り聞いてもしようがないので聞きませんけれども、それはほとんど実績がないんですよね、耐震診断・補強については。私は、率直にいって、先ほども長橋さんがいわれたとおりで、震災が来てから、やっぱりあの制度は必要だったと、その何十倍もかかる費用を公的に負担しなければならない事態になってから後悔しても遅いわけで、もっとそれよりずっとはるかに安い費用で、今手だてをとれば、公共的にも非常に低コストで耐震対策もできるし、居住者にも喜ばれる。何よりも人命が守られるという点をやはり考えるべきだと思います。
 それでは、まだ若干時間が残っているので、高速道路の品川線について簡潔にお聞きしておきたいと思うんです。
 品川線が開通したときに、その経済効果は毎年一千三百億円出るんだというお話がさきの本会議でありました。この根拠についてお聞きしたいと思います。

○道家外かく環状道路担当部長 品川線の開通による経済効果についてのお尋ねでございますけれども、延長約十キロの品川線が完成することによりまして、中央環状線四十七キロが初めて結ばれ、これまで途切れていた首都圏の高速道路ネットワークが機能を発揮し、人や物の円滑な流れが実現するものでございます。これによりまして、走行時間の短縮や走行経費節減など直接的な経済便益が期待されております。
 具体的には、経済効果のうち、所要時間の短縮による時間短縮効果が年間約千二百億円、走行速度の向上による燃料費の軽減など走行経費の減少が年間約七十億円、交通の分散化により交通事故の確率が低くなることでの社会的損失の減少が年間約三十億円、合わせて千三百億円と見込んでいるところでございます。
 なお、これらの経済効果に加えまして、削減される二酸化炭素の量は、代々木公園の四つ分の面積に相当する森林が吸収するものと同量の年間約七千トンと、大きな環境改善効果もあわせて見込まれております。

○曽根委員 環境局の仕事までやってくれているみたいですけれども、それで、大半、千三百億のうち千二百億が走行時間の短縮による効果ですよね。これは推計で出ていると思うんですが、その中には二種類あると思うんですよね。
 一つは、環状線が完成すれば、首都高の平均速度は、王子線ができるまでは大体四十キロを切っていましたよね、時間当たり。それが少し改善されてきつつあるんだという話なんですが、これが何でも五十キロぐらいまで平均速度が上がると推計していると。その全体の効果があるんだと思うんですね。そうすると、これは走行台数がふえていくのかなというふうに思うんです。
 もう一個は、今は品川線がありませんから、都心の高速道路を使うにしても、都心の方に入っていって、何線か私はよくわからないんですけれども、とにかく湾岸道路の方に出ていくのにくねくね回らなきゃならないと。これが短くなるわけですから、こっちの効果は確かにあると思うんですよ。
 私、よくわからないのは、首都高全体が本当に、形は確かにきれいになるんだけれども、環状道路が完成したら平均時速五十キロで走れるようになるのかなと。そうすると、それに見合って車も当然どんどん入れるようになると思うんですが、車の走行台数そのものは、品川線完成後、首都高でどれぐらいふえるというふうに見ているんでしょうか。

○道家外かく環状道路担当部長 首都高速道路全体の一日当たりの平均通行台数は、平成十五年の実績でございますけれども、約百十二万台でございます。これに対して、中央環状品川線の開通後は約百三十万台になると推計をしております。

○曽根委員 それで、私は、十年ほど前に決算委員会で、ちょうどあのとき、レインボーブリッジが完成した後のやっぱり将来推計というようなことが当時も出まして、調べてみたんですけれども、あの当時、首都高は百十二万台か三万台だったんです、一日交通量が。今が百十二万台で、全然変わっていないんですね。大体その辺なんですよ。それが、品川線開通後、百三十万台に行くと。確かにふえるんだということなんですが、パーセンテージでいくと一五%増しぐらいですよね。
 本来なら、時速五十キロで首都高が走れるようになれば、これは大体三〇%以上スピードアップするわけですから、その分、台数が三割ぐらいふえてもおかしくないと思うんですが、台数そのものは一五%増しと推計されている。これは推計の方法が違うんだと思うんですけれども、私は、どちらかというと、せいぜいが一〇%か一五%増しということになってしまうと思うんです。というのは、環状線が完成して、確かに流れは一時よくなるかもしれないが、その分、車が入ってくるんですね。今でも大体突っかかるのはどこかというと、渋滞が始まるのは出入り口です。そういう点では、首都高がそれだけで完結している道路ならば別ですけれども、結局は入り口から入って出口に出なきゃならない。ここで詰まるわけです、大体。したがって、今予測されているように、そう単純明快に車の台数がどんどん通れるようになるとか時間が短縮されるとかいう話が、思ったとおりに進むとは限らないと。これは、正確な予測というのは、私も専門家じゃないのでこれ以上はいえませんけれども、やはりきちんと考えておかなきゃならない問題だと思います。
 それからもう一点だけ。安全対策なんですが、この品川線が完成すると、新宿線と総延長で二十キロ近いトンネルになるわけですね。これは世界でも最大級の道路トンネルになると思いますが、第何位ぐらいなんでしょうか。

○道家外かく環状道路担当部長 新宿線と品川線を合わせますと、中央環状線のトンネル部は約十八キロメートルということになります。
 平成十五年の資料によりますと、世界の最長道路トンネルでございますが、ノルウェーのラーダルトンネルというトンネルがございまして、これは延長二十五キロの山岳トンネルでございます。したがいまして、単に延長だけで比較いたしますと、世界第二位の道路トンネルになるということになります。
 しかしながら、中央環状線は都市内のトンネルでありまして、その利便性の確保の観点から、新宿線と品川線を合わせると中間に六カ所の出入り口、いわゆるランプがございます。一方、ノルウェーのラーダルトンネルのような山岳トンネルは、中間に出入り口がないということでございます。このため、トンネル延長のみで一概に規模を比べることは、なかなかやりにくいのかなというふうに考えております。

○曽根委員 なかなかいろいろ考えて答えをされていますけど、では条件の違いというなら、山岳トンネルと、大都市の地下、本当に人口密集地帯の地下を通っているトンネルを同じ条件で比べていいのかということになりますよ。
 私、ずっと世界のトンネルを見ていくと、ノルウェー、中国、スイス、オーストリア、台湾、フランス、フランス・イタリアというのは、これは国境のモンブランのところでしょう。それから、ノルウェー、ノルウェー、そして十位に群馬・新潟の県境の関越トンネルが出てくるんですね。ですから、大都市部の地下を十八キロもぶち抜くトンネルというのはないんですよ。例がない。
 しかも、ここはいつ地震が起きても不思議でないところで、地震が起きれば、間違いなく私は、高速で走っている自動車で、ほとんど連続的に車がつながっている中で、事故が起きないと考える方が不思議だという点でいえば、人命尊重の立場からいうと、こんな危ないトンネルはないんじゃないかと。よほどの安全対策をとらないと、これは本当に--まあこれは、みんな車は便利になるから、すいすい行くでしょうよ。しかし、一たん地震が起きたり、火災が起きたり、交通事故が起きたときに、何でこんなトンネルをつくったんだとならないようにしなければ、これはやっぱりいけないということを申し上げておきたい。
 もう時間が来ましたので、これで終わります。

○和田委員長 この際、議事の都合により、おおむね十分間休憩いたします。
   午後三時四十二分休憩

   午後三時五十四分開議

○和田委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。
 質疑を続行いたします。
 発言を願います。

○大西委員 今、世界的な、また地球的な規模で異常気象というのが心配をされていますね。これはやっぱり、何といっても地球温暖化現象によることが大きいのではないかと指摘されているわけですね。
 先月、京都議定書が発効して、地球的な規模で温暖化防止に本格的に取り組んでいこうというときを迎えているわけですけれども、この地球温暖化防止策というのが、ともすると、CO2を出さない、そういった環境規制によって、規制、規制でやっていく部分が大変多いんですね。例えば、我が東京都も自動車の排ガス規制をやってきました。これももちろん大切なことなんですけれども、これは科学的なしっかりとした根拠があるようですが、CO2を酸素に変えていくためには、人間一人で一年間で十八本の成木した杉が必要だといわれているんですね。さらには、車に至っては、いろんな車の種類にもよるんでしょうけれども、CO2を酸素に変えていくためには、おおむね八十本の成木の杉が必要だ、こういわれているわけです。
 したがって、私たちのこれからの地球環境を守っていく意味で、各種規制はもとよりだけれども、それよりもやっぱり公園整備等によって樹木の本数をふやしていくというのが、今、時代的な大きな要請があるんじゃないかと思うんですね。
 そういった意味で、諸外国と比較しますと、例えばロンドンでは、住民一人当たり約二十七平米の公園面積がありますね。さらには、ベルリンで二七・四平米、ニューヨークでは三十平米もあるんですね。そして、過密したあのパリですら一二平米といわれています。その中で、我が東京は五・四平米にとどまっているんです。世界の主要先進国の中で最も樹木が少ない、こう指摘せざるを得ないわけですね。その間、大した努力じゃないけれども、十年間で一平米ぐらいはふえてきているようですけれども、本当に遅々とした進捗状況にあるんですね。
 そして、こうした公園の整備というのが、今ともすると、開発は開発でどんどん進めていかなければならない、その基盤整備というか、都市のさまざまな施設整備を進めていかなければならないということが、ともすると道路だとか建物だとか、そちらの方に大半の費用が向いてしまって、肝心の公園整備にほとんど向けられていない。今やもう惨たんたる実情ですよね。
 例えば、私どもは都立の篠崎公園を抱えています。そして、ここで相続の関係で、広大といっても五百坪、千坪単位、一反、二反、三反単位で、この土地をぜひ、公園計画地域内なんだから都に先行取得してほしいなんという相談を我々は受けるんですけれども、これを都に持ち込んだところで、済みません、買いたいのはやまやまですけれども、銭がないんです、銭が。それがずっとここ数年続いているわけですね。そういう意味では、これから公園の整備を、これをやはり、東京の十年、五十年、百年後のまちづくりだけでなくて、世界的な規模での地球温暖化を防止していく大事な施策だと思うんですね。
 そこで、この問題について伺っていきたいと思うんですけれども、現在、都市計画公園緑地の計画面積、これは供用面積及び未供用面積を含めて伺いたいと思います。

○成田都市基盤部長 ご指摘のように、都民一人当たりの公園面積は五・四平米ということで、世界の大都市に比べますと大変低い水準にとどまっております。東京都全体で見ますと、平成十六年四月現在で、都市計画公園緑地の計画面積は、全域で約一万六百ヘクタールございますけれども、そのうち供用面積は約四千四百ヘクタールでございまして、未供用面積は約六千二百ヘクタール残ってございます。

○大西委員 今、未供用面積六千二百ヘクタールというお話がありましたけれども、事業化を必要とする面積はどのぐらいなのかをまずお聞きしたいと思います。
 また、東京都事業として、区市町村事業においては一年間にどのぐらいを供用しているのか、また、私どもの地元の篠崎公園についてはどのぐらいを一年間で供用に向けているのかをまず伺いたいと思います。

○成田都市基盤部長 未供用面積の中には、河川の水面とかそれから社寺境内など、事業化が必要とされていない区域が含まれておりますので、そのうち今後事業化を必要とする面積は、区市町村事業を含めまして約二千六百ヘクタールございます。
 また、供用しております公園の実績でございますけれども、平成六年から平成十五年の過去十年間では、東京都事業におきましては、一年間に約三十ヘクタールを供用しておりますけれども、区市町村事業においては、その約半分の十四ヘクタールを供用してございます。
 また、篠崎公園でございますけれども、ここも過去十年間の平均で見ますと、一年間の供用面積は〇・七ヘクタールでございます。

○大西委員 そうすると、都市計画面積八十六・八ヘクタールである篠崎公園をベースで事業化していくということになると、残り五十五ヘクタールになるんでしょう。すると、これは七十年かかっちゃうんですね、単純に計算すると。これは、ご承知のように都市計画決定で網がかぶっていますから、例えばいろんな利用制限というのがなされているわけですね。
 よく私どもも地域でいわれることは、何だよ、網だけかぶせておいて。そして、自分たちの先祖伝来の、あるいは貴重な生活のすべてをかけて購入した土地が十分に利用できないじゃないか。しかも、これが十年先というんだったら、まだ生活設計もできる。これが最低でも七十年もかかるということになってしまうと、我々の生活設計ができないじゃないか。生きているうちに三階建てを建てたい、鉄筋を建てたいといったって建てられない。そういうような意味で、住民から一つの大きな行政不信の原因として厳しく指摘されているところがあるんですね。
 また、都と区市町村の供用実績を足し上げた、年間四十四ヘクタールだというでしょう。そうすると、東京都全体の残りの面積二千六百ヘクタールを単純に割り返すと、六十年もかかるんでしょう。また、この都市計画の追加ということももちろんあるんでしょうから、もっとこれは、六十年じゃきかないと思うんですね。もっとかかることになるんだと思うんですよ。そして、この積算が、大変乱暴ですけれども、これらを完成させるための事業費、これは約五兆円以上かかるんじゃないかと私は思うんですね。都市基盤の整備に莫大な費用と年月がかかるということですね。それではもう、公園をこれから東京都はつくれませんよ、しかし皆さん、いつになるかわからないけれども、何世代か後に目標は掲げていますから、それまで何代かお待ちください、今のうちは我慢してくださいよと、こう行政がいっていると変わらない現実にあるわけですね。
 そういう中で、都市計画公園緑地の整備を促進するために、やっぱり知恵を出さなきゃいけませんよ。そして、その財源を生み出していかなきゃいけませんよ。あるいは、さまざまな新しい制度を考えていかなきゃいけませんよ。そういった意味で、今後どのようにこの公園建設に取り組んでいくのかについてお聞かせをいただきたいと思います。

○成田都市基盤部長 東京を緑豊かな風格ある都市として再生させるためには、まちづくりにあわせました緑のネットワークづくりが、また、それを東京らしい緑づくりを進める必要があるということで私ども認識しております。
 都市計画公園緑地は都市の基盤となるものでございますので、委員今ご指摘のとおり、その計画的かつ効率的な整備促進を図らなければなりませんので、現在、区市町とともに都市計画公園緑地の整備方針の策定に取り組んでございます。この整備方針では、レクリエーション、防災、環境保全、景観といった公園緑地に求められております機能の評価を行うとともに、事業の重要性、効率性の観点から、重点的に整備する公園緑地を選定することとしてございます。
 また、国費の拡大など財源確保に努めることとあわせまして、既存の手法にとらわれない、新たな公園緑地の整備手法の展開といたしまして、民間の活力を活用いたしました公園整備についても検討していきたいと思っております。

○大西委員 今、民間の活力を活用した公園整備に取り組んでいきたいというお話がありました。私は大変すばらしいことだと思うんですけれども、ちょうどイギリスで一八〇〇年代の後半、産業革命によって公害問題が発生をして、しかも産業の発展、都市づくりがどんどん進むことによって、緑がどんどんなくなってきた。さらには、あそこは貴族制度を今でも持っているわけですけれども、こういった貴族のやかたが、相続やあるいはこういった産業開発、都市開発によって失われていった。これではいけないというので、多くの心ある人たちが立ち上がって、ナショナルトラストという制度をつくったんですね。それによって、領主のやかたを寄附してもらったり、これは法改正や何か、つい最近までいろいろ行われてきたようですけれども、例えば相続によってやかたを手放さざるを得ないという場合には、その相続税を猶予して、それをナショナルトラストに寄附する。しかも、そのやかたで貴族は生活をしていくことができる。あるいは、公園整備のためにそういう庭園や何かを寄附した場合については相続税を免除する。そういったあらゆる工夫によって、あのイギリスでも、産業革命の大きな嵐の中で、緑や歴史的な貴重な建物は守られてきているんですよね。
 ですから、そういう意味で、この民間の活力、知恵を活用した公園整備を進めていってもらいたいなと思うんですけれども、どのような取り組みを考えているのかについてお尋ねしたいと思います。

○成田都市基盤部長 どのような取り組みかということで、今大西委員いろいろご説明していただきましたイギリスの事例のようなことは、なかなかまだそこまではいかないと思いますけれども、東京都は東京都なりに取り組みをしたいと思っております。
 大きくは三つございまして、一つは、民間事業者が都市計画法に基づきまして、知事の認可を得まして行政に成りかわり都市計画公園の整備を行う、いわゆる特許事業というものがございます。それから二つ目といたしましては、防衛庁跡地の赤坂九丁目のような市街地開発事業におきまして、これらと連携いたしまして、都市計画公園緑地の準備を進める方法がございます。それから三つ目は、現在導入を検討しております、民間事業者が公園を設置して管理していきます民設公園制度というものを検討してございますので、今後、これらの三つの制度を活用しながら、地域状況に合わせましてこれらを導入し、整備促進を図ってまいりたいと思っています。

○大西委員 成田部長、大変結構な答弁であったけれども、実態として、これが飛躍的に公園整備面積をふやすような切り札にはならないんですよ。それは部長あたりが一番よくわかっていると思うんだけれども、あえてお聞きしたいと思いますけれども、この特許事業、民設公園制度というのはどういうものなのか、この際説明していただきたいと思います。

○成田都市基盤部長 特許事業は、民間事業者の持ち味を生かしまして、例えば臨海副都心には潮風公園の、船の科学館でございますけれども、あそこにあるものや、この四月にオープンする予定の芝公園のホテルなどとともに、民間が公園とこういう施設を整備するものがございます。
 また、民設公園でございますけれども、これは企業グラウンドあるいは多摩地方にあります屋敷林などを活用いたしまして、今実行されておりますのは六本木六丁目の森タワーでございますけれども、夜10チャンネルに出ます毛利庭園でございますけれども、このようなものを、民有地の一部を公園として公開するものでございます。この制度を現在検討してございまして、この制度設計に当たりましては、公園利用者のみならず、地主や事業者にとってもメリットのある制度となるように検討していきたいと思っています。
 私ども、今後広く都民に開放できることや緑を永続的に保全すること、また税制上の問題、それから総合的な観点で検討を進めるとともに、今後都民の理解と協力が得られるような制度を構築してまいりたいと思っています。

○大西委員 局長、後で決意ぐらいは聞きますからね。おれには関係ないなんて顔してないで(笑声)しっかり聞いといてくださいよ。(梶原都市整備局長「きのうしゃべったなと思って」と呼ぶ)今の厳しい財政状況やさまざまな阻害要因の中で精いっぱい努力しているということは、大いに評価はしないけれども、少しは評価したいと思うんですね。ぜひそういった努力をこれからも続けていってほしいと思うんです。
 例えば、さっき臨時ニュースで、ライブドアがニッポン放送の株を五〇%以上取得したと流れましたけど、ああいった意味では、アメリカンドリームを求めて、元気のいい会社も今たくさんありますね。そして、一番CO2排出会社というのかな、自動車関連産業なんかは、トヨタですら一兆円の利益を上げているでしょう。そして、日産、ホンダですら数千億円の利益を上げているわけですね。それを、環境税や何かを導入して、ごそっと金を税金で吸い上げて、それをこういった公園整備だとか環境をよくするための施策に向けようというのは、産業の拡大に及ぼす影響というのが非常に多いんじゃないか。
 ですから、それよりもむしろ、こうしたCO2を大量に排出するような企業に、国家百年の大計のために、あるいは都民の百年のために寄附しなさいよと。あなたたちが一年間税金払うよりは、例えば百億円だったら百億円ずつ寄附しなさい。そして、それについては--例えば篠崎公園じゃなくたっていいんですよ、うちの方は。トヨタ公園にしてもらったっていいんだ。そういう形で、子々孫々にまで企業の社会的な貢献を明らかにしていく。こういうことを、思い切って知恵を出し合って考えていったらいいんじゃないかなとも思うんですね。こういった切り札がなければ、本当の意味での公園整備の促進というのは、こうやってきれいごとの討論だけでは生まれてこない。
 そして、これは味の素なんか何で落としたか知らないけれども、東京都は先鞭をつけて、味の素スタジアム、これをネーミングでやっているんでしょう。だけれども、したたかだよね、横浜の市長は。日産と提携して、日産スタジアムになるんでしょう、あのサッカー場が。それが五年間で二十三億円も日産から分捕るんだよね。あれでしょう、十億円ぐらいにしかならないんでしょう、味の素スタジアムなんて。そういう意味では、もっとしたたかにやっていかなきゃいけないと思うけれども。
 そういう意味では、こうした形で、実際に施設の維持管理経費のために、ネーミング料によって少しでも税金の投入を軽減させようという試みも一部では行われているわけだから、例えば公園協会なんか何しているのかと思うんだな。いや、すごいんですよ、我々も民間活力の導入のために努力しているんですよといって、たまたま視察に行ったら、動物園のベンチに広告を載せている。それが何か民間活力導入だなんて、誇らしげに我々にいっている。だけれども私は、公園協会こそナショナルトラストみたいな、ああいった発想のもとに、もっと国にも働きかけて、税制面での改革も含めて思い切ってやっていくべきじゃないか。そして、寄附を受ければいいんですよ。
 例えば、東京都の五ヘクタール以上の都立公園が約六十五あるんですね。このうち、個人の寄附によってつくられた公園というのが六園しかないんですね。六義園とか向島百花園とか清澄庭園。こういういろんな歴史的な経過の中で、個人の寄附によって公園が確保されたんだけれども、もっと私はこの時代の中で、それこそ企業の社会性が叫ばれ、全地球的な規模で温暖化の危機が叫ばれているときに、グローバルな社会貢献という意味で、トヨタや日産を含めて自動車産業、あるいは東京電力とか東京ガス、こういうようなところにも働きかけてやっていけば、百億や二百億はすぐできるんじゃない。篠崎公園だって十年でできるかもしれない。
 そういう意味では、これから知恵と工夫でぜひ公園整備のために努力をいただきたいと思いますけれども、梶山局長、大丈夫ですかね。決意のほどをひとつお願いいたします。

○梶山都市整備局長 今、大変ご示唆に富むお話がいろいろございまして、ごもっともだなというふうに思っておりますが、やはり緑というのは、いろんな意味でこれからの都市づくりの中において大切なものだと。特に私個人、個人的にもいろんな意味で、趣味でいろんなことをやっていますから、自然に対するそういった思いというのはありまして、また多摩に住んでいるというのも、実は緑があるから多摩に住んでいるということもあるので、そういうことで、緑に対する認識は、行政的にも個人的にも、十分そういうことで理解しているつもりでおります。
 しかし、きのうも知事がちょっとお話ありましたように、財源の問題がやっぱり緑というのはある。だから、そこで都市整備局としては、今残念ながら財源のことについてはここでいろんなことがいえない、こういう立場にあります。そういう中で私たちができることは何かといったら、今部長が話したとおり、いろんな意味でのガイドラインを今つくって、知恵を出しながらいろんなことをやっていますと。まして、今回のガイドラインは、道路の場合には十年に一度ぐらいは道路再検討ということでやりますが、たしか緑は五十年、三十年……(成田都市基盤部長「三十二年です」と呼ぶ)三十年ぶりに初めてそういう形で見直したということでございますので、その中には我々としての緑に対する思いを込めていろいろやっています。
 今先生からご指摘がありましたとおり、やはり、何はともあれお金がなかったら汗をかけ、または知恵を出せ、こういうことでございますので、いろんな意味で、民設公園を初め、いろんな形の中でこれから構築していこうと思っております。そういう意味では、都市整備局の総力を挙げてこの緑の問題について頑張っていきたいと思っておりますので、先生方のご支援のほど、よろしくお願いいたします。

○大西委員 大変心強い答弁でしたけれども、何せ都市計画局ですよね、かつて。それも入ったわけでしょう。いわゆる世界都市東京の再生をかけて立ち上がった都市整備局ですからね。そういう意味では、思い切った発想の転換をしながら、新しい時代に対するビジョンをどんどん打ち出していってほしいと思うんですね。管理だけじゃなくて、そして、国の力がなければできない、法律の規制があるからできない、できない、できないじゃなくて、こういう中でできない法律があるんだったら、改正を発議していく。そして、国の姿勢が不十分であれば、その国の姿勢を変えていく。それが、石原都知事がいう、東京から日本を変えていくことなんですから、ぜひ一層のご努力をお願いしたいと思います。
 次に、指定管理者制度について伺いたいと思います。
 これは、官と民をある意味では競争させることによって、これまで官が独占してきたこういった管理に対して風穴をあけて、先ほど目的の説明があったように、住民サービスを向上する、そして管理費の縮減を図っていく。さらには、その施設の意義、目的、公益的なものをさらに進めていく。そういう意味で、指定管理者制度は、積極的に活用していけばいい部分もありますけれども、一方でもろ刃の剣で、民間活力といっても、なかなか社会的な理想に基づいて企業を営んでいくというのは、いうはやすくして行うはかたしで、やっぱり利潤の法則、利益第一主義的なことになりかねない。それによって、せっかくの施設管理が、冷たい、非人間的な風が吹き荒れるようなことになってはいけないと思うんですね。
 そして、こういった背景の中で今回指定管理者制度を導入されたわけですけれども、先ほどの曽根副委員長の質問でもこれに似たような質問がありましたけれども、やはり自民党の質問にはもっと血の通った答弁が行われるのかなという期待を込めて、指定管理者制度が導入された理由を伺いたいと思います。

○石井参事 指定管理者制度の導入の理由についてご答弁申し上げます。
 指定管理者制度が創設のときに総務省の方から通知が出てございますが、そういったようなものによりますと、近年、体育施設、文化施設、福祉施設などにおきまして、民間事業者においても十分なサービス提供能力が認められるものが増加していること、また、多様化する住民ニーズにより効果的、効率的に対応するために、民間の有するノウハウを活用することが有効であると考えられることなどを背景といたしまして、指定管理者制度を導入したとのことでございます。

○大西委員 そうした考え方のもとに導入していただいて、私ども、確かに当初心配していたのは、住宅供給公社が行っている管理の総費用は三百五十億円と先ほどお話がありましたけれども、そのうちの九十億円ですね、今回この指定管理者制度で運用していくのは。そして、営繕の大半が住宅供給公社に残されたというのは大変心強いことだと思うんですよ。
 これは、先ほどいったように、大手の例えば管理会社がこれを受託したとすると、結局利益第一主義で、下請が仮に地域の業者が使われたとしても、徹底的にたたいてたたいて、そしてけばまで抜いて、自分たち大企業だけが利益を懐にしてしまう。そういった事例というのはたくさんありますよね。
 ですから、そういった意味では、今まで住宅供給公社の指定工事店であるということを誇りに持って、そして、銭金の問題じゃない、ここに住んでいる、住宅に困っている人たちのために最善の仕事をしよう、そういうことで三百六十五日二十四時間、体制を整えて今までの管理をしてきた多くの零細企業--中小じゃない、零細企業ですよね。その人たちに今後も引き続き仕事をやってもらえるということは大変心強いことだと思うんですが、今回の、そうした意味では指定管理者制度をただ導入するというだけでなくて、きめ細かい配慮をこの導入に際して行っていただいたということは、大変評価をしていきたいと思うんです。
 また、そういう中で、都営住宅というのは、一般の施設と違う、やっぱり政策目的があるわけですね。そういう意味では、一般の公の施設と比較して、都営住宅の特性みたいなものについてどういう認識を持っておられるのかを伺いたいと思います。

○石井参事 都営住宅の特性でございますが、都営住宅は、文化スポーツ施設など都民が一時的に利用する施設と異なりまして、高齢者や障害者を多数含む都民が現に居住する施設であること、また、民間にはない大規模な団地が多いこと、さらに二十六万戸もの管理戸数があることなどの特性を有していると考えているところでございます。

○大西委員 都営住宅は、施設の内容や規模の面でも、公園だとか他の公の施設と大きく異なっていることは明白なわけですけれども、この後、こうした特性を有している都営住宅に指定管理者制度を円滑に導入するために、どのような配慮を加えているのかについて伺いたいと思います。

○石井参事 お答えいたします。
 指定管理者の公募は、都営住宅は先ほどお答えいたしました特性があることから、十八年度当初は全管理戸数の一割程度を目途に一部地域で実施することといたしまして、その状況を踏まえまして段階的に拡大していきたい、そのように考えてございます。

○大西委員 公募による指定管理者の指定というのは、全管理戸数の一割程度を目途に一部地域から実施するということですけれども、これはやっぱり、一部地域といったって大変ですね、どこを指定するかは。そういう意味では、現段階で一部地域についてどのように考えているのかを伺いたいというのが一点。
 まとめてもう一つ聞きますけれども、これは一割程度指定管理者を決めるわけでしょう。この期間ですね。どの程度の期間を当面管理させるのかについても、あわせてお答えをいただきたいと思います。

○石井参事 公募をする一部地域につきましては、現在さまざまな角度から検討しておりまして、現時点では、例えば区部及び多摩それぞれ一地域、あわせて全都営住宅管理コスト二十六万戸の一割程度とすることなどを考えてございます。
 なお、公募しない他の地域につきましては、住宅供給公社を指定管理者とする考えでございます。(大西委員「もう一つ」と呼ぶ)失礼しました。年数のご質問がございました。十八年度からの指定管理者には、当面、三年間程度の指定期間とする考えでございます。

○大西委員 三年間というお話ですよね。そして一割程度。これはやっぱりしっかりと検証していく必要があると思うんですね。この三年間に、公社と同じように、あるいはそれ以上に適切な管理が行えるのか。そして、民間の指定管理者による管理によってどういう問題が起こってくるのか、そういったことをしっかりと検証して、さらに前へ進めていくべきだと思うんですね。
 これを、例えば三年間で一割、その次は六年間で、次の三年後は二割、大体十年で全部を指定管理者に管理をゆだねますよというような、そんな拙速なことはやっぱり避けていくべきだと思うんですよ。初めての制度ですから、いろんな問題が起きてくると思う。そういった問題についてしっかりと精査をして、検証をして、そしてそれに基づいて今後のスケジュール等を考えていっていただきたい。それを要望して、これについては局長に聞いてもしようがないから、要望をして私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

○渡辺委員 最初に、屋外広告物条例ということでお聞きしたいと思います。
 これは屋外広告業ということで、商売にしている方を対象にしているわけですが、そこでお聞きしますが、捨て看板、これはどこまでのことの内容をいうのか。あるいは電柱にぶら下がっている札というんですか、そういうものについても同じようなことですが、これらを対象にするというんですけれども、これに対する指導、これは撤去ということになるのか、それともどうするのか。それをちょっと先にお尋ねします。

○安井参事 捨て看板についてのお尋ねでございますけれども、まず初めに、どこまで対象にするのかということでございますけれども、これまでははり紙、はり札、立て看板ということに限定されてございましたが、法律の改正によりまして、広告旗、いわゆるのぼり旗ですね。それから、今までは紙でしたけれども、板とかプラスチックに直接塗装したものも対象になるということになってございます。
 それから、どのような指導というか撤去をするかということで、これはもともと法律違反でございますから、先ほどのご質疑の中に出ましたけれども、できるだけ行政としては撤去する。ボランティアの方のお力もかりて撤去する。それで、従来はそういった広告を出す広告主の責任というのは必ずしも明確ではございませんでしたので、今回の条例では、広告を設置した者は現行犯でなければなかなか処罰するのが難しいというような限界もございましたけれども、今回の改正で広告主の責任も明確にすることによりまして、そういったものも罰則の対象にするというようなことになってございます。

○渡辺委員 そうすると、具体的にちょっとお聞きしますが、電柱に立て看板がありますよね。立て看板があって、そこに、どこそこの商店とか、どこそこの何とかと広告主が書かれていますよね。今までは、そこで広告主に直接指導するというんじゃなくて、業としてする、そういうところを探していくということだったんですけれども、今度は直接いわゆる広告主に指導する。で、撤去させるということですね。この場合、撤去もしなかったら、過料いわゆる罰金ということになっているわけでしょう、実際に。
 その場合に、例えば指導というのは、これは違反ですよと。二度目にまたいって聞かなかったら、聞くところによると命令を出すと。その命令を聞かなかったら過料、罰則というふうなことを聞いたんですが、そういうことでよろしいんですか。

○安井参事 過料についてのお尋ねでございますけれども、広告主も罰則の対象とすることができるということでございまして、広告主だけに変えたわけではございません。ただし、これまではそういった、例えば看板に連絡先がついている。そこに連絡しても、私は直接そんなことを頼んでいないというようなことで、なかなかそういった処罰の対象にすることが難しかったという限界がありますので、今回そういう改正になったわけでございます。
 それから、過料を科すに当たっては、いきなり、あなたはこういうことだからというよりは、区や市などは日ごろからパトロールなんかをやってございまして、特にそういう違反広告物が多い状況がよくわかってございます。従来でも、一度、二度というような注意をして、何回かやったら直接文書でお願いしたり、それでも聞かなかったら、今回は過料というような新たな制度を導入することができるようなことを提案したということでございます。

○渡辺委員 もう一つそのことでお聞きしますけれども、先ほどのぼり旗という話がありましたよね。のぼり旗というのはいろいろとたくさんあるわけですけれども、表に出している、例えば歩道があって、そしてガードレールに結わえつけておくというようなものと、それから、自分の敷地の中に立てている、しかし若干表に出ちゃうというやつがあるでしょう。この辺の問題についてはどういうふうに考えたらいいんですか。

○安井参事 違反ののぼり旗のご質問でございますけれども、いわゆる捨て看板という中に含まれる、こういったものについては、道路上に出されているものということを限定してございまして、例えば民有地であるとか私道だとかいったものは対象になりません。

○渡辺委員 いろいろとあるから、ちょっと細かくて申しわけないんですけれどもね。それからもう一つは、駅で例えば政党の宣伝カーが来ますよね。のぼり旗を駅のガードレールというところに結わえつけると。こういうものに対してはどういうふうに受けとめておいたらいいのかということも、ちょっとお聞きしておきたいと思います。

○安井参事 政治活動との兼ね合いのご質問でございますけれども、従来から屋外広告物に該当しない、すなわち街頭演説などの際ののぼり旗を一時的かつ設置者の直接な管理下にあるものというのは屋外広告物に該当しないということでございまして、また、そもそも法律の中でも、政治活動、公職選挙法だとかそういうものに基づくものは、この規制から除外になっております。

○渡辺委員 細かくて本当に申しわけない。もう一つ、お店の前で、いわゆるガードレールがありますね。そこに結わえておいて、朝結わく、そしてそれを夕方取り外して中に入れる。これは対象になるのかならないのか、ちょっとお聞きしたい。

○安井参事 その違反の状況にもよろうかと思いますけれども、お店の前ということであれば、そのお店がご商売であるとか通常その一環として管理されているとみなされるものということですから、それは簡易除去の対象になりません。ただし、道路上にやっているということで、それは過料の対象にはなります。つまり、今回では即座に五万円の罰則のお金を科すことはできるようになったわけですけれども、除去の対象にはならないんですけれども、過料を科すことの対象にはなりますということです。

○渡辺委員 なかなか微妙な発言でしょう。いわゆる管理をしていると、基本的にはそれは対象にはなるんだけれども、しかし、朝出して夜入れる、こういうことで管理をきちっとしていれば、それは対象にはしない、こういうことですね。

○安井参事 ご説明が十分でなくて申しわけございません。その行為自体は条例には違反するということは変わりございません。これまでは、その条例違反に対してできる措置というのが、代執行法に基づかないで撤去できる、それを簡易除去といっていますけれども、除去の対象でしか今まではなかったんですね。お店の前に置かれて管理されているものというのは、除去の対象にできないということにされています。それは今でも同じです。ただし、今回過料制度というのが導入されましたので、除去の対象にならないですけれども、過料の対象にはなり得るということでございます。
〔「罰金とられるんだ。過料か」と呼ぶ者あり〕

○和田委員長 質問続けますか。

○渡辺委員 質問するけど。そうすると、もう少しわかりやすくいってもらいたいんだけど、そこに立てたということについては、要するに過料の対象になるということは、罰金をとられるということ。

○安井参事 今のは政治活動の一環ということじゃなくて、あくまでお店の広告という前提でお話しさせていただきますと、広告を道路上に出すということは、現在は条例、法律で禁止されているわけでございます。ですから、出すということについては違反状態なんですが、簡易除去の対象にはならない。それは管理されている理由があると、これは先ほどご説明したとおりでございます。
 過料というのは、科すことはできるんですけれども、いきなり、あなたに過料を科しますよということは、実態としては恐らくやらないと思いまして、何度か余りにも目に余るもの、そういうものがこういったことの対象になるのかなというぐあいに思っています。

○渡辺委員 わかりました、それは。
 それからもう一つは、飲食街の置き看板ということ、これは対象になるということですよね、先ほどの話から聞くと。要するに、私道ということじゃなくて公道のところに置き看板を出しているということになれば、これは対象になる。対象になるんだけれども、これはまた例えばですけれども、飲食店ということで、朝出して夜引っ込める。あるいはまた、夕方出して夜の十二時ごろになったらまた引っ込める。これはもう管理ということになりますね。そうしたら、この公道上でもそういう点ではどうなんですか。

○安井参事 ご答弁のあれは先ほどと同じ取り扱いになろうかと思います。

○渡辺委員 わかりました。
 その次の問題で、もう一つの特例容積率適用の手数料の問題でございますけれども、この特例容積率の適用が、今度は商業地域に限らず、住専一、二ということとあわせて工専を除くということになっていますね。全地区にこれを適用することができるようになったと。これを適用する場合は、地区計画決定というものが前提になるというふうに私は思うんですけれども、この問題を一つお聞かせいただきたい。
 それから、容積率の売り買いですね。これは地区計画決定の地域内ということに限定されるのかどうなのかということでちょっとお聞きしたい。

○森下都市づくり政策部長 まず特例容積率適用区域の指定でございますけれども、これは委員ご指摘のように、従来は商業地域のみでございましたけれども、法改正によりまして、低層住居専用地域など以外で指定できるようになったということでございます。
 その際に、東京都の指定の考え方としましては、これは法律にも書いてあることでございますけれども、一つは、道路や鉄道など適正な配置及び規模の公共施設を備えた土地の区域内であることということがございます。
 それからもう一つは、高度利用を図るべき地区なんですけれども、一方で歴史的な建造物の保全、復元であるとか街並みの再生などを図るために、未利用の容積がどうしても生まれてしまう、そういうような場合ですよということが私どもの考え方でございます。
 その未利用の要素が生ずるような場合につきまして、例えば歴史的建造物の保全であるとか街並みの再生ということでございますけれども、そういったことがその地域のルールとして書かれているべきである。それが地区計画のルールということでございます。
 現在指定しております大・丸・有の地区の特例容積制度の適用地区につきましても、地区計画にそのような記載をした上で指定しているところでございます。そのような方針で、他の地域が出た場合も対応していきたいと考えております。

○渡辺委員 時間がなくて申しわけないんですけれども、そこで、具体的なところで幾つかちょっとお聞きしたいんです。
 歴史的な景観とか公共施設の保全などが求められている地域ということですけれども、この制度をそこに適用することができるかということで、具体的に聞きたいんです。
 ある歴史的なお寺を建てかえるときに、その資金を、お寺の容積を売って、そして建てかえに充てるというようなこと。またもう一つは屋敷林ですね。こういうものを持っている方が、その屋敷林を守るということで、そのままにしておきたいということなんだけれども、しかし容積率はそのままにしておいたらもったいないということで、これを売ることができるということですよね。こういうことなんかも一つはできるのかなということがあります。
 時間がないからみんな続けていっちゃいますが、それからもう一つは公共施設。例えば区市町村の公共施設で、今三階建てぐらいの建物を、老朽化したということで建てかえたいと。その場合に、やはり建てかえるお金がないということで、その容積率を売って、建てかえに充てるということ。もちろん、それは、先ほどいわれた地区計画全体の中のやり方の問題ですけれども。
 それからもう一つは、一定の敷地面積を持っていて、しかもそれが更地になっている。そこを民間ディベロッパーが買収をして、業務棟とかあるいは住宅棟を建てようとするときに、もちろんこの地区計画決定地域内で容積そのものを売り買いしてもいいですよ、周りの人たちからそういう協力があれば、それは構いませんよということですよね。こういうようなことがやっぱりできるんでしょうね。

○森下都市づくり政策部長 今三つほどの例が出されておりますけれども、先ほど申し上げましたように、容積率を移転するということですから、公共施設がある程度共通の基盤として整っていて、多少容積を足しても大丈夫だということが前提になります。それから、道路が整備されていて、当然、道路幅員による容積率の制限などが適用されないような、一定の土地の有効利用ができるようなところであるということは、それも前提になります。そういう意味で公共施設が整備されているところということですね。
 ただ一方では、そういうところで、高度利用すべきなんだけれども、未利用となる容積が生じざるを得ない。例えば歴史的な建造物とか街並みを保全するために部分的に低くする、あるところは高くする、こういうようなことですね。そういった場合にこの制度を適用するわけです。そういう地区の計画ができている場合には、この特例容積率の適用区域を指定することができるということで、そういう方針で私どもは臨みたいと思っております。
 今のお尋ねの三つほどの例でございますけれども、神社であるとかあるいは屋敷林ですか、そういったものが歴史的な建造物であるとか文化的な遺産ということであるならば、その地域がそれで高度利用を図るべきであって、公共施設も整っているということであれば、そういう地域を提供することはできますので、その上で、今のような形で容積を一部売って建てかえに充てることはできると思います。これは、東京駅でやろうとしている方法と、場所は違いますけれども、考え方は同じになります。
 それから、三階建ての老朽住宅の建てかえ資金をつくるというようなことでございますけれども、これにつきましては、なぜ低くするかという理由につきまして、街並みを整える、部分的には低くしなきゃいけないからここの容積がどうしても余るんだ、だから売るんですよというような計画があれば、想定できないわけではないと思います。ただ、一定の公共施設が整っているということが前提となりますので、どのぐらい可能性があるかどうかということについては具体のものを見ないとわかりませんけれども、理屈の上ではあり得るかと思います。
 それから、更地の敷地でどこか容積を集めるという場合には、これはなぜ低容積に保存しなければいけないという地区があるかどうかということですね。それがあればもちろん、更地の上でビルを建てる場合でも、そこから、低くすべきところから持ってくる理由が合理的なものであれば、そういう地域を、地域全体としてそういう計画を決めれば、ないわけではないでしょうけれども、なかなかちょっと考えにくいものですから、仮の想定の問題でございますので、あり得るというような答えだけにさせていただきたいと思います。

○渡辺委員 場所を、どういうところということでなかなか限定しにくいという問題がありますから、ただ一般的な話でお聞きしたわけなんですけれども。いずれにしても、やり方としては、いろいろ考えて工夫してやろうということであれば、それは東京駅みたいな、ああいうやりとりの中でのことと同じように地域でもできるということですよね、基本的には。
 それで、もう一つお聞きしたいのは、密集市街地での老朽建築物の共同化あるいは老朽マンションの建てかえに寄与することができると、こういうふうになっているんですが、これはどういうことなのかというと、私は、民間ディベロッパーの進出をこれは助長するということでしかないんじゃないかというふうに思うんですけれども、いわゆる密集市街地での老朽建築物の共同化というんだから、まあそういうことなんでしょうけれども、その辺は具体的にはどういうふうに考えておられるんですか。

○森下都市づくり政策部長 これも先ほどの空地に建てる場合と同じようなことだと思いますけれども、老朽マンションが建てかえをする場合に、従来の容積では足らなくて、ある程度容積をふやして建てかえた方が建てやすいということがあるとすると、もちろん総合設計の制度になるものを使えばそういうこともできますけれども、なおかつ、そういうことではなくて、周囲から容積を比較的安価な形で取得して建てかえれば建てやすくなる、そういう可能性もあるということで、国の方ではそんなふうな使途も考えておるようでございます。
 いずれにしても、これは、先ほども申したように、公共施設の整備がされているところと、かつ、高度利用すべき地区で低利用の未利用の容積を生ぜざるを得ないような事情のある場合ということに限られますので、そういったところを全体としてまちづくりの考え方ができたところにおいて使うということですから、個別だけの事情ではなかなかできないと思います。

○渡辺委員 今ちょっと答弁の中に出たんですけれども、例えば総合設計をやるでしょう。総合設計の上に、今いったようなほかの容積率を買うということで、総合設計の上にそれを乗せるということも、これは可能なんですか。

○森下都市づくり政策部長 特例容積率の制度と総合設計あるいは特定街区などの制度を重ねて使うことは可能でございます。丸の内の新丸ビルの建てかえについては、特定街区と特例容積率を併用して使っております。

○渡辺委員 いろいろお聞きしますと、基準に当てはまればということが前提になりますけれども、かなりのところでかなりのものができるという感じはいたしますよね、実際問題として。
 私が思うのは、例えばこういうものが幅広く適用ができるということになった場合に、前からいわれていた山手線の内側という問題がありますよね。山手線の内側のいわゆる高度利用というか、そういう点では容積率がまだたくさんある、こういうようなところではもっと売り買いして積極的に高度化を促進する、こういうことにつながっていくのではないかというふうに私は心配するんですよね、実際問題として。どういうふうになるかは別といたしましても。
 いずれにしましても、こういう条件が適用できる、条件が合って適用するということになれば、いわゆるディベロッパーを利するだけというふうに私は思います。都市計画ということについていえば、そういうことが許されていくということになると、これは本当にめちゃめちゃになるんじゃないかという感じはするんですよね。どこで都市計画をきちっと線引きして、本当に整ったまちづくりをしていくのかということが、何かできなくなるような感じもしないわけじゃないんですよね。
 だから、そういう意味で、私はこの問題については、今の都市再生ということで、どんどん超高層を建てておられますけれども、それに準じた形で、そういうものをさらに大きく面的に広げていくと。今までの超高層というのは、大体、どちらかというと緊急整備地域ということに絞られて積極的に建てられているということがありますけれども、もちろんそのほかにも建てておりますけれども、そういうことで全都的に広がっていくわけですから、都市計画というかまちづくりというか、そういう点では、私は非常に危険な方向に行くんじゃないかなというふうに思っております。
 次に、きのう夕方、足立区の竹ノ塚駅のそばの大踏切というところがあるんですが、これはあかずの踏切ということになっているんですが、ここで待っていた人たちが、遮断機が上がったということで、走り抜けようということで出ていった人たちが電車と衝突する。二人死亡で、そして二人負傷したということの中身ですけれども、これはご存じだと思うんです。報道されていますから。
 この踏切は、先ほどもいったようにあかずの踏切ということで、特に朝夕はひどいところです。本当に待っていて、町が分断されていますから、どうしたって待たざるを得ないということもあるわけですよね。それで、わずかな、本当に何秒かの間しかあかない、そういうところへ、いわゆる走り抜けるわけでしょう。そういう踏切なんですよね、実際に。だから、そういうところの--しかも、ここは複々線なんです。片方は各駅停車ですけれども、もう一つの複線の方は準急、特急というものも走っている、そういうところなんですが、これは駅の近くですから、とまるときもゆっくりになっちゃうでしょう。それでまた出発するときもゆっくりになるから、踏切は絶えず閉まっているという状況なんですよね。
 そこで、そういう事故がきのう起こったわけですけれども、この踏切は、東京の緊急踏切対策事業ということがありますけれども、足立区の二つの中の一つなんですね。この踏切について、私たちは二十年、三十年前から、何とかしてほしいということで、地域住民と多くの区民の皆さんが区と一緒になって取り組んできた経過があります。
 これは区を挙げて取り組んできているわけですから、東京都にもこの問題については要望がたくさん来ていると思うんですね。そういう点で、東京都はそういう要望を受けて今までどういうふうにしようとしてきたのかということで、この経過をちょっとお聞かせいただきたいと思います。

○成田都市基盤部長 昨日の事故につきましては、私ども新聞報道等で知りまして、詳細はまだとらえてございませんけれども、今委員ご指摘のように、お二人の方が亡くなられ、また二人の方が負傷されるという大変痛ましい事故ということで、重大にとらえてございます。
 今回の事故の踏切は、区道の、通称赤山街道といわれておりますけれども、この区道と伊勢崎線が交差します伊勢崎線第三十七号踏切と称されているところでございまして、私どもが以前から現況調査等をしている中で、ここはピーク時間帯一時間のうち遮断時間が五十九分というふうな場所でございまして、昨年の六月に策定いたしました踏切対策基本方針に、ここは鉄道の立体検討対象区間という二十カ所の中に選定されておりまして、踏切の対策が必要な箇所というようなことで東京都では位置づけてございます。

○渡辺委員 それで、これまでも要請してきた中で、どうして立体化できないのかということでいうと、西新井から竹ノ塚という駅の間ですけれども、この中には都道がないということで、都道がないから、入っていないからだめなんだという話なんですけれども、それはそういうことでこられたんですか。

○成田都市基盤部長 当該箇所につきましては、区道であるからというふうなことではなく、連続立体交差のほかに、踏切一カ所を対象といたしております単純立体という方法もございますので、今後の立体方式につきましては、これから鉄道事業者あるいは道路管理者である足立区と協議しなければなりませんので、今委員ご指摘のように、都道でないから立体交差をしないというわけではございません。

○渡辺委員 東武鉄道ということで、足立区の真ん中を通っている鉄道では唯一の鉄道なんですよね。この東武鉄道が、やはり私たちもいろいろ行って交渉なんかをしますけれども、この問題については、私たちの要望を受け入れる立場になかなかならないということなんですね。これは、いろいろ議会でも請願が何回も採択されて、そして要望を出しているんだけれども、全然その内容が返ってこないということなんですよ。全く冷たいというふうに私は思っています。
 そういう意味で、東京都もそういう点ではこれまで、今申し上げたような、都道が入っていないということもあってなかなかこれは高架にできないんだという、これまた私は今までそういうふうに聞いてきたし、そういう点では冷たいなという感じはするんです。今後、東京都としてはこれをどのように考えていかれるのか、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。

○成田都市基盤部長 今渡辺委員ご指摘のように、大変踏切に冷たいんじゃないかと、こういうことでございますけれども、決してそんなことはございませんで、鉄道立体事業というのは、委員もご承知のように、毎年立体箇所は全国で三カ所以下の採択となっております。それからまた、鉄道事業には大変大きな事業費と長い時間がかかるというようなことで、昨年策定いたしました踏切対策基本方針に基づきまして、都としても計画的に進めてまいりたいと思っておりますけれども、当該箇所につきましては、今後、区道管理者であります足立区、あるいは鉄道事業者であります東武鉄道ともども、協議をしながら進めてまいりたいと思っています。

○渡辺委員 ぜひお願いしたいと思うんですけれども、先ほどもちょっと答弁がありましたけれども、一時間に五十九分、ほとんどあかないですよね。それで、東武の駅舎だけは改築したんですよ。それで、エレベーターもつくったんですよ。だから、エレベーターで上がっていって、それで上がっていったら、今度ホームはまた下へおりるわけです。上がって、おりて、乗るわけです。そういう点では、駅舎ができているんだから、そこの駅の部分のところだけ、踏切のところだけ、少し長くなりますけれども、上げれば、あとは立体にならなくてもまだいいんですよ。ですから、そこだけのところを何とかしてほしいといっているわけ、実際は。
 これは、東武鉄道と交渉したことというのはあるんですか。ちょっともう一回だけお聞きしますけれども、東武鉄道と話したことがあるのかどうかということと、それから、今お話がありましたけれども、今後の問題としては、そういうところだから、東京都として何らかの具体策というものを区と話し合いをして、そして東武鉄道にこれを要請してもらうことはできるかどうかということをちょっとお聞かせいただきたい。

○成田都市基盤部長 東武鉄道と交渉しているのかというふうなことでございますけれども、昨年の六月に策定いたしました踏切対策基本方針に基づきまして、昨年の九月にはこの箇所を対象といたしまして踏切対策推進協議会というのを設置してございまして、その中に東武鉄道も参加しておりまして、現在その中で東武鉄道とは協議をさせていただいております。
 今後、この協議の場を通じながら整理していきたいと思っておりますし、また、この踏切対策基本方針の中では、長期、中期、短期対策というふうなことで、連立事業は大変長い時間がかかりますので、その間に対応できる短期対策もこの中では当然検討されていくことになります。

○渡辺委員 ぜひひとつ、これは連続立体ということではないですから、駅はできちゃっているんだから、そういう点では、ぜひひとつこれは東京都も一緒になって積極的に取り組むということを、区と相談しながら強力に東武鉄道に働きかけをしていただきたいというふうに思います。そういう点で、これは要望にしておきます。よろしくお願いいたします。
 時間ももうなくなってきてしまったんですが、ちょっとやらせてください。
 都市再生の問題についてちょっとお聞きします。
 都市再生のもとで、大型公共事業が積極的に推進されてきている。一極集中が東京をよみがえらせるんだという考え方では、私は間違っているというふうに思っておるんです。石原知事の、首都東京に活力を生み出すその源泉というのは、三環状、これを中心にした幹線道路を促進すること、あるいは、都心を中心に超高層業務棟あるいはまた商業棟、こういうものをふやしてにぎわいをつくり出すということにあるんだといってきましたよね。そのために、石原知事と都市整備局はこれまで何をやってきたかということについてお聞かせいただきたいんです。
 例えば、平成十三年から平成十七年一月までにセンター・コア内の主な開発計画、これは百三十地区ということでつくりましたし、また、平成十四年の七月に合計二千三百七十ヘクタールという広大な地域を緊急整備地域として指定してきた。この地域内では、大企業の大型開発が促進できるよう至れり尽くせりのことをやってきたというふうに私は思います。
 そこでお聞きしますが、まず、平成十二年から十八年までに高さ百メートルを超える業務棟、商業棟あるいは住宅棟が合わせて何棟建っているか、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。

○野本市街地建築部長 平成十二年から平成十八年までの高さ百メーター以上の建物の建設状況ですけれども、各年度おおむね二十棟前後で、合計百二十八棟となってございます。

○渡辺委員 百二十八棟ということですから、これは大変なことだと思うんですね。しかも、今でもたくさん建っているという感じでしょう。しかし、実際問題として、百二十八の中の十七年、十八年というのはこれからやるわけですよね。
 今後考えられるのは、既にいろいろと報道されているように、JRの品川駅の操車場の跡地とか、あるいはまたJR飯田橋の同じく操車場を初めその周辺の大規模開発とか、いろいろ報道されています。また、それに東京駅の容積率の売買に見られるような、先ほど質問させていただいた特例容積率の適用地域を、昨年の法改正によって、商業地域から住専一、二と工業専用地域、これを除いてすべての地区に適用されるようにしたということですね。これまでの緊急整備地域だけではなく、今度はより一層超高層ビル建設が促進されるというふうにも私は思っておるわけです。特に、先ほどもいいましたけれども、山手線の内側での建設促進というのが目立ってくるようになるのではないかというふうに思います。
 したがって、二〇一〇年問題というふうにいわれておりますけれども、今後は、いつでもビル間競争というかビルの争奪戦というのが、私はすさまじいものになっていくのではないかなというふうに思っています。まさにビルの過当競争ということが始まるのではないかというふうに思います。そのことは何を導き出すのか。
 私はたまたまバブルというものを思い出すんですけれども、このままで野放しでどんどん超高層ビルをつくっていくということにしていけば、当然の帰結として、私はバブルということにつながっていくのではないかというふうに思っております。
 このような超高層ビルは、主として海岸というか、海側と都心に多く建てられている。そこで、海から見たら本当によくわかると。質問はちょっと飛ばしますから、いうだけいわせてください。
 私、これは前にも申し上げましたけれども、海側から見ると、右から、開発が決まっている石川島播磨重工の跡地でしょう。そして、大川端開発、晴海、勝どき、そして汐留。そして、少し奥に入って大・丸・有、さらに芝浦港南、こういうふうになって、しかもまたその先は天王洲、品川東口、そして大崎と。もう本当に、海から見ると海側に沿って超高層が建ち並んでいるというふうに思います。それが海風を遮断することになっているのではないかというふうに思うわけです。
 石原知事が知事に就任した平成十二年当時は、海側で百メートル以上というのは数えるぐらいしかなかったんです。ところが、平成十二年、十三年の二年間で百メートルを超えた建物は二十三棟でしたけれども、その後の三年間で百五本建てられているんですよね。都市再生という取り組みが強化されるとともに、超高層ビルもどんどんふえてきたということがよくわかるわけです。
 そこでお聞きしますけれども、報道によれば、海風は三度熱を引き下げるというふうにもいわれておるわけですが、その海風が遮断されているということについて、都市整備局としてはどういう認識を持っておられるのかということをお聞きしたいと思います。

○森下都市づくり政策部長 臨海部にさまざまな超高層ができてきているわけですけれども、その結果、海風がどのように遮断されているかというようなことでございますけれども、建て方によりまして、あるいは道路など、あるいは公園などのオープンスペースもございまして、かなりあいているところもあれば、建物の隣棟間隔が狭い箇所もございます。
 そういうことで、実際にどのような海風が遮断された状態であるかということについては、風の流れ方等もいろいろございますので、その実態については、やはりもう少しいろんな調査を見ながら、その結果を踏まえて判断することが必要だなと思っておりますけれども、部分的には当然その海風が遮断されている状況というのはあるんじゃないかと思っております。

○渡辺委員 もう一つお聞きしたいんですけれども、海風が遮られて、都心部あるいはまた周辺区ということで引き起こされているヒートアイランド現象、これについてはどう考えますか。

○森下都市づくり政策部長 ヒートアイランド現象は、仰せの都市活動によります人工排熱の増加であるとか緑の減少などに起因して発生しているものでございまして、当然都内でも、平均気温が上がっているとか熱帯夜の回数がふえているというようなことで、ヒートアイランド現象が起きているというのは事実でございます。そのヒートアイランド現象に対して風の道が関連しているということは事実であろうかと思いますけれども、その実態については、いま少しいろんな調査を調べた上で検討しないと、明確なことはいえないんだろうと思っております。

○渡辺委員 そういう点で、ぜひ整備局としても実態調査をやっていただいて、きちっとしたデータの上に立って、政策的にこれからの方針をつくっていただきたいというふうに思いますね。
 昨年の夏、七月二十一日になりますが、私は足立区ですが、足立区は四十二・七度という過去最高の猛烈な暑さに見舞われました。足立区では、その当日、ベストテンというか十カ所挙げられましたけれども、その中で四カ所入っていました。さらに、真夏日というのもこれまでの記録を更新したということは、既に皆さんご承知のとおりです。
 そこで、今CO2、二酸化炭素を一番排出している部門というのはどこでしょうか。

○森下都市づくり政策部長 これは環境局が作成した資料でございますけれども、平成十七年二月に発表した資料によりますと、二〇〇二年度のCO2排出量で見た場合に、産業と業務と家庭と運輸という四つの部門に分けてございますけれども、最も多いのは業務部門でございまして、全体の約三三%を占めてございます。

○渡辺委員 そういうことで、環境局のデータでもそういうことになっていて、三分の一が業務棟、こういうことですよね。ですから、そういう点ではやっぱり、都市再生ということで超高層ビルをどんどんつくっていくことが果たしていいかどうかという点では、十分反省すべき内容があるのではないかというふうに思いますよ。
 もう一つ聞きます。既に京都議定書が発効されておりますが、この議定書は、二酸化炭素を九〇年を一〇〇としてマイナス六%減らす、これが目標ですよね。しかし東京都は、削減しなければならないのに、逆に、九〇年を一〇〇として今どうなっているかというと、一一六%というところまで来ている。したがって、九〇年当時のマイナス六%しなきゃならないのと、それから現在のと、この関係でいうと二二%減らさなきゃならない。これは大変な数字ですよね。だから、そういう点で、現状はなかなか難しいというふうに思いますが、しかし、かといって放置しておけば、これはもう大変なことになるということです。
 放置しておけば、ご存じのようにオゾン層の破壊と。今でもオゾン層の穴というのは南極ぐらいの大きさになっているというふうにいわれているでしょう。これは大変なことですよ。それからまた温暖化、こういうこともどんどん進んで、至るところの氷河がどんどん解け出してきているということも、いろいろと報道されていることもご案内のとおりだと思います。
 いずれにしましても、深刻な事態に直面しているということだけはいえると思う。それで、私は大きいことをちょっといいますけれども、地球を滅ぼさないためにも、我々人類存亡の危機とかそこまではいわないけれども、やっぱり真剣に考えていかなければならない、そういう時期に直面しているというふうに思うんですよ。
 これは環境局の所管だからわかりませんとか知りませんとかということでは済まされない問題だというふうに思います。ましてや二酸化炭素を一番多く排出している業務棟、これを中心とする超高層建築物、こういうものに積極的に取り組んでいる都市整備局だからこそ、私は物を申し上げたいというふうに思うわけです。
 このような事態に直面しているとき、今何が必要なのか、どのような取り組みが必要なのかということで、都市整備局としての考え方があったら、ちょっとお聞かせをいただきたいというふうに思います。

○森下都市づくり政策部長 私どもは、やはり都市再生、国際的な競争力を強めるとかあるいは耐震性の向上というようなことからも、ビルを良好なものに建てかえていくということについては非常に重要なことだろうと思っております。引き続きこれは取り組んでいきたいということでございます。
 ただ、もちろん、今ヒートアイランドの問題であるとか、あるいは地球温暖化のCO2の排出の問題等もございますので、そういうものにできるだけ配慮したような省エネルギー化の進んだビルとか、それから緑化だとか、そういったものについての対応をとりながら進めていくべきであろうと考えてございます。
 先ほど、CO2の排出量が、業務部門が全体の三三%を占めているということでございますけれども、これはあくまでも業務の分野でそれぞれの活動をしている、それに伴う排出量でございますから、オフィスビルをつくることと同時ではございません。オフィスビルが省エネでできるだけエネルギー効率の高いものをつくれば、古いものから新しいものに建てかえれば、そのオフィスビルから排出されるCO2の総量としては相対的には減少することもあるわけです。
 そういうことですから、都市再生を進めるに当たってオフィスビルを更新していくということは、必ずしもCO2の目標について反対の立場ということではなくて、そういうものに貢献することもございますので、申し添えておきたいと思います。

○渡辺委員 今の内容ですけれども、一言私も申し上げておきたいと思うんですけれども、確かに省エネということで取り組んでいるということはあるでしょう。それから、今までの中小の、あるいはまた中小じゃないにしても、古い、老朽化したものを建てかえるということで、省エネ化につなげていくということになるかもしれない。
 しかし、一つ二つということだったらわかりますよ、それは。だけれども、それを大量にどんどんつくっていくということになったら、省エネといったって、その省エネがたくさん、大きくなれば、幾ら省エネだからといったって、その量からしたら、減るということにはなりませんよ、これは。今ここでどんどん超高層ビルを減らしていくとかなんとかというんだったら、今現状でとめるとかいうんだったらまだわかりますけれども、これからもっともっと、どんどんつくっていくということで拡大するんですから。ですから、その理論が--理論といったらおかしいけれども、その答弁はいただけませんね、いずれにしましても。まあ、そういうことでいっておきたいと思います。
 それでもう一つ、あと一問だけちょっと。
 もう一つは、環境局は、海風の道、いわゆる風の道ということで、予特で環境局が有効だというふうに答弁されたわけですよね。それで品川区も、この風の道ということで、目黒川を基本に検討しようということに一応なって取り組んでいるということですよね。全国的には幾つか取り組んでいるところがありますけれども、ぜひ局としてもこの風の道については積極的に取り組んでいただきたいというふうに思うんですが、今申し上げた、環境局が有効だと答弁したことに対して、都市整備局としてはどのように受けとめられているのでしょうか。

○森下都市づくり政策部長 先ほども答弁させていただきましたけれども、風の道について、海風を遮っているという実態があるかもしれないということで、私どもも、風の道の確保については当然検討すべきだろうということで今取り組んでいるところでございます。
 特に、今後開発が想定されます品川駅の周辺につきましては、海風を遮るような可能性もございますので、現在、品川駅周辺地区の全体整備構想の策定中でございますけれども、その中でより実効性のあるヒートアイランド対策として、風の道の確保を含みます調査検討を行っているところでございます。

○渡辺委員 最後に、いずれにしましても都市再生ということで深刻な状況になってきているということを少し申し述べましたけれども、地球温暖化とかヒートアイランドという問題を抜本的に今改善するということについて考えるならば、やはり超高層ビルを中心とした建造物、こういうものを積極的にどんどん進めていくということについては、やっぱり私は転換すべきだというふうに思っております。
 このまま進めば本当に、孫子の代までということを考えれば大変なことだというふうに思いますよ。石原知事だって、三十年たったら地球は住めるような状況じゃなくなるみたいなことをちょいちょいいいますけれども、本当に、都市再生というものについて真剣に、今申し上げたように、地球を守る、人類を守る、そういう大きな視点からやはり考えていただきたいと思うんです。
 私たちが今住んでいるだけで、この時代だけでいいんだということじゃありませんので、そういう意味では、積極的に今の都市再生路線というものを本当に転換をする。私は、規制緩和ということでどんどん緩和していますけれども、むしろ逆に規制を強化して、そして大きなものが建てられないようにするというふうに転換することが必要なんじゃないかと思います。このことを申し上げて、質問を終わります。

○和田委員長 ほかに発言がございませんでしたら、お諮りいたします。
 本案に対する質疑はこれをもって終了いたしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○和田委員長 異議なしと認め、本案に対する質疑は終了いたしました。
 以上で都市整備局関係を終わります。
 これをもちまして本日の委員会を閉会いたします。
   午後五時二十五分散会

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